さゆえり「れいなはココが感じるの？ｗ」43

このスレのプロローグ――
さゆえりレズSEXを不意に目撃してしまったれいな
拒否反応を示して嫌悪感をあらわにするれいなを捕獲するさゆえり
抵抗するれいなを口封じのために２人で気持ちよくさせて一言
さゆえり「れいなはココが感じるの？ｗ」
れいなは抵抗するものの、自然と漏れてしまう甘い吐息
れいな「ハァハァ」

キャラ紹介兼相関図最新ver.
http://image02.wiki.livedoor.jp/m/9/mdpg119/4a3d6cffa630dabb.jpg
たなえり・かめれな世界相関図
http://www.seospy.net/src/up3156.jpg

前スレ
さゆえり「れいなはココが感じるの？ｗ」42
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1341666915/

まとめサイト
http://wiki.livedoor.jp/mdpg119/

規制で書き込めない方はこちらの避難所へ
http://yy21.kakiko.com/test/read.cgi/morning/1305815840/

AAまとめ

从*´ ヮ｀) れいな♀　ﾉd*´ ヮ｀) たなか♂　ﾉc|*´ ヮ｀) 成人たなかクン♂

ﾉﾉ*＾ｰ＾) えりりん♀　ﾉd*＾ｰ＾) かめい♂　ﾉc|*＾ｰ＾) かめい先輩♂

从*・ ｡.・） さゆみん♀　ﾉd*・ ｡.・） みちしげ♂


カプまとめ

基本♀は名前、♂は名字。

【例】
れなえり（♀×♀）
たなえり（♂×♀）
たなしげ（♂×♂）

♂シンボルまとめ

っ　ちびれいな君

n　 ちびれいな君フルパワー（半角エヌ）

つ　亀さん（かめい君）

∩　大亀さん

⊃　弟重君（みちしげ君）

ｎ　 新垣てんちょ（全角エヌ）

テンプレ終わりー

新スレおつです！

おちゅんこ

乙！

バイトから帰って来たら新スレだったｗ
おつ！

田中クンの恋愛事情"If...3"投下します。
フクちゃんエロです。

なにを血迷ったか。
絵里という大切な存在がいるというのにこんな場所にれいなは足を運んでしまった。
おっぱいパブ"胸牛"
店の雰囲気に全く似合わなかった、清楚で淑やかで上品なあの微笑みが脳にこびりついて離れない。
誘蛾灯に誘き寄せられた蛾のようにフラフラとおぼつかない足取りで店に入り、目当ての女の子を指名する。

「ご指名ありがとうございます田中様。聖でございます。よろしくお願いします」

薄い羽衣を纏った天女のような嬢がまるで初めて会うかのように慇懃な挨拶を始める。
あれだけでかい口叩いて突き放しておきながら聖を一目見ただけで猿のように醜く興奮しているなんて、自分はどれだけ単純なんだ。
今更、奉仕してほしいだなんて口が裂けても言えない。
が、

「田中さん、大丈夫ですよ。聖はわかってます。田中さんがどうされたいのか・・・。聖に任せてください」
「っ・・・み、ずき」
「男の人ですもん。本能には逆らえないですよ。さぁ、体を楽にして・・・」

言われた通り体の力を抜くと聖の手がれいなの胴の上を優しく撫で上っていく。
服の上から胸の突起部分をクルリとなぞられると熱い吐息が零れた。
聖の両手に顔が包まれる。ひんやりとしていて気持ち良い。

「田中さん・・・？目を瞑ってください」
「・・・う、ん」

唇に濡れた感触。
すぐにキスだとわかった。手は冷たいくせに唇は暖かい。
付き合って１ヶ月もしていないような初々しいカップルがする、ただ押し付け合うだけのようなキスを息が苦しくなるまでする。
離れ、見つめ合った後で今度は貪るような口付けを交わした。
喉に聖の唾液が流れていく。それをゴクリと飲んでからお互いに舌を交差させた。

「ちゅ、ちゅぶ、れる・・・はぁ・・・田中さんの口の中・・・甘い・・・」
「聖も・・・」

「なんだか熱いですね・・・脱いじゃってもいいですか？」
「うん・・・」

ミラーボールに反射された鈍色の光しかない暗い箱の中で、白い裸体が晒される。
耳は肌と布が擦れる音しか聞こえず、目はシミの無い無垢な体しか映さない。
無垢。自分で例えておきながらそれはないだろうと否定する。
身体を売る仕事に身をおいている彼女が純白であるわけがない。
しかしその身体は純潔な処女なのではないかと疑ってしまうくらい汚れが無く、そして目が眩むほど綺麗だった。

「田中さん・・・こんなのはどうですか？」
「っ！？」

聖の裸に心を奪われている間にいつの間にムスコを取り出されていたのだろう。
頼りなく萎れたペニスに白い指が置かれた。

「ん・・・」

口から蜘蛛の糸のように細い線がペニスに向かって垂れ落ちる。ローションの代わりのつもりだろう。
聖の唾液で濡れたれいなの竿に、慈しむように指が滑っていく。
陰嚢を摘んで転がし、男根を柔くさすられる。
さすがは場数をこなしてきたその道のプロというべきか、ものの数分もしない内に愚息は半勃ち状態になっていた。

「ぅぅ・・・、テク凄いっちゃね聖・・・」
「こんなのは序の口ですよ。スポーツでいう準備運動、フルコースでいうオードブルみたいなものです。本番はここからですよ」
「な、何する気・・・お、おおっ！？」

視界に収まりきらないほどボリューミーな２つのメロンを、よいしょっと持ち上げながら竿を挟む聖。
これは俗に言う・・・パイズリ、というやつでは？

「んっ、んっ」
「ぅ、ぅわ・・・」

初めての感覚に全身の産毛が総毛立つ。
残念ながら絵里は小さくもないがこれができるほど胸部に余裕があるわけでもなかったのでれいなはＡＶでしかその存在を知らなかった。
今初めて体験してわかる、これは、とても良いです。

「ふふっ。田中さん・・・とってもイイ顔してますよ？そんなに聖のおっぱい気持ち良いですか？」
「う、うん」
「・・・。田中さんってほんと可愛いですよね。男性なのに嫉妬しちゃうくらい」
「嬉しくなか・・・」

白いたわわな乳房から赤く腫れあがった亀頭がピョコンと顔を出している。
とても異様な光景だ。
例えるなら高級フランス料理にラー油をしこたまかけるような、れいなのムスコの存在が美術品を見事に汚している。
しかしそんなモノでも聖は優しく愛してくれた。

「カワイイ・・・ちゅっ」

聖が亀頭に唾液をまぶしながら胸で竿を上下に擦り合わせてきた。
柔肉のシーツに包まれたれいなのモノが出たり、埋まったりを繰り返す。
出るタイミングになると聖の舌が亀頭にのたくった。
まるで汚れを舌で洗いあげるかのように。

「ちゅる、ちゅ、じゅる、んん・・・レロ、はぁ・・・田中さんの・・・おっき・・・」
「・・・っ」
「苦い汁が出てきましたよ・・・？これはどうです？・・・はむ、」
「！」

亀頭部分がぬるい口内へと飲み込まれる。
あまりの心地よさに１、２度全身が跳ねた。

「んっ・・・む、んん・・・んっ、ん」
「ぐっ、」
「じゅぷ、んっ、んっ」

聖の頭が上がると、それを追いかけるように乳房が竿を上る。
タイミング良く上下する胸と口内の愛撫に貯水タンクが決壊したかのように先走りが溢れた。
聖の胸は流れ出たれいなのカウパーと唾液でツルリとてらついている。

「ぐぅぅ、ばり気持ち良か・・・」
「じゅるるる、ちゅっ」
「っ、・・・くぁ、」

窄めた舌で尿道をつつかれてからの強い吸引に不覚にも女みたいな声が出てしまう。
気持ち良い、気持ち良いのだが、やられてばかりだとおもしろくない。
存在を主張するように勃起した聖の乳首をお返しに捻った。

「んっ！、んぐ、は、たなかひゃん、やめへくだはい」
「嫌・・・」

乳首のテッペン部分をカリカリと爪で優しく掻く。

「んん・・・っ、ふぅっ、」
「どうしたと？止まってるっちゃよ？そんなんじゃまだれいなはイけないなー」
「ず、ずるぃ・・・・・・はむ、」

れいなの煽りにまんまと乗った聖がどうにかしてイかせようと躍起になって竿を擦る。
限界まで腫れ上がったペニスを押し潰すように聖の胸が自由に形を変え、れいなを翻弄した。
もちろん舌も休むようなことはしてくれない。
裏筋をザラリと撫でられ腰が浮く。

「じゅる、じゅぅ、ちゅっ、ちゅぅぅぅ」
「はぁ、」
「んっんっ、んぶ」

喉の奥にまで飲まれるような激しい愛撫に息をつく暇も無い。
さすがに射精感が込み上げてきた。

あんな強がり言っといて実は結構耐えていたんだ。もう出してもいい？・・・なんて、みっともなくて言えない。
しかしれいながもう限界近いのを聖は悟ってくれたようで、

「んむ、はぁ・・・、出していいですよ？顔でも胸でも・・・田中さんがかけたいところにかけてください。
　白くて濃いものを・・・」
「・・・」
「聖にください・・・」

この女をめちゃくちゃにしてやりたい征服感に襲われる。
我慢する必要もない。ハナから一回出しただけで終わろうとも思ってないし。
それは向こうもそうだろう。

「はぷ・・・ちゅ、じゅる、じゅる、じゅっ・・・ちゅぅっ」
「くっ・・・出、る」
「んぷ、んっん・・・じゅるるるっ」
「うぅっ！」

かけ上がっていった欲望が堰を切ったように勢いよく噴出した。
それは聖の顔にダイレクトに飛び散っていく。
白い汁に汚された聖の顔は、だが不快に耐えるような顔ではなく恍惚としていた。

「ん・・・たくさん出ましたね」
「はぁ・・・はぁ」
「ペロ・・・苦い・・・けど、好きな味ですよ」
「はぁ・・・」
「１回出しただけじゃ足りないんですよね？わかってますよ。残念ながらお店のルールで本番まですることはできないんですけど、
　擬似挿入・・・みたいなものなら」

そう言って聖が半分萎えたペニスを手に取る。
いつの間にか下着は身につけておらず、恥毛が薄く生え揃った股間が視界に映った。

「さすが・・・。大きいから性欲も半端ないって感じですか？これならすぐ元気になりますよ」

「・・・どうすると？」
「こうします」

聖がれいなの太股の上に真正面から乗っかり、お尻でペニスを挟み込んだ。

「なんて言うんでしたっけこれ・・・忘れちゃいました。このまま挿入せずに腰を動かしてください」
「わ、わかった」

素股、だな。
れいなに愛撫を施している間に興奮したのか、聖の濡れほぐれたアソコにゆっくりとペニスをスライドさせた。

「んぁぁ・・・」

クチュリ、クチュリと粘液が混ざり合う音が木霊する。
小さく膨れた肉芽を竿でピンポイントに擦ると聖の体が震えた。
徐々に上っていく快感にれいなのモノも熱く火照り、赤く腫れ上がっていく。

「聖も動きますね・・・」

聖の腰が持ち上がる。
ちょうどカリ首がクリトリスに引っ掛かった。

「はぁっ・・・っ！ぁぁ・・・」
「・・・大丈夫と？」
「ん・・・はい・・・。田中さんの本当に逞しいですね・・・ちょっと・・・ビックリしました、今の・・・」

自分が感じる場所を探っているのか、聖の腰が地を這う蛇のように縦横無尽に動いていく。
今出したばかりの精液と互いの腺液とでペニスはグチャグチャだ。
それが潤滑油になっているおかげで性器同士がスムーズに、上下に交わる。

「田中さん・・・田中さん・・・ぁぁ・・・」
「はぁ・・・」

「く、クリトリスが、気持ち良いです・・・から、いっぱい擦ってほしい、です・・・」
「ああ・・・」

ご要望通りパンパンに張ったカリで引っ掻くように擦ってあげた。

「ぁああっ！ぁぁ・・・んぁ・・・は、きもちイ・・・もっとしてください・・・」
「わかった」

聖の腰を持ち上げ、ペニスの位置を変える。
反り返った裏側でクリトリスを掻いた。
竿の軸となる硬い芯の部分で擦ってあげると今までよりも善がった顔をして聖は悦んだ。

「あっ、あっ・・・田中さん・・・上手・・・あっ、あ」
「こっちは気持ち良いと？」
「ああっ！そこは・・・！」

お尻の間にある、閉じられた門に中指を浅く挿入する。

「だっ、だめ・・・！だめっ！は、恥ずかしいです、からっ・・・！」
「嫌がってるっちゃけどそんなにキツくないとよ？・・・聖、お尻の穴でオナニーとかしたことあるっちゃろ」
「そ、それは、」

もしくはアナルセックスとか。
さすがにこれはないかなぁ・・・たぶん。

「だ、だって・・・気持ち良いし・・・」
「え・・・、そんな大真面目に答えんでもいいのに・・・」
「〜〜〜〜〜！もぅ！田中さんのバカバカ！」
「いて。でもそっか〜あるのか〜。可愛いっちゃねえ」
「あんまりからかわないでくださ、ぁあっ！」

楽しいエロトーク終了。

聖がぷりぷり怒っている隙をつき、大きく腰を上らせた。
裏筋に勃起した聖の陰核が擦れ、心地良さに喉が鳴る。

「っ・・・はぁ・・・ずるい・・・いきなりはずるいです田中さん・・・」
「だって聖のアソコがヒクヒク誘うっちゃもん」
「そ、そんなことしてないですよっ！」

やばいなハマりそうだ。
ちょっとからかっただけでムキになる聖が可愛い。
アナルに挿入した指を浅く出し入れしながら腰を上下に波打たせる。

「あっああ・・・はぁっ、はぁ！だ、だからお尻の穴はやめてって・・・、はぁっ！」
「でも好きなんやろ？」
「そ、んな・・・あっ！」

第一関節を過ぎたあたりまで指を一息に沈めると聖の喉が反った。
軽くイったらしい。
切なく震える聖の体を抱き寄せ、速度を上げて再び上りつめる。

「あっん、あっあっあっ、はっ、ああっ、ひぁ・・・！」

下腹部に白波が寄ってくるような感覚。
微かな射精感が襲ってきた。
だがまだ決め手にはならない。

「聖・・・舌出して」
「はっ、はぁ！・・・は、はい・・・ん、ちゅる、ぴちゃ、んむ、んんっ」

淫らに交わる舌と舌。口内に収まりきらなかった唾液が口の端から溢れて落ちた。
互いの性器はヤラシイ汁に塗れて溶け合っているかのよう。
全身の毛穴からは汗が噴出し、上も下も洪水状態で、２人で蒸し風呂にでも入っているみたいだ。

「ふぁっ、ああっ！・・・た、田中さんも・・・気持ち良くなって・・・っ！」
「！！うあっ！」

目も虚ろな聖が自ら腰を持ち上げ、膣の中にペニスを全て呑み込んだ。
あまりに突然であまりに勢いのあるそれに腰が爆ぜる。

「ほ、本番は禁止なんじゃなかったのかよ・・・っ！」
「しー・・・、はぁ・・・だ、黙ってれば、バレません・・・それに・・・ふふ・・・もう、限界近いでしょ？田中さんも・・・」
「ぐぅ・・・っ、」
「は、早く、終わらせないと・・・見つかっちゃいま、す・・・」
「わかっとぅよ・・・多少、痛くても・・・我慢しぃよ・・・」

聖のお尻を痕がつきそうなくらい力強く掴み、根元までモノを打ち付けた。

「ああっ！」
「声をあげるな・・・っ！」
「は、はい・・・っ、ご、ごめんなさ」
「もぅ黙っとり」
「んんっ・・・！んむ、ちゅっ、」

キスに集中しつつも腰の動きは止まらない。
竿の半ばまで引いてから、亀頭をナカの壁に擦り付けるように捻った。
結合部から蜜が泡を立てながらペニスを伝い落ちる。
溢れたそれをまた聖の膣内へと戻すかのように腰を勢いよく沈めた。

「んっんっ、んんっ！ちゅる、じゅく、ちゅ」
「んむ・・・」

聖を飽きさせないように柔軟に、多彩に動く。
限界まで勃起したれいなのモノが聖の最奥を数度ノックした。
さすがに口が疲れたので唇を離す。

「ああっ、たなかさっ・・・！」
「静かにしろ言っとぅのに・・・」
「そ、んなの無理っ・・・！」
「もぅいいよ・・・よく我慢したっちゃね・・・えらいえらい」

子供を相手にするように聖の頭を撫でる。
なぜか目の端から涙の粒が零れていった。

「・・・え、えりぽ、」

これが最後だと腰の骨がいかれるくらい乱暴に聖のナカを出入りした。

「ああっ！！」

カリ首にヒダが当たって、擦れる。
さらに広がった傘が聖の膣道を押し広げ、進んでいく。
戦慄くお尻の穴に指を突き入れ、ナカをかき混ぜた。

「きゃっ、あっ、だめっ、ああっ！だめぇっ・・・！」
「っ・・・出そう・・・！」

亀頭が一瞬顔を出すくらいまで腰を引かせてから、ずん、と聖の一番奥を勢いよく叩いた。

「あっああああああっ！！」
「ううっ！」

聖の首が再び反り返り、ビクビクと全身が痙攣を起こす。
その瞬間、溜まりに溜まった熱い精を聖のナカに勢いよく吐き出した。


＊＊＊＊＊

「ゴメンナサイ」

THE・土下座。
なぜだろう。初めての過ちのはずなのに、なぜか既視感があるのは。どこぞの世界でれいなはこれと全く同じことをやっていたのだろうか。

「いいですよ。気にしないでください。聖から誘ったことですし」

ホックが５つくらい並んでいる丼みたいなカップのブラジャーをつけながら落ち着いた声で聖が諭す。
挿入したことは店にバレはしなかったものの、ナカ出しなどという最低最悪の行為をしでかしてしまった自分への自責の念に苛まれていた。
聖は気にしないでと言うが、

「それでもナカ出しはいかんやろ・・・彼女でもない女性に・・・」
「彼女ではないですけど、友達でもないですよね？友達以上、恋人未満、ならいいんです」
「そ、そうなん？・・・いやでも、できたらどうすると・・・？聖、彼氏おるっちゃろ・・・？」
「その時は・・・」

スケスケの白い衣を羽織った聖が弾けるような笑顔で、

「田中さんとえりぽん。２人の旦那様に養ってもらいます♪」
「なんと」

いや、それも悪くないかも・・・。
いやでも、えりぽんとかいう野朗が聖の本命だろうし複雑だ・・・。
今もどこかでのうのうと生きているであろう、どうしようもない聖の彼氏とやらの姿を想像しながら来てほしくない未来を嘆いた。


**********


中東。シリア・アラブ共和国。
褐色肌の軍人が行き交う、廃墟しかない荒れ果てた土地に、迷彩のメットをかぶった一人だけ白い肌のひょろ長い男が突っ立っている。
あまりの暑さに意識が朦朧としているらしい。

「ハックション！」

うだるような暑さの中、男はキョロキョロとしながら鼻を掻く。

「風邪っちゃろか？」

一人、誰とは無しに呟いた男は銃弾が飛び交う戦場へと、ＭＡＳ・３６小銃を抱えながら能天気そうに向かって行った。

以上です。新スレ乙です。
前回の話に感想レスをくださった方、ありがとうございました。いつも励みになっています＾＾
DESTINY LOVEの作者様、お帰りなさいです。避難所に投下されてあったお話、読ませていただきますね。
DESTINY LOVEの続きもすごく楽しみです＾＾
光射す作者様もかめれな花火シリーズお疲れ様です。それぞれのカップリングの話が濃く書かれていてとても滾りました。
シゲはだいぶ可哀想でしたがPONPONがラブラブだったので満足ですw生田君はやる時はやる男ですね。

次回は本編投下します。番外編はここで少し休んで、しばらく本編が続きます。

感想レスくださる方、読んでくださる方、まとめ人さん、いつもありがとうございます。
それではまた来週投下しますね。ではﾉﾉ*＾ｰ＾)/~

傭兵なのかえりぽんｗｗｗ

しゃちほこれーなｗ
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って事情さんキターーー！！
イク寸前にえりぽんって名前呼ぶところキュンってなった…
中東行ってないで帰ってこいｗ

寝る前ほぜん

聖ばりエロかぁ〜！
そんな聖をおいてえりぽんはまさかの軍用チワワもとい軍用エリポン…ww
事情世界はワールドワイドばいw

どエロ話ｷﾀ━━━（ﾟ∀ﾟ）━━━!!!!!
今夜のお供にさせていただきます（-人-）


前スレ>>975
どの作品も楽しませて頂きました
ラストにかめれなのラブエッチもあって大満足ですｗ
花火大会の後は道重家の天然温泉露天風呂で♂連中が女湯覗き見なんていかがでしょうｗ

>>24
あぁもう可愛いなぁれーにゃはｗ

wikiに新狼で発表されたDESTINY LOVE作家さんの新作「憂かりん」を上げておきました
とっても素敵で読み応えのある作品なので娘。メン以外の出演に抵抗のある方にも是非読んで欲しい一作です

>>27こうですか分かりません


「うぉぉーー、でけぇぇ！！」

開口一番そう叫んだ工藤君は、湯けむり漂う天然の露天風呂へと走った。

「くどぅー、待ってよぉー」

次に入ってきた佐藤君は、工藤君を追い駆け、いっしょに風呂へと飛び込もうとスタンバイしている。
「せーの」の掛け声で飛び込もうとしていたふたりの肩を笑顔で掴んだのは高等部のたかーし君だった。

「ちゃんと体洗ってから入らんとダメ。あと飛び込み禁止」
「うぇぇー、はぁーい」

元気いっぱいのふたりは不満そうな顔を見せるが、渋々納得し、シャワーを浴びに行く。
遅れて入って来たにーがき君は目をぱちくりさせながら浴場を見渡す。

「さゆすけの家はどうなっているのだ……？」

なぜこのような展開になっているのか、にーがき君のようについていけない読者の方も多いと思うので少し説明しよう。

道重財閥及び飯窪財閥共同主催の花火大会を終えた中等部と高等部は三々五々に帰宅しようとしていた。
しかし、現在夏休みの真っ只中。明日も休みであるうえに、こうして大人数で集まる機会などなかなかない。
名残惜しいと思ったみちしげ君はふと提案をした。

「みんな暇なら、うちに泊まる？」

きょとんとする中等部をよそに、かめい君は目を輝かせて「それいーじゃん！」と納得した。
恐らく彼の頭の中には、「れーなと広いベッドの上でまたエッチできるぅ」くらいの考えしかないのだろうが。

「うち、空いてる部屋たくさんあるし、この人数なら泊められるよ」
「み、みちしげ先輩の家ってお金持ちなんですか？！」
「うーん、まあ人以上には」

亜佑美の言葉をサラッと流すが、それに亜佑美はポカンと口を開く。
「こ、これが世代格差か」と訳の分からないことを呟いているが、みちしげ君はさらに話を続ける。

「天然の露天風呂もあるし、汗を流すには良いと思うの」

ウソだ！と言わんばかりに目を見開いた亜佑美をよそに、最年少の工藤君は目を輝かせた。

「温泉すげー！！」
「まーちゃんも入りたいです！」

驚いているのは亜佑美だけではない。
常識人のにーがき君はもちろん、庶民派の生田君も、鞘師君も信じられないという目をしている。
同じく財閥の娘である春菜は「さすがみちしげさんです！」と羨望の眼差しを送っていたが。
ちなみに良家の娘である聖は「うちも露天風呂欲しいなぁ」なんて呟いている。

「ええんですか？僕らはホンマ嬉しいですけど」
「いいのいいの。どうせだれも使ってないし、人多い方が楽しいの」

光井君が遠慮がちにそう言うと、みちしげ君は笑って手を振った。
恐らく彼にも邪な考えは数点あるのだろうが、それを口に出さないあたりは策士だ。

「さぁ、夏の思い出をつくりにみちしげ家へようこそなの！」

という訳で、道重財閥の手配により、御一行14人はみちしげ家へとお邪魔することになった。

てな感じの天然の露天風呂からの覗き見話は鋭意作成中ですｗ
リアル中等部の裸体とか書いて良いのかしら……事情さんは20超えてたからともかく…ｗ
エッチは絶対ない、ただの覗きですが不快な方は申して下さい却下します

そして事情さんマジおつです！
PONPON好きとしては生田君さっさと帰ってこいよぉって思いますが彼なりの事情もあるんでしょうね
肝心のれいなクンはガキさんとの浮気現場見られてえりりんとちょいヤバい状態ですし…続き待ってますねー！！

「DESTINY LOVE」作家さんお帰りなさい！
新作読ませていただきました…胸が痛くなりつつも何処か爽やかな作品が素晴らしいです
続き期待してますねー！

では長文すみませんおやさゆみんﾉｼ

リクに応えて頂きありがとうございます！
エッチがないなら全然問題ないと思いますよ
特に♂連中はジャンジャンやっちゃってくださいｗ

相変わらず仕事が早いww

＞恐らく彼にも邪な考えは数点

ｗｋｔｋｗｋｔｋ

ﾉd*■ ｡.■）ふっふっふ

>>32
自分も寂しいのと同時に爽やかで晴れ晴れとした気持ちになった
エロッキ作家陣はみんな凄いっす

从*・ ｡.・）

昨日の黒バラのさゆのれいなへの声援すごかったね。
ここぞとばかりにれいな応援してたw

さりな姉さんが拾われてたけど
さゆも結構デカい声でれいな応援してたねｗ

>>40
先々週から昨日の放送までの中で昨日のあのれいなへの
声援が一番声張ってた気がするw

从*・ ｡.・）＜ 無邪気にはしゃぐれーなにドキドキしてつい声が出たの…

ﾉﾉ+＾ｰ＾)ｲﾗｲﾗ...

>>41
じゃあそこに注目してもう一度見直すわｗ

さゆれなﾜｯﾌﾙﾜｯﾌﾙｗ

ﾉd*･ ｡.･)　(｀- ´*从


|ｰ＾)


なにやら・・・


ﾉd*- ｡.-)　(´ヮ ｀*从

　,_
|ｰ＾)


最近イイ感じでムカつくですよ？

あなた昨日浴衣エッチしたのにもう嫉妬ですかｗ

　　 ノハヽ
　　(｀ｰ´+b∩　ヤダヤダ
　⊂　　　　 (　　　ボクのれーなだもん!!!
　　　ヽ∩　 つ
　　　　　〃〃　ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

くそかわええｗｗｗ

　　れーなはボクのぉ！
〃〃∩ ノハヽ　
　⊂⌒ﾉd+｀ｰ´）
　　 ｀ヽ_つ ⊂ノ ｼﾞﾀﾊﾞﾀ

駄々っ子かめい君かわいすぎるw

　　　　　∩ ノハヽ
　　　⊂⌒ﾉd*;´ｰ｀;)
　　　　 ｀ヽ_つ ⊂ノ　　zzz…


疲れて寝ちゃいました

かめい君・・・ｗ

子供かｗｗ

寝る前に露天風呂話いきます
途中で途切れるかな？ｗ


-------

「相変わらず広いなー、シゲの露天風呂」

かめい君はなんどかお世話になっているみちしげ家の風呂だが、こんな大人数で来ることはない。
9人という大人数ではしゃいで風呂に入るなんて、修学旅行みたいだと思わず笑った。

「わー、かめいさんおっきいですね！」

急に大声で叫ぶ佐藤君に思わず「はぁ？！」と返した。
佐藤君はマジマジとかめい君のそれを見ているが、なんだよと隠そうとしたとき、更なる視線を感じる。
「芸術的なフォルムなの」と言うみちしげ君はともかく、たかーし君ににーがき君、なぜか生田君までそれを見ている。

「かめいさん、なに食べたらそうなるんですか？」
「うーん……普通のしか食べてない…ってゆーかもう良いから！」

かめい君は急に恥ずかしくなったのか、人払いをするように大きく手を振った。
蜘蛛の子を散らすように彼らは自分の体を洗おうとシャワーの元へと向かう。

―何気に佐藤君もおっきいっちゃんなぁ…

生田君はシャワーを出しながら左隣の佐藤君の下半身を見る。
13歳とは思えない立派なそれと自分のそれを見比べる。たったのひとつ差なのにこの差はなんだと肩を落とした。

「えりぽん意外とちっちゃいんだね」
「うわぁ！」

後ろからひょいと覗きこまれ生田君は大袈裟に驚く。
鞘師君はニヤニヤしながら右隣に座り、シャワーの水を出した。

「里保やってそんな変わらんやんか！」
「僕はまだ成長段階だから」
「お前生意気すぎっちゃ！」
「身長だけ高いのに肝心の部分はちっちゃいえりぽんに言われたくない」

減らず口を叩く鞘師君に怒りが沸々と込み上げるが、さすがに喧嘩するようなことはしない。
しかし、火花をバチバチと散らせるその空気は周囲には十分に伝わっていた。

「光井さんも大きいですよね」
「……隣から覗きこんでなに言うてんの工藤は…」

佐藤君の左隣に座った工藤君は、光井君を見て素直な感想を述べる。
自分の大きさに自信はないし、人並だとは思っているが、大きいと言われ悪い気はしない。
かめい君の化け物は規格外だとしても、たかーし君やみちしげ君ほどの大きさには匹敵しているようだ。

―み、みんな大きすぎなのだ……

そんな中でひとり、極小サイズのにーがき君は凹んでいたが、気付く者は誰もいなかった。

-------

サイズの話で盛り上がるのは男女共通のようだ。
女子風呂の方でも、更衣室で自分たちの胸のことで少し盛り上がっていた。

「香音ちゃんってやっぱり大きいんだね」

そう発言したのは、中等部の聖だった。
恥ずかしげもなく浴衣を脱いだ香音の裸体を見て正直な感想を述べる。

「いやー、私太ってるだけだから……聖ちゃんだって大きいじゃん」
「えー。聖そうでもないと思うけど……」

そう言われ聖は自分の胸を見た。
同級生の中では大きい方だとクラスメートにもよく言われるが、あまり自信はない。
しかも、大きいことに対してさほど聖は自慢にも思っていなかった。

「肩凝るし、あんまり嬉しくないんだけどね」

その発言を聞いてチラチラと自分の胸を見比べているのはれいなと亜佑美だった。
亜佑美は必死に「まだ成長段階、まだ成長段階……」と言い聞かせつつも、「世代間格差が…」どうたらこうたらとぶつぶつ言っている。
れいなに至っては「詐欺…いや、差別」などと言っている。
少しの不穏な空気を感じながらも、春菜はちゃっかりタオルで自分の胸元を隠し「さー、入りましょう！」と促した。

かくして、れいな、聖、香音、春菜、亜佑美の5人は露天風呂へと入ることになった。

-------

「さゆンところって相当な資産家なんやね」
「うーん…昔から続いてる財閥だからね。なんとも言えないけど」
「さゆすけは道重財閥の当主なんでしょ？なのになんでこんな普通の高校に通ってるのだ？」
「うち、両親が早くに海外に仕事で行ってて、小さいころからさゆみに決定権があったの。ある意味で放任主義？だから、絵里と同じ高校を選んだってだけ」
「いやー、嬉しいですねぇ、シゲ」

体を洗い終え、のんびりと湯に浸かって9人は空を仰ぐ。
夏の夜空には満天の星が輝いて綺麗だった。
ほんの数時間前は、この夜空に大輪の花が咲いていたんだなぁとぼんやり思う。

「ねーねーくどぅさー、田中さんに告白するの？」
「ばっ！きゅ、急になんだよ！」

突然しんみりした空気を壊したのは佐藤君だった。
その言葉に焦ったのは工藤君はもちろんだが、現状の彼氏のかめい君、そして目下片想い中の光井君だった。

「まーちゃんも田中さん好きだから、抜け駆けはヤだなーって」
「だから！べ、別にオレは告白なんて……」

もごもごと口ごもる工藤君だったが、佐藤君はもう飽きたのか、生田君に矛先を向けた。

「生田さんはフクちゃんさんに告白したんですか？」
「え？！あ、あー…いや、まー……」

その曖昧な言葉に反応したのは鞘師君だ。
てっきり告白したものと思っていたが、このリアクションを見る限りどうもそうではないらしい。
生田君の性格上、告白の結果がどうあれ、自分を隠すことはしないはずだ。
実際は生田君の勘違いで、告白はなかったことになっていると言うだけだが。

「へー。えりぽんまだなんだー」
「だ、だからって里保がして良いって訳やなか！」
「へっへー、それはえりぽんには関係ないよね」

中等部のふたりがまた揉め始めそうになったときだった。
何処からか楽しそうな話声が聞こえてくる。9人は知らない内に耳をすませた。


「やっぱ温泉はいーっちゃねぇー」
「聖もやっぱり露天風呂つくってもらおうかなー」
「か、格差だ……ウソだウソだ！」
「まーまー落ち着いて…普通の家じゃないんだし」
「そうですよ。こんな大きいお風呂があるのは道重財閥だけですよ」


それが隣接している女子風呂だと最初に気付いたのは、道重財閥当主のみちしげ君だった。

「女子風呂なの……」

それに真っ先にピコンと反応したのはかめい君だった。
微かに大亀様も反応したようだが、とりあえず落ち着けと水面下で宥める。
ニヤニヤと悪巧みをする笑みを浮かべたかめい君を見て、にーがき君はハラハラしながら訊ねた。

「か、カメ、なにをするのだ？」
「決まってるじゃないですかガキさぁん」
「お前……まさか…」

笑顔が引き攣ったたかーし君を無視し、かめい君はザバッと湯船から出ていく。

「覗きこそ、お風呂の醍醐味ですよ？」

かめい君は女子風呂との境界がたったの1枚の壁であることに気付いた。
この向こう側にれーながいるっ！と、なんとか上る方法を考え出した。

「楽しそー！まーちゃんもするぅ！」
「こら優樹！！」

佐藤君も勢い良く湯船から上がると腰かけ台を積み重ね、覗き見の踏み台をつくり始めた。
「佐藤君グッジョブですよ」とかめい君も見習ってつくり始める。なんとか工藤君は止めようとするが、無邪気なふたりは聞く耳も持たない。
その様子をみちしげ君が荒い息をしながら「揺れる大亀様、素敵なの」なんて実況中継していることにはなぜかだれも気付かない。

「……覗きって醍醐味だよね」

静観していた鞘師君が急に呟いたことに生田君は「おい里保……」と呟く。

「男ならそれが夢じゃろう！」
「なにが夢じゃろう！っちゃ！犯罪っちゃよ！」
「じゃあえりぽんはそこにいなよ。僕は勝手に見るから」

鞘師君はそうして湯船から上がり、ダダダッと壁際に走る。
高さの推定は2.8メートル。恐らく腰かけ台を積み重ねても足りないだろうと辺りを見回すと、丁度都合良く梯子を見つけた。
恐らく露天風呂の景観を保つための掃除用の梯子だろう。鞘師君はそれを引っ張り出し、壁に設置した。

「待て里保！」
「えりぽん、倒れないように梯子おさえといてくれる？」
「え、あ、ああ、おう。これで良か……？って支えさせんな！」
「だいじょうぶ、あとで交換するから」

何気に良い連係プレーをはかるふたりを尻目に、佐藤君はふたつ目の梯子を発見した。
よいしょと鞘師君たちの隣に設置し、ガシャガシャと上り始める。

「ガキさーん、いっしょにどうですぅー？」

かめい君が笑顔で問いかけるが、残念ながらにーがき君は既に湯船でのぼせていた。
女子風呂を覗くと言う発言だけで勝手な妄想が広がってしまったのだろう。たかーし君は慌てて彼を担いで湯船から上がった。

―美男子同士の人口呼吸クルゥー！！なの！！

みちしげ君もまた勝手な妄想を広げているが、たかーし君は冷静に冷水を含ませたタオルでにーがき君の頭を冷やした。
まったくどうして自分の周りはアホだらけなのだろうと思うが、そのアホたちはいよいよ女子風呂を覗こうとしていた。
唯一の常識人は光井君だけかとチラリと視線を送ったが、彼は既に湯船にはいなかった。

「あれ？」

たかーし君はまさかとかめい君たちの方を向くと、なんと光井君もそこに混じっていた。

「肩車したら見えます？」

なんてアドバイスまでしている。

―お前もかー！！

たかーし君はそうして肩を落とすが、どうやら彼も片想いの彼女の裸体には興味があるらしい。
かめい先輩並みの超絶イケメンかと思いきや、意外とそこら辺は年頃の高校生のようだ。

「じゃあ、鞘師君、佐藤君、いきますよ？」

梯子に上ったふたりに笑顔で問いかけると、後輩もまた笑顔で返す。
かめい君自身は、中腰になった光井君の太股の上に乗り、壁の頂上に両手をかけていた。

「せーのっ！」

その合図とともに、3人は壁の頂上に顔を置き、女子風呂を覗く。
湯けむりで一瞬見えないが、徐々に視界が晴れていく。
最初に目に入ったのは、脚を湯船につけ、手で顔を扇ぎながら空を見上げている聖の姿だった。
黒い髪を下ろし、憂いだ表情で天を仰ぐその姿に鞘師君は目を奪われる。

「ふ、ふ、ふ、フクピャイ……」
「なんてー？！」

もちろん、彼女の裸体はバッチリと鞘師君の目に留まっているのだが、思わず呟いた言葉に焦ったのは生田君だ。
もう我慢が利かなくなり、梯子を支えることも忘れ、ガンガンと荒々しく鞘師君の元へと上る。

「ば、ばかっ！重量オーバーじゃろ！」
「うっさい！お前だけに聖をひとり占めさせ―――っ！」

生田君はバランスを崩しながらも頂上に辿り着くと、見事な聖の裸体を見た。
穢れなど一切知らないような真っ白い肌、ぷるんとした豊満な乳房がふたつ主張するように存在し、中央にはピンクの突起がある。
くびれはまだないようだが、腰のラインや汗ばんで光る額、浮かび出た鎖骨などがしっかりとふたりの目に焼きつく。

「メッチャ美人ちゃ……」

生田君がそう呟いたのも束の間、鞘師君は別の人物にも目が止まった。
それは、湯船につかり顔だけしか見えないものの、仲睦まじく話す香音と亜佑美だった。
香音はその髪をひとつに結い、くるりと後頭部でまとめあげているため、そのうなじがよく見えた。
汗とお湯で濡れたうなじに鞘師君は思わず生唾を呑み込む。
亜佑美の唇は潤いを保ってぷるんと光っていて、思わずそこに口付けたくなるような感覚に襲われ心臓が高鳴る。

「えー…れーな見えないですよ……」

かめい君は目を凝らしてれいなを探すが湯けむりが丁度邪魔をして見えない。
みちしげ君は「絵里の鍛え上げられた背筋…引き締まったお尻…最高なの」と鼻血を出さん勢いだが必死に堪える。
いい加減に飽きた光井君は、どうせならと自分も壁に上ることにした。

「かめいさん、もう自分で支えてもらってもええですか？」
「え、離すの？ちょ、ちょっと待って―――！」

かめい君の言葉を無視し、珍しく空気を読まなかった光井君がかめい君の脚を離した。
慌ててかめい君は自分の体を両腕で支える。

「ホラ、くどぅーもおいで」
「お、おいでじゃねぇよバーカ！」
「大声で騒ぐとバレるの。良い子ぶってないでさっさと上るの」

みちしげ君はそう言うと、工藤君を強引に佐藤君の梯子に上らせた、
工藤君は最後まで抵抗していたが、最後には佐藤君の隣で女子風呂を覗くというポジションに落ち着いた。
そして、光井君とみちしげ君はそれぞれ梯子に途中まで上り、最後は梯子から離れ、両腕で自分の体を支え、壁の頂上から女子風呂を見た。

とりあえず今日は此処までですが覗き見大会はまだまだ続きますｗ
おやさゆみんﾉｼ

ﾊｽﾊｽ！

イケメンパラダイスや！！！ｗｗｗ
20年ぐらい前の少年マンガみたいで楽しいｗｗｗ

この間、大小様々なゾウさん達がブランブランしてる様子は…ねぇ？クロさんw
（ ■_■）＜もちろん複数のカメラが捉えております

このビデオはマジで永久保存版なんだろうな
つかシゲ生きてる？ｗｗ

こんだけ興奮してシゲのシンボルはどうなっているんだ?

　ノハヽ
ﾉd*♥ ｡.♥）

　　　∩

そりゃそうなるｗ

近くにシゲがいるのにみんな警戒が薄すぎるｗ

何気に生鞘コンビ好きだわｗ

もちろん女風呂のほうも録画してあるんだろーな？ww

ﾉd*- ｡.-)＜…たぶん絵里が後でよこせと言うと思うから一応ね

かめい君以外にもほしい奴いるんだろうなぁ…
ﾉ9|‘_ゝ‘)とか ﾉd*´ｰ´ﾘとか ﾉd=´┴｀)とかww

意外とれーなも欲しがってたりして...

从*∩ﾛ∩) ﾍﾞﾂﾆｲﾗﾝﾁｬ!

ビデオもらったら見るくせにｗ

ﾉd*＾ｰ＾)ﾉｼ＜れーな一緒に見ようー！

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）＜みちしげさん！私のことハニーって呼んでください！

ﾉd；- ｡.-）＜お断りなの

シゲれなで男風呂ビデオ観賞会希望

シゲはともかくれいな喜ぶかなぁ？ｗ
見所はかめい君だけだし…

从；｀ -´）ﾉd*♥ ｡.♥）

いかに自分の彼氏のモノがバケモノなのか実感するれいな

从；｀ -´)＜他が小さく見えるけど違うんよね…？

にーがき君は小さいけどねww

ﾉd*＾ｰ＾) ＞＞＞ ﾉd*・ ｡.・） ＝ ﾉd*’ー’) ＝ ﾉd=´┴｀） ＞ ﾉd* ^_〉^) ＞ 標準値 ＞ ﾉ9|‘_ゝ‘) ＝ ﾉd*´ｰ´ﾘ ＞ ﾉd*・ｅ・) ＝ ﾉdo´ ｡｀ﾙ ＞ ﾉd*´ ﾛ｀)

どぅーはまだﾄｩﾙﾄｩﾙ皮被り

>>87
大方合ってるなｗ
それにしたって佐藤君でかいｗ

露天風呂つづきです
なぜかレベル下がってあまり書き込めない…ｗ


「わぁお……」

光井君がそう呟いたのも束の間、湯けむりが晴れて目が慣れてきた。
聖がお湯を手で掬って体にかける向こう側、春菜とれいながふたりで話をしながらいままさに、湯船に浸かろうとしていた。

「れーなキターーー！！！」
「絵里、もう少しボリューム下げるの…」

「田中さんおっぱいちっちゃ…」
「バカ優樹！そういうこと言うな！」

男たちが好き勝手に話しているとも知らず、ふたりは湯船に浸かった。

「もーちょっと裸が見たかったですよ…」
「意外と飯窪さん胸あるの…」
「田中さんってちっちゃくて可愛いですね」

高等部の3人はそうして思い思いの感想を述べる。

覗きを始めた彼らは、段々と自分たちの欲望が大きくなっていくことに気付いていた。
特に生田君に至っては、AVではなく、生で初めて見る女性の体に下腹部は暴走しっぱなしだ。
しかもそれが大好きな女の子である聖であれば尚更だ。

―聖……バリ綺麗っちゃぁ……おっぱい柔らかそう……

「キスしたいっちゃ…」

レベル下がってあまりに書き込むの遅いし文章のテンポも悪くなるのでいちど切ります
修行して帰ってきますｗ
中途半端ですみません(T_T)

彼女の裸を他人に見られてる事にまだ気付いていない独占欲の塊かめい君ｗ

くわああああ早く生田君をどうにかしてさしあげて！
1レスの容量も制限されちゃうんだな
乙ですよ

生田君見てるだけで我慢できるか？ｗ

http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/8c9659c2_640.jpg


ﾉd*＾ ｡.＾)＜絵里〜♪久しぶりに髪切ったんだけどどう？どう？さゆみ可愛い？
ﾉd*＾ｰ＾)＜うーん

こんなにかわいくてもダメなのかｗ

れいながいなきゃ確実に付き合ってるんだろうけどねｗ

从*｀ -´)＜大して変わってないやん

ﾉd*･ ｡.･)＜ドMにゃんこには聞いてないの


　　　　　　　(⌒⌒)　
ﾄﾞｳﾄﾞｳ　　　│||│
　ノハヽ　ノノハヽ　ﾑｷｰ!
ﾉd；＾ｰ＾)从+｀ 皿´)∩　　　　　　　　(- ｡.-*bヽ
ノ　つ　つ　　　　　 ノ

かめい君目線
http://stat.ameba.jp/user_images/20120731/14/tanakareina-blog/42/ee/j/o0352026412108440235.jpg


ﾉd*＾ｰ＾)＜シゲも可愛いけどれーなはもっと可愛いんだもん♪

>>101
カッコ良くて可愛くてってすごいなｗ

まんまれいな君ｗ

　ノハヽ
ﾉﾉ*＾ｰ＾)っ[]　。o（れーなカッコ可愛いですよ…&hearts）;
　　　　ｶｼｬｶｼｬ

>>93
wktk

ﾉd*｀ ヮ´）ニシシｗ

（店｀・ｅ・)＜大吉なら新垣マート全国展k

|||9|＾_ゝ＾)＜大吉やったらてんちょさんとデートするっちゃ！

（店；・ｅ・)＜ぽんなにをするのだ！

三|||9|＾_ゝ＾)ﾉｼ＜ヤター！！てんちょさんとデート！！

　　　_, ,_
（店；・ｅ・)＜まずいことになったのだ…

やったぜナマポン！

コンビニ編も作品待ってますｗ

http://www.hello-online.org/res/picboardimg/img20120731150456909.jpg
光井君の手が際どいし
鞘師君とフクちゃんは手を握っちゃってるしｗ

ﾉc|=´┴｀)大吉だったら亀井さんにプロポーズ

>>112
光井せんせぇーー！！ｗｗｗ

おやさゆみんﾉｼ

大吉ならリアルれいなとさゆのイチャイチャ写真がどっちかのブログにうpされる

しまった逆だった

じゃあ大吉ならリアルれいなとさゆとえりりんのイチャイチャ3p写真がさゆれなどっちかのブログにうpされる

ﾉﾉ*＾ｰ＾) …ﾁｯ

チッ言うなｗｗ

たまには催眠術使うみたいな話があってもいいんじゃないw

催眠術てww
さゆは使えそうだが

从*・ ｡.・） < さゆみんじゅつでメロメロにしてあげるの！

みたいなのはどっかで言ってたきがするなw

ﾉc|;´┴｀)オール1はまずいですやろ

ﾉﾉ*＾ｰ＾)特別授業ですよ？

家庭科は５だろうけどねｗ

なんの話かと思ったらいいともかな？
早く帰って見たいww

>>124
自分もまだ見てない・・・ｗ

川*＾ｰ＾)＜この成績はなんですか田中さん？
从；｀ ﾛ´)＜いや、その、あの…ｱﾀﾌﾀ

从；｀ ヮ´)＜ほら、家庭科は5やろ！
川+＾ｰ＾)＜それ以外が1だったら卒業できないですよ！


ﾉc|=´┴｀)。o（今回は擁護できません…）

うわあああ
ネタバレごめんっ

>>127
|||9|＾_ゝ＾)＜すぐ許すから大丈夫ですっ！

　　　　_, ,_
　　（ #・e・） ＜言い方が生意気なのだ！
つ＜；゜_ゝ゜＞⊂ ＜スレチですよ！

ﾉ9|＾_ゝ＾)＜大吉やったら夏休み中に聖とキスできるっちゃ！

ﾉd*´ｰ´ﾘ＜でもそうはなら―――！


ﾉd*゜ｰ゜ﾘ ﾀﾞｲｷﾁﾔｼｨ...

ハプニング絡みのチュウなら全然ありだぞｗ

花火大会でフクちゃんはキスしてほしかったみたいだしいけるぞ生田君！

もう1回告白だなｗ

ﾉﾉ*´ｰ｀)＜大吉なられーなとデートできる

ﾉﾉ*∩ｰ∩)。o（言っちゃったよぉ）


从*´ -｀)。o（絵里顔赤いけん夏風邪かいな…）

よりによって凶かよｗｗ
ガキさん効果か前途多難だなｗｗ

さゆれなのいいとも公開イチャコラ最高だったなw
全然関係ないが玉緒さんの電話くそウケたww

てかおみくじってどうやってんの？

名前欄に

!omikuji

確かにさゆれなｲﾁｬｲﾁｬしてたなｗ
えりりんテレビの前で怒んないでねｗ

今日の移動中れいなとさゆ2人っきりだったらしいよ〜
しかもかなり盛り上がったとか…
2人でどんな話をして何をしてたんだろうねー？w

ﾉﾉ+＾ｰ＾)

ﾉd+＾ｰ＾)＜大吉なら今すぐれーなと結婚して一生独占！！！

はい残念ｗ

ﾉd*’ー’)＜大吉ならガキさんと温泉旅行やよー

川* ^_〉^)大吉だったらたなさたんとデート

ﾉd*゜∀゜)キターーー！！！

しまった♀だった

>>143
d*°e°）

ということは>>144は無効か？ｗ

d* ^_〉^)改めて大吉だったらたなさたんとデート

大吉以外だったらくどぅーとデート

ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜大吉だったらえりりんフルコース、それ以外だったらお仕置きとして
　　　　汗やら何やらでムレムレ状態の汚パンツ顔騎プレイですよ？ｗ


ﾉd*´ -｀)。o（どっちも捨てがたいっちゃん…）

>>148
ﾉd+´ ｡｀ﾙ＜ﾏｻｷてめぇ!!

くどぅはまーちゃんをエスコートしてあげなきゃｗ

ﾉd+´ ｡｀ﾙ＜買い物してー、ご飯食べてー、映画見てー、

川* ^_〉^)＜ポクポク

>>149
d*＾ ｡.＾） 大吉だったら夢世界を飛び越えてさゆみも参加するの

シゲおつｗ

>>152
ノリノリじゃねぇかｗ

ﾉd�刀e _l‘）＜大吉ならえりぽんに告白します！
　　　　　　　　末吉ならデートに誘います！凶なら諦めます！

一大決心したのに・・・ｗ

今回は主役3人じゃなく周囲の人間に大吉が多かったなｗ

http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org3264869.jpg

別のスレから拝借
もう付き合ってるようなもんだろ聖君ｗ

ponponワッフルワッフル

おやさゆみん

かめれなPONPONいろいろ期待ｗ
おやさゆみん

ﾚﾛﾚﾛ

おはエロ

>>159
フクちゃんがっちりロックしてんなｗ

ﾉd；＾ｰ＾)＜朝からあっちぃですよ

从*´ ヮ｀)＜暑いけん海いこっか？
ﾉﾉ*´ｰ｀)＜ホントに？


てな感じで光射すはデートすれば良い保全

そして

从*・ ｡.・）＜れいな、さゆみのことどう思ってるの？

とさゆが乱入して三角関係…いや、修羅場になればいい

｜e・）ﾁﾗｯ

そこにガキさんも乱入してさらにひどい修羅場に

ﾁﾗｶﾞｷさん

その様子をカメラに収める愛佳カメラマン

さらにそれを撮る寺田さん

さらにそれらを遠くから見つめる鞘師

　　　　　　　　　　　　　　　 ☆ノハヽ
　　　　　　　　　　　）ノ　　　ﾉﾉ*＾ｰ＾)　��
　　　　　　∩　ノﾉノ'''ヾ　　と　　　つ
　　　　　⊂~⌒つ*>ヮ<）つ　(⌒)_)
　　　　　　　　　　　　　　ヽｏ
　　　　　　　　　　　　　　　　　Y⌒ｏ


　　　　　　　 ノノハヾ　　ノハヽ☆
　　　　　　　从;∩ヮ｀:）　(^ｰ^;*从
　　　　　　　　/ノ ｏと)　と　と　）
　　　　　　　⊂__ﾉ(＿)　ｏ（(＿つ


　　　　　　　　 ノノハ☆゛ノﾉハヾ
　　　　　　　　从;∩ヮ（＼^*从从
　　　　　　　　　/ノ ｏとヽ　　　）
　　　　　　　　⊂__ﾉ(＿) (_｣（＿つ


　　　　 ノﾉハヽ☆ノノハヽ
　　　　从*´ ヮ｀）ﾉﾉ*＾ｰ＾)
　　　　⊂　　　っと　　　つ
　　　　　（＿(⌒)　(⌒)/

このAA好きｗ

顔近すぎPONPON
http://aewen.com/momusu/group/img/aewen11374.jpg

ｲﾁｬｺﾗPONPON
http://aewen.com/momusu/group/img/aewen11389.gif

ラブラブだなww

ノﾉ�刀O _l＾）ﾉ9|＾_ゝ＾)

イチャコラPONPONのフクちゃん、一応笑顔だけど心の中はきっと嫉妬でいっぱいなんだろーなw

光射すもPONPONも早く投下したいッス・・・ｗ
修行してきますｗ

一瞬「光射すPONPON」に見えたw

>>180
それはそれで読みたいｗ

修行足りないけど保全代わりに投下ｗ
覗き見の続きｗ


ぼんやりそう呟くと、自分の元気な息子が完全に直立した。
ひんやりと冷えた壁に突き刺さらん勢いで勃ったせいで、微妙に動くだけで刺激が走る。
しかし此処は梯子の上、しかも鞘師君とふたり同時に乗ったせいでアンバランス極まりない。

「ちょ、えりぽん、もうちょっと離れて…」
「アホ押すなっちゃ里保。そんげ押したら…っあ！」
「なに変な声出してんのさ変態」
「お、お前にだけは言われたくなか！」

段々と互いの声が大きくなっているのだが、全員がお目当ての女の子に目を奪われてそれに気付かない。
それより、このまま直立して膨らんだ自分の息子をそれぞれどうするかを考えていた。
結果的にそれが原因となり、彼らの悪巧みは白日の下に晒されることとなる。

「田中さんちょー美人……」
「やっぱまーちゃん田中さんに告白したい」
「僕のれーなは当然可愛いんですよ」
「ドMにゃんこのくせに良い体してるの」
「ヤバいですねこれは……」

かめい君に至っては、大好きな彼女の裸体を他の男どもに見られているのだが、そんなことも気付かないほど興奮していた。
いつもいつも、れいなの裸など見飽きるほど見ているのだが、こうして遠目で覗くのもまた新鮮で悪くない。
それぞれの我慢が限界になり、そろそろと下腹部に右手を伸ばしたときだった。

「うぇぇぇ？！」
「やばっ！」

鞘師君と生田君の乗っていた梯子がバランスを崩し、ガシャン！という派手な音を立てて倒れた。
幸いにもふたりは壁の頂上に腕をかけて、両腕で体を支えていたため怪我はしなかったのだが、ある意味でそれ以上に怪我をしてしまう事態は招いてしまった。
派手な音に何事かと振り返ったのは覗き見をしていた男たちだけではない。
当然その音は隣接した女子風呂にも響き、彼女たちは必然的に、音のする方向、つまりは彼らの姿を捉えた。

「あ……」

ばっちりと目が合う、5人の女性と7人のバカな男たち。
一瞬、時が止まる。夏らしいセミの声が響き、なんだか爽やかな空気なのだが、何処が寒い風が吹く。
ひと際反応したのは、脚だけを湯につけ、上半身を晒していた聖だった。
彼女の瞳は真っ直ぐに生田君を捉えている。

「えりぽん……」
「あ、あ、違うっちゃ！これには訳が……」

どんな弁解をしたところで言い訳にしかならない。
聖は怒りのオーラを全身に纏ったかと思うと、タオルで前を隠し、近くにあった桶を手に取ると、大きく振りかぶった。
瞬間、ごちぃん！という喧しい音が響く。
生田君の顔面に桶がクリーンヒット。球速――いや桶速というべきか――は全盛期松坂の150キロを超えていた。
鼻血が放物線を描いて空に舞ったかと思うと、彼の体はスローモーションで倒れていき、そのまま男湯の床に後頭部を直撃した。

「んぎゃぁぁ！！」

その声が合図となったのか、女子風呂の5人は戦闘態勢を取った。

「里保ちゃんなに見てんの！」
「みちしげさん覗きは犯罪です！」
「ヤダ！変態！」
「えーりぃぃー！！」

ヤバいと思い、なんとか攻撃を躱わそうとするが、それでも最後まで目が離せないのが男の性か。
彼らは結局、石鹸・桶・タオル・腰かけ台といったものを顔面に直撃されるまで彼女たちの裸体を見ることをやめなかった。
結果的に、覗きを働いていた7人は見事に鼻血を出し、男湯の床に倒れることとなった。
その顔は痛みに歪んでいたものの、何処か爽やかで達観していたのもまた、男の性なのかもしれない。


-------

「いやー、ひどい目にあったですよ」
「お前ら懲りないやっちゃな」

れいなにぶつけられた桶で頬が痛々しく膨れたかめい君を冷めた目で見るのはたかーし君だ。
にーがき君は脱衣場で氷嚢を頭に乗せ、道重財閥の執事兼SPたちに介抱されている。

「たかーし君だって見たいでしょ、おんにゃのこの、は・だ・か」
「……わざわざ壁よじ登って？」
「それが男の浪漫ですよ？My Dear Boyですよ？」

付き合いきれないと湯船を見回すが、男たちは一様に呆けている。
痛々しい傷はどこかしらにつけているにもかかわらず、何処か満足げな表情を浮かべる彼らにたかーし君は肩を落とした。

「まーまー。お詫びに道重財閥の“秘湯”に入らない？」

そうしてみちしげ君は湯船から上がると、壁に隠してあったボタンを押す。
ゴゴゴという機械音のあと、壁の向こうからは、大量の湯けむりとともに新たな温泉が現れた。
何事かとみちしげ君に近寄ると、そこには確かに“秘湯”と書かれた立札がある。
湯けむりの奥にある肝心の湯だが、色は紫に近い。光の加減の問題かとも思ったが、どうもそうではないようだ。
立ち込める異様な“なにか”をかめい君は敏感に察知する。

「これってなんですか？」
「道重財閥の誇る“秘湯”なの！これに入れば精力がつくし、さゆみたちのあそこも大きくなるの！」
「うそだぁー！」

中等部の最年少コンビの茶々にもみちしげ君は淡々と語る。見ようによれば、テレビショッピングのサクラかと思う。
ふたりが手駒に取られていることに気付いたのは、かめい君と光井君だったが、止めようにも話はどんどん飛躍する。

「さらに！男のフェロモンが高まる効果もあるから、一気に女の子もメロメロなの！」
「お、女の子もメロメロ……」

そこに食いついたのは生田君と鞘師君だ。
お目当ての女の子は恐らく聖だろう。あの綺麗な裸体を見せられては確かに興奮するのも無理はない。
しかしそんなに都合良くなる温泉などあるだろうか？

「シゲさぁ、なんか隠してない？」
「え？」
「ボクが入ったられーながメロメロになるかもしれないけど、シゲとしてはそれはアリなの？」

かめい君が最もなことを指摘すると、みちしげ君は大袈裟に膝を折って地面にぺたりと座りこんだ。

「ひどいの…さゆみはただ、絵里にシアワセになってほしいだけなのに……」

みちしげ君はそうして「うっうっ…」と泣き始めた。
まさかの展開にかめい君は焦って彼を慰める。

「やっ！あの、そうじゃなくてさ！」
「あー、かめいさんがみちしげさん泣かしたー！」
「かめいさん、ここは友だちのみちしげさんを信用しましょうよ」

佐藤君や生田君に言われてかめい君は渋々納得する。
すぐに泣けるのがみちしげ君の最大の武器でもあるのだが、完全に絆されたのは中等部だった。
光井君はやれやれと大袈裟に肩を竦めながら“秘湯”を覗きこむと、微かになにかが香った。
ん？と鼻をくすぐる匂いに反応するが、それがなにか分からない。

「みちしげさん入って良いですか？」
「もちろんなの！」

先ほどまでの涙は何処へやら、ケロッと立ち上がったみちしげ君は中等部を促す。
ここでも佐藤君が一番乗りで温泉へと脚を入れ、「くどぅーもおいでよぉ！」と誘う。
中等部の中でもまだ理性的な工藤君は訝しげな表情をするが「女の子もメロメロ」という言葉に揺れているのも事実だった。

「ほら、はやくぅー！」
「って引っ張るなぁー！」

そして佐藤君に強引に引きずられ、頭から“秘湯”に飛び込む結果となった。
豪快な飛び込みに唖然とする中、たかーし君はみちしげ君の顔を見ながら湯船に浸かる。

「ほら、えりぽんもりほりほも早くぅ」

そうして促すみちしげ君の顔は実に楽しそうだった。
光井君はそっとお湯を手で掬い、鼻に近付けた。そこで記憶のフタが開く。
一時期お香にハマっていた光井君は知っていた。この香りには「催淫効果」があることを。

―“秘湯”なんて真っ赤な嘘なの。これは道重財閥のつくった催淫効果のあるお香や媚薬の入った温泉なの。
　さらに、独自に開発した「男を好きになる」薬品も入っているの。まだ実験段階だけど効果は期待できるの！
　早く絵里をここに入れてさゆみにメロメロになってもらうの！

「さぁ早く絵里もはい―――」
「ごめんやっぱムリ」

最終的にかめい君は動物的直感を信じ、入らないという決断を下した。
腕を引っ張るみちしげ君を軽く振り払うと、彼はバランスを崩し、先ほどの工藤君のように頭から“秘湯”ならぬ“卑湯”に飛び込んだ。
たかーし君が心配するように「だいじょうぶかさゆー？」と呼びかける。

「かめいさん、入らなくて正解ですよ」
「え、なんで？」
「このお湯、やっぱ普通じゃないです。ちょっと色々入ってます、お香とか薬とか」

光井君の説明にやっぱりそうかぁーと納得し、くるりと背を向けて普通の温泉に入ろうとする。
なんだか入らなくて正解だったようだと、生田君も胸を撫で下ろし、鞘師君もまたほっと一息ついた。
しかし、待てよ、と思う。
そんな危険な薬品がたくさん入っているお湯に浸かった4人はどうなるのだ？と―――

今日は此処までです
PONPONｲﾁｬｺﾗ書きたかったのにどうしてこうなったｗ

ﾉd*・ ｡.・）ﾉd*’ー’)ﾉd* ^_〉^)ﾉdo´ ｡｀ﾙ　お湯に入った面々

危険すぎるメンツだｗｗｗ

怖すぎるｗｗ

介抱されてるにーがき君が可愛いｗ

暴走wktk！

おやしげみんｗｗ

ﾉd*☆ ∀.☆）

シゲ落ち着いてw

シゲは絵里より鞘師君にメロメロになったりしてw

从*´ ﾛ｀)あっぢぃ

从*・ ｡.・）＜さゆみが冷やしてあげるの

ﾉd*＾ｰ＾)＜れーな冷ましてぇ〜ｗ

　　　つｸﾞｲｸﾞｲ

『道重』はエロッキスレを見ている。 #工藤は俺を見ている http://shindanmaker.com/249295

れいなはさゆを見ている

>>200
マジで出てきてワロタｗ

さゆに監視されてんのかww

从*｀・ ｡.・）＜もっとさゆみを活躍させるの

さゆからの圧力

もう十分括約…もとい、活躍してるだろ！
…怪しい風呂にみんな入れようとしたりw

しかも既に3人入っちゃってるしｗ

保全代わりにあとで投下しますｗ

ﾉd*☆ ｡.☆）ﾊｧﾊｧ...

>>29-31,>>55-63,>>90-92,>>182-187つづき


瞬間、ザバッとお湯が撥ねる音がした。
こういうシーン、ホラー映画なんかでよく見るようなと感じながら振り返ると、“卑湯”から出てきた4人の姿がある。
全員、視線を落としているが、実に妖しいオーラを放っているのはなぜだ？
冷や汗が背中を流れたとき、“卑湯”の4人は顔を上げた。
それは実に危ない表情をしている！たとえるならばまさに野獣！！目が飢えている！男に！！

「えーりぃぃー！！」
「やっぱりこうなるかぁー！！」

完全にスイッチの入ったみちしげ君のターゲットになったのはかめい君だ。
ちなみに弟重君は完全に反り立っている。狙っているのは、かめい君のお尻だろうか。

「さゆみと愛を語り合うの〜！」
「助けてぇー！！」

かくして追いかけっこが始まったのだが、呑気なことは言ってられない。
生田君が視線を感じて振り返ると、佐藤君は「えへへー」と笑ってこちらを見ている。
しかも彼のそこもまた、ギンギンに勃っているので血の気が引いた。
自分よりサイズの大きいそれは勃ち上がったせいでさらに巨大化している。

「いくたさぁーん、まーちゃんとお馬さんごっこしましょー！」
「だれがするかぁー！！」

どうにか場を収束させたいと思う光井君もまた、工藤君に狙われていた。

「やっぱ大きいですよね光井さん…」
「だからなに言うてんの工藤は……」
「興味があるんです」
「遠慮しときます」

その会話を最後に光井君は脱兎のごとく駆け出した。走りながら打開策を考えるしかない。
鞘師君は残ったたかーし君をハラハラしながら見つめるが、彼は鞘師君には一切興味を示さず、フラフラと脱衣場へと向かう。
え、そんなに魅力ない？とある意味で落ち込んだのも束の間、たかーし君はにーがき君の元へと向かった。しかも浴場と脱衣場へと繋がる扉の鍵をかけて。

「ってちょっと待ったぁ！！」

鞘師君は慌てて扉を叩くがたかーし君は眠るにーがき君しか見えていないのか振り返らない。
ま、まさかこんな野獣が大量発生した中で逃げ場を失うとは……と冷や汗をかく。

「りーほーりーほー♥」

そして背後で彼の声を耳にする。
振り返らなくても分かる。そこにいるのはピンクの悪魔だ。

「美少年ゲットなのぉぉ！」
「助けてやしぃぃぃ！！」

男子風呂は非常に卑猥で危険な状態に陥っていた。

-------

「ぎゃーーー！！！」
「く、来るなやしぃぃ！！」
「あかんてもぉー！！」
「助けてれーなぁぁ！！」

男風呂の阿鼻叫喚が女風呂まで響いてくる。
なぜ向こうがあんなに騒がしいのか見当もつかない。

「なんなんですかね、あの叫び……」
「里保ちゃんとえりぽんが叫んでるんだろうね」
「やかましすぎっちゃ」

静かに温泉を楽しんでいる女風呂とは実に対照的だった。


さて、再び男風呂を覗いてみよう。
どうにかこの野獣たちを止めなくてはならないが、その術がない。

「えりぃー、さゆみを大きな愛でもてなしてぇー♥」
「ムリムリムリ！もてなせません！」

かめい君は全身からピンクのオーラを放つみちしげ君から必死に逃げる。
彼のもつ弟重君は爆発寸前まで膨らみ、かめい君を狙う。美男子勢揃いのせいか、道重財閥の媚薬のせいか、原因は多くありそうだ。

冷静に分析している暇はない。
みちしげ君はベッドに寝ている不二子に飛びつくルパンのようにこちらに飛んできた。

「えーりり〜ん♥」
「うわぁ！！」

間一髪でそれを避ける。
身体能力まで跳ね上がるとは道重財閥の“卑湯”……恐るべし。

「目を覚ませシゲぇ！！」

かめい君はシャワーを全開にし、みちしげ君の顔に冷水をかける。
一瞬だけみちしげ君もその動きを止めるが、まるで効いていないのかさらにこちらに近づいてくる。
これもまた、かめい君への愛のなせる技か。

「別のところにその力使いなよ……」

かめい君は再び逃げることとなった。

-------

生田君は必死に逃げている最中に落ちていた石鹸に足を滑らせて派手にこけた。
追いついた佐藤君は「えへへぇー」と笑って生田君に近寄ってくる。その笑みが怖くて立ち上がれない。

「お馬さん遊びぃー！」
「ままままま、待て待て待て待つっちゃ！！」

佐藤君は生田君の上に跨ろうとするが、必死に生田君は腕を掴んで堪える。
線が細い彼に腕力で負けるわけがないと踏んでいたが、現実にはそうはいかない。
馬術経験がある佐藤君は予想に反して力強く、生田君は早々に劣勢に追い込まれる。
はたから見れば、もう8割方押し倒されていると言っても過言ではない。

「ちゅーしましょちゅー！」

しかもその唇も接近してきている。
あーーーファーストキッスがオレまでまーちゃんに奪われるー！！と必死に逃げようとする。
瞬間、佐藤君の体が横から突撃してきた何かに吹っ飛ばされた。
彼は華麗に横に回転し、生田君は難を逃れた。

「早く立って、逃げる方法考えるんじゃ！」
「あ、あ、ありがと、里保……」

強烈なボディアタックを喰らわせたのは鞘師君だった。
お礼を最後まで聞いたか定かではないが、彼はそのままみちしげ君という脅威から逃げる。

生田君がなんとか此処から逃げられないか考えていると、たったひとつの抜け道を見つけた。
背に腹は代えられないと、先ほど倒れた梯子をかけ、女子風呂へと避難しようとしていた。あの隙間なら通れると必死に梯子を上る。

「えりぽんナイス！」

生田君の意図に気付いた鞘師君も、その隣に梯子をかける。
しかし、頂上にたどり着いたそんな彼らに待っていたのは、冷たい笑みを浮かべ、タオルを体に巻いた5人の女の子たちだった。

「えりぽん、しつこいよ」
「聖違うっちゃ！いまは説明してる余裕はないと！」
「言い訳する人は嫌い」

き、嫌いやと？！と絶望に包まれたのも束の間、「せーの！」という聖の掛け声とともに一斉に桶が投げつけられる。
再びごちぃん！と派手な音がしたあと、生田君は男湯の床に叩きつけられる結果になった。
つづいて鞘師君も上ってきたが、なんとか事情を説明しようとする。

「違うんやって！いまこっち大変なことになってて、覗きとかやなくて、匿ってほしいんじゃ！」
「里保ちゃんさぁ、さすがに2度目はナシだよ」
「香音ちゃん話聞いてほしいんじゃ！どぅーとかまーちゃんとかが大変な―――」

最後まで言葉を紡ぐ前に、香音は水道の蛇口をひねる。
何処から調達したのか巨大なホースにより発せられた水が鞘師君の顔面を襲い、その水圧に負け、鞘師君は床に落ちることとなった。

「ってぇ！！」

しかも彼の体は、いままさに避難しようとしていたかめい君に直撃し、かめい君もまた負傷した。

「ふっふっふー、えーりー♥」

ピンクの悪魔が目の前に迫ってくる。しかも3匹も。
さながら地獄から甦ってきたステーシーのように彼らは間合いを詰めてくる。
残念ながら「美しいゾンビ」なんて形容詞がここまで不似合いなステーシーもいないだろうが。

「うわぁぁ！！オレ聖が好きやっちゃ！まーちゃんにはごめんやけど！」
「ぼ、ぼぼぼ僕やってフクちゃんも香音ちゃんも好きやし、だーいしも興味あって、だからみちしげさんとは！！」

理性が働いてないのか必死に言葉を紡ぐ中等部を尻目に、光井君は大量の石鹸を滑らせた。
下手な鉄砲なんとやらで、その中の数個が悪魔たちの足元を掬い、彼らは見事に後頭部を床に打ち付けた。

「はよこっち来ぃ！」

光井君の言葉を聞いても立ち上がれない中等部を、かめい君は無理やり立たせ、扉へと移動した。
未だに鍵はかかったまま開かないが、かめい君はハッと気づき「クロさんいますかー！！」と叫んだ。

「かめい様、お呼びですか」

半透明のガラスの向こう、いつものように黒いスーツを身にまとった道重家の執事兼SPの彼がいる。
かめい君は「此処開けて！」と叫ぶと、彼は無駄な動きは一切なく、扉を開けた。
同時に4人は脱衣場へと倒れこむように入り、残りの3人を残して再び扉を閉めた。

「はぁ……はぁ…あの、クロさん、お願い、あるんですけど」
「なんでございましょう？」
「……あなたのところの当主さん、気絶してるから処置を」

かめい君はそれだけ告げると、蛇口をひねり、冷や汗と脂汗が入り混じった体を水で流す。
それに倣って光井君も立ち上がり、タオルで顔を覆って息を整える。

「若が暴走してしまい、申し訳ありませんでした」
「ああ、だいじょうぶですよ、慣れてますから」

そうしてかめい君が笑ったのを確認すると、彼はもう一度深く頭を下げ、男湯へと入った。
何人かの部下とともに頭を打って気絶した工藤君、佐藤君らとともに、みちしげ君も運ばれていく。
かめい君と光井君は深くため息をついた後、彼らの用意した浴衣に着替えることにした。

「……っていうかたかーし君とガキさんはなんで気絶してんの？」

着替えを終えて部屋へ戻る直前に目に入ったのは、なぜかふたりで気絶しているたかーし君とにーがき君だった。
実はたかーし君が勢いに任せてキスを迫ったとき、にーがき君が目を覚ましたのも束の間、ふたりの唇は軽く重なった。
そのせいでふたりは一気に現実に引き戻され、動揺のうちに気絶した。
そんなやり取りがあったことなど露知らず、かめい君と光井君は部屋へ戻ることにした。
ちなみに中等部のふたりは、「東京は怖いところっちゃ…」「東京は怖いところじゃぁ…」とブルブルと肩を震わせていた。


かめい君たちのいろいろ危険な露天風呂　おわり

卑湯ワロタｗ
♂陣はみんな傷だらけだなｗ

ドタバタすぎるｗｗｗ
そしてたなにぃの初キスおめｗｗｗ

たかにぃ、だ間違えたｗ

かめい君たちらしいドタバタ感ｗｗ

れいなが助けに入って欲しかったｗ

素っ裸のれいなが助けに来たらかめい君が興奮して危ないw

それこそ中等部が気絶しちゃうｗ

もしそこでパコパコ始めちゃったら鼻血の海だなｗｗｗ

かめれな以外全員気絶だわｗ

>>219
たなにぃの初キスだったらかめい君とたかーし君が大変なことにｗｗｗ
素敵な間違いGJ！ｗ

かめい君とたかーし君がガチでキレるぞｗｗ

d*・ e)( ｀*从

ﾉd；゜Д゜)ﾉd；゜ｰ゜)

いつの間にか初キスしてたんだなたかにぃｗ

もしもたなにぃがキスしちゃってかめい君がガチでキレてたとしても
シゲのときのようににーがき君をボッコボコにしてる姿はなぜかイメージできないんだがｗ

多分ひたすれ泣き崩れると思うｗ


あとサッカーも見ずにかめれな小ネタ書いてたんで
もう少ししたら上げます〜

さすがに誰もいないようなので明日あげますね
おやさゆみーん

あららー起きてたのにｗ

ごめんなさいパソ閉じちゃいました

いえいえ気にしないで下さいなｗ
自分も寝ますおやさゆみーん

おはみん

Σﾉd；・ ｡.・）ｻﾕﾐﾊｲﾏﾏﾃﾞﾅﾆｦ...

>>233
wktk

シゲ目覚めたか

かめれな小ネタ待ち

ﾉd*＾ｰ＾)　ちょっとお待ちを

d*☆ ｡.☆）

久々に書いたせいか小ネタのはずが長くなってしまいましたｗ
エロありなんで苦手な方は注意！





「あぢぃ〜…」

夏休み中のれいなは昼間から自室のベッドに寝転がりながら暑さに悶えていました。

「もうこの暑さ、どうにかならんと？」
「どうにかして欲しいのはボクも同じだよぉ〜…うぅー」

れいなの隣には当たり前のようにかめい君がいて、猛暑だというのにコバンザメのようにベタベタくっ付いて離れようとしません。

「ったく絵里がまたクーラー壊すから…」
「あうぅ…ごめんなさい…」

オリンピックの日本サッカーの試合に感化され、またもサッカーボールをクーラーにぶつけて壊しちゃったかめい君。
前にも全く同じやり方でクーラーを壊してるのに少しは学習しないのかと、れいなは半ば呆れ気味。

「まぁ午後になったら黒服さんがクーラー付けに来てくれるからいいんやけど…」
「でもさぁ…我慢できないよねぇ…」

暑さを我慢できないとか言いながらもれいなを抱きしめる力は強くなり、より密着するかめい君。

「暑いなら離れれば良いのに……あ、ここにおるより窓際の方が涼しいかも」
「えぇー行っちゃやぁだぁ〜！！」
「お前は子供か！」

そうかめい君を一喝して窓際に来るれいな。
外から流れてくる風はあまり強くはありませんが、少しだけ涼しい気分になれたようで。

「ん〜…ちょっと涼しいかも…もっと風吹かんかなぁ」

爪先立ちで背伸びをして窓の外に身を乗り出しｷｮﾛｷｮﾛと眺めるれいな。
しかしそのせいでベッドに寝転がったままのかめい君の目に、
ミニスカートの中で派手なパンティがｷｭｷｭｯと食い込んだれいなのﾌﾟﾘｯﾌﾟﾘのお尻が飛び込んできました。

「（うおぉー！れいなお得意の無自覚エロスですか、そうですか…ﾊｧﾊｧ！！！）」
「はぁ…早くぅ黒服さーん！」

自分の後ろでお腹を空かせた狼さんがヨダレを垂らしながら近付いて来ているとは夢いも思っていないれいな。
するとれいなの家の前の道を見慣れた二人組が通りかかりました。

「あーっ、たなささーん！」
「優樹のバカ！田中さんだろ？あ、こんちにはぁ！」

れいなに想いを寄せながらも段々と妖しい関係になりつつある噂の美少年コンビ、工藤くんと佐藤くんです。

「おっ、やっほー♪ あんたらはいつも一緒やねぇｗ」
「コイツが着いて来るだけです！」
「まーちゃんがいないとくどぅーは何も出来ないからなぁ〜」
「ハァ？それはお前の方だろ！」
「まぁまぁ落ち着くっちゃんｗ で、二人してどこいくと？」
「道重さん家のプールに行くんです！田中さんもどうですか？」

見れば二人とも水泳用のバッグを肩にかけていました。

「そっかぁ、その手があったかぁ……そうやねぇ〜…んんっ？！」

プールに行こうか行かないか悩んでいたれいなの身体に異変が。
突然身体を震わせ窓の縁に倒れかかってしまいました。
まぁその原因は十中八九『ヤツ』のせいである事は、懸命な読者の皆様ならお分かりかと思います。

『むふぅーｗ 相変わらずれーなのプリケツはボクの顔にジャストフィットだねぇｗ』　（←小声）

れいなのミニスカートの中に顔を突っ込みプリケツに顔を埋めているかめい君。
お尻のお肉を左右に開き、そこに顔を押しあてながら深呼吸を繰り返しています。

「たなささん、どうかしましたぁ〜？」
「な、なんでもなかよ？/// …ｺﾗｯ ｴﾘｯ!!///」

ｽｰﾊｰｽｰﾊｰと自分の恥ずかしい部分を思いっきり嗅がれ恥ずかしいれいな。
汗やら、石鹸やら、れいなの色んなお汁やらが混ざった香りを全て受け止めたかめい君は天国行きかけてます。

『ぷはぁ〜…ｼﾔﾜｾ/// …こりゃ誰だってヤミツキになりますよ？ｗ』

れいなのプリケツ挟まれながら呑気に感想を述べてる彼の頭を後ろ手にバシバシ叩くれいな。

『いだいいだい！ もぉ乱暴だなぁｗ ほられーな、大人しくしてないと二人にバレちゃうからｗ』
「ちょっ///…んっくぅっ！！///」

かめい君はグッショリ濡れたれいなのパンティをスルリと抜くとまたもお尻のお肉を開き、
さらには綺麗な一本線を描いている、人よりふっくらとした肉厚モリニャンまでも容赦なくオープンしてしまうかめい君。
くぱぁ…とエッチな糸を引きながら拡がり現れたサーモンピンクの小さな穴めがけて舌ねじ込みます。

「ふにゃあぁっ！！！」
「「ん？？？」」

ガクガクと身体を震わせながらも腕の力だけで窓の縁に捕まるれいな。
しかしかめい君の愛撫は治まるどころか激しさを増すばかり。
実はかめい君、あまりイメージにはないですが、いわゆる『前戯』という行為が本番行為と同じくらい大好きな人でして、
放っておくと1時間ぐらい平気でれいなの身体中をﾍﾟﾛﾍﾟﾛﾁｭｯﾁｭし続けてしまうほどなんです。
それでは流石のれいなも前戯だけで何十回もイッちゃって体力が持たないので普段はかめい君自ら控えめにしているとか。
ところが今回のこの特殊なシュチュエーションの前にアッサリ封印が解き放たれてしまったようで、
常人より長いスケベなベロでれいなの膣内のビンカンな場所を縦横無尽に舐め尽しています。

『れんろれ〜ろｗ んぅーおいちぃ♪』
「くうぅぅーっ…/// …いい加減にぃ…!!」

必死に快感を押し殺し耐えようとするれいな。
しかしただでさえ敏感で感じやすい身体、そしてこの羞恥的なプレイにドM心は燃えるばかり。
かめい君の愛撫を我慢しようとすればするほど気持ち良く、愛液が止めどなく溢れ出て来てしまいます。

「田中さん、そこに誰かいるんですかー？」

何となく部屋の中にれいな以外の存在を感じた工藤くんがれいなに話しかけてきました。
すると別の生き物のように蠢めいていたかめい君の舌が不意に抜かれ、止まらなかった快感の波が一瞬収まりました。
ピクッピクッと下半身を震わせ、（終わったとかいな…）と安堵するれいな。

「ん〜ん………だ、誰もおらん…よぉ？……… うぁあっ…！///」

息を整えながら一瞬だけ油断をしていたれいなの膣に、細長い中指をずぷっと挿入したかめい君。
そのまま指を根本まで挿れ、クイクイと第一関節を折り曲げ、気持ちいい場所を指先で探ります。
その一掻き一掻きに敏感に反応するれいなもいつの間にか抵抗を緩め、ガニ股のイヤらしい格好に。
それに気を良くしたかめい君は痛いほどにキツキツなれいなの中を、ニュル…ニュル…とゆっくりとピストンさせます。
かめい君の中指にれいなの愛液が絡みつき、やがて透明だった物が白く泡立ち始める頃には、
れいなはヘナヘナと身体の力が抜け落ちていくのを感じ、自らの力だけでは立っていられなくなりました。

『おっと危ないｗ ちゃんと支えてあげるからね？ …あ、言い忘れていたけど、れーな？絶対【イッちゃダメ】ですよ？』
「えっ…？！///」

この状況下で【イッてはいけない】と言われ、信じられないといった表情のれいな。
しかしこれもまたイクなと言われてると余計にイキたくなるのがドMというものなんです。
そして戸惑うれいなをよそにかめい君は指の注挿はそのままに、窓側に背を向けれいなの脚の間に座ると、
上を見上げ股に顔を埋めながられいなの身体を支え、さらに赤く膨らんだクリにゃに吸い尽きました。
不意打ちを食らいれいなの身体が今までで一番激しく上下し、明らかに喘ぎ声だと分かる声を漏らしてしまいました。

「はぁあんっっ！！！///」

「…なぁ優樹、なんか今日の田中さんおかしくないか？」
「そうかなぁ〜まーちゃんはいつも通りだと思うけどぉ〜」

まだまだ性に疎い工藤くんですが、さすがに異変を感じたようです。

「あのー田中さぁん、無理なら来なくてもいいですよー？」
「まーちゃん、たなささんと一緒に泳ぎた〜い」
「ワガママ言うな！ それで田中さんは行きますー？」

工藤くんの問いなど今のれいなには届いていません。
しかしドSモード全開のかめい君はそれすらも利用するのです。

『行くか、行かないかだって。ホラ答えてあげないとｗ』
「はっ、はぁっ…/// んくうぅー…///」

かめい君の狙いを感じとったれいなは絶対に言うもんかと口を真一文字に結びます。

「しょうがないなぁ…なら、ボクが代わりに言わせてあげますか…ｗ」

ニヤリと笑ったかめい君は一本でもキツキツだった指を二本に増やし、膣内のお腹の裏側の辺りにあるれいなの弱点を一気に掻き回します。
さらにトドメとばかりにビンビンに膨らんだクリにゃを強めに吸い上げ、舌でコロコロと素早く舐め転がし、甘く歯を立てました。

「やあぁっ！はあぁっ、ぃやぁあっ!!…はぁ、はぁ、はぁ…い、い、…」
「「？？？」」

「………イッ、イっクぅぅぅうううっ！！！」


二人どころか町内にも聞こえそうなほど喘ぎ鳴き、れいなの視界が真っ白な世界に飛んだ瞬間、
れいなは制御不能になった身体から大量の潮を吹き出しながら、何とか掴まっていた窓の縁から手を離してしまったのでした。


………


「！！！」
「あれ？いなくなっちゃった…でも、たなささんも行くって〜良かったねぇくどぅー」
「！！！…///」
「どうしたの？ねぇー？」

何も分かっていない佐藤くんとは対照的に、目の前で起きた事が具体的には分からずとも
本能でそれを感じとった工藤くんは顔を真っ赤にさせ硬直してしまっていました。

「…ﾊｯ！……あぁ…うん、ごめん///」
「変なくどぅーｗ ねぇ早く行こうよぉ〜」
「そ、そうだね。 …じゃ、じゃあオレたち先行ってますんで！///」
「また会いましょ〜♪」


………

窓の下でペタリと座りこんでしまったれいなのお尻の下からズルズルと這い出てくるかめい君。
れいなの愛液やら潮やらで髪からTシャツまでズブ濡れ状態な自分に『ヤリすぎたかぁ…』と反省気味です。

「ごめんね？ちょっと意地悪しようと思っただけなんだけど……怒ってるぅ？」

かめい君に背を向けたまま身体をヒクヒクさせながら動こうとしないれいな。
これは完全に怒らせちゃったなと思ったかめい君は後ろを向き、腕組みしながらどう謝ろうか考えます。
すると…。

「れーなぁ、どうしたら許してく…んむぅっ！？」

振り向いたかめい君の唇を自らの唇で塞ぐれいな。
身長差があるので爪先立ちでかめい君の顔を手で包み、強引に舌を絡ませてきます。
突然の事に驚きを隠せないかめい君は、れいなの舌にされるがまま舌を絡ませられてしまいます。
やがて唇を離すと透明な糸が何本も作られ、互いの口の周りは唾液だらけでベタベタになっていました。

「…ど、どうしたの…れーな？」
「…れて…」
「へ？」

「いれて…れーな…がまんできん…」

恥ずかしいのか俯き気味におねだりするれいなにﾄﾞｯｷｰﾝ♥とハートを打ち抜かれたかめい君。
そのままお姫様だっこでベッドに向かい、れいなを優しく寝かせると覆いかぶさります。

「れーなぁ…/// ボクも我慢できな…」
「あと、ひとつ。」
「ん？なぁに？」


「……後で覚えてろよ…！！！」


さっきまでのウルウルとしていた可愛い瞳から、まるで人殺しのような怒りに満ちた瞳に変貌する瞬間を見てしまったかめい君。
生命の危機を感じたかめい君の身体にゾワッと寒気が襲うのですが、れいなのその瞳は静かに閉じ、また彼女の方からキスをしてきました。
積極的なれいなの優しいキスをじっくりと味わいながらも、心の片隅で後々自分はどうなってしまうのか不安が隠せないかめい君なのでした。


………


「さて、私はどうすれば良いのでしょうか…。」

れいなの部屋の前で最新のクーラーを持ったまま待ちぼうけを食らってる彼の存在に、二人が気付くのはだいぶ後になってからです。





かめれなヤリすぎ羞恥プレイ　おわり

以上です
窓かられいなの顔を出させ悪戯→後輩に見せつける、というような羞恥プレイを
一度はやってみたいと思ってたので自分としては満足していますｗ
二人の熱い関係でより暑苦しくなってくれたら幸いですｗ

ではまた機会があれば





（；■_■）＜…///　　　事後の香りが残る部屋で作業をする黒服さんは大変だ
ノ　つ つ

クロさんが可愛いわ佐藤君が疎くて面白いわどぅーが大変だわｗ

かめれなエロすぎｗｗｗ

やっぱSなかめい君＆ドMれいな最高ですねｗ
工藤くんはれいなの顔見れなくなっちゃうなｗ

ﾉdo´ ｡｀ﾙ ﾄﾞｷﾄﾞｷ///

ﾉdo´ ｡｀ﾙ＜…てなことがあったんです

d*> ｡.<） ＜なんで教えてくれないの！くどぅーのバカバカバカ！

そこは黒服さんの失態では？ｗ

黒服さんはいつからかめれなの雑用までやることになったんだ？ｗｗ

（ ■_■）＜ご要望があればいつでも

　　∋oノハヽ
　　　从*´ ﾛ｀)
　ノハﾉ　つ つ
ﾉd*＾(　　　ﾉ　　　　　　 ノハヽ　　ノハヽ
ノ　つしーＪ　　　　　　(´ ｡｀obヽ(^〈_^ *bヽ

冷静に観察すんなｗｗｗ

http://pa4.dip.jp/jlab/i/s/pai1344055802584.jpg
http://pa4.dip.jp/jlab/i/s/pai1344055805782.jpg
ﾉd*’ー’)＜ガキさん可愛すぎやよ……

これで23歳だぜ？ｗ

http://natsu.gotdns.com/img/nat04005.gif

>>264
まさに合法ロリ
短髪なせいか美少年にも見えるﾊｧﾊｧ

>>265
生田くんﾁｭ━━━（ﾟ∀ﾟ）━━━!!!!!

マジでちゅーしてるようにも見えるｗ
あとで動画見てみるわｗ

ここでも工藤君は観察ｗ

>>264
ロリガキさんかわええええええええええええええええ
たかーし君襲っちゃえよｗ

みちしげ君に気をつけてねにーがき君ｗ

ﾉd*・e・)。o（なんだか今日は視線を感じるのだ・・・）

>>264
てんちょかにーがき君か

ネクタイしてるからてんちょとも見えるし
制服だからにーがき君にも見えるｗ

たかにぃは普通にキスしたりお触りできる関係に早くなって欲しい！

お、お触りだと…

ﾉd*・e・）ﾄﾞｷﾄﾞｷ///

ｺｷｺｷ

>>264
てかこんだけ美少年だったら周りの女子達も放ってはおかないだろうに・・・
鈍感すぎるのが原因か？ｗ

周囲の女子もたかーし君の想いに気付いているとか…？ｗ
イケメン同士でｲﾁｬｲﾁｬが好きみたいな感じでｗｗ

腐女子ばっかなのかｗ

それか呆れてるかのどっちかだなｗ
かめれなｲﾁｬｺﾗたかにぃｲﾁｬｺﾗ見せつけられるクラスメートは大変だｗ

ﾉ9|‘_ゝ‘) ｲｲﾅｧ

ﾉd*-e-)

　　ｎ

にーがき君ｗ

｜　　ﾉd*-e-)
｜
｜σ゛　　ｎ

ちょｗ

朝勃ちですかｗ

危ない

ここのノリで誤爆した

どこになにを誤爆したんだ？ｗ

ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜どんまい

クリトリ誤爆を思いだすなｗ

れならの人かww
絶対に負けられないシリーズとか好きだわw

あの小ネタはれいなのニッポン！ニッポン！の時点で笑えるw

無理やりすぎて困るわｗ

続きが気になる

从*´ ﾛ｀)

ﾉd*＾ｰ＾)

巻き添え規制は解除されたんですが
規制中にネタが全部吹っ飛んでしまったのでまた小ネタが出来たら投下します(｀･ω･´)ゞ
2012年9月11日には間に合わせたいなぁ

れならさん待ってるｗｗ

ﾉd*＾ｰ＾)＜今から楽しみですよ

PONPONのおみくじネタできたのでまた今度投下します
今日は早めにおやさゆみん

期待！

おみくじネタということは……


ﾉ9|；‘_ゝ‘)ﾄﾞｷﾄﾞｷ...

恋愛事情も待ってます

色々待つのは楽しいねぇｗ

田中クンの恋愛事情３０投下します。

本日も皮膚を焦がしそうなくらい朝もはよからお天道様が血気盛んである。
・・・なんて、まるで早起きしたような物言いだがチャボが目を覚ます時間帯などではなくもう昼前だ。
"道重"と書かれた札を確認してからすぐ横のインターホンを祈る思いで押す。
清涼なシンセサイザーに似た音が耳の中で木霊した。もう何度目かわからないいつもと同じセリフをインコのように繰り返す。

「さゆー・・・れいなやけど、絵里おる？」

硬い扉の向こうからこもった寝起き特有の粘ついた声が聞こえた。
夜勤続きで今まで爆寝していたであろうさゆの低いトーンが扉ごしに小さく響く。

「いないよ・・・・・・って本人が言ってる」
「・・・今日もNOですか」
「れいなも毎日頑張るね。どっちかが死ぬまでさゆみに伝言係やらせる気？」
「いやこっちだって早々に決着つけたかよ。何度も言うっちゃけどれいなはホントに無実やし・・・」

渡米の話からさらにややこしくなって今日で２週間が過ぎていた。
原因不明の絵里の家出。
道重検察官の起訴状朗読によると、


・・・


『あんた新垣さんとキスしたんでしょ。それも濃厚な』
『・・・は？』

わけがわからないまま絵里にブッ飛ばされてから死に体で三千里の道を越えてきたれいなの首に突きつけられたのは冤罪という名の鎌だった。
もちろん身に覚えがないので反論する。

『んなことしとらんよなんじゃそりゃ。それで誤解して絵里が怒って家出たん？』
『誤解もなにも。絵里がハッキリ見たって』
『え？・・・・・・・・・・・・・・・いややっぱしとらんよ！４年前まで記憶遡らせたっちゃけどガキさんとそんなんしたことなか！』

『・・・ほんとかよ』

さゆの声がいつもより低音気味なのはれいなの気のせいか？

『別れるとか言ってたけど』
『は！？』
『顔も見たくない、だってさ。ずっと絵里置いとくわけにもいかないし早く仲直りしてよ』
『な、な、な』


・・・


というわけなのである。
今の気持ちを簡潔に表す言葉がある。どうしてこうなった。

「はぁ・・・。まだ渡米のこと話しとらんのに・・・」
「さゆみもフォローしといてあげるから早めに引き取りにきてね」
「さんきゅ・・・」

別れの挨拶を簡単に済ましてから重い足取りで自宅へと戻った。


**********


「顔ぐらい見せてあげればいいのに」
「絶対やだーーー」

下着姿で人のベッドの上でくつろぎながら、これまた人のクッションを胸に抱えてイヤイヤとダダをこねる子供。
ただでさえポンコツクーラーがぬるい風ばっか送ってきて暑いというのに、
そのうえ人口密度まで増えたせいでさゆみの眉毛は早くも薄くなりつつあった。

「でも毎日昼夜にさゆみの家わざわざ来てさ・・・ま、同じマンションだけど、でもこれって愛の成せるワザじゃない。
　それにあいつが絵里の前で堂々と浮気できる度胸持ち合わせてると思う？鳥みたいな心臓してるあいつが」
「でも見たもん」
「・・・。見たっていうけどほんとに一部始終全部見たの？れいなから新垣さんにキスしてた？ほんとに？」
「・・・」
「どうせ寝てるれいなに新垣さんがキスしてた、とかそんなオチでしょ」
「でもそれだけじゃないもん！その前に知らない女のおっぱいに顔埋めてたもん！」

クッションをベッドに叩きつけた絵里が半分涙目の赤い顔でピーピーと小鳥のように囀る。
その喚き声を半分素通りさせつつ静かに聞いてあげた。
やっぱり冷静になって絵里の証言を整理させてみるとただのれいなのドジ行為を曲解させただけなように思えてくる。

「でも自分でも誤解だったって薄々気付いてるんでしょ？もういいじゃん許しても」
「そ、そんなことないよ！てかなんでさゆはれいなの味方するの？親友なのにしどいよー」

そりゃれいなとあんたが仲直りしないことにゃさゆみは元の平穏を取り戻せないからだよっ。

「絵里のことは親友だとは思ってるけどさ・・・プライベート全部さらけ出せるかっていうと別の話だから・・・。
　さすがに自分の家では一人でくつろぎたいんだよ」
「絵里がいるとさゆは心休まらないってこと？」
「キツいこと言うけどそういうこと。だから早く仲直りしてれいなのとこ戻ってよね」
「・・・・・・フンだ」

ベッドにうつ伏せに寝転がりさゆみに背中を見せる絵里。
こちらからでは伺えないが、どうせ絵里が悪者なんですよとか、さゆはいっつもれいなの味方するんだもんなーなど、微かにぼやく声が聞こえる。
おそらく絵里はもう、ほぼれいなのことを許している。
が、啖呵切って家出した手前、今更ノコノコ帰れないんだろう。
絵里にもノミ並のプライドはあったってことだ。
ただこの意地の張り合いをこれ以上続けるとなると、バカップルのいつもの痴話喧嘩などという単純な話では済まなくなってくる。

「・・・絵里・・・」

蚊の鳴く声よりも小さい、囁くような声量で丸まって不貞寝するあんぽんたんに呟いた。
・・・もう、時間がないんだよ？

「れいな、アメリカ行っちゃうんだよ・・・？」

それは絵里に届くはずもなく。
クーラーのぬるい風に運ばれ、空気中で霧散した。


**********


この頃ガキさんの様子がおかしい。明らかに。

「フッフフフ〜〜〜ン♪」
「・・・」

今もボレロなんて口ずさんでるし。
いつもより仕事も能率良くこなしている。
不可解だ。

「ガキさん。最近なんかいいことでもあったの？」
「ん〜？そうねえ〜〜〜ふふ〜ん♪言えな〜〜い」
「・・・」

なんか知らんがムカつくな。
新しく入荷した新商品のダンボールを開けながら尻をフリフリ。目のやり場に困る。
・・・ワザと考えないようにしていたのだが、俺の経験上ガキさんがこうわかりやすく機嫌が良いときは必ずヤツのことでなにかあった時だ。
かまをかけてみるか。

「田中と今度デートするんだって？」
「違うわよ〜。田中っちとアメリカで暮らすのよ」

「は！！！？？！？？！！？？」

ガキさんが一瞬キョトンとした顔を見せてから「あ、ヤバッ」と大きく開いた口を手で塞ぐ。
暮らす？暮らすってなんだよ同棲か？というかなんでアメリカ？いやチリでもペルーでもブラジルでもなんでもいいがとにかく同棲は許さん。

「どこからツッコんでいいのかわからんけど・・・アメリカってなんの話？」
「んん・・・しょうがないなあ。・・・実はね、田中っちしばらくアメリカで暮らすらしいのよ仕事の関係でね」
「へえ」

それは僥倖だ。しばらくツラを拝まなくていいなんて、今夜は眠らせてたワインでも空けて一杯洒落込もうかな。

「で、それに私も付いて行くってわけよ。ポリネシアで二人でルームシェアしてた頃のこと思い出すわ〜」
「・・・え？どういうことだよ。なんでガキさんがヤツに付いて行くことになるんだよわけがわからんぞ」
「田中っち一人じゃご飯もロクに作れないし洗濯機も動かせないし寂しがりやだからね。私がいないとダメダメなんだから」
「それ田中が頼んだのか？」
「違うけど、でも田中っちにはやっぱり私がついてないと」

いつもより１オクターブ程高い声で弾むように言うガキさんは確かに機嫌が良く、幸せそうに見えるのだが・・・なぜか違和感があった。
田中っちには私が必要私が必要と、まるで自分に言い聞かせるようにそれを繰り返すガキさん。その表情は見えない。
・・・腹の奥が煮えるように熱くなった。

「何言ってんだよそんなのおかしいだろ。田中に付いて来いって言われたわけじゃないのになんで一緒に暮らすとか決めてんだよ。
　・・・そんなの俺が許さんっつの」
「愛ちゃんに許すとか許さないの権利はないでしょ」
「ガキさんだって！田中の恋人でもないくせに一緒に暮らす権利ないだろ！」

しまった。
叫んでから後悔する。
ガキさんのヤツへの想いはムカつくぐらい理解してるつもりだ。
川原に浮かぶ夕陽で染まったあの日のガキさんの顔は未だ俺の網膜に焼き付いている。
好きな男と暮らしたいって気持ちはわかる。俺もガキさんと同棲してあんなことやそんなことしたい。
でもだからって・・・たかが男一人のために自分の人生投げ出して追いかけるなんて・・・おかしいだろ？普通じゃないだろ？

「ガキさんは・・・おかしいよ」
「私のどこがおかしいのよ。変な愛ちゃん」
「ガキさんは田中れいなのことを愛しすぎている」
「ちょ、ちょっとー！こんなとこで恥ずかしいこと言わないでよ〜〜！」

手を扇いで顔を冷ますガキさんに近づく。

「行くなよ」
「・・・え？」
「行くなよ、じゃない。行かせない。ガキさんは田中れいなといるとおかしくなる。
　報われるわけないのに必死になって追いかけて何になるんだ？ただ自分の時間を無駄にしているだけじゃないか」
「・・・」
「縁を切れとは言わないけど・・・一度離れて熱を冷ましたほうがいいよ」
「・・・いやよ」
「・・・」
「愛ちゃんのバーカ」

靴の鳴る音が響く。
自分の仕事をほっぽりだし姿を消したガキさんにかける言葉はいくつもあったはずなのに口からは何も出なかった。
去り際に一瞬だけ見せた顔も前髪に隠れていて何も・・・見えなかった。


＊＊＊＊＊


「絵里ーーー」
「絵里はいないよ・・・・・・って本人が言ってる」
「はぁ・・・」

絵里が家出してから二週間経った。
しかし状況が好転することはなく、一向に顔を見せてくれる気配がない。
これじゃたださゆに迷惑かけているだけだ。

携帯は繋がらないし会って話す以外に仲直りする方法はないのだが・・・これでは手も足も出ない。

「さゆみも絵里を説得してはいるんだけどあの子ただ意地張ってるだけだよ。ヤダヤダ言って取り付く島もないし」
「迷惑かけてごめんさゆ。にしても、参ったっちゃねえ・・・」
「・・・出発予定日いつだっけ」
「あと１ヶ月ないくらい・・・かな」

刻々とタイムリミットが迫っている今、のんびり痴話喧嘩してる暇はないのだ。
未だ絵里には渡米することを伝えられていない。
ギラギラと燃える太陽が体から水分を奪ってゆく。額から汗が一滴流れ、地面に落ちて弾けた。
暑さからくるものか、焦りからくるものなのか。

「・・・仕方ない、よね」
「へ？」

さゆが諦観の表情を浮かべながら、

「今日のところはこれで諦めて帰って。今から夕食の支度するし」
「あ・・・うん。ごめん。じゃ、明日も来るから」
「うん」

暑さに弱いさゆをいつまでも熱気溢れる外に出しとくわけにもいかない。
未だその場に踏みとどまっていたいとごねる足に無理矢理言うことを聞かせ、その場は大人しく退散した。


**********


・・・れいな、ごめんね。
けどこのままじゃ埒が明かないから。

「絵里、話があるんだけど」

「なんだよー。さゆが説得しても絵里は絶対許してやんないもん」

ゴロゴロとゴマアザラシのようにベッドの上で寝転がる絵里に蹴りを加える。
あいたっ！と大袈裟に頭を押さえて起き上がるアホを正面に立たせた。

「なにすんのさゆ酷っ！脳みそなくなったらどうすんのさ」
「元々空だから安心して。・・・大切な話だから」
「・・・なに？」

逃げる絵里の瞳を捉える。
・・・ほんとごめんれいな。さゆみの勝手を許してね。

「れいながアメリカに行くことになったから」
「・・・？」
「最長で五年間。アメリカに駐在することになったの」
「・・・え？」
「出発は・・・今月」
「・・・」

静寂が熱帯部屋を包んだ。絵里の瞳が困惑する気持ちを代弁するかのようにわかりやすく揺れている。
中途半端に開いた口からは呼吸音すら聞こえない。驚きすぎて生命活動が一時停止しているのかな。

「・・・うそ」
「嘘じゃないよ・・・れいなが毎日ああやって必死に絵里と仲直りしようと必死だったのはそれを言いたいって理由もあったからだよ。
　なのに絵里はイヤイヤって意地張っていつまでもれいなに顔見せないで・・・ほんとバカ」
「・・・な、なんで？」
「なんでって知らないよ。仕事の関係で行くんじゃないの。さゆみも詳しいことはよく知らないし・・・」
「・・・っ」
「あっ絵里！」

忙しなく走る足音と風を切ったようなドアの開く音だけが室内に残った。

＊＊＊＊＊


虫の報せか。
れいなは第六感もサイコな能力もないただの人間のはずなのだが、どうしてか全身がさざめくような悪寒がして仕方ない。
導かれるように玄関へと足を運ぶ。
そして・・・扉を開いた。

「・・・絵里」
「・・・」

なぜだろう。久しぶりに顔を見せてくれて嬉しいはずなのに、全くそんな気持ちが沸かないのは。
絵里は顔の筋肉が壊死してしまったかのように不気味なほど無表情で、れいなを映す瞳だけが生気を伴っていた。
直感する。
知ってしまったんだな、と。

「・・・え、」
「絵里のことはどうでもいいんだ」
「・・・」
「また絵里を置いて仕事を選ぶんだ」
「・・・」

ここで言い返さなければ肯定したも同然なのに、言葉が何も出てこない。
それは過去の過ちを今でも悔やんでいるからだ。どんな言葉で取り繕ったってあの時失った信用が元に戻るはずもない。
こうして愛する女性から懐疑の目を向けられるのも全て自分が犯した過ちのせい・・・

「絵里を置いて、今度はずっと帰ってこないつもりなんでしょ・・・？」

痛みを我慢するように歪んだ絵里の瞳から涙の真珠が溢れて、零れた。
絵里の泣き顔なんて、もう二度と見たくなかったのに。
・・・また、れいなが泣かせてしまった。
涙の粒を指で掬おうと手を伸ばす。

「やめてよっ」

叩くように振り払われる。

「裏切り者」

その言葉は腰をナイフで刺されるよりも鋭い痛みを伴っていた。
気持ちを落ち着かせようと力強く握った拳から血の気が引く気持ち悪さを感じる。
震える唇から搾るように声を出した。

「ごめん・・・」

れいなの言葉は走り去る絵里の靴音に被さるようにかき消えた。
絵里はいない。それでも虚空に懺悔するように自分の口は黙ってはくれなかった。

「ごめん・・・泣かせてごめん・・・絵里・・・」


＊＊＊＊＊


部屋で大人しくすることもできず、一人で虫がブンブン五月蝿い屋上なぞに来ている。
考えるのはそりゃあ絵里のこと。
つい数日前までは今日のエッチのメニューはどうしようかな、とかプロポーズの指輪はどこで買おうかな、とか
くだらないけど幸せなことで悩んでいたのに。
温度差激しすぎて風邪ひきそうだわ。

「・・・はぁ」

"裏切り者"

「あはは」

もう笑って誤魔化しとけ。
笑顔は幸せを呼ぶんだ。

「はは」

しかし絵里とこんな形で別れたまま一人で寂しくアメリカに行くのか。
帰って来る頃には絵里は別の男と結婚して子供たくさん産んで幸せな家庭を築いていたりしてな。
モテるし、相手もそれ相応の高橋みたいなハイスペックの優男に違いない。
そう思うと、れいななんてケーキにたかるハエみたいなもんだ。
ありそう。そんな未来。

「あははー・・・はは・・・」

れいなじゃあいつを幸せにはできないみたいだ。
笑っているはずなのに、
情けないほど涙が零れた。

以上です。
前回の話に感想レスをくださった方、ありがとうございました。いつも励みになっています＾＾
いつも丁寧に感想をくれる方々になにかお礼をしたいと思っているのですが、
一応、リアルさゆれなを亀ですがちょこちょこ進めております。これがお返しになれるかは謎ですが＾＾;A

次も本編です。
感想レスくださる方、読んでくださる方、まとめ人さん、いつもありがとうございます。
それではまた来週投下しますね。ではﾉﾉ*＾ｰ＾)/~

今回も乙です！
なんかたかーし君が良い感じに切なくなってきたなぁ〜
最初はタダのイヤな奴だったのに（←個人の感想ですw）
みんな切なさとかやるせなさとかを持ってるし、その辺が丁寧に描かれてるからどのキャラにも惹かれる
…まぁ私のDD的な性質による部分も大きいとかいう話もw

切なすぎて読んでる方の心も締めつけられるほどです
ホント少し前まではあんなに幸せな同棲生活を送っていたのに…


リアルさゆれなも期待してます！

乙です！
ホントに5人が5人ともいろんな想いを抱えていますね
なんとかみんなが幸せになることを祈っています

http://ameblo.jp/tanakareina-blog/entry-11321155735.html
きょうのリアルさゆれなもリアルにラブラブだったようなので
こちらも期待しています

何とかみんながみんな幸せになって欲しいね
まだ完結はしてないけどこの恋愛事情シリーズは
エロッキスレの歴史に残る数ある名作の中の一つですな

ifでのヤりたい放題っぷり見るとこんな展開もありかもｗ

ﾉc|*｀ ヮ´)←さゆ、ガキさん、フクちゃんと美女を食いまくる

↓

それが事情りんにバレて
ノﾉ ;＾ｰ＾;)＜裏切り者！

↓

ﾉc| ;´ ﾛ｀;)＜どうしてこんなことに

mﾉc|*｀ ヮ´)m＜許してニャン

>>324

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ ｌ /／　　　　
　　　　　　　　　　　　☆ノハヽ(⌒) ―― ★ ―――
　　　　　　　　　　　 ノﾉハ+＾ｰ) /|ｌ　　／/ | ヽ 　　
　　　　　　　　　　　（/　 　　 ノｌ|ｌｌ ／　/　.|　 ヽ
　　　　　　　　　　　 （　　　ノ 彡''　 　/　 .|
　　　　　　　　　　　　/　 ./ 〉
　　　　　　　　　　　　＼__）_）

THE ENDじゃねぇか！ww

ifのれいなクンはエロ博士

＜若！お返し下さい！！

€= ﾉd*■ ｡.■）

ﾉd*＾ｰ＾)＜負けませんよ

あぶない

昨日ツーリング行ってきたせいで今くそ眠い。
眠気が冷めるように>>325のようにえりりんにぶっ飛ばされたい。

ﾉﾉ*＾ｰ＾)

ﾉd*´ｰ´ﾘ
http://aewen.com/momusu/group/img/aewen11427.jpg


ノﾉ�刀e _l‘）＜里保ちゃんかわいい〜
ﾉ9|；｀_ゝ´)＜ぐぬぬ…

ﾉd*♥ ｡.♥） ｽﾞｯｷｭｰﾝ

ブスにならないまではすっごい子供だったのに
そのあと一気に大人になった気がする。。。

少し目を離した隙に驚くほど成長してるよね
でも加入当初から一番変わったのはナマタな気がするｗ

http://ng2.orz.hm/ReinaT/souce/ReinaT_7045.jpg

　ノハヽ　　　　　　　ノハヽo∈
ﾉd*＾ 3＾) ちゅー　(´ε｀*从
（　つ つ　　　　　　⊂ ⊂　ヽ　

ナマタは外見だけじゃなく中身も変わりすぎｗ

>>336
ｷｬﾜｲｲ////

暑苦しいくらいｲﾁｬｺﾗしてんなｗ

何かあるたびﾁｭｯﾁｭしてんだろうな
いや何もなくてもﾁｭｯﾁｭしてるかｗ

テレビ見ながらﾁｭｯ
アイス食べながらﾁｭｯﾁｭｯ
れいなを抱っこしながらﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯ

ﾉd*＾ 3＾)＜エッチしながらﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯﾁｭｯｗｗｗ
从*∩ﾛ∩)＜…///

ハミガキしながらﾁｭｯ

結婚したら「いってらっしゃいのﾁｭｰ」とかやるんだろうけど
お互い夢中になりすぎてかめい君が出勤できないなｗ

ﾉd；- ｡.-）｡oO(もううんざりなの)

>>337
ガキさんに恋してから変わったよな

ﾉd*＾ｰ＾)ｳﾍﾍ

三|||9|＾_ゝ＾)ﾉｼ＜てんちょさーん！

http://ameblo.jp/tanakareina-blog/entry-11321422305.html

＼ｷﾞｬﾋﾟｰ!ごごごゴキブリー！／
　ノハヽo　ノハヽ
(｀ﾛ ´；从(＾ｰ＾*bヽ
　つ　　つ　

うぉぉ怖ぇぇ！w

　　　　　　　　 ､,
:从;´ ﾛ｀;):ﾉd*＾ｰ＾)o＜れいにゃは僕が守る！　　　　　　￥))　ｶｻｶｻ
　　つと

でもかめい君も虫嫌いというｗ

( ■_■)道重財閥にお任せあれ

Σ从*｀ ﾛ´）　(＾ｰ＾；bヽ＜うわぁ〜んやっぱ怖いよれいな〜！
　　　　　　　 ⊂　⊂　　==33


(｀ﾛ ´；从＜お、男なら勇敢に戦いよ！　　(＾ｰ＾；bヽ＜そんなの無理〜
⊂　⊂　==33　　　　　　　　　　　　　　　　　⊂　⊂　==33　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　\))...　ｶｻｶｻ

黒服さん出番ですw

(■_■)o[]←ﾊﾟｰﾂｸﾘｰﾅｰ


( ■_■)o[]~　ｼｭｰｰｰｰｯ　　:￥:ﾋﾟｸﾋﾟｸ


(■_■)＜任務完了です

ﾉd*;＾ｰ＾;)*;｀ ヮ´;) ありがとうクロさん！

(*■_■)

ﾉd+｀・ ｡.・）＜調子に乗るななの！

サブキャラ達の良いネタになりそうな本が出ますね
http://www.wani.co.jp/event.php?id=3608


ﾉd*♥ ｡.♥）＜りほりほの写真集も沢山買うの！

運動会に聖ちゃんが出ると男子たちが鼻血を出しながらバッタバッタと倒れていきます

容易に想像つくわw

　　　　　　　　　　　　　　　　　ノﾉ�刀e _l‘）　
ﾉ9|*♥_ゝ♥)ﾉd*♥ｰ♥ﾘ　　　　　　　　）　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾎﾞﾖﾖﾝﾎﾞﾖﾖﾝ

れーなは貧乳だけど
かめい君としては聖ちゃんを見たりしないのかな？ｗ

多分汗ばんだ体操服れいなに夢中じゃないかなｗ

ﾉd*｀ ヮ´)←コイツはガン見しそうだけどなw

れいなは体操服の袖を肩まで巻き上げるタイプ

他の女子には反応しないが女の子モードのブルマ重くんには反応しちゃうかめい君

ﾉd*・e・）｡oO(さゆみん…///)

おはようなの

>>368
目を覚ませにーがき君w

今更ながら「落ちる」ってどういうこと？

dat落ち
http://d.hatena.ne.jp/keyword/dat%CD%EE%A4%C1

>>372
ありがとうございます！

ちなみに「一定期間内」ってどれくらいの時間？

狼は実況板だからスレが沢山立つので落ちるのが早い
祭りがあると1時間ぐらいで落ちることも
普段は2時間ぐらいなら大丈夫だけどこまめにやって損はない

(ё)こまめに保全するのだ

>>374
ほほー...丁寧な説明ありがとうございましたm(＿)m

ﾉd*´ ﾛ｀)

ﾉﾉ*＾ｰ＾)

从*・ ｡.・）

ﾉ9|＾_ゝ＾)

ﾉd*´ｰ´ﾘ＜人のいない間にフクちゃん独占やし

>>381
ﾉ9|｀_ゝ´)＜阻止っちゃ！

ノﾉ�刀e _l‘）

ｷｬﾜﾜ
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/bb97fc1e_640.jpg
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/da8d066f_640.jpg

10年で今のさゆが1番好きだｗ
というか常に今の娘。が1番好きｗ

ﾉd*｀ ヮ´(・ ｡.・*从

ﾉﾉ+＾ｰ＾)

ある日、生田くんは高等部の亀井先輩にコンビニで偶然会いました
「よっ。オッス」
先輩の手には、チョコと明るい家族計画
生田くんはちょっと恥ずかしくなってあらぬ方を見ました

「キミもいつか必要になりますよ？」
帰り際、先輩は『ちょい待ち！』と箱を開けて、ゴムをふたつばかし点線で切り離し、生田くんに投げました
「つけ方練習しとけよ！」
先輩はさわやかに笑って帰って行きます
「れ、練習？」
受け取った生田くんはゴムを手に、どうやって練習するのか、コンビニの前で真剣に困ってました

そういやかめーくんはゴム無用派だった保全

生田君たちが使う日はいつなんだろう…ｗ

ﾉd*＾ｰ＾)＜一度ゴムありでお互いを焦らしてから生ですると気持ちよさ倍増ですよｗ

余計な情報教えんなｗｗ

かめれなPONPONの保全小ネタいきますｗ


「はぁ……はっ…」

狭い空間の中、ふたりの息遣いが響く。
窓が開いているとはいえ、室内面積が狭いせいか、音が響き、汗が流れる。

「聖…これ……はぁ…」

その空間にいるのは、少しだけ伸びた前髪を垂らし、額に汗を滲ませた中等部、生田君だった。
彼は短く息を吐きながらゆっくりと体を動かす。

「んっ……そこ…」
「え？」
「そこ……入れて」

それに答えたのは、同じく中等部の聖ちゃんだった。
彼女もまた、額の汗を拭いながら生田君に下から指示を出す。
短く吐かれた息の中、生田君は頷き、ゆっくりと腕を伸ばす。

「っあ―――！」

生田君は全身に力を込めた。
傷つけないように、それでも押し込むように強引に筋肉を動かす。
狭いそこを押し広げるように突き入れると、ゆっくりとそれが入っていく。

「入ったぁ！！」
「良かったぁ……」

聖はほっと一安心し、声を上げた。
生田君も漸く解放され、それから手を離した。

さて、此処までの文章を読み、少しでもエッチなことを妄想した方はいるだろうか。
中等部にしてエッチ解禁かとwktkされた方がいたら正直に自分の推しメンと好きな曲を書いて懺悔してほしいｗ

彼らがなにをしているのかというと、なんということはない、片付けだった。


「じゃあえりぽん、次はこっちの段ボールお願いね」
「うぇぇー、まだあると？」
「お願いっ！聖じゃこの重さは持てなくて…」

大好きな聖にお願いされては生田君も従うしかない。
生田君は再び梯子にのぼり、下にいる聖から段ボールを受け取った。
不安定な足場ではあるが、必死にバランスを取り、腰と腕の力で荷物を支え、納戸に押し込んでいく。
狭い納戸ではあるが、なんとか入りそうだった。

「はい、入ったとよー」

生田君はそうしてマスクから口を出し、汗を拭う。

いまふたりがいるのは、譜久村家の倉庫であった。
今日は譜久村家の大掃除であり、生田君もそれのお手伝いをしているのだ。
倉庫は狭くて暗く、窓があるとはいえ、少し動いただけでも汗をかいて、息苦しくなる。
埃を吸わないようにマスクをしていては、尚更だ。

というわけで、断じてエッチなことはしていない。
健全に片づけに勤しんでいるふたりなのだ。

「あ、聖これはー？」

生田君が梯子から降りようとした時、目に入ったのは、ある箱だった。
腕の中に納まるほどの小さな紫色の箱を聖はじっと見つめる。

「なんて書いてる？」
「えーっと……平仮名で“みずきの”って書いとぉよ」

聖は身に覚えがなく「さぁ？」とマスクを外し、中身がなにかを考え始めた。
そういえば昔、なにかをこの箱の中にしまったような気がする。
大切な、とても大切ななにかをしまいこんだような………

「おー、幼稚園の写真やん！」

梯子の上から生田君が聖に写真を渡した。
中に入っていたのは、彼女たちが小さいころの思い出のようだった。
写真の中には、聖や生田君、そして隣の倉庫で片付けをしている香音や鞘師君が写っている。
そして4人とも、泣き腫らした目をしていた。

「懐かしいね、これ」
「卒園式やっけ？里保が広島に、オレが福岡に引っ越すって言ってすっげー泣いたっちゃね」
「フフ、あったね、そんなこと」

小さいころから4人は近所で仲が良く、幼馴染だった。
しかし、卒園式の直後、父親の仕事の都合で、鞘師君は広島に、生田君は福岡へ引っ越すことが決まった。
急なことであり、離れ離れになることが寂しくて4人は大声で泣いたのだ。

「でも実際はふたりとも半年で帰ってきちゃうんだよね」

聖が優しく笑うので生田君も照れたように笑い、他の写真を眺めた。
半年間はそれぞれの場所でがんばったのだが、どうしても離れることに耐えきれず、ふたりともこちらに戻ってきたのだ。
その関係で、ふたりの父親はそれぞれ単身赴任になってしまったのだが。
それでも結局、父親たちもまた、数年後には本社勤務となり、いまは家族で生活している。

「あんときは一生逢えんって思ったっちゃもん」
「ねー。手紙書くからねっ！って言ったりしてね」
「半年やったけん、あんま手紙のやり取りもなかったっちゃけんねー」

ふたりは過去を懐かしむように話し始めた。
片付けに潜む魔物は「思い出」だ。特に卒業アルバムや手紙がでてくると、ついつい記憶を掘り起こす。
結果的にそれで片付けは遅々として進まなくなるのだが。

「おー、オレからの手紙もあるやん」
「ちゃんと取ってるよ、えりぽんのも、里保ちゃんのも」

写真の下には文通の手紙が数枚置いてあった。
鞘師君のもあるのは不満だが、そこは文句は言うまい。
しかしそのさらに下には、明らかに生田君のものでも、鞘師君のものでもない手紙が入っていた。

「聖、これなん？」

生田君がそれを手にした瞬間、聖の顔が紅潮した。
記憶とは恐ろしいものだ。いまのいままでは忘れていても、急に瞬間的に思い出してしまう。
なにが引き金になるのかはわからない。

「ちょ、えりぽん待って！」
「えーっと……10年後の聖へ……？」

これで確証が持てた。
あの手紙は幼稚園の聖が、10年後、すなわち16歳になった聖にあてたものだ。
中身はほぼ10年経ったいまでも忘れていない。
離れ離れになってしまった生田君への想いが、溢れている。

「読まないで！！」
「そう言われると読みたくなるやろー。えーっと、この手紙を読んでる16歳の聖は……」
「やーめーてー！！」

聖は幼心に、生田君のことが好きだった。
引っ越して離れ離れになってしまった生田君のことが忘れられず、聖は10年後への自分に手紙を書いた。


―――この手紙を読んでる16歳の聖は、えりぽんと付き合ってますか？


そんな内容、読まれてたまるか。
聖は慌てて梯子にのぼり、生田君の手から手紙を取り上げようとする。

「おぉっ！聖危ない！！」

しかし不安定な梯子の上で暴れればバランスを崩すのは必然だった。
生田君と聖は折り重なるように梯子から落ちる。
高さはさほどなかったが、生田君はとっさに聖の体を支え、自分の背中が下になるように体を反転させた。

ガンという派手な音のおと、生田君は背中から床に落ちた。

「っ―――！」

思わず痛みに声を上げようとしたときだった。
その声は聖の唇に吸い込まれた。

それはかみさまのきまぐれか。
落ちる聖を支えた生田君だったが、その勢いのままに折り重なるようにふたりは倒れた。
そして、聖の唇は図らずも、生田君の唇と重なった。マスクを外して会話をしていたことが、結果的にキスへとつながった。

「み……聖っ……」
「えりぽん……」

思わず見つめあうふたり。
果たして現状が、良い雰囲気なのかどうかは分からない。
とりあえず息が短くなり、心臓があり得ないくらいに早鐘を打っているのは分かる。

「ば、バカーーー！！」

聖はその手から手紙を奪い取り、香音と鞘師君が片付けをしている倉庫へと走って行った。
ひとり取り残された生田君はゆっくりと上体を起こすと、そっと唇に指先を持っていく。

「……キ、キス、したと―――？」

瞬間によみがえった甘い感触に全身が震えた。
思わず下腹部が暴走しそうになるが必死に堪える。


不意のキスは、何処までも甘酸っぱかった。



かめれなPONPON保全小ネタ　10年越しの想いに口づけを　おわり

おみくじ小ネタ以上ですｗ
ベタでさーせんｗ

初キスｷﾀ━━━（ﾟ∀ﾟ）━━━!!!!!
やっぱハプニング絡みのチュウは興奮しますなぁ！


>>393
ハロDD　最近の流行りはcha cha SING　ごめんまさい

この後のフクちゃんの心境を知りたい
生田くんはある程度想像つくからｗ

推しは鞘師で曲はOnly you
フクちゃん生田君ごめんよｗ

当分の間顔合わせてくれないだろうなぁｗ
そして鞘師君は二人の異変にいち早く気付きそうｗ

>>393
フクちゃん推し
好きな曲は「愛しく苦しいこの夜に」

見事に釣られたよ…orz
甘酸っぱい不意打ちキス話をありがとうｗ

自分も釣られますた
6期3人、生田、鞘師、石田推し
好きな曲は「1から10まで愛してほしい」

ポンポン二人はこの先どうなるのか気になる

倒れてキスとかありがち展開アホくさ




シゲみずき生鞘ヲタ
Fantasyが始まる
心の底から御馳走様でしたﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ

聖ちゃん生田くんというのもたいへんよろしいのですが
聖くん衣梨奈ちゃんもよろしくお願いいたします
あと香音くん里保ちゃんもﾊｧﾊｧﾊｧ

釣られすぎwww





基本DDで最近は「THE 摩天楼ショー」をリピート中
続きがあったら待ってます

おやさゆみん

れいなさん中心に6期。好きな曲は何故か℃の憧れMyStar
でも実は中学生同士でHはなんだか抵抗あるから釣られてホッとしてるw
恋愛事情ではヤリまくってるけどさw

自分も中学生同士には抵抗あるかなｗ
高等部とそんなに年齢変わんないんだけどねｗ
多分リアルがまだ中学生だからっていうのもあるんだろうけど

なんとなく解ってたはずなのに見事に釣られたよ

そんなオイラはガキれな推しで最近はやっぱり恋愛ハンターが好き
秀逸過ぎる作者さん・・・君に拍手を送りたい♪

おはみん
好きな曲で大きい瞳が出てないのが意外だったｗ

自分もなんとなく分かってたが・・・中学生はこれでいいかとも思う
　
5期DDの亀・光
曲はフクちゃん状態になるので自主規制w

ﾉd+｀・ ｡.・）＜れーながニッポン！ニッポン！やらなかったから
　　　　　　　　サッカー負けちゃったの
从*｀ ロ´)＜おまえこそテレビ観ないでさっさと寝たくせに
　　　　　　　偉そうに言うなっちゃ
http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/646168211
http://gree.jp/michishige_sayumi/blog/entry/646180946

ﾉd*･ ｡.･)＜さゆみは道重財閥の当主だから忙しいの
　　　　　暇さえあれば絵里とイチャイチャしてるドMにゃんことは違うの


　　　　　　　(⌒⌒)　
ﾄﾞｳﾄﾞｳ　　　│||│
　ノハヽ　ノノハヽ　ﾑｷｰ!
ﾉd；＾ｰ＾)从+｀ 皿´)∩　　　　　　　　(- ｡.-*bヽ
ノ　つ　つ　　　　　 ノ

(■_■)＜これでもうクーラーを壊す心配はありませんね
ﾉd*＾ｰ＾)＜まだなでしこがありますよ

次こそ頼むぞれーな！

　ノハヽノハヽo∈
ﾉd*＾ｰ从*´ ﾛ｀)　　パンパン　ここジャパン♪
ノ　　つ　　　　)
　　ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

またwww

ﾉd*＾ｰ＾)　レッド亀井ですｗ

ある日、里保ちゃんは夏休みの部活の合間に、教室へ忘れ物を取りに行きました
美術の課題で絵を描いて夏休み明けに提出するのですが、肝心の絵の道具を教室に置きっぱにしてたのです

取りに行って教室の鍵を掛けてると、同じクラスの女の子たちが廊下の壁に何か張り出してるのに気付きました
「何してんの？」
里保ちゃんが声を掛けます
「この前の自然教室の写真。里保も申し込んでよ」
ちょっと前に行った学校行事の写真見本でした

見ると、ところどころ、里保ちゃんの幼なじみの香音くんが変顔で写っています
里保ちゃんは小さく吹き出しました

「…あれ？」
写真の中に、香音くんが奇跡的にイケメンに写っているものがありました
撮られた事に気づいていないのでしょうか、かなり真顔でした
更に見ると、その写真の下に女の子の名前が既にいくつか書いてます
「なんか名前書いてるけど」
「ああ、掲示が済んだら写真くれって勝手にさっき予約みたいに書いてた子いたから。鈴木くん、結構好きって子多いよね」
「ふうん」
里保ちゃんは写真にまた目をやりました

クラスメートが立ち去って、里保ちゃんだけになりました
里保ちゃんは左右を見渡し、さっきの香音くんの写真を、貼られた台紙からベリッと剥がします
「この香音ちゃんは誰にも見せない、と」
里保ちゃんは写真をハーフパンツのジャージのポケットにとりあえず入れました

「あーんなキレンジャー、どこがいいんじゃ」
部活に戻る為、渡り廊下を歩きながら、里保ちゃんは呟きました

推しはちゃんフク他、曲はベリのギャグ100、ゴチでした！保全

ﾉd*´◇｀)　香音君可愛いなｗｗｗ

嫉妬りほりほも可愛いｗ

簡単ななぞなぞも答えられないキレンジャー香音くん

>>417
中等部は青春してるっていうのにお前らは･･･w




もっとやれ

爽やか青春してる中等部と比べて高等部は変態ばかりだなw

ﾉd*＾ｰ＾)>＜それほどでもｗ

ﾉd*・ ｡.・）

高等部で変態じゃないのは最早にーがき君ただ一人・・・

>>430
♂のシゲに欲情してるがｗ

一平ちゃんむせたｗｗｗ

>>431
騙されてるだけだから変態ではないかと

モザイク吹き飛ばそうとかしてたがなｗ

エロエロバカップルにホモ×２とホモ１に欲情する♂
かめれなワールドの♂のなかで理性で本能を制御できるのは出番の一番少ない光井君だけじゃないかｗ
いや理性があるから出番が少ないのか

とはいえ覗き見には果敢に参加するんだけどなww

まぁ覗き見は男の夢だから変態ではないかとｗ

ﾉd*＾ｰ＾)＜浪漫ですよ、My Dear Boyですよ？ｗ

保全代わりにあとで光射す投下しますｗ

wktk

待ってる

光射すいきます


「なんか里保がカッコ良くてムカつく」
「はぁ？」
「お姫様助けて自分が怪我するとか超カッコいいじゃん！」
「王子様だったら怪我なんてしないで助けると思うけど」
「その謙虚な姿勢もムカつく！」

意味が分からないなぁと思いながら里保はマティーニを飲んだ。
頼んだことのないカクテルだが、さほど得意ではなかったのか、一瞬だけ眉を顰めた。

「だいたい名字からしてカッコ良い！なんね鞘師って！鞘の師匠ってなんね！」
「酔っ払ってるのえりぽん？」
「酔っとらん！」

そうして彼女は飲んでいたカクテルを空けた。
確かジントニックはこれで2杯目。確かに九州出身の彼女が早々に酔うわけはないかと考えていると、「ジンバックで」と声が聞こえた。

「好きだね、ジン」
「違う、それしか分からん」

そういうところも彼女らしいなと里保、鞘師里保は思った。
鞘師という名字が珍しいというのは里保を施設で引き取ってくれたいまの父親、すなわち探偵から聞いた。
どうも日本で数世帯しかいない名字らしい。先祖はまさに刀の鞘をつくっていた名工だと知ったのは最近のことだ。
別にだからと言ってどうということでもないが。

「生田だって珍しくない？」
「そうでもないやろ。だいたい生田ってカッコ良くない」

ジンバックを受け取ると、彼女―――生田衣梨奈は不服そうに唇を突き出した。
同じ探偵事務所に所属する彼女とは、年齢がひとつ違いであるために、仲が良い。
ともに同じ仕事を任されることもあれば、こうしてバーに行くこともしょっちゅうある。

「でも鞘師衣梨奈って似合わん」
「いい加減にその話題から離れてもらって良いかな？つかなんだよ、鞘師衣梨奈って」
「じゃあ、なんの話題？」
「いまのいままでの人の話聞いてた？」

里保が呆れてそう言うと、衣梨奈はクイッとジンバックを煽った。
先ほどの里保同様に微妙に気に入らなかったのか、少しだけ不満そうな顔をする。

「ねー、今日は新垣さんの写真は撮っとらんと？」
「だから私の話どこいったよ？」

衣梨奈が言う新垣さんとは、盲学校の職員である新垣里沙のことだった。
田中れいなと亀井絵里の調査を始めて、彼女が絵里に好意を抱いていることを知った。
里沙の写真をたまたま事務所に来ていた衣梨奈に見せると、ものの見事に心を奪われたらしい。
れいなと絵里の調査に里保が行くたびに、新垣さんの写真が欲しいと言ってくる。

「聞いとるよ。でも、意外やなって思ったと」
「なにが？」
「里保でもそういうことで悩むんやなぁって」

彼女はそう言うと再びジンバックを口にした。
アルコールを飲んでも顔が赤くならないのが彼女の体質らしい。そのせいで、酔っているのか酔っていないのかよく分からなくなる。
真面目な話をしているのか、ふざけているのかもよく分からない。そういうところは、嫌いじゃない。

「衣梨奈には依頼人の気持ちが分からん」
「分からんって……」
「いちど田中れいなに脅されとぉのにそれでも亀井絵里を手に入れようとするあの姿勢はなんやと？
そこまで亀井絵里に執着する理由が衣梨奈には分からん。そりゃこの人可愛いけんさ」

そうして衣梨奈は胸ポケットに入っていた亀井絵里の写真を取り出した。
衣梨奈が入手したその写真は、恐らく彼女の高校時代のものだった。いまより髪は長く、何処となく幸が薄そうである。
恐らく、彼女が光を失った直後も、こうして哀しみを背負った表情をしていたのだろう。

しかしいまの絵里は、少なくとも世界のすべての不幸を一身に纏った空気は持っていない。絵里は確かに、れいなに逢って変わったのだ。
確かに叔父に穢されたことで自分の中の世界を終わらせようとしたが、絵里はまだ、なにかを諦めていない。
それは里保にも、そして衣梨奈にも分かる。

「人がなにに夢中になるかはそれぞれじゃん」
「保険金とか？」
「それもあるね。亀井さんが手にした遺産は6000万だし、それをみすみす手放すのは惜しい。でも、それ以上に依頼人は亀井さんに執着してる」

里保はマティーニを飲み干し、次のカクテルを考えた。そろそろ甘いものは卒業してウィスキーにでも手を伸ばそうか。
本来なら、衣梨奈がよく頼む焼酎でも挑戦したいのだが、バーに置いてある焼酎はオススメしないと衣梨奈はよく言う。
確かにバーはカクテルが主流なため、焼酎といえばオーソドックな物しか置いていない。
「どうせなら良いお店で衣梨奈がセレクトしちゃるけん！」と話す彼女のオススメは麦焼酎らしい。

「好きって気持ちでそこまで夢中になれるとかいな」

衣梨奈はそう言うと同じくジンバックを空けてしまった。
相変わらず彼女のペースは速いなと思う。
そんなことを言うのなら、調査人の周囲にいる人間の里沙に恋をした君は何なんだと言いたくなるが、
「それはそれ、これはこれ！」と衣梨奈が返すのは目に見えているので里保はやめにしておくことにした。

「聖ぃー、この前言っとった焼酎いれてくれた？」

衣梨奈に「聖」と呼ばれた彼女―――このバーの現在のマスターでもある譜久村聖は氷を崩す手を止める。
そのまま振り返って後ろの棚を開けた。

「たぶんえりぽんしか飲まないよ、こんな焼酎」

そうして聖が緑色の瓶を衣梨奈に見せると、衣梨奈は「さっすがー！」と笑う。
どうもこれが彼女のオススメの焼酎らしいが、銘柄を見ても里保にはピンとこない。
焼酎で知っている名前なんて、「黒霧島」か「いいちこ」くらいしかないのだが。

「じゃ水割りで！里保も飲んでみる？」
「え。あ、ああ、じゃあ水割りで」

聖はいちどボトルを下げ、グラスをふたつ取り出した。先ほど砕いていた氷をいくつか入れ、ボトルを開ける。
微かに香る焼酎独特の匂いが鼻をくすぐった。決して臭みがあるわけではない。

「ぎん……てき？」
「そう、銀滴。宮崎の麦焼酎で香りがすっごい良いっちゃ！
麦焼酎といえば大分の「いいちこ」が有名やけん、宮崎も負けんと「くろうま」とかを出しよって、この銀滴は大手門酒造さんで芋焼酎も……」

此処から数分間にわたって衣梨奈の焼酎熱弁が始まったが、里保は例によって無視することとした。
彼女に焼酎を語らせると長い。結論は「だから美味しい」というものにいたるので、聞いていなくても損はしない。
相当焼酎が好きなんだろうなと里保は思う。

そう言えば彼女は田中れいなと同じく九州出身なのだが、れいなの方はほぼ下戸らしい。
飲めないことはないが、酔っ払うのが早いらしく、果たして今度の合同飲み会ではどうなるのか、里保自身興味があった。

「失礼します、麦銀滴水割りです。里保ちゃんには一応こっちも…」

そうして聖から焼酎水割りと、里保にだけチェイサーとしてグラス1杯の水を受け取った。
確かに焼酎を飲むのはほとんど初めてなので、水があるとありがたい。
衣梨奈は熱弁をいちど引っ込めてグラスを持つと「ほら」と里保に顎でしゃくった。
里保がそれに従ってグラスを持つと「かんぱ〜い」と楽しそうにグラスを鳴らせた。

「おおっ！むぎっ、ぎんっ・てきぃっ！！」

なにか乗り移ったかのように嬉しそうにはしゃぐ衣梨奈はほとんど「私立探偵」という職に就いた人間には見えない。
これで実績がちゃんと積み重なっているのだから世の中分からないものだ。

里保ははしゃぐ衣梨奈を尻目に銀滴に口付けた。仄かに麦の香りが鼻をくすぐり、一瞬、焼酎ではないような感覚に襲われる。
焼酎といえば臭くてまずいと言うイメージを持っていた里保にとってはある意味でショックであった。
舌先に感じた焼酎は、甘かった。実にフルーティーで爽やか、癖のない飲み口に衝撃を受けていると、衣梨奈がニヤニヤして肩を組んできた。

「うまかろー？麦焼酎なめたらダメやとよ」
「自分の手柄みたいに言うのやめなよ」
「里保はいっつも衣梨奈に冷たいー！」

実際、衣梨奈の頼んだ「銀滴」は美味しかった。こんなに美味しい酒、飲んだことあったっけと里保は思う。
里保の本来の出身地である広島は特に焼酎も日本酒も名産地ではないために、酒とは縁遠い。
しかし、里保を施設で引き取った義父に東京に連れてこられ、「探偵」という職を覚えて以降、里保は自然と酒を飲むようになった。

もともと自分は、探偵と言う荒探しには向いていなかったのかもしれない。
だから、ひとつの仕事を終えるたびに、里保はこのバーにやって来ては酒を煽った。
別に飲みたいカクテルも、美味しいウィスキーも知らずに、ただ目の前にある酒とともにすべてを呑み込んだ。
依頼人の仕事は時に調査者の不幸を招く。浮気調査なんてその代名詞だった。
誰かのシアワセはだれかの不幸の上に成り立っているなんて知っていたはずなのに、それを暴く手助けをすることが、里保には気に食わなかった。

「初めて、かも……」

だから里保は、この焼酎を飲んで感動した。酒にもこうして美味しい飲み方がある。
自分のやっていることを無理やりに呑み込んで納得せずとも良いのだと知った気がした。
こういう何気ない衣梨奈の優しさが、里保は好きだった。たぶん衣梨奈自身は、そういう気概はないのだろうけど。

「なんが？」
「……なんもないけぇ」
「あー、その広島弁好きー！！もっかい言って！！」
「……うっせぇ」

そうして里保は銀滴を再び飲む。爽やかな甘みを含んだ麦焼酎が喉を潤した。
水を一口飲んだところで携帯が鳴り、里保は立ち上がった。トイレへとそのまま入っていき、彼女はしばらく帰ってこなかった。

「あれって、好きやってことやろぉ、香音ちゃん」
「ってあたしぃ？！」

急に話しかけられたのは、厨房に入った聖と入れ替わりでやって来た鈴木香音だった。
このバーはもともと、聖の父親がマスターとして経営していたものだった。
いまでは聖と、彼女の高校時代の同級生である香音がふたりで店を回している。
女性ふたりの経営するバーなどで、キャバクラやガールズバーなどと勘違いされやすいが、此処は至って静かに酒を楽しむ場所であった。
確かにカウンターに立つふたりから香る色気は高いが、いわゆる「お触り」などは一切やっていない。

「香音ちゃんがいちばん分かっとぉやろ？」
「なんの話？」
「知っとぉくせにぃ〜」

酔っ払ってるんだろうねと思いながらも香音はチェイサーをつくり、衣梨奈の前に出した。
香音はグラスを拭きながら困ったように笑うと、カウンターから衣梨奈に話しかけた。

「えりぽんは里保ちゃんが心配なの？」
「んー、心配っつーか……真面目やけんね、里保は。自分の気持ちに正直になるべきやと！」

そうして衣梨奈は胸ポケットから写真を取り出した。
そこに写っていた人物を指さして「好きやったら好きって言えば良いと！衣梨奈は行くけんね！」と声を大にした。
久しぶりに好きな焼酎を飲んで気持ちよく酔っ払っているのだろうかと心配しながら香音は写真を見る。
そこにはモデルとして有名な「道重さゆみ」が微笑みかけている。まさか里保は彼女が好きなのだろうかと思うが、香音はなにも言わない。

「衣梨奈が好きやとは新垣さんやけどね〜」
「別に聞いてないんだろうね……」

香音が苦笑していると、トイレから里保が出てきた。
その表情がひどく沈んでいて香音は一瞬心配になったが、それは衣梨奈の方が強かったらしく「仕事？」と聞いた。
彼女の声は先ほどのようにふざけた色は一切なかったので、香音は思わずドキッとした。

「例の件、実行しろってさ」
「それって……」
「うん、田中さんに対しての、脅迫、だね」

里保はそれだけ言うと、指でピストルの形をつくって衣梨奈に向けた。
「ぱーん」と口に出して引き金を引いたあと椅子に座り、焼酎を煽った。
さっきまではあんなに美味しかった銀滴が、全くの無味無臭になってしまい、里保は思わず泣き出してしまいそうになった。


-------

絵里が盲学校の寮を出る日がやってきた。寮を出るとは言え、まだ盲学校に通う日は続く。
それでも寮生活を終えるということは大きな進歩であり、れいなは意気揚々と絵里を迎えに行った。

「……じゃあ、あとはよろしくね」

職員である里沙からすべての免責事項の説明を受け、必要書類と荷物を受け取ると、れいなは「ありがとうございます」と笑った。
どんな理由にせよ、れいなは絵里とこれからいっしょに生活していくことになる。
それが堪らなく嬉しくて、れいなは頬が緩むのを堪えられなかった。

「いこっか、絵里」
「うんっ！じゃあ、また明日ね、ガキさん」

絵里はニコッと笑って里沙に手を振ると、彼女も「はいはい」と笑って頭を撫でた。
れいなは絵里を車に乗せると、里沙に対して一礼し、自分も車に乗り込もうとした。

「……田中さん」

が、里沙に呼び止められ、れいなは振り返る。
里沙はひどく苦しげな目をしたまま、れいなをじっと見つめた。

「どうしたと？」
「いや……カメを、よろしくね」
「うん、ガキさんも、ありがとね、いままで。まぁ、これからも、やけど」

そうしてれいなはニッと笑ったあと、車に乗り込んだ。
エンジンが唸り声を上げ、ゆっくりと発進していく。
里沙はそれを黙って見つめたあと、角を曲がる直前に「ごめんね…」と呟いた。


あの日、里沙は絵里にキスをした。
だが結局、キスをしただけでそれ以上はなにもできなかった。
ブラジャーを脱がせることも、シャツをはぎ取り、絵里の中に侵入することもできなかった。

里沙がキスをしたあとも絵里は眠り続けた。
甘くて柔らかい唇に里沙は紅潮し、心拍数は一気に上がっていった。
自分が最低のことをしているという自覚はあったし、このままシてしまえという悪魔の声が聞こえたことも分かっていた。

だが、里沙はそれをできなかった。


―――がーきさんっ！


そうやって、彼女が笑う声が聞こえた気がした。
絵里は里沙に笑いかけ、手を伸ばし、優しく名を呼んでいる気がした。


―――ガキさん、ありがとねっ


いつだったか、絵里は里沙にそう言った。
支えてくれてありがとうと。いつも絵里の面倒を見てくれてありがとうと、心配してくれてありがとうと絵里は言う。
だけど、そうじゃないんだと里沙は思った。
この心の中には絵里を慕う以上の気持ちが存在していて、絵里を穢してしまうような感情が浮いているんだと里沙は知っている。


違う違う、そうじゃない！
自分のやりたいことは、大切なことは、護りたいものはこうじゃない！！

里沙はいつの間にか泣いていた。
護りたいもの、大切なもの、心の中に浮かんで消えずに残っていたものは、こんな薄汚い性欲じゃなかった。
自己本位で身勝手で、優しさとか職員とかそういう蓑を被ったものじゃないと里沙は気付く。

「……好きだよ、カメ」

里沙はそう言うと絵里のはねた前髪を撫でた。
今度は決してキスをしようともその胸に触ろうとも思えなかった。

ああそうだと気付いた。
こんなにも自分は絵里が好きだったんだ。
心の中にずっと浮かんでいて、消えることなく痛みすらも覚える感情であったけれども、それでも私はカメが好きだった。
なぜと聞かれても答えられないくらいに、切ないほどの優しさと痛みと、それでも温かい感情を里沙は持っていた。

「好き…好き……大好きだよ、カメ」

分かってほしいとは言わない。
だけど、だけど、どうか届いてほしかった。
報われなくても良い。答えてくれなくて良いから。
こんな卑怯で薄汚くて身勝手だけど、それでも私はあなたが好きだった。
此処に浮かんだ感情は偽物じゃなく本物だから。
それだけはどうか知ってほしい。

たとえあなたのその心が、別の人に向いていても、構わないから―――

里沙は絵里の髪を撫で終えると、そのままベッドから離れキッチンへと向かった。
どうしても今日は飲みたくなって、棚の下から焼酎のボトルを取り出した。
特に好きな焼酎もないのだが、いつも飲んでいる芋焼酎の「元老院」を開けると、氷を入れたグラスになみなみと注いだ。
くっと煽ると芋焼酎独特の香りが鼻をついた。



「新垣さん、お電話ですよ」

里沙は同じ職員の声に我に返ると、「うん」と発して盲学校へ戻った。

ああまったく、恋とは思い通りにならないのだなと里沙は苦笑した。

光射す場所へ第22話此処までになります
ホントちんたら更新で申し訳ないです…ちゃんと着地しますｗ

コメントくださる方いつもありがとうございます！釣られた方もありがとうｗ
ではまた！

お酒回でしたねぇｗ
えりぽんのウザ可愛さが全面に出てて最高でしたｗ

しかし脅迫とはねぇ…哀しい

一緒に飲みに行くのはえりぽんかなぁ〜と思ってたけどみずっきコンビも出てきて俺ニヤニヤw
そしてここでもえりぽんはガキさんに…ww

…とりあえずオレは赤霧でも飲むとしますw

じゃあ自分は黒霧でｗ

ついにりほりほとれいなが対峙すんのかなぁ…

おやっさゆみん

ガキさん切ないなぁ…
れなえりの知らない水面下で色んなことが起きててドキドキする

ぐう

ちょき

くぱぁ

光射す待ってたよー！
これからの展開がかなりドキドキですな。。。

エロい話を書いてみたいんだけど文章力が無くてすぐ挫折する件
たくさん書ける人尊敬する…

とりあえずゆっくりでも書き続けてみるのが大事だよ
文章力なんてあとからついてくるさｗ

小ネタも浮かばない自分はひたすら皆を尊敬するw

从*´ ヮ｀)＜ニャオー

ﾉd*＾ｰ＾)＜おいでー

　ノハヽ
ﾉd*＾ｰ＾ノハヽo∈
（　つ(´ヮ ｀*从
　　　⊂　　　ヽ

グハッ

かわいすぎる…

ﾉd*・ ｡.・）ｲｲﾅｧ...



ﾉd*＾ ｡.＾）ニャアー

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）おいでませー

ﾉd*・e・）ｻﾕﾐﾝ...


ﾉd*＾e＾）ニャオーン

お前ら……ｗ

エヴァ窪さん vs れいな
http://stat.ameba.jp/user_images/20120809/12/tanakareina-blog/dc/c6/j/o0640048012124819253.jpg

たなしげはどこへいった

>>475
ﾉd*・ ｡.・）＜キモいの

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）＜キモい入りましたーﾊｩﾊｩ

大喜びｗ

飯窪さんつえぇｗ

チョコ卒ユースト見たばかりだから飯窪さんのセリフが脳内再生されるｗ

飯窪さんのキャラ濃すぎだろｗｗ

まーちゃんの何気ない言葉に胸をときめかすほど変わり者だからな飯窪さんは

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）＜道重さんのソロ曲楽しみにしてます！

飯窪さん大活躍だなｗ

なんかエロい
http://stat.ameba.jp/user_images/20120809/12/tanakareina-blog/3d/7c/j/o0640048012124819249.jpg

ﾉd+｀・ ｡.・）＜さゆみはもっと絵里と絡みたいの！

あ、ごめんかぶったｗ

>>486
確かにちょいエロ・・・ｗ

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）＜道重さんと絡めるの楽しみにしてます！

ﾉd*＾ ｡.＾）＜えりぃ〜♥
http://aewen.com/momusu/michishige/img/aewen5770.gif

ﾉd*・e・）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

にーがき君…w

｜へ’)

ヾﾉd*＾ｰ＾)ﾉｼ　びゃぁああああ！！！れーなやばぁぁぁあああいいいい！！！
http://stat.ameba.jp/user_images/20120809/10/tanakareina-blog/ea/55/j/o0640048012124620246.jpg


ヾﾉd*＾ｰ＾)ﾉｼ　こっちもかわいぃいいいい！！！
http://stat.ameba.jp/user_images/20120810/02/tanakareina-blog/c5/3a/j/o0640048012126050901.jpg





ﾉd*＾ ｡.＾） さゆみもさゆみもーｗ
ﾉd；＾ｰ＾)＜うん…可愛いよぉ？（本気で褒めると後でれーなが恐い…ｗ）
http://stat.ameba.jp/user_images/20120810/02/tanakareina-blog/f4/00/j/o0640048012126050900.jpg

なんか2・3枚目の外ハネな感じがあぁの頃っぽい！かわいっw

ショート浴衣れいなの破壊力やばいね
是非かめれな町内の夏祭りに行く編をお願いしますｗ

クロシロさん共同の花火大会じゃ飽き足らんのかかめい君…ｗ

>>483
遅レスですまんがkwsk

10期ユーストの連想ゲームでまーちゃんの好きなお菓子を当てるはずが
だーいしに答えを合わせようとしちゃうまーちゃんに

川c ’∀´)＜まーちゃん（が昔から好きなものを）素直に書いて！
川* ^_〉^)＜昔から好きだよ！
ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）＜なに今の告白ｗキュンとしちゃったｗ
一同爆笑

それ以外も面白いんで是非YouTubeで見て来て欲しい


>>497
ﾉd*＾ｰ＾)＜あれはあれ、これはこれｗ
　　　　　夏の間は毎日お祭りがあればいいのにｗ

かめい君わがままｗ
あんたら年中お祭りだろうがｗ

なんと！まーちゃんはだーいしが好きだったのか！！ｗ

川c ’∀´)

ﾊo´ ｡｀ﾙ ぐぬぬ

まーちゃんはみんなの事が大好きな博愛主義者ｗ

イケメン度が増してるような…
http://stat.ameba.jp/user_images/20120809/17/nigaki-risa/e7/70/j/o0480064312125135658.jpg

从*´ ﾛ｀)＜お腹すいたっちゃ…

≡ﾉd*＾ｰ＾)＜れーなぁ、お弁当たべよっ

かめれな二人でカキ氷食べてる姿とかすげーかわいいだろうなぁ

違う味を食べさせあったりしてそう

あ、2007年のハワイでさゆれなが食べさせあいっこしてたな

ﾉd*＾ｰ＾)＜ねぇれーな練乳かけるよね？当然だよね？違う味にしたいよね？ﾊｧﾊｧ

　　　つ


かわいいなんてとんでもない

れいなにギザギザスプーンでグサッと刺されのたうちまわるかめい君






なんだかんだで後でﾍﾟﾛﾍﾟﾛ舐めて消毒してくれるけどｗ

たしかに濃厚なモノがたっぷりかかってるね
http://stat.ameba.jp/user_images/20120809/10/tanakareina-blog/ea/55/j/o0640048012124620246.jpg

d*- ｡.-） やれやれなの

いかにも女の子らしい格好してる時のさゆが全てシゲ君に見えてしまう…
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/de97689c_640.jpg
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/32634788_640.jpg
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/1af8d52d_640.jpg


ﾉd*＾ ｡.＾）¶　もしもぉし〜♪

なんか・・・スケスケだな・・・
ﾄｩｲﾝﾄｩｲﾝ見えそうだ

ﾉd*＾ｰ＾)＜黙ってればシゲも可愛いなぁ

ﾉd*＾ ｡.＾）＜もっと褒めてなの

>>514
シゲにしか見えん

从;｀ ﾛ´)

こんだけシゲがかわいいとれいなは焦っちゃうなｗ

かめい君もれいなが現れなければシゲと良い感じだったしねｗ

从*｀ ﾛ´)＜れなやって負けんちゃ！

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ)- ｡.-）

ﾉd*´ ヮ｀)＜今日も一日彫り続けて疲れたっちゃ

ﾉﾉ*＾ｰ＾) ＜やだれーなったらぁ！みんなの前で「掘り続けた」なんて…
えりちゃん恥ずかしい♪

ﾉd*´ ﾛ｀) 。o（そっちの意味じゃないっちゃ…）


恋愛事情作者さんごめんね保全

アッー！

肉食りんなら言うだろうなｗ

保全小ネタ書いてたら全部消えちゃったよ保全ｗ

⊂( ■_■)⊃

クロさんなにしてるんですかｗｗ

保全代わりにたなえりPONPON保全小ネタ



れいな君は口をあんぐりと開けたままきょろきょろとあたりを見渡した。
それもそのはず、彼―――譜久村聖君の家の広さに圧倒されていたからだ。

「フクちゃんってイイとこのぼっちゃん？」
「あー……ご先祖様が資産家だったみたいです。その名残ですよ」

聖君はそうして苦笑すると自分の部屋に通した。
先日、聖君はれいな君にアイドルのライブDVDを貸したのだが、彼はそれを今日返しに来た。
暑い中、わざわざ家に来てくれたのだからと、聖君は自分の部屋に招待することにした。

「麦茶で良いですか？」
「あ、うん、ありがとー」

れいな君の答えを聞いた聖君はテーブルの上に置いてあるベルを鳴らした。
なんだ？と思ったのも束の間、お手伝いさんらしき人が頭を下げて部屋に入ってきた。

「失礼します、麦茶になります」

いつの間に用意したんだとれいな君は呆気にとられるが、あまり気にしないことにする。
どうも彼は本物のお坊ちゃまだと肩を竦めた。どうしてそんな坊ちゃまが、うちみたいな普通の高校に通っているかはわからないが。

「つかフクちゃん結構アイドル好きやっちゃね」
「ハハ、意外って言われますけどね。普通に可愛いし、なんか自分も頑張ろうって思えるんですよね」

実際、聖君の部屋には某娘。のポスターや某工房のCDがたくさん置いてある。
れいな君もアイドルは好きだが、あまり絵里には理解されない。というか彼女には嫉妬される。
そこのところ、幼馴染のえりぽんこと生田衣梨奈はどう思っているのだろうと、れいな君は聖君に聞いてみた。

「えりぽんはなんも言わんと？」
「えりぽんもアイドル好きですからねー…ガキさんとか大ファンですよ」

その答えを聞いてれいな君は納得する。
衣梨奈は「ガキさん」というアイドルが大好きでなんでも「全部セット」なるものを購入するほどの強者だとか。
彼女と共通の趣味があるのは羨ましいなとぼんやり思う。もっとも、聖君はまだ衣梨奈と付き合っていないのだが。

「亀井さんとはいっしょに見ないんですか？」
「絵里はメチャクチャ怒るけんねー…別になんもヤラシイことしとらんのに」
「亀井さんってそういうとこ嫉妬するんですね」

聖君はそうして目を細めて笑ったあと、「なんか可愛いなぁ」とと呟いた。
思わずその言葉にれいな君はぴくっと反応する。おいおいまさか、ライバルじゃないよな？と焦る。
いや、フクちゃんはえりぽんが好きなはずやし…でもこの前もいっしょに品川駅におったし…あれ、マジでライバル？

「あ、じゃあ田中さん新創世記貸しましょうか？これなら亀井さんも嫉妬しないかと」
「え、あ、おう、確かに」

思考の沼に嵌っていたれいな君は聖君の言葉ではっと我に返る。
聖君は立ち上がり、棚をざっと見渡した。

「あれ、なんでないんだ？」

目当てのDVDがなくキョロキョロと探す聖君。
れいな君も立ち上がり棚を見ていると、いちばん上に無造作に倒れているのを見つけた。

「あれやないと？」
「え？あ、あれです。えりぽんなんでわざわざいちばん上に…」

聖君はひょいと椅子に乗り、DVDを手に取った。
しかし、不安定な座椅子がくるりと回転し、聖君は思わず「おわっ！」と体制を崩した。

「フクちゃん危なっ！」

咄嗟にれいな君が支えようとしたのも束の間、ふたりは折り重なるようにドタッと床に倒れた。
タイミングとは悪いもので、その瞬間、聖君の部屋の扉がガチャリと開いた。

「聖ー、遊びに来たっちゃよぉ〜！」

最悪とはまさにこのことだった。
衣梨奈は折り重なって倒れているれいな君と聖君を見下ろした。
ニコニコと太陽のような笑顔は徐々に曇り始め、最終的には眉間に皺を寄せ、非常に険しい表情になった。

「な、なにしとてると……？」

衣梨奈がそういうのも無理はない。
男ふたりが重なり合うように倒れているのだ。しかもれいな君が下、聖君が上である。
見ようによっては、体格の小さいれいな君を聖君が押し倒しているようにも見えなくもない。

「あ、待ってえりぽん、誤解だから！！」
「聖はそういう趣味があったと……？しかもれいな君を」
「だから待ってって！いっつも誤解してるんだってえりぽんは！」

そうやって聖君はなんとか誤解を解こうとするが、女の子は自分の目で見たものを信じる生き物である。
良くも悪くも前後脈絡を考えず、感情で動いてしまう節があるせいか、普通ならあり得ない判断をするのもまた女の性なのだ。

「聖のバカァ！！！」

衣梨奈は思いっきり聖君に平手打ちをかますとぷりぷり怒りながら帰っていく。
左頬に大きな紅葉をつけた聖君は盛大な溜息を吐きながられいな君の上からどいた。

「誤解されたじゃないですか！」
「いやいやオレ関係ないやろ！」

八つ当たりとはわかっていても叫ばずにはいられなかった。
聖君ががっくりと肩を落とすのを見て、もしかしたら彼らもまた、告白は程遠いのかもなとれいな君はぼんやりと思った。




そんなふたりの様子を、

ﾉd*♥ ｡.♥）＜こっちの世界もイケメンパラダイスなの！

と鼻息を荒くしてノーパンシゲ君が見ているのはまた別のお話ですｗ



れいな君と聖君の誤解　おわり

聖君はムードとか気にして告白とかなかなかできなそうなイメージｗ
またベタでさーせんｗ

まさかのたなフクｗｗｗ

http://aewen.com/momusu/michishige/img/aewen4524.jpg

シゲｗｗ

嫉妬しちゃうえりりん可愛いなぁーｗ
れいな君が好きで好きで仕方が無いんだろうｗ

かめれな世界もたなえり世界も告白できないヘタレが勢ぞろいだなｗ
それが可愛いんだけどｗ

こっちは唇が重ならなかったのがせめてもの救いだったなｗ

アッー！

ついにれいな君にも男友達が
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/c1a39a85_640.jpg
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/c1a39a85_640.jpg

まちがた


ついにれいな君にも男友達が
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/76594506_640.jpg
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/c1a39a85_640.jpg

岡井君ｗ
このれいな少年っぽくていいな

矢島君や岡井君と写真撮ってるれーな見て嫉妬するかめい君みたいな流れがあったような…ｗ
ホントに千聖も少年っぽいなｗ

(б_б)

从*｀ ﾛ´) ニッポン！ニッポン！

ﾉd*´ｰ｀) ぐぅ…zzz （←待ちきれずに寝た）

かめい君・・・ｗ

応援したれｗ

从*´ -⊂)ｵﾊﾖｰ

フクちゃん「あゆみちゃんかわいいよぉ〜（悶）」
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1344627044/

フクちゃんも変態だったんだな…

ﾉ9|；‘_ゝ‘)d；´ｰ´ﾘ うーむ…

ノﾉ�刀e _l‘）？

川c ’∀´)�刀O _l＾）

从*・ ｡.・）＜さすがフクちゃんなの さゆみの正当後継者なの

生田君も鞘師君も大変だなｗ

そんな2人ｗ
http://livedoor.blogimg.jp/helloprohealing-001/imgs/5/d/5d637811.jpg

この画像の頃と比べるとだーいしは可愛くなったなぁ

音源聞いたがりほりほ以来の衝撃だったｗ

9期のワッチはキモイの多いなｗｗ

d*＾ ｡.＾）

完全にリーダーのせいだと思うんだｗ

>>505
遅レスだが2人ともイケメン…
にーがき君も生田君もなんで彼女（彼氏？）いないんだ？ｗｗ

ﾉd*-e-）ﾓﾃﾀｲﾉﾀﾞ

ﾉd*´ ヮ｀) ←何故かモテモテ

モテるれいな君に嫉妬するえりりんに萌える

自分以外をオカズにオナニーすることも許さないからねｗ

ぽんﾆｰしてるのがバレて聖君とえりりんにボコボコにされたらいいｗ

ﾉd；｀ ﾛ´)っ▼ えりぽんの派手ハデ汚パンティーを手に苦悩するれいな君

どこで手に入れた？w

たなえりPONPON里帰りの話が好きだな

多分えりぽんが洗濯物を持って行く時に廊下に落としたんだろうｗ

>>572
あれ好きだｗ
聖君告白したら良いのに

ﾉd；�刀e _l‘）＜それは……

財閥夏祭りのPONPONが好きだ
聖ちゃんが策士すぎる

ﾉ9|；´_ゝ｀)←告白できなかったと勘違いしてる人

早めにおやさゆみん

ﾉd*＾ｰ＾)

　 ∩

从*∩ ﾛ∩)

ﾉd*・ ｡.・）

ﾉd*-e-)

ﾉﾉ*´ｰ｀)ｸﾞｩ

ﾉd*´ ヮ｀) ＜朝ごはんまだかな…

えりりんに精のつくものばかり食べさせられるれいな君

ﾉd*´ ﾛ｀)

　　　n

|||9|‘_ゝ‘)

ﾉﾉ*＾ｰ＾)ﾌｩ

肉食りんのお昼ご飯だったんだなｗ

れいな君経由で栄養補給するえりりんｗｗｗ

ﾉﾉ*＾ｰ＾)うへへ

ﾉd；´ ﾛ｀) ふにゃぁ

(■_■)　　　 n
⌒｀γ´⌒`ヽ( E)
(　.人 .人　γ /
=(こ/こ/　｀^´ 　
)に/こ(

鍛えすぎｗ

(+□_□)

れいな君のもやしっ子ボディにﾊｧﾊｧ

生田くんが部屋で昼寝していると、スマホから『ピョコピョコウルトラ』が流れました。
「うん…誰っちゃ。…もしもし？」
しかめっ面をして電話に出ると、
『うぃくたさん！いますぐ河原に来てくださーい！』
後輩の佐藤くんが元気よく言いました。
「なん！？不良にでもケンカ売られたとか！？」
『ちがいまーす！まぁちゃんとくどぅー、エロ本探しに来ましたー』
「…は？」
オマエ、何言ってんの？暑さでやられた？
生田くんはよっぽど言ってやろうかと思いました。

生田くんが河原に向かうと、
「お〜い！」
佐藤くんが大きく手を振りました。
「すみません、生田さん」
隣の工藤くんは何故か申し訳なさそうです。
「なんで河原でエロ本探しなんかしとると？このくそ暑いのに」
生田くんが聞くと、
「くどぅーがだいじに机にしまってたえっちな本、おかあさんに捨てられたんです」
佐藤くんが答え、工藤くんはしょぼんと俯きました。
「あ〜…」
生田くんは同情の声を上げます。
「なんで女のひとってえっちな本を見ると逆上するんでしょうか」
佐藤くんは続けます。
「男が女のひとのはだかみたいのは、しぜんなことです」
「だよなー、優樹はわかってると」
生田くんはうんうん頷きながら、佐藤くんの肩を抱きます。
「なーんで女の子ってちょーっと部屋でエロ本見つけたからって大騒ぎするんやろね。
エロ本は中学男子の参考書みたいなモンっちゃ」
「はぁ」
いいこと言った、とドヤ顔の生田くんとは対照的に、工藤くんはぽかんとしています。

「にしても、なんで河原で探すことにしたと？」
「今度夏祭りに行くから、お小遣いあんまり使えないんです」
「『河原には、必ずエロ本が落ちてる』ってよく言うから、くどぅーと来たんです」
「へ、へえ」
というか、なんでオレ呼ばれたんやろ？という気がしなくもないですが、そこは乗りかかった船、
生田くんは付き合うことにしました。

「なにしてんの〜？」
堤防から、聖ちゃんの友達の亜佑美ちゃんが声をかけてきました。
「あ、あゆみさん！」
と、佐藤くん。
「なんだ、ダーイシか」
工藤くんの声に、亜佑美ちゃんは
「なによ！」
と軽く怒ります。

「え、えっとお。
みんなで河原のゴミ拾いしてます」
さすがに『エロ本探してます』とは言えないので、佐藤くんは笑ってごまかしました。
「あら、感心ね。
じゃ、これ差し入れ」
亜佑美ちゃんが佐藤くんに渡したのは、期間限定もののペプシでした。
「スイカだ」
「そう、スイカ味よ」
亜佑美ちゃんは何故か得意げです。
「あー、スイカに塩かけて食いてーなー」
工藤くんが伸びをして言うと、
「なに言ってんの！
スイカに塩なんて邪道よ、邪道！」
主張する亜佑美ちゃんの横で、佐藤くんと生田くんはペプシのラベルをまじまじと見ていました。
「あゆみさん」
「なに？」
「これ…『塩スイカ』って書いてます」
「あ」

亜佑美ちゃんが帰ってから、３人は本格的にエロ本探しに入ります。
ところが。
収穫物は、３ヶ月前のジャンプ、２年前の大人の人が読むような週刊誌、ワンピースの１８巻（表紙のみ）。
それだけでした。
他はゴミばっかです。
「あーあー。
ほんっときったねーな。
ゴミだらけっちゃ」
生田くんはうんざりして、落ちていたボロ傘の先で、やっぱり転がっていたドクターペッパーの空き缶をつつきます。
「せっかくゴミ結構まとめおったし、集めれるモンは袋にでも入れてくと？」
生田くんの提案に、
「まぁちゃん、うち帰ってゴミ袋取ってきます！」
「オレ、もっとゴミ探してくる！」
佐藤くんと工藤くんはそれぞれ動き出します。
３人とも、最初はエロ本目的でしたが、段々別に使命感みたいなものが出てきたのです。

そろそろ夕暮れです。
大きなゴミ袋の横で、３人は満足げです。
「おーい！」
堤防に、チャリにまたがった高等部の田中さんがいました。
「たなさたん！」
田中さんを大好きな佐藤くんは、真っ先に駆け出します。
同じように田中さんを大好きな工藤くんは、何故か遠慮して行けません。
「自分ら、ゴミ拾いしとうって聞いて、アイス買ってきたと。食べり」
「すみません」
３人の中で年長の生田くんは頭を下げます。

「ろうどうのあとの、ガリガリくんはおいひいです」
「何も働いてねーだろ」
「いや、じゅーぶん働いた、働いたと」
３人は土手に寝っ転がって、ガリガリくんを食べました。


エロ本ってどっちかっつーと高架下に落ちてね？保全

新狼より代理投下
ノーパンシゲの中の人おつでした！
エロ本探しも中学生らしい青春だねｗ

エロ本目的だったのに可愛い奴らめｗ

リアルで河川敷でしかも部活でマラソン中に
エロ本とパンツを見つけた自分が通りますよ

俺なんて使用済みコンドームとスケスケパンティーとエロ本をそれぞれ別で道路で見掛けたよ

強者揃いだなｗ

録画したエンタメ通信見たけど
鞘師君と久住君が可愛すぎて萌えたww

ノﾉ�刀e _l‘）＜あゆみちゃん可愛いぃー…。んぅ〜あゆみちゃんかわうぃ〜〜ﾌﾊｯ…あゆみちゃんかわうぃ〜ﾌﾊｯ…ﾊｧﾊｧ
　　　　　　　　…可愛いぃ…あゆみちゃん可愛いぃ…良いなぁ彼女にできて…ｳﾌｯ…
　　　　　　　　良いなぁみずき、あゆみちゃんの彼氏役やりたぁーい！…みずきやりたぁ、いっ…ﾊｧﾊｧｯ
　　　　　　　　…ぁゆみちゃんが良いぃ………ｳﾌﾌｯ…ここで、まさかの…ｗ
　　　　　　　　みずき彼氏役ゃる…やるｳﾌ…やる！…ﾌｯ……砂也子ぉ！…ﾊｧ…世界の果てまで逃げて、俺と結婚しよう！ﾌﾌ
　　　　　　　　ｳﾌｯ…ｳﾌﾌﾌｯﾌ…アダムとイブになるんだｱﾊﾊｯﾊ…ﾊｧﾊｧ……ﾝｳﾝｯ…
　　　　　　　　だってあゆみちゃん最近本当に可愛いんだよね…本当に可愛いんだよね…
　　　　　　　　ねっ聖歌隊のあゆみちゃんとか本当に可愛いんだよ…可愛くない？可愛くない？
　　　　　　　　うぁ〜ぅぅ〜う、えいっ！…（あ、ごめんなさい）…ｳﾌﾌｯ…ﾌｯ…

　　　　　　　　あゆみちゃん可愛い本当にあゆみちゃん可愛いんだけど……ほんとに！…
　　　　　　　　最近ほんとに可愛いなって思う時が増えてきた…

　変　態　だ　ぁ

う〜む…
http://tenq.rash.jp/img/tenq1051.jpg

ノーパンシゲの中の人です
携帯からのお礼ですが、代理投稿してくださった方、どうもありがとうございました

例の音源、ちゃんフクの奥深い変態さにますます惚れそうです
ではでは

>>610>>612

<ﾉ9|*;゜_ゝ゜;)>　嘘だあああああああああ

>>614
http://livedoor.blogimg.jp/idolookami-kami/imgs/4/c/4ce890c7.jpg
残念だったな…

生田君ｲｷﾛｗ

これは....！

キスしてるなｗ

ﾉd；´ｰ´ﾘ＜想定外やし…


どっちも好きな鞘師くんは困惑

イケメンれいなクンでお茶を濁す
http://stat.ameba.jp/user_images/20120812/07/tanakareina-blog/e0/44/j/o0264035212129795117.jpg

鞘師君だれかに絞れｗ

田中クンの恋愛事情３１投下します。

「ほんとに出てくの？」
「うん。今までありがとさゆ。ごめんねたくさん迷惑かけて」

床に置いてあったボストンバッグを肩にかつぐ。
生活必需品が無理に詰め込まれたそれは弾けそうなほど膨らんでいてしかも重い。

「・・・絵里が選んだ道なら、さゆみがどうこう言うことはないけどさ」
「うん・・・」
「・・・ほんとにそれでいいの？」

"れいなと別れる"
さゆにそれを伝えてから何度も言われた考え直せという言葉。
さすがに耳にタコだけど、さゆが本当に絵里たちのことを案じているのがわかって、聞くたびに良いやつだなと思い知らされる。
ありがたいけど・・・

「もう決めたから」
「・・・そう」
「しょうがないよ」
「しょうがない・・・のかな」

だってアメリカなんて、富士山の頂上からでもスカイツリーのてっぺんからでも見えない距離にあるんだよ？
広い太平洋の向こう側にある国に突然、５年ほど行ってきますんで。なんて言われてじゃあ待ってる、なんてできると思います？

「もう待つのはいやなんだよ・・・」
「・・・」
「絵里はそんなに強くないから・・・」

思い出す。４年前のあの時。大切な人が自分の元から離れていってしまう恐怖を絵里はなにも知らなかった。
そして身に染みてわかる辛さ、切なさや寂しさ、悲しさ・・・やるせなさ。
あの苦しみをもう一度体験するには絵里のメンタルでは少し・・・強度が足りなかったみたいだ。

「それじゃ、また今度近い内に遊びにくるから。アポなしで」

「２４時間暇してるわけじゃないんでアポは入れてよ」
「じゃあね」
「うん」

冷たいノブをひねり、少しの間住まわせてもらった友人の部屋に別れを告げる。
ドアが閉まる直前まで肌を突き刺すようなさゆの視線が痛かった・・・気がした。


＊＊＊＊＊


雀荘、朝陰にて。
むっさい男共三人と生まれてくる性別と国を間違えた女が今日の晩飯を巡る命賭けの大勝負を繰り広げていた！

「田中さん最近元気ないですね。どうしたんですかぁ？」
「・・・絵里と・・・別れた・・・かも」
「マジっすかぁ？」
「はい立直」

タン！と小気味良い音を立てながら三筒を横に捨て、千点棒を場に放り投げる吉澤さん。まだ５回も回ってないのにこれかよ・・・。
小春がアホヅラを晒しながらわかってますとばかりに生牌を堂々と切る。よし、鉄砲玉の役割はこいつに託そう。

「おまえアメリカ行くんだろ」

一発だけは阻止と、堅実に安牌を捨てながられいなに問いかけたのは高橋愛。
なぜこいつがいるかというと会社が休みで暇だったから、らしい。誰が呼んだんだ誰が。
言うまでもないがＹＨはオーナーの個人的都合で今日も休日である。オーナーここで煙草ふかしてるけどね。

「なんでテメーが知っとーと」
「ガキさんから聞ーた。勝ち逃げかよ」
「なんなん勝ち逃げって・・・。そういえばガキさんもアメリカ行くとか言っとぅっちゃけどおまえ止めろよ・・・」
「言われなくともそうするつもりさ、っと・・・よし、立直」

ガキさんのこと好きなんじゃないのかよ。おまえの愛はその程度のものなのか？
さぁ、今すぐその点棒を収めガキさんのもとへと急ぐんだ。
じゃないとガキさんいよいよ買ったばかりのプラダのキャリーバッグ抱えながら本気でれいなの後ついてくるつもりだぞ。
この前、高島屋にいたってリークはさゆから聞いてんだ。今頃荷物をプラダに詰め込んでるところだろうさ。

「田中の方こそ、人のこととやかく言える立場じゃないだろ。絵里さんまた泣かせたんじゃないだろうな」
「・・・」
「ったく。絵里さんもガキさんも・・・ほんと男の趣味悪すぎんだろ」

山からツモった牌は・・・最後の九萬だった。考える間もなく即切りして溜息を吐く。目当ての牌がなかなか入らない。
一向聴で二人立直という、降りるに降りられないこういう場面が一番辛い。ついに運にまで見放されたかと自嘲の笑みが浮かんだ。
対して小春はあの捨て方でなぜ放銃しない？とイカサマ疑惑が浮上するほど幸運の女神から愛されている。
もしくはれいなから吸い取ってるのかもしれない。このヤロウ返せ。れいなと絵里のあの幸せだった日々を返しやがれ。

「でもれいなが選んだ道なんだろ？選択を変える気はないんだよな？」

吉澤さんの少し脅しがかったような口調の言葉に毅然とした態度で返す。

「それはないです。れいなは彫りには人生賭けてるんで」
「へえ」
「でも絵里のことも諦めたわけじゃないです」

ツモった牌を確認する。
来た、四索だ。すかさず千点棒を場に出し、持て余していた７萬を捨てる。

「恋愛も仕事も両立させてこそ、いっちょまえの男ってもんでしょう・・・立直っ！」
「あ、それロンだわ」「はいローン」

・・・。
もう一つ疑惑があった。
小春自体がれいなに取り憑く疫病神なのでは？という説。
まんざら否定もできないだろ？

＊＊＊＊＊


半荘三回もやればすっかり夜も更けるわけで。
財布の中身が一足先に冬を迎え、しばらくもやし生活かなとこれからの田中家の食卓の未来を憂いながらマンションに帰って来ると、

「れいな」
「ん？・・・あ、さゆ」

この闇夜の中でも目立つ、透き通るような肌をした仏頂面の幼馴染が街頭を背に立っていた。

「こんなとこ突っ立ってどうしたと？」
「れいな待ってたの」
「？なんか用？」

玄関前に設置されている普段から誰も使わないベンチに腰を落ち着けるとさゆもすぐ隣に並ぶように座る。
なんだか変な絵だ。肩を寄り添わせることも手を繋ぐこともしないのでハタから見たらカップルの逢引には到底見えないだろう。
ただの友人でもない、微妙な距離感。けどれいなはなぜかこいつといる時が一番楽なのだ。

「絵里がさゆみん家から出てっちゃった」
「・・・そっか」
「アパート帰るって」
「ふぅん・・・」

半ば予想していたことだ。実家じゃないだけまだマシかもしれない。

「連れ戻さないの？」
「・・・まぁ・・・しょうがないよ」
「・・・」

さゆの視線がれいなの目を射抜く。怒っているというよりその瞳は哀愁の色を帯びていた。
れいなと絵里がこんな状態になって本当にこいつには申し訳ないと思う。

昔から絵里と何かあると真っ先にさゆに相談していた。
あれだけ迷惑をかけておきながら当の本人たちはあっさり別れてはい終わり、なんて・・・
れいながさゆの立場だったらちゃぶ台をひっくり返すぐらいのことはしていたかもしれない。

「似た者夫婦というか・・・お互い言ってること全く同じ」
「？」
「なにがしょうがないんだか・・・そんな簡単な言葉で片付けるんじゃないっての」
「・・・だって、」
「だってもへちまもないし。あんたらこれで終わったらさゆみマジで呪うからね」

と言って瞳孔を開かせながら口の端を吊り上げる呪怨道重。
晩の、しかも街頭も人通りも少ないこんな場所で心臓に悪い冗談はやめてほしい。

「冗談じゃないから。だってこのまま終わったらさ、さゆみ可哀想すぎるじゃん」
「・・・んん？」
「あほ。さゆみはれいなが好きなんだよ？けどれいなが絵里のこと好きって言うから身を引いたんじゃん。
　このままれいなと絵里が終わったらさゆみのあの涙の決断はなんだったのって」
「あ、そゆことか」

れいなに対するさゆの態度が相変わらずクールなので時々忘れそうになる、れいなのことが好きだというさゆの気持ち。
意識すると顔がまともに見れなくなるんだよな。今もれいなの頬はりんごみたいに赤く染まっていることだろう。
自分から攻めるのは得意だが人から向けられる好意にはとことん弱い・・・とは昔絵里からよく指摘されていたことだ。

「れいなが絵里とこのままヨリを戻さないつもりなら・・・」
「なら？」
「さゆみと付き合ってもらうから」
「なんですと？」

噴出すのをこらえているのか、おたふくみたいに頬を膨らませ体を震わせるさゆ。
冗談？それともマジなのか？でもさゆはれいなのこと好きなんだよな・・・じゃあマジで言ってる？
れいながあのさゆと・・・付き合う？

「・・・・・・・・・・・・」

冗談なのか本気なのか、さゆの冷めた表情からなにかを読み取ろうと凝視している内に変な沈黙が流れ、
お互いに頬を紅潮させるというなんともこそばゆい空気になった。
さゆが耐え切れず顔を反らす。

「ば、バッカ。冗談に決まってるでしょ。真面目に受け取らないでよ」
「あ、なんだ・・・やっぱ冗談やったと？・・・そっか」
「何その反応〜〜〜〜っ！やめてよもぅっ」

ニヒヒと笑って立ち上がり、ケツ部分の埃を払う。
最終的にグダグダした会話で終わったがさゆの言いたいことは伝わった。
要はさゆはれいなと絵里に復縁してほしいんだろう。
大丈夫、

「れいなは絵里のこと信じとぅっちゃん」
「・・・」
「今はれいなが絵里のことを信じて待つ番やけん」

今まで喧嘩したり別れたりいろいろあったけど、いつの間にか元鞘に戻っているれいな達だから。
きっと大丈夫。

「・・・そう。いいね楽天的で。でもそういうのいいかも。熟年夫婦みたいで」
「ま、一応やっぱちょっと心配やけん明日絵里んとこ行ってみるつもりっちゃけど」
「なにそれカッコワル」

うるさか。


＊＊＊＊＊

明けて早朝７時。
前も言ったと思うが絵里の住むアパートはれいなが住んでいるマンションから結構遠いのだ。
なので必然タクシーを利用しなくてはいけなくなる。
そしてすでにわかっている通りれいなは先日の麻雀で見事にスッた。
何が言いたいのかというと、

「朝飯代無いけん金貸してほしいっちゃけど、」
「嫌」

プツッ　ツーツーツー

「・・・」

通話時間６秒。
道重さゆみさんはれいなが餓死しようと知ったこっちゃないそうです。

「はぁ」

タクシーの窓から見えるコンクリートジャングルに灰色の溜息しか出てこない。
とりわけ景色に興味があるわけでもないので空腹を誤魔化すためにも惰眠を決め込むことにした。
ま、起きる頃には着いてるだろうさ。


────


はい、着きました。
で、これからどうしようかと数秒頭を悩ませる。
まだ絵里の出勤時間には余裕はあるから今会ってもおそらく迷惑にはならない・・・はず。
震える指を気力で鎮め、"亀井"と書かれたインターフォンを押す。
予想に反して絵里はすぐに出た。

「はい、亀井ですが」

インターフォン独特の、口に和紙を被せたようなおかしな絵里の声に会いたい気持ちが溢れ出た。
まだ別れてから数日とも経っていないのにもうすでに絵里シックになっている自分は思った以上に彼女に骨抜きにされていたみたいだ。
やっぱりこのままじゃ終われない。

「れいなっちゃけど」
「・・・」

ブチっと通話回線の切れる音がして束の間の会話は終わった。
口も聞いてくれないほど立腹してるらしい。けどこのくらいで引き下がれるほど諦めのいい男じゃないんだれいなは。

「絵里。そのままでいいけん聞いてくれ」

近所迷惑にならない程度の声で扉ごしに絵里に伝える。
会話はできなくともどうしても聞いてほしい言葉があった。

「もうほんとに出発まで日がないっちゃん」
「・・・」
「れいなは渡米をやめるつもりはない」
「・・・」
「けど絵里のことも諦めるつもりはないけん」

今生の別れでもないんだ。これで諦めるなら泣いてる君とキスをしたあの日に諦めてたよ。

「待っとぅよ。ずっと・・・」
「・・・」
「愛しとぅ」
「・・・」
「じゃ・・・」

聞いてくれていたのか、はたまたドアに話しかけていただけなのか。

結局れいなは絵里と顔を会わせることも話をすることもなくそのまま帰宅の途についた。


**********


「・・・れいなのあほ」

１５分で化粧を終わらせ、身支度を整えて外に出る。
朝ご飯は用意はしたんだけどもう今は舐める気も起こらないほど食欲が失せていた。
寝起きからあんなイベントがあったんじゃ胃が縮むのも仕方ないと思う。

「・・・あ」

駐車場に車がなかった。
そういえばと思い出す。昨日先輩の家に行って酒を飲んでしまったから置いてきたんだっけ。
タクシーは高いし、多少面倒ではあるがバスで行くしかないか。


────


バス停まであと２００ｍといったところ。
ふと通り道にある寂れた公園が目に入った。
公園によくある上にピューって出る形の水道の蛇口が開いていて、派手に水滴を地面で弾ませながら水溜りを作っている。
独り暮らしを経験したことのある人なら共感できるはず。絵里はこういう"無駄"が大嫌いだった。
バスが来るまで数分の猶予もある。
小走りで公園に寄り、水道の蛇口を閉めた。

「・・・まったく。誰ですか」

別に誰かに話しかけたわけではない。ただの独り言である。

だが、

「うーん・・・すいません・・・」
「え？・・・ひゃぁっ！？」

水道の影になっていて見えなかったが、誰かが倒れていた。
ものすごい大きなリュックサックを背負って。

「ど、どうかしたんですか？なにか怪我をしているとか？」
「五体満足です・・・腹が減って動けないだけです・・・もう３日間、雑草以外なにも食ってないんです・・・」
「ええっと・・・」
「迷惑でなければ、おぜうさん。どうかこのひもじいワタクシめに食べ物を恵んでくださらんか・・・」
「え、でも、絵里、これから仕事、」
「どうかこの通りぃぃいいぃいいいいいいいいい」

なんのポーズもなしにうつ伏せのまま大声で懇願する謎の男性。
今朝の占いはそういえば山羊座は最下位だった。やけに厄のある日だと思ったら天に見放されていたなんて。
困ったなぁと指で頬をかく。なんだかんだ文句言いつつも答えは一つなんだけどね。

「絵里の家、ここからすぐ近くなんです。朝ご飯作ったまま手つけてないんでそれあげますよ」
「！！　あ、ありがとうございます！」
「立てますか？手貸しましょうか？」
「大丈夫です！」

と言うが早いか地面に手をつけ、勢いよく起き上がる。さっきまで死んでたのが嘘みたいな軽快な動きだった。
必然、立ったら顔も合わせることになる。
男性はイケメンというより美青年のような顔立ちをしていた。しかも病気じゃないかと勘違いするくらい肌が青白い。
何よりも目を惹くのは顔に数箇所存在する痛々しい生傷の痕だった。

「じゃあ行きましょうか！」
「・・・は、はい」

見るからに非一般人の風貌をした彼を家に入れることに若干の抵抗を感じるけど目の前で倒れてちゃ放っておくこともできないし・・・
なんとなくバカっぽいから悪い人ではなさそう・・・かな？


────


「ごちそうさまでしたっ！」
「おそまつさまー・・・」

まさか冷蔵庫に放置されていた腐りかけの生ハムだけでこれだけの白米を消費するなんて・・・。
どんぶり４杯を３０分でたいらげ、シメに歯についたゴミを爪楊枝でシーシーと取るおっさんみたいな青年。
服が迷彩柄だったから目立たなかったけどよく見るとところどころ破けていたり泥がついていたりと悲惨な格好をしている。
いい加減、この奇特すぎる青年の名前が知りたかった。

「名前はなんていうんです？」
「いｋ、・・・あー・・・・・・本名言えないんですよ。いろいろ複雑すぎる事情があって〜」
「複雑すぎる事情？」
「はい。自分、指名手配されてるんで〜」

あはははははとデンジャーなセリフのわりにはのん気にバカ笑いをする謎男。
・・・冗談？だよね。冗談に聞こえないけど・・・

「とりあえず自分のことはナマポンと呼んでください」
「はぁ。じゃあ、ナマポン」
「なんか用と〜？」
「あ、博多弁・・・」
「福岡出身なんです」

出身は言ってもいいんだ。福岡って・・・なんかあいつと被るなぁ。
体中にある傷といい格好といい言動といい、
なにやら少し危険な香りがするのは絵里が野生動物並の勘を備えているからという理由だけでもなさそうだ。

「さっき指名手配されてるって言ってたけど・・・冗談だよね？」
「あ、マジですよそれは。でも大丈夫です。えーと・・・絵里さん？に危害は加えさせませんから」
「危害って」
「今のところ追っ手がいるような気配はないですしこれ以上迷惑はかけられないのでね。そろそろドロンしますよ。
　あ、自分のせいでもし絵里さんに何か危険が迫ったらやらせる前に排除しますから〜」
「は、排除？」

ナマポンは足にかけてあった黒いポーチに手を伸ばし、ゴッツイものをテーブルにゴトリと置いた。
始めて生で見るそれに目玉が落ちそうになる。
おそらく平凡な生活を送っていればまず縁のない代物で、ドラマでしかその存在を認めることのできない"危険"を形にしたようなもの。

「ベレッタＭ９です。これで頭をパーンって」
「・・・」
「あ、でもこれ絵里さんにあげた方が危険はなくて済むか。じゃあこれあげますね。敵がきたらここのセーフティを上げて、」
「いやいやいやいやいや」

モヒカンがバイクをうんうん鳴らしながら汚物は消毒だ〜なんて言う世界じゃないんだよ？
あまりに違う絵里とナマポンの常識やら価値観の違いに自分がボケのアホキャラだったということを忘れ頭を抱えた。
天の声が聞こえる。この男を決して１人で行動させるなと。
このまま放置したら街が火の海に沈んでしまう・・・！

「絵里も一緒に行くから」
「？　自分についてくる気ですか？危険ですよ？」
「そんなの渡されるよりよっぽどマシだよ！」
「それもそうっちゃね！アハハハ！じゃあこの街の案内お願いしてもいいですかー？」

ナマポンが自分の体よりも大きなリュックサックから子供の落描きのような地図？を取り出す。
煤やら泥やらがついていて字が掠れていたがかろうじて読めるそれはどうやら繁華街を示した地図のようだった。

「ここに行きたいんです。お願いしてもいいですか？」
「・・・え、こんなところに行きたいの？ナマポンが？」
「はい」

「・・・」

こんなナリしててもやっぱりそういう欲は人並みにあるんだ。
意味があるのかわからないが一応顔を隠すために衣装棚に置いてあったキャップを目深にかぶり、出かける準備をする。
ナマポンが行きたいと言った場所は繁華街にある風俗店、"胸牛"という店だった。

以上です。
前回の話に感想レスをくださった方、ありがとうございました。いつも励みになっています＾＾
さゆれな話の方ですが今週か来週中には投下できるんではないかと思います。
長くなって２話になってしまうかもしれませんが・・・＾＾;

感想レスくださる方、読んでくださる方、まとめ人さん、いつもありがとうございます。
それではまた来週投下しますね。ではﾉﾉ*＾ｰ＾)/~

ついに来ましたか！もう一人の迷惑博多男、ナマポンｗ
全く想像してなかった展開でまさに脱帽です＾＾
終盤かなぁ〜なんて思ってたらまだまだワクワクできそうで嬉しいです

次回もさゆれなも楽しみにしてますね♪

　　　　＿＿
　　 　［＿＿l__　 　　　
　　　|||d|＾_ゝ＾)　＜とつげきー
　 　{~ｉi¶∀¶ヽ　
　　 {（l⊃┫∩i≡i=━
　　 ‘[][]_T_|]
　　　　じ　じ

そんな可愛いもんじゃねえだろｗｗｗ

さゆとれいなクンかわいすぎワロタ
扉越しの二人にもｷｭﾝｷｭﾝしたし毎週日曜が楽しすぎるw
次の本編もさゆれな話もwktkしながら待ってます

さりげなく北斗の拳ネタがあってわろたｗ

ナマポンは聖に何を語るのか
日曜日が待ちきれない…

おやさゆー

おはみん

早朝だがしれっと伏線回収しとくぞ

ﾉd；´ｰ｀)＜ロンドンえり輪、絶倫ピック閉膜ですよ？ふぅ・・・

　　　　　ノハヽ
⊂⌒っ从；゜ﾛ゜)＜…ﾋﾟｸﾋﾟ…ｸ…


ﾉd；＾ｰ＾)＜開催期間中は1日平均で・・・
　　　　　　 中出し7発、口内発射14発、胴出し17発
　　　　　　 のペースで2週間をマン喫しましたよｗｳﾍﾍ

ﾉd*＾ ｡.＾)＜金タマメダルゲットなの♥誰のか知らないけどｗ
　　＼／
　　　ω

ﾉd；＾ｰ＾)＜あ…あれ？…あんだけ出したのにまだ勃ってるんですけどｗ

　　　つ　ｷﾞﾝｷﾞﾝ



　 ﾋﾟｺｰﾝ
ﾉd*・ ｡.・)＜なんか発見なの・・・

ﾉd；＾ｰ＾)＜これはあれですよ・・・疲れマラですよｗ
　　　　　　　ちがうからｗシゲの分じゃないからこっちこないでｗ
　　　つ



ﾉd*☆ ｡.☆)＜プラチナメダルもほしいの♥

もうだめだ・・・眠い・・・閉会式最後まで見届けられそうにない
開脚式の人あとは頼んだぞ・・・おやすみゞ

月曜朝からコーヒー吹いたわｗｗ

アホスｗｗｗ

ツッコミ追いつかんわww

メダルの個数と連動してるｗ

かめい君は絶倫ピック界の絶対王者だわｗ

ﾉd*＾ｰ＾)>＜照れますねー、愛の力ですよｗ

いいリアルさゆれなを見た
どうしてあそこに落としたしｗ

>>656
kwsk

从*´ ヮ｀)人(＾ ｡.＾*从

>>657悪い
生ガキホテルの短いやつ

ﾉﾉ*＾ｰ＾)…

>>659
見てきたありがとう！
ああいう感じもさゆれなっぽくて良かった

ﾉﾉ*＾ｰ＾)

えりりん嫉妬しないでｗ

笑顔が怖いｗ

从；｀ ﾛ´)从；・ ｡.・）

えりりんの笑顔が怖かったって川=´┴｀)が言ってた気がするが
すげーよく分かるｗ

ﾉd；｀ ﾛ´)＜べ、別に怖くないけんね（ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ...）

えりりんは笑顔でお尻ひっぱたいてそうｗ


ﾋﾘﾋﾘ 从*;´ ﾛ｀;)ﾉd*;´ ﾛ｀;) にゃぁん…///

从*・ ｡.・）ｲｲﾅｧ

さゆはSもMも大好物だもんなぁ

ﾉd*・ ｡.・）ｲｲﾅｧ

シゲｗｗ

（ ■_■）

ﾋﾟｶｯ!　ｺﾞﾛｺﾞﾛﾄﾞｼｬｰﾝ!!　←雷


Σ从；゜ ﾛ゜)


＼絵里ー絵里ーばり怖いっちゃーーん！びえ〜ん！／
三从;´ ﾛ｀;)　　(＾ｰ＾*bヽ＜ﾖｼﾖｼ
三ノ　つ　つ　⊂　⊂　)


:从;´ ﾛ｀;)(＾ｰ＾；bヽ｡ｏO（ボクも怖いんだけどね）
: (　　　　⊂　　　)

可愛い奴らめｗ

れいな君は一番安心できる場所であるえりりんの胸元に
ぎゅーっと顔をうずめながら震えてるんだろうなｗ

パンツ履いてるから…これはさゆか！
それとも収録用にパンツを履いてたシゲなのか…？
http://aewen.com/momusu/michishige/img/aewen5780.gif

ちゃゆのおぱんつ見たいが携帯からはgifは見れん…無念

つhttp://epcan.us/s/08132217021/ep686950.jpg

保全小ネタ書いてたけど疲れたので寝る
おやさゆみーん

>>672
一番下がシンボルに見えた疲れてるな

おはみん

>>675
黒服さん達にテレビだからと懇願されて渋々履いてたんだろう
ノーパンだったら危なかったな

ノーパンなら放送事故にもほどがあるだろｗ
生放送じゃないから道重財閥の力でどうにかなりそうだがｗ

弟重君がお茶の間に･･･ﾊｧﾊｧ

やめろ




やめろｗｗｗ

d*｀・ ｡.・） やめないの

いいから弟重君しまえｗ
さもないとシゲが活躍（？）する小ネタ投下しないぞｗ

ﾉd*´・ ｡.・）

ショボ重くんｷｬﾜﾜｗ

小ネタ見たさに渋々しまったのかｗ

ﾉd*｀・ ｡.・）＜違うの！なんならノーパンで待機なの！

どうせなら褌でw

从*｀ ﾛ´)

ﾄﾞｳﾄﾞｳ ｶﾞﾙﾙﾙﾙﾙ ｵﾁﾂｸﾉ
ﾉﾉ;＾ｰ＾)从+｀ 皿´)(･ ｡.･;从
ノ　　　つ　　　　⊂　　　　ヽ

ズレた？携帯だからうまくできん

大丈夫だよ
れーなは可愛いなぁ

さゆみんとの野球観戦デートにウキウキのだーいし君

そのさゆみんが本物のさゆみんであることを祈る

ﾉd*＾ ｡.＾）ﾉdc ’∀´)

シゲ君ふんどしで待機中。。。

ﾉd*・ ｡.・）

思いのほかに長くなったうえにつまらないｗ
シゲ君が主人公です


「つきましては是非、道重財閥ご当主であるさゆみ様のご出席を賜りたく……えー、マジ？」

みちしげ君は手に取った招待状を読みながらあからさまに不機嫌な声を出した。
招待状とは、2週間後に開催される某財閥の記念パーティーのことだ。
この財閥と道重財閥の関係性は決して良好とは言えない。先々代の当主の時に、少し対立した経験もあるようだ。
そんな関係性ではあるのだが、向こうとしてはこちらとのパイプを太くしたいのだろう。

「クロ、これ欠席で良いかな？」
「その件で、若にご相談がありまして……」

魂胆が見え見えで欠席する予定だったみちしげ君だが、執事兼SPの彼が恭しく膝を折り、頭を垂れた。
珍しい行動に一瞬目を丸くするが、「どうしたの？」と聞いてみた。

「この当主ですが、調べてみましたところ多少の問題がありまして…」

彼から資料を受け取り、目を通す。
昔から名のある財閥ではあるが、最近は右肩下がりであっさりと飯窪財閥に抜かされてしまっている。
最近当主になった男の経営力のなさと、人望のなさが原因のようだった。
だが、問題の本質はそこではない。資料を読みながら、みちしげ君は「あー……そういうこと？」と眉を顰めた。

「出過ぎた真似とは思いますが、若……」

みちしげ君は資料をめくる手を止めてソファーに深く腰掛けた。
自分やかめい君、れいな以外のことで動くことは嫌いだった。見返りのない仕事は嫌いだった。
彼は自分が自己本位であり、公私混同して財閥当主の座にいることを自覚していた。
少なくとも、高校に入学してすぐのころはそういった考えを持っていた。

それなのに、高校2年生に上がってからだろうか、彼の中に微妙な変化が生まれている。
いつから自分はこんなに、お節介焼きになったのだろう。

「行ってあげようじゃないの、さゆみの力で守ってあげますよ」

そうしてみちしげ君は立ち上がり、資料と上着を投げ捨てた。
宙に舞った白い紙吹雪を背景に立ち上がったその姿は、財閥当主に相応しく凛々しかった。

「ありがとうございます、若」
「借りは返すだけだからね。ホントはさゆみ、絵里とれいな以外のためにこんなにしないんだからねっ！」

そうしてみちしげ君は少しだけ顔を赤らめて部屋を出て行った。
自分の仕える当主の中に起きた微かな変化が少しだけ嬉しくて、彼は飛び散った書類と上着を集めながら目を細めて笑った。

-------

みちしげ君は2週間後、かの財閥の主催するパーティーに出席していた
その場には飯窪財閥の娘である春菜も正装で参加していた。

「あー、みちしげさんこんばんは！」

早速見つかったよと苦笑しながら、みちしげ君は春菜に挨拶を返した。

「どうも飯窪さん。今日も素敵なドレスですね」
「チョコレート色は私のテーマカラーですからっ！って、みちしげさん、今日はドレスじゃないんですね」
「うん、今日はちょっと、いろいろあってね」

その答えに春菜はきょとんとするが、みちしげ君はそれ以上は話さずに「あ、フクちゃん見なかった？」と答えた。

「いえ、まだ見てませんが…」
「そっか、ありがとうなの」

そうしてみちしげ君が答えるのと、春菜が両親から呼ばれたのはほぼ同時だった。
飯窪財閥の両親はどうも苦手だ。おそらく向こうもこちらを快く思っていないのだろうけど。
みちしげ君は一瞬だけばつが悪そうな顔をしたあと、「じゃあ、また」と春菜に返し、会場を歩き始めた。

スーツというものはどうも堅苦しくて歩きにくい。
ヒールが低い分だけマシとは言えるが、久しぶりのスーツのせいか、どうもぎこちなくなる。
みちしげ君はウェイターの持っていた盆の上からノンアルコールのカクテルを受け取り、テラスの方へと歩いた。

テラスからは夜風が当たって気持ち良かった。
スーツに合わせて後ろの髪はひとつにまとめているが、前髪は垂らしているために風に靡いている。
ひとり佇んで遠くを見つめる姿に、他の財閥の出席者たちも思わず息を呑む。見る人を虜にするその力は、“魔性”という言葉が相応しい。
美少年と幼いころから言われ、その自覚もあるみちしげ君は、他の出席者の視線にも気づいていたが、今日は遊んでいる余裕はない。
さて、彼女は何処に行ったのやらと探していると、中庭で人影を見つけた。

「あらー、もしかして一足遅かった？」

いちどテラスから身を乗り出しその人影を確認する。
それが目的の人物だと分かると、慌ててみちしげ君はカクテルをその場に置いて走り出した。


-------

噴水の近くで譜久村聖は薄いピンクのドレスを身に纏い、ある男と話していた。
彼はこのパーティーの主催者、すなわち財閥の当主にあたるのだが、聖は名前を覚えていない。

「この前の話、考えていただけましたか？」

そんな彼に猛烈なアタックを受けているのだから困ったものだ。聖は曖昧に笑ってカクテルを飲む。
最初に話しかけられたのは、昨年の10月に譜久村家で行われた聖の誕生パーティーの時だった。
他の参加者と変わらずに、楽しく会話をしていたのだが、パーティーの終わりに連絡先を交換してからが厄介だった。
どうも聖に一目惚れをしたらしく、ことあるごとにメールを送ってくる。
聖自身はまだ15歳であることを理由にデートは断っているのだが、それでも向こうはなかなか諦めてはくれない。

「いやぁ……でも、私はまだ…」
「あと2ヶ月で16歳、結婚のできる年になります。正式に交際がしたいんです、聖さんと」

男は一歩聖に近づいてくるので、うわー、近いよぉと心の中で思いながら、聖もそっと距離を取る。
のらりくらりと躱してきたが、どうもハッキリ言わないと分かってもらえないようだ。
聖は意を決し、深く息を吐いた。

「あの…私、好きな人がいるんです」

聖の言葉を聞いた男は寝耳に水といったようで目を丸くする。

「ごめんなさい、最初にお話しするべきだったんですけど…言い出せなくて」
「あ、あぁそうだったんですか。それは知りませんでした」

聖は深く頭を下げる。好きな人、というのは言わずもがな、幼馴染の生田君のことだ。
付き合うどころか、告白はされたものの、またイチからやり直しということでノーカウントになっている。
正式なデートもまだであるし、手を繋いだこともない。
だが、先日あるハプニングのせいで、不意のキスを交わしてしまった。それが恥ずかしく、そして少しだけ困っている。

どんな顔をして会えば良いのか、なんて話せば良いのかが分からない。
幸か不幸か、生田君は聖のことを好きでいてくれているのだが、生田君はあのキスをどう思っているのだろう。
聖自身は、ゆっくりと付き合っていきたいタイプであり、一足飛びはあまり苦手だった。
できればキスももう少しロマンチックなものが良かったのだが、文句は言うまい。

それ以前に、先日キスしてしまったことによって、この関係が崩れてしまうことも怖かった。
友だち以上恋人未満という関係で良いのかは分からないが、急によそよそしくなるのは絶対に嫌だった。
とはいえ、よそよそしくなってしまっているのは自分自身なのだが。

「その男は、どんなヤツなんですか？」
「え？えーっと……ちょっと、アホっぽいです」
「は？アホ？」

聖は答えに窮する。彼のことを考えただけで最近は顔が赤くなるのに、どう紹介しろというのだろう。
生田君をひと言でいうなれば、KYで、アホで、うるさくて、そのくせヘタレで、自信がなくて…あれ、良いところないなぁ。

「あ、でも、優しいです、とても」
「優しいですか…よくある文句ですね」

そう言われてもなぁと聖は思いながら笑う。
男は髪の毛をガシガシとかいたあと、「ああ、そいつは…」と新たな質問をする。

「どの財閥のご当主ですか？」
「え？」
「もしくは名家のご出身で？」
「え、いや……」

聖はまたも答えに窮した。
生田君は何処にでもある平凡な家庭の出身だ。別に悪い意味ではない。鞘師君も香音も、工藤君も佐藤君も同じだ。
聖のいっしょにいる人たちは、特別な人たちではない。確かにみちしげ君と春菜は財閥の娘だが。

「まさか、譜久村家の大切な娘が、一般の人間とお付き合いしているのですか？」
「いえ…まだ付き合ってないです。好きというだけで…」

そう返した聖に男は鼻で笑った。
冗談でしょう？と言わんばかりに肩を竦め、手にしていたカクテルを飲み干した。
グラスを噴水の脇に置き、聖の肩を抱いた。少しだけ強引な手つきに聖はドキッとする。

「あなたほどの人が、何処の馬の骨とも分からない男とお付き合いなさるおつもりですか？」
「そんな言い方って―――！」
「あなたはそこら辺の庶民とは違う。名家に生まれた生粋のお嬢様だ。あなたに相応しいのは、僕みたいな選ばれた人間なんですよ」

聖は困惑を通り越し、怒りを覚えた。
自分の家がほかの家とは違うと思ったことはない。確かに譜久村家は名の通った名家だが、だからといって特別な存在ではなかった。
聖の両親も、譜久村家に極端に縛り付けることはなく、聖を自由に育ててくれた。
だから生田君や鞘師君、香音と友だちになることができた。彼らは聖を変わらぬ友だちとしてみてくれていたから。

つづきはまたあとで投下します
704のsageはミスですすみませんm(__)m

つづきです



―――聖ぃー、いっしょに帰ろー！

―――フクちゃーん、僕と遊ぼうよぉー！

―――あ、聖ちゃん、いっしょに宿題やろ


他愛のない、ありふれた、何処にでもある幼少時代だ。
それでも聖にとっては、大切な友だちと過ごした、かけがえのない大切な時間だ。

「私はっ…」

確かに少しだけ変わった人たちだ。
生田君は新垣君を異常なくらい推しているし、鞘師君はカッコいいのに亜佑美ちゃんの唇に夢中だし、
香音ちゃんは可愛いのにムシの物真似なんて始めるような人だ。

http://24-carat.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/05/11/smile02043.jpg


でも、聖にとっては大切で、どうしようもないほどに愛しい存在だ。

その大切な人たちを、否定されるなんてありえない。


http://aewen.com/momusu/group/img/aewen11552.jpg

中等部の幼馴染を、クラスメートを、高等部の先輩たちを、バカにする人は許せない。
聖は男の腕を振り払って距離を取り、息を吸い込んだ。

「私にとって、えりぽんはとても大切なっ―――」
「あ、聖ぃー、探したよ」

そのときだ。聖の声にかぶせるように男の声が聞こえた。
聖と男は同時に振り返ると、そこにいたのはこの国を背負う道重財閥の当主だった。
後ろに髪をひとつにまとめ、黒の光沢系のスーツとシャツ、そしてネイビーのパンツを穿いてこちらに歩く姿は壮観だった。
普段のような女の子らしいピンクや白のワンピースや制服を見慣れている聖には彼のその姿は新鮮だった。
もちろん、生物学的な性を考えた場合、その方が普通ではないのだが。

「み、みちしげさん、どうして……？」
「これはこれは、道重財閥の」

突然のみちしげ君の登場に焦ったのは男の方だ。
道重財閥の嫡男を招待したのは自分だが、こんなプライベートな場に来るとは思っていなかったのだろう。
みちしげ君はにこっと笑い、恭しく頭を下げた。

「ああ、この度はお招きいただいて光栄です。で、聖は返してもらって良いかな？」

みちしげ君は自然に聖の肩に手を回す。
優しいその手つきは先ほどの男とは段違いで、聖は本当の意味でドキッとした。

「どういう、意味ですか？」
「そのままの意味です。聖は僕と付き合ってるから、手を出さないでほしいんだけど」

その言葉にふたり同時に驚愕した。
聖に至っては、再三のかめい君への猛アタックを知っているだけに眉を顰める。

「ご冗談を。聖さんはそこら辺の庶民に恋をなさっているとか…しかも片想い…」
「アハハ。聖にしては気の利いた洒落ですね。あなたを謀ったのでしょう」

口元をヒクヒク動かして動揺する男を見て、みちしげ君は聖にそっと耳打ちをする。
耳にかかる彼の吐息が熱く、図らずも顔が赤くなるが、聖は素直に頷いた。

「……ごめんなさい、からかってしまって」
「え？じゃ、じゃあ、あなたは…」
「みちしげさんとお付き合いしているんです。あなたが傷つくと思って言い出せなかったんですの」

男の血の気がさっと引いていくのが分かる。そうか、人はこんな風に顔色が豹変するのだなと聖は思う。
確かにそれも無理はない。この男は人を肩書で評価している人だ。
先ほどまで庶民とバカにしていた人間が、よりによってこの国のトップ財閥御曹司だと知ったら焦るだろう。

「ま、まさか、そんな…」
「とゆーわけでね」

みちしげ君は聖の膝の裏に手を滑り込ませ、軽く力を込めたかと思うとひょいと持ち上げた。
急にお姫様抱っこをされた聖は思わず「キャッ」と声を上げるが、どうして良いか分からずに体を小さくした。

「この子は持って帰るから、二度と手出さないでね」

そうして歩き出したあと、「ああ、それから」とみちしげ君は思い出したように振り返る。

「聖や譜久村家になにかしたら、道重財閥が全力で潰すからよろしくなの」

笑顔でそう男に言うが、目は全く笑っていない。冷笑という言葉が似合うその表情は、財閥トップの顔に相応しい。
蛇ににらまれた蛙のように男は背筋を凍らせ、だらしなくぺたりと腰を落とした。
みちしげ君はそれ以上はなにも言わず、聖を抱きかかえて歩き出した。

-------

「ごめんなの！急にあんなこと言って！」
「え、全然そんな…むしろ私こそ助けていただいてありがとうございました」

パーティー会場の外、人気のない廊下でみちしげ君は盛大に頭を下げた。
慌てて聖もお礼を述べるが、いったいどうして、彼があんな行動をとったのか聖は知りたかった。
みちしげ君にその理由を尋ねると、彼はネクタイを軽く緩めながら「ああ」と言った。
いい加減に「道重さゆみ本気の男の子モード♂」が疲れたのか、みちしげ君は「はぁ」と深く息を吐いた。

「あの財閥の息子、あんまり良い噂がなくてさ。
女の子とっかえひっかえで遊んでるってクロ…うちの執事が言ってて、それでフクちゃんの護衛に来たの」
「そ、それだけの理由ですか？」
「あとひとつは、恩返し」

みちしげ君はネクタイを完全に外し、ポケットにしまいこんだ。
そろそろ帰ろうかと考えながら、彼女に此処に来た理由を話した。

「フクちゃんのおじいちゃんとね、うちのおじいちゃん仲が良かったの」
「え、そうなんですか？」
「うん。道重財閥って昔からあるけど、なんども倒れそうになったんだって。
そんなとき相談に乗ってくれたのが、フクちゃんのおじいちゃん。譜久村家も大変な時期だったのに手を貸してくれたんだって」

聖はそんな過去を知らなかったため、ただ呆然とするしかなかった。

みちしげ君はその祖父の恩を、孫に返すために、わざわざ聖の彼氏役を買って出た。
「さゆみのキャラじゃないんだけどね」と髪をかきあげて彼は天井を仰いだ。
本当に、いつからこんなお節介焼きになったのだろうと自分で思った。

「えりぽんには黙っててあげてね。すぐ嫉妬するから」

みちしげ君がそうしてからかうように笑ったが、聖は素直に返せなかった。その反応に彼はおや？と首をひねる。
聖の頭の中には、先日のキスの記憶が甦って離れない。恥ずかしくて、照れて、そして困る記憶。どんな顔して、会えば良い？

「なに、なんかあったの？」
「えっと……実は……」

そのとき物陰から「若」と呼ぶ声がした。
聖はびくっと驚くが、みちしげ君はいつものことと「どうしたの？」と返す。

「―――そろそろ出ましょう。あの男がショックのあまり倒れたようで、SPたちが若を探しております」
「あらー……それは気の毒なの」

みちしげ君は全く気の毒な素振りを見せずに喉を鳴らして笑い、聖の手を取って歩き出した。

「つづきは車の中で聞くの。とりあえず此処から出るの」
「へ？え、あ……」

聖は彼に引っ張られるがまま、長い廊下を走り出した。
なんだか今日のみちしげ君はいつもよりも頼もしくて凛々しくて、カッコよく見える。
図らずもその姿にはときめくのだが、その流れる髪や、いたずらっ子のような笑い方、大きな背中は、何処か生田君と重なって見える。

頭の中はもういつの間にか、彼で占めつくされていて、それが恥ずかしくて、悔しくて、困る。
なんでこんなに、胸が痛むのか。

「―――好き」

道重財閥の車へと走る道すがらに呟いた聖の声は遠くまだ届かない。
唇とともに重なった想いはすでに走り出していた。夏という季節が恋を加速させる。
想いを込めた大輪の花が、夜空に高く舞い上がる。



みちしげ君と聖ちゃん保全小ネタ　おわり

-------

オマケ
帰りのリムジン車中にて


ﾉd*☆ ｡.☆）＜それからそれから？
ノﾉ�刀G‘ _l‘）＜えーっと、それだけなんですけど……
ﾉd+・ ｡.・）＜それだけなんてつまらないの。もっと積極的にするの
ノﾉ�刀G‘ _l‘）＜でも……

ﾉd；- ｡.-）。o（みんなヘタレで困ったの…またさゆみがなにか良いアイディアを考えるの）

ﾉd*・ ｡.・）＜そういえば何処かの企業が遊園地つくったんだっけ？
（ ■_■）＜招待券を数枚いただいております

ﾉd*・ ｡.・）＜これなの！
ノﾉ�刀G‘ _l‘）＜えぇ？！


というわけでPONPONで遊園地デートをすることになるのですが、それは別のお話なのです。


ちなみにこのパーティーの当日、生田君は

ﾉ9|*´_ゝ｀)＜みじゅきの唇柔らかかったっちゃぁ……

とあの日の感触を思い出しつつ必死にﾌｸﾆｰを堪えていましたが、それもまた別のお話なのです。


おわれｗ

シゲカッケーーー！！

乙です
かめい君もれいなも一切登場しない珍しいパターンですね

みちしげ君とリーダーとしてグループをまとめるリアルさゆが
ダブって見えました
かめい君を追いかけまわす普段のみちしげ君とのギャップが
イイですね

从*｀ ﾛ´)＜出番なかったっちゃ！
ﾉd*＾ｰ＾)＜ボクたち庶民は下々の暮らしが似合ってますよ

男モードのみちしげ君カッコイイｗｗｗ
こりゃ遊園地デートも黙って見てられないだろうねｗ

クロさんは細かいところまで気配りができてホントにイイ仕事するなぁ
もう完全にレギュラーですねｗ

つか画像ww
2枚目はいいのに1枚目がアホだw

ﾉd*＾ ｡.＾）＜これで絵里が惚れ直してくれるの

从*｀ ヮ´）＜絵里は庶民やけん、シゲとは身分違いっちゃ

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ） ＜ やっぱり道重さん素敵です！！

飯窪さん出番少なかったけどｗ

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ） ＜ 映像に収めて皆さんにお届けしているのは誰だと思いますか？

ﾉハ*ﾟ ゥ 【◎】　ｼﾞｰｯ　　　　　ﾉd；・ ｡.・）

ﾉハ*ﾟ ゥ ﾟ）＜ﾐﾃﾏｽ!ﾐﾃﾏｽ!

ﾉハ*ﾟ ゥ 【◎】　ｼﾞｰｯ　　　　　ﾉd*・ ｡.【◎】　ｼﾞｰｯ　　　　ﾉd ;＾ｰ＾)

変態どもめ！ｗ

みんなー！誉められたよ！

誉めたのかよｗ

川c ’∀’)＜もうダメだ！

急にどうした

鞘石スレから逃げてきたのか？
こっちも変態しかいないがｗ

>>715
出遅れたけど変態兎が紳士すぎるうううううう
生田君がんがれ甘酸っぱいPONPONさいこー

シゲかっけぇｗｗｗ
普段とのギャップがいいですな

落ちるったい

ﾉd*＾ｰ＾)＜れーにゃぁありがとぉうへへぇｗ

ﾉd*´ ヮ｀) はらへりこぷた〜

ﾉﾉ+＾ｰ＾)つ＜;´ﾛ ｀;bヽﾊｧﾊｧ

痛がりながら喜ぶれいな君

かめれなも良いがたなえりも読みたいｗ
中等部もｗ

たなえりも読みたいがさゆれなも読みたい

さゆえりもコンビニも読みたい

てんちょをいじりたい

いいんちょを舐めたい

光井先生の授業を受けたい

ﾉﾉ*＾ｰ＾)＜れいなをいじくり倒したいｗ

ﾉd�刀e _l‘）＜えりぽんとデートがしたい

从*・ ｡.・）＜ ＞＞749と同じく。

从*´ -｀）←待ってる人

从*・ ｡.・）´ ﾛ｀)

ｲﾁｬｺﾗｲﾁｬｺﾗしやがって…





もっとやれ

えりのくちゃくちゃパンティーでお顔に乗って欲しかぁ…///

れいな君おつｗ

ﾉd*’へ’)。o（オレも出番がほしいやよ）

たかーし君とてんちょを対面させたいｗ

商品買う振りしてずーっと店内をウロウロしてそうｗ

女子高生ガキさんとたかーし君も楽しそうｗ

たなえりのトコのガキさんか

「あ、ガキさーん？あのね、いますぐ屋上に来てほしいの！たかーし君もいっしょにね！」

放課後、いまから帰ろうというときに急にかかってきた電話ににーがき君はきょとんとした。
いっしょにいたたかーし君も、「さゆがまたなんか企んでんじゃないの？」と不審顔だ。
なにか怪しいなぁと思いながらもふたりが屋上の扉を開けると急に真白い空間が包み込んだ。

「うぉ？！」

そしてふたりの記憶はいったんそこで途切れる―――


次に目を覚ましたとき、にーがき君は屋上にいた。
あれ、たかーし君は？ときょろきょろしたのも束の間、彼は驚愕の事実を目撃する。
校庭で遊んでいる生徒の中に、にーがき君は道重さゆみを見つけた。しかもその姿はまるっきりの女の子！
女の子モードではない、上から下まで本物の女の子なのだ。

「なななななな、なんでなのだ？！」

バレないように校内を散策するにーがき君。
すると、れいなちゃん、ではなく、学生服を着たれいな君が、かめい君ならぬえりりんとｲﾁｬｲﾁｬ話をしている。
そう、此処は性別の逆転したたなえり世界。みちしげ君の陰謀でこっちに飛び込んできてしまったのだ。

「どどどど、どーしてなのだ？！」

まるっきりわけの分からないにーがき君だったが、愛佳ちゃんや衣梨奈ちゃん、そして里保ちゃんなど、
普段の性別と逆転して女の子になっている姿を見ているうちに段々と胸がときめいてくる。
オマケに先ほど一瞬だけ見たさゆみちゃんに完全に心を奪われてしまっていた。

「これはヤバいのだ！！」

そうしてにーがき君は走り出す。

一方そのころ・・・

「なんでガキさんが女の子に……」

同じく夢世界から飛び出してきてしまったたかーし君は、制服を着たいいんちょに目を奪われている。
男の子とはまた違った魅力に心臓だけではなく下半身まで昂っている。

「どーしたらいいんやオレは……」

たかーし君はそうして悩み始めた。


次回：たかにぃのドッキドキ♥たなえり世界潜入大作戦！なの



ﾉd*・ ｡.・）＜道重財閥の提供でお送りするの

当然のように始まりませんしつづきませんｗ

ﾉd+｀・ ｡.・）＜見切り発車なら書くななの！

ﾊｧ━━━━━━ *´Д` ━━━━━━ﾝ!!!!


続けてくださいお願いしますm(_ _)m

なんか着地できそうにないんだもん…ｗ

ﾉd+｀・ ｡.・）＜生意気言うんじゃないの！

お詫び（？）に財閥共同花火大会の時の聖。白地しか合ってないけどｗ
http://tenq.rash.jp/img/tenq0357.jpg

生田君じゃなくても惚れるww

たなえり世界とかめれな世界を繋げると毎回大変な事になるねｗ

ﾉd*゜e゜)ﾊｰﾚﾑﾅﾉﾀﾞ

にーがき君ｗ

http://profile.ameba.jp/tanakareina-blog/
何フェチ？ におい・指
Sですか？Mですか？ 人によって変える。笑

ﾉﾉ*＾ｰ＾)*・ ｡.・）　リアルすぎｗｗｗ

从*´ ﾛ｀)ﾉd*´ ﾛ｀)

>>771
指ってのがなんともエロッキだよね

まだこの糞保全してるのか
いい加減落とせ

女の子のきれいな指好きは異常

えりりんの綺麗な指が好きなんだなｗ

れいなが誰とカラオケ行ったのかが気になるお年頃のさゆえり

てすてす

≡ﾉd*＾ｰ＾)れーにゃぁぁぁ！！！

　　えりいぃ〜！！！　(;´ヮ ｀;*从≡

≡ﾉd*;´ ﾛ｀;)えりぃぃぃ〜

.　　　　　ノハヽ
　ノハヽ(＾ｰ＾*从
ﾉd*;´ ﾛ｀;⊂　 ヽ
ノ　　　 つ　　　 )

≡ﾉハ*> ゥ <）道重さーん！

≡ﾉd；・ ｡.・）ﾆｹﾞﾙﾉ

復活きた？

＾ｰ＾)つ((θ))

（ ■_■） ＜ お待たせして申し訳御座いませんでした

ﾉd；・ ｡.・）　待ちくたびれたの

　　　　　　　　　ノハヽ
　　　　　　　　 从*´ ﾛ｀)
　ノハヽ　　　　ﾉ　つ つ
ﾉﾉ*＾ｰ＾)つθ(　　　ﾉ
　　　　　　　　 し´ J

ある日、佐藤くんと工藤くんは生田くんの家を訪ねました

「うぃーくーたーさあーん！」
佐藤くんが元気よく部屋のドアを開けると、生田くんがパンイチでパンツの中に片手突っ込んだまま白眼むいてベッドに倒れてました
「ゲッ！何やってんスか！」
「この部屋、くさいー！」
佐藤くんは臭いにむせながら、窓を開けます
「ティッシュだらけだし…どんだけ抜いたんだろ」
工藤くんは床に散乱した丸めたティッシュを見て、かなり引きます

約1時間後―
意識の戻った生田くんは、パンイチのまま床にへたり込んで、ロング缶のコーラをごくごく飲みます
「落ち着きました？」
工藤くんはガリガリくんを食べながら言いました
「おう」
「うぃくたさんは、巨乳好きなんですね」
生田くんの今回のオカズ本を広げて鑑賞しつつ、佐藤くんは感想を漏らします
「ふくむらさんも、おっぱいおっきいし」
「何を言うと！聖は乳だけやない！ケツも太ももも素晴らしいと！」
「この本でなんかいぬいたんですか？」
「15回、あ…」
明らかに、年下ふたりがどん引きしたのが分かりました

長かったねー
さて作品待ちｗ

「く…ムスコと腰とタマがありえないくらい痛いと」
「あーあー。こすりすぎっスよ。しばらくオナ禁っスね」
佐藤くんはおもむろに、さっきのオカズ本を広げて生田くんに見せました
「うっ…」
生田くんは呻いて股間を押さえます
「たつんだ！人間のからだって不思議だね、くどぅー！」
「オマエ、鬼だろ？」
工藤くんはあきれたように佐藤くんを見ました

狼復活記念と記録もほどほどに保全

ごめんかぶったm(__)m
この3人のコンビ何気に好きｗ

そしてキャラ設定に遂に黒服さんがｗｗ

あらいつの間にｗ
自分以外にwikiいじりに参加してくれて嬉しいｗ


>>793
生田くんはフクちゃんの写真を破れるまでオカズにしてそうだｗ

じゃあwikiいじろうかなｗ

生田君告白ﾏﾀﾞｰ？ｗ
http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/525e59c5_640.jpg

从*´ ヮ｀)＜やっと週末だっちゃ

ﾉd*＾ｰ＾)＜週末でも平日でもヤりまくりですよ？ｗ

从*´ ヮ｀)ﾉd*＾ｰ＾)ﾉ＜ども キャラ設定に「黒服さん」を追加したものです
　　　　　　　　　　　　補足や訂正があれば皆さんお願いします

（ ■_■） ＜ついに私の名前が…
ﾉd+｀・ ｡.・）＜調子に乗るななの！

クロさんほど「No image」が似合う人もいないなｗｗｗ
中等部とか写真追加しますかねー

いつものwikiの人ですが18歳未満メンの画像はあえてアップしてませんでした
今後もそのつもりですがどうしても画像欲しいですかね？

あ、そういう意図があったのですね
それでしたらこのままで良いかと思います

　ノハヽ　ノハヽ
ﾉd* ^_〉^);o´ ｡｀ﾙ
ノ　　　つ⊂　　ﾉ　　　

なにしてる中等部ｗ

てか亀井先生の学生時代の田中先生との話がもっと読みたい。。。
すっげーキュンキュンしたw

1つだけだっけ？

あ

>>806
ひとつだけ（泣）

増えることを祈るｗ

小ネタはちょこちょこあったよね

覚えててくれて嬉しい通りすがりの作者ですw
しかし最近さっぱり書けないのです申し訳ない…

本人キターｗｗ
あの1作品でもｷｭﾝｷｭﾝできますご馳走様ですｗ

ありがとうございますw精進しますw

23時くらいに保全代わりに光射す投下します

ｗｋｗｋ

光射すですどうぞ


遠くで名前を呼ぶ声が聞こえた。
申し訳ないけれどそれに応える気にはなれない。いま、すごく眠いのだから。
それでもその声は、夢の世界から現実世界へと引っ張りあげようとする。
遂には身体を揺らして叫ぶので、鞘師里保はしぶしぶ目を開けた。

「あー、やっと起きた！もう5時半っちゃよ」

まだ5時半じゃろ？と聞きたくなったが、そういえば7時に道重さゆみを迎えに行くんだっけと思い出した。
生田衣梨奈のやかましい声は目覚ましには良いが、どうも起こし方は荒っぽくて敵わない。
里保は重い体を起こしたところで漸く、自分がなにも身に纏っていないことに気づいた。
思わず「え゛」と鈍い声を上げ、シーツを引っ張りあげて胸元を隠した。
冷静に、昨夜のことを思い出そうとするが、どうも曖昧で不定形な記憶にしかならない。

「里保って案外激しいっちゃね」

そうして衣梨奈はいたずらっ子のように笑う。
よくよく見れば彼女もワイシャツ一枚の下は、そのまま真っ白い裸体だった。
里保が口をパクパクさせる様子が面白いのか、衣梨奈は笑ったままベッドに上がり、そのまま口付けた。

「ちょっ……！」

反抗する間もなく、里保の舌は衣梨奈に絡み取られる。
里保は衣梨奈の肩を叩いて抵抗するが、衣梨奈は全く意に介さず、キスを続ける。
線は細いし、見た目は可愛らしい女性なのに、こういった力はある。
中学生のころから新体操やゴルフを経験していたせいだ、ああ、もう！

「んっ……えりぽんっ！」

精一杯の力で抗おうにも、衣梨奈は強く里保を抱きしめたまま離さない。
彼女の腕の中、抵抗を諦めて力を抜くと、衣梨奈の温もりを感じた。
ああ、結局こういう無償の優しさが私は好きで、それでいて嫌いだったんだと、里保は衣梨奈の背中に腕を回した。

衣梨奈は彼女の抵抗がなくなったことに気を良くしたのか、優しく笑って唇を貪る。
舌と舌が絡み合い、知らぬうちの互いを求める。何処か欠けた、足りないものを、埋めるように。
真白い肌が重なって気持ち良かった。人肌に触れるのはいつ以来だっけ？と記憶を探る。
ああ、そうだ。最後に肌を重ねたのも、この人だったと里保は思った。

「ちゅっ…んっ……」

軽い音のあと、長いキスを終えると、里保は顔を紅潮させ肩で息を整える。
衣梨奈は「んふふー」と笑ったあと、彼女をぎゅうと抱きしめた。

「里保のそういうとこ、相変わらず可愛いっちゃねー」

唇を離して出てきたその言葉に、里保は直感的に、衣梨奈からからかわれたのだと知った。
良かった、流れに任されて身体まで重ねていたら後悔してしまいそうだった。
別に、衣梨奈が好きとか嫌いとか、そういう問題ではなくて、ただ私自身が嫌だったから。

「……えりぽんはすぐからかうから嫌い」
「起こしてあげたっちゃけん、少しは感謝してよ」

衣梨奈は不服そうに唇を尖らせたあと、里保の頭を撫でた。
まさに「なでなで」という擬音語が聞こえてきそうなその優しい手の動きに、里保は図らずも胸がときめく。

「これでもう起きたやろ？」
「……おかげさまで」

そうして里保は衣梨奈から距離を置き、シーツをズルズルと引きずったまま立ち上がる。
その時になって漸く、此処が自宅でも、まして衣梨奈の部屋でもないことに気づいた。

「此処、どこ？」
「聖たちのバーの近くのホテルー。ラブホじゃないけん、ガッカリ―――」

すべてを言い切る前に、里保はソファーに置いてあったクッションを衣梨奈に投げつけた。
ボフッという良い音のあとに衣梨奈の「いってぇー！！」というやっぱり喧しい声が響いた。
ああ、もう、最悪の寝起きだと里保は浴室へと向かった。

-------

れいなはハラハラしながら、キッチンに立つ絵里を見つめていた。
いくら盲学校で練習していたとはいえ、包丁を持たせるのはあまりにも危険な気がする。
そんな心配をよそに、絵里は鼻歌交じりに食材を手で触って確認していく。

「今日は絵里がご飯つくりたい！」

そう言いだしたのは今朝のことだった。
絵里が盲学校の寮を出て、れいなと再び住むようになって1週間が経っていた。
れいなはなるべく仕事を早く終わらせ、帰宅後にふたり人分の料理をつくるという生活を送っていたが、今朝になって急に絵里がこんなことを言いだした。
どうも盲学校で料理の練習はしていたようだが、絵里の腕前がどれほどかは知らない。
果たして本当にだいじょうぶだろうかと思い、絆創膏をポケットに入れ、絵里の背中を見ている。

「すぐできる簡単なものだから、そんなに心配しないでよ」

そうして絵里はくるりと振り返って笑う。
海に行ったあの日以降、絵里は暫く困ったように笑っていたが、今日の彼女はとても落ち着いて柔らかく笑っている。
たぶん、恐怖や哀しみはそこに確かにあるのだろうけど、それでも絵里は前に進んでいるのだと分かった。
その表れが料理だとしたら、れいなはただ黙って見守ろうと決めていた。確かに不安は不安なのだけど。

「パスタ？」
「うん、暑いから冷製パスタにする」

そうして絵里は鍋にたっぷり沸かせた湯にふたり分のパスタを入れた。
絵里は箸を手に取り、ゆっくりとすべてを湯に沈めていく。少しだけ不器用ではあるものの、その仕草は慣れたものだった。

数十分後、彼女の言うように、冷製パスタは特に大きな問題もなく完成しつつあった。
パスタを茹でたあと、たっぷりの氷の中に麺を通して冷やす。具材であるトマトとハム、そして大葉を切るだけだ。
ソースはトマトとシーチキン、そしてオリーブオイルで和えて、最後に麺と絡めて完成する。時間にして30分もかからなかった。
絵里は皿に盛り付けたあと、最後の仕上げとして大葉を切って乗せようとしていた。

「いたっ！」

れいなはその様子を後ろから見ていたが、急に発せられた絵里の言葉に思わず立ち上がった。
絵里は左手の人差し指を口に含んでいる。

「切ったと？」
「あ、うん、だいじょうぶ、ちょっとだけだから」

そうして絵里は指を出す。れいなは急いで絆創膏を取り出した。
絵里の指に触れると、傷口に絆創膏を貼ってやる。

「深く切らんで良かった…」
「えへへ、ごめんね。でも、ホントにだいじょうぶだから」

絵里はそう言って再び包丁を握るが、どうしてもれいなは心配になる。
かと言ってれいなが代わりに切ってしまうのはなんだか絵里の気持ちを踏み躙っているようで躊躇する。
迷った挙句、「あんま心配かけんと」とれいなは絵里の頭を撫でるだけにしておいた。

当の絵里はというと、急に降ってきたれいなの優しさに、途端に心臓が高鳴る。
だが、その理由に明確な名前を付けないまま、彼女に不審に思われないように、絵里は必死に大葉を切った。

「で、できたよっ」
「おう、じゃあパスタに乗っけようか」

絵里は動揺しながらも大葉を切り終え、パスタに盛り付けた。
心臓が高鳴ってどうしようもないが、それでも絵里はなんとか、料理をつくり終えた。
この胸の高鳴りの正体がなんなのか、絵里は少しずつ気付き始めていた。
だけど、絶対にそんなことはないのだと首を振って否定する。否定しながらも、絵里は先日の里沙との一件をれいなに話すか、悩んでいた。



絵里のつくった冷製パスタは絶賛された。
大して良い味付けでもなかったのだが、初めて絵里の手料理を食べたれいなは子どものように「美味しい」と笑ってくれた。
そんなれいなとの楽しい食事も終わり、彼女はいま、シャワーを浴びている。
一足先にシャワーを浴びた絵里は、れいなの部屋でベッドに横になり、彼女の帰りを待っていた。
そんななか絵里は、先日に起きた里沙との一件を考えていた。

「……キス、したんだよね」

絵里はあの日の夜、里沙が絵里にキスをしたことを知っていた。
正確に言えば、里沙が絵里の腹部にキスを落としたその瞬間から、絵里は夢の世界から現実へと戻ってきていや。
熱い吐息と、繰り返し囁かれる里沙からの愛の言葉に、絵里は彼女の想いを知った。

「……応え、られないよぉ……」

絵里は決して里沙が嫌いなわけではなかった。むしろ、ずっと傍で支えてくれた彼女のことが好きだった。
好きだったのに、絵里は里沙の想いを受け入れることは出来なかった。それは、あの日叔父から穢されたからとか、そう言う理由ではない。
しかし、ずっと近くで見守ってくれていた彼女を、引き離すことも出来なかった。
拒絶して、泣いて、その身を守ることは、絵里には叶わなかった。

叔父に穢されたあの日以降、絵里は自分の身に触れる人を恐れていた。
抱きしめられることやキスされることなんてその最たるものであり、里沙の唇が触れた瞬間も、絵里は脅えていた。
吐き気こそしなかったものの、どうしても受け入れることは出来なかった。

「でもっ……ガキさん……」

それでも相手が里沙だから、絵里は黙って体を動かさなかった。
寝たフリを続け、初めての優しいキスを、里沙に捧げた。それが果たして良かったのかはいまでも分からない。
しかし、里沙はそれ以上絵里になにかをすることなく、黙って絵里の前髪を撫でると部屋から出ていった。
隣の部屋から数分後、彼女の嗚咽が聞こえてきたとき、絵里はどうしようもなく哀しくなった。
熱く囁かれた「好きだよ、カメ」という言葉に、絵里は答えられなかった。


―――絵里ぃーっ


瞬間、彼女の声が聞こえた。
絵里は胸が締め付けられる。

「だって…れーな……」

絵里はもう、その心の名前に気付き始めていた。
里沙の告白を受けても、決して受け入れることができなかったのは、絵里の心の中にその人が浮かんで離れないからだった。
どうして、だろう。いつからか、絵里は確かにれいなのことを想い、慕っていた。
あなたの笑顔も、あなたの泣き顔も、その瞳も、なにも絵里は知らないのに、それでもいつしか、れいなを想った。

瞬間、鮮やかな水色が香ったのを感じ、絵里は慌てて瞳に浮かんだ涙を拭いた。

「絵里……？」

れいなは髪をタオルで拭きながら部屋に入って来た。
絵里は何事もなかったかのようにれいなに笑いかけ、「お帰り」と返す。

「泣いてたと…？」
「ううん、違うよ、だいじょうぶ」

絵里はそう返すが、れいなはその声の裏に隠された“なにか”に気付いていた。
どうして彼女が泣いていたのか、れいなには分からないが、頭をガシガシとかくと、絵里の頭に手をポンと乗せた。

「なんかあったら、すぐ言ってほしいと。れな、絵里の味方やけん」

そうしてれいなは絵里の頭を優しく撫でた。
れいなから香る甘い香りが絵里の鼻をくすぐった。どうしようもなく優しくて柔らかい温もりに、絵里はただ頷くしかない。

触れられることも、撫でられることもれいなになら自然に赦すことができる。
だが、心の中に浮かんでしまう想いに苦しめられる。
叔父に穢されたこの体が、あなたまで、醜く包み込んでしまう。こんな想い、間違っていて、気持ち悪いだけなのに。
絶対に、絶対にこの人を傷つけてはいけないと思う。

―れーなまで、私のせいで汚れてほしくないの……

心に浮かんだ言葉を絵里は深く呑み込んだ。
れいなは絵里の想いに気付くことはなかった。
さらに、明日、さゆみとふたりで逢うということを絵里に伝えることはできなかった。

光射す場所へ第23話以上になります
>>821下から7行目
絵里は夢の世界から現実へと戻ってきていや→戻ってきていた に変更お願いしますm(__)m
ストックはあと3話分くらいしかないのでまたペース落ちるかもですが宜しくお願いします
エッチなくてホント申し訳ない…ではまた！

乙です
先の展開がなかなか読めなくていつも楽しみに待っています
エッチなくても全然楽しめます
なんとか登場人物みんなが幸せになることを心から祈っています
ではまたm(__)m

光射すキター！
ついに同棲（同居）再開か！
これからも楽しみや！

まさかの生鞘に驚いたｗ

生鞘…だと……？ｗ
絵里は遂に自分の気持ちに気付いたしれいなはさゆに会うしなんかもう色々大変だ
これからも期待してますよっ！

ﾉﾉ*´ｰ｀)＜れーなぁ・・・

えりりんかわいいね

光射すりんは1番幼いイメージあるなぁ
24歳みたいだけどｗ

黒服さんの朝は早い


　　_＿┌┐＿　　　　　　/　／/
　[＿＿　　＿_] ＿　　　〔／　/　
　　　＿|　|＿ _ ＼ ＼　 　 　/　　　
　 ／＿　　_＿ ＼. ￣ 　 　 ./
　|　(_,,/ /　　 |　 |　 　 　　∠
　ヽ＿_ノ　　 /__ /　　 　　　,/
　　　　 　 ┌ ┐　　　　　　/
　　 [ 二二　　 二]　 　 　∠_　
　　　　　 　|　 |　　　　 　 　　￣＞　 　　　　　　　　　ｶﾞﾊﾞｯ
　　　[二二　　　二]　 　 　　／ 　　　　　　　　
　　 _＿_ 　 |＿|　　　 　　　/　　 　 　 　　　　 (■_■ )
　　 ＼　＼＿_　　 　 　　,/　 　 　 　 　 　　　 ｒ'⌒と､ ) ミ ヽ
　　 　 ＼＿＿|　　　　　　＼ 　 　 　　　　　 ノ　,.ｨ'　 ｀ヽ.　/
　　　　　　＿＿　 　　　 　.／　 　 　　　　／　　　　　　 i!./
　　　[二二＿　　]　　　　/　 　　　　　　 （_,. 　 　 　 　 //
　　　　　　　／／　　　　｛　 　 　 　 　　く.,_｀^''ｰ-､_,,..ノ/
　　　　　／　∠＿__ 　 　￣,フ　　 　 　 　　｀~`''ー--‐'
　　　　∠＿＿__　 /　　／　
　　　　　　_,,__／　/　　＼　
　　　　　/ o　　 /　　　／

くーちゃんお早うｗ

もうサングラスしてるw

常に臨戦モードかw

　ノハヽ .ノハヽ
ﾉd*´ｰ｀(´- ｀*从
　　　つ⊂

かめい君たちの朝は遅い

いつまでもイチャイチャしおって・・・ｗ

　ノハヽ　　　ノハヽ
ﾉd*´ｰ⊂ヽ (´o ｀*从　ｵﾊﾖｰ

　　　つ

こちらも常に臨戦モード

ﾉd*つ ｡.つ）

亀さんガン見してんのか？w

瞳に映る亀さんｗｗ

キャッチフレーズかよｗ

（ ■_■）

( □_□)

ﾉd；´ｰ｀)＜あっちぃですよ

クーラーまた壊したなｗ

クロさん出番ですｗ

ﾉd；＾ｰ＾)＜昨日ハッスルしすぎてベッド壊しちゃったんで、それもお願いしたいんですが…ｗ

ﾉd；・ ｡.・)＜道重財閥仕様のベッドすら壊す絵里はさすがなの･･･

( ■_■)＜お任せを

　　　　　　　　 ,----､ 　ｶﾞｶﾞｶﾞｶﾞ
　 　 　 　　 　{=±==}
　　　　　　 (( (■_■ )　)) 　とりあえずベッドの骨組みから作っていきましょうか
　　　　　　 (( ｏ┳ｏ ）　))
　　　　　　 ((　[圓]Ｊ　))
￣￣￣￣￣￣▼￣￣￣￣￣￣￣￣

大事すぎるｗｗ

家建て直す勢いだなｗ

クロさん便利屋すぎるｗｗ

http://st73.storage.gree.jp/album/23/42/27952342/b9f192bb_640.jpg
りほりほと急接近・・・ｗ

紫の温泉…

おやすみなの

おはようなの

( ■_■)＜ベッドの修繕が完了致しました
ﾉd*・ ｡.・）＜ご苦労様なの…それにしても絵里たちの破壊力は凄まじいの

ﾉd*´ ﾛ｀)

ﾉﾉ*＾ｰ＾)

絵里とれいなはSとM

从*・ ｡.・）＜さゆみは両刀

さらっと言うなｗ

...( ■_■)

ﾉd*＾ ｡.＾）＜さゆみも絵里に合わせるの

ﾉd：＾ｰ＾)

d*・ ｡.・） かもん！

从+｀ 皿´)ｶﾞﾙﾙ

シゲはブレないなぁｗｗ

ﾉd*・e・）ｻﾕﾐﾝ...

にーがき君はさゆが好きなのか？ｗ

生田くんが部屋で昼寝してると、誰かが耳元で「わっ！」と叫びました。
生田くんが飛び跳ねるように飛び起きます。
それが面白くて、犯人の佐藤くんはケタケタ笑います。
工藤くんは隣であきれてました。

「じゃじゃん！」
佐藤くんはカバンから誇らしげに箱を取り出しました。
「そ、それは…！」
「明るい家族計画！まぁちゃん、どしたん、これ？」
「まぁちゃん、近所のスーパーで買ってきました！」
「なんでこんなん買うてきたと？」
生田くんがまじまじと箱を見つつ聞きます。
「れんしゅうのためです！」
佐藤くんは胸を張って答えました。

最初は微妙な気持ちの生田くんと工藤くんでしたが、佐藤くんにつられ、やがてジーンズを脱いで説明書見つつごそごそ装着していると。

「みんなー、お土産にガリガリくん買ってきたよー！」
ドアが開いて、明るい声とともに聖ちゃんが現れました。

ノﾉ�刀K _l゜）っ

聖ちゃんはこんな顔でしばらく固まってました。

「…変態！！！」
生田くんの顔にガリガリくんの入ったコンビニ袋を投げつけて、聖ちゃんは走って出て行きました。
生田くんはジーンズを慌てて履いて追いかけます。
「みず、聖！ご、誤解っちゃ！」
家の先の角でどうにか生田くんが追いついて弁解すると、
「なにが誤解よ！男ばっかであんなことしてバッカみたい！」
「確かにアホみたいやけど、男には大事なことったい！」
「3人ともサイテーだよ！」
「オレはええけど、アイツらまで悪く言うのはよすと！」
生田くんが一気に言うと、聖ちゃんは一瞬泣きそうな顔になって、
「大っ嫌い！」
生田くんの肩を強く押し、走って帰ってしまいました。

前回のカブリはどうぞお気になさらずに保全

王道パターンなのにｷｭﾝｷｭﾝするねぇｗ
聖ちゃんと生田君のすれ違いはいつになったら解消されるのやら・・・

前回割り込んでさーせんｗ
PONPONｲｲﾖｲｲﾖｰ

生田くんや工藤くんではゴムもブカブカだろうにｗ

中等部にはまだ早い！ｗ

田中クンの恋愛事情３２投下します。

「ねえ、ナマポンって年いくつなの？」
「自分は１９です」
「１９！？・・・全然見えない・・・」

格好が格好なだけに無理もないことだった。
身長も結構高いし顔つきも大人びていて未成年にはとてもじゃないが見えない。
というか１９の若造がピストル持って、軍人で、おまけに指名手配されているとはどういうことなのか。

「軍人っても自分は自衛隊員じゃなくて中東の軍人なんですよ。ま、いろいろあって今はその軍から追われてる身なんですけど。
　日本に来たのも４年ぶりくらいです」
「軍人になる前は普通に日本で暮らしてたの？」
「あい。そです。福岡からこっち移ってきて、この土地で聖と出会って恋に落ちて、ラブラブしてたんですけど・・・
　なんか気付いたらいつの間にか中東で兵士やってました」
「話飛び過ぎでしょ」

ナマポンは苦い笑みで頭を掻きながらめんぼくないと言葉を零す。
ナマポンがなぜ軍人になったのか、そんなことよりも会話の中にあった"聖"という単語に興味をそそられた。

「聖って？」
「あ・・・、へへ。自分の彼女ですハイ」
「君、自分の名前は言わないくせに彼女の名前は簡単に出すんだね」
「へへへ〜」

ただ惚気たいだけだったのかもしれない。掘り返すんじゃなかった。
と後悔しても後の祭りで、ナマポンは口から先に生まれたような流暢さで聖のことを語りだす。

「聖はですね〜ばり可愛いやつでしてね？自分がこう頭を撫でると花が咲いたみたいにパーって笑顔んなって、
　それから紅葉みたいに顔を真っ赤に染めるんですよ〜」
「ふぅん・・・」
「しかも胸がスカーレット・ヨ○ンソン！」
「へぇ・・・」
「ほんと、いい女ったい・・・」

日本人男性は胸の大きい女性に魅力を感じるという。逆に中国では胸の大きい女性はバカに見られるみたい。
絵里は中国に生まれた方が幸せだった。けど別に気にしているわけじゃない。大切なのは柔らかさって自論があるし。
なんてどうでもいい絵里の主張は置いておいて、繁華街に着いたので思い出にふけるナマポンの脇腹を肘で小突く。

「ん。繁華街着いたけど胸牛ってお店の場所、ナマポンわかる？」
「・・・」
「ナマポン？」
「しっ。・・・追っ手に尾けられてるっぽいです」
「え」
「排除しますから、ここで動かないでいてください」
「ちょ、」

言うが早いかナマポンは腰にかけてあったベレッタを取り出し、単身、人がごった返す歩行者天国の中へ突っ込んで行った。
こんな人の多いところで銃なんか乱射したらボヤ騒ぎどころじゃないだろうに・・・！
止めなきゃ、という思いでナマポンの後を追う。

「ええっ！なんでついて来たと！？しかも結構足速いし！」
「だってこんなところでピストルバンバン撃たれちゃ君指名手配どころか網走監獄逝きだよ！」
「そんなんわかってますって！こっちゃトーシロとは違うんですよ！？あーもう！」

物凄い剣幕でナマポンが走り寄ってくる。
それにウルトラマンのスペシウム光線の格好で身構えていると、ふわりと足が地面から離れ目線が少し高くなった。

「暴れずにそのままじっとしとり」

絵里の体を片腕で抱えながら人の波をかき分け、走るナマポン。
自分の体よりも大きなリュックサックを背負っている状態で絵里を軽々持ち上げるあたりさすがは軍人というべきか。
言わずもがな通行人のみなさまからの好奇の目に晒され、いっそ殺してと願った。

「ナマポン！絵里たちすんごい目立っちゃってるから！降ろしてほんと恥ずかしい！」
「大丈夫！すぐ終わりますから！」
「すぐっていつー！？」

「もうすぐです！」

交差点の人の海を抜け出し、ナマポンの足が止まる。
右手に持たれた銃がスロー映像のように標的に向かって照準された。
ナマポンの目はネズミを捕食しようと狙うジャッカルのようで、怖いもの見たさでつい惹き込まれてしまう。
パスン！と空気が抜けたような音と微かな振動がして、ナマポンが発砲したのだとわかった。

「・・・よし」

お腹への圧迫感がなくなり足に地べたの感触。そして微かな、枯葉がくすぶったような硝煙の香り。
絵里以外誰一人として気付いていないが、確かに残る発砲の証がそこにあった。

「・・・よし、って・・・？」
「たぶん、やりました！」
「──」

暑さのせいだけじゃない、冷たい汗が背筋を川下る。
言動がバカだから意識しづらいけど、軍人ってことはもちろん毎日のように人を殺しているわけだ。
絵里がご飯を食べている時も、仕事している時も、寝ている時も、バラエティーでバカ笑いしてる時も、
ナマポンは、人間が酸素を吸って二酸化炭素を吐くくらい当然のように人を殺しているんだ・・・。

「音がしなかったのはサプレッサーつけてるからなんですよ。サイレンサーみたいなもんです。
　消音とまではいかないですけど、これだけ混雑している街中なら人声や足音等で発砲音は相殺されます。
　しかも相手がトーシロだったんで案外余裕で急所狙えました！もぅナめんなって感じですよね〜」
「・・・」
「・・・ドン引きしました？」

うまく立てないのは自分の足がすくみ上がっているからなんだろうか。

「・・・そこに空き地あるんで、ちょっと休みましょうか」

**********


人の命がどれほどの価値があるのかわからない。
国によっては１００円単位で取り引きされる命もあるという。
けど絵里が育った日本では人を殺すことはとても罪深いこととして教えられてきた。
哲学的なことはわからないけど、いけないことを平気でやるはみだし者のナマポンは普通じゃないと思う。
普通じゃないからこそ、怖い。

「絵里さんも食べます？」
「・・・なにそれ・・・」
「ヨモギです。そこらにたくさん生えてますよ。体に良いんですよこれ〜」
「雑草じゃん・・・絵里いらない・・・」
「そうですかー残念です」

全然残念そうに見えないのはニコニコしながら土のついた雑草を夢中で食べているからに違いない。
今までだったらバカだな〜って、ちょっと微笑ましい目で見れたのに
先ほどのことがあったせいか草を食べるナマポンの姿がひどく不気味に見えた。
そりゃそうだ。人の命を奪っておいて平気でご飯食べてんだから。

「モグモグ・・・そんな熊でも見たような顔しないでくださいよ〜悲しいじゃないですか」
「だって・・・」
「仕方のないことなんですよ。だってやらなきゃやられますし」
「・・・・・・今初めて気になった。どうしてナマポンは軍人になったの」

草を食べる手を止め、ナマポンは中空に乾いた目を向ける。
捨てられたヨモギが風に舞った。

「話せば長くなるんですが・・・」

ナマポンは間に沈黙を挟みながら少しずつ、不器用に自分の過去を語り始めた。
それは絵里の想像を遥かに超えた、ある意味壮絶な話だった。

１人で旅をするのが昔から好きだったナマポンはなにを思ったかその時はやたら海外に出てみたかったらしく、
しかし金はないわパスポートは持ってないわで八方塞がりであったと。考えに考えた末出した結論が
『海を渡って密入国すればいいじゃん！』
よし、そうと決まればさっそく盗んだバイクもといボートで日本海を横断だ。
勢いよく出発したはいいが当然のごとくゴッツい戦艦に拿捕されてしまった。

「その戦艦の保有国がかの有名な独裁国家でして・・・１年ほどその国に軟禁されてたんですけど脱国したんです。
　けど日本に帰ることもできないしどうしようって大陸を彷徨ってたらおかしな連中に捕まりまして」

そいつらの正体がやば〜い葉っぱを売ってる連中だったんです、と人差し指を口に当てたナマポンが渋い顔をして囁く。

「なにかのトラブルで空輸ができなくなったとかで遠路はるばる車走らせてお届けする最中だったんですよ。
　けどお届けする国が絶賛戦争中の紛争地域でして、そこで自分が利用されたんです。
　飯食わせてやる代わりにこいつを届けろって。ですが・・・」
「・・・」

裏切られたんだろうなぁ・・・。
絵里の稚拙な想像は見事にビンゴしていた。ナマポンはあっさり悪い連中に裏切られ一人紛争地に置き去りにされる。
けどナマポンはバカだったのでそんな絶望的な状態にあってもあまり深く考えなかった。
とりあえずお腹減ったから何か食べようと思い、ロクに掃除もされていない小汚いレストランでお金もないのにご飯を食べた。
すると偶然そこに居合わせた国の偉い軍人さんが東洋人のナマポンを見て、軍で保護しなくてはと思いナマポンを軍人にしたという。

「・・・と、まぁこんな感じです」
「ただのバカじゃん！」
「ウフフフ。そうかもしれませんな〜」

かもじゃない。地球が誕生して４６億年。こんなバカは地球史以来初めてかもしれない。
ワールドというかスペースクラスのバカだ。れいなもバカだけど、さらなるバカがここにいた。スペースオブバカ光臨である。

「その偉い軍人さんのおかげでバカポンは軍人として生き延びられたんだね」
「ウフフ。そりゃ放っとけば日本人ですから、反乱軍に捕まって人質にされていらんことされたらお国としては面倒ですし、
　仕方なく、って感じだったんだと思いますよ上司も。今は敵ですけどね。脱走したんで」

「なるほど・・・。ところでナマポンがそんなバカやってる間、聖ちゃんはどうしてたのさ？」
「え、さぁ？」
「・・・」

さっき鼻の下伸ばしながら惚気話を延々語ってたのはなんだったの？
ナマポンは絵里の眉間に皺の寄った顔を見て両手を振って自己擁護を始める。

「いやいや！違うんですよ誤解しないでくださいよ！
　知らんのも無理はないんですって。だってその間聖となんの連絡もとってないんですから！」
「は、はぁ！？」
「４年ほどですかねえ？自分が日本出たのが１５の時だから・・・うん、４年ですね。聖となんのコンタクトもとってません」
「よ、よね、」

今思い知った。
博多弁だし、バカだし、ちょっと似てるとは思っていたけどこれが決定的な共通点。
ナマポンはれいなだ。
相手の立場を全く考えずに勝手に突っ走るところ。まんまれいなそっくり。
頭に血が上ってきた。

「どうして福岡の男ってやつはどいつもこいつも・・・」
「え、絵里さん？」
「絵里は聖ちゃんのこと何にも知らないけど！君にそっくりな男のことはよぉ〜〜〜〜〜〜っく知ってるから言わせてもらうけど！
　ちょっと勝手すぎるんじゃないですかねえ！？」
「あわわわ」
「旅が好きだからボートで北○○に行っちゃった！？彼女の了承は得たの！？どうして彼女を置いて勝手にどっか行っちゃうわけ！？
　自分の都合でホイホイ行動しやがって振り回される方の身にもなれってんだコンチクショー！」

絵里の怒号が蝉の鳴き声に重なって夏の昼空に響く。
呆気にとられポカンとしているナマポンは餌にパクつく鯉のようにマヌケでちょっと可笑しい。
ムカつくけど笑えるので顔の筋肉がつりそうになる。