恋愛体験談を恋愛小説風に描くスレ その2

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1恋する名無しさん
このスレはあなたの恋愛体験談を小説風に劇的に描くスレです。
職人さんには敬意をはらい、荒らしは華麗にスルーしましょう。
職人もどんどん希望。長期連載してくれる職人もどんどん歓迎

前スレ
お前ら今の彼女との出会いを劇的かつ精密にえがけ!
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/lovesaloon/1117797516/

前スレの小説の保管場所はいずれ誘導します
2恋する名無しさん:2005/06/08(水) 16:39:54
乙!!
3恋する名無しさん:2005/06/08(水) 17:19:53
甲!!
4恋する名無しさん:2005/06/08(水) 17:20:50
乙!!
5現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/08(水) 17:34:05
おっ、新スレたってる。
これからちょっと用があって書けないんですが
また夜書きます。
一応今日の午後図書館で書いといたので投下しときます
6No.129:2005/06/08(水) 17:35:12
「ただいま〜。」
「お帰り〜!」
そういうと彼女は僕に抱きついてきた。
僕はサークルの合宿で一週間ほど家を留守にしていたのである。
「おいおい。」
「だって久しぶりだから…。」
「その前に風呂入っていい?」
「確かに服少し臭うね…。」
「洗ってないからね。」
「じゃあ洗濯するから服出して。」
「わかった。」
ここ最近彼女は普通に戻り始めた。一時期奇病のようにお洒落を
していたが、まだ未成年で学生という身分を納得したのか、
もうそのようなことはなくなり、以前の素朴な彼女に
戻っていった。さらに落ち着き?が出てきたのか、
彼女は僕のために料理を作るのが趣味になっていた。
僕もなるべく彼女が料理を作ってくれる6時には帰るように
しているが、大学生活は付き合いが大変なので、彼女の手料理を
食べられるのは所詮週に2,3度あるかないかだった。
7No.130:2005/06/08(水) 17:35:49
「今日はY君の大好物作ったから。」
「この匂いは…。まさか…!」
風呂に入る準備をしながら言う。
実際は家に入ったときからカレーの匂いが充満していたわけだが。
「早く上がってねー。」
すでに風呂が入っている。もちろん駅についた瞬間に
風呂いれてってメールを送っていたのだから当たり前だが。
風呂に入りながらさっきまでの合宿を思い出す。
もちろん某運動系の部活だから、女子もたくさん来るわけだが、
3日目の夜に少し怪しい雰囲気を経験し、
彼女に申し訳ない気がしていたのだ。
と、言ってもただ女の子に誘われただけで、
酔った勢いでやってしまおうとしただけである。
…ものすごく反省している。
「彼女には内緒で…」とその子が言ったのが、
今までにない淫猥な響きを醸し出していた。
当然キスする直前にやめたが、
酒気が抜けてなお僕は後悔していた。
その子はK織とはまた違ったタイプの子で結構可愛かったので、
つい目がいったのが始まりである。
そこからは宴会特有のノリでぐだぐだと
…というか合宿にて初めてそういうサークルだと気がついたのだ。
遠距離恋愛が失敗することも今の僕には納得だった。
所詮男は性欲に勝てない生物なのである。
僕の場合というかほとんど睡眠欲>性欲なのだが、
学生の身分ではこんなものだろう。
寸前で思いとどまったのが唯一の救いだった。
8No.131:2005/06/08(水) 17:36:10
風呂から上がるとK織はカレーを装っていた。
思えば高校のときからずっと一緒だった。
K織は恋人でもあるが大切な家族でもあるのだ。
そう考えると合宿の夜を思い出して非常に申し訳ない気がしてきた。
僕は生来隠し事の出来ない男である。
だからどうしても彼女にはそのことを言っておきたかった。
普通の男なら隠すのだろうが、僕にはどうしても隠し事はできなかった。
「おいしい?」
「ああ。最高にうまい。」
「良かった!」
彼女のその純朴な笑顔が僕に突き刺さった。
「あのさ…。」
「ん?どうしたの?」
「いや…。」
やはり今言うのは少し違うかと思った。
「合宿どうだった?」
「えっ!?」
一瞬ドキッとした。
9No.132:2005/06/08(水) 17:36:32
「ああ、楽しかったよ…。」
「それにしても日焼けしたねぇ〜。
 皮がめくれてるよ。」
「ああ…。」
彼女に対する申し訳なさがよみがえる。
彼女はいままで僕に浮気関係の話をしたことが一度もない。
もちろん僕も彼女を信頼しているのでそんなことは聞かないが、
彼女もそうだとしたらやはり罪悪感がわいてくる。
「今日は久しぶりだし泊まっていくだろ?」
「うん。そのつもり。」
「じゃあ今日は早めに寝たいんだけど…。」
「えっ?いいけど…こんな早くに?」
時刻はまだ7時半である。
僕としてははやくベッドに座って彼女にその話をしたいだけだが、
彼女はきっと勘違いしている。
僕は大事なことや困ったことは寝る準備をして言うのが好きだった
そうすれば余計なことを考えずにそのまま寝れるからだ。
「え…9時ぐらいじゃ早いかな…?」
「…うん。いいけど…もうないんじゃないかな?」
「は?」
10No.133:2005/06/08(水) 17:36:59
一瞬僕も意味がわからなかったが、すぐに家○計画のことだと気付いた。
「ああ、そんなの使わないよ。」
「えっ?それは…。」
僕は話をするからいらないと言った意味で言ってるのである。
何を隠そう知性派をきどっているが、僕もなにげに天然ボケなのだ。
「あ、あたし隣で買って来るよ。」
「いいよ、めんどくさいし。」
人間隠し事をしてあせっていると深くは考えないものだ。
「えっ、でも…。」
彼女はもじもじしていた。
「Y君がそういうなら…。」
「…?とにかく今晩9時ね。」
ムードもへったくれもない男だった。
おそらく三年間を通しての初めての浮気体験だったからであろう。
もちろん現実には浮気とは言いがたいが、それでも未遂には変わりない。
11No.134:2005/06/08(水) 17:37:33
彼女は下の階で洗い物やら入浴していたが、僕はその間ベッドに座って
いろいろ考えていた。沈思黙考の男。それが僕である。
彼女はいつものネグリジェに着替えると、階段をトントンと
上って来た。僕は正直謝りとおそうなどと考えていた。
今回はこちらが圧倒的に悪いのだから。理屈や臭い台詞で通すのは
あまりに彼女に失礼だと思ったからだ。
こんなときに
「それは男の正常な反応であってむしろ逆に反応しない場合はEDといい…」
などとえらそうに講釈ぶったらさすがの彼女もあきれてしまうのではないか?
こんなときはなぜか彼女が一途で純粋であるという事実が
素晴らしいことであるといつも以上に感じるのだ。
「もう…。どうしたの…?」
彼女が僕の横に座る。
湯上りの彼女の姿はとてもあでやかでつい目を奪われてしまった。
毎日のように見ていても意外な発見というものはあるものだ。
「とりあえずお前に謝らなきゃいけないことが…。」
「どうしたのよ改まって…らしくないよ?」
「ごめん!」
「だからどうしたの…?」
彼女は僕の肩に手をかけて優しく言う。
「なんていうか…その…。」
「もう。別に怒らないから言ってよ…。」
「合宿のとき…その酔っ払って…それでその…
 一人誘ってくる子がいて…それで彼女がくっついてくるから
ついムラムラして…それでキスしそうになって…
でも!する直前にやめたんだ!本当だよ!
それだけは信じてくれ!」
必死に言う。彼女はちょっとびっくりしたような顔をしていたが、
「それで?」
と笑顔で言った。
「だからそれでお前に謝りたくて…。」
「もう…。何年一緒にいると思ってるのよ。」
そういうと彼女は優しく僕の頭を抱き寄せた。
いつかのとき以来彼女はこれをときどきしてくれるのだ。
12No.135:2005/06/08(水) 17:37:49
「怒らないのか…?」
僕は抱き寄せられたままいう。
「途中で踏みとどまったんでしょ?
 なら別になにも言わないよ。それより正直に言ってくれてうれしいの。」
「俺が嘘言ってるかも知れないだろ?」
「Y君は嘘つくような人じゃないよ。
それに嘘ついてたらそもそもそんなこと言わないよ。」
ちょっと涙腺に来た。
「ごめん。絶対もうそんなことしないから…。」
「うん…。たとえそんなことがあっても…あったら悲しいと思うけど…
 それでもY君のこと嫌いになったりはしないよ…。」
僕は顔を上げて彼女に笑いながら言った。
「お前いつからそんないい女になったんだよ?」
「あら?私はじめからいい女だったと思うけど?」
彼女も笑いながら返してきた。
その夜僕は一週間ぶりに彼女と楽しい夜を過ごした。
そしてそれからの僕は彼女をさらに大切にしていこうと思ったのだ。
13現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/08(水) 17:39:13
とりあえずここまで投下しときました
補足とかはまた暇なときに書きます
では急ぐので
14恋する名無しさん:2005/06/08(水) 18:17:16
新スレ乙!!
ええ話やわ〜
15恋する名無しさん:2005/06/08(水) 18:38:32
この誠実さがすごい。
てか良いな。羨ましい。
16恋する名無しさん:2005/06/08(水) 18:51:39
うらやましい→でもだんだんむかついてきた→ああ!殺意がw
でも小説読みたい・・・
続ききぼんぬ
17恋する名無しさん:2005/06/08(水) 20:14:06
毎日読んでます。執筆頑張って!

あと遅ればせながら新スレ乙です。
18恋する名無しさん:2005/06/08(水) 20:29:45
前スレ埋めといた方が良い?
19恋する名無しさん:2005/06/08(水) 20:33:09
新スレ乙。
続きは、サッカー終了後でFA?
20恋する名無しさん :2005/06/08(水) 20:54:43
>>現在大学生 ◆4.KxX6FtKw さん
毎日ありがとうございます。
やっぱり人柄ですよね、文章って。
誠実で正直な人柄を前にしたら、技巧なんてクソ食らえです。
クソを食べてはいけないけれど。

ときに、お願いなのですが。
私はあまり若くもない女性なのですが、今ちょうど
現在大学生さんの「高校編」あたりの位置の恋愛中で、周りから
「あの二人は いつ・どうやってキスまでたどり着くのか」
と言われるくらいスローラブなのです。
手をつなぐのに1年もかかりました。
その遅さこそ幸せなのですけど。
この連載を読ませていただいて、なんだか自分と重なって
(いえ、IくんとS田さんのほうが素敵ですが)
その、あの、お二方の・・・‘結ばれる’までの心の機微って
どんなだったのだろうと気になって仕方ありません。

常識的かつ上品なかたのようなので「そのもの」の描写は強要しませんが
そこに至るまでの勇気とか決意とか彼女の受け入れ方とか、
どんなふうに自然にそうなれたのか書いていただけませんか?
参考にしたいのです。

お神酒を進呈しますから!!お願い!酔って書いちゃって!
あと、お幸せに!
21恋する名無しさん:2005/06/08(水) 21:37:20
いつごろ
大学生さんは帰ってくるのだろうか・・・。
気になって30分ごとにレスチェックしている自分がいる・・・。
22現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/08(水) 22:10:35
スポーツカフェでサッカー観戦してたが今帰りました。
熱気冷めやらぬなか悪いのですが、
すぐに続き書こうと思います。
>>20
僕の話では参考になるかわかりませんが、
丁寧なレスの返事に今から書きましょう。
正直酔ってますが、
描写は書きませんのですいません…orz
23恋する名無しさん:2005/06/08(水) 22:25:54
こういうことは最低でもスレの住人が5人ぐらいいてからやれよな。
一人や二人ごときで長文かくな
つーか一人でスレ占領すんなよ
24恋する名無しさん:2005/06/08(水) 22:34:59
俺も聞きたいし〜
25短編 きっかけは1:2005/06/08(水) 22:53:00
国立の発表は基本的に私立などと別であり、
しかも卒業式を終えたあとだったので、
まわりの生徒はすでに受かるか落ちるか二分されていた。
彼女は、僕より早く合格が決まっていたため、
あとは、僕の発表を待つだけとなった。
二人ともすでに地元の私立に受かっていたため、
もうどうにもなれと考えていたのが本音だったが、
自宅に○○が届くと案の定合格しており、
両親と兄に連絡したあと、彼女にも連絡した。
もちろんすぐに会って喜んだが、
ここにきて新たな不安が生まれてきた。
なんとなく関西を選んで直情径行よろしくに
突っ走ってきたが、祖母の家があること以外は何もゆかりのない場所だ。
それにそんなところにでかけるのはやはり勇気がいることだ。
なので、僕は一人暮らしの本などを買って読んでいた。
しばらくすると僕と彼女はともに関西に出かけた。
もちろんそこまでの経緯はいろいろあるが、話の都合上省略しよう。
とにかく僕たちは新天地に向けて進みだした。
彼女は僕よりもさらに不安だっただろう。
形としては男についていくようなものなのだから
それに僕らは心としてはつながっているような気持ちではいたが、
やはりそれでも一つだけ悩みがあった。
昨今の高校生ならみな経験しているようなことを
僕らはまだしていなかったのだ。
26短編 きっかけは2:2005/06/08(水) 22:53:20
それを飛ばしていきなり半同棲なんてのは少し行きすぎではないか?
それには理由が二つあった。
一つ目は僕が肝っ玉の小さい男であるということだ。
そして最大の問題は妙にプライドが高く、リードしたいが、
世間でいうところの童○であり、所詮は自信がなかったからである。
素直にそれをさらけだすこともできなかった。
二つ目は彼女が極度の恥ずかしがりやだったことだ。
これは言い換えると自分に自信がないということだ。
綺麗な女性なのに自分に自信がないのはおかしいと思われるかもしれないが、
美貌に対して自信がないということではなく、
人に好かれるということに自信がない、いわば対人面でのはなしだ。
まぁこれは特殊な状況だが、
とにかくこの二つが僕たちの間に壁を作っていたのだ。
やろうと思えば無理矢理できたかも知れないが、
彼女を傷つけたくはなかったし、
受験が終わるまではそういうことはしないと約束して、
都合よく逃げていたのだ。
そして僕たちは、お互いの住む家に荷物を運んだ。
「わぁ〜すごい!なんか不思議な家ね〜。」
彼女は落ち着いた声で言った。
大学が始まるまではあと2週間ある。
もう先に進んでもいい段階だった。
27短編 きっかけは3:2005/06/08(水) 22:54:13
「まぁ何もないけど適当にくつろいでくれや。」
まだ荷物を開けただけで、テレビやその他の家具はなかった。
三階にベッドは運んだが、まだ一泊もしていないのだ。
「K織…。」荷物を開けながら言う。
「今日は泊まっていけよ…。」
まだここに来てはじめての夜だが、僕はあせっていた。
この機会を逃せばずるずるいきそうだったからだ。
「え…う、うん…。」
食卓に座ったままK織がいう。
二人には今夜がどういう意味を持つのかは暗黙の了解だった。
そのまま無言で荷物を開ける。
彼女がどんな顔をしているのかは見ていない。
「ふぅー。」
僕は荷物を分ける手を止めると、彼女の方を向いて言った。
「シャワーでも浴びるか。」
とにかく僕のありったけの知識をフル回転させる。
「う…うん…。」
彼女は戸惑っているのか、返事もあいまいだった。
28短編 きっかけは4:2005/06/08(水) 22:54:57
もう時刻は9時である。
僕はシャワーを浴びると、彼女にも入るよう進めた。
彼女はやはり戸惑いながらも僕の言うことを聞いていた。
それに彼女はちゃっかり寝巻きと下着を持ってきていた。
僕が3階のベッドに座りながらいろいろ考えをめぐらしていると、
彼女が髪を拭きながら上がって来た。
僕ははじめ彼女を安心させようと、
「とりあえず話しでもしようか。」というと、
彼女を隣に座らせて、とりとめもない話をしていた。
はじめは彼女も緊張していたようだったが、
僕が一生懸命笑わせようと話をしているうちに、
だんだん緊張がほぐれてきたのか、いつものK織に戻ってきた。
そこで僕は彼女を安心させようと優しく抱きしめた。
彼女もそれを決意したのか、黙って僕の抱擁を受け入れた。
そしてその夜以降、二人の絆はより深まっていった。
何かのきっかけがあることで、人は決意できるのだと
今でも僕は思う。なによりも初めて何かをするときには、
それ相応の勇気がいる。しかしその勇気も少し出せば、
案外それがなんでもなかったのだと気付く。
だからもし何かを足踏みしているのならば、
きっかけを作るのがいいのではないだろうか。
そんな風に僕は思うのである。
29現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/08(水) 22:56:42
ひでぇ…
急いで書いたがおそらくひどい作品になったかも…
とりあえず風呂とか入るんで。
それと丁度書きかけの本編もあるんで
読みたい人いればうPします
30読みたい香具師!:2005/06/08(水) 22:57:55
はい!
31恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:00:24
ノシ
32恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:06:42
(・ω・)ノ
33恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:15:09
是非!!
34恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:17:21
お願いします!
35恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:25:34
('∇')ノ
36恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:27:56
(`・ω・)ノ
37恋する名無しさん:2005/06/08(水) 23:28:09
ハイッ(`・ω・)ノ
38No.136:2005/06/08(水) 23:33:46
季節はもう秋になった。
彼女は僕の母親と下で電話で話していた。
こちらに越してくる前に彼女を僕の家に連れてきたところ、
普段テレビでコギャルや神田○のを見たときなどに、
「あんたこんな女連れてきたらしょうちしないよ。」
などとほざいている母親である。
彼女を見た瞬間に一目で気に入り、彼女が帰ったあとは、
「あんた社会の役には立ちそうにはないんだから
 早く就職して彼女と結婚して孫みせてよ。」
などと、言っていたぐらいで、
今も一ヶ月に一度ぐらいは彼女に電話していろいろ話をしている。
ちなみに彼女のほうの両親にも僕は何度か会っているが、
母親は相変わらずで、父親のほうも単身赴任から帰ってきていたので、
そのときに会っていろいろ言われたが、
母親に負けずおとらず気さくな人で、おかげで彼女が天然になっていしまった
のではないかと思わせるような人だった。
「いや〜。俺も母さんとは大学のときに同棲してたんだよ〜。
まさかそんなとこまで似るとはな〜。」
などといろいろ言ったあげく、
「結婚は就職して2年目がいいぞ〜。」
「いや〜君みたいな好青年がついてくれればK織も大丈夫だろう。」
などと言ってきた。
まさか激励されるとは思っていなかった。
おそらくは大学効果なのだろうが。
39No.137:2005/06/08(水) 23:34:43
しかしながら二人ともまだ18であるにもかかわらず、
結婚とか就職とかすこし重たい響きのある言葉が、
やはり親というものの偉大さと人生経験の豊富さを物語っていた。
大学の知人はというと、
僕のことを「恋愛の教祖」などと意味不明な言葉で飾り立て、
あげく電話やメールでいろいろ相談してくるのだ。
僕が今まで一人の女性としかまともに付き合ったことがないとは言えなかった。
中には出会い系や風俗やらさまざまな経験をしている奴もいたが、
僕としてはそちらのほうが進んでいる気がした。
でも綺麗な彼女と同棲しているという事実が僕をそのように見せているのだ。
しかもまだ18なのに。
最近では18だといっても誰も信じてくれない。
「2浪だ!」
などといわれることもちらほら。
とにかく僕は自分の特殊さに気付かずに生活していた。
「そんなことないですよ。はい。…」
まだ彼女は母親と話している。もういい加減30分たつ。
僕は最近夜はソファーに寝っころがりながらテレビを見るのが習慣
になっていたが、その日もサークルで疲れて少しうとうとしていた。
しばらくすると彼女が電話をきって上がってきた。
「長いよ…。」
「ごめんなさい。でもおかあさんとっても面白いの。」
おかあさん。やや危険な発言である。
そういいながら彼女は、
僕の目のやや下のあたりのソファーに寄りかかりながら座った。
40No.138:2005/06/08(水) 23:35:34
「なぁ…。」
「何?」
「バイト変えようと思うんだけど…。」
「え?受験が終わってないのに?」
「あ、兄のほうはいいんだけど弟のほうはいらないかなって…
 あんまり成績あがってないし何よりまだ必要ない気がしてきたから…。」
「そう…。代わりのバイト見つかったの?」
「うん。大学の先輩が働いてるバーのウェイターやろうかなって…。」
「夜中働くの?」
「いや、夜までかな。一応学生だし。」
「そうなんだ…。頑張ってね。」
「うん。」
彼女は相変わらず綺麗だ。しみひとつなく、透明感のある肌に、
若い女性特有の弾力感(注 マイマザーと比べたら)
そしてほっそりとしかしあくまでも健康的な体。
芳香のただよう綺麗な黒髪。まさにアジアンビューティー。
…と、自分の彼女ならいつまでもほめたくなるが、
実際このぐらいかわいいのである。
さらに最近大人の色気?まで出てきたので僕も苦労している。
41No.139:2005/06/08(水) 23:36:05
「チャンネル変えていい?」
「うん。」
そういうと僕はチャンネルを変えた。
めちゃイケを見ていた気がする。
「俺たちってさぁ…。」
「うん?」
「あんまりぶつからないよね。」
「それはY君がいつも優しいから…。」
「それは違うよ…お前がいつも引いてくれるから…。」
「ううん。Y君もけっこう引いてくれてるよ…。」
そうだったかなどと思いながら言った。決して気持ち悪くて引くという意味ではない。
「そうか?俺って結構自己中だと思うけど…。」
「ううん。Y君っていつも無意識で腕枕してくれるんだよ。」
それはただの癖のような気がする。
「そうなの…?」
「うん…。」
とてもムードのある会話だが、
目の前では岡村隆○が
「ぶっこむんでよろしくぅーー!!」
などと言っている。
42現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/08(水) 23:37:36
続きは12時に第一弾
12半に最後まで投下します
いままでにない速度で書いたから
ちょっと微妙かもしれんが
43No.140:2005/06/08(水) 23:58:54
僕と彼女はいつもそうだった。
場所をわきまえずに「二人の世界」に入ることがある。
女性とはムードを大切にするらしく、
まぁ世間一般の恋人なら普通なのかもしれないが、
他の女性を知らない僕が言うのだからあまり頼りにはならない。
それに僕は臭い男だった。(体臭ではありません)
高校1年のときに部のメンバーと新・ヤングアダルト情報源という
サン○ーク文庫の本や他のさまざまな本で勉強をしたからだ。
それらには臭い台詞集?みたいなのが載っていたが、それらをほとんど
日常生活に支障?のないぐらいまでに使いこなせるのだ。
…というのは冗談で実際は臭い台詞でも、
TPOをわきまえれば意外と使えるのだ。あと間を大事にすれば。
「今日お前泊まっていくんだろ?」
「どうしようかな…。」
「あれ…明日日曜だろ?」
「違うの。寝巻き洗ってないの。」
そういえば洗濯機に突っ込んだままだった。
二人とも今日はサークルだったので洗濯をしていないのだ。
「それに下着もとりに行きたいし…。」
もちろんランジェリーのことだ。
「じゃあお前のマンションにとりに行くか。」
「えっ?いいよすぐそこだし。」
「原チャで行くからいいよ。」
「わかった。」
「それにしてもお前のマンションもったいないよな。」
「何が?」
「いや、半分ぐらいしかいないんだから家賃も半額にしてもらえば…。」
「そんなの駄目だよ…それに3万って十分安いし。」
44No.141:2005/06/08(水) 23:59:37
祖父も例の知り合いのところで契約しているので
ほぼ半額にしてもらっているのだ。
このように書くといつも彼女が家にきているように思えるが、
実際は平日は彼女は自分の家で寝泊りしている。
これはマンネリ対策という奴で、いつも一緒にいるよりは
自分の時間が持てていいのだ。
それに大学も違うおかげで二人とも馴れ合うこともなく、
至極楽しく大学生活を過ごしている。
それでも彼女はときどき家の大学の食堂に友達ときて
僕もそれでよく食堂に行ったものだ。
久しぶりに彼女のマンションに行くと、
僕の家とは比べると狭いものの、女性特有の可愛らしさがあった。
夏に先輩が僕の家の屋上を借りてバーベキューをしているときなどは
うるさいのでよくこのマンションに避難したものだ。
もちろん彼女のマンションは防音などされていないので、
あまり大声で話したり、暴れる(暴力を振るうわけではありません)
わけには行かないが、なんとなく僕の家とは違う生活感があっていい。
四六時中コンクリートの壁とは結構味気ないものなのだ。
それに何よりも暗いので電気が必要なのだ。階段も危ないし。
「いつもここに来るのめんどくさいし下着も何着か家に置いてけよ。」
「え?うん。そうする。」
「ちゃんと勝負下着選べよ。」
「え…馬鹿…。何言ってるのよ…。」
「はいはいK織さん。関西では馬鹿はいけませんよ阿呆ですよ。」
そうだ。関西方面の人たちは阿呆より馬鹿により悪意を感じるのだ。
45No.142:2005/06/09(木) 00:26:07
「もう…。」
などといいながら一生懸命下着を選んでいる。
僕は女性に詳しくはないが結構そういう細かいところを女性は気にするのだ。
下着なんてなんでもいいじゃないか?
などと僕は思っているがお気に入りがあるらしい。
男の常識で物事を判断してはいけないのだ。
ちなみに僕はちゃんとトランクスをはいている。
なぜこんなことをいうかというと、
大学でブリーフをはいてる奴を見たことがあるのだ。
もちろん小便を足にかけそうになるほど吹きだしそうになったが、
世の中にはいろんな人がいるのである。
「じゃあ帰ろうぜ。」
「うん。」
彼女は紙袋に衣類一式をつめていた。
帰って家に入ると彼女は言った。
「もうこの家も向こうのマンションも両方うちの家みたい。」
「…こっち移ってきてもいいんだぞ。」
「そんなこと駄目だよ…。毎日一緒にいたらY君私のことあきちゃうよ…。」
まぁ確かに毎日一緒だったらそんなことにもなりそうだが…。
「そんなことないって。お前みたいに綺麗な奴何日一緒にいたって
 飽きねぇよ。」
46No.143:2005/06/09(木) 00:26:49
そういって彼女の頬をなでる。
「でも美人は3日で飽きるっていわない…?」
昔と比べて言うようになった。
いい加減彼女も自分の美しさ?を自覚しはじめていたのだ。
「でも超美人なら三日じゃあ飽きないぜ。」
そういって彼女を優しく抱きしめる。
「馬鹿ぁ…。」
「だから阿呆だって…。」
そういいながら玄関で抱きしめあう。
そして僕が彼女にキスをしようとすると、
「…ちょっと待って。」
「ん?どうしたの?」
「お風呂入りたい…。」
確かに二人とも運動部だから汗をかいていた。
といっても彼女はシャワーを浴びていたはずだから汚いのは僕のほうか。
「じゃあ一緒に入ろうよ…。」
「えっ!?ちょっと…それは…。」
久しぶりにうつむいて照れた顔をした。
「違うよ…。背中の垢すりしてほしいんだよ。」
もちろんそんなつもりは毛頭ない。
「ば、………。馬鹿ぁ…。」
やはりアホは言いにくいのだろうか。
「もういいよ馬鹿で。」
そういいながら僕は風呂のスイッチを入れた。
47現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 00:28:35
って俺何書いてるんだろう…orz
前にも言ったとおり
もうこんな感じで
ドラマもなけりゃ急展開もありません
ひたすらほのぼのしてるだけです…
48名無しさんの初恋:2005/06/09(木) 00:37:41
サイコーっす
続きを書いてください!
お願いします
49恋する名無しさん:2005/06/09(木) 00:43:06
補足が読みたい
50現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 00:50:06
No.130の補足だが…
うちのサークルの合宿は日中は練習で夜は
女の子と遊ぶサークルでした
大学内では文化部に○○サーと呼ばれて嫌われています。

ちなみに酔った勢いもありますが…
やはり色気むんむんな子には勝てません
ちなみに勢いに任せると後にとんでもない面倒ごとに巻き込まれるそうです
先輩の話ではその子はそっち系統の子だったそうです
業界用語でそういう人のことをサソリというそうです。
51現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 00:53:12
短編の補足だが…
やはり受験前にHしちゃうと
女性のほうは割り切れても男性は割り切れず、
圧倒的に男性のほうが落ちる確率が高いそうです
だから合格後のごほうびとしてとっておいたほうがいいと思います
まぁ二人ともそれまでに別れなければの話ですが…
52現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 00:57:18
No.138の補足だが…
今のバイトもこれです
もちろんシェイクやステアはしたりしないですけど…
(バーテンがシャカシャカすること)
ちなみにお勧めのバイトです。
カクテルの名前に詳しくなるし、
暇なときはバーテンに大人の事情もいろいろ聞けます
マティーニやマンハッタンぐらいなら飲ませてもらえます。
53現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 01:00:46
No.140の補足だが…
実際に存在する本です。
それと何日も一緒は絶対にやめたほうがいいでしょう。
自分の時間が持てないと発狂しそうになります(俺の場合)

あと垢すりのことですが…
なんのことだかわからない人も多いと思いますが…
体をこすると垢がでたりしますよね?
背中はとくに自分ではやりにくいので人にやってもらいましょう。
54現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 01:01:50
>>49
こんなもんでいいでしょうか?
とりあえずもう人もいなさそうなので
落ちます。
55恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:02:53
乙、いつもご苦労さまです。
56恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:04:30
>>54
いるいる!
それより今日一日であなた何個書いてるんすか・・・
ものっそー乙です
ていうかすごすぎ・・・
57恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:04:52
ああ、やっと追いつきました。
仕事でグダグダしてたところに、ほっかり優しい、スレにあえてうれしいです。

現在大学生さん、なんだか応援したくなるような雰囲気でいいですね。
わたしもそうなれるといいなあ。
58恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:07:31
確かにドラマはなくなったかもしれんが
昨今の大学生事情が学べるしほのぼのとしてて癒される…
全然マンネリとかしてないんで気にせずこのまま
書き続けてください
5949:2005/06/09(木) 01:10:30
>>54
わざわざすいません・・・
でも面白くてためになるので
補足は楽しみにしています。
60恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:18:49
今さらだが前スレの心眼って
まんま「泣くようぐいす」じゃないか?
もしあそこから持ってきているなら・・・
すまんただの雑談でした。
それよりこの小説ところどころに
色んなネタ仕込まれてるんだが…一体作者は何者なんだ?
61恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:21:15
作者は知識の幅がフツーが広いよなw今日はマタリでしたね。何かすごく幸せな気分で寝れます。アリガトウ。モヤスミ ノシ
62恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:29:17
>>52
いや、ちょっと待て、ブランドもそうだが
19歳でマティーニとかマンハッタンはどうかと思うぞ・・・
進みすぎだろ・・・
63恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:34:20
ちなみにサソリっていうのはホストの業界用語ね
くらいついたら離れないサソリのような女性のこと
最終的には刺されたりするらしい
64恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:35:44
またこの糞スレか
こんなん面白いって言ってるお前らってw
65恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:39:53
とりあえずsageないか?
66恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:43:33
sage
67恋する名無しさん:2005/06/09(木) 01:55:20
>>62
問題はそこじゃない
もしこの大学生がこの小説通りだとして補足なども考えると
現在19歳で超美人な彼女と半同棲中で二人の絆は堅く、
なおかつ超高学歴身長も最低175顔もなかなかのイケメン
ファッションセンスもあり(少なくとも秋葉系ではなく)
大人の事情に精通なおかつ誠実で素直+文才ありで
2chからガンダムさらには小説にも詳しい博識な男
さらに人望もあり、スポーツ(テニス?)も卒なくこなす
完璧人間ということに!!((;゚Д゚)ガクガクブルブル  
68恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:00:09
>>67
電車男とは果てしなく逆の男だなw
69恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:02:36
>>67
2chやガンダムには詳しいか?
70恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:03:29
前スレ埋まりますた。
71恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:05:02
>>70

それよりカウントダウンが2でとまってるのがうける  
72恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:07:53
>>25
>昨今の高校生なら皆経験しているようなこと
この台詞を見て俺は少し虚しくなった。_| ̄|〇
73恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:09:30
やっと全部読み終わって追いついた
と思ったら今日は早いのね・・・
それにしても少し文章にユーモアがでてきて面白いな
明日はもっと早い時間に来ますのでノシ
7459:2005/06/09(木) 02:11:03
>>72
安心汁!
俺もだ・・・orz
75恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:15:24
>>72
同じく…
76恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:17:55
外は淡く雪。
冷えた階段を上がる音。

僕は部屋の鍵をコートのポケットから取り出しながら
袖口に浅く積もった雪を払い落とす。
其の様子を見ていた君は
黙って僕の肩や背中に積もった雪を優しく払った。

だから僕は
君の髪の毛に積もる
少し溶けかけた雪を
そっと指先で払った。
愛しく頭を撫でるように。

部屋に入ると君は
自分のコートと僕のコートを
丁寧に壁に掛けた。

ストーブだけでは中々暖まらない僕の部屋。

僕は煙草に火を点ける。
只もう聴こえるのは
煙草がチリリと焼ける音。
雪がシンと降り続ける音。
僕と君が呼吸をしてる音。


吐き出された煙は
音もなく生まれて消える。

灰皿に煙草を押し付けると
火種は潰れ
其処で煙草の命は終わった。

そっと君は窓際に立ち
降り止まない雪を眺めた。

「今夜はホワイトクリスマスね。」

何故か少しだけ
寒そうな声で君が言った。
77恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:19:32
ストーブだけでは中々暖まらない僕の部屋。

綺麗。
そして
儚い。
雪は。

僕は君の後に立つ。

綺麗。
だから
儚い。
雪は。

僕は君を抱き締める。
後から包み込むように抱き締める。
君が少し驚いたように後を振り向こうとする。

其の侭
互いの顔を寄せ合ってキスをする。

目を閉じて

聴こえるのは
雪がシンと降り続ける音だけで。
振り向いた君を抱き締めたままキスをする。

僕等は、居ればイイ。
只こうして居ればイイ。
暖め合って居ればイイ。
そうじゃないか。
なのにどうして
僕等は何時も不安だったんだろう。

君の襟元のボタンに手をかける。
君はビクリと驚いて
僕の手に自分の手を重ねた。
僕の手の動きを止める。
白くて小さな細い指で。
頬を紅潮させ上目で僕を見る。

僕は何も言わず
君をさっきより
少し強く抱き寄せ
再び君にキスをした。

舌を入れる。

其れだけで君に近付けた気になる。
右手で君の襟元のボタンを外す。
静止しようとする君の細い腕を
今度は左手で抑える。
2つ目のボタンを外す。
78恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:21:38
ここのスレの人これだけ人に読ませる能力あるんだから
そっちのほうに進めばいいのに・・・
わざわざ2chで労力使わなくても・・・
79恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:21:56
舌を転がしていた口を離すと
君は少し苦しそうに息を吐き出した。

「・・・ッ・・・だめ。」

僕は3つ目のボタンを外す。
君の首から耳元へと舌を這わせながら。

部屋には僕等の吐く息の音しか聞こえない。
雪は。
窓の外の雪は勢いを増して。
なのに其の音は聞こえない。

僕は4つ目のボタンを外す。

左手で抑えた君の手の力は弱く。
だから僕は君の胸元に右手を入れた。

「・・・だめだよ。」

後から
君の耳に
君の首に
君の肩に
舌を這わせていく。

君が身を捩じらせる。
君の吐く息の力が強くなる。

僕の右手は
君の乳房を
君の肉体を
君の生命を
柔く触れていく。

君が小さく声を出す。
君の吐く息の力が強くなる。

「・・だめ・・外から見えちゃうから。」
80恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:23:59
君の熱い息で窓は曇っているし
外は大量の雪で何も見えやしなかった。
だから僕は黙っている。

手と指と舌と
僕の其れ等を休ませる事無く。

なぁ。
僕等は下品なんだろうか。
こうして互いを暖め合う。
こうして互いを求め合う。

裸になったり
触れたり舐めたり
気持ちよくなったり
何も考えられなくなったり
しながら。

なぁ。
僕等は下品なんだろうか。
右手に力を込める。

君が痛そうに顔を歪ませた。
ハっとして力が抜けた。
思わず其の侭
僕等は床に崩れ落ちた。

雪が、降る。
降り落ちては溶ける。

サラリと降って
サラリと溶ける。

簡単に溶けない為には
互いが寄り添うように

冷たい夜に降り落ちて
そして降り落ちたなら
一粒一粒が固まり合う。
そうして生きるしかなくて。

其れだって
季節が来れば
簡単に溶けて
必ず溶けて。

でも

雪が降る事は無駄じゃないだろう。
81恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:26:46
僕等は床に寝転んだまま
お互いに黙り込んでいた。

横になったままの
君の顔が僕の目の前に在った。

君が目に涙を浮かべて僕を見た。
頬を紅潮させたままで僕を見た。

何だか気分が落ち着いた僕は
何だか急に申し訳なくなって
何だか苦そうに笑った。

「・・・もう・・・バカッ・・・」

そう言うと君は
涙の溜まった目と
真っ赤な顔のままで
照れ臭そうに笑った。
そうして僕の元へ寄り添って来た。

僕は君を抱き寄せて
肌蹴た胸元を元に戻した。
其れから優しく頭を撫でた。

僕等が
互いを必要とし
馴れ合うように
舐め合うように
生きていくのは
決して間違いじゃない。

雪は儚い。
だが儚さを嘆かない。

僕と君は儚い。
恐らくはそうだろう。

何時か季節が来れば溶ける。
必ず、溶ける。

僕等は寄り添い在って生きる。
僕等は寄り添い在って生きる。

「好きだよ。」

君が、僕にキスをした。
暗くて冷たい僕の部屋。

ストーブだけでは中々暖まらない僕の部屋。

君とキャンドルに灯を燈す。
メリークリスマス。
僕等は寄り添い在って、生きよう。

今宵も雪よ、降れ。
82恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:38:28
>>76-81「冬」
83「春」:2005/06/09(木) 02:43:15
常に
安定を求めている。
なのに
変化を求めている。

日々君と
抱き合う。
日々僕は
落ち着く。

だが
此の侭止まってしまうのは
怖い。

何の危険も無い。
何の刺激も無い。
例えば波の無い海を渡るような。
例えば空き缶が積み上がるだけのような。
そんな毎日。

何時か僕は
何かしたい。

何時か僕は
変化したい。

だが
未知の何かを求めるのは
怖い。

死んだように。
生きるように。

君はどうだった。
君は生きていた。

生命と言う名で揶揄される
慄然たる其の存在と
肉体や精神と言う名で揶揄される
君と言う名の、君の存在の全てで
イキていた。

4月の最後の日。

4月30日。
84恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:44:53
快晴。

ようやく雪溶けに馴染んだ靴。
ようやく雪溶けに馴染んだ道。
ようやく雪溶けに馴染んだ草。

久々の外出。
多少の遠出。

歩きながら煙草を取り出す。
火を点けると浅く吸い込む。
煙を吐き出しながら空を見上げた。

広く澄み渡る青に
実に健康的な青に
吐き出す疲れた白は
実に不釣合いだった。

しばらく歩いていると大きな建物が見えた。

至極現代的な建築法の大きな建物。
周りの建物より自己主張の強い建物。
舞台や音響や照明の設備が整った建物。
其の建物で催されるファッションショー。
其処に君が、居る。

僕は煙草を指で弾くと
地面に落ちた吸い骸を
足で強く踏んだ。

君は何時も仕事で忙しそうで
僕は部屋で待つだけの生活で
でも抱き合えば満足していたし

ファッションショーの準備で
君は更に忙しくなったけれど
最近はゆっくり会えないけれど
会えばまた抱き合えるのだから
其の生活にも別に満足していて。
85恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:48:38
まじ詩は長いしつまんないからやめて
86恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:49:45
外を出歩くのは、苦手だった。

安定を望む力

変化を望む力。

入り口でチケットを渡すと建物内に入る。
浅く混雑しているロビー。
人ゴミという程では無い。
只、浅く混雑しているロビー。

備え付けのソファは何処も空いていない。
辺りは着飾った大勢の人間の会話の雑音。
最近注目のミラノの新鋭女性デザイナー。
彼女の作品を見る為に多くの人間が集まっている。
だが其の話題にはあまり興味は無かった。
只、君の姿が見たかった。
何時も疲労と雑音を連れて
僕の部屋に帰ってくる君の。

君の、満足感

僕の、焦燥感。

其れ等に原因が
もしも在るなら
見て見たかった。

開演まで少し時間が有った。
建物内を特に宛も無く歩く。
辺りは依然、着飾った会話の雑音。
新鋭女性デザイナーの作品。
其の価値の様々な事前評価。
別にどうでも良かった。

大きな扉。

目前に大きく重そうな扉が在った。
此の扉を開けば会場が拡がるはず。
扉の前に立ち尽くす。
無意味に何度も時計を見る。
再び煙草を取り出すと火を点ける。

安定を望む力

変化を望む力。

先刻から頭の中を
ノイズのように響く言葉が在る。

安定を望む力

変化を望む力。

深く煙を吸い込むと
ゆっくり吐き出した。

薄茶色のレンガの壁に
疲れた煙を吐き出すと
満更でも無い気がした。
87恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:51:01
先日。
君はずっと
仕事が忙しいからか
最近は体調が優れない。
なのに久々に会う君は笑ってた。
嬉しそうに僕にチケットを手渡した。

君が連れてくる疲労と雑音は。
其の意味は一体何なんだろう。

安定を望む力

変化を望む力。

僕は何時までだって
君とまた抱き合って
安心して生きてって。

だけど
其れだけで良いのだろうか。

だから
変化したい。
君も僕も知らない
何かに変化したい。

だけど
どうすれば良いのだろうか。


怖い。


気が付くとロビーの雑音は消えていた。
会話していた人々は居なくなっていた。

時計を見る。
君に、会いに行く時間。

水の注がれた灰皿に投げ込むと
煙草は音を立てて消えていった。
88恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:55:11
大きく重い扉に両手をかける。
少し力を入れて引く。
遅く扉が開く。

静寂。

会場は薄く暗く
実に静寂だった。
先刻までの雑音が嘘のように
人々は皆、無口で座っていた。

そして座席群の中央を
まるで海を割るように
高々しく舞台は通っていた。

時計は時間を過ぎている。

不意に
静かな音楽が聴こえた。
舞台の奥からゆっくりと
4人の女性が歩き始めた。

空気が変わった。
89恋する名無しさん:2005/06/09(木) 02:55:30
辺りは未だ薄く暗い侭だが
彼女達には光が照らされた。
白い衣装を身に付けた姿で。
背筋を伸ばしゆっくり歩く。
只、ゆっくり、ゆっくり、歩く。

視線は常に1点を見詰めているような。
不思議な歩き方だった。

静かな音楽。
広く薄く暗い場所。
其の中央に高々しく舞台。
其の上を奇妙に歩く4人の女性。
ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり、ゆっくり。

此の侭
時間が
止まる
ような
カンカク。

怖い。

不意に会場を出てしまいたい衝動に駆られた。

怖い。

瞬間。
重く低い音。
激しく照明。
其れ等が突然炸裂した。
全てが、突然、変化した。

重低音を響かせ音が鳴り響く。
併せて照明が激しく変化する。
会場の全部の空気が急激に騰がる。

速いリズム。
重いリズム。
熱いリズム。
4人の女性が白い衣装を脱ぎ捨てる。
各々に其々の斬新な衣装を晒し出す。
そして実に豊かな表情で歩き始めた。

更に舞台の奥からは
新しい衣装を着た女性達。
次々と様々な演出を見せる。

重く低く。
速く熱く。
激しい音。
激しい光。
其の奥に。




君が居た。
90恋する名無しさん:2005/06/09(木) 03:02:19
君は背を伸ばし顔を上げ
凛とした視線を見せると
静かに力強く歩き始めた。

大きく手を広げた。
衣装が風に靡いた。
激しい音に合わせて
呼吸した。
激しい光の真ん中で
存在した。

生命と言う名で揶揄される
慄然たる其の存在と
肉体や精神と言う名で揶揄される
君と言う名の、君の存在の全てで
生きていた。

君は
君で在って
君では無く
其れは例えば
何時も僕の中で喘いでいる
アノ君とはまるで違う君だった。

君は
僕の目の前で
まざまざと
そう、まざまざと
イキている姿を見せた。

深く深く深く深く深く深く深く深く
深く深く深く深く深く深く深く深く

呼吸しながら。

重く低く
速く熱く

激しい音と激しい光の中で
君は僕の前を通り過ぎた。

嫌だ。
僕もイキたい。
一緒に其処へ。
僕もイキたい。
連れてってよ。

君は舞台の上。
僕は客席の下。
此の厳然たる現実。

見る側と見させる側。
与える側と与えられる側。
此の厳然たる事実と現実。

嫌だ。
一緒にイキたい。
君の場所がイイ。
一緒にイキたい。
僕も其処がイイ。
91恋する名無しさん:2005/06/09(木) 03:03:07
狂ったような
音と光の熱の中で。

やがて
音と光は止み
舞台は終息した。

大勢の歓声と拍手の中
新鋭デザイナーは
恐らく明日からは
有名デザイナーと
呼ばれるようになり
其れ以外の全ては
恐らく何事も無かったように
再び元の日常に戻るのだろう。

常に
安定を求めている。
なのに
変化を求めている。

僕は臆病なだけかもしれない。

君を抱く事で
火を付けた気になって。
すぐに消えるような火を。

頭の中のノイズは晴れず
未だに安定と変化さえも
選べずに居る。

僕は煙草を取り出し
火を点けようとして
其処で止めた。

咥えた煙草を道に捨てると
只、黙って火を点けてみた。

シ月の最後のヒ。
シ月の最後に、君がイキていた、ヒ。

4月30日の出来事だ。
92恋する名無しさん:2005/06/09(木) 03:08:00
題名つけると詩に聞こえるのかな。
ゴメンね。
続きもあるけどとりあえずやめときまつ。
9372:2005/06/09(木) 03:12:48
>>74
>>75
( ゚∀)人(゚∀゚)人(∀゚ )ナカーマ
俺達の知らない間に世界は進んでいた…
94恋する名無しさん:2005/06/09(木) 03:19:17
>>92
オレは続きを読みたいから。よろしく!
95恋する名無しさん:2005/06/09(木) 03:20:32
>>93
さすがにそれは言いすぎだろう
俺のみたところ
童貞卒業率なんて5%ぐらいだぜ
進学校じゃなけりゃもっと多いかもしれんが・・・
96恋する名無しさん:2005/06/09(木) 05:35:17
こんな時間までかけて読んじまった…orz
なぁ…電車男より遥かに盛り上がったのは俺だけか?
なんかね、気付いたら長枕をぎゅっと抱きしめておりました
まとめ期待してます
97恋する名無しさん:2005/06/09(木) 08:07:01
朝一で又見に来ちゃったよ(´д`;)
98恋する名無しさん:2005/06/09(木) 12:26:11
>>97
確かに中毒性のある小説だな
99恋する名無しさん:2005/06/09(木) 14:18:46
石田ゆり子にそっくりな彼女って・・・
そりゃ和服も似合うだろ・・・
うやらますぃー(;´Д`)
100恋する名無しさん:2005/06/09(木) 15:28:42
続きは?
101恋する名無しさん:2005/06/09(木) 16:20:59
もしかして大学生さんはもう書かないのか?
その代わりに変な詩が書かれてんのか?
102恋する名無しさん:2005/06/09(木) 18:24:04
なんだ、ここは大学生とその取り巻きだけのスレになったのか。
新しい書き込みを受け付けないならスレタイ変えれば良いのに。
103恋する名無しさん:2005/06/09(木) 18:34:37
>>102
新しい書き込みをうけつけないというか
スレタイ通りに書いていないから。
上の長いのは何を言いたいのかわからんし
大体詩のような文章だし。
しかも登場人物に感情移入できない。
なのにやたら長い。
104恋する名無しさん:2005/06/09(木) 18:48:57
まーなんでもいいけど、続き読みたい人間も居るから
あんまり叩くな。
105恋する名無しさん:2005/06/09(木) 18:58:27
オレ上の詩、結構好きかなぁ
106恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:15:33
>>104
>>105
自演乙
107恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:26:03
やっぱ取り巻きonlyくせー
108恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:30:48
何で自演なんて言われたんだ??
よく分からん。
109恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:48:12
自分の作品が評価してもらえないからムカつく
         ↓
       しつこい自演
ようするにこのスレは読んでいる人がたくさんいると勘違いしている
大学生とその取り巻き自演野郎(役1名)さらに自己満でつまらない
長文だらだらのっけて文句言う技巧派気取りの一名で構成されてるってことだ。
わかったらもうageるんじゃねぇ
110恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:56:23
荒らしはスルーでw
とりあえず職人に経緯をはらえって話
上の詩?も面白いと思うがちょっと技巧的すぎるかな?
創作文芸とかに行ったほうがいいのかもしれん。
どうやら大学生さんの小説のせいであまずっぱ系がはやってるみたいだから
ああいう大人な詩は受け入れられにくいのかもねw
それと多分取り巻きならスルーすると思う。
111恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:57:12
>>109
そんなに、かまって欲しいのか?
馴れ合いスレいけよ
112恋する名無しさん:2005/06/09(木) 19:58:48
俺=長文だってこじつけてまで叩きたい理由が分からないって事を言ってるわけだけど
113恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:00:08
うはwめっさ被ったw
相手してゴメン。
114恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:00:45
どうでもいいけどあの荒らしは一体なんなんだ?
ちょこちょこムカつくことかいてるけどしつこすぎだろ?
そんなにIDでないのが気に入らないのか?
115110:2005/06/09(木) 20:10:29
よく過去レスみてみたら
85とか101とかのあせりすぎなレスで雰囲気悪くなってるのね・・・
まぁ確かに乗っける前に一言断ってくれれば
こいつらも誤解しなかったんだろうけど
116恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:14:14
詩じゃないらしいけど、恋愛小説風でも無いんだろう。
と、恋愛小説を読んだことが無い俺が言ってみる
11720:2005/06/09(木) 20:23:34
>現在大学生さん

おねだりしておきながらお礼が遅くなって失礼しました!

ハシタナイお願いでしたのに、聞き入れてくださって
ほんとにありがとうございました。

女の子にとって何より嬉しいのは、何年も時を共にして、
然るべく状況が変わってしまっても、いつまでも
「美しいときの自分」を記憶にとどめていてくれる相手です。

今横におられるK織さんの美しさも、
黒髪の少女だったK織さんの瑞々しさも、
両方いつまでも愛していてくれる人に出会えて
K織さんはほんとお幸せです。
また、そんなふうに愛せる女性に出会えたIさん、あなたも幸せですね。

私もそういうふうになりたいです。ゆっくりと。

どうかいつまでもお幸せに。ありがとう!
118恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:26:26
>>114 きっと人間不信に陥っているのだろう
119恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:27:15
>>112
はぁ?
あからさまな自演しといてよくそんなことがw
大体投稿間隔みてれば自演かどうかなんてわかるんだよw
92=94=102=104=105=107=108=111=112
こんな糞長文に続き読みたいとかありえんw
しかも否定されてスレ批判w
自演するならもっと面白い文章書けよw
120恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:32:32
>>119
わかったわかった。いい子だからもう寝ましょうね〜。ヨチヨチ
121恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:33:31
>>116
俺もそう思った。恋愛日記でもなければ小説風でもない。
しかも断りもなくのっけといて同一人物かはわからないが
スレの住人を大学生さんの取り巻き呼ばわり
少なくとも職人とは呼べないよ・・・
批判するなと言われても・・・
でも荒らしはうざい。
122恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:34:49
>>120
だからスルーしろって・・・
反応してたら本当に自演扱いされるぞ
123103:2005/06/09(木) 20:44:31
>>107
実際毎晩楽しみにしてるし、小説がおもしろい。
それに大学生さんは実際いい人で、頼めば何でも教えてくれるので
取り巻きというかファンがいるのは仕方がないと思う。
そもそも大学生さん以外小説書いてる人いないので
取り巻きonlyなのは当たり前だと思うんだが…
まぁ批判したのは謝るが断りもせずにだらだら乗っける人もどうかと思うぞw
124恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:46:18
このスレだけみたら大学生のスレだって分からんからなあ。
しかも大学生の話は終わったぽくも見えるし。
125恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:51:43
これ以上荒れるのはよそう!
大学生さんが書き込みづらくなるだろ!
ヽ(`〜´)ノ
>>124
昨日の言い方だとまだ終わってないっぽいね
今日は何時に降臨するか言ってないのでわからんが
彼ならきっと来る!
それより最近一日一回は大学生さんの小説読みたくなるんだけどw
126恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:55:07
>>125
同じく
大学生さんの小説読まないと寝られない…
127恋する名無しさん:2005/06/09(木) 20:59:21
>>123
断りもせずにっても、このスレタイなら誰でも投稿出来るっぽく見えるよな。
スレタイ考えた方がいいな。
128恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:03:47
それより何より辛いのは大学生さんだろうな
自分の彼女ネタにして小説書いてるんだから。
しかもわざわざ大学の図書館で書いてきてくれてるみたいだし。
頼まれると断れないってのは本当みたいだね。
俺にはとてもじゃないが真似できんw
129恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:04:31
>>127
職人が恋愛小説を毎晩うpするスレ
とかどう?
130恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:11:55
>>129
まぁ、次スレの季節になったら考えよう。
>>1の「どんどん希望」も空気読みつつとか
一言断ってに変えた方がいいのかもね。
131恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:17:00
ちょっwwwwwwwおまいら煽られ耐性無さ過ぎwwwww
荒らしはほっとけば消えるんだって。
他の職人さんも書いてもらえるならみんな喜んで読むんだし、おまいら仲良くしろ。
132現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:18:57
今日の出現?時間昨日言わずに落ちて申し訳ありません。
さっき帰ってきました。
それとずっとレス見てたのですがちょっと調子にのっていたかもしれません
僕のせいで他の職人さんに迷惑がかかってたらすいません。
一応今日も隙をみて書いたのですが、今までのようなほのぼの展開しか書けず、
あまり急展開がなくてつまらないかもしれません。
一応許可?をいただきたいのですがどうでしょうか?
133恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:23:54
>>119
おま、そんな理由で自演扱いかよwバカか?
自分と違う意見出されるとすぐ勝手にレッテル貼ってるだけじゃねーかよ。
お前の感覚だけがスレの総意じゃねーんだよボケが。
134恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:24:15
>>132
待ってました!投下準備は終わりましたので
許可とか気にせずどんどんお願いします!
13576-92:2005/06/09(木) 21:24:21
何か俺のせいで荒れてるな(´・ω・`)
ゴメンここそういうスレだったのか。
もう書かないから忘れてくれ。

>>132
いや、俺が空気読めてなかっただけだから、大学生氏が謝らないで。
136恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:24:22
>>132
家紋
137現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:29:06
>>135
読みましたが、僕なんかの小説より全然技巧的で面白いと思います。
だからこれからも頑張ってください。

…では何人か人もいるので投下します。
補足とかまだ書いてないんで本編終了後に書きます。
138恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:29:54
>>135 またの機会にドゾー
139恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:30:23
大学生タン続きよろ(`・ω・´)

>>133
むかついてもスルーしようぜ。
構ってやって喜ばすことないっしょ?
140No.143:2005/06/09(木) 21:30:39
今日は彼女の誕生日である。
初めはどこかで食事をしようと思っていたが、
彼女へのプレゼントを買ったところ、
10月後半だったこともあり、金欠になってしまったのだ。
それを正直に話したところ、彼女も笑って許してくれ、
結局家でささやかなお祝いをすることになった。
初めてのまともな誕生日である。
「ただいま〜。」
「おっ、お帰り〜。」
「すごいいい匂いがするんだけど。」
「ああ。ごちそう作ったから。」
「わぁ〜楽しみ〜。」
この日のためにひそかに料理の本を読んで練習していたのだ。
それにもともと料理は得意だった。(平野○ミは俺の心の師匠だ)
「悪いね。こんなもんで。」
「すごい!すご〜い!」
彼女は食卓一面に並べられた料理をみて言った。
「これ全部Y君が作ったの?」
「ああ。全部作るのに3時間かかったよ。」
ババロアを含めると一日中作っていた気がする。
「やっぱY君なんでも出来るのねぇ。」
「止せよ…。さぁ、食べようぜ。」
実際そんなに素晴らしいものは作ってないんだが…とにかく彼女は大袈裟だ。
141No.144:2005/06/09(木) 21:31:11
「おっと、その前に乾杯しようぜ。」
そういうと僕は冷やしていたワインを取り出し、
ワイングラスに注ぎ始めた。
本当は季節物のボジョレヌーボーでも飲みたかったが、
解禁は11月後半なのであきらめて、
いつ買ったか忘れたボルドーの赤ワインにしたのだ。
ロゼにしようかとも思ったがやはりより赤いほうが風情がある。
(ちなみに床下にワインが何種類か保存してある)
「かんぱ〜い。」
そういうと彼女はワインを一口飲んだ。
「これ結構するの?」
「いや、3000円かな。」
「えぇ〜そんな高いの開けちゃうの〜?」
「こんなの安もんだよ。それより料理食べろよ。」
たしか近所のスーパーで買ったのだから。
そういうや否や彼女は料理に手をつけ始めた。
「おいし〜い!」
彼女はあくまでも上品に、それでいて優雅に食べていたが、
口から出てくる言葉はあどけない少女のようだった。
「でもどうしよう。全部食べたいけどこんなに食べれないよ…。」
「残してくれていいんだよ。」
「それは悪いよ…。」
彼女はそんなことを言っていたが僕は一応少なめに作っておいた。
彼女はもともとあまり食べないし、
本人曰く、食べても太らない体質だそうだ。
確かに受験のときも一緒に暮らしてからも、
太ったりするのを気にしている姿をみたことはない。
そもそも彼女はほっそりしていて太りそうにない。
142No.145:2005/06/09(木) 21:31:33
「ほら…これ…。」
そういうと僕は彼女にプレゼントを渡した。
ペアリングは高2のときの僕の誕生日にもらってしまったので、
ブランドもののくせにリーズナブルなTI○FANYの指輪を選んだ。
小物ならばブランド物でもそんなに高くはないのだ。
とはいっても、これのせいで今月の予算は消えてしまった。
リーズナブルとはいえ15000はするものなのだから。
残り4日をどう過ごすかが僕の目下の悩みだった。
「開けていい?」
こういうのは社交辞令というのだ。
「もちろん。」
全国の恋人の80%が同じような台詞を言っているのではないか?
彼女はアクセサリーケースをみて、
「うそっ!T○FFANY!?」
と、言うと中をみるなり、
食事中にもかかわらず涙目になって喜んだ。
「こんな…高いでしょ…?」
「誕生日おめでとう。」
「ありがとう…。」
感涙にむせっていた。
「ほら、泣かないで…。」
そう言って僕は彼女にハンカチを渡す。
ポケットに仕込み済みである。
僕は彼女のこういう姿が見たくて頑張っているのかもしれない。
143No.146:2005/06/09(木) 21:32:20
彼女が落ち着くまでその姿を見ていると、
彼女がとてもいとおしく思え、こんな幸せな時間を
過ごしていられるのは彼女のおかげなのかな、などと思っていた。
「あたしもなんかあげたいな…。」
「馬鹿。なんでお前の誕生日なのに俺がもらうんだよ。」
「でもY君の誕生日1月だから当分ないし…
 それにこんないいものもらったらお返ししなくちゃ…。」
これ以上僕に尽くそうというのか?
彼女は感動したり僕に惚れ直す?と急につくしたがりになる。
「じゃあお願いしちゃおうかな。」
「うん!なんでも言ってよ!」
「そうだな〜。じゃあ今日一日はK織が王様になってよ。」
「えっ…王様…?」
「だから今日はお前がいろいろ俺に命令するの。
 そうでもしなきゃお前が俺に頼みごとしたりしないだろ?
 やってほしいことややりたいことは全部お前が命令するの。」
「でも…。」
「いいかい?今日はお前の誕生日なんだからな?
 遠慮しなくても肩たたきでもマッサージでも何でもしてやるよ。」
僕だってたまには彼女に尽くしたくなる。
「うん…。じゃあ…。
しばらく考えると彼女はおずおずと尋ねた。
「あたしのことどう思ってるか…教えて…?」
そんなことが聞きたかったのか。王様甲斐のない奴だ。
「そうだな…。可愛い奴かな。妹だったり恋人だったり、
 そして時々は母親だったり。それに美人だとも思ってるな〜。」
「他には…?」
「そうだな〜。それにスタイルもいいし性格もいい。なんつーかな、
 俺にぴったりっていうか俺とは前世でもきっと恋人だったっつーか。
 まぁそんなもんかな。」
「うん…。」
144No.147:2005/06/09(木) 21:32:44
言葉にしないと不安なのだろうか?
僕はもうそんなことは言わなくてもお互いにわかりあえると思っていたが、
やはり言われるのはうれしいことなのだろうか?
思いつく限りを並べ立てた。
「こんだけでいいの…?」
「うん…それだけで十分…。」
「おいおい。もっとないのかよ。ご飯食べたら肩揉んでほしいとか…。」
「じゃあそれお願い。」
これでは王様の意味がない。
僕は彼女の口から自発的に言わせたいのだ。
「じゃあとりあえず食事済ませよう。」
「うん…。」
その後、食事が終わるまで彼女は僕の料理をほめ続けていた。
「もうお腹一杯だよ…。」
「じゃあ食後酒飲もうか。」
そういうと僕は戸棚の上においてあるパセリ酒をとりだした。
18の分際で食後酒はえらそうだと言われるかも知れないが、
パセリ酒は、さっぱりしていて、
なおかつ口臭も抑えることができるので僕もよく飲んでいるのだ。
しかも甲類焼酎を使えば簡単に作れるので、
床下にパセリ酒予備軍が多数眠っている。(梅酒と同じ)
「ふぅ〜。もうこれ以上は酔っちゃう…。」
彼女は酔うとほんのり赤くなって色っぽくなる。
しかし、大胆になったりすることはない。
むしろ控えめになるような気がする。
僕は逆に酔うと大胆になるタイプで、しかも酔っ払うと、
普段からは考えられないようなことをするので、
翌日の朝はよく反省したりする。
彼女はしょうがないといってくれるが、実際少し直そうかと考えている。
泥酔するとそんなことはなく、むしろ萎えてしまうぐらいだが。
145No.148:2005/06/09(木) 21:33:16
「肩をお揉みしますよ王様。」
「あ、じゃあソファーに行こうよ。」
「わかった。」
そう言って二人で二階へあがる。
「どうですか?」
僕は彼女の肩を揉みながら聞く。
「うん。気持ちいい。」
僕は優しく彼女の肩を揉む。
彼女の鎖骨が艶めかしい。
彼女は普段大人っぽいキャミソールやタンクトップを好む。
あまり挑発的な格好はやめろと言ってあるが、
それでも似合うには変わりない。
「もういいよ…。」
「え?まだ5分もたってないぜ?」
「あんまりこってないから…。」
確かにあんまりこっていない。
「他にしてほしいことある?」
「じゃあ隣に座って…。」
「はいはい…。」
そういうと僕は彼女の横に座った。
彼女の香水の香りが漂ってくる。
「ねぇ…。」
そういうと彼女は僕の方に寄りかかる。
「このまんまでいて…。」
「ああ…。」
そういうと僕は彼女の肩を抱き寄せる。
時計の音が鳴り響く。
「そういえば聞きたかったんだけど…。」
146No.149:2005/06/09(木) 21:33:46
「何?」
「何でそんなに俺のこと好きなの?」
キャパシティ的には彼女のほうが勝っているのだから。
最近では僕も彼女とつりあう自信がない。
「えっ?なんでって…。」
「だってお前すごくもてるし…他の男に目移りしたりしないのかい?。」
「そんなこと言われても…高校のときから一緒だし…。」
「ふ〜ん。そんなもんだよな…。」
まぁそんな簡単に理由など考えられるわけがない。
僕も別に深いわけがあって聞いたわけではない。
「でもね…。Y君は…、Y君は白馬の王子様って信じる?」
「…?まぁ…俺は男だからよくわかんないけど…
 でもクリスマスにやってくる髭親父とはべつもんだよな?」
「それはサンタでしょ?」彼女はクスクス笑うと続けた。
「女の子はねぇ…やっぱり白馬の王子様にあこがれると思うの。
 高校のときにY君と付き合ってたときは、
きっとこの人がそうなんじゃないかなぁって。
だって言うことがいちいちかっこいいんだもん。」
そういうと彼女はクスクス笑う。僕は少し恥ずかしくなった。
確かに高校のときの僕は臭い台詞のオンパレードだったのだから。
「だからかなぁ…。Y君に釣り合えるような女になろうって努力したの。
 だからY君以外の人と付き合おうとか思ったこと一度もないよ。」
「つまり今のお前があるのは俺のおかげってことかい?」
「うん…。きっとY君と付き合ってなければ綺麗になろうと
 思わなかったかもしれないし…。」
そう来たか。
147No.150:2005/06/09(木) 21:34:15
「それは俺も一緒だよ…。俺だってお前と付き合ってなければ
いまごろはハゲでデブでチビな男になってたかも知れないぜ?」
「ふふっ。そんなことあるわけないじゃん…。」
「でもいずれはそうなるかもよ…?」
若い頃は幻想だ勘違いだと母親が言ってたことを思い出す。
二人の世界に浸っていられるのも所詮新婚のときだけだそうだ。
「それはもっと年をとってからでしょ…。
 …それともそれは事実上の結婚宣言なのかな?」
彼女がいたずらっ子のように僕のほうを目でみる。
「ば〜か。
…それよりもし俺が事故で顔の半分が焼け爛れても俺を愛してくれるかい?」
「それは女の子が言う言葉でしょ…。」またクスクス笑う。
「それにもしY君がそうなってもあたしの気持ちは変わらないわ。」
「ふ〜ん。一途だね〜。」
「Y君は…?」
「ん?」
「Y君はそうなったらあたしのこと…。」
「決まってんじゃん!」
彼女の言葉をさえぎるように言う。
「えっ?」
「俺もお前と一緒だよ。
 第一こんないい女逃したらもうどこにもいないぜ?」
「Y君…。」
「絶滅危惧種だもん。」
148No.151:2005/06/09(木) 21:34:30
「え?」
「お前は絶滅危惧種なんだから
 勝手に捨てるのはワシントン条約で禁止されてるんだよ。」
「もう…何よそれ…。」
「だって…こんなに綺麗で尽くしてくれる子そうそういないぜ?」
「ふふ、Y君ってわかってるようでわかってないのね。」
「えっ?」
彼女はそういうとまた僕の肩に寄りかかりながらゆっくり話しだす。
「自慢するの…。私の彼氏はこんな人だって。
 そしたらみんなうらやましがるわ。そんな男の人めったにいないよって。
 だからみんなY君は天然記念物だって言うの。」
「天然記念物…。」
そうか。僕もどっちかといえば珍しいタイプなのか。
「お互い珍しいもの同士ね。」
彼女は幸せそうに言う。
その姿を見てるとまたいとおしさがこみ上げる。
「あ…。」
僕は彼女の首筋にキスをする。
「ちょっと…Y君…。」
「ん?どうしたの?」
「お願い…キスマークは恥ずかしいからつけないで…。」
「わかった…。」
「それと…。」
「ん?」
「できればキスは唇にしてほしいな…。」
「わかったよ…。」
僕は優しく微笑むと彼女の唇にそっと口付けした。
149現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:38:21
終わりました…
一応彼女の誕生日を再現したつもりだけどあんな会話を交わしたかは謎です。
少なくとも以前彼女とあんな話をしたのは覚えてるんですが誕生日にはなしたかは…。
これから一応補足とか書きます。
つまらなかったら申し訳ありません…or2
150恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:41:24
>>149
乙!
たくさん書いてたら批評があるのは当然だからあんま気にしないようにね。
俺は期待してるよ。
151恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:42:30
とろけそうなほど甘い話だ。
けどベストカップルってホントにいるんだな…
ここまで幸せだったら羨ましい通り越して
もう幸せになってくださいという気持ちしかない
152現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:45:53
No.143の補足だが…
このときは平○レミの本は絶対に読んでません
あれは節約料理用なのでごちそうには使いませんw
No.144の補足だが…
ロゼとは色のことで、赤と白の中間のワインです。
高級レストランに行く人ならばわかるかもしれませんが、
料理には一応合う色のワインを選ぶのが常識です(肉には赤ワインなど)
No.145の補足だが…
カルティエやブルガリでもいいと思います。
指輪はサイズとかあるのでよく知らない人にはピアスとかがいいでしょう
(よく知らない人にブランド物あげるのは間違いだと思いますが…)
153現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:52:42
No.147の補足だが…
パセリ酒は梅酒と同様につくれますが
1年はかかるので辛抱強く待ちましょう
まじでさっぱりしているのでお勧めです。
No.148の補足だが…
いくら大人っぽくてもまだドレスは着ていません
一応まだ彼女も19なのでw
154現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:53:14
No.149の補足だが…
かっこいい男が言うとロマンチックで、
ブサイクな男が言うとき臭いと使うそうです。
(さりげなく言わないとかっこいい人でも臭いといわれるそうです)
No.151の補足だが…
ワシントン条約はよく考えたら国際条約なので
捨てるということ自体はおおやけに禁止していませんねw
なんとなく面白いので使ってみた今日この頃でした。
155恋する名無しさん:2005/06/09(木) 21:55:06
AMA〜〜〜〜〜I!!!!!!
156現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 21:58:34
補足終了です
こんなほのぼのでよければネタはいくらでもありますが、
もう急展開はありません。
そもそも喧嘩すること自体基本的にないんで…
意見の衝突でさえめったにありませんので許してください…orz
157恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:07:09
急展開なんてなくてもいいから大学生さんの小説よみたいな
158恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:11:12
俺もこんな恋愛できるなら・・・!
こんな幸せな人がいるなんてつくづく
世の中って不公平だよな・゜・(ノД`)・゜・。
159恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:12:06
彼女が欲しくなってしまったorz
160恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:14:48
>>67
さらに料理が得意ってのが加わったな。
3000円のワインて安いのか。知らなかった。。

>>159
('A`)人('A`)ナカーマ
161恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:15:06
>>「できればキスは唇にしてほしいな…。」
一度でいい!一度でいいから言われてみたい!
162恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:19:10
>>161
首にチューしてたら、
彼女の顔の方にグイッって頭を引き寄せられた事ならあるけどな。。
163恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:20:08
っつーか何でこんなに博識なんだよ・・・
同じ19でもこの違いは・・・
やはり2ちゃんばかりやってた俺と
現実の世界で活動してる人では違うな・・・
164恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:23:05
もうだめだ・・・
なんでこんなに差があるんだ。orz
いいな〜いいな〜
165現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 22:24:35
今晩暇ですので一応リクエストあれば続き書きますが…
どうでしょうか?
166恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:28:59
カモーン!カムオン!
167恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:29:18
>>165
また睡眠時間が減ってしまうなw
家紋!!!
168恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:29:24
>>165
ぜひお願いします。よければですけど・・・

・・・ていうか本当に19なんですか?
博識すぎですw
169恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:31:27
やっとおいついたぁ(・∀・)
現在大学生さん、スゲェッス続きすごく読みたいっ
170現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/09(木) 22:32:11
>>166
>>167
わかりました気長に待っていてください。
>>168
こういうの全部大学入ったら自然と身につきましたよw
あとは、バイトとか友達とかの関係です。
171恋する名無しさん:2005/06/09(木) 22:48:02
>>170
頑張れ!
172No.152:2005/06/09(木) 23:02:37
「あっ!Y君。」
後ろでK織の声が聞こえた。
「あれ?K織!?どうしたんだ?こんなところで。」
僕は○○(某有名食事所)の店内で偶然K織に出くわした。
「ほら、今日サークルの友達と飲み会するって言ったでしょ…。」
「あれ?ここでやるの?」
「うん。まさかY君がいるなんて…。」
一緒に飲んでいる友達が何事かと見ている。
僕もサークルの友達5人と飲みに来てたのだ。
店内は混んでるし騒がしいので、
そこまで二人の会話は目立たなかったが、
彼女の後ろには彼女の友人らしき女の子達が4人ぐらいいた。
びっくりするような話だが、僕達の席(座敷)
の真後ろに彼女たちがやってきたのだ。
「おい、I。まさかその子…。」
「ああ、ごめん。俺の彼女。」
サークルの知り合いは結構遊び人=派手なのが多く、
セッティングしたことがあるので彼女を知っているものが多い。
しかし、なかには彼女のことを知らない人もいた。
常々K織をみてみたいと言っていたが機会がなくて
見ていなかったのだ。プリクラなら見せたことがあるが。
K織はぺこっと頭を下げると、
その後ろから彼女の友達らしき人がやってきた。
173No.153:2005/06/09(木) 23:16:58
「どうしたのK織…知り合い…?」
それにあわせて女の子が4人ぐらいこっちを見てきた。
タイミングというか間が悪い。
「あ、Yちゃん。この人が前言ってたあたしの彼氏…。」
僕の後ろでは僕の友人が、
「おい、まじかわいいじゃねぇか!」
「だから言っただろ?」
「知らなかったの?」
などと言いあっていた。
僕はこういう場が苦手だったのでなんと言おうか考えていたが、
突然そのYちゃんとかいう友達が、
「うそ!例の天然記念物の人?
 何だ、全然かっこいいじゃん!誰よ、ブ男って言ったの?」
どうやら勝手にイメージでブ男だと思われていたらしい。
かわいいかも知れないが、その歯に布着せぬ発言にはむかついた。
季節はもう11月である。みな少し厚着ぎみだ。(←関係なし)
後ろで彼女の友達が僕を見ていろいろ言っていた。
K織を見ると、彼女はごめんなさいとでも言いたいような顔をしていた。
すると突然僕の友人の一人のTが言った。
「おい、I。せっかくだし彼女達と一緒に飲もうぜ。」
やはり根っからの遊び人だ。一年のくせに合宿で3人喰っただけある。
「えっ、俺に言われても…。」
僕はK織を見た。彼女は少し苦笑いをすると、
友達のほうを振り返り、なにやら話していた。
しばらく話していると、彼女達は値踏みするように僕達を見て、
ひそひそ話し合ったあげく、さっきのYちゃんを中心に
「私達も参加していいんですかぁ?」
などとかわい子ぶった声で僕の友人達に話しかけた。
もともとノリのいい奴らだ。
「ぜひ!」
「どうぞこちらに!」
などと言っていた。下心満点な男どもだ。
174No.154:2005/06/09(木) 23:31:06
K織の友人はほとんど美人で、5人のうちの4人は彼氏もちだというのに、
世の中はまったく腐っている。
こちらの男子陣も全員彼女がいたのだからえらそうには言えないが。
むしろ僕達は大学内でもファッションや行動のおかげで、
真面目な人達からはゴミ扱いされているのだが、
僕もつるんでいるというだけでそういう目で見られる。
唯一の違いは、僕は真面目に講義にでるが、彼らはテスト以外で
は学校にやってくることがないことだ。
結局ほとんど合コンのような形になってしまった。
そしてみんな僕のことを
「よくやった!」
などという顔で見てきた。
結局K織は僕の横に座らされ、
みんなでいろいろ話をしていた。
「まさかK織の彼氏に会えるとは…。」
彼女の友人が言う。
「見てみたかったのよね〜K織がベタぼれしてる
っていう天然記念物君を。」
「白馬の王子様だっけ?」
「二人とも同棲しているんでしょう?」
息も尽かさぬ攻防である。
そんな恥ずかしいことを言っていたのか。
顔から火がでるほど恥ずかしかった。
K織は終始僕に謝りながらその友人に
「もう…!」
などと怒っていた。
「ははっ、気にするなよ。もう慣れてるよ。」
とか言ってても顔はひきつっていた。
175No.155:2005/06/09(木) 23:37:16
「ところで本当に○大生?もっと芋っぽいかと思ってたんだけど。」
もちろんこちらの布陣は全員遊び人なので抜かりはない。
「本当だよ〜!でも俺ら浮いてっからさ〜。」
色んな女の子に手をだすからだ。友人のKが言う。
そんな風に僕が妙にいじられながら合コンは進んでいった。
結局みんな酔って10時ごろにお開きになったが、
僕とK織はまったく酔えなかった。
「ごめんなさい…。」
K織は本気で悪いと思っていたのだろう、
僕に何度も何度も謝っていた。
「馬鹿。気にすんなよ。」
そう言っていたが、実際にはあまり怒ってなかった。
外でそんなことを言うのは恥ずかしいが、それだけ本当に思ってくれて
いると思ったらうれしいのだ。
しかし自分の彼氏を人に白馬の王子様というのはやめてほしい。
でもよく考えると、一番恥ずかしいのは彼女だろう。
そんなことを言っているとばれたのだから。
「なぁ、ちょっと公園寄ってかないか?」
僕は家に帰る途中にある公園で一休みしたかった。
「うん…。」
さっきのことをまだ考えているのか、彼女は申し訳なさそうな顔をしていた。
176恋する名無しさん:2005/06/09(木) 23:48:57
やっと追いついた。
やっぱり大学生サンの文体は読みやすくて良いねー。どんどん続きが読みたくなるもん。

大変かもしれないけど、今夜も良いものを読ませて下さいナ。
177恋する名無しさん:2005/06/09(木) 23:50:45
ハセキョーかわいい
178No.156:2005/06/09(木) 23:56:09
途中の自販機で定番のコーヒーを買うと、
そのちっちゃな公園のベンチに座る。
「ふぅ〜疲れた〜。」
気を使いすぎると結構疲れる。
まだ彼女は恥ずかしそうな顔をしていた。
「どうしたの?」
「え?うん…。」
「まだ気にしてるの?もういいって。」
「ごめん…。だってあんなこと言うなんて…。」
仕方がない。彼女の気が済むまで贖罪させてあげよう。
「本当に悪いと思ってる?」
「え!?う、うん。」
「じゃあ俺の言うこと聞いてもらおっかなぁ〜。」
「何…?」
「じゃあK織さん。俺がこれから質問することに素直に答えてください!」
「え?う、うん…。」
「もちろんパスはなしだし答えないのもなしね。」
「うん…。」
「それでは第一問。
 あなたの好きな男性が好きなのは誰でしょう?」
「え、わたし…?」
すごく言うのが恥ずかしそうだ。
「ピンポ〜ン!!
 ちなみに全問正解でキスのプレゼントね。」
「え?何問あるの?」
「う〜ん。考えてないや。俺が最終問題って言ったら。」
これは酷だ。最終問題と言わなければ一生終わらない。
それまでは彼女に恥ずかしいことを言わせ続けられる。
一種の羞恥プレイである。もちろんそんな外道なことはしないが。
179No.157:2005/06/10(金) 00:11:58
「じゃあ第二問行こうか?
 俺が大好きな女性が、俺にされるとうれしいことはなんでしょう?」
「え…。キ、キス…?」
彼女は顔を真っ赤にして言う。
「どうして疑問系なんだよ。自分のことだろ?」
「う、うん…。キス…。」
彼女はうつむいてしまった。
少しいじめすぎたかなと思ったが、なんだか楽しくなってくる。
「まぁOKかな?じゃあ第三問!」
「え!まだあるの?」
「当たり前だろ?それとも悪いと思ってないのかな?」
「わかった…。」
なんだかしらないけど今夜の彼女は可愛い。
「じゃあ第三問。あなたの彼氏君はあなたにとってどんな
 存在でしょうか?今日の飲み会で言ってた通りにお願いします。」
「え!?そんなこと…。」
「おやおや?景品のキスはいらないのかな〜?
 答えないともらえないよぉ〜。」
実際答えなくてもあげるつもりだが。
「いじわる…。」
「素直に答えるだけでいいんだよ?」
「…白馬の…王子様…。」
言われてちょっとこっちが恥ずかしい。
彼女はもうこれ以上は許して、と言ったような顔をしていた。
180恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:13:55
おいお〜い、ご褒美がキスだってよぉ
181恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:15:31
変な流れに…
182恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:17:39
いとうらやま
183恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:28:07
こんな羞恥プレイ漏れにはでぎね
184恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:30:07
んだんだ。おらだちだば無理なごとだ
185No.158:2005/06/10(金) 00:33:04
「わかったよ。そんな目でみるなよ。
 次が最終質問です。答えればもれなくキスをプレゼント。」
言ってて意外と恥ずかしい。
「じゃあ行くよ?最後は三択ね。
 そのあなたの白馬の王子様は一体景品をどこにあげようと
 しているでしょうか?次の中から選びなさい。
1.もちろん王道唇に 2.変化球で首筋に
3.反則ぎみに耳を甘噛み …さぁどれでしょう?」
「間違えたら…?」
「そのときは第4の選択肢が現れる。もちろんどこに、とは言わないけど
 間違えないほうがいいと思うな〜。」
「でもここ公園だよ?変なことしないよ…ね…?」
本気で僕が変なことをすると思っているのか?
少し涙目で言ってくる。
「さあねぇ〜間違えなきゃいいんじゃない?」
「え…あ、2かな?でも1かも…。」
「さぁ!」
「えっと…じゃあ2…?」
「ファイナルアンサー?」
「あ、でも、やっぱり1…。」
「それでいいんだね…?」
「う、うん…。」
「じゃあ目を瞑って…。」
「うん…。」
そういうと僕はおもむろに彼女の唇にキスをする。
186No.159:2005/06/10(金) 00:35:06
「ん…。」
彼女はふいをつかれて目を開ける。
「正解。」
「どれ選んでも正解だったんでしょ?」
「さぁね。」
「もう…。」
いつのまにか彼女は笑っていた。
「Y君…あの…。」
「ん?何?まだ足りない?」
「ち、違…。…うん…。」
僕もキスしたくてたまらなかった。
だから今度はもっと長く彼女と口付けあった。
「Y君…。」
彼女は僕の唇に指をあてた。
「続きは帰ってしようよ…。やっぱり外は恥ずかしいよ…。」
まぁ完全に人がいないわけじゃない。
「わかったよ。その代わり…。」
「その代わり…?」
「キス以上のこともしちゃうかもよ?」
「ふふっ…いつもそうじゃない。」
そういうと僕と彼女は腕を組んで公園を後にした。


187恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:39:14
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ファッキンホット!!!!!!
188恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:40:30
スペシャルバナナチョコレートパフェよりあめぇぇぇぇぇぇぇ
189現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 00:40:38
ふぅ〜
方向性考えずに書いたから
ただのイチャイチャ話しになったかも…
もちろん二人とも酔ってたからね?
素面じゃあさすがにこんなことせんよw
190恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:41:21
今なら何食っても甘く感じそうだわ
191恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:41:22
Oxoxoxoxoxoxoxo
192恋する名無しさん:2005/06/10(金) 00:42:16
なんかもう…力が…
193恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:01:09
なぁおまいら…人生ってなんなんだろうな…

今までは羨ましがって悔しそうに書き込んでる
香具師等を横目に余裕で楽しんできていた
俺だが今回のは軽く殺意をお(ry
194恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:02:12
追いついた・・・
ってか今回もええ話やな〜
なんか甘甘だ〜
195恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:04:32
もう駄目だ・・・
うらまやしいってかうやまらし・・・
もう言葉もちゃんと書けないよ・・・
196恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:09:01
>>193
安心しろ
俺もそう思っている
しかし続きはきぼんぬ
197恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:10:40
俺もこんなかわいい彼女がほしい
そしてこんなかっこいい男になってみたい
今、心の底からそう思っている
198恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:13:52
いいですねえ〜ほほえましくてほんと、応援したくなります。
わたしもほうはここまで劇的にはならないですね…はぅ
199恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:21:32
普段は失恋板住人の俺
もう二度と元カノ以上の人となんて出会えないと思っていた
訪れる出会いは全て避けてきた





なぁ、俺もう一度だけ運命の出会いってやつを信じてみるわ・゚・(ノД`)・゚・。
200恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:22:32
今さらいうのもなんだが大学生さんうまいな。
この短時間にしかも無理なく破綻なしでここまで書けるとは・・・
さらに毎回甘〜〜〜〜い話しだしw
読ませる力があるよ、マジで。
201現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 01:28:40
意外と好評でうれしいです。
まだ書けますがもうこんな時間なので落ちようかと思います。
明日は講義ないんで図書館でレポートの合間に書いて
バイト終わった9時丁度に投下しようかと思っています。
よろしければみなさんが好きな系統の話?を教えてくれれば
朝行く前に参考にするのでお願いします。
202恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:43:24
>>201
このまま甘いのでお願いします
203恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:45:16
もう甘いのでいいです
204恋する名無しさん:2005/06/10(金) 01:50:26
ピンチや疑惑を!
205恋する名無しさん:2005/06/10(金) 02:02:24
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ファッキンホット!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
206恋する名無しさん:2005/06/10(金) 02:10:54
激甘きぼん
207恋する名無しさん:2005/06/10(金) 02:12:33
最近夜の楽しみはこの小説を読むこと
でもああ・・・
いつかこんな恋愛ができたら・・・
208恋する名無しさん:2005/06/10(金) 04:28:18
>>207
ホントだよ(´・ω・`)
俺もイチャイチャしたい(ρдσ)
209恋する名無しさん:2005/06/10(金) 04:31:19
面白いよなw
210恋する名無しさん:2005/06/10(金) 05:38:23
199
ガンガレ!本当の運命の人が現れるさ。
211恋する名無しさん:2005/06/10(金) 06:24:06
やはり絶対に覆らない身分の差というものが
この世にはあるな・・・
212恋する名無しさん:2005/06/10(金) 06:40:28
うぬうぬ。
213恋する名無しさん:2005/06/10(金) 07:59:10
なんかなー
大学生って皆こんななんかなーと思った
あと一応未成年だろ?
214恋する名無しさん:2005/06/10(金) 08:16:22
>>199
お互い頑張ろう。。
215恋する名無しさん:2005/06/10(金) 09:08:05
甘甘でお願いします
216恋する名無しさん:2005/06/10(金) 09:47:35
何か人のはなしなのにスッキリするw




俺もかんがる(ノ∀`。)
217恋する名無しさん:2005/06/10(金) 12:02:14
俺的ツボ

「ん?何?まだ足りない?」
「ち、違…。…うん…。」
218恋する名無しさん:2005/06/10(金) 13:05:27
>>213
大学生さんの場合は特殊だと思われる
219恋する名無しさん:2005/06/10(金) 14:07:17
恋をしたい・・・orz
220なんか:2005/06/10(金) 14:20:58
ここでショップ店員さんと恋愛してる子の話でてるよhttp://love3.2ch.net/test/read.cgi/lovesaloon/1118111289/
221恋する名無しさん:2005/06/10(金) 16:36:09
>>220
宣伝乙
でもせっかくだからこのスレでやってほしい
222恋する名無しさん:2005/06/10(金) 16:47:06
キショイ

っていったらアラシ扱いなんだろうな
過去レス読んだが大体反マンセーが一人と思ってるのが痛いやつらだ
223恋する名無しさん:2005/06/10(金) 17:02:07
>>222
何がキショイのかがわからん
224恋する名無しさん:2005/06/10(金) 17:05:54
>>222
スレタイ通りなので
キショかろうがキショクなかろうが
面白くなきゃ書き込まなきゃいい罠
つまらなければ大学生さんがいなくなるまで辛抱強く待つんだなw
225恋する名無しさん:2005/06/10(金) 17:23:34
おい!過去ログ倉庫に保管されてしまって
前スレ読めないぞ!
見るのってなんか特別なことしなきゃいけんのか?
226恋する名無しさん:2005/06/10(金) 20:31:50
あと30分・・・。
227恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:01:34
投下準備完了しました
228恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:11:44
大学生さんまだ〜?
229恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:20:45
>>228
きっと事故でも起こしているのさ
230恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:22:04
眠れない…ショボーン
   ∧_∧
  (´・ω⊂ヽ゛
  /   _ノ⌒⌒ヽ
( ̄⊂人 //⌒   ノ
⊂ニニニニニニニニ⊃
231恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:26:42
>>229
事故にあってるじゃなくて
事故を起こしてるにオメガワロス
232恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:37:01
(´・ω|
大学生さんまだかな〜
233恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:44:06
もうこないんじゃね?
234現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 21:50:24
今帰りました。
今日も予定が入ってしまいあんまり書けなかったのですが、
少しできているので読みたい人がいれば
投下しようかと思います。続きも書きます。
235恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:51:18
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
236恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:52:16
むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。。。。。。。。。。。。。
237恋する名無しさん:2005/06/10(金) 21:53:43
まってましたーーーーっ
どんとこい!
238現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 21:55:55
一応朝にレスを見て
「疑念」というキーワードを元になんとなく使えそうなエピソードを
少々そっち向けにアレンジして作りました
でも最終的には甘甘にするつもりです(まだかいてませんので)
ではできている分だけ投下します
239No.160:2005/06/10(金) 21:56:55
今日は12月中盤。もうすぐクリスマスだ。
「ねぇ。Y君。」
「うん?」
「イブはどうする?」
「どうするって…どっかで適当に食うんだろう?」
「もう、なんかロマンがないね。」
「じゃあどうすんだよ?」
「もっと言い方があるんじゃない?」
「ふぅ〜。」
僕はため息をつく。
僕は横になって肩肘をついていた。
彼女は僕の頭の後ろの位置に座っている。
コンクリート作りの家なので冬は寒いが、
2階には電気カーペット?が引いてある。
「あっ、もうそろそろこんな時間。あたし帰るね。」
「あれ?もう帰るの?」
「うん。明日講義が午前にあるから…。」
おかしい。
いつもならテレビを見たりでなんやかんやで11時ぐらいまでは帰らないのに。
時刻はまだ8時なのだ。
「じゃあ送るよ。」
「えっ、すぐそこだしいいよ…。」
「遠慮すんなって。」
「わかった…。」
そういうと僕はコートを着て外に出る。
まだ雪は降ってないが吐く息が白くなる。
「じゃあ…また明日…。」
「ああ…。」
そういうと僕は自分の家に帰った。
この時期の僕のもっぱらの楽しみは家に帰って映画をみることだった。
別に彼女と一緒でもよかったがなんとなく一人で早送りしながら
見るのがすきなのだ。今日も帰ってレンタルショップで借りてきた映画を見ていた。
240No.161:2005/06/10(金) 21:57:16
この12月に入ってからは彼女は少し連れなかった。
いつもならなんだかんだで家にいようとするくせに最近はすぐ帰るのだ。
もちろん頼めばいてくれるが、どことなく帰りたがるのだ。
あまり深く詮索するのは野暮なので、
あえて理由は聞かなかったが、僕としてはどことなくさびしい気がしていた。
もちろん彼女も一人の時間がほしくなったのかもしれないので、
別に無理にとどめはしなかったが、
それでも彼女が何かしら隠し事をしてるようで気にはしていた。
「今日一杯飲まない?」
そのときサークルの友人K(通称money boy)からメールが来た。
まだビデオも始まりだったので、
「どこ?」
とメールを送ると、近所の居酒屋だった。
僕はコートを着るとそのまま原チャでそこまで行った。
「よう!早いな!」
「なんだよ突然。」
「まぁまぁ駆けつけ一杯でも…。」
僕は彼のカウンターの横に座ると
ビールを一杯頼んだ。
「どうした?突然。」
「それがよ〜彼女に振られたんだよ〜。」
彼女というのは合宿のときにできた子で、
うちのサークルでも僕と並んで真面目なKは彼女を大切にしていたのだ。
それでも居酒屋で未成年のくせに堂々と酒を飲んでいる。
「まじで?まだ3ヶ月ぐらいじゃね〜か。」
「男ができたんだってよ〜。」
「そうか…。」
僕は彼の心情を察してか、それ以上は何も言えなかった。
241No.162:2005/06/10(金) 21:57:35
Kは少し出来上がっていたが、それも失恋のせいなら仕方がないだろう。
「でよ〜、何で男ができたかっていうとさぁ、
 俺がつまらないからなんだってよ〜。」
酔ってきたのか泣きそうな顔をして言っていた。
僕は正直彼が気の毒だったが、
それよりも、最近の彼女の様子を考えると少し不安になってきた。
今まで僕が彼女を少し煙たがる?ことはあっても、
彼女が僕のことを嫌がるそぶりなど見せなかったからだ。
もちろん最近の彼女が僕を嫌がるそぶりなど見せたことはないが、
横で負のオーラをだしている友人と一緒に飲んでいるとなんとなく
そんな気がしてくるのだ。
「ふぅ〜。」
Kは何杯も飲んでいるうちに段々酔ってきたのか、
眠たそうな顔をしていた。
「おい、K。もうやめとけって。」
「でも飲まないとやってらんないよ…。」
「家来いよ。話ならいくらでも聞いてやるから
 そろそろこんなところ出ようぜ。」
周りはサラリーマンだらけだしなんとなく混雑していてうるさかった。
「おっ?まじで?彼女はいいの?」
「ああ、今日は家にいないよ。
 だからそろそろ出るぞ。今日は俺がおごってやる。」
「いつもすまんな〜I〜。」
酔っている上に失恋のショックで気の毒な状態になっている。
もちろん俺は原チャなので飲んでしまった以上
歩きで帰るしかなかった。
その途中で友人は周りを気にせずに
「恋なんてバカヤロ〜!!」
などとどこぞの酔っ払いのようなことを言っていた。
普段酔っ払ってもそういうことを言う人間じゃなかったのに。
242No.163:2005/06/10(金) 21:57:58
結局僕たちが家に着く頃には、11時を回ってしまった。
「ソファーに座れよ。それと階段気をつけろよな。」
「いつ来てもいい家だよなぁ…。」
「なんか飲むか?ワインでも焼酎でもなんでもあるぞ。」
「じゃあロック割で。」
「わかった。」
僕はこのかわいそうな友人のためにいろいろ気を使ってあげた。
「いいよな〜お前は。」
「何がだよ。」
グラスを渡しながら言う。僕もその近くのソファーに座る。
「こんないい家に住んでるし…
 かわいい彼女はいるし…。」
「何言ってんだよ。俺だって別に苦労してないわけじゃないぞ。」
「でもよ〜。きっとお前みたいな奴には俺の気持ちはわかんね〜んだろうな〜。」
失恋後の男はたちが悪い。
「ふぅ〜。確かに失恋したことはないけど…。」
そういうと僕はグラスの氷を見つめる。
「似たようなことならあるなぁ〜。」
「聞かせてくれよ〜。」
「しょうがね〜な。あんまり人に言うなよ?」
そういうと僕は中学のときの思い出を語りだした。
失恋したものは他人の失恋話しを聞きたがる。
Kは熱心にそれを聞くと酔っているので
涙を流さんばかりに人の話を聞いていた。
「…だから、あんまり失恋の思い出引きずっても
 いいことはないってことだ。」
「へ〜、お前にもそんな過去があったのか〜。」
「でももう昔の話さ。」
そんなことを言っているがほんの5年前のことである。
「なるほど。それがお前を老化させたのか。」
「何が老化だ!大人といえ。」
「じじいだろ?」
別に僕が老けているとかそういうことではなく、
単に言動や行動が大人じみているからサークル内でそういわれている。
「まっ、もう忘れて新しい恋でも探せよ。」
「I…。お前っていい奴だったんだな…。」
「気持ち悪いよ。」
そんなことをいいながら翌日はほとんど二人とも二日酔いのまま大学へ行った。
243No.164:2005/06/10(金) 21:58:28
結局その友人は赤裸々に語っていったが、
彼のはなしだけを聞いていると、
世の綺麗な女性というのはわがままが多く、僕にしてみれば、
そんなことをしなければ付き合えないのなら早く別れてしまえ、
と言った感じがした。
もちろんそれはK織が特殊だったからであり、
世の一般的な女性を知らない僕が言っているのだから当たり前なのだが、
それだけ自己主張をしない女性というのは珍しいらしいのだ。
一度サークルの飲み会?で現役のホスト(先輩の知り合い)の人と飲む
機会があったが、そのときの話では、尽くしたがる女性は、
何でも受け入れるタイプが多く、貢がせやすいらしいのだ。
だから僕はなるべく自分がしっかりし、彼女にあまり無理を言わない
ようにしてきたが、それは彼女に寂しい思いをさせていないだろうか?
などとありもしない想像をめぐらしていた。
それだけ失恋をしたものの負の影響はでかかった。
それに冬という季節がなんとなくマイナス思考にさせるのだ。
もうすぐ世間ではクリスマスなのに…。
その日は結局バイトだったので帰ったのは9時ごろだった。
よく見ると茶碗が洗われてるので、彼女はこの家に来ていた。
昨日の話しでなんとなく彼女に感謝の意がわいたのか、
「茶碗洗ってくれてありがとう。」
よいうメールを送った。
もちろん返事がすぐ返ってきたが、
「どういたしまして。」
と、一言だけだったので、
なんとなく彼女に会いたくなって、
「今から家に来ない?」
と送った。いつもならこれですぐに彼女は家に来るくるのだが、
その日はなぜか、
「ごめんなさい。明日早いから…。
 でも土曜は絶対行くから!」
と返ってきた。むしょうにやるせなくなった僕は、
「どうしても今日会いたいんだ…。」
と送ると、しばらくして彼女は、
「わかった。」
と返してきた。
244No.165:2005/06/10(金) 21:58:55
それから20分もしないうちに彼女はやってきた。
「ごめん…。急に呼び出して。」
「うん…気にしないで。それよりどうしたの?」
「いや、ただ会いたくて…。」
「え、うん…。」
そういうと彼女は僕に抱きついてキスをしてきた。
「なぁ…。」
「何?」
「最近帰るの早いしなんか冷たくない…?」
「そんなことないよ…。」
そういいながら彼女はまたキスをしてくる。
僕もそれ以上のことはその夜聞けなかった。
ただなんとなく彼女が隠し事をしているのだけは
鈍感な僕でもありありと感じ取れたのだ。
そして彼女はそれに気を使うように必要以上に優しかった。
そしてそんな風にもんもんとしながらイブ前日になった。
ここ連日、不安から彼女を呼び出そうとしても来れない場合が多く、
無理に呼んでも彼女はそわそわしていたので、
僕としては心配だったがなんとなくやりきれない気持ちで一杯だった。
結局この夜も彼女と明日の約束をした後に、
「今日会えないか?」
と送ると、いつものように断られた。
どうしても不安になった僕は、
「別に泊まらなくていいから少しだけ
 話しをするだけでいいんだ。」
と、送った。すると、
「ごめんなさい!でもお願い。今日は無理なの。
 明日になれば大丈夫なんだけど…
 だから本当にごめんなさい!」
と送られてきた。
そのメールを見て、僕は最近の連れない彼女と、
そして理由を説明しないことに、今までにない不安を覚えた。
245恋する名無しさん:2005/06/10(金) 22:04:34
あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なつかしいな。
私もこんな経験があるような気がする。
246No.1667:2005/06/10(金) 22:12:09
「ちょっとだけでいいんだ。ほんのちょっとだけ。
 だから会えないか?」
そう送った。
するとしばらくして
「明日になったら説明するから…
 だから今夜はお願い。本当にごめんなさい!」
「じゃあ理由を教えてくれないか?」
僕も耐え切れずそう送った。
「なんか怒ってる?
 でも何にも悪いことはしてないよ。
 Y君を驚かす準備をしているだけだよ。
 だから心配しないで。」
非常におかしな話だがそのときの僕には
彼女がごまかして言い訳しているように見えたのだ。
そのまま僕は部屋で悶々としていた。
彼女の家まで行こうかと思ったがそれは僕のプライドが許さなかった。
彼女がどんな隠し事をしているかわからなかったが、
今までそんなことは一度もなかったし、
大体驚かす準備というのが胡散臭かった。
結局その日はヤケ酒気味で寝てしまった。
そして翌日講義に出ながら、非常に陰鬱な気分で、
彼女のことを考えていた。
もしかしたら彼女は僕に愛想をつかしてしまったのか?
もしくは他に好きな人ができたのか?
それともやはりただ単に会いたくないだけか?
そんなことを考えていたのでまったく集中できなかった。
そして僕は一度家に帰り、約束の待ち合わせ場所に行った。
247現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 22:13:11
すまんあせって番号間違えたw
今高速で書いてるんで続きは少々お待ちを…
248No.167:2005/06/10(金) 22:26:17
いつもなら彼女が先に来ているのだが、
その日に限って彼女は僕よりも遅れてやってきた。
それでも時間ぎりぎりだった。
「Y君!遅れてごめん。」
「今来たところだよ。」
「あれ?その格好…。」
「うん?何か変だった?」
「いや、マフラーいつ買ったのかなって…。」
「これ?確か4日前かな。」
「そうなんだ…まぁ行きましょうよ。」
「ああ。」
そういいながら僕と彼女は予約していたレストランに行った。
そこは一度彼女と昔きたことがあり、
それ以来僕たちのお気に入りの場所だった。
「なぁK織?お前最近なんかあったの?」
料理を食べながら僕は聞いた。
「どうして?」
「いや、最近お前連れなかったから…。」
「あーうん。それはねー。…やっぱ後で教える。」
「今言ってくれないか?」
ちょっと語気を強めてしまった。
249No.168:2005/06/10(金) 22:38:47
「え…いいけど…。何か怒ってる…?」
「怒ってないよ。ただ隠し事されてるみたいで…。」
「もう…仕方ないなぁ。せっかく驚かそうと思ってたのに…。」
そういうと彼女はかばんから袋を取り出した。
「はい!」
そういうと彼女は僕に手渡してきた。
「何…これ?」
「中見て。」
中を見ると黒色の毛糸のマフラーが入っていた。
「メリークリスマスイブ。」
彼女は笑顔で言った。
「え?これ…?」
「あれ?駄目だった…?」
「いや、うれしいよ…じゃなくてこれまさか手作り!?」
「うん…一ヶ月かかっちゃった。」
いまどき手作りのマフラーとは何て古風な。
その瞬間僕の中で彼女に対する誤解や疑念が氷解していった。
「あ、ああ。ありがとう…。」
そして彼女に対してすごく申し訳ない気がしてくる。
「もう!今晩12時になったら渡そうと思ったのに…。」
「ごめん…。」
「え!?やだ、そんなに謝らないでよ。」
彼女はそういうと少し困った表情になる。
僕が相当落ち込んだ顔をしていたのだろう。
「とりあえずせっかくのイブなんだし…
 ほら、このステーキなんかもおいしいよ。」
「ああ、ごめん。」
そして僕と彼女は夕食を楽しんだ。
250No.169:2005/06/10(金) 22:42:29
その後店を出た後しばらく歩いていると彼女が突然言った。
「ねぇ…ちょっと休憩しようよ。」
「じゃあ喫茶店でも入る?」
まだ時間は9時である。
「ううん。公園とかでいいよ。」
「じゃあこの先の○公園でいい?」
「うん。」
彼女が何を考えているかはわからなかったが、
公園に行こうというのは落ち着いて話したいときだけだった。
結局いつものようにコーヒーを買うと
僕らは定位置のベンチに座った。
「もう。今日はせっかくY君を驚かそうとしたのに…。」
「じゃあ最近早く帰ってたのはマフラー作るため?」
「うん…ごめんね?理由言えなくて。」
「ぷっ!」
「何で笑うのよ…。」
「いや、ごめん。いまどき手編みのマフラーなんてお前らしいなって。」
「ひど〜い!それ友達にも言われたわ!」
「無理しなくても安物でも良かったんだよ?」
「でも…一度手作りで何かあげたかったの…。」
そういうと彼女はうるんだ瞳で僕を見る。
「駄目!」
僕は彼女から目をそらす。
251No.170:2005/06/10(金) 22:52:18
「…?どうしたのY君。」
「そういう目でみるとなぁ…また臭いこと言っちゃいそうになるだろ?」
「ふふっ、いいじゃない。だってY君いつも言うこと臭いじゃない…。」
「駄目なんだよ…
 おかげでサークルでじじい扱いされてるんだよ!」
意外と僕はこういう細かいことを気にしていた。
「ふ〜ん。」
彼女はなにやら思惑のあるような顔をしていたが突然、
「じゃあもしかしてこの一ヶ月間ずっと心配してたの?」
「いや、ずっとじゃないけど…。」
「だからあんなに夜会いたいって言ってきたのかぁ…。」
そういうと彼女は僕のほうを向き直り、
「あたし大変だったんだからね?
 Y君は呼び出すわ間に合わないわで。
 結局今日講義さぼって作っちゃったじゃない。
 しかもY君マフラー買ってるし…。」
「すまない…。」
「でもうれしいなぁ…。」
そういうと彼女は僕の腕に抱きついてくる。
252恋する名無しさん:2005/06/10(金) 22:56:44
なんていい子なんだ・゚・(ノД`)・゚・
253恋する名無しさん:2005/06/10(金) 22:57:32
なんて鈍感な。。
とKのような目に遭った俺が言ってみる。
254恋する名無しさん:2005/06/10(金) 22:59:01
漏れは読んでいる時点でクリスマスに何かあると確信してた。
超鈍感だな。
255No.171:2005/06/10(金) 23:00:47
「何が?」
「心配してくれて…。」
「え?ああ…。」
「浮気でもしてると思った…?」
「それは思わなかったけど…。
 お前が隠し事するの初めてだから…。」
「なんか今日のY君かわいいね。」
「…お前酔ってる?」
「ううん。ただうれしいなぁって…。
 だってY君私に骨抜きにされてるんだもん。」
「言うな!こいつめ!」
「きゃあ冷たい!」
「でも本当でしょ?」
彼女は僕の腕に抱きつきながら言ってきた。
「7割方はね…。」
「私は10割…。」
そう言って彼女は顔を僕の肩に押し当てた。
そのまましばらく時が流れる。
「ねぇ…。」
「何…?」
「私がいないと嫌だ?」
「今日のK織はなんだか変だな…。」
「だって今日はせっかくのチャンスだもん。」
「何の…?」
「Y君が弱ってる…。」
「おい…。」
「だから今日のうちにいろいろ聞いとくの。」
「別にいつでも教えてやるよ…。」
256No.172:2005/06/10(金) 23:01:29
「本当に?」
「ああ。」
「じゃあ私がいなくなったらどうなるか教えて…。」
「なんだそれ…?」
「だからもし私がY君の目の前からいなくなったら
 Y君はどうするかって…。」
「別にどうもしない。」
「もう!それじゃあ答えになってないじゃない。」
「じゃあ答えにくい質問をするな。」
「う〜ん。他に聞きたいことは…。」
「ごめんよ…。俺って駄目な彼氏なのかもな。
 お前のこと疑ったりして…。しかもお前の質問には
 うまく答えられないし…。
 もう俺にお前の彼氏やり続ける資格なんてねーよ。」
僕は突然うつぶせになって嘆きだす。もちろん演技だ。
「え…?どうしたの突然…。
 そんなことないって…!ちょっと本当にどうしたのよ…。」
彼女は僕の肩を軽くゆすりながら言う。
「だって…。俺っていつもえらそうにしているんだろ…?
 そのせいでお前にいろいろ迷惑かけてるし…。
 だから俺ってなんてひどい奴だって…。」
「そんなことないよ!Y君?
 ごめんね?ちょっと調子に乗っちゃったかも。
 でもそんなこと私思ってないから…顔をあげてよ…ね?」
彼女はおろおろしながら必死に言う。
「ぷっ!」
「…?」
「あはははは!馬鹿だな!
 こんな演技に引っかかるなよ!」
「ひど〜い!本気で心配したじゃない!」
「いいか?お前が俺を責めようなんて10年早いの。」
「最初から責めるつもりなんてないよ。」
「え?」
そういうと彼女はまた僕の腕に抱きついてくる。
「Y君元気ないみたいだったから…。」
そういえばもうさっきまで抱いていた彼女に対する
罪悪感や申し訳なさが無くなっていた。
「せっかくのイブなんだから楽しまなくちゃ…。」
そういいながら彼女は目を閉じて僕の肩に頭をくっつける。
257恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:03:24
ええ話や・・・
258恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:04:22
女には勝てませんて。。
259恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:05:18
>だってY君私に骨抜きにされてるんだもん
>だってY君私に骨抜きにされてるんだもん
>だってY君私に骨抜きにされてるんだもん

言われてみたい・・・
260恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:06:36
>>259
骨抜きにされたい...
261No.173:2005/06/10(金) 23:07:25
「K織…。」
「ねぇ…。どこか行こうよ。」
「どこかって?」
「休憩できる場所。」
「…?ここでいいじゃん。」
「もう…!何でせっかくここまで持ってきた雰囲気ぶち壊すのよ。」
「え?あ、ああそういうこと…。」
「こういうことは鈍いのね。」
「違うよ。まさかお前の口からそんな言葉が出るとは思わなかったから。」
「え…?うん…。」
今頃になって自分の言ってることが少し恥ずかしいことだと
気付いたのだろうか?彼女は少しうつむいてしまった。
「行くか…。」
「え…?」
「だからその休憩できる場所にだよ。
 このあたりにあるかどうかわからないけど…。」
「うん…。」
「それと…。
さっきの質問の答えだけど…。」
「うん…。」
「答えはないな。」
「え?」
「答えはないよ。お前がいないなんて考えられないから。」
「ふふっ、臭いことは言わないんじゃなかったの?」
「ロマンチックなことは言わないとは言ってないぜ?」
「ロマンチックねぇ…。」
そういうと彼女は僕にゆっくり近づくと、溶けるような甘い口付けを交わした。
「行こうか…。」
そういうと僕と彼女は公園を後にした…。
262現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 23:09:44
前回と終わり方似てないか?
と思われた方は観察力があります。
とりあえずこんな形でリクエスト通り?書いて見ました
つまらなかったらすいません…or2
263恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:10:35
全然おk
264恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:11:54
今日も堪能させていただきました。
265恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:16:30
いいな、いいな。
わたしも最近好きな人に告白(?)したばかりで、こうやって続くといいな、
と思いながら読んでます。

これからも応援してますよ。
266恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:18:04
あったかい気持ちになります・・
フラれたばっかりだけど、また恋がしたくなりました・・(ノД`)・゜・
267恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:18:20
生々しい描写はないのぉ??????????・・
268恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:18:30
>>262
正直俺はあんたを神だと思ってる
269恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:19:30
>>267
お前は大学生さんを暴走した電車男みたいにしたいのか?
270恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:21:35
ここを見てると外見はともかく相手の内面を殆んど見ることが出来ない
男子校の時点で俺は負け組のような気がしてきた…
あまりの羨ましさにに口半開きで見てたよw
271恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:25:52
>>270
('A`)人('A`)ナカーマ
272恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:36:02
なんか…恋愛漫画に出てくる大抵の羨ましい
光景経験して無いか…?
273恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:39:32
>>272
それがベストカップルなのだろう
っつーか会話は脳内補完なのだから仕方ないのでは?
274現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/10(金) 23:45:49
今日はちょっと夜は書けないんですいません
でも明日は夜7時から11時の間であればかけますので
7時ごろに投下したいと思います
とりあえずはこんな展開で行こうと思います
そろそろ飽きてる人もいると思いますが…
>>272
会話はほとんど脳内補完なので中には恋愛漫画の影響を受けている
ものもあると思いますが…
でも実際交わしている会話を元にしています。
少しロマンチック仕立てや省略していることもあります。
275恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:50:15
>>274
乙です
明日楽しみにしています
276恋する名無しさん:2005/06/10(金) 23:57:54
駄目だ!何度読み直しても面白いわ
頼むからこれ以上俺を羨ましがらせないでw
277恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:05:25
なんかやるせない気分になります…
でももっと読みたい
278恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:12:12
>>273-274
いや、ネタだろとかは思ってないよ。
なんか脳内補完だとしても物凄い
羨ましいなぁ〜って、な…。


どうすればこの領域に逝けるんだ…?
やっぱ神の勉強法実践するしかないのか…?
279恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:20:21
このスレに住人がいる間にも
大学生による書き込みは行われていた

どんな方法で書き込みを行っているかはわからないが
仮に念じるだけでスレに書き込めるとしても…

生身の人間であれば書き込みを行う際
挙動や表情に何らかの変化はあっていいはず…

書き込みされすぐ煽った荒らしが何人かいた
その最中でもマンセーと信者の者は皆普通の表情で普通に書き込みしていた
あの中に大学生はいない
そう考えるのが普通だろう…

しかし
もし大学生があの中にいるのなら
大学生の精神は既に神の域に達している

顔色ひとつ変えず
書き込みを続けている

・・・・・・・・
・・・・・・・・
280恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:20:35
もはや大学生など存在しない
本当に神の書き込みと考えたいほどだ

しかし
荒らしは犯罪者で通るが信者は煽る理由がない
それすら神の書き込みを疑ってかかった冒涜とでも言うのか?
神は気まぐれで人間には理解できないなどとは言わせない
神が書き込みをするのにコテとトリップが必要なんてふざけている

これは神の書き込みではなく
神の書き込みを気取った子供じみた者がいる
そういう事だ
大学生という大量書き込み犯は必ず存在する
そして必ず捕まえる

・・・・・・・
荒らしが今日までに煽っていた者の誰かなのであれば
信者かマンセーの誰か…

しかしこのままスレを続けていても大学生が書き込みの兆候や
態度を見せるとは思えないし
スレの方が先に1000に達してしまうだろう

・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
どうすればいい?

「自分が大学生です」
と言ってもらい書き込みを実際にやって見せてもらうのが一番いい
そんな事できるはずが…
281恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:22:11
大学生サン、今日も楽しませてくれてサンクス。明日も楽しみにしてます。
ノシ
282恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:28:36
>>279-280
もうLに頼むしかないなw
283恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:31:33
>>279-280
ワロスw
284恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:36:15
>>279
DEATH NOTEじゃねーかw
285恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:37:57
しかも
荒らしかと思ったらそうでもないのがウケル
286恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:38:43
>>282 ワロスw

けど荒らしさんも段々分かってきたみたいだね。大学生サンお疲れ様。長生きしてください(ノ∀`。)
287恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:48:16
前スレの小説どうすれば良い?
読みたい奴もいる?
288恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:48:44
これで僕は自演対象から外れた 計算通りだ

しかし荒らしは大学生を追い続けるだろう

荒らしがまだコピペを使っているのならその書き込んでいる者の中に
必ず信者はいる

このスレタイは荒らしが勝手につけたのか?
それとも話し合いの末信者の許可を得て付けたのか?

信者の許可なんて以前のギスギスした住民と荒らしの関係ではありえない
今信者と荒らしはより深い信頼関係にあるのかもしれない

だとすれば信者を利用すれば荒らしを消す事も………

荒らしさえ消せば…
大学生は新スレの神にまた一歩近づく
289恋する名無しさん:2005/06/11(土) 00:56:47
288の文章好き
290恋する名無しさん:2005/06/11(土) 01:14:48
>>287
まとめ家紋
おながいしまつ
291恋する名無しさん:2005/06/11(土) 01:20:15
もうここまで進んだかこのスレ・・・
292恋する名無しさん:2005/06/11(土) 01:20:31
>>274
飽きてたまるかっ!
全てが新鮮だっ!
293恋する名無しさん:2005/06/11(土) 01:21:12
あまりに膨大すぎて書き込むには無理。
文章だけなのに114KB…

なんか方法無いのか?
294恋する名無しさん:2005/06/11(土) 01:29:30
>>293
つ【まとめサイト】
295恋する名無しさん:2005/06/11(土) 02:43:59
>>270
>>271
('A`)人('A`)人('A`)ナカーマ
といっても俺はもう高校は卒業したけど
296恋する名無しさん:2005/06/11(土) 03:10:59
ありふれ過ぎてる上に、小説でも何でもないから、つまんねぇよ。
もう続きいらないから、大学生乙
297恋する名無しさん:2005/06/11(土) 03:54:36
>>296
確かにそうだ。普通過ぎてつまんないな。
作家乙
298恋する名無しさん:2005/06/11(土) 03:59:24
なんというか、ワクワクするんだけどオチがないんだよね。
不発弾って感じ・・・。ただダラダラって感じなんだよね。
299恋する名無しさん:2005/06/11(土) 04:25:31
お前ら過去スレの小説読んでないのか?と問いたい。
No.1から読まなければおもしろくはないぞ
300恋する名無しさん:2005/06/11(土) 04:36:26
>>299
読んだよもうずっと前に。でもオチが無い感は否めない。
301恋する名無しさん:2005/06/11(土) 04:55:55
いや、NO,1から受験校決定までは、まだ読めた。
しかし今はウダウダとノロケてるだけ。
大学生さんお疲れ。もう書かなくていいから
302恋する名無しさん:2005/06/11(土) 04:56:48
しかし大学生がいなけりゃ
このスレは機能しないというオチ
303恋する名無しさん:2005/06/11(土) 04:59:29
別にこのスレなくてもよくね?
似たようなの純愛板にあるしな
304恋する名無しさん:2005/06/11(土) 05:01:46
>>303
そうだな。もうノロケはいらねぇや。
カッポー板にもあるしな。
大学生乙〜
305恋する名無しさん:2005/06/11(土) 05:07:29
現在大学生ってナルだよな?
それに中学時代のトラウマとかいって、全然たいしたことねーしな。
自分に酔ってるんだろな。イタイイタイ
それとも少女マンガの読みすぎなのかw
306恋する名無しさん:2005/06/11(土) 08:02:24
明らかに>>296->>305まで一人のヤシだろw頑張って時間差作ってたのかなって考えたらスゲェ笑えた
まぁ何か悲しいね。しかし…テラワロス('Α`)

>>289
>>288の文章に俺もうけたよ。神発言の方々(?)は静かに笑いを催す
307恋する名無しさん:2005/06/11(土) 08:15:39
あ、大学生は『叩かれる程オイシイ』とか楽観的に考えて良いと思いますよ。2チャなぞんなもんです。
この板のアンチの方は、渇望によるジレンマに堪えかねて発言していらっしゃる様で可愛いですし。
未だ『私もそうなの』発言してるメルヘンや、逝き過ぎてユーモアも無いヤシといった自覚症状の無い悪質よりかは、嵐はスルーで済みますし…ふいんき(ryが悪くなるのは否めないですが。まぁ暖かく見守ってやって下さい(ノ∀`)
グチっぽくてスマソ(チラシ
今夜も来ますノシ(皆勤賞
308恋する名無しさん:2005/06/11(土) 09:56:19
確かに上のヤシは痛いなw
そもそも書かなくていいからとか言ってる時点でおかしい
じゃあ読むなという話し
309恋する名無しさん:2005/06/11(土) 16:19:37
このスレほんとに夜以外は活気ないな
310恋する名無しさん:2005/06/11(土) 16:35:13
>>295
高校卒業しても大学が理系で男子校と変わらない・・・
あ〜〜〜〜〜っはっはっはっは!
311恋する名無しさん:2005/06/11(土) 16:37:19
>>310
でも少しは女いねぇか?サークルで捕まえるとかさ。いろいろ。
312恋する名無しさん:2005/06/11(土) 17:53:41
誰かマトモなの書いてくれよ
313恋する名無しさん:2005/06/11(土) 20:00:42
バレンタインデー&ホワイトデーの話キボン
314恋する名無しさん:2005/06/11(土) 20:12:32
別の職人のが見たい。大学生はもういい
315恋する名無しさん:2005/06/11(土) 20:12:39
さすがにあんな書き込みされたら
大学生さんもう来ないだろう・・・
自分の人生つまらんといわれてるようなもんだからな
316恋する名無しさん:2005/06/11(土) 20:31:50
(ノД`)大学生さんの読みたいよ。もう俺はきてくれると信じるよ。
317恋する名無しさん:2005/06/11(土) 20:48:59
こりゃあもう駄目だろ
アンチが沸いてきたんだから
318恋する名無しさん:2005/06/11(土) 20:57:30
大学生さんの小説が出た時点でハードルがかなり上げられたと思う
だから書きたい奴(実際に書いた奴)がいても、
自分の作品と大学生さんのを比べて負けてるから他の作品が
出てこない。

そしてそろそろネタが尽きてきてると思われる大学生さん。
一番大変なのは大学生さんだよ。
319恋する名無しさん:2005/06/11(土) 21:17:03
>>318
お前頭いいな
320恋する名無しさん:2005/06/11(土) 21:41:57
あれだけハイクオリティな小説かかれたら
他の人は確かに書けんよな・・・
321恋する名無しさん:2005/06/11(土) 22:05:50
この状況をどうにかしないとこのスレは続かない
ということで俺が考えた打開策
とにかく駄作でもなんでもいいから恋愛体験の小説をうpしまくる。
そうすれば平均的にレベルが下がって誰でも気軽に書くようになる。
もし神が出現しても気にしない。
批評も気にする人以外は気にしない。

後は日にちとか時間決めて一斉にうpとかだな
赤信号皆で渡ればなんとやら。
322恋する名無しさん:2005/06/11(土) 22:18:02
321の提案をぶった切るようでスマソが、一回り年下の子との話、書こうと思っている件について。
323恋する名無しさん:2005/06/11(土) 22:21:03
>>322
読みたいかも
何時頃うpする?
324322:2005/06/11(土) 22:24:47
323
携帯からなので、高速upは出来ないが、触りだけならそう待たせずに投下可能。
325恋する名無しさん:2005/06/11(土) 22:26:13
投下するべき
326322:2005/06/11(土) 22:30:58
では投下します。
ダメなら遠慮なく言って下さい。
引き上げますので。
327322:2005/06/11(土) 22:33:49
初めてその娘と言葉を交したのは、いつだったろうか?
…無論、忘れる筈もない。北国では、まだ息も凍る1月下旬、ある日の午後の事だ。

その時の俺は、長いフリーター生活を辞め、通信業務を主とする企業へ就職したばかりだった。
だがその会社は男女比1:25と言う女の巣窟の様なところ。
俺は就業1日目にして、女性社員のかしましさに半ば嫌気が差していた。
そうしてやっと迎えた休憩時間。
俺は「一緒に吸わない?」などの誘いを断って、社外(と言っても玄関前だが)へ逃げ出していた。
328322:2005/06/11(土) 22:36:41
今思うと、それは正に正しい選択だったのだろう。
そこにいたお陰で、彼女と話すことが出来たのだから。
「中で吸わないんですか?」
「ん?あぁ、何か居づらくてね」
「そうですか。ずっと外だと風邪引きますよ」
「ありがとう」
俺が軽く頭を下げると、彼女も微笑みながら会釈し、社内へ入って行った。
『綺麗な女性だな…』
それがその娘との出会いだった。
329恋する名無しさん:2005/06/11(土) 22:46:41
乙。
続きは?
330恋する名無しさん:2005/06/11(土) 22:51:37
気になる(・ω・)
331322:2005/06/11(土) 22:55:14
彼女を見送った後、寒さに耐えかねていたせいもあって、俺も吸いさしの煙草を投げ捨て、社内へ戻った。
社内へ通じる防音対策の鉄扉を開けた途端、女性陣の目が一斉にこちらへ向けられるのを感じる。
時期外れの新入社員な上に数少ない男だ。様々な意味合いの視線を向けられるのは仕方がない。

俺は慣れない自分の席を探す振りをして、先の彼女を探した。
『いた…』
彼女は他の女性とともに、ロッカースペースからこちらへ来るところだった。
332322:2005/06/11(土) 22:59:51
急ぎの用が入ったので、外出になりましたww
続きは0時過ぎにupしますorz
333恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:00:50
>>322
いってらっさい
続き期待してるよ
334恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:03:35
>>321
ひでーな
大学生さんが来ても無視するってことだろ?
いくらなんでもその扱いは・・・
335恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:15:48
いや、無視って事じゃないんじゃないか?大学生さんが来てくれたら、それはそれで歓迎なのでは…?
336恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:18:43
♀なんですけど、それでもいいですか?
337恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:19:57
私が中学生のときに10歳年上だった人と初めて・・だったんですけど
だめ、ですよね……

ごめんなさい
338恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:22:42
>>337
10歳もか。それ騙されてないか?
後悔しない経験だったのか?
339恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:22:51
>>337
ウザキモイ
340恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:33:18
321だが
俺の書き方が悪かった
大学生さんや上手い人の小説は歓迎で、無視とかしない。
気にしないってのは書く人の立場からで、レベルの高い小説があっても
気にしないでどんどん書いてくれという事で書いたんだが
341恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:42:49
>>336-337
щ(゚Д゚щ)カモォォォン
342恋する名無しさん:2005/06/11(土) 23:42:53
やっぱりキモイですか
ごめんなさい
343337:2005/06/11(土) 23:43:37
興ざめなのやめて、大学生さんを待ちます
344322:2005/06/12(日) 00:09:51
帰りましたが…。
大学生さん待ちかな?
投下どうします?
345恋する名無しさん:2005/06/12(日) 00:12:47
お願いしますw
346322:2005/06/12(日) 00:19:32
では投下します。
まぁ大学生さんの繋ぎとでも思って下さい。

さっきは多少距離があったせいか、全体的なスタイルしか確認出来なかった。
しかし、近付いてくる彼女を間近にするにつれ、先程の印象が正しかった事を知る。
切長の目、白く細い首筋、血色のいい厚目の唇…。唇にルージュは引いていない。背も案外高い様だ。
身長の高さと髪が茶髪であることを除けば、至って純粋な日本美人と言えるだろう。

彼女は他の数人と一緒に、最後尾の席へ腰を落とした。
347恋する名無しさん:2005/06/12(日) 00:21:46
>切長の目、白く細い首筋、血色のいい厚目の唇…。唇にルージュは引いていない。背も案外高い様だ。 
>身長の高さと髪が茶髪であることを除けば、至って純粋な日本美人と言えるだろう。 

キショイ。萌えない
348322:2005/06/12(日) 00:25:42
俺の席から多少近いが、着席のまま延々する業務の為、隣でもなければ接点などないと同じだ。
その日は結局、再び言葉を交すこともなく終わった…。
それから一週間は何もなかった。いや『何もない』だと語弊があるな。
進展とは言えないまでも、社外に出て煙草を吸うことはしなくなっていた。
彼女を取り巻く内の一人、好奇心の強い女(D子とする)が、俺の身辺を聞きたいのか、しきりに休憩時間の同席を求めて来たからだ。
349恋する名無しさん:2005/06/12(日) 00:34:45
。。。。まわりくどい
350322:2005/06/12(日) 00:42:08
347,349
慣れてないんでスマソ。これ落として今日は沈みます。

D子の速射口撃には閉口したが、彼女の事を聞き出すには打って付けの状況にはなっていた。
話の端々を集めて得られたのは…。
名前は千尋、まだ19になったばかり。田舎から出てきて独り暮らししていると言うこと。
そして…現在彼氏なし。
351恋する名無しさん:2005/06/12(日) 00:42:10
>>348
続きまだ〜?
352恋する名無しさん:2005/06/12(日) 00:45:19
>>350
ちゃんと楽しんでるヤシもいるから気にするなw
353恋する名無しさん:2005/06/12(日) 00:48:53
なかよし
354322:2005/06/12(日) 00:52:12
次は会話も多くなるので、多少マシになるかと。読んでくれるヤシが居れば19時頃には投下可能です。
orz
355恋する名無しさん:2005/06/12(日) 05:33:24
けっこうよめるよ。
むうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。。。。。。。。。。。。。。
356恋する名無しさん:2005/06/12(日) 10:29:41
確かに読めない訳じゃないし、もうヤメロ!とかは思わない。
だが…
大学生さんの時から思っていたが、
何故書き上げてから投下しない?
携帯からでも、メモ帳や未送メールに保存しておけるんだし。
次からでも一気にうpして欲しい。
長文スマソ。
357恋する名無しさん:2005/06/12(日) 11:02:21
>356
それはハードル上げすぎだろ
ぶつ切りだったり反応あったりして書くのと、一気に50枚書くのとは違うぜ
358恋する名無しさん:2005/06/12(日) 12:34:39
>>357
さすがに50枚分一気に書けとは言わないけど、
ある程度きりがいいところじゃないと
次から読みにくくないか?
359恋する名無しさん:2005/06/12(日) 17:23:46
別に大学生アンチではないが、マンセーも痛い。
ごく普通の恋愛話やん。みんなよっぽどろくな恋愛してないんだな。
360恋する名無しさん:2005/06/12(日) 17:50:17
>>359
絶対ない
普通とか言ってる時点でお前は恋愛したことがない
361恋する名無しさん:2005/06/12(日) 18:22:24
>>360
そう? 脳内変換分を引いたら普通の恋愛と思うが
ま、普通かどうかと大学生の面白さとは関係ないとは思うけど
寂しい恋愛経験の人が多いんだなとオモタ
362恋する名無しさん:2005/06/12(日) 18:23:08
中学生♀おにいちゃん恋愛まだ〜
363恋する名無しさん:2005/06/12(日) 18:37:58
>>361
この世知辛い世の中だ
心温まる話が聞きたいだけだよ
364322:2005/06/12(日) 18:40:51
聞きたいのだが。
住人は大学生さんのような極甘の恋愛話を期待しているのだろうか?
365322:2005/06/12(日) 19:32:04
たった10分程度の同席だったが、1ヶ月もすると彼女達と頻繁に飲みに行けるくらいには、近い間柄の同僚になっていた。ただ『2人きり』ではないことを除けば、案外早い進展だったのだろう。仕事で彼女と同セクションを担当する事になったのも、要因の一つだ。

ある程度行動を共にして気付いたのは、彼女が社内では非常におとなしい上、人見知りだと言うこと。ただ一旦開けば、その口は悪るかった。
彼女の変貌振りたるや、飲んでいたビールを吹き出しかけた程だ。
そんなこんなで更に1ヶ月が過ぎようとしていた頃、変化が起こった。
366恋する名無しさん:2005/06/12(日) 19:32:23
>>364
俺はしてる。
理由は363参照
367322:2005/06/12(日) 19:39:02
いつものように業務日誌を打ち込んでいると、千尋とD子が寄って来た。
「Tさん、これから時間ある?」
口火を切ったのはD子だ。
「何?飲みの誘い?」
「違うよぉ。でも虫殺したくない?」
「…は?」
訳が分からず呆然とする俺を見、千尋がD子の言葉を補足する。
「あたしの家でクモ退治して欲しいんです」
クモ退治?まだ3月だぞ?
「Tさんもクモ苦手とかなら別にいいんですけど」
「男なんだからさ〜そんくらいできるよね!」
「あ、あぁ、そりゃ構わないけど…」
「じゃ〜決まりっ!」
「わかった(苦笑)少し待ってくれる?コレ終らせるから」
俺がモニタを指差すと、千尋は小さく「すみません」と言って、先に離れたD子の後を追った。
『しかし…まさかクモ退治で自宅へ呼ばれるとは…』
何はともあれ、彼女の部屋を拝めるのはラッキーだ。
まぁ多少複雑な気分なのは否定出来ないが。
368322:2005/06/12(日) 19:45:13
「お邪魔します…」
初めて入る彼女の部屋は、シャンプーともコロンなどとも違う、不思議な香りが漂っていた。
若い女性の部屋をキョロキョロ見回すのは失礼だと思い、勧められるまま玄関に近い方の座椅子に座った。
千尋とD子は壁際の真っ赤なソファに腰を落とした。
「ごめんね、散らかってて」
自宅へ帰った安心感からか、彼女の口調は年相応のものになっていた。
「いや、家より全然片付いてるよ」
「最近遊び回ってたから、掃除してないんだ」
「そ〜そ〜!毎日歌いまくりだしねぇ〜」
D子もコンビニ食を食いながら賛同してくる。流石のD子も、食ってる時は速射砲にならないらしい。
369322:2005/06/12(日) 19:48:28
「ところで良いのか?」「何が?」
「彼氏でもない男を家に上げて…」
「はぁ?」
自分では全うな質問をしたつもりなのだが…。
「…ぷっ」
「ん?」
「あはははははは!!」「そ、そんな笑う事じゃないだろ?」
「…っはは…カヅっち(俺w)若作りしてても、やっぱおっちゃんだよね!」
「なんでだよ?」
「今時そんなんで壁なんて作らないし!」
「…そーすか」
何か悔しさを感じたものの、また何か言っておっちゃん扱いされるのも癪なので、おとなしくコンビニ食に手を付ける事にした…。
370恋する名無しさん:2005/06/12(日) 20:07:07
ここから佳境に入ってくのか♪
371322:2005/06/12(日) 20:10:56
投下してしまった。思いきって端折って、いきなりラブラブ状態から始めるべきか?

ところで大学生さんはいつ復帰するのだろう?心待ちにしているのだが。

356
頑張ってみたが、早くも指がつりそうだ。orz
372恋する名無しさん:2005/06/12(日) 20:18:24
>>371
ラブラブになるまでの過程が聞きたい
373恋する名無しさん:2005/06/12(日) 20:22:11
ラブラブの最中の話も聞きたい
374恋する名無しさん:2005/06/12(日) 20:28:02
>>322
楽しみにしてみてるので、できれば端折らないで
ゆっくり書いてくださいな
楽しみにしてみてるので
375恋する名無しさん:2005/06/12(日) 20:51:58
くんじゃねー大学生
オナってろ
376322:2005/06/12(日) 20:54:03
372-374
そう言ってもらえると助かります。
ついでに言うと俺はこの時、他の女性と暮らしているのだが。
修羅場もあるし萌えや極甘とは無縁の部分も多々あるので、わざと「俺」についての詳しい表記は避けてきた。
これらはリクがあるようなら考えます。
377恋する名無しさん:2005/06/12(日) 21:43:21
>>375
大学生は伊達じゃない!
378恋する名無しさん:2005/06/12(日) 21:47:22
>>375
お前のような書き込みのせいで大学生さん来なくなったじゃねーか!
379恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:06:23
大学生カムバぁぁっく!(T□T)
お前の話読まないと幸せな気分で寝れん!
380恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:12:38
322さん投下中だし控えた方がいいのかな?
しかも幸せ系でもないんですけど・・・
自分でも誰かに聞いて欲しい話なのでよさげなら投下させてください。
381恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:13:28
きっと大学生サンはおデェトなんだよ。
忙しい人なんだから、気長に待ちましょうよ。
382恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:16:54
いやもういいから→大学生
ブログでもやっといてくださいklふぁjぁkfjぁdふぁだ
383恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:27:15
なんでもおk
かもん
384384:2005/06/12(日) 23:39:08
じゃあ試しに少し投下します。
好きな人が2人系なので、苦手な人はごめんなさい。↓


「会いたかった、本当にすっごく会いたかったんだよ」
「うん、俺も会いたかったよ。」
午前3時のSの車の中、私は助手席から彼に手を伸ばし、キスをする。
10日ぶりのSのキスは、凄くやさしくて、心まで満たされる気がする。

私とSの付き合いは、もう一年を過ぎている。
男の子が苦手で、彼氏ができなかった私は努力をした。
痩せる、メイクをする、服をオシャレなものにする。
性格は聞き上手に、いつも笑顔で。
告白してきた人とデートしてみたり、憧れの人と一晩だけ経験をしてみたり。
そんなことを続けて一年、19歳の時初めて出会えた理想の彼氏、
それがSだった。

Sは11歳も年上なのに、とても若く見える。
それはきっと気持ちから来るもので、
いつも私とじゃれあったり、バイクで出かけたり。
優しくて大人ぶっていたがるくせに、意外と頑固で子供っぽい。
それに、少しドジな所がある。
付き合う前、初めてのデートで持ってもいないのに
高速のETC専用の所に入ってしまい、
「困るんですよね〜」
と職員の人に攻められながら現金を払っていたSの後姿は
今でも思い出すと思わず情けなさ過ぎて笑ってしまう。
385384:2005/06/12(日) 23:39:48
優しくて、きどらなくて、不器用で、かわいくて、かっこいい。
彼の気持ちが不安で泣いてしまうと、優しく抱いてくれる。
嬉しいことがあってじゃれつくと頭を撫でてくれる。
Sは何人かの女の子と付き合ってきたけれど、
私は本当に他の女の子とは違って特別だ、といつも言う。
付き合った長さも気持ちの大きさも。
そして私も今まで好きになった誰よりも、Sが特別で理想の相手だ。
Sといると優しい気持ちになるし、世界が広がる。
ずっと小さい頃から私は、Sのような人を恋人に思い描いていたのだ。
私は一生Sと離れられない。


キスが終わると白いTシャツに顔を埋めた。
「うーん、いいにおーい。Sの匂いはトキメクー」
「ふふ、本当にトキメキ娘だなぁ」
頭を撫でるSの手。顔を上げるともう一度唇が重なる。
Sの優しいキスをゆっくりと堪能しながら、
私は4時間前の、もう一人の唇を思い出していた。
Iさん・・・
386384:2005/06/12(日) 23:41:05
Iさんに出会ったのは8ヶ月前のこと。


「それじゃぁ、採用ということで。」
「ありがとうございます!よろしくお願いします。」
笑顔が素敵だけどちょっと神経質そうな店長さんが、私に笑いかけた。
ほっとして私も笑みがこぼれる。
前のバイトの時間が辛くて、新しく見つけたバイトは
かなり地味で暇な仕事だけど、21時には仕事が終わる。
彼氏もいるし、前のバイトで友達もできたし、学業を優先しながら
お金だけ稼げればよかった私にはとても魅力的なバイトだった。
「じゃあ、スタッフルームだけ見ていく?」
「あ、はい。」
まぁ、人はどうでもいいんだけどね。一応ね。
案内された部屋には、2人の男の人がいた。
「この人がTさん」すごい太ってる。しかも顔が濃い。
「それからこの人がIさん、副店長だよ」うっ、色白で坊ちゃん刈りだよー
しかもこの人異様にでかい!180以上あるのかな?
とにかく2人ともオタクっぽい。正直ちょっとキモイ。
「よろしくおねがいします」
まぁ、ここで恋愛とかはないしね、普通に仲良くできればいいかなぁ。
そんな事を考えながら笑顔で挨拶をした。
387恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:42:22
あきらかに大学生批判してる奴って
自分の小説書いて投下しようとしてる奴だろ
388384:2005/06/12(日) 23:42:58
「Sー!バイト受かったよー」
「おーよかったねー」
「得意の笑顔でがんばってきた!」
面接があった日の夜、車の助手席で喋る私にニコニコと相槌を打つS。
たまに私の顔を見てくれるのが嬉しいけど、危なくないのかしら。
「でもねー、なじめないかも・・・他のバイトの女の人怖そうだし
社員の人は男の人しか会ってないけど、オタクっぽい人とかばっかし!」
「ははは、いつもすぐ見た目で判断しすぎだよ?」
「んーほんとだもん。出会いもないよーってかんじ!」
「出会いを期待してたんかいっ!」
「ウソだよーSがいればいいもん♪」
「はは、どうだかねぇー」
国道を抜けてラブホテル街に向かう。Sは社会人だから週に1回前後しか会えない分、
会える時はできるだけ長い時間一緒にいたい。
できたらもっと会いたい、いつもこの横顔を見ていられたらいいのに・・・
「・・・痛い、視線がささっとるよ。」
「でへー、マージSはかっこいいんだもん」
「かっこよくない、かっこよくない。」
私とSはきっと、いつまでもラブラブなんだろうなぁ。
本当に大好き。
私にはSしか見えないよ。
389384:2005/06/12(日) 23:47:26
バイトに入って2週間。仕事は思ったとおり楽だった。
前のバイトがキツかった事もあったけど、結構のんびりとしていられた。
面接の時にあった以外の社員の人や、バイトの先輩もみんな凄く優しい。
まだ人に馴染めたわけではないけれど、それはゆっくりでいいかな。
そんな事を思いながらその日の仕事をおえ、その日の売り上げをまとめる。
あ、今日は店長さんがいないから副店長のIさんに見せる日だ・・・
「Iさん、これチェックお願いします」
「はい。ところでシフトのことなんだけど・・・」
Iさんと仕事の話をしていると、Iさんが急にふっと笑った。
「ねぇ、どこ見てんの?」
「はっ!?Iさんの顔ですけど・・・」
「いや、絶対俺の頭の上のほう見てたね。」
「えー!?目あってたじゃないですか!」
「あってないよー俺の後ろになんか見えてんじゃないの?」
「見えてないですよー!目あってますって!」
なんなんだこのひとは!

それからしばらくの間、事あるごとに「どこ見てるの」とからかわれた。
最初はわけがわからなかったけど、そうやっていじられてる間に
気付いたらIさんはバイトで一番話しやすい人になっていた。
彼氏より1歳年上とはいえ、彼とほとんど変わらない歳だから
男の人が苦手な私でも話しやすかったのもあったんだと思う。
いや、それだけじゃない。Iさんはとても話が心地のよい人だ。
いろんな人をかまって、楽しくさせる。
いろんなことも知ってる。
仕事も凄く真剣だし、しっかり店長をサポートしてる。
やっぱちょっとキモイけど、けど、素敵な人だなぁ。
390384:2005/06/12(日) 23:49:38
ひとまず今日はこれくらいで・・・
意見いただいて平気そうなら、今後も投下していきたいです。
391恋する名無しさん:2005/06/12(日) 23:58:30
大学生さん帰ってきてくれよ・・・・・・
かわいいK織ちゃんと大学生さんのやり取りが見たいよパパー
392恋する名無しさん:2005/06/13(月) 00:21:41
384いらね
393恋する名無しさん:2005/06/13(月) 00:37:28
激しく遅レスだが>>337読みたいぞ漏れは。
中学生で最初とか結構聞く話だけど具体的にどんな感じでそんなんなったか
あんまり聞いたこと無いもん。是非投下キボン (・∀・)
つーかスレの方向性が見えなくなってきたな。

394384:2005/06/13(月) 00:45:56
うわっ、いらないですかw
やっぱりなんでもじゃないんですね、でも早めに言ってもらえてよかったです。
了解です、スレ汚し失礼しました。
395恋する名無しさん:2005/06/13(月) 01:04:00
>>394
待て待てw
396恋する名無しさん:2005/06/13(月) 01:13:46
つーかどんな体験も小説風にしたらリアルに書けるんだよなぁ。なんか。
397恋する名無しさん:2005/06/13(月) 01:16:00
>>394
まてまて、読みたいと思っているヤシもいるだろ?
398恋する名無しさん:2005/06/13(月) 01:48:54
まぁ前より活気はあってよくなったかもしれんけど
かわりに大学生さんという神を失ったなw
399恋する名無しさん:2005/06/13(月) 01:52:47
駿台でそう、4月に私と梶田は出会ってしまったのだ。

私 「べ、べじーた?!」
梶田「ハァ?かじーたなんやけど…」
私 「なんでナッパじゃないん?」
梶田「知らんわ」



劇的なドラマがこのとき膜をあけてしまった。
そう、処女膜という名の膜を…!!(ウソ

400たこ焼きマンとマン:2005/06/13(月) 02:02:05
「ねぇ…隣空いてる…?」
僕がバーのカウンターで飲んでいるところ、
一人の女が隣に座ってきた。
「ああ…。」
その女は少し酔っ払ってるのか、
僕が一人で飲んでいるにもかかわらずずかずかと座ってきた。
お水のような格好をしていた。
そのとき僕は変な人に絡まれたと思った。
年は25くらいだろうか?
少なくとも23の僕よりは大人に見えた。
しばらく無言で飲んでいると、その女は、
「私の名前はエリカ。あなたは?」
と聞いてきた。僕は、
「リョウ…。」
そう一言言った。
すると彼女は、
「ねぇあなた学生さん?」
と聞いてくるので、
「いや、ただのリーマンだよ…。」
と答えた。
そして結局そのままkanrakugaiへゴーした。
401恋する名無しさん:2005/06/13(月) 02:03:51
>>398
ということは大学生さんは荒らしに失望してこのスレに見切りをつけたと・・・
そして荒らしの犯人は自分の書いたものをはやらせようとする香具師でFA?
402職人A:2005/06/13(月) 02:13:37
僕と彼女の出会い…
なんて書くと大げさになるが、
少なくとも僕と彼女の出会いは運命的だったと言えよう。
彼女は近所でも評判の美人さんで、
僕なんかは駅で見かけるたびにどきどきしたもんだ。
とにかくスタイルがいい。
と、言ってもモデル体型ではなく、バランスが取れているのだ。
彼女との初めての出会いは毎朝出勤する際に乗る電車の中だった。
混雑しているので遠目にしか見たことがないが、
それでもやはり彼女は美しかった。
そんな彼女と出会ったのは会社の同僚と合コンに行ったときだ。
なんと相手の4人の中に彼女がいたのだ。
そして彼女も僕を見たことがあるといい、
以下そのときの会話である。
403職人A:2005/06/13(月) 02:20:47
「あなたは…。」
「毎朝一緒の電車ですよ。」
「やっぱり!ホームでよく見かけますよ!」
「僕もですよ。多分車両も一緒ですよ。」
「そんなに詳しいとまるでいつも見てるみたいじゃないですか。」
「え、そ、そんなことありませんよ。
 でもやはり美人には目が行きますよ。」
「まぁ、お上手ね。」
「いやぁ、そんなことないですよ!」
「そうね、あなたにお願いしたいことがあるんですが…。」
「なんです?」
「実はあたし毎朝痴漢にあってて…。」
「そうなんですか…それは許せませんね。」
「はい…でも誰が犯人かわからないし…。」
「なるほど、僕でよければ捕まえますよ。」
「まぁ、本当ですか?助かります!」
「いやぁ、当然のことです。」
「では明日ホームで隣あわせになりましょう。」
「でも…そしたら痴漢は逃げていきません?」
「そうか…。じゃあなるべく近いところで他人のふりしてれば…。」
「そうですね。でも急にごめんなさい。
 こんなこと頼れる人いなかったから…。」
「いやぁ気にしないでください。」
こうして翌日、僕と彼女の痴漢捕獲大作戦が始まったのだ。
404現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/13(月) 03:31:13
2日連続で友達に拉致されて久しぶりにこのスレのぞけばすごいことに
なんとなくレス見てると俺の小説はもう駄目っぽいので
一応のっけますがこれからは予告とかなしで気が向いたら投下します。
なんか読んでくれる人一人ぐらいはいそうなのでw
こんな夜中にのっけるのもどうかと思いますが一応
405現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/13(月) 03:31:39
「結局Y君はそういうことしか考えてないの?」
「いや…といわれても…。」
「いくら長く付き合ってるからって…もっとムードを大切にしてほしいな…。」
「すまん…。」
確かに僕は最近彼女に対して失礼な行動ばかりとっているような気がしていた。
だから彼女が小言を言うのも無理はないのだ。
先日正月に里帰りを果たし、五体不満足で帰還した僕は、少々疲れていて、
強引にHに持ち込もうとしてしまったのだ。
「抱きしめるだけじゃ不満かな…?」
「そんなことないけど…。」
「じゃあどうして…?」
彼女がソファーの隣に座ってきたので、肩を抱いてあげたところ、
その湯上りの匂いと、バスローブ一枚しか着ていない彼女が
あまりにもなまめかしく、しかもそのまま僕の胸に寄りかかったところ、
彼女の豊満な胸が僕の体にあたり、生理的に反応してしまったのだ。
「そんな格好してるから…。」
「そんなこと言われても…。」
「俺だって別に四六時中エッチなこと考えてるわけじゃないさ。
 ただ、今のように抱きつかれたら誰だって反応しちゃうだろ?」
「でもY君最近ムード考えずにすぐHしようとするじゃん…。」
「それはごめんよ…。俺も反省してる…。」
「あ、ごめんなさい…。別に怒るつもりじゃあ…。」
「いや、俺が悪いんだよ。確かに最近少しK織をぞんざいに扱ってたかも
 しれない。だから言ってくれて気が付いたんだ。」
「Y君…。」
「だからこれからはなるべく気をつけるよ。
 それにお前が嫌がってるのに無理にHしようとしたりはしないよ。」
「別に嫌がってないのよ?ただ最近なんとなく同じことばっかりだし…。」
確かにめんどくさくてマンネリしていた気がする。
この時期は新しいことに挑戦しようとする気さえなくなる。
406No.175:2005/06/13(月) 03:33:09
「じゃあこれからはなるべくお前を飽きさせないようにするよ。」
「だから別にHのことだけじゃないってば…。」
「ああ…ごめん。」
「わかってるよ…それぐらいは。
 男の子はいつもHなことばかり考えてるって。」
「それはちょっと言い過ぎじゃあ…。」
「でもいくら私だって人形のように扱われるのはいやだな…。
 できるならもっとY君に可愛がってもらいたいし…。」
「以後気をつけます…。でも…。」
「でも?」
「それならば俺もひとこと言っていいかい?」
「うん。」
「その…人形のようにっていうけど…。
 おまえあんまり自分から迫ってこないじゃん。いつも受身だし…。」
「…。」
「だから俺としてももっとお前に大胆になってほしいんだよな。」
「そんなこと言われても…。」
「いや、すぐには無理だってわかってる。
 だからできればお前もそのこと頭に入れてほしいなって。」
「うん。頑張ってみる…。」
そこで一息つくと僕は彼女を抱く腕に力を込めた。
「そりゃあさあ…。俺たち長く付き合ってるからなんとなく
 マンネリしちゃうことってあると思うんだ…。だからこれからも
 お前が言いたいことあるならどんどん言ってくれよな…。」
「うん…。でもね…、私はY君のことを思って言ってるのよ。
 最近Y君もつまらなそうだし…。だから話し合ってもっと
 毎日を新鮮にしたいの。それだけはわかって…。」
「ああ…ありがとう…。」
そういうと彼女を引き寄せて優しくキスをする。
「それともう一つだけ言っていいかい?」
「うん…。」
「そのさ…、今までK織のことを壊れ物のように扱ってきたっていうかさ、
 なるべくあまり大胆なことはしてこなかったって言うかさ…。」
つまりマニアックなプレイを要求しているのである。
407No.176:2005/06/13(月) 03:33:25
「…?」
「だからできればこれからは俺ももっと大胆に行こうかなって
 思うんだけど…どう…?」
「私はいいんだけど…。一つ聞いてもいいかな?」
「え?」
「Y君って酔っ払った日の夜のこと全く覚えてないの…?」
「え?ああ…。でもそれがどうしたの…?」
「え?うん…。別になんでもないわ…。」
「なんだよその言い方。なんか気になるな…。」
「…。Y君酔っ払うとすごいことするの…。」
「え!?あれって踊ったりするとかじゃないの?」
「…。そんなこと口じゃ言えないわよぉ…。」
「口で言えなかったら何で言うんだよ!教えてくれよ!」
「いやよ…それだけはいくらY君でも教えられない…。」
「もしかしてお前を殴ったりしてる…?」
「それはないけど…。もう忘れてよ…。」
「…わかった。もしお前を傷つけてるならごめんな。」
「そんなことはないけど…。ただ恥ずかしいから…。」
「酔ってお前に恥ずかしいことをしていたとは…。」
「ううん。気にしないで。あれが本当のY君かもしれないし…。」
「なんだよその言い方気になるなぁ!一体俺がどんなことしてるって言うんだよ?」
「今度機会があったら教えてあげる…。」
「機会ねぇ…。まっ、気長に待つか…。」
「そうよ、もっと気長に待ってよ…。」
「じゃあこれからは二人でマンネリ対策しよう。」
「…どんなことするの?」
「まぁいろいろ。」
「いろいろって何よぉ…。」
「さっきのお返し。」
「もう…馬鹿…。」
そして僕と彼女で、マンネリ対策が始まったのだ。
408恋する名無しさん:2005/06/13(月) 04:43:50
こんな時間に大学生さんキタ―!
409恋する名無しさん:2005/06/13(月) 05:22:57
良かった…活気が出てきたけどこんな流れで大学生さんを失ったら
後味悪かったですしね。
書いている皆さんこれからも甘くて楽しい文をお願いしますm(__)m
410恋する名無しさん:2005/06/13(月) 05:33:31
まさか大学生さんがきてるとは…
ありがとうそして乙
411恋する名無しさん:2005/06/13(月) 07:26:42
大学生さんおかえりなさい!
本当にもうこないのかと思ったよ…。
412322:2005/06/13(月) 08:35:51
大学生さん、乙!
いや、マジで良かった。
これで一安心www
俺はのんびりやることにするよ。
413恋する名無しさん:2005/06/13(月) 09:41:30
やはり大学生さんの文は読みやすくていいな
414恋する名無しさん:2005/06/13(月) 12:32:51
マンネリ対策!
むうぅっぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。。。。。。。。。。。。。
415恋する名無しさん:2005/06/13(月) 13:32:41
大学生さんの性癖キボンヌ
416恋する名無しさん :2005/06/13(月) 19:37:16
大学生さん
気が向いたらではなくどんどん
のっけて下さい。
でないと僕の楽しみが無くなってしまいます。
おねがいします
お願いします
お願いします!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
417恋する名無しさん:2005/06/13(月) 19:40:10
きになるなぁ・・
418恋する名無しさん:2005/06/13(月) 19:45:25
確かに酔っ払ってなにするかが気になる
419提案する人:2005/06/13(月) 20:06:52
【議題】
最初は神だったがすでにキショイヘボエロトークになっている現実について
420大学生登場:2005/06/13(月) 20:10:55
40 名前: 1 投稿日: 2005/06/01(水) 22:10:43 ID:Fx2URsGn
それと、その子には今片思いしてる人がいるんですよねorz 
その人はどんな色男なんだろう…、うらやましい。 

>>1に挙げたような男性って周りにそんないなくない?って聞いたら 
え?そう?私の周りには結構いると思うけどな・・・。 
だ、そうです。 

うはww俺脈ナサスwwwwwww 


・・・・・・・・・はぁorz 
41 名前: 1 投稿日: 2005/06/01(水) 22:12:16 ID:Fx2URsGn
あ、このスレタイに関することで悩んでいる人いたら 
ここでぶっちゃけあいましょうよ。 

別に「>>1が全レスするよ」スレでもないんですし。 

同じ思い、悔しい思いや悲しい思いをして 
それをどうやって克服していこうかとかも話し合えたら 
これからの人生も有意義になりますし。 
42 名前: 名無しさんの初恋 [sage] 投稿日: 2005/06/01(水) 22:27:39 ID:GdrAPKyO
俺かっこいいけど女に話しかけない、集団がウザい、物事に非協力的、男としかつるまない、静かだからもてないよ 
43 名前: 名無しさんの初恋 投稿日: 2005/06/01(水) 22:44:44 ID:tttKyD+Q
高校くらいまでならそれでもモテる 
44 名前: 名無しさんの初恋 投稿日: 2005/06/01(水) 22:53:38 ID:CA6Z5V6Z
顔、全身の輪郭、ウエスト、瞳、唇、手、胸、足みたいな順序かもしれない。 
45 名前: 名無しさんの初恋 投稿日: 2005/06/02(木) 13:38:01 ID:A+OH2+Cn
整形してもててる男がいるからそうかもしれない 
46 名前: 現在大学生 [sage] 投稿日: 2005/06/02(木) 14:36:09 ID:iVPiA5Z4
>>42 
お前のために俺が高校のときの思い出を小説風に仕立ててやろう 

第一話 

僕は長く恋をしなかった 
中1のとき好きだった女の子に告白された 
もちろん飛び上がって喜んで返事はOKしたが、学校ではきまずくて 
一言もしゃべれなかった。当時は周りがまだそういうことに非協力だったせいもあり、 
ひやかされて彼女は何度も傷ついただろう。もちろん僕も何度も傷ついた。 
そのせいで二週間もしないうちに自然消滅してしまった。 
それから二年。僕は部活にのめりこんでいた。そしてある日学校を外周していると 
彼女がほかの男と歩いていた。そのとき僕の中に言いようもない 
いやな気分がした。自分が情けなくなった。 
それ以来女性とは一歩はなれて付き合うようになってしまった。 
逃避の手段として純文学などをあさりまくった。 
そのせいで僕の理想の女性像というものがおしとやかでそれでいて 
尽くすような女性になってしまった。何も言わずに夫の後ろをついていく妻。 
もちろんそんな女性が今の世の中に存在しているわけがない。 
できるだけ女性とは一歩距離を置いて接するように生きてきた。 
そして僕は高2の6月までに二人の女性にメールで告白された。 
しかし断ってしまった。おかげでまだ彼女はできなかった。 

421恋する名無しさん:2005/06/13(月) 20:11:36
一人を除いて誰も乗ってこない


82 名前: 名無しさんの初恋 [sage] 投稿日: 2005/06/03(金) 14:48:00 ID:V4VOHynE
>>80 
ありがとん 

むしろ俺しか見てないような・・・ 
83 名前: 現在大学生 [sage] 投稿日: 2005/06/03(金) 14:55:43 ID:AuWjSKQ1
>>82 
一人でも観客がいるのならば俺は書く 

      第6話 
「どうしてそんなことを知ってるの?俺誰にも言ったことないけど…。」 
「ああ、ごめんなさい。私一年のとき図書委員だから貸し出しカード見て…。」 
「ああ、そりゃそうだよな。全集全部借りてったら目立つもんな。」 
笑いながら言っていたが内心冷や汗がでていた。なぜか太宰が好きというのは恥ずかしいことに思えていた。 
「わ、私も小説とかよく読むんです。といっても芥川とか漱石ですけど…。」 
彼女もなにか言ってはいけないことを言ってしまったかのように敬語になった。 
しかし彼女の敬語はとても似合う。僕の勝手なイメージだが。 
「俺も芥川とか漱石は好きだよ。鴎外も読むし。」 
「なんか意外ね。」 
「何が?」 
「I君ってスポーツマンって感じなのに。」 
「趣味みたいなもんかな。小説読んでるといろんなこと忘れられるから… 
ってそんなたいした名目あるわけじゃないけど…。」 
「いや〜立派だよ〜。いまどき小説読む男の子なんてめったにいないし。」 
「まぁ確かに活字離れが進んでるからね…あっ、ここも黒く塗る?」 
「お願い。」 
そういって僕とS田さんはまた黙々と作業を開始した。 

422大学生登場:2005/06/13(月) 20:15:33
相変わらず、マンセー一人を除いてスルー
−−−−−−−−−−−−

105 名前: 名無しさんの初恋 [sage] 投稿日: 2005/06/03(金) 19:57:11 ID:AuWjSKQ1
>>88 
>>90 
すれ違いだからスレタイもぴったりなここに乗っけるわ。 
読みたければどうぞこちらへ 

   純愛なんてくだらない! 
http://love3.2ch.net/test/read.cgi/pure/1094924695/l100 

−−−−−−−−−−−−
105=大学生
その台詞さえ、乙もそっちに見に行くも言われない。
完璧なスルーだった
423大学生が神に:2005/06/13(月) 20:16:56
しかし時同じくして恋愛板にこのスレがたった

お前ら今の彼女との出会いを劇的かつ精密にえがけ!
1 名前: 恋する名無しさん 投稿日: 2005/06/03(金) 20:18:36
ここでお前らと今の彼女との出会いを 
ドラマ風にえがくのだ! 
詩、短歌、作文、日記 
書体はなんでもいいからとにかく劇的にえがけ! 

そして、彼は神になった
424恋する名無しさん:2005/06/13(月) 20:20:53
大学生=神
425恋する名無しさん:2005/06/13(月) 20:27:16
そんな経歴があったとは
それにしても彼ももうネタがないんだからそういう話をするしかないんだろうな
426恋する名無しさん:2005/06/13(月) 20:52:07
>>394
待て待て
俺は読みたいんだけど・・・
427恋する名無しさん:2005/06/13(月) 21:33:08
>>425
みんなの要望にこたえていった結果そうなっていったんだと思う。
428恋する名無しさん:2005/06/13(月) 22:20:10
というか、大学生さんの思惑に大量に釣られまくったって感じ・・・・・
控えめだけど親切な人と思ってたら、最初ノリノリだったw
429恋する名無しさん:2005/06/13(月) 22:25:34
だがそれがいい
4301:2005/06/13(月) 22:31:37
「私さ、S君のこと好きなんだよね」
言ってしまった。
言ってしまった。
言ってしまった。
閉店間際の店内にはお客さんの姿はない。
二人だけで閉店のための準備をするのはいつもの事だ。
彼を好きになってからはバイトのシフトを調節しまくって、
なるべく一緒に入っていたので、特にここ最近は
週二、三度のペースでおとずれるシチュエーションである。
横を見ると、S君のお札を数えていた手が止まっている。
あたりまえだ。
私は別にS君と特別親しいわけでもない、ただのバイト仲間である。
もちろん一緒に遊んだ事だってないし、事務連絡以外のメールも
ほとんどしたことなどない。
そんな相手にいきなりこんな事。しかもバイト中に言われたって戸惑うだけだろう。
じゃあなんで言っちゃったかって?
下準備もなしに、唐突に、前触れもなく。
それは・・・・・・好きだから。
S君が、好きだからである。

4312:2005/06/13(月) 22:33:14
S君は私より一つ年下の男の子である。
背は高めで、鼻筋がすっとのびていて、横顔がいい。
年上の私より、ずっと落ち着いていて、手が大きくて指が長い。
その手が信じられないくらい綺麗な字を書くところとか、
シャープペンシルを逆に持ったままノックしてしまって、
指に芯をさして痛がるようなところとか、
誰がどんなつまらない話をしても、ちゃんと聞いて、
気のきいたツッコミをいれてくれるところとか、
レジを打ってる後姿とか、売り場に並んだ商品を眺める姿とか、
そういう小さなことの何もかもが、胸が苦しくなるくらい、私は好きだ。
彼がバイトに入ってきたのは、私よりも半年ほど後のことだった。
実を言うと彼のバイト初日に私はいたのだが、そのときは正直、
なんっとも思っていなかった。
追々話すかもしれないけれど、まぁその頃私は私なりに、忙しかったのだ。
S君をいつから好きになったのか、私は覚えていない。
いつのまにか好きになって、いつのまにか会えない日が寂しくて、
いつのまにか同じシフトの日を心待ちにするようになっていた。
4323:2005/06/13(月) 22:33:46
「・・・・・・まじっすか」
S君は言った。
その手でおおった口元は笑ってるんだろうか。
多分笑ってる。
この状況で笑って「まじっすか」と言う以外、彼になにが言えるだろう。
私が逆の立場でもやっぱりおなじようにいっただろう「まじ?」って。
「うん。まじ」
ああ、やっぱりやめときゃよかったかな。
やめときゃよかったかな。
私は内心めちゃめちゃ後悔していたが、今さら「嘘」とも言えない。
言ったひには、私変な人確定である。
いや、もうこんな事いきなり言ってる時点で変な人確定だけど。
S君はとにかく、まあおどろいた顔で、なんていっていいかわからない風。
いたたまれなくなった私は、手をパタパタとふりながら、
「いや、でも、別に付き合いたいとかじゃなくてね」
嘘。付き合いたいよ。
「なんていうか、知っといてもらえればいいっていうか」
嘘。それだけじゃやだよ。
「ごめんね、いきなりこんなこと言われても困るよね」
なんか言って。
「・・・・・・」
「・・・・・・、じゃ、店内清掃行ってきます」
いたたまれなすぎて、私はカウンターをというかS君の隣から離脱した。

つづく。かも。
433430:2005/06/13(月) 22:56:25
楽しそうだったので私も書かせていただきました。
学生時代にしていた私の片思いの話です。
告白してから結末(?)までほぼ一年ぐらいかかった長丁場でした。
小説を書くのははじめてなので、
読みにくいしお目見よごしかもしれませんが・・・・・・。

434恋する名無しさん:2005/06/13(月) 23:09:06
胸が痛いっす。続きキボンヌ
435恋する名無しさん:2005/06/13(月) 23:44:43
きぼんぬ
436恋する名無しさん:2005/06/13(月) 23:45:09
やっぱり新しい風はいいぃぃいいいいいぃいいぃぃぃ
437430:4:2005/06/13(月) 23:48:23
 「そうそう私さ、好きな人できたんだけど」
「は?」
大事にとっておいたらしいイチゴをぶっさそうとした祥子(仮名)
のフォークが、固まった。
「好きな人ができたんだって」
「・・・・・・だれに」
「だから私に」
「・・・・・・なにが?」
「だから好きな人が」
 祥子はただでさえ大きな目をもっと大きくして私を見た。
 微妙な沈黙。
 午後のティータイムのざわめきだけが聞える。
 やがて祥子はぶすっとイチゴをさして、
「ありえん」
とボソッと言った。
「いやいやいや、ありえるよ。私だって人の子だしさ」
ありえんってことはないでしょ。
「ありえんよ。あんたに好きな人?好きな男?恋愛?
いやー、ありえんありえん」
 ぶるぶる首をふりながら、祥子。
 ものすごく失礼な物言いだけど、別に腹は立たない。
 祥子の言うとおり、私はこれまでの約二十年近い人生で、
人のことを好きになったことなどないのだ。たぶん。
 同級生たちがやれ××君がかっこいいだの、
■■君と付き合いたいだの言っているのを横で聞きながら、
その気持ちがまったく理解できなかった。
私は一日会えないだけで寂しくなってしまうような相手はいなかったし、
誰かとつきあいたいなんて思ったこともない。
今年で十年目になる付き合いの祥子には、ことあるごとに
「好きな男の子とかいないの?」といわれていたけれど、
そのたびに「いない」と答えるのがほんとに正直なところだった。
もちろん、ときめいた事なんて一度もない。
 最初は半信半疑だった祥子も、今では私の事は恋などしない女なのだと思っていたのだろう。
 その私がいきなりそんな事をいいだしたのだ。彼女の驚きはよくわかる。
「でも好きなんだもん」
 他に言いようがなくて、それだけ答えると、
祥子は視線を宙に泳がせてから、なんかものすごく投げやりに聞いた。
438430:4:2005/06/13(月) 23:50:50
「わかった。で、どこのだれがどう好きなの?」
「バイトの子。S君っていうんだけど」
「ああ」
 祥子はやっと興味をしめしたようにうなづいた。
「そういえば、よくあんたのバイトの話にでてくるね、S君」
「そうだっけ?まあ一緒に入ること多いから。いや、わざわざ一緒に入るようにしてるんだけど」
「ほう」
 祥子はもっと興味をそそられたようだ。
 自分で言うのもなんだが、異性と一緒にバイトに入るために行動するなんて
かつての私では考えられないアクションである。
 興味を持ちはじめた祥子に、私はありのままS君のどこが好きなのか、
どうときめいたか、などを語れる限り語った。
「お姉さんは嬉しい!」
 そのネタが尽きてきた頃に祥子は私の手をとって、
ものすごくおおげさに言った。ちなみにもちろん祥子は私の姉などではない。
誕生日私のほうが早いし。
「あんたにもやっと春が来たんだね。それはあんた、
S君のこと好きに間違いないよ」
「だから最初からそういって・・・・・・」
「よし、じゃあさっそく告白プランをねらなきゃ!」
私に好きな人が出来た事を信じてもらえてとりあえずよかったが
祥子はいつもどうりマイペースに親指をびしっと立てている。
「いや、告白プランっていうか、それがね」
「なに、あんた告白しない気?見てるだけでいいとかは絶対駄目だよ。
これ逃したらあんたなんか二度と好きな人なんて出来ないかもしんないんだし。
行動あるのみだよ。臆病なこと言ってると張ったおすよ」
 祥子の剣幕に押されながら私はおずおずと言った。
「もう告白しちゃった」
「・・・・・・は?」
ふたたび、祥子が固まった。
439430:5:2005/06/13(月) 23:53:32
「と、言うわけでいきなり言ったら、
S君『まじっすか』って言ったきり黙っちゃってさー。
もういたたまれなくなって一人で店内清掃に言っちゃったよ。」
「そりゃS君もそういうしかないでしょうよ。
いきなりただのバイトの先輩にんなこと言われちゃ」
「だよねぇ」
「だよねぇって。だいたい告白ってのはさ、もうちょい親しくなってから、
チャンスを見ていくらかの勝算をもってだねぇ」
「だよねぇ」
「だからだよねぇじゃないってば」
「だって佐久間さんがさぁ」
「ああ、佐久間さん」
 祥子は苦笑いをした。
「佐久間さんがあんまりS君にべたべたするから、
なんかむかついてきちゃって」
 佐久間、というのは同じバイトの女の人である。
私よりも二つ年上でバイト内では有名な女性だ。男好き。特に年下好きで。
 私は世間話をする程度の間柄なので、実際見たわけではないが、
彼女と一緒にカラオケにいったバイト仲間の男の子は突然後ろから抱きつかれたり、
バイト中にお尻をなでられたりしているらしく、
スキンシップ過剰と男の子と話をするのに夢中で仕事をしない点から、
やや白い目でみられている女性だ。
 最近はS君がお気に入りの様子で、バイトが終わってからも、
カウンターの中に侵入し、横で頬杖をついてじっと顔を見ていたり、
腕に絡みついたりしている。
S君がそれを迷惑に思っていることは知っていたから、
危機感を感じたわけじゃない。
 早い話が、やきもちやいて、勢いで言ってしまったのだ。
「まぁ佐久間さんは気にしなくていいんじゃないの?
彼女がライバルになることはまずないとおもうけど」
今まで散々佐久間さんの話はしたので、祥子は彼女のことは知っている。
「私もそうおもうんだけど、ついかっとしちゃってさ。
それにもう黙ってるのが苦しくってさぁ」
 私がそういうと、ふと祥子はなんかめずらしく優しそうな顔して、
からかうように言った。
「あーあ、瑞穂が恋してるよ」
「だってS君が好きなんだもん」
「うん。で、どーしたいの」
「付き合いたい」
「うん。じゃ、がんばってみましょうか」
 そう言って、そしてこれまた珍しく祥子はにっこりと笑った。


440430:2005/06/13(月) 23:54:24
調子にのって続きを書いてみました。

それではお風呂行ってきます。
441恋する名無しさん:2005/06/14(火) 00:01:03
>>440
ィイっ!(゚∀゚)
どんどん調子に乗って!
442恋する名無しさん:2005/06/14(火) 00:03:47
うん、尻上がりに面白い。

期待age
443430:6:2005/06/14(火) 00:52:10
「あ。おはようございます」
 あのテロ(私の告白のこと。祥子命名)から一週間後。
 久しぶりのS君とのバイトにあたまがおかしくなるほどどきどきしながら、
控え室のドアをくぐった私を待っていたのは、控え室のパイプ椅子に腰掛けて、
赤いマルボロを吸いながらの、S君のごくいつもどうりの挨拶だった。
「・・・・・・おはようございます」
 裏返りそうになる声をなんとか静めたら、変に低い声になってしまった。
「山田さーん、この間のクレジットのお客さんだけど・・・・・・」
とてもじゃないけど顔が見られないので、速攻仲の良い山田さんにどうでも事を話しかける。
背を向けてしまったので、S君がこっちを向いているのかどうかも分からない。
 でも、さすがに告白したんだから、今日何か言ってくれるような気がする。
 だってあれから一週間もあったんだし。
 考えてくれたんじゃないだろうか。
 どうしよう、「俺も長崎さんの事好きだったんですよ」
 とか言われたら。いやいや、ありえんって。でもあったらどうしよう。
 言われるなら場所はどこがいいかな、バイトの後の駐車場とかが普通かな、
それか、帰り引き止めてくれたりしないかな、他のバイトの人と行ってるみたいに、
「デニに飯食いに行きません?」とか。
どっちかというと楽天的な性格の私のなかで、
自分から話しかけておきながら山田さんとの話はそっちのけに妄想がどんどんふくらんでいく。
 ちなみに控え室を出て、バイトが始まる頃には私の頭の中は付き合ったらなんて呼び合うか、
とかそんなところまで妄想が及んでいた。あほである。
でもそのときは、ありえない事ではないと図々しくも思っていたのが事実だった。
 
444430:7:2005/06/14(火) 00:53:40
が。
「お疲れ様でした〜」
 バイト終了。S君は、閉店処理を終えると「疲れた疲れた」と言いながら、
さっさと店を出ると、店の前の自販機の前にさっさと行ってしまった。
バイトの人たちは、仕事のあとそこでジュースを飲みながら雑談するのが習慣なのだ。
が、私はバイトに入る日数自体が少なく、それほどバイトの人たちと仲良くしていなかった。
唯一仲の良い山田さんは、今日は早く帰ってしまっていない。
 私も自販機の前によっていって、一緒にS君とジュースのみながら、他愛ない話がしたい。
でもいつも行かないのに、行ったら絶対不自然だし、告白の後だし、無理。無理。でも。
 私は自販機の横を自分の車にむかってなるべくゆっくりと歩きながら、懊悩した。
 ちなみに、もちろんバイト中に私が期待したような話は一切でなかった。
 どころか、相変わらず告白前と変わらない天気の話やジブリ映画や
お茶犬や飼い犬などの世間話をして終わった
。閉店処理で二人っきりになることもあったけど、何一つ彼はいつもと変わらなかった。
 なにかんがえてるのかわからない。
 車に乗り込み、エンジンをかける。
 暗い駐車場のなかで光る自販機の前に、
S君と違う売り場のバイトの人たちが楽しそうに談笑している。
私はそれを見ながら、祥子の言葉を思い出した。
「でも、付き合いたいんじゃないって行っちゃったのはまずかったっしょ。
それじゃ返事期待できないし、S君だって返事できんでしょ。
S君もあんたの事好きだったってんなら別だけど」
 世の中そんなに甘くない。
 私はギアをドライブにして、バックミラーにうつるS君を未練がましく横目でみながら、
車を発進させた。

445430:8:2005/06/14(火) 00:54:15
 とは言え、私がそこで枕を濡らしながら寝たかといえば、そうではない。
 前述したように、私は楽天家なのだ。
 家に帰ると携帯電話を取り出す。
 新設したフォルダの名前はS君の名である。
 そこに、S君からのメールのすべてがはいっている。
 いくつか開いてみる。
「いいですよー。どうせ暇なんで」
「はいれますよ」
「遅刻でよければ」
「いいですよー。暇人なんで」
 エトセトラ。
 全部、「この日バイト変われない?」という私からのメールの返事である。
 ていうかそれしかない。
 軽くへこみそうになりながらも、再度気を取り直して新規のメールをつくる。
「お疲れ〜。なんか風邪ぎみみたいだけど大丈夫?
 S君、明日も朝からバイトだよね、最近は割りと暇してるから、
もし風邪とかで休みたい日あったら相談してね。
ていうか、今月休みすぎて、お給料ピンチだよ(笑)」
 あたりさわりがあるようなないような。
 普段友達に送るメールよりもオンナ度が6割ぐらい増した文面である。
 いきなりこんなメール送りつけるのは不自然な気もするけれど、
メールだと多少は大胆になれるから不思議だ。
 読み返すと恥ずかしいので、勢いにまかせて送信ボタンを押す。
画面の中でミニーがハートマークの付いた封筒をミッキーになげわたすアニメーションが流れる。
 いかん。急に気恥ずかしくなってきた。
 私はソファの上でごろごろしながら寝ている
愛犬のバーニーズマウンテンドッグのナナの首をぎゅうっと抱きしめた。
ナナはものすごく迷惑そうな顔をしてソファの上から退散していく。
 返事返ってくるかな。くるかな。
「メールは一種のバロメーターになるよ。好意の」
 祥子の言葉がふたたび頭をよぎる。
「まあかえってこないことはないとおもうけど」
 わたしもそう思う。
 でも。
「あたりさわりない返事で一往復で終わりに一票」
 ・・・・・・わたしもそう思う。
 どきどきしながら待ってるのもしんどいので、
私は母の用意してくれた夕飯に手をつけることにした。
 お茶を入れようと起き上がって、ナナの尻尾を踏みかけた、そのとき。
 携帯がブーンと、青色に点滅しながら震えた。
 青はS君の好きな色だ。

 S君からのメール着信に設定した色だ。


つづく。
446430:2005/06/14(火) 00:58:01
レスありがとうございます(>_<)

今日はここまでで寝ます。
おやすみなさい・・・・・・。
447恋する名無しさん:2005/06/14(火) 00:58:28
うぎゃー
続きがキニナル〜〜
寝ちゃうのね(;´Д⊂
448恋する名無しさん:2005/06/14(火) 03:30:55
早くつづいてくれ…
449恋する名無しさん:2005/06/14(火) 12:18:14
430が神の予感
大学生モウイラネ
450恋する名無しさん:2005/06/14(火) 12:49:59
449=430
451あい:2005/06/14(火) 12:56:17
はーーーげばーーーかく^^^^ずいsdfk序pdffjdlfk
452恋する名無しさん:2005/06/14(火) 13:50:13
>>450
>430はそんなことしなくても結構面白いぞ思うぞ
453恋する名無しさん:2005/06/14(火) 14:39:34
ひっぱりかたがうまいなぁ!つづきつづき!
454恋する名無しさん:2005/06/14(火) 15:17:03
大学生は「電車男」みたいに出版でも狙ってんの?
455恋する名無しさん:2005/06/14(火) 15:26:41
>>454
狙ってるわけないだろ
おまえ電車男意識しすぎ
456恋する名無しさん:2005/06/14(火) 17:11:50
もう一冊分たまって続編はつまらないからもういいです
今までありがd 

   (^サ^)(^ヨ^)(^ウ^)(^ナ^)(^ラ^) >大学生
457384:2005/06/14(火) 17:58:08
うっ、久々に見たらやさしい人も・・・
あんまりおもしろくもないですが、430さんと逆の擦れた話だと思って
場つなぎ程度に投下させてください。>>389の続きです。


バイトを始めて1ヶ月の頃。
いつものように仕事をしていると、周りに人がいない時、Iさんが私に声をかけた。
「あのさ、これ誕生日プレゼント。ほんと大したものじゃないんだけど」
「えっっ!?」
私、Iさんに誕生日の事言ったっけ・・・?
・・・そういえば誕生日の前の週、初めて好きな人と過ごす誕生日に
浮かれていた私は、誰かにもうすぐ誕生日という事を言いたくて、
Iさんに言ったんだ。・・・覚えててくれたんだ!
嬉しさで耳までカァッと真っ赤になるのがわかる。
「えーっ!マジで、マジでありがとうございますっっ!」
「いやいや、本当に大したものじゃないから。」
「ううん、ほんとにほんとに嬉しいです、有り難うございます!」
中を開けるとナイトメア・ビフォア・クリスマスのキーホルダー。
この前ディズニーランドに行った時、このキャラクターの飴のパッケージが
凄く可愛くて買ってしまって、その中身の飴を1つIさんにあげたんだった。
そっか、そんなことまで覚えててくれたんだ・・・
「ガチャガチャでとったやつなんだけどね」
「えーほんとに可愛いですね、ありがとうございます、携帯につけますね。」
「ははは、喜んでもらえてよかったです。」
嬉しくて、その日はずっとニコニコしっぱなしだった。


「S、あのねあのね、この前Iさんにこれもらったのー」
「なぁにこれ?キーホルダー?」
「そう、好きなディズニーのキャラクターなのー」
「へぇ、よかったねぇ。」
「てゆかね、Iさんておもしろいんだよー」
あまりにも嬉しくて、Sとご飯を食べながらそのキーホルダーを見せる。
嬉しいかったこと、楽しかったこと、全部Sに聞いて欲しい。
「Iさんはね、チョーきもいけどチョーいい人なんだよ!」
「ははは、そっかそっか。でも携帯と一緒に落とさないようにね」
「うん、大丈夫だよーマジ大事にする!」
Sはいつでも私の話をウンウン、と嬉しそうに聞いてくれていた。
458384:2005/06/14(火) 18:01:12
モノにつられたわけではないけれど、その頃から
店長がいない日、つまり副店長のIさんが責任者になる日は
仕事が終わるとスタッフルームで2人っきりで話すようになった。
Iさんと話すと時間はあっという間に過ぎて、一時間くらい喋って
キリのいいところで私が帰る、という感じだった。
私はなんとなくIさんが責任者になれる日にシフトを入れるようになり、
Iさんがいない日にはあまりシフトを入れないようになった。

しかし、私とIさんは仲良くしてくれるけど、これはやっぱりみんなになんだろうか。
Iさんに彼女がいるのは周りの人の会話でなんとなく知ってるんだけど・・・
バイトに二年間もいる先輩と2人きりになった時に、それとなく聞いてみた。
「先輩、やっぱりIさんて彼女いるんですよね」
「うん、いるみたいだよ。・・・ていうか誰にも内緒なんだけど」
「?なんですか?」
「Iさんね、彼女が2人いるみたいだよ。しかも一人は人妻みたい。」
「えーーーーっ!」
人妻までひっかけちゃったのか!
まぁ、あんなに話しやすいんだもん。見た目関係なくもてるよね。
「しかもねー、バイトの子にすぐ手を出すってみんな思ってると思うよ」
「えっっ!そうなんですか!?」
「うん、私の更に先輩でね、Iさんに告られた子がいるんだよ」
「へー」
「あなたも告られるんじゃない?可愛い系だし、そーゆーの好きだと思うよ」
「いやいやいや、私はきもいんで。」
へー、バイトの子はすぐに手を出されるのかぁ・・・
てことは先輩も手を出されたのかしら。
「先輩は告られたんですか?」
「ううん、私は彼の好みのタイプじゃないと思うし」
「じゃあ、他の人は・・・」
「うーん、TちゃんやNちゃんとかも、好みじゃないんだと思うよ。まぁ、要注意だね」

そうか、Iさんはやっぱりそんな感じの人なんだな・・・
噂が全てじゃないと思うけど、確かに女慣れしてるっぽいし誰にでも話すし。
ほんとに気の使える人だもんね。
まー、今までどうりに普通にしてればいいよね。
・・・・でも、ちょっとショックだなぁ。
・・・・私、なんでショックなんだろう?
459384:2005/06/14(火) 18:07:02
もう少ししたら話も動くと思うので
嫌いな方もいると思いますが見守っててもらえると嬉しいです。
おじゃましましたっ
460恋する名無しさん:2005/06/14(火) 18:21:15
大学生さん批判してる奴とか一人で頑張りすぎ
何の恨みがあるのやらw
461恋する名無しさん:2005/06/14(火) 22:28:38
お願いしますので大学生さん
戻ってきてください!!!!!!!!
462恋する名無しさん:2005/06/14(火) 22:44:09
マジで大学生はいらないから。
ただのノロケは何も面白くない
463恋する名無しさん:2005/06/14(火) 22:46:22
>>462
マジウザイ
消えていなくなれ
464430:2005/06/14(火) 23:14:19
こんばんは。ちょっと前に仕事から帰ってきました。

いろんな方から思いがけずレスをいただいて、とっても嬉しいです。
ありがとうございます。

さっそく続きも書いたのですが、事実にかなり忠実にそくしてるので、
起伏がなくてあんまりおもしろくないかもしれないのですが・・・・・・。
見守っていただければ幸いです。
465430:9:2005/06/14(火) 23:14:49
「風邪っていうか、寝不足っぽいです(顔文字)
僕なんか今月給料どっさりですよ。誰かさんと何度もシフトかわったんで。
誰かさんと(笑)」
「えー。誰かって誰だろう。私か(笑)
 風邪じゃなくてお酒ののみすぎかもよ」
「そういえば今週のんでばっかりだったような・・・いやいや、そんなはずないっ。
俺は清く正しい酔っ払いだっ。あ。ちなみに酔っ払って外で寝たりとかはしてないんで」
「そうかなぁ。あやしいなぁ。あ、そういえば酔っ払いといえばね・・・・・・」
その後S君とのメールのやりとりは夜中の二時過ぎまで続いた。
私の質問で終わるという、ものすごく中途半端な途切れ方だったけれど、
多分それは彼が寝てしまったからだろう。
 ソファの上で膝を抱えてメールをすることそのまま二時間。
よくやるよ、自分、と思いながら、ぶっちゃけ幸せである。めちゃくちゃ幸せである。
 さっき世の中はそんなに甘くないと実感したクセに、
もう気分は「いけるよ、脈ありだよ」で、ある。
 その喜びをうっかり深夜祥子に電話して「何時だと思ってんだ、やかましい」
とつげなくされながらも、私は幸せだった。
 そして、性懲りもなく。もしかしたら明日はなんか言ってくれるかも。
と期待するのだった。
466430:10:2005/06/14(火) 23:17:45
 しかし。
 それから一ヶ月。
 書き間違いではない。一週間ではなく、一ヶ月である。
 S君からは一切まったくちっとも例の件に関しては音沙汰がなかった。
 その一ヶ月の間にS君は誕生日を迎え一つ歳をとって私と同い年になった。
 誕生日プレゼントは散々祥子と作戦を練った挙句、
彼がほしいけど見つからんと言っているCDをこっそりアマゾンで購入し、
「たまたま見つけたから。え、代金?いいよ、あ、そーいえばS君誕生日じゃない?
ついでだから誕生日ってことで。ついでだから」と言って渡し、
あとで「ついでだけ余計だ」と祥子に殴られた。
 風邪で咽喉がいたいと言っているS君に、
わざわざ近所の薬局にはしってのど飴を買ってきて、
かってきたのがばれると恥ずかしいので、こっそり封を切ってひとつ飴を抜き、
「食べかけで悪いけど、もういらないからあげるよ」といって渡し、
あとで「なんでそんな素直じゃないのよ」と祥子にあきれられたりもした。
 バイト中、積極的に仲良くなるために、仲のいい男友達への接しかたを再現しようとして、
テンパって回し蹴りをくれてしまって、S君の度肝を抜き、あとで、話を聞いた祥子の度肝も抜いた。
 S君から借りていた本を一生懸命読み、一生懸命感想をかいて長いメールを送った。
前に送ったのが3日前だから、そろそろメールを送ってもうざくないかな、と指折り計算してメールも送った。
S君の方からメールが来ることはなかったが、返事はいつも返してくれて、いつもそこそこ続いた。
 私はそんな風にして、本来なら告白する前にやるべきだった、
仲良くなるための「下準備」のようなものを、せっせとこなした。
こなしたといっても義務感はなかった。そうでもして、S君にかかわっていないと、
バイトのない日、会えない日は寂しくて寂しくて死んでしまいそうだった。
 S君はそんな私に対して、あの日のことを触れるでもなく、かといってよそよそしくするでもなく、
前と同じように接してくれた。
 普通、一ヶ月も放置されれば「あ、脈なしかな」と思うものかもしれない。
 だが、わたしはそうは感じなかった。希望的観測が7割。
そして3割は、S君に対して一歩踏み出した私に、ひくでもなく逃げるでもなく
(さりとて同じように踏み出してくれるわけではないが)接してくれている、
「嫌われてはいないだろう」という確信だった。
467430:11:2005/06/14(火) 23:20:53
そして、その鼻筋の通った、いかにも賢そうな横顔を好きになった。
「や。やっぱりいいや」
やっぱり駄目だ。恥ずかしい。
私は金庫のお金がキチンと規定の額あるか数えていたが、
話しかけたせいでいくらだったか忘れてしまい、もう一度数えなおしはじめる。
「なんだろう?」
S君は、「長崎さんがまたおかしい」と、笑った。
私の言動がいろいろとおかしいのは既にこの一ヶ月でS君にはよく知られてしまった。
もうそういうキャラなんだと認識されているようだ。
告白後から私がおかしいのだから、もうこの片思いは、
ただ一言「返事がほしい」と言わないという事以外はオープンなものだった。
返事がないということは、そういうこと。
でもS君は私の好意をはねつけるでもなく、ただ何事もないみたいに受けつづけてくれる。
このままでいたら、いつかは受け入れてくれるのだろうか。
それとも、いつかは断ち切られる日がくるのだろうか。
「よしっ!」
金庫のお金はきっちりと15万円はいっていた。
わざと大きな音をたててがちゃんっと金庫をしめる。
S君が「また長崎さん乱暴なことして」と日報に目をおとしたまま笑う。
それを見て、思い出した。
最初に告白したとき、言いだすまでにものすごく時間がかかった。
生まれて初めての恋に生まれてはじめての告白。
「スキ」という単語を発しようとすればするほど、口からでるのは照れ笑いというか照れ爆笑。
何ごとか言おうとするたびに、笑い転げてしまう私をみて、
S君は「こんな長崎さんはじめてみた」と戸惑いながらも笑ってくれた。
そして「待って、ちょっと待って。言うから」「待ってね」と笑いの発作に苦しみながら必死でいう私に、
S君はやっぱり日報と売り上げのお札を見たまま、はいはい、という調子で言ってくれた。

「まってますよー。いつまでも」

と。
S君にしてみれば、特に深い意味などない言葉だったのだろう。
でも、私のまわりにはそんな言葉が自然に出てくる男の人はいなかった。
その何気ない言葉に私は告白の覚悟をきめてしまったのだ。
この人と付き合いたい、と。
その言葉を思い出して、私は二度目の覚悟を決めた。
言ってしまえば、このぬるま湯にはいられなくなる。
断ち切られるか、受け入れられるか、どちらかしかなくなる。
でも。言わずにはいられなかった。

「私と付き合ってみない?」

 私はS君ではなく、S君と同じ方向を向いたまま、言ってみた。
 二度目のテロは。一度目よりも、もっとほっぺたがあつい。
 もっと息が苦しい。
 そして、もっと怖い。
468430:2005/06/14(火) 23:21:47
つづく。


↑すいません、付け忘れました。
469430:2005/06/14(火) 23:24:55
すいません!
430:10と430:11の間にこれがはいります↓

 そんなこんなでたった一ヵ月後のことである。
 私は既に週2、3回の日課になったS君との閉店処理を楽しく行っていた。
 閉店後の店内には私とS君しかいない。
 別棟の売り場には、別のバイトの人たちがいるのだが、私担当の売り場はSくんと二人きりなのだ。
薄暗い店内に、精算処理をしているレジの機械音が響く。
「今日お客さんあんまいませんでしたね。あ。売り上げ悪い」
と、レジから出てきた精算レシートをみてS君。
「あ、ほんと」
私はレシートを横から覗き込みながら答える。
そこで、私はふと思い立った。
「ね、S君さ」
「なんですか?」
S君はレシートの内容を日報にかきこみながら返事をする。
思えば、私たちは向き合って話をしたことがほとんどない。
いつもレジや作業題に向かって、同じ方向を向いて話をする。
私は話しかけるときだけ、S君の方をみる。


ほんとにすいませんでした!
470恋する名無しさん:2005/06/14(火) 23:43:42
お・お・おわり〜〜???
471430:2005/06/14(火) 23:46:57
とりあえずお風呂にはいってきます。
つづきは今日ちょっと書けるかわからないのです。
すいません。
472恋する名無しさん:2005/06/14(火) 23:52:47
話は上手いは引きは上手いは
応援したくなる話だね。
473恋する名無しさん:2005/06/14(火) 23:53:12
384まじいらね
474430:2005/06/15(水) 01:06:37
「あのー、ひとついいですか?」
いつものデパートの中にある喫茶店で、祥子はやっぱりいつものように
最後にのこったイチゴをフォークにさしてもちあげて、言った。
「ワタクシ段々Sむかついてきたんですけど」
「・・・・・・」
私はなんと言い返していいかわからず、黙って紅茶を口にふくんだ。
紅茶専門店で飲む紅茶は高いだけあってうまい。
「あんたははっきり言ったんだよね?つきあってって」
「うん」
「で?Sは?」
「『お付き合いですか・・・・・・』」
「で?」
「それだけ」
「・・・・・・」
「それでそのあとは沈黙。そのうち他の売り場の人が閉店処理終わって
私たちの売り場のとこ来ちゃって、それっきり」
「それっきり、これで何日目よ?」
「・・・・・・・・・一ヶ月目・・・・・・です」
 はぁっ、と祥子はおもいっきりため息をついた。
 そう、やっと「付き合ってほしい」とちゃんと言えたのに、
返事がないままさらに一ヶ月の時がたっていた。最初の告白から二ヶ月たっている。
状況は以前とかわらず、さけられるでもなく、かといって返事がもらえるでもなく。
「わたしはさぁ。告白されたら、良くても悪くても返事をするのは礼儀だと思うわけよ」
「うん」
 なんで私が祥子から説教されなくてはならないのかよくわからなかったが、
とりあえず彼女が怒っているので、大人しくうなづく。
「それがさ、Sはなんなのよ、Sは」
「まあ、多分、私のことなんてどうでもいいのではないかと・・・・・・」
「ネガティブはいんな、うっとうしい」
 さっくり切り捨て、祥子は続けた。
「あんたはさ、それなりに根性だして告白したわけでしょ?
そりゃ断るのにもエネルギーはいるけどさ、ちゃんと断ち切るなり受け入れるなりしてやるのが、
最低限自分に対して好意をもってくれた人への礼儀じゃない?あんたはその事に対して怒りとかないわけ?」
「はぁ」
 私は曖昧な返事をする。
ないわけではないが、どちらかというともどかしさの方が勝っている。
それに怒りは祥子の方が私の代わりに怒ってくれているので、あんまり感じない。
そしてなにより、Sがなにもいってこないことにより、このぬるま湯のような状態を続けられる事を、
私は内心ほっとしていた。
 私の告白は二度とも衝動的だ。言わずにいられなくて、言ってしまった。
 そして後悔して、もう前には戻れないのかと恐怖して、そして意外にも戻れてしまい、
がっかりしながらもほっとする。このくりかえしだ。
「ものすごく恥ずかしがりやなのかもしれないし」
「世の中『恥ずかしがりやだから』で済む事ばっかりなら、あたしの人生はもっと楽に済んでるよ」
 祥子が恥ずかしがりやかどうかは知らないが、私だってこの状態がよくない事はわかっている。
結論を聞かなくてはならない。
このまま、何も答えてもらえないまますぎていくのは、面と向かってふられるよりもずっとずっといやだ。
「ごはんさそいな」
唐突に祥子は言った。
が、私は驚かなかった。私も、そう考えていたからだ。
「うん」
私は素直にこっくりとうなづいた。
「さそって、そいで聞いてみる。返事」
475430:13:2005/06/15(水) 01:07:22
というわけで、次の日から私のS君をごはんに誘うというミッションがスタートした。
が、ミッションには大きな障害が横たわっていた。
恥ずかしくて誘えない。
突然大胆な告白も辞さない私だったが、根は小心者だったりする。
異性とごはんを食べに行く事じたいは、そう珍しいことではないし、
S君意外ならさっくりとあっさり誘う自信はある。
でも、S君は無理。S君は無理。
断られたらどうしよう。迷惑がられたらどうしよう。
せっかくフルのかわいそうだから言わないでおいてあげてるのに、誘われちゃったよ、
とか思われてたらどうしよう。うわ、どうしようっていうかなんかそれっぽいし。 
 後ろの作業台から、レジをうつS君の後姿をじっと見ながら私は自問自答をくりかえしていた。
 夜寝る前の想像の中では簡単にいくことが、何一つうまくいかない。
 口にだして、「S君、バイトのあとごはん食べに行こうよ」。
 の、一言が言えない。だって私は他のバイトの人とごはんを食べに行ったことなんてないし、
こんなのなにが目的かバレバレだし。
 でも、言わなきゃ埒があかない。
 言わなきゃ、言わなきゃ。今日こそ言わなきゃ。
 お母さんに今日ごはんいらないって言ってきちゃったし。
「あの・・・・・・」
私が思い切って声をかけようとした、そのときだった。
「ねぇ、Sくん。うちと飯行こ、飯」
 私の言いたかったセリフを誰かがいってくれた。
 いや、言ってくれたんじゃない。しかも誰かじゃない。
 佐久間さんだ。
いつの間にか私たちの売り場にやってきていた佐久間さんは、今日は早上がりの様子でもう私服に着替えていた。
閉店まではあと1時間ほどある。
「え、飯っすか?はは」
S君はあきらかに笑ってごまかそうとしている。
「あかん?あかん?」
佐久間さんはわざわざカウンターの中に入ってきて、S君の腕をつかむ。
S君は長身なのに対して、佐久間さんは背が低くやや太り気味なので、でこぼこと言う感じでなんだかコミカルに見える。
とかなんとか、先を越されたショックのあまり、私は意味不明なことを考えてしまった。
「いや、あかんくはないですけど・・・・・・」
「んじゃ、うちまっとるわ〜。今日Sくん店内掃除やろ?」
「はぁ」
「うちも手伝ったるわ〜」
佐久間さんは地元育ちなのにこってこての関西弁を駆使しながらS君をカウンターの外にひっぱりだしてしまった。
私は、二人が去ってしまったあと、口にだしてみた。
「ご飯、一緒に食べにいかない?」
それはいとも簡単に口からでて、誰にも聞かれずに、消えてなくなった。
 

476430:14:2005/06/15(水) 01:07:48
 バイトの帰り、借りてきたビデオをデッキにいれる。
 前の人が巻き戻ししていなかったらしく、テレビは白黒の線でいっぱいになった。
力なく巻き戻しボタンを押して、私はテレビの前の床にごろん、と横になった。
 あの後、大きな違算が出てしまい、かなり遅くまで残るハメになってしまった。
その間もずっと佐久間さんは待っていた。どうにか処理を終えて帰れるようになったとき、
私は「あとやっとくから」とS君と佐久間さんを送り出してしまった。
どうせ、行ってしまうのなら潔く送り出しちまえ、というつまらない見栄だ。
ただし、そんな見栄も張るくせに、S君が佐久間さんと離れたとき、
思わず低い回し蹴りをして、「楽しそうだね」と、みえみえのやきもちも妬いてしまった。
どっちもかっこ悪い。
そしてどっちつかずだったのがもっとかっこ悪い。
なんで先に誘えなかったんだろう。
今ごろ二人でご飯たべてるのかな。
後悔と自己嫌悪と嫉妬にさいなまれながら、ぼーっと深夜放送を見つめる。
正直、佐久間さんとS君がどうにかなることがないのは分かっている。
ただ、ただ、自分のあほさ加減、意気地のなさが悔やまれる。
がちゃん、と音がしてビデオの巻き戻しが終わる。
私はねっころがったまま、ビデオのリモコンを手繰り寄せようとして、にぎったそれがブーンっと音を立てたことに驚いた。
私が握ったのは、リモコンではなく携帯電話だった。
着信の色は青。
初めてS君の方からきたメールだとか、そういうことはそのとき頭になかった。
ただただ慌てて起き上がって、携帯を開き、確定ボタンを押す。
すると、

「なんか、誤解してるみたいなので念のため(顔文字)
佐久間さんは彼氏もちなので!」

私は携帯を握り締めたまま、ふたたびどさっと、床に倒れてしまった。
477430:2005/06/15(水) 01:10:31
とりあえず今日はここまでしか書けませんでした。
明日からすこし忙しいので、少なくとも週末までは、無理そうです。
すいません。

それでは、おやすみなさい。
478恋する名無しさん:2005/06/15(水) 01:12:55
浪人生の俺=クソ?!(´Д`) >>424
479恋する名無しさん:2005/06/15(水) 01:18:22
続きが見たい〜
480恋する名無しさん:2005/06/15(水) 01:44:46
なかよし
481恋する名無しさん:2005/06/15(水) 02:00:04
ほんと、うまいわ!
続きがきになるぅ〜
482恋する名無しさん:2005/06/15(水) 02:01:29
イケメンなかよし
483恋する名無しさん:2005/06/15(水) 08:56:41
今見た。
待っとるで〜。
484恋する名無しさん:2005/06/15(水) 17:36:43
単純に小説的文章のうまさから言ったら、430が最高だな
待ってます〜
485恋する名無しさん:2005/06/15(水) 20:19:11
今日は誰も投下しないのかな(´・ω・`)ショボーン
486恋する名無しさん:2005/06/15(水) 20:20:37
そこでツヨシはこうつぶやいた。「おまえの彼女を犯したい・・・・」。
サトルはかばうようにミサトを
487恋する名無しさん:2005/06/15(水) 23:00:48
430タン、今日は来ないのかなぁ?
ここに来るのが日課になってるよ、最近。
488恋する名無しさん:2005/06/16(木) 00:02:33
大学生さんもう来ないの…?(´・ω・`)ショボーン
489恋する名無しさん:2005/06/16(木) 00:03:28
430さん週末楽しみにまってるよ
384さんも続き書いてくれ
490恋する名無しさん:2005/06/16(木) 00:58:50
みんな忙しいのかな…(´・ω・`)ショボーン
491430:15:2005/06/16(木) 01:09:25
 考えられることとしては、
1.それほどまでに佐久間さんとは誤解されたくなかった
2.私に誤解されたくなかった
のどちらか、である。
2だったらいいな、2だったらいいな。
だったらいいな、といいつつ私の脳内ではすでに2に確定している。
さっき祥子に電話した際に、1の可能性についても考慮しておくようにと重々注意されたが、
どうしたって楽天家の血が2を意識させてしまう。
そして、そのテンションのまま、いともたやすく食事の約束を取り付けてしまった。
「あはは、知ってるよー(顔文字)。いっつも佐久間さん彼氏自慢してるもん。たしか遠恋なんだよね」
「そんならーんですが(顔文字)」
「あ、そういえばS君、今週日曜のお昼ってバイト入ってたよね?」
「はいってますよー。長崎さんもでしたっけ?」
「うん。伊藤さんの代わりで。それでね、日曜家族が旅行行っちゃってるからごが飯ないの。
よかったら、バイトの後ご飯つきあってくれない?」
 読み替えすと恥ずかしくて躊躇してしまうので、私はメールを打ち終わると同時に送信ボタンを押し、
自分から離れたソファの上に携帯電話をほうりなげ、クッションを頭からかぶった。S君からのメールの返事は早い。
 すぐに青いコールライトが光る。
「いいっすよ。その辺食べにいきますか(顔文字)」
私がクッションを放り投げてガッツポーズをとったのは言うまでもない。
492430:16:2005/06/16(木) 01:11:06
というわけで、なんとか夕食の約束を取り付けたの先週の事。
どきどきしている間に一週間はあっという間にすぎ、その前に誘うために何週間か要していたので
、もう最初の告白から三ヶ月がすぎようとしていた。
ふと、なんで返事貰うのにこんなにかかってるんだろう、私と振り返る。
私の予定ではもう今頃には付き合うなり諦めるなりしているはずだったのに。
それもこれも、この男のせいだ。
私は自分の意気地のなさは棚に上げて、目の前でレジを打つS君の後ろ姿をにらんだ。
OKだったらいいな、と思う気持ちと、駄目かもしれない不安が入り混じる。
時計は上がりの時間の5分前を指している。
祥子をはじめとする友人たちの「脈あり」判定が唯一私を支えているといっていい。
でも、ほんとに脈ありなら、すでに何か言ってもらってもおかしくない。言ってこないのが、
「駄目」の何より有力な証拠のような気もする。
 でも、こうやってああだこうだ悩むのも多分これでおしまい。
 このあとごはん食べにいって、聞こう。
 そしたら答えが出る。
 今度こそ。
「おはようございまーす」
 夜番のバイトの人たちがやってきて、私たちの仕事は終わった。
 口々に申し伝えや雑談をし、カウンターから出て行く。
 私は片づけをなるべくゆっくりしながら、夜番の人となにやら楽しそうに話しているS君を待ち、
S君がカウンターから出るのを追いかけて、控え室へとむかった。
 S君は割りとゆっくりとしゃべっていたので、もう控え室に他のバイトの人の姿はなかった。
 店内のざわめきがかすかに聞える、でも静かな控え室に、私とS君のロッカーを開け閉めする音が聞える。
 さっき働いていた時は、映画の事とか、犬の事とか、学校や本のことを楽しくおしゃべりしていたのに、
話す言葉が出てこない。
 S君も何も言わず、いつもの椅子に腰掛けて、赤マルを一本くわえた。
 煙草をすわれると、その間なにしていいかわかんない。
 待ってるのがいいんだろうけど、S君ご飯の約束覚えてるだろうか。
 忘れてたらどうしよう。待ってて、変な人だと思われたらどうしよう。
 さも用事があるようかのように、ロッカーに顔を突っ込んだまま、私は葛藤していた。ああ、どうしよう。
「煙草一本だけすわしてくださいね」
 その葛藤を見透かしていたはずはないのだけれど、ちょっとまってね、という感じでS君が言ってくれた。
 私はほっとして、
「あーあ、ヤニ休憩?タバコなんかすって、悪い奴だ」
二十歳の大学生つかまえて悪い奴もへったくれもないのだが、つい憎まれ口を叩いてしまう。私はほんとに素直じゃない。
 するとS君は煙草の煙をくゆらせながら、私の顔をじーっと見たあげく、
「まるい奴だ」
「は!?」
「前から思ってたんですけど、長崎さんまるくないです?顔」
 私は絶句した。「顔がまるい」というのは私が幼少のみぎりから両親親戚祖父母に言われ続けてきた言葉である。
自分で言うのもなんだが、私は太ってるわけではない。そんなにやせているわけでもないが、
少なくとも肥満体系や、太っていると言われるような体系ではない。ただ、顔がややまるいせいで、
ちょっとぽっちゃり目に見えることはいなめない。
ので、結構気にしていたのだ。
「ま、まるい・・・・・・」
それをまさかS君に言われるとは。絶句している私を見て、
S君はいきなり吹出した。
「長崎さんはおもしろいなぁ」
あんまり嬉しそうに笑うので、私の中にはいやな気持ちはわかなかった。
むしろ、馬鹿だけど、からかわれるのが、嬉しかった。
ほんとに馬鹿だ。
493430:17:2005/06/16(木) 01:12:06
 そんな事を考えながら、店員さんに二人ですと答える。
 すると店員さんはまどぎわの眺めの良い席に案内してくれた。
 店内は日曜とあってカップルでにぎわっている。
 もしかしたら、私とS君もカップルに見えるのかもしれない、というベタな事を考えながら、席につく。
 すぐにお互い決まり、頼む。
 背の高いメニューの本がなくなると、正面にS君が見える。
 思えばいつも同じ方向を向いて作業をしていたので、S君を正面にすると、ものすごくなれない感じがして照れる。
「いやぁ、ごめんね。つきあわせちゃって」
「いやいや、うちも飯なかったんで」
「あ。そうなんだ。家族お出かけ?」
「バイトばっかしてる息子は放置で、遊びにいってます」
「はは。うちもそんなもんだよー。今日も旅行行っちゃってるしさ」
と、いいながらそれは口実なので、実際にはうちの家族は家でちゃんとご飯たべてたりするのだが。
「それでね。私S君に聞きたい事あるんだよね」
「そうなんですか?」
S君はいつもの笑顔で、眉を上げて言った。
そうか。S君が「そうなんですか?」っていうとき、正面から見るとこういう表情なんだ。
私はこれまで横顔を見るのがほとんどだったから。
「でも、聞こうかどうかちょっと迷ってる」
「うん」
 そのとき、私たちが頼んだパスタを持ってウェイトレスさんがやってきた。
 ほうれん草のクリームパスタは湯気をたてながらいきいきとしている。
「おお、おいしそう!」
 私はわざと明るく言って、フォークをS君に手渡す。S君はそれを受け取りながら、「うん」のつづきを言った。
「なんとなく、わかってるんですけど」
 私はS君の顔が見られなかった。パスタに目を落としたまま。
「多分それ正解」
といって、パスタをフォークに絡める。
なるべくなんでもないように言いたかった。
「駄目なら駄目でもいいんだけど、とりあえず返事してほしいなって」
 S君は何も言わずにパスタにフォークをつけ始めた。
 やや長い沈黙が流れる。
 そのほんの数秒が、私にはこの三ヶ月よりも長く感じられた。
 S君が口を開く。
「俺は・・・・・・、長崎さんとは友達の方がいいですね」
494430:17:2005/06/16(木) 01:14:46
430:16と430:17の間にまたこれがはいります、たびたびすいません(汗)

そのやり取りから、すこしリラックスする事ができて、私は散々、
「遅い、おなかへったー」
などとS君をせかして、ご飯を食べる店にむかった。特に場所は考えていなかったので、近所のパスタ屋さんになった。
別にデニーズでもよかったけれど、祥子から、ラーメン屋とファミレスだけはやめとけと言われていた。
パスタ屋まではS君の車で行った。S君の車にはお姉さんや家族の趣味だという、
シンプルなデザインのぬいぐるみがたくさん乗っていた。
「かわいいでしょ?」
というS君がかわいい。ととんちんかんな事を私は思いながら車に乗車した。
そういえばS君自身もなかなかの可愛いもの好きである。そういうところが私とは話があう。
店の近所のパスタ屋に到着すると、S君は店の入り口を開けて私を先に通してくれた。扉が二つあったので、
お返しに私が奥の扉をあけて通してあげようとしたら「いいですから」と私を行かせた。
 意外とジェントルマンなのかしら。
495430:18:2005/06/16(木) 01:16:13
 そっか。
 そっか。
 そっかぁ。
 一瞬。周りのざわめきだけが大きくなったような気がした。
 期待していた気持ちがほんとにまるで風船みたいに一気にしぼんで、
存在自体がなかったかのように消え去っていくのを感じた。
 息が苦しくなって、いろんな想像とか、今まで感じた嬉しい気持ちとか、
そんなものがあっというまにそのしぼんでいく風船に絡めとられて、消えていく。
とっても楽しい夢を見て、目が覚めてゆっくりそれが「夢だった」という事に気づくかんじ。
「うん。そっか」
 私は静かな声でいった。
 口元は一生懸命笑みのかたちにつくった。
「なんか、すいません」
「いやいや、S君が謝ることじゃないよ(笑)こっちこそごめんね。
変なこといっちゃって悩ませたでしょ?」
 弾みをつければ明るい声もだせる。
S君はそんな事はないです、と小さく答えた。
そして、言った。
「ていうか、俺、高校んとき付き合ってた彼女いたんですよ」
それは知っている。前にあるバイトの子が、彼女が連絡が取れないと浮気してるかとか心配でしょうがない、
といっているのを聞いて「俺は全然気にならなかったけど」と答えているのを聞いたことがあったから。
「そうなんだ」
「彼女とは高校時代ずっと一緒だったんですけど、彼女と別れるとき凄い傷つけちゃったんですよ。
そういう罪悪感があるから、今は誰とも付き合うとか、考えられないんです」
「・・・そうなんだ」
それは初耳だった。
「傷つけちゃったっていうのは?」
「・・・・・・それはいえないですね。すいません。誰にも話したことないんです」
 S君はかぶりを振っていった。
 そういわれては、私に他に言う事はなかった。


「えー、ふられました」
「・・・・・・お疲れ様でした」
電話口で祥子はそういうと、なんとなく気まずそうな慰めのような慰めじゃないような事をぽつぽつと言ってくれた。
 私は彼女になにかいってもらうことよりも、聞いてもらうほうがありがたかった。
 私がどういう風にS君を好きだったのか。
 ふられて、どうおもったのか、これからどうしたいのか。
 はなすうちに、自分の気持ちがだんだん固まっていく。
祥子との電話を切ったとき、私の気持ちは固まっていた。
誰もいない夜のリビング。私は携帯電話のボタンを押した。
S君に、電話をかける。
メールはするが電話は初めてだった。
でも、初めてなんてことは後で気づいた。意識していなかった。
短いコールでS君は出た。
「はい、もしもし」
S君は外にいるらしく道路をいきかう車の音が後ろから聞える。
「あのね、私考えたんだけど」
「はい」
 誰かと一緒にいるのかもしれない。
 S君の返事は短い。
「でもいつまでも、ひとりでいるのは、寂しいよ」
「そうですかね」
「そうだよ。だから・・・・・・その罪悪感を捨てたいと思えるくらい、S君が好きになれる人があらわれるといいね」
 私がそういうと、S君は沈黙し、そして
「ありがとうございます」
と、言った。
496430:19:2005/06/16(木) 01:16:58
私はS君が好きだ。
その長い指も、信じられないぐらい綺麗な字も、カウンターにたつ後ろ姿、
優しい声、すこしうっかりしているところも、誰に対しても思いやりがあるところも、
犬が好きなところも、その何もかもが好きだ。
告白したときよりも、この三ヶ月で私はもっとS君を知って、もっともっと好きなった。
知れば知るほど好きになる、そういう予感がふられた今でもしている。
そばにいるだけでこんなにも幸せになれる。
この幸せを手放せない。
S君は友達で、といった。
S君がそれがいいというのなら、私は友達でいよう。
そして、いつかS君が彼のもつ罪悪感を捨てても一緒にいたいと思えるぐらい、素敵な人になれるようにがんばろう。
私はごく自然にそう思った。
ふられても、こんなにはっきりふられても、諦めるという選択肢はなかった。
それなら、がんばるしかない。

次の日、学校へ向かうバスの中で空をみあげながら、私はそんな決意をかためた。

これが、その後半年にわたり続く長期戦の入り口だった。
497430:2005/06/16(木) 01:18:44
今日は意外と仕事がはやく終わったので・・・・・・。
とりあえずひと段落つくところまで一気にかいてしまいました。

待ってるよっていってくださったかた、ほめてくださったかた、
よんでくださってるかた、ほんとにありがとうございます。

これから先は、また長い話になるので、もしよければ書かせていただきます。

それではおやすみなさい・・・。
498恋する名無しさん:2005/06/16(木) 01:21:27
>>488
そりゃあれだけ荒らしが沸けばね
499恋する名無しさん:2005/06/16(木) 08:30:54
>>497
朝っぱらから泣きそうになった。。
続きを是非頼む!!
500恋する名無しさん:2005/06/16(木) 17:14:15
期待age
501恋する名無しさん:2005/06/16(木) 20:33:34
続き期待。ワクワク
502恋する名無しさん:2005/06/16(木) 21:44:08
大学生さんはどこ?
早く新しいのみたい
503恋する名無しさん:2005/06/17(金) 00:08:02
☆☆☆☆☆☆告られレス★★超LUCKY☆☆☆☆☆☆
今月の間に超LOVEAになれるよо(^−^)о
自分が『好きだ』って思っている人から告られたり、
大切な人とずっと一緒にいられるよ♪∞
でも、まず最初にこの『告られレス』を
7つのスレに貼ってね。
そうすればLUCKYをゲットできるよ♪♪♪
(ただし7つのスレに貼ったらだよ)
信じるか信じないかはあなた次第!!
でも、このレスは・・・全文
504恋する名無しさん:2005/06/17(金) 00:43:32
430さんおつかれさま!
すごくおもしろいです。続きもぜひ書いてください(・∀・)
505恋する名無しさん:2005/06/17(金) 02:30:28
「いやいや!」

 おにいちゃんは、その春情報処理関係の専門学校を卒業して、社会人になった。ついでに一人暮らしも始めた。おばさんはお金ないんだから家から通えばいいのに、男の子は突っ張っちゃってねぇと苦笑していた。
 私はタッパーに入ったおばさん特性のロールキャベツを預かって、遊びに行った。

 今から考えても、恋愛感情とはっきりわかる感情を、私はもっていなかったと思う。とても仲のよいおにいちゃんだった。ほんとの兄弟みたいねと母もおばさんも言っていた。
 あこがれ?

 憧れも無い。ただただ犬のようにじゃれてただけの関係だった、はずだ。
 その日、制服をからかわれ、めんどくさい宿題を軽口叩きながら手伝ってもらい、頭をなでられその手が首筋に行き、猫をなでるようにつままれた硬くて厚い手が目の前に来たとき条件反射のように噛み付いた。子猫の甘咬みの様に。
 子供こどもーと自分こそ子供のようにおにいちゃんはそのときは笑った。

 キスしたのは、その三十分くらいあとだ。無理矢理だったのか同意したのかわからない。
 そのあとは内緒。

 セーラー服は重い。けど、体になじまない分中に空間があって、脱がなくても下着は脱げるんだなと思った。
 手錠みたいに袖が絡まった。または拘束服みたいに。脱がされたあとは、白いスカーフで手を結ばれた。スカーフの細い三角のところが、ちょっぴり破れた。
 手を結ばれる瞬間、怖くて首をふったんだけど、いやいやと言う声は甘くつぶやくような声だった。唇がぬれた。

 だって好きになった。おにいちゃんは汗のしょっぱいにおいがして、いい匂いと思った。
506恋する名無しさん:2005/06/17(金) 17:44:54
大学生さんのお話し聞きたいですね。
戻ってこないのでしょうか…
507恋する名無しさん:2005/06/17(金) 20:06:38
>>506
どっかの馬鹿がつまらないからこなくていいよとか抜かしやがったから
最近来なくなったな
続き読みたいのに
508恋する名無しさん:2005/06/17(金) 21:21:03
430さんも素敵なお話です。
ほかにもいらっしゃるかな…
(あえて自分の話さないで見ている人)
509恋する名無しさん:2005/06/17(金) 21:54:48
大学生さん
戻ってきてください!
510恋する名無しさん:2005/06/17(金) 22:29:42
帰らなくてヨシ!
511430:2005/06/18(土) 00:06:16
こんばんわ。
今日はつづき書けたので投下したいとおもいます。

私も大学生さんのお話楽しく読んでいたので、是非また読みたいです。

では、大学生さんがいらっしゃるまでのつなぎがわりにでも。
512430:20:2005/06/18(土) 00:06:45
「どりゃっ・・・・・・いたっ」
私が後ろから回し蹴りを入れようとした瞬間、
S君はたくみによけて持っていた定規で私のおでこをぴしゃりと叩いた。
結構痛かった。
「な、何すんのさ!」
私がおでこを抑えて抗議すると、
「自業自得っていうか、それはこっちのセリフ」
「ひどい。私はS君とスキンシップをはかりたかっただけなのにこの仕打ち!」
わざとらしくよれよれとよろけて本棚によりかかってみる。
「ほう、スキンシップ。人になぐりかかってきたり、けりを入れたりするのが?
ということかこれから僕が長崎さんをこれで殴ってもスキンシップってことでいいですか?」
S君は真顔で宣伝用のプラスチックの置物をかかげ、私が逃げる。

あれから。絶対気まずくなるかと思っていたのに、S君とは前よりも仲良くやっている。
彼の中でどういう心境の変化があったかわからないけれど、
今まで私が一方的にちょっかいをかけるだけだったのに、最近では何もしなくてもかまってきてくれる。
メールも増えた。
楽しくて、嬉しくて、ちょっと寂しいけど幸せだ。
ときどき「私フラれたんだよなぁ」と思い出してはうつになるときもあったが、
そんなことでへこんでいては、今がもったいない。
S君は友達で、と言った。
前の彼女の事は、もしかしたら私を慰めるだけのただの口実かもしれない。
でも、彼はあの時の言葉どうりに、私に友達として接してくれている。
ほんの三ヶ月前までは、私はこんなにS君と仲良くなれるなんて想像していなかった。
だから、今想像できないことがこれから先現実になったっておかしくない。と、思いたい。
がんばればいつか、S君に好きになってもらえるかもしれない。
と、フラれた事すら今の私には「がんばろう」という原動力になっていた。
もちろん、思い出すたびに胸は痛いけれど。
513430:21:2005/06/18(土) 00:08:12
あれから、一ヶ月ぐらいがすぎようとしていた。
S君との関係以外に、私の周りではもう一つ変化があった。
それがこの人の存在である。
「そこー。こんなとこでイチャつくなー」
「し、失礼な!いちゃついてませんよ!」
私だけが慌てて、野次の主にぶんぶんと手をふる。
フラれた日のすぐ後に入ってきた吉田さん。
彼は私よりも三つばかり年上のフリーターで、現在就職活動をしている。
とても気さくな人で、すぐにみんなにとけこんだ。
彼は、はいってきてすぐに私に興味をしめした。
といっても、私が気に入ったとかそういうことではない。
たまたま二人っきりになる機会があったときに言われた。
「長崎さん、S君のこと好きでしょ」
大正解。である。
私は最初「そんなことないですよ」と否定したが、吉田さんの話術は巧みで、ついに白状してしまった。
すでに告白して、フラれていることを聞いた時はさすがに驚いていたが、
不思議なほど親身になって吉田さんは私の話を聞いてくれた。
それまで、私はS君を直接知るひとに相談した事はなく、彼の返答はその分新鮮だった。
吉田さんは私の話を一通り聞いたあと、こういった。
「君はS君の事がほんとに好きなんやね。よし、ここはお兄さんがひとはだ脱いであげよう」
「はぁ」
「だいじょうぶ、俺は恋愛相談の達人だから。相談だけだけど」
「・・・はぁ」
正直最初は、なんて胡散臭い。と思ったが、それから吉田さんは私に何かと協力してくれた。
一番嬉しかったのは、バイトのあと、みんなで遊びに行くときに私も誘ってくれる事だった。
昔は私もよく誘われていたのだが、当時はそんな暇がなく断り続けるうちに
「長崎さんはだめだから」というのが定着してしまい、誰も誘ってくれなかったのだ。しかし吉田さんのおかげで、
バイト後S君をふくむみんなで花火をした。ご飯も食べにいった。カラオケにも行った。飲みにもいった。
私は着実にS君と仲良くなっている手ごたえをつかんでいた。あくまで、友達としてだけれど。
514430:22:2005/06/18(土) 00:10:07
「しかし、もうすぐ祭りやね」
吉田さんが言った。
季節は夏まっさかりである。
花火大会はバイトをしているうちにもう終わってしまったが、もうすぐ地元のお祭りがある。
もちろん、私はS君と行きたいという野望を持っていて、それを実現するべく祥子や吉田さんと色々と作戦を練っている。
「Sは祭り毎年行ってる?」
吉田さんが聞くと、
「行ってますよー。皆勤です」
S君は楽しそうに答えた。
去年は誰といったんだろう。
とふと考えてみる。彼女と別れたのは高校を卒業してすぐだそうだ。
今二年生の彼は去年は彼女はいなかったことになる。
さらに私と吉田さんの情報収集の結果では、大学にはいってから女の子とどこかに出かけた事はないそうだ。
とりあえず女の影はないのはわかっている。
「今年も行くんやろ?じゃあ・・・・・・」
と吉田さんが言いかけたとき、
「なんの話〜?」
と、関西弁のイントネーションで佐久間さんがやってきた。
「お祭りの話ですよ」
S君が言うと、
「あー!そうだ、それ言おうと思ってたんよ〜。祭りいこ、祭り」
と、佐久間さんはS君の手を握った。
しつこいようだが、私はS君と佐久間さんの仲がどうこうなることは心配していないので、
あせりはしなかった。というか、S君とは行きたかったが、まさか二人というのは無理なので、
みんなで行くという流れを作ろうとしていた。これはむしろ好都合である。
S君はちらりと私と吉田さんの方をみた。
多分、佐久間さんと二人で行く事になっては困るからだろう。
吉田さんが明るくいった。
「そうそう、俺もいまそういおうとおもってたんて」
こうして、みんなで行こう、という流れが出来上がった。

祭りに行くにあたり、吉田さんからは指令がだされた。
ゆかたを着てくることである。
「男はね、女の子のゆかた姿には弱いんだよ。なづけて『悩殺うなじ大作戦』な」
吉田さんはどこまで本気かわからないような内容を、至極真面目な顔でいうから面白い。
私は色気とかそういうのはまったくないので、そんな作戦が成立するのかははなはだ疑問だったが、
個人的に私はゆかたが好きだ。というか着物などの和のテイストが大好きなのでゆかたはきるつもりだった。
佐久間さんも、誘われたとき「女の子はゆかた必須ね〜」といっていた。
私は「ゆかたかぁ〜。どうしようかな」といってためしにS君を見上げてみた。
するとS君は、「女の子は着るもんじゃないですか?」といった。
非常に微妙なコメントである。「着てきてくださいよー」とかいえないのかと思ったが、
よく考えたら、そんなこと言うのはS君のキャラクターではない。
515430:23:2005/06/18(土) 00:12:19
待ち合わせ場所に行くと既にみんながあつまっていた。
結局メンバーは、私とS君、佐久間さんに吉田さんと、他の売り場の人三人の合わせて七人になった。
そのうち女の子は私と佐久間さんと、もう一人の、三人である。
ちなみに、S君からゆかたについてのコメントはなかった。そういうことを言えない人なのだ。
べつにちょっとしか期待してなかった。べつに。
祭りの会場についてからは、案の定、というか予想どうり、
気合の入ったゆかた姿の佐久間さんがS君の腕にべったりとくっついていた。
強がりではなくてあんまりうらやましくはない。みんなでいるときにあんな風にしても、
所詮ただのノリでしかない。つきあってて、ふたりきりできてああしてるのであればうらやましいけれど。
私はすこし後ろを、もう一人の女の子と一緒に歩きながら、そんな事を考えていた。
が、更に後ろを歩いていた吉田さんはそうはいかないようだった。
私のそでをひっぱり、あごで「おまえも行け!」とうながしてくる。
私が「やです」と手を横にふるとものすごくじれったい顔をしたあげく、私に耳打ちした。
「わかった。じゃあSとはぐれろ。俺がなんとかするで。名づけて『はぐれてどっきり急接近作戦』」
作鮮名はもういいですから。と内心つっこみながら、そんな事していいのだろうかと不安になる。
だってばればれだし。でも第三者である吉田さんが仕組んでくれると、なんとなく罪悪感も薄い。
とか考えてしまう私はだめな奴だ。
吉田さんは言葉の通り巧みにSをおつかいにだし、私をSに同行させてくれた。
佐久間さんにしろ、S君が一番のお気に入りというだけで、別に好きなわけではない。
わりとあっさりとS君を解放してくれた。
というわけで、吉田さんの多大な尽力をたまわり、私はS君とともにオレンジ色に光る屋台や巨大な山車の間を、
二人っきりで歩けるようになった。
吉田さん。作鮮名がへぼいとかいつも言ってすいません。ありがとうございます。内心合掌する。
S君の横を歩く。
こうしてると、カップルみたいに見えるだろうか。
フランクフルトを買うときにお店のおじさんにお金を手渡される。
この人は多分私をS君の彼女だとなにげなく思ってるんだろうなぁ。
そんな事を考えながら、ふとS君の手をみてみた。
食べ物を持ってないほうの手は、そのままジーパンの横で所在なくゆれている。
この手をつなげたら、どんなに幸せだろう。
でも、それは今手を伸ばしてつかめばいい、というものではない。
一緒にあるいても、手をつないでも、好きになってもらえなくてはなにひとつ意味がない。
食べ物を買って、待ち合わせの場所に戻ると予想どうり、というか想像どうり吉田さんたちはいなくなっていた。
「あれ、いない」
「ほんとだ」
想像はしていたものの、ほんとにいなくなっているとは思わなかったので、私も多少とまどいながら、S君をみる。
「電話してみますね」
S君はすぐに携帯電話を出すと、コールしはじめた。
私はそれをとめようとはおもわなかった。一緒にあるけただけで、気分にひたれただけでも満足だ。
そして、気分だけではむなしい、と言う事もわかったから。
「あ、もしもし吉さん(吉田さん)ですか?え、今どこです?」
吉田さんと話しているらしい。
「川べり?なんでそんなとこに・・・ああ、花火が見えるんですか。遊園地の。わかりました、そっち行きます」
S君は電話を切り、私に言った。
「なんか川のほうにいるらしいんで行きましょう」
516430:24:2005/06/18(土) 00:24:04
が、町のはずれの川べりには人の姿はなかった。堤防のコンクリートは暗く静かだ。
広いので、もしかするとどこかにいるかもしれない。
S君はそういって、暗い堤防の上を歩き出した。
私はそのちょっと後をついていく。
嘘みたいに月が明るくて、海のような川の向こうの夜景や橋が遠くで光っている。
遠くで、祭りの太鼓の音が聞える。
時折すれ違う人たちはみんな祭りの明かりのほうに歩いていく。
私たちだけがその明かりとは逆のほうにむかっていた。
「なんか、吉田さんにだまされたっぽいなぁ」
ふいにS君が言った。
そうです。ただし、こんなとこに誘い出されるとは私も思わなかったけれど。
私がなんていって言いかわからずに黙っていると、S君がつづけた。
「前の水族館でもはめられたしなぁ」
水族館。吉田さんが水族館の話をしているときに、私がシャチを見たいといったら、
「S、瑞穂ちゃんつれてったったらええやん」と言ったことがあった。
その流れで、二人で行く約束を「一応」したのだった。
「一応」というのは、私にあんまり行く気がなかったからである。
何故かといえば、S君がほんとは行きたくないと思ってるのがわかったから。
流れ出そうなってしまっただけだから。無理に行ってもらっても嬉しくない。
「S君さ」
私はS君の斜め後ろ姿を見ながら、前から聞きたかったことを口にした。
「その彼女のことがなかったら、あたしと付き合った?」
「・・・・・・たぶん」
「そっか」
川向こうの遠くの遊園地で、花火の上がる音がしている。
遠くから見る花火は小さくて、現実味がなくて、明るいのに頼りない。
音だけがパン、ドン、パパンと響く。
「ねぇ、S君」
「はい」
「・・・じゃあ、私待っててもいいかな」
S君が立ち止まってゆっくりこっちを見た。
私は繰り返した。
「S君が彼女との事、忘れられるまで待っててもいいかな」
S君は何も言わない。
ほんとはここまで言うつもりなかったのに。
「私、もっとがんばるから。待っててもいいかな」
私とS君のとなりを、ゆかた姿の女の子たちがにぎやかに通りすぎていった。
S君は言った。
「戻りましょうか」


出かける前、鏡の前に立ってみた。
やや丸い顔。低めの鼻。目は大きめだけれど唇は薄い。
色はどちらかといえば白いけど、その分そばかすが目だって、綺麗な肌とはいいがたい。
祥子のように綺麗な顔はしていないし、佐久間さんのように素直に男の人に甘えられない。
男の人はやっぱり綺麗で素直な女の子が好きなのだと思う。
私みたいに、仲良くなろうとおもって回しげりをくれてしまう女の子は論外だ。きっと。
ゆいいつ救いがあるのは、わらってみるとちょっと愛嬌が出る事、だろうか。
「あんたは器量はよくないけど、笑った顔はまあまあ見れるから笑ってたほうがいいよ」というのは祖母の弁である。
身内とは言えあんまりだが、笑顔でいるのはいいことである。私は今までずっと笑顔を心がけてきた。
特に、S君の前では。

「戻りましょうか」
と言ったS君の声が優しくて、悲しい。
明るい所にまだ戻りたくなかった。
笑顔には、まだなれなかったから。
517430:2005/06/18(土) 00:25:56
会話が少なくて、字ばっかりなので読みにくいかもしれません。
すいません(しかも長いし・・・)
518恋する名無しさん:2005/06/18(土) 00:33:17
516読んでて泣きそうになった・・・
続きがんばって!
519430:2005/06/18(土) 00:35:49
>>518
ありがとうございます。
このあたり思い返すとかなり自分、イタイ奴なので苦しいのですが(笑)
つづきもがんばります。
520恋する名無しさん:2005/06/18(土) 00:47:57
長くてもおもしろいから全然だいじょぶですよ。
てか読んでて長く感じないし。
521恋する名無しさん:2005/06/18(土) 00:49:52
泣きそうや…
522430:2005/06/18(土) 00:51:39
>>520
そういっていただけると安心します。
書いてると、どんどん「ああだったな」「こうだったな」って書きたしすぎちゃって。

これでもだいぶはしょってるので、前後のつながりとかが、
わかってもらえるかちょっと心配だったのですが、
いろんな方におもしろいと言ってもらえて、ありがたいです。
523恋する名無しさん:2005/06/18(土) 00:55:23
>430
すげぇ泣きそう
524430:2005/06/18(土) 01:00:17
>>521 >>523
読んでくださってありがとうございます。

このとき、私実際に半泣きで、
自分で言うのもなんなのですが、
めっちゃくちゃ不細工な顔してました(笑)
525恋する名無しさん:2005/06/18(土) 01:35:35
今日はもう終わりなのか…。
430さん、切なくていい。
526430:2005/06/18(土) 01:38:56
今、もうちょっとつづきかいてます。
明日はお休みなので、夜更かしです。
527525:2005/06/18(土) 01:49:11
>>526
ずっと待ってます。
528430:25:2005/06/18(土) 02:25:59
「Sもなぁ、いいならいい、だめならだめってちゃんと言ってやらんと、
瑞穂ちゃんも困るよな。次いけんもんな」
後日、私の話をきいた吉田さんは難しい顔をした。
「私がずるいんですよ。困らせるようなこと聞いちゃって」
待っててもいいといえば、S君は約束したことになってしまう。
忘れられる保障もないのに、そんなこと言えないのは当たり前だ。
祥子に言わせるとそれは非常に女々しい事らしいが、私はS君のそういう正直な、不器用なところが好きだ。
「それにしても、なんなんやろね、Sが前の彼女さんと別れた理由っていうのは」
「なんなんでしょうね」
その理由は、私も吉田さんも何度かSに尋ねていたが、彼は絶対に教えてはくれなかった。
「俺はともかく、瑞穂ちゃんには聞く権利あると思うんやけどなぁ」
「ないですよ、そんな権利」
あるはずがない。私はただ一方的にS君を好きになって、一方的に困らせているだけの存在なのだから。
「でも島岡は知っとるんやろ?」
「みたいですね。S君とは中学校から一緒みたいですから」
島岡君というのは最近バイトに入ってきた男の子で、S君の中学校以来の友人である。
同じ売り場で、私と吉田さんとも仲がいい。
以前二人で話す機会があったので、「もしかすると、私の事も聞いてる?」と聞くと、島岡君はうなづいた。
「なにがあったかは聞かないけど、そんなに2年も気に病むようなことがあったの?S君と彼女に」
私が聞くと、島岡君は難しい顔をして、言葉を選ぶように言った。
「そうやね。多分、俺も全部聞いたわけじゃないから、なんとも言えんけど、聞いたら『ああそうか』って思うと思うよ」
何があったのか、私には想像もつかないけれど。
誰かを傷つけたということを心に病むのはとても辛い。それが大事な彼女だったらなおさら。
島岡君から聞いた話では、S君と彼女は本当に仲がよかったらしい。忘れられなくてあたりまえだ。
それを、私が無理に忘れてほしいと願ってもいいのだろうか。

付き合いたいのは私の勝手な欲求なのかもしれない。
ほんとうに好きならば、S君の気持ちを尊重してこれ以上困らせないほうがいいのかもしれない。

なにより、これ以上そばにいて、好きでいつづけたらいつかはうとまれるかもしれない。
嫌われたり、うとまれるのはなにより辛い。
それなら、うとまれる前に消えたい。
お祭りから帰ってきてしばらく。秋が近くなった頃、私はそうよく思うようになっていた。
529430:26:2005/06/18(土) 02:28:01
一度、S君に電話をかけようとしたことがあった。
「こまらせてごめんね。もういいから、全部忘れて」
と。
だが、最初にコールしたときにS君は話中で、待っている間に祥子から電話がかかってきた。
私がそう言うつもりだと話すと祥子はいつになく静かにいった。
「あたしさ、今お風呂に行こうかとおもってたのよ」
「うん」
「でもなんとなく思いついてあんたに電話してみたのね」
「うん」
「もしこれであたしが電話かけなかったら、あんたは多分Sに電話したとおもうのよ。
でも、その前にたまたまあたしにつながったわけ。そいで、あたしは『それはやめとけ』って止めるよ。
これはもう神様がやめとけって、言ってるんだと思わない?」
そういわれるとなんとなくそうな気がする。
「私はSの事はあんたの話聞く分しか知らんけど、少なくともあんたの事を嫌いに成ることはないとおもうよ。
もうちょいがんばってみなよ」
「うん」
私は「うん」としかいえなかった。
できるならばそうしたい。
迷惑でないのならそうしたかったから。
それでいいのか、迷うけれど。
そうして、私は電話をかけるのを踏みとどまった。
そんなこともあった。
530430:27:2005/06/18(土) 02:28:56

それから二ヶ月ぐらいがすぎた。
私は相変わらずS君とは友達として、仲良くすごし、同じ売り場のせいもあるが、
私とS君と吉田さん、そしてS君の中学時代からの友人の島岡君の四人は一緒に遊ぶことが多くなっていた。
秋がふかまり、もうコートなしではいられない寒い夜。
その四人で、だいぶ早めの忘年会を催した。
といってもただ飲むだけなのだが。
近所の居酒屋へ行った私たちは、車の運転手をのぞいて多いに飲んだ。
といっても、車二台でいったので、運転手は私と吉田さんの二人。飲んでいたのはS君と島岡君の二人だけだが。
S君とお酒を飲むのは三度目ぐらいだった。
最初は四人でわいわいと飲んでいたが、その後私と吉田さん、S君と島岡さんに自然と席がわかれて、
私は吉田さんと二人でゆっくり話すことになった。
私はお酒が飲めないし、車なので飲まない。吉田さんも車なので飲んでいなかった。おたがいしらふ同士である。
「それにしても、瑞穂ちゃんはあれやな、一途というかしつこいというか気が長いというか」
「し、しつこいですか、私・・・・・」
内心気にしていた事を言われてぐさっと来た。
「いや、俺にはマネできんでさぁ。待ててせいぜい一ヶ月やぞ」
「諦め方がわからないだけですよ」
私は正直に言った。
S君は初めて私が好きになった人である。
彼を好きになって初めて、ちまたにあふれるラブソングの歌詞をしみじみと聞くようになった。
恋愛小説が心にしみこみやすくなった。
何もかもが初めてで、失恋もはじめてで、私はどう諦めていいか分からなかったのだ。
バイトに行けば顔をあわせるし、話せば楽しい。そばにいると嬉しい。
そんな状況ではとても諦めるなんて出来なかった。
「それに、私は一生誰も好きになることはないんじゃないかと思ってたんで、
今の状況でも貴重というか・・・・・・ありがたい事なんじゃないかなって思うんです」
「これでSがいい加減観念して瑞穂ちゃんと付き合えば大団円なんやけどなぁ」
「まぁこんだけやったんで、駄目でも悔いないですけどね」
私が笑うと、吉田さんは真顔で、
「正直な話、何度も言うとるけど俺はSは瑞穂ちゃんのこと好きやと思う」
吉田さんはいつもそういってくれる。
にくからず思われてるのは、自分でも分かる。
最初は疑っていたけれど、彼女との事がなければ付き合ってたというのも本当だと思う。
でも、「もし」の話は私の願いをかなえてはくれない。
願いをかなえるためには、超えるしかないのである。前の彼女との事を。
「前も言うたけど、Sと前の彼女さんとの間に何があったのかわかったら、もうちょっと状況が変わるかもしれへんけどな」
そう、相変わらず私が「超えるべきもの」がなんなのかは分かっていない。
私には聞く権利はないから、もしかしたら一生分からないのかもしれないけれど。
531430:28:2005/06/18(土) 02:47:44
そんな話をしていた、そのとき。
「ごめん、風あたってくるわ」
島岡君が席を立ち私と吉田さんの席まできてそういった。
島岡君は酔っぱらっているような口ぶりではないが、大分お酒をのんだようだ。
「大丈夫?」
すこし顔色が悪いので、私がそう聞くと、島岡君はちょっと考えて、
「長崎さん、付いてきてくれる?」
と、言った。
そんなにお酒が強くないくせにお酒好きで、だいぶ酔いのまわっているS君は吉田さんにまかせ、
私と島岡君は店の外へ出た。
外はだいぶ冷えていたが、ほてった体には心地よいくらいである。
島岡君は、駐車場のベンチにごろりと横になった。
「大丈夫?お水もらってこようか」
私がそういうと、「酔っとらんでええよ」
と島岡君は答えた。彼は底なしにお酒につよい。
他の人ならともかく、彼が酔ってないというのならそうなのだろう。
「全部聞いたわ、Sから」
「全部って?」
「横井の話」
私の心臓がどきりとなる。横井さん、S君の前の彼女である。
「俺が思っとったとおりやった」
「・・・・・」
そう言って、島岡君はその話を私にしてくれた。
正直、S君からではなく島岡君の口から聞いてしまうことに罪悪感やためらいはあった。
だが、聞いてしまった。話した島岡君はなにも悪くない。
話させてしまった私が、聞いてしまった私は、ずるい。それは今でも、そう思う
。でも、今の自分がこの瞬間に戻ったとしたら、やっぱり聞いただろう。
私はずるくて、あまりにちいさな人間だ。
532430:29:2005/06/18(土) 02:48:46
とても悲しい話だった。
誰も悪くなくて、それにかかわった誰もが誰かのためを思ってしたことばかりだった。
S君もまた誰かの、彼女のためを思って最後に決断をくだした。
それはS君のためでもあったし、彼女のためでも、かかわった人たちのためでもあった。
彼が自分のためだけに下した決断ではなかったのに、その決断のせいで、起きた出来事のすべての責任をS君は感じている。
とても悲しい話だった。

「長崎さん、Sのことはあきらめる?」
話し終えた後、島岡君は言った。
聞いた話は私の想像の域を超えていて、私は一瞬、たった一瞬だけそれまで思いもよらなかった
「諦める」という選択肢をみた。でも、それは一瞬のことで、私の覚悟はすぐにかたまってしまった。
「ううん」
私は首を横にふった。
「そっか」
島岡くんは短く言って、
「俺はSがその事を忘れられんのが、いたいんだわ。俺がいたがる筋合いじゃないんやけどな」
「うん」
「あと、そのせいでSが長崎さんとつきあえんくて、長崎さんがSのことが諦められんのもいたい」
「うん」
「うまくいかんことばっかりや、ほんと」
ほんとにね。
私は心の中で、そううなづいた。
533英二 ◆4hJyfcHryY :2005/06/18(土) 02:49:01
全米が泣いた
534430:30:2005/06/18(土) 02:50:02
そのあと、吉田さんは二次会に行かずに先に帰るということなので、
私はひとまず居酒屋の中に島岡君とS君を残し、店の外まで吉田さんを見送りに出た。
私と島岡君が話してる最中、吉田さんとS君はなにか話していたらしい。
どんな話をしたんですか?と聞こうとおもっていたら、先に吉田さんのほうが言ってくれた。
「瑞穂ちゃん、俺、Sから聞いたわ」
「え?」
「彼女のこと」
「・・・・・・私もです」
「え?」
おどろく吉田さんに、私は島岡君から聞いてしまった旨を伝えた。
すると吉田さんは「あ〜、そうか」と頭をがりがりとかいて、「聞いちゃったか」と、困ったように言った。
「瑞穂ちゃん、前いっとったよな。S君がなんも言ってくれんのは私の事はどうでもいいからやって」
「はい」
確かに言ったことがある。S君が、告白の返事すら聞かないとしてくれなかったことに対していらだった時のことである。
「俺、Sに聞いたんやわ。なんで瑞穂ちゃんにその事話したらんのかって」
吉田さんはここで言葉を切って、ちょっと迷ってから続けた。
「そしたら、長崎さんはほんとに自分の事を好きでいてくれてるから、聞いたら絶対心配するからいえないんやって。
俺もそう思ったで、ふたりで瑞穂ちゃんにはだまっとこうってことになったとこやったんよ」
私は、頭をなぐられたぐらいショックだった。
「瑞穂ちゃん、Sはほんと瑞穂ちゃんのこと考えとったよ。どうでもええなんてこと絶対ないわ」
ほんとうは、ほんとうはわかっていた。
S君は私の事をどうでもいいなんておもってないこと。
S君はいつも優しかった。
何も言わないのは優しいからだって、ほんとはわかってた。
「吉田さん、私S君にひどいこと言っちゃった」
いつか、秋の初めに電話口で言ってしまった。
『何も言わないなんてずるいよ。S君はいっつもずるい』
自分の気持ちが通らない事にイライラして、くるしくて、それはただのやつあたりだった。
それなのにS君はただ電話で、「すいません」って言って謝ってくれた。
私はどうしようもなく子供で、ずるくて、みがってだ。
胸の中の後悔という暗くて熱いものがせりあがってきて、あふれるみたいに、涙がぼろぼろと出てきた。
私はどうしようもなく馬鹿だった。

「瑞穂ちゃん」
しばらくして、吉田さんが言った。
「前の彼女との事、聞いて、どうおもった?」
S君は彼女との間にあったことを一生忘れることはできないと思う。
S君と付き合うと言う事は、その罪悪感を一緒に負うことだ。
その覚悟が私にあるのか。
一瞬だけ、まよった。諦めるべきなのか、と。
でも、それはほんとに一瞬の事で、覚悟はすぐに決まった。
それでも私はS君と付き合いたい。
起きてしまった事に対して私にはなにも出来ないけれど、できるかぎり、
S君を嬉しくさせてあげたり、楽しくさせてあげたり、幸せにできたなら。
そう心から思った。
その旨を吉田さんに伝えると、吉田さんは「わかった」とうなづいた。
私はそこまで語ってふと、我にかえてつけたした。
「あ、でも、私がそうしたくてもS君は迷惑かもしれないですけどね、私が一方的に好きなだけですし」
すると、吉田さんは言った。
「それも聞いた」
「え?」
「好きなんだって。瑞穂ちゃんのこと」

 私はその場でしゃがみこんで泣いてしまい、
吉田さんに恥ずかしい思いをさせてしまった。

535430:2005/06/18(土) 02:52:04
>>525
まだいらっしゃるかな?

すいません、おまたせしました。
文書がかなり雑なので、もうしわけないです。

とりあえず今日はここまでです。
536恋する名無しさん:2005/06/18(土) 02:54:44
先日、会社の接待で取引先の人にすごくお酒を勧められて、すごく酔ってしまったんです。
いつも頼りになる会社の上司が同席していたので安心していたけど、二人になったとき・・・。
それ以来、会社の人数人とお付き合いしてます。
もう一人二人お付き合いしてくれる人ほしくて・・・。良かったらお話しませんか?
会社の上司とできちゃったときの話とかは他のお付き合いしてる会社の人には話してないので私の性癖とか含めていろいろ話したいんです。
メールしてくれますか?ご希望あれば写メとかも・・・(*^_^*)
537恋する名無しさん:2005/06/18(土) 02:55:10
やべっ、泣きそう。
538ひろみ:2005/06/18(土) 02:55:11
先日、会社の接待で取引先の人にすごくお酒を勧められて、すごく酔ってしまったんです。
いつも頼りになる会社の上司が同席していたので安心していたけど、二人になったとき・・・。
それ以来、会社の人数人とお付き合いしてます。
もう一人二人お付き合いしてくれる人ほしくて・・・。良かったらお話しませんか?
会社の上司とできちゃったときの話とかは他のお付き合いしてる会社の人には話してないので私の性癖とか含めていろいろ話したいんです。
メールしてくれますか?ご希望あれば写メとかも・・・(*^_^*)
539恋する名無しさん:2005/06/18(土) 02:56:40
>>535
イイヨイイヨー
続き期待してる。
540恋する名無しさん:2005/06/18(土) 02:59:35
>>430
ありがとう。泣きながら読んだよw
541恋する名無しさん:2005/06/18(土) 03:49:28
Sさんとモトカノの別れの原因は、妊娠→堕胎と推測。
542525:2005/06/18(土) 06:31:20
>>535
やっちった…。
寝てもうた…。
スマン…。
でも、つらいなぁ。
読んでてこんなに切ないんやもんな。
430さん、あんた一生懸命 生きとるよ。
543430:2005/06/18(土) 08:54:04
>>537 >>539 >>540
ありがとうございます(>_<)


>>541
私も最初は妊娠→堕胎かな、と思ってたのですが、
そういう性的なことは全然関係ない話でした。

ここまで書いておいて、お話できなくて申し訳ないです。


>>525
いえいえ、遅くまでまっていただいてありがとございました。
当時は色々悩んでたんですけど、思い返すとそれもいい思い出のような気がしてます(笑)

544525:2005/06/18(土) 09:25:02
>>543
思い出かぁ。
俺の中には思い出になりきってない事がいくつかあるなあぁ。
おんた、強いよ。
545恋する名無しさん:2005/06/18(土) 21:30:05
今日は続き誰も書かないんかな?
546恋する名無しさん:2005/06/18(土) 21:45:07
続き読みたい
547恋する名無しさん:2005/06/18(土) 22:04:25
もう駄目だなこのスレ
前までの書き手は住民の態度に愛想をつかし
今はしょうもない作品でスレを無理矢理活性化
しかも今書いてる人は完全な自演ときてる
548525:2005/06/18(土) 22:10:35
>>543
今日こそは寝ないぞ!!
549恋する名無しさん:2005/06/18(土) 22:29:02
というか、純粋に楽しみませんか、自演だろうが良いものは良いですし。
550恋する名無しさん:2005/06/18(土) 22:30:41
大学生さん待ってるよ(´・ω・`)ショボーン
551アオイ:2005/06/18(土) 22:59:26
>>430
鳥肌たちながら半泣きで読みました。
430さんはとても素敵な人ですね。
続き読みたいです!!
552恋する名無しさん:2005/06/18(土) 23:49:15
自演?
553恋する名無しさん:2005/06/18(土) 23:59:50
大学生さんに帰ってきてほしい・・・・・・
かわいいK織ちゃんと天然記念物の大学生さんのやり取りが好きだったのに
554恋する名無しさん:2005/06/19(日) 00:05:03
430が自演する必要をあんまり感じないのは漏れだけだろうか
555恋する名無しさん:2005/06/19(日) 00:33:40
自演なんてしてないだろ
430さん初めて書いたとは思えないくらいうまいよ
556待ってます。:2005/06/19(日) 01:08:17
今夜は誰も書かないのかな…
557恋する名無しさん:2005/06/19(日) 01:22:33
来ないねー
俺も期待して待ってます・・・
558恋する名無しさん:2005/06/19(日) 09:48:34
430がスキー
悪いが、大学生は過去の人だ
559恋する名無しさん:2005/06/19(日) 11:23:11
>>558
そういうことほざくから駄目なんだよ
560恋する名無しさん:2005/06/19(日) 11:40:34
558
そういう事言うと大学生さんも430さんも両方書きにくくなるじゃん
561恋する名無しさん:2005/06/19(日) 12:47:10
だって正直もう邪魔だし・・・・・
562恋する名無しさん:2005/06/19(日) 12:58:53
>>561
見たくないならスルーすればいい。
見たいと思ってる人が他にいるんだから、悪い空気つくるのはやめれ。
563恋する名無しさん:2005/06/19(日) 13:55:48
なかよし
564恋する名無しさん:2005/06/19(日) 14:11:43
これはもう何年か前の話です。
俺は高校に入学した時、髪は茶色に染まり、ピアスを3つ開け、少し真面目な学校だっただけに少し浮いた存在でした。
誰かを好きになること自体もう2年程してなかった俺は、41人ちゅう26人が女子という自分のクラスで『誰か好きになれるような女の子はいないだろうか』と、あたりを見回していた。
しかし初日には可愛い女の子はいたのだが、誰もがなんちゃって不良をきどっているような子(まぁ俺もだったが)ばかりで『あぁ・・・これは今年も駄目かな』と早くも考えてしまっていた。
だが次の日、偶然にも学級委員に選ばれた女の子が俺の好みの子だったのだった。
俺はこの日初めて一目惚れというものをしたのだった・・・
565恋する名無しさん:2005/06/19(日) 16:14:34
>>561
てめぇ一人でそんなこと思うのは勝手だがそのせいで
俺らが迷惑してんだよ
見たくないなら消えろ
566パピコ:2005/06/19(日) 19:20:50
英二あげ
567恋する名無しさん:2005/06/19(日) 19:31:29
馬鹿だなお前ら
>>561
が430の自演だってはよ気付けよ
大学生さんに成り代わろうとしてるのが見え見えで痛いw
568恋する名無しさん:2005/06/19(日) 21:25:51
いや、自演には見えない。
569恋する名無しさん:2005/06/19(日) 22:22:07

同意

このスレの住人の多くはすでに430さんを認めている。そのなかで大学生さんの作品が好きか嫌いかに別れてるだけで、それは430さんとは無関係。
わざわざ430さんが大学生さんを否定する自演をやる必要ないじゃん
570恋する名無しさん:2005/06/19(日) 23:30:18
>>567
痛いのはおまえだと思うが
571525:2005/06/20(月) 00:34:34
430さん、戻ってきておくれ〜。
楽しみにしてんだぞ♪
572556:2005/06/20(月) 01:44:22
最近進み遅いです…
>>403さんも大学生さんも来ませんし…

わたしもあるといえばありますが、「恋愛小説風に」書けるか自身はありませんし…
早く戻ってきてほしいです。
573恋する名無しさん:2005/06/20(月) 02:31:05
「俺、Y依のこと好きかも」
そんな男友達との会話から僕の恋愛がスタートした。
それは3月の卒業式の日。高校生活、最後の日。時間を惜しむかのように周りが写真を取り合っている中。
ぼくは親友と教室で誰が我が校no.1か語り合っていた。
親友は「明らかにAだろ」
と、この一転張りだ。
まぁ親友はAと付き合っていたから内心
「ノロケだ」
と僕はおもっていた。
くだらない話は僕の恋愛について発展。
「お前好きな人いないのか」と親友は言った。

その時廊下にはY依の姿が。
卒業式で泣いたようで目が赤かったのを今でも覚えてる。
彼女を見た時、何かこのまま離れてしまう寂しさを感じた。
「俺、Y依のこと好きかも。」
自分でもビックリするくらい意識は彼女に釘図けだった。
574恋する名無しさん:2005/06/20(月) 04:46:58
>>430
(・∀・)イイよイイよー
たぶん悲しいお話の詳細は、結果的に誰かが亡くなったんだと、勝手に予想。
575430:2005/06/20(月) 12:28:12
土曜は飲み会のあと友達のうちに泊まりに行ってしまいまして。
昨日も休日出勤で書いている暇がありませんでした。
すいません。

今日は代休でお休みなので、朝から書いてみました。
待ってくださったかたほんとにありがとうございます。

でも最近すこし、私一人で書きすぎていたようで、申し訳ないです。
576430:31:2005/06/20(月) 12:29:30
冬が来て、クリスマスがすぎ、あっというまに新しい年がやってきた。
飲み会の一件でさんざんめそめそした私だったが、もとは楽天的な性格である。
ずっとあった「実は迷惑がられているのではないか」という不安が杞憂だとわかり、
S君の前で変に緊張したりすることもなく、自然にすごせるようになった。
また、二人だけで映画にいったり、買い物にでかけたりする事もできるようになり、
私は先の事に今までにない期待をいだいていた。

大晦日は9時に閉店である。
その日のメンバーだった私とS君と吉田さんは、
島岡君をさそって四人で近所の神社に初詣に行こうと決めた。
私たちはバイト終了後にいったん家に帰り、年が明けるのをまって1時、
店の駐車場で待ち合わせをした。
家で新年を向かえ、さっそく明けましておめでとう、とメールを打つ。
返事はすぐにあり、
「おめでとうございます。昨年は色々とお世話になりまして・・・。
家でしこたま飲んでます。介抱よろしく(笑)」
「いいよー。ゲロの始末でもなんでもしてあげるよ(笑)」
「長崎さんのゼミの人じゃあるまいし(顔文字)」
私がゼミの忘年会で、吐いた友人の後始末をしたことを思い出しながら返事を打つと、
S君はその事を話したのを覚えていたらしく、返事をしてくれる。
私が話したことを覚えていてくれて、こういう風に返事してくれる。
昨年の春には考えられないくらい、私はS君の近くにいる。
その事が嬉しくて、私はにやにやしながら車をバイト先の駐車場まで走らせた。

駐車場には既に吉田さんが待っていた。
メールでも言ったが、あらためておめでとうございますを言い、昨年はお世話になりました、
というと、吉田さんは「ほんとにね」とにやにやした。
「よし、今年こそSを陥落しよな」
冗談っぽく言う吉田さんには感謝するしかない。
飲み会の後、吉田さんは、私がそれでも付き合いたいと言うと、
「Sもなあ、ずっと自分の事いましめとったんやなぁ」としんみりと言い、
その後「よし、絶対くっつけたんで、あきらめんなよ」と言い残して帰っていった。
吉田さんがそこまで言ってくれること。
島岡くんが、私に話してくれて「Sが長崎さんと付き合えんのが痛い」と言ってくれたこと。
祥子が怒りながらも、いっつも励ましてくれる事。
みんないい人たちばかりだ。
私は私を励ましてくれた人にいつか何かで恩返しすることができるのだろうか。
そんな事を考えながら、私は自分の車を置いて、吉田さんの車に乗り込み、S君と島岡君をむかえにいった。
577430:32:2005/06/20(月) 12:30:41
四人ののったちいさな軽自動車はやけに陽気だった。
お酒の好きなS君と島岡君はすでにできあがっており、
回りのテンションに引きずられやすい私は、
飲んでもないのに、よっぱらいのように歌なんかを歌った。
神社には屋台がたくさんでており、境内へ続く階段やまわりはオレンジ色の明かりにつつまれている。
雨でぬかるんだ地面の上を、靴をよごさないように注意深くあるいた。
鼻のあたまがつめたくて、吐く息は白く凍っていきそうである。
オレンジの光りはこんなに暖かそうで、夏にお祭りでS君と歩いた時の明かりとかわらないのに、
凍えそうなほど寒いのが不思議だ。
私たちは長い列にならんで、ようやく奥までたどり着き、ならんでお賽銭を投げ、願いごとを言った。
私は家族の健康と来年の就職活動のこと、そしてS君の事を願った。
こっそり隣のS君を盗み見ると、S君のいつもの横顔がなんだか神妙な顔をしていて、おかしくなってしまった。
S君は何をお願いするんだろう。

その後、私たちはそろっておみくじを引いた。
私は大吉で、恋愛欄には「積極的にせよ」と出ていて、
吉田さんと私は思わず顔を見合わせて笑ってしまった。
S君も大吉だった。
見せてもらうと、恋愛の欄にはこうかいてあった。
「この人で幸あり」
「この人」がS君にとって誰なのか。
私だったらいいのに、とずうずうしく思ってみる。
大吉だったことに喜びながら、木の枝におみくじを結びつけるS君の後姿をみながら、
私はそう心から願った。
「幸」なんて大げさなことは言わないけれど、
「この人で得あり」ぐらいにはなれないだろうか。私は。
578430:33:2005/06/20(月) 12:31:15
「よっしゃ。じゃあ初詣も終わったし、次は海いこか」
バイトの後寝ていないというのに、元気な吉田さんの提案で、最寄の海岸まで行く事になった。
片道40分ほどの道のりである。
私たちはコンビニで(残りの具が少なかったので)奪い合うようにしておでんを買い、海へむかう。
その車内で、私はちょっと意外な事を聞いた。
「え、行かなかったの?あのとき」
「行きませんよ。二人だけはちょっと・・・・・・」
「そうなんだ」
ずっと前にS君が佐久間さんにご飯に誘われた時の話である。
あの日内心散々やきもちを焼いてかえり、予想外のメールが来てよろこんだあの時の話である。
S君は佐久間さんをバイト後送っては帰ったが、ご飯はたべなかったらしい。
「なんか食われそうだもん、佐久間さんに」
というと、私を除く吉田さんと島岡君が爆笑する。
そんな話をしているうちに、海岸へと到着した。
駐車場には初日の出を待つ車が何台もとまっていって、
じっと暗闇の中でうずくまるようにして日の出を待っている。
吉田さんたちはさすがに眠いので、日がでるまで車で寝るそうだ。
私は日が昇る前の暗い海が見たくて、車の外に出た。
島岡君はすでに車の中で爆睡しており、吉田さんはバイト後の運転でつかれているようだった。
私が出ると、S君がついてきてくれた。

夜の海は暗い。
そのかわり、星はものすごく多く見える。
家から車でほんの40分なのに、こんなに星の見え方が違うなんて不思議だった。
以前にも、私はS君たちとこの海に来たことがある。
ただし、そのときは佐久間さんがいてS君の腕にずっとひっついていたので別にこれといった思い出はない。
ただ一緒に海にこられるなんて思いもよらなかったので嬉しかったくらいである。
でも、そのとき「またこようね」と約束した。
ほんとは、またこれるなんて思っていなかった。
じゃあ、来年はどうだろう。
ふと思う。
来年も、S君と初詣にこられるだろうか。私がいま三年生で、S君は二年生である。
何事もなければ私は来年の今頃も四年生としてバイトをしているはずである。
いつも、S君と付き合えないことを不満に感じながらも、こんな日がずっと続けばいいと思っていた。
じゃあ、サ来年は?その次の年は?
卒業してバイトをやめたら疎遠になて、S君の人生から私は消えていってしまうんだろうか。
「怖くないです、夜の海って。ちょっと」
S君が言った。
「ね」
と私は同意する。夜の海は黒い塊である。
先が見えない。底がない。
「さっき吉田さんに言われたんですよ」
S君がぽっつりと言った。
「長崎さんに、もっと感謝せなかんよって」
「・・・・・・」
「まったくですよね」
なんと答えていいかわからない私に対して、S君は静かに笑いながらつけたした。
「・・・・・・そんなことない」
私はやっとそれだけ言った。
そんなことない。
そんなことない。
私は多分、S君のためにしてることなんてひとつもない。
S君が喜んでくれると、自分が嬉しいから。
S君と一緒にいると、自分が楽しいから。
恋をして感じた、嬉しい気持ちも悲しい気持ちも、全部S君がいなかったら体験できなかった。
私はS君にほんとはもらってばっかりで。
S君に返せたものなんてほんとにすこししかなくて。
「そんなことないよ」
星がすごいなぁって見上げてるS君の後姿に、私はもういっかい繰り返した。
579430:34:2005/06/20(月) 12:31:52
帰り道、後部座席に私とS君は座った。
島岡君は相変わらず爆睡していて、吉田さんはみんな寝てるものだと思っているらしくだまって運転している。
S君は窓の方を見ていて、寝ているのか、ねていないのかわからなかった。
私はさすがに眠たくて、うとうとしかけて、ふとS君の膝をみた。
一瞬よからぬことを考えて、勝手に照れて、やめようとして、でもこんなチャンスそんなにないのでは、
とかなんとかそんなことをぐるぐる考えたあげく、私は行動にでた。多分その原動力は、
はじめてS君に告白してしまったときと同じ物だと思う。
「いい枕発見」
わざとらしくいって、S君の膝の上に頭をのせる。
「じゃ、おやすみ〜」
明るくいってみるものの、S君は何も言わない。
しまった、ひかれたかな。
ていうか寝てるだけ?
目があってもこまるので、S君をみあげるわけにもいかず、ひとりでどきどきしている。
前の座席の間から見える空は、もうすっかり明るい。
どうしよう、やめて起きようかな。
迷いかけたそのとき。
私の頭をS君の手がゆっくりとなでた。
春よりもずっと長くなった髪の毛にそって。
S君は何も言わずになんどもなでてくれた。

どうしよう。
泣かないようにぎゅっと目をつぶって、
私はさっきみた初日の出の圧倒的な光りと、
オレンジの海を瞼の裏に思い出した。
580恋する名無しさん:2005/06/20(月) 12:44:03
>>430
リロードしたら突然書き込みがたくさん降ってきたのでビックリしましたw
そして...涙が出てきました。
頑張って!!!
581恋する名無しさん:2005/06/20(月) 12:51:11
まさかこんな時間にくると思ってなかった。
でも待ってましたんで。続き楽しみ。
582恋する名無しさん:2005/06/20(月) 14:42:44
いいよ〜、すごい良い!
和みそして涙が・・・
続き期待してますので、お願いします。
583恋する名無しさん:2005/06/20(月) 15:52:19
あえて聞かないんだと思うが、
Sと430タンが結局付き合ったのかどうか気になって落ち着かん。

でも最後まで読むまで知りたくない。ジレンマorz
584556:2005/06/20(月) 16:11:25
430さんお待ちしておりましたー。
573さんのお話も聞きたいです。
585パピコ:2005/06/20(月) 16:12:11
5 :英二 ◆4hJyfcHryY :2005/06/20(月) 16:00:47 ID:Qxzi+Uos
ここは削除依頼出してなんでもあり板にしようよ…


6 : ◆4hJyfcHryY :2005/06/20(月) 16:02:54 ID:x9Sc7QMG
えぇぇえぇええぇえええええええええ!!!!
せっかく立てたのにぃ〜〜〜〜(つД`)
ココなら誰にも迷惑かけないじゃまいか
響きはちと悪いが住めば都だぜ?


7 :英二 ◆4hJyfcHryY :2005/06/20(月) 16:03:50 ID:b15HeW6j
英二の見分けついちゃうじゃないかお
586430:2005/06/20(月) 16:54:36
今日は時間があるので、ちょこちょこ書いてるのですが、
こっからさき、結論まで飛んでしまったほうがいいでしょうか?
そこまでもうちょっと色々あったんですけど、
書いてると長くなってしまうので・・・・・・。
587恋する名無しさん:2005/06/20(月) 16:58:34
その色々をききたいです。
とばさないで焦らしてください。
588恋する名無しさん:2005/06/20(月) 17:10:27
430さん、すごい!文才あるね!楽しみにしてます!
589525:2005/06/20(月) 17:32:39
>>586
長〜く書いてくれ!
たっぷり浸りたい。。
590430:2005/06/20(月) 18:15:42
ありがとうございます。

ではお言葉に甘えて、もうちょっと書かせていただきます。
アップできるのはもうすこし先に成ると思うのですが・・・。
591恋する名無しさん:2005/06/20(月) 18:17:42
エロじゃないと長文読めなくね?
592556:2005/06/20(月) 18:34:23
そうでもない
593 ◆BYiyBGa5uQ :2005/06/20(月) 18:59:58
わくてか
594恋する名無しさん:2005/06/20(月) 19:49:06
>>591
エロ買いてやろうか?
595430:35:2005/06/20(月) 20:26:11
 駐車場にもどり、吉田さんは島岡君を。私はS君を送って帰ることになった。
 吉田さんに別れを言い、車に移動する。
 S君は眠たそうな顔をして助手席に乗ってきた。
「じゃ、出発しまーす・・・」
「お願いします」
バイト先からS君の家まではすこし離れている。
もう何度も通った道なので、道順は覚えている。
元旦の早朝。まだ車は少ない。
見慣れたローソンの角を曲がる。
S君は何も言わない。
眠たいのかもしれない。
車はしばらくして、S君の家まで到着した。
「はーい、到着ですよ、おにいさん」
「ありがとうございました」
S君は後ろに置いてあった上着をひろい、助手席を降りようとして、私をふりかえった。
「どうしたの?」というよりも早く、S君の手が私の頭にのびた。
二、三度。短く私の頭をなでてS君は「それじゃ」といって車を降りた。
私はびっくりして、思い出した。
あの日も、一緒にすこし早い忘年会をした時も私はこうやってS君を送ってかえり、
降りようとするS君をよびとめて頭をなでた。
S君はドアを閉めて、私に向かって手をふりかけてから、何か思い出したように窓ガラスを叩いた。
私が後ろの窓とスイッチをまちがえながら、あわてて窓を開けると、S君は言った。
「俺、さ来週成人式で同窓会行くんです。高校の」
心臓がどくんと跳ね上がる。
S君は付き合っていた彼女と高校三年生で同じクラスだった。
その彼女と会うということだろうか。
「で、えーっと・・・。まあいいや、それだけなんですけど。バイト変わってもらえます?その日」
「うん。いいけど」
「まあいいや」の前になにを言いかけたのか、めちゃめちゃ気になるけれど、
追求できず、私はこっくりとうなづいた。
「助かります。じゃ、お疲れ様でした」
バイトのあとだろうが遊びにいった後だろうが、別れ際は「お疲れさま」というのは彼の口癖である。
バイトのあとはともかく、遊びにいったあとだと
「そうか、私といて疲れたのか」とかかわいくない事を考えてしまうこともあったが、今ではそれもなんだか愛しい。
「おやすみ」
私は笑って手をふって、車を走らせた。
ハザードを点滅させてみる。
バックミラーを見ると、S君は家にはいらないで、私を見送ってくれていた。
596430:36:2005/06/20(月) 20:27:23

島岡君は、Sと彼女がよりを戻す事はまずない。
なにより彼女にその気がないと言っていた。
別れの原因を聞く限り、私もそう思う。
それを私は安心している反面寂しくも思っていた。
偽善者だと思われるのを覚悟の上で言う。
私は最初にその話を島岡君から聞いた時、ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ、
S君と彼女がなんとかよりを戻せないかと思った。
そう思ったとき、自分はちゃんとS君のことが好きなんだと思えて、
ちょっとでもそう思えたことがすこし誇らしくさえあった。
でも最近の私はずるい。
S君と彼女が同窓会で会うのかと思うと、胸が苦しくて夜も眠れない。
あの時、わだかまりがなくなって彼女とよりをもどせたら、
S君が幸せになればいいいと思ったときの私はもういなかった。
高校時代、S君がほんとに彼女の事を好きだったこと。
S君に愛されていた彼女を思うと、嫉妬でおかしくなりそうだった。
過去に嫉妬するなんてばかばかしい。
私の理性はそういっているが、島岡君の「ほんとにずっと一緒にいたいとおもった相手と別れた」といった言葉が。
S君がずっと一緒にいたいとおもった女の子がいた事が、苦しくて、苦しくてならなかった。
そんな自分がみっともなくて、汚くていやなのに。
「みんなそんなもんだよ」
私が胸中を語ると、祥子は言った。
「私、S君とつきあったとしてもずっと前の彼女のことは気になると思う」
「みんなそんなもんだって」
「だって前の彼女はS君のほうから告白して付き合ったんだよ。
前の彼女のあんだマフラーと手袋すてられないんだって。それにそれに」
「だぁっ!うっとおしい!」
祥子が切れた。
どんっと我が家のダイニングテーブルをこぶしで叩き、
「ここまできといてぐちぐち言うな!あんたといいSといい、なんでそんな後ろ向きなのよ。
ほんとうっとおしい!だいたいSもだね。前の彼女幸せに出来なかったら、
その分次の女を身を粉にして幸せにするとかしろっつーの。何があったか知らんけど、
なんともならん事をうだうだ悩んで、非生産的にもほどがあるわっ。
あんたもうじうじいってないでこっから先のこと考えなっ」
がーっとまくし立てる祥子に圧倒され、私は「はい。そうします」としか答えられなかった。
まったく祥子の言うとおりである。
言うとおりなのは、よくわかってる。


引き出しにはいった封筒を取り出してみる。
その中には白い便箋に書かれたたくさんの手紙が入っている。
私がS君にあてて書いたものだ。
私は小さい頃からよく自分の中で整理のつかないことがあると、文章という形にして書き出す事があった。
それはたいがい手紙の形でかかれている。別に誰かに出すわけではない。
ただ、そうやって書き出す事により、自分の中で破裂しそうな思いを吐き出しているのだ。
その封筒の中の一番古い日付は、12月のはじめだった。
597430:37(手紙):2005/06/20(月) 20:29:14
S君
今日も元気ですか。ついちょっと前に別れたばかりですが。
ひじの切り傷、すこしはよくなった?早くよくなるといいね。
今日は12月×日。バイトがないので、S君にはあえません。
今日から、S君に話したいことがあるたびに手紙を書くことにしました。
会えない寂しさや、伝えたい気持ちをS君にぶつける事は、もうできるだけやめたいから。
いまの友達としての言い関係を壊すのが怖いから。この手紙はだしません。
だから、万に一つもS君がこの手紙を読む事はないでしょう。
あるとしたら、なんだろう?私が死んでしまって、S君にあてられているからという理由で渡されたのでしょうか?
それとも私が伝えるのを我慢できなかったのでしょうか。
どちらにしろ、思うままに書き綴ったすこしはずかしい文章になるのでできれば読んでほしくないなぁ。
でも万に一つの可能性を超えてS君の手にわたったとしたら、多分それは私がS君につたえるべきことで、
S君が知るべきことだったのかもしれません。私は観念します。S君も観念してください(笑)
 さて、なんども言っているのでうんざりかもしれませんが、私はS君のことが好きです。
これまであった男の人の誰よりもすきです。毎日顔が見たくて、声がききたくて、メールが来ないと寂しくて仕方在りません。
一緒にいる時はS君の手にふれたくて、隣にいたくて、かまってほしくて、誰よりも近くにいたくてしかたがないのです。
こういう気持ちになったのは、くやしいけれど生まれてはじめてです。
21年間生きてきた中で、S君を好きになってから今までの時間が、私にとって一番意味のあるものだった気さえします。
S君がいなかったらこんな気持ちにはなれなかった。まずはそれをありがとうといいたいです。
もちろん、恋につきもののつらい思いもたくさんしました。
フラレるなんてはじめての経験だし、S君はいつもつかみどころがなくて、不安で心配で怖くて、たまりませんでした。
でも本当につらかったのは、S君に返事をくれる気がないんじゃないかと思ったときです。
いつも去るものを追わない、くるものを拒まないS君の態度が一番辛かった。何も言ってくれないのが、どうしても辛くて。
それにだけは一言言わせてください。馬鹿野郎。
ごめんなさい。わがままを言っているのはわかってます。
でも私の言葉のなにもS君には届いていないんだと感じるたびに、
無力感や存在を否定されているような気持ちが襲ってくるのです。でもそんなS君の態度に救われてるところもあります。
だからずるくてわがままなのは私です。ごめんなさい。
いつか、「彼女とのことがなかったら私と付き合った?」と聞いたときS君は「たぶん」って言ったよね。
ほんとは私はその言葉が本当なのか嘘なのかわからなくて、苦しいです。
私は過去というものがどれほどのものなのかまだよくわかりません。
それは私が決定的な別れを経験していないからかもしれませんが、私は今という自分を、時間を生きていたいのです。
忘れてしまいたいのに忘れられないこと、あります。でも私は同じ事を何度でもやってみます。こりません。
私はS君にふられたけれど、もしほかの誰かを好きになったらきっとまた気持ちを伝えます。
今この瞬間にまわりにいる人を、今この瞬間の気持ちを大切にしたいから。

私は今、ゴールをふみたくて一生懸命走っています。
ほんとは最初からどこにもないかもしれない、S君の彼女っていうゴールを。
今まで素通りしてみないふりをしたたくさんの「諦める」というゴールを、
辛くても疲れても怖くても踏まなかった事、後悔していません。
たとえその先にまた新しいレースがまっていたとしても、私はゴールをふみたい。
だから、ゴールを用意してくれませんか。次のレースを私に用意してくれませんか。

では、今日はここまで。
もしS君がこの手紙を読むことがあったとしたら、長い手紙を読んでくれてありがとう。
おやすみなさい。

12月×日
長崎瑞穂
598430:38:2005/06/20(月) 20:29:55
同窓会まで、一週間までせまったある夜。
私はS君と電話をした。
最初はバイトのことなどたわいない話をしていたのに、途中からこんな話になってしまった。
やばい、と思ったが一度話題がそちらにいくと、とまらなかった。
私はS君に、私のことが好きかとたずねた。
S君は保留と言った。
どうしてかと聞けば、どうしても。
いつまでかと聞けば、わからない。
そういわれる。
あとから思い返すと、私はこのときあせっていた。
S君が同窓会で彼女と再会して、そこで以前あった出来事を整理できればいい。
それがいい転機になればいい。けれど、もしS君が彼女にあうことにより、その事で傷ついてしまったら。
今度こそ私はS君にふられる。あきらめてくださいと言われる。
それが怖くて、怖くて、あせっていた。
S君は私がなんて聞いても答えてくれなかった。
何も答えてもらえないまま電話を切り、私は悲しい気持ちで眠りにつこうとした。
それから一時間後。うとうとしかけたそのとき。
青色のメール着信ライトが光った。
すっかり見慣れたその青いライトに私はのろのろと手をのばした。
いつも喜びいさんであけるメール。
でも、今日はそんな気になれなかった。もし、「あきらめてください」というメールだったら。
でも見ないわけにはいかない。
私は覚悟を決めて、メールを開いた。
599430:39:2005/06/20(月) 20:30:42
「すいません。性格上電話ではいえないので、メールで送ります。
長崎さんの事は、もうぶっちゃけて、正直に言って好きです。
じゃあどうしていえないか、ですが、ここずっと考えてわかりました。
まだ前の彼女に未練があるんです。ほんとに馬鹿だとは思いますが。

今俺は、彼女に対して愛があります。だから、今は長崎さんの気持ちにこたえられないんです。

じゃあ何故保留といったかですが、彼女に対して未練があるのはわけがあるからです。
俺は彼女とは別れるときろくに話をしませんでした。自分で勝手に決めて、勝手にわかれて、なにも話をしていません。
俺なりに考えてだした「別れる」という結論でしたが、彼女にその考えを何もつたえませんでした。
その当時はそうするほうがいいと思ったからです。
でも、それは結局俺のエゴでした。その事が心残りで、いまだに自分の中でモヤモヤとしていて、
まだ彼女と「終わった」気がしていないんです。
でも、もう彼女とやり直す気はないし、向こうにもその気はないと思います。「好き」という気持ちよりは、
心残りの方が大きいので、正確には未練があるといわないかもしれません。
もうすぐ同窓会があります。彼女が来るかはわかりませんが、彼女に会えたら、自分の気持ちを伝えたいと思います。
彼女に対する罪悪感は今でもあります。でも一番気になっているのは別のこと、心残りの方だとやっと気づきました。
俺が今好きなのは長崎さんです。
そのことが済んだら、そのときは言いますよ。きっと。
ほんとに遅ればせながら、という感じですが。

なので、保留と言ってみました。
同窓会のあとにほんとは言うつもりだったんですが。
言ってしまいました。あと一週間だったんですが(笑)

長いメールをすいません。
よく読んでくれました。ありがとうです。

それにしても、よく待てますね・・・って俺が悪いんですけど。

それでは、おやすみなさい」
600430:2005/06/20(月) 20:48:47
とりあえずここまでです。
今からちょっと出かけますので・・・・・・。
601525:2005/06/20(月) 20:51:00
そっかぁ。。
素直な気持ちって、心打つな。
602恋する名無しさん:2005/06/20(月) 20:57:04
もう430書かなくていいよ
飽きた。
603恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:01:16
え。やだ。読みたい。続き。
604恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:03:14
飽きるものか。430さん乙です。またお願いしますね。
605恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:13:16
>>430
「待つ」って辛いですよね…
俺も今好きな人がいますが、その人には遠距離の彼氏がいます
別れるかどうかも分かりません
告白もしていません
一応彼氏がいる人に告白するのは、どうも気が進まないので…
でももう人を好きになることに疲れたかも…
606恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:13:20
すいません、つけたしです。
>>602さん
すいません、もうすぐ終わりますので。
607430:40:2005/06/20(月) 21:13:48
『腹減った』
「なんじゃそらっ!」
私は思わず携帯電話を投げたい衝動にかられた。
横をあるいていたサークルの友人がびっくりして私をみる。
S君の同窓会から三日がすぎていた。
同窓会で彼女とあえたのか、話ができたのか、わからない。
変にせかしてもいけないので私は同窓会の日以降、
こちらからメールを送るのは控えていた。
で、音沙汰がなく三日目、送られてきたのはこのメールである。
正直、メールが来たときは心臓がとびでるぐらいどきどきしたのに。
「腹減った」とは何事だろう。
どきどきした分腹をたてて、私は
「あ、そう。私は今ラーメン食べましたよ。おいしかったですよ。満腹ですよ。ふん」
と嫌味をこめてメールを返した。
しかし、S君からはそらっとぼけたメールしか返ってこない。
その次の日、バイトでS君とも会ったが、その態度はいつもどうり、
あいかわらず、でなんの変化も見られなかった。
彼女と話してきたら言うんじゃなかったっけ?
ていうか、会えたの、彼女と?
と聞きたかった。
吉田さんもその点気になっていたようで、ふたりでやきもきした。

そんなさなか。
突然のニュースが私たちに訪れた。
いつものようにバイト前、控え室に集まった私たちに店長が苦い顔をして、
椅子に座るようにいった。
「大変残念なお知らせがあります」
店長は私たちに1枚の書類をみせ、言った。
「この店は、3月いっぱいをもって閉店する事になりました」
と。
608430:2005/06/20(月) 21:21:13
>>605
そうですね。
先が見えないと、このまま待っててもいいのかっていう不安や迷いと
戦うのもつらいですし。

私は、諦めずに好きでいるのと、諦めるのとどっちが辛いのか考えて、
後者の方が辛かったので、待ちました。
あんまり参考にならない意見で申し訳ないです。
609430:2005/06/20(月) 21:37:33
すいません、迎えが来たので今日はこれで失礼します。
ではでは。
610恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:39:35
迎え=S君!?
611現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/20(月) 21:43:53
最近来てなかったせいでほとんど忘れ去られている大学生ですが…
冷静に読み直してみたら彼女に対する罪悪感と恥ずかしさが
わいて書くのをやめていましたが。久しぶりに覗いてみて読みたいという
人がいるので久しぶりに書きました。みなさんの言うように
マンネリでもう面白くないかもしれませんがもしよければあとで
うpします。
612恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:45:37
>>611
是非!!
613556:2005/06/20(月) 21:48:33
うわ、大学生さんまってました!

430さん、続き待ってます!
614525:2005/06/20(月) 21:50:23
>>611
待ってます!
615恋する名無しさん:2005/06/20(月) 21:58:19
私もバイト先の人が好きで、今S君と430さんみたいなカンジです。
430さんの話は共感できるところがいっぱいあってその度に何度もうるうるしてます。

続き楽しみにしています。いってらっしゃい。
616恋する名無しさん:2005/06/20(月) 22:05:16
>>661
俺はあんたを待っていた。
ただしエロっぽいのはなるべく控えて
617恋する名無しさん:2005/06/20(月) 22:17:23
>>661
また甘甘なのをお願いします
618恋する名無しさん:2005/06/20(月) 22:36:16
大学生さん待ってたよ(`・ω・´)
619177:2005/06/20(月) 22:36:27
新学期になりもうこの家に住んで1年近くになる。住めば都というが、
最初に来たときと比べてこのコンクリート造りの家にも愛着がわいてきた。
僕にとってはほとんど毎晩過ごす家であるし、それ以上に、
友人がいつも苦しんでいる近所の騒音や隣の家の騒音などに、
まったく気兼ねしなくていいというのは結構でかいステータスではないだろうか。
音楽も大音量で聴けるし、大騒ぎしたって誰も気にしない。
これで生活感さえあれば完璧なのだが、一年も住めばそんなもの必要ない。
K織もいまやこの家を自分の第二の家であるかのように毎日来ては、
世話をしていってくれる。おかげで最近僕はめっきり家事をしていない。
今までは恥ずかしがって自分のパンツくらいは自分で洗っていたが、
最近ではそれも彼女にやってもらっている。毎日が平和続きで、
ときどき外に変な外国人がうろついているということさえ除けば、
まったくもって平和そのものだった。文型のせいでこれといって、
将来やりたいことはなかったが、
それでもあと3年間の大学生活を楽しめる自信はあった。
K織は決して僕を裏切らない。僕たちには恋人同士の問題やさまざまな壁?
は存在しないものだと思っていた。いや、存在しないというよりは、
そんなものはとっくに通り過ぎてしまった心境というべきか。
世の中には赤い糸で結ばれた人が存在する。そしてそれを僕は見つけ出したのだ。
口にはださねどそれくらいのことを僕は考えていた。
だから僕はこのごろ何かしらの安定感とそれにともなう退屈感を感じていた。
決して彼女に飽きていたわけではない。
620178:2005/06/20(月) 22:36:53
そしてその日、彼女は泊まりに行くと一言言って僕の家にやってきた。
「どうしたの?明日講義あるんでしょ?」
僕が小説を読みながら聞くと、彼女はしおらしい声で言ってきた。
「うん。でもここから行ったってあんまり変わらないから…。」
「ふ〜ん。」
僕は読んでいる小説に集中したかったので生返事をした。
「あ、じゃあ食器でも洗うよ。」
そういうと彼女は荷物を降ろし、パタパタとスリッパの音をたてながら台所へ向かった。
最近の僕は小説を読むかテレビを見るか、映画をみるかぐらいしかやっていなかった。
大学生活が忙しかったし、新入生歓迎会などでもいろいろやらされたあげく、
いつものように深酔いして毎日くたくたになって帰ってくるのだ。
その日はたまたま時間があったので読みかけの小説を読んでいた。
「ねぇ、Y君。」
彼女は食器を洗いながら聞いてきた。そして僕は小説を読みながら答える。
「なに?」
「今度の日曜暇?」
「う〜ん。多分。」
「じゃあどこか行きたいところある?」
「特にないけど…。」
「なら私いい場所知ってるんだけど。」
「まさか寺めぐりとか言わんよな。」
小説を閉じて聞く。
「クスッ、そんなわけないじゃない。」
「せっかくだけど…最近新歓とかで疲れてるんだ…。
できれば今度の日曜は休ましてほしいんだけど…。」
そういうと彼女は残念そうに、「わかった…。」と、つぶやくと、食器洗いを続けた。
僕はそんな彼女が気の毒に思えたので、彼女に近づいて横から彼女の肩に手をかけ、
「ごめんな。今度この埋め合わせはするからさ。」と、言うと、
「ううん。気にしないで。確かに最近Y君疲れた顔してるから。」
と、優しい笑みで答えてくれた。その後僕は彼女の洗い物の手伝いなどをしながらしばらくおしゃべりをしていた。
621179:2005/06/20(月) 22:37:19
彼女は姿かたちは大人っぽい女性のようで、もちろん普通のときは行動や言動も大人っぽいのだが、仲のいい者なら彼女が意外に子供っぽい節があることを知っている。
奥ゆかしいというのだろうか。なんとなく昔から自己主張のしない人だったが、
時を重ねるに連れてそれが思いやりであり、直らないものだと納得し始めた。
もちろん尽くされてうれしくない男などいないのだろうから、文句ということではない。
その夜、僕がベッドの端によりかかって小説を読んでいると、彼女が階段を登って僕の
隣に枕を置いて布団に入ってきた。
「何読んでるの?」
彼女は髪を掻き揚げながら聞いてくる。
「森鴎外。もうすぐ終わるよ。ちょっと待ってて。」
「わかった。」
そういうと彼女は化粧台に座って櫛で髪をときはじめた。
僕はその間もくもくと小説を読んでいたが、読み終わるまでに10分とかからなかった。
「ふぅ〜。」
「終わった?」
「疲れた。目がしぱしぱする。」
「ほんと集中するときは集中するのね。」
「だって先が気になると眠れないんだもん。」
「おもしろかった?」
「う〜ん。微妙。あんまり好みではないな。昔から鴎外は。」
「それでも読むのね…。」
「一応文学部ですから。それよりなんかあったの?」
「えっ?どうして?」
彼女は髪をとくのをやめて目をまるくさせる。
「いや、なんか様子が変だから…。」
「そうね…ちょっと聞きたいことが…。」
「浮気ならしてねーぞ。」
「そういうことじゃなくて…。」
「ほら。こっち来いよ。」
そういうと彼女は布団にもぐりこんで、僕に抱きついてくる。
622180:2005/06/20(月) 22:37:43
「どうした?何があったんだ?」
てっきり彼女が大学で何か嫌なことがあったと思っていた。
「違うの…。Y君のことが心配なの…。」
「…?」
彼女が何を言いたいのかわからなかったが、なんだか深刻なオーラを放っていた。
「Y君最近いつも退屈してるでしょ?」
結構鋭いことを言われた気がする。彼女に言われるまでなく僕は退屈していた。
だからどうでもいい鴎外など読んだりしていたのだ。
僕には趣味というものがなかった。その上飽きっぽいので続けられる趣味などないのだ。
「まぁ…そういわれれば…。でも別にお前が心配しなくても…。」
「ごめんなさい…。」
「はぁ?何でお前が謝るんだよ。」
「だって…私がつまらないせいでY君が退屈してるんじゃないかって…。」
「まったく…。」
そう言うと僕は彼女の髪を優しくなでながら言った。
「俺が無趣味だから暇なだけだよ。K織が謝ることないのに…。」
「嘘!」
そういうと彼女は僕を見上げてきっとした目で言ってきた。
「お、おい…どうしたんだよ…。なんかお前らしくないぞ…。」
最近こういうシリアスK織を見ていなかった。
「わたし女の子だからわかるの…。Y君が私に飽きてるってことぐらい…。」
「な、馬鹿!そんなことないぞ!」
さすがのこの発言には僕も怒りそうになった。
「でも…Y君私といても楽しくなさそうだし…。」
そういうと僕は彼女の髪をくしゃくしゃにした。
「きゃあ!」
「そういうこと言う子にはおしおきします。」
「うう…。」
そういうと僕はベッドの端によりかかりながら彼女の長く綺麗な髪をなでて言った。
623181:2005/06/20(月) 22:38:13
「3年間だぞ?そう毎日新鮮なことばっかりじゃないさ。
 それに疲れてるせいでつまらなそうに見えるんだよ。一度でも俺がお前と一緒にいて
 つまらないなんて言ったか?」
「言ってない…。」
「ならそんなこと心配するなよ。」
「でも…。Y君優しいからそういうこと言わなそうだし…。」
それでも彼女は食い下がってくる。
「何年も付き合うとそのうち飽きて別れるって話よく聞くわ…。」
「そりゃ他の人の話だろ?うちは大丈夫だよ。」
「どうしてそんなこと言えるの?」
「どうしてって…お前ねぇ…。」
僕はぽりぽり鼻の頭を掻きながら答える。
「じゃあ私とずっと一緒にいてくれる?」
「えっ?いや…それはまだ…。」
「ほら!嘘じゃない。」
なんだか返答に困ってしまう。嘘でもずっと一緒にいるなどというのは苦手だった。
先のことを決めるのがなんだかいやだったのだ。
「だって…俺たちまだ19だぜ…?まだ若いんだし…。」
「でも19ならもう二人とも結婚できるじゃない…。」
「いや、そうだけど…。」
なんだか彼女が結婚をあせる二十代後半の女性に見えてきた。
「ごめんなさい…。こんなこと言ったら嫌いになるよね…。」
「そんなことないけど…本当にどうしたんだい?」
「不安なの…。」
そういうと彼女は僕を抱きしめる力を少し強める。
「私は幸せよ…。でももしもY君はそう思ってないって思ったら…。」
「馬鹿だな…。」
そう言って僕は彼女の頭に優しく口付けする。
「幸せに決まってんだろ…。聞くまでもないよそんなこと。」
「本当?」
そういうと彼女は僕を見上げてきた。
「本当だよ。なんなら毎日言ってやろうか?」
「ううん。いいの…。うれしい…。」
そういうと彼女は目をつむり僕の胸に顔を擦り付ける。
624182:2005/06/20(月) 22:38:41
「それよりさぁ。俺も聞きたいことあるんだけど…。」
「何?」
「最近服の趣味変わった?」
彼女は去年や秋と比べるとおとなしめの服に変わった。というより露出の多い服を最近着なくなったのだ。胸元の大きく開いた服なども最近着ていない。
「やっぱりわかる…?」
「なんとなくね。露出が少なくなったっていうか…。」
「なんか煩わしいの。男の子の視線が。」
「あ…。」
確かにそちらのほうに目が向かうのは事実だが生理的な問題だ。
「あっ!別にY君はいいのよ。でも他の男の子が見てると思うと…。」
「視線を感じるってことかい?」
「うん。なんかいやらしい目で見られてる気がして…。」
でもそれが普通ではないのだろうか?
「それにそういう格好してると男の子に誘ってるみたいだと思われちゃうし…。」
「まぁやりすぎたらそうだと思うけど…でもあれぐらいなら大丈夫だと思うぞ?」
「でもお酒飲んだら男の子ってすぐHになるのよ。」
どうやら新歓で後輩の男の子にいやらしいことをされそうになったらしい。
「なんかされたの?」
「ううん。されてはないけどやたら変なこと質問してくるの。」
「どんな?」
「彼氏はいるの?とか初体験は?とかそれ以外にもいろいろ。」
「酔っ払ってるんだから勘弁してやれよ。」
「でも胸元とか覗いてるの。そういうのすぐわかるんだから。」
う〜ん。これからはなるべく参考にしておこう。
「男なら普通だと思うけどなぁ。」
「でもY君はそんなことなかったよ。」
「俺は別に…。」
ここだけの話しだがデートの前には必ず性欲を抑えていっていた。方法はあえて言いませんが。それのおかげで彼女をいやらしい目で見ることを封じていた。そうでもしなきゃ
普通の人間なら彼女をいやらしい目で見てしまうだろう。
625183:2005/06/20(月) 22:39:25
「それに男の子って怖い…。」
「誰かにしつこく付きまとわれてるのか?」
「うん…。」
「駄目だぞ。はっきり嫌ならいやって言わなきゃ。」
「でも…。」
「わかったよ今度俺を呼べよな。なんとかしてやるから。」
「ありがとう…。」
もちろんこの数日後彼女を迎えに行ったときにうまく彼女の彼氏っぷりを
アピールしてきた。さすがにそれ以来彼女もそのことについては気にしなくなった。
「お前も昔っから何一つかわんねーな。」
「…。Y君も変わってないよ。」
「そりゃそうだ。俺はいつまでたっても変わらんよ。」
「本当に?」
「ああ。」
「私のことずっと好きでいてくれる?」
「ああ。もちろん。」
「約束ね。」
「こういうことは約束するもんじゃないと思うが…。」
「私はずっとY君のこと好きよ。」
「お前も一途だねぇ。でもそこが可愛いけどな。」
そういうと僕は彼女の綺麗な髪で遊ぶ。
「胸板厚いね。」
さっきからK織は人の胸板で遊んでいる。
「そりゃあ男の子ですから。」
「わたしY君の胸板好き…。」
彼女はほっぺたをすりすりしている。
626184:2005/06/20(月) 22:39:45
「なんだかこうしてみてるとお前子供みたいだな。」
「まだ19よ。十分子供じゃない。」
「そうだったな。すっかり忘れていたよ。」
「もう!後輩にも信じてもらえなかったわ!」
そういうと彼女はほっぺたを膨らまして怒る。
「はは。それだけ大人っぽくて綺麗だってことだよ。」
「そうかな…。」
「そうだよ。その証拠に3年間たっても俺はお前に飽きてないぞ。」
「本当に?」
「ああ。」
なんだか久しぶりに甘えん坊なK織を見た。これはこれで可愛い。
「もっと自信持てよな。」
「う〜ん…そう言われても…。」
「まぁ無理にとは言わないけど。でもあんまり卑屈になりすぎると辛いぞ。」
「Y君って本当に頼りになるね…。」
「任せておけ。大学でのあだ名は父さんだ。」
「らしいね。W林君(一応親友?)から聞いた。」
「別に老けてるってわけじゃないぞ。」
「はいはい。わかってます。」
彼女はクスクス笑いながら人の体に抱きついてくる。
「もう私にはY君しかいないの…。」
「そういうドキっとくるようなこと言うのやめろよなぁ。」
「あら?そういうつもりで言ってるんだけど。」
結局他愛もない会話を続けながらその日はたっぷり彼女とじゃれあったのだ。
あいかわらず彼女は大事なことを言わないので僕が常にフォローして
彼女から話しを聞きだすようにしている。だから彼女が何を言おうとしているのか、
そして彼女が何を考えているのか把握していなければいけないのだ。
最近では彼女が何を考えているのかすぐにわかるし、
彼女も僕のことによく気が付いてくれる。毎日の退屈な日々のなかでも
ちいさいことではあるが発見があるのだ。だからこれからは退屈だとか
マンネリだとかいう言葉はなるべく使わないようにしよう。
僕とK織は二人でそう約束したのだ。

627現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/20(月) 22:44:29
ふぅ〜やっと終わりました。
もうこんなのしか書けません。
正直オチもなければ急展開もない駄文ですが最近のことなんでなんとなく
覚えているので書きました。
628恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:06:28
最高です!!
629恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:07:51
大学生つまんなーい
630恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:16:10
大学生さんのはほのぼの感が漂ってていいですね。
見ていて癒されます。
確かに自分で読み返すと恥ずかしいと思いますが
これからもお願いしま〜す
631556:2005/06/20(月) 23:17:12
うわーい。
やっぱり長く付き合うと出てくる弊害ですよね。
長く付き合うと、マンネリして退屈になって怖い、
けど好きだからそばにいたい。
それが確認できるってとても難しいんですよね。
ただなんとなくそばにいる、だけじゃなくて、どうしてそばにいるか
確認できる関係ってうらやましいです。
632恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:30:05
乙です
久しぶりに神の降臨を見たw
>>629
たとえ思ったとしても書き込むんじゃねぇ
633恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:33:40
629以降は大学生さんの自演ですね
430のほうが面白いんであなたは洋梨です
自演までして書こうというそのあさましい根性はいけませんよ
634恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:36:54
>>633
あきらかにその書き込みのほうが430の自演に見えるから
やめたほうがいいと思うぞ
こっちは大学生さんの小説楽しみにしてんだ
430もおもしろいかもしれんがわざわざ大学生さんを陥れるな
635恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:42:03
まぁ誰がなんと言おうと俺は大学生さんの小説が好き
636恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:46:37
俺は430さんの作品が好きだな
続き待ってるよー
637恋する名無しさん:2005/06/20(月) 23:49:24
俺はどっちも好きだ−−−!
638現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/20(月) 23:51:04
まぁなんかいろいろありますが…
今日記を見てるんですが久しぶりに高校時代の
エピソードでも書こうかなって思ってます。
大学生編はさっきのでひとまず完結ということで
もう話が1ヶ月前まで来てしまったからw
639恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:03:57
>>638
久しぶりに高校編に期待しています
640恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:05:18
上のは噂の大学生のだったんだ。噂どおりのGJっぷり。
コテ名乗ってるのに書くときもコテにしないのかい?
641恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:17:39
大学生いらね
642恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:17:46
>>638
今気付きました
これからはコテを付け加えます

とりあえず高2の9、10月の日記見てたらネタがわきまくってきたので
付き合ってすぐの頃の心温まる?エピソードでも書きます。
643現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/21(火) 00:18:25
>>642
トリ付け忘れました
644恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:26:37
430さんのうまさに比べると、やはり文章の破綻がつらいな
それでも最初の頃は話に動きがあってすげー面白かったけど
俺って文章ウマー♪ ファンサービスしてやってるだけだぜナルじゃないぜ
とか思ってるんならイラネーから
645恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:30:34
>>644
お前がイラネーとか思ってても俺はいる
文章の破綻とか気にしてるなら最初から見るなと言いたい
とりあえず消えろ
646恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:32:31
>>644
そうか?
文章の破綻とかまったく気にならないんだけど
むしろどこら辺が破綻してるのか気になる
647恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:34:36
>>645
643=430
648恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:39:34
430の後だから大学生がかすむかすむ!
場つなぎ程度によろしく。
649恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:40:57
>>647
まぁそう言いたくなる気持ちもわかるが
純粋な430氏のファンなら大学生さんを批判するはずがない。
むしろスルーするから。
だからこれは単純に荒らしだからスルーすること。
650恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:44:04
>>648
そうか?俺はどっちも好きだが
651恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:44:35
どっちも好きな俺が言ってみる
430氏は女性特有の技巧的な言い回し
大学生さんは読ませるために会話を中心に取り入れ臨場感を大事にしてる
どっちもそれぞれ特徴があるし好みの問題だからどちらがうまいとか
いえない。それに書き手はそんなこと望んでないんだから
非生産的な話題はやめよう。
652恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:45:26
>>650
明らかな荒らしか厨の仕業だろ
ほっといた方が無難
653恋する名無しさん:2005/06/21(火) 00:51:42
>>642
高校編久しぶりに読みたいです。
荒らしは気にせずどんどん投下してください。
654大学生「初々しい二人」1:2005/06/21(火) 01:01:49
これはまだ付き合い始めて1週間たったときの話しである
「ねぇ、I君。」
「ん?」
「今日は部活あるの?」
僕のもつテニスバッグを見て彼女が言った。
「ああ。ごめん。定休だけどチビ(部長)がやろうって言い出して。」
「じゃああたしI君が部活終わるまで図書室で待ってるよ。」
「えっ!いいよそんなことしなくても。」
「ううん。私待つの好きだし…それに勉強してるから…。」
あいかわらず彼女は美しい。それになんとなく甲斐甲斐しい感じがしていい。
「じゃあどうせ定休だし早く切り上げるよ。
 5時ごろには図書室に行くよ。」
「別にいつまでも待ってるから気にしないでいいのに…。」
「いや、あまり待たせるのも悪いし…。
 それにあいつらと一緒の時間帯には帰りたくないし。」
朝の登校中に坂を上りながらそんな話をしていると後ろからA美がやってきた。
「おいっす!」
「おお!T田早いな!」
僕らはラッシュの時間は人がたくさんいて嫌なのでなるべく早く学校に来ていた。
そういう考えのカップルも結構いるみたいだった。
「もぉ〜二人とも朝っぱらからラブラブするのやめてよね〜。」
「してね〜よ。」
そんな僕たちの様子をS田さんは笑顔で見ていた。
655大学生「初々しい二人」2:2005/06/21(火) 01:02:13
「それにしてもあんたら二人うまくいってよかったわ〜。」
「おかげさんで。」
「Kちゃんの相談に乗ったりして大変だったんだから…。」
「A美ちゃん!それは言わないでって言ったのに…。」
彼女は顔を少し赤らめてA美に抗議する。
「あれ…?ご、ごめん。てっきりもうIに言ったのかと…。」
「何の話?」
僕は二人の会話がわからず不思議そうな顔をする
「まっ!とにかくあとはよろしくやっててよ!」
そういうとA美は逃げるように先に走っていく。
「もう…A美ちゃんったら…。」
「あの…なんの話しだったの…。」
大体内容はつかめていたがこの後僕は衝撃の真実を知る。
「私もA美ちゃんにいろいろ相談してたの…。」
彼女はかばんを両手で持ちながら、顔を真っ赤にして少しうつむきながら言った。
「何を?」
と鈍感な僕は聞いてしまった。というより彼女の口から聞きたかった。
「その…デートのこととかいろいろ…。」
「そうか…あいつあんまりそんなこと言ってなかったな。」
「うん…。」
このときは必要以上に彼女が照れているのがなんだか気になった。
けれど僕は特に深く考えることもなくそのまま話題を変えてしまった。
そしてその朝は結局校門のところで別れてしまった。
656大学生「初々しい二人」3:2005/06/21(火) 01:03:14
「なぁ、I。」
「なんだよ。」
「どこで告白したの?」
体育の時間に合同クラスで隣のクラスの元級友から聞かれた。
ちなみにこいつの名前はS藤Y介。下の名前が僕とまったく同じという嫌な奴だ。
「そんなんどこだっていいじゃん。」
「けち!教えてくれたっていいじゃん。」
いつの世も他人の恋愛模様を聞きたがる奴というのは存在するものだ。
「もうキスしたの?」
「告白はメール?」
人が怒らないと際限なく聞きただそうとしてくる。
「うるっせぇー!」
そんな野次馬?を一蹴して僕はバスケのシュート練習をし始める。
付き合ったばかりのカップルはよく人から話を聞かれてうざいというが、
僕もかれらの心境が少しづつわかりはじめていた。
しかし質問攻めは一蹴すればやめさせられるがそのかわりノリの悪い奴だと
思われる。まぁもとからノリのいい男ではないので何の気にもならなかったが。
結局一日中というと大げさだが人が集まる機会があるときは何かと
S田さんのことをネタにされ続けた。昼食をとっているときなどである。
そして放課後に部活に行くと先輩がいないせいかさんざんテニスをしながら
からかわれた。真面目に部活をやっていないし、そもそも定休なので
都合のいい言い訳を考えて4時半には部活を抜け出した。まだ9月だったし、
汗臭いまま彼女に会いに行くのも気が引けたので、
部室棟のシャワールームを借りて一応身支度を整えた。
その際ワックスを忘れて友人のかばんを物色したのは内緒である。
そしてそれが僕と中野ワックスとの初めての出会いだったのだ…。
657恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:10:30
>>656
C
658恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:15:15
>>656
最後の一行ワロスw
やっぱ大学生さんの文章好きだわ
659657:2005/06/21(火) 01:17:22
文才って本読んでたらつくもんかね??
660恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:21:04
ここから中野ワックスとの恋愛編が始まったらワロスw
661恋する名無しさん:2005/06/21(火) 01:40:43
>>657
どうだろ
大学生サンは文学青年らしいから、なんかうまいのもうなづける。
いちど430サンの読書歴とか聞いてみたいもんだが。
662大学生「初々しい二人」4:2005/06/21(火) 01:42:16
結局図書室についたのは5時を少し過ぎたあたりだった。
窓から中を覗くと、彼女は中で机に向かって勉強していた。
しばらく彼女を眺めていた。彼女の後ろ姿がなんだか愛しい。
苦労して付き合ったのだから感慨もひとしおだった。
あまり長く覗いていると覗きに間違われるので僕は引き戸を開けて中に入った。
「S田さん。遅れてごめん。」
そういいながら僕は彼女に小走りで近寄る。
「あ!I君。今丁度きりのいいところだったの。
 すぐに片付けるから待ってて。」
一体何の勉強をしていたのだろうか?机には参考書?らしきものが
いくつも開かれていた。それは良く見ると世界史の資料集などだった。
「あせんなくていいよ。」
そういいながら僕は図書室を眺めていた。
僕らのほかに誰もいない。そう考えるとなんだかドキドキしてしまった。
「他に誰もいないの?」
「うん。一時間ほど前に図書委員が鍵を預けて帰っちゃったから。」
「適当だねぇ。」
「ううん。おかげで集中できたから…。」
そういいながら彼女はかばんに参考書をつめこんでいた。
「それじゃあ重くない?学校に置いておけばいいのに。」
「でも家でも使うから…。」
彼女が学年でも頭がいいほうだとは知っていたがまさかこんな努力家だったとは。
少なくとも当時の僕は部活のせいで家で勉強したことなどなかった。
663大学生「初々しい二人」5:2005/06/21(火) 01:42:47
「そうか…大変だね…。」
結局半ば感心しながらそんなことを言うしかなかった。
「それでね…あの…朝のことだけど…。」
「え?朝…?」
彼女が急にしおらしい顔で言うのでなんとなく僕も緊張してしまった。
「ほら…A美ちゃんが言ってたことだけど…。」
なんだか彼女は言いにくそうにもじもじしていた。
「う、うん…。」
彼女がなんだかすごいことを言い出しそうで僕は生唾を飲み込みそうになった。
「あの…前から言わなくちゃって思ってたんだけど…。」
なんとも真っ赤な顔で言われるもんだから僕もなんだか恥ずかしい。
夕日の似合う光景だがあくまで夏だったので外は明るい。
「その…実は…A美ちゃんに相談してたことってね…。」
「うん…。」
「やっぱり恥ずかしい…。」
そう言って彼女は後ろを向いてしまった。
僕はその場で本気でずっこけそうになった。
「ええ〜!?気になるじゃん!」
そう言って僕は彼女の向かい側に移動した。
「だって…やっぱりいいよ…。」
結局彼女は恥ずかしさでうつむいてしまった。
僕としてもそういうときの彼女に無理をさせるのもかわいそうなので
さっしてやることにした。けれど一体彼女が何を言おうとしてるのか
まったく見当がつかない。
664大学生「初々しい二人」6:2005/06/21(火) 01:43:33
「じゃあ俺が聞くよ。あってたらうなずいてね。」
そういうと彼女はコクリとうなずいた。
「実はA美に俺の人物像を聞いていた?」
「それもそうだけど…。もっと別なこと。」
「じゃあ…実は俺とは付き合いたくなかった…とか?」
そういうと彼女は首を振って否定した。
「その逆…。」
「なるほど!実はA美にS田さんも相談していた!
 …でもそれは知ってるけど…?」
「委員会で一緒になる前から相談してたの…。」
「…え?一年のときからってこと?」
「う〜ん…そういうわけじゃないけど…。」
「???」
まったく展開が読めない。
「A美ちゃんとは一年のときに図書委員で一緒だったの。
 そのときからいろいろ助けてもらって…。」
「えっ!?あいつ図書委員だったの!」
知らされる驚愕の真実。なるほど一年のときからあいつはS田さんに
仕事をおしつけていたのか。
665大学生「初々しい二人」7:2005/06/21(火) 01:55:25
「だからそのときいろいろI君のこと教えてもらってたの。」
なるほど太宰事件か。重い全集を8冊ほど借りたあの事件のことか。
つまり変り種として話題にA美の奴が持ち出していたということか。
「それで委員会で一緒になって…。」
人がいろいろ考えている間に彼女は続ける。
「一年のときは冷たい人だなって思ってたけど…。」
まぁ一年を通してしゃべったのは文化祭の準備のときぐらいでそれ以外で
彼女とまともにしゃべった記憶はないのだから。
というよりクラスのほとんどの女子としゃべったことがなかった。
なんとなく女子が近づかなかったのだ。
「A美ちゃんから昔の話聞いて…。」
「ああ、そんなの別に大げさに言っただけでそんな関係ないよ…。」
たしかに一時期ニヒルにそのことを引きずっていた時期もあったけど
実際はそのときはすっかり忘れていた。
「それに高校入って男の人とまともに話せたの初めてだし…。」
彼女としては相当努力しているのだろうかぼそぼそとだが、
それでいて重々しい言葉が彼女の口からつむぎだされる。
「そうだったんだ…。」
はっきりとは言わないがこれはいわゆるギャップに惚れたという奴だろうか?
しかしそれがどうして言わなければならないことなのかさっぱりわからなかった。
「でも…それがどうして俺に言ってはいけないことなの?」
「だから…実は…。I君と仲良くなれるようにA美ちゃんにいろいろ
 助けてもらってたの。」
そういえば唐突にA美が僕にS田さんの話をしていたのを思い出した。
666大学生「初々しい二人」8:2005/06/21(火) 01:59:55
「えっと…それはいつごろから…?」
「初めて二人で作業をしたときから…。」
携帯の番号を聞きそびれて軽くショックを受けたときのことか。
「つまり…ちょっと悪い言い方するとA美に根回ししてたってこと?」
「うん…。」
それを聞くとなんだか僕は恥ずかしさがこみ上げてきてしまった。
「本当に?」
彼女はコクリとうなずく。
付き合うのを了承してくれたときもうれしかったがこの真実を知らされて
さらにうれしくなってしまった。まさか既にあんなときから
A美の手のひらでもてあそばれてたとは。なんだかA美に感謝のしるしとして
何かをプレゼントしてやりたくなった。
「そ、そろそろ行こうよ。部活の奴らももうちらほら帰り始めるし。」
恥ずかしさと妙な高揚感で僕はその場を早く逃げ出したくなった。
「うん…。じゃあ鍵預けてくるから校門で待ってて…。」
「わかった。」
二人とも真っ赤な顔をしていただろう。
結局その日の帰り道に僕は妙なテンションで彼女と会話をしていた。
その晩10時ごろ当然のごとくA美にメールを送ったが、
結局寝ていて気付かなかったので翌朝に何の話か聞かれたが
その頃にはテンションも回復していてなにも言わなかった。
もし夜に奴が起きていたら僕は感謝のしるしに何かをプレゼント
していただろう。それを今考えると彼女に寝てもらっていて
正解だったような気がするのは内緒である。
667現在大学生 ◆4.KxX6FtKw :2005/06/21(火) 02:01:51
急いで書いたらこんな時間になってしまった…orz
でもとにかく久しぶりに高校編書いて
なつかしさにほろっときました。
またいずれネタを探して書こうと思います。
668恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:06:10
大学生さんGJです!
今の大学生編見た後だとこちらもなんだか感慨がわいてしまいますねw
669恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:09:46
>>667
いずれと言わず毎日でも書いて欲しいのだが…。
670恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:10:57
大学生さん乙です
またネタ見つかったら書いてください

430さんも期待してます
671恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:11:42
>>669
一部に大学生さんの小説をうっとおしがってる奴がいるから遠慮
してるんじゃないか?
俺としてはそんなの無視してどんどん書いてほしいが・・・
672556:2005/06/21(火) 02:13:24
大学生さんお疲れ様です。
またありましたら、乗せてくださいね。

スレの進みがとまったら、書こうかしら…
673恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:20:51
大学生さん乙

今日は430さんは帰ってこないのかな。
デートかW
674恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:34:09
とりあえず前スレ見てない人ように俺がまとめを書こう
大学生さんの書いている小説には時間軸があり、
それぞれ高2→高3→大学生活
と書かれており、登場人物である(っていうか本名らしい)
I Y介とS田K織さんの二人の恋愛経験を語ったものである。
最初の委員会での出会いから夏の文化祭そして告白までと第一部?が続き
その後二人の進展を語った短編集を得て、大学生活編へと進みました。
恋人同士に訪れる微妙な心理描写や臨場感を大切にしており、
高校生時代の小説は日記を使い詳細に書き込まれたものである。
その他いろいろな道具を使って再現しているので、
単なる小説ではなく一人の人間の物語を読んでいるような気持ちになる。
ちなみに起こった出来事はすべて真実で台詞は5割が脳内補完らしいです。
675恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:40:52
大学生いらねーよ
676恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:45:58
>>674
俺もリアルタイムで花火大会編とかクリスマス編みていたが
泣きそうになったからな。
とくに花火大会編では感動した。
前スレもう消えてしまったがどこかに保管しておいてほしいものだ。
677恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:48:30
花火大会編読みたいんだけど
前スレ見れないから誰かうpしてくんない?
678恋する名無しさん:2005/06/21(火) 02:55:14
>>677
一応コピペしてあるから貼るよ。
レス数省くために少々つめこむよ
679大学生さんの花火大会編1:2005/06/21(火) 02:56:55
そして僕は彼女との待ち合わせ場所にでかけた。
前日に告白の台詞をシミュレートしていたので準備は万端といえば
万端だったのだがどきどきはしていた。
そうして僕は待ち合わせの場所に着いた。
気を利かせてなるべく人のいないところを選んだので、
人がたくさんいたにもかかわらず、彼女は一目でわかった。
彼女は浴衣を着ていた。
知らない人が見たら高校生だとは思わないのではないか?
彼女はすごく色っぽかった。もちろん誇張などではなく、
明らかに周りの浴衣ブスどもとは一線を画していた。
「S田さん。」
「あっ、I君…。」
「浴衣…着てきてくれたんだね…。」
「だって…着てきてっていってたから…。」
このとき彼女は恥ずかしそうにうつむいていた。
「すごくきれいだよ…。」
僕もこのとき照れなど忘れて言ってしまった。
「もう、恥ずかしいから行こうよ。」
そういうと彼女は歩き出した。
「ちょっと待ってよ。」
僕はそういうと彼女のあとを追いかけた。
そして人が一杯集まってるなかをかきわけて、
川沿いの土手に来た。そこにはカップルがたくさんいた。
「えっ、なんかここまわりカップルばっかりだよ?」
彼女は周りを見渡すと恥ずかしそうに言った。
「いいんだよ。ここ見やすいし。」
そういうと僕はそこに座った。
「もう…。」
彼女は何か言いたげだったが僕の横にちょこんと座った。
そしてしばらく話しをしていると花火が上がった
680大学生さんの花火大会編2:2005/06/21(火) 02:57:25
「わぁ…綺麗…。」
僕はそんな彼女の横顔を見ていた。
言うなら今しかない!
そんなことを考えていた。
周りをみると何人かのカップルはキスをしていた。
「よし!」
僕は小さく叫ぶと彼女を見て言った。
「ねぇ、S田さん。」
彼女はこちらを見てきた
「んっ?なに?」
「聞いてほしいことがあるんだけどいいかい?」
「うん…。」
彼女も僕がこれから何を言うかがわかったみたいだ。
そして僕は初めてS田さんに自分の素直な気持ちをぶつけた。

「正直さぁ。いままでいろんなことあってさぁ、人付き合いとか
くだらないことだとずっと思っていたんだ。
でもやっぱりいろんなことあってそれで二年になって委員会で
S田さんと同じ班になってS田さんの話聞いてさぁ、
このままじゃいけないなって思い始めてそれで
いろいろS田さんに言ってきたんだけど、
この夏休み二人でいろいろでかけて俺わかったんだけど
文化祭のあと、君を救うとかえらそうにいったけど
本当は僕が救われたかっただけかもしれないんだ。
結構支離滅裂になっていた
「とにかく!本当は俺がS田さんにお礼が言いたかったんだ。
そしてえらそうに言ったことを誤りたかったんだ。」
僕は彼女を見て必死な顔で言った。
すると彼女はいつもの申し訳なさそうな顔ではなく、
優しい顔で僕を見ながら言った
681大学生さんの花火大会編3:2005/06/21(火) 02:57:48
「それは違うよ。I君は私のためにわざわざいろんなことを
してくれた。私もこの夏休みで元気が出たの。
それもやっぱりI君のおかげ。I君は私のこと
被害妄想ってよく言ってたけど確かにそうだったのかも知れない。
けど今はもっと前向き。だからI君が誤ることないよ。」
僕は彼女の言葉を聞き終わると、いままでいいたかったことを
言った。
「俺がなんで女嫌いって言われているかはね、
俺の理想のタイプが関係しているんだ。」
僕は前を向いて花火を見ながら言った。
「えっ?」
彼女は僕の横顔を見ていた。
「小説読んでる間に小説にでてくるような可憐な女性が
俺のタイプになっちゃってたんだ。もちろんそんな女性いるわけ
ないじゃん。今の世の中女性も強くなってるしね。
それに可愛い子や綺麗な子ってのは自己主張するもんじゃん。
別に女性蔑視しているわけじゃないけどね。
だからそういう子が理想のタイプだったんだよ。
そしてあの文化祭の日に着物を着ている君を見た。」
そして僕は彼女を見た。
「ああ、この人は俺の理想の人だって。」
「えっ…あ…。」
彼女は恥ずかしさで下を向いた。
「きっとあたしI君の理想のタイプなんかじゃないよ…。」
そして彼女がまだ何かを言おうとするのをさえぎるように
僕は続けた。
「うんっ。違った。」
「えっ…?」
彼女は意外な言葉に驚いたように言った
682大学生さんの花火大会編4:2005/06/21(火) 02:58:07
「違うんだ。理想じゃあないんだ。現実にいたんだから。
現実に目の前にいるのに理想を追いかけるほど俺は馬鹿じゃない。
だから夏休み俺は君を知るために一緒にいろいろなところへ出かけた。
それで俺は思ったんだ。」
そこで僕は彼女をみて今までためていた言葉を言った。
「君が好きだって…。」
彼女は僕の目を見ていた。とまどうような目をしていた。
「もし、俺みたいなのでよければ頼ってほしい。
 君が悩んでいることを話してほしい。
そしてしばらく間をつくる
「もし俺みたいなのでよければ付き合ってほしい…。」
心の中で奇妙な達成感が踊っていた
彼女はしばらく僕の目を見ると
いつもの申し訳なさそうなS田さんではなく、
あの茶道部の茶室で客を相手にしていたような
やさしい笑顔で僕を見ると、
「私も、私もずっとI君のこと好きだった…
だから私もI君と付き合いたい。」
言い終わる前に彼女はうつむいて泣いてしまった。
精一杯言おうと努力していたのだろう。
たまらず彼女を優しく抱きしめた。
女性特有のいい香りが漂ってきた。
花火はクライマックスに達していて、
僕とS田さんを幻想的に彩っていた。
こうしてこの日から僕たちは付き合うことになった…。
クリスマス前夜のことである。
僕は今日も部活を必死にがんばっていた。
「おいっ!I〜お前明日暇?女子とボーリング行くんだけど。」
部活のメンバーが言ってきた。
「あれ?明日って定休じゃあ…?」
「だから放課後にボーリング行ってそのまま焼肉食いにいくんだよ。」
僕はかねてからS田さんとクリスマスの日は約束していた。
S田さんのおうちにご招待されているのである。
「いやぁ、夜はちょっと…。ボーリングならいいけど…。」
「おいおいまじかよ。いいなぁ〜彼女持ちは。
じゃあボーリングには出れるんだな?」
「ああ。」
僕と彼女との関係はもう誰でも知っている。
テニス部内だけでも彼女持ちなど5人はいる。
高校2年生ともなると女の子と付き合ってるだけで
何もとやかく言われることなどない。
最初のうちはいろいろと恥ずかしいが、馴れると
もはや周りも騒がなくなる。
S田さんは僕と付き合ってから別人のように変わった。
普段人前であまり僕と話しをしなかったのが、最近は平気で
しゃべるようになった。僕はそんな彼女の変化をよい兆候だと
感じていた。言い換えれば積極的になったというのだろうか。
だがまだ名前で呼び合ったり、初キスもしていなかった。
積極的といっても、人間関係で積極的になっただけで。
僕といるときは自分から何かを頼んだりすることはなかった。
僕の言うことならなんでも聞くのだ。
初め僕も従順でかわいいと思っていたが、やはり長く付き合っているうち
に彼女の主体性のなさに僕はある種の危惧を感じていた。
それに、僕以外の男子とも話し、明るく笑いあうまでにはいたったが、
彼女はそれに常に義務的な苦痛を感じているのだ。
「やっぱりI君としゃべっているほうが落ち着く…。」
そんなことを常々言っているのだ。
一般的な男性ならそれで喜ぶだろうが
将来を見越せばそれは直すべきだと僕は感じていたので、素直に喜べなかった。
それに、受け答えがよくなったのでいろんな男性から気軽に話しかけられ、
そのたびに疲れるなどという悪循環が生じていた。
「なんとかしなくちゃな…。」
そんなことを考えながら部活をしていた。
その日はS田さんと近所の○○(お店)で食事をする予定だった。
部活が終わって家に帰ると僕はシャワーをあび着替えると、
急いで待ち合わせ場所に向かった。
しかし待ち合わせ時間は6時だったにもかかわらず2分遅刻してしまった。
「ご、ごめん。遅れて。」
「ううん。今来たとこ。」
彼女は笑いながら言った。
「おいおい…。」
僕はそう言うと彼女に向かって言った。
「どうせまた30分ぐらい前から待ってたんでしょ?」
「ううん。」
彼女は首を横に振っていたが僕にはわかっていた。
「もっと遅くきてもいいんだよ?6時丁度でも。」
「ううん。あたし待ってるの好きだから…。」
「それ前にも聞いた。」
ちょっと僕は怒った口調で言った。
彼女は困った顔をしていた。」
「いい?待つの好きなのはわかるけど俺としては
そんなに待たせていたと思うとなんか罪悪感感じるんだよ。
 俺のこと待ってくれるのはうれしいけどもう少しゆっくり
きてもいいんだよ?風邪引いちゃうし。」
彼女に優しく諭すように言った。
彼女は僕の話を聞くとうなだれて
「ごめんなさい…。」
と申し訳なさそうに言った。
「別に怒ってるわけじゃないよ、心配してるんだ。
さぁ行こう。」
そういうと僕は彼女の手をとって歩き始めた。
「うん!」
彼女は笑顔でそういうと僕の手を握り返してきた。
そして○○で食事を終えると、
帰りに公園によってベンチに座った。
その公園は近所の某有名公園(嘘)であり、
よくカップルが夜に愛をささやいていた。
しかもその日はクリスマスイブだったので
周りにもカップルがたくさんいた。
時刻は9時を回ったあたりである。
僕たちは自販で缶コーヒーを買うと
近くのベンチに座った。
「はぁ〜暖か〜い。」
彼女は飲みながら楽しそうに言っていた。
僕はというとその横に座ってコーヒーを飲んでいた。
吐く息も白かった。
「ねぇ。I君。」
彼女は僕を見て言った。
「あしたうち来てくれるんだよね?」
「ああ。」
「ごめんね。本当は嫌でしょ?」
「えっ?」
「あの時メールでI君すぐにOKって言ってくれたけど
私あの時断られるんじゃないかって思ってたの…だから…。」
僕にはまたまた彼女の言おうとすることがわかった。
「つまり俺が嫌だけど断れなくてしぶしぶOKをしたってことかい?」
「うん…。」
彼女はコーヒーを両手でもちながら前を見て言っていた。
「そんなことないよ。俺は嫌なことは嫌ってきっぱり断る。
それに君のおうちに招待されるのだって悪い気がしない。
さすがに両親がいたら行くの嫌だけど父親は単身赴任でいないんでしょ?
それなら大丈夫さ。」
「うん。ごめんなさい。ママがどうしても会ってみたいっていってるから…。」
「まぁそんな深く考えるなって。俺も別にそんなに嫌じゃないし…。」
「それならいいんだけど…ごめんね。」
彼女はあくまでも謝っていた
「それより。俺はS田さんにずーっと言いたかったことがある。」
僕は少し力強く言った
「えっ?」
彼女は僕のほうを見た
「S田さんもう付き合って3ヶ月たつのにまだ他人行儀だよ。
もう少し俺のことを信用してくれよ。」
「ごめんなさい…。」
彼女はまたうつむいてしまった。
「それ!S田さんすぐ謝るのかよくないよ。君は何も悪いことしてないん
だから。それにもっと俺にも言いたいこと言っていいんだよ?
頼みでも何でも。俺が聞かないと教えてくれないじゃん。」
僕は早口でまくし立てた…
彼女は泣きそうな顔をしてうつむいていた。
こういうところはやはりよくない。僕はそう思っていた。
「ほら、顔上げて。」
「すぐしたを向いてしまうのもよくない癖だよ…。」
僕は彼女の顔をそっと持つと
彼女の目をみながら優しく言った。
「俺のこと嫌いかい?」
彼女は首を振った
「じゃあ俺のこと好きかい?」
彼女はこくりとうなずいた。
僕は手を降ろすとベンチに両手をつき、
彼女の目をみながら言った。
「ならもっと堂々としなよ。君はかわいいんだから。」
そういうと僕は彼女の手を握って言った。
「目を瞑って…。」
そして僕は彼女の唇にそっと口付けした
人生で初めての女性とのキスだった。
そしてそれは触れるような他人行儀なキスだった。
少し早く離してしまったが彼女と僕は見つめあった。
彼女は恥ずかしそうにしたを向いていた。
「S田さん。」
「えっ?あ…。」
僕はそういうと彼女を抱き寄せていた。
初めて力強く女性を抱きしめた。
体温が服の上から伝わってきてそしてその柔らかで
しなやかな壊れそうな体に僕は心の底から感動を覚えた
「あ、I君…。」
彼女は目をぱちくりしていたはずだ。
「好きだよ…。」
彼女を抱きしめながら僕は言った
「私も。」
そういうと彼女は僕を優しく抱きしめてきた。
「大好きだよ…。」
「私も…。」
「愛してる…。」
「私も…。」
そんな青臭い会話を繰り広げながら10分近くも抱きしめあっていた。
そして僕は彼女を離すと、
「S田さん。目を瞑って…。」
と、本日二回目のキスを強要した。
「ん…。」
彼女は今度は迷いのない顔で目を閉じた。
そして僕は人生で二回目となるキスをした。
今度のキスはさっきと違い、10秒近くしていた。
顔を離すと僕らはお互いに微笑みあい、
なんだか恥ずかしさで照れてしまった。
「ごめん…。」
そこでなぜか僕は謝ってしまった。
「コーヒーの味がする…。」
彼女は言った。
僕はたまらず横においてあったぬるくなってしまったコーヒーを飲みほした。
すると突然彼女は、僕の腕をとると、
「I君…。」
といって僕の唇にキスをしていた。
ふいをつかれて僕はとまどってしまったが。
さっきと違う力強いキスに体中の力が抜けた
これが人生3度目のキスだった。
そのキスが終わると僕は彼女をみながら、
「ねぇ、もう苗字で呼び合うのやめようよ。」
と言った。彼女はそれをきくとすぐに
「うん…。」
とうなずいた。二人の吐く白い息が印象的だった。
「じゃあ俺のことはY君って呼んでよ。」
「Y…君…?」
「そう!俺もK織って呼ぶから。」
「やだ…恥ずかしい。」
彼女はそういうとまたうつむいてしまった。
僕はその姿をみながら、
「これは簡単には直らんなぁ〜。」
などと複雑な気分になったのを覚えている
そうして僕と彼女は本当の意味でも恋人になったのだ
688678:2005/06/21(火) 03:03:31
>>677
一応クリスマス編も貼っといたぞ
まとめサイトないから直接コピペったが
この2作だけはどうしても貼りたかったw
689677:2005/06/21(火) 03:16:04
>>678
さんくす
690恋する名無しさん:2005/06/21(火) 03:40:37
おお!久しぶりに読んだが初々しい二人最高だねw
691恋する名無しさん:2005/06/21(火) 08:56:44
昨日大学生さん降臨していたのねw
久しぶりに乙です
692恋する名無しさん:2005/06/21(火) 09:06:20
文学青年? はっw
ラノベは文学じゃないぞwww
693恋する名無しさん:2005/06/21(火) 09:07:07
書きながらおなってるのか?大○生
694恋する名無しさん:2005/06/21(火) 10:34:06
>>692
>>693
死ね
695恋する名無しさん:2005/06/21(火) 11:13:01
大学生もういいって!まじで。
696恋する名無しさん
>>694
自演乙