自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 第68章

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1創る名無しに見る名無し
ハイテク兵器 vs 剣と魔法。
内容はガイドラインを参照。

・sage厳守。
・書きこむ前にリロードを。マナーとして。
・SS作者は投下前と投下後に開始・終了宣言を。分断防止のため。
・SS投下中の発言は控えてください。
・支援は50レスに1回。
・嵐、煽り、気に食わないコテは徹底放置。自然現象として脳内あぼーんしましょう。
・品性に欠けるレスはなるべく付けませんよう。
・気に食わないレスを、気に食わないコテハンまたは気に食わない人間のものと根拠無く認定するなかれ。
 ループ禁止。対策としての『萌え』などには書き手も読み手も極端な反応をしないこと。
 そんなことより海産物の話でもしよーぜ。
・以上を守らないものはぬるぽと見做し、鉄槌制裁( ・∀・)つ=■彡☆))`Д´)されます。

前スレ
自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 第67章
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1254132077/

保存庫
http://www26.atwiki.jp/jfsdf/
ttp://shizuoka.cool.ne.jp/fantasure/
ttp://fwsdf.hp.infoseek.co.jp/
ttp://pixus.iinaa.net/jfs.htm

分家
http://jbbs.livedoor.jp/movie/4152/fjieitai.html
2創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:41:38 ID:NL6sntUH
新暫定ガイドライン
0. 現代科学であれ男塾理論であれ異次元科学であれ議論であれ、第一に置くべきははスレ住人が楽しいこと。
1. 「自衛隊がファンタジー世界に」とあるように、あくまで「現代の日本国自衛隊」が主に関わる話であること。
2. 自衛隊の組織・装備はあくまで現用もしくは近未来的に配備が予想されるものに限る。
  核兵器・旧東側諸国製兵器・未来兵器・巨大人型兵器など、現代の日本国が配備するにはナンセンスなものは極力避けること。
  現代科学と作中の設定で説明できる場合にはこの限りではない。
3. 軍事力の背景となる社会構造の考証、政治・戦略・作戦・戦術・戦闘は、作中の設定で説明できないものは避けること。
4. F世界側の設定は作者が勝手に決めることが出来る。
  ただし、「超兵器・超魔法・無敵キャラまんせー」な話にならぬよう気をつける。
  また、オーバーテクノロジーの扱いは慎重に。
5. ファンタジー側の人間もきちんと描写する方が好ましい。
  自衛官主観という演出などであえて描写しないのはこの限りで無い。
6. 萌えだけ、エロだけ、グロだけを目的とした作品は、このスレ以外のしかるべき板やスレに書き込むこと。
3創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:43:24 ID:NL6sntUH
■今までこのスレで討議された議題

・ファンタジー世界の市場規模についての考察
・麻薬による世界支配は許されるか
・江戸時代とファンタジー世界の類似性について
・大陸国家VS海洋国家戦略、その長短について
・マッチとメラ、着火手段としてどちらが優れているか
・F世界での日本経済再生と交易について
・ドラゴン…契約方法と空軍戦力としての有効性を考える
・自衛隊的ダンジョン攻略法
・対人地雷と魔法の罠。
・F世界における神の影響力について。
・F世界的陣地攻略法
・熊に見るモンスターの手強さ
・巨大昆虫対策〜界面活性剤から核弾頭まで
・決闘における非致死性制圧法(殺さずにいたぶる百の方法)
・F世界の街道、交通路における運搬手段が道に与える負担うんぬん
・銃弾を受け付けない素材を武具の材料に用いれるか
4創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:45:34 ID:NL6sntUH
■さんざんガイシュツの話題
・シーレーン確保における脅威の排除(海賊、海の怪物対策)
・日本が傭兵を雇用することは可能か?
・萌えは是か否か。
・議論は是か否か。
・魔法・怪物の設定(最終的には作者に一存という結論)
・補給が断たれた場合、弾薬を何とか確保可能か?不可能な場合はどうなるか?
・球形以外の世界。
・食糧対策・餓死者の局限−魔物を喰らうモノ−
・在日外国人・異世界住人対策。政治思想の殴り合いは勘弁
・資源・エネルギー問題。
・外交方針について。
・人間と亜人の共生について。

ガイシュツだが、再考察とかは特に禁止されてない
SFは禁止だと言うことです
5創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:47:53 ID:NL6sntUH
関連サイト
「帝國召喚」(作:くろべえ/分家皇軍スレ)
ttp://www.geocities.jp/wrb429kmf065/index.html

「輸送戦記」(作:Call50/本家)
ttp://homepage2.nifty.com/Call50/

分家まとめサイト
ttp://www.geocities.jp/wimsigma/

SSの書き方
ttp://www6.plala.or.jp/Action/taidan01.html
ttp://www6.plala.or.jp/Action/taidan02.html
6創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:49:04 ID:NL6sntUH
過去スレ
創作発表板
67 ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1254132077/
66 ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1247917732/
65 ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1242886494/
64 ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1235983300/
63 ttp://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220184382/
軍事板
63 ttp://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/army/1220300122/
62 ttp://hobby11.2ch.net/test/read.cgi/army/1214912385/
61 ttp://hobby11.2ch.net/test/read.cgi/army/1210853200/
60 ttp://hobby11.2ch.net/test/read.cgi/army/1206945872/
59 ttp://hobby10.2ch.net/test/read.cgi/army/1200068856/
58 ttp://hobby10.2ch.net/test/read.cgi/army/1187502563/
57 ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1181167154/
56 ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1177836560/
55 ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1173715591/
54 ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1171625885/
53 ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1170750554/
52 ttp://hobby9.2ch.net/test/read.cgi/army/1166436294/
51 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1163066160/
50 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1161084208/
49 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1160188326/
48 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1157263954/
47 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1153579549/
46 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1149155655/
45 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1145708454/
44 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1141803533/
43 ttp://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1138537013/

42以前は保存庫参照
7創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 22:49:52 ID:NL6sntUH
新ガイドライン
1. 投下してくれる作者は神。批評はいいが節度を持ってやること。
2. 作品であれ議論であれ、住民が不快に思う事は避ける。第一に置くべきははスレ住人が楽しいこと。
3. 主に「近代軍隊」がファンタジー世界に関わる話であること。
4. 近代軍隊の組織・装備はあくまで実際に装備した物もしくは近未来的に配備が予想されるものに限る。
  未来兵器など、現代の日本国が配備するにはナンセンスなものは極力避けること。
  現代科学と作中の設定で説明できる場合にはこの限りではない。
5. 社会構造、政治・戦略・作戦・戦術・戦闘に関してはある程度しっかり設定しておくのが好ましい。
6. F世界側の設定は作者が勝手に決めることが出来が、「超魔法・無敵キャラまんせー」な話にならぬよう気をつける。
  基本的には近代軍隊マンセーの方が好まれる。
7. スレ外の該当作品にかんする批評などの雑談は、ほどほどに。
8. エログロを目的とした作品は、このスレ以外のしかるべき板やスレに書き込むこと。
9. 次スレは>>980か480KBを踏んだ方が立ててください。
8創る名無しに見る名無し:2009/12/27(日) 23:07:31 ID:tAtkM5xv
>>1
9創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 02:55:32 ID:Ct1rmemG
>>1
>>993戦争における『人殺し』の心理学チェックしてみますよ
10創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 11:20:07 ID:QiHskW1s
>>1

分家にあるリンクも更新しなきゃなー。
11 ◆AEghwN7mYs :2009/12/28(月) 12:38:44 ID:x+rcodsm
他称魔王×自称自衛官×三等自営業

1話 

 岩塚勝彦は死のうとしていた。
金がなかったからである。

 岩塚勝彦は所謂低所得者層の人間であった。
働くための職もなかった、あったとしても職歴前提で彼の採用は門前払いであった。
出来る仕事は日雇い労働だけで、就職氷河期と呼ばれている時代で、続けることさえも困難であった。
歳は20の半ばを超え、新卒採用を逃した彼を雇う先はなかった。

 勝彦は焦っていた。追い詰められて自殺さえ考えるほどに。
同期の仲間は皆就職し安定した生活を築きつつある。
とり残されたのは彼だけだ。
今まで養ってくれていた両親も他界し、生活が苦しくなっている。
世は不況で氷河期であった。
この先景気が好転しないであろうことは明白であった。
歳をとった彼を日雇い労働者を雇う側さえ必要としなくなってきていた。

 彼に逃げる場所はなかった。
心は自身への苛立ちと両親への申し訳なさで潰れていた。
現実から逃避する金もなく、相談できる友や一緒に発散できる仲間もいなかった。
居ても彼らは遠く先に行っていた。
仲間はどこそこの専務であり、課長であり、華々しい活躍をしていた。
まぶし過ぎて眼を向けていられなかった。
元仲間と同席するのが恥ずかしくて情けなかった。
そして仲が良かった親友とも会わなくなった。
彼はいつも劣等感に苛まれていた。

 貧困から抜け出そうとするための時間も余裕もなかった。
彼は今している仕事を嫌っていた。
そこから抜け出したかった。
日雇い労働から帰ってくると、飯を食べ泥のように眠る繰り返し。
働けど働けど我が生活楽にならざりけり。

 だから死んで逃げようとした。
12 ◆AEghwN7mYs :2009/12/28(月) 12:39:26 ID:x+rcodsm
 勝彦は家のガレージで首に括られたロープを外そうとのたうっていた。
頭に血が上り溜まって、顔全体が破裂し目玉が飛び出してしまう錯覚に囚われる。
外そうとして、首とロープの間に差し込んだ指が千切れそうだ。
首に掛かったロープを引くたび、自分の体重で締め付けが増した。
ブチリと音がしてナイロン製の首輪が外れた。

 勝彦は死ねなかった。
ナイロンが伸びやすかったのと死にたかった彼自身が抵抗したからである。

 勝彦は喘ぎながら天井に括りつけられた紐を仰ぎ見た。
もう一度死のうという気にはなれなかった。

 自分で死ぬことさえも出来なかった。

 脂汗で塗れた背中を壁につけると冷たかった。
惨めで、泣いた。

 これからどうしようかと呆然としていると
視界に全身が映る大きさの見覚えのない紫の鏡が浮いていた。
あからさまに怪しかったが勝彦にとってはどうでもいいことだった。
いっそのこと、鏡から怪物が出てきて喰われてしまえばいいと思った。
だが待てども触手や腕は出てこない。
興味本位で触れた。



 目が覚めたとき勝彦の目に見えたのは、
天井に吊るされた凝ったシャンデリアと穴の開いた空の見える天井だった。
窓は色とりどりのガラスが嵌め込まれたステンドグラス、
大理石の壁にはやたら凝った絵画が飾られている。
部屋の中央にあった石棺の上から身を起こすと部屋の詳しい姿が見えた。
中世の王族もかくやと思われた部屋は内側からの爆発で滅茶苦茶になっていた。

 なんでこうなっているのか、そもそもここは何処なのか。

「魔王様、お目覚めになられましたか?」

 全く、訳が判らない。
13 ◆AEghwN7mYs :2009/12/28(月) 12:40:13 ID:x+rcodsm
内容的にはA君(26歳)の戦争的な感じの書きたいと思う
14創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 13:01:44 ID:qBWFVLoQ
ゼロの使い魔みたいな物かな?
とりあえず乙
15創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 14:23:20 ID:3DlQsya4
↑×2自衛隊が出てくるならぎりOKだと思うので頑張ってください。

前スレ>>990
自衛隊は(ほぼ)毎年ゴ●ラやガ●ラと戦ってるから自衛隊であって、
怪獣と戦わぬ自衛隊なぞただの軍隊だwww
16創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 20:41:35 ID:AdgFLhID
自衛隊じゃなくて自衛官という個人が主役の話の方が個人的に好物です
応援してるぜ
17創る名無しに見る名無し:2009/12/28(月) 23:10:16 ID:3jvMjpaY
最期は万歳突撃で部隊全滅って展開が大好き
18創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 00:53:57 ID:N/S2Q3fE BE:2539580459-2BP(111)
↑のテンプレに書いてあるまとめサイトって全部更新を停止してるよね…もしかしてまとめられてない作品とかかなり存在する?
19創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 06:56:39 ID:HvPUZ06H
>>18
一番上のサイトはwiki形式だから、管理人じゃなくて各自で作品をまとめる感じ
他のとこは止まっちゃったからどうしようもないけど
20ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2009/12/29(火) 19:41:25 ID:2ly0EHIo
第九話「サリアッル」

「着きましたか……」セルラが言う。召喚されてから三日、私たちは当初の目的地、サリアッル港に着いた。
そこには、広い港を埋め尽くす大量の艦船が停泊していた。
ガレー船などの旧式帆船がこうもたくさん集まった光景を未だかつて見たことは無い。
「ゴーレム輸送艦33隻、魔法攻撃艦47隻、兵員輸送艦129隻、対空戦闘艦98隻、高速護衛艦78隻、攻撃艦83隻、大型補給艦23隻……計491隻だ」
芳野さんが、簡単な説明をしてくれる。
「迎えのボートが着たら、王都へと向かうぞ。その前に、ここの料理屋へ休養に立ち寄るか?」
レイオンが聞く、私達は真っ当なご飯を食べたので、すぐに行くことにする。

私達は、くじ引き(多少の細工があるのは秘密中の秘密)で三日月と赤松を残し、上陸する。
護衛にはヘイズと、薗谷他3名。全員が9mm拳銃を携帯。護衛にはそれに付け加え小銃を持たせてある。
王都“エミメニート”はサリアッルから5kmほど内陸にあるらしい。
私達は……馬?(牽いているのは馬ではない何か。足が8本)車に乗ってそこへ向かう。
レイオンたちは、サリアッルにまだ用事があるようで、セルラのみ同行している。
港は、とてもにぎやかだった事が伺える。しかし、今は多数の兵士たちがそこを占有している。
道中、たくさんの兵士と会ったが、歓迎されているわけでもなく、また、疎まれているわけでもなかった。ただ、妙に悲しい目をしていた。
その原因が私達なのか、それともドラゴンか、あるいは他の何かかはわからなかった。
道中は基本的にヨーロッパの田舎町といった感じだった。ただ延々と広大な野原が広がったいる。
そして、乗車? してから約1時間後、ようやく、王都、エミメニートに到着する。
そこは、町というより、巨大な城だった。
21ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2009/12/29(火) 19:43:09 ID:2ly0EHIo
「そのとうり、ここは町というより、城郭だ」サリアッルに残ったはずの芳野さんが説明する。
どうやってきたんだ?
「私も始めてみたときは城だと思ったよ。ここは多数の堀と石垣に覆われた街だ。
中央に城はあるが、それ以外は衛兵や文官、そして、その家族の居住区と、武器弾薬の倉庫、兵糧庫。
そして、大商人の店や市場だ。王が変わるたびに増築していっているから、今後もでかくなるだろう。それと、一番新しいところの建築を指揮したのは私だ」
芳野さんが続けて解説してくれる。なるほど、道理で外側は微妙に和風なわけだ。
力攻めではまず無理な堅城だ。自衛隊でも相当てこずるぞ。
「ところで、どうやって私たちより早く着たんですか? サリアッルに残ってましたよね?」
「ああ、あいつは空間魔法を攻撃用に使っているが、本来は移動とかの補助的な意味合いが濃いんだよ」
ようするに、瞬間移動の類ですか。
「それじゃ、ここにのって」そういって、門の横の四角いスペースに誘導する。
「ここは、この町にいくつか設置されている空間魔法の使用許可場だ。
警備のため此処の大半は対空間魔法防御魔法で覆われている。
別に使わないならいいが、ここから城まで歩きで2時間ほどかかるぞ」……どんだけ大きいんだ。
唖然としている間に他の全員はそれを使う事に決めたようだ。私はあわてて付いて行く。
そして、全員が入った瞬間、ぐるりと風景が周り、何週かすると、そこは別の場所だった。
「全員いるわね」門のそばで待っていたシェリーが言う。
「ああ、全員だ」艦長が言う。
「それじゃあ、案内するわね」
そして、白い石でできた廊下を渡る。かなり長いな。そして、大きな門へと到着する。
そこをくぐると城の中だそうだ。
「こっちよ」そういって私達を誘導する。
廊下の左側には大きな肖像画がある。どれもリザードマンだ。
「さあ付いたわよ。王の間に。言っておくけどここは武器の携帯禁止ね」
衛兵に武器を預けて中へと入る。
「ようこそ、リスノルへ」
そこには、鎧を着たリザードマンがいた。
「第73代目リスノル王国国王のタルウィスだ」
22ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2009/12/29(火) 19:45:46 ID:2ly0EHIo
……気まずい。誰も何も喋らない。
あれから、私達は隣にある部屋に通された。
そこは、食堂のようなところで、まだ、何人か着ていないようなので、ここで昼食(ドラゴンのステーキ、普通のパン、何かのスープ)を食べている。
そして、ステーキを食べようとしたら、部屋に10人ほどの人間とリザードマンが入ってきた。
「おそかったな、リュラクラーチ」芳野さんが先頭を歩く白衣の老人に言う。
「まあな、予想より早かったし、こっちもファルノル関係の話で色々面倒だったんだ」
「では、全員そろったところで自己紹介を始めよう。さっきも言ったが、第73代目リスノル王国国王のタルウィスだ。よろしく頼む」
「リスノル王国魔法大臣兼王国軍特別軍事顧問、リュラクラーチ・フィルンイッサ」
「リスノル王国第一皇女のリイスレフです、以後……があればですけれどよろしくお願いします。
それと、弟が何か無礼な事をしませんでしたか? 弟は政治の話題はからっきしダメなので」リザードマンの女性が言う。
「姉様、あまり人に言われたくない事を他人に言わないでください」レイオンが敬語を使って言う。
「あら、本当の事じゃない」
「ゴホン、私語は後にしろ。アンシェル」王が止める。
「第二王子のアンシェルです、兄様がお世話になりました」
「海軍提督のサロナヴィ・ディス、人間です。息子のセルラがお世話になりました。息子はどういうわけか船に弱くて……」
ブロンドの髪のがっしりとした男が言う。
とても、あの茶髪でひ弱そうなセルラの親とは思えない。母親に似たのだろうか?
そして、全員の自己紹介が終わる。
「では、本題に入ろう。レイオンたちが説明したとうり、わが国は深刻な危機に直面している。
ここ、エミメニートから、西に700km以上はなれたリスヴァ諸島、ここではドラゴンの大量繁殖により、巣立ちと呼ばれる行為が盛んになっている。
これは、長距離非行型と呼ばれる飛距離が通常より長い距離を飛行可能な形体に成長し、大群で襲来する行為を言う。
ここに到着するころには、弱っているため撃退は容易だが、近年はその数が大きく、とても対処しきれない。
討伐のための艦隊を向かわせたんだが……まあ、レイオンが言ったように失敗した。
そして、ファルノルの不審な行動により、艦隊の規模が通常以下となってしまった。
そこで、魔法大臣のリュラクラーチの提案した、召喚魔法[クヴァノク]の使用を実行した。
本来は、デルタール海峡での騒動がいったん収まるまで待つべきなのだが、
魔法省がシェリーの祖母で師匠のモルアイディの研究開発した[クヴァノク]の実験使用をしつこく要請していたのもあり……結果許可する事になった。
これには、魔法技術の継承とか、素人の私にはよくわからない複雑な要素があるんだ。君達には本当にすまないと思っている」
……されるほうにしてみたら、「実験のためにこうなりました」なんて言われたら、怒るどころじゃすまないぞ。
「さて、では実際の戦闘のことを話そう。我々のほうで参加するのはサリアッルに待機している艦の全てだ。
君達にはそれに同行し共同でリスヴァ島のドラゴンの殲滅に当たってもらいたい。
指揮権に関しては君達に一任しようと思うが、いいかね?」
「わかりました、そうさせて頂きましょう」勝手な行動されたらかまわないもんね。
そのほかに、様々なことを話し合ったが、ここら辺でいったん終わろう。
23ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2009/12/29(火) 19:48:56 ID:2ly0EHIo
ここでの、初投下したかったけれど、とまどってたら先起こされたぜ。(自分が悪い)
まあ、おかげでたまったんで投下します。

次回、記念すべき?第十話「テロリスト」
24創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 20:07:32 ID:Ev6lpebn
自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり
とどく=たくさん

http://mai-net.ath.cx/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=original&all=1507&n=0&count=1

[1592]北大路主水◆7aa7e575 ID: 70e29c07
書籍化が待ち遠しすぎる
あぁ在学中(自衛隊送りになる前に)に何としても読みたいわ
まぁ自衛隊送りになった後に発刊されたら同僚に布教して回るがな!!!
目指せ伊丹!

[1595]北大路主水◆7aa7e575 ID: 70e29c07
刊行日決定おめでとうございます。
待ってました!!!
投資の影響で毎日キャベツを齧って腹を膨らましていた7,8月がやっと報われる(泣
2月は個人的にかなりキツイ時期ですが、
卒研放り出してでも穴が空くまで読みまくります!

[1596]北大路主水◆7aa7e575 ID: 70e29c07
まってましたあああああああああ!!!!!!!
それにしても柳田のすることが意外と狡いww
どうせならもっと大きくあくどく儲けようとせな〜
こんな小悪党みたいなことばっかりしとるから怪我するんやってw

まぁインサイダー取引もどきをやっとるケツの穴の小さいやつのことは置いといて
矢除けの加護みたいなことをしていたのがミューティだったんですね
「後方の安全確認」ぐらいしか見せ場の無い勝本やガストン(料理長?)などのマイナーキャラにスポットライトが当たるのは嬉しいです
特に「後方の安全確認」は好きな展開というか話だったので勝本三等陸曹の活躍を期待してますw
25創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 20:33:54 ID:SkHbKhGj
↑気持ちはわからんでも無いが、直リンは止めような。
それでは荒らしと変わらんから。
26創る名無しに見る名無し:2009/12/29(火) 22:38:48 ID:Wupbgkiv
>>23
魔法省の奴ら死ね。
もがき苦しんで死ね。
27創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 03:22:10 ID:KJdHn5df
空自のF-15J5機がストライクウィッチーズの世界に迷い込む
って妄想をしたが・・・・敵が異生物でしかも現代の戦闘機みたいな
奴らばっかだからすぐに撃墜されるな
28創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 05:54:31 ID:tBD2qSNv
>>27
ネウロイのビームがどれほど遠くまで飛ぶか判らないのが問題だが、
作中では有視界戦闘しかやっていない点からすると、大して遠くまでは飛ぶまい。
レーダー誘導のミサイル攻撃のみに限定すれば安全性は増すだろう。
(赤外線誘導のミサイルはネウロイをロックできるかどうかわからないので、使用できないものとする。)

…弾数が少ないとか補給はどうするんだとかミサイル何発でネウロイの1体を撃墜できるのかとか、
考えなきゃいけないことは他にも多数あるけど。
29創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 08:10:15 ID:nhqq4OjH
あっちの世界だと科学工業的な物は二次大戦前期レベル止まり、リベリオン(アメリカ)でそれなりに開発は進んでるけどとりあえずまず対ネウロイ考えないとって感じらしい。
ヨーロッパ全滅アフリカも地中海沿岸沿いでやっと(アフリカの他の地域は陸上型ネウロイの支配下)
オラーシャ(ロシア)もウラル以東と中東に分断され追い込まれててあっぷあっぷ。
扶桑(日本)は被害に晒されてないし、工業的にもかなりなところ(イギリス並み)らしいんだが。
ただ、どうも魔法関連の方が先に立ってるらしくて科学工業の方は……いや、それでも何とかなるのか?

ただ少なくとも超テクノロジー(あっちでは)の粋のミサイルを潤沢に補給なんて到底無理。
有視界戦闘になるとネウロイ相手は自殺行為、あっちはビームで全方位に弾幕張れる。
あとネウロイの装甲ってほとんど瞬時復元らしい。
ウィッチの使う魔力込めた銃砲で復元を阻害しつつコアを露出させて、そこを砕かないと墜とせないんだとさ。

結論から言えば無理。
魔法と萌えで世界が成り立つところに持ってくなんて無謀止めとき、ってことで。
30創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 09:40:16 ID:tBD2qSNv
>>29
その様子だと、飛行機5機程度じゃあっという間に出番終了だな。
やっぱり日本丸ごと持ってくるか?それでも足りなきゃ…どうしようか?

以下、分家向きだろうけど参考まで。
ニコニコ動画の、"FAFがストパン世界に乱入しますた"ネタでは、通路を常時開通させて
補給の問題をクリアしている。
ttp://www.nicovideo.jp/mylist/8148328
31創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 14:20:33 ID:AL5Zl3e4
それでも・・・・メビウス1ならミサイル20発直撃させて落としてくれるはず・・・っ!
32創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 14:46:05 ID:MJuuWBEi
それでもルーデルなら……ってあっちにもいるんだっけか
33創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 16:25:48 ID:KJdHn5df
前にうたわれるものの世界に陸自の小隊が迷い込んだらって
奴で戦闘車両に追加しておきたいものがあるから訂正

74式戦車 1台 73式装甲車 2台(1台は医療用) M3A1装甲車 1台
60式自走砲 1台 73式小型トラック 3台(1台は無反動砲搭載) 補給用の弾薬 武器
燃料を積んだ73式大型トラック 3台 V-107 1台 
34創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 16:26:04 ID:wgGDAqT7
向こうの世界のルーデルも魔法がないと落とせない
ならこっちの世界のルーデルが向こう行ったところで、何もできないだろうね
35創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 16:42:23 ID:QwuyAcuE
>>34
個人的は出来ればそうであって欲しいと思うが、
彼のお方は我々の常識なぞ超越した所に存在する人だから…

「自己修復…?何のために37mm砲が2門ついてるのだね?」

と言いそうだから困る。
36創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 17:43:54 ID:AL5Zl3e4
ルーデル「修復前に連発で直撃させコアを破壊すればいい」

ルーデル「弾が無ければ体当たりした後、拳で破壊すればいい」

ルーデル「何をやってるガーデルマン、お前も撃て」

ルーデル「魔法などに頼るのは根性が足りない証拠」

ルーデル「……ま、そんな事はどうでもよろしい。燃料と弾薬を頼む」


一方アメリカとソ連は核で全て消し飛ばした
37創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 19:04:02 ID:WQQjDnyH
>>23
いっその事米軍の核搭載艦艇でも召喚されれば異世界の連中を脅迫できたのに
38創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 21:22:07 ID:KJdHn5df
海自のイージス艦がストパン世界に迷い込んだらってのも
考えてたんだけど・・・ネウロイが知能を持ってる時点で結果は同じか

ちなみに迷い込むイージス艦はあたごって事で 大西洋で米海軍との
合同演習に参加する為に大西洋を航行中に謎の低気圧に抜けてしばらくすると
目の前に空母 赤城がいたって始まり
 
39創る名無しに見る名無し:2009/12/30(水) 23:50:10 ID:tBD2qSNv
>>38
同じだろうね。ネウロイが知能を持ってるとかなんとか言うくだりとは無関係に。
すぐに稼動できなくなって退場だ。(退場の仕方はよくて接収か置物。悪けりゃ沈没。)
大体、消耗品の当てがないとどうにもならんって。

ストパン世界との間に常時接続の通路を作って補給を行うという手はなくもないが。>>24のやつみたいなノリで。
(何かしらの原因でストパン世界との連絡通路が出来て、その後ストパン世界の資源開発に関する商談が成立して、
その後いろいろあって源開発絡みでストパン世界に出張中の民間人の護衛をやらなきゃならなくなって、
ストパン世界に自衛隊が派遣されました…と言った感じ。)
40創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 14:38:55 ID:nuVLA0c6
元の世界と直径30cmのゲートで繋がったまま召喚。
41ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/01(金) 16:14:59 ID:OFS0BHqX
第十話「テロリスト」

会議が終わったころには、すでに日が暮れていた。
今日はこの城に止めてもらうことになった。
「それにしても意外だな」伊吹が言う。
「お前のばあさんが作り出しだしたんだな。この魔法」
「正確には、作りかけた……です。私にはわかりませんが途中でやめました。それを弟のリュラクラーチが完成させた。……祖母は偉大な魔法使いといわれてます。
たくさんの魔法を作り出しましたが、そのほとんどは、我々にはまだ早いと教えませんでした」
「……偉大なのか。一度会ってみたいな」そして、殴ってやろう。
「けれど、死にました。というより、殺されました」……前言撤回、死人の悪口はやめておこう。
「自分の発明した魔法をほとんどは使いませんでしたが、北のムレクイル地方の叛乱で一度、万単位の死者を出しています。
それ以外でも統一戦争や第三次リスノル-ファルノル戦争で祖母の発明した魔法はたくさん人を殺していますから、
20年前にテロリストの襲撃を受け死にました」
……何か聞いちゃいけない事を利いたような気がする。
「私はそのときに両親と父方の祖父も亡くしています、その後は母方の祖父である、
芳野おじいさまとアルンおばあさまに育てられました。
……何を話しているんでしょうね、私。そうこうする内に付きましたよ」
話しているうちに、到着したようだ。
「そうそう、明日の朝ですけど、一緒にここの近くの魔法品店に道具を買いにいきませんか? 
あなた方の船に使用する予定の魔法に使う道具が此処の倉庫に無くて、明日買いに行くんですけど、やっぱり自分の船に使うものはちゃんと自分で選んだ方がいいと思いますよ。
私も手伝いますんで」
「それもそうだな……だが、私達には魔法のことはよくわからないしいてもいなくても関係ないと思うがな。まあ、面白そうだし行くか」艦長が答える。
42ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/01(金) 16:16:00 ID:OFS0BHqX
「グルアルの葉とシロガイの葉……どちらにします? グルアルは術が完成するまでの時間が早くなりますが量は多くなるし、高いですよ。
シロガイは遅いけれど安いです」
「……それじゃグルアルで」料金はそっちもちだから、高くてもいいか。
私達は、隣町のユーヴェに来ている。此処はエミメニートより魔法道具の専門店が多く、質もいいため、空間魔法でここに来た。
「それじゃ、私はアーアベースを探しに行くから、支払いと荷物もち願いね」
「ちょっとま――」
「イカ・ウセスベ」
「――いっちゃっいました」
とりあえず、彼女からこの国の通貨[レドー]をもらってるので、それで支払う。
「1980レドーね」此処の店主は幸い日本語もできた。ところどころ怪しいが。
「えっと……1980だから金貨2枚でいいか?」
「いいよ。ああ、それと、この店に異界人が来るのはあなた達でちょうど1000人目ね」
「そうなんですか」そんなに私達と同じ目にあった人がいたのか。
「たしか、あんたたちの前の〈黒い天使〉が来たのは私がこの店を手伝い始めたときだったね。今でも憶えているよ」
「えっと、黒い天使って芳野さんのことですか?」
「そう、ユウイチ・ヨシノ、統一戦争の英雄の一人だ。その圧倒的な強さはリュラクラーチと並んで〈リスノルの二強〉と敵におそられた。
まあ、50年以上前の話だけどね」
「リュラクラーチって、魔法大臣の?」
「そう、最強の魔法使い。通称〈白い悪魔〉だ、一人で城一つを落している」
……彼らはドンだけ恐ろしいんだよ。
そして、私達は近くの料理店[フィウシュド(此処の国の言葉で、松の木)]へ向かう。ここで、シェリーと待ち合わせしている。
「遅かったな」艦長が何故か店にいる。
「あれ、どうして此処にいるんです?」
「ああ、途中にある店でこれを見つけた」そういって、古い壷を取り出す。
「これは、唐の時代の貴重な壷だよ。2300レドーだ」……いくら、資金はあっちもちだからと、無駄に金は使わないでください。
「せめて、一言声をかけてからにしてくださいよ」伊吹がいう。
「言ったんだが……聞こえなかったのか?」
「ええ、全然」そう答える。
「……忘れられるのには慣れている」……すいません艦長。
その後、私達は適当に何か頼み、彼女が来るまで時間をつぶしていた。
しかし、店に、鎧を着た一団が入ってくる。
43ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/01(金) 16:16:58 ID:OFS0BHqX
「#########!!」
異界の言葉で何かを言う。そして、店主に剣を突きつける。此処でようやく異常だと気がついた。
「相手を刺激するな」そう日本語で指示を出す。
そして、一団の中からハゲ頭の男が私達に向かって話す。
「私達は『雀蜂の騎士団』の者だ。悪いが、君達には人質になってもらう」
「……断るといったら?」
「その時は、この店の客が犠牲になるだろう」……いくら、こっちは銃を持っているからといって、店の客に被害を出さずに倒せるわけではない。
こっちは私と伊吹、西条とその他2名の5人。相手は、24名。
無視して脱出するか?
だが、此処の客に被害が出るだろう。それに相手の数は4倍以上。銃を持ってるとわいえこっちも死人が出るかもしれない。
しかし、おとなしくつかまっても無事である保証は無い。
ここは、助けが来るまで待つのが得策だろう。
「はやく決めてください」しかし、相手は時間を与えてくれない。
剣で脅されたいる少女を見る。……いくらこんな目にあったからといって、彼女を犠牲にできない。
どうする?
そして、突如彼女達人質が、地面へと吸い込まれる。
それと同時に、無数の剣が虚空から現れ、彼らを突き刺す。
彼らの数は一気に7人に減る。
そして、彼らの中の一人が私達に向かって切りかかる。
しかし、
「我々の客人に手を出さないでくれるかな」
虚空から現れた魔女がそういって、手を横に払う。
そして、男は腰を切られる。
「###########!!」リーダー各の男が何か言って出口へと向かう。
おそらく逃げるという感じの意味だろう。
しかし、
44ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/01(金) 16:17:40 ID:OFS0BHqX
「まったく息の長い組織だな。俺が此処に来てからあるぞ」
「テロリスト風情が騎士を名乗るとは、身の程を知らない奴らだ」
〈リスノルの二強〉芳野とリュラクラーチが待ち受けている。
「では、久々にやるか」
「そうしよう」
勝負は一瞬で付いた。
芳野さんが3人を文字どうり一瞬で右手に持つ剣で切り殺し、リュラクラーチが残りの三人を凍結させ、砕く。
一方的な虐殺だ。
そして、私はあまりの惨劇に朝食べたパンとスープを吐き出してしまう。
「大丈夫か?」芳野さんが窓の外から言う。
「大丈夫です」とは言ったが、正直海の上にいれば、死体を見ることは無いだろうと思っていたので、少し精神的にきた。
「まったく……これだから若いのは、所で艦長に話があるのだが……」リュラクラーチが言う。
「艦長ですか? 今、艦長は……何処?」
「……たしか、トイレに行っていたと思いますけど」ヘイズが言う。
「ちょっと見てくる」そいって伊吹が店の奥のトイレへと行く。
そして、右手に剣を、左手に艦長の持っていた9mm拳銃を持って帰ってくる。
「……トイレの前にこれが落ちていました。それと台所に店の料理人が倒れていました。
どうやら、彼らの仲間に棒で殴られたようです。そして、そのときに床に水をぶちまけたようで、人を引きずった後があります。あと、裏口が開いていました」
「……つまり……誘拐された?」
「多分そうだと思います」
45ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/01(金) 16:19:15 ID:OFS0BHqX
新☆年☆初☆投☆稿

次回「作戦」
46創る名無しに見る名無し:2010/01/01(金) 23:08:12 ID:VV0Zcw5U
元凶のババアは死んでるのかよ。
チッ!
生き地獄見せてやりたかったのに……。
しかしまだ異世界勢力涙目にならんのか?
47 ◆AEghwN7mYs :2010/01/02(土) 16:16:37 ID:P87OHG3R
他称魔王×自称自衛官×三等自営業

2話:魔王軍敗北

「魔王様?」
 鈴のような少女の声に勝彦は振り返る。
傍にいた頭に羊の角と背中に小さな蝙蝠の羽根が付いた少女が礼をした。
背は少し高く、濡れ鴉色の長い髪をポニーテールに縛っている。
初雪のような肌と真っ赤な瞳が艶かしい。
「おはようございます。勝彦魔王陛下」
「お、おはよう?」
 状況が飲み込めず、声を上擦らせながら言葉を返した。
確か自分は自殺に失敗したはずだ。それから鏡に触ったところまでは覚えている。
たぶん自殺志願者が担ぎこまれる此処は病院だ。
いや、違う。病院のベッドに石棺なんてものは使わない、
看護婦に悪魔の格好をさせるわけがない。
「此処は何処の病院かい?」
「魔王城の寝室です。昨晩の戦闘で魔王様は怪我をなされたのです。
 魔法で治療されて、眠っていたのですわ。」
 体を動かしてみるが痛い所は一つもなかった。
目覚めを悪魔の姿をした美の付く少女に優しく起こされるだなんて、これはまだ夢を見ているんだな。
昨晩のことは悪夢で、自分はデスマーチの繰り返しで疲れていたに違いない。
「こんな綺麗な子と話せるなんて夢みたいだ」
 夢だと思ったから勝彦は気障な台詞を言ってみた。
現実だったら歯が浮きそうな言葉だ。
「幻ではございませんわ。私は夜魔族です。肉体もちゃんとありましてよ」
 少女はまあ、お上手とくすくすと笑った。
彼女は自分をからかっているのだろうかと疑い、勝彦はカメラを探した。
ドッキリならばカメラとマイクが隠してあるはずである。
TVの企画だろうか。誰の依頼で仕掛けられたかと考え、止めた。
彼に友人はいなかったから。
「あら、失礼致しました。自己紹介がまだでした。
 私はアーリア・リンスレットを申します。アーリィとお呼び下さい。魔王様」
「どうして名前を?」
「まだ召還されたばかりで記憶が混乱していらっしゃるのですね」
 魔王、城、魔法、召喚、夜魔、ファンタジーな単語の数々に彼の頭は痛くなった。
貴族趣味な部屋と中央に置かれた石棺、内側から爆発したように乱雑に散らかった調度品。
角と背中に羽が付いたアーリィ、全てが浮世離れしている中でシャツにジーパンの彼だけが異邦人だった。
「そうだ、思い出した」

――――あれは、確か。
自殺に失敗した後のことだ。
紫の鏡が宙に浮いているのを見つけ、自分は鏡に触れた。
そして鏡に吸い込まれたのだ。
48 ◆AEghwN7mYs :2010/01/02(土) 16:17:27 ID:P87OHG3R
 魔王歴1132年、ダヤボ平原で行われている
人と魔族の決戦は大きな節目を迎えようとしていた。
魔王歴1129年11月開戦以降魔軍のメスキア防衛作戦は有利に進んでいたが
30年6月に入ると人類連合の攻勢が始まった。
31年7月にはノツニナでの敗戦を機に南方における魔軍の拠点は次々と人類連合に
占領され戦局は重大な局面を迎えた。
 魔王軍統合作戦本部は31年11月、絶対国防圏を設定した。
これは首都ズンリを守るために絶対確保するべき要衝を示したものである。
つまるところ戦争継続に不可欠な魔石、食料を確保するためと首都が直接
敵の攻撃を受けないようにする事が目的であった。
 32年6月統合作戦本部が確保しえると判断していたササムケが陥落し絶対防衛圏
が崩れ去り、人類連合は魔王領首都ズエル侵攻を実施することが可能になった。
既にこの頃、魔王軍は制空権の殆どを人類連合に奪われ、オーユ街道から行われていた
補給も困難を極めていた。
 人類連合軍23000、魔族同盟軍15000。
都市ササムケと首都ズエルの間に広がるダヤボ平原で行われた会戦は
人族側の攻勢により一方的な展開を見せようとしていた。

 魔族軍前線司令である、ザンラ・ヌヴァンは酷い苦境に立たされていた。
彼は既に四十二名の部下を失っており、人族側が右翼の丘に魔導師を配備した上
防護魔法で耐え切れないほどやたらと弾を撃ち込んで来て、更に正面からは
重装騎士が突撃してくるというありさまだった。
更に最悪なことに、魔兵を排除するためにデーモンスピア突撃隊のプロヌを送り込んだのだが
彼らは帰ってこなかった。今だ敵の魔兵は射撃を継続中である。
プロヌが!あらゆる不可能を可能にしてきたヤムダ人魔戦争の英雄が!
切り札が切られちまった!ちくしょうめ!
プロヌは彼と共に戦った最古参の下士官であった。
「構えぇぇ!てぇぇぇっ!」
「てぇぇぇっ!」
 千人長の掛け声を聞いた百人長が命令を復唱し腰に下げた軍刀を振り下ろした。
魔方陣が起動し魔導師達が一斉に魔法を唱えた後、晴れた空に稲光と轟音が鳴り響く。
魔法射撃で統制が乱れた魔軍へ一斉に雷が降り注いだ。
「ふざけるな、魔物が人間に負けてたまるかよ」
 ザンラの角は怒りの炎で燃え上がっていた。
彼が守っているダヤボ平原を抜かれたら首都であるズエルまで一直線だ。
首都には彼の家族が帰りを待って居る。
人族の侵入を許してしまったら街は略奪にあう。
いやもっと酷いかもしれない。人族は自分達以外認めない。
男も女も皆殺しだ。
夢魔族や睡魔族が性奴にされたり傭兵に犯されるのは魔族に対する処置としてマシな方だ。
竜族やゴーレム族は捕まるとほぼ確実に生きて帰れない。
巨体や腕力そのものが武器であるから、武装解除が不可能。
拘束も難しいし捕虜として維持し続けるのも困難だから殺すしかない。
人族はそうして採った皮膚や爪、血などを珍重し売り捌いている。
もし生きていたとしても、それは無理やり生かされながら切り刻まれる苦痛に満ちたものになる。
吸血鬼や鬼族は優秀な奴隷だ。
コボルドやゴブリンに至っては汚物としてその場で処理される。
貴族や商人相手ならそれで済む。
街に乗り込んできたのが神殿教会だった日には終わりだ。
女も子供も老人も家畜やペットに至るまで彼らの言う"浄化"が徹底して行われる。
「騎兵隊突撃だ!」
魔法が直撃したことで人族達の士気が上がった。
「人類に栄光あれ!魔族どもは皆殺しにしろ!」
「人間万歳!人間万歳!」
人族は雄叫びを上げて津波のように押し寄せてきた。
 防護魔法で位置を暴露した魔導師に重装騎士が突撃をかけた。
正面からの重装騎士の突撃に対して戦力を集中していた魔軍は
右翼から現れた騎兵に対応できず、陣を突破され敗走した。
49 ◆AEghwN7mYs :2010/01/02(土) 16:18:15 ID:P87OHG3R
 ザンラと対峙している敵はマトディス・メジンソンという将軍で
城攻めに強い経験豊富な名将であると人族の間では一定の評価がある人物だ。
彼はマトディス家の長男で優秀な成績で士官学校を卒業し、
五年間近衛で作戦参謀を経験、長く続く戦乱で軍功を立て軍の将軍へと昇進した。
神殿教会の教皇ロゴイと繋がりがあるとされている男だった。
 正面に居たゴブリンが右翼から飛んできた雷を受けて、体を引き攣らせて倒れた。
雷が直撃した土が爆ぜてザンラの顔に当たる。
「損害報告」
吸血鬼の副官が答えた。
「ウィドガンとヤムダが死亡。側面に居たカウォーゼ獣人隊が突破されました」
 ザンラは指でこめかみを揉んだ。
イラ付いた時の彼の癖だ。
敵は側面を騎兵で切り開き、正面からの重装騎士で圧殺しつつあり、
戦線を縮小し後方を立て直すため魔族の正面主力が後退しはじめた。
人族の魔道師達は正面からの圧力が弱くなったため
前方に進出し、後方であるはずの司令部まで射程に入れている。
次は矢が飛んで来て本格的な被害が出る、早急に位置を移動しなければならなかった。
「ドーベル隊は魔法隊の援護に向かえ」
 ザンラはマントを羽織りテントから出ると歯噛みした。
彼は雄牛の角を持つ逞しい獣族の男で、ラーテ将軍直下の第二連隊所属であった。
人族との国境警備隊から昇格後、第一強行偵察隊に編入、メスキア防衛線に参加という
遍歴を得て今のダヤボ平原前線指令の任に付いている。
三級雷魔法を修め、四級治癒魔法も使えた。
近衛師団の試験も受けており、戦場では常に先陣を切っていた。
現地の部下達からの信頼も厚く、彼もまた部下達を信じていた。
「ランドルフおじさぁあん!」
獣人族のアンドリューが断末魔の叫びを上げて魔法を撃たれて倒れた。
背中から紫煙を上げている。あれでは助かるまい。
 彼は自身が憎くて仕方がなかった。部下達を死地に赴かせ信頼を裏切ったのだ。
敵の動きを予想できていたのに適切な手を打てず、隊を蹂躙された。
おまけに自身も死にそうと来ている。
「バーナード隊!後には何も通すな!」
 前線の穴埋めに使っていた獣人隊が食い破られ、雪崩をうって敵が司令部へ流れ込んで来る。
テントの外からは剣戟と鎧を動かす音が聞こえてきた。無数の足音も。
「団体さんのお出ましだな」
 ザンラのテントも例外ではなかった。
覚悟を決めて、立てかけてあった斧を手に取ると黒い甲冑の集団が壁を破いてやって来た。
黒色装甲騎士団、泣く子もひきつけを起こす神殿の部隊だ。
その魔法処理された鎧はいかなる矢も防ぎ、
ミスリル加工された黒塗りの剣は全てを一刀の元に切り落とすという。
剣を振るうは鉄の信仰とミスリルの規律。
「汝悔い改めるか!」
 騎士達の仲から隊長格の男が剣を振り上げた。
悔い改めれば楽に殺してやるということだろう。
拒否権はない。
彼らがわざわざ差し向けられたのはそういうことだ。
「雑魚共が!群れよるわ!」
 ザンラは吼えた。椅子が蹴倒され、飼葉が角の火を受けて燃え上がった。
「神意あれ!」
 テントに騎士達の声が唱和した。
50 ◆AEghwN7mYs :2010/01/02(土) 16:19:02 ID:P87OHG3R
 魔軍陣地の様子をマトディス将軍は満足げに見ていた。
懐から取り出した煙草をふかす。
駄目押しの予備投入は今が機会だろうと思われた。
「流石軍神と呼ばれるだけはある。陛下の支持は的確ですな」
 人と魔族は神代の時代から憎みあってきた。
しかし大きな衝突はなく、膠着状態は長い間続いていた。
だがそこに一人の天才が現れた。
人類圏最大国家リツルナ帝国の盟主、ミヒヘッベル家の長女、セシナ皇女である。
彼女は戦争の天才だった。瞬く間に人類をまとめ、制度を改革し、軍を整え魔王軍を圧倒した。
味方からは軍神と崇められ、敵からは戦鬼と恐れられた。
そして今、彼女は魔王城にまで手を掛けている。
実のところ、マトディス将軍は今回の戦闘に直接手を出してない。
兵の移動や配置の支持は全て彼女の予測によってなされている。
マトディスは彼女の支持に細かな修正を加えて指揮をとっているだけだ。
「後は魔王を引きずり出せるかだが、被害が広がった以上向こうも隠れ続けるわけにはいくまい」
 事態を収拾するため必ず魔王は出てくる。
そうなったら魔王を狩るだけだ。
 魔王の首を取れば英雄になれる。
残る魔王城を制圧すれば長く続いた戦乱も終わる。
人類は遠い昔に魔物によって奪われた領土を取り戻し、かつての繁栄を取り戻すのだ。
人と魔族の対立は神代の時代から続いてきた。
しかしそれも今日で終わりだ。
これからは人類の時代なのだ。
彼の思惑は戦後統治にまで伸びていた。
51 ◆AEghwN7mYs :2010/01/02(土) 16:20:18 ID:P87OHG3R
自衛官についての話はもう少し先です
52創る名無しに見る名無し:2010/01/02(土) 17:38:40 ID:N67j3GKJ
>>45
自衛隊が異世界に召喚されるきっかけを作った張本人は死んでいたか。
できる事なら自衛隊員の手で殺したかった。
53創る名無しに見る名無し:2010/01/02(土) 20:50:37 ID:wg8Z4eLd
面白そうなの来てるね
乙です
54創る名無しに見る名無し:2010/01/03(日) 02:56:46 ID:i6+0vJUK
>>46>>52
一言言わせて貰うなら、お前らもう書き込むな。
前スレ辺りから『殺せ』だの『生き地獄を味あわせろ』だのと言い続けているみたいだが、
それが感想のつもりか?
これでは荒らしとなんら変わらんぞ。
55創る名無しに見る名無し:2010/01/03(日) 05:13:13 ID:da5nT4XR BE:790091472-2BP(200)
>>49
乙です。


オイッコニーwwwスタフォアサルトネタですかwww
56 ◆AEghwN7mYs :2010/01/03(日) 20:06:00 ID:H5jK6wz6
他称魔王×自称自衛官×三等自営業

3話:トンネルを抜けるとそこはラスボスだった。俺の顔が白くなった。

深夜、勝彦宅

 勝彦は目の前に紫の鏡が浮いているのを見て、やっぱり自分は死ぬべきなのかと思った。
彼は20の半ばを超えていたが、紫鏡の都市伝説を思い出したのだ。
曰く、紫鏡を20歳になるまで覚えていると不幸になる、呪われる、幽霊を見る、
全身を切り裂かれて死ぬ、内側から爆発して死ぬ、事故で死ぬ、とにかく死ぬ。
碌なことがないとされている。

 事実、都市伝説で不幸になるとある通り、
自分の人生にいいことなど一つもなかったと勝彦は思った。
小中高でいじめを受け、大学に進学したがぼっちであり、卒業しても就職先がない。
フリーター、ニートと世間に蔑まれ親にも見離されている。
先日、嫌々ながらも養ってくれていた両親は死んだ。

 自分は屑だ、塵だ。
存在する価値もない。
自殺に失敗した彼の前に紫鏡が現れることは、むしろ彼にとって自然なことと思えた。

「さあ、はやく自分を殺してくれ」
 やっと無益な正に終止符をうてる。やっと苦しみから解放される。
勝彦は晴れ晴れとした表情で叫んだ。
だが彼は死ななかったし、願ったところで何も変わらなかった。
鏡からは紫の婆も紫亀も出てこなかった。
 待つのに飽きて、勝彦は鏡面を触った。
指が鏡に張り付くように吸い付くと、そのまま体が引きずり込まれていった。
「えっ!?ちょ!ま」
57 ◆AEghwN7mYs :2010/01/03(日) 20:06:41 ID:H5jK6wz6
魔王城大広間

 その男は広間の中央に微笑を浮かべて立っていた。
彼が来るのを心待ちにしていたのだ。
「よく来たね。待っていたよ、勇者」
 その言葉は優しく、全てを包み込むような口調だ。
「…魔王」
 魔王はゆっくりと勇者の言葉を待った。
「残念だけど、あなたの言葉は受け入れられない」
 勇者は剣を抜くと魔王へと向ける。
剣先は心の迷いからか揺れていた。
「結果は決まっているんだよ、勇者。君や私がどうにも出来ないずっと昔からだよ」
 魔王の言葉は想いに溢れていた。
思わず勇者の剣先が下がった。
「勇者!気をしっかり持て!流されるな!」
「決まっている運命などない」
 仲間の言葉で勇者は剣を構え直す。
「私の力に名など必要ない。勇者などという神殿の世迷い言に
 手を貸すつもりもない。世界がどうなろうと、私は私であることを望むだけだ」
 魔王は目を瞑った。
心の底から悲しいと思い、あえて見せまいとしている。
悲しみと喜びが混ざった複雑な表情。
「勇者という存在は知っているね?先天的な戦闘適者、言わば戦闘の天才だ。
 君はこの大役について疑問を抱いたことはあるかね?」
「あったとしても、私は認めるわけにはいかない。結果など決まっては……いないんだ」
 魔王と勇者の頬を涙が伝った。
「私が、魔王である私こそが為すべきことなのだ。理解できんと見える」
 魔王は涙をぬぐうと微笑した。
「さて、最後の宴を始めようか?捧げよ聖杯!今宵は殺戮の宴なり」
 魔王がパチンと指を鳴らすと空が陰り、闇に包まれた。
闇は広がり、部屋を、城を、街さえ暗黒に飲み込んで行く。
「そんな!まだ広がるの!」
「ははは、こりゃ…勝てんわ…」
58 ◆AEghwN7mYs :2010/01/03(日) 20:07:44 ID:H5jK6wz6
 な、なんだアレ!?なんかシリアスな話してますよ?
ぴかーって光った!?うおお!魔王の背中から12枚の羽が!
うわ!?ビームで向こうの山が吹き飛んだぞ!って勇者もそれを受け止めるし!
魔王の第二形態!肉片から再生!あんたら人間ですか!?

 紫の鏡の向こうを超えるとそこは戦場だった。

 乱れ飛ぶ魔法。
一瞬で再生する傷口。
死者の復活。
書き換わる地図。
剣圧ひとつで吹き飛ぶ岩山。
背後で巻き添えを喰らって消滅する人類の軍隊。
世界の危機。

 魔王と勇者の最終決戦であった。
59 ◆AEghwN7mYs :2010/01/03(日) 20:09:27 ID:H5jK6wz6
スターフォックス64とパーフェクトダークは骨の髄までやり込みました
アサルトはやってないです
60創る名無しに見る名無し:2010/01/05(火) 08:54:37 ID:7UYoSIW+
ヤバい、死ぬな…いきなり戦場とか死ぬわ。


61創る名無しに見る名無し:2010/01/05(火) 17:15:42 ID:YvS+TXM/
F世界の「神話時代」を垣間見た映像だろうか
負け戦で崩壊寸前の陣営に召喚されるとはなんて運の悪い男だ

いや、人間世界ではぶられていたのが一時の夢だったのかもしれない
62創る名無しに見る名無し:2010/01/06(水) 20:25:44 ID:uLkwCe5S
それにしても、本当に世界観が劣化したよな
途中までは大きな矛盾点もなく悪い印象はほとんどなかったのに
中途半端に軍隊ごっこを始めたら世界観の矛盾点や問題点が次々と・・・・
63創る名無しに見る名無し:2010/01/06(水) 22:55:03 ID:9+rigBAz
どんでん返しや伏線や「あえてそういうプロットを……」というのもあるから、
性急に結論を出すべきではないかと。
64創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 11:26:29 ID:VcN13vTo
こんなRPGゲームがあったら…

魔王を捕獲または殺害するために派遣される主人公。
職業ごとに武器と対象が異なる。そして班(パーティ)を編成します。
普通科…歩兵です。主目標は軽装甲の敵が中心。
機甲科…戦車兵です。主目標は重装甲の敵。対竜戦闘に強い。
野戦特科…榴弾砲、自走砲などの砲兵です。圧倒的な火力で広範囲を制圧します。
高射特科…対空火力です。飛竜などの航空属性兵器が主目標ですが対地射撃の攻撃力も…

学校でチュートリアルを受けた後、最初のステージへ。
ROE(戦闘規則)システムにより、次の条件を満たさないと攻撃不可(回避・防御コマンドのみ。)
イ,敵の攻撃を確認する(ボス戦除く。)
ロ,民間人に対する攻撃を確認する。(イベントシナリオ)
ハ,軍服を着用している敵であること。(戦争開始宣言後)
     
65創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 11:45:57 ID:VcN13vTo
山賊A B Cが現れた。

回避 防御 →警告 アイテム 要請

山賊Aの攻撃によりFH-70に5のダメージ
BとCに警告。BとCは恐怖状態に陥った。

→攻撃 回避 防御 アイテム 要請

ミサワ三佐の小銃攻撃により山賊Aは倒れた。
M4TKの機関銃攻撃により山賊Bに66のダメージ
FH-70は展開している。
87高射の攻撃により山賊Bは倒れた。
山賊Cはミサワ三佐に切りかかった。回避成功。


何となく作ってみた。ただ使用兵器は陸自にした。     
66創る名無しに見る名無し:2010/01/07(木) 17:36:29 ID:NatCabbp
大戦略(マイクロソフト)キャンペーン版のように
武器は初期配置のみ、補給はイベントクリアまで受けられないと設定なら
歩兵・軽車両のみでの戦闘が考えられるが
重火器や航空機はラスト近く本国との補給路確保後のクライマックスに留めた方がええかと
67ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/07(木) 19:33:21 ID:4p3yJ9CO
第十一話「作戦」

「見つかりましたよ」そうシェリーが言う。
「何処だ?」
「此処から5kmほど北の森の奥、此処にかつてエルフ達が築いた、ウルヌ砦と呼ばれる砦がある。
統一戦争の際に放棄されたが、彼らが建て直して拠点にしていたらしい。
エミメニートの大図書館に砦の資料があった」そういって、古い羊皮紙の紙を広げる。
「これを見る限り地下に牢がある。おそらく十中八九ここに閉じ込められているだろう」
「わかった、それでお前達はどうやって助け出すつもりだ?」
「空間魔法による強襲。これが私達の世界での最もスタンダードな方法。
けれど、偵察に向かわせたケロちゃんが、対空間魔法防御魔法をちゃんとしていると言っているから、
だいたい100mほど離れたところが使える最大距離。だから、私達が砦を落としているころには死んでるかもね」
「それじゃダメだ!!」
「ついさっき、彼らからの使者から捕らえられている仲間の解放と、
10万レドーで開放すると伝えられたけれど……」
「なら、そうしろ!!」
「うーん、……無理」
68ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/07(木) 19:35:08 ID:4p3yJ9CO
「……なんだと?」
「テロリストの要求は呑まない、もしも、仮に呑んだとしよう、
彼らは増長して再び同じことを仕掛けてくるだろう。
ゆえに彼らに我々が要求を呑む事はありえないと教えてやらねばならない。って彼が言っていた。
たとえレイオンが誘拐されようと我々は無視して攻撃する。というか、した。だから、あなた達を特別扱いする事はできない」
「……どうせ俺達がノーといってもやるんだろ。だったら俺達に手伝わせろ」
「……別にかまわない。けど……人を殺すという行為を甘く見るな」彼女がそう警告する。
「安心しろ、俺は自分でこの仕事を選んだんだから」

「……作戦は以上だ。何か質問は」誰も手を上げない。
「艦長は空気な所は否定できない。だが俺にとっては命を預けるに値する人物だ。おまえもそうだろう? 
……俺にあの人の変わりは勤まらない。だから力を貸してくれ」
「もちろんですよ、副長」ヘイズが言う。他も同じ反応だ。
「では、これより作戦の開始位置に移動する!!」
あのあと話し合って、だいたいの作戦は決まった。
69ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/07(木) 19:37:41 ID:4p3yJ9CO

■■■■■◆■■■■■
■             ■
■   □□□□□   ■
◆   ◇□□□□   ◆  ●
■   □□□□□   ■
破             ■
■■■■■◆■■■■■

■=砦外部
□ =館
◆=門
◇ =館の入り口
破=破損箇所
●=輸送予定箇所
70ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/07(木) 19:39:30 ID:4p3yJ9CO
第一段階として、空間魔法を使い、●の地点からリスノル軍の部隊で東側を強襲。
そして、その隙に、破損箇所から私達が内部に侵入。艦長を取り戻し、リスノル軍の別働隊と合流、脱出する。
砦には対空間魔法用結界、探知結界、lv3までの通常防御結界があり、約500人の兵が内部に駐屯しているらしい。
幸い大砲やバリスタは装備していないらしい。
リスノル軍の参加兵力は約1000人、人とエルフ、ドワーフにリザードマン、魔術師の比率は、2:2:2:3:1だそうだ。
これをシェリー以外の空間魔法使い20名で輸送する。
こちらは、私と三日月、ヘイズとその他21名の計24名。小銃は13丁しか用意できなかったため、不本意ながら、私と三日月以外は2人に1丁状態である。
それでも、全員が9mm拳銃を携帯しているから、某赤い国よりはマシなはず。
そのほか、魔術師を5名とエルフ3名、リザードマン4名が同行する。そのほかの装備は此処では省略しよう。
破損箇所から入り口までは、約100mだ、この作戦で一番重要なのは機動性。艦長が殺される前に助け出せるか出せないかだ。
開始箇所へは直前に空間魔法により運んでもらう。壁から50mは彼らから提供された透明マント? で探知結界をごまかせないので進入したら見つかる。
開始時間は朝4:40分、レイオンに時計を渡してあるため、タイミングがずれる心配はない。
あとは、人事を尽くして天命を待つ。それだけだ。
71ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/07(木) 19:40:57 ID:4p3yJ9CO
此処でお知らせ。この章は十五話で終わる予定です。

次回第十二話「奪還せよ」
72創る名無しに見る名無し:2010/01/08(金) 21:56:59 ID:HibyQNtp
このスレも8年目になるのか…
73創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 02:03:17 ID:Yq2MGKjT
おつかれい!
74 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 13:54:27 ID:O+dPf4DQ
他称魔王×自称自衛官×三等自営業

自身でも書いた内容が気に入らなかったので編集して再投下
慣れない文体は書くもんじゃないと今回の失敗で理解
自衛官(自称)が活躍するのは3話以降になると思います
75 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 13:56:15 ID:O+dPf4DQ
プロローグ:自宅警備員三等自営業

 欝だ。死のう。
夜中に自宅のガレージで岩塚勝彦は首を括ろうとしていた。
死後の始末を考えて新聞紙を敷き、首吊り用に立てた台の上で人生の思い出を振り返っていた。
金がなくて、将来に絶望して、疲れきっていた。

 働くための職もなかった、あったとしても職歴前提で彼の採用は門前払いであった。
出来る仕事は日雇い労働だけで、就職氷河期と呼ばれている時代で、続けることさえも困難であった。
歳は20の半ばを超え、新卒採用を逃した彼を雇う先はなかった。

 勝彦は焦っていた。追い詰められて自殺さえ考えるほどに。
同期の仲間は皆就職し安定した生活を築きつつある。
友人達は皆卒業と同時に就職が決まり、出世し課長や店長ばかりになっていた。
気が付くと、フリーターで就職せずバイトで日々を食い繋いでいるのは彼だけだ。

 なんとなくつけっぱなしにしておいたテレビでは食べ放題特集をやっていた。
タレントが内輪話をして好き放題に食べて適当にコメントするだけの番組だ。
こいつらふざけやがって。芸能人が芸を売らなくてどうする。
「うんまーい!」
一食数万円もする豪華な夕食を食べたタレントが喜ぶ表情に勝彦の妬みが刺激される。
勝彦の目から涙が垂れた。
「どいつもこいつも美味そうに喰いやがって」

 今まで文句を言いながらでも養ってくれていた両親は他界した。
世は不況で就職氷河期。
職業安定所は失業者で溢れ、新卒の若者までもが職にあぶれる。
少子高齢化が進み、政府は高齢者保護を優先した結果、
若者へと金が廻らずこの先景気が好転しないであろうことは明白であった。
新卒のうち非正規雇用が多くを占めるパートタイムの仕事に就いた数は前の年よりおよそ80%。
派遣社員どころかアルバイトの雇用さえ減少していた。もちろん、正社員など望むべくもない。
だんだん歳をとってきた勝彦を日雇い労働者の雇用側さえ必要としなくなってきているのを肌で感じていた。
歳は今年で26、30の大台まで4年しかなかった。

「クソッ…」

 勝彦に逃げる場所はなかった。
両親からは嫌われ家に居辛かったし、友人に迷惑は掛けられないと勝彦は思っていた。
アパートを借りるにもアルバイト暮らしには難しかった。
心は自身への苛立ちと両親への申し訳なさで潰れていた。
現実から逃避する金もなく、相談できる友や一緒に発散できる仲間もいなかった。
居ても彼らは遠く先に行っていた。
仲間はどこそこの専務であり、課長であり、華々しい活躍をしていた。
まぶし過ぎて眼を向けていられなかった。
元仲間と同席するのが恥ずかしくて情けなかった。
そして仲が良かった親友とも会わなくなった。
76 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 13:58:03 ID:O+dPf4DQ
 彼以外は 皆優秀であった。

 彼はいつも劣等感に苛まれていた。

「金持ちの子供だったら口利きがあってこんなこと悩まずに済むんだろうな。
 ファンタジーの魔王だったらもっと楽だ。何も考えずに勇者と戦っていればいいんだからな」

 ロープを前に勝彦の手は汗で滑っていた。
死ぬまでの時間を引き延ばすためのただの現実逃避である。
無駄なことを考えていれば気が紛れる。
首吊りロープを用意して台に立ったのだ、ここまで用意して死ねませんでしたと身を引くのは躊躇われた。

「ワハハハハハッ」
「さあて!こちらの値段は?なんと3000円、山村大誤算!」

 テレビでは挿入されたわざとらしい笑い声と、何が面白いのか判らない解説が流れている。
カメラが皿をズームすると一品5000円もする贅を尽くした食事が現れた。
食事は一食あたり5万円、勝彦の仕事約60時間分の贅沢である。
勝彦の食事代は一食1000円に満たない。

 心は勝彦自身への苛立ちと両親への申し訳なさで潰れていた。
現実から逃避する金もなく、相談できる友や一緒に発散できる仲間もいなかった。
居ても彼らは遠く先に行っていた。
仲間はどこそこの専務であり、課長であり、華々しい活躍をしていた。
まぶし過ぎて眼を向けていられなかった。
元仲間と同席するのが恥ずかしくて情けなかった。


 画面には芸能人の姿が映っていた。
高い鼻と生気に満ちた瞳、細面で白い肌の品の良いスーツを着た、最近売り出し中の芸能人だった。
彼が柔らかな笑みを浮かべるたび観客が騒ぎ、会場は歓声で満たされる。
東京の一等地に屋敷を構え、両親共に芸能界で大きな発言力を持っている。
あらゆるスポーツをこなし、声は自身に満ち、彼の行くところ観客は皆魅了された。

 一方勝彦は貧困から抜け出そうとするための時間も余裕もなかった。
彼は今している仕事を嫌っていた。
そこから抜け出したかった。
日雇い労働から帰ってくると、飯を食べ泥のように眠る繰り返し。
いくら働いても生活は楽にならなかった。

 だから死んで逃げようとした。
77 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 14:00:21 ID:O+dPf4DQ
「死のう」
「あきらめんなよおおお!夢は起きて見るものなんだよお!
 あきらめんなよ!どうしてそこでやめるんだそこで! ダメダメ ダメダメ ダメダメ」

 熱血で有名なタレント、修三がスポーツ解説をしていた。
相変わらずうざい、嫌悪すら勝彦は感じた。
いくら熱血したところでどうにも出来ないものもある。
人は蝶になれない。
勝彦にも修三のように理想に燃えていたときがあった。
だが人は成長するにつれ現実と身の程を知るものだ。
全てをあきらめた勝彦には、どうして彼らが熱狂するのか理解できなかった。
テニスに燃える子供も、天才少年を仕立て上げようとする親も、彼のファンも。

「死ぬか」
「そうだ!」
「死ぬ」
「もっと大きな声で!」

 勝彦は修三を冷めた眼で見ていた。
どうせ修三が番組で指導している子供の何割かは数年以内にテニスをやめ、
更に数年後には自ら限界を悟って辞めるのだ。
残るのはほんの一握りに過ぎない。
もしかしたら誰も残らないかもしれない。
末は博士か大臣か、勝彦にも神童と呼ばれている頃があった。

「はい死んだ!今君は死んだ!」
 
 首を括り、足元の台を蹴るとぶらぶら体が揺れた。
意思に反して体が空気を求め暴れる。

 勝彦は家のガレージで首に括られたロープを外そうとのたうっていた。
頭に血が上り溜まって、顔全体が破裂し目玉が飛び出してしまう錯覚に囚われる。
外そうとして、首とロープの間に差し込んだ指が千切れそうだ。
首に掛かったロープを引くたび、自分の体重で締め付けが増した。

「あがっ、が、くぁ」

 ブチリと音がしてナイロン製の首輪が外れた。

「が、あ」

 胸いっぱいに息を吸った。
空気をこんなにおいしいと感じたのは初めてだった。
勝彦は死ねなかった。
怖かった。死にたくなかった。
78 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 14:01:07 ID:O+dPf4DQ
「あっ……」

 自分で死ぬことさえ出来なかった。
背中は汗でシャツが張り付き、額は脂汗で濡れていた。
力が抜けて、顔から新聞紙を敷いた床に突っ込んだ。
天井から伸びたロープを仰ぎ見る。
もう一度死のうという気にはなれなかった。
コンクリートの床は冷たかった。

悔しくて、
痛くて、
苦しくて、
寒くて、
惨めで、
泣いた。

 これからどうしようかと呆然としていると
視界に全身が映る大きさの見覚えのない紫の鏡が浮いていた。
あからさまに怪しかったが勝彦にとってはどうでもいいことだった。
いっそのこと、鏡から怪物が出てきて喰われてしまえばいいと思った。

「これは…」

 勝彦は目の前に紫の鏡が浮いているのを見て、やっぱり自分は死ぬべきなのかと思った。
彼は20の半ばを超えていたが、紫鏡の都市伝説を思い出したのだ。
曰く、紫鏡を20歳になるまで覚えていると不幸になる、呪われる、幽霊を見る、
全身を切り裂かれて死ぬ、内側から爆発して死ぬ、事故で死ぬ、割れた鏡に全身を切り刻まれる。
死因は色々だがとにかく死ぬ。碌なことがない。

 事実、都市伝説で不幸になるとある通り、
自分の人生にいいことなど一つもなかったと勝彦は思った。
小中高でいじめを受け、大学に進学したがぼっちであり、卒業しても就職先がない。
フリーター、ニートと世間に蔑まれ、
「働かずに喰う飯はうまいか」
と嫌々ながらも養ってくれていた両親は先日死んだ。

 自分は屑だ、塵だ。
存在する価値もない。
自殺に失敗した彼の前に紫鏡が現れることは、むしろ彼にとって自然なことと思えた。

「さあ、はやく自分を殺してくれ」

 やっと無益な正に終止符をうてる。やっと苦しみから解放される。
勝彦は晴れ晴れとした表情で叫んだ。
だが彼は死ななかったし、願ったところで何も変わらなかった。
鏡からは紫の婆も紫亀も出てこなかった。
 待つのに飽きて、勝彦は鏡面を触った。
79 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 14:02:18 ID:O+dPf4DQ
「えっ!?」

 指が鏡に張り付く。

「ちょ!待て!」

 鏡はそのまま勝彦を飲み込んだ。

「嘘、人が…死んでる…」

 鏡を抜けるとそこは荒野だった。
空には暗雲が立ち込めている。
枯れた大地に転がる沢山の死体。
無数の蝿の羽音と生ゴミを甘くしたような腐臭。
死体は焼け焦げ、腹の中身を晒し、渇いた土を赤黒く染めている。
死体は皆、鎧を着ていた。
矢が刺さり、手足が千切れ、爆風に薙ぎ倒されたようなものもあった。
地面には剣と槍が墓標のように突き立てられていた。

 ここは、地獄だろうか。

 だとしても、勝彦にはどうでもよかった。
死んでも楽になれないと知ったからだ。

 地獄があるなら死神が居る。
見つけて、転がる死体のように楽にしてもらおう。
地獄に仏なんていないだろうが、悪魔なら居るはずだ。
自分は間違って、生きたまま地獄に落ちたのだろうからもう一度殺してもらおう。
でも痛いのは嫌だな。

 勝彦は呆然としながらもふらふらと音のある方角へ向かった。

 曇った空に爆音が響いた。
鎧を着た男が向こうから吹っ飛んできて頭から岩に激突し、べちりと潰れた。
向こうで誰かが戦っていた。
 地獄でも人は戦わずにはいられないのだろうか。
そう考えると酷く虚しくなり、勝彦の顔から表情が消えていった。

「もうひといきじゃ。パワーを剣に」
「いいですとも!」

 一人の男を囲んで鎧達が戦っている。
武器一つ付けず、鎧さえ身に着けていない男と全身鎧に身を包んだ美男美女達だった。

「よく来たね。待っていたよ、勇者」
 その言葉は優しく、全てを包み込むような口調だ。
「…魔王」
 美男美女達の中からひとりの青年が進み出で答えた。
「残念だけど、あなたの言葉は受け入れられない」

 どうやらあそこで戦っているのは勇者と魔王らしい。
今戦っているのは最終決戦といったところだろう。
だとしたら自分はそれを見る雑魚その一だろうか、それとも物語に触れすらしない背景その一だろうか。
80 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 14:06:08 ID:O+dPf4DQ
「結果は決まっているんだよ、勇者。君や私がどうにも出来ないずっと昔からだよ」

 魔王の言葉は想いに溢れていた。
魔王は闇を身に纏い、勇者は光の剣を魔王に向けた。
勇者と魔王の最終決戦が始まった。

「光になれ―――ッ!」
「決してあきらめるな。自分の感覚を信じろ」
「ビッグボックスへようこそ! 歓迎しよう、盛大にな!」
「どれお前達の肉を裂きそのはらわたを喰らいつくしてやろう!」
「メェルツェェェル!」
「ファファファ。すべての記憶 すべてのそんざい すべての次元を消し そして わたしも消えよう 永遠に!」

 乱れ飛ぶ魔法。
書き換わる地図。
剣圧ひとつで吹き飛ぶ岩山。
肉体の再生。
死者の復活。
背後で巻き添えを喰らって消滅する軍隊。

 英雄同士の戦いに矮小な一般人の出る幕はない。
勝彦は笑い転げた。
異世界に飛ばされたと思ったら、出来ることがなくて、ただの傍観者で、何も変わらない。
両者は勝彦を無視して戦いを続けている。

 太陽が落ち、星が瞬きつつある頃、周囲の山や河を巻き込みながら勇者と魔王の戦いは佳境を迎えつつあった。

「決まっている運命などない!」
 勇者は剣を魔王に叩き付けた。
魔王の巨体がよろめく。

 彼らの視界に自分はいない。仕方のないことだ。
自分には才気も閃きも腕力も知恵もない。そういう運命なのだ。
無視されるのは当然と思えた。
81 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 14:07:11 ID:O+dPf4DQ
 魔王は目を瞑った。
心の底から悲しいと思い、あえて見せまいとしている悲しみと喜びが混ざった複雑な表情。

「勇者という存在は知っているね?先天的な戦闘適者、言わば戦闘の天才だ。
 君はこの大役について疑問を抱いたことはあるかね?」
「私の力に名など必要ない。勇者などという神殿の世迷い言に
 手を貸すつもりもない。世界がどうなろうと、私は私であることを望むだけだ」

 世界を無視し我を貫く、それは強者だけが言える台詞だ。
弱者は私が私であることすら許されない。

「あったとしても、私は認めるわけにはいかない。結果など決まっては……いないんだ」
 魔王と勇者の頬を涙が伝った。
「私が、魔王である私こそが為すべきことなのだ。理解できんと見える」
 魔王は涙をぬぐうと微笑した。
「さて、最後の宴を始めようか?」
 パチンと指を鳴らすと空が陰り、闇に包まれた。
闇は広がり、部屋を、城を、街さえ暗黒に飲み込んでいった。

 ややあって闇の中から光が現れる。
光は輝きを増し、闇を焼いた。
立っていた勝彦も飲み込んで。

 魔王は勇者に勝てなかった。
 魔王は最後まで誰の手も借りず、一人で戦った。

「笑わせる、偽者は私の方か」
「これで終わり、世界は救われたと、信じたい」

 魔王は倒れ、仲間達は死に、彼女一人が残った。
82 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 14:07:51 ID:O+dPf4DQ
さるさんならないうちに一旦中断
83創る名無しに見る名無し:2010/01/09(土) 16:39:32 ID:2Zq9VdnI
84 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 17:56:19 ID:O+dPf4DQ
「痛い!痛い!痛い!痛い!」

光が視界を真っ白に染めた。
眼が焼ける。視界が真っ黒になったと思ったら、色を感じなくなった。
手が焼ける。足が焼ける。喉が爛れる。肺が焼かれる。
息がしたい。体が異様に寒い。毛布が欲しい。血が止まらない。喉が渇いた。水が欲しい。

 岩塚勝彦は倒れ、身じろぎも出来なかった。全身が炭化していたからだ。
自分が何者であったかも考えられず、もがき、苦しんでいる。
この場から少しでも逃れようと手を動かした。
真っ黒になった手は二の腕の先からぼとりと落ちた。
息をするたび爛れた喉が痛んで、血を吐いた。
つばを飲むと痛いから、よだれは垂れ流しになった。
爛れた体を撫でる風は、肌をやすりで削りとるようだった。

 あきらめや悲しみは痛みを抑えなかった。
痛みは意識を覚醒させ、勝彦を恐怖に引きずり込んだ。
走馬灯も三途の川もなかった。考えようともしなかった。

 蠢く度に荒野の砂利が肉を削る。

「かぁ………ちく」

 悲鳴を勝彦は悲鳴を搾り出した。
それきり、動かなくなった。

 痛みは続く、脳が動かなくなる瞬間まで人は死なない。
ただ痛かった。怖かった。
狂乱する頭の中で声が響いた。

「逃れたいか?」
「………!………!…!…!!」

 痛みの中で頷いた。必死だった。
もはや首すら動かせず、言葉すら考えられなかったが頷くことは出来た。

「契約を結べ、お前は魔王だ」
「…!…!…!!」

 怖かった。死ぬのが怖い。消えるのが怖い。

「礼を言う、世話をかけるな」
 
 言葉と共に痛みはなくなった。
眼はとうに潰れている。鼓膜は破られた。触覚は死んでいる。鼻の粘膜は焼かれている。
脳内、と形容するしかない場所に映像が叩き込まれた。
映るは焼きすぎて真っ黒になったソーセージ同然の自分の姿と先の爆発。
85 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 17:57:29 ID:O+dPf4DQ
「君は私と勇者の戦いに巻き込まれた。そして私は…」

 魔王はごそごそと動いた。
頭の中がむず痒い。記憶を探られているらしい。
不快だが、疲れきった精神ではどうすることも出来ない。
魔王は君ら流に言い換えるならと前置きして続けた。

「棺桶に全身を突っ込んでいる君を助けたわけだ」

魔王という言葉のイメージに似合わず、声は若い。
性別は男にも女であるとも聞こえた。

 それって死んでるって言わないか?

「まだ蓋は閉まっていなかった」

 相当危なかったらしい。
自分でも、全身焼かれてよく助かったものだと思う。

「でだ、君は魔王になった」

 は?

“魔合衆国大総統
 統合監査アドバイザー魔王(仮)
 岩塚勝彦”

 魔…王……?仮免許?

「君の知ってる通りだ。
 西に馬に乗ったかわいい子供あれば娘を使って誘惑し、
 東に魔法のランプあれば封印され、
 南に破壊神あればあっさりやられ、
 北に主人公あれば仲間になり、弱体化と言われる。
 そんなものだの」

 魔王は意地の悪い笑みを浮かべている。そんな気がした。

「おめでとう。君は魔王見習いに選ばれた」
86 ◆AEghwN7mYs :2010/01/09(土) 17:59:41 ID:O+dPf4DQ
プロローグ終了
クロノの魔王は仲間になると弱体化しすぎ
87創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 05:33:19 ID:fubP5ICB
あれはラヴォスに力を吸い取られてるから
88 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 09:56:20 ID:gK67KRi0
一話:魔王始めました


「あだだだっ!」

 次に目覚めたとき勝彦の目に見えたのは高い天井と壁に描かれた絵画であった。
手足は模様の付いたギプスで巻かれ、金銀装飾の入ったベッドに寝かされている。。
背中に激痛が走る、寝返りをうつ気にもならない。

「目が覚めたみたいだの」

 鈴のような少女の声。
髪型をストレートにした女の子だ。
背中に大きな長物を背負い、胸に大きなテディベアを抱えている。
年は5,6歳といったところだろうか。小さい。
頭に羊の角と背中に小さな蝙蝠の羽根が付いた表情に乏しい少女。
彼女はてくてくとベッドの元まで歩み寄りぺこりと頭を下げた。

「くくくっ…どうした。阿呆な顔して、人形が喋るなど珍しくもないだろうに」

 老成した少女の声は人形から聞こえている。

 開いた口がふさがらなかった。
目の前のいろんな意味で人間離れした少女も、彼女の格好も、部屋の内装も、鏡を抜けてからのことも、全部が理不尽だった。

「ふむ。色々聞きたいだろうがまずは私の話を聞きたまえ」
「ふざけるな!人を勝手に巻き込んでおいて、勝っ、ぐえええ」

 少女が視線を向ける。触れられてないのに首が絞まった。

「人の話は黙って聞きなさいと親に習わなかったのかね?」

 少女は禍々しい紫のオーラを纏っている。

「紹介が遅れていたな。私は魔王だ」
89 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 09:57:09 ID:gK67KRi0
 体を押さえつける重圧、部屋は暗くなり窓枠が震える。
天井に吊るされたシャンデリアは明滅し、装飾多寡な花瓶が割れる。
魔王の赤い瞳に全身の毛が粟立った。

「い、岩塚勝彦です。あ、あのときは、は助かりました。ありがとうございました」
「ははは…それでいい」

 魔王が華やかに笑うと圧迫感が嘘のようになくなった。
勝彦は悪寒が止まらなかった。立っていたら腰が抜けて床にへたり込んでいただろう。

「まず質問だ。君はおくりびとだの?」
「おくりびと、とは」
「向こう側から送られてきたかだの。こちらへ来る前に扉や鏡を見んかったか?穴でもいい」

 あの時の紫鏡か、だが正直に言っていいのだろうか。
この質問が重大な意味を持っていることが勝彦にも判った。
異世界物の物語だと、大抵この類の返答は大きな鍵を握っている。
質問相手は自称魔王だ。自称するだけあって相応しい力を持っている。
全身傷だらけで動けない自分などは瞬きする間に殺されてしまうだろう。
全快でもどうか、荒野で見せた力が本物なら逃げることすら出来まい。

 死にたくない。
勝彦は必死だった。

 異世界の来訪者といえば、勇者や英雄がお決まりだ。
相手は魔王だ。彼らと勇者などと対極に位置するものだ。
勇者だと思われたらと思うとぞっとする。
 魔王が異世界の英雄や戦力を望み召還するのはままあることだ。
もしそれだとしても、生存は絶望だ。
自分はワープア、底辺、フリーター、低学歴、貧弱、ぼっち、全て兼ね備えた人間の屑だ。
まともな人間じゃない。魔王の怒りをかってその場で殺されても仕方がない。

 答えを間違って、機嫌を損ねたり、異界の侵略者や異端者扱いされるのは勘弁したい。
そもそも自分にはこの世界の事情が全くというほど判っていない。
会話を続けて糸口を探っていくのが最善だろう。
だから勝彦は質問をはぐらかした。

「穴や扉なんて毎日見ている。質問の意味がわからない」
90 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 09:57:51 ID:gK67KRi0
 魔王は頷くと続けた。

「君は碌な人生を送ってないと見える」

 哀れみに満ちた声。

「!」

 突然来た呟きに心の内を当てられて激しく動揺した。
悟られまいと目を瞑る。

「どうして、そう思った」
「君がおくりびとだからだ」

 どうしてと聞いて、しまったと思った。
肯定したに等しい行為。

「あの時、頭の中を覗いたのか?魔王」
「無粋な真似はしとらんよ。あれは翻訳機能を付けただけだの」

 相手は魔王だ。信用ならない。肉塊同然の姿からでも自分を助けられた魔王だ。
腕の一振りで地を割り、魔法一つで街を消す。心を読むなど雑作もないだろう。
もしかして最初の質問はテストだったのだろうか。
信用できる人間か区別するための。

「簡単に頭の中が覗けるとしたら、君とわざわざ会話してはいまい。安心してもよい」

 信じられるか。前回見たとき、魔王は男だったんだぞ。
今は魔王と呼ぶのもはばかれる様な子供、それも女だ。

「偉大なる魔王様。私にどのようなご用件でしょうか」
「そう卑屈にならずともいい。おくりびととは誰もがあまり恵まれていないものだからの」

 魔王は溜息を吐いていた。
海を割り、天を裂く絶対者にも憂鬱があるらしい。

「おおかた君は犯罪者であったり、大きな借金や大事な者との別離を経験してきたのだろう」

 誰もがそんなものと魔王は言った。
たぶん始めから結論が出ていたのだ。
彼らの視点でよくよく考えてみれば魔王が自分をおくりびとと見たのは当然だ。
誰一人生き残っていない戦場の跡のど真ん中、武器一つ持たず鎧も身につけず、奇妙な服を着ている。
勇者と魔王の戦いから逃げるわけでも戦うわけでもなく、呆然と突っ立ていた。
言葉遣いも変だと思われていた。魔王は君ら流に言い換えると言った時点で確信していたのだろう。

「あんたに何が判るってんだ!」

91 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 09:58:59 ID:gK67KRi0
「判っておるとも」

 傲慢な態度に腹が煮え繰り返る。
魔王の理不尽さに社畜だった頃の記憶が掘り起こされた。

――――出勤時間だけ押すことが慣例化していたタイムカード。
――――バイト並みの安い給料。
――――押し付けられる不可能なノルマ。出来なきゃ減給。
――――晒し者の朝礼。
――――もらえない残業代。
――――仕事中意識を失って倒れること3回、帰りの運転中居眠りで事故ること2回。
――――計算が合わない給料計算。
――――自腹購入と足りない備品。退職時は何故か社の備品扱い。
――――目の前で破かれる退職願。何故か懲戒解雇。
――――退職者のタレ込みと、糞社長が中心となった自浄作用ゼロ、自作自演の「犯人探し」
――――勝手に出る涙。
――――自腹覚悟の営業。
――――使えない上司。
――――上司が残っていると帰れない。
――――次々消える同期。
――――名前だけの労災。
――――不眠症。削られる睡眠時間。
――――有給?お盆?GW?年末年始?それおいしいの?食べ物?
――――親が危篤?結婚式?だから?
――――ボーナスなど存在しない。
――――役立たずの労基署。

 コイツは、人が生きるか死ぬかと悩んでいたのになにもかも見透かした上で質問してやがった。
内心で俺を嘲笑っていたに違いない。
全てはエリート様の手のひらってか!
俺はコイツのおもちゃか!
ふざけやがって!

「……そうだよ、悪いか。俺は根暗でぼっちでオタクでワープアでフリーターで
 毎日愚痴を繰り返すしかない嫉妬で出来た両親にすら嫌われている鼻摘み者だよ!」

 頭にきた、役立たずなど魔王は必要としまい。
どうせ終わりなら取り繕う必要もない。

「人の屑だ!他人に食い物にされるだけのな!はっはっは、魔王めざまあみろ!
 俺は何の役にもたたないぞ!異世界の力でも呼び出そうとしたみたいだが残念だったな!
 さあ!殺せ!」

 自分は底辺だ。周りの者はみんな優秀だ。
世界の何処にも自分の居場所なんてない。

「……………………………」

 魔王はベッドの傍にあった果物ナイフを手に取ると握らせた。
これで死ねということなのだろう。
魔王は変わらず無表情だった。

「死んでやる!どいつもこいつも俺を馬鹿にしやがって!」
92 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 10:01:08 ID:gK67KRi0
 ギプスで固められた体を無理やり動かす、拘束している布が音を立てて千切れる。
首筋にナイフを当てた。刃の先で血がにじむ。

「それでいいのか?」
「どうしようもないんだよ!」
「それでいいのか?馬鹿にされたままで?」
「俺には金も才能もないんだ!度胸だってない!」
「まあ。おちつけ」

 魔王は小さな足でてくてく歩み寄るとぺちんと頬を叩いた。

「へぶっ!」

 たったそれだけで自分は壁まで吹き飛ばされた。

「死ぬのは痛いぞ、寒いぞ、怖いぞ?」
「くっ…」

 顎がカチカチと鳴った。
理性で押さえつけても体が覚えている。

「君に金を、名誉を、名声を、権力を、得る可能性をやろう。
 出来るかどうかは君次第だが」
「………断ったら?」

 魔王は天井の絵画を指し示した。
人間と魔物が戦う絵だ。

「その時は、君が死ぬだけだ」
 
 一呼吸間を空ける。

「国の民達も皆殺しだな」
「な………」
「我々は人間達と戦っている。戦争に負ければ魔族のほとんどが死ぬか奴隷になる」

 絵画の中央には晒し者になった悪魔の死体があった。
93 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 10:01:57 ID:gK67KRi0
「もしかしたら、痛いだけで死ねないかもしれないの。人間は悪辣だ。悪魔以上にな。
 君は魔王候補だ。見せしめとして無理やり生かされるかもな。
 死ぬより苦しいぞ?」

 魔王の赤い瞳が危ない輝きを放つ。

「くくく、なあに。傍観者である君には関係のない話だ」

 口調は笑っているが、表情は変わらない。
体にかかる重圧が増す、背後の窓が割れた。
勝彦は確信した。この人は逆らってはいけない部類の人間なのだと。

「や、やります。やらせて下さい!お願いします!」
「泣くほど喜んでくれて良かった」

 泣き叫ぶ勝彦と、にたあと口が裂けそうな表情で笑う魔王。 

「おめでとう魔王候補。君を歓迎しよう」
「もう嫌だ…」
94 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 10:05:33 ID:gK67KRi0
一話終了、いまのところ自衛隊関連がかかわってくる気配がひとつもないけど
たぶん大丈夫
95創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 11:26:19 ID:ilPCkEDY
投下乙
魔王改め魔王見習いの未来に光あれw
96創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 13:05:39 ID:WixeQEz9
投下おつかれん
97創る名無しに見る名無し:2010/01/10(日) 18:03:12 ID:aSSWbHMq
ああ、実に───
楽しそうじゃないか(兇悪な笑みを浮かべつつ
98 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:45:25 ID:gK67KRi0
二話:今日から魔のつく暗黒企業


「面談、資格審査と来たからには次は入社試験だの」
「試験、ですか」

 入社って何処の企業だよ。

「魔王軍へだ」

 魔王がぱちんと指を鳴らすと、そこは奥深い森の中だった。
自分の体にはいつの間にか鎧が着せられ、腰には剣が付いている。
体の痛みも嘘のようにひいていた。
異常だったが、魔王の力のせいだと納得した。

「喜べ、魔王軍は週休二日、昇給二回、ボーナス有り、休暇ありだ。
 だが魔王には休みなど存在しない。昇進もないしボーナスなどありえない。
 残業は当たり前、何か事故があっても自己責任だ」

 そこまで言った後で魔王は勝彦へ向き直った。

「くくっ、怖気づいたか?」
「いえ。問題ありません」

 既にやらせて下さいと自分から言っている。
逃げることも出来まい。覚悟を決めた。
休みなし昇給なしボーナスなしも、考えようによっては今までのワーキングプアが続くだけで、
コンビニ店長とそんなに変わらないと精一杯前向きに考えることにした。
99 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:46:14 ID:gK67KRi0
「だが魔王には一攫千金の好機がある。富と権力は君のものだ」

 そう、魔王とは魔の王だ。富と権力を持ち、絶大な力を振るう。

「但し試験に受かれればな」
「はい。がんばります」
「くっくっくっ、この試験は君の特技と覚悟を図るためのものだ。
 死にたかったんだろう?死ぬ気でやりたまえ」

 死ぬ気の試験とはどんなものだろう。
自己アピールや長口上を喋らせられるのは勘弁して欲しい。
軍に入るからには運動テストだろうか。
大学を出てからは毎夜続けていたランニングもやめてしまっていた。
不安が募る。

「合格後はどうなるんですか?」
「受かった後か?ふははははは。
 我が魔王軍は初心者の方でも安心だ。明るく楽しい雰囲気の職場だの」

 よくある定型句でごまかされてしまった。
ハンコで押した言葉ほど信用ならぬものはない。




「どうやら他の兵士達がやって来たようだ。採用基準は“生き延びること”だ。
 詳細は追って報告する。さあ、行きたまえ」

 再び魔王が指を鳴らすと姿は掻き消える様に消え、勝彦は森の中を進む兵士の一団に紛れ込んでいた。
兵士達は皆人間、つまりは魔王と敵対関係にあるといえる。
そんな中に自分を放り込んでどうするのだろう?
心配になって隣の兵士に話しかけた。

「あの、何処へ向かうんですか?」
「おい、お前。見ねえ顔だな。新入りか?」

 逆に聞かれてしまった。
100 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:46:57 ID:gK67KRi0
「はい。配属されたばかりで、隊からはぐれてしまいました。
 迷っている最中に元の隊を見つけたと思って紛れたはいいものの
 別の隊でして、どうしたらいいのか…」

 とっさに隊の符号や名称をごまかし答える。
スパイ扱いされて捕まるのは困る。
捕まるなとは言われてないが、捕虜になるのはたぶん駄目だろう。

「そうかい。最近再編成が多いからな。お前さんみたいなのが多いんだ。
 ウチの隊はこのまま最前線だ」

 おいおい、いきなり前線行きか?
背筋に冷たいものが走る。
試験じゃなかったのか?なんでいきなり戦闘に…。
魔王の言った“生き延びる”ってこういう意味か!?

「みなさんフルフェイスの面を被っているせいで、顔の区別が付かなくて間違いやすいんです」
「何処の隊だい」

 ぎくりとする。
せめて連隊名が判ればごまかせるだろうが。
近隣部隊の所属なんて知るわけがない。


 鎧を着て槍を持った騎士達が先頭を歩き、後には杖を持ったローブ姿の者が続いている。
それは物語のワンシーンのようで、ファンタジーだ。
階級呼称はどうしたらいいのだろうか、百人長か曹長か全く別か。見当も付かない。
命令体系は?組織構成は?相手の言動を注意深く探る。

「紋章は鳥で、後方の輸送隊でした。雇われですので詳しいことはちょっと…」

 兵士の肩に付いている龍の紋章を見ながら答えた。
鳥ならば後でどうとでも言い訳が聞く。
鷹や鷲は昔からよくシンボルとして使われている。
最悪、羽が付いていれば鳥と言い張れる。
後方の輸送任務ならば軍だけで賄うわけにもいくまい。
輸送隊が戦闘に巻き込まれることは現代でも稀にあることだ。
言い訳に困った場合も民間業者としてごまかしもきく。

「鳥か。アディ叔父の荷馬車隊だな。南東に進むと川がある。
 川にそって下ると道に出る。そこは馬車隊の道だからいずれ合流できるだろう」
「ありがとうございます」
101 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:47:38 ID:gK67KRi0
「敵襲!敵襲ー!て」

 叫んでいた歩哨が潰れると地震が起こった。
揺れは足音となり森を揺らす。
巨人が木々の間から現れ、人を睥睨する。

「お前さん、運が悪いな。ここは俺たちに任せてさっさ」

 話していた隣の兵士が巨大な蛇に飲み込まれた。生きたまま。

「隊列を組みなおせ!」

 と言った兵士は体が二つになり、

「ジャガーノートだと。こんなところに出るなんて、う、嘘だ」

 と背中を見せて逃げようとした兵士はそのまま地面にめり込んだ。

「勝てるわけない、逃げろおおお」

 戦闘は総崩れとなった。

 剣が、弓が、魔法が魔物に炸裂する。
抵抗空しく、隊は魔物の群れに飲み込まれた。
みんな、みんな死んだ。

 ど、どうなってんだ!?魔王候補じゃなかったのかよ!?
ドッキリか?魔王流ジョークなのか!?
やがて他の兵士達が襲われ始めると体が勝手に動き出した。
逃げないと。逃げないと。

 戦おうとも思わなかった。
勝てるとも思わなかった。
突然現れた魔物に潰されひき潰され押し潰される人間達。
魔物は逃げる人間達を背後から襲い、物言わぬ肉塊に変えてゆく。
他の人間が挽肉にされてゆく中、勝彦は逃げた。
わき目もふらず走った。
102 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:48:21 ID:gK67KRi0
「鎧が、こんなに、重いものとは」

 肺が悲鳴を上げている、息をするのもつらい。
脇腹が凝り固まったように痛い、足の裏には針が刺さったようであった。
久々に全力で走ったせいで喉から胃液がこみ上げて来ている。

「うぉえええ」

 胃液がビールみたいに泡立った。
昨日から食べてないから出せる物はない。
だけど絞り出すように吐いた。気持ち悪くて涙と鼻水が止まらない。

「……こんなとこでどうすりゃいいんだよ」

 周囲には誰もいなかった。
森の中で一人。

「正気じゃねえ、ありえないこんなの…」

 必死で走ってきたから、どうやってここまできたのかもわからない。

 真っ赤な二つの太陽が山の稜線に沈む。
夕日が森を血色に染め、闇が空を覆い始めた。

「生き延びろ、か。試験いつまで続くんだろう…」

 期間無指定、条件不明瞭の採用試験。
まさか魔王の嘘っぱちで自分は玩ばれているだけではないか。
自分は試験終了まで生きていられるだろうか。

 いきなり樹海へつれてこられ、放置。
試験初日で隣に居た奴がモンスターに丸呑みされて死亡。
採用条件は極めてあいまい。
もちろんファンタジー世界に労災はない。
これが映画だったら主人公はファックファックと繰り返しているだろう。
とんだブラック企業、それさえ超える暗黒企業に入ってしまったものだと後悔した。
103 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:49:02 ID:gK67KRi0
 ささささあ、寒いいい。
手足を丸め、団子のように樹の根元へ縮こまる。

 夜の森は寒い。
準備もしていないなら、なおさらだ。
火を起こそうとして、やめた。
火を付けるには事前の準備が必要だし、道具を作る必要があった。
日の入りは近く、狼や犬は夜活発に動く。
崖から落ちるのも怖い、夜間に動くのは危ないと思った。
森には人間達をミンチにかえた魔物も居る。
不用意に火を起こす気にはなれなかった。

 隣に剣を抱いて鎧を外し横になる。
西洋風の甲冑は割と簡単に脱ぐことが出来た。
夜風が容赦なく体温を奪う。
寒くて眠れない。
いつも暖かいベッドで寝ている自分には、落ち葉の上は苦行だった。
ガサガサと歩き回る魔物の足音と這い回る蛇に怯えた。
結局その夜は一睡も出来ずに一晩を過ごした。


 日の出と同時に意識が戻ってきた。
知らず知らずのうちに寝ていたようだ。
魔物に見つかっていたらとぞっとする。
気を張っていたせいか、ちょっとした太陽の光で目が覚めたのだろう。

 とにかく森から抜け出さないと。
まず川を見つけたい。水場があれば食べられる動植物があるかもしれない。
南東にある川を下ると道にぶつかるらしい、そこを目指そう。
着ていた重い甲冑は捨て、剣だけ持ってゆく事にした。
鎧なんて無駄だ。どうせあっても重いし動きにくい、それに化け物に見つかったら最後だ。
音のするものは少ない方がよかった。


 ところで、南東ってどこだろう?



 空には二つ、太陽がある。


104 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:51:06 ID:gK67KRi0
 流石、異世界。現代の常識を超えている。
剣と魔王の世界だけでなく星さえ違うとは。
太陽が東から西に沈むかどうかも怪しい。
見晴らしのいい場所に出るか、捜索隊が来るまで待つか迷った。

 とりあえず落ち着いて考えてみる。
此処は何処なのか、昨日見たものは何だったのか、どうしてこうなったか。
目下の課題は安全確保、魔王を探して問い詰めるのは後だ。

 此処は異世界……なのは間違いない。
太陽が二つあるし、化け物や化け物に殺された人間も本物だ……たぶん。
見た目だけでなく、体が引き裂かれる音や重量感、血の臭いまで再現していた。
魔法や衣装もやり過ぎな程こっている、金もかなり掛かるはずだ。それにそこまでやる意味がない。
もしドッキリならハリウッド技術すげーと言ってもいい。

 そして此処は戦場、よりによって最前線らしい。
魔王や兵士の話によると、人と魔族は戦争中。
自分が魔族に殺されそうになったところを考えると、
魔王候補だというのは上層部で決まっている話だけで、下っ端は知らないのだろう。
バイトやパートが知らない正社員だけが知っている裏話なんてものよくあることだ。時給換算とか。

 魔物と人間側のどちらが優勢かは知らない。
だが人間側の拠点は近い場所にあるとはっきりしている。
鎧を着て森を歩いていたからだ。視界が限られるフルフェイスの兜で。
あれは中世の重装騎士だ。アニメや漫画でしか知らないけどきっとそうだ。
重装備で馬や車もなしに歩けるとは思わない。
近くに輸送隊や拠点がある。川を下ると道に出ると聞いた、たぶんそれだろう。

 魔物の襲撃を受けて部隊は壊滅した。
奇襲だった。隊はジァガノート?が出るのを想定していなかったようだ。
手酷くやられた人間側は隊を建て直し、脅威度認定と警戒を強めるはずだ。
両者が今後どう出るかは不明。
人側は大きな損害を与えられ、魔物側は戦力の所在を露見した。
打撃を与えたなら魔物は今が攻め時だろうに、朝から両軍の兵士を見てない。
攻めるにしても守るにしても、どちらも再編が必要そうだった。

 と考えたところで捜索隊は来ないと気付いた。
異世界までやって来る捜索隊などどこにあるというのか。
見晴らしのいい場所に行くも論外だ。
見つかってしまう。
八宝菜だ。
105 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:52:40 ID:gK67KRi0
 歩き出してすぐに折れた矢が落ちていた。
重量物に押しつぶされて半ばから折れたものだ。
地面には巨大な足跡と折れた剣が落ちている。
自分に道を教えてくれた兵士が同じものを持っていた。
昨日の今日だから、はっきりと思い出せる。
彼は無事だろうか。
矢を剣で折って矢尻だけ貰った。

 少し歩くとべこべこになった盾や鎧が落ちていた。
一体どんな力で叩けば変形するんだろう。
襲われた兵士達のものだと思った。

 鎧の中にはちゃんと中身が入っていた。
あの人と同じ型の鎧だ。
鈍器で殴られたようで、背後から頭部を一撃されたのが致命傷になっている。
鎧は頭部以外、綺麗なものだった。
きっと最初の一撃で楽に逝けたはずだ。
中はぐちゃぐちゃのはず。兜は取らないでおいた。

 死体をあさる。

 罪悪感はなかった。生きるためだ。

 割と暖かい気候のせいでもう腐敗が始まっている。
昨日のことだったのに、肉にはもう白い米粒に似た蛆がたかっていた。
腰に括りつけられていた非常食とブリキ製の水筒を外し、臭いに我慢しながら鎧を剥ぐ。
お金がないか探したけど金目のものは既に取られていた。
死後硬直からしばらく経って、弛緩が始まっているから脱がしやすい。
倒れた体を引きずり、近くの樹へ上半身を立て掛ける。
まず肩の留め金を外してマントを剥いだ。
こんにゃくのようになった手から手袋を引き抜き、背中の紐を外し鎧を脱がす。
屈んで、立てかけた死体の背中に手を入れるとき兜の中のものと真正面から目が合ってしまった。

「くっ…」

 出そうになった悲鳴を押し殺す。
真っ赤になった中のものは焦点があわない瞳で恨みがましく空を見つめていた。
106 ◆AEghwN7mYs :2010/01/10(日) 21:54:15 ID:gK67KRi0
2話前編、この後も死体をあさる予定。
延々死体をあさる話ってどうなんだろう。軍事関連の話だし、まあいいか。
とりあえず書き溜め分は放出。
107創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 03:21:10 ID:+0/xnbNB
>>108


できれば正規版としてまとめてほしい
108創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 14:35:13 ID:QVP7Ufqq
死体漁りか…食い物とかヤバそうだが仕方ないか…
NLF(解放戦線)兵の死体から食料パクって腹壊した米兵みたいにならんことを祈る。

>>107 未来レスご苦労さん。
109創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 16:55:13 ID:+0/xnbNB
>>108
寝ぼけてたよ

ま、あれだ投稿する前に推敲すべきだったわ
スレはチラシの裏じゃないしな。
110創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 23:43:34 ID:WMDf+swF

          
111創る名無しに見る名無し:2010/01/11(月) 23:44:19 ID:WMDf+swF
――――押し付けられる不可能なノルマ。出来なきゃ減給。

なにこの仕打ちの数々、心がえぐられるんですけど
112創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 03:06:05 ID:lfhhZbHS
どう見てもスレ違いな話。
他所に投下した方がいい
113創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 21:51:17 ID:3tTFyGCo
自衛隊関係ないよなぁ
それとも主人公が魔王になって召喚するのだろうか?
114創る名無しに見る名無し:2010/01/12(火) 22:16:31 ID:4rl/K37V
【軍事】ミリタリー系創作スレ【兵器】2
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1257136826/


こっち向きだよな
115創る名無しに見る名無し:2010/01/13(水) 21:51:31 ID:K+kRT5s9
「規制はよくない!裾野を広げるべき!」君マダー?!
116創る名無しに見る名無し:2010/01/14(木) 10:06:12 ID:ufWg9kx8
なにそれ 市民団体みたい
117創る名無しに見る名無し:2010/01/14(木) 12:05:23 ID:MFQuMXcd
>>116
団体じゃないだろw
118創る名無しに見る名無し:2010/01/14(木) 15:53:58 ID:XiQ1vF5e
>>117
プロ市民だよな
119創る名無しに見る名無し:2010/01/14(木) 22:45:04 ID:qa2Heujl
左翼とも言う。
120創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 01:44:01 ID:+rAkHIxn
左翼は頭がファンタジーだからなぁ
後、首相とかも
121創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 02:18:38 ID:EosK+Q7f
ポッポ最悪過ぎる。あそこまで頭が悪いとは思わなかった。
それなのに、なんであんなに支持率高いんだよ。
122創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 06:03:02 ID:bHp18xvV
真実を追求すると「友愛」されるぞ
123創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 12:17:57 ID:NFZOq0ZK
ぽっぽを選んだ連中も、流石に自分たちに人を見る目が全く無く、
TVで連日延々と流された事実も定かではなかった自民批判に騙されたダズラだったとは認めがたいだろ。

涙目で、「それでも・・・それでも自民よりはマシなはずなんだ!」 てことでねの?
124創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 20:36:26 ID:+rAkHIxn
飛ばされた先がお花畑で頭の中がファンタジーな左翼の世界だったらwww
125創る名無しに見る名無し:2010/01/15(金) 21:08:50 ID:qYgZcKyM
Avatar
http://www.youtube.com/watch?v=fCZ27a_InzA

大佐は人類のために異惑星の開発に協力する。株主のご機嫌と自分の評価ばかり気に
している官僚的責任者と、人類の命運より自然の方が大切だという歪んだ思想の科学
者に足を引っ張られながらも、なんとか任務を達成するべく努力を続ける大佐。

調査の結果人類とエイリアンの共存は難しいと悟り、ついに武力行使を始める大佐。
序盤は優勢だったものの、信頼していた部下の裏切りにより一転窮地に。

圧倒的な数のエイリアンの大反攻を防ぐべく作戦を立て、数々の犠牲を出しながら
戦い、勝利を目前にするが、異惑星の謎の知性体によって勝利の望みは絶たれる。
それでも裏切り者だけはなんとか始末するべく、不屈の魂で最後まで戦い続けるが、
エイリアンの肉体を持った裏切り者には勝てずについに力尽きる。
まさに男の中の男。涙無くして観られない。
126創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 01:17:04 ID:BK6SFKt8
>>124
全員が全員そういう思考しかしないのなら平和なんじゃねーの?
馬鹿左翼の言ってることって、お花畑な分理想ではあるんだし
まあそんな世界はまさしくファンタジーなんだが
127創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 12:36:33 ID:pVc/uHLx
現実を見ないお花畑な頭をしているからこそ、全員がそういう思考でも決して平和にはならないのではないか、と思う。
現実主義であるが故に理想主義者を尊敬するが、左翼のような夢想主義、自称理想主義の連中には心底虫唾が走る。
128創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 13:14:36 ID:+4b/Uw4k
>>125
大佐は「地球人の肉体が本体で、異星人のボディーはスレイブユニット」の観念から逃れられなかったんだよな
パンドラは大気が地球人にとって有害なためあくまで「資源採掘」の対象
共存もなにも当初から移住は考えてないし
武力行使を控えていたのは軍が国家ではなく企業がスポンサーであったから
原住民の立ち退きを交渉で可能とみてたから
(実際はあの世界が植物動物含めたリンケージが予想以上なものだったわけだが
129創る名無しに見る名無し:2010/01/16(土) 17:25:50 ID:LlqR17gO
>>126

内ゲバというのがあってですね…
130創る名無しに見る名無し:2010/01/17(日) 00:48:18 ID:XFHYj1tS
>>129
せめて仲間内だけでくらい話し合いで解決しろよと言いたくなるよな…
131創る名無しに見る名無し:2010/01/18(月) 23:32:32 ID:itcWXyYJ
どうでも良いが戦火スレ(エロ)に異世界召還物があった。
特戦群の男が主人公。
132創る名無しに見る名無し:2010/01/18(月) 23:46:45 ID:ny1I6Pz6
【城でも】戦火の中犯される娘達3【村でも】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1237170701/

これか
133創る名無しに見る名無し:2010/01/19(火) 18:56:41 ID:YLeFaAi4
目が覚めたら、ヨーロッパにいました
ですが我々の世界のヨーロッパとはまるで違う
そこに我々はいたのです

一つの国の中で二つの勢力が相争う只中に
134ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/19(火) 19:57:06 ID:GeFINXRi
第十二話「奪還せよ」

時計の長針は7を過ぎ、もうすぐ8となる。
そして、秒針が12を越える、作戦開始だ。
ドン、ドン、ドン、
砦の向こう側から爆音が響く。彼らは攻撃を開始したようだ。
では、私達も行動を開始しよう。
木陰の外から飛び出し、破損箇所へと向かう。
さっきは此処の監視に監視に2名ほどいたが、東側に向かったらしい。
計画どうりだ。
だが、内側はそうもいかないらしい。少なくとも20人ほどの人がいた。
やるしかない。発射モードをレ(連発)に切り替え、照準を定め、撃つ。
7.62mmNATO弾が約秒速800mで鎧の男を打ち抜く。そして、倒れる。
……いや、死ぬ。
だが、今は一分一秒がおしい。無理をして、震える足を動かす。
他の敵もすでに、仲間が片付けた。
館の入り口は鍵が閉まっていたが、銃で破壊する。
左側の階段の奥、そこに艦長が閉じ込められているであろう地下牢がある。
「うわっと」階段は緑のコケで覆われていて、滑ってしまう。それだけが原因かわからないが……。
しかし……、艦長を殺すために地下牢に先に来ていた剣士の注意がこちらに向く。
そして持っていたクレイモアを振り上げる。
135ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/19(火) 19:59:13 ID:GeFINXRi
パンパンパン
男はヘイズに撃たれ、倒れる。
「大丈夫ですか!?」ヘイズが言う。
「ありがとう、大丈夫だ……」
「それで艦長は……」
「えっと……いない!?」
「ここだよ、ここ!!」ふと見ると、左の牢の中にいた。本当に空気だ。
「今壊すので、ちょっとどいてくださいね」そういって、ヘイズが銃を持つ。
パンパンパン
「あれ? 壊れない」どういうわけか傷一つ付かない。
「……冷静によく考えろ、そいつが私を殺すつもりなら鍵を持っているはずだ」艦長が言う。
そういえばそうだ。
とりあえず、念のため剣を足でどかし、鍵を探す。
鍵は簡単に見つかった。仰向けに倒れている剣士の腰にあった。
手を伸ばして取ろうとするが、指に彼の血が当たる。吐き気をこらえてそれを取り、牢を空ける。
「ありがとう、助かったよ」
そのとき、伊吹が上から来る。
「大変だ!! 上から50人ほど来るぞ。早く艦長を助け出せ!!」
「……伊吹、もう助け終わった」
「あ……そう。気付かなかった。それでどうする? 上で何人かが応戦しているが……」
「……わかった。私達も救援に行く」
そういって、私達は階段を上がる。
136創る名無しに見る名無し:2010/01/19(火) 21:35:55 ID:NIc2rmsB
>>135

パンパンパン

散発ながらも銃声が鳴り響く〜

とか擬音語はあまりお勧めしないかな
ちと、台詞は変えずに情景表現だけ変えてみた。


銃声が鳴り響くきヘイズに撃たれた男は糸が切れたように倒れこんだ。
「大丈夫ですか!?」
慌ててヘイズが容態を問う
「ありがとう、大丈夫だ……」
苦しみながらも答える
「それで艦長は……」
ヘイズは慌てて辺りを探してみる
「えっと……いない!?」
先ほどまでいたはずなのに見当たらない
「ここだよ、ここ!!」
ふと見ると、左の牢の中にいた。道理で見当たらないわけだ・・・本当に空気だ。
「今壊すので、ちょっとどいてくださいね」
そう言うとヘイズは銃を構え鍵を壊そうと発砲した。
「あれ? 壊れない」
壊れるには十分なはずだ・・・どういうわけか傷一つ付かない。
「……冷静によく考えろ、そいつが私を殺すつもりなら鍵を持っているはずだ」
見かねた艦長がヘイズアドバイスする。
足元を探すがなかなか見つからない。
もしやと思い、仰向けに倒れている剣士を調べてみると腰に紐でくくりつけていた。
必死に鍵を取ろうとするが、死体を触っていると言う意識から吐き気を催すが
必死にこらえやっとの事で外した鍵を使い牢を開錠した。
「ありがとう、助かったよ」
憔悴した顔で艦長は感謝を陳べている所に突然、伊吹が上からやってきて叫んだ。
「大変だ!! 上から50人ほど来るぞ。早く艦長を助け出せ!!」
「……伊吹、もう助け終わった」
伊吹を安心させるように答える。
「あ……そう。気付かなかった。それでどうする? 上で何人かが応戦しているが……」
事態は猶予を許さないらしい。
「……わかった。私達も救援に行く」
そう答えると、私達は階段を上がる。
137ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/20(水) 05:08:21 ID:+ksupwsU
上は、一面火の海だった。
「状況は?」そう伊吹に聞く。
「此処に残っていたのは、魔術師がほとんどです。始めに10人くらい倒しましたが、その後は対物質用の防御魔法を使っていて、銃の効き目が余りありません。
集中攻撃で何とか破れますが、弾の消費が大きいです」
「……仕方ない、ここは予定どうり脱出を……」
「大変です!! 後ろの出口がふさがれています!!」そうヘイズが言う。
「何だって!?」
「どうやら、土系統の魔法で巨大な岩石を使いふさいだようです」
「それじゃあ、俺達もあいつらも袋のねずみじゃあないか!」
「いや、あの地図は大分前のだ。秘密の抜け穴を新しく作っているのかもしれない」
「それじゃ私達もそれを通って脱出を……」
「だめだ、彼らのことだ。通路を途中でふさぐのはたやすいだろう。それにあるにしても何故彼らは私達と戦っている? 
……おそらく、その通路は、私達のすぐそばにあるんじゃないか? だから、私達と戦わなければいけない……。多分そうだ」
「それじゃ、何人かでそれを探しに……」
「これは勘だが、通路は魔法で隠されているのでは?」
「それじゃ、魔法使いを何人か……」
「残念ですけど、今一人でもかけると相手の魔法を防ぐのは難しいそうです……」伊吹がそういう。万事休す。
今の私達では彼らを倒すのは難しい。倒したとしても、焼け死ぬかもしれない。かといって、探しにいくのに魔術師を割くこともできない。
138ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/20(水) 05:09:18 ID:+ksupwsU
「大分苦戦しているわね」ふと後ろを見るとシェリーと芳野さんがいた。
「安心して、さっき此処の防御魔法は全解除したわ。だから私が運んであげる。でも、殲滅するから一分待っていて」
そういって、シェリーはバスタードソードを左手に、芳野さんはバスタードソードを右手、ショートソードを左手に持つ。
まず、最初に前列の魔術師がほぼ同時に芳野さんに首を切られる。人間業じゃあない。絶対魔法を使っている。
そして、後ろにいた10名ほどの人間がシェリーに斬られる。
そして、一人の男が、シェリーに槍を投げつけるが……槍は、シェリーをの直前で曲がり、元の持ち主の顔に刺さる。
私達がてを貸すまでもない、それから1分も経たずに彼らは殲滅される。
今なら断言できる。二人は強い。比べ物にならないほどとても強い。
「終わったよー」そういって彼女はのん気に手を振る。
パン
気がついていたら、右手に持っていた9mm拳銃を彼女に対して使っていた。
怒りからか、恐れからか……それは、俺にもわからない。
だが、銃弾は彼女に当たらなかった。
先ほどと同じく、9mmパラベラム弾は自分へと向かい、右頬を切り裂く。
「大丈夫か?」いつの間にか後ろにいた芳野さんが聞く。
「いえ、大丈夫です。ちょっと動揺したみたいで……すみません。ところで、弾は当たらなかったか?」そう伊吹にきく。
「ああ、安心しろ。このとうり……」そういってかがんで何かを取る。
「斬っといた」それは、真っ二つに裂けた9mmパラベラム弾だった。
漫画じゃああるまいし……
「ねえ、そろそろでない? いい加減煙いよ」シェリーが言う。
「……ああ、そうしよう」
次の瞬間には街の近くだった。
「それじゃ、私は仕事があるので。エミメニートまでは芳野おじい様に連れて行ってもらって」そういって、消える。
「なんなんですか……」
「説明して欲しいか?」
「……お願いします」特に理由はないが聞くことにする。
「あいつは戦闘中は自分の周りの空間を曲げているんだ。だから大概の物質は彼女を傷つけることはできない。
しかも……祖父バカといわれるかもしれないが、彼女はモル以上の天才だよ。ただ曲げただけなら光や音も彼女には届かない。
しかし、あいつはそういった欠点を全て解決している。まあ、消費量の多さは膨大だがな」
「それで……それで貴方は?」
「……面倒だから、とりあえず、時間の流れが変えられると」
とりあえず、今までの彼の行動を思い出す。……確かに、時間の流れが変えられるのなら可能だろう。
「安心しろ、俺達の強さが異常なだけだから。大概の魔術師は守りに入る前に殺せば問題ない」
139ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/01/20(水) 05:10:00 ID:+ksupwsU
インターネットの調子が悪い。

次回「出航」
140創る名無しに見る名無し:2010/01/21(木) 22:28:05 ID:cYu8uoXf
ひさしぶりに分家管理人が仕事してたな。
農閑期は暇なのになんで業者まみれの分家を放置してたんだろう。
141創る名無しに見る名無し:2010/01/22(金) 20:44:11 ID:kdUDo0Tl
スゲエな魔法。何でもありだな。
142創る名無しに見る名無し:2010/01/22(金) 23:09:21 ID:TB39KQyQ
事実、はるか昔のころでは、何でもできるから「魔の法」って信じられてたって説もあるからね
143創る名無しに見る名無し:2010/01/23(土) 02:12:15 ID:owqV6dM9
在日ファンタジー軍とかってあったら凄そうだよな。
営門を抜けるとそこは不思議の国だった…。

エルフの兵士が戦車に乗っていたり、巨人族の男たちが宿舎を建設していたりする。
弓矢と剣のほかに自衛隊の退役装備を使っているが、自分たちで開発する事もある。
不法侵入者は獣人の兵士にトッ捕まって日本国の法律によって裁かれる。
(彼らの世界のルールだと残虐すぎると言う事で日本政府が必死に交渉した。)
異種族との混血児は日本国籍取得可能。
144創る名無しに見る名無し:2010/01/25(月) 01:14:00 ID:X6q4xo9G
それ、在日って言わないんじゃ?
145創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 12:12:51 ID:bNN8HRIy
「ああ、もう…。イライラするなぁ」
90式戦車の周りをうろつきながらぼやいているのは一人のしがない陸士長。
彼の仕事は物珍しげに近寄ってくる士官学校の若者達を追い払うことだ。
なにせ、「でっかい!」とか「乗せて!」とか口々に叫びながら戦車に乗り込もうとするのだ。
自分と3,4歳ぐらいしか違わない、高校生ぐらいの男女達だが数に任せて近寄ってくるので対処も非常に面倒くさい。
とは言え、鬼より怖い上官様の言いつけである以上、しっかりと戦車を見張らなくてはならない。

「矢部の野郎、でっかい胸の姉ちゃんがいるでやんす!とか喚きやがって。こっちの手伝いをしろってんだよ」
ポケットから取り出して吹かすのはゴールデンバット。陸士長はこの煙草が好きだ。同僚からはじじむさいとか古臭いとか言われるが、なにしろ安い。
上官様に見つからないようにコソコソと吸うのはスリルの極み。それが堪らなかった。
いつ帰れるのかわからないが、せめて大量に買い込んだ煙草が無くなる前に、どうにかなってほしい…。
そんなことを考えながら青空を見上げた。
146創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 13:36:37 ID:d7OeCefS
過去ログをざっと見てみたら、この板に移転してからだいぶ勢いが落ちてるねこのスレ
147創る名無しに見る名無し:2010/01/26(火) 13:36:57 ID:d7OeCefS
おっと
148 ◆im0Hwg82eM :2010/01/26(火) 23:30:44 ID:A/4OzsmW
 2017年、JAXAは地球重力を観測するための人工衛星を開発することを決定した。
転移事件の後打ち上げられた人工衛星の多くが、軌道上で重力の異常を観測している事が
その理由である。

 この衛星は「重力異常観測小型衛星」(Gravity Anomaly Micro Observation Satellite)
略称「GAMOS」と呼ばれ、その製作には限られた予算と搭載機器という制限が課せられていた。
当時の我が国は電子機器などに使われる希少金属が不足しており、可能な限り
それらの資源を節約する必要があったのである。また、重力異常の研究などという
科学観測に多くの予算を割くことが難しいという側面もあった。

 そのため、GAMOSは10回程度の再使用を前提に設計された。
機体構成は比較的単純で、観測機器を納めた帰還カプセル、そしてその耐熱材を覆うように
逆推進ロケットが取り付いている、というものだった。帰還カプセルの大きさは直径1m、
高さ0.8mの平たい釣鐘型で、重さは最大で800kg程度であった。貴重な機器を可能な限り
再使用するため、多くの機器は帰還カプセルの内部に収められている。同一の機体でも
観測の方法を変更できるように、そして帰還カプセルが寿命を迎えても搭載機器は
再使用できるように、との配慮から、搭載機器は「極めて柔軟に」変更する事が可能だった。
149 ◆im0Hwg82eM :2010/01/26(火) 23:32:45 ID:A/4OzsmW
 GAMOSの飛行シークエンスは以下のようなものになる。
イプシロンロケットによって打ち上げられたGAMOSは、打ち上げ後5分で高度400kmの
低軌道に乗る。その後地球を1周〜20周する間に、搭載された科学機器によって
所定の観測を行なう。
 所定の観測を終えると装備した逆推進ロケットによって減速、地球への再突入を開始。
機体は日本近海もしくは友好国の草原地帯に帰還し、パラシュートと減速ロケット、更に
浮きの役割も果たすエアバッグによって安全に着水/着陸。帰還後の機体からは
電波信号が発せられ、回収の目印となる。観測データは機内のメモリ装置に蓄積され、
機体と共に回収される事になっていた。

 GAMOSの開発は順調に進み、2019年にはプロトモデルが完成し、電気試験に掛けられた。
その後も構造試験、振動試験、熱真空試験、といった各種試験が行なわれ、2020年の中頃には
フライトモデルの完成を見た。
 そして2020年9月1日、GAMOS試験1号機は内之浦射場から打ち上げられ、傾斜角27度の
円軌道を1周した後、沖縄本島の南150kmの太平洋上に無事着水した。
機体も観測データも無事回収され、重力異常の研究に大きな材料を提供したのである。

 帰還した機体には入念な検査が行なわれ、再使用には問題が無いことが確認された。
そして同年の11月23日には、早くも2回目の打ち上げが行なわれたのである。
これは開発が遅れていた別計画の衛星用の打ち上げ機を流用する事で実現したものである。
この飛行も成功し、カプセル姿勢の制御によって帰還位置の精度を目標から
150m以内に高める目処が立った。この事が機体の回収に際し、経費節減という点で
大いに貢献する事は言うまでもない。また、2021年初頭に行なわれた、本来ならば
2回目となるはずだった3回目の飛行によって、弾道飛行であれば帰還位置の精度を
「目標から50m以内」まで高める事が可能とされた。これは公式には「打ち上げ失敗時に
機体を速やかに回収するための能力」とされている。
 これは弾道飛行である以上、その帰還地点は日本本土から遠く離れた場所である可能性が高い。
公式アナウンスの「機体の速やかな回収」が実現可能であるならば、この時点で日本国は
その版図を大きく拡大する意思があったと見られても仕方ないだろう。
150 ◆im0Hwg82eM :2010/01/26(火) 23:34:50 ID:A/4OzsmW
 これまでの飛行によって得られたデータは非常に有益なものではあったが、
研究を深めるためには極めて不十分なものであった。しかしその一方で、これまで
GAMOSの打ち上げを行なってきた内之浦射場の打ち上げ可能期間の枠は逼迫しており、
衛星の能力を充分に活かしきれていないと考えられた。
 予算面では、この分野の研究が学術分野だけでなく国民生活の向上にも関わってくる
ものであると認識された事もあって、打ち上げの回数を増やせるだけの予算が確保されていた。
これらの事で、打ち上げ可能な場所を内之浦以外に確保する動きが活発化したのである。

 各方面との調整を行なった結果、新たな打ち上げ場所は新島射場と決まった。
そして打ち上げ業務は航空自衛隊の第1高射群に委託される事となった。
打ち上げ機の生産体制は拡大され、これは雇用の創出に一定の成果を挙げたとされている。

 さて、事件は2021年8月19日に起こった。
記念すべき新島射場からの最初の打ち上げが失敗に終わり、しかもあろうことか、
これが4度目の飛行となるGAMOS1号機は、同盟の中心都市であるパルドム、
更に言えばその中心部に所在する同盟行政府庁舎に落下してしまったのである。
 この時点で我が国と当該国とは交戦状態にあり、同盟からは我が国に対しての公式な声明は
発されなかった。というより、何が起こったのか把握できなかったという可能性が高い。
 同日中に情報収集衛星光学6号機による観測が行なわれ、当該建物は大きく損壊、
というより瓦礫の山と化していると思われた。この観測は3日後になって、同盟で活動中の
諜報員が送ってきた報告によって裏付けられた
 後に提出された調査委員会の調査報告書によると、
・打ち上げ機の推力偏向装置に不具合が発生し、
・充分な水平速度を得られなかった衛星は弾道飛行を行い、
・衛星に取り付けられた逆推進ロケットやパラシュートは動作しなかった。
・その落下地点は「偶然」パルドムとなったが、
・再突入時の衝撃で未燃焼の逆推進ロケットやエアバッグ展開用の「火工品」が破損、
・エアバッグ展開の際に「搭載機器を巻き込んで」「爆発的な燃焼」を起こし、
周辺にも損害を与えたものと思われる。総括するとこの事故は、極めて偶発的な事態が
重なった結果発生したものとされたのである。
151 ◆im0Hwg82eM :2010/01/26(火) 23:36:57 ID:A/4OzsmW
 日本政府はこの事故に際して声明を発表、「重大なる遺憾の意」を表明した。
この声明を要約すると、
「今回の事故は我が国の発射した重力観測体が引き起こしたものである。このような事態に
至った事は極めて遺憾ではあるが、地球重力の異常と今回の事故原因には何らかの
因果関係があると見られ、今後も同種の事故が発生する可能性は排除できない」
というものであり、更には「搭載機器の種類によっては、事故発生時に周辺に与える被害が
今回のものよりも大きくなる可能性は充分に考えられる」という内容さえ含まれていた。

 この声明は第三国を通じて同盟にも伝わったと思われるが、公式な確認はされていない。
なお、この声明の2週間後に同盟は我が国と休戦条約を締結、3ヶ月に及ぶ戦いは終わった。

 かくしてGAMOS1号機は失われたが、既に2号機以降の製作は始まっており、
計画への大きな影響が発生しなかったのは幸いと言うほか無いだろう。
2022年以降は2ヶ月に1回のペースでGAMOS系列の衛星が打ち上げられており、
後には弾道観測飛行を行なう1500kg級のものも開発された。
 ちなみにその後の打ち上げ失敗事故であるが、帝国と全面戦闘状態となった2024年と
2025年に1回ずつ、連合との戦闘が発生していた2031年にも2回の打ち上げ失敗が発生している。
いずれも空自部隊の発射した打ち上げ機が進路設定に失敗した結果の事故であり、
戦争状態で精神的に過度の緊張を強いられた隊員のミスが重なったものと見られる。

 結局この衛星が開発される理由だった「地球重力の異常」は未だ解明されていない現象で、
今後も打ち上げは継続されるものと思われる。後継機開発の未確認情報もあり、
それによると後継機は3000kg級の衛星となる見込みで、全く新しい機器を搭載するという。
その中には我が国の防衛に関わる情報を収集する機器も含まれているらしく、詳細は
謎に包まれているのが実情である。
 この打ち上げ機であるが、生産と運用の容易な固体ロケットが使用され、大重量の
当該衛星を軌道に運ぶため、新型の大型機が開発中との噂が流れている。
実際の所、これじゃ弾道ミサイrうわなにをするくぁwせdrftgyふじこlp;@
152 ◆im0Hwg82eM :2010/01/26(火) 23:39:05 ID:A/4OzsmW
投下終了です。以前投下した年表ネタに絡んで。
本編は只今絶賛遅延中……orz
153創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 11:54:23 ID:rnSJCknf
投下おつです
154創る名無しに見る名無し:2010/01/27(水) 12:07:48 ID:+JbzD45z
投下乙。
次の投下も待ってますよー。
155創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 01:16:45 ID:a/qVmRVy
投下乙
低軌道でトラブルあるなら中高度軌道つかえばええのに、と疑問に思うのは禁句?
156創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 03:51:03 ID:6C3i/ld+
重力観測をどうやってするかによるんじゃ?
偵察衛星みたいに低軌道じゃないと観測出来ないならそうするしか
157 ◆im0Hwg82eM :2010/01/28(木) 18:39:13 ID:x+k+H83f
レス下さった方、感謝です。

作中での重力異常というのは、別に衛星が破壊されるようなものじゃないんです。
地球で観測されるような重力分布よりも強力ではあるけれど、という位の。

重力異常-Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E5%8A%9B%E7%95%B0%E5%B8%B8

で、資源探索やら地図作成やら、いろんな理由を付けて飛ばし続ける事になるんですが、
その中には火工品の割合が相当大きなものがあって、それがある種の非常事態において
色々な理由で落下事故を起こす、と。まあ旧ソ連の各種コスモス衛星とか
サリュート軍事ステーションとか、某10式対地弾道弾をごっちゃにしたようなイメージです。
158創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 18:47:26 ID:a/qVmRVy
>>156
詳しくは知らんが月探査衛星の場合は
計算上通る軌跡と実際の軌跡のずれから質量異常の分布を割り出す
重力波とかはいまんとこ仮説でそのものを検出した話は聞かない
引力は距離の二乗に反比例して強弱の差がでるから
軌道の重心からなるべく近い方(低高度軌道)が分布調べるには都合がよいが
程度問題だからなぁ(五回トライして二度事故るのは緊急度にしても問題)

実用衛星打ち上げの基礎データー取りというより弾道弾テストだろうなw
159創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 19:04:45 ID:4VZnicPx
>>157
ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo氏乙です
160創る名無しに見る名無し:2010/01/28(木) 22:51:37 ID:D2C+Ti0o
投下乙!
161創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 13:51:14 ID:Lho4SR/s
>>143
どっちかというとフランス外人部隊みたいなのだろうな それより、キツくないLVの

> 異種族との混血児は日本国籍取得可能。
逆に自衛官や青年協力隊(どれも次男坊)と結婚して国籍とる人が多いだろうな

やっぱ、帝國召喚の獣人みたいに営内労働に励んで国籍を取得する奴らもいるんだろうな
取得後は各地のランドや動物園が主な就職先かな? 教育の問題もあるし

仮に平成高度経済期になっていたら「自分の名前が書ければ」様々な所で見かけるんだろうが
中世社会で名字の概念ってどうなんだろう
162創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 18:08:48 ID:LfhPD7aU
>>143
苗字は地名とかから取るんじゃない?
でも同じ苗字の人が沢山でそうだな・・・
163創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 18:10:07 ID:LfhPD7aU
>>161だった
間違えた
164創る名無しに見る名無し:2010/01/29(金) 20:41:17 ID:Lho4SR/s
>>162
名字に八九式とかキューマルとかサンサとか自衛隊風味の名字や名前が生まれそうな気がする

165創る名無しに見る名無し:2010/01/30(土) 13:49:41 ID:3wtzZJKE
チョウカイ=メンショク
フクム=キテー
とかそんな感じの名前が現れるのか…。
166創る名無しに見る名無し:2010/01/30(土) 20:29:00 ID:eDXbiNql
>>165
海賊か山賊がおもしろ半分で名乗りそうだな

江戸時代にもあったかもしんないが名字の売り買いが起こるんじゃないか
派遣先で佐官が適当に赤子の名前つけてたら他国の貴族と同姓同名の人間がいたとか
逆に異世界の名字調べてたら先祖が大昔に転移した日本人つうのが出てきたり

壇ノ浦の戦いで沈んで行った(転移した)安徳天皇御一行が築いた国に剣が今でも残ってたり
167創る名無しに見る名無し:2010/01/31(日) 00:41:39 ID:C9zglnjG
>>166
なんか昆虫型大型鎧人形が出てきそうだな
168厨二の中三:2010/01/31(日) 16:19:13 ID:99E/Al7G
「ドイツ軍、かなり押されています!」
右横にいた副官の美月かんな軍曹が叫ぶ。
先ほどの爆発から考えて、やられたのは間違いなくレオパルトだ。
これはかなり厳しい。
たった四両の内の一両。
戦力の減少は火を見るより明らかだ。

つい二日前のこと。
枢軸国家演習で、我が日本社会主義皇国陸軍の第二四機甲連隊と
ドイツ連邦帝国軍の空陸混合即設師団は、
中国の旧北京『第二廃墟区』へと派遣された。

移動は予定通り上手くいき、二十四日には着く筈だった。
169創る名無しに見る名無し:2010/02/01(月) 00:41:00 ID:yRB9OHYF
>>168
みやた君 余りメアドは載せない方が良いと思う 今後は(sage)を書いたら
あと自衛隊が出ないなら分家に行ったら

170創る名無しに見る名無し:2010/02/01(月) 07:03:30 ID:4vzWFwdz
>>168
>>1−7 に有るガイドラインを読んでないor無視してる事
メル欄にsageを入れずメアドを入れた暴挙
短過ぎて何の反応も感想もわかない

以上から、こう言います、半年ROMれ その間に分家に投下するかどうか決めるなり数話分位貯金を作っておくなりしとけ。
スレ空気が読めれば皇軍もドイツ軍もスレ違いその為に分家が有るのを分かる。
171創る名無しに見る名無し:2010/02/03(水) 03:48:47 ID:hLNE/Ev7
王歴1299年冬。
陸上自衛隊とエルフ自治区防衛軍、帝国士官学校車両部隊の合同演習が実施された。

参加戦力はチハ型中戦車(日本から購入)六両。帝国軍士官学校の96式軽戦車四両(FT17モドキ)。
陸上自衛隊の74式戦車改(実戦改修一型)二両。陸自150名、防衛軍210名、士官学校50名
内容は、戦車を用いた戦技の交流。危険種との戦闘の訓練。歩戦共同作戦技術の提供。各国上層部への牽制。
転移後初の合同演習となった。防衛軍向けに輸出したチハ型車両の乗員の練度は高かった。
帝国軍は輸出された甲型輸出車両のコピーを使っており、本格的な戦車開発が始まったようだ。
それに対して自治区への武器輸出レベルの引き下げを検討する事になった。
防衛軍も新型戦車を計画しており、チヘ車、チリ車のようなものになると思われる。
親日周辺国家への武器販売による特需はあと数年で終わるだろう。


何となく戦車開発史を読んで作ってみたくなった。
172創る名無しに見る名無し:2010/02/03(水) 14:16:28 ID:5sl0Xud9
じゃあ、きっちり書きあげてから投稿してくれ
173創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 03:21:15 ID:rPnUjcN4
AVATR見てきた
マシンガンの効かない強固な鱗を持つ恐竜や戦闘機と戦えるでかい鳥などが出てきた
感想は、「2chの評判通り映像綺麗なだけで内容薄いな」「まさにF世界に自衛隊がスレの世界観ワロタww」だった
ここのSSではF世界側は一切魔法を使わないか超強力な魔法を使うかのどっちかが多いけど、あんな感じにただ頑丈な(でも倒せる)巨大な生き物とちょっとした威力の魔法がある世界観ってのがバランスいいかもとオモタ
174創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 10:48:32 ID:fpuPfxH4
>>173
我々世界側に足枷つけないと洒落にならない火力有るからな>世界滅ぼす
自衛隊は核こそ持ってないが一つの都市国家を灰燼に帰す能力あるし
1部隊がF世界に飲み込まれるか
日本丸ごと(補給の当てある状況)で国民の飢餓との時間的制限での覇権成立か
そんな感じの設定が多いからな

映画「アバター」は一企業が持つ民間軍事会社の戦闘部隊て制限があって
「スターシップトルーパー」のような国家(惑星規模)の軍隊と比べて兵力が少なく感じられたのはある
175創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 11:03:00 ID:AVToV9Vv
ファンタジー側の人間に1人で無双するようなのがいてもあんまり状況は変わらないかな
176創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 12:51:41 ID:WhS08u/N
駄目だろうなと思いつつ一応訊ねるのですが、自衛隊はある程度の規模で召喚されないといけませんか?
3、4人からなる分隊とか、自衛官単身で来ては駄目でしょうか。
177創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 13:43:28 ID:9C5BtoNh
とりあえず既出の話は単身から隊単位、日本全体、常時接続まで幅広いのでその辺は好きにすればいいかと
178創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 13:51:31 ID:Z3OHXmEP
>>176
全然問題ないけど

日本国自衛隊の話しじゃなく
自衛隊員 山田(仮名)のストーリーになるのは仕方ないよな
179創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 16:33:18 ID:K05v7Pr4
問題ないよ。

けど個人や分隊程度じゃ、
この手のSSの一番の売り(俺主観)「圧倒的鉄量でF世界軍を殲滅する」ってのが書けなくなるし、
持っていける弾薬もたかが知れてるから、継戦能力は全然だろうね。
180創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 17:46:06 ID:x8Qrb2dR
軍板時代の初期の初期のSSでは
小隊〜中隊ぐらいで召喚されて、ほぼ全員バラバラになりそれぞれ戦死するかサバイバル、
現地軍に殺されたりして鹵獲された弾薬や装備を奪い返し…
って個人で戦う自衛官の話もあったと記憶している


弾薬倉庫の警備をしていた自衛官が倉庫ごと召喚されて
たった一人で倉庫分まるごと弾薬使いたい放題!!
とかも考えた事があるが、逆に量が多すぎて一人では確実に持て余す
協力者と輸送手段が無いと持ち運び出来ないし、盗まれたりするのを阻止する事も不可能…
181創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 18:00:47 ID:OFTnmIOv
>>179

「圧倒的鉄量でF世界軍を殲滅する」なんて目的のために国ごと召喚になったんじゃないよ
どちらかいうと補給や整備の問題解決のため
まぁ、規模を大きくするごとに、また別の問題も出てくるんだけどね
182創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 22:19:37 ID:jPLP854a
個人が召喚されても全く構わないし問題無い。
が、俺か読みたいのは日本国対F世界。
個人、少数だと面白くても、求めているのと別物に思える。
183創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 23:51:51 ID:WhS08u/N
解りました。私の書きたいものと此処のニーズがかけ離れているようなので、止めておきます。
失礼しました。
184創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 00:05:22 ID:wM3ETAAf
>>182
まあ、国ごと召還されると、武器・弾薬の補給が切れて
自衛隊アボンの流れがなくなるからな。
それに日本とF世界の交流も描けるし
185創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 00:22:13 ID:nnnV8jiQ
>>182
俺も結局それが好きだ
186ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/02/06(土) 11:43:55 ID:u5t0Mwna
第十三話「出航」

「では、最後の打ち合わせをしよう」そう艦長が言う。
この場には私と艦長、シェリーとサロナヴィ(以後提督)とレイオンがいる。
「確認しておくが、全ての参加艦艇は10kt以上出せるな」
「ああ、前にも言ったが出せる」提督が答える。
「となると、5ktで大体3日ちょっとで到着か……。それでこちら側の作戦は?」
「戦略級魔法で被害を与えた後、上陸し掃討。まあこんな感じだな」そう答える。
「……基本的にはそのままでいこう」
「わかった。それで編成は?」
「魔法攻撃艦12隻と対空戦闘艦24隻、高速護衛艦18隻をこっちにつけてくれ。
残りはそっちに任せる。それと、残りの方の一隻にこっちから連絡用に何人か乗せるが大丈夫か?
あまり数が多いと巻き込むかもしれないのでこれくらいがちょうどいいだろう」
「ええ、多分大丈夫です」
「それじゃあ次は……頼んでおいた魔法対策のはどうなっている?」
「各地から物資の搬入がすんでいるわ。会議が終わったら始めておくわ。詳しい説明は必要?」シェリーが説明する。
「頼む」
「術名は[アンシェル]。これは防御魔法の最上位に位置する全自動防御魔法展開魔法……簡単に言えば自分で相手の魔法を感知し、それに最適な防御魔法を発動させる。
具体的な原理は防御対象の持つ魔力を元にゴーストのような物を人工的に作り出す。このゴーストもどきが防御対象の魔力を使って防御魔法を使う。
簡単に言うとそれを守る専用の魔術師を人工的に作るといった方がいいかな?」
「わかった」
「それと念のために10名ほどの魔術師を万が一のときに備えて乗せるけど大丈夫?」
「ああ、大丈夫だ。後は……特にないな」
「おいまて、出航時間が決まってないぞ」レイオンが言う。
「明後日の1200に出航とするが問題ないな」
「ああ、大丈夫だ」
187ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/02/06(土) 11:44:54 ID:u5t0Mwna
「大丈夫ですかね?」そう副長に質問する。
「一応問題はない。四方から誰も入ってないか見張っているし、機密書類と重火器は外に運んでいるし。
そもそも、俺達がこうしている事じたい限りなく黒に近いグレーだから今更気にするな」
「む〜」今、私達は船の外にいる。相手が魔法を使っているときに艦内にいると死ぬかもしれないので外に出されている。
「ところでヘイズ。お前この世界に残りたいと思うか?」
「えっと、どういう意味ですか?」
「いや、あちらで精神病院にぶちこめられるよりは此処にいたほうがいいのかなと思って……」
「……どちらも地獄ですね……」今後のことを考えてしまうが、いい結果にはならないので追い出そうとする。そして、視線を海へと向ける。
いま、彼らは港から5kmほどの沖合いで作業をしている。作業用に高速護衛艦4隻と魔法攻撃艦1隻、護衛に対空戦闘艦6隻が回りにいる。
高速護衛艦は高速性を重視していて生産性が高い。魔法も使っているので同時代のよりも高速。こっちで言うところの駆逐艦だ。
武装は大砲2
(こっちの世界では、戦国時代レベルの銃火器が存在する。しかし、水に濡れると使えない欠点が改善されてなく、魔法と弓が主力の座に未だ居座っている)、多連装銃4、バリスタ8だ。
対空戦闘艦は、攻撃艦と船体が同じだが、武装は対空用に換られている。こっちで言うとこの防空巡洋艦。
武装は対龍砲8、対龍用バリスタ10だ。
魔法攻撃艦は、攻撃艦ベースに魔法使い用のスペースを確保したもの。多分重巡洋艦相当だ。
武装は多連装銃4、バリスタ6と貧弱だが、他の艦船と比較して、多彩な魔法攻撃が可能。
たかおと比較すると……やめた、不安になる。
188ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/02/06(土) 11:46:27 ID:u5t0Mwna
そこまで考えると私達が乗っているボートが少しゆれる。
「あれ、ここ艦長のボートじゃあなかったの?」跳んできた魔女がそういう。
「終わったのか?」副長がそう聞く
「うん、ところで艦長はこのボートじゃあないの?」
「あれ、乗ってたはずなんだけど……」
「ここにいるぞ」そう艦長がボートの舳先で言う。やっぱり空気だな……。
「ああ、いたならいいよ。とりあえずこれ渡すわね。交霊術用の人形」
「何に使うんだ? 」
「人形はこの魔法のおまけみたいなもの。魔法で作った霊との交信用に付けておくわね」
「とりあえずもらっておくか」

「12時か……では予定どうり行動を開始しよう。機関始動。これより本艦はリスヴァ島へと向かう」
艦長が言う。物語はついに佳境だ。

189ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/02/06(土) 11:47:17 ID:u5t0Mwna
次回「リスヴァ島殲滅戦」
190創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 13:31:11 ID:7r7Al0l4
>>183
需要があるかどうかなんて関係ないだろ
書いて楽しいと思えるものこそを書くべきで、
お前さんが書きたいものを読みたいという人間だって居ないとか誰も言ってない
191創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 13:36:07 ID:/vw3HBtK
そうそう、別に売り物じゃないんだから需要なんて気にすることはない
192創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 19:29:24 ID:cb59bFu5
情景もくそもろくに書けてなくても淡々と投下するやつもいるし
いいんじゃね?

193ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/02/06(土) 20:53:21 ID:u5t0Mwna
それは私のことかwwwwww
194創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 21:06:32 ID:Tn+5EVFN
なんか「」が多すぎる気がする
195創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 22:13:48 ID:wM3ETAAf
台詞だからしかたないだろ
196創る名無しに見る名無し:2010/02/07(日) 01:07:32 ID:fe9xkG4E
なんとなくゆうきまさみ画で脳内上映されてる気がする
197創る名無しに見る名無し:2010/02/07(日) 02:18:37 ID:gcHK3yea
>>193
でも投下は待っているんだぜ、おつかれい!
198創る名無しに見る名無し:2010/02/08(月) 21:53:41 ID:PKO3ReZt
んん・・・月夜野がそれに近い文体(「」使い)だなw
199創る名無しに見る名無し:2010/02/09(火) 08:56:57 ID:SghZO4Kv
俺は読んでないけど、読んでるなら一言くらいつけてやれ。
一言なら言えんだろ。
200198:2010/02/09(火) 21:58:14 ID:oRHauHdr
>>193
次回も期待してます!

どんな文体でもいいと思うよ、文脈が整っているならば。
文章表現力の無い自分から見れば、皆すごいと思うね。
投下された物(スレ趣旨に合った範囲内)が気に入らないならば、読まなければいいだろうし。
201創る名無しに見る名無し:2010/02/10(水) 23:07:18 ID:ajOhDzCp
>>193
ナマステ
202創る名無しに見る名無し:2010/02/14(日) 19:39:30 ID:lWVuToZw
某SS掲示板がリリカル厨だらけでうんざりしたでござるの巻
203創る名無しに見る名無し:2010/02/14(日) 22:50:30 ID:U/3gBZFO
慰めて欲しいのか?
とらハに縁もゆかりもないも無いこのスレで?
204創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 09:40:03 ID:2Z9TFnxc
流れに何の関係もないが

大昔の小説、火星の大統領カーターシリーズって

思い切りこの分野の先駆者だったんだな



205創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 12:08:56 ID:u03F6Pbe
>>204
あれはあくまで「個人」だけどな
ファンタジーの王道で『こちらの世界の人間が異世界に行って活躍する』
「冒険ダン吉」とか「少年王者」はターザンの系統だが
「未開の地=異世界」と踏まえれば理解しやすい

現世と繋がり無い異世界物語だと「指輪物語」
206創る名無しに見る名無し:2010/02/15(月) 12:19:05 ID:sbrXwA7W
>>205
未開じゃない現代と同等か現代に優れた世界に現代人が行ったところで主人公になり得ないしな
207創る名無しに見る名無し:2010/02/16(火) 09:49:58 ID:4zd+sf/g
それは流石に想像力の欠如ってもんだろう
208創る名無しに見る名無し:2010/02/16(火) 18:10:21 ID:0SpyRQK7
>>175
投入する場所にもよるような 指揮中枢や物資集積所を次々破壊するとかされたら泣ける

逆に大兵力に一人で立ち向かうって感じなら遠距離砲撃の集中でどうにかなりそうだけど

基本的に「遠距離攻撃」ではF世界よりアドバンテージあるのが基本だから 懐に潜り込まれるとどうにも脆さを出しそうな気が
209創る名無しに見る名無し:2010/02/17(水) 03:07:20 ID:YI/opZGi
昔助けた宇宙人にもらった戦闘用ゴーントレットはたしかに重宝したが
その後結局時の神にブチ殺されたからなあ。
正直、いくら科学が進歩してるっつってもせいぜい核ミサイルとかそのぐらいのもんしかない
現代軍相手にしてる方がまだ安全な希ガス。
210創る名無しに見る名無し:2010/02/21(日) 19:31:12 ID:w7j7bhQP
瑠璃の地平線に鳴く鳥々、シュバイデルの森。
 ルミネアがその声を聞いたのは、ちょうど薬草を摘み終わろうとする頃で
あった。彼女が反射的に振り向いた先には、二人の見慣れぬ軍人がいた。全
身を複雑な森色の服で包み、銃らしきものを提げている。身長は両人ともや
たらと高く、異国風の顔立ちである。
 普段ならこんな男二人、近づけば落ち葉を踏み締める音で気づくようなも
のだったが、風が強くフードを被っていた上、生憎薬草集めに夢中だった。
 更に数歩、男達が歩み寄り、彼女は身構えた。
「ぁー言葉、分かりますか?・・・・ca,Can you understand,me ?my,マイ
nameイズ、ゴトー・将也」
 細身の方が片手を寄せ、声を震わせながら言い終えると
「お前、英語下手だなー。警戒?訝しげに見らんてんぞ。いいか、こういう
のはだな・・・・」
 言いながら今度は、じっ、と見つめる彼女に屈み、穏やかな微笑みで手を
差し出す。
「私は森野 哲という者です。お嬢さん?さあ、まずは手を取って。」
テスト投稿
211創る名無しに見る名無し:2010/02/21(日) 21:43:08 ID:1AWsyDN9
半年間見直してから来い
212創る名無しに見る名無し:2010/02/21(日) 22:11:50 ID:w7j7bhQP
すまん。つい衝動的に書いてしまった。
途中で面倒になっちゃったんだが、次からまともに区切りつけて送るよ。
213創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 00:32:32 ID:DFaJ7A4z
 ルミネアがその声を聞いたのは、ちょうど薬草を摘み終えようとする頃だっ
た。振り向いた先には、見慣れぬ二人の軍人らしきの男がいた。複雑な森色の
軍服を身に纏った、奇妙な銃士達である。背はやたらと高く、見たことも無い
遠く異国風の顔立ちからして、少なくとも彼女が恐れていた「帝国兵」でない
ことは確かだった。それでも、ルミネアは油断しない。自分で言うのもなんだ
が、こんな森奥に来る輩というものは、普通でないのが普通なのだ。ルミネア
のまだ知らない何処の国、その敗残兵・・・つまるところ野盗である可能性が、
いずれにしても高いのである。猟師としても、そもそも見覚えがあろうはずが
ない。汗腺から一瞬の内に奪われていく体温を感じながら、ルニアスは全力で
逃走を試みた。
「ひァっ!」
 激痛が走り、ルミネアは固まってしまった。
 長いこと屈み腰で薬草を摘んでいたせいか、腰が軽く麻痺したのだ。彼女
は声を掛けられてから、それが自分の初めての悲鳴であることに気づいた。
「お、おい大丈夫か!」
「ぎっくりか!?」
 男達が駆け寄って来る。ルミネアを前に屈み込み、細身の方が聞き迫った。
「大丈夫ですか!?声は聞き取れますか?話すことはできますかっ!?」
「おいおい、そう迫るなよ。泣いてるじゃねえか・・・腰つっただけだろ」
 片方の軍人は、ルミネアの背中をさすってやっていた。
「えっ?・・・・・マジすか?」
「そうだろうよ。ほら、顔拭いて」 
「んっ・・・」
 差し出された布切れ、手拭いを顔面に押し付けられたルミネアは両手を添え、
しだいに平静を取り戻していく。

「・・・・・・・・・・すいません」
「嬢ちゃんな、謝る相手は。後藤一士?・・・無線はどうした、早くしろ。民
間人一名に接触、されど日本人に非ず、だ」
 後藤は慌てて無線チャンネルを開き、本隊との通信を始める。
 一人で突然叫びだしたようにしか見えない後藤に、ルミネアは「足りてない
人」という言葉が脳内によぎるが、
「すまんすまん。・・ぁー、言葉、分かるか?」
 今は唯、襲われなかったことに安堵していた。

・・・・プロローグ、だめか。稚拙で本当にごめん、テストです。






214創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 00:37:09 ID:GXauMSmu
唐突過ぎてわけわからん
もう少し起承転結を意識した方がいいのでは?
あと改行に気をつけるともっと良くなると思う
ついでに言えば…を使ってくれ
215創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 00:45:11 ID:DFaJ7A4z
やっぱぐだぐだか・・・難しい。
書き始めが一番苦手なんです。どこにカメラを当てたらいいのか・・・
216創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 00:48:02 ID:GXauMSmu
んー、そういうのは感覚だと思うから
いっぱい書いて色んな人に見てもらうのがいいと思うよ
何事も経験だから、経験して感覚を身につけていく
217創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 01:49:48 ID:yAo8q+EH
>>213
書けば書くほど力になる。
役に立ちそうな指摘を糧に
書きまくれ。
218創る名無しに見る名無し:2010/02/22(月) 19:49:35 ID:DFaJ7A4z
あーすいませんけど、馬鹿馬鹿しいかもしれない質問をいくつか・・・
戦国自衛隊とかでは都合よく、戦車からヘリまで揃って飛ばされますよね?
ばらばらの兵科が小隊規模で一緒に行動するっていうのは、演習時とか実際に
あることなんですか?戦車と、装甲車と、トラックが各1両ずつとかで。
召還時の状況として、どんなものがあり得るんでしょうか。
それと、補給用燃料とかは専用車にのみ積んでいて、トラックにドラム缶で
積むということはあるんでしょうか。

指摘、ありがとう。
219創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 00:46:03 ID:Lo+GXEXP
>>218
そんなものは「神の意志」とでもしとけ
そもそも「召喚」てスレタイなんだからw
220創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 02:03:22 ID:6vtMBs6V
リアリティを重視するのは大事だけど、多少の御都合展開なら構わないと思う。
あくまで自分の意見だが。
221創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 03:47:26 ID:O1BlZUv4
>>218
原作の戦国自衛隊では設営した補給所に偶然、不調で点検修理に立ち寄った車両とか
その辺飛んでたヘリとかが、ちょうどよいタイミングでタイムスリップに巻き込まれた
要するに、ご都合でそうしただけ
本当は中隊単位で、普通科中隊なら普通科中隊一個、戦車中隊なら戦車中隊一個って纏まって行動する
ただし、各職種の合同演習なんかによってはこの限りじゃない
(都市戦闘訓練の演習中、車両の陰に隠れながらゆっくり建物に接近する状況想定中の
普通科小銃分隊一つと戦車一両or装甲車一両が…って可能性も無いわけじゃない)

燃料は燃料補給車とかもあるにはあるけど、補給車が何百台も贅沢にあるわけじゃないんで
輸送トラックにドラム缶で運ぶというのはよくある


あと、リアリティ重視したいならここで訊くより自分で調べた方が吉
過去のスレでは自称自衛官とかいって適当な事や部隊ごとローカルなルールなどを全自衛隊の常識とか大嘘こく奴もいた
基本的に根拠不明のネット上の匿名の書き込みなんか信用するもんじゃない
それらを鵜呑みにするのは良くない
222創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 17:57:12 ID:JcYBb8vH
「自衛隊」てのは現実じゃなきゃダメ?東宝自衛隊は?
モンスターvs機龍(メカゴジラ)とか見たいんだけど。
223創る名無しに見る名無し:2010/02/23(火) 22:50:50 ID:tuO3crZx
ガイドラインの2番

自衛隊の組織・装備はあくまで現用もしくは近未来的に配備が予想されるものに限る。
核兵器・旧東側諸国製兵器・未来兵器・巨大人型兵器など、現代の日本国が配備するにはナンセンスなものは極力避けること。
現代科学と作中の設定で説明できる場合にはこの限りではない。

に引っかかるから無理じゃないかな。
224創る名無しに見る名無し:2010/02/24(水) 00:06:26 ID:OvQXsd79
秘密兵器無しだったらOKかもしれんがな
225創る名無しに見る名無し:2010/02/24(水) 00:14:55 ID:1czEBZZR
メーサーやスーパーX無しでゴジラと戦うとかキツイってレベルじゃねーぞ。

ゴジラ 列島震撼をやってみた Stage01
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm372529
226創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 00:08:42 ID:oKzVCIhA
「小銃弾ではドラゴンの鱗は貫けないが、運動エネルギーによる相当の打撃を
与える」とか、無理あるかなぁ・・・
滑稽話になってもOKでしょうか?
227創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 00:15:53 ID:Vuvwh4HT
双子の姉妹は自衛隊の装備扱いにはならない
228創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 01:21:22 ID:LFTSNZFn
>>226
現生動物で象クラスだと楽勝だがヒゲ鯨クラスだと小銃だと難しいかも
F世界で100mサイズのモンスターと遭遇したら大砲じゃないと(逃げられるのなら)戦闘ふっかけないのが利口かな
229創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 01:47:20 ID:9R2wcTtI
竜のサイズ次第だけど小銃弾程度のエネルギーじゃ効きそうな気がしないな
230創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 18:03:27 ID:pBj+hSBo
現実の自衛隊じゃ竜どころか魔導士ひとりにも勝てるかどうか・・・
231創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 19:30:25 ID:LFTSNZFn
>>230
「魔導士ひとり」と言う情報が判れば対応の仕方はいくらでもある
どちらかと言うと(国内なら)公安の仕事のような気もするが
232創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 21:43:51 ID:4YlnyJ7a
>>226
参考になるか解らんけど、アメリカのハンター界ではクマ相手で最低でも7.62mmクラスのライフル(勿論猟銃の話だけど)
が必要だとか。あと下手に怪我させると暴れて手に負えなくなるらしい。
少なくとも5.56mmの小銃ではきついんじゃないかな。
233創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 22:42:45 ID:Gbbtlx6i
一応、竜のサイズはTレックス辺りから全長30mまでを想定しています。
あとはクラゲみたいな軟体系をふっとばせるかどうかとか、F世界住人との共闘
方法とかも。
234創る名無しに見る名無し:2010/02/25(木) 23:05:55 ID:BFWI+L+V
>>232
 象サイズの敵より熊サイズの敵のほうが厄介かも知れんな。
小銃やSAWでは威力不足だが、カールグスタフで狙ったり対戦車地雷原におびき寄せて始末するには小さすぎるし軽すぎる……。
235創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 00:48:59 ID:SVr+DA7p
Tレックス以上のサイズだと小銃じゃ殺しきる前にどれだけ被害出るのか想像しづらい位だな
よっぽどの投入量あればともかく

致命的な器官があるなら別だけどスライムみたいなでかい軟体には小銃なんて確実に効果なさそう
質量足りなすぎる
素直に火炎放射器や手榴弾や爆発物使え
236創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 01:02:28 ID:ylTDUIFF
スライムのような物理攻撃なんて効きませんって奴やモンスターとか、生物相手には火炎放射器が一番なのかな?
竜みたいな大型生物相手だと対戦車兵器は必須だろうか?
対物狙撃銃とかで倒せるならコストパフォーマンスが良いと思うけど、そんなに上手くいくかな?
237創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 01:57:31 ID:UQ/BXfNe
とりあえずショットガンのスラッグ弾で
238創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 08:16:08 ID:cSTwe5u9
>>234
M2の.50Calでいいんじゃない?
車両なし軽火器のみとかなら登場させにくいけど。
239創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 08:26:10 ID:hf2TpkwJ
ミニガンの全装備を担いで撃ちまくる人がいれば解決するんだよ
240創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 17:19:46 ID:SVr+DA7p
volt101から来たアイツの出番だな
241創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 18:05:03 ID:O+TMz8Hb
>>231
リナ・インバース級の魔導士を相手に公安に何が出来ると?
242創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 18:13:46 ID:lfjlJFUP
ドラグスレイブ一発で大都市潰滅だな
243創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 19:24:54 ID:WUyRZ3Yc
強大な戦闘力を持つ魔導士が都市部に潜り込んだら、公安だろうと自衛隊だろうと
正面から戦えば勝ち目は無いような気がする。まあ公安とかが居場所を特定して
自衛隊が精密爆撃でもすれば周辺への被害がいちばん少なくなる……のかな?
244創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 19:39:33 ID:lfjlJFUP
魔導士が常時発動しているような防御魔法を使っていたら精密爆撃でも難しいかもな
魔導士の能力もピンキリだからそこを設定しないと対処法もわからんけど、ものによっては空間ゆがめる防御魔法を常時使っているようなのがいそうだし
245創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 22:14:05 ID:ylTDUIFF
リナ級の魔導士とか、一人だけでも嫌過ぎる。動く核爆弾じゃねーか。
246創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 22:57:39 ID:/sKCDBAw
リナ級って人類最強レベルってことだよなw
247創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 23:38:03 ID:ylTDUIFF
リナは暗殺しようとしたって、戦い慣れてる上に修羅場を何度も潜っているから簡単には死んでくれないだろう。
現代軍でも油断すれば殲滅されかねない。
248創る名無しに見る名無し:2010/02/26(金) 23:57:23 ID:LchtjWQT
リナ級の魔道士がウロつく状況で自衛隊に何が出来るってんだよw
249創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 01:16:11 ID:6O/ce+Jg
遠くから狙撃とか?
250創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 01:38:57 ID:fohhptRe
異次元からの不可視の攻撃を「いやな予感がした」で回避するような人間だからなあ
251創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 05:37:21 ID:6O/ce+Jg
>>250
野生の感もさえてるのか。
となると、毒殺とかの不意打ちも無理だな。
そのリナが勝てない姉はどんだけ強いんだよ・・・
252創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 07:59:17 ID:cvdhnrr8
>>249
防御用のマジックアイテムもたれたら狙撃すらも通用しないかも
253創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 12:12:56 ID:L2InSGq9
核で焼き払って本人が生き延びても生活ができないようにするとか

254創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 12:37:36 ID:cvdhnrr8
ドラグスレイブぶっ放しまくっても平気な世界が核ごときでどうにかなるとは思えないような
255創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 13:15:17 ID:CSQhSbdk
神経ガスとか散布しようぜ。
256創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 13:56:46 ID:nRs/vv2w
スレイヤーズ世界で一番ヤバいのが魔族。
核を何百発使っても、本体が精神世界面(アストラルサイド……だったかな?)にある魔族には決定的なダメージを与えられない。
瞬間移動とかもするし、軍の中枢に移動して指揮系統ズタズタにされたら壊滅的な被害が……
257創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 15:44:39 ID:qoz2LSJc
自衛隊をスレイヤーズ世界に置く事を前提にしても不毛なだけだな。
元々それを前提に作られた世界観ではない訳だし。
258創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 16:17:06 ID:cvdhnrr8
戦国BASARAの世界においたら史実とのギャップに苦しむ自衛官とかみれないだろうか
259テストです:2010/02/27(土) 19:53:39 ID:QkmTFYlf
 雨明けの、晴れ渡った昼下がりの頃、安藤三曹は偵察オートバイに跨り、颯
爽と演習場を駆けていた。相棒は同期の仲原二曹、三年来の付き合いである。
空薬莢受を取り付けた、古く傷物の89式小銃を胸に下げ、二人は泥野の道を飛
んで行く。愛馬の足がはまりそうな泥濘を避けつつ、二人は的確は経験と眼力
のもと、隊内最速の記録を出そうとしていた。自身とバイクの全身が泥にまみ
れながらも、バイザー越しの両人の表情は、実に活き活きとした、ライダーそ
のものであった。
「今日は調子が良いな、あの二人。」
 双眼鏡から目は逸らさないままに、畑山二等陸尉は呟いた。
「なあに、まだまだ素人崩れですよ。あんな奴ら、北部方面団には腐る程いま
すって。青木曹長は、どう思います?」
 傍に控えた若々しい青年風の男が、軽口混じりに言う。
「はあ、草木三尉、小官務めて二十年を超えますが、私は中々見所があると思
います。しかし、少なくともこの隊の中では、です。私も幾度か見てきました
が、やはり到底及ばないのでは。」
 一見して及び腰に返し、背も割合小さくはあったのだが、よく見るといかに
も老練らしい、厳つい玄人顔の曹長である
 そんな会話があるとも露知らず、安藤二人はいよいよ最大の山場、小湿地帯
を目前にする。多くの組がここを通過する際に手間取り、目標時間に届かなか
った、謂わば勝負時である。
「突っ込むぞ!尻にしっかりついて来い!無茶してなんぼの演習だ!」
「無理すんな!・・・あぁ、もう知らん!失敗したら報告書はテメー持ちだか
んな!」
「上官に口答えするたぁいい度胸だな!飛ばせぇっ!」
 仲原が絶叫して、アクセルを踏みしきる。安藤もそれに続き、水冷4サイクル
DOHC4バルブ単気筒エンジンをけたたましく咆哮させ、一気に距離をつめる。一
歩ハンドル操作を誤れば大惨事にもなり得るが、今の自分達ならできる、とい
う暗示にも近い確かな自信の中、二人は勝負に出た。
「High Speedy!BO、ほおぉおおぉおんっ!?」
 まさに水しぶきに突撃をかまそうとしたその瞬間、安藤は宙を舞った。突如
として地面が盛り上がり、何か、緑色の物体が前輪を突き上げたのである。当
然は馬鹿なことをして、注意力が散漫だった安藤は反応できずに投げ出され、
結果的に5m先の湿地を転がることになった。おびただしい水飛沫続にき、凄
まじい激突音。
260テストです:2010/02/27(土) 19:54:28 ID:QkmTFYlf
「ちょ、安藤ぉおおおおっ!!報告書俺に押し付けるつもりかああ!」
「ふう・・・死ぬかと思ったぁあ。こえー、つーか第一声がそれかよ。」
 すぐさま踵を返す仲原に、意外とぴんぴんして起き上がる安藤。まあ湿地だ
ったので、怪我もせず泥を被るだけに終わった。しかし、そうで済まないもの
もあるのがまた、人生である。バイクから降りた仲原に手を借りると、ふと水
面に浮かぶ、小さな流れをつくるガソリンの膜が目に映った。
「・・・バイクが。」
「仕方ねえ、消耗品だ。・・・報告書はお前持ちな、モチ。」
 長年連れ添った相棒の、あちこちが凹みきった無残な姿だった。一度地面を
跳ねてから突っ込んだようだが、泥道とはいえさすがに無理だったらしい。燃
料槽は裂け、サイドミラーなどの小物は見事に引き千切れていた。
「あ・・・そうだ、さっきのは何だったんだ?」
「さっきのって?・・・ん?おいあれ、あんなとこに穴ぼこなんてあったけか
?」
 立ち上がった安藤に仲原が指す先には、ついさっきまで無かった、真新しい
大地の盛り上がった陥穽が一つ。
「ありゃ、なんだ?間欠泉か、不発弾の類か?」
「んな訳ないだろうよ・・・あそこからさっき、緑の変なもんが飛び出てきた
んだ。ああ、もしかして・・・」
261テストです:2010/02/27(土) 19:55:43 ID:QkmTFYlf
「・・・もしかして?てっ言うか、緑って何だよ。」
 半笑いを浮かべ肩をすくめると、安藤はそっぽを向いた。
「地底人・・・・な〜んてな、ぁ?」
「あ?何か見つけたのか、腰なんか抜かしちまって・・・・あ〜・・・」
 振り返った先には、小さくて、綺麗で、緑色の・・・空飛ぶ「妖精さん」が
いた。安藤中原が呆気に取られ固まっていると、自分を見つめる二人に気づい
たらしい。やけに神々しい鱗粉をばらまきながら、ひらひらきらきらと近づい
て来ると、安藤の膝上にとまった。

「私、ティンクです。おっきなお仲間さん、初めまして。」

 ひどく澄んだ、可愛らしい瞳だった。

「「幼女だ・・・・」」

プロローグ、練習です。何でこんなに難しいのか・・・orz
文才ZEROです、すいません。
262創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 22:39:19 ID:9zWZGYCx
継続は力なり一度始めたんなら続けようぜ
263創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 23:40:04 ID:nRs/vv2w
誰だって最初から上手くないんだ。そもそもプロじゃないんだから文章は下手でもいい。
264創る名無しに見る名無し:2010/02/27(土) 23:42:05 ID:fohhptRe
今後の成長に期待するぜ
265創る名無しに見る名無し:2010/03/02(火) 22:18:22 ID:rq4TYMcJ
やっと復活したか
266創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 00:41:23 ID:oMPuf0Mq
リナインバースとか持ちだしたら自衛隊にゃなんもできんわな。
トップをねらえの銀河中心殴り込み艦隊相手に自衛隊がどうにかしろと言ってるような物で。
物語世界の主役補正受けまくってる存在に現実の存在が歯が立つわけがない。
並べるのなら
「どらぐすれいぶ?なにその伝説の魔法。 ファイヤーボール使えりゃ立派な魔導士なんだよこれだから素人は困る」
位の魔導士とするべきでないかね。
267創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 00:59:56 ID:J8mT9kq2
オーフェンの魔術士だったらスレイヤーズとは比べ物にならないぐらい火力が低いから丁度いいかな?その分近接戦闘能力が高いけど。
オーフェンだったら特殊部隊相手でも余裕で勝てそうだ。というかオーフェンの実力なら、懐にさえ潜り込めればリナ相手でも勝てる。
268創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 01:08:42 ID:XAOMbR95
月野うさぎだったらリナにも勝てる
269創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 01:36:40 ID:LjX3D9IX
まぁ、対魔導師でリナを常に想定しろってのは、
銃の無い時代の戦争で武蔵坊弁慶とかスサノオとか呂布とか項羽とかを常に想定しろっていうようなもの。
270創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 18:17:07 ID:TAWxECkl
>>267
オーフェン世界の魔術士は基本的に戦闘訓練受けてる上に
有力な魔術士は素手での近接戦闘も強いって設定だからな
銃火器などの研究もしてるし、むしろ現代の戦術を進んで受け入れるだろう
その場合現代式の銃火器で武装しつつ、さらに状況に応じて魔術も使うスーパー兵士が誕生することになる
271創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 18:45:37 ID:TQDkJJU9
ハガレンの世界はどうだろう?
銃火器では自衛隊が圧倒するが
向うには国家錬金術師がいる。
272創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 18:47:08 ID:EEdSJ/W9
錬金術師は工兵として使ったほうが……
273創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 18:48:49 ID:JNNuJEtN
雨の日は無能なあの人も工兵として使えるんだろうか
274創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 20:34:08 ID:MAS6aJ5E
コードギアスの世界に海自のイージス艦こんごうと汎用艦たかなみと空自のF-15戦闘機とF-2支援戦闘機が迷いこんだったのは
どうかな? 力による政治や日本であることをブリタニアに奪われた日本
ブリタニア人に歯向かえず、奴隷のままにされる日本人 こんなのを自衛隊が見たら
黙っちゃいないだろう ギアスの世界には火薬や化石燃料を使った兵器がないらしいから
相手が乗るナイトメアの隙を突き そこにスタンダードミサイルを撃ち込むF-2や
速射砲を使いブリタニアの艦を攻撃するたかなみや最終手段としてブリタニアの首都に
特別な弾頭を用いた90式艦対艦誘導弾を撃ち込むこんごうとか 別世界の兵器がブリタニアを
倒せる程の物ならルルーシュも欲しがるだろうな そうなればギアスを使いそうだ
でもやはり最大の問題は補給だな、ハイテク技術のみ進んだ世界だからガスタービンに必要な
軽油や戦闘機に必要なジェット燃料 武器の方はナイトメアの部品を使えば作れそうだけど
燃料が精製できるかが問題だな
275創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 20:41:55 ID:sj0MGvq9
>>274
例によって維持費が…技術t暦には何とかなるかもしれないが。
276創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 20:55:10 ID:erP8fKiz
あの世界って確か石油機関が存在しないんじゃなかったか?
277創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 21:13:06 ID:UfkhVvHM
サクラダイトを停止させる装置使って石油の戦車で侵略すれば圧勝だな
278創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 22:14:52 ID:udIOadlm
核があればだいぶ有利になるな
279創る名無しに見る名無し:2010/03/04(木) 23:16:18 ID:XZ/H7S4I
>>274
インド洋辺りに日本列島(+樺太)とアメリカ(アラスカ除く)合衆国を持って来れば良い試合ができる。

そういや、あの世界は韓国は中国領だから親韓政治家はブリタニアと同盟して半島解放しろと言い出すのと
親中派による中華と米合衆国とEUと黒の騎士団と五者同盟結ぶ派と
中立を維持する派の3つができるな

でも現実の合衆国を見たルルーシュが日米のアカと結託するのも見たいな
280創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 00:39:52 ID:/jyn8SRr
>>274
このスレの伝統にそっていけば異世界に転移した人(国)は召喚術に付属されてる懐従効果が出ないから
転移の原因がギアスと関係なくても転移した人達にはギアスは効かないって考えるべきでは?

281創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 03:27:00 ID:UP3xcy24
竹島・対馬で鳴らした俺たち自衛隊は、異世界に召喚され、ブリタニアに逮捕されたが収容所を脱出し中国に潜った。
しかし、香港でくすぶってるような俺たちじゃあない。
筋さえ通りゃ金次第でなんでもやってのける命知らず、不可能を可能にし、巨大なブリタニアを粉砕する、
俺たち特攻野郎Jチーム!

俺たちは、時代遅れのブリタニア主義に敢えて挑戦する、
頼りになる神出鬼没の 特攻野郎Jチーム!

祖国を取り戻したい時は、いつでも言ってくれ!
282創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 10:00:43 ID:eNlUFFoD
…なんかくろべえ氏のサイトが閉鎖しちゃってるけど…。
283創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 10:14:54 ID:AEVyEqct
やる夫がらみかな?まあ、どうでもいいけど。
284創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 10:42:04 ID:P4iuA7E5
>>283
何があったの?
285創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 12:33:37 ID:fBZvhgZ0
やる夫スレで連載中のゼロ魔もので、例によって例のごとく人気スレに湧くクソムシの荒らしが酷いので、
冷却期間に入ったんだろ。
286創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 14:53:28 ID:bHvSQ2gb
>>274
コードギアスにはこんごう型っぽい船が出てるはず
287創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 15:45:33 ID:UP3xcy24
あそこは人気スレなのか?
そこまでの勢いはないと思うが…
288創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 15:53:24 ID:L+QKBGeV
>>281
ワロタwww
289ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/03/05(金) 16:39:20 ID:APAt9ZU1
第十四話「リスヴァ島殲滅戦」

リスヴァ島……手渡された資料(芳野訳)を見る限と、大体の大きさは江田島と同程度。
大小様々な島が近くにあるが、ドラゴンは生息不能な環境らしい。
あれから2日……今のところドラゴンとの交戦は4回だ。
そのどれもが単独での飛行。
艦隊が発見されぬようスタンダードミサイルで目視される前にいずれも撃破している。
発見された場合今まで以上に大量の敵との交戦となる。そして、島から近い分、相手はこれまで以上に強力。
それはなんとしても避けたい事だ。
だが、しかし、2時間ほど前に5匹の編隊が接近。これをスタンダードミサイルで攻撃したが、1発が故障により外れ、取り逃がしてしまう。
そして今、SPY-1D〔イージスの目〕がリスヴァ島より約150の大編隊を察知した。
「壮観だな……これだけの化け物が集まると……」艦長がそう呟く。
「では確認しておこう。後方の輸送部隊の内、魔法攻撃艦20隻が戦略級魔法の準備をしている。これのうち4隻以上を失ったら作戦は失敗。
そして輸送部隊の旗艦[ミィリクベース]を喪失した場合、こちらとの連絡ができなくなるため作戦に大きな支障をきたす。
何よりあっちは伊吹達が連絡要員として乗艦しているから尚更喪失は許されない。そして輸送艦は人的被害等から20隻以上喪失するわけにはいかない……」
「かなり厳しいと思いますけれどやるしかありません」
「わかった、深海。総員戦闘配置、敵編隊を殲滅する!! スタンダードSM2発射準備!! 目標はAAからAL、一斉発射で叩き落せ!!」
「了解!!」
さあ、始まりだ。
290ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/03/05(金) 16:40:08 ID:APAt9ZU1
VLSから白煙をあげて誘導弾がドラゴンへと向かう。
スタンダードを示す光点がドラゴンへと向かう。そして……
「全段命中!!」
「第二波攻撃を仕掛ける!! 目標はAMからAX!!」
これの開発者はこんな光景を想像しただろうか……多分ないな。
しかし、これはソ連の対艦ミサイルが異界の空飛ぶ化け物に置き換わっただけ。
数の暴力……その点は共通しているのだろう。
だが、それを防ぐために作られた女神〔アテネ〕の盾は彼らに対して容赦しない。
まだ、こいつには20発以上のスタンダードミサイルが残っている。
そして、主砲もCIWSもまだ健在。
「主砲の射程内に入りました!!」三日月が言う。
「主砲撃ち方はじめ」例えミサイルが尽きようと、まだMk-45がある。
そして、既に他の艦も攻撃を開始している。
魔法が空を染め、鉄砲の音が鳴り、矢が空を切る。
例え近づく事ができてもファランクスが叩き落す。
それに、もし魔法を撃っても……
「お前が防いでくれるだろ」
そう、隣の席に座らせた人形に言う。何も変わらないがなんとなく笑ったように見たのはあながち間違いではないのかもしれない。
直後にパルクスによる攻撃を受けたが、全て防壁にはじかれた。
フェルルールの連射で、右舷に巨大な炎の壁ができる。
291ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/03/05(金) 16:41:34 ID:APAt9ZU1
後部のファランクス、残弾0」通信士が報告する。
「前部も同じく、残弾なし」他の通信士が追い討ちで報告する。
「……やむおえん、給弾を急げ」艦長がそう指示を出す。
この状況で給弾するのは危険が伴うが仕方ないだろう。
他の防空艦のそこそこの活躍もあり、すでに100以上を撃破、ファランクスの弾切れでペースは落ちたが、順調そのもの、後方の輸送艦隊は健在。
だが、
「艦長、オルターヌ接近中とのことです!! 数は4!!」乗せた魔術師の報告をヘイズが伝える。
そして、左舷側にこれまでとは比べ物にならない炎の壁ができた。
衝撃が艦を襲う。
「損害を報告!!」
「給弾作業に向かっていた薗谷二曹が頭を打ち負傷。ヘリ甲板で魔法防御を手伝っていた魔法使いも同様転倒。現在医務室に搬送中」ヘイズが報告する。
「随伴していた魔法攻撃艦2隻轟沈、1隻大破。対空戦闘艦2隻轟沈、4隻大破。高速護衛艦6隻轟沈」三日月が続いて報告する。
「残りの高速護衛艦に味方の救助をさせろ」艦長が指示を出す。
「オルターヌはきわめて強力だ。撃たせる前に撃ち落とせ」
言うは簡単だがな……我々にどれが撃とうとしているか分かるわけがない。
地道に落すしかないか。
「艦長。[ミィリクベース]より連絡、プアスリスを上空に対し使用するため注意しろとのことです」三日月が連絡する。
「例の戦略級魔法をか?」
「そうみたいですね」
「指揮権はこっちなんだがな……。仕方ない。一か八かだ。総員艦内に退避せよ」
「[ミィリクベース]より通信、攻撃まで残り15秒。13……12……11……10……9……8……7……6……5……4……3……2……1……0」
衝撃が艦を襲う。
そして、1km以上上空を飛行していたドラゴンを示す光点が消える。その数30。
程なくしてドラゴンの遺骸が海へと落下する。
残りは15。程なくしてその全てがに撃ち落とされる。
292ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/03/05(金) 16:42:48 ID:APAt9ZU1
リスヴァ島攻略戦、その緒戦は我々の圧勝だ。
3時間後、輸送艦隊の魔法攻撃艦が戦略級魔法[プアスリス]をリスヴァ島に向け使用。
これは、半径3km内に存在する、全てのものを熱で燃やし尽くす魔法だ。
極めて強力なため、こっちの国際法で使用は大きく制限されているらしい。
例外的に今回のようなドラゴンの飛来やゾンビの大量発生などで使用される。
プアスリスは島に生息するドラゴンの大半を死に追いやった。
3日目、残存戦力の掃討のため揚陸作戦を実施。散発的な攻撃があったものの、特に此処で書き記しておくような事もなく、翌日には完了。リスヴァ島殲滅戦は今日此処に終了した。

「案外あっけなく終わったな……」艦長が艦橋の外に出て夕日を見ながらそういう。
「まあ、それなりに緊張しましたけどね……」とりあえずそうかえす。
「リムパックとか演習とは比べ物にならなかったしな」三日月がそういう。
「生きるか死ぬかですもんね。2度と体験したくありません」伊吹がそういう。
「もっとも、それを決めるのは私達じゃありませんけど」赤松が言う。
「嫌な事言いますね……」ヘイズが言う。
「安心しろ、少なくとも私達は今後使う予定はない」シェリーがそういう。
「もともと、準戦略級は“戦略級以下で通常以上”の魔法の俗称。大概の人族は戦略級を使って手に入れた勝利は勝利とは呼ばない。だから、魔法省が正常に機能すれば問題ない。だから安心していい。ってあいつが言ってた」
「言いたい事はそれだけか?」
「いや、あと少しで元の世界に返す。と、言いにきた。それじゃあ、またいつか……が、あったらだけど」そういって消える。
「ないといいけどな……」
「それじゃあ帰るか……横須賀へ……」艦長が言う。
そして、たかおは霧に包まれる。
293ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/03/05(金) 16:45:35 ID:APAt9ZU1
おまけB登場人物設定#異界編

リスノル王国

レイオン……リスノル王国の第一王子。リザードマンで、珍しく右利き。シェリーとは、幼馴染。
      政治はいまいちだが、軍事面は極めて有能。レイオンとは、こちらの神話の最強の矛である。

シェリー・L・ヨシノ……リスノル軍所属の空間魔法使い。レイオンとは、小さいころから殴りあいする仲。髪は白のロングで、目は赤。身長173cmで体重48kg。
           9歳のとき、テロリストの襲撃を受け両親と祖父と師匠でもあった祖母を亡くし、その後祖父の芳野雄一の下で過ごす。
           祖母から空間魔法を、芳野から剣術を教わっており、レイオン誘拐事件やそのほかのテロ事件で活躍。シェリーとは、こちらの世界で桜の意味。

ハルーン……エルフ。レイオンの教育係で、今は護衛の一人。少し抜けたところがあるが、エルフの中では優秀な部類に入る。ドワーフのレセウスとは、同い年で仲がいい。
      髪は金髪のショートで、目は茶色。身長193cm。両親は既に亡くなっており、妹と弟が10人もいる。ハルーンは、エルフ語で椿の意味。

レセウス……ドワーフ。レイオンの警護係の一人。通常のドワーフ3人分に匹敵する戦闘能力を持つ。鍛冶の腕も良く、シェリーやレイオンの武器は彼が作成。
      髪は茶色で、目は黒。身長143cm。レセウスとは、ドワーフ語で鉛の意味。

セルラ・N・ディス……リスノル王国の役人。子供の頃、レイオンとシェリーの遊び相手だった。父親は海軍提督だが、母親に似て船に弱い。
          しかし、政治家としては有能である。髪は茶色でボサボサ。目は黒で身長181cm。

芳野雄一……日本人。リスノル統一戦争中に、モルアイディに召喚される。剣のうでは、超がつくほど優秀。魔法とか無しで一度の戦闘で200人以上の敵兵を葬り去った。
      いつしか、リュラクラーチと並んで、リスノルの二強と呼ばれるようになり、異人(召喚された人のこと)がつくり、その子孫が運営する、
      アセリルス商会の会長のあとを継ぐ。そして、その時、商会の保有する伝説の7聖剣の一つ『クロロース』を手に入れる。通称『黒い天使』『二つの剣を持つ天使』
      髪は黒で、後ろでたばねている。目が緑なのは父親がフランス人だから。身長は186cmの長身。
      とある、魔法使いに不老の術を授かったため、身体能力は40代のころと同じ。元奴隷の妻が一人と娘が一人いたが、娘は死亡している。

タルウィス……第73代目リスノル王国国王。公正明大な人物で、臣下にも領民にも好かれている。しかし、押しには弱い。
       タルウィスとは、こちらの世界の神話に登場するリザードマンの一人である。

リュラクラーチ・Y・フィルンイッサ……リスノル王国魔法大臣兼王国軍特別軍事顧問。目的のためには手段を選ばないため、周囲との軋轢が耐えない。
                  全能力者と呼ばれる、珍しいタイプの魔法使いで、あらゆる種類の魔法を使いこなす。
                  性格は、やや残忍なため、周囲から、『白い悪魔』『歩く拷問道具』と呼ばれる。白髪で目は緑。身長197の長身。

リイスレフ……リスノル王国の第一皇女。レイオンの姉で、皇位継承の第一候補。政治関係の才能に恵まれているが、軍事関係は苦手。
       リイスレフとは、こちらの世界の神話の女神の鏡のこと。

アンシェル……リスノル王国第二王子。レイオンの異母弟。皇位継承の第二候補。能力的には、欠点らしい欠点はない。よく言えば万能。悪く言えば器用貧乏。
       アンシェルとは、こちらの世界の神話の最強の盾。

サロナヴィ・T・ディス……リスノル王国海軍提督。若いころ、10年戦争に参加。負傷した艦長に代わり指揮を取り、戦艦2隻を撃破する。そのごとんとん拍子に出世。
            今では、海軍最高の権力者。金髪で、がっしりとした体型。妻は、なんと20歳以上も年下。

モルアイディ・Y・フィルンイッサ……リュラクラーチの姉で、シェリーの祖母で師匠。天才的な魔法使いで、200以上の魔法開発を務めた。
                 本編以前に死亡。なんだかんだ言って生存説があるが、多分、本人は本編に出ない。 

次回ようやく最終話
第十五話 「物語は終わらない」
294創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 16:47:37 ID:Mil2ohbS
毎度ご苦労さん
295創る名無しに見る名無し:2010/03/05(金) 18:19:43 ID:I7ApIHVB
最近完結させることができることに尊敬をおぼえてくるようになってきた
296創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 00:02:25 ID:/jyn8SRr
>>286
一話に出てたのってフェーズドアレイレーダーを用いてただけでイージス未開発の可能性も
やっぱVLSとかはあるのかね

あの世界って空母とかあったけ?

297創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 00:18:59 ID:CUWFsTJ3
海自を主役にするならこんな物も考えたんだけど
海自の汎用艦 まきなみがストライクウィッチーズの世界に迷い込むって
話 始まりは海自が独自開発した地対艦ミサイルを搭載したDD112 まきなみが
大西洋での対艦攻撃を目的とした演習に参加する為、僚艦にむらさめ
あたご ましゅうを迎え 米海軍と英海軍と合流すべく横須賀を出港した
だが航海して3日 大西洋、ドーバー海峡に差し掛かった途端 謎の低気圧に
飲み込まれ まきなみの電子機器が一時システムダウンする しばらくすると
レーダーが回復するが艦はいつなまにか大艦隊の真ん中にいる事を示していた
僚艦をロストして不安に陥る艦橋の乗員の目の前に現れたのは空母赤城だった・・

ウィッチーズに協力し 扶桑海軍と話し合えば補給は出来そうだと思うけど
マロニーはまきなみを手に入れようとするだろうな  ネウロイに捕捉され
る前にあたるシースパローやスタンダード さらには対艦誘導弾と独自開発され
た対艦ミサイル これがあればウィッチーズの世界を変えることができちゃうかも


298創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 08:23:53 ID:Dujia1ph
>>297
>>27近辺を一読していただければ幸いです。
299創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 17:53:28 ID:6cJ058sp
3日で大西洋ってどんだけ高速護衛艦なんだよw
300創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 18:09:14 ID:NAvVyCR+
>>299
ここは一つ春の風物詩って事で
301創る名無しに見る名無し:2010/03/06(土) 18:22:17 ID:J8jXWJSo
>>286
Wikipedia見たらドラゴンボールやポニョには出てたというのに驚いたが
ギアスについては載ってなかった

302創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 00:11:39 ID:l9oYMjax
>>297
そこはやっぱりひゅうがじゃないと
気分的にさぁ

まぁ、創作でも自衛隊が前面に出張りまくるって展開でなくても
現地軍に任せてサポートってのもいいかもな
303創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 19:59:23 ID:s/hxzIEP
帝國召喚物の大御所、くろべえさんが引退されてしまった・・・
304創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 21:10:32 ID:ObyHhca0
まあ、改訂した時点で死亡フラグが立っていたから仕方がない
305創る名無しに見る名無し:2010/03/07(日) 21:34:09 ID:YH3QW0Ym
蒼の混沌はよく改訂を乗り越えたな。ガンダムの方だけど
306創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 00:43:45 ID:BocONdME
陸自の戦車隊が戦場のヴァルキュリアの世界に迷い込むってのを
考えてみた 迷い込むのは陸上自衛隊 第三戦車大隊の第二中隊で
演習に参加するため補給地で待機していたらヴァルキュリアの世界に
飛ばされてしまった 現実の第三世代のMBTと異世界の技術で作られた
戦車同士との陸戦とかをやってみたくてやってみた どっちかの国に
介入すれば弾は無理でも燃料は何とか補給できそう
ついでに航空勢力としてAH-1SとUH-1Jもあれば最強になるな
ヴァルキュリアの世界には戦闘機がないからさ
307創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 01:03:36 ID:yQMg188D
日本軍で帝国側に加担
最後は天皇陛下万歳突撃で玉砕で一つ
308創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 02:24:01 ID:CLC9FRx8
>>306
戦闘機は無くとも飛行船はあるから対空砲自体はあるんじゃなかったけ
記憶違いならすまん
309創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 07:34:04 ID:8M/4su59
>>297
今ならESSMではないかと。
>>298
小説では通常兵器でも倒してる。
ま、時空トンネルでも無ければ解体して解析した方が良いだろうがな。
310創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 11:54:21 ID:LXKYMz0E
>>306
燃料…ガソリンでるんだろうか?
向こうの車両はラグナイトという謎の鉱物で動いてるんだぜ?

戦車作るなら
ラグナイト動力で、対戦車槍(ロケット砲モドキ)に対抗可能。
戦車砲(ラグナ弾芯徹甲弾)に耐えれる装甲。は必須。
エネルギー波動兵器は…対応策不明につき考慮せず。

飛行船はM2とかで撃墜可能…
311創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 13:04:05 ID:1OZHSs06
工兵・整備兵「建物・機械の修理は何とかできるが部品を1から作れと言われても困るぜよ」
312創る名無しに見る名無し:2010/03/08(月) 13:04:11 ID:yQMg188D
ラグナイトって「何でも」使えるトンデモ資源だからな
液体化したら軽油より動くよ!って展開になりそう
313創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 01:23:59 ID:70TJODrM
前にもあったけど
陸自の一個中隊がうたわれるものの世界に迷い込むってので
こんな展開はどうだろうか? 陸自サイドがハクオロ達と一緒に
戦い、新たなる国を作ろうって展開 力による政治や奴隷同然にされる
村民、年貢をあげられ苦しめられる者達、最悪な所だと奴隷売買で生計を立てている
国もある これらをなくし近代的な国家を
作り、暮らしやすくそして少しでも苦しむ者達と負の連鎖を減らしていく為に一等陸尉
が中隊を率いて合戦に赴くって話なんだけどうかな? ちなみに装備はこんなもの
74式戦車1両 73式装甲車 1両 73式小型トラック 2台 M16自走砲 1台
60式自走無反動砲 1台 73式大型トラック(燃料が入ったドラム缶と迫撃砲と武器を積んでいる)3台
UH-1B 1台 燃料を積んだトレーラー2台   戦闘車両は戦闘のみに使用するのではなく道の整備や新しい村を作るのに
使用するなどと言った使い道もあり ちなみに装備や陸自隊員達は1970年代から来たって設定
314創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 09:03:11 ID:U21StYAD
戦車いらねぇだろ。燃費も悪いし、オーバーキルすぐる。
装甲車ありゃ十分だろ。

消耗する部品はどうすんの?
315創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 11:51:56 ID:yMrtMYhW
「戦国自衛隊」の亜流をやりたいならそれでもかまわないが
半村良のあれが傑作なのは落ちが利いてるから

作家のタイプにも寄るが
「出だしのプロットが浮かんだら膨らませていくやり方」と
「落ちを考えてそこに行く過程を構築してから取り掛かる」の大まかにこのふたつ
「キャラ主体」と「状況描写」とかはストーリ展開において作者のさじ加減でどちらが重要かは問わない

このスレ的に必要なのは自衛隊もしくは自衛官が関わる必然性を読者に納得させられるか否か
そうでなければチェ・ゲバラでもジョン・カーターでもいいって事に
316創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 13:12:31 ID:Lu6TJZH7
戦国革命・・・ゴクリ
317創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 17:50:18 ID:c2wzlo5y
三矢研究召喚
318創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 20:33:22 ID:QrfQfkD3
二次創作もこのスレの範囲内なのか?
319創る名無しに見る名無し:2010/03/09(火) 23:37:49 ID:DOrq0sNO
過去には二次もあったし大丈夫じゃないか?
320創る名無しに見る名無し:2010/03/10(水) 19:32:34 ID:lYDTzLDm
「戦場のヴァルキュリア」
「 同上      、2」の世界に
「現代日本」或るいは「WWUのアメリカ合衆国」が転移(ガリア西方に、)しました…
を考察してみましょうw
321創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 01:47:45 ID:XcwASX+F
色んな意味であんなバカでかいのがすぐとなりに来たら
帝国すぐ乙るだろ
322創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 04:18:16 ID:jdknXt0R
転移した先に不思議機関があった場合、日本はどのくらいの期間で対応できるんだろう
323創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 12:03:45 ID:XcwASX+F
協力者がいるかどうかでかなり違ってきそうだな
324創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 18:23:41 ID:t7/lZQwo
ブラックボックス(ばらして解析しようとしたら破壊)だったら協力者無しじゃ無理かと
たとえば呪術紋様に言葉・音声を乗せるタイプだとネイティブスピーカーのレクチャーなしだと
どんな事故おきるか予想さえ出来ない
325創る名無しに見る名無し:2010/03/11(木) 21:14:11 ID:vS8lW9zq
>>320
原爆6発ぐらい落とされるんじゃね
326創る名無しに見る名無し:2010/03/14(日) 14:27:23 ID:gbRaM5qJ
数と質の暴力の前に踏み潰される帝国
借款で雁字搦めにされる連邦

自由と民主主義の名の元にすべてを粉砕するチーター共
327創る名無しに見る名無し:2010/03/16(火) 18:07:41 ID:wgLoIytJ
「ダンス・イン・ザ・ヴァンパイア・バンド」の世界。
召喚ではなく元々そこに居たと言う設定で。自国の領土を
カネで切り売りするような腐った政府に反旗を翻し自衛隊が
クーデターを決行。政府の要請を受けたヴァンパイアバンド
が鎮圧に乗り出して来る。
328創る名無しに見る名無し:2010/03/16(火) 21:54:12 ID:DwenZQC1
そこまでくるとこのスレと関係が以下略。
329創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 05:40:41 ID:dLiSoANf
投下こないと過疎るな
物語りマダー
330創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 07:09:05 ID:Mq9B4i8t
>>329
スレ住人が投稿者をいじめ過ぎなんだよ。。。
投下あっても”自衛隊は?”、”展開遅い”、”スレ違いだ”、”稚拙だ”とか非難ばっかで。
この空気ではとても投下する気にならん。
331創る名無しに見る名無し:2010/03/19(金) 10:33:12 ID:sr6a0RBs
>”自衛隊は?”
>”スレ違いだ”
これはしょうがないだろ、というか批難されるよ
332創る名無しに見る名無し:2010/03/20(土) 08:44:22 ID:RFDpTQcH
過疎だなあ…
333創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 16:13:30 ID:EgRfHTF8
>>313
戦車を持ち込むかどうかは、ちょっと微妙な問題かな
城塞攻撃の時なんかあれば便利だと思うし、なによりあの世界には
巨大人型機動兵器もいる(運用している国は限られてるけど)から
そんなのと戦う展開も考えているなら、分厚い装甲を貫ける兵器は
欲しいところだね。
ただ、逆に簡単に分厚い装甲を貫ける兵器≠ェあると
かえって面白さが半減するかもしれないから、持ち込むかどうかは
熟考する必要があるね。
334創る名無しに見る名無し:2010/03/21(日) 16:15:26 ID:EgRfHTF8
↑すまない、sage忘れた
335創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 05:32:17 ID:waDlEIs5
久しぶりに覗いてみれば全然スレが進んでねえww
これじゃ、なんのために軍版から移ってきたのかわからなくなるな
分家のほうはソコソコ賑わってるのになあ
336創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 05:57:25 ID:z2gWCszx
何のために移ってきたって、強制IDだからに決まってるだろ
軍板のときどれだけ自演荒らしいたかもう忘れたのか?
あんなんでスレ伸びてもしょうがない
337330:2010/03/22(月) 10:34:35 ID:TFrU8+Cu
>>331
確かに”自衛隊は?”と”すれ違い”に関してはそうなんだが、
あまりに早い段階でそれを言い過ぎな気がするんだ。

以下3点についてはちょっと考えて柔軟に変更してもいいんじゃないかと思う。
1.ガイドラインが2つある(>>2>>7)割には現実の自衛隊縛りがきつい
  ただ、7(新ガイドライン)を正とすれば「近代軍隊」と自衛隊縛りにしていないはずなのだが。
2.SF禁止(テンプレ>>4)なので、それ系のネタが使えない
  もともとF自モノとSFものは相性いいと思うのだが、変に縛ってる気がする。
3.上の条件で「日本」が無双でないと駄目という空気。
  >>176から>>185にいたる流れがあったりするのは構わないが、全部が全部それだと、、、

別にスレが無駄に伸びる必要は無いと思うが、折角創作発表板にあるんだから、
他のスレの職人さんたちも投下できるような(しやすいような)方向性にすれば
色々と面白い作品が読めたり、議論できるんじゃないだろうか?

長文すまん
338創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 11:05:22 ID:CTCJ212Y
もともと軍事物は間口が狭いもんだし、無理やり広げて、禄に知識がない人間が書いても批判の的になってすぐにつぶれるだけだと思うが
あと>>7の新ガイドラインは正式なものじゃなかったはず、特に「近代軍」の辺りは議論は纏まってない
339創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 14:17:26 ID:pErL9wSd
SF禁止ってのは別にそういう作品を投下しちゃダメって事じゃなかったような
実質SFに要素の大きい作品とか普通に投下されてるし過去のまとめにもある
あれは「考察に関してはあまりにSF過ぎる超科学技術的なものを出して思考停止するのはダメ」ってことじゃなかったか?
340創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 14:27:11 ID:pErL9wSd
>上の条件で「日本」が無双でないと駄目という空気
別にそんなものは無いと思うぞ
そりゃ「現代日本国」と「中世〜近世+魔法の国」じゃあ産業レベルから違うからして
圧倒的な差になるのは当たり前だというだけでしかないし
数人の剣士や魔法使いが日本を征服とか非現実的すぎるわけだから
好まれないというだけで


ところで、今気付いたけど新ガイドラインの
3と4が「近代軍隊」と「日本国が」で食い違ってておかしいんだが…
341創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 20:08:05 ID:D73pMtyU
>圧倒的な差になるのは当たり前
>数人の剣士や魔法使いが日本を征服とか非現実的
これには同意出来ないなぁ
思いつこうとしてないだけだろう
342創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 20:20:51 ID:CTCJ212Y
>>341
魔法なんてものを使ってる時点で現実的とは云々……と言うのは置いといて
銃も剣も毒物も効かず、いかなる拘束も意味を成さないなんて言う超越存在が居るのなら現実的かもな
思いつくだけなら簡単だ、「ぼくのかんがえた、さいきょうのしゅじんこう」を出せばいいだけなんだし
物語としてはバランスブレイカーもいい所だとしか思えないけど
343創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 20:45:23 ID:pnusTaEo
そういった連中がいて、それに対抗することをテーマにしてSSを書いてるならバランスブレイカーでもなんでもないよ
最初からそいつらがいること前提でバランスができあがってるんだから
344創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 21:27:10 ID:dwr7bk5D
>>343
結局は、「現代軍隊」と正面切ってガチ戦闘しても釣り合える程度のバランスに収めなきゃならないって事だがな
そのため現代軍隊がどのくらい強いのかイメージもわかない人には無理だが
345創る名無しに見る名無し:2010/03/22(月) 21:37:28 ID:dwr7bk5D
というか、ファンタジー側の超戦士を出そうと考える創作者の場合
現代軍隊側を、現実的にはありえないくらい過小評価する傾向もある

だが実際には、例えばDBの悟空やベジータが日本やアメリカと戦ったとしても
悟空やベジータは日本全体を攻撃しなきゃならんのに対して
自衛隊や米軍は彼らの自宅を襲撃してチチやブルマを確保し、人質を取って降伏を勧告すれば終わり
どんなに頑張っても悟空やベジータは一人しかいないし、戦うためには
一人であちこち飛び回るが、軍隊側は多数いるし、ある部隊が悟空やベジータと戦ってる間に
別の部隊が自宅を強襲すればいいだけの話
戦術的にはスーパーサイヤ人は、そりゃあメチャクチャ強いさ、
でも所詮単独の個人でしかない 別にスーパーサイヤ人は何百人も居たり統率の取れた組織化されてるわけでもない
多数かつ機動力のある現代軍隊を相手にしたら、戦略レベルで負ける

そこを、どうにかして悟空やベジータ側の視点に立って、
自分の家族を守りながら、相手を降伏させられるか、というのを考えなきゃ
どんなに強い主人公を登場させても無意味
なんの説得力も現実味も無い

一度に百人も手下を連れてきてないフリーザ一味と戦うんなら
そりゃあ悟空一人で充分だろうけどね、少年漫画的には
346創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 00:34:32 ID:PoHr5PXH
一方悟飯は瞬間移動した
347創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 00:54:07 ID:47meln1D
つまりそれは軍隊にも勝ち目があるってことだ
作者が扱いきれるなら登場させれる
348創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 00:57:45 ID:yWCHAnQK
いっぽうレッドリボン軍は子供悟空に壊滅させられた。
349創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 01:15:42 ID:OmbosMH1
別に全滅エンドでも俺は満足なんだが
悲しいことにそういった作品はあまり見かけない
350創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 02:11:27 ID:5REU6+d3
全滅モノは書いてる途中に胸が痛んで筆が止まるというケースが多々あってだな…
たとえば
●山二士奮闘→エピソード→あれ…こいつ殺して大丈夫かな?(迷う)→生還。(重傷)
という事が起こったりする。 
351創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 11:40:47 ID:8Kx/3gOo
自衛隊を(F世界から見て)倒すべき悪役にするのも
見てるほうからすると「なんだかなー」と複雑な思い抱くからな

国土(日本)防衛する物語ならハッピーエンド期待できるが
異世界征服だと侵略礼賛になりかねん
352創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 11:43:33 ID:IBirM5+m
現実の日本があまりにも酷いからせめて小説の中くらいは……と思ってしまうな
353創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 12:03:00 ID:Q8S930Gk
F世界が当然のようにやられ役だったり途上国的扱いだったりするのも
差別願望っぽく見えて「なんだかなー」と思ってしまう
354創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 12:23:12 ID:ZXGEULbt
結局、異世界で善の勢力と悪の勢力が戦ってて善の方に加担するって言うのに落ち着くわけだ
355創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 12:37:21 ID:npzw7dID
パターン外しとしては現実にない自然災害が結構な頻度で起こる世界で自衛隊が救助活動にいそしむ、というのくらいしか思いつかんな
356330:2010/03/23(火) 13:21:18 ID:PVdeCztK
>>340
>そりゃ「現代日本国」と「中世〜近世+魔法の国」じゃあ産業レベルから違うからして
>圧倒的な差になるのは当たり前だというだけでしかないし

これを指して無双といったつもりなんだ、判りづらかったならすまん。
でも、「当たり前」っていうのは言いすぎだろう?
資源の輸入が全く途絶えた日本国であっても「当たり前」なのか?むしろ弱いんじゃないか?

それに自衛隊が戦う、って事にこだわらなくても自衛隊が絡む話って作れると思うんだ。
例えば佐藤御大の「東京の優しい掟」「平壌クーデター作戦」「鏖殺の凶鳥」みたいのは
F世界物にしても面白いんじゃないか?(御大以外なら「総統の防具」とかでも)

繰り返しになってしまうが、折角創作発表板にあるんだ、もう少し間口広げてみないか?
357創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 13:50:27 ID:sBnDDVUQ
>>356
いくら資源の輸入が絶えたからって明日には全滅とかいうわけじゃないからな
半年間戦うだけで、充分すぎるくらいF世界軍を蹂躙できてしまう
中世〜近世のレベルの社会だと動員兵力が4万人程度でも大軍隊だが
自衛隊は普通科一個連隊と戦車一個中隊、特科一個大隊で計2000人前後で
その4万人を軽く吹き飛ばせる
空自の対地支援があれば普通科一個中隊+迫撃砲中隊でも充分なくらいだ

結局の所、「戦闘」レベルでは自衛隊の近代火器と射程にF世界軍は全く及ばず
手も足も出ないまま終わるし
「戦術」レベルでは自動車化した部隊やヘリ・航空機による輸送の速度は
徒歩と一部騎乗するF世界軍じゃ比較にもならない
「戦略」レベルでは言わずもがな、F世界軍が戦略兵器レベルの攻撃魔法が使えたとして
自衛隊には戦術レベルの局所的勝利しか収められない
中〜近世程度の戦争形態してる社会に置いての戦略兵器に相当するような威力の兵器なんて、
燃料気化爆弾とかクラスター爆弾とかこっちは幾らでもある
はなから地の力が違いすぎる

そりゃあ、日本が備蓄してる資源や食糧が尽きるまで、なんとか粘ればF世界軍の勝ちだよ
でもそこまで粘る力がWW2時代の日本帝国よりも、無いし
粘る前に全戦力と戦略拠点や要衝を攻め取られて終わってしまう
F世界側が勝つにはそこら辺をなんとかしなきゃいけないわけ
358創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 13:57:47 ID:sBnDDVUQ
>>356
いいか、間口を広げるのは別に問題ないというか、むしろいい事だ
だが別に、間口を広げた所で創作者が「読者を興奮させ納得させうる面白い話」を描けるかどうか?
というのは全然違う話、むしろあまり関係がない
それはどちらかというと創作者の技量と、知識や蓄えた資料と、お話の発想力に依存するものだからだ

間口を広げる事で制限がとっぱらわれ、それによって「書きやすく、作りやすく」なる事は期待できる
だが、別に制限がなくなったからって創作者のレベルが上がるわけじゃないし
元々上手い創作者は制限があった上で、その制限をいかに活かして面白い話を
作るかの工夫に力を注ぐ事ができるもんだ


だいいち、「参加はしてみたいけど場所のルールや制限があってやりにくい、
好きなようになりたいから制限無しにしてくれ」ってのは、それは「ここに参加したい」のではなく
「俺の好きな自己マンセーオナニー作品を書き散らしたいから自由にやらせろ」
ってのと同じにしかならないよ
まずはそこのフォーマットにあった作品、テーマにあった作品を書けるようになる努力しないと
359330:2010/03/23(火) 14:46:46 ID:Vb724gtE
>>358
完全同意だ。別に、好きにやらせろ!とまでは言ってないんだ。
ただ、ここの縛りって「自衛隊がファンタジー世界に召還されますた」なんだろ?
「自衛隊がファンタジー世界でヒャッハーしますた」じゃないだろ?

>>356に挙げた例で駄目なら、
「戦場のメリークリスマス」「遠すぎた橋」「アヴァロンの要塞」のF世界版とかでどうだ?
面白そうだと思わないか?
ここは創作発表板だから、そういう「間口」があれば、クオリティ高い職人さんだって入り易いだろ?
そういう風な「間口」を広げないか、という話だ。(どこで宣伝すんだという問題はあるが

確かに>>358の言うとおり、無理に作者を増やす必要は無いと思うんだ。
ただ、この板に居るメリットが「強制IDだから」というだけなのは悲しすぎないか・・・
360創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 16:03:15 ID:sBnDDVUQ
>「自衛隊がファンタジー世界でヒャッハーしますた」じゃないだろ?
そりゃそうだ
だが別にテンプレに自衛隊無敵は絶対とかそういう事が書かれてるわけじゃないし
テンプレを変えたところで自衛隊が圧倒的優勢という話が書かれなくなるわけじゃない

過去ログとかまとめwikiの資料とか見れば判るが、
F世界が現代日本と正面対決して勝てる要素ってのは、
日本の国内法問題とかそういうのを抜きにすれば
産業も技術のレベルも社会インフラも人口も全然レベルが違う、「発展途上の後進国」
場合によってはそれ以前、産業革命以前の国が現代文明社会に勝負を挑むようなもんだ
それを、「日本にも対等に戦えるような産業基盤を持つF世界」ってなると
それは剣と魔法の世界じゃあなくなる
少なくとも社会や文明や技術がナポレオンの時代になってる
そういうF世界が悪いとかそんなのF世界じゃないとは言わんが、
一番の問題は

「そういう世界を描けるだけの技量がある作者が参加してくれるのか
そもそもそんな作者がこの板に何人居るのか?」って事だろう

もともとファンタジー世界VS現代社会ってのが、F世界側にかなり不利な条件で始まってるんだよ
それは間口を広げるとかそういう問題じゃないし、それで解決するとは限らん問題
361創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 16:05:04 ID:poX5tcPh
>>359
別にそういう話を書くのは禁止なんて誰もしてないんですよ。
ただ、何でそういう系の話ネット小説で少ないかというとね、
書いてる方が面白くないから、続かんのですわ。
お金もらえる訳じゃないからね。
362創る名無しに見る名無し:2010/03/23(火) 16:10:54 ID:sBnDDVUQ
>>>356に挙げた例で駄目なら、
>「戦場のメリークリスマス」「遠すぎた橋」「アヴァロンの要塞」のF世界版とかでどうだ?
>面白そうだと思わないか?
別に、何を題材にするかが問題じゃないし
それも別にテンプレ変えてまで間口広げなきゃ導入できないなんてもんでも無い
多分その辺、勘違いか齟齬があるようだが

既存の戦争物創作作品をF世界板に翻案する事は何も問題が無い
面白そうなんだから、やればいいだろう
でも別に、そういうのはテンプレで規制や抑制されてることじゃないだろ?

それらの翻案とか間口広げるからって
現代軍隊・現代社会・現代日本・現代自衛隊が強いって事、産業の劣る文明社会では
かなり不利だって事、指で数えるほどの超人が居た所で「戦争」には勝てない事、
その上で、「どうにか勝てる方法をひねり出す」か「まともに戦えるようなF世界の設定を構築する」か
創作者は頭を絞らなきゃならない
結果、「個人〜連隊単位で召喚されて、現代日本と切り離された連中のF世界版戦国自衛隊」
というハンデでないとF世界は現代兵器に勝てないという結論になろうとそれはそれで良い
答えは一つじゃないんだから

でも、「自衛隊」と「現代軍隊」に変えたところでそういう「間口」は何も変わりはしないだろ?
363創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 01:24:50 ID:a7KTFuQ3
敵対存在が虫レベルでも世界全体を敵に回したらしんどいだろな
王蟲の一群くらいは焼き払えても
腐海の侵食が日本を覆うと悲惨な最期しかうかばん
364創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 04:05:31 ID:hzusaJmo
>>360
そうでもないだろう。
なんせ魔法と神の奇跡が実在する世界だ。
365創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 09:48:01 ID:nlE/j+Jt
>>363
その前にナウシカ世界に日本が召喚されたら
資源採掘も食料生産できる耕作地も手に入らないし
戦う以前の問題

>>364
そうやって思考停止して何でもありにしちゃうと
F世界側のパワーバランスが際限なくインフレ起こしちゃう事になるんで

>4. F世界側の設定は作者が勝手に決めることが出来る。
  ただし、「超兵器・超魔法・無敵キャラまんせー」な話にならぬよう気をつける。

>6. F世界側の設定は作者が勝手に決めることが出来が、「超魔法・無敵キャラまんせー」な話にならぬよう気をつける。

と、両方のガイドラインで指定されてる
現代兵器がメチャクチャ強いのは現実に存在する上での強さな上に
比較対象が産業革命以前の遅れた社会(と想定されるF世界)だから
366創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 11:24:10 ID:mxYMd0P7
ナウシカ世界に召喚されたら現代の人間はすぐ死滅するぞ
367創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 11:55:58 ID:a7KTFuQ3
>>366
生身の人間はクリーンルームに閉じこもって
キメラならぬ自動機械か遠隔操作ロボで資源採掘か
現地の人間に薬品と引き換えに食べ物提供させるとかな(ナウシカというよりシュワの旅ぽいが)
日本全体ではなくごく一部の企業連合体くらいの規模

ここまで書いて「アバータ」じゃんとおもーた
368創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 12:56:02 ID:hzusaJmo
>>365
ああ、だからその、F世界を「リアル中世と同列」と考えてるトコに無理があるんだよ。
369創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:24:50 ID:YiPpUYhd
>>368
わけわからん
何がどう無理があるというんだ?
少なくとも一般的なファンタジー世界を、
自動車じゃなく馬や馬車が交通輸送機関で
刀剣や槍などの白兵戦が戦争の主力装備で
遠距離兵器は弓矢やクロスボウ、せいぜいマッチロックガンで
社会体制は国王と貴族の封建制度か古代ローマ的共和制
農業は化学肥料なんか使わない原始的
医療も発達してるんだかしてないんだか、無菌室で手術する事もない
活版印刷も無い、紡績機も無い
魔法はあるけど使える人間ばかりじゃない、あるいは攻撃破壊魔法しか何故か存在せず
生産や加工に使う魔法が無い、実質史実の大砲や火薬兵器と同じ

って分析するなら「リアル中世と同一」でしかないだろうが


そうでない剣と魔法の世界は禁止だなんて誰も言ってないが
そういう「科学技術もしくは魔法による産業革命が起こってて社会が発達してて
兵士一人一人が誰でも使える遠距離攻撃魔法で銃みたいに戦う」って世界がお望みなら
そういう世界を構築すればよかろう
370創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:36:16 ID:YiPpUYhd
別に防御魔法とか使って「矢も銃弾も効かないバリアーに囲まれた歩兵によって
自衛隊が白兵戦と挑まれて大苦戦」とか書きたいなら書けばいいだろう

だが、そこで問題になるのは、そういう「戦法」が存在するF世界は、
F世界にある軍隊同士では元々どういう戦いをしてたのか?って事だ
普通に弓矢を防ぐために誕生した戦法なら、それが定番化したF世界の戦争常識じゃ
逆に投射兵器は廃れるって事になるかもしれない
また、そんな防御魔法を使うには魔法の使い手が従軍する事になるが
兵士は戦いながらそいつも守らなきゃいけない
そいつが居なくなったら防御魔法に綻びが生じ、そこに矢の雨を降らせればその戦列は崩壊する
というか白兵戦で防御魔法の使い手を優先的に狙って切り込んでいくという戦法も発生する

また、防御魔法がどのくらいの運動エネルギーを防ぐ事が出来るのかも問題だ
「よくわからん無敵バリア」なんてものはガイドラインにあるように好まれない
>ただし、「超兵器・超魔法・無敵キャラまんせー」な話にならぬよう気をつける
その世界における弓矢や攻撃魔法を防げる程度の防御バリアを発生するのに見合ったエネルギー消費しかなく、
想定する弓矢や攻撃魔法以上のエネルギーをぶつけられたらバリアを貫かれて防げないというのなら
近代軍隊側の重機関銃や戦車砲やロケット砲攻撃、航空爆撃はまず防げまい
必要も無いのに重機関銃を防げる防御力がバリアにはあるなんてのはナンセンスだ
戦争は効率との戦いである以上、兵器や装備に無駄や過剰なエネルギーリソースを求めたりしない
どうしてもそれをやりたいなら、その世界の戦争形態の設定にしっかり見合った設定を構築する必要があるだろう
371創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:42:49 ID:sJJvfxWv
>>369
>>そういう「科学技術もしくは魔法による産業革命が起こってて社会が発達してて
兵士一人一人が誰でも使える遠距離攻撃魔法で銃みたいに戦う」って世界がお望みなら
そういう世界を構築すればよかろう

いわゆるFF13みたいな世界か。「魔法がある近代っぽい世界」……いやどっちかっていうと近未来チックな
世界か?
あれはゲームになるように、巨大生物をステゴロでぶち殺せるくらいにデフォルメ(?)されているが、
それを抜きにしても、今度は自衛隊が勝てるイメージがどうしても出来ないんだよなー。
ニュアンス的には「リアル中世の軍隊が現代世界に召喚されました」ぐらいの無理ゲー。
372創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:47:44 ID:E0u/Ai2r
>>369
言葉は荒いが要約お見事。
いわゆるファンタジー世界、だとやはりそうやって列記した傾向に収まってしまうんだよね、どうしても。
一部作者の独自なアイデアとして特徴付ける上で捻ることはあっても、総体としてはやはりその枠内、
現代国家と比すると桁一つか二つほど低い国家、と言うことになってしまうわな。

そしてそうではない、魔法学的産業革命から発展して世界大戦からあれこれと来て、現代地球と同程度の発展段階にあるファンタジー世界、
と言うのを思うのはわりあいすぐに出てくるんだが、いざそれを矛盾無く支えられるような設定を作るとなるととてもじゃないけどできた物ではないわけで。
設定項目が膨大になりすぎて手に負えないし、仮にそれをきっちり――いや、ある程度でもいい、こなせる実力の持ち主がいたなら、
その彼はむしろ商業の方に進出してその能力を活かすべきだし。

だから構造的にこっち(自衛隊サイド)があっち(F世界サイド)を蹂躙するような傾向は不可避に成らざるを得ないんだよね。
それを避けるための手立ては過去いくつも出てるけど、基本的に自衛隊サイドに枷をいくつも付けるという物になるので物語としての爽快感を出すのが難しい。
ストーリーとしては王道になる、抑圧から解放のカタルシスという線になるんだが――その解放までいく前に作者が力尽きる例ばかりで。

なので、>>368>>369の言うところの「科学技術もしくは魔法による産業革命が起こってて社会が発達してて
兵士一人一人が誰でも使える遠距離攻撃魔法で銃みたいに戦う」と言った話を書けるならむしろ諸手をあげて歓迎したい。
新しい風になるし、おそらくは力関係対等での異文明衝突と言った話でも面白い物になりそうだし。
373創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 19:50:21 ID:YiPpUYhd
F世界の設定というのは特に決まったルールなんて無いから創作する人の自由だ
自由に作れるが、それだけに現実の軍隊と戦わせるには、それなりにしっかりした
F世界の設定を作らないといけない

『魔法使いが指先からビームみたいなものを出すと戦車も戦闘機も大爆発、近代軍隊の兵士は逃げ惑う』
とか描写して楽しいのも満足するのも、書いてる本人だけだ
近代軍隊と戦わせて、勝たせたいなら、そういう描写にしっかりした設定と説得力を持たせなきゃならない
それが無いのはどこのSSであれ商業ラノベであれ、ただのクソゴミのオナニーだ
まさにチラシの裏にでも書いてろ、だ

>>368みたいな意見は軍事板時代ですら度々あったが、
別にそれがクソみたいな意見でしかなってないのは場所の問題でもテンプレやルールの問題でも無い

”F世界をお話の中で構築する奴が、ちゃんとF世界の設定を作らないで適当で支離滅裂なお話を書いてしまう”

からだ
真面目にお話を書きたいなら、自分の考えるF世界を発表したいなら
少なくとも現実と戦える、お話の中だけでなく、実在の存在である近代軍隊・近代社会と
読者の頭の中で「こういう世界なら確かに対等に戦えるかも」って納得させられるか騙せるような
設定に挑まなければならない
現実世界と戦うのはF世界の兵士だけじゃない、その兵士を作る書き手自身もなんだ
それは「F世界だからなんでもアリでいい」とか「リアル中世じゃないから荒唐無稽でも無敵魔法登場でもいい」なんて考えじゃ絶対に成しえない
374創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 20:16:12 ID:mxYMd0P7
魔法による産業革命以前にそれを支える人口を維持するための
食糧生産できるだけの魔法ってのを考えるのが先だろうな
人口がなければ結局生産力、兵数の差でどうしようもないわけで
超絶的に収穫量の多い食べ物があるとかにしても説得力なくなるだけだしな

ファンタジーなんてジャンルでこういう言葉の使い方するのもなんだけど
結局のところリアリティを上手く感じさせられるか、って一点につきる
375創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 20:28:10 ID:YiPpUYhd
>>374
ちょい蛇足的だけど産業革命もそれによる、化学肥料の工場生産化が
食糧生産量を増やし…って一面もあったりする
むろん、その前段階に錬金術研究から化学が発展…って必要なんだが

ただ現実中世の場合、麦よりも元々栽培してた陸稲を続けてた方が食糧事情は良かったんじゃないか?
という話もある
ローマ時代に、元々地中海沿岸の温暖な所で栽培に適しそれが主食だったからって
他のローマ領でも強引に麦を栽培させた結果が中世暗黒期の人口と産業の衰退を招いた要因の一つにもなってる…
376創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 20:38:36 ID:sEATbshP
>>375
そう考えるとF世界の錬金術ってのはどんなものかが気になるな、化学なのか魔法なのか
鋼錬みたいなのか?(個人的にアレはどう考えても等価交換とは思えないが)
ガチでホムンクルス作ったりとかするのかね
377創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 22:43:15 ID:0qSO/Oph
なんだかシヴィライゼーションが頭に思い浮かぶ話題だなぁ。食料は最も大事な基礎。
378創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 23:37:03 ID:E0u/Ai2r
当然と言えば当然か。
そもそも文明の進歩速度が上がったのって「食料が余り始めた」ところから始まってるしね。
農耕を覚えた、利水を身につけた、耕作限界を押し上げられる作物を見つけた、って具合に。
379創る名無しに見る名無し:2010/03/24(水) 23:39:10 ID:wsFqn/aD
まあ衣食住やインフラは重要だよな
基礎ができてないと戦争なんてできない
380創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 00:02:15 ID:DNWFdgKm
そして話を戻すんだが、つまり魔法学的手段での食料生産の歴史、を現代に至る辺りまで設定できればひとまず骨子ができあがるんではないか?と思うわけだが。
これならある程度大まかな、現代科学文明がたどってきた歴史を参考にしつつ弄れば作れそうにも考えられるけど。
381330:2010/03/25(木) 01:25:05 ID:9d1G0oHs
ああ、何となく判った。求めるモノ、というか状況?が根本的に違うんだ。
>>369風にいうなら、俺は、どんなクソみたいな設定であれ”とにかく何かF世界で動く自衛隊モノ”が見たいんだよ。
俺は、別に小説でも考察でも何でもいいが、”つじつまの合う設定”を見に来てるんじゃないんだ。
”面白そうなモノ”を見に来ている。だから、設定自体は”面白ければ何でもいい”んだ。
小説だったら主題が何かわかりさえすればそれでいいし、あまりに馬鹿馬鹿しくてさっぱり理解できないなら、それはそれでネタ扱いしてニヤニヤしたい。
そう言う意味では「一つの完璧な設定のF自小説が投下されてる」という状況ではなく、
「数個の自衛隊なんかの設定はいい加減だが読める小説+中に一つは多少まともな小説が投下されてる」状況を望んでいると取ってもらっていい。

例えて言うなら志茂田センセの「戦国の長嶋巨人軍」「孔明の艦隊」、あるいは霧島なっちーのほぼ全ての火葬戦記を読んで
「こいつらは全然判ってねえ!!」と怒り狂うか、ネタ火葬戦記と思ってゲラゲラ笑うか、まあそういうことだ。
どっちが正しいとか言うつもりは、俺は無い。ただ、俺はそれはそれで、ネタとして楽しめばいいだろう、そう思ってるだけだ。

ともあれ、俺としては何かすっきりした。ありがとう。
382創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 01:26:45 ID:gyueBDay
そこまで長文が書けるならいっそここで書いてみたらどうだろうか
長文で議論とか正直迷惑
383創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 03:03:18 ID:SUYy7dR1
>>381はここ最近投下されたSSをみてどうしたの?
感想のひとつでも書いてあげたの?それともニヨニヨゲラゲラして終わり?
そもそもみてないってんならどうでもいい。
384創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 03:13:48 ID:YhYo8G/Z
>>369-370
そのはずなんだがワリとよく見かけるよな、
普通に活版印刷されてる本とかさw

まあお姫様の口の中が虫歯とすさまじい口臭で満たされてる系の
本当にリアルな中世ファンタジーがデフォって言うんなら
それはそれでキミの自由だけどさw
385創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 08:42:08 ID:Uo9qFm2J
384はまずここの住人の層考えろよ。軍板から移転してきたスレだぞ?
無敵ヒーローがドカーンバキーンして喜ぶ層がこのスレ見てると思ってるのか
386創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 10:15:05 ID:0DzlyRaG
「食糧生産と人口」だと中南米のトウモロコシとジャガイモ文明圏は興味深い
残念ながらそれらの文献を日本語訳した資料を手元に無いので書けないけど
>>375の触れた麦と陸稲の件が書かれた資料に興味湧いた

「異世界側による召喚」が何度もあった世界なら
異世界側にこちらに対する情報・対応策があっても別にかまわない
その場合は異世界側は中世じゃなくもっと進んだ体制である可能性高いが
技術と社会体制が必ずしも一方向に進むとは限らない
(例えるなら魔法技術で元素転換するレベルを持っていても、神官が支配階級でありつづける古代王制など)

「異文明の衝突」と言うのは面白いけど
上記の異世界側がこちら側に来る場合は自衛隊が戦う理由は十分あるが
「自衛隊が異世界に召喚」のスレタイに従った内容だと自衛隊は召喚者の駒
......隊員に黙祷
387創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 11:57:54 ID:AYCESg50
>>386
>>>375の触れた麦と陸稲の件が書かれた資料に興味湧いた

記憶が確かなら世界史板で見た書き込み
そっちの元スレでの書き込みはもちろんは出典明記だが、そこまでは憶えてなかった
まあ、そういう説もあるよって感じ
実際、ローマ帝国が麦を当時あまり暖かくなかった北の方まで持ち込んだのは一応事実らしいし
牧畜が基本だった時代が農耕に移行してしようとして、収穫高の少なく寒い地方で育ち難い麦類を
主産物に選んだことで失敗したのは確からしい

そういやまとめにもあるSSだと、フソウ戦記が日本みたいな世界なのに
史実には存在しないジャガイモとかが存在する事になってるな
あの世界の食糧生産事情とか人口とかどういう事になってるんだろう?

>>385
この板の他のスレも別に、「無敵ヒーローがドカーンバキーン」とか喜んでないしねえ…

>>384
まあその割には羊皮紙と紙の本が同時に存在してたり
羊皮紙に活版印刷して製本したりとかフリーダムな設定(というかちゃんと考えてない)ファンタジーが多いけどね
インクが未発達なのに何故か活版印刷している、とか
印刷の原版を作れる技術はあるのに他の技術が未発達で偏ってる、とかなるともう不思議ワールドです
388創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 12:56:10 ID:gyueBDay
長文書くならSS書いてくれ
議論を長文でやられるのはキモイ
389創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 13:20:24 ID:SbO2tIVJ
>>388
つ 鏡
つ 率先垂範

ここはそもそもこういった議論も含んだスレなわけだけど
キモいと思うのは勝手だけどスルーしろよ
キモいだけのレスとか全く価値が無い

流れ変えたいなら駄々こねてないでまずは自分で話題出すなりSS書くなりするべきじゃないかね
390創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 13:32:13 ID:gyueBDay
書いてるけど出せるレベルじゃねーンだよ屑が
391創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 13:39:42 ID:Jc15x84r
出せるレベルじゃないならそんな荒い言葉で口を出すべきじゃないな
そんな事で偉そうに言っても余計に発言に説得力がない
392創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 17:00:15 ID:nAJcqL1j
>>387
麦と稲だと麦の方が寒さに強い種じゃなかったか?
それとも品種改良の成果?
中国南部が稲の文化圏で、北部が麦の文化圏なのはそのせいだと聞いたが。
ああもちろん水の量もファクターだよ。
393創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 17:01:44 ID:nAJcqL1j
>>387
あー、連投すまん。
言うべきではないと思うが、ジャガイモはあからさまだし伏線じゃないか?
実は未来でしたネタの某作品で、その時代ならあるはずのないトウモロコシが出ていた作品があったと記憶している。
394創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 18:16:28 ID:Jc15x84r
>>392
どっちも結局寒さに弱いよ、何故か麦は寒さに強いみたいな印象が認識されてるけど
実を言うと、稲と比べて強いってわけでもなかったりする
麦と稲は収穫高が違うってのが一番大きい
まあ麦も小麦でなく大麦なら収穫高は高いんだけど…

それに、小麦って元々西アジアのイランあたりが原産地だしなあ
395創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 18:31:37 ID:v/5ViblC
コシヒカリと農林10号以前はどれも寒さに弱い
396創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 18:34:42 ID:JWUhXG3R
イネ科で寒さに強いってアワとかヒエか?
397創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 20:30:18 ID:fj3sKd9P
そばの類は寒冷地でかつ土地が痩せてても育つ優秀な資源だと思うんだが
メインに据えてる国ってあったっけ
398創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 20:58:36 ID:rK91zrGI
そういえば、今考えている話で戦車を出したいんだが、やっぱりTK-Xを10式として出すのは早いか?
とはいえ、74式じゃ力不足だし、90式とか本州に持ってくる理由が思い浮かばないのだけど。
399創る名無しに見る名無し:2010/03/25(木) 21:04:11 ID:/BJzV6jG
>>398
南方転地演習が何のためにあるのか、を考えれば別に無理な話ってわけじゃないと思うぜ
富士教導団にも90式はあるし
400創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 00:39:02 ID:NNP0I7JG
>>399
いや、話の都合上、可能な限り最新の装備を揃えたいので、出来れば90式や74式は使いたくないんだわ。

取り敢えず、富士教導団から実験のために乗員ごと借りたって設定にしようと考えていたんだけどさ。
ただ、現在わかっているだけのデータだけで話に盛り込むのは、それだけで既に無理があるかなー、と思って。

Wikiぺみる限りでは、既に出してる小説なんかあるみたいだけど、読んだ事ないし。
401創る名無しに見る名無し:2010/03/26(金) 02:00:28 ID:ogwARt33
新中期防で58両調達するらしいぞ。
2015年ごろの設定にすれば出せる。
402創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 11:37:51 ID:g38Eh5uW
モロコシ(コーリャン)は寒冷地のイメージ有ったが原種は熱帯アフリカだったんだな
グーグルで検索するまで知らなんだ
耕作面積でいえば世界五位の作物
大半は家畜飼料としての栽培だがもちろん人間も食べる
(大豆・トウモロコシも生産の大部分は家畜飼料だしな

ソルダムの名前で植えられてたから気づかなんだ
403創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 15:42:52 ID:19atDNsJ
モロコシって作地面積に対して収穫量少ないから効率悪い気がするけどな
404創る名無しに見る名無し:2010/03/27(土) 23:32:04 ID:UDo1Agqc
そーいや米って大量に作れるらしいけど、作物としてはどのぐらい凄いの?
405創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 00:49:22 ID:nkp4FX1r
最強の作物は米に芋なんて話は聞きますね
歴史的にも西欧はじゃが芋入ってきて一気に楽になってますし

収穫倍率(一粒から何粒取れるかの事)で比べると
ヨーロッパの小麦の場合10世紀で3倍、15世紀に入っても5倍弱、10倍こえたのは19世紀だとか
日本の米の場合奈良時代のあまり良くない田で7倍超、良い田だと25倍を超えることも結構あったって説もある
今の値で比較してもアメリカの小麦で25倍まで、日本の米だと140倍くらいだそうな
面積で比較するともうちょっと縮まるけど、それでも二倍はくだらないんじゃないかな

ただし、小麦を日本で育てると50倍いくそうなので日本の土地がかなり豊かであると言うのも本当
加えて、歴史的に見て日本人の主食が米といえるかどうかはちょっと疑問だし、
西欧の人の主食も大麦か燕麦やらな気がしますので比較するのも難しいかも
中世で見るなら育てる手間は米のほうがかかるかも
406創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 02:30:31 ID:0nfGSy/K
米はとにかく水が要るから作れる場所がかなり限られるってのが唯一最大の欠点
米を作れる土地なら米作るのが一番効率いい
407創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 02:52:32 ID:gIyAc1Vc
>>398
そこで軽量なMBTを海外から導入したことにするでオブイェークト
408創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 10:03:01 ID:Sr+vuyhj
穀物は地力と光と水の賜物、て言葉が有るからな
人の労力は有って当たり前として環境の条件はきびしい(光には気温も含めて

アフガニスタンに用水路をきりひらくぺシャワール会の中村医師の熱意には頭が下がる

>>403
効率は稲とかと比べると話にならないけど
乾燥地で必要とされる水との兼ね合いでは有利(というか合理的
連続して単一栽培じゃなく豆類との混植や交代栽培の条件ありらしいが
409創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 12:42:56 ID:U0pRLzw4
あとコメの優位性は、玄米が一部の必須アミノ酸などを除きほぼ人体に必要な栄養素を
摂取できるという点。玄米だけ食ってりゃ生きられる。精米すると駄目だけど
410創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 12:56:20 ID:11W1WXRJ
玄米も、専用の炊き方してくれるジャーとかで炊くと美味いよ。
ただ、炊き立てに限るけど。冷えるとやっぱり不味い。
411創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 13:04:14 ID:MnwnGrdR
>>406
陸稲ならそこまで水必要ないんじゃね?
収穫量と味は落ちるらしいが、育成自体は水田より簡単らしいし
412創る名無しに見る名無し:2010/03/28(日) 13:19:24 ID:GIp2ZOC/
近世まで百姓の主食は雑穀だったのね。
そう言う意味で日本人は米が主食民族ではなく米志向民族であったのだなと
413創る名無しに見る名無し:2010/03/31(水) 01:48:51 ID:3Rr+G3GI
>>397
遅レスだがフランスのブルタ−ニュ地方ではそばが主食だったらしい。

たとえばF世界にそばを食べる文化があったとして(食べ方は粥なりガレットなり)
そこに蕎麦屋を出店したら受け入れられるかな?
414創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 03:32:27 ID:gvy5ZTgj
食い方が汚いと非難されるに一票
415創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 08:22:25 ID:zRKD9G+6
中世庶民が気にするわけはない
マナーなんてのは基本的に上流階級のものだぞ
416創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 11:59:43 ID:0fiAUMSf
大学でフランスからの留学生に、「何で日本人は音立ててうどんとか支那ソバ食ってんの? 蛮族なの?」
とか言われたけど、「お前らがワイン飲むときチュルチュル音立ててテイスティングするようなもんだ」て言ったら黙り込んだ。
417創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 14:50:25 ID:O0AZsoDg
>>416
参考にする
418 ◆im0Hwg82eM :2010/04/01(木) 23:55:50 ID:ZK83Lpg4
 転移事件後の海上自衛隊でワークホースとして働き、
乗員たちに愛されなかった護衛艦があった。その名は「たちばな型護衛艦」という。

 元来このクラスは転移事件後に計画された最初の護衛艦であり、省資材で
安価に建造でき、また有事の際には大量に建造して運用する事も考慮して、
かなり少人数での運用も想定された設計がなされている。

 その後、択捉事件の戦訓を容れて大型機銃の無人砲塔が追加装備され、
今海戦参加時の装備は、76mm砲を艦橋前、煙突間、艦後部に各1門で計3門、
両舷側に40mm機銃を計8門、前部76mm砲と艦橋の間に20mmCIWSを1基、
艦尾に短魚雷発射管1基というものであった。
 全体的には、あぶくま型護衛艦の船体に艦砲を置けるだけ置いてみたような
外観である。ヘリコプターの着艦は可能だが格納庫を持たず、
搭載能力は無い。また、後に整備が進められた後期型の4隻は
40mm機銃を計4門とし、煙突間には、76mm砲の代わりにMk 41VLSを
半ば無理やり装備しており、対空・対潜能力の向上を果たしている。

 ヘリの搭載を諦めた分、船体は2100tクラスまでに纏められた。
その割には艦砲の充実が図られ、近接戦闘を重視した設計といえるだろう。
また、レーダーやソナー等の索敵装備も小型艦の割には強力であり、
後期型では低燃費化のため機関にCODLAG方式が採用された事もあって
放射雑音が少ない。そのため水中探知能力はかなり高くなった。
419 ◆im0Hwg82eM :2010/04/01(木) 23:56:52 ID:ZK83Lpg4
 反面、小型の船体に多くの装備を詰め込んだために居住性は良い方ではなく、
特に後期型についての乗員の評判は芳しいものではなかった。この4隻は
そのあまりに強引な艤装から「ともづる型」と陰口を叩かれる事もあったという。
また、後期型の建造費は前期型に比べて1割以上も上昇している。
 これらの問題点を抱えながらも、前後期型合わせて12隻という大量建造が行なわれ、
後の第6護衛隊群においては、このクラスが半数近くを占めている。
その当時の旗艦は「てんぽう」という名のDDHなのだが、この艦について少し触れておく。


 時は2031年、当時我が国は前年から引き続いて連合と交戦状態にあった。
10月末頃には既に大勢は決しており、休戦条約の締結も時間の問題と目されていたのだが、
かくも急速に拡大する我が国の版図をカバーするために、新たな護衛隊が必要とされたのだ。

 さて、その旗艦として新たなDDHが求められたのだが新DDの建造予定との兼ね合いもあり、
新DDHには開発の目処が立ち始めた新型の8インチ砲を搭載したい一部勢力の主張を
無視する訳にもいかず、次期DDHの整備までの繋ぎとして商船を改装した簡易型DDHを整備し、
最大で15年程度使用することで決着が図られた。

 2033年11月、買収された高速コンテナ船「第17春日丸」の改装工事が開始され、
2035年1月には再進水、「てんぽう」と命名された。同年8月に就役した「てんぽう」は
第4護衛隊群の旗艦として任務に当たった。この艦も関わった事故を次に述べるのだが……
420 ◆im0Hwg82eM :2010/04/01(木) 23:58:07 ID:ZK83Lpg4
 2038年8月、「てんぽう」はDDG「ゆきかぜ」DD「ゆうぐも」DD「あきづき」DD「たけ」と共に
東方海域にて新アメリカ合衆国海軍との合同訓練を行なった。その帰路に事故は起こった。
8月13日、金曜日の未明であったが、突然の突風によって「たけ」が転覆してしまったのである。

 「たけ」は後期たちばな型の一隻であり、元来重心位置の高い艦であったのだが、
当時の天候はそれほど極端なものではなかった。後に公表された事故調査報告では
波の周期と突風が複合的に作用した結果の事故であったとされているが、関係者の一部から
「あれは適当な理由をでっち上げたもので、原因は全く分からなかった」との証言もある。

 事故を目撃した当時の乗員からの聞き取り調査が後に行なわれたが、
その中に見られた発言を幾つか挙げると、
 「『ゆきかぜ』が艦を止めて波間に漂う生存者を救出しようとしたが、次々と海中に沈んでいった」
 「当時、部内で『第4護衛隊群事件』なんて言っていた連中が次々に事故で負傷していった」
 「帰還した『てんぽう』のキールに原因不明の亀裂が生じていたが、公にせず修理したと聞いている」
など、いささか怪奇的な様相を呈しているのは見逃せない。


 この事故の他にも、当時の第4護衛隊群では多くの事件・事故が発生しており、場合によっては
ちょっとした社会問題にも発展しかねない状況であったのだが、海上防衛省の迅速な情報公開や
巧みな対応などが功を奏し、自衛隊批判などの大きな運動は発生しなかった。
 後に発生した大きな事故としては、DDH「かが」とDCV「ふじ」の衝突事故などが挙げられるが、
その全ての事故に「ゆきかぜ」が関わっている事は見逃せない。
また、「ゆきかぜ」は退役護衛艦を標的として撃沈する際には非常に高い確率で参加している。

 特に、たちばな型護衛艦などは標的として沈んだ全てのケースで「ゆきかぜ」が参加しているし、
「かが」や「こんごう」などの海没処分にも「ゆきかぜ」が参加している。
やっぱり個人的には、あの艦にあんな名mうわなんだおまえやめr
421創る名無しに見る名無し:2010/04/01(木) 23:59:22 ID:ZK83Lpg4
投下終了。4月1日に間に合った……のか?
422創る名無しに見る名無し:2010/04/02(金) 00:16:59 ID:SC1gZ1WI
乙。よかたね
423創る名無しに見る名無し:2010/04/03(土) 03:48:08 ID:kaw0DzFv
おっつおっつ。
424創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 12:50:43 ID:zWwnbHTN
某所のSSを見て疑問に思ってたんだが…

「未だ国交も結んで無く、お互い初顔合わせ(相手は何故かこちらの事を
若干知ってた感じだったが…)の会談の席で使節全員を騙し討ち…」をリアルでやったら…

現実では、どんな事になるの?
425創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 17:34:23 ID:pAqBgwGr
>>424
グインサーガか何かだろうか?
426創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 18:15:58 ID:Qni7w+wK
敵が頭悪すぎで思考が外宇宙からの飛来生物並み、日本人を善人に描写しすぎでまるで白痴の振る舞いの、
あのネット小説かー。

427創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 18:16:27 ID:AoVWFpGO
アイランドか?
428創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 19:20:14 ID:8rdwkbZR
「陰陽師」の世界とかでも良かですか?
429創る名無しに見る名無し:2010/04/06(火) 20:22:30 ID:DfgrX633
いいと思うよー
430創る名無しに見る名無し:2010/04/07(水) 23:26:05 ID:e07PVRIh
>>426
何それ?
詳しく
431創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 10:53:31 ID:MQuLHDms
蒼穹のティルガライザー
ここで他所のssに評価付けんのやめろ。
該当スレ行け。
432創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 10:56:28 ID:s4k9WI9T
>>424
そんな恐ろしい外交オプション持ちの国を若干知ってたら
まず手ぶらで初顔合わせには行かないぜ
433創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 17:22:58 ID:7utjHVGR
>>431
該当スレってどこ?
434創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 21:52:21 ID:lFvIienk
【架空戦記】ネット仮想戦記を語ろう6【火葬戦記】
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/army/1257246441/l50
ここじゃね?
435創る名無しに見る名無し:2010/04/08(木) 23:43:46 ID:bMRecXT3
ところで
自衛隊彼の地にてかく戦えりってまだ発売してないの?
4364月17日:2010/04/09(金) 16:01:45 ID:3vWgvoR4
>>435
ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり1 1700円
437創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 01:57:16 ID:56ebuh+f
複数巻で刊行する程の文量あったっけ?
438創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 03:26:26 ID:fEhD0gZp
>>431
一応言っとくがThe Islands Warな
蒼穹のティルガライザー は同じ人が書いてる別の小説

>>437
本編はプレーンテキストで2Mぐらいだから1巻ではおさまらんだろ
刊行する以上当然加筆修正もするだろうし
439創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 07:07:06 ID:pJ/dlE4O
キャラクターから思想まで継ぎ接ぎの文で売れるんか
440創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 12:10:29 ID:aHhGXxh5
>>424
外交で騙まし討ちなんて現実でやろうものなら国民が不平等条約結ばされたってキレる
やり過ぎると最悪戦争にまで発展する

交渉なんて利害調整と言葉の言い換えと騙し合いだから嘘そのものは問題ないのだけど
ようはバランスが大事
441創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 14:36:00 ID:JvHUO+aP
>>436、一冊でこれは高い

>>426 あの世界は転移によって作られてる設定だから、ローリダのいた世界では彼らが覇者だったんじゃね
現実世界でいうと十字軍時代の欧州が来たようなもん

442創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 16:37:43 ID:AzDBeiye
>>438
ありがとメーン。
443創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 17:10:05 ID:56ebuh+f
ぶっちゃけ金出して読むレベルの中身じゃ無かったが、プロの編集の手がはいったらどうなるのか楽しみ
444創る名無しに見る名無し:2010/04/10(土) 22:37:04 ID:m9JfDBd3
ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり1.接触編 
(柳内たくみ)
近刊 ISBN978-4-434-14235-2 C0093|四六判|528頁|定価1,700円+税
発行:アルファポリス|奥付の初版発行年月:2010年04月|書店発売日:2010年04月12日
平成××年、突如として東京銀座に「異世界への門」が開かれた。
中からあふれ出た鎧や剣で武装した「異世界」の軍勢と怪異達。阿鼻叫喚の地獄絵図。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと足を踏み入れた。
およそ自衛官らしくないオタク自衛官、伊丹耀司二等陸尉(33)は部下を率いて『特地』にある村落を巡る…
異世界戦争勃発!ネットで人気のファンタジー小説、待望の書籍化!

イラスト大丈夫だと俺は思った


445創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 02:16:34 ID:HtVK5t1J
>>441
彼らのいた世界じゃ彼らの行いすべてが正義で、それが通ってたんだからなー。
他の国から、そうとう恨みを買ってたかもしれないけど、そんなもん無視できるくらいの力があったわけだ。

それが通じない世界に転移したとき、彼らが後生大事に信じているカミサマに「捨てられた」と
考える人はいなかったのだろうか。
446創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 02:21:29 ID:HtVK5t1J
まちがえた>>441じゃなくて>>426だった
いやぁん

ゲート、アマゾンでぽちっちまったよ。
本なんてラノベしか読まない俺にはアレくらいでちょうどいいのさ
実際超楽しみ どれくらい手を加えてるんだろう
447創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 03:45:47 ID:x5SEkOS5
>>445
実は逆だったりしてなw
元居た世界で苛められまくってて、その癖K国みたいに自尊心だけはアホみたいに高いから
自分が無双できる世界に来て、一気にそれが爆発したとか
本文中には神はこの世界の覇者にするためにわれ等をこの世界に送ったのだ見たいなこと書いてあったし
448創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 12:52:47 ID:hR8EKZxz
>>447
それだとK国と言うよりはイス○エルだな>苛められた反動
小説読んでないから実力のほどは知らんw
449創る名無しに見る名無し:2010/04/11(日) 20:54:29 ID:gHsRutJV
>>448
ファンタジーじゃない分、軍事力は充実してたな 70年代の地球なら軍事大国として通用するクラス
ミサイル中心で将校が貴族(富裕層?)で占められてる意味ではロシアに通じる所がある
設定図にはヘリコプターなどの哨戒機は搭載せず15cm砲などを置いてる

黒船来る直前の日本列島が異世界に転移し
同時に現代の北日本や九州(在日米軍含む)が入れ替わりに転移したらという電波

ファンタジー国家を相手しながら封建時代の日本を改革する地方自治体と自衛隊
黒船が日本領に入った時点で転移したら米軍預かりかな

450創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 11:50:20 ID:/RAbhYUl
石油備蓄がどれだけあるかだな>近代日本兵装
沖縄のCTSは現代日本の使用量の6日分(450万`g)が備蓄されているが
沖縄駐留米軍が独立国Ryukyuを宣言したりw

ちなみにペリー艦隊は浦賀に来る前に琉球に立ち寄っている
451創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 13:11:20 ID:bB/LpOZ2
新潟って北日本じゃなかったんだな(http://ja.wikipedia.org/wiki/北日本)
という事は佐渡島には多少の金が残ってるかもな
ドワーフを移民させてみっか

京都〜日本海は九州勢に 江戸〜太平洋は大湊が管理 首都は福岡か
452創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 18:25:41 ID:vsO7v2PZ
関係ないけど・・・戦場のヴァルキュリアで列車砲を撃沈する話を
見てて思ったんだが もしも陸自のAH−64さえあれば
列車砲の上から対戦車ミサイルを撃ち込んで撃墜させれば
すぐに鉱山を奪還する事は可能だろうなっと思ったよ
453創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 21:36:52 ID:FTv3N2CC
すまぬ…ちょっとした考察がしたいので
皆様のお知恵をお借りしたい

俺的脳内二次創作で
◎「ローリダ(マブラブオルタの戦術機の技術を接収or現物を鹵獲)vs日本(こちらは「ガイア・ギア」時代の日本列島が転移…)
を構想してるのだが…

上の条件を満たすために
ローリダがマブラブ日本帝国(ローリダ西方に転移)に勝つには…一体どうしたらいい物か…
                                           
454創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 21:58:02 ID:F36Ym2sU
脳内なら好きにしろよ。
ただ、脳の外から出すな。
455創る名無しに見る名無し:2010/04/12(月) 23:06:38 ID:c+N97Wyy
ロボットが戦車に勝てるわけねぇだろ
456創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 00:47:04 ID:vCXoh9Sl
BETAいないなら勝てんじゃね、制空権簡単に掌握できんだし
つか既にファンタジーじゃないからここで聞くようなことじゃないだろ
457創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 02:06:24 ID:JDkwupK0
ロボットは戦車に勝てないってよく聞く話だけどさ、脆弱極まりない生身の人間でも対戦車兵器で戦車を撃破出来るのに、ロボットが戦車に勝てないってのが納得出来ないんだよな。
兵器としてみれば余りにも脆い兵士が戦車を破壊出来るのにロボットは無理? なら(生身の)兵士はロボットよりも遥かに戦闘力が高いってのか?
458創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 07:50:39 ID:JMnCk5F7
よく言われるが
人より身長が高い(5m以上)鈍重な動きしか出来ない→ただの的。
人と同等(2m前後)で人と同等以上の機動性があり重火器を扱える→十分通用する
みたいに言われてたかな。
もっとも5m超えてても飛んだり跳ねたり出来て、車並みのスピードが出せるなら話は変わってくるが。
459創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 08:05:18 ID:B3SKqKxF
効率の問題。
脆弱極まりない生身の人間ですらミサイルひとつでとりあえず対抗出来んのに
二足歩行ロボを作って得られる物って何よ?
戦艦とか、ロボとか、ロマンもつのはいいけど俺は大嫌い。
460創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 08:05:44 ID:GL7CTlHp
歩兵は真正面から戦車に打ち勝っているじゃなくって、
物陰に隠れながら戦車の防御の甘い、後方・側面を狙って
「出し抜いて」撃破しているんだな。

ガタイのでかいロボットじゃ、目立ちすぎて「出し抜く」ってのが出来ないんだよ。
高さ5〜20mの巨体、どうやって隠すよ?

>5m超えてても飛んだり跳ねたり出来て、車並みのスピードが出せるなら話は変わってくるが。

これも、「その技術で戦車作ったら、ロボットより強くならね?」って言われて終わりだね。

パワードスーツみたいに身長2m代で、弾片防御+αにパワーアシストで重火器楽々扱えれば、
比較的小さいサイズを利して身を隠し、生身では持ち運べないような重火器で戦車を撃破
って十分出来ると思うけどね。

ま、それでも真正面に立てば12.7mm級の銃弾でで蜂の巣だろうけど。
461創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 09:03:49 ID:JMnCk5F7
コスト云々で語れば、戦場で一番高い兵器は『歩兵』
だから二足歩行ロボットはロマンでは無い……が、現実味も無い。
2m級のパワードスーツが一番現実味はあると思うが、実戦で使われるのは……
アメが予算組んでテスト重ねて…30年は見たほうがいいか?

>>460
飛んだり跳ねたり出来る戦車、マゼラ・アタックのことですね分かりますww
462創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 10:00:41 ID:YMNzD8zC
>>460
だから強襲型ガンタンクを量産しろと何度言えば……
463創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 12:16:22 ID:yCBdtA9V
だグラムに出てきたデザートガンナーは砂漠戦闘に特化した戦車だったなw>砂上のアメンボ
464創る名無しに見る名無し:2010/04/13(火) 15:11:08 ID:Bcxqyt+9
↑2結局ガンダム系になってるじゃねーかwww
465創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 01:16:01 ID:gEiuZUk8
んじゃ、ここの人的に陸戦強襲型ガンタンクの評価はどうよ?
やっぱ全高が高過ぎるのが問題? 自分としてはゴツい外見が好きなんだけど。 

MS IGLOO2 重力戦線 第3話「オデッサ、鉄の嵐!」見どころ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm6834524
466創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 14:38:47 ID:fepwyohJ
>>453
あのローリダが戦術機を十全に使えたとしても相手はマン・マシーン…、
確かUCガンダム世界の行き着き世界その一(ガイア・ギアの年代はUC200
Vガンから50年後の歴史で、もうひとつはGセイバーだったか?)の兵器か…

確か「一般量産機でも『ミノフスキードライブで単体で飛行可能、Iフィールドを発展させた
ビームはおろか実弾まで防ぐ【ミノフスキーバリア】、ZZの頭部ハイメガキャノン並みの
威力のビームライフル」…

お前はそんなにロリをフルボッコにしたいのかw…


それと下の「マブラブ日本帝国」の件だけど、ほっといても「物資不足」で直ぐに詰むと思われ
たしかあの日本帝国、大概がアメリカ頼りだった筈だから転移した時点で秒読み開始だろ
467創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 17:24:22 ID:SnEHFhms
>>466
あいやまたれよ。

マブラブ日本帝国って、転移前の時点でも国家の破断面へのカウントダウン状態だったと思われ。
なのに内乱、クーデター。
正に日本人の暗黒面が出てるってものでww
468創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 22:54:05 ID:T3kSx84m
マブラブ日本帝国がどの時点なのかにもよるけどな
原作物語の時点じゃ中部日本以西が敵に取られて瀕死状態
469創る名無しに見る名無し:2010/04/14(水) 23:40:15 ID:fepwyohJ
453氏
ちなみにマブラブ日本の転移の際、ヴェーダも一緒に転移?
それだと島戦争世界も詰み・投了だけどw
470創る名無しに見る名無し:2010/04/15(木) 02:22:59 ID:4rJ1Mj+x
異世界の聖機師物語の世界の陸自の一個中隊が迷い込んだらって
考えたんだが あの世界は別の技術だけどかなり発達してるみたいだから
燃料の補給と弾薬の補給が出来るかもしれないな 74式戦車は消耗した部品を
異世界の技術で作り出した新しい部品を取り付ける事によってスペックが
下がるってハンデが付くけど何とか主砲をぶっ放す事は出来る でも
主人公がいる所が艦みたいな浮遊島だから74式戦車は海自の護衛艦の主砲みたいな
扱われ方になるかもしれん 敵の浮遊島に砲撃をしたりとか

普通科隊員が動き出す時は上陸や襲撃時のみに
なるかもしれんな
471創る名無しに見る名無し:2010/04/16(金) 21:36:01 ID:yDaONJPG
自衛隊斯く戦えり買ったけど、WEB連載時と比べて政治ネタ削っただけでほぼ同じだな。
500ページ以上あって、最初手に取ったとき驚いたわ。
上中下で出すのかな。
472創る名無しに見る名無し:2010/04/16(金) 22:55:23 ID:g+Ku1f9m
理想郷掲載時から『接触』『炎龍』『冥門』の章分けされてたから、
順調に行くなら三部作になるんじゃね
あと、DSネタは消えたが、型月ネタは残ってるのな
473創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 22:04:30 ID:hzp7H7ad
ファンだからフォローするけど、削った分より追加分のほうが多いぞ。
描写足らずでわかりにくいシーンがわかりやすくなったと思う。
ただ、完全にノリがラノベだから、ここの住人みたいな硬派な戦記モノが読みたい人にはあわないんじゃないかなぁと。
俺は存分に楽しんだ。
二次創作でもしちゃおうかしらん。
474創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 22:26:51 ID:84vWSw+o
>>473
話の大筋は変わって無い?
475創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 22:50:03 ID:hzp7H7ad
その辺は大丈夫。あくまで描写の追加と、新しいシーンの追加だから。
まあ、一度読んだ身としてはまったく同じストーリーだと新鮮さがないなあとは思う。
けど、原作(?)はかなりきっちり終わってるから、ヘンに変えるのはあまり良くないんだろうね。
ヒロインたちのビジュアルも、作者さんのイラストからアレンジが加わっていい感じ。
帝国側の女の子の絵も早く見たいなあ。
次巻はいつ発売なんだろう……。

気になった点は、「〜である。」で終わる文が異常に多いことかな。こんなん気にするのは俺だけかもしれんが。
476創る名無しに見る名無し:2010/04/17(土) 23:01:26 ID:UhAWRa2v
地元であったんで買ったけど1700円+税って新書の倍近いんで驚きましたよ。
でもアルカディアで見てたんでどうかな?と思ったけど本にした方が気持ち読みやすい気もしますね。
477創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 00:02:07 ID:vEAVtSZF
そういや冥門編は書き直されるんだった。
ラストどうなるんだろう。たのしみ
478創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 09:26:53 ID:4eaRVhJo
四六版ソフトカバー500頁超で1700+税だから、相場よりお得だと思うが
四六版の書籍に馴れてないと、そんな感覚なのかな
新書でも、あの文字数なら余り変わらない値段になる筈だけどね
製本技術上、紙質を上げて薄くしないと、サイコロみたいになって本に出来ない
479創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 14:30:33 ID:bEeMbcN9
…これ、表紙と挿絵、誰になってるの?
表紙大きいの見たいんだけど…
480創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 19:22:00 ID:Y1g2vt5Y
ゲート買ってきた。
パラパラとめくった限りでは、挿絵の存在は確認できず。
確認できた絵は表紙だけだね〜。
481創る名無しに見る名無し:2010/04/18(日) 23:30:13 ID:53noUd8M
全部読んできたが挿絵なしだった
482創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 00:12:45 ID:aQVnBiWU
>>481
>全部読んできたが
買えよw
483創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 00:17:34 ID:iy2bEGMD
なぜばれた
484創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 12:25:16 ID:DhvzyywS
>>479
絵師はDaisuke Izawa氏
デュエルマスターズのカード絵師で、又の名を おこめ。
炎龍編の表紙に、秘かに期待大だったり
485ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/04/19(月) 19:48:11 ID:xTjIxavq
昨日、とある魔術の禁書目録と一緒に買いました。
やっぱり、本にされるだけあってとても面白かったです。
次がとても楽しみです。ところでこの板の住人の何%が買ったのでしょうね?
熱意と資金力のある人がいったい何人いるか……。
486創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 20:13:34 ID:+oHxx7KO
Webで最後まで読めなかったし、今度買ってみるか
487創る名無しに見る名無し:2010/04/19(月) 23:16:29 ID:0AtlXvpq
俺は買ったよ
まあ本になったのを読みたかったと言うよりも
今まで楽しませてくれたお礼兼ご祝儀みたいな感じでの購入だけど
488創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 02:51:08 ID:IcA0iSIZ
>>487
そういう考えもあるか…
もう読んでるからいいやって思ってたけど今からkonozamaで注文してくる
489創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 14:39:55 ID:a5dvQ+7t
俺、富山の黒部だが何処にもなし…
富山市まで出んといかんのか…(泣

富山人(辺境もんで)手に入れた奴いる?
490創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 15:52:24 ID:+mB3hxLt
富山でも売ってるだろ、サイト行けば販売店リストが書かれてるよ
それでも駄目ならネットで買え
491創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 22:47:10 ID:tjOv7bx4
出資してたら終りに名前が載ってたのか
○○さんへ・作家名
みたいなサインが付いてくるもんだと思ってた
492創る名無しに見る名無し:2010/04/20(火) 23:57:58 ID:NoJUogjj
出資したかったなあ……
しようと思ったらもう終わってたんだよ
493創る名無しに見る名無し:2010/04/21(水) 00:03:32 ID:4M5Y9Hw0
同じく、当時財布がカツカツで出資しようか迷ってたら速攻で終わったよな
494創る名無しに見る名無し:2010/04/24(土) 14:43:13 ID:3w1zRO3/
過疎り過ぎw
495創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 00:37:20 ID:EOtIAnXA
そりゃ狭い門潜んないとこのスレで発表出来ないし、しょうがないさ
自衛隊限定だもん、
……だからって拡大しろとか変更しろなんていわないよ、俺は
496創る名無しに見る名無し:2010/04/25(日) 03:07:10 ID:OtLi29BX
分家来てくれよ。
こっちよりよっぽど自由に出来るよ。
497創る名無しに見る名無し:2010/04/30(金) 01:05:28 ID:JM84c+/H
分家ってなんだ?
498創る名無しに見る名無し:2010/04/30(金) 01:12:37 ID:Wilj3qGZ
テンプレ嫁、あとsageろ
499創る名無しに見る名無し:2010/05/07(金) 23:04:48 ID:bb2eh78b
ゲート、炎竜編が出版決定だって。
ソースは、アルカディアの新しく投下された外伝ね。
500創る名無しに見る名無し:2010/05/08(土) 23:42:03 ID:6BTDTSR6
アルカディアのSS消してなければ買ったんだがな
ああも突然消されると商売臭くて買う気が失せる
501創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 00:05:39 ID:jI1om9hk
無茶言うなw
商業作品をネット上に置いておけるワケがねえw
502創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 00:15:43 ID:xf/Rl4hD
俺が出版社だったら
「え、なんで消してくれないんですか!? 」ってファビョるぞw
作者みずから売り物減らしてくれてるようなもんじゃねえかw
503創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 00:21:24 ID:jI1om9hk
ついでに言えば突然じゃなくて事前に連絡入れて、「今のうちに保存推奨」までしてた。
さらに現在、外伝を連載中とくればありがたくって涙がでらぁ。
504創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 02:04:53 ID:S85suFzK
サイトで済ませる奴はどうせ立ち読みで済ますだけだと思う
消さずに、文庫版だけ加筆とかなら買ったがなぁ
505創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 02:27:18 ID:jI1om9hk
えっ……
506創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 11:03:27 ID:HqAQOSh9
まあ、この手の難癖つける人は、結局買わない理由を探す人なので、マーケットとしては切り捨てて構わない類型ではある
507創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 15:07:28 ID:2xQ200Yj
>>500
商売臭くない商品は買うんですね、分かりま…分かんねえよw
>>504
一行目と二行目を繋げて読んで混乱したw
508創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 16:41:37 ID:S85suFzK
>>506
別に欲しけりゃ買うぞ?
卓ゲ板の住民だからお布施には慣れてるしな
悪意のみを持って他人を見ると自分の格が削れてくぜ
509創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 17:03:52 ID:2xQ200Yj
>>508悪意も無く人の活動を批判できるあんたの格ってやつはすげえ器用なんだな
510創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 17:33:25 ID:S85suFzK
>>509
どうせ引っかかると思ったが、一度も俺は批判してねーぞ?w
511創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 17:45:59 ID:2xQ200Yj
>>510
どうせ引っかかると思った<<何を言ってるか分からない
あんたの言葉にひっかかった俺に、俺が一体何に引っかかったのか教えてくれ
512創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 17:54:02 ID:S85suFzK
>>511
批判も何もしてないのに>>509の様な頓珍漢な事を言い出した事だろ。
故意に引っ掛けたつもりはないが、書き込んだときに引っかかりそうだなーと思ったら見事に引っかかった。


どうでもいいことに説明しなきゃ分からないほどに熱くならないでくれよ…本人か?
513創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 18:07:33 ID:2xQ200Yj
>>512
本人認定か
本物みたいで安心した
514創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 18:10:57 ID:InsXkQFU
まぁ、批判はしてないわな。
どちらかといえばただ商業媒体に移ることに難癖つけてるだけで。
515創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 18:25:28 ID:S85suFzK
>>513
はいはい敗北宣言のテンプレご苦労さん

>>514
難癖すらつけてねーぞw
単に個人的に気に入らないから買わないと言ったら何だから知らないけど興奮してる人がいるだけ
516創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 20:43:21 ID:NastmwYl
勝ちとか負けとか言っちゃ駄目だろう。
まあ気に入らないから買わないってのは正しいわな。商業作品をネット上に置いとけってのは割れ厨みたいで同意できんが。

それはさておき、ゲート買って、俺もひとつ何か書こうと思ったが、自衛隊の組織とか兵器とかまるでちんぷんかんぷんだわw
調べながらやろうかとか考えたが、付け焼刃じゃ、ここのディープな住人から白い目で見られそうだ。
こういうのは自分が好きなアニメを見たことない人に、エロ同人を作られるような心境なのかしらん。
517創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 21:51:37 ID:xf/Rl4hD
>>500は出版社がどうやってお金を稼ぐのかレベルの
初歩の初歩を全く理解できていない人間でないと書けないレスだと思うが
そこを突っ込まれてるのではないのか?
518創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 21:58:36 ID:2xQ200Yj
>>516そんな感じかもね
小さい違いが気になったりとか、まさにそんな感じw
519創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 22:20:17 ID:S85suFzK
>>517
そんな話は明らかに誰もしてないし邪魔だからもう止めれ
顔真っ赤wwwwwとか煽られたいか?
520創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 22:26:07 ID:2xQ200Yj
>>519
「顔真っ赤wwwww」とか煽られても、「はいはい」、としか思わない人間がいるって、理解できる?
人が引っかかりかねない文を書いといて「やーいやーい引っかかったww」とかそういうのは近所の小学生相手にやってくれないかな?
521創る名無しに見る名無し:2010/05/09(日) 22:27:20 ID:xf/Rl4hD
>>519
つっても単なる事実だしなあ。

物知らずな子にはハッキリ言ってあげた方がいい場合もあると思うんだ。
でないと延々赤っ恥かき続けては、そんな捨て台詞吐いてまわるようになっちゃうよ?
ていうか既にあっちこっちでそうなってそうだけどさ。
522創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 01:13:57 ID:VgvyM3BG
>>518
やっぱそーよね……。
自己満足で人を不快にするのもアレなんで、自重します。
523創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 01:24:16 ID:hh+VcC9b
>>522
分家でいいんじゃね?
524創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 01:47:37 ID:VgvyM3BG
いやいや分家でも出鱈目な自衛隊の小説晒したら駄目だろうw
あっちはあっちでディープなのはかわらん。
まーだからこそ面白いものが作れるんだろーけど。
525創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 04:28:04 ID:yN00pV1A
物語氏はもう書かないのかなあ
526創る名無しに見る名無し:2010/05/10(月) 16:36:39 ID:jyn6wt36
wiki見とけば大体分かる。
あと写実派の映画とか。
527創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 08:56:03 ID:kfCMIHD8
>>517-521
申し訳無いが、ネットで公開してたものを編集して出版・販売ってのは
ジャンルや業界によっても違うけど、割りとある
まあ知らない人も多いんだろうけど…
で、その場合、出版して販売する方には加筆修正とか新規執筆分とか
なんらかの「追加」をつけることで、金を取る商業作品としての価値・体裁を取り付ける
ゲートが再編集・加筆修正して金出して買うほどのものになったのかどうかはわからんが

あと、蛇足だが、確かに一部業界ではかつてネット上で無料公開してたものを
「なんの修正や加筆も無く」お金つけて販売しだし、ネットの公開は停止
って物に対して批判される声はある
「商売(生活かかってる)」というより「安易な金儲け手段に走った」感に対する不快って所だろう

>>524
分家には本家よりハードでない、多少間違ってても目を瞑る程度のハードル低いものを
投下するスレがあるよ
528創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 09:05:57 ID:kfCMIHD8
>>516
商業作品をネット上に置いておけ、というよりも
商業作品でなかったものを商品にしだすという順番だから、反発もそりゃあ起こる

「沢山の人に読まれてるし、もしかして金になるんじゃないか?」と思って
金儲け主義に走ったと邪推されても仕方ない
ただ、大抵の、著作物をネット公開から出版にする人はそのくらいの邪推や批判を受けるのは
覚悟済みだと思うけどね

2ちゃんねる発信の幾つかの出版物や作品も、そうした邪推・批判はつき物だし
ただ、出版に際して編集したり手を入れてるから批判を抑える事も出来る
2ちゃんのログをただ追うのに比べ、編集して読みやすくする手間をかけてくれてる分
お金を出して読んでもいいって考えも生まれる
まあそれも、無料で読めるまとめサイトとかを比較に持ち出すとちょっと苦しいけどね
(もちろんタダで読めることを当然とかあぐらをかかず、無償でログを編集して掲載してくれるまとめサイト有志には感謝しなきゃならんが)
529創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 10:49:46 ID:he08PL4j
まあここははっきり言っておこう。


邪推もなにも、金を稼ぐレベルを目指さない奴の書くものなんざ
単なる自己満足以外の何者でもないぞ。
530創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 13:04:00 ID:C2pB7uHe
それ、金を稼げるレベルを目指してなのか、金を稼ぐのを目的としてなのかで意味合いがかなり変わる気がするんだが
そして、金を稼ぐ、又は稼げるレベルを目指してないのに好きでやってたらそのレベルに達してたなんて人も居るわけで
いや、好きだから金を稼げるレベルまで行こうとするのか?
ところで、プロにしろアマにしろ自己満足じゃない創作物なんてあるの?
これも、自分が書いた事で満足できりゃいいのか、自分の作品が売れるのに満足するのかで意味合いが変わってしまうけど

とりあえず、「○○な奴の××は△△」という、誤解を生みやすい安易なレッテル張りはオススメしない
531創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 14:25:00 ID:8j8ADm48
邪推って言葉の使用法が間違ってるのは確実
532創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 16:02:45 ID:EdlHFwpg
スレが進んでるんで、新作が投下されたのか?と思って飛んできたんだけど
バカが一匹暴れてるだけだったのか、ショボーン(´・ω・`)
533創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 17:34:18 ID:9On1My+x
馬鹿馬鹿しい、金稼ぐレベルじゃない、金出すの嫌だと思ったら買わなければいいだけだろうに
それで消えるやつは消える

出版社側からしてみればネット掲載やめさせられるならやめさせるわ
534創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 17:37:36 ID:9On1My+x
付け加えるなら金を出してくれる=金を出してもいいくらいには面白いよ、って感想でもある
物質的、精神的側面どちらからも充実感やモチベーションが得られる
金とっていけるやつはどんどん金取るべきだとさえ思うわ
535創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 19:36:41 ID:tgrc96qR
ここ何のスレだ?
536創る名無しに見る名無し:2010/05/11(火) 22:46:03 ID:TP94RCTi
馬鹿が誰も興味を持ってない出版社の利益構造について独演会するスレ
537創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 00:51:28 ID:9fM4UVxm
そして馬鹿が執筆者の在り方を非難して叩かれるスレでもあるw
邪推ってのは妬みから悪い方向に推測することだからな
金儲け主義に走るのを妬むって意味が通らない
金持ってるのを妬むのは分かるが
難しい言葉を使いたかったんだろうな
やたら難しい言葉(諺とか)を使いたがるF世界住民とか面白そうだな
538創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 17:24:05 ID:jkQR08w9
作者がジョナサン・スウィフト級じゃないと
「作中人物の教養度は作者のそれを上回れない」てとこだろ
539創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 21:14:00 ID:GRomYCAf
>>537
個人的に気に入らないから買わないと言ったの俺で、邪推だとか言ったのは別人だが…
相手が一人に見えるの直そうぜ
540創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 21:29:53 ID:GRomYCAf
ああ、勘違いしてた。
此の人は漏れのレスにもkfCMIHD8氏のレスにも存在しない亜空間にある行間を読んじゃってるのかw
誰も作者を非難なんてしてないから何言ってるのか分からなかったよ…


ちなみに必死でググッたんだろうが「邪推」は「妬みによる」と限定される訳ではないぞ?w
541創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 22:15:14 ID:swGnLTyz
なんか嫌な流れなんで、ちょいと形に出来なかったネタをお題として投下。

さて、例によってF世界に放り込まれた日本国。
何とか生存することに成功したものの、やはり益を得るには今迄どうりの貿易が必要なわけだ。
そうなると、相手の文化レベルも相応に引き上げなければならない。貿易ってのは、ある程度同等でなければ充分な益は出せないからね。
さてココで問題が。日本人は遺伝的に魔法が使えない。対して、こちらの科学技術はF世界住人にも使えてしまう。科学技術ってのは、学べば誰でも得ることができる力だからね。
しかし、貿易国である日本は、どうしてもこちらの技術をF世界に流さなくてはならなくなる。

しばらくはいい。十年二十年で埋まる差ではないから。だが、その先は? 遠い将来、魔法と科学の両方を得たF世界人から、日本人は魔法を使えない劣等種として、貶められるのではないか?



「魔法を科学で再現できない」と、「日本人はF世界人との混血は出来ない」の縛りを付け加えると、どうしても解決方法を見つけることが出来なかった。

さて?

542創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 22:17:49 ID:GRomYCAf
つ「雇う」

技術者なんて特殊技能よ
543創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 22:32:22 ID:swGnLTyz
犬と猫、似てるけど交配は出来ない。だったらヒトとエルフだって出来ないんじゃね?
とか考えて、そこからつらつらと発展していったのがこのお題。

オークって、どんな雌でも孕ませることが出来て、生まれる子供は全部オークなんだって。
どういうシステムなんだろう……。
544創る名無しに見る名無し:2010/05/12(水) 22:37:26 ID:swGnLTyz
>>542
根本的な解決になってなくね?
技能である以上、学べばF世界人も習得可能じゃね?

やっぱ詰んでるか。せめて「混血可能(混血児は魔法可)」ぐらいにすべきか。
545創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 00:14:48 ID:sBndXnxG
>>541
1:核爆弾による花火大会を決行する。
2:遺伝子組み換え技術で無理矢理交配
546創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 01:11:16 ID:huHGBmPy
自衛隊って火炎放射器持ってるから
洞窟にこもる敵兵を攻撃出来るな
それで一丁書いてみる
547創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 05:41:57 ID:y7auZZtw
逆に全員魔法が束会えるようになって大混乱に陥る日本というのも面白そうだ。
548創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 10:27:10 ID:Ou4Rz1vY
>>541
科学を魔法で再現できない

この縛りをなくせば?
行き成り再現できました〜じゃ、アホだけど

研究していくうちに日本人単体はどうやっても使えないけど
変わりに電子制御されたマジックアイテムの開発に成功

デバイスに登録された魔法なら再現可能っていう設定なら問題ないと思うけど?

真空管から始まる電子技術の生産技術を国外へ持ち出しは
三親等まで総死罪という厳罰を躊躇無く執行すれば

ある程度の歯止めになるだろうしね
549創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 11:17:13 ID:6ljtxZkS
逆立ちしても通らんであろう法律をつくられてもなー
550創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 11:34:48 ID:Ou4Rz1vY
>>549
異世界に放り込まれた時点で
逆立ちどころか月面宙返りな状況ですよw

国民の危機感と恐怖感がパネェって設定下なら
超強権的な法案も割りとスンナリ行きそうですけどね

つっか自分を含め、ルーピーズに翻弄されっぱなしの自国民をみると
メディアとか太鼓持ちコメンテータの使い方次第って
本気で思うよ
551創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 20:21:01 ID:SPPlrJEi
>>548
相手の文化レベルも相応に引き上げなければならない。てのにひっかかるか?
車もコンピューター、そういった科学の結晶はF世界人は理解することすら出来ない。
ならタイプライターくらいならと渡してしまえば……相手だって馬鹿じゃない。それらの技術を自分のものにしようとするだろう。
ましてや、魔法式タイプライターなんてものが作られたら……!
かといって、科学に発展できると思われる商品を輸出禁止にすると、日本が売れるものがごっそり削られてしまう。
せいぜい……文房具?
552創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 20:33:14 ID:J7NIYo8R
どう考えても100年以上掛かる事について心配する必要は無いんじゃないか?
科学技術って社会体制すら変えるから、下手すれば内戦→崩壊で技術吸収どころじゃないぞ
553創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 21:05:32 ID:C0apvjhf
現代の製品の製造を真似しようとしたら技術得るだけじゃ無理なんだがな
製品を普及させる、コスト低減させるためには共通規格が必須だし、共通規格を策定する前に
理解できるだけの学習を保障すること、秘密を作り規格化への壁を作るギルドや座、徒弟制度からの脱却、度量衡や名称の統一が必要になってくる
そしてそれらを実行するためにはそれなりに安定した経済活動と経済規模に加えて成熟した国際関係と大量の人口、経済的な蓄積がいるわな
それらを成立させるためには農業生産の安定と爆発的な成長が必要でそれらが達成されてるならともかくそうでないなら警戒するだけ無駄

今身の回りにあるもののバックボーンにはものすごい蓄積があるんだぜ
対等に貿易できるだけのモノを根付かせようと思ったら50年じゃ厳しいだろうな
電気を供給できるだけの設備を普及させるのも莫大な資本投下がいる
それだけの資本をどこから持ってくるか?
どっちにしろ50年やそこらのスパンでは機械製品を売るのは難しいわけだ

結局のところ当面は高品質で安い刃物や農具、食器や家具、品種改良された上質の食物や農業技術そのもので食料や油、金属なんかと交換するのが無難だと思う
100年やそこらは追いつかれる心配する必要すらない
554創る名無しに見る名無し:2010/05/13(木) 21:07:52 ID:C0apvjhf
一度シヴィライゼーション4あたりやってみるといいかも
あれの技術ツリーは意外とよくできてると思う
555創る名無しに見る名無し:2010/05/14(金) 10:25:32 ID:igSWmYf3
>>551,553
21世紀になってもアフリカの多くの国じゃあ
ラジオすら自国で生産できない国がある

正直ICチップを組み込んだ部品を輸出して
向こうが分解しても『なんぞこれ??』で終ると思う

ゆえに単純な機械や文房具を送るよりも高度で再現不可能な現代機械の方が
国防上は安全だと思う
556創る名無しに見る名無し:2010/05/14(金) 10:39:47 ID:QkCs85fI
F世界側が現代技術を習得可能なら日本側でも魔法を……
考えるだけ無駄かorz
557創る名無しに見る名無し:2010/05/14(金) 11:05:01 ID:mkk+BIY1
>>555
それは前提としてそれなりの人口と経済規模、機械を使えるだけの電気的施設が既にあるから
機械売ろうと思ったらまずは投資しないと話にならなくなる
支配者階級にだけ電池式のもの売ろうってんならいいと思う

単純な文房具や食器など生活用品もどうあがいてもまねできないし、コスト的に勝負にならない
558創る名無しに見る名無し:2010/05/14(金) 14:30:09 ID:igSWmYf3
>>557
最近発達してきたエコハウスからの応用でソーラーパネルと蓄電池で作った
貴族の館とか作れば良いんじゃね?

貴族のプライベート空間でしか使えないけど
購買層もまずはそこからだし

…何か似たような事があったなと思い出したら
明治期のお大尽の豪邸だ。
電線が一部でしか引かれていないけど電球の明かりだけでも
周りとは格が違うっていうステイタスシンボルになっていたそうだ。
559創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 01:35:26 ID:BqMHj0AH
一方F世界ではカラシニコフが魔法使いを駆逐するのに10年掛からなかった
560創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 01:51:28 ID:vsTq073Z
つか現代知識って農業技術一つとってもF世界の軍事バランス崩れかねんぞ
561Burn 'em Out:2010/05/15(土) 01:57:12 ID:dClAD0in
「敵兵が洞窟に隠れている?」
報告を受け取った一佐が顔を顰める。
戦闘が始まって約一週間。大方の敵部隊は沈黙したが、諦めの悪い連中は方々に散らばり、抵抗を続けていた。
不味いことに戦地となった一帯は洞窟や鍾乳洞があちらこちらに点在しており、残党はそこに立て篭もっているのだ。
あまり時間をかけすぎるのは良くない。政府要人の突っつきもあるし、何よりも自分達の行動が周辺各国に“ナメられる”のは宜しくない。
まして今の日本が置かれている状況は困難なもの。召喚されて以降、食料補給は周辺国から受け取っているとは言え、モタついているようでは後事にも障る。
「焼いちまえ」
「は?」
一佐の回答を聞いた尉官が間抜けな声を出す。そのようなこともわからぬのかと一佐はイラついた調子で怒鳴った。
「火炎放射器を洞窟に流し込め!その後は洞窟の入り口を吹っ飛ばして埋めるんだ」
「それはあまりにも…」
残虐なやり方だ、とでも言うのか。馬鹿馬鹿しい。かつて我々の先祖が受けたモノだろうが。
「いいからやれ。これは警告にもなるんだ。こうなりたくなければ、その汚い洞窟から出て来いとな」
「わ、わかりました…」
尉官は敬礼をすると走り去っていく。何を遠慮する必要があるのかと一佐は誰に聞かせるわけでもなく呟いた。

数時間後。施設科から火炎放射器を携行した部隊が到着すると、早速洞窟への攻撃が開始された。
効果は覿面だった。敵兵は火達磨となり、悲鳴を上げながらネズミのように洞窟から飛び出してきた。
続けて洞窟入り口が爆破され、完全に埋まる。隊員達は苦々しげにしながらも粛々と作業を進めた。
皆、頭に来ていたのだ。今は敵に対する同情よりも、憎悪の方がはるかに勝っていたのだから。

この攻撃は敵兵に心理的なダメージを与えたのか、三、四回繰り返すとゾロゾロと投降してくるようになった。
当たり前だ。誰だって丸焼きにも、生き埋めにも、酸欠にもなりたくはないだろう。
一佐は報告を受け取ると満足気に煙草に火を付けた。テントの天井を見ながら、一人考えを巡らす。
自分も含めて皆は既におかしくなっているのかもしれない…。
562創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 02:34:45 ID:BqMHj0AH
「火炎放射器・・・? 持ってきてませんよそんな骨董品」
とかいわれそうだなw
563創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 17:11:12 ID:r+s9V4xW
洞窟の出入り口が一つしかない、と限ったわけじゃないんだけどな
天然のものでさえ複数連結してるもの多いし
戦でよく使われるものなら中での移動をスムーズにいくよう手を加えられてる

まぁ、火炎放射器よりガス弾放り込むのがコスト的に引合うくらいか
でも戦果(敵が無力化したか逃亡したか)を確認するには洞窟に入るしかないと思うが
564創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 20:42:06 ID:BqMHj0AH
煙幕弾放り込むと出口が全部分かるって米軍が言ってた
565創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 20:51:04 ID:dClAD0in
ガソリン混ぜた水を大量に流し込むという手もあるな
566創る名無しに見る名無し:2010/05/15(土) 22:10:59 ID:BqMHj0AH
ただ、ただの防空壕じゃなくてシェルターになってて各所に防水扉あると一応防げるんだけどね
硫黄島が完全に要塞化されてれば、米軍は1945年末まで地下要塞を落とせなかった可能性もある。
また何か考えてきそうだけども
567創る名無しに見る名無し:2010/05/16(日) 21:19:26 ID:prI/td/Z
ファンタジー世界の住民が日本に流れ込んだら
排斥運動が勃発、それを鎮圧する警察&自衛隊と
568創る名無しに見る名無し:2010/05/17(月) 16:15:32 ID:z5CDEtMJ
流民(るみん)と呼ばれる彼らは
「第六地区」と名付けられたエリアに隔離
そこでは一応生存権は認められるが
そこから逃げ出して一般人のエリアに侵入した者達は「アンダーセブン」と称され
一切の人権は剥奪、駆除対象とみなされる

とか?
569創る名無しに見る名無し:2010/05/17(月) 17:11:10 ID:cQIfU79x
今の日本人の気性からするとなあなあで受け入れちゃいそうな気がするが。
どんだけ追い詰められてるかだなあ。お互いに。
570創る名無しに見る名無し:2010/05/17(月) 20:10:15 ID:+i4e5Fw/
日本人「これ以上腐れ民族抱え込みたくねぇ」
朝鮮人「そうニダそうニダ」
中国人「お前が言うなアル」
571創る名無しに見る名無し:2010/05/17(月) 21:40:41 ID:vXlJRaZb
つか、移民、難民に対する知識が欠如してるからな日本人は
識者(笑)は左にバイアスかかってるやつが多いし人道的に〜とか言いつつ受け入れちゃいそうだな
あとは見た目次第じゃね?エルフとか普通の人型ならともかく、わけわからん半人半獣とかだと無理かもしれんね
572創る名無しに見る名無し:2010/05/17(月) 23:20:18 ID:5Kl1ivqu
まんがの続戦国自衛隊みてっけど
日本語話せる海兵隊員って現実はどんぐらい?
573創る名無しに見る名無し:2010/05/18(火) 01:59:46 ID:Yh9qf6I1
出島みたいに新しい島作ったりするんじゃねえの?
574創る名無しに見る名無し:2010/05/18(火) 10:27:46 ID:gCjNfe5W
>>572
米本国は知らんが在日駐留米軍だと20人に一人くらいじゃね?片言程度でもOKなら
通訳として派遣先の現地人と交渉できるレベルだと100人に一人くらい
大方は事務方だと思うが個人的理由で必要と思う奴は(ナンパとかw)それくらいかと

日本語を学ぶより現地人が自分たち(米国)に合わせろと思っているのが大半かと思うが
575創る名無しに見る名無し:2010/05/19(水) 20:03:41 ID:CeQJ/ahj
米兵「日本語ワカラナイと本場のアニメ見レナイね!」
米兵「ソーダソーダ!」
米兵「フタエノキワミー」
576創る名無しに見る名無し:2010/05/19(水) 22:57:14 ID:jWCX2DJi
サヨナラサムライ!
577創る名無しに見る名無し:2010/05/20(木) 17:27:29 ID:eGkurGHK
578創る名無しに見る名無し:2010/05/20(木) 19:30:34 ID:zWto7/w3
>>577
お前がカエレ
一月以上前のレスに対して、しかも他所でやってること持ち出して何言ってんだよ
579創る名無しに見る名無し:2010/05/20(木) 21:03:08 ID:X8ZFcpNy
どっちもどっちだな・・・
580創る名無しに見る名無し:2010/05/23(日) 23:05:22 ID:RAzHSVHZ
なんていうかID:eGkurGHK は書き込み時間の部分をちゃんと読んでる?
ここで相談したら聞きたい部分にまったく触れてくれなかったからアルカディアでスレ立てしたんだよ
帰れも何も当時はアルカディアにスレはなかったんだ、彼は出て行ったんだよ
581創る名無しに見る名無し:2010/05/24(月) 20:44:45 ID:PEMtrIJ1
続けなくていいちゅーの・・・空気嫁
582創る名無しに見る名無し:2010/05/24(月) 21:37:22 ID:wjbdtjQj
陸自がミサイル防衛を強化するため
ミサイルを迎撃するって戦闘を想定したって演習中に
突如空からミサイルらしきものが振ってきて
88式地対艦誘導弾で迎撃したら異世界に来てしまった
って展開とかは新鮮味があるかな?
583創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 00:36:42 ID:B+EkVGaV
だから何?としか言えん
求められてるのは面白い「物語」であって、新鮮味とか如何でもいい
ぶっちゃけ召喚魔法で召喚されたでも、日蝕が起きたら異世界だったでも、核爆発の余波で異世界に吹き飛ばされたでも、あんまり関係ないだろ
それともそのミサイルらしきものは物語の根幹に係わるの?
584創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 12:42:22 ID:dlVu2Jp0
>>583
この場合「地対空」じゃなく「地対艦」だと思うぞw>斬新なアイデア
585創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 14:48:26 ID:gT61hnhi
斬新なアイディアじゃないかもだけど、
撤退戦は面白いかもしれん
586創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 19:00:52 ID:ORFdv9Zd
587創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 20:12:03 ID:2r5eZZDc
このスレの人間には基本だろ、jk。

てか理想郷時代から知ってるわ
588創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 20:41:01 ID:3Dd2gQPh
と言うかちょっと前にSS消した件でグダグダやってたしなぁw
作者本人の宣伝か何かか?w
589創る名無しに見る名無し:2010/05/25(火) 22:07:19 ID:aHRVDnVj
またグダクダしたいんじゃない?
590創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 00:09:17 ID:HCOtyvSI
さっき「華氏451度」みたいな世界観を思いついてしまった。

日本の漫画本や何かが、非道徳的で社会の秩序を乱す存在として
規制されるんだけど徐々に文化汚染は広がっていって、取り締まりに
当たっていた主人公もルイズう(ry 状態になってしまうという……
591創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 03:12:13 ID:KCxSF6MK
最後は規制側もオタク文化に汚染されハッピーエンドになるとおもいきや
今度は俺の嫁論争やカップリング論争で核大戦が勃発
数百年後、わずかに生き残った人類は過去の遺産(オタクグッズ)の発掘に力を入れながら逞しく生きていた!
見たいな展開で頼む
592創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 10:09:34 ID:9ypcKnPP
原典派と二次創作派とオリジナル創作系で

宗教戦争のごとく血みどろの争いをおこすと…

どこがF自やねんw
593創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 12:51:17 ID:5OYaIjYC
図書館戦争ってそんな理由だったのかw>メディア良化隊
594創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 21:13:38 ID:uV/C5lgV
>>590-593
リアル『図書館戦争』に成りかねないからなぁ。
現状は『図書館戦争』フィクションだと笑い飛ばせない哀しさが……
595創る名無しに見る名無し:2010/05/26(水) 21:42:11 ID:KBtE0EK3
各派閥の一例

ガンダム教団の宗派
・ユーシー派(もっとも歴史ある宗派)
・シード派(新教)
・1st原理主義派(原理主義)
・トミノ原理主義派(上記のうち最も過激な一派)
・Z主義派(共産主義)
・新Z主義派(主体思想)
・ZZ容認派(カルト)
・反V派(子供人権擁護)
・G否定派(科学至上主義)
・アナザー否定派(ユーシー派の最右翼)
・反センチネル過激派(テロ組織)
・アンチ08及び83(カルト)
・MSV(設定マニア)
596創る名無しに見る名無し:2010/06/01(火) 02:44:06 ID:cLIahPBI
米国映画で「中国人を殺せ!」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100531-00000081-scn-cn
中国軍が「米国経済を立て直す」との名目で米国に侵攻

なんだろうな
こんな感じで、中国軍が「日本経済を立て直す」との名目で日本に侵攻という火葬が転がっていそうな気もしないでもない
597創る名無しに見る名無し:2010/06/02(水) 19:03:46 ID:1HzwAMnc
>>587
基本だったのか・・・
せっかく本屋で見つけて勇んでクグったのにorz
598創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 15:42:47 ID:jqSB4/Cm
日本がF世界に召喚されてから既に数年が経過しているという設定で書き始めても問題ない?
それとも、どういう理由で誰が召喚して現在に至る(資源の確保云々等)のかというのも説明したほうがいい?
599創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 17:10:37 ID:PFcbomME
そんな事一々聞く暇でプロット書けよ……聞きたくなる気持ちもわかるけどさ
600創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 20:59:05 ID:uACmucGb
なのはのせかいの日本が召喚されて数百年経って、地球なのはが管理局なのはと対立ってのなら
601創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 22:48:44 ID:D/XGB+nl
お元気ですか?
三島由紀夫です
602創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 23:07:00 ID:0iX/4hyA
召喚された世界である村が賊に襲われ困ってるところを見かねた
陸自が、賊を一掃する為に本拠地にしている洞窟に賊達が寝てる隙を狙い
誘導弾を撃ちこんで落盤を起こし賊達を生き埋めにするって展開なんだけど

88式対艦誘導弾か92式地雷処理ロケットで出来るかな?
あるいは賊達が寝てる隙に何人かの隊員を送り込んで遠隔操作で爆破させる
爆弾を仕掛け内部から爆破させ落盤を起こすほうが無難か
603創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 23:49:53 ID:zcFLDk5O
>>600
時系列めちゃくちゃ
ってか似たような完結作品あるがな理想郷に

なろうの 新しき世界へ http://nk.syosetu.com/n4520l/ いいできだな
外務官がしっかりしてるし 適度に侵略的じゃないし(それで戦死者出だし)
だが、やるべき時はしっかり戦争してるな
元々敗戦国が列強国に近いから占領政策と追ずる小国の扱いをどうするか気になる。

スレの人達はどうよ 占領後の諸侯の扱い
自治区(州)として扱うのとか英みたいに総督府を置くか州知事(旧国王)を置くか
604創る名無しに見る名無し:2010/06/03(木) 23:57:40 ID:RPW2L4qQ
内容はいいとは思うが、読みにくい文章なのがちょっとな
605創る名無しに見る名無し:2010/06/04(金) 18:20:36 ID:v2+p754L
>>603
相手がテレパシーを持っているような描写があったのに
それを無かったかのような展開に少々引っかかる部分はあるが
本人が「青い」と判っているからまぁ読めるかなと

ただ、「私は無神論者だ」と平気で口に出すメンタリティーには面食らった
606創る名無しに見る名無し:2010/06/04(金) 20:30:21 ID:VRH5abpO
>>605
地雷の被害の中で混乱してて使えなくなったんじゃないか?
そういや横山三国志で孔明が地雷みたいなの作ってたが、
ファンタジー三国志みたいなのはなかなかないな
既存の商業戦記には自衛隊三国志があるが、
竜や魔法などのファンタジー展開もみたいな

横山作品の孔明は呪術的でなかなかチートだったが未来を知る自衛官がつけば面白いだろうな

607創る名無しに見る名無し:2010/06/04(金) 22:58:27 ID:2ODNMh2D
自衛隊が三国志の時代に行く奴はもう売ってたような
608創る名無しに見る名無し:2010/06/04(金) 23:31:57 ID:VRH5abpO
>>607
竜や魔法は出てこないだろ? このスレで語る以上 ただのタイムスリップ戦記を出してはダメ

実際にファンタジー世界のイメージの大半が欧米かアフリカか西アジアじゃないか?東アジアは余り出ない
過去スレには武将が出てくる話はあったがな

飛鳥時代辺りに朝鮮半島とファンタジー世界のエルフが住む地帯が入れかわったら
どうなるんだろうか?
聖徳太子が仏教ではなくファンタジー文化を日本に伝来するとか?
それから数百年後、日本のある地域に自衛隊が転移したら


609創る名無しに見る名無し:2010/06/05(土) 09:56:21 ID:EWqNhR6Z
>>606
いや、エルフとの遭遇の件
あきらかにテレパシーの描写だと思ったんだが>一人にしか聞こえない
装甲車内に居た二人は外部から見えないから姿あらわしてた田淵に対して警告してたんでね?
単純に車内はエンジン音で聞こえないとしても良いが
最初の警告を聞いた上司が部下に確認したときエンジン止めずに耳を澄ませなかったとしたら
部下の二人も「払うべき注意を怠った」で非難されても抗弁できぬ
610創る名無しに見る名無し:2010/06/05(土) 14:16:44 ID:MV6IUHy8
>>602
>88式対艦誘導弾か92式地雷処理ロケットで出来るかな?
そんな大掛かりなもの使わないで中MATや重MATか、64MAT使え
対艦誘導弾なんてオーバーキル過ぎる
611創る名無しに見る名無し:2010/06/05(土) 19:10:39 ID:bX2l4FmJ
なろうの新しき世界へは、主人公に役割与えすぎ。
下士官なのに勝手にエルフと交渉場所決めて、
図書まで譲渡って暴走しすぎだろ。
やるなら主人公を全権移譲される高官にしろよ。
612創る名無しに見る名無し:2010/06/05(土) 21:40:02 ID:dlEPCkwM
鳩山「最高指揮官です。友愛精神にのっっとり貴国に日本を譲渡します」
613創る名無しに見る名無し:2010/06/06(日) 08:48:36 ID:m1F31YCd
>>611
平和団体の両親を嫌っていながらやる事はそれに近いな>独断で図書譲渡
相手信頼しての行為だろうが、いったん相手「側」に渡れば誰が手にするかコントロール不能
本来なら上官がたしなめるところだがそこらへんの描写は不足
614創る名無しに見る名無し:2010/06/06(日) 23:14:21 ID:unuw6VPs
正直なろうの作品って時点で読む気が急降下なんだが
全体としては出来が良いの悪いの?
615創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 00:46:13 ID:ZKxnJUZX
未熟って感じかな
616創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 01:15:57 ID:/77BC1Y+
元の世界に帰れないってわかったら
やっぱ戦国自衛隊みたいに暴走しちゃうだろうな
617創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 01:47:12 ID:XxBLlq6v
>>616
「ある部隊だけ」なら天下取りの野心もってもええけど
日本丸ごとの転移だと背負ってる重みが違ってくるかと
自衛官個人と組織の違いと言ってもいい
618創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 12:56:29 ID:Ycm88ZFa
>>614
良い部類
島戦争みたいな
619創る名無しに見る名無し:2010/06/07(月) 23:57:14 ID:OmKT+WDO
いや、島のほうが遥かに良い。
これは、なろうの作品にしては読めるレベル。
620創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 00:24:48 ID:V8Sg4Ytn
召喚されたけど政府の方針はダメダメだ
こうなったら平成維新じゃー

みたいな小説ってあるかな?
621創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 13:13:58 ID:uhSIXNXc
今の政府で召喚されたら酷いことになりそうだなw
どう考えても日本滅亡ルートしか書けねぇw
622創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 13:18:11 ID:n8shaNPA
〉平成維新
革命騒ぎやってる暇あるかな。
軍事クーデターのほうが現実的。
623創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 18:34:29 ID:hyzqR8/Y
クーデターで政権立てても「国民半減しても全滅はしない」と
ある程度の覚悟持った奴じゃないと日本人まとめられなかったり
624創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 20:47:52 ID:72yTvbQV
現実世界が小泉〜麻生の頃は、首相も気合の入った人、て描写されるのが主流だったけど、
ミンス政権に変わって、またお花畑つか空想的平和主義者の無茶振りを現場の人間が血を流してなんとかする、て話が多くなるのかね?

夏見正隆の「僕はイーグル」とか、いかにもありそうで読んでいて果てしなく欝になるような感じだったけど、
最新刊が出た後に、小泉訪朝があってガラっと国民と政治家の意識が変わって、
フィクションとはいえ、ちょっと話を続けるのが無理になってしまった感が。
625創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 21:05:48 ID:cUj1/hxv
「波戸山総理はF世界帝国の奇襲攻撃についてどう対処するつもりなんですか!」
「えー友愛精神に則り…」
「つまりまたただの話し合いですか?」
「えーと、友愛精神を持って話しあえば必ず…」
「前回もそう言って失敗した訳ですがどう責任を取られるおつもりですか?!」
「ええー、今回の問題を平和的に解決することによって…」
「1回失敗した物をもう一回同じことをやるんですか!」
「ですから、わたくしは今回の件は失敗ではないと思っています」
「意味がわかりません! 交渉しようとして攻撃されたのは失敗ではないとおっしゃるのですか?」
「ええ、友愛精神に基づいて…」
626創る名無しに見る名無し:2010/06/08(火) 21:20:53 ID:n8shaNPA
菅とポッポのどっちがマシな対応するかな
627創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 00:25:59 ID:cIIDoXFQ
資源確保の道が見つからなければ
ミンスだろうが自民だろうが
どの道早いか遅いかの違いでしかない
628創る名無しに見る名無し:2010/06/09(水) 22:45:12 ID:/GKAXV8m
>>626
管は元左翼運動家、鳩は友愛精神
共通しているのはどちらも無能であると言うこと
どちらがマシか考えるのは極めて難しい問題だな
629創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 18:51:56 ID:TMPcOVGd
あぁ、やっぱり管は無能なのか
俺の周りの評価が高めなので、実はああ見えて有能なのかと思えてたんだけど

召喚された後、民主政権に帰国拒否される自衛隊部隊、というネタが思いついた
630創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 19:15:10 ID:rBQqpzpO
よく考えてみるとさ、一つの定番になってる、
出た先に領土拡大大好きな上に、万単位で虐殺されてもまったく学習しないという
地球なら中世だろうが古代だろうが絶対ありえないくらいの脳衰弱者が指導者の国がちょうどあるって
これちょっと幸運すぎない?
631創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 20:35:31 ID:I3auOtmM
中世ヨーロッパ当たりだと良くある話だな
特に東欧とか端っこの貴族は戦国時代の日本なら絶対生き延びられない程近視眼で馬鹿だ。
当然領土も国力も脳みその容量に比例して小さいので一時間で殲滅・降伏してSSにならないが
632創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 20:46:00 ID:rBQqpzpO
まあぶっちゃけ常備軍持ってガチ戦争してるような連中は
文明が中世程度だろうが知能高いし、やられたらすぐ学習するんだわな

中世程度、ごときってのはなめられすぎ
ちょっと時代はずれるが、戦後平時の概念の武士道に凝り固まって雁字搦めになって退化しっぱなしだった日本みたいに末期がひどかった例があるくらいで
中世程度の文明で帝国築いてるような連中は知能は現代人と比べたって既に遜色ない、知識は学べるし
633創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 20:53:57 ID:/5QJV4G2
オスマントルコ膨張期とか、東欧のイナカ貴族はマジ目先の小銭拾って破産してる感じ。
ヴラドみたいに気合の入ったやり方で国内統制しないとどうしようもねー
634創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 20:58:13 ID:2PpBKi7a
つか文明が発達してないぶんマジで知恵が回るよな
毛利元就とかも見てたら謀略の仕掛け方とかが半端ない
日本の政治家なんぞ簡単に手玉に取られそうだ
635創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 21:05:17 ID:rBQqpzpO
その手のでよかった小説は俺は人に薦められて読んだ『覇壊の宴』と『侵略者の平和』辺りかな?
どっちも詰め込みすぎのきらいはあるが、
そりゃ相手は猿じゃないんだしそうもなるわなと納得できる内容だった
工業化なんぞ賄賂でも何でも使って企業誘致して地球のやつらにやらせりゃいいなんてのは斬新すぎるが利には適ってる
636創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 21:47:50 ID:PQ14xDMZ
100年以上も戦乱が続いてるからな。そりゃあ、生き残るために自然と鍛えられるよな。
637創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 22:24:15 ID:umWWevPb
>>630 学習してる暇がないのも原因では?
"万単位で虐殺されたら"もう終わりでしょ。
現代側に紳士的に振る舞える余裕があれば、交渉になるでしょうけど、
余裕がなければ中世では有能無能関係なく瓦礫になって終わりです。
638創る名無しに見る名無し:2010/06/10(木) 23:01:59 ID:I3auOtmM
>>632
江戸末期の武士は洋物歴史ゲーでチート扱いされてる明治維新イベント起こせる程優秀だったわけだが・・・

あと中世と近代の差は小手先だけ学んでもなんともならない
学ぶには時間がかかり、それを消化するにはもっと時間がかかる。
639創る名無しに見る名無し:2010/06/11(金) 05:33:34 ID:jX3N+GlP
まあぶっちゃけまともに戦わない方向に持ってけばじもてぃが超有利だわな
そういうのをむりやり侵略しようとするとどんなことになるかなんて歴史が証明してるし
640創る名無しに見る名無し:2010/06/11(金) 15:51:55 ID:Kiy5QC8G
>>632
>戦後平時の概念の武士道に凝り固まって雁字搦めになって退化しっぱなしだった日本みたいに末期がひどかった
っ「明治維新イベント起こせた武士階級」
>中世程度の文明で帝国築いてるような連中は知能は現代人と比べたって既に遜色ない
っ「中国各王朝末期」
641創る名無しに見る名無し:2010/06/11(金) 18:07:49 ID:wWiR+T2B
>>640
明治維新は特殊だろう、それこそ異文明からの影響を受けたからこそのものだ
戦争についちゃそれこそgdgdな例も大量に残してるし

ていうか末期がひどいのはあたりまえだろう末期なんだし
建国者とかは大抵チートというのには同意
642創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 00:19:22 ID:GoABXU/P
中世の建国者という個人では
軍隊に狙われたら終わりでしょ。
その後、インド方式か北米原住民駆逐作戦が真っ当なとこでは。

カンボジアのポルポト派は革命後の政権で600万人中1/3殺してますからね
民衆が計画的に消えるのは、戦後の内政ターンですよ。

ゲリラ戦もどっかの赤いゲリラみたいに
中世以外からの援助があれば持つけどね。
643創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 01:08:43 ID:dC85aHTs
>>642
>>ゲリラ戦もどっかの赤いゲリラみたいに
>>中世以外からの援助があれば持つけどね。

「召喚」だからな、何者かの意図無しの事故ならともかく
異世界から呼び出された存在(この場合、自衛隊or日本国)に
何を期待して呼び出したかにもよる
F世界が沈滞しててそれの活性化なのか
F世界に恨みを持つものが世界に対しての復讐(世界の滅亡望む)かもしれん

F世界に神に近い能力か、われわれの世界の認識で言う神そのもの居ても不思議じゃない
644創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 03:11:11 ID:ALautxny
まあこういうのは暗殺や虐殺で済むんなら、
制圧統治なんて簡単なもんで、今頃地球にゃ統一国家でもできてるだろうって気はする
目先の者を殺せば済むってのは一時はいいが近視眼的すぎる
こういうとき一番の敵は宗教か?
645創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 11:30:24 ID:dC85aHTs
虐殺で恐怖政治する奴は常に暗殺を恐れる事になるだろな
強靭な精神と冷徹な思考と不断の用心深さがあれば一代は過ごせても三代続かんだろ

>>644
宗教は政治の敵というより取り込んで統治の手段だろJK
統治の正当性をでっち上げると同時に政敵を社会的に葬る手段に

Ω<神に託された王権が造りし社会秩序を乱すものは異端者
646創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 13:40:54 ID:Lk/fquBz
おっと土着の精霊信仰や異教を悪魔化する作業も忘れるなよ
647創る名無しに見る名無し:2010/06/12(土) 16:43:56 ID:7xF3m/Wz
キリスト教徒「おのれF世界の野蛮人共め…宗教が違うだけでこんな野蛮な事を…」
648創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 00:56:48 ID:E7mXtCS2
虐殺例、アメリカ オーストラリア
古代に遡れば山ほど
649創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 00:57:57 ID:nxSlwIcG
白人の残虐さはまさに悪魔以上
650創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 10:59:45 ID:mDCzVyKp
自分だけ特別と思うな…か。
選民思想は何処でも生まれてくるから、何も白人に限った事ではない。
ただ白人が勝利したからセットで覚えられてるだけ。
651創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 12:56:14 ID:NnV6dK+k
2chの煽りレスでよく見られる現象だなw>自分だけ特別と思う
652創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 13:02:31 ID:L//mBSDB
>>651
煽りとしてわざとやっているヤツと天然でやってるヤツがいるあたりも同じだな。
そういう意味では、自治厨はいわゆる「愛国者」という事になるのか?w
653創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 13:18:13 ID:NnV6dK+k
>>652
愛国者ワロス

自治厨は…いつの間にか作ったルールを人に強要する異端の狂信者か何かじゃない?w
654創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 15:25:00 ID:lqYRc7CK
同盟国作るアメリカ方式、上層部入れ替えるイギリス方式、民族大移動のソ連方式、民族総奴隷化のスペイン方式、民族皆殺しのオーストラリア方式
どの支配方式が一番妥当かな
655創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 20:32:52 ID:bfVbKdSs
時間が掛けられるなら、皇民化の日本方式でいいと思うけど。
ただ、アレは曲がりなりにも東アジア文化圏で双方に共通の文化があった台湾や満州、韓国とか、
あるいは部族社会で民族意識も無かった南洋の孤島でしか実績がないからなぁ。
656創る名無しに見る名無し:2010/06/13(日) 20:37:57 ID:NnV6dK+k
台湾はないな・・・
韓国も微妙・・・
657創る名無しに見る名無し:2010/06/14(月) 00:26:40 ID:fFI1dp8g
掛ける時間がなかっただけ
琉球は成功してる、最近は本国との違いがでてきてるけど
658創る名無しに見る名無し:2010/06/14(月) 12:49:14 ID:EhtG3//h
琉球は島津侵攻から明治の琉球処分まで時間かけてやったからな(ほぼ江戸期と同期間
王朝の継承に断絶は有るが三山鼎立の頃かそれ以前
本土からきた者が航海術をもとに貿易ルート握ってたのも大きい
(中国福建省辺りの出身者がのちに琉球王朝重鎮占めるが)
和寇(倭寇?)上がりのものも南山、北山に多く居たと聞く

「為朝伝説」などは庶民の間で信じられていたし
659ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/06/15(火) 19:47:58 ID:eSjozT92
最近作品の投稿無いね
660創る名無しに見る名無し:2010/06/18(金) 07:34:40 ID:3ix81fk0
叩きはしないが、好みじゃない。
661創る名無しに見る名無し:2010/06/20(日) 21:29:22 ID:BeCprvyx
新規流入者が居ないせいで本家もここもgdgd感漂ってるからなー
分家よりはマシだと思って我慢するしか
662創る名無しに見る名無し:2010/06/20(日) 22:37:00 ID:nKkIiiWy
つかここ以外に本家なんて呼ばれる場所あったっけ?
とか思ったら軍事板のほうのスレまだ生きてたんだな
とっくになくなってると思ってた
663創る名無しに見る名無し:2010/06/20(日) 23:06:06 ID:BeCprvyx
軍板 本家
創作 本家の移転仕損ない

だからな
664創る名無しに見る名無し:2010/06/20(日) 23:52:12 ID:GRFDylJQ
>>659
最終話まだ?
665創る名無しに見る名無し:2010/06/21(月) 11:58:50 ID:+LuKfp31
>>662
あれはこっちに移転してるのを知らないで立てた、
あるいは関係なく名前だけ勝手に引き継いでる重複
666創る名無しに見る名無し:2010/06/21(月) 21:31:48 ID:Z8R9ZTq1
移転するのしないのでもめた結果分裂が正しい解釈だな
667創る名無しに見る名無し:2010/06/21(月) 22:05:32 ID:0v/lVjth
そもそも何で移転したんだっけ?
Hがあぼん回避で、「いやー、トリップ忘れちゃって新しいのにしたよ。メンゴメンゴ」
とかふざけた事を何度も何度も何度もやらかしたりして、かなり荒れてたことくらいしか覚えてない。
668創る名無しに見る名無し:2010/06/21(月) 22:37:01 ID:1TXCvlz9
ID表示がなくて自演荒らしの独壇場だったから
669創る名無しに見る名無し:2010/06/21(月) 22:53:09 ID:Z8R9ZTq1
たしか同程度のアホがいつも通り小学生並の喧嘩を始めて
それを自演認定したアホが勝手に移転したと記憶してるが・・・
670創る名無しに見る名無し:2010/06/21(月) 23:55:02 ID:egtDGgsZ
   . ______
    |       .| 須田浩章(30)
    |   _    |./⌒ヽ 泳げなくても入隊歓迎!
    | ..'´  `ヽ (゚ν゚ ; ) 海自こい!
    | | トレノノノ゙i.} /⌒ヽ<_     
    | 州(l ゚ -゚从./ / ハ ヽ      
    | c-、ii__i;i./ /   イ )   
   ヾ.__,、____,,/   //
    |   く/_l_| /   //
    |  〈_,八_〉/   〈〈
  r'" ̄ ̄ ̄ ̄    / )  ピタッ
  i  ー--....,,,,___,,ノ /
  \|チンマーカス| /            
    |_支給品__.|'"


671創る名無しに見る名無し:2010/06/22(火) 03:51:02 ID:dm9apN5Z
元々荒らしが粘着しててID表示ができる板に移れば荒らし抽出が容易なのと
自演を防げるのとで利点があった

が、移転準備に向けた話し合いしてる間に荒らし本人が勝手にフライングでこっちにスレを立てた
あとテンプレの一部も改竄されてた


その後、一応の話し合いで残る人は残る、移住する人は移住って決まって
こっちにテンプレ貼り直し&創発板版新テンプレ改正
ただ、話し合い当時から荒らしが移転させない(荒らしにくくなる)ために自演で工作してたんで
残りたい人ってのが実数ではどのくらい居たのかはかなり怪しい


ちなみに今軍板に立ってるほうのは軍板に残ってた方のスレが住人居なくて書き込まれなくなって
落ちて数ヵ月後に突然立てられたスレで、その点からも残った住人が継続しようとしてるスレではない
そもそもあのスレはテンプレも貼ってないし
672ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/06/22(火) 06:03:59 ID:1l84r0Lw
第十五話「物語は終わらない」

霧が晴れる。
そこは、霧に入る前にいた場所だった。
「三日月?」
「……なんですか? 副長」後ろにいた三日月が答える。
「……夢だったのか?」外に広がるのは転移前の光景。そして、自分がいるのは転移前にいた場所。
「はは、夢だな……」思い出したくないのでそういうことにして部屋に帰ることにする。
「……ですよねー」三日月が同意する。
さて、帰港したらどうしよう。とりあえず、家に戻って娘を探すか。
探し終わったら、東京の料理店で一緒にご飯を食べよう。
そうこうしているうちに部屋に着く。
ガチャ、開ける、そして入る。
バタン、出る、そして閉める。
ガチャ、開ける、そして入る。
673ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/06/22(火) 06:04:40 ID:1l84r0Lw
……なんで三頭犬が此処にいるんだ? 頬をつねる。痛い、現実。
「あのー、ひょっとして私のこと見えます?」
しかも喋った。
「見えるよ、ちゃんと」
「そうですか、一応意識ステルスがを使っているんですけど効きませんか」左側が言う。
「まあ、人によって効き目が代わりますからね」右側が言う。キングギドラもこんな風なのだろうか。
「……説明を頼む」
「まあ、簡単に言えば確認ですね。うまく魔法が発動したかどうかを」中央が言う。
「確認しにきました」左側が言う。
「確認ねえ。それにしても魔法っていい加減だよな。此処まで完璧に元に戻すだなんて」
「難しいように見えて実は結構簡単ですよ」右側が言う。おそらく、中央、左、右の順に話しているのだろう。
「こわれたものを元に戻すのは魔法使いにとって基本中の基本」
「だからそこまで難しくわない」
「記憶を消したり変えたりできないのは」
「魂に干渉するのは超高度で、ついでに行うのは無理」
「現実より論理を優先する傾向のある異界人は夢だと思ってくれるし」
「ふーん、そうなんだ。それで他に用は」
「ない」
「と言いたいのだけれど」
「今の私には元の世界へ戻る力がないの」
「だからしばらくかくまって」
674ヘルフィヨトル ◆di0JGcaEWE :2010/06/22(火) 06:15:09 ID:1l84r0Lw
「いやだよ。お前らなら自力で戻れるだろ」
「半端な知識でそんな事言わないで欲しい」
「空間移動の座標指定が別の世界だととても難しい」
「壁の向こうの見えないゴールへボールを投げるようなもの」
「だから私が成功を確認してから自力で帰る」
「と言う手順だったけれど」
「力の回復が思ったより遅い」
「だから帰るのに時間がかかる」
「頼れるのはあなただけ」
「だからお願い」
「「「かくまって」」」三つの頭が同時に言う。
「いやだよ、ここは船と言う閉鎖空間。ばれないようにするのは無理がありすぎる」
「大丈夫」
「ほとんどの人には、私は見えないし」
「食事は質素でいいし」
「ばれても殺しちゃえばいいだけだから」
「色々と待て」
「大体、あなたが私に」
「勝てると」
「思ってるの」
……俺はさっきなんて感じた事はない。だが、今こいつが放っているのは殺気以外の何物でもないだろう。
「……仕方がないな。名前は?」
「ケロ」
「そうか、断っておくがばれても俺には責任がないからな」

〜FIN〜
675ヘルフィヨトル ◆di0JGcaEWE :2010/06/22(火) 06:16:24 ID:1l84r0Lw
フェルリアス 
リスノル王国海軍旗艦[ミィリクベース]

「レイオン!!」マストの上にセルラが来る。
「どうした、レセウス?」 
「デルタールでファルノルとわが軍が激突。わが軍の大敗だ!! 大至急戻れと伝令が来た!!」
「……やれやれ、平和は遠いな」

〜TO BE CONTINUED〜
676ヘルフィヨトル ◆EZarcElGGo :2010/06/22(火) 06:24:41 ID:1l84r0Lw
はい、ようやくの最終話です。
途中で電源が落ちたりしましたが、まあ何とかなりました。
ご愛読ありがとう
677創る名無しに見る名無し:2010/06/22(火) 15:22:39 ID:PkcmRD7R
>>676
乙。
このスレで完結したの恐ろしく久方ぶりじゃないかな?
本当にお疲れ。
678創る名無しに見る名無し:2010/06/22(火) 18:52:36 ID:8WzbyZEn
リクエストしてみるもんだな
679創る名無しに見る名無し:2010/06/23(水) 01:06:30 ID:Hxd1MIrF
完結お疲れ様
ケロちゃんが無事帰れることをいのってますw
680創る名無しに見る名無し:2010/06/23(水) 03:46:16 ID:96fn/lWM
そうかケルベロスのケロちゃんか
681 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 16:43:40 ID:vRViWdql
私の名は坂道公太郎。
 陸上自衛隊に勤務し日夜お国の平和のために戦っておるしがない(防大出の)自衛官である。
 私の階級はニ等陸尉である。
 いや、自慢するわけではなかったのだが。こう見えても幼少のころよりこれは神童だ(私のことである)ともてはやされ、果ては学者か大臣かと親戚はもとよりご近所一同の注目を浴びながらもそれらのプレッシャーに屈することなくすくすくと育ってきたものである。
 これもひとえに我が両親と大好きな祖父母のご教育の賜物であると感謝している。
 そしてその両親も、祖父母もしごく健在である。
 なんといっても私はまだまだ29歳の若輩者ゆえ、多くの部下やお国の大事に関わる大仕事をやってのけるにはまだまだ勉強が足りない。


 その朝私は空調の行き届いた官舎の一室で爽やかな目覚めを迎えた、もちろん個室である。
 表向きにはどれも公費を捻出した公共物を利用させていただく質素な生活を送っている我々であるが、生まれながらのエリートとして防衛省に配属された私が若輩とはいえそういった一般の下々と同じ対応を甘んじているはずなどないのであった。
 私にはそういった下世話な問題とはまた格別の問題に取り組んでおるのだからしかたがない。予算とか士気を云々する前に私は試験や評価や功労といった大問題をクリアしながら昇進し皆の上に立たねばならないのである。

 本日の予定は演習の視察である。
 なんでも新型の戦車を評価するために幹部連中に一足早くお披露目を行うということであるから面倒くさいマスコミもおらず出席される上位のお歴々に存分に顔を売っておくことができるというものだ。
682 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 16:44:48 ID:vRViWdql
 くそ熱く埃っぽいダート道をエアコンの効いた4輪駆動車で難なく走り抜けていくつかのゲートを通過する。最後のゲートなどは小銃を携帯した門番が敬礼で迎えてくれ、今回の演習における格別な配慮が感じられて我々のVIP気分も否応なく高まった。

 『本日はこの最新兵器の威力がどれほどのものかを知ってもらうために、旧型の戦車を破壊して見せます。まさに新旧交代の瞬間を我々は目の当たりにするわけですな』
 ぼろのスピーカーからどこぞのおっさんのだみ声が響き渡る。なんともわくわくする趣向ではないか。
 がちがちに緊張したメーカーらしきお偉いさんの堅苦しい挨拶とエンジニアの退屈な新型の説明が1時間ほど続き、いよいよ実弾演習である。
 ブロロロロロ・・・低燃費どこ吹く風の咆哮を上げて新型戦車が演習場を走り回る。少し向こうにはかつて国民の血税をじゃぶじゃぶ注ぎ込んで開発・生産・整備されながら、今や一発数百万ぽっちの砲弾に打ち砕かれるのを待つばかりとなった旧型がぽつんと置かれている。
 ブルル・ブロン・ブロン・・・。新型は旧型を射程に収めるともったいをつけて停止した。
 我々は十分に安全な場所からこれを眺めているものだからエンジンが止まるとほとんど音が届かなくなる。静かに音もなく砲身が動きゆっくりと狙いを定めているように見えた。
683 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 16:47:07 ID:vRViWdql
 ハイホー・ハイホー・・・。陽気な歌声がかすかに聞こえ新型の砲身から鋭い火炎が吐き出された。
 ドオーン!!少し置いて腹に響く轟音と振動が届く。
 旧型の正面左にカチっと火花のようなものが散りすぐに黒鉛に包まれながら激しく震えた。
 「オオー!」私の周囲から感嘆の声とまばらな拍手が起こる。ワァー・ワァー。
 アブナイゾォー。ドーン!
 恐らく二発目を発射する直前だったろう。我々の目の前で新型はびっくりするくらい跳ね上がった。
 「は、反撃、反、撃あれ、あれが」誰もが唖然とする中で士官の一人が口をぱくぱくさせて指差した。
その先には哀れな旧型がある、旧型は砲身から黒煙を吐き出しもう一回火を噴いた。ドォーン!

 まあ、なんだ。軽快な動きをアピールするために実戦用の装甲なんて着けてはいないだろう。
破壊というショーを演出するためにわざわざ停まってゆっくりと狙いをつけるのもしかたがない。だが現実はこうだ。目の前にひっくり返って身動きの取れない巨大な亀がいる。
それはどうやら満を持して完成したという期待の新型戦車らしい。
 
目を転じると我等の観客席は上を下への大騒ぎとなっていた。状況!状況ぉー!何が起こったのだ!非難しろ!負傷者ないかぁー!皆が勝手に喚き立て椅子が倒れ机はひっくり返りビールがこぼれた。
 なにぶん私はまだまだこういったアトラクションには慣れていないので呆然と周囲を観察するしかなかったのだが、突然ドスンいう衝撃の後にびりびりと建物が揺れる体験を以ってようやく状況を飲み込めた。
 
 攻撃を受けている。何故だか知らないが、戦車の砲撃に私は晒されている。
684 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 16:51:45 ID:vRViWdql
 ここは危ない。だが、もうほどんどの人間がすでに同様の結論を出して行動を起こした後だった。
 腰が引けてうろうろする迷彩服にお前も逃げろと叫びつつ私は建物を飛び出した。
 ブロロロロロロ!忌まわしいディーゼルエンジンの音が飛び込んでくる、これまで私はそういった力強いエンジンの音をただやかましいと思っていただけの人間であったがそれは間違いであった。
 音だけならまだいい、地面と空気が同時に震えるすさまじい振動はやかましいを通り抜けて衝撃であり圧力である。
 そしてどうも私は逃げ出す出口を間違えたらしい、片方のキャタピラを破壊されたからなのか出鱈目に蛇行する戦車が私のすぐそばまで迫っている、足がすくんで頭は真っ白になった。

 真っ白なお花畑でほんの少しだけ休息した私の頭脳はすぐに命を賭けた選択を迫られた。
 1、私、坂道公太郎は瞬時に状況を判断し即時に勝算を見て取るや勇猛果敢にたたかう
 2、男、坂道公太郎は日頃鍛えた屈強な身体と柔軟な精神に物を言わせ華麗ににげる
 3、この坂道公太郎には夢があり使命がある!こんなことでは終われないので鉄壁のぼうぎょ
685 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 16:56:50 ID:vRViWdql
 どれも「不可能」である。せめて逃げるを選択したかったが、足がすくんで動かない。
 現実は非情であるのか。
 いよいよ観念したそのとき異変が起こった、迫りくる戦車が突然激しく前傾したのである。
わが国の戦車が誇る強烈なストッピング性能をここまで間近に見るのは初めての体験であった。
だが感心するのも束の間、私をめがけて急発進、しかしまた急ブレーキ、方向転換急発進・・・どうもかなり下手くそな運転手のようである、私はようやくへっぴり腰を持ち上げてそそくさと逃げ出す機会を得た。

 「オマエモコッチヘコイ!」
 恥ずかしながらいまだにがくがく震える膝をどうにか動かして建物の裏手に逃げ出した私へ呼びかけるものがあった。
 それは私の腰くらいの身長もなかった。緑の服を着ており顔はどうみてもオッサンか老人のようでもある・・・。
 「ああ、知ってるぞ。お前小人だな!」
 こんな状況のさなかだから、私の思考回路はまともではなかったろう。
 そのときは何でもありだと開き直っていたことも認める。
 そして夏の太陽は眩しいと誰もが答えるように私はその不確定要素を小人だと断じた。
686 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 17:06:30 ID:vRViWdql
 「・・・ワシヲ、小人と呼ぶかね?そりゃあいい」
 か細く甲高い声が、急に落ち着いた中年のものに変わった。サイズは変わらなかった。
 私は訳も分からずとりあえずこの小人から離れようと後ろに一歩踏み出そうとして無様に尻餅をついた。正確には何かが膝の裏にぶつかってそのままへたり込んだ形になった。
 座り込んだ私の股の間にはぶつかったそれがいた。黄色い服を着た別の小人だ。
 「ふぉ、うわわわあー」私の悲鳴である。前半のふぉ、は新手の小人へ対して。後半のうわわわあー、は襟首をつかまれて物凄い勢いで茂みの向こうへ引きずられてゆく時に発したものだ。

 バタン、と木の扉が開き私はきのこの形をした奇妙な家のようなものの中へ運び込まれた。中は何かのアニメで見たような木のテーブルと暖炉がある造りだ。
 そこに数名の小人がいて私を見下ろしていた。残念ながら私はまだ腰が抜けたまま引きずられっぱなしだったので小人に見下ろされていたわけである。
 「あの竜を連れてきたのはお前らか?」一番老人に見える赤い服の小人が聞いてきた。
 「死んだ竜を子鬼どもが蘇らせてしまった!」水色の小人がまくし立てた。こいつは気が短いらしい。
 私はこの小人どもが戦車を竜と呼んでいるのだと考えた。死んだ竜というのは旧型のことだろうか、たしかに動くはずもないのに砲撃をしてきた。ただ子鬼というのは何なのかさっぱりわからない。
 「ところでこいつはだめだね、何を聞いてもだめだ」黒い服の小人があごをしゃくって部屋の端っこを示す、私は思わず笑いそうになるのを必死にこらえた。
 雲の上の存在にも等しい上官殿が縄でぐるぐる巻きに縛られて無造作に転がされていたからである。
 猿ぐつわをかまされてふがふがとこちらへアイコンタクトを送る上官殿をはたして直視して良いものか戸惑うばかりであった。
 さらに私を取り巻くこの状況である。敵意はあまりなさそうなので多少落ち着いて観察したのであるが、家の中の小人は全部で5人。
 人懐っこい緑・おっちょこちょいの黄色・まとめ役の赤・おこりんぼの水色・意外性の黒。勝手にあだ名まで決めておいた。
687 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 17:07:51 ID:vRViWdql
 「子鬼どもめ・・・これまで通りおとなしく荒地の岩にでもかじりついておればいいものを。壊すばっかりで作ることも知らないあの馬鹿たれどもが竜を操れるとは全く驚きだな」
 「竜はあの人間どもの城を破壊しておったな、そうくると性根は変わらんちゅうこっちゃ。まあここもじき危なくなるな」
 「逃げるのか?逃げようか?おい。どこに逃げたらいいと思うね?」
 「まあ落ち着け。わしはやつらが竜を使って次に何をするのかが気にかかる。ここはひとつ森のエルフたちにでも相談してみようか」
 「わしエルフのおっぱい触ったら殺されかけたことがある」

 小人たちが私をほったらかしにして討論を始めたので、とりあえず上官を救出することにした。
 「大丈夫でありますか?特車保全出向の坂道公太郎であります」
 彼は縄をとかれる間ずっと血走った目をきょろきょろさせて怯えきっていた。
 私が自由にしてやるとあわてて四つんばいで小人たちの横をすり抜けほうほうの体といった感じでこの家を脱出した。
 続いて私は上官殿の後ろをゆっくり歩いて脱出した。
 「なんなんだねあれは」ようやく気を取り直した上官殿は聞いた。
 「坂道公太郎であります。あれは5色の小人でありますな」私は胸を張って答えた。
 「そんな馬鹿な話があるか」
688 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 17:09:27 ID:vRViWdql
 私はうろたえた。正直そこまでクールに否定されるとは思ってもみなかった。
 だが待て、たしかに仰る通りである。
 目の前に見えているもの=現実という図式のトリックに引っ掛かり、小人=幻想≠現実。つまり幻を見ましたそれを得意げに説明しました、ということになってしまったわけか。
 こうなると私の評価はがた落ちである。私の知性・品性は疑われはじめ、ついで人格まで否定されてこれからの昇進も危ういものとなってしまうであろう。
 なぜ二度も自分から名乗ってしまったのか非常にまずい、目の前が真っ暗になり肩はがっくり落ち首はうなだれた。
 「ところで坂道公太郎君」名前を呼ばれて振り返ると、何のことはない。緑の奴だった。
 「坂道公太郎君、よかったよ話せる奴がいて。なあ、これは一体どうしたことなのか教えてくれないか?」
 私は少しの間考えたが、やっぱり何も分からないことが分かっただけだ。
 「人懐っこい緑君、私だって同じだよ何がなんだかさっぱりだ、こっちが聞きたいくらいくらいなのだよ」
 すると緑はぷくっと鼻を膨らませて目を見開いた。

 「人懐っこい緑!それはわしのことか?」
689 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 17:11:31 ID:vRViWdql
 わたしはおよそ戦力差としては比べるべくもないはずの緑君にすっかり気圧されてしまった。「あ、ああ・・・すいません、ごめんなさい」
 「わははは、人懐っこい緑!わしは人懐っこい緑!」気が付くと私は5色の小人たちにすっかり取り囲まれていた。
 助けを求めるように視線をめぐらすと上官殿は目を見開いて口をぱくぱくさせている、ひょっとしたら立ったまま失神しているのかも知れなかった。
 「いいなあ、おい!わしのことは何て呼んでくれるんだ?」
 「わしは?」
 「いや、わしから頼む!」
 私を取り囲みさらににじり寄ってくる小人たち。もうどにでもなれと思った私は、さっき考えた小人たちのあだ名を順番に言ってやった。
 だが意外にもこれは好評であった。

690 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 17:13:31 ID:vRViWdql
 「さて、私たちはそろそろ帰ることにするよ」それぞれのあだ名を呼び合ってはしゃぐ小人たちに声を掛けて立ち去ることにした。
 「帰るってどこへ?」まとめ役の赤が心配そうに聞いてくる。
 「いや、ほら。私は私たちの家に帰る」
 小人たちは額を寄せ合ってがやがやと何かの相談を始めた。
 どうやら私たちを力ずくで引き止める様子でもないのでとりあえず話がまとまるのを待ってやることにした。
 「君たちの城は竜に破壊された、帰るところなど無いぞ」それぞれが口々にこういった意味のことを言った。
 たしかに砲弾を打ち込まれてどれほどの機能が残っているかは疑問だ、ほかの人間たちはどうなったのだろうか。
 とにかくあそこは捨てて一旦山を降りて応援を要請すれば良い。「大丈夫、少し離れた所に車があるからそこまで歩いて行くよ」
 「きっとまだ竜が近くにいる、エルフの森に行けばかくまってもらえるかも知れないぞ」
 結構、結構、有り難うと私はにこやかに受け流して上官殿の腕をとって歩き出した。小人は追ってこなかったが、ずっと見えなくなるまで私たちを見送っているような気配を感じた。
691 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 17:16:09 ID:vRViWdql
 施設に戻って私は大変驚いた。
 私らが観戦に使っていた建物にあの旧型戦車が突き刺さって停まっていた。すでにガス欠なのかぴくりとも動かない。
 それに妙に静かだと思ったら、回りに私たち二人以外の誰一人としていないのだ。誰か残った者がいないか探しつつゲートのほうへ向かうとおあつらえ向きに私が乗ってきた四駆が停めてあった。
 まだ呆けたようになっている上官を後部シートに押し込んで差しっぱなしのキーを廻すとキュルルルルとイグニッションが唸る。
 キュルルルルル・・・キュルルルルルルルルル・・・。

 私はあわてず騒がず落ち着いて車を降りるとボンネットを開けた。

 なんというか、配線がバラバラにちぎれたり部品が外れたりしているのはしょうがない。だがその所業を今もなお黙々と続けている茶色いまだらの小人が問題であった。

 小人というよりは、サイズはたしかにそうだが頭に二本のツノが生えていてまるで、うん。子鬼であった。

 バタン、と何事も無かったようにボンネットを閉めた。
 振り返ると上官殿が青い顔をしてボンネットのあたりを見つめている。すみません車はだめです歩きましょうと上官を促した。
 くそ熱く埃っぽいダート道を、いったいどれほどの距離になるだろうかとうんざりしながらとぼとぼと歩く。
 なんという苦境であろうか。せめて下りだからまだ良しとしておこう。
692 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/04(日) 19:58:52 ID:vRViWdql
 少し歩いて右コーナーを抜けると見通しの良い下り坂になる。そこから見えた景色は絶景だった。

 何台もの車が折り重なるようにぶつかったりひっくり返ったりして静かに呼吸を止めていた。なぜそうなったのかを知りたければ車のボンネットを1台づつ開けてみれば分かることだ。

 「坂道君、あれは一体何者だったのだろうか?」
 上官殿が私に聞いた。せっかく名前を覚えてもらったのだが、あまりうれしくなかった。

 いまさらだが、こういったケースでの質問に対する模範解答を出しておく。

 「・・・さあ、私には何も見えませんでしたよ?」
 戻りましょう、我々の住処へ。
693創る名無しに見る名無し:2010/07/07(水) 08:47:05 ID:EbI9WE1C
おお、いつの間にか投下が! 乙!
694名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 02:40:04 ID:kEJOxsby
投下が有ってもレスがない当たりこのスレ末期・・・
695 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 10:14:06 ID:q1uCLr/p
 「よう公太郎、調子はどうだ?」
 部隊の中で、この私に向かってかように気軽な言葉を掛けられるものは限られている。
 自衛隊は階級がものをいうタテ社会ゆえ、それはつまりそいつはなかなかの人物であるということなのである。

 果たしてそのお方とは、私と同期で入隊し同じ釜の飯を食いながら研鑽し合い共に昇進を競い合ったライバルでもある本庁勤務のエリート、桜大吾である。

 「おお!桜一尉殿。なんでございますでしょうか?」私は屈託なく奴への敬意を顕に出来る。
 かように階級闘争に敗れはしたが、もう三十路を前にして階級などというくだらないレッテルの他にまだまだ大事なことがたくさんあるのだといういうことに気づかなくてはならない年齢に達しようとしているのである。

 「一尉殿はやめてくれよ、大吾でいいからさ」桜は照れくさそうに整った童顔をくしゃくしゃにして笑った。まあ、奴も心得たものである。

 「で、今日はわざわざ何の用だ大吾?」私は周囲の、特に女性隊員の熱い視線から奴をかばうように立ち上がると並んで広い食堂から廊下へと歩き出した。

 大吾は歩きながら少しだけ表情を引き締めた。こんなときはだいたい仕事がらみの用事である。

 「公太郎。お前は戦車事故の件を知っているか?」

 知っているも何も私はその場にいたのである。

 「もちろん知っている、現場はまだ神経質に管理されて補給も満足に受けられない状態らしいな」

 うん、と大吾は爽やかに頷いた「そう、わたしも隊内の幹部連中の間で噂される内容程度しか把握していない。だがわたしにはどうしても気になっていることが一つだけある」

 何か嗅ぎつけているな、と思った。まあ、あれだけ訳の分からない事件を急造のシナリオでカバーするには無理があることは否めない。
696 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 10:15:21 ID:q1uCLr/p
 大吾は紙コップ式自動販売機の前に立って硬貨を入れると、首を傾げて促した。
 じゃあいただくよ、と私はホットコーヒーのボタンを押した。

 「あの戦車事故なんだが」大吾はミルク入りのコーヒーをすすって静かに切り出した「・・・どうも非公式に新型戦車が使われたらしくてな」
 知っている。今ひとつ本気が足りずに不様な体たらくを見せつけたあの秘密兵器様であるな。

 「あの戦車な、事件の後行方不明らしいぞ」

 それだ!私は心の中で毒づいた、今日もまた『調査』がある。


 原因不明の戦車の暴走と、奇妙な生物との遭遇があってから私は鬱陶しい日々を送っていた。
 調査という名目でうんざりするほど当時の出来事をあれこれ聞かれ、かといって調査官以外には徹底した緘口令が敷かれておる状態で、当時その場にいた者たちはほとんど軟禁されているようなものであった。

 ある日私はいつもと違うフロアへ呼ばれた。言われるままに通路を進みドアの前で待たされる。

 ドアにはこう書いてあった『陸上幕僚本部付監部室』。
 イメージというのは大事である。そしていやな予感というのは当たるものだ、だから普段からあまりいやなことを考えないようにしておいたほうがいいというのが私のポリシーである。

 だがこの扉から発散されるいやーな感じのオーラはなんとも払拭しがたいものがあった。
697 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 10:16:55 ID:q1uCLr/p
 「どうぞ入り給え」聞き覚えのある声だ「坂道君、今日はわざわざすまなかったね」
 一緒に埃っぽいダート道を下った例の上官殿がにこやかに私を迎えた。

 ありえないほどふかふかなソファに腰掛け、さてどうしたものかと考えを巡らせていると秘書らしき美女がアイスコーヒーを私の前に置いてにっこりと微笑んで立ち去った。

 上官は自分の机からようやく立ち上がり私の目の前にゆっくりと近づく。

 「雉蔵です。陸軍を統括する部署に在籍しています」上官殿はキジクラと名乗った。

 雉蔵は一回では暗記するのも難しい所属と役職を呪文のように唱えた。まあ、私には直接声が届くことは無い立場のお人だということは分かった。ではそういったお人が何故直々に私と話をしたかというと、やはりアレである。

 「もう小人の話はされましたか?」
 雉蔵に対してとぼけるのはもう無駄である「誰にも話しておりません」と正直に言った。

 「本当にあれは何だったのでしょう?」雉蔵は言った。
 敵なのか味方なのか。そして突然攻撃を加えてきたあの戦車は一体誰がどうやって動かし如何にして弾薬を調達出来たのか。
 死人こそ出ていないものの施設が破壊され基地としての機能が停止した。
 「これは侵略行為と捉えるべきなのでしょうか?」とも言った。

 私もあれからあれこれと考えてはみた。小人と子鬼、あいつらにはあいつらなりの敵対関係がありそうだった。
 それに目にすることはなかったがエルフという勢力があって小人とは友好関係に近いものがあるのか?
698 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 10:18:14 ID:q1uCLr/p
 「坂道君、あなたは彼らと話をしていましたね?小人たちは何と言ってました?」雉蔵は声をひそめ、かわりにぐいと身を乗り出して来た。
 私は半ばのけぞりながら顔を突き合わせてくる雉蔵を見返し同じように声をひそめた「ええ、まあ、大したことは話してませんよ・・・雉蔵さんも聞いていたでしょ?」
 雉蔵は座り直しふぅーっとひとつため息をついた「わたしには何も聞き取れなかったよ」

 小人が発していたのはまるでテープの早回しでも聞いているみたいなキュルルル・キュルルという奇妙な音だったという。
 そして何を言っても小人たちは首をかしげ、しまいにはとても不愉快な仕打ちを受けてしまったと言う。
 「だが坂道君、あなたはどういうわけかその小人たちと会話をしているように見えた。そうなんですか?」

 私は、これは公式に報告するには憚られるが、と前置きしてから私を引きずって変な家に集まった5色の小人のことから車のボンネットの中にいた茶色の小鬼のことを話した。
 そのほとんどの場面には雉蔵がいたのだから、出来事をそのまま伝えればいいだけだった。

 「ふむ・・・」雉蔵は私から聞いた会話をあてはめながらあのときの事を思い返している様子だった。
 正直私は胸のつかえが取れた。一体何人が彼等と出会ってしまい、我々に受け入れられないことを恐れるあまり胸の内にしまいこんでしまっているのであろうか。

 「なるほど、戦車を竜と表現して小鬼と対立する彼等に割って入ったわたしたちはある意味侵略者だったのかも知れませんね」

 判断はつきかねた。憲法はもとより国際法や宇宙法や妖怪法でも参照しない限り白黒つきそうも無い問題に思える。

 「坂道君、正直言ってわたしには理解できない不可解な事ばかりです」雉蔵は姿勢を正し私を見た。

 この日本において我々は攻撃を受けた。
 そして我々はこのような事態を見過ごすわけにはいかない、我々はそのような事態に対応できなければならない集団である、と。
 そうであるにもかかわらずこれは公式にすべきではない非常に困難な問題を抱えていると考えますがどうでしょうか?とも問われた。

 私は唸った。そもそもいつから小人たちはいたのか?
 いつから彼らの間に確執が生まれたのかは分からないが、現実的に我々はそのとばっちりをくらった。
 しかもあろうことか今回の混乱の引き金となったのは我々の用意した戦車であることは間違いない。

 「坂道君」雉蔵は少しだけ相好を崩した「非公式に対応するための非公式な所属というものをどう考えますか?君の考え次第ではあの不可解な出来事に対応し解決できる糸口がつかめるかも知れない」
699 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 10:22:22 ID:q1uCLr/p
 「確認したいことがあります」と私は言った。
 どうぞ言い給えと雉蔵は応えた。

 私は率直に尋ねた「これは作戦行動ですか?」
 「いや、作戦は君が立てる」

 ・・・買いかぶられているのか?
 「では予定される人員は?」
 「今のところわたしと君だ。必要なら君が説得して集めなさい、事後の手は打つ」

 ・・・。

 「武装は?」
 「武装が必要な部署をでっちあげるのは困難だ、許可しない」
 「・・・良いと思います。予算は?」
 「表向きの所属へ振り分けられるものを利用してもらう、申し訳ないがほぼ無いに等しいだろう」

 雉蔵は私に何を期待しているのだろうか?


 それから数日後、それが早いのか遅いのか良く分からないが、私は再びあの部屋で口頭にて非公式な異動を言い渡された。
 新しい所属は『小人島緊急対策室』、私の身分は室長補佐。
 そしてさらに数日、それが単なる口約束でないことを裏付けるように私宛ての辞令が届いた。

 坂道公太郎、8月1日を以って右の者を施設保全管理物資補給課への異動を命ず。
 調べなくたって分かるが、7月31日まではそんな課など存在していないはずだ。


 非公式所属への異動を言い渡すときに雉蔵は言った。
 「あなたのような幹部組に現場へ出ることを強いるのは不本意ですが、やってくれますね?」


 実際私も複雑な気分だった。代わりがいるならそいつをアゴで使って居ればいい、だがそうはしないだろうと自問自答もする。

 だがまさに今。いよいよの段になって、本気で自分の立場が分からなくなってきた。
 漠然とした違和感・・・私は確認するように尋ねた。

 「そもそも、あなたがそこまで手を回すこの部署の存在意義は何ですか?」

 雉蔵は思いつめたような厳しい顔で、私を真っ直ぐに見た。

 「わたしたちは、あの戦車事故がただの事故でないことを知っているのではないのですか?」

 違和感の正体が見えた。

700 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 10:27:41 ID:q1uCLr/p


 私が異動することとなり、何かというと飲み会にかこつけたがる部署の連中や同僚としばらくは飲み明かすはめになった。

 祝辞や激励をくれる皆は実は私が左遷されたのではないかと考えていた。
 実質そうである、名前はそれっぽいが全く存在意義の感じられない急造部署へ配置転換されてそのまま忘れ去られて定年を迎えたり、気づいたら職を辞めてしまっていた残念な前例を多くはないがみんな知っている。

 官舎にある会議室という名の宴会場を出た私は、ほろ酔いに火照った体を夜風に当てて涼んでいた。

 「公太郎、やっていけるのか?」静かに声をかけてくるものがあった。同僚の大吾である。
 何てことないさ、と私は口元を引き締めたまま笑って見せた。

 学生時代から常に競争を意識できる対等の存在だと思っていたが、ここにきて私はそれらを分かつ決定的な分岐点を超えてしまったのではないかと感じた。

 大吾お前はいいんだ、お前はお前の闘争を勝ち抜いて目の前の階段をひとつひとつ上っていけばいい。お前なら出来る。
 私はどうだろう?戦車に追い回され異形のものと遭遇し、私の世界とは関係のなかった闘争があの日あの瞬間に私の世界とつながってしまった。

 「俺たちの戦い」

 え?と聞き返す大吾に私は手を差し出した。

 「どんなに厳しい闘争も命の取り合いじゃないよ。おかげで遠慮なく力一杯やれた、本当に有り難う。また会う時に俺たちどうなっているか楽しみだな」
 大吾は笑って手を握り返す。

 未知の世界に乗り込んでいくのだから不安も恐怖もある、だが何故か私は抑えきれないほど高揚していた。
 正直に言おう、そのとき私は実戦というものを意識していた。

 あの時、雉蔵と新しい部署について対話していたときに感じていた違和感。
 その正体は、平和ボケにすっかり馴染んでしまっていた自分自身に対するものだった。
701名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 10:41:26 ID:/RDVPCWM
連投規制?
702名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 20:57:09 ID:atQuTNvl
投下乙。
こういう始まりの作品は俺は好きだ。なんとか頑張って続けてほしい。

それから、作者の人よ。
できれば投下開始と終了には宣言をしてもらえないだろうか。
前回はそれで投下乙を言いそびれたので。
それと作品名とトリップ以外の作者名もいただけると非常にありがたいので
次回投下のときは考えてみてもらえないだろうか。
703たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:36:23 ID:q1uCLr/p
ご指摘有り難う!

投下して分かったこと

・行明けしないと読みにくい

・改行しないと長文はエラーになる


『小人島』投下開始

704たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:37:30 ID:q1uCLr/p
 小人島。
 いわゆる一般名称で呼ぶと誰もが分かってしまうか逆に理解しにくい物事を、一部のものだけに伝えるために独自の呼び方を与えて限定的な共通語として使用するという方法がある。
 我々の大好きなコード変換、つまるところそれは暗号化ということだ。

 ゆえに「小人島」という機密コードはある場所を示すものであるが、その正式な地名と場所を一般人が把握することはない。
 そこを我々は島と呼ぶが、必ずしも海洋に浮かぶ離れ小島を示すとは限らない。だがたしかにそこは場所であり空間である。

 小人島へは車で行ける。やろう思えばくそ暑い中を徒歩でたどり着くことも可能である。行く方法は問題ではない。

 問題は、民間人の、いや一般の人間では到底理解できない、受け入れがたい状況がそこでは発生してしまうことである。

 だから暗号化して分かりにくくするのである。しかもその「気づいてほしくない」対象は我々の身内も含んでいる。


705たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:38:27 ID:q1uCLr/p

 夏真っ盛りのうだるような暑さのダート道を、どうしようもない熱気と砂埃にくじけそうになりながらポンコツジープを操った。
 調査行動に関わる補給物資搬送というわざとらしい任務を建前に、私はとある山奥の基地に赴いた。

 「物資のチェックはこちらで行います、あなたはここに受け取りの印鑑をお願いします」何とも事務的で味気ない物言いであると私自身痛感する。
 だがしかたがない、私はここへ何も運び込んでいないのだから、ただここへ来るという体裁を保っておればよいのだ。

 そもそもこの基地の責任者も赴任してきたばかりで、この基地のことは下手をすると、私のほうが良く知っているのではないかと思うほどだ。

 林と書かれた判子をついてニヤリと笑う責任者から書類を受け取りニヤリと返す。

 まったくここはひどい有様で、半壊した建物に全壊した戦車、通信機器をはじめ機械という機械はほぼ全て壊れていた。

 「隊長お疲れ様です。あ、どうも。平沢です」脇に何かを抱えて通りかかった隊員は平沢と名乗った。

 「暑いね」平沢を少し年下だと踏んだ私は気さくに返した「ところで電気は復旧してます?」

 私が聞くと平沢と林隊長は少し開けた建物横を指差した。数台の発電機から無数のコードがあちこちに延びている。


706たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:39:33 ID:q1uCLr/p

 「ところで、道中はどうでしたか?」林隊長はニヤニヤ笑いながら話しかけてきた。
 さしずめキモイおっさんといった風情の隊長は無駄話が好きなようである。

 「いやね、この山にも夜景のきれいなデートスポットってものがあるんだが・・・」
 林は声をひそめた。
 「最近は心霊スポットとしても有名らしくてね」

 平沢は急に用事を思い出したと言ってさっさと行ってしまった。

 私は例の事件に関係する話だと思い、怖い話に興味があるようなふりをして隊長の言葉に耳を傾けた。


 最近はどんな田舎にも携帯電話の電波基地が出来て圏外という場所は中々ないものだ、だがこの山の付近はまだまだ圏外は多い。

 そしてこの山へ夜景を楽しみに来る若者たちの間で不思議な話がささやかれだした。

 圏外なのに携帯電話が突然鳴る。
 着信を見るとデタラメな番号からかけられている。
 そして、電話を取ると不気味なうめき声が聞こえてくる。

 携帯電話の向こうから悪霊が呼ぶらしく、電話を取ってしまうと山から出られなくなってしまうのだという・・・。


 現代のマストアイテムにまつわる理不尽系の怪談だった。小人が出てこないので私は落胆した。

 「やめてくださいよ、電気も満足に使えない状態なのに怖いじゃないですか〜」私も一応は目上の者に対する接待は心得ておるつもりだ。

 「まあクーラーはいらないが、夜の散策はあきらめたほうがいいね」林はつまらない冗談を自己フォローするようにまたニヤリと笑った。

707たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:40:53 ID:q1uCLr/p

 廃墟のようなこの基地で働く人員は現在、私を含めて10名程度である。
 かつては実弾演習を行ったこともある広大なフィールドを擁したこの基地にその人員は驚くほど少ない。

 今から補修・改築を行うため、追って人員を補給することであろうが、それを行ってよいかどうかをまず調査するために私はやってきた。
 調査といっても私には用地や建築その他の建設的な分野における専門知識は皆無である、わたしはある探し物をしているのであった。

 小人島・・・この場所をこう認識するのは私だけである、小人島とはこの場所を示す機密コードである。
 では一体何故に小人島なのか・・・小人がいるからに決まっているじゃないか!


 日中をかけて、私はあの日小人と遭遇した記憶のあるあたりを隈なく探して回ったが何も見つからなかった。
 そのことに対して別に驚きもなかった。永遠に見つからなくてもいいんだ、平和な日常が私としても好ましい。

 日が落ちると基地の者ほぼ全員が集まって一緒に食事をして休息した。
 仮にもここは防衛の要となるはずであるからこの体たらくはいかんともし難いものがある。

 しかし今の現状がまさに非常事態であって状況のさなかであることを実感しているのは私ひとりだけだ、しかもそれを他のものに悟られると非常に厄介で面倒臭いことになる。
 だからこれでいい。

 真夏のキャンプ合宿のように平和なひとときを過ごし、電力を浪費する夜間は何もせずみんなでゆっくり休む。
 都会に比べてここの夜はなんと静かで、夏なのになんと心地よい風が吹くのだろうか。


 夜。あたりがざわつく感じで眼を覚ました、どうやら眠ってしまった。腕時計を見ると02:00真夜中だ。
 「さ、坂道サン!」平沢が血相を変えて私のところへ寄ってきた。うーんと寝返りを打ってやりすごそうと目論む。
 「幽霊が、幽霊が出たって言ってます!」

708名無しさん@そうだ選挙に行こう:2010/07/11(日) 22:42:59 ID:F9eiyJun
投下乙。
いいぞ、続きが楽しみだ。
709たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:47:36 ID:q1uCLr/p

 給水タンク近くのプレハブの窓から数名の職員がおっかなびっくり演習広場のあたりを伺っていた。

 「どこ?」私の声にびくっとなった彼らはひきつった顔で演習場に続く広い中庭を指差した。

 「人影が、なにか奇妙な音を立てながらあそこをうろうろしているんです」

 ふーん、と私は木々に遮られている部分を何とか見渡そうと首を左右に動かした「で、どんな音でした?」
 音を聞いた者は一様にキーキーと金属の擦れあうような音だと言った。

 「あ、また!」皆が息を殺して耳をそばだてる、高く細い歌声のような響きが聞こえた、皆は気味が悪いと顔をしかめる。私は納得した。

 「よし、私が行ってみよう」
 ええ、と驚きの表情を見せた隊長をはじめとする一同だが確実に安堵の色を示していた。

 懐中電灯を用意して上着を着用する、皆は表に出ないで待機しておくよう伝えた。

 「ところで」私は出発の間際に安全距離を取って事の成り行きを見守る彼に声をかけた「よく考えたらここの地理をよく知らないんだ。誰かひとりついてきてくれない?ねえ、平沢君」

 ええええええ!と平沢は後じさった。

 月が明るく空には星が満ちている、今までいた建物にもろくな明かりがなかったのですぐに眼も慣れて懐中電灯はいらなくなった。中庭を抜けて演習場へ続く埃っぽい砂利道を進むと何かが聞こえてきた。

 「ヒイィ」と平沢が息を呑む。聞こえてくるのは何かの音色のようだ。

 音源はすぐに分かった。そこにある戦車の残骸。

 暴走事件の後、引き上げもままならぬままとりあえずここへ移動させて放置されている戦車の残骸の端に女性が腰掛けている。
710たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:49:37 ID:q1uCLr/p
 真昼のような月明かりの中に淡い光を纏ったかのような細身をくっきり浮かび上がらせて、女性は何かの楽器を弾いていた。
 なにか古臭い表現の歌だったと思う。女はギターのような細身の琵琶のようにも見える弦楽器を爪弾いており、か弱く今にも風に流れていきそうな不思議な音を発していた。

 バタン、と傍らで音がした。平沢が気を失って倒れた音だった。
 音が止み静かにこちらを振り向く。こんばんわ、と私は声をかけた。

 「あら、そちらの方は大丈夫?」女は涼やかな声で言った。非常に美人である。

 「ご心配なく、どうせここで帰そうかと思っていたところです」
 女はくすっと微笑んだ。
 細い銀色の髪が腰まで届き、そよ風にあおられてゆったりと舞う。

 すっと立ち上がると細身の体が柔らかく優雅に動き、真っ直ぐこちらに近づいてきて。うわあ・・・身長が2メートル以上あった。


711たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:50:50 ID:q1uCLr/p


 夜が明けて容赦ない太陽が建物を熱し始める。一箇所でじっと我慢していることができる限界まで私は眠った。
 流れる汗と上昇する体温に耐え切れず眼を覚ますと朝の9時だった。

 水を飲みに食堂へ行くとそそくさと隊長が出てきてすれちがう。そこへ同じように食堂へやってきた平沢と鉢合った。

 「あ、坂道さん。昨晩はどうも・・・」ばつが悪そうに頭を下げる。

 昨日平沢が見たものは、気を失ったときに見た悪い夢で、一緒に見回りに出た私は何も見なかったことにしておいた。

 「貧血は治ったかい?来たばっかりで神経が参っているんだよ。赴任早々はよくあることさ、気楽に気楽に」私は適当なことを言ってからからと笑った。

 実際昨晩は見ものだった、脂汗をかきながらがたがた震える平沢はじめ起きていた数名の職員は顔が真っ青でそれこそ幽霊みたいなのだ。

 私は戦車に風で飛んできて引っ掛かったビニールシートが、そよ風に当たって揺れるたびに変な引っかき音を出していたのだと種明かしをしてやった。

 再びこみ上げる笑いを押し殺しながら冷たい水を飲み、ふと窓枠に眼を移したとたんにぶっと噴出してむせかえった。

 先ほどの隊長の仕事はこれだな、盛り塩がしてあった。

712たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:52:16 ID:q1uCLr/p

 昨晩の実際の出来事はこうだ。私は美人の大女に尋ねた「この辺りで出会ったことのある小人を探しているんですが。それと、あなたにも会えて光栄です」

 女はうつむいて非常に可愛らしく微笑むと、座るのにちょうど良さそうな積み石の方向へどうぞと手を差し出した。

 「私は月の森の住人、彼らは森を自由に歩くきこりたちね」積み石に並んで座るとまあ、ちょっとはましな対比になる。悲しいかな足と胴の長さの違いだ。

 「彼らが言っていましたが、あなたはエルフですか?」わたしが聞くと女の頬がぽっと、月明かりの中で少しだけ赤くなった。

 「そう・・・呼ばれることもありますわ」なぜ赤くなるのか分からず私は首をかしげた。彼女は続けた「エルフっていうのは私たちみんなを指すものですから、さしずめわたしは月の森のエルフ」

 エルフというのは何種類かあるのだろうか?それとも住所のようなものなのだろうか。

 「私は坂道公太郎といいます」エルフは微笑んで頷いた。

 「あなたの他にもこの辺りには私の知らない者たちがいます。そのことを調べにやって来ました」エルフはうつむいたまま何も言わない。

 私は続けた「さっきあなたが腰掛けていたその戦車を動かして我々の建物に突っ込ませた小鬼とも出会ったことがあります。えっと・・・月の森のエルフさん」
713たけ太郎、後ろ! ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/11(日) 22:53:52 ID:q1uCLr/p

 呼ばれた彼女はすっと立ち上がった。

 「どうしました?エルフさん」

 ちっ、と舌打ちの音。

「??」私は女を見上げた。

 「小鬼のことはどうだっていいのよ。ついでに小人もどうでもいいわ、私はさしずめ月の森のエルフだっていってるし」
 え?いや、ちょっと。意味が分からん。何か気に障った?

 「もういいわ、また来るからね。おやすみ」微妙に嫌われてなさそうな気がする言葉を残して、女は裾をまくって大またで走り去った。

 こうして私はエルフと出会いあまつさえ並び座って友好的に言葉を交わすことも出来たのだが、何とも歯切れの悪い結果となった。

 分かった事といえば月の森のエルフは大女であり美人であるということだ、いきなり怒って猛スピードで走り去るもその姿は充分エレガントであったと付け加えておこう。

(つづく)
714創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 01:42:38 ID:36QdmxCj
投下乙
相手から自己紹介する前に推量で決め付けるのは不手際でしたな>公太郎さん
715創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 02:06:53 ID:wEy9nbPe
投下乙
久々に着たらいくつか投下されてて実に喜ばしい
716たけ太郎、オランダxスペイン ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/12(月) 04:55:12 ID:bL/wTTYO

飲みすぎでリズム壊れて眠れない・・・ワールドカップ決勝見てる。


実は投下はじめたあたりから煮詰まって筆が止まってます

自分にプレッシャー与える意味でストックは放出してしまおう;;


コメント有り難う!

『小人島』投下
717たけ太郎、オランダxスペイン ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/12(月) 04:56:23 ID:bL/wTTYO
 この基地は建物も設備も壊滅的な打撃を受けておきながら、当面は全く補修される気配がない。

 それもそのはず、全く公にされていないが、ここは少し前に破壊処理されるはずの戦車が暴走し、さらにどういうわけか通信機器をはじめほとんどの設備が破壊され目下その原因究明を先にやらねばならないのだから。

 現状ここに配置される10名は敷地の管理人程度の任務しか与えられておらず、復旧作業が実施されるまでは実際やることもあまりないので草むしりとか掃除とかをほちぼちやっているのである。

 だが昨晩を境として、彼らにきびきびとしたやる気のようなものが認められた。というのも昨晩の幽霊騒動である。

 私はあの顛末を、巧妙な作り話をでっち上げて幽霊は誤解であったと納得させたつもりであったが、彼らはそういったものを怖がる半面やっぱり本物であってほしいと考えるようである。
 尾ひれのついたまことしやかな噂話で盛り上がり、そのくせ夜は恐ろしいのでやるべきことは明るいうちに終わらせておこうと一生懸命働く。

 そうなると幽霊話も捨てたものではない。少ない人員であることも幸いし、ひとつの怪談を通じて10名のチームは一気に団結力を得たのである。

 日が落ちる前に空気を読める者は話題を無難なものに切り替えることに務め、すっかり夜になるころには皆がリラックスして談笑する楽しい空間となった。

 修学旅行かキャンプの夜のように馬鹿な話で盛り上がり一人また一人と早い朝に備えて寝床に着く。

 平沢が飲み屋の女の子を口説いた話を始めた、大した変化は期待できそうもないので私ももう眠ろうと思う。

 「・・・コータロー」

 話が、飲み屋の女の子とメアドを交換しているあたりで何かが聞こえてきた。

 「さかみちーこーたろー」

 女性の声である。一本調子であるが張りのあるよく通る声。

 やばいな、と思った。平沢は泣き笑いのような顔になって脂汗を噴出している、隊長はじめ起きているほかのものもあっけにとられてあたりを見回す。
718たけ太郎、オランダxスペイン ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/12(月) 04:57:55 ID:bL/wTTYO

 「さーかぁーみぃーちぃーこーおーたぁーろーおー」
 「通信機!あー通信機だー」私は無理やり声をかぶせた「役に立たないのであそこに置きっぱなしにしていた、いかんいかん取りに行って来る」

 そそくさと部屋を出るときに振り返ると皆が昨晩のように青い顔、平沢はむしろ笑っているようにすら見える。
 声のしている中庭へダッシュした。

 「さかーみいーちいー・・・」

 「うるさいだまれ」
 押し殺した声で遮った。美人の大女は手にした弦楽器をシャラン、とかき鳴らして無表情に私を見つめた。




 『その基地に配属されたとき、わたしは「ここはやばい」と強く感じたものです。もともとそこは広大な敷地を利用した演習場も擁しており、そこに少なすぎる人員を配して管理するなど全く無理なことだと初めから分かっていましたから。

 わたしがそこに着いてはじめに眼を奪われたのは、入り口が派手に壊されたまま放置された建物と、演習場入り口にぽつんと置かれているこれまた壊れた戦車でした。さらに建物の中や離れに設置してあるあらゆる設備も全く役に立たなくなるまで破壊されていました。

 たとえば配電盤はスイッチや機器がむしり取られたようになっており、水道の蛇口は何かで叩かれたようにぼこぼこに変形していました。何から手をつけたらいいのか分からなくなるほどのひどいありさまでした。

 わたしはあまり霊感があるわけではないのですが、ここへ着いてからは得体の知れないとても薄気味悪いものを感じていました。何かの視線のような・・・。

 事件が起こったのは、追加の人員が到着した日でした。

 たった一人でしたが、猫の手も借りたい状況ですからわたしはとても喜びました。でもその明るい気分もあまり長くは続かなかったのです。

 その晩、わたしは職場の仲間たちと遅くまでしゃべっていました。明日の作業をどうしようか話し合いをしていたとき・・・遠くから妙な音が聞こえてきました。「キーキー、キュルル、キー・・・」
719たけ太郎、オランダxスペイン ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/12(月) 04:59:52 ID:bL/wTTYO
 何かを引っかくような、もしくはテープの早回しを聞いているような感じでした。
 起きている者たちは顔を見合わせて不思議そうにしていました。とりあえずわたしは眠っている者たちに異常が無いか見に行くことにしました。
 
 幸い眠っている者たちにも異常はありませんでしたが、そこに眠っていた新入り(Aと言います)が突然ぱちっと眼を覚ましてむっくり起き上がったかと思うとふらふらと音のするほうへ歩いていこうとするのです。
 「どうしたんだA?しっかりしろ」わたしが引き止めると、Aはハッと正気にかえりました。
 わたしたちがホッと胸をなでおろしたのも束の間、またあの気味の悪い音が聞えてきたのです。

 「キィー・・・キィィィィー」

 本当に気味の悪い音でした。さっきあれは引っかくような、と表現しましたが再び聞いてみるとそれは何かわたしたちを呼んでいる声のようなものに聞こえなくもないような感じがしました。

 「見回りに行かなくては・・・」Aがまたそんなことを言い出しました。
 何となく、行かせてはならないと思ったわたしは何とか引きとめようとしたのですがだめでした。
 今思えば縛り付けてでも行かせるべきではなかった。

 たしかに夜の見回りをしておくのは大事です、これが部外者の立てている音だとしたらまずいですよね。
 だからといってさすがに一人で行かせるのはいけないということで、若い者Bが一人ついて行くことにしました。

 うす青い月明かりの中をAはおどろくほど速い足取りでさっさと歩いていったそうです。その先には演習場があって最近妙な噂が立っているいわく付きの廃戦車が置いてある場所なのです。

 Aはすーっと滑るように戦車に近づいていったそうです。
 やっと追いついたそのときBは見ました、ぼろ布を纏った大きな影が、Aを迎えるようにゆっくりと手招きをしている光景を!

 それからBは気を失ってしまいAに抱えられて戻ってきたのですが、Aは無表情に『何も無かった』と言うだけで全然本当のことを話してくれません。
 やっと気が付いたBも『悪い夢を見ていたのかもしれない』と言い出す始末で、これは多分悪霊か何かの催眠術だったのかもしれませんが、誰一人として欠けることの無い現状にすっかり安心してしまいました。

 皆も何も無かったのだと思い直してまた明るい雰囲気が戻ってきたのでした。

 しかし悲劇はすぐそこまで迫っていたのです。

720たけ太郎、オランダxスペイン ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/12(月) 05:04:47 ID:bL/wTTYO

 昨日と同じように夕食の後みんなと談笑していたその時、またあの音が聞こえてきたのです、はっきりと!

 「キー、キー、キー、キキーー」

 皆は驚いてその場に凍りつきました。Aだけは何かを聞き取ったようにこう叫びました。

 「通信兵!通信兵ー!!」

 いきなり駆け出してあっという間に音のする中庭のほうへ出て行ってしまったのです。

 そこには女性がいたそうです、縦に引き伸ばされたように細長い姿が空中に浮かんでAを見下ろしている、およそ人とは思えない姿をした異質なモノであったそうです。
 Aはその何かに導かれるようにすーっと夜の闇の中に消えていってしまいました。

 きっと魅入られたのでしょう、何かの怨念か悪霊が姿を成して連れて行ったのではないかと思います。

 わたしはあることを思い出して急いで中庭の見える食堂の窓のほうへ向かいました、やっぱりもっとしっかりとやっておくべきだったと後悔しました。

 魔除けのために塩を盛っておいたのですが、水をかけられたようにすっかり溶けて崩れていました。

 ちょうどAが駆け出していったドアのところでした。』



721創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 19:26:44 ID:EDZQxlNX
海上自衛隊がワンピースの大海賊時代にタイムスリップ。
722創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 19:41:14 ID:FQyObLTc
賞金首になったやつなら前にネタで出た
723創る名無しに見る名無し:2010/07/12(月) 21:53:26 ID:/pupinRv
あっそう「海賊王に俺はなる!」
小泉(父)「漢の海はぁ 俺の海 俺の果てしない郵政改革さ」
鳩山「トラストミートラストミー」
724たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/16(金) 00:10:36 ID:tfzJmJnT
蚊に刺された


『小人島』投下
725たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/16(金) 00:11:49 ID:tfzJmJnT
 子供の頃、私は夏になるといつも母方の祖父母の家へ遊びに行った。この田舎に当時としては珍しい洋風の造りの大きな家で、祖父はもう退役していたが自衛官だった。
 私は祖父の書斎に飾ってある戦闘機の写真や模型を眺めるのが好きで、時々こっそり持ち出しては石垣を登った空き地の草むらなどで空想の空中戦を楽しんだ。

 ある日祖父は私に手のひらに乗るくらいの小さな戦闘機をくれた。

 機種はたしかファントム戦闘機だったと思う、私は思いもかけず戦闘機のオーナーになれたことをとても喜んだ。
 家に持って帰ってからもしばらくはずっと傍らに置いて、飽きもせず眺め続けた。

 ある日も私は戦闘機を持って当時住んでいた集合住宅の階段を下りながら手の中で飛ばしていた。
 そいつの胴体には赤い日の丸が描かれていた。私は戦闘機に『アカマル』という名前を付けた。

 階段の踊り場でアカマルを急旋回させて空想の敵を次々と撃墜させていたとき、女の子が階段を下りてきた。

 女の子は立ち止まって私の戦いぶりを観察した。私も見られていることに気づいて少し恥ずかしくなったのでアカマルを左の手のひらに着陸させてちょっと道を譲った。

 女の子は数歩階段を下りると、ふいに私に眼を合わせた。「もう敵はいなくなった?」

 「う、うん」私は戦闘機を握り締めながら頷いた。

 女の子は年上の小学生みたいで、膝小僧を擦りむいて治りかけの赤い傷が残っていた。

 女の子は「じゃあね」と言って階段を降りて行った。
 私は知らない人と話すのはあまり得意ではなかったのでほっとして手の中のアカマルを眺めた。

 階段を降りきって集合ポストのあたりをぐるぐる飛び回らせてから植え込みのある歩道へ出ると、さっきの女の子がコンビニの袋を提げて戻ってくるのが見えた。

 なんとなくきまりが悪い感じがして反対の方向へ行こうと思った。

 「ねえ待ってよ」女の子に呼び止められた「わたしお買い物頼まれたの、これ持って帰ったら遊ぼうよ」

 私はいまアカマルと遊んでいるので、その予定を変えるのはどうしようかと答えに困った。
 しかし女の子は私の答えは聞かずに「これ持って」と袋を私に持たせた。袋にはビールとタバコが入っていた。

 一緒に階段を上がって、「ここで待っててね」と袋を取り上げられた。
 すぐにドアの開く音が聞こえて女の子は自分の家に入っていった。
726たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/16(金) 00:13:27 ID:tfzJmJnT

 女の子に待っているように言われたので階段のひとつに腰掛けてアカマルを触っていると突然怒鳴り声が聞こえた。
 びっくりして聞き耳を立てると女の子の部屋から聞こえている、ドスンと物の当たる音やごめんなさいという女の子の叫び声がして私は少し怖くなった。

 女の子には悪いがもう帰ろうと立ち上がりかけたときにカチャとドアが開いて女の子が出てきた。

 女の子は私を見てにっこり笑ったが、眼の下が赤く腫れて涙を流した跡があった。

 「ごめんね、今日はもう遊べなくなったの」そう言うと女の子は階段を走って降りて行ってしまった。


 その夜はずっと何か不安な気持ちがして私はアカマルを握って眠った。

 夢の中にアカマルが出てきて私を乗せて飛んだ。
 流れてゆく緑の森や町並みを上から見下ろして、私は自分の住んでいる家を探していた。


 何日か経ったある日、公園で遊んでいるとあの女の子を見かけた。
 コンビニの袋を提げてうつむきながら歩いている。重そうなあの袋にはまたビールとタバコが入っているはずだった。

 私を見つけると女の子はにっこりと笑った。

 私は近づいていった、決めていたことがあったからだ。

727たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/16(金) 00:14:46 ID:tfzJmJnT

 「これ貸してあげる、こいつ強いんだよ」私はアカマルを女の子に差し出した。

 女の子は少し驚いた表情で私を見つめた。すぐにうれしそうにアカマルへ絆創膏の貼ってある指を伸ばして恐る恐る触った。

 「ありがとう、でも大事なものでしょう?」女の子はすぐに手を引っ込めた。

 たしかにアカマルは私の大事なものだった。

 しかし私を見つめる彼女の優しくて嬉しそうな眼差しを見て、私はとにかくいいからと女の子にアカマルを押しつけてそのまま走って帰った。

 アカマルを手放した事よりも女の子に何かをしてあげた高揚感で胸が一杯だった。

 次の日の夕方、母に連れられて近所へ買い物にでかけた。
 階段を下りる途中であの女の子のフロアでちょっと止まって覗いてみた、私のアカマルが女の子を守ってくれていると確信していたからだ。

 植え込みのある通路に出て見上げるとカーテンの隙間からあの女の子が見えた。
 全くの偶然だがとてもうれしくなって手を振ろうとしたが、女の子は遠くの景色をずっと動かずに眺めているだけで全然こちらに気づいてくれなかった。

 後ろ髪を引かれながら母に手を引かれて買い物を済ませ、夕闇のせまる頃戻ってきた。

 あの部屋は、電気がついていなくて暗いままだった。

 階段を上りまたあのフロアで立ち止まる・・・。
 「ここもなかなか次の人が入ってこないわね」

 母の言葉を何となく聞き流してしていたが、私にとっては何とも不思議な話であった。

 あれから何度も確認したがあの部屋はずっと空き家で当然カーテンも掛かっていないのだから。




 「それがどうかしたの?」月の森のエルフは美しい瞳をぱちくりさせた。

 こいつはとことんトボケるつもりか、あれ以来さっぱり姿を見せない小人たちや我々の施設を壊滅状態まで追い込んだ小鬼のこと、聞きたいことがたくさんあるのに。

 つくづく私は女運が悪い。私の初恋は幽霊で、いま私を誘って夜の小道を散歩しているのは得体の知れない森の妖怪である。
 私には聞きたいことがたくさんあった。あいつらはどこにいる?君はどこからやってきた?あの子はどこへいった・・・。


つづく
728創る名無しに見る名無し:2010/07/16(金) 01:36:26 ID:n3FvTbDy
投下乙
夏にふさわしい涼しい話になってきてwktk w
729創る名無しに見る名無し:2010/07/16(金) 08:37:46 ID:TgdXZ2W0
ゲート自衛隊彼の地にて、斯く戦えり2炎龍編
http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-434-14763-0.html
730創る名無しに見る名無し:2010/07/18(日) 03:05:56 ID:SB2TSHOf
もうその宣伝はいいから
731創る名無しに見る名無し:2010/07/19(月) 01:34:21 ID:y7IhAkUo
ストパンもファンタジー世界に入るのか
732たけ太郎、頭痛 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/19(月) 10:42:00 ID:dSELs95o
頭痛い

寝たら直った。

『小人島』投下
733たけ太郎、頭痛 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/19(月) 10:44:37 ID:dSELs95o



 「まずは君のことを知りたい、君は何なのか教えてくれ。君の名前は?」私は大女に尋ねた。

 彼女はにっこりと笑った、にこにこしたまま何も言わない。

 「どうした?」

 「坂道公太郎は私のことを何と呼んでくれますの?」
 だからそれを聞いていると言うのに。

 極上の笑顔で質問に質問で返す女に私は根比べでもするようにひきつった微笑を返した。

 「・・・ずるい」


 は・・・?この会話の流れで「ずるい」と言われる意味が全く分からなかった。

 「だってそうでしょ?小人たちには名前をつけてあげたじゃない!」女はしゃがんで顔を伏せ、ちらりと私を見上げた。

 「ねえ・・・わたしにも名前をちょうだい」

 「はあ」

 「いいから名前をちょうだい、名前をちょうだい?」
 
 「いや、ちょっとま、」
 「名前をちょうだい!名前をちょうだい!名前をちょうだい!名前をちょうだい!名前をちょうだい!名前をちょうだい!ちょうだいちょうだいちょうだいちょうだいちょうだあい!!

 森の妖怪が子供のように駄々をこね始めた。
 そのうち顔を隠してえぐっ、えぐっ、と泣いているようにえづきはじめる。

 わ、悪かったと私はとりあえず謝った。何も反省していないが謝った。

 女はくしゃくしゃの顔をそっとこちらへ向けた、嘘泣きだ、むしろ瞳は輝いている。

 「名前をつけてくれるの?」

 だが断る、駄々っ子作戦で来るのなら私は大人として応えるまでだ。
734たけ太郎、頭痛 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/19(月) 10:46:17 ID:dSELs95o

 私はまだ君のことを何も知らないし君は私に何も教えてはくれない、だからもっと話をして分かり合わないと私たちは道ですれ違う多くの他人のように全く無関係の存在なのだからお互いを呼び合う意味がない、と。
 そこで女の眉間にぴくりと皺が寄ったが私は怯まずに私が君に対して名前まで決めてやる道理はないのだと言い切ってやった。

 「よく分からないわ」ふてくされて眼をそらす、私の勝ちだ。

 女は真っ直ぐに向き直るとふっと哀しそうな表情で月夜の森に眼を向けた。
 そこそこに威厳があり、さっきとは全く違う雰囲気に私も少し言い過ぎたのかなと心配になってきた。

 ♪暗闇の中ですら見えるものだってあるでしょう、どうしてなのかしら〜わたしには名前がないわ

 楽器を手に取り突然歌い始めた。

 ♪誰かがわたしを見つけてくれるまでわたしはひとりぼっちのかくれんぼ
 今ここにいるはずのわたしには今を存在する意味すらも見つけることができなのでしょう〜
 誰か私を呼んでくれる名前を見つけてちょうだい名前をちょうだい名前をちょうだいちょうだいったらちょうだい

 私は額を押さえた「じゃあこうしよう、私が君に名前をつける」
 シャラランと楽器の合いの手が入る。

 「君は私に君の知っている他の者たちのことを教えてくれ、君の名は、そうだな・・・」

 楽器が止んであたりは静まり返る。

 女は固唾を呑んで私の眼を覗き込んだ。

 「月の森のウタコ・・・」

 ・・・なんかさ、投げやりなところがいいね。
 ふっと笑ってうつむく彼女。

 私はどうも女運が悪い以前の、女性に気に入られるかどうかというあたりに問題がありそうだ。




 事の発端は、とある田舎町で起こった大規模な停電騒ぎだった。

 影響の一部は周辺都市にまで及び、大慌ての電力会社と地方自治体が事態の収束と原因の解明に奔走した。
 結論はこうである。

 「何者かが送電線を破壊した」

 同じ頃、その地域の農家で何者かにより農耕機械や自動車、冷蔵庫からテレビに至るまでが徹底的に破壊されるという事件が発生して警察が動いた。

 犯人はまだ見つかっていないのだが、今のところこのふたつの出来事を関連付けて考える者はひとりとしていなかった。

 それから次々に自動車やバイクが壊されるという愉快犯的な事件が多発。被害の足跡を追うものは、その進行方向が人口の多い都市部へ向かっている可能性があると指摘。

 事件のあまりの多さに関係当局は非常警戒網を敷くが犯人または原因が全く特定されていない。


735たけ太郎、頭痛 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/19(月) 10:49:14 ID:dSELs95o


 「小鬼たちね、山を降りちゃったみたいよ」

 私は顔面蒼白になった。我々の施設のライフラインを完膚なきまでに叩きのめしたアレが山を降りた・・・?

 「あ、あれは一体なんなんだ!?」

 「ああ、あれはね」ウタコ・・・森の妖怪は楽器を手にとって弾き語りを始めた。

 私はこの緊急事態に、そよ風のように甘く優しく切ないかどうかは知らないがとにかく音楽など堪能する余裕がなかったので彼女の言葉に集中した。

 「あれは最近生まれた小鬼で新しいものが好き。
 最近生まれたばかりなので古いものには興味がないし愛情もない。
 好きなものを手に入れてもすぐに飽きてしまう。飽きてしまう前に全てを壊してしまおうと考える。
 石の中で眠りながら自分を取り囲む石に噛り付いてばらばらにしてしまう夢を見ている」

 私は合いの手を入れるつもりはないのだが、曲が一段落着いたあたりで問いかけた。
 「それで、小鬼たちは山を降りて壊して回るというのか?石の中で眠るってなんだ?あいつらを止めるとしたら方法は・・・弱点とかあるのか?」伴奏付きだった。

 彼女は楽器の余韻を楽しむように静かに眼を閉じた。ほんの少しだけ時間が止まったかのような静けさ。

 「あれたちはね、全部壊してしまうの。全部・・・それがどういう結果になってしまうかも全くお構いなしに・・・
 今を楽しむために明日を楽しむことを捨てた可愛そうな子供たち。昨日を愛せないから明日を愛することもできない、そして今を愛することもなくただじっと石の中に閉じこもっている。
 壊れてしまえば何もない、ただ在るだけのはかない子供たち・・・」

 「うん、それで?」

 「悪意が、よくない意思が迫っている・・・名前をありがとう・・・」

 彼女はそよ風になびくように静かに息を吐きゆっくりと眼を閉じた。

 「あれ、話はそれだけか?おい、起きてくれよ」ウタコはそれきり動かなかった。

 まるでそこに生えている木のように森の一部として在る、それは風景のようだった。

 それにしてもあまり具体的な情報が得られず私は落胆した。いや、彼女にしたらありったけの情報を与えてくれたつもりなのかも知れない。

 よく考えたらこの女にとって、電気・水道など人間の生活基盤に打撃が与えられるかも知れないという事態もそれほど深刻ではないし予測も出来ないことだろうから、話の切り口が違うのだろうか。
 それにしても悪意が迫るって何なのだろうか、子鬼が山を降りたことへの警告にしては要領を得ない・・・。

 バキバキバキバキ!遠くで低いうなり声を上げながら木々を踏み倒して何かが進んでゆく音が聞こえる。
 「なんだ、あれ?」もう音は聞こえなくなった。新手の妖怪かなにかだろうか、だが気にしている暇はない。

 私は見晴らしの良い場所に立って、はるか下界の美しい夜景を見下ろした。
 山あいのふもとの田舎町を抜けると徐々に賑やかになってくる。

 その先には人々が仕事や息抜きや刺激を求めて集まってくる、たくさんの車が行き交い、夜になっても光の洪水を撒き散らす歓楽街。

 その一部がぱっと暗くなる・・・あれだ!


736たけ太郎、頭痛 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/19(月) 10:55:05 ID:dSELs95o


 私が基地に戻ったのはまだ夜更けというには早い時間帯であった、にもかかわらず辺りは辛気臭く静まり返っており、私が勢い良く宿舎に飛び込むと隊員の皆は絶叫に近い悲鳴で迎えてくれた。

 「大丈夫だ、足はついている。それより緊急事態、状況だ!山を降りる」私はさっさと支度を始めた。

 部屋の隅っこで私を拝みながら震えている平沢の首根っこをつかんだ「色男、案内してくれ。協力を頼む」

 ヒィィィィィと情けない声を上げてなんでもしますから連れて行かないでくださいと泣き出す平沢も、ようやく私が生きていることに気が付いたようだった。

 「ど、どこへ行くんですかぁ」裏返った声、まだ怯えているらしかった。私は精一杯の笑顔を作った。

 「あんたの大好きな繁華街だ、金を用意していこう。な?」


 でこぼこのダート道を平沢に運転させ、私は懐中電灯で必死に新聞を読み漁った。
 地方欄の何でもない記事に目が止まる「ああちくしょう、全然気付かなかった」

 田舎スーパーの駐車場で車が大量に壊された、目撃情報によると野生の猿の悪戯か?とあった。


 車はアスファルトの道路に出て、信号の少ない田舎道を走った。時々山が切れて、遠くにたくさんの明かりが見え隠れする。

 平沢が鼻歌を歌う。怖さを紛らわすためなのか、もうすでに気持ちが歓楽街に行っているからのか、彼が今何を思っているのか私には分からない。

 携帯電話を見る、圏外・・・ここまで出てきて圏外というのはおかしかった。

 送電基地から携帯電話基地局。進行方向にある重要設備がことごとく破壊されている。

 都市部に行けば重要な設備はもっと出てくる、人が集まれば集まるほど人は共通のシステムに依存した生活を余儀なくされる。



 プルルルルルル・・・携帯電話が鳴った。

 無言で切る。

 「あれ、出なくていいんですか?」平沢が呑気に聞く。

 いいんだ、今は目の前のことに集中しろ。

 圏外にかかってくるでたらめな番号の電話など無視だ、怪談は後回しで良い。





つづく
737創る名無しに見る名無し:2010/07/22(木) 20:40:29 ID:hZsOsNxy
乙!

稲川の仲の人がが喜びそうだな>圏外にかかる携帯
738たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/23(金) 23:13:05 ID:UpKUIox0

充電が不完全だ


『小人島』投下
739たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/23(金) 23:13:49 ID:UpKUIox0

     *

 「それは意思のある行動だったというわけですね?」雉蔵は何かを考えるようにつぶやいた。

 私はあの市街地で起こった騒ぎの顛末を一先ずは非公式ながら実質の上官である雉蔵に報告したのであった。

 実際、戦車を妖怪に乗っ取られましたなどとは発表できないし、その危機をうまく凌げた次第はこうですと正直に言ったところで誰もその話を信じてくれないだろう。だから雉蔵へ話した。

 「たとえば、あの小鬼どもは驚くべき破壊工作を実行しますが、やつらの性根はただ壊すことなんです。しかしその性根をうまく利用してあの町の、いやこの国の設備やシステムに打撃を与えようとする意思が別にあるように取れるのです」


     *


 道路の車線が増え、辺りの景色が建物ばかりになった。

 住宅やオフィスは明かりが消えているところも多くなったが、もう少し行けば今が盛りの賑やかな一帯に辿り着く。だがこれ以上車で進むのはあきらめなければならなくなった。

 信号機が点燈していない。消えているのは全てではなく目に付く限りでは一部であったが、交通を麻痺させるには十分効果があるようだ。

 私はこれくらいのことは何となく予想できたので早めに車を空き地に置き去りにさせてタクシーを拾っていた。
 もうこれ以上進めないというくらい渋滞がひどくなったあたりでタクシーを降りた。

 今は連なった車の列を抜けながら繁華街を目指している。

 ネオンの消えたパチンコ屋が見えた。
 明かりが『消えた』ということはもう遅いということだ、そのパチンコ屋を起点に次に向かっていきそうな場所を探す。暗いパチンコ屋にまだ何人もの人間が残っている。
 非常事態に遭遇しても自分の出玉とそれに対する店の対応しか興味がない者たちがこんなにいるのだと少し感心した。

740たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/23(金) 23:15:06 ID:UpKUIox0

 前方の雑居ビルの明かりが突然消えた。

 「平沢隊長、頼みがあります」私は言った「今日はこんな事態なので酒を飲むのはやめましょう」
 平沢は先ほどからの街の異変に眼を白黒させており、私が何を言ってもかくかくと頷くばかりである。

 「私はあの雑居ビルに行って停電の原因を探ってみますので、あなたは地図を手に入れてください」
 平沢はかくかくと頷いた。

 「それからさっきのパチンコ屋とあの雑居ビルを線で結んで、大体でいいから、さらにその先に何があるのか・・・例えばショッピングセンターとかオフィスビルとか目立ったものが無いかどうかを調べてください」
 また2,3度頷く。

 「それと、ここはもう安全ですからあまり遠くへは行かないでください。後であの雑居ビルの入り口付近で落ち合いましょう」

 もうすでに渋滞の混雑は一帯を埋め尽くしており、一般送電の停滞は町全体を覆おうとしていた。
 この社会における電気供給の遮断は通信を含め視覚・聴覚はおろか血液の流れすら止めてしまいかねない程深刻なものであろう。
 私はビルに向かって駆け出した。

 ビルから出てきて騒ぐ薄いドレスを纏った水商売の女や酔っ払ったサラリーマンをすり抜けて小さな影が走り去る。
 あっ、と思ったがとりあえず確認のためにビルの中へ飛び込んだ。
 エレベーターが止まっているので階段は混雑していたが、地下へ向かう部分には誰もいない。
 制御関係は地下だろうと見当をつけて降りるとすぐに『管理室』とプレートの張られたドアが見つかった。

 ドアは簡単に開き、懐中電灯で照らすと現代建築のセキュリティサービスとして売り込まれたであろう補助電源を含めた制御装置関係が見事に破壊され尽くされている。
 床には散らばった部品以外何も見当たらない、小鬼たちはもう次の建物か壊し甲斐のある機械を目指して行ってしまったのだろう。
 私もここはもう手掛かり無しと決めて外へ向かった。

 ビルから出ると数十メートル離れて平沢が不安そうな表情でちゃんと待っていた。

 「ご苦労さん、地図は手に入った?」

 平沢は、コンビニも営業不能状態であったが何とか手に入れたという一枚ものの地図を出した。
 「坂道さんに言われた線をたどってみたんですが」地面に拡げてしゃがみ込む「ほら、ここ。ホームセンターがありますよ」

 私は平沢の指差す部分を飛ばしてその先を見ていた、火力発電所があった。

741たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/23(金) 23:34:51 ID:UpKUIox0

 私は子供の頃に不思議な夢を見たことがある。
 どこかの工場の中を友達と歩いていた。
 工場は自分たち以外は全くの無人で、機械すら動いていなかった。
 むき出しの金属で作られた階段や柱や手すりに囲まれた私たちは、悪の組織と闘っているか逃げているところだった。
 闘っているのか逃げているのかどうにもはっきりしなかったのだが、その最中であることは間違いなかった。

 鉄骨の足場のような一人がやっと通れるくらいの剥き出しの通路、高さは2階か3階くらいあって落ちたらひとたまりもなかった。

 その通路の途中にある障害物を乗り越えて私たちは先へ進まなければならなかった。

 その障害物は金属で出来た巨大な、招き猫だった。

 招き猫は一定時間の間隔で、招くために持ち上げた腕を目の前の通路に勢い良く振り下ろす。
 ちょうど振り下ろしたときにその場所にいてしまったらひとたまりもないのである。

 私はタイミングを計ると、意を決して金属の通路を駆けた・・・。



 「あー、えー。平沢さん、はこれからどうするのかな?」我ながら間抜けな質問だったが私は急ぎたかった。
 再び突然の停電とざわめき。クラクションとサイレンがあちこちで聞こえている。
 平沢は不安そうに騒然としている辺りを見回して言った「できれば・・・坂道さんと一緒に行動したいです」

 残念、罰ゲームです。平沢君、ニ択に失敗しました!


 「じゃ、行こうか」私はさっさと歩き出した。
742たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/23(金) 23:36:11 ID:UpKUIox0

 壊された信号機や明かりの消えた建物をつなぐと、少しは蛇行しているが奴らは発電所を目指しているはずだ。
 真っ直ぐ目指さないのはたぶん小鬼たちは何かを壊していれば満足するからだろう、そしてそれは予定外の行動のはずだ。
 なぜなら途中、もっと壊し甲斐はあるがルートを大きく外している家電量販店や中古車展示場をあえて迂回してまで通過することは無かったから。
 さっきのパチンコ屋や雑居ビルは恐らく目的地へせき立てられるまでの道のりで奴らがつまみ食いした『餌』だ。

 そしてこの先のホームセンターは、発電所という目的地の途中にある最後の餌場のはずだった。

 急ぐぞ平沢君、先回りだ。策は無いがどうにかして奴らを止めなくてはならない。

 「坂道さん、何をやってるんですか!」平沢が喚いた。
 無理もない、私は道端に停めてあった鍵のついていない自転車を探し出して躊躇なくまたがっていたからだ。

 「窃盗ですよ、それは窃盗です!」

 分かってるよ平沢君。

 「うん、窃盗だ」私は後ろの泥除けに貼られたシールを指差す「これはあのホームセンターで売られていたものだな、よし!返しに行こう」いいから荷台に乗れと手招きした。

 「しかも二人乗りなんて」

 「途中で交代だぞ」勢いをつけて漕ぎ出した。



 大都市と違ってこの田舎町の繁華街エリアは小さい。
 自転車を漕ぎ進むとすぐにビルのような建物は姿を消してしまい、まばらな住宅地や暗く広がった畑や空き地が目立ってくる。

 暗い上に無駄に広い道路を一生懸命漕いでいると目的地が見えて来た。

 田舎のホームセンターは朝が早い分閉店も早いらしく、我々が着く頃には店の周辺を含めて人の気配が全くなくなっていた。
 自動販売機の明かりだけがさびしくあたりを照らしている。

 広い駐車場を自転車で突っ切り店の入り口付近まで進んだ。

 自転車を降りて様子を伺う。
 「一体何なんですか?」声をひそめて平沢が言う。

 「テロだ」私は軽く応えた「もうすぐここは襲われる」

 平沢は目を剥いた「テテエテテッテテテテ・・・」
 「大丈夫だ、ここで行われる攻撃はまだ社会的ダメージが少ない。あ、来た」

 数匹、いや十数匹の猿のような群れが一目散に店舗入り口へ殺到する。
 自動ドアに張り付き、または上のほうに飛びついてガタガタと激しく揺らすとあっけなくドアがこじ開けられた。
 防犯のブザーと赤色灯が一瞬反応したように見えたが一切機能せず、群れは一斉に店の中へ飛び込んでいった。

 「猿・・・ですか?」平沢はぽかんとしていた。たしかに猿に見えなくもないが、私は奴らがかつてボンネットの中で見たことのある茶色いまだらの小鬼であることを確認した。

 私はこじ開けられた入り口に近づき、腹を決めると中へ入っていった。


つづく
743創る名無しに見る名無し:2010/07/24(土) 00:53:26 ID:ilf1d3n5
投下乙
相手の戦闘力は不明だがゴブリンかグレムリンとの戦闘は
自衛隊はおろか、この世界の誰も想定外だろうけど坂道くんがんばれ〜
744創る名無しに見る名無し:2010/07/24(土) 22:21:46 ID:9/iMxPN9
おんやぁ、久しぶりに来てみたら、新しいのが投稿されてるぞ。
これで暇せずに済む、期待大。
745創る名無しに見る名無し:2010/07/25(日) 00:03:23 ID:I9oGrEfl
ようやく規制解除された、投下乙
746たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 00:10:22 ID:A+nf4rRy

構成の辻褄あわせが下手で、小鬼をグレムリンと呼ばせる機会を持てなかった
解説感謝

『小人島』投下
747たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 00:11:57 ID:A+nf4rRy

     *

 「それは我が日本に対してあまり友好な感情を抱いていないように思える言葉でした」私は率直な表現を避けたかどうか疑問だったが、あえて遠回しな言い方をした。

 雉蔵は何も言わずに先を促した。

 「初めは、よく聞き取れない程度のものが次第に大きく聞こえてきたのです。
 しかもその時にはもうその音を遮る術はありませんでした、私の思考にリンクするようにとめどなく負のイメージが流れ込んでくるようでした」その言葉は好意的なものではなく、むしろ悪意の塊だった。

 その言葉はこうです、と私はいつまでも耳の奥に残る感覚に似たあの不愉快な響きと共に聞こえてきたあの忌まわしい言葉、というよりもイメージを再現した。

 『血の流れを止め・細胞を破壊して・呼吸することも・見ることも・聞くこともさせない・日本・滅ぶべし』


     *


 人気のない真っ暗なホームセンターの売り場のあちこちで物の動かされる音や擦れあう音や叩きつけられる音がしていた。静かに近づいていき、意を決して懐中電灯を照らす。

 鋭い光の中に浮かび上がったまだらの茶色い小鬼は一心不乱に電動工具をいじりまわしていた、電池が嵌っていたのでウィィィィンと工具が始動する。
 こちらを向いてニィーっと笑う。額に生えた二本のツノと耳まで裂けた口から覗く尖った牙、そして大きな目が見開かれ瞳孔は猫か夜行性の爬虫類のそれのように細長かった。

 小鬼はそのまま電動工具をふりかぶると私目掛けて投げつけてきた。ケケケケケと鳴き声か笑い声のようなものを残して走り去る。

 電動工具が私の背後で大きな音を立てて落下した、避けなければ頭に当たっていたところだった。


 たった今の工具の軌跡を反芻し私の動悸は高鳴った。
 私を狙い攻撃する意思があった、じっとしていたら怪我を負うかあるいは・・・。
 私はここにきて膝が震え呼吸が荒く乱れるの感じた。

 「坂道サンッ!」音を聞きつけて平沢が飛び込んでくる。
 私は叫んだ「平沢君!逃げて!応援を要請してきてください!」
 叫んだことで何か吹っ切れた。私はひとつ息を吐いて慎重に小鬼を探した。
748たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 00:13:28 ID:A+nf4rRy

 電動ノコギリや充電ドライバーが床に落とされて散らかっている。
 カチャカチャと何かをいじる音。
 私はすぐ側の商品棚を見た、片手用のハンマーが置いてあった。私はそれを掴んでそっと進む。

 棚を曲がって覗くと小鬼が小型コンプレッサーのようなものを壊そうとしている。私には気づいていない。

 「坂道サーン・・・」か細い声がする。あの馬鹿、店内についてきたのか!

 目の前の小鬼が顔を上げた、取り外したコーヒー缶ぐらいのタンクか何かを振りかぶって平沢の頭に狙いをつけている。
 私は咄嗟に無防備な小鬼の背後に近づき手にしたハンマーで頭を小突いた。
 バランスを崩して狙いが逸れればいいと思っていたのだが、玉子の殻を割ったようなぐしゃっとした感覚、小鬼の姿が薄れていきすぐに消えてしまい、タンクが重い音を立てて床に落ち転がった。

 「貧弱ッ!」私は呆気にとられた。

 「坂道さん、ここですか。一体どうしたんです、一緒に行きましょう」破壊されたコンプレッサーを不思議そうに見ている。

 「平沢君、作戦変更だ。奴らを割るぞ!」棚からハンマーを抜き取って手渡した「なんでもいい、硬いものをやつらの頭に当てるんだ、あっ!危ない!!」
 ペンキ缶が飛んできた、危うくかわすと小さな影がケケケケケと笑い声を上げながら物陰に隠れた。

 「慎重に、落ち着いて行こう」私は平沢に言った。
 「あいつらは頭を狙ってくる、だから頭に注意していればいい。そしてあいつらの弱点もたぶん、頭だ」

 ポカンとしている平沢には、正直何も期待しなかった。
 口に出す事によって自分のやること、注意すべきことを確認したかっただけだ。
 そして足手まといの平沢だからこそ、いまここにいてくれることによって私は冷静に正気を保っていられた。


 今の奴が隠れて行った物陰へ足を忍ばせる、すると手前のコーナーに別の奴が床に座り込んで何かを解体している。
 天井を仰ぎケケケケと笑うところをゴツンとやると、ぐしゃっと潰れる感覚が手に伝わり、あっけなく姿が薄れて消えた。けたたましい笑い声だけがほんの少しだけ遅れて消えてゆく。

 「な、何なんですか?あれ」平沢が泣きそうな声で言う。

 私は説明に苦しんだ。とりあえず「こいつらは外来種なので駆除しなければならないのだ」と適当なことを言ったらあっさり納得した。
 前方の商品棚が大きな音を立てて床に倒れた。二人共飛び上がって驚きその方向を見る・・・棚に乗ってひっくり返した小鬼がケケケケと笑っている。下敷きになった別の小鬼が同じような笑い声を残してうっすらと消えてゆく。
749たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 00:16:10 ID:A+nf4rRy

 「ひでえ、仲間を殺したぞ!」平沢が興奮して叫ぶ。

 これはたぶん・・・私は思った。
 遊んでいるんだ、こいつらは同族すらも破壊して遊んでいる。
 こいつらにとって死とは何だ?

 『石の中で眠りながら・・・』ウタコの言葉を思い出した『ただじっと石の中に閉じこもっている。壊れてしまえば何もない、ただ在るだけのはかない子供たち・・・』

 「・・・こいつらは夢なのか・・・?」私は熱に浮かされたようにつぶやいた「夢だとしたら・・・」

 「俺は起きていますよ」平沢が不安そうに言う。

 違う、しかしその考えを口に出すのをためらった。
 私たちじゃない、あいつらの夢なんだ。あいつらの見ている夢の中に私たちが居るとしたら・・・。
 金属製の巨大な招き猫が無表情に鉄の塊のような太い腕を振り下ろす・・・。

 首を振った、自分を無理矢理現実へ引き戻す。
 頭に軽い衝撃を感じる。
 ありえない、自分はここにいる。平沢もいる。街で多くの人々が機械を破壊され停電によって苦しめられている。

 「うわわわあああああ!」
 平沢の悲鳴、私は目を疑った。
 目の前に夥しい数の子鬼がいる!爬虫類のような目を細めケケケケケと一斉に笑う。
 私たちを囲み徐々にその輪が狭まってくる。
 消えろ幻!起きろ平沢、自分も起きろ!


 「・・・サン?坂道さん!」
 棚が倒れ商品が散らばっている。そこには私と平沢だけがいた。
 「小鬼・・・やつらはどこに?」びっしょりと汗をかいていた。

 「分かりません、あそこにいたやつは飛び上がると空中で消えてしまいましたよ」倒された棚を指差した。
 平沢はあのたくさんの小鬼を見たのだろうか?
 彼の様子からして見たのは自分だけか、このような緊迫した事態の中で幻覚を見てしまうほど私の精神は衰弱してしまったのだろうか・・・。

 気が付くと、暗く広い店内はひっそりと静まり返っていた。

 「なんか気持ち悪いです、もう帰りましょうよ」平沢は辺りを気にしながら泣き言を言う。
 たしかにこのままいてもまずいことになる、誰がどう見ても私たちは泥棒である。


 ・・・カツーン、カツーン。

 突然物音がした、私は音のするほうを見た。入り口だ。
750たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 00:20:47 ID:A+nf4rRy

 カツーン、カツーン、カツーン。

 何かが歩いて来ていた。暗い店内からだと逆に入り口のガラス窓の向こうの景色が明るく見える。

 カツーン、カツーン、さっきの小鬼どもよりはるかに大きな影が駐車場を横切ってこちらへ向かってくる。

 「ねえ、何か見える?」私は平沢に声を掛ける、平沢は駐車場を見て呆然としている。

 「あれ、何ですか?」

 ありえない光景を目にしていた、ここは日本だし。水牛って・・・。

 私は入り口へ向かった。水牛はもうすぐそばまで来ていた。

 日本の牛には無い巨大な二本の角がうねった弧を描くように前方へ伸びている。
 ぎくりとするような気味の悪い図形だか文字のようなものが書かれた白いマスクを着けている。

 さらに驚くことにその水牛には乗り手がいた。

 ボソボソボソ・・・背中の乗り手は黒い装束に身を纏って、か細い声で何かをつぶやいていた。

 目に生気がなく手足がない・・・というかそいつは水牛から生えているみたいだった。

 ボソボソボソボソ、背中のものが何を言っているのか全く聞き取れない。すると突然、頭の中に言葉が飛び込んできた。

 「魔・・・国家・・・日本・・・」

 それは唸るような音であった、初めは言葉かどうかも怪しいと思えるほど不明瞭なものだった。

 そして、これは先程から何かをつぶやく気味の悪い乗り手から発せられているものではない。
 マスクの奥の、赤く濁った生気のない瞳がぎょろりと動き水牛が言ったのだ。

 「日本、滅すべし!」

 突然私の頭の中に言葉の洪水が襲ってきた。
 平沢は必死に耳を塞いでいる、だがきっとそれは無駄だろう。
 私は歯を食いしばり次々と襲い来る負のイメージと戦った。

 『血流を停止させ・細胞を破壊し尽くす・呼吸・視覚・聴覚剥奪す・日本・日本・滅すべし』

 繰り返し繰り返しこだまするこの不気味な声から逃れる術はなかった。
 音が腹に響き膝が震え立っていることができない、私も堪らずついに耳を塞いで崩れ落ちた。

 そして、絶望が襲ってきた。

 水牛だけでもどうしようもないのに、その背後にはさらに大きな何ものかの影が動いていたからだ。

 気力を振り絞るがどうにもならない、気が遠くなりながら迫りくる巨大な影をただ見ているしかなかった。

 巨大な影は頭をくるくる回し、長い鼻が見え隠れする。ああ・・・あれってアレだよな・・・思考も限界だった。



つづく
751創る名無しに見る名無し:2010/07/25(日) 09:48:11 ID:yLg+T0rp
投下乙
何で怨まれるのか判らない恐怖、てのがいっちゃん怖い
752たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 23:54:12 ID:A+nf4rRy

水牛の角って、前には伸びないね・・・
頭を下げて、かろうじて「上」だ。ごめん。

『小人島』投下
753たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 23:57:07 ID:A+nf4rRy

     *

 「水牛は、アジアに広く分布する偶蹄目ウシ科の哺乳類ですね」
 雉蔵の目がわずかに光った。
 「しかし農耕・家畜用として日本で見かけることはない」

 だが、と雉蔵は続ける。それは生物としての水牛ではない。
 それは何かに遣わされてやってきた使者であると。
 そして、その意図を忠実に実行するために小鬼を操っていた使役者であると。

 なぜ水牛の形を取って現れたかは分からないが、その形に何らかの意味が隠されているのかも知れない。


     *


 ドゴオオオオオオオオオオオオン!!

 すさまじい砲撃の音、水牛の思念に対抗するために耳を塞いでなかったら鼓膜が破れていたかもしれない。

 突然の轟音に全身を叩かれて私の意識は覚醒した。
 転がるようになんとか脇へ逃げ延びることができた。

 水牛の後ろからやってきた大きな影の初弾は、目標を外しあさっての方向へ飛んでいったようだ。

 だが新手はそんなことをものともせずそのまま前進して水牛に乗り上げるとぐしゃぐしゃの挽き肉にしてしまった。

 そいつは見覚えのある新型戦車だった。
 前代未聞の市街地発砲という快挙をもっての華麗なる舞台復帰である。

 「坂道公太郎、助けに来たぞ!」新型戦車のハッチが開いて緑の姿が現れた、すぐに押し出されて次々に赤・黄色・水色・黒も出てくる。

 「小鬼どもに出来てわしらに出来ん道理はない、わしらだって竜を操ってみせたぞ」
 「そんなことを言っておるが、中では何度も頭をぶつけてひどい有様じゃったわい」
 「さっきのあれは何だ?すごい音がしたぞ!」
 「組み立てたんだよ、あれがちょうど良かったんだきちんとはまったんだ。ほんとにね、ちょうど良かった」

 小人たちが騒ぐ中、腰を抜かした私は戦車が押しつぶした正体不明の怪物の姿に目を移した。

 肉塊にされた水牛がしぼんでいく・・・。
 背中に生えていた人間のような姿が残り、ぼろぼろの服を着たマネキンのように横たわった。

 「人間・・・死体?」
 それはぴくりとも動かず戦車の鼻先に倒れている。中年までは達していない若い男性のように見えた。
754たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/25(日) 23:59:33 ID:A+nf4rRy

 「ところでな坂道公太郎よ、えらいことになった」まとめ役の赤が大声で言った。
 「この地に魔術師の呪いがかけられておる。魔界の呪いじゃ!」

 怒りんぼの水色が続けた「どうも異国からの呪いらしい、異国にて作られたおぞましい呪物がこの地へ運び込まれた!」

 「人間が、魔界に協力している人間がいるよ。異国の魔法使いがこの国に送った」


 ブルルン!戦車が身震いをする。
 「え?・・・おいおいまだ誰か乗っているのか!?」私は小人たちを見た、ちゃんと5人いる。
 
 それじゃ・・・あれ、死体が・・・無い!

 ブオオオオオン!戦車はディーゼルエンジンの咆哮を上げて勇ましい前進を始め、見ているこっちが痛みを感じるほどのすさまじい破壊音を立ててホームセンターへ入店する。

 バキバキバキバキッ!ガラスが割れているのか柱が折れているのか分からない鈍くも腹に響く振動と大音量。
 もういい、もういい!と手をこまねくも、強力な突進力は衰えずレジを踏み潰し棚をなぎ払いあらゆる商品を無価値なものにせんと猛威を振るった。

 「停まれええええええ!」無駄だとは分かっていながらも叫んだ。

 戦車は店の奥まで進み、ブロン、と最後のガスを使い切ったのかようやく止まった。
 私は疲れ果てて駐車場の冷たいアスファルトにぺたんと尻餅をついた。

 「もうすぐここには人間がいっぱいやって来るからもう帰ろうよ」
 意外性の黒が意外にも普通のことを言った。


 「ところで坂道公太郎、お前さん魔法にかけられたな」

 「え?」人懐っこい緑からの言葉に心臓が跳ね上がった。
 「うん、まだ呪文が絡み付いている」
 私は全身の毛が逆立った「ととと取ってくれ!」

 「無理。わしら、魔法使いじゃないもの」
 「じゃあ、なんで分かるんだ?」さすがに半泣きだった。

 ほら見てみな、割れずに残ったガラスの前に立たされる。
 ガラスに映った私の頭に小鬼が乗っている。半透明で全く動かない、触っても手が空を切るだけで何の感触も無い。

 小人たちはそれを見ながらげらげらと笑い、そのうち取れるから、と当てにならないなぐさめのことばをかけながら山へと帰っていった。





755たけ太郎 ◆zrdJ.kYqTc :2010/07/26(月) 00:02:24 ID:A+nf4rRy


 新聞に、郊外のホームセンターに戦車で突っ込んで死亡した男性がいる、と報じられた。

 男性の身元は不明で年齢は25歳から35歳と見られ、戦車を店内へ突っ込ませそのまま死亡していた。
 戦車は陸上自衛隊所有の試作型であり犯人がそれをどうやって入手したのか、経路は不明。
 山中の極めて走行困難なルートを通って郊外に現れた直後に一発の砲弾が発射された。
 砲弾は約5km離れた山の中腹あたりに着弾し、けが人や施設への被害はなかった。
 また、数日前に陸上自衛隊駐屯地において解体処分予定の旧型戦車が暴走し施設を破壊する事件が発生しており当該戦車から採取された指紋と死亡していた男性のものが一致したと発表された。
 同時刻に多発した付近の装置類破壊による停電騒ぎとの関連性も疑い警察は複数の工作員によるテロ行為の可能性もありと事態を重く見て捜査に乗り出している。



 私と平沢は駆けつけた警察に一旦は拘束されたが、たいした状況証拠もなくすぐに目撃者の立場となった。
 我々は出来るだけ実際に起こった事を伝えたが、伝えていない事実もあった。
 戦車が突然現れて発砲し、店内に突っ込んで止まった。これが状況証拠の示す事実である。


 しかし小鬼が現れ店内を荒らし、水牛の形をした怪物に苦しめられ、戦車をここに持ち込んだのは実は小人たちであった、という出来事は証拠もなく伝えようも無い・・・。



つづく
756創る名無しに見る名無し:2010/07/26(月) 13:00:33 ID:IpL3mCkD
投下乙
一つの事件は終わったが
なにも解決してないのが気になる
公太郎が魔法にかかったのが「いつから」なのかも...
757創る名無しに見る名無し:2010/07/31(土) 18:10:28 ID:beOgWfN7
軍板の方が落ちたな・・・
なんか急に人がいなくなった
758創る名無しに見る名無し
落ちてない板が移転しただけ