あなただけのLoveStoryW

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1恋する名無しさん
今更誰かに言うのは恥ずかしいけど
切ない、甘い、悲しいあなただけの恋愛物語・・・
マテルヨ

前スレ
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/lovesaloon/1126105205/l50

※前スレdat落ちしてたのでたてました。
 新ストーリー、マテルヨ・・・
 まとめ管理人さんも、マテルヨ・・・w
2ボナンザ ◆BONAR/zz/w :2006/08/20(日) 09:20:11
第1章

王宮の戦士たち
3糞ゴリラ ◆fe1QGQQU0Q :2006/08/20(日) 10:11:19
第2章

おてんば姫の冒険
4恋する名無しさん:2006/08/20(日) 10:33:59
なんだか書きづらい雰囲気・・・
5恋する名無しさん:2006/08/20(日) 16:17:26
ドラクエやりたい
6インスパイヤ ◆AVEX6ChCds :2006/08/20(日) 21:38:50
そして、伝説へ…。
7恋する名無しさん:2006/08/20(日) 22:21:53
おおアレルよ しんでしまうとはなさけない…。
8恋する名無しさん:2006/08/20(日) 22:22:39
ホイミンどこにいんの?
9恋する名無しさん:2006/08/21(月) 07:34:29
マテルヨ
10恋する名無しさん:2006/08/23(水) 18:10:25
マテルヨ
11恋する名無しさん:2006/08/23(水) 18:52:34
マテルヨ
12恋する名無しさん:2006/08/24(木) 18:08:48
マテルヨ
13恋する名無しさん:2006/08/24(木) 22:48:39
しんりゅうは するどいキバでエニクスをかみくだいた!
14恋する名無しさん:2006/08/25(金) 03:15:53
前スレ落ちたんだ…
細々と気長に在り続けてほしいです

ここで比較的短くて面白くない話をひとつ。中学3年の頃の話。
毎年うちの学校の文化祭では希望するグループが体育館のステージを使って
なにかしら自由に出来るって時間帯がありました。
昔はコーラスとか劇とかもあったらしいですが僕らの頃には「バンド演奏」が主になっていました。

うちの学校には軽音楽部ってのは無いのになぜか防音が施されていて
ドラムセット、アンプ、チューナーなどなどが置いてある部屋があって
毎日3年生のどこかのグループが休み時間に練習をしていました。

そんな環境もあってか毎年4つ5つくらいのバンドが存在していて
文化祭のステージもなかなかの盛り上がりだったんです。

僕が1年生の頃、そのステージを見て触発され
経験者を集めてバンドを組もうって思ったんです。

僕自身物心つくかつかないくらいからピアノを習わされていたし
幸い友人に音楽一家な奴が2人いたし
ドラムは募集かけてテストしてみてうまい奴がいたので、と
なかなか本格的に集まったんです。

他にもバンドを組んでる奴らはいたけど、こちらはほとんどが初心者という感じで。
15恋する名無しさん:2006/08/25(金) 03:34:09
と、いうわけで練習を始めたんです。
しかし一つしかないバンド部屋。
3年生が独占です。
しかたなく音楽一家な友人宅(防音部屋アリ)に放課後集まり練習。

練習に練習を重ねて一年たった頃。
先輩が音楽の教師に頼み込んで土曜日の放課後ステージを使用することを許可してもらったんです。

生徒会からクラス委員長に伝達があり委員長からホームルーム時に聞かされました。

あの頃、バンドやってる奴ってのは結構モテたんですよね。
僕のクラスにも他に3組いたんです。
みんなモテたいが為って感じで。
僕らも半分くらいそれ目的でしたけど。

日取りはその週末。
形ばかりでろくに練習もしてないような他の組は辞退。
僕らはもちろん参加表明。
先輩たち含め5組が演奏することに。

当日、部活は休みになり、全校生徒の3分の1くらい集まり半数以上が女子。

これは失敗できない。
異様な空気が控え室となったステージ裏の倉庫内に流れた。

僕らは3番目で前の2組の演奏を聞きながら気持ちが楽になった。
下手だったからだ。一応僕らは数年間音楽をかじってきた人間だ。
16恋する名無しさん:2006/08/25(金) 03:50:30
僕らの出番だ。
ステージに出る。
センターマイクを掴み挨拶をする僕。
結構調子者だった僕は少し冗談を言いながらギャラリーを見回した。

最前列の中央付近で目が止まる。
僕があこがれている先輩がいた。
学校で1、2を争うくらいの美人。
関係ないけど僕の後輩にその弟がいたがこちらもまた美形。

僕は目があった瞬間鼓動が速まり言葉を失った。

それを合図と勘違いしたのかドラムがリズムを取り始める。

やばい、このままじゃ歌えない。
そう思った僕は声を張り上げた。
最初の曲は洋楽ロックだったので違和感無くギターが重なり僕らのステージは始まった。

夢中で歌いながら最前列の先輩を見る。
リズムをとってくれている。
うれしくなった僕はテンションがあがっていった。
他のギャラリーのノリもよかった。前の2組がアレだっただけに僕らが良く感じられたみたいだった。

その日僕らは一躍有名になった。
後輩からは声をかけられ先輩からも話しかけられるようになった。

こうなると面白くないのは先輩のバンドやってる人達だ。
まずいことに僕らは調子に乗っていた。
17恋する名無しさん:2006/08/25(金) 04:06:51
暗黙のルールでバンド部屋は3年が優先。
僕らはそれを破った。
練習を見たいといいだした女の子数人に気を良くした僕らは
3年の了承を得ず放課後にバンド部屋を使っていた。

そこに響いた低音を聞きつけた先輩達がやってきた。
先輩達は勝手に使ってんじゃねえよ、と。
僕らは謝って出ていこうとした時、女の子が言ってしまった。
上手い人が使えばいいのにね。
先輩はキレた。そして殴られたのはなぜか僕。
悲鳴を上げる女の子達。
瞬間、思った。先生にバれたらバンド活動禁止になる。

そこに現れたのは憧れの先輩。なにしてるの、とりあえず皆生徒会室にきて。
そう彼女は生徒会副会長。
興奮している先輩達は聞く耳持たず。
これ以上騒げば君やばいよ、この子殴ったんでしょ。
副会長は言った。

生徒会室で副会長は先輩達に僕らに謝るようにいった。
謝れば先生に言うことはしない、と。
そして僕らにも。僕らはこれが問題になってバンド活動が禁止になるのを避けたかったから了承した。
女の子達には僕らからお願いした。

それから解散になった。僕も友達と帰ろうとした時副会長に声をかけられた。
18恋する名無しさん:2006/08/25(金) 04:25:56
「君は保健室だよ」

「失礼します」そういって副会長は保健室の扉を開けた。
「良かった 先生いないね」
彼女は救急箱を取り出して僕に座るように促した。

目前に迫る憧れの先輩。
緊張で一言も話せない僕。

「うわー唇切れちゃってるね。ほっぺたは腫れたりするのかな。
どうしよう冷やしたほうがいいのかな。」

そんなことを言いながら彼女は僕の頬をさすりながら救急箱とにらめっこをしていた。

「とりあえず消毒でしょ、それからガーゼかな、絆創膏ってどうなんだろ」

うーんと唸っている彼女を見て僕は思わず笑ってしまった。

「なになに、どうして笑うの?」

絆創膏やガーゼつけちゃうと先生に不信がられる と言うと

「あ、そうだよね。じゃあ校門出てからつけてあげるよ」

そういって彼女はガーゼにテープをつけたり袋に氷をいれたりしていた

「でももうあんなことにならないようにね、バンドできなくなっちゃうよ」
「キミたち上手いんだからさ文化祭も期待してるよ
私も音楽聞くんだよ、洋楽はよく知らないんだけどね
ラルクとかーB'zとかかっこいいなって思う、ああいうバンド系?」
19恋する名無しさん:2006/08/25(金) 04:42:54
簡潔にまとめるつもりがすいません…
会話なしでいこうとしたけど諦めました。


ラルクって聞いたことないな今度聞いて見ようと思った。

「はい、準備できたよ先生に見つからないように帰ろう」

帰り道、憧れの先輩と肩を並べて歩いている状況がいまいち掴めなかった。

学校からある程度離れた公園のベンチで応急処置の続きが始まった。

またしても目前に近づく彼女の顔。
「こうかな、縦のほうがいいかな」
もう空は赤くなっていて。
彼女の顔も夕焼けに照らされて赤く染まっていた。
僕とあまり背が変わらないのに座ると僕より少し小さくなる。
彼女の足が長いのか、僕が短いだけなのか。



「え?」
彼女が片手で頬を抑えて僕を見る。

僕は なにをした。
今 僕はなにをした。

次の瞬間左頬に衝撃を感じた。彼女が鞄を持って走って行った。

唇の右の端にはガーゼがぶら下がっている。
右頬は痛い、腫れてきているみたいだ。
でも左頬のほうが痛かった。
20恋する名無しさん:2006/08/25(金) 04:51:33
翌日 学校に行くと担任に呼ばれた。
僕の右頬は笑えるくらい腫れていた。
その日の朝友達と打ち合わせしてちょっと喧嘩になったってことにしていた。

担任は僕とそいつが仲が良かったのを知っていたし体育会系の人だったので
男は殴りあって親友になるんだ
と言って解放してくれた。

それからバンド仲間と昨日の先輩達のところにいって改めて謝った。
口聞いてもらえないかもと思っていたが意外とあっさりだったし自分も悪かったと言ってくれた。
今後は僕らもバンド部屋を交代で使用していいとも言ってくれた。

すっきりした。のは僕以外のバンド仲間。
僕はやはり右頬より左頬が痛い。

なぜ あんなことをしたのか。
いきなりあんなのマズいよな謝らなきゃ
でもなんて言えば

そんな想いを引きずったまま数ヶ月が過ぎた
21恋する名無しさん:2006/08/25(金) 05:19:19
体育祭のちょうど1ヶ月後に文化祭のあるうちの学校
忙しいが生徒主導のイベントなので楽しい時期。

体育祭の練習もほどほどに僕らは文化祭の練習に励んだ。

あれ以来先輩達との仲も良好で文化祭のトリは僕らに任せるってことになっていた。
トリは多く時間がもらえる。
やっぱ一番上手いのはおまえらだしみんなそのほうがいいって。
僕らは期待に応えられるように練習を続けた。

演奏は5曲にした。他のバンドは2曲か3曲だった。
話し合ってうち1曲はコピーじゃなくオリジナルでいこうと決めた。
作詞、メロディーは僕が任された。
主旋律はピアノやってるやつがいいだろうってことで。

体育祭の準備が終わりあとは当日を迎えるだけというある日
文化祭の打ち合わせがあった。生徒会、クラス委員、ステージ発表希望者が参加

代表者は僕だったので僕が参加することに。

あの日以来だった 彼女と顔を合わすのは。
学年が違って階も違うし棟も違うので会おうと思わないと会うことはほとんどない。
22恋する名無しさん:2006/08/25(金) 05:33:37
「では次は各学級の合唱についてです」
彼女の進行で話し合いは進んでいた。

話し合いと言っても僕がしゃべることはなくステージ発表の希望と演目を言うだけだった。

それを言い終わった後はぼーっと彼女を見ていた。

好きなのかな やっぱり

前までは見ているだけでよかった ただの憧れだった
あの当時 たった1つの年の差って大きかったと思う。
1学年上なだけで大人な感じがしていた。
特に彼女は生徒会所属で顔立ちも可愛いというより綺麗なほうで。
背もまだ伸び始める寸前の僕だったから僕とあまり変わらなかったし。
遠い存在な感じしてた。はなしたことなんてないし。

でもあの日ほんの短い時間だったけど近くに感じた。
あれ以来思えばバンドの練習中以外は彼女のことを考えていたな

すきになっちゃったのかなマジで

そんなことを考えていると周りにだれもいなくなっていた。

終わったのか
委員長も声かけてくれりゃいいのにな

そう思って椅子をひいて立ち上がり振り返ろうとする
視界の端に何かをとらえた



彼女だった
23恋する名無しさん:2006/08/25(金) 05:48:52
話しかけるか迷った
彼女は何かをノートに書いていた
何してるんですか と尋ねていた
彼女は顔もあげず言った

「話し合いで決まったことを書いているの」

そういうのって書記がやるんじゃないんですか

「書記の子が休みだから」

言い放つような口調だった 怯んでしまう
立ち尽くしてしまう僕

好きだったんです

彼女の手が止まる

すいませんでした でも気づいたらあ んなことしちゃってて

彼女は顔をあげない

すいませんでした と出て行こうとする僕の背中に投げられる言葉があった。

「ごめんね」

フられた か。当たり前だよな と扉のノブを回す。

「待って、違うの」
「そういうごめんじゃなくて」
「たたいちゃってごめんの、ごめん」

僕は振り返る それってもしかして。
鼓動が速まる

「でも、あのやっぱりもうひとつごめん」
「キミのことよく知らないし、前にバンドで歌ってるの見て、
あとあの時にはなしただけだし」
「いきなりあんな、されちゃって。またいきなりそんなこと言われても。困るよ。だから」

じゃあ これから知ってくれませんか
今から知ろうってのはナシですか
24恋する名無しさん:2006/08/25(金) 06:04:09
それから僕らは少しずつ会話するようになった
あの頃付き合っている奴らもいたがやはり中学生
あの子があいつを なんて噂は数知れず。
そういう噂を極力避けるように僕らは生徒会室で会うようになった。
生徒会室の鍵は担当の教師と彼女だけが持っていた。
なぜ生徒会長じゃないのかと聞くと会長は基本的にやる気ナシ。
それに部活の部長も兼任してるから だそうだ。
生徒会担当の教師も授業以外では全く喋らないおじいちゃんに近い人だった。

おかげで2人きりでいることが増えた。生徒会室は校舎の端にあったし会議以外で生徒が近寄ることはなかった。

僕らは少しずつ距離を縮めていった。
体育祭では忙しそうな彼女を手伝いたかったが彼女が噂されたら困るからって
断られた時は少しへこんだ。

体育祭が終わった次の週
バンド部屋で練習後に生徒会室に向かった。
バンド部屋は最上階の4階にあって生徒会室は1階にあった。
生徒会室は校舎の端にありすぐ横の校舎の側壁には非常階段があった。
非常階段といっても常に開いており僕はいつもそこを使って生徒会室に向かっていた。

そこを降りていると同級生の女の子がいた。
25恋する名無しさん:2006/08/25(金) 06:19:35
何してんの

僕が尋ねるとその子は笑って 「ちょっとねー」 と。

変なの じゃあね

僕が降りていこうとすると
「待って、ちょっと話そう?」
僕は早く生徒会室に行きたかったけどこのまま生徒会室に
入るのを見られても困ると思って階段に座った。

「いつもこっちの階段使ってるよね?なんで?」

確かにこちら側はげた箱から反対側だ。普通は使わない。
この階段の用途は 告白場 と言われてる。

バンド部屋って3年の階の端にあるでしょ 3年の教室の前ってなんとなく通りづらいからさ
「あーそうだよね、3年の廊下ってなんか雰囲気違うよね、なんでだろ」

さぁ なんでだろ 1年の廊下も違う気がする 去年使ってたのに。

そんなどうでもいい話が続きそろそろ帰ろうかと切り出した

するとその子は僕にこう言った
「私、去年からずっと」
その時階下に人の気配がしてそっちを見た
彼女だった 彼女は僕に笑いかけ近寄ってきた

「だったの」

え?
「付き合ってください」

同級生のその子は頭を下げている
階下には彼女 止まっている。

なんだこの状況は。
26恋する名無しさん:2006/08/25(金) 06:35:36
僕を「好きだ」と言う子が前に
僕が「好きだ」と言った子は下に

同じ人なら良かったのに、そんなことを思っていると
同級生の子は彼女に気づいた
「先輩っ?」
「ご、ごめんなさいっ」

そういって彼女は生徒会室に戻っていった

「聞かれちゃった」
その子は笑って
「返事はいつでもいいから」
そういって階段を下りていった


「告白、されたんだ」
彼女は生徒会室の椅子に座っていた
「聞くつもりはなかったんだよ、キミが遅いなぁと思って様子見に行こうと、」

なんかその言葉は少しうれしかった 待っててくれたんだな って。
告白された言葉より。だから僕はこの人が好きだ、あの子には悪いけど断ろう と思った

「よかったね、可愛い子だね、可愛い彼女さん」

は?

「付き合うんでしょよかったじゃない」

ふざけてんのかよっ

「!」

あなたが好きだから あの子には悪いけど断ろうって思って
それで あの時あなたに好きだっていって
それからこうして話すようになって
もっと好きになって なったのに
僕だけだったんだね 近くなった気がしてたのは
1人で勝手に浮かれてただけか バカかよ

あの時の右頬よりあの日の左頬より胸が痛かった
27恋する名無しさん:2006/08/25(金) 06:50:36
作曲は終わっていた 仲間とバカかよーといいながら
ラブソングをテーマに作った。
ラブソングならモテるぞ と。

後は作詞。恥ずかしいからギリギリまで教えないと皆に言っていた。

実際一行も書いてない。

あの日以来彼女とはまた顔を合わさない。
彼女から来ることは、無い。噂されるのがイヤだから。
そもそもその時点でアウトだったんだよな。

告白してきた子には 今はよく知らないからこれから知っていきたい
と答えた。
その子は喜んでいた。
この姿は自分か?
それ以来練習を見に来るようになったし下校も一緒にするようになった。
生徒会室に行くことはなくなった。

文化祭も週末となった時
最終の文化祭打ち合わせがあった
代表者は出席。嫌だった。バンド仲間に腹が痛いから代わり頼むといって逃げた。

非常階段でギターをいじっていた。
アコギはバンド仲間にずっと教えてもらっていた。

オリジナルの曲のメロディーをなぞっていた。

ラブソング か。
今好きなのはあの子

じゃないんだよな
本当に知りたいのは…
本当に好きなのは…
28恋する名無しさん:2006/08/25(金) 07:02:23
文化祭当日
午前中は合唱コンクール
やたらとライトが暑かった。
母親と目が合うとバカみたいに手を振っていた。
思わず笑ってしまい周りの何人かと肩をふるわせていた。

それが響いたのかはわからないがよくもわるくもない出来になった。

昼飯。母親は仕事なので弁当だけ持ってきてくれた。
母親にバンド見られるのは恥ずかしかったからよかった。

軽いリハの時間が許されていたので流した。
結局最後の曲の歌詞は皆に伝えていない。
今更変えるわけにもいかんので任すと言われた。

ステージが始まるアナウンスが校内放送で流れる。
続々と生徒が集まる。保護者はちらほら。文化部の展示とか保護者会のバザーとかに行ってるみたい。
そのほうがいいな と周りのバンドの奴らと話していた。

出番は最後なので2階にあがってみた ライトを操作してるのは友達だったので
操作させてもらった

観客はやはり多い 今日は全校生徒の大部分がいる

それでも そんなにいるのに
見つけてしまう すぐに彼女を
29恋する名無しさん:2006/08/25(金) 07:18:11
文化祭は午後はステージと展示鑑賞なので生徒会の仕事は閉会式だけなのだろう
友達と話しながら1組目のバンドを見るともなしに見ている

やっぱり僕は…

2組目が終わり下に降りた僕のそばにあの子がやってきた
「がんばってね」

言わなきゃ。

ちょっと来てくれないかな

そういって体育館の裏に連れていった

あのさ…
「知ってるよ」
え?
「好きな人いるんでしょ」
あ…
「先輩でしょ」
なんで?
「知ってたんだ練習の後生徒会室に行ってたこと」
「だって去年からずっと好きだったんだよ見てたもんずっと」
「知ってたからあの階段で待ってたんだ」
「あの時先輩がいたのを見た時にああやっぱりって思った」
「断られると思った」
「サイテーだよね!好きな人いるくせに断らないなんて」
ごめん
「うそうそ、楽しかったよ少しの間だったけど、辛かったけど、楽しかった」
「これからは友達でお願いします」
「あ、もう行かないとじゃない?がんばってね」


本当に、ごめん

控え室に行く。
前の組の先輩達のラストの曲が始まる
先輩達上手くなった。お互い練習しまくったからなぁ

先輩達が終わる
30恋する名無しさん:2006/08/25(金) 07:27:16
僕を殴った先輩が袖にはける前に言った

ラストは皆がお待ちかねの奴らです
生意気な奴らだけど音楽はマジです 最後まで聞いてやってください

俺ってめっちゃいい先輩じゃね?ステージ横で先輩が言う

最高な先輩です 素直に言った。いってきます。

体育館の照明が落ちる。ギターの奴が演出好きで友達に頼んでいた。
一曲目 ギターソロから始まる 本当に上手い
正直自分の歌のふがいなさが恥ずかしいくらい。

掴みは完璧 僕らのステージが始まった。

照明が点く、僕の目線は動く。
あの子がいた 手を振っている
ごめん、ありがとう。

僕の目線は別の点に留まる
彼女がいる。動きはない。
ただ僕を見ている。

今はまだ 楽しもう。
そう思い曲を進める。

そして最後の曲。
31恋する名無しさん:2006/08/25(金) 07:35:50
4曲目が終わり僕は袖にはける。
仲間はきょとん としている。
アコギを持ち戻る。

合わせてくれ 大丈夫だよな?
そう尋ねるとみんな笑って 任せろと言ってくれた。

ライトを浴びる。

最後の曲は自分達で作りました。そう言うとちらほらと歓声があがった。

ラブソングです。今度は女の子の歓声。

僕は今好きな人がいます。
一斉に歓声があがる。

その人の事思いながら歌詞をつけました。
その人は僕の事なんとも思ってないかもしれない。
けど幼稚な言葉だけどマジな気持ちです。
今好きな人がいる人、この中にもたくさんいると思います。
その人達が共感してくれればいいなってそう思います。

また歓声があがる。


聞いてください。
32恋する名無しさん:2006/08/25(金) 07:50:13
曲が終わる。
拍手が起きる。
仲間達と抱き合った
マジでうれしかった。

男子生徒が告白しろーと叫んだ
何人かがそれにならった。
その男子生徒に女子生徒十数人が、うるさい不細工!台無しじゃんか!と叫んだ。

なんか面白くて笑ってしまった。

司会の放送委員が出てきて終わりを告げた。

控え室から出て体育館のフロアに出ると生徒に囲まれた。
誰なの?誰?と聞いてくる生徒と
よかったぁ成功すればいいね、と言う生徒もいた。
中にはキモ!バカじゃねーの!という生徒もいた。

確かにキモい 賛成する。
でもすっきりしたからいいんだ って思った。
なんか人気者になったし正直気分良かった。

午後の間は同級生にはからかわれるし
先輩には根性あるなぁと言われ後輩にはひそひそ言われた。

あんまり気にならなかったし閉会式が近づくにつれ
みんな落ち着いたのか飽きたのか言われなくなった。

閉会式が終わり教室に戻り帰り支度を始めた。

体育祭と同様に打ち上げだーと意気揚々と出ていく奴らが多かった。

僕はみんなと帰ったが途中でギターを
忘れたことに気づき先に行っててと告げて戻った。
33恋する名無しさん:2006/08/25(金) 08:03:34
ギターを忘れたのはわざとだった。
普通忘れない。バンドの仲間達は気づいているだろう。
ほかの同級生達は気づかないだろう。

教室に戻りギターケースを肩にかけ入ってきた扉と反対から外に出た

非常階段を降りる音が響く。
生徒はほとんどいない。片づけは明日だ。

1階の端の部屋から明かりが漏れる。
文化祭後に生徒会の仕事はさほど無い。
あの会長が残ってることはまずない。

扉を開く。
彼女がノートに何かを書いている。

何してんの?
「ここってなんだっけ?」

ノートを見てみる。
僕の歌詞だった。
「この次なんだっけ?」
覚えてないの?凹むなぁ
「だって、なんか胸がいっぱいになっちゃって」
じゃそれ そういう歌詞で
「えー教えてよ」
じゃ こっちきて
「?」


「!」
わかった?
「うん…」
今度は殴らないでよ?
「殴ってなんかないよっちょっと叩いただけ、じゃん」

ありがとう
「何が?」
わかんないけど、あの曲の最後はありがとう なんだ。
「じゃあ私もありがとう、好きだよ」

やっぱり ありがとう だね。
34恋する名無しさん:2006/08/25(金) 18:36:58
明け方に書くなんてホント控え目だねぇ。
いい話だったよ!こちらこそありがとう。
是非、ハンドルネームを教えて下さい。
35恋する名無しさん:2006/08/25(金) 18:38:43
ハンネもだけど、いくつか質問。
ひっぱたかれたのはキスしたから?
それから歌詞を是非知りたいです。
36恋する名無しさん:2006/08/25(金) 19:16:40
ずーっとこのスレを見続けてきたけど、
やっぱり良いスレだなぁって実感。
ずっと続いてほしい。
>>1さん、スレ立てありがとう。
37:2006/08/25(金) 19:37:32
>>34
会話とか無しで簡単に済ませようとしたんでHNいらないかなと思ったんですが
書いてるうちに細かいところまで思い出せたので長くなりました

>>35
その通りです。彼女が頬を手で押さえたってとこで表現しました。
この表現は歌詞にもあります。
全部は勘弁してください 恥ずかしすぎるので。
曲名はそのまま「cheek」です。
38恋する名無しさん:2006/08/28(月) 09:12:00
マテルヨ
39けん:2006/08/29(火) 18:02:19
〜笑って話せるその日まで〜

ゆずのサヨナラバスがリリースされた年だった。
当時高3で部活を引退後、俺は某有名予備校に通うことにした。
学校が放課になると毎日予備校にチャリをこいで向かって授業を受け、授業のない日は自習室で勉強していた。
浪人生が少ない予備校だったから、学校が終わってすぐ向かうと自習室は閑散としていた。
俺は一番奥の窓際の席が気に入っていて、いつもそこに陣取っていた。
40けん:2006/08/29(火) 18:11:01
勉強だけコツコツこなしていって、気がつくと季節は初夏。
その頃から俺の前の席に浪人生らしき女の子が陣取るようになった。
茹だるような暑い7月のある日、珍しく勉強が捗り自習室が閉まる時間まで俺は残っていた。
そしてその日は前の席の女の子も含め、数名が残っていた。
音楽を聴きながら黙々とやっている中、机が軽く叩かれ顔を上げるとその娘がこっちを向いている。
41けん:2006/08/29(火) 18:23:38
俺は慌ててイヤホンを外した。
「もう、自習室閉めるって」その娘はにっこり笑ってそう言った。
清楚な整った顔立ちで俺が見掛ける時はいつもツンとした印象だったから、その笑顔にドキッとした。
周りの奴らはもう帰り出していた。
「えっ、ああ」とっさにそんな返事しかできず、急いで帰る用意をした。
すると彼女がこう言った。「何聴いてたの?」
『ああ、ゆずだよ、ゆず』「夏色の人達だよね?」
『そうそう』「へぇ〜聴かせてよ!」
妙に慣れ慣れしかったが笑顔が素敵で全く腹立たなかった。彼女は俺が帰る準備をしている間、音楽を聴いていた。
「これ、いい曲だね。好きな感じ」どうやらサヨナラバスの事らしい。
俺はその娘にCDを貸してやる事にした。
42けん:2006/08/29(火) 18:50:10
彼女を有紀とする。どうやら浪人生らしい。
ちなみに俺は彼女に「けんちゃん」と呼ばれていた。
それから俺達は二人とも講義がない日は最後まで自習室に残って勉強し、一緒に帰る仲になった。

時はすぎて季節は秋。
木漏れ日の暖かい日だった。有紀の両親が旅行に出掛けるということで、俺は彼女の家に泊まることになった。
実はまだ改まった告白はしていない。それでもお互いに自分達が恋人同士である自覚はあった。
その日それぞれの講義の後、予備校の出口前で待ち合わせて、俺は自転車を手で押しながら二人で彼女の自宅に向かった。
途中コンビニに立ち寄り、お菓子やジュースを買い込んだ。俺は有紀の目を盗んで、用意し忘れたコンドームを買ってバッグにしまいこんだ。
有紀の家に近づくにつれて緊張してしまい、二人の口数も少なくなっていった。
暫くすると有紀は俺の左腕に手を通してきた。気分は完全に恋人同士。
秋の夜の冷え込みは厳しかったが、ふたりで寄り添うと心まで暖かかった。
43けん:2006/08/29(火) 19:01:38
その夜、ふたりはひとつになった。
オレンジ色の豆電球の下に照らし出された有紀の美しく女性らしいふくよかな身体と、「好き……好き……」と繰り返す切ない声を今でもはっきり覚えている。
後始末をして、二人一緒にシャワーを浴びた。
熱いシャワーに二人して打たれながら唇を重ね合った時、「これがずっと続けばいいのに…」と思った。
44けん:2006/08/29(火) 19:21:08
そして春。
お互いなんとか志望校に合格することができた。
有紀は東京、俺は地元の大学に通うことになっていた。お互い遠距離なんて器用なことはできないだろうことは何となく確かめあった。
普段通り過ごしてその日を迎えた。
有紀との別れは覚悟していたが現実となると話は別。俺は頭が真っ白になった。
有紀が小さな声でサヨナラバスを歌っていたことだけはよく覚えている。気がつくともうプラットフォームにだった。
他にも見送りがいたが俺達はおくすることなく唇を重ね合わせた。
周りのはやしたてる声なんて気にならなかった。
45けん:2006/08/29(火) 19:33:08
発車のベルが鳴り響いた。
俺は名残惜しくてもう一度軽くキスすると、有紀は新幹線に乗り込んだ。
ガラス一枚隔てて、有紀が照れくさそうに微笑んだ。
そう、あの時、一瞬にして俺をトリコにした、あの笑顔だった。

有紀を乗せた新幹線は静かに走り出した。
俺も有紀も泣いていた。
「さようなら、さようなら
また笑って話せるその日まで
僕は僕らしくいるから…」

ふたりの出会いだったサヨナラバスと重なったのは偶然だろうか?
そうじゃないと俺は信じている。


俺は今でも俺らしく生きています。


有紀はどうですか?



46けん:2006/08/30(水) 00:00:45
>>44
× プラットフォームにだった。
○ プラットフォームだった。

ニダって……w
47恋する名無しさん:2006/08/30(水) 01:37:09
>>46
完結ですか?
大学受験の事思い出しちゃったな…
48恋する名無しさん:2006/08/31(木) 02:23:37
せつないage
49恋する名無しさん:2006/08/31(木) 23:44:38
マテルヨ
50恋する名無しさん:2006/09/01(金) 03:57:12
マテルヨ
51恋する名無しさん:2006/09/01(金) 17:27:54
過疎ったねぇ…サミシス
マテルヨ
52恋する名無しさん:2006/09/01(金) 22:33:19
まったりいきましょうや。
マテルヨ
53恋する名無しさん:2006/09/01(金) 23:19:39
8年前は恋人同士だった男女が今ではお互いを親友と呼ぶようになった。
でもそう思っているのは彼女の方だけ。男は今でも彼女を想い続けている。
男は彼女の恋愛や仕事の悩みを聞き、励まし、慰め、拒まない。
時には自分の悩みも話す。自分の気持ちがバレないように、好きな人には到底言えないような悩みを。
現在、彼女は恋人と楽しく過ごしている。連絡もあまりして来なくなった。

『彼女が幸せになれるんなら、彼女の幸せの為に一役買えるならどんな事でもする。』

男は本気でそう思っている。故に男はホントの気持ちは明さない。
彼女にしてみれば自分からの告白が一番の裏切りだから。
54恋する名無しさん:2006/09/01(金) 23:52:35
終わり・・・なのかな?
セツナイ
55恋する名無しさん:2006/09/02(土) 04:13:01
あるある…いい人演じるのって辛いね
なんかのサイトで見つけた言葉↓
「男の恋愛は『名前をつけて保存』女の恋愛は『上書き保存』」
男にとって過去の恋愛は大切なひとつの思い出
女にとっては過去の恋愛は大して価値はなく、いまその時の恋に夢中って感じなんかな…
まぁ一概には言えないけど
56恋する名無しさん:2006/09/03(日) 21:17:18
アナタのお話、聞かせてください m9 ビシッ

マテルヨ
57恋する名無しさん:2006/09/05(火) 02:30:13
マテルヨ
58恋する名無しさん:2006/09/07(木) 13:47:26
マテルヨ
59へたれ:2006/09/08(金) 02:59:47
ふと思い出した高校の頃の話し
オチ無いです あしからず

男子校に入学して数ヶ月
高校って8時半くらいだったっけ、始まるの。
まぁ8時半として、その時間ぴったりに校門通れる電車の時間を見つけて自宅を出る時間を調節したり
試行錯誤を重ねて自宅を7時20分に出たら55分の電車に乗れて…
そんな感じで通学時間が決まった俺

ある日めずらしく目覚ましが鳴る前に目が覚めた。
ゆっくりシャワー浴びて制服に着替えて7時10分てとこだったかな
とにかくいつもより1本早い電車に乗れる時間

まぁいいか と思い家を出る
通勤通学ってほぼ同じ時間なわけだから
道すがら同じように駅に向かうスーツ姿の人も制服の学生もいつもの顔と違う

駅についていつも座るベンチを目指す
ホーム端が俺の指定席だった
当時俺はいきがって煙草を吸ってた
わざわざ駅員も注意しにくるわけでもなかったから
朝その席で一服するのが日課になっていた
60へたれ:2006/09/08(金) 03:09:57
その朝もそのベンチに向かったんです
そのベンチの位置までは電車が入ってこずずっと手前で止まるので
その位置で電車を待つ人はいなかったんです

でもその日はいた

「ちっ」
内心うぜーなんて思った
いつもはいないのに って思ったが時間帯が違うことを思い出した

仕方ないからホームの端ぎりぎりまでいこうとそのベンチを通り過ぎようとした

座ってる人を見る
女子校生だった 携帯に視線を落としてるから顔は見えない

俺が彼女を見ながらの目の前を通り過ぎるその瞬間
俺の気配を感じたのか彼女が顔をあげた
ばっちり目が合った

ホームの端までいき煙草に火をつける

「やべ、マジ可愛い」
61へたれ:2006/09/08(金) 03:20:44
マジ好みな感じだったんです
可愛い系ってわけじゃないんですよ
多分キレイ系目指してる感じなんですけどかわいさを残してるって感じ
どうでもいいですね それは

で、その日以来軽くストーカーです。
っていっても時間を早くして彼女に会えるようにしただけですが
会えるってか見る ですね

友達に話したら「声かけろよー」とか言われたけどそんな根性なかった
どこの学校かもわからなくて何年かもわからなかった
制服とか詳しくないしその電車使う高校は腐るほどあったから
ほんと何の進展もなく1年過ぎた
雰囲気がなんとなく年上に見えたから1年たったら卒業で会えなくなるだろうな
それはそれでいいか とか思ってた

2年の春 いつもの場所に彼女はいた

2年になっても俺の軽いストーキングは続く
いつもの時間、いつものベンチ、そしていつもの距離

煙草は最初はかっこいいって思って吸い始めただけなんだが
この頃にはもう辞められなくなっていた
62へたれ:2006/09/08(金) 03:36:35
不思議と彼女と付き合いたい とかはあまり思わなかった
自分とは不釣り合いだと思ってたし彼氏がいないわけない と思ってた
毎朝携帯いじってんのも彼氏だろ と。

夏休み前 あっつい日だった
いつもの様にホームの端で煙草ふかしてると
「あの…」
と、背後から声をかけられた。
ドキッとして思わず煙草を後ろ手に隠し振り返る
一応隠してるとこがダサい

そこには2人の女子校生がいた
ちびっこい可愛いのと不細工では無いがあまり好みではない気の強そうな子

びびらすなよ…小さい方は可愛いな、なんて思いながら
「何?」
と尋ねる

「ほらっかなちゃん」
気の強そうなほうが小さい子を促す
小さい子はもじもじしてる
(これは、まさか…何?めっちゃ久しぶりだし告られんのとか)
この状況はそれ以外ないだろって確信する俺

「どうしたの?」
かなり優しい口調と微笑みで小さい子をのぞき込む俺
かなり作りました

「これよんでくださいっ」
そういって小さい子は手紙を渡して駆け出す

いや、正直にやけてしまいました
ラブレターしかも結構可愛い子
小さめの子は好みだったし嬉しくないはずがない

手紙を直そうとした時 例の彼女のほうを見た
63へたれ:2006/09/08(金) 03:49:36
めっちゃ見てた すぐ目を反らしてたけど見てた

またこっち見た 俺が見てるのに気づいてまた目反らした

「にやけてるの見られたかな、ださ…」

学校について早速手紙を開く
隣のやつがのぞき込む
「おま、それっまさか…」
「らぶれたーもらっちゃった!」
「マジでー!?むかつくっ」

友達がわらわらと集まる
かなり得意げな俺

「読ませろ読ませろっ」
「静かにしやがれっ!まずは俺がじっくりと読むんだよボケ」
「こいつきもいって!むかつくわっ」

で、端に寄り手紙を読む俺

やられた 鼻血出るかと思った
内容が可愛すぎた 男子校の俺には刺激が強すぎた
当時まだ萌えって言葉は一般人に浸透していなかったが
俺の学校は学校スレがあったからか2ch浸透率は高かった

「萌えた」
「可愛いのか?どんな子だ」

プリクラが同封されていた
見せる
「こっちだよな?右の不細工だよな、そうと言ってくれ友よ」
「残念ながらおまえの願いは叶えられないな」
「ちくしょーっ」

デフォルメしているけどこんな感じのやりとりしてた

「俺も彼女ほしーっ」
友人の1人が叫ぶ

彼女?あ、そうか 付き合ってくださいって書いてるもんな

うーん
64へたれ:2006/09/08(金) 04:03:52
そうして翌朝
いつもの場所で煙草ふかしてると彼女達がきた
かなえ って名前だと手紙に書いていた

「じゃかなちゃん学校でね」
そういって気の強そうな子は離れていった

「手紙ありがとう」
「あ、あの…」
俺は彼女を見る かなえじゃない 例の彼女のほうを
また目が合った が反らした

正直俺は卑怯な選択をしたのかもしれない
彼女のことを好きだとは思っていなかったけど
根底ではやっぱり好きだったのかもしれない
でも言い方悪いけど賭けに出るより安全牌を選んだ

「俺でよければ」
「ほんとですか!?」
「よろしくね、かなえちゃん」
「ありがとうございますっ」
かなえは可愛かった 笑顔はほんとに可愛かった

かなえとつきあい初めて一緒に通学し始めても僕は彼女を目で追った

かなえは僕と時間を合わせると遅刻ぎりぎりってことを知ったが
僕は早起きできないから と会話の節々に出して遠回しに時間を早めることを避けていた

今さらながら最低だな
かなえの事は好きになっていた
優しくしてあげたいと思うようにもなったし
ずっと一緒にいたいと思うようにもなった
65へたれ:2006/09/08(金) 04:21:16
かなえとはいい関係が続いた
ひとつ年下というのもあったし、かなえのキャラも手伝って俺がリードして後をついてくる
そんな関係がお互いに心地よかった

ある日部屋で煙草を吸ってるとかなえは俺にまじめな顔をして煙草を辞めるように訴えた
「今更辞められないよ」
と答えるとかなえは
「赤ちゃんに影響が出ちゃう!」
と言い返した。
まじめな顔して大声で言い返してきたかなえが可笑しくて思わず笑ってしまった
だが無性に可愛く見えてキスをして
彼女を抱いた

最後に「赤ちゃんはまだ早いけど辞めるよ、煙草
あと…大好きだよ」
と言うとかなえは無邪気に笑った

かなえは2年になり少し引っ越しをした
と、いっても近いもんだったが駅が2つ変わった

それからも変わらず付き合いは続いた

そして変わらず例の彼女もそこに居た

かなえとの約束は守った

でも朝のあのホームでの
数分間、俺はかなえを裏切り続けた
煙草を1本吸いきる数分間だけ
かなえの無邪気な笑顔とあの約束を
俺は裏切り続けたんだ
66へたれ:2006/09/08(金) 04:38:45
一人称が僕 俺 混同してますね すいません
話し言葉だと俺なんだけど手紙書いたりすると僕になる癖があって。

オチ たかな?一応は

今大学3年なんですけどかなえとはまだ続いてます
年違って大学入ると別れるってよく聞いてたんでなんとなく
別れるつもりはないけど別れるかなって思ってたけど続いた。

まぁ俺が現役受験でキレイに全部落ちたからなんですけどね
予備校で必死こいてそこそこいいとこ入れて、かなえは現役で同じ大学、学部に入って
同級生になったんでうまくまとまった感じです。

あの彼女の話しはしてません するつもりないし今更しても意味ないと思ったから
罪悪感は多少はあるけどかなえとはもう将来考える頃合いになってきたしそっちは本気なんで。
あの彼女に声をかけてたらまた違った人生だったんだなって思います。
かなえと居る今の道は不満無いし幸せですけどね。
そんな風に人っていろんな選択があってそれぞれ違う道が伸びてるのかなって
今更ながら改めて思いました。

今更誰にもいえないってことで書かせてもらいました。
67恋する名無しさん:2006/09/10(日) 00:22:16
マテルヨ
68恋する名無しさん:2006/09/10(日) 11:51:32
へたれさん綺麗にまとまっててよかったと思いますよ〜
かなタソ幸せにしてあげてね
69前々スレからのサポーターです。:2006/09/11(月) 09:41:11
このスレも第四ラウンドに突入したのですね。
昨日漏れは地元の花火大会見物のため外出していました。(今日まで連休です)
スレ保守のためわざとageます。
最後に頑張れ!へたれさんとこのスレ。
7069:2006/09/11(月) 09:48:33
>>1
前スレはdat落ちしていたのですね。多少勘違いしていました。申し訳ないです。
昨日の花火大会の件ですが、本来ならば一昨日開催されるはずでしたが悪天候のため順延になりました。
重ねて頑張れ、このスレ!
71恋する名無しさん:2006/09/13(水) 16:22:19
マテルヨ
72恋する名無しさん:2006/09/15(金) 13:42:09
マテルヨ
73孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/16(土) 23:03:29
はじめまして。私のラブストーリーなんてイイものじゃないんですが話しをさせていただきます。
私は18歳の高校3年なんですが先々月に中学の同級生の男の子とばったり駅で会ったんです。

私を友香、彼を智哉とします。
智哉とは中学卒業以来会っていなくて最初は全然気づかなかったんです。
智哉が声をかけてきても「え、誰?」って感じで。
「俺だよ智哉だよ!友香だろ?」
そう言われて改めて見ると確かに同級生の智哉でした。
私が恋をしていた彼でした。


私は中学1年生から2年生の夏まで和樹という同級生のことが好きだったんです。
和樹は美少年といった感じの容姿で背も高くて頭も良くてスポーツもできる。
そんなモテる要素を全部持っているような男の子だったから
和樹を好きな子っていうのはたくさんいたんです。私もその1人でした。
和樹は違うクラスで話したことは全く無かったんですね。
和樹と智哉は同じバスケ部で2人は仲が良かったんです。

私は智哉とずっと同じクラスで多分一番仲が良かった男の子だったんです。

智哉は私が和樹のことが好きだということも知っていました。
智哉は「和樹がおまえなんか相手にするかよ!」とか悪口ばかり言っていました。
74孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/16(土) 23:19:47
後から知ったことなんですが和樹ははっきり言うと性格が悪かった。
特に女の子に対して。太っている子が告白した時も「ありえねーこのデブ!」とか言ってひどい振り方をしたらしいんです。
バレンタインでチョコもたくさんもらってたんですがそれを帰り道に捨てたりもしてたそうです。

でもそんなことを全然知らなかった私はいつも彼が通る度に心踊らせていました。

智哉も人気があったんです。私はその理由が最初わからなかったんです。
智哉も顔はかっこよかったけど和樹ほどじゃなかったしバスケ部のエースだったけど頭は悪かったし。
それでも和樹と人気を二分していました。

バスケ部が練習試合とかする日は学校が休みでも体育館には女生徒の姿がかならずある程でした。

私たちが2年生の夏。私は和樹に告白することにしたんです。
「今日の放課後和樹くんに告白するから」と智哉に話しました。
智哉は「マジで?まーがんばれよ、フられるだろうけど泣くんじゃねーぞ!」とまた悪口を言ってきました。
ムカつくー と思ったのも一瞬で告白のことで頭がいっぱいだったのですぐ忘れました。

そして放課後 体育館に向かう廊下で和樹を待ちました。
75孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/16(土) 23:32:40
「…でさー!マジマジ!」
和樹の話し声がしました。
隣にいるのは智哉でした。
智哉は私を見つけ
「あ、バッシュ忘れた。先行ってて和樹」そう行って来た道を戻っていきました。
「バカかよ智哉ぁ」
そういいながらこちらを振り返った和樹は私に気付いたんですが
目を逸らして足早に通り過ぎようとしました。

「あの!和樹くん」
「…なに?」
私は緊張して言葉がでませんでした。
「何か用?練習早く行きたいんだけど」
「ごめんなさい、あのちょっとこっちに来てくれる?」
「やだよ、ここでいいじゃん」
私は誰か通るかもしれない渡り廊下から離れたかったけど和樹は断ったんです。
「じゃあ、あの、去年からずっと好きでした。付き合ってください」
やっとのことで言い切った言葉でした。でも
「またかよ。付き合うとかありえねーしお前らなんかと。うぜーって。」
「○○も手紙とか渡してきたし気持ちわるっ。お前らそんなことしか頭に無ぇの?くだらねー」
そういって和樹は体育館に向かいました。

私は何を言われたのか一瞬解らなくて立ち尽くしました。
それから涙がこみ上げてきてその場にしゃがみこみました。
すごい悲しかったです。
76孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/16(土) 23:49:31
「友香ちゃんっ!」
顔をあげると友達が何人かいました。
「ごめん、立ち聞きするつもりなかったんだけど」
「和樹なにあれ?あんなこと言わなくてもいいじゃん」
「性格悪いとは思ってたけどあんなに悪いなんて!」
「友香大丈夫?一緒にかえろ?」
「うん…ありがとう」
そう言って私は声をあげて泣きました

廊下を歩いていると前から智哉が来ました
「どうしたんだ友香?」
「智哉くんっ聞いてよ和樹がさ」
友達が話そうとしたんで私は
「いいから、大丈夫。智哉練習がんばってね」
「え、あぁうん」

私は帰ってからまた泣きました。

次の日は目がすごい腫れて情けないくらいになってたのでお母さんに嘘ついて仮病つかって休みました。

次の日学校に向かう途中に友達と会いました
「友香おはよー大丈夫?」
「うん、もう全然っ」
「よかったぁそうそう昨日和樹と智哉くんがケンカして大変だったよ」
「え!?」
「誰も理由わかんないんだよね、和樹が私たちに話すわけないし智哉くんも話してくれないからさ」

どうして?そう思った私は学校に着くなり体育館に向かいました。
バスケ部はいつも朝の練習をしてるから。
その日もしていました。
けど2人の姿は無い
77恋する名無しさん:2006/09/16(土) 23:52:35
細々とながら新ストーリーが書き込まれてて嬉しい。
78孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 00:02:06
仕方なく教室に入ると智哉がいました。
友達と騒いでいた智哉の側に行き
「智哉っ」と呼びました。
振り向いた智哉の顔にはガーゼとか絆創膏がいくつかはられていました。
「よう!昨日風邪でもひいたのかよ」
「そんなことよりあんた何したの?」
「ちょっとな!」
そう言って友達との話しに戻っていきました。

その日廊下でみかけた和樹も同じような顔になっていました。
帰り道、智哉を見かけたので声をかけました。
「なんだよ、一緒に帰りたいの?」
「バカ、なんで和樹くんとケンカしたの?仲良しじゃん」
「べつにー、なんとなくだよ」
「教えて」
「…あいつひどいこといったんだろ?お前に」
「聞いたの?」
「うん、俺和樹のそういうとこは許せないんだよな」
「女の子に冷たいとこ?」
「うん、あいつ男にも言いたいこというけど女には特に冷たいからな」
「なんでなんだろ」
「さぁでも多分だけど、あいつがかなりのマザシスコンだからかな」
「え?」
「あいつお母さんと年の離れたお姉さん2人にめっちゃ可愛がられて育ったみたいでさ
またお姉さん2人とも超美人なんだよ。美形家族!」
「そうなんだー」
「でーあいつそのお姉さん達と同級生比べて見てる」
79孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 00:12:49
「だからなんかバカらしく見えたりガキに見えたりするみたい」
「へーなるほどね」
「姉さんマジ美人なんだよな羨ましい!」
「バーカ。ケンカなんかしちゃったから今日は部活でれないんでしょ」
「そゆこと。まぁエースの俺にはちょうどいい休暇って感じ?」
「バカ、和樹くんのが上手いでしょ」
「テストじゃ負けるけどバスケじゃ負けねー!」
「顔も負けてるって」
「うるせーよ!…まだ好きなのか?」
「え?うーん。多分もうそういうのじゃない。」
「…ごめんな」
「なんで智哉が謝るの?」
「あいつがああいう奴ってこと教えてれば…」
「だめだよ。友達のことそんな風に言ったら私智哉軽蔑したかもしれないし」
「今はしないのか?」
「実際やられたからね、ひどいこと」
「…」
「でもなんか、もういいやって感じ。なんかすっきりした」
「そうか…良かったな!」

そういって智哉は私の頭をぽんっとたたいて髪をくしゃっとした。
「何すんのよー」
「やっぱ女みたいに泣いてんの似合わねーよ!笑っとけー!」「女だし!」

なんか嬉しかった 笑ったほうがいいって。
80孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 00:26:01
それから夏休み。部活してる3年は引退で2年が引き継ぐ時期。
どうやらバスケ部キャプテンは智哉になったらしい。
後輩の面倒見もいい智哉が適任とみんなが認めたらしい。
それからすぐ何かの大会があったらしくあいも変わらず和樹智哉ファンはわざわざ応援にかけつけたらしい。
私は和樹にフられたのもあり行かなくなった。

そして夏休み明け衝撃の事実が。
智哉は4人に告白されて全員断ったという。
「智哉ってそんなにモテるの?」
「友香は和樹和樹だったからね。智哉くんのほうが今はモテてるんじゃないかな」
「なんで?」
「かっこいいし、何より優しいもんね」
「そうそうあのさりげなーく手伝ってくれたり重いもの運んだりしてくれるのいいよね」
「何気なくやってくれるんだよね」

優しい かな?あまり思ったことは無いけど
「友香仲良いよねー智哉くんと。呼び捨てだし」
「なんかいつのまにかにだよ」
「智哉くんも友香に対してはちょっと態度違うよねーもしかしたら…」
「ないないない!あり得ない!」
「そうかなー」
「もういくよっ!」

智哉 かぁ 考えたことなかったなぁ でも無いよね うん
81孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 00:40:17
なんか友達とそんな話しをしたからかな 智哉と上手く話せなくなってきたんです
確かに智哉はかっこいいし頭悪いけど気配りもしてくれる
私にだけ優しいってことは無いけどよく話しかけてくれる
何より笑った顔がなんか…

智哉は私に笑ったほうがいいっていってくれたけど
私も智哉の笑顔は好きだなって思った、こっちも嬉しくなる。

3年にあがるとすぐ修学旅行。
班分けで智哉と同じになった。この頃うまく智哉と話せなくなってたからこの旅行で元に戻れればいいなって思ってた。

旅行先の旅館で同室の子達とお風呂に入って部屋に戻って電気を付ける
その時がらっとふすまが開いて智哉と2人の男子が飛び出した
「キャーっ!」
と驚いて大声を出してしまった私たち。
「ば、ばかっ!」
智哉が言って部屋から出ようとした時に担任がやってきた
「なにしとる!ばかたれっ」

廊下に正座させられる3人。
みんなに笑われながら自分たちも笑ってた。
「ほんとバカだねー」
「お前ら驚きすぎだよ!」
「うるさいっ変態!」
「くそーっ」
82孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 00:57:03
私達の部屋は3人部屋で仲良し3人で1人の子が正座させられてる智哉の友達の1人が好きだったんです。
私ともう1人の友達はこの旅行中に2人をくっつけようと思っていました。

そのことをこっそり智哉に伝えると
「あいつもあの子のこと好きだっていってた!」
「ほんとに!?じゃあ今夜先生達の見回り終わったら私達の部屋に来てね」
「え…」
「いいからっ」

そして夜中2時頃男子はこっそりと部屋に来ました
「バれたらやばいよね」
「先生が入ってきたらどうすんだよ?」
「えへ。女子の部屋には鍵がついてるんだよー」
「うわっマジだ差別だ」
「当たり前じゃんっ」

そしてひそひそ声で話をしてるうちに次第にみんな秘密の話をするようになりました。
その流れで1人1人順番に好きな人を言っていくってことになりました。
それは私と友達の計画通りでした。それから半ば無理やり最初に例の子に言わせようとしました。
なかなか恥ずかしがって言わない彼女を見て智哉があの男の子に
「お前が先に言ったほうがいいと思うなー」って。
するとその男の子が
「俺?俺は…キミが。」

そんな感じでなんかあっさりカップル出来ちゃって、でも楽しかったです。
83孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 01:09:24
その6人で自由行動の翌日は遊びました。出来立てのカップルを途中で2人きりにするため
こっそり4人で離れていきました。
するといつのまにか友達と男の子の姿もなくなりました。
「実はあいつ…」
「あの子の事が?」
「そういうこと」
「へーうまくいくかな」
「あの子は?」
「わかんない、聞いたこと無いし言わないんだよねー」

久しぶりに智哉と2人きり。
「なんか最近友香俺避けてなかった?」
「そんなことないよ?」
「そう?よかった」
そう言って智哉は笑った
「旅行から帰ったらまた練習だね」
「もうすぐ最後の大会だからな」
「勝てそう?」
「厳しいかなー」
「和樹くんと智哉は県のなにかに選ばれたんでしょ?」
「あー県選抜か、あれの候補に選ばれただけだよ」
「それってすごい?」
「うーん微妙!選抜に決まったわけじゃないからなあ」
「決まるといいね」
「練習参加したけどやっぱすげー奴はすげーな」
「そうなんだ、でもがんばってね」
「応援きてくれよ」
「どうしよっかなー」
「最後かもしれないからさ」
「智哉?」
「なんてなー」

ちょっと悲しそうな顔が気になった
84孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 01:21:22
旅行から帰ったら勉強勉強であっと言う間に夏休み
バスケ部は3回戦進出。
2回とも塾があって私は行けなかった。
3回戦の日は行けたので応援に行きました。

久しぶりに見るバスケット。
そして久しぶりに見る真剣な顔をした智哉。
意識して見たのは初めてかも。
先生が何かいってみんなが真ん中に集まりだした。
智哉は和樹と最後まで何か話していてゆっくりと整列した。
がんばれ 2人とも
私は思った。 和樹に対しての思いはまったく無くなっていました。

いまいちバスケットってよくわからない。
3回戦突破。あれ?勝ったの?って感じだった。

4回戦もこの日にやるみたい。
ジュース買いにいこうと下に降りるとちょうどバスケ部が出てきたところだった。
「お疲れさま智哉」
「友香!きてくれたんだありがとうな」
「おめでとうー次もあるんだよね」
「そうそう2時間後くらいかな」
「そんなにあるの?かえろかな…」
「見ろよ!ジュースおごってやるからさ」
「じゃリンゴジュース」
「てか普通逆だろ…」

ちょっと意地悪したかな って思いながらもおごってもらった
85孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 01:33:43
「みんなといなくていいの?」
「ああ、試合前のウォームまで自由だし和樹なんか寝てるし」
「緊張とかないのかな和樹くんて」
「図太いみたいだなーあいつは」

「もう和樹のことはいいのか?」
「いつまで言ってんの?もう一年前じゃん」
「そうか、そうだよな」

ユニフォーム姿の智哉は腕も足も引き締まってて大きく見えた
足…に何か巻いてる
「それ何?」
「あぁこれ?テーピング?」
「何それ、何人かしてる人いるけど」
「んー膝にかかる負担を減らしてるって感じかな」
「負担?」
「まぁ気休めみたいなもん」
「変なのー」

そうこうしてるうちに時間が来たみたいで
「じゃあいってくるな」
「うんがんばって!勝ってね!」
「…おう!」

なんだか今日の智哉は元気ないな 緊張してるのかな
そう思った時声をかけられた
「智哉のお友達?」
「…?はい」
「母です、はじめまして」
「あ、はじめまして」
「ありがとうね、応援にきてくれて」
「そんな、全然。」
「あの子今日でバスケット最後になるかもしれないから」
「え?」
86孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 01:44:39
詳しくはわからなかったけど智哉は小さい頃に足を事故で怪我したらしく
日常に支障はなかったんだけどバスケの練習が厳しくなっていくにつれ膝に負担がかかり
一度手術をする必要があったそうなんです
智哉はこの大会が終わったらその手術を受けるといって。

「歩けなくなるとかじゃないんだけど走ったり飛んだりは出来なくなる可能性があるみたいだから」
「そうなんですか…」
「あなた友香さんでしょ?」
「あれ、どうして?」
「たまに智哉が話をしてくれたの」
「智哉…くんが」
「さっき仲良さそうに話してたし、あなたには話してるものかと思っていたけど、智哉に怒られるかもしれないわね」

智哉…だから旅行の時もさっきも悲しそうだったんだね。

試合が始まった。
私はずっと智哉の姿を追った。
走ったり飛んだりできない?
あんなに真剣に、でも楽しそうなのに…
がんばれ!がんばれ!

試合は負けた。みんな泣いてる。和樹くんも悔しそうだった。
智哉は笑ってみんなの肩を叩いていた。
87孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 01:57:07
会場を出てすぐ近くの広場で最後のミーティング?が行われていた。
私の同級生の男の子達が先生や仲間、後輩に最後の言葉を残していった。
この時には泣いていたみんなも落ち着いていた。
最後にキャプテンである智哉が話し始めた。
いつもの智哉だった。バカな感じでくだらない冗談をいいながら。
後輩も笑っていいのか戸惑っているようで。ほんとバカだなー。

先生や後輩、それから仲間に感謝の言葉を伝えながら智哉はなきはじめた。
おさえていたものが出てきたって感じで。みんなもそれが伝染したのか至る所で嗚咽が漏れ出ていました。
「最後に。いい仲間だったよな俺たち。みんなありがとうございました」

それを最後に解散となったみたい。
智哉は和樹と先生とお母さんとで何か話をしていた。
先生と和樹が離れていったあとお母さんは私に気づいた
智哉に何か話しかけ私に会釈して離れていった。
智哉は私の前まできて言いました
「一緒に帰りたいのか?」
「バカ」
88孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 02:14:27
「惜しかったね」
「ぼろ負けだよ」
「ん…よくわかんなかった」
「なんだよー結局ルールも全くわからないままだったろ?」
「ばれた?」
「バーカ」
「うるさいっ」


「足…大丈夫?」
「母さんから聞いた?」
「え、ううん」
「母さんと和樹と先生しか知らないのになんでわかるんだよ」
「ばれた?」
「バーカ」
「お母さん怒らないでね」
「まぁいいけど」

「入院はいつ?」
「明日から早速かな」
「退院は?」
「手術の日はまだ決まってないからわかんねー」
「そっか」

「…くそっ」
「え?」
「まだ…もう少しやりたかった」
そういって智哉は横を向いた
泣いてる…?
「智哉…?」
「くそっ」

私は智哉の手を握りました
智哉は私を見ました 涙が溢れてる
「がんばったよ智哉は。早く治してまた頑張ろうよ」
「でも…治るかわかんねーよ」
「智哉らしくないなー!治るって!」
「根拠は?」
「無い!」
「…バカかよ」
「バカかも」
「バカだな」
「智哉もバカ」
「知ってる」

2人で笑う 握った手か暖かかった。夏の日差しとは別の温もりでした。
「智哉も、笑った顔のほうがいいよ」
89孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 02:29:17
「治るって!」
そう智哉が笑ったのは10月も間近な頃だった。
ただリハビリに数ヶ月かかるらしく学校に行くことは難しかった。
「リハビリしながら勉強するよ家庭教師つけてさ」
そういって智哉は笑った。
最初はお見舞いにもよく行った。けど智哉にも智哉のお母さんにも自分の勉強を優先しなさいと言われたし
智哉自身の勉強のじゃまにもなるから行かなくなった。

私は高校も決まりあとは卒業式を待つだけとなった。
智哉も合格してリハビリに専念していると聞いた。
卒業式には会える!
それが何より楽しみだった。

そして卒業式。
久しぶりに学年全員が集まる。智哉もいる。
卒業式の間智哉の姿をずっと見ていた。まだ少しだけ歩き方に違和感があるみたいだった。
でも多分誰も気づいていない。和樹がさりげなく智哉を支えていたから。
和樹の本当の部分が初めてみれた気がした。
証書授与の時が心配だった。けど智哉は凛としていた。かっこいい、心からそう思った。
階段を下りる時に力が入らなかったのか膝が抜けた。
「危ない!」そう思って遠いのに駆け出しそうになったけど智哉はこらえた。
前を見ると和樹も私と同じようにほっとしていたように見えた。
90孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 02:44:07
卒業式が終わり教室で最後のホームルーム。
みんな思い思いの席に座り先生の話を聞く。
私は智哉の隣に座った。
机の下で手をずっと握っていました。
「まだちょっと足ひきずってるね?」
「あ、わかる?」
「わかるよずっと見てたから」
「惚れてんの?」
「バカ」

教室から出て最後の下校。校門にはひとだかり。
お約束の第二ボタン争奪。和樹は智哉に肩を貸しているのでこの2人が同じ場所に。
そのおかげで2人の周りはすごいことに。

結局誰がどちらのどのボタンを手に入れたのかわからなくなったみたいだった。

和樹と別れた智哉と帰る道。
「高校生かぁ」
「実感ないね」
「俺なんか学ランそのままだぜ」
「ボタンは外す苦労がなくなったねぇ」
「あ、欲しかった?」
「別にー」
「スねるなよ」
「スねてないもん」
そんな感じで最後のデートが終わりました。
それ以来会うことはなかったんです。
いつものように会おうと思わなくても会える環境は無くなって。
会おうとしなければ会えない環境になることを考えていなかったんです。
91孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/17(日) 02:48:58
もう少しだけ続きますがまた明日…
92恋する名無しさん:2006/09/17(日) 12:41:26
マテルヨ
93恋する名無しさん:2006/09/18(月) 14:56:26
今後の展開期待!!
94恋する名無しさん:2006/09/18(月) 22:00:05
マテルヨ
95恋する名無しさん:2006/09/18(月) 23:31:26
マテルヨあげ
96恋する名無しさん:2006/09/20(水) 03:50:15
MATERUYO
97恋する名無しさん:2006/09/21(木) 01:27:48
あんまりおもしろくないと思うけど…
高校のとき惚れてた女がいた。毎朝自転車で顔を見る程度だったが完全に惚れてた。
その女は同じ高校だがクラスが違くて喋れなかった。
いつか喋りたいなと思ってたけどチキンな俺は高三までずっと見てるままだった。
俺は高三になったときピザのデリバリーのバイトを始めた。
ある時俺は少し離れたとこのマンションにピザを届けることになった。
そこのマンションの住民は人が多く、よく注文を受ける常連のマンションだった。
今回はそのマンションの8Fに届けることになっていた俺はエレベーターを乗るべく待っていた。そしてエレベーターが降りてきた。
乗り込んだ俺は8Fのボタンを押すと後から女が乗ってこようとしている。俺は⇔ボタンを押してその子を入れてあげた。そしてその子と目が合った。
俺の惚れてた女だった。向こうもあっ!みたいな表情を浮かべていたと思う。
内心(やべー!こんなとこで会うなんて!)って思いましたよ。えー。そりゃ焦りましたよ。
とりあえずここはなんか話さなくちゃまずいかなと思い、(この時彼女はどこかの店の制服っぽいのを着ていたので) 「バイト終わったの?お疲れさん」みたいにとんでもなく馴々しく喋ってしまった…orzあの時はメチャクチャに緊張してて冷静な判断を下せなかった。
彼女は若干引いていた。そりゃそうですよ。初めて話したやつがいきなりこんな馴々しくされても困るよな。
けど彼女は「うん。そうなの〜」みたいな感じで合わせてくれた。
その日以来さらにその女に惚れ込んでしまった俺はクラスの女友達にアドレスを聞いてメールを始めた。
けどそのメールは長く続くこともなく終わりを告げてしまいました。と…

長文失礼m(__)m
98恋する名無しさん:2006/09/21(木) 03:14:48
学生時代の恋愛って悔やまれることいっぱいしてきたな…



…って今もかorz
99恋する名無しさん:2006/09/21(木) 08:38:16
孔雀は今週末に再投下かな?尻切れトンボはいやだな…
マテルヨ
100恋する名無しさん:2006/09/21(木) 15:35:30
100
101恋する名無しさん:2006/09/23(土) 01:36:56
孔雀どん・・・どしたんだべ? マテルヨ・・・
102恋する名無しさん:2006/09/23(土) 22:45:20
>>97
甘酸っぱいねぇ
長編もいいけど、ちょっとしたエピソードも好き。
書いてくれてありがとー
103恋する名無しさん:2006/09/23(土) 23:27:23
孔雀サン
マテルヨ
104恋する名無しさん:2006/09/25(月) 02:18:17
あげ
105孔雀 ◆MFX9X.w9Dc :2006/09/25(月) 19:25:30
トリップこれだったかな
お待たせしてすみませんでした
どこまで書いたか…


いままでよりも少しだけ長い春休みが訪れました
智哉と会うこともなく新生活が始まりました

休みの間は連絡はとっていました。
「休みのうちに遊びに行きたいね」
「そうだなー旅行とか!遠出したい」
「ディズニーがいいな」
「女はそれしか言わないな」
「じゃあどこいきたいのよ」
「温泉」
「じじくさ」


結局話だけ。
高校入学当初はお互いの学校の話をしていたけど
次第にその回数も減り夏前には連絡もとらなくなりました。

忘れたわけでは無かった と思います
その気持ちは再燃することになったわけだから
今年の夏に。
106恋する名無しさん:2006/09/26(火) 16:17:53
ゆっくりでいいよー孔雀さん
107恋する名無しさん:2006/09/27(水) 03:08:17
age
108恋する名無しさん:2006/09/29(金) 14:28:55
マテルヨ
109恋する名無しさん:2006/10/01(日) 03:19:55
続きが気になるよー
110恋する名無しさん:2006/10/01(日) 09:43:22
ってあれで完結ジャマイカ?
今は付き合ってるって事なんでしょ?
111恋する名無しさん:2006/10/04(水) 07:43:29
age
112恋する名無しさん:2006/10/08(日) 04:53:06
age
113恋する名無しさん:2006/10/09(月) 19:31:18
hage
114恋する名無しさん:2006/10/11(水) 00:52:18
秋ですね。。。

この夏に経験した恋でも語ってみませんか?

マテルヨ
115うどぅん:2006/10/12(木) 08:56:05
ここがすごく好きでよく覗いている者です。
みなさんの話を聞いていたら私も書きたくなったので、携帯からですけどいいですか??
ちなみに、国語苦手で…というか勉強自体苦手で文章書くの下手だから、うまく伝えられるか心配だし、オチはないですがいいですか??
116 ◆KatsuBvw6o :2006/10/12(木) 08:57:21
おk
117(゚Д゚) ◆GJolKKvjNA :2006/10/12(木) 08:59:48
しっかり改行を使うといいよ
118恋する名無しさん:2006/10/12(木) 10:16:18
>>115
マテルヨ
119紅孔雀111555777999中中:2006/10/12(木) 14:48:54
やあ
120恋する名無しさん:2006/10/12(木) 15:57:01
わたしも携帯からだけど
書きたいコトがある、現在進行系話はありかな??
121恋する名無しさん:2006/10/12(木) 16:02:09
前スレで進行形の話を書いてた女性が話の途中でフラレてしまい、
結果「これ以上は書けません。ごめんなさい」とフェードアウトしたことがあった。

そんな危険性が無ければマテルヨ
122恋する名無しさん:2006/10/13(金) 07:14:26
>>120
進行形 大歓迎。マテルヨ〜
123リネ:2006/10/13(金) 12:42:06
>>120です
書き方が下手だったらゴメンナサイ。
でも興味持ってくれたら嬉しいです。

私の現在進行系の話は、さかのぼること…もぅ2年半前の話。

当時、付き合っていた彼の友達と言う形で知り合った彼。

でも自分よりも年上だし、いつも男同士でいた彼。
何よりも自分が好きな世界の仕事をしてる人だから、気軽に話せず…彼には友人感覚もなく〜。
彼氏と一緒にいる時に彼とかが来ても
「彼氏貸しますから〜わたしは、あっちに行ってるね☆」
と上手く接するコトなく避けていた感じだった。

そんな感じで出会ってから、だいぶ時間が経った頃
彼らの仲間に、ゴハンを誘われ
いつも断っていたけど、普段休みが取れない彼氏が珍しく〜みんなと休みが合い
行く気マンマンだったので、わたしも渋々ついて行く事に。

とりあえず〜彼らがいつも集まる家に行き〜ゴハン食べ
寝たい人は寝るって感じになって来た頃
「ちゃんと布団ひこう〜」って言って、布団引いてくれて〜でも雑魚寝近い感じで(笑)
好き勝手に寝場所決めたら、わたしの左側は彼になった。

でも右側は彼氏。

当たり前に、まだ何も思う事もなく寝た。
が寝起き近くの夢に彼が出てきて

「何で〜俺の事をこんなに好きにさせるんだ!!」

ってリアルに今寝てる雰囲気の中、起こされる夢を見た。

一瞬〜現実と夢がわからず起きたけど、隣で彼は普通に寝ていて夢だとわかった〜。

けれど、ありがちな話だけど
何とも思ってない彼を〜そこから急に<男>として意識し始めてしまった。。

そこからが、今思えば間違いだったのか…自分にとってスゴく長い片思いに入る入り口でした。

124恋する名無しさん:2006/10/14(土) 11:44:58
ほうほう。続きマテルヨ
125恋する名無しさん:2006/10/16(月) 04:26:27
>>122
何歳?
126恋する名無しさん:2006/10/16(月) 04:27:27
間違えたorz
>>122じゃなくて>>123
スマソ
127トモ:2006/10/17(火) 02:59:12
高1からの同級生でカナって子がいた。
さばさばしてて気持ちの良い子で男よりも付き合いやすい子だった。
お互い家も行き来したりしていた。

顔も良くて俺の連れが何人か告白したけどフられてた。
理由を聞くと「好きな人いるからー」って冗談混じりに言ってた。
誰かを聞くと芸能人の名前出してた。毎回違う名前だったな。
俺もカナほどじゃないけど3年間で数人に告白されたけど断ってた。
理由は単純に好きじゃないからだった。
「なんで断るの?」ってカナに聞かれて
「やっぱ心から愛した女じゃないと」みたいなこと言って2人で笑ってた。
128トモ:2006/10/17(火) 03:00:23
お互いがそんな感じだったから俺たちは付き合ってるって噂も流れた。
「俺ら付き合ってるらしいぞ」
「へーじゃあプレゼントちょーだい彼氏さん」
「別れてくれ、俺たちもう終わりにしよう」
「待ってー捨てないでートモー」

すげー楽しかった バカやってて。

大学受験終わって即仲良し男女6人で卒業旅行にいった。
俺とカナ以外の4人はカップルで
4人で行けばよかったのに6人で行けば親の目をごまかせる
ってことで(部屋割りとかでね)俺とカナが呼ばれた。
まぁ卒業の思い出ってことも一応あるしってことで行くことにした。
129トモ:2006/10/17(火) 03:01:23
問題は夜 部屋は2つ。
カップルの為に部屋空けなきゃいけないわけで
カナとどこいこうか って話してた。
受験生のくせに夏休みに免許とってた俺なんで
借りた車で適当にウロウロしようかってことになった。
近くにちょっとした山があり、展望台があったのでそこに車を止めた。

「やっぱ夜はこうなるよな」
「まぁいいんじゃない?」
「寝る場所ねーよ」
「車…?」
「あいつらに宿泊代出させるしかないな」
「そうだね…」
「どうした?寒いか?」
「大丈夫、もう卒業なんだねーって思って」
「そうだな、寂しい…な、やっぱ」
「うん、あの子達続くといいけど」
「そうだなー環境変わると別れるって言うけどなぁ」
130トモ:2006/10/17(火) 03:02:16
星が綺麗に見えたな
「…私たちも変わるかな?」
「カップルじゃないんだし変わらないんじゃない?」
「てか、大学一緒だし変わらないよねっ」
「おうっ変わりようがないって」

さすがに夜中 周りに人影はなかった
「結局彼氏つくらなかったな」
「自分だってそうじゃん」
「大学でできるかな」
「運命の人?」
「そうそう、びびっとね」

「寒いなそろそろ車入るか」
「だねー後ろの席あたしだからね」
「まじかよ、寝れねーっ一緒に寝ようぜ」
「いいけど高くつくよ?」
「さ、シートベルトして寝るか」
131トモ:2006/10/17(火) 03:04:05
春 大学生活が始まった
あいも変わらずカナと一緒にいることが多かった。だいたい同じ授業とってたし。

ある日 先に講義室のいつもの席に座ってるとカナが来た。
「うぃー…っと誰?」
「おはよー、前の講義で一緒のサキちゃん」
「あの、初めまして、よろしくお願いします」
「あ、ども」

可愛い子だった。大人しそうな、悪く言えば地味。少し陰がありそうな。

昼メシ、食堂で。
「なんかカナとは反対だなー」
「何が?」
「おしとやかというか、ねぇ?」
「そんなことないですよ」
「ひどーっ、あたしだっておしとやかで清楚だし」
「無いな」
「有る」
「無い」
「有るもんっ」
「無ぇー」
132トモ:2006/10/17(火) 03:05:00
「仲良しなんですね」
「まぁ3年くらい付き合ってるからなぁ」
「羨ましいです、私地方から来たから…」
「そうなんだ、じゃあ俺らが一発目の友人だね」

そんな感じでサキと出会った。
サキと2人で受ける授業もいくつかあった。
映画が好きって聞いて早速映画に誘った。
「はい…じゃあカナちゃんも」
がっくりきた 流石にまだ2人で ってわけにはいかないか

それでも少しずつ距離を縮めていった
いや、縮めていきたい となんとなく思った

高校3年は彼女無しだったし中学にいたことはいたけど子供の付き合いだし
そう考えると初めてのことだった
133トモ:2006/10/17(火) 03:05:50
俺 カナ サキ。
それぞれ他にも友人はできたけど2回生になっても3人でいることが多かった。
学生といえばコンパ。
カナはモテていた。明るいし男受けもいいから。
でもやはり彼氏を作ろうとはしなかった。
サキも可愛らしいから話しかけられたりはするんだけど
人見知りがあるしどうやら男性が苦手みたいだ。

ある日2人でいる時に聞いてみた
「サキちゃんって人見知りするよね」
「はい…」
「それに、男って苦手?」
「…はい。少し怖いんです」
「やっぱりねー。あ、どうしてって聞くつもりは無いから安心して。あ、でも俺平気なの?」
「カナちゃんが…
134トモ:2006/10/17(火) 03:06:41
「カナちゃんが色々話してくれたんです。高校の頃のこと。
いい奴だよ、怖くなんかないって
それで会ってみようかなって」
「なるほどね、ってことは結構前からカナとは仲良くなってたんだ」
「入学式で隣の席だったんです」
「あ、俺出てないや式には」

サキにとって少しだけ特別な存在ってことを知ってテンションがあがった

「サキのこと好きなの?」
「バレた?」
「まぁ一応長い付き合いですから」
「好きというか、うーん。気にはなってるかな、確かに」
「そうなんだ」
「妬いてる?」
「ほんとバカトモ」
135トモ:2006/10/17(火) 03:07:40
自分の気持ち正直迷ってた。
「まだ引きずってんのかよ俺…情けねー」

少なからずサキは俺に好意をもってくれてるだろうな、とは感じてた。
2人で出かけることも増えたしよく笑うようになって明るくなった。
まだ俺以外の男は苦手みたいでサキと2人でいるときに
連れが来ると目を合わさないようにしてた。
連れがサキに話しかけても小声で返事をするくらいで俺は連れを追い払う。
そのたびサキは
「ごめんなさい」と謝る。
「謝ることはないよ、気にしてないよ。あいつはバカだから」
小さなサキの小さな笑顔が好きになってきた。
136トモ:2006/10/17(火) 03:08:32
俺の誕生日がきた
カナは毎年俺の誕生日なのに「プレゼントちょーだい」とやってくる。
今年もくるか そう思って学校に行く。
カナは午前中の講義に出なかった。サキも。メールの返事も無し。
遊びにでもいってんのかなーと思いながら食堂で一緒になった連れとメシを食べる。
コーヒーを買いに表の自販機に向かうと
「いたいたーっ」カナの声。
「2人してサボりか?」
「あ、そんなこと言ったらあげないよ」
「やだ、くれー、って何?」
「あの…お誕生日おめでとう」
胸の前に両手で抱えた袋を抱いているサキが
その袋を俺に差しだし見えなくなる
「うぉマジ?ありがとう!あけていい?」
「はい、どうぞ」
「あ、コレって…」
137トモ:2006/10/17(火) 03:09:28
それは先日サキと映画を見た帰りに寄った店で見つけて
試着までしてかなり気に入ったジャケットだった。給料日前で買えなかったが。

「はい、あの時の…」
「サキがね今朝メールしてきて買い物に付き合ってって
まさかトモの誕生日プレゼントだとは思わなかったよー」
「でもこれ高かったっしょ、こんなのもらっていいの?」
「あたしも半分出したから気にすんなー3倍返しでよろしくね」
「うん、だから大丈夫。受け取ってください」
「ありがとう、サキちゃん」
「あたしには?ねぇ…おい」
「あ、さんきゅ」
「なんか違ーう」
138トモ:2006/10/17(火) 03:10:20
その日カナと2人で受ける講義があった
「そのプレゼントだけど…」
「わかってる、サキちゃん全部出したんだろ」
「わかってたんだ」
「サキちゃん気使ったんだろ。結構値段するし俺が簡単に受け取れるように。
優しい子だからな。それにカナはいつも食いもんだし」
「そうそう、焼き肉でもいく?」
「いいねー」
「ま、それはそれで。サキ、マジだよ
さっきの理由もあるし、付き合ってもいないのにこんなのプレゼントしたら引かれるかもしれないからって」
「そうか」
「嬉しくないの?」
「嬉しいよ、めちゃ。」
「だったらけじめつけなきゃね…サキは強いなぁ」
「え?強い?」
「なんでもないっ」
139トモ:2006/10/17(火) 03:12:02
「でも…いいのか?」
「え?」
「いや…。そうだな、おっしゃ!わいはやったるでー」
「誰だよっ」

サキの気持ちに気付いたのはこの日よりも数日前。
確信ってわけじゃなかったけど。
サキを初めて見た時は確かに可愛いと感じた。好きになり始めたのも確かだ。
だがその感情と同時にカナの顔が頭をよぎる。

カナは友達だった。親友といえるかもしれない。
男と女じゃなく俺とカナ、個人として付き合ってきた。
でも心の底ではやはりカナを女として見てきたのかもしれない
いや、見てきた。カナが告白される度なんとも言えない気持ちになった。
嫉妬。たぶんあの感情はそう呼ぶのだろう。
140トモ:2006/10/17(火) 03:12:49
いいのか?
俺がサキと付き合ってもいいのか?
くだらねぇ、情けない。カナはずっと俺を友達として見てくれていた。
それを裏切っていたんだ、心のどこかで俺は。
サキを好きになった。その気持ちは真実だ だがその一方でカナの気持ちを読みとろうとしていた。
だからサキに対しても一歩踏み出せなかった。

だが決心はついた。サキを見ていこう。決めた。


サキは驚いていた。
「本当に?」うつむき加減で俺を見上げる。
小さなサキがさらに小さくなって見えた。
「本当だよ。一緒にいたい」
「…嬉しい、私も好きです」

カナを好きだった俺は過去になった。
141トモ:2006/10/17(火) 03:13:37
「もうあたし邪魔ですねー!あー彼氏欲しーっ」

カナの口癖になった。
作ろうと思えばできるのに未だに好きな人は と聞かれれば芸能人の名前を出す。
わかってるからわざわざ聞かない。

サキはさらによく笑うようになった。俺の連れとも少しずつ話すようになった。
ぽつりぽつりと話してくれたが小学生の頃から大人しくて人見知りが激しく
中学生になって少しいじめにあっていたらしい。
高校に入っていじめにはあわなかったが人が、特に男が怖くなったようだった。

「カナちゃんはすごく明るく接してくれて
私最初は全然喋れなかったんだけど嫌な顔せず仲良くしてくれたよ」
「面倒見よくて世話焼きだからなカナは」
142トモ:2006/10/17(火) 03:14:27
翌年、内定をもらった。そこそこ名のある会社。
内定をもらったら行くと決めていた所があった。
サキの実家だ。
まだ付き合って2年。いますぐどうこうってわけじゃないが将来も考えている、まじめに付き合って関係を続けていきたい
そういう話をしにいった。

慣れない高速を使い疲れたがそのまま先に帰っていたサキを最寄りの駅で広い実家に向かった。
最初に出迎えてくれたお母さんは優しい方だった。
問題は父親だった。以前友人が挨拶しにいったら相手の親父に
大声で追い返されたと言ったのを聞いていたからびびってた。
143トモ:2006/10/17(火) 03:15:18
奥から出てきた親父さんはいきなり「ありがとう」と言った。
意味わからなくて戸惑っていると、サキが明るくなったのは大学に入ってからだ と。
サキは俺の存在こそはっきりとは言わなかったが話をするようになったしうすうす気づいていた と。

「俺の存在が彼女を変えたわけではないんです」
俺はカナのことを話した。
「その子の話も聞いているよ、けど父親としては少し複雑だがやはり君の存在が大きいみたいだな」

「君は酒は飲むか?」
「いえ全く飲めないんです」
「私もだよ、ではまた2人で食事でもしようか、ウーロン茶で
うまくやっていけたら、と私も思っているよ。ウチの娘をどうかよろしく頼む。」
144トモ:2006/10/17(火) 03:16:08
「ありがとう」
サキの家を出て車に乗る時サキが言った。
「何が?」
「言いたかったの。ありがとうって。」
「なんだそれ、親父さんいい人でよかったよ。じゃあおやすみ」
「おやすみなさい、高速気をつけてね」
「まぁゆっくり帰るよ。サキはいつ戻ってくるんだ?」
「すぐ帰りたいから明後日くらいには」

俺は勤め先も地元だったがいい機会だし家を出て一人暮らしをすることにした。
サキもそのまま部屋を借り続けるんだろうと。
カナは俺たちの母校で教師をするみたいだった。
そういえば教職とってたな と思い出してた。
あまりカナと会わなくなった。
いつからだろう…あいつなりに気を使ってるのかな、って勝手に思ってた
145トモ:2006/10/17(火) 03:17:03
それぞれの卒業後もなんとか決まり新しい生活に向けて動き始めた。
俺は部屋を決めるために不動産めぐりをしていた。サキも付き合ってくれた。
「やっぱ家賃が問題だなー」
「社員寮ならやすいんでしょ?」
「なんか寮って嫌なんだよな、イメージが」
「あの…じゃあ2人で住まない?」
「はい?」
「ごめんなさい…ダメならいいんだ」
「ダメなわけないよっでもマズいっしょ、だって同棲ってことだよ?」
「うん…」
「親父さんに言えないよ」
「お母さんがね、いいよって言ってくれたの。お父さんにはうまく言っておくからって。」
「マジ?」
「子供じゃないんだしって。お父さん達も学生時代同棲してたんだって。」
「ぶっ」
146トモ:2006/10/17(火) 03:17:52
単純に2人なら家賃半分だし何より一緒に過ごせる時間が増える
ってことで2人で部屋を決めた。親父さんには悪いけど…。

「同棲するんだって?」
「カナっなんで知ってるんですかー」
「サキが嬉しそうに話してきたから」
「まぁはい。それはそうと俺達の高校の教師になるんだろ?」
「うん、一応母校実習行ったし私立だから決まったよ」
「卒業以来行ってないな」
「変わってないよー。ロッカーの落書きまだ残ってたよ」
「俺じゃないってあれ!」
「はいはーい。でもほんと変わってないよ…」
「…卒業旅行でさ、俺達変わらないって言ったじゃん?」
147トモ:2006/10/17(火) 03:18:45
この日サキは以前の部屋の整理なんかをして俺は知人に軽トラを借りにいっていた
その帰りたまたま見かけたカナを乗せてカナの家まで送っていた

「言ってたね」
「変わらなかったかな?変わったかな?」
「…変わったよ、トモは」
「俺は?」
「うん、運命の人見つけたみたいだしね」
「はは…お前は?変わったのか?」
「うーん…あ、そこ右」
「は?」
「いいから右」
「?あいよー」

言われるがままハンドルを切り道なりに走る
「この道は…」

高校の時、免許をとったことをカナに自慢したくて
親父の目を盗んで車を出しカナを乗せて市内を走った。

「いいねー車」
「だろ?マジバイト頑張って稼いだし」
148トモ:2006/10/17(火) 03:19:33
「よしよしいい子だね、あ、ここ右曲がって」
「あいよーって何この道、坂道まだ苦手なんですけど!」
「この先に小さな公園があるんだけど眺めいいんだよ」


「そう、初めてのドライブで来たとこ」
「懐かしいなー」
公園には人影も無く住み慣れた街が眼下に広がっていた
「…変わらなかったのはあたしだけ」
「え?」
「…あの子達も別れちゃったし」
高校卒業旅行の時の奴らのことだろな、と。
「そうだったな」
「変わらないほうが変なのかな」
「何言ってんだよ?」

カナはうつむく
「寒いのか?」
「ほんと鈍いよね」
「なんだよ、何の話だよ」
149トモ:2006/10/17(火) 03:21:08
「最初がいけなかったのかなー」
カナは車から降りて座っていたベンチから立ち上がった
「あたし達の最初って覚えてる?どうやって友達になったか」
「んー…いつのまにか?」
「ばか」
「なんだよっ」
「トモが教科書忘れてるのに先生にあてられたんだよねー」
「?」
「で、後ろの席のあたしが教科書貸してあげたの」
「覚えてないっ」
「だろうね、あたしは覚えてるよ。ずっと伺ってたからね、チャンス」
「チャンス?」
「その授業の後にトモが、ありがとう
って話しかけてきたんだよ。嬉しかったな」
「…」
「それから、おまえ学食?なら昼飯おごってやるよー
って言ったの。あたしお弁当だったけど、学食って答えたんだ
150トモ:2006/10/17(火) 03:22:00
「トモと一緒にいられると思ったから。それがあたし達の、最初。」
「カナ…?」
「朝学校に着くとトモが来るのを待ってた。いっつもベルが鳴ってからだった。
話すチャンスなんて無かったし。
これは覚えてるかな?最初の日から一週間後くらい。
次は宿題忘れたことに授業始まってから気づいたトモは私に見せてって。
授業中ずっとノート写してたね。で、案の定昼ご飯おごってくれる って。
また晩ご飯がお弁当になっちゃったよ。
その時にあたし聞いたよ。朝遅いよね って。そしたら
朝起きれないんだよなー親はどっちも早く出るからさ起こしてくれないし、って。
起こしてあげよっか?って冗談で聞いたんだよねあたし」
151トモ:2006/10/17(火) 03:22:46
「マジ?頼める?」
「全然大丈夫っ」
「携帯教えるよ。でも目覚ましで起きないのに携帯で起きれるかな」
「家どこ?あ…あたしん家と駅の間じゃん行ったげるよ」
「それは迷惑だろ、さすがに」
「チャイム鳴らして起きなかったら先行くし大丈夫だよ」
「そっか?じゃあさとりあえず明日お願いできる」
「わかったー起きなかったら置いていくよ」
「それはおっけーっ、じゃあ今日一緒に帰ろう」
「え?」
「だってウチわかんないじゃん?」
「あ、そっか。そうだね」


もう本当に飛んでたよ ぱたぱたーって
152トモ:2006/10/17(火) 03:23:31
それから朝は一緒に行くようになったね
帰りもたまに。トモの特別になった気がしたんだ。
最初はね、そう思ってた。でもトモは誰にでも気兼ね無く話す人間だったし
男女、関係無いって感じだったからあたしのことも本当にただの友達
ってことなんだろうなってすぐ考え直した。

あたしも周りからはそう思われてたみたいだったけど実際は違ったんだ。
トモ以外の男はみんな一緒だった。ただの友達。
一番の友達だったトモだけ友達じゃなくて男として意識してた。

トモに告白した子がフられた時、ああいう風にはなりたくない
って思ったから告白なんてできなかった。
朝のあの時間が無くなるなんて嫌だった。
153トモ:2006/10/17(火) 03:24:24
あまり見たことのないカナの涙
信じられない話。カナは、カナの気持ちは俺のそれと一緒だったんだ。

「卒業しても同じ大学に行けると知った時も嬉しかった。あたしの気持ちも変わらない、
トモに、俺たちは変わらないって言われた時そう思ってた」

「…あたし自分をあんなに嫌いになったことはなかった…サキと」

ずきっと胸が痛んだ
「サキと友達にならなければよかった、あんたに合わせなければよかった。そう思った自分が嫌いになった」
俺を見るその目は少しだけ潤んでいた。
「一時期あまり2人が一緒の時に会わなかったでしょ?避けてたの」
「サキがトモを好きになったのにはすぐ気づいた。多分本人よりも早かったと思う」
154トモ:2006/10/17(火) 03:25:14
「見たく、なかった、から」
声をあげて泣き始めるカナ

頭痛がした
カナ…サキ…

「サキと付き合い始める前にトモ言ったよね?いいのか、ってあれ聞こえてた。
もしかしてって考えた。でもそんなわけないって…バカだよねあたし」

「…そのもしかしてだよ」
「え?」
「俺もずっと好きだったカナを」
「え?」
「お前みたいにいつからってのはわからない、でもサキの気持ちに気付いて
嬉しかったんだけどカナの顔が浮かんだ。あの時に俺は昔からお前のことが…って。」
「そんな…」
「俺は最低だよ。天秤にかけたんだカナとサキを。でも思ったのは…
カナはずっと俺を友達として見ていた、なのに俺は…
155トモ:2006/10/17(火) 03:26:04
「俺はどこかで女としてみていた。その事に罪悪感を感じた。
それから逃げる意味もあったのかな…サキの想いに応えたのは…」

2人無言で車に戻りカナの家に向かう。途中のウチの近くで携帯が鳴る
「サキでしょ、とったほうがいいよ」
「…ああ」
車を止めて携帯に出る
「はい」
「もしもし?整理終わったよ?いつでも引っ越しおっけーだよ」
「ああ、お疲れ様」
「明日何時ごろ来れる?」
「ん、昼くらいには行くよ」
「はーい、お昼ご飯一緒に食べよう?」
「ん、わかった」
「じゃあおやすみ」
156トモ:2006/10/17(火) 03:26:56
携帯を閉じる
「あたしね、サキのこと大好きなの」
「うん」
「いい子、とっても。自分は昔、嫌なことされたのに他人に優しいし」
「そうだな」
「そんなサキを…憎んだりしちゃった自分が嫌で…」
「…」
「あたしのことはいいからサキを幸せにしてあげて
…なんて、言えたら…いいのに」
「…」
「でも、好きなの」
「カナ」
「あたしじゃダメなの?ねぇ」
「カナ」
「あたしのほうが先に好きになったのに!」
「カナっ!」

キスされた。長く。
拒むこともできたはずだった。
手でカナの体を押し返せば良かった。
だけど俺の手は

カナの肩を抱いて引き寄せていた。
157トモ:2006/10/17(火) 03:27:48
2階の自分の部屋に戻る。
両親は仲良く2人で1階の寝室で寝ていることだろう。

部屋に入ると電気もつけずベッドに倒れ込む
1番の友人であった人と唇を重ねたまま

完全に裏切っていた サキを。

だけど今腕の中にいる女性を離すことはできなかった。
小さい。サキほどではないがカナも小さい。女性なのだ。
その小さい存在が泣いている。彼女自身も友人を裏切っている
そのことを理解しているんだろう。
互いに理解している。だけど…
たかぶった感情を吐き出すかのように互いを求めた。さながら共犯者を求めるかのように。

5年以上最も近く最も遠い存在だった人。
その肌はとても優しく暖かかった。
158トモ:2006/10/17(火) 03:28:40
幾度果てたか 今までの思いを伝えるかのように繰り返し
彼女は最後まで泣いていた。
「ごめんなさい」と呟きながら
友人に対してか、友人だった者に対してか、自分自身に対してか。

目が覚めると彼女の姿は無かった。
恐らく俺が眠りについてから出ていったのだろう。

携帯が鳴った 思い浮かんだのはサキだったのかカナだったのか
多分その時はカナであってほしいと考えたのだと思う

「もうお昼だよー寝てた?」
「あーごめん」
「もー仕方ないなー」
「すぐ出るよ、ごめんな」
「わかりました、待ってます」
「ごめん」
「どうしたの?謝りすぎだよ」
「ははっ…ごめん」
「変なのー」

ごめん…
159トモ:2006/10/17(火) 03:29:27
「さっきカナちゃんから電話があって」
胸が痛む
「え?」
「カナちゃんも一人暮らしするんだって」
「なんでまた」
「なんとなくって言ってた」
「へぇ…、ところでまた実家帰るんだって?」
「うん、従姉妹が来てるの。すごい久し振りだから」
「帰ってくるのは?」
「んー決めてないけど一週間くらいかな」
「そっか、わかった」

サキと別れたあとカナの携帯にかけてみる
出ない。何を話すつもりだったのか…

家に帰ると居間に書き置きがあった
両親が旅行にいったみたいだった
50を過ぎてから2人でよく出かけるようになったな
なんて思いながら晩飯を作りテレビを見る
160トモ:2006/10/17(火) 03:31:04
両親不在三日目
さすがに冷蔵庫の中身が無くなってきた
料理もうまいほうじゃないので余りもので作るなんて出来ない
買い物いくのもめんどくさいなーと思いながら居間でうとうとしていると
玄関のチャイムが鳴った。
ちょうどいいとこに帰ってきた と思いながら玄関に向かう
ドアを開けた先に立っていたのはカナだった

「こんばんは」
「お、おう」
「おばさん達旅行行ってるんだって?」
「え、なんで?」
「おばさんからメール来てて、買い物してこなかったから
ご飯つくったげてって」
「まだメールのやりとりしてんのか」
「友達ですから、おばさんとはね」
「…」
161トモ:2006/10/17(火) 03:32:00
「手伝うよ」
「いいから座ってなさい、てかテーブル片づけなさい
ゴミくらい捨てときなさいよ汚いなー」
「…はい」

「ごちそうさま」
「腕あげたでしょ?」
「うん、うまかった」
「ありがと、じゃ帰るね」
「え、もう帰るのか。ゆっくりしていけよ」
「だって…」
「これこれ、この番組おもしろいん…」
「やっぱ帰るよ」

立ち上がり玄関に向かうカナ

「待てよ」
靴を半分履いて止まるカナ
「…あんなこと言わなきゃよかったね」
「…」
「どうしてだろ、今までずっと言わないでおこうって決めてたのに
友達でよかった、側にいられれば
子供だったのかな、大人になっちゃったのかな。
162トモ:2006/10/17(火) 03:32:53
満足できなくなったのかな。
…違うね、嫉妬 サキに対して
どうしよう、どうすればいいの、もうわかんないよ…」

携帯の鳴る音が居間から聞こえる。
「やだ、あたしのだ…忘れちゃってた」

靴を縫いだカナは目をこすりながら居間に戻る
「サキからだ…」
「え…」
「も、もしもし。うん、ううん今は家にいないよ、コンビニ
え?し、知ってるけど
え!?今から?」
話が見えなくて玄関に立っている俺
突然カナが振り返る
「?」
「ちょっと待ってサキ今どこ?…え!」
「?」

チャイムが鳴る
玄関に向かう俺
「あっ」
とカナが声を上げるのと俺がドアを開けたのは多分同時だった
163トモ:2006/10/17(火) 03:33:51
「こんばん…」
「サキ!?」
「カナちゃん?コンビニ…あれ?」
「サキ…」

居間に3人 沈黙。

「…あのな、サキ…」
「知ってるよ」
「え?」
「カナちゃん?」
「なに…?」
「好きなんだよね、トモくんのこと」
「…」
「私わかってたよ、ずっと前から」
「どうして…?」
「カナちゃんがトモくんのこと話す時楽しそうで嬉しそうだったから」
「…」
「それに今まで2年付き合ったけどトモくんの癖」
「癖?」
「興味無い話聞くときは耳を掻いたり、眠たい時は人差し指でおでこ掻いたり
トモくん自分で気付いてないでしょ?」
「うん…」
「カナちゃんは全部知ってた、それだけ見てたんだと思う
164トモ:2006/10/17(火) 03:34:49
ただ友達ってだけじゃそこまで気付かないんじゃないかなって思ってた。」
「サキ…」
「カナちゃん、トモくんが嘘つくときの癖は?」
「瞬きが多くなって少し上を見る」
「うん、前にトモくんが講義さぼった時に問いつめたら
その仕草しながら、行ったよって
おもしろくって…」
「そんな癖あるのか…俺」
「気をつけなよー、あの時もそうだったな」
「あの時?」
「私と付き合ってすぐに私聞いたんだ、カナちゃんのこと好きだった?って」
「あ…」
「嘘だったよ」
「…」
「…」
165トモ:2006/10/17(火) 03:35:40
「でも高校の頃の話だと思った、思いたかった」
「サキ…それは」
「うん、わかってる。トモくんはすごい優しくしてくれた
私は自分の昔の話したくなかった、引かれると思ったから
でもトモくんなら聞いてくれると思った、というか引かれるようならそれまでだったんだなって思ったのかな」

俺はサキを見つめていた カナはどうだったんだろう
「トモくんは何も言わなかったよね
辛くなって途中で泣きそうになって話すのをやめたら
ギュってして髪を優しく撫でてくれた
頑張った、とか大変だったね、とか言われるより
それが一番嬉しかったし優しかったよ」
166トモ:2006/10/17(火) 03:36:29
「この大好きな人が私のことを好きでいてくれることほど嬉しいことはないって
思えた。初めて男の人を好きに慣れたの」

カナが静かになきはじめた

「同じ優しさをカナちゃんも持っていたよ、初めて話しかけてきてくれた時から
ちょっとお姉さんみたいな感じしたの、えへごめんね
私が子供っぽいだけかな
明るくて優しくて、憧れたの」
カナはうつむいて首を横に振っていた

「お似合いの2人だよね、私なんか…でも、でも私も…
私もトモくんが好きです。カナちゃんも好きだけど、トモくんと離れたくなんかない!」

サキの大きな声。初めて聞いた。しっかりと俺を見つめている。
167トモ:2006/10/17(火) 03:37:23
本当は強い子だと気付いていた。
自分で言うのもおかしな話だが俺とカナの存在が彼女に影響を与えたのだろう。

「サキ…この間、トモと…寝たの」
「うん」
「ぎりぎりまでサキのこと頭に浮かんでた、ダメ、友達裏切ることになるって」
「うん」
「あたしが、あたしが悪いの」
「カナ、それは違う、俺だって」
「トモは黙っててっ」

うつむく俺
「あたしがね、トモにキスしたの。体が熱くなった、初めてだった、22歳だよもう、えへへ」
「私のほうが早かったね、ふふ」
「ふふ…。あとはもう何も考えられなかったの
ただ、嬉しいってだけ。初めてがずっと好きだった人で」
「カナちゃん…わかるよ、私も同じだったから」
168トモ:2006/10/17(火) 03:38:19
「トモが寝ちゃって温もり感じて、ずっとこのままいたいって、朝こなければいいのにって」
「うん」
「外が白くなってきて、サキの顔が浮かんで、罪悪感っていうのかな、ごめんね、ごめんねって…」
「うん」
「もう会わないようにしようって黙って出ていったの。その後サキに電話したよね」
「そうだったね」
「逃げるために引っ越ししようって思ったの、でもサキに黙っては行けなかった、顔を見るのは辛かったけどせめて電話でって」

そういうことか…

「部屋を決めようって思って今日出かけてた
一人暮らしの部屋を見つけるハズなのに1LDK探してた…」

サキと2人で暮らす予定の部屋は1LDK…
169トモ:2006/10/17(火) 03:40:04
「トモに会いたい!って思ってるとこにおばさんからメールが来て…」

サキはカナをまっすぐ見据えている。
カナも同じように。
「サキは大好きな友達…でも…」
「ちゃんと言ってカナちゃん」
「…あたしも、トモが好きです、離れたくない」



どちらかを選ばなければいけない?
どちらも選ぶことは?
3人一緒はダメなのか?
2人とも大切な人。
本気で思った。

誰よりも自己中心で我が儘で子供なのは俺
170恋する名無しさん:2006/10/17(火) 17:01:00
それからどーなったの?
マテルヨ
171恋する名無しさん:2006/10/17(火) 22:16:33
超気になる
マテルヨ
172トモ:2006/10/17(火) 22:54:28
すいません ここまで別にまとめて一気にコピペして
ここからまとめてないんです

出来れば今夜するつもりなんですが。
最後までまとめて貼れよ、ですよね すいません
173恋する名無しさん:2006/10/17(火) 23:28:51
>>172

待ってるほうは、トモサンみたいに一言報告してもらえるほうが
待ちぼうけにならなくて済むので有り難いです。

続きを楽しみに待たせていただきます☆

マテルヨ
174恋する名無しさん:2006/10/18(水) 10:14:46
落ちすぎ。上げます。
175恋する名無しさん:2006/10/18(水) 19:13:02
マテルヨ
176恋する名無しさん:2006/10/18(水) 19:13:51
落ちるのには訳がある
177恋する名無しさん:2006/10/20(金) 13:28:42
マテルヨ
178恋する名無しさん:2006/10/20(金) 13:34:42
179恋する名無しさん:2006/10/20(金) 19:51:21
マテルヨ
180恋する名無しさん:2006/10/21(土) 07:42:45
マテルヨ
181 ◆0odUwLTkdY :2006/10/21(土) 09:11:40
とてもくだらないけど、気持ちが抑えきれないので少しづつ書かせてもらいます。失礼します。

彼と出会ったのは21歳の夏の終わり。彼は19歳でお互いに彼氏彼女がいて、でも相手に不安を持っていた似たもの同士だった。
彼と初めて会ったのは友達と行った居酒屋のカウンターで彼の友達が私の友達に話し掛け、そこで意気投合し私と彼はメールアドレスを交換してメールを始めた。
メールがマメではない私が彼からメールがくる度に喜んですぐに返信していたのは、今思えばこの時にもうすでに彼にひかれていたからかもしれない。

彼と3ヵ月ほどメールを続けていたある日、私はこの時付き合っていた彼に別れを告げた。
3年の付き合いだった。情はあったが悲しくはなかった。

それから1ヵ月ほど経った時に、彼も2年半付き合っていた彼女と別れたとメールしてきた。あっさりとしたもので彼の悲しみが伝わってこなくて逆にさみしくなった。
「悲しくないの?泣いてない?」
「大丈夫だよ。泣いてない。姉ちゃんいるからさみしくないよ(笑)」
それまで『姉ちゃんみたい。』と言う彼に隠し続けてきた恋心がすこしだけ私の心の中に顔を出した気がする。
182 ◆0odUwLTkdY :2006/10/21(土) 09:12:59
私たちは出会って約半年メールだけの関係だった。
メールをしている間、彼は私を『姉ちゃん』と呼び、私は彼を『大ちゃん』と呼んだ。恥ずかしくて呼び捨てにはできなかった。

「姉ちゃん背いくつ?」
「152だよ。大ちゃんは?」
「ちっちぇ〜!俺は174。」
「ちっちゃくないよ!大ちゃんは大きいねぇ。」
「俺ちっちゃい女の子大好きだわ。てか174なんて大きくないよ。男からしたら普通じゃない?」
「ちっちゃい女の子なんていっぱいいるよ。女好きか。笑」
「俺の付き合う子背高かったし。違うよ!姉ちゃんは好きだけど。姉ちゃんてかわいいよね。」
「背の高い子ってきれいな子多いよね。私背の高い子憧れるし好きだな。大ちゃんは姉ちゃんをからかったらだめですよ。笑」
彼のメールの『好き』という文字にドキドキしながらも冷静に返した。
「きれいかどうかは分かんないな。好きな子はかわいく見えるから。からかってないよ。好きになったかも。」
この瞬間思考回路が停止。手に汗をかきながら会ったのは1回きりだし電話もしてないしという不安を、自分では冷静に伝えた。

「マジで言ってる?1回しか会ったことないしメールしてるだけだよ。てか大ちゃんのタイプってどんなん?」
「マジだよ。1回しか会ってないけど姉ちゃんの事はかわいいと思った。話も合うし。性格いいしおもしろいし優しいし、タイプは姉ちゃんみたいな女。」
183 ◆0odUwLTkdY :2006/10/21(土) 09:14:48
あまりに突然な、しかもメールでの告白に少し戸惑ってくらくらした。
「電話する?」
「いいの?かけるよ。」
「いいよ。090…」
番号をメールした後すぐに電話がきた。
1回話したことがあるというのに心臓が爆発しそうだった。手に汗をかきながら通話ボタンを押した。
「…はい。」
「…あ、こんにちわ。」
「こ、こんにちわ。」
「・・・・・」
「・・・・・」
「…声、かわいいですね。」
「そ、そんなことないです!ありがとうございます。」
「そんな事ありますよ。電話で聞く声はまた違うね。」
「褒めすぎだよ…!大ちゃんこそ低くてセクシーですね。」
私がそういうと彼は小さく笑いだした。
「なに?え?なんか変なこと言った?」
「…ううん。大ちゃんって呼ばれたのがちょっときた。」
「きた?」
「うん。かわいかったってこと。」
「…かわいいってねぇ、私大人の女ですよ?」
「ちっちゃいくせに?笑」
「失礼な人!」
怒ったふりをしながらも大ちゃんとの電話は緊張も解けて楽しくてあっという間に1時間が過ぎていた。
好きとか恋愛感情には触れずお互いくだらないことで笑い合った。


長いですが、夕方にまた書き込みたいと思います。
失礼しました。
184恋する名無しさん:2006/10/21(土) 10:27:20
マテルヨ
185 ◆KatsuBvw6o :2006/10/21(土) 10:31:46
おいおいwwwおまwwwちょwww
これでいいか?
186恋する名無しさん:2006/10/22(日) 21:55:47
続きマテルヨ
187 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/23(月) 20:18:25
トリップ忘れてしまったんですけどこれで合ってるかな。ちょっと遅くなってしまったけど続き失礼します。

しばらくメールと電話を続けた後、彼と二人きりで会う約束をした。
恋愛感情はあったものの素直になれずあくまで彼の言う『姉ちゃん』の位置を守ろうとした。恋愛に臆病だったのかもしれない。

「姉ちゃん、今週の土曜日あいてる?」

いつものように電話をしていたある日、彼にこう言われた。
「あいてるよ。どっか行く?」
戸惑ってると思われたくなくてすかさず速答した。内心はかなり焦っていた。
「…そうだなぁ。どこ行きたい?」
「飲みに行きたい。」
「飲みに行くの?」
「うん。」
「いいよ。じゃぁ夕方からだね。」
「わかった。」
電話を切った後顔が熱くなって自分でもニヤニヤしてるのが分かってしまい、誰かに見られてるわけでもないのに治めるために顔をパシパシと叩いていた。
土曜日の約束を待つあいだ私はかなり浮かれていたと思う。
普段はほとんど笑わない私が友達のくだらない話も笑いながら聞いていたほどで、友達は驚いていた。
もうこの時には恋心は確かなものだったのだけと、それでもこれは恋じゃないと自分に言い聞かせた。

188 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/23(月) 20:19:44
土曜日。

彼とは私の家の近くで待ち合わせをした。化粧にも服にも髪の毛にも気合いを入れた。
彼が私と歩いても恥ずかしくないように。
こんなことばかり考えてた気がする。

「…あの、姉ちゃん?」
「はい?…あ。」

電話で聞き慣れていたはずの彼の声は、実際に聞いてもやっぱり優しくて低くて違和感はなかった。
「やっぱり合ってた。よかった。なんか前のときと雰囲気違うね。」
「そうかな?…どっかおかしい?」
「ううん。すごくいいです。」
「…あ、ありがとう。」

照れる私とは裏腹に彼は冷静だったように思えた。やっぱり女の子には慣れてるのかな。
年下とは思えなかった。

「どうした?今日飲むって言ってたから車持ってきてないよ。歩くけどいい?」
「ううん!なんでもない。ていうか全然いいよ。飲酒運転はいけません。」
「そうだね。じゃ、行こっか。」
「…うん。」

歩きだす彼の1歩後ろをついていく私。彼の背中を見つめながら『男の人って大きいなぁ。この服どこで買ったんだろう。…手キレイだなぁ。』とかくだらないことを考えたりしていた。
189 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/23(月) 20:20:52
「俺歩くの早いかな?」
彼が振り向き少し笑いながら私に言う。
「早くないよ。なんで?」
「それならいいんだけど。姉ちゃん後ろ歩いてるからさ。」
「…なんとなくだよ!」
一緒に歩くと照れるから、なんて言えるはずがなく彼の隣に行こうと一瞬考えたけど、やっぱり恥ずかしくて無理だった。
彼は一回立ち止まり私の手を取って歩きだす。
「…!?」
「手汗かいたらごめんね。いや?」
「…いやじゃない、です。」
「そっか。」
店に向かうまで何も話せずにいたけど、つないだ手から彼の温かさが伝わってきてどうしようもなかった。
少しだけ泣きそうになった。

店について向かい合って座ったけど、彼の顔がまともに見れないでいた。
「なに飲む?」
「日本酒?」
「日本酒?!」
「冗談だよ(笑)私は…、酎ハイで。」
「…結構飲めるでしょ?日本酒はあとでね。俺ビール。」
「…あー、未成年がお酒飲んだらいけないんだよ。」
「飲みに行くって行ったの姉ちゃんじゃん。笑」
「はい。今日だけですよ。」
「はい。わかりました。」
ここからは緊張も解けて普通に電話での会話みたいに話せるようになった。
もちろん恋愛感情は抜きでと自分に言い聞かせて気持ちを彼に接した。

続きは後程。失礼しました。
190恋する名無しさん:2006/10/23(月) 20:25:33
続き待ってるよ
191 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/24(火) 02:30:30
誤字が目立ってしまって読みにくくてすいません。
続き失礼します。

7時頃から飲み始めて、彼との会話が楽しくていつのまにか気が付けば12時近くになっていた。
「うわ、もう12時になるよ。電車ないんじゃない?」
「…ほんとだ。すっかり忘れてた。」
「…ごめんねぇ。」
「なんで謝るの。タクシーあるから大丈夫だよ。」
「そっか。帰る前に家寄ってく?」
「…え?」

言った後で気付いた。大胆すぎた。

「なんでもない。ていうか深い意味はない。」

言い訳みたいになってしまったが本当に深い意味はなかった。

「…行きます。」
「大丈夫だよ〜。なんもしないから。笑」
「それって逆だろ。笑」
「そうだね。なんもしないって約束する?」
「はい。約束します。」
「よし。じゃぁどんとこい。」
「姉ちゃん男前だね。」
「でしょ?」

店を出て私の家へ向かう。私の家は駅から徒歩で約10分の距離。1DKのマンションで何人か友達がきてバカ騒ぎをすると狭くなるが一人で住むには十分すぎるし内装がキレイなため私はこの部屋を気に入ってる。
たぶん何年かは引っ越すことはないだろう。
192 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/24(火) 02:33:04
「ねぇ、遠回りしていこうか。」
「うん。いいですよ。」

私の家へ向かって歩きながら酔い覚ましの意味もあり、歩くことが好きな私はこう彼に言い、彼もそれに付き合ってくれた。
何も話さないで歩いていたけど、不思議と沈黙が嫌じゃなかった。

「…姉ちゃんはさぁ」
「うん、なにー?」

夜空を見上げながら歩き星を探す私の後ろを歩く彼。
「好きな男のタイプはどんなん?」
「…私かぁ。私だけをずっと好きでいてくれる人かな。」
「…そんだけ?」
「そんだけって一番難しいんだよー。」
「…じゃなくて見た目とか。」
「見た目かぁ。そうだな。お相撲さんでも私だけをずっと好きでいてくれたら。笑」
「…そっか。」
「そうそう。」
「…てか範囲広くねぇ?」
「広いかもね。」
「ほんと姉ちゃん男前。」
「どういう意味だよ。笑」

本当は、いつも追い掛ける恋愛ばかりで『私をずっと好きでいてくれる人』っていうのは理想だった。
「一途かぁ。…俺一途だよ?」
「そうなんだ。一途って言い方もあるよね。」
「…ずっと好きでいるよ。」
「そんなのは分かんないよ。言い切らないほうがいいよ、一緒にいて初めて分かることだから。」
「…てか全然相手にしてくんないよね。」
「は?してるじゃん。」
「話相手とかじゃなくて。鈍いね、きみ。」

193 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/24(火) 02:34:49
彼が私に送ってくる好きというサインに気付いてないはずはなかった。
けれど私の勘違いだったら傷つくのがこわい。気付かないふりをしてこのまま友達の状態でいて、密かに恋心を持つのもそれもありかななんて軽い気持ちでいた。

「鈍くていいんです。」
「俺が困るんです。」
「・・・・・」
「・・・・・」
「困りません。」
「…はい。困りません。」
「あはは。笑」

優しい彼に甘えていたんだと思う。恋に臆病な私を、彼は自分の気持ちをぶつけながらも無理強いすることはなかったから私はきっと彼に甘えていた。

「はい。どうぞ」
「…おじゃまします。」
「そこらへん座ってて。」
「…うん。キレイにしてるね。」
「…そうかな?」
「うん。しかもけっこう広いし。」
「まぁね。この広さと部屋の雰囲気は自慢かな。」
「うわぁ!自慢してるよ、この人。笑」
私の部屋のソファーに座りながら笑う彼。私は冷蔵庫から水を出して彼に手渡す。
隣に座ろうと思ったけど、そう思った途端恥ずかしくなったのでベッドに座った。
「隣こないの?」
「うん、いかない。」
「なんで?」
「なんでも。」
「じゃぁ俺がそっち行こうか?」

続きはまた後程。夜分遅くに失礼しました。
194恋する名無しさん:2006/10/24(火) 19:20:59
イイ(・∀・)!!続きマテルヨ
195 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/25(水) 09:05:06
中途半端に切ってしまってすいません。誤字・脱字が目立つと思うけどすいません。続き失礼します。


「こ、こなくていいよ!てかだめ。こないで。」
「…そんなに拒否らなくても。」
「…こっちきたら舌噛んで死んでやるんだから。」
「うわ!それはやべえよ。笑」
「女優だった?笑」
「うん、かなり。」

彼が私の家にいるというこの状況にドキドキしてるのを彼にばれないように隠すのに必死だった。

「隣座っていい?」
「…あー。」

(どうしよう。きっと彼の隣にいったらドキドキしてるのが聞こえるんだろうな。)
こんな時はいつもくだらない事ばかり考えて自分の気持ちを誤魔化しているような気がする。
「ソファーのほうが話やすいよー。」
「うん。…はい、おいで。」
「…おいでとか恥ずかしくなるからやめてよー。笑」
「そう?笑」

私はこんなにドキドキしてるのに彼は全然余裕だな。私よりずっと大人な人なんだ。
ベッドからソファーに移動し、彼と私の間にクッションを置いてソファーの肘掛けにもたれかかるようにして座った。
彼も同じように座ってお互い向き合うような体勢になった。

しばらく無言の後、彼が少し拗ねたように私に言った。

「つーかさ、そんなに警戒せんでもよくねぇ?」
「警戒なんてしてないよ。」
「…じゃぁこのクッションはなに?」
「邪魔だったらどけなよ。」
「邪魔だからどけます。」
196 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/25(水) 09:05:48
彼と私の間に置いていたクッションを取り上げ背中にクッションを置く彼。
足と足が触れ合いそうな距離がなんだかまた私をドキドキさせる。
「俺さ、」
「うん」
「言葉下手だし、可愛い女の子好きだけどはっきり言って好きな子以外、女はあんまり好きじゃないんだよね。」
「…ん?どういう意味だ?かわいい女の子が好きっていうのは分かった。私と同じ。笑」
「真剣に聞いてください。」
「はい。ごめん。」
私から視線をそらしながら何か言葉を選ぶように話す彼。そんな彼を見て、私はこの人のことが好きだと素直に思った。
けれどその一方で恋愛に臆病で弱虫な自分がいた。

「好きな子しか可愛く見えないんだよね。姉ちゃんは初めて会ったときすごいタイプで、メールや電話してるときも二人で会うことあったら間違いなく惚れるって思ってて…」
「・・・・・」
「今日会って改めて思ったんだけど、姉ちゃんのこと好きだわ。付き合ってほしい。」
「・・・・・」

嬉しくないはずはなかった。何がこんなに躊躇させるんだろう。

「…姉ちゃん?」
「…あのさ、」
「なに?」
「…もし、もしだよ?」
「うん。」
「もし私と付き合ったとしたら私と会ったときみたいに他の女の子と電話番号とか交換したりしない?」
「うん。しない。」
「私だけずっと好きでいれる?」
「それは一緒にいて初めて分かることなんでしょ?」
「…そうだったね。」
197 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/25(水) 09:06:35
そうだ。それを言ったのは私だった。でもこんな時は嘘でも「うん」と言ってほしい。
「先のことなんて分かんないっていう姉ちゃんは間違ってないと思うよ。」
「うん。」
「でもさ、こんな風に好きになったのは初めてだから俺はずっと好きで、変わらずに好きでいると思ってたい。一緒にバカな話してずっと姉ちゃんと一緒にいたいと思ってるよ。」
「うん。」

彼がどんな風に私を好きになってくれたのかはこの時点では聞くことができなかった。彼はこんな言葉を繰り返し私に伝えてくれた。
私だってこんな風に、大切にしたいと思えるような感情は初めて持った。

嬉しくてか、迷う気持ちがそうさせたのかは分からないけどなぜか涙が出た。
「…なに。ちょ、大丈夫?迷惑だった?」
彼はもたれかかっていたソファーから起き上がり私の手を握り、私たちの向かい合わせの距離が少し縮まった。私は泣きながらも、不覚にもドキドキした。
彼なら大丈夫。根拠はないけどそう思えた。
「…迷惑じゃないよ。嬉しくて。私わがままだしヤキモチ妬きだしトロイしいいとこなんて全然ないよ。」
「いっぱいあるよ。かわいいし素直だし明るいし優しいし、一緒にいると安心する。」
「そんなことない。」
「ありますよ。」
「ないです。」
「あるんです。…あー、困ったな。泣かないでよ。」
「泣いてないよ。鼻水が止まらなくて」
「はいはい。ほら姉ちゃん鼻水出てる。笑」
「うん。」
彼はいつでも優しかった。
自分の気持ちは伝えてくれるけど、愚痴や不満は言わない人で一緒にいると心が落ち着いた。
冷静で私より大人っぽく見えるのに、まだどこか少し子供でそれなのに一人の人を一途に思う気持ちを知っていた。
198 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/25(水) 09:07:22
私の手を優しくつないだ親指で撫でながら、落ち着くまで何も話さないでいてくれた。
「鼻水落ち着いた?笑」
「うん。落ち着きました。」
「あーぁ、お姉さん化粧落ちてますよ。」
「うそ?!」
「あれだけ泣けば落ちるよ。」
「鼻水だから。」
「あれだけ鼻水でたら落ちるよ。」
「そうですね。」
「なにそれ。笑」
私の目を覗きこむ彼の目がまともに見れなかった。
「俺と付き合ってください。」
「…は、はい。」
「俺のこと好き?」
「はい。」
「姉ちゃんの口から言ってよ。」
「す、すす好きです」
小さく照れ笑う彼に、吃った恥ずかしさにうつむく私。握る手の力が少し強くなって初めて気付いた。

「大ちゃん、手に汗かいてる。」
「さっきからだよ。」
「なんで?」
「な、なんでって緊張したから。」
「落ち着いて見えるよ?」
「好きな人と一緒にいて好きな人の家にあがって緊張しない奴なんていないから。全然落ち着いてねーよ。」
「そうなんだ。」
「うん。」
「あのさ、抱きしめていいですか?」
「…え?あの」
「いい!無理にとは言わない。姉ちゃんがいいよって言うまで我慢するから今の忘れて。」
いいよって言ってあげたらよかったのだけど、なんとなく言えないでいた。
「…じゃ、忘れる。」
「はい、わかりました。」
あっけなく引き下がった彼だったけど、なぜかこの行動一つで彼のすること全てを信じられるような気がした。
こうして私たちは、不器用な者同士付き合いはじめた。この日は結局朝まで雑談で笑い合って朝になったら彼はタクシーで帰っていった。
握った手はほとんど離さずにいた。


まだ長いですが続きは後程。失礼しました。
199恋する名無しさん:2006/10/25(水) 16:58:36
続きマテルヨ。
200ササクレ ◆ajvovvGIEs :2006/10/26(木) 17:03:10
(・⊥・)))) スルリスルリスルリ
201恋する名無しさん:2006/10/28(土) 15:20:18
続きマダー?
202 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/28(土) 23:39:52
続き失礼します。

彼と付き合い始めて1週間ほどたった時だったと思う。幼なじみで親友のめぐみが私の家にきた。(めぐみというのは仮名です。2ちゃんなので友達は仮名にしときます。)めぐみは大ちゃんと出会った居酒屋で、私と一緒に飲んでた友達です。

「はるかー。会いたかったよー。元気だった?ちゃんと食べてる?」

(はるかは私の名前です。)
めぐみとは小学校に入学したの時からの付き合いで、実家も近所で小・中・高と学校も同じで一番心が許せる友達だ。めぐみは人付き合いが苦手な私に色々世話を焼いてくれて親友だけど姉みたいな存在。

「食べてるよ。元気だった?」
「元気だけど元気じゃないよー。鍋しよ鍋。材料は買ってきた。」
「この季節に鍋ですか。今5月だよ。」
「いんだよ。酒でも飲んで話しようぜ。」
「はいはい。」
「作ってね。」
「…はい。」
「いいお嫁さんになれるよ。」
「…あなたも花嫁修業する?」
「私はいいよ。それより彼氏できたとかできてないとかどうなの?」
「できたよー。」
「うっそ、どんな人?しょうくんはもういいの?」
「しょうくんはもういいんだよー。」
「どんな人?金持ち?」
「この前飲んでた店で仲良くなった子だよ。二つ下でかなりいい子だよ。」
「年下?てかいつのまに。聞いてないよ。」
「年下だよ。別に言わなくていいじゃんか。」
「ほんとはるかは冷たいね。最悪だね。金持ち?」
「なんでそんなにお金にこだわってんの?笑」
「はっきりしなさいよ。」
「わかんないよー。普通じゃん?」
「…このっ!こんなボーッとした顔しやがって。ピチピチな若い子つかまえてずるいよ!」
「痛いよー。年下だけど落ち着いてるもん。めぐみは彼氏とどうなの?」
「体がピチピチだろうがよー!このやろう。」
203 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/28(土) 23:40:59
私の頬を引っ張りながら少しさみしそうな顔をしためぐみ。

「別れたの?」
「うん。好きな子できたって言われたよ。」
「彼女に向かって普通そういう事言う?」
「彼女なのに言われたんだよ。」
「最低だね。」
「最低だよ。しかもさ、最初冗談だと思ったから私も軽いノリでどんな子?って聞いたわけよ。」
「うん。」
「髪の毛ショートで優しくて背が低い子だって。」
「…正反対なんだ。」
「好きでこんな背に生まれたわけじゃないんだよ?」
「めぐみは素敵だよ。私だって好きでこんな身長になったわけじゃないさ。」
「…私が男になったらあんたに告ってるわ。てか小さいほうがなにかと得だよ。」
「私はあんた嫌だけどね。得なんてないよ。」
「コンパクトに持ち運べるじゃん。」
「意味わかんないよー。」
「…だろうね。バカにはわからないよ、私の気持ちなんて。」
「なんでそうなるの?笑」
「早く鍋の用意しな。」
「はい。」

めぐみは背が高くて、口を開かなければとてもきれいだと思う。性格もいいし、親友だからというひいき目もあるかもしれないけどこんなにいい子なめぐみがいるのに他の女の子によそ見した彼氏はバカだなと本当に思った。

204 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/28(土) 23:42:15
鍋をつつきながら、めぐみの愚痴を聞いて笑い合ってるときに大ちゃんから電話が鳴った。

「彼氏?」
「うん。…はい、もしもし。」
「もしもし。姉ちゃん?」
「うん、どうしたの?」

「おい、スピーカーにしろスピーカーに。」
めぐみが後ろで小さい声で興味津々に私にそう言ってくる。
「やだよ。バカじゃん。」
「姉ちゃん?」
「なんでもないよ。」
「誰かいる?」
「うん。友達きてる。」
「そっか。じゃああとでまたかけるわ。」
「ううん!どうしたの?」
「いや、会いたいなと思って。」
彼の率直な言葉に嬉しくなってにやける私。そんな私を見てめぐみもニヤっとする。
「うん。今鍋してるんだ。」
「今5月だよ?笑」
「私と同じこと言ってる。笑」
「マジで。笑」
「一緒に食べる?」
「いやいいよ。」
「なんで?」
「悪いし。」
「悪くないよー。家おいでよ。ね、いいよね。」

めぐみは笑いながら快く了承してくれた。
「いいよー。」

「ほら、いいってー。」
「じゃあ行こうかな。てか男一人?」
「うん。嫌?」
「嫌っていうか恥ずかしい。」
「じゃあ…。あの人は、あの店で一緒に飲んでた人。」
「あー、アツシ?連れてっていいの?」
「いいよー。」
「…あんまり姉ちゃんの家知られたくないんだけど。」
「目隠しして連れてくれば?私は気にしないけど。」
「目隠し!そうする(笑)1時間くらいで行きます。」
「待ってます。」
「なんかいるもんある?」
「ないよー。」
「わかった。」

彼との電話を切ってめぐみを見ると私のほうを見ながらニコニコしている。
205 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/28(土) 23:43:35
「なんだよ。」
「いやー、幸せそうだなと思って。」
「幸せだよー。」
「で?」
「はい?」
「目隠しってなに?なんかのプレイすんの?そんな性癖あんの、彼氏は。」
「違うよ。男一人は恥ずかしいから友達も一緒にくるって。私の家知られるの嫌だからって言ってたから目隠しすればって言ったの。」
「あっそ。ノロケなんて聞いてねんだよ。」
「そ。」
「嫌だねこの子は。すましちゃってさ。」
「アツシくんって人だって。前飲み行ったときめぐみとやたら盛り上がってた子。」
「…あー、あの子か。帰ろうかな。」
「なんで!?」
「私あの子に告白された。」
「マジ?」
「うん。いい子だったけどその時彼氏いたから断ったんだよね。」
「あらまぁ。」
「気まずくない?」
「別にー。あっちがあんたのこと好きだったら気まずいだろうけどさ。」
「うわ。切り捨てられた。」
「遊んだりしたの?」
「何回か。」
「彼氏いたのに?」
「浮気にはならんでしょ。」
「私そういうのないもん。」
「あっそ。」
「好きなの?」
「わかんない。」
「あっそ。」
「帰るわ。」
「帰っちゃやだ。」
「きもいんだけど。」
「やだ。帰っちゃやだ。」
「はっ倒すよ?」
「私の彼氏見たくない?」
「見たい。」
「じゃ帰るなよ。」
「そんな言葉あんたに言われても嬉しくないんだけど。」
「私をキムタクだと思って。」
「キムタク嫌い。」
「オダギリジョー」
「言ってみろ。」
「おい、めぐみ帰るなよ。」
「あんたバカだね。」
「あんた最悪だね。」
206 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/28(土) 23:44:58
めぐみとはいつもバカな話ばかりしている。波長が合うってこういう事かなと思う。バカばかりしてるけど心の内を曝け出せるめぐみの存在に何度も助けられた。
めぐみはケータイにつけてる猫のストラップを触りながら少しうつむいて私に言った。

「私だけをずっと見てほしいと思うわけよ。」
「私なんていつも思ってるよ。」
「でもいつも追い掛ける恋愛ばっか。」
「わかるよ。」
「どうしたら幸せになれるのかな。」
「なんでもないような事が幸せだったと思うと歌にもあるじゃん。」
「虎舞竜かい。」
「いつか幸せになれる人と出会えるよ。」
「そうかな。これでも好きだったんだよね。」
「他の女にいく男なんて忘れちゃいなよ。」
「忘れたいよー。」
「アツシくんは?」
「次の恋愛にいく作戦ですか。」
「そうそう。」
「私そんなの無理ですから。」
「他の男と遊びにいけるくせにー?」
「友達だから。男として見たわけじゃないから。」
「そっか。」
「本当に好きになったらね、周り見えないんだって。見返り求めなくなるんだって。」
「そうなんだ。」
「そういう風に好きになったことある?」
「今まではないかも。これからはあるかも。」
「今の彼氏?」
「うん。めぐみは?」
「ないな。これからはあるかも…?」
「アツシくん?」
「それはどうかな。笑」

めぐみには幸せになってほしいと思う。似たもの同士は彼と私でもあるけれど、私とめぐみも似たもの同士だと思う。

長いけどまだつづきます。続きは後程。
失礼しました。
207恋する名無しさん:2006/10/29(日) 19:56:03
なんかいいね!続き期待するよ(´∀`)
208恋する名無しさん:2006/10/31(火) 13:14:24
マテルヨ
209 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/31(火) 17:43:33
めぐみとくだらない話で盛り上がってるといつのまにか1時間以上経っていたらしく、玄関のチャイムが鳴った。

「げ、きた。」
「『げ』って言うな。」
「気まずいよー。盛り下がったらはるかのせいだよ。笑」
「えー、あんたなら大丈夫だよ。」

玄関を開けようとする私の横に立つめぐみ。緊張してるのか指を組んでそわそわしていた。

「はい。こんばんわー。」
「姉ちゃんこんばんわー。おじゃまします。笑」
「おー大輔の彼女っすか?おじゃまします。」
「汚い部屋ですけどどうぞー。」
「なんでめぐみが言うんだよー。笑」

「うわ!友達ってめぐみちゃんだったの?久しぶり。」
「久しぶりー。」

アツシはめぐみを見て驚いたようで、私から見たらめぐみはかなり平静を装ってたと思う。ただそれに気付いたのは私が彼女と長い付き合いだからという理由だった。他の人から見たら彼女が緊張してるとは思わないだろうと思う。

(ここからの会話はわかりにくいと思うので名前入れていきます。)

大「姉ちゃん酒買ってきたよ。あとお菓子。」
私「ありがとう、助かります。」
ア「姉さん、俺こいつに目隠しされたんですよー。」
め「うわー、ほんとにしたの?」
私「まじで?」
大「うん。運転してる時だけね。笑」
ア「もーほんと意味わかんねえよ。」
大「仕方ねえじゃん。」
ア「仕方なくねえよ。」
め「愛だね。」
私「まあ、早く食べようよ。」
め「色気より食い気かい。」
私「そうかな。」
大「花より団子ですね。」
ア「団子も買ってこればよかった。」
め「団子食べたい。」
ア「あとで買いに行くー?」
め「え?」
ア「めぐみちゃんあとで俺とデートな。」
め「ちょー自己中なんですけど。」
私「行っといで。」
大「行っといで。」

め「なにこのバカップル。」
210 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/31(火) 17:44:35
大「後でと言わず今行っといで。」
ア「こいつ追い出そうとしてるよー。姉さんどうなん?こんな男。」
私「あはは。笑」
め「笑ってないでよー。」
私「ついでお酒買ってきて。」
め「あるじゃん。」
私「日本酒が飲みたいのー。」
め「きもちわるっ」
私「おつりでうまい棒買っていいからさ。あんたのおごりで買ってきて。」
め「最悪だね。」
ア「よしよし。じゃあめぐみちゃん行こ。」

彼氏と別れたばかりのめぐみだったけどアツシに脈があると思ったから、今すぐに付き合わなくてもアツシとならいい恋愛ができるんじゃないかなと思った。

めぐみとアツシが出ていった玄関に立ちながら大ちゃんと顔を合わせて笑った。

「アツシのやつ緊張しすぎだし。バカだ。笑」
「めぐみもしてたよー。笑」
「マジで?めぐみさんは見えなかったなー。」
「してたしてた。」
「ポーカーフェイスめぐみだね。アツシさ、好きな子いるって言ってたけどめぐみさんだったみたいだね。すぐわかった。」
「アツシくんまだめぐみのこと好きなの?」
「うん。だと思うよ。」
「そっかー。」
「ん?なに笑ってんの?」

嬉しくなって笑う私に、優しい笑顔を向けてくれる彼。私の手を取って空いたほうの手で私の頭を軽くなでてくれた。

「マジ会いたかった。」
「うん。」
「姉ちゃん今日もちっちぇーね。」
「ちっちゃくねーよ。」
「ごめんごめん。笑」

彼はいつだって優しすぎるくらいで、この優しさに私は落ち着いてどっぷりと甘えてしまう。この人以上の人なんてきっといない。
211 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/31(火) 17:45:47
「うわー。」
「なに?」
「抱きしめたいです。」
「…あ、あの。」

私だって抱きしめられたい。躊躇う理由はなかった。ただ言葉が出てこなかった。頷くだけの私。

握り合った手を、また少し強く握り私をそっと抱きしめてくれた。
「…ほんとちっちぇーよ。」
「…そうかな。」
「うん。離したくない。」
「うん。」
「すっげえドキドキしてる。分かる?」
「わかんないよ。」
「マジで。」
「うん。」

だって私もドキドキしてるから。

「姉ちゃん、…すっげえドキドキしてる?」
「バレちゃったか…。」
「…うん。かわいすぎ。」
「やだよ。そんなこと言わないでよ。」
「本当のことだし。」
「…はい。」

彼の私を抱きしめる腕があまりに優しかったから、ドキドキしたけど最初に手をつないだときみたいになんとも言えず泣きそうな気分になった。
こんなドキドキは初めて男の子と付き合った以来だった。どうしていいのか分からなくて、なんとか分かったのは私はこの人のことを泣きたいくらい好きなんだって事だけだった。

「どーしていいのか分かんねえ。」
「なにが?」
「分かんない。」
「なにそれ。笑」
「好き過ぎて困る。誰にも渡したくねえ。」
「…誰もとらないよ。」
「そうかな?笑」
「そうだよ。笑」
「…キスしていい?」
「聞かないでよー。ダメって言ったらしないの?」
「我慢する。」
「じゃあダメ。」
「分かりました。」
「…うそだよ。いいよ。」
「…あ、ありがとう。」
「…いえ。」
212 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/31(火) 17:47:14
改まる彼にとても照れてしまったけど、彼も同じ気持ちでいてくれてると思ったらすごく嬉しくなった。
彼は私の前髪を少し上げて、私の額に触れるか触れないかくらいのキスをした。

「おでこ?」
「うん。おでこ。姉ちゃんもして。」
「大ちゃんに、私が?」
「うん。」

目を瞑って待つ彼。背伸びしても額には届かなかったから頬にキスをした。

「・・・・・」
「うわー!…これは照れる。」
「…うん。」

お互いに目を見ながら笑った。私は初めて愛しいという気持ちを知った気がした。

「大好きだよ。」
「…なにいきなり。」
「なんとなく。」
「俺も姉ちゃん大好きだよ。」
そういいながらまた彼が抱き締めてくれてそれがすごく温かかったのを覚えてる。私はまだこの時、誰かを本気で愛するということの意味を理解してなったんだと思う。
彼に対する初めての気持ちに戸惑うばかりだった。

そんな私を彼は、彼なりに愛してくれていた。


め「買ってきたよー…あら。」
大「あ。」
ア「…うわ、やらし。」
私「あーあ。」
め「イチャついてんじゃないよ。」
私「おかえり。」
大「おかえり。笑」
ア「…あー俺もめぐみちゃんに抱き締めるくらいしとけばよかった。」
め「そんなことしたら殴りますから。」
ア「ひでーね。つかお前らいつまで抱きついてんの?」
213 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/10/31(火) 17:48:33
あわてて離れる私たちを見て笑うめぐみとアツシ。

仕切り直して鍋を囲み酒を飲みながら話していたときにめぐみが言った。
「思ったんだけど大輔くんはなんで『姉ちゃん』なの?」
「いや、姉ちゃんみたいだから。」
「彼女じゃん。はるかって呼んでみな。」
めぐみに言われて少し照れ笑い私を見る彼。私はなにも言わずに笑い返してた。

「えー…恥ずかしいな。」
「言ってみろよ。」
「うっせーよ。」

アツシも大ちゃんをからかう。

「…はるか。」

ア「うわ!言ったよこいつ!!」
大「もうお前黙れよ。」
め「はい、もう一度。あんたもなんか言いなよ。」

「はるか。」
「…はい。」

め「それだけー?」
ア「姉さんも呼び返して!」

「えっと…だ、大輔。」
「はい。」

すごく恥ずかしくて、お酒のせいじゃなく顔がとても熱くなった。照れる私たちをよそにめぐみとアツシは相変わらず笑っていた。

め「あんた顔真っ赤だよ。笑」
私「…あんたたちがそんな事言わすからだよ!」
大「マジ恥ずかしいから。」
ア「よかったじゃん、大輔。笑」
大「…まあ、よかったかな。」

この夜は4人で盛り上がって結局朝まで飲んでいた。

続きは後程。長くてすいません。失礼しました。
214恋する名無しさん:2006/11/01(水) 19:20:47
ハアハアハアハア/\ア/ \ア/ \ア(*´Д`*)
215恋する名無しさん:2006/11/02(木) 20:28:47
マテルヨ
216 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/11/02(木) 23:33:04
続き失礼します。

彼と付き合った年の夏、初めて彼の家に行った。シンプルでちゃんと片付けてある部屋に感動した。

「キレイだねー。」
「はりきって掃除したしね。」
「そうなんだ。笑」
「なんか飲む?」
「お茶がいい。」
「烏龍茶ですけど。」
「烏龍茶が一番好きです。」
「よかった。笑」

冷蔵庫の中を見る彼の横に座って彼を見た。
「どうした?」
「なんでもないよー。コップどこ?」
「…あー、そこの棚の一番上だけど届く?」
「…うわぁ、それはひどい。ちゃんと届くよ。」
「ごめん。笑」

笑う彼を少し睨みながらコップを手渡した。笑いながら受け取る顔を見ながら、その顔がとてもきれいだなとか思ったりしてた。
彼は特別かっこいいってわけじゃないけど、下を向きながら照れ笑う顔がとてもきれいに見える。

「大輔くん。」
「くん?はい、なに?」
「かっこいいね。」
「はあ?」
「目一重なのにおっきい。」
「はるかは二重だね。笑」
「唇厚くて女の子みたい。」
「…さっきからなに言ってんの。笑」
「素敵だなあと思って。」
「キスしたくなった?」
「…ならないよ。」
「えー、なんだよ。はるか上唇薄いね。」
「気にしてんだよ。」
「かわいいじゃん。」
「キスしたくなった?」
「今なった。」
「えろー。」
「小学生みたい。笑」

217 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/11/02(木) 23:35:31
ほんとはキスしたくなったんだけど、素直に言うのが恥ずかしかった。
付き合ってからこの日まで私たちはキスをしていなかった。おでこと頬にキスってのはあれから2回あったけど口と口でするキスはなかった。
21と19の男女が3ヵ月もまともなキスもしないなんてとめぐみに言われたけれど、彼が私を思ってしてくれてる全ての行動が大切にされてるようで嬉しかった。

「おいでー。」

彼は私の手を取ってテーブルの前に連れていってくれた。そして隣同士で座った。

「ひざまくらしてあげようか?」

彼が突然私に言った。

「普通私がするんじゃないの?」
「それは後で楽しみにとっとく。」
「なにそれ。笑」
「甘えんの好きだけど甘えられんの好きなんだよねー。」
「・・・・・。」
「はい。」
「…ひざまくらとかされたことないんだけど。」
「マジで?じゃあどうぞ。」

あぐらをかきながら自分のひざをポンポンと叩いて待つ彼に少しかわいいなと思いつつ、恥ずかしさもあったけれど甘えさせてもらうことにした。

「意外と頭軽いね。」
「…頭がでかいと言いたいんですか。」
「脳みそ詰まってるねと言いたいんです。」
「意味わかんないよー。」
「あはは。笑」

お互い何も話さずに沈黙になってしまったけど、この沈黙の時間でさえ幸せだと思える。
こんな気持ちにしてくれる彼をいつも不思議な人だと思ってた。
218 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/11/02(木) 23:37:30
彼は私の髪をなでながら少し照れたような声で私に言った。
「はるかってさ、髪キレイだね。」
「そうかな。」
「うん、いい匂いだし。」
「いい匂いかな。」
「ほっぺたプクプクだし。」
「えー…。」
「かわいいよね。」
「褒め殺しですか。」
「そうですね。さっき褒め殺されたから。笑」
「アメあげようか?」
「そんなものいりません。」
「おいしいよ。アンパンマンのアメ。」
「…こら。勝手に離れちゃダメ。」
「甘えん坊だなあ。笑」
立ち上がってバッグからアメを取ろうとする私の手をつかんで少し拗ねたように言う彼があまりに愛しくて少し笑ってしまった。
「次私の番ね。」
「それはだめ!」
「なんで?楽しみにとっとくって言ったじゃん。」
「…だめなんだよ。」
「なんでだめなの?」
「なんでも。とにかくだめ。」
「早く!」
「…どうなっても知らねーよ?」
「なにが?」
「…いや、あの。あー…なんていうか負けました。」
「勝ちました。笑」

少し笑いながら私のひざに頭を乗せる彼。上を向くように寝転がって、私の目を見てニコッと笑ってきた。
「なに?あんまり見ないでね。」
「なんで?」
「鼻の穴見えるから。」
「はるかってさ。」
「うん。」
「下から見たらブッサイクだねー。笑」
「うわあ。」
「うそうそ。笑」
「もうどけよ。」
「うそだってば。いや嘘ではないかな。」
「言うねきみ。笑」
「たまにはね。でもまあ、ブサイクなはるかも好きだよ。」
「ありがとう。」
「いくら下から見てブサイクでもかわいく見えるよ。」
「なに、いじめ?」
「ばれた?笑」
「アホー。」
「かわいいね。」
「バーカ。」
「ほんとかわいいね。」
「ごめんなさい。」
「いーえ。笑」

年下だけど大人の彼と、年上なのに子供な私。彼にはまだ子供の部分があるんだろうし、私にだって大人な部分はあるんだと思う。
とにかく彼は本当に不思議な人だ。
彼と一緒にいると落ち着くしドキドキもする。たぶんこの人にならどんなひどいことされても恨めないんだろうなと思った。

続きは後程。夜遅くに失礼しました。
219恋する名無しさん:2006/11/05(日) 11:44:54
プクプク萌え〜
220恋する名無しさん:2006/11/05(日) 11:49:39
やばいやばいやばいやばいやばい
 
や ば い
221恋する名無しさん:2006/11/07(火) 04:00:21
マテルヨ
222恋する名無しさん:2006/11/09(木) 03:09:12
マテルヨ
223恋する名無しさん:2006/11/11(土) 20:18:48
マテルヨ
224恋する名無しさん:2006/11/11(土) 21:14:28
気になるよ。
読んでて幸せな気分なるよ。
225恋する名無しさん:2006/11/13(月) 12:09:19
待ってるよ(p_q。)
226恋する名無しさん:2006/11/16(木) 10:20:55
2週間経ってる・・・
227恋する名無しさん:2006/11/17(金) 03:26:19
トモもどうなった〜〜〜〜〜!!!
228恋する名無しさん:2006/11/17(金) 23:37:16
待ってるよ?
229恋する名無しさん:2006/11/19(日) 14:25:46
待ってる…
230恋する名無しさん:2006/11/21(火) 00:40:27
何故、来ないの!?
231恋する名無しさん:2006/11/21(火) 04:02:08
な〜ぜ〜
232恋する名無しさん:2006/11/21(火) 11:40:08
ま さ か
233恋する名無しさん:2006/11/23(木) 00:16:05
うーん・・・
234恋する名無しさん:2006/11/23(木) 00:51:44
これはもう途中放棄ってことでいいのかな?
235恋する名無しさん:2006/11/23(木) 01:42:08
いいのかな?
236 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/11/24(金) 12:07:42
色々忙しくて間が空いてしまいました。続き失礼します。本当に長くてすいません。

ひざまくらの状態でしばらく話して笑い合ってたら彼が言った。
「どっか行きたいところあるー?」
「特にない。」
「夜景見たくない?」
「見たいです!」
「じゃあ行こうか。」
「ほんとに?」
「ほんとだよ。夜景ならきれいなところ知ってる。」
「へぇー…行ったことあるの?」
「あるよー。」
「そっかー。」
「気になる?」
「ならない。笑」
「なんで?」
「なんでって…なんでだろ。」
「ヤキモチ妬かない?」
「妬くときは妬くよー。私以外見ちゃダメ。」
「当たり前です。」
「私以外の女の子と遊びに行っちゃダメ。」
「行くわけないし。」
「じゃあ妬かない。」
「だったらはるかは俺以外の男見ちゃだめ。」
「そんなこと言ったって視界に入るからなぁ。」
「そうきましたか。」
「はい。きちゃいました。笑」
「頭わるっ」
「なにそのノリ。笑」

こんな感じでしばらくふざけあって夜の8時くらいから彼の運転する車で夜景の綺麗なデートスポットに行きました。

車を降りると手をつないでくれて、私の手はなぜか冷たかったから彼の手の温かさにドキドキしてた。
237 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/11/24(金) 12:08:22
「すごいきれい…」
「だろー。穴場だよね」
「うん!」

二人とも黙って夜景を見ていると彼が真剣な顔で私を見てきたから私も見返した。
つなぐ手の力が少し強くなって彼の目を見ると彼が笑いだした。

「今チューされると思った?笑」
「・・・・・」

思いました。してもいいと思ってしまいました。
何も言わないで睨んでいると彼に両手で頬を挟まれた。
「…していい?」
「やだ。」
「わかりました」

彼が両手を離した。
でも両手を離した次の瞬間キスされた。

「…やだって言ったじゃん。」
「いやだった?」
「…いやじゃなかったです」

彼はまた小さく笑ってキスしてきた。私は恥ずかしくなって顔が見れなかった。

「マジかわいいね」

21にもなって今更キスくらいで照れるなって感じなんだけど、彼といるとドキドキするのが止まらなくて、たまに彼のほうが年上なんじゃないかと思う。

夜景の見える場所で彼と初めてしたキスは夢みたいで、ドラマみたいだと思った。



これ、書いてたら恥ずかしくなってきました。
また間が空くかもしれませんが、続きは後程失礼します。
238 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/11/24(金) 12:10:02
あげてしまいました。すいませんでした。
239恋する名無しさん:2006/11/24(金) 22:21:49
ドキドキ。
240恋する名無しさん:2006/11/25(土) 01:26:25
dokidoki
241恋する名無しさん:2006/11/26(日) 15:54:11
長くてもゆっくりでもいいからよろしく。

ただ、あまり長くこのスレを放置するとdat落ちしちゃうから気をつけて。
オイラはこのスレ好きでずっと見てる口だから、できる限り巡回して保守するけど。
242たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 18:51:31
途中に割り込むのは失礼かな?でもどうしても書きたくて、誰かに話したくて。
243たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 20:39:32
誰かに聞いてほしくて。みんな、ごめんな。
ある日の夜、某スレに書き込んだら思いの外温かい声援をたくさんもらった。
五年越しの片思いに蹴りをつけようと。
みんなの
「告白頑張れ!」
「勇気を出して頑張ってこい!」
に励まされてさ。
好きな子は毎週土曜日お気に入りの飲み屋で飲むのを知ってたから、いちかばちかメールした。
"飲んでる?"
"飲んでます、ハート絵文字"
図々しいかもしれないが、俺は急いで着替えて飲み屋へ突撃。
偶然、なんて装って。
「どうぞ、どうぞ」
彼女は隣の席に俺を手招きした。飲んでたのは、コロナビールだった。
一度だけ、彼女に連れてきてもらったことがあった飲み屋で、隠れ家ぽい店。
そういえば前もコロナ飲んでたな。
彼女は俺の一回り年下の部下、27歳。
体が小柄で細くて、綺麗な黒髪、大きくてくるくる動く綺麗な瞳。
彼女は入社してから、ずっと俺と一緒に仕事をしてきた。
入社三年目で我が社では異例の昇進があった、優秀な子。
そして、彼女いない歴・勤続18年の俺が、初めて社内で惚れた子でもあった。
真面目で素直で明るい子。文句無しの女性。俺はただ、彼女と話せるだけでも幸せだった。
彼女はみんなに好かれていたから余計に。
でも、俺の気持ちは日に日に膨らんでいっていた。
244たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 20:58:06
俺は歳も歳だし、彼女はいつも誰かに囲まれてる。
ただ、唯一昼休みだけが俺と彼女が二人きりになれる機会だったから
俺は彼女と色々な話ができた。
趣味のこと、好きなたべもの、好きな音楽、最近読んだ本、最近みたDVD、、、
話のネタは尽きなかった。
彼女の昇進から、俺と彼女は、二人で幾つもの仕事をした。
二人だけになる機会がぐんと増えた。それから俺は社会人として彼女を尊敬する部分もあり、
彼女の女としての一面も見られた。
好きで好きで仕方なくなっていた。
最初は仕事だけのメールが、だんだん色々な話題のメールになっていったのも。
仕事で外出してそのまま直帰になる機会も増えて、喫茶店で一緒にコーヒーを飲む機会も得られた。
でも、恋愛の話だけは、なぜか出来なかった。
彼女が部下だからか?
いや、自分にコンプレックスも相当あったんだ。
恋愛で傷つくのも怖かったし、
このまま仕事仲間でうまくいっていればそれでいい、と自分に言い聞かせてもいた。
でも、あんまりにも好きだと態度にも出ちゃうもんだ。
245たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 21:14:46
やはり直帰の日、思いの外早く仕事が終わってしまった。
その日は街中を通ったので、いつもと違う喫茶店に入った。
窓際、たくさんの人達が行き来している。
俺は普通にブレンド、
彼女はキリマンジャロになんたらかんたら、と細かくブレンドを注文してた。
「これ、工藤ちゃんブレンドなんですよ」
工藤ちゃんブレンド?
「探偵物語で松田優作扮する探偵さんがいつも注文してたコーヒー。」
「あぁ!分かった!」
若いのに随分マニアックだなあ、でもそれが新鮮で可愛いかった。
「飲んでみます?」
「いいの?」
彼女はニッコリしてコーヒーカップを俺に差し出した。
「うぐうっ?」
俺にはすごく複雑な味だった。
「男の味よぅ、なんて。」
おどけて言いながら、彼女は俺の返したカップにためらいなく口をつけた。
心臓がバクバクしてた、俺。
なんか、彼女がかっこよくも見えた。
外に出て、まだ明るいせいか気分も開放的。アーケード通りを、二人でフラフラ歩いた。
その時、俺はある店のディスプレイに目が行った。
246たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 21:41:39
時計。
俺はたまたま見たその時計に、食い付くように見入った。
「珍しい時計、、、すごく綺麗」
時計をつけない彼女も腰をかがめて見入っていた。
「あ、レディースもある」
確かにいい時計だった。店主の趣味でイギリスから取り寄せて、とりあえず飾っていたらしい。
「おいくらですか?」
「うーん、飾っておいてみただけだから、しかしよく目に付きましたね?」
「いや、ぱっと目に付きましたよ、珍しいから」
これでも俺はそれなりに時計にはこだわりがあったからね。
「カード払いできますよね?」
とりあえず聞いた。
「この時計を欲しがるお客さま、初めてですよ」
「無理ですか?」
「少々お待ちください」
店主が奥から味のある立派な箱を持ってきた。
「可愛がってやって下さい、一生保証しますから。」
「あの、女性用も」
「アハハ、お外に奥様お待たせでしたか、失礼致しました」
違うんだけど、、、でも、俺はこれをどうしても彼女にもあげたかったから、一緒に買った。
「奥様ともどうぞ末長く」
店主の言葉に頭を下げて店を出た。
「これ。」
「えっ?買っちゃった?」
「迷惑、だったかな」
俺は急に冷静になった。
「嬉しい、すぐつけたい」
彼女の思わぬ反応に、俺は正気に戻った。
247たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 22:41:38
「本当に戴いちゃっていいんですか?」
「仕事のご褒美だよー、あ、ほらお前時計つけてないし、社会人として」
「すごく素敵ですね、こんなプレゼント初めて」
時計の箱をベンチに座って開けながら彼女が言った。
俺もつけていた時計を急いで外して箱を開けた。
「嬉しい、本当に嬉しい、一生ものですね」
無邪気に時計をつけた腕を上げてニコニコな笑顔。
負担かけちゃったかな精神的に、、、なんて思って、俺はちょっと黙ってしまった。
「あー、お揃いになるんだー、なんかお揃いだと、いつも一緒にいられるみたいで嬉しい」
いつも一緒にいられるみたいな感じ。
それは俺と?いやいや、自意識過剰だ、俺。
だって俺はオッサンだし、不細工だし、足短いし。
帰宅しても、彼女の言葉が頭の中をぐるぐる回っていた。
そして今までの五年を振り返ってみたりもした。
248たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 23:11:09
高そうなバレンタインのチョコ、毎年くれたなぁ。
俺、お返しに何あげたっけな、、、
1年目はデパートで散々悩んでハンカチ買ったなぁ。
2年目は、お返しの口実に飯に誘ったんだよな。フランス料理で豪華だったけど、二人きりで緊張して料理の味も覚えてなかった。
3年目は、仕事が忙しくて確か出張先で彼女が大好きなガチャピンのマグカップ買って渡して、会社で使ってくれてるんだよな。
4年目は、一緒に行きたかったのに、彼氏とでも、なんて言って彼女の好きなアーティストのチケット2枚渡したんだよな。
今年は、ホワイトデーはちょっと避けられてたような。
お返し買ったのに、渡せなかったんだよな俺。メールしたらなぜかスルーされたんだよな、、、。
それから2ちゃんに入り浸るようになったんだっけ。
社内恋愛片思い。
いつも見てるだけ。肝心な行動が起こせなかった。
彼女の出世の妨げにもなりたくなかった。でも彼女が好きだった。
何度抱き締めたいと思っただろう。
好きで好きで好きで好きで仕方なくなっていた。
だから2ちゃんに思い切って書き込んだんだ。
249たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 23:29:16
これ以上思い返してばかりいると、俺も狂いそうだ。
かなり端折るけど、聞いて欲しい。
2ちゃんで励まされて五年越しの恋は、実ったよ。
もちろんスレで報告した。見ず知らずのみんなが、
おめでとう!俺も頑張る!私も勇気が出てきた!ってたくさんお祝いしてくれたんだ。
みんなの恋も実りますように、俺は強くそう願った。
だってスレのみんなに背中押してもらって、恋が実ったんだから。感謝感謝だよ。
彼女との時間を過ごしたあとスレを開いたら、俺を気に掛けてあるレスがいくつもあった。
嬉しかった。俺みたいなオッサンの話じゃ、釣りかネタ扱いされておしまいだろう、って思ってたからさ。
スレで報告して、社内恋愛片思いからは卒業だから
そのあとは書き込みもやめた。
みんなも幸せになってくれよな、って、スレ見ながらひとりでつぶやいた。
こんなに思っていた女性は今までいなかった。彼女だけだったと思う。
学生の頃の恋愛ごっこから、あまり恋愛に執着しなくなったのもあるんだけどね。
とにかくめでたく彼女とは両思いだと分かって、俺は浮かれていた。
明日会社で会ったらどんなふうにしよう、俺態度に出ちゃいそう、なんて考えて眠ってしまった。
250たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/27(月) 23:49:22
浮かれながら会社に行った。彼女はまだ来てない。
珍しいなー、いつも一番に出社してるのに。俺は気にしてなかった。

それより朝一どんな顔してればいいんだろう、なんて考えてた。
8時半、9時になった。
5年間無遅刻無欠勤の彼女が来ない、当然総務から連絡が来る。
誰も連絡受けてませんか?
携帯も鳴るのだが、出ない。彼女は一人暮らしなんだが、部屋の固定電話も留守電にもならないという。
寝坊か?まあ、たまにはいいかもな、しかし珍しいなぁ
口々にみんなが言いだした。
「あの、心配なんで見てきていいですか?」
彼女と仲のいい女子社員が青ざめた顔で聞いた。明らかに女子社員の様子がおかしいので、とりあえず見てきてくれ、ということになった。
それから30分たたないうちに総務と部長やら上役が慌ただしく動き始めた。
女子社員は帰ってこない。
一時間半くらい経った頃、俺は部長に呼ばれた。
部長の顔色は明らかに悪い。応接室にまで呼ばれて、何か嫌な予感がした。
事故にでもあったのだろうか?
251たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/28(火) 00:02:13
「部屋で亡くなっていたそうだ、事件性がないか警察が来てる、仕事の話をしてアレだが、片付けられそうか?」
死んだ?
昨日、俺は1日彼女と一緒だった、
やっと恋人になれたんだぜ。
帰り際、彼女を抱き締めて、ずっと一緒にいようね、と約束したばかりだ。

252恋する名無しさん:2006/11/28(火) 00:52:30
衝撃の展開・・・。
続きマテルヨ
253たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/28(火) 22:37:38
出ていった女子社員が戻ってきた。
「ご両親の到着にまだ二時間はかかります、私ついていてあげてもいいですか?」
「頼むよ、親御さんにも挨拶しなきゃいけないし」
「課長も、来てください」
いきなり女子社員が俺に話を振った。
「部長、いいですよね?」
女子社員がきつく詰め寄った。
「分かった、仕事は他のやつに割り振るから」
部長はそう言って出て行った。俺は荷物をとって、社をあとにした。
女子社員の三崎は彼女と一番仲が良かった。三崎を俺の車に乗せて急いで彼女の部屋に向かった。
「社内の者です」
警察に話し掛けた。
「移送します、事件性はないと思われますが念のため。身内の方にも来て戴かないと」
「分かりました」
「通院歴がありますからね、病院にも問い合わせてますけど」
話がさっぱり分からなかった。でも三崎は分かっていたのか、しっかりしていた。
親御さんの到着まで時間がだいぶある。警察で彼女と対面をした。
「いきなりだから嘘つかれてるみたいだ」
「私はいつかこうなる気がしてました」
「どうして?」
「なんとなく。」
三崎にそれ以上話を聞いていいのか悩んだ。
「課長にもっと早く気付いてほしかった、責めてるわけじゃないですよ」
三崎は大事そうにつけている指輪とブレスレットを手で撫でながら話しはじめた。
254たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/28(火) 22:59:54
「先月の連休一緒に軽井沢行ったんです、携帯のストラップお土産で貰いませんでしたか?」
貰った、綺麗なシャリンシャリンと音がなるガムランボールというものだと聞いた。
「こっそり持ってきちゃった」
三崎は綺麗な細工の箱を鞄から出した。
「ペンダント、課長のストラップとお揃い。私の指輪とブレスレット、彼女とお揃い。」
お揃い、か。仲良しだったもんなぁ。
255たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/29(水) 15:14:57
今、彼女の実家にいる。三崎も一緒。会社からは特別に休暇を一週間貰えた。
今日が通夜で明日が告別式なんだ。さっきまで色々と準備を手伝って、休んでください、と声を掛けられて休憩中。
昨晩は彼女の親御さんと話しができた。
お袋さんが、寒いですから、とお椀にお汁粉をよそって持ってきてくれた時だった。
三崎が一口箸をつけて急に泣きだしたんだ。
「おんなじ味がする」
三崎は、彼女が作ったお汁粉と、お袋さんが作ったお汁粉の味が同じだったのに驚いてしまったらしい。
「あの子、お汁粉作ってましたか。」
「遊びにいくと、色々料理とかご馳走してくれたから、、、みんなおいしくて、私、あの、、、」
三崎は言葉が嗚咽で出なかった。
俺は真っ白な布団に寝かされている彼女をじっと見た。
「お線香は私が見てますから」
俺はお袋さんに声を掛けた。二人きりになりたかったんだよ。
静かな奥の間で、彼女と二人きりになれた。彼女の顔は気持ち良さそうに寝ているような顔だった。
目を閉じるのが何だかこわくて、彼女をじっと見ていた。
「あの。」
休んだはずのお袋さんが来た。
「自分、お嬢さんと結婚したいと思ってました。」
俺はいきなりお袋さんに向かって素っ頓狂な言葉を発してしまった。
「もしかして、この子とお付き合いしていただいてたのかなと、私は思ってました。」
お袋さんはそう言って、俺が買った腕時計を持ってきた。
検死の時に外したらしい。
「あとは宜しくお願いします」
それだけ言ってお袋さんは出ていった。
布団をそっと剥がして、彼女の手を握った。冷たい手だった。もう目が覚めないのは分かってるけど。
キスもできなかった。
デートもできなかった。
彼女を抱くこともできなかった。
別に構わなかったんだ、そんなことは。
ただ、なんで、こんなに早く、いきなり。
ずっと一緒にいようね、って約束は果たせなかった。
256たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/29(水) 17:37:49
ダメだ。
明日は告別式。
これで永遠にさよならになるんだよな。
俺も死にたい。今まで死にたいなんて思ったことなかったのに。
遺影の彼女が、可愛くて綺麗で、最後に会った時のままの顔だよ。
この世に神様はいないんだね、仏様だっていない。
死んだらどうなるんだ?
彼女が、明日は粉々になっちゃうんだよ。
今まで俺は幻を見ていたの?
五年も好きだった、意気地なしだ、
早く好きだと言えば、もしこれが寿命だったとしても悔いはなかったのかな?
それとも、彼女のすべてが俺に染み付いてしまって永遠のさよならに耐えられなくなるのか?
どちらにしても俺は駄目だろうな、きっと。
頭の中をぐるぐる、彼女の声、動き、姿、表情がまわるよ。
どうして?どうして?
俺に色々話してほしかった。
可愛くて綺麗なだけの彼女以外の姿も見たかった。
俺も早く彼女に会いにいきたい。
死にたい。俺がどうしてこれから生きられる?
幸せをみんなに与えて君は自分の幸せを考えたことはなかったのかい?
俺も、三崎も、もちろん親御さんたちもそうだろう。
俺のどこが好きだったのかな?冴えないオヤジなのに。
生き返ってほしい。
生き返ってほしい。
生き返ってほしい。
257たく ◆.DXMEw0.mM :2006/11/29(水) 20:50:07
会社の奴らが来た。
「随分げっそりしたな」
部長が言った。
「あ、勝手を言って申し訳ありません」
俺は頭を下げたが、なぜか涙が出て頭をあげられなかった。
「あとはいいから、ちょっと休んでればいいだろ」
お袋さんの気遣いで俺は彼女の部屋に入らせてもらってる。
涙がとまらないよ。こんなに悲しいなんて。こんなに苦しいなんて。
分厚いアルバムに、
彼女が生まれてまもなくから大学を卒業した辺りまでの写真がたくさんある。
写真に手を触れると、彼女の温もりが伝わってくるような気がしてならない。
俺の中には、最初で最後に抱き締めたあの温もりしかないけど
でも、写真を一枚一枚触ると、その温もりが蘇ってくる。
どうして?どうして?
俺はそればかり考える。
時間がたつのが怖い。
今はここに書き込んで気を紛らわすだけだ。
写真て残酷だよな。
一瞬一瞬の輝きをそこに留めて残しておくんだから。
彼女がなぜ死んだか。
今はそれは言えない。
それを考えると、俺は本当に死にたくなる。
そしてあいつを殺してしまうかもしれないから。
彼女の親御さんも、彼女の本当の心の闇は知らない。
服用していた薬が負担になって、彼女の体も相当弱っていた、それで片付けられた。
親御さんもそれで納得してるんだ。いまさら掘り返して話すのは残酷すぎる。
258恋する名無しさん:2006/12/01(金) 00:02:32
良スレあげ
259 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/01(金) 16:52:42
たくさんの話、途中かも知れませんが続き失礼します。空気読めてないかもしれませんがすいません。


私と彼は一時期別れていた時期があります。10月の私の誕生日の少し前、彼のもとに、彼と2年半付き合っていた彼女から連絡があってお母さんが入院したらしく一人じゃいられないからと彼を頼ってきたみたいです。

当然私は不安になって、でも彼の心配そうな顔が見たくなくて、見たくないけど前の彼女の所には行ってほしくない。矛盾だった。

「信用できないのが嫌だから別れる」

そう言ったとき彼は少し泣いた。男の人が泣くのは初めて見たけど、私は自分が間違ったことを言ってるわけじゃないと思ったし、彼は少し泣いたけど言い訳もせずにあっさりと引きました。

今思うと私は恋に恋してたのかもしれない。

彼がいなくなって初めて、彼の大切さに気付いたというか、この人じゃなきゃ私はダメなんだと気付いた。

誕生日の日に、彼から誕生日おめでとうのメールがきて少し泣いてしまった。
返事を返すと電話がきて、彼は泣いてる私に気付いて家にきてくれた。

260 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/01(金) 16:53:56
「ほんとごめん。傷つけてごめん」

悲しそうな顔で言う彼に、彼を傷つけたのは私だと気付いた。

「ごめんなさい」

私が謝ると彼が私の手を握った。その手は冷たくて大きくて、少しだけ悲しかった。

「俺、あいつのこと好きとかじゃないから。一緒にいるってのも話聞いてただけだし」

泣きながら彼の初めてする言い訳に頷いた。
私が悪いのに、私が勝手な事を言いだしたのに、彼はなにも言わずにそれに従ったのに、彼は私に謝り続けた。
素直に謝れないでいたのは私だった。この事は今でも謝れないでいる。

「…はるかの事好きだよ。迷惑だったら距離置くようにするから」
「…迷惑じゃないです」

なんでいつも『私も好き』って素直に言えないんだろう。
大好きなのに、恥ずかしがって言えない自分が情けない。彼のストレートな気持ちにいつも甘えてばかり。


彼を家に入れて、ソファーに並んで座りながら二人して黙ってた。

彼の顔が見られなくて、彼の手元の皮のブレスレットを意味もなく見つめてた。
たぶん彼は私を見ていた。
視線を感じたから。

261 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/01(金) 16:56:16
顔を上げるとキスをされた。
恥ずかしくなったけど、彼が愛しく思えて彼の首に腕を回して強く抱きしめた。
彼は私の背中に腕を回して強く抱きしめ返してくれた。
しばらくそうしていると抱っこしてベッドに運んでくれて、私をベッドに寝かせてくれた。

この先することは分かってた。私は何も言わずに彼に抱きついままでいた。
ドキドキが止まらなかった。彼に聞こえていたかもしれない。

「…いい?」

改めて聞くなんて恥ずかしすぎる。私は頷いた。

この日初めて彼と結ばれた。終わった後、彼は私を抱きしめて幸せだなぁと言ってくれた。
私も幸せだと思った。

「ずっと一緒にいたい」
「…うん」
「もし結婚して子供できたら色んなとこ行きたい。」
「そうだね。」
「俺絶対はるかのこと幸せにするから。今は頼りない男かもしれないけど、絶対幸せにするから。」

今も幸せなんだけどね。
頼りなくなんかないし、私は彼から幸せをいっぱいもらってる。

…でもいつも素直でいられない。
もっと彼のために素直でかわいい女になりたいのに。

彼と初めて結ばれてから、彼はそれまで以上に私を大切にしてくれるようになった。



こんな話でごめんなさい失礼しました。続きはまた後日失礼します。
262たく ◆.DXMEw0.mM :2006/12/01(金) 22:47:44
まだ少し意識が朦朧としてる。
彼女はどこへ行ったんだろう?
どこへ行ったんだろう?
あんな小さな箱に入ってるはずがない。
どこにいるの?
俺はここにいるよ。これから探しに行くよ、たぶんどこかにいるはずだ。ずっと一緒にいる約束を彼女が破るはずないからさ。
きっといじわるして隠れてるんだ。そうだ、きっと。
彼女のいい匂いがするんだ。あの抱き締めたぬくもりが、まだ残ってるもん。
一人できままにドライブにでも行ったのかな?
そうだ、あそこで一人で飲んでるのかもしれないな。
俺絶対彼女と結婚するよ
いいお嫁さんになるよ。
プロポーズは早いほうがいいよな、婚約指輪も買わなきゃだよな、これから忙しくなるかな?
263たく ◆.DXMEw0.mM :2006/12/02(土) 07:47:41
昨日は意識が朦朧していたみたいだ。
俺は何を書き込んでしまったんだか。
彼女の実家は関東の地方都市の外れで交通の便がいいが、わりとのどかな場所で、
田んぼや畑があったりする。
彼女の実家は、100坪はある平屋の大きなお屋敷で屋敷森に囲まれている。
部屋もたくさんあって、昔ながらのお屋敷のような感じ。
たくさんの襖を開けて奥の間にたどりつく辺りはやはり、昔のような感じだ。
田舎の名残りか、通夜から葬儀告別式まで実家で行われた。
ご近所の方が手伝いにきたり、お袋さんの御兄弟夫婦も来ていた。
尽きないのは、彼女の思い出話だった。
母方の祖父母には初孫だということもあり、愛情たっぷりに育てられたのがよく分かった。
葬儀の夜、親戚の方たちと、祖父が撮り貯めていたという8ミリビデオを見た。
まだ五つくらいの彼女が、得意げに、千昌夫の北国の春を歌ってる。
「いつ覚えたんだか、十八番はこれだったね」
「歌がうまかったよね」
幼い彼女が、北国の春を熱唱している姿に皆
和やかに笑いも出ながら酒を飲んだ。
七五三にぐずる妹を優しくなだめる姿、
姪っこたちとトランプのばば抜きをして遊んでいるのだが、
まだ小さな妹や姪っこたちにはばばをひかせないようにしている姿、
おやつを妹や姪っこたちに先に選ばせている姿
子供なりに自分から家事の手伝いをしている姿
どれも彼女の性格が分かるような映像だった。
264たく ◆.DXMEw0.mM :2006/12/02(土) 08:23:30
「いつも朗らかで自分より小さな子にはもちろん、
大人にさえ気遣いする優しくて真面目ないい子だった。勉強も自分から進んでやっていつも一番だった」
叔母さんや叔父さんが皆口を揃えて言う。
「職場でも、いつも優しくて真面目でみんなに気遣いを忘れない子だった」
三崎がそういうと、
「あの子は本当に、小さい頃から変わらずにいたんだね」
と叔母さんがつぶやいた。
優しすぎた。真面目すぎた。そして純粋すぎた。
だからきっと彼女は、心を病んでしまったんだろう。
嫌とか、無理、駄目、とか否定的な言葉を彼女は絶対口に出さなかった。
頑張ります、大丈夫です、
誰からも信頼され、年上の者の話は素直に聞き、
年下の者が困っていれば助ける。
同期に仕事を押しつけられたときも、文句も言わず仕事をこなし、
人の悪口は決して言わなかった。
他人のミスで叱られてしまっても、決して嫌な顔をせず、人のせいにもせず、
自分が不注意だった、と素直に謝るような子だった。
そんな子だったから、舐めてかかったり、いいように使おうとしていた者もいたが、
それでも気にしない様子で真面目に仕事をしていた。
いい子過ぎたんだね。
気難しい上司さえも、彼女には一目置いていたくらいだったんだ。
265たく ◆.DXMEw0.mM :2006/12/02(土) 09:10:52
20年近く会社にいた俺も、それ以上いる上司達や社員、パートさんたちも、
「若くて器量よしであんなにいい子であんなに働き者は見たことない」
と言わせるような子だったんだ。

それなのに、あいつがそんな彼女に付け込んだから
266愛加:2006/12/02(土) 22:20:31
想いを抑えられないので。上手く書けるかわかりませんが 書き込みをさせてください。

初めて彼にあったのは中学3年のときです。私(愛加)は同じクラスの彼(松井悠太)に片想いをしていました。半年間想い続け告白をするか迷ったあげく初めて親友の沙良に相談することにしました。

「沙良、聞いてほしいことがあるんだけど。」
「何???あらたまって。まだ進路のことで迷ってるの???もう10月だしねぇ。焦ってるんでしょ???」
「ううん。それはもう決めたからいいんだけど。」
「じゃあ、何???」
「あのね、私、同じクラスの松井君がすきなの。」
「 はい????」
「だから、」
「好きなの??? 松井を???」
「うん。」
「確かに勉強はできるけど特に運動ができるわけでもないし背もふつうだし。なんで???」
「でもかっこいいし優しいよ。」
「そうか???」
「沙良は運動第1だけど私は優しいひとがいいの!!!!」
「優しい!!!!って私、愛加と松井が話してるのみたことないよ???」
「沙良は委員会に行ってたの。私、その時教室で沙良を待ってたの。でね、窓からボーッとサッカー部の練習をみてたの。そしたら松井君が教室に入ってきて。私に何してるの???って!!!!」
「で????それだけ????」
「まさか!!!で、それから少し話をしたの。[窓からサッカー部の練習が見えるんだよ]って。でね、」
(ここからは私と悠太の会話です。)
「松井君は何してるの???」
「俺???あー 忘れ物取りにきた」
「なに忘れたの??」
「数学。明日テストあるし。」
「でも小テストだよ???まじめだね~」
「俺、将来医者になりたいからさ。それに数学はすきだし。」
「将来!!!!???もう考えてるんだ。えらいね~」
「小川(私の名字です)は何になりたいの??」
「そんなの、まだ決めてないよ~」
「小川はおっとりしてるからな~保育士とかむいてるんじゃない?」
「う~ん、そうだね。保育士かどうかはわからないけど学校の先生ってのもわるくないかも!!!」
「将来のことかんがえるとわくわくしない???」
「少し、ね。でも不安のほうがおおきいよ、わたしは。 あ!!!委員会終わったみたい。」
「宮崎を待ってたの???」
「うん!!!! ????でもなんで沙良だってわかったの???」
「マジック!!! な~んて、小川、宮崎と仲いいじゃん?」
「うん!!!!よく言われる。小川と宮崎って似てるね~って。」
「そう言われるとにてるかも。」
「あはは。 じゃあまた明日!!!」
「じゃあな」

267愛加:2006/12/02(土) 23:30:31
「それで好きになったと。」
「それから何回か話したりしたけど。きっかけはそうだね。」
「で?相談って???」
「告白するべきなのかな???」
「なんで迷うの?」
「だって話したことがある程度で、ただのクラスメートだし。
それにこの時期だよ????受験勉強だってしなきゃいけないのにさ。告白して、
それが松井君の重荷になったらいやだし。」
「ん~まぁ、難しいところだよね。卒業と同時に!!!!ってのもありなんじゃない???
その後の気まずさってのも高校違うからないし。」
「そうなんだよね。でもいきなりクラスメートから"この1年間ずっとすきでした。
もしよければつきあってください!!" って言われてうれしいかな???」
「私なら"小川なら大歓迎!!!" っておもうけど???」
「あははは。それは沙良だからだよ!!! でもそうだね。
やっぱり告白は卒業と同時に!!!!ってことにするね。」
「ほんとに式中にするなよ~」
「しないよ!!!!」

という訳で私は告白は3月まで待つことにしました。ただひとつ、
もっと仲良くなれるようにがんばろうとおもいました。
そしてなんと11月の席替えで悠太の隣になることになったのです。
私からしてみるとこれはまたとない チャンスでした。ときどき教科書をわざと忘れたりしてみせてもらったり、
わからない 数学の問題を聞いたり。すこし仲良くなれたと感じていた、
そんなある日のことです。

「松井君はやっぱり北高(私の地元で一番頭のいい学校です。)に行くの???」
「行くの???って試験でおちたらいけないよ(笑)」
「そうだけど、やっぱりお医者さんになるなら北高に行きたいのかな???って思って。」
「うん。行きたかったな。」
「???行きたかったな。ってどういう意味??」
「そういえば言ってなかったっけ?俺、12月のおわりにアメリカに行くんだ。」
「な ん で???」
「親の都合。」
「全然知らなかった。」
「まあな、あんまりほかの奴らにいってないし。」
「戻って来ないの???」
「わからない。親の仕事が終わっても俺はアメリカに残るってこともあるかもしれないし。」
「そっか。」

私はその時それ以上何も考えることはできませんでした。
そしてわたしはこのことを沙良にはなしました。

268愛加:2006/12/02(土) 23:32:56
「え!!!???アメリカ????」
「うん。もう、どうしたらいいのかな?」
「告白、」
「できないね。」
「なんで???松井が行く前に伝えればいいじゃん!!!!」
「え???無理だよ。できないよ。」
「大丈夫だって!!!!愛加すごく優しいし、愛加に好かれてうれしくない男なんていないって!!!!」
「そんなこと。」
「それに戻ってくるかわからないんでしょ???だったらなおさら気持ちを伝えたほうがいいって!!!
連絡先だってきけるし。」
「うん。そうだけど。」
「がんばって!!!!」
「でも、いざとなったら勇気がでてこないよ。」
「怖じ気付いてたらずっと松井のこと引きずるよ??後悔するよ。それでもいいの???」

わたしは沙良の応援のおかげで悠太に告白をすることにしました。
そして修業式の日。私はベタかな?と思いながらも校舎裏で告白することにしました。
そしてなんどもイメージトレーニングをしました。
"まず、1年間ずっと好きでした。よければわたしと付き合ってください。って言って。
それから、アメリカの住所をおしえてください!!!って言おう。"

「松井君、あのね、」

そう言いかけたとたんこらえていた 涙があふれてないてしまいました。
そして言いたかった言葉よりさきにわたしは本当の気持ちがあふれてしまいました。

「アメリカにいかないで。ずっとずっと好きだったの。
たとえわたしのことをすきじゃなくてもいいから、
でも会えなくなるのだけは嫌なの。」

私はしゃがみこみ泣いてしまいました。すると
「会えるよ。アメリカに住んでたって日本にくることはできるし。」
「本当??」
「うん。 ありがとう。俺のことすきでいてくれて。」
「私に会いに来てくれる???」
「うん、必ず。」
「はは。なんかわたしにあいに来てくれるって私たち、つきあってるみたい。」
「 つきあおう!!!!」

突然の悠太のことばにわたしは驚き、
最初、何をいっているのかわかりませんでした。

長くなってすみません。
また続きを書きます。
269恋する名無しさん:2006/12/02(土) 23:46:57
語り部3人が同時進行でカキコなんて初めてのことじゃない?
このスレが盛り上がるの久しぶりだからうれしいな。

・・・ただ・・・読み分けるのちょっと辛いw
270 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/04(月) 01:00:43
>>259-261の続きです。
私はなるべく無駄なところは切って進行していきますね。続き失礼します。


私は元来、神様だとか運命だとかそんな言葉は信じてなかった。
もしも運命があるとするなら、それは偶然が重なって呼んだ奇跡と言うほうがまだ現実的に思えた。
でも、もしかしたら運命はあるのかもしれない。私以外の人には。

彼と付き合いはじめた年、私は父の兄、伯父が経営する飲食店で働いていた。
12月に入ったある日、美咲という19歳の女の子が新しく入ってきた。
長身でスラッとした手足に、見た目はお嬢様みたいで色白。性格も大人しめ。
けれど話してみると明るくて人懐っこい美咲は店でも人気者だった。

私は自分から話し掛けるということはしなかったのだけど、美咲はなぜか私によく懐いてきてくれていた。

「クリリン(私の店でのあだ名)、お疲れー!」
「お疲れー」
「クリリンこの後予定はー?」

『クリリン』というあだ名のおかげで、毎日大した用でもないのに話し掛けてくる従業員たちに呆れて無視していると、美咲が私の隣に並んだ。

「クリリン先輩ってモテるんですね。」
「クリリンはやめてよー」
「みんな呼んでるじゃないですかー」
「先輩がつくとちょっとね」

271 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/04(月) 01:02:30
「可愛いじゃないですか。クリリン先輩は彼氏いるんですか?」
「うん、いるよ。美咲ちゃんは?」
「やっぱり。…あたしは好きな人はいるんですけど。」
「…片思い?」
「はい。元彼です。」

そう言いながら苦笑いする彼女は年令の割に大人っぽくて、綺麗だと思った。

美咲とは気が合って、仲良くなってシフトが一緒の時は店が終わってから遊びに行ったりもした。

美咲は母と二人暮しらしく、今年に入ってから母が病気で入院したと私に教えてくれた。母はまた倒れて入院するかもしれないから、今は働けるだけ働いてお金を貯めると言っていた。

私はその話を聞いて、親思いないい子だと思い、さらに美咲が好きになった。

次の年の1月になってから、めぐみからまた鍋パーティーをするからと言われ二人は淋しいので大輔とアツシを誘った。
アツシが友達に女の子を紹介してほしいと言っていた。悩んだ末に、美咲に好きな人がいることを聞いていたのに、私は美咲を誘った。
美咲以外はほとんど彼がいる子ばかりだったという理由で美咲を誘った。
美咲は快く了承し、家にきてくれた。

めぐみに家と、鍋の準備を任せ美咲を迎えに行った。

272 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/04(月) 01:03:59
美咲の家の近くの駅に着くと美咲が笑顔で車に向かって歩いてきた。
いつもより少し気合いが入ってるようで少しだけ微笑ましかった。

「クリリン先輩眼鏡かけるんだぁ…」
「うん。運転する時だけね」
「眼鏡もかわいいですね。てかちっちゃいのに本当に運転できるの?」
「ちっちゃくねーよ。」
「あははっ!笑」

美咲は本当に可愛らしい。
笑うと少し八重歯が見えて、いつも大人っぽいのに笑うときは年相応になる。

「誰がくるんですか?」
「幼なじみと、彼氏とその友達2人。」
「クリリン先輩の彼氏見たい!かっこいいの?」
「わかんない」
「…んー、案外ブサイクだったりして。笑」
「でも案外、岡田準一みたいだったりしてー…」
「ないない。笑」
「…失礼なヤツ。笑」

私には姉と妹がいるのだけど、美咲はうちの生意気な妹よりか可愛くて妹らしい。
友達というより妹みたいな存在だった。

近くにいすぎると、気付けないことがある。
遠くにいたら見えるのに、近くにあるものが見えないことがある。

近くにあるから安心しているのかもしれない。

そう、私はいつだって彼の優しさに、周りの環境に甘えて生きているのかもしれない。



続きは後程失礼します。失礼しました。
273愛加:2006/12/04(月) 04:18:32
266ー268の続きです。

「へ???」
「だからつきあおう。 って言ったんだけど。」
「うん。」
「じゃあまたな。」
「うん。 あ!!!待って!!!メアド教えて?」
「あ。まだ言ってなかったっけ??? 赤外線ついてる???」
「うん。」
(そしてメアドを交換して)
「またメールするから」
「うん。バイバイ!!!」

私は家にかえる途中必死で今何が起こったのか考えました。
そして混乱していながらも沙良に電話することにしました。

「で、私、つきあうことに 付き合うことになったんだけど。」
「やったね!!!!でもよくメアドとか聞けたねぇ。」
「私もそう思う。今考えるとすごく恥ずかしい!!!!だって、泣きながら
"行かないで" っていったあとに"メアド教えて" だよ???」
「ちゃっかりしてるねぇ~」
「うん。」
「今のうちにデートしときなよ!!!」
「え!? でも受験生だし。」
「勉強なんて後ですればいいって!!!!アリバイなら私が協力してあげるから!!!」
「でもきっと準備で忙しいよ。」
「誘うだけ誘ってみればいいじゃない!! "彼女"なんだから、さ!!!」
「彼女って言うな!!!てれるから。」
「はいはい。そんなことでてれてどうする。」
「あ!!!メールだ!!!じゃあまたね!!!」
「はいはい。報告まってるからね~」

そして緊張しながらメールを読んでみると
"松井です。"
の一文だけでした。少し迷いましたが私はこう返信することにしました。
"小川です。準備大変??"
"そうだね。この家売ることにしちゃったから。"
"そっか。"
がっかりしました。沙良にはデートなんてできないと言いましたが、
やっぱりクリスマスには会いたいと思っていたからです。でも
忙しいのに無理は言えないなと 、諦めかけたその時。
"クリスマスって何する?やっぱり受験勉強??
もしできるなら、どっかいこうか?"
私の胸は高鳴りました。
"行きたい!!!観覧車のりたい!!!"
"いいよ。じゃあ 10時に駅の改札口で。"
"うん!!!わかった"

こうして私は最初のデートをすることになりました。

長くなってすみません。また書きます。
274恋する名無しさん:2006/12/04(月) 20:42:59
マテルヨ…マテルケド…
275恋する名無しさん:2006/12/04(月) 21:07:27
マテルヨ…

でも>>272サンの話、嫌な予感がする…。

276愛加:2006/12/04(月) 22:10:24
続きを書きます。

私はメールをし終わるとすぐに沙良に電話しました。
「やったね!!! すごいじゃん!!!クリスマスに会おう!!!なんて。」
「うん。でもなんだかまだ信じれない。私達、付き合ってるんだよね??」
「そんなこと私に聞かないでよ!!!」
「私不安なんだ。なんか実感わかないっていうか。」
「聞けばいいじゃん!!"私のこと好き?"って。」
「無理!!!!」
「なんで?」
「だって、なんか嫌な女になる気がする。」
「はぁ、これじゃキスできるのか危ういねぇ。」
「キス!!!???」
「しないの?」
「するの?」
「したくないの?」
「したいの?」
「私が愛加に質問してるの!!!」
「だってわかんないもん。今はデートってだけでいっぱい。」
「ふぅん。そうかな?で、何着てくとかきめた?もう日にちないよね?」
「服!!!???」
「アリバイは私にまかせて。」
「アリバイも考えなきゃね。」
「私と一緒に家で勉強。クリスマス、私の両親いないから。そこらへんは大丈夫!!!」
「ありがとう!!!」
「緊張しすぎるなよ!!」
「うん??それは無理。」

277愛加:2006/12/04(月) 22:11:39
そして待に待ったクリスマスがやって来ました。
私は緊張もしていましたがそれよりふたりで会える喜びでいっぱいでした。
10時10分前。私は改札口につきました。
悠太はまだ来ていませんでした。
行き交う人々はほとんどが恋人同士。
仲良く腕をくんだり肩をよせあったりしていました。

「ごめん。遅くなって。」
「ううん。まだ10時5分前だし。私が少し早かっただけだから。」
「でもここ寒いし。まずどこかであったまろうか?」
「うん。そうだね。」

そして私達は喫茶店に入ることにしました。

「アメリカにはいつ行んだっけ?」
「12月28日だよ。」
「学校とか全部英語だよね?」
「ううん。日本学校に通う予定だから。」
「そうなんだ。アメリカ暮らしか~ なんか憧れる。」
「そう??俺は日本に残りたかった。友達とかいるし。」
「そうだよね。」
「だからついこの間喧嘩しちゃって。
今も親と口聞かない状態が続いてる。
今日も何も言わずにでてきちゃったし。」
「え? 大丈夫なの?」
「うん。いつものことだし。」
「いつもやってるんだ。」
「うん。よく友達の家に遊びに行ってた。ゲームしにね。」
でも、もう冬休みだろ?みんな忙しいだろうから
最近はいってないな。そういえば小川は大丈夫だった?」
「何が?」
「親になんて言ってでてきた?」
「沙良と勉強するって言ってあるから。大丈夫!!!」
「ごめん。無理させた?」
「そんなことないよ!!私、観覧車に乗りたかったし。」
「そう?それならいいけど。」
「そろそろ行かない?」
「じゃあ行こうか。」
278愛加:2006/12/04(月) 22:12:16
(そしてレジで会計を済ませる時)
「今日は俺のおごりな。」
「でも!!!」
「いいから。」

そして歩きはじめた私は恋人同士が
よりそいながら歩いているのをみて羨ましく思いました。
なぜなら悠太は私の数歩後ろを歩いていたからです。

「なんで後ろを歩いてるの?」
「クラスのやつとかいるかな~って思って。」
「後ろにいたら話しづらいな。」
「あ。ごめん。」

それでも後ろを歩くのをやめなかったので
私は悠太にこう言いました。

「松井君。」
「ん?」
「手、つなごうよ。」
「え?」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
「うん。いいよ」

そして観覧車につくまで私たちはただ手をつないであるきました。

また続きをかきます。 長くなって失礼しました
279 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/05(火) 09:49:44
>>270-272の続きです。失礼します。

美咲を連れて家に帰ると、めぐみはもう鍋の準備をしていて一人でビールを飲んでいた。笑

「…おっそーい。」
「開けるか、普通。マジであんたありえない」
「はぁ?あんたが遅いから先に楽しんであげるっていう私の優しさを異常扱いすんの?」
「…そんなこと言ってないけど。……あー、この子、仕事先の後輩。美咲ちゃん」
「初めまして!美咲です!」
「こんばんわー。ベッピンさんだね、私はめぐみです。…私と飲もうか。」
「はい、失礼します。」
「ちょ、はるか。焼酎」
「だめだめ!まだ来てないじゃん」

美咲を煽って酒を飲ませようとするめぐみをなんとか止めて、大輔たちがくるのを待った。

めぐみは酒豪。私もざるではないが酒は大好きなので、止めずに飲んでてもよかったのだけど、美咲のことを考えると気が引けた。

美咲はお酒が弱そうだったから。

「美咲ちゃん顔真っ赤!」

ほらやっぱり…。
案の定美咲は、めぐみから渡されたビールを数口飲んだだけなのに真っ赤になってしまった。

「…美咲ちゃん、平気?」
「ん〜…平気っす。」

あまり平気っぽくなかった。


280 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/05(火) 09:50:37
めぐみがビールを開けていくのを止めながら20分ほど待っていると大輔たちがきた。

「こんばんわー!姉さんまた背縮んだんじゃない?」
「…帰れ」
「嘘だってー。笑」
「はるか、こいつ知樹。」
「初めまして!初めてなのにお邪魔してすいません!」

知樹は、大輔とアツシの高校のときからの知り合いらしく、印象は元気という印象しかない。

ア「めぐみちゃん!」
め「アツシくんこんばんわー。」
ア「…つーか美咲?なんでここにいんの?」
美「…あっちゃん!?」
私「知り合い?」

私の言葉にアツシが大輔を見た。私も彼を見た。彼は少し驚いた顔をして美咲を見たけど、すぐに目をそらした。
美咲はなぜか彼をずっと見ていた。

なんでこの時気付けなかったんだろう。

思えば美咲は大輔の元彼女と境遇が似過ぎていた。
いくら似ていても、まさかこの広い世間で、こんな形でまた二人が出会うなんて私も、彼らも予想してなかったと思う。

偶然が重なった奇跡だなんてそんな言葉じゃない。

運命を信じていなかった私だけど、こればかりは運命だったのかもしれないと今になってはそう思う。

281 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/05(火) 09:51:23
「…もう知り合いみたいだけど、この子は職場の後輩の美咲ちゃんです」

気まずい沈黙を破るかのようにそう言った。

「早く座りなよー」

めぐみの言葉にアツシがめぐみの横に座った。

「…大輔。俺が美咲の隣座るから気にすんな」
「…あ、あぁ。」

気まずそうな彼の背中を軽く叩いて知樹が美咲の横に座った。
大輔はなにかを考え込むみたいに私の横に座った。
私はそんな大輔に、美咲とどんな関係なのか聞いてはいけない気がして黙っていた。
それに、まさか大輔の2年半付き合っていた元カノが美咲だなんて想像もしてなかったから。

大輔と美咲以外はみんな盛り上がって、話に花が咲いていた。
突然大輔が私の手を握ってきた。

「どうしたの?」
「…いや、なんとなく」
「大輔、今日変だね。飲まないの?」
「普通だよ。…飲もうかな」

彼はこの時無理に笑顔を作ってたんだと思う。
そしてたぶん美咲も無理に明るく振る舞ってた。

なんで気付けなかったんだろう。
美咲の気持ちに。
彼の気持ちに。

自分が彼を離したくない気持ちになんで気付かなかったんだろう。



282 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/05(火) 09:52:21
しばらく飲んで少し酔ってきた頃に、アツシに外に誘われて外に出た。
家にはめぐみと美咲、大輔と知樹を置いて。

寒空の下、二人で並んで歩いているとアツシが楽しそうに笑いながら言った。

「姉さん俺ねー、めぐみちゃんと両思いかも!」
「マジで。付き合ってなかったんだ。」
「ゆっくり進展してるって感じかなー。姉さんは最近大輔とどう?」
「普通だよー。」

アツシは考え込むように黙ったあと、困ったように笑いながら言った。

「…アイツ姉さんのことすげえ大事に思ってるから、姉さんも大輔信じてあげてな。」

なんでアツシはこんな事を言うんだろう。私は理解できずに笑いだけを返した。

好きだから信じたい。
好きだから疑ってしまう。

こんな矛盾を抱えながらも、それが当たり前だと思ってた。
この頃は、今にならないと分からないことが山ほどあった。


コンビニに寄って家に帰ると知樹は酔って寝てしまっていた。
しばらく話して、そのうちみんな寝てしまったらしい。布団をかけるのも忘れていた。大輔は私を抱っこするように寝ていた。

何かゴソゴソするような音が聞こえて薄目を開けると、美咲が布団を取ってみんなにかけてくれていた。
283 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/05(火) 09:53:45
私は起きたかったけど、眠気のほうが勝ってしまって意識が朦朧としたまま美咲を見てた。

「…会いたくなかった」

美咲は確かにそう言った。

寝返りを打って仰向けになる大輔と、隣で眠る私に毛布をかけてくれたあと美咲は大輔にキスをした。

私は目がバッチリと覚めてしまった。
今のは見なかったことにしたほうがいいのかな。美咲ちゃん酔ってるんかな。

「…ん、はるか」

彼は寝呆けているのか、私の名前を呼びながら美咲の頭を抱えて、美咲にキスを返した。
私はなんとも言えない気持ちに襲われて、起き上がって大輔の横顔を殴った。

驚いた顔で、私を見て固まる美咲と、寝呆ける大輔を見ながら言った。

「…美咲ちゃんどういう事?大輔も起きなよ」

美咲は戸惑った様子で、悲しそうに下を向いた。

「…なに、どうした?」

起き上がる大輔に、美咲の悲しそうな顔を見て私も戸惑った。

「…なんでもない」

そう言って美咲と大輔に背を向けて寝た。

「…ごめん、あたし帰るね。」
「送ってくわ」
「…ううん、一人で帰れるから。」
「…夜中だし送ってく。はるか、美咲送ってくわ」
「うん…」
「先輩ごめんなさい」

彼氏にキスされて、謝られて『いいよ』なんて許す女はいないと思う。
怒ってるわけじゃなかった。でもなにも答えられなかった。
284 ◆dxYu.Cc/x6 :2006/12/05(火) 09:55:08
玄関に向かう二人の姿を見ながら不安が込み上げてきた。

二人の間になにがあったのかとか考える余裕がないくらい不安のほうが大きかった。

30分ほどして彼が戻ってきた。私は寝たふりをしていた。
布団に入ってきて後ろから私を抱き締めながら彼が小さな声で言った。

「…ごめんな」

何がごめんなの?
外から帰ってきたばかりの彼の冷たさと、心地よい香水の匂いに少し安心して私はそのまま眠ってしまった。


幸せって何だろう
私は何気ない日常で、彼を幸せにできたかな。
私は彼からいっぱい幸せをもらいました。

ほんとは離れたくなかったです。
意地っ張りで素直になれない私を誰よりも分かってくれたあなただからずっと一緒にいたかった。



長くなってすいません…。
思い出してきたのでここらへんで切ります。続きは後程失礼します。失礼しました。
285 ◆pgZuxS0dlY :2006/12/05(火) 10:03:17
・・・・
286恋する名無しさん:2006/12/06(水) 15:52:04
誰かまとめスレを!
過去の話が読みたくなっちまった
287恋する名無しさん:2006/12/07(木) 00:48:35
マテルヨ
288恋する名無しさん:2006/12/08(金) 18:15:59
うーむ・・・
289恋する名無しさん:2006/12/09(土) 12:06:44
カモン
290恋する名無しさん:2006/12/11(月) 12:49:34
うーん…。
291恋する名無しさん:2006/12/11(月) 15:11:59
3人も書いてて1週間も放置って、それはないんじゃないの?
292恋する名無しさん:2006/12/12(火) 21:28:06
オススメ出会いサイト。
http://www.117745.com/?86kbb
293恋する名無しさん:2006/12/14(木) 00:45:53
こいや
294恋する名無しさん:2006/12/15(金) 01:53:36
続きはあるの?
295恋する名無しさん:2006/12/17(日) 02:20:39
age
296恋する名無しさん:2006/12/17(日) 16:43:38
age
297恋する名無しさん:2006/12/18(月) 00:20:23
エブリナイト!
298恋する名無しさん:2006/12/19(火) 19:56:27
途中放棄・・・か
299恋する名無しさん:2006/12/20(水) 00:48:14
そりゃないぜよ
300恋する名無しさん:2006/12/20(水) 01:16:24
切ない話はあるが
文章が上手くかけないから、いまいち伝わらない俺…

ほんとだめだな
301恋する名無しさん:2006/12/20(水) 01:24:31
↑とにかく書いてみそ
302恋する名無しさん:2006/12/20(水) 18:51:15
まとめサイト結局立ち消えかぁ…カナシス
303恋する名無しさん:2006/12/22(金) 02:31:14
>>300
マテルヨ
304恋する名無しさん:2006/12/22(金) 14:32:07
クリスマス近いからみんなで保守がんばろう
305愛加:2006/12/23(土) 05:13:13
遅くなってすみません。続きを失礼します。

その時期の観覧車は混んでて15分ぐらい並びました。
私は沈黙が続くなか、何の話をすればいいのか頭の中でずっとかんがえてました。
すると悠太が、

「寒いね。」
「うん。」
「混んでるな~」
「なんで観覧車ってこんなに混んでるんだろう???」
「さあ???クリスマスだからじゃない???」
「でも、私が来る時、いつも混んでるけど????」
「そうなの???」
「うん。」
「て、いつもくるんだ。誰と???」
「気になる???」
「いや、別に。」
「気にしようよ!!!!」
「じゃあ、気になる。」
「じゃあ、って何よ。。。」
「気になります。教えてください。」
「沙良とだよ~」
「これだけひっぱといて宮崎かい!!!」
「うん。沙良好きなんだよ、高いところ。」
「へ~」
「前の彼氏とか言った方がよかった???」
「さあ???」
「さあ???って。。。松井君はこないの?こういう所。」
「うん。男同士でのったらきもちわるくない???」
「まぁ、たしかに。。。」

そして私たちの番がやってきました。

306愛加:2006/12/23(土) 05:13:56
観覧車に乗り、街がどんどん小さくなっていく中

「高いね」
「うん。怖いの???」
「ううん。」

こんなたわいもない話をしながら
私は沙良のいった言葉を思い出していました。
"キスか。。。。"

「松井君???」
「何???」
「あ、うんと、」
「うん?」
「名前!!! で呼んでもいい???」
「へ???」
「だから 悠太君って呼んでもいい???」
「別にいいけど。」
「うん。ありがとう!!!」

そして家につき、一人部屋の中でその日のことを思い出していると
私は悠太のことを"悠太君"って呼ぶことにしたのに
悠太は相変わらず"小川"って私のことを呼んでいることにきづきました。
"結局、ひとりよがりなのかなぁ。"
と少し落ち込んでいると、
悠太からメールがきました。

"俺も小川のこと愛加って呼んでいい???"
"うん。もちろん!! 今日はたのしかった~
また遊びにいこうね!!!!"
"うん。こっちこそたのしかったよ。"

このころの私は(そして 今も)恋をすると
その恋に少しめりこんでしまうところがあります。
"また今度、なんてくるのかな???"
と思いつつも次の約束をしておきたかったのです。

そして28日。
私は見送りにいきませんでした。
塾があって親に嘘をつくのが嫌だったっていうのもありますが、
それよりも怖くて悲しくていけませんでした。
"私のことを家族に言ってないみたいだし、
また泣いちゃったら迷惑かけちゃうだろうし、
それにもう一生会えないような気がする。"

そしてメールだけのやりとりが始まりました。

長文、失礼しました。
307恋する名無しさん:2006/12/25(月) 03:08:41
青春だね
マテルヨ
308恋する名無しさん:2006/12/25(月) 04:21:40
ageときまひょ
309魔性年 ◆aTTIDOUTeI :2006/12/25(月) 06:36:33
それで、どこを縦読みすればいいんだい?
310恋する名無しさん:2006/12/26(火) 21:01:37
保守
311愛加:2006/12/28(木) 01:20:11
続きを失礼します。

メールだけのやりとりが1年間、続いていたそんなころ
私はあることを悩み始めていました。
そしてそのことを沙良に相談することにしました。

「沙良、聞きたいことがあるんだけどいい??」
「うん、何?」
「私、まだ1度も悠太君から"好き"って言ってもらってないの。」
「え?1回もないの??」
「うん。だから最近これって付き合ってるのかな??って思うようになっちゃって。」
「でもメールは頻繁にしてるんでしょ???
授業中にメールチェックしてるぐらいだもんね!」
「う、ん。メールはしてるよ。月に1回ぐらいだけど。」
「は?」
「なんか返事を出してもかえってこないの。」
「かえってこない??」
「あ、いや。かえってくるんだけど、2、3日したら終わっちゃうっていうか。。。」
「はぁ?」
「うん。」
「失礼なヤツだね。」
「うっ。そうかな??」
「普通かえすでしょ。」
「でも忙しいんだよ、きっと。」
「今度聞いてみればいいじゃん!!!」
「何を!!!???」
「私のこと好き?私はもっとメールしたいんだけど! って。」
「でも、なんかそれって束縛っぽくない?」
「そうかぁ? だって付き合ってるんでしょ?」
「多分。」
「多分じゃなくて付き合ってるの!!!
好きって言葉聞きたいって思うのは普通だよ。」
「そう思うけど。」
「言いにくいって?」
「言うんだったらまだいいけど、
それで返事がなかったら、 って考えるとこわいの。」
「でもとりあえず
"聞きたいことがあるんだけど。"
ってメールしてみれば??」
「で?」
「で、
"何??"
ってきたら
"私のこと好き??"
って聞けばいいと思う。」
「それで返事がこなかったら?」
「。。。。 あきらめるしかない。」
「そんなぁ。」
「だって1年間もメールしかしてないんでしょ?
しかも月1!!!」
「月1じゃないもん!!」
「これは失礼、月2、3回。
これは松井、自然消滅ねらってるでしょ???」
「そうかな??」
「愛加には愛加の生活があるでしょ?
あんまり松井のことで悩み過ぎたらよくないよ。」
「それはそうだけど。。」
「わかったなら今日家に帰ったらすぐに松井にメールすること!!!
白黒はっきりしなきゃ!!」
312愛加:2006/12/28(木) 01:21:54
そういうわけで私は家に帰り
悠太にメールしました。
"聞きたいことがあるんだけど。"

次の日、メール箱を見てみると
悠太からメールがきていました。
"いいよ。何?"

"私は悠太君のことが好きなんだけど
悠太君は私のことすき?"

そして次の日。
メール箱の中に悠太の名前がありました。
"なんで?"
私はしばらく唖然とした後、
こう返事をしました。
"知りたいから。"

それきり悠太からメールはきませんでした。


それから3年がたち私は何人かの人と付き合いましたが、
どの人ともピンと来ず、そう長くは続きませんでした。
なんとなく、パソコンのアドレス帳から悠太の名前を消すことができませんでした。
そんなある日の夏。
私は街に買い物にでかけました。
大学の友達と待ち合わせをしていたので
私は待ち合わせ場所に向かって歩いていました。
すると、反対側から悠太によく似た人が歩いてきました。
私は一瞬、悠太だと思いその場に立ちつくしました。

「悠太、君?」

私の小さな声は周りの雑音にかき消され
悠太は私に気付かないで通り過ぎました。
私はしばらく立ち竦んだままでした。

313愛加:2006/12/28(木) 01:23:48
友紀「愛加!!!どうしたの???探したんだよ!!!」
絵里香「なんでこんなところにいるの!!」
えり「一体何があったの?ぽかーんとして。」
私「 悠太、君がいた。」
友紀「誰?それ?」
私「昔付き合ってたひと。」
えり「あぁ。今もまだ忘れられない人!!!」
絵里香「何それ。私そんなの聞いてない!!!」
えり「でもその人アメリカにいるんじゃなかったっけ???」
私「そうだよ。」
友紀「だからそんなに驚いてるのか」
絵里香「まだ好きなんだ??」
私「わからない。 でも死ぬかと思った。。」
友紀「そんなおおげさな。」
えり「探してみる??」
私「いいよ。もう見つからないだろうし。
そもそも本当に悠太君なのかわからないし。」
絵里香「でも、私、みたいし。
その"悠太君"」
私「いいの!!!買い物しようよ!!ね??」
友紀「いいの?」
私「いいの。どこ行く?」

私はその日買い物どころではありませんでした。
どこの店にいってもどこの道を歩いてても
目で悠太を探していました。

ここで少し友紀、えり、絵里香の紹介をします。
友紀=同じ大学の友達です。
えり=同じ大学の親友です。
絵里香=同じ大学の友達でアメリカに1年間留学していたことがあります。

買い物も早々にきりあげて友紀と絵里香はバイトにいきました。

えり「ずっと探してるでしょ??」
私「え?」
「悠太君。」
「う、ん。」
「やっぱり会いたい??」
「分かんない。でもなんか探しちゃう。」
「今からでも探しにいこうか?」
「いいよ。もう見つかりっこないし。」
「でも、」
「私家にかえって少し休むね。」
「わかった。じゃあ駅に向かおうか。」
「うん。」

314愛加:2006/12/28(木) 01:24:54
とくに会話をするわけでもなく
ただ駅にむかって歩いていました。

えり「そういえば友紀と絵里香がバイトしてるのって
駅の近くだったよね?」
私「確かあの角のファミレスじゃない???」
「寄ってく??」
「仕事の邪魔にならない??」
「でも今日絵里香の彼氏がくるって友紀が
言ってなかったっけ??」
「いってた!!!!」
「私、はりこむわ。」
「私も付き合いますよ!!!」

と、いうわけで私とえりはそのファミレスではりこみをすることにしました。

えり「ねえ!!いちゃついてるところ写真にとらない???」
私「いいね!!!絵里香の驚く顔が目にうかぶ!!!」

そして、バイトが終わり
絵里香が男の人とファミレスから出ていくのをみました。

315愛加:2006/12/28(木) 01:25:32
「急げ!!!」

そして、適当な距離をたもったまま駅のほうへ歩いていく二人を尾行しました。

えり「会話が聞こえる距離までいかない???」
私「いいよ!!どきどきする。」

駅につき、声が聞こえるところまで近寄ってみました。

絵里香「じゃあ今度の日曜にね。」
彼氏「うん。家までおくってこうか?」
「いいよ。電車ですぐだから。」
「わかった。じゃあ日曜に。」

そして二人がわかれようとして
"あぁ、写真とれないし。でもやっと顔見える!"
と思った矢先です。

「あ、絵里香!!!忘れ物。」
「なに?」

そして二人はキスをしました。

"シャッターチャンス"
私とえりはふたりして携帯をかまえました。
けれどもボタンを押したのはえりだけでした。
ふたりが去り、それでもまだ隠れたままの私を見て

えり「どうかした? 顔色悪いよ。暑かったからね。たちくらみ?」
私「 」
えり「それとも、携帯の調子でもわるいの??」
私「 」
えり「どうしたの???本当に気分悪いの???救急車呼ぼうか???」
私「 みつけ、、、、」
えり「何?聞こえない。」
私「みつけた。」
えり「何を?」
私「絵里香の彼氏」
えり「うん。それがどうかした?」
私「悠太君だった。」

長文失礼しました。
316恋する名無しさん:2006/12/29(金) 18:55:19
age
317@ ◆5m18GD4M5g :2006/12/31(日) 16:14:49
みなさんお久しぶりです。覚えておいででしょうか?2で書き込みさせていただいた@です。
いたたまれなかったんでまた書き込みさせて下さい。

マリア…HIV陽性だそうです。別れて2年も経つしもう連絡することもないけど、なんだか…辛いねぇ♪
318恋する名無しさん:2006/12/31(日) 16:16:46
何で「♪」なんてついたんだろ…♪撤回させて下さい。orz
319恋する名無しさん:2007/01/01(月) 23:58:19
保守
320愛加:2007/01/03(水) 05:11:00
続きをしつれいします。

それから私は大学で絵里香を見かけても
話しかけることはなくなりました。
なんとなくどんな顔をすればいいのかわからなかったからです。
そんな私をえりは何かときにかけてくれましたが、
私は話をしたくなくてなにを言われても
"うん"としかいいませんでした。
そんなある日のこと
最近避けていた絵里香が私に話しかけてきました。

「愛加!!!久しぶり!!」
「うん。」
「元気だった???」
「うん。」
「なんか最近暗いよ。なにかあった???」
「うん。ちょっとね。。」
「話してよ。相談にのるからさっ!!!」

私はすこし迷いました。当の本人にいってもいいのか?と。
でも私はこのまま何もしなければ状態はさらに悪化していくと思い
名前をふせてはなしました。
"昔好きだった人と友達がつきあってる。
今でもその人のことを好きなのかわからないけど
でもすごくショックだった。"
するとあっけらかんと絵里香はいいました。

「奪っちゃえば??」
「は?」
「だからその女から彼氏を取っちゃえば??」
「でも、友達だし。」
「そんなの関係ないよ!!!
いや、あるけど。でも今の愛加みてると
その人のことがまだ好きなんだってよくわかるから」
「でも、もう連絡のとりようがないよ。」
「う、ん。パソコンに住所録とか残ってないの?
あと卒業アルバムとか?」
「あ。パソコンにはメアドがのこってる。」
「それだ!!!」
「でも、昔のだし。きっともう変わっちゃってるよ。」
「とりあえず試してみれば???」

そしてだめだろうな、と思いつつも
私はメールをしてみることにしました。

"ひさしぶりです。小川愛加です。いまどうしてる??"

そして次の日メール箱をみてみると

"小川???すごく久しぶりだね!!!
俺は日本に帰ってきてるよ。今は大学で勉強してる。
そっちは??"

そして数日間メールをしたあと
会うことになりました。

長文失礼しました。また書かせていただきます。
321恋する名無しさん:2007/01/05(金) 04:12:52
age
322恋する名無しさん:2007/01/06(土) 01:46:58
安芸
323恋する名無しさん:2007/01/08(月) 18:58:29
マテルヨ
324恋する名無しさん:2007/01/10(水) 18:48:59
age
325恋する名無しさん:2007/01/11(木) 23:24:05
マテルヨ
326恋する名無しさん:2007/01/13(土) 01:30:22
保守
327恋する名無しさん:2007/01/13(土) 03:29:13
あげ
328恋する名無しさん:2007/01/13(土) 22:36:23
スレ住人へ質問です。
前々からある、まとめサイトの話だけど
そういうのが出来たら書き込みづらくなったりしませんかね?

実はいま、それっぽいの作り始めたんですけど
上記懸念が浮かびまして(´・ω・`)
329愛加:2007/01/15(月) 00:44:08
続きを失礼します。

私が待ち合わせ場所につくと悠太はもうそこにいました。
緊張しましたが私はすこし小走りで悠太に近づきました。

「久しぶり!!!元気にしてた???」
「おう!!小川は???」
「うん。私も元気だったよ。」
今は何してるの???」
「今は日本の大学にいってるよ。」
「そっか。医学部???」
「うん。中学のころからの夢だったし。」
「すごいね!!!」
「ありがとう。小川は???」
「私??私はとりあえず大学に行ってるってかんじ。」
「そうなんだ。どこか喫茶店にでもはいる??」
「うん。暑いしね。」

そして私たちはちかくの喫茶店にはいりました。
中学のころの思い出話で盛り上がっていると
ふと昔のことをおもいだしました。

「悠太君は覚えてる???」
「あのさ、その"君"ってのやめてほしいな。
ずっとアメリカにいたし、名前で呼ばれる方がなれてるから。
俺も愛加って呼ぶし。」
「うん。わかった。」
「で、なんだった???」
「悠太、、は覚えてる??
昔、私たちが付き合ってたころのこと。」
「うん。ちょうどアメリカに行く前だったよね。
俺あのときかなり緊張してたな。」
「私も!!!」
「愛加が"手、つなごう。"って言ったからだよ!!」
「えーー!?そのぐらい普通だって!!
私なんて沙良に"キスすれば?"
とか言われたんだから!!!」
「ホントに??宮崎らしいな。」
「だよねー」
330愛加:2007/01/15(月) 00:45:11
「今は付き合ってる人とかいるの?」
「気になる?」
「別に。」
「気にしようよ!!!」
「え?じゃあきになります。」
「いません。」
「なんだよ、、」
「悠太は?」
「俺??いるよ。」
「誰???」

最初は緊張して上手くしゃべれなかったのですが
このときはもう悠太と呼ぶことに抵抗をかんじませんでした。
そして、悠太がえりかと付き合ってるというのは
とっくに知っていましたが、わざと聞きました。

「愛加と同じ年の子だよ。
えりかっていうんだけど、アメリカに1年間留学してたんだ。
そのときに知り合ったんだ。」
「どうやって?」
「俺、現地の学校に通ってて、
えりかのホストスクールがたまたま俺の学校だったんだ。」
「へー。」
「その時のえりか、すごくホームシックになってってさ。
よくふたりで、遊びにいったりしたんだ。
英語教えてあげたり、、、」
「そっか。」
「3年ぐらい前になるかな。」
「3年間ずっとつきあってるの!!??」
「うん。とはいっても
メールだけのやりとりのほうが多かったけど。」
「そっか、、」
「だから今、すっごく幸せなんだ。」
「よかったね。」
「うん。」
「今日も会うの???」
「もちろん!!!」
「愛しちゃってるねー」
「まあね。」

そう言って少し照れる悠太を見ているのは
思ったより辛く、そしてちょうど私と
悠太の関係が終わったころにえりかと悠太の関係が
始まったことがわかりました。私の気持ちの中で
えりかが悠太を私からとったように感じてしまいました。
331愛加:2007/01/15(月) 00:46:15
「じゃあ遅れたらいけないし、
私もまだやらなきゃいけないことがあるから
今日はもう帰るね。」
「あ、うん。じゃあまたメールする。」
「うん。今日はたのしかった!!ありがとね!!」
「俺も!」

そう言って私たちはわかれました。
そして私は今日改めて自分の気持ちを知りました。
"悠太が好き。えりかから取り戻したい。"

それから月に数回ぐらい会ったりしました。
そしてある冬の日。
悠太が私にこんな話を持ち出しました。

「愛加って彼氏いないよな?」
「います。」
「え?嘘!?」
「嘘。」
「よかったー」
「なんで???」

期待に胸が膨らんだ矢先です。

「俺の友達が愛加に会いたがってるんだ。」
「は??」
「だから今度、会う時に連れてきてもいい??」
「え??なんであいたがってるの??」
「この間ちょっと愛加のことを話したんだ。
そしたら会いたいっていうからさ。」
「何話したの??」
「中学の時ちょっと付き合ってって
しばらく連絡とってなかったんだけど
今ときどき会ってるんだよ、って。
で写真見せた。」
「いつの!!!??」
「中学の時の。」
「卒業アルバム!!??」
「そう。いいよな??」
「いいけど、よくない!!
なんで卒業アルバムなの!!」
「だって今の愛加の写真持ってないし。」
「そうだけど、」
「今度の日曜空いてる??」
「空いてるけど、」
「じゃあ今度の日曜に!!!」
332愛加:2007/01/15(月) 00:46:55
そういう訳で私は悠太の友達に会うことになりました。
友達としか見られていないことに
がっかりしながら。

そして日曜日。
いつもの喫茶店に行きました。

ゆ「あ!!愛加!!こっちこっち!!」
私「なんか今日すごく混んでるね。」
と「初めまして!!智幸です。」
私「あ、初めまして。愛加です。」
ゆ「智幸は大学の親友なんだ。」
と「なんだよ。俺のこと何も言ってないのかよ。」
ゆ「言ったよ。"俺の友達が会いたがってる"って。」
と「それだけ!?」
ゆ「まぁな。」
と「お前なんか早くデートに行けよ!!」
私「デート???」
ゆ「うん。あれ?言ってなかったっけ?」
今日おれえりかとデートするから
そろそろ行かなきゃいけないんだ。」
私「え?」
ゆ「大丈夫!!智幸は俺の親友だから!
じゃあな!!」
私「あ、うん。」

そして悠太は行ってしまいました。

「いきなり初対面の人と2人きり
っていうのも緊張するよな??」
「はい。」
「あ、敬語使わなくていいから。」
「は、、うん。」
「愛加ちゃんは大学生1年生??」
「はい。」
「そっか、じゃあ同じ年だね。
「え?年上かと思いました。」
「あーよく言われる。老けてるって。」
「老けてはないと思いますよ。
あ!智幸さんは大人っぽいんです!!!」
「さん、いらないから。それに敬語も
あ、何か食べる?」
「じゃあ私もちゃん、いらないです。
敬語は年上の人には使わなければいけないんですよ?」
「でも俺年上じゃないから。」
「でも、大人っぽいので同じことです!!
私チョコレートケーキが食べたいな。」
「わかった。」

長文失礼しました。
333恋する名無しさん:2007/01/15(月) 06:10:05
333取ったどー
334恋する名無しさん:2007/01/15(月) 09:25:14
>>328
実は私もまとめサイトを作ってる者のひとりです。

前スレで作成を表明された方がいらっしゃいましたが、
その後一向に音沙汰が無いため、
んじゃ私が...ってことで去年の10月から非公開で作成をすすめておりました。

↓こんな感じです(本日公開しました)
http://materuyo.exblog.jp/

前スレで表明された方が
“携帯でも見れる”ということでエキサイトブログを推してらっしゃいましたので
私もエキサイトを使用しています。
開始から3ヶ月も経っている割には掲載記事が少なくて恐縮なのですが、
よかったらご覧ください。

なお>>328さんが指摘されてらっしゃる件ですが、
掲載を望まない語り部さんはご一報いただけますでしょうか(過去に書かれた方も含めて)。
その場合は削除いたします。
335328:2007/01/15(月) 14:19:28
>>334
きっと他にも作ってる人いるかなぁ
とは思ってたけど…

http://yls0111.exblog.jp/

なんでこんなシンクロしとんねん( ̄▽ ̄;)
驚きの余り、携帯から返信ですよ!
(会社では2ch接続規制あり)

Exciteを選んだのは、使い慣れたとこに落ち着いたまでの事。
しかも掲載記事数やカテゴリまで一致とか、もうなんかニヤけちゃって(゜▽゜)

すみません、仕事から帰ったら落ち着いて返信させて頂きますm(__)m
336328:2007/01/20(土) 00:54:38
こんばんわ
なんか色々ごたごたして、数日開いてしまいました。
愛加さんのStoryも気になるところですが…
>>334
お互いの作ったサイトに対して、
皆さんの意見も聞いてみたいとこですね。
私は334さんのサイトがあるので、まとめサイトはお任せして
基本的に個人サイトとして存続させ、名無しに戻ろうと考えています(´ー`)ノシ
337恋する名無しさん:2007/01/22(月) 02:48:13
age
338恋する名無しさん:2007/01/27(土) 00:43:59
あぶね!あげ
339恋する名無しさん:2007/01/28(日) 02:07:52
誰かいるかい?
340恋する名無しさん:2007/01/30(火) 04:35:31
あげ
341恋する名無しさん:2007/02/02(金) 22:00:05
あげ
342恋する名無しさん:2007/02/04(日) 17:39:16
あげ
343恋する名無しさん:2007/02/06(火) 23:49:18
過疎ってるようなので上げついでに俺の初恋話でも投下。長っ話になるから覚悟汁。
 
 
瞳と出会ったのは中2の夏。
付き合っていた隣の中学の麻紀の部屋。麻紀の従姉妹だった。
麻紀の部屋で1人で留守番をしていた時。突然開いた扉の向こうに瞳は立っていた。
 
瞳ははっきりとした目鼻立ちで、少しだけ癖毛の髪が緩いウェーブをかけたようで少し大人びて見えた。
ただその時は、それどころではなかった。忘れもしない。初めて交わした言葉は

『誰?人の家で何してるの?』
「オマエこそ誰だよ!何勝手に人の家に入って来てんだよ!」
手近にあったハンガーを掴んで身構える瞳。
番犬のドーベルマンのような目つきで威嚇する俺。

麻紀のおばさんが帰ってきて事なきを得たが、出会いは最悪だったw
 
麻紀とは1ヶ月程前に学校の帰り道で初対面でいきなり告白された。
「‥つか誰だよオマエ?」
と思ったが麻紀の勢いに押し切られる感じでなんとなく付き合いだした。
付き合いと言っても手を繋いでキスした程度。カワイイもんだ。
 
瞳と麻紀は同い年で家も近所、小さい頃からとても仲が良かった。親同士も仲の良い兄妹で両方の親に育てられたそうだ。
2人は顔は全く似てなかったが本当に仲の良い姉妹のようだった。

344恋する名無しさん:2007/02/06(火) 23:51:05
>>343
マテルヨ・・
345恋する名無しさん:2007/02/07(水) 00:01:05
それからは3人で買い物に行ったり、学校サボって海まで電車で出かけたり…
いつも3人だった。
瞳とは仲良くなるにつれ瞳の真っ直ぐな性格、気遣いを忘れない優しさ、芯が強く絶対に信じた事は曲げない強さ、でも本当は怖がりで泣き虫な所。色んな部分にどんどん惹かれていった。
 
でもあの頃は麻紀が居るのにそんな気持ちになる俺は頭がおかしいと必死に感情を打ち消していた。

逆に麻紀は甘やかされて育った末っ子で、ちょっとした事でキレて泣き喚くようになり気持ちは遠のいていった。
 
そんな俺に瞳は『あんな子だけど麻紀にも良いところがあるから』といつも麻紀を庇っていた。
 
そして『別れたら和希(俺)と会えなくなるよ。そんなの嫌だよ』と少しだけ気持ちを伝えてきた。
互いに好きならば麻紀と別れて付き合えばいいと思うだろうが、簡単にはいかなかった。
 
瞳は母と祖母の3人暮らし。父親も祖父も家族を捨てて浮気相手と逃げていた。
瞳は幼い頃から『絶対に人の物に手を出しちゃダメ。浮気なんかするのは犬畜生以下の最低の人間』と日々言われて育ってきた。
祖父に捨てられて苦労しているせいか家族(瞳家と麻紀家)の結束は異様に固い。
妹同然の麻紀の物(俺)を盗るような事は絶対に出来ない。 
何よりも瞳自身が人を騙したり裏切ったりを極端に嫌がる性格だった。
 
幼い2人に解決策なんか見つからなかった。
「二股なんて男のすることじゃねー。最悪だ」と思ってはいたが、想いはどんどん強くなっていく。
いつしか瞳と居られるなら何でもいいと思うようになっていた。
 
瞳と2人で遊びに行ったが、互いに罪悪感からすぐ帰ってきた事もあった。
電話で話す秘密の時間も麻紀の名前が出ると2人とも言葉が続かなくなった。
 

 
346恋する名無しさん:2007/02/07(水) 00:19:16
>>344
投下しようと思ってここ2日ぐらい書いてたんだけど、文才無いから上手く纏めらんないんだ。ゴメン。生暖かく見守って下さい。
 
では続き

高校受験。
『一緒の高校に行きたいね』という瞳の言葉で俺は瞳と同じ学校へ行く事を決めた。
今はどうか知らないが当時の中学は学力で受験する高校を決められる。他に選択肢は無い。
俺は瞳と同じ高校に行くと言い張り、親や担任や校長の猛反対を瞳への気持ちだけで乗り切った。
 
3人で合格発表を見に行った。麻紀だけが落ちていた。

ホッとしていた俺がいた。瞳も同じ表情だった。
それを感じ取ったのか麻紀は言った。
『これで2人が付き合うような事になったら絶対、一生許さない』

麻紀は気付いていた。
347343:2007/02/07(水) 00:27:59
でも幼い恋心は止められなかった。
入学式数日前。瞳と2人で部活見学に行った帰り道。突然降り出した雪を避けた橋の下。
 
瞳は『ずっとずっと和希の事が好きだった』と言ってくれた。
俺も瞳の事が好きでたまらない事を伝えた。
瞳は言った『でも無理なんだ。浮気なんか絶対出来ないよ。だから側に居てくれるだけでいい』
 
そう言って俯く瞳がたまらなく愛おしかった。思わず瞳を抱きしめていた。
 
瞳と交わした最初のキス。季節外れの雪の中で隠れるようにキスをした。
 
入学後は家から遠回りして待ち合わせて登校したり、校内には麻紀の友達がいるので大っぴらに仲良い姿を見せないようにしていた。
 
高校に入って少し化粧もしだした瞳は目立った。本当に綺麗だった。入学ひと月で30人近くから告白されていた。
それも2ヶ月目から殆ど無くなった。隠していたが俺と付き合っていると分かったからだ。
麻紀の友達もそう思っただろう。
 
『麻紀と2人で遊びに行く』
そう言った次の日から瞳は学校を休んだ。心配で電話しても取り次いでもらえない。

代わりに暫く連絡も無かった麻紀から電話が来た。
『和希は私の彼氏。ずっと彼氏。後から出てきた女なんかに絶対渡さない』
 
俺は何があったかを理解した。やましいのは自分の方なのに瞳を傷つけた麻紀に殺意さえ覚えた。
自分の気持ちをはっきり伝えるべきか迷った。

でも瞳と麻紀は姉妹同然。瞳も麻紀だけは裏切りたくないと思って苦しんでいる。俺が怒りに任せて全て打ち明けたら瞳が辛い立場になる。
 
俺は何事も無かったように他愛も無い話を続けた。ガキなりに必死だった。
 
何日かした真夜中。瞳から電話が着た。瞳は涙声だった。
『私ね、和希と一緒にいられなくなっちゃった。頑張って他に好きな人を探すから。今までありがとう。大好き』
それだけ言って電話は切れた。悲しくて恋しくて涙が止まらなかった。
 

348恋する名無しさん:2007/02/07(水) 00:35:35
翌日、瞳は学校に来ていた。
ただ俺を避けていた。目も合わせてくれない。初めて見る瞳の姿に俺は戸惑い、途方に暮れた。
 
瞳を狙ってる奴はいくらでもいた。瞳に彼氏が出来たのはそれからすぐだった。
 
魂が消失したような感覚だった。
何も手につかない。部活でもミスの連発。
『どした?大丈夫か?』と心配してくれた先輩に『うっせーよバカ野郎!』と吐き捨てた俺は当然ながら先輩達からキツーい教育的指導を頂いた。
 
その夜電話が鳴った。
「瞳…?」
自分一人で歩く事もままならず、仲間達に支えられて帰宅した俺が猛ダッシュで電話に出た。
 
麻紀だった。がっかりしたのを悟らないよう他愛もない話に付き合っていたが、いつの間にか麻紀の話は瞳への悪口に変わっていた。
『瞳って偉そうで人を馬鹿にしてる』
『凄い嘘つき』
『男癖悪くて有名。また今日も新しい男を捕まえたみたいw』
 
いつも麻紀の事を気にかけ、麻紀の為に泣きながら身を引いた瞳への中傷に俺は叫びだすのを必死で堪えた。麻紀の情念に寒気がした。
 

俺は叫び出すの抑えながら言った。
「何いってんの?誰より麻紀を大事に思っているのは瞳だろ?そんな事言うのは最低だよ」
 
だが麻紀から帰ってきた言葉は
『違うよ。最低なのは瞳だよ。こないだもお婆ちゃん達に「薄汚い女」って言われてたよ。早く死ねばいいのにねw』
 
こいつ…瞳に直接何か言ったんじゃなく、親や祖母にまで…
まだ俺達は16才だった。親無しでは生きられない。あまり孝行者ではない俺ですら親に瞳との事を責められたら辛いだろう。
まして家族を大切に思う瞳ならどれだけ辛かっただろう。
 
その場で泣いている瞳の事を思ったら、我慢なんか出来なかった。
「ふざけんな!俺は瞳が好きだ!好きな女を傷つけられてテキトーに笑ってられる訳ねーよ!お前には悪いと思ってたけどそんな気も全部ふっ飛んだよ!お前は最低だ!お前とは別れる!じゃーな!」
それだけ一気にまくし立てていた。麻紀は何か言っていたが、そのまま電話を切った。
 
その後は後悔の嵐だ。俺のせいでまた瞳が辛い目に遭うんじゃないかと思って眠れなかった。

349343:2007/02/07(水) 00:58:42
次の日、学校で瞳とすれ違った。あの後責められたんだろう。瞳は目を腫らしていた。
 
ただそれまでのように目を背ける事はなく、俺の顔を見て少しだけ微笑んだ。
 
たぶんこれからも瞳とは一緒に過ごせないと思ったが、あの時は瞳が微笑んでくれた事。ただそれだけで幸せだった。
 
それから眠れない夜が続いた。足りない頭で色々考えた。今までの事やこれからの事。
考えているうちに麻紀も同じ思いをしてたんだろうと思った。宙ぶらりんだった自分に無性に腹が立った。
このまま引きずったらダメだ。男らしく忘れよう。そう決めたら少しだけ楽になれた。
 
 
瞳が中心じゃない高校生活が始まった。
学校行って、授業中爆睡して、部活に行って、バイトして、夜遊んで、朝寝る。次の日学校行ったり行かなかったり。
 
毎日繰り返し。男女問わず色んな毛色の友達や知り合いだけはやけに増えた。

茶髪でピアスを開けてバイクに乗って、流行りの服を着て、いつも周りに人がいて、大学生の彼女。
 
傍目からは派手で楽しそうに見えたようだが、どこか満たされない気分で一年が過ぎた。
 
瞳とは廊下ですれ違う時に『よっ』「おう」と軽い挨拶ぐらいはするようになっていたが、会話らしい会話は交わしていなかった。
 
瞳は彼氏と長続きせず、それまでに数人と付き合って別れてを繰り返していた。
きっともう瞳の中では俺もそんな中の1人なんだろうと思っていた。
周囲が『瞳ってヤリマンじゃね』とか言うのを苦々しく思ったが、自分には関係無いと聞き流していた。
 
350343:2007/02/07(水) 01:05:13
そんな高校2年の夏。俺はちょっとした喧嘩をして補導され、停学になった。
その時は停学なんか休みを貰ったぐらいの感覚で、いつも通り夜遊び精を出して停学期間を満喫していた。
停学明けも面倒になり適当な理由をつけて休み、夜中まで騒いで機嫌よく家に帰った。
 
家の前まできて俺は時間が止まったように動けなくなった。
 
アパートの入り口の階段で瞳が膝を抱えて眠っていた。
信じられなかった。
 
混乱する頭で状況を整理していたが、頭がよく回らない。
それより瞳が風邪をひくから早く起こさないとと思い、慌てて瞳に声をかけた。
「もしもし?おねーさん?こんな所で野宿ですか?」

動揺している事を悟られないように明るく言ったつもりだったが、思い切り声が裏返っていた。
 
瞳はゆっくりと顔を上げ、俺を見て泣きそうな顔になった。
『どこ行ってたの?』
「いや…バイト」
『バカ!』
「…ごめん」
『バカ!心配させるなよバカ!』
 
瞳は泣き出した。俺は瞳の震える小さな肩に手を伸ばしかけてためらった。
少しでも手を触れたら抱きしめてしまうのが分かっていたから。
瞳が泣き止むまでただ見ている事しかできなかった。
 
 
瞳を送って久しぶりに2人で歩いた。
たいした話はしなかった。学校や友達の話、好きな洋服や音楽の話。
一年前の瞳とは声も話し方も違ったが、気にならなかった。
瞳と話しているだけで満たされた気分だった。
このままずっと話していたかった。瞳の家が近づいて来るのがもどかしかった。
 
家に付いて瞳は『ありがと。学校おいでよ』と手を振った。

家に入っていく瞳に思わず俺は声をかけた。
振り向いた瞳は『何?』という顔で俺を見つめていた。
 
「今日はどうして待っててくれたんだ?」
そう聞こうと思ったのを飲み込んだ。聞いてしまって期待した答えが返ってこないのが怖かった。

「今日はありがとな。オヤスミ瞳」
『おうオヤスミ和希』
瞳は嬉しそうに微笑んだ。一年ぶりに見た瞳の最高の笑顔だった。
 
351恋する名無しさん:2007/02/07(水) 01:10:34
いい話だなぁ。
オレも書きたくなってきた。
マテルヨ
352343:2007/02/07(水) 01:47:43
>>351
レスつけてくれてdクス。
是非オマイさんの話も聞かせてくれ!
 
俺の話は長いんだ。続きはまた明日から書くよ。
ノシ

353343:2007/02/08(木) 00:58:45
昨日の続き投下します。
 
それから瞳とはまたよく話すようになった。
学校でも顔を会わせば立ち話。放課後の教室で真っ暗になるまで話し込む事も。よく電話も来るようになった。
どれも部活の練習がキツいとか、バイクで超コケたとか、瞳の彼氏の誕生日プレゼント何にしようとか、俺の彼女の親が恐えーとか、しょーもない話しばかりだったが。

いつしか瞳は誰よりも話せる奴になって行った。
他の奴に言われたらカチンと来るような一言も、瞳に言われると何の違和感も無く耳に入ってきた。
 
結局まだ俺は瞳が好きだった。ただ同時に瞳は何でも話せる親友のようになって行く。

実際いい雰囲気になりかけた事もあった。
ただ瞳と離れた一年間を思うと、もしまた付き合っても別れが来た時にあの時以上に辛くなりそうな気がした。
 
俺は瞳とずっと楽しく過ごせる今の関係を大事にすることにした。
あの夜、家の前で待っていた瞳が泣いた事は記憶の隅っこに置いて忘れたことにした。
 
それからも瞳とはいい関係が続いた。
周囲から「ヨリ戻したのか?」と聞かれるくらい仲が良かった。

新しい彼女からも
『瞳が一番好きなんでしょ?』
とか言われたが、「あいつは中学からの大事な親友。今はそれ以上でもそれ以下でもないよ」と言っていた。

彼女に嘘を付いている気も無かった。瞳はもう恋愛対象ではなく、俺にとってもっと大事な存在になっていたから。家族みたいなもんだと思おうとしていた俺がいた。
 
354343:2007/02/08(木) 01:10:59
高3の夏。夏のインターハイ予選も佳境に入った頃。
 
奇跡的wに地区大会を勝ち進んだ我が部は、いつになく盛り上がっていた。
 
話は逸れるが、あれだけ夜遊びに精を出していた俺があまり学校を休まなかったのはバスケがしたかったからだ。
授業をサボっても部活にだけは顔を出していた。
 
監督からは「絶対問題を起こすなよ! お前がウチを廃部に追いやりそうな気がする」とか言われていたがw
とにかくそんな時に事は起こった。
 
大会中は軽めの練習で早く終わるので彼女が待っていた。
仲間達に彼女を加えて「打倒能代!」と盛り上がっていると、瞳がいつものように加わってきた。
 
彼女はちょっと嫌な顔をしたが、三年間隣の体育館で練習していた瞳と部員達は仲が良く『あんた達盛り上がりすぎw』と楽しく話していた時だった。
 
目の前で笑っていた瞳のスカートが突然まくれ上がった。
 
悲鳴を上げてしゃがみ込む瞳。
何が起こったか分からず呆気に取られる俺。
仲間の「何やってんだよゴルァ!」と言う声。
「いや〜練習で賭をして…誰か…スカートを捲れ…ヤリマンだからいいと思って…」みたいな他の部の奴の声。
 
物凄い怒りが込み上げてきた。
そのバカを殴り倒ししたい衝動に駆られながらも、彼女も見てるし、やっと掴みかけた県大会への道を暴力沙汰なんかで潰したら3年間一緒に頑張った仲間に申し訳が立たないと必死に堪えた。
 
355343:2007/02/08(木) 01:48:18
『ざけんな!誰がヤリマンだってんだよ!』
仲間の怒号が響く。

スカートをめくったバカは懲りもせずヘラヘラしながら
『こいつならパンツぐらいどってこと無いってw』と開き直る。
 
しゃがみ込んだ瞳は両手で顔を隠し耳まで真っ赤にして
『…違う。…違うもん』と小さく呟きながら震えていた。
 
「瞳…大丈夫か?」そう言って瞳の顔を覗きこんだ時…

 
瞳の指の隙間から涙がこぼれ落ちた。
 
瞳の涙を見た瞬間、俺の理性は吹っ飛んでいた。
仲間も県大会も暴力沙汰で廃部とかも、瞳の為に俺が本気で怒る姿を見た彼女がどう思うかなんか全てどうでもよくなった。
 
ただ瞳を泣かせたバカを叩きのめす事しか頭に無かった。
相手を殴り倒し、泣き叫ぶその顔を形が変わるまで殴り続けた。
止めに入った仲間や後輩や他の部の奴等から縋りつく彼女まで、俺の体に触れる奴を全て振り払い、突き飛ばし、殴りつけても止まらなかった。あの時は本当に"殺す"つもりだったと思う。

もう誰もが俺を止める事を諦めていた。鈍い音と声にならない悲鳴だけが体育館に響いていた。
 
 
『和希!』

瞳の声がした。
『和希やめて!』
馬乗りになって拳を振り続ける俺の背中に瞳がしがみついてきた。
『大丈夫だから!私は平気だから!お願い和希!もうやめて!』
 
背中に瞳の温かい鼓動を感じて俺は
やっと我に帰った。
 
『ごめんね和希。ごめんね。和希。和希。和希…』
瞳の呼びかける声に心が落ち着いていくのを感じていた。
 
ふと自分の手を見ると血だらけになっていた。
か細い声で「すいません」と繰り返す相手の血で真っ赤な顔は腫れてジャガイモのようになっていた。
止めに入った仲間や後輩達は鼻血を出していたり服が破れたりしていた。
彼女は憔悴しきった顔で俺を見つめていた。
 
356343:2007/02/08(木) 01:58:49
次の日、俺はまた停学になった。

仲間達の必死の弁護や、瞳を泣かせた他の部の奴の話から退学だけは免れた。

学校側としても問題を大きくするのを避けたかったのと、放課後の体育館での出来事で居合わせた人数も少なかったのが幸いしたようだ。
 
ただ俺は無期限部活動停止処分を言い渡された。要するにクビだ。
どのみち利き手の指の骨が折れていたから試合になんか出られなかったんだが… 
三年間バスケの為だけに学校に来ていたようなものだが、その時は後悔の念は湧いてこなかった。
 
 
瞳は学校を休んだ。
あんな騒ぎになった後だ。ショックだったろう。
瞳には何の責任もないが"瞳の涙"から始まった事だと周囲は思うだろう。
普段気丈に振る舞っていても周囲の好奇の目に耐えられるほど瞳は強くなかった。
 
彼女からは当然別れを言い渡された。
『あんなに瞳が好きなのにどうして好きって言わないの?』
『どうして瞳は和希の事を好きって言わないの?』
『2人共バカみたい!私は和希が好きだけど2人の恋愛ドラマの脇役にはなりたくない!』
そんな事を言っていた。返す言葉も無かった。
 
俺が抜けたチームは次の試合、百点近い大差をつけられてボロ負けした。
俺一人がいた所でどうにかなる相手じゃなかったが、そこまで大差を着けられる程の力の差は無かった筈だ。
試合直前の事件でチーム全体が戦える状態ではなかった。
 
いつまでも瞳への想いを引きずり続ける俺は、また麻紀のように自分の周囲の人達を傷つけていた。
そして誰よりも大切な瞳をも傷つけてしまっていた。

自分のバカさ加減にウンザリした。どこかへ消えてしまいたかった。
357343:2007/02/09(金) 21:56:53
停学明けも瞳は学校を休んだままだった。
連絡しようにも瞳の親に極端に嫌われている俺は電話もかけられない。
ただ心配するだけの自分の臆病さが情けなかった。
 
昼休みに瞳の彼氏に呼び出された。今回の件での彼氏の立場を考えたら2、3発殴られても仕方ない。俺は憂鬱な気分で出向いた。
 
会うなり彼氏は言った。
『瞳を迎えに行け!俺じゃ駄目だ!分かるだろ!?悔しいけどお前じゃないと駄目なんだよ!今すぐ行けよ!』
 
それは俺の役目じゃないと言おうとするのを遮り続ける。

『カッコつけんな!好きなんだろ!‥俺は降りる。瞳からお前の話ばかり聞くのはもうウンザリだ。早く行けよ!瞳が待ってるのはお前なんだから!』
 
学校を飛び出し瞳の家に向かってバイクを走らせていた。
 
 
家の前。二階の瞳の部屋のカーテンは閉まっていたが、バイクの音に気づいたのか少しカーテンが開いて閉じた。

チャイムを押すと婆さんが出てきた。
「真山(俺)です。瞳さん居ますか?」
婆さんは声を荒げた。
『帰りなさい!アンタのせいでウチの孫がおかしくなる!瞳は居ない!居ても絶対に会わせない!』
 
構ってられなかった。家の奥に向かって叫んだ。
「瞳!迎えにきた!学校行くぞ!みんな心配してる!」

上から瞳の声がした。
『みんなって誰!?誰が心配してるの?誰と誰と誰!?』
 
「俺が心配してる!俺と俺と俺がお前の事を心配してる!早く行くぞ!」
 
‥もうちょっとマシな事言えなかったんだろうか?俺は必死に叫んでいた。
 
ふと見ると婆さんが目を見開いて俺を見つめていた。

やべぇ…またやっちまった。そう思った時、婆さんがポツリと言った。
『ちょっと待ってなさい』
婆さんはそれだけ言って家の中に入って行った。
 
 
しばらく待って扉が開いた。瞳が笑顔で立っていた。

『行こう和希!』
「あ、あぁ…婆さんは?」
『行ってきなって。あんな大声出されたら、五月蝿くてかなわんってw』
「………」
『あんなバカ男に引っかかって、アンタも災難だよって笑ってたwww』
「………」
 
瞳は大声で笑っていた。俺もつられて笑った。

358343:2007/02/09(金) 22:19:30
あの頃の出来事で、俺も瞳も互いの存在の大きさをよく確認できた。
 
‥だがそれ以上進展する事は無かった。
強がりとか格好つけてる訳ではなく、ただ瞳と居られたら幸せだった。友達とか彼女とかそんな事は二の次だった。
 
2人はそのまま親友という形で卒業を迎えた。
 
 
瞳は卒業後すぐに某ブランドのショップに就職した。
いつも『早く大人になりたい』と言っていた瞳。学校の成績も悪くなかったが大学進学より1日も早く社会に出たかったのだろう。
 
逆に高校のころ全く勉強しなかった俺は大学なんか行けるはずもなく、ドンペリニョンを女性に勧めて自分で飲むような夜の仕事をなんとなくしていたが、瞳にめちゃめちゃ説教されてなんとかそれなりの企業に就職。
 
2人を取り巻く環境は随分と変わったが、瞳との関係はそのままだった。
車を買って最初に助手席に乗せたのも、成人式に一緒に行ったのも瞳。
週に一度は必ず会ってしょうもない話で笑って、仕事や恋の話から例えどんな小さな事でも真剣に話し合った。
 
一緒に海に行って、スノボに行って、温泉行って、クラブに行って、ライブに行って、合コン行って、朝まで騒いで、呑んで笑って泣いて。笑って笑って‥
 
でも体の関係どころかキスすらしていない。そんな関係になるのを互いに避けていた。
高校の時から何も変わらない関係が続いていた。
 

359343:2007/02/09(金) 22:27:08
卒業から7年目の夏。
テキトーだった俺もだんだん大きな仕事を任されるようになり、瞳も某ブランドの店長になっていた。
2人共ちょうど彼氏彼女はいなかったが、公私共に充実していた時期だった。
 
書類整理に時間を取られ、遅くに部屋に帰ると瞳が待っていた。
いつもの事だ。特に会う理由なんかいらない。暇だから、飲みたいから、眠れないから。週に一度は現れる。
 
ただその日は珍しく酒が強い瞳がへろへろに酔っていた。
『おぉかえりぃぃ!おっそいぞぅかずき!ばかにしてんのかぁ?』
へべれけだ。そういえばこんなに呂律の回らない瞳は初めてかもしれない。
 
「どした?ヤケ酒か?」
と言う俺を無視して、いつも通り勝手に冷蔵庫からビールを取り出して笑う瞳。
 
何かあるなら、この時点で言う。十年間ずっとそうやってきた。
俺は珍しい事もあるもんだと普段通り取り留めのない話を聞いていた。
 
そのうち瞳が黙りこんだ。やっぱり何かあったんだ。そう直感した。
 
「よう瞳。そろそろ吐いて楽になれよ。田舎でオフクロさんが泣いてるぞ。カツ丼食わせてやるからようw」
俺の冗談混じりの問いかけに瞳は目を伏せたままつぶやいた。
 
『…だっこしてよ…』
 
俺は固まった。高校入学の頃に付き合った時以来、瞳を抱いた事なんか無い。
酔って肩を組んで歩いたぐらいだ。
ずっとそんな雰囲気になるのを互いに避けてきたはずだ。
 
俺がそんな事を考えているうちに、瞳は俺の膝の上に座ってきた。
 
瞳の髪の香りがした。こいつこんなに軽かったのかと変な感慨にふけりそうな俺に瞳が追い討ちをかける。
 
『…ギュッてしてよ…』
 
瞳を抱く腕に少し力が入る。心臓が高鳴る。口の中が乾いて仕方ない。飲みすぎた次の朝みたいだ。

これが他の女なら迷うことすら無い。そのままベッド行きだ。
でも今腕の中にいるのは十年間想い続けた瞳。誰よりも腹を割って話し合える親友の瞳。
…瞳は俺の宝物。
 

そんな俺の葛藤を余所に瞳はいつもと変わらない調子で話を始めた。
俺は少しホッとしていた。

360343:2007/02/09(金) 22:32:28
瞳は出会った頃からの昔話を始めた。
 
『さいしょにあったときおぼぇてる〜?』
「ああ。麻紀の部屋だったな」
『あたしさいしょねえ。かずきのことドロボウかとおもったんだよw』
「俺はメチャクチャ焦ったよ。留守番してたら知らない女の子が突然入ってくんだもんなw」
『にらみあってたねw』
「目を逸らしたら負けみたいな感じでなw」

普段瞳はあまり昔の話をしたがらない。やっぱり今夜の瞳は変だ。

でもそれを問いただすより、その時は瞳を腕の中に包みながらゆっくりと流れて行く優しい時間が心地良かった。
 
2人で過ごしてきた時間を確認しあうように明け方まで話し合った。
 
そのまま瞳は俺の腕の中で眠ってしまった。
安らかな寝息をたてる瞳の横顔が今迄以上に愛おしく感じる。もう離したくないと心から思った。
 
 
昼過ぎに目覚めると瞳はもう居なかった。
昨夜の出来事を思い出しながら、次に瞳と会ったらもう一度はっきり好きだと告げようと思った。

今までずっと曖昧な関係だったが、誰よりも何よりも瞳の事を好きだと思う自分を再確認していた。

好きなんて軽い言葉で自分の気持ちを伝えきれるだろうか? 
瞳と付き合ったらどうしよう?そういえば瞳は遠くへ旅行に行きたいと言ってた。今の仕事が片付いたら休みを取って2人で旅行に行こう。 
そんな事をぼんやりと考えていた。
 

361343:2007/02/09(金) 22:38:55
それから旅行代理店に行って話を聞き、瞳の好きなカスミソウの花束を両手で抱えきれない程買った。
あんにゃろうビックリするだろうなw
瞳なら『うわ!何コレ!和希が花?超キモイwww』とか言うだろうなw
そんな事を考えて少しニヤニヤしながら瞳の携帯に電話をかけた。
 
瞳は電話にでなかった。変わりにやけに機械的な声が聞こえた。
「…こちらはN○Tド○モです。お客様のおかけになった番号は現在使われておりません」
 
間違えたと思い番号を確認してもう一度かけ直す。
「…こちらはN…」
 
あれ?あいつ携帯変えたのか?でも昨夜はそんな事言ってなかった。
少しだけ不安がよぎったが、早く瞳と逢いたい気持ちの方が強かった。
 
瞳の勤め先に電話を入れる。馴染みのスタッフが電話に出た。瞳と一緒に何度か遊びに行った事もある。当然俺と瞳との長い付き合いも分かっている。俺はいつも通りに話しかけた。
「よう理恵ちゃん。真山だけど瞳いる?」
俺の言葉に彼女の声は困惑していた。
『え…?瞳さんなら辞めましたけど?』 
さっきまで気にしていなかった携帯の事が頭をよぎる。
「…え?辞めたっていつ?」
『…え?あのう…1週間前ですけど。和希さん聞いてないんですか?』
 
意味が分からなかった。
何でそんな大事な事を俺に言わないんだ?携帯の事も番号変えたらいつも一番最初に連絡して来たじゃないか?

無言になった俺の雰囲気を察したのか彼女は話しだした。

『あの…瞳さんが辞めるって言い出したのは1ヶ月ぐらい前で…当然和希さんは知ってると思ったし…本当に知らなかったんですか?』
 
俺はその問いかけには答ずに聞いた。
「瞳は何で辞めたの?何かあったの?」 
『…いえ。店では何も無いです。あたしもビックリして何でですか?って聞いたら"ちょっくら旅に出てくらあ"って言ってたから…瞳さん今彼氏いないから和希さんとでも一緒に旅行に行くのかなって思って…』
 
頭の中は「?」で一杯だった。俺は礼も言わずに電話を切り、瞳の部屋に車を飛ばしていた。

362343:2007/02/09(金) 22:46:22
瞳の部屋。俺は不安な気持ちを早く振り払いたくて階段を駆け上がった。
部屋の前に着いてチャイムを押そうとした時。
 
通路に面した窓に普段かかっているオレンジ色のカーテンが無い事に気が付いた。
 
そっと中を覗きこんだ俺の目に映ったのは、何もなくなってフローリングがやけに反射するがらんとした空き部屋だった。
折れそうになる心を必死に鼓舞しながら階下の大家の元へ。
『彼女なら昨日の昼間に全部荷物を引き上げたよ』
 
意識が遠のきそうになる。人間いよいよダメだと思ったら自動的にスイッチが切れるらしい。

だが現実逃避している暇は無かった。
共通の友人に片っ端から連絡を取ったが、瞳の所在を知る者は誰もいなかった。
 
その夜、俺は一睡もできなかった。繋がらないと分かりきっている瞳の携帯に何度も電話をしていた。
様々な思いがよぎる。今迄十年間、こんな事は一度もない。どんなに小さな事でも、どんなに恥ずかしくて人には言えないような事でも2人は全部話し合ってきたはずだった。
 
知らずに瞳を傷つけていたんじゃないか?明日になれば普段通り『うす!』とか言いながら現れるんじゃないか?
延々と考えている内に夜が明けていた。 

363343:2007/02/09(金) 22:52:10
それから一週間経った。
瞳の行方は分からないまま。仕事を休んだ俺は瞳の実家に向かった。高校の頃より老け込んだ婆さんが出てきた。
事情を聞いた婆さんは俺に『上がんさない』と言った。
 
婆さんは瞳の子供の頃からの話しをした。瞳の生い立ち。親父さんが出ていった夜の事。俺と麻紀の事。
高3のあの日。俺が瞳を迎えに行ったあの後も瞳の母は瞳をなじり続け、婆さんも『この子は本当ににあの五月蝿い少年を愛してる。邪魔しちゃいけない』と思いながらも、自分を瞳の母や麻紀にダブらせて瞳を責め続けた事。
 
泣きながら俺への気持ちを訴える瞳に『あんな男と一緒になるなら身内は全部捨てたと思え』と吐き捨てた事。
それから瞳は実家に全く寄り付かなくなった事。
婆さんは『私のせいだ』と頭を下げてきた。

ただ婆さんも瞳の行方については何も知らなかった。
 
それから数ヶ月、俺は瞳がいない現実を受け入れられずにさまよった。
仕事を休み、少しでも瞳と接点のあった人を訪ねて回った。 
瞳はそれまで俺の親友であり、愛する人であり、俺の全てだった事を思い知った。

やっと今の状況が瞳が俺から離れる事を望んだ結果なのだと理解し納得した時、俺の中の何かが壊れて行くのが分かった。自分の半身が霞んでいく気がした。
 
それ以来、俺は殆ど笑わなくなった。
 

364恋する名無しさん:2007/02/10(土) 17:34:20
マテルヨ
365343:2007/02/13(火) 01:44:14
それから俺は友人達を避け、ひたすら仕事だけに打ち込んだ。逃げ込んだと言った方が正しいかもしれない。
友人達と居ると気持ちは安らぐが、心が緩むと瞳のことばかり考えてしまうから。

新しい彼女も作らなかった。誰も瞳を失った俺の半分を埋められる訳がないと思った。
何より俺が愛しているのは瞳だけだったと痛い程分かってしまったから。
満たされない気持ち誤魔化す為に瞳以外の人に逃げ込むようなまねはもう出来なかった。
 
仕事に追われ寝る暇もない日常が俺の心を俺自身から隠してくれた。
 
忙しければそれで良かった。誰もが尻込みするような案件に自ら名乗り出、必要以上に頭と体と時間を使った。
どんな小さな事も一切妥協せず、どんなに忙しくても他人を頼る事も無かった。 
少しでも自分の仕事にゆとりが出来ると、自分の仕事と平行して同僚達の手伝いに奔走した。 

周囲は最初『真山が目覚めたw』と笑っていたが、そのうち『やりすぎだ!』『仲間や部下を信じられないのか!』『お前がやり過ぎると後がやりにくい!』などと非難の声に変わっていった。
 
仲間を思いやる事も一切の妥協もせず、同僚や部下達、取引先や下請けにも随分と無茶もさせた。
 
その頃に下請けの社長に言われたのは
『真山さん。あんたの仕事ぶりはサラリーマンじゃないね。借金まみれで倒産寸前でもう後が無い零細企業の社長みたいだよw』
 
当然業績は異様に伸びた。桁が一つ違った。
当たり前だ。ある程度頑張れば利益が上がる流れが確率された会社という組織の中で、俺は仕事以外の事を全て切り捨ててやっていたんだから。
普通誰もそこまでやらないだけで、誰だって出来る事だ。
 
それを三年続けた頃、本社への転勤が決まった。
上司や同僚達からは異例中の異例の栄転だと持ち上げられたが、正直俺にとっては本社だろうが支社だろうが忙しくて瞳の事を思い出す暇さえなければ何でも良かった。

366343:2007/02/13(火) 01:47:37
本社に行ってからも俺の苛烈な仕事ぶりは変わらなかったが、以前と違ったのは周囲のモチベーションが高く、社内で俺がそれほど浮いた存在にはならなかった事だ。
 
瞳が居なくなってから5年。仕事以外では誰とも会話すらしなかった俺にも久しぶりに話せる同僚も出来た。
同い年の高田は2人でチームを組む事も多く、良いコンビになっていた。
高田は頭が切れて話しも上手く仕事も相当出来るが、やけに馴つっこい奴で仕事以外は女の事しか考えていないような奴だった。
 
高田と飲んだ時に瞳の話しをしたら
『そらお前、演歌の世界だなw 八代亜紀かよw』と笑っていた。

それから高田は俺に女の子を紹介しようと躍起になった。
正直迷惑だったが、仕事の相棒で、なんとか俺を幸せにしてやりたいと思っている心優しい高田との仲もあり、断るのも申し訳なくて何人もの女の子と会った。
 
どこからコネをつけてくるのかは知らないが、高田の紹介してくれる女の子は皆びっくりするほど可愛いかった。
某雑誌のモデルなんてのもいた。この世の物とは思えないほど綺麗だった。
 
だがいくら綺麗でも可愛くても、瞳の笑顔にはかなわない。
ありえないくらい綺麗な人が好意を寄せて電話をかけてきてくれたとしても、瞳の『あー暇。どっか行こうよ和希!』の一言ほどときめかない。
 
5年経っても俺の心は何も変わらない。ずっと瞳に縛られたまま。むしろ逢えない分だけ想いは強くなっていた。 

そんな俺に高田は『またダメかいな!贅沢な奴だよオマエはw 次はハリウッドスターぐらい連れてこないとダメかなwww』と笑っていた。

367343:2007/02/13(火) 01:51:08
春がきて俺は31才になった。
瞳と出逢ったのが14の春。もう17年瞳の事を想い続けてきた。
そして瞳はもういない。携帯は五年前のまま。俺の気持ちは中学生のあの頃のまま。俺は一生こうして瞳への想いを引きずっていくんだろう。
漠然とそんな事を考えていた。そんな春の週末だった。
 
いつものように高田の誘いを断りきれずに飲んだ帰り道。
『今日はうちに泊まっていけよ』と言っていた高田が女の子といい雰囲気になってしまい、俺は自宅に帰ろうと駅で電車を待っていた。
 
暖かい夜だった。酒も入ってぼんやりと街のネオンを眺めていた時。
 
人もまばらな向かいのホームから俺の名を呼ぶ声がした。
 
『和希!?』
 
その声を忘れるはずなんかない。ずっと俺が探していた声だった。
自分の手が震えているのが分かる。
 
目を向けた先には瞳が立っていた。
 
 
時間が止まったようだった。全てがスローに流れて行く。
無言で見つめ合う2人の間に電車が滑り込んでくる。瞳がもう一度俺の名を呼ぶ。
電車が出ると俺は線路に飛び出した。後ろで誰かが叫ぶ声がする。降りる時に鞄を落としたが気にしてはいられない。
俺は線路を突っ切り瞳の元へ走った。
 
瞳は泣いていた。髪型も化粧も服装も変わっていたが、泣き虫なのは変わってないようだった。
 
俺は吸い寄せられるように瞳に歩み寄り、瞳を抱きしめてキスをした。
背中に回った瞳の腕が痛いくらいに俺を抱きしめ返してくる。
 
十数年ぶりの瞳とのキスだった。周囲から笑い声や怒る声や拍手が聞こえたが、気にもならない。
長い長いキス。息も出来ないほどに唇を求め合っていた。
 
瞳を抱く腕の感触。唇の柔らかさ。優しい髪の香り。瞳の息づかい。全てが俺を満たして行く。そんな気がした。
 

368恋する名無しさん:2007/02/13(火) 04:09:28
荒らしません
369343:2007/02/14(水) 00:29:21
>>368
ごめん。いい加減ウザいかな?
文才無さ過ぎるし、時間無いし、携帯厨だし、サクッと終わらせらんなくてスマソ。
 
 
永遠とも思えたキスは瞳から唇を離して終わった。
目に涙をいっぱい溜めて瞳が話し出す。
『和希…』
悪い予感が頭を駆け巡る。5年ぶりに逢った瞳はこの後なんて続けるんだろう?また逢えなくなるのを告げる言葉だったらどうしよう。
思わず唇で言葉を遮ろうとした俺に瞳は言った。
 
『誕生日おめでとう』

…力が抜けた。地面に座り込みそうだった。
「…アホウ。誕生日は先月だってw」

あんなにあんなに逢いたくて、もしもう一度逢えたならどんな言葉をかけようかと眠れずに考えた事もあったのに。出てきたのはあの頃と何も変わらない冗談まじりの一言だった。

『…ねえ和希。』
「ん?」
『眉間にシワのあとがあるよ』
「年取ったからなw」
『あんまりキツい顔ばかりしてると禿げるらしいよw』

瞳は笑った。俺も笑った。あの頃と何も変わらない笑いオチ。
あんなに心の底から笑ったのは何年ぶりだろう。俺は久しぶりに大声で笑っていた。

370恋する名無しさん:2007/02/14(水) 00:33:06
ウザくなんて全然ないよ。
楽しく読ませてもらってます。
続きマテルヨ
371343:2007/02/14(水) 00:35:35
それから2人は手を繋いで瞳の部屋まで歩いた。瞳はゆっくりと話しだした。
 
出会ってからずっと俺の事が一番好きだった。
いつの間にか2人の間にできた親友という壁を壊すのが怖かった。それが崩れてしまったら俺を失ってしまうんじゃないかと思った。
ずっと何でもないように振る舞っていたけど、俺が他の女と付き合うのを見て気が狂いそうな程辛かった。
周囲がどんどん結婚しだして自分の将来を考えたら、もう俺から離れるしかないと思った。

あの日、俺に何も告げずに姿を消してから何度も何度も俺の携帯の番号を表示しては切って泣いた事。
一度だけ地元の親友に電話して俺が誰とも交流を絶っていると聞いて責任を感じ、地元行きの航空券を買ったけど今更合わせる顔が無いと思って行けなかった。今でもそのチケットは捨てられずに取ってある。
 
それだけ話して瞳は俯いた。何度も『ごめんね』とつぶやいていた。

その横顔を見つめながら俺はずっと言えなかった言葉を瞳に伝えた。

「ねえ瞳?」
『‥ごめんね。怒ってるよね?』
「怒ってるよ。黙って消えるなんてあんまりだ。これからはずっと側にいてくれ。」
『…和希?』
「ずっと、ずっと瞳の事が好きだった。瞳が居なくなって分かっちゃったんだ。俺にとって瞳は何よりも大切な存在だって。一緒にいよう瞳。これからずっーと一緒にいよう」

泣き虫の瞳がまた泣き出した。そして俺の目を見つめながら言った。
『‥うん。和希と一緒にいる。ずっと一緒にいる。もう離れたりしない。お婆ちゃんになるまで一緒にいる!』

いつの間にか俺も泣いていた。2人共涙でくしゃくしゃの顔で微笑み合っていた。
『ずっと側にいるからね和希。絶対離さないでね』
「うん。ずっと一緒だからな。さざれ雪の苔のむすまでw」
『‥和希。雪じゃなくて石だよwww』

瞳は笑った。俺も笑った。でもいつものような笑いオチでは終わらせない。
ちゃんと言わなきゃならない言葉をまだ言ってないんだ。

「瞳‥結婚しよう」
『はい。幸せにしてね』

瞳の笑顔が涙で滲んでいた。ずっと探していた最高の笑顔が腕の中にある。
幸せすぎて涙が止まらなかった。

372恋する名無しさん:2007/02/18(日) 03:18:13
ぎりage
373恋する名無しさん:2007/02/18(日) 06:19:35
感動アゲ おめでとう
すてきな話 ありがとう
374恋する名無しさん:2007/02/18(日) 08:49:29
マテルヨ
375恋する名無しさん:2007/02/18(日) 10:09:19
私が経験した事を書きます。
彼と会ったのは、新学期が始まってすぐ。私の友達が彼と友達で、みんな一人暮らしをしていたこともあって、すぐに仲良くなりました。
彼は明るくて、いつも仲間に囲まれていました。
彼に恋心を抱くのに時間はかかりませんでした。
いつも彼を目で追っている私に、友達が「アイツは駄目だよ。学校は別だけど、田舎から一緒に出てきている三年付き合っている彼女がいるから。」と教えてくれました。
376375:2007/02/18(日) 10:22:36
でも、気持ちに歯止めは利かず、ますます彼のことが好きになっていました。
彼と私の田舎が同じ事もあり、仲良くなるのに時間はかからず、ほとんど毎日、遊んでました。
「好き」ということを隠しながら…


GWが終わり、いつもより元気がない彼の姿が学食にありました。
私は、友達に「アイツ、元気がないけどどうしたの?」と聞きました。
友達は「彼女に気になる人がいるって言われたらしいんだ。別れ話は出てないけど、色々事情があってさ」と言っていました。
377375:2007/02/18(日) 10:33:09
その事情というのは今でも分かりませんが、彼の方が彼女の事を「好き」なんだろうなぁ、と思っていました。すごく絶望的な気持ちになったのを覚えています。
しばらくして、いつもの彼に戻り、私は、彼女の存在も忘れて私達は毎日会っていました。
もちろん「好き」という気持ちは悟られないように。

ある日、何日も彼と連絡が取れず心配しているところに、彼から「今から家に来ない?」と電話がありました。私は、すぐに彼の家に行きました。
378375:2007/02/18(日) 10:40:51
彼の部屋に入ると、たくさんの袋がありました。私は「服、買いに行ってたんだ。」と言うと、彼が「あぁ、彼女のところに行ってきたんだ。」と言いました。
多分、久しぶりに彼女に会えたことがうれしかったんでしょう、彼は買った洋服を見せながら(多分、お揃いのシャツなんかもあったと思います)、彼女とのデートの話をしました。
私は泣きそうになるのを堪えながら、彼の話を聞いていました。
379375:2007/02/18(日) 10:53:03
しばらくして彼が突然、「俺の事、どう思ってる?」と聞いてきました。
私は驚きながらも、「友達だよ。ずっと仲良くしたいと思ってる。」と即答しました。
彼は、笑顔で「ありがと。」と言いました。
涙が出そうになったので、目をつむってソファーに横になりました。
しばらくして目を開けて時計をみると、2時間くらい経ってました。私の体には毛布が掛けてあって、お風呂からは彼がシャワーを浴びている音が聞こえました。
380恋する名無しさん:2007/02/18(日) 10:56:17
続きマテルヨあげ
381375:2007/02/18(日) 11:04:42
彼がシャワーからあがってくる様子だったので、私は寝たふりをしました。
薄目を開けて彼を見ていると、髪を拭きながらジャージ姿の彼が私に近づいてきました。私は気付かれないように目をつむりました。
彼は、私の顔を覗き込んで「かわいいなぁ」と言って、私の頬にキスをしました。驚いた私は、思わず目を開けてしまいました。
382375:2007/02/18(日) 11:20:14
彼は、驚いた様子だったけど、そのまま唇にキスをしてきました。何度も何度も。
そしてそのままセックスをしました。その間、私達は一言も会話をしませんでした。
終わった後、私は何事もなかったように振る舞い、いつものように「また学校でね。」と言って彼の部屋を出ました。
私達は、その後も仲間達と遊んで、どちらかの部屋に行って食事やテレビを見て、セックス、一緒に寝るという生活を続けていました。
383375:2007/02/18(日) 11:27:32
何ヵ月もそんな生活をしているのに、彼の口からは私のことを「好き」という言葉は出てきませんでした。もちろん、私も今の関係が無くなってしまうのがこわくて言えませんでした。
心の中では「好き」「愛してる」といつも叫んでいました。
384375:2007/02/18(日) 11:37:31
他から見れば、私達はただのセフレ。でも、彼をその間だけでも独り占めできるうれしさに、私は関係を続けていました。
それに、ずっと彼女には連絡を取ってないみたいだったし。


ある日、私と彼と二人でショッピングに行きました。休日という事もあり、人が多くて何度もはぐれそうになりました。彼は、私の手を握って「これで大丈夫。付いておいで。」と言いました。
385375:2007/02/18(日) 11:45:14
私は、うれしかったけど「手なんかつないでたら、付き合ってると思われちゃうよ。友達に見られたら困るし。」と言いました。
彼は「そんなのいいよ。第一、ペットを守るのが飼い主の役目だから。」と笑顔で言いました。
私は何とも複雑な気持ちになり、涙に気付かれないように、下を向いて彼の後に付いていきました。
もうすぐ私の誕生日ということもあり、彼は私に「何が欲しい?」と聞いてきました。
386375:2007/02/18(日) 11:53:30
私は、欲しいものは一つだけあったけど「何もいらない。」と答えました。しばらく考えて「あっ、ケーキがいいなぁ。ショートケーキ。」
これなら食べてしまえば後に残らないから。
でも、彼は「ケーキはちゃんとあるよ。他にだよ、指輪とかネックレスとかさ。」
私は「そういうのって大事な人にあげるんだよ。彼女でもないのにそんなの貰えない。」と言いました。
387375:2007/02/18(日) 12:01:15
彼は、黙って私の手を振りほどいて帰ってしまいました。
私も家に帰って大泣きしました。
一ヵ月くらい、彼から連絡はなく、私からもしませんでした。学校では会わないように、会っても挨拶だけしていました。

クリスマス近くになり、彼に会いたくなりました。彼の部屋の前には「〇〇さんが訪ねてきてました。連絡が欲しいそうです。」と隣の部屋の人からの伝言が貼ってありました。〇〇さんというのは彼女の名前。
388375:2007/02/18(日) 12:10:54
あぁ、彼はまだ彼女とつながってたんだ、と悲しくなりそのまま帰りました。その後、彼の部屋の前の貼り紙はなくなり、彼の部屋の電気が点いてるのも見ない日が続きました。
23日にやっと彼の携帯につながりました。「今、〇〇のところにいるんだ。」と彼。私は「やっぱり…」と思いながら、「ごめんね。」とずいぶん前の事を謝って、切りました。
389375:2007/02/18(日) 12:18:57
クリスマスはみんな予定があるみたいだし、私は冬休みという事もあって実家に帰省することを決めました。
誰もクリスマスを過ごす人が居ないと思われるのがイヤで26日に帰ることを決めました。
24日ももう終わろうとしていた時、部屋のチャイムが鳴りました。スコープをのぞくと彼の姿がありました。
慌ててドアを開け、部屋に彼を上げました。彼は「メリークリスマス!」と言って、小さなケーキをくれました。
390375:2007/02/18(日) 12:27:27
私は「ありがとう。」と言ってケーキを受け取りました。
彼は何も言わず、ただニコニコしながら私を見ていました。私は彼に抱きつきました。彼は何も言わず、キスをしてそのままセックスをしました。
終わった後、何となく「ずっとこのままでいいや。セフレでも、彼と居ることができたらそれでいい。」と思っていました。
それからも彼女の事は考えずに(考えない様に)半同棲生活を続けていました。
391375:2007/02/18(日) 12:35:15
彼は相変わらず「好き」って言ってくれないし、私からも言わなかった。私の事をどう思っているのか不安でたまらなかったけど、一緒にいる時間を大切にしようと思って過ごしてた。

まわりのみんなは私達の事を「付き合ってる」って思ってたけど、私は「彼氏」だと言った事はなかった。言えなかった。だって、セフレだもん。私が好きなだけだもん。彼には彼女がいるもん。いつも泣いてた。
392375:2007/02/18(日) 12:45:52
用事が出来たので、また後でかいてもいいですか?
393375:2007/02/18(日) 15:10:34
もうすぐ彼と出会ってから一年になろうとしていました。
ある日、私は仲間の一人に告白されました。その人は、私がいつも彼のことを相談していた人。「俺ならお前の事、幸せにしてやれるよ。」と言ってくれました。
うれしかった。でも、返事は出来なかった。何も言えなかった。返事は一週間後のゼミのあとにする約束をした。
394375:2007/02/18(日) 15:16:50
その間も彼とは変わらず生活をしました。一人の時間は告白してくれた人よりも彼のことばっかり考えてました。 
でも、返事をしなくてはいけません。
「好き」と言ってくれない彼よりも、素直に「好き」と言ってくれる人のほうがいいんじゃないか、もしかしたらこの人が彼を忘れさせてくれるんじゃないか、と考えてOKすることにしました。
395375:2007/02/18(日) 15:27:38
一週間たち、返事をする日になりました。告白してくれた人に会う前に私は、彼に「さよなら」を言う決心をしました。
その日は私も彼も午後のゼミだけだったので、早めに起きてお昼ご飯を作り、彼を起こしに行きました。
彼とテーブルに向かい合って座り、「食べながら聞いてね。」と言いました。
突然、私が真面目な顔で話し始めるので、彼はびっくりした様子でしたが、「わかった。」と箸を持って話を聞き始めました。
396375:2007/02/18(日) 15:36:44
「あのね、△△に告白されたんだ。OKしようと思うんだけどいいかなぁ?」
彼が少し怒った様に「勝手にすれば?」
「本当にいいの?もうアンタのお世話する人いなくなっちゃうよ」
半分泣きながら言っていました。
彼は何も言わず、ただ黙ってご飯を食べ、「ごちそうさま。」と言ってシャワーを浴びにいってしまいました。
私は、食べ終わった食器を洗い、彼の部屋にある自分の物をまとめ、合鍵をテーブルにおいて学校に向かいました。
397375:2007/02/18(日) 15:54:31
ゼミが終わり、待ち合わせ場所に行きました。しばらくして△△君が来ました。
私はすぐに「ごめん、やっぱり付き合えないよ。でも、Kの事も諦める。今は誰とも付き合えないよ。本当にごめん。」
△△君は「OKは貰えないと思ってたよ。でも、ずっと友達だよ。」と言ってくれました。
398375:2007/02/18(日) 16:05:39
(Kとは好きな彼の事です)
最後に△△君は、携帯を見せてくれました。
そこには彼からのメールが。「M(私)の事よろしく。絶対に泣かさないで下さい。」と書いてありました。△△君は、そのメールを私の携帯に転送してくれました。
「最後に。」って△△君はこんな事を教えてくれました。
399375:2007/02/18(日) 16:28:37
以前、彼が家庭の事情で地元を離れることになり、「別れよう」と言った彼に「ずっと待ってる」と言って待っていてくれた彼女に恩みたいなものを感じていて、彼女に他に気になる人が出来てもキープ君みたいな存在で、彼女の帰るところを作ってあげていた事、
400375:2007/02/18(日) 16:37:30
12月23日に彼女に「好きな子が出来たから、〇〇には会えない。」と言いに行って別れた事、仲間には「Mは俺のものだから手を出すなよ。」と言ってくれてた事、それでも二人が付き合う様子がないから、△△君気になっていた私に告白してくれたことを教えてくれました。
401375:2007/02/18(日) 16:43:24
私はすぐに彼の部屋に行きました。彼はいませんでした。
私は自分の部屋に帰り、ドアを開けると彼が荷物をまとめていました。
私は彼に「さようなら」を言った手前、「好き」ということも言えずに、「またね。」と部屋をでていこうとした彼に
402375:2007/02/18(日) 16:47:49
「ずっと友達でいてね。二人とも誰かと結婚しても、子供が出来ても、ずっと仲良しでいてね。」と言いました。
すると彼は「イヤだ。結婚するのはオマエとで、二人の子供を一緒に育てるんだ。」と言いました。
うれしかった。
鼻水がでるほど大泣きした。
403375:2007/02/18(日) 16:54:05
それから彼は私を抱き締め、待ちに待った「好きだよ。」と一言。
私は「ありがとう。」しか言えませんでした。
それから彼は今までの気持ちを話してくれました。
言わなくても二人の気持ちは同じで、彼はずっとわたしと付き合ってると思っていた事、
404375:2007/02/18(日) 17:40:19
いつも私が泣いていたのを知っていて、早く「付き合おう」と言いたかったけど、恥ずかしいし、私が何も言ってこないから言えなかった事、△△君が私に告白するのに彼に許可を貰いに来たことを話してくれました。
405375:2007/02/18(日) 18:03:44
そして、△△君は私が「NO」と言った時は、彼から私が一番待ってる言葉を言うように約束させられたそうです。
私と別れた後、△△君が彼に「俺、振られたよ。Mがオマエじゃなきゃイヤなんだって。泣かすなよ。」と電話をしてくれたそうです。
406375:2007/02/18(日) 18:09:14
それから私達は、大学を卒業するまで一緒に暮らし、四年間付き合って結婚しました。
今では子供にも恵まれ、幸せに家族三人仲良く暮らしてます。
407375:2007/02/18(日) 18:13:41
昨日も隣でテレビをみている旦那に「私の事、好き?」と聞いたら、耳を真っ赤にしてニコニコしながらキスをしてくれました。
子供には「好き」連発なのに、今だに私には「言わなくてもわかるだろ。」と言ってあまりいってくれません。
でも、ずっと変わらず旦那の事が好きです。
408375:2007/02/18(日) 18:17:57
これで私の体験談を終わります。
誤字、脱字あると思います。
携帯からすみませんでした。読みにくかったでしょう。

みなさん、素敵な恋をして下さい。
みなさんが両想いになれますように…
409恋する名無しさん:2007/02/18(日) 23:21:50
>>375
ホンワカしたぁ(´∀`*)
410恋する名無しさん:2007/02/19(月) 09:42:14
保守
411343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:11:11
>>373
ゴメ。まだ終わってないんです。今夜で終わらせるます。


次の日2人で指輪を買いに行った。少女のように無邪気に指輪を選ぶ瞳が可愛いすぎてクラクラしたw
週明けすぐに籍を入れて、式はそれからという事にした。

瞳の婆さんに電話した。婆さんは数年ぶりに電話してきた瞳に驚き、さらに明日入籍すると聞いてテンパったんだかふじこったんだか、年寄りとは思えない大声で『おめでとう』と『ごめんね』を繰り返していた。
 
「婚姻届出しに区役所に行くんで早退します!」
今まで笑顔なんか殆ど見せた事のない俺の満面の笑顔での突然の報告に上司はポカンとしていた。

高田は『なんやそれ!今迄の俺の苦労は水の泡だなw』とか言って笑っていた。

瞳と2人で区役所に向かった。瞳の笑顔が眩しい。見慣れた景色も普段より色鮮やかに見える。

何やら説明している役所のハゲたおっちゃんさえ、天使に見えたw

『和希!幸せになろうね!』
そう言って微笑む瞳がたまらなく愛おしすぎて、人目もはばからずに役所の窓口でキスしていた。
 
つい先週まで「一生1人で生きてくんだろうな」とか思っていたのに、こんなに幸せな気分になるなんて想像も出来かった。
もし神様がいるのなら抱きしめて「愛してるぜ!」と言ってやりたい気分だった。
412343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:14:42
瞳と結婚して一年が過ぎた。

中古だが海が見える景色の良いマンションを買った。
朝目覚めると瞳がいて、仕事から帰ると瞳がキスで迎えてくれる幸せ。
手を繋いでスーパーに買い物に行ったり、瞳が昼間見つけた美味しいパン屋の話しを聞いたりするような普通の毎日が楽しくて仕方なかった。

会えなかった5年間も、ずっと愛してると言いたいのに言えなかった15年近い年月さえも愛おしく思えちゃうほど幸せだった。

楽しい事ばかりでも無かった。トラブルもあった。
瞳の前の彼氏がストーカーし出したしたのを〆たり、高田の紹介で一度顔を会わせただけで全く何の関係もない電波女が『裏切り者!殺してやる!』と花束と包丁を持って突然押しかけてきたり。
 
修羅場的な事が立て続けに起こったが2人の信頼は全く揺らがなかった。俺は瞳を知っていたし、瞳も俺を知っていた。
瞳以外の相手なら、問題が終結した後も疑って互いを傷付けあって疲れてしまうような状況でも
『和樹。モテモテだなオイwww』
「うるせーw 瞳に言われたくねーよwww」
と普段と全く変わらない2人だった。

413343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:17:52
ただ式はまだ挙げていなかった。

お互い三十路で初婚。派手な結婚式もどうかと思ったし、何より瞳の母が俺達の事を認めたくないようで電話口にも出ない有り様だったのを瞳が気にしていたのもあった。
 
考えたあげく俺達は海外で2人だけで結婚式をする事にした。
式に招待しても母が来てくれなくて瞳がヘコむぐらいなら、いっそ誰も来れないくらい遠くでやってやろうってw

俺の仕事が一区切りするのに合わせて準備を進めた。瞳の婆さんは残念がったが事情も分かっているので好きにしなさいと言っていた。

 
出発まで1カ月をきった頃。2人の新居を見たいと瞳の母から電話が来た。

あれだけ俺を嫌っていて、入籍報告の電話にも出なかった母の訪問に、俺達はやっと認めてもらえるんだと手を取り合って喜んだ。

特に母と疎遠になった事をずっと気にかけていた瞳のはしゃぎようは、見ていて笑っちゃうぐらいだった。
『お母さんと一緒に飲むんだw』と酒好きらしい母の為に美味しいワインを買う瞳。その日ばかりは俺も仕事を無理やり高田に押し付けて早く帰宅した。
 
だが瞳の母1人では無かった。どういう訳か麻紀が一緒にやってきた。

414343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:21:48
 
母親と麻紀は何も言わずに部屋の中を見渡していた。
重苦しい空気が部屋を包む。俺達の結婚を快く思っていないのは一目瞭然だった。
それでも瞳は普段以上に明るく振る舞った。見ていて心が痛くなった。
 
やっと瞳と麻紀がぎこちなく話しだした時、母親が突然口を開いた。
『こんな結婚が上手くいくわけがない!』

部屋の空気が凍り付く。瞳の悲しそうな横顔に胸が締め付けられる。

「ちょっと待っ‥」
俺が思わず口を開いた時、部屋に麻紀の怒鳴り声が響いた。
『ちょっと叔母さん!いい加減にしなよ!叔母さんがそんな事ばっか言嫌っていると思っていた。
俺達はポカーンと口を開いて麻紀を見つめていた。

母親はバツの悪そうな顔で『今迄の事は水に流してあげるわ‥宜しくやればいいじゃない』と吐き捨てる。

そこでまた麻紀の怒号。
『何その言い方!仲直りする気が無いんならもう帰んなよ叔母さん!』

さすが麻紀‥キレた時の勢いは中学の頃から全く衰えてねーな。むしろ恐さが増しとるわ。と俺が場違いな事で感心していると、瞳が微笑みながら言った
『いいんだよ麻紀。お母さんは分かってくれてるよ。ね、お母さん』
そう言って母の肩を抱く瞳。母も瞳を抱きしめて泣きだした。

今なら「何そのツンデレw」と突っ込みを入れそうなもんだが、その時は「ここの家の連中はよく分からん」と麻紀に困った顔をして見せた。
麻紀は片眉を上げ、親指を立ててながら
『おめでとう和希。瞳を宜しくね』
と微笑んだ。

415343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:24:54
針かた間違ったorz


 
母親と麻紀は何も言わずに部屋の中を見渡していた。
重苦しい空気が部屋を包む。俺達の結婚を快く思っていないのは一目瞭然だった。
それでも瞳は普段以上に明るく振る舞った。見ていて心が痛くなった。
 
やっと瞳と麻紀がぎこちなく話しだした時、母親が突然口を開いた。
『こんな結婚が上手くいくわけがない!』

部屋の空気が凍り付く。瞳の悲しそうな横顔に胸が締め付けられる。

「ちょっと待っ‥」
俺が思わず口を開いた時、部屋に麻紀の怒鳴り声が響いた。
『ちょっと叔母さん!いい加減にしなよ!叔母さんがそんな事ばっか言ってるから瞳だって居なくなっちゃうんじゃない!今日は何しに来たのよ!おめでとうって言いにきたんじゃないの!?』
『瞳、和希、ゴメンね。せっかくご馳走用意して待っててくれたのにね。ほら叔母さん謝んなよ!早く!』

全くの予想外だった。麻紀はずっと俺達の事を嫌っていると思っていた。
俺達はポカーンと口を開いて麻紀を見つめていた。

母親はバツの悪そうな顔で『今迄の事は水に流してあげるわ‥宜しくやればいいじゃない』と吐き捨てる。

そこでまた麻紀の怒号。
『何その言い方!仲直りする気が無いんならもう帰んなよ叔母さん!』

さすが麻紀‥キレた時の勢いは中学の頃から全く衰えてねーな。むしろ恐さが増しとるわ。と俺が場違いな事で感心していると、瞳が微笑みながら言った
『いいんだよ麻紀。お母さんは分かってくれてるよ。ね、お母さん』
そう言って母の肩を抱く瞳。母も瞳を抱きしめて泣きだした。

今なら「何そのツンデレw」と突っ込みを入れそうなもんだが、その時は「ここの家の連中はよく分からん」と麻紀に困った顔をして見せた。
麻紀は片眉を上げ、親指を立ててながら
『おめでとう和希。瞳を宜しくね』
と微笑んだ。

416343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:30:00
それから母親が帰るまで三日間、瞳と母親は疎遠だった時間を取り戻すようにべったりくっ付いていた。
 
母と麻紀を空港まで送った帰りの車の中で瞳は言った。

『ねえ和希。今私ね、凄く幸せ。お母さんも麻紀も祝福してくれて、和希が側にいてくれて。幸せすぎてどうにかなっちゃいそうだよ。』
『今まで生きてきて良かったって。生まれきて良かったって。和希と出逢えて良かったって。本当にそう思うの。和希、ありがとう。愛してる』

そう言って微笑む瞳が可愛い過ぎて、俺は今更ながら照れてしまい、黙って微笑みながら頷いた。
 
ありがとうと言いたいのは俺の方だよ瞳。瞳が出逢えた事でどれだけ俺が強くなれただろう。どれだけ勇気付けられただろう。どれだけの笑顔を貰っただろう。

夕日に染まる海岸沿いの道路。俺の手に手を重ねて車のラジオから流れるsadeのkiss of lifeを口ずさむ瞳の綺麗な横顔。目があうと瞳は優しく微笑んだ。
俺は幸せを噛み締めていた。


そんな時だった。
突然後ろから物凄い衝撃を受けて、俺は意識を失った。

417343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:33:28
目が覚めると辺りは真っ暗だった。
ボーっとする頭で何気なく起き上がろうとすると、胸の辺りに激痛が走った。

一瞬で状況が理解できた。
『瞳?』
誰もいない病室に俺の声だけが響く。

俺は叫んだ。何を叫んでいたかは覚えていない。全身に激痛が走るが構っていられなかった。
ベッドから転げ落ちた。そのまま無理やり立ち上がってドアを開け、瞳の名を呼びながら這いずって進んだ。
 
駆けつけた看護婦達の叫び声が聞こえる。看護婦の腕にすがりついて
『妻は!?妻は無事なんですか!?妻は無事なんですか!?』
と叫び続ける俺。

看護婦達はそれには答えず、駆けつけた医者にベッドに連れ戻され抑えつけられる。
『先生!妻は無事なんでしょ!オイ!答えろや!!何とか言えや!!!!!!!!』
返事をせず、落ち着いてと暴れないでだけを繰り返す医者の姿に絶望した。


いつの間にか眠っていた。目覚めると高田が俺の顔を覗き込んでいた。
「瞳は?」
と聞く俺に高田は
『真山‥今は自分の事だけ考えろ』
と言ってそれ以上何も言わなかった。
 

418343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:37:11
1カ月後、俺は退院した。
入院中、俺の親や麻紀が見舞いにやってきた。高田も毎日顔を出してくれた。
みんなやけに優しかった。

もう暴れる事もなかった。淡々と治療を受け、毎日が過ぎていった。涙を流す事も無かった。


高田が仕事を休んで家まで送ってくれた。一週間も休んだらしい。高田がいないと会社が困るだろと言う俺に高田は
『気にすんな。美味い酒買ってあるから一緒に呑もうぜ』
と俺の肩をバンバン叩いた。
 
部屋に帰るとオフクロが飯を作って待っていた。しばらくこっちに居ると言う。 
部屋は片付いていた。入院前とはだいぶ様子が違っていた。
3人で飯を食って高田が買ってきた高そうな日本酒を飲んだ。

3人で5升ほど呑んだが全く酔わなかった。高田も飲み屋のママをやっている酒豪のオフクロも酔いつぶれたが俺は淡々と呑んでいた。
 
2人が潰れたのを確認して俺はベランダに出た。手すりに手をかけて乗り越えようとした時。

『和希』

後ろから瞳の声がしたような気がして俺は慌てて振り返った。

そこにはカーテンの後ろに隠された瞳の写真が俺に笑いかけていた。
 
泣いた。瞳の写真を抱きしめ子供のようにしゃくりをあげながら俺は泣き続けた。
 
何時間泣いたか分からない。空が白み始めた頃には涙も枯れていた。
ボーっとする頭で手すりに手をかけて遠くを見つめていると、目を覚ました高田が大声で叫びながら必死にしがみついてきた。
『真山!何やってんだ馬鹿野郎!!テメエが死んで瞳ちゃんが喜ぶわけねーだろ!真山!』
 
高田に床に組み伏せられ、仰向けに空を見上げた俺は言った。

「死んでたまるかバカ。瞳に止められたからな。殺されたって死ぬもんか」


419343@和希 ◆DGVuIHCTtc :2007/02/19(月) 23:44:42
あれから四年経った。俺は仕事を辞め、地元で暮らしている。
今はぼちぼち仕事して、職場の雰囲気もいい。友人と馴染みのバーに行ったり、暇な時は2ちゃんを眺めて笑ったりしている。去年からウサギを飼いだした。
至極平穏に過ごしている。

高田とはたまに電話で近況を語り合ったりしている。
『どうせお前には言うだけ無駄だけど、彼女ぐらい作れよな。きっと近所からホモだと思われてんぞw』

大きなお世話だバカ野郎w でも俺の事を気にかけてくれる友達がいるってのは幸せな事だと思う。


瞳の実家とはあまり交流はない。退院の報告をしたときに母親から
『色々あったけど、瞳は幸せだったんだよ。ありがとうね。いつでも顔出してね。あんたは瞳の旦那なんだから』
と言われたが、何となく足が向かないままだった。

先日瞳の婆さんが亡くなった。葬儀で久しぶりに瞳の実家に行った。
線香あげて帰ろうとすると麻紀が俺に古くさいノートを渡してきた。婆さんの部屋にあったそうだ。

家に帰って開いてみると中学生の瞳が書いた日記みたいな物だった。
【買い物】可愛いTシャツを買って嬉しいとか、【悩み】虫歯が痛いとか。

幼い文章に自然とほっぺたが弛んでくる。読み進めていくと【和希】というタイトルがあった。

【和希】

今なにしてるの?
大好きな和希。

背の高い和希。
可愛い和希。
ちょっと意地悪な和希。

笑ってる?
泣いてる?
眠ってるかな?

和希このまえ「ずっと仲良しだ」って言ったよね。
ずっと仲良しだよ。
ずっと側にいるよ。
わたしが和希のこと守ってあげる。

ずっと側にいるよ。


‥泣いた。あれからずっと我慢していた涙が溢れ出て止まらなかった。

全て失した気になっていた。
でも違ったんだ。俺には瞳がいる。瞳と過ごした思い出がある。愛された記憶がある。きっと今も瞳は側にいてくれている。

おまいら、愛ってすげえよな。愛は消えないんだよ。
うまいこと言えんけど、おまいらも愛してる人にちゃんと愛してるって言ってやれ。今すぐな。
 

つう事で漏れは毒男板に戻るわ。付き合ってくれてdクスな。書くの遅くて本当にスマソ。
ふじゃおまいら!うゆー

420恋する名無しさん:2007/02/20(火) 11:01:05
今日、愛してる人に
「愛してる」
と言ってきます
421恋する名無しさん:2007/02/20(火) 11:12:03
読み疲れた!
422恋する名無しさん:2007/02/20(火) 11:14:37
まぁ〜、どこにでもある小説だね〜
ごめん

423恋する名無しさん:2007/02/20(火) 11:50:08
出会いは船の中でした。
船旅の半分は、惰性で過ごしてた。

それが一転、いつもの、とある企画に顔を出したら、いつもと違う見知らぬ人が。
第一印象、かっこ良さげ。真面目そう、誠実そう、優しそう。。
まぁ実際そんなこと咄嗟に言葉にして頭に浮かばなかった。
とにかく好感が持てた。
あーこんな人も船にいたんだ。って。
424恋する名無しさん:2007/02/20(火) 12:03:10
私はずぼらな性格だけれど、見た目的には控えめなお嬢タイプ。らしい。
お酒が入らなければ苦(笑)
その人が若干気になったけれど、同日の企画でまた再会して話しかけてくれたことで
確信しました。「私、この人が気になってる」とか。

私は本当に、精神的に病んでいて、過呼吸で電車の中でも一杯一杯になっちゃうメンヘラー
だったけど、その人を想う気持ちで強くなれました。

恋愛ネタとしては、恥ずかしくて多くは語れないけれど、その人の存在ありきで今の
自分があるんだと思えます。
私は東京。相手は九州。それを聞いた時はショックでした。
今でも喪失感があるけど、大事な思い出があるから、
また頑張れます。
苦しいけれど、…大事な別れです。本心、またいつか会いたいよ。
425恋する名無しさん:2007/02/20(火) 23:07:45
マテルヨ

まとめサイトできたんだ
管理人さん頑張って
426334 ◆JC5gtdvqu. :2007/02/22(木) 03:03:05
>>335-336さん
ずいぶんとお返事が遅くなりました。ごめんなさい!

・・・いやはや驚きました。
同じエキサイトでバージョン違いのスキン、しかも進行具合まで一緒とは。
なんだか>>335さんに親しみをおぼえてしまいますw

まとめサイトの件、承知しました。
僭越ながら管理人としてがんばらせていただきます。

>>425
応援ありがとうございます!
仕事が忙しくてなかなか思うように更新できておりませんが、
出来得る限り努力してまいりますので、
どうぞ今後ともご愛顧のほどを。
427まとめサイト”管理”人 ◆JC5gtdvqu. :2007/02/23(金) 07:21:15
おはようございます。
早起きは三文の得...というわけではありませんが、
出勤前にひとつ更新いたしました。
では、行ってまいります。ノシ

ついでに保守ageしますねw
428恋する名無しさん:2007/02/26(月) 00:43:30
期待あげ
429恋する名無しさん:2007/03/01(木) 14:23:09
あげ
430 ◆KATSuosGf. :2007/03/01(木) 14:26:35
なんであげたんだよ?
431恋する名無しさん:2007/03/05(月) 00:43:44
age
432 ◆KATSuosGf. :2007/03/05(月) 00:46:33
あら?ここなんか書いてあったっけ・・・・・
433恋する名無しさん:2007/03/08(木) 23:41:19
あげ
434恋する名無しさん:2007/03/08(木) 23:42:50
おいおい…
435恋する名無しさん:2007/03/10(土) 01:27:32
あげ
436恋する名無しさん:2007/03/14(水) 15:51:14
揚げ
437恋する名無しさん:2007/03/18(日) 22:09:15
上げ
438恋する名無しさん:2007/03/22(木) 19:40:38
即アポ可能!出会える率がハンパじゃない!
http://www.my-partner.jp/?deai
439恋する名無しさん:2007/03/23(金) 01:06:09
こっそり
440恋する名無しさん:2007/03/28(水) 02:12:26
新ストーリーマテルヨ
441恋する名無しさん:2007/03/31(土) 22:09:18
HOSYU AGE
442恋する名無しさん:2007/04/04(水) 21:07:16
安芸
443恋する名無しさん:2007/04/09(月) 21:37:16
age
444恋する名無しさん:2007/04/12(木) 00:29:46
保守
445恋する名無しさん:2007/04/15(日) 03:37:39
マテルヨ
446恋する名無しさん:2007/04/15(日) 17:41:05
まとめサイト更新ストップ?
447恋する名無しさん:2007/04/15(日) 20:30:46
>>446
俺も気になってた
スレは止まるし、まとめサイトの更新も二ヵ月近く止まってる
どうなってしまうんだー
448恋する名無しさん:2007/04/16(月) 23:03:50
ここなら出会える!!
http://hoim.iza-yoi.net/
449恋する名無しさん
まとめ管理人さん
ゆっくりでいいから更新たのみます