ヨハネ行伝いいなあ
踊るイエスが好きだよ
>>210>>212 正典化の過程にあって、弾かれた文書を外典という。
正典が完全に固まった以後に成立した文書は、外典とは呼ばない。
>>215 でもケルト系のキリスト教文書は書かれたのは
正典が決まったずっと後だけど、
外典(アポクリファ)扱いされることあるしなぁ。
ゲテモノ外典ってことで普通に言う外典偽典と
きちんと区別するなら、別に良いと思うけど。
面白いし。
217 :
天之御名無主:2007/10/02(火) 12:54:02
外典ならぬゲ典というわけですな。
>>216 アイルランド外典は、ラテン語外典からの翻訳。中世にケルト教会が独自
につくったものではなく、オリジナルは古代に遡る。原語(ギリシア語)では
失われているものの翻訳があることから、最近、一部で注目されている。
スラブ外典と同様に、そのテキスト中に、アイルランド起源と思われる伝承
があるそうで、それはそれでケルト教会史に重要な史料となるけども、全体
的に見れば、本文に対する異文にすぎない。古代の外典の一ヴァリアント
なのだから、当然、外典と呼ばれる。
正典←→外典
古代教会以来、外典は正典に対立する概念なのだから、正典化の歴史に
関わってない限り、外典と呼ぶのは無理がある。
>>217 外典は、「がいてん」でも「げてん」でもいい。実際、私の師事してた先生は
「げてん」と発音されてたし。もともと仏教用語の「げてん」から借用した語
なので、むしろ正しいと言えるかもしれない。
219 :
218:2007/10/02(火) 19:21:01
>>210や
>>213を読んで誤解する人がいると思うから書いたまでで、
過疎スレだから、面白きゃなんでも書いてもいいと思うけどね。
とりあえず聖典と正典の区別はしておきたい。
何を言っているのかよく理解できなかったけど、そういうことね。
そもそも
>>209に照会されているのはpseudepigraphaだから外典ではなく偽典なのに、
それを
>>210が「外典」としてしまい、
>>212が定義上おかしいから「無視していいのでは」と言った。
でもこのスレは「外典偽典」スレだから扱うのに問題はない。
じゃあここでは
@旧約外典(≒旧約聖書続編)=カトリックの第二正典や東方正教会でのみ
正典とされるものなど、セプトゥアギンタやヴルガタ等には含まれるが
マソラ本文からは漏れた文書
A旧約偽典=旧約聖書の正典化の際に漏れた文書
B使徒教父文書=新約聖書の正典化の際に漏れた文書のうち、
使徒に由来しないことのみが問題とされた文書
C新約外典=新約聖書の正典化の際に漏れた文書のうち、使徒教父文書を除くもの
の普通の聖書学的定義に加えて、
Dゲ典(ゲテモノ)=新約聖書の正典化作業終了後、
聖書に仮託して創作されたと考えられる(偽書を含む)宗教文書で、
キリスト教としてのアイデンティティを(異端としてでも)保ているもの
をこのスレ的に新たに定義すれば医院出内科医?
こうすると、
異端度低、今後増える見込み無し:@、B
玉石混合、新たに発掘されれば増える:A、C
異端度高、誰かが作れば幾らでも増える:D
でずいぶんスッキリする。
とりあえず知ってるの名前だけ
■旧約外典1
エズラ第一書
エズラ第二書
第三エズラ書
第四エズラ書/エズラ記/第二エスドラス書
べン・シラの知恵/シラ書/集会の書
トビト書/トビト記
ユデト書/ユディト記/ユディト書
マカビー第一書
マカビー第二書
ソロモンの知恵/知恵の書
エステル書残篇/エステル記補遺
エレミヤの書簡
マナセの祈り/マナシアの呪い(歴代史下33章)
バルク書
ダニエル書補遺(アザリヤの祈りと三童子の歌/アザルヤの祈りと3人の若者の賛歌、スザンナ、ベルと竜)
マカバイ記1/第一マカベア書
マカバイ記2/第二マカベア書
マカバイ記3/第三マカベア書(トビアの書、ユディトの書、マカバイの書上、同下、知恵の書、シラ書、バルクの書、エレミアの手紙)
マカバイ記4/第四マカベア書
続き
■旧約外典
ヨブ記補遺
詩篇151
第六のモーセ書
第七のモーセ書
第八のモーセ書
第九のモーセ書
第十のモーセ書
アダムとイヴの生涯
アリステアスの手紙
シュビラの託宣
スラヴ語エノク書
ピルケ・アボス
ヨベル書
エチオピア語エノク書
ソロモンの詩篇
シリア語バルク黙示録
ギリシア語バルク黙示録
十二族長の遺訓
イザヤの殉教
モーセの遺訓
アブラハムの遺訓
ヨブの遺訓
預言者の生涯
ヨセフとアセナテ
コヘレトの言葉
続き続き
■新約外典
パウロ行伝/パウロとテクラの行伝
パウロによる福音書
パウロの十三の手紙
パウロの黙示録
ペテロ行伝
ペテロによる福音書
ペテロの黙示録
ヤコブによる原福音書
トマスによるイエスの幼時物語
ニコデモによる福音書/ピラト行伝
ヨハネ行伝
アンデレ行伝
使徒ユダ・トマスの行伝
セネカとパウロの往復書簡
ヘルマスの牧者
ディダケー/十二使徒の教書
十二使徒の福音書
バシリデス福音書
トマスによる福音書
マッテヤ福音書
へブル人福音書
続き3
■新約外典
ヨハネ行伝
アンデレ行伝
バルナバの手紙
エノク書
クレメントのコリントの信徒への手紙
イエス・キリストとエデッサ王アブガルスの手紙
使徒パウロのラオディキアの信徒とセネカへの手紙
イグナティオスとポリカルポスの手紙
エジプト人による福音書
ユダヤ人による福音書
救い主による福音
マタイによるイエスの幼時福音
マルコによるイエスの幼時福音
アラビア語によるイエスの幼時福音
マリアによる福音書/マグダラのマリア福音書
フィリポによる福音書
イエス・キリストの叡智
>>222−225
へえ、凄いリストですね。
では、私もユダヤ教の文書の分類について初歩的なことを少しだけ…。
初期ユダヤ教の「正典外文書」(ノン・カノニカル文書)は、伝統的に@外典とA偽典に分類されます。
@外典…これはギリシア語で「アポクリファ・ビブリア」(隠された文書)といい、一般的にはアポクリファ(Apocrypha)と呼ばれます。
この用語は、ラテン語版聖書(ウルガタ訳)を作った聖ヒエロニムスが、“ヘブル語版聖書に含まれていないがギリシア語版聖書(70人訳)に含まれている文書”に言及する際に使用した語です。
ヒエロニムスは、それらアポクリファを、上記のウルガタ訳に含めています。
ですから「隠された文書」という意味の「アポクリファ」という用語は、ヒエロニムスの神学的な解釈から生まれた用語であり、厳密には、学術用語ではありません。
あくまで、
>>221の@によって分類される文書群を、便宜的に呼ぶための用語です。
乱暴に言ってしまえば、共同訳の『旧約続編』(第二正典)を「外典」と呼ぶのであり、それ以外は「外典」とは呼ばれません。
ですから、例えば、『アリステアスの手紙』は外典ではなく、偽典に分類されることになります。
A偽典…これはギリシア語で「プセウド・エピグラファ」と言い、「偽の表題」を意味します。
英語では、スードエピグラファ(Pseudepigrapha)と言われます。
しかし、ここでも、この「偽」という意味にそれほどとらわれる必要はないと思います。
もちろん、いろいろ定義の仕方はありますが、
ここでは、“ヘブル語聖書にも70人訳聖書のどちらにも含まれず、正典からも外典からも漏れた文書のこと”だと理解しておけば良いのではないでしょうか。
つまり、正典にも、共同訳の『旧約続編』(第二正典)にも含まれていない、それ以外の文書のことです。
したがって、「偽典」は、正典と外典が特定されることによって、自動的に定義されます。
下に続く。
>>226のつづき。
以上の外典と偽典という分類は伝統的に広く受け入れられてきましたが、ユダヤ教の起源や発展を研究する時には、この分類はさほど意味をなしません。
研究者にとっては、正典であろうが、外典であろうが、偽典であろうが、それらは等しく史料としての価値を持っており、同じ机の上で並べて読まれるからです。
もちろん、正典化の過程を追う際には、正典・外典・偽典の分類法は無視できませんが、それ以外では、その分類はさほど役に立ちません。
それよりも、その文学形態(黙示文学か、物語文学か、歴史書か)で分類する方が適切な場合もあります。
初期ユダヤ教の文書としてはこの他に、クムラン文書、ヨセフスやアレクサンドリアのフィロンの著作などもあります。
たぶん、以上の理解で大方合っていると思いますが、間違っていれば訂正を…。
>>226に追記
>あくまで、
>>221の@によって分類される文書群を、便宜的に呼ぶための用語です。
↑の文頭に「現在では」を挿入。
“現在では”「外典」という用語は、主に、
>>221の@で分類されている文書群を一括して呼ぶために使われています。
>>228 まあ「新約外典は旧約で言うところの偽典である」、
ということさえ理解りゃいいんでしょうけどね。
この点はわざわざ外国語の混乱を日本に持ち込んだ聖書学者が悪い。
「典外聖典A群、B群」「聖書資料T類、U類」など適当に
無味無風の名前を付けりゃ良かったんだから。
正典と違ってどうせ教会での説教なんかではそれほど使うこともないんだから。
231 :
天之御名無主:2008/01/12(土) 14:42:58
age
>>223の書物ってまとまって出版されてないかな?
>233
和訳は教文館からでてなかったっけ?1冊じゃないけど
235 :
天之御名無主:2008/03/30(日) 01:13:10
黙示録は一種の偽書で、パトモス島のヨハネがローマ帝国批判で書いたものなんですけど…わざと古い時代に書かれたように文章が細工されてるけどね。
アレはネロやオクタヴィアヌス(確か…うろ覚え)の批判文書。
当時のローマ情勢を調べて御覧、大半の記述は当時の情勢と一致(残りはヨハネの単なる願望)
黙示録の作者が、ローマ帝国に異常に執着してるだけ。
当時、ローマは強国パルティアと睨めっこしてたし、ゲルマン人の動向なんかも
チェックしてる。インドのサータバーハナ朝とも盛んに交易していてんだから、
「ローマ帝国=世界」なんて狭窄的な認識は、当時でもよほどの世間知らずしかできません。
>>235 学問板で今更そんな事を言われても(w。
というか、ドミティアヌス帝の御代あたりでこれでもかと行われた迫害に対する信仰を捨てるなっつー檄文だしね、ヨハネ教団による。
オクタウィアヌス(恥ずかしいからオクタヴィアヌスとか書かぬように)は後に関連づけられてるんじゃ?って推測されたりしてるけど、直接の関係はないしなぁ。
そもそも正典に加えられるかどうかすら怪しかったブツだし(w。
はっ。そんな事はとりあえずおさえた上で何故これが正典に入ることができたのか?って推測を書く前振りか。ごめん。そうとは知らずに。ワクテカしておくよ。
237 :
天之御名無主:2008/06/14(土) 08:33:29
age
>>15>>18 7.5年ほどまえのカキコなので自力でたどり着かれてると思いますが諸星大二朗の妖怪ハ
ンター「生命の木」の元ネタ「世界開始の科の御伝え」は長崎の隠れキリシタンの創世記に
神道、仏教が混交した聖書異伝「天地始之事」を元に作者が改変創作したものでしょう。
じゅすへるが、生命の木を食べたという件は、ありませんが、これはこれで面白いものでした。
「天地始之事」は日本思想大系(25)キリシタン書・排耶書に収載されています。
「生命の木」の最後に善ずがいう「おらといっしょに、ぱらいそさ、いくだ!!」は忘れられないですね。
239 :
天之御名無主:2008/08/10(日) 17:09:47
聖書外典偽典を補遺以外は入手したが(概説含む)
どうにも読む気がしない
買っただけで満足してんじゃねえ俺
240 :
天之御名無主:2008/11/08(土) 13:09:14
おすすめ外典なにー
ミーハーっぽいならエチオピア語エノク
同じエノク書でもエチオピア語だと凄そうな気がするのに、
スラブ語だとそうでもないような気がしてしまう件について。
エチオピア語→ゲエズ語
スラブ語→古代教会スラヴ語、ならどうだ?
244 :
天之御名無主:2008/11/29(土) 01:10:12
ナザレト村のイエースースが男色的な儀式を行ったという『秘本マルコの福音書』に関して
誰か詳しく教えてくれませんか?
>>244 どこにそんなタイトルの本がある、と書かれていた?
246 :
天之御名無主:2008/12/03(水) 09:40:04
>>245 そなたは、よもや彼の著名な書物を知らぬとでも申すのか?
>>246 さあね。
ギリシア語かラテン語かわからないが、原題で出してくれるのならわかるけどね。
248 :
天之御名無主:2008/12/03(水) 14:47:59
>『秘本マルコの福音書』
アレクサンドリアのクレメンスの書簡で引用されていて、アレクサンドリアの教会
や一部のグノーシス主義者の間で用いられていたらしい。イエスが甦らせた青年が
亜麻布だけを身にまとってイエスと一夜を共にするといったくだりがあるんだとさ。
ケスターの『新しい新約聖書概説・下』にそんな解説が載っている。あとハイリゲ
ンダールの『イエスの実像を求めて』にも確かその福音書の解説があったはずだよ。
原文を読んでいないから、男色の儀式なのかはわからない。内容よりもマルコ福音
書の本文批評上ケスターなど一部の学者はこの福音書を重要しているらしいよ。
ハイリゲンダール(誤)
ハイリゲンタール(正)
英語で言うとSecret Gospel of Markだけど、秘本って訳すのはあまりにアレゲな気がするなぁ(笑)漏れもまさかコレのことじゃないよなぁ?と思ってた(笑)。どっちかというとマルコによる秘密の福音書とかそーゆー方がええとおもう。
ちなみに当然ながら原本はあるわきゃないんだが、発見者の故MortonSmithによる命名だし。
趨勢としては偽書。場合によってはスミス教授ってのもあるけど、それはムリだろと言うか(w。
和訳もあるでよ。Dr. Waterman's Deskでぐぐるよろし。
原文のスキャンとかいろんなネタは
ttp://www-user.uni-bremen.de/~wie/Secret/secmark_home.html ここが参考になるかと。
今年のSBLで誰かがこの秘密のマルコ伝ネタの発表したらしいね。
251 :
天之御名無主:2008/12/04(木) 14:57:17
252 :
天之御名無主:2008/12/05(金) 16:04:39
上のURL、なぜか見られませんでした。
すまん。たぶん途中のユーザ名の/~wie/の「〜」がいけないのかもしれない。
そこだけキーボードから半角の〜をタイプして。
それで行けるとおもわれ。
254 :
天之御名無主:2008/12/07(日) 02:27:45
誠に有り難く存ずる。
早速に試みてみることと致す。
いやはや実に忝ない。
重ねて御礼申し上げる。
255 :
天之御名無主:2008/12/14(日) 07:31:22
やうやう見られましたぞゑ。
感謝いたしまする。
感謝する事を覚えたら次はsageを覚えような。メール欄に半角でsageとたった4文字。
全角やらアナグラムは荒らしの第一歩と思われるから要注意
257 :
天之御名無主:2008/12/18(木) 13:24:46
ご忠告、痛み入りまする。
エチオピア語エノク読みたい
すんげぇ長寿スレw
260 :
天之御名無主:2010/01/05(火) 15:52:38
正月なので儀典外典よみたくなったw
>>259 現在、この板で24番目に古い(平均書き込み頻度:2.4/月)
この板の最古スレは2000/03/14 19:01に立てられた(平均書き込み頻度:2.4/月)
1年に30スレ前後で9年間も生き残るスレってすごいなw
民俗・神話学板の懐の広さに感動したわ。
263 :
天之御名無主:
up !