コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ42
■全般
・支援はあくまで規制を回避するシステムなので必要以上の支援は控えましょう。
(連投などに伴う規制について参考>>3-あたり)
・次スレ建設について。
950レスもしくは460kBオーバーしたら、「スレを立てる?」か訊くこと。立てる人は宣言してから。
重複などを防ぐために、次スレ建設宣言から建設完了まで投稿(SS・レス共に)は控えてください。
※SS投稿中に差し掛かった場合は別です。例)940から投稿を始めて950になっても終わらない場合など。
・誤字修正依頼など。
保管庫への要望、誤字脱字等の修正依頼は次のアドレス(
[email protected])に。
※修正依頼の際には、作品のマスターコード
(マスターコード:その作品の投稿が始まる、スレ番号-レス番号。保管庫の最優先識別コード)
を必ず記述して下さい。
例)0003-0342 のタイトルを○○に カップリングを○○に
(↑この部分が必須!)
マスターコードを記述されず○スレ目の○番目の……などという指定だと処理ができなくなる場合があります。
■SSを投下される方へ
1.投下前後に開始・終了の旨を書いたレスを入れて下さい。(または「何レス目/総レス」を名前欄に)
2.前書き・後書き含めて10レス以上の連投になると同一IDからの投稿が規制されます。(←「さる」状態)
間に他IDからの「支援」が入ることで規制は回避できますので、規制にかかりそうな長文投稿の際は
投下前に支援を要請して下さい。逆に、必要ない場合は支援の要らない旨を書いてください。
前レス投稿から40秒ほどで次レスを投稿することができます。(投稿に関する規制については >>3- あたり参考)
3.投下前は、他作品への割り込みを防ぐ為に必ずリロード。尚、直前の投下完了宣言から15分程度の時間を置いてください。
4.投下許可を求めないこと。みんな読みたいに決まってます!
5.なるべくタイトル・カップリング・分類の表記をして下さい。(特にタイトルはある意味、後述の作者名よりも重要です)
・読む人を選ぶような内容(オリキャラ・残酷描写など)の場合、始めに注意を入れて下さい。
6.作者名(固定ハンドルとトリップ)について。
・投下時(予告・完了宣言含む)にだけ付けること。その際、第三者の成りすましを防ぐためトリップもあるとベスト。
(トリップのつけ方:名前欄に「#(好きな文字列)」#は半角で)
・トリップがあってもコテハンがないと保管庫に領地が作れず、??????自治区に格納されます。
7.規制により投下できない場合は
>>1の 代理投下依頼専用スレッドに投下し、代理で投下してもらう方法もあります。
(代理投下依頼の際は各レスの容量のチェックを推奨。SSチェッカー>>3- が便利です)
前書きの中に、以下のテンプレを含むことが推奨されます。(強制ではありません)
【メインタイトル】
【サブタイトル】
【CP・または主な人物】
【ジャンル】
【警告】
【背景色】
【基本フォント色】
■創作発表板での投稿規制について。 参考(暫定)
1レスで投稿可能な容量
・X:1行の最大 / 255byte
・Y:最大行数 / 60(改行×59)
・Byte :最大容量 / 4095Byte
但し、改行に6Byte使うので注意。例えば60行の文なら59回改行するので
6Byte×59=354Byte これだけの容量を改行のみで消費する。
※1レス分の容量の投稿の可否を判断できるツールが投稿トーマス卿の保管庫からDLできます
TOP→通常→保管嚮団→保管嚮団本部入室→SSチェッカー
<使用法>
1.ダウンロードしたものを解凍する
2.SS.xls を開く
3.SSをテキストエディタで開く → Ctrl A で全文コピー
4.貼り付けシートのH11セルを選択
5.右クリック → 形式を選択して貼り付け → 値
6.レスを区切るところに
<<<<<レス区切り>>>>>
をコピペ(H6セルのものをコピペする)
限界値は自由に変えられます。いろいろお試しください。
さるさん( 過剰数の投稿に対する規制 )
・1時間に投稿できる数は10レスまで。それを超えると規制対象に。
・毎時00分ごとにリセット。00分をはさめば最長20レスの連投が可能。
・規制されるのは2人まで。身代わりさるさん2人で、00分を待たずにリセット。
連投規制( 連続の投稿に対する規制。短い間隔で連続の投稿ができない )
・40秒以上の間隔をあければ投稿可。
おしりくさい虫など( 携帯のみ?同一内容の投稿に対するマルチポスト規制 )
・「支援」などの同じ言葉を繰り返し投稿することでも受ける規制。
違う内容を投稿すれば解除される。スペースを挟むだけでも効果あり。
■画像投稿報告ガイドライン
ロスカラSSスレ派生画像掲示板
PC用
http://bbs1.aimix-z.com/gbbs.cgi?room=lcsspic 携帯用(閲覧・コメントのみ)
http://bbs1.aimix-z.com/mobile.cgi?room=lcsspic 1.タイトルとコテハン&トリップをつけて絵を投稿する。
尚、コテハン&トリップについては、推奨であり強制ではありません。
・挿絵の場合は、誰の何のSSの挿絵と書く。
・アニメ他公式媒体などにインスパイアされた場合は、それを書く。(例:R2の何話をみてテンさんvsライを描きました)
2.こちらのスレに以下のことを記入し1レスだけ投稿報告。
(SSの投下宣言がでている状態・投下中・投下後15分の感想タイムでの投稿報告は避けてください)
例)「挿絵(イメージ画像)を描いてみました。 画像板の(タイトル)です。
〜(内容・注意点などを明記)〜 よかったら見てください」
・内容:挿絵の場合は、SSの作者、作品名等。それ以外のときは、何によってイメージして描いたのかなど。
・注意点:女装/ソフトSM(首輪、ボンテージファッションなど)/微エロ(キス、半裸など)
/ゲテモノ(爬虫類・昆虫など) など(絵はSSに比べて直接的に地雷になるので充分な配慮をお願いします)
画像掲示板には記事No.がありますので、似たタイトルがある場合は記事No.の併記をおすすめします。
*ただし、SSの投下宣言がでている状態・投下中・投下後15分の感想タイムでの投稿報告は避けてください。
3.気になった方は画像掲示板を見に行く。
画像の感想は、原則として画像掲示板に書き、SSスレの投稿報告レスには感想レスをつけないこと。
画像に興味ない人は、そのレスをスルーしてください。
4.SSスレに投稿報告をした絵師は以下の項目に同意したものとします。
・SSスレに投稿報告した時点で、美術館への保管に同意したものと見なされます。
・何らかの理由で保管を希望しない場合は、投稿報告時のレスにその旨を明言してください。
・美術館への保管が適当でないと判断された場合、保管されない場合もあります。
(ロスカラ関連の絵とは言えない、公序良俗に反するなど)
----以上、テンプレ終了----
こんばんは、青い人です。いま帰宅しました〜
諸々すませてから[手をとりあって その4.25]投下開始します。30分ほどいただけますでしょうか
もうしばらくお待たせいたしますが、どうぞよろしくおねがいしま〜す
それと
>>1さんスレたて乙でした
確かに容量やばかったかも・・・orz
ではまた後ほど
1乙です
>>6 旧スレからめいっぱい使って落としてもらえたほうがあとの埋めが楽
かも
9 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/04(土) 21:09:33 ID:MtlxPSuk
>>8の言う通りだ
前スレも使い切ってないのに新スレに投下とか何考えてんだ
ちゃんとマナーを守れ
>9
旧スレじゃ足りなかったときのことを考えてのスレ立てだから特に問題ないよ。
さるはスレ単位だからとりあえずこっちにレスしてる分にはあっちの投下には影響ないし
旧スレもいっぺんに使い切ってもらえるなら万々歳
つーか腐女子一匹のためにわざわざスレ立てとかおかしくね?
スレの私物化ってやつ?
長いことお待たせしました。そろそろ投下はじめます
【メインタイトル】 コードギアス LOSTCOLORS [手をとりあって]
【サブタイトル】 その4.25 【篠崎咲世子】
【主な人物】 篠崎咲世子
【ジャンル】 本編からの続きモノ
【警告】 今回は登場人物から何から何までオリジナル設定が満載です。オリ設定が嫌いな方はスルーした方がいいかもしれません。
全投下レス数は後書き含めて19レスになります。
容量的に前スレでは投下しきれなさそうだったので、こちらに投下することにしました。
マナーもモラルも皆無でどーもすいません(三瓶的な意味で)
支援
支援
───2018,Jul,トウキョウ租界
「明石? あ、明石元一郎………大佐殿でありますかッ?!」
南様の素っ頓狂な…もとい非常に驚かれた声が壁にぶつかり、跳ね返って木霊になって飛んでいく。
ここはまだこの国が日本だった頃に開発が進められていた地下道路だ。戦争勃発と共に工事は中断され、その後長く放棄されたままになっていたという地下道路。
私たちはそのコンクリート臭い穴倉の中で一息をついていた。
周りには私たちの様子に目もくれず忙しく行きかう男たち。服装はまちまちで統一感の欠片もなかったけれど、その動きには少しの無駄もない。統一された意思がそこにある。彼らが訓練された人間であることは容易にうかがえた。
『軍人なのだろう』
その私の予想はこの場所でこの男の姿を確認したことで確信に至ったのだった。
「明石元一郎………って誰?」
南様の傍らにあった杉山様が小声でそっとお尋ねになる。「知らないのかよ!」再び南様の大きなお声がトンネル内に響き渡った。
「旧日本軍じゃ伝説的な方なんだぞ! 若くして諜報戦の第一人者と称えられ、末は大将、参謀長かと言われててだな。知ってるだろう、常識的に考えて!」
「知らねェよ!」
一方的に称えられ、そして一方的に知らないと言われたその男は特になんということもなさ気にただ佇んでいる。
風采の上がらぬ小柄な中年男。どこにでもいるような、目立つ印象など少しもないただの小男にしか見えない。
誰だってそう言うだろう。私だってそう言う。
彼と言う男の素性と本性とを知らないでいたならば。
「さて、では話を戻そうか」
さり気なくお二人のやりとりに割り込んで会話の主導権を再び握る。相変わらず上手い。
「扇副指令閣下と君たちの特区への脱出支援には異論はないだろう? 後は紅月カレン君の母上をお連れすることについてだけなのだが」
「申し出はありがたいです。それは本当に。………でも」
カレン様はその語尾を濁された。
多くの日本人同胞が政治犯として、言われなき罪によって捕らえられている中、自分の母だけ助けてもらうという事に感情的な反発があるのだろう。
もちろん本音では助けて欲しいに違いない。
だけど、自分の母親だけ、特別に、一人だけ。
カレン様らしいと思った。
特別扱いされることに後ろめたさを感じておられるのだ。
「君は───自分が特別扱いされることに後ろめたさを感じているようだね」
明石はニヤニヤしながら口を開く。
「特別扱いされるのはそんなにイヤかね?」
「……それは」
こんどはフッと鼻で笑う。
「これまでの戦果はすでにナイトメア18機、装甲車両・トラックは26台、ヘリに関しても7機。いずれも確定戦果のみで不確定分や共同撃墜などを含めればその数はさらに割り増し、と」
「大佐さんは何を言いたいんですか」
「君は特別なんだ、と言いたいんだ」
ピシャっと言い放ち、明石はカレン様の言葉を遮った。
「名実ともに黒の騎士団の───日本のエースと言っていい君の肉親をブリタニア官憲に預けておくわけにはいかない。そうは思わないかね?」
「わたしの素性はブリタニアには知られていないはずです!」
「そうかい?」
明石はわざとらしくため息をついてみせる。
確かにそれは違うと思った。気に食わないけれどこれは明石の方が正しい。
「ばれていない“はず”では困るのだよ、紅月さんや。それに、ブリタニアを過小評価したい気持ちもわかるんだがね、諜報組織というものを甘くみるものではないさね」
「でも…」
「今はまだよしとしようか。しかし、後々素性がばれてしまったら? 母上を人質にされてしまったとしたら? 君はそれでも戦えるのかね? 眉一つ動かさずに母上の屍の上を越えていけると?」
「でもッ──!!」
「繰り返すようだが、すでに人員の配置は終了している。準備に要した手間も考えてほしいものだね……後はGOサインを出すだけなのだから」
彼の言うことはどこまでも正論だ。だけど悔しそうに唇を噛みしめるカレン様の姿に私はもう黙っていられなかった。銃で撃ち抜かれた肩が痛みはしたけど構わない。私は立ち上がろうとした。
その時だった。
支援!
支援
「明石大佐、その件よろしくお願いいたします」
私の背後から声が飛んだ。
「扇さん!」
手当てが済んだのだろう。ストレッチャーに横たわったままの扇様が衛生兵らしい男に運ばれてきたのだ。
「カレン、私情は捨てるんだ。これからの戦いにおいて何が上策なのか、何が最も優先されるべきかを考えるんだ」
カレン様は納得されない。
「これは私情じゃない!」
「私情だよ」
扇様の言葉も淀みない。
「自分が特別扱いされることがイヤなんだろう? 後ろめたいんだろう? それは私情だ、お前だけの勝手な都合だよ」
いいか?、と扇様は断りをお入れになる。
「だから副指令である俺が勝手に決める。黒の騎士団副指令の扇要の責任において明石大佐に紅月夫人救出の要請を行う。いいな、“俺が”決めたことだ」
ほう、と明石は小さく声を上げた。
「決定の責任は全て自分に所在する。だから紅月君は気に病む必要はない、か。男だねぇ扇さんや」
ニヤニヤを消さない明石に扇様は笑みの一つもお向けされなかった。
「明石元一朗大佐殿に要請いたします。紅月夫人の救出と共に我々の特区への脱出支援を行っていただきたい」
「承ろうとも。それが桐原公から下された我々の任務でもある」
その言葉が合図となったかのように、男たちの動きがさらにせわしないものになる。辺りが騒がしくなっていく。
「安んじてお任せあれ」
そう言って明石は踵をかえした。
すれ違いざま、私は彼の顔を強くにらむ。
「……………」
明石は───彼は何も答えない。
ただ、通り過ぎ、立ち去っていく。
遠い記憶に残るあの笑顔とは───何もかもが違っていた。
それは彼が変わってしまったからか、私が変わってしまったからなのか。
おそらく──その両方であると、私は思っていた。
コードギアス LOST COLORS [手をとりあって]その4.25 【篠崎咲世子】
───2018,Jul,行政特区日本…四日後
脱出行は細心の注意をはらって行われた。カモフラージュと情報工作、そして大胆な行動。すべてがそれに尽きる。
私たちがようやくフジの行政特区日本に到着したのは、あの銃弾が飛び交った夜から四日目を数えた朝のことだった。
扇様はそのまま入院とされ、代わりに南様と私に臨時政庁への出頭と報告が命ぜられた。
言葉通りの臨時に設置された政庁。
それは、“臨時に”“暫定的に”“限定的に”特区と特区に集う市民に関する行政を行う。そのためにエリア11総督府より設置することを“許可”された組織だった。
本来の政庁はテロによって機能を失い、いまや巨大な墓標のようにその残骸をさらしている。
犠牲者の収容は完了し、もはや近付く者もいない。
病院で一応の処置を受けた後、(もちろん脱出行の最中にも応急処置は受けてはいたけれど)私と南様は用意された車に乗り込み、臨時政庁に向かったのだった。
処方された痛み止めのせいだろうか、まぶたが重い。
「休んでいてくれてかまわないよ、篠崎さん」
ハンドルを握る南様に問題ありませんと答える。でも、お気遣いに感謝しますと私は言いかけた。
ゴッ───
光を遮る影が私の口から言葉を奪う。言葉を奪った主、青い巨人が私たちの視界に入り込む。
「派遣軍のサザーランドが市街地にまで入り込んでいるのかよ……」
悔しそうに呻く南様に私も相槌を打った。
「治安維持部隊のナイトメアがこんな市街地にまで入り込んでいるんだなんて……」
サザーランドは市街地用の警戒装備のようだった。足底にはゴムのパッドを被せ、道路のアスファルトを損壊させないよう気遣われている。ランドスピナーのタイヤもそういう仕様に換装されているようだ。
だけど腕部に装備されている大仰な装備からは禍々しいまでの威圧感を感じた。あれは確か気体爆薬を噴霧する兵器ではなかっただろうか……。
「あの武器、ゴウワインダストリーのブラストロッドか。暴徒鎮圧用装備と言えば聞こえはいいけどさ、この特区日本で一体誰を鎮圧するつもりなんだろうな」
私はまじまじと南様の顔を見返した。
「南様………軍事や兵器のことなど、随分お詳しいのですね」
支援
支援
「あぁ、うん」と面食らったような表情と言葉。南様は返答に困っていらっしゃる。
聞いては不味いようなことだったのだろうか。
「失礼な質問でございましたか?」
「あ、いや。別にそういう訳じゃないんだ」
南様は私に向けた視線を外し、前へと視線を向けた。
「戦前……、戦争が始まるほんの少し前まで防衛大学校にいたんだ。卒業後は海軍に進んで、でもすぐに幹部候補生学校に進むこともきまっていてさ」
南様は幾分得意そうに続ける。
「そのうち艦長……末は提督だ、なんてね。抵抗運動に参加したのだって能力をナオトに買われたからさ」
そうでしたかと私は静かに頷いた。
紅月ナオト。抵抗グループを率いた若きカリスマ。私もその名前だけは知っていた。
民間人の抵抗ゲリラでありながらキョウトが支援を躊躇わなかった逸材と聞く。逸材だったと言うべきか。
「軍仕込みの本物の知識、本物の戦い方をナオトのやつに見込まれたもんでさ、それで誘われてね」
それで軍事にも明るく、明石元一郎の素性も当然のように知っていたのか。私はようやく合点がいきましたと南様に告げる。
「騎士団の他の皆様方と違わず、南様も凄い方だったのですね」
「もっとも兵器だの何だのの薀蓄話は趣味みたいなもんでさ、ミリオタってやつさ。杉山のヤツが言ってただろう?」
笑う。つられて私も笑い声をたてようとして、ハッとした。
南様のそれは乾いた笑い声。
自嘲の込められた、笑い声。
「南様?」
南様の視線はただ真っ直ぐ。正面を見据えたままのその表情にはさっきまでの陽気さは見受けられない。
「嘘なんだ、全部」
ポツンとそれだけを吐き出され、車内には沈黙だけが残った。
嘘、か。
私は顔を上げて車の天井の先にある空を思った。
誰が彼を責めることができるだろう。
虚栄心か、小さなプライドか、自分自身を守るためか。いや、理由などどうでもいい。
人は誰しも仮面を着けて生きていく。
誰だって嘘をつく。
そうだ、誰も彼を責めることなんてできない。
だから、誰も私を責めることなんてできない。
あの日から私もずっと嘘をついてきた。
生きているという嘘。
名前も嘘ならば、経歴も嘘。
嘘、嘘、嘘。嘘ばっかり。
何も変わらない世界にうんざりしているくせに、それなのに絶望に浸って諦める事もできない。
「だけど」
私はここに来た。
自分を、この世界さえも変えてくれるかもしれない存在に会うために。
それだけは───嘘じゃない。
・
・
・
───2010,Sep,東京都府中市
「どうしてですかッ!」
私の憤りにお爺様は何も答えない。
「教えてください。……答えてッ!!」
「我ら篠崎の者は東京より撤収する。下された命はそれだけだ」
視界が怒りの朱に染まる。視線で人を殺せたらと私は本気で考えた。
「銃後の国民を、守るべき人々を捨てて逃げるのですか、防人の一族が!」
「篠崎に課せられた責務は要人警護ぞ。それらは……」
「我らには関係ない話とのたまうかっ!」
言いすぎだと傍らに控える篠崎の男が私の袖を引っ張る。しかし私はその腕を振り払い、お爺様に詰め寄った。
「尊い血筋の方々だけお守りできれば国は安泰とお考えか? 篠崎の力と技は自らを守ることさえ覚束ない人々のためにこそ振るうべきではないのですか!」
私は懐から取り出した苦無をお爺様の眼前に突き出した。
「お爺様が仰った“守るための力”は、私たちの力は、いまこそ発揮されるべきなのではないのですかッ!!」
支援!
「若干十代で篠崎の技の数々…その全てを極めたお前だからこそ、その良くまわる口に黙ってもいたが……」
「そんなことは聞いてないっ!」
血を絞り出すように私は言葉を吐く。
「……お爺様。私に力のなんたるかを、技のなんたるかを教えてくださったお爺様は何処に行ってしまったというのですか」
怒りは収まらない。ただ、途中から自分の声が湿り気と震えを含み始めていることに私は気がついていた。
私は頭を下げた。両膝をついて、手をついて、地面に伏して頭を下げた。
「無礼ならお詫びします、この通りに。だから仰ってください。私に、私たちに。今こそ篠崎の“守るための力”を以ってブリタニアの魔手から民衆を守る時ぞ、と」
背後で何人かの若い篠崎の者達が同じように地面に伏していく気配が感じ取れた。
心を同じくしてくれる者がいる!
それは私の心の火をなお強くしてくれるものだった。
『そうだ、負けない。負けるものか』
ブリタニア帝国がどれだけ強大な軍事力を有していようと、篠崎の力と技を駆使する私たちが結集すれば何するものぞと信じられる。
ここには熱き血潮の兄弟姉妹がいるのだから!
だから、
「それは許さぬ」
その言葉はより一層の失望のみを私たちに与えるものだった。
「どうしてなのですか!」
言葉を失った私に代わって誰かが訴える。
「答える必要はない。命はすでに下したであろう」
再び私の視界が朱に染まった。怒りと失望が私の総てを塗りつぶそうとしていた。
「どうしてですお爺様。なぜわかっていただけないのですか」
私はゆっくりと立ち上がる。
「今まさにブリタニア軍はこの東京に攻め込もうとしているのに。彼らの“殺すための力”から一体誰が人々を守るというのですか!」
「だからこそよ」
短くポツンと吐き捨てられた言葉に私は一瞬酷く驚いた。
この人はこんなに力ない言葉を紡ぐ人だったろうか。
私の驚きは他の者達にとっても同様だったのだろう。場に立ち込めていた諸々の怒気や不満の渦が不安と心細さに取って代わっていく。
「ブリタニアの力は殺すための力。我らの力は守るための力。よう言ったもんじゃ、上手いこと言ったものよ」
「それがなんだって…言うの」
「だからこそ我らはブリタニア軍と戦うべきではないのだ。守るための力が殺すための力に抗し得ることはない」
私は自分の耳を疑った。
今、この人は何と言ったのだろうか。
「……そんな」
誰かの悲鳴にも似た声が聞こえた。聞き違いではない。空耳でもない。それは確かに言い放たれた言葉だということだ。
私たちの守るための力は、ブリタニアの殺すための力に及ばないと、そう聞こえた。
私たちの力はっ!!
「──篠崎の技はブリタニアなどに劣ってはいない!」
「そういうことではないのだよ……」
私は目の前にいるそれを、何か違うもの…得体の知れない存在のように感じていた。
この老人がお爺様であると認めたくなかった。
「100人にも満たぬ人数で何ができる。徒に命を散らすだけのことよ。それだけのことでしかないのだ」
そんなことはない! 思った時には誰かが言葉を発していた。
「我々には心を同じくする同志がおります。明石大佐指揮下の部隊……彼らと共にあればより多くの人々を救うことができます!」
そうだ。私の脳裏にあの屈託のない笑顔が浮かんだ。
「そうよ、元一郎さんが…あの方と力をあわせられる限り、私たちがブリタニアに屈することなんてありえない!」
「共同歩調をとってブリタニア軍の侵攻を食い止め、危険地域からの都民の退避を進めましょう!」
「そうだ! 我々にはまだ出来ることがある! 戦えるのだ!!」
私の声に賛同の言葉が次から次へと上がる。上がっていく。
……それなのに。
・
・
・
支援
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
いつの間にか眠っていた私は南様に揺り起こされ、自分が臨時政庁に到着したことを知った。
嫌な夢。
渡されたお手拭で顔を拭き、私は思っていた以上に寝汗をかいていたことに気がつく。
失礼しましたと告げる私に南様は「気にしないでくださいよ」と軽く笑った。
もしかしたら寝言など言っていたかもしれない。だけど南様はそういった類には何も触れなかった。私たちは建物へと入っていく。
『思いのほか人が少ない……』
それが第一印象だ。
政庁庁舎がテロにあったのだ。次に標的とされるとしたらこの臨時政庁では? そう考えるのは当然のことだろう。人が少ないのも合点がいく話ではある。
だから、陳情であるとか事務手続きであるとかで訪れる人はいないように見えたが、警備の任についてると思われる人影はそこかしこに見て取れた。
だが不味いのだ。
恐らくは軍人──旧日本解放戦線出身の人材を警備要員として配置しているのだろうが、配置がなっていない。
同じ軍人であっても憲兵出身などであれば違うのだろうが、彼らはそうではないのだろう。おそらくは彼らを指揮監督している人物もそうではないはずだ。
見えるところに配置する警備、見えないところに配置するべき警備。それらが著しくバランスを欠いている。
『どういうつもりなんだろう?』
ゼロは冷徹で政戦両略に長けた人物と聞く。
そんな人物がこんな穴だらけの意味のない警備体制をそのままに放置しているのだろうか?
仮に警備責任者が無能者だからなのだとしても、ゼロとはそのような人物に重責を任せる程度の人物だということか?
『そうだとしたら興醒めもいいとこだけど……』
「篠崎さん、こっちだ」
髪の長い女性と話をしていた南様が私を呼ぶ。
もう一度ロビーを軽く見回し、私はそっちの方へ身を流した。
「……あぁ、玉城のとこには後で顔を出すよ。井上はカレンの所に行ってやってくれ」
「わかった。……もう話したの?」
首を横に振る。「そっか」井上と呼ばれた女性はそれ以上何も口にされなかった。そのまま身を翻して建物を出て行かれた。
「男はダメだな。こういう時に何もできやしない……」
その後姿につぶやき、南様はため息をつかれ、
「さ、行こうか」
私を伴い歩き出すのだった。
臨時政庁は落成したばかりの学校の校舎に間借りしているそうだ。
と言ってもテロ事件が起きたばかり、学校は無期限の休校にしてあるという。
出来たばかりで日もそう経ってない校舎内はまだ真新しい建材の匂いでいっぱいだった。
『ミレイさまやナナリーさまはどうしていらっしゃるだろう』
私はその匂いに混ざる“学校”の匂いにアッシュフォード学園を思い出していた。
あの暮らしは私に安らぎを与えてくれた。それは得がたいものなのだと私は感じている。
その日々を大切に思っているのも間違いなく私だ。嘘じゃない。
しかし、私は黒の騎士団に出会ってしまった。
名誉ブリタニア人に身を堕としていながら、自分は日本人だと主張出来る場所を見つけてしまったのだ。。
『逆かな』
日本人であることを捨て切れず黒の騎士団に身を投じた自分であるのに、名誉ブリタニア人として生きた時間を貴重なものとして思い起こしている。
そう思うと自分の存在が矛盾してるようで笑える気分になった。
「こっちだ」
廊下をまた曲がる。もうけっこう歩いている。
学校の校舎は階層もあり、本館や別館もありとまるで迷路のようだ。アッシュフォード学園でも毎年の新年度には新入生が目当ての教室に辿り着けなくなるようなことがよくある。
ハっとした。
「気がついた?」
振り返り、少し悪戯っぽく笑う南様。私も思わず微笑みを返す。
支援!
「校舎の廊下は基本的に一本道。その廊下の奥の奥に司令部を置くことで防衛を容易にする……距離の防壁ですね」
「そして建物の中心部に置くことで司令部を攻撃から防御する。周囲には高地はないから迫撃砲なんかがあっても直接攻撃は不可能ってね」
「だから?」
「あえて」
「エントランスの警備を──」
「──穴だらけのままにほったらかしにしてあるってわけさ!」
私と南様の声が重なった。
「まったく、あんたってホントにただのメイドさんじゃないんだな。とんでもないや」
ひとしきり笑った後で南様は私を持ち上げる。私は曖昧な微笑で答える。
「実の所……」
ふと思いついた言葉を私は口にしてみることにした。
ンン? と南様が興味深そうに私を見つめる。
「私もいわゆる、その、ミリオタというものなのかもしれません」
南様はポカーンと大きく口をあけて言葉を失っていた。私は考えるよりも早く右の手の平で南様の背中をバシーンと叩いていた。
「嘘です!」
そう言って私は南様の先を歩き出す。廊下は一本道。迷うことなんてないのだから。
背後に南様が駆け寄る足音が聞こえる。
どう声をかけたらいいのかわからないといった感じなのだろうか。タイミングを計っているような気配。
私は振り返らなかった。長いこと思い出すことのなかった、友人に感じるような照れくさい気持ちが蘇ってきていた。
・
・
・
───2010,Sep,東京都府中市
「そうだ! 我々にはまだ出来ることがある! 戦えるのだ!!」
私の声に賛同の言葉が次から次へと上がる。上がっていく。
……それなのに。
「みんな、静まりなさい」
静かだけど強い言葉がその熱を一瞬で奪っていった。
「姉さん」
いつ起きたの? いつこの部屋に? そもそも起き上がって大丈夫な体なの?
姉さんはその第一声を発すると共に部屋の中央に進み、お爺様を背に私たちへと向き直る。
「みんな落ち着いてちょうだい」
諭すようにもう一度。
そうか……そうか!
「姉さんは反対なのね、私たちに」
自分でも驚く程に低い冷たい声が出た。
それなのに姉さんの視線は私をとらえてはいない。私を通りこして……みんなを見ている。
「今、あえて伺いましょう。私たち篠崎の者が長きに渡り、鉄と血の中に身を置いて暮らしてきたのは何のためであるか」
言葉を切って私に目を向ける。反発の言葉をあげようとした私の動きを制する視線。
動けない。何も言えない。
無言の気迫だった。明日をも知れぬ命と宣告された姉さんが、私を視線だけで押さえつけている!
「私たち日陰の者に栄光や名声があったとは言いません。しかし、重ね続けた日々が歴史は確かにここにあるのです。それらを無為に散らすことは篠崎の当主として看過できません」
──無為にではない……!
少なくともより多くの一般人を、その命を救うことができる。たとえ篠崎の者が一人残らず息絶えようとも!
「わ、我々は命を落とすことなど恐れては……恐れてなどおりません!」
「お黙りなさい」
私の思いと同じくする誰かの言葉は姉さんの一喝で消し飛んだ。
「命のやりとりを生業とするものが命を軽んずるかッ」
簡潔にして苛烈なその言葉は病を微塵も感じさせない。
「日本は負けました」
誰かのヒッと息を飲む音。
「負けるべくして負けたのです。政治家は権力を弄び、軍人は投機的な作戦に終始し、国民は現実から目を逸らし続けた。安穏とした日常という蜃気楼の中で遊んでいたのです」
だから負けた、日本は負ける。と姉さんは私たちにとどめをさすように、静かに淡々と言い放つのだ。
「枢木首相の件は先触れだったのかもしれない。もはやこの流れが覆ることはないのでしょう」
支援
「だからと言って、私たちはッ」
姉さんの圧力を振り払って私は叫ぶ。
「負けただなんて認めない。この心が折れない限りは負けただなんて思わないッ」
「貴女の個人的な感傷などどうでもいいのです」
「感傷?!」
顔を振って額にかかった長い髪を振り払う。姉さんは感情を失ったかのように淡々としていた。
「私たち篠崎の者は東京より撤収します。下した命は変わりません。勝ち目のない戦いで家族の命を散らすつもりは私にはないのです」
「勝ち目はないだなんて誰が決めたのッ!!」
姉さんの視線は絶叫する私には向けられない。
「この府中には元一郎さんの部隊があるわ。あの人は特務の権限で周辺の部隊を自分の指揮下に組み込むことができるはず! 力を合わせれば、きっと!」
「……」
奇妙な静けさが部屋の中に広がった。
もう誰も言葉を発さない。私と姉さんの二人以外には。
なぜだろうか、その静寂に私は酷く悲しくなった。
覚えている姉さんの顔はあんなにも優しい笑顔ばかりなのに、今の私たちの間には冷たい無機質な空気しかないのだ。
いつからだろう。私たちの間にこんなにも距離を感じるようになったのは。
「明石大佐はここにはいません」
雷鳴が鳴り響いた。
「明石大佐とその部隊はここにはいません」
この人は何を言っているのだろうという疑問が私の胸の内を駆け巡る。言葉の意味を理解することに私はしばしの沈黙を必要としなければならなかった。
「……どこへ?」
口にしてから私は思った。どこへもへったくれもあるかと。
その瞬間、苛立ちと怒りと…それらいくつもの感情が私の中で雑に混じりあって沸騰した。
「知りません。機密だということで教えていただいてもいません」
そんなことに気がついてもいないような、相変わらずの淡々とした口調。
違う……違う、違う、違う、違う、違う、違う、違うッ!
「違うでしょ、そうじゃないでしょう!」
行ってしまった? 病床にある姉さんを置いて、行き先も告げずに、置いて行ってしまった?!
「元一郎さんが行ってしまったって……。じゃあ姉さんは、どうして姉さんはここにいるの?!」
答えない。姉さんは何も答えない。
「明石大佐はすでに東京から撤収しております。我らの後ろ盾となる戦力はすでにありません。この上は我らだけでのブリタニア軍への抵抗も無意味でありましょう」
やはり淡々としたその声は少しの震えも見せることはなく、
「あらためて命を下します。我ら篠崎も戦闘を停止し、東京から撤収します。あたら命を無駄にするようなことは当主として絶対に許しません」
結論だけを述べるのだった。まるで振り下ろされた鉄槌のような重さが感じられた。
皆が皆、押し黙っていて、身じろぎ一つしない。議論の総ては尽きたのだと私は悟った。だけど
「待ってよ、待ってよ姉さん」
反論がないのは当たり前と言わんばかりに私たちに背を向けた姉さんに私は。
「どうして元一郎さんは行ってしまったの。側にいるって言ったのに、姉さんの側にいるって約束したのに!」
詰め寄る私をお爺様が押し留めようとする。
「答えてよ姉さん。それでいいの? 任務だから仕方ないの? だからって、だからってっ! 姉さんッ!!」
私が本当に守りたかったものは! 貴女と、あの人と、なのに!! どうして!!
姉さんは振り返らない。私は絶叫する。
──答えてよ、咲世子姉さんッ!!
支援!
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
すでに人の出入りは絶えて久しい。
手元の時計は23時をまわっている。ゼロも側近と共にすでに臨時政庁を退庁して宿舎に戻っている。
『と、見せかけて』
夜の帳の降りた学校はヒッソリとしていて、灯りをみつけることも難しい。
厚い雲に隠され、月も星もその輝きを地上に落とすことはない。
私にとってはとてもありがたい夜。
明石の部隊から内緒でこっそり貰ってきた個人暗視システムがこんなにも役に立つとは思わなかった。
都市型迷彩のシーツに身を包んで、私はあたりをつけていた場所を見下ろせるポイントに身を潜めている。
校舎と校舎の壁の隙間、セキュリティとセキュリティのの僅かな隙間に私は身を潜めている。
月明かりもなく、照明の明かりもない暗闇。さらに建築物の間で陰になるこの場所。だけど、暗視装置は確実に私の眼下を鮮明に見せてくれている。
この第三世代のパッシブ式赤外線スコープはたとえ完全に密閉された、まったく光がない状況でも“見る”ことができる。
スコープをはねあげ、私はもう一度時計を確認した。
「そろそろさっきの外人が入っていってから30分…」
そこは使用されていないはずの文科系部の部室棟。その一室が退庁したと見せかけて彼が鎮座している玉座というわけだ。
秘密の執務室? 会議室? があるのだ。そこにゼロがにいる。極少数の側近や警護役すら伴わずに。
「ん」
本校舎と部室棟をつなぐ渡り廊下に微かな動きを見咎め、私はスコープを装着しなおした。
3人……いや、4人。
入ってきたときとちがって1人多い? その体形から1人は女だと分かった。彼らが入っていった時にはいなかった……元から棟内にいた人物? ゼロの警護係か何かだろうか。
まぁいい。これらが意味するところとは考えるまでもない。
会談は終わり、今棟内にいるのはゼロだけだと言うことだ。
さて。
私は迷彩シーツを肩から外した。
・
・
・
「報告するようなことは……まぁ、以上だな」
ゼロの執務室は天窓からの光もあって随分明るい。整理整頓が行き届いていて無駄な物はなく、狭いながらもスッキリとしていた。
南様からの口頭の報告を受けた異貌の仮面は手元の報告書に目を落としつつ「そうか」とだけ答える。
この男がゼロなのか。
室内にもかかわらず仮面と外套を身に纏っている。外套──マントを纏ったまま椅子に座るというのはどうなんだろう? 私はそんなことをぼんやりと考えていた。
少々シュールと思わずにはいられないその部屋で私は南様と共にゼロに報告を行っていた。
「では、南。感想を聞こうか」
「感想?」
「そうだ。実際にその現場にあった者として、状況にどのような感想をもった?」
ゼロは仮面を傾け、私の方も向いた。
「さよ……」
何か言いかけてゴホンと咳払いをし、
「君は篠崎咲世子と言ったな。君からも聞かせてもらおうか」
私にも促す。
『?』
不意に私を何かが襲ったような感覚。
「そうだな。学校で襲ってきた訳の分からん奴らについては扇が直で報告すると言ってたし、詳しいことは俺にはわからないな。明石大佐からも詳しいことは聞いてないし。ただ…」
「ただ?」
「最初に襲ってきた連中がさ、不正規戦をやる特殊部隊だかエージェントにしては随分弱く感じたな」
思い出したように苦笑される。
「もっとも篠崎さんとカレンが助けにきてくれなかったら皆殺しにあってたかもしれないんだから、大きいことは言えないけどな」
少し冗談めかして南様は仰ったが、ゼロはほんのちょっとも気にかけた様子はなく黙っていた。
笑ったような気配など微塵もない。
私は少しムっとしていた。
支援
「私からは特にはありません。報告書にある通りでございます」
慇懃無礼につっぱねてみた。
「そうか。二人ともご苦労だった」
ゼロは相変わらず無表情──仮面を被ってるのだから当然声色についてのことだ──のまま頷いた。
「ケガをしていると聞いている。腕を吊っているのだから見ればわかることであるが……、今日はもう下がって休むといい」
手元のインターホンを操作するとすぐに従卒であるらしい若い兵士が入ってきた。
「君、二人を官舎に送ってくれたまえ……いや、そうだな」
従卒から私たちに視線を移し、ゼロは手元のペンを便箋にはしらせる。
「命令書だ。扇・南・杉山、及びカレンと篠崎咲世子の5名に休養・療養を命ずる。それに関する限り特区の公的施設・半公的施設の無制限利用を許可する」
ゼロは席を立ち、わざわざ南様の前にまで歩いてからその便箋に書かれた“命令書”を手渡された。
「病院でも食堂でも好きなように使って構わない。もちろん常識の許す範囲内で、ではあるが」
「いいのか? こういう特別扱いって、ディートハルトあたりが顎を吊り上げるんじゃないか?」
それを言うなら「眉を吊り上げる」ではないだろうか? ゼロにはちゃんと通じているようだけど。
「危険な任務に従事し、あやうく命を落としかけた人間になら何でもしてやろうという気にはなる。構うことはない」
「ようは飴と鞭の飴かよ」
「飴は嫌いかね?」
ありがたく受け取っておくよ、と南様は続いて示された封筒にその便箋を畳んで入れた。
「すまなかったなゼロ。襲撃は予想できる事態だったのに、結局たくさんの仲間を一度に失ってしまってさ」
いや……とゼロは頭を振る。
「これまでだとて血は流れてきた。同胞の血、仇敵の血。我々がするべきことは振り返り悔やむことではない、流れた血を無駄にしない為に前進を続けることだ」
振り返らない、か。そのフレーズがチクリと私の胸に刺さる。
上に立つ人間らしい言葉だと思った。そして、
「それに考え方を変えればこれはチャンスと言えなくもない」
続く言葉が私にゼロの仮面を注視させた。
「コーネリアは特区に軍を派遣したことに加え、保護すべき使節団を保護しなかったという負い目を持った。我々に対してというよりは世論に、そして本国にという意味でだが」
「……あの夜の襲撃、あいつらの死。それ自体がカードになるっていうことか……」
「実際に命を落としかけた君からすれば嫌らしい論理かもしれないが、時に政治や外交というものは清らかな手段だけでは戦うことはできないものだ」
「理解はできるつもりさ、努力はする。杉山や扇だってわかっている…と思う」
「そう言ってもらえると助かる」
南様は立派だ。理不尽な……以ての外の理屈を、論理を聞かされても、それを自分の胸の内で一旦脇に置くことができている。
私は納得も理解もしたくなかった。同胞の血、同胞の命。それらを悼むことなくチャンスだと言ってのけ、あまつさえ駆け引きの道具にしようだなんて。
義憤?
違う、そうじゃないことを私は知っている。
そういうことじゃない──
・
・
・
私は迷彩シーツを肩から外した。
元々銃器は持ってきていない。何本かの苦無だけをブーツと腕に差し、大振りの軍用ナイフをベルトのラッチに取り付ける。
部室棟のセキュリティにつながる電源はこの後3分後に15秒だけ落ちる。
間取りは頭の中に叩き込んだ。15秒? 10秒あれば私には十分だ。
GO
静かに壁の隙間から身を乗り出し、静かに降り立つ。ほんの5〜6m程度の高さなら音も立たない。
部室棟と校舎をつなぐ渡り廊下、扉には後付けの電子ロック。電源は切れている、造作もなく開く。
私は躊躇なく開き、入り、閉めた。
ヒッソリとした廊下を走る。
私は何をしようとしているんだろう。
もう一度自問自答する。
──同胞の死すら駆け引きの道具にしようというゼロの真意を正すため?
──ゼロは本当に日本人の救世主たるのか、指導者たりえるのかを見定めるため?
私は頭を振る。
そうじゃない。私が許せないのはそんなことじゃない。
私が許せないのは私自身だ。私は今も自分を許せないでいる。自分が同胞の屍の上に立って生きていることを忘れた日など一日だってない。
そうだ、これは許されたいと願う私による八つ当たりなのだ。
支援!
私の嘘、私の罪、私の心を苛む諸々のモノを紛らわすための代償行為でしかない。
なんと惨め、なんと浅ましい。
なのに、それがわかっていながら、私は──
違和感が私の足を止めた。
『おかしい?』
スコープを跳ね上げて自らの目で辺りの暗闇を見渡す。
いくら公にしていない秘密の仕事場であるにしろ、稼動しているセキュリティが一つもないというのはなぜ?
ゼロはこの先二つ目の部屋にいるはず。侵入した扉からここまでの間、一つのカメラ、一つのセンサーも稼動しているものはなかった。
『……ままよ』
動きを止めていたのは一瞬。覚悟を決めた私はさらに俊敏に前へ飛ぶ。
そして、辿り着いた瞬間目当ての部屋の扉が私の目前で音を立てて開いた。
「!」
考えるよりも先に体が動いていた。
左手で開く扉を押し込むと同時に右手でナイフを引き抜く。扉にぶつかってバランスを崩した相手の手を取る。
合気柔術の要領で私は取った手を回し、背後を取った。首筋にナイフを突きつけ、その相手を──黒衣の人物を壁に押しつける。
「女性の深夜の訪問にしては随分と手荒なことだな」
「申し訳ございません。殿方を深夜に訪れる際の作法は存じ上げておりませんでした」
随分と余裕な態度。この状況でこんなに軽口が叩けるとは。
「で、篠崎咲世子君。深夜にアポイントメントもなしに訪ねてきた、その用向きを聞こうか」
あくまでも上位にいるのは自分の方だと言わんばかりのその態度。立派だと思わないでもなかったけれど、私はムっとしていた。
押さえつける手に力を込める。ギリっと仮面と壁の間に硬質な音が立つ。
「私は名乗っておりません」
返事はなかった。
「先だっての御報告の折、南様は私のことを“篠崎さん”とは紹介されましたが、下の名前に関して口にされてはいらっしゃいませんでした」
「……」
「それなのにゼロ様は私の下の名前に関してもご存知でおられました。……なぜでございましょう」
「それが私を訪ねてきた理由かね?」
声の調子はまるで平常。虚勢も僅かな震えも一切感じられない。
「差し出がましいことを申し上げますが、質問に質問で返答されるというのはいささか紳士らしくない受け答えではないでしょうか」
軽口で返す。だけど私は逆にこのゼロに対して気圧されるような感覚を覚えていた。
警護も誰もいない状況で、侵入者に刃物を突きつけられている状況で、この男はまったく動じていないのだ。
「そうか、今後は気をつけるとしよう」
動じるどころか笑ってさえいる!?
ゾッとするものを感じつつ、しかし動揺は見せない。反攻の隙など微塵も与えない。
「君を現地協力員として推挙した部下に、あらかじめ名前を聞いていた。それでは答えにならないかな」
嘘だ。
理由はない。勘だ。しかしそれは間違いのないものだと確信ができた。
「少し、お話にお付き合いいただけますか」
「それは願ったりだが……この物騒な物を引っ込めて、お互い顔と顔を合わせて会話するべきではないかな」
「申し訳ございません。私、恥ずかしがり屋なもので男性と面と向かうのは苦手でございまして……」
カチカチカチ……秒針が時を刻む音がする。
侵入してからまだ5分と経っていないだろう。
ゼロがその身にまとう気配は昼に対面した時と寸分も変わらない。
落ち着いているのだ。なんらの動揺も恐怖もない。まったくの平常。
ここで少々の驚きでも見せれば「ゼロもやはり一個の人間だったか」などと思えるのだろうけど。
「それで付き合って欲しい話とは何かな。お互いだんまりではただ無為に時を過ごすだけだ」
それはもっともな話だ。
「私がお伺いしたいことは唯一つ。貴方が真に日本の救世主たる人物かどうかということでございます」
「そのようにかけられている期待に私は応えているつもりだが?」
ゼロは少し身じろぎをした。
「同胞の血、同胞の命、それらを駆け引きの道具としていても?」
「それが許せんと言うのならば君と話すことはないな。考えがまったく交わらない相手とはどれだけ議論を争わせたところでそこに実利は生まれない」
「はっきりと仰いますね」
「無駄なことに費やす時間……もったいないどころの話ではない。私にとって砂時計の砂粒は金塊以上の価値がある」
支援
初めてゼロの言葉に感情を聞き取った。
自分の邪魔をするな。そのような意味に私には聞こえた。
それはそうだろう。拘束して刃物を突きつけて会話を強要しているのだ。
でも何かがおかしい。
彼はその事について邪魔をするなと言っているのではない。
つまらない話を聞かせるのだったら──そのことについて邪魔をするな、そう言っているのだ。
この状況で、私につまらないことに付き合わせるなと言ってのける神経は確かに只者ではない。
「もちろん──」
唾を飲み込んで乾いた喉を湿らせようとして、失敗した。喉が鳴る音が部屋の中に響く。
「本題はそれじゃ──ない」
促すように身じろぎをするゼロ。
「扇様たち代表団を囮に利用したのは……なぜですか」
警護とは守る職務だ。
護衛対象に付き従い、その身を守らなければならない。
四六時中対象に張り付く私たち警護役は護衛対象だけを見続けているのか?
答えは否だ。
私たちは、対象を見るのではなく、対象を見る者を、見る。
護衛対象に注意を払う人間を見る。
そうすることで見えないものが見えてくることもあるのだ。
「扇様たちが襲撃を受けた際、明石部隊が救援に現れました。彼らはキョウトの桐原翁に要請を受けてのことだと言っていましたが」
理屈に合わないことがある。
「明石部隊の任務はそれだけではありませんでしたね?」
質問ではない。これは確認だ。
フウと息を吐き、ゼロは一言「続けてもらおうか」と言った。もちろん中途でやめるつもりはない。
「いかにブリタニアの警戒網が厳重だとは言え、少人数の私たちが──それも諜報・情報戦が専門の明石部隊が租界から特区までの行程にまる4日もかかるというのは理解し難いことでした」
ブリタニアの動きを警戒して? 万に一つの危険を冒さぬため? 違う。そういうものだと納得できるほど彼らの実力は低くない。
第一…私は明石とカレン様の会話を思い出していた。
「でもッ──!!」
「繰り返すようだが、すでに人員の配置は終了している。後はGOサインを出すだけなのだがね」
人員の配置は終了している。彼はそう言ったのだ。
そして私に下された指示は紅月カレン──カレン様と合流し、連絡員として扇様方の脱出支援を行うことだった。
あらかじめカレン様が合流することが、そのまま脱出し特区へ向かうことが決まっていたような指示。
作戦なんていうものはスケジュールがキッチリと固められているものだ。状況にあわせてポンポンと改変されていくようなものではない。
総てがリンクしていた。まるで、扇様方が襲撃を受け、私たちが合流し、特区に向かうことがあらかじめ想定されていたかのように。
「しかしそれらは総て君の想像にすぎない。明確な証明がされたとは言いがたいな」
「はい。仰るとおりでございます」
素直にそれは認める。
だけど、
「ですから、証明にたる事実を探しました」
私は疑問を解き明かす為に明石のトレーラーに忍び込んできた。
「貴方は代表団を囮に別命を与えたエージェントを租界に侵入させ、その後の脱出行を目眩ましに複数のルートから総督府との──コーネリア・リ・ブリタニアとの接触を試みるよう命じていらした」
違いますか? 私の問いかけへの答えは簡潔そのもの。
「事実だ」
ナイフを持つ手に力が入る。
「貴方という人は……ッ。人をなんだと思っているのですか! 人間は──」
「──盤上の駒ではない、かね」
支援!
その一言に激発しそうになる自分を私は押さえ込む。
落ち着け、私。ゼロは私を怒らせようとしている。激発させることで動揺を誘い、隙を生み出そうとしているはずだ。
「一つ答えよう」
「一つだけ?」
「まずは一つだ」
カチカチカチ……秒針が時を刻む音がする。
この部屋に入ってから、まだほんの数分のようにも、もう何時間もここでこうしている気分に私は襲われていた。
・
・
・
───2018,Jul,行政特区日本外縁部…旧富士市総合運動公園跡地
いい天気だった。
7月ももう終わる。まだ早朝だというのに、早くも暑くなりそうな気配がそこかしこにみてとれる。
私は手を伸ばし、うーんと背伸びをした。
荒れ果てた地面には雑草が生い茂り、ここがかつては運動場だったとは想像もできない。
朽ち果てた建物と照明のポールが微かにその名残を示している。
いずれこの運動公園も再建されるのだろうか。
乗り込んできた車がクラクションを鳴らす。遅い、10分の遅れだ。明石にはちゃんと伝えてあるはずなのに。
名残惜しくなる前に行こう。
私は足元に置いた荷物袋を手に取って到着した車の方に歩いた。
「待たせてしまってすまない」
呆れた。運転席に座っているのは明石元一郎だったのだ。
「部隊長が朝っぱらから何をやっているんですか」
うむ……そう言ったきり彼は返事をしにくそうにしている。
何と答えたらいいか、どう答えるべきか、何をもって話し始めようか、言葉を探しているようだった。
彼もこんな顔をすることがあるのかと思うとちょっとだけおかしくなる。
だからといって微笑んであげたりなんてしない。
まだ私だってこの人とどんな顔をして話をしたらいいのか、決めかねている状態なのだから。
でも。
「ちょっとだけなら…」
頭の中で思っていたことがつい声に出てしまうことはわりとある。大抵それは人に聞かれたくないことだ。
「うん?」と聞き返す明石になんでもありませんとつっぱね、わたしは助手席に乗り込む。
クーラーがギンギンに効いている。スイッチを切ると抗議してくる彼。
「私、クーラーは嫌いなんです。第一バッテリーを食います。非効率です、贅沢です、窓を開けてください」
うむ…と明石はまたモゴモゴと口を動かしたっきり押し黙った。
シフトレバーを倒し、アクセルを踏み込む。そして野原のような元競技場を車は走り出した。
「ところで……」
ハンドルを切り返しながら明石が視線を私に向ける。
「前、見てもらえますか」
前を向く。そして会話はまた途切れてしまった。
ちょっとだけ。
私は窓にかけた肘を下ろして、視線を外から中へと移す。
ちょっとだけなら。
「ねぇ」
ちょっとだけなら、昔に戻ってあげても……いいかもしれない。
「なんで急に──租界に戻りたいなんて言い出したのか。聞きたそうにしてるのは、そのことですか?」
・
・
・
支援
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
「私はその件について、それが誰であろうと謝罪するつもりはない」
その言葉に力んだ様子はなかった。相変わらず平常そのままの落ち着いた声音。
傲慢なのですねと私は告げる。
彼はまた笑った。
「傲慢か。ハハッ、まったくもってその通りだ。私は傲慢であるようだ」
一体何度目だろう。またゾッとするものが背筋に走る。冷たい汗が背中を流れる。
なんなのだろう。どうしてここまで余裕綽々としていられる?
なんだというのだろう。この心臓を手掴みされているような、この嫌な凄みはなんなのだ。
「傲慢の報いはいずれ私を裁く。だが、裁きが訪れるその最後の瞬間まで……いや、きっと裁きが下された後だとて、私はこの信念を覆すつもりはない」
「なぜですか! 一体どうしてッ!!」
怯えが私に大声を出させる。
「今という時には必要なのだ。小を殺して大を生かす──それは人として口にするも許されない悪だ。しかし、悪を悪と知ってなお、目的のために必要であれば私は悪を為す」
それがゼロの覚悟なのだ。いつしか私は悟っていた。彼は目的を成し遂げるためにいかなる手段でも行使すると言ってのけた。
それによって恨まれ、憎まれ、畏怖されることも総て受け止めるつもりなのだ。彼は許されることを望んでいない。諦めているのではない、最初から望んでいないのだ。
「そんなお為ごかしなど!」
理解と感情は同一ではない。それは羨望、それとも嫉妬だったのかもしれない。胸にその思いが充満し、ついに私は心を乱していた。
「──フッ」
息を吐く音。
次の瞬間掴んでいた手が引き剥がされた。仮面に包まれた頭が下がり私の顔を打とうと迫る!
「!!」
反射的にゼロの頭突きをかわす。ナイフは命を奪うつもりで突きつけていたわけではない、構えた手を引いて間合いをとるべくステップを踏む。
「?!」
しかしその一瞬の間に目の前からゼロの姿が消えていたのだ。
「形勢逆転と言わせてもらおう」
ゼロの声は背後からした。
「ゼロ様が武芸にも秀でていらっしゃるというのは初耳でございました」
「謙遜するつもりはないが、本気で組み合ったならば私が君に勝つことはないだろう。君のほうが遥かに強い。それは確かだ」
どこまで本気なのだろうか。とりあえず私はナイフから手を離し、両手をあげる。カランと落ちて床にたてたその音はキスのようには甘くない。
ゼロは床に落ちたナイフを蹴り飛ばすでなく、拾うでもなく。何も関心をみせなかった。
「さて、もういいだろう。こちらを向いてくれないか」
動く気配はない。私はゆっくりと振り返る。
ゼロは拳銃を構えてもいなかった。その手には何も握られていない。ただ悠然と立っているだけ。
「襲われたというのに、随分と穏やかでいらっしゃるのですね」
「君が本気で刺すとは思っていなかった。言っただろう? 面と向かって話がしたかったのだよ」
わかってるようなことを言う……思わず口をついて出た言葉にゼロは含み笑いで答える。
「馬鹿にしているつもりはない。驚いてもいた。君が騎士団の現地協力員で、……篠崎流と言ったか? 特殊な格闘技を修めたエージェントだと聞いた時には笑ったがね」
「お笑いになった?」
「そうさ、アッシュフォード学園でランペルージ兄弟の世話をしていた優しいお姉さん。それがこうも強くて激しい女性だったと知れば笑いもするさ」
ゼロは冗談を言ったつもりなのだろうか。
しかし私にとっては冗談どころの話ではない。激情がいっきに冷めていく。
なぜこの男は私がアッシュフォード学園にいたことを知っている? ルルーシュ様ナナリー様の御兄妹に仕えていることを知っているのだ?
一体何者なのだこの男は。
私は覗いてはいけない領域に踏み込んでしまったのではないのか。そんな突拍子のない想像で私の頭がいっぱいになる。
「怖いかね、私が」
ゼロがその身を翻す。
「ついてきたまえ、咲世子さん」
支援!
部室棟の地下には緊急時のシェルターが設置されているのだとゼロは階段を下りながら説明をした。
照明はついていない。真っ暗闇の中を足音が響いている。
「なぜ学校の地下などにシェルターを?」
「学校だけではない。ほとんどの公共施設の地下には緊急避難用の壕かシェルターが設置してある。ユーフェミア長官の指示でね」
それは特区設立時の都市開発基本計画の中に最初から織り込まれていたものなのだという。ユーフェミアの強い要望でそれは実現したのだそうだ。
彼女は亡くなり、私は生きている。
貴方だってこの先、命を奪われることがあるかもしれない。
ポツンとこぼれた言葉。それに対する言葉。
次に現れる者が、私のように貴方の首筋から刃を引くとは限らない──そんな皮肉を込めて、私はそんなことを告げた。
コツンと音を立ててゼロが立ち止まる。顔だけ巡らせて私の方を向く。
やっと怒ってくれましたか?
そうではなかった。彼の声音は朗らかな色ではないにしろ、相変わらずの調子だった。
「私は……少なくとも二人分の命と幸運とを受け継いでいる。道半ばで朽ち果てる事などありえないな」
随分と自信たっぷりに言うものだ。心の底から信じているといった断言。
それにしても、二人分とは? 一方は元皇女のユーフェミアとして……それと誰だ?
「第一、私に中途で倒れるなどといった贅沢は許されないだろう」
「中途で倒れるような事が贅沢だと思えるような道を貴方は選んだと仰る。そのような覚悟をもって臨む貴方様の戦いとはいかなる戦いなのでしょう?」
「そうだな……上手く説明できない」
彼がそう言った時、私たちは再び歩き始めた。
「ゼロ様の戦い、その戦いにおいて揮われる力とはどのような力なのでしょうか」
私はあの日の言葉を思い出していた。殺すための力に及ばないと否定された守るための力。
階段は校舎の他の階段とちがって幅がとってあり、一つ一つの段も大きく、低く作ってある。
殺到する際の事故を防止するためなのだろう。手すりも両側に大きめの物がつけてある。
「力の行使は必ず人を傷つけるのか。目的の達成には犠牲が必ず必要なのか。力はいつも命を奪ってしまうのか……」
カツンカツンと足音が響く。
「それが覆すことができない、世界の真理だとしても……私はそれを認めない。私が願う私の守る為の力は、殺す為の力に屈しない」
私の胸の奥に、風が吹いた。
「咲世子さん、貴女にとって故郷とは?」
まただ。また私のことを“咲世子さん”と呼んだ。
「日本──この国ということではなくてでしょうか」
「そうだ。貴女にとって故郷とは?」
繰り返される質問。
戻るべき場所、帰るべき場所、安らぎを得られる人の元、仲間、友人、家族のいる所。
それらはもはや存在しない。
戻るべき場所は奪われた。帰るべき家も失った。
安らぎをくれる人──仲間も友人も家族さえも、もういない。
最初からなければ悔やむことも、憤ることも、悲しむこともなかったろうに。
まして、
『その消失が自分の愚かさ、過ちによるものならばなおさら』
だけど、
『悔しいのは、憤っているのは、悲しいのは全部』
それがとても大切で、得難くて、宝物のように暖かかったから。
だから、
『私はずっと許されたかった』
今はもうなくても、それは私の胸の内に、まだ。
私の答えはまとまった。
「守りたかった──場所、物、人……でしょうか」
「期待以上の答えだ。ありがとう、貴女が来てくれて……よかった」
足音が止まり、私たちは広まった扉の前に立った。
ここがシェルターの入り口、普通の扉だ。カードキーで開錠してゼロがくぐる。私も続く。
出迎えたのは暑さと騒々しさ。振動が床を伝い、壁を伝い、空気を伝って私にとどく。
そして重厚で大仰で御大層なシェルターへの扉が私を見下ろしていた。
支援
再びカードキーを巡らして、ゼロ様が手動でハッチを開く。
「うっ?!」
シェルターの中から私を出迎えたのは冷気。
この暑さは冷房設備が稼動しているためのものだった? にしてもこれは、寒すぎる。
入ることを促すゼロに頷いて、私は警戒することなく壕の中に入った。
閉じ込められる? そんな風には思わなかった。
薄暗い照明にしたがって中ほどまで進む。不思議に恐怖も何も感じない。乏しい照明と冷気、生を感じさせないこの一室。
なぜシェルターをこんな冷蔵庫のような状態にしているのだろうという疑問は当然。
5歩後ろに立つゼロに疑問をぶつけようとした時、私の視界の端にそれが入った
寝台に横になった青年の姿。
吸い込まれるように私の視線はそちらへ向く。
見つめる時間と比例して、呼吸が上ずり、寒さと裏腹に体温が上がる。
ルルーシュ様が、そこにいた。
───2018,Jul,シズオカ地区、旧国道469号線
シズオカゲットーのある旧富士市の辺りまででいいという私、いいや御殿場の辺りまでは送ると言い張る明石。
結局根負けした私は明石に任せ、昔の国道469号線をのんびりと走っているのだ。
「明石大佐はなぜゼロ様に仕えることにしたのです?」
「別にゼロの配下になったわけではない」
その目が強い光を湛える。
「今回の件が桐原翁からの要請だったというのは本当だ。もちろんその背後にゼロの思惑があったということも理解している」
後ろから迫る車を車線を移って先に行かせた。走る車はやはりそこそこに多い。特区宣言からこっち、国内の治安は安定していたからだ。
「俺自身に利益があるから受けた仕事さね。この件で俺は黒の騎士団と繋がりを持つことができた。それは俺の目的のための武器になる」
「目的?」
「それは言えないな。……えぇと」
「今は咲世子と名乗っています」
明石はそうかと言って、また黙り込んでしまった。
明石の目的。それはあの夜の不可思議な力を行使した子供たちに関係あることではないか。そんな気がする。
「そのために特区に来なければならなかったのですね」
「君も……、さ…咲世子君も目的があっからこそ特区までついてきたのではなかったのかね」
その通りだ。だけど、
「私の用事はもう済みました」
そう言って笑ったら明石は驚いていた。
いいな。まるで昔のようで。
「ねぇ」
少しだけ昔のように言ってみる。
「神様って、信じていますか」
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
「咲世子さんは、神様を信じていますか」
その声は変声機を通したゼロの声ではなかった。
その聞きなれた、その懐かしい声は──
体がガクガクと震えだしている。振り返ることができない。知らぬうちに寝台にもたれかかるように手を置いていた。
なんなのだ、これは。
目の前のルルーシュ様はまるで眠っているみたい。
支援!
でも、この寒い部屋で薄着でいながら身じろぎ一つされない。その真一文字に閉じた口からは白い吐息が立ち昇っていない。
なによりも、なによりもその目は閉じたまま開こうとしない。
「なんなのですか、これは……」
「言ったでしょう。僕は二人分の命と幸運を受け継いでいると」
彼は足音も立てずに私の側に近付いていた。
黒衣をまとった銀髪の青年が私の横に立って、ルルーシュ様の髪を撫でている。
コトン、音を立てて仮面がその脇に置かれた。
あぁ、その横顔は……横顔はッ!
「まるで、眠っているようでしょう。でも……」
私は今どんな顔をしているんだろう。
「ルルーシュは──死んでしまった」
──ライ様!!
私の呼びかけは、声にならなかった。
失ってはならないものを失ってしまった時、人はどうなってしまうのだろう。
私は何もかもを諦めてしまった。少なくともそのように思った。
何かを得ようとすることもなく、
何かを掴もうとすることもなく、
何かを取り戻そうとすることもしなかった。
自分を許せなかった私は、自分の名前さえも捨てた。
ずっと嘘をついてきた。
生きているという嘘。
名前も嘘、経歴も嘘。
何もかもが嘘ばかり。
だけど、咲世子という名前は姉さんの名前。
それは絶望という甘美な毒酒にに浸りきっていながら、それでも最終的な所で総てを諦めるきる事ができない私の心を示していた。
心の奥底では誰かに、何かに許されることを願っていた、私。
失ってはならないものを失ってしまった時、人はどうなってしまうのだろう。
彼は言った。
「咲世子さんは僕の覚悟を、ルルーシュに託された思いの為に、自分の存在さえも犠牲に捧げて戦うことだと解釈しているのでは?」
違いますか?
「ルルーシュにとってのスタートラインがナナリーであったように、僕にとっての発端は喪失した記憶でした」
それが最初の戦う理由だったのですね。
「でも一日過ごせば一日の分、一月生きれば一月の分、人は変わっていく」
思い出を重ねて、人の生き方は変わっていくから。
「僕たちはこの国に故郷を作ろうと思った」
行政特区日本を?
「帰るべき場所、懐かしい物、大切な人……それが守るべき故郷。それが僕の力になる。守ってみせる、僕の総てをかけて」
ルルーシュ様のため? ルルーシュ様との約束だから?
「これは契約、なんです」
約束ではなくて、契約。
「果たされるまで解除されることのない契約。彼が見ることの叶わない未来を僕が作るという契約」
ライ様の瞳には悲壮感などは浮かんでいなかった。
そこにあるのは強い意志、揺るがない覚悟。
失ってはならないものを失ってしまった時、彼の胸の内に覚悟は生まれたのだろう。
それはきっと構えることもなく、ただただ自然に、当たり前のようにそうできてしまったのだ。
「咲世子さんは、神様を信じていますか」
ライ様はもう一度同じ質問を繰り返した。
支援
───2018,Jul,旧シズオカ地区、旧国道469号線
「俺自身は特に神様を信じてるわけじゃない。正月には神社、お盆には仏教、クリスマスにはキリスト様。平均的な日本人というやつさね」
「あなたらしいですね」
少しムっとした感じで私の返事に眉を寄せる。
「それに身近なところに嫌な神様がいるせいでね。手と手を合わせてのんのんさんという気には中々ならないな」
神聖ブリタニア帝国という国号。
代々のブリタニア皇帝は国教会の首長をも兼ねており、現実世界と精神世界の双方において権勢を振るう。
ゆえに神の代理人──代行者──あまつさえ“神”そのものの顕現だと主張するブリタニア人もいるという。
「そういう君はどうなんだ。君自身は?」
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
「私は神様を信じません。いっそ何もかも忘れて、すがって、甘えることができればいいのでしょうけど、それで生きていける程に世界は私に優しくはありませんでした」
ライ様は答えずに私に振り返る。
その表情の穏やかさがとても悲しかった。
彼にはもう自分自身として生きるつもりはないのだろう。ゼロとして結んだ契約──故郷を作り上げる、守り抜く。それだけが彼に残された総てなのだ。
「僕も神など信じない。人々を憎しみに駆り立てる世界を、嘘と争いばかりが跳梁するこの世界。それを正すこともせず、ただ惰眠をむさぼるだけの神々など…」
「でも、それは」
信じようと信じまいと世界は厳然としてここにある。神創りたもうた大地と空。世界は厳然としてここにあるのだ!
「だから、思いませんか?」
───2018,Jul,旧シズオカ地区、旧国道469号線
「この世界が間違っているのか、この自分が間違っているのか。それをはっきりとさせるべきじゃないかって」
突拍子のない話だなと明石は面食らったように答える。
「それだと君たちが間違ってると断じた世界を正すために──この世の神に戦いを挑むつもりのように聞こえる」
開け放たれた窓から入ってくる風が気持ちいい。私は窓枠に肘を付いたまま顔を彼の方に向ける。
ちょっとイタズラな気分。ちょっとからかってあげたい、そんな気分。
「私、そのつもりで言ったのだけど、そんな風に聞こえませんでしたか?」
失敗。明るい調子で言ったつもりなのに、明石の顔から笑みが消えていた。代わってのぼるのは真意を探るような神妙な面持ち。
「君は──ゼロは一体何をするつもりなのだ」
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
「貴方は、一体何をなさるおつもりなのですか? 世界の間違いを、この世の神を正す?」
子供の頃、姉さんが読んでくれた聖書の一節が思い浮かぶ。
神様に反旗を翻し、同調した兄弟姉妹──何百万の天使たちを引き連れて戦いを挑んだ堕天使を。
この人は知っているだろうか。その堕天使はもっとも神に近い場所で光輝く者と呼ばれていたことに。
乏しい照明に照らされたライ様は、まるでその“光り輝く者”のように見えた。
「貴方が仰ることはまるで……まるで、この世界の神様への反逆のよう」
「反逆者、ですか」
ライ様はルルーシュ様に視線を落とされた。
「──いいえ、反逆の物語はすでに終幕を迎えました」
「では、貴方が為されようとしていることと言うのは、一体──」
その時、私は初めてライ様の屈託のない笑顔を見た。一度見たならば、決して忘れられない──笑顔。
──僕がしようとしていることは……、
──私がしようとしていることは……、
「 こ の 世 の 神 へ の 、 逆 襲 さ 」
支援!
───2018,Jul,行政特区日本…臨時政庁
「戻っていたのか?」
戻っていて悪いかと言おうとして止めた。どうせこれでお別れなのだから。
執務室に戻ってきたライは仮面を被っている。生真面目なヤツだ。本気で残りの生涯をかけてゼロを演じぬくつもりなのだろう。
「C.C.、君は本当にここを出て行くつもりなのか?」
私は机の上の書類だのなんだのを押しのけデンと──チョコンと座った。
同じ事を繰り返して言うのは嫌いだ。一度言った事を何度も言うっていうのは無駄なことだ。無駄なことは大嫌いだ。
「そのつもりだ。ルルーシュが──契約者が死んでしまった以上、私がここにいる理由はない」
だけど、もう一度だけと思い、私は先だって告げた言葉をもう一度繰り返した。なんと優しいことだろう。
「それより咲世子はどうした? まさかあのまま帰したわけではあるまい」
「いや、今日の所はそのまま帰ってもらった」
ハアァァァ?!
刃物を振り回して入ってきた女を話をしただけで帰した?
「お前は一体何を考えているのだ?」
「心配してくれているのか?」
「質問に質問で返すんじゃない!」
あぁ、バカじゃないか、バカではないか、やっぱりバカであるかもしれんと思っていたが、こいつもやっぱりバカの内だったか!
「彼女は僕の言うことを理解して、納得してくれた。力になってくれると信じられる」
「信頼を勝ち得たというわけか。だが、ルルーシュの素性や自分の事を話し、それでなびかなかったらどうするつもりだったのだ」
その時は……そう答えるライの言葉は冷たさを帯びていた。
「その時は彼女にギアスをかけるだけのことだ。絶対遵守の力で彼女を縛る」
それはこの男らしからぬ言葉だった。だがそれ以上に、
「……お前、私の教えてやった事を忘れてしまったわけではないだろうな」
ライはかつてギアスの暴走をその身に起こしている。
「僕は暴走したギアスを克服する訓練を行っていない。それは過去に類がないケースであり、この先ギアスを使うことで身体と精神にどんな影響が起きるかわからない、だったな」
わかっていながらギアスを使うつもりだったのか。そう思うと私は何かムカムカするものが沸きあがってくるのを感じた。
「さっきEUのエージェントにギアスをかけた時には何も言わなかったようだが?」
「……」
ギアスをかけると知っていれば止めていた。
もちろんそんなことを言ってこいつを喜ばせるつもりはない。
私は机から尻を離し、立ち上がった。もういい、どうせこれでさよならなのだ。
ドアまで歩いていき、開けて、そして振り返る。
「言うまでもないことだが、お前は時間凍結の秘術によって時の境目を越えた。ギアスの暴走はその際の副作用で休眠状態にあるだけだ」
「そのようだ」
「ブリタニアのバトレーの手で身体を弄くられたせいか、お前の肉体は強靭ではある。だが一個の生物としては儚いほど脆い」
「そうか」
「わかるか? お前にとって最大の敵とはお前自身の崩れゆく肉体と精神そのものなのだ。ギアスを使うことはお前自身の命を削るに等しい行為だと私は説明した」
「そうだったな」
わかっていない、こいつは何もわかっていない!
なぜそんなにも平気でいられる。なぜそんなにも当たり前のように立っていられるのだ。
ライはマントを外してコートハンガーに掛けている。
扉を開けたままの姿勢で私は立ち尽くしていた。
この男は──ルルーシュを死なせた男だ。私の共犯者、私の契約者を守れなかった男だ。
「ライ、お前は──」
私の言葉は遮られてしまった。
「契約、だからな。結んでしまった以上、それは果たさなきゃならない。どんな手段を用いようとも」
約束ではなく、誓いでもなく、契約だから……か。
私は扉を閉める。
なぜお前はそこまで一生懸命になれる。絆なんてものは一方の死によって簡単に途切れてしまうものなのではないのか?
それとも……。
「C.C.?」
訝しげに私を呼ぶライの声。
なぜだろう。もう少しライと話をしてみたくなっていた。
支援
【ぎあすあとがき劇場 咲世子におまかせ】
投下終了と同時に私の横でV.V.様がが仰ったのです。
「ねぇねぇ、咲世子」
──なんでございましょう? と聞き返す私。
「これ、番外編なんだよね?」
──そのようでございますね
「かなり長いんだけど。ていうか、手をとりあって本編よりもかなり長いんだけど」
確かにそのようです。これまで最大だったという第四話よりも容量が多いようですね。
私は頬に手を当て、少しニヤケてしまいました。
──やはりそれだけ主要登場人物に愛情のこもっている話だったからなのではないでしょうか。最初から最終回以外出番がないと決まってる方とは違って
ニヤリ。
「う、うぐうううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
──悶絶するほどの反応ありがとうございます。V.V.様
私は深々とお辞儀をするとジタバタジタバタなさっておられるV.V.様を隣の部屋にお連れいたしました。これでよし。
──さて、
私はあおちゃん様から手渡されたメモを読み上げる。
今回は職場が代わるなどのリアル環境の変化によって長いこと続きをお待たせすることになってしまいました。
無論読み手の方には関係ないただの言い訳に過ぎないことなのですが、本当に申し訳ありません。
今後も完結するまでがんばりますので、どうぞよろしくお願いします。
今回のお話は玉城編と同じく番外編で当初10レスに満たない短いお話だったのですが、
次回から始まる陰謀編(5,6,7話)と最終回に至る伏線を付け加えていく過程でこんなにも長くなってしまいました。
さらに咲世子さんに関する設定はほぼオリジナルです。ここらへん読み手のみなさまはどのように感じられましたでしょうか?
もし良かったら感想以外にもその点教えていただけたら幸いです。
では、次回は第五話 コーネリア編 でお会いしましょう。青い人でした。
──まぁ書いていたデータが消えてしまったりとか色々ありましたものね
色々と大変なご様子だからあまりムリせずがんばっていただきたいものです。
ところで、と私は画面の向こう側におられるはずのあおちゃん様に視線を向けた。
──ライ様とロロ様が愛憎半ばしつつくんずほぐれつするらしいSSというのは一体いつになったら投下されるのでしょうか
ギクッビクッドキッ
どこかで何かが心に突き刺さる音が聞こえたようですが、それはおそらく幻覚でしょう。
あー、とってもとっても待ち遠しいなぁ〜
鼻歌を奏でながら私はお部屋のお掃除をすることにしました。
──終る頃には書きあがってるかしら?
ウフフフフフ……
<つづく>
いじょうでございます
かなりオリジナルの色が濃いはなしでしたがいかがだったでしょうか?
後書き劇場の通り、次回第五話は再びブリタニア側視点となるコーネリア編です
どうぞよろしくお願いします
<PS>
とロロの愛憎半ばしつつくんずほぐれつするSSはいつか日の目を見るかもしれません。
きっと、たぶん、それなりに・・・・・・
もはや言葉は要らない。表現力・構成力・人物の描写(とりわけオリキャラの使いこなし方)、ただただ圧倒されます。
GJです。続きを楽しみにお待ちしております。
>>73 BLUEDESTINY卿、GJでした!
咲世子編、ルルーシュのあたりで涙がじわり……最近涙腺が緩いぜ……
読んでいて胸が重く、それでいて胸がスゥーっとしますね。 矛盾した感覚なようで実際そうなわけで……
C.C.が離脱する、契約者であるゼロ=ルルーシュがいなくなったわけですからある意味順当ですが……
最後の一文を読むと……
貴女の次の投下を全力を挙げてお待ちしております!
>73
おつかれさまでした。
2010年の東京で、「咲世子」の名を呼ぶシーンに、鳥肌が
10代の「咲世子」の熱さ、とりまく環境
こうやってひとりずつの思いが紐解かれていくさまがとても面白いです。
表立って弔うことのできないルルーシュが眠っているところ。
ゼロはひとりで、幾度かこの部屋を訪れたのだろうか、と思いました。
待った、というのもおこがましい気がしますが、それだけの甲斐のあるお話。
眼福(?)でした。またの続きを拝見できるのを楽しみにしています。
蛇足な苦言になりますが……
スレッドをまたぎたくない、と思われる気持ちはわかる気がしますが
前スレからの投下にしていただければ良かったなと思います。
乙です。咲世子さんって熱い人だったのか、てか姉さんの名前ってことは、本名は何なんだ。明かされる日が来るのか、気になります。
次回をお待ちしてます。
>>1 もういっちょスレ立て乙
素晴らしい仕事振りだ!
あまりにもオリジナル色が強すぎてこれはギアスなのか?と首を傾げる
オリジナルをやりたいのなら自分のサイトなりで発表するべきではないか
とりあえずキャラクターの設定を勝手にでっち上げている時点で二次創作を名乗るべきではないと思う
二次創作って原作を元に自由に作品を書く物なんだから設定を変えずに書いたら二次じゃないじゃん
っつかここの作品群の中で設定改編してない作品を探すのが難しいだろ。それにオリジナル云々言うなら
先ず主人公がオリジナルな作品から文句言えよ。
言いがかりも甚だしいな。
そこで矛先を勝手に他の職人さんに向けて何か意味あるのか?今は関係ないだろう
確かにオリ主人公とかオリキャラとか、俺もどうかとは思うがね
ぶっちゃけ嫌ならスルーしろは昔からのお決まりじゃないかよ
極端な話読むだけの人達が読みずらいとかならともかくスルーすればいいだけの文句だけいうのはどうかと思うわ
仮にジャンプだって興味無い作品は読まないだろ?わざわざ読んで文句いうのか?
>>82 いやいやいや
テンプレ通り、「オリジナル設定が多いので苦手な方はスルー」と
ちゃんと警告を入れられてるので普通に問題はないでしょう
貴方の主観でオリジナル色が強すぎたと感じたのなら、単に貴方がスルー
すればいいレベルの話だと思います
感想を書くのは各々の自由ではありますが、同じ感想にしても言い方という
のがあります。職人さんが投下しにくい空気を作るような感想にはどうか
お気をつけ下さい・・・
元が、ライというオリキャラを使って原作に介入するゲームなわけで、それ
を題材にしたSSなら、話が原作から乖離していくことも十分有り得ます
原作から展開が変わってくれば、場合によっては新しいキャラや設定も必要
になるでしょう
ですから、このスレでSSを楽しく読むならオリキャラ、オリ設定を許容出来る器
もそれなりに必要かと。それが無理ならスルーし、ご自分の嗜好に合う作品が投下
されるのを待たれてはどうでしょうか
つーかそもそもが原作から見ればライだってオリキャラオリ主人公だろうが
元からそんなこと言い出すような奴はそもそもロスカラ自体合わないだろ、
ルルーシュじゃなく、スピンオフの他原作キャラでもなく「オリキャラ」が主人公やってんだから
今さら何言ってんだ、今そんなこと言い出すような奴が何でここにいるんだって話だ
気に入らないならスルーしろ。原作ファンでさえ出来てることが何で出来ないかね
故意にスルーしないんだから、どうしようもない。
現実社会でかまってもらえない掃き溜めが2ちゃんで荒らすんだろ。
今更こんなこと言い出す
>>82も多分同じ手合い。
お前は二次創作の定義を調べてから来い。もしくは来るな。
>>85 いや、読まなきゃ文句言えないかと。
それにムカつく感想なら文句を言わずにスルーすればいいじゃない。
みんな釣られすぎだ。
>>90 >>82の擁護乙
それを言うならお前こそスルー(笑)出来てないぞ
本当にスルーしたいならまずレスするなよ
>>91 あえて言おう。
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)< オマエモナー
( ) \_____
| | |
(__)_)
ほら、そうやって脊髄反射でレスするだろ?w全くスルー出来てない
レスした俺も含め、スルーしろというレス付ける時点でスルーなんて出来てないんだよな
BLUEDESTINYさんが投下した後はいつもこんな風に荒れるんだよな
なんなわけ?
もう本当にかんべんしてくれよ
>>90 文句を言うのは自由だけれど、言葉を選ぶ必要はあるでしょう
自分があえてスルーしなかったのは、82さんの感想がこのスレに投下される
多くの作品に対して失礼だと感じたからです
称賛にしろ文句にしろ、スレを終焉に導くことは避けるべし・・・というのを
念頭におくのが望ましいと自分は考えます
これ以上続けても空気悪くなって職人さんが投下しにくくなるだけだし、そろそろ終わりにしようぜ
5分後くらいから投下します。本文は3レス分です。
こんばんは、(こちらでは)久しぶりに投下します。
作者:余暇
タイトル:夢見るお年頃ラウンズ
カップリング:ライ×モニカ
設定:特派編スザクEND後
本文3レス分、あとがき1レス分です。
『夢見るお年頃ラウンズ』
ある日の昼下がり。僕は特区日本の行政本部が置かれた庁舎の屋上で、束の間の休息を取っていた。
今朝は本国からナイトオブラウンズの一人が特区の視察に訪れており、僕がその案内役をしていたのだ。
ちなみに、今回来たのはノネットさんではない。最近になって彼女の紹介で知り合い、その後懇意になった別の人物だ。
(しかし、最近よく来るようになったな。僕にすごく親しくしてくれるのはいいが、本国での仕事はいいのかな)
僕がそんなことを考えていると、屋内へとつながる扉が開き、その人が現れた。金色の長髪に緑色のマントを羽織った、僕に最近親しく接してくるラウンズが。
「あら、ここにいたのね。探したわよ」
「どうも、クルシェフスキー卿。本日はお疲れ様…」
僕が頭を下げようとすると、ナイトオブトゥエルブの称号を持つモニカ・クルシェフスキー卿は、腰に手を当ててため息をついた。
「はぁ、相変わらず堅いわね。モニカでいいって言ったでしょ。ノネットさんのことだって、そう呼んでいるくせに」
「あー、すまない。まだ慣れないんだ、知り合って日も浅いし、身分の差もあるし」
「まあ私も、ノネットさんに『名前で呼べ』って言われた時は戸惑ったものよ。年の差もあるし、軍人としてもラウンズとしても先輩だし。
でも私たちは身分に差はあっても年は近いんだから、もう少しすんなり受け入れて欲しいわ」
そう言ってクルシェフスキー卿…いや、モニカは苦笑いした。せっかく親しくなったし、公の場ならともかく、ここでは二人きりだ。あまり彼女との間に壁を作るのはやめておこう。
「わかったよ、モニカ。これから気をつける」
「そう、それでいいのよ。あっ、それと年の差云々の話は、ノネットさんには内緒ね。本人は気にしていない風に見えるけど、女性に年齢の話は危険だから」
「ああ、それは構わないが。年齢の話は女性にしない方がいいのか?危険と言えるくらいに」
僕のその言葉を聞いて、モニカは呆れたような顔になった。
「本当にあなたって天然ね。そんなことで、よくここまで軍で働けたものね。女性軍人を傷つけるどころか、フラグがあちこちで立っているって言うから、人間って不思議ね」
「き、傷つける?フラグ?たまに聞くけど、それはどういう意味だ」
「ああ、気にしないで。おそらく、説明してもライにはわかりそうにないから。話には聞いていたけど、ここまでとはねぇ」
「いちいち引っかかる物言いだなぁ……」
モニカの言葉の意味がつかめないまま、僕は屋上で風に吹かれていた。いつになったら、僕は「フラグ」の意味を知ってスッキリできるのだろうか。
「そう言えば、この間ラウンズの集合写真をノネットさんに見せてもらったよ。随分と色々な人が集まっているんだな」
「あら、そうなの。まあ無口な年端もいかない少女やら、『ブリタニアの吸血鬼』の異名を持つサディストやら、個性派ぞろいよね。その中に入っている自分が言うのもアレだけど」
モニカはそう言うと、愉快そうに笑った。
「アールストレイム卿やブラッドリー卿のことも、ノネットさんから聞いたな。彼らをまとめるヴァルトシュタイン卿も、気苦労が絶えないって」
「でしょうね、しょっちゅう眉間にしわを寄せているもの。あっ、一応言っておくけど、私はヴァルトシュタイン卿を困らせる側じゃないから。そこ重要ね」
「そうなのか。すると、色々サポートしているわけか。君がいてくれて、ヴァルトシュタイン卿も助かっているだろうな」
するとモニカは顔をそらし、ボソッと呟いた。
「助けることもあるけど、たまに傍観者になってドタバタ劇を楽しんでいたりするのは言えないわよね……」
「……聞こえているぞ」
「あっ、あははは!さあ、何のことかしらねー」
モニカがごまかすように笑い、僕は軽くため息をついた。皇帝直属の騎士というくらいだから、もっと真面目で敷居の高いイメージを持っていたが、どうやら違うらしい。
ノネットさんからして結構豪快であっけらかんとした人だし、モニカにしてもラウンズであることを除けば、案外近くにいる女学生と変わらない感じなのかもしれない。
「あ、ところで」
僕は写真を見た時に浮かんだ疑問を思い出し、モニカにぶつける。
「集合写真を見て思ったんだが、スカートをはいているラウンズは君だけなんだな。他の人たちと違って」
その瞬間、モニカがジトッとした視線を僕に向けてくる。
「うわ、やぁらしぃー。そんなやましい気持ちで、私を見ていたわけ?」
「あ…いや、純粋な疑問を持っただけで、君が言うような気持ちではないんだ。
男性陣はともかく、ノネットさんもエルンスト卿もパンツスタイルだし、アールストレイム卿に至っては何だかすごい格好をしているし、『スカートは珍しいな』って。
ほら、ラウンズって騎士の中の騎士ってイメージがあって、勇猛果敢な男性や女傑の集まりだと思っていたから、スカートはイメージと合わなかったんだ」
僕があわてて弁明すると、モニカは軽くため息をついた。
「なるほど、言いたいことは大体わかったわ。要するに、『まさか女の子らしい格好をしているラウンズがいるとは予想外でした』ってことね」
「ああ、そういうことだ。モニカに初めて会った時も、もっとノネットさんに近いイメージを持っていたから、少し意表を突かれたというか……」
「あのねぇ、どこまでラウンズに対して偏見を持っていたのよ。私は彼女みたいに豪快じゃないし、笑顔のままベンチプレスで100キロなんて持ち上がらないから」
「うっ、すまない。しかし100キロの方が驚きだな」
ノネットさんならできる気はしていたが、本当だったか。彼女と一対一で勝負しても勝てない自信が、確信に変わった気分だ。
「それで、何だっけ。私がスカートをはいている理由よね」
マントをはためかせながらモニカが歩み寄り、僕の隣に立つ。
「理由は簡単、女の子らしさを忘れたくないから。昔から騎士を志して鍛錬や勉強を続け、年頃の女の子らしいことなんか、ずっと縁がなかった。
ラウンズになってからも、日常の仕事に追われ、ロイヤルガードを指揮して、それこそ女傑に近づくための毎日だったわ」
「大変なんだな。でも、自分で選んだ道なんだろう?多少は仕方ないんじゃないか?」
するとモニカは、苦笑いして言った。
「まあね。ある程度のことは犠牲にしないと達成できない目標なのは知っていたし、後悔もしていないわ。
でもやっぱり、心のどこかで引っかかっているのよ。街を楽しそうに歩く、年頃の女の子たちへの憧れがね」
モニカの寂しげな表情が、僕には印象的に映った。みんなから尊敬や畏怖、憧れの眼差しを集める立場のラウンズが、逆に街を歩く普通の女性に憧れるなんて意外だったのだ。
「だから私はラウンズになった時、騎士服はスカートを使ってデザインしてもらうように頼んだの。少しでも、年頃の女性らしい気持ちを保つためにね。
それともう一つ。私はね、まだ女の子らしいことをするのは諦めていないの。周りが女傑だらけで仕事が忙しくても、チャンスはあるのよ。
スカートは、その決意の表れでもあるの。笑っちゃうでしょ、こんなことに一生懸命なラウンズなんて」
自嘲気味に笑いながら、モニカが僕を見る。だが彼女の想像と違う印象を持った僕は、彼女に微笑みかけた。
「いや、全然おかしくない。確かに意外ではあったが、そういう憧れを持つのはいいと思う。ラウンズだって人間だし、人それぞれだ。
それより僕は嬉しいんだ、ノネットさんが僕たちに近い目線なのは知っていたが、モニカもそうだって知ったから」
「え…どういうこと?」
モニカが首を傾げながら僕を見つめる。
「ラウンズは階級としては雲の上の存在だが、一人の人間同士として膝を突き合わせた場合、すごく自分の目線に近くて親しみやすい存在だってわかったからさ。
それに、そういう純粋な憧れや夢を持つのって、すごく素敵なことだと思う。それだけでも、前を向いて明るい気持ちで明日に向かっていけるからな。
僕はそんな君がうらやましいし、好感が持てる。いつまでも憧れを抱いていて欲しいし、いつか叶うように応援してあげたい」
僕には、年相応の憧れを持つモニカが輝いて見えた。本当は街を歩いて友人たちと楽しく話したり、恋もしたかったのだろう。その気持ちを抑え、騎士を目指して努力し、ラウンズまで上り詰めた。
だがその後も、ラウンズとして実年齢以上の大人びた自分や冷静な仕事ぶりを発揮しながら、密かな憧れだけは忘れずにいた。その「もう一人の彼女」が、今僕の前に立っている。
僕は彼女が違う一面を見せてくれたのが嬉しかったし、応援してあげたいと思った。だから、その想いを彼女に伝えたのだ。
「ライ……。ありがとう、そう言ってもらえて嬉しいし、あなたに話して良かったわ。今まで誰にもこんなこと話したことなかったけど、あなたなら理解してくれると思ったの。
よーし、何だか自信が出てきた。いつか絶対に憧れを現実にしてやるんだから!」
モニカが明るい笑顔でガッツポーズをして、僕はそんな彼女を優しく見つめていた。「憧れや夢は、人を明るく輝かせる、不思議な魔法みたいだ」と思いながら。
「あっ、そうだ。ライ、今日のこの後は暇かしら?」
不意に、モニカが僕に尋ねてきた。
「え?まあ通常業務が終われば時間はあるが、どうかしたか?」
「せっかくだし、夕食でも一緒にどうかなって。もっとライとお話したいから、それに……」
モニカはそう言うと、ウインクをして続けた。
「『つかみかけたチャンスをむざむざ逃すのは、私の中の乙女心が許さない』ってところかな」
僕は首を傾げた後、ポンと手を打った。なるほど、そういうことか。
「そうか、確かにチャンスだな。僕と一緒に食事をするということは、年頃の女性みたいに街に出て、楽しく話をするためのきっかけにもなるからな。
だが、相手が男の僕なんかでいいのか?誰か同年代の女性職員辺りを探して、声をかけた方が……」
僕がそこまで言うと、何故かモニカにジトッとした視線を向けられた。また何かまずいことを言ったか。
「鈍感」
「何故だ、違ったのか?」
「違わないわよ、『街に出て楽しくお話をしたい』って部分はね。でも、私はここに何度も足を運んでライと何度も顔を合わせて、誰にも言わなかった秘密をあなたにだけ打ち明けたのよ。
そこまでされて、『彼女が僕に接触するのには別の目的があるかも、特別な気持ちがあるのかも』って思わないの?」
正直な所、僕にはモニカの言う「別の目的」がわからなかった。いや、思いついたことはあったが、自信がなかった。
「あー、もしかして…『ラウンズを目指さないか』ってことか?欠員もいるし、秘密を共有した方が誘いやすいからか?
ノネットさんにもラウンズを目指すよう言われたが、僕はこの特区日本が軌道に乗るまで、そんな気持ちはない。ユーフェミア殿下やスザクに負担をかけたくないからな」
「あ、いや…ラウンズのこともあるけど、そしてライの気持ちもわかるけど、そっちじゃなくってね……」
モニカがこめかみに指を当て、軽くため息をついた。外れではなかったらしいが、微妙に違うようだ。
「なあ、モニカ。だったら、一体何を君は……」
「よし、わかった。今は無理に理解しなくてもいいわ!」
不意にモニカの表情が明るさを取り戻し、僕は呆気に取られた。よくわからないが、自己解決したらしい。
「わからないんだったら、少しずつわからせてやるまでよ。やっと見つけた夢の意味と、私の目的をね」
(大変な男に一目惚れしちゃったものね、先が思いやられるわ。でもせっかく憧れていた青春をつかみかけたんだから、頑張らなくちゃ)
そして呆気に取られる僕を指差し、モニカが言い放つ。
「というわけで、これからも時々お邪魔すると思うけど、よろしくね。あと、夢に向かって走る女は強いから、覚悟なさいね」
「え?あ、ああ。よくわからないが、よろしく」
「ラウンズの仕事は大丈夫なのか?」という疑問は抱きつつ、僕はモニカの勢いに圧倒されて、頷くしかなかった。
よくわからないが、彼女には極力協力してあげよう。イキイキと輝いている彼女は、何だか素敵だから。
以上で終了です、ちょっと長すぎたので、4レスに分けねばならなくなりました。すみません。
一応よそでずっと文章は書いてましたが、こっちは結構久しぶりなので緊張しました。
>>103 余暇卿、乙でした!
だめだこのライ……早くなんとかしないと……(フラグ的な意味で)
しかしTVだけ見てるとモニカの性格とかよくわかんないんだよね、小説とかに書いてるのか?
次の投下も全力で待たせていただきます!
>>103 投下お疲れ様でした
GJです
モニカ、無茶苦茶かわいいんですけどwww
これは困ったなぁ
うれしい悲鳴が出そうです
しかし、この場合、コーネリアとノネットさんが邪魔しそうですな
がんばれ、モニカ
そう、応援しておこう
では、次の投下も全力でお待ちしております
>>103 こちらではお久しぶりですね
GJでした
乙でした
>>104 モニカは性格どころか台詞も殆ど出てない、それは本編も他メディアミックスも同じ
キャラ誕生の経緯も見た目からだし、まあイラストの設定だけあるオリキャラみたいな感じでいいんじゃないかな
どんな性格になるのも書く人次第みたいな感じで
おつです。
ラウンズはどうにも出番が少なすぎるキャラが多くて困るやね。
ノネットってR2で喋ったっけ?
何か2回くらいしか見なかった気がするけど…
>>109 喋ってないかと(死亡じゃなく存在自体消されたみたいなもんだし)
とりあえずせっかくの七夕なので大学の笹にお願い事書いてきた
15分くらいから投下します
我、参上!
七夕SS投下するけどいいよね? 答えは聞いてない!
……七夕は昨日? 気にするな、我は気にしない
タイトルは「七夕in騎士団」
注意事項
……あれ? 特になさげ
あ、支援いらない。
「……ライー? そんなに急いでどこに行くのかな?」
生徒会での仕事を切り上げたミレイは、彼女が終了を告げて数分も待たずに出口へと駆け出すライに尋ねた。
「えっと……ちょっと前に知り合った人達から誘われて七夕を祝うことに……」
歯切れ悪く言うライをミレイは少し怪訝な顔で見て、あごに手をあて小さなうなり声を出した後、こう聞いた。
「……七夕って、何?」
「……えっと……」
聞かれてライは更に言葉を濁す、彼自身七夕が具体的にどういう行事なのは把握出来ていないのだ。
しばらく二人の間の時間が停止するが、その停止した時を動かす存在がいた。
「七夕っていうのは、笹に願いごとを書いた短冊っていうのをつるしたりするんです」
その人物の名は枢木スザク、おそらく今の生徒会室内にて最も七夕について詳しい男であった。
「へぇ、願い事ねぇ……欲しいプレゼントを書いた紙を靴下の中に入れるみたいなもの?」
それを聞いたミレイはすぐさま自分の知識内にて最も一致するイベントを思い浮かべた。
しかし、それはスザクに否定された。
「いえ、そういう物質的なものじゃなくて……例えば『健康第一』とか『家内安全』とかそういう願いを書くんです。
ルルーシュは前に「利益があるのは芸事だ」って言ってましたけど……」
そういって何気なくルルーシュの仕事机に視線を向ける二人、当然のようにサボった彼を思い浮かべ一様にため息をついた。
「まったく、こういう時はルルーシュが自慢気に蘊蓄を披露するもんでしょう?」
「そう……なのかな……?
……そうだ、七夕には織姫と彦星っていう話があって―――」
ちなみにスザクに気を取られていたミレイはライが既に生徒会室内にいないことに気付いていなかった。
「ふぅ……助かった」
忍び足でクラブハウスを脱出したライは安堵の息を漏らした。
事前にカレンから「“絶対に”遅れないように」と念をおされていた。
――のも理由の1つだが、通りすがりのC.C.がそれに便乗して「ほぅ、ならば遅れたら今月は私にピザを奢り続けて貰おうか」などといい、何故かカレンがそれに同意したのが大きな理由である。
「存分に遅れるといい」と笑顔で言うC.C.に噛み付くカレン、二人の様子は小走りとなっている今でも容易に思い返すことができた。
「でも、スザクの話だと願い事を書く行事らしいが……遅れてもいいんじゃ……」
呟きつつもペースを維持出来れば充分に時間に間に合うだろう、と推測しながらライは走る。
願い事には時間制限があるのだろうか、などと考えながら。
「おっ、もう来たのか!」
「来た、エース来た!」
「これで勝つる!」
ライが騎士団のアジトに到着すると三人の酔っ払いがいた。
玉城は、まぁいつものことだが、南と杉山まで日の沈まぬ内から酒を飲んでいた。
「……」
「おいィ? 待てよぉライぃ」
無言で通り過ぎようとしたライを玉城が引き止める。
酒を注いだコップを片手に、どこか不機嫌そうな表情で。
「なんなんだ、玉城?」
とりあえずライは玉城に尋ねてみた、半身になりいつでも駆け出す準備を整えながら
「アァ? 俺のすすめる酒が飲めねぇってぇのか?」
うん、酔っ払いの絡みだ。 そう判断したライはすぐさまそこから離れようとした。
が、その動きは阻害された。 酔っ払いその2、その3によって。
「まぁ、まずは一献」
「飲みゃ分かるって」
ライはそんなまとわりついてくる酔っ払いを振りほどきながら自らの時計を見る。
時間があれば少し、ほんの少しだけ付き合い隙をみて逃げるのだが、今はその少しの時間が惜しかった。
このままでは財布の中身がピザでマッハになってしまうのは火を見るようにわかりきってしまっていた。
笑みを浮かべながらライが玉城に酒を飲まされようとした時、彼に救いの手が差しのべられた。
「あんたたち、未成年に何やってんの!」
「カ……井上さん!」
響くカレ……井上の声に酔っ払い達の動きが止まる。
ライはその隙をつき拘束から脱する。 そしてそのままラウンジの方に駆け出した。
「全くあんたら……酒は呑んでも飲まれるなという名セリフを知らないの?
知らないならその頭に意味はないわね、酒瓶で後ろから砕いてあげようかしら?」
そんなライを見送った井上は酔っ払いトリオに視線を向ける。
いつもと若干様子が違う井上に恐れおののきながら玉城は反論を試みた。
「そういうお前だって酔っ払ってんじゃねぇか、見ろ見事なカウンターで返した―――」
しかし、彼の挑戦は無謀であったようだ。 言葉を言い終えるか否かのタイミングで玉城の懐に潜り込んだ井上はそのままアイアンクローをかけた。
「私がどうやって酔っ払ってるって証拠よ今日の私は小清水モードなだけ」
「痛い、痛いって! おい、南! 杉山! 見てねぇで助けろ……!」
そう言って目を二人がいる斜め右後方辺りに向けた。
しかし、そこには誰もいなかった。
「聞き分けが悪いのはアンタだけだったわね」
玉城は絶望した。
「ギリギリセーフね」
「……チッ」
少し安心したようなカレンの言葉にC.C.の舌打ちが続いた。
「あぁ、ちょっと危なかったけどね。
で、今日は七夕って聞いたけど……」
急いで来たものの、結局何をするのかよく分かっていないライはカレンに尋ねた。
「あ、そうか説明しないとね。 記憶喪失だっていうのに色々知っていたからつい知っているものだと思っていたわ」
記憶を失っているライだが、ほとんどの一般常識―――何故かKMFの操縦法までも―――を知っていた為、カレンは彼が七夕について知っているものと思っていたのだ。
「ふむ、それについては私から説明させて貰おうか」
簡単な説明をしようとしたカレンを押しのけ、仮面を被った人間が会話に割って入った。
「ゼロ! じゃ、じゃあお願いします」
そう言いカレンはライの正面からライの隣へと移動し、ゼロに説明を促した。
「よし、では少し早いが七夕祭りの開催の挨拶がてらに説明をしよう。 ……ディートハルト!」
ゼロがディートハルトの名を呼ぶと明かりが消え、そしてゼロへとスポットライトが当たる。
「黒の騎士団の諸君! 今日、集まってくれたことに感謝する」
ゼロはマントを閉じ、直立して挨拶を開始した。
「七夕、それはそもそも日本や中華連邦等で行われていた節句というものが由来と言われている。
また、元来は中華連邦の行事であったが、昔日本に伝来したときに棚機津女(たなばたつめ)の伝説が合わさり生まれた言葉だ。
願い事をするという風習は織姫が織物等の芸事に長けていたことから、手習いの願掛けが広まったことが由来とされている――――」
腕を振り、頭を振り、全身を使ったその躍動感溢れる説明は、見ていて飽きないものであった。
「カレン」
「……何?」
しばらくゼロの説明を聞いていたライだが、おもむろにカレンに声をかけた。
「手短に説明してくれないか?」
「短冊、こういう長方形の紙に願い事を書いて笹に吊るすの」
「ありがとう」
カレンの簡潔な説明を聞き、とりあえずやるべきこと―――願い事を書く―――を理解したライはゼロの言葉と動きに集中することにした。
「―――と、いうことで引き離された織姫と彦星が一年に一度……ん?」
織姫と彦星の話を感情をこめた機械音声で朗読し終えたゼロの肩を扇が叩く。
「あー……ゼロ、予定時間をオーバーしているんだが……」
腕時計を指差しながら指摘する扇。 確かに開始予定時間から10分ほど過ぎているのをゼロは仮面ごしに見てとった。
予定より早く挨拶を始めたのにも関わらずの時間をオーバーする話に扇は彼がかつて働いていた場所の長のことを思い出したりしていた。
「む、すまない。
よし、では今、この時より七夕祭りを開催することをここに宣言する!」
その言葉と同時にゼロは両手を捻りつつ両腕を広げ、足をピッタリと揃えポーズを決めた。
「カレンは何を書いたんだ?」
ライは渡された短冊に何を書こうか迷い、カレンの意見を参考にしようと聞いてみた。
「私は、日本解放……って書こうと思ったんだけどゼロの話を聴くと……」
「『KMFの操縦技術を上げる』か……そういえばそういう技術的なものに利益があるっていってたな……」
僕もそう書こうかな、と呟きつつライはペンを走らせる。
「おい、私には聞かんのか?」
「じゃあ、C.C.は何て書いたんだ?」
ライはペンを止め、何となく予想がつくものの一応聞き返してみた。 するとC.C.は何も言わずに短冊をつき出した。
そこに書いているのは『ピザ』の二文字。 下に描かれているピザのイラストがやけに上手いのが目につく。
やっぱりか、とそう思いながらライはC.C.に短冊を返そうとする……がC.C.はそれを受け取らなかった。
「私の願いを見たんだ、対価としてそれを一番高いところに付けて貰おうか」
幾度も部屋に侵入され、勝手にベットを占領され、ピザを買わされた経験から何を言っても無駄だと悟ったライは自分の短冊にサっと文字を書くと自分とC.C.の短冊を持って笹の方へと歩き出した。
「なんだ、言い返さないのか……つまらん」
「あんたねぇ……!」
ライは後ろで始まった口論を華麗にスルーしつつ卜部に脚立を渡して高めの位置に貼って貰った。
少し酒に付き合わされたり、何故かあった虫料理に神楽耶がパニックを起こしたり、カレンとC.C.の喧嘩の仲裁をしたり―――
七夕祭りといってもやってることは普通の宴会だな、そんなことを思いながらライは少し風に当たる為にアジトの外に出た。
「ふぅ……ん? ゼロ?」
一息ついた所で怪しげな人影が目に入った。
「む、ライか。 どうしたんだ?」
「僕は風にあたりにきたんだけど……」
ライはそこで言葉を切る。 君こそどうして、と続けようとしたがその理由が何となく分かったからだ。
「……そう、お前の考えている通りだ」
「じゃあ……」
ライの言葉にゼロは頷き、そして言う。
「仮面を付けていると飲み食いが出来ないのだ!」
宴会と化した今の状況でそれは大きなハンデであった。
「……仮面、取ることが出来るようになるといいね」
「……ブリタニアを倒したらそれもいいかもしれないな」
二人は何となく夜空を見上げる。 星一つ見えない曇り空に二人してため息をついた。
おまけ
「七夕ねぇ……うーん、今から準備してもさすがに間に合わないか……
それにしても私がそんなおいしいイベントを見逃していたとは……!」
心底残念そうに言うミレイにスザクはルルーシュから聞いた知識の中から慰めとなる言葉を探した。
「ええっと……七夕を祝うって文化は基本的に日本でしか行われないらしくって、会長が知らないのも仕方なかったと思いますよ」
スザクの言葉を聞いても、どこか納得していない雰囲気なミレイであったが、何か思いついたのか唐突に笑顔を見せた。
「そうよね、知らなかったんだから仕方ないわよね……じゃあ、来年はやるわよ」
「え? 会長って今年度で卒業じゃあ……」
スザクの言葉が聞こえなかったかのようにミレイはどこかに電話を始めた。
「――――えぇ、そう。 で、大きな笹を……うん、さっすがお爺様!」
会長が卒業してもイベントとかあるのかもしれない……むしろOBとしてやってきそう……
その光景を思い描き、楽しそうだな、とわくわくするスザクであった。
あとがき
ああエキセントリック少年ボウイを聞いていると恐ろしく作業が進む。
>>118 とても面白かったです。
短い文章の中にも、各キャラクターの個性が出てて、読んでて楽しい。
それに、普段の全力さんのSSらしくない感じも新鮮に感じました。
いやぁ、レベル高いと思いますよ。
GJでした。
次回の投下も全力で御待ちしておりますです。
しかし、オチは、ミレイさんか……。
実にミレイさんらしいなぁ……wwww
投下乙でした。ライはどんな願いを書いたんでしょうね、気になります。
そして宴会に参加して飲み食いしたいのに、それが不可能なゼロに笑えました。
次回の投下をお待ちしています。
みんなすっかり忘れてるかも知れんが今日はシャーリーの誕生日だよ
っていっても後数十分だが
日付が変わって明日はスザクの誕生日だな
納豆の日生まれw
今月はまだ、リヴァルとミレイさんの誕生日があるんだぜ……?
生徒会メンバーは七月生まれが多すぎるwww
合同誕生会でも催すといいんじゃね?ってくらい集中してるw
>>122 そのネタは面白そうだな……誰か書かないかなぁ(チラッ
122さんのネタいただきました。
こんな話になりましたが、気楽に楽しんでいただくとうれしいです。
○合同誕生会○
「うううーーん。なんかいいネタないかしら」
ミレイさんがそんな恐ろしい一言を言い始める。
生徒会室にいる人間全員に緊張が走る。
こ、これは不味い…。
とても不味いぞ。
僕らは慌ててアイコンタクトで互いに連絡し、牽制しあう。
(何か言わないと……)
これは僕。
そのアイコンタクトを受け、真っ先に返してきたのはシャーリー。
(でも、私、ネタなんてないよぉ〜)
(困ったねぇ)
同意するかのような返事を返すスザク。
困っただけじゃなく、何か考えてくれよ。
僕がそう思っていたら、ルルーシュがイライラしながら反応する。
(スザク、困ったねぇ…じゃないだろう。考えろ、考えるんだっ)
そういうルルーシュだって、考えろよ。
思わず、そう突っ込みたくなってしまう僕。
うーーん。
駄目だ。
これじゃ、駄目なんだよぉ…。
そんな時だった。
「会長〜っ。7月生まれの合同誕生会ってどうですか?」
リヴァルが声を上げて提案する。
いいぞ、リヴァル。
珍しく建設的意見だ。
少しは見直したぞ。
そんなことを思っていると、ミレイさんがふむふむとか頷いていた。
「そうね。それいいアイデアよ。そっかー、確かに7月の生まれが多いわよね」
そこで少し考える素振りを見せて、一呼吸をおいた後、指を一本立てて指名していく。
「まずは8日生まれのシャーリー、10日生まれのスザク……」
なんか、そわそわするリヴァル。
ああ、そういうことか……。
よく考えたら、リヴァルも7月生まれだったな。
そんなことを考えている間にも、ミレイさんの言葉が続いていた。
「で24日生まれのあたし〜♪っと……」
そこでずっこけるリヴァル。
わかる。わかるぞ。
お前の気持ちは……。
「うーーーん、誰か一人忘れているわね」
ミレイさんが考え込む。
ずっこけていたリヴァルが体勢を立て直し、ぐぐぐっと身を乗り出している。
そりゃ、そうだろう。
好意を持っている相手から、自分の誕生日の話が出るなんてうれしいじゃないか。
「あーー、そうそう。そうだっわ」
ぽんと自らの手をたたく。
「ライ、貴方もついでに7月生まれになりなさい」
「「「はい〜っ????」」」
生徒会室にいたリヴァル以外の人の口から言葉が漏れる。
あ、もちろん、リヴァルはその場で落ち込んで、死亡寸前だ。
ああ、いとあはれ……。
とと、今はそんなことじゃない。
僕自身にかかわることのほうが重要だ。
すまん、リヴァル。
今度、きっちり慰めてやるから……。
そうだな。
公園のたこ焼き屋台でたこ焼きでもおごってあげるから、ガンバレ……。
そう心で声をかけて、頭を切り替えた。
「な、なんで僕なんですかっ」
そう聞き返す僕にミレイさんはにたりと笑う。
「いやぁ、ついでよ、つ・い・で……」
その笑顔に苦笑するしかない僕たち。
でも、ついでの僕はいいとしても、リヴァルの事を考えれば喜んでいいものやら……。
そんな気分になってしまう。
いや、ここはきちんと言っておくべきだよな。
そう思って、口にしようとした時だった。
「じゃあ、合同誕生会の進行責任者は、ルルーシュにやってもらうからね。キビキビ決めてやる様にっ……」
ミレイさんが、そう言い切る。
「な、なんで俺なんですかっ」
慌てて抗議を言おうとするルルーシュだったが、その言葉はミレイさんの言葉にさえぎられる。
「だって、ライも7月生まれにしちゃうから、それ以外だとルルーシュだけじゃないの……」
「ぐっ……」
言葉に詰まるルルーシュ。
「それともニーナやナナリーに責任を押し付けるのかしら……」
「うううっ……」
勝負アリ!!
これはミレイさんの完全に勝ちである。
そして、ルルーシュの横では、うれしそうに復活しているリヴァルの姿があった。
口には出さないものの、ミレイさんは俺り誕生日も把握してくれている。
そう判断したんだろう。
だが……。
実は、そうではなかった。
僕は、聞いてしまったのだ。
ミレイさんの独り言を。
それはとても小さい呟きだった。
「そういえば、ルルーシュ、なんでリヴァルに振らなかったのかしら?」
そうはっきりと聞こえたのだ。
リヴァル……。
僕は、今日の帰りに彼にたこ焼きをおごることを心に決めたのだった。
ちゃんちゃん〜♪
以上です。
即席なので、まぁ、難しいことはいいって言うことで……www
では……
>>127 乙でした!
……うっかり忘れてただけさ、きっとそう!
生徒会会長が会員の誕生日知らないってことはないはず……というか誰か話をふってやれw
しかし、それで「あら、そうなの」とか言われればそれはそれで大ダメージ……
乙でした!
リヴァルには憐憫の涙を禁じ得ない。
だれかが後でこっそりミレイさんにフォローしておいてくれますように。南無。
乙です。会長、リヴァルにもう少しだけ愛ある心を傾けてあげてください。哀れすぎる……。
果たして彼の心は、たこ焼きで修復できるのかw
投下致します。
支援は必要ありません。
短めならさくっと書きあがるだろうと思っていたらそんなことはなかったぜでござるの巻。
これぐらいの遅れ具合ならセーフだろうと信じつつ慌てて投下。
【タイトル】願いは人の
開始します。
放課後、ライが黒の騎士団格納庫に到着すると、なぜか植物が自生していた。
「……竹?」
竹であった。
さてこの謎をいかに解明すべきかと、腕組みをして考える。
もちろん、良く見ると床から生えているわけもなく、壁に立てかけられた葉竹には色とりどりの紙片が飾られているのだった。
「ライ! 遅かったわね」
弾むような声に肩を叩かれ、謎を一旦横に置く。
軽く手を振るライのもとへと、紅月カレンが軽やかな身のこなしで小走りに近寄ってきた。
学園では猫をフル装備している彼女だが、この場では鬱憤を晴らすように活発で、今は飼い主に呼ばれて走ってくる子犬のような印象だった。
的確すぎて口には出せない感想である。
「君とルルーシュが揃って欠席してるから、仕事が3倍に膨れ上がったんだよ……まあそれはいいんだが。これはなんだ?」
「なにって、七夕よ、七夕。7月7日。知らないの?」
横に並んだカレンが、意外そうに目をぱちくりとさせた。
「知らないな……そういえば、ミレイさんが何か騒いでたような気はする」
このエリアに伝わる風習がどうとか演説していたミレイの姿を思い出す。
時間がなかったので、あまり詳しい話も聞けずに飛び出してきてしまったのだ。
「七夕。七夕か……」
相変わらず判然としない記憶を掘り起こしてみる。僅かに引っかかるものがあって、ライはポンと手を叩いた。
「思い出した。供物と葉竹を用意して、星に祈りを捧げる呪術的な祭儀だろう」
「いや、間違ってはないんだけど……もうちょっとロマンが感じられる言い方、ない?」
不満げな様子のカレンに、ライは小首を傾げる。
「僕の認識に何か間違いが?」
「一年に一度しか会えない織姫と彦星が〜とか、色々あるじゃない」
「季節の景色に情緒を感じるのは、日本人らしいな。ん、なるほど。もっと風流に表現しろということか」
「そうじゃなくて……ああもうっ、似合わないこと言って悪かったわね!」
カレンが急に怒り出す。
これだから年頃の女の子は難しい。
とりあえず肩を叩いて宥めつつ、ライは笹を見上げた。
「となると、この紙はあれか、短冊か。……にしては、書いてあることに統一性がなさそうだな。歌を書いて飾り付けるものだったような」
「昔はそうだったかもしれないけど、願い事を書くのが今では一般的。玉城の発案でね、皆で書いて吊るしてるのよ。夜になったら外に出すんだって」
拗ねた顔でそっぽを向きつつも、カレンは律儀に答えてくれた。
玉城は宴会をする理由が欲しいだけのような気もするが、悪くない思いつきだ。
ほうほうと頷いて、ライは主だった願い事に目を通してみる。
『誰も欠けることなく一年を過ごせますように』
『日本が幸せな国になりますように』
『独立達成!』
『武運長久』
『無頼の撃墜率が減りますように』『ゼロ自重』
『安全第一』
『健康第一』
『俺らにも月下が欲しいです』
『←無理だろ、あれ高いんだぞ』
『←会話するな 彼女ができますように』
『騎士団に女っ気が増えますように』
『騎士団に良い男が増えますように』
『我ら黒の騎士団がより一層の活『家主がもっと甲斐性を見せてピザを奢ってくれますように』
『生きの良いデータ希望』
『給料上げてください』
『体脂肪率が減りますように』
『皇帝が禿げますように』
「願い……ごと……?」
首を捻る。
見るからに趣旨を勘違いしているもの、不純なものや不穏当なものばかりである。
とはいえ、おおむね微笑ましい内容ばかりではあった。願い事と願望とを混同している、という些事を除けばだが。
「随分と自由な儀式なんだな」
「ここまで統一性がないのは、日本でもここだけだと思うけどね。愚痴書く行事じゃないっての」
カレンは既に諦め顔だ。
「一応、最初は真っ当な内容ばかりだったのよ? でも、途中から暴走しちゃって。はい、これライの分」
側に置かれたテーブルから、短冊を渡してくれる。筆ペンも用意されていた。
「僕も書いていいのか?」
「もちろん。今日出てきてる人は全員書いてるはずよ」
「君はまだ書いてないみたいだけど?」
「わ、わたしは最後に付けるからいいの」
「? そうか」
一番最後の方が願いが叶いやすいとか、そういう風習でもあるのだろう。
納得して、さて自分はどうしたものかと悩む。
一向に筆を取らないライに、カレンがちょっとつまらなそうな顔で、
「ライのお願いは、記憶が戻りますように、じゃないの?」
「それはカレンに協力してもらってるから十分だ。天の助けなんか要らない」
「──そ、そう? そんな、大して力になれてないと思うけど……そうかな」
今度は急に上機嫌になって、小さく笑い出したカレンの心の動きはちょっと謎だ。
普段から感謝しているつもりだったが、伝わっていなかったのかもしれない。今度、食事にでも誘って改めてお礼をしよう。
我ながら、最近は異性の心を読むのにも長けてきたものだとライは感心した。
──お礼、お礼か。
つらつらと考えるうちに願い事が決まって、ライは筆を取った。
思いのほか達筆な筆跡に自分で驚きながら、願いを書きつける。
手元を覗き込んでいるカレンが、呆れた声で言った。
「はあ……ライらしい。こんなときぐらい、もっと我侭になればいいのに」
「そうかな? 利己的かつ合理的な願いのつもりだけど」
「そこで理屈が出てくるのもライらしい」
甘えるように軽く身体を押し付けながら、カレンが小さく笑った。
短冊を笹に吊るして、しばらく眺める。どうということもない行事だが、妙に楽しくなってくるものだ。玉城は良い仕事をした。
雰囲気に浸る間もなく、二人並んで通路へ入る。こんな日でも、やるべき仕事は尽きない二人だった。
カレンが名残を惜しむように、ちらりと背後を振り返った。
顔を仄かに赤らめながら、じゃれあうようにライの瞳を見上げてくる。
「わたしに関する願いじゃないのね。優先度、大して高くなかったりする?」
「カレンのことをお願いしても意味がないだろ」
「──なにそれ。どういう意味?」
すっと切れ長の目が細められる。他の部分が笑顔を保っているので、落差でなにこれ怖い。今日のカレンはどうにも情緒不安定だ。
困惑はしたが、悩むようなことは何もないので、ライは素直に答えた。
「お願いする先は、一年に一度だけの奇跡なんだろう? 僕らは毎日会ってるんだ。カレンに願いごとがあるなら、僕が直接、力になるよ」
「…………」
言葉は返ってこなかったが、腕をぎゅっと掴まれた。
カレンとは思えない控えめな力加減が、どうにもくすぐったい。
彼女の口から、くすくすと笑みが漏れる。
「あー……なんだかもう、自分でも単純すぎて馬鹿馬鹿しくなってくるわ。わたし、熱狂的な活動家のはずだったのにね」
頬を緩ませながらぼやく、という器用なことをしてみせると、カレンは一転して不敵な笑顔を浮かべた。
躍動的な足運びでライの前に回り込み、挑戦的に言い放つ。
「じゃ、さしあたって今すぐ、ひとつだけお願いを叶えてもらおうかしら」
もちろん、ライは恭しく一礼する。
「喜んで」
唇が柔らかい感触に包まれた。
■
しばらくして。
礼儀正しく距離を取って待機していた仮面の男が、何事もなかったかのように格納庫に入ってきた。
通りがかりに笹を見上げた彼は、何かに気が付いて憤懣の声を漏らし、腕を突っ込んで短冊と笹の位置を勝手に修正。
ぶつぶつと不満らしきことを呟きながら立ち去りかけ、一枚の短冊に引き止められる。
「…………」
カシャと小さな動作音。仮面の隙間からじっと見つめ続ける瞳。再び動作音。
彼はおもむろに無記入の短冊へと手を伸ばし、さらさらと筆を滑らす。
やや危なっかしい動きで爪先立ちになり、一枚の短冊をむしり取ると、代わりに記入したばかりの短冊を取り付けた。
満足げに頷くと、無意味にマントを翻す。
そしてまた、彼は何事もなかったかのような足取りで立ち去った。
■
星明りの下、笹が緩やかに揺れている。
立ち並ぶ廃墟のひとつに、そっと立てかけられた笹の葉。
その上で、五色の短冊が宙を踏む。
星に願いを届けようと、天へ向かって腕を振る。
並んで吊り下げられた、三枚の短冊も窮屈そうに揺れている。
──『ライが笑顔でいられますように』
──『我が友に幸福があらんことを』
──『みんなの願いが叶いますように』
以上です。
ありがとうございました。
>>137 T.Y.卿、GJでした!
短冊の内容にテラ吹いたw
会話ってwwwゼロの短冊っぽいのにC.C.が割り込んでいるのもツボったw
そして綺麗な終わり方、しかし、距離をとって待機していた仮面の男を想像すると笑いが込み上げてくるw
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちしております!
GJですT.Y.卿!
なんと言うか…凄い!キャラがちゃんと立っていてなおかつ読みやすい。
個人的にとても好きな作風です。次回作も楽しみにお待ちいたしております!
>137
乙でした!ほこっと温かくなる感じ、素敵です。
微妙にライの玉城の扱いがぞんざいなのも、
ゼロが団員から色物扱いされてる短冊もなんだか笑えます。
外した短冊なんだろう、甲斐性云々のアレかな、叶えたくないだろうし
ちょっとした仕草の描写が丁寧なのも、きれいな締めも。すとんと落ちてきもちいい。
またのお話、楽しみにお待ちしています!
GJです。願い事が真面目だったり変だったり、賑やかでいいなと思いました。そして「毎日会ってるんだから、カレンに願いがあるなら直接力になろう」のくだりが心憎かったです。
またの投下をお待ちしてます。
>>137 ライとカレン、二人のやり取りにニヤニヤしましたGJ
パラレル"卿の代理投下いきます。
↓↓↓ ここから本文
代理投下どなたかお願いします。
こんばんは、投下を行きたいと思います、しばしお付き合いください。
「鉄の道 第8章 」
ギアス完全無視のパラレル
カップ ライ×アーニャ ベース
8レス位です
現時刻 18:56 アルプス山脈、ポイント60番脈引き込み線
1ton爆弾でも爆発したんじゃないかと思えるほどの爆発と爆音が山々を包みこむ中ライ達は、それと同時に上がる黒煙と火の手を見る.。
その勢いは真っ暗な夜空を照らすほど・・・・。
「大変だ・・・・」
「そんな、脱線でここまでなるのか?」
「何かに衝突でもしなけりゃこんなには―――」
ライ、ノネット、ルキアーノの3人の言葉を遮るかのようにナナリーのトランシーバーが鳴った。
「こちらオリエントエクスプレス車掌のナナリーです」
(ナナリー君か?司令室の藤堂だ)
「藤堂司令、脱線事故ですか?」
恐る恐る尋ねたナナリーに総合司令室司令の藤堂は、ナナリーだけでなくライ達に最悪の報せを持って来たのだ。
(ああ、ゼロが玉城の貨物列車と衝突した。)
「鉄の道 第8章 エマージェンシー 」
ライ、アーニャ、ジェレミア、ノネット、ルキアーノ、C.Cとプラネタリュウムに乗客を連れ、さっきの爆発の揺れで大急ぎで乗客を列車に乗せ、戻ってきたミレイは5号車の車掌室に集まる。
(先ほど3分前にゼロは待避線に待機中の貨物列車1074号と衝突事故を起こし脱線した。)
藤堂が状況をまず説明する。
(緊急発令をアルプス山脈上下全列車に通達し、他の列車に危険は無い、玉城も生き残った貨物を切り離して脱出したそうだ。)
「ちょっと待ってくれ藤堂、ゼロは安全運転で運行してるんじゃなかったのか?」
「ルルーシュが太鼓判を押していたにもかかわらず、どういった不始末?」
ルキアーノとミレイが疑問に感じる、あれほど安全だと言っていた列車が処女運転でいきなりだ。
(それは君達が3年前に言った事が現実になったんだよ。)
(ほーんと、あの時の忠告をしっかり受けてればこうはならなかったのにねぇ。)
「ロイド、ラクシャータ。」
(お久しぶりアーニャ、そしてオリエントの皆さん!お元気?)
ロイドとラクシャータは技術部門の主任でC62を開発した世界有数の技術者だ。
「あの時の事、具体的に?」
C.Cが尋ねると早速返答が返ってきた。
(3年前、君達がルルーシュ達に抗議した改善点の事よ。ルルーシュ達は当然の事、携わった技術者も皆ね。)
(そう、これは起こるべくして起こった当然の結末なんだ。)
事故の経緯
オリエントエクスプレスが「スノーガーデン」に停車している最中、ゼロはちょっとしたトラブルに巻き込まれていた。
(ゼロのコンピューターはダイヤ通りに運行するのが絶対条件とされているんだ、だから遅れた分はどんな事が有ろうとも取り戻すようにプログラムされてる。)
ロイドが言うには、あの時ゼロは何らかの理由により若干の遅れが生じてしまったと言う。
それが全ての始まりだった
ダイヤを正確に守ろうとするゼロは、アルプスに入る時にはその遅れをだいぶ取り戻していたが、玉城の貨物が大幅に遅れ、後続に多大な影響を与えてしまった。
(それで遅れを取り戻そうとしたゼロは、本来出してはいけない120kmで走行を始めたんだ、それもアルプスに入ってからね。)
ロイドの言葉にただ唖然とするライ達は声もでなかった、ブリタニアはダイヤよりも安全運転をかかげて運行するように絶対な命令が敷かれている。
「ルルーシュは何もしなかったのかよ。」
(ええ、なーんにも。)
ラクシャータの返答にルキアーノも皆、さらに呆れかえるしかなかった。
話を続けるがオリエントが「スノーガーデン」を出発した時には、さらに遅れが生じてしまった。
そこでルルーシュ達は暴挙と言っても良い信じ難い行動に出る。
「「さ、さらにスピードを上げただって!?」」
ライとノネットが揃えて驚愕の言葉を発する。
(そう、ダイヤ通りに運行しなきゃメンツが立たないって理由でね。さて、皆さんお待ちかね!ここからが悪夢の始まりなのさ。)
ロイドの軽い口調もライ達には届かない、それだけ唖然としているからだ。
更にスピードを上げたゼロは、そのまま全速力で走っていた所にまたしてもトラブルが起こった。
先行するオリエントエクスプレスの緊急停車だ。
そのためルルーシュ達はやむなくブレーキを掛け止まる事にした、ところがだ・・・・。
(ゼロのブレーキは、悪条件での性能テストは一切行っていないの。だからその力はC62の10分の1にも満たないレベルだったわ。)
「そ、そんな。じゃあお兄様達は・・・・。」
(そぉ、止まるには時間がかかるわ。でもね、それは“人間”がブレーキを掛けたらの話。)
「どういう事?」
(解らないミレイ君?ゼロの運行管理は、全部コンピューター任せ。だからスピードが0になるまで、ずっと掛け続けるんだよ?)
つまり、200kmものスピードから0になるその時まで、ずっと掛けっぱなしなのだ。
「でも私だって、急ブレーキの時は―――」
(言ったでしょアーニャ、ゼロのブレーキ力はアルプスの様な悪条件下では弱いの。
本来1分かかるようなところを、3分も懸けなきゃいけないのよ。)
「「「「!!」」」」
その瞬間、ライ達はゼロに何が起こったのかを理解した。
ゼロのブレーキは、オリエントを追い抜かした時点ですでに焼き切れ、止められなくなっていたのだ!!
(沈黙するって事は、何が起きたのか理解したんだね?そう、オリエントを追い抜かした時には暴走していたんだよ。)
金属にも摩擦熱というものが発生する、その温度が高温で長時間続けば、金属は擦り減っていき、しまいには使い物にならなくなる。
「あのブレーキは、焼き切れた物が外れたやつだったのか。」
ライは全ての条件が生みだした結論に納得がいく、だが――――。
「では何故、玉城の貨物と衝突したのだ?」
(それについては、私が説明しようC.C)
それまで話していたロイドとラクシャータに変わり、藤堂が説明する。
(玉城が退避した61ポイントは、雪と氷で切り替わったままだった。ナナリーにその報告は行っているはずだ。)
「あの時、ナナリーが伝えてきたやつだな?」
(そうだジェレミア、あの時ゼロにも緊急で伝えたのだが・・・・何も報告してこなかったせいもあり、対応が遅れてしまった)
ゼロは司令室への報告を怠っていた、と言うよりは現場がそこまで頭が回らなかったのだろう。
それでも、すでに手遅れだった。警告を伝えた時、ゼロはすでにブレーキが効かない状態なのだから。
(玉城にはポイントを復旧するように言ったのだが、ゼロがポイントに到達するのがあまりにも早すぎた・・・・)
とにかく、司令室は何の対策も打てないままゼロを走らせてしまった。
その結果・・・・。
「玉城と衝突した・・・・」
(そうだ、ライ。)
両方に重い沈黙が漂う、だが何時までも黙っている場合では無い。
「ゼロの乗客はどうなってるんだ!?」
ノネットが詰め寄る様に聞くと、ロイドとラクシャータが答える。
(おそらく、メチャメチャになった車両の中に閉じ込められてるだろうね。ドアの開閉もコンピューター任せだからね。)
(全機能が停止した今のゼロには、ドアを開ける事はおろか、窓も開かないわ。)
「じゃあ、打ち破れば良いじゃない!!」
(ミレイ、不可能よ。窓ガラスは防弾性だからびくともしないわ、車内からの脱出は出来ない。)
それに、打ち壊すだけの道具も何もないしと続く言葉は、もはやライ達には届いていなかった・・・・。
不可能、これほど絶望的な言葉が有るだろうか?だが―――。
「藤堂さん、ゼロに1番近い列車は?」
(君達、オリエントエクスプレスだ。)
その言葉にライは皆を見渡す、どの顔も同じ、思いは一緒だった事を意味している。
「僕達が救出に向かいます!!」
(そう言ってくれると思っていた!だが注意しろ、タンクローリーはまだ何台かは残っている。更なる爆発の恐れもあるからな・・・・頼むぞ諸君!!)
「「「「「「了解!!」」」」」」
掛け声と共に一斉に動き始める、アーニャ達機関士は出発準備に、ミレイ達乗務員は貨物室から車体を破るための機材の準備をする。
「車掌さん、何かあったんですか?」
乗客達がミレイに詰め寄る、急に列車に戻れと言われたら聞きたくもなる。
「先行した列車が脱線事故を起こしました、我々はこれより救助に向かいます。」
乗客達はざわめくが、ここで思いもかけない助っ人がこの中にいた。
「ならば、我々も協力させてもらいます!」
「危険です!!お客様は――」
と言いかけたミレイに男は手帳を見せる。
「フランス消防旅団の者です、後ろの5人は、私部下。」
「レスキュー隊?ですが、せっかくのご旅行を・・・・。」
「人命救助、目の前に助けを求めている人がいれば、例え休日であろうと活動するのが我々の使命であり、任務です!!」
6人の隊員の目は本気そのもの、彼等も自分達と同じ側の人間という事を、ミレイは感じる。
「・・・・解りました、ご協力感謝します!!」
それからすぐに出発準備を整えたオリエント。
「では行ってきます、夫妻もご無事で・・・・。」
「安心なさい、私達はそんなやわじゃないですよ。」
ビシッと敬礼したライは機関車に飛び乗ると、アーニャは列車を発車させる。一刻を争う事態であるが、ゼロの二の舞にならない様に慎重に進む。
(ルルーシュ、皆・・・・待ってろよ、今助ける!!)
ライは心の中で思う、例え疎遠になろうとも、一時であろうとも友であった者を見捨てる事は出来ない・・・・必ず助ける!!と。
そのころゼロはまさに地獄絵図にも等しかった。
タンクローリーと衝突したゼロ、20両も有った客車は8両も原形をとどめないまでに破壊され、横転したのからその横転した車両に乗り上げているのまで、まともに立っているのは僅かに3両のみ。
辺りには勢いよく燃え盛る炎、金属が焼けるきつい臭い、助けを求める悲痛な叫び、森は燃え広がる、事前に乗客は最後尾に避難してはいたが衝突後迫りくる炎に怯えていた。
「どうにも・・・・ならないの?」
脱出も出来ず、何もできないこの中で諦めの言葉をもらしていまうシャーリー。
「「・・・・・・。」」
答える事も出来ず、虚ろな目で顔を伏せるカレンとユーフェミア、3人共顔は煤で汚れ新調のスーツはボロボロになってしまっている。
「何で、こんな事になっちゃったんだろう・・・・。」
同じく虚ろになっているスザクはルルーシュに問いかける。
「・・・・解らない。すまないが、今は何も考えられないんだ。」
喋る気力すらも無いルルーシュだが、今になってあの時のライの言葉が頭をよぎっていた。
(何時か必ず君は後悔する事になるだろう、この計画の中での最大の見落としの為に起こる事に)
(フッ、まさか本当にこんな事になるとは・・・・あの時のライの言葉は、この事を予言していたのか?)
今さらではあるが、ルルーシュは後悔する・・・・友の言葉を、受け入れておけば―――。
と思っていた時だった。
「・・・・何か聞こえる」
乗客の1人が言ったこの言葉に、それまでの悲鳴は静まっていく。
「「「「・・・・」」」」
生き残っている人々は耳を澄ます・・・・確かに、何かが聞こえる。
そして17:15、希望を生む光が見えた。
それと共に、ハッキリと汽笛の音が聞こえた、その瞬間にその場は歓喜に包まれる。
「C62・・・・オリエントエクスプレス!!」
「た、助けが来たんだ!!」
「よかった、これで助かる!!」
乗客に今、生界への乗車券を手にした瞬間の出来事た!ここからは時間との勝負、間に合うか?
To Be Continued
以上!!
まだおかしいかなぁ?うーん、自分でも解らなくなってきてます。
皆様からのご指摘、ご感想まってます。
では失礼します。
↑↑↑ ここまで本文
代理投下終了
>>144の『.』(コンマ)→『。』
>>ゼロの二の前→二の舞
に修正しておきました。
>>「玉城と衝突した・・・・」
は、『〜の貨物列車』と入れるべきか悩みましたがそのままにしておきました。
>>150 投下お疲れ様です。
かなり迷っていると思います。
文章もかなりちぐはぐになっている部分もあるように感じました。
話的には、面白いと思いますが、説明不足や状況説明不足、文章のつくりやテンポが悪く、面白さを半減させていると思います。
実にもったいない。
もっといろんな人の文章を読んでみるといいと思います。
あと、細かい注意点とかは、代理投下用の掲示板の方に書き込んでおこうと思います。
よかったら、そっちも見てください。
いろいろ厳しいことも書きましたけど、がんばってください。
今、がんばっている分は、必ず力になると思いますよ。
では、次回の投下をお待ちしております。
あ、書き忘れてしまいました。
>>150 代理投下された方もお疲れ様でした。
>>150 代理投下乙です、そしてパラレルさんも乙でした。
なんだかなぁ……細部細部が読みにくい印象を受けました。
なんというか改行が多かったり、句点が多すぎるあるいは句点を付けているところとつけていないところに明確な線引きがなされていないというか……
なんとなく話が伝わりにくくなっている感じがします。
他の人の文章、特に商業作品などを見て、それを参考にしながら書くのも一つの手かと思います。
次の投下を待っています。
そろそろ予定時間か。楽しみに待たせていただこう。
あ、誤爆ごめん
えー…埋めで投下した七夕のナナリーがなんか好評なので続きを書いてみた。
笑って許してくれる方のみ楽しんでwww
多分、本編1レスで終わります。
○ささやかな願い その2○
僕が何気なく廊下を通りがかった時だった。
何やら嗚咽の声が聞こえたような気がする。
気になって、その音のする所に行った時、僕は見てしまった。
一人、誰もいない部屋で涙を流すナナリーを……。
「ど、どうしたんだ、ナナリーっ」
僕は慌てて、彼女に駆け寄った。
それで、彼女も僕の事に気が付いたのだろう。
ゆっくりと僕の方を向く。
その顔は、涙に濡れ、ぐちゃぐちゃだった。
だが、それでもナナリーの可愛さはかわらない。
それどころか、泣いているナナリーの顔を見た瞬間、僕が守らなくてはと思ってしまうほど魅力的だった。
「大丈夫っ、僕がいるよ」
そう言って、ナナリーを優しく抱きしめる。
「ライさんっ……。私っ……」
抱きしめられたナナリーが僕のほうを向いて呟く。
「私って……やっぱり不幸なんでしょうか……」
その言葉には、ナナリーの思いが強く込められていた。
その言葉と泣き顔が、僕の心にズキリとした痛みを生む。
僕が何とかしないと……。
その思いだけがどんどん強くなっていく。
「僕は、ずっと君の傍にいる。どこにも行かないよ……」
僕の言葉に、少しナナリーは落ち着いてきたようだった。
そんな彼女の様子がうれしくて、僕ははっきりと宣言する。
「僕に出来ることなら、何でも言って。君の望むことなら、なんでもしてあげる」
そう。それは僕の決心。
今、僕の心に沸き起こった真実の思い。
彼女の為なら、何でも出来そうな気がした。
だから、僕は、その後にナナリーが言ったことを深く考えないで即答した。
「じゃあ、お昼はチャーハンをお願いしますね」
「ああ、任せてっ」
………。
あれ?!
僕は、道を踏み外してしまったのかもしれない。
今、まさに、そう実感してしまっていた。
ちゃんちゃん
:おまけ
そして、僕が後悔に駆られている頃、ナナリーは……。
ライさんは、使えますわね。
きちんとキープしておかなければ……。
そんな事を密かに思っていたとか、いなかったとか……。
以上で終わりです。
黒ナナリーは気に入ったので、気が向いたらまた投下します。
では……
>>158 ナナリーがまた微妙に黒いw
そしてなぜチャーハンなんだw食べたかったのか、チャーハンw
>>158 ナナリーは腹黒いことしても妙に可愛く見えるから困るw
GJでした。
161 :
T.Y.:2009/07/12(日) 23:46:54 ID:/0j7MRUF
ここといいエロといいホモといい一体いつになったら更新を再開するつもりなのでしょうかトーマス氏は
>>2のテンプレから抜粋
6.作者名(固定ハンドルとトリップ)について。
・投下時(予告・完了宣言含む)にだけ付けること。その際、第三者の成りすましを防ぐためトリップもあるとベスト。
>>161 お前には
>>132-137が見えないのか?
見えていないならその眼に意味はないな後ろから破壊してやろうか?
というわけでこいつは偽物であることは確定的に証明されていることはもはや目に煮えているからお前ら全力でこいつ見逃していいぞ
突っ込むべきところが違うだろw
どう考えても職人さん本人とは思えない
>163
レス乞食に構うなっつの。つけあがるだけだって
雰囲気を変えるため、投下したいと思います。
まぁ、ネタ系ですので、笑って楽しんでいただければ幸いです。
というか、笑って許して……www
○ささやかな願い その3○
お昼の中庭での楽しいランチの時だった。
それはシャーリーの何気ない言葉。
だけど、無視できない言葉が始まりだった。
「なんかさー、ライって、最近、ナナちゃんにべったりだよねぇ……」
その言葉に、私も不承不承に頷く。
それは事実なのだ。
確かに、ナナリーは可憐でかわいい。
悔しいけど、その点では、どうしても勝てないだろう。
だけど、私には、女の色香がある。
よしっ。これで誘惑して……、ライを私のものに……。
まずは、呼び出さないといけないわね。
そう考えて頭の中で作戦を練っていく。
すでに、私はシャーリーの話をまったく聞いていなかった。
僕が何気なく自分のロッカーを開けると一枚の手紙が入っていた。
かわいらしい封筒で、かわいい字で「ライさまへ」なんて書いてある。
裏をめくると「ナナリー・ランペルージ」とこれまたかわいい字で書いてあった。
「おおおーーっ、ライっ、ラブレターかよぉぉぉっ……。誰からだっ、誰からだよっ……」
そんな僕の様子に目敏く気付いたリヴァルが覗き込んでくる。
封筒の手紙を広げる。
愛しのライさまへ
本日、18時に屋上でお待ちしております。
大切なお話がありますので、必ずいらして下さい。
ずっとお待ちしております。
ナナリー
その文章を読み、ふう……と他の息をはく。
「どうしたんだよっ。ナナリーからのラブレターだろ?やったじゃんっ」
リヴァルが僕を小突きながら嬉しそうに話してくる。
まぁ、自分の事のように喜んでくれる彼には悪いが、僕は喜べなかった。
「ニセモノだよ、リヴァル」
「へ?!マジかよ……」
僕の言葉に驚く表情を見せる。
僕は、そんなリヴァルに説明していく。
「どうやって目の見えないナナリーが、手紙を書いてロッカーに入れるというだい」
「うーむ。確かに……。でも誰かに頼んだのかもしれないぜ」
リヴァルの反論は、僕も想定済みだ。
「それに、指定場所が屋上というのもおかしいと思わないか。彼女一人では行けないだろうし、他人に無理行って連れて行ってもらうなんて事は、ナナリーは言わないよ」
「うううーーーん。確かに……。それはそうだよなぁ……」
だが、それでもまだ納得しきれていないのだろう。
リヴァルの声に迷いがあった。
「それにだ。決定的に違うと思ったのは……」
そこで一呼吸入れる。
リヴァルが、僕の言葉を待つかのように、じっと僕を見ていた。
僕は胸を張って宣言した。
「この手紙には、腹黒さが微塵も感じられないという事だっ!!」
ずざーーーっ……。
もちろん、この音は、リヴァルのコケた音である。
「あ、あのさ……一つ聞いていいか?」
「あ、ああ、いいよ。なんだい、リヴァル」
僕は胸を張ったまま、リヴァルを見下ろす。
「お前とナナリーってどういう関係なんだよっ……」
僕は、その言葉に苦笑でしか答えられなかった。
そして、翌日……。
「あれっ?今日はカレンはどうしたの?」
最近、毎日のように来ていたカレンの姿がない事にちょっと驚き、先に生徒会室に来ていたシャーリーに聞き返す。
「ああ、カレン、今日は風邪でお休みだって……。どうしたんだろうねぇ」
その言葉に、僕は「ふーーーん。そうなんだ……」と言うだけだった。
なぜなら、今の僕に深く考える余裕などまったく無かったのだ。
くうううっ……。
間に合うかなぁ……。
そう、ナナリーに言い付けられた用事で頭がいっぱいだったからである。
ちゃんちゃん
《おわり》
以上で終わりです。
まぁ、笑って楽しんでいただければ幸いです。
では……。
保管庫閉鎖でトーマスもついに年貢の納め時か
>>169 特定方法腹黒さwww
理解した上でナナリーに付きっきりなライwそれでいいのかwww
>>169 あれ、飼い慣らされてね?w
カレンも勝負は自分で仕掛けなきゃ駄目だよな、GJでした。
別のサーバーに移すなりなんなりしろやクズが
できないならさっさとやめろ
このライはきっと微M
うぅん、知らないけれど、きっとそう
保管庫がgenoウイルスに感染してるかもしれないぞ!みんないくのはよすんだ!
ライはSっぽいモードの時もあれば、女性に振り回されてる時もありで
色々できるよなw
ルートによって性格が違うっていうのもあるけど、さすが主人公(?)
>>137 \ 、 m'''',ヾミ、、 /
\、_,r Y Y ' 、 /';,''
、 ,\ヽ, | | y /、 ,;;,,'',
\、\::::::::::/, /,, ;;,
ヽ\ o 、 ,o / { ;;;;;;;,, <ほう、お前はなかなか分かっているようだな
丿 [ \|:::|/ ] >"''''' ガリを奢ってやろう
>、.> U <,.<
ノ ! ! -=- ノ! ト-、
..''"L \\.".//_ | ゙` ]
すまない、思いっきり誤爆をしてしまった
>>179 どんまいだ。
誰にでも失敗はある。
次は気をつけて
いや、あっちゃ拙いだろw
>>179 どんぺりーにょ
えー……、連投気味というか、連投なんですけど、投下します。
ほぼ1日たってるからいいよね。
いつも通り、笑って許してください。
では……投下します。
○ささやかな願い-4○
「はぁ、はぁ、はぁ……な、ナナリー、見つけてきたぞ。ナナリーが欲しがっていたひ○こ饅頭だ」
ルルーシュは、荒い息をしながら持ってきた箱を開く。
そこには、可愛い感じに包装紙に包まれたひよ○饅頭が10個ほど並んでいた。
「まぁ、大変だったのですね、お兄様。さぁ、これでもお食べになって落ち着いてください」
そう言って、ナナリーは、テーブルにおいてあった和菓子を一つルルーシュに手渡した。
「あ、ありがとう……ナナリー。うれしいよ……」
そう言いながら、ルルーシュは、我が妹ながら何と優しいのだろうとか思いつつ和菓子を受け取った。
その和菓子は、お饅頭のようであった。
包装紙には……「○よこ饅頭」と書かれてある。
「な、ナナリーっ……。こ、これは、ど、ど、どうしたんだいっ……」
口がうまく動かず、どうしても声が震えてしまう。
なぜだっ。
なぜ、これがここにあるっ。
どういう事だっ……。
何が間違っていたというのだっ。
必死になって、頭をフル回転させる。
だが、動転した今のルルーシュに解答が見つかるわけがない。
ただ、思いつくのは悶々とした不安とマイナス思考的な考えだけだ。
「あ、これは、ライさんが持ってきてくれたのです。欲しいと言うとすぐに持ってきてくださるんですもの。私、すごく嬉しくて……」
ナナリーの頬が桜色に染まる。
それは、気になる殿方の事を話す乙女のようにルルーシュには見えた。
「そ、そうかっ……、や、奴かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……」
無意識のうちに声が怒りに震える。
そして白くなるほど強く握り締めた拳も震えた。
おのれっ、ライのやつめぇぇぇっ。
俺の大切なナナリーにいつの間にっ……。
「ど、どうしたのですか? お兄様……」
心配そうなナナリーの声に、我に帰るルルーシュ。
い、いかんっ。
落ち着け、落ち着くのだっ。
自分にそう言い聞かせ、いつもどおりの声で返事をする。
「あ、ああ、すごいと思ってな。ライもやるじゃないかっ。あははははは……」
だが、もし、ナナリーの目が見えたら、きっと驚くであろう。
今、ルルーシュは、声こそ普通であったが、修羅の形相であったのだから。
「そ、そうだっ、ナナリー。他に欲しいものはないかい? すぐに探してこよう」
名誉挽回とばかりに、申し出るルルーシュ。
その言葉には、必死さが伝わってくる。
「そ、それでは……申し上げにくいのですが……」
「ああ、言ってごらん。俺の大切な妹の願いを聞きたいんだ」
そう言って、ルルーシュはナナリーの手を掴む。
「それでは……」
一瞬、言いよどんでいたナナリーだったが、恥ずかしそうに話す。
「私、も○じ饅頭というものが食べてみたいですわ」
そう言った後、「甘い食べ物ばかりで、恥ずかしいんですけど……」と小さく付け加える。
本当に恥ずかしいのだろう。
耳まで真っ赤にしている。
その様子を、我が妹ながら可愛いではないかとじっくり目を細めて堪能した後、大きく頷いて答えるルルーシュ。
「わかったっ。もみ○饅頭だな。任せろっ、ナナリー」
そして、ルルーシュはダッシユで部屋を飛び出した。
部屋を飛び出した後、ナナリーが苦笑しながら呟く
「もう、お兄様ったら、いつもからかいがいがあって楽しいですわ」
すると、部屋の奥から入ってきた者がいた。
咲世子である。
「もう、ナナリー様ったら、お人が悪いっ」
「うふふふ……。そういう咲世子さんだって、ビデオ撮影されたのでしょう?」
そのナナリーの返事に、くすりと笑う咲世子。
「もちろんですわ」
そして、二人で楽しそうに笑いあう。
その様子は、からかいがいのある兄弟を弄る姉妹のようであった。
ひとしきり、笑いあった後、咲世子が手に持っていたモノを置いた。
その菓子入れには、包装紙に包まれたもみじの形をした饅頭が入っている。
音で、それに気が付いたのだろう。
ナナリーが微笑む。
「さすが、咲世子さんです。準備がいいのですね」
その言葉に、咲世子が苦笑する。
「ナナリー様こそお人が悪い。今朝、届いていると確認されたではありませんか」
そして、部屋に再び笑い声が広がった。
その頃のライ……。
「えーっと……、これとこれと……、これもか……」
彼は、咲世子に代わってスーパーで買出しをしていた。
それこそ、多くの荷物に翻弄されて……。
「これ……持って帰れるかなぁ……」
ライの諦め気味の呟きが、今の彼の心の虚しさを表現しているようだった。
ちゃんちゃん〜♪
《おわり》
以上です。
まぁ、楽しんでいただければ、幸いです。
なお、このライは、間違いなくMでしょう。
僕は、そう断言出来る気がしますwww
では……。
もみじ饅頭か……
妙なところで要領の悪いルルーシュのことだから広島までガヴェイン飛ばしちゃいそうだ。
191 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 18:11:21 ID:1MBvO3Qa
初投下してみようかと思っているのですが、どうしたらいいですかね?
投下の方法を教えてくれないでしょうか?
方法って言ってもなあ。
普通に書き込むのと要領は同じ。
ただし、リアルタイムで執筆しながらの書き込みは勘弁。
メモ帳なり何がテキストソフトなりで全部書き起こしたものをコピー・ペーストする。
適当に改行してある文章なら、1レスで60行分くらいは貼れる。
複数レスに渡る場合は続けて書き込むのに40秒程度間隔を空ける必要あり。
10レス以上になりそうな長編は、過剰投下で規制がかかるから対処が必要。これはまた別途。
あとはスレのテンプレよく読んで。
>>189 このナナリーは目が見えなくても何の支障も無さそうw
194 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/14(火) 19:50:05 ID:1MBvO3Qa
>>179 遅レスだが
色々と間違ってる・・・!
ガリでも食ってろ><
>>194 それと、スレに書き込む時はmail欄にsageを入れてから書き込んでね
>>189 さすがルルーシュ……!
妹の言うことは聞いちゃうんだね、シスコンだ~仕方ないね
咲世子さんも準備がよすぎるwそしてもみじまんじゅうを聴覚で把握するナナリー……すごすぎるw
そして >咲世子さんに代わって ……とうとう咲世子さんの尻にまで敷かれ始めたのか……
>>179 ちょwww誤爆吹いたww
気をつけろよこのドジっ子め!
いいかげんにしとけやクズども
>>199 ?
何に怒ってるの?
これも誤爆かな?
誤爆の件にいつまでも構ってることだよ
最近この手の輩をみるとまた荒らしではないかと疑ってしまうのだ
ただクズは言いすぎた。謝る
SSに対する反応より誤爆に対する反応が多いとか……泣けてくるんだが
まあもうちょっと落ち着こうぜ。
数日ぶりに見た人がたまたま書き込んだだけかもしれんのだし。
ましてや荒らしだったとしたら、反応もらえて逆に喜ぶだけだよ。
俺の書き込みが原因で荒れてやがる、ざまあってな。
あっちは場を荒らしたいんだからさ、冷静にスルーすんのが一番。
>>202 ごもっとも。
人のこと言えんな、トラブルばっか見て肝心のSSに気付いてなかった。
反省。
>>189 って読んでみるとさらに黒さが増してね?w
被害者がどんどん増えてるしw
GJ、でもナナリーはもっと兄に優しくしてあげるといいと思います!
ナーナーリーーーーー!!!!!
まーた他人の書き込みにいちいちケチつける糞自治厨か
だから気に入らないならスルーしろよ、いきなり暴言とか本当に「クズ」だな
荒らしかと疑うだの何だのって言い訳も常套句、もはやどっちが荒らしなんだかわからんな
書き込みだけ見ればそっちの方がよっぽどクズだよ
>206
荒らし乙
>206
荒らし乙
連絡、報告を代理投下いたします。
ここから、本人の文章です。
↓
絵板投下報告
「ささやかな願い」の黒いナナリーに触発されて描きました。
タイトルはまんま「黒いナナリー」です
※ナナリー「信者」の方、心臓の弱い方、洒落や冗談が分らない方は閲覧をご遠慮願います。
〜業務連絡〜
改めてお久しぶりです。今回は保管庫の長期停止とその内容について説明いたします。
管理人の多忙のため、以下の期間の業務を完全に停止します。
2009/07/16〜2009/08/20
・ここで言う「業務」とは、更新・メールの応答です
・公開を停止するわけではありません
期間中ご迷惑をお掛けしますが、何卒ご了承願います。
トーマス
>>209 代理投下乙です。
>トーマス様
いつもお疲れ様です。
暑くなってきたので、最後の決戦も含めて体調など崩されませんように。
てか絵!w
>>209 トーマスさん、いつもお疲れ様です。
長期停止まで読んでドキッとしましたが、一月程度で一安心。
最近妙に暑くなりましたが、お体に気をつけて。
トーマスさんコミケ原稿頑張ってね。
新刊出てたら買いに行くから。
ここでコミケの話とかするな!出て行け!
クソがてめえが発言するたびに空気が悪くなるんだよ!
期間限定といわずに二度とくんなカスが!
>>214 どう考えてもお前の発言で空気が悪くなってるだろ
>>215 つけあがるだけだから、ゴミに餌をやるなと何度言えば
荒らしに触ってゴミ呼ばわりで空気悪くしスルー出来ない馬鹿なお前もゴミ仲間だけどな
俺も含めて
>>217 こうして連鎖を繰り返すわけだ煽り野郎。くたばれ蛆虫。
ああ、そうやって注意に逆ギレした振りして荒らすわけか
つまんねーウジ虫野郎だな、さすがゴミアンチ
それから触ってすまん、以下このカスと俺はスルーで頼む
>217
>俺も含めて
チキン……
チキンでも何でもいいよ、下らないレスが続かないように手を打っただけだ
本当に荒らしたくて仕方ないんだな…こんなのに粘着されてトーマスさんもかわいそうだ
言い争いは関心しない こんなときになんだけどだれかライアニャ投下して・・・・・・
クレクレも荒らしと変わらんじゃん。自分から元を作ってどうする?
なんでこんなに荒れるんだか
a
だれだ!こんな争いを作ったやつは!
そんなやつには私が天誅を下す
あいつほんとにいい加減にしろよ
なんで一人にしか絵を見せないんだよ
住人の自覚がすこしでもあるのならば今すぐ公開すべきそうするべき
ネット警察に相談するよう、トーマスさんに勧めてきます。
荒らしは基本スルー。論破しようとしちゃいけない。
極端に目に余るようなら削除依頼でおk。
嫌われる方にも原因があるんだよ
今は少しましになてるようだけど昔は相当ひどかったもんなトーマスは
一概に叩いてる人だけを責めることはできないよ
ほじくり返すな
このへんで終わっとけ
五分後くらいに投下します。支援は必要ありません。
では投下します。
作者:余暇
タイトル:かわいい大物候補
(注意)ナナリーが少し黒いような気がします。
『かわいい大物候補』
ある日の午後、僕はルルーシュたちの部屋で、ルルーシュやナナリーと談笑していた。
「あ、そうだ。そう言えば……」
会話の途中で、僕はあることを思い出した。それは、ここ最近巷で話題になっている現象の話題である。
「もうすぐ、皆既日食があるんだよな。旅行会社がツアーなんかも企画しているらしいが」
「ああ、そう言えばそうだな。もっとも、このトウキョウ租界では皆既日食ではなく、部分日食だがな」
僕の言葉に対し、紅茶の入ったカップを持ちながら、ルルーシュが答えた。
「滅多に見られる現象ではないから話題になってはいるが、どうも当日は、あいにく広い地域で悪天候らしい」
ルルーシュはそう言うと、新聞を持ってきて僕に見せてきた。
「見ろ、ほとんどの場所が雨の予報だ」
「うわあ、本当に傘マークだらけだな。せっかく高い旅費を払って見に行っても、天気が悪かったらガックリするだろうな」
「だが、こればかりは仕方あるまい。何しろ自然が相手だからな、文句を言っても天気は変わらん」
「日食、ですか……」
僕とルルーシュが話をしていると、ナナリーがポツリと言った。
「ん?ナナリー、どうしたんだ?」
僕が声をかけると、ナナリーはモジモジしながら言った。
「えっと、日食ってお月様がお日様を食べるように隠すから、そう呼ぶんですよね」
「まあ、そうだな。それがどうしたんだ?」
ルルーシュが尋ねると、ナナリーは頬を染める。
「あの、実は昨夜夢を見たんですけど…わ、笑いませんか?」
「ああ、笑ったりしないさ。だからどんな夢を見たか、教えて欲しい。ライもそうだろう?」
「もちろんだ。だから、恥ずかしがらずに言えばいい」
ルルーシュの言葉に僕も同意し、ナナリーを促す。すると彼女は、少しずつ話し始めた。
「あ、あのですね……。最近日食の話題が多かったもので、その…自分がお日様を食べる夢を見てしまったんです」
「へ、へえ。すごい夢だな」
随分とスケールの大きな夢を見たものである。そして、ナナリーはさらに言葉を続けた。
「それでですね、あの…お日様って、どんな味がするのかなって思ったんです。チョコレートみたいに甘いんでしょうか、それとも辛子みたいに辛いんでしょうか。
実際には食べる物ではないとわかっているのですが、お二人はどう思いますか?」
ナナリーが、恥ずかしそうに僕たちに尋ねてきた。すごい夢を見たかと思えば、かわいい疑問を抱いたり恥ずかしそうな仕草を彼女が見せている。
僕がルルーシュの方を見ると、彼は若干表情を緩め、それでいて真剣に何かを考えている風だった。どうやら、僕と同じく彼女に「かわいい」という感情を抱きながら、質問の答えを考えているらしい。
「ふむ、太陽の味なんて、ナナリーは面白いことを考えるんだな。他人と違う切り口で物事を見るのは、それだけ多角的に物事を考えられるという長所だし、恥ずかしがらなくてもいいんだぞ。
さて、そうだな。俺が考えるに太陽の味とは……」
「ああっ!大変なことを忘れていました」
ルルーシュが答えを言おうとした時、ナナリーが声を上げた。
「お日様って、すごく熱いんですよね?もし本当に食べようとしたら、熱過ぎて味わうどころではありませんでした。それに、口の中や舌を火傷してしまいます。
すみません、変なことを聞いてしまって。お兄様やライさんを困らせてしまいました」
重大と言えば重大なことに気がついて、ナナリーはシュンとしてしまった。僕はルルーシュの方を見て、アイコンタクトを交わす。
(な、なあルルーシュ。ここは当然、フォローだよな)
(愚問だな、ライ。当然だ、全力でナナリーをフォローしろ!)
シスコンオーラ全開で、ルルーシュが僕に訴えてくる。まあ、わかってはいたが。
(でも、ナナリーって考えることが独特だったりするよな。今の話題も、正直驚いた)
(ふむ、本当にそれだけか?ただ単に、驚いただけなのか?)
(いや、そんなことはない。考えることも、恥ずかしがるその仕草も、正直かわいいと思ってしまった)
(ああ、そうだろうな。俺もそう思った。だが、ナナリーと付き合うことは許さん!)
「だから何故そっち方向に行くんだ」というツッコミはせず、僕はルルーシュと目で会話をしていた。
そして二人が出した結論は、「ナナリーはかわいくて、今はただ彼女のフォローをすべし」というものであった。
しえん
支援
「ナナリー、別に君は悪くないさ。太陽を食べる夢なんてスケールが大きいし、発想が面白いと思う。純粋にすごいと思うぞ」
「ライさん……。本当に、そう思いますか?おかしくないですか?」
ナナリーの問いかけに、僕に代わってルルーシュが答える。
「ああ、おかしくなんかない。さっきも言ったが、独特な視点や発想を恥じることはない。会話の幅も広がるし、聞き手側の俺たちにとってもいい刺激になる。
だから、もっと自分に自信を持つんだ。誰もお前を変な目で見たりしないし、もしそういう奴がいたら、俺たちが守ってやるさ。そうだろう、ライ?」
「ああ、そうだな。ルルーシュや僕だけではない、咲世子さんや生徒会のみんなもいる。君を温かく見守ってくれる人はたくさんいるから、君はいつまでも君らしさを失わないで欲しい」
僕とルルーシュはナナリーに優しく温かい視線を向け、やがて彼女に笑みが戻った。
「お兄様もライさんも、本当にありがとうございます。変なことを言ったかと思って、不安だったんです。お二人にそう言っていただけて、何だか元気が出てきました。
私、これからも自分らしさを失わずに頑張っていこうと思います」
ナナリーの明るい笑顔を見て、僕とルルーシュは安堵した。彼女には、いつまでもこの笑顔を保っていて欲しいものだ。
「しかし、太陽を食べる夢なんて本当にすごいよな。スケールが大きいし、ナナリーの人柄の大きさも表わしているのかもな」
僕がそう言うと、ナナリーはまた恥ずかしそうな表情を見せた。
「そ、そんなことはないです。ただ、ちょっと人には言いにくい夢があるので、それに関連づいたお日様の夢を見ちゃったのかもしれません。日食のお話も、関係はしていましたけど」
「それは、将来の夢ってことか?」
「は、はい」
僕が尋ねると、ナナリーはコクリと頷いた。太陽と関係のある将来の夢って、何だろう。
「ナナリー、もし良かったらそれも教えてくれないか?僕は君と知り合ったばかりだし、もっと君のことを知りたいんだ」
「俺も知りたいな、ナナリーが持っている夢を。兄としてお前の夢を応援したいし、サポートできることはしてやりたいからな」
「じ、じゃあ言いますね」
ナナリーがモジモジしながら、口を開く。
「これは将来の夢というより、『こういうのもいいなあ』って考えた夢なんですけど、その…お日様を食べてしまいそうなくらい、圧倒的な存在感に興味があるんです」
「「……何?」」
僕とルルーシュの声がハモッた。これはまた、すごいものに興味を持ったな。
「スケールが大きくて存在感のある人物になったら、どんなに広い世界が見えるのかなあって思うんです。あとは、みなさんに頭を下げられる気分を知りたいといいますか……。
その、今の生活はすごく楽しいですし、何も不満はありません。ただ、その…『お日様を食べてしまいそうな勢いを持つ女王様の気分を味わいたい』という、ちょっとした憧れみたいなものなんです。
や、やっぱり恥ずかしいです。『女王様になりたい』なんて、女の子っぽい夢を話すのは」
恥じらいながら自分の夢を語るナナリーを、僕はただ圧倒されながら見ていた。そういう夢を持つ女の子だっているのかもしれないが、あまりにもスケールが大き過ぎる。
もしかしてナナリーは、本当にスケールの大きな女性になる素質があるんだろうか。
(ルルーシュはどう思って……)
僕がルルーシュの方を見ると、彼は難しい顔をして考え込んでいた。
(ま、まさかナナリーがそんな夢を……。くっ、血は争えんということか!皇帝も母さんも、良くも悪くもスケールの大きい人間だったしな。
だが、俺はどうすればいい?ナナリーの夢を応援したらいいのか、いや、彼女には優しい心を忘れないでいて欲しい。しかし夢を否定することは俺には……)
「ル、ルルーシュ?」
僕が声をかけると、ルルーシュは我に返った。
「はっ!あ、ああ。すまない、考え事をしていた。ナナリーの夢が大きくて眩しくて、少し驚いてしまったんだよ」
「そ、そうか。僕としては、大きな憧れや夢を持つのは悪いことではないと思うが、君はどう思う?僕と一緒に、彼女を応援するのか?」
「お兄様?」
「あっ、いやその……」
僕の視線とナナリーの不安そうな表情を一度に受け、ルルーシュはうろたえた。だがすぐに平常心を取り戻すと、髪をかき上げながら言った。
「ふっ、愚問だな。俺は妹を否定したりしない、全力で応援してやるさ!」(内心はすごく複雑だがな……)
「そうか、そう言うと思ったよ。良かったな、ナナリー」
僕がナナリーに声をかけると、彼女はまさに太陽のような明るい笑顔と声で言った。
「はい!私、頑張りますね!」
その笑顔を見て、僕は思った。「確かにかわいいけど、本当に単なる憧れなんだろうか。ひょっとしたら、ひょっとするかもしれない」と。
とりあえず、日食の前日はてるてる坊主を吊るそう。日食に興味はあるし、ナナリーも晴天が好きだから。
しえん
以上です、支援ありがとうございました。
もうすぐ日食なので、日食ネタ考えてたらふと思いつきました。
乙でしゅ
ナナリーが女王さま願望・・・
鞭とかボディコンとか、そんなやましいことなんて思い浮かべたりしてないんだからネッ!!
余暇さんGJです。
それにしても黒ナナリーは最近のはやりなのかw
>>241 余暇卿投下乙でした
なんというか微笑ましいような気がするんですが最後の方でナナリーの発言に驚かされました
太陽を食べてしまいそうな勢いを持つ女王って…確かに独特の視点ですけどそれで良いのか二人とも…
ナナリーはかわいいですけど発言の裏を探ってしまうのは自分が穢れた人間だからでしょうか?(笑
時事ネタに絡めた作品有難う御座いました、次の投下を全力を挙げてお待ちしております!
>>241 余暇卿、GJでした!
太陽を食う……発想のスケールがダンチだぜ!
そしてなんという夢……太陽をも喰らう圧倒的な力の女王、なんかナナリーならなれそうで怖い……
最近ナナリーのイメージがプラスされてますます愛おしくなってきた……
次の投下をお待ちしております
GJです余暇卿!うむいいですね。ちゃんとナナリーなのにどこか黒いテイストが絶妙です
次回作も期待!
>鞭とかボディコンとか、そんなやましいことなんて思い浮かべたりしてないんだからネッ!!
くっ羨ましいぜ!俺なんて某トー○ス卿のおかげで、恐ろしい暗黒ナナリーが脳内で再生されるんだぜ…
うまいなあ。キャラの立ち具合もだが、時事ネタの絡め方が見事です。
余暇卿GJ乙です。
乙です余暇卿。
面白かったです。そのスケールの大きさはやはり血のなせる業でしょうか?
将来が恐ろしくも楽しみですね。
>>246 俺もだ同志よw
余暇卿お疲れ様です。ほのぼののはずなのにそこはかとなく迫力が…
このナナリーには誰も逆らえそうにないなあ
余暇卿のはいつみてもおもしろいなあ。乙です
>>246 やべえよ、女王様気分を味わいたいってとこのくだりでどうしてもトーマス卿ナナリーが浮かんできてしまうw
お久しぶりです。
POPPOです。
やっと規制がなくなってました。
11時30分頃から
コードギアス LOST COLORS
「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
TURN04 「偽りの弟」
を投下します。
今見ている皆さんに質問なんですが、以前投下した「偽りの弟」の分で、
最初の文章が少々抜けていて、区切りも少しおかしいです。(代理投下の自分の不手際が大きな原因ですが)
そして、少々ですが改編した部分もあります。
後編が最初に予定した分量より減ったので、後編だけならかなり短いです。投下4くらいしかありません。
turn04を全て投下するか否か、皆さんの意見から判断したいので、書き込みお願いします。
あと、以前に代理投下してくださった皆さん、今さらながら、本当にありがとうございました。
恥ずかしい話ですが、私、携帯は大学に入らないと買ってもらえないので、書き込みができませんでした。
本当に申し訳ありません。
遅れたが余暇卿乙
相変わらずのクオリティに感心です
日食とナナリーの願望をかけてるあたりじつに面白い
次回作も楽しみに待ってます!
>>246 激しく同意。あれは心臓に悪杉ww
>>251 以前投下した分は、まとめてトーマス卿にメールで送り
ここには後篇のみを投下するのが望ましいと思われる。
余暇さんGJです
時期の話題とギアスが違和感なくとけこんでいて楽しかったです
>>246 トーマ○卿のアレは凄まじいなw まさに黒ナナリー
>>253氏に一票
>251
wikiの方でも差し込みができるように、
どこにつなげたらいいのかわかるように代理投下依頼スレの方で
不足分を投下しておいてもらえると助かります。
>>241 GJでした
さすがと言うべくか・・・
次回に全力で期待してますwww
>>254 あれは、黒というより、暗黒ナナリーだよ
元のSS書いた人が暗黒ナナリーだと認めてたwww
これはいい。余暇卿の文章に時事ネタが見事にマッチしてる。
黒っぽいナナリーもGJです。
>>246 トーマス卿のアレはまさに「暗黒」だな。黒とかそんな次元じゃねえw
>>251 253に賛成。メールがないなら代理のほうに落とすのもいいかと
書き込み、ありがとうございます。後ほど代理投下依頼スレに書き込みをしようと思います。
それでは
コードギアス LOST COLORS
「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
TURNO4 「偽りの弟」
(後編)
投下します。
支援は、必要…すいません。念のため、ひとつほどお願いします。
じゃあ支援だ
コードギアス LOST COLORS
「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
TURN04 「偽りの弟」(後編)
一年前。
現世とは思えない空間、黄昏の間に二人の男がいた。
一人は、世界の3分の1を統べる帝国の現皇帝、シャルル・ジ・ブリタニア。
もう一人は、少年のような容姿と体躯をした不老不死の人物、V.V.
いつ何時でも、夕焼けのような光が不可思議な神殿を彩っている。時間を超越した世界だった。
その世界に、幼い声が響き渡った。
「半世紀ぶりだね。『コードL』」
その声にシャルル・ジ・ブリタニアとV.V.は振り返り、目を見開いた。この場所に入られる人間はごく少数だ。彼らはこの場に誰も招いていなかった。
神殿の階段を上りきった場所に、招かざる客人の3人がいた。
一人は10歳ほどの子供であり、舞踏会で踊るような赤い貴族服を纏っていた。白い後ろ髪を黒いひもで結わえ、整った容姿には左右非対称の目があった。左目は銀、右目は金色の光を放っている。
もう一人は、背丈が2メートルを超える大柄の男で、顔から足まで黒のフードで覆われていた。表情も窺い知ることはできない。
肩に一人の少年を抱えていた。
彼らを見たシャルルは懐から拳銃を取り出し、彼らに向けた。隣にいるV.V.にシャルルは叫んだ。
「…兄さん!」
V.V.はシャルルを余所に、突然現れた招かざる客を鋭い目つきで睨みつけた。
その視線は一人の子供に集中した。
「前から、妙な気配がすると思っていたけど、君だったんだね。X.X.……『狂王』を連れて、何の用かな?」
X.X.と呼ばれた子供は、屈託のない笑顔を浮かべた。その口には三日月のように裂かれる。
「昔と違って、随分と口調が高圧的だねぇ。『コードL』」
右目は金、左目は銀の瞳にV.V.の姿が映る。X.X.の皮肉めいた話にV.V.は乗ってこなかった。彼の反応を見れなかったX.X.は、残念そうな顔で手短に用件を言った。
「ライを預かっててほしいんだ。その『時』が訪れるまでね」
黒いフードを被った大男は、ゆっくりと一人の少年を床に置いた。
銀髪の美少年であり、青いパイロットスーツを身に纏っている。意識が無く、瞳は閉じたままであった。
「ほら、あれなんて言ったっけ?円卓の騎士、ナイト…オブラウンズだったかな?それにライを加えてくれないか?席が一つ空いたはずだよね?ライの存在は君たちの願いを実現するために、とても役に立つと思うよ」
銀髪の少年、ライを目に捉え、V.V.は言葉を放った。
「狂王を?…何のために?」
「ライを『神の王』にするためさ」
その言葉を発した途端、X.Xの後ろに控えていた大男は、突然、力を失ったように膝を折った。
巨大な体躯が床に崩れ落ちる。フーケが捲れ、その男の顔が晒された。引き締まった肉体に、日に焼けたような浅黒い肌、乱れた黒髪の男であった。緑色の瞳には、すでに光は無かった。
大きな男は死後、X.X.の操り人形にされていた。役目を終えた大男は、死体へと戻った。彼は『狂王』を運ぶためだけに使われていた、ただそれだけだった。
V.V.は倒れた男の顔を横目に、X.X.に無表情で冷たい視線を放つ。
「…だから、狂王をラウンズに加えるために、セルゲイを殺したの?」
「うん♪」
その場に相応しくない、明るい声でX,X.は返事をした。
大男の正体は、セルゲイ・サザーランド。ライと死闘を演じたナイトオブラウンズである。
ナイトメアの開発者でもあった彼は、ナイトメアの操縦技術だけならナイトオブワンすら凌ぐ騎士だった。『生ける伝説』と言われていた男は、すでに物言わぬ屍になっていた。
X.X.は後ろで横たわっているセルゲイの亡骸に気をとめることも無く、V.V.と話を続ける。
「心配することはない。歩む道は違うけど、目的は同じだよ」
「X.X.…だからといって、君が僕たちを邪魔しないという保証はないだろう?」
突然、X.X.は口を噤み、下を向いた。
そしてすぐに顔を上げる。額には血管が浮き出ており、その顔には明らかな憤怒が宿っていた。
「ジョゼフ……君は何を言ってるのかな?」
X.X.はV.V.を見据えて、彼の本当の名前を告げた。
ジョゼフ・ジ・ブリタニア。
シャルル・ジ・ブリタニアと血の分けた兄弟。
それが、V.V.がコードを受け継ぐ生前の名前だった。今はすでに、彼の存在は歴史上からは消えている。
「V.V.という名前も…僕の片割れって意味じゃないか」
X.X.は唇を噛みしめ、手は強く握りしめられていた。
「一度、君は『私』との約束を破った。それも最悪の形で…」
そして、X.X.はシャルルとジョゼフを見据えて、言葉を放った。
「勘違いするな、小僧ども。これは取引じゃない。命令だ」
世界が揺いだ。
黄昏の間が突然大きく揺れ、周囲に赤い光が宿る。神殿の一部が崩壊し、破片が降り注いだ。シャルルはどうにか立っていたが、V.V.は床に手をつき、神殿の揺れにさらされながらも彼らは声を上げる。
「アーカーシャの剣が…!」
「X.X.!お前!」
V.V.はX.X.を睨みつける。
その時、白髪の子供の両目に『金』と『銀』の紋章が浮かんだ。
それを見たV.V.は目を見開き、驚愕した。まるで信じられないものを見たような表情をしていた。
「これでアーカーシャの剣は『私』のものだ。…これは保険だよ。どうも『私』は、お前たちを信用できない」
シャルルたちの前に立っていたX,X,の両目にはギアスと呼ばれる紋章があった。だが、普通のギアスではない。その紋章は赤色ではなく、『金』と『銀』で彩られていた。それを意味することを悟ったV.V.とシャルルは、驚きを隠せなかった。
「…まさか、君は…いや、貴方は…」
『金』と『銀』の瞳でX.X.は彼らを射抜いた。
「シャルルのギアスでライの記憶を改ざんしても構わない。でも、約束を破ったら…分かってるよね?『コードL』」
殺気を込められた視線を受け止めたシャルル・ジ・ブリタニアは、構えていた銃を懐に戻した。不老不死であるX.X.に銃など意味をなさない。しかし、シャルルはそれを理解して銃を下したのではなかった。
目の前にいる『人物』に銃を向けること自体、大罪だと悟ったからだ。
額に一筋の汗を流しながら、目の前にいるX.X.に声をかけた。
「…狂王に随分と入れ込んでいるようですね。貴方ほどのお方が……」
後光が差し、X.X.はこの世はとはかけ離れた存在と思わせるような雰囲気を纏っていた。
まばゆい光を背に、X.X.は笑顔でこう答えた。
「なんせ、『私』は女だからね」
時刻は丁度13時を過ぎたあたりだった。空は眩いほどの快晴だったが、ランペルージ兄弟が住む別館は暗闇に満ちていた。二階へ上る二つ別れの階段がある一階の広間に、ロロは訪れていた。
「なに?兄さん…こんな処に呼び出して…」
兄さんと呼ばれた少年は、日光が照らされる階段の中央にいた。眩い光を背に、ルルーシュ・ランペルージは弟を真剣な情報で見つめていた。
「ロロ」
ルルーシュの紫色の瞳はロロを射抜く。
「記憶が…戻った」
その言葉が、ロロの表情を一変させた。
ロロの瞳に殺人者の冷たい感情が宿る。制服のポケットから折りたたみナイフを抜きだした。
「ルルーシュ…」
「話を…話を聞いてく…」
ルルーシュの声はそこで止まる。声だけではなく、全身が凍りついたように停止していた。
ロロの右目には赤い紋章が浮かんでいた。
「さようなら…ルルーシュ」
ロロは階段を上る。彼が3,4段上ったところで彼の足は止まった。
静寂の空間に、彼以外の足音が響いていた。
ルルーシュが階段をゆっくりと下りてきたのだ。
ロロは絶句した。
(…な、なんで!?ありえない!僕のギアスが効いているはずなのに!)
驚愕した弟を見据え、ルルーシュは口を開いた。
「話を聞いてくれ。ロロ」
ロロは身を震わせた。ギアスが無ければ、ロロは一般的な少年と何ら大差はない。いくら暗殺者とはいえ、ギアスに頼りきりの暗殺だ。ナイフの腕も軍人と比べるとはるかに劣っていた。
「単刀直入に言う。黒の騎士団に入ってくれ」
予想外の言葉に、ロロ・ランペルージはさらに驚愕する。自分がブリタニアから送られてきた刺客ということを分かっていて聞いてきたことは明白だったからだ。
「ふ、ふざけるな!…僕の使命は、記憶が戻ったらお前を殺すこと!ただそれだけだ!」
「俺を殺した後、お前はどうなるんだ?」
「…え」
「俺を殺し、この任務が終わった後だ。どうなるかと聞いている」
「…そ、それは……次の指示が出るまで…」
「そして、また人を殺すのか。つくづく救えない話だ」
「う、うるさい!!僕の何が分かる!」
「分かるさ。ロロ、お前はそうやって使われ続け、いずれは捨てられるという未来がな」
ロロは言葉を失った。
そう、自分は殺人マシーン。人を殺し続けることでしか生きていくことができない。昔はそれでもよかった。
だが、この学園を訪れて、日の当たる人間たちと生きて、未来が当たり前のようにある人々を見て、ロロは羨ましいと感じていた。
人々の付き合いが煩わしいと感じたこともあったが、その度に心に流れ込む温かい感情が、ロロの凍りついた心を溶かしていた。そう、愛情という麻薬はすでに彼の心を蝕んでいたのだ。
「ロロ、お前は俺の弟だ。血が繋がっていなくても、俺たちは兄弟だ」
ルルーシュは階段を一段ずつ降りてくる。
コツコツという音が広間に響いた。
「やめろ…やめてくれ」
ロロはナイフを構えながらつぶやく。
自分が優位な立場に立っているにも関わらず、足が震えていた。
「俺は…記憶が戻った。最初はお前を殺そうと思った。でも、できなかったんだ」
また、一段、彼は階段を下りた。
二人の距離は少しずつ狭まってゆく。
「ロロ…お前が、血の繋がらない弟だったとしても…ロロと過ごしたその日々に、偽りはない。そして、この思いが偽りに彩られていたとしても、それでも…俺はお前を、弟だと思っている心は本物なんだ!」
ロロは吼えた。
「やめろぉぉおおお!」
ロロの右目に宿るギアスが何度も羽ばたく。しかし、ルルーシュは止まらない。
痺れを切らしたロロは、ナイフを強く握り突進した。二人の距離は一気に縮まる。ロロはナイフを突き出した。
しかし、ナイフは空をきった。
ルルーシュがロロの腕を掴んだのだ。ルルーシュは弟を真摯な眼差しを向けた。ロロの動揺は表情に明確に表れていた。
「お前が人を殺すところなんて、見たくないんだ…誰が何と言おうとこれだけは変わらない」
「やめてくれ…」
「もう一度言う」
「ロロ、お前は俺の弟だ」
「……っ!!」
ロロはその言葉に息を呑んだ。
そして、ルルーシュはロロの華奢な体を強く抱きしめた。その抱擁がロロの身体を停止させた。
「お前の居場所はここだ!ロロ…お前はこんなところにいちゃいけない。俺が、おれが絶対に守ってやる!」
「兄さん…」
キィーン、と、ナイフが床に落ちる音が広間に響いた。
ロロの瞳から、大粒の涙がこぼれ始める。力が抜けた彼の腕が、少しずつ兄の背中に回っていった。そして、震えるロロの腕が、しっかりとルルーシュの服を掴んだ。顔を制服に埋め、声が抑えきれなくなった。
「う、うわあああ、あああああ…」
「…今まで、辛かっただろう。お前の辛さを今まで分かってやれなかった俺を、許してほしい」
「…ああ、あああううぅ、に、にい、兄さんっ…僕は…僕は、ここにいたい…兄さんの弟でっ…いたいよ…」
「それは俺の願いだ。ロロ」
ルルーシュはさらに強く弟を抱きしめる。ロロの嗚咽はさらに大きくなった。
そこで、
念のため真ん中でもう一回だけ支援しますね。
魔法は解けた。
ルルーシュの瞳に宿っていた赤い光は、失われた。
はっとしたルルーシュは、現在の状況を素早く認識し、口を吊り上がらせた。
邪悪な表情が宿る。ロロの頭に手を置きながら、ルルーシュは黒い笑いを押し殺していた。
彼の胸ポケットには会話中の携帯電話があった。
(よくやった!リリーシャ!
…あの手帳は使えた。ロロ。お前はギアスしか価値の無い人間だ。そして、天涯孤独の殺人者。だが、年相応の情緒の不安定さが最近頻発していた。
当たり前だな。お前みたいな人間にとって、平和な環境は毒だ。その居心地の良さはお前の心を蝕む)
別館の屋根に一人の少女がいた。
ダークブルーの長髪の、白い死に装束を纏った女で、右手には携帯電話を持っていた。
携帯電話の吸音機にはガムテープが巻いてある。彼女の視線の先には、二つの鏡の破片を利用して、階段のガラス窓からルルーシュとロロの姿が写っていた。
少女の左目には、赤の紋章が浮かび上がっていた。
ルルーシュがロロのギアスが受けても動いていたカラクリはここにあった。ロロのギアスの範囲外からリリーシャがルルーシュを操作していただけだ。
ロロの範囲は直径25,4メートル。それに比べ、リリーシャのギアスは500メートル強の範囲。20倍もの差がある。
携帯電話から聞こえてくる声を聞き、リリーシャの表情が笑顔に歪んだ。
彼女の下にあるアッシュフォードの別館で、ルルーシュの独白は続く。
(そこにつけ込んだんだ。くくく…こんな簡単に籠絡できるとは…ロロ。お前にはナナリーの居場所を土足で踏みにじった罪を償ってもらうぞ。使い果たして、ボロ雑巾のように捨ててやる)
「ロロ…お前の居場所は、ここだ。そして俺が、お前の居場所をつくってやる」
(…ああ、つくってやるさ。俺の奴隷として飼い殺される場所を、そして無様な死に場所をな!!ふははははははっ!)
魔神の心で叫ぶ声はあまりに残酷で、高らかだった。
広間には、弟の嗚咽だけが響いていた。
リリーシャは携帯電話を切った。
彼女は眼鏡をかけると再び、ギアスを発動した。
そうして、リリーシャは3階ほどの高さがある屋根から飛び降りた。長い髪を靡かせながら着地する。普通の人間なら足を骨折するほどの高さだが、彼女には傷一つついていない。
リリーシャの後ろから、袋をかぶり、アッシュフォード学園の制服を着た少女が現れた。彼女の容姿は分からないが、緑色の長髪は隠せていなかった。
「茶番とやらは終わったのか?」
「ええ。問題無くね」
緑色の髪の少女、C.C.は手に持っているLLサイズのカップを渡した。リリーシャはその中に携帯電話を入れた。
水に弱い携帯電話はすぐに光を失った。
そして、リリーシャは懐から自分の携帯電話を取り出した。素早いタッチで文章を打ち込んでいた。その文面を見たC.C.がリリーシャに問いかけた。
「…やるのか?また、多くの血が流れるぞ」
「中華連邦の後ろ盾も時間の問題よ。このエリアに戻ってきた目的が、単にルルーシュ先輩を目覚めさせるだけだなんて、そんな理由で私が動くわけ無いでしょ」
ピピピッと、電子音が断続的に続き、リリーシャはC.C.と視線を合わすこと無く、携帯電話を動かす。
そして、メールを送信し、開閉式の携帯電話を閉じた。
「うしっ!今日はこれで終わり。生徒会の仕事はもう終わってるから、綾芽もつれて、3人で回りましょうよ。C.C.」
リリーシャはC.C.が被っている袋を外した。
彼女の整った容姿が、日に晒された。
「…ルルーシュがうるさいぞ」
「心配すること無いわ。私はゼロよ?文句は言わせないわ」
リリーシャはLLサイズのコップをダストボックスに投げ入れると、眼鏡をはずした。
C.C.の手を取り、売店が多く立ち並ぶ広間の人ごみに紛れていった
支援
その頃、
アッシュフォード学園の運動場で行われていた特大のピザのイベントに、ちょっとしたハプニングが起きていた。
巨大なピザ生地にトマトを投下した運搬用ナイトメアから、一人の男の笑い声が聞こえていた。
本当はスザクが搭乗しているはずのナイトメアだが、聞こえてきた声は明らかにスザクではない。
イベントの進行役であるリヴァルは目を丸めるばかりであった。眼前にはアーサーを捕まえているスザクの姿があったからだ。
『あっーはっはっはっ!庶民の祭りは面白いな!』
『…えーっ、と…ナイトメアに乗っているのは、誰?』
よくぞ聞いてくれました!と言わんばかりに、ジノ・ヴァインベルグが乗ったナイトメアはガッツポーズをした。
そのシュールな光景を、少し離れた場所でアーニャ・アールストレイムはカメラに収めた。可愛い電子音が鳴って、その画像を確認して一言呟いた。すぐ近くにはスザクがアーサーに指をかまれていた。
「やっぱり、ジノ…馬鹿」
「ははは、でもジノらしいね」
眼前では、ナイトメアによって蓋がされる。
プシューッと大きな煙をあげて、巨大オーブンに火がついた。
空に、七色の大きな花火が上がる。それを見たアーニャは即座にデジタルカメラを向けた。
オレンジ色の夕陽がトウキョウ租界を照らす頃、都市高速を走る一台のリムジンがあった。
黒塗りの高級車は大きなカーブを緩やかに曲がり、車の窓からは夕焼けに染まるブリタニア政庁が見える。
車内は対角に席が設けられており、中華連邦所属の星刻は、チーズ君のヌイグルミを持ったC.C.と頬杖をついて、外の景色を見ているカレンが座っていた。
赤髪の少女は、となりに座っている緑髪の少女に話しかけた。
「ねえ、双葉さんって知ってる?」
「双葉?…あぁ、あのオペレーターか」
「朝から姿が見当たらないんですって。ちょっとした騒ぎになってるわよ。まあ、アンタが学園祭に出かけていたことのほうが、私は驚いたけど」
「私のことは気にするな。お前は自分のことだけを心配していろ」
「…じゃあ、余計な心配をかけさせないでよ」
カレンはC.C.の言葉にため息をつくと、再び外の夕焼けに目を逸らした。蜜柑色の太陽が彼女の表情を照らしていた。
それを見つめる彼女の瞳には、どこどなく力が無い。
「紅月カレンさん」
カレンとC.C.のやりとりが終わったところを見計らって、向かい側に座っていた星刻が柔和な笑顔でカレンに話しかけた。カレンは再び視線を戻す。
「え?あ、はい。何でしょう。星刻さん」
「貴女に少し伺いたいことがあるのですが、よろしいでしょうか」
カレンは身構えた。
目の前にいる男は油断ならない。彼の体格や身のこなし方から、腕が立つ武人だということは分かっていた。しかし、それだけではない。彼は腕が立つだけでなく、頭の回転も速い。
話や口調から、彼女は感じ取っていた。
雰囲気がどことなく似ているのだ。
自分の恋人と…
「ええ、いいわ。答えられる範囲であれば」
「貴女のパートナーである『ゼロの双璧』の一翼は、今どちらに?」
思わぬ質問に、カレンは息がつまってしまった。
それだけではない。頭の中に『ライ』の姿がフラッシュバックする。込み上げる体の震えを必死に堪えた。そっと左腕をつかんで力を込めた。表情を崩してはいけない。カレンは顔をぎこちない笑顔を取る。だが、舌が上手く回らなかった。
星刻はカレンの異変に察知しながらも、言葉を続けた。
「調査したところ、その人物だけが不明でした。黒の騎士団の実質的なNo.2だというのに、顔も、名前すらも…」
答えられないカレンを横目に、C.C.は言葉を発する。
「ふふん。ディートハルトの情報操作は優秀だな」
「風の噂では、貴女のパートナーこそが、『ゼロ』だという話がありますが…」
柔和な笑顔で、しかし眼光は鋭いままの表情で、星刻はカレンとC.C.の心を貫いた。
カレンは領事館での幹部会議の内容を思い出した。
かつて、ライが黒の騎士団にいた頃、ディートハルトは独断でライの情報を隠ぺいしていたと告白し、ブリタニアに寝返ったライのスキャンダルにすることができなかったことを謝罪した。
その理由は、「ライがゼロである」という推測に基づいたものだった。
扇さんや藤堂さんが、その言葉に息を呑んだことを覚えている。
彼曰く、ライが展開した軍事的、または政治的戦略が、ゼロの下す戦略内容と酷似しているといった。
そう言われればと、カレンも思う節はいくつもあった。フクオカやヒロシマで、反特区組織と戦ったとき、ライの指揮は鮮やかすぎるものだった。四聖剣の人たちは舌を巻いていたし、他の団員たちはゼロの戦略だと勘違いしていたほどだ。
ディートハルトの情報操作についても同様だった。確かに、幹部以外で、ライの直属である壱番隊のメンバーですら『隊長』または『副司令』の名でしか呼んでいなかった。
カレンは絶句していたが、C.C.はくすくすと笑い始めた。彼女の笑いを不思議に思った星刻はC.C.に目を向けた。
「ふははは、随分と面白い冗談だな」
「ええ、全く」
黄色の瞳で、C.C.は星刻を見た。
(こいつ…)
「ただ、一つだけ言えることは…」
カレンはC.C.の表情を見た。彼女の言おうとしてることが分からない。
C.C.は一瞬だけカレンの方を見て、薄い笑顔を浮かべたまま言った。
「いずれ会える。楽しみに待っていろ。星刻殿」
支援
sien
アッシュフォード学園の地下にある機密情報局に、ロロに銃を突き付けられたヴィレッタはルルーシュを共に訪れていた。カードキーを使って部屋に入ると、三人は予想外の人物を目にした。
黒に近いダークブルーの長髪が揺れ、彼女は入ってきた人物を見て、彼らに振り返らずに言った。
「遅いですよ。先輩」
「リリーシャさん!?まさかっ、貴女も!」
「リ…リー、シャ…?」
ルルーシュは、彼女の迅速な行動に驚きつつも、何くわぬ顔でリリーシャを見据えた。彼女はルルーシュ達のほうに顔を向けた。
リリーシャは黒ぶちの眼鏡をかけていた。知的というよりも若干幼く見える。
「流石は皇帝直属の機密情報局…口が堅い。尋問をしたのですが、説得の余地はありませんね」
リリーシャの長身で見えなかったが、彼女の視線の先には椅子に縛られ、俯いている局員の男の姿があった。肢体の関節は全て外されていて、手足がありえない方向に曲がっている。
凄惨な光景を目にしたロロは絶句した。
また、他の局員たちは部屋の隅に、鎖で体中を拘束されていた。口はガムテープで封じられている。
椅子に縛れていた一人の男は、涙と唾液にまみれた顔でリリーシャを見上げた。震える声が言葉を紡ぎ、
「は…早く…こ、ころし、殺してく…」
「ええ」
パァン!
唐突だった。彼が言い終わる前に、彼の願いは叶えられた。
リリーシャは男の額に銃口を当て、即座にトリガーを引いた。
「…ルルーシュ先輩が来たことですし、もう用済みですね」
銃声と共に、血飛沫が壁に飛び散った。頭をスイカのようにかち割られた男は絶命した。それを目の当たりにした情報局の人間から、ガムテープで口を塞がれている為にぐぐもった悲鳴を上げる。
「そこにいる連中は先輩のギアスをかけてといてください。それ以上利用する手立ては
ありません」
リリーシャに指を差された情報局員からまた大きな悲鳴が聞こえた。ギアスをかけて操り人形となるということは、彼らにとっては死刑宣告に等しい。
だが、おびえる彼らを見ても、リリーシャの表情は眉ひとつ動かなかった。
「ヴィレッタ先生をどうするつもりです?」
「…お前が何とかすると、言わなかったか?」
「うふふふ、意外に信頼されているんですね。私って」
「能力は認めている…ただそれだけだ」
リリーシャとルルーシュは軽いやり取りを交わしていた。だが、その光景は場に全くに相応しくない。
男は人々を脅し、女はついさっき、人一人を殺した。それが、まるで日常の一ページのように気にも留めず、普段通りに話し合う姿はむしろ異常だった。
リリーシャはヴィレッタの顔を見据え、一人の男の名を告げた。
「扇要」
その言葉にヴィレッタは絶句し、ルルーシュは首をかしげた。
「扇?扇がどうしたというのだ?」
「…これが表沙汰になれば、情報局の人間である貴女はどうなるか…分かっているでしょう?」
ヴィレッタは口を震わせ、口を閉じたままだ。リリーシャはヴィレッタの表情を見ると、笑顔で彼女の肩を叩いた。
「今後ともよろしくお願いしますよ。ヴィレッタ先生」
そしてリリーシャはヴィレッタの肩を掴んだ。
眼鏡の奥で、リリーシャの左目に悪魔の刻印が現れる。
「私は兄さんみたいに、甘くないですから…」
彼女の眼鏡はただの眼鏡ではない。左目にはマジックミラーがつけられており、あらゆる角度から見ても、ギアスが自分の額に向けられるようになっている。
自分自身にギアスをかけることにより、自身の身体能力を限界以上に引き出すことができる。
ギアスで増した握力でさらに彼女の肩を握り締めた。
ゴキッ、と鈍い音が響いた。軍人であるヴィレッタさえ耐えきれない激痛に声を上げ、その場にへたり込んだ。
肩の関節が外された。苦痛に顔を歪ませるヴィレッタはリリーシャの顔を見上げ、凍りついた。
軍人であるから分かる。
リリーシャの瞳に宿る、冷徹な殺人鬼の目は本物だということを。
一介の高校生ができる目つきではない。
そして、その左目に宿る悪魔の紋章を捉えた。
「リリー、シャ…お前も、ギアスを…」
ヴィレッタの声はそこで途切れた。
リリーシャはヴィレッタの顔を踏みつけた。ドガッと、床を叩きつられた音が響く。
「あ…がっ!?」
顔を踏みつけた。
「ぎっ…!」
さらに踏みつけた。
「い…っ!」
ギアスが宿った瞳で、リリーシャはヴィレッタを睨みつけた。
「うるさい。この売国女が」
そして、リリーシャはステップを利かせ、ヴィレッタの腹部に強烈な蹴りを突き刺した。
ギアスで肉体が強化されており、その威力は女性の力をはるかに凌駕している。ヴィレッタの体は宙を舞い、モニター画面にぶち当たった。
「がはっ!」
ガラスが割れる音が響いた。一部のモニターを壊し、ヴィレッタの体はキーボードの上を転がり、再び地面に叩きつけられた。
リリーシャは即座に、悶絶しかけているヴィレッタに拳銃を向ける。
「やめろ!リリーシャ!殺す気か!?」
ルルーシュは彼女に向って叫んだ。
「はっ…はあ、はあ、はあっ……すみません。思わず、殺してしまうところでした…」
息を整えて、リリーシャは再度ヴィレッタの顔に足を乗せた。
ギアスで強化された肉体であれば、トマトのようにこの女の顔を踏みつぶすことができる。
邪悪な快感がリリーシャの心に押し寄せてくる中、拳銃を突きつけたまま彼女は徐々に足に力を込めた。
「貴女は最後まで、兄さんをかばってくれたらしいじゃないですか……でも、裏切った」
リリーシャの殺意を感じ取ったルルーシュは彼女を止めようとしたが、
「うふふ、うふふふ…」
突然笑い出したリリーシャを見て、ルルーシュは彼女に伸ばす手を止めた。
ヴィレッタの銀色の長髪は乱れ、ヴィレッタの瞳からは大粒の涙がこぼれ始めた。リリーシャは笑いをこらえきれず、顔を天に仰いだ。
「あはははははははははははははっ!」
彼女の狂気に満ちた笑い声は一室に木霊した。
「力無き者は悪なり。どうです?皇帝陛下が仰るとおりでしょう?」
ひとしきり笑った彼女はいきおいよくルルーシュの弟に振り返った。
「改めてよろしくね。ロ・ロ♪」
ロロは喉が冷えあがった。リリーシャ・ゴットバルトという『魔神』を垣間見たロロは、言い知れぬ恐怖を感じていた。
sien
支援
スザクの歓迎会パーティーから、数日が経過した。
中華連邦総領事館の一室に、長方形のテーブルを挟んで大きなソファーが2つある。テーブルにはピザの箱と、多くの資料が乗せられていた。
ルルーシュとC.C.は同じソファーに座り、ルルーシュは黙々と資料に目を通していた。
カレンとリリーシャが同じソファーに座り、カレンはピザをつまみながら、紅蓮可翔式『改』の説明書を熟読している。
カレンは横目でリリーシャの姿を見て、呆れていた。
「リリーシャ。お願いだから、仮面だけでも外してくれない?ゼロのイメージが…」
リリーシャはソファーに寝転びながら、ゼロの格好で『中華連邦。首都、北京のおすすめスポット!ベスト10!』と書かれている雑誌を見ていた。仮面をつけた人間が、ソファーに寝転がっている姿はとてもシュールだ。
他の団員達が見れば卒倒ものだろう。
一枚のピザを食べ終えたC.C.は指についたケチャップを舐めながら、ルルーシュに話しかけた。
「情報局を掌握したのか?想像以上に早いな」
「ふん。あれくらい、俺一人でもできたことだ」
向かいの席から、リリーシャの副生音が聞こえた。
『ギアスのおかげですよ。あーあ。私に『絶対遵守』のギアスがあれば、10ヶ月は早かったのになあ』
「…減らず口を」
『私は事実を言っただけです』
「事実?…ほう、事実、ねえ?」
ルルーシュは読み終えた資料をテーブルに置き、そう言いながら、リリーシャのある部分を見つめた。
私の視線も自然とそこに向かう。
(…ブチッ)
頭の中で、何かが切れた音がした。
ルルーシュの顔が薄い笑顔が張り付いている。それも黒い。
「聞いたぞ。お前の親友と名乗る人物から」
仮面の下で、彼女の思考回路は、猛スピードで間違えた方向性に展開していた。
(……生憎、私を親友と呼べる人間は『2匹』しかいないの。
ねえ?どっちのバカ?
無駄にでっかい方?
引き締まった方?
先輩、どこ見てんの?
何々?私ニ欲情シテンノ?カワイイ娘ガ3人モイルカラ頭オカシクナッテンノ?大、中、小選ビ放題ダッテ?
ソンナコトヲ考エテタラ私ノ専用機ノ『ラ…)
「元々貧弱だと思っていたが、事実はさらに酷いものだった。お前のその凹凸は偽りの…」
ルルーシュ先輩は私の心情を気にすることなく、声高らかに私の秘密を暴露しようとしていた。
仮面の一部がスライドし、私は何の躊躇も無く左目にあるギアスを発動して…
その時だった。
「おーい!ゼロー!お前も飲めよー!これは俺のお気に入りの酒…ん?」
世界が止まった。
小瓶を片手に、酔いどれた玉城が入室してきたのだ。
指令室として使っていた部屋に、一人の男が入ってきた。
自動扉はこちら側のスイッチが無ければ開かないはずだった。先日から調子がおかしいと思っていたが、まさかこのタイミングで壊れていたとは!リリーシャとルルーシュは全身に冷や汗をかいた。
((やばい!見られた!))
その上、リリーシャは仮面をかぶっていたが、ルルーシュは制服の姿だ。
完全にその姿を見られた。酔っていた玉城の表情に真剣さが宿った。鋭い目つきでルルーシュを睨んだ。ルルーシュに指射して、仮面の男に問いかけた。
「おい。ゼロ。このガキは誰だ?」
その声に敏感に反応したリリーシャは、すぐにルルーシュを突き飛ばし、彼女は頭をフル回転させ、言葉を放った。それは彼女を除く全てが予想だにしなかった言葉。
『あ、ああ。そういえば紹介していなかったな。彼はルルーシュ・ランペルージ。お前のが欲しがっていた部下一号だ』
再び、世界が止まった。
唖然とするカレン。
C.C.すら動きを止めてしまい、ピザを取り落とした。
玉城は尻餅をついた学生を見た。
「……なんだと?」
ルルーシュの呟きが、一室に木霊した。
酔いが回っている玉城がルルーシュを見ている。
彼の思考は、完全に停止していた。
すいません。4つで終わるとか、いきなり嘘つきました。
「改行が多すぎます!」を連発して、この有様です。小説みたいに読みやすいように、そしてひっからないように工夫していたつもりなんですが…orz
ここでTURN04「偽りの弟」は終了です。
いかがでしたか?
次は、TURN05「ルルーシュ 入団」
話はますます本編と逸脱していきます。ほぼ書き終わっているので一週間以内には投下するつもりです。
支援、本当にありがとうございました!
感想の書き込みお願いします。
改行は意外と容量使うのでw
読みやすさ優先なら判断自体は正しいかと思います。
「!」「?」の後を一文字空けると個人的にはもっと読みやすいかな?
展開もギアが上がってきた感じですね。
次も期待しています、乙でした。
TURN04「偽りの弟」についての内容は、代理投下スレに書き込んでおきました。
それでは。
まさかのルルーシュ入団。
制作裏話等で聞いたことはありましたが、まさかあのifがここで見られるとは!
体力の無いルルーシュが一兵卒を勤め上げられるか、玉城の上司風の吹かせっぷりはどんなものか
心配と言うか楽しみというか楽しみと言うか。
容赦の無さでもリリーシャに上を行かれてルルーシュの影が薄くなりがちな昨今ですが、
新展開期待してお待ちしています。
私、前編の代理投下をさせていただいたものです。
投下に落ち度があったこと、ご迷惑をおかけしました。
みなさんにお手数をおかけしてしまい申し訳ありませんでした。
>>277 POPPO卿、GJでした!
ルルーシュとして黒の騎士団に入る、今後の展開が楽しみです。
そしてX.X.は……女……?
いろいろ深まっていく謎がどのように解決するのか期待しています
poppoさんの作品はリリーシャがでしゃばりすぎてると思う
もう少しリリーシャを抑えて、ルルーシュを有能に見せたほうがいいと思いますよ
文章の形式等についてならまだしも、内容やキャラの扱いなんて職人の勝手だろう…主人公のライの扱い云々ならまだわかるが
あからさまなキャラヘイトじゃなければ、読み手が口を出す問題ではないと思う
またこれだからルルーシュ厨はと言われたくないなら止めておけ
決してルルーシュが好きとか嫌いとかで言ったわけではなく
単にそう感じたので感想を言ったんですが 。
ここでは褒めの感想しか書いてはいけないのでしょうか
>>284そんなこと無いと思うよ
作品が良くなるようにいっただけだよね?
批判も擁護もうぜえ。
文章に対するレスにレスすんなよ。
疑問文に疑問文で返すなよ
いや、関係無いけど286のレスみて思い出した
ただそれだけ
疑問それ自体には答えてないか?
それともほんとに何も関係ないレスなのか?
>>284 いや、誉め以外の感想を否定するんじゃなく
「〜〜のがいい」っていう意見の押しつけをいやがられたんだと思うよ
二次創作のキャラの扱いは作者氏の予定とか考えに基づいてるんだから、それを否定するようなのはいかんと俺も思う
「ルルの活躍する場面もみたいな」くらいに止める方がベターだったんじゃないかな
意見の押し付けのようには感じなかったけどけどな
とにかくPOPPOさんの話はひいき目に見てもオリキャラの万能超人具合が強すぎて、元々のキャラクターが引き立て役すぎる感じが強い
今回の話では、わたしも特に強く感じた
ギアスのオリジナルストーリーを書きたいのか
ギアスでオリジナルストーリーを書きたいのか
の、と で、の違いって大きいと思うな
ぶっちゃけ俺もそう思う
俺はルルーシュをもっと立たせろなんて言わない、ここでそんなSSが読みたい訳じゃないしな
だがライ以上のオリジナルキャラが出張るのは本編キャラばかりが出張るSSが投下されるよりさらに違和感がある
ライ以外のオリジナルキャラを出すのはいいがせめて敵キャラとかサポート役とかそういう扱いであるべきでは?
正直他キャラがオリキャラの踏み台になるくらいなら現状の敵側のキャラが全員仲間になって
力を合わせてこのキャラ陣営と戦う話になった方が全然面白そうだとすら思う。完璧万能超人なんだし倒しがいがありそうだ
いやね、オリジナルキャラクターはいいんだ
オリジナルストーリーもかまわない
それらがメインだろうがサブだろうが敵味方どちらだってさ
ただ290で言いたかったのはそれて描いた物語がギアスの二次創作として説得力のあるものか、必然性のあるものかってことだけなんだ
残念だけど291の言うオリキャラはサブか敵にするべきと言う意見には賛同しかねる
キャラクターの設定・立ち位置に関するものはそれこそ作者の自由意志によるものだからだ
わたしが呈した苦言は
元々のキャラクターをオリジナルキャラクターが食ってしまう書き方は二次創作である必然性がないということであって、オリキャラを否定することじゃない
それは誤解してほしくないな
言わせてもらえばそれも御高尚様な発言だけどな、自己中心的でさえある
俺もオリキャラそのもの自体を否定をするつもりはないよ、言った通りそれを据える立場については個人的に気にはなるがね
賛同しかねるとか、〜であるべきものだからだ、という発言の仕方で俺の自由感想まで否定する権利こそそっちにはないだろう
俺にもお前にもそれこそPOPPO卿にも他住人にも考え方はある、それは様々で人それぞれ、その事実こそ誤解するべきじゃない
必然性云々については同意だが、その意見も一読者の意見に過ぎないことを俺もお前も理解しておくべきだろうな
とりあえず、まず他人の感想を上から目線で否定して自分の意見=常識であると決めつけることだけは止めてくれ
残念だけどもクソもない、俺もお前も自分が思ったことだけを言ったまでだろう
俺もお前もとか言ってるどっちもここからいなくなってほしい
>>293 べつに
>>292はお前に突っかかってるわけでもないだろうに
なぜ脊髄反射的につっかかるんだよ
煽られたと思ったのかもしれんが、だとしてもいちいち煽り返すな
>>294も荒れるかもしれんようなことをいちいち書き込むな
>>295 いや、ただの感想なのにいきなり残念だけど賛同しかねる(笑)とか言われたからさ
感想くらい自由に言わせてくれよと思っただけだ
まあでも大人気なかったな、スマン
>>294みたいなわかりやすい奴を湧かせる原因になっちまったようだ
だから意見が違うなら違うんだねってそれだけでいいだろうってことだよ
いちいち (笑) とかってつけて煽る必要はないだろうさ
君が自由なら相手も自由なんだろうってこと
みんな、考え方を変えよう。ここは職人さん達が(ロスカラ関連で)自分の書きたい作品を発表する所だと思えばいい。
職人さん達にもいろんな人がいる。確かに気に入らない作品もあるかもしれない。でも、その作品を否定する事はできないというよりはしたらいけない。それが礼儀でもあり、職人さんへの感謝なのだから。
読む方としては、気に入らなければ読まなければいいし、感想書かなければいい
職人もそれは覚悟して、投下すればいい
それでいいんじゃないか
ただ、否定だけはしてはいけない
そのSSが好きな人もいるのだし、職人さんに対して失礼だから
気に入らなければ感想書かなければいい職人さんに失礼だから
うん
褒めだけの感想になるね
>300
どこをどうとれば、そんな極論になるんだろうwww
>>300 どこをどう取れば、そんな極論になるんだろうwww
すまん、書き込み失敗したかと思った
普通に言葉の通りだけど、
なにか間違ってる?
むやみに草生やすなよ。
極論とも言い切れない気がするけどね。
どこからが否定でどこまでが許容されるつっこんだ感想の域かっていうのは
程度の問題で明確な線引きはないだろうし
感想をどう書くかは個人の自由。でも自分の書き込みがスレの空気に
どう影響するかはよく考えて、同じ内容でも書き方に注意する必要はあると
思う。
今回は率直な批判的感想が飛び交ったけど、POPPO卿にはショックを受けたり
せずに「自分の作品を多くの人が見て評価を下してくれてるんだ」と前向き
にとって、今後の作品も頑張って頂けたら幸いだね。
>>298 お気持ちは良く分かるのだけれど、極論すぎないかな。
職人の作品投下が自由である程度には感想を書くのも自由であるべきだと思う。
もちろん、度を過ぎた叩きや職人個人への攻撃、侮辱の類は問題外だけど、
否定的な意見を書くな、気に入った人だけが感想を書けというのは、ちょっと違う。
だって、職人には”批判的な意見を受け入れる権利”だってある。
少なくとも”意見をあえて受け入れない”程度にはあるはずだ。
同じ批判をロボットのように繰り返す類は別だけど、率直な意見を聞ける機会まで
奪ってしまうのは、職人にとっても必ずしも有益じゃないと思うよ。
大前提として職人(というか参加者全員)に対する礼儀と良識、言葉の配慮が
必要だというのは、言うまでもないのだけれど。
職人だって人間だから思いやりは必要だけど、別に絶滅寸前の動物でも幼児でもない、
”保護”までは必要ないんだよと、一応は投下する側の人間としても言っておきたい。
>>306の通り、POPPO卿はちょっと辛い扱われ方されてしまったけど、
全く興味がない作品には感想も感慨も出てこないものだから、
読んでいる人はたくさんいるのだなとポジティブに捉えて良いと思う。
意見を読んだ上で「いや、私はこれで書きたい」とお考えのようなら、
それは貴方の判断なので尊重されるべきこと。
どうかあまり落ち込んだりはされませんように。
まあ、無関心でスルーされるよりはPOPPO卿も心のダメージは低かろう
俺も一言言わせてもらえるなら
もっとライを出してくれ
ト、 ,. -──-ァ'⌒ヽ-、 /| /!
_| \ /_;;;:::-──` ー< ノY´ // /
./ \_>'"´:::_;;;::: --─- 、:::::::`'く| /´ / i
レ'´ ̄`7>''ア"´ , `' 、:::::\ /. |
/::::/ ./ | i \ \::::`く.
〈:::::::/ / ハ /!. __/! ', ':,:::::〉 ‐─ ┼ ─− っしゃID変更前に書き込みするやつ釣れた釣れた^^
\| | ./`メ、| / ,|イ´ハ| | ∨.
| |/.ァi7ハ|/ j_り| | | |
| |,イ .j_り, ゙' | | i ',. !
∧ !7'" r─┐ ! ! | \.
/ |\ト、 | │ .| |. ', \
/ ! | |> 、 イ| ハ ___ 、 、 ',
/ /.| | / _`アTこ.ン | /`´ `ヽ. .! |
.| /'! !\|' /´ 、 //ム __ レ' | \/ , -‐'"`ヽ.
\| \| |/ ,| ̄7‐r'´ |,/ 〈 _〉| 、 !
/∧ r! /〉_/ァrヘ_j 、 >''"´`ヽ ヽ| /
/´`'く. `,ヘ/ く__,}|::|{_〉 Y`'Y´ _,,.. -、| / ,'
/! _ `!)く,_i 、 {|:::|{ , i ヽ,ヘ. ∨ /
/ ,| ,ンイ/ ヘ }|:::|} ノ ,! ∧ ' ,'
……ごめん、誤爆
日付も変わったので、気分転換に投下します。
気軽に楽しんでいただければ、幸いです。
●ささやかな願い その5
「な、ナナリーぃぃぃぃぃっ……。も、もみ●饅頭だよっ……。はぁっ…、はぁっ…」
息を弾ませ、ルルーシュはナナリーのいる部屋に駆け込む。
そう、彼はナナリーの願いをかなえるため、ガウェインで廣島エリアまで買いに行っていたのだ。
もちろん、C.Cにはぼやかれたものの、ピザ10枚という約束で黙らせる。
たしかに痛い出費だが、ナナリーのためならば安いものだ。
そう、彼にとって、ナナリーこそすべてなのだ。
だが、部屋に駆け込んだ彼の目に入ったのは、おいしそうにも●じ饅頭を小さな口でかわいくほおばるナナリーの姿があった。
「ふぁ…、ふぉにーふぁまっ……」
驚いて、口をもぐもぐさせるナナリー。
ふふっ、我が妹ながら、なんと愛らしいことよ。
カメラが今ここにあったら、間違いなく激写していた事だろう。
そんな事を考えてしまうルルーシュ。
い、いかんっ……。
そ、それどころではないっ。
慌てて、思考を蕩けモードから切り替えようとする。
だが、それを先読みしたかの様なナナリーの行動と言葉。
「ご、ごめんなさい、おにいさま。失礼なところをお見せしてしまって……。恥ずかしいです」
頬を朱に染めて、恥ずかしがるナナリー。
ずっきゅーーーーーーーーーんっ。
今、ルルーシュの心は、強烈な電撃に撃ち抜かれていた。
持ち直していた思考が、蕩けモードへと再び戻っていく。
「さぁ、おにいさま。一緒に食べませんか?」
可愛らしく軽く首をひねって、微笑みながら提案するナナリー。
「そ、そうだな……。俺も頂こう……」
そのまま、なし崩し的にお茶会に参加するルルーシュ。
「ルルーシュ様、そちらは私がお預かりいたします」
そう言われ、渋々買ってきたも●じ饅頭の箱を渡す。
「そういえば、咲世子さん、ライさんは帰ってこられました?」
思い出したかのように咲世子に聞くナナリー。
「ええ。ライ様なら、先ほど買出しから戻られまして、ナナリー様が食べたがっていた生八橋を買いに行かれましたわ」
まるでいつもの事と言うように答える咲世子。
「うふふふっ。ライさんは、やっぱり素敵な方です」
頬をますます朱に染めて、うっとりとするナナリー。
「本当に、すばらしい方です。ナナリー様を支える方として申し分ない方だと思いますわ」
咲世子も相槌を撃つ。
で、面白くないのはルルーシュである。
いくら蕩けモードとはいえ、自分以外の男にうっとりとするナナリーを見てて楽しい気分になるはずもない。
それどころか、激しい競争心さえ芽生えてくる。
だからだろうか。
ルルーシュは、立ち上がると宣言した。
まずは、咲世子の方を向く。
「咲世子さん。何かあったら、ライではなく……」
そこまで言うと息お吸い込み、声を大きくして言う。
「この俺に言いつけてくれ。喜んで何でも引き受けよう!!」
そして、次にナナリーの方を向く。
「ナナリー、何か欲しいものがあったら、ライではなく……」
ここでも息を大きく吸いこんで、声を大きく強調して言う。
「この兄に言いつけてくれ、何でもいいぞっ!!」
その宣言に、ナナリーも咲世子も驚きの声を上げる。
「さすがですわ、おにいさまっ」
「りりしいですわ、ルルーシュ様っ」
二人の声に、自ら指で前髪をかき上げ、ふふっと微笑むルルーシュ。
さすが、ポージングはばっちりだ。
「当たり前だよっ……」
だが、それで終わったわけではなかった。
そう、ルルーシュが言い終わらないうちに、一枚の紙がルルーシュに手渡される。
その紙には、店の名前と住所、そして、こう書かれていた。
1日限定800個 スペシャル・プリン 30個(絶対)
それをわなわなと震えながら読むルルーシュ。
文句を言おうとした瞬間、それをさえぎるかのようにナナリーが話す。
「おにいさまには、やはり……無理でしょうか……」
その声は、実に残念そうだ。
「ぐぅぅぅぅぅっ……」
ルルーシュのうめき声が漏れる。
そして、その後に駄目押しのごとく咲世子の声が続く。
「ライ様でしたら、即答で了解されるのですが……」
その声は、呟きのように小さいものだったが、間違いなくルルーシュの耳に入っていた。
「ぐっっっっっっっ……」
搾り出すようなルルーシュの声が続き、ぴたりととまったかと思うと、ゆっくりとルルーシュは二人の方に顔を向けた。
「あははははははっ。任せていただこう。このルルーシュ・ランペルージにっ!!」
引きつった笑顔でそう言い切ると、ルルーシュは紙を受け取り、部屋を飛び出した。
その様子を見ていた二人は、ついに我慢できなくなったのだろう。
声を出して、笑いあう。
「さ、咲世子さんっ、い、今のおにーさまの声っ……」
「声もよかったのですが、あの表情も傑作でございましたっ」
「えーーっ、どんな感じなんですかっ」
そう聞かれ、事細かに説明する咲世子。
その言葉の描写はあまりにもリアルであり、目の見えないはずのナナリーにも十分想像できるものであった。
「うふふふふふっ……。だ、駄目ですっ、わ、私っ、死んでしまいますっ……」
ナナリーももう我慢できなくなったのだろう。
普段には見られないほど、大笑いをしていた。
もちろん、咲世子だ。
こうして、今や、完全にルルーシュは彼女らの玩具状態になっていた。
●おまけ
その頃のライ。
「えーっと……。どうやって持って帰ろう……」
また買い物を言いつけられ、大量の荷物に呆然とする彼の姿がバス亭の前にあった。
●おまけ その2
「いいかっ、今言ったものを至急用意せよ。いいな……」
逼迫したゼロの声が電話から流れる。
「し、しかし……」
「言ったはずだ。どうしても必要だと。必ずだっ」
反論も聞かずに一方的にまくし立てると、ゼロからの連絡は一方的に切られた。
「はぁぁぁっ……」
電話を置くと、井上は深くため息をついて机の上を見る。
そこには、ゼロから用意するように言われたものを書き出したメモがある。
そのメモには、店の名前と住所、それと1日限定800個のプリンを最低でも30個確保と書かれていた。
それに再度、目を通すと、またため息を吐いてつぶやいた。
「うーん、余計にゲットしたら、貰っていいか聞きそびれちゃったわ」
だが、すぐにぐっと握りこぶしを強く握る。
「まっいっか……。ゼロの命令なんだし、これで大手を振って買いにいける。それに、黒の騎士団を総動員して、全部頂けばいいんだし……」
そう言い切ると、幹部達の集まる部屋にスキップしながら向かったのだった。
そして、翌日の新聞の1面には、とある一団に有名店の限定プリンが買い占められた事が記事としてでかでかと載っていたのだった。
ああ、エリア11は、今日も平和だ……。
ちゃんちゃん〜♪
以上で終わりです
まぁ、気軽に楽しんでもらえればいいのですが…
>>315 GJでした!
ガウェイン飛ばすなよwww
ダメだwこのルルーシュシスコンすぎるwww
……だが、口に饅頭入れながら喋るナナリー……うん、シスコンでもしょうがない。
ゼロ職権濫用しすぎだwww
次の投下も全力でお待ちしております!
>>315 お疲れ様です!
相変わらずナナリーが腹黒いw
1日限定800個なんて題名の『ささやかな願い』を越してるwww
たまにナナリーが世界で一番怖い気もしますが、
そんな願いを叶えようとするルルーシュのシスコンぶりも恐怖です!
別スレでそれらしいことを聞いたんだけど
BLUEDESTINYさんがスレから追い出されたって本当?
別スレってどこよ
なんかコテハンで雑談しあってるスレで本人らしい人が逃げてきたとか書いてるのを見た
一昨日くらいからあるスレ
その話が本当なら『手をとりあって』の続きを楽しみにしている俺にとってはすごく悲しい
ごめんちょっとききたいんですけど
絵いたに投下するのってやっぱ結構うまくないとまずいですか?
今かいてるんだけどみなさんレベルが高くて...
それが本当なら凄くショックなんだが
あの人の作品いつも楽しく読ませてもらってたのに・・・
322へ そんなことはないと思う。書きたかったらそのまま書けばいいと思う
>>315 乙
気軽に読ませていただきました
まあ、真剣な人を嘲笑うのが嫌いな俺には一寸…でした
せめて腹黒ナナリーのデレを見たい(無論ライに対してのみ)
管理人本人が絵を投下とか自重してほしいな…
なんで?
管理人てトーマス氏のことか?
絵板にも管理人がいるんだし、避難所もウィキにも管理人が居るというのに
ホントにトーマスさんのことしか見えないんだな。恋か
ツンデレというよりツンドラって感じの愛情表現
この場合永遠の片思いってのが悲しいな。
>>315さん
おつかれさまでした。
GJです!
ゼロ・・・自重しろ!!!
>>318 追い出されたというのは間違い
自分から出て行った
そもそも最近はあいつが投下すると必ず荒れるのだから、スレのためにはいなくなってもらった方がありがたい
むしろ今になってようやくという感じですらある
自作自演乙
318は君の発言でしょ?着のような人がいるから、、、
次の標的はトーマス卿だな
>>332 もうちょっと発言選べな。叩きたいなら他のとこでやれ気分悪いわ
337 :
創る名無しに見る名無し:2009/07/24(金) 12:39:01 ID:BnrAxnXe
そう…全ては過去、終わった事だ
終わった事にあーだこーだ言ってんじゃないよ
トーマスさんおつかれさんです。
この休みにしっかり休んでください。
前から思っていたんだけど、そういう私信じみたレスをここでやることもどうかと思う
荒らしに言われたことのフォローはまだしも、コミケがどうとかは完全に関係ないよね?
アンチに噛みつかせる原因をわざわざ作っているように見えるよ
ageてることも多いし、もし荒らしの自演なら言っても無駄なんだろうけど真性ならまずはちょっと落ち着こう
先に言っておくけどトーマスさんアンチではないので。もちろんアンチには辟易してる一人です
ミレイさん、お誕生日おめでとうございま〜す
腐女子が雑談スレとして使われている「この板はコテが書いたSSはスルーなんだな」ってとこで迷惑をかけていると聞いて
注意喚起に言ってきた
話によると二次創作で短い創作をせよというお題に過去に書いたものをシレっと投下するなど
恥知らずなことまでして住人の方々を白けさせていたらしい
本スレのみならず他スレにまで迷惑面倒をかける腐女子野郎をなんとかしなければならない時なのかもしれない
この空気を変えられたらと思い、投下します。
前回のアドバイスが生かされてればいいんですけど。
「鉄の道 第8章 」
カップ ライ×アーニャ
ギアス関係なしのパラレル物語
10スレ位
支援いただければどなたかお願いします。
燃え盛る炎に今まさに飲み込まれようと、脱線しているゼロを発見したアーニャは、まだ原形を留め、多くの助けを求めている乗客が閉じ込められている独房(客車)の10mほど先で列車を停車させる。
「全力で行くぞ!!」
「さぁ行こうか!!」
停車したと同時に、猛然と運転席から飛び出して行くジェレミアとノネット。
その後にライが続こうとするその背中を、アーニャが止める。
「ライ!!」
「?」
自分を呼びとめたアーニャを向いたライは、少し涙目になっているアーニャの紅い瞳を真っ直ぐに見る。
その瞳は、心は、ライを失うのではないかという恐怖で一杯だった。
「必ず・・・・ここに帰って来て、待ってるから!!」
その叫びにも似たアーニャの言葉、ゆっくりと近ずき、ライはそっとアーニャに唇を重ねる。
愛する人の不安を取り除く様に優しく。
突然のキスに一瞬ビクッとなるアーニャ、けれどキスから伝わるライの想いに、さっきまでの恐怖心は落ち着いていく。
「必ず戻って来る、ここを頼む!」
「うん!!」
ライは固く、そして強く決意する、アーニャの元に必ず戻って来ると!
客車の方でも、乗り合わせていた消防旅団の6人の隊員は、ハンマーやチェーンソウ、斧を手に駆け出して行く。
その目に燃え盛る闘志を秘めながら。
「いいか!!車体はアルミを多く使っている、切り崩し一刻も早く救助するぞ!!」
「「「「「了解!!」」」」」
隊長を務めているジョーンズを先頭にして突進していく、その数こそ少ない救助隊にゼロの乗客達は歓喜に包まれる、さっきまでの恐怖にかられていた表情から一変して。
「鉄の道 第9章 レスキュー 」
客車に着いた旅団の6人は3人1組のチームを組み、ふたてに分かれて車体の切断にとりかかった。
しかし、いかにアルミを多く使用しているとはいえどやはり固い。斧で切りかかっている若い隊員は、その固さに数回の振りかぶりだけで焦りを見せる。
「くそっ!!中々、切れない!!」
「焦るな!!切り口がバラバラでは効果は無い、冷静に対処すれば大丈夫だ!!」
「は、はい!!」
若い隊員に冷静になるように落ち着かせるベテラン隊員だが、彼にも焦りは有るのだろう。
象徴するかの様に、額には汗の筋が多くなっている。
それから数分しての後、脱出の突破口が開かれる。
「班長、OKです!!」
「よし、離れていろ!!」
若い力と言うのは頼もしい、と思う一方まだまだ負けん!と意気込み、その渾身の力を持ってしてハンマーを振りかざす。
数回の打ち込みでバコッ!!と音を立てて道が開かれる。
「よ、良かった。助かった」
「焦らないで、ゆっくりと順番に降りて下さい!!」
安堵し、出口になだれ込もうとする乗客を安心させ、順番に降ろし始める。
「大丈夫、時間はまだ有ります!!」
自らの焦りも沈めるように言いきかせ、乗客を降ろし、オリエントへ導く旅団の隊員達。
その間にも炎は燃え広がるばかり、森の木々は次々と焼かれ夜を赤く照らす。
「こっちも切れたぞ、ハンマーを頼む!!」
「はい!!」
隊長ジョーンズの焦りのある早口な命令、だが部下はそれを気にしている場合では無く、無我夢中でハンマーを振りかざす。
(火の勢いが速い、このままではオリエントも巻き込まれてしまう。だが焦りは、死に直接つながる原因の1つ!しかし・・・・)
冷静に対処しようにも心と体はそれを許さない、冷静になろうと努めている時にまた、バコッ!!と鈍い音を響かせてできた脱出口に、群がる乗客を順番にこちらも降ろす。
一方のライ達も似た様に作業を繰り返していた、切り崩し、叩き割り、その出来た扉から逃げる人々。
「あせる事はありません!!ゆっくり落ち着いて避難して下さい!!」
ジェレミアが叫びながら横転している客車に取り残された生存者を引っ張り上げる。
「掴まって、よしよし、もう大丈夫だぞ!!」
「あ・・ああ・・」
ノネットに引っ張り上げられ外に解放された女の子は一瞬ホッとしたが、横転している車両の高さと、周囲で燃え上がる炎を見、足がすくんでしまい、声も出せなくなってしまった。
「私の胸に思いっきり飛び込んで来い!!私を信じろ、怖がるな!!」
泣きじゃくる子供を腕を広げて安心させる様にする母親の様に優しく言い、C.Cは腕を広げる。
その助けを信じ、怖がりながらもその女の子はC.Cめがけて飛び込み、受け止めるC.Cは優しく抱きかかえる。
「強い子だ、もう大丈夫だぞ。名前は?母親はどこだ?」
「ミ、ミサト・・・ママ・・は・・解らない」
頬は煤で汚れている涙目のミサトは、行方知らずの母を想ってか泣き出してしまう。
C.Cも1人でいる不安を知っているだけに、ミサトと自分の過去の姿と重ねると、強くミサトを抱き締めなおす。
「安心しろ、お前の母親は生きている。私が探してやるからな」
「う、うん」
抱きかかえたままC.Cは客車に走る、その瞬間だった!!
ドッカーーーン!!と凄まじい爆発音があたりに響き渡り、炎と煙はさらに勢いとその量を多くしていく、もはや一刻の猶予も無い。
その爆発の瞬間、オリエントに向かっていた乗客はその身を守ろうと伏せる。
「いそげ、時間が無い!!」
「走れ、早く車内に逃げるんだ!!」
ある程度収まったのを確認してからまた走り出す、どの人も焦りと恐怖がまだ支配している。
それを象徴するように転んでしまう人、まだ引きつった表情にしかならない人しかいない。
救助開始からいくらの時間がたっただろうか、それすらも解らない。
ただ、ゼロに閉じ込められていた乗客のほとんどはオリエントへ避難を完了していた。
その中で、盛大に燃えている森を背に、横転している12号車と書かれた客車の上にたたずむ、揺れる白銀の髪を持つ機関士ライ。
「よし、これで良いな・・・・それにしてもこれだけの惨事でいまだ死者0とは」
大量の汗を拭い感心する、8両近くもの客車が原形をとどめないほど破壊され、横転した客車も数知れないというのにだ。
「どうだライ、これで全員か?」
「最後尾の客車にいた乗客は、全員退避したのを確認しています」
ライと同じく汗が額を流れているノネットとジョーンズは、息を少し切らせながら険しい顔で確認する。
「これで全員だと思います・・・・けど」
「けど?」
納得のいかない、深く考え込むライにジェレミアが聞く。
「ルルーシュ達の姿・・・・誰か見ていませんか?」
「いや、見ていない」
すまなさそうにジェレミアが、首を横に振りながら旅団の若い隊員も同じく答える。
「私も同じです」
すぐにかえって来た返答にライの顔色は悪くなっていく、まさかと、考えたくは無い答えが頭を過る。
客車を見渡しながら考える、彼等は何処にいるのかを。
(ルルーシュは、必ず目印を作っているはずだ・・・・何か)
見渡していくうちに、ある事に気付きハッとする。
「どうした?ライ」
「ノネットさん、ちょっと待っててもらえますか?調べたい事が有るんです」
ノネットの了承を得ずに、ライはその客車に向かって全速力で走って行く、ノネットやジェレミアが止める暇もない位早く。
「何があったんだ、ライは」
呆気に取られてしまったノネット達はポカンとしてしまい、ライの背中を見送ってしまう。
16号車と書かれた客車、ここだけ他の客車と大きく違った部分が有った。その姿を確かめたライの考えは確信に変わる。
「やっぱりそうだ、ここだけ窓が少ない。それに他の客車の損傷が大きいのに、こいつだけほぼ無傷だ」
ライは近くにある窓を、手にしているハンマーで破ろうとしたがビクともしない。
その間にまたドッカーーーーン!!と大きい爆発が起きた、残されているタンクローリーは次々に爆発していく。
ライは奥歯を噛みしめ、何か手はないかと考え下をみる。
その答もすぐ近くにあった。
「イチかバチか、やってみるか!!」
腰にしている愛銃を手にし、全弾を行く手を阻む壁にぶちこむ。
その後にありったけの力で振りかざしたハンマーは見事に窓を打ち破る。
そこから車内に飛び降りたライの目に最初に入ってきたのは、ベルンで会話した女性の見るも無残な姿だった。
「カレン!!」
ぐったりとしているカレンのスーツはボロボロだった、その姿を見てライはまさかと思い急いで駆け寄る。
「カレン、しっかりしろ!!カレン!!」
体を揺さぶり、懸命に呼び掛けるライは必死だ。その思いが伝わったのか、カレンはゆっくりと頭をあげる。
「・・・・ライ?」
その弱く覇気がない声には生きる気力さえ感じられない、目も虚ろで彼女がどれだけ弱り切っていたかを物語っていた。
「良かった、生きてたんだな。まだ間に合う、早く脱出しろ!!」
だがその言葉も、今のカレンにはそれすらも届いていなかった。また俯いてしまうカレンは涙を流す。
「私は、もういいよ・・・・こんな事にした・・・・私なんて」
その悲痛な声に、ライは目をカレンから背けた。信じたくは無かった、殆ど敵対していたとは言え、あんなにも輝いていて、自信と誇りに満ちていたあのカレンが・・・・。
しかし、何時までもこんな状態にしておくわけにはいかない、強い瞳を持ってカレンに言う。
「カレン、君は生きなきゃいけない。どんな事になろうともだ!」
「どうして!?私は・・・・こんな事にしたのに」
涙を溜めた目を逸らそうとするカレンを、安心させる様に強く抱きしめ優しく話す。
「君だけがこんな事にしたわけじゃないだろ?こんな所で死んで、いったい誰が喜ぶんだ?まだやり直せる、だから今は生きろ!僕もついてるんだから」
「・・・・ライ」
やっと微笑んでくれたカレンだが時間がない、ライはカレンを打ち破った窓まで連れて行き脱出させた。
見送るとライは、緩んだ眼光をまた鋭くさせ捜索を続ける。
車内に戻ってすぐにユーフェミアとスザク、そしてシャーリーを見つけた、気絶しているユフィとシャーリーを抱きかかえるようにスザクも気絶している。
衝突の直前にユフィとシャーリーを守ろうとしたのだろう。
その姿にライも考える、もし僕が同じ状況になったら・・・・。
「僕もアーニャを守ろうとするだろうな。スザク、見事だよ」
また緩みそうになる眼光を鋭くし、トランシーバーでジェレミアに連絡を入れる。
「ジェレミアさん、要救助者3人を発見しました!!16号車に救援願います」
「了解した、待っていろ!!」
ジェレミアの何時もの元気ハツラツな大声とは違う、緊迫したとても威圧ある声。
だからこそ、僕も安心して1つの事に集中出来るのだとライは改めて感じる事が出来る。
「・・・・残るは、ルルーシュだけか」
「俺なら、ここにいる」
後ろからの声にハッとするライだが、それが知っている声だと解り安心する。
「生きていて良かったよ、ルルーシュ」
振り返ったライは、カレンと気絶している3人と同じく悲惨な姿に心を痛める。
「ふ、無様だろう?かつてお前を失脚させたこの俺が、こんな姿になって」
生意気な口は相変わらずでどこか安心したが、その言葉にはあの時の力強さは微塵も感じられなかった。
悲しい、率直にライはそう感じた。
「ルルーシュ、君は生きる気は有るかい?」
「・・・・愚問だな、こんな大事故を起こしておきながら、今さらどの面をさげて生きろと言う?」
ルルーシュの目を真っ直ぐに見て問いただす、ルルーシュも同じく真っ直ぐにライの目を見て答える。
その返答にライは思う、“ルルーシュは責任を取るつもりだ、自分の命と引き換えに”と。
「衝突の直前、と言うより暴走が判明した時、君は乗客を最後尾へ退避させたんだよね?」
「・・・・ああ、そうだ」
その答だけで十分だった。
「なら良かった、乗客は誰一人として死んではいない」
「ほ、本当か?本当に、誰1人として死んでないと言うのか!?」
予想だにしていなかったのだろう、それまでの死人の様な目に生気が戻っている。
ニヤッ、心の中ではあるが計算通りにいった事にニヤニヤが止まらなかった、そして思う“相変わらずイレギュラーに弱いな”と。
「ああ、それに此処で命を絶っちゃ、オリエントで待っているシャルル会長、マリアンヌ婦人にナナリーも悲しむよ。やり直しならまだ効くさ!僕だって付いてるんだし」
顔を伏せるルルーシュは眼頭に熱いものを感じる、あんな事をしても友だと言ってくれる、ライと言う存在に胸が一杯になる。
「ライ・・・・ありがとう、お前に出会えて良かった」
「さあ、時間が無い!早く脱出しよう!!」
過去の溝が3年を経てようやく埋まった、長いようで短く感じた3年。
ライは、その間もルルーシュ達との友情はまだ治せると信じていた事は無駄じゃなかったと、静かに感激し同じく頬を一筋の光が濡らすのだ。
ルルーシュ達を無事に客車まで送ったライは大急ぎで機関車に向かい、愛しき人の姿を見るなり大声で叫んだ。
「アーニャ!!」
「ライ!!」
ライの無事な姿を確認したアーニャは、運転席から飛び降り、思いっきりライを抱きしめた。
ライも、今ある全部の力でアーニャを抱きしめ返す。
「お帰りなさい、ライ」
「ただいま、アーニャ」
とびきりの笑顔でアーニャはライの帰還を出迎えてくれた、その笑顔に今までの疲労など、いとも簡単に溶けてしまう。
そして、今、僕は生きているんだと実感する事が出来る。
「ライ、すごくいい顔してる。すごくカッコイイ笑顔」
「どんな笑顔だよ、それよりも――」
何時までも甘い余韻に浸っていられない、こうしている間にも炎の勢いは増して行っているのだから。
ライはまた気を引き締める。
「早く脱出しよう、もう長居は無用だ」
コクッと頷いたアーニャは運転席に駆け上がり、出発準備を始める。
「「ライ!!」」
2人の元気の良く、聞き慣れた声が後ろから聞こえる、だがライには振り向く事無くとも解っている。
仲間が無事であった事を、向き合った3人は無言の笑顔でお互いを出迎えた。
長く共に歩んできた戦友に、わざわざ言葉で感情を表す必要など無い様に、お互いの気持ちは分かっているのだ。
「行こうかライ」
「全ての人は救助した、もう良いだろう」
「はい」
3人が頷き、出発準備をしようとした時、ライのトランシーバーから叫び声にも似た
「(ライさん!!後ろの線路が、燃えた木々で塞がれてます!!このままじゃあ脱出出来ません!!)」
ナナリーの声が入って来た。
「「なっ!!?」」
「なんと!!」
3人は驚愕する、この大爆発の連続でライ達はある結論を、答えを導き出していた。
その答から逃れる方法はただ一つ!!
バックして避難する事。
しかしそれが、たった一つの方法が炎に阻まれてしまった今、彼等に残された道は絶望的な一本の道しかない。
「ライ・・・・」
運転席にいるアーニャが、希望をほぼ失った目で語りかける。
「希望は、もう無いのか?」
ジェレミアは、何も打開策も浮かばない己を悔み。
「なにか無いのか?この絶望から、抜ける方法は!!」
必死に考えるノネット、だが直に思いつかない歯痒さを感じる。そんな中でも、静かに、冷静に考えるライは決断する。
もはや助かる道はこれしか残されていないのなら、とことん突き進んでやろう、と。
「列車を最大速度で前進させる!!」
その正気か!?と取れる決断に、無線を通じてC.Cの焦る声が響く。
「(正気かライ!?)」
「ああ、もうこれしか道が無いのなら、とことん突き進むしかない!!こいつなら、僕達なら出来るさ!!奇跡は人が起こすものなんだから」
その言葉に沈黙が覆い尽くす、ライの強い意志の籠った言葉に。
「よし、それで行こうじゃないか!!燃えるシュチュエーションは嫌いじゃないしな」
ニヤリと笑うノネットは、血に飢えた狂戦士の様な笑みを浮かべ。
「同志が行くのならば、このジェレミアも付いて行かずに誰が行く?」
「(しゃあねぇな、付き合うぜ!!テメーの覚悟、見せてみろや)」
友が、弟分が行こうとしているのに、自分だけついて行かずにどうする?ジェレミアと、無線から聞こえるルキアーノはそう思う。
全員の思いは唯一つ、生きてまた旅を続ける事、それだけなのだ。一つとなった心に、ライは指示を出す。生きて帰る為に!
「アーニャ、ノネットさん、全速前進!!ジェレミアさん、万一に備え特殊燃料の準備を!!ミレイさん、ナナリー、司令室に救援隊の出動要請を!!」
「行くぞ!!」
TO BE CONTENYU
以上です!
前回のアドバイスと反省点が生かされていればいいのですが
いかんせん自分では判断できないです、皆さんの評価を待っております。
あと3話位で終わる予定です。
では、失礼します。
>>351 パラレル"卿、乙でした!
かなり読みやすくなったと思います。
次の投下をお待ちしています!
誤字 TO BE CONTENYU → TO BE CONTINUED ですよ
POPPOさん代理投下いたします。
16レスにはなるようなので、
気付いた方いましたらいくつか支援いただけると助かります。
以下本文
・・・・・・・
すいません。また規制をくらってしまいました。
アパートに住んでることが関係あるんでしょうか?
それとも前回のせいで…?
原因が思いつきません。
コードギアス LOST COLORS
「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
TURN05 「ルルーシュ 入団」
をこっちに投下します。
誰か、代理投下お願いします。
夏休みに入っているので、夏期講習が終わった後はいつでも閲覧できるので
今度はちゃんとしたお礼を書き込みたいと思います。それでは行きます。
王都ペンドラゴン。
神聖ブリタニア帝国の象徴である王宮であり、同時に世界最大とも言える国家権力を持つ場所でもある。
石柱が多く立ち並び、壁には歴代皇帝の肖像画が掛けられていた。ブリタニア皇帝の始祖たるリカルド・ヴァン・ブリタニアをはじめ、第97代皇帝アレクセイ・ラン・ブリタニアの顔があった。
広い廊下を行き来する文官たちは立ち止まり、その場所を悠々と闊歩する武官たちを見据えていた。悠々とは多少の誇張しているかもしれない。
彼らにとっては他の文官たちと同じく、歩いているだけだ。しかし、彼らが纏う軍人独特の雰囲気を指しているのではない。一流の軍人のみが持つ圧倒的な存在感に文官たちは気圧されていた。文官たちは通り過ぎる武官を見ながら小声で話し合っていた。
「おい。あの長髪の男って、ユレルミ・ブラントじゃないのか?」
「エリア15の…「王国の剣」と呼ばれたほどの王に忠実な男…まさかあの男まで配下に就くとは…」
「あの小柄な男は、リンディ・スレイマー!?北アフリカ共和国の戦神じゃないか!?」
その声を耳にした軍人が一度、振り返った。その視線を浴びた文官は急ぎばやにその場を立ち去っていった。
ある程度の距離を置いたところで、二人の文官たちはその行列を見ていた。30人ほどの人数だった。
「彼の直属の騎士はナンバーズが多いが…問題はそのメンバーだ」
「誰も彼も、ブリタニアに牙を向けた強敵だったが、我々に仕えるくらいであれば死を選ぶ者たちだったはずだ。それが今では彼に忠実に仕えている」
「末恐ろしいな。彼の器は」
「…彼は一体、何者なんだ?」
その光景を羨望するものもいれば、畏怖する者もいた。二人の文官は一人の人物に目を向ける。
その集団の先頭に一人の男がいた。
真紅のマントを羽織り、白を基調とした軍服を纏った少年だった。銀色の髪をなびかせ、端正な容姿に宿る蒼の瞳は人々を惹きつける。皇帝陛下直属の騎士、ナイトオブラウンズの一角と言えど、容姿にはまだ少年のあどけなさが残っている。
ライ・エルガルド・ヴァン・アッシュフォード。
先々週の正式なラウンズの拝命の際に、今までの功績の恩恵として公爵の爵位を授かり、皇帝陛下から直々に「エルガルド・ヴァン」の名を与えられた。ミドルネームはその人物の爵位を表す。ミドルネームの存在こそが、貴族の当主を名乗る資格があるといっても過言ではない。
皇帝陛下に名を与えられる事は、貴族にとっては最大の名誉だ。
一年で没落貴族から公爵まで上り詰めるという異例の出世は、彼が成した異例の功績に似合った対価だと、他の貴族から大きな嫉妬を買いつつも認められたものであった。
当初は数十年の見込みを持って展開していた侵攻を、彼の独断ともいえる英断なる策略、戦略により、瞬く間に解決していったのだ。
この年にブリタニアが配下に治めた国は10カ国。その内の9カ国に貢献した人物として彼は名を連ねていた。
皇帝陛下による命令で彼の情報規制が成されていたとしても、人の口に角は立てられない。
新たに就任したとされる「ナイトオブツー」の存在を、ブリタニア国内は感じ取っていた。
群を抜く政治的手腕と、人目を惹きつける端正な容姿、自分の実力に鼻に掛けない柔和な
性格は、会う人々を魅了していった。
強烈な頭角を現した一人の男の姿は、年頃の女性や少年たちを魅せるものがあった。それは貴族や皇族も例外ではない。
だが、同時に彼を危険視する者もいた。
確かに彼が成した功績や実力は誰もが認めるものである。人格も年齢にそぐわぬほど素晴らしい。
だが、異常すぎるのだ。
彼が持つ実力、人柄、頭脳、どれをとってもまだ20歳にも満たない人間が持ち合わせられるものではない。
同時期に就任したナイトオブセブンも、ナイトメアの実力は驚異的とはいえ、性格やその他の技能は年齢相応である。特にナイトオブラウンズは実力に匹敵する地位であるがゆえに、ナイトメアと騎士の資格たる能力以外に欠ける人物は少なくない。
武と知と兼ね備える騎士は、理想とはいえ現実にはごく少数だ。それはラウンズに置いても例外ではない。彼の才能はその中でも群を抜いていたのである。
年齢が近い人々にとっては憧れや嫉妬の対象とか認識されていないだろうが、天才という言葉で片付かないほど、彼の器は大きすぎた。
美しい花であるほど、その命と美貌は瞬く間に枯れ果ててしまう。一代かぎりのラウンズという称号だけではなく、何代も続く貴族の地位を与えられた今日も、一部の人々の疑心は拭えるものではなかった。
だが、彼に対する民衆の評価は日につれて注目を浴びる一方だった。
まだ18歳の若さで平民出身という肩書が大衆を惹きつけていた。世間の波というものは、冷静な見解を狂わせ、反対派すら飲み込んでしまうものだ。
それが、彼の栄光を間近で目の当たりにし、彼を一途に想う少女であれば尚更であろう。
彼の後ろに控えている一人の少女がいた。赤いワンピースのような軍服に白いジャケットを羽織り、黒いブーツを履いていた。
ジャケットの袖には金縁の刺繍が施されており、背中には赤のブリタニアの国旗、襟にはラウンズの副官を示す双龍の銀バッジが左右対称に付けられていた。
茶髪のショートヘアーに、前髪を花飾りのヘアピンで留めている少女、マリーカ・ソレイシィは口を開く。
「ライ様」
「ん?何だい?マリーカ」
ライと呼ばれた少年、真紅のマントを羽織るナイトオブツー、ライ・アッシュフォードはマリーカに目を向けた。
「宜しいのですか?戦艦『デュランダル』の準備は整っております。シュナイゼル殿下は既にEUに向かわれているというのに…」
「確かにね。だが、皇帝陛下の命令を反故にすることはできないよ」
「こ、皇帝陛下のご命令だったのですか?」
息を呑んだマリーカに、ライは優しく微笑みかけた。
「ああ。スザクも…いや、ナイトオブセブンも急遽呼び出されている。それにこれは殿下のお願いでもあるからね」
ナイトオブセブンは先週、エリア11に赴いたばかりだ。ナイトオブスリーとナイトオブシックスも小隊を率いて向かったと聞いている。エリア11には異色のテロリスト、『ゼロ』が帰還したという話題で注目を浴びていた。
「…エリア11をそこまで重要視する必要があるのでしょうか?サクラダイトの産出国としてのイメージしか、私には無いのですが」
「ははっ、それはそうだろうね。でも、僕にとってもあの国は特別なんだ」
何所か懐かしむ瞳をしていたライの横顔を見て、マリーカは胸を高まらせていた。
「ライ様が生まれ育った故郷でもあるのですね」
その言葉を聞いたライはマリーカに顔を向け、微笑んだ。
不意打ちとも言える彼の表情にマリーカは頬を赤く染めた。
「じゃあ、EUの件が終わったら、エリア11に行こうか。いや、行くことになっているんだけど、マリーカのお兄さんのこともあるから、ね?」
ライに言われてマリーカは初めて気づいた。マリーカの兄、キューエル・ソレイシィが戦死した地でもあったのだ。
ライの微笑みに心奪われていたマリーカは、兄の死地であることを忘れていた自分を深く恥じた。その様子を見ていたライは彼女に優しく問いかける。
「このところ、激務だったからね。気が回らないのも無理はないか。一段落したら、長い休暇を入れるから、楽しみにしておくといいよ。マリーカ。キューエル卿の追悼は僕と一緒にしよう。お兄さんに報告する事は沢山あるだろう?」
ライは部下に対する配慮も心得ている。実力ある名誉ブリタニア人を相応の地位につけることや、人を管理する能力も一流であることは直属の部隊では有名であり、
かつて「ブリタニアの吸血鬼」とも呼ばれるナイトオブテンの下で働いていた彼女にとって、その違いは歴前であると感じていた。
マリーカ・ソレイシィは一年前に行われたナイジェリア戦線で、一瞬の油断でナイトメアのチーム連携を崩し、大きな被害を被った。それは彼女自身も例外ではなかった。
一瞬の油断とはいえ、それは予想外の奇襲であり、一般的に見れば咎められることは無いだろう。だが、功績に泥を塗ったとして、ナイトオブテン、ルキアーノ・ブラッドリーの反感を買った。
大破したナイトメアで戦地に置き去りにされ、死を待つか、捕虜にされ、非人道的な扱いを受けて殺されるしか無かったマリーカを救ってくれたのは、
ナイジェリア戦線で初陣を飾ったナイトオブツー、ライ・アッシュフォード本人だった。
病院に運び込まれた彼女に届いたのは、ヴァルキリエ隊の除名通告。他のヴァルキリエ隊のメンバーは、メールや手紙を送ってくるものの、
ブラッドリー卿の反感を恐れて、見舞いに来る人間は誰ひとりとしていなかった。家の名を穢すこと最も嫌う軍事貴族のソレイシィ一家も例外ではない。
挫折と失望に暮れていたマリーカの元を訪れたのは、ライだけだった。
ライがマリーカの元を訪れた日の事を、彼女は一生忘れはしないだろう。
あの日、マリーカは自殺を試みていた。全てに希望を失いかけていた彼女の手には、大量の睡眠薬があった。それを口に含もうとしたとき、ライは病室に駆け込み、彼女を止めたのだ。
ライは彼女を強い力で抱きしめた。
彼の腕の中で涙を流しながら、心の内を打ち明けたマリーカに、ライは告げた。
「なら、僕の副官になってくれないか?ラウンズに成りたてで、助け手が欲しいんだ。いや、違う。僕は君が必要だ。マリーカ」
ライの申し出に、マリーカがどう答えたかは言うまでもない。
再び軍に復帰した彼女の活躍と精進は、凄まじいものだった。ライの成果で影を潜めているとはいえ、同じ部隊に所属していたヴァルキリエ隊の頃とはまるで別人と言われるくらいの変貌ぶりで、
現在ではナイトオブツーの副官として相応の実力を身に付けていた。
特にナイトメアの操縦技術の上達ぶりは驚嘆すべきものであり、模擬戦を行ったナイトオブナイン、ノネット・エニアグラムに「ラウンズの仲間入りも夢ではない」と言わせたほどだった。
彼女の実力と、実直な性格は部隊だけではなく、軍内部の評価も高い。
今の彼女があるのは、ライのおかげであるとマリーカ自身はそう思っている。そして、ライに対する尊敬の念が、恋心に変わるのは時間がかからなかった。
(…いや、違う)
と、マリーカは思う。
彼女は一目惚れだった。
ナイジェリアで、降り注ぐ雨が、大破したナイトメアを打っていた。傷ついたフレームからコクピットに流れ込み、血と雨で濡れていた自分を救ってくれた時から、ライに恋していたのだ。
彼女に手を差し伸べてくれた、純白のナイトメアを駆った白馬の王子様。
傷ついたマリーカをクラブのコクピットに乗せ、基地へと戻るまでの時間、マリーカの意識は朦朧としながらも、ライの腕の中で、彼の瞳に宿る強い眼差しと、直に伝わる鼓動ははっきりと覚えていた。
その時に見せてくれた微笑みが、今のライの微笑みと重なる。
マリーカは頬を染めながら、ライに感謝した。
「はい。喜んで」
ライとマリーカの話が終わるころ、彼らは足をとめた。それに続いて率いている部下たちも足を揃えて立ち止まった。ザッ、という音が力強く聞こえる。
彼らの前には四メートルを超える大きな扉があった。その両端には二人の門官がいる。右端にいる男が無線で短いやりとりを交わすと、ライと目を会わせ、笑顔になった。
「お待ちしておりました。ナイトオブツー様」
「御苦労さま」
開かれた扉から、シャンデリアの眩い光が差した。一度、その場でライたちは頭を垂れた。
大きな講堂で、彼らの眼前には大きな赤絨毯が敷かれた道があった。その先には多くの貴族や少数の報道陣がいた。
ライの方に目を向けた報道陣の一部がすぐさまライに駆け寄っていった。
そして、ライは壇上にいる二人の人間に目を向けた。
一人は、彼と同じナイトオブラウンズの一角、青のマントを羽織ったナイトオブセブン、枢木スザク。
そして、もう一人は―――――
コードギアス LOST COLORS
「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
TURN05 「ルルーシュ 入団」
曇り無い晴天下、中華領事館の大広場では、黒の騎士団の団員のトレーニングが行われていた。
総勢は1000名ほどで、各グループに分かれて行動している。彼らの飛空艦隊『パルテノン』に備え付けられたシミュレーターに励む者。
ランニングをしている者、二人一組で格闘技の訓練を行っている者、それを監督している長身のイギリス人、レナード・バートランドも声を張り上げて、直属の部隊を指揮していた。
その片隅で、腕立て伏せをしている二人の男を、竹刀を持った玉城が見守っていた。
一人の男が、汗を地面に垂らしながら呟いている。
「73…74…ななじゅう…ごっ…」
彼の声はそこで途切れ、地面にねっ転がり、息切れになりながらも弱弱しい言葉をはいた。
「も、もうダメだ」
だが、彼の耳元で大きな大きな音が鳴った。
バキッ!という甲高い音が彼の心臓を驚かす。
「ひっ!?」
竹刀を振り下ろした玉城が、彼の視界に映った。太陽の光が目に入り、視界が眩んだ。
「…またお前か。おい!ルルーシュ!もうギブアップか?なら、もうワンセット追加だ!」
「そ、そんな!」
「あぁ?口答えする気か?ならもうワンセット追加するぞぉ!」
「は、はい!」
黒の騎士団の制服を着て、玉城の命令に従って腕立て伏せに励む男の名は、ルルーシュ・ランペルージ。
黒の騎士団を作り、ブリタニアに反逆する男だった。
黒の騎士団の司令室として使用している一室で、大きなスクリーンに一人の男の訓練光景が映し出されていた。
その一室にはソファーに座っている3人の少女たちと、お盆に水が入ったカップを乗せて持ってきた女性がいた。
ソファーに座っている3人は身を震わせていた。そして、もう一人の女性はその光景に首をかしげていた。
指令室にいるカレンやC.C.は腹を押さえながら笑いを必死に抑えていた。
「くっくくく…」
だが、ゼロの衣装をまとったリリーシャの吹き出しが、引き金となった。
「ぶっ…!」
「「「あーっはっはっは!!!」」」
突然、指令室に少女たちの大きな笑い声が響いた。
カレンは両手で腹を押さえて、頭を揺さぶっていた。しかし、それでも笑いが止まらない。
「いーひっひっひっ…あの、ルルーシュが…玉城のパシリにされてる…くっはっは」
中華連邦の国旗の上に日本の国旗を背に、大きな椅子に座っているリリーシャも同様だった。顔は空を向き、声を上げて笑っていた。
C.C.にいたってはチーズ君人形を握り締めたまま、目に溜まった涙を拭っていたほどだった。
「…は、は、腹が痛い」
「や、やめろ…私を、笑い殺す気か…」
その風景をポカンと眺めているオペレーター、双葉綾芽はお盆から一杯の水をリリーシャの机にあるノートパソコンの横に置いた。
「あ、綾芽…み、水を」
「皆さん…どうなされたんですか?何か面白いことでも?」
コップの水を一気に飲み干したリリーシャは、置かれている小さなハンカチで口元をぬぐいながら双葉綾芽に返事をした。
「ああ、ちょっとね。……ぷっ」
まだ笑いが止まらないリリーシャを見つつ、長いテーブルの方からカレンの声がかかった。
「双葉さん。水はそこに置いといて…い、いーひっひっ。駄目、ちょっと待って。笑いが止まんない…」
カレンもリリーシャと同様で、身を震わせてソファーの角を握り締めていた。
C.C.にいたってはチーズ君人形に顔を埋めて、先ほどの必死に笑いを堪えていた。体中が小刻みに震えている。
綾芽がテーブルにコップを置く前に、カレンは彼女の手をとってカップを受け取った。綾芽とカレンの目が合う。
カレンは綾芽より5歳ほど年下だ。だが、色々な部分が負けている気がした。近くで見ると、女の綾芽でも見とれるくらい可愛かった。
整った容姿に豊満な胸。男どもが騒ぐ理由も分かる、と改めて思った。
「でも、まさか貴女が、ゼロの正体を知っている特別な団員だったなんて…」
「綾芽は私の命の恩人なの…だから、カレンさんー…ぶふぅっ!あ、あっははは!!だ、だめ!これ、超ウケる…」
先ほどから、笑っている3人が見ているものは大きなスクリーンだった。
「え?あっ、この人ってルルーシュ君じゃないですか。皆、噂してましたよ。とても格好良い子が入団してきたって…」
「他にどんな噂が立ってた?」
「うーんと、ナイトメアのパイロットには向いてないかなって…」
その言葉は、3人のツボをもろに直撃した。
「「「ぶわぁーはっはっはっは!!あーっはっはっはっはっは!!」」」
綾芽はびくっと体を震わせた。冗談や笑い話になるようなことを言った覚えはない。いつも冷静沈着なリリーシャや、ナイトメアに乗れば騎士団随一のパイロット、カレン。
今だに得体の知れない魔女、C.C.の意外すぎる一面を垣間見た綾芽は、少々面喰っていた。
彼女の心の中で、理想化されていたリリーシャの像にヒビが入るくらい、今の彼女は年相応の表情だった。
だが同時に、天才的戦略家と呼ばれるゼロも一人の人間であり、リリーシャの女の子らしい一面を見て、親近感が湧いた。
そんな彼女の複雑な心情もお構いなしに、リリーシャは綾芽の肩をバシバシと叩いた。ゼロの格好をしているリリーシャは笑い過ぎて涙さえ溜めていた。
「綾芽!あ、アンタって…やっぱり最高!」
笑顔満点のリリーシャから送られた、いきなりのガッツポーズ。
「…………はい?」
やっぱり訳が分からず、双葉綾芽は混乱するばかりだった。
同時刻。
アッシュフォード学園の生徒会室では、4人のメンバーが事務処理に追われていた。それは歓迎会パーティの後処理のようなものだ。
経費として支払うレシートを確認しながら、ノートやパソコンに記録する手作業である。
今までの書類をシュレッダーにかけていたシャーリー・フェネットはテーブルの上で四苦八苦しているメンバーに声をかけた。
「ルル、今日も休み?」
シャーリーと目を合わせることなく、リヴァル・カルデモンドは書類にチェックを入れながら、シャーリーに返事をした。
「ついでに、リリーシャちゃんもね♪」
ガタッ、とシャーリーの手元が狂い、不安定な彼女にロロの体がぶつかった。
シュレッダーにかける書類とロロが持っていた未読の書類が混ざり合ってしまい、多くの用紙が床に散らばった。
「うわっ!」
「あああああっ!」
その言葉とシャーリーを見たミレイ・アッシュフォードはペンを止める。
「ちょっと、リヴァル!」
咎めるミレイの顔を見たリヴァルは肩を狭めながらも、ミレイに言葉を返した。
「ごめん!シャーリー、ロロ…でも会長。俺、あの二人マジでお似合いだと思うんですよ。だってあのルルーシュが…」
「ルルーシュが?」
書類を集めていたシャーリーの手が止まり、リヴァルの話に食いついた。
「ルルが!?」
「リリーシャちゃんとは普通に話してたんですよ?」
その言葉に、ミレイ、シャーリー、ロロが首をかしげた。
「…は?」
「あいつ、女の子に対しては言葉を選ぶじゃないですか?でも。リリーシャちゃんは俺と話すようにフランクな感じで話すんですよ。『おい、そこをどけ』とか『お前は何を食べるんだ?』とか…」
ミレイはあごに手を当て、何かを考え始めた。
シャーリーは口に手を当て、
「…う、そ……」
と呟いていた。
事情を知っているロロは「何だそんなことか」と心で思い、淡々と書類を拾っていた。すると、ミレイから声がかかった。
「ねぇ、ロロ。ロロは…リリーシャちゃんのこと、どう思ってる?」
シャーリーがルルーシュに恋心を抱いているのは知っている。兄さんも薄々は気づいていることも知っている。つまり、彼女はリリーシャが恋敵になることを恐れているのだ。
くだらないなぁ、と内心で思いながらも、ロロはミレイに目を合わせて答えた。
「兄さんとリリーシャさんとの間にそんな恋愛感情は無いですよ。
ただ、兄さんと同じレベルで話せるからだと思います。リリーシャさん、チェスも兄さんと同じくらい強いし…
授業のサボり仲間だし…気が合うだけですよ。だから、シャーリー先輩が思うことは…」
唐突にロロの頬が引っ張られた。
「はひゃっ!?」
ミレイは席を立って、ロロの頬を両手で引っ張り、顔を近づけてきた。その迫力にロロは気圧される。
「もうーっ!なんで兄弟揃って恋沙汰には鈍チンなのよ!ロロだけは違うって思ってたのに」
「へ?へ?」
「それって、脈ありってことじゃない…シャーリー、今の話、聞いた?」
「…ええ……やばい…私、いつの間にかリードされてる…」
書類がもう一度、床に散らばった。
シャーリーの落ち込みを見たミレイは両腕を腰に当て、大きく一息吐いた。そして、とたんにガッツポーズを作った。
その時、プルンとミレイの豊満な胸が揺れ、リヴァルの目が釘付けになったことをここに記しておく。
「もう!スザク君の歓迎パーティーの後だって言うのに、修学旅行に、ライの歓迎パーティー。シャーリーとリリーシャちゃんのルルーシュを巡る対決!もう、イベントは盛りだくさんね!
それだけじゃ終わらないわよ!卒業式までやりたいことはやり尽くすわ!」
「「「………っ!!」」」
瞳が爛々と輝くミレイ・アッシュフォードを見て、3人は言葉を失った。
あれだけやってまだやり足りないのかよ!という突っ込みは言うだけ野暮なので、3人は心の中で止めていた。
ニャー。
というアーサーの声が、生徒会室に木霊した。
場面は再び、中華連邦領事館に戻る。
午前中の訓練を終え、休憩に入った黒の騎士団の団員たちは、食事をとりながら、気が合う仲間同士で談笑していた。
大広場にある食事の配給を行っているテントは人で埋め尽くされ、今日のメニューはカレーであった。
四聖剣のメンバーも藤堂を囲み、カレーを口に運びながらも、中央の席で、真剣な面持ちで話し合っていた。
そんな集団を離れて、木の木陰で一人、黙々と焼きそばパンを食べる青年がいた。黒の騎士団の制服を身に纏い、肩には白いタオルがある。
深い深呼吸をして、木に深く腰掛けた。目を閉じて、遠くから聞こえる団員達の声をさえぎる。
(…午後の訓練は、後1時間後だ。その間30分は仮眠をとろう)
その青年の名はルルーシュ・ランペルージ。
彼はゼロ『だった』男だ。
今頃なら、アッシュフォード学園に戻って、授業を聞き流しながら、黒の騎士団のこれからの計画をリリーシャと一緒に練っていたところであろう。
なぜ、こんなことになったのか。
それは4日前に遡る。
ルルーシュが、突然部屋に入ってきた玉城に姿を見られた。それは予想外の事態だった。
リリーシャが咄嗟に言い含めて玉城を納得させたが、彼女は「ギアスを使え」とルルーシュにメッセージを送っていた。
ルルーシュも同じ考えに至っていたし、ギアスで忘れ去れば、何の問題もなかった。
だが、不測の事態は続く。
こっちに酔った玉城が来なかったか、と藤堂と扇が姿を現したのだ。ルルーシュはパニックに陥った、なぜなら、藤堂と扇には一度、ギアスを使っていたからだ。
それは一年前、ルルーシュが撃たれた「二〇一七事変」の時である。ライに運ばれている間に、奇襲を受け、仮面が外れ落ちたのだ。その時、扇と藤堂はルルーシュの顔を見て、絶句していた。
それも当然の反応だろう。自分たちを率いるリーダーが年端も行かぬ若者だったとは。
ギアスで解決することは不能になった。一学生がゼロの個室にいる。これだけでも十分に興味の対象となってしまう。いくらライやカレンの関係者と言ったところで意味は無い。
ルルーシュはルルーシュとして団員に参加する以外、手立ては無かった。
冷たい感触がほほに当たり、ルルーシュは目が覚めた。
「うわっ!?」
「はい、ルルーシュくん」
そういって、ルルーシュに冷たくなったボトルを手渡したのは、ルルーシュと同い年の日本人の少年だった。ルルーシュのストレートの髪とは対照的にツンツンとした黒髪、日で焼けた肌に、右頬に切り傷がある。
「え?ああ…ありがとう。宮本」
「俺のことは大典(だいすけ)でいいよ。皆もそう呼んでるし」
「俺の事も、ルルーシュでいい。同年齢で同じ部隊なのに、さん付けは気持ち悪いだろ?」
ルルーシュはボトルを手に取った。
「冷たいな。冷蔵庫に入れておいたのか?先輩方に怒られるぞ?」
「いいんだよ。同じ名字の人が三番隊にいるから、皆勘違いしてたみたいだ」
その言葉に笑いを返して、ルルーシュは口に付けた。冷蔵庫で冷やしたらしく、とても冷たくて味気のないミネラルウォーターが喉を潤した。
「でも、玉城先輩…じゃなかった。玉城副隊長の指導は酷いな。俺達しか部下がいないからって、一五キロ走らされるとかやりすぎだろ」
「まあ、出世したことで浮足立ってるんだろ…だが、奴の指導は三流であることは確かだ」
「うわ…何気に言うね」
「…そうでもしないとやってられない」
(リリーシャめ。俺が体育会系では無いことを知ってて、この部隊に俺を入れたのか…だが…)
ルルーシュがリリーシャの口車に乗ったのは、実は単なるプライドの問題が主な要因だった。
リリーシャに言われたのだ。「ゼロである貴方は、運動も一流にこなせない男だったんですか?」と。
プライドを傷つけれたルルーシュが思い切って取り組んでみたが、やはり合わないことはするものではないと、改めて感じていたことも事実である。
スポーツマンと軍人は根本的に違う。その訓練の内容もハードなものだ。意思が強いとはいえ、根性だけで乗り切れるようなメニューでない。文化的なルルーシュにとってはハードルが高い運動訓練だった。
「俺、零番隊に入りたいって思ってるんだ」
ルルーシュの隣に座った宮本大輔は、そう言葉を発した。身長は167センチほどで、ルルーシュより頭半分ほど小さいが、ルルーシュはブリタニア人としては背が低いほうだ。
「零番隊?ゼロ直属の部隊じゃないか。確か、腕も相当なんだろ?」
そう言いながら、ルルーシュは宮本大典の実力を分析する。彼は元々、「日本赤軍の血」のテロリストだったらしい。
二〇一七事変の際に黒の騎士団に加わり、リリーシャ率いる黒の騎士団と共にEUや各国を回ってきたらしい。
平和主義者で、暇さえあれば訓練をサボる不真面目な団員と聞いていたが、ルルーシュはまったく異なる印象を受けていた。
小言は言うが、訓練は真面目に取り組んでいるし、ルルーシュがブリタニア人であることは差別なく話してくる。
今一度、資料の信憑性を疑うルルーシュであり、情報部の甘さを感じ取っていた。
戦前、近所に人のいいブリタニア人の夫婦がいて、お世話になったことがあるらしく、人種差別を嫌うらしい。ブリタニアと戦争する団員としては稀な部類に入るだろう。
ナイトメアの操縦技術はシュミレーターで適性ありのレベルで、四聖剣と比べるまでもなく、一般以下だ。零番隊に入るのは困難だろうと、エールを送りつつ思った。ルルーシュは彼の言葉を軽く聞き流していると、
「俺、紅月隊長が好きなんだ」
と、聞き流せない言葉に耳を疑った。
「ぷはっ!」
ストローから、水がこぼれて、ルルーシュは咳き込んだ。
「ルルーシュ!大丈夫?」
「ゴホゴホッ…まさか、お前が真面目に取り組み始めた理由って…」
「…うーん。まあ、そう…かな?」
頬をかいて、あさっての方向をむく宮本。男の照れ笑いはどうも絵にならない。というか、体育会系の印象がある宮本はむしろ気持ち悪く見えた。
野球一筋だった少年がマネージャーに恋心を持ったようなイメージだ。
ゴホゴホと、咳き込んで息を整えた後、ルルーシュは宮本の肩を掴んで言った。
「宮本…悪いことは言わない。あの女はやめとけ」
「あの女って…ルルーシュ、知ってるのか?」
「…ああ、かつてはクラスメイトだったからな」
その言葉に宮本は大きく反応する。
「マジで!?じゃあ、カレン…いや、紅月隊長の好きな食べ物とか教えてくれ!それとできれば携帯の番…」
「カレンには…心に決めた男がいる。悪いことは言わない…諦めたほうがいい」
「…それって、やっぱりゼロの双璧の…」
「ああ。俺が…」
唯一、尊敬できた男だ。
と心で呟いた。
(ライ…お前の凄さは身をもって感じたよ。戦いながら的確な指示を下すことがどれほど大変か。やはりお前がゼロに相応しいのかもしれないな…)
心の中でライのことを思うと、ルルーシュはどうしようもない気持ちになった。ライとカレンは恋人同士だった。カレンはライを失って、その傷は未だに癒えていない。
(お前さえいてくれれば、黒の騎士団は…いや、ブリタニア打倒は…成せるんだ。お前さえいれば、スザクや皇帝だって敵じゃない…)
黙りこくったルルーシュを見た宮本は、声を潜めた。
「……ルルーシュ」
今度は宮本がルルーシュの肩をつかんだ。その衝撃にルルーシュは顔をあげ、浸っていた感傷から目を覚ました。
宮本大典の表情には、何とも言えない感情が浮かんでいる。いや、同情と言った方がいいのだろうか、悲しみを含んだ視線だった。
「……大輔」
「…お前も、カレンさんにフラれたクチなんだな」
と、また聞き流せない言葉にルルーシュは意表を突かれる。さっきのセンチメンタルな気分がその一言で、一瞬で吹き飛ばされた。
「……おい。何処をどう勘違いしたら、そうなるんだ?」
「分かってる。分かってる…みなまで言うな!分かるぜ、その気持ち」
「…っ!お前は勘違いしている!誰があんなガサツな女をっ!」
「あれー?皆してラジオを聞いて何してるんだ?」
「おい!大輔!人の話を聞け!」
ルルーシュから目を離して、宮本は人だかりの出来ている場所を見ていた。そこには確かに人が集まっていた。藤堂たちも腕を組んで放送を聞いている。
ルルーシュも少し興味を抱いた。宮本に手を引っ張られてルルーシュはその人だかりに近づいて行った。ひび割れた電子音が徐々に鮮明に聞こえてきた。
そして、
『第87代皇女ナナリー・ヴィ・ブリタニア様が、エリア11の新総督として正式に決定されました。なお、本国から到着するまでの期間は―――』
ルルーシュは、耳を疑った。
中華連邦領事館の重役会議室でも同様だった。
大きなスクリーンには中継で、ブリタニア本国で行われている就任式が映し出されていた。黒の騎士団の幹部たちは、席を立って中継を眺めていた。
ナナリー・ヴィ・ブリタニア。
ルルーシュの実の妹で、皇位継承権を持つ皇女である。アッシュフォード学園にいた頃とは随分と異なる衣装を身につけて、そのスクリーンの中心にいた。
だが、扇たちが注目をしているのは彼女ではない。
ナナリー・ヴィ・ブリタニアは壇上にいる。注目している人間は、彼女の前に控えている二人の騎士だった。
「紅」と「蒼」のマントを纏った、帝国最強の騎士、ナイトオブラウンズの二人の騎士だった。
ラクシャータはキセルを吹かしながら、彼女は一言呟く。
「随分と出世したじゃないのぉ…裏切り皇女の騎士と、裏切りの幹部さんはぁ」
「…ちっ!」
ディートハルトは一人の騎士を睨みながら忌々しそうに、舌打ちをした。彼の失態は彼の独断によるものだが、誰ひとりとしてこのような未来を予測した者はいないだろう。
『ライ・エルガルド・ヴァン・アッシュフォード卿とスザク・クルルギ卿はこのエリア11から出世した騎士です。特に、アッシュフォード卿は先月、北アフリカ共和国の統治により…』
アナウンサーの声は、もう彼女に届いていなかった。
両名ともエリア11から異例の出世を果たした騎士、
それぞれが所有するKMFには『征服者(コンクエスター)』、『征服王(イスカンダル)』と名付けられ、
その驚異的な戦闘力から、敵国から『白き死神』、『蒼の亡霊』と畏怖されている。
ブリタニア帝国の大反逆者『ゼロ』を捕らえたスザク。
反ブリタニア勢力であった9つの国を一年で陥落させたライ。
彼らの体躯に纏う「紅」と「蒼」のマント。
その後ろ姿はまるで…
「ゼロの双璧じゃないか…」
扇はその光景を見て、思わず口から洩れてしまった。
「おいっ!要!」
杉山が扇の失言を咎めるが、彼女の耳には確かに聞こえていた。杉山と扇は彼女の方を見た。
カレンは拳を力一杯握りしめて、唇をかみ切った。
一筋の血が顎を伝う。殺意を込めた視線がスザクの後ろ姿を射抜いた。
(ねえ、スザク…なんで…なんでアンタがライの隣にいるの?)
身を焦がすような憤怒が彼女を纏う。爪が皮膚に食い込み、真っ白になった指の隙間から、血が流れ落ちていく。それでも彼女の怒りが収まることは無い。
(ライの、ライの隣はっ…!この私が!)
「…うっ!?」
突然、吐き気が彼女を襲う。彼女は急いでポケットから精神安定剤を数錠取り出し、水も含まず口に入れた。
「お、おい。カレン…」
扇はカレンの異常を心配するが、彼女はそれを手で制する。
「…大丈夫。大丈夫…だから」
しかし、扇の心配はますます募るばかりだった。彼女が見せた掌は、真っ赤に染まっていたのだから。
ブツッと、大スクリーンの電源が切られた。ゼロがリモコンを手に取っていた。
『…カレン。君には退室を命じる。今のお前は万全とはいえない。ここでの会議の結果は後でC.C.を通して伝える。いいな?』
一瞬、カレンはゼロを睨みつけるも、その指示に従った。
「…了解しました。皆さんにもご迷惑をかけて申し訳ありません。それでは、失礼します」
一礼して、カレンは会議室のドアから出て行った。
それを見送った後、幹部たちは席に次々とつく。扇はゼロに真っ先に開口する。
「なあ、ゼロ。君はカレンをどうするつもりだ?」
予想通りの扇の言葉に、ゼロ、リリーシャは喋る気が起らなかった。説明を他人に委託することにして、聞き返した。
『…どうする、とは?』
そのリリーシャの心中の意見に答えてくれたのは、扇の反対側に座っているラクシャータ・チャウラーだった。普段、研究室に引きこもっている彼女は、開発費の予算会議の代表として出席していた。
「戦力外通告して切るってこと?バッカねえ。カレンちゃんはあの状態でも、普通のパイロットより断然優秀だわ…でも、まあ、昔より魅了が欠けるのは確かだけど」
「ですが、長い目で彼女を見守る訳にもいきません。黒の騎士団の復興に当たって、我々にそんな余裕はない」
『安心しろ。扇。私がカレンを見限ることは決して無い。決してな』
「…そうか、それなら、いいんだが…」
「……ええ。彼女は黒の騎士団当初からのメンバーで、とても優秀な方です。信頼できる部下として、ゼロ個人にも思い入れがあるでしょう」
ここで予想外の言葉にリリーシャは我に返った。ディートハルトの含みのある言葉に、ゼロ、リリーシャ不快感を覚え、その意見に食いつく。
『……ディートハルト。貴様、私に下種な勘ぐりをしていないか?』
リリーシャは強い口調で彼を問い詰めた。その真剣さが伝わった幹部たちに緊張が走る。その矛先を向けられたディートハルトは、余裕の表情を持ってゼロを見据えた。
「そう聞こえたのなら、ゼロ、貴方はやはり優秀だ」
『私に何の不満を持っているのか。それを聞こうか』
「貴方は紅月隊長に思い入れが強すぎる、と言っているのです」
『…つまり、私とカレンには上官と部下以上の関係がある、と言いたいのか』
「はい」
上官と部下以上の関係、それが意味することは実に分かりやすい。ゼロは「男」という認識は今や誰もが持っている。すなわち、カレンと男女の関係を持っているとディートハルトは主張していた。
リリーシャは鼻で笑いながらも、自分の失態を恥じていた。カレンに正体を伝えてからというもの、彼女と仮面を外して会う機会は多かった。
杉山は、ディートハルトの意見に強く反発した。
「おい……ディートハルト。何ふざけたことを言ってるんだ?」
カレンはライを愛している。一途な彼女がそんなことをするはずがない。その葛藤に今も苦しんでいる。彼女の姿を間近で見てきた彼らだからこそ、そう思っていた。
だが、それは一年前の話だ。この激動の一年、カレンがゼロと共に過ごした日々を彼らは知らない。言葉では否定していても、心の奥底まで否定できるものではなかった。
井上はポツリと、言葉を漏らした。
「カレンが、そんな……ねえ、ゼロ?」
『ああ。カレンは確かに信頼できる部下であり、大切な仲間だと思っている。だが、それだけだ。上官と部下の関係、それ以上でもそれ以下でもない』
その言葉に、井上たちは安心するが、ディートハルトの言葉は続く。
「…では、本題に入りましょう」
「本題?」
南佳高がディートハルトの言葉に反応した。
「半年前、貴方はEUの亡命に失敗した団員たちに、マフィアを壊滅させるという奇跡を起こして復活を遂げた。EUの放送をジャックし、その復活を世に知らしめた。しかし、なぜ、貴方はラインオメガを使わなかったのか?
そうすれば今回のように全世界に中継することができた。あれは明らかに貴方のミスだ。それが私に残る違和感なんですよ」
『つまり、私はお前が知っているゼロとは別人であると…そう言いたいのか?』
「はい。正確には、貴方は2代目ゼロだと見受けます」
会議室は凍りついた。
井上や扇は絶句し、二の言葉を継げないでいた。その中、ラクシャータがその空気を無視して声を発する。
「…そう言われてみると、アンタが頼んだあのナイトメア…規格がガウェイン・ラグネルと随分違うから、もしかしたらぁ、と思ってたんだけどぉ」
ふぅー、とラクシャータはキセルを吹かせた。
『私はゼロだ。それ以外の何者でもない。だが、それに不満は無いだろう?ディートハルト』
「ええ。貴方はゼロだ。そしてその手腕は誰もが認めている。ジャーナリストとして私には不服はありません」
ただ、私に感づかれるようなミスはしないで頂きたい、と言いたいのだろう。リリーシャはそれを暗に理解できた。
ディートハルトが感づくということは、私が未熟であり、それが敵にも知られる可能性があると言っているのだ。
リリーシャはディートハルトの認識を改めた。
彼は仲間ではなく、同志であるということに。
通常、優秀な部下は2つのグループに分けられる。
一つは、リーダー個人に忠誠をつくすタイプ。もう一つは、組織に忠誠をつくすタイプだ。ゼロという強烈なリーダーを持つ黒の騎士団は、前者の部下が大半であろう。
肉親や血族に対する意識が強いアジア圏内では、前者の思想を好む傾向がある。
しかし、組織が強大化、複雑化するにつれて、リーダーとしてのニーズは異なってくる。
大組織は一人のリーダーが纏められるものでない。リーダーシップよりも組織を統制するルールが、組織を形作る主な要因となる。そのルールを作成し、取り仕切るのが、リーダーと、その幹部に要求されるものだ。
他の組織とのコネクションや人脈も必要だが、それは能力や環境によってネットワークは形成される。
役割が分担されるにつれ、リーダーとしての役割も決まってくる。それはアイドルや芸能人と同じ、世間や人々に与えるイメージアピールである。
会社のブレインはむしろその下に就く幹部たちの役割であり、リーダーは人脈やイメージが重要視される。
だからと言ってリーダーが無能であっていいわけがない。
与えられた仕事をこなすことをこなせば良いだけの役割とは違い、マクロな視点とミクロの視点を両方持ち合わせ、時代の流れを敏感に感じ取り、数年、もしくは数十年先の未来を見据えるという高度な先求眼が必要とされる。
そして、それを支える部下には、リーダーを支えつつも、時にはリーダーすら切り捨てる考えを持ち、逆に組織を捨てることも厭わない冷静かつ合理的な視野を持つ人材が必要だ。
己の能力を生かす場所を選びぬき、独立性を持つ優秀な人材が、最もこの後者のイメージに近い。
それは部下ではなく、同じ組織を抱える同志という方が意味的に近いだろう。ゼロのために命を捨てて守る戦士とは違う。
ゼロという花を育てることが目的であり、組織の一員として情報部を管理している有能な人間でもあるが、ゼロに魅力を失ったとき、彼は容赦なくゼロを見捨てるだろう。
そして、ゼロの中の人間に興味は無い。ゼロの仮面を被り、黒の騎士団を率いて演じるだけの能力を持った人物に忠誠を持っているだけなのだ。
ゼロ、リリーシャはディートハルトの認識を改め、彼を警戒するどころか、むしろ好感を覚えた。
人間を惹きつけるものは人間性ではない。
実力だ。
それをリリーシャは正しく認識していた。
学生に必要とされるのは勉学であり、歌手に求められるものは歌唱力であり、医師に求められるものは患者を治す腕と知識である。人柄や容姿というものは実力に付随する副次的なものでしかない。
世間的に重要視される人間性とは、その人物の外見や、人に対する配慮や性格、特技、血統、知識の集大成を指したものでしかない。
リリーシャは扇やカレンと言った人間よりも、ディートハルトやラクシャータのような人間の方が必要とされているものが明確で、扱いやすかったのである。
リリーシャは、ディートハルトが想像以上に優秀な人材であることを認識した。
『…確かに私は、一年前のゼロではない。全くの別人だ』
その言葉に、会議室は揺れた。
「なっ…!?」
「なんだって!?」
その言葉に、ディートハルト一人だけが唇を歪めた。彼もまた、今のゼロが前代のゼロに劣らぬ優秀な人間であることを理解したからだ。
「じゃ、じゃあお前は一体誰なんだ!?」
『何を言っている?扇要。私はゼロ。ゼロという記号を持った存在。ただそれだけだ。ブリタニアに反逆し、世界を変える者。そしてそれを成す力と意思を持っている。それに何の不満が?』
「な…な……!」
面喰っているメンバーは扇だけではない。井上や南、杉山も同じだった。
「私は、別にアンタが何者だろうと構わないし、興味もないわぁ。ただ、アンタが前のゼロと同じくらい面白い奴だってことは分かったわよ?」
『ラクシャータ。気遣い、感謝する。この話は幹部のメンバーのみとしてくれ。日本に戻り、団結力が高まりつつある今、余計な混乱を招きたくは無い』
「はっ。仰せのままに。ゼロ」
ディートハルトは、大きく頭を下げた。
彼は、再びゼロに忠誠を誓った。
王都ペンドラゴン。
就任式と報道局のやりとりを終えた後、ナナリー・ヴィ・ブリタニアは来賓館とは遠く離れた別室にライとスザクを招いていた。
別室といっても天井は高く、その大きさは20畳ほどの広さはある。
補佐官を務めているアリシア・ローマイヤはナナリーの命令で、席を外していた。
彼女もナナリーのプライベートとして認識したので、命令でなくとも自主的に動いたと思われた。
3人になった時、ナナリーが発した言葉は謝罪だった。
「ライさん。スザクさん。ありがとうございます。忙しい中、わざわざ引き止めてしまって」
「カラレス総督の死は誰にも予期できなかったことだ。ナナリーが気に病む必要はどこにもないよ」
「ですが…」
困り顔になるナナリーにライは優しく微笑みかけた。
「寧ろ、あやまるのは僕の方だ。エリア11まで護衛できなくて…僕の一個小隊を付けておいたから、これでナナリーの懸案が少しでも妨げられるのなら、僕は…」
ライは膝を折り、ナナリーの手を握り締めた。掌の温かさを感じたナナリーはうっすらと頬を染めた。
「もうっ、ライさんったら。本当に口が上手くなりましたね。いつも聞いていますよ?ライさんの噂は。先ほどライさんのことを聞いてきた記者さんも多かったんですから」
「…あははっ、そうなんだ」
ライは、思わず苦笑した。
「…でも、本当に申し訳ありません。私の為に、ライさんやスザクさんのラウンズを護衛に付けるだなんて」
今度はスザクがその言葉に答えた。
「これは僕たちの大事な義務だ。ナナリー。だから、遠慮なく僕たちに任せてくれ。ナナリーは、僕が守る」
そうして、スザクはナナリーの片方の手を握った。彼女は頬を緩めた。
「スザクさん…ありがとう、ございます。…そして、ライさんも」
ナナリーが感極まって涙が溢れそうになった時、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。
彼女が持っているインカムから、廊下に立っている警備兵の声が聞こえてきた。
「…はい、はい。お通ししてください」
涙を指で拭おうとしたナナリーを、スザクはハンカチでゆっくりとナナリーの眼元を拭った。ナナリーはスザクに微笑んだ。それを見たスザクの表情も柔らかくなった。
二人の光景を、ライは優しく見守っていた。
そして、そんな雰囲気をブチ壊すのはいつもこの男だ。
「これはこれは、ナナリー皇女殿下ぁ、お久しぶりですぅ♪」
「ロイドさんっ!殿下の御前で何を喋ってるんですかっ!」
扉から入ってきた人物は、ライとスザクのKMF開発局『キャメロット』の局長、ロイド・アスプルンドと助手のセシル・クルーミーだった。礼装しているとはいえ、人格まで覆う役割は担っていない。
ライの苦笑が表情に一層刻まれて、スザクに声をかけた。
「ごめんね。スザク。クラブの整備で、ロイドさんを引き止めてたんだ」
「そういうことだったんだ。分かったよ」
「キャメロットの支援をしてくださったようで、私からもナナリー殿下にお礼を申し上げたくて、参上しました」
ロイドさんは場違いな挨拶を言った後、ライたちが驚くほど礼儀正しい作法で、ナナリー殿下に頭を下げた。その意思が伝わったのか、ナナリーの表情は一変した。
「そうですか。お心遣い感謝します。ですが、これはライさんとスザクさんにできる私からのお礼です。そこまで気にする必要はありませんよ?ロイド伯爵」
「…感謝します。ナナリー皇女殿下。お返しにとは何ですが、エリア11に到着した際には、ささやかなサプライズを用意していますので、楽しみにしていてください」
「まあっ!それは楽しみです。期待していますよ」
スザクはライに視線で合図を送った。
後で話があるというメッセージだと受け取った。
ライは話を切り出す。
「…じゃあ、ナナリー。申し訳ないけど、僕はこれで」
「はい。分かりました。お話したいことはたくさんありますけど…」
「うん。今度会うとき、あの物語の続きを聞かせてくれないかな。僕も話題を作ってくるよ」
ライの言葉に、ロイドが喜色の笑顔を浮かべた。
「EU戦線にはセシルくんに頼んであるから、データだけはお願いねぇ。僕、ワクワクしてるんだからぁ♪」
「EU戦線!?ライさん、これから戦地に赴くんですか?」
「うん。EUはこれで2度目かな。前は黒の騎士団の奇襲を受けてね。あの時に潰しておけば、ナナリーに苦労をかけることはなかったって今でも後悔してるんだよ」
ライは心配するナナリーを見て苦笑していた。一瞬だが、スザクの眼に鋭い眼光が浮かんでいた。ライの御前試合で見せた敵意と、同じ感情が宿っていた。
一時間後。
王都ペンドラゴンの南東に、巨大な庭園がある。それはかつてマリアンヌ・ヴィ・ブリタニアが住んでいた離宮に繋がる道であり、中央には大きな噴水があり、規則正しく並べられた箇所には色とりどりの花畑が一面に広がっていた。
華やかな場所に蝶が舞い、楽園を思わせるような光景だった。
快晴の空の下、二人の騎士は噴水の前で言葉を交わしていた。一人はナイトオブセブン、枢木スザク、もう一人はナイトオブツー、ライ・エルガルド・ヴァン・アッシュフォードである。紅と蒼のマントは、遠くから見ても分かるほど特徴的だった。
「日本に行ったばかりなのに、また本国にとんぼ返り帰ってくるなんて、やっぱりラウンズは忙しいね」
「ライほどじゃないさ。知ってるよ?ナナリー殿下のお願いのために、EUに行く時期をずらしたって。シュナイゼル殿下にこの事が知れたら…」
「まさか。皇帝陛下の命令ってのは嘘じゃないさ。ただ、僕から進言したというだけのことだから」
「…ライ、君は唯者じゃないね」
「どういたしまして」
一輪のバラをクルクルとまわしながら、ライは話を続けていた。ライの表情には少しだが、憂いの感情が表れていた。スザクはライに声をかけた。
「ナナリーにギアスをかけたことが、辛いのか?」
スザクの言葉に、ライの指が止まる。噴水の頂点を見上げたライは、そのまま語り始めた。
「……皇帝陛下が直々に命令したほどだ…よほど辛い人生を歩んできたんだろう。ナナリー殿下は苦労人だな。でも、驚いたな。ナナリー殿下の兄上の名前」
「…ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」
スザクの口調には、静かな殺気が込められていた。
「一瞬まさかと思ったけど、ロロの溺愛ぶりを考えるとなぁ……人には忘れたい記憶っていうものがある。ナナリー殿下は…兄さんの死が受け入れられなかったのかな?」
そう、ライはギアスを使ってナナリーの記憶を消した。
ルルーシュの記憶を。
目が見えない彼女に、皇帝陛下のギアスは効果がない。だから、聴覚を通して効果を発するライのギアスを利用した。
万一、ルルーシュが記憶を取り戻したとしても、ナナリーがルルーシュを必要とすることは無い。今になっては、ナナリーはスザクに恋心を抱いているくらいだ。ライのギアスは皇帝陛下のギアスより強力だという。ナナリーには万一の心配すらなくなっていた。
そのため、ナナリーはスザクとライの記憶が残っていても、ルルーシュの記憶は残っていない。
スザクは昔からの知り合いであり、ライは学園で知り合った人間だと認識している。
そして、皇帝陛下が書き換えたライの記憶は4つ。
狂王の過去、黒の騎士団のこと、そして、ナナリーの記憶
だが、ルルーシュと違ってギアスを封じることはできなかった。
そして、ギアスの知識だ。さすがにギアスの力を訳も分からず持っているのは、危険極まりない。ギアスは天から授かる特殊な能力だという記憶を植え付けた。シャルル陛下もその一人だということは知っている。
だが、ただそれだけだ。ルルーシュが置かれている立場や、アーカーシャの剣の存在は知らない。
スザクは表面でライの親友でいても、内心では違っていた。
二人の間でルルーシュの話題が上がった時、ライは話し始めた。
「日本に戻ったとき、ルルーシュをブリタニアに誘うつもりなんだ」
「…なんだって?」
ライの言葉に、スザクの反応は少し遅れた。
まさか…と、一瞬、ライを疑ったのだ。
「あと、3ヶ月でルルーシュも卒業するだろう?進路が決まっていないみたいだから、僕が何とかしてやろうと思って」
「ああ…なんだ。そういうことか。なら、僕だって」
ライは唐突にスザクの肩に手を置く。
「…スザク。何があったかは聞かないけど、早い内にルルーシュと仲直りしろよ」
スザクはさらに驚くことになる。自分でそういう気配を感じ取られることが無いように気を使っていたので、ライの鋭敏な洞察力に感嘆するしかなかった。
スザクは表情を緩め、苦笑した面持ちで言葉を返した。
「鋭いな。ライは」
だが、スザクと対照的に、ライは真剣な表情となる。
そして、一言、告げた。
「姉さんをよろしく頼む。これは命令だよ。スザク」
鋭い蒼の視線がスザクを射抜いた。ライはアッシュフォード気の人間となった。その恩義を感じて、今もなお彼はアッシュフォード家の為に貢献している。一年近く、同じ職場で働いてきた彼にとって、その気持ちはありありと伝わっていた。
スザクはライに微笑みかける。
「分かってるよ。ライ」
ブオッ、と大きな風が辺りの花々を揺らし始めた。空を見上げると、飛空艇『デュランダル』が庭園の上空に差し掛かろうとしていた。アヴァロンと同型の機体であり、オレンジ色ではなく、グリーンのカラーリングが施されている。後翼部から、小型飛空機が発射された。
ライを迎えに来たのだろう。
スザクたちの話はそこで終えた。
そして、遠ざかる飛空艇『デュランダル』を見ながらスザクは呟いた。その声は小さく、本人以外に聞きとった者はいない。
だが、言葉に込められた思いは、とても深いものだった。
「ライ……俺は…君だけは、殺したくない」
コードギアス LOST COLORS
「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
TURN05 「ルルーシュ 入団」
投下終了です。
多いですよね…。
申し訳ありません。書いているといつの間にか大容量に。
楽しんでいただけるなら、それに越したことはありませんが。
以前投下していただいた方に、ここでお礼を述べたいと思います。
ID:BoIr4Ssbへ。
謝るどころか、こっちの不手際が招いてしまったことですので、私が謝りたいくらいです。
投下ありがとうございました。
あと、書き込みで荒れたように私のオリキャラが活躍しすぎという話がありましたが、それは私が懸念しているところでした。
リリーシャの設定がすべて伝わっていないというのが、原因みたいです。
リリーシャは決して万能なキャラではありません。むしろ、ルルーシュより不安定なものをかかえています。それは後々に分かると思います。
それに比べてルルーシュはオチ担当になってきてるし、ライのチートっぷりは磨きがかかっているし。
まあ、ライの能力の高さも、そして恐ろしさも後に分かると思います。
登場人物が多すぎて、視点がコロコロ変わるのが自分でも困っています。まあ、それが面白いというのもなんですが。
今、みなさんアピールしたいことは、ライのチートっぷりとリリーシャの能力の高さです。
パワーバランスには気をつけて、今後とも書いていくつもりです。
勉学は、親を黙らせるために結構がんばりました。学内で3位でした。あと、一週間くらいはPCが使えると思います。
その間に、
TURN06「ナナリー ヴィ ブリタニア」
を書こうと思ってます。
最近は投下するssも少なくなって、あれっぷりもすごいですね。
これが少しでも活性化につながればと思ってます。
それでは。
・・・・・・・
本文以上です。
いくつか行長すぎのエラーが出たので長そうなところを勝手に改行しました。
オリジナルは避難所代理投下スレをご覧ください。
POPPO卿、乙です。 すごくおもしろかったです。
次回も楽しみにしてまっています。
>>351 お疲れ様です。
上にも同じ意見がありましたが、読みやすくなったかと思います。
次のワンステップとしては、書き上げた後に一度、口に出して音読してみると、もっと良くなると思いますよ。
表現については上を見ると切りがありませんが、まずは辞書を使いながら言葉を選んでいくようにすると、上達が早まります。
誤字も少なくなるのでお勧めです。
要は推敲に時間を使う、ということですね。
以上、参考になれば幸いです、次を楽しみにしています。
>>368 オリキャラについては最終判断は書く人間が下すべきなので、それはそれで尊重されるべきかと思います。
ただ、細かいところはさておき、代理投下される方に手間をかけるのはよろしくないので、投下前に形を整えた方が良いですね。
おつかれさまでした。
>>368 代理投下乙です。
そしてPOPPO卿、GJでした。
ゼロがかつてのゼロではないという言葉、そしてルルーシュの入団。
とりあえず、ルルーシュが下っ端として働いている間は誰も「ルルーシュ=ゼロ」だとは思わないだろうなぁ。
>シャルルに頼まれて記憶を書き換えた シャルルはナナリーにギアスを使っていたはず……記憶改修のギアスは同じ相手に二度使えないからか。
なんにせよ、「ギアスは効果が無い」という説明で皇帝は嘘を言っていないのがいいですね、真実をすべていったわけではない、とも言えますが。
ナナリーから消されたルルーシュの記憶、スザクが揺さぶりをかけることができなくなった以上、ラジオ放送で公開という手法に納得しました。
次の投下を全力でお待ちしています。
リリーシャの振る舞いがルルーシュとあまり違ってこないせいか、彼女のいる「理由」があまり感じられないなあ。
ルルーシュをヘタレ補正して格差を付けるより、彼女独自の魅力で面白さをかさ上げしてほしいなと思う。
前の章は、同等の力のある者が敵対するわくわく感があったんだけど、今の章になってから異物感の方が大きくなっちゃって戸惑う。
ナナリーから兄の記憶が消されているなんて衝撃的で面白い設定を
地の文でさらりとばらしちゃったのがなんかもったいないなーと思った。
>351
大変読みやすくなったと思います。
アドバイス生かされていると思いますよ。
今までの中では、ダントツに読みやすいし、話の状況もわかりやすくなったと思います。
ただ、これに満足せず、この調子でより上を目指してがんばってください。
日々精進ですwww
話の方も盛り上がってきましたが、もしもっと大きくなるようなら、無理に3回に納めなくてもいいので、もっと楽しんでどんどん書いていってもいいと思います。
物語は生き物だと思いますから。
では、いろいろ言いましたけど、次も全力でお待ちいたしております。
がんばってください。
トーマスがすっげえキモいんだけど
VV×シャルルとか本気でひくんだけど
やめてほしい
見てて気分が悪くなってくる
ああいう腐った会話が原因で何人もの職人が去ったことがわからないのだろうか
また
特定職人びいきかよ最悪
民事訴訟起こされても、文句言うなよ。今までのメールとか証拠になるもの、全部保管してるかもよ、あの人。
>>377 どうでもいいっす
っーかこいつ管理人さんが本気だしたら名誉毀損とか本当に出来るよな?
実際にできるかどうかは、法律に詳しくないから知らないが、著作権のことでトーマスさんが相談した弁護士とのパイプはあるからね。
あのな、毎回そうなんだがいちいち触らないでくれないか?
そんな下らないことで無駄なレスしないでくれ。構えば運営も動いてはくれん
荒らしは徹底スルーが基本なんだよ、いい加減学習してくれ頼むから
「HAHAHA! 面白いなぁ、同士ライよ!」
「ええ、そうですね」
やたらとテンションの高いジェレミアにライは適当な相槌をうつ。
「イレブンの作ったアニメは完成度が高いな、いや、この分野に置いては日本という名を冠してもいいかもしれん。
ジャパニメーションとはよくいったものだ!」
彼の上機嫌の理由、それはライの持ってきた映像にあった。
やたらめったらイレブンを敵視するジェレミアに日本に対する好印象をもってもらうにはどうするか。
それを生徒会メンバーに相談した結果、日本の長所である『アニメや漫画』といったサブカルチャーがいい、という結論になった訳だ。
「おお! 三機の戦闘機が合体してKMFになったぞ!」
「ジェレミア卿、それはKMFではなくてゲッ○ー1です」
ライはとりあえず興奮気味のジェレミアに説明するが彼は全く聞いていない。
「ほぅ、トマホークか……今度ロイド伯爵に作って貰うか」
振動トマホークとかを嬉々として造るロイドの様子がライの目に浮かんだ。
「分離してまた合体!? 今度ドリルだと!?」
食い入るように画面を見ているジェレミアを見ているとライは少し微笑んだ。
純粋で、子供の様に真っ直ぐな彼、だからこそ彼には『イ
純粋で、子供の様に真っ直ぐな彼。
だからこそ彼には『イレブン』を『イレブン』としてでなく『日本人』として見てほしい。
この映像が少しでもそのきっかけとなればいいな、とそんなことを考えながらライはジェレミアの机に溜まっている書類の山を片付ける事にした。
GJ
HAHAHA笑いのジェレミアに爆笑したw
はじめまして。10時ごろより投下をしようと思いますのでよろしくお願いします
カップリングはライカレです
12レスぐらいありますので支援をもらえればうれしいです
じゃあ10時くらいになったら見に来る
まだかな・・・
まだなのか?
投下しないなら俺が投下したいんだが・・・
朝の10時なんじゃね?
>>391 かれこれ2時間、どんだけ誤字が……とりあえず待っています
はぁ・・・
待っている人がいるなら、その人が先に投下したほうがよくないか?
いつになるかわからんのだろう?
ただ、待ってくださいでは、支援する人にも、投下まっている人にも失礼だと思う
だよなあ。推敲してるなら日を改めるなり待ってる人に譲るなりした方がいいね。
いやまあ、そこまで強く言うこともないと思うが、目安は欲しいかな。
何時頃になりそうなのか分かれば対応しやすくなるから、
もし見てるのなら一言貰えると良いのかも。
もし直すところがたくさんあるのなら、明日に回すのも手だよ。
その分、完成度が高まるんだから、慌てることないよ。
職人に、しかも新人の人に対して非常識よばわり
何様のつもりだトーマスは
予定としてあげた22時の時点で投下の目処がつかなかったのなら
そこで投下できませんと一言発言するのがマナーだと思う
それでいくらかの時間で投下できるのなら後どれだけ待ってください
目処がつかないか、長い時間かかるようならすっぱり諦める
それはマナーではないか?
ただ待ってくださいと言うだけでは自分のことしか考えていないと、荒らしではないかと言われても仕方がない
社会人か学生か、大人か子供かはわからないけどそれは最低限のマナー
できないのであれば、人の集まる所に顔を出す資格はないと言われても反論は出来ない
自分の発言や行いが他人の迷惑になっていないかを考えるゆとりというものは最低限持っておいてほしい
反応がないみたいなので、次の人、投下してもいいんじゃないかな
2時間30分なんて、非常識だよ
おまえらこそもう少しゆとり持とうぜ
じゃあ小ネタ行こうか?
1レスで終わる奴02:20に投下するけど
ライが女の子だったら
「特派編」
苦手な人は本気でスルー推奨
ライが女の子だったら
【特派の場合】
「今日から特別派遣技術部に所属する事になったライです。よろしくお願いします。」
ロイド誘われてライは特派に所属に入ることになった。
今日はその歓迎会である。
料理はブリタニアの誕生日パーティーでよく見られるチキン、ケーキ、ステーキなど祝うための料理が並べられている。
そんな中にセシルの手の中に何かの箱があった。
「お祝いにオスシ作ってきたのよ」
「「!!?」」
彼女の一言が和やかだったムードを一変させ修羅場のような空気になった。
スザクは額に冷や汗を垂らしながら苦虫を噛んだような顔をしている。
ロイドはさっきまでのふざけた様子とは違い
顔がランスロットを破壊されたかのような顔をしていた。
何故彼らがそんな顔をしているか分からないライは
「ありがとうございます。セシルさん…私の為にこんな事して頂いて…」
セシルに対してかなりの好意を抱いていた。
「じゃあ一口頂きます。」
ライは海苔をまいてあった緑の何かが入っているものを食べた。
「どう?美味しい?」
セシルは子供のような無邪気な笑顔でライを見つめる。
「…お、美味しいですよ」
ライは嘘をついた真逆の事を言った。
「…もうお腹いっぱいです。セシルさんありがとうございました」
一貫食べてライは箸を止めてしまった。
(これ以上食べたら命に関わりかねない…)
ライは命の危機を感じとったようだった。
「あらまだライちゃんの分たくさん残ってるのに…」
セシルがそう言うと
「スザクが食べてくれますよ。男の子なんですもん♪」
とライは言った。
「!?」
スザクは信じられいと言うような顔をライに向けた。
(僕を殺す気か!?)
(私だってまだ死にたくないよ!)
(だからって…)
(また今度何か埋め合わせするから、それで許して)
(…はあ〜、会長に一週間は休むって言ってね。)
(さっすがスザク!頼りにしてるよ。)
ちなみにこの会話は目だけで行われていたりする。
「じゃあスザク君いっぱい食べてね♪」
「うぐ…い、頂きます…」
ちなみに寿司のネタはピザチーズに味噌と小豆を加えたものやブルーベリージャムに大根おろしとサバの刺身を添えたものなどがあった。
(生きて帰れますように…)
涙をこらえながらスザクは食べ物だった物体を口に運び彼の意識はここで途絶えた…
スザクは一週間の間、高熱と嘔吐、下痢に悩まされライに看病されたという…
投下終了宣言忘れてた…
すいません
にしても投下しないな…
誤字訂正するにしても
一言は何か詫びるのがマナーじゃないかと思いますよ
という事で俺はギブです
寝ます
>>403 小悪魔なライ(女の子)か……アリだな。
スザクに惜しみ無い拍手をおくりたい
惜しみない拍手が憎しみない拍手に見えた
スザクの事どんだけ嫌いなんだ俺は
汁とどっこいどっこいじゃね
こんばんは。10:00頃から投下したいのですが、よろしいでしょうか?
おそらく10レスは越えてしまうと思うので、よろしければ支援下さるとありがたいです。
それから聞かれる前に言っておきますが、俺は上の人ではありません。
某所で言われてたようにまずは謝罪〜〜とか言われても無理なんでそこんとこよろしく。
……すみません、どうやら誰もいないようなので出直します。
また人がいそうな時間帯に来ますね。深夜の方がいいようならそうします。
数えたら16レスでした。次に来た時は是非支援の方よろしくお願いします。
さあ!ばっちこーーい!!
って、おーい!
なんてタイミング悪いんだーーー!!
全力で2レスしてみました
支援屋が投下前に書き込むはずがないだろ
早く投下しろよ
いや、普通に支援できるよという意思表明はすると思うが。
俺もしばらく見てるから、
>>408氏は適当なタイミングでどうぞ。
取りあえず俺は深夜1時頃まで時折覗くのでヨロ
16レスくらいなら00分挟んでひとりでも行けそうだけどね。
13連投?とかに引っかかることがあるから間に1・2回支援があればカンペキ
いつでも支援できますよ
417 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/01(土) 01:46:55 ID:0iBJurmQ
寝落ちかな?
寝おちみたいですね。
マジですか!!
今日もかよ…
今日もというか、今回は「出直します」で去ったんだから責めるほどのことじゃないだろ。
深夜の方がいいようなら〜と言ってるけど、今日また来ますとは口にしてないし。
週末だからって必ずしも即日で深夜までネット繋げられるとは限らんよ。
明日来るかーと思ってPC落としちゃったら確認もできんのだし。
>>408氏は、次の投下予定の際は、多少早めに告知された方が良いかもしれないね。
以前ほど人がいないし、そのわりに腰を据えて支援してくれる人が多いから、
上記みたいな形で待っちゃう人が出てくる。
もちろん貴方の言動は道理にかなったものなので、後ろめたく思うことはないけど、
まあ上手く噛み合った方がお互い楽だから、念のため。
責めてないよ?
むしろwktkしながら待ってますw
短いものをひとつ。
前後合わせて4レスなので、支援はいただかなくて大丈夫です。
「髪を切るはなし」
セシルさんとライ。ただ髪を切る話です。
まだライが特派に所属して間もない、皆が距離を測りかねているころの1シーン。
「ライ君!」
名を呼ばれ、僕は足を止めた。
僕は今日のシミュレータ騎乗を終え、スザクと連れ立ってルーチンのメディカルチェックへ向かうところだった。
振り返ると、特派の制服に身を包んだセシルさんが小走りにやってくるのが見える。
「どうしました?」
「これ、あなたのかしら。コクピットに落ちていたそうだけど」
差し出された手には、オレンジ色の髪ゴムが乗っていた。
「――ああ!それ」
僕は思わず後頭部に手をやって声を上げた。髪を探る手がすかっと抜ける。
――シミュレータ入りしたときは、何重かにしてきつめに束ねていたはずだったのだが。
「髪、縛っていたっけ?気付かなかった」
「今日、貸してもらったんだ。シャーリーに」
僕は、礼を言ってセシルさんの手からからゴムを受け取って、スザクに答えた。
彼女の髪の色によく似た明るいオレンジ。
昼休み、生徒会室で時間と戦いながらおにぎり片手に書類仕事をする僕に、シャーリーは予備のゴムを渡してくれたのだ。
「よほど、邪魔そうにしていたんだろうな」
僕は、目に影を差す前髪を右手で払い上げた。
「確かに、随分伸びたね。」
「学園に住み込むようになってから、切っていないし」
答えながら、僕は手にしたゴムで伸びた襟足と頬にかかる髪をかき集めて束ねようとした。と、するりとゴムが逃げる。
僕は見えない後頭部を探ろうと虚しく視線を泳がせながら、もたもたと髪をいじっていたが、やがてあきらめてため息をついた。
「……昼は、結べたんだけれど。」
「束ねるにはちょっと短いかもね。ピンか何かで留めればいいんだろうけど」
再び僕の手から飛び出したゴムを拾い上げて、スザクが言った。
髪を束ねるという仕草に慣れていないせいもあるが、思い思いの方向へ中途半端に伸びた僕の髪は、シミュレータ騎乗のあとで汗ばんでいて
さえ、非常に扱いにくいのだった。
「ナイトメア騎乗に尖り物は賛成しないわ」
「とがりもの――、ああ、ピンですか。そうですね」
僕がその言葉に納得していると、セシルさんはちょっと考える仕草をして言った。
「ライ君、チェックが終わったらもう一度ケージにいらっしゃい」
「えっ?」
思わず聞き返すと、セシルさんはにこりと微笑んだ。
「髪、切ってあげるわ」
・・・・・・・・・
「髪を切るはなし」
・・・・・・・・・
しゃく、しゃくと小気味良く刃物の鳴る音がする。
伏せ気味にしたまぶたの上にぱさりと毛の束が降って来て、僕は瞬きをした。
鼻先をくすぐりながら滑って行った髪の毛が、白い布に覆われた膝の上へと落ちるのが見える。
わずかに頬に残った感触がくすぐったくて、僕はふっと息を吹いた。
「本当に。随分、伸びたものね」
頭の上から、セシルさんの声がした。
「ふた月ほど、でしょうか。――ここに来た時にはもう、それなりに長かったから」
僕は答えた。すっ、すっと髪が梳かれる感触。かすかな音を立てて、梳き出された髪がなめらかな布の上を滑っていく。
「――スザク君の髪もね、切ってあげたことがあるのよ。特派に所属して、最初の頃」
「そう、なんですか」
「スザク君、くせっ毛だから。髪が伸びると人相変わるのよね。」
くすくすとセシルさんが笑う。
「私ね、昔からよく父や……弟の髪も切っていたのよ。」
「そう、ですか」
はさみの音。また、髪の毛が降り落ちる。
「そうよ、あなたは不安だったかもしれないけど。慣れてるの」
笑いを含んだ声が、いたずらっぽく言った。櫛を扱う左手の指が、耳に触れる。僕は一瞬どきりとした。
( ――なんだろう、)
シュッ、と音がして、ひんやりと冷たい霧が降る。櫛を使う手で交互に髪を引かれた。
僕は、彼女の手の動きを思いながら、胸の内で波立つような、何かを感じていた。
「あなたの髪も、くせ毛よね。スザク君とタイプは違うけれど」
( ……『――の髪はくせ毛ですね――と、似たのでしょうか』―――――?)
セシルさんの言葉が、ぼんやりと、やわらかな女性の声と、やさしく髪を梳く細い指のイメージを呼び起こした。
「いっそ、伸ばして束ねてしまった方が始末はいいのかもしれないけれど」
(『――さまは、短くきりりとしていてくださった方が、わたしは好きです』――――)
何だろう、少女の声だ。いくらか幼い――何か、ひどく……胸がさわぐ。ざわめく?
「髪は、伸ばしきるまでが面倒なのよね」
(『――の髪は、きれいだな。――に似て。うらやましいよ、私とは』―――――)
唇が震えた。この声は、知っている―――僕だ。僕が―――
「さ、どうかしら」
ぽん、と肩を叩かれ、僕は我にかえった。セシルさんの指が、大きく僕の髪を梳く。
目を上げると、そこには男の顔。後ろに、微笑むセシルさんの顔が覗いている。
「あっ、はい。ありがとうございます。」
なめらかな鏡面の向こうから自分を見返すのは、食卓の子供のように首元に白い布を巻かれている男だ。これが自分。
思い思いの方向に向いた、くすんだ灰色の髪。今は、伸びていた襟足は梳かれて軽い。長い前髪に隠れ気味だった瞳も、今は姿を現している
。色は濃い青。――表情といえるほどの表情は、浮かんでいない。
これが、自分。
「以前どんなだったのかわからないから、適当に短くすいてしまったけど。」
「いいえ、十分です、これで。ありがとう」
「そう?良かった」
合わせ鏡で、僕の手元の鏡に後頭部を映しながら、セシルさんはにこりと笑った。
「――それに、多分」
「?」
首の白い布を解きながら、鏡の中のセシルさんが言葉を待つように僕と目を合わせた。
「長い間、普段から短くしていた気がします。こんなふうに」
「――そう、良かった。」
セシルさんは少し考えるように首をかしげると、やさしく言葉を接いだ。
布を取り払われて、僕は頭を一振りした。てるてるぼうずの下から現れた両手で、探るように髪をすく。
ちくちくとした毛の感触が首筋に残っていたが、何よりも開放感が勝った。
軽い。なんだか目が覚めたように、世界が明るく見えた。
「誰かに、切って貰っていたの?こんな風に。」
「そう、かもしれません。」
セシルさんの問いかけに、僕は答えた。
――そう、多分、こんな風に。僕にも、誰かが、確かに。
「―――あら。」
セシルさんが僕を見て、驚いたような表情を見せた。僕は、自分の口元が、わずかにゆるむのを感じていた。
先ほどまでの胸のざわめきは、せつないような、温かなぬくもりに変わっていた。
(おわり)
以上です。
ただセシルさんに髪を切られるライやスザクの絵を描きたいなあ、
というところから始まった話で特に動きもなく。
生物兵器を繰り出さないセシルさんというのが、自分で書いていて不思議だなあと思いました。
>>427 乙です!
なんだかほのぼのしてて良かったですw
生物兵器的な物をださないセシルさんは良いお姉さんですね
>>427 GJでした!
髪を切ってもらう、そんな些細なことから少し脳裏によぎる記憶、そして何気ない会話。
なんだかとってもいいかんじ!
次の投下をお待ちしています。
>>427 GJです。
セシルはついついバイオハザードになりがちなので、新鮮ですね。
作中でも1,2を争うほどお姉さん属性が強い人かと思うので、
はまり役でした。
おつかれさまです。
>>427 こういう話大好きです、もう本当にGJ、GJ!!
髪を切っているシーンが過去と重なり合うところがたまりません。
ほのぼのとしてて、セシルさんが凄いお姉さんっぽくって素敵でした。
またの投下をお待ちしております!
ところで40分頃から投下したいのですが、時間帯被っている方はいませんよね?
そんなに長くないので支援はいらないかと思います。
それでは投下
久しぶりすぎてトリがあっているかどうか心配ですが
誰も書かないのでついカッとなって書いた、どうして誰も書かないのかが謎
【メインタイトル】 今日からコのつくエンペラー!
【CP・または主な人物】 ライとワンさん(とおまけにラウンズの皆さん)
【ジャンル】 コメディ? 多分コメディ
【警告】
・メインタイトルがパク…パロディ
・ご都合設定。ライが題名通りになりました
・ライが目覚めた後アッシュフォードでなくブリタニアに保護されました
・R2開始前くらいの話です
・ワンさんとライがお互い公認の親子、シャルルとライがライ非公認の孫とジジイ
・シャルルはライに皇帝の座を押し付けて、嘘のない世界にするためにV.V.と共に旅立ちました
・シャルルがアホの子、またシャルルのギアスの能力捏造
・ワンさんは親馬鹿
・ラウンズの仲がテンさんを含めて異様に良い
以上の内容のため非常に特殊な話となっていますのでご注意ください
パラレルとして読んだほうがよろしいかもしれません
あとテンションがなんか高めなのでご注意を。目指したのはほのぼの。
拝啓、空にいるのでしょう母上と最愛なる妹へ
突然ですが僕はブリタニアの皇帝になりました。
今日からコのつくエンペラー!
「シャルルは僕に何をさせたいというのだ…」
頭に乗せている煌びやかすぎる冠を外し、僕はため息をついた。
眠ってから百年以上、その眠りから覚めてまだ一年も経っていない。
眠りから覚めた当時はギアスを自分にかけていたせいで過去の記憶などすっかりと忘れていたのだが、シャルルのギアスによってあっさりと全てを思い出すことになってしまった。
奴のギアスは記憶関連に関するギアス、脳(というか魂)に働きかけて別の記憶を埋め込んだり消絵消すことができたりするシャルルには、忘れた記憶を思い出すこともまた可能というわけだ。
勝手に起こされ勝手に記憶を戻され、僕としては大変不本意な結果になったわけだが。
それでもこうして諦めて今ここに生きているのは、この世界もそんなに悪いものではないと思えたからなのだろうか。
シャルルとV.V.はともかく、ラウンズのメンバーや皇族の人間には個人的に友好にしたいという人物も多く、また非常に刺激的な人間も多かった。
特に僕とほぼ変わらない年で(眠っていた年数を加えないなら、の話だが)皇帝の騎士という地位にいるジノや、そのジノより幼いアーニャたちとは友人のような関係まで発展している。
僕がまだ長い眠りにつく前には友人と呼べる存在などはいなかったといっても可笑しくはないので、この2人との友達とも呼べる関係が少しだけくすぐったいように感じる。
だが問題はそこではない、そこではないのだ。
手にもった王冠をいじりながら、僕は二度目のため息をつく。何故こんなものを被らなければならない。
腰が痛くなりそうな王座に座りながら、王冠を右手へ左手へと移動させる。
無駄な装飾がありすぎて実用的ではない、こんな椅子に座るくらいならまだ業務用の椅子に座っていた方がマシだ。僕を肩こりにさせる気かシャルル。
だいたいここには僕が座るのではなくシャルルが座るべきなのだ。王座に座り冠を被り、いつものように堂々とした態度でただ座っていればよかったというのに。
「遺跡の発掘、か……」
シャルルは突然僕に皇帝の座を押し付けるような形で玉座から去った。
その理由が遺跡の発掘、だ。他の権限は与えるが遺跡関連のものだけは己の好きにさせてもらう、とだけ言ってシャルルはV.V.だけ連れてどこかへ行ってしまった。
そして逃げられた、と気付いたときには遅すぎた。あの男はこういう時だけ手回しが早いのかすでに他のものからの承諾も得ていて
(どうやって皇族である自分の子供らを説得したのか非常に気になるのだが)どうあがいても僕が玉座に座るように仕向けていたからだ。
奴の考えていることは何一つ分からない。
それどころか
『嘘を無くしてきますおじい様!』『おい待て誰がおじい様だ』
という会話を最後にV.V.と共に旅立ったのだからわけが分からなさ過ぎる。
これが皇帝を譲られる前の最後の言葉?ここまでくるといっそ笑いものだ。
大体誰がおじい様だ、たしかにもしかしたら(本当に低い、低すぎる確率でだ)シャルルは僕の血を…
いや、あるいは僕の一族の血を引いているのかもしれない。
が、僕はこんな孫を持った覚えはないしこれからも持つつもりは無い。
食えない男だと思えばいいのか、ただの馬鹿だと思えばいいのか。
あれで皇帝だなんて泣ける話だ、いっそ誰かあいつを殺してしまえばいい。
僕にどうしろというのだ、と痛くなる一方の頭を思わず手で押さえる。
勝手に血縁だと言われ、勝手におじい様と呼ばれ、勝手に皇帝の座を押し付けられ。
三度めのため息をつきながら(おそらくこれで今日の幸せは全て逃げた)王冠を頭に乗せる。
そして先ほどもらったエリア11に関する書類を読んで……どうするべきだろうか、と昔の時代とは違う(この時代の視点で言えば進化した)
文字をなぞって、その地に咲いていたであろう遥か昔に見た桃色の桜を頭に浮かべた。
母上の愛した国は、僕が王であった頃に治めた一部の国が膨れ上がった結果飲み込まれてしまった。
聞けばサクラダイトが多く採れる国であったらしい。
ブリタニアはサクラダイトの採れる量が少ない…だからこそ孤立している島国が狙われてしまったのだろう。
海に囲まれた島は、逃げ場がない。
小さな島国、人口は多いらしいがブリタニアに比べれば少ないものだ。
人海戦術と圧倒的な科学と武力の前に敗れた島国は、日本という名から屈辱的なエリア11という名に変えられてしまった。
おそらく母上の愛した国は、もう今はないのであろう。全てがブリタニアに飲み込まれてしまった。
それでもどこか懐かしい気がしてならないのは、名前が変わり他の土地の支配下におかれたとしても母上の愛された国だからか。
それとも、僕の血の半分が反応しているのか。
後者はありえないか、と考え苦い笑みを浮かべる。
どうせ遺跡以外のことは僕に権限があるのだ、エリア11を母上が愛した土地に戻すのもいいかもしれない。
そのためにはやることは数多くあるし、一筋縄ではいかないであろうことも分かっている。
それでも僕の2つの故郷の内の1つだ。できるのならば開放してやりたい、なんて皇帝の身でありながら個人的な感情丸出しで思う。
眠っていた間に、僕は丸くなってしまったのだろうか。昔の私ならばこんな判断は思っても下そうとは思わなかったはずだ。
守るべきものの対象が変わったせいか、それとも植えつけられた知識のせいか。
……もしくは、目が覚めてから今までの間に自分が少し変わったのか。
「陛下」
エリア11の資料を読みながらそんなことをつらつらと考えていると、不意に扉の外から呼びかけられ、慌てて無意識の内に緩んでいた口元を直した。どうやら随分と感傷に浸っていたようだ。
表情を戻すためにも一度、二度深呼吸をして「入れ」と声をかければ、その声を主は静かに扉をあけて僕の前に立った後、唯一開いている片目をこちらに向け深く頭を下げた。
その行為に対してわずかながら口元を緩ませる。
「頭をあげて構わない、ビスマルク」
「はっ」
一言そう声をかければ、彼……ビスマルクは真正面(といっても玉座に座っているせいもありどうしても彼を見下す位置になってしまうのだが)から僕の顔を見る。
その顔にはほんの少しの安心と、どこか誇らしげな表情が浮かんでいる。緊張などはどこにも見当たりはしない、さすがはラウンズと言ったところだろうか。
開いていない片目の下にはギアスが隠れていることは知っているが彼は僕の騎士だ、彼が裏切ることは無いと僕は知っているので警戒する必要などどこにもない。
そもそも彼が片目しか開かないのは忠誠の証なのだ。こうして目の前に立たれそれをこうして前面に現されたのならば、受け取るのが相応だろう。
それにシャルルから譲り受けた騎士は己の責務とプライドとその他もろもろの事情によって僕に対して敵意を向けることはまずありえないのだ。
まあ僕がそう思いたいだけなのかもしれないが…と考えながら目の前の男を見る。
彼とはこれでも1年近くの付き合いになる。なんといっても記憶の無かった頃の保護者(つまり養子として引き取って僕の父親になるということ、だ)を受け持ってくれた人物であるからだ。
記憶が戻った今となっては、ついつい本当の父と彼を比べてしまうが(勿論ビスマルクの方があの男より何倍もいい男でありよき父親であるのだが)それでも僕にとって、父はこの男以外にありえないと思っている。
そして今も彼とは親子の絆を持ったままだ。
養子縁組は僕が皇帝になることでなくなってしまったものだが、それでも僕は彼を見るたび「父」だと思わずにはいられない。
そして願わくば、彼が僕を見て「息子」だと思えばいいという身勝手なことさえ思っている。
父と子として向き合っていた癖なのか、無意識の内とはいえ頬を完全に緩めてしまえば、僕と彼の二人しかいないからだろうがビスマルクも穏やかに微笑んだ。
今この場にいるのは皇帝とその騎士だというのに、だ。
まったく、だから僕には皇帝という立場に立つことが出来ない人間なのだ。王であった時でさえ自分のために動いていたのだから、皇帝になった今も個人的理由で動くことはシャルルにも分かっていただろうに。
何故僕に皇帝の座を渡したのか、やはり謎のままだ。
シャルルは何を考え、何のために行動をしているのか。ただ一言「争いは無くなる」と言ったシャルルの顔に嘘はなかったのでそれに向けて動いているのだとはなんとなく分かるが。
「誇らしいな」
騎士ではなく、父親として彼がそう語りかける。
僕はそれに声を出さず口を動かして答える。「ありがとう、父さん」
皇帝となった今ではこのやり取りさえ出来なくなってしまうものなのだろう……ジノは僕が皇帝になっても遠慮なく背中に飛びついてきそうではあるが。でもそれはそれで救われる。
僕が皇帝となっても、彼らとは友人のままでいたいからだ。なんという自分勝手で自己満足な願いだろうか。
けれど勝手に皇帝の座を押し付けられたのだ、これくらい思ってもいいだろう。
むしろこれくらい許されなければ皇帝なんて地位は無理にでも捨ててやる。
片手に持ったままの書類には、エリア11の資料と、そしてその資料の中のひとつに書かれている「黒の騎士団」という文字。
1年ほど前に壊滅した組織で残っているのは残党と少しの戦力だけと聞くが、シャルルからの情報によれば復活することが無いことも無い組織、らしい。
何故か、と問われればその理由はひとつ。その組織のリーダーはギアスを持ち、共犯にはコードを持った女がいるからだ。
リーダーの名はゼロ…ルルーシュといったか。シャルルの愛する息子らしい。
愛にしてはねじれ曲がったものだと思わないでもないが、そんな彼が僕と同じギアスの能力を持っていると知ればルルーシュという人物に同情せずにはいられない。
その彼を餌としてコード持ちの女、C.C.というらしいのだが、彼女を引きずり出そうとしているらしい。
そしてルルーシュが餌として人生を終わらせるのか、再びゼロとして舞台に立つのかは…ルルーシュ次第なのだろう。
どちらにしてもあんまりな人生だ、まるでシャルルの手の内で踊らされているみたいじゃないか。
こんなことをしてまでもまだ「愛息子」だというシャルルには恐れいる。
おそらくルルーシュはその愛を愛だと感じていないだろうと予想しつつも、これから先のことを思いまたひとつため息をつく。
今日の幸せだけでもなく、これから先の幸せさえも逃げただろうか。
「ああ、やることが多すぎる…」
思わず口に出してしまった呟きに、父は少しだけ苦笑しながら頷いた。
黒の騎士団がまた表舞台に立つというのならば、僕は私として騎士たちと共に戦争を始めなければならないのだろう。
なかなか面倒な役を押し付けられたものだ。放りだせるのならば今すぐにでも放りだしてやりたい。
それがなかなか出来ないのだからこの地位は窮屈だ。
やるべきことは信用を得ること、皇帝としての職務を全うすること、…数をあげればきりがない。
そしてどれも入念にやらなければならないことで、おそらくはエリア11を開放してやることなど先の先になってしまうだろう。悲しいことだ。
まずはどれから始めるべきか、と考えて重いだけの冠と硬い玉座を見る。
とりあえずは、このいらない冠と玉座を売買することから始めてしまおうか。
(ゆるいおまけ)
「乾杯!」
「「「かんぱーーいっ!!」」」
ある日の夕刻。
いつもならば仕事に励み、時には死とも隣り合わせになるラウンズ一同は明るい顔をしながらそれぞれが手に持っている酒やらジュースやらに口をつけていた。
無礼講、というに相応しい有様だ。だがそれを叱りつけるものは一人もいない。
それはこの場にはラウンズしかいないということだけではなく、彼らにとってそれはひとつの宴会のようなものだったからであろう。
その宴会の主役は残念ながらここにはいないのだが。
「にしてもライ君が皇帝かあ…今度からはライ様とか呼ばなくちゃ駄目なのかしら」
「そうだな。だがライはライのままなのだろうからそこまで心配することもあるまい」
少し残念そうに肩を落とすモニカと、そんなモニカの肩に手をおくドロテア。
その様子を見てノネットも二人の話に割って入る。三人揃ってしゃべるせいか、ふんわりとした酒の香りが彼女たちのまわりに広がった。
「そうだなあ、残念ではあるな。ライはいい男だったし」
「っ、ノネット!」
「そうよねえ、ライ君はいい男だったから。…私があともうちょっと若ければなあ」
「モニカまで何を言ってるんだ!」
「なんだ、ドロテアは弟みたいにしか思っていないのか。それはいいな、それじゃあお前は私の義理の姉か」
「えー違うわよノネット、ドロテアは私の義姉さんです!」
「酔っているのかお前たち!」
すっかりとガールズトークになっている三人を見て、宴会のメンバーの一人であるビスマルクは薄く笑う。
それを見て隣にいたルキアーノは面白そうににやりと笑って口をはさんだ。
「親馬鹿だな」
「なっ!?」
「今のお前の顔、まるで「そうだろう俺の息子はこんなに素晴らしいんだ」みたいな笑みを浮かべてまんざらでもない顔をしてたんだよ。親馬鹿オブワンめ」
「ルキアーノ!」
「事実だ、気持ちわりいんだよその笑み」
なあお前もそう思うだろヴァインベルグ、とルキアーノがジノの方に顔を向ければ、ジノはジノでルキアーノたちの話などには興味なさそうにアーニャとしゃべっていた。
二人して手にはジュースを持っている。
つまんねえな、とルキアーノが再びビスマルクの方に顔を向けば、ビスマルクは般若のような顔でルキアーノを睨みつけていた……。
「酔っ払いは嫌い」
「そう言うなってアーニャ、今日は無礼講だろ!」
険悪ムードになっているルキアーノとビスマルクには関心を見せずジュースを飲んでいる未成年組は、和気藹々と飲み食いしながら語り合っていた。
その内容はもっぱら、新しく帝王となった友人のことである。
「しっかしライが皇帝かあ…」
「不満なの?」
「いいや?だってライって不思議と俺らの上に立ってもしっくりくるイメージがあるんだよなあ」
皇帝の騎士にとって、守るべき皇帝が代わるとなれば大事だ。
それなのにこうして新しき皇帝を歓迎し祝福しているのは、他ならぬライの人格とカリスマあってのものだとジノは考えている。
もっとも、ラウンズでは好評のライが他の貴族に好評かというとそんなわけがあるはずないのだが……まあそれは年月が解決するものなのだろう。
一人納得して手元にあるオレンジジュースを飲み干す。
なんだか最近オレンジジュースが異様においしくなっているのだ、なんでも農家に一人のオレンジ職人がやってきてからオレンジの質が一気によくなったらしい。
「それよりアーニャはいいのか?」
「何が?」
「ライが皇帝になって。手、伸ばしにくくなったんじゃないか?」
初恋だろう?とからかうように聞けば、アーニャはなんともなさげにジノを見、一言。
「私、迷信は信じてないから」
初恋は実らせてみせる…と決意表明なことを言うアーニャに一瞬あっけにとられ、次の瞬間ジノは少し複雑そうに「そっか」とだけ言って笑った。
複雑だ、なんせアーニャもライも友人でそのどちらにも嫉妬する。盗られたような気分になる。
俺もまだまだ子供だなあ、と照れ隠しにアーニャの頭に手をおけば、「髪型が崩れる」とアーニャに言われてしまったが。
そして守るべき唯一の人のためへと。
それぞれに抱えた忠誠を胸に主役なしの宴会は、しかしラウンズの誰もがその存在を胸に抱えながら明るく優しく夜が明けるまで、そして明けてからも続いた。
以上で投下終了です。
大丈夫、言いたいことはしっかりと伝わっています。とりあえず石を投げればいいと思うよ
誰もワンさんのライ養子ネタとかシャルルとライのギャグ話とかをやらないのでついカっとなってやった
反省はしているが後悔はしていない、黒歴史として残るだけだ
改善すべきところは改行の無さですかね。一応改行多めにしたつもりなんですけどそれでも読みにくい…
あとキャラの崩壊か。ギャグでもそのキャラっぽさを出せるように頑張りたいと思います
悔やむべきはラウンズとシャルル以外のブリタニアの奴等を出せなかったことです、ロイドさん書きたかった
異色すぎて申し訳ありません、ここまで読んでくださってありがとうございました
面白かったです。
こういう話もいいですね。
GJでした。
>>440 おもしろかったですよ
むしろこのままR2はじまったら
と考えてしまいました
ライの皇帝物は思いついても案外書けないのですよね。
お見事でした。
>>440 聖卿、GJでした!
なんかけっこう丸くおさまってるw
微妙にノリの軽いシャルルを充分に想像できる、素晴らしきかな声優補正。
というかジェレミアさん農家に直送ですね。
貴公の次の投下を全力を挙げてお待ちしております!
久々の投下ラッシュに喜びを禁じ得ない
昨日一昨日と諦めた人も戻ってきてくれればいいな
>>427 エノコロ草卿、GJでした!
兄弟、家族のような暖かさのある特派チーム。ほのぼのしていて実にいいですね
>セシルさんに髪を切られるライやスザクの絵を描きたいなあ
いつか是非!w
>>440 聖卿、GJでした!
やっぱり平和な雰囲気が一番ですね。
皇帝パラレルは難しいと思いますが、上手くまとまっていて凄いと思いました。
乙です!
投下いたします。
ネタ系で、パラレルワールドものです。
そちら系が駄目な人は、ご遠慮されたほうがいいかと思います。
まぁ、気楽に読んで楽しんでいただければ、幸いです。
では、スタートします。
神聖ブリタニア帝国。
それは、世界ビッグ3の一角を占める巨大な芸能プロダクション。
アメリカ大陸だけでなく、世界中で活動し、その支配力を大きくしていく巨大勢力である。
そして、つにいその魔の手が日本にも上陸してきた。
あっという間に、支配されていく日本芸能界。
そして、日本芸能界の完全征服は時間の問題となっていた。
だが、そんな時、そんな巨大な勢力に立ち向かう弱小プロダクションがあった。
その名は、芸能プロダクション黒の騎士団有限会社。
これは、この戦いに巻き込まれたマネージャーと歌姫の恋物語である。
《OPスタート OP曲「彼と私の世界は……」TVサイズバージョン 歌/紅月カレン》
歌姫、舞う!! 第1話「ささやかな始まり」
《スポンサー紹介 メインスポンサー/万歳なみこー サブスポンサー/べくたー 》
僕の名前は、ライ。
芸能プロダクション黒の騎士団の一員だ。
マネージャーなんて仕事をやっている。
もちろん、弱小プロダクションゆえに大変な毎日だけど、それはそれで充実した日々を過ごしている。
それはなぜかって?
それは……。
「ねぇ〜、ライっ。収録終わったよーっ」
赤毛の少女が、スタジオから出てきて、僕を見つけると手を振って駆け寄ってきた。
「お疲れ様っ。はいっ……」
僕はいつもどおり、水筒からよく冷えた麦茶を注いで手渡す。
「そうそう。これこれ〜♪」
機嫌良さそうにそれを受け取り、一気飲みする赤毛の少女。
ぷはーっとか言っちゃってる。
その様子は普段の彼女で、僕にとっては見慣れたものなのだが、問題はここがTV局だという事。
だから、思わず注意してしまう。
「カレンっ……。一応、芸能人だから、あまりはしたない格好を見せちゃ駄目じゃないかっ」
僕がそう言うと、「ふふーんっ」と言いながら彼女がニタニタ笑う。
あ、なんか嫌な事考えてないか……。
そんな予感がしていると、僕の耳元に口を近づけ囁いた。
「二人で家にいるときは、何も言わないくせに……」
その言葉に、僕は真っ赤になる。
そう、僕と赤毛の少女、いや、カレンは付き合っているのだ。
普通、マネージャーがタレントに手を出す事は、禁止されているのだが、僕らの場合、順序が逆なのだ。
カレンと付き合い初めて半年後に、彼女が歌手としてデビューする事が決定。
芸能界という世界に彼女が入るのを心配して僕が反対していたら、ある男の一言で、彼女のマネージャーとして働く事が決まってしまったという流れなのである。
「そんなに心配なら、彼女をお前が守ればいい」
その男、芸能プロダクション黒の騎士団のゼロ社長はそう言った。
そして、僕は、彼女の夢を尊重し、彼女の傍にいる事にしたのだ。
苦労は多いが、それはとても楽しく充実した日々。
「い、いいじゃないかっ……。僕以外の人間に見せたくないんだよっ。リラックスしているカレンの姿をっ」
なんとかそう言い返す。
その言葉で、真っ赤になるカレン。
まさか、そう返してくるとは思っていなかったに違いない。
しばし無言で顔を真っ赤にして見詰め合う二人。
だが、僕はハッと我に帰ると彼女の手を引いてその場を離れることにした。
そう、ここはスタジオの出入口に近い廊下なのだ。
こんなところで、二人の世界に没頭するわけにはいかないのである。
「えーっと、次の収録に行くよっ……」
僕の言葉に、膨れっ面のカレン。
彼女にしてみれば、歌手としてビッグになりたいという夢もあるが、それと同じくらいに僕と一緒のときを過ごしたいという思いもあるらしい。
それが、彼氏としての僕の嬉しさであり、マネージャーとして頭を抱える事なのだ。
複雑だよなぁ……。
でも、僕は離れるつもりはない。
僕は、彼女と共に歩いていく。
そう決めたのだから……。
「えーと……」
私は困っていた。
自販機の前をうろちょろするものの、お財布はマネージャーが持っているので買えない。
でも、今日入った新商品のジュースがとてもとても気になって仕方ないのです。
自販機の上の方にテカテカのシールで飾られた商品見本が飾ってある。
今期期待の最新作!! これを飲まずにジュースを語るなっ!!とか派手なうたい文句まである。
あー……。
あーーー……。
こういう新商品、大好きなのよねぇ。
こう、買って、飲むときのわくわく感がいいのよ。
そんな事を思いつつ、回りを見渡す。
だが、肝心な人物は見当たらない。
こういうときに限って、ギルフォードさんったら傍にいないんだから……。
少し、愚痴ってみる。
そんな時だった。
ちゃりん、ちゃりん、ちゃりん。
横から手が伸びてきて、お金を自販機に入れる人がいた。
あ、邪魔になってはいけないわ。
私は慌てて横にずれようとする。
その結果、自然とその人物を見てしまう。
そこには、銀髪の優しそうな笑顔の男性がいた。
「す、すみません……」
そう謝って、場を離れようとする私。
ガチャン。
商品が出る音が響き、それを手に取った彼が私に声をかけてくる。
「よかったら、どうぞ……」
「え?!」
その手には、私が飲みたがっていた新商品があった。
「えーーと……」
私が思わず躊躇していると「これじゃなかったの?」と言って彼が残念そうな顔をする。
「い、いいえっ。これです」
私は思わずそんな事を口走ってしまう。
「よかった。はいっ……」
その言葉にほっとして、その新商品を私の手に握らせる彼。
「で、でもぉ……」
「気にしないで。ここで仕事している人は、お財布、マネージャーさんに預けている人も多いからね」
彼はそう言うと微笑を残して去っていく。
私は、その後姿をうっとりと見詰め続けていた。
これって……もしかして……。
運命の出会いなのかも……。
私は、そんな予感に包まれていた。
「ねぇ……。ギルフォードさん」
帰宅途中の車の中で、ユーフェミア様が言いにくそうに聞いてくる。
そういえば、TV局ではぐれて、自販機前で見つけた時から様子が変だ。
何かあったのだろうか……。
気になるものの、ここは黙って見守る事にしょうと判断し、彼女が言葉を続けやすいように相槌をうつ。
「はい。なんでしょうか、ユーフェミア様」
「あのね……。今日、TV局でお世話になった人がいるの……」
その言葉に驚き、慌てて車を路肩に寄せる。
「な、なんとっ。私がいない間に……」
こくんと頷くユーフェミア様。
なるほど、それでだったのか。
私は、それで少しほっとした反面、自分の不甲斐なさに悔しく思ってしまう。
コーネリア様っ。申し訳ありません。
このギルフォード、まだまだ未熟でした。
そんな私をよそにユーフェミア様は、言葉を続ける。
「私ね、お返ししたいと思うの……」
「そうですね。それがよろしいかと思います」
その私の返事に、ユーフェミア様の表情が明るくなる。
でも誰か調べる事が先決だと判断し、私は、ユーフェミア様からいろいろ聞くことにした。
その人物の特徴を話しながら、実に楽しそうに笑われるユーフェミア様。
そんな様子がとても可愛らしいと感じてしまう。
さすがは、神聖ブリタニア帝国No.1アイドルだ。
《アイキャッチ ユーフェミアバージョン》
《万歳なみこー PS●ゲーム「歌姫舞う!」CM》
《べくたー OP、EDシングルCD CM》
《アイキャッチ カレンバージョン》
それは帰りの車の中での事だ。
後ろの席で、私とライが二人並んで座っていると、彼がバッグから何かを取り出した。
「はい。カレンもどーぞ」
そう言って、ライが2つのうちの片方のペットボトルを差し出してくる。
「うん? 新商品? 」
「うん。なんか、飲みたそうにしていた娘がいてね。だからついでに買ってみたんだ」
「ふーーーん」
そんな返事をしながら、ピンときた。
「また優しくしてないでしょうね……」
すこし語尾が震えているのは、わざとではない。
「も、もちろんだよ」
慌てて答えるライを苦笑しながら見つめる。
あー、これは優しくしたな……。
付き合いだしてわかったのだが、ライは優しすぎるのだ。
それも誰にでも優しさを振りまいてしまう。
それがいいところでもあり、彼女になった今はとても不安な要素の1つでもあったりする。
もう…、仕方ないなぁ……。
私は、そう思いつつもペットボトルを受け取って言った。
「誰それとあまり優しくしないでよ。ライは、私のものなんだからっ……」
それは、独占欲。
私の我が侭なのだと思う。
だが、こうやって釘を刺すくらいは許されるんじゃないだろうか。
だって、ライは私の彼氏だもの。
そんな私の気持ちを感じてくれているのだろう。
ライも私を見て微笑む。
「わかってるよ。僕はカレンのものだから。心配しないで……」
彼の甘い声がすごく心地いい。
もーっ、本当に女殺しなんだからっ。
そうは思うものの、これはこれでいいのかもしれないと思う。
「こんないい女、他にいないんだからね」
「うん。僕は、カレン一筋だから」
そう言って微笑むライの顔を見つめた。
「絶対だからね」
その言葉に頷く彼。
それだけなのに、すごく安心してしまう。
何でだろう。
そう思っっ考え込んだ事も一回や二回ではない。
で、結局行き着いたのは、ライだからという事だけ。
つまり、私、紅月カレンは、ライにベタ惚れしているのである。
「なにっ、ユフィーが世話になった者がいると?」
「はい。そうなのです、コーネリア様」
ギルフォードが報告書を提出しつつ、説明する。
「ふむー……」
しばらく、その説明を聞きながら報告書をチェックするコーネリア。
その表情は、きりりと引き締まったまま。
だが、口元が少し嬉しそうに見えるのは、間違いではないだろう。
ふふふっ。ユフィーのやつめ、お世話になったから、お返しがしたいとはな。
あの子もきちんと言うようになったという事か……。
姐としては嬉しい限りだが、部下の前ではそういうところは見せられない。
「で……、その人物の調べはついたのか?」
「はっ……ですが……」
その途端、ギルフォードの言葉が濁る。
「どうしたっ、きちんと報告しないかっ」
「はっ、失礼しましたっ」
ギルフォードがびしっと姿勢を正し、ある人物の名前を上げて、詳しく説明する。
その説明で、彼がなぜ躊躇したのかよくわかった。
「そうか。わかった。もう下がっていいぞ」
「はっ」
ギルフォードが退室し、コーネリアは窓際に立ち、外の風景を眺めた。
「どうすべきか……」
恩を返すのは、よい事だ。
だが……。
やつは……。
……。
決断できないでいる自分が不甲斐なかった。
そんな時だった。
机の上の受話器が鳴った。
ディスプレには、シュナイゼルという名前が浮かんでいる。
そうだ。
兄上なら……。
コーネリアは、受話器を取ると、このことについて相談する事に決めたのだった。
つ・づ・く
《EDスタート ED曲「貴方が好き好き〜、大好きなの」TVサイズバージョン 歌/ユーフェミア・リ・ブリタニア》
次回予告
「なんか、ライにスカウトの話が来てるんだって〜っ」
「そうなんだ。それで、すごく困っているんだ」
「ふーーん、で、どこから?」
「それが……」
「次回 歌姫、舞う!!第2話『僕にスカウト?!どうすりゃいいのさ』に、きりきり舞いさせちゃうからね(はーと♪)」
「えーっと……カレン、あんましかわい子ぶりっこは、似合わないって気がするんだけど……」
「仕方ないじゃないのっ。そうしろって脚本に書いてあるんだからっ……」
「そ、そんなに怒らなくても……」
「じゃあなによぉぉーっ」
(音声、画面フェードアウト……)
以上、で本文は終了です。
ご本人は運の悪いことにピンポイントで猿に遭遇したとのことです。
GJです! 次回作が待ちどうしいです。
次の投下を楽しみに待っています。
追加、本人より
続きを書く予定は、未定です。
だって、ネタ用で書いたものなので。
まぁ、皆さん、楽しんでいただければ幸いです。
では♪
社長がゼロと聞いて不安になったのは私だけではないはずw
紅月カレンってそういやアイドル風な名前ですよね、グラビア系のですがw
楽しかったです、乙でした。
>>452 GJでした! そして
>>455、乙です!
スカウト…… マネージャー→アイドルへの転向か!?
実際、かなり続きが気になりますね。
気が向いたら続き、お願いします!
458 :
職人:2009/08/04(火) 20:19:27 ID:e2vOIvzI
あー書く気が起きないなあ
保管庫さっさと更新再開してれないかなあ!
ウィキがあるだろ。
おとなしくしてろよ
460 :
職人:2009/08/04(火) 22:03:04 ID:e2vOIvzI
今のこのスレの停滞と荒廃はすべてトーマス卿のせい!
よって私を含む全ての職人のために即時更新を要求する!
正義はわれらにあり!
だったらコテハンと酉晒しなよ
そしたら賛同してやるよ
投下直後に停滞がどうとかなんなの…
>>455 ノリがよくて面白かったGJ
アイキャッチパターンとかCMとか芸が細かいな
夏だねぇ
だいたい職人が自分から職人っていわないじゃん
ってつっこんでみたいが荒れそうなのでやめとく
だれか投下しないかな?
467 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/05(水) 21:25:53 ID:P2XNNO1F
同じくSSに飢えてます
短編投下を行きます
特区成立後のパラレルワールドです。
野球興味無い方、パラレル苦手な方はスルーを。
では行きます!
快晴の空、野球をするには絶好の日。
2018年夏、甲子園球場、高校野球決勝戦。
特区が成立し、ようやく平和が訪れたこの年を記念とし再開された1大イベント。
球場にはほぼ満員となる5万人もの人々が、ブリタニア人だろうと日本人だろうと関係無く来場している。
「・・・・あ、暑い」
気温30度にもなる快晴の空の下、来場してから3分足らずでノックアウトなのは誰であろうルルーシュだ。
今はまだ座ってるからいいものの、汗は滝の様に流れ、息はゼエゼエでもう死にそうな一歩手前状態。
「あんた、本当に体力無い奴よね。それでも騎士団総帥?」
「黙れカレン、暑いものは暑いんだ!!」
特区が成立してから病弱設定を解いたカレン、こういった祭り事の時にはハッスルしまくりの暴れまくり。
けどそれが良いと、前にも増してファンが更に多くなったとか。
あ、ちなみにカレンはゼロ=ルルーシュである事は知っているんだが――――。
「情けないわよね、こんな体力無しがトップとは。世も末だわ」
前にも増して毒舌になったとか(ルルーシュ限定)。
「カ、カレン。そのへんにしとこうよ」
「スザクは親友だからそんな事が言えるのよ!普段の姿を見たら、そんな事言ってられないわよ?」
なだめるスザクだが、苦笑いをしてだから説得力の欠片も無い。
「ユフィもそう思うでしょ?」
「ま、まぁ・・・・昔から体力は無かったですから」
今やすっかり友達となったユーフェミアとカレン、あははははとこちらもまた苦笑いをするしかないユフィ。
だってカレンの言ってる事には嘘偽りなんて無いから弁解のしようがない。
「カレン、そんなにルルをいじめないで!いくら本当の事でも!!」
と叫ぶシャーリーだが、まったく慰めにも何もなっていない。それどころかルルーシュの体力の無さに関してはクラス全員の折り紙つき。
(こいつらーーー、覚えていろーーー!!)
わなわなと静かに怒るのは、さんざんな言われようのルルーシュである。
その場所から少し離れた所にいる中等部の
「アーニャさん、何ともないですか?」
「正直、キツイ。こんな暑さ体験なんて無い」
目が見えるうようになったナナリーは制服に麦わら帽子で、暑そうにアイスを頬張るアーニャをきずかう。
「まぁ確かに暑いわね、いろんな所に行ってるけどこの熱気は経験ないわ」
高等部ではあるが、ラウンズと言う事もありナナリーの側につくよう言われたため、あえてここにモニカがいる。
「でもモニカさんは、平気そうですけど?」
「これでもアフリカとかで戦ってたからね、暑さは平気なんだけど―――」
甲子園を見渡し
「熱気が凄過ぎてね、それにあてられたわ」
ちょうど感想を言い終わったタイミングで、甲子園内にアナウンスがかかる。
「(お待たせいたしました、只今より第99回夏の甲子園大会決勝戦、私立アッシュフォード学園対私立堂本高校の先発オーダーを発表いたします!先攻、堂本高校―――)」
「お、来たわね!!さぁて今日も張り切って応援するわよーーーー!!」
応援団長を務めますミレイは全校生徒に呼びかける、このクソ暑い中でも学ランに鉢巻と、
本人曰く元気なら暑さなんて関係ないとの事。
「「「「おーーーー!!」」」」
そのテンションに全校生徒も乗る、こういう時こそはっちゃけないとね!先攻、堂本高校の発表が終わると次は―――
「(続きまして後攻、私立アッシュフォード学園!)」
アナウンスがかかった瞬間、学園の生徒達の歓声が高まった!なにせ甲子園初出場で決勝まで進んだのだから。
さて、アッシュフォード学園の先発オーダーをご紹介しよう!
1 レフト 佐久間
2 セカンド 森
3 ショート 近藤
4 センター ライ
5 ファースト 佐々木
6 キャッチャー 伊藤
7 サード レン
8 ライト 川木
9 ピッチャー 谷元
sienn
アッシュフォード学園は最強打者、4番であり主将ライを中心とした強力打線のチーム。
「選手が出てきたぞーーー!!」
最前列の応援団員の一声で、また更に上がるボルテージを背にし、黒の野球帽と白のユニホームに身を包み一列に並んで駆けだす姿勢を取るアッシュフォードナイン。
「さあ、あと一つで全国制覇だ!!迷いはいらん、全力でぶつかって行け!!」
監督ジェレミアの活、それと同時に甲子園にサイレンが響きわたる。
「行くぞぉぉぉぉ!!」
「「「「「「「「おおおおおお!!」」」」」」」」
キャプテンライの掛け声に、ナインも応え一斉に飛び出していく。
10:00夏の甲子園、決勝の火蓋は切って落とされた。
「スーパーベイスボール、熱闘甲子園」
突発の思いつきで書きましたから、完成度はすごく低いかな?
ライだったら確実に4番になれる力は持ってるでしょう!
楽しんでくれたら幸いです。
では失礼します。
支援感謝いたします、ありがとうございます。
乙です。甲子園ネタですか、ちょうどいいですね。
ライならエースで4番打っても、背番号8のクローザーでも違和感ありませんね。
そして何より、平和そうな世界でいいなあと思いました。
私がこれを読んで思いついたのを↓
1 ファースト ビスマルク
2 セカンド 朝比奈
3 サード ジノ
4 キャッチャー ライ
5 センター 藤堂
6 ショート ロロ
7 ピッチャー スザク
8 レフト シンクー
9 ライト リヴァル
477 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/06(木) 00:06:43 ID:hKYKcGbV
ライの得意そうなスポーツって何だろ?
>>477 スカッシュ(壁打ちテニスだったかな?)
480 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/06(木) 01:10:25 ID:Y55Hy/6h
バスケとか
フェンシングとかやるんじゃないかと思ってる
あと射撃
483 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/06(木) 05:34:15 ID:Y55Hy/6h
バスケとか
こんばんは、みなさまお久しぶりです。
9日の午前1時より業務連絡を投下いたします。宜しくお願いします。
なお、支援は必要ありません。
さて時間になりましたので。改めてお久しぶり&こんばんは。冷え込む財布とは裏腹に、気温も湿度も上昇で、
ますます過ごしにくい今日この頃。皆様お元気でしょうか。
さて、本来20日まで来ない予定だった私がなぜここにいるか。それは今回の案件が非常に緊急かつ
重要性の高いものであると判断したためです。後日、保管庫にも掲載します。
表題は「保管庫の安全保障並びに運営方針の変更」でございます。
職人―特にコテハンをお持ちの―方々は、是非とも一読して下さることを願います。
なお、言うまでもないことですが、Wikiや携帯の保管庫及びそちらの管理人様とは何の関係もありません。
では次レスより始めます。
〜重要業務連絡〜
保管庫の安全保障並びに運営方針の変更
安全保障や方針変更とかどういうふうになるの?と思われた方が多数おられると思います。
今回の変更点をズバリ一言で申し上げますと
今後、保管庫は本人という証拠がなければなにもしない
と言うことです。詳細を説明させていただきます。
1. トリップの重要性
早速例を挙げてみます
・A氏(トリップ付き職人)がトリップをつけてBという作品を投下した
・後日、悪意の第三者QがA氏を騙り、作品Bの削除依頼をした
どうなるか?何もしません。当然ですけど。ここで押さえてもらいたいポイントは、
例え本人であろうが、トリップを付け忘れた(証拠がない)場合は如何なる依頼も受け付けない
ということです。そしてさらにもうひとつここから導き出される事実。しかしそれを話す前に
一つだけ。かつて私は初代スレに於いて、「トリップを付ける付けないは本人の自由である」
と提唱し、現在もそう思っております(職人の自由意思を尊重するということ)。しかし敢えて今回は
トリップ無しで投下した場合、誰になり済まされても文句は言えない(救済策がない)
と言いきってしまいます。作者本人とは全く違う人間が悪戯で消してくれと言っても…、当方としては
従うよりないのです。名無しの職人の方々には、使い捨てトリップの使用をご一考いただければ
幸いと存じます(今後、マスターデータに作品毎に投下時のトリップを記録します)。
2. メールの本人認証の実施
また例を
・C氏(同じくトリップ付き職人)がトリップを付けて作品Dを投下した
・後日、保管庫にメールが届く
こんにちは、Cです宜しくお願いします
さてここで問題が。この時点では、このメールが本当にC氏から送られてきたものなのか、確認の
しようがありません。もしかしたら悪意の第三者Qかもしれないし、はたまたさらに別の者かも。
そこで私は、メールとトリップを利用した本人認証システムなるものを考案いたしました。
以下に手順を示します。
1 認証希望の旨のメールを保管庫(
[email protected])に送る ※1
2 保管庫より複数のパスワードを返信する ※2
3 任意のパスワードを1つ選択
4 避難所の専用スレ(
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12122/1249745955/)に
トリップを付けて(←最重要!)3で選択したパスワードを投下
※1 そのことが分かれば文面は適当で構わない
※2 キー割れをした時の予備のため
以上で認証は完了です。認証が完了したメールは、「ご自身の作品に対する管理者権限」を持ちます。
削除も修正も自由です(直接ファイルを操作できるようになるわけではありません)。ここでのポイントですが
認証の済んでない(得体の知れない)メールからの依頼は、如何なるものも一切受け付けない
(ただし、要望・意見についてはこの限りではない)
ということです。
以上です。長々と述べましたが如何だったでしょうか?抵抗や反感を感じられる方も少なからずおられるかと存じますが、
悲しいことにこのスレにも他人を騙る心ない者がいて、実際に被害が発生しています。そして、ネットと言う顔が見えない
同士がやり取りをする以上、確たる証拠と言うものもなしに動くのはあまりに危険かつ無責任であると判断しました。
質問などありましたら仰ってください。(メール認証関連の質問は避難所で)
ご静聴ありがとうございました。
これまでの作品削除って
特に本人確認なしにやってたのか……
>>489 一応、今までは(偶然にも)そういったことはなかったはずです。でもこれからどうなるかわかりませんので。
削除の件数自体がほとんどなかったし、普通なら問題にはならんからな。
大量に削除した事例はトリップやチャットその他で事実上の本人確認取れてたんだろうし。
最近の騙り対策として必要ということだろう、内容も妥当なところだと思う。
俺は支持します。
>>488 特に異議なしです
顔の見えないネット環境なら警戒するくらいがちょうどいいでしょう
自分も異議なし
同じく異議なし
異議なし
意義あり!
…と言ってみたかったり
逆転○判風に
まあ意義なしだけど面倒臭いので俺は申請はしないよ
>>496 まぁ極論保管庫からSS消して欲しい時、つまり最後の時にやりゃいいわけだからね
というわけで特に意見はないどちかというと賛成
ライが弁護士になるSSをお望みか…
ならばライバル検事はルルーシュ
師匠はノネットさん
真宵ちゃんの位置は神楽夜かアーニャ?
>>496 師匠の妹はカレンで
師匠はミレイさん
で従姉妹はカグヤって感じがする
オレ的には…
で主人公の友人はリヴァル
ノネットさんは師匠の母親が良いかと思うし
スザクは仮面の検事さんかな?
てかこのパロで書いてみてえ〜なw
需要ある?
仮面の検事こそゼロさんだろうw
スザクはノコちゃん刑事で、ツンデレムチ検事がカレンのイメージだなぁ。CC辺りでもいいけど
弁護されるのはリヴァル?
事件の影にはヤッパリリヴァル
小ネタ
アーニャ『あ、はしごだ』
ライ『アーニャ、あれは脚立って言うんだよ』
アーニャ『同じような物でしょ?ライはもっと本質を見るべき…』
ライ(間違った事は言っていないのに…何だ?この敗北感は…?)
>>504 ……なんだろう、脚立とはしごは完全に違うもののはずなのに言い切られるとなんだか・・
乙でした!
>>504 乙です。
次も小ネタっぽいものかいてください。
>>506も微妙な反応だが、
>>505は間違いなく逆転裁判をプレイしてなさそうだなw
>>504 シリーズ定番ネタのアーニャアレンジ乙!
真宵ちゃん位置がアーニャなら先輩位置はマリアンヌ様一択だな。憑依的に考えて、と思ったw
逆裁小ネタ
第1話:初めての真実
エニアグラム法律事務所所属の新米弁護士、ライ=ランペルージの初弁護。
アッシュフォード学園で殺人事件が発生し、被害者(壁子)の友達でライの小学校以来の親友・スザクが逮捕された。
ライはスザクの無実を信じ、はじめての弁護を引き受けることを決意する。
第2話:真実姉妹
エニアグラム法律事務所で、ライの師匠・ノネット=エニアグラムが撲殺された。
その犯人として、第一発見者であり、被害者の姉妹当然の親友であるアーニャ=アールストレイムが逮捕される。
留置所を訪れ、彼女が犯人ではな確信した成歩堂は弁護を引き受け
真相を調べ始めるが、彼の前に大きな壁が立ちはだかる……。
第3話:真実のランスロット仮面
人気テレビ番組のヒーロー・ランスロット仮面が怪人ガウェインを倒した!
テレビではごく当たり前のことが、現実に殺人事件として起こってしまった。
ランスロットファンのアーニャに引っ張られライは留置所にいるランスロット仮面の役者・ジェレミア=ゴッドバルトを訪れることになるが、事件は二転三転し……。
すまん…orz やり過ぎた
509 :
代理投下:2009/08/12(水) 08:39:43 ID:oQJIfI0d
45分から投下します。3〜4レスなので支援は大丈夫です。
510 :
代理投下:2009/08/12(水) 08:46:39 ID:oQJIfI0d
時間なので、投下します。
以下ご本人
POPPOです。
すみませんが、受験のためにSS創作を打ち切りたいと思います。
まだまだ書きたかったのですが、どうやっても時間の都合が取りにくいです。
最期の書き込みということで、「覇道のライ」のシナリオはすでに出来上がっていたので、
それだけでも皆さんに知っていただきたいと思い、書き込みをします。
本編
TURN01「2人のゼロ」
リリーシャ、カレン、C.C.がバベルタワーでルルーシュを覚醒させる。
TURN02「合衆国 日本」
カラレス総督を殺し、中華連邦領事館に逃げ込む。同時に刑務所から黒の騎士団の団員256名を救出。中継からライ・アッシュフォードのラウンズの就任式が行われる。
TURN03「ナイト オブ ラウンズ」
ブリタニアでライやマリーカ、アーニャのギニア戦線のパーティが行われる。
黒の騎士団は困惑。ディートハルトのライの情報の隠蔽を暴露。リリーシャを生徒会のメンバーに入れる。枢木スザクが復学。
TURN04「偽りの兄弟」
スザクのラウンズ就任パーティが行われる。ルルーシュとリリーシャでロロを攻略。ルルーシュを咄嗟に新入部員として、皆に紹介する。
TURN05「ルルーシュ 入団」
ルルーシュが戦闘部員と共に汗を流す。それを見たカレンたちは爆笑。ライ、スザクとライがナナリーを迎える。後姿が『ゼロの双璧』に似ており、カレンが激怒。
TURN06「ナナリー・ヴィ・ブリタニア」
ルルーシュ、失望の内にリリーシャから過去の話を聞いた後、キスとお見舞いにパンチとキックを食らう。シャーリーが二人の仲を不審に思う。
TURN07「イザナミ 奪還」
サクラダイトを確保するため、黒の騎士団の本部であったシズオカにある『イザナミ』を奪還することを決意。ここで卜部、仙波が死亡。
リリーシャの専用機ランスロット・ゼロが登場。ラウンズと黒の騎士団がぶつかる。グラストンナイツは全滅させられる。
TURN08「蒼の亡霊」
ライとマリーカのEU戦線の活躍とアッシュフォード学園の修学旅行。また、黒の騎士団が温泉に来ていた。リリーシャとルルーシュが温泉先で遭遇する。シャーリーとミレイ激怒。
ルルーシュはカレンやC.C.リリーシャの風呂場に入ってしまい、フルボッコにされる。ロロ、いまだに不安だが納得。玉城、リリーシャに惚れる。この間、星刻は反旗する。
TURN09「麒麟児の思惑」
イザナミを奪還したことにより、中華連邦との縁が切れてしまう。天子の政略結婚を知り、星刻に助力することを約束し、ゼロ国外追放後の中華連邦に亡命した。玉城は一心して、努力し始める。
TURN10「運命の再会」
玉城、努力が実り、5番隊隊長となり、宮本は副隊長、ルルーシュは副隊長補佐となる。ニーナの乱心の最中にライがゼロとカレンの前に姿を現す。カレンはよろめく。
そこでライによってEUがブリタニアの手に堕ちたことを告げる。黒の騎士団は天子を誘拐。ライ、会場に訪れていたミレイを不安にさせたとして、スザクを殴る。そして、黒の騎士団殲滅を決意。
TURN11「魔神 対 魔神」
ライが指揮するラウンズ率いるブリタニア軍と黒の騎士団が対決。イカルガが撃沈。最新鋭艦『イザナギ』が登場。結果は外交関係から引き分けとなるが、千葉、朝比奈、杉山、宮本大典がライに殺される。
TURN12「ラブ アタック!」
ライは黒の騎士団の件で、アッシュフォード家を大公爵に押し上げる。また、一時復学し、パーティと共に『ラブアタック』が催される。ライを徹底集中した競争が始まる。ここでジノとリリーシャフラグが発生する。
最終的にアーニャが告白し、皆の前でキスをする。ミレイはライに告白してふられる。シャーリーとライがジェレミアのギアスキャンセラーで記憶を取り戻す。
TURN13「目覚めと別れ」
ルルーシュ、カレンにアーニャの件でぼこぼこにされる。ライはアーニャとデートに出かける。シャーリーはルルーシュとスザクと行動を共にする。シャーリーはルルーシュに記憶が戻ったことを告白。しかし、ジェレミアの襲撃の最中、ロロの手で殺される。
TURN14「コード『G』」
リリーシャとジェレミアが再会。ギアス饗団を潰した後、V.V.はX.X.にコードを奪われる。X.X.はギアスの王であることを知らされる。彼のコードの名を『コードG』そう、すなわち『コードギアス』。
TURN15「一人ぼっちの王様」
ライの過去編。
扇がゼロの追放を唱える。
511 :
代理投下:2009/08/12(水) 08:51:23 ID:oQJIfI0d
TURN16「外された仮面」
ゼロに不信感を募らせた黒の騎士団のメンバーはゼロの追放を企てる。しかし、ライの奪還の為、ルルーシュは仮面を外し、皆に正体を明かす。
リリーシャの説得もあり、最終的に和解。トウキョウ決戦を団結する。リリーシャがルルーシュの恋人と勘違いされる。
TURN17「第二次トウキョウ決戦」
ナイトオブワン、ナイトオブテンが登場。ライは葛藤する。ナナリーに説得され、カレンに会いに行く。
TURN18「ゼロの双璧」
ライ、カレンを助け出し、カレンを愛することを誓う。紅蓮可翔式とランスロット・クラブ・ブルームーンでゼロを救出。ナナリー救出成功。スザクは捕縛される。
しかし、マリーカがカレンを足止めして、フレイヤに巻き込まれ、カレンとマリーカ、死亡。リリーシャは左目を失い、重傷を負う。
TURN19「ロロ・ランペルージ」
ライがカレンを失ったことに絶望する。他のメンバーも彼を心配するが、玉城は四聖剣や宮本を殺したライを許せず、激しく罵倒する。ナナリーを殺そうとするロロをライが諭す。最終的に和解する。
TURN20「皇帝 狂乱」
ラグナレクの接続がX.X.に妨害され、皇帝はC.C.奪還のために総力を挙げて黒の騎士団に戦いを挑む。
スザクとライがラウンズを殺す。シャルル死亡。
X.X.がC.C.のコードを奪い、ライを連れ去る。
TURN21「死者の都」
ライが行方をくらまして、一ヶ月が過ぎる。ゼロはリリーシャがなり、ルルーシュは神聖ブリタニア帝国第99代皇帝となる。スザクはナイトオブワンの地位に就く。
ラグナレクの接続が行われる。
ユーフェミア、マリアンヌ、マリーカが蘇り、そしてカレンが姓を『皇(スメラギ)』と名乗ってライの后として蘇り、Cの世界の王としてライが玉座に着く。
TURN22「神王 ライ」
『神国日本』と名を変えた日本は国を次々と掌握していく。戦場では皇カレンが『絶対死のギアス』と『紅蓮終式『天照』』を駆って勝利を収めていく。
ブリタニアと黒の騎士団は神国日本と戦うことを決意する。コーネリア、シュナイゼルとカノンはカレンによって殺される。アーニャはマリアンヌに意識を乗っ取られて、目的が一緒だったために、自らの意思でライの下に就く。
TURN23「170年前の約束」
ライとX.X.はかつての約束を果たすと誓う。また、X.X.は自分がライの妹であることを告白する。妹の魂はX.X.が遊び半分で受け取ったものだった。
しかし、V.V.にコードを奪われた時、X.X.は既に死んでおり、妹の魂がX.X.の体を乗っ取った。その際にX.X.から与えられたギアスは他人のギアスを奪う『ギアスジャッカー』だった。
眠りについたのち、Cの世界で『コードG』を与えられ、兄の生存を知った妹は目覚めた。
リリーシャはルルーシュに告白するがルルーシュはC.C.を選ぶ。スザクとジノは生き残ったノネットを説得し、決戦に参加する。
ラグナレクの接続が完了するまで、あと2日。
TURN24「反逆のルルーシュ、覇道のライ」
決戦の最中、死者の軍勢に黒の騎士団とブリタニアは追い詰められていく。ライは生き返ったシャーリーやユフィを見せるが、ルルーシュ達はそれを否定する。
スザクとカレンが対決する。アーニャ(マリアンヌ)はランスロット・ブルールーンに乗って、ジノ、ノネットと戦う。ノネットが死亡。
TURN25「I love you」
決戦は決着を向かえた。ルルーシュはライを撃つが、ライはX.X.のコードを奪っており、不死身の肉体を持っていた。
ルルーシュはギアスをかけられて、ブリタニアは敗北する。人々はCの世界の幻想に浸っていたが、徐々に現実を見始めて、明日を迎えることを願ったためにCの世界が揺らぐ。
崩壊するライの『神国日本』に、スザクは単騎でライのいる城に突撃する。
追い詰められたライはカレンにC.C.にもらった『自分の命を引き換えに他人を蘇らせる』ギアスを使う。
ライは死に、カレンはライの記憶を失って蘇る。
X.X.はライと共にCの世界を閉じる。スザクとルルーシュはライが世界平和とカレンを蘇らせるために行動を起こしたという真意を知る。
エピローグ
ルルーシュはC.C.を后として迎える。
スザクはルルーシュの騎士、ナイトオブワンとして仕えている。ナナリーとの仲は良好。
アーニャがナイトオブスリー。カレンはライを次いで、ナイトオブツーとなる。
リリーシャの騎士としてジノが黒の騎士団の零番隊長となる。
512 :
代理投下:2009/08/12(水) 08:52:46 ID:oQJIfI0d
余談ですが、当初「覇道のライ」は、今投下した内容と全く異なる話でした。
TURN00でリリーシャに撃たれたルルーシュは死亡し、代わりにライがゼロとなる、という流れでした。ゼロとなったライはユフィを無残に殺害。
リリーシャは会場で二人の友達を死なせてしまい、何故ゼロが生きているのかと憤怒し、リリーシャの策略とジェレミア部隊の登場で、黒の騎士団は敗北し、R2に移行する。
そして、一年後、リヴァルと一緒にバベルタワーに向かって、チェスをうちにいくルルーシュの姿があった。目的は恋人のシャーリーとのデート代とナナリーのプレゼント代を稼ぐために。そこで黒の騎士団の奇襲に遭い、C.C.によってルルーシュは目覚めた。
ルルーシュとして生きていた『ライ』が復活した。
ライとカレンは再会し、ふたたび愛を確かめ合うが、学園にはシャーリーが恋人として存在している。
セックスと不倫のドロドロの展開になりつつ、エリア11の新総督としてルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが就任するという衝撃の展開。
ルルーシュはナナリーとゼロ、日本にいた記憶を全て失って、コードを受けついで生きていた。
皇族の坊っちゃんのような性格のルルーシュは夜な夜な抜けだして、エリア11を徘徊していた。
そこでライと出会い、気の合う仲間として認識する。
学園ではルルーシュと名乗り、妹のナナリーを、かつての恋人だったシャーリーを寝取った罪悪感にむしばまれながらも、ルルーシュの前では本来の『ライ』として接していく話でした。
しかし、どうしてもライアニャが書きたい!ライのラウンズが書きたいという欲望があり、TURN00は不自然な展開を迎えてしまったというのが事実です。
まぁ、後悔はしていませんが…
皆さん。今まで私のつたない文章を見ていただいて、本当にありがとうございました。
それでは。
513 :
代理投下:2009/08/12(水) 08:58:08 ID:oQJIfI0d
以上です。なお行が長すぎて投下ができなかった箇所がありましたので、
私のほうで適当に改行させてもらいました。オリジナルは代理投下スレで。
POPPO卿へ
ご自分で決めたことでしょうから、強くは言えませんが、お暇になりましたら、
続きの作品を拝見できたらと思います。
では、受験頑張ってください。
毎回POPPO卿の作品を楽しみにしていただけに、読めなくなるのは非常に残念です。
受験頑張ってください。
POPPO卿の「覇道のライ」楽しみにしていたので残念に思います。
受験がんばってください。
とても残念です。
ですが、余裕が出来きましたらぜひお願いします。
卿の作品をいつまでも待っています。
最後に受験頑張ってください。
大学院に推薦で受かって暇になったのでSS書こうかなと思っています。
ロストカラーズはやったことないんですが、コードギアスの二次創作SSってここに投下していいんでしょうか?
内容的には1期最終話からで2期をなかったことにして作り直したいと思います。
それともスレタイ通りロストカラーズというゲームの話じゃないとだめなのかな?
>>517さん
ここのスレタイは「コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS SSスレ」ですから、
必然的にライが主人公、もしくは主軸におかれた物語になりますね。
ライが関わらないコードギアスそのもののSSならば、他スレにて投下して方が良いかと思います。
>>508 ほぅ……正直友人に少し借りてやった一話しかわからんが少し面白そうだと思った。
>>513 代理投下乙です!
2クール分の構想か……それにしてもぽこじゃか人が死ぬな。
まったく別の話の内容もなかなか面白そうですね、精神的にドロドロしてそうですが。
受験が終わり、十分な時間が取れたら再び投下されることを期待しております。
貴方の次の投下を全力でお待ちしています!
>>508 ちょw
2話目の話が主人公がまんま逆転○判の主人公になってるw
>>513 代理投下乙
う〜ん
正直に言って受験終わってからまた書けば良かったのになぁと思ってしまう
別に無理強いして速く投下しろとは誰も考えてないし
受験の息抜きにどんな展開がより面白いかとか考えるのも楽しいし(自分が経験したのでw)
まあ当面は受験を頑張って下さい
アナタのみならず他の職人さんの投下も心からお待ちしております
>>518 すいません、ロストカラーズというゲーム自体よく知らずに勘違いしてました。
該当スレもないみたいですし、ブログでも作ってチラ裏気分でやっていこうと思います。
それでは。
即死ライン超えたら使い切らなきゃ落ちないよ。
この板のスレッドの数、保持できる量のようやく半分程度だし
525 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/17(月) 23:30:52 ID:vt+hBbJp
過疎ってますな
今なら言える
アーニャは俺の嫁
ナナリーは俺の妹
寂しいね
みんなテンション低いね・・・
そういう自分もだけど・・・
単にコミケがあったりでSS書くどころじゃなかった人が多いだけだと思うぞw
実家に帰省してた人とかもいるだろうし、お盆前後は返って動きが悪くなるスレもあるさ。
ナナリー!ナナリー!ナナリー!ナナリーぃぃいいいやぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ナナリーナナリーナナリーぃいいぁやぁああああ!!!
あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
んはぁっ!ナナリー・ヴィ・ブリタニアたんの栗色フワフワの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
R2最終話のナナリーたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
優しい世界になって良かったねナナリーたん!あぁあああああ!かわいい!ナナリーたん!かわいい!あっああぁああ!
ナイトメア・オブ・ナナリーも発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!
ぐあああああああああああ!!!ゲームなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら…
ナ ナ リ ー ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!!
そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ブリタニアぁああああ!!
この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?ゲーム画面のナナリーちゃんが僕を見てる?
目を閉じてるけどナナリーちゃんが僕を見てるぞ!ナナリーちゃんが僕を見てるぞ!ゲームのナナリーちゃんが僕を見てるぞ!!
ゲームのナナリーちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ!
いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはナナリーちゃんがいる!!やったよライ!!ひとりでできるもん!!!
あ、ロスカラのナナリーちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!!
あっあんああっああんあコーネリア様ぁあ!!C.C.!!カレンんんんん!!!ジェレミアァぁあああ!!
ううっうぅうう!!俺の想いよナナリーへ届け!!アッシュフォード学園のルルーシュへも届け!!
↑これ何ですか?
改変コピペ荒らしを何故保管するのか
トーマスいい加減仕事しろ
保管すれば?w
この程度で荒らし扱いとかどんだけノリ悪いんだよwww
538 :
チュン:2009/08/19(水) 03:58:00 ID:nZl2vgjj
嫌な流れの所悪いが投下します。
久しぶりにロスカラのギアス編をやったら書きたくなったから書いた。
設定はギアス編ナナリーEND
ライは出ません。
1レスで済むはず。
539 :
チュン:2009/08/19(水) 04:03:16 ID:nZl2vgjj
いつもと変わらない折り紙の感触、この感触は好きだ。触っていると今はわからない大切な人を想えるから。
折り紙をしている時間が私とあなたを繋いでいるのだと私は思う。でも、その繋がりも今にも切れそうで、私は必至にそれを直している。
でも、どんなに直してもあなたとの繋がりは切れそうで、切れそうで、それが悲しくて泣いてしまった時もあった。
その時はまだなんで自分が泣いているのかわからなかった。でも自分の中にあった大切な、きっと大切な人と繋がり沢山が消えてしまった。
そして、その人との唯一残った繋がりが『折り紙』だと感じました。
切れていく繋がり、そんな藁のような繋がりしか無いことにまた悲しくなる。
でも、悲しみや寂しさを感じない方がもっと悲しいから私は折り紙を折り続けます。いつの日か必ず逢えると信じて。
それは藁というよりもまるで、雲のような繋がり。確かに見えるが決して触れることの出来ない繋がり。
彼女はそんな、儚い繋がりを守るために、大切なあの人を忘れないために忘れた彼との約束を守っている。
540 :
チュン:2009/08/19(水) 04:09:13 ID:nZl2vgjj
以上です。
見てくださった方に感謝と謝罪を。
どうやら私は好きなキャラと書きたくなるキャラが別のようです。
チュンさん乙です。
これで場の空気が良くなると思います。
次回作を楽しみにして待っています。
チュンさんに便乗して自分も短編を1つ投下します。
設定は黒の騎士団編で、学園祭で起こった占拠事件の場面におけるパラレル物語。
カップはライ×C.Cです。
そしてこれは、とあるゲームのイベントを元とした作です、苦手な方はスルーをお願いします。
パン、パン、パンと拍手とは程遠い、相手を馬鹿にしたような手を叩く音が響く。
「あ?」
「なんだ?」
テロリスト達が音のする方を見ると、物陰から1人の青年が姿を現す。
「さすがは下級テロリスト、“演説”が上手い!」
学園の制服には似合わない、ごつく大きなリボルバーを2丁ぶら下げたライが出てきた。
(っ!!ライ、この建物の中にいたのか!?)
(ラ、ライさんが!?危険です、逃げて!!)
(何しに来たのよライ!!せっかく安全だったのに!!)
驚愕するルルーシュ達を尻目にライは話を続ける、この出来事の直前に何かしらの準備が有ると言い、学園を離れていたためここに居なかったのだ。
「だがそれだけだ、力の無い者は自分の言葉に酔うあまり、真実を語れない!!」
冷たい笑いを浮かべ、わざとテロリスト達を挑発する仕草をとる。
「あんだてめー!?」
「何様のつもりだ!!」
テロリスト達は手にしているライフルを一斉にライに向ける、だがそれすらもライの計算の内の一つなのか、全くどうじない。
「私は本当の事を言っただけさ、貴様らは力なんてものは持ち合わせていない」
「坊や、君の目の前に有るものが見えないのかな?それともその玩具で立ち向かうとでも?」
リーダーである男はライの持っている拳銃をおもちゃだと思っている、学生が本物など持てないと思っているらしい。
そのせいか、テロリスト達はもの凄く勝ち誇った余裕の表情を見せている、それは部下達も同じ。
と、そこへ思いもがけない人物がやって来た。
「おいライ、何処に行ったかと思ったら、こんな所で油を売っていたのか?」
「ああC.C、ごめんよ。ちょっと忘れ物を取りに来たんだけど、面白い物に出くわしちゃってね」
学園の制服を着ているC.Cが至極平然と現れ、ライのすぐ近くに寄っていった。
とうのライはC.Cにニヤッとした笑いを見せる。
(C.C!?なぜここに奴が)
(あのピザ女ーーー、ライにそんなに近ずくんじゃないわよ!!)
ルルーシュの思考はまともだが、カレン・・・・まぁそれは置いておくことにしよう。
「おい女、何処から入ってきやがった?」
「そんなの、正面玄関からに決まっていよう。そんな事も解らんのか?頭の悪い奴め」
あしらうかの様に言うC.C、本来なら頭にくる所であるテロリスト達だが、今はそれどころの騒ぎではない。
「玄関だと?あそこには見張りとバリケードが―――」
「見張りとは、あそこで気絶している奴らの事か?」
正面玄関に配置されていた仲間が倒れている姿に、殆どの者は駆け寄った。
確かに気絶している、そして何とバリケードまでも壊されていた。
「弱い者いじめは良くないよC.C、可哀そうじゃないか。それに、せっかく作ったダメバリケードも壊して」
「仕方ないじゃないか、私が入って来た時に襲おうとしたんだぞ?いくら雑魚でも、礼儀を知らない人間にはお仕置きが必要だろ?」
わざとらしく大声で嫌味たっぷりに言うライとC.C、その口調についに彼等の怒りが爆発した。
「「「調子のんじゃねぇーー!!」」」
一斉にライとC.Cめがけてライフルを向けるが、それよりも早くライが腰にしていたリボルバーを抜き、C.Cはライから離れる。
ドン、ドン、ドン!!と殆ど目にも止まらない程の早打ちをライは披露し、あっという間に17人いたテロリストの内の6人をのしてしまった。
「は、速い・・・・」
「凄いです、ライさん」
スザクとニーナはただ驚くしかなかった、その早打ちのスピードは、人間の反射神経の限界、0.3秒の秒数だったのだから。
そのスピードにのされた6人は、声すら発する事も出来なかった。
「そこまでだぜ!!テメーが暴れたせいで、この車椅子の女の子はあの世行き決定だな!!」
リーダーがナナリーに銃を突き付ける。
「「ナナリー!!」」
ルルーシュ、シャーリーが叫ぶ、もはやダメかとその場にいた者が思っていた、ある者は目をつむり、ある者は顔を逸らす。
しかしライは全く動じない、それどころか勝ち誇った表情をしている。
「そんな事より、自分の身を心配したらどうだ?」
ライが言い終わるその瞬間に、リーダーの意識は切れていた。
離れていたC.Cが、リーダーがライに気を取られている隙に距離を詰め、鋭い空中回し蹴りを顎にヒットさせていた。
バキッ!!と鈍い音を響かせてその場に白目をむいて倒れていく。
「こ、このアマーーーー!!」
「調子のりやがって!!」
だがその覇気も意味は無かった、回し蹴りの要領で回転していたC.Cは、ライが投げクルクルと回りながらC.Cめがけるもう1丁のリボルバーをパシッ!!と掴み、同じく早打ちを見せつける。
ライはど速くは無いが、周りながら空中で標的に当てるその技術は度肝を抜き、あっというまに6人を倒してしまう。
「ふっ、哀れだな」
「ああ、本当だな」
スタッと、ライと背中合わせになる形で着地したC.Cは、テロリスト達のあまりの弱さを嘲笑い、ライも共感する。
終わったかに見えたが、ライは左手で銃の弾丸を2つ、空中にコインを投げる要領で放り投げ、それと同時に2人は背中を合わせたまま反対を向く。
そして落下してくる弾丸を銃に装填させ、向いた方向に発砲した。
その先には、残っていた2人のテロリストが倒れて行く光景が広がっている。
弾丸が切れたのを見計らって殺そうとしたのであろう、しかしあっけなくテロリスト達は全滅した。
全てが終わった時、2人は銃を降ろしながらこうセリフを言う。
「「弱き反逆者ども、その腕では現役引退だな」」
全てが終わった時、その場は歓喜に包まれ、事は終わった。
後日、ライに“幻の美形”だけでなく、“青きカウボーイ”などいろんな名前が付いた。
C.Cの存在も“緑のファイター”などと呼ばれ、学生に広くひたしまれるのだった。
以上です。
ご覧になってくれた方に感謝いたします。
では、失礼します。
>>540 チュン卿、乙でした。
短いからこそ想像が働く、覚えていないはずなのにおぼろげな記憶を確かめるように折り紙を折る。
GJです。
>>546 なんだこれwww
こういうゲームがあるのか・・そしていっそ開き直ったライが素敵だよw
パラレル卿、乙でした。
パラレル”さん乙です。
すごくおもしろかったです。
次の作品を楽しみにしています。
どっかの山猫さん思い出すなw
いいセンスだ
>>546 面白かったです
こういう展開は、なかなかみんな考えないと思いますwww
もしかして西部劇大好きとか…
パラレルさんは、チョイスがいいですね
次回の投下も全力でお待ちしております
>>540 乙です、チュン卿。
短い文章でしたがグッと来るものがありました。
「大切なあの人を忘れないために忘れた彼との約束を守っている」
この文章気に入りました。
>>546 乙です、パラレル卿。
ここまで、強気で皮肉っぽいライというのがなかなか面白かったです。
トーマス卿がこのスレより撤退する模様です
おめでとうございます
上の人が本日より保管庫の管理人をやるそうです。
おめでとうございます。
>管理人多忙につき、更新再開の目処が立っておりません。ご迷惑をお掛け致します。
こいつ完全に俺たちをバカにしてるな
ふざけんなと言いたい
遊びにうつつをぬかして本業をおろそかにするとは
もうこいつ終わってるだろ
本業(笑)
>>555 保管庫管理人が本業なワケねーだろ
バカじゃねーの
なにが同人で忙しいだふざけんなクソ野郎
保管庫のかんりはてめえが言い出したんだろうが
きちんと一生やり続けろや
トーマスの行いはスレに対する重大な背徳行為と思っていいだろう
我々は徹底して追及をしていくつもりだ
粘着アンチがつくなんて、トーマスさんは世界のイチローと肩を並べたか、すごいやw
芸スポ板と比べたら、ここは平和だからスルーしてね。
トーマスさんは多忙なのか・・
保管庫の更新はゆっくりでいいのでがんばってくださいね!
>>559 好きにすれば?
でもやるなら勝手に一人でやれ
目障りだからスレ巻き込まないでくれよ
どうせメール送ってんだろ?
おまえらさー
いつものバカにかまうなって散々言われてんだろ
こんなこと言いたくないけど、お前らもバカだよ
オマエモナー
新米指揮官 デュラックの航海日誌より
<| 01/05 |>
■□□火星基地戦クリア ┌───────────-.┐
━━━━━━━━━━━━━━━━━━ │ |
┌─────────────────、│ |
│火星基地の鎮圧に成功した。 ││ γ⌒ヽ |
│そして数十名に及ぶ捕虜を確保した。 ││ /;;;, 丿 .|
│カザロフ中尉が、 ││⌒;;;; < |
│捕虜の扱いについて尋ねてきた。 ││;; │ | ,;;;;;、 ,ゞ゙゙ヾ、 |
│私は、こう答えた。 .││;;;.│ │ ソ `i"`b' .|
│ ││;;;;;《 ノ;;| ミ| (") └ツ`i |
│ 捕虜に関する条約に則り処遇せよ .││;;;;; Y |;; |;; |~;||''i / | | .|
│ 魅力的な人達が多いので優遇せよ .││;;;;;;;;GJ|;;; |/;;; |;;| (;;) | .| | .|
│ 歯向かう者にはそれ相当の報いを… ││;;;;;;;;;;;;/;;;;;|B;;; b;;|;;Yο .| ;;| ;;.|
│|》.とにかく拷問だ 拷問にかけろ! .││;;;;;;;;;;;|;;;;;/;|;;;; |;; p; |;;ο ├--ヾ;|
│ ││;;;;;;;;;;|;;;;; |;;; |;;;Y;; p;|;| | ::;;;; |
│ ││;;;;;;;;;|;;;;;; |;;; |;; |;; |;;|;| .| ::;;;|
└────────────────―┘└───────────-┘
>>564 いいかげん管理人より君の方が要らないよ?って事に気づいてほしいんだもの
>>567 俺はお前にもお前みたいな奴はいらないよ?ってことに気づいて欲しいがな
チャットしてるひまがあるなら更新できるよね
くだらない雑談ばっかなんだから
この空気を変えられたらと思い、1つ短編を投下しようと思います!
前回投下しました「スーパーベイスボール 熱闘甲子園」の続きです。
3レス位です。
甲子園大会決勝戦 私立アッシュフォード学園対私立堂本高校
試合が始まって2時間30分、そこには激戦の合間の静けさが辺りを漂っていた。
4番主将ライを中心とした強力打線が売りのアッシュフォード。
スタメン選手の中では、ゆうに5人もの選手がホームランアーティストの超弩級重量打線が持ち味の堂本高校。
この2校が激突した決勝戦は、まさに激戦となった。
1回表 堂本高校がアッシュフォードエース谷本の立ち上がりを捉えて2点を奪う。
その裏 アッシュフォードも負けじとライ、佐々木のタイムリーで3点を奪い逆転。
2回以降は両チーム共エース同士の投げ合いとなり、1点差のままでゲームはアッシュフォード有利に進んでいた。
しかし
9回表、それまで好投していたエース谷本に疲れが見え始めてしまい、ノーアウト1、2塁のピンチ。
ここで打撃力、特に長打力がチームトップ3に入る打者しか入る事を許されない中軸、クリーンナップを迎える。
3番をセンターライのファインプレーでアウトにし、続く4番を空振り三振に打ち取る、しかし続く5番に勝ち越しとなる3ランホームランを許してしまう。
さらに悪い事に、6番に止めとなるソロホームランを叩きこまれる。
そして現在、9回裏 6−3 3点ビハインドで、アッシュフォードは最後の攻撃を迎える。
「スーパーベイスボール 熱闘甲子園」
試合はアッシュフォードの生徒達の予想外の展開を見せつけられていた。
「まさか、谷本君が9回に打ち込まれるなんて」
スザクは目の前の現実を直視できないでいる、エース谷本はこの決勝戦までの防御率が驚異の1.98ともの凄く安定したピッチャーだった。
(一般的にプロ野球のピッチャーは、平均して防御率3.00台と言われている)。
「谷本にも疲れが有ったんだろう、仕方ないと言えば仕方ないんだろうけど」
カレンが谷本を庇うがその表情は、けして良い物ではなかった。
誰もがそうだった、殆ど“これで終わり”な雰囲気になりかけていたのだ、それもそのはず。
「(堂本高校、ピッチャー交代のお知らせをいたします。藤本君に代わりまして岩城君!)」
堂本高校も投手の層は厚い、特に抑え、クローザーを任されている岩城は、ここまでほぼ完璧な投球をして来ている。
「こいつから点を取るのは至難の業だな・・・・」
暑さにやられるルルーシュだが、いざ試合が始まれば皆と一緒に騒ぎ、力の限り応援する。
そして時には戦略を考える事も。
「ルルーシュ、どうすれば・・・・」
ユフィが汗を流しながらルルーシュに尋ねる、ルルーシュの近くにいる生徒はその言葉に耳を傾ける。
「難しいな・・・・とにかく最低でも2人のランナーを出さねばならない。それがまず同点になる為の絶対条件だ」
ゼロの時の表情で言うルルーシュ。その額を流れる汗は暑さのせいか、それとも・・・・。
「そしてその上で一発で追いつくか、アッシュフォードの十八番である“つなぐ打線”、連打で打ち勝つかのどれかしかない」
一方のベンチでは、選手がキャプテンのライを中心に円陣を組んでいた。
「点差は3点、ここまで来て負けて帰りたい奴なんてこの中には一人もいないはず、スタンドの皆だって僕達が逆転してくれるのを信じてるはずだ!!」
ライは仲間達に諭す、仲間は誰一人としてまだ諦めた瞳をしていない。
ユニフォームは砂で汚れている、それが彼等の激戦と真剣さ、必至さを物語っていた。
まだ終わってはいない、ゲームセットが言われるまでは絶対にあきらめない!!
「この回でサヨナラまで持ってくぞ!!!」
「「「「「おおおおおお!!!」」」」」
「(9回の裏、アッシュフォード学園の攻撃は、7番 サード レン君)」
9回裏、アッシュフォード学園最後の攻撃が始まる。
以上です、読みずらい箇所が有りました。
投下してからきずきました、反省ものですね。
即席で作ったものですから皆様にどう感じるか、ご感想お待ちしてります。
そしてこの嫌な空気が少しでも変わってくれればと、願っております。
では、失礼いたします。
乙です。
チームメイトや学校名、知らない名前ばかりなんだけど、元ネタあるの?
何かのクロス?
>>574 乙でした。
野球がイマイチ分からんからなんか色々分からないorz
ごめんね、無知でごめんね。
>>574 乙でした。高校野球は最後の一人まで何が起きるかわからない、奇跡はあるんでしょうか。
これから逆転できるのか、続きがあるのであればお待ちしています。
さて、自分も23時40分くらいから小ネタを投下します。
さて、そろそろ投下します。
作者:余暇
タイトル:通りすがって、カッコつけて、恥ずかしくて
(設定)
・黒の騎士団編ゼロEND後
・R2ではオペレーターだったある人が出てきます。ちなみに入団直前
(注意)
・今最終回直前の、仮面ライダーネタが出てきます。わからない方、すみません。
・ライが、ややカッコ悪いです。
『通りすがって、カッコつけて、恥ずかしくて』
ある日の昼下がりのことだった。特区日本の本部内で行われた会議を終え、僕は学生服姿で特区内の市街地を歩いていた。あることを考えながら。
(この間リヴァルから借りた特撮番組のDVD、そこそこ面白かったな。また借りてみるか)
それは、ある若い男が突然変身能力を手に入れ、魔物や他の変身ヒーローと闘いながら色々なことをしていく物語であった。
(決め台詞があったよな、何故か年甲斐もなくあれを気に入ってしまったんだよなあ。もっとも、実際に使ったら恥ずかしいことになるかもしれないが)
そんなバカなことを考えていた、その時だった。
「で、ですから謝ったじゃないですか!」
「うるせえ!誠意が足りないって言っているんだよ!」
歩道の端の方で、一人の日本人らしき女性と、ブリタニア人の男数人が言い争っていた。というより、そのうちのリーダー格の男が、彼女に一方的に言いがかりをつけているようにしか見えない。
「お前からぶつかってきておいて、その程度の謝り方で済むと思っているのか!?」
「ですから、何度も頭を下げて謝っているじゃないですか!もういいんじゃないですか?」
「良くねえよ!イレブンの分際で、コルチャックさんに口答えする気か!?」
コルチャックと呼ばれたリーダー格の男の子分が声を発し、他の子分たちも「そうだそうだ!」と口々に叫ぶ。彼らの周りを取り囲む人たちは、男たちの剣幕に押されたか、遠巻きに見つめるのみである。
「あっ、あなたたちねえ!ここは特区日本よ、私たち日本人が、日本人と名乗っていい場所なの!それなのにそんな蔑称を使うなんて、どうかしているわ!」
イレブンと呼ばれてさすがに怒ったのか、その女性が声を荒げる。黒の騎士団だけじゃない、みんなの力で勝ち取った特区日本でイレブンと呼ばれたら、彼女が怒るのは当然だ。
そして周りにいた日本人たちも口々にコルチャックたちを非難し、僕自身も心の中は穏やかではなかった。
「う、うるせえっ!」
コルチャックが地団太を踏んで大声で叫び、辺りが静まり返る。軍や警察はまだなのか。
「何が特区だ、何が日本人だ!お前らイレブンは、いつまでも俺たちブリタニア人の足元に這いつくばっているのがお似合いなんだよ!」
「きゃあっ!」
コルチャックが女性の腕を乱暴につかもうとした、その時だった。ついに我慢がならなくなった僕は、乱闘を収めるべく人の輪の中に飛び込み、素早く彼の腕をつかんでいた。
「そろそろ、やめた方がいいんじゃないか?」
「な、何だお前!?」
僕にガッチリ腕をつかまれ、コルチャックがうろたえる。僕は女性を守るようにして立つと、彼の腕を離して言った。
「もうすぐ君たちは捕まるだろう、観念して大人しくするといい。これ以上騒ぎを大きくすれば、罪が重くなるだけだぞ」
「うるせえよ!イレブンをイレブンと呼んで、何が悪い!」
ヤケになったコルチャックの言葉に、僕はカチンと来た。
「ここは特区日本だ。黒の騎士団や、ここにいる日本人たちが、失われた自由を求めて必死に戦って、やっとの思いで手に入れた自由の地なんだ!
君たちには一生わからないだろうな、辛酸をなめ続けてきた人たちの気持ちなんか。そんな君たちには、彼らを罵る資格も、ここに足を下ろす資格もない!」
するとコルチャックが、唇を震わせ、顔色を変えて叫ぶ。
「こ、この野郎!何様のつもりだ!」
その言葉を受けて、僕が何かを言おうとした時だった。すっかり平和になって平和ボケしたせいなのか、あるいはさっきまで特撮番組のことを考えていたせいなのか、はたまた頭に血が上っていたせいか、ある言葉が頭に浮かんだ。
そして熟慮せずに言葉を選ばなかったおかげで、その言葉を若干アレンジして口に出してしまう。
「通りすがりの学生だ、覚えておけ!」
「……は?」
コルチャックが目を点にして、辺りに静かで冷たい空気が流れた。
(あ、ああーっ!し、しまった、無意識のうちにカッコつけてしまった。うわぁ、みんな静まり返っているな。どうしよう、すごく恥ずかしいぞ)
全身が熱くなっていくのを感じながら、僕はさまよう視線を何とかコルチャックたちに向けていた。
「い…いや、学生なのは服装でわかるってんだよ。それに『覚えておけ』と言われてもだな、通りすがりの名無しの学生を、どうやって覚えろと?」
「え、えーと、それはだな……」
コルチャックや子分の男たちの視線を受け、そして多分元ネタを知らないであろう人たちの視線も受けて、僕は少し腰が引き気味になっていた。
「どいて下さい、我々はブリタニア軍です!」
その時だった。通報を受けて駆けつけたらしいブリタニアの警備兵たちが、民衆の中に割って入ってきた。僕は情けないことに、正直「助かった!」と思ってしまっていた。
その警備兵を率いていた、スザクの顔を見かける直前までは。
「あれっ、ライじゃないか!もしかして、君が止めようとしてくれていたのかい?」
「うっ、スザク!?な、何故君がここにいるんだ。殿下の警備はどうしたんだ」
正直今は顔見知りに会いたくなかった僕が小声で尋ねると、スザクは警備兵たちにコルチャックたちを捕縛させながら答えた。
「ああ、そのユフィの指示だよ。『たまには警備の方たちとご一緒して、色々な方との連携や意思疎通を図るべきです』ってね。
でもありがとう、ここに君がいてくれて良かったよ。君のおかげで、怪我人が出なくて済んだ」
「えっ、あ、ああ。まあ、大したことはしていないけどな。じ、じゃあ僕は少し用事があるから、後はよろしく頼む!」
「あっ、ラ、ライ!?」
スザクが引き止めるのも聞かず、僕は走りだそうとした。この恥ずかしい空気から、一刻も早く逃げたかったのだ。
「あ、あの!待って下さい」
その時、さっきの女性に服の袖を引かれた。
「あの、本当にありがとうございました!おかげで助かりました」
「い、いや、僕は本当に何もしていませんから。怪我がなくて何よりでした」
「いえ、本当に助かりました。よろしければ、お名前だけでも」
女性に名前を尋ねられ、僕はとっさに言った。
「いや、見ての通り僕は通りすがりの学生です。覚えなくていいんです」
するとその女性は、微笑んで答える。
「ふふっ、それなら聞きません。なんちゃって」
僕は彼女やスザクの方を見ることなく、一目散に走っていった。それはもう、脱兎のごとく全力で。
それから数日が過ぎた。アジトのラウンジにいた僕の所へ、ゼロがやってきた。
「ライ、以前に『新入団員の中から、ライの仕事を助ける補佐を探そう』と話しただろう?適任者が見つかったぞ」
そう。作戦補佐として、あるいは特区日本の要職として忙しい日々を過ごしていた僕のために、ゼロが補佐を探してくれる約束を以前に交わしていたのだ。
そして面接の結果、適任者が見つかったらしく、今日ここに来ているらしい。
「そうか、どんな人なんだ?」
「うむ、紹介しよう。入りたまえ」
「失礼します」
ゼロが声をかけると、一人の女性がラウンジに入ってきた。そして目が合った瞬間、僕と彼女は驚きの声を上げる。
「ええっ!?あ、あなたはあの時の!」
「そ、そんな!?通りすがりの学生さんだと思っていたのに、作戦補佐の方だったなんて!」
あろうことか、その女性は先日僕が特区で助けたあの女性だったのだ。しかし一つ言わせて欲しい、通りすがり云々をここで出すのはやめてくれ。せっかく恥ずかしい思い出を忘れかけていたのに、思い出してしまった。
「何だ知り合いだったのか、ならば話が早い。双葉綾芽君だ、今日から彼女には君の補佐をしてもらうことになる」
「あっ、双葉綾芽です。その、未熟者ですがお願いします」
「あ、ああ。黒の騎士団の作戦補佐をしている、ライと言います。こちらこそ、よろしく」
予期せぬ再会に動揺しつつ、僕と双葉さんはペコペコとお辞儀し合う。
「何だ、顔見知りなのにロクに自己紹介もしていなかったのか。まあいい、これから二人とも、存分に励んでくれ。双葉君、彼は優しい男だから、緊張せず指示に従えばいい。ではな」
「は、はい、頑張ります!」
「礼を言おう、ゼロ。これからも任せてくれ」
立ち去っていくゼロに対して、双葉さんは頭を下げ、僕は礼を言った。そして二人きりになったラウンジに、何とも言えない空気が漂う。
「その、双葉さん」
「あっ、綾芽と呼んで下さい、ライさん」
「じ、じゃあ綾芽。その、この間僕が往来でしゃべったことは、内緒にしてくれないか?実はあれは、思い出すのもかなり恥ずかしくて。いや、何故かは聞かないでくれ」
すると綾芽は、微笑みながら言った。
「まあ、そうですよね。あれは少し恥ずかしいかもしれません。でも驚きました、ライさんがあの特撮ヒーローのファンだったなんて」
「えっ、ええっ!?君は知っていたのか?」
「ええ、実は私もあの番組のDVDは持っています。恥ずかしくて、周りの友人には話していませんけど」
恥ずかしそうに、綾芽が頷く。意外だった、まさか彼女にそんな趣味があったなんて。
「こんな形でお会いできて、嬉しいです。もしよろしければDVDもお貸ししますし、その…色々とお話がしたいです」
「あ、ああ。僕もそうしたいな、共通の話題が多いのはいいことだから」
「それじゃあ、これからよろしくお願いしますね、ライさん」
「ああ、よろしく」
綾芽の明るい笑顔に対し、僕も優しい笑顔で返した。変にカッコつけて恥ずかしい思いはしたが、こうして仕事のパートナー兼趣味仲間ができたので、良しとしよう。
街中であの台詞は、もう二度と使いたくないが。
以上で終了です。すみません、完全にネタに走ってしまいました。
>>582 乙です!読む時に思わずにやついてしまいましたw
「通りすがりの学生だ、覚えておけ!」この台詞でライが変身する姿を思い浮かべたのは俺だけではないはずw
>>582 余暇卿、乙です!
ライダーネタw そして相手がわかってくれないと恥ずかしいというこの絶妙な空気w
面白かったです! 次の投下も期待しています!
>>582 余暇卿、乙っす。
ライダーネタがでたとき思わずにやけてしまったw
面白かったです!次を楽しみにしています。
586 :
創る名無しに見る名無し:2009/08/24(月) 09:23:57 ID:cO2EkrPG
>>582 『お前達に名乗る名前は無い!!』を思い出しました
乙です!
だいたい分かった
ライは彼女というお宝を手にしたってわけか・・・
なんてね
>>582 余暇卿、乙です。
台詞まわしも良いですが、その前振りも実に“らしい”と思えました。
GJです。
ちなみに僕も劇場公開と同時に見に行ったクチですw
個人的にはキバに登場したサガの、
「貴様に王の判決を言い渡す……死だ!!」
という台詞がライに似合うのではないかと思います。
狂王状態になれば尚更にw
少々、改編してギアス発動時に、
「貴様に王の名において命じる……死だ!!」
とかw
勝手なことばかり書きこんでスミマセン(汗
次回の投下も期待してお待ちしおります!
度々、スミマセン
>>583さん
実は最近、「Night mare of Nunnally」を元にしたSSを考えています。
ルルーシュと同じく、ライも銀色のゼロに変身させようかと思っているんですが、
やはりやり過ぎッスかね?(汗
(汗
うぜ
>>590 583じゃないが。全然構わないと思いますよ。591さんが言うように
似たような設定は、既にありますから。投下されるのでしたら、
楽しみにしています。
ライのスペックの高さを表した文章をコピペしてみる
ライ…奴ははかなりの有名人だ
しかもパイロットとしてもラウンズに並ぶ実力派だ
尚、ロスカラの攻略本によれば
ナリタにて、性能の劣る無頼でサザーランドを撃破
返す刀でまたもサザーランドを瞬殺
休む間もなくサザーランドの首を無慈悲にも切断!
これぞ攻略本にも突筆される“ライの五重殺“
尚、公式戦ではないがギルフォード卿を一騎打ちにて倒し…
ブリタニアルートにおいては、タッグマッチでラウンズのノネットを倒し
キュウシュウ戦においては数十機のガンルゥを撃破
中華連邦の野望阻止には最後まで関わっていた
シングルマッチにおいては敗戦は一度も無し
人を呼んで“幻の美形“!
二律背反する性質…武力と知性をあわせ持つ超人…それがライだ!
ルル『おい、C.C何を読んでいる』
C.C『○ン肉マン二世だ。あと、今日のディナーは牛丼で頼む』
C.Cがピザ以外の食物を頼む……
その事を聞いた時、ルルーシュに電流が走るッ……!!
>>594 火事場のクソ力は持ってないけどメイルシュトロームパワーもってそうだw >ライ
>>596 いやまあコピペだしw
ライ自体はいいんだが、こういうチートなところはあまり好きじゃないんだけどな
まあオリキャラだからこそ許されてることだし、存分に堪能すべきなんだろうがw
まぁ、無双になるかどうかはプレイヤーの選択しだいだしw
結構あっさりエネルギー切れたりするしなw
なんでもそつなくこなすし凡百の兵士よりは確実に強いが
王様ですからー
日付が変わるころに投下します
では投下します
タイトルは「アッシュフォード学園の怪談」
注意点
・ホラーを目指したけどだめだったかんじ
では投下します
「それで、学校で飴玉をなめているとそいつが――『その舌をよこせぇ!』と叫んではさみを持って襲ってくるそうよ」
感情の入ったおどろおどろしい声でミレイさんが叫ぶとニーナとシャーリーがビクッっと身を震わせた。
「でもその時になめている飴玉を噛むと助かるらしいわ。 飴玉を噛んだことが原因だからそんな癖のある舌はいらないってことかしらね。
これで私の話は終わりよ。 次に話をするのは誰かしら?」
そういって彼女は話を締めくくった。 声こそ出なかったが僕の表情はこわばっているだろう。
『夏だから怪談話で涼しくなろう』という会長の企画を安直だ、とルルーシュは言っていたがなるほど、これは確かに効果がありそうだ。
ちなみに安直だといっていた当人も少し頬の辺りが引きつっていた。
会長の前、最初のスザクの話『学校に置き忘れられた人形の霊』もなかなか怖かったのだが、スザク自身の話し方が問題だったのかそこまで怖くはなかった。
「じゃ、じゃあ次は私が話すね」
先ほどまでの恐怖の余韻が残っているのか少し震える声でシャーリーが話を始めた。
「これはね、最近うちの部員が本当に体験した話なんだけど――」
うちの部員……シャーリーは確か水泳部に所属していたからプールであった怖い話であろうか? そうアタリを付けておく。
多少の予想を立てておけばある程度怖さが半減するかもしれない、とそんなことを思いながら。
「最近ね、プールの様子が変なのよ……夕方にきちんと掃除をして帰っても朝練の時間にはなぜか少しプールサイドが湿っていたり、髪の毛が落ちていたり……
それにね、落ちている髪の毛は透き通るような緑色の髪。 そんな髪の色の子は誰もいないのに……」
シャーリーが真剣な顔をして話している。 ニーナが組んだ手を震わせながら話を聞いている。
リヴァルも、スザクも、ミレイ会長も、カレンも、ナナリーも、真剣に話を聞き入っている。 だが、僕はその怪談の真相をなんとなく察した。
ちらり、と横にいるルルーシュを見てみると彼は先ほどとはまた違ったかんじに頬を引きつらせていた。
「それでね、私の友達が後輩と飛び込み台の影に隠れて、原因を探ることにしたのよ。 もしかしたら不審者かもしれないけど二人なら大丈夫だ、ってね。
で、夜遅くのプールをじっと見張ってたんだけど二人とも練習で疲れていたらしくて、ついうっかり眠ってしまったらしいわ……」
シャーリーが声を潜めながら話を続ける。
「そして、どれくらいかの時間たって肩を叩かれて起きたらしいわ。 あ、私寝ちゃってたんだ。 起きたばかりのボーっとした頭でそんなことを考えたらしいわ。
で、起こしてくれた後輩にありがとうって伝えようと思って後ろを見たらそこには飛び込み台にもたれかかって寝ていた後輩がいたらしいわ。
なんだ、後輩も寝てるのか。 ――――あれ? じゃあ肩を叩いたのは誰だろう? そう思って彼女は背中がゾクッとしたらしいわ」
皆が息を呑む。 そしてシャーリーもゆっくりと話を続ける。
「『おい、お前ら。 こんなところで寝ていると風邪をひくぞ? 早く帰るんだな』 そんな声が聞こえてきたそうよ。
聞き覚えのない声だったけど、確かに自分たちを心配する声。 それを聞いて安心してお礼を言うために彼女は振り向いた」
少し明るい声になってシャーリーが言う。 ニーナのほっとした様子が僕の目に入った。 同時に少しニヤリと嗤うシャーリーの顔が目に入る。
「『それとも――――お前たちも私と一緒に泳ぐか!?』」
突然の大きく、そして空気を震わせるような声をシャーリーは出した。 その声を聞いて安心しきっていたニーナが大きく目を開いた。
「そこにいたのは――――――全身ずぶぬれでらんらんと輝く金色の目が緑色の髪の間からのぞく女だったそうよ。
その子は怖さのあまり気を失ってしまったらしいわ。 翌朝、無事な彼女と後輩が朝練に来た先輩に発見されたそうよ。
なんでも、昔プールで泳ぐのが大好きな子がいたんだけど不慮の事故で死んでしまったらしいわ。 それで一緒に泳ぐ仲間を探して夜な夜なプールに現れている。
そういう噂が昔あったって顧問の先生が言ってたわ。 しばらく前から出てこなかったけど最近になってその幽霊がまた現れたのかもしれないわ。
これで私の話は終わりよ。 次の人、どうぞ」
シャーリーの話し方はうまいと思った。 話し方は。 そういえばこの前C.C.が「親切にも声をかけたやったらいきなり気絶した無礼なやつがいた!」とか愚痴ってたな……
そんなことを考えながらルルーシュのほうをチラリと見てみる。 彼はため息をついていた。
「よし、じゃあ皆落ち着いたところで俺の話だな。 俺もシャーリーと同じ、最近の話をするぜ。
まぁ、体験談って言うよりも他愛ない噂話みたいなもんだけどな」
そういってリヴァルは話を始めた。
「で、なぜかいたるところにバーコードのみが切り取られたピザの空き箱が置いてある。
それも授業時間中に誰もいないようなところで捨てられているってわけ。 ピザ妖怪、とかバーコード妖怪、とかそういう風に言われているんだ。
ま、こういう怖くない怪談があってもいいっしょ? 俺の話は終わりだよ」
リヴァルの話が終わったときルルーシュと僕は顔を見合わせ、なんとなく頷きあった。 ため息を吐きながら。
そして続くニーナの話は『授業を受けたくても受けることのできなかった薄幸の少女の霊が授業中さまよい歩いている』というものであった。
もちろん緑髪の生徒の幽霊だった。
―――――そういえば魔女っていうのも十分に怪談になりうる話だよな……
願わくば「怪談」のまま終わって欲しいな……そういうことを思っているといつの間にかカレンの話が終わっていた。
残るは僕とルルーシュ―――ナナリーは少し時間が遅くなってきたから咲世子さんがベッドへと連れて行った、だが、僕は問題を抱えていた。
怪談を用意できていなかったのだ。 少ない記憶の中には怪談など存在していなかったし、怪談をするといわれてすぐに聞ける友人もいない。
ミレイさんは「用意できなかったら罰ゲームよ」と言っていたのでルルーシュに相談してみると「任せておけ、俺たち二人でできる怪談を見つけておこう」と言われたので安心していたのだが……
ルルーシュを見ると先ほどから続く学校であった魔女の独自行動についての考察をしているらしくなにやらぶつぶつとつぶやいていた。 おそらく正気にもどるにはしばらくかかるだろう。
今考えるか、それとも正直に謝るか……一瞬の迷いの後、僕は後者を選んだ。
「すみません、ルルーシュが考えてくると言っていたのですがこの様子なので……」
言ってから思ったが、たとえルルーシュが何かを用意していたところで僕はそれを知らないわけだから……台本でも作ったんだろうか?
妙に思考が働く。 今なら即興で怪談を作って話せそうな気さえする……いや、なんでこんなに頭が回るのか、原因はわかっている。
現実逃避はやめよう、目の前の出来事を受け入れよう。
そして僕は目の前で笑みを浮かべるミレイさんの言葉を待った。
「ふぅん、じゃあルルーシュも怪談は無理みたいね……じゃあ二人そろって罰ゲームね……何がいいかしら……」
そしてミレイさんが罰ゲームを考えている間、今日のどんな怪談よりその間に肝が冷えるような気がした。
あとがき
ホラー系のもの見たりすると風呂に入るのマジで怖い。
水が赤かったらどうしよう、とか鏡に別の人が映ってたら、とか。
精神的なホラーは怖い。
と言うわけで投下終了
>>606 お疲れ様です
いやはや、俺もリ○グ見た当時はちょっと一人にはなれなかった
確かにCCは怪談話になってもおかしくないくらいうろついてますからね
特に水泳部の子は真っ暗な中で髪の毛で顔が隠れた彼女を見たわけで…貞○?
夏の定番ネタありがとうございました
次回投下もお待ちしてます
>>606 全力感想人さん、乙です!
>>606、607さん
確かに僕もそのクチです。
中学の時に見たけど、マジでしばらく風呂に入る直前までにビビってました。
蓋を開ければOKなんですが、開けるまでが怖いんですよね。
今思えば、ハリウッドのスプラッター系より日本の侘び寂ある会談系の方が怖いかも。
血しぶきはそのうちにマヒして慣れるけど、リン〇みたいに冷え切った手で心臓を鷲掴まれる
ようなホラーは絶対慣れませんから。
なまじ理性が働くからこそ、あの手のホラーは怖いんですよね。
……まぁ、ハリウッド版は肩透かしでしたがw
そういえば、ドラマCDでルルーシュがバイトする話でも、オチはC.Cのホラーだった気が……
まぁ、彼女は自他共に認める『魔女』ですからねw
これまで歩んできた人生は、下手なホラーより怖い気がしますww
長々と失礼しました。
次回の投下もお待ちしております!!
P.S.
同じくドラマCDかなんかで、スザクの怪談はかなり怖い話があったような……
“あの”アーニャでさえ、卒倒していたような気がしますしw
>>606 全力感想人さん、乙です。
怪談ものよかったです。
次回作を楽しみにして待っています。
おつでした。
懐かしいですねこのネタ(笑)
C.C.はありそうな話で納得してしまいました。
次回もお待ちしております。
23:05ぐらいに投下してもよろしいでしょうか?
誰もいらっしゃらないようなので、また出直します
トーマスって全力支援者卿が嫌いだろ
チャット見てたらわかる
うーん今日はもうなしかな残念だ
>>612 まあ気軽に投下されればよろしいですよ。
支援が必要な場合は、多少時間に余裕を持って予告すると安全ですが、
夜の22時〜翌日0時ぐらいなら、しばらく待てば誰かしら反応はするかと思います。
またの機会をお待ちしています。
なあみんないいこと思いついた
トーマスってコミケに夢中だから管理サボってんだろ
だったら代償として何書いてるかこkで公開するようはたらきかけようぜ
いま一部の職人にしか見せてないけどそんなのおかしいだろ
>>612 分量に支援が必要ないなら好きな時に投下してください。楽しみにしてます
支援が必要な量になるなら仰ってください
SS投下よりトーマスの問題が先だろが
バカか?
最近かなり投下減ったよな。。
ということで待ってます
昨日の職人さんは今日は無理かな
昨日の者です。
あれから、結局休んでしまいました。
よろしければ45分に投下します
宜しければ支援します。
625 :
風太郎:2009/09/02(水) 22:45:18 ID:3hKw+VSg
では、投下させて頂きます。
タイトルは「姫君の遺志、白騎士の理想、狂王の誓い」
短いので支援の方は大丈夫だと思います。
一応、親衛隊ルートという事で
支援
627 :
風太郎:2009/09/02(水) 22:47:13 ID:3hKw+VSg
「――俺は、俺の手でゼロを倒す。邪魔はさせない……俺が殺るんだ!!」
ロイドを殴り倒し起動キーを奪ったスザクは、宣言するかの如く騎士勲章を胸に翳す。
その言葉を口にする姿を目にすれば、彼を知る者ならば間違いなく己が目を疑うだろう。
目の前に立つ少年に最早、彼らが知る枢木スザクの面影は微塵もない。
いつもは温和で純真に輝いていたその瞳は、まるで暗闇が凝縮したかのように黒く深い闇が渦巻いていた。
今、スザクの瞳に宿るのは絶望、悲哀……そして、それさえも呑みこまんとする大きな憤怒。
余りに変わり果てたスザクの姿を前に、その場に居る全ての者は静止の言葉はおろか、指先一つさえ動かせなかった。
まるで抜き身の刃のような気迫に圧され一人、また一人と下がり、ランスロット……彼の剣へと続く道を拓く。
しかし、
「が――ッ?!」
その歩みは先ほど己が放った一撃同様、頬に打ち込まれた拳によって阻まれた。
予期せぬ不意打ちに耐えきれず、スザクの身体は宙を舞い、硬質な格納庫の床を滑る。
コンテナにぶつかる事で漸く静止したが、その一撃がよほど効いたのか、それとも“彼”から放たれた事が信じられなかったのか呆然と見詰めていた。
「ライ…どうして……?」
呆然としたまま問いかけるスザクに、しかしその一撃を放った少年――ライは答える事なく、無言で胸倉を掴み上げる。
暫しの間、無言のまま互いに見つめ合うが、やがて絞り出すような響きの声音がライの口から漏れた。
「……僕は、君が租界に向かうことを止める心算はない」
「だったら――!!」
「だけど……今の君の姿はなんだ!!
君が語った理想はどうした?!
ユフィが君を騎士に選んだのは何故だ?!
ユフィが……ユフィが最後まで想い続けたのは誰だ?!
君が語った理想が本物ならば最後までそれを貫き通せ!!そこまでユフィを想えるなら、最後まで彼女が愛した君で在り続けろ!!」
胸元を掴んだまま、まるで再び殴るかの様に胸中の想いをスザクへとぶつける。
一応支援
629 :
風太郎:2009/09/02(水) 22:48:33 ID:3hKw+VSg
――悔しかった――悲しかった――赦せなかった――
僕は『また』護れなかった。
本当なら止められたかも知れなかったのだ。
彼らを護るためなら、僕にまた大切なものを与えてくれた彼らのためになら全てを捧げる。そのために自分は再び目覚めたのだと、そう信じていた。
だけど、僕には何もできなかった。
……そして、悲劇はまた繰り返される。
呪われた力に誰よりも護りたいと願った少女は狂わされ、
繰り返された惨劇に多くの命が奪われ、
誰も救われる事なく、惨劇は絶望だけを残したまま幕を閉じた。
そして、今また誰よりも信頼する親友(とも)は世界に裏切られた絶望のあまり、その心を闇へと委ねようとしている。
その姿はまさに闇に墜ち、闇の力に狂った“かつて”の僕そのものだった。
……だからこそ、せめてスザクの心だけは護りたかった。
一度、闇に己を委染まれば決して、そこから戻ることはできない。
そして、闇に染まった魂は破滅しか残されない。
それは誰よりも僕が知っていた。何よりも、僕自身の過去が物語っていた。
だからこそ、スザクに同じ道を辿らせることは許されない。
決して償いになどならないが、これ以上彼女の想いを踏み躙るような真似はしたくなかった。
「……ライ」
「僕は先に戻る。答えが分かれば……思いだせば、君も来るんだ。戦場で待っている」
それ以上の言葉は口にせず、無言で背中を向ける。
しかし、スザクは確かに見ていた。自分を止めるライの目が涙に濡れていた事を。
そして、その涙が、彼の言葉が心の底に埋もれようとする、彼女に託された想いを呼び起こす。
「そうだ…ユフィ……俺は、僕は…」
脳裏に過るユフィの最後。
しかし、それでも彼女はこんな自分に出会えて良かったと言ってくれた。想いを残してくれた。
それを思い出せば心は悲鳴を上げ、切り刻まれるような苦痛に軋む。
だけど、スザクはその痛みから決して逃れようとはしなかった。涙を溢れさせながらも心に刻み続ける。
その痛みこそが彼女の想いを繋ぐ、絆の形そのものなのだから。
630 :
風太郎:2009/09/02(水) 22:49:41 ID:3hKw+VSg
『ランスロット・クラブ、発艦!』
「MEブースト――ランスロット・クラブ、発艦』
発艦のシグナルを告げると同時、機体を電磁カタパルトに走らせる。
その先に待つ暗闇の虚空が、まるで運命という名の怪物のように口を開いて待ち構えていた。
闇へと向かうのは恐ろしい。闇へと墜ちるのは恐ろしい。闇へと立ち向かうのは何よりも恐ろしい。
だけど、その先にこそ自分が望み、求めるものが待っている。
忠誠を誓った主君が、
こんな自分を信頼してくれる上官が、
もう決して失うわけにはいかない仲間たちが、
……そして、何よりも赦せない倒すべき宿敵がそこにいるのだ。
だから、
「もう誰も死なせない!墜ちるのは僕だけで……我だけで充分だ!!」
決意を口にした直後、クラブは宙を舞い、次の瞬間には放たれた矢の如く虚空を突き進む。
その姿は彼の想いとは裏腹に、まるで闇を裂く一筋の閃光のように輝いていた。
溢れ出す激情を抑えることはなく、鉄の意思と理性を秘めたままライは戦場へと走る。
それはまさにブリタニアに今尚も語り継がれる英雄譚、『狂王ラインフォード』の姿そのものだった。
――ユフィ。
貴女はもういないけど、貴女が残した想いは確かに残っている。
きっと、いつかその想いは芽吹き、貴女が望んだ『優しい世界』は生まれ変わる。
それまで、その想いは僕が護るよ。
色んなものを裏切ってきた、貴女を護れなかった僕だけど、それでも貴女が望んだ世界を僕は創りたいから。
だから、その時が来るまで…………さようなら、ユフィ。
631 :
風太郎:2009/09/02(水) 22:55:29 ID:3hKw+VSg
以上です。
久々に一期ギアス最終回を見てから、衝動的に書いた作品です。
ですので、読み返すとかなり荒いような気が……
今思うとR2でのスザクが歪みはあの辺りからだと思えるので、
どうしても救いたいから書いてしまいました
皆様からのご指摘、感想お待ちしております。
では、失礼します。
読ませて頂きました。ここでのスザクはライによって救われているのですね。
この後のゼロとの対峙もかなり変わりそうな予感がw次回作も楽しみにしております。
633 :
風太郎:2009/09/02(水) 23:04:43 ID:3hKw+VSg
さらに追記させてもらいますが、ブラックリベリオン以降のスザクは
スター○ォーズでいうならば、○ォースの暗黒面に堕ちたように見えましたので
風太郎卿お疲れさまでした。
スザクとライのそれぞれのやるせない気持ちと、それでも気持ちを奮い立たせる様に心震えました
おつかれさまでした。
ロスカラ本編はユフィの固定ルートが蒼月だけでしたから、こういう展開は良いですね。
次回もお待ちしています。
>>631 風太郎卿、GJです!
憎しみにとらわれたスザク+ユフィの死……
守ろうと思った結果自分が原因で死んでしまったスター○ォーズとは違いますが、確かに暗黒面にとらわれていたようにも見えましたね。
同じ思いを抱いた先人であり、仲間であるライがいたことにより多少落ち着きを取り戻したスザク。
続きがあるのならばどのように二人が動くのか気になりますね。
貴方の次の投下を全力でお待ちしています!
>>631 乙でした。スザクを救い、代わりに再び暗黒面を見せたライ。そして元の自分を取り戻したスザク。
この二人が今後どう動き、そして黒の騎士団と対立するのか。なかなか気になる終わらせ方ですね。
次回作をお待ちしています。
さて、1時15分くらいから5レス分(予定)投下します。
では投下します。
作者:余暇
タイトル:熱血・情熱・漢道(おとこみち)
(注意)
・三人(特に二人)の男たちが織りなす、空回りなバカ話です。
・リヴァルとスザクが、すごくノリノリになっちゃっています。
『熱血・情熱・漢道(おとこみち)』
「ハァ、もうすぐ夏休みか」
ある日の放課後、生徒会室でリヴァルがため息をついた。今日ここには、僕とリヴァル、そしてスザクの三人だけがいた。
「あれ?リヴァル、どうしてため息なんだい?普通は休みが近くなれば、嬉しくなるものじゃないの?」
スザクが声をかけると、リヴァルは憂鬱そうな顔で答えた。
「そりゃあ嬉しいさ。だが忘れていないかスザク、夏休みに必ずと言っていいほど我々を悩ませる、アレの存在を」
アレと聞いた瞬間、スザクの表情が曇った。
「ああ、アレね。夏休みの宿題のことか」
「そうだ、前半戦に楽しいことを優先させたツケとばかりに、終盤に俺たちを苦しめたアレさ。小さい頃は、本当に嫌だったぜ」
「そうそう、『今年こそは先に終わらせよう』と思っても、結局は誘惑に負けて後回しにしちゃうんだよね」
「へえ。僕には記憶がないからわからないが、休みの間も課題が出て、君たちはそれで苦労していたんだな」
子供には子供なりの苦労があるってことか。まあ、僕たちは今でも完全に大人になったわけではないが。
「今年もまた、色々な教科からたっぷり出されるんだろうなぁ。あー、やだやだ」
「僕は軍に勤めながら消化しないといけないから、今のうちにちゃんと計画を立てておかなくちゃ」
リヴァルとスザクが夏休みの宿題に思いを馳せているところへ、僕は声をかけた。
「なあ、二人とも。その宿題って、具体的にどういう内容が出るんだ?」
「内容か?まあ基本的には、これまで習ってきたことの復習だな。数学や歴史の問題集だったり、教科によっては簡単なレポートだったりもするぜ」
「なるほどな。それは、子供の頃の教育カリキュラムでも変わらないものなのか?具体的に、この学園に入る前の二人の経験を聞きたいんだが」
夏休みの宿題のことを知りたくなった僕は、二人が小さい頃の話を聞き出そうとした。リヴァルが腕を組み、昔のことを思い出すような仕草を見せる。
「うーん、昔はどうだったかねえ。やっぱり思い出すのは、自由研究だよな。特定の教科に縛られず、自分が『これだ』と思ったことについて独自に調べ、一つの成果にするんだ。
あとは、今でもあったりするけど読書感想文だな。昔に書かれた有名な小説なんかを読んで、感想文を書くんだ。あれは面倒だったなぁ」
「あとさ、計算ドリルってなかった?簡単な計算問題を、ひたすら解いていくやつ。内容は簡単だからいいんだけど、数が多くて意外と面倒だった覚えがあるよ」
スザクの言葉に、リヴァルが手を打って反応した。
「そうそう、そんなのあった!簡単だからって理由で真っ先に片づけて、後に残った難しい文章問題集を見てため息をつくんだよなー」
「懐かしいよね、こうして昔出た夏休みの宿題を思い出すのも」
「僕も、二人の思い出話は聞いていて楽しいと思う。こういう時間って、本当にいいものだな」
本格的な夏を前にした午後のひと時は、こうして過ぎていった。
「しかし最近、暑いよな」
生徒会に届けられた書類に目を通していきながら、リヴァルが言った。その表情は、少しダルそうだ。
「もう七月だから、仕方ないよ。文句を言わずに仕事を片づけなくちゃ。でないと明日、会長に叱られるよ」
「うっ、会長に嫌われるのは御免だぜ。けどなあ、やっぱり何かテンション上がらないんだよ」
スザクがリヴァルをたしなめるが、リヴァルのやる気は上がらない。そこで僕は、ある提案をした。
「じゃあ、何か楽しい話なりやる気の出そうな話をしたらどうだ?さっきの計算ドリルの話題みたいに、何か盛り上がれそうな話題はないか?」
「楽しい話ねぇ。さっきのドリルみたいに盛り上がる話って言っても…ん?『盛り上がる』、『盛り上がる』と言えば『ハイテンション』。そして『ドリル』……」
ブツブツと「ドリル」や「ハイテンション」といった単語を呟いていたリヴァルが、ポンと手を打った。
「そうだ、それだよ!テンションを上げるには、熱血や情熱が必要!男なら情熱を感じる瞬間が、どこかにあるはず。そこで今から、『熱血』及び『情熱』を連想させる何かを出し合おうぜ!」
「なるほどな。確かにそのキーワードなら、テンションは上がりやすいかもしれない。だが、具体的にどんな事例があるんだ?」
僕はあいにく、そういったキーワードに関する話をすぐにはできそうになかった。そこで、まずはリヴァルとスザクの話を聞き、それらを参考にして何か話すことに決めたのだ。
「おう、今から俺とスザクで事例を出し合うから参考にしろよ。それでいいか、スザク」
「うん、僕はそれでいいよ。それじゃあ、どっちから話そうか?僕は後でいいけど」
「よし、まずは俺からだ。さっきの会話からピンと来たんだが、『熱血』と言えばロボットで決まりだな。
高速回転するドリルで新たな道を切り開き、敵を討つ。変形して大空を駆け、合体して友情パワーで世界を守る。くぅー、熱いぜ!」
リヴァルが拳を握り、熱く語る。熱中するのはいいが、何のことだか理解できない。彼の様子を見るに、おそらく「熱血」の言葉にふさわしいのだろうけど。
「ロボットアニメかぁ、確かにいいよね。強大な敵が出現してピンチに陥った所で次回に持ち越されると、次回までの一週間が妙に落ち着かないんだよね」
「そうなんだよなあ。そして紅一点の少女と主人公との、切なくて甘酸っぱい恋模様なんかも見過ごせないぜ。俺も、会長とそんな風になりたいよ」
あさっての方角に目を向けながら、リヴァルが言った。よくわからないが、確実にテンションは上がってきているな。
そしてスザクも瞳を輝かせているので、おそらくはテンションが上がってきたのだろう。だが僕だけは、困ったことに置いてけぼりを食っていた。もちろん、二人にそんなことは言えなかったが。
「よしっ、今度はスザク、お前の番だ。熱い話を聞かせてくれよ!」
「わかった。そうだなぁ……」
リヴァルに話を振られ、スザクは少し考えた後に話し始めた。
「ロボットの話はもう出たから、僕はスポーツ根性系アニメを推すよ。強くなってライバルや己に勝ち、頂点をひたむきに目指す青春ドラマは、まさに『情熱』や『熱血』そのものだと思うよ。
そして挫折を味わった時の悔し涙や、目標を達成した時の嬉し涙は、見ているこっちもジーンと来ちゃって目頭が熱くなるんだよね」
楽しそうな表情で、スザクが話す。彼の話す内容から察するに、それは見る者の心を揺さぶる情熱的な内容なんだろうし、スポーツが心を熱くさせるのは何となく理解はできる。
だが先ほどのロボットアニメと同様、スポーツ系アニメもその情景が頭に浮かばず、僕は燃えようにも燃えることができずにいた。もどかしい、あまりにもどかしい。
「あぁ〜、わかるわかる。ひたむきに頑張る主人公の姿って、心を打たれるよなあ。そういう意味では、感動したり燃える要素はたくさんあるよな。
あとたまにさ、目から炎を出して熱血状態を演出したりもするだろ?あれって面白いよなー。よーし、いいぞ。想像していたら何だかテンション上がってきた!」
「うん、わかるよ!僕も何だか楽しくなってきた!」
スザクとリヴァルが目をキラキラさせて、すごく楽しそうにしている。二人のテンションが高まっているのは、明らかであった。
(……困ったぞ、今の僕はかなり浮いている気がする。一人だけテンションが普通で、まるで自分の方がおかしいみたいじゃないか。
だがそれでも、みんなのテンションを上げるために、何か情熱的な心を揺さぶる話を考えないと)
僕はすごく悩んでいた。自身の過去に関する記憶はないが、何故か知っている情報だけはやたらとあるから、そこから探せば何か彼らにできる話は見つかるかもしれない。
だが偶然か必然か、二人ともアニメに関する話題を出して一緒に盛り上がっており、多分僕もアニメ関連の話をすれば無難なのだろうが、いくら探しても僕の脳内にはそちら関係の情報がないのだ。
(僕の頭の中は、よくわからないな。色々な情報が入っている割には、肝心というか必要な情報がなかったりするし。
しかし何故だ、何かカルチャーショックのようなジェネレーションギャップのような、一抹の寂しさを覚える。見た目からして、彼らと年齢はさほど違わないはずなのに)
聞いてその情景を想像しただけで熱くなれるような話題を考えながら、僕はちょっとした寂しさを覚えていた。だがその寂しさの種類が種類だけに、僕はますます自分自身がわからなくなりそうだった。
「さてと、ラストはライの出番だぜ。一発熱い話を頼むぜ!」
上機嫌で、リヴァルが僕に話を振ってきた。そもそも、締めを僕が担当するのってどうなんだ。
「だが僕には記憶がないから、君たちみたいにアニメの話はできないぞ。それに、君たちの期待に添えるかどうか。それでもいいのか?」
「大丈夫だって!お前だって、ここに来てから色々見聞きしてきただろう?その中に、何か熱くなれる話があるかもしれないじゃないか。
そうやって自分を過小評価するなよ、要は気の持ちようだって。だから思い切って俺たちに話してくれよ、お前の思う『情熱』を!」
リヴァルが拳を握り締め、僕に熱く語りかける。
「そうだよ、ライ。『記憶がないから』と自分に限界を作っちゃダメなんだ!限界は超えるために存在して、それを超えた時、新しい自分になれるんだ。
今ここで何か話をすることで、それを君が変わるきっかけにするんだ。だから聞かせてよ、君の心を熱くした話を!」
「リヴァル、スザク……」
想いがこもった二人の言葉を聞いて、僕は少し感動していた。そうだ、弱気や逃げ腰では何も変わらない。彼らが言うように、自分を変えないと。そのためにも、頑張って情熱的な話を考えよう。
それで実際に記憶探しが前進するかは不明だし、何だか場の雰囲気に流されている気もするが、時には場の勢いを借りても罰は当たるまい。
「ありがとう、少しずつだが前向きになれそうな気がしてきた。君たちの想いに応えて、何とか話を考えてみよう」
少し高揚した気持ちが冷めないうちに、僕は情熱を感じられる話題を考えることにした。頭の中で検索をかけ、情熱的っぽい話題を探す。
(うーん、なかなか浮かばないな。いやいや、こういう時は冷静になるんだ。必ず何か、何かあるはずだ)
そうやって僕が頭をひねっていると、つい最近テレビで見たある光景が、僕の脳裏に蘇ってきた。そしてその瞬間、僕はハッとする。
(あっ、この話なら情熱的で、もしかしたらスザクやリヴァルにも気に入ってもらえるかも。彼らの話していた内容とはジャンルが全然違うが、迷ってばかりもいられない)
僕は心を決めると、顔を上げて二人の方を見た。
「それでは、話をさせてもらおう。僕が情熱を感じた話を」
「おう、ドンと来い!」
「楽しみだなあ、ライの話」
二人が目をキラキラさせながら、僕の話を待っている。そして僕はついに、話を始めた。
「僕が情熱を感じること、それは闘牛なんだ」
「な、何だって?」
「えっ、闘…牛……?」
リヴァルが口を開け、スザクが目を丸くし、それぞれがキョトンとした顔になる。
(うっ、こ、この反応はいきなり前途多難な予感がするぞ。やっぱりダメなのか?い、いや、ここで後ろ向きになってはダメだ!最後まで話し切って、自分の想いを伝えないと!)
僕は再度気持ちを奮い立たせると、話を続ける。
「少し前に、偶然旅番組で見たんだ。ある街を紹介していて、そこでは闘牛が昔から盛んに行われているそうなんだが、その映像を見て思わずうなったんだ。
赤いマントを持った闘牛士が、逃げることなく興奮して突っ込んでくる牛に立ち向かい、最後には倒してしまうんだ。
あの大きな角に突かれたら下手をすれば命だって落としかねないのに、勇敢に立ち向かっていく様は感動したな。観客からスタンディングオベーションを浴びるシーンでは、僕も心の中で拍手を送っていた。
そんなわけで、僕は闘牛こそが『情熱』の言葉にふさわしいと思うんだが、えーと、どうだろう。やっぱりダメか?」
僕は、恐る恐る二人の方を見た。少しの期待と、大きな不安を抱えながら。
「す……」
リヴァルが体を細かく震わせ、次の瞬間椅子から立ち上がった。僕はその勢いに驚きつつ、彼の方を見る。
「すっげぇよ、ライ!お前はやっぱ違うぜ!そっかー、闘牛か。二本の大きな角を振りかざして突進する牛、あの体の中には、煮えたぎるほど熱い血がたくさん流れているんだろうなあ。そう、まさに『熱血』そのもの!
片や闘牛士の方は、そのクールな立ち居振る舞いとは裏腹に、『牛に立ち向かって華麗に倒してやる』という熱い気持ちを宿しているんだろう。こっちはまさしく『情熱』の言葉がふさわしいよな!
そして観客たちも、闘牛士と牛の熱い闘志のぶつかり合いによる熱気が自分たちに乗り移って、『オ・レ!』の大合唱や拍手を送るんだろう。まさに会場が一体となった、熱気の渦だぜ!くぅー、いいねぇ!」
「そ、そうか。気に入ってもらえたようで嬉しいが、もう少し落ち着かないか?机が壊れそうで怖い」
机の上に片足を乗せて拳を握るリヴァルに、僕は圧倒されながらも注意した。しかし、まさか彼がこんなに興奮するとは思わなかったな。
「闘牛かあ、それは想定していなかったな。闘牛士と牛の息詰まる攻防とか、会場のすさまじい熱気とか、きっとハラハラして心が躍るんだろうなあ。
ライ、君にはお礼を言わなくちゃ。君は現代社会に脈々と受け継がれてきた情熱の祭典が存在することを、僕たちに改めて気づかせてくれた。本当にありがとう!」
「あ、ああ。君たちにプラスに働いたなら、僕も嬉しい。だが、その…そんなに強く握られると痛いんだが」
両手で強く僕の手を握りながら、スザクが僕に語りかけてくる。彼に握られた手は既に赤くなりかけており、結構痛い。
しかしこの二人の反応は、僕にとって想定外であった。だから「彼らを満足させられて嬉しい」という気持ちと、予想以上に高まった二人のテンションに面食らっている気持ちが半々だった。
「よしっ。スザク、ライにクッション一枚進呈!このお題に一番うまく答えられたご褒美だ!」
「座布団の代わりだね、わかったよ!」
「えっ、な、何?」
スザクが立ち上がってクッションを探しに行き、僕はその様子を戸惑いながら眺めていた。座布団の代わりって何だ、ていうか冷房で多少涼しい室内とはいえ、夏場にクッションは尻が少し暑いんだが。
「さあライ、受け取ってよ!」
ニコニコしながら、スザクがクッションを「二枚」差し出してきた。あれっ、リヴァルは「一枚」と言ったはずなんだが。
「一枚はリヴァルからのご褒美、そしてもう一枚は僕からの感謝の気持ちだよ。こんな形でしか表現できないけど、『いい話を聞かせてくれてありがとう』という僕の気持ちを伝えたいんだ。
さあライ、どうか受け取って!」
(な、なるほどな。しかし一枚どころか二枚とは、何だか気分的に落ち着かないな。本当は彼らを喜ばせられて嬉しいはずなのに、ただただ戸惑うばかりだ。
い、いや、ここで彼らの勢いに負けてはダメなんだ!彼らの気持ちを正面から受け止めないと、彼らに失礼だ。頑張れ、自分!)
僕は気持ちを立て直すと、笑顔でスザクからクッションを受け取った。
「ありがとう、二人とも。君たちを満足させることができて、本当に嬉しい。何だか前向きにやっていけそうな気がしてきた」
「そうそう、その意気だぜ。よーし、情熱のキャッチボールのおかげで、テンション上がってきたぜ!」
「うん、僕もだよ。漢字の『漢』と書いて『おとこ』と読む時って、こういう熱い男の友情を指す時なのかもしれないね!」
リヴァルが再び机の上に片足を乗せ、スザクが目を輝かせている。ああ、僕も感覚がマヒしてきたのか、彼らの妙な造語を聞いても何故か納得できてしまう。
きっと傍から見れば単なる勢い任せのハイテンション、悪く言えば空回りのはずなのに、少しずつ気持ち良くなってきた自分がいる。でもまあ、たまにはこういうのもいいか。
「よーし、頑張って生徒会の仕事を片づけるぜ!準備はいいか?」
「うん、僕はいつだってやる気十分さ!」
「任せてくれ、全力を尽くす」
リヴァルの合図で、僕たちは再び生徒会の仕事に取りかかった。
その後、不思議なことに仕事はそれまでよりもはかどり、その日の夕方にはすべてが片づいた。雰囲気作りというのは、やはり大切なものなのかもしれない。
だがこれだけは言えるかもしれない、「同じことを生徒会の女性陣やルルーシュを交えてやろうとしても、多分引かれて終わりだ」と。
以上で終了です。彼らが片づけた仕事の精度が高いかどうかは、皆様の想像にお任せします。
>>644 投下お疲れさんです!!何故だろう・・・三人とも会長チョップを喰らっているのが目に浮かびましたw
前半の夏休みの宿題などはしみじみと懐かしい気分になりました。
ライw君はそこで闘牛を出すのかwリヴァルとスザクがアニメ系をだしたのでまさか・・・と
思っていましたが、完全に不意打ちを食らった気分です!
貴方の次の投下をお待ちしております
>>644 闘牛wwwその発想はなかったwww
余暇卿、GJでした!
男だけで集まってくだらないことで盛り上がるって……あるね!
はたから見てるやつに「お前らなにやってんねん」と言われることはまれによくある。
その場の雰囲気っていうか勢いもあるよね。 そういうのがすごくよくわかった。
次の投下を全力でお待ちしています!
>>644 余暇卿、乙です。
その場の勢いに流されるってあるよね。それでテンションが上がる、なんて
事もw
次の投下をお待ちしています。
648 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/04(金) 18:21:35 ID:acKfO5Pe
長編の続き読みたいなぁ
例えば?
650 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/05(土) 00:17:32 ID:LZuNMIPt
KOUSEI卿の長編は続きが気になります。
POPPO卿の作品も好きでしたんですけど撤退されてしまったし。
こんなくだらないことに時間を使って肝心の保管庫は一行に更新しない
ほんとやることと同じでくだらないやつだなトーマスって
見えないとこで愚痴ってんじゃねえよクズがwww
面と向かって言ってみろやww
口汚いなあ。
トーマス氏がどこで何をどう愚痴ってるのかは知らないが、元々愚痴なんてのは面と向かってその相手に直接言うもんではないだろうに。
めぐりめぐってその当人の耳に入ることはあるだろうけどね。
あとはまあ、「一行に」じゃなく『一向に』な?
とりあえず
>>652はもっと国語を勉強しろ。
トーマスさん本人は既に愚痴る気もないと言ってる。だからこれ以上外野が騒ぐことじゃない。自分もこれで終わりにするつもり。
あと、当人にとっての国語が、必ずしも日本語とは限らない。
いつもの奴をスルーできない子供達は消えてください
同意
触る奴もまとめてゴミ荒らしだということを理解出来ていない低脳か、
それこそ理解出来ない他国人の方かのどちらかだろうがな
まあまあ、みなさん落ち着いてくださいよ。
こんなよどんだ空気だと職人が投下したくてもできないよー
そうだよ
あぼーんしちゃえ
それで忘れよう
23時くらいに投下します。2レス分を予定しています。
では投下します。
作者:余暇
タイトル:二人の歩き方
カップリング:ライ×カレン
設定:騎士団編カレンEND後
(注意)
・二人の雰囲気が、ひたすら甘いです。ただ甘いだけのお話。
・際どいというか、それとなくその後を匂わせるような描写があります。
『二人の歩き方』
ある休日のことだった。僕はその日、朝からずっとクラブハウスにある自室にいた。恋人であるカレンと一緒に。
天気はいいが特に「どこかへ出かけよう」となるわけでもなく、一緒に昼食を作って一緒に食べたり、何気ない会話を楽しんでいたりした。
「ふむ……」
ソファに隣り合って座っていた僕たちの会話が途切れ、少しの間静寂な空気が流れた時だった。僕は前から密かに気になっていたことを思い出し、天井を見上げる。
それは、「何をしていても二人でいる時間そのものが大切だ」と考えている僕にとって、唯一気がかりな部分でもあった。
「ライ、どうしたの?何か考え事?」
隣にいるカレンが、僕の顔を覗き込んでくる。
「ん…ああ、ちょっと気になったことがあって。君に聞きたいことがあるんだが、いいか?」
「ええ、いいわよ。何かしら?」
カレンが優しい笑顔を僕に向け、先を促してくる。僕はその表情に愛しさを感じながら、話を続けた。
「カレンはこの先、僕にどういう関係を望んでいるんだ?」
「えっ、どういうって?」
カレンが首を傾げ、質問の意図を測りかねるような表情を見せた。
「えーと、何て言えばいいのかな…よし、質問を変えよう。君は僕に、今よりも会話の量やバリエーションを増やして欲しいか?
と言うのも、僕はあまり会話が上手じゃないし自信もないから、今みたいに二人の会話が途切れてしまうと、次にどうしたらいいか困ってしまうんだ。
そのことに関して君は特に何も言わないが、もし君が明るくて会話の多い関係を僕に望んでいる場合、僕には今の状況を打破するための努力が必要になってくる。
だからその辺に関して君がどう思っているのか、意見を聞きたい。今後の二人の関係を良い方向へ進めるために、参考にしたいんだ」
そう、今までカレンとの会話が少し途切れるたびに、僕は迷っていた。会話のない静寂な空気も、すごく穏やかで僕は好きだし、彼女も居心地は良さそうにしていた。
だが、「もし彼女が静寂よりも会話の方がさらに好きだとしたら」と考えると、僕はその静寂を何とかしようとして、密かに思案に暮れてしまうのだ。
僕はあいにく流行に疎いし、多くの話題を提供できるわけでもない。それに気の利いた会話をする自信なんてないし、人を楽しませる術も持たない。
彼女が僕に何かを無理強いするような性格でないことはわかってはいるが、もし彼女が本当は何かを望んでいて、僕がそれを満たすのに不足している部分がある場合、やはり努力はしなければならない。
そう思って、僕は彼女にこんな質問をぶつけてみたわけだ。
「ふーむ、なるほどね。ライって、そんなことを気にしていたのね。知らなかったわ」
カレンが腕を組み、ジッと僕を見つめた。
「別に私は、ライに会話の量やバリエーションなんか求めないわ。そりゃあ楽しい会話は好きだけど、それってネタを必死に探してまで、どうしても毎回しなきゃいけないものではないわ。
この世界が平和で、なおかつ私たちの関係がうまく進展していれば、会話のネタなんか、探さなくても向こうから転がり込んでくると思わない?」
「まあ、言われてみれば確かにそうだな」
「でしょ?だから『会話の量を増やそう』とか、無理に頑張らなくてもいいの。私はさっきみたいに会話のない静かな時間も、心がすごく落ち着くから好きよ。
私にとって一番大切なのは、あなたと一緒にいる時間なの。だから、変に気にしなくてもいいのよ」
「そうか、わかった。ありがとう、そう言ってくれてホッとした」
カレンに優しい笑みを向けられ、僕も笑みを返した。「彼女にとっても、二人でいる時間そのものが一番大切なんだ」とわかって、嬉しかったのだ。
(この穏やかで幸せな時間がこれからも続くように、特区の方も頑張らないとな。もちろん、みんなやカレンと一緒に)
そして僕は心の中で、この世界を守り抜くことを、改めて誓うのだった。大切な人たちのために。
「あっ、そう言えばライの『努力』って言葉で思ったんだけど……」
カレンは何か思う所があるらしく、僕の方を見て話し始めた。
「実はさ、その…努力と言うほどじゃないけど、あなたに忘れないで欲しいことがあるんだけど」
「何だそれは?教えて欲しいな」
僕が促すと、カレンは僕を見つめながら話し始めた。
「うん、私がライに忘れないで欲しいことは、その…初心を忘れないで欲しいの。『今より次の瞬間に、もっと君のことを好きになっていたい』って言ってくれた、あの言葉をいつまでも覚えていて欲しいの」
その言葉は特区の式典が行われた日、すなわち僕とカレンが結ばれた日の夜に、僕から彼女に贈った言葉であった。
「常に新しい気持ちでカレンを見つめ、新しい魅力を探して、いつまでも愛し続ける」という想いを込めて、僕は彼女にそう誓っていたのだ。
「あの言葉を聞いた時、すごく嬉しかった。そして思ったの、『私も負けないくらいライを見つめて、どんどん好きになって、いつまでも一緒にいたい』って。
だから、いつだってライと一緒にいる時間を大切にして、ずっとあなたを見つめてきたつもりよ。次の瞬間に、もっとあなたを好きでいられるためにね」
そう言って、カレンは僕の手に自分の手を重ねてきた。手を通して伝わる彼女のぬくもりが心地良く、そして愛しい。
「だから、ライもあの時の気持ちを忘れないで。会話の量は今のままでもいいの、無理して私を楽しませようとしなくてもいいの。ライはライのままで、ずっと私の隣で私を見ていて欲しいの。
私たちにとって、想いを通わせる手段は会話だけじゃないわ。言葉がなくても態度や雰囲気で通じ合えるし、愛し合える。だから……」
カレンが僕を見つめ、愛の言葉を紡ぐ。
「これからもっと私を好きになって、ずっと愛して。それが私にとってたった一つの、そして一番のお願い」
「カレン……」
僕はカレンを抱き寄せると、その体のぬくもりを感じつつ、彼女の瞳を見つめる。
「ああ、もちろんだ。あの時誓ったことは、決して忘れはしない。いつだって君を見つめて、もっと君を好きになって、そしていつまでも愛し続けよう。
この瞬間を大切にして、言葉だけじゃなく色々な方法で相手を知って、次の瞬間にはもっと相手を好きになる。それが僕たち二人の歩き方だからな」
「ふふっ、本当に歯の浮くようなセリフをサラッと言うのね。とても会話に自信がない人間には見えないわ。でも、そうやって自分の気持ちを真っすぐに伝えてくれるライが、私は大好き」
「ああ、僕も自分の気持ちを真っすぐに受け止めてくれるカレンが大好きだ」
僕たちは自然と顔を近づけ、唇を重ね合っていた。部屋の静寂な空気が二人を優しく包み、ゆっくりとした時間が流れる。
「ぷはっ……」
やがて二人の顔が離れ、再度見つめ合う形になった。お互いの想いを唇で確かめ合い、前の一瞬よりもさらに相手に愛しさを覚えながら。
「言葉がなくても通じ合えるのは、本当だな」
「でもそんなこと、本当はとっくに知っていたくせに」
「まあ、わかってはいたけどな。でも改めて確認したかったんだ、もっと君を知って、もっと好きになりたいから」
僕はカレンの頬に手を添え、問いかけた。
「次の一歩を進めるために、カレンはどうしたい?話をしたいならそうするし、君に任せようと思うが、どうする?」
するとカレンの顔が、少しずつ赤く染まってくる。
「えーと、多分同じことを考えているはずだから、雰囲気と態度で察して……」
僕はカレンとしばらくの間見つめ合った後、彼女が目を閉じるのを見て、再び唇を重ね合わせた。そして彼女を抱き寄せると、キスを続けたまま、一緒にソファの上に倒れ込んでいった。
(カレン、改めて君に誓おう。君の一番の願いを叶えるために、僕はずっと君の隣で、君と一緒に歩いていくから。僕の進む道は、ずっと君と一緒だ)
以上で終了です。こういう感じのライカレ話は、何だか久しぶりに書いた気がします。
>>666 GJです。
甘い……甘すぎて胸がムカムカする……
はっ! これが嫉妬!
次の投下を待っています
ライの不器用で純粋な愛情が良いですね
何気無い日常のワンシーンも良いなぁ
良かったです!
余暇卿、GJでした!
なんかこう言葉にしにくい。
でもすごくおもしろかった
672 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/07(月) 11:53:55 ID:+G+AQMC/
442 :Trader@Live!:2009/08/17(月) 19:03:56 ID:iMtm0Mqi
>>394 なるほどー。
今も騒いでる香具師が、なんで児童ポルノ規制法案がでてきたのか、その目的を勘ぐってくれればいいんですが。
自民党と民主党じゃ、児ポ法を打ち立てる目的が全く違う。
民主党のバックには中共・韓国がいるが、この二国、二次元文化(アニメ・漫画・ゲームetc)が金になることを知ったんだよな。既に日本の輸出産業の一角を担うって麻生総理も言ってたし。
だから、民主党を通して二次元文化を規制する。今は商業ベースだけかもしれないが、将来のクリエイターを育てる土壌となる、一次二次創作も規制するかもしれない。
自民党が児ポ法たてた理由の一つに、北朝鮮利権があるんだってな。
安倍総理や麻生総理がクスリやらパチンコやらサラ金やら、北朝鮮利権をシメてる間に、北朝鮮の連中が児童ポルノ作って売りさばいてたらしい。
児童を護るのも大事だが、北とそれに群がる汚物も一緒に排除する気だよ、自民党は。
---------------
>北朝鮮の連中が児童ポルノ作って売りさばいてたらしい
これはプチエンジェル事件とか、ヒルズでも噂される児童売春との繋がりのことかもね。
↑
なにごと
どう見ても誤爆だな
どうする?
無視しておきましょう
20時30分より投下します
10レスを超えると思うのでよろしければ支援をお願いします
支援2つ目
……いつになれば投下が始まるのだろうか
冷やかしだな…つまらん真似を
冷やかしですか・・・
残念です。
投下しないなら投下してもいいのかね?
一応40分頃まで待った方がいいか
>>685 一応よろしくお願いします
14レスほどあるので
じゃあとりあえず45分くらいまで待ちましょうか?
>>686 そろそろ投下してもいいんじゃないですか?
前の人の反応ないですし
もう、寝るわ
基本、投下予告時間から1時間まって反応なければ、投下していいんじゃないの?
時間守らないのが問題なんだし、詐欺と間違われても仕方ない
それに投下したいのなら、さっさとやってしまった方がいいと思う
,◎-‐◎
__,"_____≡ゝ,_
,i 〈ルイ''lル〉
ムiリ ゚ ヮ゚ノl〉 ● ダークパワー
⊂「ンlヒ`'!〉」つ
,く_ξ_,ォ'ゝ
`'ト_ハ_f"
ごめんなさい、誤爆しました
そろそろ新スレ立てた方がいいのでは?容量的に。
461か……一応470越えたら立てるってテンプレにあるからまだいいんじゃないかな?
そっか。じゃあ、そうする
何だ、やっぱり投下詐欺か・・・
>>692 最近のスレの進み具合を見ると、490kBで建てても大丈夫なんじゃないかとさえ思える。
建てる前にこのスレに書き込めない(容量オーバーや落ちた)状態になったとしても
SSスレ避難所(仮)やSSスレ 32(新スレ誘導用) で、誘導する事もできるし・・・
普通に480k行ったらでいいよ。
避難所ブックマークしてる人ばかりじゃないだろうし
レスしなきゃ落ちるんだから別にぎりぎりにする必要ない
698 :
トー○ス:2009/09/12(土) 19:00:21 ID:SLCwkDGJ
さっさと潰せよこんなクソスレ
長編の作品はもう読めないんかな…
ロスカラ2出ないかな〜。。
700 :
トー○ス:2009/09/12(土) 20:15:27 ID:SLCwkDGJ
出ると思ってんの?正気か?
荒しと会話するなよ、寂しい子なんだから喜んじゃうだろw
まあ職人がたくさんいるスレではないから、たまに閑古鳥が鳴くのは仕方ないよ。
というか、キャラゲーのSSスレとしてはこれでも相当に盛況な方だぜ?
まったりと楽しんでいこうよ。
R2準拠のロスカラがでて楽しめるとも限らんしな
いや、ロスカラのスタッフなら…ロスカラのスタッフならなんとかしてくれるか?
さあ
ま、とりあえず本編スタッフアンチじみたレスは無しな
R2放送当時みたいに何かと便乗して、て形じゃないとなかなか売れないだろうし
もう話題にもなりにくいダロね
出れば買うんだけどなぁ
まぁ難しいだろうねぇ
707 :
創る名無しに見る名無し:2009/09/13(日) 17:40:30 ID:6ZuOD5kI
全て終了したコードギアスR2は糞アニメ以下の産廃アニメ200
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1249983554/ 966 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/09/13(日) 15:41:18 ID:yTcrAD0a
谷口ってまともな女描いたことないんじゃない?
男にすがるしか能の無い恋愛脳女か自立できない幼女が谷口の趣味なんじゃないか?
至る所にこいつのそんな趣味が透けて見えて、気持悪くてしょうがなかったわ。
恋愛描けないんだったら描かなきゃいいんだよ。
特殊趣味全開の奇形女体の変なハーレム物なんか誰も見たくねえ
969 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/09/13(日) 17:10:15 ID:+yUFUI9r
>>966 主役ハーレムだけじゃなく脇役カップルも精神的ブラクラもんだからなw
971 名無しさん@お腹いっぱい。 2009/09/13(日) 17:32:43 ID:iDzIXPz3
>>969 主役カプが一番酷い
ルルーシュ×スィーツーカプ支持厨死ね
ライ×カレンカプ支持厨は全力でイ`
トーマス卿すっげえな…同人描いてるならマジで買いに行きたいよ
さすがに宣伝乙としか言えんな…
それともアンチか?
こんにちわ。
続きのネタが浮かんだので投下します。
パラレルものなので、気になる方はスルーお願いします。
なお、今回からトリップつけました。
念のためです。
だは、始まります。
どんどんぱふぱふ〜
「実はな、ライ……」
ゼロが言いにくそうに僕を社長室に呼び、そう言いかける。
だが、その言葉は続かない。
それが、ますます僕を不安にさせている。
「どうせなら、はっきり言ってください」
ついに、我慢できなくなって、僕はそう言ってしまっていた。
「わかった。言おう……。お前に出演依頼が来ている」
その言葉の意味がわからず、僕は呆気にとられてしまった。
なぜ、僕なんだ?!
その思いが顔に出ていたのだろう。
ゼロは、僕に1冊の写真雑誌を投げてよこす。
「172ページ目だ……」
言われるままそのページを開き、僕は節句した。
そこには……。
《OPスタート OP曲「彼と私の世界は……」TVサイズバージョン 歌/紅月カレン》
歌姫、舞う!! 第2話「すれ違い」
《スポンサー紹介 メインスポンサー/万歳なみこー サブスポンサー/べくたー 》
「カレンの宣伝になればと思って許可したのだがな……。こっちの思惑と別の方向に走ってしまったのだ」
そこには、大きなタイトルで「イケメン・マネージャー!!この正体はっ……」と書かれており、いろいろな僕の情報が面白おかしく書かれている。
それに隠し撮りされた写真が何枚も載っており、まるでスター扱いのようだ。
そういや、今週に入ってからというものよく見られている感じはしてたなぁ……。
別に気にしてなかったけど、もしかして……原因、これ?
なんか、ぐったりしてしまう。
つまり、これからますます見られることになるわけだ。
勘弁してくれよ。
「おいおい、そんな顔をするなよ、ライ」
「だって……、これじゃあ、外もろくに出れないじゃないですか……。それに出演依頼って……勘弁してください」
その言葉に「ふむー……」と言って黙り込むゼロ。
だが、決心したのだろう。
おもむろに口を開いた。
「確かに、お前にとってはマイナスかもしれん。だがな……」
そこで言葉を切る。
しばしの沈黙。
それがすごく長く感じられる。
「カレンにとってはプラスに働く……」
その言葉に、驚いて聞き返す。
「どういうことですかっ……」
「実はな、その番組に出てくれたら、ベストヒットロードで30分のカレンの特集を組むという条件がつけられているのだよ」
ベストヒットロード。
今、日本で一番視聴率の高い歌番組で、最低でも20%、高いときには40%近くになる2時間のモンスター番組だ。
そこで、30分の特集を組む……。
その意味は、とても大きいだろう。
この番組は、神聖ブリタニア帝国がメインになっており、我々芸能プロダクション黒の騎士団有限会社では、3分でさえも出演出来る番組ではない。
歌謡ランキングで、30秒の曲紹介がせいぜいなのだ。
そこで……30分の、しかも……特集……。
破格の条件も条件……。
そこで考える。
なぜだ……。
なぜ、こんな条件を……。
「裏情報なのだが、どうやらブリタニアのユーフェミアがお前を気に入ったという話がある」
「へ?! でも……直接会ったことはないと思うんだけど……」
そう言いかけて、思い出す。
まさか、あの時の……。
「ふむー……。思いつくことがあったようだな……。で、どうするよ、ライ……」
そのゼロの言葉に、僕はすぐには答えられなかった。
「どういうことよっ!!」
カレンが、ゼロに噛み付くように文句を言っていた。
「何度も言っているだろう。今日から1週間、お前のマネージャーは井上にやってもらう」
「だから、私が聞きたいことは、そういうことじゃなくてっ……」
二人の言い合いに、横で苦笑してみていることしか出来ない井上。
彼女にしてみれば、別にカレンとは姉妹当然のような付き合いもあり問題はない。
だが、カレンの言い分もわかる。
理由もなく恋人と離されてしまったからだ。
そして、1週間は連絡すらするなとまで言われている。
実際、今日からライは泊り込みらしい。
「1週間だけだ。我慢しろっ」
「我慢とかそういう事じゃないっ。納得できないのよっ」
話は完全に平行線になっていた。
理由を言いたくないゼロ。
理由を聞かないと納得できないカレン。
これではどうしようもない。
「ふぅ〜、勘弁してよっ……」
溜息を吐いた後、井上はそう心の中で言ったのだった
僕が出演依頼を受けて、当日現場に到着すると、自販機のときの少女、ユーフェミアがニコニコ顔で僕を待っていた。
「いらっしゃいまし、ライさんっ」
その微笑みは、柔らかなやさしい感じで、まさに美少女、アイドルといった感じを受ける。
さすが、ブリタニアの中でもNo.1といわれる人だ。
あの自販機の時には感じられなかったが、人を惹きつける魅力のオーラというものが今はとても感じられる。
事実、僕の心はかなりドキドキもので、興奮しているというか、高鳴っているといった感じになってしまっていた。
ごめん、カレン……。
心の中でカレンに謝る。
でも、男なら、こんなにならないほうがおかしいと思うんだとか言い訳を付け加えておく。
「えーっと……、どうも……。で、僕は何をすれば……」
しどろもどろになりながら、なんとかそう言うのが精一杯だった。
まさか、いきなりこんなになるとは……。
ゼロから「ユーフェミアがお前を気に入った」という一言なかったらどうなっていたことか。
「あら、ライさんって仕事熱心な方なのですね。くすくすくす……」
「いやぁ、そういうわけでは……」
真っ赤になって照れて頭をかいてしまう僕。
多分、舞い上がってしまっているんだろう。
だが、脳裏に怒ったカレンの顔が浮かび、その気分もすぐに冷めてしまう。
あははは……。
心の中で苦笑する。
僕は、やっぱりカレンが好きなんだと実感してしまう。
「でも、仕事できたんですから……」
そう言うと、ユーフェミアは少し残念そうな顔をしたものの、僕を案内しつつどんな内容かを説明を始めた。
《アイキャッチ ユーフェミアバージョン》
《万歳なみこー PS●ゲーム「歌姫舞う!」CM》
《べくたー OP、EDシングルCD CM》
《アイキャッチ カレンバージョン》
「もうっ……。ゼロのばかっ。なんなのよっ」
怒り心頭のカレンがぷりぷり文句を言っている。
その様子を苦笑しつつ、なだめる井上。
「でも、いいニュースがあるわよ」
「え?! いいニュース?!」
「そうなのよぉ〜、カレン、おめでとーっ」
きょとんとしたカレンを置き去りにして、喜ぶ井上。
案外、井上の方が興奮しているのかもしれない。
「これで貴方の人気は、もっとブレイクするわよぉ〜っ」
「な、なによぉ〜」
「うふふふ、ベストヒットロードにゲスト出演が決定しました。それも特集が組まれるの」
その言葉の意味が理解できず、きょとんとしたままのカレン。
いや、実感できないという感じなのかもしれない。
「えーっと……、ベストヒットロードって、あの歌番組の?」
「そうそう」
「視聴率20%以下になったことのない、モンスター番組の?」
「うんうん」
「それにゲスト出演?!」
「そうよぉ〜」
「ほ、本当に?」
「本当よぉ〜」
カレンは、井上に抱きついた。
そして、泣き出す。
歌手としてデビューし、草の根活動みたいな事をやってきて少しずつがんばってきているものの、大型タイアップもなくてかなり苦しい状態のカレンにしてみれば、それはまさに夢のような出来ごとだ。
確かにカレンの歌はうまいし、曲も悪くない。
だが、聞いてもらえなければ、なかなか難しいのがこの世界。
それを実感することが多かった矢先にそのチャンスがやってきたのだ。
喜びの涙が出ても不思議ではないだろう。
「やったーっ。やったよーっ……」
「よしよし、がんばったね……」
やさしく背中をなでる井上。
彼女もカレンの苦労を知っているだけにその喜びがわかるのだろう。
だが、カレンの涙が止まる。
そうだ。
ライにも知らせなきゃ……。
そうなのだ。
こんな嬉しいことを、今まで一緒にがんばってきた彼に知らせなきゃいけない。
そう思ったのか、井上から離れると笑いながら言った。
「ライにも……言わなきゃ……。だって……彼と二人でがんばってきたんだもん」
そんなカレンの様子に井上もうなづく。
彼女にしてみれば、カレンが妹のようなものなら、ライは弟のようなものである。
二人が喜びを分かち合おうと考えることを嬉しく思ってしまう。
「ふふふ、相変わらず仲がいいわね、二人とも……」
「だってぇ……、ライとがんばってきたんだもん。だから……」
「わかってるわよ。ほら、連絡入れなさいな」
そう言って携帯を渡す井上。
それを受け取り、ライに電話をかけるカレン。
だが、電話先には、無感情の留守番メッセージだけが聞こえるだけだった。
「えーっと……、僕、こういう事やったことないんだけど……」
思わず尻込みする。
だが、逃げ出すことは出来ない。
はぁ……。
溜息を吐いて、諦めるしかなかった。
今、僕は水着。
それも身体にぴったりのビキニタイプを穿いて、プールサイドに立っている。
その周りには、撮影スタッフが何人もいて、準備していた。
「はいっ、もっとにこやかにーっ」
カメラマンの声が響く。
それにあわせて、微笑んでみるけれど、役者でもモデルでもない僕にとってそれは無理な注文だった。
そんな僕を見かねたのか、ユーフェミアが近づく。
ちなみに彼女も水着姿だ。
「もう〜、表情硬いですよ、ライさんっ」
少し怒ったような表情で、僕の顔を覗き込んでくる。
あ…、カレンとは違う香りだ。
ふとそんなことを思っていたら、彼女がにこりと笑う。
「え?!」
その瞬間だった。
「えいっ……」
ユーフェミアが僕に抱きついた。
胸が押し付けられる。
それに驚いてよろけてしまい、二人ともプールの中へ……。
どぼーーーんっ。
派手な水音が響く。
慌てて水から顔を出すと、笑っているユーフェミアの顔。
それにつられ、僕も笑い出していた。
「はいっ。おっけーです。次いきますっ」
「へ?!」
僕は慌てて、水からあがるとカメラマンの方に近づいた。
それを何か勘違いしたのだろう。
「あ、きちんと撮れたかの確認ですね。どうぞ……」
そう言ってモニターに映し出されたのは、抱き合ってプールに落ちる僕らとその後に笑いあう姿だった。
「も〜っ、ライに連絡つかないよぉ〜っ」
口から愚痴が漏れる。
だが、それも仕方ないだろう。
なぜなら、あれから3日が過ぎていた。
すでに何十回も電話したものの、繋がらないばかりか、連絡すらない。
カレンにとってみれば、ライが傍にいるのが普通なのだ。
ずーっと一緒だった。
それが今、まったく連絡が取れない。
そして、理由を知っているゼロは何も言ってくれない。
イライラが積もっていくばかり。
あーんっ。
もう……。
ライのばかぁっ。
連絡ぐらいしなさいよぉ〜っ。
それに何も教えてくれないゼロのあほーっ。
本当に、もう……。
気分転換に、歌謡曲ランキングでも見ようかしら……。
そう思って、PCの電源を入れる。
そして、いつものhpを開いた瞬間、ある記事が目に入った。
そこには、数枚の写真と簡単な記事があった。
――ブリタニアのアイドル、ユーフェミア様、只今写真集撮影中!!――
今回の写真集は、なんと、あのイケメンマネージャーとして人気NO.1のライと共演。
撮影現場を覗いた記者によると実に熱々ぶりだったとか……。
今回は、その時に撮影された写真を何点か公開〜♪
そして、プールの中で笑いあう二人や微笑ましく談話する二人の写真等があった。
「う……嘘……」
それだけを言うのが精一杯。
それ以上、言葉が出ない。
ただ、そこに映し出される写真に目は釘付けだが、それを否定する気持ちだけがカレンの心を支配していた。
だが……、いくらそう思ってみても、そこに映し出される現実は消え去ることはなかった。
つ・づ・く
《EDスタート ED曲「貴方が好き好き〜、大好きなの」TVサイズバージョン 歌/ユーフェミア・リ・ブリタニア》
次回予告
「……ライのばかっ………」
「あ、あのぉ……、カレン。これには……」
「……ばかっ、ばかっ……はかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ……」
「だから……、これは……」
「次回 歌姫、舞う!!第3話『思い』……」
「頼む……話を……」
「…………」
逃げ出すカレン。
(音声、画面フェードアウト……)
以上で終了です。
まぁ、そのうちに続きでも投下したいと思っています。
では……
>>718 乙です! 続きを待っていました。
そしてこれはいい修羅場フラグ(ゴクリ
密かにユフィ派な私ですがこれはカレンが気になる
>>718 乙です。
ひさしぶりの投下なので何回も読んでしまったw
すごくおもしろかったです。
次を楽しみにしてまっています。
>>718 GJっです!
スキャンダルktkr
続きがどうなるのか、カレンとライの関係は!?
ユフィの今後の行動は!? 仮面つけてる人間が社長っプロレス団体かよ!
次の投下を待っています
こんばんわ、短編投下を一つ行きたいと思います!
「開廷、逆転ギアス!!」
前回投下した短編の続きみたいなものです。
カップは無しで騎士団編と学園編の合体でなおかつパラレル物です!
2レス位です。
その日は何年かに一度しかないと言われる、本当に雲一つ無い快晴の空が1日中続く日だった、そんな空の下で起こったテロ
もと言い占拠事件は、ライとC.Cの活躍であっさりと解決してしまっていた。
一時期の騒動はあった今年のアッシュフォード学園祭も、いよいよフィナーレの時が刻一刻と迫っていた。
そんな空の下、アッシュフォード学園のグラウンドでは、青空教室ならぬ、青空コンサートホールの設置作業が進められていた。
今年の学園祭最後のイベント「星空の音楽祭」にむけた準備の真っ最中なのだ!
詳細は後ほど語るとして。
「緊張するなぁ」
「弱気になるなよ、大丈夫だって」
「そうよ、あんなに練習したんだから、上手くいくわよ!」
控室では、これからリハーサルに上がろうとしているオーケストラ部のメンバーが、それぞれ手にしている楽器やバチを握りしめている。
「顔が強張っているぞ、そんなので大丈夫なのか?」
「そう言うC.Cこそ、強張ってる様に見えるけど?しっかりしてよ、コンサートマスター?」
バイオリンを片手に強気に出ているC.Cなのだが、発する言動、態度とはうらはらにその表情の固いこと。
ルルーシュやカレンが見たら何と言うかわかった物ではない。
「それにしても、リハーサルだけで緊張するなんて、俺達も小心者だな」
「仕方ないわよ林、今までは屋内の最高級でしか練習してこなかったんですもの。人の前でやるのはこれが初めてだし」
このオーケストラ部は創設してまだ4カ月程度しかたっていない、いままで同好会という名目で活動はして来たが、こんな大きい舞台は初めてなのだ。
「そういや、ユフィのやつ遅くねぇか?」
「そうね、かれこれ30分遅刻してるし」
そこに噂をすればナンとやら、バン!!と勢いよくドアが開き、ピンク色の女学生が駆け込んできた。
「ごめんなさい、遅れました!」
「遅いよ、ユフィ!」
「遅刻厳禁だよ、ちゃんと守ろうよ!」
息を切らせながら控室に飛び込んできたユフィ、彼女もオーケストラ部の一員で担当はバイオリン。
その腕前は群を抜いており、一時期はC.Cと壮絶なまでのマスター争いを繰り広げていたほどだが、僅差でC.Cがその座に就くことになった。
「仕方ないじゃないですか!・・・・報道陣や新聞記者やら、取り囲まれてしまってたんですから」
「まぁあんな宣言しちゃ――――」
「待った!!」
と、ここで3年生(ミレイと同学年の先輩)のエレナと言うフルート担当の方が叫んだ!
「ユフィ、貴女何か隠しているわね?」
(ドキッ!!)
この鋭い?ご指摘にユフィは一瞬だが怯んでしまった。
そして、その動揺を見逃す部員の皆様ではない。
「ほーーー、なにか言えない事をしでかしたと言う訳だ」
「何かしらねぇ、皇女様のヒミツって」
「これは是非とも聞きたいなぁ、ユフィ」
キラリと目を光らせ部員全員がにじり寄っていく、それも冷やかな笑みを浮かべて。
それに気押され、後ずさりするユフィは
「あ、あの、も、もうそのへんにしませんか?時間も無いですし」
「いいえユフィ、まだ3時間は余裕が有るもの。たっぷりと尋問させていただくわ!」
苦笑いのユフィ必死のお願いも、エレナ元いい先輩の一言の前には無力だった。
「おい皆、ユフィの目撃証言を聞きこみに行くぞ。これはいい暇つぶしになりそうだ!」
「「「イエッサー、C.C!!」」」
C.Cに続き30人ほどの部員は駆け出していく、それも水を得た魚の如く。
後に残されたのは容疑者ユーフェミアと、容疑者を見張る残りの部員達だった。
「さて、証言してもらうわよ!ここに来るまでの間に、どこで、何をしていたのかを!」
(うううう、こんな事なら、あんな事しなければ良かったですーーーー!!)
そう心の中で叫んでも、後の祭り。
今ここに、ユフィの地獄にも等しい、緊急臨時特別法廷が開廷する!!
次回、容疑者の判決が下される・・・・のか?
ところでその頃、オーケストラ部の指揮者を務める銀髪に青い目の学生はと言うと
「このライトはそっちに、その椅子はあっちの列にお願いします!!」
ステージの設置作業の指示出しをしていたのであった。
「開廷、逆転ギアス!!」
以上です!
題名からもお解りのとうり、とあるゲームをまたネタにしました。
苦手な方はスルーをお願いいたします。
C.Cの性格がどうも難しいですね、違和感を感じた方もいたかと思いますが
ご了承ください。
では、失礼します。
>>725 乙です。
某ゲームは「意義あり!」とか「待った!」とかのシステム知っているだけなので結構楽しみです
次の投下を待っています
>>725 乙です!
すいませんあっけないかんそうで・・・
次の投下を楽しみにしてまっています
>>725 乙でした!
某ゲームは名前を聞いたことしかないのでどんな展開になっていくのか
非常に楽しみです。続きを期待しております。
ライが「意義あり!」とか言うんですかね?楽しみに待ってます
そして短編を久々に投下したいと思います、短いので支援は無くて平気です
忘れられた頃に投下、それが私のジャスティス!久々でトリ間違えていたら申し訳ありません
CPはライミレ、アニメまたはロスカラから数年後が過ぎた後の話となっております
大人になるということは、社会の常識やルールに縛られるということかもしれない。
子供の心を忘れなくたって、行動にまではうつせなくなってしまう。
自分で思っている以上に、まわりの目というものを気にしてしまう。
大人の社会って難しく出来てるなあ、と思いながらミレイはグラスに並々と注がれていた日本酒を飲み干した。
日本酒はミレイと同じ生徒会で汗水を流しながら青春のいくつかのページを共に過ごしたスザクの故郷の代表ともいえる酒だ。
それが飲めるのもミレイが大人と呼ばれる年齢になったからであり、日本を取り戻すために命を賭けて戦った人たちがいるからなのだろう。
その人たちはいなければ酒はおろか、日本は日本という名前を取り戻すことなどなかったに違いない。
そしてミレイが会長を務めていた生徒会のメンバーの何人かも、その命を賭けて戦った人たちだ。
その人たちが今、どうしているのか。どこにいるのか。
そしてそこに参加していなくても生徒会のメンバーとして共に過ごした友人達がどうしているのか。
ミレイには分からない、忙しすぎてろくに連絡も取り合っていなかった。
おなじ学校に通って共に過ごした日々は手に取るように分かった(まあ一部を除いて、ではあるが)というのに、
今となっては誰がどんな生活をしているのかだなんてまったく分からない。
こんな簡単に繋がりが切れてしまうのなら子供のままでいたかったなあ、と、
早く大人になりたがっていた学生時代を思い出しながらミレイはため息をこぼす。
連絡するね、連絡してね。
そう約束していたことも破って破られて。
仕事に没頭されていたことを言い訳にしても後回しにしすぎてしまっていたのかもしれない。
もっと定期的に連絡をとっておけばよかったと後悔しても遅い。
だからと言って今更電話をするのも少し照れくさい気がする。
学生時代はこんなことに照れなどまったく感じなかったのに、ああこれも大人になったということなんだろうか。
ガラスの中に入っている氷がカランと音を立てた。
今日は酔えそうにないかなあ、とミレイが二度目のため息をつこうかと思ったとき、
半ば無理やり隣に座らせて酒を飲ませていた男が日本酒に手を伸ばしていることに気がついた。
あれ、お酒苦手じゃなかったっけ、とミレイが慌てて男の顔を確認する。
そうすればそこにはほんのりどころではなく、まるでのぼせ上がったかのような男の真っ赤な顔がそこにはあった。
「ラ、ライ!?」
「……あ、はい」
「大丈夫!?顔、凄い真っ赤よ?」
「……ああ、大丈夫です、少しも酔ってませんから」
どこが!?と内心突っ込みをいれながらミレイは男…ライから日本酒を取り上げる。
もっと酔わせたら面白いだろうと思わないこともなかったが、ライが酒に弱いことは以前から知っている。
故に普段は飲酒もしないことも。
それを無理やり隣に座らせて飲ませたのはミレイ自身なのだが、それでもここまで酔うとはミレイにも予想外だった。
ライがハメを外して飲むことなど滅多にない、それもライ自身が酒に弱いことを自覚してからは尚更。
だからどうせ隣に座らせて酒を誘ってもほとんど飲まないとミレイは予想していたのだ。
それなのにどうやらミレイが少し過去へとトリップしていた時にいつもより飲んでしまったらしい。
酒に弱いためあまり度数の強い酒を飲んだりしないライにとって、日本酒はアルコールが高すぎたのだろう。
それに、日本酒の中身は半分以上減っていた。酒に弱いものにとっていささか多すぎる量だ。
それなのにここまで飲んだのは友人であるスザクの故郷の酒だからか。
それとも、自分の半分の血の故郷であるからか。…おそらくは、両方なのだろう。
これは明日二日酔いかな、と一応無理に酒に誘った自分にも悪い部分があると自覚しているのでライから目をそらしてしまう。
明日何を言われるかが手に取るようにわかる。これだから飲みたくなかったんだとかなんとか。
そう言われると分かっていてもライと一緒に飲みたいというから乙女心というものは複雑だ。
ライも乙女心を少しは理解してくれたらねえ、と思いながらミレイは日本酒を遠ざける。
「…まだ飲めます、よ」
「いーの、ライと話していたいから」
念のため、支援
そろそろ呂律が怪しくなってきたライの肩にそっと寄り添いながら、ミレイはうっとりと目を閉じる。
酒に誘った自分がこういうのもアレだが、ライには酒を飲まないのだとしても傍にいてほしかったのだ。
ライの傍というものは不思議だ、疲れが勝手にとれていく。
ライ自身の雰囲気がそうするのか、恋というもののせいか、あるいはその両方か。
どれにせよ手放す気になど絶対にならないと自信を持って言えるほどだ。
「…日本酒、というのはいいものです、ね」
「そうねえ」
「スザクの故郷の酒、ですよね」
「ええ、スザク君の大切な日本のお酒よ」
「あと、僕の、半分の…故郷」
酔いにまかされて、ライがぽつりぽつりと話し始めていく。
それにひとつひとつ頷き返しながらミレイは笑う。たまにはこんな日だって悪くない。
「懐かしいですね…あの頃は、無茶ばかりしていた気がします」
「男女逆転祭りとか?」
「それもそうですけど、それだけじゃなくって。もっと色々と」
「そうね…あなたも、ルルーシュも、みんなみんな、ね」
どうしてそんなに頑張るのって言うくらい頑張って。
どうして学生という身分で普通の大人でもしょえないくらいのものをしょいこんで。
命を賭けて戦って戦って戦って、友人と敵対してまでも戦って。
それなのに私は待っているだけで。待つことしかできなくて。
それでもせめて私の傍にいる間は安らいでいて欲しいから、ずっと笑顔でいよう、明るくいようと誓っていた。
あの頃は複雑だったとミレイも思い返しながら頷く。戦う力が無いことをあれほどまで悔やんだのもあの時だけだ。
今更、言葉になんてだしたりはしないけれど。
「…また、会いたいです…ね」
「そうね。今度生徒会メンバーだけの集まりでも企画しましょうか」
「それ、いいですね…」
真っ赤になった顔でライが笑う。
その笑顔に、おや珍しいとミレイが凝視していれば、なれた手つきでライはミレイの頭を撫でた。
ふわりとした髪を優しく梳くように撫でて、酒のせいで目を潤ませながら笑う。
これは女性を悩殺させる表情ね、とミレイは思いながらも酒のせいだけではない顔の熱さを誤魔化すように
そっとライの火照った頬に手を当てる。
ひんやりとした手が気持ちいいのか、ライはそれに擦り寄るようにして目を閉じる。
それはそれでなかなかのものがあるのだが。
そもそも男なのに色気がこんなにあるって可笑しくない? とミレイが思わないでもない。
「また、皆で、」
「そうね、また皆で楽しみましょう」
頬に置かれたミレイの手にライの手を重ねて、ライは嬉しそうに笑う。
酔っているからだろうが、ここまで表情を豊かにするライは珍しい。よほど嬉しいのだろうか。
これならばメンバーに連絡するのが恥ずかしいだなんて思っていられないなあとミレイも笑う。
なんだかんだで集まるならば、会長として活躍していた自分が集めなくてどうすると思ってしまうのだ。
「ふふ、楽しみね」
「ええ、本当に…」
まあライは明日地獄のような苦しみを味わって、今日話したことなんてすっかりと忘れてしまうのだろうけれど。
それはそれでいいからサプライズにして驚かせてやろうじゃないかと思いながら、ライの真っ赤な頬に口付ける。
そうすればくすぐったそうに笑って、お返しとばかりに頬にキスを返される。
こんなに楽しそうなライを見れるのならばいくらでも呼んでやろうじゃない、と男前なことを考えつつも
普段ならばやらないことを平然とやってのけるライに気分をよくして遠くに置いたはずの日本酒を手に取る。
その時に離れた手を見てライが少しばかり寂しそうな顔をするのをかわいいと思うのは仕方が無い。
だってかわいいんだもの、と自分を擁護しながら日本酒を再びグラスに注ぐ。
明日のことなんて明日考えればいいのだ。
「さあライ、飲みましょ」
「ええ、そうですね」
赤い頬をゆるませながらライが笑う。
これなら共にお酒を飲むことも悪くない、というかいいことばかりよねえと思いながらミレイは微笑み返す。
むしろ他の人とライが飲むのをこれから止めることになるかもしれない。
そんな自分の嫉妬心から生まれた考えに少しばかり苦笑しながらもグラスに注いだ日本酒を飲む。
隣ではおいしそうにライもグラスの日本酒を飲んでいた。
どうせ明日は休みなのだ、ならばしこたま飲んでも構わない。
それよりもこの雰囲気に酔うべきだと、ミレイは再びライに寄り添った。
支援ありがとうございました!これにておしまいです
大人の魅力ってやつを書こうと思って見事に撃沈した気がします。
大人の魅力?なにそれうまいの?食べ物?生もの?
久々の投下なので何か間違えてましたらすみません
いつか「支援が必要だ!」っていえるくらいの大作を書けるよう精進します。
乙でした。
ライの二日酔いが何日か続きそうですね
さて、そろそろ新スレを立てた方がいいのではないでしょうか?
新スレ立てる人に頼みがあるんだけど
トーマスさんの保管庫のリンク外してくれない?
もうなんか…待つのが空しいというか。それならいっそのこと無いすっきりというか諦めがつく
>>734 GJでした!
冒頭の友人云々はなんだか読んでいてしみじみきますね。
ばらばらになって、また会おうと思う。 しかし、それだけでなくそういう思いを共有できる大事な人がいる。
ほぅっとなりますね。
次の投下を待っています。
>>735 >>736 自分で立ててもいいんじゃよ?
保管庫のリンクを外す必要はないだろ
じゃあ自分行きます。
>>736 まぁ、そう言うなよ
結局消さなかったか…はあ…
だってwikiにない作品を保管してる場所だしなぁ
はずす意味がない
やあ、僕はロロ。あの超カリスマ兄さんルルーシュの、たった一人(←ここ重要)の兄弟さ!
僕は兄さんのためなら何だってやる。そう、兄さんの役に立つんだ!
でも、僕の前には大きな障害がある。――あの忌々しいライとかいう男だ。
「ライの好感度を下げつつ、僕の好感度を上げるいい方法はないかな……」
「僕がどうかしたのかい、ロロ?」
「ぎっくぅ……っ! いや、何でもありませんよ。ライさんこそ、どうかしたんですか?」
「ねえ、いま、『ぎっくぅ……っ!』って……」
「どーかしたーんでーすか♪」
「……まあ、いいや。用はほら、今ルルーシュのところに……」
「ん! あの屋上にいるのは兄さんですね! 英語で言うとNI−SAN☆」
「英語で……?」
「ってああああああっ! あれはにっくきクルル・ギスザク!」
「誰?」
「あれは、電話か? 一体何のために……って、はっ! まさかテレフォンクラブ!? 兄さんの耳にいやらしい音の数々を届けると!? ――なんて羨ましい! あ、いや違った。――ちくしょう羨ましい!」
「本音が全く抑えきれてないよロロ。ともあれ様子が変だ。屋上に行こう!」
「――という訳で屋上まで来ましたが、ギスザクは兄さんに電話を渡しましたね。この状況は……?」
「ギスザクで通すのか。……あ、ルルーシュの様子がおかしい」
「やはりテレクラ!?」
「違うだろう。ロロ、とりあえずギアスで止めてみたらどうかな?」
「なるほど、そして代わりに僕が兄さんの耳に直接いやらしい声を届ける、と――ナイスです!」
「言ってないよ」
「しかしそうなると一つ問題が」
「問題?」
「ええ、僕はギアスを使用する際、胸の前で両手を十字にクロスさせて『ぎあすっ!!』と叫ばなければならないんです」
「初耳だよ、そんな設定!」
「弱点です」
「全くもってその通りだな! くそ、ならどうやって……」
「ライさん、僕、やります」
「え?」
「兄さんのために」
「ロロ……」
「では、カムフラージュをお願いします」
「――え?」
「僕が『ぎあすっ!!』と叫ぶので、ライさんは何か別の言葉でギスザクの注意を逸らして下さい」
「えええええ!? それ決定!?」
「お題、ブリタニア皇帝で」
「お題あるの!? っていうかもはやそれネタ一つしかないよ!」
「いきます……!」
(ん? あれはロロと……ライ! 助けに来てくれたのか!)
『ぶ……ぶるあああああ!!』
『ぎあすっ!!』
(…………)
「やりましたね! 兄さんも喜びにうち震えながら『……で、でかした』って!」
「………………そうだね」
「その後『愛してる(to 僕)、ナナリー(to 別の誰か)!』って言葉までくれて……」
「……………………そうだね」
「ライさん?」
「ごめん、しばらく立ち直れない……」
>>745 なんだこのロロw素敵すぎるぞwww
>胸の前で両手を十字にクロスさせて『ぎあすっ!!』と叫ばなければならない
お前はウルトラマンかwwwww
次の投下を待っています
本筋とは全く関係ないがクルルに吹いたw
そのスザクは石田彰声の相方がいそうだな
やあ、僕はロロ。あの超ハイパーカリスマ兄さんルルーシュの、たった一人(←ここ、特に重要)の兄弟さ!
僕は兄さんのためなら何だってやる。そう、兄さんの役に立つんだ!
でも、僕の前には大きな障害がある。――あの忌々しいライとかいう男だ。
「ライの好感度を地に墜としつつ、僕の好感度を天に昇らせるいい方法はないかな……」
「僕がどうかしたのかい、ロロ?」
「ぎっくぅ……なんでここにライがっ!? ――いや、何でもありませんよ。ライさんこそ、どうかしたんですか?」
「…………まあ、いいか。それより、手を止めてないで作業を進めよう」
「作業? ――ああ、行政特区日本からの脱出の際に利用するゼロマントの縫い付けの作業の事ですね?」
「誰に向かって説明してるんだ」
「お茶の間の皆さんに」
「テレビなの!?」
「まあ、そんな事より……僕にこんな作業、出来るわけないでしょう」
「あ……(そうか……ロロは今まで暗殺者だったんだ。こういう作業には向かないかもしれない。イヤな思いをさせたかな)」
「こんな、下っ端がやることなんて。はははっ」
「返せよ純情っ!」
「イタッ!」
「あ、ごめんつい……」
「殴ったね……兄さんにもぶたれたことないのにっ! ――あ、でも兄さんにぶたれるのも悪くないかも! カモン兄さん!」
「目を覚ませー!」
「ぐはっ! 二回もぶった。あなたはマゾですか?」
「なんでマゾ!? どちらかというとサドだろう! ――サドでもないけど!」
『何をやっている?』
「兄さん!」
「ああ、ゼロ。今ロロが――」
「ぎあすっ!!」
「――サボって……あれ、僕の持ってたマントがない!?」
「兄さん、ライさんがマントの縫い付けをサボってるんだ」
『なに……?』
「ロロ、サボっていたのは君の方だろう!」
「ははは、言いがかりはやめて下さいよ。僕はこうしてマントを縫っている最中。ライさんの前には何も無い。明らかにサボっていたのはあなたですよ!」
「それは君が――」
「おっと、まさか僕がギアスを使ってライさんの前にあった道具を移動させたとでも言うつもりですか? ――ぎくり……や、やだなあ、そそそんな訳ないじゃないですか」
「自分で暴露して動揺するな! ……ともあれゼロ、これで分かっただろう。誰がサボっていたか」
『ライ、お前か!』
「なんでだ!」
『ロロがギアスを使ったというのはあくまで推測に過ぎないだろう』
「くっ……」
『いくらロロが、俺が部屋に来た時、両腕を胸の前でクロスさせて「ぎあすっ!!」と叫んでいたからといって……』
「滅茶苦茶使ってるじゃないか!」
『ははは、ライ。そんなアホみたいな発動条件があるわけないだろう』
「え、いや、でもロロが――」
「え!? ライさん、あれ信じていたんですか!?」
「…………なに?」
「いやー傑作だなぁ。あ、もしかして、前ギスザクを止める時の皇帝ギャグって本気? ノリ良いと思ってたら、マジになってました? ぷぷっ」
『道理で堂に入ったギャグだった訳だ。はははは……はは……』
「………………」
「……あれ、ライさん?」
『……ど、どうしたライ?』
「――――ぅ」
「い、いやだなあ、ライさん。ほ、ほら、これも冗談! 実際にあれは条件の一つですってば! だから、そうやって腕を押さえられるとギアスが発動できなくてボク困っちゃうなー!」
『そうだぞライ! お前はサボってないと、俺にはちゃんと分かっていたぞ! ――お、とても糸を通した後とは思えない触り心地! まさに職人技だ!』
「うが――――っ!!」
「うわーっ、ライさんがキレたー!」
『THREADシリーズでも耐えきったライが遂に!? それほどまでに皇帝ギャグは屈辱的だったのかー!』
「うがあ――――っ!!!」
やあ、僕はロロ。あの超ハイパーウルトラカリスマ兄さんルルーシュの、たった一人(←ここ、特に重要。テストに出ます)の兄弟さ!
僕は兄さんのためなら何だってやる。そう、兄さんの役に立つんだ!
でも、僕の前には大きな障害がある。――あの忌々しいライとかいう男だ……ったんだけど、最近は状況が変わりつつある。
あれ以来、僕と兄さんのこと許してくれなくなっちゃったんだ……。しかも兄さんは中華連邦に行っちゃってるし……。
ライの機嫌を直すよう兄さんに任されたけど、いったいどうすればいいんだろう?
「あ、ライさん」
「ああ、ロロか。何か用か?」
「水くさいですね。用が無ければ呼んじゃ駄目なんですか?」
「そうしてくれると助かる」
「ぐっ……今日は一段とセメントですね……。そ、そういえば、中華連邦でも兄さんが大活躍だったそうですよ」
「へー」
「天子の結婚式に乱入するそうです」
「へー」
「何か、クーデターを目論んでる人もいるみたいで」
「へー」
「…………」
「…………」
「……隣の家に塀ができたんですよ」
「嫌われたんじゃない?」
「…………」
「…………」
「あ、そうだ。ピザって十回言ってみて下さい」
「何で?」
「…………」
「…………」
「ど、どうしても言って欲しいんです」
「……ふむ。ピザピザピザピザピザ――」
「じゃあ、ここは!?」
「尺骨上端部、肘頭」
「…………」
「…………」
「くっ……ライさんのボケ殺しも流石ですね。しかし、僕は諦めない。僕の辞書に敗北の文字は無いんです!」
「買い替えたら?」
「…………」
「…………」
「うわーーんライさんの馬鹿ーっ!」
「さっ、仕事仕事……」