剣客バトルロワイアル〜第弐幕〜

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855創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:34:45 ID:ZmwUqqkh
殺気がないのは害獣退治ぐらいにしか考えてないのかもだw
856 ◆KEN/7mL.JI :2009/03/01(日) 18:35:34 ID:SVga3PPM
 以上にて、投下終了に御座います。
 多数の支援誠に有り難う御座います。
 しぇあ゛っさるさる! で御座います。
857創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:36:22 ID:ZmwUqqkh
投下の業前、GJに御座りました
858創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 18:36:46 ID:ZhYbPp/n
投下乙
五百子さんマーダーじゃないのに
引っ掻き回しばかりしてるなw
色々とすれ違いもあるし
毛野とどう行動するのか

そしてオボローッ!!!お前も誤解しているぞー!
そしてトウカが変態と一緒にいるぞー!
今後の波乱を予感させる展開ですた
859創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 19:09:58 ID:ZhYbPp/n
ところでオボロと毛野って実年齢にはそんなに変わらないんだよなw
むしろ毛野のが上の可能性のが高い
860創る名無しに見る名無し:2009/03/01(日) 19:15:06 ID:OprgUvd3
トウカ乙!
百合子さん喧嘩っ速すぎだろうwwww
オボロもとんだとばっちりwwww

そしてついに来たね誤解フラグ
861 ◆uLPnCZOZvE :2009/03/03(火) 02:57:29 ID:338EunC+
高嶺響、香坂しぐれを予約します
862 ◆uLPnCZOZvE :2009/03/05(木) 00:40:23 ID:D26BGdqO
>>681ですが書きあがった所でバックアップ取らず全部消えてしまいました
ちょっと書き直しの時間が取れませんので残念で仕方ありませんが一旦破棄します
すみません
何度も同じことをやっているのについ忘れてしまう……
863創る名無しに見る名無し:2009/03/05(木) 00:45:00 ID:aL3+afAz
>>862
そいつは残念。
暇が出来たらまた来てください。
864 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/06(金) 00:27:30 ID:kTdTyKcC
岩本虎眼、藤木源之助、剣桃太郎、坂田銀時の四名で予約します
865創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 02:20:04 ID:7DHQjm5Z
おおっ

先生と藤木再会クルー!?
866レス代行:2009/03/06(金) 23:31:42 ID:NpAYJm2M
◆cNVX6DYRQU

瀬田宗次郎、東郷重位で予約した者ですが、規制に巻き込まれて書けないので代行をお願いしました。


――との事ですので、代理投下いきます
867失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:32:42 ID:NpAYJm2M
倉間鉄山と別れた瀬田宗次郎は、一服し終わると人家を出、へろな村の往来を西に向かって進んでいた。
特に目的があったわけではないが、そちらの方向から何か心惹かれる気配を感じたのだ。
そして、海岸間近まで来たところで、宗次郎はその気配の正体を悟る。
そこにあったのは、剥き出しのまま地面に突き立った一本の剣。
しかも、遠目で見てもはっきりわかるほどの名刀……おそらくは宗次郎のかつての愛刀菊一文字則宗を上回るだろう。
剣から発せられる神気に魅せられてふらふらと刀に近付いて行く宗次郎。
この時点で潜んでいた者が不意討ちを仕掛けていれば、剣を交える事なくあっさりと勝負が付いていたかもしれない。
だが、現実にはそうはならなかった。宗次郎が刀か、せめて木刀でも持っていれば彼は容赦なく不意討ちを仕掛けただろう。
しかし、寸鉄も帯びぬ少年を不意討ちで倒す程に勝負に徹する事は、彼……東郷重位にはできなかった。
重位は身を隠していた樹の陰から現れ、宗次郎と突き立った剣の間に立つ。
「こんにちわ。あれ?もしかしてその刀はあなたのですか?」
「いや。この刀が欲しくば、濃に気兼ねなく取るが良い」
この刀は元々、へろな村の民家の一つに隠されていた物を重位が見付け、ここに突き立てた物である。
こうしておけば、一流の剣客ならば、この少年のように近くを通るだけでこの剣が発する神気を感じて誘われて来る筈。
そこを襲って斬る、というのが重位の策である。
折角の名刀を己の得物とせず、敵を釣り出す餌としたのは、やはり重位がタイ捨流に不安を感じているからだ。
極めるに足らぬ剣として一度は捨てたタイ捨流で、果たして一流の剣客と互角に闘えるか。
その不安が、重位にらしくもない策に頼る事を決断させた。
なのに最初の相手が無手なのを見て不意討ちを断念したのは重位が本質的にこのような策略に向かない事を示しているが、
かと言ってこの若者が得物を手に入れるのを黙って待つ程には、重位もお人好しではない。刀を抜き、構える。
「なるほど。つまりあなたは最後の一人を目指している訳ですか」
「然り!」
言葉を発した直後に重位は飛び出した。
示現流の剣士は一息に三間を飛ぶと言われる。まして、奥義を極めた重位ならばその足運びは正に神速。
重位は先に発した己の言葉を追い越さんばかりの勢いで宗次郎に迫ると、袈裟懸けに剣を振り下ろす。
「ぬっ!?」
しかし、剣を振り下ろした時には既に宗次郎の姿はそこにはなく、背後から声が聞こえて来る。
「じゃあ、この刀は僕がもらいますね」
重位は己の突撃をかわして瞬時に刀を取った宗次郎の速さに驚くが、すぐ訪れる筈の次の攻撃の機会に備えて力を溜める。
一方、まんまと刀を手に入れた宗次郎は、ほれぼれとその刃を眺めるが、急に刀身に露が浮かぶのを見て驚愕に目を見開く。
宗次郎にも重位にも知る由はないが、その刀は村雨丸という、元あった世界では鎌倉公方家に代々伝わる名刀であった。
殺気を持って抜くと水滴を生ずるのは、村雨が宝刀である故の奇瑞だが、知らぬ者が見れば不審の念が先立つのが道理。
まして、己の命を預けるべき得物に、己の知らぬ妙な性質があると知れれば、平静でいられる剣士はまずいまい。
そしてそれこそが重位の第二の罠。宗次郎の気が村雨に向いた一瞬の隙に、重位は再び宗次郎に突進して切り裂く。
「刃から水が出るなんて凄いなあ。どんな仕掛けなんだろう」
しかし、またもや切り裂いたのは宗次郎の残像のみ。重位の二段構えの策は完全に不発に終わったのだ。
(此奴……)
宗次郎が無手だったせいで矜持が邪魔をして完全な不意討ちを行えなかったこと。
志々雄や張の殺人奇剣を見慣れていた宗次郎の、水気を発する村雨への驚きが思っていたよりも小さかったこと。
そういった要因もあるにはあったが、やはり重位の攻撃が失敗した最大の理由は宗次郎の動きの想定外の速さ。
この少年は、身のこなしに限れば自分よりも……そして示現流よりも速い。重位はそう認めるしかなかった。
しかし、相手が強いからと言って重位の戦意が鈍る事はない。
むしろ、この恐るべき剣士を何としても己の手で打ち倒す決意を固め、タイ捨流の半開の構えを取る。
一方の宗次郎も、気楽そうな表情を見せているが、内心では重位の恐るべき剣気を感じ取って気を引き締めていた。
(鉄心さんには悪いけど、この人が相手じゃ手加減するのも逃げるのも難しそうだな)
「タイ捨流東郷重位、参る!」
「僕は瀬田宗次郎……流浪人です」
そして、極限まで「速さ」を鍛えた二人の対決が、ここに幕を開く。
868失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:33:17 ID:NpAYJm2M
重位と宗次郎の闘いは、その激しさとは裏腹に、膠着状態に陥っていた。
宗次郎が縮地で重位の死角を取って斬り付けるが、重位はそれをあっさりと防ぎ、返しの一撃を浴びせる。
しかし、その剣が振り下ろされる頃には宗次郎は既にその間合いを脱しており、重位の一撃は掠りもしない。
戦いはひたすらその応酬を繰り返すばかりであった。
重位の心は既に焦りに支配されている。宗次郎の動きが速すぎて、視認する事すら殆ど出来ずにいるからだ。
それでも宗次郎の攻撃を凌ぎ続けていられるのは、剣気と闘気から、宗次郎の攻撃を先読みしているからこそ。
しかし、それもそう長くは続けられそうにない。
先程から、この一帯には、宗次郎が持つ村雨から発せられる水気により、霧が立ち込め始めていた。
そしてどうやら、神気を含む霧は、重位の視界だけでなく、剣気を察知する感覚をも阻害するらしい。
このままではいずれ宗次郎の剣気を読み損なって斬られるのは避けられなさそうだ。
そうなる前に何とか倒したい所だが、目に映らないほどの速度で飛び回る宗次郎を倒すには、タイ捨流では荷が重い。
いや、そう言ってしまうのは公平ではないか。そもそも、今の重位はタイ捨流をまともに使えていないのだから。
タイ捨流の奥義は体を捨て、待を捨て、大を捨て、太を捨てる所にある。
ならば、たとえ宗次郎の動きが己よりも数段速かったとしても、それに怯む事なく駆け回り、
相打ち覚悟で捨て身の一撃を叩き込むのがタイ捨流の剣士が取るべき戦法の筈。
しかし、今の重位は示現流の剣理と主君の為という大義に囚われ、体を損なう事を恐れて待ちの姿勢に徹している。
これをタイ捨流と称するなど、真のタイ捨流の剣士が見れば赫怒するか呆れ果てるかのどちらかであろう。
それくらいの事は重位自身もわかってはいるのだが、どうしても一度は捨てたタイ捨流に全てを預ける決心が付かない。
かと言って示現流の封印を解く訳にも行かず、中途半端な気持ちのまま重位は戦い続ける。

一方、そんな重位を仕留める事が出来ない宗次郎の方も、やはり完全には程遠い状態にあった。
少し前まで、宗次郎は過去の凄惨な出来事によって喜怒哀楽の楽以外の感情を封じられていた。
それ故に宗次郎は闘気も剣気も持たず、その攻撃は如何な達人にも先読みする事は不可能。天剣と称された所以だ。
しかし、その天剣は緋村剣心との戦いで感情を呼び覚まされる事によって折られた。
今まで天剣に頼っていた宗次郎は殺気を隠す術を知らず、それでは如何に速くても重位ほどの達人には通用しない。
このままの調子で戦いが続けば、走り回っている自分の体力が先に尽きる可能性が高いと、宗次郎は踏んでいた。
それに、宗次郎の見立てでは、重位はまだ実力を出し切ってはいない。
新月村で戦った時の剣心のように、真の力を自らの意思で封印している。宗次郎はそう感じていた。

戦っている両者が己が不利だと感じている。このような状況では、どちらかが退く事によって戦いが終わるのが普通だ。
今回ならば、退くのは、走力で優りここで退いても得物を手に入れたという成果を確保できる宗次郎の方だろう。
しかし、宗次郎には戦いを打ち切って逃げようとする様子はまるで見えない。
宗次郎はこれまで、己の過去の罪から眼を背ける為に志々雄の唱える摂理を盲信し、それに従って戦って来た。
その盲信を剣心によって砕かれた後の、これが最初の戦いになる。
どうするのが正しいのか、それは宗次郎にはまだ見える兆しもないが、それでもこの戦いを通してわかった事が一つ。
それは、宗次郎もまた剣客であり、技の限りを尽くして強敵に立ち向かうのは楽しい、という事である。
こんな宗次郎の頭から、この自分の意志で戦う初めての本格的な戦いから逃げるという考えが抜け落ちたのも無理はない。
そうして戦うこと数十合。ついに均衡の破れる時が来た。
869創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:33:27 ID:KlL1I5PK
支援
870創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:34:33 ID:KlL1I5PK
支援
871失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:34:58 ID:NpAYJm2M
宗次郎が縮地から重位の顔面めがけて剣を振るう。重位はすかさず間合いを外すが、ここで予期せぬ出来事が起こった。
重位の眼前を通り過ぎる村雨から滴が飛び、重位の目に入ったのだ。思わす目を瞑り、隙を見せる重位。
千載一遇の好機に一気に畳み掛けようとする宗次郎だが、全身を悪寒が貫き、本能に従って全速で後退する。
その宗次郎の前で光が閃いたかと思うと、宗次郎の服の胸元が裂け、重位の足元の地面が爆ぜる。
光が閃いたと見えたのは重位の剣。危機に陥った重位が思わず示現流の太刀を使ったのだ。
重位の凄まじい手練に宗次郎は冷や汗を掻くが、それ以上に重位の動揺は激しかった。
不十分な構えから放ったので完全なものではないとはいえ、己に課した誓いを破って示現流の技を見せてしまったのだ。
宗次郎はそのような事情など知る筈もなかったが、それでも重位の動揺を見て取ると、一気に勝負に出る。
何を迷っているか知らないが、重位がその迷いを振り切って先程のような剣を自在に扱い出せば宗次郎に勝ちはない。
その前に決着をつけようと、宗次郎は縮地から渾身の一撃を送り込む。
しかし、重位は動揺していても、それが技に表れるほど未熟な剣士ではない。宗次郎の一撃はあっさり外される。
それでも宗次郎は止まらない。跳躍すると、今度は重位の頭部めがけて蹴りを繰り出す。
この蹴りは勝負を焦った宗次郎が咄嗟に放ったもので、彼が特に拳法の類に長けているわけでは全くない。
一方の重位にしてみれば、剣術に蹴りを織り交ぜるのはタイ捨流の方こそが得意とする戦法。当然その対応法も熟知している。
余裕を持って腕で蹴りを受け止め、逆に宗次郎の体制を崩そうとする。だが、そこに誤算があった。
超人的な脚力を持つ宗次郎の蹴りの威力は、その技術の未熟さから予想されるよりも桁違いに高かったのだ。
為に重位の腕は蹴りを受けきることが出来ずに頭にぶつかり、その衝撃によって重位は脳震盪を起こして意識を飛ばす。
十分な手応えを感じた宗次郎が蹴りの反動で距離を取って着地し、前を見ると、そこには蜻蛉の構えを取った重位が。
早くも重位の意識が回復した訳ではない。もしそうなら、封印した示現流の構えを取る筈がないのだから。
意識が朦朧としているからこそ、重位の意志とは無関係に、長年の修行で身体に刻み込まれた示現流の剣が表れたのだ。
つまり、宗次郎は期せずして、重位が己に施した封印を解いてしまった事になる。
そうとはっきり悟った訳ではないが、重位の次の一撃が先程の剣よりも更に速くなるだろう事は宗次郎にもわかった。
となればこちらも最高の剣で対抗する他ない。宗次郎は刀を鞘に納め、居合いの構えを取る。
だが、果たしてそれで勝てるのか。先程の重位の剣、剣速も破壊力も宗次郎を破った剣心に優るとも劣らないものだった。
それを上回るだろう次の一撃は、天翔龍閃にも匹敵するかもしれない。それに天剣を失った瞬天殺で対抗できるか……
迷っていられたのは一瞬。次の瞬間、重位から強烈な剣気が放射され、それに釣られたのか、宗次郎は瞬天殺を発動する。
それと同時に、重位も剣を振り下ろす。示現流・雲燿の太刀――やはりその剣速は瞬天殺をも上回る。
だが、その事は宗次郎の予想の内。ここで宗次郎は更に一歩を踏み込む……左足で。
抜刀より刹那の拍子だけずらして左足を踏み込む事で、刀に一瞬の加速と加重を与える。
剣心がそれをやってのけた時には自分には無理だと言った宗次郎だが、今はこれが雲燿の太刀に対抗し得る唯一の手段。
可能か不可能かなどという事は既に宗次郎の念頭にはない。ただ、この強敵に、己に考え得る最高の剣を以って向かうのみ。
そして、宗次郎の超人的な脚力による踏み込みは、その剣に爆発的な加速をもたらし……
872失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:35:48 ID:NpAYJm2M
重位は、倒れた少年を見やる。充実した顔をしている。剣士として戦い、剣士として死んだ者の顔だ。
今の戦い、生き残ったのは重位だが、実力では重位が優っていたとは必ずしも言えない。
最後の雲燿の太刀と瞬天殺の対決は、速度においては全くの互角。本来なら相討ちになっていた可能性が高い。
なのに宗次郎の剣が重位を斬らなかったのは、刃から滴り手を濡らしていた水のせいで村雨がすっぽ抜けた為だ。
左足による踏み込みで、宗次郎自身の予想を超える加速と加重が生まれた事。
宗次郎が踏み込む左足に意識を集中させた為に、剣を握る右手への注意が疎かになった事。
村雨の柄が本来の物とは違う質の悪い物にすり返られていたのに、刀剣への造詣が浅い宗次郎が気付けなかった事。
そうした要素もあるとはいえ、あそこで宗次郎の手が滑ったのは重位から見れば幸運以外の何者でもない。
封印した筈の示現流を使ったにもかかわらず、幸運の助けがあって初めて勝てたという事実が重位の心を暗くする。
既に示現流の太刀を二度も使ってしまった以上、これ以後は絶対に示現流を使わぬよう、より気を付けなければならない。
しかし、この少年の強さを見ると、白洲で柳生が言っていた、類い稀な兵法者を集めたというのは誇張ではなさそうだ。
そんな強敵相手に、自分の似非タイ捨流がどこまで通用するのか。
無論、示現流の秘奥を幕府や柳生に知られるような事は島津家の為にも絶対にあってはならない。
だが、もし自分が敗れるような事があれば、それはそれで主家の立場が悪くなる。そしてもう一つ、この少年だ。
瀬田宗次郎、無名だが正に不世出の剣士であった。しかし、重位が無様に敗れれば、重位に敗れた少年の名も地に堕ちる。
ではどうするべきなのか。その答えを見出す事は、今の重位には出来なかった。

【瀬田宗次郎@るろうに剣心 死亡】
【残り七十六名】
※への漆の海岸に瀬田宗次郎の死体と行李が放置されています

【への漆 海岸/一日目/黎明】

【東郷重位@史実】
【状態】:健康
【装備】:打刀、村雨丸@八犬伝
【所持品】:支給品一式
【思考】 :この兵法勝負で優勝し、薩摩の武威を示す
1:相手を探す
【備考】
※示現流の太刀筋は封印しました
※示現流を封印したまま戦う事に不安を感じています
※村雨丸は、網乾左母二郎にすり替えられた後からの参戦です


以上です。
873創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:36:17 ID:KlL1I5PK
支援
874失われた剣を求めて  レス代行:2009/03/06(金) 23:37:24 ID:NpAYJm2M
代理投下終了です
875創る名無しに見る名無し:2009/03/06(金) 23:56:11 ID:KlL1I5PK
代理投下乙!

まさかの宗次郎脱落!
やはり「キチガイ剣法」、示現流ははんぱねぇ…
一刀斎の無想剣を思い出したぜ。
しかし迷いを抱いたままの剣で、このまま進めるのか、重位の行く末に期待
876創る名無しに見る名無し:2009/03/07(土) 00:29:18 ID:EOUc8NcJ
 執筆&代理投下乙に候。

 重さんの迷いが、こう出たか。
 捨てられぬものばかり抱え込んでのタイ捨流は、成る程相性が悪い。
877創る名無しに見る名無し:2009/03/07(土) 01:25:17 ID:iKSNFNgk
宗次郎、まさかの早期脱落か…。
とはいえ、重位の封印を解いたことがどう今後に影響するか。
それが楽しみである。ともあれ乙です。
878 ◆F0cKheEiqE :2009/03/07(土) 13:24:18 ID:xj+kPs1R
投下乙です。
大量規制、早く解除されて欲しいものです。

避難所作りました
ttp://jbbs.livedoor.jp/otaku/12485/

後、
近藤勇、伊藤一刀斎、柳生十兵衛、志村新八 予約
879 ◆L0v/w0wWP. :2009/03/07(土) 17:56:25 ID:w3KoZ5jG
>>878
乙です
白井亨予約します
880創る名無しに見る名無し:2009/03/08(日) 22:48:01 ID:OfDMETzZ
すいません。ものすごくピンポイントかつ
マニアックな質問で申し訳ないのですが。
新陰流の「左剣」について詳しい情報知らないですか?
出来れば、運動のメカニズムとか分かるようなのがいいです。
ネットで調べても見当違いのものばかりしかかからないもので。
881 ◆uLPnCZOZvE :2009/03/09(月) 03:14:53 ID:jiDpOTpw
再度高嶺響、香坂しぐれを予約します
今度は消えないように気をつけまする
882 ◆YFw4OxIuOI :2009/03/09(月) 08:02:04 ID:kU8Z1eK2
む、しまった。
東郷重位、武田赤音、香坂しぐれで予約するはずが…。
しぐれ取られちゃったか。

ま、いっか。
では、東郷重位、武田赤音で予約いたします。
一応一か月は過ぎてるからありだよね?
883 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/09(月) 21:40:41 ID:o/qz+/03
岩本虎眼、藤木源之助、剣桃太郎、坂田銀時を投下します
坂田銀時と剣桃太郎。
この両名は適当な民家を見つけては中の物を物色している。
もっとも家捜しをしているのは桃で、銀時は桃から借りた名簿に目を通していると言う方が正しいのだろう。

「ふう、見つからないな」
「まあ、刀なんて簡単に見つかるもんじゃねーししょうがねーだろ。それに俺たちはご都合主義得意のジャンプ住民
なんだから平気だろ。ピンチとなったら『隠された力が解放された』とかのノリで切り抜けられるもんだ」
「ジャンプ?銀さんは本当に面白い事を言うな」
「おいおい。俺はマジだぜ。だがよ。あの爺さんの言葉信用出来たもんじゃねーぞ」
「なんでだ?」
「だってよ。名前が誤字だらけだぜ。近藤勇や土方歳三や沖田総司とか中途半端に書き間違えてやがる。それに伊東甲子太郎て
死んだ奴まで居るぜ。そりゃジャンプ的には死んだ奴が生き返るのはお約束だからいいけどさ。自分が捕まえといて名前間違えるとか
あの爺さんはあまり信用出来ないぜ」
「名前を間違えか。確かに誤字が多いのは酷いな」

桃と銀時は色々としゃべりながら歩く。
桃は銀時と違い武器は持っていないのだが、それを心許なく感じるような弱い心は一切持ってはいない。

(何とかするしかないな。それに剣が無くても戦えないわけじゃない)

既にある種の覚悟は決めている。
元より剣術以外の格闘術にも充分な心得があるので、それは不可能ではない。
それに剣を使わずに戦った経験も一度や二度ではない。
そしてその覚悟を決めたと同時、往来の闇の奥から一人の男の影が見えた。

「あっ、誰だあいつ?……つかなんか物騒な長い刀持ってるんですけど」

銀時は闇にまみれよく姿の見えない男に向かい小走りで近寄る。
だがそれと同時、眼前の男は沈黙のまま銀時を見るや否や、襲い掛かる。

「って、うおおおおぉぉぉっ!!」

まだ距離は充分にあったのが幸いし、すぐさま逆走し銀時は桃の方へ戻る。

「なんだありゃ?いきなり襲い掛かってきたぞ。フツー名乗るだろ。侍ってさ。アレなに?暗殺者ですか?ええぇっ!!」
「いや、男の勝負に言葉を交わす必要は無いという彼なりの礼儀なのだろう。男と男の勝負を前に馴れ合いなど無用。
そういった考えであれば一方的に向こうを非礼ともいえない」
「そうか。ありゃ痴呆が始まっててもおかしくないジジイだぞ」
「いや、歳で考えては駄目だ。年齢を無視したような強者は少なくは無い」

銀時の桃は異なった見解を持つ。
だが、その二人の会話など邪魔するかのように、無言で暗殺者のごとく迅速なる虎眼の襲撃が始まる。
「来たか」
「おいおい、空気よもーぜ」

桃と銀時は左右に別れる。
だが、虎眼は瞬時に標的を銀時に定める。
武士としての本能が、剣を持たぬ桃でなく木刀を持つ銀時を敵と認識したのである。

「げっ!俺かよって、ちょっ!」

虎眼は瞬く間に距離を詰め流れ星の一撃を繰り出す。
本来なら間合いのギリギリ一歩外からの攻撃。
故に達人であれば回避行動を怠り、流れ星の直撃を許してしまう。

「うおおっ!アブねっ」

だがそれを銀時は大きく後ろに跳んで避ける。
決して流れ星を読んだわけではない。もし桃であれば間合いを正確に読みきり、それ故に首を撥ねられていたかもしれない。
だが銀時は間合いなど読んだりはしない。
ただ単純に攻撃を仕掛けたから大きく後ろへ避ける。
そのあまりにシンプルな動作は皮肉にも間合いを操る流れ星を無効化したのである。

「…………」
「おいおいジジイ。いい加減に止めろよ。死ぬかと思ったじゃねーか」

無言の虎眼に銀時の怒りの言葉が降り注ぐ。
しかし虎眼は既にそれが耳に届いたりはしない。
再び銀時に向かい神速の域に迫る鋭い攻撃を繰り出す。

「マジかよっ!話ぐらい聞けって、おいっ!!」

銀時はその攻撃を避ける。
虎眼が持つ刀の長さを考えても、銀時は分の悪さを考え反撃の意思を捨て攻撃の回避に専念する。
故に銀時は虎眼との距離を一向に詰めようとせず、間合いの伸びる流れ星は有効にならない。

一方の桃はそれをただ見ていた。
幾度も繰り返される虎眼と銀時の攻撃と回避。
桃はそれをただ見ているだけだった。
横槍を入れる気にならなかったというのが正しいのかもしれない。

「銀さんも凄いじゃないか。あの攻撃を全て避けるなんてな」

その銀時の技量には桃も思わず感心してしまうほどであった。
しかしそれも遂に終わりが来る。

(疲れてきたな。このジジイはいつになったら諦めるんだ?ああ、糖分が取りてー)

銀時がそんなよそ事をうっかり考えてしまった時だ。
その隙を見逃さず、虎眼はいつもより更に一歩深く踏み込み柄尻の更にギリギリまで伸ばし間合いを伸ばす流れ星を繰り出した。

「んなっ!?」

刀は銀時の額を正確に捉えている。
銀時は思いっきり後ろへと跳んで虎眼の追撃可能距離の更に外まで距離を話して着地する。
その銀時は地面に顔を向けたまま上げようとしない。
虎眼と桃の視線はその銀時に注がれている。

グラッ

不意に銀時の体がよろめく。
「まさか………銀さんっ!?」

桃は銀時が斬られたのかと思い、思わず声を掛ける。
だが、銀時は次の瞬間顔を上げた。

「けっ。遅いぜ爺さん。あんな攻撃止まって見えるぜ」

完全に読みきった。もうあんな攻撃目を閉じても避けられるぜ!的な事を言おうとした銀時の額からは
紅い鮮血が滴っていた。

「銀さんっ!額から血が!?」
「あ?これは……血じゃないよ。そう…………トマトケチャップだよ。何?俺が避けられなかったとでも言いたいの」
「いや、それは明らかに斬られて………」
「うっせーな。斬られてないって斬られた本人がいってんだから斬られてないんだよ!」
「………まあそんなに元気なら大丈夫だな」

銀時に対し桃は思わず心配そうな言葉をかけたが、銀時のその反応から致命傷ではない事を確認し、思わず安堵の言葉が出た。
しかし銀時の腹の虫は収まっていない。

「なんだよ。自己完結してんじゃねーよ。あっ、なんだこのやり取り前にもやったぞ。ってお前もなんか言えやコラ!!」

銀時は怒りの矛先を虎眼へと向ける。
だが虎眼は答えない。
もし虎眼がもう少し若ければ

『我が秘剣流れ星を完全に避けるとは、お主中々にやりおるな』

と空気を読んで避けきったことになったかもしれない。
しかし今の虎眼にはそのような空気を読んだりすることはありえない話だった。

「ああ、まあいいや。もう相手にすんのもめんどくせー。さっさと逃げると………」
「先生っ!」

銀時がノンビリ逃げる算段を練っていると背後から声が聞こえる。
やたらとまじめそうな声である。

「先生っ!ご無事で何よりです」

銀時の背後から現れたのは先ほどまで銀時を襲っていた男の弟子にして義理の息子の筋にあたる藤木源之助である。
源之助は虎眼へと近づき、そしてその途中で銀時は源之助の背中に向けて話しかける。

「おいおい、お前の師匠か?なら頼むよ、さっさと引き取ってくれ。こっちはいきなり襲われて額まで切られたんだぞ。
あと慰謝料もついでに払えな。まあここはとりあえず十万ぐらいで手を打つから」
「…………貴様も侍でござろう。ならば自らの不覚傷を棚に上げて金を貰おうとは恥ずかしいと思わぬか?」
「はあ、おいおい何それ。かっこつけてバックレるの?それでいいの?お前知ってるよ。チャンピ○ンR○Dの主人公だろ。
いいのかな?そんなことしてたらアニメ二期ありえなくなるよ。俺みたいに4年目突入する人気者になりたくないの?
まあ続きすぎて原作ストック尽きてるから四年目はかなり厳しいけどさ」
「………何を言ってるのか分からぬ。話は後でする」

源之助は銀時を無視して虎眼へと近づく。
「先生。源之助にてございます。この度無事な再会が叶い源之助は嬉しゅうございます」

源之助は虎眼に深々と頭を下げる。
だがその源之助に対し、虎眼が取った行動は意外すぎた。

「なっ!?」

虎眼は源之助に対しても、一切の躊躇無く一撃を繰り出したのだ。
それは仕置きとは程遠い、殺意の篭った一撃である。
だが源之助は咄嗟に腰を降ろしてしゃがむように横薙ぎの一撃を回避し、そのまま間合いの外まで離れる。

「先生?」

源之助は驚いた。
一切の言葉も無く、自らの首を刈ろうとした虎眼に驚きと困惑が交じり合い、上手く言葉に出ない。

「おいおい。お前の師匠さん弟子にも容赦なく斬りかかってるよ。あれだよ。もう言葉通じないんだ。頭がアレなんだよ」
「いや………曖昧な状態の時の先生の剣じゃない。でも……正気な時とも雰囲気が違う」

源之助は銀時の言葉に反論するが、それ以上考えられなかった。
そこでようやく桃が二人に近寄り、話に入る。

「どうやらこの危険な状況が重なり、精神がパニックを起こしている可能性が高い。この場合一度意識を奪ってから、覚醒
させれば元に戻る可能性が高い」
「先生がぱにっく?ぱにっくとは一体?」
「混乱みたいなもんだ。ところで先生先生ってあいつ何様だ?」
「先生は先生だ。岩本虎眼という名で虎眼流を作った偉大なお方だ」
「虎眼?虎ってタイガーかよ。タイガーなら今はあれだろ。神楽とそっくりの声の奴が犬とか言ってる……手乗りだろ。
なんであれ?手乗りじゃねーじゃん」
「先生は人を犬と呼ばない。それに竜の名が付く知り合いもいない。それにそもそも性別が違う!」
「……お前突っ込みの才能ないな」
「突っ込みを入れているつもりは無い!」

源之助は銀時のペースの知らず知らずに呑まれている。
そして銀時と源之助の漫才をよそ目に見ながら桃は考えを巡らしている。

(あの男の間合いは長い。そしてこちらは銀さんの木刀が一本にこの源之助という男の武器も刀が一本に脇差が一本。
仮にどちらか一本を俺が借りたとして、三人がかりでもあの長い間合いをもぐりこんで意識を奪うのは難しいぜ。
やはり確実に意識を奪うには………あれしかないか)
「作戦がある。源之助さんはあの虎眼という男を引き付けてくれ。銀さんは俺が合図をしたら木刀で殴りかかり
気絶させてほしい。その為の隙は俺が作る」
「なっ!?先生を殴るって」
「このまま放置したら仮の俺たちが逃げたとしても誰かに殺される。もしお前が一人で何とかしようにも、あの男も
お前を殺そうとしている以上、守り通すのは不可能だ。いずれにしてもここで気絶させるしかない」
「…………それでこの男は本当に気絶させるだけで済ませられるのか。勢いあまって先生を殺したりはしないだろうな」

桃の提案を渋々受け入れながらも源之助は銀時に半信半疑の視線を向ける。

「ああっ、大丈夫だろ。隙を作ってくれんなら、その隙に木刀で力いっぱい殴れば気ぐらい失うだろ。だいじょーぶだって。
まあ手加減は苦手だけど、木刀ぐらいじゃしなねーし」
「………」

銀時の頼りない返事に源之助は強い不安を覚える。
しかし、自分が虎眼を気絶させる事など出来るはずも無く、最初から源之助には拒否権は無かった。
ただ、信じるだけだ。
「くそっ、もし殺したりしたら絶対に許さぬぞ!」
「わーてるって」
「俺は少し用意が必要だから、数分だけ頼むぜ!」

源之助の強い念押しに銀時は飄々と返し、桃はすぐに民家へと消えた。
源之助は桃を見届けてから虎眼へと向き直る。

「先生。この源之助の非礼、許してくださいとは言いませぬ」

源之助は虎眼に語りかけるが、虎眼は一切の反応を示さずに切りかかる。
しかし、虎眼の太刀筋は幾度も見ているために単純に避けるだけなら決して難しい事ではない。
最初から源之助には虎眼に太刀を浴びせる意思は一切無く、時間を稼ぐだけなのでなお更だ。

そして一方。
桃は民家の中で一つの包丁と木の板を見つけ、木の板を細かく削っている。

「人の命を弄ぶ技。二度と使う気など無かったが………今回だけはやむおえない」

桃は一つの礫を即席で作る。
本来は銀の礫が必要なのであるが、すぐに作るのも困難な状況では木で代用するしかなかった。

(握力を奪うだけなら………難しくは無い)

桃は包丁で細かく削り落としていく。
慎重な作業が必要であるのだが、余り時間は使えない。
しかし外では血の臭いはしてこない。
源之助は時間稼ぎをしてくれているのだろう。
それを信じ、迅速に礫を作っていく。
そして約十分。
ようやく一つの礫を作り出した。

(出来たぜ!急がないとな!!)

桃は完成した礫を手に取り素早く民家を飛び出す。
外では虎眼の神速に近い流れ星の攻撃とそれを避け続ける源之助の姿があった。

「……よくやってくれた源之助さん。後は俺に任せろ」

桃は狙いを定め、虎眼の右腕ひじに向けて狙いを定めた礫の一撃を放つ。
翔穹操弾。
相手の筋肉や腱の結成を刺激し、意のままに操る奥義である。
そしてその礫は狙いと寸分違わぬ位置に吸い込まれるように命中する。
それと同時、源之助を襲っていた虎眼の右手の野太刀はまるで握力が無くなったかのように地へと落ちる。

「今だ銀さん!!」
「ああっいくぜっ!!」

桃の掛け声と同時、銀時は全速力で走り出し、虎眼に殴りかかる。

「おりゃああああっっっ!!!!」

銀時は大きく振りかぶって虎眼の頭部を木刀で殴りつける。
本来なら虎眼でも直撃は避けられるはずの一撃だが、不意に右手の握力が喪失したことによる隙を付かれては
急所を外す事すら叶わず、直撃を許してしまう。

「がっ!」

その一言のうめき声と共に、虎眼は気を失い大の字になって地面へと倒れ伏す。
そしてそれを確認するや否や、源之助は走って虎眼の元へと駆け出す。
「先生っ!大丈夫ですかっ!?」
「大丈夫だろ。数時間で目が覚めると思うぜ」
「ああ、殴った際の音も骨が折れるような音は無かった。致命傷ではないはずだ」

銀時と桃も虎眼に近寄り様子を見る。
桃はすぐに虎眼の右腕をとり、木の礫を取り出す。

「これで問題はない」
「そう……ですか。先生を助けてくれて感謝する」
「そうだぜ。俺様がいなけりゃとっくにこのジジイ殺されてたぜ。まあ俺に感謝」
「桃さんでいいんだよな。心から礼をさせてもらう」

源之助は銀時を無視し、桃に礼を述べる。
だが桃は特に木にした様子も無く、地面に落ちていた刀を手に取る。

「ところでこの刀、貰っていくが構わないな」
「もちろん構わない。助けてくれた礼だ」
「……ああもういいや。じゃあ俺は行くわ。疲れたし、せっかく城が近くにあるからそこで休むわ」
「なら俺も一緒に行くか。もうすぐ夜が明けるから城の上から町の様子を見てみたい」
「そうか。じゃあお別れだな。縁があればまた会おう」
「ああ、じゃあな」

源之助は虎眼を抱きかかえると、桃と銀時から背を向ける。

「腕乗りタイガーか。ジジイなのが残念だぜ」
「……俺は名前に竜が付かないし、目つきも悪くない。………じゃあな銀時さん。あんたも一応は礼をいう」
「ああ、あと一応言っとくぞ」
「なんだ?」
「何かお前の左腕に引っかかるもんがあるんだ。まあ気のせいと思うけどな。一応気をつけとけ。
間違ってチョン斬られたら洒落になんねーからな」
「……ああ。忠告は礼をいう。ではな」

銀時のあくまでも気のせいな発言を聞いてから源之助は師である虎眼を抱えながら走り出す。
源之助の背中はドンドン小さくなっていく。
それを見届けつつ、銀時と桃も城へと歩きだした。
【ほノ肆/城手前/一日目/早朝(黎明直後)】

【剣桃太郎@魁!!男塾】
【状態】健康
【装備】備前長船「物干竿」@史実
【道具】支給品一式 ハリセン
【思考】基本:主催者が気に入らないので、積極的に戦うことはしない。
1:銀時に同行する。
2:向こうからしかけてくる相手には容赦しない。
3:赤石のことはあまり気にしない。
4:首輪を外したいが……。
※七牙冥界闘終了直後からの参戦です。

【坂田銀時@銀魂】
【状態】健康 額に浅い切り傷
【装備】木刀
【道具】支給品一式(紙類全て無し)
【思考】基本:さっさと帰りたい。
1:とりあえず城に行って休む
2:新八を探し出す。
※参戦時期は吉原編終了以降
※沖田や近藤など銀魂メンバーと良く似た名前の人物を宗矩の誤字と考えています。


【ほノ肆 城下往来/一日目/早朝(黎明直後)】

【藤木源之助@シグルイ】
【状態】健康 虎眼を抱えている
【装備】打刀@史実、脇差@史実
【所持品】支給品一式
【思考】:虎眼を守り抜く
一:とりあえず人の少ない場所へ向かう。
二:左腕?一応気をつけるか。
【備考】
※人別帖を見ていません

【岩本虎眼@シグルイ】
【状態】気絶 源之助に抱えられている。
【装備】無し
【所持品】支給品一式
【思考】:宗矩を斬る
一:宗矩を斬る
二:???
【備考】
※人別帖を見ていません。
※気を失いました。覚醒後の状態が魔人、正気、曖昧のどれかは不明です。
891 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/09(月) 21:55:41 ID:o/qz+/03
投下完了です
892創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 21:56:45 ID:o/qz+/03
間違えてageた。
スマン
893創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 23:02:11 ID:KaQPPGGU
投下乙だが源の字のキャラがあきらかに違うな
あいつはこんなにベラベラと喋らないぞ。初対面の相手ならば尚更、シグルイ読んだ?
虎眼先生にしても、奥義の流れ星を乱発したりはしない。多分、流れと混同してないか?
そこら辺は修正すれば問題ないかと
894創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 23:15:47 ID:mRniPc/A
投下乙!
でも、自分も>>893と同じ点が気になった。
話の筋は問題ないし、銀さんや桃に関してはちゃんと原作の味が出せてたと思うので、
源之助のキャラと流れ星の部分だけ修正すれば問題ないと思います。
895創る名無しに見る名無し:2009/03/09(月) 23:51:27 ID:kU8Z1eK2
流れ星は、発動したら『相手は死ぬ』だからな。
エターナルフォースブリザードみたいなもん。
896創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 00:27:02 ID:9lsa550Z
投下乙。
確かに流れ星は全力で逃げれば回避可能かもしれないなw
ただ、銀さんが余りにもメタな事言いすぎじゃない?桃になら同じジャンプ勢だからギリギリセースだとしても
チャンピオンREDやとらドラ!はやり過ぎでしょう。
あと源之助の口調は……あまりにも現代的かと。なにより竜のつく名前とか目つきとか言うのはありえん。
これじゃシグルイじゃなくて、しぐ☆るいだもの。
897創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 00:41:45 ID:H2oue08w
 投下乙よ喃。

 作中で必殺技と書かれているから、必ず殺せなきゃならないっつー事はないし、術理として不自然でなければ問題はないと思うよ。
 源之助の口調とかは、まー同意。
 個人的な感想として、変に銀時のノリに合わせないで、まるっきり普段の源之助のままの方が噛み合わないおもしろさも出るかも
とか、思う。
898 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/10(火) 01:08:56 ID:xffbw/QY
ご意見ありがとう
正直自分でもワルノリしすぎたとは思うので修正します。
源之助の口調も確かにおかしいかも
>>893
11巻まで読破したのですが、全体的にセリフが少なくて口調が再現出来なかったかもしれない。
何とか原作の源之助の言葉使いに直します。
899創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 02:29:40 ID:nbU2A/cX
>>898
口が聞けないと噂されるくらい無口なのが藤木の持ち味だからね
無理に喋らす必要はないと思うよ
頑張れ
900創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 08:54:16 ID:UtSq46zq
それにしたところで、奥義の安売りはなぁ。
普通の流れでいいと思う。銀さんは原作知らないが、
そういうメタなこと口走るキャラだと認識したが、
源之助はほとんど口を利かないか、無言でうなづいたりして
口数減らした方がいいと思う。
まあがんばれ。

確かに逃げに徹したら確かにどんな奥義でも大抵は避けられるかもしれん。
相手が連続攻撃で追いすがってこなければという但し書きが付くが。
901創る名無しに見る名無し:2009/03/10(火) 10:40:37 ID:CP/Fxqht
最初の登場話で銀さんは桃のこと知らなかったし
ジャンプ主人公云々のメタ台詞も直接的すぎるな…
902 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/10(火) 20:55:55 ID:xffbw/QY
修正が完了したので投下します。
903>>885の修正 ◆C1mr6cZSoU :2009/03/10(火) 20:57:07 ID:xffbw/QY
「来たか」
「おいおい、空気よもーぜ」

桃と銀時は左右に別れる。
だが、虎眼は瞬時に標的を銀時に定める。
武士としての本能が、剣を持たぬ桃でなく木刀を持つ銀時を敵と認識したのである。

「げっ!俺かよって、ちょっ!」

虎眼は瞬く間に距離を詰め柄をずらし流れの一撃を繰り出す。
本来なら間合いのギリギリ一歩外からの攻撃。
故に達人であれば回避行動を怠り、流れの直撃を許してしまう。

「うおおっ!アブねっ」

だがそれを銀時は大きく後ろに跳んで避ける。
決して流れを読んだわけではない。もし桃であれば間合いを正確に読みきり、それ故に首を撥ねられていたかもしれない。
だが銀時は間合いなど読んだりはしない。
ただ単純に攻撃を仕掛けたから大きく後ろへ避ける。
そのあまりにシンプルな動作は皮肉にも間合いを操る虎眼流奥義の骨子となる流れを無効化したのである。

「…………」
「おいおいジジイ。いい加減に止めろよ。死ぬかと思ったじゃねーか」

無言の虎眼に銀時の怒りの言葉が降り注ぐ。
しかし虎眼は既にそれが耳に届いたりはしない。
再び銀時に向かい神速の域に迫る鋭い攻撃を繰り出す。

「マジかよっ!話ぐらい聞けって、おいっ!!」

銀時はその攻撃を避ける。
虎眼が持つ刀の長さを考えても、銀時は分の悪さを考え反撃の意思を捨て攻撃の回避に専念する。
故に銀時は虎眼との距離を一向に詰めようとせず、繰り出すたびに間合いが変化する流れは有効にならない。

一方の桃はそれをただ見ていた。
幾度も繰り返される虎眼と銀時の攻撃と回避。
桃はそれをただ見ているだけだった。
横槍を入れる気にならなかったというのが正しいのかもしれない。

「銀さんも凄いじゃないか。あの攻撃を全て避けるなんてな」

その銀時の技量には桃も思わず感心してしまうほどであった。
しかしそれも遂に終わりが来る。

(疲れてきたな。このジジイはいつになったら諦めるんだ?ああ、糖分が取りてー)

銀時がそんなよそ事をうっかり考えてしまった時だ。
その隙を見逃さず、虎眼はいつもより更に一歩深く踏み込み柄尻の更にギリギリまで伸ばし、右手指が六本ある
虎眼ならではの必殺の奥義、流れ星が炸裂する。

「んなっ!?」

刀は銀時の額を正確に捉えている。
銀時は思いっきり後ろへと跳んで虎眼の追撃可能距離の更に外まで距離を話して着地する。
その銀時は地面に顔を向けたまま上げようとしない。
虎眼と桃の視線はその銀時に注がれている。

グラッ

不意に銀時の体がよろめく。
904>>886の修正 ◆C1mr6cZSoU
「まさか………銀さんっ!?」

桃は銀時が斬られたのかと思い、思わず声を掛ける。
だが、銀時は次の瞬間顔を上げた。

「けっ。遅いぜ爺さん。あんな攻撃止まって見えるぜ」

完全に読みきった。もうあんな攻撃目を閉じても避けられるぜ!的な事を言おうとした銀時の額からは
紅い鮮血が滴っていた。

「銀さんっ!額から血が!?」
「あ?これは……血じゃないよ。そう…………トマトケチャップだよ。何?俺が避けられなかったとでも言いたいの」
「いや、それは明らかに斬られて………」
「うっせーな。斬られてないって斬られた本人がいってんだから斬られてないんだよ!」
「………まあそんなに元気なら大丈夫だな」

銀時に対し桃は思わず心配そうな言葉をかけたが、銀時のその反応から致命傷ではない事を確認し、思わず安堵の言葉が出た。
しかし銀時の腹の虫は収まっていない。

「なんだよ。自己完結してんじゃねーよ。あっ、なんだこのやり取り前にもやったぞ。ってお前もなんか言えやコラ!!」

銀時は怒りの矛先を虎眼へと向ける。
だが虎眼は答えない。
もし虎眼がもう少し若ければ

『我が秘剣流れ星を完全に避けるとは、お主中々にやりおるな』

と空気を読んで避けきったことになったかもしれない。
しかし今の虎眼にはそのような空気を読んだりすることはありえない話だった。

「ああ、まあいいや。もう相手にすんのもめんどくせー。さっさと逃げると………」
「先生っ!」

銀時がノンビリ逃げる算段を練っていると背後から声が聞こえる。
やたらとまじめそうな声である。

「先生っ!……ご無事でしたか」

銀時の背後から現れたのは先ほどまで銀時を襲っていた男の弟子にして義理の息子の筋にあたる藤木源之助である。
源之助は虎眼へと近づき、そしてその途中で銀時は源之助の背中に向けて話しかける。

「おいおい、お前の師匠か?なら頼むよ、さっさと引き取ってくれ。こっちはいきなり襲われて額まで切られたんだぞ。
あと慰謝料もついでに払えな。まあここはとりあえず十万ぐらいで手を打つから」
「……………」
「はあ、おいおい何それ。かっこつけてバックレるの?それでいいの?お前知ってるよ。昔ならではの侍だろ。
いいのかな?師匠の不始末弟子の不始末って言わない?言わないならいいけどさ。後でお前の流派の悪い噂を
たっぷり流してやるからさ。それが嫌なら金払えな。持ってないならとりあえず手持ちだけでも……」
「………………五月蝿い。それを実行すればそなたの命は無いと思え」」

源之助は銀時を低い声で威圧すると虎眼へと近づく。