フレッシュプリキュアで百合4

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1名無しさん@秘密の花園
フレッシュプリキュアの百合について語ろう!
二次創作等も自由にどうぞ

前スレ
フレッシュプリキュアで百合
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1237612270/

フレッシュプリキュアで百合2
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1250244090/

フレッシュプリキュアで百合3
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1251727459/

プリキュア5までの百合を語りたかったら↓
じゅうににんはYES!百合キュア
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1197494966/

フレッシュプリキュアで百合SS保管庫 @ ウィキ
http://www12.atwiki.jp/fleshyuri/pages/1.html

次スレは>>970を踏んだ人が立てること
もしくはスレ容量を見て判断しよう
基本はsage進行で

〜SS投下について〜
名前の欄に題名を入れて欲しいとの事でした。
組み合わせ(ラブ×せつな等)も表記するとさらにGJ。
イメージはあまり崩さない。これ必須。
2名無しさん@秘密の花園:2009/09/20(日) 23:22:09 ID:LORyuwj3
>>1

果てしなく乙!

4に突入するとは思わなんだ。

フレプリ燃料多杉
だがそれがいい
3【Angel Heart】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/20(日) 23:40:03 ID:tBGNrwai
>>1
あなたのお陰でみんなが幸せゲットだよ!お礼&前スレ>791発展SS投下
ラブ×祈里、長め、白百合、少量H


「ラブちゃんごめんね。わたし、今日行けなくなっちゃって…」

連休初日、わたしの家の動物病院はあいにく超満員。だからお休みにしてって言ったのに…。
動物さんたちは悪くないんだけど、わたしには不都合だらけ。


「今日はお出かけして良いって言ったから、毎日お手伝いしてたのに…。」

「ごめんね祈里。まさかこんなに診療受付が来るなんて思ってなかったのよ。」
「次の患者さん呼んで!」

お父さんとお母さん、飼い主さんたちや動物さんたちを見てたら、お手伝いを断る事が出来なくて。

せっかく楽しみにしていたみんなとのお買い物。美希ちゃんがオーディションに着ていくお洋服探し。
この日のために、ファッション雑誌だって一生懸命読んで勉強したのに…。


「はぁ…」
こんなわたしに、神様はさらに追い討ち。
美希ちゃんに断りの電話を掛け、次はラブちゃんに。

「もしもし。ブッキー、実はラブ、体調崩しちゃって。」

「えぇ!?ラブちゃん熱出しちゃったの!?」

リンクルンに出たのはせつなちゃん。ラブちゃんもまた今日の日を楽しみにしていた一人。
あ!みんな楽しみにしてたんだけど。
4【Angel Heart】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/20(日) 23:40:38 ID:tBGNrwai
「ゆっくり休んでね。こんな時は寝るのが一番のお薬だから。」
「うん、ありがと…。」

「せつなちゃん、わたしたちの代わりお願いね。」
「ええ。精一杯頑張るわ!」
ラブちゃんの元気無い声に落ち込み、せつなちゃんの明るい声に再びやる気を起こす。


――頑張れ山吹祈里!!!――


何とか午前中の診療を終え、お昼休憩。どっと疲れが襲ってくる。

「お昼にしましょう。祈里も疲れたでしょ?」
「こりゃ午後も頑張らねばな。」
「うん…」

やっぱり気になるのは美希ちゃんとせつなちゃんの二人っきりでのお買い物。
それとラブちゃんの具合。


(ラブちゃん、今ひとりぼっちなんだよね…)
胸が急に、締め付けられる想いになった。


今すぐ会いたい。


「祈里、ご飯…」
「ごめんなさい!ちょっと出かけてくる!」

「祈里どこ行くんだ?」
「ラブちゃんのおうちっ!」

お昼休みは1時間。
わたしは走った。一生懸命走って。
一秒でも早く、ラブちゃんに会いたくて。
5【Angel Heart】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/20(日) 23:41:12 ID:tBGNrwai
ラブちゃんの家の前に着くと、わたしは乱れた呼吸を戻す。

軽く深呼吸。


「こんにちは。」

「あら祈里ちゃん。今日はごめんなさいね。ラブったらこんな時に限って。」
「ラブちゃん寝ちゃってますか?」
「今お薬持って行ったとこだから、まだ起きてると思うけど…」

「お邪魔しますっ!」
「えっ?あ、あ、どうぞ…。」

思わず駆け足で階段を駆け上る。

ノックもせずに、わたしはドアを開ける。

「ラブちゃんっ!!!」
「うぉっ!わわわわわ!
 
 いたたたた…。びっくりするじゃん!ってブッキー!?」

思わず尻餅付くラブちゃん。
神様の意地悪。着替えしてる時に入っちゃうなんて…。

「ご、ごめんラブちゃん!だ、大丈夫?」
駆け寄るわたし。ちょっと反省。

「うん。それよりブッキー、どうしたの?病院平気なの?」

「今はお昼休憩。それよりもラブちゃんが心配で…。」


「照れるじゃんかブッキー。お見舞い着てくれたんだ。嬉しすぎるよー。」



「会いたかったの…」

わたしの本心だった。自然と体が動いたのも、ラブちゃんに会いたかったからかもしれない。
6【Angel Heart】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/20(日) 23:41:46 ID:tBGNrwai
「ブッキー」
「何?」

「ズボン…、履いてイイ?」


「わぁぁぁぁ!ご、ご、ごめんなさいっ!!!」
もう最悪すぎる展開。わたし何やってるんだろう…。


「パンツ見たでしょ。」
「見てない見てない!!!」
思いっきり首を横に振る。ピンク色なんて見てない!

「顔、赤いよ。」

「ふぇーん…」

そんなわたしを見て、ラブちゃんは笑ってくれる。
元気付けるはずが逆な展開に。
ラブちゃんの笑顔を見てると、ほんとにわたしは幸せ。

「あ、体の具合はどう?」

「うん、今お薬飲んだから寝れば平気だよ。ブッキーの言う事はちゃんと守るよ!」
そう言ってラブちゃんはベッドに潜り込む。
わたしも傍に寄り添う。

「何か入院してるみたいだね。」
「?」
「だってブッキー、ナース服なんだもん。」

「あ…」
急いでたから着替えるのも忘れてた。もうおっちょこちょいすぎるよ、わたし…。

「走ってきた?汗すごいよ。」
ラブちゃんはわたしの額の汗をタオルで拭いてくれる。

「やだ、わたしが看護しなきゃいけないのに。」
「大袈裟だってばブッキー。寝れば平気だって。」
「うん…」

ラブちゃんのほっぺはちょっと赤い。まだ熱が残ってるんだ。
7【Angel Heart】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/20(日) 23:43:48 ID:tBGNrwai
「さ、おやすみしようね。」
わたしはそっと体を倒す。
「ありがと。」

「熱くない?」

「パンツ見られたから熱いかも。わはー」
「もぅー」
ラブちゃんらしい。体調悪いはずなのに、すっかりいつものペース。


わたしはそっと手を握る。やわらかい女の子の手。

見つめると微笑んでくれた。

「ラブちゃん…」
そっと唇を重ねる。

(ん…)
吐息が漏れる。ほんの数秒の出来事。


「病気、移っちゃうよ…」


「今度はラブちゃんが看護してくれるならわたし…」
握ったラブちゃんの手を、そっと自分の左胸に押し付ける。

「ドキドキ…、してるでしょ?」

「うん…」


「病院…、戻らなきゃダメ?」


「ほんとは戻りたくないけど…」


再び重ねる唇。今度は長く。ずっとこのままで居たい。
8【Angel Heart】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/20(日) 23:44:34 ID:tBGNrwai
「じゃあね、ラブちゃん。お大事にね。」
「ありがと、ブッキー。」

寂しさを感じつつ、わたしは部屋を出ようとすると。

「あ、ブッキー!ちょっと!」
「え?」
「ちょっと来て。」
「何?」

「後ろ向いて」
「うん。」


バサッ

「きゃっ」

「たっはー!黄色のパンツゲットだよ!」
「ラブちゃんっ!!!もう!」

「ブッキーだってあたしの見たからイイの!美希たんとせつなも今頃、超ラブラブなんだからいーの!」

「そんなの理由になりません。」
「ケチ」
「知りません。」
「ぶぅ」


体調崩しても笑顔の天使。そしていたずらっ子な天使。
わたしの愛の処方箋、ちゃんと大事にしてね。
〜END〜
9名無しさん@秘密の花園:2009/09/20(日) 23:54:11 ID:LORyuwj3
>>8

GJ!かわいい。

美希たんとせつなが背中合わせに
感動的な本音トークしている時に
あんたたちは何やっとんねんw

10名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 00:08:40 ID:YoZfWTBg
>>8
こっちかw全裸待機発動してたか!風邪引くだろwww
微エロいいねぇ。てかブッキーきゃわ。最高すぎる!今日出番少なかったからおかげで癒された。GJだ。
11 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:26:35 ID:luhhlGGM
新スレ記念カキコ。


まさか4にまで突入するとはねぇ。しかもそのうち二つは容量オーバーでだなんて。

個人的にはSSが活況で幸せな感じです。


さて、本日の神回に触発を受けたのは私だけでは無いと思うのですが。
本編の裏側で、こんなやり取りがあったんじゃないかと妄想。


『Rhapsody in Blue』
美希せつです。
12 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:28:20 ID:luhhlGGM
 名は体を表す、って言う。
 あたしの場合にも、それは当てはまる。
 蒼乃美希。あたしのイメージカラーは、蒼。髪の毛も瞳も、ママ譲りの蒼に近い色。
 モデルの仕事をする際にも、スタイリストさんから渡される服は、その系統の色。
よく似合うね、とカメラマンさんに褒められるのも、やっぱりそっち系。
 スタイリストさんと言えば、一度、こんな風に言われたことがある。

「美希ちゃんは顔立ちが綺麗で整ってるから、あんまり派手な色合いの服よりも、
蒼とか白、黒の服の方がいいのよね。喧嘩しないから」

 あたしの完璧な美貌を引き立たせるには、目立たない色合いの方がいいらしい。
 だから、という訳でもないけれど、普段着も無意識にそちらを選んでしまう。
 だって、似合うって言われる方が、女の子としては嬉しいもの、ね?




   Rhapsody in Blue
13 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:31:16 ID:luhhlGGM
「イマイチね」
「やっぱり、ダメ?」

 溜息を付きながら、美希は試着室のカーテンを閉じる。
 また、ダメか。思いながら、試着していた服を脱いで、彼女は鏡に映る自分の
姿を見た。
 整った顔立ち。白い肌。スタイルだって、身贔屓をさっぴいても良い方だと思う。
 そして彼女が試着しているのは全て、今年の流行や自分に似合うと思う服ばかり。
実際によく似合っているだろうというのは、着替えて試着室を出る度に、店内の
少女達の視線を集めていることでわかる。
 けれど。

「......これは?」

 次の服を着て試着室を出てみるが、せつなは首をフイフイと横に振るばかり。
 そしてまた溜息。美希は服を脱ぐ。さっきから、その繰り返しを、二人は続けている。

 あのタコのナケワメーケとの一戦の後。連休中は時間が合わず、ようやく二人
で出かけられたのは、学校が始まってから。放課後に待ち合わせをして、美希と
せつなは、リベンジとばかりに街に繰り出し、オーディション用の服を選んで
いたのだが。

「これも?」

 やっぱり、フイフイ。首を横に振るせつな。
 これで、美希が持ち込んだ服は全て、せつなに却下されてしまった。
 最初は彼女を納得させるような服を、と意気込んでいた彼女だったが、こうも
続くとさすがに辟易としてしまう。だから、重い溜息。
 やっぱり、ラブとブッキーにも付いてきてもらえれば良かったかな。そんな考えが
つい、脳裏を過ぎって。

「あら?」

 脱いだ服を綺麗に畳んで、試着室を出た美希は、思わず辺りを見回す。近くに、
せつなの姿がなかったのだ。
 店員に服を返してから、彼女は店内を回る。さして時を置かずして見つけた
せつなは、何かを深く思案するような顔でハンガーにかけられたワンピースを
眺めていた。
14 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:33:03 ID:luhhlGGM

「どうしたの、せつな。何か、いいのがあった?」
「え? あ、ううん、そういうのじゃないんだけど」

 答えながら服を元に戻したせつなは、美希を見上げて、問いかける。

「ね、美希。どうして美希はいつも、蒼とか白系の服を着てるの?」
「へ? うーん、そりゃ、似合ってるからだけど」
「――――そう」

 彼女の答えに呟き返しながら、せつなはまた並んだ服に目を落とす。無意識に
だろうか、口元に指を当てて、真剣に考え込んでいる姿に、美希は心の中で思わず
苦笑する。ホント、真面目なんだから。
 思って、気付く。
 そういえば、あたし、自分が選んでばっかりで、せつなに選んでもらってないかも。

「ね、せつな」
「え?」
「今度は、せつなが選んでくれる? あたしに似合う服」
「で、でも――――」
「だーいじょうぶ。もちろん、あたしがダメだと思ったら、却下しちゃうけどね。
これでもあたし、モデルだから。審美眼は厳しいわよ?」

 言葉とは裏腹に、可愛らしい口調でウィンクまでして見せたのは、せつなが
プレッシャーを感じないように。深く考え込まずに、気軽な気持ちで選んで欲し
かったのだ。

「そう――――じゃあ」

 戸惑いながらも、せつなは一枚の服を選び出した。それは。
 赤のチェックのワンピース、だった。
15 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:39:03 ID:luhhlGGM
「これ?」

 思わず、問い返してしまう。今まで赤系の服を着たことが無いわけではないが、
それはいつも薄い色だったり、アクセント程度に入っているだけだった。
 が、彼女が選んだのは、完全に赤基調のもの。美希の選択肢には、最初から入っていなかった服だ。
 せつなは、あたしにこれが似合うと思っているのだろうか。問いかける美希の
視線に、せつなは少しはにかむように笑った。

「あのね、美希はいつも、蒼とか白の服を着てるでしょう?」
「ええ、まあね」
「そういうのって、寒色系の色、って言うんでしょう?」

 突然の展開に、困惑しながらも美希は頷く。確かに、蒼色は寒色系の色だとは聞いたことがあった。

「私も本で読んだだけなんだけど、寒色系の色の服を着ていると、理知的だとか
クールだとか、そんな風に見えるらしいの」

 確かに美希にピッタリよね。言いながら、せつなは照れ臭そうに、彼女を上目
遣いで見つめる。その視線に、ありがと、と答えながら、美希は首筋をかいた。
面と向かってそう言われると、なんだか恥ずかしくなってきのだ。
 それに、彼女は本で調べた、といった。そこまで考えてくれてたんだ、と嬉しく
思う。ホント、せつなって、真面目な子。
 けれど、と美希は渡された服を見下ろす。彼女が選んだのは、赤色の服。暖色
系に属する色だ。せつながピッタリ、と言ったのとは、真逆に近い。

「でもね、美希。私、美希はそれだけじゃないって思うの」
「え?」

 視線を上げると、一歩近付いてきていたせつなが、間近から覗き込んできていて。

「美希はね、完璧な女の子。クールで、かっこ良くって、頼りがいがある――――でも、それだけじゃない」

 フイフイ、とまたせつなは首を横に振って。

「すごく優しくて、あったかい心を持ってる女の子だって、私、思ってる」

 そして彼女は、ありがとう、と言った。

「この前の戦いの時に、言ってくれたでしょ。私を信じる、って――――すごく、
嬉しかった。美希の心のぬくもり、ちゃんと伝わってきたわ」

 大事そうに胸のあたりに手を置くせつな。まるでそこにまだ、美希から伝わって
きたぬくもりが残っているかのように。
 その姿に、美希は思わず、見惚れてしまう。そんな彼女がとても可愛らしく、綺麗だと感じられたのだ。
 それは多分に、せつなの自分への想いを感じ取ったからでもあったけれど。

「だから、ね。美希には、こういう色も似合うと思うの」

 そういうことだったの。思いながら、美希は改めて渡された服を見下ろす。
 暖色。暖かい色。見る人の心に、ぬくもりを伝える色。
 今まで、自分には似合わないと思っていた。けれど、彼女の眼には、これが似合うと感じられたんだ。

「ダメ――――かしら?」
「うん、ダメね」

 おずおずと尋ねてくるせつなに、美希は間を置かずに即答する。
16 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:40:42 ID:luhhlGGM
 その言葉に、あ、と息を吐いて俯くせつな。が、美希はそれに構わず、近くに
あった白のカーディガンを取って、赤の服の上から重ねる。

「こっちの方が、もっと完璧――――そう思わない?」
「――――!! もう、美希ったら!!」

 ビックリさせないで。ポカポカ、と軽く肩を叩かれて、美希はクスクスと笑う。
頬を膨らませていたせつなも、やがてつられて笑い出して。

「待ってて。今、試着してくるから」
「うん、わかったわ」
「完璧に着こなしてあげるわ、せつなに選んでもらった服」
「ううん、それは違うわ」

 言いながら、せつなは白のカーディガンを指差して。

「二人で選んだ服、でしょ?」
「――――うん。そうね」



 そして。
 オーディション、当日。
17 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:42:10 ID:luhhlGGM

「こんにちはー」
「お、美希ちゃん、こんにちは――――あれ、珍しいね、その服」

 マネージャーに指摘されて、美希は頷きながら鞄を机の上に置き、クルリと
その場で一回転して見せる。

「どうですか? ちょっと、普段と違うイメージで決めてみたんですけれど」
「やー、うん。似合ってるね」
「どれどれ? へぇ、確かに似合ってる」

 聞きつけてきたスタイリストが、意外そうに頷いて。

「これは発見、ね。美希ちゃんの着る服、幅が広がった感じがするわ」
「ありがとうございます」
「良かったね、美希ちゃん。女として、成長したって感じかな」
「もしかして、彼氏に選んでもらった服とかだったり?」

 親しいカメラマンの、からかい混じりの言葉に、美希はニッコリと笑う。

「彼氏とかじゃないですけど――――すごく、大切な人に選んでもらったんです」

 その笑顔は。
 綺麗で。優しくて。
 カメラマンが、手元にカメラを置いていなかったことを悔やむような。
 とても素敵な、笑顔だった。
18 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/21(月) 00:44:14 ID:luhhlGGM
そんなわけで。

相変わらずR-18にならない、のんびり日常SS書きでございますが。

新スレでも何卒宜しくお願いいたします。
19名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 00:47:23 ID:Z/iG3dNk
>>18

GJでした!
そして仕事が早い!

先日美希ブキ書いたYMですが、
美希せつに目覚めそうだw
20名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 00:58:27 ID:kehvuhfg
>>1

>>18
GJ!
美希せつイイヨイイヨー



美希せつスキーなのに今日寝過ごした俺は、これからどう過ごせば良いのかわからない…_| ̄|○ロクガモシッパイトカ
21名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 00:59:43 ID:YoZfWTBg
>>18
大人のSSだねー。やっぱ美希たんは何でも着こなす。せつなはずっとこのままの初々しさで行って欲しいよな。
こちらもGJ!

保管屋も生駒さんも俺に風邪引かす気なんだなw
22 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:03:55 ID:fTl/kSi/
こんばんわ。
新スレ移行記念がいきなりエロでスマソ
美希せつです。

直前にすごく綺麗な美希せつが投下されてて
何かホント、申し訳ない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

タコのナケワメーケを倒した後、
少しいい雰囲気になった美希と私は、
アロマオイルについて語り出した美希に
連れられて、美希の家に来た。

綺麗に片付いた部屋。
大きな鏡台。

たくさんある、大きな鏡。


23 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:05:02 ID:fTl/kSi/

「香りってね、とっても複雑なの」

美希がガラスビーカーを取り出しながら話す。

「オイルの性質によって、すぐに香りが消えたり、
 すぐには香りが出ないけど持続したり。
 色んなものがあるから、どう感じたいかをイメージして
 オイルを混ぜるの」

ずらりと並んだオイルの瓶。


出来たオイルをアロマライトの皿に落とす。
しばらくすると、とても良い香りが鼻孔をやさしく撫でた。

「いい香り...」

「でしょ。リラックス用の完璧な割合だわ。」


心を落ち着かせる香り。

しかし、どこか違和感を感じた。

とても落ち着く反面、何かむずむずする。

お茶を飲みながらおしゃべりしている間も、
そのむずむずは治まるどころか、次第に
大きくなってきた。


じわり。

あふれる感覚があった。

24 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:05:35 ID:fTl/kSi/

「ちょっとお菓子持ってくるね」

美希が部屋から出て行く。


ジーンズのファスナーを降ろし、
下着の中に手を入れる。

ぬるっと、滑る。
体が、びくびくと震える。

やだ...何でここでこんな感じに...

すぐに手を抜くつもりが、心とは反対に
指先が自分の一番敏感な部分に触れる。

「ふうっ...!」

快感が体を駆けめぐる。

体に火が付いたように、熱い。

25 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:06:28 ID:fTl/kSi/

突然、耳元で声が聞こえた。

「手伝ってあげよっか」

美希が私の耳に息を吹きかけながら話す。
体中にゾクゾクと刺激が走る。

「いや、これは...」

私が返事をする前に、美希の手がシャツの下から
もぐり込み、下着を押し上げていた。

「んっ...ふっ...」

「もうこんなにしちゃって...」

美希が私の耳たぶを甘噛みしながら、
しなやかな指で円を描くように、
硬く尖ってしまった、私の胸の先端を刺激する。

「何か...体が...変なの...」

「うふふっ。言い忘れちゃったけど、
 催淫効果があるオイルもあるの。」

「催淫...効果...?」
「そう。シタくなっちゃうの...」

26 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:07:24 ID:fTl/kSi/

美希の片手が、体の下に降りていく。

「せつな...」
「美希...だめよ...女同士で...」

「ふふっ、口は真面目なんだけどなぁ...」

美希の指が私の一番敏感な部分に到達する。

「んっ...!」

美希の愛撫は羽のようにやさしく、
しなやかな指が縦横無尽に動く。

その度に私の体は跳ね上がり、
押し殺した声が漏れる。

香りが、理性を麻痺させる。

拒絶することをやめた途端、
私の体は貪欲に快感を求めはじめた。

27 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:07:50 ID:fTl/kSi/

いつの間にか、窓の外が
暗くなりかかっている。

どのくらい、こうしているのだろう。

押し寄せる快感に抗いきれず、
自らも美希の体を貪った。

鏡が、視界に入る。
絡み合うふたりの姿が映っている。

猛烈な恥ずかしさと、同じくらいの
興奮が、同時に押し寄せる。


乱暴に脱ぎ散らかした洋服はベッドの横に散乱し、
私と美希は、荒い息でお互いを見つめていた。

「もう...完璧にハマっちゃったじゃない」
「それ、アタシのセリフ」

私は、この香りも悪くないと思い始めていた。

28 ◆BVjx9JFTno :2009/09/21(月) 01:11:07 ID:fTl/kSi/
以上です。
タイトルは「After Round」で。

今週の放送、感動して涙腺ヤバかったのですが
その勢いで書いたSSがコレかい。

エスポワールシャワーフレッシュ浴びてきます。

29名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 01:14:47 ID:YoZfWTBg
>>28
3連発ですか。そうですかwそのアロマ売ってくれ!そしてエロあざっす。反応したwww
あなたもGJ。さ、一緒にシュワシュワされよう
30名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 09:58:21 ID:fTl/kSi/
>>17

放送見ながらだと微妙と思っていた
あの赤いカントリー調?の服も、
これ読むと、アリだと思えてきた。

毎度、いい具合に補完してくれますわ。
ありがとう。
31名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 10:38:12 ID:BK7AymSx
>>7
GJ
私の妄想をSS化して下さって有り難うございました。
32名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 16:51:31 ID:iJ3p0J72
間違えて、前スレに投下しちまった。
以下、やり直し。ごめんなさい。



833:名無しさん@秘密の花園 2009/09/21(月) 16:40:28 ID:iJ3p0J72[sage]
黒ブキです。美希せつで盛り上がってる中、空気読まずに続き投下……。
俺も美希せつ書きてえよ。

それと、前スレ>>811さんやら保管屋さん。
保管の仕方について気ぃ使ってもらっちゃってすんません。
確かにページが別れるならまとめてもらった方がいいかも知れないっすね。

一応、ブキせつのところに一まとめにしておいてもらっていいですか?
もしこの先、連作モノ何かが増えて、そのカテゴリーで分けるなら
そちらの方に移動してもらっても。



それでは、投下。
タイトルは「ただ、好きだから」、もうちょっとだけ続きそう……
33名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 16:52:23 ID:iJ3p0J72
せつなに、会いたい。


あたしは美希の家から全速力で走って帰った。さすがに心臓がバクバク言ってる。
気づけば、もうとっぷり日が暮れて月が顔出している。
お母さんにお小言くらうだろうな。


玄関にせつなのローファーがきちんと揃えて置いてある。
よかった、帰ってるんだ。

「お帰りなさい。ラブ、遅いわよ。」
お母さんがちょっと怖い顔をする。
「ゴメンナサイ。美希たんとお喋りしてたら遅くなっちゃって。」
あまり遅くまでお邪魔しないのよ、と軽くお小言。そんなに怒ってないみたい。それより……


せつなは?そう聞く前にお母さんが口を開く。
「せつなちゃん、また具合悪くて寝てるから静かにね。」
すごい熱なのよ、と、お母さんは心配そうに溜め息をつく。
「まったく、ラブと言いせつなちゃんと言い、どうして倒れるまで無理
するのかしら。」
病院に連れて行こうとしたみたいだが、せつなは寝てれば平気だから、と
頑なに拒んでいるみたいだ。
お母さんの事だ、明日も熱が下がらなければ有無を言わさず引き摺って
連れてかれるだろうけど。


せつなの部屋の前に立つ。ノック一つになんでこんなに勇気がいるんだか。
(あたし、今日こんなんばっか…)


コンコン……。
返事なし。そっとドアを開けて音を立てないように、ベッドに近づく。
せつなは浅い呼吸を繰り返している。寝苦しいのかも知れない。
額に触れると、火のように熱い。それに、何だか痩せた。


昨夜の、抱き締めたせつなの体の熱さを思い出した。
昨日も、その前もきっとずっと熱があったんだ。
考えてみれば、放課後に祈里と会い、夜もあたしがろくに眠らせない。
それにも係わらず、家でも学校でも変わらぬ笑顔で過ごしてたんだから、
ものすごい精神力だ。ストレスだって半端じゃなかっただろうに。
34名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 16:53:13 ID:iJ3p0J72
「……ごめんね。」
あたし、せつなが苦しんでるの分かっていながら知らん顔してた。
自分が傷付くのが怖くて、せつなを無視してた。
せつなはあたしが好き。そう信じてたはずなのに。
自分が一番辛いと思ってたよ。


少し汗ばんだ額にかかる髪をはらうと、せつなが軽く呻いて寝返りを打った。


「……ラブ…?」


せつなの瞼がゆっくりと開く。少し、ぼんやりしてダルそう……
「…ごめん、起こしちゃった?」


あれ?………何だろう、この感じ。


(ああ……、そっか。)


せつな、あたしの目を見てる。
弱々しい、力のない目。だけど、真っ直ぐに見つめてくれてる。
せつなの瞳に映った自分を見るのは、どれくらいぶりだったっけ。


「熱、どれくらいあるの?」
「………さっきは、38.8度だった。」
そんなにあるんだ。お母さんが心配するはずだ。
あたしはベッドの横に座り、寝ているせつなに視線の高さを合わせる。


「……ゆっくり、寝てなきゃね。」
せつなの髪を撫で、熱を確かめるように額や頬、首筋に触れる。
なるべく優しく。少し前まで、当たり前にしてたように。


少し戸惑った様子のせつな。
そうだよね、あたしだってこの頃せつなの顔マトモに見てなかったんだから。
それに……
こんなふうに、ただ何もせずに触れるだけって言うのも。
マジであたしがせつなに手を伸ばすのって、ベッドに押し倒す時だけだったな、
なんて……。せつなも倒れるはずだよ。


「お腹とか、空いてない?」
「………さっき、お母さんがリンゴ持ってきてくれた……」
擦りおろしたやつ、と少しせつなが笑う。
やっぱりちょっと戸惑ったような表情。
それでも、目はそらさない。
35名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 16:54:26 ID:iJ3p0J72
何となくそのまま見つめ合っていたい気分だった。
あたしはせつなの髪を指に絡めたり、頬や顎に触れる。
こんなにちゃんとせつなの顔を見るのは本当に久しぶりだ。



(……痩せちゃったな。)



改めてそう思う。顔色も熱が高いのに何だか蒼白い。
本当に、具合が悪そうだ。


せつなは物言いたげに何度か唇を開きかけ、また躊躇うようにつぐむ。
瞳が揺れて、伏せてしまいたいのを必死に堪えているように潤む。



「……あのね、……ラブ……」
震える声が懸命に言葉を紡ぎ始める。



「………私、……話さないと、…いけないことが、あるの……」
髪を撫でていたあたしの手を、せつなの火照った手が握る。



「………私…ね……」


握る手に力がこもり、じっとそらす事のなかった眼差しが、とうとう伏せられる。



せつなは握ったあたしの手を自分の額に押し当て、ぎゅっと目を閉じる。
まるで、神に跪き懺悔する罪人のように。
……ただひたすら、許しを乞うように。



「……せつな。」
もう片方の手で、また髪をすくように触れる。
どう言えば、伝わるか。怯えなくていいと。
分かっているから、恐がらないで……と。



深呼吸する。とても大事な事を言うために。
どうか、ちゃんと伝えられますように………



「あのね……、せつな。あたし、せつなが話したい事なら。何でも聞く。」
なるべく、優しく。出来るかぎり、心に触れられるように。
36名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 16:58:22 ID:iJ3p0J72
「…でも………ね、」


「せつなが、話したくない事は、言わなくてもいいんだよ?」
握られていた手の力が少しだけ弛み、意味を問うような視線を送ってくる。
きつく瞳を閉じられていた間に滲んだ涙が長い睫毛を濡らしていた。



「あたしね、せつなが大好きだから……。」
せつなの瞳が大きく見開かれる。



「せつなが、側にいてくれれば……それでいいんだ。」



せつなが大きく、溜め息のような息をつく。
瞬きするたびにポロポロと雫がこぼれ、枕を湿らせる。
綺麗な子は泣き顔も綺麗なんだなぁ……なんて。思わず関係ないこと考える。

あたしなんか、いつも瞼は腫れるわハナミズ出そうになるわで悲惨なのに。




「………たし、も…好き。」消え入りそうな、せつなの声。


「……ラブだけが……好き。」


だから、まだ、側にいさせてくれる?



どうして、こんなに好きなんだろう。
こんなに大好きなはずなのに………
どうして、こんなに泣かせちゃうんだろう。



「……そっか。両想いだね。あたしたち。」
あたしは、明るい笑顔で、軽く言った。つもり。
せつな、笑ってくれないかな?


「うん………。」


ダメだ……。まだ泣いてる。
泣き顔も可愛いけど、また笑顔が見たいよ………って。すぐには無理だよね。
37名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 16:59:08 ID:iJ3p0J72
「着替えて、下、行かなきゃ。」
立ち上がろうてすると、少しせつなの手に力が入る。

「お母さんにね、念押されてるの。せつなが疲れるからあんまり話し込むなって。」
あたしはもう一度座り直し、せつなに微笑みかける。
「また、後で来るからね。」


「…本当に?」
「うん…、なるべく早く来るから。」



あたしの方から軽く手を握り直し、ゆっくり放す。
もう一度立ち上がろうとして、……ちょっと、迷ったけど、
せつなの唇に小さくキスした。


一瞬、触れるだけの軽いキス。
せつなの唇は熱のせいか渇いていて、少し震えていた。
あぁ、また泣いちゃったよ。



「後で、来るからね。」
もう一度繰り返し、あたしは部屋を出る。



ドアを閉める前、せつながベッドの上で胎児のように体を丸めているのが
見えた。
38名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 17:01:22 ID:iJ3p0J72
以上です。

ホント、申し訳ねぇ。前スレ、大丈夫かな……。
39名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 17:07:06 ID:pQmfDWJj
>>38
GJ!!やばいなこれは萌えすぎる。せつな綺麗すぎる。まじがんばれみんながんばれ
うああ・・続き待ってます!

前スレはちょうど容量満杯になったみたいだね。まぁそういうこともある、気にするな´∀`b
40名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 17:10:34 ID:GfKqDBr5
どんまい!そして GJ!
途中でいっぱいにならなくてよかったさ!
41名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 17:46:28 ID:wdiNTNSI
あああ…愛やなあ…瑞々しいなあ…切ないなあ…!!
GJ!
42名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 17:48:38 ID:YoZfWTBg
みんなが幸せになってくれ!タルトもお願いしろ!
43名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 18:07:14 ID:fTl/kSi/
ワイは、あない長くなっても
文章の潤いっちゅーんかな、そういうモンが
失われんということにな、感心してんねん。

ホンマ、よう書いてくれはるわ。
続きの投下が楽しみや。

アズキーナはんが作ってくれたタコ焼きでも
食べながら待っとこ。
44名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 18:45:51 ID:V9dD0KhF
やっと今回のフレプリ見たけどなかなか百合展開でよかったね
背中合わせとか熱すぎる

でも、せつなって意外にもキャラ使い分けてるんだな
ラブの前だと一緒にはしゃいで馬鹿やってるけど、本当は不安なのを隠してたり
それを今回美希に払拭してもらったと
思えばせつなの笑顔を本当の意味で引き出したのは祈里だったし
言うほどラブ依存ってわけじゃなさそうだな
3人でせつなを支えてる感があっていい
45名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 18:49:38 ID:BK7AymSx
>>44
無垢なせつなを、三人が水面下で取り合い。
46名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 18:52:16 ID:RpoESy9w
個人的には、プリキュアでは取り合いよりみんなで幸せゲットだよ!の方がいいな。
47名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 19:08:09 ID:oUvmNRx/
>>46
同意。でもまあ二次創作の範囲ではドロッドロなやつも大好きなんだなこれがw
48名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 19:32:57 ID:oKvImJ9D
こんばんは
前スレの432-437を投下したものです。

新スレ移行おめでとうございます。

職人の皆様の投下後でちょっと気後れしてますが
そこは精一杯頑張るわ!の心意気でいってみます。

タイトルはまだ思いつかないのでとりあえず未定で。
49名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 19:34:41 ID:oKvImJ9D
「せつなぁっ!」

ノックもせずにドアをばーんと開けて、せつなの部屋に入ってきたラブ。

「ラブ?どうしたの?」
「ここに座って」
「え?どして?」
「いいからここに座って!!」

そういうラブはなんだかむくれ顔。
反論を許さないオーラを出しながらせつなのことを凝視している。

(私何か、ラブを怒らせるようなことしちゃったかしら)

一通り思いを巡らせてみるが、心当たりになるような事は、ない。

「もう……一体どうしたのよ」

そう言いながらも言うとおりにするせつな。
ラブはそのせつなの後ろに歩を進め、自分も座る。
その姿勢はせつなと丁度背中合わせの体育座り。

(え、この姿勢って……?)

これは最近、別の場所で、別の人と取ったことある姿勢と同じ。
それに思い立ったせつなに応えるように、ラブが声を上げる。

「あたしはここにいたいの!」

ああ、そういうことか、とせつなは思う。
だから、その言葉に返すべき言葉を口に出す。

「……どして?」

対するラブの言葉も、あの時と同じ。

「どうしても!!」
「……」
「……」
「……プッ」

先に沈黙を破ったのは、つい噴きだしてしまったせつな。

「……な、何よせつな、何がおかしいのっ?」
「クスクス、だってラブ、美希に嫉妬してるんだもの」
「しししし嫉妬?!何言ってんのよせつな!
 あたしが美希タンに嫉妬なんてするわけないじゃない!」
「じゃあなんで、こんなことしたの?」
「……う」

せつなの問いかけに、返答に困るラブ。

「いやーーーーっ、あたしが熱出して寝込んでる時に美希タンとせつな、
 こんな感じで凄く良い雰囲気だったって聞いてさー、
 これは是非あたしも体験してみたいなーって思って……」
「……」 
「……すみません、嫉妬してました」
「うん、素直でよろしい」
50名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 19:35:37 ID:oKvImJ9D
認めたラブの背中に、せつなはもたれかかる。
美希と違って身長差が無いからちょっと物足りないけど、これはこれで心地良い。

「でもまさか、ラブが嫉妬するなんて、思わなかったわ」
「あたしも思ってなかったよ。でも、私の知らないところで、美希タンとせつなが
 仲良くしてるって思ったら、なんだかよくわからない気持ちが私の中でいっぱいになって
 それであたし、ああ、嫉妬してるんだって、気づいちゃった」
「……」
「あたし、嫌な子だよね。
 美希タンもブッキーも大切な友達なのに、
 せつなと仲良くしているのは、あたし抜きでせつなと仲良くしているのだけは嫌なの。
 こんな嫌な子のラブさんじゃ、せつなにも嫌われちゃうってわかっているのに」
「嫌じゃないわ」
「え?」

せつなからの意外な返事に驚くラブ。
思わずせつなの方を向いたその顔に、背中合わせのままで
顔だけを向けて、せつなは続ける。
 
「私は、ラブに嫉妬されるの、嫌いじゃないと思う。
 ……ううん、嫌いじゃないわ」
「え?何で……」
「だってそれは、ラブが私の事を一番に思ってくれているってことでしょ?
 それって、すごく嬉しいことだわ、少なくとも、私にとっては」
「せつな……」
「それともこんなことを思ってる私は変なのかしら?」
「変じゃない、せつなは変じゃないよ!
 だってあたし、本当にせつなのこと一番大切に思ってるし……
 ……あ」
「ふふっ、ありがとう、嬉しいわ、ラブ」

そう言って悪戯っぽく微笑むせつな。
言わされた。
そのことに気づいたラブは耳まで真っ赤になり。

「や、やだ……あたしったら……」

そのまま自分の膝に顔をうずめてしまうのだった。
51名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 19:36:05 ID:oKvImJ9D
「……もう、恥ずかしいなあ、まだ顔が熱いし。
 せつながあんなに意地悪だとは思わなかったよ」

その後、ようやく顔を上げたラブはせつなに抗議する。

「そうね、ちょっとやりすぎたかも。ごめんなさい、ラブ」

素直に謝るせつな。
でも、とその後に付け加えて言葉を続ける。

「いつもラブに振り回されてるから、そのお返し、かな」
「……そっか」

せつなの言葉に怒るでもなく、素直に納得するラブ。

「ねえせつな、なんかせつな……変わった?」
「……うん、そうかも」

少なくとも、ラブの家に来たばかりのせつなだったら、
こんな風にラブをからかうような事は言わなかっただろう。
それが変わったのだとしたら。

「だとしたらそれは、ラブのおかげよ。
 ……あ、勿論ラブだけじゃなくて、美希やブッキーのおかげもあるけどね。
 もしかしたらラブの知らないところで、二人に変えられちゃってるのかもね。ふふ」
「あーっ!またそういうことを言う!
 今日のせつなは本当に意地悪だよっ!!」

そう言いながらも。ラブの表情は、笑顔。

「うふふ、ごめんなさい」

謝るせつなの表情も、また笑顔。
しばらく二人は、背中合わせの姿勢のままで笑いあうのだった。
52名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 19:39:54 ID:oKvImJ9D
以上です。

33話元にしてラブせつ書くとか暴挙に出てしまった内容です。
美希せつ派の人にはなんだか申し訳ない気持ちでいっぱいですが
広い心で見逃して頂けると幸いです。

それから、前回の投下作にコメントをくださった皆様、ありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。
それと、お返事出来なくてごめんなさい。

それでは、失礼いたします。
53名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 20:07:16 ID:wdiNTNSI
なんとまあ、丁寧なひとだろう… GJ!
54名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 20:23:59 ID:iJ3p0J72
黒ブキっす。

ありがとう、みんな優しい…ブワッ。感想も。スゲー嬉しい。
随分長くかかっちまって申し訳ない。
でも必ず完結まで書くよ!取り敢えず、後二回以上は掛かると思うけど。

それにタルト、居心地悪い思いさせてすまねぇ。



>>52、GJ! 好きなシチユだ。
美希せつもいいけど、俺はやっぱり基本ラブせつだよ……。
そして礼儀正しいあんたに目頭が熱くなるよ。
55名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 21:40:07 ID:Se/xzKQ3
昨日の放送観て、自分の中でせつな総受けが確定余裕でした
いいカプだったな〜
56名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 22:15:29 ID:fTl/kSi/
>>52

GJ!ラブやん可愛い!
背中合わせの破壊力はすごいなぁ。
57名無しさん@秘密の花園:2009/09/21(月) 22:54:37 ID:4jmcpyWm
>>11
ちょうど色彩に関してご質問があったトコだったので、非常に
参考&勉強になりました。さすがです!
せつな健気すぎて萌えた、、、

>>28
大人の情事すぎて真っ赤になったw
まだJCなのに体は…(自重
鏡がまたHな雰囲気を強調してねぇ。。。

>>32
補足はそのままに、全話祈里×せつなで統一・
1話目から読むと、最下段に続きをリンクしてあります。
今後、他の職人さんたちの続編物が増えていけば、新たな
カテゴリーを作ろうと思います。

せつな、苦労してたんだね、せつな…。
ラブさん、後は頼んだ!ブッキーの事は…。どうしよう?
美希たん?

>>52
暴挙じゃないよー。大好物だよ。優しい文章大好きだよ、わっはーw
基本、ラブ×せつなが発展してカップル枝別れしてってるから、
これも全然OK!てか作るのウマいよね。

と言う訳で保管屋ですよ。ここまでの作品は保管終了。
各自チェックお願いしますー。

パジャマパーティーとお風呂が気になって悶々としてきたw
58名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 00:04:54 ID:kHTmrBZg
せつな総受けなのか?むしろみんながラブを慕ってるような気もするが。

ラブがいないと元気出ないよぉ…みたいな。

どっかで聞いた事あるなw
59名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 00:49:37 ID:Eonkhl01
>>52です。皆様感想ありがとうございました。


>>53
読んでくださってありがとうございます。

>>54
一連の連作いつも読ませて頂いてます。
基本的にドロドロな話は苦手なんですけど、黒ブキさんのは
台詞の一つ一つにキャラの思いがこもっていて読み応えがあるので
つい読んでしまいます。
職人の方に評価して頂けると励みになりますね。ありがとうございます。

>>56
私も昨日の放映見て、このシチュがあったか!と思いました。
本編が常に燃料投下してくれるのはありがたいですよね。

>>57
保管屋様、保管ありがとうございます。
優しい文章とか言われるとすごく恥ずかしいものが……。

49のタイトル決めました。
『背中合わせの意地悪』でお願いします。
あと、投稿者名が3-431となってますが
今確認したら前スレの431はYMさんの書き込みでしたので
3-432に修正をお願いします。
こういう時の名乗りを考えるとやっぱりHNとかあった方がいいんでしょうか?


それでは、失礼いたします。
60SABI:2009/09/22(火) 05:15:46 ID:TreJ773A
らぶせつ、ベランダデート。
前回「月の下」のせつな視点です。


「月の下」せつなver.


「暑さ寒さもお彼岸までっていうけど、
イヤー今日は、涼しいを通り越して、寒いくらいだよ」

「そうね、今日はちょっと肌寒いわね」

私とラブはいつもお風呂上がりに、
ベランダに出て、お話している。

話すのは主にラブで、私は聞いていることが多い。
笑顔で話すラブは、本当に楽しそうで、それを見る私も楽しくなる。


私がラビリンスにいた頃は、
こんな風に他人と話したことなんてなかった。
任務に必要な事以外で話すのは全て無駄、そう思っていた。

私自身この世界に来て、
ラブ達が他愛もないことを話しているのを見て、
こんな無駄ばかりならラビリンスに管理されるべき、とさえ思っていたのに。


ラビリンスを思い出したせいか、思考がだんだん暗いほうへと傾く。


私の一番怖いこと。

イースとして死んだ私は、
アカルンの力で生き返ったといっても、この命は仮初のもので、
何かの拍子にまた死んでしまうんじゃないかって。


ラビリンスでは寿命も管理されているという事を知ったラブが、
この世界では、不慮の事故や不治の病にでもならない限り、
あたし達の年齢で死ぬことはないんだよ、
と言ってくれたが、私は信じられない。


61SABI:2009/09/22(火) 05:18:31 ID:TreJ773A

イースとして死を迎えたあの日。
雨は私の体温を奪っていった。

そのときできた体の奥の氷は、
いまでも私の体の奥底に潜み、
いまにも溶けだして私の全身を覆うんじゃないか。
そう思うと、体の芯から震えが来る。


震えている私に気付いたのか、

「もう部屋にもどろう」

そう言って、ラブが私の肩に手を回してくる。


あたたかい。
このぬくもりだけが、私を温めてくれるような気がして、離れたくない。

気がつくと、私はラブの手を押さえ、首を振っていた。


「ど、どうしたの?」

様子のおかしい私を心配して、ラブが顔を覗き込んでくる。

私はその問いには答えず、ラブの肩に頭を預ける。


「も・・・・・・、すこしこのままで・・・」

「う、うん・・・分かった」
62SABI:2009/09/22(火) 05:19:42 ID:TreJ773A

しばらくそうしていたが、
やっぱり体が冷えてしまっていたのか、
クシュンとくしゃみがでてしまう。


「もう、寒いよ。なかに入ろう」
「うん」


そうは言っても、いつまで経っても顔を上げない私を心配したのか、
ラブは私の顔を自分の方へ向かせ、

「このままがいい?」
「うん」

私は小さく頷く。


「うーん、でもこのままじゃ寒いし」
と唸ったかと思うと、
「じゃあ、こうすれば暖かいよね」

私の両肩に腕を回し、ぎゅっと抱きしめてくる。


顔を上げラブの肩越しに見る月は、私達を見守ってくれている気がした。






幸せを知ったせっちゃんは、死ぬことも怖いんじゃないかと思ったお話。


保管屋さん、いつもありがとうございます。
申し訳ありません、タイトルなのですが、

前回の「月の下」を、「月の下」ラブver.
今回のを、「月の下」せつなver.

として頂けますか。
お手数をおかけします。
63名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 06:40:57 ID:OyQh5c6Y
>>58
それも言えるでしょうね。ま、誰もかけちゃいけないんだけどw
どの組み合わせでもOKだと思うし。
ラブが倒れて、駆け寄る3人。みんなが手を握って…

朝から百合脳がwww
64名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 07:29:29 ID:B8yxaUZP
>>58
作中では、美希祈里とかラブと遊ぶ約束してなくても二人で歩いてたりしてたから
ラブがいないとみんながまとまらない、盛り上がらないってことはないんじゃね
色々と面白いこと持ち込んだり、遊びを考えるのはラブが率先してやってるんだろうけど

そんなことより今回の話、アバンの美希たんとブッキーの電話が仲良しオーラ出まくりでよかった
65名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 08:05:06 ID:kHTmrBZg
やっぱせつな加入してから百合度強くなった?
初期の美希ブキ知らないもんだから
66名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 19:39:00 ID:mmdeTE0B
せっちゃんは攻略対象とも主人公ともとれるな。強力過ぎる。
67名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 20:09:11 ID:v1LB1hnp
自分も、アニメのキャラにはまったのって、
せっちゃんがひさびさだなぁ。
総受けキャラのパワーを思い知った。
68名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 21:00:06 ID:fCjMmZKs
しかし攻めせつなもそれはそれですげえ萌えるんだけどなw
ラブに対してはなにげにいたずらっ子っぽいし
イース時代の女王気質……は、もうないか…?w
69名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 21:06:59 ID:OyQh5c6Y
>>59
修正しました。ごめん!
HNやコテは識別しやすいけど、悪用される場合があるので頻繁には
使わない方がイイよ。だから雑談中は名無しに戻すの。目立つから
ウザがられちゃう時もあるかな。
名前欄にタイトル入れてもらえば、保管する時誰が作ったか間違える
事はないと思うのでやってみて!

>>62
ベランダデートって、実はせつなくなっちゃうんですよね。
せつな視点だと、今の幸せと昔の自分を比較しちゃったり。
ラブさんいなかったら今頃どーなってたか、、、
あ、タイトル修正しました!

>>65
そりゃ勿論w7話からラブさんアタックしてますからね。
でもその頃はまだ百合脳では見てなかったけど。
初期?3人での登場がほとんどだからなぁ…。

自分が百合脳開花したのはフレプリのお陰だwww
70名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 21:11:03 ID:v1LB1hnp
美希せつで盛り上がる中、空気読まずにラブッキー投下。
タイトルは【太陽を照らすもの】
短め。
71名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 21:11:43 ID:v1LB1hnp

「ねぇ…ラブちゃん」
甘えた声で話しかける祈里に、ラブは優しく微笑み返した。
「なあに?どうしたの祈里」

「あのね…やっぱり恥ずかしいな」
モジモジと身をよじり顔を赤らめる祈里を、愛おしく思いながら、ラブは答えをせかした。
「なによ〜気になるなぁ。ねぇ、なになに?」

今日は久しぶりのふたりっきりのデート。
お互いの顔を見つめながら会話をする。
それだけの事なのに、それがこんなに楽しいなんて。

「あのね…この前、美希ちゃんがせつなちゃんに服を選んでもらったじゃない?あれ、すっごく羨ましいなぁって思って…」
「そっか!じゃあ今日はアタシが祈里に服を選んであげるよ!」
「ホント?嬉しい!」
「そのかわり…」

ラブは、左手をそっと差し出した。
「手…つなぎたいな」
「えっ」
突然ラブの申し出に、祈里はみるみる頬を染める。

ラブはわざと少し意地悪に続ける。
「手つなぐの、アタシとじゃイヤ?」
「そ!そんな訳ないじゃない!だって大好きなラブちゃんだもん!」

「じゃあ、どうしてもっと喜んでくれないの?」
「違うの!ただ、久しぶりだから嬉しくてビックリしちゃっただけなの」
「だったら…」
「…ウン」

お互いの手が伸び、触れ合い、確かめ合う。
指と指をからませ、強くちからを込めたり、ふっと抜いたり。

『ヤダ…胸がドキドキしてる。恥ずかしくて、ラブちゃんの顔見られないよ…』

真っ赤な顔でうつむく祈里を、ひょいとラブが覗き込む。

「ありがとね、祈里。これで明日からまた頑張れる」「ラブちゃん…?」
「祈里は、アタシの元気の源なんだ。だから、これでパワー充電完了!だよ!」

ラブのとびっきりの笑顔につられて、祈里まで自然と微笑んでしまう。
「ラブちゃんには敵わないなぁ」
昔から祈里は、この笑顔に弱いのだ。
そして、これからもきっと…。


72名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 22:04:38 ID:6ko7spRP
>>71

あぁ...かわいくて氏ねる!

指を絡めるつなぎ方って、「ラブつなぎ」って
言うこともあるらしいですね。

73名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 22:21:03 ID:OyQh5c6Y
>>71
貴重なラブ×祈里、早速保管しました。ほんと可愛らしい!初々しい。
さらに磨きをかけたかったので、改行と文章をちょっとだけイジり
ました。お気に召さないようでしたら戻しますので、確認して見て下さい。

ラブつなぎ…。SSネタにピッタリじゃないか!>>72さんGJ
74名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 22:22:53 ID:8WaaXEO9
>>71
初々しいわ・・GJ!!そういえば中学生なんだよなw
どうでもいいけどラブッキーって言いやすいね。

>>72
ラブつなぎw
75名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 23:10:08 ID:Eonkhl01
こんばんは、3-432です。

>>68さんが攻めせつながご所望ということで、ちょっと邪念を込めて書いてみました。

>>49-51の話から続いているように見えますが
全く関係ない話かもしれません。
ご想像にお任せします。
76『背中合わせの意地悪 えくすとら』:2009/09/22(火) 23:13:18 ID:Eonkhl01

「それでね、せつな」
「何?ラブ?」
「あたしからやっといて何だけど、この姿勢、いつまで続ければいいのかな?」

勿論背中合わせの体育座りのことである。
先に立とうとしたらせつなに止められたので、まだこの姿勢のままだったりする。

「うーん、まだだめ……私がこうしていたいから」
「……えー、あのー、あたしそろそろ実はトイレに行きたいなーなんて思ってたりするんだけど、
 それでも、ダメ?」

そう言って真剣な顔で懇願するラブだが、

「ダメ。
 さっき付き合ってあげたのだから、その分は付き合って貰うわ」

せつなの返事はつれなかった。

「……ど、どうしても?」

ラブの顔には既に脂汗が浮かんでいる。

「うん、どうしても」

応えるせつなは一見笑顔に見えるけど、目元が笑っていない。
口元がちょっとだけ釣りあがっているのは、
このまま許さなかったらどうなるのかしら?という期待の表れなのかもしれない。
ちょっと怖い。

「あーもう、今日のせつなはほんとにほんとに意地悪だーーーーっ!!」

その後、限界が来る前にちゃんと許してもらったことは
ラブの名誉の為にもここに記しておく。


おわり、おわり。
77名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 23:20:31 ID:Eonkhl01
以上です。
18禁スレなんだし、これくらいは多分大丈夫……ですよね?
(多少嫌な汗をかきながら)

>>69
保管庫様
早速アドバイス通りにしてみましたが、これで良いのでしょうか?
あと、優しい文章とか評価して頂いた矢先にこのザマなわけで
なんだか申し訳ない気分でいっぱいです。

では失礼します。
78 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:43:49 ID:6ko7spRP

こんばんわ。
軽いのを投下します。

カップリングは特にありません。
毎度妄想ですみません。エロ無しでさらにすみません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


髪を、念入りにとかす。
ゆうべの念入りなトリートメントが
功を奏し、輪のような艶が出た。

赤いワンピースの上に、
白のボレロを合わせる。

ハート型のペンダントがついた、ネックレス。
透明な赤の、カットストーンブレスレット。

リンクルンの入ったポーチを下げる。

鏡の前に立ち、微笑んでみる。
精一杯、おしゃれを頑張ってみた。

「行ってきます」

ひとりで、家を出る。

79 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:44:26 ID:6ko7spRP

商店街は、すでに活気がみなぎっている。

「せつなちゃん、おはよう!
 おめかししてきれいだね!」

パン屋さんの大きな声に、
まわりの人が私に注目する。

「ホント、かわいいわ」
「デート?うらやましいなぁ」

「あ、ありがとうございます」

会釈する私の顔が熱い。
多分、真っ赤なのだろう。


四つ葉町公園に入る。
ここで、待ち合わせ。

時間を見る。
9時半。

楽しみだったとはいえ、
予定より30分も前に来てしまった。

80 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:45:18 ID:6ko7spRP

ドーナツショップは、開店前の準備を
のんびりとやっている。

「おはようお嬢ちゃん。今日は一段と
 キレイだね。デートかい?」

「うん、まぁ、そんなところ」

「いいねぇ。青春だねぇ。
 はいサービス。待ち時間にどうぞ」

「ありがとう。いただきます」

プレーンのドーナツをほおばる。
おしゃれしてるから、ちょっと上品に。

揚げたての、いい香りが拡がる。



秋の、抜けるような空。
吹き抜ける風が、髪を揺らす。

爽やかな香りがネックレスから昇り、
体を包む。

美希からもらったネックレス。
中のオイルは、美希特製のブレンド。

日差しを浴びて、ブレスレットの
カットストーンがキラキラと光る。

ブッキーが雑貨屋さんで見つけて
私に似合うと、プレゼントしてくれた。

そして、ワンピースとボレロは、
ラブと私で選んだ、一番のお気に入り。

みんなを、私の中に感じる。
ひとりぼっちじゃない。

81 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:46:08 ID:6ko7spRP

ほんの数ヶ月前のことが、
遠い昔のように感じられる。

私に干渉する物を、はねのけていた。
ひとりしか、生きる道が無いと思っていた。


そんな世界。


全員が同じ方向を向き、
互いを見もせず歩き続ける。

私がひとり止まっても、
誰も振り向かない。

歩き続ける集団から、
ひとり、置いて行かれる。

見えるのは、背中だけ。
背中は遠くなり、見えなくなる。


すべてを失い、暗闇にひとり。


何も見えない中、
ひと筋の光が差し込む。

すがるように、歩く。

光の先には、背を向ける3人の人影。

その背は、私から離れることはなく、
振り向いてくれた。


導かれた。
そんな気がした。

82名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 23:47:07 ID:fCjMmZKs
>>77
>>68です。わっほう!ありがとう!GJ!!
いいよねちょっぴり意地悪なせつな
心が愛と優しさに満ちているからこそのちいさないたずらというか
仲の深さゆえの、変化球な愛情表現というか?
とにかく大好きだ!
これくらいぜんぜんOKだと思います大歓迎ww
83 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:48:31 ID:6ko7spRP

「お待たせ!せつなちゃん」
「早かったね、せつな」

美希とブッキーが、ほぼ同時にやってきた。

美希はエレガントなマキシ丈のワンピースに、
アクセサリーを多数ちりばめている。
何かの撮影かと思うほどだ。

ブッキーはふんわりとしたワンピースに、
しゃれたネックレスと小さなイヤリング。
可愛らしい感じがよく似合っている。

今日はみんなワンピースだ。


「ラブは?」
「せっかくみんなでおしゃれデートするから、
 別々に家を出て待ち合わせしようって...」

「ふふっ、ラブらしいわね」

「せつなちゃん、ブレスレットつけてくれたのね」

「ええ、とっても気に入ってるわ。ありがとう。
 美希がくれたアロマペンダントも、私にぴったりだわ」

「でしょ!この間せつなと買い物した時に、
 せつなに完璧に合う香りをビビッと思いついたの!」

美希とブッキーが、嬉しそうに話してくれる。

ふたりとは最初ちょっとぎこちなかったけど、
今ではとても信頼できる仲間であり、大切な友達。

こうやって、大事な人が増えていく。
心の暖かみも、増していく。

幸せって、目には見えないけど
こんなにも実感するものなんだ。

84 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:49:23 ID:6ko7spRP

地響きのような足音が聞こえ、荒い息と共に
ラブが走り込んできた。

「おまたせー!ぎりぎり時間セーフ!」

よほどあわてたのか、パーカーにミニスカート、
ニーソックスといういつもの格好だ。

「2分遅刻だわ。約束通りドーナツよろしくね」
「ラブちゃん、ごちそうさまです!」
「うふふっ。精一杯ごちそうになるわ」

「えーひどーい、みんなぁ」
渋々と人数分のドーナツを買い、
テーブルに置く。

「今日は何する?」
「おしゃれしてるし、4人でプリクラ撮ろうよ!」

「あっ!あたしいつもの格好だ!たはー...」

「じゃぁ、ラブちゃんをこれからおしゃれにしてみようよ!」
「いいわねそれ!完璧に仕上げてみせるわ」
「イメージチェンジなら私に任せて!」

笑顔がこぼれる。

気を許せる友達と過ごす時間が、
こんなに満たされて、楽しいものだなんて。


4人で、デート。
今日も、忘れられない日になりそう。
85 ◆BVjx9JFTno :2009/09/22(火) 23:50:30 ID:6ko7spRP

以上です。
お目汚し失礼しました。

タイトルは「ひめぐみ」でお願いします。

86名無しさん@秘密の花園:2009/09/22(火) 23:54:49 ID:fCjMmZKs
>>85
割り込み本当申し訳ない…クアドラプルキックされてきます

GJ!!すごく優しい気分になったよ
ss全体を通してのゆったりとした雰囲気がすきです
せつなよかったね…!
87名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 00:44:03 ID:XAW4KzD4
>>75
相変わらず丁寧な方で。恐縮です…。
名前欄にタイトル、はご指摘を受けたので行ってます。
が、そんなには決め付けてもいないのでw

Sっ気出ちゃったねせっちゃんw元はイース様ですから。。。
あとがきなかったら妄想が止まらなかった件!ナイスお仕事!!

>>85
雰囲気好きだー。まさに白百合ワールド。クローバー最高だよ。
やっぱ4人は素晴らしい…。そしてラブさん改造ですね、期待です。
もちろん続きをね待ってる訳ですよw

最近、みんなの雑談を見るのが楽しいし、SSを読むのも幸せ。そして勉強
になるし。補足を書くのも趣味になってきたw
ここまでの作品はコンプリート。各自チェック頼みますー
88名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 00:50:00 ID:wS7MS3VL
この時間から盛り上がるとはw
>>69
7話からラブやんいってるのか!やぱDVD買うべきかな…。20話から見始めたからホント初期わかんねー。FUKOすぎる
89MH22S ◆BIPB22IWzOiH :2009/09/23(水) 01:09:02 ID:XAW4KzD4
美希×祈里・白百合・ちょい長い・みんなでおうちで夕ご飯の後参照

「ホント完璧だったわね、ラブ。」

「うん。せつなさんも嬉しかったと思う。」


身を投じてまで、闇の世界から愛する人間を奪い返したラブ。
と、同時に、それはアタシが初めて味わった失恋


ラブたちと別れてから、アタシはブッキーを誘って、近くの公園へ寄り道した。


今のアタシの状態じゃ、とても一人にはなれなかったし。
勿論泣いたりなんてしないケド。



「あーあ、せつなは今頃、幸せの真っ只中なのよね。」
「うん。」

「それも、お父さんとお母さん公認なのよ?」
「うん。」

「オマケに一緒に暮らすとか!」
「凄いよね。」

「アタシたち、まだ中学生よ!!」
「うん。」

「さらにはプリキュアなのよ!!!」
「凄いよね。」



「ちょっとブッキー。話聞いてる!?」

「わっ!き、き、聞いてるよ…」

ハァ。熱くなっちゃったアタシもカッコ悪いケド、まるで他人事のような
返事をするブッキーが不思議に思えて。
90MH22S ◆BIPB22IWzOiH :2009/09/23(水) 01:09:30 ID:XAW4KzD4
「ブッキーはラブを取られて悔しくないの?」

「取られてって…。表現悪いよ美希ちゃん…。」


確かに。少し冷静になろう。今のアタシ、過去最高に完璧じゃない。


「ちょっと待ってて?飲み物買ってくるね。」
察してくれたのか、ブッキーは自動販売機まで小走りで駆けていく。


ほんの少しまで、横に居てくれたブッキーがいない。

一人ぼっち

急に寂しくなるアタシ。



泣かないって決めたの。負けてたまるか!



「おまたせ。はい、どうぞ。」
ブッキーが差し出したのは、アタシが大好きなロイヤルミルクティ。

「ありがと。アレ?ブッキー、コーラ飲むなんて珍しくない?」

「うん。」
普段はオレンジジュースとかお茶しか飲まない子なのに。
変ね、さっきから。


「美希ちゃん」
「何?」
91MH22S ◆BIPB22IWzOiH :2009/09/23(水) 01:10:13 ID:XAW4KzD4
「わたしだって悔しいし寂しいよ。ずっと3人で一緒にいたんだもん。」
「でしょ?」


「でもね、二人が幸せなら、わたしたちは祝福してあげなきゃいけないと思うの。」
「そりゃ、そうだけど…。」


「ラブちゃんはこうなる事をずっと、信じてたんだと思う。」
「………」


「だからね、わたしたちも二人の幸せゲットを祈ってあげなきゃ!」



「ぷっ。クスクス…」
思わずアタシは噴出して笑ってしまう。ブッキーには申し訳ないんだけど。

「何で笑うの美希ちゃん!」
「だって、言ってる事がラブみたいよ?」


「そう…かなぁ?」

ブッキーは優しい子。アタシも見習わなきゃと思う。


プシュ

「きゃっ」
小走りで戻ってきたせいで、コーラが溢れてしまった。

「チョット何やってんの!」
「ごめんなさい…」
ちょっと、おっちょこちょいな性格もどこかラブに似てたり。

「ぷっ。」
「もぅ、また笑うー。」


「全部飲めるのブッキー?コーラなんて飲むトコ、見た事ないわよ。」

「うーん…。何で買っちゃったのかなぁ?」
今思えば、ブッキーなりに背伸びしたって感じだったのかしらね。

「チョット飲んじゃったケド。」
そう言ってアタシは飲み物を交換する。ブッキーだけ間接キスだけど。
92MH22S ◆BIPB22IWzOiH :2009/09/23(水) 01:10:58 ID:XAW4KzD4
「失恋なんてするもんじゃないわ。体がいくつあっても耐えられないし。」

「そーだよね。わたしも辛くて、立ってられないと思う。」

「ま、これもキレイになるための勉強だと思って乗り越えてみせるわ!」
「わたしかんぺき!」
「そう言ってくれるとアタシ信じてた!ってコラ!」


無邪気に逃げるブッキーを、アタシは笑顔で追う。
ま、あっとゆー間に捕まえちゃうんだけど。


「美希ちゃん」
「何?」



「わたしじゃだめ……かな?」

「えっ?」


「美希ちゃんの力になりたい。支えになりたいの。ラブちゃんには負けちゃうけど…」


「そんな事ないわよ。ブッキーだって全然ラブに負けてない。アタシだって、せつなみたいに純粋なんだから。」


「くすくす…」
「チョット!そこ、笑うトコじゃないわよ。」
93MH22S ◆BIPB22IWzOiH :2009/09/23(水) 01:13:41 ID:XAW4KzD4
「お返し。」

「もう。この子ったら…」


いつの間にやら、失恋が恋に発展しつつある訳で。

不思議。ほんと一寸先は………、何だっけ?


あ、恋。でいっか!


「ラブちゃんとせつなさん、美希ちゃんとわたし。どっちが幸せになれるかな?」

「さぁね。でも、勝負するならアタシたちは負けないわよ!」
「うん!」


壊れかけたアタシのハート。一人だったら壊れてた…かな?


「美希ちゃん、コーラ飲ませて?」

〜END〜

94名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 01:17:10 ID:XAW4KzD4
うわ、自分でアドバイスしといてタイトル忘れてるよw
当分自重しますw
【BROKEN HEART】でした。
95名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 02:46:23 ID:TzVSasMe
今晩は、黒ブキです。

保管屋さん、まとめ直しありがとう!
次の話にリンクできるようにまでしてもらっちゃって!

それで、ざっと確認してたんだけど、「祈り」の最後に「ただ、好きだから」の
最後がくっついてるみたいなんだわ。このスレで言うと4-37の部分。
それだけ修正お願いできるかな。


それにしても相変わらずの投下数だ…。さっきやっとこのスレ最初から
読めたんだよ。


保管屋さんの書くラブッキーはいいねぇ。パンツとかパンツとかパンツとか…。
可愛いよ、チクショウ!


>>75
感想ありがとう。読んでもらえてマジ嬉しい。
俺、あなたの台詞回しが好きだな。情景が目に浮かぶよ。


>>85
あなたの書くせつなはなんであんなに色気があるんだ…。
前のイースといい、エロい美希せつといいゾクゾクするよ。


>>89
なんか、健気な二人にじんわりきた。年相応の背伸びと葛藤と言うか。
こう言うのも切なくていいね。



そんで、続き書こうと思ってたけど、行き詰まって息抜きにピーチ×パッションの
エロ書いてる。後で投下しにくるよ。
96 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/23(水) 02:55:22 ID:X8nViPgm
皆様、感想ありがとうございました。

そして早いですね。もう100超える勢いとか。

職人の方々皆様の力作に、私も負けていられないな、と。


しかし明日で連休終了ですか。
なんやかんやで予定がいっぱい詰まってて、あんまりSS書けなかったなぁ。

というわけで。

超短いですが、この前のSS(>>12->>17)の続きみたいな感じで。


『I, my, me......Mine』
美希せつかな。
97 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/23(水) 02:57:21 ID:X8nViPgm
「そういえば」

 ベッドの上に寝そべってファッション誌を読んでいた美希は、ふと思いついて問いかける。

「せつなの服って、誰が選んでるの?」
「私の服?」

 床の上でクッションに腰を下ろした彼女が見ていたのは、この前に彼女に
薦められた本。最近の流行が載っていて、勉強になる。

「自分だったり、ラブだったり、お母さんだったりかな」
「ふぅん。そう」

 言って、美希は再び自分も雑誌に目を戻す。ペラリ、とせつなもページをめくって。
 部屋の中には、美希がかけたCDの音色だけが響く。とりたてて会話もないが、
居心地は悪くない。最近、こうして二人で過ごす時間が増えてきたことを、美希も
せつなも、さして不思議には思っていなかった。それほど、自然な流れだったのだ。

「どして?」

 楽曲がちょうど一曲、終わる頃。せつなが口を開いて問いただす。

「え?」
「どうして、そんなこと聞いたの?」
「――――ああ」

 彼女の質問が何を言っているのかわからず、真剣に考え込んでしまった美希
だったが、ようやく、自分が先程した質問のことだと気付く。

「や、ね。この前あたし、せつなに服を選んでもらったでしょ? だから今度は、
あたしがせつなの服を見立ててあげようかなって」
「ああ、そういうこと」
「うん。そういうこと」

 言いながら美希がまたページをめくった瞬間。
 赤い光に彼女は包まれて。

 気が付くと美希はせつなと二人、クローバータウンストリートの路地裏にいたのだった。


    I, my, me.....Mine
98 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/23(水) 02:59:35 ID:X8nViPgm

「へ?」

 雑誌を持ったまま立ち尽くし、美希はせつなを見る。彼女が手に持つのは、
リンクルンと、アカルンが変身したキー。
 混乱していた脳が一気に冷めて、事態を把握する。瞬間移動してきたんだ。

「せつな!!」
「何?」
「アカルンを使うなら使うで、一言、言ってからにしてよ!!」

 怒鳴り声を上げてから、はっと自らの口を塞ぐ。いくら路地裏とは言え、誰かが
覗き込まないとも限らないから。
 右手を自分の口に当てつつ、左手でせつなの手を掴み、さらに奥へと入り込む。
幸い、誰もこちらには気付いていないようだ。

「どうして急に、瞬間移動なんてするのよ!!」
「え? だって、私の服、見繕ってくれるんでしょ?」

 キョトンとするせつなに、美希は額に手を当てて天を仰ぐ。

「確かにそう言ったけれど、何も今すぐじゃなくていいじゃない。それにあたし、
こんな格好だし」

 言いながら美希は、自分が着ているTシャツにホットパンツという部屋着を指さす。
 遊びに来たせつなはよそ行きの服を着ているかもしれないが、迎える側の彼女は
油断しまくりの格好だ。おまけに髪もちゃんと梳いてはいないし、とてもじゃないが人前に出られない。

「――――?」

 が。どうして怒られるのかわからない、と言った風に、せつなは首を傾げる。
あまつさえ、悲しそうな目をして。その瞬間、彼女が次に何を言うかが美希にはわかった。
 どうして? その服でも問題ないじゃない。

「どうして? その服でも問題ないじゃない。美希、可愛いわよ」
「いや、ちゃんとした服でね......って」

 付け加えられた、想像と違う一言に、思わず美希は真っ赤になる。い、いや。
あたし、何を動揺してるのよ。
99 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/23(水) 03:01:40 ID:X8nViPgm

「コホン......とにかく一回、家に帰してちょうだい。着替えてからまた、
出かければいいから」
「――――そう。わかったわ」

 不満げに唇を尖らせて、リンクルンを用意するせつな。その横顔を見て、美希
の頭の中に稲妻が走った。悟った、と言ってもいいかもしれない。
 もしかして。
 もしかして、せつな。あたしに服を選んでもらえることが、すっごく、嬉しかったの――――?

「せつな」

 言いながら、美希は彼女に近付く。
 想像を、口に出したりはしない。外れていたら恥ずかしいから。思い上がってるなどと感じられたら、目も当てられない。
 だから、それには触れずに、ただそっと背後から彼女の肩に手を置いて。

「ちゃんとした服に着替えて、一緒に歩いてきましょ。そういう時間がある方が、
楽しいと思わない?」
「――――そうね」

 コクリ、と彼女は振り向かずに頷き、アカルンでリンクルンを開く。そっけない
口調、だけどそれが強がりだと美希にはわかって。
 何故なら、わずかに見えるせつなの頬は、これ以上ないぐらいに真っ赤に
染まっていたから。
 やっぱり、嬉しく思ってくれてるんだ。感じ取って、美希も嬉しくなる。

 これは気合入れて、探してあげないとね。

 決意も新たに、美希は。
 着替えて、せつなと二人。
 前よりも近くなった距離で。手が触れ合わんばかりの距離で。
 笑い、はしゃぎながら、ショップへと向かったのだった。
100 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/23(水) 03:05:05 ID:X8nViPgm
ジャスト・アイディアだけあって短いです。
ただ美希に服を選んでもらえるとはしゃぐせつなが書きたかっただけなんです。

美希せつは書きやすいというか、妄想しやすいなぁw
101名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:15:07 ID:TzVSasMe
>>100 GJ!!!
生駒さん、相変わらず素晴らしい。
俺、あなたの書く話では美希せつが一番好きかも。
兎に角ね、可愛いのよ二人とも!
ホントに本編でやってほしいくらいだわ……



それで、こんな可愛らしい話の次に汚れた妄想を投下するのもどうかと
思うんだけどね……
貧乏性なんで書いた分は出来にかかわらず投下したいの。許して。


タイトルは「女神達の黄昏」、エロのくせにタイトル偉そうww
102名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:16:05 ID:TzVSasMe
「……やっぱ、二人だとキツイね……。」
「ベリーとパイン、大丈夫かしら…?」


ピーチとパッションは肩で息をしながら浄化されていくナケワメーケの
残像を眺めていた。
戦闘の最中、ナケワメーケは二つに分裂した。今までになかったパターンだ。
それに混乱している内に、こちらも二対二に分断されてしまった。
不幸中の幸いで分裂した分、敵もパワーダウンしたらしく何とか二人でも
倒す事が出来た。


こちらをベリー達から引き離すために逃げ回るナケワメーケを
やっと追い詰めたのは、高層ビルの屋上。
随分遠くまで来てしまった。
もし、他の二人が苦戦しているならアカルンで応援に駆け付けないと……。


そんな事を考えていると、ピーチのリンクルンが鳴った。



「……何だったの?」
しばらく話してリンクルンを仕舞ったピーチにパッションが尋ねる。
「ベリーから。向こうも片付いたみたい。怪我もないってさ。」


「そう、よかった……。」
パッションとピーチは息をついて、何となくその場に背中合わせに座り込んだ。


「!!………すごい…ね。」
ピーチの唐突な感嘆に、何が?と聞き返しかけたパッションだが、
すぐに意味を理解した。


燃えるような夕焼け。秋の太陽が末期の輝きを放つように、世界を深紅に
染め上げている。
こんなに高いところで夕焼けを見るのは初めてかも知れない。
風の音しかしない、普段は閉鎖されているだろう屋上。
顔も体も全身茜色に染め上げられ、まるで世界に二人だけで
取り残されたような気分になる。



同じような気持ちになったのだろうか。
二人はどちらからともなく、唇を重ねる。
背中合わせに座ったまま、半分体を捻り、ちゅっ、ちゅっと音を立て
お互いの顔にキスの雨を降らせる。



「……この姿で、こんな事するの初めてね……。」
103名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:17:43 ID:TzVSasMe
間近で見るパッションの顔。
淡い色に転じた豊かな髪。夕映えを思わせるような赤みがかった瞳。
せつなの時と顔立ちそのものは変わってないはずなのに、
何時もより凛々しく、引き締まった印象を受ける。


ピーチの心臓が早鐘を打つ。じわり……と、体の奥から溢れ出すものを
止められそうにない。
ピーチはパッションに向き合うように体の角度を変え、
深く、唇を重ね直す。


濡れた音を立てながら甘い口腔内を蹂躙し、指をフリルで縁取られた
パッションの衣装と肌の間に這わせる。


「……誰か、来たらどうするの…?」
口でそんな事を言いながらもパッションはピーチの頬に手を添え、
キスの続きをねだる。


「………逃げれば、いいんじゃない?」
それもそうね……。ピーチの言葉にそう答えながら、焦れたのか
今度はパッションの方から舌を絡めてくる。
お互い戦闘の余韻を引きずって高揚しているのを感じる。


「……あんっ…!」
ピーチがパッションの肩から胸まで一気に衣装を引き下ろす。
豊かな胸が夕日の中でもほの白く揺れる。
「…全部は…脱がさないでね……。」
ピーチは答えず、薄桃色の先端をいきなり口に含んだ。


「はあっ…ん!…んっんっ…!」
強く吸い上げ、手のひらで揉み上げながら舌を絡める。
柔らかだった乳首がみるみる固く尖り、舌の上をころころと転がる。


「……お願い…、こっちも……」
触れずにいた、もう片方をパッションは身を捩って差し出す。
ピーチは唇を放し、唾液に濡れた乳首を指で絡めるように揉みながら、
もう片方も同じように舌を這わせ、刺激し始める。


「……っはぁん…んぁ…、あぁっ!」
ピーチの頭を抱え、パッションはあられもない声を上げる。
普段のせつななら快楽に溺れそうになる体を恥じるように、声を殺そうとする。
それでも堪えきれない嬌声を漏らす姿は、それはそれでいとおしく、淫らだが
今のパッションはまた別人のようにピーチの心をかき乱す。
変身するとピーチ自身も自分が高揚し、好戦的になるのを感じる。
それは、情事の時にも言えるのだろうか。
貪欲に快感を貪ろうとするパッションは、戦闘時、真っ先に突入して行く姿に通じるものがあるのかも知れない。
104名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:19:53 ID:TzVSasMe
「……パッションばっか、気持ちよくなってズルい…」
あたしにもして……、そうピーチが囁くと、パッションはピーチの太ももの内側を
撫で上げ、膨らんだスカートの中の下着を引き下ろしにかかった。


「わはっ!……ちょっ、いきなりそっち?!」
「……だって、手が上がらないんだもの。」


パッションはピーチが胸の下まで肩口を広げるように下ろした衣装で、
ちょうど上半身を拘束された形になっている。
確かにこれでは肘から上は自由に動かせない。


「……でも、ほら……」
ピーチの秘部はすでに滴るほど潤っており、パッションが指を動かす度に
クチュクチュといやらしく水音を立てる。
「もう……充分みたいよ…?」


パッションの潤んだ目が細められ、上目遣いにピーチを窺う。
その挑発するような視線に、ピーチの背筋にゾクゾクと興奮が駆け昇る。


「ひゃうっ!……ひぁんっ……ンンっ!」
卑猥な音を立てて敏感な部分を煽られながらも、ピーチは
パッションを膝立ちにさせ、お互い向かい合う。
ピッタリと下肢を覆う黒いタイツは脱がすのは大変そうだ。
途中まで下ろそうかと中に手を忍ばせる。
すると、それは思ったより柔らかくて伸びがいい。
そのまま指を動かしても余り支障はなさそうだ。


「あああっ!……いやぁっ…やぁん…っ!」
そのまま、グイッと手首までタイツの中に突っ込みパッションの弱いところを
攻撃する。
ピーチと同じく、そこは熱くぬめり指が吸い込まれる。

「…パッションだって…すごいよ…、指が蕩けそう……。」


どちらからともなく、お互いの指の動きをシンクロさせる。
濡れて膨れた蕾を擦り上げ、沈めた指で粘膜を引っ掻く。
腰に手を回し、胸を擦り付けるよう体を密着させる。
ピーチの胸の布地越しに固く屹立したお互いの乳首が擦れ合う。
下腹部とはまた違う、ピリピリと痺れるような刺激が体を駆け巡る。
105名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:22:06 ID:TzVSasMe
赤く染まった世界の中、戦士の衣装を纏った少女達は、ただ無心に
快楽だけを貪り合う。


向かい合い、抱き合いながら息遣いも荒く舌を、秘肉を絡め合う。
ただひたすら、お互いの体を頂点に導こうとしていた。


「はぁっ…、はあっ、パッション……あたし…もう……っ!」
「っんんん!………私もっ……もう、ダメっ…!」
「……ね、……一緒に…あっ!……あぁっ!」


「あぁああっ!……っっはあ…!……あんっ、んーー!」



少女達は同時に激しく痙攣し、果てた。
息を静めるためにか、軽い口付けを何度も交わし、腰に腕を回したまま
その場に崩れ落ちる。



パッションは乱れた姿のまま、無意識の行為なのかピーチの愛液に濡れた
自分の指を舐める。
その姿にピーチは誇り高く穢れ無き女神を、思うさま蹂躙し、凌辱し尽くした
ような背徳感を覚え、震える。
達したばかりの体に、また火がつきそうだった。



「ピーチ、下着、上げないの?」
パッションは自分は剥かれた衣装を引き上げながら、
ぼんやりしたピーチをたしなめるよう、声をかける。
まるで『はしたない!』と言わんばかりの口調に、ピーチは少し呆れ返る。
ついさっきまでピーチ以上に激しく乱れていたのは、どこの誰なんだか。



(これは、帰ったら第2ラウンドだね!泣くまで苛めてやるから!)



そんなピーチの思惑も知らず、パッションはアカルンを呼び出して
いそいそと帰り支度をしている。


そのあと、せつながラブにどんな事をされたかは、また別のお話。
106名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:23:28 ID:TzVSasMe
以上です。
勢いで書いた。軽く後悔している。
107名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:31:42 ID:X8nViPgm
>>106

GJ!!

私は黒ブキさんのエロスーなとこが好きですw
エロスの裏に、ちゃんとキャラを大事にしてる部分は見習いたいなぁと。


書いたら見せたい。それはもうSS書きの本能みたいなものですよねw わかります。
108名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 03:46:19 ID:V8rfD/tJ
>>106
むむっ!こ れ は エ ロ い !!

…正直な感想です。ごちそうさまでした。なるほど、プリキュアシステムにより高揚する…か。プリキュア形態でするながれがわかりやすかったっス!

>>97->>100
しかしまあ生駒さんの描く美希せつのなんと可愛らしいこと!


自分も投下してみたい…ネタはある!本編にまだ余裕があるうちに書きたいのになあ… はあ〜主婦せっちゃん…
109名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 08:52:49 ID:PynHKxMZ
昨晩はみんなGJすぎ!!
書き手さんの、作品への愛を感じる
やべえ。このスレ最高だな!
僕もss書きたいんだけどいいネタを思いつかないんだ・・
110名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 09:34:02 ID:fIkqzpHf

おはようさん!
ゆうべも夜から突然盛り上がったなぁ。

みんなも待機は全裸でかめへんけど、
読みおわったら服着よな。
ワイ鼻水ずるずるや。

保管屋さんもGJでっせ!
補足コメント、気が利いてて楽しいわ。

111名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 10:03:52 ID:wS7MS3VL
>>109
確かに愛は感じるな。一生懸命作ってるのがわかるし。
俺は雑談派だから良く考えるなって思うよ。

>>110
おはよう!今日はフレプリDVD買ってくるよ。夜は寒いから昼間全裸で見るわw初期タルトがどんなんだかチェックしてやるぜ
112名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 11:44:28 ID:18HHvBLF
おはようございます……という時間でも無いですね。
昨晩ちょっと頑張りすぎました。
いつも精一杯頑張るのもいいけど体は大事にね、せつな
というわけで3-432です。

昨夜は職人様が次々と降臨しての投下祭りだったようですね。
皆様の作品、楽しく読ませて頂きました。

今日で連休最終日、私も悔いが無いように、投下しておきたいと思います。

タイトルは『幸せの花の咲く丘で』
113『幸せの花の咲く丘で』:2009/09/23(水) 11:45:25 ID:18HHvBLF

四つ葉町の町外れにある小高い丘の上
一面にシロツメクサが咲き乱れる草原にせつなはいた。

今日はダンスレッスンの予定だったのだが、
ミユキの仕事の都合で急遽中止になってしまった。
放課後の予定が空いてしまった四人は、
いつもならカオルちゃんのドーナツカフェに集まってお喋りを楽しむところだが
たまには見晴らしの良い場所でドーナツを食べたい!というラブの提案で
ここに来ることになったのだ。

言いだしたラブはドーナツカフェに行っている。
学校の違う美希と祈里は飲み物を買って後から合流する予定。
そしてラブに「一番良い場所、ゲットしといてね!」と言われたせつなが
先にこの場所に来ていたのだ。

(ラブ、遅いな……)

せつなは心の中で、大切な友人の名を呟く。

この場所は好きだ。
ラブと、圭太郎と、あゆみと、家族四人でお弁当を持って来て
ちょっとしたピクニック気分で遊びに来たことがある。
デザートの桃をうっかり落としてしまったラブが、それを追いかける内に
自分もバランスを崩して下の方でかなりとんでもない姿になってしまった時は
ラブには悪いと思いつつも、お腹をおさえて笑い転げた。

今日のように、ラブと美希と祈里と四人一緒に来たこともある。
並んで座って、ダンスの反省会をしたり、悩みを聞いたり聞かれたり。
三人の子供の頃の話になった時に、何故か急にお互いの口を塞ぎ合い始めたのもここだった。

(あの時の話に出てきた「おねしょ」って何のことかしら?
 結局教えてくれなかったのよね……後で調べてみようかな)

そんな、後に一騒動を巻き起こす事になるせつなの決意はさておき、
ここは彼女にとって、楽しい思い出が詰まった場所であることは間違いなかった。

そして何よりも、クローバータウンストリートを中心とした四つ葉町の全景を、見渡すことが出来る景観。
それが一番、せつながここを好きな理由だった。
そこに行き交うの人々の姿。視力の良いせつなでも流石に遠すぎてわからないが、
みんな優しい笑顔を浮かべているに違いない。
優しさに溢れた町、私を受け入れてくれた町。
そして、そんな素晴らしい町をプリキュアとして守ることが出来ているということ。
その全てを感じることが出来るのが、この場所だ。

でも、一つだけ、ここには悲しい記憶もある。

それは、夏休みが始まった頃の事。
ラビリンスと決別したものの、プリキュアとしての自分も受け入れられず、
行く当ても無く、ただ漫然とここに座っていた時の事。
あの時、目に映る風景には光は無く、
彼女の生まれ故郷のラビリンスの町並みのように全てがただただ、灰色で。
世界のどこにも、自分の居場所が無くなってしまったような感覚に陥っていた時の記憶。

(だから、ここに一人でいるのだけは、ちょっと苦手かな)

だから、ラブに早く来て欲しい。
ラブがいてくれれば、いてくれるだけで弱い気持ちは消えてしまうから。
自分は一人じゃないって実感出来るのだから。
114『幸せの花の咲く丘で』:2009/09/23(水) 11:46:15 ID:18HHvBLF

「ラブ……」

そんな気持ちがそうさせたのか、自然と彼女の名前が口から漏れていた。

「はいはーい、ラブさんはここですよーーーっ!」

するといきなり後ろから、当の本人に抱きつかれた。

「ひゃああ、ラ、ラブ!いつの間に?!」

完全に不意をつかれ、うろたえるせつな。

「そりゃもう、せつなが寂しがってるんじゃないかと思って全速力で駆けつけました!
 せつなも寂しかったと思うけど、あたしも離れ離れですごく寂しかったんだからねっ!
 あーもう、三十分ぶりのせつなゲットであたしちょーーー嬉しーーーーっ!」

そう言いながらラブは、せつなを両手でしっかりとホールドして捕獲完了の体勢。
えっへへー、と笑いながら頬をすり寄せる。

「ちょ、ちょっと、ラブ、こんなところでやめなさーいっ!」

ラブの過剰なスキンシップに頬を真っ赤にして抗議するせつな。
だからと言って引き剥がすようなことはせず、ラブのしたいように任せている。

(……心配してくれてるのよね)

寂しそうに一人で座っていた自分の姿を見つけたから、
こうして元気付けてくれているのだろう。
その行為自体は過剰に愛情が溢れていてちょっと恥ずかしいが、
それでもありがたいことだ、とせつなは思う。
だから一言、感謝の言葉で自分の気持ちを形にすることにした。

「ありがと、ラブ」
「ん」

ラブもせつなの言葉ににっこり笑って応える。


「ところでラブ、カオルちゃんのとこに行ってたんじゃないの?
 それにしてはドーナツ、持ってないみたいだけど?」
「あ、うん、カオルちゃんの所に言ったら、今新作のドーナツの試作品を作ってるから
 それを食べさせてくれるんだって!」
「新作?それはすっごく楽しみね!」
「あ、でも、ちょっと作るのに時間がかかるから
 後でここまで届けに来てくれることになったの。
『新作だけに審査に時間を食っちゃうんだよね、グハッ!』だって」
「あはは、カオルちゃんらしいわね……ところで、ラブ」
「何?」
「そろそろ……この体勢をどうにかして欲しいんだけど」

せつなは、さっきから自分に抱きついたままのラブにそう告げた。
115『幸せの花の咲く丘で』:2009/09/23(水) 11:47:05 ID:18HHvBLF

「えええええーーーーっ!何でそんなこと言うの?」
「何でって……こんな人目に着く場所では流石に恥ずかしいからよ。
 それにここに来てからずーっとこうしてるでしょ?」

ちなみに時間にして十五分くらいである。

「だめだめ、これくらいじゃぜーんぜん足りない!
 さっきも言った通り三十分ぶりのせつなゲットなんだから
 離れ離れだった分を取り戻すまでは離しません!」
「……それは流石に大げさよ、ラブ。
 私達、学校でも家でもいつも一緒にいるじゃないの?」
「それでもぜーんぜん足りないんだ、あたしにとっては」
「どして?」
「せつなと初めて会ってからの時間と、せつなと一緒に暮らすようになってからの時間、
 二つを比べると離れ離れになってた時間の方がまだずっと多いから。
 ……あたし、それが嫌なんだ」

プリキュアのキュアピーチ、ラビリンスのイース、異なる立場に居て、敵対していた時の時間。
イースからキュアパッションへと生まれ変わったせつなと一緒に過ごせるようになってからの時間。
どちらがより楽しく、幸せな時間であったか、それは比べるまでもない。
それに、前者の時間はもう終わっている。
後者の時間は、二人が一緒に居る限りこれからいくらでも続いていき、いつかは前者を上回る。
それでも。

「その時を一分一秒でも早くしたいと思ってるんだ、あたし。
 せつなをこうやってギュっと抱きしめていると、あたしの中にせつなを感じることが出来て
 時間が一気に増えたような気がする、だからこうしていたいの」
「ラブ……」
「こんなあたし、変かな、せつな?」

そう言ってたはっと笑ってみせるラブ。
ああもう、ずるいなあ、とせつなは思う。

ラブの言葉には裏表が無い。
いつでも本音で接してくれる。
だから今の言葉も、心からの気持ち。
そしてそれは。

(私のこと好きだから、抱きしめさせてくれって言ってるのと同じじゃないのよ!)

そんなことを言われたら、拒否する術がない。
だってせつなも、ラブのことが好きだから。
だから。

「変じゃないわ、ラブ。だって、私も……ラブにギュっとされるの、嫌いじゃないから……
 だって、とっても気持ちいいし……」

せつなも、本音で答えることにした。
最後の方は恥ずかしさに耐えかねてかなりの小声になってしまったが
精一杯の言葉を紡ぎだす。
116『幸せの花の咲く丘で』:2009/09/23(水) 11:47:42 ID:18HHvBLF

「せつなぁっ!」

その言葉に、ラブは破顔。
もう一度、せつなに頬をすり寄せる。

「……あ、でも、ちょっと待って!
 もうすぐ美希とブッキーがもうすぐここに来るでしょ?だから今は、これくらいで止めましょ、ね?」

このまま放っておくとずっと続けそうなラブに釘をさす。
そうなのだ、今日は元々四人で約束していたのだ。
流石にあの二人にこんな姿を見られるのはまずい。
只でさえ最近ベタベタし過ぎだと美希にからかわれているのに。

しかし 

「いやまあ、もう来てるんだけどねー」

「ラブちゃんとせつなちゃん……大胆」

掛けられる二つの声。
そこにいるのは、制服姿の二人の少女。
缶ジュースの入った袋を持ってやれやれ、という表情でこちらを見ている美希と
口元に両手をあて、頬を染めつつも凝視している祈里だった。

「わーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

慌ててラブの顔を引き離すせつな。

「あ、美希タン、ブッキー、やっと来たねー」

対照的に、まったく動じること無く声を掛けるラブ。
それどころか、伸ばしたバネが元に戻ろうとするが如き動きで
再度せつなに抱きつこうとしている。

「あの……二人とも?いつから、そこに?」

せつなはそんなラブの動きを制しつつ、首だけを二人の方に向ける。
その動きに効果音を付けるとしたらぎぎぎぎぎいっというのが多分一番合っている。
そんなせつなの問いかけに、美希は顎に指を当てたポーズで思案。
しかし次の瞬間にはいたずらっ子のような笑みを浮かべ、端的に事実だけを告げた。

「『私も……ラブにギュっとされるの、嫌いじゃないから……だって、とっても気持ちいいし……』」

「うわ……」

せつなはその日生まれてはじめて、
恥ずかしさのあまり頭が真っ白になる、という経験をすることになった。


117名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 11:51:46 ID:18HHvBLF
以上です。

>>49-51よりこっちが先に出来てたんですけど、
旬のネタ優先ということで後回しにしてました。
時系列……というほどのものでもないですが、
私の中ではこっちの方が前の話になります。

美希と祈里の出番がちょっとしかありません。
これではあんまりなので、この話もうちょっと続きます。

それでは失礼いたします。
118名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 13:03:00 ID:V8rfD/tJ
まったく、このスレからは目が離せん…>>117さん、日中の投下GJ!
百合的にかなり嫌な妄想をしちまったところだったので、ベタベタなお二人の話がすごく有り難かった…
119名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 15:10:04 ID:DbMXvtJt
>>117
GJ!
心理描写が丁寧で、読んでて自然にすーっと入る感じ
続き期待しています
120名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 15:36:59 ID:YfDZs3iJ
>>116
GJ
121名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 15:55:27 ID:fIkqzpHf
>>117

表現キレイでいいわぁ。ピーチはんも
パッションはんも可愛いわぁ。

ワイ、昼間は静かやと思てたんで
油断して服着てましたわ。

ちょっと待ってや、全部脱ぐさかい。

122名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 16:01:24 ID:wS7MS3VL
>>121
油断してたなタルトw
さっき帰宅してお先に全裸だ!4巻だけ在庫無くてよ…
123名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 17:55:20 ID:AtKjULNu
職人さん方いつもGJ!楽しませていただいてます。
ラブせつ、美希せつが熱いですが、あえての美希ブキです。
タイトルは、冷めないうちに で。
少し長めですので、お暇なときにどうぞ。
124名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 17:57:21 ID:AtKjULNu
ブッキーの家に向かう途中、偶然彼女を見つけた。
ちょうどよかったと思って、声をかけようと近づくと、彼女が何かを見ていることに気づいた。
目線の先には、仲良く並んで歩くラブとせつなの姿があった。
どうやら買い物帰りらしく、大きな袋を2人で持っている。


突然、強い風が吹いた。
思わず目を閉じる。


目を開けると、ブッキーがうつむいて、涙をぬぐうような動きをしているのが見えた。
どうしたんだろう。
少し考えて、はっとした。
もしかしたら、ブッキーはあの2人のどちらかが好きなのではないか。
根拠は全くなかった。
でも、なぜかあたしはそう思い込んでしまった。
そして、振り返ったブッキーの目が少し赤くなっているのを見て、確信した。


ブッキーと目が合う。
きっとこんなところを自分に見られて気まずい思いをしているに違いない。
この場を和ませるために、とりあえずあたしは笑顔を作った。
うまく笑えているだろうか。
ブッキーが何か言おうとする。
あたしは、それをさっと手で制して言った。


「何も言わなくていいのよ、ブッキー。あなたの気持ちはよくわかったわ。それで、ラブとせつな、どっちなの?」
「え?」


面食らったようなブッキーを見て、しまった、と思った。
何でこんなことを聞いてしまったんだろう。
傷ついている親友に対して、好奇心丸出しの質問をするなんて、最低だ。


「ご、ごめんなさい。あたしとしたことがデリカシーに欠けてたわ。
 でも、相談ならいつでも乗るから、一人で抱え込まないでね。それじゃ」


早口でそれだけ言うと、気まずい沈黙が落ちる前に、あたしはすばやく元来た道を引き返した。
125名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 17:59:20 ID:AtKjULNu
ほとんど逃げるように自分の部屋まで戻ると、あたしはベッドに倒れこんだ。
頭がぼーっとする。
ブッキーがあの2人のどちらかを好きだと考えると、なぜか胸が苦しくなった。


ふと見ると、手には、くしゃくしゃになったチケットが握られていた。
あぁ、と声が漏れる。
あたしはこれを持って、ブッキーのことを映画に誘いにいこうとしたのだ。
メールでもよかったのだが、これに託けて彼女に会いたかった。




4人じゃなくて、2人だけで出かけたい。
最近よくそう思うようになった。
4人で遊んだあと、ラブとせつなが帰って、2人になることはあったけれど、それだけでは足りない。
もっともっと、ブッキーと話したい。
でも、改まって2人だけでどこかに行こうというのも不自然な気がして、
というよりも、なんだか気恥ずかしくて、なかなか言い出せずにいた。


そんなとき、テレビで映画のCMをしているのを見た。
ブッキーが好きそうな動物映画だ。
これだ、と思って、すぐにチケットを買いに走った。
知り合いからもらったことにして、それとなくブッキーを誘おう。
あたしは、2枚のチケットが入った封筒をぎゅっと胸に抱いた。


せっかくの機会なんだから、完璧に準備をして、楽しもう、と思った。
映画に行って、それからどうしよう。
あーでもない、こーでもないと何日もかけて、プランを作った。
下見もしたし、着ていく服だって新しく買った。

うん、あたし完璧。
つぶやいてみる。そうすると、本当にその計画がうまくいく気がしてうきうきした。
126名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:01:56 ID:AtKjULNu
そのときのことを思い出して、余計にやるせなくなった。
あれこれと必死に考えていた自分が馬鹿みたいに思えてくる。
あんなに準備をしたのに、誘うことすらできないなんて。
完璧には程遠いわ、と自嘲気味に笑う。
笑っているのに、涙があふれた。
それを拭おうともせずに、あたしはじっとうずくまっていた。



腰のリンクルンが鳴る。
あたしはのろのろと起き上がると、リンクルンを手に取った。
ブッキーからのメールだった。
その名前を見ただけで、息が詰まって、また涙が出そうになる。


話したいことがあるから、今から会えないか。
簡潔にいうと、そんな内容だった。


たしかに相談しろとは言ったが、いくらなんでもはやすぎるだろう。
ブッキーは意外とせっかちなのだろうか。
それとも、急を要する事態にでも陥っているのだろうか。
どっちにしても、先ほどのことに対しては怒っていないようで、あたしは胸をなでおろした。
はっきり言って、今は相談など受ける気分ではなかった。
しかし、自分から言い出した手前、むげに断るわけにもいかない。


仕方なく、ブッキーに家に来るように伝えた。
急いで顔を洗って、くしゃくしゃになってしまった服を着替える。
適当に部屋を片付けていると、ブッキーがやってきた。
部屋に招き入れて、座ってもらう。


「ちょっと待ってて、何か飲み物持ってくるから」


難しい顔をしているブッキーを残し、部屋を出る。
これは相当深刻そうだ、とあたしはため息をついた。
同時に、こんなにもブッキーに想われている誰かさんは幸せものだとも思う。
127名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:04:05 ID:AtKjULNu
紅茶を淹れながら、考える。
ブッキーが好きなのは、誰なのだろう。ラブか、それともせつなか。
そして、それを聞いたとき自分はどう思うだろうか。
ブッキーの口から、この人が好きだと言われたら、どうするだろう。



ダメだ、と思った。
堪えられない。


ブッキーが苦しげに恋心を吐露するのを、自分は冷静に聞いていられないだろう。
やっと気がついた。
あたしはブッキーが好きなのだ。



自覚してしまったからには、のんきに悩み相談なんか受けている場合ではない。
このままでは、ブッキーに好きな人がいることを知ってしまう。
相談を受けてしまったら、あたしはブッキーの恋を応援すると言ってしまいそうだった。
しかし、そう言ったが最後、あたしはこの想いを伝えることができなくなるのだ。



断られることはわかっている。
だけど、何も言わないまま失恋するのはごめんだった。
それ以上に、自分の気持ちを隠したまま、彼女の恋の相談役を演じるのは無理だと思った。



ブッキーが話し始める前に、伝えよう。
あたしはそう決心すると、カップを持った。
紅茶はすっかり冷めていた。
長々と悩みすぎたな、とあたしは苦笑して、紅茶を淹れなおす。
でも、また冷めてしまうかもしれない。
紅茶を飲む前に、あたしはブッキーに伝えなければならないことがあるから。



部屋に戻ると、ぱっとブッキーがこちらを見た。
紅茶がのったトレイをテーブルにおいて、ブッキーの正面に座る。
待ちかねたようにブッキーが口を開いた。


「あのね、美希ちゃん、さっきのことなんだけど」
「待って。それより先にブッキーに聞いて欲しいことがあるの」
128名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:07:36 ID:AtKjULNu
そう言うと、ブッキーは素直にうなずいた。
あたしはそれを確認して、話し始める。


「あたし、ブッキーが」


そこまで言って、突然怖くなった。
続きを口にしたら、ブッキーと友達でいられなくなるかもしれない。
もし、そうなったとしても、言わずに後悔するよりはましだ。
そう言い聞かせて、自分を奮い立たせる。


「ブッキーが好き」


呆然とブッキーがあたしの顔を見つめる。
あたしは、言い訳するように付け足した。


「ブッキーに好きな人がいるのはわかってるわ。
 でも、いや、だからこそ伝えないといけないと思って。それだけよ」


ブッキーの顔を見るのが怖くて、目をそらした。
部屋が静まりかえる。
おそるおそる見ると、ブッキーが耳まで真っ赤にしてうつむいていた。


「ブッキー?」


声をかけると、はじかれたように顔を上げた。
そしてブッキーは意を決したようにぐっとあごを引くと、あたしをしっかりと見据える。


「わ、わたしも美希ちゃんが好き!」


今度はあたしが呆然とする番だった。
わけがわからない。
ブッキーは、ラブかせつなが好きなんじゃなかったのか。
それとも、今のは友達として好きという事なのだろうか。
それにしては真剣すぎるような気もするが、ブッキーはまじめだから、絶対ないとは言い切れない。


「それって、友達としてってことよね。
 ブッキーはちゃんと他に好きな人いるんでしょ?」

「え?」

「だから、さっきラブとせつな見て泣いてたじゃない。
 あれって2人が仲良くしてるから嫉妬してたんじゃないの?」

「あのね、そのことなんだけど……」


言いにくそうに、ブッキーが上目遣いにあたしを見る。
129名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:09:43 ID:AtKjULNu
「あれは、目にごみが入っただけなの。
 ラブちゃんとせつなちゃんに声をかけようとしてて……あのとき風が吹いたでしょ。
 美希ちゃん誤解してるみたいだったから、言わなきゃいけないと思って……」


あまりにも馬鹿馬鹿しくて、あたしは言葉を失った。
そんなできすぎた話、信じられるわけがない。
けれど、ブッキーは大まじめな顔で、じっとこちらを見ている。


その目を見て、嘘じゃないと思った。
嘘みたいな話だけど、あたしはブッキーを信じる。


それならば、あたしとブッキーは両思いということになるのだろうか。
両思いだなんて夢みたいで、感動的だけれど、
失恋を覚悟していただけに、なんだか拍子抜けしてしまった。


「何よそれ。焦って告白までしちゃったあたしが馬鹿みたい」


言いながら、笑ってしまった。
でも、おかげでブッキーと両思いだってわかったんだから、よかったのかもしれない。


「ねえ、ブッキー。それで、あたしのことは友達としての好きなの?
 それとも、違った好きなの?まだ答え聞いてないわよ」


すでにわかったも同然だったが、あたしは意地悪く聞いた。
もう一度、ちゃんと聞きたかった。
なかなか答えようとしないブッキーに、じりじりと近づく。


「その、美希ちゃんのと同じ好き、よ」


頬を染めながら、たどたどしく言うブッキーを思わず抱きしめた。
小さくて、やわらかくて、あたたかい。
ぎゅっと力を込めると、腕の中にすっぽりとおさまっているブッキーがくすぐったそうに身じろぎした。


「もっと言って」


耳元に口を寄せて、甘くささやく。
ブッキーの腕がするりと背中に回されて、あたしを包む。
さらに身体が密着して、鼓動が高まる。
130名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:11:47 ID:AtKjULNu
「美希ちゃん、好き」


ぴくりと身体がはねた。
うっとりするほど、甘美な響きだった。
吐息が耳にかかって、ゾクゾクする。


「あたしも、好き」


かろうじてそれだけ言うと、あたしはブッキーから身体を離した。
ずっとこうしていたかったが、これ以上続けると、
どうにかなってしまうのではないかと思った。



「紅茶、冷めちゃったわね」


それを聞いて、思い出したようにブッキーがカップを持つ。
冷めた紅茶に口をつけて、ブッキーはおいしい、と笑った。
そんなはずはない。
ためしにあたしも一口飲んでみると、香りが飛んでしまっていて、苦かった。
お世辞にもおいしいとは言えない。


「全然おいしくないじゃない。無理しなくていいわよ」
「美希ちゃんがわたしのために淹れてくれたんだから、おいしくないわけないわ」


にっこり笑うブッキーに目を奪われる。
ばか、と心の中でつぶやいた。
そんなことを言われたら、もっと好きになってしまう。


恥ずかしくなって目をそらすと、ベッドの枕が目に留まった。
そういえば、と枕の下に映画のチケットを隠したことを思い出す。
もう心配することはない。
強がらずに、ちゃんと誘おう。
でも、その前に、


「おかわり、どうかしら」


空になったカップを受け取って、
とびっきりおいしく淹れてみせるわ、とあたしは微笑んだ。
131名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:13:42 ID:AtKjULNu
以上です。
タイトル名前欄に入れるの忘れてた。ごめんなさい。
長文駄文失礼しました。
132名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:33:31 ID:fIkqzpHf
>>131

ほら!全裸待機してて正解や!

めっちゃGJですやん!
ベリーはんの先走りっぷりがナイス!

ワイも体が跳ねるようなこと、ささやかれたいわぁ。

133名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:34:12 ID:PynHKxMZ
>>131
思わずニヤニヤしちまったwGJ!!
誤解から始まる恋もいいですな。
美希せつもいいけど美希ブキも好きだな。
友情と恋愛のはざまで葛藤する二人が素敵。
134名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 18:48:13 ID:YfDZs3iJ
>>130
GJ
なんてセオリー通りの勘違い。完璧!
135名無しさん@秘密の花園:2009/09/23(水) 19:23:45 ID:kvSLsaek
>>131
こういうの好きだわー。
激しくGJ!
136 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:46:52 ID:xwJHejRS
誰もいないみたいなんで、長いの置いていきますね。
保管庫の自分の書いたのは読んでもらった方がいいです。全部つながってるんで…。
壊れてしまった光景の続きです。覚えてる人いるかな…?
もし、今読んでる人いたら、おさるさん防止支援してくれるとありがたいです。

タイトルは『その手の中にあるもの』です。
137 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:48:31 ID:xwJHejRS
 リンクルンが鳴ってる。
 誰よ、こんな時に。
 ―――――どうせ、ラブだわ。昼間の事、謝ろうっっていうんでしょ。
 お願い。少しでいいからあたしの事は放っておいて。
 今は誰とも話す気力がないのよ。
 
 あたしは暗い部屋の中で、膝を抱え、そこに頭を埋めたまま、その音が止むのを待った。
 まるで空洞になってしまったかのようなあたしの心に、その音は痛いくらい響いて、後悔の念と一緒に、
延々と廻り続けている。

 部屋の隅には、彼女のイメージカラーの、黄色い、香水の入った小ビンが淋しげに転がっていた。
 
「……ごめんね。ブッキー」

 今更謝ったところでどうしようもないんだけれど。
 ブッキーにそれを言えなかったことだけが心残りで、呟く。
 
「なにが、完璧なんだか………」

 何も完璧じゃないじゃない。
 自分を抑えられず、ブッキーを泣かせてしまった。
 彼女を引き止めて、謝る事すら出来なかった。
 何より―――彼女を裏切ってしまった。
 いつでもあたしを信じてくれていた、彼女を。

「―――あたし、最低……」

 自分の手を見つめる。
 何も無い、空っぽの手を。

 
 暗い闇の中、リンクルンは、まだ鳴っていた。
138 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:52:29 ID:xwJHejRS

                    1
 
 あたしは一人で、クローバータウンの外れにある、神社の境内の裏に座っていた。
 誰も知らない、あたしだけの秘密の場所。
 子供の頃から、一人になりたい時はここに来る。
 嫌な事があったり、悲しい事があったり、完璧じゃない自分を人に―――ブッキーに見せたくない時は
いつも。
 そんなあたしを見たら、きっと彼女は不安がってしまうから。
 だから、一人でここで我慢してきた。
 それはとても淋しくて、苦しかったけど。ブッキーに心配させる方がもっと…辛いから。
 でも今は―――。

(ブッキーに合わす顔がなくて、ここに逃げ込んでるだけ、よね……)
 
 あの日から―――しばらく皆の前に姿を現わしてはいない。
 ……幸い、ここ何日かラビリンスの襲撃も無いし。
 ミユキさんにも連絡して、少しの間、どうしてもダンスの練習には出られないって告げて。
 
「……本当に、ご迷惑おかけします……ご好意で練習見てもらってるのに……」
「気にしないで、とは言わないけど、どうしても踊れるような状況じゃないのなら仕方ないわ。理由は……
聞かない方がいいのかしら?」
「………できれば………」
「―――そう」

 一瞬だけ沈黙するミユキさん。
 こんな身勝手な事言ったら、怒られるだろうってあたしは覚悟してた。
 でも。

「……ダンスってね、身体だけじゃなくて精神的なコンディションも、もろに出てしまうものだから…今の
美希ちゃんがレッスンに参加したところで、何にもならないって事は分かるのよ。ただ闇雲にやったところ
で、皆の足を引っ張るだけ……それはこの間の祈里ちゃんの事でも分かってると思うけど」
「…………」
「プロだったとしたなら、それを押し殺す術も持っていなくちゃいけないんだけど……ただ、あなた達はまだ
デリケートな……女の子だから。今回だけは、特別にって事で許可するわ。」
「……本当に、すいません……」
「でもね、美希ちゃん」
139 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:53:20 ID:xwJHejRS

 ミユキさんの声が心配そうなものに変わる。

「相談できないならこれ以上何も聞かないけど……絶対にダンスを辞めるなんて言っちゃダメ。いい?」
「………それは……」
「それだけは何があっても許可しないわよ?時には、立ち止まる事も必要だわ。自分を見つめ直す事もそう。
―――だけどね、逃げる事だけは許しません。それに、そんなのはあなたらしくないでしょ?」

 あたしらしくない、か―――。
 ちょっとだけ笑ったような声が受話器から聞こえる。

「……もっとも、それが分からなくなっちゃって、悩んでいるんだろうけど。あたしから見たあなたはね、
絶対に困難に背中を向けたりしない、プライドの高い、強い子よ?」
「……あたし、そんなに強くないですよ……」

 むしろ逆だ。
 あたしは弱くて、卑怯者。
 ブッキーにごめんなさいの一言すら言えないまま、逃げ回っている。
 
「いいえ、自分で気が付いてないだけだわ。―――大事な人の為になら、あなたは誰よりも強くなれる子…。
……今はそれを、失いかけてるかもしれないけど」

 ハッとした。もしかしてミユキさんは何もかも知っているのだろうかと。
 そんなあたしの予想に反し、彼女は続ける。

「―――事情も知らないのに、適当な事言ってたらゴメンね?」
「………いえ…」
「でも忘れないで。あなたがあなたである為に必要なのは、その手の中にあるものに、気付く事よ。本当に
大切な思いに、ね」

 あたしは自分の手を見つめた。
 空っぽの、手を。

「……年上ぶった、身勝手なアドバイスだとでも思っておいてくれればいいわ。じゃあ、練習場で待っている
から。―――いつでも戻ってきてね?」

 そう言って、ミユキさんは電話を切った。
 
 大切な思い―――か。

 だけど、この手の中には何も有りはしない。
 
 悲しい気持ちで、あたしは手を握り締めた。
140 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:54:20 ID:xwJHejRS

                    2

 子供の頃から、この手の中にはいつもブッキーの手があった。
 ただ友達同士で手をつなぐって事だけじゃなく、慰めたり、励ましたりする時、彼女の手を握ってきて。
 それが当たり前だと思ってて、向こうもそう思っててくれてるって勘違いしてたけど。
 
 ―――でも。

 あたしの手なんかブッキーは求めてなかった。
 
 彼女が求めていたのは―――せつなの手。

 あたしの手はいつだって空っぽだったんだ。

 それが分かって、あたしは―――。
 
 
「―――あたしらしくない―――。」

 同じ事、ミユキさんにも言われたっけ。
 
 
 
 ―――ブッキーを、傷付けるなんて。

 
 
 あの日。
 最初は、なんの邪心も無く、ただブッキーと二人になりたいって思っただけだった。
 彼女が……ラブ達の突然の―――キスに衝撃を受けてるのは確かだったし。
 そんな彼女を一人にさせるのは辛くて、あたしは彼女を家に誘った。
 
「新しい香水作ったんだけど、感想くれない?…ちょっと自信作なの」
 
 本当は失敗作もいいところだったんだけどね。
 ブッキーにプレゼントしようと思って作ったのに、出来上がってみれば、ただ単に彼女へのあたしの気持ち
が先走ってしまった、とても……悲しい物になってしまっていて。
 でもブッキーがその誘いに応じてくれた時は、失敗作でも使い道はあるのね、なんて思ってた。
 今にして思えば、それが間違いの元だったんだわ。

 あたしの部屋で、彼女にそれをつけてあげた時、あたしは―――おかしくなった。
 その香りを吹き付けるときに、あたし自身が嗅いでしまったから。
 彼女への想いを詰め込んだ、切ない香りを。
141 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:58:21 ID:xwJHejRS

「……変わった香り……。美希ちゃん、これ何か効果とかあるの?」

 不思議そうな顔であたしを見るブッキー。
 あたしは……目を逸らす事が出来なかった。
 澄んだ琥珀色の瞳。愛らしく小さな鼻。そして、魅惑的な…唇。
 
 頭の中に、夕方見たラブとせつなのキスシーンがフラッシュバックする。

「効果……は特に無いと思うわ。ただテーマを決めて作っただけだし……」
「テーマ?」

 テーマはね、あなたなのよ。ブッキー。

 その言葉を口にする代わりに、あたしはブッキーをベッドに押し倒していた。
 ブッキーはあたしの突然の行動に驚いたのか、目を大きく開いたままで。
 そしてあたしは彼女の唇を―――――。

 
 
 どれくらい経ったんだろう。
 頬に何か濡れたものを感じて、我に返った。

 
 ブッキーが、泣いていた。

 
 あたしはそこで、初めて自分の犯した過ちの大きさに気が付いた。
 彼女を不安がらせるどころか、泣かせてしまった事に。
 今までのあたし達の関係を、壊してしまった事に。

(違うのブッキー……あたしは、あたしはただあなたが……)

 言葉が、出なかった。
 
 
 ―――自分から壊してしまったものを、どう取り繕う気なの?
 
 ―――人に取られるのが怖くて、自分だけのものにしたくて、こんな事をしたっていうの?
 
 ―――今更ブッキーの事が好きだなんて、言えるの?

 
 渇いたような自嘲の笑みだけが浮かぶ。
142 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 01:59:39 ID:xwJHejRS

「その香水ね、良かったらあげるわ。元々その為に作ったものだから。……せつなにプレゼントあげたのに、
ブッキーは何も貰ってないでしょ。……だから、あたしからの、プレゼント」

 何の反応も無いブッキーに、あたしがかけられたのはそんな言葉だけだった。

「―――『片思い』がテーマなのよ。それ」

 言い訳なんか何ひとつ出来はしないのだけれど。
 ただ、気が付いて欲しくて。あたしの想いを知って欲しくて。
 祈るような気持ちで、あたしはそう言った。



 
 ブッキーは、何も答えずに部屋から出て行った。



 
 あたしは彼女を引き止めたかったけれど。
 
 
 ―――あたしに、そんな資格があるの―――?


 この手を伸ばす事は、出来なかった。
 この空っぽの手に出来る事は、ただ暗い部屋の中で自分の膝を抱えることだけ―――。


 

 ガサッ、という草をかき分ける音であたしの思考は中断した。
 なに?ここに誰か来る事なんて今まで無かったのに。
 気のせいかな、と思うけど、明らかにその音は徐々に近付いてくるみたいで。
 野良犬とかかしら……それともここの神主さんとか……?
 ま、まさか変質者とかだったらどうしよう!?

「だ、誰っ!?」

 少し強張った声で、あたしは見えない誰かに問い掛ける。
 その声に答えるかのように草むらの中から姿を現わしたのは―――。

「……やっぱり、ここにいたんだね。探したんだから」

 そう言って、彼女は少しだけ笑った。

143 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:01:30 ID:xwJHejRS
                    3

「皆心配してるよ。家に行ってもいないし、リンクルンには出ないし。―――タルトなんかね、美希たんは
ラビリンスに攫われたんやないやろかーって大騒ぎ。ホントカンベンしてよね」

 彼女は――桃園ラブはそう言うとあたしの隣に腰を下ろした。
 あたしは―――驚き過ぎて言葉も無い。

「せつなとブッキーも美希たん探してるとこ。なんなら見つかったよーって今連絡してもいいんだけど……
どうする?」

 ラブはへへへ〜と笑いながらあたしの顔を覗き込む。

「……ま、ここにいるって事は他の人には会いたくないって事なんだろうし〜。そしたら美希たん困っちゃ
うかな?」
「―――なんで……?」

 やっとの事で声を搾り出すあたし。
 
「なんでラブがココにいるのよ!!」
「それ全部あたしの台詞なんだけどな〜。美希たん」

 ラブは軽く肩をすくめる。

「あのね、常々お忘れのようですけど、あたしだって幼馴染みなワケ。美希たんやブッキーの事をずーっと
見てきてたんだから。……美希たんに何か嫌な事なんかがあった時、姿を隠すのをこっそりつけたりとか
した事もあったり…ね?」
「……そんな事……知らなかったわよ・……」
「だろうね〜。美希たん人の心配ばっかりするくせに、自分が心配されてるなんて思わないんだからさ〜」

 おどけた様に大きく溜息をつくラブ。

「人の心配、っていうか、たった一人の心配、か。……たまにはあたしにも目を向けて欲しかったけど」
「な、何よそれ」
「別に〜。ただ、もしかしたら美希たんもあの頃のあたしと同じなのかなって思っただけ。自分を見てくれ
ないって、辛いでしょ?……好きな人が、さ」

 何を言って…るの?
 ラブは、あたしのブッキーへの想いを知ってるっていう事?

「で、姿を隠してみた?見て欲しくて?―――あー、それともなんか突っ走っちゃった?」
「ちょっとラブ―――――」
「そういえばブッキーの様子もおかしかったモンね〜。やっちゃったか〜。あ〜あ、あれだけ日頃から完璧
完璧言ってるくせになにやってんだか……」
 
 ラブはやれやれ、と首を振る。

「……らしくないな〜」
「―――何でも分かってるような事言わないでよッ!!」

 ラブの言い方に―――違う、図星を指された事に苛立って、あたしは声を荒げた。
 そんなあたしを、涼やかな視線で受け止めると、ラブは言った。
144 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:03:09 ID:xwJHejRS
「何でも分かってるよ?―――美希たんの事なら、昔から何でも。きっと、何も分かってないのは美希たん
の方」
「―――どういう事よ、それ?」
「ほら、ね。何も分かってくれてなかった」

 ほんの少し、淋しそうな表情がラブに浮かぶ。

「……まあいいけどね。どうするの?ずっとここにいるワケにもいかないっしょ?ミユキさんから話は聞いた
けど。プリキュアまで無期休業とか言い出しちゃう気?」
「それは―――」
「町を歩く時だってさ、コソコソ隠れて移動するつもり?ブッキーに会わないようにって祈りながら?」
「……」


「―――あんまりがっかりさせないでよ、美希たん」

 

 言葉に詰まったあたしに、容赦なく彼女は言葉を投げつけた。

「そんな美希たんなんて、あたし―――ううん、皆見たくないよ?皆が見たいのは、何があっても、真っ直ぐ
立ってようとする、美希たんだと思う。……例えそれが、たった一人の、ブッキーの為だとしても―――ね」
「………でもあたしは……そのブッキーを……傷付けたのよ……」

 初めて、人に本音が言えた。
 相手がラブだっていうのが何か癪だけど。
 でも、こんな事は今までで無かった事だった。
 いつも、そんな気持ちは一人で耐えてきたから。

「……そんなあたしが……ブッキーの前に出られるワケ、無いじゃない……」
「―――どうして?」

 不思議そうに、ラブは聞き返してきた。

「会いたいなら会えばいいし、謝りたいなら謝ればいいし―――好きなら……好きって言えばいいじゃない?」
「……」
「あのお姫様は鈍感で、欲張りだけど、冷たいコじゃないよ?振り向いてくれるかは分からないけど、許して
くれないって事はないと思うな……現に今だって、美希たんのこと探し回ってるし」
「でも……」
「はあ〜。こっちのお姫様は勇敢なクセに臆病者で、困ったもんだわ」
「……キス、しちゃったのよ。ブッキーと」

 一瞬、ラブの表情が曇ったような気がしたのは、あたしの気のせいだったろうか。

「……やっぱりやっちゃったワケ、ね」
「―――無理矢理、よ。それを…ブッキーが許してくれると…思う?」
145 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:05:31 ID:xwJHejRS

 ラブの顔を見る。
 途端に、あたしの頬は彼女の両手で挟まれて。



 キス、された。



 それは、普段のラブからは想像できないような、真剣で、熱い、キス―――。



「――――――ちょ、ちょっとラブ!なな何するのよ!!」

 危うくラブの唇に夢中になりそうになるのを、慌てて身体を突き放して回避する。
 なな何この子……どれだけキスが上手いのよ……。
 自分の胸がドキドキと高鳴ってるのが分かる。
 ラブを見ると別に悪びれた様子も無く、いつも通り笑っていて。
 あれ、でも―――?
 
「にはは〜。ごめんね、美希たん。許してくれる〜?」
「ゆ、許すって……別に怒ってるわけじゃないわよ……ビックリしただけで……」
「そ。良かった」

 そう言ってラブは顔を逸らすと、立ち上がった。

「ね、これだけの事だよ?美希たんが怖がってるのは。……ブッキーも、今の美希たんと同じだと思うな」
「これだけって……」
「それとも、あなた達って、こんな事くらいでダメになっちゃう関係だった?……だとしたら、あたしがバカ
みたいだわ」
「え……?」
「―――行くね。今のキスはせつなには内緒にしといて。―――あのお姫様、ヤキモチ焼くと怖いんだ〜」

 ラブはあたしを見ようともせずに、ヒラヒラと手を振って立ち去ろうとする。


「ま、待ちなさいよラブ!」
 
 まだ話は終ってない。
 それに―――。
 あたしは彼女を引き止めようと手を伸ばした。
 ラブは後ろ向きのまま、器用にその手を避ける。

「……その手は、あたしに向ける為にあるんじゃない…でしょ?美希たん。そんな事まで忘れちゃったの?
……心配しなくても、みんなには見つからなかったって言っておくから大丈夫だよ」
「ラブ……あなたさっき―――……」

 ラブは顔を伏せたまま、クルッっと振り返ると、ピエロのような大げさな動きで一礼する
146 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:07:14 ID:xwJHejRS

「ま、たまには想いを押し殺したままだった可哀想なお姫様の事も思い出してあげて。今は幸せGETして
ちょっとだけ意地悪になっちゃったりもしてるけどね。……でも、ハッピーエンドを願ってるんだよ?」

 そう言って、彼女はあたしに再び背を向けて去って行った。

「……何言ってるんだか分かんないわよ、もう」

 あたしは、空っぽの手を広げて、眺める。

 それから立ち上がると、軽く伸びをした。
 ……悔しいけど、ラブの言う通りだわ。いつまでもココで怖がってもいられない。
 彼女に、ブッキーに会わなくちゃ。
 会って、謝って、全てはそこから、よ。

 
 
 キスの後、ちょっとだけラブの目に光るものが見えた気がした理由は、最後まで聞けなかった。


                    4

 あたしはブッキーを探して、クローバータウンを駆け回っていた。
 お互いに探しているはずなのに、こういう時って見つからなかったりするのよね。
 リンクルンにも連絡を入れたんだけど繋がらなくて。

「―――まったく!リンクルンにくらい出なさいよね!」

 そう言って笑ってしまう。人の事言える立場じゃないか。
 それも――謝らなきゃいけないことの一つ、かな。
147 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:08:28 ID:xwJHejRS
 
『どうだ!!謝るなら許してやってもいいぞ!!』

 それはありがたいわね。

『謝ったりなんて……するものですか!』

 いや、まず謝るのが先決でしょ……って、この声は。
 あたしの目に、町の中央にあるオーロラビジョンが飛び込んでくる。
 そこに写ってるのは……ウエスターと、鳥みたいなナケワメーケに捕まって宙吊りにされたパインの……
ブッキーの姿だった。

「チェインジ、プリキュア!ビートアップ!!」

 人通りの多いことも意に介さず、あたしはキュアベリーへと姿を変える。
 運のいい事に、みんなオーロラビジョンに夢中で気がついてないみたい。
 それに、もしバレたとしたって構ってるヒマはないわ!

 あたしは走った。走って、走って、走った。
 あの影像からして、パインがピンチになってるのは、練習場のある公園だ。
 きっと彼女は、あたしを探してる間に、敵に遭遇してあんな事になってしまったんだ。
 あたしのせいで。
 もしこれで彼女の身に何かあったら―――。
 頭を振って嫌な想像を打ち消す。

「そんなことをさせない為に、あたしがいるんじゃない!!」

 
 そうだ。
 
 
 あたしは―――あたしのこの手は―――。



 この手の中には―――。

 
 
 やっとの思いで、公園へと辿り着いた。
 そこにはさっき見た影像のまま、鳥型のナケワメーケの足にぶら下げられたパイン。

「おのれ〜!!大人しくごめんなさいすればいいものを!元々許すつもりなどないけどな!!」
「何も悪い事なんかしてないのに、謝るワケないじゃない!テレビで中継されてるみたいだし、あなたの
方こそ、今まで迷惑をかけた町の人達に謝れば?!」
「ふざけるな!こっちこそ謝ったりなぞするか!やれ!ナケワメーケ!!」
「フーコウノトリ―!」
148 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:10:14 ID:xwJHejRS

 ナケワメーケは、足に掴んでいたパインを、大きく振り上げ、凄い勢いで放り投げた!

「キャーッ!!」

 空中のパインに向けて、あたしは跳んだ。
 そして、パインへと必死に手を伸ばす。

「パイン!手を!!」
「美希ちゃ…ベリー!!」

 あたしたちの手が、固く結ばれる。
 そのまま引き寄せ、彼女を胸に抱くと、地上へと滑り込んだ。

「―――間一髪ってトコ、ね?」

 腕の中のパインにそう言って微笑む。
 彼女の目には見る見るうちに涙が溜まっていって―――。

「ベリー……!しん…ぱい……してたん……だから……」
「うん……でも、謝るのは後でまとめてでいい?パインに…ブッキーには、たくさん謝る事があるから……
だから…泣かないで」
「わたしも……謝らなきゃいけない事、いっぱいあるわ……」

 このままでいたいっていう思いを振り切り、あたしはパインを地面に座らせると、一人立ち上がる。

「貴様ら〜!!俺には謝らないクセに、お互いに謝ったりするなんて差別だぞ!差別!!」
「……あのね、分かってないわよ、謝るってことの意味が。―――それに、パインの言った通り、謝るのは
あなたの方だわ……あたしの大切な人を怖がらせたんだから……!!」
「ク〜!!貴様が勝ったら謝りでも土下座でも何でもしてやる!!やれ!ナケワメーケ!!」
「ハーシビロフコ―ウ!!」

 ナケワメーケは空から一直線にあたしに向かって急降下してくる。
 あたしは―――避けない。
 だって後ろにはパインがいるんですもの。
 代わりに彼女をかばう様に大きく手を広げると、あたしを掴もうとするナケワメーケの足を受け止める。

「たああぁぁぁぁッ!!」

 相手の勢いを利用して、あたしはナケワメーケをそのまま地面へと叩きつけた。
 その反動で、今度はあたしが空中に跳ね上がり、ナケワメーケに向かって拳を放つ。
149 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:12:13 ID:xwJHejRS
「ハッ!」

 命中!直撃を胴に喰らったナケワメーケは、大きく一度震えると、そのままぐったりと地面に大きな体
を横たえる。

「フ……コーモリ―……!!」
「あの……蝙蝠は鳥じゃないんだけど……」

 パインが何か言ってるけど、ここはスルー。
 華麗に着地したあたしに向けて、ウエスターが焦った声を上げる。

「な、なんだ!?い、いつものお前らなら4人がかりでやっとじゃないのか!?」
「―――今のあたしは一味違うってことよ。あなたには分からないでしょうけどね……この手の中にはね、
何よりも強いものが入ってるって思い出したんだから!」

 
 手を、握る。

 空っぽだと思ってた、あたしの手。
 
 でも、それは間違ってた。
 
 ―――あたしはブッキーを傷付けて、泣かせてしまったけれど。


「行くわよ!キュアスティック!ベリーソード!!」

 
 それでも―――この手はブッキーの為にあるんだから。
 
 例え彼女が求めてるのがあたしの手じゃなくたって。
 
 あたしの恋が決して報われるものじゃなくたって。
 
 そんなのは―――関係無い。
 

「わるいのわるいのとんでいけ……プリキュア・エスポワールシャワー・フレーッシュ!!」

 
 
 小さい頃から、ずっとこの手の中にある一番大切な思いは。
 
 
 
 ―――彼女を守る事。

 
 
「ハアアァァァァ!!」

 

 
 ―――彼女の笑顔を、守り続ける事。
 



「シュワシュワ〜……」
150 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:13:06 ID:xwJHejRS

 ナケワメーケが消滅していく。
 あとには子供の遊ぶような、小さなアヒルの玩具がひとつ転がっているだけ。

「くそ〜!!ごめんなさい!!だが土下座はせんぞ!!覚えてろー!!」

 ウエスターはありがち?な捨て台詞を吐いて走り去って行った。
 そんな姿を呆れた顔で見送ると、あたしはパインへと向き直る。

「……立てる?パイン……」
「……」

 パインは顔を伏せて、あたしの差し出した手を握ろうとしなかった。
 ……やっぱり、怒ってるわよ、ね。

「パイン……ブッキー、この間のこと……」
「……ズルイ、美希ちゃん」

 ちょっとふてくされたような声。

「……今度はわたしが美希ちゃんに手を差し出して、立たせてあげる番だって思ってたのに」

 ブツブツ言いながら、彼女はあたしに左手を差し出す。
 その手を握り締めて、あたしは苦笑いした。

「……やめてよ。ブッキー」

 そう言って、彼女に微笑みかける。


「―――そんなの、あたしらしくない、でしょ?」

 
 それにね、ブッキー。
 ラブも言ってたけど、あたしが真っ直ぐ立っていられるのは、あなたのおかげなのよ?
 支えているようで、支えられてたのはいつもあたしの方。
 今だって、あなたへの一番大切なものを思い出したから、ここにいられるの。

 
 ―――ありがとう、ブッキー。

 
 心の中で呟くと、あたしはパインを引き起こした。
151 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:15:21 ID:xwJHejRS

                    5
 
 あたしたちは並んでベンチに腰掛けて、沈んでいく夕日を眺めていた。
 お互いに、話し出す機会が掴めないままで。
 ただ、あたしの右手とブッキーの左手は、さっきからずっとつながれたまま。
 右肩には、ブッキーが頭を預けている。
 その感触と、伝わる体温が、心地良い。

「……子供の頃、よくこうしてたよね」

 話し始めたのはブッキーだった。

「そうね。―――二人で虹とか見たりしたっけ」
「うん。……いつからだろうね、こんな風にしなくなったの。別の中学校行くって決まってからかな?」
「そう―――だったかしら。あの時はラブがみんなバラバラになっちゃうって大騒ぎしてたから―――」
「フフ……同じ事、わたしも思い出してた」

 ブッキーはクスクス笑うと、ふ、っとあたしの肩から頭を上げた。

「同じ思い出をね、ずっと持ってるって素敵な事だけど。―――でもみんな、変わっていっちゃうんだよね」

 ブッキーは遠い目をして夕日を見つめる。

「変わらないって思ってた光景だって、気がつかないうちにどんどん変わって行っちゃう。……勿論、いい
事だってあるけど……淋しい事だって、あるよね」

 ……ブッキーの言うその光景を、あたしは壊してしまった。

「あのね、ブッキー。あたし―――」
「待って、美希ちゃん。謝るのは……わたしからでいい?」

 あたしの言葉を止めると、ブッキーは顔を少し伏せて、続ける。



「ごめんなさい。……わたしは―――せつなちゃんが好きなの」



 分かっていた答えだけれど。
 心が張り裂けそうになった。
 そんなあたしの手を、ブッキーの手が握ってくる。
 まるでいつもとは逆だ。
 その手の温もりが、泣き出しそうなあたしを押さえてくれる。
152 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 02:16:27 ID:xwJHejRS
「そして、そのことを美希ちゃんに隠してて、ごめんなさい。―――言い訳だけど、美希ちゃんに嫌われる
のが―――怖かったから。何も言えなかったの」

 ブッキーの手が少し震えてるのが分かる。

「何も失くしたくないって、いつも思ってた。ラブちゃんも、せつなちゃんも……美希ちゃんも。いつまでも
同じ光景の中で、同じ思い出を紡いで行きたかった。……ズルイ……よね、わたし」

 鈍感で、欲張りなお姫様。
 ラブの言っていた言葉が頭に浮かんだ。
 そしてあたしは―――。

「あたしはね、ブッキー。何よりもあなたが欲しかったわ。ずーっとあなたの一番でありたかった。例え何
を失っても、どんなに苦しい思いをしても。……口に出す勇気だけは無かったけどね」

 少し可笑しくなった。
 勇敢で、臆病者のお姫様、か。

「……ズルイのは、一緒だわ」
「……でも美希ちゃんは、いつもわたしの傍にいてくれたわ」

 ブッキーは悲しそうな声で言った。

「わたしは―――何もしてないし、出来なかった。せつなちゃんに対しても、美希ちゃんに対しても」
「ブッキー……」
「そんなわたしの弱さが、ずっとずっと美希ちゃんを苦しめてたんだよね。……その想いに気付くことも…
出来なくて……本当に……ごめんなさい……」

 ブッキーの声が涙混じりになってくる。
 あたしは彼女の手を握り返した。
 泣きそうになった彼女を守るのは―――この手の役目だもの。

「あたしのせいで、ブッキーだって苦しんだじゃない……それに今回だって一人で逃げて心配かけたし……
何より、あなたを泣かせちゃったわ」

 そうだ。
 あたしにとって最も重い罪。
 あの夜の事を、ブッキーに謝らなくちゃいけないんだ。
 あたしはポケットから例の香水の入った、黄色い小ビンを取り出した。
153 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 03:16:11 ID:dTeweYHu
いまさらながら支援
154 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 03:26:52 ID:xwJHejRS

「……ブッキー、次はあたしが謝る番でいいかしら?」

 彼女はその小ビンを見て察したらしく、あたしの顔を見つめる。
 あたしはそんな彼女の目を見る事が出来ずに、顔を背けたまま、小ビンをごみ箱へと放り投げようとした。
 その手を、ブッキーが押さえる。
 あれ?と疑問を抱いて彼女を振り返った時。
 
 

 あたしの唇は彼女の唇でふさがれていた。



 それはキスって呼ぶにはあまりにも幼稚で、拙いものだったけれど。
 でも、あの夜のキスより、ラブと交わしたものより、何倍も、何百倍も気持ちが良くて。
 あたしは疑問を感じるのも忘れて、その甘い感触に浸っていた。

 唇が、離れた。

 そのまま、ブッキーはあたしの胸に顔を埋めて、呟く。

「……いこ……」
「?え?何、ブッキー?」
「………これでおあいこ、って言ったの!」

 ブッキーは顔も上げずに言った。
 だけど、真っ赤になった耳は隠せてない。

「……それにまだ、わたしの謝る番が終ってないよ、美希ちゃん……」
「謝るって……これ以上ブッキーがあたしに謝ることなんか……?」

 胸の中で、彼女はイヤイヤするように首を振る。
155 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 03:28:40 ID:xwJHejRS

「ごめんね、美希ちゃん―――――」






「―――わたし、美希ちゃんの事……好き……なんだと……思う」






「ブ…ッキー…何て……?」

 あたしは自分の耳を疑った。
 そんな言葉が、彼女の口から出るなんて想像もしてなかったから。

「―――ずっと、あの日から美希ちゃんのこと考えてた。…子供の頃のことや、プリキュアになったこととか
クローバーでダンスを始めたことも、全部。―――わたしの隣にはいつも美希ちゃんがいてくれて、そして
助けてくれてた。そしてね、気がついたの。本当に失くしたくなかったものに」
 
 彼女の激しい鼓動が、あたしに伝わってくる。
 
「わたしは、美希ちゃんを失うのが怖かったのよ。あなたがいてくれる光景が壊れるのが、何よりも怖くて
たまらなかった……」
「ブッキー……でもあなたは……」
「……うん、せつなちゃんを好きなことも、本当。だから……ごめんなさい……」

 あたしの着てる服を、ブッキーはギュッと握り締める。

「やっぱり、ズルイ子だよね、わたし。でも、分からないし、決められないの……だからお願い、美希ちゃん」

 胸から顔を上げると、ブッキーは涙を浮かべた目で縋るようにあたしを見た。
 


「あなたを大好きだって……あなたがわたしの一番なんだって……わたしに……信じさせ……」



 あたしは彼女の言葉を最後まで待たずに、唇を重ねた。
 そしてこの手で……抱きしめる。これ以上はないくらい、優しくて、強い力で。
 この世界の全てから彼女を守るように。
 最初はあたしの行動に驚いたかのように目を丸くしていたブッキーも、やがて目を閉じて、恐る恐るって
感じで、あたしの背中に手を回してきて。
 そのまま、あたし達は熱くて、甘い抱擁をし続けた。



「………ブッキー、知ってる?今ある光景は変わっていったり、時には壊れたりするけど。でもね、絶対に
変わったりする事のないものもあるのよ」

 唇を離し、ブッキーの目を見つめてあたしは言った。
 彼女は顔を真っ赤にしたまま、少し息を荒くして、不思議そうな表情を浮かべる。
156 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 03:34:19 ID:xwJHejRS

「変わらない……もの?」
「そう。―――あたしもそれが分かんなくなっちゃって、ちょっと迷走しちゃたけどね」

 自分の手を見る。
 空っぽなんかじゃなかった、あたしの手。
 この手のすべき事は、子供の頃も今も、ずっとずっと未来まで、絶対に変わらない。
 何があっても、もう見失ったりもしない。
 
「―――難しいよ…なぞなぞ?」

 戸惑った顔のブッキーが可笑しくて、あたしは軽く吹き出してしまう。

「!もー!何よ、美希ちゃんの意地悪!」
「ゴメンゴメン。……あ、やっとあたしが謝れたわ」

 顔を見合わせ、今度は二人で笑い出す。

「答えは……そうね……あたしが完璧だってことよ」
「ヒドイ…そんな答えナシだよ、美希ちゃん!」

 少し頬を膨らませて可愛らしく抗議するブッキー。
 彼女のその様子が愛おしくて、もう一度、今度は軽くキスをする。



「―――そんな完璧なあたしがね、大好きなあなたの一番になれないワケがないじゃない」

 
 
 ブッキーはその言葉に一瞬沈黙して、あたしにキスを返してくる。



「うん!―――わたし信じてる!」

 
 
 ブッキーが微笑む。
 
 
 

 それは、あたしが子供の頃から守り続けてきた、宝物。

 
 これから先も、この手で守り続けていく、かけがえの無いもの。
 
 
 二度と、涙で曇らせたりなんかしないわ。

 
 そしてもう、離したりなんかしないんだから。

 
 
 
 あたし達は無言で顔を寄せ合い、口付けを交わしあった。
157 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 03:37:26 ID:xwJHejRS

 
                     

                   終章

 ふと気がつくと、抱き合っているあたしたちの周りに、甘くて、いい香りが漂っていた。

「?何?この匂い……」
「美希ちゃん、あれ……」

 ブッキーの指差した先には、捨てようとしたのを彼女に阻まれ、ベンチに置いたはずの黄色い小ビン。
 いつの間に落ちたのか、フタが外れかけたまま地面に転がっていた。

「―――これが…あの香水、なの?」

 信じられなかった。
 あれはあたしの失敗作で、ほろ苦くて、切ないだけの悲しい匂いしかしなかったのに。
 今あたし達を包んでるのは、似ても似つかない、柔らかで、居心地のいい匂い。
 
「……ここ何日かで、中の成分が変化したりしたのかしら?それとも最初から沈殿してた何かが―――」
「―――美希ちゃん、ロマンチックじゃないんだから……」

 ブッキーはそう言ってあたしを軽く睨んだ。

「……ロマンチックじゃなくて悪かったわね……じゃあブッキー、あなたならこの匂いをどう説明するの?」

 腕の中にいるブッキーに、ちょっと意地悪な質問をしてみる。

「―――わたしなら……変わったのは、香水じゃなくて、わたし達だって思いたいな」
「あたし達……鼻が効かなくなったって事?」
「……う……全然ロマンチックになってないよ、美希ちゃん……」
158 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 03:39:49 ID:xwJHejRS

 呆れたようにそう言って、ブッキ―はあたしの首に手を回してくる。

「変わったのは、きっと、わたし達のいる光景だって事……」

 微笑みながら彼女は言う。
 そう考えたら、ブッキーが言ってたみたいに、変わっていく中にはいい事だってあるのね。
 あの時は……二人とも悲しい光景にいたから、この香水も、片思いの、悲しい香りしか感じられなかった
ってことになるのかしら。
 
 じゃあ、今のこれは―――。


「きっと、ね。美希ちゃん、これが―――幸せの匂い、なのよ」


 ブッキーはそう言って、あたしの瞳を見つめた。
 幸せの匂い、ね。
 随分とロマンチックですこと。
 ――――でも、悪くはないわね。
 
 軽く頷いて微笑み返すと、あたしは彼女を引き寄せて―――……



 
 
 夏の終わりの夕暮れ。
 一つに重なり合ったあたし達を、その香りは、まるで祝福するかのように、いつまでも優しく包み込んで
いた。
 
      



 

                                           了
159名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 03:47:28 ID:+XVU9iq1
素晴らしかったです!力作乙!!!
いやぁー美希と祈里が結ばれて良かった。
160 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 03:49:59 ID:xwJHejRS
これで自分が書いてきたお話はおしまい。疲れた……。難産過ぎるわ、長過ぎるわorz
◆ZU7CldKWo2 様、支援ありがとうございました。
あと、MH22S ◆Tp0rBcFpoc様。多分キャラ萌えの百合スレで会ってますよね。
自分がSS書き出したのはあなたの影響です。ありがとうございました。
161名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 04:54:46 ID:0eIBCFij
>>160
長編お疲れさまです!GJ!

最後の甘々なシーンがすごくよかった…
162名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 06:12:05 ID:2xubkZ26
>>160
果てしなくGJ!
連休の最後にすごいものを
読ませてもらいました。

会話と仕草で、その裏にある
気持ちの動きを見事に表現していて
読みごたえありました。
終章ではちょっと涙腺にきました。

ありがとう。
163名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 06:46:00 ID:UobFX3NY
>>160さん
吹き荒れよ!GJの嵐!!

長いのに全然止まらなくて一気に読んでしまった。
とてつもなく読みごたえありました。
フレプリへの強い愛情を感じます。
いいもん見させてもらいました。これでまた一日仕事がんばれる、ありがとう!

便乗するようだけど、自分がSS書くようになったのは、
このスレに出会い、アナタと、◆ZU7CldKWo2さん、MH22S◆Tp0rBcFpocさん、
その他大勢の名無しの職人さん達の書くSSを読んだからです。
早く皆さんに近づけるようなモノが書けるようになりたい!
朝からホンマありがとうございました。
164名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 07:28:08 ID:rZoSzK/C
>>160GJ!!!

実は秘かに続きは!?と待ち焦がれていたんだ!待ってた甲斐があったよ!

ラブがそう絡んで繰るとは予想外!
それに今までのちょっぴり意地悪?で思わせ振りなラブの態度も
ちゃんと伏線として回収されていて、お見事!としか言いようがない!
165名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 07:30:59 ID:Tg7YNj1g
>>160
大作GJ!!!
前作から一気に読んだけど、感動して声にならない声がでましたw
ラブの絡め方が絶妙で、またそのラブの気持ち…切なかった!
美希ブキにはラブせつに負けないくらいのラブラブになって欲しいね

これで今日からまた頑張れる…
166名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 07:58:20 ID:jfzCaOXE
>>160さん
朝から本当に素晴らしいものを読ませていただきました。
長いのも全然気にならず。最後ハッピーエンドでよかった。

美希たちだけでなく、自分も幸せになれました。
本当にありがとうございます。

この余韻をもって、仕事頑張ってきます。
167 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 10:59:35 ID:xwJHejRS
なんか褒められてばかりで恥かしいのと、せつなの出番が無かったんで、突貫でおまけ。
168 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 11:01:01 ID:xwJHejRS
 
 日が暮れようとしていた。
 一人で家へと戻る途中、ブッキ―から美希たんを見つけたって連絡を受けて、あたしは全てを察した。
 彼女の、その弾んだ声で。

「ふ〜ん、ハッピーエンド、ってワケか。……オメデト、お姫様たち」

 リンクルンを切って、皮肉っぽい口調であたしは呟く。
 性格、悪いな。
 本当なら、もっと喜んであげるべきなのに。

 おめでとう!良かったね!美希たん!って。

 ―――そんな事、絶対に言わないけど。

 さっきの美希たんとのキスの感触を確かめるように、唇を撫でる。
 子供の頃、ずっと夢見ていた、あの感触。
 でもそれは―――今となっては悲しいものでしかなくて。

「たはー、感傷的過ぎだわ。らしくないの……」

 あたしはね、美希たん。
 ずっとあなたを見てたんだよ。
 どんな時でも、美希たんは、強くて、真っ直ぐで、カッコよかった。
 でも、その行動の全てが、たった一人の為だったって分かって。
 あたしがどれだけ泣いたか、あなたは知らないでしょう?
 
 神社の裏で一人で辛い事を堪えているあなたを、この手で抱きしめてあげたかった。
 いつでもあなたの隣にいて、一緒に笑っていたかった。

 でも、あなたが見ていたのはいつも――――。
169 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 11:03:24 ID:xwJHejRS
「ただいま〜」

 家に着いて、玄関を開ける。
 
「おかえり!ラブ、遅かったじゃない!」

 せつなの明るい声と、パタパタッていうスリッパの音。
 それが、ちょっと暗い思い出に浸ってたあたしを救いあげてくれた。

 やめよう、こんなこと考えるの。
 あたしの、あたし達の幸せは、今ココにあるんじゃない。

「ブッキーから連絡あった?美希が見つかった……って……」

 あたしの前に姿を見せると、言葉の途中でせつなは凍りついたように動きを止める。

「?なに〜?連絡ならあったよ。……そんな事より、せつな、おかえりなさいのキスは――――」

 そう言ってせがむように突き出したあたしの顔へ。

 スパー――――ン!!

 せつなはスリッパを全力で投げつけた。

「―――ツツッ……な、何するの〜、せつなー!?」
「ラァブゥ〜〜〜〜!!」



「その唇についてるのは、誰のリップなのッ!!!!!!」



 慌てて唇を擦るあたし。
170 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 11:04:24 ID:xwJHejRS
「は、はは、や、やだな〜、町で配ってた試供品、まだ残ってたんだ〜」

 ……我ながら、下手な言い訳だわ。
 勿論、そんなウソを信じるようなせつなではなく。

「………ゆ〜っくり聞かせてもらうわよ!?こっち来て!!」
「イタイイタイ、せつな、耳取れちゃうよ!!ねぇ!!」

 耳を引っ張られて、部屋へと連れて行かれるあたし。


 ………まあいいか。
 これからせつなにキツイお説教されたとしても。
 
 
 
 それだって、きっと幸せの1ページ……だよね?



「痛いよ〜!!ゴメンってば!せつな!!許して!!」


 ……あたしはそう考えて誤魔化そうとしたけど、せつなの怒りがそんな優しいものであるわけもなく。
 

 桃園家には、一晩中あたしの泣き声が響き渡ったのだった。





                                       了
171 ◆51rtpjrRzY :2009/09/24(木) 11:16:22 ID:xwJHejRS
これで本当の本当におしまい。ベタだけどw
しばらく投下はできないと思いますけど、読んで、レスして下さった皆様。
本当にありがとうございました。職人の人達ってそれがあるから頑張るんだと思います。
この流れがずっと続く事を祈ってますね。
172名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 12:05:21 ID:UobFX3NY
>>171

おまけありがとうございました!
美希タンに未練を引きずるラブちゃんとか、ヤキモチ焼くせつなとか新鮮だわw
なかなか投下これないとか…でも待ってますよ〜
173名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 13:34:50 ID:NCdzmvX6
>>171
はっきりとラブやんの恋人状態の、且つ焼き餅焼きなせっちゃん。というのが新鮮で、しかも可愛いかったです。

いつでも投下をお待ちしてますよ!


キャラ萌えの百合スレ というのが見つからねえ…携帯でもみれますかね?
174名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 13:51:20 ID:NCdzmvX6
sage忘れスマソ
175名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 18:53:51 ID:DfqSXwzz
百合漫画総合スレ 56
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/comic/1253759879/

漫画スレの新スレが立ったのでスレ立て人に乙をお願いします

それと>>1に勃起氏のサイトが入ってることにケチつけてる自演荒らしがいるので、
一緒に退治しましょう
176名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 20:57:56 ID:Tg7YNj1g
>>171
突然の腹痛に襲われてたけど読んだらちょっと元気でました
せつながまじ奥さんwかわいいなw
GJでした!
177 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:31:21 ID:p3JWfKVH
どうも、こんばんは。

連休が明けて、なんだか仕事も手に付かない感じでございました。
まぁそれは昨日、SS書き上げようと頑張って4時まで起きてたせいかもしれませんが。
そして書き上げられなかったという。

まぁ◆51rtpjrRzYさんのSSにアシストが出来たからいいかな、と。
いいものを見せて頂きました。連載作品、ご苦労様でした。完結させるのって、
すごく大変ですよね。綺麗にまとまっていて、感服いたしました。


で。
そんな◆51rtpjrRzYさんの後に投下するのもなんなのですが、美希ブキもの。

『Heartbeat, Heartbreake』


178 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:36:01 ID:p3JWfKVH
「美希ちゃん、おはよう」
「おはよう、ブッキー」

 新学期が始まる、九月の初日。待ち合わせの場所に美希の姿を見つけて、祈里は走り
寄った。久々に見る彼女の制服姿は、相変わらず素敵で。

「今日からせつなちゃんも、学校に行くんだっけ」
「ええ、そうみたいね。ちょっと見に行ってみましょうか――――と」

 立ち止まった美希は、少し呆れたような顔をして祈里の首元を飾るリボンに手をやる。

「曲がってるわよ、リボン」
「え? あ、ごめん」

 照れ臭そうに笑いながら、されるがままにリボンを直してもらう祈里。はい、出来た、
と手を離した美希は、

「もう。ちゃんと家を出る前に鏡で見てきたの?」
「うん、そのはずなんだけどなぁ」

 首を傾げる彼女に、小さく溜息を付きつつも、美希は優しい目で彼女を眺める。普段
から完璧を意識している彼女だからこそ、ファッションチェックも厳しい。頭のてっぺん
からつま先までじっと眺めて、他におかしなところ、だらしないところが無いかを
確かめる。
 そしてそれがいつものことだから、祈里もさして不思議には思わず、笑顔でそんな
彼女を眺めていて。

「こうして見てもらうのも、久しぶりだね」
「え? ああ、夏休みだったからね――――って、それじゃあたしがいつも見てるみたい
じゃない」
「違うの?」

 スカートの前で鞄を持ちつつ、首を傾げる祈里の言葉に、美希はグッと言葉に詰まる。
確かに学校がある時は毎日、途中まで祈里と一緒に通っているのだが、その都度こうして
チェックをしている気がする。

「ま、そんなチェックが必要ないぐらい、完璧にしてくれてると助かるんだけど」
「美希ちゃんみたいにはいかないよ」

 澄ました美希の一言に、祈里は苦笑しながら、くるりとその場で一周して見せる。

「これでも結構、気をつけるようになったんだよ?」
「確かにそうね。ブッキー、前より可愛くなったわ」
「そうかな? ありがと」

 本当に嬉しそうにニコニコ微笑む彼女に、美希は心の中で苦笑する。
 祈里に言った台詞は、全て本気のものだ。元々の素材が良い上に、最近はさらに、
可憐さが増してきている。
 そうなると余計に、美希は張り切ってしまうのだ。こんなに可愛いのに、それを
出さないなんて、祈里ったらもったいない、とばかりに。
 もっともそんなこと、彼女は知る由も無さそうで。
 ホントにわかってるのかしら。自分の魅力。
 美希はそう思いながら、呑気に歩く彼女の背中を追ったのだった。


     Heartbeat, Heartbreake
179 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:43:02 ID:p3JWfKVH
「まったく、ラブ達も相変わらずよね」
「ホントに、大輔君ったら不器用なんだから」

 その日の夕方。ダンスレッスンを終えての帰り道。
 ラブは、大輔との試合の約束を忘れてたことにショックを受け、ショボンと肩を落としながら帰って行った。
 ま、後のことはせつなに任せればいいか。思いながら、美希は祈里と二人、夕焼け空の街を歩く。

「あの子ももうちょっと、ラブの前で素直になればいいのにね」
「うーん。でも、ラブちゃんにその気が無いみたいだから」

 女の子同士の会話の中でも、恋バナは一番、盛り上がる。それが友人同士のものなら、なおさら。果たして二人が
上手くいくかどうかで、話が弾んで。

「そういえば」

 一通り語り終えたところで、ふと、美希は祈里に目を向ける。

「ブッキーは、そういうの無いの?」
「そういうのって?」
「だから、告白されたりとか」

 多分、無いだろうな。問いかけながら、美希はそう思う。別に祈里がモテないから、というわけではなく、彼女が
通うのが女子校だからだ。学校の外では、美希達と遊んでばかりだから、男の子と接点があるとは考えられない。

「そのこと、なんだけど――――」

 が。
 美希の予想とは裏腹に、祈里は表情を曇らせて俯く。想定外の反応に、美希は思わずたじろいでしまう。え。何、
この反応。まさか?

「実は、美希ちゃんに相談に乗って欲しいことがあって」
「あれ。山吹さん」

 祈里の言葉は、突然にかけられた声に遮られて。
 二人が振り向くと、そこには真っ白の毛並みに精悍な顔立ちの犬を連れた、一人の少年の姿があった。年の頃は、
彼女達と同じぐらいだろうか。

「あ。どうも、こんにちは」

 どうやら知り合いらしく、深々と頭を下げる祈里に、美希は小声で問いかける。

「誰なの?」
「うちの病院のお客さん。あのワンちゃんが病気をした時にうちに来たの」
「その節はどうも」

 丁寧に頭を下げるその態度は、爽やかなもの。顔も美形と言っていいだろう。

「ブランカちゃん、その後、どうですか?」
「ワン!!」
「ハハ、お陰様で、ずっと元気ですよ。なのにこいつったら、病院の前に来る度に入りたがって――――って、そういや
前に一度、そこでお会いしましたっけ」
「え、ええ。そうですね」

 ん? と美希は不思議に思う。祈里が、頬を赤く染めていることに気付いたから。夕焼け空のせい、ではない。
確かに彼女は、はにかみながら俯いている。
 これは、もしや。
180 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:45:02 ID:p3JWfKVH
「それじゃ、長話しちゃいましたけれど、これで。ほら、ブランカ、行くぞ」
「バウッ!!」
「はい、それじゃ」

 小さく手を振る祈里に、彼は立ち去ろうとして、不意に振り返る。

「ああ、そうだ。この前の返事、今度、聞かせて下さいね」
「ワンッ!!」
「あ、はい。わかりました」

 コクリ、と頷く祈里に、美希は疑いを深くする。なんだろう、この意味深な会話は。
心なしか、頬の赤みは増しているように見えて。
 やがて彼らの姿が遠ざかって見えなくなった頃。祈里は小さく、溜息を付く。それは
普段の彼女からは想像出来ない程、とてもアンニュイで大人びたもので。
 自分の知らない祈里の姿に、美希はもしかしてと考える。
 ブッキー、あの子のことが。

「ねぇ、美希ちゃん。さっきの話の続きだけど」
「え? ああ、相談に乗って欲しいって話ね。うん、わかったわ」

 物憂げな彼女の表情に驚きながらも、美希はコクリと頷く。
 今日と言う日が、忘れられない一日になるかもしれない。そんな予感に心を震わせながら。
181 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:47:56 ID:p3JWfKVH
「それで? 相談って?」

 近くのファーストフード店に寄って、二階の奥の席に彼女達は向かい合って座る。二人とも、飲み物だけを買った。
食べながら話すようなことではない、ということ。

「うん、実はね......」

 一度、そう口を開いたものの、逡巡するかのように祈里は黙りこくる。普段の美希なら、
優しくか厳しくか、いずれにしても彼女の言葉を促すのだが、今日に限っては何も言わない。
ただ黙って、祈里が喋ってくれるのを待つ。

「こんなこと、本当は人に話すことじゃないのかもしれないけれど......」
「安心して。ここで聞いたことは誰にも話さないわ。ラブにも、せつなにも」

 真剣な美希の言葉に、彼女はありがとう、と言って小さく笑う。だがそれも、いつもの
明るさはなく、どこか陰りのあるもので。

「実はね」

 ようやく彼女が喋り出したのは、それからたっぷり五分ほどが経ってからだった。

「さっき会ったあの子のことなんだけど」
「うん」

 内心、やっぱりか、と思いながらも、美希は頷いて次の言葉を促す。

「あの子の本当の家族――――お父さんとお母さんは、別の所にいるの」
「別の?」
「うん。遠い、遠い所。預けられてる、ってことになってるけれど、実際は――――」

 口をつぐんで、彼女はその先を言わない。それで、察する。
 捨てられた、ということか。
 想像以上に重い話に、美希は内心、唖然とする。先程、少し会っただけでは気付かなかったが、
彼にはそんなに辛い過去があったのか。

「勿論、あの子もそれは薄々感付いてる。それに、今、一緒に暮らしてる家族が、
自分のことを大事にしてくれてるってこともわかってる、って言ってた。けど......」
「けど、本当の家族の所に戻りたい――――そういうことね」

 言い辛そうに黙る祈里に代わって、美希が確かめるようにそう尋ねると、祈里は
小さく頷いて肯定した。

「うん......わたし、どうしたらいいか、相談されてて......」
「それは......答えづらいわね......」

 育ててくれた家族と、血の繋がり。一体、どちらを優先させればいいのか。
 つい、自分と比べてしまう。母親は離婚して、女手一つであたしを育ててくれた。
弟とはよく会っているけれど、父親とはもう随分と。
 って、関係ないわよね、あたしのは。心の中で美希は、首をブンブンと横に振る。
あたしの場合は、どっちも血の繋がりがあるわけだし、会おうと思えば会えないわけではないのだから。
182 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:49:38 ID:p3JWfKVH
「ごめんね、ブッキー。あたし、その相談には正直、何て言っていいかわからない」
「美希ちゃん――――うん。そうだよね」
「けど、相談って、それだけじゃないでしょ?」

 切り込んでくるような問いかけに、祈里はハッと顔を上げた。

「鋭いなぁ、美希ちゃんは」
「何年、幼馴染やってると思ってるのよ」

 苦笑する彼女に、美希も穏やかに笑いながら答える。だが心の中では、ギュッと覚悟を決めて。
 きっと、ここからが本番。本当の山場。

「あのね――――あの子に、言われたの。家族に会いに行く時に、一緒について
きてくれないかって」
「それって――――」
「わたしがいると、心強いから――――一緒にいてくれないか。そう、言われたの」
「――――それがどういう意味か、ブッキー、わかってるんでしょうね?」
「うん――――わたしのことが、好き――――なんだって」

 恥ずかしそうに、彼女は口にする。彼に貰った、好き、という言葉を。
 やっぱりか。思いながら、軽く虚脱感を覚える。そんな美希の姿に気付かず、祈里は
はにかんでいて。
 好きなんだ、あの子。ブッキーのことが。やっぱりきっかけはあの犬なのかしら。
じゃあ、獣医に行きたがっていたのは、あの犬じゃなくてあの子の方だった、って
わけね。それで告白して、返事を待ってるってことか。
183 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:51:39 ID:p3JWfKVH
 変だわ。あたし。美希は半ば放心状態になっている自分を知覚する。
 どうしてあの子がブッキーを好きだってだけで、よく知りもしないあの子の悪口が
どんどん出てきちゃうのかしら。
 何よ、心強いから一緒にいてくれって。頼りないわね。離れ離れの家族に会う
なんて大事な場面に、好きな子に付き添ってもらわないとダメなものなの? しかも
ブッキーはまだ中学生だってのに。そもそもペットの犬にかこつけて会おうっていう
魂胆が気に入らないわ。男だったら、正々堂々としてなさいよ。
 その言葉の全てを、しかし、美希は飲み込む。
 目の前の祈里が、困惑しながらも、少し、嬉しそうに見えたから。
 ちょっと、考えてわかる。
 そっか。頼られてるんだ。ブッキー。
 気付いた瞬間、何故か美希には、祈里が遠く感じられた。
 昔から彼女は、頼る側だった。そして美希が頼られる側で。いつの間にかそれが
当たり前のことのように思っていた。
 けれど、もう、そうじゃないんだ。ブッキーも、頼られるようになったんだ。
 考えてみれば、ダンスを始めたり、プリキュアになったりし始めた頃から、彼女は
変わり始めていた。少しずつ引っ込み思案でなくなって、自分から動くようになっていた。
 せつなが早く打ち解けられるように、彼女の為のレッスン着を用意していたことなど、
その真骨頂だと言える。
 元々、人よりも優しく、穏やかな子だ。一度、人に頼られるようになれば、
その癒しの力でたくさんの人を包んでいくことだろう。
 何だか――――ちょっと寂しいわね。
 心の中でだけ素直になって、美希は呟く。手のかかる妹のように思っていたのに、
いつの間にか独り立ちしていたような、そんな気分。
 そこに恋愛が加われば、なおさらに。

「そっか――――好き、って言われたんだ」
「うん――――わたし、あんな風に言われたの、初めてだったから、すごくドキドキしちゃった」

 熱くなった頬を手で抑える祈里の可愛らしい仕草に、そう、と答えて美希は目を
細める。慈しむように、見つめる。
 大事にしていた彼女が、自分から離れていくことは、寂しい。とても寂しい。
 けれど、いつかは必ず直面する問題だから。
184 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:54:03 ID:p3JWfKVH
「ブッキー。あたし、その相談にも、答えられない」
「美希ちゃん――――」
「だって、部外者のあたしがどうこう言えることじゃない。ブッキーが考えて、
ブッキーが決めなきゃいけない問題よ」

 たとえそれで彼女が、どんな結論を出したとしても、だ。
 膝の上で、ギュッと彼女は拳を握る。強く。掌に爪が食い込む程に。

「そう――――だよね」

 少し悲しそうに、でも、その答えを判っていたかのように。
 祈里は呟きながらも、ゆっくり頷く。
 またちょっと、寂しくなる。もっとそこで、頼ってくれてもいいのに。
 けれどそれが、自分の我侭だということが判ってしまう程に、美希は大人で。
 だからゆっくりと、彼女の答えを、決断を待つ。

「わたし、やっぱり今の家族を大事にしてあげた方がいいと思う――――だって、
こんなに愛されてるんだもの」
「そう」
「けれど、どうしても会いたいって言うなら――――わたしも、一緒に行こうと思う。
一緒に行ってあげなきゃ、ダメだと思う」
「そっか」

 彼女の答えに、もっと寂しくなる。不思議なぐらいに。
 今朝までは――――いや、ほんのちょっと前までは、抱きしめられるぐらいに
側にいると思っていたのに。今はすごく遠く感じられて。
 気を抜けば涙が零れそうになるのを、頑張ってこらえる。
 いいことじゃない。親友に恋人が出来るんだから。とっても大事な人が出来たんだから。
185 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 21:55:50 ID:p3JWfKVH
「ありがと、美希ちゃん。やっぱり、相談して良かった」
「あたし、何もしてないわよ」
「ううん。美希ちゃんに話したから、決められたんだよ。やっぱり美希ちゃんは、
頼りになる」

 あどけない無邪気な微笑みに、美希はなんとか微笑を返す。もう、そんな天使みたいな
笑顔で、嬉しいこと言わないでちょうだい。
 離したくなくなっちゃうじゃない。

 ああ、そっか。

 あたし、ブッキーのことが好きなんだ。

 コトン、とパズルの最後の一つのピースがはまるように、自然とその想いを美希は
受け入れる。
 ようやく気付いた。自分の気持ち。
 ずっと大切に思っていたのは、頼られることが喜ばしかったのは。
 好きだったからなんだ。
 気付いた時にはもう、手遅れになってしまっていたけれど。

「ブッキーは、あの子のこと、好きなんだね」
「うん。好き」

 泣くな、あたし。泣いたら全然、完璧じゃないじゃない。
 震えそうになる体を、必死にこらえる。頑張れ、あたし。完璧なあたし。

「それじゃ、ちゃんと返事、してあげないとね」
「うん、そうだね」

 内心の葛藤を微塵も感じさせない、まさに完璧な笑顔で美希は祈里の背中を押す。
こんな風に頼られるのも、これが最後。
 これからはあの子が、あたしの代わりに。
 心の悲しさを、理性で作り出した喜びで上塗りして、隠して。
 美希は、笑う。

「ちゃんと返事しないと。ブランカちゃんに」






「え?」





186名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 21:56:28 ID:NCdzmvX6
支援
187 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 22:03:03 ID:p3JWfKVH
「ちょ、ちょっと待ってブッキー。一度、整理させて」

 立ち上がろうとする祈里を引き止めて、美希は額に手を当てる。

「何? 美希ちゃん」

 不思議そうに尋ね返してくる彼女は、やっぱりあどけない笑顔。

「ブランカちゃんって、誰?」
「え? さっき、美希ちゃんも会ったじゃない。あの白いワンちゃん」
「そうよね......犬のことよね......」

 ええと。ブランカちゃんは犬、と。
 美希は壊れそうになる心を必死に繋ぎとめながら、脳内のメモ帳に書き込みをする。

「ってことは、今まで話してたのって、全部あの犬のことなの!?」

 が、あっけなく理性の鎖は崩壊して。美希は立ち上がって祈里に詰め寄る。彼女が
ビックリした顔をしているが、そんなことに構っている場合ではない。

「え? そうだよ」
「だって、家族と離れてって」
「うん。ブランカちゃんのお父さんとお母さん、遠い所に住んでるんだもの。あ、
遠いって言っても、隣町なんだけど」
「捨てられて、今の家族に拾われたって......ってそれは犬だからいいのか
――――けど、一緒に行ってくれないかって」
「そりゃ、ワンちゃんが一匹で歩いてたら、野良犬と間違えられちゃうかもしれない
でしょ? だから、わたしも一緒に付いていってあげなきゃダメだって思ったの」
「す、好きって言われたって――――」
「うん、ブランカちゃんに好きって言われたよ。わたし、あんな風に言われたの初めて
だから、ホント、ビックリしちゃった。一目ぼれなんだって」

 犬にかよ。
 あんまり嬉しそうな祈里に、突っ込む元気すらなくして、へなへなと美希は椅子に腰を下ろす。

「あの子――――あー、飼い主の子に言われてた、返事を待ってるってのは?」
「ああ、あれは、ブランカちゃんの病気が治ったのがよっぽど嬉しかったらしくって、
飼い主さんの家族から、お礼にお食事でもって誘われてるの。わたしは恥ずかしいから、
お父さんとお母さんだけが行くことになると思うけど」
188 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 22:03:31 ID:p3JWfKVH
 そう。と呟いて、美希はうなだれる。
 返せ、と言いたい。
 この数分を。あたしが葛藤していた時間を。その為に費やした涙ぐましいまでの努力を。
 だが勿論、言える筈も無い。
 彼女が、祈里がキルンの力で動物達と話せるということを忘れていたのは、自分なのだから。

「美希ちゃん、どうかした?」
「あー――――なんでもない」
 小首をちょこんと傾げながら覗き込んでくる祈里に、美希はなんとか答える。
 まったく、なんだったんだろう。完璧なあたしが、こんなに振り回されるだなんて。

「どっか体調悪いの? なにかわたしに出来ること、ある?」

 心配そうに尋ねてくる彼女を見上げて、美希は。
 そうでもないか、と心の中で呟く。
 何も手に入らなかったわけじゃない。今の時間を過ごすことで、気付けたことがある。
 自分の中に眠っていた、大切な気持ち。

「大丈夫よ、ホントに」
「でも......」
「大丈夫だってば。ほら、行きましょ」

 立ち上がってさっさと歩き出す美希を、祈里は慌てて追いかける。

「待ってよ、美希ちゃん」
「ほら、急がないと置いてくわよ、ブッキー」

 楽しそうに笑いながら、彼女は思う。
 まだ少し、あたしの側にいて、あたしのことを頼りにしていてね、ブッキー。
 あたしが自分の想いを、あなたに言えるようになる、その日までは。
189 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 22:06:48 ID:p3JWfKVH
>>186さん、有り難うございました。

やあ、なんだか雰囲気ぶち壊しな気もしますがw

ちなみにブランカには元ネタがあります。
知ってる人いるかなぁw
190 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 22:12:05 ID:p3JWfKVH
 〜おまけ〜

「どうでしょう、ブランカ、元気になりますか?」
「バウッ!!(これぐらいの痛み、大したことではないっ!!)」
「とりあえず、痛み止めの注射を打ってあげましょうか。あ、祈里、そっちの注射を
取ってくれるかい。それから、ワンちゃんが暴れないように、抑えるのを手伝ってくれ」
「はーい、お父さん」
「ワウッ!?(なんだ、このプレッシャーは......!?)」
「わぁ、可愛いワンちゃん。ちょーっと、我慢しててね?」
「バウ、ワウッ!?(まさか......俺はこの女に惑わされているのか!?)」
「はーい、痛くない痛くなーい」
「バウッ(病気になったおかげで、これほどの女性に出会うことが出来るとは......
俺は運がいい)」
「あぁ、ブランカ、何をおもらししてるんだよ」
「あはは、お注射にビックリしちゃったのかな?」
「クゥーン......(認めたくないものだな、若さ故の過ちというものは......)」

※ブランカ※
シャドウハ◯ツ2の狼キャラ。声優はシャア役でお馴染みの池田秀一さん。
すごくカッコイイ台詞をバンバン吐くが、ロリ疑惑あり。
191 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/24(木) 22:14:29 ID:p3JWfKVH
読み返して気付いた。タイトル綴り間違ってる。。。

『Heartbeat, Heartbreak』

に修正願います。。。



192名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 22:16:07 ID:NCdzmvX6
あ、あんたぁ・・・やっぱアンタサイコーだよおお〜〜!!!

絶望の淵からもう大爆笑!!!
もっと感想書きたいですが、後ほどw本当に、毎度毎度、本当にありがとうございます…(T_T)

支援って、あれでよかったのでしょうか…?実はちゃんと調べてなくて。
193名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 22:16:34 ID:2xubkZ26
>>189

前回のせつな旅立ちに続いて、
また釣られてしまった。

く、悔しくなんかないんだからね!


途中で目と鼻から出た汁を返せwww
194名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 22:19:11 ID:soZdH6pR
>>189
GJ。面白かったです。
いきなり男が「山吹さん」とか話しかけてくるから、俺はてっきりミコs(ry
それも杞憂だったのでホッとしましたw
195名無しさん@秘密の花園:2009/09/24(木) 22:50:13 ID:NCdzmvX6
>>192
サイコー の辺りが特によくなかったと思った。職人、住人の方々と、生駒さんにごめんなさい。
スレ汚しスマソ。
196名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 01:59:08 ID:A4son0+4
>>189
ああ、もう、面白いなあ

ブッキーの相談事、最初はわんこのことだと思ったけど、キルンの存在を忘れてて
>>182のあたりですっかり男のことだと勘違いしてしまったw

そしてこのスレでシ○ドハ2の名前を聞くことになるとはwww
197名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 02:10:21 ID:MBe4FJ8P
ブランカと聞いて真っ先に極北の聖国とか
虎でさえ俺の前では猫になる人を思い出した俺はもうだめだ。
198名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 05:14:32 ID:VLNee1dk
さすがですw犬にかよ。吹いたwww
っていうか3連発……この流れは美希ブキフェスタの流れじゃないの!?

ああそうだ。おまけにまで感想くれた方、ありがとうございました。
ホントは、あんまり皆褒めるのが恥かしいから、最後にネタ投下して「最後これかよw」
って言われたかったんですけど……お腹治ったなら何よりですw
あと寝不足でgdgdでしたけど、アニメキャラ個別板のプリキュアシリーズ百合萌えスレです。
勘違いなら失礼しました。
それと、倉庫に入ったの、ちょっとだけ手直しさせていただきました。
自己満足みたいなものなんで、分からないと思いますけど。一応。
199SABI:2009/09/25(金) 07:33:00 ID:uSX5WWBz

保管屋さん、いつもありがとうございます。
修正済み確認いたしました。

職人の皆様方の素晴らしいSSの中、
空気を読まず異質なSSばかり投下してすみません。
ゲーム繋がりということで、どうかお許しください。

タイトル「祈念」
「疑念」の番外編、ギャグバージョン。

森の洋館が占いの館ではなく、お化け屋敷という設定です。
プリキュア、ラビリンス3幹部全員集合
百合分おそらくゼロ。

「疑念」〜「蜘蛛の糸」を先に見ると、なんとなく分かって頂けるかと。
200SABI:2009/09/25(金) 07:34:51 ID:uSX5WWBz

注意 森の洋館が占いの館ではなく、お化け屋敷という設定です。


森の奥の古ぼけた洋館。
アタシ達3人は、誰も住んでいないという森の奥にある洋館の探検に来ていた。


「ねー、もう帰ろうよ」
「何言ってるの、まだ行ってもいないうちに」
「ねえねえ、二人とも遅いよー」

ブッキーを先頭に、次はアタシ、ラブはアタシの服の裾を握り、へっぴり腰で歩いている。

「ねー、叱られちゃうよ」
「叱られる訳ないでしょ、誰も住んでいないのに」
「あ、見えてきた」

ブッキーの持つ懐中電灯の光に、建物が浮かび上がる。
確かに、暗いところで見る洋館は不気味に見える。

と思って、洋館を見ていると、
ブッキーはさっさと扉の所に行き、
ノブを引っ張って、扉を開けようとしている。

ギギー、と不吉な音をたて扉が開く。

201SABI:2009/09/25(金) 07:36:08 ID:uSX5WWBz

「お邪魔しまーす」
「お邪魔します」×2

人様のおうちに入る時はご挨拶しなきゃね。
ってブッキー、これが人様のおうちだったら、不法侵入という立派な犯罪よ。


懐中電灯の頼りない光で周りを見渡す。

広いエントランスの奥は、両側に階段があるようだ。

なんとなく初代バイオ○ザートを思い出す・・。
ってアタシはしてないわよ。だって、発売当時は赤ちゃんだったもの。


階段の脇に何か黒いものが見える。
前の住人が残していった置物だろうか。


そちらに光を向けるとその置物が、
う、ご、き、だしたーーー!!


「ぐおー」

黒い物体は両手をあげ、いまにも襲いかかりそうだ。


「きゃーーー」
「あ、可愛い」
へっ?


「これはねえ、ハイイログマと言って・・」
ハイイログマってブッキー、映画にもなったグリズリーのことじゃない。
確か、人喰いクマのことじゃなかった?

「・・、北アメリカ大陸にしかいなくて、・・アメリカでは絶滅保護種に指定されてるの」
アメリカにしか生息していない熊で、しかも絶滅保護種なのに、なんでここにいるのよ。


というより、さっきからそのハイイログマ、両手を上げたまま硬直してるじゃないの。

後ろを見ると、ラブもさっき悲鳴を上げた口のまんま、硬直している。

アタシがラブの両頬をはたくと、
残りの悲鳴を吐きだし、出口へと一目散に走ってゆく。

「神様、助けてーーーー!!」


ぴちょん。

202SABI:2009/09/25(金) 07:37:20 ID:uSX5WWBz

その頃。
洋館の奥では。

「ウエスター、全然FUKOが溜まっていないじゃない」
「ここへ人を呼び寄せるなんて効率が悪すぎる。
それに本拠地に侵入させるとは、危険極まりない」

「サウラー、お前に借りた本に、人間はお化け屋敷を怖がると書いてあった!
それにイース、お前だって賛成していたじゃないか」

「どうせ、アンタなんかに何言っても無駄だと思ったのよ」
「メビウス様に報告だな」

心底呆れ果てたという風情で、イースとサウラーは部屋へ出てゆく。

部屋には、ウエスターただひとり。

「そんなあ、FUKOだーーーー!!」

部屋には、ウエスターの絶叫が響き渡る。


ぴちょん。


今回のウエスターの成績
FUKO2滴(ラブとウエスターの分)




203SABI:2009/09/25(金) 07:41:28 ID:uSX5WWBz

ゲームのバイ○ハザードをご存じの方は、
その雰囲気を思い出していただければ、より臨場感が増すかもしれません。

ブッキーが少々変ですね。ブッキーファンの皆様申し訳ありません。
ラブさんはこの後ブッキーに薬や水をもらって、介抱されていることでしょう。
このSSは、5話の遊園地デートの話をもとにしております。

それにそもそもこれは、全然百合じゃないですよね。本当に申し訳ありません。
「疑念」〜「蜘蛛の糸」の一連のお話の、おまけ的位置づけということで、
どうかどうかご容赦ください。

次は、ベリーを陥落させたイース様がパインを狙うという、
「蜘蛛の糸」の続編を書こうかと。
こちらも多分百合分全然なしですが、今度は女の子しか出ないと思うので・・。

またもやIDが変わってしまった・・。ごめんなさい。
204名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 08:49:27 ID:HxMgEi2E
ブランカで真っ先に狼王の愛妻を思い出した。
205名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 11:53:53 ID:orJh5yV0
ラブ「せつな、愛してる…」
せつな「愛してるってどういう意味なの?」
ラブ「大好きってことだよ」
せつな「わかったわ」


美希「せつな、髪が跳ねてるから直したげる。いそいそ…はい、おしまい。完璧よ!」
せつな「ありがとう美希、愛してるわ」
美希「!?」(真っ赤っ赤)


祈里「せつなちゃん、練習着がほつれてるよ!今直すね。チクチク…はいどうぞ!」
せつな「ありがとうブッキー、愛してるわ」
祈里「えッ」(真っ赤っ赤)


美希&祈里「は〜〜」
ラブ「どしたの?ふたりとも、ため息なんかついて」
せつな「遅くなってごめんなさい」
ラブ「せつなの好きなドーナツ、取っといたよ!」
せつな「ありがとうラブ、愛してるわ」
美希&祈里「なん…だ…と…?」
206名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 12:49:30 ID:HxMgEi2E
>>205
無自覚たらしで修羅場w
207名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 12:57:46 ID:eAQz4oE6
>>205
ありそうで恐いw
208名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 13:40:14 ID:orJh5yV0
夕べは>>137->>158を読みながら、コレを飲んだ。
http://imepita.jp/20090925/480790
甘酸っぺぇよ…

甘々もイイが、切ない系SSも好きだ

ラブ「ねぇ美希タン、初恋ってやっぱり実らないものなんだね…」
美希「ラブ…アタシ…」
ラブ「わかってる。せつなとブッキー、裏切れないもん」

すっかり百合脳w
209名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 14:17:07 ID:qefR/rr9
それ以前に投下不足。どうした職人。燃料切れか?
210名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 16:34:54 ID:orJh5yV0
今は秋。遠足やハロウィン。
やがて冬になり、クリスマスやお正月、バレンタイン。
素敵な行事が目白押し。
燃料は十分。

職人さん方は、昼間はお仕事、夜は睡眠時間を削って投下してくれてる。
ホンマありがとう。

つなぎにでもなれば…
211誓い:2009/09/25(金) 16:35:25 ID:orJh5yV0
秋晴れの中、爽やかな風が頬を撫でる。
私たちふたりは、いつものようにおしゃべりしながら下校途中。

「せつな、もうすぐハロウィンだよ。楽しみだね!」「そうね。みんなで夜を過ごすのって、ダンス合宿以来かしら」

ラブったら瞳がキラキラしてる。よっぽど楽しみなのね。
今年の10月31日は土曜日。美希とブッキーが泊まりに来る約束をしているのだ。
ハロウィンパーティーを兼ねて、皆でパジャマパーティーというわけ。

「早くハロウィンにならないかなあ〜」
「ふふっ。ラブったらホント可愛いわね」
「何よ〜子供扱いして。そう言うせつなだって、早くハロウィンになってほしいでしょ?」
「そうね、でも私は…まだまだ来ないでほしいかな」
「えぇ〜、どうして?」

ラブとの毎日は、本当に楽しい。
いつも楽し過ぎて、気づいたら、あっという間に時間が経ってしまっているくらいに。
だから…

「私ね、もっともっと、ゆっくり大人になりたいんだ。
あなたたちと知り合えてまだ日が浅いでしょ。
幼なじみの3人に比べたら、一緒の時間がまだまだ足りない気がするの…。
だから、もっとラブや美希やブッキーとの時間を楽しみたい。
このまま時が止まってもいいくらいよ。
それに…遠足だって、行く前が一番楽しいって言うじゃない?」

「せつな…」
ラブは考え込むような顔をして、しばらく黙り込んだ。
私、ヘンな事言っちゃったかしら…

「よし!決めた」
急にこちらを向き、ニッコリと笑うラブ。
「せつな!ゆっくり大人になろうね、一緒に」

ラブと一緒に大人になる。
それは、とても甘美な響きだった。
いつも一緒にいるけれど、これからも一緒にいてくれる。
心が、きゅん、と音をたてた気がした。

「うん!ずっと一緒ね」
「や、く、そ、く!」
そう言って、ラブが小指を出した。
前にラブに教えてもらった、誓いの儀式。
私もそっと小指を差し出す。

ふたりの指がゆっくりと絡まり、ふたりの声が重なる。
「指切りげーんまーん、嘘ついたら針千本のーます!指切った!」

指切りのあと、どちらからともなく笑いだし、ひとしきり笑いあう。
そして、ラブが近づき、私の額に自分のそれをそっとくっつけた。

「これからもずっと一緒だよ…」
212名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 16:39:00 ID:orJh5yV0
パジャマパーティー本編は、
きっと誰かが書いてくれるって、私信じてる!
213名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 16:53:29 ID:qefR/rr9
胸キュンぢゃないか。いいぞ、こーゆーのを俺は待ってるんだ!さぁドンドン来い。全部裸で受け止めてやる!
214名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 20:18:43 ID:qefR/rr9
投下ない_| ̄|○
寂しい…
215SABI:2009/09/25(金) 20:24:31 ID:zZpn7Pbp

前回、美希ブキフェスタを断ち切ったようで申し訳ありません。
ということで、美希ブキを。
オチなしで短いです。胸キュンものでなくごめんなさい。

美希視点

タイトル「いらない力」
216SABI:2009/09/25(金) 20:26:22 ID:zZpn7Pbp

アタシ達はこの世界のことをよく知らないせつなの為に、
休日を利用し、いろんなところに連れて行っている。

今回はブッキーの発案で、動物園に行くことになっていた。


待ち合わせ場所につくと、ブッキー一人の姿しか見えない。

ブッキーはこちらに気付いたようで、アタシに手を振ってくる。

「おはよう、美希ちゃん」
「おはよう、ブッキー、あれラブ達は?」

「うん、さっきラブちゃんから、
せつなちゃんが熱を出して寝ているから、ついててあげたいって。
ブッキー楽しみにしてたのに、ゴメンって電話が」

「そっか。じゃアタシ達二人だけだけど、行こっか」
「うん!!」

ブッキーは楽しそうに大きくうなずく。

アタシ達は動物園に向かって歩き出した。



休日の動物園はたくさんの家族連れやカップルで賑わっていた。

ブッキーは動物園に入るなり、案内板を見て、
「美希ちゃん、こっちから見ようよー」
「やっぱり、象さんは外せないし・・」
と言って、まるで、子供のようにはしゃいでいる。


しかし、しばらくして・・

弾むような足取りも、だんだん重くなり、
楽しそうだった顔も強張ったものになり、心なしか顔色も悪い。


「ブッキー、ちょっとこっちのベンチで休もう」

と、アタシは驚いているブッキーを無理やりベンチに座らせる。

217SABI:2009/09/25(金) 20:28:24 ID:zZpn7Pbp

しばらくお互い無言だったが、
ブッキーは俯いたまま、重い口を開く。

「美希ちゃん、私ね、子供のころ・・・、
お父さんとお母さんに連れられて動物園に行くのが大好きだったの」

「うん」

「だから、せつなちゃんに・・」

と言って、言葉をつまらせる。


だから、せつなにも動物園に来て、幸せになってもらいたかったのね。


「でも、さっきキルンを使って・・」


でも、キルンを使って動物の声を聞いたら、悲しくなったのね。


「ブッキー、行こう」
「え、美希ちゃん・・」

アタシはブッキーの手を取り、強引に引っ張っていく。
動物園の出口まで来ても、足取りをゆるめないアタシに、
いままでされるがままだったブッキーは、
我にかえったかのように、繋いでいた手を離す。


「美希ちゃん、入ったばっかりなのに・・」

「だって、ブッキーがそんな顔をしていたら、アタシだって楽しくない」

と言って、再びブッキーの手を取り、手を?ぎながら歩き出す。


『アタシはここにいるよ』
『ブッキーの気のすむまでこうしてあげる』

アタシの口にしない問いかけに、

『ありがとう』

と答えるかのように、ぎゅっとアタシの手を握り返してくる。


動物園を後にするアタシ達の背後から、動物の鳴き声が聞こえてくる。
それは、まるで悲鳴のように思えた。




218SABI:2009/09/25(金) 20:30:51 ID:zZpn7Pbp

駄文で申し訳ありません。

このあと、
美希が落ち込んでいる祈里に、
「アタシが癒してあげる」
と言って、肩を抱き寄せ・・・

という展開になったら、この板にふさわしいですよね。でも、自分には書けません・・


なかよし10月号で、
早朝なのに二人が木の陰からせつなを見守っていたり、
視線を交わしただけで分かりあえているかのような、
美希ブキ、二人の関係も素敵だなと思ったのです。

次は「蜘蛛の糸」の続きとか言いながら、違うものを投下してすみません。

メール欄にsage入れているのですが、毎回IDが変ってしまう。どして?
219名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 20:39:33 ID:hbZOAIbq
こんな妄想がよぎった。よぎってしまったんだ。

ふとしたことでdieを好いてしまうせっちゃん。
恋を知らぬせっちゃんは、ラブにこの気持ちは何なのかと相談する。戸惑うラブ。その日を境にせっちゃんにキツく当たるラブ。せっちゃんは何がなんだかわからない。自分もdieのことが好きなのだと気づくラブ。どんどん離れてゆく二人の絆。
せっちゃん闇墜ち。しかし再び拳と拳の…
そして互いをライバル(恋敵(親友))と認めあう二人。


昨日もせっちゃんスレに書き込んだコレだが、このスレの皆さんはどう思うだろうか?おれは死にたくなった。残りの大体20話?が怖い、コワい。

どっかでみたことある話だな…
220名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 20:42:14 ID:hbZOAIbq
なんと!投下あったのか。ぶったぎんなくてよかった〜。
221名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 20:42:21 ID:qefR/rr9
駄文なんかじゃない!朝から投下してたんだね。ありがとう!

一日でIDは変わるぞ。アゲると目立って荒らされるからsage進行でコソーリ楽しむんだっけか?
222SABI:2009/09/25(金) 20:44:00 ID:zZpn7Pbp
「再びブッキーの手を取り、手を?ぎながら歩き出す。」の部分の、

?は手をつなぐの漢字です。

上にある漢字はちゃんと表示されているのに。
223名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 20:48:48 ID:qefR/rr9
文字修正は保管屋さんがやってくれるから安心汁。

大輔の話題は仲直りの仕方以降出て無い。ここではしない方がいい。生駒さんや保管屋さんたち職人もSSには使ってないハズだ。
224名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 20:59:46 ID:hbZOAIbq
わかった止める。荒らしたいわけじゃ無かったんだ。こんなくだらない妄想を覆す皆さんの力を見たかったんだよ!

けど、SSスレってわけじゃな…あれ?だったっけ?
225名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 21:01:38 ID:orJh5yV0
>>218
パソの人は、接続し直したらID変わるんじゃなかったかい?違ったらゴメソ

キルンで動物園か。優しいブッキーにはツライね。
優しく抱き寄せて慰める美希タン、今度書いてみてほすい
226名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:10:26 ID:qWq/IGMh
>>224
投下投下言い過ぎ。
正直こんなにSSあげてくれるスレはそんなにないぞ。
227名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:23:44 ID:hbZOAIbq
職人さんばかりに頼るのはいかがなもんか

って言いたかったんだけど。
228名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:38:47 ID:xYiMDWWY
投下がなければ雑談すればいいじゃない

アンソロのフレキュアの百合天国の報告を聞きたいんだぜ
うわさに聞いたところじゃ名前ほど百合ってないらしいが
229名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:40:42 ID:+UECmCSr
ょし!SS書いたことない俺も書いてみるぜ!期待するなよ!絶対だぞ!!
230名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:42:15 ID:tV2HXaiN
だな。ここはSS専用スレじゃねーだろ。>>219の妄想だって無い
話じゃない。親友同士が喧嘩して仲直りとかも百合っぽいし。

ついでだから一言言わせてよ。何でもかんでもGJとか賞賛すんの
辞めない?スルーしてたけど、投下もこれだけ増えたらいい加減しんどいわ。
231名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:44:35 ID:qefR/rr9
雑談も全然するよ!みんな仲良くやろうよ!
232名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:51:23 ID:tV2HXaiN
前スレでSS投稿した者ですが、やっぱり賛否両論ありますね。

個人的には皆さんの書いたストーリーを楽しく読ませていただいて
いますが、容量食うとか雑談しにくいとか、弊害もあるようですし。

SS専用スレがあった方がいいのかも…?
233名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 22:58:36 ID:orJh5yV0
>>230
なんでもかんでもかなぁ?
少なくとも自分はホンマにGJと思ったら書き込むけどね
上手い職人さんも、書き初めの頃は素人
投下続けるうちに洗練されるていくのでは

>>230は今までなんでもかんでもGJしてたんかいな
234名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:00:43 ID:tV2HXaiN
>>231
仲良くとか2ちゃんでは有り得ないから。馴れ合いはロクな事起きない。
はっきり言うと雑談出来る環境じゃなくなったから、本スレやキャラ
スレに言ってる奴多いと思うよ。
235名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:00:44 ID:b5DehzAM
>>230
面白くなければスルーすればいいんじゃないの
大抵のSSに目通してるけど、全然面白くなかったり、フレプリの世界観やキャラ壊してるのは俺はスルーしてる
まあそういうのに限ってやたらと長々投稿されたりするけど・・・

確かにここは百合SSスレでもなんでもないから、百合談義や雑談してるときは空気読んで投稿控えるとか考えてほしいとは思う
236名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:00:48 ID:orJh5yV0
>>233
×…洗練されるていく
○…洗練されていく

ゴメソ
237名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:03:40 ID:mQuCPxsV
>>288
正直内容はがっかりかな・・
実質百合といえるのは1,2話位で、後は普通のエロ。
再録も多いしね。

まぁ内容を良く確かめずに
百合というタイトルにまんまと引っかかったのが悪いんだがw
238名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:05:39 ID:qefR/rr9
せっかく居心地良かったのに…。みんな一生懸命作ってくれてるのになー
239名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:06:40 ID:qWq/IGMh
>>227
ごめん安価ミスった。
>>224じゃなくて>>223当てです。マジで申し訳ない。
荒らすみたいになってホントに反省してます。
>>209>>214なカキコはどうよと思ったもので。
反省してるので分散なんかしないで欲しい。
240名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:08:20 ID:mQuCPxsV
アンカミスった・・
>>288じゃなくて>>228だった スマソ
241名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:08:29 ID:hbZOAIbq
>>226
やっと気づいた!おれはSSのネタをだしている、と思われた ということか?

ちゃうでちゃうでー。投下を待ち続けるていうのも情けなかったから、なんとか話題を振りたかった、ってだけなんす。
SS以外でもスレを進めたかったってだけなんすよー。



結果的にスレを汚してしまった…すいませんでした。
242名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:12:02 ID:hbZOAIbq
>>241
これ打ってるうちに>>239さんがきちんと訂正を…これだから携帯は…やー良かったーw
243名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:16:15 ID:xYiMDWWY
>>237
普通のエロか、回避だな
ラブキャノンは全編百合だったのになぁ
情報サンクス
244名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:16:40 ID:qefR/rr9
はぁ?何で投下期待して悪い訳!毎日楽しみで仕方ないのに。
245名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:18:21 ID:tV2HXaiN
>>232です。
雑談とSS投下のバランスは、確かに難しいのかも。
(僕も含め)SSを楽しみにしている人もいるでしょうし、
百合談義をしたいという人もいるでしょうし。

テンプレには「二次創作等も自由にどうぞ」となってますが、
雑談の真っ最中に投稿するのは…という>>235さんの意見も一理。
投下タイミングについては、要検討ですね。
246名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:18:51 ID:ix8HN0+S
>>244
半年ROMれ
247名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:19:12 ID:tV2HXaiN
>>244
そんな事言ってるならスレでも立てれば?
248名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:29:30 ID:mO5d1WH1
分けたら分けたで双方過疎って潰れてく可能性もあるし難しいとこやね。
まぁ、このスレに出入りしてる時点で分別の付いた大人なんだから
うまい事バランスを取りながらやってけばいいんでないかい?
249名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:31:15 ID:orJh5yV0
ID:tV2HXaiNは専用スレが欲しい人の自演か?

テンプレ嫁
雑談もSSもご自由に、だよ
「どちらか」じゃなく「どちらも」おk
だからここまでスレ伸びたんでしょうが

投下のタイミングは、リロードしわすれとか投下ダブりとかあるし、豚切りはよくある事
今までみたいなまったりした雰囲気が好きだ
250名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:31:30 ID:qefR/rr9
俺は叩いてもいいが職人さんたちは叩くなよな!みんな苦労して作ってくれてるんだぞ。何でこんなに荒れなきゃならないんだよ…
251名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:35:58 ID:tV2HXaiN
熱いねぇw
自演でも何でもイイよ。馴れ合いがウゼェだけだ。
252名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:38:00 ID:JdxWf5Jp
>>245

投下タイミングなんて測れるのかな?

雑談のレスにSSが挟まったり、SS投下中に雑談のレスが
挟まっても別に構わんのじゃない?

253名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:38:55 ID:tV2HXaiN
>>245です。
私的には、>>248>>249両氏に賛成です。
これまでのまったりした感じが好きだったのに…。

ちなみに、>>232>>245以外コメしてないです。
IDが>>230他の方とかぶった理由は分かりません。
日によってIDが変わるようですが、何故でしょう?
254名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:40:23 ID:PsMmMElF
>>252

SS投下中、投下直後の雑談のレスは嫌われそうでできん。
255252:2009/09/25(金) 23:42:31 ID:JdxWf5Jp
間違えた。
>>245じゃなくて>>235へのレスだった。
ごめん。吊ってくる。

256名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:53:31 ID:qWq/IGMh
本当にスレ汚しすまなかった。スルー出来なかったオイラが全て。
1からいるが>>234のカキコは分かる。しかし>>231な雰囲気のここはとても良スレ。
今のまま持続してくれたらとオモ。ということで自分は消えるので手打ちにして欲しい。
ホントはスレ3の埋めにでもと思ってた物を貼って消えます。
以前転栽した物の差分がでてきたので。職人さんに感謝。
ttp://ranobe.com/up/src/up399342.jpg
住人の皆様すいませんでした。
257名無しさん@秘密の花園:2009/09/25(金) 23:57:02 ID:iKVmz/X/
こういうのは誰か一人が悪いわけじゃない
みんな何かしら不満だったり意見を持っているのだから
お前さんが謝って、消えて済む話ではない
だから消える必要は全くもってない

ただ一つ言えることは、GJ
258名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 00:32:12 ID:cRV12nV2
>>205
こういうの好きだwその後の修羅場とかもすごい見てみたい。

クローバーの面子でせつなかラブが天然ジゴロで
みんなで取り合う展開って萌える。
259名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 00:52:55 ID:jmS3eiMh
>>205
こういう短くてスパっと終わるの自分も好きだw
前あった「ブキたん」ってやつ思い出したwあれ大好きw
260名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 02:03:20 ID:LpvmS+8J
しかし本編のせつな加入で異常に百合妄想がしやすく
なったのはなぜなんだろうな
この天然百合娘が
261名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 03:11:11 ID:/CX9T4hB
投下投下とせがむのはやめようぜ
職人さんは忙しい日々の合間をぬって投下してくれてるんだ
義務でSS書いてる訳じゃないんだから責めるのはおかしいだろ

このスレには日々楽しませてもらってる
疲れた体に燃料入れてもらってるよ
感謝感謝
262名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 03:42:22 ID:X0aFibCn
美希せつ回でさらに後押ししたからね、せつな総受けw

ブッキーにもまた頑張って頂きたい。せつなはブッキーにだけツンデレキャラ。
263名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 04:54:52 ID:C8k7GUQ2
いろいろ考えてたら寝れなくなっちゃった。
ここまでの作品は保管完了してあります。継続物はリンク、文字修正や
ちょっとした変更などもあるので、職人さんチェックお願い!

雑談派の方々へ。
今後もスレは分けずに行きませんか?雑談の発展がSSだと自分は思ってる
ので。何とか両立して行ければなと思ってます。

>>262
その案件お借りしてもよかですか?明日の放送が百合度感じられないので
今後のブキせつの期待も込めて…
264名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 07:01:18 ID:mR16+VSL
>>263

保管作業ありがとうございます。

保管庫も数が増えましたね。
読み返して楽しませてもらっています。

265名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 07:16:54 ID:9/UgPbZ5
ブキせつっていいよな。しかし最近せつブキの魅力に気づきはじめたw
ただの会話とかでも、なぜだかブッキーが赤面するはめになる…みたいな
せつな、ピュアゆえの天然攻め(もちろん無自覚)…みたいな
266名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 07:33:40 ID:XLhhQK67
天然も大好物だが、
「誘い受け」
でいいのかな?)もいいな。せっちゃんは。ほんの僅かに見え隠れするしたたかさとか、つぎつぎに骨抜きにされるお三人方とか、もうね。
267名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 07:38:14 ID:RkobNpFI
>>260
家族に紹介→同棲という燃料が出たからな。
268名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 08:21:30 ID:X0aFibCn
>>263
マジ!?作ってくれるのかSS。ビックリしすぎて吹いたwww
で俺はどうすれば?
269名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 08:26:04 ID:jmS3eiMh
>>268
急いで服を脱いで全裸待機だ
270名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 08:44:20 ID:X0aFibCn
>>269
九時からバイトなのにかwつかみんなの書き込み見てたらホッとした。
SS、期待してます保管屋さん。
271名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 08:56:31 ID:jmS3eiMh
30分後、そこには全裸で元気にバイトに向かう>>270の姿が!

せつなの天然+世間知らず設定はオイシイよね
そんなせつなを美味しくいただくのはラブの役目だけど
272名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 08:59:24 ID:jmS3eiMh
ああスマン、ブキせつも好きよ
273名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 09:07:18 ID:C8k7GUQ2
>>270
お仕事頑張って!裸にはなるなwww
ここまでの雑談を旨く取り入れてやってみる。

明日は戦闘シーンが多そうだから、誰と誰が連携するかで百合脳発動だw
274名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 10:15:14 ID:LpvmS+8J
世間知らず属性を逆に利用して「わからないの…の教えて」攻撃で
誘い受けせつなもいいかもな…いや、誘い襲わせか?

ラブ→あたしもよく分からないけど、せつなと一緒なら幸せゲットだよ!
ブッキー→実践したことは無いけど、わたし本の知識を信じてる
美希→(アタシだって知らないけど、ここで知らないなんて絶対言えないわ)
275SABI:2009/09/26(土) 10:16:10 ID:qMne8p+9
>>225 さんのリクエスト?に応えて
「優しく抱き寄せて慰める美希タン」になるかどうか
「いらない力」のおまけ
276SABI:2009/09/26(土) 10:17:14 ID:qMne8p+9
キルンの力を使い動物達の声を聞いたわたしは、
気分が悪くなり早々に動物園から出た。

美希ちゃん手を引かれて歩いているわたしの姿は、
親に手を引かれるちいさな子のようで、冷静に考えると、かなり恥ずかしい。

「美希ちゃん、ごめん、手を離して」
わたしは急に恥ずかしくなって、慌てて手を離す。

「ブッキー、大丈夫?」
「うん、もうへいき」

「じゃあ、アタシは飲み物でも買ってくるから、ブッキーはここで座ってて」
とベンチを指差し、駅の方へ歩き出す。

それから何分たっても、美希ちゃんは戻ってこない。
本当に迷子になったように、心細い。

『美希ちゃん、早く戻ってきて』というわたしの願いは口に出ていたのか、
「うん、何。ブッキー」

美希ちゃんが後ろに立っていた。

「ブッキーを驚かせようと思ったんだけど、泣いているみたいだったから」

美希ちゃんの声がだんだん下に降りてくる。

「こうやってぎゅうっと抱きしめられると安心するでしょ」

美希ちゃんのアロマの香り、首筋には美希ちゃんのサラサラの髪の毛の感触。
肩には美希ちゃんの吐息が、背中には美希ちゃんのぬくもりを感じる。

わたしの全身が美希ちゃんに包み込まれる、そんな感じがする。

でもね、美希ちゃん。
安心するというより、ドキドキするよ。




277SABI:2009/09/26(土) 10:18:14 ID:qMne8p+9

むーずーかーしーい。おまけの方がよっぽど難産でした。
こんな感じでよかったかどうか。
友達同士という前提なので、ここまでということで。

メール欄にsageを入れる件で教えて下さった皆様、ありがとうございます。
未だ理解できていない気がしますが、メール欄にsageに入れることは忘れずにします。

それと、SS投下は、タイミングを見てするようにしますね。
278名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 10:26:50 ID:RkobNpFI
>>274
美希たん可愛い。
「勿論知ってるよね」と言えば、「あ、当たり前でしょ」と変態プレイにも応じそう。
279SABI:2009/09/26(土) 10:28:15 ID:qMne8p+9

脱字発見しました。

お恥ずかしい。

3行目、
美希ちゃん手を引かれて歩いているわたしの姿は、

美希ちゃんに手を引かれて歩いているわたしの姿は、

です。申し訳ありません。
280名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 10:51:39 ID:C8k7GUQ2
>>274
Hフラグが立とうとしている件w
>>279
修正しときます。SS連投ありがとう!産みの苦しみ、味わってますねw
281【恥じらい】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/26(土) 11:13:07 ID:C8k7GUQ2
保管庫3-206参照、祈里×せつな、白百合、短め、雑談からヒントを経て。


――どして、ブッキーは私を抱きしめたのかしら?――

二人でのダンス練習は思った以上に楽しく、尚且つ新鮮に思えた。
練習着も私にピッタリで、激しい体の動きでも窮屈にならない。
気が付けば、終始笑顔だった私がいた。

普段はラブとほとんど行動を共にする。
とても幸せな時間。時々しつこかったりするけれど、愛されてる証拠なんだって割り切ってる。
もちろんやり返しちゃうけど。

ブッキーとの距離が短くなったのは、やはりダンス合宿の時。
人前で笑顔になるのは苦手だった私。

そんな私を導いてくれたのは祈里、あなただった。


「ラブちゃんと美希ちゃんは居残りねー。センターポジションの時が…」
ミユキさんの少しがっかりした表情。
「とほほほほ…」
ラブもがっかりした表情してる。
「次こそは!」
美希だけ元気。ちょっと面白い。
282【恥じらい】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/26(土) 11:13:37 ID:C8k7GUQ2
「祈里ちゃんとせつなちゃんは上がっていいわよー。お疲れ様。」
「ありがとうございましたっ!」
「あ、ありがとうございました。」
「せつなぁ〜」
「ほらっ!しっかりする!気合入れないとまだまだ終わらないわよ!」
まるで美希が先生みたい。

「くすっ」
「ん?」
隣ではブッキーがその光景を見て笑ってる。口に手を当てながら。

「あ、シャワー浴びに行くけどブッキーは?」
「えっ…。う、うん…」
少しばかり、頬が赤くなったように思えた。ブッキーを見ていると、ほんとに女の子≠チて感じがする。

私はいつも、ラブの隣か少し後ろに付いて歩を進める。
気が付くと私が前を歩き、ちょっと後ろを付いてくるブッキーがいた。

「せつなちゃん…」
「何?」


「今日は…、ありがとう。私、楽しかった…」
小さな声で呟く祈里。さっきより確実に頬は赤く染まってる。

「?ラブや美希とは楽しくないの?」
ちょっと意地悪な質問だったかしら。もちろん祈里は戸惑う。
283【恥じらい】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/26(土) 11:14:05 ID:C8k7GUQ2
「楽しい楽しいっ」
手をバタバタさせて慌てる姿がおかしくて。

「ふふふ。」
「せつなちゃん意地悪…」

「そうかしら?」

「わたしと踊るの……、嫌…かな?」
ブッキーの少し潤んだ瞳。

なんだろう、この感じ。
前にもどこかで…


「ダメだよ…ね。急に抱き付いちゃったりしたし。…本当にごめんなさい…」
さっきは微笑んでたブッキー。顔が赤くなったと思ったら、今度は俯いちゃって。
不思議な子ね、祈里って。


「嫌じゃないわ。踊るのも、抱きしめられるのも。」

「えっ?」

「一度しか言わないわ。」

「あ……。うん」
おかしいわね。顔を上げたと思ったら、また下向いちゃった。
私以上に恥ずかしがりなのね、ブッキーって。
284【恥じらい】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/09/26(土) 11:21:49 ID:C8k7GUQ2
「ね、ブッキー。」
「ん?」

「こんな私ですけど、今後も宜しく。」

「うん!」
笑顔に戻った。どして?

「じゃ、また後でねっせつなちゃん!」
「え?一緒にシャワー浴びないの?」

―――!!!???―――


一人取り残された私。ブッキーは走ってどこかへ行ってしまった。

どして?

〜END〜

ちょっとツンデレ入れてみましたよ。女の子以上の女の子なブッキー
でした。祈里とブッキーを使い分けたせつなさん、ちょっと大人。

と自分、基本感想はいりません。師事してる人からの言葉を
肝に銘じて職人やってます。「みんなが読んでくれてるだけで満足」ですよ。
285名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 11:45:48 ID:XLhhQK67
投下乙です!
師事している人というのが気になりますな。その人の作品もいつか読んでみた〜いものです。
286名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 13:17:18 ID:6IbkAIjV
>>284
いや〜楽しかったです!
乙です!あたしこのスレ見てたら百合に目覚めそうだわ
今までのSS読んでこよ〜かな。でも読んだら目覚めそうで怖いよ
287名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 13:21:53 ID:aaPbQxfT
じゃあ何でこのスレきたんだよ
288名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 13:27:06 ID:XLhhQK67
>>286
目覚めっちまえよ。楽になるぜ?
289名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 13:40:50 ID:63ZwMukv
目覚める前の人もいるんだなぁ
楽しんでって下され
290名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 13:44:16 ID:63ZwMukv
>>283
手をバタバタさせて慌てるブッキーの姿
容易に想像がついたw
可愛い白百合GJです!

お師匠さまも百合書きなんでしょうか?
291YM:2009/09/26(土) 14:52:09 ID:C8k7GUQ2
ご無沙汰してました。
遅ればせながら美希せつ書いてみたんで、投下します。
先日放送のタコ編の続き…というか後日談です。
292【TAKO-CHU!?】YM:2009/09/26(土) 14:54:59 ID:C8k7GUQ2
「お待たせ〜っ! 買ってきたよ!!」

 晴れ晴れとした笑顔と一緒に、ラブが戻ってきた。
 その横にいるブッキーは、やや苦笑混じり。
 で、アタシはというと…さながら、判決を待つ被告人。
 公園のベンチに腰掛けて、全身の悪寒と格闘中。

「はい、せつな。熱いから気をつけてね」
「ありがとう、ラブ」

 アタシの隣に座るせつなが、“それ”を受け取る。

「さぁ美希、どうぞ」
「ぅぐ……あ……ありが……と……」

 アタシの方に“それ”を差し出すせつな。
 ほかほかと湯気をあげる“それ”は、紛れもなく。

「むむむ……」

 アタシの目の前には、たこ焼きが並んで八個。
 ラブとブッキーは目の前に立って、せつなは隣に座って、アタシを見つめている。

「でも美希ちゃん、すごいよね。せつなちゃんを助けるために、タコ嫌いを克服するなんて」
「そうね。ベリーが助けに来てくれたのは、本当に嬉しかったわ」
「やっぱり美希たん、すごいよね〜。タコカフェに行った時だって、手をつけなかったのに」

 昔からアタシのタコ嫌いを知ってる幼なじみ二人は、ニコニコ顔。
 隣を見れば、真剣な眼差しのせつな。

「で……でしょ〜? アタシ、苦手を克服するのも完璧なんだからっ!」

 って、自分で自分を追い詰めてどーするのよアタシ!
 ナケワメーケを倒すのと、たこ焼き食べるのじゃ大違いだってのに…トホホ。
 アタシは改めて、視線をプラケースに移す。
 目の前では、カツオ節がふわふわと踊っていて。
 ソースと青ノリの、香ばしい匂いが漂っていて。
 …でも、中にはタコが…タコが…。
 子供の頃、アタシの右腕に絡みついてきた触手と吸盤。
 至近距離で見た、その宇宙人のような顔。
 思い出すだけで、背筋を寒〜いモノが駆け抜けていった。

 やがて。

「あれ…美希たん?」

 ラブの表情が、怪訝そうなものに変わっていた。
 膝の上にプラケースを乗せてから、既に三分経過。
 アタシの右手には、震える爪楊枝。
 要するに、全く先へ進んでいないわけで。
293【TAKO-CHU!?】YM:2009/09/26(土) 14:56:11 ID:C8k7GUQ2
「んじゃ、あたしが一個もらっちゃお! これ、借りるね?」
「え、あっ」

 ラブはアタシの手から爪楊枝を取ったと思うと、たこ焼きを一つ口にして。

「あちちっ…むぐむぐむぐむぐ…ん〜っ、おいし〜っ! ほら、ブッキーも食べてみなよ!」
「そう? じゃあ…美希ちゃん、一つもらうね?」

 ラブから爪楊枝を受け取ったブッキーも、たこ焼きを一つ口にして。

「はふはふ…もぐ、もぐ…うん、おいしいっ! せつなちゃんも、食べてみる?」
「ええ。いただくわ」

 ブッキーから爪楊枝を受け取ったせつなも、たこ焼きを一つ口にして。

「ん…むぐ…本当、おいしいわ…」
「でしょ?」

 あああ、外堀がどんどん埋まっていく。
 そして、ラブが再び爪楊枝をアタシに握らせた。

「さぁ、次は美希たんの番だよ!」
「そ、そうね……じゃあ、そろそろ……」

 ダメだ、どこにも逃げ場は無い。
 和希でも来てくれれば話を逸らせるけど、あいにく今日は友達と外出。
 ミユキさんのレッスンも無いし、カオルちゃんのドーナツカフェもお休み。
 タルトとシフォンは桃園家でお留守番だし、こんな時に限ってラビリンスすら現れない。
 色々な人に内心で恨み節を唱えつつ、アタシは爪楊枝を少しずつたこ焼きに近づける。

 その時だった。

「美希、ちょっとこっちを向いて」
「え?」

 隣に座るせつなに声をかけられ、反射的にアタシは彼女の方を向いた。
 せつなはアタシの手から爪楊枝を取ると、たこ焼きを―。

「えっ?」
「せ……せつなちゃん?」

 自分の口に運んだ。
 何が何だか分からず、アタシは目を丸くする。

「どうしたの、せつな? もしかして、たこ焼きが気に入った?」

 ラブの声にも応えず、かといって口を動かすでもなく。
 と、思いきや――突如、せつなの両手がアタシの肩を掴んだ。
294【TAKO-CHU!?】YM:2009/09/26(土) 14:58:00 ID:C8k7GUQ2
「せ…せつな?」

 そして。

「ん……」

 そのまま近づいてくる、せつなの唇……って、ちょっと!!
 アタシは大慌てで、無理矢理せつなを引きはがした。
 彼女はその拍子に、たこ焼きを呑み込んじゃったみたいだけど。

「ちょ…な、何してんのよっ!」
「ん…シフォンがグズっていた時に、ラブがこうやってゴハンを食べさせてるのを見たわ。
 確か“口うつし”って言うんだったかしら?」
「く…口うつしぃ〜っ!?」

 アタシ、シフォンと同レベル扱い?…というツッコミも、思い浮かばなかった。
 たぶん…というか間違いなく、アタシは顔が真っ赤だったと思う。
 見ると、ラブもブッキーも真っ赤になっていた。
 もしあのまま、抵抗せずにいたら…。
 無意識のうちに、せつなの唇に視線を移してしまう。
 リップもしていないのにつややかな、まるで花びらのような唇。
 あの数秒後を想像すると、胸がドキリと高鳴ってしまう。
 ア……アタシ、どうかしちゃったのかも……。

「美希、なかなか食べられないみたいだから。協力できたらと思って」
「あ…あのねせつな、そういうのはシフォンだからOKなの! ア、アタシは…」
「美希はダメなの?」
「と、当然よ! だいたい、女の子の唇っていうのは、もっと大切な人のために」
「私は、美希が大切よ」
「はい!?」

 固まってしまった。
 というより、次の言葉が思いつかない。

「あ……あの……あのね、せつな……その……ア、アタシ……」
「だって、私にとっての美希は、大切な友達で、プリキュアやダンスの仲間ですもの」
「あ、そう…」

 そうですか…というか、普通そうよね。
 変に深読みしてしまった自分が、恥ずかしいというか情けないというか。
 ダメだアタシ、全然完璧じゃない。
 っていうか、“天然”も時々罪だわ…。
 でも、その真っ正直なところが、せつなのいい所。
 まっすぐで、正直で、優しくて。
 それが分かったアタシは――覚悟を決めた。
295【TAKO-CHU!?】YM:2009/09/26(土) 14:58:35 ID:C8k7GUQ2
「……せつな、ありがとう。アタシ、大丈夫だから」
「美希、でも…」
「このくらい、食べてみせるわよ。だってアタシ……完璧だもの!」

 ウインクしてみせると、せつなも安心したように笑みを浮かべた。
 意を決したアタシは、爪楊枝をたこ焼きに刺し、口に運ぶ。
 柔らかい生地の中に、コリッとしたタコの感触。
 でも、アタシは――それを噛みしめて、呑み込んだ。

「……ふぅ……」
「美希ちゃん!」
「やったね美希たん! タコ、食べられた!!」
「みんなのおかげよ。それに……何より、せつなのおかげ」
「美希……」

 ただ、口うつしはカンベンね。
 そう言うと、せつなは「どして?」と小首を傾げる。
 あー、やっぱり分かってない。
 しかも、そんな仕草まで可愛いんだから、反則だっての…。

「だから…アタシの、理性が…その…あ〜っ、も〜っ!」
「み…美希…?」

 前言、一部撤回。
 やっぱり“天然”は重罪だわ。
 罪状は窃盗、盗んだのはアタシの――。


〜 Fin 〜
296YM:2009/09/26(土) 15:00:17 ID:C8k7GUQ2
以上、ここまでです。
書いてて、タコ焼き食べたくなりましたw

基本的に受けキャラのせつなですが、こういう
天然攻めみたいなノリもアリかと思いました。

それでは…。
297名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 15:35:21 ID:RkobNpFI
せつなは大変なものを盗んでいきました。それは美希の心です。
298名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 15:38:59 ID:63ZwMukv
>>296
せっちゃんに口移しをねだるラブとか美希タンとかブッキーとか見たいw

余談だけど、管理人さんとYMさん、IDが被ってるけど同一人物じゃないよね?
昨日の件といい、ID被りってよくあるものなの?
299名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 15:42:18 ID:9/UgPbZ5
>>296
ちょ…バス停で待ちながらニヤニヤしちゃったじゃねえかw
やめてくれ怪しまれるw(褒め言葉)
せつなの天然って本当罪だな…GJ!
300名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 15:46:06 ID:7rwVwcKS
>>298
案外よくある。
集合住宅だとかぶったりする、
301名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 15:51:01 ID:C8k7GUQ2
YMです。
感想ありがとうございます。>皆様

>>298>>300

以前にも、他の人とIDが被ったことがあります。
というか、日によって違うIDが表示されるようで。
ウチ一軒家なんですが、プロバイダのせいでしょうか?
302名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 15:59:00 ID:63ZwMukv
>>301
素朴な疑問すいませんですたゴメソナサイ

仮雄吐露能代を思い出したw
今度、誘惑するせっちゃん書いてくだされ〜(願
303名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:19:44 ID:XLhhQK67
美希たんは、頼れるお姉さん。想定外のことに弱い感じ。

ブッキーは頼られたくなる妹タイプ?けど結構しっかりしてたり。

せっちゃんは…天然ジゴロか?攻めにも受けにも。
ここまで考えて、ラブやんがどんなキャラわからなくなった。どう捉えたらいいもんだろ。
304名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:25:16 ID:C8k7GUQ2
あら、YMさんとID一緒ねwちょっと長文ごめん!
雑談扱いで聞いてね。

SSを作った事ある人ならわかると思うけど、感想あるとやっぱ嬉しいの。
で、無いと凄くガッカリしちゃうのね。それで一度落ち込んだ時があって、
悩んでた時に師事してる人に相談したら、
「感想はあって無い様な物。読んでる人も楽じゃない。尚更、感想を書くのは
容易な事では無い」と。

そこで導いた答えが、書きたい時に書く・感想は求めない・SS投下は趣味
にすると言う事。仕事じゃないんだから、楽に考えようって。
これから作ろうとしてる人や職人さんは頑張って欲しいけど、あまり
無理しちゃダメだよー。

読んでくれてる人にも改めて感謝しています。もちろん雑談派の方達にも
お礼です。今後も両立して行ければ幸せです。
保管屋より(初期の小ネタとか、記号使ってて怒られたのはイイ経験w)
305名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:30:03 ID:63ZwMukv
>>303
ラブやんは漢前なダンナさん
せっちゃんは本妻だが、たまーに美希タンとこやブッキーとこにも行く夜もある

せつな「アナタ…今夜は帰ってこれるんでしょ?」
ラブ「当たり前じゃないか愛してるのはおまえだけ」
せつな「嬉しいぃ…」

的な?
306名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:31:27 ID:63ZwMukv
>>304

> あら、YMさんとID一緒ねwちょっと長文ごめん!
> 雑談扱いで聞いてね。

> SSを作った事ある人ならわかると思うけど、感想あるとやっぱ嬉しいの。
> で、無いと凄くガッカリしちゃうのね。それで一度落ち込んだ時があって、
> 悩んでた時に師事してる人に相談したら、
> 「感想はあって無い様な物。読んでる人も楽じゃない。尚更、感想を書くのは
> 容易な事では無い」と。

> そこで導いた答えが、書きたい時に書く・感想は求めない・SS投下は趣味
> にすると言う事。仕事じゃないんだから、楽に考えようって。
> これから作ろうとしてる人や職人さんは頑張って欲しいけど、あまり
> 無理しちゃダメだよー。

> 読んでくれてる人にも改めて感謝しています。もちろん雑談派の方達にも
> お礼です。今後も両立して行ければ幸せです。
> 保管屋より(初期の小ネタとか、記号使ってて怒られたのはイイ経験w)
307名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:32:32 ID:63ZwMukv
>>304
なるほどな〜勉強になった!
その姿勢、見習いますね
308名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:47:02 ID:XLhhQK67
>>303への異論は当然認める。
今まで数々のSSを読ませてもらっといてなんなんだけど、ラブやんからの想いのベクトルが誰かに向くシチュがどうにもイメージできない。
元気な漢前ってのが先行しがちなんだ。
天然がせっちゃん担当になったってのもあるかな?
309名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:48:03 ID:X0aFibCn
>>284
バイト行かなきゃ良かったw全裸待機するべきでした。ありがとう保管屋さん!やっぱ良スレだ。

>>296
せつなは平気でこんな事するからねwそりゃ総受け論出るわー。GJ!!
310名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 16:57:37 ID:C8k7GUQ2
>>303
僕はこんな感じ。
ラブ⇔3人(美希・ライバル、ブッキー・妹、せつな・嫁)
てか百合脳が邪魔して、基本4人は超愛し合ってるw
だからどの組合せでもOK!と言い聞かせてるwww
311名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 17:13:30 ID:X0aFibCn
>>308
公式でのラブさんの想いはせつな一本だからなー。とゆーかラブさん自体恋をした事ないから無邪気すぎんのかw
312名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 17:27:10 ID:63ZwMukv
>>303から妄想したんで投下しますね。

ラブやん浮気エピ。タイトルは「不器用なキス」で。
313名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 17:28:21 ID:63ZwMukv
「ふぅ…」
公園が夕暮れ色に染まるなか、アタシはひとり寂しく、カオルちゃんのドーナツカフェでため息をついた。

「どうしたお嬢ちゃん、ため息ついたら幸せが逃げてくよ、グハ!」
「カオルちゃんは悩み事とかなさそうだよね…」
「オイオイ、これでもオジサン、お嬢ちゃんよりも人生の先輩なワケだ。君たちくらいの頃もあったんだぜ」
めずらしく先輩風を吹かせるカオルちゃんに、アタシは意地悪く尋ねた。

「じゃあ聞くけどさ、好きな子を振り向かせるにはどうすればいいの?」
「ウッ…急に腹が痛みだした…悪いがお嬢ちゃん、店じまいだ」
カオルちゃんはそう言うと、慌ててお店を閉め、帰ってしまった。

何よ。
「ふぅ…」
幸せが逃げてく、か。
今のアタシに、逃げるだけの幸せが存在してるんだろうか。

幸せって何だろ。
アタシの幸せ…
不意にあの子の顔が浮かんだ。
考えれば考えるほど、あの子の事で胸がいっぱいになる。
なんだか胸が苦しいよ…
アタシ、どうしちゃったんだろ。

314名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 17:29:28 ID:63ZwMukv
静寂を破るようにリンクルンが鳴った。
せつなだ。
「…はい」
『あ、ラブ?遅いから心配になって電話しちゃった。お母さんも心配してるわよ。もう帰って来れるんでしょ?』
「ん…ちょっとひとりになって考えたいことがあってさ、ごめんね心配かけて。今から帰」

最後まで話し終わらないうちに、目の前に赤い発光体が現れ、強く抱きしめられた。
「…せつな」
「心配…させないで」
「ん…ごめんね」
安心させるように、華奢な身体を強く抱きしめ返す。

せつなはきっと気づいてる、アタシの中に、せつな以外の誰かがいること。
だけど、アタシにとってせつなもまた、欠けがえのない存在。絶対に失いたくない、大切なひと。
…最悪だ、アタシ。

「キスして…」
「え」
思いがけない言葉にうろたえる。
正直、最近せつなの顔をまともに見れなくて、キスどころかそれ以上もご無沙汰だった。

「最近キスしてくれないのはどして?」
「そんなこと…ないよ」
無意識にくちびるを湿らせ、逡巡する。

自分の気持ちがせつなに伝わりそうでなんだか怖い。
だけどここでしなきゃ、もっと不安にさせちゃうよね。

アタシは決意して、せつなを抱きしめている腕を緩めた。
「目ぇ、つむって…」
「イヤ。ラブの顔見てたいの」
「…しにくいよ」
「いいから早く…」

せつなに急かされ、おとなしくくちづける。
久しぶりの、せつなの感触。
キスを続けているうちに、せつなを好きになり始めた頃を思い出し、自然に力が入り行為にのめり込む。
やがて、開いていたせつなの両の瞳は閉じられ、小さな一粒がそっとこぼれた。
315名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 17:30:12 ID:63ZwMukv
以上短め。
浮気相手はまだどっちにするか考え中。
316名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 17:51:29 ID:rgWaD/pp
>>304
いつもありがとうございます。
以前どこかのスレで、一つのGJの後ろには100人のROMがいるって聞いたことがある。

>>310
>基本4人は超愛し合ってるw
>だからどの組合せでもOK!

いやマジでそう思う。
一婦一婦制に絞らなくても一妻多妻でいいじゃない
いや、一妻多妻がいいじゃないと思ってる。
317名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 20:02:01 ID:cFukGK77
こんばんは3-432です。 

ちょっと中途半端な時間ですが、投下しておきます。

タイトルは『寄り添う四つ葉』 
>>113-116の続きです。
318『寄り添う四つ葉』:2009/09/26(土) 20:02:52 ID:cFukGK77

「せつなちゃん、大丈夫?」
「……う、うん、なんとか」

あれからしばらくして、ようやく立ち直ったせつな。
とはいえ、先ほどのやりとりを聞かれた恥ずかしさもあって
心配して声を掛けてきた祈里への返答もぎこちない。

「はい、これ、買ってきたお茶。これ飲んで落ち着いて」
「うん、ありがと、ブッキー」

祈里が差し出すペットボトルを受け取るせつな。
それを飲む前に、真っ赤に染まった自分の頬に当ててみる。
中のお茶に冷やされたペットボトルの冷たさが心地良い。
おかげで、火照った心が落ち着いたような気もする。

「全く、見られるのが嫌なら最初から人目につくところでいちゃつかないの!」
「……うう、そこは反省するわ」
「あたしは全然気にしないのになーっ!」
「ひゃあっ!」

……気がしたのだが、ラブが横から抱きついてきたので体温心拍数共に再上昇。

「……ラ、ラブ、流石に二人が見てるんだし、こういうことは……」
「いーじゃんせつな、もう二人にも見られちゃったんだし、
 むしろ遠慮する必要なくなったよね、わはーーっ!」

反省した手前、一応ラブを止めようとするせつなだったが、
既にラブの自制心という名のブレーキには欠陥が生じていたらしかった。

(もう、ラブったら、私は恥ずかしいからって言ってるのに……)

そう思い、こうなったら美希か祈里に何とかしてもらおうと
二人に助けを求めようとしたせつなを襲う違和感。

ギュッ

ラブの反対方向からも誰かに抱きつかれる感覚。

「なるほど、これがせつなの抱き心地なわけね」
「み、美希?!」

今しがた、助けを求めようとした本人である美希が、そこにいた。

「な、何してるの?」
「いやー、ラブがそこまでハマる抱きごごちってどんなもんかなーって、あたしも興味あって」
「興味持たなくていいわよ!」

せつなの抗議を美希は聞こえないフリ。

「んー、柔らかくて、暖かく、匂いもいい。
 何よりも冷たいけどすべすべしてて、きめ細かいこのお肌の感触が……完璧ね!」
「さっすが美希タン、わかってるねーっ!」

勝手に論評まで始める始末である。
美希は普段どちらかというとラブを止める役に回ることが多いのだが
時々、二人揃って悪ノリに走ることもある。
この辺は幼馴染ならではの阿吽の呼吸のなせる技ではあるのだが。
標的にされるほうは溜まったものではない。
319名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 20:04:34 ID:cFukGK77

「ねえ、ラブちゃん、美希ちゃん」

救いの手は別の方向から来た。
そうだ、まだブッキーがいる。
ブッキーならラブ達を止めてくれるかもしれない。
期待を込めた視線を祈里に送るせつな。
今なら彼女の背中に天使の羽だって見えるかもしれない。

「せつなちゃんを抱きしめるのって、そんなに気持ち良いの?」

興味深々と言った表情を浮かべて聞く祈里の姿。

「……ブッキー」

天使の羽は、気のせいだったらしい。

「そりゃもう!すっごく気持ち良いんだよ!」
「だからブッキーも遠慮せずに、ほら」

そう言って怪しい笑みを浮かべ、祈里に向かってオイデオイデと手招きするラブと美希。

「そうなんだ……じゃあ私も」

それに応じるようにフラフラと近づいて来る祈里。
本で読んだ、幽霊が生者を手招きして仲間に入れようとする、という話を
ふと思い出したせつなだったが、首を振ってそれを頭から追い出すと
目の前の現実をどうにかすることに集中する。

「ね、ねえブッキー、お願いだから、止めてくれない?」

しかしそんなせつなの懇願も、祈里には届かない。

「せつなちゃん……ごめんね、私も、やってみたいの……えいっ」

そう言いながら祈里が狙い定めた場所は、せつなの腿の上。
そこに頭を載せながら、ゴロンと寝る姿勢。

「あら、膝枕とは、やるわね、ブッキー」
「ああっブッキーずるい!それあたしもやったことない!」
「えへへ……ここしか空いてなかったから……」

そう言ってペロっと舌を出してみせる祈里。

「はあ……確かにせつなちゃんの匂い、良い匂い……」
「でしょでしょ、あたしはいつでもせつなの匂いで幸せゲットだよっ!」
「これはハマるわね、今度こういうアロマ作ってみようかしら」

最早三者三様に好き放題やり放題の有様。

「あのね……三人とも、本当に、もう許して……」

このままではいけない。
また恥ずかしさで、頭がショートしてしまう。
そう思い、精一杯頑張って訴えてみるせつなだったが

「「「だーーーーーーーーーーーめっ!」」」

笑顔と共に即効で却下された。
320『寄り添う四つ葉』:2009/09/26(土) 20:06:22 ID:cFukGK77

「ねえねえブッキー、あたしの後であたしの場所と交換しよ?」
「ダメよラブ、あなたはいつもせつなと一緒なんだからちょっとは遠慮しなさい、
 次代わるのはあたしよ」
「ええーーっ、美希タンそれはずるいよっ!あたしもせつなに膝枕されたいっ!」
「ゴメンね二人とも、私ここが一番好きだから……今日はダメ」
「「ええーーーーっ!ブッキーずるいっ!!」」
「三人とも、いい加減にしてーーーーーーーーーーーーーっ!」

せつなにとっての試練の時間はまだまだ始まったばかりのようだ。



それから数刻の後。
せつなと、それを囲む三人の姿。
しかし、そこには先ほどまでの喧騒はない。
聞こえてくるのは三つの規則正しい呼吸音。
ラブ、美希、祈里の三人がそれぞれの姿勢でせつなに抱きついたまま、すう、すうと立てている寝息の音だ。
あの後、それぞれ思い思いにせつなを堪能した後、いつの間にか寝入っていたのだ。

(全くもう……)

唯一その音を出していないのは、中心にいるせつな。
三人を起こしてしまわないように、心の中で呟く。

(……すっごく恥ずかしかったんだからね)

しかし言葉とは裏腹に、せつなの顔には柔和な笑み。
それは多分、三人のことを感じられているから。
ラブの、美希の、祈里の、体の柔らかさ、暖かさ、匂い、
そしてその中にある、せつなのことを思う、優しさ。
それらを感じることが出来ているような気がするから。

(……だから、すっごく幸せな気分、かな?)

そう思うせつなもだんだんと微睡みの中。
自分を包む三つの幸せに身を委ねたまま、意識を手放していくのだった。
321名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 20:07:19 ID:cFukGK77

「お嬢ちゃん達、おっまたせ〜すっかり遅くなっちゃってゴメンよ〜
 なんせ久々の新作だけに、芯をサクっとさせるのが大変だったんだよね
 ドーナツに芯はないけど、グハッ!」

やっと出来上がったドーナツを持ってカオルちゃんが丘にあらわれたのは、それから更に後。
紙袋を片手に4人のところまでやってきたのだが。

「あらら……みんな寝てらあ」

そこには、穏やかな、安心しきった表情で寝息を立てているせつなと
そのせつなを左右から抱きしめるラブと、美希と、腿を枕にする祈里と
せつなを中心に、思い思いの姿勢で眠る少女達の姿があった。

「ま、いーや、ドーナツ、ここに置いとくよ」

そう小声で言うと、紙袋を置いて、立ち去ろうとするカオルちゃん。
しかしその途中でふと何か思いついたように立ち止まり、四人の方を振り返る。

「お嬢ちゃん達、そうしているとまるでさ……四つ葉のクローバーみたいだねえ」

誰に言うとでもなく、そう呟く。
そんな彼のサングラスの奥に、優しい光が湛えられていたのは一瞬で。

「……いっけねえ、オジさんつい臭いこと言っちゃったよ。
 まあ、オジさんの靴下はもっと臭いけどね、グハッ!」

いつものカオルちゃんに戻ると、丘を去っていった。

四つ葉町の町外れにある小高い丘の上。
一面にシロツメクサが咲き乱れる草原に、今はすっかり人気はなく。

あるのはただ、幸せのもと。
寄り添うようにして眠る、四つ葉のクローバーの化身だけ。
322名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 20:11:43 ID:cFukGK77
以上です。

途中一つ、タイトルが抜けてしまいました、すみません。

美希と祈里を始めて動かしてみましたまだぎこちないですね。
職人の皆様のように動かせるようになりたいです。

カオルちゃんの台詞は一つ考える毎に言い様の無い喪失感に襲われます。

最後に、前回の投下の際に感想をくださった皆様、
どうもありがとうございました。

それでは、失礼いたします。
323名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 20:40:44 ID:RkobNpFI
>>322
>喪失感
それは君の心が広くなってるのさキラッ
324名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 20:44:21 ID:z5aQG97S
>>322
GJです!カオルちゃんの台詞がどれも秀逸!w
325名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 21:01:11 ID:mR16+VSL
>>322

人体クローバーいいね!

カオルちゃんのセリフ、考える度に、
文字に起こす度に、何か失ってる気がしますよねww
326名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 21:01:57 ID:X0aFibCn
>>322
これは何て素敵な4P…じゃなくてクローバーw
可愛らしいし、この感じはまさに百合。はぁ、癒される…
327名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 21:30:32 ID:C8k7GUQ2
>>322
GJの一言です!
4人の触れ合いもさることながら、カオルちゃんがイイ感じ♪
328 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:06:36 ID:VYoh7InG
どうもこんばんは。

プリキュアートのBOXを買ったら、10個中5個がパッションでした。
個人的に一番、綺麗な仕上がりだと思うベリーは1個......振り向き美人ですね、美希タンは。


さて。
SS投下させてもらいます。ちょっと前に書いた、『Eas of Evanescence』の続き。
そう、イース様R-18作品です。


『Eas of Evanescence II』
イーせつな×祈里です。
紳士タイムには早いかもしれないですが、よろ。
329 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:09:50 ID:VYoh7InG
キスを見てしまった。
女の子同士のキス。
けれど、それは幼い時に父親や母親にしたような、軽い口付けではなく。
舌を絡め、体を密着させ、昂ぶり合いながらの淫らなもの。
公園の、森の中。太陽に雲のかかった空の下、少女の目の前で二人は絡み合う。

「ん......せつな、こんなとこで......誰かに見られちゃうよ......」

 幼馴染の少女は、拒絶の言葉を口にしながらも、抵抗はしていない。顔を真っ赤に
しながらも、されるがままになっている。
 新しく出来た友人、せつなの手は、彼女の服の中に差し込まれ、優しく、時に激しく
ラブの胸を揉みしだしている。時折、ラブがビクンと体を震わせるのは、胸の先の蕾を
弄ばれたから。
 見てはいけないものを見ている。祈里はそう自覚する。だが禁忌と知りながらも、
目をそらすことは出来ないでいて。

「ラブ――――可愛い」
「......せつなぁ」

 喘ぐように名前を呼ぶラブの、ミニスカートの中にせつなは手を差し入れる。あっ、
と小さく声を出して顔を上げる彼女の首筋に、せつなは舌を這わせる。真っ赤な舌は、
まるで生き物のように彼女の白い肌を蹂躙して。

「我慢出来ないんでしょ? もうこんなに濡れてる」

 チュク、チュクと音がする。それがラブの奏でる音だと気付いて、祈里は頬を染める。
ふあ、と腰砕けになりそうな彼女を、さらに指で攻めるせつな、その視線が。
 不意に、こちらを向いて。

 見つかった!!

 そう思った瞬間、自分がとても恥ずかしくなって、祈里は体を硬直させる。
 だが彼女の目は、すぐにラブの元へと戻っていって。
 冷や水を浴びせかけられたように、背筋が凍っているのを感じながら、祈里は。
 ゆっくりと音を立てないように、その場を去って行った。


「ふぁ......どうしたの、せつな」
「なんでもないわ」

 ラブの服を捲くり上げ、あらわになった乳首に吸い付きながら、せつなはほくそ笑む。
 うまくいったわね。次は――――あの子。
 思いながら、彼女は。

「ふぁ、あ......」
「いっぱい気持ち良くなってね、ラブ」

 蠱惑するような声で囁いて、その指と唇でラブの体を天国へと導いていったのだった。




     Eas of Evanescence II
330 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:12:19 ID:VYoh7InG

 家に駆け戻り、自室に入った祈里は、ベッドに横になっていた。
 思い出すのは、つい先程のシーン。せつながラブの体を貪っているところ。
 なん――――だったの。
 思いながら、胸に手を当てる。動悸が激しくなっているのは、走って戻ってきたから、
だけではなかった。
 ラブ。桃園ラブ。ラブちゃん。幼い頃から、よく知っている彼女。けれどあの時に
見せた顔は、祈里の知らない彼女の顔。とても気持ち良さそうで――――少女と言う
よりは、女の顔、だった。
 あんな風に胸を触られて――――無意識に祈里の左手は、自分の胸を服の上からまさぐる。
 あんな風にアソコを触られて――――祈里の右手が、スカートの中に潜り込む。
 そっと下着の上からなぞってみれば、冷たい感触。汗、ではない。自分の中から生れた甘い蜜。
 ゆっくりと、こする。その度に生れる快楽に、彼女はぼぅっとなる。下着がどんどん、
濡れていく。それでも祈里は、手を、指を止めることが出来ない。ぎこちない動きは、
段々とスムーズになっていって。やがて自分が一番、気持ちいい場所を探し当てる。

「......く......ん......」

 枕に顔を押し当てて、声を押し殺しながら、祈里はわずかに残った意識で自分を
見つめて、恥ずかしく思う。
 大切な友達の秘め事を見てしまっただけでなく、それで興奮してしまうなんて。
 だがあまりの快楽に、理性はあっと言う間に吹き飛んでしまって。
 黄色のシャツをめくり、ブラをずらし、胸をさらけ出す。蕾をいじりながら、
アソコに指を入れて、ゆっくりとかきまわす。
 目を閉じて、彼女は快楽を追い求める。ほんの少しも逃がさないように。
 どんどんと熱を帯び、昂ぶっていく体。
 だがそれは。

 カチャリ

 部屋に響いた一つの音――――鍵を『閉める』音で、一気に冷める。
 目を開けた祈里は、そこに信じられないものを見た。

「そういうことは、鍵を掛けてからするものよ、祈里」
331名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 22:13:55 ID:C8k7GUQ2
>>296
ご無沙汰でしたwお待ちしてました。そうですか、せつなは
美希たんの唇を…。
生きてブッキー!!!見ないでラブやん!!!

>>315
保管どうしよう。暫定的に複数にしましょうか?それとも
相手決まってからにするか、ラブ×せつなにするか。
久しぶりの黒ラブか!?

>>322
こんばんは。相変わらず綺麗な口調で頭が下がります。
前作はラブ×せつですが、今回のはどうみても複数w
いかがいたしましょう?もちろん好きすぎる展開。理想郷です!
332 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:15:22 ID:VYoh7InG
 薄く笑いながら自分を眺めるせつなを、彼女は呆然と見つめる。
 どうして、ここに。

「祈里の家に遊びに来たくて、ラブに教えてもらったの。ご両親はお仕事中だった
みたいだから、部屋だけ教えてもらって上がってきたんだけど――――驚いたわ、
扉を開けたら、祈里が夢中になってるんだもの」

 その声に我に返り、祈里はタオルケットで自分の体を隠す。だがそれを見て、
せつなは不満そうな顔になって。

「どうしたの? 続ければいいじゃない。私のことは、気にしなくていいわ」
「そんな......」

 あまりの恥ずかしさに消えてしまいたくなる祈里。どうしてわたし、鍵をかけて
なかったんだろう。こんな......こんなところを見られるなんて。
 小さな体をさらに縮めて萎縮する彼女の姿に、せつなは酷薄な笑顔を浮かべて、言った。

「そ。じゃあラブに言っちゃおうかしら。祈里が私達を覗いてたこと、その後に
自分の部屋で、一人でしてたこと」
「え......」

 か細い声をあげて、祈里は顔を上げる。そして、ぞくっと背筋を凍らせる。
 立ったままのせつなが、彼女を見下ろす、その目の冷たさに。
 すぐにわかる。せつなは本気だ。

「嫌......嫌......」

 知られたくない。こんな恥ずかしい部分を。汚い自分を。大好きな友人にだけは、絶対に。

「お願い......なんでもするから......ラブちゃんには言わないで」
「そう。じゃ、脱いで」

 せつなは祈里の勉強机の前の椅子に腰掛けながら、冷酷に宣告する。

「え――――?」
「聞こえなかったの? 全部、脱いでって言ったのよ」

 ビシリ、と鞭のように放たれる言葉に、祈里はのろのろと体を起こす。そして、
一枚、また一枚と着衣を落としていって。

「全部、よ」

 最後に残った下着に躊躇した彼女だったが、それを見透かしたかのようにせつなは
厳しい口調で――――だがどこか愉悦の混じった声で、祈里に強制する。
 観念して、彼女は一糸纏わぬ姿になる。たわわに実った胸と、髪と同じ山吹色の
恥毛を両の腕で隠しながら立つ祈里に、せつなは頷く。無論、それで彼女が満足した訳がなく、

「ほら、さっきの続きを始めてよ」

 全部、見ててあげるから。意地悪く笑いながら、せつなは椅子の背もたれに背を
預けて、ベッドを目で指す。
333 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:17:47 ID:VYoh7InG
「..................」

 無言でベッドに戻った祈里は、ゆっくりと先程の続きを始める。が、その目はチラチラと
せつなに向かい。
 気持ち良くないわけではない。だが、昂ぶるという程ではなく。

「どうしたの? 楽しそうじゃないみたい」
「無理だよぅ......見られてなんて......」

 消え入りそうな声で囁く祈里に、仕方ないわね、とせつなは言って椅子から立ち上がる。
 どうするつもりだろう、と目で追う祈里をよそに、彼女はベッドの上に上がって、
後ろから裸の体を抱きしめる。

「ふぇ――――?」
「手伝ってあげるわ」

 言いながらせつなは祈里の手をつかみ、指を絡めるようにしながら、彼女の秘所にあてがう。
 自分の手、が、自分の手でなくなってしまったような感覚。そのまま、ゆっくりと
せつなは彼女の手を使って、祈里の敏感な部分を的確に弄り始めて。

「あ――――っ」

 コリコリとクリトリスを指で弾かれて、祈里は背筋に電撃が走るのを感じる。
 何、これ。こんなの、初めて。

「ふぅん。祈里はここが感じるのね」

 彼女の裸の肩に顎を乗せ、せつなは祈里の裸身を覗き込む。逆の手も掴み、やはり
自身の手で年齢の割に大きな乳房を触らせて。

「いいのよ? 気持ち良くなって。私に見せて――――祈里の淫らな姿を」

 耳元で囁かれ、耳たぶを甘く噛まれる。ぞくり、と快感が体中を巡り、自分の
乳首が硬くなるのを祈里は感じ取る。
 やめて、そんなこと、言わないで。そんな風にされたら――――これがいけない
ことだって、忘れてしまう。
 だってせつなさんは、ラブちゃんのもので、ラブちゃんとキスしていて、ラブちゃんと――――
 ジワリ。
 盗み見たあのシーンを思い出した瞬間、自分の中からさらに甘い蜜が溢れ出す
のを祈里は感じる。背徳感に彼女は顔を真っ赤にするが、その思考はすぐに快楽に塗りつぶされて。

「ふぁ......あ......」

 祈里は秘所に指を入れて、激しく中をかきまわす。せつながそうさせているのか、
自分からそうしているのか、もうわからない。
 背中から抱きしめてくるせつなのぬくもり、首筋を這う舌、髪から漂う甘いフローラルな香り。
 その全てが彼女の理性を溶かしていって。

「あ......ん......気持ち......いい」

 解き放たれたように祈里は、素直な気持ちを口にする。グチュッ、グチュッという
湿った音が部屋に響く。自分からせつなに顔を寄せ、その唇を奪い、舌を絡めあって。

「もう、一人でも大丈夫みたいね」

 長いキスの後、意地悪にそう言って体を離そうとするせつなの手を、祈里はギュッと握り締める。
334 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:20:52 ID:VYoh7InG
「や......いや......いかないで」
「ふふ。どうして欲しいの?」
「一緒に......一緒に、して欲しい」

 何の躊躇いもなく、祈里はそう言った。自分一人の指だけでは、足りない。せつなと
一緒でなきゃ、イケない。それがわかってしまったから、祈里は必死に彼女を求める。
こんな中途半端なところで離れられたら、おかしくなってしまう。

「可愛い子」

 堕ちた。そう心の中でほくそ笑みながら、せつなは祈里の耳にキスをし、その穴を
舌で軽くつっつく。
 初めての感覚に体をのけぞらせる彼女を抱きかかえながら、せつなは祈里の手を
掴んだまま、その指を彼女の秘所の中で激しく動かす。
 クチュクチュクチュクチュクチュ。間断なく溢れる音は、彼女の昂ぶりの証。弛緩す
る彼女の口に、もう片方の手を当てると、祈里は自分からその指にキスをし、舌を絡めてきて。

「祈里......イッて?」
「ふぁ、あ、あぁっ――――イ、く――――イッちゃうっ!!」

 苦しそうな、しかし甘い声をあげながら、祈里は。
 バチン、と体中に走る快楽に体を震わせて。
 イッてしまったのだった。



「ハァ......ハァ......」
「ふふ。よっぽど気持ち良かったのね――――すごくヤラしい顔してたわ、祈里」

 力が入らず、荒い息のまませつなにもたれかかっていた祈里は、彼女の言葉にカァッと
赤くなる。わたし――――恥ずかしい。
 だがせつなは、彼女が我に返ることを許さないかのように、祈里の耳元で囁く。

「次は、私を気持ち良くしてくれる?」
「え......?」

 戸惑う祈里から離れ、座ったまませつなはスカートの中の下着を脱ぎ、ベッドの上で
M字に足を広げる。祈里は、露になった彼女の秘所から目を離せなくなる。綺麗な桃色の
アソコは、自分と同じように濡れそぼっていて。

「舐めて」

 簡潔な言葉。それが命令だとも気付かずに、祈里はベッドの上で四つんばいになり、
彼女の秘所に顔を近づける。
 一瞬、躊躇するが、すぐに振り切って。目を閉じて祈里は、せつなの蜜を舌ですくう。
 不思議な味。しょっぱい。けど――――美味しい。
 おさまりかけていた火が、再び体の中で燃え上がってくる。もっと、もっと味わいたい。
 思いながら祈里は、一心不乱にせつなのアソコを舐める。舌を硬くして、秘所に
差し込み、中からかき出す。
335 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:22:45 ID:VYoh7InG
「そうそう。いい感じよ」

 楽しそうに言うせつなの声に、甘いものが混じっているのを感じとって。
 祈里は、嬉しくなる。いっぱい気持ち良くなって欲しい。私で気持ち良くなってもらいたい。
 それに――――私も気持ちよくなりたい。
 すでに、羞恥心をどこかに放り投げてしまった祈里は、彼女に奉仕を続けながら、
自分の秘所にも手を伸ばす。太ももまで溢れた愛液が、冷たい。けれど、熱い。

「ふふふ」

 快楽の虜になった祈里の姿に、せつなは笑いながら彼女の髪を撫でる。

「そうしてると、祈里、動物みたいね」

 四つんばいになって、ただ快感だけを追い求める自分の姿がそう見えていると知って、
一瞬、祈里は体を強張らせる。だがそんな彼女の耳に、せつなの声が優しく響く。

「大丈夫よ。私が飼ってあげるから。ペットみたいに、可愛がってあげる」

 動物。飼う。ペット。普段の祈里ならば戸惑っていただろう。
 だが今の彼女には、それがとても素敵なことのように思えて。
 私――――大切にされてる? 可愛がられてる?
 愛されてる?

 なら――――ペットでもいい。

 無意識の内に倒錯的な快楽に溺れながら、祈里は、より一層激しく、せつなのアソコに貪りつく。
 まるで犬が、大好きなご主人様にじゃれついて、その顔を舐めるかのように。

「そう、そう――――上手よ、祈里」

 褒められながら頭を撫でられると、嬉しくなる。心の快楽に体を追いつかせようと、
自分を責める指も、激しくなる。
 気持ち良くなって、せつなさん。私の舌で、私の唇で。
 いっぱいキスをさせて。あなたの体に。

 そうして祈里は、何度も自らの指で果て、力尽きて眠りにつくまで。
 せつなに奉仕を続けたのだった。
336 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:24:38 ID:VYoh7InG
 他愛ないこと。
 思いながら、幸せそうに膝の上で眠る祈里の顔を見下ろす。その瞳に、光は無い。
 自分が支配され、逃げられなくなっているとも気付かずに、快楽に溺れて。
 そっとせつなは、祈里の髪を撫でる。う、ん、と幸せそうな声を上げる、彼女。
 チクリ、と胸が痛んだ。
 祈里は何の疑問も持たずに、ずっとずっと、彼女に尽くし続けた。最初の一度こそ、
せつなは彼女を気持ち良くさせたものの、後は何もしなかったというのに、だ。
そしてせつなが昂ぶり、気をやるごとに、嬉しそうに笑いながら、自分も続くように果てて。
 まるで彼女がイクことが、最高の快楽のように。
 気が付けばせつなも全ての服を脱ぎ捨て、その全身に祈里のキスを受けていた。
彼女の体で、祈里の唇が触れなかったところはどこにも無い。
 尽くさせていること、すなわち、支配。そう思っていた。
 けれど、彼女はあまりに幸せそうで。
 何も与えていないのに、どうして、こんなに幸せそうなの。
 わからない。

 自分がメビウス様にお仕えすることを嬉しいと感じるのと一緒か。
 思って、何かが違う気がした。
 その違和感の正体を、せつなは捕まえきれず。
 ただ。
 こうして祈里の安らかな寝顔を眺めていると。
 何故か穏やかな気持ちになって。
 何故か、胸が痛んで。

 それは、ラブに笑顔で、

「好きだよ、せつな。大好き」

 と言われた時と同じ感覚。


 どうしたんだ。私は――――
 自らの心の変容に、せつなは慄く。これではまるで、まるで――――
 私がイースではなく、東せつなになっているみたいじゃないか。

 せつなの瞳に、光は無い。
 だがそれは、微かに揺らいでいて。
337 ◆ZU7CldKWo2 :2009/09/26(土) 22:29:22 ID:VYoh7InG
以上でございます。

久々のエロでございました。難しいですね。

ま、せっかく百合スレを間借りさせて頂いているので、たまには百合百合したものを。

何かのネタにでもなれば幸いでございます。

ではまた。
338名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 22:32:58 ID:C8k7GUQ2
>>337
過去最高な速さで保管しましたw
と、途中お邪魔したのでブッキーと同じくイッてきますorz
H書けないので勉強になります。

次は美希さんか。全裸待機だ!
339 ◆BVjx9JFTno :2009/09/26(土) 22:38:28 ID:mR16+VSL

こんばんわ。
昨日の一連の流れを見ていて、色々と
考えていましたが結論出ずw

相変わらず妄想垂れ流しのSSですみません。

>>78->>84の続きです。
タイトルは「一日の終わりに」です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


電車の振動が心地良い。

夕方のやわらかな日が、
車内を照らしている。

ラブは長時間の着せ替えで疲れたのか、
席に座るなり、眠り始めた。

後ろ向きに船をこいでいるため、
窓ガラスに後頭部をぶつけ続けている。

私と美希、ブッキーはそれを見て
声を殺しながら笑う。

我慢すればするほど、おかしさは倍増し、
私たちは涙をため、肩を叩き合いながら
声を出さずに笑い転げた。

ひとしきり笑った後、屈託なく笑えるように
なった自分に、少し驚いた。

340 ◆BVjx9JFTno :2009/09/26(土) 22:38:53 ID:mR16+VSL

闘いの中で向き合った、
私の、ほんとうの気持ち。

幸せに、なりたい。
笑顔に、なりたい。

この時、私は管理国家ラビリンスの
民であることを、捨てた。

契約が切られるかのように、私の命は
ラビリンスから切り離された。


帰る場所を失い、生きる方法さえ
解らなかった私は、彼女たちから教わった。

美希からは、
私がひとりっきりじゃないこと。

ブッキーからは、
私が笑顔になれること。

そして、ラブからは、
私が幸せになっていいこと。


つらい痛みがあった。

閉ざした心。
張り裂けそうな思い。
失う悲しみ。

でも、今のラブ、美希、ブッキーに
出会えるためだったと思えば、
それですら良い思い出に変わる。

つらい思いは、幸せに変わる。


341 ◆BVjx9JFTno :2009/09/26(土) 22:39:22 ID:mR16+VSL

ラブが着ている洋服は、
みんなで選んだもの。

膝丈ほどの、カットソーワンピース。
下に合わせたペチワンピースのフリルが
すそから覗いている。

髪留めに小さな花飾りを加える。
大きめのビーズネックレス。
可愛い柄のヒール。

洋服探しは、長丁場になった。

もちろん、それは途中に寄った
アイスクリームショップとフードコートで、
本題からそれた話題で延々と盛り上がる
楽しい時間も含んでいる。


試着室にラブを押し込み、次から次へと
組みあわせを変えては試着させた。

試着開始からの時間が2時間に
なろうかというころ、試着室から出てきた
ラブを見て、全員が感嘆の声をあげた。

ラブも照れてはいるが、
まんざらでもない様子。

342 ◆BVjx9JFTno :2009/09/26(土) 22:40:08 ID:mR16+VSL

記念に、プリクラを撮った。
カメラを前にして、おしゃれっぽく
ちょっとすましてみる。

ブッキーが私の左腕にしがみつく。
美希が肩に手を回す。
ラブが美希の向こう側から顔を寄せる。

4人で、ぎゅうっと顔を寄せる形になった。
触れている部分がくすぐったくて、つい笑ってしまった。

出てきた写真は、みんな
とびきりの笑顔。

おすましより、ずっといい。



写真を見ながら、少し眠ったようだ。

私の頭が、美希の腕に寄りかかっている。
私の肩には、ブッキーの頭がもたれかかっている。

触れている場所、触れられている場所。
とても暖かく、心が満たされる。


車内アナウンス。
降りる駅は、もう少し先だ。


私はこの感触を失うのが
もったいなくて、このまま
眠気と闘うことにした。

343 ◆BVjx9JFTno :2009/09/26(土) 22:41:42 ID:mR16+VSL
以上です。

お目汚し失礼しました。

色々とネタがあって書きかけているけど、
ところどころ直す→全面改訂の繰り返しw
344名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 22:57:25 ID:C8k7GUQ2
>>343
笑えてるねせっちゃん。こっちも幸せになれる。どんどん思い出を
作って欲しいですよ!お互い寝ちゃって寄りかかりもたれかかり。
萌えてまうやろーw

昨日の流れはちゃんと受け止めてます。自分にも責任はあるので、
投下や保管作業で補えて行ければイイかな?と思ってます。
基本、みんな百合を語ろう同志としてこれからもお付き合い願いたい!
345名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 23:07:25 ID:X0aFibCn
今日は祭りフラグなんすかね、やっぱw
早すぎて追い付かない件
346名無しさん@秘密の花園:2009/09/26(土) 23:57:21 ID:cFukGK77
投下祭りになってますね。
明日は朝から外出するので移動中の楽しみにとっておきます。

>>331
いつもお世話になってます。
今回は複数でお願いします。
そのつもりで書きましたので。
347名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 08:59:27 ID:mbZQOy0r
さて語ろうか。予告の3バカは見なかった事にしようw
348名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:02:33 ID:3yPZ+yU3
せっちゃんと呼ばれてたな。何か萌えたwww
ラブが親にせっちゃんて呼んであげて、なんてお願いしてたらさらに死んだのにw
349名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:02:45 ID:sygDQmZG
冒頭の野菜対決だけでお腹いっぱいです。

あと、呼称「せっちゃん」のオフィシャル化にちょっとビックリ
350名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:03:31 ID:BvrZ740L
家族が「せっちゃん」と呼んでいて、せっちゃんが
「おばさま」と呼んでいることが判明したね。

351名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:04:01 ID:BvrZ740L
リロードしたらみんな同じ事書いててフイタwww
352名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:09:56 ID:XLq0JQmh
冒頭の野菜対決でニヤけちまったw
でもラブが作ったピーマン料理や、せつなが作ったニンジン料理はお互い普通に食べちゃうんだろうな。
愛の力って素晴らしい!
そういえばコンビニで見掛けた「白い桃のなっちゃん」を「白い桃とせっちゃん」と見間違えた。
うん、今日も絶好調なようだ。
353名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:13:31 ID:mbZQOy0r
夫婦喧嘩ですよね、わかります。

おばさま発言はちょっとガッカリかも。
ま、お母さんと呼べる日が来たらいよいよ結婚…

てかスタッフは間違いなく板見てるだろーw
354名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:15:50 ID:3yPZ+yU3
敵が出てきて駆け付ける時、みきせつ・ラブッキーだっただろ。で、ぶっ飛ばされて受け止める時もこの組み合わせだったんだよ。

何か幸せゲットだよ!
355名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:21:31 ID:7P8j8Kg8
駆けつけた時、手をつないでたように見えたけど…合ってる?百合フィルターのせいじゃないよね?
356名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:22:21 ID:zDEHvRyG
>>354
おれも幸せゲットしたw
357名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:28:04 ID:sygDQmZG
>>352
1.ニンジンvsピーマン→共倒れ
2.協議の結果、ジャガイモ 

2.の時点でどのような駆け引きがあったか想像するとニヤニヤが止まらない
358名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:29:23 ID:mbZQOy0r
>>354
僕も見直して幸せゲットした!
>>355
心の絆はいつも繋いであるよ!さすがに手は繋いでなかったorz
やば、FUKOゲージがw
359名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:34:10 ID:nnAJlTe4
>>354
俺も幸せゲットしたぜ!
360名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:35:35 ID:gs1PXupZ
貯金シーンでラブがベットの上でコロンと後ろに倒れこんだ時
せつなが目の前にいるのに…こいつ誘ってやがる!って瞬時に思った
俺の脳はどうかしてると思った

しかしラブ相手だとせつな遠慮全くないな
野菜は良かった
361名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:40:27 ID:3yPZ+yU3
>>357
睨み合ってたのになw
ラブせつ、実はどっちも嫁になれる件。
ラ「あたしが料理担当でしょ!食べさせてあげるの!」

せ「毎日作ってもらうのは悪いわ!私だって役に立ちたいの!」

みたいな。今日も完璧だ
362名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:41:39 ID:mbZQOy0r
>>360
もうね、幼児アニメじゃないよwww
もちろん僕も思ったさw
十分SS燃料になるさ!
363名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:44:18 ID:sygDQmZG
鉄は熱いうちに打てということで
先程受信した電波を撒いておく。

元ネタは>>352



「今日のご飯はピーマンの肉詰めだよ〜」

「あのねラブ、私ピーマン苦手なんだけど…」

「そんな人の為にこんなものを用意しました。じゃーん!
 完食した人にはこれを差し上げまーす!」

つ『ラブを一日自由にして良い券』

「…私、精一杯頑張るわ!」



また別の日


「今日の料理は私が作ったのよ。ニンジンをたっぷりと使ったサラダ」

「うう、せつなぁ〜それってこの前の仕返し?」

「ふふっ、そんなことないわよ、ちゃんとこれも用意してあるから」

つ『せつなを一日自由にして良い券』

「…ムッハーッ!、食べる食べる!食べさせて頂きます!てかおかわりじゃんじゃん持ってこーい!」


「……あんさんら、実は嫌いなものとかおまへんやろ」
364名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 09:51:58 ID:3yPZ+yU3
>>363
ラ「この券、お互いが同時に使ったらどうなるのかな…」

せ「やだ…」

タ「シフォン、ちょっと散歩いこか〜」

もう末期だ。でもみんなから笑われないって私、信じてる!
365名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 10:02:02 ID:T8t3SY7E
猫塚鶉やの5.17の日記で
>・FUKOゲージが満タンになるほど不幸が溢れ返ったら、
>(伏字)の存在が反転して、インフィニティになるんじゃね?

とあった。

>もしこれが当たってたら、フレプリの18禁書くです。

期待していいだろうか 美希せつ、もしくは美希ブキ
366名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 10:33:11 ID:mbZQOy0r
>>363>>364
合体作品として保管します?小ネタでは勿体無い気がするので、
ちょっとアレンジ加えて。いかがでしょう?

レミママハワイ。美希たん一人。膨らむねぇ〜w
367名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 11:23:15 ID:AfM9gItR
>>366
携帯からだけど363です。
364の人が問題なければ俺は合体でOKです。
368名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 12:02:51 ID:aLW1bMof
2つで1つのSSか…
369名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 13:42:59 ID:SUgCDVht
>>333
GJ
ブッキーエロ可愛い。

美希が一人の夜が寂しくて、三人の内の誰かを呼んで。
370名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 15:30:04 ID:3yPZ+yU3
>>367
亀レスごめん!俺も平気だけど、あんなので役に立つ?保管されるの始めてだ。緊張するなw
371【食わず嫌いになる前に】:2009/09/27(日) 19:10:01 ID:mbZQOy0r
>>352さん>>363さん>>364さん合体作fet.保管屋、ラブ×せつな、百合度微量。
本日放送分より。


「あら、やっぱり残しちゃったのね…」

「せっちゃんはピーマン食べれないのか?」
「食べれない訳じゃないみたいなの。ラブのニンジン嫌いと一緒かもね。」

「でもラブが作ったピーマン料理や、せっちゃんが作ったニンジン料理はお互い、普通に食べれちゃうんじゃないのかな?」
「なるほど。愛の力って事ね。」

                       

「ラブー、ちょっとー」
「はーい」
「実はね…」

「任せてよお母さん!!!」

                   〜翌日〜

「あ…」
「せつなー、今日のご飯はピーマンの肉詰めだよー。あたし、一生懸命作ったんだ!」
「あのねラブ、私ピーマン苦手なんだけど…」

「そんな人の為にこんなものを用意しました。じゃーん!
 完食した人にはこれを差し上げまーす!」


『ラブちゃんと一日デート券』


「…私、精一杯頑張るわ!」


「作戦成功だね。」
「ええ。でもデート券付きはねぇ…。」
372【食わず嫌いになる前に】:2009/09/27(日) 19:12:24 ID:mbZQOy0r
                 〜また別の日〜
「せっちゃん、ちょっと手伝ってくれるかい?」
「?」
「実はね…。」

「精一杯頑張ります!」



「え…」
「今日の料理は私が作ったのよ。ニンジンをたっーぷりと使ったサラダ。」
「うぅ…。せつなぁ〜、それってこの前の…仕返し?」

「ふふ。そんなことないわよ、ちゃんとこれも用意してあるから。」


『私と一緒に寝れます券』


「わはー!、食べる食べる!食べさせて頂きます!幸せゲットでしょ!」


「せっちゃんも中々やるね。」
「あのご褒美はどうかと思うけど…。」


                〜その日の夜〜

「せつなー。この券、お互いが同時に使ったらどうなるのかな?」
「やだ…」

「でもね、この券が無くてもせつなが作ってくれたらあたし、ニンジン好きになれると思う。」
「私も。ピーマン美味しかったわ。ありがとう、ラブ。私のために…」

見詰め合う二人。

「あんさんら、実は嫌いなものとかおまへんやろ」

――――ギラッ――――

「シフォン〜、ちょっと散歩いこか〜」

〜終わり〜
小ネタにするには勿体無いと思いました。3人の書き込みが生かされてる
はずですw
373352:2009/09/27(日) 19:53:55 ID:XLq0JQmh
>>352ですけど、まさか仲間入りさせていただけるなんて。
もし>>362さんや>>363さんに不都合があるなら自分の箇所だけ削除お願いします。
ありがとうございました!
374名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 21:45:20 ID:3yPZ+yU3
うわ!俺の文章がSSになってる。嬉しすぎ…。不都合は俺の方でしょw
ありがとみんな。
375名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 21:54:28 ID:AfM9gItR
>>372
363です。
いい感じにまとまってて実にGJです。
まとめご苦労様でした。
376名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 21:54:41 ID:tVC4oMiC
>>374
いえいえ。
ついでといってはなんですが以下の件をお願いします

http://changi.2ch.net/test/read.cgi/comic/1253759879/

のスレで定期的に百合漫画の内容の報告をしてくれてる人がいるわけ
そしてその人にお礼のレスをするのが恒例になってたんだけど…
最近になってお礼を言ってるのは報告してる人の自演だと言い出す荒らしが出た
だから俺達で自演でないことを証明しよう
数人応援に来てさえくれれば自演認定厨を黙らせるのは難しくない
377名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 21:56:51 ID:AfM9gItR
sage忘れた。
申し訳ない。
378名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 22:01:11 ID:xjVYGNtF
突然失礼いたします
当方ストパンスレ住民なのですが、エロパロスレとの諍いの最中に暴走した一人が
このスレに投下されたSSをエロパロスレに無断転載するという事態が起きてしまいました。
ヘテロ好きの集う場に、百合好きの為に萌え心を込めて書かれた作品が転載されるのは不快の極みだろうとお察します。
この報告も見たくなかった方もおられるでしょうが、一応報告させていただきます。
ご迷惑をおかけしました。失礼します。
379名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 22:26:49 ID:zDEHvRyG
>>372
みなさんGJ!!すげえ
みんなの雑談・ネタから作品がうみだされるとは
372氏のまとめ力にも脱帽です
つかラブせつ萌えすぎるw最高w
380名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 22:32:50 ID:3yPZ+yU3
372って保管屋さん?
381マイヒーロー、マイヒロイン(後編):2009/09/27(日) 23:00:40 ID:ECE/ESmY
どうも、ラブせつ幼稚園話を書いてる前スレ469です。
前回投下から中8日になってしまったのは後ほど書きますので。
今回の第3話は百合分ゼロ(?)ですが、次の第4話へのつなぎということで。


【前回のお話=前スレ667〜672】
ラブとせつなは、中学校の職場体験学習で幼稚園にやって来た。
彼女らはお絵かきの時間で、園児と同じ課題「自分のヒーロー・ヒロイン」の絵に取り組む。
お互いの姿を描き絆を深めた二人だったが、ラブが企図した熱い抱擁を先生に阻止されてしまう。
しかし、それが結果的に笑いを取り園児たちの心をつかんだのであった。

-------------------------------------------------------------------------------------------------

教室の前方にあるホワイトボードには、先程私とラブが描いた絵が貼られている。
私は教卓の向かって右側に用意された椅子に座って、園児たちの発表を待っている。
ラブは同じく左側に座って、みんなに笑顔を振りまいている。


「さあ、今からみなさんの描いた絵を発表します。1人ずつ絵を持って前へ出てきて下さい。」
「ラブさんとせつなさんは、絵の評価とホワイトボードへの掲示をお願いね。」


私は先生の許しを得て席を立ち、ラブのそばに歩み寄り小声で話した。


――ラブ、評価って何をすればいいの?

――ん〜、こういう時はとりあえず褒めておけばいいよ。わからない事があったらあたしが何とかするから。


席に戻ると、園児たちの描いた絵の発表が始まった。
男の子はテレビの特撮ヒーローやアニメの登場人物、スポーツ選手を描いた子が多く、
女の子はテーマパークのお姫様や動物のキャラクター、芸能人を描く傾向が見られた。

そんな中・・・


「はい次の人ー。キミは誰を描いてくれたかな?」


その男の子の絵にはサングラスをしたエプロン姿の男性が描かれていた。
これはもしや・・・


「ねえ、ボク。それって公園のドーナツ屋のカオルちゃん?」

「うん、そうだよ。おじちゃんのドーナツおいしいし、おはなしもおもしろいからボクだいすき!」

「へー、カオルちゃんってこんな小さい子からも支持されてるんだ。やるねぇ〜。」


まあ、ある意味カオルちゃんも「ヒーロー」なんだけど。
ジェフリー王子の家出事件で、その勇姿を見ることができた私たちって運がいいのかも。
382マイヒーロー、マイヒロイン(後編):2009/09/27(日) 23:02:29 ID:ECE/ESmY
「次はあなたね。さあ、絵をみんなに見せてね。」


今度は女の子が全員に絵を披露した。
その絵には、青く長い髪の少女が描かれている。


「ラブ、これって美希じゃ・・・。」

「うん、間違いないよ。美希たんだよ、きっと!」
「ねえ、お嬢ちゃん。この女の子は美希た・・・いや、蒼乃美希ちゃんだよね?」

「はい、そうでーす。あたし、みきちゃんみたいなキレイなおんなのこになりたいでーす。」


幼児向けの雑誌にも登場しているのか、美希の知名度は園児たちにも高いようだ。
それより何より地元四つ葉町の“アイドル”ですものね、美希は。


「今の言葉、美希が聞いたらきっと喜ぶわ。」

「うん、美希たんにあこがれてる子がいるのはイイことだよね。」


「素敵な絵をありがとう、あなたならキレイになれるわ。」

「うん!ありがとう、おねえちゃん。」

383マイヒーロー、マイヒロイン(後編):2009/09/27(日) 23:03:41 ID:ECE/ESmY
ホワイトボードは園児たちの描いた絵で大部分が埋まってきた。
残る発表者は廊下側の後ろの席にいる、女の子4人のみとなった。


「せんせー!」


その女の子たちのうちの1人が手を挙げた。


「なあに。どうしたの?言ってごらん。」

「あたしたち4にんでいっしょに、はっぴょうしてもいーですか?」

「ん・・・まあ、いいわよ。いらっしゃい。」


先生に質問した子をはじめ、女の子4人が前にやって来た。
一体何をするのかしら・・・?


「それじゃみんな、みせるよ!」
「いっせーのー、せっ!」


4人は一斉に絵を公開した。
そこには、それぞれピンク・青・黄色・赤の衣装に身を包んだ少女が描かれていた。


「せつな、すごいよ!プリキュアだよ。それも4人全員!」

「ラブ、ちょっと・・・」


私はラブを呼び寄せ、口に手を当ててささやいた。


――この子たち、どしてプリキュアの資料持ってるのよ?

――そりゃ、プリキュアが現れてから半年以上過ぎてるから、雑誌やネットとかには載るでしょ。

――ピーチたちはともかく、私はパッションになってからまだ2ヶ月よ。何か早過ぎない?

――さあ、それだけせつなが、パッションが人気あるんじゃないの〜?


「おねえちゃんたち、なにおはなししてるの?」

「ううん、何でもない。プリキュア上手く描けているよね、せつな。」

「ええ、この子たちに応援してもらえて、プリキュアも励みになると思うわ。」

384マイヒーロー、マイヒロイン(後編):2009/09/27(日) 23:05:01 ID:ECE/ESmY
絵の発表タイムも終わり、園児たちは教室内や園庭で思い思いに遊び始めた。
ラブと私はホワイトボードに貼られた絵を外している。
ラブは先生に、美希とプリキュアが描かれた絵をカラーコピーしてほしいとお願いしていた。
先生は記念にどうぞ、と快くOKしてくれた。
「お土産ゲットだよ」と喜ぶラブを見て、私も幸せな気持ちになった。


「ラブさん、せつなさん、午前の予定はこれまでよ。後片付けご苦労様。」

「いえいえ、とんでもないです。午後もよろしくお願いします!」

「幼稚園ってこんなに楽しい所なんですね。午後も精一杯がんばります。」

「さあ、そろそろお昼ご飯の時間よ。私は子供たちを呼んでくるから、あなたたちも準備してね。」

「はーい、先生!!」

「まあ、ラブったらご飯が食べられると聞いて、一段と元気になっちゃって。」

「もうっ、せつな。早く行くよ!」


ラブは私の手を引っ張り、手洗い場へ連れていく。
手を洗って教室に戻ると、園児たちも遊びを終えて、昼食の準備を始めていた。

みんなで食べるお昼ご飯、楽しみだわ。


〜つづく〜
385名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 23:06:41 ID:ECE/ESmY
以上です。
第4話でやっと職場体験学習1日目が終了します。

遅筆の理由ですが、20日から25日まで6日連続で仕事だったのと、
前回投下直後から新作ゲームをプレイしてたせいでしてw
こうなるとなかなか筆が進まなくて、申し訳ないと毎日思っていました。
>>304さんの意見には同意です。
386名無しさん@秘密の花園:2009/09/27(日) 23:38:59 ID:mbZQOy0r
>>380
正解w
>>385
お待ちしてました!カオルちゃんwww
園児、資料持ってるのか!美希さんの雑誌もちゃんと買えよw
お土産ゲット、ここ大好き。
続編楽しみだけど、合間合間で焦らず作って下さいね。

来週は久しぶりに学園生活かな。どんな燃料になるか…。
あの3バカさえ出て(ry
387名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 00:05:47 ID:tXd1zXug
プリプいないと不都合起きるんじゃないの?
このまま映画に流れそう
388名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 01:13:26 ID:stjvHaev
ちょっと長いですが、投下します。
タイトル「よっぱらい」です。
389よっぱらい:2009/09/28(月) 01:14:37 ID:stjvHaev
「着いたよ☆」
せつなが美希の家の前でリンクルンにメールすると、ほどなくして美希が内側からドアを開けた。
「いらっしゃーい。ごめんね、今日はお店閉めてるの。」
「あぁそうか、おばさま、お留守だものね」
「そうそう、あれ?ラブは?」
美希はせつなが一人なのに気付いて不思議そうな顔をした。
「ラブは昨日隣のクラスの子に教科書借りて返すの忘れちゃったんだって。だからその子のお家に寄ってから来るって」
「そう。まぁいいや、上がって上がって」
美希はそう言ってせつなを招き入れた。

「掃除してたの?」
「うん、最初はお店に置いてる雑誌を新しい号に換えてるだけだったんだけどね。なんかちょっとしたゴミが目に付いちゃって…」
止まらなくなっちゃった、そう言って美希は笑った。
完璧主義の美希らしい、そう思ってせつなも笑った。
「手伝うわ」
何をすればいいの?キョロキョロしたせつなに美希は手を振って言った。
「いいの、いいの、大丈夫!もうこのゴミ捨てたら終わりだから!先に部屋行ってて。もうすぐブッキーも来るわ」
「そう?なんだか忙しい時に来ちゃってごめんなさい」
「あ、部屋の冷蔵庫にジュース入れといたから。適当に好きなの飲んでて」
「わかったわ。じゃあ、部屋で待ってるわね」
せつなは一人で美希の部屋へ向かった。
390よっぱらい:2009/09/28(月) 01:18:20 ID:stjvHaev
今日は4人で美希の家でお泊り会をするのだ。美希の母親は留守らしい。
ちょうど週末だし、一人だと淋しいから泊まりに来てよ、と美希が提案すると3人とも二つ返事で快諾した。
よその家に泊まる。せつなには初めての経験だった。ラブの家はもうすっかり我が家になった。
一晩中4人でおしゃべりしたり出来るのね、そう思うとたまらなく楽しい気分になった。
ひとしきりワクワクしたら、なんだか喉が渇いた。美希がジュースがあるって言ってたっけ。
美希の部屋には小さな冷蔵庫がある。ラブやブッキーはいつもそれをとても羨ましがる。
人の家の冷蔵庫を開けることに最初は少し抵抗のあったせつなも、何度も訪れている美希の部屋の冷蔵庫はもう気兼ねなく開けられるようになっていた。
そういえば、遠慮なく美希の冷蔵庫を開けている自分に初めて気付いた時、なんだか美希とすごく親密になった気がして妙に嬉しかったっけ、そんなことを思い出しながら、せつなは冷蔵庫を開けて中を覗き込んだ。
中には何本かの缶ジュースと、プリンやゼリー、美希の化粧水などが冷やしてあった。

喉が渇いていたから、何のジュースでも良かった。あまり種類を確認せずに一番手前にあった缶を手に取り、タブにかける指に力を入れた。

プシュッと音がして、缶が開いた。
ベットの下のクッションに腰を下ろして、せつなは缶に口を付け、勢い良く飲んだ。リンゴジュースだ。微炭酸で、飲みやすかった。
でもなんだか、ちょっと苦い?なんだか…頭がぼーっとする。外が暑かったから、バテたのかしら、あたし…。
391よっぱらい:2009/09/28(月) 01:19:28 ID:stjvHaev
「せつなーおまたせ!ごめんね、一人で放置しちゃって。ブッキー今家出たってメールきたわよ」
ガチャリと音を立てて美希が入ってきた。せつなの反応はない。
「せつな??何ぼーっとしてるのよ?」
不思議そうに顔を覗き込んだ美希に気付いたせつなは、急に満面の笑みを浮かべて言った。
「あーーーーミキたんっ」
「みっ、ミキたん!?」
美希はせつなに駆け寄って床に膝をついた。
「どっ、どうしたの?せつな、何かあった!?」
「なにもないよぉ、ねぇミキたん…」
「んっ?」
「だっこして」
「はぁ!?」
わけわかんない、いつものせつなじゃない!!どうしたのこの子…!?
と、テーブルの上の缶に目がいった。そこにあったものは。
「せつな、あなたまさかこれ飲んだの!?」
「飲んでないよぉ、ん、飲んだかも…わかんない」
「わかんないって、飲んだでしょ、絶対!これ、お酒じゃない!あたしの冷蔵庫に入ってた!?」
そうこうしてるうちにせつなは美希に抱きついて、美希の膝の太ももをまたぐようにして馬乗りになっている。
やっちゃったー、キッチンの冷蔵庫から部屋の冷蔵庫にジュース移した時、ママのチューハイも一緒に持って来ちゃったんだ…。とにかくこの子なんとかしなきゃ!
「ねぇミキたん…」
「な、なに?ちょっと降りなさい」
「ぎゅってして?」
「な…なに言ってんのよ、しっかりしなさい!」
美希がせつなの両手で肩を掴んで離そうとすると、せつなはうるうると涙を溜めた瞳で美希を見つめて言った。
「おねがい…ぎゅってして…」
ま、負けた…。とにかくここは抱き締めて、なんとか酔いを醒ます方法を考えましょう。
美希は天井を見上げながら、せつなの背中に両手を回し、背中をぽんぽんと叩いた。
「ふふ、ミキたーん」
せつなはうれしそうに美希の首に腕を絡めて、肩に顔をこすり付けてくる。
か、かわいい…!!違う!何考えてるの、あたし!!
「ねぇミキたん…」
「つ、次は何よっ!?」
「ちゅーして??」
「ちゅっ!ちゅーって!!出来るわけないでしょ、そんなの!」
「してよぉ…」
せつなは上目遣いの潤んだ瞳で美希を見つめながら、少しずつ顔を近づけてくる。
透き通る白い肌、髪から漂う甘い香り、赤い唇…キスしてもいいかも…。。。
あと少しで唇が触れるその時。
392よっぱらい:2009/09/28(月) 01:21:16 ID:stjvHaev
「おまたせー美希ちゃん、おじゃましまーす」
ガチャリと、祈里が部屋に入ってきた。
「鍵開けといてくれたのね、お店開いてないかと思って焦っちゃっ…」
目の前には妖しく抱き合う2人の親友たち。
「お、おじゃましましたぁー!!」
「待って!!!ブッキー行かないで!!これには理由が!!!」
「へ?」


「と、いうわけなの…」
美希はせつなを膝に乗せたまま祈里に事情を説明した。せつなのスキンシップにだいぶ慣れたのか、相変わらずキスをせがむせつなを、どうどうと髪を撫でながらあやしている。
「な、なるほど〜…」
「あたしが間違えてチューハイ入れてたのが悪いの。せつなにこれがお酒だってわかるわけないわ」
そうよね、と言いながら祈里はせつなに話しかけた。
「せつなちゃん、酔っ払っちゃったのね。気分は悪くない?」
せつなは一瞬キョトンとした顔をして、次の瞬間また満面の笑みで祈里に向かって言った。
「わんっ!」
「わ、わん?」
「わんわんっ!!」
「あーあ、今度は犬になっちゃったわよ、この子」
ブッキーのせいよ、ブッキーが動物好きだから。と訳の分からない理屈をこねながら、美希はせつなをよいしょっと祈里の膝へ移動させた。
立ち上がって冷蔵庫の中にミネラルウォーターがないのを確認すると、あたし水持って来るわ、と部屋を出て行った。

二人っきりになった部屋。
「せ、せつなちゃん、ワンちゃんになっちゃったの?」
「クゥーン…」
「なぁに?」
頭を差し出すせつなに祈里は、はっと気付いた。
「そっか、撫でて欲しいのね。よしよし」
せつなはしばらく気持ち良さそうに祈里に抱きついていたが、そのうちまた、クンクンと鳴き声を漏らした。
「なぁに?どうしたの、せつなちゃん?」
祈里はまるで小さい子に話しかけるように、頭を撫でたまませつなの顔を覗き込んだ。
潤んだ瞳で、顔を近づけるせつなに、祈里は一瞬心を奪われた。

ガチャリ。
「持ってきたわよーせつな、人間に戻った?」
美希は目の前の光景に息を飲んだ。
両手を掴まれて、火照った顔で、とろんとした瞳で、せつなのキスを受け入れている祈里の姿。

「こらー!せつな、やめなさい!」
あわててせつなを引き剥がす。
「ちょっと!この数分間に何があったの!?ブッキー!大丈夫!?しっかりしなさい!」
「あっ!あぁ、ごめん、ありがと美希ちゃん…」
そう言う祈里はまだ赤い顔をして心ここにあらずといった様子だ。
「もぉーせつな、だめ!!」
わざとこわい顔をして睨み付けると、せつなの瞳はみるみるうちに潤んで、ついにはしくしく泣き出した。途端に、美希は焦った。泣かれるとは思わなかった。
「あぁーごめんごめん、せつな!ほら泣かないで。」
またせつなを膝に乗せて、背中をぽんぽんとする。
そのうち肩を震わせていたせつなは、美希の胸ですぅすぅと寝息をたてはじめた。
「せつな?せつな、寝ちゃったの?」
393よっぱらい:2009/09/28(月) 01:22:45 ID:stjvHaev
「おまたせーーー!!来る途中にドーナツ買いに行ったら遅くなっちゃったー!ごめんねーって、え…??」
元気よく入ってきたラブが見たのは、疲れきった様子の美希、赤い顔でボーっとしている祈里、美希の膝まくらですやすやと眠っているせつな。
「み、ミキたん、何があったの??」
「せつなが起きたら話すわ。」
「あ、そう?」
「ラブ、せつなには甘酒もウィスキーボンボンも与えちゃだめよ。」
「わ、わかった。」
「ラブ、あんたまさか、普段せつなを抱き締めたり、キスしたり、ワンコプレイとかしてるんじゃないでしょうね?」
「え、や、やだなぁ、ミキたん…そんなことするわけないじゃんっ!!」

ど、どうして知ってるのーーーー!??


394名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 02:08:30 ID:BY4+/Hf2
>>393
いつも素面で抱きつかせてわんこプレイとか
ラブさんどんだけマニアックなんですか。
こういうキャラの崩し方は大好きです。GJ!
395名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 04:09:27 ID:HiOrTio1

せつな×ラブ
タイトルは「夜這い」 内容はタイトルそのまま。R-18
ラブ視点
せつながイース様属性です。お嫌いの方はご注意を。
396名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 04:10:15 ID:HiOrTio1

夜もふけた、桃園家のラブの部屋。


「ラブ」
あたしを呼ぶ声がする。
一瞬にして頭は覚醒するが、体は全く反応できない。
「起きてる?」
月明かりを背にして立つせつなは、影になっていて表情は窺えない。


「ラブ、起きてる?」
今度は近くから、あたしの耳元で囁くように言う。
返事をしようとするが、金縛りにあったかのように、体を動かすことができない。
耳にせつなの吐息がかかる。その吐息だけで、
せつなに馴染んだあたしの体は、快感を受け入れる準備を始める。


ふいに、せつなはあたしの首筋を人差し指でなぞりはじめた。
その感触に、口から言葉にならない溜息のようなものが漏れる。

「やっぱり起きていたのね」
と月の僅かな光で見えるせつなの顔は、妖しく笑みを浮かべている。

「悪い子は、おしおきね」
と言い、あたしの鼻をつまんで口を自分の口で塞いでくる。
だんだん息が苦しくなって、あたしはせつなの服を掴む。
気が遠くなりかけ、必死にせつなの服を引っ張るあたしに、
限界に近いことを感じたのか、あたしの口を塞いでいた口が離れる。


息を吸いこもうと大きく開けたあたしの口を再び塞ぎ、
開いた隙間から舌を差し入れてくる。
夢中になってお互いの舌を絡ませ、口の端からあたしのものかせつなのものか分からない唾液が溢れてくる。
あたしもせつなもそれには構わず、流れるがまま頬を伝いシーツにまで落ちる。
397名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 04:11:15 ID:HiOrTio1

―キスだけじゃ足りない

次の愛撫を促すように、あたしはせつなの左手を取りパジャマの上から胸の上に置く。
せつなは右手ひとつで器用に、あたしのパジャマのボタンとブラジャーのフロントホックを外し、前を肌蹴させてあたしの胸へ触れてくる。
だけど、親指で先端の周囲を円を描くようになぞるだけ。

「もっと」
というあたしの願いは、口にしなくてもせつなに届いたのか、


次の瞬間、先端を抓まれ、ひねるように擦られ、もう一方は、口に含まれる。
待ち望んだ愛撫によって、背中に快感が駆け上がり、あたしの全身はわななく。


胸を弄んでいたせつなの右手は、ゆっくりと下の方へと向かう。
せつなの手が触れたところは、火傷したかのように熱を持ち、その軌跡を、今度は舌がその熱を冷ますようにたどってゆく。
ときどきあたしの肌を甘噛し、歯形のついたところは、動物が傷を癒すように、舌でなめる。
せつなのすることすべてに、あたしの全身が応えていく。


ようやくせつなの指があたしの一番の敏感な場所に辿りつく。
しかし、そちらには触れず、周囲を這いまわり、ときどき入口を広げるように指の先端を中に入れてくるが、それだけ。
縋るようなあたしの視線を感じたのか、

「ラブ、どうして欲しい?」

とせつながあたしに問いかけてくる。
その問いかけに答えないと、永遠に次の快感が得られない。

「あたしの・・中に・・」

「中に?」

せつなの意地悪。そんなこと言わなくたって、分かっているのに。

「中に・・いれて・・」

あたしが言葉を発した瞬間、せつなの指があたしの中に侵入してくる。
快感と同時に、あたしの足りない部分がせつなによって補われるような、充足感に満たされる。

せつなはあたしの中に入れた指を前後に動かし、親指はあたしの一番の敏感な場所を引掻く。あたしの体は自分の意思に反し、激しくおののく。
あたしの瞑った目の奥で、チカチカと光が明滅し、意識は光の中へと飛翔していった・・・

398名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 04:12:38 ID:HiOrTio1

次に、あたしが気付いたとき。
せつなはこちらに背を向け、窓から月を見上げていた。
月に照らされ佇むその姿は、とても神秘的で、
「かぐや姫みたい」と思わず、口にしていた。

「かぐや姫って、何?」
「えっと確か、月から来たかぐや姫が、帝とかの求婚を断って、月に帰る話」

「そう。だったら私はかぐや姫かもしれない。
 違う世界から来て、違う世界へ帰っていく・・・」

そう呟くせつなの姿は、迷子になった小さいこどものようで、あたしは思わずその細い背をぎゅっと抱きしめていた。

「ずっとそばにいるよ、ずーっと、ずーっと」
大切な友達で・・・、そして、あたしの愛しい人。





補足 「夜這い」には求婚するという意味もある。
399名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 10:43:33 ID:FvX0Pj0G
>>392
GJ
せつな×ブッキーの空白の数分間を読みたいです。
400名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 14:14:54 ID:8xINZyDb
ttp://upl.silkload.info/2d/img/up000487.jpg

パ(ベリー、ちょっと重いわ)

ピ(たはー、パインのおしりやわらかい!)
401名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 19:05:04 ID:tQEwfgzo
>>400
ちょっとラブ。さっきの戦いでブッキーを支えた時、随分嬉しそうな顔してたわね。
ブッキーのお尻がそんなにいいの?あのお尻が理想?
…わ、私のお尻だってブッキーに負けてないんだから…。
あんな顔するのは私だけにしてよね…!
402名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 19:18:24 ID:n0Z/4p58
>>393
GJ!
こういう話個人的に大好きだわ。普段とのギャップがタマラナイ…
>>398
GJ!
イース的雰囲気のせつなはやっぱ良いね。個人的にはラブやん受けのほうがなんかしっくりくるなあ…
描き方にもよるけど。
403名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 20:56:06 ID:uKk7xUU6
>>385
一日目って事は、二日目もあるんすか?だったら超楽しみかも。
無理せず続けて欲しいっす

>>393
酔っぱらいせつなw 自分もいつか書きたいと思ってた!
自分のイメージではフェロモン全開誘い受けだったんだけど、
甘えん坊キャラもいいなぁ……


>>398
最近少しエロの割合が増えた気がして嬉しいw GJ!
404名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:04:50 ID:uKk7xUU6
そんなわけで、黒ブキです。続き、投下しにきました。

タイトルは「心まで抱き締めて」

皆さん名前欄にタイトル入れてる人が多いみたいなんで、
自分もそうした方がいいすかね?
405心まで抱き締めて:2009/09/28(月) 21:05:40 ID:uKk7xUU6
その夜、ラブは、本当に大急ぎで夕飯とお風呂を済ませて来てくれたみたいだ。
まだ髪が少し湿ってる。



ベッドに潜り込み、私に手を伸ばして来る。
反射的に、少し身を引いてしまった。


「今日は、何もしないよ…。」
ラブは少し苦笑しながら私を胸に抱き込み、宥めるように背中をさすってくれる。
額に唇を寄せ、指が優しく髪を梳き、頬や肩を滑っていく。



胸いっぱいにラブの匂いを吸い込む。溜め息が漏れ、また涙が出そうになる。
あんまり泣いてばかりだと、ラブが困るのに。


きっと私は、ずっと、こんなふうにしてもらいたかったんだ。
ただ、優しく抱き締め、撫でてもらう。
何もかも包み込まれる、温かく、幸せな時間。


あの日、祈里との関係が始まってしまった日。
私が正直に話せば、ラブはこんなふうに抱き締めてくれたんだろうか。



ラブの胸に顔を埋めながら、私はポツポツと今までの事を話す。
いざ言葉を紡ぎ出すと、話せる事はそんなに多くない、と言うことに気づく。


ある切っ掛けで祈里と体の関係になってしまった事。
それ以降もずるずると会い続けていた事。
もう会わないと決めて、今日、そう祈里に告げた事。


それだけ。
恐らく、ラブが一番知りたいであろう『切っ掛け』、については、
話そうとすると舌が強張ってしまう。
隠したい訳ではない。
ただ………、どう言っていいかわからない。
事実をそのまま話す。それが一番いいのだろう。
でもそうすると、どうしても祈里を責めるような言い方になってしまう気がするのだ。


「無理しなくていいよ……。」
私が言葉に詰まる度、ラブはそう言ってくれる。
ひょっとしたらラブも聞きたくないのかも知れない。
そんな都合の良い思いが頭を掠める。
さっきのラブの言葉も相まって、ますます私の口は重くなる。


『せつなが言いたくない事は、言わなくていいんだよ。』


こんな事になってまで、ラブに甘えている。すべて話そう、そう決心したのに。
抱き締められ、胸の中で甘やかしてくれるラブにすがりついている。
406名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:11:33 ID:uKk7xUU6
「……困ったコだね、せつなは…。」


不意に、ぎゅっと私を抱いていたラブの腕に力がこもる。


「あのね、せつな。他所で辛い事があったらね、
ただ泣きながら帰ってくればいいの。」
そしたら抱っこして慰めてあげるんだから。
そう言って、ラブはますます力を入れてくる。
まるで、私を自分の中に包み込んでしまおうとするように。


まるで子供をたしなめるような口調のラブに、私は少し苦笑したくなる。


「……なんだか私、小さな子供みたいね……。」
「小さいコだよ!夏に生まれ変わったばっかなんだから。」
赤ちゃんみたいなもの!ラブはそう言い切って私の髪をクシャクシャに掻き回す。
まぁ、確かにこちらの常識は知らないし、人付き合いも下手だし……
でも、ハッキリそう言われてしまうと……



「うん、何か分かった。これが足りなかったんだよ!あたし達には!」
ラブは唐突とも思える言葉で私の物思いを遮る。
何が?と問う間もなく……


ぎゅう…とまたラブが抱き締めてくる。


「……気持ち良い?」
戸惑いながらも、私は素直に頷く。
「他には?」


温かい。良い匂い。安心する。
私は思い付くままに言葉を並べる。それから……


「……ラブが、大好き……。」
「うん!あたしもー!」
にゃはは、といつもの笑い声を上げ、ラブがぐりぐりと頬擦りしてくる。



「せつなにはね、抱っこが足りなかったんだよ。」
「………抱っこ…?」
「そう!」
ラブが私の頬を両手で挟んで見詰めてくる。



「だから、あたしはせつなに信じてもらえなかったんだよ……。」
407名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:21:04 ID:uKk7xUU6
意味が、分からない。
ラブは何を言ってるの?
私そんな事、考えた事もない。
私がラブを信じない、そんなの想像すら出来ないくらいなのに。
慌て反論しようとする私の唇をラブが人差し指で押さえる。



「あたしは、せつなを安心させてあげられてなかったもんね。」



本当に、ラブは何を言ってるの?
私がラブを信じてない?安心してない?どうして?
愛情も、安心も溢れるくらいもらってる。
現に今だって、こうして抱き締めてもらってる。

裏切りの言い訳一つ、まともに出来ない。
ラブの優しさに甘えて、罪の告白すら中途半端にしか出来ない。

臆病で脆弱で、傷付けたラブに甘える事しか出来ない私なのに。



「せつな、怖かったんでしょ?あたしに嫌われるかも……って。」



だから、何も言えなかったんだよね?



「傷付いてるせつなを見て、あたしが嫌ったりすると思った?」



それが、どんな原因でも。


「いーっぱい抱っこされて、愛されてる自信のある子はね、外で泣かされて
帰って来てもね、また抱き締めてもらえばすぐに泣き止めるんだよ。」



だから、あたしはせつなの心をもっと抱き締めてあげなきゃいけなかったんだよ。
408名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:22:27 ID:uKk7xUU6
「ごめんね、せつな。」
ラブが見つめる。胸の奥がきゅっと苦しくなる。

どうしてラブが謝るの?ラブは何も悪くないのに。


それなのに、私は、もっと愛してもらえるの?どして?
どうして、ラブはこんなに私なんかを大事にしてくれるんだろう。



「せつなは、もっと欲張りになってもいいくらいなんだよ?」
ちっちゃい子がママに抱っこせがんだって誰も笑わないでしょ?
もっともっと我が儘言ってもいいんだよ。



ラブはあくまでも私を小さな子供として話を進めようとする。
私は悪くない……。そう言ってくれてる。
小さな子供が些細な失敗を隠す為に、見え見えの嘘をつく。
その嘘を誤魔化す為にまた嘘を重ねる。
でも結局、小さな子供はそんな自分に耐えきれなくて、最後は泣いて
お母さんに謝る事になる。
だって、お母さんはいつだって許してくれるから……。



「ラブは……私のお母さんなの?」
「まっさかぁ!あたし達はラブラブの恋人同士でしょー?」



「だから抱っこ以外も色々しちゃうんだもん。」
ラブは私を抱き締めたまま、チュッと唇をついばんでくる。



「………んっ……」
優しく柔らかな感触に、思わず甘えた吐息が漏れる。



「コラコラ、そんな声出さないの。……続き、したくなっちゃうでしょ……?」
「………しても、いいのに」……。」



ラブは困った顔してる。ホントに私は構わないのに……。
ラブさえ嫌じゃなければ……。



「あのねぇ、今までがおかしかったの。具合の悪いせつなに色々してた
あたしは、すごーく悪い子だったの。だから今、反省中。
せつなが元気になるまで我慢しなくちゃダメなの!」


間違ったり、失敗するのは仕方ない事。
それに気付いたら、反省して、やり直す。
それしかないよね?
409名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:25:57 ID:HwAr8Umu
支援!
410名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:26:01 ID:uKk7xUU6
「今せつなに必要なのは、ラブさんの愛情たっぷりの抱っこ!
それに、たくさん眠る事だよ。」



ラブの優しい声。温かい手。柔らかく、包んでくれるぬくもり。



「……はい…。」
「うん、いいお返事です。」


幸せだ……と感じる。
もう二度と戻れない。そう思っていた場所は、以前よりも優しい場所になって
私を迎えてくれた。


まるで羊水にくるまれた胎児のように、安らかな微睡みに誘われる。
うつらうつらと暖かい闇に意識を持って行かれそうになる中、
一人の面影がちらつく。


(………祈里…………)


彼女はまだ、冷たい闇で一人うずくまっているのだろうか。
どうすれば、彼女にも安らかな微睡みが訪れるのか……。


ラブのぬくもりに包まれて、せつなは長く忘れていた深い眠りの中に漂っていった。
411名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:34:44 ID:uKk7xUU6
以上です。>>409、支援サンクス!


しかし、終わらねぇ……。
もうずっと、後二回くらいで終わりって言ってる気が……。
すんませんが、もうちょい続きます。
引き延ばしてるつもりはないのよ?ただ、終わらないだけなの………


ラストまでの流れは決まってんだけど、なかなか辿り着かなくてさ……。
412名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 21:53:19 ID:pk8Tlg+6
>>411

後の回数は気にせず、好きな長さでおkだと思うよ。
あんまり結論急ぐとおかしな感じになるし。

今回も楽しませてもらいました。ありがとう
413名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 22:09:03 ID:IPkGRun9
>>411
いーい作品です…作ってくれてありがとう!
414名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 23:27:31 ID:v51ElnsI
>>387
確かに。1話だけで取り返して平和…にはならないかも。
4人で協力し合って救い出す→感動巨編→百合。
映画館でみんな全裸www

>>388
せっちゃんw
ダメってわかってるのに葛藤する美希さんがたまらんですよ。
ブッキーはもぅ可愛すぎてきゅん死する…。
ラブさんは確信犯ですから。誰も責めませんからw
と、申し訳ない!雰囲気出すために改行+文章ちょっと調整しました。
お気に召さなかったら戻します。より良い作品で保管したかったので…。

>>398
イース様好きな方が多いはずなので、喜ばれてるはずです!
Hの中にロマンティックな感じが。素敵…
言葉の意味とか、ほんとみんな良く調べてるよなぁ。。。
勉強になります。

>>411
ご無沙汰でした、黒のカリスマw
名前欄にタイトル入れると読みやすいみたい。ご指摘あったからテンプレに入れたけど、
決定稿ではないっす。

ようやくせっちゃんも落ち着き、ラブやんの愛に…って途中ハラハラしちゃった。。。
さては作戦だなw
そして祈里さんですよ。どうしてるかなぁ…。さらに美希様は!?ですよ。

ゆっくり作って下さい。ストレスになっちゃうとダメになっちゃうから。
難産、痛いほど良くわかるから。

と言う訳で豊作ですなぁ。もちろん保管完了済みですよ。各自チェックだ!
415名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 23:43:33 ID:4UzKfoHA
>>411
おいらの妄想から始まったことをどうか誇らせて欲しい。
今や妄想なんかとうに飛び越して、どっか高いとこに行っちゃったよ。

あと少し、むしろ終わって欲しくないくらいだけど、闇の中からブッキー救ってあげてね。
次も楽しみにしてる。
マジでGJ!ありがとう
416名無しさん@秘密の花園:2009/09/28(月) 23:52:11 ID:B60WOLA2
初投稿します。SSといえるのかどうか…
ふと思いついた小ネタです…ラブせつです。お目汚し失礼します。

せつな「ラブ、あの子…今日学校でしゃべってた子。由美ちゃん、だっけ?ラブとずいぶん仲いいのね」
ラブ「あぁ、由美?うん、私の親友なんだーw」
せつな「…ふぅん。ラブって、親友がたくさんいるのね。美希といい、ブッキーといい。
    うらやましいな。私もいつか、ラブの親友になれるかな…」

…沈黙。

ラブ「…もしかして、せつな。それって、ヤキモチやいてくれてる…とか?/////」
せつな「? お餅なんて焼いてないわ」
ラブ「(ガクッ)そ、そーじゃなくて…まぁいーや。嬉しいからそういうことにしとこう、うんうん」
せつな「焼いたお餅がそんなに食べたいの??へんなラブ」

ラブ「…あのねぇ、せつなは、親友じゃないでしょ。私の、コイビトなの!」

 ぎゅっ(せつなを抱きしめるラブ)

せつな「きゃっ…ち、ちょっとラブ?!」
ラブ「せつなは、親友じゃなくて、恋人! …いっちばん、大切で、特別で、ダイスキな人だよ。分かった?」
せつな「…ラブ…//////」

ラブ「…やだ、せつな、泣いてるの?…もぉっ、本当に可愛いんだから」
せつな「な、泣いてなんかないわ。(ごしごし)め、目にゴミが入って…えっと」
ラブ「はいはいwww 頭なでなでw」

ラブ「大好きだよ、せつな。ずっと、ずーっと、一緒にいようね」
417名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:11:28 ID:X+fUmcEc
>>416
SSにもなるし、このまま小ネタでもイケます。最近の書き込みには
短めも好きだってゆー方もいました。
と、アドバイス。文章はちゃんと伝わってるので、記号やwは使わなくても
平気ですよー。
このまま保管しますか?それともちょっと改造しましょうか?
418名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:15:52 ID:Nqyw+ufK
ちょいと質問。由美も百合ってこたぁないかねw先輩とギクシャク〜東さんに憧れ〜徐々に百合みたいな。

あのテニス回がどうしても離れないんだよ!俺の百合脳からwww
419名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:28:10 ID:QFrFF/Fp
由美ちゃんは、せつなにメロメロだろ?
先輩はもう過去の人だよ。
420名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:35:49 ID:jIeAXFFs
由美が異常にせつなにベタベタしだして
「ラブと由美 せつな争奪戦」まで妄想余裕でした
421名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:43:01 ID:X+fUmcEc
了解しました。タイトルは>>420>>418>>419のイメージ加えます。
ごめんね、白百合しか書けないけどw
実はこっそり由美SS作ってたんだwww
期待しないで待ってておくれー
422名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:47:57 ID:Nqyw+ufK
いよいよカオスw
期待せずにいられるかってんだ!だろ、タルト。聞いてるか?一緒に脱いで待機すっかw
423名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 00:52:24 ID:mH26NyVl
>>417
416です。アドバイスありがとうございます。
記号不要でしたらちょこっと改造お願いいたします。
よろしくお願いします。

いやもう、つたない話ですが投稿するか迷いまくってドキドキでした…
せつなのプチ嫉妬が書きたかったのです。
由美はせつなにとって微妙な存在なんじゃ?と思ってたもので。

自分でSS書いてみると、職人さんたちのすごさを改めて実感しました。
お目汚し失礼いたしました。
424名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 01:18:19 ID:zeWs+EQn
>>403
感想ありがとう!よっぱらいせつなは自分も何パターンか書きたいと思ってて、
その中の一つです。
ミキたんに禁止された、甘酒とウィスキーボンボンバージョンもいってみよう!!w
425名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 01:29:47 ID:X+fUmcEc
>>423
保管しました(ラブ×せつな)。タイトル教えて下さい。
改造してあるので次回作の参考にして見て下さいね。
小ネタでは勿体無い気がしました。いじりすぎたかな?ごめんね
426名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 01:55:40 ID:ftrkXtyM
誰か
ラブ→にんじん、美希→タコ、祈里→フェレット、せつな→ピーマン、歩美ママ→ほうれん草
で責められてるエロ画像作ってくらさい
427名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 04:57:09 ID:lRPksVA6
想像もつかねー…
428名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 07:57:38 ID:Nqyw+ufK
>>426
パンツ先生とこ行ってみ。それで我慢してこい。
429名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 11:17:23 ID:jyn813Gd
>>423
初SS乙です!自分も今似たシチュの書いてたwこの流れ…由美のターンなのか!?
>>304
遅ればせだけど、管理屋さん、いい言葉をありがとう。
430名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 11:42:10 ID:C886r94N
>>426
ニンジンとタコは簡単に妄想出来るけど、他のはどう使うんだろう。

由美のターン期待
431名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 12:20:13 ID:lRPksVA6
由美ちゃんは難しいだろう。SS作りの鉄則に反してしまうから、妄想もただの妄想になってしまう。
432名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 12:52:34 ID:Nqyw+ufK
>>431
あんまSSに詳しくないんだが、鉄則ってあるの?イメージ崩れちゃうとかかい?
スマン、由美ちゃんネタ振った俺が悪かった…
433名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 12:58:57 ID:Gh2UJEHK
>>428
あの付着した液体はせつな自身のものなのか、ラブのものなのか非常に気になる
434名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 13:06:43 ID:0UBdlmvr
流れ豚切り
お目汚し失礼します。
初投稿です。
435名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 13:07:18 ID:0UBdlmvr
夢・・・。


夢をみた。



とても幸せな夢・・・。


ーーーーー


ラブの家にお世話になって間もない頃、私はよく夢にうなされていた。
それは、まだイースだった頃の夢。。
みんなの笑顔や幸せを奪っていたときの事だった・・・。

ある時、ラブがうなされていた私を救ってくれた。
ラブは何故か眠れずにいた夜、私の部屋に忍び込んできたのだ。
そう・・・ベランダを渡り歩き・・・。

ーーーせつなと・・・おしゃべりしたかったんだ

彼女は屈託ない顔つきで、私にそう言った。
その表情は今でも鮮明に覚えている。

寝汗で体がべっとりとしていた私は、また自分がうなされていた事に気付いた。
心配する素振りさえ見せないラブは、私がうなされていた事実を隠そうとしたのだろうか・・・。
436名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 13:07:41 ID:0UBdlmvr
夢にうなされる夜は、決まってラブが私の部屋に忍び込んでくる。
そのときは自分も寝つけなかった、とラブは言う。

ーーーだいじょうぶだよ

そう言わんばかりの優しい微笑で。

こういう時いつもは気持ちを落ち着かせてくれるラブ。
他愛のない会話をしたり、夢の内容を話したり・・・。
そして私を抱擁し、時には頭を撫でてくれる。

でも、この日は違った。

何も言わずに優しく抱きしめてくれた。


あの時のように・・・。



今は夢にうなされる事は少なくなった。
それでもラブは時々忍び込んでくる、私の部屋へと。

ーーーラブ?どしたの?

忍び込んでくるラブに気がついて身を起こした私はラブに声をかける。

ーーーえっ?あ、えっと・・・ほ、ほら、あたしとおしゃべりしたいんじゃないかなって・・・にゃはは


私はもう夢にうなされる事はなさそうだ。
437名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 13:09:47 ID:0UBdlmvr
以上です。
出落ちかもしれませんが、この二人はこんな感じなのかな、と
思ってた事を書いて見ました。

まとまりなくてごめんなさい><
失礼しました。
438名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 15:12:00 ID:mH26NyVl
>>416 >>423です。
すごい!保管屋様ありがとうございます!!
自分の作品をより良き物に生まれ変わらせてくれて感謝です!
職人の技を実感いたしました。本当にありがとうございました。
自分では遠く及びませんが、またネタ投下させてくださいませ。

タイトルは、「気持ち☆ヤキモチ」でお願いします。
439名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 15:23:15 ID:lRPksVA6
>>432
鉄則は言い過ぎたw

由美ちゃんは今のところ描写がほとんどないから、描くのも難しいだろうし、読んでもあまり楽しめないんじゃまいか?話の流れの繋ぎくらいならおkじゃないかと。
440名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 15:27:04 ID:jIeAXFFs
>>432
キャラに作者が補完が必要ってだけで、それが許せるも許せないも
個人の自由。別に気にしなくても大丈夫だ。

しかしネタで乗った由美ネタが見れるとは思わなかった。>>421楽しみにしてます。
441名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 15:33:16 ID:lRPksVA6
てかうっかりしてた。
別にここはSSオンリーじゃないんだった。まったく、上での流れも忘れておれという奴は…

由美ちゃん百合妄想もどんどんしてくれ!
442名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 15:40:29 ID:jyn813Gd
SSオンリーだと色々束縛があるのか…自分も素人なんで分からなかったけど
由美妄想がシンクロしてて嬉しかったから由美のターン来たか、と思ったんだが…
由美の目から見たラブせつとか、切り口次第かな、とも思うけどね
443名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 15:51:16 ID:lRPksVA6
ふむ、由美ちゃんもイイな。

遠距離といえど、先輩と付き合うことになって幸せゲットな由美ちゃん。しかしやはり、なかなか会えない寂しさは募ってゆく…
そこへせっちゃん登場。始めは、なにあの娘、かわいい上にカッコイい!程度だった。しかし、会えない寂しさは次第に求める気持ちに変わっていき…



てな感じかな!かな!
444名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 17:07:37 ID:zGmhuy5y
初投稿
美希ブキです。

タイトルは「初めで」です。
445初めで:2009/09/29(火) 17:11:10 ID:zGmhuy5y

「はぁ...」
ここは私立白詰草女子学院、わたしがここで立ってる時間はもう十分くらい経ってる。
十分前の放課時間に突然、土砂降りの雨が降った。
「どうしよう...わたし、傘を持ってない...」
いつもなら、きっと持って忘れないのに...
でも今日は久しぶり、美希ちゃんの家に遊びに行こうって約束したから、いつもよりテンションが高い、うっかり忘れちゃった。
「美希ちゃん、もう家に帰ったかな...」
もうわたしを待ってくれたかな...
「...雨、はやく止んだといいな...」
...やっぱり、美希ちゃんにメールをしよ、ごめんなさい、遅れるかもしれないって。
っと思った時、リンクルンが鳴った、画面が写る番号を見て、美希ちゃんだ。

ちょっと不安な気持ちで、わたしは電話を出る。
「...もしもし?」
「もしもしブッキー?アタシよ。」
「うん...分かる。でも、なんで...?」
もしかして、今日の約束を取り消しって事...?そんなんじゃ嫌...
「ブッキー、今どこ?」
「学校だけと...あっあのね、美希ちゃ「分かった、あそこで待って。」
「えっ?」
美希ちゃんはわたしの言葉を遮って、電話を切った。
え?どういうこと?わたしの頭の中は混乱している。

そして五分を経ってた、すると、わたしの前にひとつの人影が現れる。
「はぁ...はぁ...まったく...」
喘ぎながら、傘を持っている美希ちゃんはわたしに声をかける。
「さぁ、いくわよブッキー。」
少し呼吸を調整して、美希ちゃんはわたしの手を引っ張って、歩き始める。
「ちょっと、美希ちゃん?どうして美希ちゃんがここに...」
「何言ってんの、ブッキーに迎えに来たって決まってるじゃない。」
「えっ...」
「まったく、傘を持ってないならすぐアタシに電話やメールをしなさいよ、迎えに来たから。」
「で、でも...それじゃ美希ちゃんに迷惑じゃ...」
「迷惑なんかないわよ、これくらい。それに...アタシも早くブッキーに会いたいから。」
美希ちゃんは顔をわたしの方に向かって、笑っていた。
ああ、この笑顔だ。
わたしの、大好きな笑顔...。
446初めで:2009/09/29(火) 17:13:40 ID:zGmhuy5y
「...ありがとう、美希ちゃん。」
嬉しい。
わたし、すごく嬉しいよ、美希ちゃん。
「そういえば、これで初めてわね。」
「え?」
「ブッキーとの相合傘。」
「あ...」
そう、今のわたしたちは、一つの傘を共有している、相合傘の状態だ。
「...たしかに、初めてだね。」
「あ、もしかしてこれ、ブッキーの相合傘初体験?」
「えっ?あっうん、初めてだよ。」
「そっか、じゃあアタシ、ラッキーね!ブッキーの初めて、ゲットだよ!」
「美希ちゃんそれ、ラブちゃんのセリフじゃ...」
「ふふ、分かってるわよ、ちょっとマネしただけ。」
「もう、美希ちゃんたっら...」
美希ちゃんまだ笑った。
そして、わたしも笑ってた。

「美希ちゃん、本当にありがとう。」
「まだ、だからこれくらいのことお礼なんて必要ないって...」
「ううん、これだけじゃなく、ほかにも...」
「ほか?」
「うん...あのね、わたし、美希ちゃんの笑顔が大好きなの。」
「美希ちゃんの笑顔を見ると、すごく元気になる。」
「かっこよくて、それにキレイなの。」
「いや、なんか、照れるな...」
わたしは美希ちゃんと繋げっている手を少し力を入ってる。

「わたしね、美希ちゃんが好き。ううん、大好き。」
いままで心の中に隠した言葉、言ってしまった。

「女の子同士だと知っているけど、やっぱり自分の気持ちに嘘をつけたくない...」
あぁ、涙が出ちゃった。
「こんなんのいやかもしれない、でもお願い、せめていままでのように、友達でいてほしい...」
涙が止まらない...
でも、それでも言う、わたしの気持ち。
だって、美希ちゃんが大好きだから...

「......美希ちゃんが愛しているから......」
小さな声で、最後の言葉。

447初めで:2009/09/29(火) 17:14:47 ID:zGmhuy5y


きゅうっ




気付けば、わたしは美希ちゃんに抱きしめられた。
傘は、地面に落ちた。

「バカ...」
「......え?」
「アタシも、ブッキーが好きよ。」
「みき、ちゃん...?」
美希ちゃんは少し腕の力を入ってる、優しい声で囁いた。
「ううん...愛しているわ、ブッキー...。」
「美希ちゃん...」
「一秒でもはやく、ブッキーに会いたいから、走ってきたの。」
「ブッキーのそばにいたいから。」
「ブッキーの...大好きなブッキーの笑顔が見たいから...」
「みき、ちゃん......」
そして、美希ちゃんと目が合って...



「目、閉じて...」



二つの唇が、重なった。
美希ちゃんの唇、柔らかい。
それに甘いな香りがする。
大好きな人とキスをするのは、こんなに気持ちいいとこなんだ。

キスの後、数秒の沈黙を経って、美希ちゃんはこう言った。
「...今のも、初めて?」
「...うん、初めて...。」
「そう...嬉しいね。」
「わたしも...初めてが美希ちゃんで、嬉しい。」
そして、お互いの顔を見て、わたしたちは笑った。

わたしたち、「友達」から「恋人」になった。

「さぁ、早くいきましょ、今日、うちに遊びに来るんでしょ?」
「あ、そういえば!」
「さぁさぁ、はやくはやく!」
「あぁ美希ちゃん、待って〜!」


わたしは美希ちゃんを追いで、走っていた。
いつの間にが雨も止んだ。

ねぇ、美希ちゃん、わたし、まだ美希ちゃんといろんな「初めて」を経験したい。
だから、これからもずっと、

ずっとわたしの傍にいてね?
448初めで:2009/09/29(火) 17:17:32 ID:zGmhuy5y
以上です。
ありがとうございます。
449名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 17:28:17 ID:zGmhuy5y
ああ!タイトルは「初めて」です。
初め「て」です。
そんなに簡単なミスをした自分に絶望した...orz
450名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 17:46:11 ID:zGmhuy5y
まだミス発見です...

わたしは美希ちゃんと繋げっている手を少し力を入ってる。 (x)
わたしは美希ちゃんと繋がっている手を少し力を入ってる。 (○)


大好きな人とキスをするのは、こんなに気持ちいいとこなんだ。 (x)
大好きな人とキスをするのは、こんなに気持ちいいことなんだ。 (○)

一体、何やってんのよ私...orz
451名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 18:46:30 ID:EgZGTc4A
投下乙です!
もしかして外国の方?
452名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 20:15:57 ID:sB6uN56Y
>>450
お疲れさまです!日本語少し変だったけど、(←ごめん!)物語は好きです
453名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 22:39:33 ID:SG8F5AOp
>>450
乙!
二人の雰囲気も文章自体も初々しくてにやにやしちゃったwかわいいよ
454名無しさん@秘密の花園:2009/09/29(火) 22:59:22 ID:oC0sDbNA
北さんに拉致られる東さん
てのはどう?
455名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 00:12:08 ID:xXUBnp28
>>437
タイトルおねがーい。と、ラブやん視点も気になるなぁ。
やっぱHを…。あ、大人の邪念がwww
初投下ありがとう!記念すべき一歩!

>>438
こちらこそ投下ありがとうです。それも由美ちゃんネタ!
職人と言うにはまだまだな自分ですよ。全ては同志のためにです。
次も頑張って作ってみて下さいね!

>>450
ごめんねー、かなり改造しちゃったかもしんないです。
保管庫チェックしてみて下さい。雰囲気はバッチリでした!
相合傘、いいねぇw

と、言う訳で例の由美ちゃんSSなんですがね。
書き込みにもあった通り、下手したらカオス(混在)な訳ですよw
資料は第1話と、あの鬼門回。たった二つから作り出したもんで、
新たに>>443さんの小ネタも加えました。

で、考えたんですけど保管庫の小ネタetcの0番台。あちらに投下は
どうでしょう?いや、構わんよ!でしたらこちらでもOKでーす。
456名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 00:23:02 ID:WXZlOq7a
かなりオリジナルな訳?そのSS。由美のイメージ無いから何とも言えないよなー。
読んでみたいけど判断難しいよな。
457名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 00:30:00 ID:pkqfA9Zg
>>428
>パンツ先生とこ
どこでしょうか?
458名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 00:39:20 ID:sjrOUiU5
久々にggrks
459名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 00:51:55 ID:8uiJNY3w
由美せつで妄想していたんだが、
由美はせつなをどう呼ぶんだろうね。

せつなちゃんか、東さんか。
460名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 01:02:06 ID:xXUBnp28
由美ちゃん一人称はあたしorアタシ
東さんと呼んでるのは男子だったけど、由美ちゃんはまだ親友じゃ
ないだろうから、やっぱ東さんじゃないかな。

>>456
必須アイテムは初回と鬼門回w見てない人はかなりキツイかもしんない…。
喋ってる言葉、若干延ばすイメージがあったかなー。
461435:2009/09/30(水) 01:10:33 ID:3C2LT4t/
>>455
保管していただけるということでしょうか・・・?
もしそうでしたら、ありがとうございます。
そしてごめんなさい、タイトル書き忘れてました

タイトルは「救い主」で、よろしくお願いします。
462名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 01:17:18 ID:WXZlOq7a
>>461
とっくに保管されてるwここの職人たち仕事はえーからwww
463435:2009/09/30(水) 01:27:34 ID:3C2LT4t/
>>462
確認しました、ほんとに保管されてました。(汗
保管屋さま、ありがとうございます。

読んでいただいた住人のみなさんもありがとうございます。

また投稿させてもらいます。
464SABI:2009/09/30(水) 03:08:12 ID:E5HAqhsQ

こんばんは、SABIです。

最近、初投稿の方が増えてきて嬉しいです。それに皆さんお上手ですね。
自分も2週間ほど前までは、自分がSSを作るなんて思ってもみませんでしたから。
もし、SSを作ることに興味がある方は、一度作ってみてはいかがでしょうか。


今回、前に予告しました「蜘蛛の糸」の続編にあたる、イースのパイン攻略大作戦?
タイトル「陥穽」

前半、イース視点、後半、美希視点
465名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 03:08:57 ID:2YG56eLk
昨日は初投下の人多かったんだね。皆さん乙でした。
やっぱ人が書いてるの見ると自分も書きたくなるなw
466「陥穽」SABI:2009/09/30(水) 03:09:51 ID:E5HAqhsQ

青のプリキュアは、私が何もせずともこちらの罠に嵌った。
次は、黄色のプリキュア。
山吹祈里。


しかし、どうしたものか。
祈里はラブとは違い、私と親しくない。
しかも私に対し警戒心を持っている。
美希のように、一人でこの占いの館に来ることもないだろう。


ラビリンスが作成したプリキュアのデータに目を落とす。
資料によれば、祈里の家は動物病院を営んでいるらしい。

そういえばラブが、
祈里は、獣医を目指していて、動物には詳しい。
と言っていたのを思い出す。

ここに付け入る隙があるかもしれない。

私の口から知らずのうちに、含み笑いが漏れる。
467「陥穽」SABI:2009/09/30(水) 03:12:44 ID:E5HAqhsQ
数日後

ラブに会いたいというメールを送ると、すぐに返信がきた。
うまい具合に3人でダンス練習をしているらしい。
目の前には、傷ついた小鳥。私が用意したものだ。


私の作戦は、傷ついた鳥を森で拾ったということにし、
祈里の家の動物病院に診てもらう。

これなら、この先ラブを介さずとも、
祈里に連絡が取れるし、家まで行く口実になるだろう。
親しくなれば後は、こちらの罠に誘い込めばいい。


私がラブ達がいつも練習をしている公園につくと、
「せつなーー、こっちこっち」
とラブが大きく手を振ってくる。

その後ろには、祈里も美希の姿も見える。

「こんにちは、ラブ、美希、山吹さん」

「あれー、美希たんとせつな・・・」

「せ、せつな」
焦ったように、美希が私を見てくる。

私は大丈夫よ、といった風に美希に微笑みかけ、

「実はこの前街で偶然会って、ご一緒させて頂いたの。
・・・ねえ、美希」
と美希に同意を求める。

「う、うん、そうなの」

「へー、そうなんだ、二人は仲良しさんなんだね」

ラブって本当に単純な子。
美希は体を強張らせ、こちらを全く見ていない。
そんな二人が親しい訳ないではないか。
祈里の方を見ると、怪訝な表情で私を見ている。
468「陥穽」SABI:2009/09/30(水) 03:14:21 ID:E5HAqhsQ

「それで、せつな、急用って何?」
とラブが聞いてくる。

「実は今日、山吹さんに用があって。
森で小鳥を拾ったんだけど、怪我をしていて
山吹さんの家は動物病院というのを思い出したの」

「ちょっと診てもいい」
「ええ」

祈里に小鳥を手渡す。

「・・・」

無言で、傷の具合を見ていたかと思うと、急に顔を上げ、
「せつなさん、この子、私が預かってもいいかしら」と言う。

「ええ、勿論。
でも拾った責任があるし私も病院までついていってもいいかしら。
・・私は山吹さんの家に行くから、ラブと美希は一緒に帰ったら」

「そうだね、美希たん帰ろう」

美希とラブの二人と別れ、祈里と病院へ向かう。

それから、私がいくら話を向けても、何か考え込んでいるかのように、生返事ばかり。

本当にやりにくい子。
ラブや美希だったら、なんらかの反応があるだろうに。


程なく、祈里の家が見えてくる。
祈里は突然立ち止り、
「せつなさん」と私の名を呼ぶ。

急に名前呼ばれ、私も立ち止ってしまう。

「この子、森で見つけたということよね」
「ええ」
「でも、この傷自然にできたものじゃないの、多分人が傷つけてできた傷・・」
「・・・でも、私は森で拾っただけだから」

「そう」
と言って、祈里は俯く。

暫くして、何かを決意したかのように、顔を上げた。

「でも、この子、せつなさんのこと、怖がってる」

変なこと言ってごめんなさい。と頭を下げ、家の方に駆け出す祈里を、
私はただ、呆然と見送るしかできなかった。
469「陥穽」SABI:2009/09/30(水) 03:15:09 ID:E5HAqhsQ
その頃。
美希とラブの二人は・・


何よ、さっきのせつなの顔。
お膳立てはしたわよ、後は頑張ってねという感じの笑顔は。

「ねえ、美希たん、さっきから顔赤いよ、熱でもある?」
と言って、ラブがアタシの額に触れようとする。

ラブはいつも他人のために一生懸命。
ラブのこういうところは好ましいのだけど、今のアタシには洒落にならない。

ラブ、ごめんね。アタシは本当に病気じゃないの。あ、でも。恋の病か?

額に触れようとする手を邪険に振り払ったせいか、
ラブは目を潤ませている。

まったく、アタシの方が泣きたいわよーー。

美希の煩悶は続く・・・



470SABI:2009/09/30(水) 03:16:44 ID:E5HAqhsQ

この先の話は多分書かないと思うので、中途半端な感じですが、
「疑念」から始まる一連のお話は一応これで完結になります。
(全6作、本編5+番外編1)

今まで、読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。


今回のタイトル「陥穽」ですが、人をおとしめる策略という意味と、
落とし穴という意味があります。また、致命的な欠点を持っていることの暗喩もあります。

イースがパインを陥れようと画策するが、逆に自分が落とし穴にはまるといった感じです。
陥れるというには、作戦がかわいらしいですけど。

以前のタイトルは芥川龍之介「蜘蛛の糸」の設定を元にしています。
(内容は全然違いますが)

蛇足ですが、説明を付け加えさせて頂きました。
471名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 07:09:59 ID:WXZlOq7a
雨かー。傘さして二人で登校、途中で美希ブキと合流。四人仲良く…

そんな姿をそっと眺めていたいw
472名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 08:18:00 ID:maY5HIZw
美希たんとブッキーには相合い傘をお願いしたい
473名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 08:22:35 ID:H+Zp/7xf
秋の雨の日は結構冷える。公園でのダンスレッスンも休みだろうな。

そんな日には、せっちゃんとラブ、ラブの部屋で暖かい紅茶を飲みながらとりとめのないお喋り。というのも雰囲気が良さそうだ。
喋らなくてもいいな。2人で雨音を聴いているだけでもいい。

紅茶はせっちゃんが淹れてくるのがいいな。ラブやんの部屋のドアをノックした後、おずおずと、一緒に紅茶飲まないかと訊ねるんだ。



…夜は雑談をする人も増えるし、職人さん方のターンでもあるからな。自分のくだらない妄想を書き込めるのは朝や昼間だけなんだぜ。
474名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 08:29:19 ID:A5+pLJ/o
>>473
そういう、とりとめのない妄想
キライじゃないんだぜ…
475名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 08:31:36 ID:yntMx71L
俺も夜投下してる一人だが、妄想だろうが何だろうがどんどんカキコして
欲しいぞ? ってか妄想も色々読みてぇ。


SSじゃなくても、人の妄想読みながら「こう言うシチュもアリだな……」って
自分もニヤニヤするのが
楽しいんじゃないか。
476名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 08:48:14 ID:H+Zp/7xf
ありがたい言葉だ。じゃあ、人が少ないうちに垂れ流しておくんだぜ。


雨の日じゃなくても、もっと秋の深まった頃にはベランダに出てもいいと思うんだ。

昼下がりなら、閑な風に吹かれて擦れる、枯れ葉の音を聴きながら。
夜なら、だんだん澄んできた夜空に浮かぶ星を見上げながら。
両手で包むように持つマグカップから、穏やかに立つ湯気…


そんな、そんな幸せな光景いィィイヤッホーう!!



ふぅ…。
477名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 08:50:14 ID:WXZlOq7a
雨は大人な妄想になるよなー。しっとり感出るし。

紅茶は美希のイメージあるけど、実はせっちゃんも良くね?

雑談妄想SSと盛り上がるのは多いに結構だ。これが保管屋の言う両立なんだろう。
478名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 09:06:42 ID:H+Zp/7xf
やっぱり1つ屋根の下ってのがでかいよなー。いろんなシチュの妄想がしやすい。

美希たんは…そうだな、ブッキーと組んだ場合だと、

電話でお喋り→美希<雨だけどうちにこない?→ブキ<昨日クッキー焼いたからそれ持っていくね(本編でブッキーが料理好きという描写はないが、イメージ)→美希<ほんと?じゃあ紅茶用意して待ってるわね

こんな流れか?百合ってわけではないが、ふつうに仲良しな感じでいいなあ。
479名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 11:47:25 ID:KRZTfjeO
どうも、相合傘の人です。

>もしかして外国の方?
そうです。台湾人です。

>日本語少し変
すみません、日本語はまだ勉強中...

>保管屋さん
ありがとうございます!こんなダメダメ文章ですみませんorz

こんな私ですが、これからもよろしくお願いします。
480名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 12:18:26 ID:WXZlOq7a
>>479
良かったよ。修正は気にするなー。ここは良心的な板だから安心してまた投下しとくれ。

ラブせつ、今頃おべんとだね。
あゆみさんが作ってるんだっけ?
481名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 12:23:02 ID:xV4kEMAM
>>479
こんにちは。自分は>>416です。初投稿仲間ですねw
海外の方なのにこれだけのSS書けるなんてすごい。日本語レベル高いですよ。

みなさんの雨妄想の流れで、自分も妄想。

何かささいなことでラブとケンカしたせつなが、思わず家を飛び出してしまう。
雨が降ってきて、でも帰るに帰れず、傘も差さずに雨に打たれるせつな。そこへラブが…とか。

捨て猫を拾ったブッキー。突然激しい雨が降ってきて、猫と雨やどり。
雷まで鳴りだして困りはてるブッキーに、美希から「いま何してるのー?」とのんきな電話が。
そして美希は悪天候もなんのその、全力でブッキーを迎えにいくw

とかね。

せつなは傘なんて差したことないだろうから、
ラブと一緒に可愛い傘とレインブーツを買いにいくんだろうな…
482名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 12:29:34 ID:H+Zp/7xf
(多分)ラブより早起きなせっちゃんが、ラブに内緒で弁当作りをおばさまに教わってるとか、イイナー
483名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 12:41:41 ID:xV4kEMAM
4人で持ち寄りで、公園でランチ。
タコさんウインナーで卒倒する美希たんとか、どうでしょうw
484名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 13:07:30 ID:WXZlOq7a
やっぱ四人最高。どのシチュでもイケる。

ラブは料理上手なんだよね。実は良妻なんじゃないか?と思うが。
485名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 13:45:09 ID:H+Zp/7xf
おれはせっちゃんが桃園家を守るって線を推したい。

おじさまとおばさま、ラブは私に帰る場所を与えてくれた。私は、みんなの帰る場所を守りたい… ってな感じで。

あゆみさんがパートの時は1人になってしまうが、洗濯物を取り込んで畳んだり、掃除機をかけたり、夕飯の仕込みをしたりしながら、家族の帰りを待っているとか、すごく、イイと思うんだぜ。
髪はまとめて、長いエプロンつけてな!

で、ラブが帰ってきたときには、とびっきりの笑顔で
「お帰りなさい!」
って言うんだぜ…。

朝から何考えてんだと自分でも思うが、すげー楽しいんだぜ!!
486名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 15:35:57 ID:dhWXuhGH
>>483
四人で公園で持ち寄りでウンチに見えた…
ごめん、どうかしてるわ
雨に打たれてくる
487名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 15:59:55 ID:2YG56eLk
>>481,>>479
初投下乙でした。SS書く人増えたねー。しかも台湾からとかスゴイわ。
>>486
爆笑してしまった自分も一緒に雨に打たれに行くぜwww
488名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 16:15:50 ID:xV4kEMAM
そうか、ランチなんて単語、男性陣は使わないよね。
まぎらわしくて失礼w 自分も笑わせてもらいましたー。
489名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 17:31:15 ID:VdnAYXBp
>>485
それ…すごくいいです
「おかえりなさい、ラブ。ご飯にする?お風呂にする?それとも………わ・た・し?」
「お風呂でせつなをいただきます」

>>486
ごめん鼻から盛大に空気放出したwww
490名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 17:36:09 ID:A5+pLJ/o
美希「外はしとしと秋雨が降る中、アタシたちはのんびり紅茶かぁ…なんかブッキーの部屋って落ち着くなー」

祈里「ありがと。あ、美希ちゃん、クッキーもあるわよ」

せつな「ブッキーごめんなさい。ラブが全部食べちゃったみたい…」

ラブ「タッハー!ごめんごめん。ブッキーの手作りクッキー、あんまり美味しくてつい食べ過ぎちゃった」

祈里「いいのいいの、もうすぐ次の分が焼けるから」
美希「ブッキー、次焼いてる中にアレある?」

祈里「美希ちゃんの好きなアールグレイクッキーでしょ。ちゃんと焼いてるから」

美希「さすがブッキー!アタシの好きな味、完璧に押さえてるわね」

祈里「当たり前じゃない!私たち幼なじみでしょ…」
ラブ「せつな〜アタシたちお邪魔虫みたいだよねぇ〜?」

せつな「どして?」

祈里「そ、そんなことないよ!ねぇ美希ちゃん?(そりゃ美希ちゃんと二人っきりになれれば幸せだけど…)」

美希「そうよ!そういうワケじゃないのよ…(けどちょっぴり二人っきりになりたいかも)」

ラブ「あーあ、二人とも顔真っ赤っ赤」

せつな「ラブ、私たちも家に帰ってイチャイチャしましょ」
491名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 17:57:36 ID:WXZlOq7a
何この妄想フェスタw
全部小ネタ行きじゃないかwww

もうね、四人で住んでしまえばイイと思うよw
492名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 19:01:47 ID:Z/5sPV7N
>>479
おお!本当に海外の人とは!
本当にプリキュアがインターナショナルになってるんだなあ。
ラブのおじいちゃんの願いを思い出してちょっとジンと来た。
493名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 19:42:35 ID:6M1gHOld
最初はほんとただの妄想だったのになぜこんなに長くなった…というブツをこっそり置いていきます。
カギかっこの前にキャラ名を入れるのはなんとなくやめましたが、わかりにくかったらごめんなさい。
 
「美希たん……あたし、なんか変かも」
「変って、どんなふうに?」
「せつなに触れたい」
「ふ、触れたいって…」
「せつなの脚とか…、見てるときゅんきゅんするの! あたしおかしいのかな?」
「その…ね。アタシ、ブッキーと付き合ってるんだけど」
「うん」
「好きな人に触れたいって思うのは、当然なことよ」
「…でもせつなは、あたしがこんなこと思ってるなんて考えたこともないんじゃないかな」
「せつなはラブを好きって言ってくれたんでしょ?」
「えへへ。まあ、うん。…ねぇ、美希たんとブッキーはどこまでいってるの?」
「ど、どこまでって」
「………」
「……」
「………」
「……最後まで」
「うはー! すごい、大人だね!?」
「………はずかし…」
「いつごろ?」
「ラブとせつなが付き合いはじめてから、かな」
「どうやって? どっちから? どんなシチュエーション?」
「ちょっとラブ、根掘り葉掘り…」
「おしえて! お願い!」
「う…。えっと、ブッキーから」
「へえ。ブッキーってば、やるね」
「だ…抱いて、みたいなこと言われて」
「ほうほう」
「アタシも…したかったし。ってなに言わせんのよっ」
「いいなぁ…」
「…ちょっと積極的にアピってみれば?」
「…うん、あたしがんばってみる!」
「がんばって、ラブ。幸せゲットよ!」
「それあたしのセリフ!!」
494名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 19:43:00 ID:6M1gHOld



「ねえ、ブッキー」
「なあに?」
「ブッキーは、美希とえっちしてるの?」
「えええ!?!?せ、せつなちゃん?いまなんて!?」
「だから、美希とえ」
「いいいい、いわなくていい!」
「…ブッキー、真っ赤よ」
「な、なあに?どうしたの急に。びっくりしちゃった…」
「やっぱり、してるのね?」
「………う、一応…。せつなちゃんたちはっ!?」
「この前ね、ラブにその………して、もらったのっ」
「(わ、せつなちゃんこそ真っ赤!)う、うん!」
「私、すごく幸せで」
「うんうん」
「でも、疲れてそのまま寝ちゃったの」
「ああ…」
「だから私はラブにしてあげられなくて」
「うん…」
「ど、どうやったらいいの?」
「ふぇ!?」
「だ、だって私もラブにしてあげたいもの!」
「ふ、はい!」
「はい!」
「…ちょっとテンパりすぎよね、わたしたち。…一回深呼吸」
「ふぅ」
「ふぅ。それで?」
「私、……ラブにも幸せになってほしいから」
「ふふ。せつなちゃんはラブちゃんが大好きなのね」
「ええ、大好き」
「わたしも一緒。美希ちゃんのことが大好きだから、幸せになってほしいって思う」
「うん…」
「だからね、その気持ちが大事なんだと思うの。どうやるかなんてそれほど重要じゃないのよね、きっと」
「ブッキー…」
「ほら、せつなちゃん。精一杯?」
「――がんばるわ!」



「ふわぁーそんな時期もあったっけ。懐かしいなあ」
「もう懐かしくなっちゃったの?」
「だって。」
「だって?」
「もうあたし、せつなの身体、みーんな知り尽くしちゃったもんね」
「ラブったら……」
「…ここでしょ、」
「……っ」
「ここ、ここも」
「ん、…ぁ」
「弱いよね…」
「ラブっ!もう、こんなところで…。だめよ!」
「なんで?」
「…、はずかしいから…」
「せつなは本当かわいいの。だから他の人にも、せつなはあたしのなんだってわかってもらわなきゃ」
「も…、らぶのばか…」
495名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 19:43:26 ID:6M1gHOld



「あの二人は何してるわけ、公衆の面前で」
「ふ、服の上からだから大丈夫!」
「そういう問題?」
「へ?いやあの、えっと」
「もしかして祈里も、やってほしいの?」
「な…わたしそんなこと!美希ちゃんのいじわる……」
「ふふっ。冗談よ。まったく…かわいいんだから、祈里は」
「美希ちゃんのほうが……かわいいわ!」
「ほ?なに言っ」
「…ん……」
「んぅ…っ、いのり、…」



「ふゎ。美希たんとブッキー、ちゅうしてる」
「……ブッキー…あ、あんな…顔…」
「せつなもあんな顔してるよ?」
「な!ラブ、あなた目開けてるの!?」
「へ、たまにだってばっ」
「ふぅん…?」
「じ、じゃあ今しようよ!…あたしちゃんと目閉じるから」
「ラブが先に目とじて」
「…はい。」
「いくわよ」

「ん、ふ…んむっ!?」



「あの子たち…アタシたちに対抗する気?舌はいってるわよ」
「み……美希ちゃん……?」
「息、吸って」
「むちゅん」



「青春だねぇ…。若さだねぇ…。オジさんちょっと妬けちゃう。
でもお嬢ちゃんたち。あんまりやりすぎると止まらなくなっちゃうよー
……ってもう遅いか。グハ! さてと。オジさんは退散退散」


終われ
後半:公衆の面前とかいってますが場所は四葉町はずれの丘らへん、ラブせつと美希ブキの間には物理的距離があるいめーじ。
ていうかほんと内容ないわw何がしたかったんだ自分。まぁ…妄想があふれだしちゃっただけなんで許してくださるとありがたいw
496名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 19:58:56 ID:WXZlOq7a
立派なSSになんじゃね?普通に読んでる俺が通りますよw
497名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 20:00:11 ID:A5+pLJ/o
>>495
可愛いかった。ご馳走さまでした!

会話と会話の間に地の文章を入れたら、あーら不思議!
SSになっていくよ〜

また一人、職人の誕生だね!
まずは短編から…
498名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 20:24:39 ID:H+Zp/7xf
499名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 20:29:14 ID:H+Zp/7xf
秋の夜長の妄想フェスタですね。まあ自分は朝からマキシマムですが。

>>485はあくまで、地味だけど幸せな日常ということで。>>489さん!アナタの考えるような卑猥なな妄想と一緒にしないでください!プンプン!

…なんちゃって!!
500名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 21:02:05 ID:yntMx71L
>>495
似たような妄想してたww
俺の場合逆バージョンで、既に出来上がってるラブせつに中々進展しない
美希ブキが……って感じのやつ。ちなみに、

美希→せつな、ブキ→ラブに相談。組み合わせも逆だなw


会話だけでも読みやすかったし、面白かったよ!職人デビューおめ!!GJ!!!
501名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 21:39:22 ID:xXUBnp28
>>470
えー!続き読みたいんですが…orz
それも美希×ラブに発展しそうだし。。。
イースは策略立てるの上手。それ以上にブッキーが上手でしたねー。

>>490
小ネタとして保管しますので、タイトルお願いします。

>>493
SSですね。複数扱いでの保管をしますので、こちらもタイトルお願いします。
改行調整の予定です。文章はそのままですが、改造不可なら改行せずこのままにします。


朝から妄想祭りとはw
やっぱ仕事中も携帯こっそり見てようかなぁ…。今日の流れ、最高すぎ!

合作やSSのヒントとして生かしたいなって思ったけど、無理やり作る必要も
ないんだよね。短いの好きってゆー人もいるんだし。
元々は自分も妄想・小ネタオンリーだったからw
502名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 21:47:53 ID:A5+pLJ/o
>>501保管屋さん、いつもご苦労様です!
>>490ですが、ピタっとくるタイトルが浮かびません。
お任せでなんかつけてもらえないでしょーか?
503名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 22:07:05 ID:xXUBnp28
>>502
保管庫へGO!補足はあなたが朝、書き込まれた文章にしてみましたw
雰囲気と内容良かったのでSSでもイケそうだけど…
504名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 22:14:10 ID:WXZlOq7a
>>501
妄想もイイだろ?短くても十分伝わるんだよなー。たまには小ネタも書いたら?俺は好きなんだぜ!

今頃、髪を溶かしあいっこしてるラブせつ。パジャマに着替えてさ。
505名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 22:56:03 ID:H+Zp/7xf
なんだか今日は朝から脳みそフェスティバり過ぎたんだぜ…だが後悔はしてない!
紅茶、好きなんすよね〜…香り、色、温度と、いろんな角度から雰囲気の妄想ができるんすよね〜

これから秋も深まり、冬が近づいてきます。なんだか寒い、そんなときは、あったかい妄想をしてほっこりしませんか?

かなり寂しい気もするが、きっと気せいじゃないんだぜ!

良心的なこのスレの皆さんに感謝しつつ、おやすみなパイン。

>>504
そのシチュのSS、確か保管されてましたな!保管庫見てこよっと。
506名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 23:20:39 ID:A5+pLJ/o
>>503
タイトルと補足ありがとうございました。めっちゃピタっときてましたw

自分ま今日みたいな流れ大好きだ。
一雨ごとに秋が深まると言うけど、みんな身体に気をつけて暖かくして寝てね!
507名無しさん@秘密の花園:2009/09/30(水) 23:38:56 ID:PKzhj7qy
このスレのおかげで美希ブキフィルターを手に入れたw
508名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 00:01:28 ID:j0Cz/2ra
ここはエロもok?
509名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 00:04:33 ID:PKzhj7qy
おk
てかここぴんく板だからw
どちらかといえば18以下はいちゃいかんw
510名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 02:52:30 ID:npd514jm
エロ有りも好きだけど、エロ度ゼロのほうがむしろ好きかも。
まぁ、好みだよね
511名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 03:40:25 ID:BFJspWqE
508ですがエロぉkてかぴんく板だったのか…知らなかったw
けどエロ書いてたから安心しました
ありがとう
パソコンできる時投下します
512名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 04:15:02 ID:Fbh09OlC
どういう経緯でここまで来たんだよw
SS倉庫には18禁カテゴリもあるよ。あんま過激なのは……どうなんだろ。
自分もエロ有りより無い方が好みかな。
513名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 06:15:12 ID:MStmTmZe
>>508はスレ検索で来たんじゃないかな?

自分はエロ大好物。投下楽しみにしてるよ!
514名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 07:02:45 ID:GyVw9KAW
職人たちもHはほとんど書かないよね。18禁だけどイメージ重視してるからだろうな。
元は幼児アニメだからw

にしても外は寒い。美希たんパンストのこうかはばつぐんだ!
515名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 07:38:57 ID:bjyLjufJ
>>511
エロエロ期待
516名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 07:44:46 ID:j1auxZqk
>>512
エロって言ってもあくまでここは百合スレだから
性行為そのものを過激に描写するよりは
お互いの関係の延長としてのエロってのがあるのかもね。
もちろんヘテロは論外。
517名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 11:44:58 ID:atw+nxM6
508です
美希×祈里
エロ中心
祈里ちゃんが恋人になった美希たんにはこうだといいなぁっていう私の願望入り
期待?されてるようなのとは違うかもしれない…

あと2chへの投下は初めてなんで改行とか微妙かも、すみません
タイトル思いつかないんで一応「我儘に溜息」にしときますんで
苦手な方はIDかタイトルをNGにして下さい
518我儘に溜め息:2009/10/01(木) 11:46:03 ID:atw+nxM6
 あのね、美希ちゃん、今すぐ会える?…うぅん、会いたいの…だめ?
 深夜1時。クローバータウンのよい子達は皆もう眠りについている。
中学生が友人を呼び出すにはあまりに遅すぎる時間である。
電話越しの祈里の甘えたような声に美希は疲れ果てたような溜息を枕に漏らした。

「あのねブッキー…今もう1時よ?
 明日はお休みだからもっと早く言えばお泊まりできたのに…」

「ごめんなさい…でも今、会いたくなったの…」

 今度は祈里に聞こえるように二度目の溜息を大きく吐く。
たまに訪れる祈里の我儘は、美希の悩みのタネだった。
祈里は滅多に我儘を言わない。そして恐らく美希以外には言わない。
逆にいえば、美希に対してだけたまにどうしようもなく我儘になり甘える。
それが美希にはわかっているために、無下にも出来ない。美希自身も嬉しいのである。
先ほどの言葉を訂正することになるが、二人の関係は友人同士ではなく、恋人同士なのだ。
完璧を自称する蒼乃美希として、また、祈里の恋人として、
祈里の我儘は叶えてあげたいのだが、いかんせん中学生に出来ることには限度がある。

「じゃあお昼は私に会いたくなかったの?」

 祈里の言葉を逆手に取ってからかうと電話の向こうで大層慌てている様子が伺えた。

「え…っ、それは、…っもう…美希ちゃん…いじわる…」

「ふふっ…電話でよければ付き合うわよ。今から出て行くのはさすがにママに叱られちゃうわ」

「うん…ごめんね美希ちゃん…ありがとう」

 なんとか代案で納得してくれたようで美希は今度は安堵の溜息を吐く。
祈里と付き合うようになって溜息の数は増えたが、逃げても余るほどの幸せがあるから気にも止めない。

「あたしもブッキーに会いたくない時なんてないわ、でも急にどうしたの?寂しい?」

「みっ、美希ちゃん…!」
519我儘に溜息:2009/10/01(木) 11:46:58 ID:atw+nxM6
 美希の愛情をそのまま形にしたかのような台詞に、祈里は身悶えるような感覚を覚える。
擦り合わせた内腿の間、その奥が疼く。

「だめ…美希ちゃん…わたし…我慢出来ない…っん…」

 祈里はリンクルンを左手に持ち替えて、右手を寝巻のズボンの中へ侵入させた。
たわわな胸に触れる余裕などない。下着の上から割れ目をなぞり、硬い芽を押し潰す。

「えっ?ちょ…ちょっと、ブッキー?」

 電話越しの美希には何が起きているのかまだわからない。祈里が電話をかけてきた理由も。

「…っ、…美希、ちゃ…わたし…したいの……お願い、指示して…」

「えぇっ!?し、指示ってブッキー…今、もしかして…」

 荒い息遣いから、祈里が何をせんとしているのかが美希に伝わる。
驚いて真っ赤になるのも束の間、ちょっと待って、と言いながら
美希はすぐに体を起こすと部屋の鍵をしめ、またベッドに戻って布団を被った。

「…エッチな気分になって、あたしに電話してきたの?」

「ごめんなさい…美希ちゃんのこと、考えてたら…つい…」

 祈里の言葉と息遣いを聞きながら、美希も自らの秘所に手を伸ばす。
少しだけ湿ったそこに、まだ撫でるように優しく触れる。

「ふふっ、いやらしいのね、…祈里」

「…っ、や…美希、ちゃん…」

 いつものあだ名ではなく、ほとんど両親にしか呼ばれなくなったその名前を愛しい人に呼ばれて、
祈里は沸き上がる悦びと背徳感のようなものに攻められ、きゅんと奥が締まるのを感じた。

「…今…どうしてるの…?」

「…下着の…上、から…」

「濡れてる?」

 下着はもう意味をなさないほどに濡れていた。
しかしそれを言葉にするのが憚られ、相手に見えるはずもないのに祈里は小さく頷いた。
520我儘に溜息:2009/10/01(木) 11:47:53 ID:atw+nxM6
「…言わなきゃわからないわよ」

 鋭い美希のことである。沈黙から察しているだろうに、敢えて祈里の口に出させようというのだ。
普段であれば、いじわる、と言って誤魔化してしまうだろう。
しかし今この状況では、このいじわるは祈里を興奮させるものであり、美希はそれを知っている。
つまりこれはいじわるであっていじわるではないのだ。
 祈里は先よりも艶を帯びた声で言う。

「…いっぱい、濡れてるわ…」

「よく言えました…じゃあ、ご褒美に、直接触っていいわよ…祈里のエッチな部分、触ってみて」

「…う、うん…っ、…あ、っや…美希ちゃ、ぁん…」

 美希の指示に大急ぎで従い、愛液を伴って直接に芽に触れる。
そこは痛いほどに勃起して快楽を欲している。
祈里の喘ぎから美希もそれを感じ取り、
以前この部屋で乱れた祈里を思い出しながら、濡れた性器に触れる。

「…っ、…気持ち、いい…?」

「ん、っん…美希ちゃん、…いい、ぅ…!」

「じゃあ今度は…親指で、そこを弄ったまま、他の指を中に入れてみて」

 美希の性器もじゅうぶんに濡れそぼってきた。
自分が出す指示と同じように手を構え、軽く足を開いて人差し指と中指で入口を行き来させる。

「わかっ、た…う、っんぁ、…っあ、…だめっ…すごい、締まって……っ、…」

「…っ、奥まで、いれてるの…?壁をね、擦ってあげるのよ…こうやって…」

 自らの指を下の口でくわえ込み芽を弄りながら
喘ぎを漏らす祈里の姿を頭に描いて、美希も同じように秘所を慰める。
 美希の言葉にまるで自らの手が美希の手であるかのような錯覚に陥り、
祈里は夢中で指を動かした。

「あ…っ、あ…」

「っふ、ぁ…美、希ちゃ…も、…してる、の…?」

 美希の甘い声を聞き逃さずに祈里は尋ねる。
きゅうきゅう締まる膣を押し広げ、指示通り柔らかい壁を擦りながら。

「当たり前、よ…っ、一人だけ、気持ち良くなるつもりだったの…?」

「あっ…ううん、そういう、わけじゃ…嬉しい、の、…っふ…」

「嬉しい…?」

「…っ、美希ちゃんが、わたしで…その……」

 祈里の言わんとしていることを察し、今度は美希の子宮が疼く。
こんなに反応を示しても二人の行為では子宮は働かないのだと思うと
どこか辛かったが、そんな思考は一瞬にして追いやる。
521我儘に溜息:2009/10/01(木) 11:48:15 ID:atw+nxM6

「…付き合う前から、ずっとあなたのこと考えてしてたわよ…」

「んっあ、美希ちゃ、わたしも…っ、あっ…も、だめ…いっちゃう…」

 好きな芽を特に刺激して絶頂へ駆け上がりながら、祈里は体を震わせた。
美希も追うように自分の敏感な箇所ばかりを攻め上げる。

「祈里…っ、あたしも、いきそう…一緒に…」

「ん…っあ、あぁっ…美希ちゃ…っ…!」

「あぁン、っ祈里…!」

 びくんびくん、と体が震える。お互いの姿、同様に昇天している相手を想像しながら果てる。
下半身がとろけてしまいそうだ。
リンクルンが、二人の荒い息遣いだけを拾い互いに伝える時間が続いた。

 やがて落ち着いてきた頃、美希は電話越しの祈里の気配のようなものを感じられなくなり、声をかける。

「……祈里…?」

 返事は聞こえない。

「祈里、どうしたの、寝ちゃったの?」

 深夜ということもありあまり大きな声は出せないが、
先ほどまでよりはやや大きめの声で呼び掛ける。と、何やらすぅと息を吸う音が聞こえた。

「…ん…美希…ちゃん…ごめんなさい…、おやすみ、なさ、…」

「…もう、ブッキーってば…おやすみなさい」

 美希の思った通り、祈里はほとんど夢の中にいってしまっていたようだ。
今日が始まってまだ2時間も経っていないというのに、何度目かになる溜息が漏れた。
しめていた鍵をあけ、何ごともなかったかのようにまた布団の中へ入る。
先に相手に眠られてしまい、一人の寂しさを擦り付けられたような感覚に陥りながら、
一刻も早く寝ようと美希は目を閉じた。夜更かしは美容の天敵である。


終了
522名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 11:52:08 ID:atw+nxM6
以上です
ごめんなさい上げてしまった…一生の不覚…シニタイorz

読んでくれた人いたらありがとうございます
美希ブキのエロが読みたくなって書いたものだから、
できればエロ薄めで前後の話とかも書けたらなぁとか

よりによってこんな内容の時に上げてしまって本当にすみませんでした
523名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 12:05:28 ID:GyVw9KAW
昼間からけしからんぞ!これから弁当だって言うのに!オカズ違いだ!

2周目読んでくる。最高すぎて反応したぞ。GJ
524名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 12:33:50 ID:0yf6Zam6
__________________∩_____
━━━━━━━━━━━━━━━━━━\ヽ ━━━━
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     |::、:::{  `> .::  、      __ノ     /   /  ガラッ
     |:∧ヘ  /、__r)\   |:::::|.   /    /
     |::::::`~', 〈 ,_ィェァ 〉  l::::::》  /    /
     |:::::::::::::'、  `=='´  ,,イ::ノノ从 /   /
    ノ从、:::::::::`i、,, ... ..,,/ |::::://:从   /
525名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 12:54:28 ID:JA9pMyYO
>>522
これはエロいハァハァ
美希ぶきいいね!GJ!
526名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 13:19:28 ID:8Tla5n9K
相合傘の人です。

エロいのっていいねww
自分もエロいのを書きたいけど、才能がないよ...orz
527名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 14:24:00 ID:Fbh09OlC
昼間からなんてものをwだが美希ブキGJ。リンクルン越しってのが斬新。
エロ書くのは難しいよなー。
>>523
誰が上手い事言えとw
528名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 15:12:39 ID:TLqi5qX9
え、えろい…すごいですね〜
もしかしてここって女性率高い?
529名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 17:31:40 ID:8RKDwXqu
フレプリにハマってから
「サマーナイトタウン」がラブ←せつな(イース)に、
「幸せのドア」が(24話後の)ラブ→せつなに聴こえる今日この頃…。
530名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 17:38:04 ID:pCxK1Gsu
それは、考えても仕方のないことでしょうな〜
>>522
エロぉ…しかし時間がまたww その作風、大事にしてください!
531名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 19:01:19 ID:bjyLjufJ
テレフォンセックスって今でもあるんだろうか?
532名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 19:17:43 ID:7GMsOlRv
>>495です。遅レスすいません

>>500
なんかうれしいな!そちらのも読んでみたいw

>>501
改造とかどんどん(?)しちゃって構いません
タイトルは…「SweetHeart」でいいかな、
よろしくお願いしまする
533名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 20:39:53 ID:MStmTmZe
>>521
GJでした!
エロ無しも大好きだけど、エロ有りも大好き。
むしろエロいの投下少ないからありがたや〜
また次回作お待ち申し上げます
534名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 20:43:12 ID:BFJspWqE
522です
みなさんレスありがとう
美希ブキほんとに大好き!
テレセならではの恥ずかしさと切なさが中学生には大きすぎるんじゃないかと萌え出したら止まらなかった…
時間に関しては偏に申し訳ない…そういえば昼間だったか…w
改行もたぶんうまくできてた?し、とにかくまたエロを書いてもよさそうで安心した
投下はまりそうw
535 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:30:32 ID:94sfBPz/

こんばんわ。
掟破りの由美視点で失礼します。

百合度うすめです。すみません。
お目汚し失礼します。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「馬鹿っ!もう知らない!」

あたしはそう言って通話を切り、
携帯の電源も切った。

電話の先にいる先輩の後ろから
話しかけている女の子の声を、
あたしは聞き逃さなかった。

先輩の言い訳に加えて、その女の子まで
電話に登場して、ひと騒ぎ。


やっぱり、遠距離だと
心まで離れてしまうのかな。


536 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:31:22 ID:94sfBPz/

授業もほとんど耳に入らないまま、
昼休みに学校を抜けた。

公園のベンチで、給食のパンを鳩にあげながら
何を考えるでもなく、惚けていた。


遠くに、下校の声が聞こえる。
授業も終わったようだ。


「ここにいたのね...」

後ろから声が聞こえた。
びっくりして振り返ると、せつなちゃんの姿があった。


「急にいなくなるから、みんな心配してたわ」

せつなちゃんが横に座る。

「...ひとり?」
「ラブはまだ、その辺を探してるわ」


せつなちゃんが、少し
あたしの近くに寄る。


「何か...あったの?」
「...」


言い出しにくくて、
気まずい沈黙が流れる。

537 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:32:40 ID:94sfBPz/

二学期になって転入してきたせつなちゃんは、
またたく間にクラスの人気者になった。

清楚な雰囲気で可愛いし、頭もすごく良い。
教科書が丸ごと頭に入っているようだ。

おまけに、運動神経の良さはクラスでもピカイチ。
クラスマッチのバレーボール代表に選ばれるなんて、
当たり前に近かった。

男子との練習試合では、男子顔負けの
強烈なスパイクを何度も決めていた。

東さんが前衛に来たときは、男子は
防戦一方だった。


あたし達女子から見ても、憧れのタイプ。


でも、あまりに万能だから、何だか
遠い人に感じていた。


別の世界の人みたいに。

538 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:33:53 ID:94sfBPz/

「...あたし、振られちゃったみたい」

胸が、きゅんと詰まる。

「彼氏が、別の女の人と付き合ってたの」
「そう...」


「あたしが好きだった人が、
 あたしを好きじゃなくなってて...」


言葉にすればするほど、悲しくて、
自分が情けなくなる。


「それも知らずに、楽しそうに電話かけて...
 あたし、何だかバカみたい...」

涙がこぼれてきた。


せつなちゃんに見られたくなくて、
顔を両手で覆った。


539 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:35:59 ID:94sfBPz/

頭に、手が回された。

暖かくて、やわらかい感触の中に
ゆっくりと引き込まれた。


どうなっているのか、わからなかった。
覆っている手をどける。

せつなちゃんに、頭を抱かれている。


「せつな...ちゃん?」

「泣くのは、恥ずかしいことじゃないわ...」


せつなちゃんの手が、
あたしの頭をそっと撫でる。


遠い存在じゃなくて、
とっても近くにいた。

そして、とっても暖かい。


ぴんと張っていた心の糸が、
ゆっくりと緩む。


しばらく、せつなちゃんの胸に
頭を預けたまま、声を上げずに泣いた。

せつなちゃんは、
ずっと頭を撫で続けてくれている。

540 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:36:41 ID:94sfBPz/

どのくらいそうしていただろうか、
ようやく、涙が止まった。

せつなちゃんの、
胸の鼓動が聞こえる。

暖かい感触。
やわらかい感触。
いい匂い。

だんだんと、暖かさが
胸のドキドキに変わる。

あれっ...
あたし、失恋したばっかりじゃなかったっけ...?



頭を起こす。
せつなちゃんと目があった。

吸い込まれそうな大きな瞳に、
胸が音を立てて鳴る。


「落ち着いた?」
「うん...でも、どうして...」

「私が、いつもこうしてもらっていたから...」


せつなちゃんの微笑みが、
とってもまぶしく見えた。

胸の鼓動が、さらに速くなる。


せつなちゃんをこうやって抱きしめて
くれる人って、どんな人なんだろう。


541 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:39:11 ID:94sfBPz/

「あ!いたいた!由美ーっ!」

ひときわ大きな声が響き、
ラブがこっちに走ってきた。

「心配したんだよ!何かあったら相談してよぉ」
あたしの手を取り、顔を近づけてくるラブ。


「ごめんね。ちょっと色々あって...
 でも、せつなちゃんと話してたらすっきりしちゃった」

「そっかあ、良かったね!あたしも悩んでるとき、
 せつなと話すと癒されるんだ」

「ラブも悩むことあるの?」
「えー、何それー」

ふくれっ面のラブを見て、せつなちゃんとあたしは
一緒に笑った。


「由美、気晴らしにドーナツ食べに行こうよ!」
「うん!」


ラブが走り出す。


せつなちゃんの横をすりぬけるラブの手が、
ちょっとだけ、せつなちゃんの手に触れた。

ほんの一瞬だったけど、お互いの
指先が絡んだのを見た。

それは、まるでお互いの想いを
確認し合うかのような、艶めかしい絡み方。


なるほど、ね...。


あたしは何だか、もう一回
失恋したような、妙な気分になった。

542 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 22:40:44 ID:94sfBPz/
以上です。
お目汚し失礼しました。
何かよく解らん話になってしまってすみません。

由美ちゃんがせっちゃんにどう呼びかけているか
考えたのですが、東さんだとやっぱり
よそよそしかったので、勝手にせつなちゃんで
脳内補正しました。すみません。

543名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 22:59:17 ID:HOU3j76g
>>312
再度連絡です。ラブ×せつなかな?とも思ったんですが、相手を模索
されてるとの事なので、暫定的に複数で保管しました。

>>522
2chが初めて?って事は他のトコで書いてたりしました?
あ ま り に も ウ マ す ぎ る w

自分はH描写がとにかく苦手。と、言うのも言葉にするHは
説明っぽくなっちゃうでしょ?だから通常のSS製作に比べると
とんでもなく疲れちゃうんですw
確かにこの時間帯でこの内容はオカズですねwww

>>532
改行のみ行いました。内容大好きです!実は美希たんて、つっこまれ系
な質問に弱い感じwそれがまたイイじゃなーい。
複数カテゴリーにて保管してあります!

さ、映画まであと30日だ!
544名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 23:24:59 ID:HOU3j76g
>>542
キター!!!いよいよ解禁なのか由美ターン!まずはみんなの反応期待age!
OKなら次は自分が投下しちゃうぞw
545名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 23:29:31 ID:HOU3j76g
連投ごめん!◆BVjx9JFTno さん、保管カテゴリどこにします?
ラブせつ、複数、小ネタetc。でも小ネタでは勿体無いなぁ。。。
546名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 23:46:25 ID:94sfBPz/
>>545

反応ありがとうございます。
当面は小ネタetcでおkです。

タイトル忘れてました。「2連敗」でお願いします。
547名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 23:47:08 ID:GyVw9KAW
>>542
クラスメイトでラブの友達だしせつなちゃんて呼んでそうだけどね。

てか由美ちゃんまでSSにする職人と言い保管屋と言いwww
548名無しさん@秘密の花園:2009/10/01(木) 23:51:07 ID:V/la1I73
>>542
GJ!楽しみにしていました。
公式では学校での描写が少ないのでこういうお話好きです。
>>544 
保管屋さんも是非!!
549 ◆BVjx9JFTno :2009/10/01(木) 23:55:36 ID:94sfBPz/
あああすみません。
一部修正もれがありました。

「東さん」表記が残っていた。申し訳ないorz

「せつなちゃん」に読み替えてください。
550名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:08:33 ID:HVhPF05u
>>547
カオスでごめんw
>>548
既に完成してるが、ここはもう少し感想がついてからにしよう。
>>549
資料無いから作るの大変だったでしょう…?
相変わらず着眼点が素晴らしい。
修正しときましたー
551名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:19:07 ID:JvrOj3Zy
録画見返してきたけど、由美ってほんと出番少ないよなw
○パだって小粒だし。

>>542
先輩年上だしやらかしそうだなw
せっちゃん優しいなぁ。ほんと総受けキャラだよね。GJでした!
552名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:22:55 ID:qtTZCfos
>>542
由美ちゃんってあんまり思い出せないけど、せっちゃんにドキドキしたw
もっかい由美ちゃんを観直したくなりました。
553名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:26:00 ID:qtTZCfos
>>543

>>312ですが、自分なんかの拙い品を覚えていて保管して下さり、ありがたいです。
浮気エピ続き。お目汚し覚悟で投下すみません。嫌いな方はスルーしてやって下さい。
ラブッキーです。
管理人さんに捧げます。
554名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:26:24 ID:qtTZCfos
小さな頃から、いつもふたりを追いかけていた気がする。
ラブちゃんと美希ちゃん。

私にとって、ふたりは憧れのひとだ。
全くタイプは違うけど、ふたりはいつも私を守ってくれる王子様みたいな存在だった。

けれどいつの頃からか、ラブちゃんにはせつなちゃんという親友が出来て、親友以上の関係になって…。

そんなふたりの姿に触発された訳じゃないけれど、美希ちゃんと私はふたりで会う機会が自然に増えて、いつのまにか私は美希ちゃんに恋心を抱くようになっていた。

先月くらいだろうか。
私は自分の気持ちを、恋の先輩としてラブちゃんに相談してみたんだけれど、その頃くらいから少しずつ、ラブちゃんの態度がおかしくなっていった。

せつなちゃんと付き合い出してからぱったりと途絶えていたメールが増え、内容は「恋愛相談に乗るから会おう」というもの。
実際に会えば、美希ちゃんの話には上の空で、紅潮した頬で、穴が開きそうなほど私ばかり見つめる。

ラブちゃん、ヘンだよ。
ラブちゃんはせつなちゃんが好きなんだよね?
私は美希ちゃんが好き。
好きなはず。
なのに。私もヘンになってきちゃったみたい…

ラブちゃんは私と会っている時には、せつなちゃんの話はしない。
逆に、私は美希ちゃんの話ばかりする。
ラブちゃんが何か言い出しそうで怖いから、聞いていなくても話しつづける。

美希ちゃんって大人っぽいわよね、憧れちゃう。
美希ちゃんって香水つけてていい匂いがする、素敵だなぁ。
美希ちゃんが…
美希ちゃんが…

そんな私のくちびるは、突如ラブちゃんのくちびるに塞がれた。
抵抗も抗議もしなかった。
いつかはこうなるだろうと、何となくわかっていた。
むしろ、こうなることを心のどこかで望んでいた。

嬉しいのに、何故だか哀しい。
私はラブちゃんが好き。例えラブちゃんが誰を好きでも。
瞳を閉じると、ぽろり、と一粒の涙がこぼれた。
555名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:31:37 ID:qtTZCfos
以上です。ありがとうございました
556名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:42:02 ID:HVhPF05u
>>555
お待ちしてました!立派なSSですよー。裏を返せばレアな黒ラブな
訳ですし。ぶっきーの想いがもぅね、胸きゅん。ダメってわかってる
けどどこか嬉しいのよね…。
タイトルお願いします。ラブッキーにカテゴリ変更しました。
557名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 00:48:18 ID:JvrOj3Zy
ん?浮気祭りなのかw
こっちは許せる自分がいるな。
だけど美希が知ったら黒ブキ氏のSSじゃないが、往復ビンタの刑に処されるだろうよwww
GJ!スルーなんか4714
558「ラブと由美 せつな争奪戦!?」:2009/10/02(金) 01:18:19 ID:HVhPF05u
>>418>>419>>420>>443with保管屋 、ラブ⇔せつなに由美、微百合

「ちょ〜カッコイイ〜!」

アタシの前に突然現れたコ。東せつなさん。

体育の時間なんて、東さんのスマッシュにもぅメロメロ〜。
思わずアタシはラブと手を繋いじゃったりして、もぅ大はしゃぎ!

数学の時間なんか、あっとゆーまに問題解いちゃうんだもん。
嫌でも気になっちゃう、東さんの事っ!


掃除の時間、ゴミの捨て場所がわかんなかった東さん。この時、声かけたのが最初で。
好きな食べ物何?って男子が聞いたら

「ドーナツとー、アイスクリームとー、ケーキとコロッケとハンバーグと、肉じゃがとー」
もぅ胸キュン!東さんカワイイ!って思ったら、ラブが教室でケンカしてたっけ。



ケンカか…。
最近してないな〜。


〜それから数日後〜

「ね、ラブ。東さんとはどーゆー関係なの?」
「友達!」

「そ、そうかなぁ…。クラスのみんな、まるで恋人同士みたいだってウワサしてるよ?」
「じゃ恋人!」
フリーズしちゃったよアタシ。ラブと東さんは女の子同士でしょっ!


あ、アタシにもこんな時があったんだっけ…。


はぁ…。
何で引越しちゃったのかな。遠くもないけど、すぐには会えないし。
ラブと東さんが羨ましいな〜。
559「ラブと由美 せつな争奪戦!?」:2009/10/02(金) 01:18:41 ID:HVhPF05u
〜翌日〜

「東さん!」
「何?」

「ラブと一緒に住んでて楽しい?」
「えぇ、とっても。」

「家ではどんな事してるの?」

「うーん……。」



「ラブと同じ事!ずっと一緒よ。」
言葉出なかった。またフリーズしちゃった、アタシ…。
どう見たって、ちょ〜愛し合ってる二人だよー。


戻りたいな〜、過去の自分に。
ラブと東さんみたいに、毎日が輝いてたあの頃に。


〜放課後〜

「由美ちゃん、このあと用事あるかしら?」
「え?」
「良かったらドーナツ食べに行きましょ?」
「ア、アタシっ!?」
「えぇ。」
お邪魔虫じゃないかなぁ…。

「ラブ…は?」
「課題があるんですって。」
「そ、そう…。」
ラッキー!東さんと二人っきりだ〜!


ん!?
何考えてるのアタシ。バカバカバカバカ…
560「ラブと由美 せつな争奪戦!?」:2009/10/02(金) 01:19:38 ID:HVhPF05u
〜カオルちゃんのドーナツショップにて〜

東さんて不思議な魅力があるな〜。
吸い込まれちゃうってゆーのかなぁ。
これじゃ、ラブも好きになっちゃうよ〜。

「?何か付いてるかしら?」
「わっ!?いえいえいえいえ…」
ダメだ〜。完全に東さんのトリコになっちゃってる〜。
早く食べて帰らなくちゃ…。

「ね、由美ちゃん。」
「ハ、ハイ!」
「これから仲良くしましょうね。」
不意に出される右手。小さいけど、女の子らしい柔らかそうな手。

「う、うん。」
アタシも握手に応じちゃう。


それから1時間もオシャベリしちゃって。
すっごく楽しい時間だった。
久しぶりにシアワセ≠感じちゃったかも〜!



「おーい!由美ー!せつなー!ってアレ…」
どう見ても恋人同士じゃん。何で寄り添って楽しくドーナツ食べてんの!?
対面でイーじゃんか!


さては由美…


とぉっ!

「きゃっ」
「わわわわわ」
「ラブちゃんただいまとうちゃくぅー!」

「遅いわよラブ。もうドーナツありません。」
「ゴ、ゴメンネ〜。全部食べちゃった…。」
「んなこたぁどーでもイイですっ!」

「え?」

「由美ー。まーさーかー」
「へ?」
561「ラブと由美 せつな争奪戦!?」:2009/10/02(金) 01:20:08 ID:HVhPF05u
「せつなの事、好きになったとかー!?」


図星…。


「由美には先輩がいるでしょうがー。」
「先輩?」
「そ。由美には彼氏がいるの。カッコイイ超イケメンの。」
「そなの?」

「う、うん…。」
ホントは今、微妙なカンケイなんだけどね…。
ここで説明してもあんま意味無さそう…カナ?

「ダメだよー浮気しちゃ。せつなはあたしのなんだからっ!」

「うきわ?」

「ぷっ…」
東さんてギャグセンスもあるの〜!?


「わかってるって。やっぱり二人は恋人なんじゃない。」
「あ…」
「恋人?」

「東さん聞いてよ。ラブはね〜、人の世話ばっかり焼いて自分は後回しなんだよ〜、いっつも。」
「?」
「かもねー、あは。」


「アタシが先輩と付き合えたのはラブのお陰なの。」
「にゃはー。恋のキューピットさんなのだ!」
「キューピーさん?」


「え、えっと…。ま、まぁ今度はラブが幸せになってもらいたいし。」
「由美…。」

「じゃ、ここにいる3人はみんな幸せなのね。」
「そーゆー事っ!」


「うん…。」
562「ラブと由美 せつな争奪戦!?」:2009/10/02(金) 01:22:57 ID:HVhPF05u
幸せか〜。二人を見てたら何かだ恋しくなってきちゃったな〜。



「あ、東さん。ちょっと…」
「何かしら?」

「ラブをヨロシクね。」
そう言って今度はアタシが右手を差し出す。

「はい、ざんねーん」
「ちょっとラブ〜。邪魔しないでよ〜。」

「じゃ、3人で握手ね。これからも仲良くしましょう。」


東さんてほんと不思議なコ。ラブ、頑張ってね!

終わり

ラブがいるので、アタシ≠ニ一人称は変更してあります。
合作2発目、>>418>>419>>420>>443どうもありがとう!
563【運命の矢】MH22S ◆Tp0rBcFpoc :2009/10/02(金) 01:33:11 ID:HVhPF05u
短いのも書けば?と言われて奮起してみましたw
マクロスなタイトルですが、せつなく仕上がってます。イースの最後回参照


――クラインの手紙――

私はもうすぐ...


せめて最後ぐらい―――


私がここに存在した事だけでも…
ピーチの…


いや、ラブの記憶として……残りたかった。



戦う事で邪念が消える。
そう思っていた。


私は不器用すぎたのかもしれない。



今度生まれ変われたら―――


ラブのいる世界で、同じ刻を過ごしてみたい。


叶わぬ夢なのに。

もう、運命の矢は放たれてしまっているのに。


これがお前と会える最後の日になるのか。



でも…、これでいい。

私も楽になれる。

―――ラブの中で生きていられるのだから―――

END
564名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 01:51:34 ID:qtTZCfos
管理人さんすごい!
由美ちゃんの淡い恋心を通して、ラブせつのラブラブぶりがめっちゃ伝わりますw

管理人さんと>>557さん、感想いただき、ありがとうございました。
お二方に感想いただいたら、続きが浮かびました。

タイトルって難しいですね。
2話目【眠れる恋】
3話目【青い炎】
565青い炎:2009/10/02(金) 01:53:07 ID:qtTZCfos
最近せつなに元気がないのよね…。
『ラブと喧嘩でもした?』
アタシは何となく心配で、せつなにメールしてみたんだけれど。
その夜は、いくら待ってても返信は来なかった。

翌日、アタシは学校帰りに偶然見てしまった。
ラブとブッキーがキスしてるところを。
なるほど。せつなの元気のない理由って、これだったのね。

ラブは、昔からブッキーを可愛いがっていたし、ブッキーはいつもラブのお尻を追いかけてたっけ。

一時期、アタシに熱を上げていた時もあったけれど、今思えばあれは、ラブを忘れるためにアタシに逃げていたのね。

ラブはきっと、ブッキーを愛してる自分にも気づいてしまったんだろう。
それは確かにずるい行為だと思う。
でも何となくわかる気がする。
アタシも小さい頃、ふたりの可愛い幼なじみを同じくらい愛していたから。

けれど、今頃きっとせつなは、何処かで泣いてるんじゃないかしら…

こういう時、アタシの勘はとても良く当たるから不思議。
思ったとおり、いつものあの丘に、せつなはいた。

アタシは何も言わず、せつなの隣に腰かける。
せつなはアタシに気づいたけれど、何も言わず、瞳に涙をいっぱいに溜めて、アタシを見上げた。

何も話さないのに、せつなのくちびるはアタシに語りかける。
今だけ全部忘れたいの。忘れさせて。
美希なら忘れさせてくれるでしょ…

最初にメールした時、アタシは慰めるつもりだった。
けれど今はもう、この少女のことしか考えられなくなっている。

可憐に匂い立つ花に誘われる蝶のように、アタシはせつなに引き込まれ、ほのかに開いたくちびるをついばんだ。

くちづけた刹那、閉じた瞳からこぼれた涙を、アタシは次のキスで拭う。

アタシの胸の中で、青い炎のような思いが、静かに燃えはじめていた。
566名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 01:55:07 ID:qtTZCfos
以上、なぜだか美希せつに繋がってしまいました。
お目汚し失礼しました
567名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 02:03:43 ID:qtTZCfos
しまった…ort
青を蒼に訂正させて下さい
連投申し訳ないです
568 ◆ZU7CldKWo2 :2009/10/02(金) 02:11:15 ID:KfyOQPK+
上の方で雨の話題が出てたのに触発されて。
短いですが。

『Rain Drops』

※規制くらって書き込めないので、URL貼らしてもらいますね。

ttp://ikomaru.blog76.fc2.com/blog-entry-59.html
569名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 03:47:32 ID:fihgFRVo
今夜は投下祭りだったんだな。ほくほくw
由美ちゃんSS最高。こういう話、イイな。
生駒さんもあいかわらず、さすがです。日常の中の小さな幸せ。最高。

職人さん方、乙でした。今夜は幸せだー。
570名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 04:45:19 ID:qwSsVgt4
祈里×美希は良いですね。祈里×ラブも見たいです。
571名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 07:15:43 ID:iL8Bg3Fg
久々に投下祭りだ!

みんなうまいなぁ。
通勤の楽しみが増えた。

どの作品も、キャラの性格から逸れていないので、
動きや声が自然に脳内再生出来るんだよね。

俺も頑張ろう。


572名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 07:52:23 ID:JvrOj3Zy
確かに仕事行く前の楽しみにはなってるな。夜更かししてる時も気付けばこの板見てるしw

居心地良好
573名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 14:31:05 ID:8Lngjh+R
18禁置いていきます。
保管庫見てたら、複数でエロってないなーと思って書きました
574名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 14:31:33 ID:8Lngjh+R
クローバーことラブたち4人は、とある温泉旅館に来ていた。
トリニティのコンサートにバックダンサーとして招かれ、
ギャラがわりにもらった宿泊付き新幹線チケット。
それと銀週間とを利用して、皆で旅行と決め込んだのだった。

「温泉って私初めてよ」
「しかも、こーんな豪華な料理旅館に宿泊できるなんて、
 アタシたちって超ラッキーじゃない?」
「ご馳走いーっぱい食べようね!」
「ラブちゃん、ヨダレ拭いて…」

豪華な料理の数々に4人は眼を見張り、
目でも舌でも味わいながら次々と平らげてゆく。
合間に飲んだのは、種類も様々な美味しい缶ジュース…のはずだった。
実はそれらは、隣室のOL達が頼んだ缶チューハイ。
誰がどう間違えたのか、クローバーの部屋に運ばれた沢山のアルコールは、
何も知らない彼女たち4人の喉を潤してゆく。

やがて、それぞれが前後不覚となり、ひとり、またひとりと、
柔らかな布団の海に沈んでいった…。
575名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 14:32:27 ID:8Lngjh+R

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

美希は、ふとトイレに行きたくなって目が覚めた。
ぼんやりした寝ぼけまなこの視界の片隅に、なまめかしい白い脚が見えた。
浴衣の裾を割るようにはだけさせ、せつなの脚が白く浮かび上がっている。
すうすうと寝息をたてながら眠るせつなの周りには、いくつものチューハイの缶が転がっている。
そういえば、と美希は先程の光景を思い出した。
せつなが料理もそこそこに、すごい勢いで缶を開け、浴びるように飲み続けていたのを。

いつも母の晩酌相手をしている美希は、途中からジュースがお酒であることに気づいていた。
何となく言わずに黙っていたのだが…。
今思うと、こうなることを期待していたとも言える。

まったく、しょうがない子ね。
まだあどけなさが残るせつなの寝顔には、反面、端正な顔立ちから幽かに匂い立つ色香があった。

肢体に視線を移すと、年の割りに大きな胸の膨らみがふたつの山を形作っていて、
呼吸の度に盛り上がったり下がったりする。

まるで無邪気な天使のよう…。
たまらずせつなの生脚に触れる美希。
すべすべと指をすべらせると、しっとりとした肌に指が馴染んでゆくのを感じる。
576名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 14:33:02 ID:8Lngjh+R

その時。
「ずるいよ美希タン…」
囁いた声に振り向くと、頬を膨らませたラブが美希を睨んでいた。
「あたしだってせつなに触れるの、ずっとずっと我慢してたんだよ」

美希はクスリと微笑う。
「もう我慢は無用よ。ほら、ラブも触ってみて…アタシ病みつきになりそう」
「起きちゃわないかな…」

ラブは声を震わせながら、怖ず怖ずとせつなの浴衣の胸をはだけてゆく。
「大丈夫よ…せつなったら、缶チューハイを5本も飲み干したのよ」

「5本!?嘘でしょ…じゃあ当分、目覚めそうにないかも」
そう言いながら、あらわになったせつなの胸に無遠慮に指を伸ばすのは、祈里だ。

「ブッキー!いつから起きてたのよッ」
「ちょっと前から…」
言い終わらないうちに、祈里はせつなの蕾を口に含んだ。
くちびると歯を見事に使い分け、はむはむと上手に甘噛みする。
同時に両の掌は、双球を捏ねくりまわし、優しく揉みしだいた。

負けじと、ラブもせつなにくちづけ、舌でこじ開け咥内を侵す。
そのまま顔を中心に責め立てる。
耳朶にくちづけたり、耳元にふうっと息を吹きかけたり。

ふたりの攻撃に、美希は呆気に取られながらも、
自らの指を薄蒼色の茂みに侵入させてゆく。
割れ目に分け入ると、奥から奥から蜜があふれ、
美希の細い指に纏わりついてくる。
3人の容赦ない愛撫を受けて反応したせつなの秘所は、
つやつやと濡れそぼち、とめどなく蜜をあふれさせた。

「ん…あ…っ、ふっ、あぁ…あん…んん…ふぅん!」
その夜、せつなは甘えた声で鳴き続け、その声は皆を天国へと駆け上がらせる。
こうして長い夜は更けていったのだった。
577名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 14:33:58 ID:8Lngjh+R
了です。昼まっから妄想垂れ流してすいません
578名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 14:42:32 ID:8Lngjh+R
タイトル【浴衣萌え】で。いいタイトル思いつかね
579名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 15:05:10 ID:QiC2g+Tj
香しき微エロス…
昼間からGJすぎるぜ…
580名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 15:43:12 ID:viEICCnM
>>576
せつな総受けGJ
581名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 16:51:39 ID:wuaI9kGj
GJ!総受けすぎるw
次の日は朝からせつなの逆襲とかどうですかw
せつなは実はテクニシャンだと思ってみたりしてる
582名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 17:07:35 ID:JvrOj3Zy
ソレダ!!!
逆襲のイーせつな。
実は意識あった状態で3人を受け入れてたと…。
583名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 18:10:55 ID:s2QdIPSm
しかし、1人で三人同時に相手にするとなると、かーなーり無理がないか?

はっ、そうか!三人が寝入ったスキに手足を浴衣の帯で縛ってしまえばいいんだぜ!元兵士のせっちゃんならば、拘束術などお手のもののハズ!
目隠しをするのもいいな。
1人、また1人と導かれてゆく…それを音でのみ知る戦慄!最後に残るのはただ一人。ペロリと唇を舐め、「ごちそうさま…」と満足げな笑みを浮かべるせっちゃん…



ここまで妄想するのに10秒かからんかったw
584名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 18:26:54 ID:s2QdIPSm
妄想補足

最初の獲物は美希たんか?いや、やはり最後にじらしながらじっくりと、か?
585名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 18:40:40 ID:s2QdIPSm
今更ながら、>>562GJ!

>>443です。自分らの妄想を、SSに昇華していただけるとはww
586名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 20:24:42 ID:zLcrRafZ
なんか何度も読み返してるうちに>>555の話が個人的にツボったw
GJ!
587名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:17:55 ID:qtTZCfos
>>586
感想とか嬉し過ぎる!
また書いてみようという原動力になりました
ありがとうございます〜
588名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:19:55 ID:JvrOj3Zy
美希たんはやはりラストだな。逆襲してラブッキーを仲間にして、言い出しっぺの美希を最後に落とすと。

が、夢落ちでみんな朝から悶々としちゃうんだw

で、やっぱり四人が一番!てな感じでイチャイチャが始まるのよ!

異論は認める。悪気は無いから許せw
589名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:47:26 ID:j4MSdbpL
妄想祭り開催中ww こう言うの大好き。

暫く来ない(って言っても3日くらい)うちに、また保管庫にどっさりだ!
しかも台湾の方まで!勉強中の外国語で物語を書こうとする気持ちに、
心からエールを!


>>555
浮気話は自分もかなり気になってて、続きとか妄想してた!
自分の中でもせつなは美希に逃げてたから、続きとかすごい嬉しい。
また書いてくれるって、私、信じてる。


そんなわけで、黒ブキが投下します。
今回はちょい鬱なラブ。相変わらず暗い。そしてあまり展開なし……
タイトルは、「目隠しの気持ち」
590目隠しの気持ち:2009/10/02(金) 22:49:25 ID:j4MSdbpL
(……眠ったのかな?)


ラブは胸元に顔を寄せて、規則正しく肩を上下させ始めたせつなを覗き込む。
せつなを起こさないよう、慎重に体を離す。少し体をずらし、寝顔が見えるように。
長い睫毛が影を落としている。熱のせいか、いつもより唇が赤い。
頬や顎の線が痩せた為に少し鋭角になっている。


けど寝息は、すぅ、すぅ、と心地よく聞こえ、少し前の浅い呼吸の寝苦しさは
感じられない。



(少しは安心してもらえたのかな……。)



せつなを安心させてあげられなかった。
それは、他ならぬラブ自身が安心してなかったから。

(よく言えたもんだよね……。)
さっきの自信満々な自分の態度がおかしくなる。せつなが自分から
離れて行かないか……、それに夜も眠れないほど怯えていたくせに。


せつなに出会って、恋に落ちて……、今までの自分からは考えられないような
自分にいくつも出会った。
誰かを好きになる。それってすごく楽しくて幸せな気持ちになるんだと思ってた。
今までも、人を好きになった事がなかったわけじゃない。
でも、どれも(…いいな。)と思う程度の、好意にほんの少しの甘酸っぱさを
加えた幼く淡い想い。
その人を思うとほんのり胸が熱くなって、ちょっとくすぐったいような。
幸せで温かい気持ち。


だから、恋もその延長上にあるんだと思ってた。
もっと幸せで、もっと熱くて、もっとドキドキするような。
それは半分当たってた。想像してたよりうんと、熱くて、激しくて。
どうにかなってしまうんじゃないかと思うくらい心を揺さぶられ、掻き乱される。

そして、幸せと同じかそれ以上の不安や苦しみ、知らなかった自分の醜さも
嫌と言うほど思い知らされた。
591名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:50:28 ID:j4MSdbpL
会う度に違った姿を見せたせつな。
初めは古びた洋館の占い師。次に出会った時は、ちょっと不思議な雰囲気を纏った、
でも、とても綺麗な女の子。
そして、いつも高い所から見下ろし、容赦なく痛めつけてきた敵。
ラビリンスのイース。


その二人が同一人物だと分かったとき、世界が砕け散るような衝撃を受けた。
どん底まで落ち込んで、けど、諦められなくて……。

いつせつなを好きになったのか……、今となってはもう思い出せない。
気が付けば、それは当たり前の事実として胸の中に根を這わせていた。
せつなへの想いを認める葛藤の時間すらなく、二転三転する事態に翻弄され、
再び手を繋いだ後は………

もう二度と放さない。どこへも行かせない。
それしか考えれなかった。

(あの頃のあたしってば、すごい行動力だよね……)


取り戻した、と思った矢先のイースの死。
そして、その現実をまだ受け止め切れないまま迎えたパッションの誕生。
その時の震えるような歓喜。
だけど彼女は差し出した手を取ってはくれず、目をそらして立ち去ってしまった。


あたしは焦ってた。
以前の、イースだった頃のせつなはいつだって、フラりと現れては
またいつの間にか消えてしまうような女の子だった。。
いつも姿を見せるのは彼女の方から。連絡しようにも、捕まった事はない。
それでも途切れる事なく会っていたから、それほど不自然には感じなかった。
こちらから連絡しなくてもちょくちょく会いに来てくれるんだから、
好意は持ってもらってる。そんなふうに、深くは考えてなかった。
今にして思えば、敵であることを隠してたんだから、余計な情報
は与えないようにしてたんだろう。
いつも巧くはぐらかされていた気がする。


気付かないうちに、心の奥底で不安が燻っていた。
いつか、会えなくなるんじゃないかって………。
592名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:51:52 ID:qtTZCfos
sien
593名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:52:41 ID:j4MSdbpL
今しかない。せつなを丸ごと手に入れる。
せつながプリキュアである事を受け入れ、仲間としてやっていく事を誓ってくれた。



せつなの行き場が無いことを理由に、半ば強引に家族として迎え入れた。
心配だから。力になりたいから。すべてせつなの為に。

でも、本当の理由は……


今なら、せつなにはあたしかいない。
今なら、あたしだけを見てくれる。
だから……



だから無理矢理、恋人にした。
愛される事を知らなかった彼女に、徹底的に身勝手な愛を叩き込んだ。
心に目隠しをして、あたし以外がその瞳に映らないように。
体を繋ぎ、愛してると囁き、愛されると言うのはこう言う事。
そう、繰り返し……繰り返し…。



せつなが、周りを見渡す余裕が出来た時には、もうすべてあたしのものに
なっているように。
身も心もあたしのせつなに。



(………その結果がこれ……)



せつなをボロボロにした。
祈里の心を玩び、壊した。


とりとめなく浮かんでは消える思考の欠片。
せつなの寝顔を眺めながら涙が滲んでくる。
後悔、と言うには余りにも苦い思いに胸を掻き毟りたくなる。


自分だけが悪かった、とは思わない。
けど、最初に間違ったのは間違いなく自分だ。


祈里がせつなに送る視線。それは確かな質量と熱を持っていた。
且て、自分がせつなに送っていたのと同じ種類。
だから、思い込んでしまった。祈里も同じだと。


祈里はせつなを欲しがってる。
あたしと同じように、身も心も。



本当にそうだったんだろうか。
594名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:56:44 ID:j4MSdbpL
祈里がせつなに送る愛おしそうな視線。
ただ、祈里は愛でていたかっただけなのかも知れない。
その姿を。声を。微笑みを。


ふと見付けた、今まで見たことのない花が蕾をつけ、日に日にほころんでゆく。
どんな色をしているのか。どんな香りを放つのか。
息を詰めて見守り、そっと大切に。触れる事すらせず。
誰か一人のものになるなんて、考えもせず。


なのにその花は、いつの間にか無遠慮な手で摘み取られてしまっていた。

誰のものでもない、そう思っていたのに。


摘み取った手は自慢気に見せびらかす。

(ほら、綺麗でしょ?)

けど、決して自分以外は触れさせない。

(あなたは見るだけね。)

これは、もうあたしのものなんだから………。



あたしが焦って突っ走らなければ、


そうかも知れない。違うかも知れない。後悔がそう思わせてるのかも。


(あぁ……、ダメダメだぁ……。)
また思い込みで凝り固まりそうになってる自分に気が付き、溜め息が出る。


前向き、と言えば聞こえは良い。
何でも良い方に考える。ネガティブな事も自分に都合良く解釈する。
今までずっとそうやってきたけど、今回ばかりは無理だ。
どうやったって誰も悪く無い、とはならない。
自分が悪かった。そう思うのは簡単。でもそれじゃ、自分の傷を舐めてるだけ。

せつなは祈里との事、切っ掛けは結局話せなかった。(……庇ってるの?)
そう思うと、自分で話さなくていいと言っておきながら胸の奥が
ザワザワと波立つ。
そこでも、せつなと祈里の関係はせつなが望んだものではない。
祈里に強要されたんだ、と当たり前のように思っている。


せつなは悪くない。裏切ってなんかない。

祈里を傷付けたのはあたし。祈里だって苦しい。


幾つもの気持ちが攻めぎ合い、浮かんでは消える。
(あたしは、どうしたいんだろう。)
595名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 22:58:05 ID:j4MSdbpL
元に戻りたい。でもそれは無理。
見てしまった光景は忘れられない。気付いてしまった自分の汚さからも逃げられない。
せつなの傷は癒えても消えはしない。



祈里はせつなを傷付けた。それは間違いないだろう。絶対に許せない。
そして同時に、せつなと同じくらい祈里を失いたくないと思っている自分に気付く。


せつなは戻ってきてくれた。
傷付いて、ボロボロになって、怯えながらも自分の意思であたしを選んでくれた。
ううん、最初からせつなの心はどこにも行ってなかったのに、
あたしが見失ってたのかも知れない。
せつなは罪人のように震えながらもあたしに手を伸ばしてくれた。
自分で鎖を断ち切り、血を流しながらも自分で自分の場所を決めた。
あたしの側にいてくれるって。



誰より大切で愛おしいせつな。今、腕の中で眠ってくれている。

もう、どこにも行かない。


身勝手で欲張りなあたし。


これさえあれば他に何もいらない。一度手に入れ、失ったと思い込み、
でも再び抱き締める事が出来た。

その途端に、今まで持っていたものも手放すのが惜しくなる。

優しく温かだった親友。
お互いに何も言わなくても通じ合う、幼い頃から培ってきた居心地の良い空気。

(ブッキーは、もう、ブッキーじゃなくなったの……?
……あたしが、そうさせちゃったの……?)



いつも思ってた。祈里の笑顔はふんわりと優しくて、まるで甘いお菓子みたい。
その笑顔を瞼の裏に思い描こうとする。
なのに、大好きだった筈の笑顔は像を結んだ途端に滲んでゆき、
その形を成さない。


眠っているせつなに額を寄せる。


一言も、あたしも祈里も責めなかったせつな。
あたしに、せつなくらいの勇気があるだろうか……。
傷付いても、血を流しても、自分でどうするか決める。そんな勇気が。
596名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 23:07:28 ID:j4MSdbpL
以上です。>>592支援サンクス。


亀レスだが、>>415は前スレ209だよな。俺の婚約者ww
まだ読んでてくれてるみたいで嬉しいよ。
元々はアンタに捧げたエロ話のはずだったのに……、
思えば遠くへ来たもんだ。
アンタは謂わば原作者だもんな。


今となっては、正直、妄想に肉付けしていく作業は楽しかったよ。
自分オリジナルに入った途端、書くの遅せぇ……。


長い話を破綻無く治める人って尊敬するわ。


生駒さんとか、前にいた美希ブキの人とか。
597名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 23:23:35 ID:qtTZCfos
>>596

>>415=前スレ209=>>592だったり…汗

もちろん追いかけてるさ!
黒ブキたん、これから他にも色々読んで行きたいからトリとかつけて!
もしくはブログ…とかw
なんて欲張り言ってゴメソ

ラブの気持ち読んでて泣きそうになってしまった。
アナタやっぱり心理描写上手過ぎアルよ!
そのテク見習いたい…

GJ!次回作楽しみ過ぎだ
今夜会えて良かったよ!
598名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 23:37:53 ID:iL8Bg3Fg
>>596

これ普通に小説だよね。
読みふけってしまったわ。

あんたの表現力もすげぇよ。
599名無しさん@秘密の花園:2009/10/02(金) 23:45:59 ID:fIBAQ5f7
>>543
早速の保管ありがとうございます
自分の書いたものが職人さん達の作品に並んでて感動した
そしてミスを発見した……っ!orz
>>518の美希たんの台詞
×「じゃあお昼は私に会いたくなかったの?」
 ↓
◎「じゃあお昼はあたしに会いたくなかったの?」
美希たん本当にごめん…
そして保管屋さまごめんなさい…
お手数おかけ致しますが修正お願い致します…二度目のシニタイorz

普段はサイトで書いてましゅが百合ははじめてです
というか百合にはまる日がくるとは…フレプリ…恐ろしいアニメだ…
私はエロは通常の1.5倍速になるんですが、確かに変な体力は使う気がしますね
600名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 00:06:16 ID:UpmkSAjN
>>599
サイト教えてくらさい
601名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 00:21:46 ID:evH5gVe8
>>596 黒ブキさんはいつも心理描写が丁寧で、暗い感情が多いにも関わらず、
ラブならラブのキャラの枠からはみ出ていないというところが凄いです。
勿論、エロスなSSも大好きです!!
大変だとは思いますが、ラブやせつな、特に祈里がどうなっていくのか、
今後の展開を楽しみに待っております。

黒ブキさんの後に投下するのも気が引けるのですが、
自分にはなかなか投下する時間がないもので。

>>396〜398「夜這い」の続きになります。

タイトル「後朝」
ラブ×せつな  リバあり
せつな視点  R−18? お嫌いな方はご注意を。
602「後朝」:2009/10/03(土) 00:23:04 ID:evH5gVe8

夜が更にふけた、桃園家のラブの部屋。


隣では、ラブは気を失うように眠ってしまった。

私はそのまま眠ることもできず、かといって、自分の部屋に戻るのが惜しい気がして、窓から見える月を眺めていた。


私は、私とラブの関係が、このままではいけないと思っていた。
私達は同姓どうし、世界的な流れとして、同姓のカップルも認められはじめているし、
もしかしたら、将来法律が変わって、同姓でも結婚できたりするのかもしれない。

けれど、永遠に変わらない問題。
自分達の間に子供はできないのだ。どう考えても、未来のない関係。

私には、おじさまとおばさまに大きな恩がある。
身寄りのない私を引き取ってくれ、学校へ行かせてくれた。
そしてなにより、家族のいなかった私に家族のぬくもりと、幸せを教えてくれた。
その恩に報いるためだったら、私はなんでもしたい。
必要なら死ぬことだって。

おじさま達が私達の関係を認めてくれたとしても、
私達の関係が未来も続くものであったなら、許してはくれないだろう。


私はどうしたらいい?どうすればいい?
どうして今までのように、友人で居られなかったの。

私は月の中に答えを見出したい、そう思って、ずっと月を眺めていた。


「かぐや姫みたい」
眠っているとばかり思っていたラブが身を起こし、私を見ていた。

「かぐや姫って、何?」
「えっと確か、月から来たかぐや姫が、帝とかの求婚を断って、月に帰る話」

違う世界から来た異邦人?本当に私みたい。

「そう。だったら私はかぐや姫かもしれない。
 違う世界から来て、違う世界へ帰っていく・・・」

そう呟く私の姿は、ラブには弱々しく思えたのか、
駆け寄ってきて私の背中を抱きしめてくる。

「せつな、あたしはせつなのそばにずーっといるよ。
これからも一緒にたくさんの幸せゲットだよ!!」

どうしてラブはいつも私の欲しい言葉をくれるのだろう。
涙が溢れそうになるのを、なんとか、瞼に押しとどめ、

「・・・精一杯、頑張るわ」
そう言うのが、精一杯だった。
603「後朝」:2009/10/03(土) 00:24:34 ID:evH5gVe8

次の日の夜、私とラブは夕食の後片付けをしていた。
私が洗った食器を、隣のラブが布巾で拭いていく。


「せつな、今夜あたしの部屋へ来る?」
とこっそり、おばさま達に聞こえないように聞いてきた。

「どして?」

私はわざとおばさま達に聞こえるように言う。口喧嘩しているように見えたのか、
何事?といった風におじさまもおばさまもこちらを見る。

ラブは悲しげな笑顔を浮かべ、何でもないといった風におばさま達に向かって首を振り、私のそばから離れていった。

これでいいんだ、と私は自分に言い聞かせた。


夜が更けて、私は一人ベランダに出ていた。
後ろを振り返ると、ラブの部屋が見える。

真っ暗になっていて、物音ひとつしない。

私より早く寝てしまう彼女のことだから、もう寝てしまっているだろう。
本来なら、私だって眠っているような夜更け。
私は、ラブが寝てしまった頃を見計らって、ベランダに出た。

中天に浮かぶ月を見上げる。

ラブが昨夜言ったように、私がかぐや姫だったら、月の使者よ来て。
そう思い月を眺めるが、かぐや姫でない私には使者など来るはずもなく。

第一、私には帰るところもないじゃない、と自嘲したくなる。


もう眠ろう。
どうしても見えない答えに、寝ることのほうが建設的に思えて、私は部屋へ戻った。

604「後朝」:2009/10/03(土) 00:26:34 ID:evH5gVe8

「せつな・・・せつな」
私を呼ぶ声がする?

目を開けると、ラブが私のベットに腰かけ、私の顔を覗き込んでいた。


しまった。さっき、考え事をしていて、ベランダ側の鍵を閉めなかったことに気づく。
いつもだったら、ドアもベランダ側の扉も鍵を閉めるのに。

そういう私の思考を読み取ったのかどうか、
ラブは私の大好きな笑顔で、私を見つめ続ける。
私はその笑顔に、胸が締め付けられ、言葉にすることができない。

無言でいる私に、

「せつな、せつなが悩んでること分かってるんだ。
お父さんとお母さんのことでしょ」

とラブが言う。
驚く私に、ホラやっぱりといった感じで笑いかけてくる。

「お父さんとお母さんのことは気にしないでとは言わないけど、
今はこのままでいちゃダメかな」

「あたしは今せつなと一緒に居たい。
せつなといっしょでなきゃ、たくさんの幸せゲット!できないよ。
今のこの気持はもしかしたら、未来にはなくなっているかもしれないけど。
ホラ、あたりまえのことなんてないでしょ」

本当にラブはいつも私の欲しい言葉をくれる。
嬉しさや哀しさや申し訳なさ、いろんな感情が私の体に溢れ、
体内から溢れ出たものは、目から一筋の涙として流れ出る。
605「後朝」:2009/10/03(土) 00:27:13 ID:evH5gVe8

声もなく泣いている私を見ていたラブが、突然、真剣な表情になって、

「せつな、いい?」
何がと問うまでもない。ラブの顔が近付いているのだから。
私はその問いに答えるように、目を閉じる。


「今日はあたしの番」
そう言い、私の唇に口づける。
啄むような優しい口付けは、私の口だけでなく、額、瞼、鼻、頬にも。
私の顔にキスの嵐が吹き荒れる。

最後に再び、私の唇に戻ってきて、舌で私の唇を開けるよう促してくる。
私はそれに応え、口を少し開ける。その狭い隙間からラブの舌が入ってくる。

ラブは挨拶するように私の舌をつつき、私も挨拶し返す。
優しいキスはだんだん熱を帯び、舌を絡ませ合うような濃厚なものへと変わっていく。

私がキスに夢中になっている間に、ラブの手は下の方へ。

いきなり下着の中に侵入し、昨夜私がしたように、入口に指の先しか入れてこない。


「せつな、どうして欲しい?」
あたしだって言わされるの、いつも恥ずかしいんだから。
と言って、私の顔を覗き込む。

私を恥ずかしがらせようと思ったんだろうけど、そうはさせない。
私は下着の中のラブの手を取って、自分の一番敏感な部分へと導き、

「ここを触って」
と命じる。


ラブはきょとんと、豆鉄砲でも食らったような表情をする。
そのラブの表情とこの場で行われていることのギャップが可笑しくて、
私の口から思わず笑いが漏れる。

「ふふふ」
「あはは」

一旦笑い始めたら、深夜だから止めなきゃという思いは、かえって笑いを増大させ。
私とラブはひとしきり笑った後、

「「もう寝よう」」
と、私とラブの声が見事に重なり、さらにお互い笑った。


私はその夜、ラブの腕に抱かれ、ラブに包まれて眠りについたのだった。




606名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 00:28:18 ID:evH5gVe8

完結しているものを無理矢理繋げようとすると綻びが。
一応修復できた・・はず。

この後も続く予定ですが、いつ投下できるかは未定。


注意 
もし前作「夜這い」を見ようと思われる方がいらっしゃいましたら、
保管庫の方をご覧下さい。投下したのと、最後の部分が違っていますので。
607名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 00:40:21 ID:HiD8P/9B
>>606
GJ!
ラブせつ雰囲気でてますよね
ほんと二人の声が聞こえてくる…
同棲?居候?ならではの辛さと中学生らしいかわいらしさ…
素敵です

>>600
サイトはジャンルとかいろいろ違うんです
言い忘れてごめんなさい
608名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 00:56:30 ID:/vm0WfOt
>>566
早速の続編、とても良いお仕事!
4人がどうやら入り乱れそうな予感ですな。。。
こーゆー時のクローバーキャプテンは強いですよw
メラメラ燃えちゃいますよw

>>生駒さん
保管庫への保存、文章お借りしても宜しいでしょうか?
もしくはリンク貼りになるのかな?
とご無沙汰でした。お待ちしておりましたー

>>577
昼Hブーム到来ねw
体質的に美希たんはお酒強そうだが、飲みまくったのが
せっちゃんとか!ラブやん我慢してたんかー!
はぁ〜総受け総受け〜w

>>黒ブキさん
1日見ないだけで、このスレは遠くへ行ってしまいそうな希ガスw
来ましたね欝ラブさん。。。
もうね、せっちゃんを愛しすぎたがための展開ですよ。
そんなに責めなくてもイイのに…。
ブッキー、元気でやってますかorz

>>606
リアルな世情を入れた所が、せつなの苦悩を物語ってますよね。
生駒さんも書いてましたが、桃園家なら理解してくれるはずなんですよ。
子供がいなくても、幸せに暮らしてる家族はいっぱいいるのだから。
お願いだからせっちゃんには幸せになってもらいたいー!

ここまでのSSは保管・修正済です。各自チェックよ!

投下される方たちへ
よほど忙しくない限り、全ての作品に感想・コメントします。
微量ですが少しでもお力になりたいので…。
住人の皆様、どうかお許しをー。
609 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:33:32 ID:SwOVslNj
こんばんわ。
昨日投下後に>>563読んだら、妄想というか
想像が膨らんでしまいました。

23話の前半ベースです。
百合ゼロで申し訳ないです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今日で、私の命は終わる。

ナキサケーベのカードを使い切っても
プリキュアを倒せなかった私は、
寿命を操作され、今日限りの命となった。

必要のない人間は、排除される。
私も、必要がなくなったということだ。


寿命を止められた人を、たくさん見てきた。
皆、一様に無表情だった。
死も、当然のように受け入れる。


私にも、その時が来た。



610 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:34:29 ID:SwOVslNj

手紙を見た瞬間は、
激しく動揺した。

私が、必要のない人間となったこと。
存在する価値が無い人間となったこと。

しかし、任務を果たせなかったこと、
兵士として使い物にならなくなったことは、
この処遇を受け入れるには充分な理由だった。

やるだけのことは、やった。
私には、これが精一杯だったのだろう。


みんな、そうやって人生を終わる。

眠るようなものだ。

目覚めないだけだ。



611 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:35:35 ID:SwOVslNj

椅子に腰を下ろし、
目を閉じる。

思い出されるのは、なぜか
ラビリンスではなく、ラブとの思い出。


抱きしめてくれた。
笑いかけてくれた。
手を差し伸べてくれた。


そのラブでさえ、もう
私を必要とはしていないだろう。

正体を隠して、だまし続けた。
夢を、壊し続けた。
差し伸べられた手を、払いのけ続けた。
友情のしるしも、踏みつぶした。


思いつく限りの、憎まれることを
やってきた。


絶望に満ちたラブの表情が浮かぶ。

胸が、掻きむしるほど苦しくなる。


612 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:36:18 ID:SwOVslNj

部屋を見回す。
片付ける物など、なかった。


指を曲げ、手のひらを合わせる。

「スイッチ、オーバー」

手を伸ばし、東せつなの姿に変わる。


無意識に、手が
胸元のペンダントを探る。

指先が空を切り、それがもう
無いことに、あらためて気づく。


私とラブをつなぐものは
もう、何もない。


占い館を出る。
もう二度と、ここに戻ってくる
ことはないだろう。


613 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:37:34 ID:SwOVslNj

命が尽きる前に、
ラブと決着をつける。

おそらく、勝負にならないだろう。

私にはもう、体力が残っていない。
簡単に倒されるかも知れない。

それなら、それでいい。

憎まれて、倒されて。消える。
今の私には、よく似合っている。


『我々の全ては、メビウス様に決められている。
 もしや、それ以上のものを手に入れられるとでも
 思っているのか?』


サウラーには
解っていたのかも知れない。

私が無意識に「それ以上のもの」を
求めていたこと。

ラブの笑顔。
友達。
そして、幸せ。


求める全てのものは、
掴むことが出来なかった。


614 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:38:31 ID:SwOVslNj

草を、踏みしめて歩く。

遠くから人影が
近づいてくる。

やはり、来た。


涙があふれそうになる。

最後に、ひとつ望めるのなら、

もう一度、抱きしめて欲しい。



今さら、何を。

心を、憎悪で塗りつぶした。


躊躇なく、ラブが
私を倒せるように。


615 ◆BVjx9JFTno :2009/10/03(土) 01:43:23 ID:SwOVslNj
以上です。
お目汚し失礼しました。

タイトルは「One Last Time」でお願いします。

616名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 01:50:35 ID:/vm0WfOt
>>◆BVjx9JFTnoさん
素晴らしい。そして、嬉しい。ここは一つ作品を協同リンクしませんか?
イースってほんとはいい子なんだよー。涙を流せる子なんだよー。
せつない作品も好き。さすがお仕事キッチリですな。
617名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 02:03:57 ID:ahqsh+5L
容量が400を超えたよ。今回も早いなw

保管屋さん気にしないでイイよ。あなたのこのスレ貢献度はパネェからw

ラ「あたしたちって結構人気あるんだね。」

せ「ラブのおかげよ。」

美「せつなが総受けってトコもポイントよね。」

ブ「わたしは、美希ちゃんの魅力が存分に発揮されてるからだと思うけど。」

ラ「そだね。凛々しくて時々慌てちゃうトコとか。」

せ「慌てちゃうと言えばブッキーじゃないの?」

ブ「ふぇーん…」

美「せつなー、いじめちゃダメでしょ?」

せ「ご、ごめんなさい。私、どうしたらいいかわからないわ…」

ラ「ブッキーは女の子だよね、ホント。」

ブ「え?わたし可愛い?」

美「自分で言っちゃったよ、この子…」

せ「私も可愛らしい女の子になりたいわ。」

ラ「それ以上可愛くなってどーすんの?」

ブ「ラブちゃんのお嫁さんになるんだよね!」

美「だーめ」

ラ「え…」
せ「どして?」

美「よ、四人仲良く…」

ブ「あ、なるほど。」
せ「???」

ラ「料理なら任せて!毎日美味しい手料理作ってあげる!」

美「働いていっぱいお金稼いでくるわよ。」

ブ「わたしも獣医さんになって働くね!」

せ「炊事洗濯お買い物、精一杯頑張るわ!」

こうして四人は幸せに暮らし始める。

事が希望だw
618615:2009/10/03(土) 02:17:16 ID:SwOVslNj
>>616

テーマ被ってしまってすみません。
こちらこそ、共同リンクよろしくお願いします。
619名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 02:42:23 ID:cxi+KNYm
黒ブキです。

>>592はアンタだったか。ありがとう。
トリップも付けようかと何度か思ったけど、面倒で放置してた。
でもこれだけしつこくやってんだから、付けた方が分かりやすくていいかな。
次の投下から付けるようにするよ。


>>598
感想ありがとう。小説とかって誉めすぎw でも嬉しいから次回も頑張るよ!


>>601
続編GJ! こう言う現実感を絡ませるのって難しいよね。
あんまりリアル世界の事情を入れすぎると醒めちゃうし。
クールさを残しつつ泣き虫なせつながいい!!

それに、キャラを壊してないってコメントが嬉しい。
ブッキーをあんなにしといてなんだけど、
その辺は気を付けてたつもりだったから。


◆BVjx9JFTnoさんの作品はなんか、詩を読んでるような気分になるよ。。
短いセンテンスを繋げて、行間の余韻で雰囲気を出す作風に凄く色気を感じる。
自分はつい、詰め込みすぎちゃうから見習いたい。


そして保管屋さん、いつもお世話になってます。
あなたのコメント、スゲー励みになってます!
保管庫の補足コメも毎回丁寧で楽しみなんだ。
ブキを何とかいい方向に持っていきたい!白化するか黒いままかはわからんけどw


長々ゴメンよ。いつも感想やレスのお礼が中々書けないもんだから。
620名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 02:51:35 ID:cxi+KNYm
おっと、>>617に今気が付いて読んだ。

こう言う幸せなのいいなぁ……。自分、会話だけで構成するの苦手だから、
こう言う会話多めの作品読めるのは楽しい。それぞれの特徴が生きてていいね!
621名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:19:50 ID:EAtGtMkZ
誰もいないみたいなんで―って言えない雰囲気だな昨日今日はw
由美ネタ部分ちょっと>>416さんと被っちゃったけど、置いていきますね。
「その手の中にあるもの」の後日談になります。
>>168のおまけのノリなんで、あれがダメな方は回避お願いします…すいません。
バカなネタものですので、軽く読んでやってください。この切ない流れで投下するのも気が引ける…。
過激なヤキモチ焼きせっちゃん<アイスかえせモード>OK、モテモテ?のラブOKって方はどぞ。
タイトルは
         好きの反対〜せつなとラブのガマン対決〜
622名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:22:25 ID:EAtGtMkZ

「……ねえ美希、ちょっと聞きたいことがあるの」

 ある秋の日のこと。
 美希と二人で、彼女のイメージチェンジの為の服を買いに行った帰り道。
 私はいつも感じていた疑問を美希に投げかけてみる事にした。
 こんな事は―――ラブには聞けないから。
 
「?何よ、せつな?神妙な顔しちゃって?」
「しんみょう?」
「んー…そうね、悩んでて言いにくそうな顔してるって事よ」
「そう」

 悩んでる顔……してるんだ、私。

「せつなって勉強は出来るって聞いてたけど、案外抜けてるっていうか、感情面の事は疎いわよね」
「ぬけてる?」
「あー、ゴメン。いいわ、続けて」

 少し困ったような顔で話を促す美希。
 私は少し迷ったけど、思い切って口を開く。

「……自分の中にね、たまに凄く嫌な感情が出てくるのを感じるの」
「嫌な感情って……例えば?」
「……怒ってるような、悲しいような、暗い感情」

 何て表現すればいいんだろう。
 あの心の中に湧き出す気持ちを。
 
「じゃあ、どんな時にその感情が出てくるか、説明してみてくれない?」
「………」

 私の顔を覗き込んでくる美希に、なかなか返事が返せない。
 ―――ブッキーより美希の方がこういう事に詳しいかなって思ったんだけど、いざとなると聞きにくい
ものだわ。
 だけど、美希と二人きりになる機会なんてそうそう無いんだからと、自分を奮い立たせて、続ける。

「…………ラブが、他の子と仲良くしてる時とか……」
「………」

 今度は美希が言葉に詰まった。そんな深刻な事なの……?
 もしかして私、何か病気なんじゃ……?

「イライラして、でもすごく泣きそうな気持ちになって、モヤモヤして堪らなくなるの……それでラブに
当たったりして……」
「……せつな、それって……」
「分かるの?美希?」

「……ただのヤキモチ、なんじゃないの?」
「?ヤキモチ?」

 うーん、と頭を抱え込む美希。
 
「……難しいな……嫉妬、って言っても分かんないか。あのね、あたしだって、ブッキーが他のコとあんまり
仲良くしてたらせつなと同じ気分になるわよ」
「美希も?なんで?」
「いや、それは―――」
623名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:23:50 ID:EAtGtMkZ
 ??美希は少し慌てた様子。

「……ま、まあそうね、好きって事の裏返しみたいなものよ、その気持ちは」
「裏返し?」
「そう、それがヤキモチって事……で間違いじゃないと思うわ」
「…………そう…………」

 裏返し。

 好きの反対が、ヤキモチ。
 
 つまり、嫌いって事なんだ、ヤキモチって……。
 
 胸の奥が痛む。
 私、ラブを嫌いになりそうになってるって事なの……?
 
「……そういえば前に、ラブがせつなはヤキモチ焼くと怖い、って言ってたわね……」

 美希の呟きを私は聞き逃さなかった。

(怖い……ラブが私の事を……!?)

 あまりのショックに、血の気が引いていく。
 ヤキモチって事をすると、私はラブを嫌いになって。
 ラブも怖がって、私を嫌いになる。
 
 それじゃ、私達お互いに――――――。

「ま、それほど気にする事じゃないわよ。―――――どっちかと言えばラブが反省すべき事。あのコ、少し
八方美人なトコあるから……今度会ったらあたしが良く言って聞かせて―――」

 美希が語りかけてくる言葉も、今の私の耳には入ってこなかった。
624名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:26:30 ID:EAtGtMkZ
                    *
 
「東さん、ごみ捨てお願いできるかしら?」
「分かったわ」

 掃除の時間、ごみ捨てを頼まれた私は、校舎裏にあるごみ置き場へと向かっていた。
 その途中。

「!!」

 ラブが他の女の子と二人きりで、楽しそうに何か喋っていた。

「―――だからあたし、もっとラブと………」
「いや〜、由美、そんな事言われたらテレちゃ……!!ってゴメンね〜!その話はまた今度〜。じ、じゃあ
またね!!」

 私の視線に気付いたのか、慌ててその子と離れ、私に駆け寄るラブ。
 そして、誤魔化すように笑いながら、早口で話し出す。

「あ、あははは〜。い、今ね、ちょっと由美に彼氏の事で相談されてて〜!て、テレちゃうよね、知り合い
の恋の話とかさ〜。はは……」
「………そう」
「?」

(我慢我慢……)
 
 ラブは不思議そうに私の顔を覗き込んだ。

「あれ?……せつな?どこか調子悪いの??」
「………別に悪くないわ」
「……ホント?いつもと何か違うような……」
「私はいつもどおりじゃない。変なラブ。ふふっ」

 私は嫌な気持ちと必死に戦いながら、微笑んでみせた。
 ラブも私につられて、引きつった笑いを浮かべる。

「は、はは〜。そ、そうだよね。いつもどおりだよね。ゴメンゴメン!あ、そ、そのごみ、良かったらあたし
が持つよ!せつな!」
「ふふふ、結構だわ、ラブ」
「あ、あはは〜」
「うふふふふふ」

 笑いあう私達を、廊下を歩く生徒達が、怖いものを見るような眼で、遠巻きに見つめていた。
625名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:28:59 ID:EAtGtMkZ
                    *
 
 学校からの帰り道。
 私達は、ラブが前に知り合ったというプリキュア好きの少女に会うため、町の病院へとやって来た。

「やっほ〜!千香ちゃん!」
「ラブお姉ちゃん!来てくれたんだ!」

 ラブと抱き合う少女。
 姉妹みたいで、ちょっと微笑ましい。
 それを見ていると、私の中のさっきまでのモヤモヤが消えていくよう。
 
「?……ラブお姉ちゃん、そっちのお姉ちゃんは?」
「あ、そだ。今日は千香ちゃんに紹介しようと思ってきたの。一緒に住んでる、東せつなお姉ちゃんだよ〜」
「よろしくね、千香ちゃん」

 差し出した私の手に、千香ちゃんは無反応。
 それどころか私から眼を逸らすように俯いて。
 
 何!?私何か悪い事……?

「……一緒に住んでる……?」

 千香ちゃんの肩は何故か震えていた。

「ええ、そうよ。私とラブは一緒に――――」
「ウエ―――ン!ヒドイよ!ラブお姉ちゃん!!」

 火がついたように泣き出す千香ちゃん。

「千香の事、お嫁さんにしてゲットだよ!って言ってたのに!エ―――ン!!」
「そう……ラブお姉ちゃんそんな事言ってたの…………」

(我慢我慢我慢我慢………)

「あ、あはは……。そ、それは千香ちゃんを元気付けるために―――そ、それにほら、千香ちゃんには、
キュアピーチっていう憧れの人がいるじゃない!ね?」

 ちらちらと私の様子を覗き見るラブ。
 私は再び、自分の嫌な気持ちを懸命に押さえて、微笑んだ。

「……そうよ、千香ちゃん。キュアパッションだって、なかなか素敵だと思うわ。ふふ」
「エ――ン!あたしの中で、ピンク髪のプリキュアはドリームだけだもん!エ―――ン!!」
「ち、千香ちゃんてば……あ、あはは〜」
「うふふふふふふふ」

 病室の入り口には、騒ぎを聞きつけたのか、怯えた顔の人々が人だかりを作っていた。
626名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:30:19 ID:EAtGtMkZ
                    *

「……そう、千香ちゃん術後の経過もいいのね。もうすぐ退院かしら。良かったわ」
「そうだな、ラブも足しげくお見舞いに通った甲斐があって、良かった良かった」
「いやー、別にあたしは何も力になってないけど……」
 
 下を向いて鼻の頭をかくラブ。

「あらあら。ラブったら照れちゃって。おかしいわね」

 あゆみおばさまの言葉に皆が笑い出す。
 夕食を終えた桃園家。
 私とラブは、圭太郎おじさまとあゆみおばさまとリビングで食後のお茶を飲みながら、談笑を楽しんで
いた。

 ―――暖かな光景。
 ラビリンスにいた頃は想像もしていなかった。
 自分がこんな場所で一緒にいる事ができるなんて。
 今日一日のモヤモヤも、この光景に癒されていくようで、私も皆と一緒に笑っていた。

pinponpanponpinpon……

「―――あ、ごめんなさい。誰かから連絡みたい」

 突然鳴り出した私のリンクルン。
 慌ててそれに出ると―――

「……もしもしー、ラブちゃん?今週の日曜に約束してた個人レッスンなんだけど〜、スタジオ借りれた
から、そこでやるっていうのはどう?……あたしはラブちゃんと二人きりなら、どこでもいいんだ・け・ど」

 ……聞こえてきたのは、いつもとは違う、甘えた調子のミユキさんの声。
 ピキ……。
 私のこめかみの血管が音を立てる。

(我慢我慢我慢我慢我慢我慢……)

「………せつなです。今ラブに代わりますから……」

 短く言って、ラブにリンクルンを渡す。

「は〜い、ラブで……あ、み、ミユキさん、ど、どうも!え、え〜と、その件に関してはこちら側からも色々
提案していきたいトコロですが〜なにぶん今立てこんでまして〜あはは……ま、また連絡しますね!」

 しどろもどろになりながらリンクルンを切るラブ。
 それから様子を探るように、私に曖昧な笑顔を向ける。

「あ、あはは……ま、間違い電話なんてミユキさんらしくないよ……ね?はは……」
「ふふっ、本当ね。……よっぽど舞い上がってたのかしら……」

 思わず顔に出そうになった嫌な気持ちを、歯を食いしばって堪えながら、私も微笑む。

「あ、あは、あはははははははは」
「うふふふふふふふふふふふふふ」

 何かから身を守るように、ソファの陰に隠れたおじさまとおばさまは、不安そうな顔で私達を見守って
いた。
627名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:32:02 ID:EAtGtMkZ
                    *

「……疲れた……」

 自分の部屋へと戻ると、私はそう呟いてベッドに腰を下ろした。
 ヤキモチっていうのを押さえるのがこんなに大変だなんて……。
 でも―――。

「……ラブを嫌いになっちゃう事の方がもっと辛いもの……」

 そう考えた時、また胸が苦しくなり、襟元を握り締める。
 
 ―――ヤキモチは、好きの反対。
 
 ―――そんなことしてたら、ラブを嫌いになって、ラブに嫌われる。

 かつてナケサケ―べを使役していた時の何倍も、その想像は私を締め付け、苛む。
 
 失いたくない。彼女を。
 私に温かさを教えてくれて、あの暗闇から救い出してくれた、彼女を。
 いつも一緒にいて、一緒に笑いあえる、彼女を。
 ―――そして……

 
 コンコン。

 不意に部屋のドアがノックされた。
 私の返事を待たずに、そーっとドアが開く。

「………せつな……今・…いい?」

 ……私はラブの言葉に返事を返さず、俯いたまま。
 ラブはそんな私の隣に、静かに腰を下ろした。

「あ、あのさ、き、今日は色々あったけど、なんていうか―――ごめんね」

 ……なんで謝るの?いつもの事じゃない。
 ラブの謝罪の言葉で、またモヤモヤが私の中に広がりだす。

(我慢我慢我慢)

「はは、な、なんかさー、今日せつなの様子何か変だったから……ちょっと心配になっちゃってさ。ホラ、
いつもなら、今日みたいな事があったら―――スゴク怒るじゃない?」

(我慢我慢我慢我慢)

「いや、それはモチロンあたしが悪いんだけどね……だけど怒ったりされないと、少し淋しいかな〜なんて
思ったり……はは……」

(我慢我慢我慢我慢我慢我慢)

 ラブの一言一言で、嫌な気持ちはその大きさを増していくよう。
 
 ―――止めて、ラブ。それ以上は………。

「……だからさ、ちょっぴり不安になったの。もしかして……もしかしてだけど、せつな……」

(我慢我慢我慢我慢我慢我慢我慢)
628名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:35:14 ID:EAtGtMkZ
「――――――あたしの事、嫌いになった?」


(我――――――――――――――――――)


 私の中の、何かが切れた。


「バカァッ!!!」

 私はラブの肩をベッドに押し付けるように、ベッドに押し倒す。

「――――――せ、せつな?」

 馬乗りになった私を戸惑った顔で見るラブ。
 ラブの肩を握り締めた手は、自分でも驚くほど震えていて。

「心配してるのも、不安になってるのも私の方だわ!いつも!いつだって!あなたが私の方だけを見てくれ
ないから!他の子と仲良くばかりしてるから!」

 堰を切ったように言葉が溢れ出す。

「だから怒るんじゃない!だから悲しくなるんじゃない!私がどんな気持ちでいるのか、あなたは考えて
くれた事がある?我慢してくれた事があるの?」

 ラブの顔にポツポツと水滴が落ちる。
 ―――私……泣いてるんだ。

「私は我慢したわよ!今日一日、精一杯我慢したわ!ラブを嫌いになりたくないから!ラブを失いたくない
から!ラブを――――」

 

「―――あなたを、大好きだから…………」


 
 心の中の全てを吐き出して、そのままラブの肩に顔を落とし、らしくもなく、まるで子供のように私は
泣きじゃくった。

                

 ひとしきり泣いた後、それを待っていたかのように、ラブの手が私の背中に回された。
 それから、まるで赤ん坊をあやすように、ぽんぽん、っと軽く叩く。
629名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:36:14 ID:EAtGtMkZ
「――――せつな、落ち着いた?」

 ラブの言葉に顔を伏せたまま頷く。
 
「……良かった」

 背中に回された手は、そのまま優しく私の身体を抱きしめて。

「―――――我慢なんてさ、しなくていいんだよ………あたしの前でだけは、何も我慢なんかする事ないの。
あたしは、全部見せてくれるせつなが、好きなんだから」
「……でも……ヤキモチって好きの反対だって……それにヤキモチな私は、ラブが怖いって……」
「……ははーん、美希たんかぁ、さては」

 ラブは納得のいったような口調で言うと、私の伏せていた顔を持ち上げた。
 そして私の目を見つめながら、優しく話し出す。

「……ヤキモチっていうのはね、せつな。好きの反対の意味なんかじゃないんだよ。好きって事の証明――
バロメータみたいなものなの。だから、せつながいっぱいヤキモチを焼くっていうのは、それだけあたし
の事を想ってくれてるって事で―――あたしも、嬉しいの」
「―――本当……?」
「本当だよ。それにあたしだって今日一日ずっと我慢してたんだよ?せつなに嫌われたんじゃないかって、
怖い想像して、ずっと。辛かったんだから」
「ラブが―――我慢?」

 一体何を我慢してたって言うの?
 そう言おうとした私の唇は。

 
 チュッ。


 ラブの柔らかな唇に塞がれて。


「―――――やっと出来た。今日初めてのキス」

 
 途端に私の顔は、自分でも驚くほど熱くなった。
 ラブの顔を見ているのが恥かしくなり、もう一度肩に顔を伏せて、呟く。

「――――――ラブなんてだいきらい」
「ホント?……あたしは大好きなんだけどな、せつなの事」
「―――ばか……分かってるくせに」

 ラブの耳元で、小さな声で言い返す。


「―――――だいきらいの、反対」

 
 嫌なモヤモヤは、今度こそ、私の中から消え去っていた。
630名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 03:37:23 ID:EAtGtMkZ
                    *
 
 それからしばらくして。
 私とラブ、美希とブッキーの四人は、ダンスからの帰り道、クローバータウンを歩いていた。
 笑いながら、魚屋さんの前を通りかかった時―――。

「あんた達、ちょっと待ちな……これやるから持って行きな」

 突然かけられた声に振り返る私達。
 そこにはいつも気難しそうな顔の駄菓子屋のおばあさんが、お菓子の入ったカゴを手に立っていて。

「え?いいんですか?…すみません」
「じゃ、遠慮なくいただきます」
「ありがと〜」
「ありがとうございます」

 いつもとは違う、優しそうなおばあさんの様子に驚きながらも、お菓子を手に取る私達。

(おばあさんにも、きっと何かいい事があったんだわ)
 
 そう思って微笑みながら皆で手元のお菓子を見ると。

 ―――――違う。

 明らかにラブのもらったお菓子は、私達のもらった駄菓子とは格の違う高級そうなお菓子で……。
 しかも、お菓子に混じって、折りたたまれた紙が一枚覗いている。

「??ラブ、何か入ってるわよ?」
「―――あッ、ちょ、せつなそれは―――」

 素早くそれを抜き取り、開いてみる。

<また今度一人でゆっくりおいで。……この歳になって、お菓子より甘いものがあるって気付かされたよ。
―――お前さんのハニーより>

 ワナワナと震えだす私の前には、赤くなってモジモジしているおばあさん。

「…………ラァブゥゥ………」
「あ、あはは、せ、せつな……やっぱりヤキモチって、好きの反対の意味かも……だ、だから少しは我慢
した方が――――――」

 言い終わらないうちに、脱兎の如く走り出すラブ。
 私もその背中を追いかけて――――――。


 
  ――――もう絶対我慢なんてしないわ!!!


 
 高く晴れ上がった秋の空の下、私はそう固く心に誓ったのだった。
 
 


 
                                       了
631 ◆51rtpjrRzY :2009/10/03(土) 04:09:36 ID:EAtGtMkZ
おしまい。また酉忘れてたorzしかも最後にまたおさるさんだよ……。
休止宣言したのに、あのおまけだけだとせっちゃん鬼嫁みたいだったから……。
あとこのオチが通じるのは今週一杯だと思ったんだ……。浮気祭り+由美のターンに乗っかりたかった……。
>>620
黒ブキさん、キャラのイメージ損なわずに物語を書けるのはホント羨ましいッス。
頑張って下さい!
632名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 05:36:51 ID:DE6dOvla
おぉお!この時間にやってきたら宝の山でびっくりだー!!
みんな上手すぎ…自分もこんなふうに書けたらなぁ。

>>631さん、自分は>>416です。
かぶったって全然いーです!こういう話、大好物なんですwwゴチです!
ラブせつ一押しな自分としては嬉しすぎるお話でした。
ちょっと板覗いたら寝よう…と思ったら、萌えすぎて目が覚めてしまいましたww
SS活動休止されるのですか?またいつか、是非書いて下さいね。待ってますw

この板はすごい職人さんぞろいで、ほんと毎日楽しみ。今日も幸せゲットだよ!
皆さんお疲れ様でした、ありがとう
633名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 07:23:23 ID:ahqsh+5L
>>631
休止宣言なんて忘れちゃいなよw

美希との絡みがツボw
ヤキモチ最高。それって好きって事じゃない!

ラブ総受けターンの予感だ…。子供や婆さんまでwww

朝から清々しい。雨も止んでる。ありがとう職人。今日も精一杯頑張れる!
634 ◆51rtpjrRzY :2009/10/03(土) 07:44:21 ID:EAtGtMkZ
>>632
被ってしまって申し訳ない……。これでも訂正したんだけど……。
ちなみに自分は>>429ですよ。ちょうどこれ書き始めたら>>416見てビビッたw
しかも最初つけようと思ってたタイトルが「ヤキモチノキモチ」だったんで余計w
ブキせつとか美希ブキ書いてて、ラブせつは初なんですけど……それがおバカなネタで……orz
ここはホント腕の立つ人ばっかりだから面白いですよー。
またそのうち余裕できたら投下するのでよろしくお願いします。

>>633
仕事が…仕事が忙しいんですよ……orz前回だって1ヶ月近く投下我慢したし……。
せっちゃんじゃないけど我慢我慢……。
635名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 09:57:40 ID:DE6dOvla
>>634
まじですか!タイトルまでまさにシンクロ現象ww
あ、632です。
くすっと笑っちゃうよーな話のほうがむしろ、自分は好きですよ。

お忙しいようですが、またいつか投下してくれるって私、信じてる!w
636名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 12:48:11 ID:7QFCvgNO
>>631
GJ!ラブはタラシですかw

我慢ならずにラブを押し倒すせつな
というシチュエーションがあまりにも好きすぎる…
基本的に誰が誰にやっても萌えまくるんだが
ふだんは落ち着いてるせつなだからこそいいんだな。
それだけ乱される心、昂ぶる想い、熱き情熱キュアパッション!!

ごめんわけわからなくなったwwとにかく最高なんだよ!
637名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 13:51:21 ID:EAtGtMkZ
>>635
任せて!あたし完璧w
…とは言えないですけど、またいずれ。しばらくは無理かなぁ…何も決めてないし…。
吹き荒れよの人、美希ラブがいいって言ってたっけ……。
>>636
落ち着けww
言われて本文見直したらベッドに押し付けるようにベッドに押し倒すってwなにそれw
ベッド大事な事だから2回言ってるw修行不足過ぎるw凹むwまた修正ww……orz
感想ありがとうございました。
職人の皆様、昨日今日の投下ラッシュ、お疲れ様&GJでした。
やっぱこのスレの職人はレベル高い……。
638名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 14:40:33 ID:aLdcw39O
面白かったです!初めて駄菓子屋とミユキさんに萌えてしまったよ…。おばあちゃんとか伏兵すぎるw
みんなでラブさん争奪戦みたいな話は読んでてニヨニヨする。

もう休日とかはクローバーのみんなでラブさん取り合っててんやわんやになっちまえばいいと思うんだ。

「ラブが私だけを見てくれるように精一杯頑張るわ」
「ラブちゃんのこと私信じてるから…」
「完璧にあたしの虜にしてやるんだから」

「ワ、ワハー…(なんだかみんな怖い…。)。わ、私今日はこのまえ映画で知り合ったのぞみちゃんと会う約束してて…」

三人「なっ…なんだってー!」
639名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 14:52:51 ID:CE+SG5UG
こんにちは3-432です。

昨晩は毎週恒例?の投下祭りでしたね。
黒ブキさんのは続きが気になるし、
>>609の◆BVjx9JFTnoさんのイースの最後話はせつないの一言。
そして◆51rtpjrRzYさんのやきもちせつなが可愛いすぎます。

時間が合わないのもありますけど、
職人さん達の中に入り込むだけの度胸は流石にありませんので……

というわけで人のいない時間を見計らってこっそり投下していきます。
640『私達の未来、前途洋々?』:2009/10/03(土) 14:53:34 ID:CE+SG5UG

「せつなぁっ!!」

ラブの悲壮な叫びが響く。

「どうして、どうしてなの、せつな」

ラブの問いかけに、せつなが振り返る。
その顔は能面のように、ただただ、無表情で。

「言ったでしょ、ラブ、諦めてって」
「あかんピーチはん、もう手遅れや、諦めなはれ」

見かねたタルトが止めに入る。

「……でも、でも」

尚も食い下がろうとするラブに、せつなは無情の言葉を返す。

「ダメよラブ、これはもう、貴方には渡さない、これはもう、貴方のものじゃないから」
「そんな、どうしてそんなこと言うの、せつな……?」
「貴方がいけないのよ……私の気持ちを分かってくれなかった私が」

せつなが一寸悲しげな表情を浮かべる。
しかしその口から放たれる言葉に含まれるのは、やはり拒絶でしかない。

ダメだ。
ここで諦めるわけにはいかない。
諦めたら、もう二度と手の届かない場所に行ってしまう、そんな気がしたから。
だからラブは、必死の思いを込めて、叫んだ。

「あたしの百円貯金、返してーーーーーーーーーーーーーーっ!」
641『私達の未来、前途洋々?』:2009/10/03(土) 14:54:22 ID:CE+SG5UG
「あのね、ラブ」

とりあえず正座させたラブを見下ろすせつな。
その手にあるのは、透明のボトルと、その中にある数枚の百円硬貨。
ラブが、彼女の母あゆみにお使いを頼まれた時に、お駄賃として貰ったものを
貯めたものだ。

「返してって、それじゃあ私が取ったみたいじゃない。
 自分で持ってるとすぐ使っちゃていつまでもお金が溜まらないから
 預かっててって頼んできたのはラブの方でしょ」
「そうだけどさぁ〜」
「それをこっそり私の部屋に入って、お金を持ち出そうとするなんて、もう!」

すぐドーナツを買う為にお金を取り出してしまう事を反省して、
せつなに預かって貰うことにしたラブ。
しかしどうしてもドーナツが食べたくなり、せつなが日直で帰りが遅くなる日を選んで
お金を持ち出そうとしたのだ。

しかし、ここに二つの誤算があった。
一つ目は、せつなはラブのことになると特に勘が鋭くなること。
学校を出る際に、「日直って仕事多いから時間かかるよ」「遅くなるかもしれないね」などど
妙に時間が掛かることを強調した会話が多かったので何となく妙に感じていたのだった。
二つ目は、せつなの持つピックルン−アカルン。
改めて言うまでもないがその特殊能力は瞬間移動である。
その二つの誤算が見事に噛み合った結果、
今まさにせつなの部屋のボトルを開けようとしていたラブは即座に御用となったのだった。

「とにかく、無駄遣いしない為の貯金なんだから、ドーナツは諦めなさい!」
「でも、それはあたしの貯金なんだからあたしが使いたい時に使う権利があるわけで……」

怒ったせつなは怖いがドーナツは諦められない。
そんなラブが精一杯の抵抗を試みる。

「……何?」
「……いえ、何でもないです」

しかし、せつなの怒りの目線を受けて敢え無く沈黙する。
そんなラブの様子にせつなは溜息。
諭すように語りかける。

「さっきも言ったでしょ、これはもう貴方のものじゃないって」
「え?それってどういうこと?」

そういえばそんなことを言っていた。
しかしその言葉の意味がわからない。
怪訝な顔をするラブに、せつなは表情を一変、笑顔で説明する。

「私もお駄賃のお金を、ラブと一緒に貯めることにしたの。
 貯めたお金を二人の為に使えば、それって幸せなことだと思わない?」
「せつな……」

そうだったのか。
せつながそんなことを考えてたなんて。
それなのにあたしってたら目先のドーナツに目が眩んでなんてことを。
なら、私ももう無駄遣いは止めよう。
642『私達の未来、前途洋々?』:2009/10/03(土) 14:55:05 ID:CE+SG5UG

「せつなっ!」

せつなの気持ちに応えてあげなきゃ。
そう思って声を出したラブは、あるものを見て硬直する。
その視線の先にあるもの。
せつなが手に持つボトルには、前に無かったラベルが貼られていた。
中央に大きいハートマークが付いたそれに書かれていた言葉は。



『ラブとせつなの結婚資金』



「……と言うわけで、これからこの貯金は『私達』のものだから。
 二人の未来の為に、精一杯頑張りましょ!」  
「……えーっとせつな、それはいくらなんでも気が早すぎるような。
 いくら幸せゲットの為だからって、今からドーナツを我慢するのはあたしはちょっと……」
「……ラブ、何か言ったかしら?私の人生設計に何か不満でも?」

問いかけは優しく、しかし目だけは笑わずにせつなが尋ねる。

「……いえ、なんでもないです。二人で幸せゲットであたしちょーうれしー」

そして、返すラブの言葉には全く抑揚が無かった。

「うん、よろしい。じゃあこれは私がしっかり管理するから」

そう言ってアカルンを起動させるせつな。
多分ラブの手の届かないところにボトルを隠すつもりなのだろう。

(……トホホ、あたしのドーナツぅ……)

赤い光が消えると、残されたのは、顔で笑って心で涙を流すラブ。

そんな二人のやりとりを見ていたタルトは、

「なんやピーチはん、今からパッションはんの尻に敷かれとるんか
 こりゃー先が思いやられるなあ」

やれやれ、と肩をすくめてみせるのだった。
643名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 14:59:54 ID:CE+SG5UG
以上です。

貴重な最後?の日常回のネタを無駄遣いしたSSになってしまいました。
小ネタなんだからもう少しコンパクトにしたかったのですが……。

最後に、毎回同じ事書いてますが
前回の投下時に感想を下さった皆様、ありがとうございました。

それでは、失礼いたします。
644名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 15:07:21 ID:UpmkSAjN
>>643
面白おかしい!GJです
尻に敷かれてるラブさん可愛いなw
コメディー系なのも、ほのぼのしてて良いなぁ〜

しかし、こんな可愛いSSの後に投下するのはなんだが、>>554の続きです。
ラブッキーです。
浮気エピ&18禁のため、苦手な方はスルーして下さい。

タイトルは「ひと時でいいから」
645名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 15:08:26 ID:UpmkSAjN
あれから私は、どんどんおかしくなっていく。
考えることと言えば、ラブちゃんに触れてほしい、そのことばかり。
ラブちゃんにまたキスしてほしい。
キス以上のことも…

示し合わせた訳ではないのに、ふたりで過ごす時はなぜだか、せつなちゃんのことは話さなくなっていた。
まるでそれが暗黙の了解のように。

だって、私はずるいから。
せつなちゃんの名前を出せば、私を選んでと言いたくなる。
だけどそれは、終焉を意味するも同然。
ずるい私は、終わりにしないために敢えて沈黙を選んだのだから。

ラブちゃんを困らせたら、ふたりっきりで会ってもらえなくなるのは分かってた。
ラブちゃんにとって、せつなちゃんは永遠の恋人。
別れるなんてありえない。
だから、決めた。
例え、遊びでもいい。
ラブちゃんに求めてもらえるなら、それだけで充分だった。

リンクルンが鳴る。
『逢いたい…祈里に…触れたい…』
私を求める掠れた声。
「…私もだよ…来て」

これから始まるつかの間の逢瀬に比べて、待っている時間はなんて長いのだろう。
ラブちゃんに逢える。
その思いで胸がはり裂けそうになる。

ベッドに腰かけて、瞳を閉じた。
階段を上がる音。
ドアを開け、閉める音。
そして、鍵をかける音。
目の前に人の気配を感じ、無意識に身を硬くする。
646名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 15:09:07 ID:UpmkSAjN

強く抱きすくめられ、耳元で囁かれた。
「あたしは祈里を泣かせるかもしれない。ツライ思いをさせてしまうだけかもしれない。…それでも許してくれる?」
「…それでもいい」

私の返事を聞くなり、いきなりラブちゃんは強くくちづけてくる。
息もできないくらい、激しく。
まるでおもちゃを取られまいと焦る子供みたいに。

「私は…逃げたりしないよ?」
それには答えず、ラブちゃんは慣れた手つきで制服を脱がせてゆく。
いつもしてあげてるんだろうな…。
その考えを、慌てて思考の隅に追いやる。
今はふたりだけの時間に集中しなきゃ。

ブレザーを脱がされ、ブラウスの上から胸を揉まれる。
自分以外の人に触れられるのは始めての感覚で、相手がラブちゃんという事実に、改めて興奮してくる。

自然と声が漏れ、胸の頂きが、ブラを押し上げるように硬く尖るのがわかる。

耳たぶを舐められ、首すじを吸われる。
いつのまにかボタンが外され、ブラがずり上げられる。
熱した胸元が露出し、部屋の空気が少しだけ肌寒い。

「大きいね…」
ラブちゃんは放心したように呟き、膨らみを捏ねまわす。
「やん…」
恥ずかしさに顔が火照る。
「恥ずかしがらないで見せて…すっごく綺麗だよ」
胸の大きさを嬉しいと感じたのは、これが初めてだった。

胸にくちづけられ、舐められる。
執拗に愛撫され、息づかいが荒くなってゆく。
何処をどうすれば私が喜ぶのか、ラブちゃんには全部分かっているみたい。
647名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 15:09:29 ID:UpmkSAjN

脚のあいだが熱い。
下着の中が湿り気を帯びてくる。
それに気づいたように、スカートをまくり上げられ脚を開かされ、まじまじと見つめられる。

「…染みちゃってるね」
「やっ…言わないで…」
そうする間にも、奥からどんどん溢れ出る。
まだ触れられてもないのに、見つめられてるだけなのに。

ラブちゃんは下着の上から割れ目をなぞるように擦る。
敏感な芽を探り当て、指の腹でぐりぐりと押し潰す。
下着をつけたままこんなこと…。
より一層恥ずかしくなる。

やがて下着の中に手を入れられ、じかに触れられると、嬉しくて身体がのけ反り、身もだえする。
こりこりと中心をよじられ、快感の波に流されてゆく。
私の蜜が愛しい人の指を濡らしている。その喜びに身体が震える。

「なんで泣いてるの…」
「…わかんない」
だけど涙が止まらない。
あんまり幸せで、哀しくて。

やがて、余りの気持ち佳さに何も考えられなくなる。
高まりが近づいてくる。噛み締めながら少しずつ昇ってゆき、大きなもののなかに飛び込み、そして飲み込まれた。



果てた私を優しく抱きしめ、ラブちゃんは何度となくキスの雨を降らせる。
「ごめん…」
「謝っちゃヤだ」
「…ごめんね」
「また今日みたいに逢いたい」
「うん」
「逢える日だけでいいの」
「うん…」
「…好き」
「あたしも…」

私、決して欲張らない。あなたがくれる時間を大切にする。
だから…
ラブちゃんの肩にしがみつく。
ラブちゃんは黙って、ただ抱きしめ続けた。

「もう…行って」
「うん」
ラブちゃんは身支度をして、ドアの前に立つ。
何か言いたげで、言わないままに。
ガチャリ。
帰ってゆく音を聴きながら、つうっと涙が頬を伝って、シーツに落ちた。
648名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 15:11:04 ID:UpmkSAjN
以上です。徹夜で書いたとかありえねー
どんだけフレプリ好きなんだ自分…
649名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 17:41:27 ID:HPFL5Ioc
>>646
GJ
650名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 21:05:26 ID:SwOVslNj
>>648

ふたつの感情が渦巻く感じが伝わってきました。
楽しませてもらいました。

徹夜で書く感覚、わかります。

651名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 21:25:55 ID:/vm0WfOt
>>617
次スレ製作の準備出来てます。前回同様、容量470超えたぐらいで。
と、こちら保管したいのですが、小ネタでは勿体ないので複数扱いで行います。
タイトルお願いします。僕も4人で結婚しちゃえばイイと思うよwww

◆BVjx9JFTnoさん、黒ブキさん、継続投下ありがとうございます。僕も一ファンとして
毎回楽しみにしているんですよー。

◆51rtpjrRzYさんお帰りなさい。私、信じてた!みんなが幸せゲットだよ!
休止とか忙しいとか聞こえないし聞かなかった事にしますw
愛されてるラブさんがたまんない…。 我慢は体に毒だねせっちゃんwww

>>643
これまたご丁寧にいつも。せつなは良く出来た嫁ですよw
小ネタもあらビックリ、立派なSSですからね。
貯金ないと同棲も結婚も厳しいですから、マジで…。
と書きながら、ヤマザキのドーナツ食べてます今www
継続投下、これからも期待age

>>648
記念すべきラブ×祈里、初赤文字ですよw
噂の胸&`写がもうね、萌えてまうやろーwww
でも…。浮気しちゃったよ?あちらもキスしちゃったよ?
これはもう【黒百合】スタートしちゃう!?

そろそろラブせつカテゴリは2号館作りましょうか?
見返したら携帯だとスクロール大変ねw
資料がてら、オクでカードダス?の3人パジャマカード買ったんです。
ラブさん色っぽいの…
652名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 21:29:57 ID:/vm0WfOt
ttp://ranobe.com/up/src/up402036.jpg
映画もコレなのかな。もちろん全裸待機だw
653名無しさん@秘密の花園:2009/10/03(土) 22:24:26 ID:7QFCvgNO
>>652
なにこれえろすぎ
654名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 02:46:27 ID:Upvde1JX
>>648
これは!GJ!
ラブがどう感じてるのかとかすごく気になる
655名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 06:07:15 ID:urX/uvA/
>>638
亀だけど感想ありがとうございます。
ワハーで心情表すラブに萌えたwのぞラブはここじゃ有りなのかなあ。興味あるけどw
>>651
SS倉庫の帰ってきた職人てのをしばらく帰って来ない素人に変えといて下さいorz

あとWベッド訂正ついでにおまけの方も若干修正しときました。
上の書いたら、さすがに違うかと思ったので。一応、ご報告まで。
>>639
なんで来てくれなかったんだ。あんな凄腕ばかりの切ない系の中にコメディ自分だけだよ…。
心細かった……だがGJ。最初何がはじまったかと思ったw掌で踊らされたwしっかり者せつな萌えw
>>648
浮気いいすなあ……書いてみたい。この後どう進むのか期待してます。悲劇は辛いけど。
>>652……ってかパジャマ!ラブ誘ってんだろこれ!!自分今から服脱いどくわ!
前に酉つけて感想言ってて怒られたけど、たまには。昨日の黒ブキさんじゃないけど。
黒ブキさんも頑張って。自分最初書いてたのは病み吹さんだったけど、黒ブッキーには勝てないと思ったw
だが実は「プレゼント」が好きwあとイメージ崩さないって言わてれたのは羨ましいッス。やっぱり。
>>635さんもゆっくりしてってね。あと>>636さん、タラシって言うなwモテモテで誤魔化したのにw
656名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 06:29:50 ID:urX/uvA/
>>617さんにも感謝。あなたがいなきゃ他と温度差が有り過ぎたw
そんじゃまたいずれノシ
657全裸ブ:2009/10/04(日) 08:08:01 ID:UGpvJtEQ
放送前にちょっと一息。
キャライメージが崩壊してるので苦手な方はスルーお願いします。
タイトルは「全裸ブ」


「ただいまー…ってラブ!なんで裸なの!?」
帰宅したせつなは思わず絶叫した。それもそのはず。
恋人である桃園ラブが素っ裸でリビングで寛いでいたからだ。
「あ、お帰りーせつな」
「お帰りじゃないわよ!家だからって服くらい着なさいよ!」
せつなは普段言い慣れたラブへのお説教をしつつ、彼女の側に歩み寄った。
しかし、お風呂や夜の営みで何回もガン見しているとはいえ、ラブの裸体は叱ろうとするせつなの気持ちを大きく揺さぶる。
(わぁ…相変わらずラブの裸綺麗…。今日は太腿が食べ頃みたいね)
「せつなー顔真っ赤だよ。鼻血で」
ラブの一言で我に返ったせつなは、そそくさと鼻血を拭き取った。
コホンと咳をし、気を取り直すと先程とは違う落ち着いた口調でラブに問い掛ける。
「なんで裸でいたの?どして?」
その問い掛けにラブは恥ずかしそうに答える。
「だってぇ…せつなが帰るの待ち遠しくてつい…」
なんて可愛いのラブ!いいわ!今日も精一杯愛し合いましょう!
「えへへ…今日も二人で幸せゲットだよ!」
658657:2009/10/04(日) 08:13:52 ID:UGpvJtEQ
以上です。お目汚し失礼しました。
変態ラブやんも暴走せっちゃんも自分は大好きです。
659名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:00:06 ID:qaV2VPre
ノーザさんおば(ry
660名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:04:49 ID:6VQz76BO
まさかの西×南回。
話的には重要だけど妄想ネタ的には厳しい。
ノーザさんは直球ド真ん中のS。それ以上でも以下でもなく。

最後にブキパパ、これから食事だって言う時に家に汚物を持ち込まないでください。
661名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:07:10 ID:YlmD0LPP
>>658
投下ありがとう!ちょっと考えがあるのでイジってもイイですか?
改行と若干の変更・付け加えなのですが...

語れるのか今日の放送…。これ僕のメモ

オープニング・エンディングがいつもと違う
せつながラブを思いやる
美希の教室での座席場所判明
4人制服で合流
おもちゃの国出現
ベリーがパッション救出
ピーチの涙・心優しき戦士
ノーザ登場
コロッケ祭り・せっちゃんお料理披露
映画版新曲21日発売w

こんなトコです。スレ伸びないな今日w
662名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:10:43 ID:kzYHHWMK
渡辺美佐さんかぁ
ワンピではビビナミで散々妄想させてもらったが
663名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:13:13 ID:4fGKDSoS
>>661
まとめ乙。
予告でせつなが言葉濁したから、北さんが母親かと思ったわ。
664658:2009/10/04(日) 09:17:46 ID:UGpvJtEQ
>>661
おおう、あんな駄作でよければイジり倒して下さい。
エンドカードのノーザ怖過ぎw
665名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:21:34 ID:TnNq+zei
ラブの涙が赤いハートに落ちてオルゴールが発動

すげえ!せつながラブの涙に応えて気合でオルゴールを回したぜ!

こんな風に勝手に盛り上がれる自分は凄いと思った
今回はフォローに徹するせつなとパッションを絶妙な所で助けたベリーがいい
パインはー…顔面蹴られてたな
666名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:37:13 ID:KOC2jnrn
>>660

でも、その後の食事風景では全然出てこなかったよね。

みんな家族や女の子同士で盛り上がってるし、ラブやんは
ひとりで決意を新たにしてるし、せっかく呼ばれたのに
野郎で固まってコロッケ食べてたら、居場所がないような
気まずいひとときだったと思う。

満 足 だ w

667名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:51:00 ID:YlmD0LPP
あの3バカがいなきゃ何回も見直すんだが、今日はやっぱ嫌だw
658さん、保管庫へGO!大丈夫かな?

祈りの妖精の顔面に蹴り。南の罪は大きすぎる。
「あたしのパインに何て事するのさ!」
「いや、アタシのパインでしょうが!」
「二人とも、私に勝てると思ってるの?」

「あ、あの…。みんな戦闘中ですよ…」
665さんのおかげで、ここまで妄想出来たw
668名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 09:57:58 ID:4fGKDSoS
パイン「痛いよぉ」
パッション「大丈夫?」

ベリー「メイク崩れちゃったわね。ちょっと待ってね。」

ピーチ「いいなぁ。次、あたしもお願い!」

パッション「ちょっと!便乗しないの!」

ベリー「しょうがないわね。やってあげる。」

パッション「…」

パイン「素直になろ?

どうだ!反省なんかするもんか!>>667がトスするから答えただけだ!
669名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 10:03:41 ID:6VQz76BO
「全くあのウエスターといいサウラーといい、いつもブッキーのこと蹴るんだから…
 女の子の顔やお腹は大事だってこと知らないのかしら。
 …ブッキー、大丈夫?痣になったりなったりしてない?(ぴらっ)」
「きゃっ……美希ちゃん、みんなの前でシャツの前めくらないで〜」
「ダメよ、特にここ(お腹)はアタシとブッキーの大事な大事な
 幸せの結晶を作る場所なんだから。
 何かあってからではおそいのよ!」
「そう言いながらお腹さすらないで〜」

「いつも仲が良いわね、あの二人」
「あ、そういえばせつなもさっきウエスターにあちこち攻撃されてたよね?
 よーし、あたしも大事なせつなの体をチェックするぞーっ!」
「ちょっと、ラブ、人前でスカートおろさないで!」



……すまん、明後日の方向にレシーブしてしまったようだ。
670名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 10:19:13 ID:7Oce67rb
>>669
「まったく…シフォンが戻ってきたと思ったらこれや」
「シフォンわいら先に帰っとこか…」



シフォンが帰ってきて心配事がなくなったんだ思う存分やればいいと思うよw


ところで来週ノーザとせつなの関係にいろいろと期待しているのは自分だけか?
671名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 10:22:41 ID:TnNq+zei
ノーザのキャラによってはノーザ×イース(せつな)とか
大いにアリだな!ドSっぽいから期待大
672名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 11:11:11 ID:qaV2VPre
>>667-670
素晴らしき妄想力wGJですぜ!!

>>671
俺的にイースはsなわけじゃなくて、立場上sの仮面をかぶってただけだと思うんだ
だから根っからのsっぽいノーザにはかなわなかった…とか
イースってどう考えても受け体質だし、ノーザには恐怖すら覚えていた…とか
せつなになってからもそれは変わらない…とか
うーんうまくいえないけどイース受けっていいよね
673名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 13:15:51 ID:4fGKDSoS
イースは押しに弱いんだよな。照れ屋だし。慣れてないってゆーのか。
ノーザは恐怖なイメージしかないかも。

勢いで書いた妄想が見返すとかなり恥ずかしくなってきた件w
674名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 13:38:52 ID:3ACvanAH
ラブを気遣って自分から黒板で問題解いたせっちゃん かっこよすぎ
675名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 16:10:45 ID:UhksUEUX
ノーザがせつなにイースのコスプレさせて犯す。
676名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 16:14:37 ID:XMv1pc3D
はぢめての相手でもある元カノの出現に、激しく動揺するせつな・・・。
677名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 16:45:49 ID:TSogprOL
今日の、ホントに最後の野郎三人いらねーわ
678名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 17:01:37 ID:0H8NRFrX
正さんの罪はでかいな…
だがまああれくらいのからみなら、許せないこともない。でも、「友達」
ならば由美ちゃんも登場して欲しかった…

しかし、ラブやんのあの”溜め“は無くてよかったとおも
679名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 17:19:56 ID:YlmD0LPP
>>668>>669>>670
合作しましょう。キラーパスすぎたねw
にしてもエンドカードのノーザやばすぎ。幼児アニメでしょうが…。
3バカ<<<<<<<<<<<<<<超えられない壁<<<<<由美ちゃん
680名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 17:41:35 ID:6VQz76BO
>>677-678

正「家の前をウロウロしている子達がいたから、一緒に連れてきたよ」

尚子、笑顔のまま横腹にパンチ一発

正「うぐっ…」

尚子(…正さん、空気読みましょうね)

正(…す、すまん)
 「あ、いや、家の前をウロウロしている3人組のストーカーがいたから、警察に通報しておいたよ」


これで完璧!
681名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 18:02:51 ID:6VQz76BO
>>674
せっちゃんの超視力なら眼球の動きや頬の筋肉まで読み取れるから
次の先生の行動を読み取るなんて朝飯前なんだぜ。

だからラブを挟んで向かい側の席に座っている某がラブにちょっかい出そうとしても
全て絶妙なカウンターで叩き潰せるのさ。

ちなみに超視力が一番有用に使われるのはこんな時↓


(…ラブがこっちに向かって来てる。あ、今私に気づいた。『どうしてここに!』って顔してる。
 あわてて首筋についたキスマーク消そうとしてるけど、あの形と大きさからして……由美のね
 あ、今度は消臭スプレーを掛け始めた…ふーん、匂いがうつるくらいイチャついてたのね…)

「…というわけなんだけど、何かいいたいことはあるかしら?
 あ、ここで言わなくていいわよ、家に帰ってじっくり聞かせて貰うから」

「え、なんでせつなアカルン出してるの?ひょっとしてこのまま強制連行?
 でもって朝までお仕置きコース?もしかしてあたしってば絶体絶命?!わはーっ!」



あ、上の>>680は百合でもなんでもないので保管はしなくていいです。
682668:2009/10/04(日) 19:05:06 ID:4fGKDSoS
>>679
桶。楽しみにしてるよん
683名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 19:55:02 ID:ttfR1CK5
ミユキ「コロッケパー…ティー?呼ばれてな…」
684名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 19:57:52 ID:UhksUEUX
トリニティは3Pだよね。
685名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 20:06:46 ID:ttfR1CK5
二人ができててミユキさんがフリーなイメージがあって困る。
686名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 20:46:37 ID:xXq49ATa
ミユキさんはもう最終回近くまで出番がないような気がする
シリアス展開になってきちゃって、ダンスレッスンはどーすんだ。

トリニティの二人、セリフしゃべったことあったっけ?
687名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 20:58:40 ID:YlmD0LPP
ありますよん。ミユキが芸能活動とレッスンを両立する際に、
マネージャーに私たちも協力するわ!みたいな感じで。

>>681
小ネタ保管します?680は尚子さんGJ
688名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 21:31:10 ID:4tC2LAFv
>>687は保管庫さん?
だったらちょっとお願いなんだが、今日携帯から保管庫読んでたんだけど、
黒ブキシリーズの最新話が携帯からだと見られないんだ。
このスレにあるのは分かってるんだけど、出来れば保管庫でまとめて読みたい。
お手数だが、手が空いたらちょっと見てもらえないだろうか?
689名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 21:47:12 ID:YlmD0LPP
文章消えてました。申し訳ありません。修正完了です。
あ、今後の保管庫改造予定はこちら

ラブ×せつな二号店(18禁・長編移動)
シリーズ・続編系のカテゴリ作り(容量軽減のため)
です。すいません、雑談扱いでお許しを...
690名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 21:50:49 ID:4fGKDSoS
映画までは戦闘多いから、ミユキ絡みは少ないだろうな。
11月からはまた緩めに戻るんじゃないか?
クローバーいよいよダンス大会デビューとか。
691名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 22:03:18 ID:4tC2LAFv
>>689、見れました!ありがとう。いつもながら素早いお仕事GJ!
我が儘いってすいませんでした。

しかし、すごい量!管理も大変だろうけど、あらすじ紹介とかもあって
読みやすいです。
多分、今晩徹夜で読み耽ると思う。しかし職人レベル高ぇ。
出版して欲しいくらいだよ・・・
692名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 22:16:17 ID:6VQz76BO
>>686,690
ネタバレになるから詳しくは書かないけど、ミユキさん絡みの話はちゃんとあるよ

>>687
保管作業いつもお疲れ様です。
こんなので良ければ是非
タイトル考えてないんで必要なら適当に付けちゃってください。
693名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 22:24:02 ID:0H8NRFrX
>>689
保管作業ご苦労様です!あなたにはせっちゃんコロッケを食べる資格があると思うんだ…
694名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 22:36:14 ID:7Oce67rb
670です。

>>687
保管作業お疲れ様です。
自分も問題ありません。
2行しか書いてないのに加えて頂けるなんて、
嬉しいやら恥ずかしいやら。
695名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 23:03:54 ID:YlmD0LPP
みんなが食べれると思うよ。俺は3バカと遊園地行ってくるから
早く庭へ行くんだ!

>>692
保管庫小ネタへGO!書き込みされた文章を生かしてありますw

合作3発目頑張ってきます。ご協力ありがとうー。
管理→趣味です あらすじ→修行です
696名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 23:09:49 ID:KOC2jnrn
>>695

あらためて、保管庫読み返してます。
いやー面白いわ。明日からの活力になるよ。

各作品のページ一番下に「ウィキ関連単語」ってのがあって、
自動で作られるっぽいけど、これが本文からうまいこと
キーワードを抜き出しているようで、面白いです。
697名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 23:15:18 ID:kj4GqpU0
ラブたちにもはやく彼氏ができて幸せにゲットできるといいね。
今のままじゃその内挫けるかもしれないし。
せっかく今までにない事をやろうとしてるんだからはやくやればいいのに。
698名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 23:19:32 ID:4fGKDSoS
>>692
なんと!気になるな…。元々、ラブやんはミユキさんにホの字だと思ってたんだw
それも過去の話になりつつあるな。
699名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 23:33:33 ID:kj4GqpU0
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。
700名無しさん@秘密の花園:2009/10/04(日) 23:40:15 ID:6VQz76BO
>>695
なんと、素の書き込みまで反映されるとは思わなんだ。
良い仕事してますなあ。
ありがとうございました。
701名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 00:52:28 ID:YLAxYIK2
大輔なにもたもたしてんだろ… はやく大輔のターンこないかな…
702名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 00:57:56 ID:fWjippsu
すみません、どなたか教えてください。
このスレのサイズ制限ってDATファイルで判断していいんでしたっけ?
DATだと今460KBくらいみたいなんですけど、
これが500KBいくまでは大丈夫なんですよね?
703名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 01:02:24 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。


704名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 01:15:15 ID:yvmVacXz
今463KBぐらい
500までだから、まだ大丈夫だよ
705名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 01:15:51 ID:29zdEuzq
   ∩___∩         |
   | ノ\     ヽ        |
  /  ●゛  ● |        |
  | ∪  ( _●_) ミ       j
 彡、   |∪|   |        J
/     ∩ノ ⊃  ヽ
(  \ / _ノ |  |
.\ “  /__|  |
  \ /___ /
706名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 01:27:41 ID:fWjippsu
>>704
ありがとうございます。
707名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 01:46:24 ID:YLAxYIK2
ラブたちにもはやく彼氏ができて幸せにゲットできるといいね。
今のままじゃその内挫けるかもしれないし。
せっかく今までにない事をやろうとしてるんだからはやくやればいいのに。


708名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 01:47:17 ID:YLAxYIK2
ラブたちにもはやく彼氏ができて幸せにゲットできるといいね。
今のままじゃその内挫けるかもしれないし。
せっかく今までにない事をやろうとしてるんだからはやくやればいいのに。


709名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 03:11:03 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

710名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 03:48:57 ID:NwWj4lg/
ラブとせつなうまくいくといいなあ。

大輔にも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。
711名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 04:53:54 ID:rzfrVARz
これには同意www
712名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 07:17:38 ID:dfVbVTnY
マルコメ君とメガネは違うのかw

俺も>>710に同意www
713名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 07:19:41 ID:WhmY/YRQ
ブッキー×美希にただいますごい魅力を感じてる
受けな美希たん最高
714名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 07:59:21 ID:jII+NUHw
自分はラブ×美希にはまってる

タラシのラブが、
磨きあげたテクを使って美希たんを陥落する…

自分に「朝から妄想乙」と言いたいw
715名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 11:34:19 ID:oGkGTzyi
美希×祈里だったらブッキーが受けがいいです。
716名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 12:01:45 ID:RBasBupj
なんかブッキーって勝手に黒いイメージがあるから
攻めのイメージがある。受けに見えてもそれは計画通り!的な。
717名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 13:57:59 ID:NDNZB6tW
それは黒ブキさんに感化されすぎじゃ…
ブッキーは白衣の天使だって私信じてる!
でも黒ブキも好きw
718名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 16:30:54 ID:YLAxYIK2
ラブたちにもはやく彼氏ができて幸せにゲットできるといいね。
今のままじゃその内挫けるかもしれないし。
せっかく今までにない事をやろうとしてるんだからはやくやればいいのに。

719名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 16:31:17 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。
720名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 17:52:52 ID:jII+NUHw
そろそろ生駒さんの
18禁イース投下あるかなぁ…

あのシリーズ大好き
次回作超楽しみ。
721名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 17:53:06 ID:YLAxYIK2
ラブたちにもはやく彼氏ができて幸せにゲットできるといいね。
今のままじゃその内挫けるかもしれないし。
せっかく今までにない事をやろうとしてるんだからはやくやればいいのに。


722名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 17:57:50 ID:YLAxYIK2
ラブたちにもはやく彼氏ができて幸せにゲットできるといいね。
今のままじゃその内挫けるかもしれないし。
せっかく今までにない事をやろうとしてるんだからはやくやればいいのに。


723名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 18:59:52 ID:zr18RvP4
協力お願いします

http://changi.2ch.net/test/read.cgi/comic/1253759879/

・実はレビューを書いてる人は複数人いた。
 だから一人の自演に見せかけるのは無理があった。

という書き込みをお願いします
文章がかぶるとまずいので上記の文から多少文体を変えていただけると幸いです
724名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 20:09:27 ID:WhmY/YRQ
>>716
黒ブキ氏の影響力すげえw

ちょっとブッキー(白)攻めを妄想してみる。
ブ(わたしばっかりいつもしてもらって、美希ちゃんには何もしてあげられない…)
ブ「美希ちゃん! き…今日はわたしがんばる!」
美(なんかブッキーがすごい可愛い顔してる!!いやいつも可愛いけど!なにほっぺ真っ赤にしてんのよ!?)
ブ「あんまり上手くないかもしれないけど、わたしにまかせてくれる?」
美「…え、う、うん!」
美(うわあ嬉しすぎてアタシ昇天しそう……)

‐しばらくお待ちください‐

ブ「美希ちゃん…」
美(うそ……ブッキーうますぎ…………)
ブ(み…美希ちゃんすごい色っぽい)

…まで書いて力尽きたorz
725名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 20:34:19 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。


726名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:05:55 ID:Sfl+n7ag
>>716
同じく、ブッキーは最初から黒いイメージだった
>受けに見えてもそれは計画通り!的な
これも全く一緒だw

折角だし、黒ブキ好きももっと増えないかなと思ってる
727名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:20:36 ID:aC50q7ed
長いつきあいなんだ、美希たんになにか相談を持ちかけることもあったろう。


目にいっぱい涙を溜めて、美希たんの胸にすがりつくブッキー。しどろもどろになる美希たん。
胸にすがりついたまま、美希たんを見上げるブッキー。

ブ「美希ちゃん(うるうる)・・・」



美希たんの理性は崩壊寸前のはずだ!
まああまり描写はないんだが、ブッキーの魅力には「守ってあげたくなるような、可愛い生き物」って感じのところもあると思うんだぜ。
728名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:21:34 ID:aC50q7ed
勿論黒ブキも大好きだ!!
729名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:23:51 ID:jII+NUHw
>>726
黒ブキは自分も大好き
黒ラブも好き
黒百合が好きなんだなぁ

黒好きなひと結構おおいかも?
730名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:32:02 ID:aC50q7ed
黒美希ってどうなるんだろうか?
思い悩む くらいはわかるが、“黒”ってどんなもんだろ?
731名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:39:19 ID:4obzhLGl
昨日からずっと保管庫読んでた。休日丸々潰して何やってんだ、俺www
目も頭も痛ぇ痛ぇ。しかしすごいな。自分でサイト持ってる人もいるし。
そっちはまだ途中だけど、そこもスゲーおもしろい!

しかし常連の職人さん達、ストーリーが上手い人はエロも上手いな!
After Roundとプレゼントとikomaruさん攻めせつなシリーズがお気に入りかも。
ドキドキしちゃったよ・・・。


腹黒ブッキーは前からネタとしてあったけど、こんなちゃんとした、
キャラになったのは初めて見たな。
完結が待ち遠しいような、完結して欲しくないような・・・。

後、黒ラブの人はもう書いてないのかな?
あれもすごく気に入ってしまったんだが・・・。
732名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 21:41:07 ID:jII+NUHw
そういえば
美希たんは黒いの想像つきにくいな

ブッキーは簡単に妄想できるんだけど
なんでだろう
733名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 22:09:02 ID:aC50q7ed
エロいのやプラトニックに切ないのなら、SSの投下もあったから妄想できるけどな。

ビーチはキャプテン。ベリーはリーダー。パインは委員長。パッションはエース だっけか?

今気づいたが、黒せっちゃんにもおれの妄想は及ばねー・・・。
734名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 22:58:04 ID:yv9leXrW
女の子は好きな人が出来ると、どこかで黒い自分が出ちゃう時が
あるみたい。独り占めしたいとか、嫉妬とかがそうなのかな。

実は、各メンバーの黒百合イメージの骨組みは作ったりしたんですよ。
けどね、やっぱ無理だった。自分は白百合しか書けねえ。情けないorz

>>668>>669>>670さんお待たせしました。>>665さんも新たに追加、自分
の文章も含めての合作3発目。 タルト視点、小ネタ妄想暴走4人登場!
735【ここだけの話】:2009/10/05(月) 22:58:41 ID:yv9leXrW
住人のみなはん、毎度おおきに!タルトでっせ。
昨日はどないやった?ったくシフォンにはハラハラドキドキ
やっちゅうねん…。

あ!ここだけの話やねんけど、実はこんな事も起きてはったんや。

ピーチはんのフォローに徹するパッションはん。ウエスターの反撃に
ひるんだ所を、絶妙なタイミングで助けたベリーはん。

けどな、パインはんだけ顔面蹴っ飛ばされましてん。

そしたらピーチはんは
「あたしのパインに何て事するのさ!」 ってシフォンそっちのけで叫びよるし、
つられてなのか、ベリーはんは
「いや、アタシのパインでしょうが!」とかツッコミよるし、
挙句の果てにはパッションはんが、
「二人とも、私に勝てると思ってるの?」 と強烈なオチ。さすがや。

もちろん一人冷静なパインはんは
「あ、あの…。みんな戦闘中ですよ…」と閉めのお言葉。
長老もビックリしとったで。戦いそっちのけで、勝手に盛り上がれるプリキュアはんたちは凄いと。


そやそや、ピーチはんの零した涙でオルゴール回ったやろ?
アレがまた問題でしてん。落ちたトコがパッションはんの真っ赤なハート

もうベリーはんとパインはん、眉間にシワ寄せまくりの膨れっ面やったんやで。
絶対に内緒や。女の嫉妬は怖いでー。アズキーナはんでもうこりごりや…。


んでもって結局はプリキュアはんたちのおかげでシフォンは無事戻ってきたんやけど。
その帰り道でな…
736【ここだけの話】:2009/10/05(月) 22:59:19 ID:yv9leXrW
パイン「痛いよぉ」
パッション「大丈夫?」

ベリー「メイク崩れちゃったわね。ちょっと待ってね。」
ピーチ「いいなぁ。次、あたしもお願い!」
パッション「ちょっと!便乗しないの!」

ベリー「しょうがないわね。やってあげる。」

パッション「……」

パイン「素直になろ?」

とまぁ、さっきまで涙ぽろぽろやった人もおれば、男と対等に戦ってた人もおるわな。
おまけに膨れっ面だった人たちもおんねん。

どんだけあんさんたちは仲良いねんっ!と。


そやそや。みんなでコロッケパーティーやった後、実はピーチはんの部屋でな…


「全くあのウエスターといいサウラーといい、いつもブッキーのこと蹴るんだから…。
 女の子の顔やお腹は大事だってこと知らないのかしらね。
 …ブッキー、大丈夫?痣になったりなったりしてない?」

「きゃっ……美希ちゃん、みんなの前でシャツめくらないで〜」

「ダメよ、特にココはアタシとブッキーの大事な大事な
 幸せの結晶を作る場所なんだから。 何かあってからではおそいのよ!」
「そう言いながらお腹さすらないで〜」
737【ここだけの話】:2009/10/05(月) 23:00:27 ID:yv9leXrW
「いつも仲が良いわね、あの二人」
「あ、そういえばせつなもさっきウエスターにあちこち攻撃されてたよね?
 よーし、あたしも大事なせつなの体をチェックするぞーっ!」
「ちょっと、ラブ!人前でスカートおろさないで!」


とまぁこんな感じで、結局その日は4人ともお泊りや。
ったく…。シフォンが戻ってきたと思ったらこれや。

ま、心配事がなくなったんやさかい、思う存分やればええ。

さ、シフォン。わいらは王国へ帰っとこか。子供には刺激強すぎや…。

〜終わり〜
738名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:15:59 ID:yv9leXrW
>>724
さ、この手につかまって。頼りないかもしれないけど、その文章
僕に預けてみる気はありませんか?白百合なら尚更さw
>>727がピンポイントパスしてくれてるんだ、僕にwww

SS作るの上手な人って、基本の白も黒もHも上手なんですよね。
全然追いつけない。参ったなこりゃw
739名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:22:32 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

740名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:25:54 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

741名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:28:28 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。

せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

742名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:33:55 ID:aC50q7ed
>>738
GJ!!まとめ力に脱帽。
>>727だが、風に流されたおれのトスは、どうやらそちらに流れていたようだな!白ブキ無意識誘い受け〜ww
743名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:42:10 ID:YLAxYIK2
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
744名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:47:19 ID:15vOIj1Z
まあおまいらが黒いのが好きな理由はそこに強い想いが感じやすいから
とか嫌ないい方だけど自分の好きなキャラをそれだけ想っている自分と重ね(感情移入)やすいというのが あるからじゃないかと・・・
ブッキーが黒くしやすいのは内気な娘という内面にため込むタイプは限界要領以上ため込んで
爆発させるのが容易に想像できるからかな
書く人の自由なのはわかるが4人ともあんまり黒くしないで欲しいな・・・
745名無しさん@秘密の花園:2009/10/05(月) 23:52:29 ID:aC50q7ed
書く人の自由もあるが、読む人の自由もあるんだぜ!
746名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 00:49:53 ID:aQekajYG

前回、コメントして下さった皆様、ありがとうございました。励みになります。
お礼が遅れても申し訳ありません。

>>602〜605「後朝」の続きになります。

話の内容は、一作目「夜這い」より前の話になります。

タイトル「月華」
ラブ×せつな
ラブ視点  R−18 お嫌いな方はご注意を。
747「月華」:2009/10/06(火) 00:50:54 ID:aQekajYG

今思えば、せつなは最初から、あたしにとって「特別な存在」だった。


占いの館で初めて会ってから、時々街で会うようになった。

ドーナツを食べたことがないせつな
ボーリングをしたことのないせつな

普通の女の子だったら、一度は体験したことがあるようなことばかり。
そんなあたりまえのことを経験したことないせつなに、
あたしが楽しくなることを教えて、一緒に幸せをゲットするのが嬉しかった。

そして、あの四つ葉のクローバーのペンダント

幸せを見つけていないというせつなに、
あたしは幸せの素だという四つ葉のペンダントをプレゼントした。
少しでもせつなが幸せをみつける手助けになればいい、そう思った。

あたしはその時、せつなを新しくできた友達だと思っていた。
だけど、それだけの存在だったのだろうか?


せつながイースだと分かった時、悲しかった。
その時カオルちゃんが言ってくれた「罪を憎んで、人憎まず」という言葉。
目から鱗が落ちる思いだった。
せつなを憎まなくていい。せつなをラビリンスから助け出さなきゃ。
そういう思いはあたしの力の原動力となり、
あの雨の日の激闘で、イースからせつなを取り戻せた気がした。

せつながキュアパッションとして生まれ変わった後、
姿の消えたせつなをあたしは必死に探した。
そして、身寄りのないせつなを、あたしは両親を説得して、うちに引き取ってもらった。

だけど、それがせつなでない他のだれかだったら、
あたしは全てをかけてまで闘ったり、両親を説得してまで一緒に暮らしただろうか?
748「月華」:2009/10/06(火) 00:52:51 ID:aQekajYG

ある日の深夜。

眠っていたあたしは、人の気配を感じて目を覚ました。
誰かいる?窓側に人が立っている気配がする。
あたしが目を開けると、月明かりを背にしてせつなが立っていた。


月の光に照らされ、せつなの髪は銀色に輝く。
もしかしてイースが蘇った?
そう思えるほど、せつなの表情は硬かった。
あたしが起きていることを気付いていないらしく、あたしのベットに近づいてくる。


あたしのベットの横に立ちつくすせつな。
そばで見るせつなの髪は月に照らされて輝き、まるでイースであるかのように見える。

もしかして、本当にイース?
あたしに危害を加えようとしている?

変身していない状態のあたしでは、イースであったら敵わない。
たとえせつなであっても危害を加えるつもりなら、無事では済まないだろう。
プリキュアとしては、ここは逃げるか、助けを呼ぶかしなければいけない。
そういう計算が一瞬頭を駆け回る。


だけど、そうしたくない自分に気づく。
もしこれがイースであってもせつなの一部。
せつながあたしに何をしようとしているのか分からないけど、
それを全て受け入れよう、そう思い、目を静かに閉じる。
749「月華」:2009/10/06(火) 00:53:45 ID:aQekajYG

・・・それから、何も起きない。
目を開けて、せつなに声をかけようと思ったとき、


あたしの唇に、柔らかな感触。
一瞬だったけど、もしかしてキス?

「ごめん、ラブ、ごめん。・・・ごめん」

目を開くと、大粒の涙を流し、あたしに謝り続けるせつな。


あたしがせつなの頬を伝う涙をぬぐうと、
はじめてあたしが起きていたことに気付いたようで、
せつなの全身がビクッと跳ねる。


「ラブ、ごめん。・・・本当にごめんなさい」
あたしの手を取り、ベットの横に跪き、まるで神に許しを乞うように謝り続ける。

せつなはあたしに顔を見られたくないのか、
あたしの視線を避けるように、顔を伏せる。

あたしは黙って布団の端を上げて、せつなを中に誘う。
布団の中に入ったせつなは、あたしに背中を向け、押し殺した嗚咽を漏らしている。

「せつなが何も言いたくないなら、あたしは聞かないよ。
でもこうしたら、安心するよね」
と言って、後ろから包み込むように抱き寄せる。
750「月華」:2009/10/06(火) 00:54:58 ID:aQekajYG

あたしの息が首筋にかかったのか、
「ふふっ、ラブ、くすぐったい」
せつながくすぐったそうに、身をくねらせる。


やっと、せつなが笑ってくれた。
あたしは嬉しくなって、息を吹きかける。
だんだん、せつなの吐息に甘いものが混じり始める。

あたしは大胆になって、
せつなの前に回した手で、パジャマの上からせつなの胸を触ったり、
目の前にあるせつなの白い首筋に、舌を這わせたりする。
そうしても、せつなは抵抗しない。


気がつくと、あたしはせつなの衣服を全て剥ぎとり、
すべての神経を研ぎ澄まして、せつなの感じるところに、
手で触れたり、キスをしていた。


これから、最後というところで、あたしははじめて躊躇する。
ラビリンスで育ったせつなは、この後のことは分かっているのだろうか。
751「月華」:2009/10/06(火) 00:56:22 ID:aQekajYG

手を止め、せつなの顔を見る。
せつなは眉間にしわをよせ、苦悶の表情にも見えるが、
口元が緩み、苦しみの中にも陶然としているように見える。
感じているのは間違いない。
あたしの手はせつなの体液でベトベトになっているし。


逡巡しているあたしを不思議に思ったのか、せつなは閉じていた目を開け、
せつながこの部屋に入ってから、はじめて視線があった。
お互い無言で視線を交わし合うが、あたしは何を言っていいか分からない。

せつなははじめて?
ここからは痛いよ?
ここで止めたほうがいい?

最後は言ったほうがいいかな?
でも、もっと違うことを言わなきゃいけない気がする。
だけどそれがなにかは分からない。


「えっと、せつな」
「ラブ、この後は痛いのよね。私なら大丈夫」


その言葉に勇気を得て、せつなの中にあたしの中指を入れる。
狭い・・。まるで肉を切り裂いていくような感触に、せつなの痛みを感じる。
せつなの眉間のしわは更に深くなり、体中に力が入っているのが分かる。

「せつな、力を抜いて」
あたしは少しでも楽にさせてあげたくて、声をかけるが、体が上手く動かないみたいだ。
快感を得たら痛みを忘れる、というようなことを誰かに聞いた気がして、
あたしは必死に、どうすればせつなが感じていたかを思いだして、
あたしは手や唇を、せつなの肌に滑らす。

それが功を奏したのか、少しづつ中の締めつけはゆるみ、
あたしの中指全てがせつなの中に。
752「月華」:2009/10/06(火) 00:57:02 ID:aQekajYG

相当痛かったのだろう、せつなの頬には乾ききっていない涙の後が。
「ゴメン、せつな、ゴメン」
「それさっきの私のセリフじゃない」

こんなときだけど、可笑しくなって、二人の口から笑いが漏れる。
笑った瞬間、肩の強張りが解け、あたしも緊張していたんだとはじめて気付く。


「せつな・・・」
せつなの顔を見ると、もう夢の中。
笑って緊張が解け、眠くなってしまったのだろうか?
静かな寝息を立てている。

あたしはかえって目が覚めてしまい、
せつなの髪をなでようと手を上げると、暗がりでもはっきり分かるせつなの血。

せつなを傷つけてしまったことの罪悪感で心が痛む。
だけど、不思議なことに後悔の念は全くなかった。


その時のあたしに分かっていたのは、このことを後悔していないというだけだった。



753名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 01:00:42 ID:aQekajYG

再度になりますが、前回、コメントを下さった皆様ありがとうございました。
頂いたコメントを見て思ったのは、職人の皆様方は、同姓同士の恋の苦悶みたいのは、
あえて触れていないのだということ。
自分がもし恋愛関係を書くのであれば、ここら辺は避けられないと思っていて。
それで今まで手を出していなかった所があって。
一応、重くはならないようにしたつもりですが、どうなっているか。

あと、書いていて思ったのは、ラブせつは王道すぎて、
いろんな職人の方々が沢山書いていらっしゃるので、難しいということ。
もしかしたら、無意識で似た表現を使っているかもしれません。申し訳ありません。
意識的に独自色を出そうとしたつもりなんですが、これもどうなっているか。
やっぱり違うカップリングにすれば・・・いえいえ、なんでもありません。

次はせつなのターン。ですが、いつ投下できるかは未定。

754名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 01:06:34 ID:acc0E/8H
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
755名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 01:16:12 ID:acc0E/8H
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
756名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 01:20:51 ID:44YSbqDF
>>717
亀レスだけど15話かなんかの動物占いでブッキーが自分で
自分のこと天然いった時から実は黒い子なんじゃないかって私信じてるんだ。

もちろん黒ブキの人の作品も大好きだけどねw
757名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 01:38:44 ID:7jeQnSLp
>>753
GJ!です。切ない感じの初H。すごくいい雰囲気だと思いますよ。

似た表現って言うのはある程度は仕方ないでしょ。独自性出すのって
難しいし、独りよがりにならないように平易な表現にすると、どうしても
似た単語や言い回しになりがちだし。

自分も投下しようと思った矢先に、似たシチュエーションや
言い回しのあるSSが先に投下されてたりする事あるし。
しかもそれが自分のより格段に出来が良かったりww
ある程度本数書いてる職人さんはその辺はみんな経験済みなんじゃないかな。


続きの構想あるなら楽しみ!待ってます!
758名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 01:42:55 ID:sJpBDjOV
>>737
GJ、お疲れ様です。
>>746
ラブせつ…切ないけどGJです。これだけ書けるのは羨ましい。

26話見直してたら思い浮かんだので自分も短いですが挑戦してみました。
お目汚し失礼します。
せつな&シフォンです。ダメな人は飛ばしてください。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ラブ「それじゃあせつな、しばらくシフォンのことお願いね」

せつな「ええ、分かったわラブ」

シフォン「ラ〜ブ、がんばれ〜」

ラ「うん、ありがとうシフォン。」



シ「ラ〜ブ、み〜き〜、いのり〜、がんばれ〜」

せ「(そういえば私シフォンに名前で呼んでもらったことまだなかったわよね…)」

せ「…ねぇシフォン?」

シ「きゅあ?」

せ「せつなって呼んでみてくれない」

シ「きゅあ?せちゅな〜」

せ「えぇっと、せちゅなじゃなくてせ・つ・な」

シ「せ・ちゅ・な」

せ「…せ・つ・な」

シ「せ・ちゅ・な」

せ「……」




シ「zzz……」

せ「はぁ…"つ"は言いにくいのかしら」

シ「zzz……」

シ「きゅぁ…せちゅな大好き〜……zzz」

せ「!!!」
せ「(……まぁいいか)ふふ、ありがとうシフォン」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
以上です。26話は、アバンのシフォンの安心した様子とそのシフォンを見つめる
せつなの優しい眼差しがたまらなく好きだ。あとパッション×パイン共同作業wにも燃えました。
759名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 02:47:37 ID:qX08tzkn
>>753
GJでした。
十分に独自性出てたと思う気がするな

王道だから書きにくい
けれど、王道だからこそ、自分なりのラブせつが書いてみたくなる
自分ならこう書くなあと想像し、そこから新たなSSが拡がる気がするんだ

ところでそろそろ容量イキそうだね
760名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:16:12 ID:VcsinKid
>>758
こういうの大好きだー。GJ。
ここは百合スレだけど、無理に百合じゃなくたっていいんだよね。

最近、エロ万歳、黒百合万歳な書き込みが多いね。
エロも黒も嫌いではないけど、ひとつ読むとちょっとだけ疲れる自分がいる。
何を書こうと、職人さんの自由だけどね。

管理人さん、白しか書けないのはそんなに情けないことなのかい?
いろいろ書けるほうが偉い、ってわけではないと思うよ。
白の道を極める生き方もいいじゃないか。生意気でごめんな。
761名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:18:22 ID:72lK99jJ
今美希×ブッキーにはまっています。
どっちが受けが好きですか。
762名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:32:49 ID:yYMexbgW
>>753
GJ  王道ってやっぱいいわ癒される
ラブせつは確かに多いけど味付け次第で新しい切り口はまだいくらでもあるよなぁ…
個人的に同性同士の苦悶は百合の一番面白いところだと思うんで大歓迎。

自分は黒いのや鬱系が大好物。本編で絶対見れないしものだし。
そんな黒好きからすると来週からのノーザが楽しみで仕方ない。
763名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:38:04 ID:qX08tzkn
黒があるから白が引き立つ
白があるから黒が活きてくる
黒は白の裏返しでもあるし
黒だけで成り立つとは全然思ってない

でも黒とか18禁とかは最初に明示してあるのだから、
苦手ならスルーすればいいんじゃないかな

黒を好きな人も白を好きな人も、両方好きな人も
皆が共存してるスレだからこそ、住人多くて職人も多くて盛り上がってる気がするんだ
764名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:44:40 ID:yYMexbgW
まあ、あれだな
苦手を主張せずに好きを主張していこうぜって事で
そっちの方が楽しいし
765名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:47:58 ID:acc0E/8H
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
766名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 03:50:09 ID:qX08tzkn
>>764がいいこと言ったw
マターリ行こう

白しか書けない管理人さんも
黒いの大好きだって、私信じてる!
767名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 04:04:06 ID:acc0E/8H
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
768名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 04:23:47 ID:acc0E/8H
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
769名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 04:55:48 ID:acc0E/8H
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。


770名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 04:56:41 ID:acc0E/8H


ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。 ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。

ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。

771名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 06:17:31 ID:bJX1mHP5
ホスト規制だorz代行頼みます。次用テンプレです
フレッシュプリキュアで百合5

フレッシュプリキュアの百合について語ろう!
百合な雑談や妄想、SS投下も自由にどうぞ

前スレ
フレッシュプリキュアで百合
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1237612270/

フレッシュプリキュアで百合2
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1250244090/

フレッシュプリキュアで百合3
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1251727459/

フレッシュプリキュアで百合4
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1253455706/l50

フレッシュプリキュアで百合SS保管庫 @ ウィキ
http://www12.atwiki.jp/fleshyuri/pages/1.html

無印からフレッシュまで、どのカップリングもオッケー
プリキュアシリーズ百合萌えスレ
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1248184495/601-700

プリキュア5までの百合を語りたかったら↓
じゅうににんはYES!百合キュア
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1197494966/

次スレは>>970を踏んだ人が立てること
もしくはスレ容量を見て判断しよう
基本はsage進行で

〜SS投下について〜
名前の欄に題名を入れて欲しいとの事でした。(決定稿ではありません)
組み合わせ(ラブ×せつな等)も表記するとさらにGJ。
イメージはあまり崩さない。これ必須。
後はあなたの無限の発想力を活かして作ってみよう
772名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 06:38:09 ID:k226mx4Z
通りすがりのこのスレの>>1ですが立ててきますた。

フレッシュプリキュアで百合5
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1254778481/
773名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 06:38:28 ID:BuJhXhUw
>>750
GJ

俺は、エロが大好きだ。
774名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 07:00:59 ID:AtyLP/Zb
>>760

全然、情けなくないよ。

得意な方面ってのはあるし、
万能である必要はないと思う。

俺は黒もまぁ好きだけど、
白読んだ後の2828や爽やかさが好きだ。
775名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 07:01:40 ID:AtyLP/Zb

ラブとせつなうまくいくといいなあ。
由美にも誰か仲のいい女子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
776名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 07:08:15 ID:xFGe6Nvd
ラブとせつなはもううまくいってるなあ。
美希とブッキーももっと仲良くなればいいのに。

東映にGJ送ろっと。
777名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 07:11:49 ID:lBO5TrrE
保管屋ちゃん合作ありがとね。668ですよ。
まさかそのまま使われるとはw
他の方もありがとう。保管庫に自分のネタがあると嬉しいもんだね
778名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 07:36:48 ID:xFGe6Nvd
読んでくれた人の感想と並んで、作品が保管されるっていうのも職人さんは嬉しいだろうね。
今更だけど保管屋さんありがとう。
779名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 08:09:55 ID:xFGe6Nvd
訂正
>読んでくれた人の感想と並んで、作品が保管されるっていうのも嬉しいよね。
ごめん、自分は別に職人って訳じゃないのに保管されてたから変な言い方になった。
780名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 08:49:51 ID:MAmsxSbU
スレ埋め雑談。
せつなとノーザに因縁あり?
せつなラビリンス期の戦闘教官みたいな位置付けだったりしないかな?
ノーザと対すると過去の教練を思い出しておびえるとか。

あとスレ容量は512KBだったような。
781名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 09:19:28 ID:qX08tzkn
>>780
それありそう。組織の中での先輩的立場っぽい。

余談だけど、イースに対してノースかと思ってた。
濁音にしたところが、悪役に成り切れなかったイースとの違いを感じる
782名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 09:28:23 ID:lBO5TrrE
最高幹部だからな北おばさん。イースも恐れる程の逸材だから、幼少期の頃が描かれるかもしんないな。
783名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 11:22:23 ID:VcsinKid
今日は雨。暇なので小ネタ。
タイトルは「四つ葉、萌える時」

せつな「ねぇみんな、私たちのゲームが発売されるんですって!」
ラブ「マジで!?そりゃ幸せゲット、いやゲームソフトを絶対ゲットだね!」
美希「小さいお友達や、大きいお友達にも買ってほしいわね」
祈里「大きいお友達って?? 楽しみね、どんなゲームなのかしら」

ラ「あたし、ブッキーとラブラブになれるゲームがいーなぁ」
美「あたしは…せつなとお買い物デートがしたいかな」
祈「私は、その…美希ちゃんと胸キュンな関係になりたいな」
せ「私は、ラブと精一杯恋するお話がいいわ」


「「「「…って、全員片思いーーーー!!?」」」」


せ「困ったわね」
ラ「じゃあさ、ギャルゲー形式にすればいいんじゃない?」
祈「自分の好みの子を落とせる、っていうやつね!それいい!」
美「…あんたたち、なんでそんなに詳しいわけ?」
せ「ぎゃるげー?」
ラ「途中で浮気しても、フラグさえ立てとけば最後は本命とラブラブに!」
祈「素敵だわ!でも、バッドエンドにいっちゃって死なないようにしなきゃねっ!」
美「…コホン、四人仲良くニャンニャン、って話でもいいかもね」
せ「だんだん現実離れしてきたわ…」


おしまいorz
784名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 11:38:22 ID:VcsinKid
投稿してから気づいたけど、最初の会話は美希とブッキーが逆のほうがよかったかな。
ラブとブッキー実はヲタ、っていう裏設定w

お目汚し失礼しました。
785名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 12:04:59 ID:lBO5TrrE
何この神ゲーw
786名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 12:19:49 ID:BuJhXhUw
>>783
美希だけエロゲの話だw

ノーザ×ロリイース
787名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 12:43:41 ID:MAmsxSbU
>>784
すれ違い会話なのに何故かほのぼの。強引な軌道転換がラブらしい。
ヲタ設定はラブと美希が似合うかも。特に美希は中の人的に考えて。
788名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 13:33:11 ID:VcsinKid
下書きもせず、ノリで打ち込んでそのまま投下したから
細かい点が気になったらごめん。もし修正箇所あったらお願いします。
小ネタ読んでくれてありがとー
416でした
789名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 14:39:04 ID:qX08tzkn
自分がクローバータウンのギャルゲするなら

攻略順序
1せつな
2イース
3美希
4ラブ
5ブッキー
6ミユキさん
7由美ちゃん



…ノーザはねぇなw
790名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 15:49:54 ID:ydxKuzeb
アナコンディさんとか大好きでノーザの登場を待ちわびた自分みたいなのもいるからいい。
791名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 16:20:41 ID:lBO5TrrE
使うキャラがあたしなのか、アタシなのか、わたしなのか、私なのかで順序は変わるw

百合キュアオンラインでけってーいwww
792名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 18:27:23 ID:OzS8NyQ/
ラブと大輔うまくいくといいなあ。
せつなにも誰か仲のいい男子できりゃいいのに。

東映にメッセージ送ろっと。
793名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 20:12:17 ID:pMqkjlKv
>>789
千香ちゃんやレイカさんナナさんは攻略対象外なのかい!?
794名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 20:51:35 ID:qX08tzkn
>>793
> 千香ちゃんやレイカさんナナさんは攻略対象外なのかい!?

あくまでも上位ランキングだからw

由美ちゃんの下には
あゆみさんとかレミさんが先に来ます
795名無しさん@秘密の花園:2009/10/06(火) 23:54:27 ID:AtyLP/Zb
>>778

これ、結構嬉しいもんですよ。
感想つくのも嬉しい。

保管屋さんに感謝。

796名無しさん@秘密の花園
あれ、まだこっち書き込めるwww
えっと、>>617さん(タイトル不足)と生駒さん(文章コピーの許可)の
SSが保管出来てません。次スレでもイイのでレスお願いしまーす。

保管屋ちゃんwはみんなに感謝だよ!どの作品も一生懸命作られてるし、
自分の場合は特に勉強になる訳です。最近は悔しいぐらいさwww

ちなみにここまで投下された作品、全部読んでます。おまけに気に入った言葉や文章は抜粋して
メモ帳にコピってます。もうどんだけwww