【BD】「青の6号」に採用されたキュー・テックの新アップコン−革新画質と低コスト両立。SDアニメBD化に貢献

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1依頼 ◆YKPE/zzQbM @ゆきぺφ ★
(長文のため抜粋してます)
■ BD化の経緯
編集部:まず、画質を見る前に、バンダイビジュアルの事業本部 第1事業部 アニメチームの杉山潔
プロデューサーにBD化の経緯についてお伺いします。

杉山氏(以下敬称略):一昨年、『戦闘妖精雪風』というSD制作の作品を、アップコンバートしてBD-
BOX化しました。映像的に綺麗だという評価を頂いたのですが、実はあれは相当コストがかかってい
るんです。会社の中での『雪風』という作品の位置付けや、BD化した時に売れる見込みの数などから、
“ここまでコストをかけてBD化しても良い”と判断できたのでBD化が実現しましたが、ある意味
『雪風』だからできる処理でした。

編集部:やはりBD化の際には、『コスト回収できるか否か』が大きな判断ポイントになりますか?

杉山:そうですね。また、『雪風』は5本のシリーズだからできたという面もあります。あれが1クール
や2クール作品でしたら、作業時間やコストの面で見合わなくなってしまいます。しかし、『雪風』だけ
でなく、ここ10年あまりに作られたSD制作のデジタルアニメを、Blu-rayの時代にどうソフト化するかと
いう問題は残り、各社が頭を悩ませていたところなんです。

BDの大容量を活かして1枚に沢山の話数を入れるとか、色々な案はあると思うのですが、我々としては
やはりBDなので、"まずは高画質で収録するべきだろう”と考えています。しかし、アップコンバート
にはコストの問題がある。そんな折、今年に入ってキュー・テックさんの方から新しいアップコンの
技術を開発したという連絡があったのです。見せていただいたところ、クオリティが素晴らしく、
しかもリーズナブルでした。

編集部:それを『青の6号』で使おうという流れになったんですね。

杉山:ええ。この技術を使ってBD化するのに、相応しい作品は何か? を考えた時に浮かんだのは、当時
大ヒットした『青の6号』でした。密度の高い、情報量の多い作品でBD化に相応しいですし、デジタル
アニメの初期に作られた作品を、新しい技術でBD化してみたいと考えたのです。

■ キュー・テックの新アップコン技術
キュー・テックでは、実際に作業を担当されている編集部 第2映像グループ エディターの岡田和憲氏と
ポストプロダクション営業部 第1営業グループの菅原慎一マネージャーのに作業内容を聞いた。

基本的な情報として、『青の6号』はデジタル制作のアニメではあるが、制作はSD解像度で行なわれている。
DVD制作時に作られたマスターは、SD解像度の映像をデジタルβカムに収録したもので、これをマスターと
して今回のBDも制作されている。
通常のBDソフトでは、この映像をアップコンバート用のシステムを使ってフルHDに変換するのだが、キュー
テックは新たに『高画質HDリマスタリングアップコン』というシステムを開発。従来のアップコンバートと
一線を画する、ハイクオリティな変換を実現したという。
どのようなシステムか気になるところだが、菅原氏によれば作業に入る前に、キュー・テックではまず、
その作品がビデオ制作のものか、フィルムの作品か、など、10項目以上にわたって画像を“診断”すると
いう。それも、長年培ってきたノウハウを用いて、SD画像(60i)を全コマ入念にチェックするとのこと。
その結果をもとに、シーンやタイトルごとに適したパラメーターや、時には装置を換えつつ、様々な手法で
アップコンバートを実施。単にアップコンバート機に通しただけとは次元の違う、非常に高画質な映像を
生み出すというのだ。
先程“システム”という紹介をしたが、つまりこの処理には、1つの決まった装置を使うのではなく、マスター
の映像に合わせて、その都度エンジニアが細かい設定や装置を使い分け、アップコンバート処理をしていく
という“作業フロー”を総称したものとも言える。

編集部:実際にどのような機器を使っているのですか?

菅原:使用している機材の詳細は申し上げられないのですが、最大のポイントは、現場で実際に作業をして
いるエンジニア達のノウハウを活かした事です。このシステムを開発したのは、10年以上アニメエディター
として最前線で編集してきたエンジニア達で、彼らのノウハウの結晶と言えるものです。それを駆使し、手間
をかけて処理することで、従来のアップコンバートから大幅にクオリティが上がっています。そのため、
システムの名前に“リマスタリング”という言葉をあえて加えています。

>>2に続く(全文はこちら)
http://av.watch.impress.co.jp/docs/topic/20100611_370247.html
2 ◆YKPE/zzQbM @ゆきぺφ ★:2010/06/12(土) 22:59:28 ID:???
編集部:具体的なイメージとしては、シーンや適用するフィルタなどの処理ごとに、設定や機械を変えつつ、
最適な結果が出るようにするという事なのでしょうか?

岡田:そうですね。臨機応変に、この処理はこの機械というように処理していきます。

編集部:実際にどのような機器を使っているのですか?

菅原:使用している機材の詳細は申し上げられないのですが、最大のポイントは、現場で実際に作業をして
いるエンジニア達のノウハウを活かした事です。このシステムを開発したのは、10年以上アニメエディターと
して最前線で編集してきたエンジニア達で、彼らのノウハウの結晶と言えるものです。それを駆使し、手間を
かけて処理することで、従来のアップコンバートから大幅にクオリティが上がっています。そのため、システム
の名前に“リマスタリング”という言葉をあえて加えています。

編集部:具体的なイメージとしては、シーンや適用するフィルタなどの処理ごとに、設定や機械を変えつつ、
最適な結果が出るようにするという事なのでしょうか?

岡田:そうですね。臨機応変に、この処理はこの機械というように処理していきます。

■ 実際に画質をチェック
ここで、キュー・テックが従来使っていたアップコンバートシステムを使って処理したものと、新しいシステム
で処理したものの比較画像を紹介する。いずれも違いがわかりやすい部分を選び、アップコンバート後のフル
サイズ(1,920×1,080ドット)の映像から、実サイズを切り抜いて掲載している。
違いは一目瞭然だ。まず驚くのが、映像全体が“クッキリ”している事だ。一般的なアップコンバートでは、
輪郭線やディテールが曖昧になるため、全体をすりガラスを通して見たようなボヤがちだ。
しかし、新システムでは輪郭線が明瞭で、キャラクターのまつ毛の描写までクッキリしているのに驚かされる。
輪郭付近にノイズが出る事もなく、海中での激しいアクションシーンでも気泡の輪郭にざわつきがない。動画で
これを観ていると、もともとHD解像度で作られた作品かと錯覚してしまう。
DVDの映像と比べると、発色も鮮やかになっている。潜水艦内の薄暗いシーンでも、ライトに照らされた服の部分
の色がDVDよりも鮮やかで、情報量が多く、階調も豊富。これも一目見て“クッキリしている”と感じる理由の
1つだろう。
また、海底の描写や、潜水艇の底部など、DVDではつぶれがちだった暗部の情報量は圧倒的にBDの方が多く、よく
わからなかった海底基地のディテールや、潜水艦表面のテクスチャなどが鮮明になり、全体的に立体感が増した
と感じる。

【 従来のアップコン 】
http://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/370/247/no01_k_s.jpg
http://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/370/247/no05_k_s.jpg
http://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/370/247/no08_k_s.jpg

【 QTECの高画質アップコン 】
http://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/370/247/qt01_k_s.jpg
http://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/370/247/qt05_k_s.jpg
http://av.watch.impress.co.jp/img/avw/docs/370/247/qt08_k_s.jpg

>>3に続く
3 ◆YKPE/zzQbM @ゆきぺφ ★:2010/06/12(土) 22:59:42 ID:???
編集部:輪郭線が非常にシャープなのが印象的なのですが、お話いただける範囲で、どのような原理なのか教えて
いただけますか?

岡田:映像信号の場合、例えばカメラで撮影した時は光の3原色のRGBですが、それから色差信号になり、コンポジット
になりと、どんどん情報量が減っていきますよね。それを逆に遡るようなイメージで、色々と考えながら処理をして
います。

ただ、こうした処理がポンとできる機材は存在しないので、先程も申し上げた通り、色々なものを組み合わせつつ、
完成に近づけていきます。作品ごとに一応は通し処理用の設定を作ってはいるのですが、狙いとズレた部分に関して、
カットごとにトーンを変え、処理をしなおして……というのを繰り返しています。

編集部:全4話の作品ですが、基本の処理設定は共通なのですか?

岡田:いえ、それが違うのです。デジタル制作の初期の作品なので、その進歩が反映されて、話数を重ねるごとに
映像の質感が違うのです。ですので各話のテイストを活かしつつ、処理をしています。

編集部:『青の6号』という作品だからこそ、難しいポイントなどはありますか?

岡田:潜水艦の艦内で、アラートなどで画面が真っ赤になるシーンがあるのですが、色信号は輝度信号の半分しか
情報が無いので、そのままアップコンすると線がガタガタになって、見られたものではない映像になってしまうの
です。それを滑らかに見えるような処理をかけています。また、色の境目も階段状になりがちな部分なのですが、
それをそのまま拡大するとガタガタが大きくなってしまう。それをいかに見えないようにしていくのかが大変な所です。
その成果がキャラクター線のエッジなどにも出ていると思います。

編集部:色の階調はいかがですか?

岡田:潜水艦や海の底のシーンが多いので、薄暗い場面が多く、階調割れも出やすいですね。海の中の光や、潜水艦
の表面などで、バンディングが出てしまうシーンもありますので、そういうシーンはその都度丁寧に直しています。
ただ、あまりかけすぎると階調が消えてしまって海の中に見えなくなってしまったりするので、バランスも重要です。

また、こうしたバンド処理は、必要な部分のみにかけています。一般的には全体にかけてしまう処理をする方が多いの
ですが、我々は出ているところにかけることで、他の部分に影響が出ないようにしています。

編集部:しかし、ここまで手間をかけた処理となると、価格の面ではコストがより高くなってしまうようにも思える
のですが……。

菅原:今回比較用にお見せした『一般的なアップコン』は従来我々が使っていたものですが、これも一世代前の最高
画質だと考えています。それも、一般の処理よりもさらに手間暇をかけて作っていました。手間をかけるという事は、
今回の新しい技術でも変わらないのですが、その“かけるベクトル”が変化したとご理解ください。以前のアップコンは
1話作るのに1人がつきっきりで作業しなければなりませんでしたが、新技術ではそれを分担する事で効率化が可能に
なった所が、コスト面に寄与しています。

□バンダイビジュアルのホームページ
http://www.bandaivisual.co.jp/
□作品の公式サイト
http://www.bandaivisual.co.jp/ao6/
□キュー・テックのホームページ
http://www.qtec.ne.jp/
4なまえないよぉ〜:2010/06/12(土) 23:10:27 ID:p/Q+NqtR
技術じゃなくて“職人技”と称した人力みたいなものか。
5なまえないよぉ〜:2010/06/12(土) 23:10:48 ID:Mf2IbGcq
いろんなSD作品が急にこのキューテックの技術でBD化しだしたな
なんかうさんくさいわ
6なまえないよぉ〜:2010/06/12(土) 23:41:20 ID:3kT0aM6f
lainの
【BD】「青の6号」に採用されたキュー・テックの新アップコン−革新画質と低コスト両立。SDアニメBD化に貢献
ttp://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1276351151/

基本的な情報として、『青の6号』はデジタル制作のアニメではあるが、制作はSD解像度で行なわれている。
DVD制作時に作られたマスターは、SD解像度の映像をデジタルβカムに収録したもので、これをマスターと
して今回のBDも制作されている。
通常のBDソフトでは、この映像をアップコンバート用のシステムを使ってフルHDに変換するのだが、キュー
テックは新たに『高画質HDリマスタリングアップコン』というシステムを開発。従来のアップコンバートと
一線を画する、ハイクオリティな変換を実現したという。
7なまえないよぉ〜:2010/06/12(土) 23:42:52 ID:3kT0aM6f
誤爆orz
8なまえないよぉ〜:2010/06/12(土) 23:58:51 ID:DT3j0V7d
全コマ入念にチェックが必要で低コストとかどんな冗談
9なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 00:00:57 ID:FOvKVnHt
HD制作のBDが100だとすると
SD制作のBDが80
DVDのPS3アプコンが70
DVDが50
ってイメージ
10なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 00:08:16 ID:nVbDlc5c
>>8
人の目じゃないんじゃね?
11なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 00:14:48 ID:7sQBHt2I
「ここまで出来るのか絶賛」と
「公式油絵いらね」と
評価が割れているようだが、実際アンケートとったらどうなんだろうな。
12なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 00:32:34 ID:JtSVunxB
見え過ぎちゃって困るのってことがないわけ?
13なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 00:57:31 ID:z6Bx8EiD
>>12
元がそこまで細かくない。見える粗を塗りつぶしましたって感じ
14なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 01:50:12 ID:VsM3yCir
3DCG部分はレンダリングやり直せよ
15なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 02:04:32 ID:Mn4Pccbb
10年前の作品に撮影やり直せとか
それこそ時間と金がかかるだろう
そもそも撮影した素材が保存される訳ないw
デジタルデータでもそういうもんだよ

撮影=レンダリングするだけじゃないよ?
1cut毎に演出が手を加えてるから
それを10年前と同じ作業やり直しするのはほぼ無理
再現しようとしても制作環境が当時とまるで変わっているし
16なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 02:23:30 ID:5QK22Jv3
マジかよこれ段違いじゃねーか
17なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 02:33:47 ID:EsnzFbFT
1TBのディスクが普及しても複数枚でBOX売りするんだろうな。
18なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 02:34:26 ID:U7t+Ktbk
>>15
マジレスどうもw
19なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 08:28:08 ID:vcPQ6yTn
>>17
でもP2P対策にはいいかもしれない
許容される規格値目いっぱいのビットレートにして
容量を水増しすれば
20なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 14:25:15 ID:YKadQ37y
>>19
圧縮されたら最後かもしれん。

できないのかね、再圧縮かけたら逆にサイズがでかくなるような
動画用のコーデックって。
21なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 18:35:47 ID:M8P+XzgM
それ、素のままで放流すればいいだけじゃん…
22なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 19:57:37 ID:5QK22Jv3
素のままで放流するのもはばかられるサイズで、かつ、
再圧縮かけたらさらにサイズがでかくなるってことだろ
23なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 21:22:36 ID:EsnzFbFT
逆にコンビニ流通で超低価格(一枚150〜300円くらい)であったらいろんなアニメ買うんじゃないかと思う。普段買わない人にもアピールできるんじゃない?
ダウンロードの手間より楽でしょ。
24なまえないよぉ〜:2010/06/13(日) 21:41:38 ID:nkGktGXj
>>23
コンビニ流通はそもそも置いてもらうのが大変。あそこは熾烈な棚の取り合いだから。
ペイするかどうかを置いておいてもほぼ無理。
ダウンロード販売はそういう流通の都合に振り回されにくいというメリットが大きい。
25なまえないよぉ〜:2010/06/14(月) 00:09:42 ID:6+mZg4/o
そういえば昔、ポケモンDVD付きのお菓子が売ってたことがあったな
26なまえないよぉ〜:2010/06/14(月) 00:15:26 ID:W2a3h3qA
トランスフォーマーでもあった気ガス
あれは玩具だっけか?
27なまえないよぉ〜:2010/06/15(火) 09:18:06 ID:LqGGEDTM
ゲーム業界の話になるが、景気が良かった頃、90年代末期は
セブンイレブンでプレステのソフトが買える、デジなんちゃらとか言うサービスがあってなあ…
以前はコンビニとメーカーの間に流通管理をする会社が入ってたが
今やコンビニ自ら流通管理してるから
コンビニの棚に置いて貰うには商品をコンビニに丸投げして
好きに使って下さいという低姿勢でないと扱ってさえくれない

アニメの製作委員会にコンビニをいっちょ噛ませるとか
コンビニ側がアニメの製作に金と口が出せる体制にでもしないと
流通の確保は難しいだろ
現にコンビニの棚に置いてある商品は、殆どコンビニ主導で
メーカーは注文に答えて商品開発するのが当たり前な訳で
商品の外寸、容量はコンビニの棚や冷蔵ケースに合わせてるしな

そういう面倒臭いのを相手にして、尚且つ流通させるシステム作りの資金も用意できる
製作会社や、間に入って立ち回る商社とか
このご時世じゃ現れないんじゃ?
28なまえないよぉ〜:2010/06/15(火) 22:43:21 ID:p4xaOrgs
ゲームとかDVDはほとんど売れないから、店舗側としては正直ジャマなんだよね。
29なまえないよぉ〜
>>28
ゲームとかDVD...
俺のこと言ってんのか(泣)。