.,-=-,
,=‐、 、,,,_ _,,,、 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;K .|l、_i
l´ li 'ヽ= ̄'\____/ ̄ソ ̄ノ ,;r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、 i l
. lー‐' ! \,ヽ ノ / ,r'";;;;:::::;彡-=―-=:、;;;;;;ヽ | .|
l | ノ ヽ' /;;ィ''"´ _,,,,....ニ、 ,.,_ `ヾ;;;;) i |
. | | i , へ へ i `i!:: ,rニ彡三=、' ゙''ニ≧=、!´ | │ ___. .__
l L_. { へ へ .i| r'ニヽ, ( ・ ソ,; (.・ ') i' ,_/ ̄ヽ !r´ i´ 〉
/⌒'| / ̄ヽi ̄ヽ .| ● `- ' .● .| ll' '゙ ,;:'''"´~~,f_,,j ヾ~`''ヾ. / ', | ,|Y | /
r‐'i | | | |. | ミ  ̄  ̄ ミ| ヽ) , : ''" `ー''^ヘ i! | | ! `´ .l |
| ! ' ! ! l, ヽ / ll`7´ _,r''二ニヽ. l / ' | |
! ,! | ヽ, .ノ !::: ^''"''ー-=゙ゝ リ / ' .ノ
| ヽ | |ヽ /| l;::: ヾ゙゙`^''フ / / /
. \ | . |. ミ_._▼_..-'ミ'ヽ 人、 `゙’゙::. イ ! /
. \ / / ヽ, /' 'ヽ ,ヽ /
つまんね
こいつ馬鹿じゃねーの
ただのズリネタ妄想を書き連ねてるだけ。イカ臭ぇな。
こういう煽りは全部俺のせいにする。非
ひとときの安らぎって…
キモッ!こいつキモッ!!
はやく氏ねばいいのにね^^
!!!!!
嗚呼〜、
>>900ゲットされちゃった…。
密かに狙ってたのに、残念!(´A⊂
ぐすんっ
>>872-894 〜
第14章「僕と彼女の鎮魂歌」
智恵子がイッてから十分あまり経つ。彼女はぼんやりとした目つきで、変わらずに打ち寄せる
外の波の音を聞いていた。時刻は既に1時30分を回る頃だろうか? 小さな鉄格子の窓枠から
月明かりが差し込んでいる…。マサヒコはおもむろに智恵子から身体を離し、そして立ちあがった。
「さて……そろそろ行こうか」
「え、あ、もうちょっとここに……いない?」
智恵子は力なく、しかしはっきりと答えた。マフィア達との打ち合わせでは、深夜2時までにマサヒコ
の家を引き上げるということだった。だから、今から移動を開始しても、マサヒコが鬼畜達に鉢合わせ
する危険は低いだろう。もし、マサヒコに自分(智恵子)を家まで見送らせれば。しかし、念を押すに
こしたことはない。今夜の計画は完璧にしなければならなかった。
マサヒコは否定も肯定もしないような感じで、部屋の中を歩き、先ほど智恵子が持ってきてくれた
彼のリュックのジッパーを開いた。そして中を確認した後、携帯を取りだした。一瞬、脳裏に芽美の
顔がよぎった。
「…だめだ、電波届いてないや」
「ま、岸から近いとはいえ離島だしね。……ところでマサヒコ、携帯使って何しようと思ってたの?」
不意をつかれ、マサヒコは口ごもった。
「ああ、いや、け……警察にでも電話しようと思ってたり」
「何言ってんの。せっかくの冒険なんだから、最後まであたし達2人だけの力でなんとかしようよ」
「それもそうだね……はは、なはははは」
マサヒコは、取り繕うような不自然な笑みを浮かべた。芽美のことが心配になったなんて口が裂けても
言えない。マサヒコは智恵子を目を合わさないようにして、ゆっくりと窓際に歩み寄った。高い位置にある
小さな窓から外の夜空を見上げた。
「それにしても…今夜の月は綺麗だね…」
「そうね、まるであたし達の為にあるみたい」
嬉しいことを言ってくれる智恵子にウインクしてから、マサヒコはもう一度携帯の画面をひょいと覗く。
智恵子の位置から見えないようにしながら、今夜受信した芽美からのメールをチラチラと片っ端から流し
読みした。性欲が引いた今、どうしても幼馴染みの彼女のことも気になってしまうのだ。
「ん…?」
何気なく受信メールを眺めていたマサヒコ。ふと、そのメールの中に一つの違和感を感じた。
「…………。」
始めは何か分からなかった。その違和感の正体に気付くのに、少なくとも数秒の時間を要した。
智恵子がマサヒコに微笑みかけた。
「ねぇ、どうしたの?」
マサヒコは答えない。今、彼の頭の中はグルグルと回っていた。(そんなことありえない、でも…
まさ、か――) 彼の胸にはある一つの疑惑が浮かび上がりつつあった。
「ねぇ、マサヒコったら」
「…………。」
できれば聞きたくない。気付かなければ良かったかもしれない。しかし、気付いてしまった以上、
もう聞かない訳にはいかなかった。少年は意を決した。
「あの…智恵子さん。一つ、聞いていいかな?」
「何?」
相変わらずの天使の微笑みで首をかしげる智恵子。しかしマサヒコは、その彼女の笑顔に、なぜか
総毛立つような、薄ら寒いものを感じた。ためらいがちに、言葉を続ける。
「あのさ、変なこと聞くようだけど、智恵子さんが拉致られたのって、何時ぐらいだったか覚えてる?」
「どうしたの、急に」
智恵子はなぜマサヒコが突然そんなことを言いだしたのか、訳が分からないといった風に答えた。
「さっき……智恵子さんがここに初めて来たとき……確か、こう言ったよね。“今日の夕方殴られて
ここに拉致されてきた”って (
>>527)」
「え? ああ、言ったかな……そんなこと」
智恵子は極力表情を変えないように言った。嫌な予感がした。(まさか、マサヒコの奴…)
「智恵子さん、落ちついて、聞いてね。その……これは、言いにくいんだけど……」
マサヒコの心臓はバクバクと高鳴っていた。次の自分の一言が、せっかく築いた二人の関係を
決定的に変えてしまうかもしれない。“それ”を言ったが最後、もうさっきのような楽しいひとときは、
二度と戻らない気がしたのだ。しかし、もはや後戻りは出来なかった…
「あの、実は俺、今夜芽美ちゃんからメール来てたんだ…。その、夜8時頃に。“今家出してて智恵子のとこに
いるんだけど、今夜11時にあんたのとこ行っていい?”って。」
言いながらマサヒコは目を背けた。さっきまで愛し合っていた智恵子を、問い詰めなければならない
自分の運命を呪った。二人の間には先程とはうって変わった、緊迫した空気が渦巻いていた。
「マサヒコ……あんたあたしのこと、疑ってるの?」
智恵子は抑揚のない声で答えた。重苦しい沈黙が流れる。
「いや、そうじゃないんだけど……俺も、智恵子さんのこと、本当に本当に大好きだし、信じたいんだ
けど……でも」
「そう、そうなんだ――」
少女は少し寂しそうに溜息をついた。マサヒコは思いきって顔を上げると、智恵子が澄んだ目で、
まっすぐとこちらを見据えていた。心なしか、その目が潤んでいるように見えた。
「はぁ〜あ、もうやんになっちゃうなー。せっかくあたしも、普通の女の子になれるかと思ったのに…」
智恵子は斜め下を見つめながら、さっとストレートの黒髪をさらっとかき上げた。
「…そうだよ、マサヒコ。今回のこと、全部あたしが仕組んだことなの。芽美を罰ゲーム名目であんたの
家に行かせて、手引きしたマフィアに襲わせる。その間、当のあんたをあたしが引きつける。」
「……そ、そんな」
少し前まで濃厚な愛を交わしていた女性の口から出る恐ろしい言葉。マサヒコは後頭部にヒンヤリと
しびれるような感覚を感じた。喉がカラカラに乾いている。
「ごめんね、マサヒコ。あたしね、あんたを利用したの。全ては芽美に復讐するために。」
「ふっ、復讐ッ!? ……ってなんで? 芽美ちゃんに?」
マサヒコは一歩後ずさりしながら問う。
「あたしさ、あのコのせいで家族バラバラになっちゃったんだ。それに、好きだった人にもふられちゃった。
でもね、一番ショックだったのはやっぱり、お父さんにレイプされたことかなぁ…」
智恵子は自嘲的に笑った。マサヒコは言葉を返せない。足が震える。足から伝わる石室素材の床の感覚が
ことさら冷たく感じた。
「ねぇ、あんたは知ってるかな? 中2の時、芽美がある男を、チカンの現行犯として警察につきだしたこと。」
「……き、聞いたことあるような、気がする」
なんとか言葉を吐きだした。どっと疲れていた。
「その時の男ってのが、あたしの父親なんだよね」
「―――え?」
マサヒコはほんの一瞬、智恵子の眼を覗き込み、そしてまた俯いた。
智恵子は床に落ちていた自分のスカートを手に取る。破いてしまった為、そのままでは履けない。
どうするのかとマサヒコが見守っていたら、彼女は腰の横のところに紐を持ってきてそれで止めた。
紐パンの原理だ。これでなんとか普通のスカート――ちょっときわどいスリットがあるが――に
見えなくはない。なんとか夜の公道を歩けるぐらいには。
「それでね、本当はお父さんはやってないんだ。無実なのよ、あの人は」
マサヒコの目が、智恵子の口元を見据えた。まるで誰かに殴られたかの様に見える傷は、彼女自身が
つけたのか。少年をだますために。手首に赤い紐の跡のようなアザがある。それに気付かずに、ヌカ
喜びしていた自分がまるでピエロみたいに思えた。だが、不思議と怒りは沸いてこなかった。
「まぁこんなこと言ったって証明できる訳じゃないけどね。でもあたし知ってるから、あの人の性癖。
芽美はお尻を触られたって証言したみたいだけど、あの人、女の子のお尻には全く興味ないの。
それは……あの人にレイプされてたあたしが一番知ってるから――」
切なげな彼女の告白を聞く。マサヒコは何も知らなかった自分を恥じた。どうして、もっと早く
気付いてやれなかったんだろう。取り返しのつかないことになる前に、罪に手を染めさせてしまう前に、
彼女を心から受けとめていればこんなことには…ならずに済んだかもしれないのに。
「今夜で、全て終わりにしたかった……今までのこと、全部……あたしね、マサヒコと愛し合いながら、
思ってたんだ。もしかしたら、やり直せるかもしれない、全てをリセットして、もう一度普通の
女の子としての人生を……あなたと……虫がいいと思うでしょうけど」
「…………。」
智恵子は唇を結び、床を見つめながらため息をついた。マサヒコはぐっと拳を握り締め、涙で顔が
くしゃくしゃになりそういなるのをこらえた。感情移入しやすいこの少年は涙もろいのだが、智恵子の
前でそんな姿は見せたくなかったのだ。
「でも、それもみんなオジャンだね。一番知られたくない人に、知られちゃった……」
智恵子は抑揚のない声で言った。視線を向こうに向け、右頬だけをこちらに向けている彼女の
表情はマサヒコ側からは掴めない。しかし、かすかに肩が震えているのがわかる。
「ねぇマサヒコ? あんたもあたしを捨てちゃうのかな?」
向き直った彼女は、目をやや細め、力ない微笑を口元に浮かべ、寂しそうな顔をしてこちらを
見つめている。マサヒコは問いに窮した。
「…やっぱりそうよね。犯罪者の女なんて、いやだよね」
智恵子は斜め下を見ながらさっと髪を掻き上げた。マサヒコは急に締めつけられたように胸が痛くなり、
彼女に歩み寄ろうとする。
「あの、智恵子さん。俺…」
少女は手を振ってそれを制した。
「ふふっ、気に病む必要はないよ。でも、あたし、まだ心のどこかで期待してた……あんたが、
もしかしたら、倫理よりもあたしを取ってくれるんじゃないかって。一生に外国へ逃げようって
言ってくれるんじゃないかって。あたしと一緒に修羅の道に堕ちてくれないかなって。……
…あはは、また捨てられちゃったな……」
「智恵子さん……」
智恵子は立ち上がって窓際に行き、大きく伸びをしながら気だるそうに満月の月明かりを
体一杯に浴びた。そして、小さな窓枠から見える夜空を見つめた。マサヒコはきまりが悪そうに
ぎゅっと口を結んで、下を向いた。
「嘘よ、嘘。どのみち、こんな身勝手な願い叶うなんて思ってないわよ。それに、そうしなきゃ
芽美の身がどうなるか分かんないんだし。だいたい、彼女を見捨てるなんてマサヒコらしくないでしょ?」
マサヒコは黙って唇を前歯で噛み締め、左右に首を振った。芽美を助けたい、しかし同時に智恵子の
ことも守ってやりたい、それが彼の今の想いだった。
「今からでも遅くないわ、行ってあげて」
「でも、智恵子さんは……。」
「心配いらないよ。しばらくここにいて、朝になったら警察に行って……自首、するから」
南中を終えた満月が、次第に高度を下げつつある。無数の雲が風に吹かれて月の前を横切っている。リリリ
リリ…と鈴虫が寂しげに鳴いていた。こんな小島に鈴虫がいるとは思わなかったが、おそらく本土から船に乗って
運ばれ、岩場の高いところにある茂みに生息域を広げたのだろう。
・・・・・・。
・・・・・・。・・・・・・。
・・・・・・。・・・・・・。・・・・・・。
「それじゃあ、行きましょうか。実は、この島の裏側にカヌーを隠してあるの。それで岸まで行くと
いいわ。カヌーは二つあるから、その片方を使って」
そう言って、智恵子は右手を差し出した。マサヒコはコクリとうなずくと、左手で彼女の手を取り、
そっと重ね合わせた。
そして二人は手をつないだまま部屋から抜け出し、長い廊下を歩き、建物の外へ出た。その間、一言も言葉を
交わさなかった。これから出征に行く兵士が恋人と最後の逢引を噛み締めるような、そんなひとときだった。
表に出ると、智恵子は小島の裏手に回った。マサヒコもそれに従う。小島の裏側は切り立った崖になって
おり、その崖の下に沿って進んだ。裏手には、2m四方ぐらいの小さな洞窟があり、その中に2隻のカヌーが
ロープで固定されていた。荒い波が容赦なく岩場に叩きつけている。叩きつけた波のかけらが夜風に舞って、
冷たい霧と化していた。
ふと少年は海の彼方に目をこらした。広大な夜の太平洋。もちろん海の向こうには何も見えない。地平線まで
暗い海原が延々と続いていた。
マサヒコと智恵子は、二人で一隻のカヌーを島の表側――本土の岸に面した側――に運んだ。朝に向かって
下りつつある落ち目の満月が、二人を淡く照らしている。
カヌーの用意ができた。そうして手を繋いだまま二人はしばらく佇んでいたが、やがて智恵子の方から手を
放し、カヌーの片端を持って抑えた。そして無言で少年に合図した。やや後ろ髪を引かれる想いでそれに
飛び乗ると、マサヒコは思い切って叫んだ。
「あの、俺、待ってるから。智恵子さんが罪を償い終えるまで、ずっとずっと待ってるから!
手紙書く…、それに接見にも何度でもいくから、だから――」
「ありがとう。優しいんだね、マサヒコは」
智恵子は眉毛と唇をキュンと曲げて、ちょっとおどけて言った。しかしその目はとても遠いところを
見ているようだった。マサヒコはいつの間にか智恵子がどこか遠くへ行ってしまうような気がした。
「智恵子さん、約束してくれ。また会えるって。そしてまた二人で一緒に冒険できるって」
「うん、約束する」
.,-=-,
,=‐、 、,,,_ _,,,、 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;K .|l、_i
l´ li 'ヽ= ̄'\____/ ̄ソ ̄ノ ,;r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、 i l
. lー‐' ! \,ヽ ノ / ,r'";;;;:::::;彡-=―-=:、;;;;;;ヽ | .|
l | ノ ヽ' /;;ィ''"´ _,,,,....ニ、 ,.,_ `ヾ;;;;) i |
. | | i , へ へ i `i!:: ,rニ彡三=、' ゙''ニ≧=、!´ | │ ___. .__
l L_. { へ へ .i| r'ニヽ, ( ・ ソ,; (.・ ') i' ,_/ ̄ヽ !r´ i´ 〉
/⌒'| / ̄ヽi ̄ヽ .| ● `- ' .● .| ll' '゙ ,;:'''"´~~,f_,,j ヾ~`''ヾ. / ', | ,|Y | /
r‐'i | | | |. | ミ  ̄  ̄ ミ| ヽ) , : ''" `ー''^ヘ i! | | ! `´ .l |
| ! ' ! ! l, ヽ / ll`7´ _,r''二ニヽ. l / ' | |
! ,! | ヽ, .ノ !::: ^''"''ー-=゙ゝ リ / ' .ノ
| ヽ | |ヽ /| l;::: ヾ゙゙`^''フ / / /
. \ | . |. ミ_._▼_..-'ミ'ヽ 人、 `゙’゙::. イ ! /
. \ / / ヽ, /' 'ヽ ,ヽ /
\ |--=''´ '\ | |
ほっぺにエクボを作って微笑んだ千恵子は、いつもの学校で見る智恵子だった。それを見てマサヒコは
少しだけ安堵した。右手を大きく掲げ、手を振る。
「じゃ、じゃあ俺行くよ、絶対また、笑顔で再開しようぜ!」
「うん、いろいろ……ありがとね」
彼女はそういって、マサヒコの背中を見送った。カヌーを漕ぎながら、少年は途中で2度振り返った。
その度に彼女は、大きく手を振って笑顔で答えた。
* * * *
「行っちゃった……。」
智恵子はカヌー漕いで離れていくマサヒコをしばらく見送っていたが、彼の姿が見えなくなると、
表情を引き締め、目を閉じて、最愛の少年の姿や声を脳裏に焼き付けた。おそらく、もう会うことは
できないその姿を。
風が強くなってきた。この季節にしては冷たい夜風に、智恵子はぶるっと全身を振るわせた。そして、
両手で自分を抱きかかえるようにした。先ほどまでマサヒコに抱きしめられていたのに、今はその暖かい
腕はなく、自分の両腕がその代わりになるしかなかった。空虚な喪失感が胸に広がる。
「――約束・・・か。我ながら、嘘が下手だな。」
マサヒコに自分の犯行を暴かれたこと、今はもう後悔はなかった。すっかり晴れやかな気持ちだった。
(最初からあたしは、鎖を解いてくれる人を望んでいたんだろうか・・・)そうかもしれない。
今頃、マサヒコは芽美の元へ走り急いでいるだろう。彼が走る姿を思い浮かべた時、ふとついこの間の、
体育祭のことを思い出した。
(あいつ、ドジなんだから。地面にあった石につまずいて、転んで、ビリになって、ばつの悪そうな顔
してたっけ…。そんなあいつの手を強引に引っ張って、木陰に行って、そして、風呂敷とお弁当を広げて、
あたしとマサヒコと、未来と芽美の4人でサンドイッチを食べながらくつろいだお昼休み。あったかかったな、
あの時の木漏れ日――)
「あんたともっと早く、できれば中学時代に出会いたかったな。そうしたらあたし達、もっと別の道も
あったかもしれないのにね……。」
自嘲気味に笑うと、くるっときびすを返し、とぼとぼと牢屋跡に戻った。そして看守小屋に入り、
黒い金属質の物体――マフィア達の所有するトカレフの内の一丁――を手に取った。しばらくの間、
手にとったそれをじっと食い入るように見つめていたが、やがてそれを胸に抱え、看守小屋を出た。
そして、少し前にマサヒコと一緒に手を繋いで歩いた長い廊下を、さっきとは逆方向に進んでいく。
彼と愛し合った殺風景なあの部屋に戻ってきた。
マサヒコが手錠足錠で拘束されていたあたりの壁を見やる。もう少年はここにはいない。鳥籠から
解き放たれた小鳥のように、彼女の元から巣立ってしまった。
智恵子はトカレフをベッドに置くと、そっと目を閉じた。りーり、りーりと鈴虫の鳴く声がする。
夜の潮の匂いを感じながら、智恵子は空想の中でその人を想像した。幻想の中のマサヒコは、彼女の
手をとって微笑みかける。そして優しく口付けをしてくれた。智恵子はその熱き幻影との抱擁に身を
任せる。彼女の最後の心残りを、埋め合わせてくれるとばかりに。
ゆっくりと目を開く。相変わらず部屋の中には、彼女一人しかいなかった。誰も見ていない孤独な牢獄で、
智恵子は再びトカレフを手に取り、そしてこめかみに当てた。
「さようならマサヒコ……芽美と幸せになってね――」
そして智恵子は引き金を引いた。
〜 第14章 「僕と彼女の鎮魂歌」 〜 了
128 62/46/55 鳴滝風香
128 62/46/55 鳴滝史伽
138 66/49/66 綾瀬夕映
145 74/54/76 葉加瀬聡美
148 75/54/76 和泉亜子
151 71/52/74 桜咲刹那
151 74/54/79 村上夏美
151 77/51/75 ザジ
151 78/55/80 古 菲
152 72/53/75 佐々木まき絵
152 73/54/76 近衛木乃香
153 78/58/79 宮崎のどか
156 85/76/87 四葉五月
160 77/56/78 超 鈴音
160 81/56/81 釘宮円
161 84/58/84 明石裕奈
162 78/57/78 春日美空
162 82/57/78 長谷川千雨
162 87/67/88 早乙女ハルナ
163 83/57/84 神楽坂明日菜
164 83/56/79 椎名桜子
165 82/58/84 柿崎美砂
167 88/60/86 朝倉和美
172 94/63/89 那波千鶴
173 85/54/83 雪広あやか
174 84/60/84 絡繰茶々丸
175 86/57/83 大河内アキラ
181 89/69/86 長瀬 楓
184 88/69/88 龍宮真名
特厨非氏、イイヨイイヨー!!
でもマサヒコを王子にして芽美のレイプ止めさせたりすんなよー
マサヒコの目の前で輪姦される展開キボン!
ついでにマサヒコもウホ!なマフィアに犯されたらなお良し
.,-=-,
,=‐、 、,,,_ _,,,、 ,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;K .|l、_i
l´ li 'ヽ= ̄'\____/ ̄ソ ̄ノ ,;r'"´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;`ヽ、 i l
. lー‐' ! \,ヽ ノ / ,r'";;;;:::::;彡-=―-=:、;;;;;;ヽ | .|
l | ノ ヽ' /;;ィ''"´ _,,,,....ニ、 ,.,_ `ヾ;;;;) i |
. | | i , へ へ i `i!:: ,rニ彡三=、' ゙''ニ≧=、!´ | │ ___. .__
l L_. { へ へ .i| r'ニヽ, ( ・ ソ,; (.・ ') i' ,_/ ̄ヽ !r´ i´ 〉
/⌒'| / ̄ヽi ̄ヽ .| ● `- ' .● .| ll' '゙ ,;:'''"´~~,f_,,j ヾ~`''ヾ. / ', | ,|Y | /
r‐'i | | | |. | ミ  ̄  ̄ ミ| ヽ) , : ''" `ー''^ヘ i! | | ! `´ .l |
| ! ' ! ! l, ヽ / ll`7´ _,r''二ニヽ. l / ' | |
! ,! | ヽ, .ノ !::: ^''"''ー-=゙ゝ リ / ' .ノ
| ヽ | |ヽ /| l;::: ヾ゙゙`^''フ / / /
. \ | . |. ミ_._▼_..-'ミ'ヽ 人、 `゙’゙::. イ ! /
. \ / / ヽ, /' 'ヽ ,ヽ /
\ |--=''´ '\ | |
. _人
. ノ⌒ 丿
. _/ ::(
. / :::::::\
. ( :::::::;;;;;;;)
. \_―― ̄ ̄::::::::::\
. ノ ̄ ::::::::::::::::::::::)
. ( ::::::::::::::;;;;;;;;;;;;ノ
. / ̄――――― ̄ ̄::::::::\
. ( :::::::::::::::::::::::::::::::::)
. \__::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ノ 、
, .ィ' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
,.' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. ヽ
,' . : : ', : : : : : : 、: : : : : \: ',
,' . ., . : . : ,', : . : . . \ . . : : \ . , . : : : : ',
. i : : i : : :.: ,:/ヽ: ::.. :\ : : :.ヽ : : ::::ヽ:i : : : : : : l
l : : :| : : :l:___ヽ :ヽ::.. :ヽ... :::、:.. _,,;;;;',: : : : :, : |
i : : : : ':´l:/ ` ヾ:ヽヽ、:ヾ ,''´`ー:::::|` : : :l : :|
. l : :l:l : : ::l' ,---,ミ-、ヾヽ `'''メ,==--,,.|,: : : :,' : |
. | /ィ:l : : :>´ , ノ;:'iヾ `ヾ 、/i、ノ;.:i .ヾ: : : ,'ヽ.:|
. | l.l.',', : : :l ヾニノ ヾoノ l : ,' ,' ',' :|
. |ヾ !:i : : :| } | :,' :,'./ : l このスレ、糞過ぎね
. | : `',', :l :|. ,' !: : :,'',: : : i
. | : : :',', ', | ` l , :.,'i::: : : l
. | : : :ヾ, ', ト.、. ,,,__,,, ィ ,' :,':|:: : : :|
l : : :::l ',', ',',::`: 、 . ̄ ̄´ ./::!,' :,' :|::: : : l
l : :: ::| : ', ハ:/::::|` 、.  ̄ , ': |:::','/, :,': :l:::: : : ',
i : :: ::| : : ',',:,'::,┤ : : :`: .- .' : : :.├,:':l,' ,' : :l:::: : :.l:i
. i : :: :::l : : ::','ィ/ヽ、 : : : : : : : : : yヽ,,':,':: : :i::::. : ',:i
支援
>>920 おまえキモすぎるから早く氏ねば?
ちょっと冷静になって自分の書いたもの読み直してみろよw
、、 . : : : : : : : : r'":::::::::::::::::::::::::,r':ぃ::::ヽ::::::::ヽ! ,、- 、
.ヽ:゙ヽ; : : : : : :ノ:::::::::::::::::::::;;、-、、゙::: rー-:'、 / }¬、
. \::゙、: : : :./::::::::::::::;、-''":::::::::: ,...,:::,::., :::':、 _,,/,, ,、.,/ }
ヽ:ヽ、 /::::::::::::::::::::::::: _ `゙''‐''" __,,',,,,___ /~ ヾ::::ツ,、-/
`ヽ、:::::::::;;;、、--‐‐'''''',,iニ- _| 、-l、,},,  ̄""'''¬-, ' ''‐-、 .,ノ'゙,i';;;;ツ
_,,,、-‐l'''"´:::::::' ,、-'" ,.X,_,,、-v'"''゙''yr-ヽ / ゙゙'ヽ、, ,.' j゙,,, ´ 7
,、-''" .l:::::::::::;、-''" ,.-' ゙、""ヾ'r-;;:l 冫、 ヽ、 / __,,.ノ:::::ヽ. / またまたご冗談を
l;、-'゙: ,/ ゞ=‐'"~゙゙') ./. \ / '''"/::::;:::;r-''‐ヽ
,、‐゙ ヽ:::::..,.r'゙ ,,. ,r/ ./ ヽ. ,' '、ノ''" ノ
,、‐'゙ ン;"::::::. "´ '゙ ´ / ゙、 ,' /
128 62/46/55 鳴滝風香
128 62/46/55 鳴滝史伽
138 66/49/66 綾瀬夕映
145 74/54/76 葉加瀬聡美
148 75/54/76 和泉亜子
151 71/52/74 桜咲刹那
151 74/54/79 村上夏美
151 77/51/75 ザジ
151 78/55/80 古 菲
152 72/53/75 佐々木まき絵
152 73/54/76 近衛木乃香
153 78/58/79 宮崎のどか
156 85/76/87 四葉五月
160 77/56/78 超 鈴音
160 81/56/81 釘宮円
161 84/58/84 明石裕奈
162 78/57/78 春日美空
162 82/57/78 長谷川千雨
162 87/67/88 早乙女ハルナ
163 83/57/84 神楽坂明日菜
164 83/56/79 椎名桜子
165 82/58/84 柿崎美砂
167 88/60/86 朝倉和美
172 94/63/89 那波千鶴
173 85/54/83 雪広あやか
174 84/60/84 絡繰茶々丸
175 86/57/83 大河内アキラ
181 89/69/86 長瀬 楓
184 88/69/88 龍宮真名