_,-ー'´ `'´<._
> \ l \
_∠´ >Nレ' ヽ_ __________________________
/ 1‐- /
/.::: ..: ', .| ここは、安価で決定されたアニメ作品のキャラクターによる
/::::.: .:/ ...:: ..:/ l: l:. ヘ、 | バトルロワイアルパロディの企画スレさ。
/イ:::: .::/ ..::::/ /l / ノ \ヽ::..:. :. :. l:. l` |
l.::イ .:::::::/:/ レi /:: /_.. -ー\‐、l:: l:. ∧! .| この企画はその性質上、版権キャラの残酷描写や死亡描写が
j:::::l .:: .::://ナこニ;ミl:: /:/l::/7Z=サナ‐ャ.〉l:: |:リ ' | 登場する可能性がある。苦手な人は注意してくれ。
ノ:::::|.::リ l.::/<'ヘ::リ..`,l:/l´ l/ " ヾ-' " /f`|! |' .|
/-イl::i:l´リl/X  ̄ / /)ソ:l::リ.. .| なお、本企画は他板に存在する同様の企画とは一切関係ない。
l:/::|::::|、Kヘ 〈L /-'/|/ < 混同しないように気をつけて欲しいところだね。
/´l/ヽ:l::::::::::\ ー- - -一' , '::/ |
ノノl/V|::::`-、,. /l |/′ | それから、僕と目が合ったそこのキミ。
l´ |:::`' -、_,/ .| | 好意に値するよ……『好き』ってことさ♪
|:: | \__________________________
_-ー」:::.. ト、__
/i7:::ノ:::::.. ',l l、
../::: `ー、_::::::.. ..::r'´ ト、
_/´レ:::: /`ー`):::-、:. -‐十⌒〉 \ `ー、
/∠´-ー┘::::「{...____.. -‐|! く.___\ `ヽ、
_,.-''´ .了 / |::三=ー ̄:|:\ ` ̄、 `ヽ、
_,.-'´ _,-'´ `ヽ、l、::::::::::::::::::::/:/ ``-、 `ヽ
過去スレ
kskアニメキャラバトルロワイアル Part7
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1221486079/ kskアニメキャラバトルロワイアル Part6
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220958994/ kskアニメキャラバトルロワイアル Part5
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220615940/ kskアニメキャラバトルロワイアル Part4
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220359994/ kskアニメキャラバトルロワイアル part3
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220120311/ アニメキャラバトルロワイアルin創作発表part2
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220104445/ アニメキャラ・バトルロワイアルin創作発表
http://namidame.2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1220012845/ 避難所したらば
http://jbbs.livedoor.jp/anime/7056/ まとめwiki
http://www39.atwiki.jp/kskani/ 参加者は
>>2以降に
よろしいならば参加者だ
6/6【涼宮ハルヒの憂鬱】
○キョン/○涼宮ハルヒ/○朝倉涼子/○キョンの妹/○古泉一樹/○朝比奈みくる
6/6【キン肉マンシリーズ】
○キン肉スグル/○キン肉万太郎/○悪魔将軍/○ウォーズマン/○アシュラマン/○ジ・オメガマン
6/6【モンスターファーム〜円盤石の秘密〜】
○佐倉ゲンキ/○モッチー/○スエゾー/○ホリィ/○ハム/○ナーガ
5/6【魔法少女リリカルなのはStrikerS】
○高町なのは/○スバル・ナカジマ/●フェイト・T・ハラオウン/○セイン/○ノーヴェ/○ヴィヴィオ
4/5【ケロロ軍曹】
○ケロロ軍曹/●日向冬樹/○タママ二等兵/○ドロロ兵長/○ガルル中尉
4/4【スレイヤーズREVOLUTION】
○リナ=インバース/○ゼルガディス・グレイワーズ/○ゼロス/○ラドック=ランザード
4/4【新世紀エヴァンゲリオン】
○碇シンジ/○加持リョウジ/○惣流・アスカ・ラングレー/○冬月コウゾウ
4/4【強殖装甲ガイバー】
○深町晶/○アプトム/○ネオ・ゼクトール/○リヒャルト・ギュオー
4/4【砂ぼうず】
○水野灌太(砂ぼうず)/○小泉太湖(小砂)/○川口夏子/○雨蜘蛛
3/3【となりのトトロ】
○トトロ/○草壁サツキ/○草壁メイ
46/48
地図はこれだよ!
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0098.png こちらは現在位置だよ!
http://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/free_uploader/src/up0016.png
【――カヲル君からのお願い――】
___,,,.................,,___ \ / キャラクターの状態を把握しやすくするために、
´ >'"¨'''ー- ...,,__¨`\ ヽ\ | SSの最後に以下のテンプレを挿入してくれ。
_/_,,.... -─-- ..,,_\ \ i ヽ |
/ `> \ \ i\ i | 【場所/時間帯】
/-‐ァ / ___ \ヽ i / | 【名前】
/ /// / _,,..二ニ= ',i // | 【状態】
//,.7'" _,,.. -‐'''"、‐-..__.... -──- 、 レ 、 ̄`\ | 【持ち物】
/,..イ/ 「¨,ゝ、=ニ二 \¨、`\ | 【思考】
//// Z ヽマラ''" -‐‐- 、 \ \ __ |
// _=ニ二__.... _二ニ= , il ', ',/ ̄ | 時間帯の区分は以下の通りだ。
___,イ,' 、_ノ _,.-‐ニ二、-‐ニイ ll \. i ',. ', / | 0〜3時:未明
/ フ , 、 '"、 -.、、\. /i ∧ /l ∨ ',_', ,.イ | 3〜6時:明け方
"\'-─- //!,' 丶 ヽ,仏、 / レ' ', /| l __,,... -‐ム''" < 6〜9時:朝
\‐-、 ,' \ Z ヾ-イ .// /',/ /レ'''"/ / | 9〜12時:昼前
//ヽ ` Z `>ソ / /_/ ,.イ / | 12〜15時:昼過ぎ
、 ,. ‐‐--‐'''"_,.! \ _,,.. -‐- ..,,__,,.. -‐'''" / . | 15〜18時:夕方
/ / ̄  ̄>'''" / / . | 18〜21時:夜
__/__........___/ -‐==- イ / . | 21〜24時:夜中
/ / ,.-‐''" |
\ 三時間区切りだから、割とアバウトでいいと思うよ。
【放送】
6時間に一度ゲームマスターからの放送があり、死亡者と禁止エリアを発表します。
禁止エリアは
>>101>>102>>103……という形で書いてもらい、安価で決定されます。
キャラクターの時間を進めるのは自由です。
しかし、放送時間までたどり着いたら一度ストップ、他のキャラ達が追い付くのを待ってください。
ほとんどのキャラが放送時間にたどり着き、放送がされたら再び時間を進められます。
いちもつ
カヲル君じゃ!カヲル君の仕業じゃ!
>>1乙!!!
ちっちっちっ…皆はまだ全スレ1000の意思に気付いてないだけなのさ
停滞は→手痛いなんだ
つまり手が痛くなるほどハイレベルなSSを投下してくれるって事なんだよ!!!
前スレ
>>1000はカヲル君。
死者スレにあまりに人が来ないから怒って降臨なさったんだろうw
もしかしてカヲル君、怒ってまたイデを起こす気じゃ……
カヲル君の暴挙になぞ、俺は屈しない!前触れなくPCの電源落ちるという怪現象に襲われたけど!
な、なんだってー!
な、なぜさっきは消した名前欄が復活してるのか……
カヲル君怖すぎるww
カヲル君最強すぎるw
よし、このタイミングで無謀と承知で質問。
ガイバーを一番短時間で把握するには何話くらい見ればいい?
できればこのロワ参加者全員、無理ならボッチとアプトムだけでもおk。
……授業が始まるから全部見るのはかなりきついんだよ……。
古本屋で漫画10巻まで読めばおk
アニメオリジナルの設定は無いはず
うろ覚えだが過去スレで漫画とアニメじゃ大して(まったく?)話は変わらない
ので、漫喫に行くなり古本屋行くなりで漫画版を把握すればおk
>>20 漫画原作だったのかw勝手にエヴァみたいなアニメオリジナルかと思ってた。
探してみる。サンクス。
というか晶のあだ名はボッチでいいのかw
他にあるか?ボッチ超相応しいと思うぞw
wikiにも乗ってたからてっきりボッチ確定かと思ってたがw
ラドック=ランザード投下します。
時刻は早朝と呼ぶにはまだ早い時間。
近辺はまだ闇の支配下にあった。
日の光も木々に遮られた森の中には届くことなく。
辺りはまだ薄暗く、少し遠くへ目を移せば闇が満ちている。
足元に生えている草や、周囲に立っている木は移動の障害になるのに必死で。
一般の人間にとっては、戦いどころか、移動すら楽にはできない場所。
……のはずだが。
森の中、そこらにある障害物や闇をものともせずに駆け抜ける影がいた。
その影の移動の速さは、一般の人間のそれではなかった。
遠くの景色は一呼吸もすれば目の前に現れ。
周囲の景色は線になり、そして後方に消えていく。
当然と言えば当然かもしれない。
その影にとっては、闇こそが自身の領域。
闇に紛れて敵を討つ影にとっては。
中途半端に光の届く場所より、こういう場所の方が自身の能力、特性に合う事を自覚していた。
だが、その異常な移動の速さにも、その影[ズーマ]と呼ばれる暗殺者ラドックは、不満を抱いていた。
(……遅い?何故だ?)
彼は理解していた。
本来なら、今よりも更に速く移動できる事が。
闇など足枷にもならず、むしろ日の当たる場所よりも有利に動く事ができる。
いつもならもっと先の景色まで見る事ができた。
障害があったとしても、それを障害とせず、逆に足場や自身を守る壁として利用すらできた。
だが、今は。
いつもより視界は狭く、木も草も石も、目の前のすべてが障害以外の何物でもなかった。
(さっきから感じてはいたが、俺自身の能力が落ちている?)
(あの武器を使った時は気にも止めなかったが、身体能力そのものが落ちているようだ)
(身体能力だけならまだいい。慣れればいいだけだからな)
(だが、魔法に関してはそうもいかない)
(……一度試してみるか)
ラドックは立ち止まった。
周囲に気を向け、気配がない事を確認。
そして。
「黒霧炎(ダークミスト)!」
詠唱と同時に、周囲に自然の闇とは異なる、魔の闇が広がる。
それは自然の色を消し去り、闇という名の色ですべてを染めていく。
その闇はラドックを中心に、周りの景色を飲み込んでいく、はずだが。
闇は、しばらく経つと周囲の色に押されるように薄くなり、そして霧のように消えた。
「……やはりか」
(どうやら、身体能力、魔法と、その両方において制限があるようだな)
(体の方は慣れればどうにでもなるだろう。だが)
(黒霧炎も使えないという訳ではないが、いつもより能力が落ちている)
「あの二人も奇妙な事をしてくれたものだ。依頼を行うなら、この状況を何とかしてほしいものだがな」
俺は再び移動を開始した。
目的地は北。
ほとんどの文字は読めなかったが、どうやら複数の建物があるらしい。
雨風をしのぎ、隠れる場所があるなら。
人から隠れる者。
人を探し、集める者。
人を殺す者。
今気づいたw
ksk
この殺し合いを有利にするため。
この島から脱出するため。
物資や情報を集めようとする者も出てくるだろう。
そうして集まった人間がいるなら、すべて殺す。
逃げて隠れる弱者を殺す。
弱者を守る猛者も殺す。
彼らを殺す者も殺す。
標的の目的は関係ない。
自身にとって、この島にいるすべてがターゲットなのだから。
まだ見えることのない標的に向かい。
再び影は疾走する。
【C-06/森の中/一日目・明け方】
【ラドック=ランザード(ズーマ)@スレイヤーズREVOLUTION】
【持ち物】ベアークロー(右)@キン肉マンシリーズ、金貨1万枚@スレイヤーズREVOLUTION、デイパック(支給品一式)
【状態】正常
【思考】
1、参加者を全て殺す
2、リナ=インバースを殺す
3、ゲームの関係者を全て殺す
※魔法や身体能力の制限に気づきました。
注意:金貨1万枚は依頼料と箱に書かれていただけで、本当に主催者からズーマへの報酬かどうかは不明です。
時間帯故、規制等が心配でしたが、何とか投下終了しました。
タイトルは[闇の中の暗殺者]です。
誤字や訂正なとありましたら、お願いします。
投下乙!
くそう早さが足りなくてkskできんかった
ズーマが制限に気づいたか
ズーマなら今の能力で最大限の結果をだしてくれるんだろうな
>>35 投下乙です!
ラドックかっけええ!
こういう無差別マーダーは大好きです!
彼のこれからの活躍に超期待せざるを得ない。
投下乙
戦闘前から制限に気づくとはやるな暗殺者
しかしこれから北も地獄になりそうだ
ああ、kskし損ねた!申し訳ない
投下乙です!
ズーマ、自分の制限に早くも気づくとはさすがプロだな
敵を知るにはまず自分からとはよく言ったもの、彼の今後が楽しみだ
投下来てたー!!
スレイヤーズは知らんけど…冷静な暗殺者は良いね
うちのマーダーは騒がしいのが多すぎるww
>ほとんどの文字は読めなかったが、どうやら複数の建物があるらしい。
日本語は読めないけどアルファベットや数字は読めるってことか?
これがわからなかったら禁止エリアがどこかもわからないし
確かゼルガディスはストラーダの説明書きを読めてたから、
スレイヤーズ世界の人間も日本語が理解できるようになってるはずなんだけど……。
地図とか説明書は言語関係なく読めるみたいだな
だからこれはどっちかっていうと、文字の意味がわからなかったってことじゃないかな?
警察署とか遊園地とか、ズーマは知らないだろうから
だとしたら一言書き加えてもらうことになるけど
遅れましたが投下乙!
制限に気付いたのか……。今後制限下の中どう戦うか楽しみだ。
ところで今日はガス&ボイン組とツンデレ組の投下日か。二つとも楽しみだw
加筆修正をお願いするときってきちんと言うべきなのかな?
◆bD004imcx.氏、地図を見てのラドックの「文字が読めない」という一文についてなのですが、
同じスレイヤーズ世界の参加者は地図や説明書を読んでいる描写があるため、修正をお願いできませんか
意味がわからない、あるいは知らない施設だ、などにすれば問題はないかと思います
分かりました。
今自宅のPCではないので、帰ってから自分の考えと修正について答えます。
ウインチェスターM1897k、砂漠スーツ@砂ぼ
マッハキャリバー、リボルバーナックル@なのは
村上さんの銃@ガイバー
DVD、CD-Rなどメモリ系統
意外とここらへんはまだ出てこないのね。
>>46 お手数おかけして申し訳ありません。よろしくお願いします
>>47 まだ不明支給品がかなり多いから、どっかにまぎれてるかも
特にデバイス系はぱっと見なんだかわかんないしね
主催がトトロのキャラだし、記録媒体は8ミリテープとかだったりして
やべぇ再生できねぇww
い、いや、きっとどこかの施設にビデオデッキが……
そうだ、図書館!図書館ならAV資料閲覧用のビデオデッキがあるはず!
砂ぼうず、セイン、ガルル中尉、スバル・ナカジマを投下します
手が空いている方がいらっしゃいましたら、支援を頂けるとありがたいです
海風の中に立つ、一軒の小さなレストラン。
ログハウスのような建物には、「果実とスープのキッチン」というかわいらしい看板が添えられている。
その前には東西に延びる舗装された道路があり、小さな街灯も灯っている。
恋人や家族とやってきて窓から眺めながら食事をするにはうってつけの、穏やかで優しげな風景。
しかし今はまだ真夜中。人のほとんどいないこの場所で聞こえるは、ただ海風と木々の音のみ。
ゆえに、
――ぐわ〜んっ!!
その間抜けとしか言いようのない金属音は、近くの林の中でへたれていたスバルとガルルにもはっきりと届いたのであった。
◆ ◆ ◆
「いいか、油断するなよ」
渋い声でスバルに支持を出すは、ケロン軍が誇る名スナイパーガルル中尉。
愛らしい姿をしていてもまぎれもない歴戦の勇者である彼は、無駄のない動作でレストランの扉に忍び寄っていた。
その後ろをついていくスバルも機動六課で経験を積んではいるが、彼の迅速な動きには感心するしかない。
人は見た目によらない、とはこのことだ。
「そっちに回れ、私が扉を開ける」
「はい」
自然と、スバルの声も引き締まる。
先ほど聞こえた謎の金属音は、あきらかにこのレストランの中からだった。
誰か、あるいは何かがいるのは間違いない。
無力な一般人なのか、それとも凶悪な殺人者なのか。
それを確かめるにはレストランの中に入るしかなく、その一番の突入の役をスバルは請け負っていた。
会場にいたものの大半が人間(ガルル曰くペコポン人)である以上、ガルルの姿が相手に不必要な動揺を与える可能性があるからだ。
――扉が開くと同時に突入。何らかの攻撃があったら即座に建物から出て反撃、あるいは撤退。
反応がなければすぐにでも外に出られるようにしながら中を確認し、民間人がいたら保護する。
初めてのksk!!
ガルルに出された指示を今一度心の中で確認し、前を見据える。
音を立てずにガルルが扉に忍び寄り、ちらりとスバルに目線を送った。それに頷き返す。
いち、に、と数を数えながら、ガルルが扉を開けるのを待つ。そのときだった。
「だーっ、くそ!なんで俺がこんな目に!」
「いや、どう考えても自業自得だって。自分の罠に引っかかるとかさー」
扉が内側から開き、ぶつくさと文句を言いながら二人の人間が顔を出した。
「むっ!?」
「うおっ!なんだこりゃ!?」
先頭の短髪の男が目の前にいたガルルに驚いて飛びのいた。まぁあたりまえの反応だろう。
ガルルの方もいきなり扉が開くとは思わなかったのか、思わず面喰って反応が遅れている。
だが、スバルの目はその男よりもそれに続く女にひきつけられた。
体全体にフィットする、紺や紫を基調としたスーツ。
その腕や腰回りについた金属の装甲。首元のプレートに打ちつけられたナンバー。
見覚えのある、水色の髪。
それは彼女の大切な姉を傷つけ、さらった者たちの一味に違いなかった。
「…………っ!」
「――――おいっ!」
何か聞こえた気がするが、スバルにはわからない。
気がつけばスバルは、そのスーツの女にとびかかり、レストランの中にもつれこんでいた。
「うわっ!」
二人はそのまま転げるようにテーブルに激突する。女の悲鳴が上がった。
だがスバルにそんなことは関係ない。こいつだ、こいつがギン姉を、と沸騰した脳が怒りに叫ぶ。
左手で女をテーブルに抑えつけたまま、右手を大きく振りかぶった。
「おおっとぉ!」
「!?」
ズルン、と女の体が溶けた。いや、テーブルに沈んだ。
そのままテーブルを透過して下に落ちた女――セインは、無防備にさらされたスバルの脚にかかと蹴りを叩き込んだ。
がくんとスバルの体が傾く。
その隙を逃さず、セインは両足でスバルのふくらはぎを蹴り、テーブルの下から離脱した。
ksk
「っつ!」
前のめりに倒れてテーブルに激突しそうになったのを手をつくことで耐え、スバルはそのまま力を込めた。
テーブルがひっくり返り、白いテーブルクロスが宙を舞う。
それに視界をふさがれたセインが動くと同時に、目の前にスバルの拳が飛んできた。
「――うらぁぁっ!」
「っひゃ!」
寸前で横にあったイスを盾代りにすることで何とか攻撃を防ぎ、セインはさらに後ろに飛びのいた。
スバルの拳を食らったイスが、組み合わさった部分からバラバラになる。
四肢の末端部から目標の物体に振動波を送り、共振現象を発生させる事によって対象を粉砕するスバルの能力、「振動破砕」。
怒りに我を忘れたスバルが無意識に発動させた、彼女のISによるものだ。
「あっぶない、あぶない。これがクア姉の言ってた振動破砕かぁ。
ひさしぶりっていうべきなのかな?えーっと、あんたがタイプゼロ・セカンドってことでいいんだよね?」
「うるさいっ!」
テーブルをすり抜けながら逃げるセインの後を追うようにスバルの拳が、蹴りが飛ぶ。
スバルのISと戦闘機人であるセインとの相性は最悪だ。一発でもまともに食らえば基礎フレームから何まで破壊されてしまう。
それを理解しているから、セインはスバルに近づかない。
まっすぐに突っ込んでくるスバルに対し、フェイントも兼ねて付近のイスや花瓶を投げつけていく。
そのうちのいくつかを食らいながらも、スバルの動きはまったく止まらなかった。
「うああああっ!」
そして、ガルルはそれをレストランの入り口から見ていた。
何の事情かは知らないが、今のスバルは完全に怒りで頭がいっぱいになり、周りが見えていない。
下手に手を出せば自分がけがを負うだけではなく、さらにスバルを興奮させることになる。
タイミングを見計らわなければ、と思いながらも、軍人の性として彼は二人の戦力を冷静に分析していた。
スバルの拳や脚が当たったものが砕けていく。これはどうやら彼女の能力のようだ。
力強い体術と合わさって繰り出されるその攻撃は凄まじい脅威だ。当たったらただでは済まないだろう。
対する女の方は、瞬間移動か物質透過の力でもってそれを巧みによけている。
物を投げつける程度にしか攻撃をしないのは、攻撃が得意ではないか、それとも得意とする距離にないか。
あるいは武器を取り上げられている、ということも考えられる。
いずれにせよ、状況は若干スバルが押している。
とはいえ、それは彼女の体力次第であり、力が切れたところで女が攻撃に転じたらどうしようもないだろう。
そこまで分析して、ガルルは隣の男に目を向けた。
この男も、ガルル同様二人が戦い始めたときから入口に佇んだまま動いていない。
その鋭い眼光は、ただ二人をじっと見つめている。それでいて、何かのタイミングを計っているようにも見える。
ただものではあるまい、と心の中でひとり呟く。
こういう目をした男は色々な意味で抜け目ないことが多い。警戒するに越したことはないな。
そう認識し、ガルルは再度前に目をやった。
◆ ◆ ◆
ksk
ksk
レストラン内で女二人が戦い初めて数分、灌太は二人から目を離すことはなかった。
となりの謎の紫の生き物に少しだけ気を向けながらも、灌太は乱入者の女を、スバルを見続ける。
強烈な蹴り繰り出す、すらりとした脚。
少女らしさを残しながらも力強い一撃をはなつ白い腕。
しなやかに動き回る肢体。
これだけを見ると冷静に戦力分析をしているように見えるし、実際そうでないわけではないのだが、
―――ぷるんっ
灌太は実際のところ、スバルの胸をガン見していた。
淳子には劣るが、なかなかのボリュームである。年若いからか張りもある。
体を鍛え上げていることとその凛々しい面立ちによるボーイッシュな雰囲気がまた、盛り上がった胸とアンバランスでエロい。
戦闘中に投げられた花瓶でスーツの前部分が破れてシャツのみになっているため、胸の膨らみがよく見える。
服もあまり余裕を持たせていないのか、柔らかそうな胸の形がよくわかった。
そして、
―――ばいんっ
蹴りや殴りの動作に合わせて、それが揺れる。惜しみなく揺れる。
淳子のどこかあざとさが感じられる胸の揺れと違い、自然であるがゆえに何ともそそられる揺れだ。
手が思わずニギニギと動く。
体を鍛えている女の胸というのは、さぞ弾力があって揉み心地がいいだろう。
先ほどのセインは張りは申し分ないが少々サイズが足りなかった。こっちの女はどうだろう?
揉みたい。ぜひとも揉んで、比べてみたい。
女二人に半殺しにされそうなことを考えつつ、それでも表面上は顔を引き締め、灌太は荒れゆく室内を見ていたのであった。
◆ ◆ ◆
ksk
ksk
戦闘開始から十分。
さすがにスバルも体力が切れたのか、ぜいぜいと息荒く立ち止まる。
それに対するセインも、息を切らしてはいないものの表情に疲れが見えた。
「―――っは、はぁっ、はぁ」
「ふぅ、もう終わり?」
茶化すような言葉に顔を上げ、目の前の戦闘機人をにらみつける。
暴れまわって少し落ち着いた今は、その女が自分の姉をさらった連中の最後の一人を助けに来た奴だとわかった。
だが、わかったからと言って許すつもりはない。
「よくもギン姉を……!」
「それを言うなら、こっちもチンク姉の仇、とらせてもらおっかなぁ?」
お互いに構える。
いつの間にかセインの右手には、ごついメリケンサックがつけられていた。
体力が切れた今のスバルに、振動破砕は使えないだろう。それを見越してデイパックから取り出したのだ。
「はぁああ!」
「せぇええい!」
お互いに拳を振りかぶり、お互いの距離をゼロにしてまさに相手に拳を叩きつけようとした瞬間、
―――がっいぃぃん!
「「!?」」
先ほどと同じ間抜けな音をたてて、金ダライが二人のちょうど間に落下した。
ケロン軍最高のスナイパーの名に恥じぬタイミングと精密さで、ガルル中尉がぶん投げたのである。
そして、二人がその音に気を取られた刹那、
「がふっ?」
「いたっ!?」
がっしと音が出そうな勢いで、二人はそれぞれ首と脚を各々の同行者に拘束されていたのであった。
「ったくよぉ、世話のやける依頼人だぜ」
「いい加減にしろ、スバル陸士。周りをよく見ろ」
それぞれの拘束者からの叱責。見渡せば、まるで台風が通ったかのようにぐちゃぐちゃになった室内。
かくして戦闘機人同士の戦いは、レストランのホールを荒らしまくった挙句に終了したのである。
◆ ◆ ◆
「あー、さてぇ」
ぱんっと手を打ち鳴らし、灌太が音頭を取る。
場所は変わってレストランの外。スバルはセインと微妙な距離を取りつつもおとなしくしていた。
本来は先ほどのような喧嘩っ早い性格ではないのだが、どうも状況への緊張などがあいまって周りが見えなかったらしい。
状況確認もせずにいきなり彼女にとびかかったことについて、スバルは少しではあるが申し訳なく思っていた。
「俺は生き延びたい、セインは妹のノーヴェを探したい、と」
「そして私は争うつもりはなく、スバル陸士は仲間を探している。状況は以上だな?」
『そのようです、二尉殿』
短髪男と紫カエル、そして宙に浮かぶ謎の赤い玉。見るからに不思議な光景である。
スバルとセインが荒れ狂った室内からデイパックなどを探し出している間に、三者間の紹介は済んだらしい。
ちなみにスバルがレイジングハートに気づいたのはついさっき。
こうなると大暴れした自分をレイジングハートの主であり、憧れのひとでもあるなのはに見られたようで恥ずかしかった。
「にしてもまぁなんだ、変な技術だな」
『触るのはかまいませんが、あまりつつかないでくださるとありがたいです』
「私にも意図がよくわからない技術だが、今はそれは置いておこう。
水野灌太、そしてセインとやら、私は君達に協力を願いたい」
あっさりというべきかきっぱりというべきか、何でもないことのようにガルルは言う。
それが当然のことと頭で理解していても、スバルは驚きの声を上げざるを得なかった。
「え、え、でもっ!」
「お互いに人探しをしていて、不必要に争うつもりはない。協力しないでどうする、という状況だ。
二人より四人の方が効率がいいに決まっているだろう」
「う、それはそうですけど……」
それはわかるが、どうも納得いかない。
となりのセインも似た気分なのかと伺ってみると、こちらは対照的にあっけらかんと頷いていた。
「うん、ぜひぜひお願いしまーす。あの子すぐ突っ込んでいく子だから、早く見つけてやらないと」
「決まりだな。私たちは自分の探し人に加え彼女の妹を、そしてそちらは――」
「ノーヴェに加えてそこの嬢ちゃんの上司二人を探す、と。交換条件了解了解」
「よろしくー」
気楽な様子で手を振るセインに、スバルは思わず脱力する。
一応敵対しているはずなのだが、なんなのだろうかこの能天気さは。
「だってさ、管理局とか機動六課とか、今それどころじゃないじゃん。本気で生きるか死ぬかって話だし。
お互いの決着とか、姉さんの復讐とか、それは無事に帰ってからってことでさ。
よろしくお願いします、ね、このとおり!」
顔の前で手を合わせて、セインはスバルに懇願する。
気持ちはわからなくもない、むしろよく理解できる。だからこの納得できなさは感情のせいだろう。
息を一度大きく吸い、吐く。
今は復讐よりも、なのはたちとの合流、そして人助けが優先だ。
殺し合いに乗るつもりがない上に人探しに協力してくれるというなら、これほどありがたい同盟はないだろう。
「……まぁ、よろしく」
「はいよー」
ぺちりとお互いの手を合わせる。握手はしない。
「……あ、ところで頼みがあるんだけど」
「ん?」
「さっきの拳に装備する武器を貸してくれない?リボルバーナックルとかがないから、どうも不安で」
「いいよー、あたし元々戦闘向けじゃないしね」
セインがデイパックから先ほどのメリケンサックを出す。持ってみるとそれなりの重さがあった。
こういったものは使い慣れないが、当面は拳で戦うつもりである以上装備は必要である。
これはどうやら使い方によっては刃物も受け止められるようだ。活用しない手はない。
そうしてセインとスバルが交流を図る横で、同行者たちは道筋について地図を覗き込んで話し合っていた。
「さて、どう動く?」
「地図を見るに島はそんなに広くない。ここから北の街に行けば誰かしらに会えるだろ。
市街地だから人が集まりそうだし、行く途中にもいくつか施設がある。
二手にわかれて西と東から回り込むように北に向かう。これでどうだ?」
「いいだろう」
『森に入るのですか?それとも街道沿いに進むべきでしょうか?』
「……モリってなんだ?
いや、それはともかく、その辺はお互いの自由にしようぜ。いちいち決めんのはめんどくせぇ」
「了解した。ではお互い人を探しながら北に向かい、昼の十二時に落ち合おう」
『場所は市街地中央のホテルがいいでしょうね。
何かあったらホテルの外壁にメッセージを残すということにしては?』
「へいへいっと。んじゃ、お互いがどっちの道で行くかだが――」
灌太の声が止まる。理由は単純、そう遠くない場所で何かが爆発する音がしたからだ。
スバルが目を向けると、森の一部分から細くではあるが煙が上がっているのが見えた気がした。
「あれは!?」
「ちっ、もう争いが始まっているのか」
動揺する一同を尻目に、灌太はデイパックを肩に担ぐ。
「決まりだ。おいてめえら、そっち東コースな」
「ええ!?」
東、というとモールなどのある方向だ。施設は西に比べ少ない。
なんでそんなことを、と思って見ていると、面倒くさいというように頭をかきながら灌太は言った。
「ありゃどう考えてもでかい弾の爆発音だ。
ノーヴェって奴は打撃系、そんでそっちの探し人の『なのはさん』とやらは砲撃系。
状況的にどっちが銃弾使うか、わかるだろ?」
音はここから北東の方から聞こえてきたようにも思える。なのはを探すならば東の方がいい、ということなのだろう。
もちろん銃弾はなのはに関係ないモノが撃った可能性も高いが、今は時間が惜しい。
スバルは素早くデイパックを背負いなおす。
「ガルル中尉、行きましょう!」
「いいのか?」
「可能性がある方にかけます!」
「ちょーっと待った」
今にも走り出そうとしたスバルを、灌太の声が押しとどめる。
「あんたは今俺の同行者からその武器を貰った。だったらこっちにもひとつ支給品を渡してもらおうか」
「え?今はそんな場合じゃ――」
「俺たちの関係はあくまでフェアだぜ?そこんとこ勘違いされちゃあ困るな」
う、とうめきが口から出る。ガルルを窺うと、こちらは仕方ないといった顔をしていた。
スバルがデイパックの口を開けて差し出すと、さっそく灌太が中に手を突っ込む。
彼は最初に出てきたトウモロコシには目もくれなかったが、次の支給品を見るとそれを取り上げた。
「よし、こいつをもらおうか」
彼が取りだしたのは手榴弾。スバルにとっては使い慣れない兵器である。
火力という意味ではメリケンサックとでは割に合わない交換だったが、スバルはかまわなかった。
ksk
「じゃ、それでいいですね!あたしはもう行きます!」
「よし、急ぐぞ!警戒を怠るな」
『お二人とも、どうかご無事で』
スバルに続いてガルルも駆け出し、その横をレイジングハートがついていく。
またなーというセインの声を置き去りに、二人とひとつは足音高く森の中へと駆け込んでいった。
【I-5 森/一日目・未明(H-6でRPGが使われた直後)】
【スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(中)、ところどころに擦り傷
【持ち物】デイパック、基本セット、メリケンサック@キン肉マン、トウモロコシ@となりのトトロ
【思考】
0.人殺しはしない。なのは、フェイトと合流したい
1.爆音がしたあたりへ行き、状況を確かめる。
2.ガルル中尉とともに東の街道か森を通って、人を探しつつ北の市街地に向かう
3.セインにわだかまり
※まだ名簿を見ていないため、ヴィヴィオの存在に気づいていません
※参戦時期は第19話「ゆりかご」の聖王の揺り籠が起動する前です
【ガルル中尉@ケロロ軍曹】
【状態】健康
【持ち物】デイパック、基本セット、レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのはStrikerS、不明支給品0〜2(本人確認済み)
【思考】
0.ケロンソルジャーとして秩序ある行動を取る
1.スバルとともに行動する
2.人を探しつつ東のルートで北の市街地に向かう。昼の十二時にホテルで灌太たちと落ち合う
3.灌太に若干の警戒心
◆ ◆ ◆
ころりと転がる手榴弾。その数三つ。使い道は無限大だ。
体よくせしめた武器を灌太はデイパックに入れていく。森の方には興味を無くしたかのように視線を向けない。
傍らではセインが出発の準備をしていた。
灌太は先ほどなのはが砲撃を行ったかもしれないというようなことを言ったが、本当はそんなことは微塵も思っていない。
スバルの話を聞くに、高町なのははお人よしだという。
しかも先ほどの爆発音はただの銃弾ではない。RPGなどといったミサイル系だ。
そんな危険な代物を、緊急事態であれ平和主義者がいきなりぶっ放すものか。
そんなものをこんな時間から撃つ意図など限られている。
馬鹿が何も考えずに撃ったか、集団をまとめて殺すために撃ったか、その爆発で人をおびき寄せるために撃ったか。
どう考えても装備の充実しない自分がいくのは割に合わなかった。だからあちらに行かせた。
運が良ければ危険人物の一人でも倒してくれるかもしれない。それなら御の字だ。
「さて、と」
ここから西の街道を通って北に向かう。
謎の緑が茂るモリとやらに入る気はあまりないため時間がかかりそうだが、安全第一だ。
そんなことを考えながら立ち上がると、待ちきれないようにセインが足踏みして待っていた。
「ほらほら、こっちも負けないように急がないと」
「へいへーい」
やる気十分といった様子で駆けていくセインにかつての弟子を思い出しながら、灌太はふと森を振り返る。
「乳揉み損ねた……」
そこだけが名残惜しい。
ぼりぼりと頭をかきつつ、灌太もセインの足音を追って歩き始める。
がさがさとなる木の葉の音が耳ざわりだった。
【J-5 レストラン付近/一日目・明け方】
【水野灌太(砂ぼうず)@砂ぼうず】
【状態】健康
【持ち物】ワイヤーウィンチ@砂ぼうず、オカリナ@となりのトトロ、 手榴弾×3@現実
ディパック、基本セット、 手書きの契約書
【思考】
0.何が何でも生き残る。脱出・優勝と方法は問わない。
1.西のルートを通って北の市街地に向かい、昼の十二時にホテルでガルルたちと落ち合う
2.セインと共にセインの妹(ノーヴェ)を探す。その後は…いひひひひひ。
3.関東大砂漠に帰る場合は、小泉太湖と川口夏子の口封じ。あと雨蜘蛛も?
※セインがIS"ディープダイバー"を使えることに気付いてません。
【セイン@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】疲労(小)、ところどころに擦り傷
【持ち物】ディパック、基本セット、不明支給品0〜2
【思考】
0.ノーヴェを探す。 殺し合うつもりはあまりない
1.灌太と共に西のルートを通って北に向かいながら人探しをする
※参戦時期は第18話「翼、ふたたび」終了時です
※J-5のレストランの内部がひどく荒らされています
【メリケンサック@キン肉マン】
ブロッケンマンが凶器攻撃の際に使用していたメリケンサック。
【トウモロコシ@となりのトトロ】
メイがお母さんに届けるために手ずからもいだトウモロコシ。太陽の恵みたっぷりのおいしさ。
ひっくりかえすと、皮に「おかあさんへ」と書いてあるのが見える。
投下終了しました
こんな中途半端な時間にも関わらず支援してくださった方、本当にありがとうございます
タイトルは『銃弾と、足音』です
投下乙
冷静な奴がいると頼もしいな
しかし砂坊主がメリケンサックの代わりに乳を揉むと思ったのは俺だけじゃないはず
投下乙!!
灌太お前自重しろwwwww
投下乙!!!
灌太wwwちょっと良い奴だと思ったのに…やっぱ卑怯だww
そしてびっくりだぜ……まさか俺と同じ事を考える奴がいるなんて
絶対乳揉ませろとか要求すると思ったwwwww
投下乙!
kskできんかった
俺も絶対砂ぼうず乳もむと思ったww
投下乙!
見た目シリアスモードになってるときの灌太はかっこいいな
いつもこうだったらもてるのにねぇ
それにしても交換条件に胸揉むと思ったやつ多すぎw
いや俺も思ったけどさぁ
確かに多いなwww
そんなに揉んでほしかっ(ry
ツンデレ組を予約したものですが、規制に巻き込まれてしまったので、仮投下スレに落とします。
どなたか代理投下をお願いします。
了解
代理投下いきまっす
投下乙!
灌太wwwwwシリアスモード移行かと思いきやw
俺も乳を揉むと思っ(ry
>>60の淳子って純子のミスですよね?
wiki収録時に訂正をお願いします〜
まだ深夜といっていいような時間帯、風がそよぐ草原に4つの影が居た。
大きな影と小さな影がそれぞれ2つ。
山を中心に広がる森の外縁付近、彼らは名簿を囲んで座っていた。
『なるほど、Mr.モッチーの知り合いにゲームに乗る人物は居ないと言う事ですね』
そう言ったのは影の一つ、涼宮ハルヒの手の上にあるクロスミラージュだった。
「ちい! ゲンキもホリィもハムもこんなゲームに乗るはずないッチ!
ナーガも、もうひどい事はしない筈だッチ!」
「ママ達やスバルさん達もこんなゲームに乗ったりしないよ!」
モッチーとヴィヴィオが元気良く彼の質問に答える。
そして彼らよりは幼くないはずの2人は……むっつりと黙っていた。
『Ms.涼宮の知り合いである
Mr.キョン、Mr.古泉君、Ms.みくる、Ms.朝倉、Ms.キョンの妹も安全な人物という事でよろしいですか?』
クロスミラージュが聞くと、ハルヒはこくんとうなずいてみせた。
アスカに背を向けながら実に不機嫌そうに。
なるほど、と呟き今度はアスカに聞いてみる。
『Ms.ラングレーの知り合いであるMr.加地、Mr.冬月、Mr.シンジはどうなのでしょうか?』
「……さあね」
彼女の返事はそんなものだった。
こちらもハルヒに背を向けたままそっけなく。
クロスミラージュは内心ため息をつく。
本来魔法使いの魔法をサポートするデバイスである彼が、会話の主導権を握るなどという事はおかしいのだ。
しかし、おかしいといっても他に適任者が居なかった。
幼いモッチーとヴィヴィオに話を纏めることなど無理だというのに、肝心のハルヒとアスカがこんな状態だ。
これでは情報交換が円滑に進むわけも無かった。
しかも……。
「……何よそれ。自分の知り合いの事も判らないの?」
「……うっさいわね。加地さんはともかく、副指令とバカシンジがどうするかなんて知らないわよ」
ハルヒがそんな呟きを漏らすと、聞こえたのかアスカが即座に言い返す。
お互い背を向けたままだというのに次第にヒートアップしていく。
「情けないわね、普通分かるでしょ?」
「バッカじゃないの? そんなの分かるわけ無いじゃない!」
「はあ? どっちがバカなのよ!?」
この二人の相性は最悪だった。
まるで水と油のようなこの二人はすぐに喧嘩になるのだ。
何度目になるかわからなかったが慌ててモッチーとヴィヴィオが二人の間に入る。
「ハ、ハルヒ落ち着くッチ!」
「私は落ち着いてるわ!」
「アスカお姉ちゃん、喧嘩はだめ」
「うるさい! アンタは黙ってなさい!」
しかしそれも効果は無い。
逆に怒鳴られ小さな二人はしゅんとうなだれるのが常だった。
それを見てハルヒはくるりと振りかえるとアスカに向かって叫ぶ。
「ヴィヴィオちゃんに怒鳴る事無いじゃない!」
「……あんたも怒鳴ってるじゃない!」
再び始まった怒鳴り合いにあわあわと慌てふためくモッチーとヴィヴィオ。
出会って30分以上経つと言うのに、ずっとこんな感じだった。
ろくに情報交換も進まず、この危険な状況での大声を出しての喧嘩。
そしてこの喧嘩を止められるのは自分しかいないと言う過酷な現状に
クロスミラージュはかつてないほどのストレスを感じた。
(このままだといずれ自分の回路はショートしてしまうのでは?)
彼がそんな漠然とした不安を感じていた―――そんな時だった。
『移動を進言する』
ハルヒとアスカの怒鳴り声を遮り、どこからか声が響く。
「え?」
「な、なに!?」
思わず喧嘩を止めてハルヒとアスカが辺りを見回す。
声はそんな二人を気にした様子も無く静かに続ける。
『現在地での情報収集はリスクが高い、移動を進言する』
見回しても声の主の姿は無かったが、その声がアスカの体から聞こえてきた事はすぐに知れた。
自然、全員の視線がアスカに向かう。
アスカはゆっくりと自分のポケットに手を入れ―――声の元を取り出した。
『あなたは……』
「バルディッシュ!」
クロスミラージュとヴィヴィオが叫ぶ。
そう、そこに在ったのはフェイト・T・ハラオウンのデバイス、バルディッシュ・アサルトだった。
『Yes ser』
アスカの手の上で彼―――バルディッシュが短く答える。
黄色の宝石が付いた三角形のそれを見ながらアスカは呟く。
「……あんたも喋れたのね」
『sorry.状況が判らないので今まで黙っておりました』
「で、あんたが移動を勧める理由は何?」
『現在地は視界が開けすぎています』
「「??」」
バルディッシュの言葉を理解できなかったのかハルヒとモッチーが疑問符を浮かべる。
だがアスカは理解できたのか静かに考える顔へとなっていた。
(視界が開けるって事はつまり射線が通ってるってことよね)
辺りを見まわすと確かに遮蔽物がほとんどないだだっ広い草原。
スナイパーが居たら一巻の終わりだろう。
「確かにこんな見晴らしのいい場所、狙撃してくださいって言ってるようなもんね。
……あんた中々使えるじゃない」
『Thank you』
それを聞いて理解できたのかハルヒが大きく頷くと、気楽に口を開く。
ksk
「なるほどね、じゃあ移動しましょ。行くわよみんな!」
「……あんた何言ってんの?」
仕切るハルヒにアスカが冷たく返す。
「何って、行くんでしょ? 早く行くわよ」
「な、あんた、一緒に来る気!? じょーだん! あたしはあんた達と一緒に行く気なんて―――」
アスカが怒鳴るがまたバルディッシュが静かに告げる。
『進言、戦力を分散するのは危険です』
もっともな意見に思わずアスカも口を閉ざしてしまう。
更にモッチーとヴィヴィオも口添えする。
「アスカ、みんなで一緒に戦うッチ!」
「アスカお姉ちゃん……みんなで行こう?」
こうまで言われては流石にアスカも折れざるを得なかった。
「わかったわよ! で、何処へ行くのよ。目的地は?」
「高校よ。きっと有希ならそこに何かメッセージを置いてるはずだわ」
ハルヒが自信満々に言い切る。
有希という言葉を聞いてアスカの目線が一瞬鋭くなる。
「有希、ね。……ま、いいわ。わたしも人が集まりそうな市街地に行こうと思ってたしね」
「じゃあ決まり! みんなで北にある高校へ行くわよ、これは団長命令よ!」
「……なによ団長って?」
「感謝しなさいよ! たった今、あんたたちをSOS団の臨時団員になる事を許可してあげるわ!」
「はあっ!? あんたバカぁ? 誰があんたが団長をやってるみたいな怪しい団に入るっていうのよ!」
「あ、あやしいですって!?」
再びエキサイトする二人の会話をクロスミラージュが声をあげて遮った。
『とりあえず進みましょう!』
「そ、そうだッチ!」
「いこう、アスカお姉ちゃん」
それに賛成する子供二人を見て、むっつりとしながらも怒りを納めて歩き出すハルヒ。
とてとてとそれを追いかけるモッチー。
アスカもヴィヴィオと一緒に黙って、その後ろを歩いた。
しばらくは黙ったままの移動が続いたが、最初に沈黙を破ったのはヴィヴィオだった。
「あの、アスカお姉ちゃん……」
「何よ?」
イライラとした表情を隠そうともせずアスカが聞き返す。
その様子に僅かに怯むがそれでも勇気を振り絞りヴィヴィオは続けた。
「あのね、バルディッシュはフェイトママがとっても大事にしてるの……」
「……だから?」
アスカは肩をすくめて更に聞き返す。
明らかにヴィヴィオの言いたい事を分かっていながら聞き返しているのだ。
「アスカ、意地悪だッチ……」
「ちょっと、ヴィヴィオちゃんのお母さんの物だっていうんだから返して上げなさいよ」
ksk
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それを聞いていたモッチーとハルヒが口を出す。
しかしアスカは二人を振り返りもせず、淡々とした調子で言ってきた。
「黙ってて。これはあたしの支給品よ。武器をあげるなんて冗談じゃないわ」
「どうせ魔力っていうのが無ければ使えないわ。ねえクロッチ、あいつにも魔力なんてないんでしょ?」
『ええ、残念ながらMs.ラングレーにもリンカーコアの存在を感じられません』
聞かれてクロスミラージュはそう答えた。
それを聞いて偉そうにふんぞり返るハルヒ。
「ほら! どうせ使えないなんだからヴィヴィオちゃんに返してあげなさいよ」
「じょーだん! 例え使えなくっても誰かにあげるぐらいなら捨てたほうがマシよ。
でもそうね。ヴィヴィオ、あんたのこのディパックの中身と交換……っていうなら考えてあげてもいいわよ?」
と持っていたヴィヴィオのディパックをひょいと掲げながらアスカが言った。
あんまりな提案にハルヒが文句を言うが―――
「ちょ、そん―――」「うん、いいよ!」
彼女が文句を言い終える前に、あっさりとヴィヴィオが承諾してしまった。
口の中でぶつぶつと文句を言うハルヒを無視してアスカはディパックを開く。
「へえ、これって……」
ヴィヴィオのディパックを見ながらアスカが独りごちる。
ついでそこから黒光りする鉄塊を取り出した。
「な、何よそれ? ……って銃じゃない!」
「だから何? こっちは煙幕弾にグレネード弾? これは当たりかもしれないわね」
驚くハルヒを横目に、アスカは取り扱い説明書を読みながら淡々と答えた。
散弾銃であるウインチェスターとそれ用の特殊な弾頭が入っているポーチ。
ヴィヴィオのディパックに入っていたのは大当たりといっていいような武器だった。
アスカはヴィヴィオに向き直って、彼女の方を見やる。
「ヴィヴィオ、どうせあんたじゃこれ使えないでしょ? だからこれ、あたしが貰うわよ」
「うん」
「……変わりにこれ。あんたにあげる……あたしには使えないんでしょ?」
『yes』
静かに答えるのはバルディッシュ。
アスカはバルディッシュをヴィヴィオの手に渡す。
ヴィヴィオはそれを見て嬉しそうに微笑む。
「ありがとう、アスカお姉ちゃん!」
ヴィヴィオの笑顔を見てそっぽを向くアスカ。
その頬が微妙に赤くなっているのに気付いたのはクロスミラージュだけだった。
★ ★ ★ ★ ★
「面白い……これを使いこなせれば、或いはゼロスですら……」
ゼルガディスはそう呟くと構えた槍を下ろし、一息付く。
殺し合いに乗ると決めてから既に数時間。
彼がまずやった事は武器の確認だった。
彼の知らない魔法の槍、使ったことの無い武器、それらの使い方をまずはじっくりと調べた。
ksk
幸いにも説明書が付いており、簡単な使い方とちょっとした異世界の魔法を知ることが出来た。
アームドデバイスとそれの使い方を会得するのに多少の時間がかったが、それに見合うだけの成果は十分に得られたと彼は考える。
軽い休息の後、明かりもつけずにゼルガディスは地図を開いた。
ゲームの優勝……その為にはまず人が集まるであろう場所へ行かなければならない。
おそらく人が集まるとしたら北の町か山頂の神社と書かれた建物だろうと、彼は考える。
しかし先ほど山のほうから竜破斬が炸裂するような轟音を聴いてしまった。
彼は知り合いであるリナには今は会いたくなかった。
故に彼は選択した、北の町を。
★ ★ ★ ★ ★
アスカ達四人がゆっくりと森を避けるようにその外周を歩き出してから、はや三時間。
ヴィヴィオのペースに合わせたせいで、ずいぶん時間がかかってしまったが、
ようやく遠目に町が見えてきた。
そんな時だった。
……出会ってしまったのは。
『Alert』
ヴィヴィオの手の上でバルディッシュが警告を発する。
ハルヒの手の中のクロスミラージュが言葉を継ぐ。
『魔力を纏った何者かが接近してきます』
それを聞いて思わず緊張に顔を強張らせるアスカ達。
自然と銃を構えるアスカとモッチーが先頭に立ち辺りを見回す。
暫くして、闇の中では目立つ全身を白ずくめの男が近づいてくるのを発見した。
男は槍を左手で持ち、悠然とこちらへと歩いてきた。
「止まりなさい!」
アスカはウインチェスターを男に向け、警告した。
男もこちらに気付いていたのか、特に驚いた様子も見せずにこちらの言葉に従ってみせる。
「ちょっと、いきなり銃を向けるなんて」
「あっちが何もしなきゃ撃たないわよ……」
ハルヒが文句を言うが答えたアスカの声にも力が無かった。
人に銃を向ける緊張感で喉がカラカラだった。
後ろから恐る恐る男を見ていたヴィヴィオが、急に声をあげた。
「あ、あれストラーダだよ!」
それを聞いて不思議そうにモッチーが聞き返す。
「ちぃ? すとらーだ?」
『はい、彼が持っている槍はストラーダ。我々と同じデバイスです』
モッチーの疑問に即座にクロスミラージュが答える。
それを聞いて銃を握るアスカの腕にも力が入る。
「魔法……って奴を使えるかもしれないって事ね」
数十メートルの距離を挟みしばらく睨みあいを続けていた両者だが、まず口火を切ったのは男の方からだった。
「おい。もしかしてその子供、ヴィヴィオという名前か?」
「な、なんで知ってるッチ!?」
意外な質問にモッチーが驚いて聞き返してしまう。
ksk
ksk
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「駄目じゃない、モッチー! そんな簡単に答えちゃ駆け引きにならないでしょ!」
「ご、ごめんッチ……」
ハルヒに怒られしゅんとうなだれるモッチー。
「そうだとしたら、何?」
どこか他人事のように二人の会話を聞き流しながら、アスカは男に尋ねる。
「フェイトという女がそいつを探していた」
「フェイトママが!?」
ヴィヴィオの顔に笑みが広がる。
ハルヒとモッチーも嬉しそうに喜ぶ。
「よかったわね、ヴィヴィオちゃん! それでその人は何処に?」
「知らんな、E‐4の森で会ったきりだ」
「よーし、じゃあ目的地変更よ! SOS団はこれよりヴィヴィオちゃんのママを探しにE-4の森に行くわよ!」
「ちぃ!」
「……悪いが、それは無理だ」
「え?」
ハルヒがきょとんと聞き返す。
男は何かをぶつぶつと呟き右手を上げて―――
「お前達にはここで死んでもらう」
あっさりとそんな事を言ってのけた。
『Alert.対象より高魔力反応』
『来ます! 避けて下さい』
バルディッシュとクロスミラージュが同時に警告をあげる。
咄嗟にそれに反応出来たのは身構えていた二人、モッチーとアスカだけ。
アスカは銃を構えたまま男の横に回り込み、モッチーは正面から男に飛び掛った。
「ちぃー! もちきー!」
「火炎球(ファイアーボール)!」
男が右手に生み出した炎の球を投げつける寸前、モッチーの頭突きが決まる。
「くっ」
バランスを崩しながらも男は火球を放る。
しかし狙いは外れて火球はヴィヴィオの横を通り過ぎ、誰も居ない地面へと落ちる。
ズン!!
そして爆発が起こった。
(な、なによコレ!?)
直撃こそしなかったものの、それでも少なからぬ衝撃を受けてアスカは息を詰まらせた。
エヴァンゲリオンのパイロットとして戦場を経験したアスカには判ってしまった。
あれが当たっていたら人間なんて一瞬で焼死するという事に。
ksk
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(これが……魔法!?)
視線を動かすとモッチーもヴィヴィオもその威力に怯んだのか動けない。
だが……
「見た? ねえ見た? ま、魔法よ、魔法だわ!」
それが判っているのかいないのか、ハルヒだけは興奮したように騒いでいた。
(……なんだってこんな馬鹿女と一緒に居なくちゃならないんだか!)
アスカは内心でそんな事を毒づきながらも、冷静にウインチェスターを構え直してトリガーを引く。
ダンっ!
生身ではともかく銃ならばエヴァンゲリオンに乗り散々撃っていた。
その経験が生きたのか多少反動で銃口がぶれたが、弾丸は狙い違わず男に向かって飛んでいく。
男は横に跳んでかわそうとするがその程度で散弾をかわすなど出来ない。
銃弾は男の足へと命中する。
しかし―――
「効いてないっ!?」
男は銃弾をまったく意に介さずそのまま駆け出す。
その先にはモッチーが佇んでいた。
「ちい!?」
槍が一直線にモッチーへと放たれる。
風切る槍を跳び箱を飛ぶように跳び越え、男の懐へと飛び込んだモッチーはそのままビンタを放つ。
「もんたもんたもんたー!」
モッチーが短い腕でビンタを連発するが、リーチが短すぎた。
バックステップであっさり避けられ、モッチーは槍の柄で打ち据えられる。
「ちー!?」
餅のように地面にばよんと叩きつけられるが、モッチーはそのまま体を丸めて男の周りを跳ねまくる。
予想外の行動に男が怯む。
「くそ、なんだこいつは!?」
「頑張るのよ、モッチー!」
「が、がんばれー」
ハルヒとヴィヴィオが声援を送る。
余りの暢気さに思わず舌打ちするが、アスカもただモッチーの戦いを見ていることしか出来なかった。
そのアスカにクロスミラージュが告げる。
『Ms.ラングレー、あの服はバリアジャケットです。物理攻撃を緩和する効果があります』
「なんですって……?」
それを聞いて思わず呻く。
それはつまりただの銃弾では効かないと言う事だ。
モッチーが男に体当たりで攻撃しているが、やはりたいして効いているようには見えなかった。
逆に槍に切り裂かれ徐々にダメージを負っている。
後ろを振り返るとハルヒはヴィヴィオを抱えて後方で声援を送っている。
実質二対一、アスカは急いでディパックからグレネード弾を取り出し、ガシャガシャと慣れない手つきながら銃弾を交換する。
ksk
バリアジャケットがどれぐらいの防御力があるかは知らないが、通常弾が効かない以上これを使うしかなかった。
なんとか装填をし終えるが男とモッチーの距離が近すぎてまだ撃てない。
アスカはじっとタイミングを計る。
男は再びぶつぶつと何かを呟く。いや魔法使いらしく呪文を唱えているのだろう。
案の定―――
『Alert.周辺地面から高魔力反応』
『対象から離れてください!』
バルディッシュとクロスミラージュが再び警告を発した。
その言葉を聞いてヴィヴィオを抱えてハルヒが後ろに走る。
銃を構えたまま横に逃げるアスカ。
しかしモッチーは間に合わない。
男は掲げた右手を地面に叩きつけ、呪文を解き放つ。
「地撃衝雷(ダグ・ハウト)!」
力ある言葉にこたえ草原の大地が隆起し、瞬く間に無数の錐となる。
大地の槍は獲物を貫こうと意思があるかのようにうねり、襲いかかる。
何も知らずにあの場に居たらハルヒ達は針の山のようになったそれによって串刺しにされていただろう。
しかしハルヒ達はすでに魔法の範囲外、そしてモッチーも空中にいた。
「何っ!?」
「さくら吹雪ッチーーーー!!」
モッチーの攻撃態勢が偶然にもゼルガディスの術をかわす結果となった。
空中でくるくると横に回るモッチーから桜の花びらと共に強烈な烈風が吹き荒れる。
「くっ!!」
たまらず吹き飛ばされる男。モッチーと男に距離が開く。
そしてその隙をアスカは逃さない。
「このぉ!!」
炸薬を積んだグレネ−ド弾が一直線に男に飛んでいく。
グレネード弾に気付き、回避運動を取ろうとする男だがこのタイミングでは間に合わない。
ドバン!!
大岩をも吹き飛ばす程の大量の火薬が炸裂した。
衝撃で軽く吹き飛ばされたモッチーがコロコロとこっちに向かって転がってきた。
「ひ、酷いッチ……アスカ」
「贅沢言わないの、ちゃんと避けられたで―――」
しかしモッチーの抗議に答える途中でアスカの言葉が止まる。
いや、止まった。
今だ煙渦巻くグレネードの着弾地点の5mほど横―――そこに男が立っていた。
しかも無傷で。
『高速移動魔法を確認』
冷静に、バルディッシュがそんな報告する。
しかしアスカはそれほど冷静ではいられなかった。
ksk
ksk
「な、なによそれ! 今のを避けられるなんて瞬間移動でも出来るっていうの!?」
『短時間なら、瞬間移動といっていいほどの速度で動く事は可能です』
静かにクロスミラージュが答える。
それを聞いてアスカは呆然と口をあけたまま、ただ男を見つめる事しか出来なかった。
「これほどの威力がある銃とはな……なるほど異世界の技術か」
男はそういってディパックに手を入れ、右手で大きめの鉄の塊を取り出す。
それを見てハルヒが短く叫んだ。
「マ、マシンガン!?」
「ならばこの銃の威力も試させてもらうぞ」
そう宣言すると男はトリガーを引く。
ドドドド!!
「ちーーー!?」
「え、えええっ!?」
モッチーとヴィヴィオを抱えたハルヒが慌てて逃げる。
弾丸は夜目のせいか、マシンガンに慣れていないせいかは判らなかったが、とにかくあらぬ方へと飛んでいった。
もっとも、抜き打ちで……しかも片手で撃って当たるはずも無かったのだが。
「くそ、なんだこれは……何故当たらん!?」
数発撃っても誰にも当たらないことに業を煮やして男は銃口を覗き込む。
それを横目にハルヒとモッチーが叫ぶ。
「ちょっと! ……逃げたほうがいいんじゃない?」
「モッチーもそう思うッチ! 逃げるが勝ちッチ!」
それを聞いてようやくアスカの硬直が解ける。
いくら下手とはいってもまぐれ当たりの可能性はいつでもあったし、当たればこの状況では致命的。
幸い運が味方をして当たらなかったが、いつまでもそれに頼っているわけにもいかない。
これ以上撃たせるわけにはいかなかった。
アスカは震える手でなんとか煙幕弾をセットし、叫ぶ。
「に、逃げるわよ! アンタ達も死にたくなかった逃げなさい!」
ドムッ!
モクモクと煙幕が辺りを覆う。
薄闇を完全に煙が覆い、それに巻き込まれたハルヒとモッチーの混乱した声が響くが
アスカは既に走り出していた。
「ちー、何も見えないッチ!?」
「みんな、とりあえず例の場所で合流よ! 団長命令だからね!」
「くっ! なんだこれは!?」
混乱したように男も呻いている。
鉄臭いそれが何なのか分からず、男はしばらくじっと様子を見る。
そして危険物ではないと判断すると、構えていた銃と槍を下ろし呪文を唱えはじめる。
「魔風(ディムウィン)!」
刹那、男の前方に強烈な空気圧が生まれる。
押し出された大気は一瞬で煙幕を吹き飛ばし、視界を回復する。
ksk
ksk
急いで周囲を見回すが、既にそこに四人の姿はない。
「逃がすか!」
男は急ぎ呪文を唱えると、空へと舞い上がった。
★ ★ ★ ★ ★
モッチーは走っていた。
その短い足で精一杯の速度を出して。
煙幕から抜けてとにかく一直線に走っていたら、気が付くと森の中へと入っていた。
薄闇が漂う森の中、後ろを見て白服の男が追ってこない事を確認するとようやく足を止めた。
「ちぃ、誰もいないッチ」
男も居なかったが、ハルヒ達ともはぐれてしまった事に気付いて、モッチーは不安そうに辺りを見回す。
暗い森で一人ぼっち。
少し怖かったがとりあえず逃げられた事に安心してモッチーはぺたりと地面に座る。
「ちぃ……おなかへったッチ……」
ぐううと鳴るおなかを押さえてモッチーは呟いた。
早くみんなと合流はしたかったが、長時間歩いた後の激しい戦闘と全力での逃走。
それによりモッチーのお腹は食事を要求していた。
モッチーは何か無いかとディパックに手を入れる。
「ん〜、ろくな物がないッチ」
どんぐりと水を取り出してながらモッチーが呟いた、そんな時だった。
「必要ないだろう、ここで死ぬんだからな」
上空から聞き覚えがある声が聞こえたのは。
「ちぃ!?!??」
モッチーは驚いた。それはもう死ぬかと思ったほど驚いた。
空の上には先ほどの白ずくめの男が浮かんでいたからだ。
「そ、空を飛ぶなんてずるいッチ!」
慌てて立ち上がるが、モッチーの足は震えていた。
さっきはみんなが居たから戦えたが、一人っきりで戦うのは怖くてたまらなかった。
その様子に男―――ゼルガディスの殺意が僅かに鈍る。
すうっと地面に降りて、じっとモッチーを見つめるその目には深い苦悩があった。
しかし彼はすぐにそれを振り払い、呪文を唱え始めた。
だがその間にモッチーは逃げ出した。
「ばいばいッチ!」
体を丸めて地面と森の木々を跳ね転がりながら、逃げ出すモッチー。
しかしそれを許すゼルガディスではない。
「振動弾(ダム・ブラス)!」
岩をも破砕する振動波がモッチーの背中へとぶち当たる。
「ちぃぃーー!!」
ゴムまりのように跳ね飛ばされそのまま大地に叩きつけられるモッチー。
「苦しめる気は無い……これで終わらせてやる」
モッチーは震えながらも地面に手をつき、立ち上がろうとする。
それを見てゼルガディスは告げる。
「もう諦めろ、苦痛が長引くだけだ」
「い、いやたッチ!」
ため息をつくと静かにゼルガディスは呪文を唱え始める。
せめて苦しまないようにと、彼の最強の魔術を。
―――永久(とわ)と無限をたゆたいし、全ての心の源よ
朗々と呪文を唱えるゼルガディを睨みながらモッチーはよろよろと立ち上がる。
「モッチーがここで負けたら、みんなが危ないッチ! だから……諦めたらだめなんだッチ!」
ゆらりと桃色のオーラを身に纏いながらモッチーが叫ぶ。
自身を鼓舞しながらしっかりと地面を踏みしめ更に叫ぶ。
「頑張らなきゃだめなんだッチ!」
―――尽きること無き蒼き炎よ
ゼルガディスの心に僅かに焦りが灯る。
この丸っこいモンスターのガッツを見て、彼の戦士としても勘が告げていた。
早く倒さなければ、こちらがやられる、と。
「ガッツ全開ッチーーー!」
底力を振り絞りモッチーは体中からガッツを振り絞る。
桃色のオーラが膨れ上がり、大きく息を吸うようにモッチーが口をあける。
―――我が魂の内に眠りしその力
ゼルガディスの呪文は……まだ完成しない。
モッチーが必殺の一撃を放とうと―――
「モッ―――」
ドドドドド!
した瞬間、モッチーは衝撃を受けて体を揺らす。
ゼルガディスがディパックから取り出したMINI UZIの銃口から煙が上がっている。
大半は外れたが数発の9mm弾がモッチーの体を打ち据えていた。
モッチーの体から今更のように血が吹き出る。
―――しかしそれでも。
血を吹き、ふらつきながらも……モッチーは倒れない。
「ッチィィィーーーーーーーーー!!」
叫ぶように、口からピンクのビームを――モッチ砲を放つ。
―――無限より来たりて裁きを今ここに!
だがモッチーがふらついた僅かな時間でゼルガディスの呪文が完成する。
「崩霊裂(ラ・ティルト)っぐう!?」
ksk
呪文が放たれると同時に、モッチ砲をまともに食らい吹っ飛ぶゼルガディス。
「―――ぉぉぅぅぅおおおおおおっっ!?」
モッチ砲は構えたストラーダを粉砕し、バリアジャケットを貫き、ゼルガディスの体を空へと吹き飛ばした。
その凄まじい熱量にゼルガディスの体は焼き焦げる。
しかしゼルガディスの術も発動し、
モッチーの足元から魂のみを焼き尽くす蒼い炎が噴きあがる。
「ちぃぃぃ……!?」
体ではなくガッツが、心が焼かれる衝撃にモッチーが悲鳴をあげる。
脱力したようにその場にひざを付き、ぱたりと倒れる。
―――ズン!
同時に空高く打ち上げられたゼルガディスも重力に引きよせられ地面に落下する。
全身を焼け焦がし、ピクリとも動かないゼルガディス。
銃弾を浴び、精神を焼かれ痙攣するモッチー。
ここに戦いは終わりを告げた。
★ ★ ★ ★ ★
(あの二人、無事に逃げられたかしら?)
ヴィヴィオを抱えながらハルヒは思う。
流石に子供とはいえ人一人を抱えての全力疾走はきつく、息が乱れているのが自分でもわかった。
後ろを振り返るがモッチーもアスカも、あの白服の男も追ってこない。
「クロッチ……どう?」
『はい、付近からは敵対象の魔力反応を感じられません』
手の中のクロスミラージュが答える。
それを聞いてようやくハルヒは足を止めた。
「アスカお姉ちゃんとモッチー、大丈夫かな」
ヴィヴィオが心配そうに呟く。
不安そうなヴィヴィオを力付けるようにハルヒは力強く答えた。
「……大丈夫よヴィヴィオちゃん……きっと、すぐに合流できるわ!」
「そう、ですよね」
「じゃあ高校へ行きましょ。……それとヴィヴィオちゃん……悪いけど降りてくんない?」
「あ、ごめんなさい。運んでもらってありがとうございました」
ぺこりと頭を下げてハルヒから降りるヴィヴィオ。
二人は宵闇の中を歩き始めた。
―――何も知らずに。
ksk
ksk
ksk
ksk
【C-5/草原/一日目・明け方】
【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】健康、疲労(大)
【持ち物】クロスミラージュ@魔法少女リリカルなのはSts、 ホリィの短剣@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜、
SOS団団長の腕章@涼宮ハルヒの憂鬱、ディパック(支給品一式)
【思考】
0.高校へ行く
1.キョン達とモッチーとヴィヴィオの仲間達を探す
2.殺し合いには乗らない
3.長門有希は草壁タツオに操られていると断定。草壁タツオを倒して長門有希を助ける
【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】健康、疲労(特大)
【持ち物】バルディッシュ・アサルト(6/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
0.高校へ行く
1.アスカお姉ちゃんは、本当はいい人だよね
2.なのはママとフェイトママ、スバル、セイン、ノーヴェをさがす
【備考】
※参戦時期は原作終了時エピローグ時点。
★ ★ ★ ★ ★
彼女は恐怖にひきつった顔でゆっくりと辺りを見回す。
後ろに誰も居ない事を確認して、どさっと地面に座り込む。
「まったく……冗談じゃないわ」
激しい動悸にあえぎつつアスカは苦々しく独りごちた。
どうにか逃げられたようだが、アスカは素直に喜べなかった。
「このあたしが逃げる事になるなんて……屈辱だわ」
逃げる。その行為自体がアスカのプライドを大いに傷つけた。
それゆえ、彼女は白服の怪物を憎悪した。
銃も、グレネードも効かない化け物。
会話などする前に油断していた出会い頭に撃っていればよかったのだ。
彼女は暗く考える。
(そうよ、化け物と会話しようとしたのが間違えだったのよ。
……今度あんな化け物と出会ったら問答無用で撃ってやる)
彼女の憎悪は人間外の全ての化け物に向けられた。
だが彼女は忘れていた。
彼女と一緒に戦ったモッチーもまた人間ではないという事を。
―――忘れていた。
ksk
【B-6/草原/一日目・明け方】
【惣流・アスカ・ラングレー@新世紀エヴァンゲリオン】
【状態】健康、疲労(小)
【持ち物】
アーミーナイフ@現実、予備カートリッジx12@魔法少女リリカルなのはStrikerS、
コントロールユニット(ガイバーU)@強殖装甲ガイバー、デイパック(支給品一式入り) 、
ヴィヴィオのディパック、ウインチェスターM1897(4/5)@砂ぼうず、
砂ぼうずの特殊ショットシェル用ポーチ(煙幕弾(2/3)、閃光弾(3/3)、グレネード弾(2/3)、ガス弾(3/3))@砂ぼうず
【思考】
0.高校へ行く?
1.積極的に殺し合いには乗らない、ただし人間以外は問答無用で撃つ。
2.加地と再会したい。シンジに関しては、そこまで執着はない。
【備考】
※参戦時期は少なくとも第弐拾四話以前。
★ ★ ★ ★ ★
彼が目を開けるとその場には彼のほかに誰も居なかった。
「見逃された……?」
彼は呻く。
誰も居ないという事は殺せるはずの彼をあえて殺さずに立ち去ったという事だ。
「うっ……」
僅かに動くだけで激痛が走る。
自身の体を見ると酷い有様だった。
いくらバリアジャケットがあったとはいえ常人なら死んでいただろう。
しかしあいにく彼の体は常人とはかけ離れていた。
「また、この体のお陰で助かったというのか……」
ゼルガディスは痛みを堪えながら治癒の魔法で火傷を癒しながら呟く。
彼の体は岩人形(ロックゴーレム)邪妖精(ブロウデーモン)と融合している。
その為、三分の一は岩で出来ているため、耐久力も人をはるかに越えている。
常人なら死んでいたであろうダメージにも、彼の岩の体は耐え抜いてしまった。
この体を嫌いながらも、それによって命がある。
その矛盾に彼は苦笑する。
そしてゼルガディスは気付かなかった。
モッチーが居た場所にディパックと首輪が落ちている事に。
その横の地面から生えている円盤石に。
―――まだ気付かなかった。
【モッチー@モンスターファーム〜円盤石の秘密 死亡】
ksk
【C-6/森/一日目・明け方】
【ゼルガディス@スレイヤーズREVOLUTION】
【状態】全身火傷で動けない(魔法で治療中)、魔力大消費
【持ち物】支給品一式、MINI UZI (10/20)@砂ぼうず
【思考】
1.とりあえず動けるようになるまで治療
2.優勝し、元の人間の体に戻る
3.リナとの戦闘は避けたい、ゼロスは警戒
※なのは世界の魔法、バリアジャケットとソニックムーブの魔法の使い方を覚えました。
【地面情報】
C-6にはロストしたモッチーの円盤石があります。
その付近にディパック(地球動物兵士化銃@ケロロ軍曹、どんぐり五個@となりのトトロ、支給品一式 )、
モッチーの首輪、砕けたストラーダが落ちています。
ksk
最後にこのレスで代理投下完了!
53 : ◆YsjGn8smIk:2008/09/22(月) 18:26:03 ID:aJPbBE2M
仮投下終了です。
MINI UZI は砂ぼうず世界で小砂が実際使っていた方という事でどうでしょうか?
駄目かな、まさか被るとは思わなかったw
無意味に長くなったせいで色々問題がある部分も多いと思うので
気になる部分があったら指摘をよろしくお願いします。
投下&代理投下乙
モッチーーーーーーー!!おのれゼルガディス許せん!
気になったのはモンファのモンスターは死亡したら円盤石になるってことでいいのかな?
アニメ版モンファの円盤石ってゲームと違いがあったりするのか教えてほしいです
>>118 代理投下乙です。
モッチーィィィィィィィィィィィ!!
よく頑張った……お疲れさん…………
ゼルガディスもまだ迷っているみたいだし、今後に期待
そしてアスカの行動方針がどういう影響を引き起こすかなぁ
それとバルディッシュ・アサルト(6/6)の表記が抜けてますよー
……さっきからミスばっかり指摘して嫌な奴だw
凄い熱いバトルだった!
代理投下しながら読んでたけど手に汗握ったよ
てかゼルガディスつえー
他のメンバーも後に続くだろうフラグを立てつつ分かれましたね
モッチーが死んでしまったということはアスカはこのまま人間以外を憎み続けてしまうのに歯止めかからない
この先どうなるのか気になる展開です!
投下&代理投下乙です!!!
モッチーィィィィィ!!!!!!!!
頑張った!お前は良く頑張ったよ!!だからゆっくり休んでくれ…
アスカの思考は地味に怖いし…相変わらずハルヒは呑気だなwww
って名前欄消してねーーー
ミスったミスった
あと、1つだけ行数制限に引っかかるものがあったので
2レスに分けてるところがあります
投下と代理投下乙です
モッチーーーーー!?!?最後の円盤石がせつねぇ…
ゼルは地味に強いんだよなぁ、小技も大技も多いし
そしてアスカの装備がかなり強力になってるw
投下&代理投下乙です……
うおおおおおおおおーーーーーーーーー!!モッチーーーーーーーーーー!!!なぜ、なぜ死んだッチーーーーーーーー!?
うん、でも、でもさ…ゼルとの戦闘はモッチーらしさを出して凄い頑張ってたよ…見てて痺れたよ…
でも死んじゃうなんてー!!……こっそりとヴィヴィオとモッチーでフラグ立てようと思ってた俺のプロットが…
しかし、ヴィヴィオは滅茶苦茶カワイソスだなぁ…第1放送でフェイトママにモッチーの死を知るのかぁ…頑張れヴィヴィオ!ハルヒがきっと励ましてくれるよ!!
>>119 アニメ版だと、モンスターが死ぬと木の蔦が絡まった状態の円盤石に変化して、その状態になる事を「モンスターがロストした」って言うんだけど
で、そのロストした円盤石は普通の円盤石とは違って、神殿で再生させる事が完全に不可能になるんだわ
けど、ロストした円盤石を普通の円盤石に戻す方法がたった一つだけあって、それが伝説のヨイモン「ヒノトリ」を復活させることなんだけど…
実はヒノトリ復活させるにはモッチー・スエゾー・ハムにライガーとゴーレムがいなきゃ絶対不可能だから完全に死亡と同じなのよね……
うぉぉぉぉぉん!モッチー!!
>>125 そうなのか、ありがとう
…モッチーーーーーーー!!
ハルヒとアスカの喧嘩になごんでたらそのあとが凄ぇ!!
これは長くなっちゃうのしかたないよ
そうか、ヴィヴィオは放送でフェイトママとモッチーの死を知るんだね
なんてかわいそうなヴィヴィオ…
投下乙ですよー
モモモ…モッチーィィィィィィィ!?
うわぁぁん!!
良く頑張ったぁぁぁぁ
ゼルは普通に強いし、アスカはなにやら心が黒くなってるしハルヒは呑気だし俺の嫁は可愛いし…とにかくGJ!!!!!!
>>125 それでもその五匹だけじゃなくゲンキやホリィ、果てはデュラハンたちまでが合体して出来たヒノトリなら……
二期版ヒノトリならなんとかしてくれる……!
しっかし、ストラーダとバリアジャケットごとゼルをぶっとばすって
モッチ砲の威力半端ねぇwwww超モッチ砲に進化してたらどうなったことかwwwww
でもナーガ様はこのモッチ砲でも割とピンピンしてたわけなんだよな。
モッチーが動けないぐらいのダメージだったとはいえガッツ全開で。
そしてそのナーガ様が崖に掴まってられない程のダメージを与えるスエゾーの噛み付き……
あれ、もしかしてこの目玉って肉弾戦最強クラスじゃね?
しかもガッツダウンで魔族への相性バツグンだしな
精神力で戦ってる魔法使い系にも効くだろうし
あれ?目玉実は凄くね?
>>130 スエゾーの噛みつきは身長が10m近くあった超巨大なモンスター・グジラをKOまで追い込んだ事もある渾身の超必殺技ですよ
……原作ゲームでは威力も覚える順番も かみつき < ベロビンタ なのにベロビンタは全然ダメダメなのは何でだろう
ついでにスエゾーはアニメ版の設定だとスエゾー系の癖に超能力が苦手だからなー
その分肉弾戦に強さが偏ってるのかも
お二方とも投下乙!
自分も砂ぼうずは絶対スバルの胸揉むと思ってたぜ!
いい人じゃん……と思わせて卑怯でしたたかな砂ぼうずに笑った。
そして相変わらずガルルがかっこよすぎる……カエルのくせにw
そしてモッチいいいいいいいいいいいい!死んでしまうなんて……
ヴィヴィオが可哀想すぎる……。ハルヒ守ってあげるんだ!
そして何やらアスカから不穏な気配……
シンジは疑心暗鬼モード、加持さんは危険人物だしエヴァ勢まともなのフッキーしかいねえw
そしてゼルの強さにびっくりだ。
まあ何にせよこれでカヲル君のおともだちが一匹増えたわけだが……
投下乙です
モッチーーー!!!!
熱かった!そしてかっこ良かった!!
◆S828SR0encさんのSSで砂ぼうずが何度か短髪男って形容されてるけど
出展時期から考えると今の砂ぼうずってハゲじゃなかったっけ?
>>136 あ、申し訳ありません
髪型もそうなんですが、今の砂ぼうずは頭に黒いタオルを巻いた状態でいるということを失念していました
wiki収録後に「短髪男」から「布を巻いた男」に変更したいと思います
お教えいただいてありがとうございますです
あ、あ、それと
>>79氏も指摘ありがとうございます、こちらも後々修正しますね
色々と不備が多くて本当に申し訳ありません
そしておそばせながら投下乙です!
っていうかモッチー!?モッチーがぁぁぁああ!!
壮絶なバトル、よくがんばったよモッチー!ああでもなんかアスカがやばいことに!
ハルヒたちも……きっと放送のダメージでかいだろうなぁ……
そしてモッチーを殺したゼルガディスにも、ところどころに苦悩が見えるのがよかったです
しかしゼルよ、明け方のC-6の森は、今朝の投下でラドックさんがついたばかり……
逃げて―、ゼル逃げて―
今帰りました。
とりあえず、支給品に関しては[読めない文字と読める文字]ではなく、
[読めるが理解できない文字とできる文字]という設定(理解できるのは、ズーマのいた世界で存在しているもの限定)で修正しようと思うのですが。
それでかまいませんか?
そしてそうこう考えているうちに一つ疑問が出たんですが、
今は支給品の説明書等は世界人種問わず分かるようですけど、
隣のトトロの世界出展の原稿等の支給品のように、人種や世界限定でしか理解できない物は意見がなければそのままという考えでいいですか?
いいと思う
地図、名簿、支給品の説明書あたりが「なぜか読める文字」ってことで
それで良いと思うよー
会話やゲームに必要なものは何故か読める&理解できるって事で
それでいいと思います
上の方々と同じで
それでよいと思いますよー
おぅぉっ。数十分もしないうちに多数の意見が。
ありがとうございます。
では、問題点の31(かな?)を修正します。
ちなみに、期限はいつまで、というのはありますか?
>>145 お疲れ様です
修正に期限は特になかったかと
他の書き手さんがたはwikiに掲載後、訂正を行うということをなさっていますから、
氏もwiki掲載後の修正でも構わないかと思います
>>145 お疲れ様なのです
修正は上の方も言われているようにwiki掲載後で構わないと思います
皆さんWiki収録時に修正なさってるようなので、それで良いかと
wiki収録時でいいと思いますよー
そして便乗して質問
ケロロ軍曹からの出展の「鬼娘専用変身銃」について
初出のSSでは「強制的に虎柄のビキニで某ラムちゃん口調」になるって説明だったけど
アニメで変身するのは一応雷様って設定で、口調は変化無し
そして能力は背中にある太鼓を叩いて雷を落とす、これだけのはず
そして大豆製品を引き寄せるという微妙な能力もある
名前も「雷様ニ変身銃」なんだが…………こんだけ違うとこのロワのは原作設定?
大事なのはノリと勢いとkskだからいいかな?
>>149 マ ジ で !?
うわー、初めて知ったよそれ…やっぱりアニメでラムちゃんネタは出来なかったという事かw
まぁ確かにノリと勢いとkskのロワだし、細かい事は気にしないって事で、どスか?
そうなのか?
まぁラムちゃんになってこそだし、
ノリと勢いとkskでいってしまおうぜ
>>149 ま じ か
いや、ほら、うん
そこは適当に主催者が弄ったこのロワ使用って事で、ね?
そう、大事なのはノリと勢いとkskなんだよ!!!
ラムちゃんじゃない朝倉ムは朝倉ムじゃないっ!!
……いや調子乗りました
大事なのはノリと勢いとkskなんだし…このまま行こうぜ!!
ノリと勢いとkskで突っ走るに一票!!
そりゃウクレレが似合う鬼よりもビキニが似合う鬼の方がいいだろw
うおぉお、結構知らない人が多くてびっくり
原作は読んでアニメ見ていない人が殆どかな?
俺はその逆だが……
……じゃあ、ノリと勢いとkskってことで、原作設定の方向で!
変化するのは語尾(「だっちゃ」が付く)だけで、口調は変わらないんだよね?
ちなみに、アニメでこれが初めて出る回は第43話Bパート
そして94話にも出てくる。銃の名称が発覚するのはもうちょっと後だけど確認出来ない
「大豆製品を引き寄せる」能力が故に、モアが納豆塗れになって興奮(ry
そうそう、大事なのはノリと勢いとkskなので
本日投下SSのクオリティに圧倒されてこの後には投下怖とかえよ!とか思いつつも
深町晶とスエゾーを投下します。
>>156 アニメ把握は厳しいぜ!
語尾にだっちゃが付くだけで大丈夫だと思うよー
何…?
モアが納豆塗れ…さて、ちょっと見てこよ(ry
>>157 ぼっち&目玉ktkr
全力でkskするぜっ
おお!投下キタksk
♪ぼ〜っちぼっちひとりの昌
ksk
皆、少し待ってくれ
あの銃はもともとメイちゃんの支給品だよな?
そして主催者である日下部タツオはある程度は誰の所に何の支給品がいくかコントロールできると考えられる
なぜ草壁タツオは実の娘をこのバトルロワイヤルに参加させたのか
これらのヒントから導き出される答えは一つ……
実は草壁タツオは実の娘にラムちゃんコスをして欲しかったただの変態でロリコンだったんだよ!!!(AAry
ksk用意だ!!
「大事なのはノリと勢いとksk」って言葉、便利だな
用語集に追加したいがいつ頃から言われたんだろう
>>158 確かに、アニメは話数が多いからなw
一部の設定の差異を確認すれば原作でおkだと思う
それとガルル関連辺りを見ればおkおk
そして投下ktkr
kskー!
>>161 なんだってー!?
まさか、主催者さんと考えが被るとは思わなかったぜ
ボッチktkr
ksk
今起こったことをありのままに書き込むぜ!
「俺が投下しようとした瞬間、PCの電源が落ちた」
何を言ってるかわからな(ry
熱暴走や故障なんてチャチなものじゃねぇ、
もっと恐ろしい彼の片鱗を味わったぜ…。
データは無事なので再度投下開始します。
>>163 大分初期からじゃないか?
うろ覚えだがキャラ制限の話の時にはもう有った筈だし
ガイバーTこと深町晶は殖装し走り出してからまずは西の砂丘に向かった。
地図で確認した限り、砂丘はそれなりの広さがある。
加えて今は深夜だ。砂漠ほどではないにせよ夜はそれなりに冷えるだろう。
もし子供がここに一人で放り出されたら、と考えると向かわずにはいられなくなった。
程なくして砂丘に到着し、時間をかけてくまなく人影を捜したが
幸運にも…といっていいのだろう、ともかく誰もいなかった。
とりあえず砂の上に腰を下ろしデイパックから再び地図を取り出す。
地図とにらめっこしながら博物館方向に行くかレストラン方向に行くか、
はたまた森を駆けガイバーの聴力をもってして人を捜すか思案しつつ周囲を見渡したときだった。
砂丘の南には大きい、とても大きい海が広がっていた。
島国である日本育ちの晶にとっては海の彼方に見える水平線も別段珍しいわけもなく、
月明かりのみが照らす闇の群体のようなそれを見るのも初めてではなかった。
晶の脳裏に浮かんだのはそんな感傷的なことではなく、とある疑問であった。
地図には砂丘のほんの少し南下したところまでしか示されてないが
彼の目の前には雄大な海が横たわっている。
空の黒と海の黒の境界線がはっきり見えるほどに見通しはいい。
おそらく数十キロに渡って見える限りでは何もない。
だが、何もないこと自体は問題ではない。
地図の外の領域が目の前に広がっていることが重要なのだ。
「……行ってみるか?」
自問してみたが答えは決まっている。
やらずに後悔するぐらいならやって後悔しよう。
砂を巻き上げ空中に飛び出し、ガイバーTは南へ、地図の外へと飛行していった。
>>166 ま、マジっすか……!?
データが残ってたなら何よりです。
……やはりカヲル君か?カヲル君の仕業なのか?
ちょっww
カオルクンの怒り怖すぎw
そしてksk
◆
夜の海風を切り、空を突き進む晶。
ガイバーとして空を飛んだ経験が一度や二度ではない彼が
ふとした違和感に気付くのにはそう時間はかからなかった。
(いつもより、飛行速度が遅いな…重力制御球の調子がおかしいのか?
これもクロノスの仕業なのか?)
ガイバーは腰部についている重力制御球を使用することにより飛行するのだが
いつもと比べて速度も安定感も欠けていた。
自身のスペックが発揮できないことに対し一抹の不安を覚えながら
砂丘のほんの少し南下したところまで来たときだった。
『警告。深町晶の指定範囲外地域への侵入を確認。
一分以内に指定地域への退避が確認されない場合、規則違反の罰則が下る。
繰り返す。警告。深町晶の―――』
突如、事務的な少女の声が晶の耳に入ってきた。
「なっ…!?」
慌てて前後上下左右に目を遣るが誰もいない。
この声は、そう。最初に草壁タツオという男性の傍らにいた
中学生か高校生あたりの年齢の…確か長門有希という少女のものだ。
進行役の声、そう思い至った瞬間に声の出所に見当がついた。
「首輪かっ…!?」
殖装しているので首輪を触ることは出来ないが耳の真下から声が聞こえてくる。
首輪から声が発せられている、これで十中八九間違いないだろう。
『―――侵入を確認。
四十六秒以内に指定地域への退避が確認されない場合、規則違反の罰則が下る。
繰り返す。警告―――』
警告音が途切れた。晶が少し後退したのだ。
『退避確認』
無機質な声が一言だけ告げ、辺りは静まった。
同時に全身の力が抜けるような感覚が晶を襲い、ため息が漏れる。
(一瞬焦ったけど、試してみてよかった。
禁止エリアへの侵入が首輪発動の条件だと言っていたから予想はしていたけど…)
やはり、島の外への逃亡は不可能のようだ。
空を飛べる自分が何の対処もなくこの殺し合いに呼ばれている時点で当然の措置だろう。
(でも、"罰則"か…なぜ"溶ける"と明言しないんだ?
もしかしたらあのカヲルという男性のように"溶ける"以外の可能性も…)
もし、原理不明の"溶ける"という現象以外ならばガイバーの力をもってして
打ち破ることができる可能性も―――
(それは考えすぎ、いや楽観視しすぎか。
どちらにせよ、一分の猶予があると分かっただけでも収穫だ)
外周エリアでの戦闘になった場合、一分間だけならば地図の外の領域に侵入できる、
水中での移動もおそらく問題ないであろうガイバーにとって戦術の幅が広がる情報だ。
「…これ以上は調べられることはないな。
こうしている間にも誰かが危機に晒されているかもしれない、急いで戻ろう」
空を蹴るように、ガイバーTは陸へと戻って行った。
>>166 またカヲル君かー!!!!?
データ残ってて本当に良かった…良かった
またカヲルくんのたたりかw?
とりあえずデータが無事なことに安心しつつksk
>>166 自分も書き手だが、いつかも似たような現象に見舞われたぜー!
確か、「何もしてないのにPCの電源が落ちた」人はこれで三人目……のはず…………
カヲル君、いつになったら機嫌を直してくれるんだ!?
ラムちゃん話に嫉妬したのか!?
とりあえずksk
ksk
ksk
◆
満身創痍、瀕死、ボロボロ、死に損ない…などなど。
そのうちのどれを言われても見りゃ分かるわ、というぐらいにフラフラな参加者がいた。
スエゾーである。
オメガマンとの死闘に辛くも勝利したはいいものの、
オメガ血煙り牙で負ったダメージは深刻だった。
東に見えた人影に合流しようかとも思ったが彼には追いつくだけの体力は残されておらず
とにかく先程の場所から逃げることだけを考え方角すら考えず必死に移動していた。
(どうにか結構離れることはできたけど…アカン、もう歩けへん…)
残り少ない体力とガッツを振り絞って歩いていたが
さすがの彼でももう限界だ。意識を繋ぎとめておくのがやっと。
そのやっとすらもそろそろ困難になってきた。
近くにあった茂みの中で倒れるように横になる。倒れたと言ったほうが正しいか。
(ちょっと寝ないともたんわ…茂みの中ならそう簡単に他のヤツにも見つからんやろうし
体力とガッツの回復するほんのちょっとの間だけ…)
ガサガサ。
茂みが掻き分けられ、ぬっと顔が出てきた。
隠れて十秒で発見とか空気読め、とツッコミを入れたいところだったがそんな余力はない。
一瞬デュラハンかとも思ったが違う。言えることは、正直怖い顔だったということだ。
こりゃアカン、どう見てもワルモンや。
そう思ってしまい気が抜けたのか、視界が暗くなっていく。
「ホリィ、ゲンキ…悪いけど俺はここまでかもしれへんな…」
それだけ言い残し、スエゾーは意識を手放した。
カヲル君許してksk
ksk
ksk
>>167 ども。これ、さりげない名言だよな
たまに「なのはとノリと勢いとksk」ってなるがw
ksk
ksk
◆
ワルモン扱いされたなどとは露知らず、晶は倒れたスケゾーを観察していた。
ガイバーの聴力は常人のそれをはるかに凌ぐ。
普段より鈍っているように感じたが、茂みの中で何かが動く音をキャッチし、
近寄った結果発見したのは見たこともない生物。
「これは…獣化兵…なのか?」
今まで晶が戦った獣化兵は成人の大きさを上回るような相手ばかりだったが
この生物はそれほどの大きさではない。
(こいつは…もしかして俺の知らない新たな獣化兵…か?)
そうだとすれば、倒すことに躊躇はない。
人語を発していたということは晶の父のように操られているということではないのだろう。
ならば―――
ガイバーの腕の突起が光る剣へと変化した。
高周波で振動することにより対象の分子結合を弱めどんなものでも斬るガイバーの武装である。
高周波ソードを振り下ろす、それだけでこの獣化兵を倒すことは出来るだろう。
だが、何かが引っかかってそれができなかった。
『ホリィ、ゲンキ…悪いけど俺はここまでかもしれへんな…』
「…お前にも、仲間がいるのか…」
ホリィ、ゲンキという名前は見覚えがある。このゲームの参加者だ。
ゲンキという参加者は佐倉という苗字からしてもおそらく日本人だろう。
(もしかしたら…こいつは、村上さんのようにクロノスによって調製されながらも
クロノスに反抗しゲンキとホリィという人を守っていたのかもしれない)
推測でしかない。
実はゲンキという人もクロノスでの仲間である可能性もある。
しかしそんな可能性に思い至ってしまった晶が取れる行動はただ一つ。
「……確認してからでも倒すのは遅くはないよな」
ksk
ksk
自分自身に言い聞かせるようにしてその生物の傍らにしゃがみデイパックを開く。
まだ晶も自身の支給品を確認してなかったため治療に使えそうなものがないか探しているのだ。
倒れている生物が持っていたデイパックを漁るのは後回しだ、
そもそも治療道具があるならとっくに使っているだろう。
デイパックの中身を一つずつ取り出しては地面に並べていく。
地図にランタン、あれやこれや…基本支給品がどしどし置かれていく。
それを繰り返しデイパックの中身を確認していると、とあるものが出てきた。
「これは……金属バット?」
まず見つかったのはえらくボッコボコな金属バット。
『SOS団が草野球で使ったホーミングバット』と紙が一緒に入っていた。
とりあえず怪我の治療には間違っても使い道はなさそうだ。
次を探す。
続いて見つかったものは。
「これは…SDカード?」
続いて見つかったのは携帯電話やパソコン等で使用する記憶媒体、SDカード。
どう見てもこれ自体は戦闘などで役に立つとは思えない。
何か重要なデータが入っているのだろうか?
だが、このSDカードもクロノスが用意したアイテムということを考えると
何かしらのロクでもない仕掛けが施されていると覚悟しておいたほうがいい。
ていうか今探しているのは治療に使えるアイテムだ、これに関しての考察は今は捨て置く。
「今度こそ……なんだこれは…?」
最後に取り出した支給品と思われる物体は…白いもふもふしたモノだった。
うさぎの頭に足と小さい尻尾を取り付けたような感じだ。
時と場所を選べば、頬ずりしたくなるような可愛さである、が。
「まさか…ぬいぐるみ…?」
ksk
ksk
確かに可愛らしくて癒されるが心のキズを癒して欲しいわけではない。
そもそも気絶していてはそっちすら癒すことが出来ないではないか。
手のひらで横になったままのそのぬいぐるみを観察していると
UFOキャッチャーの景品のように尻尾付近にタグがついているのに気付き
そちらに目を遣る。
「『小トトロ。所有者の半径20m以内なら自立行動可能』…だって?
自立行動って…こいつ、まさか生き物なのか!?」
たぶん必死にぬいぐるみのフリをしているのだろう。
同様にぬいぐるみのフリをしていたどこかの魔女の黒猫が犬を前にしたときのように
滝のように汗を流していた。できるだけ息もしていない。
多分、晶が舐めれば全身を引きつらせて硬直してくれる。
それは置いておいて、この小動物の"小トトロ"という名前。
トトロというフレーズにも晶は聞き覚えがあった。
参加者名簿にあった"トトロ"。つまり、こいつはその参加者の関係者なのだろう。
そういえば、最初に喚ばれたところにいた猫の獣化兵っぽい奴に姿形は似ている。
あいつがトトロなのだろうか?
「お前、トトロっていうのを知っているか?」
水を噴出すぬいぐるみと化していた手の上の物体の目が動き、こちらを見た。
そして小さく頷いた…ように感じた。
「お前やそのトトロという奴ははクロノスの獣化兵なのか?」
その質問に対しては横たわったままぱちぱちと瞬きをするだけ。
頭上に『?』が浮かんでいる…ように見える。
「お前はトトロの試作体か何かか?」
その質問に対しては引き続き瞬きのみ。
頭上に『?』が浮かんでいる…っぽい。
ksk
ksk
ksk
「じゃあ、家族か仲間…とかか?」
その質問に対しては小さく頷いた…のかもしれない。
「クロノスめ……兄弟姉妹を殺し合いに放り込むだけでは飽き足らず、
こんな可愛い生き物を物扱いして支給した上に、この子の身内をも殺し合いに…!」
クロノスの魔の手が伸び、傷ついているのは人間だけではない。
そう理解した晶はクロノスへの憎悪を更に燃え滾らせた。
「こうしちゃいられない、早くこのゲームを破壊しクロノスの野望を阻止しないと!」
心意気を新たにし支給品を素早くデイパックの中へと片付け、
最後に小トトロとやらもデイパックの中に入れようとする。
が、クロノスのように物扱いするようで癪なので彼(?)には肩に乗っかってもらうことにした。
荷物を片付け終え、デイパックを肩にかけ立ち上がる。
そして走る出そうとしたところでようやく忘れていることに気付いた。
目の前で気絶している生物のことを。
「…危うく置いていくところだった…
とりあえずこいつも安全なところまで運ぶか…気がついてから事情を聞いてみよう」
左肩にはデイパック、右肩に小トトロを乗せスエゾーをお姫様だっこ。
不気味な生物を正体不明な生物が抱え、その肩に愛らしい生物が乗っている光景は
シュールであるとしか言いようがなかった。
「小トトロ、少し走るぞ。しっかりつかまってろ!」
その声に反応し肩にひしっとしがみつく姿はもふもふしたくなる衝動を人々に与える。
対して、腕の中の生物は不気味で息が臭く、放り投げたくなる衝動を人々に与える。
しかし晶にそんなことは関係ない。
ガイバーは再び走り出す。クロノスを打ち破り守れる全てを守るために。
ksk
ksk
【I-06 森/一日目・明け方】
【深町晶@強殖装甲ガイバー】
【状態】:健康
【持ち物】
ホーミングモードの鉄バット@涼宮ハルヒの憂鬱、デイパック(支給品一式入り)
SDカード@現実
小トトロ@となりのトトロ
【思考】
1:ゲームを破壊する。
2:クロノスメンバーが他者に危害を加える前に倒す。
3:メイ、サツキの正体を確認し、必要なら守る。
4:巻き込まれた人たちを守る。
【備考】
※ゲームの黒幕をクロノスだと考えています。
※トトロ、スエゾーを獣化兵かもしれないと考えています。
※小トトロはトトロの関係者だと結論しました。
※参戦時期は第25話「胎動の蛹」終了時。
※【巨人殖装(ギガンティック)】が現時点では使用できません。
以後何らかの要因で使用できるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
【ホーミングモードの鉄バット@涼宮ハルヒの憂鬱】
草野球大会でSOS団が使用した金属バット。見た目はただのボコボコの金属バットだが
長門有希が環境情報改竄を施しており、大学生が投げた全ての球を
キョンの妹を含む全ての打者がこのバットでバックスクリーンへホームランした。
対戦闘においてどのような効果を発揮するかは後の書き手さんにお任せします。
【小トトロ@となりのトトロ】
ちっさい純白のトトロ。
所有者から20m以上離れると自立行動不可。20m離れるとどのようになるかや
半透明化などの能力が使用できるかどうかは後の書き手さんにお任せします。
【スエゾー@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜】
【状態】:気絶、疲労(大)全身に傷、ガッツ消費、出血多量でふらふら
【持ち物】
RPG-7@現実(残弾三発)/大キナ物カラ小サナ物マデ銃(残り9回)@ケロロ軍曹/タムタムの木の種@キン肉マン
デイパック(支給品一式入り)
【思考】
1:気絶中。
2:ゲンキ、ホリィたちを探す。
【備考】
※スエゾーの舐める、キッス、唾にはガッツダウンの効果があるようです。
※ガッツダウン技はくらえばくらうほど、相手は疲れます。スエゾーも疲れます。
※ガッツがダウンしましたが、しばらくすればまた元気になります。
※スエゾーが見える範囲は周囲一エリアが限界です。日が昇れば人影がはっきり見えるかも知れません。
ksk
吹いたw
ksk
投下完了です、kskに敬礼!
プロットでは晶を痛めようと思ってたのに…なんでか。
あと白い生物出したことには反省はしてるが後悔はしていない。
ツッコミどころあれば遠慮なくお願いします。
投下乙です
そして小トトロktkr
ボッチやっぱり思考が甘いなww
ksk
小トトロもふもふしてぇぇぇぇぇぇl!!!!
投下乙
ボッチはエリア外に出て海で戦う戦法考えたりトトロを獣化兵と勘違いしたりでいいキャラしてるなw
投下乙!
ボッチがスエゾーと会ったら敵と認識するんじゃないかと思っていたが、そんなことはなかったぜ!
しかし、奇妙なチームだなあw
とっとっと
一瞬ケモナーの血が騒いでしまったぜ
ボッチの活躍でかねてから言われてた空飛んで逃げたらどうなるんだっていう疑問の答えが出たな
飛べる参加者多いからそのうち誰かが決めないといけなかったよな
GJ!
投下乙!
小トトロktkr
ああああかわいいよおおおおおおお持ち帰りしてええええええ
そしてもうボッチじゃないのに晶をボッチと呼びたくなるのはなぜなのか……。
>その声に反応し肩にひしっとしがみつく姿はもふもふしたくなる衝動を人々に与える。
>対して、腕の中の生物は不気味で息が臭く、放り投げたくなる衝動を人々に与える。
>しかし晶にそんなことは関係ない。
がものすごくつぼにはまって仕方ありませんでした。
なにはともあれ乙でした!
投下乙
どっちとも人間じゃないのにスエゾーと小トトロの扱いの違いにふいたww
そしてガイバーの肩に乗ってる小トトロとお姫様だっこされてるスエゾーのシュールさに更にふいたwww
ボッチはここから対主催の星になれるのかっ
投下乙!!
小トトロktkr!
今のボッチの姿想像したら…シュール過ぎて吹いたwwww
>>200 投下乙!
小トトロを肩に乗っけてスエゾー抱えている姿想像したら吹いたw
通常時ボッチならともかくガイバー状態だし……くそう、とにかく小トトロをもの凄くもふもふしたいぜ
とりあえずスエゾーが死ななくて良かった
小トトロとの扱いの差がひでぇwww
禁止エリア関連もしっかりやってくれたし面白かった、GJ!
投下乙であります
しかしボッチ地味に活躍してるな…罰則の事や制限、何かに繋がるかもしれんSDゲット
くそぅ、地味じゃなかったらっ
投下乙
今の晶はkskロワの中でも近づきたくない奴No1じゃなかろうかwww
しかしボッチ勘違いしすぎだろうwww
投下乙です!
トトロ来た!小トトロきた!ちくしょうボッチなのにもふもふを味わいやがって!
にしてもスエゾーといいトトロといい、不思議に縁のある男だ
そして清々しいまでのまっとうな対主催思考がかえって珍しく思えるのはなんでだ……
ああ、それにしても小トトロかわいいよ小トトロ
トトロもそんなに遠くないし、うまくいったらダブルトトロが……!
ってあれ?なんでトリが……orz
カヲル君「それも僕だ」
カヲル君ww
いい加減許してくれwww
カオル君こえー
カヲル君鎮まってくれw
てかもう予約できないって人いたっけ?
ちょっ…カヲル君はスープ作ってて下さいw
ちょwwwwwwwww小トトロwwwwwwww
ボッチてめえそいつをよこせ!!
それでは
kケロロ
sサツキ
k凶暴タママ
予約しちゃうんだから!
>>218 予約できない人?
>>220 おぉっと予約ktkr
やばい…滅茶苦茶楽しみな面子なんだがw
とりあえずサツキ逃げてー!!!!
>>221 えっと、ほら登場回数少ない人に合わせて途中でストップする、みたいなことだったよな?
それで上限引っかかってる人いるかなーと。
でも放送前だから皆大丈夫なのかな?
>>220 予約キター……ってサツキやべえwタママから逃げてー!
>>222 いや、特に上限引っかかるということはないはず
>>4にあるように、放送時間(今だと朝六時)にたどり着いたらストップする決まりだから
たとえ登場回数が多くても、放送より先に進むには他の人が放送時間に追い付くのを待つことになるから
>>223 あーなるほど。ありがとう。
あとはMAP次第かな……。
ねんがんの【確定参加者・場所・時間別一覧表】をこうしんしたぞ!
未明 B-4 警察署近く なのは、加持
明方 B-6 草原 アスカ
未明 B-6 市街地上空 小砂
未明 B-7 市街地 冬月
明方 C-5 草原 ハルヒ、ヴィヴィオ
明方 C-6 森 ゼルガディス
明方 C-6 森の中 ラドック
未明 C-7 森林 タママ
明方 D-2 遊園地 キョン
未明 D-4 草原 キン肉マン
未明 D-5 森林 アプトム
未明 D-10 草原 ケロロ、サツキ
未明 E-3 草原 ゲンキ、キョンの妹
未明 E-5 廃屋内 悪魔将軍
明方 E-7 森 ノーヴェ、ネオ・ゼクトール
明方 F-2 遊園地付近 ナーガ
未明 F-4 小道 ホリィ、ゼロス
未明 F-5 神社 ウォーズマン、朝倉、メイ
明方 F-5 森 ギュオー
未明 F-8 森 みくる
明方 G-3 小川 ドロロ、リナ
未明 G-8 森 シンジ、夏子、みくる
未明 G-9 森 万太郎、ハム
明方 H-6 森 オメガマン
未明 H-7 採掘場 雨蜘蛛
未明 H-8 博物館前 古泉、トトロ、アシュラマン
未明 I-5 未明 スバル、ガルル
明方 I-6 森 晶、スエゾー
未明 J-5 レストラン付近 灌太、セイン
ってみくるが分裂してるわwwwwwうはwwww
あ、本当にみくるが分裂してるww
後砂ぼうず組は時間がすでに明け方になってる
一話の中でも時間が違ってることがあるから結構ややこしいな
あとホリィとゼロスは小道じゃなくて木の上にいた気がするが……
みくるが分裂…つまりボインが増(ry
>>229 毎度乙であります!!
そしてなんというハイテクっぷり!!流石だぜ
乙です!
いつもいつも助かってます!!
GJ!
非常に分かりやすくて助かります!
乙であります!
地図乙です!
砂ぼうず大歓喜だなw
>>225>>229 乙です!
徐々に皆が北部に近づいてる気配……w
放送までならおkということで誰よりも早くkskしておくか……。
ハルヒ、ヴィヴィオ、キョンで予約。
……キョンの出た回数がすごいな。
これはwwwwハルヒ逃げてー!
ヴィヴィオも逃げてー
またまた予約ktkr
ちょっ…ハルヒもだがヴィヴィオ逃げてー!!
ヴィヴィオ殺したらなのはさんどころかスレのロリコン達に憎まれるぞkyon!!
それはそれでおいしい役どころだが!
逆に考えるんだ。
ヴィヴィオを殺そうとしたkyonが逆にロリに目覚め……たらハルヒ涙目だなw
どっちにしろハルヒ涙目じゃねえかwww
ハルヒ哀れwww
十分危険なポジなのに住人の心配は殆どヴィヴィオに向いてやがるw
遅ればせながら投下GJ!
自律稼働小トトロの進言したものなんだが(首輪付けて参加者から離れられないようにする)
まさか本当に支給品にしてくれる方がいたとは…!
ありがとう! ほんとうにありがとう!
そして子トトロもふもふしてええええええええぇぇ!!
このロワはロリコンとケモノ信者の巣窟だからなwww
これはつまり嫉妬の波動に目覚めたハルヒがkyonをボコボコにするってことだな!
傍目にはロリコンの化け物から幼女を必死に守りつつ奮戦する女子高生なので、なんら問題はない
さらば、kyonwww
つまり皆変態ってこったw
kyonをボコボコ、ナーガ様にやられ妹にやられハルヒにまでやられたら
…もう立ち直れねぇだろwwwww
さてここで問題です、ハルヒにボコられたkyonはどうするでしょう
@突然ギガンティックを手に入れパワーアップ
A長門が助けてくれる
Bバトルロワイアルは非情である
一つだけ選びなさい
Cむしろマゾに目覚める
間違いなくCだなw
Dむしろロリに目覚める
ロリに目覚めてさらにぼこられての無限ループですね、わかります
Eマゾとロリ両方に目覚め、ヴィヴィオにいじめてくれとせがむ
F二人にいじめられながらトトロにもいじめてほしがる
>>256 あ、悪い自分Fだわ。
トトロともふもふしたいよおおおおおおおお
変態の流れをぶったぎって、ちょっとしたまとめ
北へ向かう、あるいは北で行動することを方針にしている参加者
・スバル、ガルル(島の東ルート経由)
・砂ぼうず、セイン(島の西ルート経由)
・シンジ、夏子、みくる
・ハルヒ、ヴィヴィオ(学校方向)
・なのは、加持(ホテル、デパート方向)
・小砂(市街探索)
・冬月(市街探索)
周りから見える、影響を与えると思われる大規模戦闘
・タママVS小砂(未明・B-7付近、光線が空中に向かって撃たれた)
・スエゾ―VSオメガマン(未明・H-6、RPGによる爆音/I-5付近にいたスバルたちに聞こえた)
・ゼロスVSドロロ&リナ(未明・G-3、小川が攻撃の余波で蒸発し、大地が焼けている高熱状態)
・フェイトVS悪魔将軍(未明・E-5付近上空、フェイトが雷撃系の魔法を空中で使用した)
・リナ&ドロロVSギュオー(明け方・G-4、ドラグスレイヴで滝周辺が20mほどえぐれた)
・kyonVSナーガ(明け方・D-2、光線の衝突など)
>>258 まとめ乙!
意外と北に向かうやつ多いな
>>258 乙、こうしてみると純粋マーダーは北に向かってないんだな
しまった、
>>258の北に向かう参加者の中に一人追加!
つ・ラドック(市街探索)
ちなみにこの人、今ゼルとの距離がものすごく近い……
262 :
◆qYuVhwC7l. :2008/09/23(火) 00:53:08 ID:6M6zv4Hs
k 書くほど
s 上昇
k キロバイト
…ってこれじゃ『kzk』じゃねーか!!
それはともかく、古泉・トトロ・アシュラマン投下します
前作よりもさらに長くなってしまっているので、多めのkskをお願い致しますー
おおートトロきたあああ!
ksk
ものども支援じゃー!
ksk
「カーカッカッカーッ!!」
まるでそれが試合開始のゴング代わりとでも言うように、三つの顔に六つの腕を持つ悪魔超人――アシュラマンが奇妙な笑い声を上げる。
「人間、そして獣の超人よ! 貴様らがこの俺に出会ってしまった事こそ最大の不幸!!
この悪魔超人、『リングに咲いた悪の華』アシュラマンが貴様らを冥土へと送りこんでくれる!!」
言い終わるや否や、アシュラマンは即座に目の前の二人との間合いを詰め、その六本の腕を振り上げる。
最初に狙った標的は、ひ弱な人間でありながら正義超人『ロビンマスク』の仮面を被った男――古泉一樹。
「くっ………!」
古泉は慌てて手に持っていたアサルトライフルを構えようとする物の、その大柄な体からは想像出来ぬ程に素早いアシュラマンの動きに、付いていくことが出来ない。
「遅いわ!! 所詮、貴様らのようなただの人間が我ら超人に敵う筈も無いのだーっ!!」
成すすべのない脆弱な少年の命を叩き潰さんと、アシュラマンの拳が古泉へと無慈悲に襲いかかる。
だが…………。
ぼふんっ。
果たして、辺りに響いたのは固い拳が人体を破壊する鈍い音ではなく、柔らかい物にぶつかったような間抜けな音であった。
それは何故か? 古泉の傍についていた、毛むくじゃらな謎の巨大生物――トトロが古泉を庇うように立ちふさがったからである。
アシュラマンの六つの拳は全てトトロの柔らかい腹へと命中していたが、もふもふの毛皮と分厚い脂肪が威力を激減させたのか、トトロはニンマリと笑顔すら見せている。
「………ありがとうございます、助かりましたよ」
古泉がトトロの巨体を見上げ、微笑を浮かべながら礼を言えば、ぐるりと顔を後ろに向けて笑顔で答える程の余裕っぷりだ。
「フンッ!! その人間を庇うと言うのか、名も知らぬ獣の超人よ!! 正義超人らしい愚かな行動だなーっ!!」
初手の一撃を無効化された事にやや気分を害されながらも、アシュラマンは一度様子を見ようと後ろへ飛ぶ。
その時に生じた隙を、古泉は見逃さなかった。
「今度は、こちらから行かせてもらいますよ!!」
トトロの巨大な体をバリケードにしながら、アサルトライフルの銃口をアシュラマンへと向ける。
幾ら『閉鎖空間』内での戦闘経験がある古泉とはいえ、本物の銃を扱うのは初めての事であり、
神人のような物言わぬ怪物とは違う生きた人間に対して発砲する事に抵抗が無かったわけではない。
だが、ここではアシュラマンの外見的特徴がいい方向に働いた。
敵は三つの顔に六つの腕を持ち、しかも自らを『悪魔』とまで名乗っているのだ。
あまりにも人間離れしているその事実が、古泉に『生きた人間を撃とうとしている』という倫理的なセーフティーシャッターを解除し、容赦ない弾幕を発生させる。
だが、ここで思いがけない事態が起こった。
さらばアシュラマンksk
トトロ!トトロ!
「…………………」
ブオン、と空を斬る音が古泉のすぐ傍で聞こえたかと思うと、上からの軽く小突かれるような衝撃と共にアサルトライフルの銃口が地面へと向けられる。
「なっ……!?」
トトロがその巨大な爪で古泉の銃撃を妨害し、完全にこちらの攻撃のチャンスをフイにしてしまったのだ。
裏切りとも取れるその行動に、古泉がトトロの顔を見上げるが、結局彼の口から抗議の言葉が紡がれることは無かった。
それよりも早く、アシュラマンが奇妙な動きを見せたからである。
「カーカッカッカッカ!!竜巻地獄!!」
つい先ほど見た時と同じく、六本の腕を大きく振り回す事によって強烈なつむじ風が発生し、弾丸からアシュラマンを守る障壁のように展開される。
それによって幾つかの弾丸は反射され、古泉の前に立ちふさがるトトロの体へと礫のようにまき散らされる。
完全に速度が死んでいる弾丸はトトロの体に傷一つ負わせることは無かったが、その代わりに後ろの古泉の精神に多大なダメージを与えた。
「バカな、たかだか突風によって発射された弾丸が跳ね返されるなんて…!?」
「ムゥ、たかだかライフルで撃たれただけの弾丸が竜巻地獄を突きぬけるだと…!?」
自分と全く正反対の事実に本気で驚愕している様子のアシュラマンに思わず意識が飛んで脱力しそうになるが、どうにか気を持ち直して古泉は再びトトロを見上げる。
今の現象を見るに、どうやらこの六本腕の怪物をアサルトライフルで攻撃するのは得策ではないようだ。
もう既に残弾数の三分のニ程度の銃弾が消費されているのにも関わらず、その大半は『竜巻地獄』なる突風によって無効化され、
運良くそれを突破した物も大きくコースを外れてアシュラマンの肩や頬などを僅かに掠っただけで留まっている。
もちろん、そんな僅かな傷だけで目の前の悪魔が止まる筈もない。
「……最初からこうなる事が分かっていたと言うのですか…?」
もしそうだとすれば、この毛むくじゃらの生物の持つ頭脳はこちらの予想をはるかに越えたものと言う事になる。
だが、茫然と呟く古泉を見下ろすトトロの表情は、先ほどと変わらぬ笑顔のまま。
「あなたは、一体――――」
「ええいしゃらくさいわーっ!! このまま一気に決着を付けてくれる!!」
古泉の言葉を遮り、アシュラマンが怒りに震える声で叫ぶ。
慌てて目の前の敵の様子を窺う古泉の前で、既に何度目になるかわからない奇妙な現象が発生した。
アシュラマンの三つの顔の内で中心にある者が虹色の光に包まれたかと思うと、その下から全く違う顔が現れたのである。
「阿修羅面、冷血ーーーっ!!」
「顔が、変わった……!?」
のっぺりとした青白い顔色に釣り上がった白目という生気を感じさせない不気味な表情に、古泉が戦慄する。
ただ顔が変わっただけ、と切り捨てるには余りにも危険なオーラを感じる。
それに、ただでさえさっきから明らかに物理法則を無視した現象を引き起こしている相手だ。何かがあると思っておいた方がいいだろう。
「気を付けてください、何か来ます!!」
古泉の言葉を聞いたトトロがコクリと頷くも、その顔にはどことなく緊張の色合いがある様に見える。
ksk
ksk
「おっと、呑気にお喋りをしている時間があると思っているのか!?」
アシュラマンが叫びと共にトトロへと飛びかかり、その巨大な腹部を右側の三つの拳で撃ちすえる。
最初の一撃の時と同じく『ぼふん』と気の抜ける音とともにその衝撃はトトロの分厚い脂肪へと吸収されていったが、今度はアシュラマンも怯まなかった。
「まだまだ、これからよーっ!!」
そのまま左の拳を再び繰り出す。その次は右。次は左。右。左。右。左。
見る見る内にパンチのスピードは上がっていき、最終的には残像が見える程の速度で六つの衝撃がトトロの体を襲っていく。
最初はまだいつもの笑顔を浮かべて余裕を見せていたトトロも、休む暇もなく繰り出される連続攻撃の前に徐々に顔を歪め、苦しげな声を上げる。
「幾ら貴様の防御力が高いとはいえ、いつまでも俺の攻撃を無効化できる筈も無かろう!!
さぁ名もなき獣の超人よ! 貴様の脂肪がどこまで耐えられるのか見ものだぜーっ!!」
先ほど自分で口走った『冷血』という言葉に違わず、アシュラマンは苦しむトトロに対して容赦なく攻撃を加えていく。
その攻撃の凄まじさは、何百kgもあろうというトトロの巨体が徐々に後ろへと押し出されている事からも窺い知れた。
(このままでは……まずいですね…!)
トトロに庇われた状態のままで古泉は思考する。こちらの持つ唯一の武器、アサルトライフルもこの怪物のような男には対して通用していない。
幸い、トトロの人並み外れたタフさ加減のお陰でこちらが手酷いダメージを受ける事は無かったが、今のトトロの状態を見るにこのままではジリ貧だ。
しかし…………
トトロの苦しげな横顔を見上げる。古泉の顔には明らかに困惑の色があった。
(なぜ………反撃しないのですか?)
スッ、と視線を横へと移動させ、トトロの腕部を観察する。その腕の先から生えている鋭い爪が、高い殺傷能力を持っているであろう事は火を見るより明らかだ。
一度だけでもその腕を振りおろせば、少なくとも目の前の男を引きはがすは不可能ではない筈なのに。
(怒涛の攻撃に、反応する事も出来ない……? ともかく、僕もこのまま指をくわえて見ている訳にも行きませんね)
反撃の準備のため、自分のディパックの中からニ個の予備マガジンを取り出し、ズボンのポケットに無理やり突っ込んでおく。
銃にほとんど効き目が見込めないとはいえ、無いよりはマシだ。とりあえずどうにかして目の前の敵を退けなければ………。
そして、古泉がアサルトライフルを構え直し、トトロの影から飛び出そうとした正にその時――――トトロを絶え間なく襲っていた振動が、止まった。
「え…………?」
まさか、反撃によって攻撃が止んだのか?
呆然とトトロを見上げる古泉の前で、巨大な体に異変が生じ始める。
上へ。上へ。ゆっくりゆっくりと、トトロの体が浮かんでいく。
いや………正確には『持ち上げられていく』のだ。トトロの体を六本の腕でがっちりとホールドしているアシュラマンによって。
「これでぇぇぇぇ……………!!」
やがてトトロの足は完全に大地から離れ、それでもなお上へ―――トトロの後ろにいる古泉からアシュラマンの体が見えるほどまで持ち上がっていく。
そして、それが極限にまで来たその瞬間に―――――
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「終わりだぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」
アシュラマンが絶叫と共に腕を全力で振り回し、トトロの巨体は脳天から大地へと叩きつけられる!
それは正に、アシュラマンのブレーンバスターがトトロにクリーンヒットした瞬間だった。
「……………………そんな、バカな……?」
ほぼ地震が起きたと言っても差支えない大地の振動を感じながら、最早何度目かも分からない言葉を呆然と呟く。
あのトトロを、ダンプカー並の体重を持つであろう生物を、生身で持ち上げた? それだけの事を可能とするアシュラマンとは、一体どれ程の怪力の持ち主なのか。
そして…………そんな怪物を相手に、自分は勝つ事が出来るのか?
大地から逆さまに生えたかのように直立していたトトロは、やがて崩れ落ちるように体勢を変えていき、そのまま『ズズン――!』という地鳴りと共に大地の上に転がった。
――――――トトロはそのまま、全く動く気配を見せない。
「カーカッカッカッカ!! 中々の実力はあったようだが、このアシュラマンに敵うほどではないわ!!」
虹色の光と共に、再び元の表情に戻ったアシュラマンが高らかに笑い声を上げる。
もちろんそのままで終わる筈もなく、残酷な笑みを浮かべたままにゆっくりと古泉へと近づいていく。
「さぁ、どうする人間よ? せいぜい、その手の中のおもちゃで抵抗してみるか?」
ゴクリ、と自分が唾を飲む音が聞こえた。
ライフルは自分の手の中にある。その銃口もしっかりと目の前の男に向けられている。後はその引き金を引くだけだ。
だと言うのに、古泉の体は金縛りにあったかのように動かない。
そして、その状態の古泉を黙って見逃すほど、アシュラマンは甘い男ではない。
「所詮はそんな物か、人間!!」
アシュラマンの拳が古泉へと迫る。彼の脳は『回避運動』を命ずるが、彼の体はスイッチが切れてしまったかのように動かない。
脇腹。胸部。そして、顔面。縦三つの衝撃が古泉の体を襲い――――気が付いた時には古泉は仰向けに倒れていた。
(………何、が………?)
「フン…パンチ一発でこれほどまでに吹き飛ぶとは……やはり人間風情では軽いストレッチにもならん」
アシュラマンの声は今だに聞こえてくる。どうやら、あまりの衝撃に一瞬だけ意識を飛ばしていたらしい。
幸か不幸か、体を襲う激しい痛みが強制的に古泉の頭を覚醒させる。
腹と胸の痛みに比べると、頭部の痛みはまだ軽く感じられる。
(どうやら見た目はどうあれ…この仮面はかなり頑丈にできた良品のよう…ですね…)
まだ脳が軽く混乱しているのか、あまりにも場違いな事をボンヤリと考えながら古泉がよろよろと上体を起こす。
それを見たアシュラマンは退屈そうな顔に、僅かに微笑をのぞかせた。
「ほう、俺の拳を食らって尚意識を保っていられるか? カーカッカッ! 人間にしてはそこそこやるようだなーっ!」
そんな事を喋りながら、アシュラマンは焦らすようにゆっくりとこちらへと歩を進めていく。
そこから感じられる殺意・敵意は未だに衰える様子を見せない。
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まとめ乙&ksk
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(反撃…を……しなければ、殺られる……!!)
ぐらぐらと揺れる視界を無理やり抑え込みながら、必死の抵抗を試みようとした時、古泉は気づいた。
自分の手の中から、ついさっきまで持っていたアサルトライフルが忽然と姿を消している事に。
ポケットの中にあった予備マガジンすらも、何処かへと消えている。
(しまった……! 今の衝撃で……!?)
「どうした? 丸腰になっていた事がそんなにショックだったか?」
「…………!!」
予想以上に近くで聞こえたアシュラマンの声に、手元に落としていた視線を真上へ向ける。
果たして、そこには三つの顔に六つの腕を持った悪魔が立っていた。
六つの腕の内、一番上の二対の腕を固く握りしめ降り上げながら、その目にどす黒い殺意を抱いて。
「ここまでだな…まぁ、多少は楽しませてもらったぞ」
(そんな…こんな処で……?)
古泉の心を、絶望と言う名の暗雲が包み込む。
ここで、目の前の男の拳が振り下ろされ、頭部を砕かれて―――自分は死ぬ。
「くっ……………!!」
体も満足に動かす事が出来ない中で、古泉は必死にその頭脳を回転させる。
現状打破には何が必要なのか。この絶体絶命のピンチを脱するには何が必要なのか。
(せめて何か武器が……僕が『例の力』を使えれば……!!)
脳裏に浮かぶのは、『機関』の仲間たちと共に幾度となく行使してきた超能力だ。
巨大かつ強力な神人たちですら、この手で屠る事も可能にするあの力。
だが、それは涼宮ハルヒのストレスによって作りだされる『閉鎖空間』の中でのみ使用を許された能力。
こんな処でそれを願っても、所詮は無い物ねだりに過ぎない。
はず、だった。
「―――――――――――!?」
手の中に感じた奇妙な感覚。熱く燃えたぎる火の球を、手の中に握り締めたようなそれは、幾度となく感じてきた物。
………いや、正確にはそうではない。これを感じたのはかつて一度だけだ。あれはそう、コンピ研の――――――。
しかし、運命の神は少年に驚く暇さえ与えてはくれない。
「死ねぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーっ!!」
絶叫と共に、アシュラマンの拳が振り下ろされる。正確に脳天を目指して突き進んでくるそれを仮面の奥から睨みつけながら、古泉は歯噛みする。
(後数秒……いや、一秒でも構いません! もう少しだけ、僕が感じた今の『力』に確証を持てるだけの時間があれば……!!)
悔やんでも悔やみきれない後悔の念を噛みしめながら、古泉は思わず硬く目を閉じる。
後少しだけ、もう少しだけ時間があれば―――時間を作れれば――――!! そんな強い思いだけが古泉の胸の中で渦巻く。
そして―――――――――衝撃は、襲ってこなかった。
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「な…………何だぁーーーーっ!?」
アシュラマンの素っ頓狂な叫びが草原を揺らす。
恐る恐ると目を開いた古泉は、ある事実を知り冷たい息を呑みこんだ。
すなわち、今まで絶え間なく自分を襲ってきた『物理法則を無視した現象』を、ついに自分が起こす側になったのだ、と。
古泉が被っている青いマスク―――説明書きによれば『ロビンマスクの仮面』と言う名のそれの額から………
雄々しい角が天へと伸び、アシュラマンの腕を受け止めていたのだ。
もちろん、仮面の額部分のすぐ下には古泉の額が存在している。そして当たり前の事だが、その僅かな空間の間にこれだけの角が入る筈もない。
だというのに、その一角獣の様な見事な角はしっかりと存在し、アシュラマンの拳から古泉の体を守リ通している。
「バカな……こんな物、俺は知らんぞ!? ロビンマスクの仮面に、こんなギミックがあった事など!?」
アシュラマンが取り乱すのも無理は無い。
彼には知る由もない事だが、このロビンマスクの仮面に収納された角――ユニコーンホーンは、彼がここに呼ばれるよりももう少しだけ先の未来、
後に『キン肉星王位争奪戦』と呼ばれる戦いの中で、ロビンマスクが生み出した特殊ギミックである。
その正体は、ロビン家に伝わる家宝『アノアロの杖』が仮面の中に埋め込まれた物。
もちろんその角の真価は、ただ見栄えの良さや頭突き等の攻撃力の上昇にとどまる訳ではない。
「これは、一体……!?」
アシュラマンと同じく、突然の事態についていけない古泉は、座り込んだ状態のまま動くことができなかった。
ただ、額に…ちょうど角が生えている根元の辺りにチリチリとした感覚が断続的に発生している。
まるで『そこに意識を集中させろ』と訴えかけているかのように。
「……何が起こるのかはわかりませんが…いいでしょう、乗ってあげますよ」
今発生している現象は、著しく古泉の常識の範疇を超えている。
だがそれでも第六感的な勘で、大げさに言うならば言うならばある意味『超能力』的な感覚で、古泉は感じている事があった。
――――今、間違いなく運は自分の方に向いている。
グッと力を込め、額に向かって意識を集中させる。自分に残された力の全てをそこに集める感覚。
そしてそれを―――――発射する!!
熱せられた空気が古泉の周りを覆うような感覚を覚える。そしてそれが幻覚や勘違いでない事に気づくのにそう時間は掛らなかった。
額に生えた角の先端から、赤く燃えたぎる炎がアシュラマンに向かって発射されたからだ。
「ば、バカなーーーーーーーーーーっ!!」
さっきまでは古泉の専売特許であった言葉を叫びながらアシュラマンが思わず飛び退く。
これがロビンマスクの仮面に埋め込まれた、『アノアロの杖』の真の力―――――火炎放射能力!!
「全く、飛んでも無いアイテムもあった物ですね……」
仮面ににょっきりと生えた角から火炎放射―――あの派手好きな涼宮ハルヒでも思いつかないようなトンデモアイテムに苦笑しながらも、ヨロヨロと立ち上がる。
原理がどうとか、物理法則がどうとかという理屈は後回しだ。とにかく今は、思わぬ事で入手できたこの武器を有効活用するのみ!
「………はぁぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
再び意識を額に集め、気合いを入れて集中させる。それと呼応するように角の中心に炎が集まり、再びアシュラマンへと向けて発射される。
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「ぐぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
体中を真紅の炎に焼かれながら、アシュラマンは苦しげな声を上げて悶える。
躍起になって炎を消そうと体を盛んに動かすと、辺り一面が草原であった事も相まって忽ち炎が燃え広がっていった。
アシュラマンの体から、燃えやすい若草へと次々に炎は燃えうつっていき、見る見る内に火勢が上がっていく。
最早ボヤ騒ぎでは済まされないほどの惨状が広がるのを見た古泉が、慌てて火炎放射をストップさせる物の、時すでに遅し。
自分達のいる草原の一角は、最早火の海と言っていい様相を醸し出していた。
「少し、やり過ぎてしまいましたか…?」
仮面の奥で苦笑しながら古泉が呟く。笑いごとで済まされる様な状況でもなかったが、どうしても乾いた笑いが込み上げてくる。
幸い対して風が吹いていない事もあり、古泉が立っている周辺にはまだ火の手は上がっていない。
だが、目の前の赤い炎はこうして見ている間にも次々と周りの緑を塗り替えてゆく。
自分が立っている場所が火の海に包まれるのも時間の問題だろう。
炎の中に消えたアシュラマンの姿は、未だ見えない。
(このまま、焼死してくれればありがたいのですが)
が、流石にこの物騒な願いを聞き入れてくれるほど、運命と言うの存在は寛大では無かったようだ。
「阿修羅面………いぃかぁりぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーっ!!」
炎の中から響いてくるのは、聞き間違える筈もない強敵の叫び声。
ボフゥッ!! と言う爆発音と共に炎の中心から小さな火柱が上がったかと思えば、突然のつむじ風が炎の海を真っ二つに切り裂く。
強引に開かれた道の奥にいるのは、三度その表情を変形させたアシュラマンであった。
土気色の顔に開かれた口から飛び出す鋭い牙、そして爛々と輝く目から覗かせる凶暴さは正しく『怒り』と呼ぶに相応しい形相だ。
(炎と相まって、さながら不動明王と言った所ですか……やっている事はどちらかと言えば旧約聖書が近いですが)
我ながら笑えない冗談だ。実際、今の状況は先ほどまで自分の口をついていた乾いた笑いすら湧いてこない。
アシュラマンの体には随所に黒焦げた跡が見える。流石に炎の直撃を受けて無傷では済まなかったらしい。
だが、こちらへと向かってくる足取りには疲労の後はほとんど見えない。
まだまだ体力的には余裕綽綽、と言った所か。
更に間の悪い事に、先のつむじ風によって炎の侵攻が一気に加速し、最早古泉の周りは完全に灼熱の海に取り囲まれてしまっている。
脱出はほぼ不可能と見ていいだろう。
だが、そんな絶望的な状況にあってもまだ古泉は希望を捨てない。
(こちらも、やられたままではありませんよ)
チラリと自分の右腕に目を落とす。
果たして、その手のひらの上には、丁度今自分の周りを覆っている炎と同じ色をした真っ赤な光球が浮かんでいた。
ここまでの疑問が確信に変わった事に安堵しながらも、古泉はやれやれと肩を竦める。
(あのカマドウマの空間と同じく、この島も涼宮さんの何かが……いや、ここは貴方の仕業と見た方が正しいのでしょうか……長門さん)
「貴様……その力は何だ? ただの人間かと思っていたが…まさか貴様も俺たちと同じ、超人だと言うのか?」
アシュラマンのいぶかしむ声には答えず、古泉はずっと自分の頭を保護してくれていた仮面をゆっくりと外す。
炎によって気温が遥かに高まっていた事もあり、仮面という灼熱地獄から解放された顔には最早涼しささえも感じる。
もちろん、仮面を脱いだのはただ『熱かったから』ではない。
今から自分が放つ『攻撃』をしっかりと命中させるためにも、視界が微妙に遮られる仮面は邪魔だったのだ。
「超人ですか……残念ですが、僕はそんな大それたものではありません」
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アシュラマンに向かって、不適かつ爽やかに…もしも『彼』が見ていれば『胡散臭い』と表現されたであろう微笑みを見せながら、古泉は自分の正体を告げる。
「実は僕は、『超能力者』なんですよ」
その言葉を合図に、バレーボールのように手の中を赤球をポンと上へと放り投げる。
緩やかな放物線を描きながら飛んでいくそれを眼で追いながら、一歩、二歩――――ジャンプ!
前方のアシュラマンは、こちらの動きを窺っているのか、それともまだ事態に付いていけないのか、微動だにしていない。
――――行ける!!
「ふんっ……もっ――――――――!!」
渾身の力で、スパイクを放とうと気合いを入れて叫ぼうとした瞬間――――ヌゥッと、横から見慣れた毛むくじゃらの顔が飛び出した。
「っっっっっっ!?」
余りにも突然すぎる盟友の登場に面食らった物の、まだ勢いは殺せない…いや、死んでいない……死なせない!
「―――――――ふぅっっっっっっっ!!!!」
そのまま、相棒に赤球が直撃する事だけは回避して振り上げた右手を振り下ろす。
毛だらけの巨体に遮られて標的の姿こそ見失ってしまった物の、その刹那には爆発音と土煙、そして標的の面食らった叫び声が確認できた。
だが、それでも命中したか否かまでは判別できない。
どうにか今の状況を確かめようと首を伸ばしたものの、結局古泉の体は重力に従って自由落下し、出会ったばかりの友人の胸にぼふんと飛び込んだ。
「…………ふぅ……無事だったのですね」
古泉がもふもふの毛皮に埋まったまま顔を上に向ければ、トトロはもはや愛着すら感じる笑顔を浮かべてそれに応える。
よくよく観察してみれば、脳天の辺りがさっきよりも膨らんでいる気がする。
流石に熱い脂肪に覆われたタフな超……生物? とは言え、自分の体重による一撃を受けて無傷とは行かなかったか。
「それにしても、よくこの短時間で意識を………おや?」
ふんふんと鼻を鳴らしながら、古泉が疑問の声を上げる。なんとなく、焦げ臭い?
首を見回して様子を見てみると、トトロの左足の少し上、脇腹? の辺りが僅かに黒ずみ、縮れている。
明らかに、炎によって焼け焦げた跡だ。
改めて全身を確認してみるが、辺りを覆い尽くす炎の壁を生身で突きぬけたのにも関わらず、他の場所に焼き焦げた箇所は見られない。
この一か所だけをしばらく炎で焙られ、その熱さで半強制的に覚醒させられたと言う事か。
「なるほど、僕のせいでしたか…乱暴な起こし方ですいませんでしたね」
思わず苦笑しながら古泉が謝罪の言葉を述べれば、トトロは『気にするな』とばかりにニンマリと笑ってみせる。
一連の流れで発生した和やかな空気に気が緩みかけるが、まだアシュラマンの撃退が確認できていないのを思い出し、気分と表情を引き締める。
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「今は素直に再会を喜びたいところですが、そうも行きません。
幸い僕の『力』は僅かながらこの空間で使用できる事も分かりましたし、どうにかあのアシュラマンともまともに戦う事が出来そうです。
病み上がりの貴方にこんな事を頼むのも気がひけますが、僕のフォローを―――――うわっ!?」
古泉の言葉は、突然にその体をトトロの手でしっかりとホールドされた事によって強制的に中断させられる。
そのままトトロは有無を言わさず自分の体に古泉を押し付け、『大丈夫』とでも言わんばかりに笑いかけると――――――跳んだ。
「なっ…………!?」
その重量級の体のどこにそれだけの筋力があったのか、トトロは10m程の高さはあろうかと言う位置まで一気にジャンプし、真っ赤な草原の中心から脱出した。
ズシン――――!
再び重低音と共に大地を響かせながら着地し、痺れの様な衝撃がつま先から耳の天辺までを駆け上がる。
そして足の小休憩もそこそこに、トトロは古泉を抱き抱えたまま一目散に駆け出した。
軽自動車ほどはあろうかと言うその速度によって生じる風を浴びながら、古泉はトトロに向かって抗議する。
「どうしました!? 逃げなくとも、僕と貴方で力を合わせれば、きっとあの敵も…………」
それ以上の言葉は古泉の口から発せられる事は無かった。
トトロによって無理やりに止められたわけでも、風によって喋る事が困難になった訳でもない。
ただ、古泉の言葉を聞いている間にトトロが見せた、笑顔ではないどこか寂しそうな無表情が、妙に少年の胸を締めつけていた。
※
「カーカッカッカッカーッ!!!」
奇妙な笑い声を上げながら、アシュラマンが赤い草原から飛び出し、1時間ほど前まで自分が探索していた博物館の入口へと躍り出る。
既に「阿修羅面・怒り」は解除され、基本の表情である笑いへと変化していたが、その顔にはアリアリと不満の色が浮かんでいた。
不満の理由はただ一つ、ようやく体も温まり、戦況も面白くなってきたところで思い切り水を差してくれた獣の超人だ。
「フン、あの超人め…人間を連れて尻尾を巻いて逃げだすなど、超人の風上にも置けぬわ!!」
カッ、と唾を吐き捨てながら苛立ちの感情もそのままに叫ぶ。
突然あのひ弱な人間が放った謎の光弾は、そのコースが大きく逸れて居たために自分には掠りもしなかったが、直撃した地面に開いた大穴からもその威力が窺い知れた。
それまで『せいぜい人間にしては多少頑丈な程度』とあの少年の事を軽視していたアシュラマンも、この攻撃には肝を冷やしたが、
逆に己の中に眠る超人としての闘魂が大いに刺激されたのも事実である。
戦を好む悪魔超人として、あの『超能力者』と名乗る少年とは『炎の海のデスマッチ』を楽しみたかったと言うのに…………。
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「身震いするほど腹の立つーーっ! 次に遭遇した時はこの借り、必ず返してくれるわ!!」
獣の超人への不満を天に向かってぶちまけた後に、アシュラマンはあの炎の中で拾った物に目をやった。
例の人間が最初に使っていたアサルトライフルと予備マガジン2つである。
これらを回収できたのは全くの偶然だが、運が良かったのか火の手の少ない所に転がっていたそれは使用するのに支障がなさそうだ。
しかし、アシュラマンは元々こんな物を使う気はない。
「一騎当千の力を持つ超人に、このような飛び道具など不要!! …とは言え、何の役に立つかはわからんからな。一応持って置くに越した事はないか」
自分のディパックの中に無造作にライフルをぶち込むと、アシュラマンは博物館から目の前に広がる大火事を見つめる。
「さて、これはどうした物か………」
五本の腕を組み、一本の腕を顎に当てながらアシュラマンが独りごちる。
草原を覆う炎は勢いこそ激しいが、どうやら博物館の周りまではその赤い手を伸ばすに至らないらしい。
自らの必殺技『竜巻地獄』で一気に炎を吹き飛ばす事も不可能では無さそうだが、そこまでする必要も無いだろう。
「いや、むしろ……これは好機かもしれんな」
何せ、これほどの大火事だ。恐らく辺り一帯のエリアから見ても異常事態が発生している事がすぐに知れるだろう。
そして、一体何が起こったのかと様子を見に来る参加者も一人や二人ではあるまい。
「ノコノコとやってきた愚かな参加者どもを、この手で葬り去る……カーカッカッカッカ!! 飛んで火にいる夏の虫とはこの事よ!!」
ここで待っているだけで倒すべき敵達がやってくるのだ、有効活用しない手は無い。
アシュラマンはその場に座り込み、体力の回復を行いながら新たな獲物が飛び込んでくるのを待ち構える。
「………しかし、気のせいか? 技のキレや体力などが、いつも以上に衰えている気がするのは……?」
ふと零した呟き声は、炎の唸りに飲み込まれていった。
【H-8 博物館前/一日目・明け方】
【アシュラマン@キン肉マンシリーズ】
【状態】あちこちに軽い火傷、体力中消費
【持ち物】 ディパック(支給品一式入り、不明支給品1〜3、H&K XM8(10/30)、5.56mm NATO弾x90)
【思考】
1:このままこの場所に待機して、火事に釣られてやってきた参加者を殺すぞ。
2:参加者は全員殺すぞ。 悪魔将軍はどうしよう。
3:完璧超人(草壁タツオ、長門)は始末するぞ。
【備考】
※アシュラマンは夢の超人タッグ編の途中からの参戦です。22歳のバリバリ現役です。
完璧超人がネプチューンマンたちということを知らないようです。
※悪魔将軍は保留(あとで方針を変えるかもしれません)。
※ここにいる超人以外の者も別の場所でバトルロワイアルをさせられていると考えています。
※トトロを未知の超人だと思っています。
※自分の体に課せられた制限にうすうす感づいています。
※H-08のエリア一帯に火事が発生していますが、博物館に炎が広がる事は無いようです。地形のためか、何らかの力が働いているのかは不明。
※火事がどれ位の範囲まで確認できるかは、次回以降の書き手さんにお任せします。
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深く深く掘りかえされた茶色い地面、あちこちから顔をのぞかせる闇が広がる洞窟の入り口……
一瞥しただけでこの場所がどこかわかる特徴的な景色を見ながら、古泉は自分の脇腹から胸にかけてを撫でる。
先ほどの戦闘の時は気が高ぶっていたためか苦にもならなかったが、一段落ついた今となってはズキズキとした痛みが断続的にその場所を襲っていた。
アバラにひびでも入っていなければいいが……古泉は一つため息をつきかけ、ズキリとした痛みによってそれを中断する。
「…………ここは…採掘場ですか」
しばらく呼吸を整えた後に、ディパックから地図を取り出して実際の風景と見比べながらポツリと呟く。
つい先ほどまで自分達が居たのが博物館前…エリアH-8。そして今いる場所が採掘場のあるエリアG-7。地図上で見れば、ほぼ1エリア分を一気に移動したという事か。
「全く、大した機動力ですね。僕がどれだけ頑張っても逃げられなかった訳ですよ」
そう言いながら見やるのは、壁のようにそびえ立つ土砂に持たれながら、呑気な表情で星を見上げているトトロだ。
全力疾走によって疲労したのか、戦闘による疲れが残っているのか、はたまたまだ頭が痛むのか…ともかくトトロは浅い呼吸を繰り返したままのんびり休息していた。
出来ればこのまま休ませてやりたい、という気持ちが無いわけではないが、古泉には何よりも確認したい事があった。
「貴方に一つだけ聞きたい事があります」
トトロに向かって歩みよりながら、今までのこの生物の行動を思い返す。
アシュラマンに吹きとばされた時。アシュラマンの怒涛の攻撃が自分達を襲った時。
こちらがアサルトライフルを発砲した時。あの赤球を発射した時。そして、最後の逃走。
一連の行動が行われた状況には、ある共通点があった。
こちらか、相手かは問わない。ただ一つ、あのままこの生物が何もしなかったら確実に―――――
「………貴方は、自分の交流したい相手はもちろんの事、殺し合いに乗っている人物にも……いや……場合によっては主催者ですら………
『誰にも、傷ついてほしくない』と。………そう思っているのですか」
果たして、トトロは。
古泉の方にゆっくりと顔を向けたかと思うと。
今までに見せた中で、一番楽しそうな顔で笑った。
『ありがとう。わかってくれて、ありがとう』
まるで、そう言って古泉に感謝しているかのように。
それに対して古泉は――――困ったような、ぎこちない笑顔を浮かべる事しか出来なかった。
古泉は、普段見せている温厚な態度が示すように、その性根が万物を愛する博愛主義者、という訳ではない。ただでさえ、この態度は『涼宮ハルヒ』の為の演技なのだ。
彼にとっての今の最優先事項は、『涼宮ハルヒ』と、彼女にとって最も重要な人物である『キョン』を保護することである。
その条件を満たすためならば『役立たずの非戦闘員を切り捨てる』という非情な選択を取ることすら視野に入れている。
だが、今の会話によってその実行は困難である事がはっきりとわかった。
もしも古泉が『切り捨て』を行おうとすれば、トトロは全力でそれを阻止しようとするだろう。
敵であるアシュラマンを、ずっと古泉の攻撃から守り続けていたように。
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ならばいっそのこと、ここでトトロを『切り捨て』るか?
それこそ無理な相談だ。先の戦闘でも分るとおり、トトロの強みはその異常なまでのタフさにある。
この場で『切り捨て』る為に全力で戦うなどまさしく愚の骨頂だ。
それに、そのトトロの防御力が非常に役立つ事も古泉がその身をもって体験している。
『切り捨て』るには余りにも惜しい人材だ。
打開策が見えないまま古泉はその場に座り込む。
ともかく今は別の事を考えようと、一先ず自分のディパックの中を漁る。
まだ把握していない、自分に配られた支給品をこの目でしっかりと確認するためだ。
既にアサルトライフルが入っていた事から考えても、既に武器は無いような気もするが。
「…………ん…これは……?」
手に当たった小さな硬い物体に反応して、ゆっくりとそれを取り出して確認する。
そしてそれが何かが分かった瞬間、古泉の精神に衝撃が走る。
―――今までずっと、自分の『引き』運は限りなく悪い物と思っていたが、案外捨てた物でもなかったらしい。
「すいません、少しよろしいですか?」
「?」
再び星を見上げていた相棒に声をかければ、頭にクエスチョンマークを浮かべながらもその視線はまだ好意的だ。
おそらく、行ける。
「貴方に一つ頼みたい事があるのです」
にっこりと笑みを浮かべながら、出来るだけ優しく古泉はトトロに話しかけた。
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「探して欲しい人がいるんですよ」
古泉のディパックに入っていた支給品――それは何の変哲もない『デジカメ』だった。
一見すれば明らかなハズレアイテムであるそれだが、古泉にとっては…いや、場合によっては他の参加者にとっても重要なアイテムであるのかも知れない。
しばらくデジカメを馴れない様子で操作していた古泉だったが、やがて目当ての画像データを見つけるとトトロに向かってそれを見せる。
「探して欲しいのは、こちらの女性です。名前は『涼宮ハルヒ』」
デジカメの液晶に写っているのは、晴天の青い海の中、水着を着て幼い子供と戯れている少女の姿。
その少女の方を指でぐるぐると囲みながら、古泉はゆっくりとトトロに説明する。
このデジカメの正体。それは、夏休みの始めに行われた『SOS団特別合宿』なる小旅行にて持ち込まれた物である。
もちろんその画像データには、『朝倉涼子』を除いたこの殺し合いに関わっている自分の顔見知り全員の姿がしっかりと残っている。
そう、『顔見知り全員の姿』が。
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しばらく幾つかの画像データが表示されたのち、次に液晶に映し出されたのは不機嫌そうな顔でぼんやりとしている少年の姿だ。
その姿を同じように指で囲みながら、古泉はトトロの様子を見る。
流石にこの超生物も『デジカメ』に触れた事は無かったようで、興味津津といった表情でじっとその画面を見つめている。
一瞬だけ古泉の姿が映った画像が見えた時は、明らかに驚いた様子で古泉の顔と見比べていた。
「この二人は僕の友人なんです。今すぐにでも探しだして…ぶしつけなお願いですが、貴方に守って頂ければ、と」
真剣な表情で古泉がトトロを見つめて訴える。いや、実際に真剣だった。
『涼宮ハルヒ』、そして『キョン』。この二人のどちらかが欠けても、『世界』に大きな被害が出るであろう事は間違いないのだ。
「お願いします。貴方の足の速さならばきっと、すぐにこの島を回る事が出来るでしょう。
僕の事は心配しないでください、多少は戦いの心得もありますし、逃げ足が中々なのは貴方も知っていますよね?
…………本当に、お願いします」
途中で冗談めかしたセリフを言いながらも、古泉は最後には真剣な表情のまま、ゆっくりとトトロに頭を下げる。
巨大で毛むくじゃらな腕が優しくその背中に置かれるまでに、そう時間は掛らなかった。
顔を上げれば、いつものニンマリとした笑顔を浮かべたトトロが既に立ち上がっている。
『任せとけ』。その笑顔が雄弁にその言葉を発している。
そして、突然トトロが大きく息を吸い、思い切りのけぞった所で………ピタリとその体が止まった。
10秒。20秒。30秒。のけぞったままのトトロは全く動く気配を見せない。
「……………どうしたのですか?」
流石に不審に思った古泉が声をかけると、トトロはプシューッ! と息を吐きだしながら再び体を戻した。
その顔に大きなクエスチョンマークを浮かべて。
「大丈夫ですか? 一体何が………?」
古泉の疑問には答えずしばらくポリポリと頭を掻いた後に、トトロは諦めたようにそこに棒立ちになった。
「………少し、いいでしょうか? 彼らを発見した時に、渡して貰いたい物があるのですが…」
とりあえず、こちらには理解できなかったが何かしらの結論を出した様子のトトロに、古泉は自分の要件を進める。
ディパックの中をしばらく漁ってメモ用紙を取り出すと、乱雑な字で文章を書いていく。
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『涼宮さん、もしくはキョン君へ
この手紙を受け取ったという事は、無事に僕の大きな友人と合流できたのでしょう。
この生物は、僕が殺し合いに放り込まれた中で一番最初に遭遇した相手です。
巨大な爪や口など、見た目こそやや恐ろしいですが、その性質はいたって温厚で平和的。
その事は、しばらく共に行動して幾度となく危険を救ってもらった僕自身が保証します。
彼には、貴方がたの保護をお願いしてあります。
戦闘こそ好まない様子ですが、間違いなく貴方達の助けとなってくれるでしょう。
さて、この手紙を手に入れた時点で、貴方がた二人が揃っていれば言う事は無いのですが、現実はそう甘くないでしょう。
とりあえず彼には貴方がた二人の身体的特徴を教えてありますので、恐らく既に行動を開始している物と思いますが、
引き続き彼と共にお互いの捜索を行ってください。
僕の事についてですが、心配はなさらなくて結構です。
どうやらくじ運が良かったようで、僕は彼に続いて頼れる人物と合流する事ができました。
共に行動していればおそらく僕も生き残れるはずです。
本人たっての希望により名前を記す事はできませんが…。
貴方がたもきっと生き残れるように、幸運を願っています。 古泉一樹 AM03:52・記す
PS.
本来ならば朝比奈さん、朝倉さん、キョン君の妹についても彼に教えておきたいところだったのですが、
文化の違いという事もあり中々意志の伝達が上手く行かず、断念せざるを得ませんでした。本当に申し訳ありません。』
一気に書ききった所で一息つき、そのメモ用紙を渡そうとしたところで、ふとその動きが止まる。
「そう言えば……貴方の名前をまだ聞いていませんでしたね。教えていただけ―――――」
「ヴォォォォォォォォォォォォォブォォォォォォォォォォォォォルォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」
ビリビリビリビリと空気が震えた気がした。大きく開かれたトトロの口の中を見ながら、
その風圧でメモが吹き飛ばされないように必死で押さえながら古泉は足に力を入れて踏ん張る。
(……先に名前を聞いておかなくて、正解でしたね)
自分の頭などあっさりと擦り潰せそうな臼歯を見ながら、ふとそんな事を考えた。
とりあえず、彼らへの手紙にもう少し文章を追加。
『PS2.
この生物の名前は、【トトロ】と言うようです。少しばかり声が大きいですが、誓って優しい生物ですので安心してください』
◆
この2人のコンビ素晴らしすぎるw
ksk
ksk
ksk
古泉の手紙を受け取ったトトロは、古泉をしばらく見つめた後に風の様な速さで採掘場から飛び出して行った。
その後ろ姿を微笑みながら手を振ってその後ろ姿を見送っていた古泉だったが、やがて深く息を吐いて手を下ろす。
「どうにかなりましたね…」
トトロの優しすぎる性格は、自分に取っては少しばかり余計な物だが、涼宮ハルヒ及びキョンについてはその限りではないだろう。
どちらも、真っ向からこの殺し合いに反発し、好きこのんで誰かを傷つける性格では無い。
トトロの恐るべき防御力も、彼らと共に行動する上では遺憾なく発揮されるはずだ。
「さて、僕がすべきことは………っ!!」
ズキリと自分の胸部に走った痛みに息を詰まらせながら、その場にうずくまってしばらく息を整える。
やがて、どうにか状態を持ち直した所で、古泉はヨロヨロと採掘場内に立っていた古びた掘立小屋へと足を進める。
「ひとまずは、体力の回復が急務ですね……この痛みが休息で回復するかは、少し疑問ですが……」
やはり、肋骨にヒビぐらいは覚悟しておかなければいけないだろうか。
それ以外にも疲労の原因として思い浮かぶ事はある。
アシュラマンとの戦いの中で最後に自分が放ったあの赤球による攻撃。あの直後に、多少の精神的な疲労感が古泉を襲っていた。
例えて言うなら、『MPを消費した』と言った所か。
これよりも軽い物ではあったが、あの仮面での火炎放射を行った時も精神疲労は感じられた。
「ある意味彼女好みの設定とも言えますが……さて、果たしてどちらの手による物なのか……」
思い浮かべる少女は二人。一人は、超常現象的な力を持ち自分たちが『超能力者』となれる場を作り出す事の出来る、涼宮ハルヒ。
もう一人は、情報統合思念体と呼ばれる、宇宙を統括する超存在に対してのコンタクトを可能とし、この殺し合いの主催者でもある、長門有希。
かつてのカマドウマ空間で使えたものよりもさらに弱体化しているとは言え、自分がこの力を使えるという事は間違いなく二人のうちのどちらかが関与しているからだろう。
手に握っていたデジカメに目を落し、しばらくボタンを操作した後にある画像データを呼び出す。
それは、合宿の中で撮影された『全員集合写真』だ。
涼宮ハルヒを中心に、彼女に笑いながら抱きついているキョンの妹、呆れ顔で涼宮ハルヒを見つめているキョン、
ポーズを取ろうとして奇妙な体勢になってしまっている朝比奈みくる、そして澄ました笑顔を見せている古泉一樹に―――無表情のままで写っている長門有希。
「この写真は両刃の剣ですね………」
この写真を見せればで、『自分と主催者には少なからず面識がある』と言う事は簡単に説明できる。
それが『主催者の情報を持っている』とプラスに働くのか、『主催者の手下かもしれない』とマイナスに働くのかは、使い方によって変わってくるだろう。
まだ見ぬ第三者との情報交換の際に使用するかしないかは、熟考の余地があるだろう。
ともかく、しっかりと考えて行動しなければ―――――。
デジカメを自分のポケットにしまい込んだ古泉は、ある事を見落としていた。
長門有希が何よりもパソコン等の電子機器に対する扱いに長けていた事。
そして、デジカメもまた電子機器類に分類されている事。
つまりは―――長門有希という『主催者』からの、何らかのメッセージがこのSOS団の思い出が詰まったデジカメに入り込んでいるかも知れない事に。
生き残るために何が必要なのか。
それは、涼宮ハルヒという名の神に選ばれた『超能力者』にすらも、はっきりと見る事が出来ない。
ksk
【G-7 採掘所/一日目・明け方】
【古泉一樹@涼宮ハルヒの憂鬱】
【状態】疲労(大)、脇腹・胸部に痛み(肋骨にヒビ?)、精神的疲労(中)
【装備】ロビンマスクの仮面@キン肉マン
【持ち物】ロビンマスクの鎧@キン肉マン、デジカメ@涼宮ハルヒの憂鬱、不明支給品1、デイパック(支給品一式入り)
【思考】
1:ひとまず、体力回復の為に休息。
2:涼宮ハルヒとキョンの保護。
3:SOS団メンバー、キョンの妹と合流。朝倉涼子は警戒。
4:他の参加者は利用。使えないのなら切り捨てる。
【備考】
※ほんの僅かながら、自分の『超能力』が使用できる事に気付きました。
※『超能力』を使用するごとに、精神的に疲労を感じます。
※ロビンマスクの仮面による火炎放射には軽度な精神的な疲労を伴いますが、仮面さえ被れば誰にでも使用できます。
【トトロ@となりのトトロ】
【状態】頭部にでかいタンコブ、左足の付け根に軽い火傷(毛皮が焦げている)、腹部に中ダメージ
【持ち物】デイパック(支給品一式、不明支給品0〜2)、古泉の手紙
【思考】
1:誰にも傷ついてほしくない。
2:涼宮ハルヒとキョンの保護。古泉からもらった手紙を渡す
3:???????????????
【備考】
※人間と交流したいようです。
※ネコバスが呼び出せない事に気付きました。
【デジカメ@涼宮ハルヒの憂鬱】
『孤島症候群』にてSOS団が持ち込んだ、何の変哲もないただのデジカメ。
しかし、その中には合宿中の団員の思い出が何枚も写されている。
確認できる人物は『キョン』、『涼宮ハルヒ』、『キョンの妹』、『古泉一樹』、『朝比奈みくる』、『長門有希』の6人。
もしかしたら、長門有希の手によって何らかのメッセージが残されているかも知れない。
ksk
ksk
投下終了ですー
エリア一つ丸ごと燃やしちゃったり、今まで謎だったトトロの方針に軽く突っ込んだりと割と危険球な気もするので、ご意見ありましたらお願いします
投下乙!
すげー熱いな!
それにしても古泉そこ代われー
俺もトトロの腹にもふもふしたいんじゃーーー!
投下乙!
トトロの思考凄い納得がいきます!こういう優しいのがトトロだよなぁと
古泉もふもふしすぎだww
投下乙です!
なんという熱い戦い、序盤から飛ばす飛ばす!
それにしてもトトロかわいいよトトロ、腹でもふっとキャッチとか古泉うらやましすぎ
トトロのやさしい行動方針もいい感じですし、エリア燃やすのも時間をうまく使えば大丈夫かと
それにしてもいいなー古泉、トトロにもふもふしたいもふもふしたい……
投下乙です!!
とりあえず…すげえええええええええええええ!!
小泉も小泉らしいしアシュラマンも格好良いし何よりトトロが優しい!!
描写も巧いしキャラもしっかり立ってるし…本当見習いたいよー
投下乙!!
トトロ優しいなー
もふもふしたいよもふもふ
投下乙!
トトロは優しいな、でもそれでこそトトロだ。
しかし、平和な時のSOS団の写真か…なんかしんみりしちゃうな。
長門に一体何が起こったんだろ。GJでした!
小泉が額に生えた角から火炎放射してる光景想像して吹いたw
投下乙!
ああああ古泉今すぐそこを変われ!もふもふさせろおおおおお!
しかし今回かっこよかったから許してやる!
トトロはやっぱりいい子だったんだなあ……しかしハルヒはともかくkyonに合わせちゃまずいw
火事も問題ないかと。本当にGJ!
kyonは幼女の敵=トトロの敵
まずいkyon史上最大の危機が迫るwww
kyonに会ったらどうなるんだろwww
なんかkyonがトトロを倒すイメージが浮かばねぇw
おっといけない、「優しい隣獣」の途中でコピペミスによる抜けがありました
>>317,
>>320 このデジカメの正体。それは、夏休みの始めに行われた『SOS団特別合宿』なる小旅行にて持ち込まれた物である。
もちろんその画像データには、『朝倉涼子』を除いたこの殺し合いに関わっている自分の顔見知り全員の姿がしっかりと残っている。
そう、『顔見知り全員の姿』が。
「それと、もう一人………ほら、こちらの男性です。名前は…本名は別なのですが、名簿に記された物を借りれば『キョン』と呼ばれていますね」
しばらく幾つかの画像データが表示されたのち、次に液晶に映し出されたのは不機嫌そうな顔でぼんやりとしている少年の姿だ。
その姿を同じように指で囲みながら、古泉はトトロの様子を見る。
流石にこの超生物も『デジカメ』に触れた事は無かったようで、興味津津といった表情でじっとその画面を見つめている。
一瞬だけ古泉の姿が映った画像が見えた時は、明らかに驚いた様子で古泉の顔と見比べていた。
真ん中の古泉のセリフがそのまま抜けちゃってます、すいません
そういえば本当にkyonは幼女の敵だな。
妹を殴って気絶させる、ヴィヴィオはまだ不明だけどなんかやらかしそう。
……これでメイを(非性的な意味で)襲ったらトトロに食われるぞkyonw
周りから見える、影響を与えると思われる大規模戦闘
・タママVS小砂(未明・B-7付近、光線が空中に向かって撃たれた)
・スエゾ―VSオメガマン(未明・H-6、RPGによる爆音/I-5付近にいたスバルたちに聞こえた)
・ゼロスVSドロロ&リナ(未明・G-3、小川が攻撃の余波で蒸発し、大地が焼けている高熱状態)
・フェイトVS悪魔将軍(未明・E-5付近上空、フェイトが雷撃系の魔法を空中で使用した)
・リナ&ドロロVSギュオー(明け方・G-4、ドラグスレイヴで滝周辺が20mほどえぐれた)
・kyonVSナーガ(明け方・D-2、光線の衝突など)
・古泉&トトロVSアシュラマン(明け方、H-8、地響きおよび地震、そして草原が炎上中)
ゼロス、ドロロ、リナ戦では凄まじい爆音も出ているみたい。
>>344 乙であります!!
こうしてみると結構戦闘の規模でかいなw
あとノーヴェがスマッシャー撃ってたね
遅くなりましたが、投下乙です!
古泉、トトロ、アシュラマン、それぞれ持ち味が出ていてすごく楽しめました!
しかし、本当にアノアロの杖が出るとは思わなかったw
そして、
>>344さんも乙です!
周りから見える、影響を与えると思われる大規模戦闘
・タママVS小砂(未明・B-7付近、光線が空中に向かって撃たれた)
・ノーヴェ&ネオ・ゼクトールVSギュオー(未明・F-6、攻撃による轟音、およびメガスマッシャーによる巨大な爪痕)
・スエゾ―VSオメガマン(未明・H-6、RPGによる爆音/I-5付近にいたスバルたちに聞こえた)
・ゼロスVSドロロ&リナ(未明・G-3、轟音、および小川が攻撃の余波で蒸発し大地が焼けている高熱状態)
・フェイトVS悪魔将軍(未明・E-5付近上空、フェイトが雷撃系の魔法を空中で使用した)
・リナ&ドロロVSギュオー(明け方・G-4、ドラグスレイヴで滝周辺が20mほどえぐれた)
・kyonVSナーガ(明け方・D-2、光線の衝突など)
・古泉&トトロVSアシュラマン(明け方・H-8、地響きおよび地震、そして草原が炎上中) ←NEW!
修正しました
序盤からあっちこっちですごい音が立ってるもんだ
投下乙!
しかし、ここの超人はなんかみんなカワイソスだなw
トトロがトトロらしくて感動した。
ところでデジカメってSDカード使えるよな?見事な支給品コラボ。
投下乙です!
三者三様の魅力が表現された熱いバトルは見事でした。
ネオ・ゼクトール、ノーヴェ予約します。
投下乙です。
「ヴォォォォォォォォォォォォォブォォォォォォォォォォォォォルォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!」
で吹いたwwww
orz
カヲル君「それも僕だ」
カヲルくん自重www
カヲル君の技能一覧
・イデを引き起こす、投下中でも容赦なし
・wiki編集中に謎のエラーやフリーズを連発させる
・いきなりパソコンの電源を落とす、SS書いていても投下前後でも関係なし
・消したはずの名前欄になぜかトリが出てくる
特にいきなりパソコンの電源が落ちた人が多すぎる、もう四人以上いるはず
でもモッチーがそっちにいったから大丈夫だよね、カヲル君!
俺は、カヲル君を乗り越える!
というわけでゼロス、ホリィ投下しますっ
「ふむふむ、どうやら文字一つ一つに意味があるようですね……おや? ですがそうなるとこの配列の意味は……?」
緩やかに吹く風の中、ゼロスは紙の束に書かれた無数の文字と格闘を続けていた。
平仮名、片仮名、漢字という三種類の文字が使われている日本語は、さしものゼロスも苦戦を強いられる。
「『森』……これはさっきの『木』という文字が集まってますね……他にも何人かの名前の一部に使われている……」
まったく情報のない場所からのスタートでは、かなりの時間と労力を消費することとなっただろう。
だが、名簿という『参考書』のおかげで解読にかかる時間はぐっと縮まっている。
現に、漢字に関しては読み解くコツをすでに掴んでいた。
「一部の文字は、元の物質を簡略化して作られてるみたいですねぇ、要は壁画の変化形ですか。うーん、リナさんやゼルガディスさんなら得意そうなんですが」
とはいえ、あの二人が自分に協力してはくれないだろう。
それどころか、下手に近づこうものなら問答無用で魔法の雨が降ってきかねない。
「いやはや、我ながら嫌われたものですねぇ。いやあっはっは」
笑いながらもその表情から何を考えているのかはまったく読めない。
(しかし、リナさんはここでもリナさんですねぇ)
滝の方から聞こえた爆音は竜破壊(ドラグ・スレイブ)と見て間違いないだろう。
いささか規模が小さいようにも思えたが、ただの物理的な攻撃で自分が傷ついたことといい、この空間は精神世界に対して何らかの制限が加えられているのかもしれない。
(そうなると、『あの方』の魔法も威力が弱まっているなら制御できてしまうかもしれませんね……)
終始穏やかだったぜロスの瞳が、一瞬鋭く開かれる。
魔族にとって、いや、本来ならば生きる物全てがその名を口にすることさえ許されない存在。
万物の母、混沌の闇、ロード・オブ・ナイトメアの力を借りた魔法さえをもリナは完全に制御できてしまうかもしれないのだ。
リナ自身の魔力にも何かしらの枷があるのならば問題ない、そんな状態であの魔法を使おうとすれば自ら魔法に喰われ、制御を失った魔法は世界を滅ぼすだろう。
だが、もしも制御してしまったなら? 冥王フィブリゾとの戦いの時、ほんの少しだけ目にしたあの力をリナが自在に使えるようになったら?
ゼロスは笑みを浮かべたまま、紙の束を握る手に力を込める。
ぐしゃり、と音を立てて紙が皺になるがそんなことは眼中にない。
(……やれやれ、恐ろしい人ですねぇ、リナさんは)
息を一つ吐き、唐突に下にいるホリィへと声をかける。
「ホリィさん、今さっきの爆発、聞こえましたー?」
「……っ!」
動揺した気配が伝わってくる。
とはいえ身動き一つできない状態だ、こちらの声に耳を傾けるぐらいしかできないだろう。
「いやー、凄い爆発でしたねー、あんな爆発起こされたらこんな木、呆気なく吹き飛んじゃうでしょうねー」
「っ……!」
「それでですね? 一つホリィさんに良いことを教えてさしあげようと思いまして」
「……?」
「あの爆発起こした人、どうやら僕の知り合いみたいなんですよ」
「――――」
見なくても、ホリィが表情を凍りつかせたのがわかる。
ゼロスはそのまま、ニコニコと笑いながら言葉を続けていく。
「いやはや、どうしましょうかねぇ。あの人に頼めば、このあたり一帯を焼け野原にするのなんて朝飯前なんですよね」
言葉を紡ぐたび、下方から伝わってくる恐怖が膨れ上がる。
ゼロスはその恐怖を『喰らい』ながら笑みをわずかに深くした。
(ホリィさん、役に立ちそうにないなんて思って申し訳ありません。あなたはとても素晴らしい――『餌』ですよ)
ホリィの心をつまみにしながら、ゼロスは再び紙の束に向かい合う。
「うーん……この『涼宮』という文字と『ハルヒ』という文字、根本から違う気がするんですよねぇ……」
ホリィはただ震え続ける。
直接命を奪われそうになったことは幾度もある。ワルモンに情け容赦などという言葉は存在しない。
だが、今のように緩慢な死への恐怖を与え続けられることはなかった、例えるならば真綿で首を絞められるような。
(怖い……! ゲンキ、モッチー、スエゾー……! 誰か、誰か助けて……!)
心の中で必死に助けを求めるが、それに気づくものなど存在しない。
ホリィの思いは、誰にも届かず。
葉の擦れ合う音さえしない木の上はただ静かで。
静かに、
とても静かに……
少女の手にした宝石が、脈動していた。
ksk!
【F-4 森(樹上)/一日目・明け方】
【ホリィ@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜】
【状態】右脚骨折、喉に激痛(声が出ない)、恐慌状態
【持ち物】ジュエルシード@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
0.わからない、わからない……
※原作終了後からの参戦です
【ゼロス@スレイヤーズREVOLUTION】
【状態】わずかな精神的疲労(回復中)
【持ち物】デイパック×2、基本セット×2(地図一枚紛失)、不明支給品1〜4
草壁タツオの原稿@となりのトトロ
【思考】
0.首輪を手に入れ解析するとともに、解除に役立つ人材を探す
1.原稿解読中……あ、これは森という意味ですね!
2.禁止エリアが発表されたら、そこにホリィを投げ込んで首輪がどのように作動するか観察する
3.セイギノミカタを増やす
※簡単な漢字を少しずつ覚えていっています
ksk
短いですが投下終了っ
kskありがとうございましたー!
投下乙です
ホリィさんはやっぱり不幸なままなのかw
ゼロスの前話の思考の暗号を解読するに笑いましたが本当に徐々に漢字を覚えていってて凄いな
投下乙です!
ゼロス、なにを「はじめてのこくご」しとるかーwwと思ったけど少しずつ覚えていってすごいなぁ
そしてホリィは……ジュエルシードが気になるなぁ
今彼女の仲間の一人は死亡、一人重傷と結構悲惨なことになってるし、さてどうなることか
これはホリィのワープ進化フラグwwwwwwwwww
>>367 おまけにハムは仲間になる前の参戦と来たw
遅れたが投下乙です!!!
ゼロスなにやってんだwww
ちょっと微笑ましいと思っちまったじゃないかw
ホリィさんは相変わらずカワイソスwwwww
投下乙
ゼロス頭いいなww
しかしホリィさんはカワイソウだ
ここでエヴァの内容少し知って興味持って借りてみたんだ。
で、アニメ版が量が多かったから最新劇場版にしたんだが問題ないかな?アスカ以外は把握可能?
何か色々違うとこはあるらしいけど
大丈夫じゃないかな?
詳しいことはわからないので、教えてエロい人!!!
んー、実はぶっちゃけ問題ある
新劇場版はアニメのヤシマ作戦までしか扱っていないので、キャラ把握に難あり
今回はそれ以降の時間から出ているキャラが多いし、加持さんとか新劇場だけじゃ明らかに把握しきれない
ついでに新劇場はアニメ版ともちょっと設定変わってるから(ミサトさんの性格とかシンジの決意とか色々)
出来ればヤシマまでを新劇場、その後をアニメにしてもらえば問題ないが
新劇場だけじゃここのシンジが何でミサトさん嫌ってるかとかわかりにくいだろうし
……でも人類補完計画とかLCLについて詳しく知りたいなら、アニメ版の後に旧劇場版も必要だしなぁ
つまり…結局全部見ないといけないわけか
大変だな……
いや、単純なキャラ把握なら旧劇場なしでアニメ24話までで大丈夫
LCLとかの詳細を知りたい場合は旧劇場版も把握しておくとやりやすいというだけで
ちなみに加持さんや冬月さんは出てくる話をいくつか見ていけば把握は簡単にできるが、
シンジとアスカは登場話以降の積み重ねで性格が……その、ねじ曲がっていくんで全話見ないとわかりにくい
なるほどねー
ねじ曲がるってw
確かにこのロワ見てたら納得できるけどもさwww
投下乙!!
どっちも知らない作品だが、楽しめたぜ
投下乙!
ゼロス鬼畜だよゼロス
ホリィさんこのままじゃゼロスのおやつで終わっちゃう
誰か助けてあげてー
それでもトトロならトトロならなんとかしてくれる
380 :
371:2008/09/23(火) 19:06:08 ID:4O+IOeG/
解説ありがとう。
劇場版見てはまったらアニメ版も見ようと思ってたので問題ないw
そういや漫画もあったよな。漫画はどうなんだろう?
漫画はまだ完結してn(ry
>>380 漫画はシンジ君の性格が違うのでお勧めできないかも
アニメに比べて現代っ子というか、男らしいというか
後はアスカももっとシンジに打ち解けた感じだし
あとカヲル君は性格やエピソードがアニメと全然違う
漫画のシンジは「前歯全部折ってやる!」だからなw
wiki一万突破おめ!
意外と更新してる人が多くて被ってビックリすることがたまにあるw
そうそう、綾波馬鹿にしたカヲル君に怒って、胸倉ひっつかんで壁に押し付けて
「もう一度言ってみろ!前歯全部へし折ってる!」だものww
とてもアニメの彼からは想像できんというww
386 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/23(火) 19:26:42 ID:IJd9HqtK
>>385 もう一度言ってみろ!前歯全部へし折ってる!
プロシュート兄貴かw
すまん間違ったww
「前歯全部へし折ってやる!」だwww
>>384 おお、これはめでたい!
この場を借りてwiki編集、特に支給品とかのあたり更新してくれている人に感謝を
自分は主に追跡表とかいじってるけど、なぜあれ二種類あるんだろう?
おお!wiki一万突破おめ
俺も細かいの少しだけいじったことあるけど
文章書いてくれてる人には本当に頭が下がるな
遅くなりました。
一度修正を書いたのですが、ゼロス&ホリィの作品で文字を解読しているシーンがあったので、
都合のいいように再修正しました。
ここに書いてもよさげですか?
どうぞどうぞ
kskは必要ですか?
バッチこい!
いえ、問題のありそうな一部を抜粋してその部分を修正したいという意思を見せるので、2レス程度で十分だと思います。
それとも、その場合でも全文書いた方がいいですか?
修正部分だけで十分かと
お待ちしております
修正部分だけでおk
>>387 色々不思議な所があるよね。
トップのAAとかも何でゆっくり霊夢なんだw
消しちゃ駄目なのかなあれw
では、
「
目的地は北。
ほとんどの文字は読めなかったが、どうやら複数の建物があるらしい。
雨風をしのぎ、隠れる場所があるなら。
」
上の「」で挟んだ文を、
「
目的地は北。
地図に書かれていた文字は、俺の知る言語とは違ったが、何故か読めるようだった。
しかし、読めたからといって、それがすべて理解できる訳でもなく。
だが、書かれているものを理解する必要すらない。
俺の目的はその建物ではなく、そこに集まる参加者達なのだから。
雨風をしのぎ、隠れる場所があるなら。
」
この「」で挟んだ文で修正したいと思います。
修正お疲れ様です
問題ないと思いますので、wikiの方の作品をこちらのように修正してまいります
分かりました
修正乙です
えっと、一つ質問があるのですが。
ここは3日予約しかできないのですかね?
ちょっと分量的に3日じゃ苦しいので5日ほど取りたいのですが……
無理なら頑張って書いてみて無理そうなら破棄しますので。
>>398 3日予約してちょっと待って連発戦法でいいかと
3日で予約取ってみて
無理そうならもうちょっと待ってって言ってくれれば待ってますよ
ちょっと待って連発ワラタw
でもそれで問題ないな
とりあえず三日で予約して、無理だと思ったら「あと一日・二日あれば完成しそうなのですが」と言ってみては?
今のところ特に急いでもいませんし、五日くらいなら許容されると思いますよ
分かりました!
ありがとうございます。頑張ってみます。
……今日絶妙のタイミングでトトロのグッズが置いてあって思わず吹いてしまった……w
今更ですが、頑張って下さい!!
楽しみにお待ちしています
話は変わるがハモネプでホントに悔しかった
何故ポニョともののけ姫をチョイスした!
そこはトトロだろう!!!!!
くっ……もののけにはケモノがいるからいいとして、ポニョには魚しかいない!
せめてナウシカ(テトとか)にすべきだ!
王蟲の幼虫の背中でごりごりしたいよぉ〜
……すまん、さすがに無理だった
王蟲は無理があるwww
千と千尋でも良かったのにっ
もののけはいいな
犬神もふもふ〜
h6氏なら既に投下数も多くて信用あるしちょっと待って戦法で問題ないですね。
文句がある奴がいれば、俺が前歯全部へし折ってる!
王蟲の幼虫は振る舞いの愛らしさという意味では申し分ないが、いかんせん硬いからな
その点トトロは愛嬌があって全身もふもふ、特に胸部の質感はまさに理想
おまけにかわいい中トトロと小トトロまでいて……実にすばらしい
411 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/23(火) 21:17:35 ID:IJd9HqtK
俺sage忘れしすぎだろ・・・
気にしない、気にしない
さて、今夜は今朝がたにゼロス組の投下があったしもう作品は来ないかな?
そこで雑談のネタとしてひとつ
お題:今後が気になる参加者
ホリィさんだろJK
今後が気になる参加者ねぇ
・ガスコンビ
理由…戦闘能力が結構ある対主催だし、マーダーとの戦闘が見てみたい
・みくるシンジ夏子
理由…シンジが不安定だし、みくる(大)だし、夏子の強さと脆さがどう出てくるかな
シンジが煙玉持ってるからパーティー分裂もありうる
・ホリィ
理由…明日は果たして来るのかどうか……誰か助けに来るといいね……
・ゼルガティス、ズーマ
理由…いつ接触して、いつ戦闘が始まってもおかしくない状態
ゼルは怪我してるし、これは……ゴクリ
・ボッチ、もふもふ、目玉
理由…なんだこの組み合わせはw
ボッチの「モンスター」の解釈の仕方によっては面白いことになりそうだ
ぶっちゃけ全員気になりますw
ボッチに代わって今度はネコさんが空気化しないか心配です・・・
自分はステルスマーダー&危険対主催が好きなのでそこら辺の人物かなw
ゼロス、砂ぼうず、加持さん、古泉辺りが気になる。
先日のSSでタママがあまりにおっそろしかったので気になってるな
あとは古泉も今後どうするか……
そしてそれとは別枠でトトロと小トトロ
やっぱ、ボッチトリオかなw
正直インパクトでかすぎwwwww
展開面白くて皆気になるんだが…ホリィ=カワイソス
も地味に気になってるw
文句言う奴は俺が前歯ヘし折ってる!
このロワにいる人間がトトロを愛するのは必然だからなw
トトロを馬鹿にする奴は俺が前歯へし折ってやる!
「前歯へし折ってる!」
さっそくwikiに追加したよ!!
仕事が速いw
乙…なのか?www
大事なのは〜も追加したし
キャラのあだ名まとめとか、カパッの人とかも追加すると面白いかなw
wiki編集乙〜
しかしカパッの人はしょうがないんだけどかなり長いなww
そして今さら気づいたこと
先日のガスコンビの話に出てきたレストラン、よく見たら頭文字がkskだった
>>425 k 果実と
s スープの
k キッチン
か…俺も今気づいたw
何気にkskの名を冠してる施設多いけど、果たしてロワ内では一体何の略称なんだろうな…
今のところは温泉と遊園地か
俺も今気づいた
そんなギミックまで仕込んであるとか心憎いな
喫茶店をお忘れなく>ksk施設
言われて気づいた
何というか…スゴイな
すいません。私が
>>351で取った予約が、したらばの予約纏めスレに乗っていない様なので
予約が有効になっているか、確認をしたいのですが。
>>430 たぶんまとめの方が見落としてしまっただけだと思いますよ
大丈夫、有効のはずです
有効になってないなんてないないw
カヲル君のせいでうっかりが出ただけだよ
またカヲル君か、ならしかたないなw
予約は有効になってるはずです
〃⌒`⌒ヽ
彡ノノハ ミ〉
ソd*´∀`)<kskロワはわしが育てた
⊂L 凹jつ
|_Y_|
l__|_j .
カヲル君自重しろww
したらばの人、日付見たら本当に毎日まとめてくださってるんだな
この場を借りて感謝申し上げます
>>430 本っっっ当に申し訳ありません
誤爆を見て呼びかけてから一応全部確認したのですが、見落としていたようです
本当に本当にスイマセンでした……
こう思うと予約はもとからしたらばでやったほうがいいのかな
このスレ流れ速いから流れちゃってまとめの人が大変だし
>>438 それだと予約のたびにリアルタイムで盛り上がれないんだぜ?
それよりも、まとめの人の負担が増えないように住人全員でフォローしていこうじゃないか
いや待て、したらばとここ、両方で予約宣言してもらえば……手間か
こちら側でもフォローするっていうのがいいだろうな
書き手さんはもちろん、地図とか予約まとめとかの裏方さんにも感謝の気持ちを忘れずに
逆に考えるんだ!
こっちでの予約をすぐさましたらばに転載
もしくはしたらばでの予約をすぐさま見つけてこっちで盛り上がる
そんな素早さが俺らに備わればいいのさ!
携帯から失礼します
自分の不手際ですいません…
ミスをしておいてこう言うのもなんですが、やはりしたらば予約よりも本スレ予約の方が盛り上がると思いますし、両方に予約は書き手諸氏に負担がかかると思います。
ミスもありますが自分もできる限りしっかりチェックしますので、本スレ予約のまま…と言うことでどうでしょうか?
>>443 いつも予約をまとめてくださって、本当に本当にありがとうございます
では、こちらも
>>442みたいな感じでサポートをやっていきたいと思います
トトロよ、その素晴らしき俊敏性を分けてくれ!
>>443 いいですとも!
こちら側でも全力でフォローさせていただくのぜ
ksk住人のこういうときの団結力を舐めてもらっては困るw
>>443 予約まとめ感謝しております
これからは自分もサポートできるだけしていきたいと思います
>>443 よろしい、ならば全力でサポートだっ!
あなたのその気持ち、心で理解したぜ!
>>443 ごめん俺が余計なこと言ったのが悪かった
よっしゃ俺も素早くフォローに回るぞカサコソ
皆さんのその優しさ…ホントに涙出てきた…
自分はちょいちょい抜けてるところがありますが、皆さんと力を合わせて頑張ります!!
お、自分が他の作業やってる間にいい流れに……
>>449氏、いつも本当に乙です。
ここから個人的な質問。
前のスレでガイバーの資料MAD(だっけ?)があっただろ?
それってどこにあるかな?
wikiには載ってないし、探しても見つからない……。
>>450 Wikiに載せておいたぜ!
更新履歴かメニューの各種資料のページから入ってくれ
>>451 おおおサンクス!
この時間だから誰もいないかと思ってたw助かった!
ちょっと質問
参戦作品からの出展で怪我や体力を回復出来る治療アイテムってある?
パッと思い付くのはケロロ軍曹の宇宙ケルベロスの肝だけなんだけど…
未把握だから自信ないが、なのはになんかなかったっけ?
あれはアイテムじゃなくて能力なのかもしれないが……。
なのはのは多分回復魔法?じゃないですか?
回復アイテムは出なかった気が
>>455 魔法か。すまんなんかデバイスとかとごっちゃになってたw
となるとあとは特に思いつかない……。
スレイヤーズ2期にエリクサー出ていた気がするが
名前だけで使ってないので駄目だな
モンスターファームには回復アイテムあるはずだが
アニメには出てたんだろうか
カナブン@涼宮ハルヒの憂鬱
すまん、忘れてくれ
回復アイテム…何かあったかな…
回復と言ってもロワ的に全快はない……かな?
せいぜい軽傷が治るぐらい?
ケロロに出てきた何とかの肝?で中回復くらいかな?
アイテムは思いつかないな。
能力でも朝倉涼子の情報改竄、キン肉マンのフェイスフラッシュ、リナの治癒魔法ぐらいしかないし、意外と傷ついたら治すのは難しいかも。
なのは勢の回復魔法ってデバイス必須なんですかね?
デバイスは必須。
しかも回復魔法はレアっぽいから簡単には使えないと思う。
っていうか今残ってるなのは勢ですら誰も使えない気がw
>>462 前の二つは確か制限対象だし、リナは現在魔力切れだしなー
あとゼルも確か治癒魔法使えるんだっけ?今絶賛死にかけだけど
>>458 いや…意外とありじゃねカナブンw
古泉がふんもっふ使えるって事は会場はカマドウマ時空と似た感じなのかもしんないしwww
まあカナブンが回復アイテム?とか説明書なきゃ絶対気づけないけどさ…
>>464 なのははティアナの足を治そうとした事がある
やっと規制解除された……。
代理投下と支援感謝です。
>>120 レスが遅くなって申し訳ないです。
えーと、バルディッシュはヴィヴィオが持ってます。
……しかし、それほど指摘が無くてほっとしたw
まあ魔砲少女に回復魔法など似合わな(ry
キョン妹みたいに一般人を強化できる支給品がほしいなぁ
ケロロチェックし直すかな…
飛び掛ってきた敵をバックスクリーンまで確実に打ち返すバット?
結構な攻撃力どころか普通の人間なら即死するぞw
473 :
120:2008/09/24(水) 19:20:21 ID:iVZxV7wd
>>468 本当だ……自分が見逃していました、ごめんなさいorz
前歯へし折られてきます
質問なんですが、マッハキャリバーの敬称のつけかたってどんなでしたっけ?
(バルディッシュのsirみたいな)
どうもです。
さて……投下するとしましょうかねィ……
「うぬぬ……ボクしたことが迂闊! ぬかったですぅ〜!」
人形のような小さな足を森の外に踏み出し、右方の視界に広がる湖を見てタママは頭を垂れた。
地図によればここはD-8の森の出口。あれから南下してD-7に入ったはいいが、どこかで道をそれて東に出てしまったらしい。
「別に素直にフッキーの言うこと聞いてるとかそんなんじゃないですけどぉ。でもこう綺麗に道を間違えると腹が立ってくるですぅ。でもコンパス使うのめんどくさいし……」
ため息をついて自分が出てきた森を振り返った。約束通りに引き返して探索に戻ろうか少し迷う。
……が。
「まあでも別にいっか! 軍曹さんさえ見つかればそれでいいですしぃ。
ボクはボクなりに自由に探索させて貰えばいいですぅ。どうせ誰も見てないですぅ!」
勝手にそう結論づけると、タママは別離してから一時間足らずであっさり方針を捻じ曲げた。
「んじゃとりあえずもっと東探して見るですぅ。そうだ、こっから南東にモールがあるハズ……
ガンプラ好きな軍曹さんのことだからもしかしたらガンプラショップ目当てで寄ってるかもしれないですぅ!」
そうと決まればとばかしに、まずは湖を迂回するべく、改めて東へ進もうとし……
「……あれ? ……軍曹さんの声が聞こえるような…………?」
ほんのわずかで内容も良く分からなかったが、確かに何者かの声が響いて来た感触を捉えた気がする。
声量からして割と遠くにいるのだろうか。小さすぎて断定は出来ないが、自分が追い求めていたあの人物の声に通じる何かがあると感じた。
「……そうか! 軍曹さん、マイクか何かを手に入れたんですぅ!
それでさっそくボクにメッセージを……」
まだ確定したわけでもなく、もしかしたら空耳であるかもしれないのにタママの全身は既に歓喜で震えていた。
目が少し異様なまでにギラギラに輝き、何故か筋肉が少し盛り上がる。
「うっひょお、こんなに早く軍曹さんが見つかるとは! こいつは幸先良すぎですぅ!!
南に行けって言ったフッキーはちったあ褒めてやらにゃですぅ!」
最早興奮を押さえられなくなったタママは手をわきわきさせながら、その歩兵としての実力を発揮せんとばかりに足に力を籠め、
「今、会いに行くですぅぅ〜〜〜〜!!!」
火のついたロケットのごとく足元の土を散らし、猛烈なスピードで東へ突っ走り始めた。
※
「ちょっと調子に乗っちゃってあんなことしたけど……実はすごくヤバいんじゃァないですか!?」
例の演説をその反応をナイフを構えつつ今か今かと待ち構えていたケロロは今更のごとく汗を拭き出しながら足を笑わせていた。
曲がりなりにも、念を何回押しても足りなそうだが彼は訓練を積んだ軍人である。
日ごろのニートのごとき生活態度からはとても想像しがたいが軍人なりに鍛えられたケロロの身体は一応一般人のそれとは比べ物にならない。
多少の白兵戦の心得ならないことも無かったりする。ただ、大抵は兵器に頼ることが多いため結構不安要素はでかい。
「だからといってやっちゃったらかにはもうどうしようもないでありますしなあ……
つーかこれってフツーギロロやドロロの役目だよネ」
ぶつぶつと小言を漏らしながらも周囲の監視は怠らない。
特に注意すべきなのはサツキのいるあたりだ。油断でもしたスキに危険人物に狙われでもしたら話にならない。
「そういやサツキ殿の目が覚めたらどうしよ? さっきは演説を止められそうだからやむなしでありましたが。
あーでもこうやって刃物構えてるとこ見られたら怖がられるでありますかなあ。
一応サツキ殿の覚醒にも注意を払って、目を覚ましたら説明を……おや?」
今後の方針について考えていたケロロの眼に、妙な影が映った。
日が上がりかけているとはいえまだ少し暗いから見えにくいが、どうも黒ずくめの何かとしか言いようがない。
さらに注意してみればだんだんと影がその大きさを増している。つまり何者かがこっちへ向かっているってことだ。
「ゲロッヒエー……い、いきなり来ちゃったであります!
しかしあの姿、もうちょっと空が暗かったら気付かなかった……ああ、もうちょっと日が上がってからやるべきだったかも……」
腕の中のナイフをぎゅっと握り締め構えかけたが、もし相手に危険な意志がなければむしろこの臨戦体勢は交流の疎外になりかねない。
少し握る力を弱めると、装備しているだけといった程度に腕を身体の横に垂らした。
やがてこちらへ向かってくる姿がだんだんと形を成してくる。そのシルエットにばっちり見覚えのあったケロロは思わず目を見開いた。
「……あれはよもや!!」
「軍曹さ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!」
確信を得るよりも早く、向こうから大声が上がった。
ケロロと同じような体型に黒いボディ……この場に呼ばれた自分の部下が大手を振って飛び込んできたのだ。
「おおーっ!! タママ二等、無事だったでありますか!」
「軍曹さんこそご無事で何よりですぅ〜〜!! いやあ大事に至る前に合流出来て何よりですぅ!!」
「やはり我輩間違ってなかったであります! やったねたえちゃん! ひとりでできるもん!」
感涙にむせびながらがしっと抱きつく部下をそっと受け入れたケロロは渾身のガッツポーズを決める。
「さてさて、これ以上の報酬を望むのは最早野暮というもの……ここは欲張らず、まずは仲間との合流成功及び新規加入に基づき状況整理と行くでありますか!」
「はいですぅ〜……ってえ、新規……?」
引っかかる言葉にタママは疑問符を投げかけようとする。だがその答えはケロロが返すまでもなく草原の中から一人の少女が立ち上がった、その光景だけで十分であった。
「ん……あれ、私……? そうだ、ケロロ!」
「おお、起きたでありますか! いやはや手荒い真似をしてスマナンダであります。
その前にお互い紹介しとくでありますよ。サツキ殿、こちらは我輩の部下のタママ二等であります。
そしてタママ二等、この少女は我輩がこの会場で最初に出会ったペコポン人であります。全くの無害だから心配は天然ゴム用でありますよ!」
※
「そんな危ないことしてたの!? ダメだよ、もし怖い人とかが聞いてたら……」
「まあまあ、結局は成果が出たのだから良しとするでありますよ!
それにたとえそんな奴が出てきたとしても、そんな奴我輩が前歯ヘし折ってる!」
「カッコイイですぅ軍曹さん!」
その後、この空間に飛ばされてからの情報交換を行った三人は改めて仲間としての交流を行っていた。
気絶から目覚めたサツキはケロロの行動に驚きはしたものの、彼の熱意に根負けしたかやがて納得したようであった。
そしてその演説の成果として現れたタママだったが、サツキの方はケロロの紹介もありすぐに受け入れた。
タママの方もケロロが守る人物なら、という理由で彼女の存在を受け入れた。
かに、見えたが。
(畜生……この空間にはあの女がいないと思って油断したッ……おのれ、ガキの分際でボクの軍曹さんを誑かしおってからにィ)
ケロロとサツキがタママから目を逸らす一瞬の度にタママの表情にあの黒さが戻る。
結局の所タママはケロロ一筋、たとえ彼が守ろうとする人物であれどタママの障害に違いは無い。
(これがフッキーやフッキー……Uみたいな奴だったらボクも喜んで同行したいとこですがね……こんな女となれば話は別よ!)
それもあのアンゴル=モアを思い起こさせる純粋さを持った少女だ。その嫉妬は一層黒さを濃くしている。
(何とかして消せぬものか…………いや、待てよ? ……あれなら!)
タママの顔が残酷に歪む。
それに二人が気付かぬ内に、タママは手を高く挙げた。
「ぐ、軍曹さん! 大変ですぅ!」
「ぬ? どうしたのかねタママ二等?」
タママはいつ取り出したのか手に持った通信機のようなものを見てさも驚愕してるかのようなリアクションを取った。
「これ、首輪探知機っていって首輪の位置……つまり参加者の位置が分かる機械らしいんですぅ。
そんでこの探知機がいつの間にか誰かの接近反応を示してるんですぅ!」
「さらに二人も気付いてたでありましたか!? ならばタママ二等! さっそく接触に行くであります!」
拳を握り締めて立ち上がるケロロ。部下の合流に少々ハイになっているようだ。だがタママはそんなケロロの提案にダメ出しの声を入れる。
来てたー
ksk
「ダメです軍曹さん! ボクらが離れたらそいつと接触してるうちにサッキーが危ない目にあうかもしれないですぅ!」
「そ、それもそうでありますな」
「え、サッキーって私のこと……?」
勢いをつけたポーズを少し萎えさせられ、ケロロは少々気が抜けながらもタママの異議に頭をひねった。
ならば誰が出向くか? 普通なら突撃歩兵であり部下であるタママがこういう任務には適任のはずである。
しかし側にはサツキがいるのだ。少ししか行動を共にしてないとはいえ、こんな任務を部下に任したらひょっとすれば信頼関係がぐらつくかもしれない。
冬樹だったら自分達の関係を理解してくれそうなものだろうが、さすがにこれは仕方あるまい。
(それにここでアピールしておけば我輩の漢度も威厳も上がるというもの……リスクはあるが、損だけの選択ではないであります)
「よし、ここは我輩がそいつと接触するであります。タママはこの場で待機、及びサツキ殿の護衛を命じるであります!」
「了解ですぅ!」
「ダメよ軍曹、そんなの危ない!」
しかしサツキはあくまで反対の意を示す。後ろでタママが舌打ちして睨んだのには気付かない。
「サッキー、気持ちはわかるですけどここは仕方ないんですぅ。
大丈夫、軍曹さんは強いから何があっても大丈夫ですぅ!」
「うむ、タママの言う通りであります。もしも何かあったら三人で逃げればよし!」
なおも抗議しようとしたサツキであったが、その口をタママの小さな手に阻まれる。
「軍曹さんを信じるですぅ!」
「……軍曹を……」
その言葉に思わず口を噤む。それでもなお何か言いたそうな、複雑な顔を浮かべていたが……
「……分かった。せっかくの仲間だもの……信じてあげなきゃダメだよね」
「そういうことですぅ!」
「でも、そのかわり絶対無理しないで!」
「当然であります! 我輩だってまだ死にたくないしィ」
結局サツキは二人(二匹?)の真摯な訴えに折れたのであった。
その後二言三言かわしてから、絶対に生きて変えるという約束を指きりで交わしケロロは自分の荷物を背負い反応があったという方角へ立つのであった。
やがて小さくなって殆ど見えなくなったケロロを見届けたサツキは心配そうにため息を漏らした。
「……軍曹、無事だといいんだけど」
「それをテメェが案ずる必要はないですよォ」
ふと、不意打ちのように上がったドス黒い声。サツキは一瞬その声の主が誰であるか理解できず、その場に硬直してしまう。
そのスキを見逃さず――いや、スキがあったとしてもお構いなしだったろう――タママは渾身の飛び蹴りを少女にかました。
「きゃ……!? …ぐ……あう……が……」
腐っても、小さくても、極悪でも、彼もまた軍人なのだ。二等兵という下っ端といえどその戦闘力は地球の軍人などとは比べもにもならない。
嫉妬と憎悪にまみれた脚はサツキのか弱い身体を吹き飛ばし、遠くの草原に叩きつけた。
「いだ……いだいよぉ……タ……マ……な、何で……」
小学生を襲うには酷すぎる激痛のおかげで満足に働かない喉を微かに動かし、疑問と苦痛の言葉を零す。
「でーんでーんでーんでででーんでででーん……そんなの決まってるですぅ……
てんめェがボクのスイートラブロマンスハニーである軍曹さんとのメロリンハートフルストーリーを邪魔するしょーがいぶつに決まってる……」
そのサツキよりもさらに小さい身体が倒れこんだ彼女に跨る。そのままギリッと黒い握りこぶしを固め、大きく振りかぶり、
「からだYO!!!」
「がふっ!!」
顔面を鋭い一撃で潰す。衝撃でサツキの口から白い歯が零れ落ちた。
「私……なに……も……」
「口答えすんじゃねぇですぅ!! ケッ、これがあの女であればもっともっと痛めつけてやるとこですがてめーは特別にあと二撃で許してやるですぅ」
ついさっきまで愛らしい表情を浮かべていたタママの顔が醜悪に歪んでいるのを見て、彼のした仕打ちとともにサツキは今更のように震え始める。
理由も原因もさっぱり分からなかった。それでも目の前の小さな姿が自分に今までで最大の恐怖をもたらしているのは間違いなかった。
その悪夢を見たようなサツキの顔に、タママは満足そうに、そしてさらに醜く顔を歪めながら片腕を構えた。
手のひらにすこしずつ、彼の心中を表すかのような真っ黒な球体が浮かび上がって行った。
「宇宙のみんな!! オラに嫉妬を分けてくれですぅ〜!!」
一人称が変わったことに疑問を覚える暇もなく、どんどん大きくなりつつある球体にサツキは更なる恐れを覚えた。
タママの言った「あと二撃」はその球体によってもたらされること、そしてさっきのキックやパンチなどとは段違いの威力を秘めていることを本能的に察知し、必死に身体を動かそうとする。
だが子犬のような小さな足はその見た目からは予想異常の、そしてあの攻撃力を裏付ける力でサツキをがっちり押さえて離さない。
「ウシャシャシャシャシャ!! 一撃目いくですぅ!!」
その圧迫もタママが空中に飛び上がったことでサツキは解放されることとなった。
しかし二撃のみだったとはいえ重いダメージが、そして何よりタママの凶悪な変貌、態度がサツキの腰を抜かしてしまったのだ。
「嫉・妬・玉ぁぁぁぁ……、ぶるァァァァァァァ!!!!」
タママの身体ほどに成長した負の感情が篭った黒い球体がとうとう彼の手より放たれた。
それは一直線にサツキ目がけて飛んでゆく。もちろん彼女にそれを避ける余裕などありはしなかった。
「い……やぁぁぁぁ………!!」
球体がサツキを飲み込み、球体の色と同様に黒い閃光と共に炸裂した。
彼女の身体はさらに遠くに吹き飛ばされ、やがて動かなくなる。
それを見届けたタママはにんまりと嘲笑うと再び黒い球体を形成しながらサツキの元へ向かった。
「キキキキキキキキ!!! 軍曹さんをたぶらかそ〜とするからこんな目に合うんですぅ!
身の程を知ったか愚かなるペコポン人!! タマタマターマターマターマー!!」
満身創痍の身になったサツキを見下ろし、タママは満足そうな高笑いを上げた。
そして小さくとも圧縮された嫉妬玉を手に、前に見た漫画のように止めを刺さんとサツキの胸倉を掴んだ。
「覚めぬ夢に落ちるが良い!! ですぅ!!」
死を目前にしてたサツキはタママの声を耳にし、うっすらと目を開けた。
そしてぽつんと、小さく一言だけ。
「タマ……ちゃん…………」
この状況で敵の名を呼ぶなどなんと愚かなことか。辞世の言葉はそれで十分だとばかりに小嫉妬玉で彼女の身体を穿たんとする。
だがその手はサツキの胸のほんの手前で、まるで電池を抜かれた玩具のように動きを止めた。
(タマちゃん……)
この場にはいないはずの自分のパートナーの声が聞こえた気がして、タママの目が見開かれる。
自分が今に貫こうとしていたサツキの身体に、ぼろぼろの、自分がよく知る少女の姿がすっと重なったように見えた。
「モモッチ……?」
それは自分がペコポン人のなかで一番心を許している人物。
性格や体質(?)が似てる故か、いくら酷い目に合わされても何故だがケロロ以上に憎めない。
ただお菓子をたくさん貰えるからとか、そんな理由で結びついた関係で無いことを彼は心の底で理解していた。
「フッキー…………」
もう一人の、あの少女ほどではないにしろ仲良い関係を築いていた少年の姿を思い出した。
笑顔で手を伸ばすその姿が、再びサツキの姿と重なる。
腕から力が失せ、サツキの身体が地に落ちた。嫉妬玉は既にその力を失っていた。
「ボ……ボク……ただ軍曹さんが……」
酸欠の金魚のように口をぱくぱくとさせ、誰へともつかない言い訳の言葉を紡ごうとする。
今度は憎き恋敵のモアの姿が浮かび、やがてその姿はぼろぼろになった倒れ伏した。
最大の邪魔物が消えたことを示す、喜ぶべき光景なのにタママの心はちっとも晴れやしない。
むしろ背筋を凍らせるような、サツキがタママに感じていたのとは違う恐怖の念に支配された。
彼の魔王のごとき形相は最早消えうせ、変わりに獲物に狙われた小動物のような顔がそこにあった。
「タママー!? サツキ殿ー!? 一体何が……」
異変に感づいて、とうとうケロロが戻ってきた。
その眼がぴくりとも動かないサツキと呆然と立ち尽くすタママを捉えぴったりと固まった。
そしてとうとうタママの瞳は潤み始め、自分でも分からないままに大きな粒で地を塗らしていた。
「タママ二等」
やがて我を取り戻したのか、ケロロは驚きも怒りも消えうせた表情のない顔でタママの前に立った。
その無機質な視線を受け、タママは目を逸らすことが出来なかった。
「――軍法違反」
ただ一言だけそう述べるとケロロはサツキを持ち上げた。
「彼女はまだ息がある。急いで街の設備にある施設へ向かって応急施設を施すであります。
なお、お前の言っていた冬月とかいうペコポン人も呼び戻して協力を仰ぐであります」
いつも通りの、だがどこまでも冷たい言葉を投げかけ、ぽてぽてと走り始めた。
ポコペン人スーツさえあれば自転車が使えたのだがとかいう愚痴も聞こえたような気がした。
「………ああ……あ……あああああ……あ……!!」
覆水は二度と盆に帰ることはない。
後悔が先に立つようなことなど有り得ない。
もう取り返しがつきようもない、自分の行動に気付いてタママはか細い涙声を漏らし続けた。
「ボク……どう……したら……」
『現状は彼女の復帰に全力を注ぐべきでしょう』
ハッと自分を取り戻したタママは声がした地面に目を向ける。
首輪探知機を急いで取り出したために零れ落ちたのだろうか。
確認したとき、ろくに確認もせずにはずれだと判断した蒼く輝くネックレスがそこに在った。
『貴方にその意志があるのであれば』
Ksk
19話と23話のマッハキャリバー…なんかすごいな。
そしてksk
【D-10 草原/一日目・明け方】
【名前】ケロロ軍曹@ケロロ軍曹
【状態】健康
【持ち物】北高女子の制服@涼宮ハルヒの憂鬱、ジェロニモのナイフ×4@キン肉マン(うち2本を装備)、自転車@現実、
首輪探知機@現実?、デイパック(支給品一式)
【思考】
1:サツキを街の設備が整った施設で治療する。冬月とかいうペコポン人にも協力を仰ぐ
2:タママは……
3:冬樹や他の仲間、それとメイを捜す。
4:地球人は利用する……?
5:で、結局トトロって誰よ?
※漫画等の知識に制限がかかっています。自分が見たことのある作品の知識はあいまいになっているようです。
※拡声器の声がどの辺りまで届いたかは不明です。ただし、1エリア以上離れた場所に届くことはないと思われます。
※事の成り行きを大方察しました。
【名前】草壁サツキ@となりのトトロ
【状態】気絶、重傷(背中・顔面強打、嫉妬玉直撃による大ダメージ)
【持ち物】拡声器@現実、デイパック(支給品一式、不明支給品1〜2)
【思考】
0:(気絶中)
1:何がどうなったのか分からない
2:メイを探す
3:ケロロ……メイの言ってたトトロと関係あるの?
4:お父さん……
※トトロに会う前からの参戦
※ケロロを名前と外見(人外)からトトロとかかわりがあるのかもしれないと考えています。
※嫉妬玉は当初、甚振るために手加減をしていたので命は繋ぎました。
※このまま時間が立ちすぎると非常に危険です。
ksk
ksk ksk
代理来てたー
改めまして投下&代理投下乙です!!!
タママぁぁぁぁ!!?
サツキになんて事を…ケロロも真剣モードだし、まさに覆水盆に帰らずだな…
前歯へし折ってる地味に吹いたw
投下&代理投下乙!!
タママやっちまったなー
そりゃ軍曹さんも怒るよ
まだサツキは生きてるみたいだし…マッハキャリバーで頑張るんだ!!
投下&代理投下乙です!
ああタママ、なんて事を……。
元々無力なサツキがさらに重傷を負ってしまったとなると、今後が厳しそうだなあ……。
投下&代理投下乙です
タママ、ついにやっちまったか……これで改心してくれればいいが
そして重症のサツキにマジモードの軍曹はこれからどうなるのだろうか
ついでに不謹慎だが前歯ネタで不覚にもワロタww
投下乙
この後死の淵から蘇ったサツキはスーパーペコポン人となるのだった……ないない
投下・代理投下乙です!
タママ、これからどうなるのやら……頼むから白いタママに戻ってくれー!
軍曹も真剣になったことだし、サツキは重傷だし…………
とりあえず、サツキ死ぬなー! タママも生きろー!
投下&代理投下乙!
サツキと軍曹のラブラブっぷりを見たら
こうなりそうな予感はしてたけど、マジで襲うとは……タママーてめえ前歯全部へし折ってる!
そしてタママにも改心フラグか。
しかし最近重症を負った人間が多いなw
投下乙!
タママ……お前…………サツキに何やらかしてくれてんだあああ!
何とか命を繋いでくれたのが幸い。タママも白に戻れるよう祈るしかない。
ケロロのかっこよさに痺れた……!
前歯へし折ってる!などのギャグも面白くて素晴らしかったです!
投下乙!
問題は…病院ないぞこの島…学校も遠いし治療施設までサツキもつか!?
しかしまぁ、ニートの如きとまで言われているケロロがかっこいいなこのロワ!
タママ…ついに手を出してしまったか。
サツキ助かってくれー!
投下乙!
投下GJ
前歯へし折ってるに笑ったと思ったらwww
投下乙! タママの攻撃は原作だとギャグ補正で大したことないけど、ロワだとかなりやばいことを認識させられたw
ギャグというか頑丈な人間(特に女の子)が多いってだけの気もw
投下乙!
やっぱりタママやべぇえええ!と思ったが最後はぎりぎり踏みとどまってくれてよかった
しかしサツキ……ああ、軍曹がなんだか頼もしいぜ、どうか彼女を助けてあげてくれ
救護施設というと学校以外にもホテルとかにないかな……あとうまくいけばデパートに衣料品があるかも
とにかく急ぐんだー!
505 :
504:2008/09/24(水) 21:45:17 ID:MOwVW71E
衣料品じゃなくて医療品……こんな時にコスプレとか全然笑えんって……orz
成るほど天使のコスプレをして、後から追いついてきたタママに
「サッキーが本物の天使に!?」
と言わせるわけですね?わかります
投下乙ー
前回のラストといい怖ぇ!タマママジ怖ぇ!!
原作だとギャグテイストって事もあって大したこと無いのに、ロワだと本気で洒落にならんなコイツは…サツキの為に頑張ってくれケロロー!!
タママの今後も気になる所だが果たして………!?
ところで少し知恵を借りたいんだが…
誰か、「ジ・オメガマン」及び「ラドック(ズーマに非ず)」が登場しているアニメ動画が置いてある場所を知ってる人いないかね?
youtubeかニコニコだとありがたいんだけど…
>>507 オメガマンは初登場の回「超人ハンター! オメガマン現わるの巻」に出ている
ちなみに36話で、二期ね
この話とこの次の次ぐらいまで出ている……はず
ラドックは分からないや…ごめん
というか俺も「スレイヤーズ」が多すぎてどれを見ればいいのか混乱している所だw
revolutionだけ見てもよく分からないから原作買って来ちゃった
あ、追記
(ジ・)オメガマンのはようつべで見れるよ
>>507 ラドック(ズーマに非ず)が存在してるアニメ動画は
こ の 世 に 存 在 しないw
だってまだズーマの正体アニメに出てないしw
おそらくラドックは5期で出ると思う
このロワに出てるのは正確にはただのズーマ
じゃあ俺も質問!
スレイヤーズって原作の何巻ぐらいまでアニメ化しているんだ?
こちらも便乗質問。
えっと、このロワには今のところ3人のガイバーがいるよな?
(kyon、ノーヴェ、ボッチ)
それの性能って皆同じなの?
wikiと資料MADで見ただけで違いが分からなくて……。
516 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/24(水) 22:43:31 ID:VvOLzIY8
>>465 原作だと、ゼルはアメリアに治癒(リカバリィ) 教わってるから使える。
>>512 一応、第一部は6巻除いてアニメ化されてる。
内容はかなり違うのがあるけど。
>>514 >>516 サンクス。
…………1巻と6巻だけ買ってきた俺涙目w6巻まだやってないのかよw
ズーマの出番をもっと増やしてくれ!
というかアニメと原作での差異にかなり不安を感じる……
>>515 まだ全話見ていないけど、多分みんな同じ
大きさとかは違うみたいだけど
ちなみに、このロワのアプトムがガイバーの形を真似てガイバーもどきになったとしても
能力は本当のガイバーより劣る
ユニット手に入れれば別だけどね
素晴らしい一作が投下された後ですが、編集の報告を
「銃弾と、足音」での表記ミスと砂ぼうずの描写を修正いたしました
wiki編集をやってくださっている方々、いつもありがとうございます
そしてwiki見ていたらたまらなくなってこんなAAを作ってみたり
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ r 、 ) うおー トトロもふもふー!! (
ミ(~ ゚-‐ 、∧_∧ / ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ, ) __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l と, 俺 ヽ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ__> ====----
_ヽ_)_)
"'"'゙''""''''゙""´
トトロ大好きー
>>517 ズーマに関して言えば、原作とアニメだと初登場の話からして違うよ。
>>518 ちょ、凄いもふもふだw
なんかもふもふしたくなってきたw
>>518 トトロktkr!!!
もふもふしたい…すっごくもふもふしたい
>>518 ちょwこれはw
トトロもふもふしたいよおおおおお
これはなんという力作…!
ぼっちと古泉いいなぁ。
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
||| く K 」 m ) (
●_r'" `ヽ ノ r 、 ) ふんもっっっふーーー!! (
ミ(~ ゚-‐ し 、∧_∧ / ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ, 古 ) __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l と, 泉 ヽ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ__> ====----
_ヽ_)_)
"'"'゙''""''''゙""´
大トトロもいいが小トトロもなぁ……サイズがもろにぬいぐるみで可愛い
特に小トトロはあの「ちょこちょこ」って感じの歩き方が!
しかしトトロたちが最初に交流するのが幼女でも少女でもなく超能力者とボッチさんだとはかつて誰が思ったろうか
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )うおートトロもふモフォフガフォ!!(
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
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中トトロもいるのか?
だめだトトロ可愛すぎる……!!
ということでトトロは俺が貰っていきますね。
>>527 阻止!絶対に阻止!
中トトロか……どんぐり袋背負ってとことこ歩くのもかわいいなぁ
ひょっとしたらどこかの鞄の中に……
ならヴィヴィオは俺が貰っていきますね。
>>529 ヴィヴィオはくれてやる。
その代わりにキョン妹と小トトロをセットでいただきますね。
ロワ内でトトロと中トトロと小トトロが勢ぞろいしたら(スレ住人が)大変な事になりそうだなwww
ところで一つ聞いてくれ…
ひょんな事からPC内でメモに使ってたテキストファイルとこのロワの予約状況とか各キャラのスタンスを纏めてたテキストファイルのデータが吹っ飛んだ…
いや、自分で変な操作しちゃった所為だってのは分かってるんだけど…やはりこれはカヲルくnうわなにをするやm
>>530 よし、契約成立だ
>>531 ぇええええええ!!?
カヲル君の怒りがまた!!
どんだけ子供っぽいんだあの人はw
>>530 気をつけろ!!kyon&ボッチ(0号&1号ガイバー)がそっちに向かったぞ!!
kyonはいいとしてボッチまでwww
しかし◆S8氏は本当にトトロが好きなんだなぁ
先日もうっかりトリが出た時の感想でトトロのもふもふに激烈な愛を叫んでたしw
◆S8氏はトトロ大好きの筆頭だからなー
>>149 返事が遅れてすみません。完全に自分の把握不足でした。
以後、このような事が無いよう気を付けます。
修正の必要があれば、支給品を変更して修正版を投下しますので。
>>536 連絡どうもです
謝る?寧ろGJと言いた(ry
そっちの方が面白く好評ですし、修正の必要はありませんよ!
おお、こんな時間に素早い反応感謝。
そしてゲンキ、キョンの妹を予約します
予約ktkr!!!
楽しみに待ってますぜ
>>538 予約きたああ!
楽しみにしてます!
でも鳥をお忘れですよー。
予約キター!
重症のゲンキか……ガッツ全開したら回復したりしないかなw
うわ、予約纏め被ったwww
今度からここで一言言わないか?
鳥忘れorz
改めて、ゲンキとキョンの妹を予約します
えートリはありませんでしたがIDから◆mk2mfhdVi2氏だと確認できたので、したらばの方に載せておきました
駄目だろ!という方はここに書いておいてくだされば明日の朝、無理なら夜に修正しておきます
では…そろそろ睡魔が…
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )トトロ一緒に寝よー!!!
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
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トトロとロリはみんなの宝!独占禁止法の発令を要求する!
みんなでトトロでもふもふしながら眠りたいー
>>544 独り占めすんじゃねええ!!
トトロはksk住人皆のものだぜ!
>>536 個人的に、無理に修正の必要はないと思うッス
ノリと勢いとkskは伊達じゃない!! 以前問題になった時も、特に否定意見は無かったですしねー
>>543 そして予約ktkr!!サービス担当ロリショタコンビ!!
ノーパン浴衣・ノーパンM字開脚・メイド服・スク水戦闘服に続いてまたキョンの妹がサービスするハメになるんだろうか…w
まぁ色々とヤバい事態だし、何もなくキョン妹が落ち着いてくれればそれでもいいけど…友情出演のギロロ+αにもkskしながら待ってるぜー
>>544 トトロに入り込むなーwww
しかしこのAAは本当に和むなー
ふと気付いたけど、トトロとヴィヴィオは今のところ遭遇の可能性があるんだよな(トトロがヴィヴィオと一緒にいるハルヒを探してる的意味で)
まぁkyonの動きによってはどうなるかわからないが…この一人と一匹が遭遇したら大変な事になりそうだなw
トトロでもふもふするかもぐりこんで寝るか、それが問題だ
>>548 (スレ住民の脳内が)大変なことになるな、お花畑的な感じでww
>>548 …。
……。
………。
…………もふろり
トトロリ!
ここはいい変態の巣窟ですねw
そういえばヴィヴィオって聖王の器でも、今の状態だと魔法全然使えないんだよな?
たとえば危機に陥ったとしても、発動することはないのかな
ロリ状態でもとりあえず魔力資質はあることはあるから、クロッチやバルディッシュの補助があれば簡単な魔法は使えるかも
もちろん威力は微々たる物だろうが…ヴィヴィオだけに
あとボイン化こそしないものの自動防衛機能である聖王の鎧は
本人の意志に関係なくピンチに反応して発動するらしい
強力すぎるから制限は必須だろうけどね
一応、保護されてた時になのはとフェイトの魔法を多少学習していたみたい。25話で使ったのとか。
あとヴィヴィオはデバイスを必要としない純粋魔力タイプらしい。
でも魔力はそんなに高くないんだよね。
ヴィヴィオの聖王の鎧ってのはどういうものなの?
バリアみたいなのを作る能力だと思っていいの?
自動防衛機能……らしいが詳しくはよくわからん
ただ乗ったヘリが撃墜されても無傷でいられるくらいの防御力はあるとクアットロが言っていたが
ボイン化した後だとバリアジャケット(鎧)のことを指すみたいだけど
幼女状態だと……??
実際のところ、襲撃らしい襲撃はまともに受けたことないしな…
ヘリ撃墜で無傷な防御力ってことは
ある意味ATフィールドみたいに考えていいんじゃなかろうか?
ハム肉組が鳴かず飛ばずだなぁ…
ヴィヴィオ(大)のバリアジャケットが『聖王の鎧』のようです。
ハム肉組っていうと妙に美味そうだなw
ハム肉確かに美味そうw
ハム肉ふいたwww
食われるイメージしかないんだがww
562 :
[―{}@{}@{}-] 名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/25(木) 16:16:44 ID:JFCnsW6O
ハム肉うんまいです^^
あれ、このネカフェ串扱いなのか
初めて串表示とか体験した
モンゴルマンのマスクは回復アイテムに使えると思ったのだがどうだろう。
ハムは仲間になる前ってのがちと書き辛い
傷を治すというより、マスクをしている間だけ動けるようになるってイメージがあるな。
「げぇ〜! 止めるでありますサツキ殿〜っ! そのマスクはサツキ殿の生命維持装置も同然!」
「それを外したらサッチーの命が〜っ!」
「ジブリヒロインには駄目と判っていてもやらなきゃいけない時があるの、ごめんね!」
「サツキ殿〜っ!」
……結構面白いアイテムかもw
おいおい規制されてて書き込めねえのかYO!
全然そんなことは無かったぜ
待て、冷静になれ!!
良く考えてみろ!!
そうなると……「モンゴルマン顔にサツキのロリボディ」というキメラが誕生してしまうんだぞーーーーッ!!
>>566 ケロロ軍曹はパロディがちょくちょく出る漫画だし、原作の方でこういうネタを普通にやりそうなのが困るw
>>570 「ゲェーッ!?モンゴルマン!?お前女になっちまったのか!?」
ゆで理論が発動してサツキがウォーズの存在をマスク着用中のみ判別できるようになったらどうすんだw
待て、その判別方法って『即頭部にベアークローによって開けられた三つの傷跡(脳まで到達)が浮かび上がって激痛が走る』って奴じゃなかったっけ
地獄の激痛がサツキを襲う事になるぞwww こりゃ迂闊に「まっくろくろすけ出ておいでー!」って叫べないなぁ…
その場合何にも悪くない、まっくろくろすけがスレ住人から恨まれるわけかw
つーかサツキもちゃんとしたロリなんだよね……しっかりしてるからすっかり忘れてたよ
サツキも小学生女児だもんな
サービス担当のキョン妹と同い年だったりするしな
いや、キョン妹の成長が著しく遅いってのは分かってるんだけど
どうみてもサツキのが年上にしか見えないw
凄い今更なんだけど先日砂ぼうずの原作見たんだ。
そしたら、その……純子に騙された技師の部屋にパソコンがあったんだけどw
砂ボも99.9GのCPU(10個入りで10年は暮らせるぐらい高価)の奪還の仕事とか請けてるし……w
砂漠スーツに電子回路が内臓されてる描写もあったし、意外と電子機器あるぞ砂ボ世界って。
雨蜘蛛、ウォーズマン、朝倉、メイ、ギュオーで予約します
カヲル君が出てないスパロボを衝動買いしてしまった・・・
>>580 予約ktkr
これは確実に血を見る面子w
凄い予約キタ!
まっくろくろすけ組に雨蜘蛛&気絶寸前の閣下とかw
でもこれはいい勝負になりそうだ。
>>579 君は何も見てない……そう、全ては夢だったんだよ
>>580 予約ktkr!!!
メイ逃げてー
予約来たああああああああああ
しかも全員好きなメンバーだから困るw頼むから誰も死ぬなー!
朝倉だっちゃ・まっくろくろすけ・ロリvs変態vs閣下か……楽しみすぎて吐きそう
予約ktkr
すっごいメンバーだ
あ、ありのままに今起こったことを話すぜ!
『いつもより少し長いくらいの文章量でまとめようと思っていたら、気付いたらパロロワ書き手至上最長のSSになっていた』……
何を言っているのか分からねえと思うが、俺も何が起こったのか分からなかった……
変態という名の勇者とかカヲル君とかそんなチャチなもんじゃねえ、もっと恐ろしいkskの片鱗を味わったぜ……!
……一日延長お願いします……。一日で済ませたいです。
トトロよオラに力を分けてくれ!
>>580 怖い面子ktkrメイ逃げてえええ
2X氏の文章力&度胸を尊敬しております!期待してます!
>>586 うい、待ってます。
しかしkyonとハルヒとヴィヴィオに一体何が起こってるんだw
楽しみすぎるw
個人的には、そろそろ数回書いた書き手さんは
1日といわず3日ぐらいは予約延長してもいいと思うんだけどね。
〃⌒`⌒ヽ
彡ノノハ ミ〉
ソd*´∀`)<延長?気の済むまで書いて良いよ
⊂L 凹jつ
|_Y_|
l__|_j .
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )ちょっと休憩しよー by,h6氏
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
"'"'゙''""''''゙""´
>>586 気の済むまでちょっと待ってやっておkおk〜
ゆっくり書いて下さいな
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )トトロ大好き〜
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
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ちょwお前ら、どれだけ
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ ) トトロ大好き〜 !?
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
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>>586 さてAAとは分けたが…書き手至上最長とかどんだけだー!!
ヴィヴィオがヴィヴィオが不安すぎる…改めて言うぞ
ヴィヴィオ逃げてーーw
ID違うけど本人ですよ。
皆さんありがとうございますー。
できるだけ早く書けるように頑張ろうと思います。
え、S83氏のトトロ大好きのあだ名がうらやましいなんて思ってないんだかry
>>591 自分は書き手歴浅いのであまり期待はしないでくださいw
では執筆作業に戻るとするか……。
>>592 S82氏だ……憧れの書き手のコテ間違えるな!
今更元ネタが「ONIGUNSOU」じゃなくて「ONIGUNSOW」であることに気付いた……
なんといううっかり。しかも気付くの遅ーよ俺! 修正して大丈夫っすかね……?
こんばんわ、トトロ大好きでございます
>>579 し、しまった把握が甘かったか……?
えーと、これは修正したほうがいいのでしょうか?
前に話題に上ったときに夏子はパソコンは知っていてもインターネットは知らないだろ、という話だったので
必要でしたら夏子のパソコン関連の部分をそのように修正いたしますが……
>>592 いえいえいえいえ
これまでの作品見た後じゃwktkするに決まってるじゃないっ
執筆頑張ってください!!!
>>594 勿論OK!!!
気にすることないっすよー!
どうも、修正させて頂きました。なんてひどい誤字。
>>595 んー、自分的には大丈夫だと思いますが…
もし修正案があるようでしたら、修正してもらった方が無難かとは思います
ええと、では以下の夏子とみくるの会話シーンを
『
「パソコン、です」
「ぱそこん?」という呆けた声が夏子の口から洩れる。
文明の衰退した夏子の世界にはある程度の機械はあれ、パソコンのような高度な情報を操る文明器具は存在していない。
夏子の様子からパソコンの意味がわからないことに気がついたのか、みくるはあわてて言葉を付け足した。
「パソコンというのは……いわば、情報収集機器です。
正確にはパーソナルコンピュータと言って、これよりはインターネットのほうが確実性が高いですが、パソコン自体にもかなりの情報が入力できますし、パスワードなどのロックを解除すればだれでもある程度その中身を見ることができます。
ちなみにインターネットというのは広義では複数のコンピュータネットワークというインターネットプロトコル技術を用いて相互接続された世界規模の――」
「あー、はいはい。要するに、パソコンとやらを使えば主催の情報が手に入る確率が高いってことね。
それと北の関連性は?」
』
こちらから下の文に修正したいと思います
『
「パソコン、です」
「パソコン?」と小さく声を出して夏子は首をかしげた。
文明の衰退した夏子の世界にはそれでもある程度の機械は存在しており、パソコンと呼べるものも一応存在している。
だが夏子にとって、パソコンとは情報の入力、出力機器でしかない。
それと北に向かう意図との繋がりがよくわかっていないことに気がついたのか、みくるはあわてて言葉を付け足した。
「パソコンというのは……いわば、情報収集機器です。これはわかりますよね?
正確に言うとインターネットのほうが確実性が高いので私の目的はそちらなのですが、普通インターネットといえばパソコンで使うものですし……こちらにケータイがあれば別なんですけど、無線ネットワークが確立している保障がありませんから。
ちなみにインターネットというのは広義では複数のコンピュータネットワークというインターネットプロトコル技術を用いて相互接続された世界規模の――」
「あー、はいはい。えーと、要するにパソコンの中のインターネットとやらを使えば主催の情報が手に入る確率が高いってことね。
それと北の関連性は?」
』
これで大丈夫でしょうか?
後は後半のシンジの思考を『パソコン→インターネット』に修正しようと思うのですが
>>599 修正乙です!
それで大丈夫だと思いますよー
>>599 修正乙です。
それで問題ないと思います。
では、wikiの方をそのように修正してまいります
こちらの把握不足のためにご迷惑をおかけしてすみません
そして高町なのは、加持リョウジ、小砂、冬月コウゾウを予約させていただきたいと思います
>>603 いや、把握不足っていうか
アニメじゃ描かれてなかった設定だし、気にしなくてもおkっすw
そしてまたまた予約キタ!!
加持さんとフッキーが接触とはw
予約ktkr!!
個人的にネブラと接触したなのはさんの反応が気になるぜw デバイス的な何か、に見えるのかなぁ
そういやネブラで飛行中の小砂のシルエットって微妙にツインテールっぽくてなのは・フェイトに似てなくもないような…まぁ一部の発育に非常に差があるが
ところで質問
ガイバーは飛行も出来るって事だけど、飛行するのと走るのってどっちの方が移動速度が速いかな?
運動性が上がってるって言うし、何気に自動車並のスピードで走れるだけの脚力持ってたりする?
>>603 気にすることじゃないですよ!
そしてまた予約キタ!!!
さぁ、加持さんとフッキーの接触はどうなるw
>>603 お疲れ様です!
トトロとゆっくり休んでね…ってまた予約だぁぁぁ!!
楽しみ楽しみ
>>605 デバイスに見えるかな…w
発育言うなぁぁぁぁ!!
ガイバーは未把握でわからんのよー
んー自分もガイバー未把握だしなぁ……
ただあれだけ装甲強化したからには速度アップしてるんじゃないかとは思うが
なんとなく飛行>走るな気がする
あと小砂ってなんか発育不良というか、小さい子というイメージがあるんだが
あまり栄養取れてないから幼児体型だと思って……あれ、ロリキャラ?
>>605 ガイバーはまだ把握しきれてないんだけど
原作見たところ、なんか良く飛んでたから飛行のほうが早いんじゃないかな。
自信ないけどw
ガイバーは自動車を追い抜く速度で走ってた筈
飛行はあまり速くない……かな?
ロリは純心でなくてはいけません、あんな腹黒いのは認めん!!
だ、だがピンク色のハネ気味の髪に小さな身長、幼児体型
ほら、どこから見ても立派なロリだよ!
……倒した相手の身ぐるみ剥いだり、弟子囮にして遠くから一方的に狙撃するような子だけどw
良いではないか!腹黒でも!!
俺はどんなロリでも受け入れよう!!!
ヴィヴィオとチンク姉以外のロリなど俺が認めると思ったかっ!!
ノーヴェ、ネオ・ゼクトール投下します。
男の外見を強いて例えるなら、人間のシルエットをした巨大な甲虫。
男の名はネオ・ゼクトール。
秘密結社クロノス最高の頭脳と云われる、ドクター・バルカスに
現在望みうる最高の技術で調整された損種実験体(ロストナンバーズ)。
着用する衣服を持たない現在のゼクトールは、変身した状態で居る。
もし誰かに遭遇した場合、全裸の男と怪物の外見ではどちらが警戒されるかは微妙な問題だが
変身した状態の方が急襲を受けても、より素早い対応を取れると踏んで
衣服を手に入れるまでは、そのままでいる事とした。
只1つの目的の為に、ゼクトールは1人闇を走り続ける。
目指すものは1つ。想うものもまた1つ。
かつて超獣化兵であった頃、共に五人衆として肩を並べて戦った同胞
エレゲンを、ダーゼルブを、ガスターを喰い殺したアプトムを倒す事。
その為、超獣化兵から損種実験体に変える再調整をさえその身に受けた。
それは生殖能力を失い、即ち来るべき新時代を担う新人類としての栄光を全て失う事を意味していた。
しかも過度の急調整の負担によって、極端に寿命が短くなっている。
栄光も未来も失くした。否、目的の為に自分の意思でそれを捨てる道を選んだ。
だから何としても自分の手で、アプトムを討たなければならない。
そしてその為には、手段を選んで等いられない。
突如ゼクトールは足を止め振り返り、深い森の中を自分が無理矢理通って作った道に視線を走らせる。
アプトムを誘き寄せるのに効果的と思われる手段、それを思い付いたのだ。
「……………………」
しかしその手段には、或る犠牲が伴う。
(…………迷っているのか俺は?)
ゼクトールは、しばしその場に直立したまま動かない。
(……………………迷う? 馬鹿馬鹿しい。俺にはもう、そんな時間も資格も無い!!)
ゼクトールは背中から巨大な昆虫の羽が2枚、左右に展開して飛翔し
自分が作った道をなぞる様に、引き返していった。
ksk
支援開始!
ksk
ksk
投下キタ!?ksk
ksk
ksk
ksk
◇ ◇ ◇
見通しの悪い森の中を木々を縫うように走り抜ける事も、ノーヴェにとってはそれほど難しい事ではなかった。
戦闘機人の感覚と運動能力は、野獣より優れている為だ。
何より、元来立ち止まって物事を考え込むのが性に合わないノーヴェには
当座のものとは言え明確な行動指針が出来た事で、自然と足取りが軽くなっていた。
(アプトムとかいう奴の情報を集めるには、とりあえず動いて誰かと接触しないとな。
あたしが向かってる先に、誰かいりゃぁ良いんだが…………そう言や地図も見てなかったな)
今の今まで1度も地理的な確認をしていなかった事に思い至り、ノーヴェはその場に立ち止まりデイパックから地図とコンパスを取り出す。
「今あたしが居るのが多分地図の真ん中の森だから、目指すとしたら市街地のある北か」
素早く目標とする方角を定めると、地図とコンパスをデイパックを押し込み出発した。
「ノーヴェ!!! 何処に居る!!? 俺の声が聞こえているなら、姿を見せろ!!!!」
空から響き渡る声に、進み出したばかりの足が止まる。
声の主が誰かはすぐに分かった。自分がつい先刻、別れたばかりの者だからだ。
「ゼクトール!?」
ネオ・ゼクトールは、その後もしきりにノーヴェの名を呼びながら周囲を旋回しながら飛んでいる。
「何考えてるんだ、あの馬鹿!!」
ゼクトールの思惑は分からないが、あれでは危険人物を呼び寄せているも同然だ。
無視して離れようかとも思ったが、流石に命の恩人を見捨てて行くのは気が引けるし
何より殺し合いに巻き込まれて間もない状況でも、沈着に見えたあのゼクトールが
ああやって危険――まさか承知していない筈が無い――を犯してまで、自分に呼び掛ける理由が知りたくなった。
「……くそっ、しょうがねぇな」
ノーヴェは周囲に木の無い、少し開けた草むらに出る。
「馬鹿、何やってんだ!! さっさと降りて来い!」
憮然とした口調で、ノーヴェは上空に向け怒鳴った。
その声を聞き、ゼクトールはノーヴェに向き直りながら徐々に降下していく。
「……で、何の用だ? まさか用も無く、あたしを呼んだんじゃないんだろ」
腰に手を当て憮然とした態度のまま、降下してくるゼクトールに話し掛ける。
「いや、おまえに用は無い。用が有るのは…………ガイバーだ!!」
ksk
ゼクトールが言い終えるか終えないかの内に、ノーヴェはショルダータックルを喰らい地面に叩き付けられる。
ノーヴェがそう認識出来たのは、徐々に降下していた筈のゼクトールが突如目前に迫り
その後急激に遠ざかっていったからだ。
20m程地面を削り、ようやく止まった身体をノーヴェはゆっくり起こす。
たったそれだけの動作だが、常人より遥かに頑丈な機械で出来たノーヴェの全身が悲鳴を上げる。
ゼクトールの一撃は、戦闘機人にすら多大なダメージを与えた。
「…………てめぇ、何の真似だ!!」
「ガイバーに殖装しろ」
「あ!?」
「ガイバーと呼べ!! そうすれば、おまえはガイバーになれる!」
「さっきから何、訳の分かんない事言ってんだ!!」
ゼクトールの前頭部から伸びる角が途中から折れ、ビームの砲門が開孔する。
「殖装しないというのならば、その姿のまま俺に殺されるだけだ」
ギュオーとの戦いを見てゼクトールのビームの威力を知るノーヴェは、思わず息を飲む。
(こいつ、本気であたしを殺すつもりか!?)
固有武装も無いノーヴェの現状では、ゼクトール相手に勝算は無い。
「……………………上等だ、お望み通りガイバーの力でぶっ潰してやる!!!」
痛む身体で直立し、ノーヴェは有らん限りの力で叫んだ。
「ガイバー!!!!」
ノーヴェの周囲に衝撃波が発生。
同時にノーヴェの背後に人間型の強殖装甲が現出する。
強殖装甲はノーヴェを包み込む様に装着され、前頭部のコントロールメタルが強い輝きを放った。
「そうだ、それでいい。……いくぞっ、ガイバー!」
ksk
ksk
ksk
ガイバーに殖装したノーヴェは、先程までと違い余裕を取り戻していた。
殖装によって、全快とまで言わないまでも体力は回復している。
それにノーヴェが殖装したガイバーの出力は、ゼクトールをも上回っている筈だ。
一足飛びに20m以上有ったゼクトールとの間合いを詰め、その勢いを乗せ拳を繰り出す。
閃光と空気の破裂音。
同時に角から放たれた電撃で、全身毎迎撃され
ノーヴェは力無く撃墜した。
「このネオ・ゼクトールを見くびるな!! 幾ら高機動力(パワー)が有ろうと、真っ向から来るのであればどうとでも対応出来る!」
(くっ……あんだけの威力を、ほとんどモーションも無く出せるのか!)
ベルカ式やミッドチルダ式の魔法と違い、呪文の詠唱や魔法陣の形成等も無く発動するゼクトールの攻撃は
ノーヴェにとって、対処し辛いものであった。
うつ伏せに地に伏したまま動かないノーヴェをしばらく静観していたゼクトールだが、やがて右手のビーム発射孔を向ける。
「死んだ振りのつもりなら無駄だぞ。ガイバーがその程度で死なないのは、良く分かっている」
やがて両手をついて起き上がるノーヴェの胸部は、装甲の内側から淡い光と熱が漏れている。
次の瞬間ゼクトールは右手のビーム発射孔を、自身の直下に向け発射。
「こいつにも、対応とやらをしてみろってんだ!!」
ノーヴェが胸部装甲を左右に展開し、中から莫大なエネルギーの凝縮された光線が放射される。
ガイバー最大最強の兵器、胸部粒子砲(メガスマッシャー)。
ノーヴェの前方約200mのあらゆる物質が、その高出力に消失させられた。
「ハァハァ…………やったか?」
ガイバーと言えどもそのエネルギーは無尽蔵ではなく、殖装者の体力に依存している。
そしてノーヴェの体力は、殖装前に喰らったゼクトールの一撃によるダメージで大きく削られていた。
更にダメージを受けた後メガスマッシャーまで放った、ノーヴェの疲労は大きい。
だから地中を進み迫るゼクトールにも、すぐには対処出来なかった。
ksk
ksk
ノーヴェ直下の地中から、姿を現したゼクトールは角でその胴体を貫き更に電撃を放つ。
声にならない絶叫を上げるノーヴェを刺したまま、角から電撃を放ち続け
ノーヴェの身体から周囲の木々へ、体当たりを繰り返していく。
(このままじゃマジで殺される!!!)
残った体力を振り絞って、右肘をゼクトールの頭に叩き付けるべく振り上げる。
その右肘から、ノーヴェの闘争心に呼応するように刃――高周波ソードが伸びた。
お構い無しに叩き付けようとした右肘に、小型のミサイルが被弾。高周波ソードが根元から折れた。
見ればゼクトールの両肩から、ミサイルの斉射が行われている。
至近距離からノーヴェの全身に被弾。爆発。
爆発の余波は、ゼクトールも受けているが
獣化兵の中でも取り分け強靭だったゼクトールの装甲を、より強化したネオ・ゼクトールの装甲には大した被害は無い。
そしてミサイル攻撃の間もノーヴェの身体は木々に打ち付けられ、電撃を受ける。
地獄の苦痛の中、次第にノーヴェの意識は薄れていった。
◇ ◇ ◇
全身が焼け焦げ大小無数の傷を作り微動だにしないノーヴェを、ゼクトールは角から引き抜く。
「もう意識を失っている様だが、念のためにな……」
ノーヴェの頭を無造作に鷲掴みにし
「おまえに恨みは無い。だが、俺には何としても果たさねばならん使命が有る!!」
脳髄毎握り潰した。
ノーヴェからデイパックを奪い
そしてノーヴェを遠方の、しかし自分の知覚範囲内の森に放り投げる。
(これで餌の仕込みは大方終わった……。後は獲物がかかるかだ)
ゼクトールの狙い、それはガイバーから過剰防衛行動を引き出す事。
強殖装甲システムは、殖装者が一定の時間意識を失った場合
殖装者の命を守る為、過剰防衛行動に出る。
つまりノーヴェに襲い掛かる者が居れば、ガイバーは全力で反撃に出る。
ガイバーが全力で暴れれば、直接視認するにしろ伝聞で聞くにしろ注目を集めざるを得ない。
ksk
(誰もノーヴェを襲う者が居ないようなら、俺が適当に遠隔攻撃で突いて過剰防衛行動を引き出せばいい
要はガイバーが暴れれば、事は足りるんだ……………………アプトムの餌としてな!)
ゼクトールはアプトムの狙いが、損種実験体の同胞だったソムルムとダイムの仇である深町晶であると踏んでいた。
(きさまが東京に居たのも、その為だろ? 今の俺なら分かる。きさまと同じく同胞の仇を追う、今の俺ならな)
ガイバーの存在を感知すれば、アプトムは必ず接触を取ろうとする。
例え深町晶に拠る殖装体で無いと分かってもである。
何故ならアプトムにとっても、ガイバーは深町晶を誘き寄せる餌になるからだ。
深町晶の性格なら、ガイバーは無視出来ない筈だ。
(ノーヴェは事によっては、アプトムを殺す邪魔になると言っていた。
そんな者に頼るよりは、よっぽど確実な手段の筈だ)
周囲への警戒も怠らず、徐々に復元していくガイバーをその鋭敏な感覚器官で観察する。
どうやら制限によって復元能力は落ちている様だが、そう時間を置かずに戦闘可能な状態に復元するだろう。
(奴はきっと来る! ガイバーの存在は、必ずアプトムを誘き出す餌になる!!!)
【E-07 森/一日目・明け方】
【ノーヴェ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】ガイバー殖装中、全身打撲、胴体貫通、全身に重度の火傷、頭部が大きく欠損、負傷が復元中、気絶。
【持ち物】無し
【思考】
1:(気絶中)
2:???????????????
3:仲間を集め主催者を蹴っ飛ばす。
【備考】
※未だに名簿すら見てません。
※ガイバーに殖装することが可能になりました。使える能力はガイバーVと同一です。
※過剰防衛行動に出るかは後の書き手さんに任せます。
【ネオ・ゼクトール@強殖装甲ガイバー】
【状態】全身に打撲 ミサイル消費(中) 疲労(中)
【持ち物】デイパック×2不明支給品(1〜5)&支給品一式×2
【思考】
1:アプトムを倒す。
2:ノーヴェの殖装したガイバーに過剰防衛行動を取らせ、アプトムを誘き寄せる餌にする。
【備考】
※名簿は一応見ています。
※服を探す際にノーヴェに渡した支給品の姿形は把握しています。
ksk
ksk
ksk
ksk
ksk
ksk
投下終了しました。
たくさんの支援ありがとうございます。
問題が有れば指摘お願いします。
ksk
投下乙
ゼクトールさん今のアプトムはもっと昔からの参戦ですよ〜
ksk
投下乙ですー。kskできなかったぜ、申し訳ない。
なんだかゼクトールめっちゃカッケェエエ!
なんとも悪人してて素敵ですw原作が気になってきてるんだけどけど、お金が……
こういうマーダーは大好きだGJ
投下乙です
つかゼクトールさん怖っ!いきなり躊躇なく脳髄グシャーするとはww
それほどまでにアプトムへの恨みは深いのだろうか
ただちょっと疑問なのですが、ゼクトールは前話においてノーヴェに仲間意識を感じており、
彼女に荷物を渡したり、アプトムを倒した後は協力してやろうと考えたりしていました
ですので、いきなりノーヴェをフルボッコしてアプトムを呼ぼうとするのはちょっと思考が飛躍している気がしたのですが……
投下乙です
ゼクトールさん怖すぎだw
いきなりあれじゃまさか何の躊躇いもないとは
投下乙。
これはまた、凄い急展開だw
脳髄抉るとかどれだけ外道なんだゼクトール。
しかし、ちょっと急展開すぎないかな。
前話であれだけいい人だったのに、急にここまで外道になると違和感が……。
投下乙!!!
ノーヴェがどうなるかハラハラしながら見てましたよw
ゼクトール強いし、本気で死ぬかと思ったww
ただ、自分も少し疑問だったのですが前話と今の話でゼクトールの思考が結構ワープしているな、と……
前話改めて見ても、やはり少し違和感を感じました
でも以外の戦闘描写はGJでしたっ!!
あれ…
>>648日本語おかしいな
んー、俺も少し思考の飛躍に違和感を感じたかも
投下乙ッス!!
むぅ、これが噂に聞く暴走ガイバー…波乱を含みそうな展開に続きが気になる所
しかし問題はアプトムにとっては完全に身に覚えがない所か…真実をしったらゼクトールのおっちゃんどうすんだろ
>>608 小砂はあれで14歳、アスカやシンジや万太郎と同い年だったりするんだぜー
まぁこいつもキョンの妹並に成長が遅いロリではあるけどw
>>610 情報ありがとー
そうか、どっちかってと走りのが速いイメージね…
感想ありがとうございます。
前話との違和感を感じた方が多い様なので、この後一部修正した物を投下するという事で構いませんか?
>>653 お手数おかけします……どうぞよろしくお願いいたしますです
ところでどのように修正なさるのか、軽く教えていただけるとありがたいのですが
>>655 それはゼクトールの思考を加筆ということなのかな?
それではよろしくお願いします
>>633の下の部分を
◇ ◇ ◇
全身が焼け焦げ大小無数の傷を作り微動だにしないノーヴェを、ゼクトールは角から引き抜く。
「もう意識を失っている様だが、念のためにな……」
ノーヴェの頭を無造作に鷲掴みにし
「おまえに恨みは無い。だが、俺には何としても果たさねばならん使命が有る!!」
脳髄毎握り潰した。
ノーヴェからデイパックを奪い
そしてノーヴェを遠方の、しかし自分の知覚範囲内の森に放り投げる。
下の物に差し替えます。
◇ ◇ ◇
全身が焼け焦げ大小無数の傷を作り微動だにしないノーヴェを、ゼクトールは角から引き抜く。
「もう意識を失っている様だが、念のためにな……」
ノーヴェの頭を無造作に鷲掴みにし――
――そして躊躇に手が止まる。
先程森を1人駆けていた時と、同じ迷いに止まった。
ノーヴェは1度だけとは言え、共に命を預け戦った仲間。
そうゼクトールは、ノーヴェを仲間として見ていた。
その仲間を失くす。しかも自分の手で。
ゼクトールは明らかに、その事への恐怖を感じていた。
かつてエレゲンを、ダーゼルブを、ガスターを、ザンクルスを失くした痛みを思い出すが故に
もう同じ痛みを覚えたくないと。
(…………同じ痛み? さっき会ったばかりのこいつと
エレゲンの、ダーゼルブの、ガスターの、ザンクルスの痛みが同じである筈が無い!!
俺には感傷に浸り、手段を選んでいる時間等有りはしないのだ!!)
アプトムを討つという目的は、ゼクトールにとって只の復讐ではない。
仲間をアプトムの糧のままに終わらせない為、かつての超獣化兵(ハイパーゾアロイド)五人衆の意地と誇りを賭けた戦いなのだ。
(超獣化兵五人衆の無念と、天秤に賭けられる物はもう俺には残されていない。
だからこそ俺は全てを捨て、損種実験体になった!)
「おまえに恨みは無い。だが、俺には何としても果たさねばならん使命が有る!!」
躊躇を振り払う様に、全力で脳髄毎頭部を握り潰した。
ノーヴェからデイパックを奪い
そしてノーヴェを遠方の、しかし自分の知覚範囲内の森に放り投げる。
これでよろしいでしょうか?
>>657 とりあえずそれで問題はないと思われます。
前話でノーヴェを仲間と思っていて、それを失うのが怖い……とか独白してたのに
急にその仲間をぶっ潰すところに違和感を覚えてたのでw
>>657 加筆乙です、これはナイス加筆
仲間を思うがゆえに、その仲間と易々と並ばせることができないという葛藤がいいなぁ……
彼とノーヴェの今後にwktkです
おー加筆乙です
このゼクトール容赦せん!だったのがちょっと容赦するって感じに変わりましたね〜
加筆修正乙ー
ゼクトール…あんたはまともな大人と思ってたのにww
しかしこのロワ、まともな大人が少ないよなー
子供が多めっていうのもあるけど、マーダーじゃない大人はどんどん危険対主催になるしww
しかもまともな行動をしそうなキャラばかり死んでいる現状w
きっとネコさんはアプトム関係片付いたらまともになるさ!
多分…恐らく…
もし誰かにアプトムが殺されようものなら
「アプトムを倒すのはこの俺だ! みんな殺してアプトムを復活させる!」
なんて事に……。
ボッチ←アプトム←ゼクトール
なんというベジータ連鎖……
そしてひとりハブられる閣下
大人キャラの中でまともといえるのって、ガルル中尉、冬月さん、ボッチくらいしかいなくね?
あとは皆マーダーだったり危険対主催だったり危ない橋渡ってたりするww
本当にここは弱者に厳しいロワですね
加筆により違和感結構なくなったところで言うのも空気嫁だけど
アスカみたいにイベントがあったわけでもないのに前SSで固まったばかりの方針を
転換させるのはリレー企画としてはどうかなと思う。
ゼクトールの寿命考慮したりすると話の筋は通ってるから
決して没とかにだけはしてほしくないし加筆しなくても質は高いので問題ないとは思うけど一意見として。
大事なのはロリとケモノとkskだし最後になったけどGJ
ガイバーをどうしても過剰防衛状態にしたかったんだろうと思う
そんなこと出来るキャラ自体、少数だから
タイミング的にゼクトールを戻すしか…
っていうかここでのガイバーの死亡条件ってどうなってんの?
制限一覧を見てもよくわからないんだけど
>>670 ・変身前に致命傷を受けると普通に死ぬ
・変身後の場合、額に剥き出しになっているコントロールメタルが破壊されると自滅して死ぬ
・肉体の三分の二を失っても死ぬ
ほぼ原作のまんま。弱点が明確で比較的狙いやすいので、制限の必要がなかった。
その時々の気分
少なくとも首が落ちたら死にます。
そうなったら確実に首輪が反応するだろうしね。
ああそっか首輪の爆発もありだね
首輪の『爆発』なのかね?
ボッチのSS見るに、確かにLCL化以外の罰が下される可能性もあるが…
まあ俺としてはLCL化ルートで首輪作動時に各キャラの大事な人が目の前に現れるのが見たいだけなんだがw
更に言えば突然目の前に大量の綾波が現れて「ぎゃああああ!?」と滅茶苦茶ビビる閣下が見たいだけry
ああそっかLCL化すると大量の綾波が……ってそれは確かに怖いww
……サツキとかメイだったら、優しかったころのお父さんと元気だったころのお母さんが迎えに来るんだろうか
そう考えると切ないな
おや、なんか今日は静かだな
どこかの金曜ロードショーでトトロの再放送でもやってるのか?
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ r 、 ) うおぉー トトロ好きだー!! (
ミ(~ ゚-‐ 、∧_∧ / ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ, ) __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l と, 俺 ヽ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ__> ====----
_ヽ_)_)
"'"'゙''""''''゙""´
>>677 今日は金ローでキン肉マンのスピンオフ物やってるよ別の正義超人が描かれてるの
>>678 む、どっちにしろテレビを今見れない自分は涙目ということか
明日明後日あたりに投下がありそうだからみんなkskをためているのかな
そーだよ、ようやくガイバーとスレイヤーズとなのはの把握が終わったってのに静かだなチクショウ
明日明後日の大量投下にwktkしながら寝るぜ
楽しみすぎて吐きそうだけどな!
まだだ、今日はハルヒヴィヴィオkyonの投下があるはずだぜ!
なのは把握してきたが、なのちゃんかわいいよなのちゃん
そうか、今日はこのロワ最長(現時点で)のSSが来るのか……ゴクリ……
ヴィヴィオかわいいよヴィヴィオ。kskのおかげでなのはが見れてよかった
チンク姉とかスバルとかフェイトとかティアナとかなのは(ry
ふぅ
スレイヤーズは原作も読んだが、結構世界観とか大事にしている感じで好印象。ズーマかっけぇ
ガイバーもいい素材だな。アプトムがあの時期から来ていることを考えると哀れすぎるw
「悪魔」なのはさんでもなく、「魔王」なのはさんでもなくよりにもよってなのちゃんを把握スンナww
まぁでも無印のころからただならぬ人ではあったがな、なのはさんは
小学三年生の身空で自分の将来についてめっちゃ真剣に悩むやつなんて他にはそうそういないだろう
>>683 >そうか、今日はこのロワ最長(現時点で)のSSが来るのか
微妙にレベルアップしてるw
h6氏が昨日の時点で言うことには
>パロロワ書き手至上最長のSS
らしいから、ご本人の記録更新ということじゃなかろーか
いずれにせよめでたいめでたい、wktkして待たせていただこう
いや
>>586でパロロワ書き手至上最長のSSっていってたのがこのロワ最長(現時点で)のSSになってたから・・・
689 :
685:2008/09/26(金) 22:56:41 ID:2n9uewb8
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く K 」 m ) (
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中にヴィヴィオもいるのさ
ksk
>>692 セリフが吹き出しを突き破っとるwww
手塚治虫の漫画にこういう表現あったなぁ
ジリジリksk
えーと今全力で見直し中です。
もう少し掛かると思います。申し訳ありません。
……ヴィヴィオが分からん……自分はまだなのは無印までしかry
焦らず焦らずー
ヴィヴィオはロリっぽく書けばOK
一言で言っちゃうとママ大好きなロリっこ
詳しくは本編参照、すっこける彼女はとってもかわいいよ!かわいいよ!
自分の一人称が「ヴィヴィオ〜」と自分の名前だったりする所が個人的に高ポイントだ
まぁ時々普通に「私〜」を使ったりする事もあるが
膝の上に乗せてもふりたいです
皆ありがとう……
とりあえず12時までには頑張ります。
頑張れ鱒!
えっとすみません。
最新のマップってあります、か……。
ゆっくりまってるさ!
あ、MAP要りますか?
今持ってきますんで少々お待ちを……
>>711 あと状態表だけですっ……よろしくお願いします。
すげー
ここでぱっと最新地図が出てくるとは
地図の人凄すぎ!
仕事速えEEEEEEEE!!!
尊敬&乙です!
ちょっ…地図の人凄すぎてもう…
うまく言葉に出来ないがとにかくアンタは最高だ!
あ、いや別に速くはないんです……
一応二日に一回更新してはいたんだけど、ここのところアップロードするのをさぼってたもので
現在位置がわかりにくくなっていたようで、申し訳ない
>>714 助かりました……ありがとうございます。
ではできそうなので今から投下します。
えっと初めに、ですが。
ヴィヴィオの能力について本編でも触れられていないようなので分からず書いてしまった部分があります。
多分指摘満載だと思うので突っ込みお願いします。
ではkskしてくださると幸いです。
待ってましたksk
kskksk
ksk
……悩んでいてもどうしようもない。
俺が出した結論はそれだった。
明るくなり始めた空をぼおっと見つめる。……何がある訳じゃない、何もないからそんなことをしていたんだ。
―――俺は、確かに中途半端だ。
『教えてやろう、『悪』気取りの青二才よ。 貴様に足りなかったのは悪としての覚悟、年季、実力。――そして―――『格』だ』
あのオッサンに言われた言葉が頭に蘇る。
分かっていたんだ。……そもそも、本当に血も涙もない殺人鬼になるためには、仲間だけを助けたいなんてムシのいい考えを捨てなけりゃいけないはずだ。
それができていない時点で……強いとか弱いとかじゃなく……俺は何にもなれない。
極悪人にもなれず、……人を殺した以上善人にも戻れず。
はあ、考えるだけで嫌になってきた。……考えたくない。
一歩踏みだす。……少し全身が痛いが、普通に行動できるようだ。
この0号ガイバー、分かっちゃいたが只者じゃないよな。
「……どう、しようか……」
とりあえず、妹にはもう会いたくなかった。その気持ちが俺を妹の向かった方向から逆方向に進ませる。
元来た道を戻ることになるが、妹に会うよりましだった。
それに、北には建物がある。……動けるとは言っても少々辛い。放送位まではそこで落ち着いて腰を落ち着けたかった。
―――そうか、放送が、あるんだったな。
思い出す。……時刻は5時前。あと放送まで1時間弱というところだ。
まだ、数時間しか経ってないんだよな、これまで。もう人生の半分くらい生きた心地がするんだが……。
……ハルヒや朝比奈さん、古泉は大丈夫だろうか。
そしてまた先ほどの思考が戻ってくる。皆を殺していけば、ハルヒや朝比奈さんの安全が失われるのではないか、と。
「……もういい、とりあえず休むぞ、俺は」
身体が疲れているときに頭は回らない。今後の方針は……それからだ。
もしそれまでに知り合いとでも会ったらどうしようか?……いや、さすがにそこまで不運ではないだろう。そこまで運が悪かったら俺はどれだけ厄病神に呪われているんだ?
……会いたくない。特に、ハルヒには。
でも俺は、本当は理解していたのかもしれない。
俺には、人殺しの俺には―――もはや迷うことも許されなかったんだ、と。
>>718 いやいやいや!
それでも凄さは変わらないというかもっと凄いじゃないかw
>>719 待ってましたksk
※
「ヴィヴィオちゃん、大丈夫?」
「う、……うん、大丈夫」
あたしは、ヴィヴィオちゃんと共に高校に足を踏み入れた。
ぎしり、と床が軋む。私が重いんじゃない、学校自体が古くて脆いんだから。
そして入口から一番近くにある、どこにでもありそうな教室に入る。
誰もいない。……いたら困っちゃうわよ。
「……はあ、はあ……死ぬかと思ったわ……」
わずかに太陽が覗く空を見つめながら、すとんと座り込む。
そう言えば……三時間歩きとおした後に全力ダッシュしたんだもの。運動は得意だけど、さすがに疲れるわよね。
「ハルヒお姉ちゃんの方が大丈夫?」
ヴィヴィオちゃんが私にそう言ってくる。……何とか、大丈夫みたい。
私は大きく息を吐き、教室の中を見渡した。
……少し古めかしいことを除いては、私たちの高校とほとんど変わらない普通教室。前方の黒番の上には巨大な板が立てかけられており、そこには「校則 k(勤勉) S(節操) k(協力)」とでかでかと書かれていた。……初めの英語って意味あるのかしら?
「……」
誰も、いない。ひとまず、少しは休めそうね。
「……お姉ちゃん……?」
ヴィヴィオちゃんの不安そうな顔。その顔を見て、あたしは……
「大丈夫、ヴィヴィオちゃん。 貴方のママも私が探してあげるし、モッチーや……あの我儘女とも……嫌だけど合流できるから!」
ヴィヴィオちゃんにそう言って笑いかけた。
あたしは……団長だもの。ヴィヴィオちゃんだけじゃない、皆をまとめて励ましてやらなきゃいけない。
―――それにしても、あの男の魔法……どういう仕組みなのかしら?
不謹慎だと分かってはいながらも、そう考えてしまう。……ここに来てからびっくりすることばっかりだわ。
モッチーみたいな子はいるし、クロッチみたいなものもあるし、おまけに魔法を使える人間までいる!
正直、わくわくする。楽しくてたまらないの。……ここが殺し合いの場所じゃなければね。
「……そして有希を悪の手から救い出すの!」
いくらあたしが見たかったものがここに沢山あっても、あたしはこのことを喜んじゃいけない。殺し合いなんて……あたしの大切な『友達』を操って利用するなんて、許しちゃいけない。
有希……あたし、ちゃんと分かってるから。
確かに有希は無口で、何考えてるか分からないところもあるけど……でも有希は可愛くて優しいいい子なんだ。
団長のあたしがそう思ってるんだもの、違うはずない!
「……うん!」
ヴィヴィオちゃんが、笑う。
「……アスカお姉ちゃんも、モッチーも……ママとも……会えるよね!」
「当然よ! 大船に乗ったつもりでどおんと私を信じなさい!」
「分かった! ヴィヴィオはハルヒお姉ちゃんを信じる!」
「約束よ! ヴィヴィオちゃんも特別団員なんだから」
「うん!」
ksk
ksk
『Ms.涼宮、注意を』
『警告、生命体の存在を感知』
あたしとヴィヴィオちゃんの『約束』を遮ったのは、クロッチとバルディッシュが同時に上げた声だった。
「……!?」
緊張が走る。
さっきの魔法を使った男みたいな奴だったら……あたしに勝ち目はない。
それくらい……ちゃんと分かってる。でも……
「お姉ちゃん……」
ヴィヴィオちゃんがあたしの腕の中で震えている。……守らないと。
あたしがヴィヴィオちゃんを守らないと。あの馬鹿女もモッチーもいないし、あたしは団員を守らなきゃ。
『接近。こちらに向かっているようです』
「……!」
知り合いで会って欲しい。あたしはそう祈る。
そして―――
「……っ、ハル……」
声が、聞こえた。
がらりとドアを開け小さな声でそう呟いて、失敗したという様子で口をつぐむ。
でも、あたしはちゃんと聞いていた。
「……キョン……その声はキョンね!?」
あたしはヴィヴィオちゃんから視線を外し、顔を持ち上げ―――
そこにいる奇妙な姿をした『何か』を、見た。
「……キョ、ン?」
※
休みたかった。
遊園地から立ち去った俺は、休めつつ情報を得られそうで、なおかつ一番近い建物を選んで出向くことにした。
そこがここ―――高校。
時折体の節々が痛んだが、行動にはなんの支障もなくそこまでたどり着いた。……やべ、もうすぐ放送じゃないか?
そこで、あいつの名前が呼ばれる訳だ。……俺が殺した命の名前が。
あいつの知り合いはどう思うだろうか?悲しむか?俺を憎むだろうか?……喜ぶ奴もいるかもしれないな。
……って、何を考えているんだ俺は。ははは、今更そんなこと関係ないだろう。
感傷に浸っているのか?冗談やめろ。知り合い以外の奴を全員殺すんだろ?
今は俺はキョンじゃない、0号ガイバー……力ある人間だ。何もできない、神の力や宇宙人や未来人や超能力者に振り回されるだけの一般人じゃあない。
そう、もう迷うことはできないはずだ。
だが……ハルヒの仲間が頼りになる人間だったら?再びその考えが頭をもたげる。
「……ああもう、止めてくれ」
思考を停止できたらどんなに楽か。しかし俺は仲間を助けるという目的を持つ以上、考えることを止めることができない。
ただの享楽殺人者になれれば、こんな苦労はしないんだがな。
いい、そんなのは放送を聞いてから、仲間の無事を確認してからでも考えられるじゃないか。
とりあえず返り血だけは拭っておこう、そう考えて玄関脇にある水道でとれる限り体の血液を落とす。このまま歩いていたら、俺は危険人物ですと言っているようなものだからな。
ディパックをあさってみたが、拭けるものがない。まあ放っておけば渇くだろう。
もし偶然知り合いに会ったら―――そんなことはしばらくはないと思うが―――水に落ちたとでも言おう。
玄関から校舎に入る。床が悲鳴を上げる。かなり老朽化してるみたいだが、休むには問題ないだろう。
声が一切聞こえなかったので、何の確認もせずに教室のドアを開けてしまった。
それが俺の運の尽き。……尽くほど元からなかったが。
そして、広がる光景は―――
ksk
そういや、俺の今日の朝の占いは何位だったろうか。
妹が今日は1位だったと喜んでいたのは覚えているが、俺自身はろくに見ちゃいなかった。
ああ、こんなことになるんだったら、ちゃんと見ておくんだったな。
きっと今日の俺の運勢は―――最下位に決まっている。
『出会いたくない人によく出会ってしまう日。
やましいことがある人はばれないように注意しましょう!
ラッキーカラーは赤、ラッキープレイスは自室です』ってとこか?
だったら、俺は占いを信じてやってもよかったんだが。
それしかないだろう?
そうじゃないなら、何で目の前にハルヒがいるんだよ!
「……っ、ハル……」
しまったと慌てて口を噤むが、おそらくもう遅い。
迂闊すぎる。あれだけ周到に作戦を考えていたのに、実際ハルヒに出会ったら声を漏らしてしまうとは。何回同じミスをすれば気が済むんだ?
……いや、言い訳をさせてくれ。まさか知り合いに続けて会うなんて誰も思わないだろ?
「キョン……その声はキョンね!?」
……まずい。俺は何をしてるんだ。
キョンだと認識された以上、ハルヒから逃げることなどできない。
ハルヒが顔を上げ、そして自分の今の姿を見て固まるのが分かる。
……そりゃあそうだよな。ハルヒだって一応住んでた世界は普通なんだし。持っている力は普通じゃないが。
「……キョ、ン?」
そしてハルヒは、目を見開いて俺の名前を呼び、
「な、何なのよその変な格好はー!!!」
叫んだ。
ええい、耳がキンキンする。聴覚鋭くなってるんだぞ、叫ぶな。
「キョンでしょ!? キョンよね!? ちょっと何これー! なんか戦隊者のヒーロー……よりむしろ悪役っぽいわね……とにかくこれどうしたのよ!?」
ハルヒが立ち上がって俺に歩み寄ってくる。……どうやら、怖がっている訳ではないらしい。
寧ろその声色からは、恐怖より好奇心が伝わってきた。
……ああ、そうだったな。ハルヒはこういう奴だ。『キョンが変な格好してる―怖いよーえーんえーん』なんてしおらしいキャラじゃなかったな。俺もボケたか?
「……あ、ああ」
「それに体濡れてるじゃない!? どうしたのよ全く。 ……分かった、川にでも落ちたんでしょう!?」
しかし、意外にあっさりした反応だな……。
「さあ、キョン、ここに座って」
「……いや、ハルヒ……お前さ……」
「いいから! 団長命令よ!」
こんな場所でもハルヒは相変わらずハルヒだ。逆らう気力も起きない。
俺はハルヒに指示されたとおりに座り込んだ。
……今のこの外見の俺がハルヒの隣に座っているなんて、傍から見たらシュール過ぎるな。
第一、何で俺はこんなに大人しく言うことを聞いているんだ?俺はハルヒを―――
「お、お姉ちゃん……」
そこで俺は、初めて気付いた。
ハルヒの横に、小さな女の子がいることに。
「……ひっ……」
俺と視線が合うと、怯んだように一歩下がる。
妹よりもっと幼い、オッドアイ・金髪の幼女。……どう考えても無害。
ハルヒの同行者―――で間違いない。
「ヴィヴィオちゃん大丈夫よ。 ……こいつはあたしの団員だから。 まあ外見はかなり怖いけど中身は無害も無害、何もできないから大丈夫よ」
……すっごく失礼なことを言われた気がするんだが……。
「……本当?」
「ええ、もちろんよ。 ……さあ、キョン」
ヴィヴィオとかいう幼女に笑いかけたハルヒは、すぐさま俺に向きなおり、俺の肩を掴む。
まるで制服のネクタイをひっつかむような自然な動作で。
「説明してもらうわよ……どうしてこんな面白い姿になったのか! これも魔法!? それともクロッチみたいなデバイス!? あんた魔法が使えたの!? 説明しなさい!」
ああ、これは―――ハルヒだ。
俺はそう実感する。
ハルヒはどこまでもハルヒだった。皆を守るため人間をやめた俺と違って、ハルヒは、いつもと同じ、強引で、トラブルメーカーで、好奇心旺盛で、そして―――
ksk
ksk!ksk!
ksk
ksk
ksk
さぁksk
あえて言おう、俺はこのとき、一瞬だけ忘れていた。
俺自身が、一人の人間を殺した殺人鬼だということを。
俺は―――皆を守るために、殺し合いに乗ったのだということを。
俺は今、わずかな間だけ―――『キョン』だったんだ。
※
「……と、言うことだ」
「支給品ねえ……。 まあ、あたしもクロッチだったし、変じゃないと思うけど」
そして、俺はハルヒに急かされながら、俺がこの姿になった詳細を話した。……もちろん、俺が殺した人間のことには一切触れずに。
ガイバーになった理由は自己防衛、鎧のようなものだと思ったらこの姿になったんだ、とかなり適当にごまかしたが、ハルヒは信じているようだ。
というより、話を聞くとハルヒも俺を見てもひるまない程度に人間でない外見をした奴と会っているらしい。モッチーとかいう化け物、そしてハルヒの横に置いてあるカード状の喋る機械。インテリなんとか、だったか。
もう今更何が来ても驚かないわ、とはハルヒの弁だが、まあおかしくはない。きっとこんな場じゃなかったなら、今頃大はしゃぎしているんだろうな。
「でもさすがにその外見は怖いわよ。 どうにかできないの?」
「どうにかといわれてもなあ……」
変身を説くということか?……それは残念だができないな。
何故なら―――
「よ、よろしくね、お兄ちゃん」
俺は、今からこの少女を殺さなければならないからだ。
「ヴィヴィオちゃんが怖がってるし……」
「ああ、悪い。 俺にも分からないんだ。 元の主が分かればいいんだが……」
平然と嘘を吐く。表情が分からなくて本当に助かったな。……きっと今の俺は冷や汗をかいているだろうから。
「何よ、使えないわね。 ……ごめんねヴィヴィオちゃん、うちの雑用係が役立たずで」
おいおいハルヒ、今までの俺がどれだけ頑張ってきたと思ってるんだ?酷いんじゃないか?……なんて、口が裂けても言わないが。
「へ、平気だよ……キョン、お兄ちゃん」
無邪気、という言葉がこれほど似合う子もなかなかいまい。ハーフ、だろうか?日本語ぺらぺらだが。
別にこの子が異世界の住人だろうと俺はちっとも驚かないがな。
『……はじめまして、Mr.キョン。 Ms.涼宮からお話は聞いています』
『Nice to meet you』
クロスミラージュとバルディッシュ……とかいう名前の機械が俺に喋りかける。……よくできてるな、と思う。
―――って、俺は何を冷静に今の状況を淡々と解説しているんだ?
これじゃあ普段と変わらないじゃないか。今の状況を理解しろ。ここは殺し合いの場だぞ!
「いい、キョン、クロッチよ! あたしたちの仲間。 で、あとここには馬鹿女とモッチーが集まることになってるの。 ……アスカだっけ?あいつ」
ハルヒが任せろとでも言わんばかりに胸を張る。ここはハルヒと幼女が決めた集合場所らしかった。
「うん、アスカお姉ちゃん」
「ありがとう、だからキョンも一緒に待ちましょう? あんただって有希はあのおっさんに操られてるだけだって思うわよね!?」
力強く主張するハルヒ。
その瞳には長門を、俺も、疑う気持ちは一切感じられなかった。
調子が狂う。
俺の決意が、ハルヒの前では急速に音を立てて凋んでいくのが分かる。
今更戻れない、そんなことは分かっている。許されるなんて思っていない。俺はそこまで厚かましくはない。
なのに、俺は―――今、戻りたいと思っている。
普段と変わらないハルヒに触れると、余計に。
今からでも時を戻して、あの少年を殺す前に戻りたい、そう思ってしまっている。
そうして人を殺す決意などせず、妹に手を上げたりもせず、ハルヒと協力してここから脱出する道を選んでいたなら、どうなっただろう?
……いかん、頭がショートしてるなこりゃ。少し頭冷やそうか、と脳内で見知らぬ女が囁いている気がする。
こんなことを考えること自体が現実逃避だ。向き直るって決めただろ?なのに、俺は何を迷っている?
殺すんだ。殺さなきゃいけないんだ。ハルヒを、皆を守るために。
幸い、ハルヒの同行者は幼い子供。何の力もない。おそらく俺が腕を振り上げるだけで頭をぐちゃぐちゃに潰すことができるだろう。
簡単だ。少なくとも、さっき戦ったおっさんの数百倍。
俺がこいつを殺しても―――ハルヒが死ぬことはない。それどころか、このヴィヴィオちゃんとやらはハルヒの足手まといじゃないか。
なら、さっさと始末した方がいい。
そのためには、同じ手は使いたくないがハルヒにも気絶してもらって……でもこの機械二体が五月蠅いかもしれないな。どうすべきか―――
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それは魔法の言葉
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「ちょっとキョン! 聞いてるの!?」
俺の思考は怒鳴られたことで中断する。
「あ、ああ……悪い」
「もう! 本当にキョンなんだから! 仕方ないからもう一回言うわよ、あたしは有希があのおっさんに操られてるって思ってるの!」
そしてハルヒは机をバン、と叩く。相変わらずオーバーな奴だ。
「だから! あたしたちはSOS団の一員として、有希を悪の手から救い出すのよ! 正義のヒーローみたいでわくわくしちゃうでしょ!?」
要するにハルヒは、長門があの眼鏡の男に利用されているだけで悪意はない、だから俺とハルヒ、朝比奈さん、妹、古泉、朝倉さんで長門を助けようと、そして元の世界に戻ろうと、そう言いたいらしい。
ああ、そうだな、お前ならそう思うだろうな、ハルヒ。
だがな、ハルヒ、お前は二つ間違っている。
一つは、お前が長門のことを知らないことだ。
俺だって長門を極悪人だと思っている訳じゃない。そうじゃないことは知っている。
ただ、長門なら―――ハルヒ、お前を観測するためにこんなくだらないゲームを主催する理由があるんだよ。命令だったのならば。
まあそんなこと、長門の正体を知らないハルヒに言えないけどな。
そして、もう一つは―――
俺は、正義のヒーローになんかなれない、ってことだ。
ぐうーきゅるるるー
間の抜けた音が教室に響き渡る。
「……あ……」
恥ずかしそうに視線を逸らすヴィヴィオ。どうやら彼女の腹の音のようだ。
「お腹すいたの?」
「う、うん……何も食べてなかったし……」
この年の子供はちゃんと食べないと体に悪いらしいからなあ……、と、何を分析しているんだ、俺は。
「そうよね、相当歩いたし……ディパックの中に食べ物が入ってたけど……栄養バランスが悪いわね」
おいおい、こんな時にそんなことを言っている場合じゃないだろう。
「何よ、キョン。文句言いたげね」
どうして分かるんだ、ハルヒよ。表情なんか分からないはずだよな?
「ヴィヴィオちゃん、ちょっと待ってて。 何かいいものがないか探してくるわ。 果物とかあったらいいんだけど……キョン、ヴィヴィオちゃんに変なことしたらぶっ飛ばすから!」
そう言うが早いが、ハルヒは教室から飛び出していく。
ばたん、と乱暴にドアが閉まる。
……俺はポニーテール萌えであって、断じて幼女萌えじゃないぞ?
「……あの、」
そこに残されたのは、俺とヴィヴィオだけ……まあ、喋る機械も二体ほどあるが。
「……キョン、お兄ちゃん」
どうやらまだ俺が怖いらしい。まあ、外見が悪役そのものだからなあ。
しかし、用心することは決して間違っていない。
「何だ?」
「ハルヒお姉ちゃんね、お兄ちゃんのこと探してたよ」
華のように笑う。普通の人間なら、守ってやりたくなるに違いない、無邪気な子供。
「……」
俺は、何も言えなくなる。
「多分ハルヒお姉ちゃん……お兄ちゃんのこと大好きなんだと思うよ」
「……そうか」
殺すのか?俺は自問する。
何をやっている?殺すなら今だ。ハルヒがいない今がチャンスじゃないか。
妹のことが頭をかすめる。……できる限りならハルヒを傷つけたくない。今ここでこの幼女を殺し、ハルヒが戻ってきたら誰かが襲撃してきた、とでも言おうか?……俺が怒られるだけか。
それでも、きっとハルヒは俺を疑わないだろう。
あいつは今になっても真っ直ぐなままだから。
そうだ、殺すんだ。理解はしている。しているのだが。
「……ごめんなさい、怖がったりして。 お兄ちゃんは、ハルヒお姉ちゃんの知り合いだから」
俺は、どうして今困惑している?
油断しきった幼すぎる顔に、一発ぶち込むだけだ。一秒……それ以下かもしれない。
「……だから、いい人に決まってるよね」
なのに、俺は―――
「……どうだろうな」
今、殺すことをためらっている。
理由は分かっている。……ハルヒのせいだ。
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そうだ、あいつはいつだってそうじゃないか。
俺の退屈な日常をぶち壊し、自分のペースで突っ走り、我儘放題で俺のペースを乱す。
本当にはた迷惑な女だ。
……だから、くそ、ハルヒ、やっぱり俺はお前に会いたくなかったんだ。
俺の決意が、俺の努力が―――ハルヒの前だとすべて水の泡になりそうな気がしていたからだ。
そして、それは決して、嫌なことではないんだってことも。
「……あの……ハルヒお姉ちゃんは……」
『……Mr.キョン。 ひとつお伺いしてもよろしいでしょうか?』
ヴィヴィオが何か言おうとしていたところを、クロスミラージュとやらが遮った。
俺もはっと我に返る。気を抜いている場合じゃないってのに。
『同意。回答を要求する』
同時にバルディッシュも唸る。何なんだよ?機械が何のようだって……。
「ああ……何だ?」
何か、このときから嫌な予感はしていたんだ。
『……では率直にお伺いします。Mr.キョン。
―――貴方は、人を殺しましたね?』
ああ、―――だから、俺は迂闊だってんだ。
外見だけまともにしてりゃばれないとでも思ってたか?冗談。
分かる奴には分かるんだろ?……くそ、だからハルヒにばれる前に殺しておければ……!
「……え、く、クロスミラージュ……?」
ヴィヴィオがクロスミラージュを見、続いて俺を見る。誰が見ても分かるくらい立派に動揺しきっていた。
『私も戦地に常に赴く存在ですから。 ……それくらいは認識できるのですよ、人を殺す人間とそうでない人間は』
『進言、ヴィヴィオ、そこから距離を取ってください』
びくり、と幼女の肩が震える。その瞳は恐怖と同じくらい驚きに満ちていた。
「お兄ちゃん……本当……?」
『……Ms.涼宮は気付いていないようでしたので今言いました。 ……どうなのですか?』
おいおい……俺は今、とんでもないまずい状態にいるらしいな。
だが、これでもう、決まった。
こいつらは、殺さないとならない。今すぐに、だ。
そうでないと、俺の目的は果たせない。
「……ああ、そうだ」
だから、そっと少女に教えてやる。
これくらいいいだろう?どうせ―――あと数秒の命だ。
「……俺は、皆殺す。 ……お前もな」
『……いいのですか?貴方は見たところMs.涼宮にそのことを知られたくないように思えます。それでもやるのですか?』
クロスミラージュの、言葉。
……何だよ、機械のくせにいっちょ前のこと言うなよ。
ああ、確かにそうだな。ばれたくない。だが―――
「……ああ、やるよ」
『っ、ヴィヴィオ、逃げ―――!』
一瞬言葉に詰まるクロスミラージュ。俺がいきなり襲いかかりはしないと思ったのだろう。残念ながら、俺はもう俺じゃないんだ。
機械が警告を発するより早く、―――俺はソードを振りかぶった。
狙うは、ぶるぶる震えている少女の脳天。つぶせば一撃で終わりだ。
だが、その前に。
『ヴィヴィ、』
―――そこの五月蠅い道具を何とかしないとな。
一閃。クロスミラージュとバルディッシュは叩き折れこそしなかった(……特殊な素材でできているらしいな)が、壁に吹っ飛びがしゃんと巨大な音を立てて叩きつけられる。ついでに辺りの机や椅子もぶっ飛んだが、別にどうでもいい。
しん、と大人しくなった。……よし、これで邪魔なものもない。少なくともしばらくは大人しくしているだろう。
「クロスミラージュ! バルディ……!」
叫ぶヴィヴィオの眼前にわざとらしく足を踏み込む。びくんと肩を震わせる。
「……あ、あ……」
小さい子供であってもさすがに分かるんだろう。……自分がすぐに殺されるということは。
「……い、いやあ……お、お兄ちゃん……なんで、なんで……」
「理由? ……それがお前に何の関係がある?」
無駄話はここまでだ。もう終わらせてやる。
そしてハルヒが戻ってくる前に、ここから立ち去るか。……見つかったら、気絶させるしかない。
できる限り、そうはしたくなかった。そのためには、早くここを片付けよう。
「……お前は、死ぬ。 それだけだ」
そしてその頭を真っ二つにするべく、俺は、
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―――キョン君、どうして?
突然、妹の声が頭の中を反芻する。やめろ。こいつは妹じゃない。
妹を殴り倒した時の光景が甦る。発狂しそうな恐怖、不快感、後悔。
―――キョン君、どうしてこんなこと……
―――お兄ちゃん、どうして?
ああもう黙れ!黙れ!俺は殺すんだ!殺して……!
―――殺して、ハルにゃんに見つかったらどうするの?ハルにゃんにも酷いことするの?
―――本当に気絶で収まるでしょうか……?妹さんだって貴方の判断ミスで殺しかけた、違いますか?
―――キョン君、もし涼宮さんが死んだりしたら……
違う!手加減の仕方はちゃんと分かっている。俺はうまくやれる。実際もう一人殺したんだ!
妹の、古泉の、朝比奈さんの姿を借りるな。喋るな。俺を迷わせるな。
今思えば、そこでの一瞬の躊躇いが、俺の何よりの不幸だったのかもしれない。
それがなければ今頃俺は―――こいつの顔をぐちゃぐちゃに潰せていただろうから。
だから、
「……キョン!?」
……ああ、本当に不運だ。
俺は、頭のどこかでそう冷静に嘆くのだった。
※
教室を歩き回ったけれど、特にいいものは見つからなかった。
まあ、それもそうよね。普通に考えたらこんなところに食べ物があるはずないわよね……。
でもここには面白いものがたくさんあるし、勝手に食べ物を作りだしちゃう機械があってもおかしくないと思わない?
「……キョン、大丈夫かしら?」
正直、びっくりしちゃったわ。声はどう聞いてもキョンなのに外見がキョンじゃないんだもの。偽物かと思っちゃったけど……話してすぐ分かったわ。あれはキョンよね。どう考えても。
あのやる気のなさを再現できる偽者なんていないもの。
でも防御のためとは言っても怖すぎるわよね、あれ。ヴィヴィオちゃんと二人にして大丈夫だったかしら?
……あんなに可愛い妹がいるんだもの、そういう趣味があっても不思議じゃないかも。早く戻らなきゃ。
余計なことしないでよね。キョンがやらかしたらそれが団長の私のせいだと思われるじゃない!
「……さてと」
あたしは廊下を歩いて元の教室に戻った。そう言えば時計を忘れてきちゃったわ。今何時かしら?
もうそろそろ放送とやらがあるのかしらね。……ううん、大丈夫よ、仲間は誰も死んでる訳ない。あたしたちはSOS団員なのよ!?あたしが命令してもいないのに死ぬなんて……許さないんだから。
まっすぐに歩いて戻っている途中で―――あたしの耳に轟音が聞こえてきた。
「……な、何なのよ!?」
巨大なものが、どこかに思いっきり叩きつけられるみたいな音。……あたしはさっき襲ってきた男の顔を思い出す。
「……魔法……なの?」
そして、今の音の聞こえた方法を考え、あたしは顔を青ざめさせた。
「……ヴぃ、ヴィヴィオちゃん!」
冗談じゃないわ!誰かが襲ってきたって言うの!?ヴィヴィオちゃんは絶対に守り抜いて見せるんだから!
そもそも―――あたしの仲間を狙うなんて絶対に許さない!
あたしは全速力で廊下を駈け―――教室のドアを蹴り倒した。
そして、そこに広がっていたのは―――
「……キョン!?」
机が吹っ飛び、大きく凹んだ黒板。
壁に叩きつけられ音を発しないクロッチとバルディッシュ。
そして、
「……ハルヒ……」
ヴィヴィオちゃんに刃を向ける、キョン。
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「……な、何、やってるのよ……」
ちょっと待って。これはどういうことなの?
誰か、さっきの奴みたいな悪い奴が襲ってきたんでしょう?そうでしょう?
どうして、こんなことになっているのよ?説明しなさいよキョン。
これじゃああんたが―――こんなことしたみたいじゃない!
「……」
何よ、何黙ってるのよ!ねえ!
「は、るひ、お姉ちゃ……」
ヴィヴィオちゃんの泣きそうな声。私はヴィヴィオちゃんに駆け寄ろうとして、
「おっと、動くなよハルヒ」
あたしのすぐ横を、何かがかすめた。
それがキョンの攻撃だと理解した時には、あたしの後ろの窓ガラスがすごい音で砕け散っていた。
「……な」
「……死にたくないだろ? 大人しくしてるんだな」
それは、キョンだった。
そうよ。キョンだもの。間違いないの。
なのに―――こんなのキョンじゃない。
「……な、団長に命令するつもり!? あんたはただの雑用―――」
「五月蠅いんだよ!」
キョンの怒声に、あたしは思わずびくりとする。
何、何があったって言うのよ!?
「……ハルヒ、お前は今の立場を理解しているのか? 俺はもうお前に振り回されてる一般人じゃない。 今の俺は、お前を一撃で殺すことができるんだぞ?」
何を言ってるのよ、キョン。
キョンはキョンじゃない。そりゃあ今の外見はキョンとはかけ離れてるけど、でもあんたはどう考えたってキョン―――
『Ms.涼宮……彼は殺し合いに乗っています。 ヴィヴィオを連れて避難を』
「クロッチ!?」
「……まだ喋れるんだな、頑丈な……」
クロッチがそう言う。……どうしてクロッチとバルディッシュは傷だらけなの?
それに……乗ってる?ちょっと待ってよ、それってどういうこと!?
「……騒がしいな。 完全に破壊して……」
「ちょっと! キョンそんなの許さないわ! クロッチもバルディッシュもSOS団の一員よ!? メンバーを傷つけたら許さないんだから!」
「はっ……一員? ハルヒ、馬鹿なこと言うなよ」
キョンの表情は、あたしからじゃ全く分からない。それでもその声が、やる気のなさとは違う理由で、冷たいのだけは分かる。
「ただの―――道具だろ?」
何よ、何で、そんなこと……。
「……よ」
許さない、いくらキョンだって許せない。
ヴィヴィオちゃんを怖がらせて……クロッチ達をこんなにして……しかも殺し合いに乗っているですって!?
あたしは……皆で脱出しようって命令したじゃない!
「……あんたは、クビよ! 団員失格だわ!」
キョンの、馬鹿!もう知らない!あんたなんか、もう団員じゃない!
キョンはしばらく何も言わずにあたしの方を見ていた。そして、
「ああ、そうか。 よかったよ、楽になれて」
……何で、
「……清々してたからな。 あー、ようやくお前から解放されるんだなと思うと嬉しくて仕方ない。 まあこんなところで別れられるとは思わなかったがな、この日を待ってたよ」
何で、―――そんなこと、言うのよ!
「……ばっ……!」
「何だその顔? 俺が迷惑してないとでも思っていたのか? 冗談やめろよ。 お前みたいな我儘で強引で乱暴な女に振り回されて毎日が苦痛だったよ。 そんなことにも気付かなかったなんて、お前は本当に自己中心的だな!」
声が、出ない。
何よ、あんたは雑用係のくせに生意気よ……そう言いたいのに。
キョンが……キョンじゃない。
これは、あたしの知っているキョンなんかじゃない。
合宿のことを思い出す。
あの時、あたしはキョンと古泉君が犯人なんだって、思った。
だからそれ以上何も言えなくなって―――黙ってたんだ。
嫌だったの。
仲間が誰かを殺したなんて、信じたくなかった、認めたくなかった。
結局それはあたしの思い違いで、皆が仕込んだことだって分かったんだけど。
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今も―――きっとそうなのよね?あたしが、間違っているだけなのよね?
そう言いなさいよ、キョン。
「……な、んで……たの?」
「何だよ、ハルヒ?」
そう、言いなさいよ、キョン!
「何で、こんなことしたの!?」
あんたは、そんな奴じゃない。
そりゃいつだってやる気がない、役立たずの凡人だけど……でもあたしは知ってる。
あんたは、人を殺したりする奴じゃないって!
「……何で、って……何を当たり前のことを聞いているんだ?」
それに、キョンは答えた。当たり前のような口調で。
「生き残るためだ。 決まっているだろ? 俺はこんなとこうんざりなんだ。 早く日常に戻りたい。だからだよ」
「じゃあ……そのためならみくるちゃんや古泉君や妹ちゃんや朝倉さんを殺すって言うの!?有希を助けたいと思わないの!?」
あたしは自分が何を言っているのか分からない。
ただ、仲間の名前を叫んだ。
「ああ」
だけど、キョンの返事は、たった一言だった。
「……!」
「そんな覚悟もなくて……人を殺せるわけないだろ? ……だからお前も殺す。ここの子供を殺した後にな」
「……ま、ママ……ママ……! 助けてママ……!」
ヴィヴィオちゃん……あたし……あたしは……。
「じゃあな、後でママも連れていってやるよ」
キョンが、ヴィヴィオちゃんに腕を奮い―――
「キョン……!」
本能的に分かる。今のキョンは普通の体じゃない。
当たったら、ヴィヴィオちゃんは死んじゃう。
「……絶対に、許さないんだから!」
あたしは、キョンに飛びかかった。でも―――足りない。
キョンは早すぎる。それでも、あたしはやってやる。
「ヴィヴィオちゃん……!」
そして、
あたしの視界は―――赤く塗りつぶされた。
※
俺はハルヒを傷つけたくなかった。
妹を気絶させただけで襲ってきた狂いそうな恐怖。あれを二度と味わうなんてごめんだ。
だから俺は―――ハルヒに嘘を吐いた。
あのプライドの高いハルヒのことだ。おそらく相当応えたろうな……いや、ハルヒだからそうでもないか?
今ほど、俺はこの姿に感謝したことはない。
顔を見られていたら、俺は平然とあんな嘘はつけなかったからだ。
『……清々してたからな。 あー、ようやくお前から解放されるんだなと思うと嬉しくて仕方ない。 まあこんなところで別れられるとは思わなかったがな、この日を待ってたよ』
『何だその顔? 俺が迷惑してないとでも思っていたのか? 冗談やめろよ。 お前みたいな我儘で強引で乱暴な女に振り回されて毎日が苦痛だったよ。 そんなことにも気付かなかったなんて、お前は本当に自己中心的だな!』
『生き残るためだ。 決まっているだろ? 俺はこんなとこうんざりなんだ。 早く日常に戻りたい。だからだよ』
『そんな覚悟もなくて……人を殺せるわけないだろ? ……だからお前も殺す。ここの子供を殺した後にな』
よくもまあ、そんなことが言えたもんだ。我ながら呆れる。
いや、もちろんハルヒに振り回されて騒がしかったのは事実、早く日常に帰りたいのも事実。
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だが、俺は―――
それを本気で嫌がったことなんてない。
楽しかった。楽しかったよ。素直になろう。俺は、楽しかった。
だから、俺は―――この殺し合いに乗ることを選んだんだろ?
ハルヒが俺を止めようとするのも―――まあできれば逃げてほしかったのだが―――予想の範囲内。
だから俺は、ハルヒがヴィヴィオに辿り着く前に殺せばいい。
ガイバーの力なら、人間の動きより早く攻撃をすることなど造作もない。
無駄な時間を今までは過ごしてしまったが―――やる。
ハルヒに人を殺す場面を見られるのは……かなり、痛いが、彼女を傷つけるよりはいい。もしもの時はやっぱり長門に何とかしてもらおう。
だから、俺は思いもしなかった。
迂闊だった?そうなのかもしれない。でも、俺だって信じられないんだ。
俺の拳がヴィヴィオを凪ぐ、そのはずだったんだ。
それなのに、
どうして俺の腕は―――ハルヒの腹を貫いているんだ?
なあ、どういうことなんだ?
そう、このガキだ。
ヴィヴィオ―――こいつ、何をしやがった?
何もできない役立たずと、ママと喚くしか能のない足手まといだと思っていた。なのに、こいつ、今、
俺の攻撃を、無効化……したの、か?
そして、まだガイバーの力を使いこなせていなかった俺の攻撃は逸れ、それがハルヒに―――
「……っ」
待てよ、何が、何が起きたんだ?
説明してくれ、さっぱりだ。俺はごくごく普通の人間だから、理解できるはずないだろ。
教えてくれ。なんとかしてくれ。なあ、長門。
ハルヒから溢れ出る鮮血を、どうにかしてくれ。
どうして止まらないんだ。どうしてハルヒの腹に穴があいているんだ。教えてくれ。
「お姉ちゃん―――!」
朝比奈さん、朝比奈さんでもいい。未来人なんだろ?未来の技術でちょちょい、とまるで某ネコ型ロボットみたいにどうにかできないのか?
いや古泉、お前は超能力者だろお前ならなんとかできるんじゃないのかそれとも朝倉さんに頼むかいやいやちょっと待てよそんな、そんなそれはそんな、ことじゃ―――
「……っあ」
冗談は、やめてくれ。
俺が、俺がハルヒを―――
踵を返し、逃げる。
普通の人間には決して追い付けない速度で、駈ける。
違う、俺は、ハルヒを―――
「あ、ああ、……んな……こと……」
ハルヒは。
ハルヒはどこまでもハルヒだった。皆を守るため人間をやめた俺と違って、ハルヒは、いつもと同じ、強引で、トラブルメーカーで、好奇心旺盛で、そして―――
俺の、好きな女だった。
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ksk!
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※
「……おねえ、ちゃ……」
……何だろう、変な気分。
目の前がぼやけて、何も見えない。ヴィヴィオちゃんが呼んでるのだけは何とか分かった。
「……どうし、たの、ヴィヴィオちゃ……」
痛みはない。どうしてかしら?……もう限界を超えたのかしらね。
「……お姉ちゃん、いや……ハルヒお姉ちゃん……」
「……ヴィヴィオちゃん……」
あたし、貴方を守れたかしら?
ああもう、あたしがもっと強かったらよかったのに。
そうしたら、キョンだって―――ヴィヴィオちゃんだって―――最後まで助けられたのに。
「……アスカ、に……ママ、探してもらって」
あの馬鹿女は嫌いだけど仕方ないわ―――ヴィヴィオちゃんに冷たくしたらただじゃおかないから。
「いやあ、お姉ちゃん! お姉ちゃん!」
大丈夫よ、ヴィヴィオちゃん、あたしが死ぬと思ってるの?
あたしはSOS団の団長なのよ?
「少し……休みたいだけよ、そしたらまた……ヴィヴィオちゃんを守って……あげるから……」
それまで、あの女やモッチーやクロッチ・バルディッシュに助けてもらうのよ?
いいわね?
頼ってもいいわ。子供だものね。
「だから、……泣いちゃ駄目よ。 ……団長、命令だからね……?」
あと、本当は、もうひとつ言いたいんだけど、疲れちゃった。
―――キョンを、助けてあげて。
きっとキョンも、有希と同じ状態にいるのよ。あの変な怪人みたいなのに変身するときに、操らたに決まっているわ。
だって本当のキョンは、あんなことはしないもの。
私は、ちゃんと知ってる。
あいつはやる気なしで、全然気が利かない一般人だけど。
あいつが本当にあたしのことを迷惑だと思っていたとしても―――でも、あたしは。
あいつのこと―――好きなんだから。
「……ヴィヴィオちゃ、ん」
頭を撫でようと手を伸ばす。……でも、惜しい、あと少しだったのに。
もうあたしには、……届かない。
「……ごめ、ん、ね」
みくるちゃん、古泉君、朝倉さん、キョンの妹ちゃん、有希。
キョン。
あたし、SOS団―――最高に楽しかった、から。
【涼宮ハルヒ@涼宮ハルヒの憂鬱 死亡】
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※
「っはあ……はあ……はあ……」
ここはどこなのか?俺にもよく分からない。
建物が近くにあるのは分かるが、今の俺にはそれが何なのか判別している気力はなかった。
俺は、何をしたんだったか?
頭がぼんやりする。何も考えられない。
何だよ、俺は。
俺はハルヒに何と言っていた?
『俺の日常を壊すな』、ああ、そうかな。
……は、俺はハルヒを馬鹿に出来ないじゃないか。
今の日常を壊したのは、俺。
最近の『日常』の中心を―――殺めたのは、俺か。
「……は、はは、っは……」
今も平然と怪我もしないところに座っているであろう長門を思い浮かべる。
……おいおい、どういうことだよ。長門よ。
ハルヒは……お前の観察対象なんじゃないのか?
だったらハルヒを助けてやらなきゃまずいんじゃないのか。何でお前は何もしないんだ長門。
対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェースなんだろ?お前は。
ならハルヒを助けろよ。お前はどうせ俺達を見ているだけなんだろう?
……古泉も、だ。いつも俺に曖昧な説明ばかりしてくるくせに、どうしてこんな肝心な時にハルヒを助けてくれないんだ。
ハルヒもハルヒだ。いつもみたいに神様パワーを発揮して俺に反撃しろよ。本気で望んだらお前ならできるじゃないか。
何だよ、皆して……俺をそんなに不幸にしたいのか?
分かっている。
こんなの、ただの八つ当たりだ。
長門も古泉も、もちろん朝比奈さんも悪くない。だが―――
「……っは、はははははは、はははははははは……!」
じゃあ、俺はどうすればいいんだ?
このまま自分を責め続ければいいのか?
全てなかったことにして理性を放棄すればいいのか?
ハルヒのために詫びてまっとうな人間に戻ればいいのか?
どれも、無理に決まっている。
「はは、は、はは…………ああああああああああああああっ!」
大木を薙ぎ倒す。まるでドミノのように、地面に転がった。
それをさらに踏みつぶす。砕く。ぐちゃぐちゃに破壊する。気づいた時には、俺の周囲はすっかりただの草むらになっていた。
「……は、……あ……あ……」
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―――僕からもう一つ、優勝者にはご褒美をあげよう。死者の蘇生だろうと何だろうと、叶えてあげる。
そして、俺はその時、思いだした。
何故このタイミングで思い出したのかは分からない。潜在意識が呼び起こしてくれたのか、ただの偶然なのか。
……死者の、蘇生。
あの男はそう言ったな。
普通ならそんな夢みたいな―――ハルヒが喜びそうな非現実、信じたりしない。だが、あの男の隣には長門がいた。
長門の力なら―――いや正確に言えば、長門の所属する組織の力を借りれば、それも可能かもしれない。
いや、きっとそれはそのとおりなのではないのか?
長門は―――ハルヒを見殺しにしたんじゃない、後で蘇生することができるからこそ、このような場所にハルヒを送ったのではないか?
なんて、考えすぎかもしれない。
でも、本当に死者を蘇らせることができると言うなら。
これが、まだ長門の『観察』の一つである可能性があるなら。
俺は―――それに応えるべきかもしれないな。
「……ああ、そうだな」
分かった。……やってやろうじゃないか。
もう俺には、戻ることなどできないのだから。
日常を自ら壊した責任は、俺が全て背負おう。
だから―――朝比奈さん、古泉、長門、朝倉さん、妹……ごめんな。
俺は、お前らをも全員殺して生き残ろう。そうすれば強い人間に守ってもらう必要もなくなるだろ?
そして、俺は皆を蘇生して、そして死ぬ。
それが、俺の罰だ。
俺は、ゆっくりと歩き出した。
あてなどない。ただ、殺すために、俺は進む。
全員、だ。
誰にも手を染めさせない。俺は皆を守ってみせる。
他の誰かが優勝なんてしたら、皆は生き返れないかもしれないんだ。
それくらいなら、俺がやってやる。仲間を犯罪者になんてしたくない。
あいつらには、幸せになってほしいんだ。
「……ご褒美、信じてるぜ」
ああ、きっと俺なんだかんだ言って、おかしくなってるんだろうな。自分ではしごくまともな気がするんだが。
なあ、ハルヒ―――俺のことを忘れてくれないか。
役立たずの一般人、お前の望むわくわくなんて与えてやれない怠惰な雑用係のことを。
俺はお前に必要なんだろう、ってことは何となく理解はしているさ。
でもな、それでも、俺は―――やっぱり、お前にはついていけそうもない。
だから、お前は―――
※
かくして、知り合い二人の邂逅は終わった。
この話で一番不幸だったのは、命を奪われた少女か。
巻き込まれた幼子か。
それとも、彼女を殺め、狂気と理性の狭間に落ちた殺人鬼か。
それに応えなどは存在しない。
「……おねえ、ちゃ……」
『ヴィヴィオ……』
そこに残ったのは、
「おねえちゃあああああああああああああああああん! ママああああああああああああああああ!!」
あまりに頼りのない、少女の悲しすぎる叫び声だけだった。
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【C-5 森/放送直前】
【名前】キョン@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】健康、0号ガイバー状態、返り血に塗れている、精神的に不安定
【持ち物】なし
【思考】
1:仲間も含めた参加者は全員殺す。そして、長門に仲間を蘇生してもらう。
2:俺はもう、戻る訳にはいかないんだ。
3:妹やハルヒ達の記憶は長門に消してもらう
※キョンのディパック(金属バット@現実、100円玉@現実、ディパック(支給品一式×2、不明支給品0?1))はC−3高校に放置されています。
※C−5地区周辺で森林が破壊されました。周囲に轟音が響いている可能性があります。
※ハルヒを殺したことへのショックでやや精神不安定ですが、理性はあります。
【C-3 高校/放送直前】
【ヴィヴィオ@魔法少女リリカルなのはStrikerS】
【状態】健康、疲労(特大)、錯乱
【持ち物】バルディッシュ・アサルト(6/6)@魔法少女リリカルなのはStrikerS
【思考】
0.(錯乱中)
【備考】
※参戦時期は原作終了時エピローグ時点。
※ヴィヴィオの力の詳細は、次の書き手にお任せします。
ksk
ksk
ksk
ksk
ksk
ksk
投下終了です。
色々と問題ありそうなので指摘お願いします。
あとタイトルミス……
>>785から倦怠ライフ・リターンズ、ということで。
投下乙!!
ああああキョンが完全にマーダー入ったか……。
ハルヒの誤殺までしちゃうしどうなるんだこのロワのキョンは。
投下乙
k キョン君
s 凄く
k かっこ悪いです
ヴィヴィオはホントカワイソウだな
特殊能力は……う〜ん、自分はありだと思います。細かいとこはお願い詳しい人
投下乙
ハァァッァァァァァルゥゥゥゥゥウゥヒィィーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
や、やべぇこりゃやべぇぞ
kyonが完全体へ着々と近づいていく!
投下乙です
あああああ!ハルヒ、ハルヒぃぃぃ!!
いつかやるんじゃないかと思っていたがよりにもよってハルヒを殺してしまうとは……キョンめ……
本当にもう後戻りできないところまで行ってしまったなぁ
そしてヴィヴィオ、放送でフェイトママもモッチーも呼ばれるというのになんというカワイソス
いやはや、大ボリュームにふさわしい手に汗握る展開でした!
投下乙です
kyooooooon!!!ハルヒ誤殺とは、もう戻れないな…
そしてヴィヴィオがカワイソスすぎる
目の前でハルヒ死亡&放送でフェイト&モッチー死亡ってハンパないぞ
投下乙です!
ちょっ…ハルヒ…ハルヒィィィィィィィィィィィィィィ!?
kyonてめぇぇぇぇぇ!!
新たなリリカルカワイソス伝説が幕を開けたのであった
いいぞ!もっとやれ!
投下乙!
ええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!???
kyonの馬鹿ぁぁぁぁ!!!!!!
ヴィヴィオがヴィヴィオふぁ一人ぼっちに…いや、デバイスあるけどさ…
特殊能力ですが、大丈夫と思います
もし駄目なようなら、ハルヒの「ヴィヴィオを守る」って想いが改変?能力で発動
ヴィヴィオの代わりに犠牲になった…とかでもいけますし!
>>807 問題ないですかね?
ヴィヴィオの幼女時の自己防衛能力はどうなってるか分からない、
みたいなことを言われたのでうっかり捏造してしまいました。
あと誤字を発見……wiki時に修正いたします。
皆さん感想ありがとうございます。本当にksk大好きだ!
……自分で書いてて鬱になったのは禁則事項です。
それにしてもなんという大作
正直感動した!
>>814 ああ、その手がありましたね!
ハルヒの神能力の制限とかが判断つかなかったのでこうしたのですが。
意見がなさそうならこのままであったらそうさせていただきます。
>>815 ノリと勢いとkskで何とかなるよ!
あ、一個質問なんですが
クロッチはどうなったのでしょう?
状態表に載ってないので気になって…
>>818 あ、忘れて、た……OTL
えっと、クロッチ(+ハルヒの支給品)は高校に放置してあります。
kyonがやらかしたので、多分教室内に飛び散っていると思います。
投下乙ってハルヒィィィィィィィィィィ!!!?
kyon、てめぇって奴は……もう、ああもう……!
なのはさんお願いだ、放送が来る前にヴィヴィオを、ヴィヴィオを助けてやってくれー!
>>819 了解です!
感動の超大作乙でした!!!
……ヴィヴィオ生きててほんっっっっっっとに良かったぁ……
投下乙!!
ってぎゃああああああ、まさかハルヒが死ぬとか!?
kyonなにやってんの!?
ヴィヴィオの仲間がもうアスカしか残ってないとかありえねえええwww
気になった所はクロッチって人が死ぬような現場に立ち会ったことあったっけ?
ぐらいかな。あの作品とことん人死が出ないからw
ラスボスのテロリストですら人を殺さない変態だったし。
ハァァァルゥゥゥゥヒィィィィィィィィ!!!!こんなアッサリ逝ってしまうなんてぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
キョンは何やってんだーーーーーー!!!自分で自分の惚れた女を殺すとか……ええいなんて鬱展開!!
だがロワ的には非常に美味しい…ええい、このまま行くところまで行ってしまえ!!kskマーダーっぷりを見せつけたれーー!!
しかしハルヒが死んだとなると、朝倉、みくる、古泉辺りのスタンスが変わってきそうだな…この先の展開にgkbrだ…
そしてヴィヴィオ…モッチーもフェイトもハルヒもいなくなってしまって、幼いのにリリカルカワイソスすぎるよ……がんばれ、マジがんばれ
ところで、さすがにここでヴィヴィオ予約は無理やりすぎるかな…?
>>822 確かになのはは人死なないですよねー……後半は死ぬのかと思ってたけどそうでもないのか(まだ把握途中)
えっと、クロッチの台詞ですが、
『私も戦地に常に赴く存在ですから。
……それくらいは認識できるのですよ、人を殺す人間とそうでない人間は』
↓
『私も戦地に常に赴く存在ですから。
……それくらいは認識できるのですよ、人間を傷つける人間というのは、ね』
こんなもんで大丈夫でしょうかね?
>>823 放送直前までなら動かしておk!
でも何する気?これ以上何する気?kyonだけじゃなくヴィヴィオの今日の運勢も最悪だw
>>823 いいと思いますよー。
自分も直前とはしましたが正確な時間設定はしてないので。
寧ろ……ヴィヴィオのカワイソスぶりをぜひ見せてくださry
じゃあ行くぜ、行っちゃうぜ
ヴィヴィオ、キン肉スグルで予約します
>>824 うい、それで大丈夫だと思います。
激しくネタバレだけど
死ぬ事は死ぬんだけど、なのは&新人4人とは関係無いところで死ぬからw
>>828 さすが猫耳ロリコンさんだ、素晴らしい速度
やはりロリは見逃さないのかーww
>>828 待ってました!……そ、そういえば近くにスグルいたなwすっかり忘れていた。
qY氏の前作がものすごく大好きなので(トトロ的な意味で)wktkして待っております!
>>828 地獄にキン肉マンキター!
楽しみに待ってます!
予約ktkr
ぎゃーヴィヴィオが殺人技をかけられるー
もうkyonとスグルに因縁ができるということだけで興奮する。
kyon対スグル
読めねぇ…これは読めねぇ
ここでスグルがきたかー。
しかしkyonにハルヒ殺されたあとだからな。
スグルは信用してもらえるのか・・・?
大丈夫さ
筋肉が語ってくれるから
>>839 48の殺人技でヴィヴィオに語りかけるんですね、わかります。
筋肉の語りを聞き取るヴィヴィオってなんか嫌だなw
スグル「筋肉筋肉〜!」
ヴィヴィオ「筋肉筋肉〜!」
こうですか?分かりません><
あれ、なんか想像してみたらめっちゃ和むぞ?w
力こぶ作ってるスグルの隣で満面の笑みでワーイってしてるヴィヴィオが見えたwww
ヴィヴィオはザフィーラ人間形態を知ってれば案外スグルにもなつくかもしれないな
ザッフィーもかなりのマッチョメンだし
……三期じゃ一回も変身しなかったけど
スグルは、子供と触れあうこと多いから、面倒見は良さそう。
きっと、二人で牛丼音頭を踊ってくれるさ。
>>844 こんな感じか
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人__
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ r 、 ) ワーイ!! (
ミ(~ ゚-‐ 、∧_∧ / ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ, ) __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l と, ヽ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ__> ====----
_ヽ_)_)
"'"'゙''""''''゙""´
↑力こぶ作ってるスグル ↑ワーイってしてるヴィヴィオ
あれ?腕にぶら下がって「おとうさんすごーい」ってやってる子供の図が頭に浮かんだぞ?
スグルがロリコンに目覚めるわけですね、わかります
逆だろヴィヴィオが筋肉に目覚めるんだよ
ロワ内での再会
ヴィヴィオ「ママー!ヴィヴィオ強くなったよ!(筋肉マッチョ)」
なのは「ヴィヴィ……!って……いやあああああああ!」
を受信した。
そんなヴィヴィオはいやー
なのは逃げてー
>>848 既に真っ当な嫁がいるのに!!
と、ここまで言って大変な事に気づいた
アニメ版キン肉マンと原作漫画キン肉マンってヒロインが違うんだよな…原作ではビビンバと結婚したけどアニメではマリさんと結婚してる
そしてアニメ版U世ではビビンバルートを正史としてる上に、マリさんの義理の娘が万太郎のヒロインな訳で……
おい、この父子がロワで再会したら大変な事になるんじゃないか!?w
まだ独身だろ?
854 :
◆NIKUcB1AGw :2008/09/27(土) 21:36:51 ID:EmVB0TGq
おっと、ちょうど話題になってたか。
キン肉万太郎、ハム、予約します。
あ、あれ? sageが……
こ、これもカヲルくんの仕業だ!
ハム肉予約ktkr
結局コンビ名それなのかwwwうまそうだ
ようやくハム肉に愛の手が!美味そうなコンビのこの先にwktk
ところで凄く関係ない事なんだけどさ
今日、遠出したついでに昼飯に牛丼で有名なすき屋に行こうと街をうろついてたら
「BIVIO」(ビビオ)という名前のデパートを発見してさ
いや、本当にそれだけなんだけど…予約の事もあって牛丼にビビオという繋がりに思わず吹いてしまったんだ
ついでに結局すき屋が見つからなかったのはカヲル君の罠だと思う
SSのプロットたてようとしたけど頭がちょっと痛かったので
昼寝して休むことにしたんだが起きたらさらに痛くなってSSどころじゃなくなってしまった
カヲルくんの サイコキネシス!
ハム肉予約ktkr
楽しみにしてます!
カヲル君の力は偉大すぎるなw
このスレにとってカヲル君は守り神であると同時に祟り神でもあるんだな!
最近はイデ起こしたりフリーズさせたりとトラブルばっかりを起こす彼だが、
それと引き換えに保存の重要性や定期的にパソコンの調子をチェックする必要性などを教えてくれているんだ
>>859さんはきっとSSもいいけど体を休めろというカヲル君の有難迷惑な忠告に違いない
カヲル君ツンデレwww
アスカがツンデレの元祖なんて言われているが……真のツンデレはカヲル君だったと。
そういうことですね。分かります。
お、ハム肉の予約がついにキタのか!
しかしホントに美味そうなコンビ名だw
>>863 アスカがツンデレというのには異論を唱えたい
彼女は加持さんにはデレしかみせないし、アニメ版ではシンジにはツンのみじゃないか?
すみません、ゲンキとキョンの妹の予約の期限が明日の一時過ぎなのですが、数時間延長しても大丈夫でしょうか。
>>866 もちろん!それくらい全然大丈夫ですよ!
>>866 大丈夫だと思いますよ〜
イデと眠気にお気をつけて、頑張ってください
素早い回答ありがとうございます。
朝方には投下しますので。
待ってるよー
楽しみにしておりますー。
あ、えっと事後報告ですが。
wiki編集ありがとうございます。
改行等をちょっといじってきました。中身は変わっていません。
ヴィヴィオの件は指摘がなかったのでそのままでいいですかね?
待っておりマース
しかし、待つのはいいが明日朝から出かけなきゃいけないから読めないんだぜorz
>>871 そのままでいいと思いマース
聖王の鎧って謎の魔法を持ってるのは確かだしね。
公式でそれが能力なのか、レリックの鎧なのかがはっきりしていない所がちょっとアレだけどw
>>866 今更ながら、全然大丈夫ですよ!
楽しみにお待ちしています
>>871 特に指摘も無いようですし、このままでおKなのですっ
聖王の鎧はなのはwiki見てもよくわからないんだよね…
まぁちょっとしたATフィールドみたいなもんとでも考えればいいのかね>聖王の鎧
もちろん会場の制限云々があるから原作なみに強固じゃないが、ちょっとした攻撃ははじくってことで
そのくらいが妥当かなー
kskマーダー
k 閣下
s 将軍
k kyon
kskロリータ
k 草壁姉妹
s 聖王ヴィヴィオ
k キョンの妹
ksk対主催
k キン肉マン
s 晶
k 古泉
ふと思った
応用効きすぎだろw
>>877 完璧だ!すばらしいぞさすがksk
良く考えたらkskロリータには小砂も加えようと思えば加えられるんだよな、頭文字的な意味で
ksk支給品とか
>>877 古泉は正直危ないぞw
ヘタしたらマーダー転向の可能性も……
kyonがkskマーダーの代表なんて……閣下と将軍に比べたら明らかに格が違うだろw
そう思っていた時期が私にもありました……。
ksk対主催はむしろこうじゃね?
k キン肉マン
s 晶
k コーホー(ウォーズマン)
閣下、将軍は開始前から予想できそうなもんだけどkyonは完全にノーマークだったw
ksk支給品
k クロッチ
s ストラーダ
k 北高女子の制服
だな
>>881 コーホーがいたかw
正直まっくろくろすけのイメージが強すぎるwww
>>881 コーホー吹いたw本名じゃねえw
そしてここで晶をしょうと読むことを知ったぜ!
……うん、すまない、ずっとあきらだとry
ぶっちゃけ俺もずっとあきらだと思(ry
ぼっち歌で初めて『しょう』だと知ったw
ガルル中尉も入れたいが濁点が……濁点が惜しすぎる……!
そして戦力的意味ではなく、チーム的意味では冬月さんは重要な気がする
数少ないまともな大人の対主催だし
俺含め、「あきら」だと思ってた奴が多数と予想
考えてみた。
ksk三大ヘタレ
k ケロロ
s シンジ
k kyon
異論は認める。
つまり
ksk対主催
k キン肉マン
s 晶
k かっこいいガルル中尉
ってことか
>>899 異議あり!
最新話のシリアスパートのケロロ軍曹はなかなかに頼もしく見えたであります!
ケロロなめんなwwww
普段はその、アレだけどさ!シリアスモードだと結構怖いんだぞw
>>889 ケロロだって!!ここの最新話じゃシリアスチックで厳しいんだからなw
いや、俺も最新話のケロロはかっこよかったと思うよ?w
でもなんかこう……ケロロはへたれのイメージが強すぎるw
ケロロは単行本だけ集めてるから本誌の活躍を知らないんだが、最新話でそんなに凄い事になってるのか!?
ゾルルVSドロロの話で少し覚醒してた見たいだが、あんな感じの状態が続いてるってこと?
>>896 >ここの最新話じゃシリアスチックで厳しいんだからなw
むしろksk対主催は
k キン肉マン
s 晶
k (冬月) コウゾウ
じゃないのか
対主催は戦闘力だけが重要じゃないんだぜ!
…まさか冬月がこんなに良さげなポジションに入るとは開始前は思わなかったな
>>897 おっと勘違いorz
てっきり少年エースの方で凄い事になってるのかと
>>895 ヴィヴィオはヘタレじゃないやい!
へタレっぷりじゃシンジがNO.1だろw
>>898 確かにw
つか、まともな考察役が少なすぎだww
とりあえず対主催五本柱ってことで、
k キン肉マン、カ(゛)ルル中尉
s 晶
k コーホー(ウォーズマン)、(冬月)コウゾウ
ってことでどうだろう?
なんならケロロを追加しても大丈夫だ!
……っていうかこのロワ、まともな対主催が少ないんだよ、特に大人の!
良く見たら対主催のほとんどが女子供じゃないか!
もしかして今、
ある程度強いマーダー・危険人物>>ある程度強い対主催 だよな?
対主催涙目じゃないか?
対主催も頑張ってると思うけど
まともなのが少ないwwww
そこは知略とチームワークを生かしてだな
マーダーのキャラが強すぎるよなw
知略とチームワークを生かしたくても、紛れ込む危険人物が怖いww
グレーゾーンよりも下手したら危険対主催連中のほうが厄介だし
知略とチームワーク…
ガスとネコミミくらいか?
後は危険思想だったりロリショタだったり二重人格だったり、一癖も二癖もあるやつばっかだし
いざとなったら何するかわからないやつが多すぎるからなw
>>908 ネコミミも正確には一人だからなーw
小砂とネブラのコンビは何だかんだで見てて楽しくて好きなんだが…
ついでにこいつらは第一放送終了後に人外限定(戦闘機人除く?)マーダーになる可能性も強いし
と、思ったがロリショタコンビも何気に結構な対主催戦力じゃね?
ゲンキはガッツとローラーブレードさえあればワルモンと互角に戦えるだけの強さはあるし
キョンの妹もパワード夏実スーツなんて超アタリ支給品引いてるし
まぁゲンキは重傷、キョンの妹も強化に時間制限ありと難はあるが…
しかしロリショタが対主催戦力として上位に食い込むってどうなんだw
ネコミミまでマーダーになったら対主催涙目w
確かにロリショタがトップクラスwwどうなってんだw
この流れ見てたらやりたくなったスタンスまとめ。
違ってたら指摘してくれ。
マーダー
kyon、将軍、アシュラマン、オメガマン、ナーガ、ゼルガディス、ラドック、閣下
危険人物(どちらでもない、様子見、または今後マーダーになる可能性あり)
古泉、朝倉、タママ、ゼロス、シンジ、アスカ、加持、ゼクトール、砂ぼうず、夏子、雨蜘蛛、小砂
対主催(戦闘能力あり)
キョンの妹、ゲンキ、スグル、万太郎、コーホー、スエゾー、なのは、スバル、セイン、ノーヴェ、ケロロ、ドロロ、ガルル、リナ、ボッチ、トトロ(?)
対主催(戦闘能力なし)
みくる、ホリイ、ハム、ヴィヴィオ、サツキ、メイ、コウゾウ
不明
ハム、アプトム
妹とゲンキは能力ありでいいのかな?レス参考にしてみたんだが。
大人が危険対主催ばっかりだからイカンのです><
とはいえよく考えれば一番賢いポジションだけどさー危険対主催
脱出が可能そうならそこに潜り込めるし、対主催が強いならそっちに協力してればいいし、
いざとなったら仲間を使い捨てられるから生存率が高い
>>913 ミスった……
対主催の方のハム抜いてくれ。
確かまだスタンス未定だったから。
危険人物多いなw
>>913 まとめ乙!
こうして見るとマーダーはどいつもこいつも強キャラだなぁ…恐ろしいぜ
危険人物もシンジ、アスカ以外は戦力的に強い奴が多いし…加持さんってどんなもんなんだろ? 結構食えない人ではあるが
けど、数の上では対主催(戦闘能力あり)が上回ってるからなんとも言えない部分があるな
この先どうなるか楽しみだぜ!
あと、何気に「コーホー」とか「ボッチ」とか入れんなwww
>>916 というかエヴァと砂ぼの危険人物度高すぎるんだがこれいかに。
>>918 まぁどっちも明確な『善人』がほっとんどいない作品だからなぁw
その二つの中で一番頼りになるっつーかまともな対主催が冬月の爺さんだけってどうなんだwww
卑怯者に臆病者、利己的で疑心暗鬼
まさに日本人だなww
いや、ふと思っただけだがw
言われて気づいた
このロワに参戦してる日本人でまともに精神的に対主催できそうなのロリショタに冬月となのはさん、サツキメイ姉妹ぐらいしかいねぇw
でもなのはさんはヴィヴィオ関係でかなり危ういし実質戦力になるのはロリショタだけ…
おい大丈夫かこのロワw
そこは危険対主催のやつをどうにかして引き込んでだね
むしろヴィヴィオがどうにかなったら危険人物になるなのはさんに期待しよう
さらに危険人物が増えるw
そういえば次スレが近いな
危険の方で上手く立ち回ればどうにか綺麗な対主催として引き込めそうなのは…
古泉、朝倉、タママ、加持、ゼクトール、夏子、小砂ぐらい……か…?これでもちょっと苦しいかもだが…
別に綺麗な対主催にならなくても
対主催の手助けになる行動してくれればそれでいいよ
そのうち裏切るかもしれないが
確かにそろそろ次スレだなー
なんか次スレのテンプレで変えるところとか
まとめたほうがいいものとかあったっけ
危険対主催も一応対主催だから、協力はしてくれるだろうな
ゼロスだって首輪解除に役立つと思ったら守ってくれるだろうし
だた自分が不利になったら裏切るも逃げるも思いのままな奴らだから、安心はできないが
とにかく危険対主催連中は友情を築くか利を示せば味方になってくれるだろう
死亡キャラの分訂正はもちろんそうだな
あと、最新地図の差し替えとか
他は別になにもない?
乙です、毎度助かります。
調子に乗ってこんなの作ってみた
kskアニロワ検定
次の固有名詞が示す人物を答えよ(各2点)
タツオさん タツオの愛人 kyon 朝倉ム ロリサービス役 kskロワマスコット
まっくろくろすけ ロリの敵 魔族の敵 魔王 kskロワがロリの巣窟だと発覚させた彼女
フッキーU ボッチ ヒロインの服を露出しながら切る変態 ネコ 閣下 メイド服萌変態
次の名称が示す団体の構成人物を答えよ(各3点)
ガス ロリショタコンビ 両手に華な鬱少年チーム ハム肉
次の状況を説明しなさい(4点)
まっくろくろすけでておいでー→コーホー
【?/50】
>>932 地図乙ッス!本当に毎度毎度仕事が早い…
今のところ、予約も入ってない未明キャラは
みくる、シンジ、夏子
悪魔将軍
スバル、ガルル
アプトム
の4組かな?
>>933 ロリの敵・魔族の敵・魔王だけわからねぇ…
ロリの敵はキョン?(kyonが既にいるけど…)
魔族の敵は小砂もしくはネブラ…?
魔王はここではほとんど呼ばれてないけどやっぱりなのはさんだろうか
>>933 kskロワマスコットに二つ該当してしまってどっちかわからん
ありがた迷惑守護神か、魅惑のもふもふか……
あとロリの敵はキョンか、もしくはボイン大好きの砂ぼうずのどっちかだと思うんだが
それ以外は正解する自信があるんだがなぁ
今日はこんな時間なのに人いるな
>>933 タツオの愛人、ロリの敵、魔王がわからない
あと、俺はマスコットが3つ思い浮かぶんだが…
む、ここに解答書いてみてもいいんだろうか、これ
全部はわからないけど答え合わせしたいー点数知りたいー
起きてきた人がやりたい気もするし
そのときネタばれみたいになりそうな気も
避難所の規制中雑談あたりに解答落としてみるとか?
>>941 そだね、他の人の解答うっかり見るとあれかもだし
ではしたらばの規制中雑談の方に落としてみるかな
こういうクイズ(?)はおもしろいから大好きだ、作ったひとGJ
毒はき板の誤爆スレにジャンプレーベルロワの簡易編集可能なマップのcgiが上がってたが
あれ使うことできないかなあ?
俺も解答してみようかな
なんか色んな企画があって面白いなw
じゃあ自分も解答してみよう。
解答してきたー、こういう試みは定期的にやると面白いかも
あとあっちだと十五行以上書くと省略されるから、最初に十五行ほどスペースあけると隠せるのも便利だね
そういやゲン妹の人はどうかしたのかな?
少し遅れるって言ってたよ
解答してみた。
いくつか分からなかった……。
盛大に遅刻して申し訳無い。
投下は次スレの方がいいのかな。
待ってました!
いやこのスレでもいいと思う
俺は急ぎ次スレ立ててくる
了解。まあそんなに長くないのでこっちに投下します。
了解しました!
よし支援ksk!
東の空が白み始め、孤島に夜明けが近づく中。
先程、兄との再会を最悪な形で終えた少女が、隣に立つ傷だらけの少年を心配そうに見守っていた。
「ゲ、ゲンキ君、やっぱりそんな体で動くなんて無茶だよ!」
ガイバーと化したキョンが放った渾身の一撃は、ゲンキの体に多大なダメージを与えていた。
ほんの少し動かしただけで全身に鋭い痛みが走る。
さらには今までの疲労も相まって、ゲンキの体はまともに歩き続けることすら叶わない程に傷ついていた。
「だ、大丈夫だってこのくらい。心配すんなって」
傍らに立つ少女に心配をかけないように、ゲンキは精一杯の虚勢を張り、足を踏み出す。
途端、体中を駆け巡る激痛によろめく。
「―――――ッ!」
「だからまだ動いちゃダメだって!」
少女の忠告にも耳を貸さず、ゲンキはなおも前に進もうとする。
(一刻も早く、みんなを探し出さないと―――)
先刻のマーダーとの初遭遇と、その際に受けた一撃は、実際のダメージ以上の衝撃をゲンキに与えていた。
自分と同じようにこの殺し合いに参加させられている、大切な仲間たち。
彼らが殺人鬼の餌食となる前に、なんとしても合流しなければならない。
その思いだけが、今のゲンキの頭を支配していた。
しかし、精神で肉体の限界を超えられるほど現実は甘くはなく、
結果として、少し進んだところでゲンキの体は地に沈む。
「ほら、一度体を休めないとダメだよ!」
「駄目だ、そんなことしてる間にみんなが死んだらどうするんだよ!」
そう言って、ゲンキはまた立ち上がろうとする。
走る痛みにも、少女の制止の声にも構わず。
今この瞬間にも大変なことになっているかもしれない大切な仲間たちを救うために、
精一杯のガッツを振り絞って、ゲンキは再び立ち上がった。
「―――待ってろよみんな、すぐに見つけ出してみせるから」
そして少年は今ここにいない仲間に向けて呟き、
「ゲンキくん、ごめん――――少し、頭冷やそうか」
その直後、業を煮やした少女のゲンコツが脳天に直撃し、再度少年は昏倒した。
ksk
『――――うまくいったか』
キョンの妹の着ているスクール水着から、男の声が響く。
それだけ書くとどことなく変態チックな香りがするが別にそんなことはなく、
声を発したのは、スクール水着型のパワードスーツ『地球人専用専守防衛型強化服』に内蔵されているナビであった。
「さっきはありがとう、ナビさん」
ナビが、気絶させてでもゲンキを止めるべきだ、と忠告してくれなければ、
ゲンキを止められないまま、ただでさえ悪い今の状況をさらに悪化させることになっていたかもしれない。
自分だけではどうにもならない窮地を救ってくれたナビに対して、キョンの妹は礼を言う。
『フン、ペコポン人の礼などいらんわ』
『……何をかっこつけているでありますか、ギロロ』
『仕方ないですぅ軍曹さん、ギロロ伍長は最近流行りのツンなんたらなんですぅ』
『くーっくっくっくっくっ……』
『!!』
「へ、だれ!?」
突如聞こえてきた正体不明の声に驚くキョンの妹。
少し経って声が自分のスク水から聞こえてきたことに気がつく。
「えっと……皆もナビさんの、仲間?」
『うむ、我輩達もナビでありますよ。ちなみにさっきまで話してた奴にはギロロ伍長って名前があるからそう呼んでやって欲しいであります』
「あ、そうなんだ。よろしくね、ギロロ」
『う、うむ……』
『ちなみにボクはタママ二等兵!』
『くーっくっくっくっくっ、クルル曹長だぜえ……』
『そしてこの我輩がケロロ軍曹であります!我輩達のことも、気軽にケロロ、タママ、クルルと呼んでほしいであります』
そうでもしないと『ナビ』だけじゃややこしいでありますし、と最後に付け加える。
「……ケロロとタママ?」
何処かで見た記憶のある名前に、キョンの妹が呟く。
『ム、こいつらを知っているのか?』
「うん、たしかどこかで見たような……」
(見たとすればこっちに来てからだよね……。いきなり池に落ちて、温泉に入ってたらゲンキ君に……いやこれは置いといて、たしかその後……)
「あ」
思考の末にようやく目的の記憶に思い至り、近くに置いておいた自分のディパックから名簿を取り出す。
『これは、このバトルロワイアルの参加者の名簿か?』
先程、キョンの妹とゲンキは、自分たちが陥っている状況についてナビに軽くだが説明はしていた。
とはいえ、大して説明する間もなくゲンキが仲間を探しに出ようとした為に、
自分達が今殺し合いに巻き込まれていることと、既に殺し合いに乗った人物がいること程度しか説明できてはいなかったのだが。
よって、ギロロを始めとするナビ版ケロロ小隊(一名欠席)は、未だに名簿を実際に目にしてはいなかった。
「うん、たしかここに二人の名前が――」
キョンの妹が名簿を開くと、そこに書かれた名前にナビ達が反応する。
『ゲロッ!?我輩と冬樹殿の名前があるであります!?あ、ドロロも』
『ボクとギロロ伍長のお兄さんの名前もですぅ〜!』
『なんだと!?』
『くっくっく……コイツは中々……』
名簿に記載された名前に驚愕する四匹。特に、自分のオリジナルの名前が記載されていたケロロとタママの驚愕は大きかった。
『くっ……我輩のオリジナルは何をしているのでありますか!自分がついていながら冬樹殿をこんな危険な目に!』
『くっ……どうしてボクはコピーなんですぅ!自分がオリジナルなら軍曹さんと戦うボーイ・ミーツ・ボーイ的な何かが……!』
「えっと……どういうこと?」
無理も無いが、一般人であるキョンの妹だけが話についていけていない。
それに気付いたギロロが、出来るだけ解りやすいように心がけながら説明する。
『つまりだな、このパワードスーツに搭載されているナビのケロロとタママはオリジナルでは無く、オリジナルの人格を我がケロン軍のなんかものっそいテクノロジーでなんたらして、
さらになんか凄く色々やってコピーした人格がこのパワードスーツには………』
『まあオッサンの説明は置いといて、要するに二人の本物がこのバトルロワイアルに参加してるってわけだ。オーケー?』
「うん、ありがとうクルル!解りやすいよ!」
『くーっくっくっくっくっ…………』
『………………さて、話を戻すぞ。こいつらのオリジナルや俺達の関係者がこの島にいるって事はわかった。
ならばするべきことは一つ。この島からの脱出だ。クルル、この首輪はお前の知識でどうにかならんのか?』
『………なるぜ』
「本当!?」
『本当か!?』
ようやく見えた希望に、二人の声にも喜びが満ちる。
が、その希望はすぐに絶望へと変わった。
『ただし、俺がデータじゃなけりゃあな……今の俺は文字通り手も足も出ないってヤツでねェ……』
『ならば始めからそれを言わんか!まったく、肝心な時に役に立たん奴め……』
ギロロが悪態を吐き、クルルが奇妙な笑い声をあげる脇で、キョンの妹は完全に希望を失っていた。
「もう……無理なのかな」
いきなり殺し合いの場に放り込まれ、人外と化した兄と対峙し、キョンの妹の精神は大分摩り減っていた。
それこそ、ほんの少しのきっかけで完全に折れてしまう程に。
未だ小学生の少女には、あまりにも過酷な状況だった。
ksk
ksk!
『―――諦めたら、そこで試合終了でありますよ』
静かに泣いていた少女に、ケロロは声をかける。
『漫画の引用で申し訳無いでありますが、諦めてしまったら何も掴めないのであります』
「ケロロ……」
『兄殿とのことだって、気に病むことは無いであります。あの時、兄殿は殺そうと思えば妹殿だって殺せたハズなのであります
しかし結局、妹殿もゲンキ殿も生きている。きっと、兄殿は未だ迷っているのでありましょう。
なら、次に会った時にちゃんと兄妹で話し合うであります。生きているなら、きっとやり直せるでありますよ』
最後に、だから諦めるな、と続ける。
『戦場では諦めた者から死んで行く……おっと、これは余計でありましたな。どれ、少しは元気が出たでありますか?』
決意を胸に、少女は立ち上がる。
その顔には、既に絶望の色は消え去っていた。
「よし、行くよゲンキ君!しっかり捕まっててね!」
「あ、ああ。でも大丈夫なのか、本当に?」
KRR-SPに跨るゲンキとキョンの妹。ただし今回は、キョンの妹が前、ゲンキが後ろと、数時間前とは配置が逆になっている。
『ゲロゲロリ!ご心配は無用でありますゲンキ殿!生粋の円盤乗りの我輩がしっかりサポートするでありますから!』
「そっか……頼んだぜ、ケロロ」
「任せろであります!」
ひとまず二人と四匹の会議の結果、ゲンキの為にも医療品の確保を最優先とすることに決まった。
ゲンキは最後まで渋っていたが、先程のゲンコツが余程効いたのか割と簡単に折れた。
向かう先はCー3エリアにある学校の保健室。病院が無いならば、次に医療品が揃っているのは薬局か学校の保健室だろう。
そう結論に至り、最初の目的地は学校に決まった。
そして。
ゆっくりと、少女の運転でKRR-SPが動き始める。
ケロロの指示に従い、段々と速度が上がって行く。
「行くよ、皆!」
『応(であります、だぜェ、ですぅ)!』
ありとあらゆる強者が集ったバトルロワイアル。
生き残るのは案外、純真さを忘れない子供達なのかもしれない。
「ちょっ、ゲンキ君そこダメ!胸掴んでるからぁぁっ!」
「え?なんだってぇぇ!?って揺れてる、落ちる!安全運転安全運転!!」
前言撤回。やっぱ駄目だこいつら。
【E-03/草原/一日目・明け方】
【名前】佐倉ゲンキ@モンスターファーム〜円盤石の秘密〜
【状態】重傷(全身強打、行動に支障)
【持ち物】S&WM10(リボルバー)ディパック(支給品一式)
【思考】
1:学校へ
2:キョンの妹を守る。キョンの行動に疑問。
3:自分とキョンの妹の知り合いを探す
4:『人類補完計画』計画書を解読できそうな人物を見つけて、首輪解除の手がかりを探る。
5:主催者は絶対に倒すが、長門有希に関してはもう少し情報が欲しい。
【名前】キョンの妹@涼宮ハルヒの憂鬱
【状態】健康
【持ち物】KRR-SP@ケロロ軍曹、『人類補完計画』計画書@新世紀エヴァンゲリオン、地球人専用専守防衛型強化服、
ディパック(支給品一式)
【思考】
1:学校へ
2:殺し合いを止める。
3:自分とゲンキの知り合いを探す
4:『人類補完計画』計画書を解読できそうな人物を見つけて、首輪解除の手がかりを探る。
5:主催者に協力している長門有希のことが気になる。
ksk
終了です。支援感謝。
タイトルは『Here we go! go!』です。
k s k
投下乙!
ロリショタ組にカエル軍団ktkr
うまくアドバイスもらえればこのロリショタもうまく行動できそう
そしてやっぱり最後にお約束のサービスシーンがw
投下乙!
データ内のケロロやタママ、ギロロクルルと妹・ゲンキの会話が面白かった!
オリジナルの二人に出会ったらどういうことになるのかも期待。
そしてそっちに行っちゃらめええええ!kyon更にパワーアップしちゃってるから!
やっぱり妹はお色気担当なのか……w
投下乙です!
ゲンキwwwwダメだコイツwwww
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投下乙です
「少し…あたま冷やそうか」に吹いたw
投下乙
どんどん賑やかになってきたな!
そしてゲンキお前、俺と変われよw
投下乙
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ゲンキはめい☆おーにスタブレくらえばいいよw
ゲンキお前そこ変われは同意w
投下乙です!
ゲンキ自重しろwww
地味にかっこいいなケロロ小隊
投下乙です
ゲンキwww「少し、あたま冷やそうか」www
なんだろ、ナビだけどケロロ小隊がカッコいいぞ
普段はボケキャラなのにwww
そういやケロロも実は自分で発明できるんだよな。
首輪解析の重要なキャラとなりそうだ
投下乙!
クルルが首輪解除どうにかなるぜっていった瞬間、
え、解除できるのかよ!バトロワ完!?……とか思ったがそんな事は無かったぜw
投下乙です
ナビケロロ小隊、結構頼りになりそうでなにより
次の放送で二人ともそれなりのダメージを被るであろうことが確定しているし、
二人三脚プラスアルファで頑張っていってほしいものだ
そしてやっぱり妹はサービス担当ww
埋めネタ
つ【今後に期待したいキャラ】
とりあえず自分から
着々とカワイソスし始めているヴィヴィオ
フルボッコされたサツキ
まっくろくろすけとどんな絡みを見せるかメイ
スク水パワーで読者サービスキョンの妹
こいつらに期待してるぜ
見たいアニメの前に埋め手伝い。
自分もヴィヴィオかな。
ここまでくるといっそどこまでカワイソスできるかやってみた……げふんげふん。
あとはグレーゾーン組&ロリショタ組の動きが気になる。
自分は現在予約中のまっくろくろすけ組かな
後は危険対主催連中の動きに注目したいと思っている
そして冬月さんはまともな大人として頑張ってもらいたいw
>>979 ロリばっかじゃねぇかww
ロリばかりが持て囃される中、砂ぼうずには期待している。
読者サービス的な意味で。
砂ぼうず勢はほんとに便利だよな…ボケ、エロネタ、裏切り、戦闘なんでもござれじゃないか。
放送後のハルヒ勢、ケロロ勢かな。
どっちもメインキャラの死亡&殺害者はどっちもkyonという。
一気に奉仕マーダーの増える可能性もあるし、wktkが止まらないぜ。
あとはやっぱりまっくろくろすけとボッチかなw
今後に期待したいキャラ → 古泉一樹
理由:トトロにもふもふしたから。
>>984 ……なん……だと……?
それはあれか、トトロにもふもふできないから、
代わりにその感触を味わった古泉に抱きつきたいぜ!ということですか?
アッー!
むしろトトロがどんなにもふもふであったかの詳細を聞きたいぜw
くそぅ古泉め
俺にもふもふさせろ!
よし。
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ ) 埋めようかトトロ〜 (
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
"'"'゙''""''''゙""´
こうして最終的にはロリかケモノに行きつくのであったw
トトロ可愛いよトトロ
このスレの六割はロリと獣だからなw
残り四割はなのはとノリと勢いとkskだしwww
もふもふしたいよー
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ ) 埋めようかトトロ〜 (
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
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むしろ、
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )君に埋まりたいよトトロー!! (
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
i'^ ヘ `l ミ⌒`⊃ ==--- ̄ ̄
| ^ "ミ
_ヽ
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成るほどw
/| ,/| ヽ_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_ノ
く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )君に埋まりたいよトトロー!! (
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
,i'" ''ヾ`ヽ ミ __Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
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| ^ "ミ
_ヽ
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ヴィヴィオ大好きだ埋め
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く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )君に埋まりたいよトトロー!! (
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
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く K 」 m ) (
? _r'" `ヽ ノ )ヴィヴィオに埋まりたいよトトロー!! (
ミ(~ ゚-‐ ミ ズボォ ) (
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〃⌒`⌒ヽ
彡ノノハ ミ〉
ソd*´∀`)<kskロワはわしが育てた
⊂L 凹jつ
|_Y_|
l__|_j .
〃⌒`⌒ヽ
彡ノノハ ミ〉
ソd*´∀`)<ヴィヴィオはわしが育てた
⊂L 凹jつ
|_Y_|
l__|_j .
1000ならヴィヴィオとトトロ一家で狂喜乱舞
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。