▲▲リレー小説・カリスマ押売店員TAROU▲▲

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1名無しさん
少年時代から風采の上がらない男だった太郎は、
希望していた企業の就職試験に落ち、中小企業合同説明会で
とある地方出の押売りコンタクトに捨て犬同然に拾われた。
しかし、そここそが太郎の転職、いや天職の場であった!
カリスマ店員太郎・TAROUの日常を追う!(フィクションでーす)
2名無しさん:02/05/22 23:41
   /⌒⌒γ⌒ 、
  /      γ   ヽ
  l       γ   ヽ
 l   i"´  ̄`^´ ̄`゛i |
 |   |         | |
 ヽ  / ,へ    ,へ ヽ./
  !、/   一   一 V
  |6|      |     .|
  ヽl   /( 、, )\  )   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   |   ヽ ヽ二フ ) / < やっぱ太郎のほうが共感できるわ。
   丶        .ノ    \______
    | \ ヽ、_,ノ
   . |    ー-イ
3名無しさん:02/05/23 00:26
さて、今日も俺の華麗な押売りテクでピービー売りまくりだぜ!
最初の客は誰だろう?太郎は茎川霊のグラビアポスターを拭きながら
客を待った。


その日は客は来なかった。
4名無しさん:02/05/23 00:48
次の日にようやく客がきた。背の低い初老の、アホの坂田に似た男だった。
「ツーウィークをいただきたい!」
「それでしたら今、一ヶ月交換の安いレンズがございまして、ケアもでき…」
「うるさいっ!俺を誰だと思ってるんだ!
そんなクズレンズはいらないことを明確にしておきたいっ!
押売りは如何なものかと…」
5名無しさん:02/05/23 00:51
やれやれ、とんだ客だった。
その筋の怖い客には、ついつい押売りトークもひ弱ってしまう
小心者の太郎であった。
業界でも有名な焼鳥裁判事件の二の舞はごめんだしな。
次の客には絶対ケア用品10年分買わせてやるぞ、と太郎は意気込んだ。
6名無しさん:02/05/23 17:16
   /⌒⌒γ⌒ 、
  /      γ   ヽ
  l       γ   ヽ
 l   i"´ `^´ ̄゛i |
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 ヽ  / ,へ   ,へ ヽ./
  !、/   一  一 V
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  ヽl  /( 、, ) )   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   | ヽ ヽ二フ ) / < なんかつかみがないな。
   丶       .ノ    \______
    | \ ヽ、_,ノ
   . |    ー-イ

7名無しさん:02/05/23 20:27
太郎の店はコンベが多かった。それには理由があった。
近所に医師系の冷静コンタクトがあったのだ。
みんなワンデーやツーウィークは安いほうに流れてしまう。
こればかりはしょーがないのだが、上は納得しない。
キョンシーのノルマがきつく設定されて、尻を叩かれる毎日だ。
8名無しさん:02/05/23 20:34
販売促進部の小泉部長が店に来た。どうも最近ヤツレタと評判だ。
「ピービー転向なくして景気回復なしだ。頑張ってくれ」
「ピービーはアレルギーになりやすいみたいだなぁ…
お客様も安いんだから、それなりに痒みに耐えてもらわなくては」
どーもこの人は絵空事ばかりでついていけない。
最近は部下の支持率も下がってきているようだ。そろそろ退任かな。
9名無しさん:02/05/23 20:37
最後に「一ヶ月に健康豆を百個売ってくれ。豆百俵の精神だな」
と言い捨てて帰っていった。やれやれ。
うちは最近豆よりも安売り眼鏡が活況だ。
曲げても折れないを売り文句にスリープライスを攻勢かけている。
いやにアクロバットな眼鏡だなぁ、江頭2:50でもイメキャラに使うか(笑)。
10名無しさん:02/05/23 21:46
次の客は、生っ白い顔をした20代後半の男だった。
「尾宅さーん、お待たせしました」太郎は笑顔を見せたが、尾宅は
ジロッと太郎を一瞥しただけですぐ椅子に座った。
「ワンデーアキュビュー3箱ね」嫌な感じで尾宅は注文した。
太郎の中のトークマニュアルが、スカスカの大脳の中でスタートした。
11名無しさん:02/05/23 21:49
「毎日レンズお使いなんですかぁ。年間コストかかりますよぉ。
それでしたら弊社のキョンシーがお奨めです。一ヶ月あたりで
交換すればいいですからツーウィークより長持ちしますよぉ。
ケアを丁寧にすれば少し長めにも使えますよぉ」
太郎のトークを死んだ魚のような目をして尾宅は聞き入っていた。
12名無しさん:02/05/24 00:18
「カナダのウラドラビジョンで作っている粗悪品のことだろ。一ヶ月を目安に交換して
いただくレンズですが、厚生省の認可が下りていないので一ヶ月使い捨てと呼んではいけない
私生児みたいなレンズです。1480円で売っても1000円以上利益があるのでぜひ買っていただい
て、アレルギー性結膜炎の症状も味わっていただきたいです、と言いたいんだろ。」
尾宅は一気にまくし立てた。太郎の完敗。デイリーズに変えることにも失敗した。
オタクの怖さを思い知った太郎であった。
13名無しさん:02/05/24 01:08
「よくご存知ですねぇ。わかりました。在庫を探してきます」
太郎はまだまだ死んでいなかった。こうなったら奥の手だ。
「申し訳ございませんー。ワンデイアキュビューの850のカーブは
在庫がありません。注文になってしまいますぅ。
宜しければ千葉レンズのデーリーズが近いですから如何でしょう?
値段もこちらのほうがお安いですし…」太郎は勝利を確信していた。
14名無しさん:02/05/24 01:11
「値段も安いけど、仕入れ値も安いんだよねぇ」
イヤミっぽく尾宅は畳み掛けた。「いいよ、注文で。まだ家にあるし」
こりゃ最悪の展開だ。また店長の羽柴にどなられる。
ところが診察に入り、思わぬ展開になった。
「あら、角膜に傷があるわねぇ。しばらく中止してて下さい」
15名無しさん:02/05/24 01:15
太郎の店のくっつき眼科の院長は、女医の加太手間先生だ。
一応眼科の勉強はしていたらしいが、やる気はあまりなく、
子供の塾やら何やらに忙しい。突然休むので代診を探すのに難儀する。
「え、中止って言われても眼鏡ないんですけど」尾宅がふて腐れて言った。
「じゃーレンズは一週間後に出しますから、また来てください」
16名無しさん:02/05/24 01:33
業界人じゃないけどなんか読んでて面白いっす
頑張って続けてね
17名無しさん:02/05/24 09:24
「中止ですかぁ、残念でしたねぇ」太郎は懸命に真顔を作ってイヤミを言った。
「何回も来させて診察代稼ごうとして…」尾宅はやり切れない様子でブツブツ言っていた。
「中止している間は、眼鏡はお持ちなんですかぁ?」
「あるんだけどね、度があってなくて」
「そうですかぁ。でしたらスリープライス眼鏡を隣で販売してますから、
そちらでお作りになつては如何でしょうか?この機会に」
転んでもタダでは起きない太郎であった。
18名無しさん:02/05/24 09:26
「私も使ってますけど、ほら、こんなに曲げても大丈夫!」
半折にしても壊れない安物眼鏡を見て尾宅は呆れ顔だった。
「中国韓国から輸入してますからこんなに安いんです。
スリープライスですからお買い得ですよ。」
「ふーん。覗いてみるよ」尾宅も根負けした様子だったが、
安いという言葉に引かれたのだろうか。その後店に向かったようだった。
19名無しさん:02/05/26 13:58
羽柴が店の奥で携帯で私用電話をかけていたので、次の客も太郎が担当した。
野草染めしたような布地をマフラーのようにまいた、恰幅のいい中年男だった。
「中雄さーん、お待たせしました」中雄はムスッとした顔で太郎に近づいた。
「ツーウィークを買いたいんだが」
「そうですか、ツーウィークは値段も高くつきますし、いまお手頃な
価格のキョンシーはいかがですか?今度一ヶ月交換の認可もおりますし…」
「能書きはいらないんだよ!ツーウィークが欲しいって言ってるだろうが!」
ドスの効いた剣幕だった。
大声に驚いたのか、奥さんらしい線の細い和服の女が待合から顔を出した。
20小説家:02/05/26 14:59
「まぁまぁ中雄様、大変失礼しました。J*の製品でおよろしいですね」
彼女の名は秋美由という。
線も細いが身体もスレンダーである。
中雄の目に好色な光が浮かんで直ぐに消えた。
理由は、コンタクトを入れていないときの自分の審美眼に自信がもてない
からだ。
ツーウィークの最後のペアが汚れたので捨てた夜に拾った美女(に見えた)
相手が何とホモだった。
何しろ、彼はS-10.00なのだ。
さすがに10センチの距離まで近付いて自分の好みかどうかを確かめる
勇気はなかった。「先ずはレンズをいれてからだ」
中雄は財布を取り出した。
しかし次の瞬間、
21名無しさん:02/05/27 01:56
早く続きを・・・・
22名無しさん:02/05/27 16:18
やはりこれも駄作か。
苦悩する太郎。次はどういうネタにするか。
23名無しさん:02/05/27 17:12
だからこの板人少ないんだから、別の板でやればいいだろ。
ここでは、そういうの長続きしないんだから。
24名無しさん:02/05/27 19:05
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            ,,iillllllllllllll' ゙lllllllllllllllllllllllllll    llllllllll                           llllllllllll
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25名無しさん:02/05/28 16:08
>>20
財布を忘れていたことに気づいた中雄は恥ずかしそうに帰った。
こっちも文無しには用は無い。太郎は居丈高な客は苦手だったので清々した。
26名無しさん:02/05/28 16:11
待合室でものすごい携帯の着メロが鳴り響いた。いやな予感だ。
「もしもしー。あ、鈴子?いま眼科。え、いいって。だいじょーぶー」
バカそうな女の声が続き、待合室にいた婦人は迷惑そうに見ていたが
一向に介する様子もなかった。
太郎が恐れていた、バカゴキブリ顔黒マスカラつけまくりカラコンきぼーん女だ!!
27名無しさん:02/05/28 16:15
「阿玉さーん、阿玉唐子さーん」
太郎が呼ぶと携帯で話したままその女は検査室に入ってきた。
「え、まじー?鈴子、真治とヤッたのー?超信じらんなーい。
え、アタシ?ゲハハハハ。んなわけねぇじゃん?」
ベチャベチャしゃべくりながら検査の椅子に腰掛けた。
28名無しさん:02/06/05 23:29
太郎はとりあえず阿玉の電話が終わるのを待つことにした。
オートレフに置いた指でリズムを取りながら、上海帰りのリルを小声で歌いつつ
辛抱強く待った。太郎は待った。
やがて西側の小さな窓が夕日に染まる頃、太郎はとうとう襲って来た睡魔に
ねじ伏せられてしまった。
浅い眠りから目覚めたとき、そこにはもう阿玉はいなかった。
その日の僅かな売上金も阿玉と共に消えていた。
太郎はたった今見た夢を思い出していた。

29名無しさん:02/06/06 19:35
あげ
30名無しさん
太郎は果てしない宇宙空間を飛行していた
ここからはもう懐かしい、あの緑の地球を見分けることができない
太郎はシリウスの伴星シリウスBへ急いでいた
白色矮星は末期を迎えていた
間もなく超新星爆発が始まる。
そうなれば地球は壊滅する
「もう間に合わないかも知れない」
太郎は振り向いて、見える筈のないコンタクトルームを見た
静かだ。阿玉の甲高い電話する声も聞こえない
小さくドアの閉まる音がした
太郎は再び
「白色矮星に身を投じて超新星のエネルギーと相殺する自らの使命」
を思い出し、既に視野一杯に迫ったシリウスBに眦を据えた
短い時間であったが、何も知らない患者にコンタクトレンズを押し売りするという
楽で面白い仕事に就けたことを、幸せで意義深いことだったと誇りに感じていた
そのとき、目前の空間が揺れ捩れて赤く染まった
「遅かったか!!」太郎は呟いて・・・
目覚めた。
夕日に染まった窓があった
 「俺は俺は・ウルトラマンだったんだぁ」
恐れるものは何もない
売上金紛失が何だ・阿玉が何だ・社長が何だ
地球の危機に比べれば取るにたいないこと
耳の後ろを伝う脂汗を拭こうとハンカチを取り出した
500円玉が音を立てて落ちた
そうだ、缶ビールを買おう!
500円玉を拾ったついでにポーズを決めて「シュワッチ」と言ってみた
変身はできなかったが、何と、阿玉が帰ってきた
 次回予告・・阿玉との爛れた官能の世界がお望みならAを
       太郎のたどたどしい騙しのテクニックならBを
       ウルトラマンとしてのSFならCを
       元の怠惰な毎日がご希望ならDを
        選んで投票しよう
 最も多かった粗筋に向かって、皆さん書いてね〜
 私?もっとお上手な方一杯おられるでしょ
 書くより読みたい