どうせモテないから妄想しようぜ Part3.6くらい

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1信者
妄想。
それは、辛く厳しい現実から受けるダメージを緩和するための
一時的避難所。。。
そして、ここには自らの妄想により、他人の苦しみまでも消して見せようという、
偉大なる勇者たちが、己の粋を集めた力作を書き込んでいく・・・。

ここは妄想というなのオリジナルストーリーを書き込んでいくスレです。
長期連載、読みきり、なんでもOK。
自身がなくても、気負いせず書き込んでいきましょう。

あなたの妄想に救われる人がいます。

【dat堕ちしていった過去スレたち】
どうせモテないから妄想でもしよっと
http://human.2ch.net/test/read.cgi/male/1039438333/l50
どうせモテないから妄想でもしよっとPart2
http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1046265113/l50
どうせモテないから妄想でもしよっと (Part?)
http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1054967443/
どうせモテないから妄想しようぜ Part3.1くらい
http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1055329666/

2信者:03/07/01 13:53
前スレの如く、突然dat落ちさせられないように、今回は全力で保守しましょう。
基本的にはsage進行で。

では、以下、かってながら、Part3.1くらいで途中で打ち切られてしまった作品を、
コピペしていこうかと思います。
職人さんがこのスレに気づいたなら、何卒続きを・・・。
3Mr.名無しさん:03/07/01 13:55
脳内ヲタ             
4Mr.名無しさん:03/07/01 13:55
保守
5信者@貼り貼り:自転車チューブ様:03/07/01 13:56
この道は、いったいどこまで続いているのだろう。
 アップダウンを繰り返す、周囲を木々に囲まれた峠道を、もう2時間は走り続けている。
 ともに旅を続けている愛用ロードレーサー、エンジェル・ビートのフレームが今日は一段と赤く見えた。
 まだ10時前だと言うのに容赦なく光を放つ太陽と、勾配の激しいワインディングロードが
早くも俺の足腰を痛めつけている。
 やはりまだ俺には厳しいコースだったか。
 後悔してはみたものの、今更引き返すというのもなんだか癪にさわる。
 なんとかこの先で今夜の寝床を確保しなくては。
 すでに萎えつつある足に鞭を打って、目の前の坂道を駆け上がった。
 先がブラインドになっているカーブ。
 ココを曲がった先はくだり坂になっているかもしれない。頼む下っていてくれ。
 しかし現実は非常なもの。曲がってみればやはり上り坂。
 ただ、その坂の途中、さびの浮きまくった看板とすでに風しかかっている木製ベンチを置いただけのバス停があった。
 まだ路線が運行されているのかかなり怪しいと思ったが、一組のカップルがベンチにかけているのを確認できる。
どうやらまだ、バスは生きているようだ。
 それにしてもカップルか・・・まったくうらやましい限りだ。このくそ暑いなかピッタリと寄り添うようにしている。
 こんな山の中でまでみせつけられるとは。出来るだけさっさと視界から消し去ってしまいたい。
 あれほど萎えていたはずの太ももに本日一番の力が宿った。
 あっという間に、二人の前を走り抜ける。
 へっ!ぶっちぎってやったぜ!!
 大人しく座ってる奴等を相手に俺は何をやっているのだろう。
自己嫌悪がさらに心の傷を広げてくれた。
 寂しくない、寂しくなんかないぞぉ!!
 もはやむなしいだけである。
 あまりの寂しさに目を伏せると、背後から女の子の声が聞こえてきた。
「がんばれー!」
 さっきのカップルの片割れのようだ。
 いくらか溜飲を下げる。
 右腕を上げてその声に答えると、また少し、走る気力がもどった気がした。
「お幸せに」
 俺はボソリとつぶやいて夏の日差しの中を駆け抜けていった。
つづく 
6信者@貼り貼り:自転車チューブ様:03/07/01 13:57
>>5 のつづき
 大学はなんとか卒業した。だが職が無い。
 今時よく聞く話だ。
 某三流大学を去年卒業した俺もそんな現代の若者の一人。
 定期的に伝えられる不採用通知に、心底嫌気がさした。
 さらに追い討ちをかけてくれたのが高校時代のオタク仲間田中の結婚式だ。
 立派に働き、さらにきれいな嫁さんまでもらった田中。
 それに比べて、俺、矢川 陣は、どうしてこうも惨めなのだろうか。
 日に日に募る欝に、とうとう俺はキレてしまった。
 ちょうど季節が夏に差し掛かり始めた頃、すべてを放り出して旅に出た。
 愛車であるロードレーサーに荷物をくくりつけて、あてもなく走り出した。
 それから2週間、気の向くままに旅を続け、たどり着いた先がこの山奥の峠道だ。
 


 道はどんどん狭くなる。
 舗装がだんだん粗くなり、いつの間にか、左側はがけになっていた。
 この道幅ではおそらく軽自動車一台すら、すれ違うのは困難だろう。
 そんな悪道がずっと蛇のようにうねっている。木々の間から漏れる太陽が相変わらず蒸し暑い。
 この先に行っても、もうなにも無いのではないだろうか。
 道がある以上そんなはずは無いのだが、ふとそんな考えが浮かんできてしまう。
 いくらなんでもこんな山の中で野宿するなどご免こうむりたい。
 またひとつカーブを曲がる。生い茂る木々のおかげで少し薄暗かった辺りが明るくなり、パッと視界が開けた。
 峠の頂へたどり着いたのだ。
 周囲の山の様子が一望できた。深い緑色をした山がどこまでも連なっている。
 写真や映像でしか見ることの無かった光景が自分の目の前に広がっているのだ。
 しばし、その様子に目を奪われた。苦労の末に峠を乗り越えた者にのみ与えられる絶景だ。
 ぐるりと辺りを見回してみる。すると、ちょうどこの峠の先のふもとだけ、緑が薄くなっているよう見えた。
 村だ。まだ遠いが、わずかばかりの家屋と田畑があるのが確認できた。小川も流れているようだ。
 助かった、あそこで一休みさせてもらおう。なんならあの村で一泊してもいい。
 とりあえずの目的地ができた。俺はボトルキープに止めてあった水をあおり、再びドロップハンドルを掴んだ。
つづく
 >>6のつづき
 時間こそかからなかったものの、下りは予想に反してかなりの体力を消耗させられた。
 見通しも、路面状態も悪い峠道、スピードが出過ぎないよう常にブレーキとハンドルの
操作に気を使いながらの走行は腕と精神をジリジリと痛めつける。
 ようやくふもとの村にたどり着いた頃にはすっかりくたびれていた。
 村はずれの小川、川沿いのあぜ道に愛車を止めて、
背の低い雑草が生い茂るほとりにに腰を下ろし、ようやく本日最初の休息をとる。
 リュックの中からカロリー○イトの類似品とポケットラジオを出し、まずは一休みだ。
 すぐ目の前を流れる川の水は透き通っていて、川底の小石がはっきりと確認できた。多分飲める。
『さあ、里中投手、セットから第三球・・・』
 トランジスタラジオから高校野球地方大会ニ回戦の中継が聞こえていた。
 出場校の名前はどれも聞き覚えの無いものばかり。
 ああ、そういえば、ここは見知らぬ土地だったと、改めて思った。
 そもそも地方大会など、俺が住んでいた町ではせいぜい決勝戦くらいしか中継しない。
 娯楽が無く、地元にプロ野球チームも無い地域独特のものだろう。
 強すぎる太陽の光が青を薄めた水色の空、遠くで聞こえる蝉の鳴き声、
青臭い雑草の臭い、蒸し暑さを和ませる小川のせせらぎ。
『打った!、三塁線を鮮やかに抜けていく、コレは長打になりそうです・・・』
 のどかだ。
 今までなるべく人気の多い町を通るようにしてきた。こんな田舎に入りこんだのははじめてのこと。
 まだ日が高いが、今日はここで一泊してしまおうか。
 そんな考えすら脳裏をよぎる。
 小川の向こう側には田畑が広がっており、その間にぽつぽつと家屋が点在している。
 その更に向こう側は山、周囲を360度山でかこまれている。
 あれはカラスだろうか?数羽の群れが山の向こうを目指してゆったりと羽ばたいていた。
 静かな山間の農村、俺はこの場所がいたく気に入ってしまった。
 こうしてのんびりと、日が暮れるまで雑草にまぎれて体を横たえているのも悪くは無い。
 まぶたを閉じていても存在を感じられるほどギラギラと照りつける夏の日差しも今日はなぜか心地よく感じられる。
つづく
>>7のつづき
 少し遠くから、自動車らしきエンジン音が聞こえてきた。
 やや甲高い音は軽自動車特有のそれである。きっと軽トラだ。
 川沿いのあぜ道を走っているらしく、徐々に音が大きくなる。
 だが、あえて視線を巡らせることはしない。ゆったりと夏の熱気に身をまかせた。
 しかし、そんなささやかな幸福感は、すぐに終焉を迎えた。
 ちょうどエンジン音が俺の頭上を通りかかった頃、突然、何か機械が、激しくぶつかり合うような音が耳を劈いた。
「うお!!」
 驚いて起き上がる、振り向いたその先にあったのは、
 白い軽トラと、数メートル向こうに吹っ飛ばされた俺の愛車だった。
あぜ道に止めてあった自転車に、まっすぐ軽トラが突っ込んだらしい。
「お、おい!マジかよ!!」
 慌てて愛車に駆け寄ると、それはもう見るも無残な姿に成り果てていた。
 後輪のスポークが折れ、リムがひしゃげて変形してしまっている。辺りには
自転車の荷台等にくくってあった旅行道具が散乱していた。
「のーーーー!俺のエンジェル・ビートがああああああ!」
 軽トラのドライバーも慌てて車から降りて駆け寄ってきた
「ああっ!やっちゃった!!」
 予想に反して、ドライバーは若い女のようだ。
 だが今はそれどころではない、ともに旅を続けてきた相棒が、が大ピンチを迎えているのだ。
 一応引き起こしてはみたが、当然のごとく走れそうも無い、あまりのことに力が抜け、その場にへたり込んでしまった。
「ご、ごめんなさい!わたしその、なんかよそ見してて・・・」
 ドライバーの女が俺の前に回り込んでしきりに謝っている。
しかし道のど真ん中に駐輪しておく俺にも問題はあるのだ。
 だからといって彼女に声をかける気にもならなかった。
「あ、あの、そ、そうだ!自転車屋さん!!村に自転車屋さんがあるから、とにかく行ってみよう!もしかしたら直るかも!」
「へ・・・?自転車屋・・・?」
 女の言葉に、少しだけ希望を見出すことが出来た。
「自転車を荷台に積み込めば私の車で行けるから、とにかく行ってみよう、さとりあえず立って」
 手をひかれ、ふらふらと立ち上がる。
 気づいた頃には俺は、軽トラの助手席に収まっていた。
つづく
>>8のつづき
まったく舗装されていないあぜ道はがたがたと軽トラを揺らす。
時折、荷台の自転車が跳ねる音も聞こえてきた。
「ホントにごめんね・・・修理代とか、私が払うから・・・」
 ハンドルを握る女が本当に申し訳なさそうにつぶやいた。
「いえ、あんなところに駐輪していた俺も悪いですから、気にしないでください」
 そういえば、自転車のことで頭がいっぱいで、女の顔すら見ていなかった。
 横目でチラリと顔をのぞいてみると、思っていたよりもずいぶん幼い顔をしている。
 女というよりは少女と表現したほうが適切かもしれない。
顔には特筆するほど特徴はないがそれぞれ形の良いパーツがバランスよく配置されている。
普段気づかないが実は可愛いというタイプだ。
 しかし残念ながらファッションなどにはまるで興味が無いらしく、髪は耳がぎりぎりで隠れる程度まで短くしてあり、
まるで染めてある気配が無い。
服も機能性を重視した大きめのTシャツにジーンズ。化粧もまったくしていない様子だ。
「でも、やっぱり気になるよ。ちゃんと弁償しなきゃ・・・」
「そんなに恐縮されると、なんだかこっちまで申し訳なくなってしまいますよ。この車だって、ずいぶんバンパーへこんじゃったみたいだし、お互い様ってことにしときましょうよ」
 少女はまっすぐに前を見て、運転に集中している。
 今度はしっかりと顔を運転席へと顔を向けた。
 やはり可愛い、磨けばもっと光りそうだ。さっきは気づかなかったが、左目の下あたりに小さな泣きボクロがあるのが確認できた。
「そうか・・・うん、わかった。そう言ってくれるなら、私もう、あんまり気にしないようにするね」
 少し不安げだった表情が、パッと明るくなった。日焼けで小麦色になった少女の頬が跳ね返す太陽の光が少しまぶしい。
「そういえば、私達まだお互いの名前も知らなかったね。私、日野 光(ひの ひかり)この村に住んでるんだ。
キミは自転車で旅行していたんだよね?名前は?どこに行くの?どこから来たの?」

つづく 
>>9のつづき
 次々と、質問を浴びせられた。そういえば、小学生の頃、転校生が来たとき、
新しい仲間が出来ることの期待に胸を躍らせなが、
俺もこんな風にして、質問を浴びせていたことを思い出した。
「俺は、矢川 陣です。ご推察の通り、自転車旅行の途中です。
行き先は決まっていなくて、ただふらふらと毎日走っている。出身地は・・・」
 訊かれた順番に、一つ一つ、答えていく。
 その度に、光はうんうんと大げさにうなづいて相づちをうった。
「へぇ〜、じゃあ、あてもない一人旅ってワケだ。なんかカッコいいね」
 そんな言われ方をすると、うれしくも、くすぐったくもあり、
でも自分を情けなくも思う。本当はただの現実逃避なのだ。
 村の自転車屋といっても、ずいぶん距離があるらしい。
 事故にあった田畑をぬけて、狭い林道に入り、
しばらく走って数件の家屋が集まっている所に出た。そのうちの一軒が件の自転車屋らしい。
 古ぼけた木造平屋建ての家屋で、いかにも年代物といった感じの頑丈そうな自転車が店先にとめてある。
 今中自転車店、とかつては白かったであろう黄ばんだ看板に書かれている。
 どう見ても、ロードのパーツなど扱ってそうにない。
 腰の曲がった老夫婦が、光に紹介された俺を「遠くからよう来なさった」と笑顔で出迎えてくれた。
 早速、自転車を見てもらう。すると、意外にも走れないほど損傷しているのは後輪のホイールだけということだ。
 だが、かんじんの700cサイズのホイールなど、当然この店には無い。
 さらに取り寄せにはなんと2週間ほどかかるというのだ。その辺りは田舎の事情らしい。
「2週間・・・・」
 ある程度予想していたこととはいえ、言葉を失ってしまう。
 唯一の足を失ってしまったのだ。とはいえ、ここでこの旅を終わらせる気にもならない。
 さて、どうしたものか・・・
 とにかく愛車を今中じいさんに預け、店を出る。
「どうすんのこれから?」
 光が、また少し、沈んだ表情を浮かべて口を開いた。
「どうしましょう・・・」
 どうするのかと聞かれても、困る。すっかり途方に暮れてしまい、やはりもう帰るしかないかとあきらめかけた。
「もしよかったら・・・私の家へ来る?2週間くらいなら泊めてあげるよ」
11Mr.名無しさん:03/07/01 14:00
保守
チューブ様のは、ここで切れております。
最終書き込みは03/06/20 20:07です。

URL
http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1055329666/93-99
13信者:03/07/01 14:07
今回、テンプレと同時に貼った
自転車チューブ様の
他にも、

ダメな機械 様

8〜 ◆K9Kh/Wxcc. 様

春の日に君と出会う 様

妄想屋 様

その他名無し職人様方

などなど、大変優秀な職人様方の作品もありましたが、
その全て(妄想屋さんのは落ちてて無理ですた)が
一応の終了を見ていたので、貼るのを略させていただきました。
14信者:03/07/01 14:09
・職人様方はトリップ推奨。
・荒らし、煽りは放置。
・マターリ進行。
・dat堕ちから守ろう!!

え〜と、ここまでがテンプレ扱いってことで・・・。
ではどぞ。
15Mr.名無しさん:03/07/01 14:21
お、復活してる。

じゃ、最初のうちは、元住人が気づくようにageとくよ。
1615:03/07/01 14:22
って、sageてどうするよ。

改めてage。
17Mr.名無しさん:03/07/01 20:34
asa
18Mr.名無しさん:03/07/01 21:44
Bob Dyran "Is Your Love in Vain ?"(2ちゃんねる毒男風 翻案訳)
※正当な訳詩じゃないでつ。英語に詳しい方、御容赦。

本気でつか? それともなんかの罰ゲーム?
一緒に居たいって言われても 漏れにはなんだかピンと来なくて
ひょっとして、単なる物珍しさ?
前にこっ酷い目に遭ったから 漏れはステキな言葉なんて信じない
本気になってしまいますよ? ウソなら早めに止めたほうが(・∀・)イイ!!

君はとても無邪気なヒト 漏れが毒男だって分からないのかも?
リアル世界で吊ってしまいたい時 なぜに目の前に現れますか?
漏れの世界を知ってまつか? 毒男の鬱世界を。
それとも説明しなくちゃなんないスか?
放置プレイで充分なのに どうして気にしてくれるですか?

漏れはキモイと罵られたこともあるし
あからさまに避けられたこともある
僕はずっとずっと独りぼっちだったし 愛してくれる人なんて居なかった
それでもたいして辛いと感じたことはなかった

このまま逝ったら好きになりますよ? 君に恋をしてしまいますよ?

ずっと傍に居て、凍った心を溶かしてくれますか?
僕のダメさを許せますか?
僕の苦しみを分かってくれますか?
本気で信じてくれますか? それともただの騙しですか?
19Mr.名無しさん:03/07/02 00:46
うわーい!
フカーツおめ!
20Mr.名無しさん:03/07/02 01:13
よーしパパもなんか書いちゃうぞー。
って思ったけど何書けばいいか分からん。
まあ気が向いたら何か書いて見ますわ。
萌え系ばかりだから、戦場物でも書いてみるかな・・・
21Mr.名無しさん:03/07/02 06:28
執拗に保守
22Mr.名無しさん:03/07/02 08:35
>>20
基本的にはオールジャンルOKのようなので是非。
23Mr.名無しさん:03/07/02 14:21
あの素晴らしい愛をもう一度

作詞:北山 修 作曲:加藤 和彦 編曲:橋本 祥路

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命かけてと 誓った日から
素敵な思い出 残してきたのに
あの時 同じ花を見て 美しいと言った
ふたりの 心と心が 今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度

赤とんぼの歌を 歌った空は
何にもかわっていないけれど
あの時 ずっと夕焼けを 追いかけて行った
ふたりの 心と心が 今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度

広い荒野に ぽつんといるようで
涙が知らずに あふれてくるのさ
あの時 風が流れても かわらないと言った
ふたりの 心と心が 今はもう通わない
あの素晴らしい愛をもう一度
あの素晴らしい愛をもう一度

24Mr.名無しさん:03/07/02 21:53
>>23
この歌大好きだ。
25Mr.名無しさん:03/07/03 01:08
保守
26Mr.名無しさん:03/07/03 03:11
hosyu
27Mr.名無しさん:03/07/03 06:07
x
28Mr.名無しさん:03/07/03 14:45
hohohosyu
29Mr.名無しさん:03/07/03 15:23
ハケーン
自転車チューブ殿はときメモスレにずっといるみたいだがw
30Mr.名無しさん:03/07/03 19:12
チューブ様ぁ・・・。
31Mr.名無しさん:03/07/03 21:08
32Mr.名無しさん:03/07/03 21:43
チューブ様ぁ・・・。
33メールアドレス:03/07/03 21:46
本当にお金に困っている人   

本気の方だけメール下さい。
まだ新しい為、早い者勝ちになりますが・・
誰でも出来る在宅のバイトです。
労力もいりません。
やった分だけどんどんお金が入ります。

一言だけコメントして頂ければ
返信をさせて頂きます。

では、宜しくお願いします。

※お金さえあれば思うがままだと思われ。
34Mr.名無しさん:03/07/03 22:25
35Mr.名無しさん:03/07/03 22:44
36Mr.名無しさん:03/07/03 23:03
37Mr.名無しさん:03/07/04 01:46
3820:03/07/04 02:37
とりあえず戦場物を書いてみました。
ほとんど書き込んだことが無いので、正直、自信はないですが、書き込んじゃっていいですかね?
39Mr.名無しさん:03/07/04 02:39
(≧▽≦)ノギャハハ☆
   
40Mr.名無しさん:03/07/04 03:13
>>38
GO!
4120:03/07/04 04:03
雪。
3月の終わりごろだというのに雪が降っている。
その季節外れの雪は絶え間なく降り続け都市を幻想的に白く染め上げる。
本来ならば季節外れの雪を喜ぶ子供達やアベックで賑わうところであろう。
しかし、この都市にはその季節外れの雪を喜ぶはずの市民はどこにもいない。
いや、路地裏に白い息を吐いている男が10人ほどいる。しかしその姿は明らかに市民と異なる姿だった。
ネクタイ無しで派手なシャツのやくざっぽい格好などではなかったが、その鋭い目つきは明らかに
堅気の人間ではない。何よりその手にはAK74やPKなど共産圏の銃器が握られていたのだから。
その時、突然銃声が響きその中の一人が倒れこんだ。
咄嗟に全員近くの鉄製の大型のゴミ箱の陰に走り出す。
しかし、狙撃手は一瞬移動の遅れた奴を見逃さなかった。
銃声が響き死神からの招待状が送られる。そしてその場に残されたのは2人目の死体だった。
42Mr.名無しさん:03/07/04 18:40
俺はまず朝は辻希美のバキュームフェラで目覚める。
辻希美と小島奈津子に抱きかかえられて風呂へ入る
そのままファク。メシは周富徳に作らせた中華。朝っぱらから油っこい中華。
どーでもいいけど「周富徳」て一発変換出来るな。
で、メシのあとは朝っぱらから酒飲みながら2ch、
手は使わず辻と小島に両脇から抱えられて
加護亜依がポテトチップを口に運び、加藤あいがフェラ。
ときメモの藤崎詩織が口移しで俺にヘネシーを飲ませる。
昼頃にいったん2chをやめる。
俺が「よし、今日はソープでも逝くか」と言うと
辻希美、小島奈津子、加護亜依、加藤あい、藤崎詩織が泣きながら
「イヤイヤ、もっとワタシを抱いて!」と引き止める。
「うっせーな、今日はソープな気分なんだよ!!」と家を出る。
高級リムジンが待っている。運転手は田代マーシー
車に備え付けのPCで最高級ソープを検索。
直行して5Pする。
帰りに焼き肉屋へ行ってタン塩とレバーと嬢カルビを死ぬほど食う
そしてすし屋へ行ってトロとウニだけ食う。
そしておでんの屋台へ行っておでんをテキトーにみつくろってもらい熱燗を煽る
そのころ、女たちが迎えにくる。
しかし女たちは朝のメンバーとは入れ替わっている。
メンバーは田中麗奈、松浦あや、ヤイコ、石川李華。
全裸で騎馬を組んで家まで帰る。
帰ると焼酎で沸かした風呂に入る。入るメンバーは松浦あやと広末涼子と
真鍋かをり。アナルまで綺麗に舐めさせる。
いっさい手をつかわずにさっぱりとする、風呂を出る。
風呂を出ると優香とエンクミに抱きかかえられてPC前に座る。
小一時間ほど毒男を煽って遊ぶ
遊んでいる最中は飯田かおりのバきゅームフェラ。顔射。
で、吉澤ひとみと吉田恵と2Pして寝る。
438〜 ◆K9Kh/Wxcc. :03/07/05 00:14
復活したのですね。
いま別板で書いているものを載せてよいですか?
自分の場合、自分好みの萌え描写と萌え展開があるので、
以前書いたものとかぶる表現が多々あり、
つまらないかもしれませんが、、、
4420:03/07/05 02:46
「金田さん!狙撃手は道路の向かいのあそこのビルから撃っています!」
「くそっ!2人もやられちまった!」
金田と言う指揮官らしき男は地面にに拳を打ちつけた。
「よし朴、お前はあの窓に向かってここから撃ちまくれ!奴が顔を引っ込めた隙に他、残り全員で
あの窓まで近づいて狙撃手をぶっ殺すぞ!」
「撃て!」金田は声を荒げて叫んだ。
ゴミ箱の上にPK軽機関銃を据え置かれ窓に向かって射撃を開始される。
それと同時に彼らを狙っていた狙撃手は窓の中に身を隠した。
さっき狙撃手がいた場所を次から次へと弾が破壊していった。
今だ。
「行くぞ!」
男達は次から次へとゴミ箱の陰から躍り出た。
路地裏から大通りの反対側をめざして次々に黒い人影が飛び出していく。
あの野郎さっきから何人も殺してくれやがって!しかし今度はPKの弾幕のおかげで奴は
窓から顔を出せないはずだ。あの日本人め、今度こそぶっ殺してやる。
金田は窓に投げ込める位置まで行き手榴弾のピンを引き抜き振りかぶる。
「死ね!」
しかし、その手榴弾が投げられることは無かった。
なぜなら、突如彼の真横から次々と光が現れ彼の体に向けて伸びていった。
そして、その光、M2重機関銃から撃ち出された50口径弾をくらい、
手榴弾を握ったまま腕はちぎれ、胸には風穴が開き、脳は飛び出したのだから。
「くそっ!重機関銃だ!物陰まで走れ!」
狙われていることに気づき彼らは必死にM2の射線から外れようとする。
しかし、道路の真ん中で無防備な姿を晒している彼らにもう助かる術はなかった。
続けざまに銃声が響き他の人影に向かって曳光弾が撃ち出されていく。
その銃口から放たれる光の束は思わず見とれてしまうほど美しい光景だった。
しかし、光の束は次々と人影に収束し雪の街を阿鼻叫喚の地獄絵図に変えていった。
4520:03/07/05 04:50
とりあえず北朝鮮陣営VS日本陣営の戦場物を書いてみましたが、どうですかね?
つまんなかったら、続き書くのをやめときますが。
46Mr.名無しさん:03/07/05 07:20
このスレは妄想と謳ってるが実質的には創作スレなので
ちゃんと読んで楽しめる作品だったら何でもOKよ
文章上手くなりゃモテるかもしんねーしがんがろうぜ
47Mr.名無しさん:03/07/05 19:52
>>43-44
キタヨー
48Mr.名無しさん:03/07/05 21:23
優しくて、笑顔が可愛くて、甘えん坊で、
自分以外の男の前だと緊張してうまく喋れなくて、
自分が少しでも女の子と喋るとやきもちを焼く、
自分に尽くすことが大好きな俺の彼女。











と言う設定をずっと想像していたら、
女の子と一言も喋らないまま
高校生活がいつのまにか終わってしまいました。
49Mr.名無しさん:03/07/05 21:39
>>45
もっと萌えるのにしてくれ
猫耳少女陣営と犬耳少女陣営のレズプレイ戦記とか
50Mr.名無しさん:03/07/05 22:31
いや、萌えない硬派なヤツも見たい。
他の萌え線作家が書いてくれるはず、っていうかお前が書け
518〜 ◆K9Kh/Wxcc. :03/07/05 23:47
受験を控えた高3の夏。
近所の大学生に、家庭教師として来てもらうことになりました。
彼とは3歳違いで幼なじみでしたが、
彼が中学に上がる頃から疎遠になっていました。
「こんにちは。なんだか久し振りだね」
「ほんと、近所なのに会わないしね。お兄ちゃんは大学どう?」
「ぼちぼちかな。結構暇だよ」
「私、数学できないから。特に代幾。これからよろしくお願いします」
勉強が始まりました。
彼が私のノートで説明してくれます。
気心の知れた仲だったので、殆ど密着していました。
528〜 ◆K9Kh/Wxcc. :03/07/05 23:48
私が解いていると、髪を通して首筋に彼の吐息が掛かりました。
「お前の髪、何の香り?」
彼は私に顔を近づけ、息を深く吸い込みました。
「いやだ、お兄ちゃん」
「いい香りがする、、、」
彼は私の鎖骨の辺りをじっと見つめ、
薄着のシャツの膨らみまで視線を落としました。
「お前、いつの間に女になったな」
「何言ってるの、お兄ちゃ、、、!」
彼は私の唇を、その唇で塞いできました。
舌で唇を割り、挿入してきました。
私の唾液を啜るように、激しく舌を動かします。
538〜 ◆K9Kh/Wxcc. :03/07/05 23:49
「んん、、、ん、、、」
生温かく柔らかい舌が、私の唇の内側を這い回ります。
舌は私の耳に移動し、窪みの中に舌先が挿し入れられました。
彼の荒い息が私の耳に熱く吹き掛けられます。
私のシャツの下を潜り、彼の手が私の背中に回りました。
後ろのホックを外すと、胸を摩るように軽く揉みしだきます。
そうしながら彼は私の唇を淵に沿って舐めました。
シャツがたくし上げられ、弾力に張った白い胸が照明に晒されました。
彼は再びその丸みを確かめた後、硬くなった薄紅の先端を唇で挟みました。
「あぁん、、、お兄ちゃん、、、変になりそう、、、」
私は彼の色を抜いた髪の中に顔を埋めました。
仄かなコロンの香りに恍惚としました。
548〜 ◆K9Kh/Wxcc. :03/07/05 23:57
彼の手がスカートに伸び、腿の内側ををゆっくりと摩り始めました。
奥の小さな布に指を当て、縦の溝に沿って上下に動かしました。
その薄い布を通して内部から液体が滲み出て、生温かく湿っています。
より強い刺激を求め、私は脚を開きました。
彼は私の欲求に応じるように、布の脇を潜り指をそこに当てました。
敏感な箇所に彼の指が直に触れ、鮮明な刺激に鼓動が激しくなります。
「お兄ちゃん、、、気持ちいいよぉ、、、あんっ、、、」
「もっと気持ちよくしてやるよ」
私の椅子を彼の正面に向かせてスカートを捲り上げると、
彼は障壁だった小さな布を脚から抜き取りました。
脚が大きく開かれ、露になったそこを彼は覗き込みました。
「お前、すごい濡れてるな。そんなに感じた?」
「いやっ、、、いじわる言わないで、、、」
どうしようもなく濡れたそこに、彼は私の指をあてがいました。
55Mr.名無しさん:03/07/06 02:08
寸止めっすか(;´Д`)ハァハァ
56Mr.名無しさん:03/07/06 19:37
寸止められた。殴られるより辛い。
いっそ殺せ。
殺せーーーーーーーーーーーーー
57Mr.名無しさん:03/07/06 20:24
恐ろしいスレだ・・・
5820:03/07/07 00:40
現在続きを執筆中・・・
とりあえず萌えるかどうかはわかりませんが最初から出すつもりだったので女の子を出します。
しかし萌え路線ではないため「お兄ちゃんだーい好き」とか下手に出すと話がぶっ壊れそうなので
性格を考えるのにちょっと苦労してます。
そんなわけで、もう少し時間がかかりそうです。
59Mr.名無しさん:03/07/07 00:44
>>58
話なんかぶっ壊してもいいから萌えるのを出してくれ
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61Mr.名無しさん:03/07/07 04:13
>>58
乙、がんばってくだされ。

萌えを書きたい人は今はスレには居ないのかな?どこかのおじさんが9・11以降アマ作品にも
殺伐としたものが増えてきたって言ったけど、みんなもそんな感じか。オレも今は萌えオンリーは思いつかないしなぁ
メイドモノを書こうとしたけど重ーい設定しか浮かばんかったし
628〜 ◆K9Kh/Wxcc. :03/07/07 11:20
下の窪みの液体が溢れ出る箇所に、私の人差し指と中指を触れさせ、
回すようにゆっくりと動かします。
私の指に自らの汁がねっとりと絡みつきました。
「ほら、こんなに濡れてるぜ」
「恥ずかしいよ、お兄ちゃん、、、」
「もっと感じるように、自分で指を使ってみろよ」
「え、、、わかんない、、、」
彼は私の指を上部の突起に触れさせました。
そのまま小刻みに突起に刺激を与えます。
途端にそこから全身に痺れるような快感が拡がりました。
私は夢中で自ら指を動かしました。
「はぁっはぁっ、、、気持ちいい、、、あぁっ、、、」
彼は下の窪みに指を挿し入れ、内部の壁を擦るように出し入れしました。
6320:03/07/07 17:21
>>58
>9・11以降アマ作品にも 殺伐としたものが増えてきた
そうえば俺が書いてるのは日本で起きたあのテロのifものです。
北朝鮮が本格的に支援を行い他の関係のある組織も蜂起した、という設定にしてみました。
よく考えれば実際にあったテロを出すのは不謹慎なんですけどif系を書いてみたかったもので。
>メイドモノを書こうとしたけど
ここよりhttp://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1056533274/l50このスレに貼ったほうが
いいかと。
64宇宙性器0079:03/07/07 19:03
 戦時下にあっても、中立地帯となっているこのコロニーは比較的平和といえた。
 時折港にやってくる軍艦や、テレビが伝える戦場の映像だけが、
世の中がけっして平和ではないことを教えてくれていた。
 港に届く物資の運搬を請け負う会社でコンテナの仕分けをする仕事をしている僕は、
プチモビルスーツと呼ばれる小型の作業用歩行機械の運転席から、何度かそんな軍艦を見たことがある。
 つい先日にも、コロニー内の食品会社から食料を購入した軍艦に、
コンテナを積み込む仕事を請け負ったばかりだ。たしか、ジオンのムサイ級巡洋艦だった。
 本来なら、中立地帯とされているコロニー内において物資の補給は厳禁だが、
食料や生活必需品等ならそう厳重に取り締まったりはしないらしい。
 今日もいつも通りの仕事をこなしていると、すでに出港した輸送船から、積荷が足りないとのクレームが届いた。
 大きさこそ小さいものの、かなり重要な荷物だったらしく、どうにか受領したいとのことだ。
 幸い小さなコンテナひとつなので、こちらの小型船とプチモビを使えば届けることが出来る。
 船同士を宇宙でつなげるのは何かと手間がかかるので、荷物を抱えたプチモビで、
相対速度を0にした二つの船の間を移動するという方法を取ることとなった。
 プチモビの操作に慣れているということで、その栄えある任務を、僕が請け負うこととなった。
 コロニーの外でプチモビを使うのは久しぶりなので、クレーム処理とはいえ、少し楽しみだ。
 今は、久々に身を包んだ通称「ノーマルスーツ」と呼ばれている宇宙服に若干の違和感を覚えつつ、
プチモビに乗り込んで、出港の準備をする輸送船の隣で待機している。
「イマナカ、準備できたぞー、プチモビ乗っけてくれ」
 小型輸送船からの無線が入った、小さなコンテナを抱えて、プチモビには少し狭いハッチをくぐり船内に入った。
「よし、荷物は置いて、適当なモノを掴んでくれ」
 適当なというから、モニターの脇にある出っ張りをノーマルスーツで着膨れた手で掴む。
「おし、つかんだっすよ」
「馬鹿、お前じゃなくて、モビルスーツのマニュピレータつかって、機体を固定しろっての」
「ああ、そういうことね…」

つづく
なんか何でもアリになってるみたいだらやってみたが、さすがにまずかったか?
65Mr.名無しさん:03/07/07 19:04
脳内彼女マンセー
66Mr.名無しさん:03/07/07 21:04
どうなんだろうか、一応何でもアリは何でもアリでいいと思うけど
読んでわかる人が限られるからなぁ…?

オレはアニヲタだしついていけるけどねw
67Mr.名無しさん:03/07/08 20:47
チューブ待ち保守

チューブ様お早く・・・。
68自転車チューブ:03/07/09 01:55
しばらくは前々スレからの転載となります
>>10 の続き 

 希望の光がみえた。だが、落ちついて考えるとそれは向こうにとってはとてつもない大迷惑ではないだろうか。
 旅の途中、とある町の川原でテントをはろうとしたら、
ウェッシュコーギー犬を散歩させていた髪の薄いおじさんに声をかけられ、
一晩世話になったが今回はそれとはわけが違う。
何せ2週間だ、たとえ食費等を支払ったとしてもそれなりの
負担を日野家に強いることになりはしないだろうか。
「いや、ありがたい提案だとは思うが、さすがに2週間は・・・」
「大丈夫だよ。私の家、私と、お父さんお母さんの三人しかいないの。
だけど結構広いから部屋は空いてるし、
お客さんなんてめったに来ないからみんなきっと喜んでくれるよ。」
 もしそうなら助かるが、ホントに大丈夫だろうか?
逡巡していると、光はさらに言葉を続けた。
「自転車ダメにしちゃったのは私だし、やっぱり何もしないわけにはいかないよ。
もしウチが気に入らなかったら他のあてを探せばいいじゃん。とりあえずおいでよ。」
「でもその・・・ご迷惑じゃ・・・」
「そんなこと無いって、男の人がいてくれたら何かと助かるかもしれないし。」
 押し問答をつづけているうち、いつしか腹に違和感を感じるようになった、そういえば、
さっきの偽カロリーメイトは半分も食べていない。そろそろお腹がすく頃だ。
 あわてて、下っ腹に力を入れてみるが、時すでに遅し、お腹の虫が、油蝉に混じって情けない声で鳴いた。
 光の顔が悪戯に笑う。
「今夜はすき焼きだよ」
 決勝ゴールだった。そういえばここ数日、晩飯はいつもカップ麺、すき焼きの誘惑には勝てなかった。
「すいません、今夜はお世話になります・・・」
「うふふ、今夜と言わず、いつまでもどうぞ」
 そう言うと、心の底から楽しそうに、光が笑った。自分が笑われているというのに、
なぜか今日はまったく嫌な気がしない。俺もなんだかおかしくなって、一緒になって笑った。
 
つづく
69自転車チューブ:03/07/09 01:57
>>68の続き 前々スレからの転載
 再び軽トラに揺られて、今度は光の家へと向かう。その道すがら、一人の少女と出合った。
 ポニーテールが似合う中学生くらいの女の子だ。
 光はその少女と顔見知りのようで、後姿に追いつくと車をとめて、
ウィンドウから身を乗り出して声をかけていた。
「おーす、未乃理ちゃん。今帰りかい?」
「あ、光ちゃん。うん、そうだよ」
 一応、光の方がだいぶ年上のはずだが、
二人の会話はずいぶんと砕けている。この村ではコレが当たり前なのだろう。
そういえば俺に対しても、光の態度はまるで屈託が無い。
「夏休みだってのにえらいねえ、そんなに勉強ばっかしてると脳みそがくたびれちゃうよ。たまには遊んどかなきゃ」
「ちがうの、きょうは学校のプールに入ってきたんだ。気持ちよかったよ」
 水着が入っているのであろう、ビニール製のバックを掲げてみせる。
「なんだ、そうか。そりゃうらやましい」
「ふふ。今度光ちゃんもおいでよ。ところで・・・」
 みのりと呼ばれている少女が助手席で所在無さげにしている俺に視線をとばした。
「その人は誰?見かけない顔だけど・・・まさか光ちゃん・・・」
 口元に手をあてて、なにやら含んでいるような笑いをうかべる。
「ああ、この人は、矢川さんっていってその・・まあ・・・旅行してる人で・・・」
「ふーん、旅行で来た人を見事に捕まえたワケか・・・」
 腕を組んで大げさにうなづいてみせる。
「い、いやその、そ、そんなんじゃないってば、コレはその・・・そう!人助けだよ」
「へー、人助けねえ・・・まったく光ちゃんといいお姉ちゃんといい、最近どうしてこうみんな・・・」
「ちがうってば!!事情は今度説明してあげるから、あんまし変なこと言って回らないでよ」
 力いっぱい否定されてしまった。
 しかし、光も情けないものだ。中学生相手に完璧に手玉にとられている。
「ハイハイ、みんなには内緒にしといてあげるから。それじゃ矢川さんよろしくねー」
「もう!勘弁してよ未乃理ちゃん。」
 まるで逃げ出すように、軽トラはわだちに沿って再び走り出していった。
続く
70自転車チューブ:03/07/09 01:59
>>69 の続き 前々スレからの転載
 心なしか、少し顔が赤い光に、俺はかまわず声をかけた。
 こういうことは、さっさと忘れてしまうのに限る。
 俺だって、あんな言われ方をするのは慣れていないのだ。
「さっきの娘は?知り合いですか?」
「菅野未乃理ちゃん。ウチのご近所の娘だよ。このあたりじゃ貴重な若者の一人だね。」
 溝にでもはまったのか、軽トラのシートが少し大きく跳ねた。
 ここではそれが当たり前なのだろう、俺も、もう唐突に訪れる振動に慣れつつある。
「貴重って?」
「そ。若者はほぼ全員、高校進学と同時に村を出て行くからね。多分10代の人間はあの娘だけじゃないかな」
 過疎化、というやつだ。
 現実にそんな問題に直面している場面にはじめてお目にかかった。
「光さんは?もう20超えてるんですか?」
 女性に対して年齢を訊くのは失礼だったかと言ったすぐ後に後悔した。
 だが光はまったく気にしたふうでもなく、
「ん?そういえば、私もぎりぎり10代だった。すっかり忘れてたよ。あと数日の間だけどね」
 などと言ってのけた。
 まあ、年齢を気にするような歳でも無いなとすぐに思い直す。
「私と同世代の連中は、みんな東京とか、他の街へ行っちゃった。
最近中学を卒業した連中も一人残らず遠くの高校に進学したしね」
 心なしか、光が遠い目をしたような気がした。
「光さんは、残ってるんですね」
「うん。私は、ここの暮らしが性に合ってるらしくてさ、なんとなく離れられないんだよね」
 その口調は、やっぱり少し寂しげで、開けっ放しのはずのトラックの空気が、少し重く濁った。
 それからなんとなく言葉をかけそびれてしまい、エンジン音と、タイヤが土を蹴る音だけがやけに大きく響いていた。
「それにしても、未乃理ちゃん急に変なこと言いって。せっかく荷台に乗っけてやろうと思ったのに」
 光のつぶやいた言葉が沈黙を破る。
 愚痴をもらしながらも、よく日焼けした顔が、少しほころんでいた。

続く
71自転車チューブ:03/07/09 02:03
>>70 の続き 前々スレからの転載 少しだけ変更しますた
光の家は、集落から少しはなれた所にあった。すぐ隣に一軒家があるだけで、後は木々と畑に囲まれている。
「隣がさっきの娘の家?」
「ちがうよ、もう少し行ったところにある家が未乃理ちゃんの家で、ここは雪代(ゆきしろ)さんの家」
 木造平屋建て、築30年は確実に経過していそうだ。目測で坪数まではわからないがどちらの家もかなり広い。
 もしかしてお金持ちなのだろうか?
 さっそく光の両親に紹介された。
 とても温厚そうな人たちだ。光の年齢を考えるとずいぶん老いているようにみえる。
 事情を説明すると、二つ返事で2週間の滞在を了承してくれた。
 隅っこのふすまで囲まれた6畳間をあてがわれ、まずはゆっくりと腰をおろす。
 部屋に運び込んだ自転車用サイドバック四つと小さなリュック、俺の持ち物すべてだ。
 しかもそのほとんどはキャンプ用品。
 しばらくはこの荷物が役に立つこともないだろう。
 夕食まで数時間どう過ごそうか。思案に暮れていると、玄関のあたりがずいぶん騒がしくなった。
 誰かお客でもきたのだろうか?
 興味をひかれて居間へ行くと小さな女の子が光の足元にしがみついていた。
「ねーねーひかりちゃん。いいでしょー、一緒に入ろうよー」
「夜になったらね、もうすぐ夕飯できるからそれまでテレビでも見てて」
「やだやだ、お姉ちゃんと一緒に入るー!」
「で、でもまだこんな時間だし・・・」
 そんな二人の様子を微笑ましく思い眺めていると女の子と目が合ってしまった。
「光ちゃん、このお兄ちゃん誰?」
 とたんに不安げな表情で光の影に隠れてしまう。
 俺はそんなに怖く見えるのだろうか?
「ん?えーと・・・居候・・・かな?」
「いそうろうってなあに?」
「んーと、しばらくウチに泊めてあげるってこと
つづく
72自転車チューブ:03/07/09 02:04
>>71 の続き 前々スレからの転載
 光の両足の間のわずかな隙間から、こちらをのぞきこんで様子をうかがっている。
「ほら、美真ちゃん。お兄ちゃんにこんにちわして」
「うー」
 きっと田舎暮らしが長いおかげで、見ず知らずの人に出会うことに慣れていないのだろう。光のジーンズをぎゅっと握り締めて動こうとしない。
 これからしばらく俺もここで暮らすのだ、
この家に出入りする人達とはたとえ子供であれ親しくなっておいて損はない。
 光の足元にしゃがみこんで、女の子に目線をそろえた。
「こんにちは」
 無理に笑顔をつくり、なれない猫なで声を出してみる。
 それでも敵意が無いことだけは理解できたらしく、おずおずと足を踏み出してきた。
「こ、こんにち・・・わ」
「うん。こんにちは、えっと・・・みまちゃん・・・だっけ?」
 たしかさっき、光がそう呼んでいたはずだ。
「うん、しらゆき みまだよ。おにいちゃんは?」
「俺は矢川 陣、よろしくね」
「よろしくおねがいします」
 美真がぴょこんと小さなツインテールの頭をさげた。
「それで、陣にいちゃんはどうして光ちゃんの家に住むの?」
「うぐ・・・それはその・・・話せば長くなるのだが・・・」
 チラリと光に視線をとばす。
 すると、ぷい、とそっぽを向いてしまった。
「こら、目をそらすな?」
「ん〜、なんのことかな〜?」
そんな俺達の間で、美真が不思議そうな顔をしていた。

続く
73自転車チューブ:03/07/09 02:08
>>72 の続き 前々スレからの転載
 夜。
 明かりの落ちた、田舎の静かな夜。
 シミの目立つ木製の天井板を眺めながら、俺はつぶやく。
「・・・寝れん」
 知らない家がこんなに眠れない空間であるとは思わなかった。
 旅の最中はいたるところで眠っていた。
 しかし、他人が生活する匂いがあるこの場所は、星空の下よりも遥かに寝苦しく感じられる。
 それでもどうにか眠りに付こうと、タオルケットを頭までかぶり目を閉じる。
 しばらくそうしていると、突然、何かが、俺の体に触れた。
 まったく予想外のことに身を強張らせてしまう。
 それでもその『何か』は俺の体に触れることを辞めず、いつしか、タオルケットの中にまで潜り込んできた
 ピッタリと密着され、生暖かい『何か』の温度が俺に伝わる。
 な、何!?何事!!??まさかモノノケの類か?
 驚きと恐怖に身を硬くしていると、俺の鼻に細くて柔らかい沢山の毛が触れた。
 それは、明らかに自分のものではない、シャンプーの香。
 ん?
 その暖かさは人間のモノと思えなくも無い。
 シャンプーの匂いと一緒に、男にはありえない甘い香が、『何か』から漂ってくる。
 コレは・・・女?
 実際に女性とこれほど密着したことは無いので自信は無いが、おそらく女だ。
 想像以上に小さく、華奢な腕が、俺の体をまさぐった。
 まさか!?
 逆夜這い。
 まさか光が・・・?
 女らしさがあまり感じられない彼女だが、実はそういう奴だったってことか?
 なぜか、その相手が誰であるのか確認するのがはばかられた。
 されるがまま、俺はその何者かにしがみつかれる。
 それにしても、なんとその体の小さいことだろう。
 女の体とはこんなに小さく細いものだったのか。

続く
74自転車チューブ:03/07/09 02:13
>>73 の続き 前々スレからの転載
「う、ううん・・・」
 初めて生で聞く、女の吐息。
 それはビデオで知っている声よりもはるかに幼い、そして何より・・・
 乳臭い・・・?
 そういえば、ずいぶんと触られ心地の悪い気がする。
女の体とはもっと柔らかい物ではなかったのか?
 それに、こいつはいくら何でも小さすぎる気がする。
 膨らんだ期待とナニが急速にしぼんでゆく。
 恐る恐る、自分の胸元に視線を落とすと、案の定、美真が俺にしがみついたまま、気持ちよさそうに寝息をたてていた。
 ってか、何故にお隣の美真がここにいるんだ?
 いくら寝ぼけてたからって、普通隣の家にまで入り込むか・・・?
「うんん〜、光ちゃん・・・」
 おーおー、よく寝てやがる。ったく期待させやがって。さすがにコレで興奮できるほど俺は器用じゃないぞ。
「・・・くふふふふふ・・・」
 なんか不気味な笑い方してるし。
 小さな四肢を巧みに使い、俺の体をがっちりと固定している。
 その幸せそうな寝顔を見ていると、これはこれで、いいものだなと思わなくも無い。
 そっと頭を撫でてやると、気持ちがいいらしく、さらに深く、俺の胸板に顔をうずめてきた。
「うにゅう・・・今日の光ちゃんの胸・・・いつもよりなんだか・・・硬い・・・」
 寝言でそんなことを言われた。
 光ちゃんの胸?いつも?このがきんちょ!
 お、落ちつけ俺。相手は子供、しかも女の子。それくらいいいじゃねえか・・・
「でも・・・広くて・・・きもちいいよ・・・」
 今夜は、こいつの寝顔を見ながら眠るのも、悪くは無いな。
 小さな吐息が、またひとつ漏れた。
続く
・・・自分が書いたモノをあとから読み返すのって結構恥ずかしい
75自転車チューブ:03/07/09 02:14
>>74 の続き 前々スレからの転載
 翌朝、俺は全身に奇妙な、それでいて懐かしい、湿気を感じて目を覚ました。
 あいかわらず、美真は俺の体にピッタリとしがみついて眠っている。
 パジャマがわりのジャージや、日野家から貸し与えられた敷布団とタオルケットが
ぐしょぐしょに濡れている。
「・・・やりやがったなこの野朗・・・」
 湿った衣類が全身にまとわりついて気持ちが悪い。
 そして本来この場所ではするはずの無い、つんと鼻をつくアンモニア臭。
 美真の寝小便だ。
 だが、美真の幸せそうな寝顔をみていると、まったくもって怒る気にはなれない。
「ううん・・・光ちゃん・・・もいっかい・・・」
 どんな夢見てんだろうな、こいつ。
「もいっかい・・・おトイレ・・・」
 そうか・・・トイレの夢か。
「・・・っておい!待て、今はダメだ!起きろ美真!!おおーい!起きろーーーー!」
 トイレの夢を見ている子供は十中八九実際に尿意をもよおしているのだ。
 自分がガキの頃そうだった。
「うん・・・らいじょうぶらよ・・・あたち一人でちゃんとトイレできるよ・・・」
「できなくていい!!できなくていいから!!とりあえず起きろーーー!!」
 叫んでも揺さぶっても美真は寝言を繰り返すばかり。
しかも夢の中では一歩一歩確実に厠へと近づいているようだ。
「んもう・・・朝からナニ叫んでるの〜?」
 ふすまが開き、寝ぼけ眼の光が顔を出した。騒ぎを聞きつけてきたのだろう。
この状況では頼りになる奴が来てくれた。

続く
76 :03/07/09 02:15
77自転車チューブ:03/07/09 02:17
>>76 の続き 前々スレからの転載

「た、助かった!美真ちゃん起こしてくれ、頼む!」
「ん?ああ、昨日は来ないと思ったら、こっちに来てたのか・・・」
 俺が寝ている横にしゃがみこんで、美真の寝顔を人差し指でつついた。
「そーなんだよ!のんびりしてないで速く頼む!!」
「なんで?まだ朝早いし、もう少し寝かしといてもいいんでない?」
 そう言って、穏やかな笑顔で再び美真の頬に触れた。美真の可愛らしい寝姿にすっかりご執心の様子だ。
「そうもいかんのだ!この匂いで気がつかんか?」
「匂い?ああ、またやっちゃったのか・・・まあ、子供のすることだし大目にみてやってよ」
「やっちまったもんは仕方が無いがこれからやろうとしてる分だけでも止める必要がある!!」
 美真の体が、俺の胸の上で小さく震える。その時が目前まで迫っているのだ。
「ううん・・・光ちゃんうるさいよぅ・・・あたち、ちゃあんと一人で・・・できるもん・・・」
 小さな頬がゆるみ、俺を締め付けていた四肢の力がぬける。
そして腹のあたりを中心に、嫌な湿気を帯びた生暖かさが再び広がっていく・・・
「はふぅ〜・・・ほら・・・ちゃんとあたち・・・・」
「・・・間に合わなかったか」
 そんな俺の悲しみを他所に、美真は気持ちよさそうにまだ寝息をたてている。そして光は。
「く、くぷぷ・・ぷぷ・・・」
「こら!笑うな!!」
「だって・・ぷぷ・・・」

続く
78自転車チューブ:03/07/09 02:21
>>77 は >>75 の続きでしたスマソ 
>>77 の続き 前々スレからの転載

 よほど可笑しかったのか、光はとうとう、部屋中をのたうちまわりながら声を上げて笑た。
 実際に小便まみれになった人の気持ちも考えて欲しいものだ。
 俺が抗議の言葉を述べると、光はようやく笑いをこらえ、美真の小さな背中を揺さぶった。
「美真、起きな。もう朝だよ」
 俺がどんなに騒いでも起きなかった美真が、光にささやかれ、軽く背中を揺すられただけで、ゆっくりと目を開いた。
「うにゅ・・・おはようごじゃいましゅ・・・」
「はい、おはよ。とりあえず、陣にいちゃんから離れな」
「う?・・・おにいちゃんどうしてあたちとねんねしてるの?」
 もぞもぞと布団から抜け出すうちに、ようやく自分が粗相をしてしまったことに気づいたようで、急に顔色が変わった。
 濡れたパジャマのままでその場に立ち尽くし、今にも泣き出しそうな表情で、俺と光を交互に見る。
「あたち・・・その・・・・・・ごめんなさい・・・・・」
 消え入りそうな声であやまり、うつむいてしまう。つぶらな瞳にはいっぱいに涙がたまっていた。
 そんな美真に、光は一歩近づき、そっと小さな頭を撫でた。
「しょうがないよ、出ちゃったものは。みんな小さな頃はおねしょするの」
 さっきまで大爆笑していたとは思えない暖かな微笑みが、美真を見つめていた。
「許してくれる?怒ったりしない?」
「うん。わたしもおにいちゃんも怒ったりしないよ」
「ホントに?」
「もちろん」
 そして今度は不安げな表情を俺に向け、口を開いた。
「おにいちゃんも、許してくれる?」
 おねしょをかけられ、内心ちょっとご立腹だったが、そんな美真に怒ったり、叱ったりできるはずもない。
「ああ、怒ったりしないよ」
 そう言ってやると、美真はよほどうれしかったのか、満面の笑みを浮かべて俺に飛びついてくる。
「おにいちゃん!!」
 べちゃり、と、湿ったままの美真のパジャマが、三度俺のジャージを濡らした。
続く
79自転車チューブ:03/07/09 02:24
>>78 の続き 前々スレからの転載
 朝風呂というのはどうしてこう気持ちがいいのだろうか。
 美真にかけられたおねしょを洗い流すためとはいえ、こんな時間から風呂に入れるというのは役得だ。
 朝日が差し込む風呂場、石鹸で泡だったタオルを使い、体を洗う。
 ちょうどタオルが背中に差し掛かった頃、背後から大きく水が跳ねる音がした。
 振り返ってみると、美真が体も洗わないまま、浴槽に飛び込んでいた。
「つかる前に、ちゃんと体洗わないとダメだ」
「う〜、お風呂で遊びたい・・・」
 何処から持ち出してきたのかアヒルとカエルのおもちゃを両手に、甘えた視線を投げかけてきた。
「洗ったら、好きなだけ遊んでいいから。ほれ、洗ってやるからこっちおいで」
「う〜〜」
「うー、じゃない。ちゃんと洗うの」
 俺がそう言うと、ようやく観念したのか、風呂桶におもちゃを浮かせたまま、俺の方に近寄ってきた。
 日焼けのあとがくっきりと残る裸を、俺はすかさず捕まえて、さっきまで自分を洗っていたタオルで力強くこする。
 子供独特の、滑らかで張りのある肌の質感が、タオルの越しにでも認識できた。
「おにいちゃん、痛いよぅ。もっとやさしくこすって」
「これくらい気合入れてゴシゴシやった方がきれいになるんだ」
「お母さんや光ちゃんはもっとやさしくしてくれるのに・・・」
 そう言って口を尖らせてはいるものの、美真はどこか楽しそうだ。朝風呂というのは美真にとっても珍しいイベントなのだろう。
 って待てよ・・・今なんと言った?
 確か「お母さんや光ちゃんは・・・」と。
 つまり光に風呂に入れてもらってるのかこの子は。
 いけないとおもいつつも、ついつい、想像を膨らませてしまう。
 あまり、女らしさが無いといっても、彼女も一応女だ、体はちゃんと・・・
「・・・おにいちゃん、どしたの?もう洗うの終わり?もうお風呂につかってもいい?」
「は!・・・ま、待て、ちゃんと泡を流してからだ・・・」
 あぶなかった。美真が声をかけてくれなければ、起ってしまうところだった。
続く
80Mr.名無しさん:03/07/09 02:27
>>79 の続き 前々スレからの転載 

いそいそと美真の体を洗い流し、二人で湯船につかる。
 肌を程よく刺激するお湯に身を任せ、立ち上る湯気を眺めながら、そういえば、
コレがこの場所で迎える最初の朝だったことを思い出した。
 初日からずいぶんと騒がしいことだ。先が思いやられる。
 そんな間も、美真はプラスチックのアヒルやカエルたちと戯れていた。
「うぅ〜。気持ちいいねえ、おにいちゃん」
「ん、そうだな・・・」
 よほど風呂がすきなのか、そうしているだけで、ご満悦の様子だ。
 だが、美真は急にしおらしくなってこんなことを言った。
「ねえ、おにいちゃん・・・今日は・・・ごめんなさい・・・」
「さっきもいいっていったじゃないか。気にするな」
 それを聞くと、満足したのか笑顔にもどって、俺にじゃれついてきた。
 エコーがかかった俺と美真の声が、風呂場に響く。
『いつまで遊んでるのー!体洗ったらさっさと出てきてよね!もう朝ごはんだよー!!』
 光が大きな声で俺達を呼んだ。
「怒られちゃったな」
「光ちゃんいつもああなんだよ」
 美真と顔をあわせて笑いあう。
 自分以外の誰かと過ごす、久しぶりの朝。
そんな当たり前のことが、今日はとてもうれしく思う。
「上がるか」
「うん」

続く
81ダメな機械:03/07/09 02:44
「プールサイド」

タバコが不味い。っつーか暑い。オレは汗でべっとりと身体に貼り付いたYシャツを脱いで、
脇に重ねてある学ランの上に放り投げた。口から吐かれた紫煙が真っ青な夏の空に溶けて消える。

オレは弛んでいた背筋を勢い良く伸ばした。「う゛おっ」背骨がバキバキと小気味良く鳴った。
眼前にはキラキラと陽光を反射する水面があった。見た目だけは充分に涼しい光景だった。

日の高さが変わるに連れて形を変える日陰から出ないようにオレはプールサイドを移動した。
耳元を派手な羽音をさせて一匹のアブが通り過ぎた。アブは大きく空中で旋回した後、丁度
プールの跳び込み台の上空を突っ切り、25メートル続く水の道に小さな影を映しながら
羽ばたいて行った。オレはその水面に出来たアブの影を目を細めて見えなくなるまで目で追った。

「よう、マナブ」ガチャガチャと金網を鳴らして親しげな声がオレの名前を呼んだ。顔を上げると
プールサイドと自転車置き場を隔てるフェンスの向こうに汚れきった野球部のユニフォームを着た
男が笑顔を浮かべて立っていた。親友のツトムだった。「押忍」オレは手を上げて答えた。
ツトムは金属バットのグリップ部分が飛び出ているカバンを持ち上げてオレのほうに投げた。グリーンの
スポーツバッグが一瞬、陽の光を遮ったのち、オレの座る場所から数メートル先に落ちた。「よいしょ」
その後、ツトム自身もフェンスに登り、プールサイドへと降り立つ。「マナブ、補習はどうした?」
「サボった。おまえこそ試合はどうだったんだよ?」「いつも通り1回戦コールド負け」
82ダメな機械:03/07/09 02:45
>>81続き

「あーあ、ったく冗談じゃねっつの。オレの3年間返してくれよなあ、もう」ツトムはぼやきながら
スパイクを脱いで、オレの隣りに座った。オレはタバコを1本、ヤツの前に差し出した。「吸う?」
「吸う」オレはツトムの咥えたタバコの先に自分のタバコの先をくっつけた。気温33度の空気の中
小さなニコチンの花が咲いた。ツトムはそれはそれは美味そうに煙を吸いこんで、肺の中で堪能していた。
「ビール飲む?」ツトムがオレに聞いた。「飲む」ヤツはごそごそとスポーツバッグの中から発泡酒の
500ミリリットル缶を取り出してオレに一本渡した。プルタブを開けると炭酸が跳ねた。さっきの
衝撃のせいだろう。オレはタバコをプールに投げ捨てて冷えた発泡酒を一気にあおった。

うーん、おかしいな。これもあんまり美味く感じない。隣りのツトムはこれまた美味そうにごきゅ
ごきゅと喉を鳴らして発泡酒飲んでいる。「・・・甲子園行きたかったなあ」おまけに随分と
ずうずうしいことまで言っている。「ウチのこんな野球部に負けるとこがあったら可哀想だ」
「3年間、1回も勝てなかったオレらのほうが可哀想っしょ」ああ、とツトム言って「連敗記録は
オレの2個上の代からだから、正確には5年間、白星なしだわ」と言い直した。

泥で汚れたツトムの顔を見ながらオレは「それでよくやってられんな。途中で厭になんなかった?」
と聞いた。ツトムはちょっとムッとした表情を見せた「だからこうして悔しがってるじゃんかよお」
「オレ野球下手クソだけどすげー好きだもんよ。弱くったって厭にはなんねーよ」「へえ」
そういやコイツは朝、登校してきて朝練に出てその後、授業サボって放課後にまた練習しに学校に
戻ってくることが多かった。「マナブだって絵描くの好きだろ? いくら描いても厭にはなんねーだろ?」
オレはふいに顔を背け、緩やかに揺れるプールの水面を見た。「・・・いや、厭になっちった」
83ダメな機械:03/07/09 02:46
>>82続き

「そーなん?」「うん」「なんで?」「オレより絵の上手いヤツなんていっぱいいるから」「ふーん」
ツトムは缶を置いて汚れたユニフォームを脱いで上半身裸になった。ちらと見るとさすがに練習だけは
欠かさなかったらしく適度に引き締まった浅黒い筋肉が見えた。「でもマナブ、他に好きなことある?」
「ねーな」「じゃあもうちっとやってみれば」「どうすっかな」「根性無し」「うっさいハゲ」「ハゲ言うな」

更衣室の扉が急に開いた。慌ててタバコと発泡酒を隠そうとするオレとツトム。ぺたぺたと陽光に
熱せられたプールサイドに素足が触れる音がした。かくして現れたのは紺色のスクール水着に身を包んだ
女生徒だった。女は中腰で抱き合う形で倒れこむオレたち2人を見て一瞬、目を丸くした。

「・・・何してんのアンタたち」「キョウコかよ・・・脅かすんじゃねえよ」女生徒はクラスメイトの
キョウコだった。キョウコは意味ありげな含み笑いを見せた「・・・お邪魔しちゃった?」
「勘違いすんなボケ」「違うわアホ」口々に文句を垂れながら再び慌てて離れるオレとツトム。
「あーあ、ビール殆どこぼれちゃったじゃんかよー」キョウコは腕を組んでオレとツトムを睨んだ。
「用無いなら出てってくんない? これから水泳部がプール使うから」「水泳部っておまえ1人じゃん」
キョウコの眉毛がぴくんと動いた。「悪い? でも一応ちゃんと登録もされてるんだから使う権利はあるの」
「わーった、発泡酒代返してくれたら出てくぜぇ」ツトムがタバコを吹かしながらチンピラのように言った。

「殺すわよハゲ」「ハゲ言うな。これは坊主だっての」オレはそんな2人のやりとりを聞きながら
夏の日差しで輪郭が光って見えるキョウコの身体の線を眺めた。背は低いが水泳の全身運動で鍛えられた
スタイルはなかなかのものだ。日焼けした皮膚を下から押し上げるような太腿とふくらはぎの筋肉が
とても美しかった。こいつをモデルにデッサンでもやればけっこういいもんが出来るかもな、などと
ぼんやりと考えていたら顔面にバスタオルの一撃を食らった。「ちょっと、ジロジロ見ないでよね!」
84ダメな機械:03/07/09 02:48
>>83続き

オレはバスタオルを取って、フェンスにかけた後、キョウコの真正面に向かって立った。「・・・何よ」
「悪い。あんまりキレイだったもんで見惚れた」と正直に真顔で言った。キョウコの顔が耳まで赤くなった。
「・・・バ、バカ、アンタもハゲと一緒に殺すぞっ」「ハゲ言うな」「穏かじゃねえなあ。出てくってば」

いくぞ、とまだぶつくさ言っているツトムをなだめてプールサイドを出て行こうとするオレを
キョウコが呼びとめた。「どした?」「あのさ、マナブさ、まだ絵描いてるの?」「んあ? 描いてねーよ」
「1年の頃だったかな、アンタ油絵で賞取ったじゃない?」「ああ、そんなんもあったかなー憶えてないわ」
実は憶えている。このプールサイドの脇に有った向日葵畑を描いたもので自分でも気に入っていた絵だった。
「私さ、美術とかよくわかんないけどアンタの絵、ちょっと凄いと思ったよ」「そりゃどーも」
思わずこんな捻くれた口調になってしまったが、内心はかなり嬉しかった。久しぶりに人に誉められた。

「また絵、やってみたら」「気が向いたらな、んじゃ」「うん」オレたちが歩き去る後ろで水音が聞こえた。
「気の強い女だよなー。顔はまあまあ可愛いがありゃイカンねえ」「なあツトムくん」「ん?」
「なんだかちょっと元気が出てきてしまった」「スクール水着効果か? おまえ単純過ぎ」「かもしれん」

オレは目の洗浄用の蛇口を片っ端から最大で開き始めた。「ツトム、おまえも手伝え」「いったい何?」
85ダメな機械:03/07/09 02:49
>>84続き

くすんだ青の世界が反転した。キョウコは水中で身を翻してまるで魚のように泳いだ。プールの底に
溶けかかった塩素剤が転がっていくのが見えた。反対側の壁を脚で蹴り優雅にターンを決めると、
25メートルのコースを逆走する。ふとプールサイドから自分を呼ぶ声が聞こえた。マナブだ。何だろ? 
息継ぎを兼ねて水面に顔を出したキョウコは夏の強烈な日の光の元、青い空に反射上に広がるいくつもの
鮮やかな幕を目にした。「・・・虹?」プールサイドではあらゆる蛇口が上を向き、瀧を逆さにした
かのような勢いで勢い良く水流が真上の太陽へと噴き上がっていた。マナブとツトムはその雨の
ように降り注ぐシャワーの中、何故かこっちを見てVサインを出していた。キョウコは苦笑して
このアホな2人のこんな子供地味た行動をほんの少しだけいとおしいと思った。

                                お終い
86Mr.名無しさん:03/07/09 21:07
職人さま再来記念保守
87Mr.名無しさん:03/07/11 13:29
ふっきゅー
88Mr.名無しさん:03/07/11 13:53
オレの会社の一番人気、奈々美。今日はスカートがやけに短い。
「今日デートでしょ〜!」同僚OLがはやしたてる。
「ナイショ!」奈々美がいたずらっぽく笑う。グロスの光る
形のいい唇が印象的だ。
(やっぱキレイだよな)オレは再確認してしまった。
きっと彼氏がいるんだろう。世の男が放っておくわけがない。
89Mr.名無しさん:03/07/11 23:17
>>88終わりは安来
90Mr.名無しさん:03/07/12 02:11
保守
91山崎 渉:03/07/12 17:07

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
92Mr.名無しさん:03/07/12 19:36
hjqfih
93Mr.名無しさん:03/07/13 02:32
保守
94Mr.名無しさん:03/07/13 16:01
そろそろage?
95Mr.名無しさん:03/07/14 02:06
ほっしゅ
9688:03/07/14 02:20
今日は会社の飲み会だ。
一番人気らしく奈々美が遅れて来た。
「すいませーん、アレ、みなさんもうできあがっちゃてるぅ?」
白いサンダルのストラップを外しながら奈々美が言った。
一番はじっこに座ってた俺の隣に、奈々美が座る。なんて幸運だ。
フローラルな香りが鼻をかすめる。たまらない。
97Mr.名無しさん:03/07/14 11:22
>>96
短いけどなんかいい。


喪前ら、ageにはまだ早いですよ。
98Mr.名無しさん:03/07/14 14:29
hoge
99Mr.名無しさん:03/07/14 15:11
             \        .∧_∧                  /
              \   ピュ.ー (  ^^ )<これからも僕を  /     ∧_∧
 山崎渉は      \   =〔~∪ ̄ ̄〕          /∧_∧  ( ^^  )
    かっこいい。     \ .= ◎――◎            / . (  ^^ ) /   ⌒i
           从// . \     ∧∧∧∧     /.  /   \     | |
   (  ^^ )     n      \  <.      >.. /.   /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
  ̄     \    ( E)      \< の 山. >/.   __(__ニつ/  山崎  / .| .|
 フ     /ヽ ヽ_//         < 予.    >.         \/       / (u
―――――──―――――――< 感 崎. >―――――──―――――――
                      <. !!!.    >
        山崎渉age(^^)   <     渉. >  1 名前:山崎渉 投稿日:02/
    ∧_∧.             /<..     >\    (^^)
  ∧(  ^^ ).           /   ∨∨∨∨.   \
 ( ⊂    ⊃.        /                  \  3 名前:山崎渉 投稿
 ( つ ノ ノ       /. ―━[JR山崎駅(^^)]━― \.    >>2
 |(__)_)     /                     \   (^^;
 (__)_)      /. ―━―━[JR新山崎駅(^^)]━―━― \
         ./                            \
100Mr.名無しさん:03/07/14 18:23
100
101Mr.名無しさん:03/07/14 22:06
   | \
   |゚∀゚)  ダレモイナイ・・・
   |⊂    キュンキュンスルナラ イマノウチ・・・
   |


     ♪  Å
   ♪   / \  スキスキスキ
      ヽ(゚∀゚)ノ   スーキスキスキ
         (  へ)    スーキスキスキ
          く


   ♪    Å
     ♪ / \  スーキスキス
      ヽ (゚∀゚)ノ  キュンキュン!!
         (へ  )
             >

102Mr.名無しさん:03/07/14 23:00
スキーリヽ (゚∀゚)ノ  キュンキュン!!
103Mr.名無しさん:03/07/14 23:12
>>101-102
オノレ、既に逃げられていたか。

チューブ町sage
104Mr.名無しさん:03/07/14 23:37
こいつらなに?
105Mr.名無しさん:03/07/15 00:52
http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1055329666/112-117に投稿した作品の設定の続きですが
要するに「メイドの落ちモノ」なので深く考えなくて結構です。「両親が居なくなってメイドさんがやってきた」
ってのが前回のあらすじですからw

メイドスレの方がいいのかもしれませんが、一応こちらにうpさせていただきます


浪人が決まった日、両親が家を出て、替わってメイドさんがやって来た。
 なんだか不条理きわまる展開だったが、正直親と暮らすより、同い年のメイドさんと暮らした方がはるか
に素敵だと思う年頃であったオレは何の疑問も無く彼女、佐藤良子さんを家に受け入れた。
 ……今でも思い出す、あの春の日に出会った彼女のこと、彼女と過ごしたあの日々のこと。

 「め・め・め・メイドさんブギィ〜♪」
 なんだか怪しげな歌を歌いながら、佐藤さんはせっせと皿を洗っている。背は160前後くらいだろうか。
リズム良くスポンジを動かすたびにショートカットの栗色の髪が揺れる。
 現在時刻は20:11。オレの方は食事も終わってエアコンを利かせた部屋でテレビに映る浜田がテツト
モの頭を叩くのをなんとなく眺めていた。
 洗い物が済んだのか、佐藤さんは濡れた手をタオルで拭きながらこちらを振り返る。
 「陸さま、コーヒーでもいかがです?」
 「あ、お願い。佐藤さんも一緒に飲もうよ」
 「はい、いただきます」
 なれた手つきで二つのコーヒーを用意する。ちなみにムジの白のカップにクリームのみのがオレで、でっ
かい花がプリントされたカップに砂糖半分とクリームを入れたのが佐藤さんの分。一緒に持ってきてく
れた手作りのチョコチップクッキーを食べる。さすがウマイ。佐藤さんはお菓子作りが好きらしく、メイドさん
としてのお給料が出るたびに機材を買い揃えてはいろいろ作ってくれるのだった。
 「そういえば陸さま、もうすぐお祭りですね」
 「あー、もうそんな時期?」
 七月半ばには地元としては最大規模のお祭りがある。当日には朝から幾つも山車が練り歩くのだが
照りつく日差しの中でそんなもん見ても疲れるだけなので、盛り上がるのはその前の日の夜だ。いつも
は車が通る4車線の道路がホコ天になって、出店と人で溢れかえる。
 「楽しそうですよねぇ。当日はお出かけになるのですか?」
 「そうだね……」
 うーん、予備校に馴染めなくて友達なんか一人も居ませんなんて佐藤さんには言えないよなぁ…。
コーヒーを一口飲むととりあえず話を逸らす
 「そうだ、佐藤さんはどうするの?」
 佐藤さんは一瞬の迷いも無く即答する。
 「わたくしはお家のこともありますから、いつもどおりにお仕事させていただきます」
 …さすが、真面目だなぁ。いまだにオレ、佐藤さんの私服姿って見たこと無いもんなぁ。いつもオレより
早く起きてオレより遅く寝て、…いや、たまに疲れて居眠りしてるとこは見るけどさ…。アレ?そういえば
 「うちに来てから一日も休んだこと無いでしょ。ずっと家にいて家事してるし。お祭りの日ぐら別にいいん
だよ。たまには遊んで来たら?」
 そうだ、気が付けば休暇らしい休暇をあげてないぞ。さすがに悪いよね。
 「いえ!そんな!滅相も無い!わたくしは今のままで十分でございます!そのようなお気遣いは恐れ
多い!」
 いや、そんな力いっぱい拒絶しなくても…
 佐藤さんはちょっと俯きながら続ける
 「それに、わたくし、お祭りとか、そういうのは行った事無くて…その…」
 「え?行った事無い?」
 「はい、…あの、昔から外に遊びに行く事が無くて、だから、わたくしにはそういうのは…なんていうか
…もったいないって言うか…場違いっていうか…慣れてないもので…」
 俯いた佐藤さんの顔がちょっと赤くなってる。家庭環境とかいろいろあるんだろうか…そりゃいまどき
メイドになっちゃう様な人だもんなぁ、それなりにいろいろあるんだろなぁ…
 
「んじゃ、ちょうどいいや。二人で行こうよ」
 「───ええぇぇっっっっっっ!!!!!!!!!」
 いや、そんなに力いっぱい驚かんでも…
 「そんな、いえ、そんな、ダメ、ダメです、わたくしなんかと、いやそんな、なんていうか、いや、そんな」
 今度はちょっとどころか顔をまっかっかにしながらぶんぶんと手を左右に振る佐藤さんであった。そんな
に困るようなこと言ったかな。
 「ダメかな?きっと楽しいと思うんだけど…迷惑だった?」
 「いえ!…いえそんな…。陸さまがそうおっしゃっるのでしたら。喜んでお供させていただきます。はい」
 さっきの驚きをまだ引きずりながら、佐藤さんは何度も何度もうなずいた。よし、決まり!
 まず、夕方五時ごろにいつもより早めの夕食。
 「でもここでおなか一杯になっちゃダメ。満腹でお祭り行っても楽しくないからね」
 「はぁ、そういうものなのですか」
 二人でご飯と冷奴だけの食事を食べる
 「(もぐもぐ)ところで佐藤さんもしかしてその格好で行くの?」
 「やはり、いけませんでしょうか?」
 ……やっぱり
 「うーん、目立つし、動きにくいと思うよ。本当に人一杯なんだから。もっとラフな格好に着替えた方が
いいよ」
 「…あの、でも…」
 なんだかもじもじとする佐藤さん
 「私、ほかの皆さんが着てらっしゃるような可愛い服とか持ってなくて…」
 この仕草が十分可愛いわけだが…
 「そんなの気にしなくて大丈夫だって。Tシャツとジーンズがあれば十分だからさ」
 「……はい、それでしたら」
 良かった。持ってませんとか返されたらどうしようかと思った。今度、佐藤さんに服でもプレゼントしよう。
 考えてる間に佐藤さんが着替えてきた。細身のデザインのピンクのシャツにジーンズ。なかなか似合ってる。相変わらずもじもじしてる佐藤さん。
 「ホントは浴衣とか用意しておいたらよかったんですけど、私、着た事無くて…」
 「いや、良く似合ってるよ。可愛い」
 「………はい、ありがとうございます」
 顔真っ赤の佐藤さん。むぅ、そんなに私服が着慣れないのか…
 「んじゃ、行こうか」
 「はい、陸さま」
 目的の駅までは7駅。いつもの5倍近い乗車率を誇る私鉄に揺られる。
 20分ほど乗って、どうにか、人の壁を分けて開いた扉から出る。
 「陸さま?ひと駅間違えてませんか?この次の駅ですよね、確か」
 「そうだけどね、あそこで降りると駅からひとが多い上に、駅を出たらすぐ人ごみで身動き取れないんだ
だからひと駅手前で降りて、後はのんびり歩くのがセオリー。ひと駅くらいすぐ歩けるしね」
 駅を出ると、さすがにいつもより人は多いものの、動けなくなるほどって事も無くすいすい歩ける。
このまま橋を渡って、10分ほどまっすぐ歩いて、右に曲がってさらにまっすぐ。進むたびにどんどん人が
増えて、建物がライトアップされていてどんどん明るくなっていく。
 メインストリートが見えてきた頃には通り一杯に人がぎっしりだった。見上げると両脇のビルとビルの
間を繋いだワイヤーにつるされたちょうちん、その下にはずらずらと出店、後は人人人人人……
 「すごい人ですね!それにお店が一杯!」
 きょろきょろと顔を動かしながら佐藤さん。本当にお祭り来たの初めてなんだなぁ
 「人が一杯だから、はぐれないでね」
 「はい!」
 あんまり聞いてないような…まぁいいか。
 「よーし、んじゃまずはフランクフルトだー!」
 「はい!」
 とりあえず目に付いたフランクフルトから攻める。
 「二本くださーい」
 「二本で600円ね」
 この微妙な値段設定も祭りの醍醐味だよな。財布を出して1000円出しておつりを貰う。
 「はい、佐藤さん。そこのケチャップとマスタードを好きに塗りたくって食べるんだよ」
 「はい、ありがとうございます、陸さま」
 ベタベタとケチャップを塗る佐藤さん。オレもマスタードとケチャップをたっぷり塗って噛り付く。
 「次は焼きとうもろこし」「美味しいですけどちょっと食べにくいですね、これ」「でもそれがいいんだよ」「はぁ、そうですね。あ、あのぐるぐるしてる機械はなんですか?」「アレで綿菓子作るの。食べる?」「は
い!食べたいです!」「はい、うまく食べないと顔がベタベタになるから気をつけてね」「あ、天使の羽だ
そうですよ。風船ですか?」「うん、風船。ほかにもライトとかいろいろ面白グッズが売ってるけど、これは
勢いで買って家に帰って後悔するって事が確定だから買わないほうがいいよ」「そうですね。確かに買っ
たってよくよく考えてみたら使いませんよね」…
 「そうだ、初めてだったらまずは金魚すくいだ。基本中の基本がまだだった」
 「はい!やってみたかったんです!」
 二人で金魚すくい屋を探す。いざ探して見るとなかなか見つからない。
 「えーと…?アレ?」
 「ありませんねぇ…」
 どんっ!人にぶつかってよろめく佐藤さん。
 「あ、大丈夫…っと」
 佐藤さんの腕を掴んで支える。
 「…スイマセン、大丈夫です」
 また佐藤さんの顔が赤いような…
 「あ、金魚すくい発見!行こう」
 そのまま佐藤さんの手を引っ張って歩き出す。内心ちょっとドキドキしてる。
 「あ、あの、あ、……はい」
 佐藤さんが手を離したらどうしようかと思ったが、そんなことにはならず、手を繋いだまま金魚すくい屋
へ。良かった。
 「一回200円ですね」
 おばちゃんから受け取った紙をジーっと見つめる佐藤さん
 「…どうかしたの?」
 「あ、いえ、本当に薄い紙だなぁ…と思いまして。すいません」
 本当に見るもの全てが珍しいみたいだ。
 必死に水の中の金魚の見つめる佐藤さん。てやっ!っとすくおうとするが、見事に穴が開いた
 「あー残念だったね」
 「……あの、あの、もう一回だけ、よろしいですか?」
 本当に申し訳なさそうに上目遣いの佐藤さん。
 「うん、いいよ。次はがんばれ」
 「はい!」
 ───てやっ
 「おっ!」
 「やった!取れました!取れましたよ!」
 すくった金魚をおばちゃんに袋に入れてもらうとそれを眼の高さまで持ってきてしげしげと見つめてる 
 金魚はほかのと比べるとちょっと小さかったが、元気に袋の中を泳ぎまわっている。もしかしたら結構長
生きするかもしれない
 「早速あした、エサと水槽買って来ないとね」
 「はい!そうですね」
 満面の笑みで答える佐藤さん。よかった一緒に来て。
 「んじゃ、もう10時過ぎだし、そろそろ帰ろう」
 そういって立ち上がると、俺は佐藤さんに手を差し出す。
 「はい、……はい、陸さま」
 ゆっくりとオレの手をとって立ち上がる彼女。そのまま二人で駅までまた歩いて、佐藤さんの夏祭り
初体験の日は終わった。
113Mr.名無しさん:03/07/15 01:05
以上
あー、女の子とお祭り行きたいなぁ…
114Mr.名無しさん:03/07/15 01:08
>>112
うぎゃああああああああああああああああああああああ!!!!
こ、殺される!!
萌え殺されるううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
115山崎 渉:03/07/15 12:35

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
116Mr.名無しさん:03/07/15 14:50
>>115
死ね
117Mr.名無しさん:03/07/15 20:00
rrr
118Mr.名無しさん:03/07/15 23:14
>>112の続き町
119Mr.名無しさん:03/07/16 11:38
萌え路線もいいけど20氏のハード路線とか、8〜氏のハードコア路線とかも楽しみなわけだが
僕は、断然萌え路線で。
121Mr.名無しさん:03/07/16 21:52
それを言うならダメな機械殿の切れのある短編も面白いと思うが。
122Mr.名無しさん:03/07/17 09:28
◆ 山崎渉板ができました!(^^) ◆

            ∧_∧
     ∧_∧  ( ^^  )   これからも僕を応援してくださいね(^^)・・・っと。
     (  ^^ ) /   ⌒i
    /   \     | |
    /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
  __(__ニつ/  山崎  / .| .|____
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124Mr.名無しさん:03/07/17 19:30
>>121
とりあえず、sageてくれ。
>>122-123みたいなクズが来るから。
125保守ついで:03/07/17 22:43
さくらんぼキッス! 〜爆発だも〜ん〜
――――――――――
作詞 KOTOKO
作曲 C.G mix
制作 I've sound
――――――――――
(う〜〜〜〜 kiss☆)
あれれ? おかしいな、このドキドキは
キミの腕の中であふれだす
ぽろり こぼれた涙 さくらんぼ
もっと、ぎゅっと、ずっとしてて☆
(すきすきすkiss×4 ハイハイ! すきすきすkiss×4 キュンキュン!)
まだまだかな?
キミのハート ちょっとすっぱい?(ほんとぉ?)
おやおやおや?
待きれない このままじゃ(ねぇ 待って〜)
すました顔でキメて! 戸惑うふりはヤだよ
何気なくふわっと肩にまわす手 瞳 近付く…
(ほんとはね、ずっと好きだったの ナイショだよ… いぇぃ☆)
あれれ? 小さな胸が震えてる 抱き締められたら壊れちゃうよ
夢で見ていたのより切ないね だから、もっと、そっとしてね
ぽろり なぜだか涙 溢れちゃう 大人になるための痛みかな?
キミに触れられた頬 染まってく キスはちょっとだけ待ってね
(すきすきすkiss×4 ハイハイ! すきすきすkiss×4 キュンキュン!)
126保守ついで:03/07/17 22:43


やだやだやだ!!
よそ見はやだ!夢中でいて(ぷんぷん)
ハラハラハラ
私はまだ子供だも〜ん(だも〜ん!)
キミの余裕がぐさっと胸の奥に刺さるよ
こんな私 すぱっと忘れさせて ねぇ 優しいキスで
(なんだかね、きゅんってしちゃうの ナイショだよ… いぇぃ☆)
あれれ? 唇がもう触れている キミのまつげが瞳に映る
鼓動 波打つ早さ 急上昇 だけど、ちょっと……(ううん)かなりシアワセ〔はぁと〕
コトリ…時計も止まる瞬間に 壊れそうな心 溶け合った
赤く弾けた私 さくらんぼ キミとずっと、繋がってたい
(あぁ、神様…この唇は、彼と出会うために生まれてきたのですね…) 
すました顔でキメて! 戸惑うふりはヤだよ
何気なくふわっと肩にまわす手 瞳 近付く…
(だってね、こんなの初めてなの ナイショだよ… やったぃ☆)
あれれ? おかしいな、このドキドキは キミの腕の中であふれだす
ぽろり こぼれた涙 さくらんぼ もっと、ぎゅっと、ずっとしてて☆
あれれ? 世界がぐるり まわってる ふわふわ 夢心地 風まかせ
ずっと待ってた恋は止まらない だから、ずっと離さないで
(すきすきすkiss×4 ハイハイ! すきすきすkiss×4 キュンキュン!)
127Mr.名無しさん:03/07/17 22:45
    ┌────────────────────―─┐
    │                                |
    │                                |
    │                                |
    |           |                     |
    |           |  (゚∀゚)キュンキュン!          |
    |          / ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄             |
    |                                |
    |                                |
    │          Now KyunKyuning ...          |
    │                                |
    │                                |
    │    そのままキュンキュンしながらお待ちください。    |
    │                                |
    └─────────────────────―┘
128Mr.名無しさん:03/07/18 00:59
.__
| o | 牛丼を注文できません
| .U |
. ̄ ̄
来店中の吉野家は現在、利用できません。吉野家に技術的な問題が発生しているか、注文の設定を調整する必要があります。
---------------------------------------------------------
次のことを試してください :

   ・ 回 [客に150円やる] ボタンをクリックするか、後でご来店ください。
   ・ 人がめちゃくちゃいっぱいで座れない場合は、店頭に「150円引き」の垂れ幕があるかどうかを確認してください。
   ・ 注文の設定を確認するには、[ツール] メニューの [注文 オプション]をクリックします。[接続] タブで [牛丼の設定] グループの [設定] ボタン、
    または [牛皿の設定] グループの [設定] ボタンをクリックしてください。
    設定情報は、店舗の管理者か、YDC (吉野家 ディー・アンド・シー) が提供する情報と一致する必要があります。
   ・ 店舗の管理者がつゆだくの設定を使用可能にしていれば、YoshinoyaWindows を使用して、隣の客を小1時間問い詰めたり、
    おめでたい4人の親子連れを見つけることができます。
     Windows でつゆだくって言いたいだけの客、また、150円引き如きで普段来てない吉野家に来た客を見つけたりするには、
    Q [そこでまたぶち切れるの検出] をクリックしてください。
   ・ 店舗によっては 128 ビットの殺伐とした雰囲気を要求するものがあります。[ヘルプ] メニューの [バージョン情報] をクリックして、
    インストールした雰囲気強度を確認してください。
   ・ 店員のマークで保護された「ねぎだく」を注文するには、セキュリティの設定でそのサポートがされているかどうかを確認してください。
    [ツール]メニューの [注文 オプション] をクリックします。[ねぎだく詳細設定]タブで、[セキュリティ] までスクロールし、[大盛り を使用する]、
    [ギョク(玉子)を使用する]、[得意げな顔をしない]、および [女子供はすっこんでろ] チェック ボックスをオンにしてください。
   ・ 牛鮭定食を注文するには、[ド素人] ボタンをクリックしてください。

空席が見つからないか、諸刃の剣エラーです。
Yoshinoya Explorer
129Mr.名無しさん:03/07/18 19:03
hosyu
130Mr.名無しさん:03/07/18 23:48
syokuninnmati
131>>112作者:03/07/18 23:54
春、夏、と来て冬と最終回は形になりそうですが、肝心の秋は白紙状態っす。
いま考えると夏はよく出来てるなぁ…何にも考えずに妄想ぶつけてるだけの脳みそツルツル感が
良く出てるよねぇw
132Mr.名無しさん:03/07/19 19:16
>>131
がんばってください。
あなた様の作品をお待ちしております!!
133Mr.名無しさん:03/07/20 10:20
落ちそうですよ
134Mr.名無しさん:03/07/20 16:48
だから守ります。我が心のやすらぎ。
135Mr.名無しさん:03/07/20 17:19
ミッション・インポッシブルみたいな洋画タッチのものでもいいの?
136Mr.名無しさん:03/07/20 20:34
>>135
よろシコリ
137135:03/07/20 20:55
良かった。いいんだ・・・

じゃ、誰か頼むわ。
138Mr.名無しさん:03/07/20 21:11
>>137
氏ね
139Mr.名無しさん:03/07/20 22:38
かまいたちのよる
140Mr.名無しさん:03/07/20 23:08
妄想だけじゃ生きてけないや
141Mr.名無しさん:03/07/20 23:22
>>139
あげちゃ駄目
142Mr.名無しさん:03/07/21 18:41
あげちゃ駄目
143Mr.名無しさん:03/07/21 21:52
てか、チューブタンが来なくてショボーン
144Mr.名無しさん:03/07/22 16:25
tu-bumati
えと、僕も書いてみたいんだけどいいかな?
小説を書くのなんて初めてだからかなり稚拙で、
ヲイヲイ、そりゃねーだろ!!って感じになってしまうけど。
しかも文才ないし・・・。
でも書いてみたいという気持ちはあるんです・・・。
146Mr.名無しさん:03/07/22 19:01
>>145
よろしく
駄目だ。
文章にならない。
もう一回練り直してからきます・・・。
148Mr.名無しさん:03/07/22 23:28
できた?
149Mr.名無しさん:03/07/24 00:03
チューブ様もう来ないのかな・・・
期待age
150Mr.名無しさん:03/07/24 00:13
職人さまが来ないと、どうしようもないスレだもんなぁ…
151135:03/07/24 01:24
|´Д`)コソーリ・・・
152Mr.名無しさん:03/07/24 02:51
>>151
洋画モノは出来たか?
153135:03/07/24 06:20
>>152
お前こそどうなんだ?3日経ったからな。
構想ぐらいは練り上がっていると思うが。
154Mr.名無しさん:03/07/24 15:08
>>152
は誰なの?
155Mr.名無しさん:03/07/24 21:27
とりあえず、
保守すしとくよ
156Mr.名無しさん:03/07/25 00:16
ダメな機械氏が、長編書いたらどうなるんだろう・・・。
見てみたい・・・。
157Mr.名無しさん:03/07/25 12:02
殺伐っぽいの妄想しちゃったんだけど
そんなんでもいい?
158Mr.名無しさん:03/07/25 17:29
全然OK
159157:03/07/25 20:12
まだ途中までですけど投下します
初めて書くので至らないとこあるのは大目に見てくだされ
イラネと思ったらスルーよろ
160135:03/07/25 20:14
期待しております
161:03/07/25 20:15
ミヤモトトオルはグレーのくたびれたセダンの助手席側のドアに手をかけた。少々重い反応ながらもドアはゆっくりと開き、トオルはコンビニの袋を左手に持ったまま乗り込んだ。
「お茶と幕の内でいいですよね」
「・・・おう」
ヤナギサワブンタは退屈そうにシートに横になったままで言葉を返す。
「ブンさん ここ置いときます」
ラジオは淀みなく喋り続け、そのまま結果も流れるように伝えられる。
一着オーツミダンサー、二着マネカネコロラド・・・
「よしッ とったッ! ざっとこんなモンよ」
ブンタは窓の外を覗き続けていた体をゆっくりと反転させ、トオルに向かって笑顔を向けるとそのまま弁当に手を伸ばした。
「・・・5万」
ブンタの笑顔につられたのか、トオルも笑顔で言う。
「あ?」
「この前の貸しです」
ブンタは弁当とお茶と手に取るとまた窓の外を覗く体勢に戻った。
「ああ あれな・・・ 次な次・・・」
先程の調子とは程遠く囁くような返事が返ってきた。
「上司を逮捕するのは気が進みませんよ。すぐにとは思ってなかったからいいですけどね」
「悪ィな」
162:03/07/25 20:16
「ええ ところで進展ありました?」
「普通だ」
「・・・そもそもなんで張ってるんです? たんなる目撃者ですよね」
「普通に考えりゃな」
トオルはフロントガラス越しに正面を眺めていた目を細め、ブンタに視線を向ける。
「普通じゃない・・・ってことですか」
「勘だ」
「張り込みの理由?」
「おう」
相変わらず気だるそうに横になったままブンタは答える。
「マジで? そんなんでいいの?」
気の抜けた答えにトオルの言葉も気が抜けていた。
「ナメるな 俺の勘は当たるぞ」
「はい はい」
トオルはリクライニングを弄くると、それまでほぼ垂直だったシートを倒し横になった。
163:03/07/25 20:20
予備校の帰り道はこの公園を通ると近道だ。
この公園にはブランコやウンテイなどの遊具はいっさいなく、
公園の周囲はウォーキングコース、噴水の周りに広がる芝生、体育館などちょっとしたものになっている。
ウォーキングコースを回っていくよりも、噴水前を突っ切ったほうが早いのは誰でも知っている。
けれど街灯もまばらで中に入ると外からは見えなくなってしまうからか、
夜には少々危険な場所になってしまっている。
そんな訳で女の子達はここを通ることを避けているようだ。
だけど自分は男だし、いつものようにここを通っていくことに躊躇いはなかった。
遊歩道を通り、森林浴のための林を抜け、噴水の周囲に設置されたベンチが目に入る。
ベンチには二人分くらいの人影が見えた。重なり合っていたので正確な人数はわからない。
夜になるとそういう目的で来る人がいるのもいつものことだ。
そういうのも人を遠ざける理由になっているのかもなどと思いながら、気まずさもあり自然と早足になった。
けど何かが違った。生命の気配がしない。
本当は見せつけたいというような、ここのツガイ独特の雰囲気を全く感じない。
164:03/07/25 20:24
「っぷ」
時々噴水の水が風に押されて飛んでくる。ベンチに気を取られていたのでまともに当たってしまった。
袖を使って水を拭う。今日の水はやけに重い。今日は何かヘンだ。何かがオカシイ。
いつもは通り過ぎる人などいないのに、向こうから誰かが歩いてくる。
鼻の奥が焼けた匂いがする。街灯の下で通行人が佇む。だんだん姿が大きくなる。
見たことのある制服だ。足元が濡れている。手に何か持っている。
「うわぁぁ」
後ずさった。4つの目がこちらを見ている。通行人と− その手からぶら下げられた人の首が。
足元が濡れているのは首から垂れた液体だ。真っ赤だ。真っ赤な液体がこっちに向かってくる。
タスケテタスケテタスケテタスケテ
しあわせになりたいのかい、べいびー
コロサナイデコロサナイデコロサナイデ
しあわせになりたいのかい、べいびー

「っわぁあぁ」
「・・・・・・」
昨日の夢だ・・・
もう一生忘れられない気がする。自分の深い深い所にこびり付いて落ちない澱。自分の暗く淀んだ部分と結びついて固くほどけない糸。
なぜか自分の手を見てしまった。自分の手が赤く染まっているような気がして。汗がすごい。現実に起きた夢が悪夢となってまた苦しめる。
「・・・喉が渇いた」
冷蔵庫に何かあったかな・・・
165:03/07/25 20:27
「?!」
「聞こえたか?」
「叫び声?」
「行くぞッ」
「はいっ」

「・・・当たりやがった」
「しかし・・・ ヒデェな、こりゃ」
リビングは血の海だった。荒らされた跡も暴れた跡も全く無く、遺体は皆静かに椅子に腰掛けていた。
あまりにも静かな光景だった。この光景が日常と思えるほど、自然に、なにげなく、3つの死体は語り合う。
首から流れる血はその日常と噛み合わずに歪場へと変えた。談笑が行われるはずの場所は動かない肉体と温度の残る赤い液体に占領されている。
「変・・・ですよね」
遅れてリビングに入ってきたトオルがその疑問を口にする。トオルも少なくない現場経験から異臭を感じていた。これは殺意の欠片すら感じない。
「後回しだ。こいつァまだ新しい。」
さっきまでのダルそうに疲れた中年の雰囲気など跡形もなく、ブンタは肉食獣の気を発する。
その気に当てられトオルもまた張り詰めていく。すぐさまブンタの言葉の意味を理解した。
ブンタはイキモノを感じていた。狩人としての長年の経験が気配を、呼吸を感じている。まだ・・・ナニかがいる
「ブンさん!」
イキモノはいた。ただ呼吸するだけのモノがキッチンで座りこんでいた。
「コイツ 昨日の・・・」
166:03/07/25 20:31
「精神的なダメージが原因による一時的な心神喪失の状態です。
一時的と言いましたがそれは現時点での話で、回復の時期が予想できないのです」
リノリウムの床に反射して白衣を着た温厚そうな男の声が響く。
ムカイハルキは誰もいなくなった廊下の椅子の上で、ただひたすら静かに腰掛けている。
かろうじて聞こえる呼吸がハルキを生物と認識させていた。ハルキを囲むように男性が3人取り囲んでいる。
「壊れてんのか」
その言葉を聞いて少し医者の顔が歪んだ。
「それは偏見です。精神崩壊とは直接結びつかないケースもある」
「グダグダ言ってもこいつから返事はもらえない訳だ」
温厚そうな顔がさらに歪む。それを察したトオルは慌てて言葉を繋いだ。
「先生、どうもありがとう」
「いえ 今日は刑事さんっていう人種がよくわかりましたよ。ではこれで失礼します」
「あの野郎 さらっとヒデェこと言いやがる」
「ブンさんが悪い」
「ああ? まあいい・・・」
167:03/07/25 20:31
「で昨日といい今日といいコイツが絡んでる。鑑識はどうなってる?」
トオルは手にしていたファイルを開くとその中身を読み出した。
「昨日の事件に使われた凶器は刃渡り20cm程の鋭利な刃物、おそらく今日の事件も同じものかと。
凶器はまだ発見されていません。家の中にもそれらしきものもありませんでした。
死亡推定時刻と遺体発見された時刻はほぼ同一時刻です。状況から言うと限りなく犯人に近いのは・・・」
トオルはそこまで言うとファイルから目を離し、放心状態でただここにいるだけの存在を見つめる。
途切れたトオルの言葉の後をブンタの声が繋ぐ。
「コイツ・・・だろうな」
「コイツはこんなんなっちまって話すら聞けねェ。このままパクってもメディカルに引っ張られるだろうしな」
「・・・ですね」
「けどよ。胸の辺りがザワザワしてな。どうにも引っかかってるのよ」
「それってもしかして・・・」
「勘だ」
「またかよ ジジィ」
「なんだと! コノヤロウ! 当たったの見ただろ、あ?」
「・・・もう いいから。それでこれからどうします?」
「さて・・・ どうすっかな・・・」
ムカイハルキの眼はひたすらに、ここではないどこかを見つめていた。
168Mr.名無しさん:03/07/26 00:18
おぉ、なんか引き込まれる、面白い、続きキボンヌ
169Mr.名無しさん:03/07/26 15:31
ほす
170Mr.名無しさん:03/07/26 16:34
hodyu
171Mr.名無しさん:03/07/26 17:34
昼休み。
俺はいつものごとく学校の屋上で昼寝をしていた。
小春日和の午後の屋上は睡眠につくには絶好だった。
ふと陽が出ているにもかかわらず雨が降ってきたので俺は目を覚ました。
お天気雨に打たれる中、急いで校内に戻った。
そしてトイレに入って濡れた髪を整えようと鏡を見た瞬間俺は度肝をぬかれた!
なんとそこには学ランとズボンしか映っていないではないか!
つまり俺の体が映っていないのだ!
どーゆーことだか俺はさっぱり分からないがとりあえず服を脱いで全裸になってみた。
そして鏡の前に立った。何にも映っていない…。
俺は真剣にあせった。一体何なんだ!
試しに鏡に「はぁ!」と息をかけてみた。鏡は曇った!
どうやら俺の外見だけが消えたみたいで、俺自体は透明になっただけでまだそこに存在はあった。
その時誰かがトイレに入ってきた。
全く俺に気付かず用を足している…。
どうやら俺は事実上透明人間になってしまったようだ…。
どうすんだ…とりあえずまた屋上にいってみれば何か手がかりがあるかもしれない!
そう思った俺は屋上に行ってみた。
そしたらなんだか急にめまいがしてきて俺は意識がなくなった…。
172Mr.名無しさん:03/07/26 17:34
ようやく意識が戻って目が覚めると辺りは夜になっていた。
そして俺は家に帰ってみるとなんと俺の葬式が開かれた後だった…。
俺はナニがなんだか真剣にわかんなくなった。
だって、ちょっと屋上で気を失っていただけなのに、それで家に帰ってみたら俺は死んだことになっていて、
あげくの果てには葬式まで済んじまってるじゃないか!
混乱している俺の目にふとカレンダーが目に入った!
「えっ!?」
なんと日付は今日だが年が一年経っているではないか!
俺は一年もの間眠っていたというのか…。
つまり俺が透明人間になってから一年もの月日が経っていたのだ…。
俺は家の中をなにふり構わず探りまくった!そして俺の死因が分かるものをやっと見つけた!
それは俺が透明人間になった日の新聞の一片だった。
なんとあの日の夕方に原子力発電所の大爆発事故が起こったらしい…。
その時あまりの高熱で死体が溶けて跡形も無くなってしまった人が3名いたらしい。
そのうち2名はそこの原子力発電所の従業員で誰なのだか分かったらしい。
しかしあと1名がどうしてもわからなかったらしい。
そしたら後でその現場にかなり変形はしていたものの鍵が落ちていたらしい。
その鍵をよく調べるとウチの鍵だったのだ。
そして俺が行方不明になってから(透明人間だから)半年が経った後その鍵が見つかったため、
死んだのは俺に至ったわけである。
173Mr.名無しさん:03/07/26 17:34
俺はとっさに自分がまだ生きているということを家族の皆に伝えたくなった!
皆が居間に集まってTVを見ていた。
俺は叫んだ!「みんなっ!親父!おふくろ!姉ちゃん!兄ちゃん!」
…皆全く気付かない…どうやら俺の声は一切皆には届かないらしい…「何でだよ
…何で俺がこんな目にあわなきゃいけねーんだよ…」俺は家を出た。
あまりの失望と絶望さに涙さえ出なかった。
トボトボと目的も無く町を歩いた。
町中は一年前と全く変わってはい
なかった。そして俺はいつのまにか学校に辿り着いた。
そう俺が一年前まで通っていた私立高校に…。
この高校で過ごした日々がつい昨日のようだ。
だが月日は一年経ったらしい…俺は
屋上に上がった。ずーっとぼーっとただ夜空を眺めていた。
夜は明けて生徒が登校し始めてきた。
それでも俺は屋上でぼーっとしていた。
チャイムがなって昼休みになったみたいだ。
生徒が校外に昼飯を買いにチャリをこいでいるのがチラホラ見えた。
するとガチャッと屋上のドアが開く音がして誰かがこっちに来た。
ちらっと俺はそいつの顔を見た。はっ!とした。
全身に雷撃が走った!
なんとそいつは市川亜美だった!ほんとにびっくりだ。
市川亜美は俺の彼女だ!
というより今となっては彼女だったと言う方が正しいのか…。

174Mr.名無しさん:03/07/26 17:35
俺は心臓が飛び出そうなくらいドキドキしていた。
無論あっちはそんなワケも無いが…。
市川とは俺が透明人間になる一日前の放課後から付き合うことになった。
その放課後に俺が告って市川がOKしてくれたのだった。
俺は入学式で市川を見た時から一目惚れしてしまった。
以来市川とはクラスは違うが、できるだけ積極的に喋りかけたりした。
友達に会いに来たっていうのを口実に市川と喋ったり、廊下ですれ違う時喋ったり。
だから俺はOKされた時はもう死んでもいいと言わんばかり幸せだった!
だが市川の方はあんまり嬉しそうな表情はしてなかった。
俺の片思いに付き合ってやる感じがするといったところだった。
そんなこと考えてると少し気持ちが冷めてきた。
すると市川が急に手すりを持ちながら何か言い出した。
俺はよく聞こえないので市川のそばに寄った。
「はぁ〜…坂本君(俺)が死んでからもう一年かぁ〜………何で死んじゃったの…
せっかく彼女になれたのに…一日も経たないうちにいなくなっちゃうなんて……ひどいよぉ……」
市川の目からはしだいに大粒の涙がこぼれ始めた…。
俺は「俺はここにいるぞ!まだいきてるぞ!」と叫んだ
だが当然俺の声は聞こえるはずがなかった。
「くそっ!」
失望状態でいると市川がまたぼそっと言い出した。
「…入学した時からずーっと大好きだったのに…」
俺は理性が吹っ飛んだ!
そう!
それはすなわち自分が透明人間だということも忘れて…俺は市川を抱きしめた!

175Mr.名無しさん:03/07/26 17:35
市川は突然のことに驚きと動揺を隠せない。それもそうである。
自分以外誰もいないはずの昼休みの屋上において人の感触がいきなり自分を抱きしめてきたら当然だ。
金縛りにでもあってるんじゃないかと思う。
たが俺はそんなこと考えることなくまず市川を抱きしめた。
そう!そんなことよりも今俺の頭の中は市川が愛しい気持ちでいっぱいだった。
「俺もおまえが大好きだった!つーか今だってその気持ちは変わらない」
と言ったって聞こえないにせよ、
俺は抱きしめながらそう叫んでいた。
市川は声を出さずに微妙に震えている。
恐くて震えているのだろうか…俺は抱きしめている腕を緩めた。
でも俺は透明人間で良かったのかもしれない。
透明人間でなければ、市川が俺のことが本当に好きでOKしてくれたことも分からなかったし、
今こうして大好きな市川を抱きしめることだってできなかっただろう。
そう考えると、透明人間になったのだからと開き直ってそこら辺の女に悪さでもしようとしていた俺が馬鹿らしくなってくる。
俺は「このまま昼休みの間だけこうやって抱きしめていよう。そして昼休みが終わったら死のう!
もう悔いはない!このまま透明人間をやっていてもしょうがない!」
死のうと思っていると市川が喋り出した。
「…坂本君?…」
「えっ!?」
俺はびっくりした。
市川は俺だって分かるっていうのか!?
すると市川がまた話しだした。
「坂本君なんでしょ!
?…もし坂本君だったら…お願い…」
市川はそう言うと目を閉じ、口を閉じ、少し上を向いた。
俺はキスをした。感動のあまり俺は涙が止まらなかった。市川も同じだった。
すると突然パッと俺の体が光り、俺は元の姿に戻った!


昼休み。
俺はいつものごとく学校の屋上で昼寝をしていた。
〜END〜
176↑のコピペ主:03/07/26 17:40
【コピペでも】★こわ〜い話★三夜目【いいよ】
http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1058597369/

こっからもってきました。
妄想小説っぽい部分もあるんでOKかと・・・。
177Mr.名無しさん:03/07/26 18:18
夢落ち?
178:03/07/26 19:18
>161-167
停車している所轄のパトカーの回転灯が闇を照らしている。ブンタはその隣に車を止め助手席を一瞥した後、車を降りた。
せわしなく警官達が動く中、ブンタは目的地へ向かって歩き出す。湿気を含んだ空気は冷たく硬い。
ほんの数歩進んだところで、警官と話していたトオルが目に入った。
「おう もう他の連中来てんのか」
トオルは声の聞こえたほうに顔を向けて相手を確認した。視線はそのままブンタを通りすぎ、ブンタが乗ってきた車に向けられた。
「あれ、そいつ出しちゃっていいんですか?」
ブンタの車の助手席にはムカイハルキがいた。バタバタと立ち回る警官たちはその存在すら気づいていないだろう。
ハルキはグレーのセダンと一体化していた。生物を捨て去りセダンに溶けて交じり合う。まるでその身を隠すように。
「反対されませんでした? あそこの医者にあまり良く思われてなかったですよね」
ブンタはトオルの鋭敏な感受性に感心しながらも、それが悪いほうに出なきゃいいが−などと思うそぶりもみせずに返事をした。
「・・・まあな」
「説得した。コイツで」
そう言ってブンタは懐から鈍く光る鉄の塊を見せた。
「マジで!?」
「嘘だ。勝手に連れてきた」
「・・・ブンさんといると退屈しませんよ」
トオルは呆れて言った。
「現場は向こうの貯水路です。マヤマさんが来てるみたいですね」
「あんがとな」
ブンタはそう言い残して歩き出した。
スチールのフラッシュが瞬く中に、今時の小洒落たものではなく無骨で大きなサングラスを掛けている男が見えた。
擦り切れたジーンズ、茶色のレザージャケット、あまりにも刑事らしくない装いは、彼にしか出来ないことがあることを示している。
世が世ならジーパン刑事と呼ばれるに違いない。ヤナギサワブンタならきっとそう呼ぶだろう。
179:03/07/26 19:20
マヤマキョウヤはこちらに近づく中年男に気がついた。
「もう来たの? もっとゆっくりしててもいいのに」
いたわり2割、冗談7割を込めてブンタに言った。残りの1割は複雑すぎる。
「売れっ子はいろいろと大変でな。で、どんな感じだ?」
「首をスッパリ、綺麗なもん。慣れてるのかも知れないね」
それを聞いてブンタは少し考え込む。
「・・・同じだな」
「この前のヤツと? でも被疑者は病院に軟禁中でしょ」
「連れてきた」
「・・・相変わらず無茶するね。で、化学反応はあった?」
うまい事をいうとブンタは思った。酸素がマグネシウムと反応するように、舞台を作ればいい。
幾つか年下ではあるが、キャリアの長いこの男の言いたいことはわかる。同じ穴のムジナだ。
「さてな」
「今、害者の身元を洗ってるけどアレと同じ高校みたいだね。制服が同じだ」
「どうにもアレだな。どうにもスッキリしねェ。ピースが嵌まっていくんだが、嵌めさせられてる感じがするわ」
「複雑なの? とりあえずこっちは前のと合わせて害者洗ってみますわ」
「頼む」
水分を含んで膨れ上がった遺体をブンタはずっと見つめている。やはり同じ匂いがする。コイツを殺ったヤツは殺意の欠片もなく、作業のようにこなしているはずだ。
ブンタがそんなことを考えていると、警官達と話していたはずのトオルが駆け寄ってきた。
「ブンさん、アレ・・・」
トオルの指す方向にあるものはくたびれた愛車だった。
自分の意思を失っているはずのムカイハルキが車を降り、導かれるように歩んでいく。
一歩一歩静かに、薄氷の上を歩くように。進む先は貯水路のある方向、被害者が発見された場所。
貯水路の前まで進むと揺らいでいた視線が一点に集中した。
誰もいないはずの空間を捉えた瞳は、まるで誰かと会話を交わしているようにも見える。
タスケテタスケテタスケテタスケテ
しあわせになりたいのかい、べいびー
コロサナイデコロサナイデコロサナイデ
しあわせになりたいのかい、べいびー
「化学反応か・・・」
ブンタはハルキを眺めつつ呟いた。
180:03/07/26 19:29
プレスの利いたシャツとイタリア製のスーツを嫌味なく着こなす男は、広くはない会議室の中央にあるホワイトボードの前に立つと、
神経質そうな切れ長の目を正面に向け淡々と話し出した。
「こんにちは、オオスミです。これまでの経緯と今後の方針についてお話があります。これまでの一連の事件は今後、連続殺人事件として捜査されます。
確認の意味も含めて事件の概要をお話します」

「11日22:00頃ミドウ公園内で男女の遺体が発見されました。
被害者の男性はカスカベユウタ29歳会社員、頚動脈を鋭利な刃物で切られたことによる失血死。
女性の方はタチバナユリ23歳会社員、凶器、死因共に男性と同じです。二人とも推定死亡時刻は11日21時から22時。
二人は恋愛関係にありました。裏づけも取れています。
第一発見者はムカイハルキ17歳私立ミドウ学園の高校生。
予備校の帰り道に公園内を通ることが日課だったようです。本人が証言しました」

「12日13:00頃ムカイ邸にて3人の遺体を発見。
ムカイテツジ44歳会社員、ムカイヨウコ41歳主婦、ムカイチアキ13歳中学生。
いずれも頚動脈切断による失血死です。推定死亡時刻は12日12時から13時です
第一発見者はウチの職員、ヤナギサワ、ミヤモトの二名です。その後、唯一の生存者ムカイハルキを発見。
現在ムカイハルキは心神喪失状態のため、TIM病院にて治療中です」

「15日21:00頃非常事態用の貯水路で男性の遺体が発見されました。
カドカワユウジ17歳私立ミドウ学園に通う高校生。頚動脈切断による失血死。
推定死亡時刻は11日18時から19時。遺体は貯水路の中に放置されていたため、水分による膨張が激しかったようです。
犬の散歩をしていた主婦が発見しました。また被害者はムカイハルキと親しかったようです」
「毛色が違うね」
マヤマが言った。
「そうですね。15日の事件のみ推定死亡時刻と遺体発見時刻にズレがあります」
「死亡推定時刻から言うと初のコロシってこともあるね。歳に関係なく最初はテンパっちゃうし、若いなら尚更だ」
「まだピチピチだしなぁ・・・」
だらしなく椅子に腰掛けたまま、ブンタはしみじみと言った。
この流れは間違ってると言わんばかりに、トオルは身を前に乗り出して言う。
「まだ状況証拠しかありませんし、今の段階で答えを出すのは危険じゃないですか」
181:03/07/26 19:30
「その通りです。皆さん憶測での発言は謹んでください。話を続けます」
「これら3つの事件に共通している事項があります。
1つめに凶器と思われる刃渡り20cm程の刃物。
2つめ、殺害方法はいずれも頚動脈を正確に切断しています。
3つめ、被害者はムカイハルキに何かしら接点があります。
これらを踏まえた上で今後の捜査方針ですが・・・」
「おう、大体わかったわ」
ブンタの言葉がオオスミの言葉をかき消した。
「ブンさん?」
トオルが不安気にブンタを見つめている。
「ちょっくら犯人とっ捕まえてくるわ」
「・・・ですから 今後の捜査方針を」
「そういうのはオマエラに任せる。俺そういうの苦手だ」
ブンタは椅子から立ち上がる。
「そっちは頭脳労働担当、こっちは肉体労働担当だろ」
「・・・大方 その通りです」
オオスミとマヤマの目が合う。
「いいんじゃない? だいたいいつもそんな感じだし」
オオスミの目に押されてマヤマが言った。
「確かにそうですね。わかっているとは思いますが、定期連絡は欠かさないでください。以上、よろしく頼みます」
微塵の動揺も、感情の揺れもなく、それがわかっていた事のようにオオスミの言葉は平坦だ。
その言葉をかわきりに部屋の人数は減っていく。
人が全て去った会議室を確認すると、オオスミレイジはこれが自分の仕事だと言うように最後に部屋を後にした。
182Mr.名無しさん:03/07/26 23:20
落ちそうですよ
183Mr.名無しさん:03/07/26 23:24
保守age
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185Mr.名無しさん:03/07/26 23:44
なんとなく保守。
186Mr.名無しさん:03/07/27 03:07
続き期待保守
187Mr.名無しさん:03/07/27 04:06
盛り上がってまいりました。
188Mr.名無しさん:03/07/27 19:45
てか、マジでチューブタンきて。。。。
189Mr.名無しさん:03/07/28 05:28
「この子らは村に災いをもたらす…。この村に置いておくわけにはいかない」
炎の灯りに照らされ、赤く染まった祭壇の上から、お面を被った老婆が占いの結果を告げた。
村の人たちに囲まれて座る幼い男の子と女の子に皆の視線が集まる。
そして、老婆の横に立っていたお面を被った男が祭壇から降り
男の子に近づくと、手に持った赤い鉄をその子の手の甲に当てた。
肉の焼ける独特の音と匂いが辺りに広がる。
男の子の手の甲には十字の焼けたアザが刻まれた。
「……ぅぅっ」
男の子は顔を歪めながら必死でこらえる。
「シンちゃんっ…!」
女の子はその隣で瞳に涙を浮かべながら男の子を心配そうに見つめる。
「夜が明けたら、この呪われた子達を村から追い出しなさい…」
老婆は冷たく言い放つと祭壇の奥へと消えていった。


俺は明け方の日光と下唇の痛みで目が覚めた。
どうやら眠っている間、下唇を噛みしめていたらしい。指をあてるとわずかに血が出ていた。
「ずいぶんと爽やかな朝だな…」
俺は自嘲気味に鼻で笑うと、布団を跳ねのけ、洗面所に向かい顔を洗う。
顔を洗うその手には黒い十字の痕が残っていた。
190Mr.名無しさん:03/07/28 15:37
職人期待保守
191:03/07/28 18:44
>178-181
頭の中は仕切りで分けられていて、部屋によって色が違うに違いない。
何もしなくとも自動的に部屋から部屋へと命令が受け渡され、身体が勝手に動いていく。
赤は活発、白は優しい、きっと色の違いは感情の違い。
生まれた感情はいろんな部屋を駆け巡り、歌ったり、踊ったり、叫んだりする。
部屋の声は今日も導く。身体はそれで動いている。
しあわせになりたいのかい、べいびー
しあわせになりたいのかい、べいびー
暗い部屋の中で声が響く。黒い部屋には何があるのか、まるでわからない。

TIM病院の受付時間はとうに過ぎ、近所の商店のシャッターもすでに落とされていた。
当然のように入り口も閉められ、当直医と看護士は今夜の好ましくない出番を待ってい
るのだろう。
だが進入者は普通や当然などという言葉を破壊する。TIM病院の閉まっているはずの入
り口は破壊されていた。
誰もいない待合室を抜け、沈黙する廊下へと進む。靴と床が叩き合う音が響く。天井に
備え付けられた照明が足元に小さな影を作る。進めば進むほど影は大きく伸びていく。

白い部屋で呼ぶ声が響く。声はぐるぐると全身を回り始め、手足の先端まで到達する。
こっちにおいでよ、べいびー
こっちにおいでよ、べいびー
行く先を導いてくれるのなら、その通りに進めばいい。白い部屋は暖かいひかり。

廊下の突き当たりにはエレベーターがある。1基はこの階で停止しており、もう1基を示
すランプはB1を指していた。特別保護房は地下にあったはずだ。記憶を辿るために少し
動きを止めると、次の一瞬で下を指す矢印のボタンを押した。淀みなくドアは開かれ、
流れるように中へ入る。
B1のボタンを押すと勝手にドアは閉まり、箱は動き出した。
192:03/07/28 18:45
赤い部屋は強い子の部屋。いつも怯えて震えている僕の後を押してくれる。
堂々と揺ぎ無く、そんな部屋を通り抜けて声が支配する。
こうすればいいのさ、べいびー
こうすればいいのさ、べいびー
雄雄しく力強く、僕を守る赤い檻。

1Fと点灯するランプが消えて、B1の文字が点灯する。ふと重力を感じ、エレベーターが
停止したことを告げる。エレベーターの扉が開き、閉じ込められた空気は開放される。
ここから先は特別病棟になっており、人の出入りもほとんど無い閉鎖された区域だ。
閉ざされた空間へ一歩踏み出す。空調は正常に稼動していた。それにも関わらず、空気
は淀み濁った感じがする。物理的ではなく精神的に淀んでいた。ぬめった空気を振り切
って廊下を進む。
光沢のある床は一定のリズムを奏でる。いつしか影は廊下の端まで届き、とうとう上の
階とも繋がった。影はいつの間にか大きく長く成長していた。
コツ、コツと響く足音はいつしか、ピチャ、ピチャという液体の音に変化した。床にぶ
ちまけられた液体が、粘ついた空気をさらに淀ませる。その液体が入っていた入れ物は
すぐ近くにあった。冷たく横たわる警備員は、もう動かない。
193:03/07/28 18:46
こっちにおいで。こっちにおいで。こっちにおいで。
こっちにおいで。こっちにおいで。こっちにおいで。
しあわせになれるよ。しあわせになれるよ。しあわせになれるよ。
しあわせになれるよ。しあわせになれるよ。しあわせになれるよ。
ここにいる!ここにいる!ここにいる!ここにいる!
ここにいる!ここにいる!ここにいる!ここにいる!

すでにドアロックは外されていた。ゆっくりとドアを押し開ける。
目の前を直視する。目の前の標的を見据える。目の前の敵を睨む。
生物の気配は感じない。殺意も感じない。ただそこには意思があった。壁も、床も、天
井も、そこかしらに意思を感じた。
目の前を直視した。目の前の標的を見据えた。目の前の敵を睨んだ。
爆竹のような乾いた音が二度響く。
部屋に溜まった淀みは乾いた音によってかき消され、こびり付いた意思の霧も晴れよう
としていた。霧散していく意思の中でヤナギサワブンタはムカイハルキを見つめた。
ムカイハルキは何も見ていない目で、世界を眺めていた。
194:03/07/28 18:47
相変わらず閑散としたオフィスで、オオスミレイジは目的のファイルが置いてある自分
のデスクに向かった。所定の場所にきっちりと整頓されている小物類の横に、いくつか
のファイルが重ねて置かれていた。オオスミは付箋紙の付いたファイルの中から、迷い
もなく目的のファイルを取り出した。付箋紙を頼りに目当てのファイル開くと、室内に
いる数名に向けてファイルの中身を読み上げた。
「男の身元が判明しました。サオトメリュウジ22歳会社員。
一連の事件に使われたと思われる刃長18.2cmのサバイバルナイフを所持。遺体の切断痕
とも一致しました。また衣服から血液反応が発見され、これも遺体のものと一致しました。一週間前から無断欠勤しており、自宅にも姿を見せなかったそうです」
一息で言い終え、リアクションを待った。
「で 高校生との関連は?」
マヤマがそれに答えた。
「不明です」
「通り魔的犯行?」
「その線も薄いと思われます。サオトメの自宅、勤務先ともに犯行現場から200km程離れています」
「遠距離恋愛ご苦労なこった。ストーカーってヤツか」
「いや、男同士ですよ」
トオルがすぐさまツッコミをいれる。トオルのツッコミに、ブンタが何か考えるような仕草を見せた。
「いいんじゃないの? 若いのに硬いね」
しばらく考え込んでいたブンタが顔を歪めはじめた。
「うあ、やっぱダメだ。脳ミソが痒くなってきた……」
「何を想像したんだか…… 意外と想像力豊かですね」
トオルは呆れるとも感心したとも取れる表情を見せた。
195:03/07/28 18:48
反応が途切れた事を確認して、オオスミは次の話題に移ろうとする。
「本題に戻ってもよろしいですか?」
「ぉお、気持ち悪ィ」
ブンタの苦悩など意に介さず、オオスミは言葉を続ける。
「ストーカーは相手との間に接点がなければ成立しません。携帯のメモリー、通話記録
郵便記録、メールログ、行動範囲、趣味。全てにおいて何の接点も見られませんでした」
「じゃあ何で?」
「不明です」
一拍おいてから、本題を述べた。
「本件は犯人が射殺された為、無事解決となりました」
「ムカイハルキとの関係は?」
「尚、この件に関してこれ以上の捜査は無用です」
マヤマの言葉を意図的に無視して、オオスミの言葉は続く。
「上からの指示です」
「なるほどね……」
マヤマは溜息とともに呟いた。
196:03/07/28 18:48
「ブンさん! いいんですか! こんな終わり方で!」
建物内に取り付けられた自動販売機の前で、トオルは強い口調で同意を求めていた。ブ
ンタは小さな紙コップを自動販売機の中から手に取ると、怒りが収まらない様子のトオ
ルに差し出した。
「いったい上は何を考えてるんですか」
トオルは紙コップを受け取ると、礼を言うでもなくただ不満をぶちまけた。先程までの
妄想をコーヒーで流し込んですっきりしたのか、ブンタは穏やかな表情をしている。
「……トオル、熱くなるな」
ブンタの言葉もトオルの耳には届いていない。
「焦るな。人には知られたくないモンもあるもんだ」
熱くなるトオルとは対照的に、ブンタはどこまでも静かだった。
「だがオマエの言うこともわかる。わかるがケツの青い戯言だ。青臭い情念など燃やせ
完全に脳ミソから焼却しろ。目の前の標的を見すえて、目の前の敵を睨め」
「それが捜査だ」
「……」
説得するための強い口調ではなく、淡々と事実を綴るような口調にトオルは口をつぐま
ざるを得なかった。
「コイツの根は深い。長い旅になりそうだ……」

file01 [SIGNAL] closed
197:03/07/28 18:57
訳わからない終わり方ですけど一応終了です
妄想始めたらヘタレの癖に長編になってしまったのでこんなとこで
脳内では次の展開とか、萌え話もやってみたいとかありますけど
とりあえず

萌え系の職人さん 光臨キボン
198Mr.名無しさん:03/07/29 00:31
1話終了って感じっすね。とりあえず乙です。
萌え系はだれか書きそうですがね。
199Mr.名無しさん:03/07/29 12:32
住人召還保守。
もしや二、三人ぐらいしかいないのか。
200Mr.名無しさん:03/07/29 20:58
みたいだね。ま、夏だし、ウザイ連中が多いよりはマシかも
201Mr.名無しさん:03/07/29 23:22
今週の妄想テーマは「花火」「自転車」「西瓜」です。
この3つの単語を入れて妄想作品を1作完成させて下さい。
202Mr.名無しさん:03/07/30 11:14
花火自転車西瓜保守
203Mr.名無しさん:03/07/30 13:52
程よく潜行中。AA板じゃないけどこれくらいが程よい
204Mr.名無しさん:03/07/30 15:15
余りの過疎っぷりに自分も何か書いてみようとしたが、
SSでよく使われる一人称視点で文章を書けないことが判明。
職人さんエロイなあ。
205Mr.名無しさん:03/07/30 15:37
てか、このスレも毒男板では珍しく、夏宙の襲来を受けてないスレだな。

てことで保守。

ところで、みんな点呼してみようよ。


い〜ちぃ〜
206Mr.名無しさん:03/07/30 17:07
にっぃ
207Mr.名無しさん:03/07/30 18:52
さんさんさん
208135:03/07/30 19:09
よぉ〜〜ん
209Mr.名無しさん:03/07/30 19:43
ごぉ

なんかつなぎに小ネタうpしようか?
うpするなら何系がいい?
210Mr.名無しさん:03/07/30 20:06
アニパロ以外ならなんでもいいんじゃないの。ageる必要もないぞ。
211Mr.名無しさん:03/07/30 20:12
ALLジャンル期待街
212Mr.名無しさん:03/07/30 20:21
>>210
すまん。ageちまった。
今日はこれからまたバイトあるから、書くのは明日になりそうかな。
213Mr.名無しさん:03/07/31 01:10
>>212
がんばれ。
期待してるよ。
214Mr.名無しさん:03/07/31 05:49
>>212
楽しみにしてるよ。こっちもテーマ作品が形になってきますた。何とか今週中に書けるかと
215135:03/07/31 06:34
|´Д`)<来年の春頃には発表できると思う。そんな気がする・・・・
216Mr.名無しさん:03/07/31 16:30
チューブ様はもう来ないんだね・・・。
217Mr.名無しさん:03/07/31 17:39
俺は二階のベランダに出て座りながらタバコに火をつけた。
夜風は優しく、こんがらがった心を癒やしてくれる。

しかし、こんな清々しい夜でも親たちは一階で醜く喧嘩をしている。
俺は嫌でも耳に入ってくる罵り合いから、自分の世界を守るためにウォークマンをつけた。
音量は最大。聞こえてくるのはバカみたいにテンションの高いアメリカ西海岸の音楽だけ。

耳元でやかましく音楽がガンガン鳴っているにもかかわらず俺は眠くなって目を閉じた。
少し疲れていたのかもしれない…。ここ最近は悩みが多い。
両親のこと、妹のこと、バンドのこと、これからの自分の進路のこと、あいつのこと…。
218Mr.名無しさん:03/07/31 18:16
ポンッ
うとうとしていると軽い何かが頭にあたって俺は目を覚ました。
辺りを見てみると、まるめた紙が落ちている。
その紙を広げると「未成年がタバコ吸ったらイケナイんだぞ」と見慣れた字で書いてあった。
俺は音楽を止めると、顔をあげ、すぐ隣の家の目の前のベランダを見た。
十年前から知ってる奴が何が楽しいんだか、ニコニコしてこっちを見つめている。

「おはよっ。浩ちゃん」
『千紗が俺を浩ちゃんって呼んだの久しぶりだな』
俺は苦笑いで答えながら、自分も千紗のテンションにつられて、楽しい気分になっていくのを感じていた。
「私はずっと浩ちゃんって呼んでいたかったんだけど、浩ちゃん恥ずかしがるしさぁ」
千紗が口をアヒルのようにとがらせてふくれる。
その愛らしさに、俺は頬がふやけるような感覚を覚えた。
「でもな、健太のことは山崎くんって呼んで俺のことは浩ちゃんって呼んでちゃマズイだろ」
この山崎健太とは俺の親友であり、千紗の彼氏だ。
千紗はうつむいて何か言いたそうに口を動かしたが、俺の耳には届かなかった。
そして顔をあげると、またさっきのようにニコニコして
「…そうだよね。浩ちゃんなんて呼んでたら変だよね」
219Mr.名無しさん:03/07/31 18:33
「あーぁっ。無責任な浩平に叱られるなんてなぁ」
「俺のどこが無責任なんだよ」
「やっぱり自覚無いの?はぁ〜…。」
千紗はため息をつくと、また笑顔が消えた。
「私もう寝るね…」
「あぁ…。わかった」
俺は寂しさをかみ殺しながら答えた。

「あのさ…浩平?」「なに?」
「一回だけでいいからさ、昔みたいに“ちぃ”って呼んでくれない?」
220Mr.名無しさん:03/07/31 20:21
>>215
どこを根拠に来年の春なんだw

>>217-219
幼馴染キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
基本ですね
221Mr.名無しさん:03/07/31 20:31
>>219
つづきいきぼんう
222209:03/07/31 23:16
俺は昼過ぎに家を出ると、開店前の酒場に来た。
開店前のこの酒場は、この極度に治安の悪化した街の裏の仕事を請け負うギルドになる。
『あいにくだが、今日はお前さんに頼むような仕事はないぞ』
俺がカウンターに座るとマスターはグラスを拭きながら目を合わせずにあしらった。
『そうか…。マスター、いつものを一杯くれ』
俺が注文すると、マスターは無言でウィスキーのロックを置いた。
『この間の仕事…。ずいぶん派手にやり合ったそうじゃないか…』
マスターは相変わらずグラスを拭きながら、目を合わせずに話しかけてきた。
『あぁ』俺はグラスを呷りながら答える。
『だが結局、奴等の狙ってる新薬に関する情報は得られなかった』
『その事なんだが…』
マスターは一枚のメモと写真を取り出し、カウンターに置いた。
『先日、失踪した新薬の開発主任の娘がそこの病院にいる。
俺が仕入れた情報によれば、その娘さんは親父さんが失踪する前日に一冊のファイルを預かったそうだ』
『ガキは苦手だ』
俺はグラスを置いて、席を立った。
『けっ、まだ十代のガキが何をほざいてやがる』
背中にマスターの苦言を浴びせられながら、俺は店を出た。
223209:03/07/31 23:23
すまん。続きはまた今度。
あまり気に入らなかったらスルーしてくれ。
224Mr.名無しさん:03/07/31 23:47
                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
     デケデケ      |                         |
        ドコドコ   < 197,217,222続きマダーーーーー?   >
   ☆      ドムドム |_  _  _ _ _ _ _ _ _ _|
        ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
  ドシャーン!  ヽ       オラララララ!!    ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
      ♪   / 〃(・∀・ #)    / シャンシャン
    ♪   〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
         ||  γ ⌒ヽヽコ ノ  ||
         || ΣΣ  .|:::|∪〓  ||   ♪
        ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
          ボコボコ
225Mr.名無しさん:03/08/01 05:04
急かしすぎw

>>222
小ネタという割にはボリュームありそうだな。楽しみ
226>>112作者:03/08/01 05:34
課題作上がりますた。>>217さんと被ってしまって幼馴染モノでちょいと失敗ですが…。

けして、メイドモノが7割程度で行き詰ってとりあえず忘れられないために、ツナギを投入とか、
職安に行く立場になっちゃったから現実逃避してみたとかそういうわけではありませんw
 町というのもおこがましいほどの田舎だった。
 青く広がる空の下にはただひたすらに田んぼ田んぼ。どこまでもどこまでも果てしなく続いていく青い田んぼ
のど真ん中に立つと、世界は全て田んぼで出来ていて、自分はこの景色に閉じ込められているのではないか
と錯覚してしまう。
 終業式が終わった7/19、中学二年のハジメはもう三年三ヶ月苦楽をともにしてきたオンボロのチャリを駐
輪場から出すと、校門をくぐった。これで9月まで校門をくぐることもないだろう。いまいちピンと来ないが、夏
休みが始まったらしい。
 「あー!、ハジメちゃん!まっすぐ帰るの?」
 後ろから声をかけてきたのは、幼馴染の麻美子だった。幼稚園からの付き合いで、今でも親しくしている。成績
は中の上となかなかのものだが嫌味な意味での知的な雰囲気はせず、男女ともに友達は多い。
 「あー帰るよ」
 「待って、わたしも一緒に帰るよ」
 短く切った髪を揺らして走って来る麻美子の向こうには金が余ったのか最近改築されて妙に綺麗なクリーム色
の校舎。さらにその向こうには蒼一色の空が広がり空の果てには入道雲がどすんと空に居座っていた。暑い空
気が体にまとわり付く。世界は夏一色だ。
 「お待たせ。さ、行こう」
 チャリを降りて待っていたハジメを追い抜くと、田んぼの間を縫ったあぜ道を颯爽と歩き出す麻美子。
 「おい、ちょっと、待て、おい」
 チャリに乗ることはせず、彼女を小走りに追う。
 右も田んぼ左も田んぼ。そんな細い道を、時折通るトラックに注意しながら端っこを歩く二人。麻美子が大股で
歩くから、標準より注意深く見れば少しだけ短い紺のスカートが、ひらひらと揺れる。
 「ね、ハジメちゃん今日お祭りだね。いいよね、終業式終わったその日にいきなりお祭りなんて」
 「毎年のことだろ、何を今さら」
 ハジメはその大股できびきび歩く麻美子の後をこれまた早足で歩く。
 「ははは、そうか。それもそうだよね。うん、相変わらずハジメちゃんの突っ込みは身も蓋もないなぁ。そういえば
こうやって二人で帰るのも久しぶりだね」
 「そうそう、それだ、先輩放っておいていいのかよ?待ってるんじゃないの!?」
 麻美子にはGW明けから付き合い始めた先輩がいる。だから5月からずっとハジメは一人で自転車を漕いで
下校していたのだ。今日もそうなるはずだった。
 ハジメの問いには答えず、さっきまでと同じ早足で歩き続ける麻美子。黙々と黙ってスカートを揺らして歩く。
白いブラウスにはうっすら汗がにじんでる。
 「…なぁ」
 「先輩ね、今日引っ越しちゃうんだって。転校するって」
 いきなりクルリとハジメの方を振り返ると、笑顔で麻美子は言った。
 「…なんだそりゃ」
 とっさのことでそれ以外に返事の仕様のないハジメ。戸惑うハジメを置いて一気に笑顔のままでまくし立てる麻美子。
 「私も今日言われたのよ、信じられない。『ゴメン黙ってたけど、今日で転校なんだ』、私はどうしたらいいのよ。まった
く勝手で困るわ」
 そういってアメリカ映画ばりにわざとらしく肩をすくめて見せると、麻美子はまた大股で歩き始めた。 
 「それで喧嘩して別れて来たのか」
 ハジメは口に出してから、もう少しオブラートに包んで言うべきだったか、と一瞬後悔したが、もう言ったものは仕方な
かった。振り向きざまもの凄い勢いでにらまれた後、
 「そうなるのかな?話を聞いて、何も言わずに校門まで走ってきて、そこでハジメちゃんを捕まえたから」
 それだけ言ってまた黙って歩く。気が付けば田んぼはその数を減らし、変わりにちらほら家が建っている。家までもうす
ぐだ。ずっと早足で歩いていたから汗で制服がべっとりとまとわり付く。
 「せめてもう一回きちんと話ししたほうがいいぞ。もう会えないかもしれないんだぞ」
 思えばそれが決定打だった。麻美子は、本気で怒ったときの癖でハジメとの距離を一気に詰めると、
 「もう知らないわよ!二度と会えないならなおさらもう話すことなんて無い!」
 と吐き捨てて自分の家の方角に全力で走って行ってしまった。
 日も暮れて、夕飯も済んだ19時30分。小さな町はお祭りの雰囲気に流されて、浮き足立ってきたように見える。
 ハジメは自分の部屋でぼっーっ、とテレビを見ていたのだが、時計をちらと確認すると、エアコンを切って、部屋の窓を
全開にして身を乗り出した。去年までは毎年この時間になると玄関に……。
 「いよっ」
 玄関で一人所在無げに立っていた麻美子を見つけると、ハジメは毎年どおりの挨拶をする。階段を下りて、ドアを開け
て麻美子の所へ向かった。
 「祭り、行くか」
 「うん」
 目は合わさないものの素直にうなずく麻美子が意外だった。いつもならここで憎まれ口の一つも出てくるのだけれど…。
 「まぁ、乗れよ」
 ガレージからいつもの自転車の持ってくると、後ろを指差す。麻美子は黙ったままステップに足を乗せて、前乗った時より
少し成長したように見えるハジメの肩に手を置いた。
 「よし、んじゃ行くか」
 街頭もロクに無い夜道に向かって自転車を漕ぐ。このままいつもどおり真っ暗な右の道へ行けば駅に出る。左の軒先
や木々にの先にちょうちんが飾られて、申し訳程度に道を照らしている方に進めばそのままお祭り会場の神社に到着する。
 「風が気持ちいいね」
 後ろに乗った麻美子が呟く。いつもどおりの田んぼが次々と流れていく風景の中で、自転車を漕ぐ音が静かに響く。ろく
に舗装されて無い道は砂利が一杯で、たまにハンドルを取られそうになる。
 黙ったまま自転車を漕ぐ。
 「…さっき、先輩が電話して来た」
 かろうじて聞こえるようなポツリとした声で呟くのを、ハジメは確かに聞いた。
 「8時の電車で行っちゃうんだって。ずっと謝ってた」
 それでも黙って自転車を漕ぐ。道に無秩序に並ぶ砂利がダイナモライトに照らされてそこだけ浮かび上がって見えた。
 「……私、こんな風に先輩と二人乗りなんてしたことないよ。手も繋いでない。最初告白した時はドキドキして、本当
に心臓飛び出るかと思うくらい緊張した。でも毎日一緒に帰って、次の日の朝に一緒に登校して、何時まで経ってもずっ
とそんな感じで…。6月に一度私が映画見たいって、わがまま言って街に一緒に出かけた。映画見て、マックで食事して、
電車で帰って来た。思い出らしい思い出なんてこれだけ…、私、先輩のこと何も知らない。何も言ってもらってない…」
 前を向いているハジメには麻美子の表情は見えない。ただぎゅっと握られた肩からの感触が伝わるだけだった。
 「…わたしと先輩っていったいなんだったのかな…」
 急ブレーキをかける。甲高い音がして、車輪が止まった。道路の砂利にタイヤがめり込む音がする。
 「8時の電車だな」
 「……え?」
 ハジメはハンドルを切って180度方向転換すると、駅に向かって全力でペダルを漕いだ。砂利が多くて自転車が上下に
激しく揺れる。
 「っちょ、ちょっと待って、待ってよ!」
 「黙ってしっかり掴まってろ!落ちても知らないぞ!」
 ハジメは力の限りに加速する。ちょうちんの明かりが前から後ろにどんどんと流れて行く。あっという間にハジメの自宅
を通り過ぎ、街灯もない真っ暗な道を、二人乗りの自転車が駆け抜ける。チェーンとギアがギシギシと悲鳴を上げたが
それを無視してさらに勢い良くペダルを漕ぐ。
 心の中でオレは何がしたいのか、と自分の無茶な行動を問いただしたくなったハジメだったが、なんと言うか、このまま
にしてはいけないような気がした。駅まで何分かかるか分からない、今が何時何分なのかも分からない、だが、絶対に
このままではダメだ。頭のもっと深いところでそう感じる自分を信じて、今はひたすらにペダルを漕ぐ。息が一気に上がるが
やりだした以上後にも引けない。今はただ、駅を目指してひたすらにスピードを上げために漕ぐ。
 「ねー!行ったってどうしようもないよ!やめようよ!」
 「うるせぇ!舌噛んでも知らんぞ!」
 田んぼだらけの薄暗い夜道を自転車が疾走する。いつもは緑に光る田んぼも今はただ光りを食い尽くして闇に紛れ
込んで、かえるの鳴き声が不気味に鳴るだけだ。遠くに見える山は真っ黒で、まるでそこだけ光が吸い取られていっ
てる見たいに見えた。空に在る大きな月からの明かりだけが二人の影をあぜ道に映し出す。
 遠くで花火が上がった。年に一度のお祭りはもうクライマックスだ。空ではじけた花火が、必死にペダルを漕ぐハジメの
汗でびっしょりの背中と、その背中にしがみつく麻美子を一瞬照らし出しては消えていく。
 そんな花火など、目もくれず、ハジメはただひたすらに自転車を漕ぎ続ける。さっきから自転車のパーツと言うパーツが
酷使に抗議して悲鳴を上げている。
 「見えた!」
 無人駅の年老いた姿がついに視界に入る。
 同時に今まさに駅に到着しようと言う列車が右からやってくるのも見えた。
 「あ、行っちゃう!」
 奥歯を食いしばったハジメはもうほとんど感覚の無い足に最後の力を込めると、全力で加速をかける。ノドがカラカラだ。
もう駅まで後20メートル、サドルの尻が痛い。もう列車は駅に着いた、後もう少し、ハンドル握った手の感覚ももう無くなっ
てきた。列車のドアが開く、何も考えず漕ぐ
 …着いた!
 ブレーキ音を響かせて自転車を止める。急ブレーキでドリフトした後輪から、麻美子はパッ、と飛び降りると、無人になっ
てる改札を全力疾走で走る抜ける。
 急にバランスを失った自転車はハジメを巻き添えにしてその場に倒れこんだ。ガシャーンと派手な音がしてハジメはその
場にひっくり返って動かなくなった。
 走る麻美子が、三段だけある階段の向こうに見たものは、今まさにドアを閉めようとする列車だった。
 あ、っと呟く彼女など気にも留めず、列車は駅を発車する。ようやくホームにたどり着いた彼女を置いて列車はスピード
上げ、ついにホームから離て、そのうちどんどん小さくなって、最後には夏の夜の向こうに消えていくのを、ただ呆然と立ち
尽くして見送る麻美子。
 一つため息をついた。
 …よくよく考えてみればしょうがない事かもしれない。会ったからといって何か言いたいことがあったわけでもない。せめて
最後に仲直りくらい出来たら良かったけど、ここまで来たことで許してもらうことにしよう…。
 もう一つため息をつくと、駅のホームを降りて、木製の無人改札を抜けて、寝転がったままのハジメを見下ろした。
 「…間に合わなかったね」
 「…お前が、最初に…、…まごまごし、てた、からだ…」
 自転車と仲良く寝転がったまま、息も絶え絶えのハジメが何とか喋る。空には田舎ならではの満天の星空が広がってい
た。この夜空が見られるのなら、田んぼだらけの田舎暮らしも悪くないよな…。
 「そうだね」
 麻美子は倒れてるハジメの隣にちょこんと体育座りをする。
 「……アリガと」
 呟いたその言葉は確かにハジメの耳に聞こえたが、返事をする体力は残っていなかった。
 遠くで花火が上がる音がする。今年のお祭り最後の大玉が打ちあがった音だ。二人が同時に見上げた星空に、特大
の花火が色とりどりに広がっていく。
 …まったくしょうがないなぁ、せめてこの花火くらい見ていけば良かったのに。さよなら、先輩…
 広がった花火が、徐々に姿を崩して、火の粉が空の闇に吸い込まれて消えていくのを、ただ見上げていた。
 二人で黙ってただ見上げていた。
 「ハジメちゃん、西瓜食べない?」
 あれから3日。筋肉痛もようやく引いてきたハジメは、庭の植木にホースで水をやっていたところだった。そこに麻美子が
半月状に切った西瓜をコンビニ袋にぶら下げてもって現れたのだ。
 「おー。もらう。待って、包丁持ってくる。お前も食うだろ?」
 「うん」
 この地方ではそんなに珍しくも無い庭の縁側に座る麻美子。庭には育てたのか雑草なのかよく分からない草花が一杯
だ。ハジメの父の趣味らしい。
 「んじゃー、まあ、とりあえず半分ずつだな」
 包丁を持ってきたハジメは、その西瓜を半分に叩き切ると、「はい」、と半分を麻美子に渡す。
 「なにこれ、もうちょっときちんと切ろうよ」
 「いーじゃん、別に。それくらい喰えるだろ」
 そういうと、半分になった西瓜にかじりつくハジメ。「まったく万事適当なんだから」とぶつぶつ呟く麻美子。
 「ハジメちゃんあの後大丈夫だった?」
 とりあえず一口西瓜をかじる
 「おかげさまで全身筋肉痛。夏休み1日目はずっと布団の中で終わったよ」
 種を飛ばす。
 「そっか…。西瓜美味しい?」
 もう一口食べる。
 「……まずいな」
 口に付いた汁を拭う。
 「なによー、イヤなら食べなくてもいいのよ」
 手がべとべとになる。
 「…お前はあれから大丈夫なのかよ」
 二人の手が止まる。
 入道雲の隙間から現れた太陽が、二人を照らす
 「……うーん、ぼちぼち」
 二人の間を夏の熱をはらんだ風が通り抜けた。まだまだ夏は続いていく。
 「…その、よかったらさ、プールの割引券、貰ったんだけど、今度行くか?」
 ハジメのその言葉に、麻美子は軽く目を見開いて、きっちり一秒相手の顔を凝視した。そしてその瞳を右にずらして
何かを考えると、そしてまた正面を見て、ニッコリと笑った。
 「うん、今行こうよ!今からすぐ!」
 「えぇっ、今から?何の準備もしてないぞ」
 「いーじゃん、どうせ水着とタオル持ったら終わりでしょ、ね!今行こう!」
 「…あー、わかったよ、ちょっと待ってろよ」
 ハジメは部屋に帰るとカバンに水着とタオルを突っ込んで財布をポケットに入れて戻ってきた。ガレージから頼もしい
戦友を連れてくる。
 「んじゃ、まずお前ん家に寄らないとな、乗れよ」
 「ん」
 あの日と同じく、ハジメの肩につかまって、ステップに乗る麻美子。
 「よくあれだけ無茶しても壊れなかったよね。この自転車」
 「当たり前だ。オレの愛車があの程度のことで壊れるわけがない」
 そう、たかだかあの程度のことで壊れるほど、ヤワな作りはしていないのだ。いつだって大丈夫。
 「よーし、じゅんびおっけー、れっつごー!」
 麻美子が指差す先にはどこまでも続く田んぼと、どこまでも広がっていく蒼い空。気温は30℃、これからどんどん暑く
なっていくだろう。
 二人の夏はまだまだ始まったばかり。
235Mr.名無しさん:03/08/01 05:46
以上ですた。読んでくれた方乙カレー。

女の子とチャリの二人乗りってのは一度やってみたかった…
236222:03/08/01 16:53
街外れの比較的自然の残っている場所にその病院はあった。
『西棟の三階か…』

俺は目的の病室にたどり着くと、病室の中の気配が一つであることを確認し、部屋に入った。
『君が瀬名深雪か?』
俺が呼びかけた少女はベッドの上で半身を起こし、窓の外を見ていた。
『瀬名は私です。あなたですか?』
深雪は顔をこっちに向けると不可解な質問を投げかけてきた。
『何のことだ?』俺はとっさに警戒した。彼女が俺を試しているような気がしたからだ。
『今日、私は信用できる人と出会う運命になっています。あなたがその信用できる人ですか?』
深雪の言ったことは全くふざけた内容だったが、彼女の目は真剣そのものだった。
こういった類の話は苦手だ。俺は適当にあしらった。
『運命ってのはよく分からないが。俺を信用するかしないかは君次第だ』
深雪は俺の返答にかすかに表情を曇らせ、質問を変えた。
『そうですか…。それではあなたのお名前を教えてくれますか?』
『…吉井一也』俺は習慣的に名前を偽った。
『かずや…K…。どうやらあなたではないみたいですね。その人はSの名を持つ人のはずですから』
そう言うと彼女は興味を失ったようにまた窓の外に目をやった。
『それで、何の用ですか?見たところお見舞いではないみたいですけど』
確かに俺は手ぶらだった。はじめから病院に長居するつもりなどない。
俺は単刀直入に用件を伝えた。
『あんたが父親から預かったファイルを取りに来た。それさえ渡してくれればおとなしく帰るさ』
237Mr.名無しさん:03/08/01 23:34
>>234
キタ!!!!!!!!
おおおおおおおお!!!
こ、殺される!!萌え殺されるうううう!!!

・・・つづきあれば気盆ぬ

>>236
乙。
先が気になりますです。
がんばってください。
238Mr.名無しさん:03/08/01 23:35
できれば、>>112の続きが読みたひ。
239Mr.名無しさん:03/08/02 03:35
職人期待保守
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎――――――◎                      山崎渉&ぼるじょあ
     ∧_∧  ∧_∧
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254Mr.名無しさん:03/08/02 11:54
山崎の新手か…
255Mr.名無しさん:03/08/02 13:30
放置ですの。
完全無視。

職人さんきぼん
256自転車チューブ:03/08/02 13:59
>>80の続き ここから先は前スレの続きではなく、新しく書き直したものです
 風呂上りの朝食をいただいた後、今日一日まるでする事が無いことに気がついた。
いや、今日に限ったことではない。これから自転車が届くまでの約2週間の間、
完璧なプータロー状態になってしまうのだ。
 とりあえず自室に戻り、たった一冊だけ持っていた読みかけの文庫本を手にとってみるが、それもすぐに飽きてしまった。
 風を通すために開け放たれたふすまの向こうには昔ながらの縁側と蝉の鳴き声が響く青い空。
 ゆっくりと流れていく雲を眺めていると、女性らしからぬ元気な足音を立てて光がやってきた。
「や、暇そうだね」
「ああ、暇だ、暇すぎて一人で知らない世界へ旅立ってしまいそうだ・・・」
「何馬鹿いってんの。それなら私の仕事てつだってくんない?」
 居候の身としてはもはやこの時点で拒否権は無いし、そんな気も無かった。
一家の役に立てるのなら多少なりとも恩を返せるだろうし、取り合えず今日一日の時間つぶしにもなる。
二つ返事で了承すると、早速部屋を連れ出され、昨日俺の愛車をはねた件の軽トラに乗せられた。
「で、いったい俺は何をするんだ?」
 車を走らせ鼻歌混じりにハンドルを握るどことなく楽しげな光に視線を向ける。
「ん、えっと、店の手伝い」
「店?」
「そ、私んち雑貨屋やってんの。村の各ご家庭にたのまれた品物を届けたりもするから、その手伝い」
「わざわざ届けてるのか?今時めずらしいな」
「お年寄りが多いからね、70過ぎたおばあちゃんが手押しの1輪車に荷物乗っけて運んでる姿とか見ると危なっかしくってさぁ」
 未舗装の田舎道をしばらく走ったところにぽつんと一件、その店はあった。年代物の木造家屋で、錆びの浮きまくった「日野雑貨店」とかかれている看板と、広い土間に並べられた商品が、かろうじて、店舗であることを主張している。
 店の中に入ると、店舗スペースになっている土間のおくには畳じきの部屋もあり、本来は住居兼店舗であったことがなんとなく想像できた。

続く
257自転車チューブ:03/08/02 14:04
>ここから先は前スレの続きではなく、新しく書き直したものです

訂正
前スレのコピペではなく新しく書き直したものです
前スレに書いた香具師は紛失してしまいますた
258Mr.名無しさん:03/08/02 14:10
ついにキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
259Mr.名無しさん:03/08/02 18:00
>>256
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
待ってました!!
続き楽しみにしています!!!
がんばってください!!
260Mr.名無しさん:03/08/02 20:40
       =≡= ∧_∧          ☆。:.+: ∧_∧     マチクタビレタ〜
        / 〃(・∀・ #)  シャンシャン        ( ・∀・)  ♪.:。゚*
      〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ      / ̄ヽ/,― 、\ o。。。    マチクタビレタ〜
       ||  γ ⌒ヽヽコ ノ   ||          | ||三∪●)三mΕ∃.
   ドコドコ || ΣΣ  .|:::|∪〓   ||          \_.へ--イ\  ゚ ゚ ゚
.     /|\人 _.ノノ _||_. /|\  ∧_∧     (_)(_)   ☆:.°+
                          ( ・∀・ )っτ        。::.☆ο
 マチクタビレタ〜            ♪〜 ( つ‡ / |   マチクタビレタ〜
                         |  (⌒)|  ☆1          マチクタビレタ〜
           マチクタビレタ〜 彡  し'⌒^ミ A 〃
                        / ̄ ̄     ̄ /|   マチクタビレタ〜
                     | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|. |

261Mr.名無しさん:03/08/03 00:03
保守
262Mr.名無しさん:03/08/03 03:13
ところでみんなの読書の趣味ってどんな傾向なんだろう
オレは富士見と電撃くらいしか読まない訳だが
263自転車チューブ:03/08/03 03:20
俺もおんなじようなもんだな
角川スニーカー、電撃、富士見ファンタジア、

ごく希に一般的な小説にも手を出すが・・・
264Mr.名無しさん:03/08/03 06:51
落ちそうですよ。あと是非トミースレにもお立ち寄り下さい。
265Mr.名無しさん:03/08/03 06:54
トミースレってなに?
266自転車チューブ:03/08/03 09:24
>>256 の続き

「なあ、ここには誰も住んでないのか?奥にはちゃんと部屋もあるけど」
「昔は私のおじいちゃんとおばあちゃんが住んでたんだけどね、7年前に二人とも死んじゃって、それ以来誰も住んでないよ」
 俺の質問に答えた光は、ほんの一瞬、遠くを見るよな目で奥の座敷を見つめた。
少なからず、思い出くらいはあるのだろう、あえてそこから先の話は聞かず、仕事にとりかかることにした。
 最初に与えられた任務は、軽トラの荷台に宅配用の荷物を載せること。
土間の隅に積み上げられていた荷物は意外と多い。
しかも中身は酒に調味料、洗剤に米に野菜etc。
「あのー・・・どれもすっげー重そう何スけど・・・・」
「男の子が情けないこと言うんじゃない、ほら運んで運んで」
「へーい・・・」
 手近にあったダンボール箱を掴み外に出ると、真夏の日差しがいっそう暑く感じられた。
必要以上に熱くたぎっている太陽の光は薄暗い店内になれた目にはやや強すぎる刺激だ。
「何ぼーっとしてんの?さっさと荷台に乗っけてよ、後がつかえてんだから」
 一瞬、呆然と立ち尽くしてしまった俺の背中に光が声をかけた。
「あ、ああ…すまん、あまりにも暑かったもんで」
 適当なところにダンボールを乗っけて振り返ると、
光が10キロ入りの米袋を五つ同時に抱えて歩いてきた。
全部で50キロである、自分の体重よりほんの数キロ重い程度の荷物を抱え、それでも平然と歩いている。
「…なぁ、それ重くないのか?」
 涼しげな表情に一応聞いてみる。
「え?これ?、まだコレくらいなら平気だよ、もう一袋はいけるかな」
 ば、化物か…。
 光の腕はそれなりに日焼けこそしているものの、普通の女の子となんら変わらない細腕だ。
一体どこにそんな力があるのだろうか。

続く
267大西史郎(23):03/08/03 19:26
オレの名前は楢 史郎(なら しろう)。大学生をしている。
年明けのある日、昨年末登録してぼちぼち入りだしたバイトの「BADWILL」から電話がかかってきた。
いわゆる人材派遣会社、というものである。大学があるオレには、働ける日だけ働ける
こういう仕事が合っているようだ。
ちなみに、昔やっていた「ムーブ」は事務所自体がムーブして行方不明になってしまったのでやめた。
オレは、やっと来たか、とばかりに携帯のボタンを押した。
「はい、楢です」
『こちらはBADWILLグループ担当者の平山ですけど、明日空いてます?』
「はい、空いてますけど」
『引っ越しの搬入の仕事が入ったんですが、入れますか?』
「はい、OKです」
『じゃあ詳細を言いますね。……』
『……集合場所はJR○○駅前になるんですが。』
「えっ?」
オレはびっくりした。それはかなり北にある街で、普通飛行機で行くような所だった。
「そんな遠くなんですか?」
『現場までの交通費は1000円を超えた分については別途出ますんで…』
「それは良いんですけど、何でわざわざ僕なんでしょうか?
現地のBADWILLスタッフはいないんでしょうか?」
一応BADWILLグループは、全国展開&株式上場までしている大手の人材派遣会社である。
それと、オレは一人称を相手によって使い分けている。まあ、最近はほとんど僕と言わなくなったが。
『お客様からの指名がありましたもので』
オレはあまり乗り気ではなかった。しかし、相手の人はどんどん押してくる。
『お客様からの指名の仕事は、ランクUPの近道ですし、是非お願いします』
とまで言われ、断りきれなくなったオレは、
「分かりました」
と答えて、説明の続きを聞いた。
こうして、明日の運命?のバイトが決まった。
268大西史郎(23):03/08/03 19:28
その日の夜、出発コールの電話をし、次の昼1時、言われたとおりの時間に集合場所にいた。
要するに、寝台特急に乗って行ったのだ。
初めての街で、少し迷ったりもしたが、何とか集合場所に辿り着いた。
今日は初めてバイトが一人だけでの仕事になったので、ちょっと緊張気味だ。
周りが雪景色かつ雪が降っていて寒いのもあってか、少しふるえている。
そして、初めて仕事に入ったときの緊張感を思い出す。
オレは、到着の電話を入れて、しばらく待っていたのだが、現場の人がなかなか来ない。
BADWILLに電話を入れて聞いてみたりしたけど、 『その場で待ってて下さい』 と言われたので、
そのまま待っていた。もちろん集合場所のすぐ近くの、屋根のあるところで。
集合場所に指定された場所にはベンチがあったが、そこには雪が積もっていて座れないからだ。
駅の構内にもベンチはあるが、集合場所から離れすぎてしまうので、そちらも駄目だ。
とりあえず、スタッフ用ジャージに着替え、その場に座り込んで大人しくしておくことにした。
2時間くらい経っただろうか。オレはその場でうつらうつらしていた。その時、
「あの、起きてる?」 肩をつつかれた。
顔を上げると、目の前に見知らぬ女の子の顔があった。
269大西史郎(23):03/08/03 19:29
「BADWILLの人ですよね?」
オレは呆気にとられていたのだが、BADWILLと聞いて、慌てて挨拶した。
「えっと、BADWILLの楢と言います。ええと、水瀬運送の方でしょうか?」
一応、電話で聞いた会社の人かどうか聞いてみた。そんな会社聞いたことがなかった。
多分、この地方のローカルな引っ越し屋だろう。それに、引っ越し業務なんて男しかいないはず。
担当の人にしてはかなり違和感があった。
「あ、そ、そうだよ。今から現場に案内するね」
その子は、そういうと歩き出した。とにかく、付いていくことにする。 さあ、仕事の始まりだ。頑張らないとな。
それにしても、この人前髪猫の耳みたくて変だな、とか変わった服着てるよな、
とか考えつつ歩いていくと、とある家の前にトラックが一台止まっているのを見つけた。1tトラック位か。
「ここが現場だよ。お母さん呼んでくるからちょっと待ってて。」
「えっと、あ、はい」
ちなみに、オレの口癖は「えっと」である。
ちょっと待ってると、お母さん、と呼ばれた人が家から出てきた。
「あ、名雪が遅れてごめんなさいね。じゃあ早速運び込みましょうか」
オレは荷物を傷つけないように細心の注意を払いながら、荷物の搬入を始めた。
270大西史郎(23):03/08/03 19:31
気が付くと、オレはさっきの部屋のベッドにいた。周りはすでに暗くなっており、
オレは何とか手探りで灯りをつけた。えっと、オレは確か、ロールパンにオレンジマーマレードを
塗って食べたんだっけ。その後……あれ?覚えてないぞ。
眠気も飛んだし、それより明日、いや今晩にでも帰らないといけない。オレは部屋を出、廊下に出た。
「あれ?楢さん大丈夫?」
そういう声がしたので、振り返ると娘さんの方、つまり昨日迎えに来てた人が居た。
#本当はこの人がそんな時間に起きている方が珍しいことを楢は知らない。
「長居するのもなんですし、そろそろBADWILLに電話入れて帰ろうと思ったんです」
そう言うと、その人は顔を真っ青にして、 「それは止めた方が良いと思うよ。お母さん怒らせるとあのオレンジ色のジャム食べさせられるし」
「え?ジャム?」 さっき食べたオレンジマーマレードのことを思い出す。
「楢さんはそれ食べて倒れたんだよ」
「あれで?」
オレの思考が一瞬停止した。そんな気がしたからだ。
「そうだよ。だからお母さんには従った方が良いよ」
そうか。この家ではそのジャムとやらで家の支配権を握っているのか。
……あ、おれは部外者だから関係ないのか。さっさと帰って給料もらいに行こう。
「それは無理だよ」
「げ、聞かれてたか」
「声に出てるよ」
オレは良く独り言を言うたちだ。まあ、オレの中で会話をしているのだが。
「で、何で無理なんですか?」
「もう部外者じゃないからだよ」
「へ?」
ここで「誰が?」とか聞いたりすると無限ループ入りして楽しいのは予想の範疇だと思うが、
オレはそこまで気が回る奴ではない。とっさに間抜けな返事をした。
「そんなこと承諾した覚えはないんですけど?」
「お母さんの了承は絶対だよ」
「それって了承って言わないんでは??」
人の気持ちも知らないで自分だけOKなら了承って言って人に強制させるんだろうか、ここの人は?
「しーっ、聞かれてるかもしれないよ。早く部屋に戻って、明日からのことを考えた方が良いよ」
「……分かった、そうする」
オレは渋々部屋に戻って寝た。
271大西史郎(23):03/08/03 19:32
朝起きたら、午前10時だった。オレの休日の過ごし方とはそんなもんだ。
実はもっと早くに目覚ましが鳴っていたのだが、全く気付かなかった。
え?帰るとかいう話はどうなったって?オレは一晩考えた結果、この状況下で何とか過ごしてみよう、
という事にした。とりあえず家に電話くらい入れておかないとな。
オレは携帯の誤作動防止機能を解除し、奈良の家に電話をかけた。しばらくすると、おとんが出た。
「もしもし、楢ですが」
「もしもし、史郎やけど。えっと、いつの間にかこっちで過ごすことになってしまったんだけど」
「あ、分かった、そうしたらええ」
「何でそんなにすんなりなん?」
「こっちに相沢祐一って人が来ててな」
「誰やそれ?」
「あ、おかんが変わってって言ってるから変わるで」 電話はおかんに変わった。
「変わったで」
「これどういう事なん」
「こっちはあんたがいなくなってせいせいするわ〜」
「……そういう事かい」
「二度と帰って来んでええで〜」
「うるさいっ」
「じゃー、元気でな」
「それじゃ」
オレは電話を切り、鞄に直した。 丁寧モードのないオレは、大体こんな物なのである。でも祐一って誰だ?
そして1階に下りて、挨拶をした。
「おはようございます」
「あら、楢さん、おはよう。よく寝てたのね」
「そんな所です」
「あ、そうそう、名雪を起こしてきてもらえるかしら」
「名雪さんって、どなたですか?」
そう、まだ名前を聞いていなかったのである。
「あ、二階で寝てる子ですよ」
「はい、分かりました」
オレはそう言い、二階へと戻った。
272大西史郎(23):03/08/03 19:33
普通のオレなら、階段の下から怒鳴って起こすんだけれど、丁寧モードのオレは、そんな事をしなかった。
教えられた部屋のドアには確かに「なゆきのへや」と書かれている。
まずはノック。全く反応がない。 とりあえずドアを開けて、外から怒鳴ってみる。
「お〜き〜て〜く〜だ〜さ〜〜い!」
それで起きるようなら苦労はしないだろう。オレはあきらめて下に降りた。
いや、降りようとした。その時、後ろから声がした。
「うにゅ?祐一?」
祐一って、確かオレの代わりに奈良の家に行った奴の事か?
「違います、楢です」
「えっ?!」
今ので目が覚めたようだ。
「楢さん?」
「そうですけど?」
「あっそうだ。史郎君って呼んで良い?」
「出来たら苗字でお願いします」
「じゃあ、楢君だね」
「それで良いです。あっそう、そっちは?」
「名雪で良いよ〜」
「じゃ、名雪さんで」
普段女の人を名前で呼ぶことに慣れていないオレも、親子の区別をする為に名前で呼ぶ必要があった。
「……わ」
「どうしたんですか?」
「部活に行かないと」
「あれ?もう学校始まっているんですか?」
「学校は明日からだよ〜。今日は部活。部長さんだし行かなきゃ」
「オレはもう少し寝てますから」 オレは立ち去ろうとした。
「あ、そうだ、帰ってからどっか案内してあげよっか?」
この辺の地理を全く知らないオレにとっては好都合だったので、OKした。
そして、自分の部屋(?)に戻り、また寝ることにした。
色々したいことはあったが、周辺の地理も分からず、歩く以外に交通手段がないし、
何も出来る状態になかったというのが正しいところか。
273Mr.名無しさん:03/08/03 19:34
カメラ付き携帯電話で盗撮容疑で葉鍵厨逮捕−−奈良署

 ◆カメラ付き携帯電話で盗撮した容疑で男逮捕 19日午後5時ごろ、奈良市南京
終町のジャスコ奈良南店4階ゲームコーナーで、遊んでいた市内の小学校1年の女
児(6)のキュロットパンツの中を男がカメラ付き携帯電話で盗撮。奈良署は、県迷惑
防止条例違反(盗撮行為)の疑いで同市柏木町の大学生、大西史朗容疑者(23)を
現行犯逮捕した。
http://www.mainichi.co.jp/area/nara/news/20030721k0000c029004000c.html

ttp://www.kcn.ne.jp/~ohnishi/
274Mr.名無しさん:03/08/03 19:37
お前ら、ラノベも妄想も折り合いがつかないとタイーホされますよ。
275Mr.名無しさん:03/08/03 21:11
本格的に落ちそうですよ。

トミースレ → http://human2.2ch.net/test/read.cgi/male/1058443794/l50
276Mr.名無しさん:03/08/03 23:52
>>273
リンク先が切れてる…。話はカノンが分かれば面白い。
277Mr.名無しさん:03/08/04 00:30
>>267当たりのSSって逮捕された香具師が書いたやつだろ。どっかのスレで見たことある。
つか、こんなんでも面白いのか。今までの職人さんのと比べるとどうもねえ。
正直キモオタ臭漂いすぎ。
278Mr.名無しさん:03/08/04 00:31
優 ◆1JqSDQ3oAY

リアル15才、女子高生。
主に人生板にいる。

コテハンのカキコだけでそのコテハンに惚れメールまで
する始末。

みなさんも、チャンスがあればコイツを(ry
かなり、打たれ強いのでガンガン叩いてやって下さい。

主にここ
http://life2.2ch.net/test/read.cgi/jinsei/1059845318/l50
にいます。



あぁ、因みに優 ◆1JqSDQ3oAY は
うまくおだててやれば顔も晒すよ。

今迄に何回も晒してる。
279276:03/08/04 00:52
いや、着眼点としては面白いかなぁ、と。
このまま続けられたらイタいけど。
タイーホされてたとはね。
280Mr.名無しさん:03/08/04 08:56
アニパロ、エロパロ系のスレに逝くと、たまに「まず日本語勉強してからこいや」なんてヤツが
平気で長編書いたりしてるしな。

その点ではここはマシな感じ
281Mr.名無しさん:03/08/04 19:25
>>217
・・・翌日の午後。

昼休みが終わり、午後の授業が始まる時間が来た。
しかし俺は授業に出る気になれなかった。
「午後の授業は休む。先生には具合が悪くなったと伝えてくれ」
俺は千紗にメールを送ると、学校を抜け出した。

学校を出ると家には帰らずに、学校の少し先にある小高い丘にやってきた。
丘の頂には千年樹と呼ばれる大木が一本だけそびえ立っている。
俺はその木の下に寝っころがると、お気に入りの音楽をかけて昼寝を始めた。
”この木の下で結ばれた二人は幸せになれる”
この木にはそんなどこにでもあるような、ありふれた噂がある。
俺はそんな話をこれっぽっちも信じていなかったが、
何故だかこの場所は気に入っていた。

俺がタバコに火をつけて目を閉じると、携帯に千紗からメールが届いた。
「今どこにいるの?重要な話があるって先生が捜してたゾ。すぐに学校に戻ってきなさい」
「今、千年樹にいる。重要な話って言ってもどうせ進路の話だろ。
まだ何にも決まってないし。」
俺がメールを返すと、すぐに千紗から返事が来た。
「少しはまじめに進路を考えなよ。今からそっちに行くから待ってなさい!」
「まじめに考えてるんだけどな・・・」
一人呟いて苦笑いをしつつ、千紗のお節介を少しくすぐったく思った。
俺は携帯を放り投げ、そのまま眠りに落ちていった。
282Mr.名無しさん:03/08/04 19:27
どれだけ眠っていただろうか。
辺りはすっかりオレンジ色に染まり、少し肌寒い。
「千紗の奴、結局来なかったな・・・」
俺は時間を確かめようと近くに転がっている携帯を手にとった。
携帯には”着信16件”と表示されていた。
俺は履歴を開いて着信を確認した。
着信は色々な人からかかってきている。

俺がその内の一人にかけ直そうとすると、電話がなった。
「はい」
俺はあくびをかみ殺しながら答えた。
「馬鹿野郎!今どこにいるんだ!?」
健太の怒鳴り声が耳に響く。
「どこって・・・」
俺が答えに窮していると健太は立て続けに言った。
「この馬鹿野郎!千紗ちゃんが事故に遭ったんだ!」
「え・・・?千紗が・・・それで千紗は無事なのか!?」
俺は背筋に冷たいものを感じながら、健太をまくしたてる。
「いいから、今すぐ新町の中央病院に来い!」
健太は怒気を含ませながらも静かな声で言う。
「わ、わかった」
答えるよりも先に俺は駆け出していた。



・・・やっつけ仕事な文ですまんね。とりあえず、こっから本編っす。
・・・って長すぎるかな?長すぎるなら短くしますが。
283135:03/08/04 20:31
いや、いいんじゃないかな。伸び伸びと思うが侭にやって下さい。
でもなんつーか執筆意欲をそそられるね、俺も頑張らないとなあ・・・
284Mr.名無しさん:03/08/04 21:26
いいっすいいっすどんどん行ってください。続き期待
285Mr.名無しさん:03/08/04 21:37
今週の妄想テーマは「素麺」「夏風邪」「麦わら帽子」です。
この3つの単語を入れて妄想作品を1作完成させて下さい。
286Mr.名無しさん:03/08/05 05:07
今回のテーマは難しいぞ…。
287痴漢でっちあげを無くそう!:03/08/05 06:42
痴漢冤罪ネットワーク代表(長崎満氏)が
不当にも盗撮(?)で逮捕された。
盗撮なのに、証拠(写真)すらない逮捕だ。
http://nagasakitousatu.tripod.co.jp

長崎満氏の消息については、
長崎満氏の弁護を勤めていた生駒弁護士が詳しいはず。

参考:
生駒巌弁護士
http://www.niben.or.jp/kaijoh/page/k1396.asp?C=1396

今回の不可解な逮捕で、長崎氏を見放すのは
あまりにも、むごいではないか?
288Mr.名無しさん:03/08/06 03:10
今日は誰もこなーい
289Mr.名無しさん:03/08/06 03:24
きっとみんな課題作品で忙しいのだよ。 ちなみに俺も課題作品を作ってみた。 タイトルは『僕らのはじめての肝試し』 タイトルからわかるようにかなり内容はクソ。よってうpはしません。
290Mr.名無しさん:03/08/06 03:33
しないのかよっ!
291Mr.名無しさん:03/08/06 03:48
うーむ…確かに自分でも書いたからにはもったいない気はする。
ちなみにあらすじだが。

勝ち気な幼馴染のさくらは女子のグループのリーダー。
ある日、一年間の掃除当番を賭けて
男子グループと女子グループは肝試し対決をすることになったのだが…。


ってな感じ。いつかもしスレが廃れたら保守代わりに載せるよ。
292自転車チューブ:03/08/06 10:34
いや、そんな内容云々言い出したら俺の方がよっぽどクソっぽいし・・・
293自転車チューブ:03/08/06 11:06
>>266 の続き  

 すごいと思う反面、少し悔しかった。華奢な女の子に力で負けたとあっっては男としての沽券にかかわる。
 店内に戻り、なるべく重そうな段ボール箱を四つ重ねて持ち上げた。
 重い。
 特に腰に掛かる負担はかなりのものだ。だが、コレくらい持ち上げて見せなければ奴には勝てん。
 何とかはじめの一歩を踏み出し、軽トラへと向かった。
「無理しないでよ、2つずつくらいにしといたら?」
 そんな俺の気も知らず、光は屈託の無い笑顔を見せている。
「へ、平気だ・・・」
 頬を嫌な汗がすべり落ちていく。
 トラックまでのほんのわずかな距離が恐ろしく長く感じられた。
「ふーん、平気なんだ」
 光の笑顔が、わずかばかり異質なものへと変化した。
 ヨチヨチ歩きにも等しい俺の後ろに回りこみ、耳もとでささやきかける。
「このまま膝カックンしてみよっか?」
 後一歩、光が前に出れば二人の距離はゼロになる。それくらい近くに光がせまってた。
 夏のぬるい風が運んできた女性の肌の香が俺の鼻腔へ届けられた。
それは紛れも無く、俺の背後で悪戯な笑みを浮かべているであろう少女のもの。
シャンプーやコロンではない純粋な女の香。
普段女らしさを微塵も見せない光が一瞬だけ放った女らしさだった。
「な!ば、馬鹿なことすんな!!」
 不意に垣間見てしまった光の「女」に、俺は自分でもわかりすぎるほどに動揺した。
 夏の暑さよりも自分の中で生まれた不思議な熱の方がよほど熱い。
 そんな自分がなんとなく気恥ずかしくて、あえて振り向くことなく荷物を運ぶことに専念した。
「だって、平気なんでしょ」
「何もされなければ平気だが攻撃された場合は保証できん」
 何処と無く楽しげに、重い荷物をテキパキと運んでいく光。その姿をいつの間にか眼で追っていた。
 昨日と同様にTシャツとジーンズのラフなスタイルだが、その下に隠れているラインは紛れも無い女のそれだ。
 鼻腔にかすかに残った光の匂いが思い出されて、華奢な光の後姿と重なり、また少しだけ体温があがった。
続く
294自転車チューブ:03/08/06 11:07
しまったageちまった!

スマソ
295Mr.名無しさん:03/08/06 15:48
萌え作品も揃ってきましたなぁ

デキなんてどうでもいいのだ、欲望と妄想を叩きつけるその勢いがあれば大丈夫!
296Mr.名無しさん:03/08/06 16:55
殺伐班は課題も需要も無視して、一人ぼっちでも妄想を叩きつけますよ。
297Mr.名無しさん:03/08/06 18:23
保守
298Mr.名無しさん:03/08/06 22:12
>>293
イイヨイイヨー
299Mr.名無しさん:03/08/07 06:48
殺伐も萌えも結構紙一重だと思う。妄想が思いついたときの気分でどうとでも変わるものだと思われ
300Mr.名無しさん:03/08/07 17:52
さて今日当たりさわりの部分だけでも書くか。どういう展開がいいかねえ。
301135:03/08/07 19:19
ふぅ・・・一息いれるか
302自転車チューブ:03/08/07 22:26
>>293 の続き

「ん?何?ずっとこっちばっか見て」
 俺はいつの間にか、光をずっと見つめてしまっていた。
 しかも、夏用の薄いシャツの下を想像しながら。
「い、い、いやその…な、なんでもない」
 勝手に自分の中で沸き起こる後ろめたさが、徐々に上がりつつあった体温を一気に零下まで下げた。
 体が凍りつく。視線を地面へとそらし、小さな段ボール箱を両手に抱えたまま。
 脳内で考えていたことなど光にわかるはずはない。
そんなことが出来るのはエスパーくらいのものだ。
いや、そうとも限らないぞ。頭で考えていることは、無意識のうちに表情や動作にあらわれるものだ、
もし俺が、あのとき顔に少しでも卑猥な表情を浮かべていたとしたら、
そして夢見るスケベ野朗の様子を光が察していたとしたら…
「暑いのは仕方ないんだから、さっさと根性入れて運んでよ、軽トラのクーラーが待ってるぞ」
 その笑顔は、何の曇りも無い、ただただ、
今こうしていることが楽しいという純粋で完璧な笑顔だった。少なくとも、俺にはそう見えた。
「う、あ、ああ…」
 あっけに取られて、怪しげな生返事をすることしか出来ない。それでも光は満足らしく。
「よし」
 と、純白の笑顔のままうなづいた。
 なんとか荷物を積み終え、トラックは再び、独特のかん高いエンジン音を上げた。
 運転席で鼻歌交じりにハンドルを握る光。助手席で、そんな光の姿を見るまいとしつつも、
視界の隅っこに見え隠れする光の姿を必死に追いかける俺。
 『女の子と二人っきりでドライブ』
 そんな言葉が、突然、脳の一角で沸いて出た。
 
 
続く
303Mr.名無しさん:03/08/08 02:08
最近ペースアップで素敵。今スレこそは1000まで行きたい
304Mr.名無しさん:03/08/08 10:15
>>302
萌えシーンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
うんうんペースが上がってきたよね。乙です。

殺伐班の皆様もお待ちしておりますです
305Mr.名無しさん:03/08/08 13:24
hpすう
306Mr.名無しさん:03/08/08 19:45
ほしゅしゅ。深度722
307Mr.名無しさん:03/08/08 21:25
killing me softly
ふと思いついた題名だったが既視感があったのでググッた。
映画だったか。題名って悩むね。
308Mr.名無しさん:03/08/09 00:04
落ちそうですよ
309Mr.名無しさん:03/08/09 02:09
タイトル付けは難しい…
310Mr.名無しさん:03/08/09 09:21
おはよう!っていうか一晩中おきてたけど、一行も書けなかったぞ
311Mr.名無しさん:03/08/09 17:30
どうでもいい事だが、
イリヤの空、UFOの夏が終わった。
もう僕の夏は終わったよ・・・。

はぁ〜〜〜〜〜〜。
喪失感だけが色濃く残る・・・。
てか、なんでレイ(略
312Mr.名無しさん:03/08/09 19:09
>>311でイリヤの空、UFOの夏をググッてはじめて知ったんだが、
こういうのがこのスレの総意か?最低でも半数はこれ系キボンしてる?
313>>112作者:03/08/09 19:42
本日の購入品 イリア4巻、ディシプリン2巻、夏蜜柑の「透明な鳥」以上三点。
まだ読んでないのでネタバレはカンベンっす。

イリアの路線はどう頑張っても元ネタには勝てないので私はやりませんw
314Mr.名無しさん:03/08/09 20:08
個人的に先月リバーズエンドが終わったことの方が悲しい香具師の数→(1)
315Mr.名無しさん:03/08/09 22:03
本格的に落ちそうですよ。
316Mr.名無しさん:03/08/09 22:07
緊急浮上。
317311:03/08/09 22:23
>>312
はっきりいって、ああいった終わり方の文は、あまりスキではありません。
でも、嫌いでもありません。

まぁ、アレです。
怖いものは嫌いなのに、怖いTV番組を見てしまうのに似ているかと思います。

>>313
スマソ。
続き楽しみにしております。
318Mr.名無しさん:03/08/09 22:38
あああああああああああああああああああああああああああああ、
何か書いてみたいけど、何も思いつかない!!

皆さんは小説はどのように書いているのですか?
319Mr.名無しさん:03/08/09 22:59
>>318
俺の場合は、寝る前に妄想してストーリーを考える。
そして、それを文章化。
320Mr.名無しさん:03/08/09 23:26
ここにあがってるのは一部を除いて、小説とは呼べない妄想の欠片だから
お前様も難しく考えないで、思いつくまま書くのがよろし。

いろいろパターンがあるけど
キャラ先行型
書きたいキャラクタが浮かんでストーリーは勝手はついてくる。一番楽。
ストーリ先行型
起承転結の起と結を先に考えて、肉付けしていく。少し時間かかる。
スレの需要とか課題連想型
書かないといけないけど自分では何も浮かばない場合。苦痛だったりそうじゃなかったり。
321Mr.名無しさん:03/08/09 23:31
今いる職人さんって112の中の人と自転車チューブタンだけ?
途中で終わってる職人さん、続きマダー
322Mr.名無しさん:03/08/10 00:05
>>62の続きキボーンなのは漏れだけですか?
323Mr.名無しさん:03/08/10 01:00
寸止めのままだからなw
ある意味一番鬼だなぁ
324135:03/08/10 02:11
悪いな、もう少し待っててくれるか
325Mr.名無しさん:03/08/10 03:08
>>320
オレはシチュエーション先行型が多い。ぱっと思いついた「なんとなくカコ(・∀・)イイ!」と思うワンシーンを
ワードに書きとめたあと、何でこんなシーンになったのか、ここからどうオチをつけるのか考える。
326自転車チューブ:03/08/10 13:01
>>302 の続き
 な、何を考えてるんだ俺は!?コレは仕事の手伝いであってそんな色っぽいモンじゃない!!
それに昨日だって光と二人で軽トラに乗ったじゃないか。
大体女っていってもこいつ色気のいの字も無い。
俺の好みは図書館が似合う清楚可憐で大人しい吹けば飛ぶような華奢な女の子だ。
人の不幸を大口開けて笑い散らし米袋を一気に五つも涼しい顔して持ち上げる怪力女など
ストライクゾーンから大幅に外れてワイルドピッチだ。
「ん?どしたの神妙な顔して??」
 光の言葉に顔を上げる。
「な、なななな…なんでも…ない!」
 狼狽丸出しである。
「…声がうわずってるぞ」
「き、気のせいだ!俺は元来こういう声なのだ!!」
 冷たい視線に一瞥された。
「変な奴」
 へっ今更そんなこと言われたって痛くも痒くもないぞ、
こちとら変わり者呼ばわれされて長いからな、そもそも常人に自転車旅行なんかできるか!
 脳内でつぶやいた精一杯の強がりだった。
 そうしているうちに、一軒目の配達先へとたどり着く。
 光は軽トラをおりると、今にも倒壊しそうな一軒家のガラス張りの引き戸を手馴れた様子で半分ほど開けた。
「こんちわー!」
 必要以上に声を張り上げた光の呼びかけにもかかわらず、それからゆうに一分以上かけて
のそのそと昔ながらのもんぺを穿いている腰の曲がりかかった老婆が俺達の前に現れた。
「おお、光ちゃん。まっとったよ」
 ただでさえシワが多い顔に百本ほどシワを増やして老婆が顔をほころばせた。

続く
327自転車チューブ:03/08/10 13:07
>>320
俺の場合はこのスレの場合はあくまで妄想なので
自分に近い状況や、自分が憧れる状況を設定し、そこから色々と膨らませていく。
妄想であるがゆえに、駄文駄作、
『んな都合のいい話あるか!!』なんてのも結構気軽に書き込めてしまうのがうれしい
328Mr.名無しさん:03/08/10 16:46
>>282
重苦しい空気の中、俺達は手術室の前で数時間待った。
やがて、手術中のランプが消え担当の外科医が姿を見せる。
俺はその人に自分が今一番知りたい事を、聞かなくてはならない事を聞くために
医者のもとへ駆け寄った。
けれど、俺は聞くのが怖かった。
― 千紗は俺を捜しに来る途中で事故にあった。
―― 俺のせいで千紗は・・・。
――― もしも、千紗が無事じゃないと言われたら俺はどうすればいい?
「あのっ!千紗は!?千紗は大丈夫なんですか?」
横から別の声がする。千紗の友達の一人、遥が俺の代わりに聞いたのだ。
医者はほんの一瞬難しい顔をしたが、すぐに表情を崩すと容態の説明を始めた。
「手術は無事に成功しました。左の肘から手首にかけての外傷と、
出血が特にひどかったため、やや時間がかかりましたが、命に別状はありません」
みんなは医者の言葉を聞き、同じように安堵の表情を浮かべた。
「とにかく今日はもう遅いので面会は明日また来てください」
医者は少しくたびれたように微笑むと、奥の部屋へと消えて行った。


その日の帰り道、俺は遥と一緒に家路を辿っていた。
夜道を一人で帰らせるわけにもいかなかったし、何より帰る方向が同じだったから。
道中、遥は場を和ませようとしたのか、
色々と場違いな話を掛けてきたが、俺は返事もろくにしなかった。
千紗になんて言って謝ればいいか、
そして、医者が一瞬だけ見せたあの表情について考えていた。
329Mr.名無しさん:03/08/10 16:46
俺が一人、考えを逡巡させていると、突然、隣を歩いていた遥が嗚咽を漏らし始めた。
「お、おい。どうしたんだ?大丈夫か?」
俺は我に帰って遥の肩に手を置いて慰める。
「うん・・・なんでもない。大丈夫、大丈夫だよ」
遥は必死に涙をこらえながら繰り返した。
俺は遥が落ち着くまで彼女の小さな肩を抱いて、柔らかな髪を撫で続けた。

「やっぱり、相沢くん優しいよ。・・・ううん、優しすぎるよ」
しばらく泣いた後、遥はぽつりと呟いた。
俺がその表情を覗き込んだ時、彼女は顔をあげた。潤んだ瞳に俺が映っていた。
二人の視線が間近でぶつかっている。
――ドクン
ほんのわずかの時間、お互いに弾かれたように見つめあったまま固まった。
遥が手を伸ばして、肩に置かれた俺の手を握る。
「千紗が・・・友達が大変な時なのに・・・。私、友達失格だよ」
遥は俯きながら聞き取れないような微かな声で呟いた。
「・・・でもね、ダメなの。私、もう自分に嘘がつけない」
俺は彼女の言っている意味がよく理解できなかった。
そして、呆気にとられている俺の胸に遥はしがみつくように抱きついてきた。
「ごめん・・相沢くん。・・・ごめん。でも・・もう少しだけこのままで・・・」
遥が俺の背中に腕を回して、離れまいとするように服を掴む。
俺も自然にゆっくりと彼女の背中に腕をまわし、強く抱きしめていた。
330Mr.名無しさん:03/08/10 16:47
翌日、俺は健太と一緒に千紗の見舞いに来た。
千紗の周りには俺達の他にもたくさんの見舞いが来ている。
けれど、どういうわけだろうか、みんな浮かない顔をしていた。
中には泣いている奴までいる。
「千紗っ。お見舞いに来たよ」
健太が努めて明るく千紗に声をかける。
千紗は何か不思議なものを見る様子で、俺達の方を見た。
俺はその時、千紗の瞳から以前のような活発な輝きが微かに失われているような気がした。
その代わりに彼女の瞳からは不安の色が宿っているように見える。

千紗は伏し目がちに目を逸らして、モジモジと指を動かしている。
小さい頃からずっと一緒にいると、彼女の仕草の意味がわかる。
俺は千紗が何か言い辛いことを言おうとしているのがわかった。
「あの・・・」
千紗が重い口を開く。態度がどこかよそよそしい。
「あなた達は・・・誰ですか?」
それを聞いて、俺達は言葉を失った。
「ご、ごめんなさい。私、記憶がその・・・」
千紗は呆然とする俺達を見て今にも泣き出しそうな表情で謝る。
俺達は彼女の態度と言葉から、およその事態を察した。
「・・・・・」
あまりの出来事に、俺も健太もしばらく言葉を失ったままだ。
目の前の千紗は俯いて小さな肩を震わせている。
俺が落ち込んでどうする!一番辛いのは千紗なんだ!しっかりしろ!
拳を強く握り締め、心の中で強く自分に言い聞かせる。
「そっか。俺は相沢浩平。で、こっちが健太」
俺は出来るだけ平静を装って千紗に話し掛けた。
千紗が少しだけ安心したように、堅い表情を緩める。

331Mr.名無しさん:03/08/10 16:48
「そうですか。ええっと・・・それで、二人は私にとってどんな関係なんですか?」
千紗は失われた記憶を取り戻そうと必死なのだろう。彼女の瞳は真剣だった。
「あ、あぁ・・・ええと」
だが、俺は答えに窮した。俺と千紗の関係は余りにも曖昧なものだったから。
友達と呼ぶには余りに仲が良くて、けれど恋人と呼ぶことの出来ない、そんな微妙な関係。
「俺は君の彼氏だよ」
そんな俺をよそに健太は千紗に答える。
「彼氏・・・?私の恋人なんですか!?」
千紗は目を丸くして驚いている。
「あぁ、そうだよ。君の恋人だ」
健太は千紗に言い聞かせるようにもう一度繰り返した。
「それで、こいつは君のクラスメート」
健太は比較するように俺を指して説明した。
何か意味ありげな言い方が癇に障ったが、俺は黙ってうなずくしかなかった。

長い間、千紗は恋人――健太と会話をしている。
その間クラスメートの俺は蚊帳の外だった。
そして俺はいたたまれずに病室の外に出た。
332331:03/08/10 16:50
だらだら長くてすいません。
これでもかなりの文章を削ったんですが、逆に説明不足なとこもあるかも・・・。
333Mr.名無しさん:03/08/10 18:20
最近スレが活発になったみたいでいいですね。
ドキッ!漢だらけの刑事物の中の人です。
前回と毛色の違う物の出だしを書いてみたので、
興味のない人もある人も生暖かく見守ってください。

>>332
イイヨー、イイヨー。続きキボンヌ。

>>320
前回はキャラありきでしょうか。あのオッサンが書きたくてしょうがなかったです。
今回はストーリーとスレの需要からでした。書いてる途中ですでに破綻しそうな勢いですが。
334変わらない記憶:03/08/10 18:25
駅を出るとすぐに道路に突き当たった。道路に流れる車達はぐるっと曲線を描いて、また元の流れに戻っていく。
ロータリーらしきものの周辺にはファミリーレストラン、ドラッグストア、住宅などが統一性なく並んでいる。
田舎でもなく、都会でもない中途半端さは全く変わっていない。
じりじりと地面を照らす太陽が、アスファルトに反射して陽炎をつくる。懐かしさに浸る暇さえもなく、夏の日差しは僕をこんがりと焼き始める。
ただ立っているだけなのに汗が吹き出してきて、照りつける日光と反射する熱気から逃げるように歩きだした。
記憶を確かめながら六年前とは名前が変わってしまったファミリーレストランのある方向へと歩き始めた。
空席が目立つファミリーレストランのウインドウを横目で眺めながら、三つ目の角を右折だったよな、などと記憶と格闘しつつも足を進めた。
右折をした先には一戸建てが立ち並ぶ住宅街があり、十分ほど真っ直ぐに進めば目的地に着くはずだった。
駅方面から進むと立ちふさがる、無駄に長く急な上り坂の存在を僕はすっかりと忘れていた。
昔はこれが嫌で遠回りをしたものだ。坂を目の前にして、記憶を取り戻す自分が恨めしい。
全身の力を奪う熱気の中、今更引き返すわけにもいかず、そもそも回り道を覚えている自信もなかった。
「行くしか……ないよな」
自分を勇気付けるために決意を言葉にした。
額の汗が顔の輪郭をなぞって顎の先端に集まっていく。集められた汗は時期が来ると、滴となって重力に引かれ地面へと落ちていく。
そうして作られた滴の跡はようやく坂の半ばまで到達した。
335変わらない記憶:03/08/10 18:29
「ふぅー」
ずっと下へ向けていた視線を上げ、大きく息を吐いた。視線の先の、登り坂の頂点のあたりに女の人が見えた。
細めのシルエットと腰の辺りで揺れる髪が女性だと告げていた。
女性はこちらに向かってくるようで、近づくにしたがって姿がはっきりしてきた。
七分丈のジーンズにスニーカーの活動的な装いとは裏腹に、デニムが途切れた足首やノースリーブから見せる肌は、
音もなく降る冬の雪のように、静かで儚げな色をしていた。
微風でそよぐストレートの黒髪や薄桃色の小さな唇、切れ長の目は、日本人形と同質の雰囲気を醸し出していた。
彼女があまりにも静かで儚げだったので、魂を失ってしまった人の抜け殻のようだと思った。
そのままでは霧散してしまいそうな身体を縫いとめるように、切れ長の目の奥に強い意志の光が宿っているのを感じた。
違和感を感じた。人でないような美しさを持っているからか、消えてしまいそうな存在感からか、
照りつける太陽の持つ空間が彼女を拒絶しているような感じがした。流れ出した汗が目に入り一瞬目をつぶると、
瞼を開いた先には彼女の視線があった。いつの間にか、一歩踏み込めば触れられる距離に、彼女はいた。
吸い込まれそうな彼女の瞳は僕に何かを伝えようとしている。そんな僕の妄想をあっさりと裏切って、
彼女は僕を一瞥すると、何もなかったかのように静かに僕の視界から消えていった。
顎の先端に溜まった汗が地面に落ち、それを合図に全ての時間が動き出した。
蝉たちは短い一生を惜しむように啼き続け、僕の真上にある太陽は全てのものを焼き続けている。
336変わらない記憶:03/08/10 18:29
六年ぶりの実家の前でどうしようか少し迷った。チャイムを鳴らすべきなのだろうか。第一声はなにがいいのだろうか。
結局考えを放棄して、僕がここに住んでいた頃そのままに振舞うことに決めた。
玄関のドアを開け、「ただいま」と言い、靴を脱いでリビングへと向かう。
リビングでは高校球児の躍動する様を写すテレビを、横になったまま眺めている母がいた。
母は人の気配を感じたのか、こちらへ振り向いた。
そのまま僕の姿を確認すると「おかえり」と言って、興味がなさそうにまたテレビへと向き直った。
六年ぶりの対面がこれなのか。なんだかやるせない気持ちになったが、
母の昔の反応を思い出して、何も変わっていないことに安心した。
「部屋は片付けてないから、荷物は自分の部屋に置いといて」
背を向けたまま、母はこちらに向かって言った。
「わかった」と返事をして、久しぶりに自分の部屋に入った。
適当に荷物を放ると、埃まみれのベッドに倒れ込んで、疲れと暑さからか僕はそのまま眠ってしまった。
夕食時には父がむこうの生活や学校の様子についてずいぶんと聞きたがった。適当に父をあしらっていると、唐突に母が言った。
「そういえば、千佳ちゃん会いたがってたわよ。あの子ずいぶん浩二に懐いてたからねえ。会いにいってあげたら」
「そうだね。明日でも行ってみるよ」
千佳は六つ年下の女の子だ。兄弟のいない千佳は、僕のことを浩二お兄ちゃんと呼んでくれ、よく一緒に遊んであげたものだ。
妹のいない僕もお兄ちゃんと呼ばれることが嫌いではなかったし、頼られることも気持ちが良かった。
転んだり、からかわれるとすぐ泣いてしまう千佳の小さい身体をおんぶして、
あやしながら家まで送り届けたことなどを思い出した。千佳との思い出を記憶から引き出しながら、眠った。
337Mr.名無しさん:03/08/10 23:18
>>336
338色白巨乳系VCD■900円出品中:03/08/11 04:27
339Mr.名無しさん:03/08/11 13:47
ホシュナケージ
340Mr.名無しさん:03/08/11 15:55
hosyu
341変わらない記憶:03/08/11 18:54
>>336
サウナのような息苦しさに目を覚ました。
閉めきった部屋は熱気が充満し、呼吸をすることさえ億劫に感じられる。
頭がまだ本調子でないながらも本能が窓を開け放ち、淀んでいた空気は外の空気と交じり合って落ち着いた。
同時に澄み切った青空の、さらに上から放たれた強い光が室内に飛び込んできた。
午後の強い日光が顔に当たって、身体がゆっくりと機能しはじめる。
まだ残る眠気を振り払いながら、飲み物を探しにリビングへ向かった。
リビングに向かう途中で、来客を知らせるチャイムが鳴った。
来客に対応できる余裕などないので無視を決めこむ。
僕の決心を突き崩すようにチャイムは規則的に鳴り続ける。
四度、五度と繰り返すチャイムに根負けして、仕方がなく玄関へ向かった。
「はい」の言葉と同時にドアを開けると、ドアの先には高校生ぐらいの女の子がちょこんと立っていた。
女の子は、「ぁ」と小さく呟くと上目遣いにもじもじと僕を見つめている。
その仕草がなんともいえず可愛かった。
ショートボブに大きな瞳が印象的な彼女は、僕の言葉を待っているのか、おずおずと視線を上下に揺らしている。
キャミソールから覗かせる肩から腕のラインはやわらかく、小さな胸のふくらみに健康的な色気が感じられた。
彼女の胸をじっと見つめていた自分に気づいて、あわてて目線を逸らして言葉をかけた。
「え、えと、うちになにかご用ですか」
僕の言葉を聞いた彼女は、もじもじとしていた手をぎゅっと握りこみ、真っ直ぐに僕を見上げた。
彼女の大きな瞳は悲しみを訴え、滲んでいるようだった。
彼女の急激な変化に戸惑いを隠せなかった。
僕はそんなに不機嫌な顔をしていたのだろうか。寝起きで対応したのがまずかったのか。寝汗が酷い悪臭を放っていたのか。
理由ともいえない理由が頭の中をぐるぐる回り、余計に思考を混乱させた。
彼女の真剣な瞳は何かこちらに落ち度があるような、そんな感じがした。
いたたまれなくなり声をかけようとした時、出かかった僕の言葉より先に、背後から声が届いた。
「あら、千佳ちゃん。いらっしゃい」
母だった。
母は確かにそう言った。
342Mr.名無しさん:03/08/11 19:03
>>337
あまりのベタっぷりに乾杯ってことでしょうか。
陳腐な表現ですみませぬ。ナメンな禿げとでも罵ってやってください。

322さんと名前かぶり気味でした。
322さん、すいません。
343Mr.名無しさん:03/08/11 19:05
322さんじゃなくて、>332さんでした。
何やってんの、自分。
344Mr.名無しさん:03/08/11 19:35
名前?千紗と千佳ですか。私は>>332さんではありませんがわかりゃOKではないかと。
じゃかじゃか続けちゃってくださいませ
345Mr.名無しさん:03/08/12 05:55
ほっす
346135:03/08/12 06:12
さて、そろそろ・・・・
347Mr.名無しさん:03/08/12 11:06
そろそろ、なんなのやら
348Mr.名無しさん:03/08/12 20:15
続き期待age
349>>112作者:03/08/13 05:57
 唐突ですが、イリヤはアレくらいで良かったのではないかと私は思います。最終兵器彼女の曲をエンドレスで
流しながら読んだから気分も盛り上がって面白かったっスw
 で、申し訳ないですが、今回も課題作です。素麺と麦わら帽子と夏風邪。思いつきと勢いが重要ってことで…
 夏風邪を引いたらしい。さっきから寒気が止まらない。熱も出てきたっぽい…。上司が「お盆休み
もかねて一週間ほど休んでいい」と言ったので、食料買い込んで、帰ることにしよう…。
 近所の深夜営業のスーパーに入ると大きな買い物カゴ一杯にどんどんモノを入れていく。レトルト
お粥、ウィダーイン、レモン2000個分のビタミン入り炭酸飲料1.5L×2本…、
 ? なんだ、このそうめん。六束入り2パック98円?しかもなんだかポツンと売れ残ってるし…
 あー、これってたしかまずいと評判の上に最近異物混入事件起こして潰れた会社のヤツだ。とり
あえず安いし、可哀想だし買っといてやるか。ぽいっ、とかごに入れる。
 さっさと帰ろう…

 次の日になって熱は本格的に上がってきた。体動かすのも相当ダルい。なんだかいろいろ邪魔
臭くなって昨日買った食糧は袋ごと冷蔵庫に突っ込んで眠り続けてしまった。なにか食べないと
ダメなんだろうが食欲もないしもう少し寝るか…。
 ぼやけた頭でそんなことを考えた俺の額に、冷たい感触がピタッっと張り付いた。
 「あ、すいません、起こしてしまいましたか?」
 白く細い腕が視界に入る。
 ベッドで眠ろうとした俺を、白いワンピースを着た見知らぬ美少女が覗き込んでいた。
 「…えっと…?」
 ノドが痛くて声が変だ。
 「のど渇いてますか?今飲み物持ってきますね」
 その美少女は冷蔵庫を開けるとスーパーの袋を取り出して、中からレモン味の炭酸飲料を引っ
張り出して、シンクにおいてあったコップと一緒に持ってきた。
「どうぞ」
 両手で差し出されたそのコップを取ると一気に飲み干した。
 「汗が凄いですよ、一度シャワー浴びましょ」
 言われるがままにベッドから起き上がってパンツとシャツを掴むとノロノロとシャワー室に入って
シャンプーなどしてみる…。
 シャワーからでてきたオレの目に入ってきたのは、テーブルの上のガラスの器に盛られたそう
めんと、そのテーブルの前で正座している彼女だった。
 「おそうめん、ゆがいたんです。何か食べないとダメですよ」
 そういってその美少女はにっこり笑う。
 「はぁ、ありがとうございます…」
 なんだが状況が分からないまま、小さな折りたたみテーブルに向かい合って座るとそうめんをすする。食欲は
ないし、味も分からないが、食べられないことも無い。
 「食べたらお薬飲んでくださいね」
 そういってクスリと水も用意してくれた。ただでさえ周らない頭が食事とクスリでさらにもやもやして
来る。眠い…。
 「食べたらぐっすり寝てください。それじゃ、明日も来ますね」
 その美少女は白いワンピースと同じ白い色の麦わら帽子を被ると、ドアを開けて帰ってしまった。
それと同時に眠気がオレを支配していった。
 「あ、こんにちわ」
 今が何時か分からないが、多分昼前くらい。確かに彼女はいた。昨日と同じ白いワンピースを
着て、その細い手をおでこに当ててくる。彼女の手の柔らかく冷たい感触は、まだ自分が熱にうなさ
れて居ることを教えてくれた。
 「まだ熱は引きませんね…」
 がこがこと洗濯機が周る音が聞こえてくる。洗濯してくれてるらしい。
 「ダメですよ、洗濯物あんなに貯めちゃ。お洗濯が大変です」
 「…それは、ゴメン」
 「さ、シャワー浴びてきて。そのシャツも洗っちゃいます。そのままじゃカビが生えますよ」
 言われたとおりシャワーを浴びて、昨日と同じように二人でそうめんを食べる。相変わらず味は
分からないが、昨日よりは食欲が出てきたみたいだ。
 食事を終えてまたベッドで寝ている間に彼女は洗濯物を取り込むと、足の踏み場もない部屋の中にとり
あえず空けたスペースでアイロンをかけると、手際よく畳んでいた。
 「せめてカラーボックスくらい買ったほうがいいですよ、せっかく洗った洗濯物が片付けられません」
 「…元気になったら買ってくるよ」
 しょうがない、という風にその細い肩をすくめた彼女は、雑誌やペットボトルをとりあえず片付けると、そこに
新聞紙を引いてその上に洗濯物を積み重ねた。
 「男の人の部屋はこういうものなんでしょうが、それにしたってこれはやりすぎです」
 とりあえず触ったものをゴミ袋に放り込みながら彼女は言った。
 「明日は掃除をしましょう。こんな部屋にいては誰だって病気になってしまいます」
 夕陽をその白いワンピースと麦わら帽子に反射させながら、また彼女は帰っていった。
 「この雑誌は残しますか?」
 「うーん…」
 「はい、捨てますね」
 「あ!」
 「パッと『残す』って言えない物は捨てないとダメです。どんどん溜まる一方です」
 いつもどおりの白いワンピースをなびかせながら、彼女は細い手足で部屋を右から左へ歩き
周り、ポイポイと物を捨てていった。いるかいらないか微妙な物で一杯だったオレの部屋がどん
どん綺麗になっていく。熱が引いてきたオレもせっせと手伝って、ポリ袋6つ分のゴミと、紙袋2つ分
の古本が玄関に並ぶ。その後掃除機かけたり、カビ取りしたり一通り掃除が終わったころにはもう夜
になっていた。
 また二人でそうめんを食べる。昼も食べたし、ここ最近ずっとそうめん食べてるな…
 「買ってあったおそうめん、これで全部無くなっちゃいましたね」
 彼女はそういうとつるつるそうめんをすすっている。彼女はそうめん好きみたいで飽きた様子は
ない。あっという間に器はからになった。 
 「いろいろありがとう。看病してもらった上に、掃除に洗濯まで」
 「いえ、感謝するのは私のほうですから」
 彼女はそういうと、なぜか深々と頭を下げた。
 「私、生まれたはいいけど、行くあても無くて、行った先でも邪魔者扱いで、もうずっとこのまま
なのかなぁって思ってたんです。だからこうして、人の役に立って、喜んでもらえたことが凄く嬉
しいんです」
 そういうと、彼女は食べ終わった器を片付けにシンクに行ってしまった。
 「今日はもう寝てください。風邪は治りかけが肝心ですよ」
 確かに今日は久し振りに動いたし、ちょっと眠いな。寝ることにするか…。いつものとおりベッドに
転がって目を閉じる。
354Mr.名無しさん:03/08/13 06:00
 「ゴミは明日ちゃんと出してくださいね」
 洗い物が終わったのか、彼女の声がする。顔に何かが乗った感触、多分あの麦わら帽子だ。
 「本当に、ありがとうございました。…お元気で」
 その言葉に一気に跳ね起きる。麦わら帽子をどかして部屋を見渡すが彼女はいない。帽子を
そこら辺に置くと、急いでドアを開けて廊下に飛び出すが、もう既に彼女の姿はどこにも無かった。
廊下の手すりから下を除いてみても道路にも彼女の影すらない。
 部屋に戻ると、麦わら帽子を置いたはずの床には、帽子の姿は無く、その代わりなぜかそうめ
んの白い袋が落ちていた。確か使い切ったはずでは…?ゴミ箱の方に視線を移すと確かに中身
の無いそうめんの袋が捨ててある。
 大きな月に照らされた都会の夜の中、もう彼女とは会えないんだろうな、と漠然とながら理解
する自分が居た。

 次の日、風邪が治ったオレのところに彼女が来ることはやはり無かった。
 オレは彼女に言われたとおり朝にゴミを出すと、洗濯物を片付け、お昼になったので、そこにあった
そうめんをゆがいて食べた。味覚が戻ってから始めて食べたそれは評判どおりまずく、そして優しい
味がした。
355Mr.名無しさん:03/08/13 06:02
しまった、最後でタイトル入れ忘れ…。シパーイ…
356>>112作者:03/08/13 06:14
ちなみに私は発想勝負です、かっこいいと思った一言の台詞のために長々ストーリーをこねくり回したり、
「世の中一人くらい『そうめん萌え』がいたっていいじゃないか」とかバカな発想して道のど真ん中で
ニヤニヤしちゃうやヴぁい人です。
357Mr.名無しさん:03/08/13 18:34
今週の妄想テーマは「風鈴」「夕立」「縁日」です。
この3つの単語を入れて妄想作品を1作完成させて下さい。
358Mr.名無しさん:03/08/13 18:59
どうでもいいが、いつも現れるテーマ発起人よ。
毎回毎回なぜベタベタな単語で枠作りやがりますか。

より枠を広げるために
「風鈴」、「夕立」、「縁日」の三つのうち最低でも一つを
『効果的に』、使って作品を完成させて下さい。
のほうがいいと思うんだがどうよ。
359Mr.名無しさん:03/08/13 19:19
それはどーでもかまわんが、なんにしてもせめて3週とか、月1とかにならんか。
週1なんてペースは確実にムリだぞ。
360135:03/08/13 19:43
>>357
「あ、そういえば、今日は『縁日』だったなあ・・・。」
けだるい夏の昼下がり、窓辺で『風鈴』がチリンチリーン…と鳴っている―。
「あ、そういえば、今日は『夕立ち』が来るっていってたなあ・・・」
ぼくは急いで洗濯物をしまった。   

                                       お  わ  り

>>359
>>357は書き下ろしとかしたことないんじゃないのか?

大作の方が行き詰まってる。直情型の安っぽいショートエロなら
0時前に提供できるけど誰か読みたい奴なんている?
361135:03/08/13 20:41
反応ないが勝手にやってみようか。
362135:03/08/13 20:41
少年は、女の部屋で裸にされタオルで両手をきつく縛られ立たされていた。
そして、女はソファーに座りその羞恥に満ちた姿を眺めながら笑みを浮かべていた。
それは罰だった―。

少年は女と一つの約束をしていた。そして彼は約束を破った為に罰を受けているのだ。
約束とは簡単な事だった。”決して、自慰行為をしない事”。性欲が溜まったなら、
彼女に必ず知らせ、そして二人で快楽に溺れ性欲を満たそう。
少年はそう彼女に約束させられた。しかし、約束を守れなかった。

少年の携帯電話にマンションの隣の部屋に住む憧れの女性、「愛美」から連絡が入り、
彼が彼女の部屋へやって来たのは一時間程前の事だった。
愛美と会うのは二週間ぶりだった。彼女に誘惑され少年は女の肉体を知り、深く溺れた。
そして彼女もまた、少年の若くうぶな肉体を思う様に味わった。
愛美は、少年を自分の部屋に招き入れると、抱きしめ、熱く、深く、口づけをした。
「んっ、、、お姉さん・・・・・。」
「ごめんね、○○君・・・・。お仕事忙しくて全然会えなくて。」
「いや、いいんです、別に・・そんな事・・・。」
「ねぇ、○○君・・・。してないよね?オナニー・・・・・。」
「え・・・。」
少年の一瞬の顔色の変化を、愛美は見逃さなかった。彼女は少年を後ろから抱きしめ
その豊かな胸を背中に押し当て、少年の股間を優しく撫でながら言った。
「したのね?オナニー。お姉さんとの約束破っちゃったんだ・・・・・。」
「あの・・ごめんなさい・・・。お姉さん・・・、ぼく・・・・・。」少年はおどおどしながら答えた。
愛美の手の刺激が少年の身体を次第に熱くさせていった。愛美は少年の耳を軽く噛み
「いけない子にはお仕置き、しちゃうからね。」と耳元で甘く囁いた。
363Mr.名無しさん:03/08/13 20:58
135はずっと煽りだと思ってたよ。スマンな。
続きどんどんやっちゃってくれ。

大作ってどのくらい?
364135:03/08/13 21:10
そして愛美は、少年を裸にすると両手を前でタオルを使いきつく縛った。
「お姉さん・・・、恥ずかしいよ・・・・・。」「駄目。我慢しなさい。」
そう言うと少年の体を優しく丹念に撫で回した。
「ふふ・・・・。可愛いね、○○君。」「・・・・・・・ん!んぁっ!」
愛美は、少年の熱くなったモノをしごき始めた。
「わぁ・・・・。硬くなってきちゃった。すごい。もうビンビンじゃない。」
「愛美さん・・・・。ぼく、もう・・・・・。」
「駄目よ。まだ我慢しなさい。」愛美はそう言うと、少年の前でおもむろに服を脱ぎ始めた。
瑞々しい乳房が、少年の目の前であらわになった。そして少年を挑発する様に見つめながら
パンティーを脱ぎ捨てた。
「あ・・・・。お姉さん・・・・・。」
「○○君・・・・、アタシのこの身体を思い浮かべながら、自分でオチンチンをしごいたのね。
>>362

あれほどオナニーしちゃ駄目よっていったのに・・・ホント、いけない子だわ。」
「ごめんなさいお姉さん・・・・。もう許して。」
愛美は、ソファーに深く腰掛けると、「アタシもしちゃおうかなぁ・・・。オナニー。」と言った。
「え・・・?」
「○○君だって、見たいんでしょう?アタシが独りでシテいるところ。」
愛美は少年を見つめながら、自分の胸をそっと揉み始めた。乳首を指で刺激すると
次第に硬く勃起してきた。その様子を見て少年の股間はさらに熱くなり息も荒くなってきた。
愛美は、少年によく見えるように大きく脚を広げると、割れ目を指でなぞり、そして黒々とした
密林の奥へと忍ばせた。「くふぅ・・・・・。」愛美は切ないため息を漏らした。その指は
割れ目の奥の秘部を刺激する。「んあっ!」彼女の指はさらに激しく動き、自らの肉体を
激しく攻め立てた。指が割れ目を弄ぶ度にクチュクチュと音がする。「ハッ、ハッ、イィッ・・・・!。
ねぇ、見てる?ちゃんと見てる?ほら、お姉さんのアソコ、、ほらもうこんなに・・・!」
エッチな音も立ててるの・・・・。くはぁんっっ!!」
指の動きはさらに激しさを増してきた。その動きに合わせ、濡れた割れ目から愛液が溢れる。
365135:03/08/13 21:15
↑上の失敗・・・スマソ

>>363
煽りならsageて書き込まないだろ。あと、大作というのはやっぱりネタだったりする(w
にしても改行おかしいな。janeいじらなければ良かった。

どうも俺には才能がないみたいだ。中途半端だが再びロムることにするよ<(_ _)>
366自転車チェーブ:03/08/13 22:06
|´Д`)コソーリ・・・
367Mr.名無しさん:03/08/13 22:12
途中かよ、この野郎! 中途半端で止めやがって、こいつをどうしてくれるんだ。
135氏ねっ
368Mr.名無しさん:03/08/13 23:31
エロは久し振りだな。
369135:03/08/13 23:34
ホントだな 誰か続ききぼん。
370Mr.名無しさん:03/08/14 00:44
いやいや、おまいがやってくれよw >135
371Mr.名無しさん:03/08/14 02:06
>>357は、創作文芸板のスレの住人だろ。
たしかそんなスレあった。
三つのお題がどうこうってやつ。
372自転車チューブ:03/08/14 02:18
いや、一概にそうとも言えんと思うぞ
その手の企画は文章創作や落語等ではかなりありがちなモノだからな
373Mr.名無しさん:03/08/14 10:02
josyu
374Mr.名無しさん:03/08/14 19:38
                _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_
     デケデケ      |                         |
        ドコドコ   < >>331,341,364続きマダーーーーー? >
   ☆      ドムドム |_  _  _ _ _ _ _ _ _ _|
        ☆   ダダダダ! ∨  ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨
  ドシャーン!  ヽ       オラララララ!!    ♪
         =≡= ∧_∧     ☆
      ♪   / 〃(・∀・ #)    / シャンシャン
    ♪   〆  ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ
         ||  γ ⌒ヽヽコ ノ  ||
         || ΣΣ  .|:::|∪〓  ||   ♪
        ./|\人 _.ノノ _||_. /|\
          ボコボコ
375変わらない記憶:03/08/14 22:44
 その後、リビングで僕は母親に爆笑されることになった。
「アンタも馬鹿ねぇ。いつまでも小学生な訳ないでしょ」
 女の子はテーブルの上に置かれた麦茶を手にとって、コクコクと音をたてて飲みはじめる。
母の言葉で、六年という歳月が流れていたことにようやく気づかされた。
 僕の記憶の中の千佳は小学生のままで、昨日想像した千佳もその時間で止まっていた。
それでも、いくら事実でも、目の前にいる女の子が本当にあの千佳と同一人物とは思えない。
 母は僕が実家を離れた後のことなどを熱心に話しかけてきたが、僕は目の前の女の子が気
になって、母の話など全く頭に入っていかなかった。
 かつてぷっくらとしていたであろう指は、今は細くしなやかにコップを包んでいる。林檎のよう
に赤くまんまるだった頬は、今は引き締まりなだらかな曲線を描いている。
 本当にこの女の子は千佳なのだろうか。
「浩二、嫌に静かね。千佳ちゃんがあんまりにもかわいくなったんで、緊張してるんでしょう」
 冗談のつもりか、母はケラケラと笑う。女の子は顔を赤らめうつむいてしまった。もちろん僕もだ。
 どうしてそういう事を言うかな。余計に頭の中が混乱した。
 目の前の可愛らしい女の子はどうやら僕の事を知っているらしい。僕は彼女に見覚えがない。
けど、かつての彼女を知っているらしい。どうしても二つの千佳が一つに重ならない。
 もしかしたら、千佳のふりをしている偽者なのかもしれない。一体誰が? 何のために?
 頭の中を整理したかった。
 邪魔の入らない場所で二人でゆっくりと話をしたい。出来るなら懐かしいなぁ、などと言葉を交わしたい。
「千佳ちゃん。外に出ない?」
 唐突に飛び出した言葉に僕自身も驚いた。千佳ちゃんも一瞬驚いたような顔を見せたが、すぐに屈託
のない笑顔を見せてくれた。可愛らしい笑顔という点では昔と同じだった。
「う、うん!」
 僕と千佳ちゃんの後ろから、母がまた冷やかしの言葉を投げかけてきたが、聞こえない振りをした。
これ以上緊張させないでくれよと心の中で呟き、ドアを開け外へ飛び出した。
376135:03/08/14 22:55
(;´Д`) 爽やかでいいねぇ 俺には一生描けない世界だな
377Mr.名無しさん:03/08/14 23:29
135はいい加減に続き書きやがれ。
378135:03/08/14 23:41
とりあえず>>364

クチュ・・クチュ、ヌチュ・・チュプ・・・「あっ、あぁ!はぁん・・・、止まんない・・・・・んはぁ!!」
「お姉さん・・・・・。ぼく、、ぼく・・・・・。」
少年のモノは、はちきれんばかりに固く大きくそそり立ち、脈打っていた。その先端からは
既に透明の液体が出始めていた。それを見た愛美は、ごくんと生唾を飲むと、さらに自分を激しく愛撫した。
「だめ!まだ許さないんだから・・・!もっとよく見なさい!んっ、、、んっ・・・!」
そして愛美は、立ち上がると寝室へと入っていった。戻って来た彼女の手には太いバイブが握られていた。
再びソファーに座り、「よく見るのよ、○○君。」
愛美は大きく脚を広げ、そしてその濡れそぼった割れ目にバイブをゆっくりと深く挿入した。
「あぁ!はっ!はっ!」激しくバイブを出し入れする。ビチュッ・・・・・!グチュビチュピチュ・・・!
愛美は大きく喘ぎ身体を仰け反らせ、そして更に激しくバイブを使い自慰行為に耽った。
「はっはぁ!○○君!どう!?お姉さんのオマ○コ、ちゃんと見てる?あぁ、ふぁ!んっんっ、んんんん!!」
「は、はぁ!み、見てます・・・・。お姉さん・・・・。」
愛美は、バイブを体に突き立てたまま少年の前にしゃがみ込むと優しく、彼の脈打ったモノをしごき始めた。
「ぅふ、、○○君のおちんちん、もうこんなになっちゃっているのね。かわいい・・・」
そう言うと彼女はぺろりと舌なめずりをし、はちきれそうな少年の欲棒を舌先で裏筋からッーッと優しく撫であげた。
「はぅッ!」少年の体中に刺激が電撃のように駆け抜け、彼は我慢できずに声を上げた。
舌を尿道口に当て、蛇のようにちろちろと動かす。そして滑らせるようにして更なる刺激を少年に与え、攻め立てた。
「は・・・・!お、お姉さん・・・・!!」少年のモノは、もう我慢の限界に近付いていた。
379135:03/08/14 23:56
>>378

「んふぁ・・・・。すごいよ。もうびんびん。こんなになっちゃって。キモチいいのね。。。」
愛美は自分の股間に刺さったバイブをゆっくりと出し入れし、自慰行為を続けながら大きく口を開け少年自身を頬張った。
「ん。んむぅ・・・・。すご、こんなに・・・、んむぅ・・・、おっきくて・・・・・。」
「あっ!だ、だめ・・・!で、でちゃう!でちゃうよッ!」
「ん、んむ、はむぅ・・・、だめよ、もっと・・・、我慢しなさい・・・・。ん、ん、んむ、くちゅ、ちゅる、、ちゅちゅっ!」
愛美は、彼自身を咥え、しゃぶりながら、根元も容赦なく指でしごき少年を快楽の海へと溺れさせた。
少年は激しく喘ぎ、やがて足から力が抜けはじめ、ぶるぶる震え始めた。
「お、おねえ・・・・、お姉さん・・・・・!!だめだ、、もう!ホントに!出ちゃうよっっ!!・・・ああぁぁぁ!!!」
その瞬間、少年のモノの先から勢い良く白濁の液体があいの口の中に発射された。ねっとりとした、白い欲汁が―。
「んぷぁっ!!」愛美の口の中は、少年が快感の頂点に達した証拠によって満たされ、彼女自身もまたバイブの刺激によって
頂点に達していた。
少年は、体から力が抜けその場にへたり込んだ。愛美も、ぐったりしている。しかしその手はまだ彼自身を握りしめていた。
手をタオルで縛られた少年は弄ばれ続けることに為す術もなくされるがままだった。
「んふ・・・、オナニーしてたのに濃いのね。まだまだ、許してあげないからね。わかった?」
「はぁ、、はぁ、、・・・・はい・・・お姉さん・・・・・。」
少年のモノはまた、硬くなり始めていた。

380135:03/08/15 00:00
(;´Д`) <第1部完結です。誤字・脱字はスルーの方向でよろしく
381Mr.名無しさん:03/08/15 01:09
kitaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
382Mr.名無しさん:03/08/15 15:08
捕手
383Mr.名無しさん:03/08/15 18:03
落ちそうですよ
384Mr.名無しさん:03/08/15 19:24
鬼の如く保守。
このスレ、気を抜くとすぐ堕ちるからなあ・・・。
がんばってみんなで保守し続けよう。
385Mr.名無しさん:03/08/15 19:38
Dat落ち防止保守ついでに一言感想でも言ってくのはどうだ。

>>380
第一部乙。
>少年のモノはまた、硬くなり始めていた。
なんだからまた続けるんだろうな。
386山崎 渉:03/08/15 19:47
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン
387135:03/08/15 23:09
リクありなのかな?
誰かC.Hみたいなボディーガードものをひとつよろ。

>>385
> >少年のモノはまた、硬くなり始めていた。
> なんだからまた続けるんだろうな。

↑これ感想かよ? ひでぇなヲイw
388Mr.名無しさん:03/08/15 23:47
C.Hってなに?っていうか山崎パンウゼー。あっという間に深度717
389Mr.名無しさん:03/08/16 01:55
深夜のうちにage保守
390Mr.名無しさん:03/08/16 01:55
>>388
チェルノブイリ
391Mr.名無しさん:03/08/16 15:10
ちゅみみ〜ん
392Mr.名無しさん:03/08/16 18:58
自分の下手糞加減に欝。もう無理保守。
393Mr.名無しさん:03/08/16 19:37
上手いヤツはもともと創作スレにでも行ってる罠。
考えれば考えるほどウマイヘタってのが分からなくなる気もせんでもない。
394変わらない記憶:03/08/16 20:27
>>375
 外に出た僕を後悔が襲った。暑い。真夏の日中に女の子を連れ出すべきじゃなかった。
「ゴメン。こんなに暑いのに無理に外に連れ出しちゃって。」
 肩を並べて歩く千佳ちゃんは、キョトンとした顔で僕の顔を見つめる。
「全然平気だよ。このくらい暑くても昔はよく一緒に遊んだよね」
 なんでもないことのように、千佳ちゃんは昔を懐かしんでみせる。
 頭の中にはっきりとしない靄があるためか、すぐに同意の言葉を返すことをためらって
しまう。場を繕うために嘘でも「うん」と言ってしまえばよかったが、それをしてしまえば
記憶の中の千佳さえも裏切ってしまう気がした。
 目を伏せたまま、考えこむようにしていた僕の様子を見つめて、千佳は
「それとも、千佳と遊んだこと忘れちゃったの?」と、目を伏せてぽつりと呟いた。
 僕も、千佳ちゃんも、目を伏せたまま並んで歩く。焼けるような真夏の太陽は二人に
容赦なく降り注ぐ。
 ふと、思いついたように千佳ちゃんが長い睫を瞬かせる。
「そうだっ。千佳が思い出させてあげるっ」
 そう言ってはじけそうな笑顔を見せた千佳ちゃんには、真夏の太陽がよく似合っていた。
千佳ちゃんは足を止めると、いかにも考えてますというように眉をひそめ、腕を組んで首を僅かに捻る。
「うーんと。どこがいいかなぁ。いっぱいあるけど、やっぱりあそこかなぁ」
 固く結ばれていた唇の端が緩んでいき、はにかんだ微笑を見せる。
「千佳のあとについて来てね」
「う、うん」
 千佳ちゃんの微笑みに引き寄せられるように後を追いかけた。
 僕の記憶の千佳は、パタパタと足を小刻みに動かして、必死に僕の後を追いかけてきていた。
今、僕の少し前を進む千佳ちゃんは、僕に追いつかれることもなく楽しげに歩いている。
 記憶の千佳と、今の千佳ちゃんを繋げようとするたびに頭の中に霧が湧き上がる。繋げようと
する僕がいて、それを妨げる僕がいる。霧は記憶も意思も曖昧にし、感情さえも曖昧にしていく。
 鼻歌まじりに軽快に歩く千佳ちゃんに置いて行かれまいと、僕は重い鎖が絡んだ足を必死に前に進めた。
395Mr.名無しさん:03/08/16 20:32
>>392
そんなこと言わないでよ。
こっちもそれを考えないように、それでも騙し騙しやってるのよ。
お前様も一緒に恥をかこうぜ。

>>393
ここに来て初めて創作スレの存在を知ったよ。
感想はノーコメントでおながいします……
396135:03/08/17 00:41
>>388
シティーハンターだよ。俺には到底書けそうもないし、
チューブ先生には荷が重いだろ?
>>393
創作スレというのは創作・文芸板のことか?
いやぁ、俺ここで書いたのが初めてだからさw あ、違うのね。。
397Mr.名無しさん:03/08/17 01:37
>>395
いい事言った。ここは妄想スレですからね
恥を覚悟で自分の願望を公開してしまう赤裸々なスレw

>>396
あ、シティーハンターか。なるほど。
チューブ氏に限らず、続き待ちの職人さんには荷が重いだろうな、確かに。
というわけでお前が書け。
398Mr.名無しさん:03/08/17 08:59
保守。
>というわけでお前が書け。

こんなこと言ってたらそのうち誰も書いてくれなくなるぞ
399Mr.名無しさん:03/08/17 11:23
もし次にテーマ物をやるとしたら、そのうち一つは「シティーハンターっぽい」ものってことで
いいんじゃない。
 これは本当に現実なのだろうか?
 僕の目の前に、距離が近すぎて焦点が合わないほど目の前に、真っ黒な銃口が突きつけられていた。
つい数刻前に弾丸を打ち出したばかりで銃身に残る余熱がわずかだが額にかんじられる。
「おい、こいつどうするよ?」
 銃を持っている男が口を開いた。
「どうするって、見られちまったんだから、ヤッちまうしかないっしょ」
「でも後の処理がなにかとめんどうだぞ」
「なぁに、若いのにやらせるから問題ねぇよ」
 後ろに控える仲間達が口々に意見を述べる。目の前の男を含めて数は5人。
 僕は今まで、銃というのはもっとかっこいい物だと思っていた。
戦場の兵士や、映画に出てくるようなスーツが似合う腕利きのエージェント、
そんな人たちが持っている男のアイテムだと思っていた。だが目の前に居並ぶ連中はそんな者達とは程遠い。
派手で悪趣味なシャツや、普通ではめったにお目にかかれないような紫のスーツなどを身にまとい、
一世代昔に流行ったようないかにもスジモノくさい髪型をし、中には似合わないサングラスをしている者もいる。
「だとよ、ニイチャン。運が悪かったな。そこのヤツと違って楽に死なせてやっから、悪く思うなや、な」
 空いた左手でポンと目の前の男が僕の肩をたたいた。
 それだけでも全身の筋肉が硬直し、体がわずかに飛び上がる。その拍子に、頬に張り付いていた汗のしずくが一気に流れて、自分のTシャツにしみこんだ。
 撃鉄があがる。
「それじゃあな」
 まるで気心のしれた仲間にするような挨拶、そして。
 銃声。
 反射的に、目を閉じて、身を縮める。だがそんなことはこの至近距離では何の意味も無い。意味が無いはずだった。
 雑居ビルの壁に身を預け、その場にへたり込む。ひざがガクガクと震えている。
 なぜ、まだ震えているのだろうか?まだ震えていることがわかるのだろうか?
 わからない、わからないけど怖い。周りで何が起こっているのか?薄目を開けて様子を探ることすらも怖くて、僕はその場で振るえ続けた。
 突然、自分の体に重みがかかった。
「ヒィっ!!」
 驚いてあげてしまった僕の悲鳴は恐ろしいくらいに情けない声だった。


こんな感じ?なんとなく思いついたから書いてみたけど、確かにこれを続けるのはきついかな
401135:03/08/17 14:39
>>400
・・・ったく、オメーはすげぇヤシだわ(苦笑

やれやれ、、、触発されちまったかなw
でも俺会社員だからなぁ、あんま執筆時間とかないのよねー明日からまた仕事だし。
んなわけで>>397、何か書いてみろよ。
402Mr.名無しさん:03/08/17 16:24
おめーら、ケンカすんなよ。

>>400
チューブタン、もう光タンには会えないの?
403Mr.名無しさん:03/08/17 16:44
シテーハンターか。
なんかうっすら思いついちまったから書いてみるよ。どこかで。
404397:03/08/17 16:58
スイマセン、思いつきませんでした、生意気言わないから、、もうカンベンしてください_| ̄|○
405135:03/08/17 19:46
  _| ̄|○


       ○
       ノ|) キニスルナ…
  _| ̄|○ <し
 謝ったつもりだった。
「はあぁ?」
 三人組は眉を怒らせ口を中途半端に開いて、相変わらず僕を睨みつけている。
「ですから、謝ったのでもういいでしょうか?」
「おう! コラ! にいちゃん、その態度のどこが謝ってんだ?」
 こういう輩はタチが悪い。そのうち金銭でも要求してくるのだろう。これ以上機嫌を損ねるわけにはいかない。
「どうも、すみませんでした」
 静かに冷静にお詫びの言葉を口にした。三人組みを正面に据えて、両足を揃え腰を45度折り曲げて正しい
辞儀の形をとる。夜の雑踏とまるで噛みあわない僕のお辞儀はさぞ浮いていることだろう。とにかく僕は僕の
出来るかぎりのお詫びの方法を取った。これなら彼らの機嫌もよくなるだろう。
>>406
「ナメンなぁ!」
 突然正面の男の足が動き出して、腰を折り曲げた僕の顔面に向かって膝が飛んできた。膝が当たったら痛い
だろうな。
 男の足が動いたと同時に僅かに正面からずらした首の横を、風切り音とともに男の膝が通過する。勢いのつい
た膝は止まらずにそのまま天を突き上げたことだろう。
 空振りすることを予測できなかったのか、膝の勢いに引きずられるように男の体は宙に浮かび、男はそのまま
尻餅をついた。背中を押さえるのたうつ男を視界に捕らえてから、僕は静かに腰を上げた。
「や、野郎っ!」
 残された二人の男から同時に同じ言葉が吐き出される。左の小太りの男が右手を振りかぶるのが見えた。
わずかに遅れて右手の髭面の男も臨戦態勢になる。
 右足を大きく左後方に動かす。小太りの男の拳が放たれる。左手を顔の少し左前に掲げて、左足を右足に
ゆっくりと揃える。標的のなくなった拳が眼前を通り過ぎようとする。流れゆく拳に添えるように触れる。拳に逆ら
わず、更に力を加える。ぶつける対象の無くなった拳の勢いと、意図しない力に引き寄せられて小太りの男は
前のめりになる。
 差し出された小太りの男の頭を勢いを殺さないように抱え込み、それまでの勢いを打ち砕くように右膝を顔面に
叩き込んだ。潰れた鼻骨の感触が伝わり、小太りの男はゆっくりと傾いていく。
 小太りの肉を視界を遮るカーテン代わりに髭面の男に近寄る。少しずつ開ける視界の先に驚愕の表情を浮か
べる髭面の男が見えた。振りかぶることなく前方に右手を突き出す。掌は髭面の男の顎の下から鐘を打ち鳴ら
す突き棒のように真っ直ぐに突き抜けた。
 地面に倒れ落ちている三人組みは、これ以上僕を引き止める気はないようだ。
都会は怖いところだ。なにしろ言葉が通じないのだから。
408406-407のあとがき:03/08/17 19:56
これ書くのすっごい楽だった……
やっぱこういうのやってたほうがいいのか_| ̄|○
409135:03/08/17 23:15
>>406-408
乙です。楽なのか・・・・、コンマ何秒の世界をこれだけ克明に描写することが。
はぁ、、凄いねここの職人さんたちは。

自分のあまりのレベルの低さに涙が出そうだ・・・・。
410135:03/08/17 23:15
( ´Д`) <と、言ってみるテスト
411Mr.名無しさん:03/08/18 00:05
 今日も担任に怒られた。ああ、糞。面白くねえ。石ころに怒りをぶつけ蹴り出す。
蹴り出した石ころはゴミの山にぶつかって止まった。その時ヒューという音がし
て燃えるゴミの中に何かが落ちていったのが見えた。
 なんだ、なんだ。ドジな魔女っ子でも落ちてきたのか。慌てて近寄るとゴミの山
の中からバタバタと暴れる二本の足が見えた。マジか? 人間かよ。よく生きて
るもんだ。
「大丈夫ですかー?」
 ムグムグという声が聞こえるだけで返事がない。しょうがない、引っ張るか。
そっと足を掴んだ。足の持ち主はびくっと怯えたように足を震わせた。柔らかい。
こいつは…… 女の子だ!
 おいおい、こいつはおいしいぞ。女の子の生足に触われた上に、お近づきになって
あんなことやこんなことを…… 必死だな、俺。
 ゴミをかきわけかきわけ、太ももの感触を味わい、とうとうゴミの山から救い出した。
キター!と叫ぶのは心の中だけにしておいた。あ、ありがとうございます、と頬を赤
らめる美少女と知り合うのだ。よっしゃ、いつでもこーい。
 振り向いた女の子は……
ジャ○子そっくりだった。
「帰りやがれ、この野郎!」
 ゴミの山に息をする隙間すら残さずにしっかりと埋め込んだ。
 なかなか旨い話なんてないもんだ。もう二度と落ちてきた人間なんて助けねえぞ。
あーあ、曲がり角で美少女とぶつかったりしないかなあ。
412Mr.名無しさん:03/08/18 00:47
ちょっとワラタ。
413Mr.名無しさん:03/08/18 23:43
死守
414Mr.名無しさん:03/08/19 12:48
死守しゅ
415Mr.名無しさん:03/08/19 18:36
スラムダンク

死守ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
416Mr.名無しさん:03/08/19 22:53
>>411
激しく微笑
417Mr.名無しさん:03/08/20 02:05
妄想願望夢物語歓迎保守
418Mr.名無しさん:03/08/20 17:50
是、萌的擦度。
419自転車チューブ
>>326 の続き

「頼まれてたもの持って来たよ。台所まで運んだげようか?」
「いんや、玄関においてくれればええ。それくらい自分でやらんと体が鈍るでな。」
 顔見知り同士が交わす会話になんとなく入りづらくて、俺はぼんやりとその様子を眺めていた。
 不意に、無数のシワの奥に隠された老婆の双眸が光の後ろでたたずむ木偶の棒へと視線を向ける。
「おや、その兄さんかい?自転車で遠くから来て日野さんとこにころがりこんだってのは?」
 なんと!
 たった一晩でそこまでの情報がすでに伝えられていたとは!!
 いったい何処から漏れたのか知らんが、口伝いに広がっていく以外、情報伝達手段はありえない。
コレが田舎パワーか…。ADSLもビックリだ。
 老婆は俺と光を交互に見比べると、年寄りとは思えないようないやらしい笑みをうかべた。
「で、あんた達、どこまで進んだの?ちゃあんとお式には呼んでおくれよ」
 情報はかなり間違った形で伝えられていたようだった。
 前言撤回、伝言ゲームなど所詮最先端技術の足元にも及ばない。
 光と俺は一瞬顔を見合わせた。
 あっという間に光の顔色が赤くなってゆく。俺も冷静を装っているつもりだが、
なんとなく気恥ずかしいのは隠せなかった。
「ち、違うよおばあちゃん!!そんなんじゃないってば!!!」
「おや?ちがうのかい?」
「全然ちがう!それにあたしこんなの全然タイプじゃない!!」
 力いっぱい否定している。
 それはそれでなんとなく悲しい。
 
続く