民俗学・神話学の基本文献リスト

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92天之御名無主
民俗学者の書いたものではないけれど・・・(朝日新聞2009年8月9日読書欄より。評者・苅部直)
『神と仏の倫理思想』吉村均著(北樹出版)

 古代と中世に展開した神仏習合は、異質な信仰をいい加減に混ぜ合わせたものでは決してなかった。
在来の神の信仰は、人がふだん生きている狭い時空をこえ、すべてを見とおし包み込むような、新しい知を求めていた。
仏教の側は、あらゆる生物の苦しみから解放する仏陀の知を得る前の段階として、一般人にむけた教説を必要としていた。
二つの要請がたがいに補完しあう。筋道だった体系を、神仏習合はもともと備えていたのである。
 徳川時代における儒学の支配、さらに近代の神仏分離と仏教理解の西洋化は、そうした体系を打ち壊してしまった。
しかし吉村は、近代にも柳田国男と折口信夫の民俗学が、文献としては残らない伝説や習俗の世界に、日本人の本来の信仰のありようを探ったことに、意義を見出す。
 そしてまた、文字など読めないにもかかわらず、仏教の高度な知恵を体現した「妙好人(みょうこうにん)」たちが、庶民の世界には出現し続けたことに注目している。(抜粋)
ttp://book.asahi.com/review/TKY200908110129.html
93天之御名無主:2009/08/12(水) 19:30:04
時代の流れも有名寺社が協力・参加する各地の霊場会など、神仏習合の風土を取り戻そうとする流れだが、
神社仏閣板とか行くと、侵略戦争賛美の馬鹿ウヨが幅を効かす2ちゃんだけあり、
国家神道大好き・廃仏希釈大賛成の原理主義や、
平田の流れの偏狭で排他的な古神道カルト賛美・仏教否定排斥の声がでかくて驚いた

アメリカの正義病・イスラム、ユダヤの原理病など非寛容・文明の衝動が問題視される時代に、
神仏が共存する日本の精神・宗教風土が再評価される中、
その逆を地で行き神仏習合を忌み嫌う2ちゃんはさすが醜いと思った
94天之御名無主:2009/08/13(木) 18:13:07
>>93も十分排他的じゃない?
95天之御名無主:2009/08/13(木) 21:02:31
>>93

でもさ、神仏習合ってもさ、そもそも日本の仏教は、大乗非仏説の範囲に入るたぐいの、
いわばキマイラ的なものでしょう?

創価学会のおばちゃんが意識していないように、日本人一般も大乗非仏説などには
無関心なんだろうけど、自分は仏教的な考え方には、根っこの部分に違和感と異質感を感じるけどなぁ。

あの坊さんのスタイルから変(笑)。どうして、頭をそって、妻帯を基本的には禁止しなきゃならない、
妻帯を禁止するほうがよりいい、と考えるのか? とか。仏教ってのは、なんというか、
子孫を残さないというのも変だし、つまり継続性を拒絶する、自殺思考の宗教じゃないの? とか思ってるところが、個人的にはある。

その過激な部分が、大乗仏教という領域で日本では弱められたからわからなくなってるだけだとも。
96おせっかいやき:2009/08/13(木) 23:03:26
>>95
そういう原理主義的なインド仏教が存在し、それが日本ニ入って変質(堕落あるいは現実肯定)したという図式自体が、西洋的な発想で生み出された近代的なもので、仏教の発想とは異なるということを論じているのが、>>92の本。
大きな出版社の本ではないので、大都市のよほど大きな本屋でないと、すぐ見ることは難しいかもしれないけど。
戒律は別に子供を作ることを否定しているわけではなく、カースト制度のあるインドでサンガに世俗の身分制度を持ち込まないための処置で、在家信者が否定されているわけではなかった(妻子が欲しければ、世俗の身分秩序に従う在家に戻ればいい)と説明されている。
お坊さんの姿も、出身カーストを消すためとか。
原始仏教が世俗否定でないことは中村元も強調していたと思う。
97天之御名無主:2009/08/13(木) 23:48:32
>>96

どうもありがとうございます。

もしよろしければ、上座部仏教に関して、一言二言お聞かせいただければ幸いです。
在家でも悟ることができる、というモチーフは上座部仏教にはありますが、
しかし、出家という制度は厳然としてある。機能性という点で、なにか矛盾したものを感じています。
9895:2009/08/14(金) 00:41:19
>>97
大乗でも龍樹が同じことを言っています(『友への手紙』)。ただ、悟りは集中的に修行しないと困難で、在家ではその時間が取りにくいということではないでしょうか。環境が整うことは重要だが、もっとも大切なのは本人の資質ややる気だということだと思います。
ただ、カースト制度では、低いカーストは本当に悲惨で、これはネパールの例ですが、仕事につくことができず、騙されてインドに売り飛ばされ、やがてエイズを発症して客がとれなくり、送り返されて死を待つだけの女性たちのドキュメンタリーを観たことがあります。
そういう人には「在家でも悟ることができる」という言葉は無力で、カーストに関係なく修行できる場が必要なのではないでしょうか。お釈迦さまの直弟子のアラカンには被差別カーストの出身者もいます。
9996:2009/08/14(金) 00:48:43
すみません。95ではなく96でした。
100天之御名無主:2009/10/18(日) 18:41:27
宗教板 影響を受けた本・書籍

1 :神も仏も名無しさん:2009/07/13(月) 17:28:04 ID:iykWlP19
仏教、キリスト教、ヨガ、ニューエイジ、クリシュナムルティなど

意外に良かった本、
ちょっと啓蒙された本、
世の中の見方が根本的に変わったという本、
手放せずいつも枕もとに常備している本など、

おすすめ書籍をあげてください
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/psy/1247473684/
101天之御名無主:2009/10/22(木) 22:39:34
>>93
俺は神道大好きっ子だが、むしろ、ある程度は排他的な性格を持っていて欲しいと思う。
仏教や他宗教を廃絶したいとは思わないが、神道が寛容すぎた結果、新興宗教等が蔓延する社会になってしまい、本来の神道の形が失われつつある。
日本らしいと言えば日本らしいが。
102天之御名無主
>>101
本来の神道の形って何だよw
素朴な多神教(アニミズム)、祖霊信仰・自然崇拝に排他的も何もない