JoyDivision_02

このエントリーをはてなブックマークに追加
1伝説の名無しさん
2スティーヴン・モリス:2007/10/10(水) 00:25:46

「神話その1
 なぜ取材を嫌うのか取材のたびに聞かれる。だからこそ嫌いなんだけど。
 悲劇を乗り越えたバンドのイメージをつくる気はない」
3トニー・ウィルソン:2007/10/10(水) 00:26:54

「マスコミ嫌いの神話ができた。
 ヴォーカルが死んだ後は、死因や当時の気持ちを聞かれるばかりでイヤになったんだ。
 取材拒否さ。マスコミを嫌って当然だろ?」
4ピーター・フック:2007/10/10(水) 00:31:36

「俺達が始めたころは、ジャーナリスト達も手探りだったし俺達も手探りだったから、
 中間地点でお互いに憎悪し合う、ってやり方しかできなかったんだ。
 ジョイ・ディヴィジョンの本なんか、実に感傷的なものばかりで――まるで日記を読んでるみたいだった。

 まあ、こういうのって新しい仕事を始めるのに似てるね。
 最初は死ぬほどビクビクしてるもんだから、とてもじゃないけど上役に言い返すことなんてできない。
 でも2、3年たつと多少口数も増えてきて、そしてやがて昇進したりして上役と対等に張り合える頃には
 もう何でも言えるようになって、ずっとリラックスして充分に自信もついてるってわけさ」
5バーナード・サムナー:2007/10/10(水) 00:34:39

「ここのところけっこうインタビューをやってて、その幾つかはフタをあけてみると……
 いや、もうこれ以上はやりたくないんだ、だって……まず、インタビューってのは自分が
 今やってる事について考えさせるし、話してる相手と同じような考え方をし始めちゃうからね
 ……これはよくないよ。

 それと、気が付いたんだけど、俺って一日のうちでもコロコロ変わるんだよね。
 朝にはこういう答えをしたのに、夜になったら全く違う返事の仕方をするってこともありうるんだ
 変だけど」

「でも何よりも、インタビューを受けるってのは、起こりつつある物事の流れを止めてしまうと思うんだな」
6バーナード・サムナー:2007/10/10(水) 00:37:30

「これまでは俺の人生の中で音楽が一番大事なものだったけど、いま自分が大きく変わろうとしてるのを
 感じるんだよね」

「100%音楽に、身も心も音楽という一つのものに捧げていた自分が、だよ」

「それもインタビューをあまりやりたくない理由の一つなんだ。自分が変わりきってしまうまでは、
 何も言いたくないんだよ」
7ピーター・フック:2007/10/10(水) 00:48:57

「音楽は仕事だし、俺の人生だったから―――ただ、この頃(『ロウ・ライフ』と『ブラザーフッド』の後)
 から仕事に重点を置き過ぎて、仕事外での人間関係にしわ寄せがいってしまったというのはあるね。

 家庭を顧みなかったり。あの頃は本当に忙しくて、あまり家に帰らなかった。
 手遅れになる前にあの経験から学べた事は、家庭、家族のケアをすることだね。
 今はどこか行く時は妻も一緒だからね。家族も自分のミュージシャン生活に取り込むようにしたんだ。

 でも当時はニュー・オーダーであることに専心していた。いつも仕事で家を空けていて。
 でも、それってアホらしいことだよ。もう二度とやろうと思わないね」
8ピーター・フック:2007/10/10(水) 00:54:00

「ツアーに出ると時間の感覚がなくなっちゃうんだ。
 6週間ツアーをして、終わってみると『あの6週間はどこへ行っちゃったんだ!?』と思う。

 今回はバーニーを買収したよ。
 太陽がさんさんと降り注ぐところで2週間過ごさせてやるってね。
 本当は脅迫したんだけど、どうやって脅迫したかは教えない」
9バーナード・サムナー:2007/10/10(水) 01:03:34

「アメリカでのツアーはすごいチャレンジだった。
 スケジュールがぎゅうぎゅうだし、ほんときつい仕事だったよ。
 それに、大勢の観客の前でプレイしなきゃならないしね」

「実際、このごろ『スパイナル・タップ』みたいになってきたよ。
 俺たちを『スパイナル・タップ』のグループとは程遠いと思うなら、全米ツアーについてきてみるといい」

「音楽をやめようとは思わないけれど、もし金がたんまりあったら、ツアーは明日にでもやめるよ。
 2年ほど前、僕らは莫大な税金に悩まされた。
 その解決策としてツアーを行い、多数のギグをこなすことになったんだ。
 ライヴをやりたかったからじゃなくて、純粋に税金を払うためにね」
10ピーター・フック:2007/10/12(金) 15:53:41

「自分たちで定めた基準では、いつもかなりいい線いってたんだ。

 初めて北米ツアーをやったときは、お客は200人程度だった。
 次のツアーでは500人、その次は1000人という具合になるといいなと思っていたら、
 実際その通りになった。最初からスタジアムでやりたいなんて思っちゃいなかったよ。
 少しづつ着実に会場が大きくなってきたんだ。

 ちょうどニュー・オーダーやファクトリーが少しづつ成長してきたようにね」
11バーナード・サムナー:2007/10/12(金) 16:03:28

「俺たちは、以前は障害となるようなすごくニュー・オーダーっぽいバカげたことをやってきたんだ」

「いわゆるニュー・オーダーっぽいことをやってなけりゃあもっと早くここまで来れたさ。
 例えば、もっと大きな所でギグをやればいいのに、小さなクラブがクールだと思って小さな所で
 わざとやったりね。

 『トップ・オブ・ザ・ポップス』でプレイしたのもすごくニュー・オーダーっぽくてバカみたい。
 何週間もスタジオで制作したものを6分間でリメイクしなけりゃならなかったんだけど、
 全然冴えない音なんだから弾いた真似して音を流してもらえばいいのに
 『俺たちはニュー・オーダーとしてそれは許せない』だってさ。

 今まであんなニュー・オーダーノリのものをやってこなけりゃ、俺はこんなに働いてなかったはずさ」
本間孝男(日本コロムビア洋楽担当)

「87年、2度目の来日のときなんですが、コンサートの前々日に、『11PM』の水曜日に出て『ブルー・マンデイ』
 を生演奏したんです。

 当然テープでやるんだろうと思ったんですけど。BBCでも生でやってます、生意外はやりませんというので
 フロントのスピーカー以外はぜ〜んぶ機材を持ち込んだんですよ。
 照明もそのままで、オペレーターがついてきて、たった1曲、3分のために大騒ぎでした。
 『11PM』側も、じゃあどうぞ隣りの大きなスタジオを使ってくださいって(笑)」
13バーナード・サムナー:2007/10/12(金) 16:16:34

「もちろん、(ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーのことは)とても誇りに思っているよ。

 リード・シンガーを………………………………失くしてそれを乗り越えてきたバンドなんてあまりないからね。
 10年経ってもまだいいレコードを俺たちは作っている。
 フーやキンクスがやってる以上のことをやってるんじゃないかな」
14スティーヴン・ヘイグ:2007/10/17(水) 02:13:36

「スタジオに入るまでは、メンバーの誰とも会ったことがなかった」

「シングルを作るってことだけは決まってたが、最初は後に『True Faith』『1963』となる2つの素材のうち、
 どちらをA面にするかなども決めないまま作業を始めたんだ。
 
 『True Faith』の原型となった素材は、バスドラとスネアで作ったベーシックなドラム・パターンに過ぎなかった。
 結構前からいじり回していた素材だったらしく、ドラム・パターンのリズム構造に合わせてプログラミングされた
 粗いベース・パターンとか、平歌やサビの元となるアイディアも幾つかあったが、
 基本的にはリズム的な要素の断片や曲の大まかな方向性があっただけだった。

 ベース・パートの一部はバーニーがニューヨークの友達から送ってもらったカセットの中の曲をヒントに作られたものだった。
 FMラジオからエア・チェックした曲が幾つか入っていたテープだったと記憶している。

 後に『1963』となった方の素材も同じような感じだった。
 リズム、ベース・ライン、簡単なコード進行など、断片的な曲の枠組みがあっただけだった。
 メンバーは僕のことを、ソングライターではないにせよ、少なくとも曲を一緒に作るコラボレーターとして見ていた。
 つまり、そうした素材を曲の形にまとめる作業へ積極的に関与するために僕が呼ばれたのだと、そう理解した」
15スティーヴン・ヘイグ:2007/10/17(水) 02:21:46

「どちらの曲の方がより良い仕上がりになるか、作業中は見当も付かなかった」

「誰も口にはしなかったが、全員、妙な自信を持って作業に臨んでいた。
 失敗を思い描く者が1人も居なかったんだ。
 僕らに与えられた作業時間はきっちり10日間しかなかったにもかかわらずだ。
 最初の数日間は、作業の先行きがより不透明だった『1963』の方により多くの時間を割いたと記憶している。

 『True Faith』に関してはリズム・マシンに合わせ、最終的に使ったパッド・サウンドと似たサウンドを
 キーボードで鳴らしながら曲を作り上げていった。
 それぞれが楽器をいじりながら、緩いジャムをしているような感じで、素材の中に隠れていたポテンシャル
 を引き出すようにしていったんだ」

「ニュー・オーダーの初期の曲はそれぞれが楽器を持ち、さらにバーニーがボーカルを担当しながら、
 その内容をテープに録って、徐々に形を整えるといった具合で作られていた。
 しかしあのときは、緩いジャムしかせず、また、その内容を積極的にテープに残そうともしなかった。

 特にバーニーは、バンドのジャム・セッションを余すところなく録音し、そこからさまざまなアイディアや
 素材を得るという、バンドのいつもながらのアプローチを採ることに消極的だった。

 僕を雇ったことで、何か新しいアプローチを期待しているかのように感じられた。
 フッキーが本格的にジャムをしていないことについての不満を漏らしてはいたが、
 全体の流れとしてはいつもとは違うアプローチを試したいという方向に傾いていたように思う」
16スティーヴン・ヘイグ:2007/10/17(水) 02:30:20

「作業開始から数日も経つと、全員が落ち着き始め、新しいアプローチで曲を作ることにも慣れてきた」

「それに伴い、さまざまなアイディアの落ち着き先もどんどん決まっていき、
 約6分にわたる『True Faith』の骨組みが徐々に出来上がっていった。

 メンバーがアプローチに慣れてから曲作りが進んだことは、ごく自然の成り行きだったと思う。
 確かに僕は曲作りの手伝いをするためにプロジェクトへ呼ばれた一面があった。
 しかし、僕が居たことで、逆にメンバーは自分たちで曲を作ることに対し消極的になったきらいが最初はあったんだ。
 しかし、新しいアプローチに慣れるに従い、互いにアイディアを交換するようになった。

 『ここはそのコード・チェンジじゃなくて、こっちの方が良くないか?』とか
 『それもいいが、ここら辺でコーラスを入れた方がいいんじゃないか?』とか。
 バンド本来のチーム・ワークが戻ってきたんだ。

 2つの曲が完成に向かって大きく前進し始めたのを確認すると、
 僕は次に、ここらで歌詞の方を完成させろとバーニーにプレッシャーをかけた。

 僕は歌詞にこだわる方なんだ。歌詞ができるまで決定できないこともあるからね。
 もちろん、最後の方まで歌詞ができなかった作品を手掛けたことはある。
 しかし、歌詞の完成が遅れたことが曲にプラスに働いたことは少ない。
 いずれにせよ、僕が通常やるアプローチでないことは確かだ。

 歌詞を早く完成させろという僕の要望に対してバーニーは
 『もし今晩早く帰してくれるのなら、明日の朝までに何らかの歌詞を作ってくると』と言い残し、
 このプロジェクトの間の宿泊先としてメンバーが借りていたパディントン駅近くのクリーブランド・テラスなる
 アパートへと帰っていった」
17バーナード・サムナー:2007/10/20(土) 02:57:46

「俺って完全なナマケモノなんだよね。

 だからレコーディングをやってないときには
 俺は何にもせずに、ただベッドに寝転がって考え事をしてるんだ」
18スティーヴン・ヘイグ:2007/10/20(土) 03:04:24

「今となっては誰かがわざとそうしたのか、単なるアクシデントだったのか分からない」

「しかし、その日、バンドのメンバーがスタジオに行くためにアパートから出かけたとき、
 彼らはバーニーが部屋に残っているにもかかわらず、ドアを外からロックしてしまったんだ。

 鍵も一緒に持ち出していたので、バーニーは部屋から一歩も外に出られなくなってしまった。
 冷蔵庫にはミネラル・ウォーターが1本と、腐ったベーコンしかなく、食べ物も飲み物も無い
 といった状況だった。

 電話も不通だったので、結局バンドのメンバーが帰ってきた夜の9時ごろまでアパートに
 缶詰め状態を強いられたというわけさ。
 メンバーが帰ってきたとき、バーニーは怒り心頭だったらしい。

 しかし、軟禁状態のおかげで2つの曲の歌詞を書く作業はかなりはかどったようだ。
 メンバーはその夜、遅くまで寝ずに歌詞を練り上げ、次の日、完成させた2つの曲の歌詞を
 僕に披露してくれた」
19スティーヴン・ヘイグ:2007/10/20(土) 03:21:31

「奇跡のようだったが2つの曲の歌詞が1日で出来上がってしまったんだ。
 もちろんちょっとした変更を加えなければいけない部分もあった。

 例えば『True Faith』の『子供だったころ、何でも話し合えた友達。
 一緒に大人になった今、彼らは現実と向き会うのを怖がっている』という部分だが、
 ここはもともと『一緒に大人になった今、みんな僕とドラッグをやっている』というものだった。

 歌詞としてはとてもイケているとは思ったものの、
 そのころにはこの曲がシングルのA面としてリリースされる可能性も高くなっていたんで、
 『ラジオでオンエアされることも考えて手直しした方がいいんじゃないか?』とその部分を
 考え直すことを提案した。

 しかし僕の意見に全員がすぐ賛成してくれたわけではなかった。
 例えば、すべてのセッションに立ち会っていたバンドのマネージャー、ロブ・グレットンは
 『ドラッグってのは文化なんだ。ドラッグのことを歌った曲なんかどこにでもあるし、
 今さら問題になるようなこともない』と言って歌詞の変更に難色を示した。

 正直な話、個人的にはロブの言う通りだと思ったが、プロデューサーとして言うべきことは
 きちんと言わなければならないと、僕はさらにこう主張した。
 『そうかもしれないが、いずれにしても代替の歌詞を考えておいて損はない。
 2つのバージョンを録ってでも、そうした方がいい』とね。

 結果的に、変更した歌詞を採用する事になったんだが、ライブではドラッグという言葉が入った
 オリジナルの歌詞を歌っていたようだね」

「(来日時)インタビューできなかったというのには、ロブのガードがすごくきついってのがあったんですよ。
 彼はまったくメンバーと同等ですから。

 ジリアンはいたんですけど、実質的に第4のメンバーという感じでしたね」
21ジリアン・ギルバート:2007/10/20(土) 03:48:09

「わかるでしょ。そうなの、私ってすごく大人しいのよ」

「だって、みんなだいたいの事は喋ってくれちゃうし」
22スティーヴン・ヘイグ:2007/10/21(日) 13:01:00

「キーボード録りに関しては、信じられないくらいスムーズな作業となった」

「事前にキーボード・パートの打ち合わせをジリアンとしていたわけではなかった。

 それにもかかわらず『明日からキーボード・パートを録りたい』と伝えただけで、
 彼女は『分かった。楽しみにしている』と言ってその日は帰り、次の日になってみると、
 2つの曲のキーボード・パートのアイディアをほぼ完璧にまとめ上げていたんだ。

 その場でサウンドを調整しただけで、即レコーディングに入れたんだよ。
 びっくりしたね。
 もちろん演奏はすべて手弾きだ。本当にスムーズ過ぎて申し分ないほどだった。

 キーボード録りに入るまでの日々、ジリアンはかなり退屈した様子で、
 スタジオの隅でゴソゴソやっていた。何をしているのかそのときは知る由も無かったが、
 実は自分のパートを完璧なレベルにまで練り上げていたんだ。

 一緒に仕事をして本当に楽しい女性だ」
23スティーヴン・ヘイグ:2007/10/26(金) 00:09:16

「(ボーカル録りは)とてもカジュアルなセットアップで、プレッシャーを感じさせる要素は何も無かった。

 まずガイド・ボーカルを録り、その時点で気に入ったテイクが幾つか録れたので、次に同じマイクを
 今度はスタンドに固定してテイクを録ろうとしたんだが、バーニーが手で持って歌う方がいいと
 言い張るので、結局、ハンドヘルドのまま続けた。

 天性のものなのか、バーニーのマイクの扱い方には非凡なものがあった。
 例えば強く歌う箇所では直感的にマイクの角度を変えるんだ。
 マイクの扱いに関して、彼のような天性の勘を持った人間はそう多く居ない。
 ウィスパー・タイプのシンガーではないが、マイク・カプセルの動きにとても敏感なんだ。

 歯擦音がそれほど目立たないシンガーであるということも、マイクを手に持ってのボーカル録りが
 問題なくできた要因の1つだと思う。
 歯擦音が目立つシンガーがマイクを手に持って歌った場合、サウンドがかなり不安定になりやすいんだ」
24スティーヴン・ヘイグ:2007/10/26(金) 00:23:26

「2つの曲のガイド・ボーカルは、1回のセッションで同時に録った」

「その後、既に録り終えてあったバッキングと照らし合わせ、どこに変更が必要なのかを見極めて
 手直ししていった。
 例えば『1963』の2番目のサビは、当初よりも長くしたいと思った。

 そこでそのアイディアをバーニーに提案すると、バーニーも賛成してくれ、歌詞を追加してくれた。
 面白かったのは、2番目のサビを手直ししていると、それがきっかけになって全く新しいアウトロが
 出来上がったことだね。

 そのころになると、僕らにも曲の完成形がどうなるのか大体の見当が付き始めていたんだ。
 一方、『True Faith』のバッキング・ボーカルは比較的スムーズに録ることができた。
 バーニーと僕とでコーラスのハイオクターブ部分を歌ったんだが、バーニーはすぐに満足いく
 パフォーマンスを残してくれた。

 一方、リード・ボーカルに関しては、5〜6テイク録り、それらを僕が編集して1つにまとめた。
 比較的ストレートなアプローチだったが、当時のバーニーはまだしぶしぶシンガーをやっていた
 という感じだったんで、気分を乗せるのが比較的難しかった」
25伝説の名無しさん:2007/10/27(土) 23:04:52
コンフュージョンPVのディスコがパラダイスガレージってマジかよ
26ジョニー・マー :2007/10/29(月) 02:58:30

「僕はずっとジョイ・ディヴィジョンやニュー・オーダーが大好きだったよ。
 レコードも買ってたし、ライブも観に行った。
 彼らは凄く革新的なグループだと思う。

 特にバーナードの声が好きなんだ。
 彼のヴォーカリストとしての才能は過小評価されてるね。」
27スティーヴン・ヘイグ:2007/10/29(月) 03:00:45

「後になって分かったことなんだが、
 バーニーは自分から積極的にイアン・カーティスの後釜になったのではなかったらしい。
 仕方ないからそうなっただけで、本人的には歌う事がそれほど好きなわけではなかった。

 どちらかと言えば、ステージの脇に立って顔を下げ、自分の靴先を見ながらただひたすら
 ギターを弾くというのが好きなスタイルだったんだ。
 だからイアンの穴を埋めることに同意したものの、アルバム収録曲全ての歌を担当するなど、
 本格的なシンガーの役割を務めることにどこか居心地の悪さを感じていた。

 そうした居心地の悪さは1990年代になっても払拭されなかったようで、不安を消すために
 酒の力を借りることも珍しくなかった。
 あのときもそうで、セッションの間のちょっとした飲酒は日常茶飯事だった。

 しかしニュー・オーダーのメンバーの場合、どんなにアルコールやほかの『化学物質』
 のお世話になろうとも、規律はきちんと保たれていた。
 1人として、バカ騒ぎしたり、だらしなく酔いつぶれることはなかったね」
28スティーヴン・ヘイグ:2007/10/29(月) 03:03:51

「バーニーは彼が思っている以上に優秀なギター・プレイヤーだ」

「他人にはまねすることが難しい、とても独特なリズム感を持っているんだ。
 僕もトライしてみたけど、駄目だったね」
29ジョン・フルシアンテ:2007/10/30(火) 00:47:11

「ジョイ・ディヴィジョンはここ4年くらいの間で一番好きなバンドなんだ。
 ジョイ・ディヴィジョンのバーナード・サムナーなんか、とくに僕が気に入っているギター・プレーヤーで、
 ツアーのときはいつもバスの後ろに座ってジョイ・ディヴィジョンの曲に合わせて弾いたりしている。

 フリーもレッド・ツェッペリンに加えて、彼が最高に……パーフェクトな相性だと思っているバンドなんだよ。
 分かる? そのことに関しては、レッド・ツェッペリンの次に挙げているんだ」

「彼(フリー)はどんなときに聴いても良いと思う音楽があると言っていた。
 ボブ・マーリーは彼にとってそういう音楽だ。
 ジョイ・ディヴィジョンも彼にとっていつ聴いてもいいサウンドを出しているんだ」
30スティーヴン・ヘイグ:2007/11/03(土) 12:18:01

「ベース・パートに関して、フッキーはジャム的なノリを大切にしていた。

 だからジリアンとは対照的に、事前にアイディアを練るといったことはせず、
 また、ほかのパート録りが行われている最中に自分のパートについて考えることもしなかった。
 ほかのパートに取り掛かっているとき、ベースを手にしていたときもあったが、
 それは単にそうした方が安心できるからそうしていたまでで、
 本格的にベース・ラインを練っていたわけではなかった。

 当時、フッキーがよく使っていたメインのベースは2本あった。
 1本は4弦のYAMAHA BB1200で、もう1本は6弦のSHERGOLDだ。
 『True Faith』『1963』の場合、使われたメインのベースはBB1200だった」
31スティーヴン・ヘイグ:2007/11/03(土) 12:23:34

「フッキーはさまざまなアイディアに果敢に挑戦していた」

「大抵は僕と2人だけでスタジオに残り、かなり大胆な試みにも失敗を恐れず挑んでいた。
 しかし、狙い通りのサウンドが得られると、後はかなりスムーズに事が進んだ。
 2人してコンソールに椅子を寄せ、フェーダーを思いっきり上げてイントロから
 レコーディングするといった具合さ。

 最初は、録りに入る前にちょっとした打ち合わせや下準備をしたほうがいいかとも思った。
 どうやったらフッキーの良さを最大限に引き出せるか、
 僕もよく把握できていなかったところがあったんだ。
 しかし事前の打ち合わせなしでやって、結果オーライだった。

 その後、ニュー・オーダーと一緒に仕事をするたびに、
 フッキーがベースでどんな演奏をやらかすのか待ち遠しくなったくらいさ。
 ニュー・オーダーの仕事をしていて、個人的に最も楽しめる瞬間の1つがフッキーのベース録りだ。

 しかし、当時はそんなことを知る由もなく、どんな演奏を期待すればいいのかよく分からなかったから、
 いきなりの録りにちょっとビビッてさえいた。
 しかしフッキーは最高のパフォーマンスを残してくれた。
 僕が思いもよらなかったような、素晴らしいパフォーマンスをね」
32スティーヴン・ヘイグ:2007/11/03(土) 12:28:07

「ちなみに『1963』では、ローエンドに神経を集中させ、いわゆるよりベースらしい
 ベース・パート作りを目指したが、『True Faith』の方では、
 ローエンドのベース・ラインはプログラミングされたものだったので、
 フッキーは比較的高い音を使ってよりメロディアスな演奏に力を注いだ。

 とりわけ、ソロ・セクションでの演奏やイントロとアウトロでのテーマの演奏は
 印象的な仕上がりになったと思う。
 『1963』の最後の方ではSHERGOLDを使った演奏を耳にする事も出来る。
 ややメランコリックなモチーフがそうだ。
 ベースとドラムの絡み具合が絶妙で、僕は大好きだ。

 家庭内暴力をテーマにした『踊れる曲』は、これまでのところ『1963』しか僕は知らない」
33バーナード・サムナー:2007/11/03(土) 12:34:02

「『1963』はJ.F.K.が暗殺された年なんだけど、
 俺の説は、実はJ.F.K.が彼の妻であるケネディ夫人を撃つために狙撃犯『L・H・オズワルド』の
 手配をしたというものなんだ。
 J.F.K.がM.モンローと一緒になるためにね。

 M.モンローはオズワルドが標的を誤ったことを知って自殺した。
 オズワルドはひどい失敗をしたことで彼のボス(名前は分からないけど)によって、
 後に始末された。
 で、彼の殺し屋ビジネスは破滅を迎えたってわけ」


「俺たちは、メッセージを伝えようとしてるわけじゃない。
 伝えたいのは、エモーションだけなんだ。
 でも、エモーションってのは感覚的なもので言葉に出来ないものだろ?

 俺は音楽っていうものもまた感覚的なものだと思うんだ」
34『1963』:2007/11/03(土) 12:43:19

『1963年の1月 ジョニーが家に帰ってきた 私のためにプレゼントをもって
 彼は言った「君を愛してるから これを買ってきたんだ 君の誕生日だから」
 私の事を思ってくれて 彼はとても素敵で そして優しかった 
 少なくともその時までは 私は彼のことを思っていたし 彼は私のことを思っていた

 彼は言った「目を閉じてごらん すごくびっくりするプレゼントだから」
 私は彼の目に浮かぶ涙をみた 彼が私を傷つけるなんてありえない
 ああ ジョニー 私にその銃を向けないで 私たちの人生を変える方法はたくさんあるけれど
 でもお願いだから 私にこんなことをするのはやめて
 ジョニー 私にその銃を向けないで 私はどんな犠牲を払っても自分の人生を守れるだろうか?
 どうかお願いだから私の話を聞いて欲しい

 彼はその事を恥じていたけれど すでに一つの命を奪っていた
 ジョニーが家に帰ってきた 代わりの奥さんと一緒に
 そして彼は昔のことをよく思い出していた 1963年のあの特別な出来事が起こる前のことを
 人は数え切れない方法で命を奪う事が出来る
 たとえば 心から愛している人の愛が冷めた時の裏切りみたいに
 彼は彼女のことを思っていたし 彼女は彼のことを思っていた
 
 彼は言った「目を閉じてごらん すごくびっくりするプレゼントだから」
 私は彼の瞳に憎しみが浮かぶのをみた 彼が私を傷つけるなんてありえない
 ああ ジョニー 私にその銃を向けないで 私たちの人生を変える方法はたくさんあるけれど
 でもお願いだから 私にこんなことをするのはやめて
 ジョニーあなたは私を利用しつづけている 私はどんな犠牲を払っても自分の人生を守れるだろうか?
 どうかお願いだから私の話を聞いて欲しい

 私はただあなたを自分のものにしたいだけ 光あふれる世界なんてどうでもいい
 この関係を壊したくはない ああジョニー 私がいなくてさみしく思っているの?
 私はただ自分の思うように生きたいだけ
 私はずっと自由でいられる 私はずっと自由でいられる…』
35スティーヴン・ヘイグ:2007/11/11(日) 09:39:50

「ちなみに、当時フッキーのベースがほかのパートに埋もれてしまっているという批評が一部にあった。
 確かに今聴き直してみると、そうした批評は的を射ていると思う。

 まだ経験が浅かった僕には、ベースをリード楽器的にミックスする方法がよく分かっていなかったんだ。
 結果、バイブは豊かではあるが、何かが違うサウンドに仕上がってしまった。
 前のめりになって一生懸命耳を傾けないとフッキーの演奏をきちんと聴くことができないといった感じで、
 確かにそれじゃ音楽を楽しめない。

 もし現在ミックスし直せるのなら、絶対ベースのフェーダーを上げる。
 フッキーの演奏をもっと前面に押し出すべくね」


「最終的には、(『True Faith』と『1963』の)どちらがA面だろうと誰も気にしてはいなかった」

「みんな満足してスタジオを後にしていたからね。
 ミッション完了って感じで、後味の悪い思いをした人なんか誰もいなかったよ」
36スティーヴン・モリス:2007/11/11(日) 09:43:43

「『1963』は言わばもったいない曲だった。
 シングルとして別に出すべきだったんだ。

 あの曲をやった当時は、ダブ・ヴァージョンだのインストゥルメンタルだのといった
 見掛け倒しなものをB面に入れることは決してしなかった。
 歌を2曲提供しなければ、代金に見合わないと考えていたんだ。

 誰もB面なんか聴いちゃいないという事実も顧みずにね」
37バーナード・サムナー:2007/11/11(日) 09:45:26

「『1963』の裏面の曲の名前、何だっけ?」
38『トゥルー・フェイス』:2007/11/11(日) 10:06:52
『すごく奇妙な気分なんだ 何かが僕を操っているような
 僕は動いているとき そんな風に感じる
 思いがけなく解き放たれた気分
 どこでなにがあろうと僕には関係ないし
 明日 自分が存在しているかどうかも知ったことじゃない
 何度も何度も僕は君から奪い取った 君は多くのものを失うことになったけれど

 こんな日が来るなんて思いもしなかった 
 朝日を遮る影から洩れる光を見た 僕を照らす朝日はドラッグのように
 今では不安と引きかえに失ってしまった 子供の頃に僕を連れ戻してくれる
 こんな日が来るなんて思いもしなかった 朝日を心の支えにして生きる日が来るなんて

 僕が幼かった頃 小さな男の子達が話しかけてきた
 今 僕らは共に成長し 目に映る現実に怯えている
 それは 僕らみんなが通らなければならない道
 運命は意味は失い 僕らの行き着く先はわからない
 そんなことは誰も知りえないことなんだから

 こんな日が来るなんて思いもしなかった
 朝日を遮る影から洩れる光を見た 僕を照らす朝日はドラッグのように
 今では不安と引きかえに失ってしまった 子供の頃に僕を連れ戻してくれる
 こんな日が来るなんて思いもしなかった 朝日を心の支えにして生きる日が来るなんて

 すごく奇妙な気分なんだ 何かが僕を操っているような
 僕は動いているとき そんな風に感じる
 思いがけなく解き放たれた気分
 僕らはきっと限界を越えてしまったんだ  
 君は僕の時間を奪い 僕の財産も奪った
 今 僕は君に置き去りにされて 過酷なこの世界の中で立ちつくしている…』


39ニール・テナント:2007/11/15(木) 01:17:10

「最近の彼らの作品の中では『トゥルー・フェイス』がピカ一だね。
 あんなのちょっと普通の人間に作れるもんじゃないよ」
40クリス・ロウ:2007/11/15(木) 01:17:54

「彼らって素晴らしい曲を書くもんなあ……まったくすごいレコードを作るもんなあ」
41バーナード・サムナー:2007/11/15(木) 01:21:38

「(『トゥルー・フェイス』のPVがBPIアワードの最優秀ビデオ・アーチスト賞に選ばれて)
 最高だよ、それに……選ばれたことがすごく嬉しかった。

 なんといってもファクトリーにずっといた俺たちとしては、
 イギリスのレコード業界における不穏分子とみなされ続けていたからね。
 かつてファクトリーってのは業界の一部というよりは、業界に対する脅威だったんだよ。
 やることなすこと、レコード業界の意向に逆らうようなことばかりで。

 だから、すごくびっくりしたよ、俺たちが賞をとったのには……とてもうれしかったな。
 何といってもあれはいいビデオだし、賞をとるに値すると思っていたからね」
42マイケル・H・シャンバーグ:2007/11/15(木) 01:26:29

「ニュー・オーダーとの仕事が他と違ったのは、
 私は自分がやりたいようにやらせてもらえた事だろう。

 レコード会社の理事と違って、私は一度もディレクターに『プロット』を要求しなかった。
 ディレクターを選んだ後は、承認の文書を作った事は一度もない。

 私が選んだディレクターは、アーティストや映画監督でミュージック・ビデオを一度も
 手がけてない人が多かった。
 ニュー・オーダーの音楽を知らない人もいた。

 最も成功した『トゥルー・フェイス』のビデオはパリの振付師フィリップ・ドゥクフレが
 監督したものだったが、彼はこの曲を気に入ってもいなかったのだ」
43ジリアン・ギルバート:2007/11/15(木) 01:29:09

「彼(フィリップ・ドゥクフレ)の作った短いフィルムを見てかなり変わってると思ったから
 彼に頼んだの。

 誰も彼に会ったことがなくて、彼の作品を見て『何これ?』と思ったわ。
 彼がやってる事が何かさっぱりわからなかった。
 2週間彼にすべてをまかせて帰ってきてみたら…」
44スティーヴン・モリス:2007/11/15(木) 01:30:57

「前とあまり変わってなかった(笑)

 (今までで一番好きなPVは…)
 たぶん『トゥルー・フェイス』だろうね……意外だけど」

『すでにCDの売り上げがLPを上まわり、近い将来、黒いヴィニール盤は、
 この世から姿を消してしまうのではないか……そんな噂がささやかれるようになったが、
 おそらく45回転の12インチ・シングルだけは、21世紀まで生き延びるに違いない。
 いや、むしろ今以上に、12インチの重要性は高まっていくのではないだろうか。

 はじめはただ、7インチ・シングルのインスト部分を反復させて、全体の演奏時間を
 長くしたロング・ヴァージョンにしか過ぎなかった12インチは、この10年間で大きく
 その姿を変化させた。

 アルバムからのカットという、従来のパターンにとらわれないオリジナルな選曲、
 レゲエ/ダヴから吸収したリミックスの手法、そして鑑賞され、消費される対象としての
 ヴィニール盤を、新たな表現手段へと180度転換させたヒップホップ/ラップのスクラッチ、
 ブレイク・ミックスの美学。

 これらの経験をふまえて12インチは、今いちばん刺激的なメディアへ成長した。
 最近では、12インチだけでしか、作品を発表しないアーティストも多い。

 パンク/ニューウェーヴのジャンルで、いつごろから12インチが注目されてきたかと言えば、
 だいたい80年前後のことではなかっただろうか。
 まだシングルは7インチ中心だった。
 パンクや2トーンの熱狂がおさまり、新しい音楽性を持った一連のアーティストたちが、
 続々登場しはじめたころだ。
 その中で12インチの可能性を意欲的に切りひらいて行ったのが、
 ファクトリー・レーベルのバンド、ニュー・オーダーだった。

 彼らは意図的に、アルバムとは別個の展開を12インチの中に探りながら、
 その作品を発表していった。
 そしてシンセサイザーやサンプリング・マシンを活用した、デジタル感覚に溢れた
 ニュー・オーダーのサウンドが、皮肉なことに、20世紀最大のアナログ・メディア=12インチに
 大きくスポットを当てる結果となったのである…』

『…マンチェスターのファクトリー・レーベルから、これまでにニュー・オーダーは12枚のシングル、
 4枚のアルバムを発表している。
 シングルは、7インチと12インチ、両方が出されたものや、このほかヴィデオも発表されているが、
 一応これがファクトリーからの全リリースである。

 ただのジョークか、それとも特別の配慮か、シングル、アルバムそれぞれの(原盤)番号に規則性
 が見られるが、そうすると、既発売の12インチからA面曲を年代順に集めた、
 この「サブスタンス」(原盤番号はFAC200)と題された2枚組が、3月から発売延期になっていたのも、
 12枚目にあたる最新盤のリリース待ち(12×12)だったのかも知れない。

 数字のパズルはともかく、これはニュー・オーダー初のベスト盤(アメリカ発売のミニアルバムは除く)
 であり、その作品の大半が、すでに日本でも紹介されてはいるが、改めて彼らの変遷をたどるには
 絶好の企画である。

 ここには本格的なアメリカ進出へ向けての、戦略的な意味も込められているかもしれない。
 しかし、何よりレーベル最大のスターとして、現在までその個性的な活動を支えてきた
 ファクトリー・レーベルの一側面を鮮やかに映し出すものに違いない…』


 『…そして、最後に収められているのは、イギリスで7月に発表される最新シングル「トゥルー・フェイス」。
 流れるようなメロディ・ラインを持った、究極のエレクトロニク・ポップと呼ぶべき、この名曲の
 高いヒット・ポテンシャルは、マンチェスターの4人組に、新時代の到来を告げるものに違いない。
 
 「ブルー・マンデイ」の大ヒットで、
 「いまやニュー・オーダーは、完全にジョイ・ディヴィジョンとは別のバンドになった」などと言われた。
 だが、彼らはすでに、そこからもずいぶん遠くに来てしまっている。
 その事実を、この2枚組で確かめて欲しい。
 ここに集められた作品の中には、紛れもなく彼らの「サブスタンス(substance=本質、実体)」が
 隠されているはずだから。

 なお、CDには、シングルB面曲なども加え、2枚組全24曲と、さらに充実した内容になっている。
 デジタルに封じこめられたスーパーアナログ=12インチ。どうぞお試しあれ。

                                        
                                                87 ・ 7 ・ 6   吉住 公男』
48『ロンサム・トゥナイト』:2007/11/21(水) 02:41:45

『僕は通りを歩いていく
 君の瞳をのぞきこむ
 君に逢うことは なんて楽しんだろう
 君が家に帰ると 僕がそこにいる
 以前にそんなことが何度あっただろう
 たいしたことじゃないと君はいえるだろうか?
 君が僕に背を向けた時
 僕はうまくいかないって分かったんだ
 君が信じている若さ
 あらゆる事実の過程
 愛情は家に置き去りにされ
 石のように冷たい心になる
 
 君が信じている真実
 僕らが話す若さについての嘘
 僕らが自分のものと呼ぶ主張
 からっぽの王座の傍らで
 以前にそんなことが何度あっただろう
 たいしたことじゃないと君はいえるだろうか?
 眠っているときに手を伸ばしても
 僕がそこにいないことを君は分かってた
 僕の瞳は石のよう
 みすぼらしい君の家みたいに
 以前にそんなことが何度あっただろう
 君は僕の心だけを置き去りにしていったのだろうか?』

49伝説の名無しさん:2007/11/22(木) 02:17:19
ロンサム・トゥナイトの歌詞はいつ聞いても刺さるなあ。
バーニーは歌詞なんてテキトーさ、と嘯きながら
ときたまとんでもなく心に響く歌詞を書くから油断できない

技巧的ではないし
かといって素朴すぎもしない
不器用で口下手な人間がふと漏らした言葉のように真実味がある

こんな歌詞に共感できるなんて
自分はもしかしたら淋しい人間なのかも
と思わせるところが上手い


>謎の職人様

いつもご苦労さまです。
インタビューと歌詞を通時的に並べることによって生まれる
ドキュメンタリー感にシビレてます
50ピーター・フック:2007/11/28(水) 01:23:18

「『サブスタンス』を出したのは、トニー・ウィルソンがニュー・オーダーの
 シングル全部を1枚のCDにまとめようって言い出したからなんだ。

 こんなこと言ったって誰も信じやしないだろうけど、ほんとなのさ。
 で、ジョイ・ディヴィジョンの曲のリミックスをやることにした。
 その方が意味あるプロジェクトだと思ったから―――。
 あの頃のレコードの方が手に入りにくいだろ。

 バンドの経済状態は、何かやらなきゃそれで一貫の終わり、
 ってほどまでひどくなったことは一度もないよ」
51スティーヴン・モリス:2007/11/28(水) 01:30:39

「過去12ヶ月の間にアメリカツアーを2回やったんだけど、1回目のとき
 『ブラザーフッド』をやった直後にエコー&ザ・バニーメンと同じスタジオにいたら、
 彼等もアメリカへギグをやりに行くと言うんで、一緒にやる事にした。

 俺たちはLPが出た後ツアーしたけど、彼らは結局レコーディングを続けたんだ。
 彼らのLPが完成した時点で一緒にアメリカに行こう、ということになって
 俺たちのLPから1曲、彼らのLPから1曲一緒にやった。
 結局2曲やったわけ」
52イアン・マッカロク :2007/11/28(水) 01:35:56

「『セレモニー』はニュー・オーダーで一番好きな曲なんだ。
 凄い曲だよ。
 歌う前にピーター・フックの「頭痛(カクテルの名前)」を飲んだんだ。
 フッキーはぺルノとオレンジとなにか酷い混ぜ物でカクテルをつくったんだ。

 酔いが頭にまわってきて、半分しか飲んでなかったのに、
 ステージに出て行く前にふらふらになっちゃったんだ。でもうまくいった。
 フッキーが来て、バックで歌ったんだ。
 俺は少々めちゃくちゃになってたんで歌詞を忘れたんだけどね。
 フッキーの態度や、ベースプレイは好きだ、彼はすばらしいベーシストだよ」
53レス・パティンスン:2007/11/28(水) 01:43:21

「フッキーが使えるすべてのデバイスに、彼のベースのプラグを差し込むと
 崩れ落ちてくる丸太みたいにぶちのめされるんだ。

 音が響き渡り、まるで破壊力抜群の音の棍棒だよ。
 それは、まるで壁を押し戻し、天井を押し上げるかのようなんだ」

54スティーヴン・モリス:2007/11/28(水) 01:45:54

「エコバニとか俺たちみたいなバンドは、イギリスの『暗黒の商人』ってとこなんじゃない?

 意外だけど(アメリカの)観客は若い子が多い。
 俺たちを観に来るのは、緑のレインコートを着てるような人たちという印象でしょ。
 行くたびに観客が若くなる。
 こっちは年を取る一方だからうれしいよ」
55バーナード・サムナー :2007/11/28(水) 01:55:43

「でも、おかしな話、ジョイ・ディヴィジョンはアメリカでは何とも思われてないんだ。

 アーヴィン・メドウスの円形劇場でプレイしたんだけど、
 その時はわりとうまくショウが運んだから、アンコールで『ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート』
 をやったのさ。
 そしたらみんな、互いの顔を見合わせて『何だこれ?』って言ってるのが分かったよ」
56伝説の名無しさん:2007/11/28(水) 07:38:04
緑のレインコートを着たような人


てどんな人のことですか?
57スティーヴン・モリス:2007/12/02(日) 03:05:05

「最近(ジョイ・ディヴィジョンを)聴く機会があったんだ。
 ニュー・オーダーの『サブスタンス』と同じようにジョイ・ディヴィジョンのシングルの
 編集盤を作ることになった。

 先日聴いてみたけど後期の方が良かったみたい。
 EP『アン・アイディアル・フォー・リヴィング』の曲は好きだ。
 自分のレコードだと悪いところばかり耳につくよ。
 『クローサー』は好きで良く聴く。

 もう終わったものを整理して再発売できるようにするのはむずかしいんだ。
 ニュー・オーダーの場合自然とうまくいったけど、ジョイ・ディヴィジョンの方は
 終わった事がはっきりしているから……むずかしい」
58ピーター・フック:2007/12/02(日) 03:08:49

「自分達のレコードを聴くのはあまり好きじゃなくてね。
 どうしても粗を捜しちゃうから客観的に評価できないし楽しめない。
 重箱の隅を突つくようなものさ。

 ジョイ・ディヴィジョンのレコードが聴けるようになったのも
 ジョイ・ディヴィジョンが終わってからだ」

『パンクの嵐がイギリス中の若者に一瞬の幻を見せたある夜グループは生まれた。
 しかし彼らが歩んだのは、パンクと書かれた道ではなかったし、道づれは、
 パンクの幻想からの絶望を背負ってスタートした人間たちだった。

 ニューヨークとはまったく違って、社会的な現象とまでなったイギリスのパンク・ 
 ムーヴメントだが、それだけにある種の幻想があったことも事実だ。
 巨大なビジネス・ゲームと化した音楽シーン、システムを自分たちの側に取り戻す、
 なんていうのが一番分かりやすいものだったかも知れない。
 しかし、もちろんそうはならなかった。

 ただこうした「時代の絶望感」というのは、ジョイ・ディヴィジョンの音楽に
 触れるとき欠かすことの出来ないキーワードではある。
 たとえ一瞬であれ堤防は破壊され、そこから荒れ果てた大地に豊かな水は流れ込んだ。
 渇ききったイギリスの若者は先を争ってその水を飲み、自分たちの言葉、やり方で
 自らの音楽を歌い出したが、その先頭に立ったのがジョイ・ディヴィジョンであり、
 まぎれもなく彼らはパンク以後もっとも可能性に満ちたグループであった。

 いまだに音楽的影響を与え世界中にフォロワーと呼べる人間も生み出している
 グループというのも珍しいが、それはいかに彼らの音楽が時代を超える真実を
 もっていたかという端的な証明である。

 もちろんイアン・カーティスの世界は、ワン・アンド・オンリーのものだ。
 しかし、彼がふりまいたマジカルな力をもった種は、形を変えさまざまな花を
 咲かせているのだ…』
60バーナード・サムナー:2007/12/02(日) 03:20:57

「ずっと後になって、もっとちゃんと真剣に(ジョイ・ディヴィジョンを)聴いてみたんだ。
 思ったのは23の男が書いたとは思えないヘヴィな歌詞だってこと。
 もっとずっと年齢のいった人間が書いたみたいに聞こえたよ」
61バーナード・サムナー:2007/12/02(日) 03:26:02

「(イアンの自殺の理由は…)何百もの理由が互いの上に折り重なってるんだろうな…。
 それを感じる人もいるし、感じない人もいる。
 人生について鉄面皮なやつもいるけど、イアンはそうじゃなかったのさ」

「なんていうか…、イアンは自分の問題を無視できなかったんだろうね。
 どんなに小さな問題でも。どんな人間にもある、毎日毎日生まれてくる色んなことをね。
 彼は頑張った。そう頑張ったんだ。でも頑張りきれなかった」

「人間には沢山の違った面があるものさ。
  イアンの人格の複雑さを説明しようと思えば、とても1日じゃ足らないと俺は思うね」

「彼は変人じゃなかったよ。
 ほかの人間と同じ、普通の男さ。ほんとだよ。でも、とても感情的な人間だったな。
 中には自分の感情を表に出せるやつもいるけど、彼は感情を表には出さなかった。
 稀な機会を除いてね。彼の詩の中みたいに」
62『コマキノ』:2007/12/02(日) 03:31:00

『不思議なものが現れる時間
 思い浮かべることがすごく難しい不思議なもの
 感動的な瞬間が心を直撃する
 今まで目にした事もないすばらしい光景
 その魅力が僕を惹きつける 心の奥のおもしのように
 僕には決して忘れられないもの

 手本が示され 彼女の反応が始まる
 完成してもすぐにはねつけられ
 それぞれの不安を抱えながら前を向く
 僕たちの送ってきた生活を思い出す
 道の脇に立っていた影は
 いつも君のことを思い出させる

 どうやったら見つけられるのだろう
 正しいコントロールの方法が
 すべての心の葛藤 横たわるすべての問題
 疑問を感じても その答があわない
 僕のやり方では
 僕のやり方では…』

『…あれからすでに8年。
 その過ぎ去った時間のなかでイアンが産み落とした音楽は、価値のないものに
 なってしまったのだろうか。

 まるでそんな問いかけのようにしてファクトリーからこのディスクが届けられた
 ここには一曲を除いて、2枚のオリジナル・アルバムには収録されなかった貴重な
 作品ばかりが改めてニュー・オーダーの手によって磨かれて収められている』

『どれも貴重であると同時に彼らの歩みを見るとき欠かすことのできない作品ばかりだ。
 そして、残された一つ一つを何にもまして大切にしたいというニュー・オーダー、
 ファクトリーの気持ちが伝わってくるところが感動的ですらある。

 イアンの死を売り物にはしない、という彼らの80年の誓いは、いまだに生きている。
 そして彼の歌もまたみごとにそれにこたえていると僕は思っている。
 一人で影絵芝居を演じながら去っていった彼の音楽は、いまだに鋭い剣のように深く
 現在のシーンに突き刺さっているのだ。

 もちろんその光景は、聴き終わった人すべてが見るに違いないと信じている。



                               1988年 6月7日   大鷹 俊一』
64バーナード・サムナー:2007/12/07(金) 23:33:59

「ジョイ・ディヴィジョンでの経験はめちゃくちゃ楽しくて最高だった。

 全部のことがイアンによって特徴づけられていたけど、
 俺たちはディープでヘヴィなバンドじゃなかった。
 誰も見られないよ、あんなバンドはもう。

 レコードじゃ分からないし、映像でもビデオでもあと何でも
 あの時のことを見せられるものはないだろうね」
65『ディーズ・デイズ』:2007/12/07(金) 23:40:28

『朝は奇妙で ほとんど場違いに感じる
 君やその独特なやり方を懸命に調べた
 こんな時代─こんな時代に

 人殺しの技術を学ぶことにずっと時間を費やし
 その一部を身に付けるまで 脅しや虐待を使った
 こんな時代に君はとどまっていられるだろうか?
 こんな時代─こんな時代に
 
 うまくやってくためにうわべを取り繕い
 愛に傷ついた心を代償として
 こんな時代─こんな時代に

 僕たちはずっとあてもなく彷徨う
 それが今という時代
 あらゆることに対処すれば 借りは返される 
 こんな時代に君はとどまっていられるだろうか?』
66ピーター・フック:2007/12/13(木) 00:20:19

「俺たちがこの商売をしてるのは、みんなに俺たちの音楽を聴かせたいからだ。
 だから大勢の人たちに聴いてもらえるのは嬉しいよ。
 面白いのは、ニュー・オーダーの成功によってジョイ・ディヴィジョンの存在が
 クローズアップされたことだ。

 ジョイ・ディヴィジョンの『サブスタンス』が売れたのは、ニュー・オーダーとしての
 成功があったからこそだし、逆にデビュー当時のニュー・オーダーが話題になった
 のはジョイ・ディヴィジョンの成功があったからこそだ。
 これでおあいこってところだね」
 
67バーナード・サムナー:2007/12/13(木) 01:20:04

「俺たちの成功は根本的には何も意味しないよ。
 俺たちにとってそれは驚く程のことではなかったんだ。

 人気があって、レコードが結構売れていたことは認識していたし
 成功するために俺たちは何もしていないとしても、
 そうなる可能性はあると思っていた。
 結局どうでもいいことだね。
 
 そりゃ、たくさんの人々に曲を聴いてもらいたいし、
 金持ちになることも悪くはないからね(笑)。
 でもその前に、俺たちは、現在の立場というもの
  ―――― 成功している、していないにかかわらず――――
 を楽しみたいんだ。

 俺たちはカウボーイなんだよ。

 現在の姿はなるべくしてなった、
 大計画に基づいて作られたものじゃないんだ。
 あくまで『自然』に起こった一つの側面なんだよ。成功は」
68バーナード・サムナー:2007/12/13(木) 01:27:47

「僕たちは、こうあるべきだっていうふうな計画を立てたことはないんだ…。

 明日はどんなかな、ただそれを考えてるだけさ。
 次に何が起こるかなんて、僕たちにだって分からないよ」

「成功しているときは、人はそれが分からないものさ…。
 みんなが僕たちに会いに来るとき、
 自分たちは成功したんだなって漠然と感じるんだ。
 それは自然な感じじゃない…自然なんて感じじゃない…。

 気をつけたほうがいいよ。
 だって、成功はそれ自体、ひとつの理由になってしまうからね」


69ピーター・フック:2007/12/13(木) 01:30:35

「自分なりの価値観で成功を収められれば、それで納得がいく。 
 自分に応えるだけで済むんだから楽だよ。

 ジョイ・ディヴィジョンの時は、アメリカでLPが千枚売れただけで、
 俺達はヒットだと思っていたしね。
 俺達自身がハッピーな気持ちになれるセールスをあげればそれでいいんだ」
70バーナード・サムナー:2007/12/13(木) 01:33:45

「(成功には)困惑するね。
 でも俺たちに相応しいオーディエンスを一杯持つようになっても、
 立ち止まるつもりはないよ。
 
 俺たちは続けなきゃならないんだ…。

 成功なんてなんでもない。
 俺たちが何かを成し遂げている限り、何か新しいことをやっている限り、
 同じことを繰り返すようなことがない限りね」

『「サルベーション」――― Have You Said Your Prayer's Today?
 なるサブ・タイトルがついたこの映画のことを初めて知ったのは、
 今年の2月、NME紙に掲載されていたニュース記事でのことだった。

 わずか数行の小さな記事の中で、特に興味を抱いたのは、
 そのサウンドトラックをニュー・オーダーをはじめ、キャバレー・ヴォルテール、
 アーサー・ベイカーなどが担当するということであり、
 しかもこのサウンドトラック・アルバムがクレプスキュール・レーベルを通じて
 リリースされるということである。

 特に新曲5曲が収録されるニュー・オーダー。
 彼らに関しては、これとほぼ時を同じくして解散のウワサも流れていただけに、
 このサウンドトラック担当のニュースには、多くの人が注目したことだろう。
 結局、この解散のウワサは、その後のエコー&ザ・バニーメンとの全米ツアー
 の成功で否定され、半年間の休暇宣言で一件落着。

 おまけにこの4月には、あの『ブルー・マンデイ』をクインシー・ジョーンズが
 リミックスした『ブルー・マンデイ1988』をリリースするという話まで伝わってきている…』
72ピーター・フック:2007/12/17(月) 00:51:37

「『ブルー・マンデイ1988』は、アメリカの契約の関係で出さなきゃならなかったんだ。

 アメリカでちゃんとした契約を取り付けるのには七年もかかったんだぜ。
 というのもまあ基本的には、俺達の満足するようなコトバをしゃべる奴がいなかった
 からなんだけど。
 でも遂にクエストを選ぶことにして、全ての件に関して俺達が最終的な決定権を持つ、
 って条件を出させたんだ。

 ただ一つだけ、アルバムごとに二枚づつシングルを出す、ってことだけは妥協したんだけどね」

「というわけで俺達が『サブスタンス』を出したとき、むこうは『ブルー・マンデイ』をリリース
 したがったんだ。
 いずれにしてももう何年も差し止められてたんだよ。
 連中、それまでは出したがらなくて、俺達ずいぶん頭にきてたのさ。

 それともう一つ妥協ついでに『クインシー・ジョーンズにプロデュースしてもらわないかい?』
 って言われて、なんせレーベルの主だし、まあいいんじゃないの、って思ったわけよ」
73クインシー・ジョーンズ:2007/12/17(月) 00:53:52

「ニュー・オーダーのバンドサウンドに黒人音楽と同じファンクネスを感じる。
 これからのダンス・ミュージックの主流は彼らだ」

『…86年のヒット映画「プリティ・イン・ピンク」のサウンドトラックにおいては
 「シェルショック」を披露したニュー・オーダー。
 「サルベーション」は、それ以上に彼らが担当したサウンドトラックとしては、
 話題性に富んだ作品と言えるかもしれない。
 そんな音楽的な話題を持った「サルベーション」とは、いかなる映画なのだろうか?』

『映画「サルベーション」は、ロックと宗教、性、金が複雑に絡んだ作品である。

 その中で、エクシーヌ・サーヴェンカはロックン・ローラーのロンダ役に、
 ドミニク・ダバロスはその妹のレノーア役に扮し、
 過去に「James Dean」や「Caribe」に出演している男優ステファン・マクハッティーが
 扮する、福音伝道者のエドワード・ランデール、ヴィゴロ・モルテンセン扮するロンダの夫、
 ジェロームとともに、ロックと宗教を絡めたショウを企画。
 これが世界的に成功し、さらにはさまざまな悪を崩壊させるために行動していく
 という内容のものらしい…』

『…メイン・テーマの「サルベーション」をはじめ、「タッチト・バイ・ザ・ハンド・オブ・ゴッド」
 「レッツ・ゴー」「スプートニク」「スカルクラッシャー」の5曲を担当するニュー・オーダー。
 彼らは先述のとおり、ベス・Bとともに監督を務めたマイケル・H・シャンバーグが、
 彼らのビデオ・クリップを手掛けていたことから、その関係で要請を受けた上での参加
 と思われる。

 かつてポスト・パンク・ムーヴメントの雄とまで言われながら、突如この看板であった
 イアン・カーティスの悲惨な死により、グループの続行が不可能となった伝説の
 ジョイ・ディヴィジョン。

 その残党の3人に新メンバーを加え、81年にスタートしたのがニュー・オーダーであり、
 彼らはイアン・カーティスの死に対する思いを込めてつくった「ブルー・マンデイ」の
 大ヒットにより、83年一挙にトップ・グループへと飛躍を遂げている。

 その後もアーサー・ベイカーと組んで「コンフュージョン」などの大ヒットを放っているが、
 そのヒップ・ホップのセンスも導入したデジタル・ビートによって生みだすサウンド・スタイルは、
 独特なものを感じさせる。

 今回のサウンドトラックにも収録され、
 すでにそれに先がけて大ヒットとなった「タッチト・バイ・ザ・ハンド・オブ・ゴッド」。
 今回のサウンドトラックのCDには、この曲の12インチミックスもボーナストラックとして
 収録されている…』
76伝説の名無しさん:2007/12/18(火) 03:48:47
乙です。
77ジリアン・ギルバート:2007/12/22(土) 06:31:20

「(話題になった『タッチト・バイ・ザ・ハンド・オブ・ゴッド』のPVは…)
 マネージャーのアイデアだったの。
 ビデオのアイデアが必要で…。

 私達だったら絶対やろうと思わないわ」
78スティーヴン・モリス:2007/12/22(土) 06:33:34

「アメリカのビデオをたくさん観た結果があれだよ。

 しばらくすると、今観てるビデオは前のと同じだと気が付く、
 みんな同じようなのをやってるから…。
 スパーニャとかサッフォー、バッド・ニュースみたいな事をシリアスにやれば、
 いつもの俺たちと違っておもしろいと思ったんだ。

 知らない人は俺たちがヘヴィ・メタル志向だと思うだろう。
 昔からのファンからは見捨てられるだろうし…。
 だから、やったんだ」
79スティーヴン・モリス:2007/12/22(土) 06:45:53

「すごく研究したんだよ、研究の成果があらわれてるでしょ?
 
 ヘヴィ・メタのビデオを買い込んで……恥ずかしかった…。
 ウソだよ(笑)。アンチ・ヘヴィ・メタルじゃないよ。
 ヘヴィ・メタのビデオをたくさん観たけど、煙や爆発、奇抜なコスチュームを別にすると、
 それ以外には物語しかないことが分かった。

 俺たちが気に入ったのは小人が出てくるやつで、監督はキャスリン・ビグローと言って、
 最近、彼女の吸血鬼映画が出たんだ。
 彼女若くて全然吸血鬼みたいじゃないんだけど、彼女が物語風のビデオをやる計画だというから
 それでやってみることになって…気に入らないところはカットしてもらって…
 例のごとくお金と時間がなくなって…出来たのがあのビデオ」
80バーナード・サムナー:2007/12/22(土) 06:47:42

「けっこう大変な仕事だったんだぜ。 
 朝六時から夜中の十二時まで仕事してた。監督の奴がちょっと、さ…」

「俺達はもっと面白おかしくしたかったんだけど、監督にはユーモアのセンスがなくてさ」
81スティーヴン・モリス:2007/12/22(土) 06:51:04

「『演技してるの見たよ』 なんて言われたよ。

 (あの格好は…ロックのモンスターというよりは…)
 ロックのハムスターじゃない?」

『君の顔を見た時 僕は海辺に立っていた
 僕は君を見つめることが出来なかった
 君は分かってたんだと思う
 でも僕にはこれで終わりだという実感が全く湧かなかった
 今 僕がここに一人きりで座って抱えるあらゆる感情までは
 君には取り上げる事ができない

 そして僕らが息をするたびに
 僕らが生みだした誤解に君もそのうち気が付くだろう

 僕は神の意思に胸を打たれた
 僕はそれに気付かなかったけど でもそうだったんだ

 この世界で自分の望みを
 叶えようなんて思いもしなかった
 僕のものはすべて君のものなんだから
 これまでの人生で 君を性的な対象としてみたことはなかった
 僕は今まで こんなにも絶望的な気分で目覚めたことはなかった
 
 僕は神の意思に胸を打たれた
 僕はそれに気付かなかったけれど でもそうだったんだ

 僕は胸を打たれた…』
83スティーヴン・モリス:2007/12/25(火) 00:59:14

「( 『タッチト・バイ・ザ・ハンド・オブ・ゴッド』 は…)
 映画『サルベーション』のための、これも超特急で曲作りを試みたもの。

 1週間、スタジオで曲を書いて、最終日にタイトルになるものが必要になったんだ。
 だから要は、その1日で書いたのがこれなんだよ」
84バーナード・サムナー:2007/12/25(火) 01:01:11

「宅配便が朝の7時にテープの集荷に来る事になっていたのに、
 夜中の12時にはまだ何も出来ていなかったんだ」
85スティーヴン・モリス:2007/12/25(火) 01:03:40

「ベズが完璧にいかれた状態でやって来たのを覚えてるよ。
 彼と会うのはあれがはじめてだったのに、怖かったな、あいつ」
86バーナード・サムナー:2007/12/25(火) 01:05:33

「ベズは山のようにスピードをやってたんだよ。
 量が少な過ぎると病気になると考えてたから。
 山ほどやって、で、俺が歌ってるうちにそそくさと眠ってしまった。

 耳を澄ませば、後ろで奴がずっといびきをかいてるのが聞こえるだろう」
87ベズ:2007/12/25(火) 01:11:38

「 ああ、俺はニュー・オーダーの大ファンだった。

 俺の人生で一番興奮したのはバーナード・サムナーに会ったときで、汚いズボンをはいてたっけな。
 俺は友達3人と一緒だったから、そいつらは俺がバーナードと知り合いだって信じたよ」

「彼が俺を迎えに来るからって」
88バーナード・サムナー:2007/12/25(火) 01:17:12

「ベズは俺達が初期のハッピー・マンデイズをプロデュースしている時から友達だ。
 物静かな変わり者で、最良のドラッグをいつも持ってるベストダンサーだ。

  彼を分類するのはちょっと難しい。
 マンデイズのレコードでは、『Vibes』として、クレジットされてたな。
  だけど『vibes(雰囲気)』は、ギターやボーカルよりももっと大切だろ。

 鋭い耳も持っている。 ベズは、音楽の天才だ。
 それにベズは俺の知ってる中で一番格好をつけたりしない人間だ。
 他人がどう思おうと勝手だぜ、って考えだ。 それが彼の一番いいところだ。

 でも、それにもまして、一番印象に残るのは、
 自宅でのドラッグ・パーティーではいつも彼は、口の角に大量の泡を立てて、
 それが乾ききってたことだね」
89ベズ:2007/12/25(火) 01:18:31

「 いい奴だな(笑)。

 バーナードこそ俺のヒーローだよ。
 あいつほどいい奴はいない。素晴らしいハートの持ち主なんだ」
90スティーヴン・モリス:2007/12/25(火) 01:32:49

「ヒーローは誰って聞かれた時、
 良く考えもせず、まず頭に浮かんだのは『スーティー』だった。
 でも後からよく考えてみても、やっぱり今の自分があるのは、スーティーのおかげなんだ。
 だって、スーティーが始めて僕が見たコンサートだったからね。

 4歳の時にダービシャーのどこかのテントに、スーティーがやって来た。
 そこで始めてスーティーが木琴をひくのを見て感激したんだ。
 もうこれしかないって思った。
 
 その頃すでに僕はスーティーの自転車を持ってた。
 そしてママに、スーティーの木琴をねだって買ってもらった。
 そこから全てが始まったんだ。

 クリスマスには、サンタにスーティーのドラムをもらった。
 それで僕はドラムを叩くようになったんだ。
 
 スーティーのおかげだよ」
91ピーター・フック:2007/12/25(火) 01:38:21

「(俺のヒーローは…) イギー・ポップだね。
  だって彼はステージでガッカリさせることは絶対ないからね。
  いつも、全力投球してる。 
 
 彼は17の時からそうだったと思うよ。
 ステージを観ると毎回、心臓が止まるぐらいに頑張ってプレイをしてる。
 それぐらいステージが好きなんて素晴らしいと思うよ。

 イアン・カーティスを通して、イギーを知った。
 エネルギッシュな面で、彼にはとても影響される。
 イギーは全てだ。

 大物かどうかなんて関係無い。
 イギーがステージに立つと、10フィートもある巨人のように見えるよ。
 イギーは悪魔のようにプレイをし、悪魔のようにドラッグをやり、悪魔のように酒を飲み、
 しらふの時でも、悪魔のようにしらふなんだ。

 全てにおいて、やり過ぎてる。凄いぜ」
92ボビー・ギレスピー:2008/01/04(金) 01:55:40

「ニュー・オーダーのビックリするようなギグを何回か観たことがあるよ。

 俺はザ・ウェイクってバンドにいて、ロブ・グレットンがファクトリーと契約させたんだ。
 ニュー・オーダーのサポートで、たくさんのギグをやった。
 ――彼らは俺たちのヒーローだった――グラスゴー、エディンバラ、ブリストル、
 カーディフやなんかで一緒にプレイした。

 俺たちがファクトリーと契約する前にも、ニューキャッスルに行ったことを憶えてる。
 81年にロンドンのウォールサムストウ・アセンブリ・ホールに、
 ニュー・オーダーのプレイを観に行ったことも。
 俺はギグをぜんぶテープに録ってたんだ。国じゅうどこでもぜんぶ。

 そりゃファンタスティックなライヴだった。
 彼らのギグを観るといつも、ひとつかふたつ新しい曲があった。いつも曲目を変え、
 いつもその時任せだった。彼らはほんとに実験的で、エレクトロニックで、でも同時に、
 パワフルでエモーショナルだった。
 ドアーズやヴェルヴェット・アンダーグラウンドみたいにね。

 ウェイクにいてニュー・オーダーと一緒にプレイしてたとき、ロブは俺たちを大事に、
 またニュー・オーダーのサウンド・クルーとして扱ってくれたんだ。
 (ニュー・オーダーのスタッフの)オズとエディーも、いつも俺たちを大事にしてくれたし、
 俺たちにサウンドを作ってくれた。

 バンドはファンタスティックだった。
 俺は決して忘れないよ。若い頃、俺はかなりシャイだったんだ」
93ボビー・ギレスピー:2008/01/04(金) 02:09:38

「彼らと一緒に初めて演ったギグのことを憶えてるよ。ブリストルだった。

 俺はプレイする曲を前の晩に覚えたばかりだったんだ。
 ベース・プレイヤーが辞めちまったから、出てくれって頼まれたんだよ。
 しかも、俺はベースを盗まれてた。

 ブリストルまで出かけて行って、
 フッキー ―― 俺の最高の(fucking) ヒーローさ ―― に歩み寄って、言った。

 『ベースがないんだ。貸してくれないか?アンプも』
 彼はただ 『くそったれ(fuck off)』

 『ああ、ダメか!』
 彼は続けて 『いいに決まってるだろ (Of Course you fucking can)!』

 で、ウェイクといっしょに初めてのギグをやったんだ。
 俺はフッキーのヤマハを弾きながらステージに突っ立ってた。
 歌なんか憶えちゃいなかったよ。 まさにパンク・ロックだった。
 ああいうことって、絶対忘れないだろうね。

 1987年にウエンブリー・アリーナでいっしょに(プライマル・スクリームとして)
 プレイしたことも思い出すな。
 ファンタスティックだった。
 まったく突然呼び出されて、そんなことができるなんてほんとに幸せだった」
94マイク・ピッカリング:2008/01/04(金) 02:17:57

「マンチェスター及びUKの音楽シーンは、
 これからもずっとニュー・オーダーに恩義を感じていくことだろう。
 ロックとエレクトロニック・ミュージックの融合が流行らないとされた当時、
 その先陣を切ったのが彼らである。

 88年〜89年にかけてデトロイトのクラブでDJをやっていた私は、
 ハシエンダで自分がプレイしていたデトロイト・サウンドのクリエーター、
 デリック・メイとケヴィン・サンダーソンと知り合った。

 彼らのスタジオに招かれてみると、そのサウンドの大部分が、
 彼らがアイドル視していたニュー・オーダーから取ったものであることが
 明らかになった。

 加えてニュー・オーダーは、UK初にして未だに最高の『スーパークラブ』、
 今も昔も世界で名だたるクラブのひとつであるハシエンダを築き、土台を固め、
 そして運営したのだ。

 現代ダンス・ミュージックの世界にいて、
 彼らに影響されていない人間を探すのは難しいだろう」
95ピーター・フック:2008/01/04(金) 02:24:13

「マイクはロブの親友で、実際、長いこと一緒に住んでたんじゃなかったけ。
 で、二人とも『ハシエンダ』は、音楽によるリヴェンジの実験場だと思ってたみたいだね」

「当時のロブ・グレットンの音楽ポリシーは、時代のうんと先を行ってたんだ。
 アシッド・ハウスが87年に大ブレイクする何年も前から、マイク・ピッカリングや他のDJ達は、
 シカゴ・ハウスの先駆者的存在だったんだよ。

 だけど、連中のやり方はあまりにも進歩的で、
 マンチェスターの連中には受け入れる事が出来なかったんだ。
 『ハシエンダ』では、82年から、シカゴDJを大勢フィーチャーしてファンク・ナイトをやったり
 してたんだけど、誰も来なかったからね(苦笑)。

 皆、バンドのギグには来るが、クラブ・ナイトには全く来ないんだよ。
 しかも、半端じゃなくデカいクラブだったから、客が入ってないと、見るも無残で……」
96ニール・テナント :2008/01/04(金) 02:27:49

「ねえねえ僕の意見を言わせてもらっていい?
 
 これはシカゴのハウス・ミュージシャンが自分達でも認めているように、
 ハウス・ミュージックって、もともとシカゴの黒人ミュージシャン達が、
 英国の白人シンセ・バンドに影響されて生まれたスタイルなんだよね。

 デペッシュ・モードやニュー・オーダーとか……」
97スティーヴン・モリス:2008/01/04(金) 02:31:08

「あんなに大きなクラブに行って音楽を聴くという習慣がなかったし、
 第一、そんな場所もなかった。

 少したってアシッド・ハウスみたいなものが人気が出てからは、
 ああいう大きな場所を楽しみたいって人が増えてきて、
 それまではマンチェスターの中のひとつの場所に過ぎなかったんだけど、
 世界中に影響を与える場所になっていったんだ。

 そこが拠点となってミュージシャンたちが出会ったり、出発点になった
 という意味で、自分たちがというより、俺たちが作ったハシエンダが
 果たした役割が一番大きいんじゃないかと思ってる」
98伝説の名無しさん:2008/01/06(日) 17:54:15
ボビーとそんなに親しかったとは
フリーベースでボーカル依頼するわけだ
99伝説の名無しさん:2008/01/07(月) 02:32:58
age
100伝説の名無しさん:2008/01/07(月) 12:23:31
100ゲット
(∩・∀・)∩
101マニ:2008/01/10(木) 01:04:13

「当時の音楽は一番ひどい時期を通過してた。
 もちろんニュー・オーダーやザ・スミスはいたよ。
 でもみんな、カジャ・グーグーみたいなゴミにも全部我慢させられてただろ?
 何かが変わらなきゃいけなかった」

「俺のヒーローはジェームス・ジェイムソンにポール・シムノン、
 ピーター・フックだった――その3人をミックスしようとしてたんだ」
102ジョン・スクワイア:2008/01/10(木) 01:11:06

「ダンスクラブになる前のハシエンダには僕も行ったよ。
 そのことで、あの(マンチェスターのインディ・シーン)一員に分類されるのか
 どうか分かんないけど。

 僕はあそこにオレンジ・ジュースと、ザ・ジーザス・アンド・メリー・チェインを
 観に行ったんだ。」
103ピーター・フック:2008/01/10(木) 01:14:30

「82年にオープンしたときハシエンダはものすごく重要な
 ライヴ・ヴェニューだったからね」

「とにかくトニーもロブも、皆を啓蒙しようとしてたんだ。

 社交クラブみたいなヴァイヴを作りたかったんだよ。
 昼間にマンチェスターにいる人間は、ハシエンダに立ち寄って、
 コーヒーや午後の一杯を飲む、みたいな場所にしたかったのさ」
104ノエル・ギャラガ―:2008/01/10(木) 01:16:43

「ザ・スミスとニュー・オーダーが、ストーン・ローゼズのために道を開いて、
 ストーン・ローゼズがオアシスのために道を開いたんだ。

 ニュー・オーダーがいなきゃ、ハシエンダも生まれなかった。
 ハシエンダがなけりゃ……ま、言わなくてもわかるだろ。

 連中がいなきゃ、マンチェスターの音楽シーンもなかったってことだよ」
105バーナード・サムナー:2008/01/10(木) 01:29:10

「俺も87年から90年の間はハシエンダですごした。

 それまでは音楽を提供する側だったのが、単なる受け手に変わったというか。
 ジョイ・ディヴィジョンやニュー・オーダーを通して10年あまり、
 自分の中にあったものを提供し続けてたんだ。
 充電が必要だったんだよ。

 ハシエンダでやっと、音楽を分析とか解体する必要なしに聴いて
 楽しむことができるようになったんだ。
 80年代後半のクラブのおかげで純粋に音楽に対する意欲を取り戻す事ができた」

106伝説の名無しさん:2008/01/19(土) 18:53:17
age
107バーナード・サムナー:2008/01/21(月) 01:05:58

「その頃はよくクラブが閉店した後、誰かの家でやってるプライヴェート・パーティで
 夜を締めくくってたもんだ。
 まぁ、たいてい俺んちでやってたんだけど。
 誰かよそんちにいくよりも、自分のところにみんなを連れてきちゃったほうが
 そのまま寝られるだろ?

 びっくりするような時もあったぜ。
 本人には言えないんだけどカントナ(エリック・カントナ。マンチェスター・ユナイテッド
 のストライカーを務めたフランス人サッカー選手。97年同チームを最後に引退)が
 家の端っこで獣みたいに踊り狂ってたりしてさ(笑)」
108バーナード・サムナー:2008/01/21(月) 01:06:50

「マンチェスターには家まで持ってて、いつかは改築しようとしてんだけど時間がなくて。
 改築工事前に大きなパーティをしたんだけど、
 あまりにも素晴らしいパーティだったもんだからその後何度も繰り返しちゃってさ。
 いつまでたっても工事ができなかったってわけ。

 ハッピー・マンデイズやストーン・ローゼズの連中もしょっちゅう俺のパーティには
 来てくれたよ。
 結局最後には警察ともめるはめになっちゃったんだけど。
 だって、
 ショーン・ライダーのアホが俺の家の地下にドラッグを忘れていっちまいやがってさ」
109ショーン・ライダー:2008/01/21(月) 01:11:48

「昔からみんな知り合いだったんだ。
 バーナードや808ステイトの連中にしろ、昔から同じようなクラブに
 出入りしていた同じ音楽の趣味を持った奴らなんだ。

 808ステイトのメンバーにはDJをやってる奴もいたけど、違法なアシッド・ハウスパーティ
 で出会ったりとか、みんな行く場所は同じ。
 だいたいマンチェスターなんて大きな街じゃないから、同じような音楽の趣味を持った奴が
 行く先なんて決まってて必ずと言っていい程誰かに出会っちゃうんだ。

 そんな中で、バーナードがたまたま先にニュー・オーダーでブレイクしただけで、
 みんな単なる悪ガキ仲間だったんだ」

「彼ら(ニュー・オーダー)とは世代が全く違うことは確かだよね(笑)。
 でも昔からサウンドは大好きさ」

「ずいぶん、奴(バーナード)の真似もしたけどな。」
110アレックス・ジェイムス:2008/01/21(月) 01:20:43

「そもそもピーター・フックに影響されて、僕はベースを手にしたんだよ。

 ベイビー・バードのスティーヴン・ジョーンズもインタビューで言ってた、
 『ピーター・フックが俺を作ったんだ』って。
 ともかくジョイ・ディヴィジョン〜ニュー・オーダーってのは僕世代の人間には
 すごく幅広く影響を与えたよ。

 バーナード・サムナーのおかげで僕は詩ってものに開眼したしさ。
 『ハウ・ドゥ・アイ・フィール=これはどういう気持ち?』 って、
 ポップ・ミュージック史上に残る偉大なる1ラインだと思うね」
111トニー・ウィルソン :2008/01/21(月) 01:25:06

「バーニーには独特のカリスマ性があるよね、
 イアン とは違うタイプの。
 陳腐な言い方だけどバーニーってすごいポスト・モダンなんだ。

 みんなにバカみたいって思われていることを自分がわかってるってことを
 みんながわかってるってことをわかってるんだ(笑)。
 でも気にもとめない」
112エド・シモンズ:2008/01/21(月) 01:27:55

「バーナード・サムナーは本当に親切で、面白い男なんだよ。
 音楽が大好きで、話をするのも好きで ――― それに加えて、ワインに食べ物、
 ヨットまで好きときてるんだから」

「ホント大好きなんだって。
 でも一緒にセーリングに出たいとは思わないけどね(笑)。
 彼が船長だなんて危なっかしくてしょうがないよ」
113スティーヴン・モリス:2008/01/21(月) 01:30:29

「バーナードはトラベル・エージェントになりたいみたいだよ。
 『スキーかボートで休暇を楽しみたい方は……バーナードへご連絡を(笑)』

 彼は雪があるかどうかも分からないところへスキーツアーへ行ったんだ。
 ほとんど遠征隊みたいなパーティを作ってスイスへね。

 誰がキャプテンでもいい、と言っておいて、結局彼がなったに決まってるよ」
114ジリアン・ギルバート :2008/01/21(月) 01:31:58

「(バーナードは)いつも悪いことやってるわ(笑)」
115スティーヴン・モリス:2008/01/21(月) 01:33:09

「(バーナードの頼りなげな少年のようなルックス)そこが罠なんだ」
116伝説の名無しさん:2008/01/21(月) 12:12:02
バーナード(笑)
117バーナード・サムナー:2008/01/26(土) 02:48:39

「何でもけっこう楽しいけど、何かが特にってことはない。

 そうだな……いい曲を書くのも好きだし、すばらしい日差しの中、
 青い海を航海するのも好きだ。
 山に行くのも好きだし酔っ払うのも好き、クスリをやるのも好き、
 金を使うのも……いや、金を稼ぐのが好きだね!

 金を貰うのが好きだ(顔つきがかわってくる)」
118バーナード・サムナー:2008/01/26(土) 02:52:15

「(サンキストのCMは…)ブルー・マンデイの曲に対して20万ドルの契約金だった。
 特定の商品のために歌詞を変える条件でね。

 ♪サンキストしかない、

 ♪太陽に歌おう(笑)

 悪くない(笑)。
 スタジオで俺たちはレコーディング中、ミキシング卓の上に―――『20万ドル』と書いた
 大きなダンボール紙を置いて、それをみて笑いがとまらなかった。(笑)」

『気分はいいかい?
 新しい一日のはじまりだ
 陽射しの中で飲むなら
 サンキストしかない

 生きてる味が知りたけりゃ
 サンキストしかない…』
120伝説の名無しさん:2008/01/26(土) 15:42:52
おなかいたいです。
121伝説の名無しさん:2008/01/27(日) 01:01:14
そりゃ輸入オレンジに使われてる防腐ワックスのせい
122ピーター・フック:2008/01/30(水) 01:34:50

「(次の)アルバムの曲作りを始めていたんだけど、正気とは思えない理由で、
 イビサでレコーディングしようって運びになったんだ。

 ま、白状すると俺のアイディアなんだけど。
 いつもイギリスでレコーディングしてたから、どこか別の場所でやるのもいいね
 って話になって。
 いろいろな候補の中でイビサのスタジオを見つけて。
 丘の上のヴィラでさ、『これはいい』って思ったんだ。

 『外れにあるし、ここなら、仕事がはかどるに違いない』ってね。
 で、イビサにいったらさ、ちょうどアシッド・ハウスがクラブで始まって。
 その後は……
 クラブだらけの島だということが分かったら、もう仕事どころじゃなかった(笑)」
123バーナード・サムナー:2008/01/30(水) 01:43:36

「アシッド・ハウスはすでにロンドンのスミスフィールドの肉屋の地下倉庫で行われた
 プライヴェート・パーティで体験済みだったんだけど、イビサにはぶったまげたよ。
 『ダンス・ウィズ・ザ・デヴィル』とかさ。

 イビサのDJって狂っててさ。1曲30秒ずつぐらいしかかけないんだ。
 曲を楽しみ始めたと思うとすぐにもう違う曲になってる。

 ニュー・オーダーとしてイビサにはレコーディングのために3ヶ月いたんだけど、
 その間なんにもしなかった。
 『アムネジア』とか、『マンハッタン』といったクラブで夜をすごして昼間はクタクタ。
 だいたい昼の12時頃にホテルに戻って」
124バーナード・サムナー:2008/01/30(水) 01:56:50

「泊まってたのは中心部から15マイルくらいのところで。
 いや、毎日すさまじかったよ。

 イギリス中のフットボール・フーリガンが大集合してるサン・アントニオまではるばる
 車ででかけて、ご飯を食べて。
 その後、そこから10キロはあるクラブ『アムネジア』まで行って目一杯キメて、
 朝6時半の閉店時間まで踊ってるんだ。

 それからまたサン・アントニオまで車で戻って、昼の12時半までやってる
 『マンハッタン』ってクラブに行く。
 それから ――― もうアホとしか言いようがないけど ――― 誰かが25キロ、
 車を運転してホテルに帰るっていう」
125ピーター・フック:2008/01/30(水) 02:07:27

「アシッド・ハウスは面白いね。
 レコードを作ってるときはよく出かけるんだ。レコーディングって退屈だし、ストレスがたまるから」

「イビサはアシッド・ハウス発祥の地でね。
 俺たちはラッキーなことに、ちょうどその全盛期を目のあたりにした―――セックス・ピストルズ
 のデビュー・コンサートに立ち会ったような感じさ。まさにその時、その場にいたわけだ」

「87年にイビサでクラビングが爆発的に人気が出て、『アムネジア』や『パシャ』といったクラブが
 すごく評判になり始めてたんだ」

「で、俺達もとことん満喫させてもらったわけだよ―――ドラッグ・カルチャーもね(笑)。
 要は、俺達がハッピー・マンデイズと一緒に、その時のイビサのヴァイヴをマンチェスターに
 もって帰ったということさ。

 俺達は『このヴァイヴと、音楽と、このドラッグにうってつけの場所がマンチェスターにはある』
 と思ったんだよ」
126バーナード・サムナー:2008/02/06(水) 01:30:22

「まぁ、イギリスに帰る頃にはなんとか歌詞なしの曲が1曲できたんだ。
 それで、残りのメンバーは歌詞を書くよう俺をホテルの部屋に閉じ込めて遊びに
 行きやがった。

 『じゃ、バーニー、頑張れよ』だと。友達っていいよなぁ。
 まるで『楽しめよ、俺達ゃ仕事にいくから』ってカンジだったぜ、まったく(笑)」
127ピーター・フック:2008/02/06(水) 01:46:37

「結局、イギリスに帰った時には、ほとんど何も出来てなくて、
 トニー・ウィルソンに、
 『こんなに金のかかった休暇はないぞ』って嫌味を言われたよ」

「実際、そうだったしね。
 イギリスのバースでまた一から始めたんだ。

 だから『 Fine Time 』なんかはアシッド・ハウスに影響されたけど、
 後は正真正銘ニュー・オーダーだったというのが本当のところなんだ」
128スティーヴン・モリス:2008/02/06(水) 01:52:17

「あのレコードは、バースで完成させた。

 そして『 Fine Time 』というタイトルになった理由は、俺が駐車違反で
 車を持っていかれてしまってたんで、取りに行くのを忘れないようにと
 紙切れに『 Fine time=罰金を支払う期限 』と覚書きをしていたところ、
 これはいいタイトルだと思ったからなんだ」
129バーナード・サムナー:2008/02/06(水) 01:57:14

「『 Fine Time 』はアムネジアから帰った晩に、イビサで書いたんだ。

 ドナ・サマー系のエロティックなヴォーカルをやったつもりだったんだけど、
 翌日のスタジオでは大笑いさ。ちっともエロティックに聴こえなくて、
 まるで俺が便秘でトイレから動けなくなってるみたいな声だったから。

 あのヴォーカルは、スティーヴ "シルク" ハーレイのミックスに入ってたかも
 知れないな」
130トニー・ウィルソン:2008/02/06(水) 02:02:17

「ロック史的には89年11月のストーン・ローゼズと ハッピー・マンデーズが
 一緒に出たトップ・オブ・ザ・ポップスからすべては始まったことになってる。
 でもマンチェスターの人間にとっては88年11月なんだ。

 トップ・オブ・ザ・ポップスでニュー・オーダーが 『ファイン・タイム』をやって、
 バーニーがべズの代わりに出てきたときに腰を抜かしちゃったんだ。

 イギリスのアシッド・ハウスはバーナードから始まったんだ」
131『ファイン・タイム』:2008/02/06(水) 02:15:05

『君は若すぎる 俺と関わりあうには
 若すぎて 俺をとらえることはできない
 君は若すぎる 若すぎるんだ
 君は若すぎる
 俺を手に入れるには 

 今までクールな娘にずいぶん会ったけど
 君みたいな素敵な女の子には会った事がないよ
 だから 君を愛しているんだ
 俺たちはうまくやっていけるさ
 けれども、君は若すぎる 若すぎるんだ

 昔の事なんて関係ないさ 昔の事なんて関係ないさ
 昔の事なんて関係ないさ 昔の事なんて関係ないさ…

 君は利口なレディ
 今までクールな娘にずいぶん会ったけど
 君はスタイルをもってるし 気品もある
 それに何といっても…
 君は愛のテクニックを身につけている…』
132伝説の名無しさん:2008/02/06(水) 08:29:56
前スレ落としちまった・・・毎日見てたのに・・・
スマヌ
133ピーター・フック:2008/02/11(月) 01:45:40

「誇張でもなんでもなく、一晩で(ハシエンダに)変化が起きたよ。
 目を見張るようだった。

 それまではお茶会でもやってるようなイカさない雰囲気だったのにさ(笑)。
 『え、先週来たのと同じクラブ?』って、一瞬戸惑うくらいにね。アハハハ!(笑)。

 俺個人は、時代と人と音楽とドラッグのすべてが結び付いて成り立っている
 というところにすごく惹かれたね。
 そのうちの一つだけだけ、っていうんじゃないんだ」

「ただ、当時、『ハシエンダ』に来ている客は一人残らずドラッグをやってると、
 誰もが思い込んでたけど、それは違うんだ。
 うん、断言できるよ。ドラッグやってたのは、多分、10%程度さ」
134ベズ:2008/02/11(月) 01:48:48

「いい時代だったよ。

 でも、深くそのシーンに入り込んでいると、それがどうなのかとかは考えなくなる。
 でも、あの時代にあの場所で育ったっていうのは素晴らしいことだったよ。

 俺たちは子供のころ、60年代の音楽やドラッグのカルチャーをうらやましく思って、
 そういったものが欲しいと思っていた。
 で、ラッキーにも俺たちは自分たちで60年代の再生をすることができて、
 そのシーンに関わることができたんだ。

 60年代よりもいいスタイルでね。
 いや、60年代よりも良かったかどうかは分からないけど、少なくとも同じくらい
 よかったな 」
135トニー・ウィルソン:2008/02/11(月) 01:53:35

「でももう一度、さらにもう一度聞くけど、どうしてマンチェスターなんだ?

 コーツ・ヴィエラの大ボスで、テキスタイル界の億万長者、デイヴィッド・アライアンス
 の30分番組(ごめん、小さな低予算ドキュメンタリーだから)で、
 彼が『どうしてマンチェスターなのか?』という疑問にいいかげん止めを刺してくれた。

 アライアンスは、インタビュアーであるウィルソンの質問に答えてくれた。

 『イギリスで最も裕福な産業資本家でもあるあなたが、どうして今でもマンチェスターに本社
 を置き、このマンチェスターに住み続けているのですか?』

 イギリスで暮らした40年間で、彼の喋り方の魅力的な中東訛りはほんのわずかにマイルドに
 なっただけだ。
 アライアンスは、友人であるイラン国王に、『お前は国民の胃袋しか満たしてないじゃないか。
 そろそろ彼らの意識も満たしていくべきだ』と警告を発しようとした、50代の、ハンサムで、
 カリスマ性のある男だった」
136トニー・ウィルソン:2008/02/11(月) 02:00:52

『その質問にお答えしましょう。

 私がペルシャの故郷からこの国へやってきてまだ10日ばかりの頃、西ディズベリーのクライド・ロード
 にある叔父の家を探していたんです。
 私は東ディズベリーの古い名画座の軒の下で雨宿りしていました。
 英語はまだ10ほどの単語しか知らなかったかもしれません。

 住所は紙に書いてありました。
 私が乳母車を押していた女性を見つけて住所を聞くと、彼女は自分についてくるように言いました。
 私たちは、もしかしたら、1.5マイルほど雨の中を歩き、ようやくクライド・ロードの、叔父の家に
 着いたのです。

 ドアをノックしました。
 すると叔父がドアを開けて、私に抱きつき、" ダヴード、ダヴード "と喜んでくれました。
 そして後ろを振り返ると、女性が手を振り、乳母車を押しながら、今しがた来た道をまた戻っていきました』

『私は叔父の方を向き直って聞いたんです。
 " あの女性はこっちまで来る用事もなかったのに、どうしてわざわざ連れてきてくれたのだろうか?"と』

『" ダブード、それはここがマンチェスターだからさ "』
137トニー・ウィルソン:2008/02/11(月) 02:05:46

「この街のよそ者への親切心が、マンチェスター音楽の偉大なる自明の理を盛り上げている。
 マンチェスターのキッズは、最高のレコード・コレクションを持っている」

「彼らは最高のレコード・コレクションを誇る。外の情報に対してオープンだ」

「どうしてジョン・ダシルヴァ、グレアム・パーク、ピカリングらが金曜の夜にハウス・ミュージック
 をかけていたと思う?
 どうしてマンデイズがそれを毎晩聞いていたと思う?
 それが思いっきり海外のものだったからじゃない?

 それは本当の事だし、ここは両腕を開いて迎え入れる異邦人の街だからだ」
138ローラン・ガルニエ:2008/02/11(月) 02:12:58

「(マンチェスターの)町の第一印象は最低だった。

 建物の壁は汚いし、道路と空はともに灰色、建物の醜さに胸は圧しつぶされたものだった。
 それは過去の工業都市、マンチェスターの廃墟だった ――― レンガ、数キロにもわたって広がる空き地。

 すべてが冷たく、灰色で、そして汚かった。
 強烈な悲しさ、厳しさの感覚が町には漂っていた」

「学生連中はみんな地元のポップ・シーンを代表する伝説的なバンド、ザ・スミス、ニュー・オーダー、
 ア・サーテン・レイシオなんかのTシャツを着ていた。

 そもそもこの町にはスター・システムなど存在しない。
 みんな気持ちよく匿名で動きまわり、同じ場所で遊ぶ。

 そう、同じドラッグをやって、酔っぱらって、同じパブでサッカーのことで下らない喧嘩をして、
 そして踊りに行く前に仲直りするためにまた一緒に飲むんだ」
139ピーター・フック:2008/02/14(木) 01:36:25

「やっぱり人、なんじゃないの?
 すごく地に足が着いてて……。

 マンチェ人のいいところは、相手が誰だろうがちっとも気にしないところでね。
 相手がセレブリティでも、なんとも思わないわけ。

 『ハシエンダ』の中に入ったら、誰が誰よりも立場が上とか一切関係なくなるんだよ。
 ロンドンの連中みたいに、セレブをみて感動するなんてことがまったくないんだ。
 それがマンチェ人気質なのさ。

 個人的には、『ハシエンダ』はマンチェスター以外では起こりえなかったと思ってるよ
 最高に相性のいい関係だったんだ。
 四六時中入り浸ってた、所謂『ハシエンダ』信者の連中も、本当に熱心だったしね」
140ヘレン (ハシエンダの常連):2008/02/14(木) 01:42:58

「(ハシエンダは)入場料も数ポンドと安かったし、今のクラブ・シーンとは違って、
 70年代のロックから最新のハウス・ミュージックまで、幅広いジャンルの音楽が
 かかっていたから色々な人たちが集まっていたの。

 いつでも間違いなく最高の時間を過ごせたわ」

「(ドラッグや暴力の問題については…)確かにそういう人たちもいたけど、
 ハシエンダに行けばいつも同じ顔ぶれに出会えたし、仲間といれば安心だった。

 エクスタシーにしても『ハッピー・ドラッグ』と言われるくらいで、
 とにかくみんなで楽しむ事が大前提のクラブだったの。

 何年も続いたパーティーみたいなものだったわ。」
141サイモン (ハシエンダの常連):2008/02/14(木) 01:47:32

「僕はむしろ奇妙な感じを受けたね。

 周りが騒ぎ出した87年頃から、何かが起こっているのかもしれない
 と思うようになったけど、音楽シーンは前から存在していたんだ。
 ブームを作り上げるのは外の人間さ。

 周囲がマンチェスターを見る目が変わっただけで、中に居る人間は何も変わらない。
 この街の人間は、昔から自分たちで新しいものを作り出してきた」

「どんな空間が欲しいのかは、自分達が一番良く分かっている」
142サシャ:2008/02/14(木) 01:59:02

「子供の頃はいろんなポップミュージックを聴いていた。
 他の子たちと同じようにラジオの音楽番組をエア・チェックしたりしてね。
 10代になるまではずっとそんな感じ。

 エレクトロやアシッド・ハウスを聴き始めたのはもっとずっと後のことで、
 マンチェスターのハシエンダというクラブに行くようになってから。

 ハシエンダっていうのは、当時、ニュー・オーダーのメンバーが経営していたクラブで、
 そこに通い始めたのがきっかけでエレクトロにハマって、それからすぐにレコードを
 買い漁りDJを始めたんだ」

143サシャ:2008/02/14(木) 02:04:19

「ウェールズにある大学に通っていた頃から、毎月2回は友達とマンチェスターまで
 ドライブしてハシエンダに通ったね。

 その後、成績がヒドくてドロップ・アウトしてから、マンチェスターに住んでる
 友達のところに転がり込んだのさ。
 引っ越してからは、ハシエンダが開催される日は毎回逃さずに行けたんだ。
 87年から88年の話だよ。
 その後アシッド・ハウスがブームになり、DJをすることになったんだ」

「(ハシエンダは)たしか80年代初期はライヴハウスだったんだよね。
 僕が行き始めた頃はシカゴ・ハウス初期だった。

 88年にアシッド・ハウスがブレイクしてゴスペルと融合したり、
 DJがヒップホップとハウスとミックスしたり、イタリアン・ハウスの影響も入ってきたりしてさ、
 とにかくいろんなサウンドを混ぜ合わせることで新しいものを次々と生み出していった頃。

 音楽を聴きに行くにもDJをするにもすごく良い時代だった。
 僕のDJ/アーティストの両面に多大な影響を与えたと思う」
144伝説の名無しさん:2008/02/15(金) 00:21:03
とうとう一般人まで出よった・・・
益々ソースが気になる
しかし激しく乙です
145伝説の名無しさん:2008/02/15(金) 01:25:59
このスレの住人で

ハシエンダに行ったことあるやついる?
146トム・ローランズ:2008/02/18(月) 01:17:00

「イングランドの南部に住んでたんだけど、アシッド・ハウスには平手打ちをくらったような
 気がしたよ。
 まるで宇宙人みたいにミステリアスだったし。

 僕は88年の夏にマンチェスターにいったんだけど、(マンチェスターを)やっぱりすぐに
 気に入ると思ったな。
 レコード屋とかハシエンダみたいなクラブとか、(エド・シモンズと)僕達二人とも毎週金曜日
 はハシエンダに通っていて、エドとはそこで知り合ったんだ。

 DJのマイク・ピッカリングがびっくりするような新しいレコードをどんどんかけてて、
 翌日にはそのレコードを買いに走ったりしていたな。
 とにかく生活すべてが音楽を中心に回り始めたんだ。コンサート、クラブ、レコード・ショップ…」
147バーナード・サムナー:2008/02/18(月) 01:21:07

「俺はこう思ってるんだ。

 まあ、今は変わってきたけど、少なくとも昔……つまり、自分たちがニュー・オーダーや
 ジョイ・ディヴィジョンを結成した頃のマンチェスターは、灰色の工業地帯だった。
 生産性もすっかり低下して、片っ端から閉鎖された工場は窓ガラスが割れてたりしてね。

 そんなこんなで外を眺めてみても、街自体から来る刺激は何もなかったんだ。
 でも、人間、生きていくには誰もが刺激を必要としている。
 だから、みんな自分達の内側へ向かっていって、想像の世界や音楽から刺激を生み出して
 いったのさ。

 LAみたいに外を見ればいつでも快晴っていう環境では全然なかったからね」
148マーティン・プライス :2008/02/18(月) 01:25:17

「彼(バーニー)はアンディの兄弟の友達なんだ。

 俺達のレコードを買ってくれたりして、808ステイトを二代目のニュー・オーダーと
 思ってるみたいだね。
 別に全てが似てるっていうわけではなく何となくノリが同じっていうか……」

 「ここ(マンチェスター)で流れているレコードは、ロンドンで流れているのよりももっと
 ハードだと思う。

 ロンドンはファッション重視だから、洋服を音楽に取り入れがちなんだ。
 俺達北部出身者はロンドンのそういうところが気に入らない。
 ロンドンでは音楽が二番目に大切なものだとされているが、それは賛成できないことだね。

 音楽こそ最も重要なんだ」
149バーナード・サムナー:2008/02/18(月) 01:30:24

「イビサで『テクニーク』をレコーディングした時には始まってたな。
 あれは俺の認識を完全に変えてしまった。
 以前、ダンス・ミュージックに対して持ってた偏見が全くなくなったんだ。」

「まぁ、ダンス・ミュージックには多大な影響を受けたけど、純粋なそれだけではないと思う。
 そもそもダンス・ミュージックなんて誰も買わないよ。というか、クラブとかで聴いて
 それを友人からダビングしてもらうって感じだろ?

 先週の土曜日の夜もあるパーティに行ってすごく楽しかったんだけど、
 そこで聴いた音楽なんて今じゃ一つも挙げることができないんだ。
 そんなもんだよ。

 でも、俺はダンス・ミュージックっていうのは、『今世紀の祈り』のようなものじゃないかって
 思ってるんだ。
 人々は集団で行動する必要性を感じてる。
 何千人も踊っている人たちの一部分であるということに対して一種のステイタスを感じている
 と思う。そういったことは教会から来てるんじゃないかな?」
150ピーター・フック:2008/02/18(月) 01:36:47

「ダンス・ミュージックというと、ポップっぽい使い捨ての音楽と思われる。
 でも長くやってるバンド ―― デペッシュ・モードやイレイジャーなんかもそうかもしれない
  ―― には注目すべきものがあるはずだ。

 何かのグループに興味を持ち、そのグループの歴史をたどり返してみれば、
 彼らの音楽に対する見方も変わるだろう」
151バーナード・サムナー:2008/02/18(月) 01:49:01

「俺は離婚してからすごく非物質主義的になったんだ。

 欲しいものは何もなかった。
 唯一の望みは、湖の真ん中にボートを浮かべてそこに住む事だった。
 でもハシエンダへは毎週行きたかったから、それだけを考えても
 あまり実際的じゃないなと思ってやめたんだ。

 それから2年間は人の家を転々としながらいつも床に寝て、やっと今の家を買った。
 あちこち大工に手直ししてもらわなきゃならなかったよ」

「『テクニーク』を作って、ジョイ・ディヴィジョンからニュー・オーダー初期にあった
 絶対的な悲観主義から、絶対的な楽観主義への一大転換は完了した。

 サラ(新しいGF)との出会いで俺の人生は180度変わったんだ」
152『オール・ザ・ウェイ』:2008/02/18(月) 02:00:35
『僕が何者かなんて誰にだって分かる
 君は詩について語り 僕にも出来るって言うけれど
 僕は昨日の出来事すら思い出せない
 でも他人の言う事なんかどうでもいいんだ

 過去の行いから自分を切り離し
 自信を得るには何年もかかる
 自分のなかに真実を見つけて
 誰にも頼らなくなるには

 僕の正体なんてフーディーニじゃなくても分かる
 寄生虫みたいな教養のない奴らが
 僕を焼き尽くそうとする
 でも他人の言う事なんかどうでもいいんだ
 奴らは人ををつまみ上げては放り出す
 毎日、人を傷つけるんだ

 過去の行いから自分を切り離し
 自信を得るには何年もかかる
 自分のなかに真実を見つけて
 誰にも頼らなくなるには…』
153伝説の名無しさん:2008/02/18(月) 03:27:35
インタビューの間に挿入される歌詞のチョイスが神過ぎる
鳥肌立ちますわ、いつも。
154伝説の名無しさん:2008/02/18(月) 12:35:17
JDスレはマジで1000行かないんだな
洋楽板のも落ちちゃった
155伝説の名無しさん:2008/02/18(月) 18:36:09
>>154
そんな馬鹿なw
どれどれ…ってホンマや〜
156伝説の名無しさん:2008/02/18(月) 18:39:12
てわけで雑談用に立てたよ

http://music8.2ch.net/test/read.cgi/musice/1203311678/

来たれ外道展覧会
157伝説の名無しさん:2008/02/19(火) 19:01:41
>>151
ニューオーダーも十分暗いyo、無理するなよ、バーニー
158ロバート・スミス:2008/02/21(木) 23:50:56

「『テクニーク』は、もう……あんなにガッカリしたのは本当に久し振りだよ。
 『パーフェクト・キス』は本当に好きな作品だったからね。
 アルバムがあんなむごい出来になろうとは想像だにしてなかったよ。
 全くもって、身の毛もよだつレコードだったな。

 でも何曲かは好きなんだ。
 ただねえ、『オール・ザ・ウェイ』なんかは俺達の『ジャスト・ライク・ヘヴン』
 のパクリなんだよね。
 だけど連中が俺達の方こそパクリをやってるって言い張ってたことがあった
 くらいだから、わざとやってたのかも知れないな。

 そういう意味で今でもよく思い出すのは『イン・ビトゥイーン・デイズ』を
 やった時のことでさ、あの時は俺達自身、連中の『エヴリシングス・ゴーン・グリーン』
 を少々参考にさせて頂いたとほのめかしたんだ。
 とにかくあの音が気に入っちゃってさ。

 だけど『オール・ザ・ウェイ』なんて音の色とかそんな生易しい問題じゃ済まされない
 と思うよ。
 音符一つ一つがまるで、『ジャスト・ライク・ヘヴン』みたいなんだからさ」
159ピーター・フック:2008/02/21(木) 23:56:11

「『イン・ビトゥイーン・デイズ』や『ザ・ウォーク』なんて、俺等の曲に似すぎているよ。
 ま、他人が俺等の曲を聴いてヒントを得るのも、悪い事じゃないとは思うけどね。」

「(真似をされることについては…)満更でもないよ。
 深く考えた事はないんだ。俺のリフをそっくりそのまま盗まれたら腹も立つけど、
 キュアーの『イン・ビトゥイーン・デイズ』なんかはそんなに見えすいたパクリじゃないし。

 まぁ、俺の母親が似てると言い出したほどだから、相当似てるのは確かだけどね!
 そういえば俺もずっと前にキュアーのリフをパクったことがあるから、これでおあいこさ」

「コンピューターのソフトウェアみたいに、著作権料を払ってもらえたらいいんだけどね!
 そのうちU2やシンプル・マインズやキュアーからふんだくってやろう!」
160ロバート・スミス:2008/02/22(金) 00:11:08

「とにかく『テクニーク』は遊び心があってすごくいいんだって奨められたから
 聴いたわけなんだけど、正直言ってもっともっといいものを期待してたんだ。

 実は、連中の作品は『セレモニー』以来ずーっと聴いてるんだけど、
 『テクニーク』はあまりにも軽いし、スタジオ技術に寄りかかり過ぎだという気がするよ。

 まぁ、ニュー・オーダーってのはそういうもんだってとこもあるけどね」
161ロバート・スミス:2008/02/22(金) 00:15:26

「『ラヴ・ウィル・テア・アス・アパート』なんて、
 今でも本当に素晴らしい曲だと思うくらいだからね。
 ああいう名曲を生み出せるバンドというのはやっぱりどう考えたってスゴイはずだよ。

 バニーメンにしてもまあ、同じことなんかじゃないかな。
 確かに連中の作品にも出来不出来はあったと思うけど、でも必ず心を打たれる曲を
 書いてくれると信じられるバンドだったからなあ。
 まあ結局は消えちゃったけどね。

 とにかく、シンプル・マインズなんて昔から大っ嫌いだったし、
 U2なんかも興醒めだと思うけど、でも信じられないことに連中の他にめぼしいバンド
 なんていなくなっちゃったんだよ。

 バンシーズは俺達より先を走ってるというところはあったものの、
 ある時点からはもういい加減にやめた方がいいんじゃないのって感じになっちゃったし。
 まあ、コステロの新作は好きだけど。
 でも期待ばっかりさせておいて、実はガッカリ、というアーティストはここでは名前を
 挙げないにせよ、まだまだいるよね」
162ピーター・フック:2008/02/22(金) 00:18:33

「でもさ俺達に才能があるかどうかなんてことは他人が判断すれば
 いいことだと思うよ。
 俺達はとにかく作品を作って、それが『良い』と思えるまで練り上げる
 ことに専念しているだけなんだ」

「『テクニーク』は自分達でプロデュースしたし、内容には満足してる。
 グループでやってると、妥協しなきゃならないことばかりだけど」

「俺にしてみれば、曲がよければそれでいいし、俺はひとりのプレイヤー
 にすぎない。
 各LPの中に、べース・リフの効いてる曲が1曲入っていれば満足だ。

 『テクニーク』では『ラヴ・レス』がそうだな」
163『ラヴ・レス』:2008/02/22(金) 00:21:17
『以前、電話をしたことがあった
 見たことだけが僕の知る全てだった頃
 重要なカギを託された者
 僕は自由という名の町に住んでいた
 君に必要なものを全て与えるため懸命に働いた
 君が目にするものほとんどすべてを
 僕は一生君に尽くしてきた
 なのに君は僕に話しかけてもくれない

 分からないのか どうして僕を見てくれないんだ
 僕の敵みたいに振舞う権利は君にないよ

 君に与えられないと僕は分かっていた
 君は自分が許せないことを分かっていた
 かけがえのない大切なものやプライドは崩れ去る
 目前のドアのない3メートルの壁の前では
 でも君は分かっている 
 他のバカな奴が君に近づくことがないかと
 僕が気にしている事を
 どうしてなんだろう?いくら努力しても
 結局はこうなってしまう

 分からないのか どうして僕を見てくれないんだ
 僕の敵みたいに振舞う権利は君にないよ

 君に必要なものを全て与えるため懸命に働いた
 君が目にするものほとんどすべてを
 僕は一生君に尽くしてきた
 なのに君は僕に話しかけてもくれない』
164バーナード・サムナー:2008/02/27(水) 00:47:28

「あのタイトル(テクニーク)は内容をこと細かに説明するようなものじゃないんだ」

「あれはすごくニュートラルな意味で使ってるんだ」
165ピーター・フック:2008/02/27(水) 00:49:47

「テクニークとは要するに、もののやり方、つまり方法論のことだ。

 俺達には俺達なりのやり方があって、また、他人にはそれなりのやり方がある
 ということさ」
166バーナード・サムナー:2008/02/27(水) 00:58:47

「あまり他のバンドのこととか考えないよ。
 飽くまでも自分は自分っていう感じだね。そうやって、他の連中を意識するのは
 簡単だけど、結局そうしたって何の足しにもなんないし。
 大体俺は他のバンドなんてあまり聴かないよ。 いや、実は、全く聴かないんだ」

「まぁテープとかよく貰うからさ、そういうのはよく聴くよ。
 でも、俺はそういうもんを聴く時、聴き込んだりするようなことはあまりしないんだ。
 楽しむんだよ。そういうテープは、自分を忘れて、純粋に楽しむんだ」

「他のバンドの曲が良くないとは言わないよ。
 けど、彼らの曲はAirfix(英国の模型メーカー)のプラモデルみたいに思えるんだよね。
 人はパーツを買って、それを組み立てて、2・3日の間それを眺めたら、
 飽きて捨てちゃうんだ」
167バーナード・サムナー:2008/02/27(水) 01:02:46

「以前、俺は何をしてよいか分からず、みんな途中で投げ出してしまうタイプだった。
 それこそ作曲なんて出来るわけなかったんだ。
 普遍的な考え方に惑わされていたんだね。
 要は自分なりの方法論を確立することなんだ。

 マンチェスターにセックス・ピストルズが現れてから、俺の考え方は大きく変わった。
 彼らの演奏はメチャクチャだったし、その音楽自体からは何も感じなかったけれど、
 だからこそ逆に俺は音楽をやってみる気になったんだ。

 これは『 音楽が何をもたらすか 』という質問に対しての一つの例だね。
 音楽自体からは何も得ていなくても、それを聴いてこんなレコード売りになってしまう
 人もいるんだから」
168ピーター・フック:2008/02/27(水) 01:08:40

「パンク・バンドを自称する奴らはたくさんいる ―― キリング・ジョークとか
 スージー&ザ・バンシーズの手合い ―― だけど、たいていは途中で
 信念を曲げちまったよ。情けないことだ。

 ニュー・オーダーは自分の力でもって、運命を変え、音楽の骨組みの中で
 行き方を変えてきた。
 奴らにだって、その力があるはずなのに、そこに行き着く前に怖気づいて
 手を引いちゃうんだ」

「パンクは音楽にまつわる神秘性の大部分を破壊した。
 俺がアシッド・ハウスを好きなのはそこなんだ。

 テクノロジーの発展が、レコード作りに関する神秘性を破壊した。
 才能あるものを育てるために、こいつはすごく重要なことだ。
 別に楽器を弾けなくたっていいのさ」
169石野卓球:2008/02/27(水) 01:12:39

「『テクノ』の特性として、ヘタなやつの方がおもしろいということがる。
 音楽的に無知なやつ、テクニック的に劣ってる人間のほうがユニークな作品を
 作るケースが多い。
 と言うか、電子楽器は素人に持たせるに限る。

 初期のミュートはその典型だし、たとえばニュー・オーダーの『ブルー・マンデイ』
 のイントロの打ち込みのたどたどしさ、あのキックの連打、あの大胆な発想は、
 素人だからこそ出せるものだと思う」


「『セレモニー』ではまだジョイ・ディヴィジョンから抜けきれていない。
 『エヴリシングス・ゴーン・グリーン』でもまだもがいてるなって感じがする。
 『テクノ』にいきたいんだけど、やり方がわからない状態。

 それが次の『テンプテーション』では『おっ、シーケンサーを買ったな』ってわかる。
 で、その試行錯誤が『ブルー・マンデイ』で花開く」
170バーナード・サムナー:2008/02/27(水) 01:15:32

「最初っから俺達がリズム・マシーンを使いこなせていたら『ブルー・マンデイ』は
 書けてなかったろうね」
171石野卓球:2008/02/27(水) 01:18:35

「パンクと呼ばれる連中に、いわゆる職人は存在しない。
 パンクの理念からすれば、職人パンクなんか存在してはならない。
 同じように『テクノ』にも職人『テクノ』はいない。

 『テクノ』はいつでもその時代その時代の方法論を模索していかなければならない。
 ヘブン17はまさにその典型であって、彼らは、まだ確立されていない
 エレクトロ・ミュージックの可能性を追求した冒険者だった。

 自分自身が『テクノ』に魅力を感じるのは、やっぱり具体的な可能性が
 そこにはあるからだよ」
172野田努:2008/02/27(水) 01:19:36

「ニュー・オーダーも『テクノ』的な冒険だった」
173『ラウンド・アンド・ラウンド』:2008/02/27(水) 01:23:29
『君が僕にした仕打ちについて 考えずにはいられない
 君は愛の城壁を築き 僕の目の前で突き崩した
 君は何が起こっているのか分かっていながら
 僕が悪いと言い続ける
 君が何をしようと僕にはどうでもいい
 君が僕に盾つくというのなら 君と別れるまでだよ

 君が見る写真に写っているのは僕じゃない
 それはあまりにリアル過ぎて
 僕の知らない誰かを明らかにできない
 それが僕を狂わせ 僕に子供じみた振る舞いをさせる

 君は僕がまともじゃないと思ってる
 でも僕にどうしろというんだ
 君は自分の時間を無駄にしている 僕の金と同じように
 笑えないけれどそれは事実なんだ
 (僕の財産をすり減らすのはやめてくれよ)
 君は何が起こっているのか 僕に説明する事が出来ない
 僕の立場は弱くなり君の立場は強くなる
 何が必要なんだろう?君に同情してもらうには
 君は本当に分かっているの?僕にはそうは見えない

 君が見る写真に写っているのは僕じゃない
 それはあまりにリアル過ぎて
 僕の知らない誰かを明らかにできない
 それが僕を狂わせ 僕に子供じみた振る舞いをさせる…』
174伝説の名無しさん:2008/02/27(水) 01:51:58
このスレから幾つか言葉を拾って胸にしまっとく
175伝説の名無しさん:2008/03/01(土) 10:06:02
何者なんだろう、中の人・・・・・
いつも楽しく読んでます。
176sage:2008/03/02(日) 09:03:16
いつもありがとう。
177伝説の名無しさん:2008/03/02(日) 22:35:43
ホント、ありがとうございます。

わくわくしながら読んでマス!

178ピーター・フック:2008/03/03(月) 00:57:27

「今はただ、テクノロジーの進歩と共に変化していくだけだよ。
 バンドの他の連中は何をやっても同じに聴こえると思ってるぜ、
 どうしようもないベースのせいでね!」
179バーナード・サムナー:2008/03/03(月) 01:03:34

「話は少し戻るけど、俺達を表現に向かわせるもの、
 そして俺達が他のバンドと決定的に違うところは、
 俺達が活動を始めた時、
 俺達は音楽について全く、何も知らなかった、ということなんだ。

 だから俺達はレコードを作るたびにいろんなことを学ぶんだよ。
 全てが始まった時、俺達はミュージシャンなんて代物じゃなかった。
 未だにそうだよ。 ただ、少しづつミュージシャンになりつつあるんだ。
 これってすごく新鮮で創造的なことなんだ。

 例えばさ、誰かにEマイナーのスケールをちょっと弾いてくれ、
 なんて言われても、俺には何を言われてるのかサッパリ分からないんだ。
 だから俺達って実は、自分たちが何をやっているのか全くわかってないんだよ。
 その代り、 退屈になったり、煮詰まったりすることも無いんだ。

 というわけで、未だにニュー・オーダーは、ある決まったやり方が
 出来上がってないバンドなんだ」
180バーナード・サムナー:2008/03/03(月) 01:05:57

「ニュー・オーダーというのは完全な『グループ』だ。
 シンガーとバック・バンドじゃなくてね。
 でもメンバーはみんな、その方向へ行きたがっている。

 俺にとっては、グループが音楽を書き、俺が歌詞を書くという関係が理想的だ。
 そうすれば俺達はちゃんとした『バンド』になれる。
 だんだんそういう風になりつつあるんだ」
181ピーター・フック:2008/03/03(月) 01:10:01

「(ニュー・オーダーは)俺達の生活そのものさ。
  ――― ともかくすごく大事なものなんだ。
 だいたいの場合はリハーサルでバーニーの曲をやってみて、
 でもってあいつたしかに正しいことが多いから、それでうまくいくね。」

「バーナードが歌詞を書き、キーボードでいろんなことを試してから、
 俺達がそれを渡され、アレンジしたり手を加えたりするんだ。
 彼はそのあと少し離れていて、落ち着いたらヴォーカルに取りかかる。」
182ピーター・フック:2008/03/03(月) 01:16:17

「バーニーは今度のアルバムじゃ、歌詞にも歌入れにも相当時間をかけたんだよ。
 すごくうまくいったと思うな。
 歌詞を作ることに関しては俺もいつも一緒に楽しんでやってたけれど、
 今回は殆どバーニーが一人で書いたから、俺自身にはあまり思い入れは
 ないんだよね」

「(バーニーに歌のレッスンをしたのは)PJプロ―ビーなんだよ、
 コツを教えてくれたのは。
 曲を全部一つのキーにしちゃえばずっと楽だ、ってね。
 だけどそれをやると今度はギターがメチャクチャになるんだけどさ。

 とにかくいい例がライヴでやる『コンフュージョン』なんかだね。
 バーニーはいつもあの曲を歌うのに苦労してたけど、
 今はずっと楽になったみたいだぜ」

「俺もあれ(昔のバーニーの歌声)は大好きだったよ。
 リー・マーヴィンが、
 『ワンダリン・スター』かなんか歌ってるみたいだったじゃないか?
 技術的にはたいして褒められたもんじゃないけど、ほんと気持ちいいよな」
183バーナード・サムナー:2008/03/03(月) 01:27:02

「少なくとも俺達は『良い』ミュージシャンではないだろうね。
 本当はミュージシャンでさえないのかもしれないな」

184バーナード・サムナー:2008/03/03(月) 01:33:37

「はっきり言って、俺達はステージで何を演奏しているのか、よくわからないんだ。
 俺達の演奏はとてもイージーで、わかりやすい。
 だからきっと人々に伝わるのだと思う。

 シンプルで、解釈しやすいから ―――
 逆にそれは人々一人一人に別々の解釈をされやすい ―――
 みんなに受け入れられているんだろうね。

 結局俺達が演奏している時には俺達自身も観客なんだよ、わかるかい。
 演奏して楽しんでいるけれども、その音楽自体は別にどうというものでもなくて
 『何か起こる』様な期待をされる音楽じゃない。

 それはメンバーの中に一人として技術的にすぐれた『ミュージシャン』に
 なろうとした者がいないからだよ。
 技術的に熟練するということは、確かに音楽的なヴォルテージは上がる
 かもしれないけれども、俺達はそんな熟練した耳で聴いて、演奏するといった方向に
 行かずに、あくまで観客と同じ耳で聴いて、演奏するという道を選んだわけさ。

 まぁ、結果論かもしれないけど」
185バーナード・サムナー:2008/03/03(月) 01:39:00

「俺達は今でも内面的な側面を持っているのは確かだと思うよ。
 でも、それは前に言ったように、
 観客の側に常にいたいという考え方に結びついている。

 観客といっしょに自分達の演奏を聴くんだよ。
 そういった姿勢はジョイ・ディヴィジョンの頃から何ら変わっちゃいない」


「観客に話しかけたいと思わなかった。音楽自体が語るしね。
 気取ってるんじゃない、素顔のままでいたいんだ」
186ピーター・フック:2008/03/03(月) 01:39:59

「曲のタイトルかよ(笑)!」
187『ラン』:2008/03/03(月) 01:43:34
『答えてほしい どうか答えてほしい
 思い出せないんだ
 最後に君から連絡をもらったのがいつだったか
 用事もないのにこんな町に来たりしない
 そう これが君のなすべきこと
 世界の頂点に立つために地道に働いて
 人生を真二つにぶった切るんだ

 泣き言を言ってもどうしようもない
 いらない物を押し付けられたら
 誰だってひどい扱いを受けていると思うだろう
 僕に何を信じろっていうんだ

 一体何が起こってるんだろう
 僕は何から何まで考えることなんて出来ない
 今日が何曜日なのかも
 自分が誰と話しているのかも分からない

 でも僕は大丈夫だって分かってるんだ
 だって今日は君がここにいてくれるから
 僕には問題なんて何一つない
 君が側にいるから…

 泣き言を言ってもどうしようもない
 やりたくない事をやらされたら
 誰だってひどい扱いを受けていると思うだろう
 僕に何を信じろっていうんだ…』
188伝説の名無しさん:2008/03/06(木) 01:35:09
予告編いいよおG
http://control-movie.jp/indexp.html
189ピーター・フック:2008/03/06(木) 23:27:22

「あるときエジンバラで史上最低最悪のギグをやらかして、
 あんまり酷いんでオーディエンスの殆ど全員から金返せコールが起こった。
 それから他にも……(笑)。

 いやあ、けど最悪にも色々等級があるってことを知るのはいいことだよ(笑)」

「(エジンバラのギグでお金を本当に客に返したことについては…)
 ああ、だって俺達自身が最悪だったって自覚しているわけだから。
 返して当然だよ。

 そういう緊張感があった方がライヴはより面白いものになるしさ。」
190バーナード・サムナー:2008/03/06(木) 23:31:13

「(ステージに立つ前は)いつも緊張するね」

「緊張しなくなっちゃったら、ちょっとつまらなくなっちゃうんじゃないかな。
 アドレナリンの上昇がなくってさ。

 でもね、大勢の観客より少ない人数の前でやる時の方が緊張するな。
 大人数に向けてプレイする方が俺は好きだ」

「(ステージの上では)俺はただ…次のパートがちゃんとできるように集中して、
 次がどうだったか必死で思い出そうとしてるだけさ。
 なにしろ俺達の場合、その日のステージに上がるまで何を演るか決めないからね。
 半年も演ってなかったような曲に滑り込んでいっちゃうこともあるんだから」

「だから詞を思い出していないとだめなんだ。ギターもね」
191バーナード・サムナー:2008/03/06(木) 23:33:19

「開演1時間前はドキドキで、嵐のように心臓が高鳴るんだ。

 ふと気付いた時には開演10分前になってて緊張は最高潮に達する…」
192アラン・ワイズ:2008/03/06(木) 23:38:10
(1989年3月25日(土) - グラスゴー
『スコットランド・エキシビション&コンファレンスセンター』でのイントロダクション)


「えー、私の名前はラシュディ、サルマン・ラシュディです。
 コンサートを始める前に、バーナード・サムナーから
 みんなのために、彼が書いたこの詩を読むように頼まれました。
 それでは準備はいいですか?

『ニュー・オーダーという名のポップ・バンドがありました。
 彼らはスコットランドでコンサートをする事が好きでした。
 彼らはボウイ、ヴェルベッツ、そしてイギーなどを聴いていました。
 でも、彼らはハリー・ローダー卿(Sir Harry Lauder/1870-1950)が
 本当にお気に入りでした…』


 レディース・アンド・ジェントルメン

 ポップバンド最後の生き残り、

 北半球、世界のロック・バンド、

 ……ニュー・オーダー!!!」
193バーナード・サムナー:2008/03/06(木) 23:40:41
(1989年3月25日(土) - グラスゴー
『スコットランド・エキシビション&コンファレンスセンター』でのMC)


「サンキュー」

「1・2…」

「ディス・イズ…ミスター・ディスコ」
194『ミスター・ディスコ』:2008/03/06(木) 23:42:39
『どうすれば君を忘れることができるのだろう
 君は僕がどんな思いで過ごしてきたか知らない
 君と過ごした休暇の思い出は
 僕の心にいつまでも残る

 君を探したけれど見つからなかった
 僕はどうしたらいいのか教えてくれ

 僕の心に安らぎは訪れない
 僕には君がずっと必要なんだ
 昼も夜も君の事ばかり考えていた
 言葉で伝えられない気持ちをいつも感じていた
 君がどこにもいない 僕の心に安らぎは訪れない
 君がいなくては

 僕に手紙を書いて
 どうして会えないのか教えてくれないか
 僕らのランデヴーはあっけなく悲しい幕切れを迎えた
 君がいなくては明日は来ない

 君を探したけれど見つからなかった
 僕はどうしたらいいのか教えてくれ

 僕の心に安らぎは訪れない
 僕には君がずっと必要なんだ
 昼も夜も君の事ばかり考えていた
 他人が何を言おうと関係なかった
 君がどこにもいない 僕の心に安らぎは訪れない
 君がいなくては…

 イビサ…マジョルカ…そしてベニドームも
 あらゆる場所を探したけれど君はどこにも見つからない…』
195伝説の名無しさん:2008/03/08(土) 11:42:01
Joy Division UNKNOWN PLEASURES FACT 10
Inside: STEP
OutSIDE: THIS IS THE WAY

Joy Division Transmission/Novelty FAC 13
A: AND HOW I'LL NEVER KNOW
B: JUST WHY OR UNDERSTAND.

DURUTTI COLUMN THE RETURN OF THE DURUTTI COLUMN FACT14
A: SOUND CLINIC

Joy Division Transmission/Novelty FACT13.12 12/9/80
A: I'VE SEEN THE REAL ATROCITIES
B: BURIED IN THE SAND

196伝説の名無しさん:2008/03/08(土) 11:43:17
A Certain Ratio Blown Away/Flight,and then Again FAC22
A: TOO YOUNG TO KNOW
B: THE CLONE RANGER.

Joy Division Love Will Tear Us Apart/These Days FAC 23 18/4/80
A: DON'T DISILLUSION ME
B: I'VE ONLY GOT RECORD SHOPS LEFT

Joy division Love Will Tear Us Apart/These Days FAC23.12 27/6/80
A: SPECTACLE IS A RITUAL.
B: PURE SPIRIT

Joy Division "Closer" FACT.25 9/5/80
A: OLD BLUE?
197伝説の名無しさん:2008/03/08(土) 11:44:18
New Order Ceremony/In ALonely Place FAC 33 22/1/81
A: WATCHING FOREVER
B: HOW I WISH YOU WERE HERE WITH ME NOW

A Certain Ratio To Eack... FACT 35
B: I COULD KNEEL WITH MY ARMS OPEN !

Joy Division STILL FACT40 1/8/81
1: THE CHICKEN WON'T STOP
2: -< -< -<
-< -< -<
3: -< -<
-< -<
4: THE CHICKEN STOPS HERE

198伝説の名無しさん:2008/03/08(土) 11:45:32
Section 25 Always now FACT45
, , , ,
A: GATE GATE PARAGATE PARASAMGATE
B: BODHI SVAHA

NEW ORDER PROCESSION/EVERYTHING'S GONE GREEN FAC. 53
A:SOFT
B:HARD

Durutti Column Prayer/I Get Along Without You Very Well. FAC 64
A:DA DA.
B:BRING MY VIDEO BACK.

Joy Division Atmosphere/She's Lost Control FACUS 2 2/9/80
A: HERE ARE THE YOUNG MEN.
B: BUT WHERE HAVE THEY BEEN.
199伝説の名無しさん:2008/03/08(土) 11:53:20
スレが伸びない。NOではなくJDのはずだ。
オリジナルのレコード盤の手書き刻印だ。
誰か補完よろしく。
200伝説の名無しさん:2008/03/08(土) 12:27:53
K                                   Y
201伝説の名無しさん:2008/03/09(日) 19:26:49
ここは別に伸ばさなくてもいいだろ
自治すんな
202バーナード・サムナー:2008/03/11(火) 01:31:23

「俺は自分が歌えることを知った。今では立派なシンガーだ。
 それでもフロントマンにはなりたくない。
 俺はグループの『顔』じゃない!

 30公演くらいの全米ツアーに出ると、俺は『ロック界の大物』に
 ならざるを得なくなるけど、そういうのは大嫌いなんだ。
 それだったらバスの運転手でもやってたほうがずっといい」

「自分の音楽を信じているとはいえ、ポップ・スターになりたいわけじゃないよ。
 俺はエゴとは縁を切ったんだ。

 グループをやっているとエゴがつきもので、それゆえに突っ走ったり、
 毎晩ステージで自分を見せびらかしたり、スターみたいに振舞ったり
 するものだけれど、そういう不自然な自己拡大は困りものだと思う」
203ピーター・フック:2008/03/11(火) 01:34:16

「(1977年当時に、
 1989年にはジョニー・ロットンを前座に北米ツアーをしていると予言されたら…)
 今回のツアーでジョニーが前座につくと告げられた時と同じくらい驚いただろうね。

 変な気がするよ。
 PILのことは、俺としてはあまり気乗りがしない。
 PILは大好きなバンドなんだ。そう思わない人が多いようだけど ―――
 いや、他人の趣味をとやかく言うのはよそう!」

「セックス・ピストルズが俺達に教えてくれたものの大きさを考えれば、
 少なくともこれがジョニーへの恩返しになるんだと思う。
 もしかしたら今度は彼が俺達から何かを吸収するかもしれないしね!」
204アイナー:2008/03/11(火) 01:37:24

「(ツアーの)期間が長かったので、出来るだけ摩擦のないようみんなうまくやっていたよ。
 フリーの時間はあまり顔を会わさなかった。

 それから、この3つのグループ(ニュー・オーダー、PIL、シュガーキューブス)は
 それなりに音楽や音楽業界へ対しての態度が根本的に同じだから、
 お互いに理解しあってる部分も多くてやりやすかったね」
205ジョン・ライドン:2008/03/11(火) 01:44:23

「俺はいつも、どんな種類の音楽も分け隔てなく聴いているんだ。
 どの音楽も一つのこと ――― フィーリングとアティテュード ―――
 に結びついていると思う。
 どれも好きだし、それは俺の作品にも表れている。

 俺がこんな趣味なのも、家族がまたそうだったからなんだ。
 それだけに一つのタイプの音楽しか聴かない人って理解できないね。
 バカげてるよ。
 だって音楽は楽しむものなんだ。だったら楽しめる間にそうすべきさ。

 人生は偏見を持っているには、短かすぎるからね」

「俺はミュージシャンなんて柄じゃないし、大体、ミュージシャンという言葉が
 暗示するものが大っ嫌いなんだ。
 (ミュージシャンという言葉が暗示するものは)退屈さだよ。

 クラシックのオーケストラとかさ。ミュージシャンなんて言葉が似合いそうな
 音楽って実につまらないと思うし、実際、人の魂をだめにするもんだと思うな。
 無欠さだけにこだわって、ダイナミックスやドラマ性、あるいはフィーリング
 などをないがしろにしてる感じで」
206バーナード・サムナー:2008/03/11(火) 01:46:59

「ジョイ・ディヴィジョンと同じでニュー・オーダーも最初はカルト・バンドだった。

 クラブでのライブは好きだったけど、
 数回目の全米ツアーのあと観客動員数が2倍になり、3倍になっていった。
 1年でライブの場所はクラブから2万人収容の大会場さ。

 クラブでやってた頃は自分達で何でもやってきたのに、
 5台のトレーラーと大勢のクルーがいるんだ。かつての生活が一変してしまった。
 外交的な人間じゃないのにね。

「俺達はよそよそしく見えるかもしれないけど、自分では世間を遠ざけてるとは思わないよ」
207ビョーク:2008/03/11(火) 01:49:42

「(ニュー・オーダーやPILとは)まあケンカはしなかったけど(笑)。
 でも、今回のツアーで私達が交流したのはPILの連中だけだったの。

 ニュー・オーダーは私達と口をきこうともしなかった。
 常に自分達だけで閉じこもって誰一人近づけようとしないのよ。
 PILのメンバーは皆すごく気さくでいい人ばかりなんだけどね。
 色々気を使ってくれたし、すごく親切にしてくれたわ」

「そりゃ私達は(ニュー・オーダーと)話したかったわよ。
 でも彼らの態度ときたら『必要最低限の事しか言わないぞ』って感じなんだもの。
 あれじゃ取りつくしまがないでしょ」
208ジョン・ライドン:2008/03/11(火) 02:02:17

「俺は人間が好きなんだ。 人生において重要なのは、金とかそんな抽象的なもの
 ではなくて、自分と人との人間関係なんだ。
 他の人のことを充分に理解し満足させてあげられたらと思うよ。
 それに一緒にいて楽だしね。

 人はみんな自分で自分の地獄を作っているけど、それは怠惰であることに
 関係があると思う。
 多くの人たちが、何かと人に依存し自分で物事を決めないことがよくあるけど、
 それこそが地獄なんだ」

「俺みたいな人間に起こる一番ひどいことってなんだろう?……過ちを犯すことかな。
 けど、それすら後になれば楽しい過程なんだ。

 俺は自分の仕事の内容の根拠が確実だからこそ人にどう思われようが気にしない。
 それを傲慢だと思われてしまうのは悲しいね。だって少しもそうじゃないんだからさ。

 (常に正直であるということは現実では損をする事が多い)けど、
 何かを学んだことになるじゃないか。
 自分の失敗から学ぶということは、ものすごく必要なことだし大切なことだ。」
209ジョン・ライドン:2008/03/11(火) 02:04:57

「ニュー・オーダーの連中ってのは、グレイトフル・デッド以上にヤクをやるんだ」

「彼らとのツアーはすごく楽しかったよ。
 どのバンドもオーディエンスもそれぞれ違うし、お互いに学ぶべきことが多かったと思う。
 けど、ニュー・オーダーはもう存在しない。解散してしまったんだ。

「本当の話だよ。
 あれがラスト・ツアーだったんだ。メンバーも互いに口をきかないし、すぐわかったよ。

 ピーター・フックも新しいバンドを結成したしね。
 これで俺から独占情報を得ただろ?(笑)
 高くつくぜ!(爆笑)」
210伝説の名無しさん:2008/03/11(火) 15:08:08
211伝説の名無しさん:2008/03/12(水) 19:51:15
こんな映像あるよ。
http://jp.youtube.com/watch?v=fco_pH5F9xA
212伝説の名無しさん:2008/03/14(金) 01:32:09
コントロールもうすぐだね。
213伝説の名無しさん:2008/03/14(金) 18:05:14
明日だね
214伝説の名無しさん:2008/03/15(土) 23:35:26
コントロールみてきたよ。
メンバーの性格描写が良い意味合いで微妙だた。
バーニーのシーンでは暖かい失笑がかすかに起きるほど。
215伝説の名無しさん:2008/03/16(日) 09:00:03
昨日見た。ヤバイねあれは、
グラナダTVって今の日本でいう
CSの音楽局みたいな存在だったんだな。
216ジリアン・ギルバート:2008/03/17(月) 01:56:53

「ツアーにはうんざりだった」
217バーナード・サムナー:2008/03/17(月) 01:59:27

「(ツアーの最中に、倒れて病院に担ぎ込まれた)あの夜は
 サラとシカゴのクラブに行ったんだ

 リムジンでクラブに着いた途端に、ウェツウェツて胃が逆流状態になって、
 結局中には入らなかった。
 朝の3時に吐いちゃって次の日の夕方4時までずっと吐きっぱなし。
 まあ腹がたったね。今日は一杯も飲んでないのにって」

「でも不摂生は俺だけじゃない。
 フッキーもスティーヴもジリアンも年中へべれけになってたんだから、まあ、次の朝、
 空港の床で死にそうになってゲロゲロ吐いてたのはいつも俺だったにせよね」
218スティーヴン・モリス:2008/03/17(月) 02:00:18

「ロック・バンドは30歳になった時点で足を洗うべきだ」
219ピーター・フック:2008/03/17(月) 02:01:54

「でも、コカインのせいもあるね。

 あの頃の俺達は、結構コカインを摂ってたし、コカインやってると
 自信過剰になりがちだからね。

 そう、あの後、みんなバラバラになってしまった」
220アラン・ワイズ:2008/03/17(月) 02:13:41
(1989年8月25日(金) - レディング
 『レディング・フェスティバル'89』でのイントロダクション)


「グループにとって、ニュー・オーダーにとって、とりわけバーナード・サムナーにとって、
 とても重要な1人の男性に今夜のショーは捧げられます。

 (観客:「俺だ!」)

 キャンペーンに賛同の方は募金を。
 私が話すのは普通の男についてではありません。
 私が話すのは、あなたや私のような人間についてではありません

 (観客:「ショーン・ライダー!」)

 私が話しているのは特別な男についてです。
 私は、他人のために命を投げ出せる男について話しています。

 (観客:「俺だ!」)

 その男は、今まで彼の沢山の兄弟や姉妹を救うためだけに行動してきました。
 思いやりのある男、心の広い男。彼の名前は…ジェフ・ザ・シェフといいます。

 彼が今いるのは、マンチェスターのストレンジウェイズ刑務所です。
 これからという時に、彼が犯した唯一の罪のために。

 この世界を照らすささやかな光
 独房で一人ぼっちのジェフ・ザ・シェフについて考えてください。

 では、彼の友人達に拍手をどうぞ

 彼らの音楽に………ニュー・オーダー!!」
221バーナード・サムナー:2008/03/17(月) 02:16:16
(1989年8月25日(金) - レディング
 『レディング・フェスティバル'89』でのMC)


「ハロー、ニュー・オーダーだ。 俺たち解散はしてないよ」
222『ヴァニシング・ポイント』:2008/03/17(月) 02:19:16
『大人になった子供達よ 
 互いに傷つけあうのはやめるんだ
 まるで眠っている悪魔みたいに
 彼が泣いているのが聞こえるか?
 喜びの涙に悲しみの涙
 彼は愛を買って未来を売る

 僕の人生には心の休まる時がない
 僕は引き返せない所まで来てしまった
 人にできることの限界を見てきた
 女のあらゆる憎しみも見てきた

 君の心臓の鼓動がリズムを失うのを感じる
 彼は僕らの暮らす世界には触れられない
 人生は短いけれど愛は強い
 僕が見つけた希望がある
 探せば君にも見つかるはず
 何のために僕がこんなことをいっているのか
 憶えておいて欲しい

 僕の人生には心の休まる時がない
 僕は引き返せない所まで来てしまった
 人にできることの限界を見てきた
 女のあらゆる憎しみも見てきた

 そして、みんな彼を裏切った
 「汚れなき瞳(Whistle Down The Wind)」みたいに
 彼の表情……彼は絶対にあきらめたりしない…』
223伝説の名無しさん:2008/03/17(月) 23:38:38
>>216-222
またまた、ありがd!
224伝説の名無しさん:2008/03/18(火) 00:56:13
JDベスト盤出るんだ・・・
225伝説の名無しさん:2008/03/18(火) 23:30:53
CROSSBEAT読んだ?
226伝説の名無しさん:2008/03/19(水) 00:32:15
>>225
ロキノンは読んだが。なにが載ってるの?
227伝説の名無しさん:2008/03/19(水) 01:20:33
後半でやはりJD特集。なんか音楽誌挙って特集ってんな。
228伝説の名無しさん:2008/03/20(木) 00:29:21
コントロール(英中字幕)
ttp://www.youku.com/playlist_show/id_1303620.html
229バーナード・サムナー :2008/03/21(金) 01:04:29

「俺たちは(ニュー・オーダー解散の)噂なんて何とも思ってなかった……
 でも、バンド内ではテンションが高かったことも事実だったよ。

 3ヶ月間アメリカ・ツアーをやって、
 終わりの頃にはみんなもうニュー・オーダーにうんざりしていたんだ。
 2万人のキャパシティの所で36日間の巨大なツアーだったけど、
 それで俺は病気になった。

 胃カメラを飲まなきゃならなくなったんだ。本当さ。
 そして医者からは2週間飲むなって言われたよ。
 そんなの、まるでボブ・マーリーに麻薬をやめろって言ってるようなものだろ!?
 けどしようがないから、
 ずっと体調の悪いまましかもシラフで2万人の前に出ていったんだ。

 俺はこんな所にはいたくないって思ったよ」

230バーナード・サムナー :2008/03/21(金) 01:06:46

「何でこんなことをしてるんだろうって。

 バンドをまとめようなんて気は全くなかったね。
 ただ家に帰りたかった。

 レディング・フェスティバルでプレイなんてしたくなかったけれど、
 契約上プレイせざるを得なかったんだ。
 今思えば、すごくエンジョイできたから、やってよかったよ。

 でも、アメリカのツアーは……
 まあ、これは一つには巨大なツアーをこなせるかどうかっていうのを試すために
 やったようなものさ。

 はっきり言って俺たちにはこなし切れなかったけどね」
231ピーター・フック:2008/03/21(金) 01:11:35

「ああ、俺は全然平気だよ。ツアーってのが好きで好きでたまらないんだ」

「俺個人は(ニュー・オーダー解散の危機を感じることは)なかったね。

 奴(バーニー)はどうだったか知らないけどさ、極限状態に置かれると
 常にパニックに陥って物事をオーバーに解釈するってのがバーニーの癖だし。
 また悪い病気が出たと思って無視するのが一番いいんだよ。

 しばらく頭を冷やしてきたら、またニコニコして冗談言い始める男なんだからさ」

「そりゃ(バーニーの事が扱いにくいのは)俺だけじゃなく誰にとっても同じだろうよ。
 でもまだ俺の場合は奴とはガキの頃からの親友だし、それなりに扱い方を
 心得てもいるんだ。

 あいつがピリピリしてる時は相手にしないでしばらく放っとくといいんだよ。
 ヘタに機嫌をとったりすると、かえってヘソを曲げる性格だから。
 いい年していまだに手のかかる駄々っ子みたいな奴なんだ」
232バーナード・サムナー :2008/03/21(金) 01:16:00

「いや、あの(ニュー・オーダー解散の)噂は気にしてたよ。

 でも君たち(メディア)みんなに責任があるね。
 君らは俺たちがそれを否定するだろうって期待を持ってそういった記事を載せてる。
 もしニュー・オーダーが解散するんなら君たちに言ってるさ。

 なのに何も知らないくせに、そういった話をされると頭にくるね。
 俺がすごく腹を立てたとかプリ・マドンナになったとか、そんな単純なことじゃない。
 それよりもっと深いことなんだ。

 体調が日増しに悪くなって11時間おきに吐いてたことがあったんだけど、
 それを人に二日酔いじゃないんだって説明してた時、
 『いったい自分の人生は何なのだろう?こんなの俺のやりたいことじゃない』って
 思ったよ。

 俺はただ曲を書きたいだけなんだ、ということに気づいたんだ」
233バーナード・サムナー :2008/03/21(金) 01:18:53

「俺はやっぱり自分でかけていいと思えるレコードを作ることに
 取り憑かれているんだろうな」


234『ドリーム・アタック』:2008/03/21(金) 01:24:18
『この世界で僕が聴いたどんな音楽も
 僕を感動させる事は出来ない
 今朝目覚めたとき そう思った
 僕の人生に太陽の光が差し込み
 心臓の鼓動をナイフで切り裂いた
 それはいつもと全然違う朝だった

 僕は誰のものでもない だけど君といたい
 僕は誰のものにもなりたくない
 僕は一体どうしたらいいのだろう
 君が僕を見捨てる理由がわからない
 僕に必要なのは 心から信じられる君の愛

 太陽を見つめてはいけない
 空から光を奪うことは 僕にも誰にもできない
 本当にそんなにばかげた事なんだろうか
 もしそうなら 僕は君の言うとおりにしよう
 君の愛なしでは 僕は生きていけない

 僕は誰のものでもない だけど君といたい
 僕は誰のものにもなりたくない
 僕は一体どうしたらいいのだろう
 君が僕を見捨てる理由がわからない
 僕に必要なのは 心から信じられる君の愛

 君のために出来る限りのことをしよう
 でも、僕は自分の生き方を変えることはできない…』
235伝説の名無しさん:2008/03/21(金) 20:33:14
ttp://jp.youtube.com/watch?v=FIe3IgmdSlI
これ見たら映画行きたくなった
236伝説の名無しさん:2008/03/24(月) 00:43:20
川崎で見たよ。シネコンだから見やすいよ。
237伝説の名無しさん:2008/03/28(金) 23:45:04
コントロールでロブを演じた俳優は
ウディ・アレン映画にも出ているの?
238伝説の名無しさん:2008/03/30(日) 23:56:42
気がはやいんだけど何時DVD出るんだろうコントロール。
239バーナード・サムナー:2008/03/31(月) 02:02:05

「操縦桿は俺達が握ってるわけだからね。
 俺達が何をやりたいのかってことに、俺達の動きも全てかかってるんだ。
 絶えずツアーをやって、その他諸々のことにも精を出せば、
 俺達だってU2のようなひどいバンドになれるんだから。
 いや、ひどいってのはチョット言い過ぎかな。まあ巨大ってとこかな。

 とにかく、俺達にもやる気さえあれば、あれだけビッグになれるんだけど、
 その肝心のやる気がないんだ(笑)。
 それをやっちゃったら、本当純粋に仕事だけになっちゃって、楽しくないからね。
 でも、やる気さえあればニュー・オーダーも、巨大な音楽製造マシーンになれるんだ。

 大体レコードを出すっていう作業自体が、最近じゃ巨大な歯車で出来上がった
 システムを動かすような感じだからなあ。

 ジョイ・ディヴィジョンの頃はさぁ、曲を思いついて『いいじゃん、これ』とか言って
 『じゃあ、レコーディングしてリリースしちゃおうぜ』なんて即決して、
 一ヶ月かそこいらでレコードが出来たもんだったよ。

 今じゃあさあ……今度のアルバム(テクニーク)を出すのにミーティングを
 6回もやったんだぜ!もう、どうにも融通の利かない、巨大な流れ作業って感じだよな」
240スティーヴン・モリス:2008/03/31(月) 02:07:11

「(テクニークのツアーの後で…)
 この話(1990年サッカーワールドカップのイングランド代表公式応援ソングの依頼)
 がシリアスなものだというのが分かった時には、いいんじゃないかなと思ったよ。

 というのは、俺たちにとって2つの選択肢があったんだ。
 このサッカーの曲をやるか、マイケル・パウエルっていう映画監督と仕事をするか
 っていうね。

 彼が短い映画を作って、俺たちがその映画に合わせて曲をつけるってものなんだ。
 まあ、、逆に言えばヴィデオみたいなものなんだけど、それはそれですごく
 アーティスティックで面白いと思った」
241バーナード・サムナー:2008/03/31(月) 02:08:39

「俺はたくさん映画を観ていて、特にイギリスの古い映画が好きなんだ。
 たくさんの古いイギリス映画をヴィデオに録っているんだけど、
 監督などは知らなかった。

 それからパウエルのドキュメンタリーをみて、
 俺の好きな映画がみんな同じ監督が撮ってることを知ったんだ」
242スティーヴン・モリス:2008/03/31(月) 02:10:41

「でも最終的にはこっち(イングランド代表公式応援ソング)を選んだんだ。

 そして、スタジオ入りの初日に電話がかかってきてマイケル・パウエルが
 亡くなったって聞いたのさ。

 俺達は正しい選択をしたと思うよ。
 死んじゃった監督と仕事していたなんてバカみたいだもんね」
243バーナード・サムナー:2008/03/31(月) 02:14:11

「FA(サッカー協会)の人たちが、ある時俺達の所に来て、
 暴力っていう話題は絶対に避けてくれって言ってったよ。
 だから "愛は世界を動かす" なんだ。
 これは暴力反対の歌さ。

 歌詞はサッカーのことになんて触れてないし、わざと曖昧にしてあるんだ。
 この数年間、ポップ・ミュージックとサッカーがものすごく文化的に近い
 と言われれば確かにそうなのかもしれない。

 ここ6年間、俺達のファンの中にもサッカーに関心のある人が、
 ものすごく増えてきていると思う。
 けど、俺にサッカーの歌詞が書けるわけがないし、書けなかったんだ。
 だから、キース・アレンにやってもらった」
244ピーター・フック :2008/03/31(月) 02:15:41

「金が派生するってことを知ったとたん、ダーツ・チーム、ホッケー・チーム
 ……とにかく誰にでも曲を書くつもりなんだ、彼は!」
245バーナード・サムナー:2008/03/31(月) 02:24:31

「もちろん(曲の出来には満足している)。個人的にはもっといいミックスが
 出来たと思うんだけど、もう過ぎてしまったことだしね。
 曲はほとんどジリアンが書いていて、この先もだんだんとそうなって
 いくんじゃないかな。

 ほとんどの人はジョークか何かと思ったらしいけど、俺達はそういうつもりはなかった。
 まあシングルを作りたかったんで、ちょうどいい機会だと思ったのさ。
 それに上手くいくと思ったし。

 実際にも上手くいったよ。
 これはまさしく今まであったフットボール・ソングのなかではベストだね。
 君はどう思う?
 悪いけどチャス&デイヴもどきのもあっただろう?」
246スティーヴン・モリス:2008/03/31(月) 02:30:07

「まあ、そう(この曲がフーリガンの定番ソングに)なってしまったら
 俺達には何にもできないよ。
 この曲はそういったことを極力避けようとしているんだ。
 すごくポジティヴなメッセージが入ってる。

 FA(サッカー協会)の人たちがきて
 『この "愛が世界を動かす" って言うのは一体何なんだ?
 そんなの歌っちゃダメだ。
 "我々が世界を動かす" じゃなくちゃあダメだ』 なんてことを
 言ってきたんだ。

 だけど、俺達はFAの連中に対してはっきりとこう答えてやったよ。
 『イヤだね』って」
『自分を表現するんだ スペースをつくって
 絶対勝てるさ あきらめずに追いかけろ
 相手を打ち負かせ 敵と向き合い 絶対あきらめるな
 一対一の勝負なんだ

 自分を表現するんだ 一対一で
 自分の力を出すんだ 一対一の勝負だ
 自分を表現するんだ 間違ってなんかいない
 うまくいってる時は 見込みがあるってことさ

 愛がこの世界を動かしている 俺達に何ができるのかは分かってる
 愛がこの世界を動かしている 本当だなんて信じられないよ

 今がその時だ みんなにみせつけろ
 絶対あきらめるな それでいいんだ
 敵に捕まらずに 自分のプレイを心がけろ
 自分を表現するんだ あきらめちゃだめだ

 キープしてパスするんだ 正しいタイミングで
 ゆっくりでもすばやくでもいい 最終ラインにたどり着け
 相手は常に狙って削りにくる かわして攻めろ
 敵に打ち勝つ方法はただ一つ 相手の裏をつくんだ

 止めれるもんなら止めてみろ 俺はイングランドの戦士
 そして目の前にあるのは最高の計画
 俺達はフーリガンなんかじゃないし 
 これはフットボールソングとかでもない
 俺の胸にはスリー・ライオンズ 俺達がしくじるはずないさ

 俺達はイングランドのためにプレイしている
 俺達はこの歌を歌う 俺達はイングランドのために歌ってる
 アリヴェデェルチ これは一対一の勝負なんだ…』
248伝説の名無しさん:2008/04/02(水) 00:32:30
>>247
これ全英チャート1位なんだよね。亜米利加でも売れたみたいだが。
亜米利加人はこれ聴いてどう思うのか?蹴球盛んじゃないから売れたのだろうか?
249バーナード・サムナー:2008/04/04(金) 06:48:34

「何人もの人間の生活が俺達の肩にかかってくるようになって、
 二ュー・オーダーは大車輪を回転させながら大金を生み出す機械になってしまった。

 その大車輪が坂道を下りだすと、もう俺達の力では、いや、誰の手でも止められない
 存在になってしまった。
 そうするとリラックスしてる暇なんかないんだ。
 
 アルバム、ツアー、アルバム、ツアーの繰り返し。
 その果てに、まあ、俺個人の話だけど、何とかしてその車輪から抜け出さないと、
 息苦しくてたまらない、という状態になって。『普通の生活をさせてくれ!』ってさ。
 
 あと、アルコールの問題もあったし。
 飲み過ぎで身体を壊して、アメリカで入院する羽目になった。
 たった2〜3日のことだけど、自分がそこまで堕ちたかと思うと、ショックだった。

 それで、本気でもう止めて、とにかく健康を取り戻そう、と決心したんだ。
 当時は、飲んでも飲んでも解放された気がしなかった。
 いわゆる燃え尽き症候群だったんだね」
250バーナード・サムナー:2008/04/04(金) 06:50:40

「本当にニュー・オーダーにはブレイクが必要だった。
 俺達はジョイ・ディヴィジョンの頃からずっと一緒にやってきた。
 まるで結婚のガイドに聞こえるかもしれないけど、休養は必要だったと思う。

 バニーメンの場合はこういった時期を乗り越えられなかったんじゃないかな。
 今じゃ俺も人生を楽しんでいるよ。
 自分のやりたい事ができる経済的な余裕もあるし、どうでもいい扱いを受けなくて
 いいからね。

「最初のきっかけは、87年のエコー&ザ・バニーメンとのツアーの終わり頃に
 ジョニーと会った時のことなんだ。

 確かトイレで一服吸いながら、『一緒にアルバムを作らないか?』って聞いてみたんだ。
 すると彼は『いいよ』って言ってくれたんだ」
251ジョニー・マー:2008/04/04(金) 06:55:12

「バーナードと初めて会ったのは、マンチェスターのハシエンダあたりだったかな。
 数年前のことだよ。
 アンドリュー・ベリー(モリッシーなどマンチェスターのミュージシャン御用達の床屋)
 が『バーニーはなかなかいい奴だ』って教えてくれたんだ」

「エレクトロニックっていうのは2人にとって有意義であると共に楽しい企画なんだ。

 僕らは両方とも別のグループで活動していて、エレクトロニックはそれ以外の場で
 レコードを作る時のユニットさ。
 僕はニュー・オーダーもザ・ザも大好きなんだしさ」

「スミスを結成した時には、確固たる方向性と目的をちゃんと持っていたんだ。
 OMDみたいな本当に底の浅いテクノロジーの使い方や、中身が少しも感じられない
 作品への反発を感じていたのさ。
 で、エレクトロニックをやっているのは、そういったスミス時代に対する反動からじゃないかな」
252バーナード・サムナー:2008/04/04(金) 06:57:28

「俺たちはバンドっていうスタイルによって受けるあらゆる束縛から解放され、
 今までできなかったことをすべてやろうとしている」

「このバンドではアコースティック色を少なくして、空虚で、よりシンセサイザー音を入れた、
 ダンス・ミュージックっぽいものにしたいと思っているんだ」
253ジョニー・マー:2008/04/04(金) 07:10:13

「エレクトロニックのサウンドは、ザ・スミスが結成された当時にザ・ハシエンダで
 プレイされていたサウンドに通じてるんだ。

 バンドの初期の頃でさえ、僕はクラブの影にいた人々と密接に関わってたんだぜ。
 ハシエンダは本当にエキサイティングなクラブに見えたし、アメリカの音楽を主に流してたから、
 僕はほとんど毎晩通ってたよ。

 当時の僕のフラット・メイトがそこでDJをしてて、ニューヨークの無名なレコードをかけてた。
 のちにヒップホップに発展した音楽さ。
 僕は、自分がそういったものの全てを吸収したと言うつもりはないけど、
 当時でもちゃんと理解はしてたよ。

 ニュー・オーダーはこのスタイルを取り入れて、自分たちのスタイルを築き上げたんだ。
 でもそれは、85年にザ・スミスにいた僕がやっていいものじゃなかっただろう?
 だから僕にとっては、バーナード・サムナーとグループを組むってことは奇妙でも何でもなかったね。

 彼は80年代のイギリス人ギタリストの中で、情熱を持って音楽を作ってきた唯一のプレイヤーだもの。
 僕は、いつも彼がニール・ヤングみたいにギターを弾いてるって思ってたよ。本当さ」
254ジョニー・マー:2008/04/08(火) 01:24:48

「バーナードなんかはエレクトロニクスの方面で本を書いてるくらいだから、
 どうせやるならそれくらい詳しい奴と一緒にやりたいと思ったし、
 実際すごくいろんなことを学んだんだ。

 まぁ、そういうわけで、僕としてはさほど矛盾は感じなかったな。
 むしろザ・スミスの頃の方が、
 若かっただけに変に教条的になってしまったところがあったと思うよ。

 僕達が提示してたものは終わりの頃には段々とドグマのようになってきててね、
 そのせいで却って身動き出来なくなるという、墓穴を掘っていたんだ。
 あまりにもたくさん約束事が出来あがってしまったんだ。

 だから、例えば、ザ・スミスではシーケンサーさえ使えなかったんだぜ」
255ジョニー・マー:2008/04/08(火) 01:28:21

「ザ・スミスの作品にインストゥルメンタルの作品が一つあったんだけど、
 これがなぜインストゥルメンタルになってしまったのかというと、
 モリッシーが頑として歌ってくれなかったからなんだ。

 というのは、僕がその曲でモールス信号をシーケンサーで使ったから
 それが許せなかったんだ。
 もうスミスも終わる寸前の頃の話さ。

 でも、あれを聴いてもらえば、僕がそれから次第にエレクトロニクスに
 接近したとしてもそう不自然なことじゃないと分かってもらえるはずだよ。
 でも、あの曲に対するファンの反応も本当に馬鹿げていたよなぁ。
 
 あの時、僕自身の人格というものは全く無視されてしまったからね」
256モリッシー:2008/04/08(火) 01:36:04

「信じている人間なんていないし、今までだって僕は誰も信じていなかった。
 そんなの意味のない事だ。
 ………ジョニーがいなくなったことから僕は多くの教訓を得たよ。
 底知れない苦しい経験だった………」

「ジョニーの批判はしたくないし、嫌な事も言いたくないけれど、
 ジョニーが書いた曲の中で最高の曲はスミス時代のものだと僕は信じている。

 だから彼が匿名でいたのは残念だし、悲しいことだよ。
 今、歌もロクに歌えない、詞も書けないバーナード・サムナーのような奴と
 一緒にやっているのを見るのはつらいね。

 ジョニーにとって侮辱的なことだ」
257モリッシー:2008/04/08(火) 01:43:40

「僕にはニュー・オーダーがわかった試しが一度もない。

 怒りや憎しみや嫉妬やら、そういう強い感情が持てないんだ。
 でも、それが問題なんだよな。
 彼らの音楽は、僕の頭の真上を、あるいは真下を素通りしてしまう」

「ジョイ・ディヴィジョンはあの自殺の前に観たけど、驚くほど何も感じなかった。
 他の観客と同様に、と付け加えようか。
 
 僕にとって、あれは全てただの………伝説だ。」
258伝説の名無しさん:2008/04/10(木) 19:40:48
いい迷惑だなこいつ
259伝説の名無しさん:2008/04/11(金) 20:47:05
>>258
こいつってどいつ?
流れがつかめない
260伝説の名無しさん:2008/04/11(金) 23:43:23
>>249-257
サンクス
261クリス・ロウ:2008/04/12(土) 02:44:39

「誰が誰に電話したんだっけ?」
262ニール・テナント:2008/04/12(土) 02:52:04

「先ずマンチェスターを根城にしている僕たちのデザイナーから
 電話が入った。

 『実はバーナードがソロを作っている』って言うもんだから、
 逆に僕は自分もぜひ参加したいと伝えてもらったんだ。
 バーナードと直接面識はなかったけどね。

 昔から作品の交換はずっと続けていて、
 幸いなことにその話にバーナードも乗ってくれたわけ。
 で、いざバーナードのところに行くことになって、
 まあ、クリスも一緒につれてったんだ」
263クリス・ロウ:2008/04/12(土) 02:52:59

「一人じゃ嫌だなんて言うからさ(笑)」
264ニール・テナント:2008/04/12(土) 02:55:21

「でも、あらかじめバーナードに電話したんだよ。
 クリスも連れて行きたいんだけどいいかって。
 そしたらバーナードはむしろ連れてきてほしいって感じだったからね。

 で、マンチェスターまで行って、
 ジョニー・マーのスタジオで実際の作業をしたというわけ」
265クリス・ロウ:2008/04/12(土) 02:55:51

「それも自宅の中にあるスタジオ」
266クリス・ロウ:2008/04/12(土) 02:57:31

「面白いヤツでさ。
 ジョニーのお気に入りのレコードというのは、
 実はね、もうことごとくダンス・レコードなんだよ。

 『古典』といえるようなものはもう何でも揃っていたな」
267ニール・テナント:2008/04/12(土) 03:00:07

「それに音楽についてもなんでも知っていたね。

 とにかく、そういうわけで2晩そこで働いたんだ。
 バーナードとジョニーが一緒に書いた曲の演奏にも参加しているし、
 僕たちとバーナードとの共作で、まだ準備中の作品もあるんだ」
268クリス・ロウ:2008/04/12(土) 03:00:43

「でもバーナードは仕事が遅いから」
269ニール・テナント:2008/04/12(土) 03:01:31

「うん、驚異的に遅い(笑)」
270伝説の名無しさん:2008/04/12(土) 06:31:22
アラン・ワイズってひとは司会者やってるひとなの?
271伝説の名無しさん:2008/04/12(土) 19:25:36
コントロール梅田で今から観る。整理券番号13番とはw、ガラガラです。
272伝説の名無しさん:2008/04/12(土) 22:01:43
案の定落ち込みました…
273伝説の名無しさん:2008/04/13(日) 02:47:39
観てきました。
原作本がっつり読んでたからか、淡々と観れました。
ちょっと気になったのが、何かの映像で見た事があるんですが
イアンが階段を上ろうと(降りようと?)している時に
デビーが悪戯して驚かすシーン。
イアンがもの凄くビックリして、うずくまって泣いて、
その後急に素に戻り、何も無かったかのように部屋に戻る。
それを見たデビーが唖然とする・・・ってのがあったんです。
日本ではその部分がカットされてたのかな?無かったけど。
癲癇の患者さんにそういう悪戯をする輩が出る事を心配したのでしょうか?
274伝説の名無しさん:2008/04/13(日) 09:02:16
>>273
確かにそのシーン無かったですね。映倫検閲に引っ掛ったんでしょうか?

275伝説の名無しさん:2008/04/13(日) 18:51:53
欧米バージョンでも無いみたいだから、DVD待ちだな
276伝説の名無しさん:2008/04/14(月) 23:11:57
最短でアルバム曲、未発表曲も含め全曲聞くには、どの組み合わせでアルバム買えばいいですか?
277伝説の名無しさん:2008/04/15(火) 00:20:53
スタジオ録音だけなら

Unknown〜
Closer
Still
Substanse
The Complete BBC Recordings(上記収録曲のスタジオセッション版)
Heart And Soul(ボックスセット:4枚目にCeremony と In A Lonely Place のデモ)
Love Will〜シングルCD(タイトル曲ラジオエディット版目的)
Love Will〜SP(B面のは歌い方が違う。シナトラ調?)

って感じかし。ライブ盤膨大過ぎてお手上げ
間違ってたら有志の方ヨロ

278伝説の名無しさん:2008/04/15(火) 00:22:11
あとワルシャワ時代の
『Warsaw』も
279バーナード・サムナー:2008/04/16(水) 00:45:34

「ニールは俺に電話してきてこのプロジェクトに参加することになった。

 ペット・ショップ・ボーイズのレコード・ジャケットを担当してる奴と俺が友達なんだ。
 ニールはきっと彼から俺がソロ・アルバムに取りかかっているのを聞いて、
 それで参加できないかって電話をしてきた。

 ちょっとクサイかもしれないけど、俺は以前からペット・ショップ・ボーイズの
 大ファンだったから、それを聞いたときはすごくうれしかったよ。
 まあ、これはニールには言ったことないけどね」
280バーナード・サムナー:2008/04/16(水) 00:50:16

「エレクトロニックは、俺自身のためになったと思う。

 他のミュージシャンと仕事が出来てよかったよ。
 ニュー・オーダーはあまりに結束が強すぎてレコーディングに他の人たちを
 入れる余地がないからね。

 来週にはジョニーとペット・ショップ・ボーイズと仕事をするから、
 いろいろな事を得ると思う。
 俺は曲作りがもっとうまくなりたいんだ。まだまだダメだからね」

「ニュー・オーダーは八方塞がりの壁に4人で閉じ込められているようだから
 息が詰まりそうになる。
 だからエレクトロニックを始めたんだよ。

 もうニュー・オーダーのメンバーから学ぶことはなかったから」
281ジョニー・マー:2008/04/16(水) 00:51:40

「バーナードに声をかけられた後に、
 ピーター・フックが『一緒にやらないか?』って言ってきたんだ。

 でも、先約があったから『ごめん、バーニーのが先なんだ』って断ったら、
 彼はインタビューで僕の事をけなし出した」
282ピーター・フック:2008/04/16(水) 00:54:20

「俺達はこの音楽が気に入ってる。
 あんたが気に入ろうと気に入るまいと関係ないね!

 『ニュー・オーダーのあとのメンバーが奴を叩き出した理由が分かった』とか
 『奴が出てったのは能無しだからだ』とか言われたって気にしない。

 俺達は俺達でやっていくまでだ」
283デイヴ・ヒックス:2008/04/16(水) 00:55:58

「でもあんたは叩き出されたわけじゃないだろ。ちょっと言いすぎだよ」

「彼はニュー・オーダーのずっと先を行ってるんだ。奴らは置いてきぼりさ!」
284ピーター・フック:2008/04/16(水) 00:56:58

「てめぇブッ殺されたいのか?え?」
285ピーター・フック:2008/04/16(水) 01:00:55

「ニュー・オーダーがオフをとっている間どうも身体をもてあましてさ、
 何かやってやろうと思いリヴェンジを組んだんだ。

 でも、バーニーのエレクトロニックってのは同じ顔ぶれにウンザリ
 したから他のメンバーで何か始めてやろうって感じだもんな。
 あいつ、そういう人間関係とかにはかなり神経質な男なんだよね」

「俺は人生のなかで3度の重要な節目を数える事ができるんだ。
 ジョイ・ディヴィジョン/ワルシャワを始めたとき、ニュー・オーダー
 を始めたとき、リヴェンジを始めたときがそうだ。

 リヴェンジはニュー・オーダーより大きくなるよ」
286ピーター・フック:2008/04/16(水) 01:03:02

「(このバンド名は)
 ジョージ・マイケルのジャケットの背中に書いてあったんだ……」

「『フェイス』のビデオから取ったんだよ。見てみりゃ分かる」
287デイヴ・ヒックス:2008/04/16(水) 01:03:50

「(このバンド名は)えーと……いい名前だからね。それに……」
288ピーター・フック:2008/04/16(水) 01:04:29

「奴は何も話さないぜ」

「いい名前だからだよ!」
289デイヴ・ヒックス:2008/04/16(水) 01:05:19

「いい名前だ……」

「聖書には『復讐』は悪いことだって書いてある……」
290伝説の名無しさん:2008/04/16(水) 06:00:11
いい迷惑だなこいつ
291伝説の名無しさん:2008/04/17(木) 18:22:20
何で迷惑なんだよw
Joydivisionは好きだけどNewOrder嫌いってこと?俺はインタビューとかリアルタイムでほとんど読んだことなかったからすごいおもしろく読ませてもらってるんだけど
292伝説の名無しさん:2008/04/17(木) 18:42:07
フッキーの事じゃない?
しかし雑誌の特集なんかじゃとても太刀打ちできない濃さだよな
これならマジで金払ってもいい
293伝説の名無しさん:2008/04/17(木) 19:22:12
>>291

いくらなんでも読解力なさすぎだろw
294伝説の名無しさん:2008/04/18(金) 01:34:12
なぜリヴェンジの集合写真でフッキー以外のメンバーがあれほど所在なげだったのか分かった気がしたw
295伝説の名無しさん:2008/04/18(金) 03:56:49
フリーベースは大丈夫だろうか
アルバムでないのは倦厭されてるからなんじゃ・・・
296伝説の名無しさん:2008/04/19(土) 10:21:51
>>295
フリーベース・・・。そんなん演ってるんですね。フッキー、マニ、アンディー
ルーク!演奏技量的にはルークが一番ですわね。
amazonで検索したんすが無いんで、モナコのポッチーのソロを注文。
モナコの2ndは隠れた名盤ですよねぇ。リヴェンジは最悪だと思いましたがw

コントロール、イアン役の人むちゃ似てますよねぇ。よくぞ探したなぁ
コービン。で24アワーに続きモリスは全く似てない件・・・。
297296:2008/04/19(土) 15:04:19
訂正モナコの2nd→1st
298ピーター・フック:2008/04/20(日) 01:24:53

「何で俺がバーニーみたく派手で成金趣味なオール・スター夢の競演に
 しなかったかと言うとだな、それは単に俺の方が奴よりも趣味が
 良かったからだよ。

 あいつ一見おとなしくて恥ずかしがり屋で地味な性格に見えるだろう?
 ところがどっこい、実は昔からあらゆる面で派手好みでね。
 銀よりも金、白のポルシェよりも真っ赤なメルセデス、ってタイプの男なんだ」

「本当だとも。自分じゃ気付いてないみたいだけどさ(笑)。

 だから奴がエレクトロニックを組む時、有名な奴から順番に声をかけて
 いったんだよ。
 それ以前は、特に親しい友達って訳でもなかったんだぜ、ニールもジョニーも。

 でも、この俺は昔から気心の知れた音楽仲間をメンバーに選ぶ事にしたんだ。
 本物のバンドを組みたかったからな。

 ギタリストのデイヴ・ヒックスは昔、俺がプロデュースした名も知れないバンドの
 ギター弾きだったし、キーボードのクリス・CJ・ジョーンズはマンチェスターにある
 俺のスタジオの腕ききサウンド・エンジニアだったんだ。

 たとえ地下鉄の駅でバスキングするほど落ちぶれたとしても、このメンバーなら
 やっていける自信があるね」
299デイヴ・ヒックス:2008/04/20(日) 01:26:21

「(このバンドに入ったのは…)
 ここに入らなきゃゴミ屋になるか牢屋に行くしかなかったから」
300ピーター・フック:2008/04/20(日) 01:27:09

「おまえにゴミ屋は勤まらないよ。早起きもできないくせに!」

「なんでこのバンドに入ったのかちゃんと答えろ。俺も知りたいんだ」
301デイヴ・ヒックス:2008/04/20(日) 01:27:56

「なんでこのバンドに入ったかだって?」
302ピーター・フック:2008/04/20(日) 01:28:38

「質問に質問で答えるな!こいつはいつもこうなんだ!」

303デイヴ・ヒックス:2008/04/20(日) 01:29:11

「やり甲斐があるから……」
304ピーター・フック:2008/04/20(日) 01:30:52

「ほお、そうか。俺と一緒に仕事することがか?」
305デイヴ・ヒックス:2008/04/20(日) 01:32:30

「うん。いや、違う!
 この音楽だよ。これは90年代の音楽だ!」

306デイヴ・ヒックス:2008/04/20(日) 01:35:13

「リヴェンジは2つの側面を持っている。
 CJはテクノだし、俺はパンクの終わりがバックグラウンドだ。

 フッキーはその中間を処理するんだ。
 彼はエレクトリックな作業を見ることも経験している上にストゥージズ
 やヴェルヴェッツも見てきているんだ。

 これは音楽的な活気を与える軋轢を扱えるということでスゴイことなんだ」
307デイヴ・ヒックス:2008/04/20(日) 01:37:50

「(フッキーは)いい奴だよ。
 傑作な男さ。俺たちにただでドラッグをくれるんだ。
 彼はバイキングとのハーフだよ!」
308伝説の名無しさん:2008/04/21(月) 13:41:52
Revengeの1stはProcessionとかEverything Gone Green
あたりのKraftwerk meets Stoogies的なノリが復活した感じで
いいアルバムだったと当時思ったけどな。
309伝説の名無しさん:2008/04/21(月) 20:12:06
しかしまあここまでキャラが立ってるバンドもそうそうないな
310伝説の名無しさん:2008/04/21(月) 22:02:49
俺も一連のサイドプロジェクトの中ではRevengeがお気に入りだった。
Big Bangなんか本家NOに迫る名曲だと思ったし・・・

無骨でガサツそうなあのオッサンの、どこから美メロが生まれてくるのか
いつも不思議に思う
311伝説の名無しさん:2008/04/22(火) 20:48:06
強面の奴が実は繊細ってのはよくある
その逆もw
312ピーター・フック:2008/04/24(木) 00:32:16

「(俺はマンチェスターの)首領っていうよりも、
 シーンをかき回すクソジジイって言ったほうが当たってるな。
 少なくとも今の若い奴らは俺をそんな風にしか思ってないみたいだぜ。

 例えばストーン・ローゼズの連中なんか最初 『エレファント・ストーン』
 の広告を出した時は 『あのピーター・フックのプロデュース!!』 なんて
 でかでか書きやがったくせに、その後ちょっと有名になったと思ったら
 ちゃっかり俺の名前だけ消して宣伝し始めたもんね(笑)。

 『もうあんなクソジジイの助けはいらねえ』 とばかりにさ。
 だから 『ありがとうよクソガキども。この恩は一生忘れないぜ』 って
 言ってやったんだ。

 そしたらあわてて 『あれは僕らのせいじゃなくてレコード会社が勝手に
 やったんだ』 と弁解してたけどさ(笑)」
313イアン・ブラウン:2008/04/24(木) 00:48:39

「80年代の音楽シーンで俺達が興味があったのはダンス・ミュージックの
 機能性っていうか、オーディエンスとの距離を縮小するという効果のみ
 だったんだよね。

 その他の音楽性の面ではすごく貧弱な時代だったと思う」

「ピーター・フックを使いたかったのは、彼がダンス・プロデューサーだからで、
 というのも俺達は 『エレファント・ストーン』 はダンス・ソングだと思っていた
 からね」
314ジョン・スクワイア:2008/04/24(木) 00:54:55

「80年代はさ、人々が 『 音楽は本来楽しむべきものだ 』 という事実を
 忘れ去ってしまってた時代だったと思うよ。

 アーティストの自意識が内へ内へと屈折してだんだんオーディエンス
 から離脱し、外部へ働きかける力を失ってしまってたんだ。

 俺達が80年代のアーティストをあまり評価してないのはそのせいなんだよね。
 このままじゃロックはダメになると思ったんだ」
315イアン・ブラウン:2008/04/24(木) 00:58:18

「俺達、以前からニュー・オーダーのダンス・ミュージックってのは評価
 してたからさ。

 この曲(『エレファント・ストーン』)が出来上がった時点で一番いい
 ダンス・プロデューサーを物色しはじめた時、最初に浮かんできたのが
 彼の名前だったんだ」
316ピーター・フック:2008/04/24(木) 01:05:55

「うん、確かにダンス・ミュージックが80年代の最大の成果であり進歩
 であったのは事実だな。
 英国で最初にそれを具現化したのがニュー・オーダーだったのも事実だ。

 でももっと面白いのはさ、その震源地であった筈のアメリカがあまり
 その重大さに気付かずに、英国のしかも北部のド田舎であるマンチェスター
 でそれが改良され開発されたって点なんだ。

 ヨーロッパは文化が入リ混じってるからユーロ・ビートなんかと混じり合って
 独自の音をつくりあげただけでなく、昨今のマンチェスター・シーンの原型
 ともなって現在また大きなムーヴメントの主流になろうとしてる。

 それを思うと俺達のやったことは非常に意義があったと自負してるんだ。
 だってインディーズ・ロックとダンス・ミュージックがクロス・オーバーする日
 が来るなんて一体誰が想像できたと思う?」
317マニ:2008/04/24(木) 01:55:49

「ああ 『ハシエンダ』 に行った後、最後にはよく(ショーン・)ライダーと
 あいつの仲間が俺んちに来てたね。

 ジョンはクラブ通いをしたことがない。
 俺とイアンはハウス・ミュージックにマジで夢中だったな。
 ジョンはもっと、ギター野郎なんだ。

 俺達は徹夜で遊んで、俺はクスリでヘロヘロになってた。
 次の日、リハーサルで、ジョンがしかめっ面するんだよ。
 で、俺は『音楽のリサーチに出てたんだ!ただ踊りまくってたんじゃない!
 あそこから何が盗めるか考えてたんだ!』って(笑)。

 だって実際、『フールズ・ゴールド』みたいなのが始まったのは、
 あそこだからね。
 あのベースラインは、ヤングM.C.の『ノウ・ハウ』にインスパイアされたんだ
  ――― 当時、俺達がノってたチューンだよ」
318イアン・ブラウン:2008/04/24(木) 01:59:33

「毎週金曜日にハシエンダに50くらいのオヤジが来てるんだけどさ。
 50歳で、しかも130キロはあるデブなんだけど、
 誰もそのオヤジをバカにしたりしないんだ。

 だってあの歳で、いまだにパーティ続けてるんだぜ!
 パーティは若者の特権なんかじゃないんだ。 生きる喜びそのものだよ。

 つまり『生き急ぎつつも、長生きする!』ってことだよ」
319『 FAC 51 声明文 』 :2008/04/28(月) 00:17:08

『 90/91 冬

 親愛なる友人たちへ、

 正直言って、90年は、ハシエンダにとって楽な年ではなかった。
 我々の問題は、5月に免許剥奪の危険があったため、クラブを閉めないために、
 大幅な対策を余儀なくされたことだ。

 同時に我々が対処しなければならなかった大きな問題は、マンチェスターのクラブ
 の中やその周辺で巻き起こる暴力事件の増加だ。
 これには簡単な解決法が見つからない、極めて不安な進展だ。

 この両方の要因が、ハシエンダの経営方針に深刻なダメージを与えたことは
 みんなにも明白だろう。
 入り口でのチェック、監視カメラ、警備の徹底といったことは、必要なことでありながらも、
 クラブの雰囲気にダメージを与えてきたことは理解しているし、法の執行とパーティとの
 バランスを見出すことが難しかったことも認めざるを得ない……』
320ピーター・フック:2008/04/28(月) 00:19:16

「ハシエンダは一気に下降線をたどってた。ドライだってそうだ」

「当時の俺は、週に30ポンドの稼ぎしかないド貧乏だったのにハシエンダは毎月1万ポンドの
 赤字を出してたんだからね。
 ニュー・オーダーのメンバーそれぞれが、毎月2000ポンドの赤字を出しながら、
 稼ぎはたったの120ポンドだったわけだよ。アハハハハ(笑)。

 ホント馬鹿げてるよな。もっと早くに気付いてたら、さっさと手を引いてたと思う。
 とんでもなく馬鹿げた投資だよ。
 だが、気付いた時にはもう手遅れで、財政難にあまりにも深く関わり過ぎてしまってた
 俺達は、文字通り、抜け出したくても抜け出せない状態になってたんだ。

 あと、ロブ・グレットンっていう男は、根っからのギャンブラーなんだよ。
 『何が起きるのか見てみたい』 ――― それだけの動機で、ギャンブルして金を
 浪費し続けようとしたんだからさ」
321ピーター・フック:2008/04/28(月) 00:22:59

「奴(ロブ・グレットン)がまとめ役というか進行役と言う感じだったね。

 ロブはファクトリー・レコードを利用して、ハシエンダをスペシャルな場所に
 しようとしたんだ ――― ファクトリー・レコードの設計基準を利用したり、
 デザイナーを使ったり、要するに、俺達の金を利用したということさ、アハハハ!(笑)。
 それでも、俺達、文句の一つも言わずにいたんだから、大したもんだろ(笑)。」

「俺はどっぷり(ハシエンダの)経営に関わってたよ。
 他の3人は距離を置いてたけど、俺とロブが最後の7、8年間はずっと経営してたんだ」

「バーナードによく言われたよ。
 (バーナード独特の鼻にかかったような声をまねて)『 俺達はミュージシャンだ。
 パブ・オーナーじゃないんだ 』 ってね(笑)。

 ある意味彼は正しかったね。
 だって、いつだって、頭は音楽のことばかりで、どんなに『ハシエンダ』をいいもの
 にしたとしても、心ここにあらずって感じだったんだからね」
322ピーター・フック:2008/04/28(月) 00:26:44

「ただ、確かに『ハシエンダ』はつらい経験だったけど、全体に見れば、俺のエゴを
 すごく満足させてくれる最高の経験だったのも事実なんだ。
 うん、正直言って、『ハシエンダ』があったおかげで、自分がパワフルで、
 スペシャルな存在になれたからね。

 だから、81年から96年の間は基本的には楽しかったといっていいし、経営の苦しさを
 楽しさでごまかしてたってことだと思う。
 だから、すべて苦痛だったわけではなく、べらぼうに楽しい時代でもあったんだ。
 うん、何よりスペシャルな気分になれたのが嬉しかったね。

 ああいったことをやるミュージシャンは、そんなにたくさんいないわけで、その点
 ニュー・オーダーのマネージャーのロブ・グレットンもすごく気をつけていて、
 必ず俺達にも何かしらの見返りがあるように配慮してくれたんだよ」
323『 FAC 51 声明文 』 :2008/04/28(月) 00:28:28

 『……我々は特に、ハシエンダの入場ポリシーが、多くの批判を招いたことを熟知している。
 ひとつの問題は、時によって、馴染みの顧客が追い返されてしまったことだ。
 我々は新年を迎えるにあたり、土曜の夜をメンバー制にして、馴染みの顧客はより安い料金
 での入場を確約することで、この情況を改善しようと思う(詳細は追って知らせる)。

 しかしながら、我々は、相当悪質だと思われているハシエンダのドア・スタッフもかなりの
 プレッシャーを感じており、時に過ちを犯すことだってあるものの、彼らも厳しい情況の下
 で働いていることを考慮し、みんなの協力を願うしかないことを、忘れないでいただくこと
 が必要だ。

 そういうわけで、我々の審議の日は近づき、1月3日以降、ハシエンダに未来はあるのか、
 指示を仰ぐことになる。
 我々はそうなることに、自信を持っている。

 悲観論者たちへ、黙れ。

 この難しい時期に我々を助けてくれている方々には、多大な感謝の意を述べたい 』
324スティーヴン・モリス :2008/05/01(木) 01:19:23

「ニュー・オーダーをしばらく休むべきだという考えには同感だったんだ。
 俺達、『テクニーク』のツアーが終わるまで、何年間もずっとニュー・オーダー
 一筋だったからね。

 あのまんまじゃ、いずれ自滅していくしかなかったと思う。
 休むのには賛成さ。ただ、その期間に対する考え方が違ってた。
 彼ら(バーニーとフッキー)は最初の再開予定だった91年にも戻ってこない。

 俺達はサウンドトラックの仕事を、その間やってたんだけど、
 バンドが始まらないんなら、もっと本格的にソロ・アルバムでも作ってみるか
 と思ったんだ。確かに、すごく強い動機があったわけじゃない」
325スティーヴン・モリス :2008/05/01(木) 01:28:12

「(このバンド名は)単にオルタナティヴっていうことを意識してみただけだよ。

 メガブラストなんてのよりいいだろ?俺達が"その他2人"ってことは、
 逆にみれば、もひとつ"その他2人"がいて、彼等と俺達とは違うってことなんだ。
 それと同時に、非常に親密でプライヴェイトな感じもするだろ?」

「まあ、他に"New Two"ってのも考えたんだけどな。
 それじゃU2だって。"The Other Oder"だとOが重なるし。
 ジ・アザー・トゥーは、すぐに皆が使うようになったんだ。
 『お〜い、"その他2人"はどこへ行ったんだあ』って具合に(笑)。

 じゃあ、それでいいかってことになってね。
 俺達は生まれながらにして皮肉っぽいセンスを持ってるから、
 別にイヤな気はしなかったぜ」
326ジリアン・ギルバート:2008/05/01(木) 01:32:10

「(ソロ活動は)すごく、ためになったわ。
 自分達で好きなように曲を作っていくのって、バンドの一員としてやるのとは
 大きな違いがあるものなのね。学んだ事も多かったと思う」

「ニュー・オーダーとなると、そうはいかないのよ。
 私達にはバンドをコントロールしていくだけの力がないもの。
 全く状況が違うわ」
327ジリアン・ギルバート:2008/05/01(木) 01:35:34

「私、正直言って最初はソロ・アルバムなんてどうでも良かったのよ。
 サントラを少しやりたかっただけ。
 でもニュー・オーダーの方に動き出す気配が全然ないもんだから、
 何となく私達もソロをやりだして、やってる内に本気になっていったの。

 あの頃は、ニュー・オーダーを4人で一緒にやることは二度とないんじゃないか
 とさえ思ったわ」

『ある日 私は外へと歩き出す 
 行くあてなんてないんだけれど (どこだっていいんだけれど)
 話すのに疲れたから手紙を書くわ (そっちに行けないけどよろしく)
 いつまでもこのままだし 私にはどうすることもできない
 (できることなんて何もない)
 自分をとり戻す事を思い出して (あなたは思い出す)
 あなたが何を言おうと、何をしようと構わない
 (あらゆる事がよみがえる)
 あなたが何を言おうと、私が何をしようと
 自分をとり戻す事を思い出して 

 いつか あなたは私の行き先に気付く
 いつになるかは分からないけれど (どこだっていいんだけれど)
 果てしなく続く人生のハイウェイをまた一つ壊して
 私たちは一緒に新しい旅に出る
 いつまでもこのままだし 私にはどうすることもできない
 (できることなんて何もないわ)
 あなたが何を言おうと、何をしようと構わない
 (あらゆる事がよみがえる)
 自分をとり戻す事を思い出して (あなたは思い出す)

 あなたの確かな愛がなければ 私は何も出来ない
 (あなたはあらゆる事を思い出す)
 何も言えないけど、とにかく思い出させてあげるわ
 (あなたはあらゆる事を思い出す)

 あなたが何を言おうと、何をしようと構わない
 (あなたはあらゆる事を思い出す)
 あなたが何を言とおうと、私が何をしようと…
 (あなたはあらゆる事を思い出す)』
329伝説の名無しさん:2008/05/03(土) 16:27:53
the other two 好きだなあ。
330バーナード・サムナー:2008/05/03(土) 23:24:25

「いちおう各人のソロが一段落つくまで待とうってことにはなってたんだ。

 最初にエレクトロニックのプロモーションに片がついたから、
 スティーヴンとジリアンが終わるまで数ヶ月待たなきゃいけなかった。

 総てが終わった時、ニュー・オーダーを再開すべきだと悟ったんだ」
331ピーター・フック:2008/05/03(土) 23:27:44

「あくまでも自然にこうなったって感じだな。
 特に誰かが呼び集めたわけでもないし」

「(ソロとニュー・オーダーの違いは…)う〜ん、単に音楽性とかじゃないよな、
 それは。
 やはり家族みたいな感じかなあ。 週末には実家に帰る、みたいな。
 だから自然に皆戻ってきたんだろうし。

 もし4人の内、1人でも欠けてたらアルバムは作ってなかったと思うよ」
332バーナード・サムナー:2008/05/03(土) 23:29:33

「それ(それぞれのソロについて)はちょっと難しい質問だね。

 自分のカミさんに『ねえ、私の新しいヘアスタイルどう?』って
 聞かれてるみたいで(笑)」
333ピーター・フック:2008/05/03(土) 23:33:30

「俺はエレクトロニックの音は好きだね。

 ベースの入ってないニュー・オーダーって感じだな。
 バーナードの歌っている声を聞くのはいい気分だし。
 ただ根本的に大きな違いはない。

 おかしなことに俺達のソロ・プロジェクトっていうのはどれもこれも皆、
 ニュー・オーダーしてるんだよ(笑)。
 やっぱり切り離せないところがあるんだなあ。

 あまりにも身体の中に染み付いてしまっているというか、
 他の誰とやっても、まったく違う音にはなりっこない。
 どこかに似てる。
 でも、そこがまたいいんだと思うね」
334ジリアン・ギルバート:2008/05/03(土) 23:34:36

「私達は彼等(エレクトロニック、リヴェンジ)のアルバムを持ってないのよ。
 だって送ってくれないんだもん。

 シングルならラジオで聴いたことあるけど、まあまあなんじゃない」
335スティーヴン・モリス:2008/05/03(土) 23:35:11

「うん、いいんじゃないの、なかなか」

336バーナード・サムナー:2008/05/03(土) 23:36:55

「(ソロとニュー・オーダーには)いろいろ得な面もあるし損な面もある。
 だから、これからはずっとニュー・オーダーだ、なんてことは言わない。

 それは逆に危険なんだよ」
337バーナード・サムナー:2008/05/07(水) 00:24:37

「やっぱりちょっと不思議な気がしたよな。

 具体的なレコーディングに入ったのが91年の9月頃だったんだけど、
 それまでは3年近くも全員がソロ・プロジェクトにいそしんでた訳だからさ。
 お互いにスタジオで顔を合わせた途端『何だ、お前まだ生きてたのか?』
 って感じだったよ(笑)。

 だから最初はどうも皆のペースがチグハグで、結局16ヶ月間もかかったんだけどね」
338バーナード・サムナー:2008/05/07(水) 00:32:34

「『リパブリック』の頃、ファクトリーは問題が噴出しててね。
 ロブとトニー・ウィルソンとで毎週、会議を開いてさ。
 その合間にアルバムを作ろうとしてたんだ。

 『もし、ファクトリーが人手に渡って、銀行がハシエンダから手を引いたら、
 借金を肩代わりしてもらえるかな』
 ――― この負債ってのは何十ポンドにもなってるんだ。で、こうくるんだ、

 『つまり、ニュー・オーダーの口座でさ?』」
339スティーヴン・モリス:2008/05/07(水) 00:33:38

「ファクトリーは沈んでいく船だった。 まさにその頃は本当に深刻だった」
340ピーター・フック:2008/05/07(水) 00:38:44

「一触即発の繰り返し。マジで死ぬほどきつかった。
 何年もの間一銭も稼いでなかったってんだから ――― 32歳だかだったんだぜ、
 あの頃。
 しかも、俺達は10年もキャリアがある成功したバンドだったのに。

 今だったら黙っちゃいないよ。俺達がちょっとは拗ねたって当然だろ?
 でも当時は何がなんだかわかってなかった。
 大体、『あのさ、ロブ、ガス代がたまってんだけど』
 『だったらツアーをもう一回組もうや』ってそういうノリだったわけよ。

 俺達の身も危険だってわかったのは会社が赤字になったとき。
 真っ青になって『何だって?今何つった?マジかよ』って。
 実は7年間も赤字だったんだってよ。みんな怒ったのなんのって」

「もう心はズタズタに引き裂かれ、だよ。何も信じられないっていう。
 そこら中に個人的な担保が転がっていた。

 特にスティーヴとジリアンの二人は神経がまいっちゃってさ。
 俺とバーナード、ロブを置いて辞めてったんだ。
 でもそんなに簡単に抜け出せるわけがない。途方にくれたね。

 音楽はあれの犠牲になったんだ」
341バーナード・サムナー:2008/05/07(水) 00:41:48

「地平線に暗雲が押し寄せてるのが見えた。

 何もかもが間違った方向に進んでた。
 経営は破綻寸前で、本当の話、このアルバムはただ働きで作ってるんだ。
 発売しても俺達には一銭も入らないってわかってたんだから」

「少なくとも(アルバムを)投げ出さなかった、最後までやり遂げたってのは
 我ながら偉かったよね。
 だってボイコットしようかって話は一回は出たと思ったよ。

 ストやればよかったかもね。
 ファクトリーは銀行に多額の借金を抱えてただけじゃない。
 俺達やレーベルの他のバンドにも借金してたんだ。
 あれじゃやる気なくすって。」
342バーナード・サムナー:2008/05/07(水) 00:44:44

「それでもトニーを好きだったんだ。戸惑ってたよ、みんな。
 社長の大失態に『この大バカ野郎、能無し、役立たず』ってなじれるような
 ビジネスライクな関係じゃなかったから。
 いや、口では言ってたのは認めるよ。

 でも心の底ではトニーのやり方は間違ってないと思ってた。
 あまりにも経営がずさんだったってだけで……。
 俺達が商品をせっせと生産してたのにね。
 あれだけ売れたんだ、本来ならものすごい利益が出てたはずだよ」
343トニー・ウィルソン:2008/05/07(水) 00:52:44

「私が未熟だったのは、いや、後悔はしてないが。
 最初にロブが言ったのは
 『ワーナーと契約する前に、君のところで(ジョイ・ディヴィジョンの)アルバムを出す』
 私は『本気か?幾らで?』と訊いた。『1万ポンドだ』と……。
 結局2万かかったがね。

 その夜に条件を決めた。
 出版料はこちらの負担で上がりを50:50で折半すると。
 私はどうでも良かったからサインした。

 実際はそんな条件の契約は音楽史上初めてのことだった。
 後で知ったがね。
 ウィゼンショー出身のガキにしては切れ者だ」
344リンジー・リード:2008/05/07(水) 00:54:22

「ロブは切れ者のビジネスマンだった。
 トニーは違った。

 トニーの才能は他の人の才能を見出すことだった。
 お金儲けの才能はなかったわ」
345ピーター・サヴィル:2008/05/07(水) 00:57:25

「私たちの誰もレコード会社の具体的な業務に関する知識はなかった」

「ファクトリーの共同経営方針ははっきり言ってしまえば、
 金融活動としての法的責任を放棄していた。

 ロブやマーティンが経営に加わり、チームメイトとしてそれぞれの役割を担った。
 財政とは無関係に。ロブは資金を持って仲間に加わったのではなく、
 ジョイ・ディヴィジョンの代表だったからだ。

 そしてジョイ・ディヴィジョンは我々の財産だった」

『早いものであれからもう10数年が経ってしまった。

 とにかく毎週のように刺激的なシングルやアルバム、ニュー・アーティストたち
 が届けられた時代のことだから、かなり記憶が錯綜しているのだが、
 ぼくがファクトリーというインディペンデント・レーベルを意識したのは、
 79年の前半だったと思う。

 その頃ジョイ・ディヴィジョンのデビュー・アルバムが発売され、
 ちょっとした騒ぎになってたり、シングル一枚を作って移籍していった、
 オーケストラル・マヌヴァーズ・イン・ザ・ダーク(OMD)がメジャー・シーンで注目を浴び、
 それまでのアーティスト単位のシーンと同時に、それらのアーティストを紹介している
 インディペンデント・レーベルそのものが意識させられた時代だった。

 ごく初期のものは限定で発売されたりする作品も多く、
 当時仲良くしていた輸入盤屋の友人と、はたしてオーダーしたものがちゃんと入るかどうか、
 ワクワクしながら待ったもんだ。

 ア・サーティン・レイシオのカラフルなビニール・ポーチに入ったカセット・アルバム、
 ドゥルッティ・コラムのサンドペーパーに包まれたデビュー・アルバムに出会ったときの
 驚きと喜びは、いまでも鮮明に覚えているし、それがファクトリーというレーベルの
 イメージを強烈に脳裏に焼き付けた。

 デュシャンだ、コンテンポラリー・アートだと、そのネタを探ることは簡単だったが、
 そんなことじゃなく、一つ一つに作品として込められたアート感覚。
 そして、それを必要とし、愛したアーティストやレコード・カンパニーにぼくは夢中になったのだ。

 そんな時代からすでに10年以上の年月が経過してしまった……』
347アラン・マッギー:2008/05/07(水) 01:15:03

「ファクトリー・レコードが存在しなければ、正直クリエイションも存在しなかっただろう」

「(自分がレーベルを始めた動機は)当時の時代背景にあった賃上げ闘争、
 メジャー・レコード会社が送り出したスパンダー・バレエやデュラン・デュランへの対抗心、
 それから正直言って、自分に職がなかったこと。

 そしてまた何よりも、当時の音楽シーンのありかたが嫌で嫌でしょうがなかったことだね。
 何か変えなければ!と強く思ったんだ」

「ジョイ・ディヴィジョン、ハッピー・マンデーズ、そして勿論、後のニュー・オーダーなど、
 ファクトリーは素晴らしい音楽を送り出してたね。

 ラフ・トレードや4ADは、イデオロギーが素晴らしいと思ったよ。
 音楽的には特に好きだったわけじゃないけど」

『……最近の一大ムーヴメントとなった、マンチェスター・サウンドの世界的な広がりは、
 ファクトリー、そしてそのグループが運営する「ハシエンダ」というクラブの存在が
 無かったら、ありえなかったものと言えるし、それはマンチェスターという北部の
 さびれた街に活気と自信ををもたらした。

 という具合にファクトリーの歴史を考えていくと、改めて10年か、とため息の一つも
 つきたくなってしまうのだ。

 例えばヴァージンというレコード・レーベルの紹介してきた音楽ややり方が、
 すべていいと少しも思いはしないけれど、ヴァージンが築いてきた何ものかは
 ブリティッシュ・ロックの流れを見ていくときに、絶対欠かすことのできないものだ。

 それと同じようにファクトリーの歩んだ10数年の道程も、同時代、そして今後の
 イギリス音楽シーンを考えるときには、さけて通ることのできないものなのである。
 だからこそ、その背負った歴史や時代のことを考えると、ただの初期からのファン
 というだけのはずなのに、ため息も出てしまうのかもしれない……』
349デボラ・カーティス:2008/05/10(土) 03:25:17

「1992年11月20日の金曜日、レベッカ・ボールトンはロブ・グレットンの事務所から
 私に電話をかけてきて、留守電に厳粛な声のメッセージを残した。

 『ファクトリー・コミュニケーションズが管財人による管理下に置かれている』
 と聞いて涙が流れてきた。
 私にとって、イアン・カーティスこそがファクトリーだった。

 ファクトリーは彼の会社であり、彼の夢だった。
 私が流したのは悲しみと安堵の涙だった」

350デボラ・カーティス:2008/05/10(土) 03:29:25

「受取人レオナルド・カーティス夫妻は1993年2月22日月曜日の正午、
 保証のない債権者のための会合を開いた。
 結果は予想通りで、債権者は何も受け取れなかった。

 会社の役員は、クリストファー・スミス、アラン・エラスムス、アンソニー・ウィルソンで
 アンソニー・ウィルソン、アラン・エラスムス、ピーター・サヴィルそして、
 ロブ・グレットンが株主だった。
 彼らの中からは誰もその会合に出席しなかった。

 イアンの受取人として私は、ロンドン・レコードとの契約書にサインをしに
 ロンドンに行くよう依頼された。
 何ヶ月かの交渉後、ロブ・グレットンは、もう一度マネージャーとしての彼と
 契約することに同意させるために、ニュー・オーダーと私自身を説得するという
 やっかいな仕事を受け持った。

 私はまず、契約書を読んで内容を把握する必要があると言って、彼を驚かせた。
 もっともバーナード・サムナーほどは彼を不安にさせたわけではなく、
 バーナードは最初のうちはベッドから起きてくるのさえ拒んでいたほどだった」
351バーナード・サムナー:2008/05/10(土) 03:34:35

「彼ら(清算人)はこの紙切れ
 (『音楽を所有するのはミュージシャンであり、我々は何も所有しない』)
 の存在が、ただ信じられなかった。
 でもそれはあったんだ。

 (ファクトリーとの)契約はなかった。この紙切れだけだったんだ。
 彼らは、何日か前に俺たちがそれを書いたことにしようとしたけど、
 神に誓って、俺たちはそんなことはしなかった。
 だけど……」

「もしそれが存在していなかったら、書いてたかもね…(笑)」
352ヴィニ・ライリー:2008/05/10(土) 03:36:37

「ファクトリー所属アーティストは版権も自分たちにあった。

 異例なことだ。いまだ他に例はない。
 そんなレコード会社は聞いたことがない」


「エラスムスの作った売上明細書を覚えている。
 50:50の利益折半という条件で、
 コンピューターもなかった頃でタイプライターで作られていた。
 A4の紙に。

 マイナスだったが、アランのメモがついていて
 『お金じゃない、レコードを作ることが重要だ』と書かれていた。

 それが気に入ったんだ」
354ピーター・フック:2008/05/10(土) 03:44:28

「ニュー・オーダーもファクトリーも過剰に理想主義だったと思う。
 理想主義は素晴らしいけど、現実的じゃない。
 お金をホイホイ手放すはめになった」

「ほんと最悪だった。将来の計画が狂いかけたよ。
 年金や老後の生活の蓄えも、すべてパァになりかけた。
 本当に危機を乗り越えられて、幸運だったと思う。
 まだ、仕事があるし。ほんとに幸運だね。

 でも、それだけ価値のある体験をしたと思うんだ。
 もし『あれだけの大金を失うだけの価値はあったのか?』って聞かれたら、
 俺は『あった』と答えるね。

 飲んだりすると、たまに『クソッ』なんて思うけど、でも、全体的に言えば、
 それだけの価値はあったと思う」
355トニー・ウィルソン:2008/05/10(土) 03:49:28

「サクセスというのは楽しそうだ。
 それがいくら駄作であっても。
 しがないクズを腐るほどマーケティングしてヒットを飛ばし、商業的にヒットさせる。

 でも素晴らしいアートで成功することはまったく違うものだ。
 心と魂のこもった仕事になる」

「(後悔してることなんて)何もない。
 私たちのやり方を貫かなければバンドは成功しなかったし、
 マッドチェスター・ムーヴメントも発生しなかったのだから。

 アラン・エラスムス、ピーター・サヴィル、マーティン・ハネット、ロブ・グレットン、
 そして私、ファクトリーのメンバー5人は素晴らしいカルチャーを形成し、
 人々に影響を与えた。

 それだけで充分だ」
356伝説の名無しさん:2008/05/12(月) 19:23:10
純粋な考え方ではあるのかなw
357ピーター・フック:2008/05/13(火) 01:25:36

「とても難しい時期だったんだ。 それがグループにも波及していた。
 それが俺達のバンド内での関係にも困難をもたらしていたからね。
 なぜなら俺達は音楽でできる最良のことに集中できなくなっていたから。

 バー・オーナーだったり、ナイト・クラブを運営しなくちゃならなかったり、
 レコード会社を切り盛りしないといけなかったり、悪夢だったね。
 だって楽しめないことをやらなくちゃいけなかったんだから。

 それから経済面でも厳しかったね。
 それが俺達の未来を危険にさらしていた、といってもいいかな。
 物事がそれだけディープで醜いと、一番やりたくないのは
 レコードを作ることなんだ」
358ピーター・フック:2008/05/13(火) 01:28:12

「『ムーヴメント』以来初めて外部プロデューサー(スティーヴン・ヘイグ)を頼んだ。

 まあ、4人での作業には辟易してたから、いい考えだと思って同意したんだけどさ。
 ヘイグはバーナードに、あいつらは無視して一人で曲を書けって言ったんだ。
 結果的にそういう音になったけどな」
359バーナード・サムナー:2008/05/13(火) 01:33:17

「もともとバンドの機能そのものが誰にとってもストレスの溜まり易い構造に
 なってくるからさ。
 メンバー全員の個性と芸術性をうまくバランスを取りつつ
 自分の色を出していかなきゃならないからホントに大変なんだよ。

 自分がどんなにいいと思ってる曲でも他のメンバーが全員賛成しないと
 ボツなんて事もしょっちゅうだし、どんなにいいミュージシャンを
 探し出してきても 『ああ、そうですか、じゃあメンバー・チェンジ』
 って訳にもいかないしさ。

 だから、その人間が猛烈な音楽性を持っていれば持っているほど
 欲求不満が蓄積されていくっていう仕組みになってるんだよね」

「まあ、結果的には皆で話し合って民主的に解決していってるけど…」
360ジリアン・ギルバート :2008/05/13(火) 01:36:39

「バーニーって確かに民主的よ。
 ただし自分の意見が通っている時に限ってだけど(笑)。」

「私達も民主的にやろうとは思うんだけど、つい妥協して流されちゃうのよね」

「今回はプロデューサーもいたからグループ内はまとまり易かったわ。
 セルフ・プロデュースの時は誰かが意見を言うと、言われた側は忽ちプッツン
 きちゃったりして大変だったけど」
361バーナード・サムナー:2008/05/13(火) 01:39:46

「バンドもピリピリしてた。

 俺はスティーヴン・ヘイグと一緒に作業してるか、一人で部屋にこもって
 曲を書いてて。
 『何で誰も俺に会いに来てくれないんだ?』って壁に向かって毒づいてた。

 逆にあの3人は俺が傲慢だって怒り狂ってるっていう。
 俺は向こうからドアを叩いて一緒に飲みに行こうって誘って欲しかったのに、
 あっちはあっちで俺は誰も必要としていない、と思ってたんだ」
362ピーター・フック:2008/05/13(火) 01:42:37

「とにかく、とても厳しい時期だったよ。
 不幸なことに、そのせいでバンドの他のメンバーを見るときに、色眼鏡で
 見るようになってしまった。

 俺達はスタジオで過ごすことが楽しくなかったし、一緒にいることが楽しくなかった。
 全部片付いたときに、一番やりたかったことは、とにかく逃れることだった。

「レコードが完成した瞬間、みんなの車が文字通り駐車場からさーっといなくなったね。
 みんなお互いの顔を見たくなかったんだ」
363『リグレット』:2008/05/13(火) 01:49:52
『僕はこれまでに知り合った全員の
 名前も住所も忘れてしまったかもしれない
 でも後悔なんてこれっぽっちもないし
 後悔は別の機会にとっておくよ
 勉強しないで後から後悔する子供みたいに

 僕だけの…と呼べる場所が欲しい
 電話でとりとめのない話をしたり
 毎日そこで目覚めて 一日が始められるような
 傷ついた心について愚痴を言うつもりはないよ
 君に会うとケンカばかりだった
 昔の君は見知らぬ他人だったけど 今、君は僕のものなんだ

 君を信用しようともしなかった
 与えられるものもそれほど無かった
 僕らの関係にも限界があったし
 誰が味方なのかも分かってなかった
 君は僕の事を幼稚な奴だと思っているかもしれない
 世間知らずな奴だと… それは僕も分かってる
 でも今回の場合はそうじゃない
 僕をよく見てくれ 僕は君とは違うんだ

 僕だけの…と呼べる場所が欲しい
 電話でとりとめのない話をしたり
 毎日そこで目覚めて 一日が始められるような
 傷ついた心について愚痴を言うつもりはないよ
 僕はまるでショートしたヒューズ いつも熱くなってしまう
 君は見知らぬ他人だったけど 今、君は僕のものなんだ

 明日まで待てばって、きっとみんなが言うだろうな
 みんなが離れ離れになってしまう前に…』
364伝説の名無しさん:2008/05/14(水) 00:27:26
味わい深いなあ・・・
365伝説の名無しさん:2008/05/15(木) 21:35:14
今日の「うたばん」で中居正広がUnknown Pleasuresのシャツ着ていたぞ(゚Д゚;)

『二度と開けられることはないのかと思われた扉の封印は解かれた。
 聞き進むごとに、まるで閉ざされた隙間から差し込む光が、それまでの闇の空間を
 少しずつ少しずつ解放していくように心が幸福感に包まれていく。

 バーナード・サムナーがエレクトロニック、ピーター・フックがリヴェンジを結成し
 シングルやアルバムを発表していく光景を見ていたとき、ファンであれば誰もが
 ニュー・オーダーの先行きに不安を持ったはずだ。

 それも古い時代から彼らの歩みや作品を知っていればいるほど、その気持ちは
 強かったろう。
 あのシーケンサーとリード・ベースに彩られた揺らめく耽美的なデジタル・ビートと
 メランコリックな歌の世界は永遠の彼方に過ぎ去り、また、新たな歴史が築かれていく
 ことを覚悟せねばならなかった。

 実際この突然の新作は、早々と結論づけてしまえば、音の随所やグループの核心
 においては確かにかつてのニュー・オーダーの姿を伝えるものではあったにしても、
 同時に新しいバンドの誕生といっていいような新鮮さをあちこちに持つものだ。

 また新作「テクニーク」発表が89年初めだから4年という時間的間隔からいっても、
 もう以前のニュー・オーダーの延長だけでとらえるのとは別な次元の視点が必要
 なのじゃないだろうか。
 その間、本当にさまざまなことがあった……』
367ジリアン・ギルバート:2008/05/15(木) 22:37:10

「このアルバムだけどレイド・バックしてると思う。
 やっぱりプロデューサーのせいかしら」
368スティーヴン・モリス:2008/05/15(木) 22:37:55

「確かにあの男はレイド・バックしてたけど、アルバムまでそうかな?」
369ピーター・フック:2008/05/15(木) 22:39:04

「プロデューサーに関して言うと、スティーヴン・ヘイグよりも俺達の方が、
 ずっといいセンスを持ってると思うよ。

 だけど、今までの経験からいって誰か第三者にやってもらった方が曲の
 アピールの仕方が幅広くなるんだ。

 これを俺達自身でプロデュースしたら、もっと狭量なものになっていただろうね」
370バーナード・サムナー:2008/05/15(木) 22:40:59

「奴(スティーヴン・ヘイグ)は何につけてもすごく古臭いタイプと言うか、
 トラディショナリストなんだよね。

 やたら厳格な性分で、他人の犯す小さなミスがいちいち気に入らないってタイプで、
 だからこそ奴はバンドってものが大っ嫌いなんだよ。
 人間よりもコンピューターのほうを信用してるような男だからさ」

「もともとスティーヴン・ヘイグはバンド・サウンドをそのままに生録りする
 というよりも、1パートずつの音を録り終えてからからそれを統一するっていう
 方法を取るんだけど、おかげで全てが分業システムになっちゃうんだよ。

 例えば、俺がヴォーカル・パートを録ってる時はスタジオに居るのは俺と
 S・ヘイグだけだし、ピーターがベースを録ってる時も奴とスティーヴン
 だけって調子でさ」
371バーナード・サムナー:2008/05/15(木) 22:42:33

「もし自分達でプロデュースしてたら間違いなくもっとハード・コアな作風に
 なっていただろうな。

 でも別に今作が気に入ってないという意味じゃないんだよ。
 ポップな作品を創ろうと思ったからこそS・ヘイグにプロデュースを依頼した
 のは事実なんだし。

 でも最終的には俺達が想像してた以上に軽くて明るい音になってたんで、
 少々面食らったのも確かだけどね」

「(今作が保守的な仕上がりになったのは…)
 俺達のせいじゃなくて今作のプロデューサーが保守的だったからだよ」
372トニー・ウィルソン:2008/05/15(木) 22:45:31

「それは内輪の秘密だった。いや、秘密以上だった。

 それは彼らが話し合ったこともないようなことだった。
 80年代で最も偉大なマンチェスターのプロデューサーは
 バーナード・サムナーだった。

 誰もそのことに触れなかったのは、彼が既に気難しい自惚れ屋で、
 嫌味な人間になっていたからだ。
 逆にそうならないポップ・スターがいるだろうか。

 『言ったはずだろ?
 50席以下の飛行機には乗りたくないから、便を変更してくれよ』
 ってな感じで。

 そしてバーナードのその他の天才話についてオープンに話すことは、
 彼らの中ではタブーだった。
 天才プロデューサー・ナンバー2には違いなかったが…」
373トニー・ウィルソン:2008/05/15(木) 22:47:55

「セクション25による初期のテクノ・クラシック『ルッキング・フロム・ア・
 ヒルトップ』をチェックしてみよう。
 マーセル・キングの崇高なポップ・クラシック『リーチ・フォー・ラブ』
 をチェックしてみよう。

 52NDストリートのウィゼンショウのポップファンクか、80年代後半の
 他でもないバーナード自身によるエレクトロニックの『ゲッティング・
 アウェイ・ウィズ・イット...』をチェックしてみよう。

 どこにもバーナード・サムナーとは書いていなかった。
 だが、新しい音楽マシーンの素晴らしくシンクロしたメロディの
 クリックのすべてに、バーナード・サムナーの烙印が押されていた。

 だから本人には言わない方がいいけど、彼はハネットの才能を
 受け継いでいた。
 静かに、そしてあまりにもうまいこと」
374伝説の名無しさん:2008/05/16(金) 23:30:06
なあ 今年も5月18日が日曜日ってことはあのイアンが死んだ年と同じなんだな
375トニー・ウィルソン:2008/05/18(日) 00:12:14

「イアンの死に最も影響を受けたのはハネットかもしれない。

 ハネットは3年間の戦いと2年間の沈黙の後、ある夜 大雨の中泣きながら
 家の前に来て、中に入れるとイアンのことで泣いていると言った。
 3〜4年も後になって…」
376トニー・ウィルソン:2008/05/18(日) 00:13:24

「実際、彼は何度かウィルソンのオールド・ブロードウェイの家までやってきた。
 夜遅くか、雨の降る夜に。

 ウィルソンはドアを開けた。ハネットはただその場に立ち尽くしていた。
 静かに泣き咽びながら。雨にぬれて。
 ウィリー・ネルソンの歌詞のように、ネルソンの歌声のように、
 深い悲しみを帯びて。
 
 悪意はなく、ふたりの間にはただ距離とノスタルジアがあるだけだった。
 裁判や訴訟沙汰は2、3年も前のことだ。
 3万5000ポンドの慰謝料もまた、既にマーティンの一次神経系に消えて
 しまっていた。

 ウィルソンは元パートナーを中へ招き入れた。
 ふたりは話した、というか彼が話した。
 マーティンはイアンについて話した。 そしてさらに泣いた」
377トニー・ウィルソン:2008/05/18(日) 00:14:47

「当てもなく続く、涙に暮れる会話となった。
 ウィルソンは恥ずかしかった。彼がやり続けなければならなかったこと、
 人生を生き続けなければならなかったこと、時間と思考を満たしていたこと
 が恥ずかしくなった。

 それにマーティンの方が乗り越えていなかった。
 彼はあのマクルスフィールドでの土曜の夜と日曜の朝の蛮行について触れなかった。
 どうして、何を、どうやって、というのが、まだマーティンの主な詰問の中身だった。

 ウィルソンは浅はかさを感じた。ハネットは痛みを感じた。
 そしてもしかしたら、もし麻薬がそれを許したなら、
 時折、頬を刺す小さな水滴を感じたはずだ。
 ハネットは夜中に再び通りへ出ていった。

 また話したり、会う約束をすることもなく。 訪問への説明もなかった」
378トニー・ウィルソン:2008/05/18(日) 00:15:48

「死が分かりやすくしてくれる。僕らは墓の中ではみな平等だ。
 マーティン以外は。

 彼は偉大な男で、大きな才能があった。
 そしてこの物語の、他の登場人物たちのように、彼は死んでしまった。

 そして彼の棺は、墓穴にも入りきらなかった。
 マーティン・ハネットは、自分の死にも大きすぎた。
 そして、その心にも。

 余分な70キロにも耐えきれなかった。
 もしかしたら、他のことにも耐えきれなかったのかもしれないが。

 死んで、マンチェスターの吹きさらしの墓地に埋葬されて、
 ようやく棺桶が地面に入った後、僕は1年くらい泣けなかった。

 でもその日ばかりはたくさん泣いた。
 本当にたくさん」
379ピーター・フック:2008/05/18(日) 00:19:26

「俺達は動揺していたよ。

 (ジョイ・ディヴィジョンの)レコードは俺達のありのままの姿を
 刻んだものにしたかったんだ。 あの時は落胆を隠せなかったよ。
 まるでピンク・フロイドのようなサウンドだったからね」

「俺達はアンプの音やロックのパワーが好きだったのに、
 マーティンは繊細な音にした。
 実際の俺達とは対照的に。 『俺達は繊細なんかじゃねぇ!』って(思ったよ)。

 マーティンから学んだことの一つは、この繊細さだった」


「だけど、個人的にはマーティンが正しかったと思う。 今振り返ればね。
 もしも俺達が奏でたそのままのサウンドにしていたら、
 そこには哀愁は無く、深遠さも、世代を超えて広がる趣も無かっただろう。

 今、マーティンにこう言ってやれれば最高だよ。
 当時の俺達は心動かされなかったけど、今は『すごい!』と思っている、って」
380『スペシャル』:2008/05/18(日) 00:21:30

『以前とはすっかり変わってしまった
 毎晩目が覚めて 階段に腰かけ夜明けを待つ
 ワインを啜るたび 君の事を思う
 明日はどうにかなるさ
 どうして僕らは借りれる時に求めるのだろう
 今度こそ僕らは気付く
 もうほとんど何も残っていないことに

 いつだって特別だった 水路に導かれる水のように
 僕は興奮する 君の名前を聞くたびに
 僕は思い出そうとしたけれど 全てが違ってみえた

 努力しなかったわけじゃない お金で解決できることでもない
 定められた僕の運命なんだ 
 人生なんて大空に包まれた夢みたいなもの
 もっと時間が必要だなんていうのはやめてくれ
 僕の生き方に口を出す前に自分の人生を見つめてみろよ
 僕は君が求めるような人間じゃない
 我慢するのはもうウンザリだ もうおしまいなんだよ

 いつだって特別だった 水路に導かれる水のように
 僕は興奮する 君の名前を聞くたびに
 僕は思い出そうとしたけれど 全てが違ってみえた
 いつだって特別だった 水路に導かれる水のように

 いつまでも僕の事を待ってればいいさ 君は全然分かってない
 もう僕の気持ちが変わることはないんだ
 すべての水路は果てしない海へと消えていく
 心に浮かぶ君の思い出 僕には無関係な…』
381伝説の名無しさん:2008/05/19(月) 15:07:47
プロデューサーでエンジニアなら、音楽の趣味だって幅広かったに違いないだろうけど
JDの後に手掛けたバンドにJDとの違い、差を感じ続けなきゃいけなかった、
それで過去に縛り続けられることになったとしたら哀しいな

ハネットから見たイアンの人となりはどんなんだっただろう
382伝説の名無しさん:2008/05/21(水) 15:45:45
あdw
383伝説の名無しさん:2008/05/21(水) 17:46:03
age
384伝説の名無しさん:2008/05/22(木) 20:11:46
おい今うたばんで中居がアンノウンTシャツ着てるぞ ちょと嬉しい
385伝説の名無しさん:2008/05/22(木) 21:59:53
見たお
衣装さんの趣味だろうか?
386伝説の名無しさん:2008/05/23(金) 01:36:58
中居に着られても嬉しくないな

『……新生ニュー・オーダーが今後どういう活動を行っていくのか、まだ何も情報がない。

 しかし、いずれにせよ彼らに大きな休息があり、そのリフレッシュされた空気が、
 このぼくにとって特別なバンドを、またワン・ステップ大きく変化させたことに、
 とても満足している。

 最初の方で書いたようにファクトリーという一種の協同体の崩壊という事実を抜きにして
 このアルバムを語ることはできない。そして、だからこそ、あえてニュー・オーダーたちは、
 リパブリックという時代錯誤とも思える言葉を、あえてかかげたのである。

 彼らの未来に祝福を!


     

                                      1993年3月7日 大鷹俊一 』
388スティーヴン・モリス:2008/05/24(土) 01:03:13

「今度のアルバム(『リパブリック』)は 『Carry On New Order』 とでも呼んでもらいたいね」 

「もう二度とこんなことはやりたくないよ。

 決して繰り返したくないような不快な経験をいくつもしたからさ」
389バーナード・サムナー:2008/05/24(土) 01:10:20

「あの作品(『テクニーク』)は今改めて冷静な目で評価してみても、
 間違いなくこれまでのニュー・オーダーの作品群の中じゃ最も外向的なオプティズム
 が詰まった一枚だった、と言えるんじゃないかな。

 カオスと昏迷の日々からスタートしたニュー・オーダーという集合体が、
 生まれて初めて到達した予想だにしなかった高揚状態っていうか…。

 でもその後バンドをめぐる状態はまたどんどん悪化し始めて、
 『リパブリック』を作った頃には、また『絶対的な悲観主義』に逆戻りしてた、っていう
 元の木阿弥状態だったんだけど」


「つまり、『テクニーク』で何とか到達できたオプティズムの寿命は、
 わずか数年でしかなかったってことさ。

 で『リパブリック』を作ることによって、皮肉にもその当時すでに虫の息だった
 オプティズムの棺桶に最後の釘を打ち込むことになってしまった、っていう……」
390ピーター・フック:2008/05/24(土) 01:12:22

「あの状況で自分なりに本当に満足できる音楽なんて作れるわけがなかっ……
 というか『リパブリック』はいいアルバムだと思うんだけどさ、
 でも俺の心は入ってないんだよ。

 金のゴタゴタを片づけるのにエネルギーを消耗してたからね。で、やっぱり
 ハートが入ってないと音楽はダメなんだよな」

『1993年8月29日、ニュー・オーダーはレディング・フェスティヴァル最終日、
 メインステージのトリをつとめた。
 このとき、多くのファンは心のなかに大きな不安を抱えていたはずである。

 ニュー・オーダーはこのステージを最後にグループとしての活動をふたたび停止し、
 しばらくはエレクトロニック、リヴェンジ、ジ・アザー・トゥーというそれぞれのプロジェクトに
 専念するという声明が出されていたが、それには暗にグループの解散がほのめかされて
 いるのではないかという事がマスコミのあいだで取りざたされていたからであった。

 その前日、8月28日付メロディ・メーカー紙には「ARE NEW ORDER SPLITTING UP?」
 と題されたインタビューが掲載されたが、そこではライターが次のようなことを書いて、
 さらにその不安を大きなものにしているのである。

「お願いだから解散はしないでくれ、しかしもしほんとうに解散するのならロンドン・レコードは
 ただちにつぎのジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーのトラック
 (ここではいちいち書かないが、一般的なベスト盤とはかなり性格を異にするマニアックな選曲)
 を集めたコンピレーションを作るべきである。

 タイトルは『GOD'S BACKING BAND』、これをクリスマス前にリリースすべし」

 そして、その解散表明がメンバーの口から公にされるには、レディングのステージは
 まさに格好の舞台であったわけなのだ……』
392ピーター・フック:2008/05/24(土) 01:21:37

「俺達みんな、これ(93年のレディング・フェスティバル)が最後だとわかっていた。

 悲惨だったよ。本当に酷いギグだった」
393スティーヴン・モリス:2008/05/24(土) 01:24:19

「(レディングのギグの後)例によって誰も何も言わなかった。

 俺たちがアメリカ人か大陸系ヨーロッパ人だったら、泣いて頬をたたき合って
 抱き合ってたかもしれないけど、でも俺たちは北部の人間だからね。

 『口に出さず黙って耐えろ、部屋を立ち去ればそれで奴らにはわかる』 ってやつさ」
394伝説の名無しさん:2008/05/24(土) 01:25:14
おやリアルタイムだ
センス溢れる編集を有難う
いつも楽しみにしてます

『……しかし、そこでバーナード・サムナーが口にしたのは
 「プレスのいうことを信じるな」というひと言であった。
 これはとりあえずファンを安心させるものだったかもしれない。

 しかし、これが真実かどうかは実際誰にもわからないわけで、しかも、ニュー・オーダーが
 その、もしかしたら最後になるかもしれないステージを繰り広げているまさにそのとき、
 イギリスのテレビ、ITVではジョイ・ディヴィジョンからニュー・オーダーに至る歴史をつづった
 ドキュメンタリー番組「ザ・ストーリー・オブ・ニュー・オーダー」が放映されていたのである。

 こういったドキュメンタリーは、一般的には解散したバンドなどに対してつくられるものだろう。
 これらのことを考え合わせると、「ニュー・オーダー解散説」が、
 さらに現実味を帯びてきてしまうのはやむを得まい。

 だが彼らは結局明確なコメントを出さないまま、それぞれのプロジェクトのために
 散っていってしまったのである。

 すべては神のみぞ知るということなのか。それにしても……』
396スティーヴン・モリス:2008/05/27(火) 01:39:20

「もう終わりだと思ったよ。
 時間が経てば経つほど、俺たちは元に戻りにくくなるね」
397ピーター・フック:2008/05/27(火) 01:41:24

「ボン・ジョヴィに入るか…(笑)」
398バーナード・サムナー:2008/05/27(火) 01:43:06

「ただのバカげたちょっとした下らない敵意が俺たちを分け隔てていた」

「何千という間抜けで愚かなことがね。

 みんなに歩かれて磨耗した石の階段を見るようなものさ。
 そうなる過程を見ることはできないけど、結果は見ることができる。

 結果はリアルなんだ」

『ニュー・オーダーの物語。

 名声も確立した今、レコード会社が崩壊し4人が求めてきた事。
 好きな事に没頭している。

 解散の噂があっても、愛し合い、憎みあいその間のどこかで、
 気持ちを決められずにここまで来た。

 そして復活への道を探し出した。

 やらないと言っていた事をやって、
 ロンドンへ移転しロンドン・レコードと契約した。
 派手な気分も試しに味わった。

 これは誰も止められない彼らの物語。
 
 彼らがどう試練を乗り越え、どう音楽を作り続けたか。
 彼らの音楽、狂乱や恐怖や痛みを常に抱えた音楽。

 結局、単純な話だ。
 気持ちの余裕。彼らの素顔の物語。

 目の前に広がる深い闇に混在する芸術とビジネス。
 その中を生き抜く彼らの物語だ。

 この物語の終わり……新しい物語の始まりかも……』
400スティーヴン・モリス:2008/05/27(火) 01:47:47

「正直言って『テクニーク』で最後かも、と思っていた。

 今も今度こそと思うことがあるよ。ここまで来たんだと思うことがある。
 最近も大変だった。

 いいレコードを作れていると思う。これはある意味で誰にも負けない。

 それは誇りに思うよ」
401『アヴァランチ』:2008/05/27(火) 01:50:46


 
 
 
 
 
 

 
 
 

 
  
 
 
 
 
 

 
 
 

 
 
 
 
                                    』

『……このビデオは、もともと1時間番組として放映された
 「ザ・ストーリー・オブ・ニュー・オーダー」に、多くの未発表映像などを加えて
 完成されたものである。

 脚本とプロデュースを担当したのは、もとNME紙のライターで、
 一時はトレヴァー・ホーンとともにZTTレーベルの運営にもかかわっていた
 ポール・モーリー。

 彼は貴重なライヴ映像やクリップの間に、多くの関係者のインタビューなどを交え、
 ミステリアスなイメージで語られることの多いジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー
 の歴史を踏み込んだ形で提示することに腐心しており、それはおおむね成功している。

 だが彼でさえも、このグループの未来に対する明確なヴィジョンを示してはいない。
 それはやむをえまい。
 だれも彼らの未来を予知することは出来ないのだ……』

『これはニュー・オーダーの明るくて、ざっくばらんで、移り気な物語。
 信じられる物語だ。

 私を信じて欲しい。これはリアルな彼らを追ったビデオストーリー。
 途中から始まり、途中で終わる。

 ゆったり過去を振り返り、今に向かって転がり、空白の未来を見る。
 いい時と悪い時、真実の告白。冷たく激しい明快さに彩られた興奮と絶望のビデオストーリー。
 そこに観客は何を見るのか?

 ニュー・オーダーの神秘性と技術を見て、聴いて、学んで欲しい。
 様々な工夫と精神的な葛藤。どれもこれも彼らの個性が際立っている。

 時にユーモアあり、時にスリルあり、時に優しくもあり、時に激しくもあり、悲しくも楽しくもある。
 人生を愛せる瞬間があったと思うと虚しさに包まれる。

 こういうのも変だが、彼らは君が名前を挙げようとするどんなポップ・グループより
 想像力を探求してきた。

 2つの小節、心地よさと冒険心、安全と危険、整然と乱雑、家と世界、内側と外側、自分と他人、
 彼と彼女と我々と彼ら。
 様々な関係が、どれも深く繊細だ。他に何を見られるだろうか?……』

『……このビデオストーリーには彼らのヒットが全部収録されていると言っていいだろう。
 マンチェスターなまりがドラムビートに駆り立てられ、マシンに冷やされ、ギターに抱かれ、
 ベースに魅入られ、ヴォーカルに温められた彼らの曲。

 「ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート」「アトモスフィア」「ブルー・マンデイ」
 「コンフュージョン」「トゥルー・フェイス」「パーフェクト・キス」「ワールド・イン・モーション」
 「リグレット」といった鋭く客観的なタイトルがつけられたのは偶然ではない。

 このビデオストーリーはまた、ビジネスプランであり、クイズショーであり、
 空虚なスペクタクルであり、反抗であり、さらに悩みと妄想の結果だ。
 さらに何よりも、ディテールの不安定さが生み出す、力強くリアルな空気に満ちている。

 我々は彼らを信じていいのだろうか。
 世間との接触がほとんどなく、家にかかる電話に何日も出ない事があると平然と認める
 4人の裕福な大人。彼らは電話を鳴り続けさせる。

 何というグループ。そして何という世界観。
 私のため、君のため、彼らのためだけに。
 これはまさにニュー・オーダーの物語だ。君は信じられないだろう。
 私のこの言葉を信じて欲しい。


                                  1993年10月  ポール・モーリー』

『……「アトモスフィア」で始まり「アトモスフィア」で幕を閉じるこのヴィデオは、
 円環状に連鎖するジョイ・ディヴィジョン〜ニュー・オーダーを総括しているのだろうか。
 だとすればそれはラスト近くでナレーターが独白風に語るように、あるひとつの
 「物語の終わり」を表しているのかもしれない。

 だがそれは、同時に(新たな)物語の始まり」の可能性をも意味していると思いたい。
 ナレーションは、それを告げたあと、「たぶん(MAY BE)」と付け加えるが、
 そこにはその可能性への希求がみてとれはしないだろうか。

 そう、だれもがあの「ニュー・オーダー・マジック」の再来を待ち望んでいるのである。
 実際にその可能性を知るのは神のみだとしても。



                                  1993年10月24日  杉田 元一』
406伝説の名無しさん:2008/06/06(金) 13:30:23
>>405 乙です。

ひょっとして完結・・・?

『……このアルバムはもとよりそうしたニュー・オーダーとの関連性においてのみ
 その存在価値があるわけじゃない。
 ニュー・オーダーの音楽というのは、常になにか深読みをさせる要素を感じさせる
 んだけれど、この『ジ・アザー・トゥー&ユー』にはそういった要素は希薄である。

 まあ、それこそが、4人がそろったときにのみおこるニュー・オーダー・マジックであり、
 それがニュー・オーダーの音楽をスペシャルなものにしているんだけど、だからといって
 ぼくはこのアルバムを否定するつもりはまったくない。

 だってこれはこれで、とてもスウィートなエレクトリック・ポップ・アルバムの逸品じゃないか。
 そう考えれば、ことばのはしばしに一向に再開しないニュー・オーダーに対するいら立ち
 みたいなものが感じられたりする歌詞もまた、ほほえましく感じられたりする。

 それに、ジリアンのヴォーカルだって、バーナードより音程がしっかりしているとすら
 思えたりしないだろうか……』

『……「リパブリック」のあと、ニュー・オーダーの4人はまたそれぞれのプロジェクトに着手
 したが、最近のインタビューによると、ジリアンとスティーヴンはこの「ジ・アザー・トゥー」に、
 以前にはないほどの熱意を持って取り組んでいくつもりだという。

 近い将来、このふたりがリヴェンジやエレクトロニックにも負けないような「強力な」アルバム
 を生み出すことだってありえないことじゃない。

 もちろんニュー・オーダーの活動をはやく再開してほしいっていう気持ちは最優先される
 んだけど、そういう彼らの作品を聴いてみたいという希望だってすごくある。

 そしておそらく、それは意外にそう待たずにかなえられそうだ……』

『正直言ってこんなもん作られちゃ困るんだ ―――
 このニュー・オーダー初のベスト・アルバムに対する僕の偽りなき初心である。

 今さら何を言ってんだ、彼らには「サブスタンス」というシングル・コレクションが
 あるじゃないか?
 という意見もあろうが、そりゃ違うんである。

 あれはシングル・コレクションという形をとりながら、彼らのイノベイティヴな
 サウンド遍歴を誇示する「ニュー・オーダーによる時代との付き合い方」といったもの
 だったのだ。

 DISC1の曲のインスト&リミックスをDISC2に収録したり……つまりあのアルバムは
 単なる実験の課程だったのである。だからこそ「サブスタンス」だったのだ……』


『……しかし、このアルバムに漂うのは「サブスタンス」の様な途中経過論でもなければ
 実験室公開状態でもない。さらに言うなら「かわし」でもないのだ。

 困った、本っ当に困った事に、このアルバムは、ここに並べられた16の曲はまさに
 ニュー・オーダーにとっての「ベスト」なのである。

 このアルバムには、今迄の彼らのどのアルバムにも存在しなかった達成感+到達感
 が記されている。
 どうしても素直になれなかった彼ら4人にこんなもん作られた日にゃあ、いよいよ
 解散なんじゃないか、と思わずにいられないのである……』
411『(the best of) New Order 』英文ライナー:2008/06/08(日) 23:41:26

『……ザ・ベスト・オブ・ニュー・オーダーの曲群は、ニュー・オーダーが
 愛、クラフトワーク、白鯨そしてクラスターといったところに影響されているのでは、
 という印象を受ける。
 でもニュー・オーダーが本当に属している所は従来のものではなく彼ら自身だ。

 そして これらの曲が僕をどんな気分にさせるか
 神がかり的な細やかな配慮、そして厄介な人間味、その結果、僕に起こること。
 この魔法のようなベストアルバムの最初の曲の出だしの1行にはっきりと
 示唆されている。

 ニュー・オーダーを聴くとどうなるのか。
 そしてなぜ僕がこんなにも彼らを愛しているのか、
 彼らの勇気、頑ななこだわり、彼らのつくりだす音や雰囲気そして感覚のためなのか

 ニュー・オーダーを聴くと僕は……

 「I feel so extraordinary(すごく特別な気分だ)...」

 そう、それだ。
 彼らは僕を捕らえ、僕を変え、僕の心を動かす、いつだって……』

『イアン・カーティスが衝撃的な死を迎えてから15年が経つ。

 いったいどれだけの人がその死を記憶しているのかわからないが、
 静かに幾つかの記憶の襞に挟まった埃をはらうような作品の発売や企画を見ていると、
 想像以上にイギリスあたりでは、まだ歴史の中に風化しきってはいないんだなぁーと
 思われて、少し嬉しい気持ちになる。

 イアンが18歳の時に結婚した妻デボラが書いた本の出版、さらにアーサー・ベイカーが
 ニュー・ミックスを施した「ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート」のシングル・リイシュー、
 そして16曲入りのベスト盤「Permanent」の発売など、まるでバンドやレーベルが現存
 しているかのように次々と並べられていく新メニューに、少し驚かされてもいる。

 もっとも新しいベイカー・ミックスをデボラが非難しているなんて話を聞くと暗い気分
 にもなるのだが、それは受け取るファンにしても多くの意見があるのと同様で、
 仕方のないことなのだろう……』

『……ただこうした動きの中で、本来なら中心にいなければならないはずの当事者である
 ニュー・オーダーの連中の影が全くと言っていいほど見えないのは、ある意味で
 不可解であるし寂しくもある。

 ファクトリー・レコードがメジャーに吸収され、結局倒産していってしまった中で、
 すでに彼らの中でのファクトリーへの決着はついたということなのだろうか。

 それとも彼らが何かをしようと思っても「ジョイ・ディヴィジョン」に関するモノには
 タッチ出来ないところに行ってしまったのか。

 いずれにせよ、昔を知る人間にとっては一抹の悲しい思いを消すことは出来ないでいる。
 そしてこうした時期だからこそジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーがBBCの
 ピール・セッションに残した音が日本で紹介されると言うのも、きっと何かを巡り合わせる
 力のようなものが働いたんじゃないのかと、思ってしまうのだ……』

『……期間にするとこの2枚のCDは、
 79年から82年の間の時間を切り取ったものだが、そこに横たわるのは
 単純な時間では表しきれない濃いものであるし、もちろん
 そんな時を過ごしたからこそ今も多くの人の記憶から消えず、
 ニュー・オーダーという華も開いたのだ。

 視野を広げて見ればニュー・オーダーの93年の名作「リパブリック」も
 視野に入ってくるはずだ……』

『……しかし、このアルバムを聴いているとやはり僕は不安にかられてしまうのである。
 ニュー・オーダーの将来はどうなるのか、という口に出してはいけない考えが
 頭をよぎるのだ。

 実際、あんまり意味があるとは思えないベストを出し、そして次はこうして
 リミックス・アルバムを出し、という作業は、なんか契約を消化するための
 方策のようにも思えてしかたがないのだ。

 しかも、このリミックスという作業自体、彼らがどの程度(リミキサーの選択も含めて)
 かかわっているのかも、実のところかなり怪しいのである。

 ある情報によれば、彼らがファクトリーの倒産後、現在の所属レーベルである
 ロンドン・レコードとの契約を交わすにあたって、リミックスに関しては
 ロンドン・レコードが自由にできる(つまり、ニュー・オーダーの了承なしに)
 ということが明記されているらしいのだ。

 そのことは、このリミックス・アルバムを聴くとなんとなく理解できてしまうところが
 哀しい……』

『……このアルバムの前に出たジョイ・ディヴィジョンの突然のベスト・アルバムと、
 例の「ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート」のアーサー・ベイカーによる、原曲の
 美しさを台無しにしてくれたとんでもないミックスを含むシングルの登場の仕方も
 ちょっとしたショックだった。

 そして今、このリミックス盤の登場である。
 これももしかしたらロンドン・レコードの計画したことなのかもしれないが、
 それにしてもニュー・オーダーはもう少し慎重なバンドだったはずではなかったか。
 彼らは決して時代に迎合するバンドではなかったはずだ。

 こんなことをライナーノーツに書くべきではないのかもしれないが、ここにはニヒリズム
 を通り越した諦観のようなものがあるような気がしてならないのである。

 しかも、今現在、彼らからのたよりがソロも含めていっさい届く気配がないということも、
 心配に拍車をかけるのだ。

 今いちばん心配なこと、それはこのアルバムが、彼らの……、いや、これ以上書くことは
 やめておこう。
 でないとそれがほんとうになってしまいそうだから……』

『……エレクトロニックの活動はその91年のデビュー・アルバム以来話題が無かった。

 そもそも、エレクトロニックというユニットはニュー・オーダーのメンバーがそれぞれの
 課外活動をするための一時的なものであり、今という時代にまだバーナードとマーが
 パートナーシップを保っていたという事実さえ少し驚いた程である。
 
 第一に肝心のニュー・オーダーはどうなっているのだ!!

 彼らは93年にアルバム「リパブリック」をリリースしたきり、その後暫くはそのアルバム
 からのシングル・リミックス・ヴァージョンを多数送り出し、そして、その翌年には
 メンバーの中でも決して課外活動をしなかったキーボーディストのジリアン・ギルバート
 とドラマーのスティーヴン・モリスによるユニット、ジ・アザー・トゥーが初のアルバム
 「ジ・アザー・トゥー&ユー」をリリースするという出来事があった……』

『……その後、しばらくして彼らは再び課外活動へとベクトルを向けるのだが、
 そんな中、ニュー・オーダーの今後の活動がどうなってしまうのかとファンを
 不安にさせる作品「ザ・ベスト・オブ・ニュー・オーダー」、そして去年、
 それに続けと「ザ・レスト・オブ・ニュー・オーダー」がリリースされた。

 前者はその名の通りベスト盤だが、後者はハードフロアやK-クラス、フルーク等、
 時のテクノ・シーンの最先端に位置するアーティスト勢によるリミックス曲を
 コンパイルしたものだ。

 しかし、タイトルが「ザ・レスト(残りの)…」とは、何ともニュー・オーダーの
 将来を心配させるものではないか……』

『……前アルバムから約5年の歳月を経ている本作は、バーナードの行く先不透明な
 ニュー・オーダーの活動状況も含め、いろんな意味で聞きごたえのある作品だ。
 「レイズ・ザ・プレッシャー」というタイトルも思わず深読みしたくなる。

 そして、結論から言ってしまえば、テープが届いてから一聴し、
 そして幾度となく聴きかえし、この「レイズ・ザ・プレッシャー」は、実に愛すべき楽曲
 ばかりであると確信した。

 今回は、前回バーナードとマー同様大きなポイントを占めていた
 ペット・ショップ・ボーイズのニール・テナントとクリス・ロウのクレジットはなく、
 バーナ―ドとマーの世界がじっくりと堪能できる……』

『……本作はギターの音色を最大限に生かし、リズム、メロディ、歌に、
 作り手の温もりがひしひしと伝わってくる質感をもった楽曲群のように感じられる。

 それはまるで、時代の流れからまったく別の次元で鳴っているサウンドのようだが、
 細部で窺える巧妙なアレンジに今日的な息づかいが存在し、彼らの機転の冥利
 ともいうべき才覚を感じさせるのだ。

 まるでニュー・オーダーの過去の某フレーズを彷彿とさせるようなナンバーもあるし、
 ニュー・オーダーの新曲だといってもいいような胸が切なくなるような美しい曲もある。
 マーのギターも前回と較べて格段にその存在を主張しているし、
 何よりも作り手の音楽への愛情がいっぱいだ……』
『君がこんな状態では 希望なんて持てやしない
 酒に溺れても 忘れられる訳じゃない
 君に心を引き裂かれ 僕は苦しまなきゃならない
 君がこんなことを始めたとき
 そばに居てやれたら良かったのに

 チャンスが欲しい できるだけのことをするよ
 君はすっかり心を奪われた
 君の事はそれほど好きってわけじゃない
 友達かもしれないけど 身内じゃない
 けれど君はこれまでに僕が知る唯一の人

 手を切るには遅すぎる 僕らは罠につかまった

 北の空を吹く風は 
 いくら僕がもがいても 引き止めようとする
 もし僕が正気なら さっさと逃げ出すだろう
 別れを告げることもいとわずに

 けれど手を切るには遅すぎる 僕らは罠につかまった

 嘘をついてくれ 僕が間違ってたと思うなら
 上手くいかなくなると 君は僕を見捨てた
 嘘をついてくれ 嘘をついてくれ 

 嘘をついてくれ 僕が間違ってたと思うなら
 上手くいかなくなると 君は僕を見捨てた
 手を切るには遅すぎる 僕らは罠につかまった

 手を切るには遅すぎる(嘘をついてくれ)
 僕らは罠につかまった 僕らは罠につかまった…』

『93年にリリースされたアルバム「リパブリック」を最後にニュー・オーダーからの便りは
 全くないが、世界中に散在しているであろうニュー・オーダー・ファンは、
 しり切れとんぼ的な形で沈黙を保っているこのバンドに、様々な思いをめぐらして
 いるのではなかろうか。

 そしてモナコ。ニュー・オーダーの貫禄あるベーシスト、ピーター・フックが結成した
 ニュー・グループだ。

 今年3月にデビュー・シングルの「ホワット・ドゥ・ユー・ウォント・フロム・ミー?」が
 リリースされ、リリースと同時にUKチャートの8位に登場、好調な出だしを切る
 ことになったが、ギタリストのバーナード・サムナーがジョニー・マーと結成した
 エレクトロニックがセカンド・アルバムでそれほど熱い反応を獲得しなかった今、
 フックのシングル・ヒットを携えた音楽シーンへの元気な帰還は、何はともあれ
 ニュー・オーダー・ファンそして、ピーター・フック・ファンに大きな喜びと安堵感を
 与えてくれる事になった……』

『……フックはアルバム「テクニーク」の後にリヴェンジというグループを結成
 「ワン・トゥルー・パッション」というアルバムをリリースしツアーまで行っているが、このグループに
 終止符を打ち、今回新しいグループ名モナコをかかげ、リヴェンジでツアー・ギタリストを務めた
 デヴィッド・ポッツと共にデュオ・グループという形で活動を再開する事になった。

 「リヴェンジというのは実のところ、俺がライヴ活動を続けたかったから始めたバンドだったんだ。
 曲の事にはあまり気を使わなかった。
 ニュー・オーダーがなくなって人生に穴ができた。その事実が好きじゃなかった。
 その穴を埋めようとしたんだ」 7年前の自分を冷静に分析してくれたピーター。

 確かにリヴェンジのアルバムは、今ふりかえってみればニュー・オーダーであることを意識的に避け
 ジョイ・ディヴィジョンの思い出の中でもがいているピーターを物語っているようなアルバムだった。

 「リヴェンジの時は曲を書くのがそれほど楽しくなかった。というのは自分自身を強制していたから。
 満足ができなかったから、リヴェンジを再開する気になれなかった」こう語るピーター。

 それに加えて、リヴェンジの他の二人のメンバー、デヴィッド・ヒックスとクリストファー・ジョーンズは
 「リパブリック」のレコーディングとツアーに時間をとられているピーターを待ちきれずにグループを
 離れ、グループは事実上消滅することになる……』

『……「リパブリック」以降のピーターは多分行き先を失い迷いの時期に突入していったと思う。
 そこに現れたのがデヴィッド・ポッツである。
 ピーターの所有するスタジオで働いていた彼は、次第にピーターとソングライティングの
 パートナーシップを築いていく事になる。 3年前の事だ。

 「二人で遊びみたいにスタジオでかなり時間も費やす事になった。
 マネージャーもいなかったし、レコード契約もなかったし、楽しみの為にやったんだ」
 とはポッツィーのニック・ネームで知られているデヴィッド・ポッツ。

 「曲を書きたい、という心の底から正直な気持ちで書いた曲。書き上げてとても興奮した。
 二人のケミストリーはぴったりで、それはエキサイティングだった」 とはピーター。
 最初は趣味、遊びの延長みたいに始まった、しかしながら音楽への純粋な愛によって発生した
 このプロジェクトは次第にモナコというグループに発展していく。

 リヴェンジがピーター・フックとその仲間というソロ・プロジェクトの色彩が強かったのに対し、
 モナコはピーターとデヴィッドが同等の主導権を握るデュオ・グループだ……』

『……「38歳・39歳の時、人生の不思議な波をくぐり抜けた。
 そのせいで人生を振り返り、今までやってきた事を、全く違った観点から見るようになったんだ。
 離婚してから、人生自体が引っ繰り返ったんだ。

 その後に残ったものといったら音楽とポッツィーだけだったんだよ」 とうちあけてくれたピーター。

 「このグループを始めた時、とても違った気持ちになったし、
 過去とは全く関係のない事を始めた気持ちになった。モナコは新しい気持ちの現れなんだよ」……』
426『セドーナ / モナコ』:2008/06/20(金) 01:53:37


 
 
 
 
 
 

 
 
 

 
  
 
 
 
 
 

 
 
 

 
 
 
 
                                    』
427ピーター・フック:2008/06/24(火) 02:16:05

「本当にひどい時期を通ってきたよ。
 それで責任のない人に責任をなすりつけ始めたりするんだよ。

 だから、しばらくお互いに距離をおいて、リラックスして、もうこういうことは起こらないだろう
 と考えていたんだと思う。

 それであまりよく覚えていないんだけど、俺たちは話し合いを持つことに決めたんだ。
 ミーティングをすることにして、将来について話し合う事にしたんだ。
 
 俺たちのマネージャーのロブ・グレットンは、この状態を受け流すのに嫌気がさしていて、
 彼はニュー・オーダーに行動を起こしてほしがっていたんだ。

 だから彼が俺たちに集まるように頼んできた。 これを最後に集まってくれって。

 だから俺たちは集まった」
428ピーター・フック:2008/06/24(火) 02:21:29

「82年にバーナードと本気で殴る蹴るの大喧嘩をしてれば、何もかもうまくいってたのかもな。
 ハッピー・マンデーズみたいにさ。
 連中は大立ち回りを演じた後、あっさり仲直りするんだ。もやもやを吹き飛ばしてね。

 俺たちの場合は見ないふりをしてたんだな、ずっと。
 少なくとも(93年の)レディングで俺がステージから出てくまでは。
 あんときは何も考えずただ出てったんだ。
 それでジ・エンドだよ。

 その後も反感とか悪意、怒りで頭が一杯だった。
 吹っ切るのに5年かかったよ。

 打ち合わせであの部屋に入ってったときは、もう悪意はもってなかった」
429ジリアン・ギルバート :2008/06/29(日) 10:54:18

「緊張したかって?」

「5年も会ってなかったんだから少しはナーバスになって当たり前じゃない?
 初めて学校に行った日みたいだった。それよりひどかったかな」
430スティーヴン・モリス:2008/06/29(日) 11:05:11

「バーナードが俺と同じシャツを着て部屋に入って来たんで、緊張がほぐれたんだ」
431バーナード・サムナー :2008/06/29(日) 11:10:00

「俺はこのバンドからは距離をおくって決めて、実を言うと、その時はこのまま死ぬまで
 戻ってこないんだろうなと思ってたんだ。

 『とりあえず半年休もうや、そしたらまたエネルギーが戻ってくるからさ』なんて
 いうものではなくてね。

 だから、もう一度やるなんて、まったく予想してなかったことでね」

「俺に限らず、みんな内心、顔がこわばってったんじゃないかな。
 部屋に入ってくと、5年経っていて、昔の仲間と一つの部屋に集まってる。戸惑ったよ」

432バーナード・サムナー :2008/06/29(日) 11:15:24

「わだかまりが残ってないかを確かめるのが先決だった。

 俺の第一声は『心のもやもやとかひっかかってることがあったら、
 今、ここで言っちゃってくれよ。片付けちゃおうぜ』でね」

「するとみんなは 『おまえはどうだ?』 って言った。俺は 『何にもないよ』 って答えた」

「そしたらフッキーが81年に俺に貸したたはずの10ポンドが返ってきてないって。
 昔から性格悪い奴だったのは知ってたけどさ(笑)」
433ピーター・フック:2008/06/29(日) 11:24:58

「ビビったビビった」

「正直言って、長い間、顔を合わせてもいなかったし……
 はっきり言って、もう一回一緒に会う前日にはすごい緊張してな。
 でも会ってみたら、雰囲気はいいし、話もはずむしでさ」

「10分で元通りになった。まるで離れてなかったみたいだった。

 そして俺たちは上手くいくかどうか試すため、何回かライヴをやる事に決めた。
 それが上手くいけば、またレコーディングすることを考えようって」

「でも、あん時は確実にヘンな空気ではあったよな。
 長い間いがみ合って音信不通だった兄弟達が、久々にクリスマスで里帰りして
 再会した時みたいな雰囲気だったっていうか……

 お互いの間に一瞬でも沈黙があったりすると、みんなすぐあわてて
 『お茶もう一杯飲む?』、『ビールは?』、『ワインは?』、『七面鳥は?』
 てな感じで気を遣いまくってるっていう。

 でもそれを乗り越えた後は、あれから何年経とうがやっぱりこの4人ってのは
 この世で一番強い絆で繋がれた者同士だったんだな、っていうあの感覚を
 取り戻したんだけどさ」
434バーナード・サムナー :2008/06/29(日) 11:30:28

「みんな再会を心から喜んでたと思うよ。
 休暇をとったこと、それともう二度と一緒にプレイしないって一度は考えてみた結果、
 ある種癒された、みたいな。

 俺自身は何もひっかかってることはないって言ったんだけどね。
 実際、一番気になってたのは『一体あれは何だったんだ?』ってことで。
 よくわからないんだよ。

 このインタビューでは差し支えのない限り細かいことまで話してきたけど、
 何で解散寸前まで行かなきゃならなかったのか。いまいちわかんないんだよね」

「今でも俺、起こったことに100%確信が持てないんだ」
435ピーター・フック:2008/06/29(日) 11:34:13

「大した事件じゃなかったってカッコつけたいだけだろ?

 俺はあれが何だったのか理解してるよ。忘れっこないって。
 逐一憶えてる。
 
 いまだにこのバンドの内じゃすべてをさらけ出して胸のつかえを下ろせてないことが
 沢山あるわけ。
 原因は全員はっきりわかってる。

 本にしたら面白いんじゃねえの。
 見たことも聞いたこともないようなドラマチックな本になるぜ。
 水面下で進行してた苦痛と屈辱云々なんて誰も信じないだろうからさ」
436バーナード・サムナー:2008/07/06(日) 01:41:30

「そもそも、あの5年の冷却期間に入る直前の俺たちの心理状態ってのが
 もう最低の状況下にあったわけで。

 ツアーとレコーディングの無限円還に俺たちまんまと入り込んじゃってさ、
 精神も身体もほとんど限界だったし。

 しかもメンバー全員が個人出資までして何とか延命できてたファクトリーや
 ハシエンダやドライ・バーまでトニー(・ウィルソン)のずさんな経営が原因で
 多額の借金を抱えたまま倒産寸前。
 
 まあ、そういう右を向いても左を向いても、そこにあるのはトラブルばかり
 腹が立ったり情けなくなったりするようなことばかり、的な毎日だったわけで……
 ストレスの極限状態だったっていうかさ。

 あんな日々が何年も続いたら、どんなに仲のいい家族や友達同士だって
 遅かれ早かれ、いがみ合うようになっちゃうって」
437ピーター・フック:2008/07/06(日) 01:45:59

「そう。で、ストレスや鬱憤が溜まってる時、一番ぶつけやすいのはどうしても
 気心の知れた身近な人間達だったりするしね。

 そのトラブルの原因が直接的には俺達じゃないことは重々解ってても、
 ついついあたり散らしたくなる相手はやっぱり長年つき合ってきた俺だったり、
 スティーヴンだったり、ジリアンだったりするわけで。

 あの頃のバーナードの場合もまさにそうだったわけさ。
 (バーニーの声色を真似て)『ああっ! こいつらの顔見るだけで!!』ってな調子でね」
438バーナード・サムナー:2008/07/06(日) 01:48:21

「(あわてて抗議口調でつけ加える)でもさあ、あの当時ってのはそれこそもう
 連日連夜入ってくるのは悪いニュースばかりって感じだったし……」
439ピーター・フック:2008/07/06(日) 01:49:40

「確かにそうだったかもしれん。
 でもな、だからといって俺達にあたり散らすってのは見当外れだと思うぜ、俺は」
440バーナード・サムナー:2008/07/06(日) 01:50:28

「……かもな……でもあの当時は俺自身も本来の自分じゃなかったわけで」
441ピーター・フック:2008/07/06(日) 01:55:34

「あん時お互いの思ってることを全て吐き出して殴り合いでもしてカタをつけてりゃ
 良かったのかもな。
 でもお前っていつも黙って自分の中にしまい込んじゃうだろ?」
442バーナード・サムナー:2008/07/06(日) 01:56:19

「お前と違って物事を暴力で解決するタイプじゃないもんでね、幸運なことに」
443ピーター・フック:2008/07/06(日) 01:59:31

「幸運なんだか残念なんだか知らないけどさ。
 お前のそういう煮えきらないところが、あの5年間の冷却期間を生む原因になった
 のだけは確かだ、ってことを俺としては言いたいわけよ」
444バーナード・サムナー:2008/07/06(日) 02:03:20

「いやだからさ、俺もあの5年間のうちにじっくり考えたんだって。
 で、その結果論として、いかにこの4人の関係性ってのが他のどんな人間関係とも
 比較できないほどスペシャルなものだったか、ってことに気づいたわけで」
445ピーター・フック:2008/07/06(日) 02:06:19

「まあ……正直言うと、俺もあの冷却期間に入る前はバーナードの顔見るたびに
 首根っこ掴んで床にすりつけたい衝動にかられてたしな」
446ジリアン・ギルバート:2008/07/06(日) 02:08:43

「(ややこわばりながらも、フッキーの言葉にうなずいている)」
447スティーヴン・モリス:2008/07/06(日) 02:09:34

「(ややこわばりながらも、フッキーの言葉にうなずいている)」
448バーナード・サムナー:2008/07/06(日) 02:10:29

「やっぱりそうだろ? お互いさまだったんだよ、結局」
449伝説の名無しさん:2008/07/08(火) 22:15:50
この夫婦はwwwwww
450伝説の名無しさん:2008/07/09(水) 14:30:18
漫画みたいな光景が浮かんだw
451バーナード・サムナー:2008/07/10(木) 00:42:05

「まあ、寿命の長いバンドにはありがちなことだと思うよ。
 とにかく一緒にいる時間が長すぎて―――」
452ピーター・フック:2008/07/10(木) 00:42:49

「20年だぜ、にじゅうねん」
453バーナード・サムナー:2008/07/10(木) 00:45:26

「そうすると、お互いの一挙一動が鼻についてきたりさ、するんだよ。
 些細なことが癇にさわるとかさ。

 最初の頃は、冷静に話し合って解決しようってノリもあるけど、
 段々、その程度では済まなくなってくる。
 俺たちだけじゃなくて、こういうのはどんなバンドにもあるだろう?

 ビートルズだってそうだったし。
 単純に一緒にいた時間が長すぎたってだけだよ」
454ピーター・フック:2008/07/10(木) 00:50:29

「まあ老いぼれバンドなんて、みんなそんなもんだよ(笑)」

「時間が経って、バンドという殻に閉じこもるんじゃなくてまた自分のことをやり始める
 というのは、殻を破る感覚だね。

 まるで母親の言いなりになってるみたいなのから開放される感じ。
 自分の力で世界にはばたいて行って、自分のために何かをやる。
 そしてまたニュー・オーダーに戻ってくるんだ。

 正当な理由があって戻ってくるんだ。それは他のメンバーを尊重しているから。
 彼らがもたらしてくれるものとか、彼らが作る音楽とか。
 それをやるのは音楽を作るのが好きだからだよ。

 それがもっとも素晴らしい、そしてたったひとつの音楽をやる理由なんだ」
455ピーター・フック:2008/07/10(木) 00:53:46

「部分の集まりより『全体』の方がすごいんだってことを、みんな悟ったんだよな」

「あと、自分たちがいかにすごい仕事を残してきたかってのを、再確認するのも
 いい気分だよな。

 20年、身を粉にして働いてきてさあ、実った果実をようやく喰うっていうか ―― 」
456バーナード・サムナー:2008/07/10(木) 00:56:48

「そう ! それ。

 ジョイ・ディヴィジョンも含めて、20年もの間、死にもの狂いで曲を作って来たろ? 
 それでその作品を二度とプレイしないっていうのは、自分たちの仕事をお蔵入り
 させるみたいで……勿体ないよね。

 僕たちは一回、ジョイ・ディヴィジョンで、
 作品をお蔵入りさせる無念さってのは噛みしめたから―――」

(1998年7月16日(木) - マンチェスター『アポロ・シアター』でのセットリスト)

01.Regret
02.Touched By The Hand Of God
03.Isolation
04.Ceremony
05.Atmosphere
06.Heart And Soul
07.Paradise
08.Confusion
09.Bizarre Love Triangle
10.True Faith
11.Temptation
12.Blue Monday

- encore -

13.Run
14.Love Will Tear Us Apart
15.In A Lonely Place

『大理石や宝石の心地よい肌触り
 ひとりの人間にとって愛とは特別なものだった
 機会は失われ 興奮は憎しみとなる
 君が今ここにいてくれたらいいのに

 殺されて葬られた遺体
 身の毛もよだつ楽しみにふさわしい
 足にまとわりつく犬のように心惹かれる
 君が今ここにいてくれたらいいのに

 絞首刑の執行人は待つ間 あたりを見回す
 きつく伸びきったロープが喉を引き裂く
 いつか 僕らは君の夢の中で死ぬだろう
 君が今ここにいてくれたらいいのに…』
459バーナード・サムナー:2008/07/13(日) 02:08:31

「あー、まずジョイ・ディヴィジョンの曲を演らなくなった理由は、バンドの核だった
 メンバーが亡くなって、もうこの曲はプレイできない、って考えたからだ。

 他にも理由があったかもしれないけど……」
460ピーター・フック:2008/07/13(日) 02:13:45

「それと何しろ当時の俺たちはまだ全然若くて……。

 まず何よりも、ジョイ・ディヴィジョンが終焉した後、つまりイアン(・カーティス)が
 死んだ後っていうのは、俺たちはみんな起こった事態の重さにすっかり圧倒されて、
 どうしていいかまるで見当がつかない状態だったんだ。
 少なくとも俺はそうだった。

 だからとてもプレイする気になれなかったっていうのが正直なところなんだ。
 プレイすればどうしてもイアンのことを思い出してしまうし、
 同時に俺たちが失ったものの大きさをも突き付けられることになる……」
461バーナード・サムナー:2008/07/13(日) 02:19:50

「『クローサー』を聴くのがつらかったよ。とても悲しく思えるんだ。
 要するに、悲しいんだ。もっと肯定的な結果になれば良かったんだ。
 イアンが俺たちの手にした成功をほんの少しでも味わっていたらと思うよ。

 俺たちは思った。
 続けていかなきゃ、だけど一体どうしたらいいんだ、って。
 このパズルの答えは何なんだ。
 どうすれば前に進む事が出来て、完全に変わることができるのか。

 でも何も変わっちゃいなかった。俺たち自身は。
 ただ、リード・シンガーを失って俺たちはどこへ向かうのか。俺たちは前進した。

「俺たちが長らくジョイ・ディヴィジョンの曲を演奏しなかったのは、
 その幻影に頼るのではなく、ニュー・オーダーとしてのバンドのイメージを
 確立したかったから。

 でもそれはナイーヴな挑戦だった。
 だって、ただでさえ大変だったのに、それに輪をかけて自分達の首を
 絞めることになったんだから」
462スティーヴン・モリス:2008/07/13(日) 02:21:41

「まあ何にせよ、結局またプレイするようになったのは、やっぱり良い曲だと
 思ってたからでさ……」
463ピーター・フック:2008/07/13(日) 02:28:52

「でもおかしなもんで、そうやって何年か過ぎていくうちに、
 ごくたまにジョイ・ディヴィジョンの曲を演るようになって……
 イアンの命日にたまたまギグが当たったりすると、終わってバーでたむろしてる時、
 じゃあってことでプレイしたりしてたんだよね。

 本当に内輪の人間しかいないような、お金をもらってプレイするんじゃない場での
 話だけど。自分たちの楽しみというか、気晴らしのためだけにね。
 で、気付いたのは、みんな実にグレイトな曲ばかりだってことだった。

 とても悲しかったよ、この曲が全部俺たちの手から取り上げられてしまったなんて、
 って。
 こんなに良い曲ばっかりなのにもうプレイできないなんて……
 いや、ダメだ、もう俺たちはジョイ・ディヴィジョンじゃなくてニュー・オーダーなんだから
 プレイしちゃいけないんだってね。

 そういうジレンマがしばらくあって……
 でも、やがて俺たちの中にバンドとしての自信が芽生えてきて、ある時誰からともなく、
 もういいんじゃない、演ろうよ、もう大丈夫だよって話になったんだ。
 こんなに良い曲ばっかりなのに勿体ないじゃないかって」
464バーナード・サムナー:2008/07/13(日) 02:34:52

「で、そろそろいい時期だと思い始めたのがちょうどレディング・フェスティバルで
 演った1998年だったんだ。
 イアンもきっとそれを望んでるんじゃないかって思えるようになったから……

 ソングライターとして彼がこの世に遺した作品が忘れ去られていくのはあまりに
 惜しいからね。
 もう一度世の中の人に聴いてもらうことが彼への供養というか、彼との思い出に
 報いる最善の方法だと思ったんだ」

「ようやくジョイ・ディヴィジョンの曲を再び演奏したときは、素晴らしい気持ちだったよ。
 単純にいい曲だと思うんだ。
 その理由はシンプルだから。だからこそ心に残るんだよ」

465バーナード・サムナー:2008/07/13(日) 02:38:59

「グレイトな曲だと俺は思う。そして…誇らしくなるね。そうした曲を書いたことが。
 と同時に、その頃の思い出がいくつか浮かんでくる。
 そう、悪い思い出ではなく、いい思い出が」

「イアンは友達だったから、その友達がやったことはみんなに覚えていて欲しい。
 俺たちと一緒にイアンはすばらしい曲を書いた。
 彼は伝説の人物に祭り上げられたけど、若いうちに死んだ人間はみんなそうだろ。

 俺は死んで伝説になるより、伝説にならないまま生きているほうがいい」
466ピーター・フック:2008/07/13(日) 02:46:14

「90年から96年にかけて成功を感じることができた後に、やっと抵抗感がなくなったね。

 ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーの両方を客観的な視点で見ることが
 できるようになって、改めてジョイ・ディヴィジョンの素晴らしさを確認することで、
 僕たちに欠けてしまったところを見抜くことができた。

 そしてジョイ・ディヴィジョンの曲をあえて避けてきたことが、バカみたいに思えて
 きたんだよ。
 イアンはジョイ・ディヴィジョンの大ファンだった。
 本当にジョイ・ディヴィジョンに対して情熱的だったんだ。

 それを思い出すと、こうして俺たちが今でもジョイ・ディヴィジョンの曲を生かせてる
 ことに対してすごく喜んでくれてるんじゃないか、と思うんだ。
 イアンは今でも俺たちと一緒にいて、彼の存在を現在でも感じる。
 俺たちにとって、イアンは過去の人間じゃないんだ。

 今、俺たちが彼にしてあげられる最高のことはジョイ・ディヴィジョンの曲を
 生き長らえさせることだと思ってる。
 しかも、イアンだけの曲でもないからね(笑)。俺たちの曲でもあるんだよ!(笑)。
 とにかく、あんな素晴らしい曲の数々をプレイしないなんて、もったいないよね」
467ピーター・フック:2008/07/13(日) 02:50:20

「俺のオフィスのあちこちに彼(イアン)のポスターが貼られているんだ。
 彼はいつも俺と一緒にいる。

 俺は俺たちが成し遂げたことを誇りに思っている ―――
 それはニュー・オーダーを支える土台なんだ。俺たちみんなで作り上げた土台なんだ」
46830 AUG 98 Reading Festival - England:2008/07/13(日) 03:13:35

(1998年8月30日(日) - 『レディング・フェスティバル'98』でのセットリスト)

01.Regret
02.Touched By The Hand Of God
03.Isolation
04.Ceremony
05.Atmosphere
06.Heart And Soul
07.Love Will Tear Us Apart
08.Paradise
09.Confusion
10.Bizarre Love Triangle
11.True Faith
12.Temptation

-encore-

13.Blue Monday
14.World In Motion
469バーナード・サムナー:2008/07/17(木) 01:01:08

「俺達は1日づつ進んでいく、って感じかな。
 あまり先の事を考えるとストレスがたまるからね。

 今のところ計画しているのはギグをやるってことだけ。
 これがうまくいけば一緒に曲作りすることを考えるさ」
470ピーター・フック:2008/07/17(木) 01:05:04

「今ほど演奏が巧かったことはなかったんじゃないかな」

「バーナードの顔を見ればわかるよ。あんなに幸せそうなのを見たのは初めてだ。
 ハタチんときに夜遊びしてた頃以来だな。 これはすごいことだよ。

 こないだ(98年)のレディングの後、
 バーニーが 『お前のベースは最高だ』 って言ってくれたんだ。
 20年やってて初めてだよ、そんなこと言われたの。

 この一言でこれまでやってきたすべてが報われたっていうか。
 オイオイ泣き出すかと思ったよ。
 ったく、これだけやってようやく 『俺は弾けるようになったんだ!』 って。

 みんなは『お前はアホか?もう何年弾いてんだよ』 って言ってきたけど、
 『でもよお、バーニーが言って くれたんだよ』って。

 お袋に洋服を褒められるようなもんで。 いや、ホント変な話だけどさ。
 あれほどこそばゆい 気持になったのは初めてだよ」
471ピーター・フック:2008/07/17(木) 01:08:28

「ずっとバーニーに認められたかったかって?

 そりゃそうだよ。

 俺にとっては兄貴みたいなもんだから。
 向こうの方が年上なんだ。 あっちも外では若ぶってるけどな。
 バッカなヤツ(笑)」

「バーニーの誕生日は俺より6週間前だ! 覚えておくように」
472ピーター・フック:2008/07/17(木) 01:13:14

「来年はニューアルバムを作るよ。 今、俺達は凄くうまくいってるんだ。

 一緒にいてこんなに楽しんでるのは本当に久しぶりだし、俺も凄く嬉しいんだ。
 新作を作るのが凄く楽しみだよ、なんてセリフ、俺はなかなか言わないんだけどな!」
473伝説の名無しさん:2008/07/17(木) 05:24:21
今が今だけにお前ら・・・って感じだなこれww
474伝説の名無しさん:2008/07/17(木) 09:07:54
寿命も下り坂なんだから可及的速やかに関係の修復をだな・・・

『まさに「忘れた頃のエレクトロニック」である。
 この移り変わりの早いシーンにおいて、たとえ作品を出さなくともツアーやそれなりの
 事件やトピックスを提供してサヴァイヴしてゆくバンドやユニットが多い中、3年弱の間
 何もせず、いきなりこのアルバム。

 誰もがそのユニット名を記憶の彼方に追いやった頃にこのアルバム。
 ジョニー・マーはマリオンのプロデュースで久々にシーンにその名前を刻んだが、
 その時に誰もがスミスの名前をちらつかせてもエレクトロニックとは言わなかった ――
 そんな時期にこのアルバム。

 バーナード・サムナーに到っては久しぶりのニュー・オーダー完全復帰に沸くUKシーン
 の中でニュー・オーダーのニュー・アクションに対する憶測が飛び交う中、
 まるで全ての狂騒をうっちゃるかの如く、このアルバム。

 エレクトロニック、本当におもしろい……』
476ジョニー・マー:2008/07/20(日) 11:08:15

「もともとエレクトロニックを始めたきっかけは、このユニットならギター・ロック以外の
 フォーマットで自らのポップ感を追求できると思ったからなんだ。

 けど、やっぱり僕という人間を如実に実現してくれるのは自分でプログラミングした
 ドラム・ループよりギターだったんだ。

 それに気付くのに10年かかっちゃったわけだけど、でも僕がスミスの後遺症から
 完全に立ち直る為には、やはりそれだけの時間が必要だったんだ。
 やっと僕は、かつてのスミスっていうバンドで音楽を創っていたことに対し、
 何の抵抗も感じなくなったんだよ」
477モリッシー:2008/07/20(日) 11:11:47

「人がジョニー・マーやらスミスのことばかり言うのがますます腹立たしいよ、
 あたかも僕が何の進歩もしていないかのようにさ。
 もう彼らとはやってないんだし。

 ほんとに僕は自分の真価を評価してもらいたいし、今の僕の本質に気付いて欲しいよね。
 いつまでも僕の過去を引っぱり出すんじゃなくてさ。
 だって、デヴィッド・ボウイに会ったら、'70年代の事ばかり話したりするかい?

 まあ、僕だったらそうするだろうけどさ(爆笑)」

「『急に老け込んだ』、『昔ほどよくない』、『もう終わりだね、人気も傾きかけてる』、
 『あのレコードは好きになれないな』、生きているうちにこんな事言われる奴は少ないよ。

 この不思議で奇怪なポップ・ミュージックの世界では際限なく嫌な思いが味わえる。
 自分の築いた地位や名誉を守るための代償っていうか、それが基本的なルールなんだ。

 イギリスでは有名人は、顔に槍のような罵声を浴びせられるのも平気。
 財産があり、銀行に預金があるから、あとはスイスで幸せに暮らせると皆、思っている。
 だから僕が今、どれだけ惨めだろうと誰も知りはしないんだ(笑)」
478バーナード・サムナー:2008/07/20(日) 11:15:16

「『ジョイ・ディヴィジョンBOX』を作らなきゃいけなくなり、俺はその編集に多くの時間を
 費やしたんだけど、その作業によってようやくジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー
 という自分の過去の呪縛から、逃れることが出来た。

 それまでの俺はその2つの過去の活動によって大きな宿命を背負わされた気に
 なってたんだ。
 おまけにジョイ・ディヴィジョンに関しては究極的にイアン(・カーティス)のバンドだった
 ってのがあったから、その概念を超越するのにこれだけの長い時間が必要だったんだ。

 でも今の俺は何であれ、自分の過去に対して誇りを持つべきだと心の底から思える。
 それがとても大事なことなんだよ」
479ジョニー・マー:2008/07/20(日) 11:18:38

「まあ…このユニットだと音楽的に色々冒険出来るから云々、といったいかにも
 プレス向きでプロの仕事人っぽい答え方もしようと思えばできるけどね。

 でも僕の本音を言えば、やっぱり最終的に僕がバーナードって男の人間性に
 惚れ込んでるから、これだけ長く続いてきたんだと思うよ。
 
 だってあの男と組んで以来もう10年近くにもなるんだぜ。
 スミスより長いっていうか、正直言って僕自身でさえ信じられないくらいの長さだよ」
480モリッシー:2008/07/20(日) 11:21:59

「僕の中で、そして彼(ジョニー・マー)の中でも、すべては解決した。
 もう、どうでもいいことだ……。
                   . . .
 いや、彼だって僕がエレクトロニクスに熱中するなんて思っちゃいないだろうしさ」

「(ジョニー・マーに代わる)理想の人物を探そうなんて思ってないよ。
 そんな人間はいないという予感がする。
 ジョニーのあとは、限られた数と種類の人間関係しか僕には残されていないんだ」

「僕は運命の流れに逆らわないことにしているんだ。
 僕が彼ら(理想のパートナー)を探さなければならない時は、そうするだろうし。
 必然性を感じない以上、一人でいると。

 ジョニー・マーにしても僕が探し求めて出会ったわけじゃない。
 ある日、彼が訪ねてきた。
 新しい事というのはこんな風にシンプルにやってくるものなんだ」
481ジョニー・マー:2008/07/20(日) 11:27:43

「僕らはそんな(仲違いするような)こと一度もなかったからさ(笑)。
 8年間ずーっと一緒だったんだよ、週末を除き毎日。

 でも今回はバラバラに書いたものを各自持ち寄った。
 それは健康的なやり方だったかもね、アイデアが新鮮なうちに、
 お互いのものを融合させたりして。
 『フリッカー』なんかは、ニュー・オーダーにもスミスにも出来ない、
 僕ら二人にしか作れない曲だ。

 僕らはエレクトロニックが単なる趣味の域を出ないサイド・プロジェクトとしてしか
 見られてないのが、ずっとフラストレーションだったんだよ」
482ジョニー・マー:2008/07/20(日) 11:32:00

「全然(意見の対立などはない)。僕らはお互いに信用し、尊敬しあっている仲なんだ。
 このグループは僕が今までやったどのバンドよりも長続きしてる。

 それは、僕らが他の何物でもなく、友情によって結びついているからだ。
 二人とも情熱を持ち続け、お互いを理解している。
 人間としてもミュージシャンとしてもタイプは違うけど、共有出来るものがあるのが
 大事なんだ。

 ニュー・オーダーとスミスも全然違うサウンドだったけど、
 両方ともが人間の情感を表現している。ダンス・ビートであれ、バック・ビートであれ、
 そんなのはどうでもいい。

 エモーションと情熱がある。
 それが僕らの共鳴できるところなんだ。友情でも音楽でも、それが大切なんだよ」
483ジョニー・マー:2008/07/20(日) 11:37:03

「子供の頃から、自分をクリエイティブにかきたてる何かに自分を捧げてきたけれど、
 20代の終わりに子供も出来てさ、人生のもう一つの面を経験したんだ。
 それを選択したのは正しかったと思うよ。そしてまたこっちの道に戻った。

 それは歳を取るという過程の一部だったんだ。
 ただひたすら盲目的に走り続け、突っ走って、最後に燃え尽きてしまうのではなくて。
 もうやりたいことはやり尽くしてしまった、もうレコードは作れない、って風にさ。

 僕はラッキーだった。エレクトロニックに感謝したいよ。
 レコードを作るという事と、普通に生活するという事、その両方に打ち込める。
 バーナードはそんな信念があり、自分のやっている事を客観的に見られる人間なんだ。
 彼から学ぶことは多いね」

「僕はまだ自分のキャリアの半ばにいると思ってるよ。
 それにバーナードがニュー・オーダーを始動させる気になったのは嬉しいね。
 彼がハッピーなら僕もハッピーだから」
484モリッシー:2008/07/20(日) 11:39:50

「孤独は生まれたその瞬間からさ。

 でも僕は外の世界に出ることに必死だった。
 28の時にそう決めてから、少しずつ変わり始めてる。
 ひどく消耗するけれど、できる限りはやっているよ。

 常に社会の犠牲、いつも誰かに横っ面を叩かれるのを待っている、
 そんな事はもうたくさんだ。
 誰でも自分を変えることの権利ぐらいはあるだろう。

 僕の場合、可能かどうかわからないけれど」
『僕は木の葉のように震えている 君にわかるだろうか?
 僕と一緒に来てくれないか
 音を立てないで 息を殺して
 彼らはわかってくれるさ さあ出て行こう

 僕らはバスにタダ乗りして
 埃に覆われた道をひたすら走っていける
 ノースウエストで北をめざして 海岸にたどりつくまでずっと
 そして郵便も届かないような住所をみつけるんだ

 彼女がいなくなったら…
 たとえ彼女と永遠にはいられないとしても
 僕の世界は引き裂かれ 僕の心にはぽっかり穴があいてしまう

 彼女は新しいタトゥーを見せてくれた
 ブルーの文字で書かれた僕の名前を
 彼女の胸の中の痛みの印  僕は彼女の胸に刻まれた恋人

 だから一緒に行こう 怖くはないよ 
 僕らは影をぬけだして 自由になれるはず
 君の人生は始まったばかり さあ、走っていこう
 銃弾がふりそそぐ大地の上を
 僕らには銃がある 怖くはないよ 

 彼女がいなくなったら…
 たとえ彼女と永遠にはいられないとしても
 僕の世界は引き裂かれ 僕の心にはぽっかり穴があいてしまう

 この娘がいなくならないと
 僕は自分の間違いに気付かないのだろうか
 誰がひとりぼっちの人生なんか選ぶだろうか
 彼女がいなくなってしまったら 僕は生きてはいけないよ…』

『……この「トゥイステッド・テンダネス」の共同プロデューサーのクレジットにアーサー・
 ベイカーの名があがっているのは、ニュー・オーダー・フリークにとっては号泣ものだと
 思う。

 ニュー・オーダーのダンス・ビート・センセーションを過激に告げた「コンフュージョン」
 や「シーヴス・ライク・アス」といった初期傑作曲の片腕的存在として働いたアーサー・
 ベイカーと再び手を組んだバーナード・サムナーの新生ニュー・オーダーはどうやら
 本格的なものとなりそうだ。

 去年の年越しフェスティバル「テンプテーション」で完璧にカンを取り戻した4人のメンバー
 は今年の秋頃からスタジオに入り、来年の夏を目標にアルバムを出さんとするそうだ。
 これは実際にバーニーが語ったコメントなので、かなりの信憑性が ―――
 あるといいなあ……。

 ちなみにこのエレクトロニックのアルバムと同時期にスティーヴンとジリアンの
 夫婦ユニット、ジ・アザー・トゥーも 「ユー・キャン・フライ」 というシングルを出す筈
 である……』

『ジ・アザー・トゥーからアザー・トゥーへ。

 ジ・アザー・トゥー、すなわち「その他大勢」ならぬ「その他のふたり」。
 彼等はかつてこう名乗っていた。
 しかし、彼等はそれをサラリと脱ぎ捨て、鮮やかなステップを踏んで次の段階へ進もうと
 している。

 なーんて大げさな表現はちょっと…かもね(笑)。
 実際、最初アドヴァンス・カセットを受け取った時は、まだジ・アザー・トゥーとクレジット
 されていた。

 それからしばらくして、グループ名がアザー・トゥーへ変更されたと告げられた。
 まあ、これくらいのことでしょう。
 そう、ここには別段重い意味はないのかも知れない。だけど、なんか、つい深読み
 させられてしまうというか、意味ありげに思えてしまうというか…。

 そしてぼくは、ついこう言いたくなってしまう。
 やっぱ、ニュー・オーダーっぽいセンスだよな、と……』

『……ニュー・オーダーが活動を停止して、既に5年以上の歳月が経っている。
 ポップ・ミュージックの世界で5年前といえば、もはや大昔。
 誰もが当時と同じ感覚ではいられない。

 彼等は、ニュー・オーダーの(今のところ)ラスト・アルバム「リパブリック」がリリース
 されたのと同じ1993年に、ジ・アザー・トゥーとしてのファースト・アルバムを発表して
 いる。本作は、6年ぶりのセカンド・アルバム。

 彼等がそこで自らの名前をちょっとだけ変えて、かつての付加イメージを変更して
 いる。そのやり方に思いを馳せながら、このアルバム「スーパー・ハイウェイズ」を
 聴いていると不思議な感慨にとらわれてしまう。

 そして、もう一度考えざるをえなくなってしまう。
 ニュー・オーダーとは、一体何だったのか?と……』

『……ここで、ちょっと不思議な偶然をひとつ。

 ジ・アザー・トゥーとして発表されたファースト・アルバム「ジ・アザー・トゥー・アンド・ユー」
 は、10年来の所属インディ・レーベル、ファクトリーの倒産、ニュー・オーダーのロンドン・
 レーベルへの移籍、そしてニュー・オーダーの活動停止の末(これらのできごとが、全て
 10ヶ月に満たない期間に起きた。なんと慌ただしい!)リリースされた(もともと1991年には
 完成していたけれど、様々な理由で発表が延び延びになっていたらしい)。

 そして、このセカンド・アルバム「スーパー・ハイウェイズ」は、長年ポリグラム傘下にあった
 ロンドン・レーベルがワーナー傘下に移るという大事件の直後に(そのロンドンから)リリース
 される。

 更に、そのリリースを約2ヶ月後に控えたある日、ジョイ・ディヴィジョン時代からの
 マネージャーが急逝してしまった。

 彼等のアルバム・リリース時には、どうしてこんなに事件が起きるのだろう?……』

『……エレクトロニックの新譜や本作を聴くと、ニュー・オーダーの完全復活、そして
 早ければ1999年が終わる頃、もしくは2000年が始まる頃にはリリース予定という、
 ニュー・オーダーの新作に対する期待は高まる。

 だけど、今はそれどころじゃないかも知れない。
 マネージャーの死という悲劇を、彼らが一日も早く乗り越えてくれることを願う。




                       June 1999 HIDETSUGU ITO / 伊藤英嗣
                                       for cookie scene 』
491トニー・ウィルソン:2008/07/30(水) 00:33:36

「彼(ロブ)が欲しいのは興奮と音楽だった。

 どこかにタッセルのついたトラボルタっぽいオール・イン・ワンを着て、
 ノーザン・ソウルのダンス・フロアで踊っているロブの写真がある。

 ロブは音楽が欲しかった。自分の人生に。
 人生そのものに」
『あなたが知っている悲しい子守唄を全部唄って
 私はもう、どれも知っている曲ばかりだけれど
 悲しい子守唄を全部聴かせて 私が泣いている時、一緒に涙を流して

 あの子供たちが再会する時は 昔の名残りは残っているかしら
 7月のスーパーハイウェイの途中で さよならの涙が流れる

 あなたが望むもの全てが欲しい 私たちに必要なものは全部揃ってるわ
 一度失敗したって 諦めてはいけないと、分かってる意気地なしなの

 あなたが訪れた場所へ連れていって 私だけに囁いてほしい
 あなたが出逢ってきた人全員に逢わせて 私の姿を思い浮かべて

 また私たちは一緒になった それは全く意味のないことなの?
 誰かが書いてた記事みたいに… そして目的は切り替わる

 あなたが望むもの全てが欲しい 私たちに必要なものは全部揃ってるわ
 何をしてもしくじってばかりだけど 諦めては絶対に成功なんて出来ない

 何度負けたってかまわない
 ただゲームで負けるなんてどうってことないわ
 愛の名において 何度でも挑戦して、絶対に諦めたりしない

 裏切られた恋人達のように泣きましょう 終わらせてまた始めるの
 自分たち自身を追いつめて ゲームをやっても勝てたためしがない
 おおむね幸せだと思える時もある 今の私は自由だわ
 これから、足りない勝利を手に入れるのよ 期待はふくらむ

 あなたが望むもの全てが欲しい 私たちに必要なものは全部揃ってるわ
 今まで何をしてもしくじってばかり 愛というゲームにも敗れてきた
 何度負けたってかまわない ただゲームに敗れたってだけ
 愛の名において 何度でも挑戦して、絶対に諦めたりしない…』
493!omikuji:2008/08/01(金) 06:55:27
!omikuji
494バーナード・サムナー:2008/08/05(火) 02:12:56

「まあ……確かに僕らってのはそういう極限的な悲劇を新しい再出発にしてしまう、
 っていう不思議な宿命を背負ってると言えるのかもね。

 実際イアンの他界後、ニュー・オーダーっていう全く新しいバンドとして再出発
 した時も、初期の困惑/ショック/パニック期を乗り越えた後は、むしろかえって
 今後の自分達の未来を築いていくことに対し新しい闘志が湧いてきたくらいだし」
495ピーター・フック:2008/08/05(火) 02:15:49

「必ずしも世界で最良のカルマとは呼ペない種類のものなんだろうけどさ。

 でも昔からファクトリーっていうレーベルに関わる人脈サークルの中には何故か
 そういう悲劇や不運に取りつかれる人間が多いんだよなあ。
 マーティン・ハネットの例を出すまでもなく、ね。

 やっぱト二ーみたいな疫病神が社長におさまってたってのが一番良くなかった
 のかもしれんな。
 昔からあの男が触れるものにはそれが人間であろうとレコード・レーベルであろうと
 クラブやバーであろうと全てどういうわけか悪いほうへ悪いほうへと進んでいく
 傾向にあるんだよ」
496バーナード・サムナー:2008/08/05(火) 02:17:07

「これもすべて彼(トニー)のせいだと言いたいわけ?」
497ピーター・フック:2008/08/05(火) 02:17:51

「そうとしか思えないんだ、俺は」
498トニー・ウィルソン:2008/08/05(火) 02:26:58

「例えば、『ハムレット』は最高峰の文学だが人が死にまくるが暗いとは思わない
 オフィーリアは小川でぶっ倒れて死ぬんだっけ?

 でも暗くはない、言葉と強烈な感情があるからだ。」
499バーナード・サムナー:2008/08/08(金) 01:42:47

「身内に不幸があるっていうのはとてもひどいことだ。
 でも、時間は過ぎるものだよね。それは循環することの一部なんだ。
 そんなに傷つくことじゃない。

 俺にとっては、過去は夢のようなものだよ。

 だけど現在は、俺はそれがリアルだってことを知ってる。
 現在のほうがもっとエキサイティングなのさ」
500ピーター・フック:2008/08/08(金) 01:46:32

「バーナードがジョー・ワイリー(ラジオ1の番組)で先週だかに話してたんだけど……
 まあ、ぶったまげたね。 『今後は4人で一緒に曲を書いていきたい」ってさ。

 いや、もう、俺は狂喜乱舞よ。共作が実現したら俺は世界一の幸せもんだ。
 まったくさあ、お前が10年も阻止してきたんだろうがっての!!
 バーナードは俺たちと曲を作りたくなかったんだ。

 それが今回生まれ変わったろ?めでたいこった。
 いや、ケチつけてんじゃない。あいつの人生なんだ、やりたいようにやる権利がある。
 それが自由ってもんだろ。

 でも気が変わったって言うんならそりゃ結構なことだよ。
 この一大変化が報われて嬉しいよ。 本当に嬉しい」
501ピーター・フック:2008/08/08(金) 01:51:56

「最初は俺たちとしても数回のライヴ・ツアーをやってそれでおしまいにしよう、って程度
 だったんだ。 少なくともあのリハーサル室に集まった時は誰もこんな風にして4人で
 また新作を作り始める、なんて夢にも思っちゃいなかった筈だよ。

 だから全てはあの98年の復活ツアーがどんな風に進むか?ってところにかかってた
 っていうか……俺たち自身にとっては『このツアー中にまた以前みたく険悪な雰囲気に
 なったら……』ってのが一番怖かったんだ。

 『もうあんな思いだけは金輪際したくない!』って心境だったからさ。でも実際ツアーに
 入ってみたらラッキーにもそんな雰囲気にはとうとう一度たりともならなかった。
 ま、お互いあの頃よりは年も食って人間としてカドが取れてきたのかもしれないけどね」
502バーナード・サムナー:2008/08/08(金) 01:56:58

「俺達の場合あの時期に一定の冷却期間を置く決断を下したのが一番効を奏したと
 思うんだ。

 自分達が実際に巻き込まれてる人間関係のもつれってのは、一旦そこから距離を
 置いて第3者の視点から見る努力でもしてみないと、何が元凶なのかなかなか
 解んないものだし………

 事実あの冷却期間を過ぎてまた4人で集まってみた時解ったのは、誰一人として
 個人的な恨みなんか抱えてなかったってことでさ。
 あの頃 『お互いの顔なんか二度と見たくない!!』 とまで感じてたあの異様な憎悪
 ってのは、あくまでもあの時期の状況からくるストレスから発したものだったって
 ことにも気づいて……。
 
 で、その難関さえ越えられれば、またみんなで何かをクリエイトしてみたい、
 一緒に音楽を作ってみたい、って気持ちが全員の中に芽生え始めてた、っていう」
503ピーター・フック:2008/08/08(金) 01:59:18

「奇妙なことに、自分の空間を持って、そしてお互いに距離を置いてみると、
 何が好きだったのか、何が嫌いだったのかということに気がつくんだよね。

 この距離を置くということはとても重要だったと思う。
 俺たちはみんな離れて、それぞれのソロ・プロジェクトで成功して、それらは
 ニュー・オーダーから解放された上で俺達の寄りかかれる土台を作ってくれたよね。

 俺は一番外に出て行くのに躊躇していたんじゃないかな。
 でもそれをやることによって様々な事を学んだし、大切な事だったと思うよ。
 欠かせない部分だったと思う」
504ピーター・フック:2008/08/08(金) 02:01:24

「個人的に俺が今、最もみんなに言いたいのは、パンクやろうぜってことなんだ。

 あんな風にスタジオに全員が集まって、ただひたすら演奏することのみに熱中する
 っていうか、ああいう親密な体験をまたみんなで共有してみたいんだよ」
505バーナード・サムナー:2008/08/08(金) 02:09:05

「う、うん、その辺は俺も同感だな。

 今度はコンピューター重視だったこれまでみたいな感じじゃなくって、もっと
 オーガニックなビート、たとえばジョイ・ディヴィジョンが持ってたような生楽器と生演奏
 のセッションのみから生まれるあの独特なビート感を前面に出したレコードというか」
506ピーター・フック:2008/08/08(金) 02:10:35

「そうか! 
 つまりはもっとメンバー全員での共同作業を強調した作風にしようってことだな、
 そうなんだなバーニー?

 『リパブリック』ん時みたいにお前が一人でスタジオに篭って作るってんじゃなく、
 俺達も参加すんだよな?」
507バーナード・サムナー:2008/08/08(金) 02:11:32


「……またそのことを蒸し返すのかよ……」
508スティーヴン・モリス :2008/08/08(金) 02:13:49

「……フッキー、また俺たちの言いたいことを代弁してくれてありがとう……」
509伝説の名無しさん:2008/08/08(金) 19:09:26
もうこのコントは金輪際みれないの?フッキー!
510ピーター・フック:2008/08/10(日) 23:54:05

「(最近の音楽シーンについては…)あんまり興味ねえなあ。
 この間も(バーニーと)二人で話してたんだけど、聴く気にならないんだよ。
 耳穴以上には入ってこない。

 でも俺だって2年くらい前だったか、音楽聴こうと努力したことあんだぜ。
 『久しぶりにレコードでも買ってみるかね』って」
511バーナード・サムナー:2008/08/10(日) 23:54:47

「くっくっく(笑)」
512ピーター・フック:2008/08/10(日) 23:55:37

「NME買って、今、何が流行ってんのかチェックしてよ(笑)。

 パルプを買ったな、まっとうなのをやってそうだったから。
 スペースも買ったし ――― 」
513バーナード・サムナー:2008/08/10(日) 23:56:11

「スペースは俺もいいと思った」
514ピーター・フック:2008/08/10(日) 23:58:32

「キャストは買ったけど気に入らなかった。

 ま、とにかく、レコード屋行って適当に買い漁ってさ、片っ端から聴いてったんだ。
 そうするとだな、しばらくするとどれを聴いてても、何か昔聴いたもんを思い出し
 ちゃうわけ。

 歳のせいかね?
 パルプはキンクスみたいだし(笑)」
515バーナード・サムナー:2008/08/10(日) 23:59:12

「(笑)キンクスに似てんのはブラーじゃないの?」
516ピーター・フック:2008/08/11(月) 00:05:41

「ブラーも時々、似てるけど、パルプも似てんだよ。
 とにかく昔聴いたもんばっか思い出すわけ。
 スペースもバンズ&ドッグっぽいとこあるし、ベイビーバードも何かに似てたしよ。

 要は、歳くってる分、音楽の蓄積が多いから、仕方ないのかね?
 結局、あれだよ、音楽ってサイクルで動いてるからさ。

 とはいえ、一応、今言ったようなのは気に入ったんだよ。
 だから、今の音楽には少しは、ついてってるわけ。

 ま、少なくとも、俺は努力しないと駄目みたいだ」
517バーナード・サムナー:2008/08/11(月) 00:07:13

「最近のバンドはダメだな。 歌詞が聴き取れない」

518ピーター・フック:2008/08/11(月) 00:07:52

(爆笑)
519バーナード・サムナー:2008/08/11(月) 00:09:34

「いいところもある。 甘くて軽い。

 俺のいいところも言ってくれ!(笑)」
520マーティン・プライス:2008/08/14(木) 20:56:36

「バーナードがベストなシンガーじゃないってことはみんな知ってるさ。
 でも彼はユニークだし、自分自身のスタイルを身につけてるよ」
521エド・シモンズ:2008/08/14(木) 20:59:47

「(一緒に仕事をしたゲスト・ヴォーカリストは…)みんな、面白い連中ばっかりだったし、
 すごくいい仕事をしてくれたよね。

 でも、やっぱりバーナード・サムナーと一緒に仕事をした経験が、一番思い出深いかな」

「『アウト・オブ・コントロール』の製作には、何だか本当に(苦笑)熱心に関わってくれた
 からね。
 ギターもたくさん弾いてくれて、スタジオを出たり入ったり」
522トム・ローランズ:2008/08/14(木) 21:00:31

「何週間もみかけたよ(笑)」
523エド・シモンズ:2008/08/14(木) 21:02:13

「うん、少なくとも3週間はいたね。
 その間、ずっと、ギターを弾いてるんだ(笑)。

 本当にエキセントリックで、面白い人物だったよ。
 そもそも、彼はニュー・オーダー時代から、ずっと僕ら2人のヒーローだった男だから。
 その彼と、3週間も一緒にいたってだけで、素晴らしい思い出さ」
524トム・ローランズ:2008/08/14(木) 21:04:26

「バーナードにカセットを送ったときは2人ともむちゃくちゃ興奮したけど同時に心配でもあった。

 この曲は気に入ってたんだけど、行き詰まっちゃって。
 外部の力で方向を変えなきゃと思った。そこでバーナードのことが浮かんだわけ。
 彼が僕達の曲でやってくれた超人的な仕事ぶりには驚愕したよ」
525バーナード・サムナー:2008/08/14(木) 21:10:20

「凄い洗練されたイントロのカセットを送ってきてくれてね。
 いつまでもぐるぐる巡回しているただ一つのコードなんだけど(笑)。
 まだまだ推敲前の基本的な部分しか入ってないのはわかってるんだけど、
 どうやって声を乗せていいのかわからなかった。

 いつもは複数のコードが展開していくのに合わせて歌っているもんだから、
 あれほどモノトーンなグルーヴにどうやって歌っていいのかわからなくて、
 グルーヴとリズムだけのベーシックなチューンは大好きなんだけど、ヴォーカルの乗せ方
 がわからないというジレンマに陥らないよう、自分の音楽を作るときはまるでペストのように
 避けてるんだ。

 シンガーにとっての試練だよ。身動きのとれる空間が狭いって感じ。
 でも時には新たな規律っていうか、挑戦していくことが必要なんだよね。

 それで歌を乗っけるために彼らには黙ってあちこちにギターのコードを足しまくったんだ。
 ちょっと安直なやり方だったかもしれないけど、少なくともいつも通りやれると思ったから。
 なのに奴らときたらそのギターの部分を全部外しやがった(笑)。

 いや、冗談抜きで彼らは正しかったよ。
 曲の持ってた可能性を俺のやり方で潰すつもりはなかったし。
 こういうことがあるからコラボレーションって大好きなんだ」
526エド・シモンズ:2008/08/14(木) 21:21:32

「この曲のレコーディングなんだけど自分達以外の人間にあんなに長くスタジオに
 いてもらったのは初めてだった。
 それまでにもノエル・ギャラガ―、ベス・オートン、ティム・バージェスを含むシャーラタンズ
 のメンバーにきてもらったことはあったけど手みじかに終わってたし。

 とりあえずきてくれて、歌って、特に影響を残すことなく帰っていっちゃったって感じだった。
 でもバーナードは全力を注いでくれたし、曲をひねり回してくれた。
 自分達の世界にあれほど割り込まれても安心してなんでも了解できた。信用できたしね」

「バーナードが歌詞を初めて聴かせてくれた時、特に『 we're running out of time, We are
  out of control』(時間がどんどんなくなってきている、もうどうにもコントロールできない)
 の部分を聴いた時、この歌詞が曲に与える力と凶暴性をたちまちのうちに感じることができた。

 先週僕達がDJをやったクラブでこの曲をかけたらみんな文字通りコントロールを失っちゃって。
 バーナードの歌詞が非常にダイレクトなおかげだと思うけど、凄くワイルドな曲だよね」
527エド・シモンズ:2008/08/14(木) 21:23:15

「このアルバムを出してからとういうもの、ファットボーイ・スリムを含め会うDJことごとくに
 『バーニー・サムナーと一緒にレコーディングできるなんて、なんてラッキーなんだ』と
 言われる。

 奴らにとってアルバムの他の曲なんてどうでもいいんだ。
 みんなこの曲、バーナードとの共演の話しかしないんだよ」
528トム・ローランズ:2008/08/14(木) 21:25:09

「一晩中ぶっ通しでレコ−ディングしておいてだよ、バーナードってば朝の7時になってもまだ
 スタジオにいるんだ。
 『じゃあギターの最終テイク、いってみよー』なんて言って。

 スタジオでは僕より熱中屋かも。
 彼ほどマニアックで全力を尽くす人と一緒に仕事をするのはエキサイティングな経験だった。
 何百万枚とレコードを売っても、まだまだ燃えてるっていう」
529バーナード・サムナー:2008/08/14(木) 21:32:22

「俺は今年で43歳だけど、年齢なんて細部のことにすぎない。
 戸籍の内容に合わせて自分を決めてるわけじゃないから。
 だから15歳年下のケミカルの二人とも気が合うんだと思うよ。

 体の創造に関する繊維は歳食って皺が寄るわけじゃないから。
 俺は20年前と同じであい変らず小うるさいし。

 俺が曲に向かう態度ってのはとっ組みあいの喧嘩みたいなもの。
 打ちのめしてしまうまでやりたいんだ。
 もし、200の違った音がすでにプログラミングされているシンセを買ったとしたら、
 作曲中の曲に一つ一つ全部試してみると思うよ。

 こんな具合だから1枚のレコードを出すのに何年もかかっちゃうんだ」

『レオナルド・ディカプリオの話題の新作映画「ザ・ビーチ」のパンフレットを開き眺めていたら、
 「ニュー・オーダーの6年ぶりの新曲」という文字が目にとまった。

 結局、「ブルータル」というその新曲が映画のどのシーンで使われたのか判らずじまい
 のまま試写室を後にしたのだが、エンディング・クレジットで、プロデュースにはロロが
 参加していることだけは確認できた。

 ロロといえばペット・ショップ・ボーイズのニュー・アルバムでも活躍が注目された人物だが、
 ひょっとすると1993年のアルバム「リパブリック」以来の、ファン待望の再結成第1弾となる
 ニュー・オーダーのニュー・アルバムにも参加しているのであろうか?……』

『ロック・ファンにとって、本サントラの一番の関心といえるのは、このニュー・オーダーの
 「新曲」ではないだろうか。

 93年の「リパブリック」以来、ほとんど解散状態にあった彼らは98年、突然のライヴ復帰
 で周囲を驚かせたわけだが、実際、昨今の先鋭的とされるミュージック・イノヴェイションが、
 彼らニュー・オーダーの発見に負うことは疑いようがない。

 アンダーワールドやケミカル・ブラザースがダンス文体の基礎理念を学んだのは彼ら
 だったのだし、一方、ロック・シーンにおいても、90年代のアメリカン・オルタナティヴの
 源流にニュー・オーダー(そして彼らの前身バンドといえるジョイ・ディヴィジョン)の名を
 見つけることは難しくない。

 イギリスにおいても、先のプライマル・スクリームの新作に、中心人物である
 バーナード・サムナーは参加している……』

『……ライヴ復帰後、すぐさま新作にとりかかる予定だったバンドは、旧来からの
 マネジャーの死によってふたたび無期活動延期という事態に陥っていたのだが、
 さきごろ、すでにバンドはマンチェスターに集結、本格的なアルバム制作に
 入っていることが確認されている。
 
 (しかも、そこにはケミカル・ブラザース参加という噂とともに、
 「今度はエレクトロ・ミュージックではなく、もっと生の楽器を使ったものになるだろう」
 というメンバー自身の発言も漏れ伝わっている)。

 事実、ここで聴ける新曲は、特有のメランコリアは保ちつつも、よりダイレクトな
 バンド・サウンドを志向していて、テクノ/ダンス革命を先導した彼らの新しい局面を
 暗示するものとなっている』
533ピーター・フック:2008/08/22(金) 01:04:49

「一緒に演奏してみたら、つまり活動休止してから、また集まってやってみたら
 楽しかったんだよ」

「ビジネスのごたごたがなくなってみたら、バンドの核の部分はちゃんと残ってたわけ。
 バンドを始めた頃に大切にしていたものはそこにあった。
 で、純粋に楽しかったんだよ」

「よかったよ。
 これでまた世界が回りだしたというかさ、またおもしろくなってくるのがわかって、
 今はワクワクしてるわけ」
534バーナード・サムナー:2008/08/22(金) 01:10:53

「そう、お互いにまた一緒にやる喜び ――― それなら確かにあったね。
 うん、俺たちはお互いに一緒にいるのを楽しんでいる。以前よりずっと。

 というのも、俺たちがこれほど長い間、離れていた理由は二つある。
 一つはビジネスの問題。ビジネスが最悪で、どうしようもない状態だった。
 そう、ファクトリー・レコードが駄目になり、それにハシエンダ!
 あれは悲惨だった。

 それにグループとしての俺たちの関係も良くなかったし。
 でも、今あるフィーリングは、本当にいい。
 そう、まさに時間というのは、本当にいろんなものを癒してくれるんだよ。

 何年もかけて、俺たちが見出したのは……
 だんだんと、またお互いに好きになっていったんだ。
 悪いこと、悪い時期は全部忘れて」

『……1993年以降、レコーディングを停止していたニュー・オーダーだが、演奏活動は
 まったく皆無ではなかったらしく、1998年の暮れも押しせまった頃にマンチェスターで
 コンサートを開いたことなどが報告されている。

 しかしメンバー各自の活動の方がメインだったのは事実で、元スミスのジョニー・マーと
 エレクトロニックを組んでいるサムナーは、ごく最近ケミカル・ブラザーズのアルバムに
 参加した。

 フックはリヴェンジというグループを率い、モリスとギルバートのカップルは
 ジ・アザー・トゥーを結成していたことも知られている。

 かつて「トレインスポッティング」でもニュー・オーダーの曲を取り上げている
 ダニー・ボイル監督の新作「ザ・ビーチ」の新曲を皮切りに、
 彼ら4人の新たな旅がいま始まる……』
536ピーター・フック:2008/08/22(金) 01:23:02

「活動休止っていうのは、自分はニュー・オーダーの何を愛していたのかを、
 落ち着いて考え直す絶好のチャンスでもあったと思うね。

 結局、自分の好きな連中と一緒に演奏する時の化学反応なんだよな。
 ビジネスの方の問題は愛してるとは言い難いしさ。
 考えるだけで頭が痛くなってたんだから。

 だから休んで本当にカタリシス?カタリ……えーと何だったっけ?」
537バーナード・サムナー:2008/08/22(金) 01:23:51

「カタルシス」

538ピーター・フック:2008/08/22(金) 01:26:22

「そうか。
 とにかく、こうすっきりした、いい気分になれたんだよ。

 俺の個人的な感想だけど、
 ニュー・オーダーっていうバンドをまた愛せるようになれたんだよな。

 音楽にしても、一緒に演奏することにしても……
 いろんな意味で頭からモヤモヤが晴れスッキリした感じだ。

 俺にとっちゃ、ニュー・オーダーの何が好きって
 バーニーのギターに合わせてベースをビシビシ鳴らすことなんだから」
539『ザ・ビーチ』:2008/08/22(金) 01:29:05
(映画『ザ・ビーチ』でのリチャードのセリフ)

『島を出た僕らは罪悪感を背負いながら
 それぞれが以前、家と呼んでいたところに帰っていった
 そして以前送っていた生活を取り戻した

 もちろん自分の罪を忘れられるわけがない
 でも順応し、前に進むしかない

 僕はというと、実はまだ楽園を信じている
 でも、捜し出せるような場所じゃないということを
 今は知っている

 それは場所じゃなくて人生において
 自分が何かの一部なのだと感じた瞬間なのだ
 その瞬間を持てたとしたら

 それは永遠に続く…』
540『ブルータル』:2008/08/22(金) 01:30:51

『時々、君が僕の一部みたいに感じるんだ
 現実にはそうじゃなくても
 僕の望み通りになればどんなにいいだろう
 君がここにはいられないというのなら
 それでも僕は構わない
 君は僕の空っぽの手の中のおがくず
 君の決心がつかなくても 僕は絶対に裏切らない
 心を開いて 僕は君のためにここにいる

 優しい音色に気付いたなら
 愛が行き詰っても うまくいくから
 君を苦しめるものを乗り越えられなくても
 心配しないで うまくいくから 

 僕は空っぽの世界に住む、薄っぺらな人間
 命じられるまま踏み慣らされた道を行く
 あの音が頭の中をぐるぐるまわっている
 階段を転げ落ちる酔っ払いみたいな
 今では、はるか昔の夢のよう
 僕等の最高の愛にとって
 間違った暮らしを送っていたことも
 あの音が頭の中をぐるぐるまわっている
 階段を転げ落ちる酔っ払いみたいな

 優しい音色に気付いたなら
 愛が行き詰っても うまくいくから
 たとえ君を苦しめるものを乗り越えられなくても
 心配しないで うまくいくから…』
541バーナード・サムナー:2008/09/01(月) 01:39:28

「何と言ってもこのメンツで共作するのは5年振りだからさ。

 やっぱりすごくナーヴァスな気分だよね、この曲(『ブルータル』)に関しては。
 だからこそ、これはあえてシングルリリースしなかったわけで」
542バーナード・サムナー:2008/09/01(月) 01:43:29

「プロデューサーのスティーヴ・オズボーンは知ってるよね?

 スティーヴ・オズボーンはハッピー・マンデーズとの仕事で知られている。
 あと、ポール・オークンフォールドと共同プロデュースもしてるんだ。」

「で、スティーヴ・オズボーンは、スウェードのこの前のアルバムと、
 プラシーボのこの前のアルバムを手掛けていて、
 その2枚は俺がとてもいいと思ったアルバムだった。

 それが(今回のアルバムに)彼を起用した最大の理由なんだ」
543ピーター・フック:2008/09/01(月) 01:45:30

「純粋にプロデューサーとしての彼の仕事ぶりが以前から気に入ってたんだ。

 だからこそ映画『ザ・ビーチ』のサントラ曲『ブルータル』をレコーディングした際も
 彼に声を掛けたわけで」
544バーナード・サムナー:2008/09/01(月) 01:50:36

「(今までの)他のアルバムではサンプラーやシンセサイザーを含めて
 キーボードを使って曲を書くことが多かったけど、この方法だとみんなで曲作りが
 できなくなるんだよ。
 ギターの方がみんなと一緒に曲を作っていけるんだ。

 それに、昔はテクノロジーを取り入れて曲作りをスタートさせることが多かったのに、
 今回のアルバムに関しては曲ができるまで待ってからテクノロジーを曲の上に
 かぶせていくって形になった。

 ピーター・ガブリエルのリアルワールド・スタジオでレコーディングしたんだけど、
 そこに入る前に曲は全部書き終わってたよ」
545バーナード・サムナー:2008/09/01(月) 01:55:03

「そこで、俺達はスティーヴとスタジオに入って、まず曲を聴いたんだ。
 俺達は今回、スタジオ入りするまでに曲を完成させていたからね。

 すると彼は『よし、任せてくれ』と言って、出来ていた曲を全部持っていって、
 脱構築したんだよ。
 で、その結果、
 時にはドラムのビートとヴォーカルしか残ってないこともあった(笑)。

 すると彼が『じゃあ、これにギターを重ねてくれないか?』と言うんだ。
 こっちが『もうそれは弾いただろ?』と言っても、
 『いやいや、これはもう一回やり直さなきゃ』と言われて(笑)。

 そう、『じゃあ、これに合わせてプレイしていってくれ』と言われて、
 3時間延々プレイしたり。そのトラックにあわせてね。

 参ったよ(笑)」
546バーナード・サムナー:2008/09/05(金) 01:30:48

「今回初めて本格的に仕事をしてみてつくづく解ったんだけど、(スティーヴ・オズボーンは)
 徹底して生演奏志向の人物なんだよな。

 今作の場合、原曲群はもうスタジオ入りした時点で書き上がってたから、即デモ・テープを
 聴かせたんだけど開口一番『駄目だ!駄目だ!まだ機械に頼りすぎてる』ってんで、
 その日は全曲のヴァージョンがアウト。

 『こういう原曲群は各メンバーがもっと率先して生演奏しないと本来のニュアンスが
 死んでしまうから、明日から全員それぞれの楽器を持ってくるように。
 みんなに満足いくまで弾きまくってもらうつもりだからね』
 ってことで翌日からまるで楽器を習い始めたティーンエイジャーみたくスパルタ教育の
 ジャム・セッションを延々と繰り返す羽目になってしまったんだ。

 4人ともあんなに毎日必死で楽器を弾きまくったのはこのバンド始まって以来のことでさ。
 おかげでかつてないほどニュー・オーダーの生音が反映された作風になったと
 言えるんじゃないかな」
547スティーヴン・モリス :2008/09/05(金) 01:32:23

「実際、あの人の前ではちょっとでもコンピューターを触ろうとしただけで
 怖い顔してにらまれちゃうもんね」
548ピーター・フック:2008/09/05(金) 01:33:57

「うん、仕事中のあの人はこの俺でさえ時々ビビッちまうくらい厳しいもんな」
549バーナード・サムナー:2008/09/05(金) 01:35:13

「個人的には正直言ってちょっと厳しすぎるんじゃないか?って気もしたんだけど」
550ピーター・フック:2008/09/05(金) 01:37:40

「自分以上にコントロール・フリークな人間が居たんで内心口惜しかったんだろう?」

「(生音とテクノロジーの)バランスに関してはスティーヴ・オズボーンの貢献によるところが
 大きいと思う。

 だってスタジオ入りした時点ではこれまでのニュー・オーダー的な基本的にはテクノロジー
 で音を処理する手法になる予定だったんだからさ」
551バーナード・サムナー:2008/09/05(金) 01:48:35

「っていうか、俺個人としては初期ニュー・オーダーの作品を手掛けてくれた
 マーティン・ハネットを連想させる部分がすごく多い人だな、って思ったんだけど。

 どちらも生音を録る際のスタジオ・テクに関してはすごく実験的な手法を多く使う
 という意味で共通してたし」
552バーナード・サムナー:2008/09/05(金) 01:52:09

「『リパブリック』と変わらないサウンドのアルバムを作るのだけは避けたかった。
 それだけはやめようって思ったんだ。新しい感覚で作っていきたかった。
 とにかく新しい場所へと向かっていくサウンドが欲しかったんだよ。

 だから、レコーディングの時は本物の楽器を随分弾いてる。
 本物じゃない楽器って言い方は嫌なんだけど、ギターもたくさん入ってるし。

 もう何度も曲を聴きまくっているから、
 今さら、『この曲どう?いいでしょ』なんて感じにもなれないんだけど……

 たくさん聴いてると最初の衝撃みたいなものがなくなっちゃうからさ。
 でも、俺は楽しんでこのアルバムを作ったからいい思い出ばかりだよ。

 プロデューサーのスティーヴ・オズボーンは俺たちから燃えたぎる情熱とか
 精神とかいろんなものを引き出してくれたから、彼の貢献度もとても大きい。

 自分達の持ち味を最大限活かせたと思うし、みんなで素晴らしい時間を
 共有できたっていう証がサウンドの中にも取り込まれてると思うよ」
553ピーター・フック:2008/09/14(日) 02:14:03

「ニュー・オーダーっていうのはさ、過去のいろんなゴタゴタを清算して、メンバーひとりひとりが
 自由を手にして好き勝手なことを始めてね。
 それで今こうやってもう一回ニュー・オーダーとして集まって、新しく子作りを始めるっていう
 そういう状態なわけよ(笑)。

 だから最初、そもそも一番初めはどうやったんだっけって思い出そうとしたらさ、
 ジョイ・ディヴィジョンと初期ニュー・オーダーの頃はただひたすらロックしてただけだったな、と。
 当時は俺たち全員結婚してなくて、自由に好き勝手やってたし、なにより若かったからね。

 で、ニュー・オーダーとしてこれだけ長い間活動を休止してみたら、
 当時の気持ちに戻れたんだよね。
 つまりバーナードとスティーヴンと俺の三人がすごく高いところで化学反応を起こして、
 火花が散ってるっていうさ。

 いろんな意味で、また一からスタートだって気持ちになれて、
 そうやって新鮮な気持ちになれたせいでこれまで俺たちがやってきたことをもう一回見直せて、
 そうしたら腹の底で炎が燃え出した、わかる(笑)?。

 要は、全員ロックしたくなっちゃったんだよ」
554ピーター・フック:2008/09/14(日) 02:17:30

「昔の彼女の写真を後になって見直すっていうのに近いな。 

 何だ、この娘もそう悪くなかったじゃないか、一緒に住んでいるときは地獄かと思ったけど
 っていう(笑)。
 時間が経ってみたら楽しかったことしか思い出さない。

 ニュー・オーダーでも楽しかったことを思い出してさ。
 で、こうやって集まってみて膿みたいなもんは全部消えて。
 今は全員、前よりずっと賢くなったし、ファクトリーやハシエンダの残骸のなかを生き抜いて。

 要するに色んなゴタゴタから解放されて、音楽だけ作ってればいいっていう状態になってね。
 もう、マジで解放されたよ。
 最高の音楽だけ作ることに専念できるんだからさ。

 それは(今回の)アルバムを聴けば分かると思うよ。
 怒り、若さ、何か言うべきことあるってことが伝わると思う」
555バーナード・サムナー:2008/09/14(日) 02:19:41

「俺たちは、このアルバムが非常に動的(kinetic)だと感じてたんだ。
 エネルギーに溢れていて、そのエネルギーが俺たちを束ねている。

 そう、ある日、二日酔いで目が覚めたんだよ。するとこのタイトルが頭の中にあった。
 その時『これがアルバムだ!“ ゲット・レディー ”がお前たちのアルバムのタイトルなんだ』
 と言われた気がして。
 で、俺たちみんなそれが気に入った。

 というのも、これまでを振り返ると、タイトルがどれも一語のタイトルだっただろう?
 だから、今回は一語のタイトルをやめて、もうちょっと動的なものにしたかったんだよ」
556バーナード・サムナー:2008/09/14(日) 02:22:17

「俺たちがまた一緒にやり始めたのは本当にいいことだと思う。

 ストーリーにいいエンディングが付けられた。
 物語というのはいい終わり方も、悪い終わり方も出来るから」


「勿論、今回これが最後ではないけれど、少なくとも、
 俺たちは、ここで終わっても悪いエンディングにはならないからね。

 もし、俺たちがまた一緒にならなかったら、それが“ 本当 ”に最後になってただろう。
 まさにそれがエンディングに、悲しい結末になってたんだ。

 ビートルズみたいなね」
557『クリスタル』:2008/09/14(日) 02:28:07
『僕らは結晶のようなもの 簡単にバラバラになってしまう
 僕は哀れな男 もし君が去ってしまったら
 僕は盛大な拍手を浴びて 記憶から消えていく
 あれは夏のことだった 季節は秋になる

 どう言えばいいのか分からない
 どうせ君は気にも掛けない
 僕は平常心を失う 自分が裏切った女の子のせいで
 目の前に現れた愛は 蜂蜜のように甘く
 金で手に入れる事は出来ない 
 君はもうひとりじゃないんだ
 君は僕の心の奥深くまで衝撃を与える
 君は僕の心の奥深くまで衝撃を与える

 僕らは結晶のようなもの 簡単なことじゃない
 君の愛とうまくやっていくのは
 君は僕の心を満たしてくれた
 どんな男だって、どんな女だって
 誰かを必要としているんだ
 だから、もっともっと愛が欲しい
 もっともっと…もっともっと…

 どう言えばいいのか分からない
 どうせ君は気にも掛けない
 僕は平常心を失う 自分が裏切った女の子のせいで
 目の前に現れた愛は 蜂蜜のように甘く
 金で手に入れる事は出来ない 
 君はもうひとりじゃない
 君は僕の心の奥深くまで衝撃を与える
 君は僕の心の奥深くまで衝撃を与える
 もっともっと愛が欲しい
 もっともっと…もっともっと…』
558伝説の名無しさん:2008/09/15(月) 21:45:21
なのになんで・・・・・・(; ;)
559ブランドン・フラワーズ:2008/09/19(金) 01:27:16

「(お気に入りのニュー・オーダー・ナンバーは…)

 『クリスタル』 ――― 僕らのバンド名は、あの曲のヴィデオから来てるんだ。
 ニュー・オーダーは僕らのキャリアの中で、すごく大きな位置を占めてきたってわけ」

「何より重要な存在だと言っていいくらいさ。

 自分で初めて買ったものの一つが 『サブスタンス』 で、僕の人生の指針にまで
 なってくれたんだ」
560ケレ・オケレケ:2008/09/19(金) 01:29:18

「『クリスタル』を聴いた時は惚れ惚れしたね。本物のエネルギーを感じる曲なんだ」

「連中の作品のファンなんだ。
 ラッセルと俺が出会ったのも、レディング・フェスティバルのニュー・オーダーの
 ショウを観た後だったしね。

 ニュー・オーダーの存在が今改めて認識されてるのは、本当に素晴らしいことだと思う。
 それに値するバンドだからね」
561バーナード・サムナー :2008/09/19(金) 01:34:48

「あの言葉(“ クリスタル ”)はただ、あの曲の歌詞から出てきたんだ。

 『僕は結晶化させるんだろうか、それとも簡単に壊すんだろうか』っていう。
 それから『君が去ったら、僕は惨めな男になる』。
 ただそこから、“ クリスタル ”という言葉が出てきた。

 クリスタルというのは、カットグラスみたいなものなんだ。
 (と、テーブルの上のコップを手にする)
 だから、あれは『人間の感情はガラスのようなものだ』といっている。
 実に……簡単に壊れるんだ。そういう意味。

 透明に明晰にするような感じ……。
 いや、そうじゃないな。もっと壊れやすい感じ」
562ピーター・フック :2008/09/19(金) 01:37:30

「(『 クリスタル 』は…)75%くらいハウスだった。
 でも、プロデューサーのスティーヴ・オズボーンがアレンジを変えちゃったんだな」
563バーナード・サムナー :2008/09/19(金) 01:41:21

「確かにハウスっぽい感じだったけど、最初スティーヴはさらにダンス・ミュージックっぽく
 しようとしたんだ。
 それもハウスじゃなくてもっと下世話な感じのね。

 でも、俺たちとしてはこれを1曲目にすることを決めていて、この曲次第でアルバムの印象
 が決まってしまうことが分かっていたから、とにかく何か違うアレンジにしたかったんだ。

 で、『じゃあ、ギターでも持ってきたら?』って話になって。
 そこからアルバムの方向性が固まっていったんだよ」

「ヴィジョンなんてものはなかった。
 音楽のことを言葉にして話すなんてことは嫌だったから、とにかく言葉にせずに音づくりから
 始まったんだ」
564バーナード・サムナー :2008/09/19(金) 01:46:14

「『 テクニーク 』の頃までは、俺たちもよくクラブに踊りに行ってたものだけど
 馴染みのハシエンダも潰れちゃったし、最近は夜遊びもとんと御無沙汰でね。

 となると、前みたいに最新型ダンス・ミュージックの専門家みたいな面して
 作品作りすることなんてできないじゃないか。
 やったとしてもきっと借り物っぽくなってしまうだろうし。

 さっきも話したけど、今回も一応最初はハウスっぽいアレンジで試してみたんだよ。
 でも『なんか古臭いんじゃない?』ってことになってやめちゃったからね」

「最近のダンス・ミュージックやハウスって細分化され過ぎていて、
 俺たち自身よくわからなくなってしまったというのが本音なんだ」
565ピーター・フック :2008/09/19(金) 01:54:14

「あと、サンプリングやループを使うと、俺たちが実際に楽器を演奏したり歌ったりする部分が
 すごく少なくなっちまうだろ。
 みんなで均等に力を出し合って顔を合わせて作業する事が、今の俺たちには最も必要
 だったから、そのためにもコンピューターと一対一の作業は避けたかったんだな。

 でも、やっぱりライヴではみんながノれるような音楽ではありたい。
 だから、さっき君は『ニュー・オーダーは基本的にダンス・ミュージック』だって言ったけど、
 マジな話、それには賛成だな。

 ただ、ニュー・オーダーはダンス・ミュージックではあっても、クラブ・ミュージックではない
 ってことだね。
 ハウスばかりがかかるクラブで今の俺たちの曲はきっとかからないだろうけど、
 そこに踊りたい人がいれば家の中でもきっと踊れる。

 それがニュー・オーダーさ」
566バーナード・サムナー :2008/09/19(金) 02:00:06

「んー、現時点においては確実にギター・ロックのほうがクラブシーンよりも面白くなりつつある
 って気が俺はするね。

 っていうのも、そもそも今のクラブ・シーン/ダンス・ミュージック自体がすごくグルーヴ主体
 のものに傾き過ぎてて、機能性しか聴き手側としても期待しない表現になりつつあるからだよ。

 とにかく聴き手を踊らせること以外は何も目的意識を持たない表現とでもいうか、
 サウンド的にも、もう数年ぐらいも前から新しい方法論なんて何一つ提示できないジャンルに
 なってきてるし。

 この傾向のまま進んでいくと今後もあまり新展開なんてのは望めないジャンルになってしまう
 気がするね」

「だからここ最近出たダンス・アクトの作品群の中で、個人的にレコードを買ってまで聴きたい
 と思ったのはノーマン・クック(ファットボーイ・スリム)の最新作だけだったんだけど、
 それはそもそも彼が今でもロック的な視点からダンス・ミュージックを創ろうとしてるから、
 なのかもね。

 だからこそ、ただのクラブ・レコードに終わらせない何かがあるっていう」
567伝説の名無しさん:2008/09/19(金) 18:41:26
Kontorol
568バーナード・サムナー:2008/09/22(月) 00:53:01

「俺たち、結局はその間を行ったり来たりなのかもね。

 ジョイ・ディヴィジョンの頃はもっとギターを使ったサウンドだった。
 でもニュー・オーダーになってダンス・ビートを導入するようになった。
 で、今またギターをフィーチャーして曲を書いている。

 その両方の間を気持のおもむくままに行き来できるのが俺たちの強みなんじゃないかな。
 もしかして、また最先端のクラブ・サウンドに帰っていくかもしれないしね」
569ピーター・フック:2008/09/22(月) 00:53:57

「そう考えると俺たちって妙なバンドだよなあ。
 あえて言うなら、そうだな、インディー・ダンスっつーの?(笑)」
570スティーヴン・モリス:2008/09/22(月) 00:55:18

「もっと他にいい言い方ないのかよ、フッキー。 カッコ悪いな」
571ピーター・フック:2008/09/22(月) 00:57:11

「だな、じゃあ、インディー・ダンスっつーのカットしといて。前言撤回(笑)。
 でもさ、じゃあ、どう言えばいいんだよ?」

572バーナード・サムナー:2008/09/22(月) 00:58:30

「(トゥクトゥクトゥクトゥク…と口でビートを刻みながら)
 こういうダンス・ビートがなくても踊らせることができる唯一のバンドってことだろ?
 ステージで目一杯ギターを使ったって踊らせることはできるんだ。

 それが俺たちってことだね」

『……感情/情感豊かな音楽を機械によって織り成し、冷徹な視点からの歌詞で
 ロマンスを繰り広げ、ダイヤモンドを中心に据えたソウルで何百万枚というセールスを
 樹立することで、ニュー・オーダーはポップ・ミュージックの外観を変化させてきた。

 彼らが創り出しているのはロック・ファンのためのエレクトロニカであり、
 ポスト・パンク世代のためのフューチャー・ディスコであり、頭脳人間のための
 ハート・ミュージックであり、酔っぱらいのためのアートなのである。

 彼らはラヴな雰囲気のアシッド・ヘッズ、カジュアルな服装のミュージシャン達、
 ハンドバッグを持った人たち、主婦、バーナードのいうところの「むら気な学生達と
 サッカーのフーリガン達」をひとつにしたのであった。

 そして、賢さ、がむしゃらな熱心さ、美しさ、そして機転こそが、
 ロックの持つ田舎臭いゲームから勝ち上がるためのものであると彼らは証明した。

 写真厳禁。 アンコールなし。 妥協はしない。

 それは、ただただ、心躍らせ、人生をも変えてしまうような、頭では無くてフィーリング
 で感じるノイズである……』

『……新世紀を迎えてもニュー・オーダーはその手を休めることはない。
 熱狂的な期待が集まる8年ぶりの新作「Get Ready」上でその答えは耳にすることが
 出来る。

 スティーヴ・オズボーンのプロデュースによる「Get Ready」には、悲しげなトラック、
 キャッチーなチューン、ベースをリード・ギターに配した曲、一体何の音なのだ
 と思わせるキーボード、金属の銀のような無数のノイズといったニュー・オーダーの要素
 すべてが詰まっている。

 加えて、新たな暖かみと深み、意外なほどの楽観性、全てをつつみこむような
 エモーションなど人をおぼれさせるようなサウンドがそこにはあるのだ。

 際立って、コンテンポラリーかつインスピレーションを沸かせる美しい「Get Ready」は、
 フーリガン、学生、クラバー、主婦、音楽ファン気取りの人々も含めあらゆる人に喜びを
 もたらすだろう。

 ニュー・オーダーはこれまでのようにポップ・ミュージックのあるべき姿を、
 ぎこちなくも天才的才能、頑固なソウル、クールで明敏な品のよさをもって、
 世界に見せつけようとしているのだ』
575『 60マイルズ・アン・アワー 』:2008/09/22(月) 01:24:20

『前にも話したかもしれないけれど
 僕は神の居場所を捜してるんだ
 僕のやってる事は君には想像もつかない事
 僕は悪魔とだってお茶を楽しむんだ
 僕が君のすぐそばにいる事を知らなかったのかい
 僕がのんびりしてられないのが分からないのかい
 僕が振り返って君の姿を見た時に
 君はその場で僕を止めることだってできたのに

 力になるよ、君が望むなら
 僕は君の味方だよ、いつものことだけど
 真夜中だって全然構わない
 だから力になるよ、君が望むなら

 荒れ狂う海を越えて
 僕を島に連れ出すことだって出来る
 君と僕とで異教の神をあがめてもいい
 こっちに走ってきて僕を救い出してくれないか?
 君の車を飛ばして 
 一緒に車に乗り込んでエンジンをかける
 時速60マイルでドライブさ

 力になるよ、君が望むなら
 僕は君の味方だよ、いつものことだけど
 真夜中だって全然構わない
 だから力になるよ、君が望むなら

 力になるよ、君が望むなら
 僕は君の味方だよ、いつものことだけど
 真夜中だって全然構わない
 だから力になるよ、君が望むなら…』
576イアン・ブラウン:2008/09/24(水) 00:39:10

「今度の(アルバム)はぐっとギター寄りの音になってて俺も凄く気に入ってるんだ。
 曲によっては『クローサー』に近い感覚のもあるし、とても40代とは思えない
 若々しい音になってるもんね。

 普通あの年代になって再結成したバンドの新作なんてのは明らかに金目当ての
 売れ線ナンバーばかりで、とても一回以上は聴きたいと思わないようなものが
 多いんだけど、連中のあの新作はお世辞抜きで凄いと思ったよ。
 
 聴けば聴くほど毎回違う聴き方ができるアルバムっていうか、
 彼らの音楽に対するパッションが凄くピュアに伝わってくるレコードなんだよな」
577バーナード・サムナー:2008/09/24(水) 00:43:11

「『ターン・マイ・ウェイ』 にはビリー・コーガンが参加してくれたんだよ。
 知ってるよね?」

「この曲のヴォーカル・ラインがふと浮かんできた瞬間 『あ、このメロディには
 ビリーの声がぴったりだ』 と思ったんだよね。

 だから即フッキーに相談してみたら『じゃあ、奴に電話してみようぜ』って事になって
 電話したら、二つ返事で 『あっ、僕、絶対やります!やらせてください』 ってことで
 即、飛行機に乗ってコーンウォールのスタジオまで飛んできてくれたんだよ」
578ピーター・フック:2008/09/24(水) 00:49:12

「えーっと、ビリーはずいぶん昔、15年くらい前から知り合いでね」

「うん、ビリーがバンドをやろうかなあって考えてる頃に友達になったんだよ」

「ニュー・オーダーが15年前にシカゴで初ライヴをやったとき、現地のプロモーターが
 俺たちを食事に連れてってくれたんだ。
 で、ニュー・オーダーの大ファンの友達がいるから連れてきていいかっていうからさ。

 一緒に飯を食うって事になって、『この子はビリーっていって、15歳でニュー・オーダー
 の大ファンで、今バンドをやろうかって考えてるんですよ』っていってさ…」
579ビリー・コーガン:2008/09/24(水) 00:54:16

「誰かが1990年の、まだアルバムを1枚も出す前の僕に出会って
 『 いつの日かあんたは人々に自殺を思い止まらせるような曲を作るだろう、
 あんたの言葉を聴いてみんながまだ生きたい、自分は死にたくないと思うだろう 』
 と言ったとしても、僕は全然信じやしなかっただろう。

 それでも、この僕はどこかでやっぱり信じていたんだよ、自分のやってること、
 自分の作ってるものを。
 自分の中にそういう魔法があると信じなきゃだめなんだ。
 それは絶対に誰かを救えるし、必ず違いを生むんだ」
580ピーター・フック:2008/09/24(水) 00:55:56

「それから3年経ってからその友達に会いに行ったんだ。
 そしたらそいつはバンドやってて、それがスマッシンング・パンプキンズだったんだよ。
 世間は狭いよな」
581バーナード・サムナー:2008/09/24(水) 00:57:44

「俺は(スマッシンング・パンプキンズの)ファンだよ。
 マンチェスターで彼らのギグを観に行ったしね。
 でも楽屋を訪ねて挨拶してないから俺が行ったってこと知らないと思うけど。
 そう、だから俺は大ファンだよ。

 彼(ビリー)は素晴らしいソングライターだ」
582ビリー・コーガン:2008/09/24(水) 01:00:45

「う〜んと、バーニーからある日電話がかかってきて『曲を書いたんだけど、
 書いてる時に君の歌声が聞こえてきたんだ。
 だから、もしよかったら歌ってくれないかなあと思ってさ』って言われてね。

 実は、最初歌を歌ってくれって言われた時、嬉しいと思った反面、『どうしよう、
 万が一歌詞が好きになれなかったら』なんて内心ドキドキだったんだけどね(笑)。

 だって歌詞が好きになれないと歌うのが辛いんだよ。
 僕は自分が共感できるような歌詞しか今まで歌ってこなかったし」
583バーナード・サムナー:2008/09/28(日) 02:23:36

「『 ターン・マイ・ウェイ 』は何を言いたいかっていうと……」

「それは何が言いたいか俺にもわからない(笑)」
584ピーター・フック:2008/09/28(日) 02:24:07

「逃避だろ」
585バーナード・サムナー:2008/09/28(日) 02:25:03

「違う。 体制に順応しないっていうことじゃないかな。ほら、たとえば…」

586ピーター・フック:2008/09/28(日) 02:26:16

「(はりきって) ロック・スターになること!」
587バーナード・サムナー:2008/09/28(日) 02:29:07

「(フッキーを無視して) 時には社会に期待された行動をとらないのも楽しいよ、
 というかね。
 そういう解釈も可能なんじゃないかな。

 少なくともみんながこの歌の意味を聞いてくるから、俺なりにテーマをデッチ上げた
 だけだけどね(笑)」
588ピーター・フック:2008/09/28(日) 02:31:25

「あの曲はみんないろいろ解釈したくなるみたいだよな。
 『普通の仕事はしたくない』とかいうパートがあってさ、そりゃ一体どういう意味だ
 って思うんだな、きっと。

 バーナードはどっちにしろ普通の仕事なんかしたくないに決まってるからさ。
 音ともすごく合ってるし、うん、いい歌詞だ」
589ビリー・コーガン:2008/09/28(日) 06:08:44

「う〜ん、(歌詞の内容は)つまり要するに、ありきたりの人生なんて欲しくない、
 ありきたりの仕事なんかいらない、みたいな感じかな。

 人間が人生っていうものに対してもがいているような内容だよ」
590スティーヴン・モリス:2008/09/28(日) 06:10:30

「曲を書いてて、これはビリーが歌ったらいいんじゃないって話になった時
 まるで鳥のさえずりのように美しく歌ってたな。

 それはメランコリーだった、彼(ビリー)もそう言ってたし」
591バーナード・サムナー:2008/09/28(日) 06:14:57

「俺の息子はスマッシング・パンプキンズの大ファンでね。
 俺にもCDをくれたし。

 この間のアルバム( MACHINA / the machines of god )はよかったよ。
 特に『 Try,Try,Try 』って曲が良かったね。

 でもパンプキンズよりももっとメロウな方が好きかな。
 ちょっとグランジーなんだよね、彼らって。
 最新アルバムの中では3曲すごくいい曲があったと思ったけど」

「俺が好きなパンプキンズの曲はメランコリーがある曲なんだ。

 メランコリーは人の心を動かすんだよ。 頭ではなくここを(と、胸を押さえる)。
 そういったものこそ最高の音楽だと思う」
592ビリー・コーガン:2008/09/28(日) 06:20:45

「(スマッシング・パンプキンズが解散して)
 もう2度と音楽なんてやりたくない、って何度も何度も思ったよ。
 でも僕は音楽をやっぱり愛しているし。

 人は僕を単にロック・スターになりたかった奴だって思ってるみたいだけど、
 そんなことはない。
 もちろんロック・スターになるってそれなりの意味があるけど、
 単純に音楽を愛するってことはそれ以上に面白いことなんだ」

「だから次に僕がアルバムを作る時は、僕らしくありたいと思ってる。

 バンドを始めた時っていうのは、僕は僕らしくあれていたと思うんだ。
 だけどバンドが大きくなるにしたがって、バンドはMTVや雑誌のものになってしまった。
 それはやはり間違いだったんだよ」
593『ターン・マイ・ウェイ』:2008/09/28(日) 06:33:04

『僕の手をとって そして離さないで
 この僕を信じて あふれる思いのままに

 僕を落ち込ませないで まだ終わったわけじゃないから
 僕の最高の瞬間を奪わないで それをまだ手に入れてもいないのに
 無限の可能性、めぐりくる幸運が 僕の進む道を変えるんだ
 そうなれば空は曇ったりしないはず

 なりたくない 他の人たちのようには
 鍵なんか持ち歩きたくない 自分の車なんか洗いたくない
 あくせく働きたくない 他の人たちがやっているように
 僕は自由になりたかった 僕は自分らしく生きたかった

 僕の手をとって そして離さないで
 この僕を信じて あふれる思いのままに

 僕は街中のバーを飲み歩いて 酔いつぶれるまで酒でコップを満たした
 自分が見たいものを僕は見てきたし 自分がこうありたいと思う人間になった
 でも、どこかで道を見失ってしまった 今日、僕はそこに立ち返るんだ 

 なりたくない 他の人たちのようには
 鍵なんか持ち歩きたくない 自分の車なんか洗いたくない
 あくせく働きたくない 他の人たちがやっているように
 僕は自由になりたかった 僕は自分らしく生きたかった

 なりたくない 他の人たちのようには
 鍵なんか持ち歩きたくない 自分の車なんか洗いたくない
 夜、眠れずに目を開けて横たわり 夜が明けるのを待っている 
 僕は自由になりたかった 自分は間違っていないと思っていた
 間違っていないと思っていた…
 間違っていないと思っていた…』
594伝説の名無しさん:2008/10/02(木) 12:33:19
映画「JOYDIVISON」のDVDは
いつ頃発売されるんでしょか?
595伝説の名無しさん:2008/10/02(木) 13:22:52
JOYDIVISON
596ビリー・コーガン:2008/10/06(月) 01:04:23

「アルバムに参加するだけじゃなくて、『一緒にツアーを回らないか?』って誘われた時は、
 まるで子供の頃からの夢が叶ったみたいな最高の気分だったよ」

「僕にとってはさ、単純に彼らのファンで憧れてるっていうのもそれはそれで、もちろん
 素晴らしいことだと思うんだけど、それだけじゃなくて、人間として現実に影響を受ける
 チャンスが得られるっていうのは、それ以上にかけがえのない体験っていう風に
 受けとめているんだ」
597ピーター・フック:2008/10/06(月) 01:07:14

「あんまりヘタっぴだとみっともないよな。ばはははは。
 何しろここ二年で初めてのライヴだしよ」

「今(リハを)頑張ってやってるよ、曲は結構良い感じになっていて、ニューアルバムから
 は5曲やる。

 良い感じの音になっているし、楽しいよ。 
 俺を若返らせてくれる感じだよ(笑)。オーディエンスに近づけるくらい若くなってる。
 音楽ってのは境界を越えるべきものだからさ。

 俺たちがオッサンに見えなければいいや」
598ピーター・フック:2008/10/06(月) 01:10:20

「バーナードが前に言ってたんだけど、忘れられた世代みたいなさ、
 ニュー・オーダーを知るには若すぎるキッズがいるっていうのは挑戦だと思う。
 簡単にはいかないと思うんだよね」

「俺たちがトップ・オブ・ザ・ポップスに出演したとき…これは8年くらい前だったけど、
 モナコの時だっけな?とにかく、ステージに立ったらさ、キッズがすごく若いんだよ、

 ちょっと恥ずかしかったよね。
 14歳のキッズに見られていると思ったら、何か違うなって思ったよ。
 ちょっと変だった。

 (ローリング・ストーンズの)ミックやキースはどう思ってるんだろうね?」
599スティーヴン・モリス:2008/10/06(月) 01:10:56

「彼らは客なんて見ちゃいないんだ(笑)。」
600ピーター・フック:2008/10/06(月) 01:14:08

「ライヴへの意気込みにしても昔とは違いがはっきりしてるよ。

 日本のフェスに行く前に来週、リヴァプールでウォーム・アップギグがあるんだよ。
 そのためにこの三ヶ月ちゃんと練習してんだぜ。

 前なんかライヴの一週間前くらいにあわてて練習始めてたからな。ばはははは。
 今は演奏してるのが楽しいんだよ」
601ピーター・フック:2008/10/12(日) 09:20:27

「(娘の看病のため、ツアーに不参加の)ジリアンの代わりの人間は見つけているよ。
 フィル(・カニンガム)っていうんだ。長髪だけど女じゃないよ。

 いや、よく見たことないけど、やつはもしかしたら女かもしれないな。
 今度じっくり観察してみよう。
 マリオンのギタリストで、バーナードは一緒に仕事したことがあるんだ」
602バーナード・サムナー:2008/10/12(日) 09:21:03

「やつはギターもキーボードもプレイできるんだよ」
603ピーター・フック:2008/10/12(日) 09:26:30

「ナイスガイだよね。

 音楽への造詣が深い。 よく頑張ってるよ。 研究熱心だしね」

604スティーヴン・モリス:2008/10/12(日) 09:29:38

「ジリアンがプレイしていないというのは、何とも不思議だった。

 彼女抜きで演奏したのは、これ(リヴァプールでのギグ)が初めてだったんだ。
 寂しかったよ」
605『ヴィシャス・ストリーク』:2008/10/12(日) 09:34:47

『どうしたらいいのだろう
 僕は熱く燃えるような気分
 君が知ってさえいれば
 僕の望むものは君だけだということを  

 僕はじっと待ち続ける、ずっと待ち続ける
 そして神にかけて誓う 僕には君しかいないと
 僕はじっと待ち続ける、ずっと待ち続ける
 神にかけて誓う もう少しの辛抱なんだ

 僕は真剣なんだ
 進むべき道ははっきりしている
 僕の考えは未熟なまま
 君がそばにいると

 僕はじっと待ち続ける、ずっと待ち続ける
 そして神にかけて誓う 僕には君しかいないと
 僕はじっと待ち続ける、ずっと待ち続ける
 神にかけて誓う もう少しの辛抱なんだ 
 
 僕はじっと待ち続ける

 君には手に負えないところがある
 経験の浅い者にとっては
 君はまるで空に昇る太陽のきらめきのよう 

 僕はじっと待ち続ける、僕はずっと待ち続ける
 僕はじっと待ち続ける、僕はずっと待ち続ける…』
606バーナード・サムナー:2008/10/17(金) 02:32:51

「解散後、状況は一変したんだ。
 再結成してからは、演奏するたび天気は良好。前は雨ばっかりだった。

 フィンランドでやった時なんか、快晴だったのに俺たちがステージに上がったら
 雲がひとつ出てきて俺たちに雨が降り注いだ。
 で、俺たちが引っ込んだらまた晴れたんだぜ」
607ピーター・フック:2008/10/17(金) 02:35:54

「フジ・ロックって富士山でやるの?」

「何?違うの?名前からしたら富士の裾野かなんかでやるって思うよなぁ。
 富士の裾野でもないの?」

「そうか、(富士山の)ちょっと外側ってだけなのか」
608スティーヴン・モリス:2008/10/17(金) 02:37:48

「スキー・リゾートなの?リゾートでスキーするの?」

「そこでライヴやるの?そんな斜めのところで!?」
609ピーター・フック:2008/10/17(金) 02:38:39

「お前、何言ってるんだよ!(スティ−ヴンの頭を叩くマネ)」
610スティーヴン・モリス:2008/10/17(金) 02:39:21

「(頭を抱える)」
611ピーター・フック:2008/10/17(金) 02:47:47

「だから、そのゲレンデの近くの平らなところにステージがあるんだよ、きっと。
 な、そうだろ?(笑)。

 とにかく、そこで会えるのを楽しみにしてるよ!」

「(フジ・ロックでは)酔っ払ってゲロでも吐いて大変な事にならないといいけどな!」
612伝説の名無しさん:2008/10/18(土) 23:46:07
よくスレストされないなここ
613伝説の名無しさん:2008/10/19(日) 08:35:25
それだけのクオリティなのさ
614バーナード・サムナー:2008/10/23(木) 00:07:58

「いやいや、実は楽しみにしてんだよね、久しぶりにここ(日本)に戻ってこれたわけだから」

「今のところは 『何があっても一時間半は絶対やってくれ』 ってプロモーターから
 念を押されてるんで、新作からの選曲からだけじゃとても足りないよね。

 だからこの際、久々にジョイ・ディヴィジョンの曲も思いっきりぶちかましてやろうと
 思ってるんだ」
615ピーター・フック:2008/10/23(木) 00:10:29

「まず、『アトモスフィア』だろ、『ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート』だろ、それから
 『アイソレーション』や『セレモニー』も(セットリストに)入ると思う。どうだ文句あっか?」

「(他にも演って欲しいのは)また『テンプテイション』とか『ビザール・ラヴ・トライアングル』
 とか言うんだろ?」
616スティーヴン・モリス:2008/10/23(木) 00:11:25

「言っとくけど、『コンフュージョン』だけは誰が何と言おうが演らないからね」
617バーナード・サムナー:2008/10/23(木) 00:13:37

「(『シェル・ショック』について…)今さらあの辺の曲はちょっと…」

618ピーター・フック:2008/10/23(木) 00:14:38

「(『ステイト・オブ・ザ・ネイション』について…)
 うーん……酒おごってくれるって言うんなら演るかも知れない」
619バーナード・サムナー:2008/10/23(木) 00:15:58

「(『エブリシングス・ゴーン・グリーン』について…)ああっ!曲名聞くだけで面映ゆいよお」
620バーナード・サムナー:2008/10/23(木) 00:18:57

「(『ブルー・マンデイ』について…) 出たあ〜っ!」
621スティーヴン・モリス:2008/10/23(木) 00:20:18

「(『パーフェクト・キッス』について…) あ、俺それ好きなんだよ今でも」
622ピーター・フック:2008/10/23(木) 00:21:08

「じゃあその曲はお前一人で演れ」
623バーナード・サムナー:2008/10/23(木) 00:21:51

「じゃあその曲はお前一人で演れ」
624伝説の名無しさん:2008/10/26(日) 08:34:39
A「ここは俺が!」

B「いやいやオレが!」

C「まてまておれが!」

AB「どーぞどーぞ^^」

みたいな流れw
625伝説の名無しさん:2008/10/28(火) 02:58:21
こんなこと言いながらグラスゴー2006にはしっかり収録されてるわけだが
626ビリー・コーガン:2008/11/03(月) 03:43:40

「彼らはビートルズと同じ天上の存在だよ。 彼らのレパートリーは圧倒的だ」
627『 Music Magazine 2001 September 』:2008/11/03(月) 03:53:07

『……フジ・ロック2日目、ホワイト・ステージのトリに登場したニュー・オーダーは
 驚くほど変わっていなかった。

 16年前に観た時よりも少しは上手くなっているかと思いきや、バーナードの歌は
 相変わらずヘタだし、ピーターのダンスは呆れるほどダサいし、
 音も20年前のPAを使っているんじゃないかと思えるほどショボい。

 要であるはずのシンセサイザーも出てない箇所が多かったようだし、
 同行していたビリー・コーガンがギターで参加していたものの、それが効果的
 だったかと言えばノーだ。

 しかし、「アイソレイション」「リグレット」「ビザール・ラヴ・トライアングル」
 「トゥルー・フェイス」「テンプテイション」「ラヴ・ウィル・ティア・アス・アパート」、
 そして「ブルー・マンデイ」と繰り出されたほぼベストの選曲とも言えるその名曲
 の怒涛の嵐に、入場制限されるほどに集った多くのファンが自身のノスタルジー
 を刺激されたはずだ。

 少なくとも私は、休む間なく踊り狂った。
 見渡してみると周囲もそうだった。
 あの瞬間、間違いなくホワイト・ステージはハシエンダになった……』
62828 JUL 01 Fuji Rock Festival - Japan:2008/11/03(月) 03:55:39

(2001年7月28日(土) - 『 Fuji Rock Festival'01』でのセットリスト)

01.Atmosphere
02.Crystal
03.Regret
04.Love Vigilantes
05.Isolation
06.Your Silent Face
07.Slow Jam
08.Turn My Way
09.Bizarre Love Triangle
10.Close Range
11.Touched By The Hand Of God
12.True Faith
13.Temptation
14.Love Will Tear Us Apart

-encore-

15.Ruined In A Day
16.60 Miles An Hour
17.Blue Monday
629『 Music Magazine 2001 September 』:2008/11/03(月) 04:00:17

『……おそらく同時刻に行われていたニール・ヤングのライヴを蹴って
 ニュー・オーダーのライヴを見に来た人たちは、みな彼らがステージ上にいるだけで
 満足したはずだ。

 だが、彼らがこのままずっとセンシティヴなノスタルジーの中に生き続けるのかといえば、
 そんなことはないだろう。
 聞けば、彼らの曲なんて1曲も知らないという若者も喜んで見ていたという。
 ここからまた何かが始まるのだと信じていたい。

 ちなみに今回、アーサー・ベイカーも遊びで同行来日していたそうだ。
 ニュー・オーダーって実は確信犯でもなんでもない単なる音楽好きの集まりかもしれない。
 そう思ったらまた、たまらなくいとおしくなってきた……』

630ピーター・フック:2008/11/03(月) 04:05:00

「久しぶりの日本でのステージですごい緊張したよ。

 それに、同じ時間でニール・ヤングがプレイしていただろう?
 それを聞いて『ああ、きっとみんなニール・ヤングに行ってしまって、
 オレたちのところにはほとんど誰もきてくれない』って心配になった。

 でも、始まったら、ニール・ヤングのステージの方から、ぞろぞろ人が
 流れてくるのを見て、嬉しいやらニール・ヤングに申し訳ない罪悪感やらが
 わいたな(笑)。

 あと、プレイが全部終わってホテルに帰って、全員酔っぱらいながら
 過ごしてたんだけど、明け方の頃に何か面白そうなことはないかと思って
 窓を見たら、踊っている人たちがいたから、
 『パーティーやってる人たちがいるから行こうぜ』って、行ってみたら、
 太極拳だったんだ(笑)。

 あれには参ったよ。
 オレたちのことをどう思ったんだろうな? 」
631伝説の名無しさん:2008/11/03(月) 05:32:21
何回このフッキーのインタビュー見ても笑えるwww
632伝説の名無しさん:2008/11/03(月) 19:20:51
地元の人?まだFuji期間中なのにw
633ピーター・フック:2008/11/06(木) 01:50:42

「(ライヴをやってて)俺がいいと思うのはさ、オーディエンスの顔が見えるってことだね。

 もっとも、(バーニーに向かって)お前は見てないけどな。
 お前、ライヴの時に客の顔とか全然見てないだろう?」
634バーナード・サムナー:2008/11/06(木) 01:51:13

「見てないよ(笑)」
635ピーター・フック:2008/11/06(木) 01:54:39

「な、いっつもこうなんだよ。『なあ、さっきのショウのさ、あそこにいたあいつ、見たか?』
 『(素っ気なく)いいや』だもん(笑)。

 これまでのライヴで思い出深いことって言えば、レディングに出て『テンプテイション』を
 プレイした時にオーディエンスがみんなで一緒に歌ってくれたことかな。

 けどその時だって、ステージ下りてきて
 『(興奮気味の口調で)なあ、見たか今の、みんな一緒に歌ってたよなあ!』って言っても、
 こいつ(バーニー)は『(あっさり)見てない』とか言うんだぜ!」
636バーナード・サムナー:2008/11/06(木) 01:55:15

「見ちゃあいないけど聞こえてたよ(笑)」
637ピーター・フック:2008/11/06(木) 01:56:20

「また屁理屈コキやがって。
 まあさ、グッとくる感動的な瞬間ってのはこれまでにも色々あったと思うよ」

638ボビー・ギレスピー:2008/11/06(木) 01:59:24

「98年のレディングでジョイ・ディヴィジョンの曲を演ったときにも、俺はそこにいたんだ。
 数え切れないくらい彼ら(ニュー・オーダー)のプレイを観た。それも世界中で。
 どこで観ても、彼らはスゴイんだ。

 彼らはいまも素晴らしいギグを演ってくれる。
 彼らはみんな、音楽を演るのが大好きなんだよ。

 ミュージシャンとして、俺が言えるのは、人びとが夢中になるなら、連中もいつも
 夢中になるってことだよ。
 フッキーはステージに立つのがメチャクチャ(fucking)大好きなんだ。
 ほんとに純粋に、彼らは音楽を演るのが大好きなんだ」

639バーナード・サムナー:2008/11/06(木) 02:04:15

「みんな、やりたいからやってたんだもんな。

 もちろん、いい思い出もあるよ。
 ニュー・オーダーでプレイするのは今も昔も喜びだ。
 楽しんでない時だって、俺は必ずあるもの全てを注ぎ込んでいるよ」
640ピーター・フック:2008/11/06(木) 02:09:20

「しかし、何がおかしいって、最近のバーニーだよ。
 あいつを見てると、ライヴに本当に力が入ってるくせして、いつも好きじゃない
 って言うんだ。
 最近のあいつはステージ上じゃまるで狂人だぜ。満面ニヤケ顔でさ」

「俺は2回奴(バーニー)に礼を言ったことがある」

「25年間で2回だ。
 そのことを奴に言ったら、クセにならないようにしろ、だってさ。
 あのクソッタレが。

 だからこれほど好きなんだけどな」
641ピーター・フック:2008/11/06(木) 02:12:08

「俺たちぐらいの年になると幼児退行というか……一緒に演奏してみたら、なんだ、
 これがあったから、そもそもニュー・オーダーを始めたんじゃないか、
 これがあったからジョイ・ディヴィジョンを始めたんじゃないかって身にしみてさ。
 とにかく最高!っていうさ。

 こういう気持ちになれたことをすごく誇りに思ってるし、刺激的だし、ワクワクするし。
 ほんと今の曲は聴いてるだけで心が高揚してくるわけよ。
 これだけ長く音楽をやってきて、こうやって新しい気持ちでもう一度始められるっていうのは
 本当に最高だよ。

 今はすごくしあわせだね」
642『プリミティヴ・ノーション』:2008/11/06(木) 02:19:35

『僕を混乱させるのは簡単 僕は過ぎ去っていく時間にも気付かない
 僕を責める人たちに言いたい
 僕を目の前にしても 同じ事ができるのか
 もし君が古くさい考え方にとらわれていて
 それを変えたいと思うなら この素晴らしい薬を飲んでみるといい
 そうすれば君もやり続けられる 君に死が訪れる その日まで

 僕はまた同じことを繰り返してしまうだろう
 裁かれた人生を 僕は最後まで燃やし続ける
 どうして僕らはこんなにも遠く離れ離れになってしまったのだろう
 僕は最初の頃のような気分になりたい

 君を混乱させようと僕は必死になっている
 君の行動は気まぐれで 動物園の檻だって君を閉じ込めておけない
 せせら笑いを浮かべながら僕を見るのはやめてくれ

 僕は間違ったギアに入れて車を走らせていた
 長くて孤独な道のりは 1年中ずっと冬のようだった
 だけど君には僕を傷つけることなんてできない

 僕はまた同じことを繰り返してしまうだろう
 背負った人生を 僕は最後まで燃やし続ける
 どうして僕らはこんなにも遠く離れ離れになってしまったのだろう
 僕は最初の頃のような気分になりたい

 伝えなければならないメッセージがある
 君のところに届くだろう 友人の口から直接
 僕は確かめたかったんだ 心の中の本当の気持ちを
 そうなって欲しい、と僕は願っている 始めた頃のように…』

643ビリー・コーガン:2008/11/09(日) 17:37:14

「とにかくすごいと思ったよ。
 バンドが目指すバンドの理想の形っていうか、僕もそうしたかったっていうか。

 プライマルとかと仕事するからといって、『俺達そろそろ歳とってきたから、
 こういう連中と仕事しないとまずいな』なんていうんじゃないんだよ。
 彼らは単純にいつでもそうだったんだ。

 彼らの音楽ってディスコでかかった初めてのオルタナだったと思う。
 今、クラブで最新の音楽がかかるなんてことは不思議には思わないだろうけど、
 その当時は本当にラディカルなことだったんだよ」
644ピーター・フック:2008/11/09(日) 17:40:53

「確かボビー・(ギレスピー)の場合もそれ(ビリーの場合)とほとんど同じシチュエーション
 で進んだんだよな。

 電話した途端
 『二ュー・オーダーの作品に参加できるなんて光栄です!今すぐ行きますんで』
 てな調子なもんだから、
 『まあ待てよ、今日は他のパートをレコーディングしてるから数日後に来てくれ』
 ってあわてて念を押さなきゃならなかったくらいで(笑)」
645バーナード・サムナー:2008/11/09(日) 17:49:43

「プライマル・スクリームとの曲をやったのにはいきさつがあってね。

 俺は彼らの前回のアルバム『エクスターミネーター』にギターで参加しているんだけど、
 そのときみんなでノッちゃってさ。俺がギターでひらめいたもんがあったんで、
 これだ、これをレコーディングしようってことになって、実際に録音したんだ。

 それで、二ュー・オーダーの今回のアルバムのレコーディングが始まってもその曲の
 ことがずっと頭から離れなくて、うまくいくかどうかわからないけど、
 何かやれるんじゃないかと思って、プライマル・スクリームからコンピュータ・ディスクを
 奪い取ってきて1曲に仕上げたんだよ。

 もちろんボビー・ギレスピーにも来てもらって歌ってもらった」

「で、プライマルが参加したのは『ロック・ザ・シャック』って曲さ」
646バーナード・サムナー:2008/11/09(日) 17:52:18

「ハッキリ言ってその場の思いつきなんだ。

 ビリーなんて、ヤツが15歳の頃から知ってるから遠慮なんてないしな。
 ボビーも小僧だった頃からいつも近くでウロウロしてたしさ。
 でも、そうやってリラックスした環境で(アルバムを)作れたことは今回の一番の成果だね」

「2人とも十何年来の付き合いってこともあって、
 レコーディング中、何度も2人の名前を混同しちゃったりもしたんだけど」
647ピーター・フック:2008/11/09(日) 17:55:13

「お前、他人の名前となると異常なくらい間違えて覚えちゃう癖があるもんな。

 レコーディング中もボビーは『ビリー』で通し、ビリーは『ボビー』で見事に通したし。
 ボビーなんか、そのうち自分から『はい、僕はビリーです』って真顔で言うように
 なったくらいなんだぜ」
648ボビー・ギレスピー:2008/11/09(日) 18:03:48

「彼らの音楽は、アンダーグラウンドで、実験的で、でもみんなそれでいてポップだよね。
 音楽について俺が愛してやまないもの全てが揃ってる――
 パワー、ミステリー、セックス――パーフェクトだよ。言いようがない。
 意味ありげだしね。

 音楽は俺にとってたくさんの意味がある。
 本当にインスピレイショナルで気持ちを昂揚させてくれる。
 なぜだか説明できないけど、誰も与えてくれないような、あるフィーリング…。
 エモーショナルで美しくて、どこかメランコリックなんだけど同時に気持ちを昂揚させて
 くれて…。

 そんなこと音楽で手に入れるのは難しいよ。
 ただ最高の連中だけがそれを持ってて、ニュー・オーダーは持ってるんだ。
 それは、とてつもなく得難いものなんだよ。

 俺は彼らが大好きだ」

『8年ぶり新作 ニュー・オーダー B・サムナー
 デジタルの旗手 「人間の音」重視

 80年代に一世を風靡した英国のロックバンド、ニュー・オーダーが、8年ぶり
 の新作「ゲット・レディー」(ワーナー)を出した。活動休止状態が続いていた
 が、3年前に突如、英国の音楽祭に出演。さらに今年に入って、7月のフジ・ロ
 ック・フェスティバル参加のため来日するなど、活動を本格化させた。
 ギター兼ボーカルのバーナード・サムナーに聞いた。

 「前作を出したころ、メンバーの人間関係はしっくりいってなかった。それぞれ
 に独自の活動を始め、このまま自然解散かと思ったこともあった。でもバンド再
 開の要望があったので、とりあえず1回ライブをやろうということになった。時
 は人を冷静にするもので、不思議とかつてのわだかまりは消えていた。ならば、
 曲作りしよう、曲がたまったからアルバムも作ろう、という流れになった」 ……』

『……活動歴は長い。
 マンチェスター出身の仲間4人が集まり、結成したのが77年。
 2年後、ジョイ・ディヴィジョンのバンド名でデビュー。
 イアン・カーティスの冷たい歌声を軸にした陰うつな音世界が脚光を浴びた。
 しかしわずか1年後、カーティスは自殺した。

 「僕らには音楽しかなかったから、そこで解散するつもりはなかった。ただ、
 中心人物を失った悲劇のバンドという歴史を引きずるのは潔くないと思った」

 そこで80年、「新秩序」を意味する現グループ名に変え、サムナーがボーカル
 も兼ねることに。さらに、キーボード奏者を加え、シンセサイザーを大胆に使い
 、ダンス・ビートも導入した。
 83年に出したシングル盤「ブルー・マンデイ」 は全世界で1200万枚という
 巨大ヒットとなった。テクノとロックを融合した作風は、近年英国で台頭した
 「デジタル・ロック」の先駆と言えよう。……』

『……「路線変更は、にわか歌手の僕が、ライブで歌いながらギターを弾くのが
 つらかったというのが発端さ。ギターの代用として、音を厚くするのに便利な、
 シンセサイザーを加えたが、せっかく先端技術を使うのなら、その可能性を
 突き詰めようと思った」

 そして8年間の空白を経て出した新作。
 テクノ色は後退し、ギター中心のサウンドに、哀愁を帯びた旋律を乗せる。

 「せっかくバンドとして再び一つにまとまったのだから、機械に頼るより、生身
 の人間が出す音を重視しようと思った。
 僕自身、80年代に怠惰なギタリストだったことへの反動もあるかな。
 それに、8年ぶりのアルバムで、前と同じことをやるのも不本意だから」

 機知に富んだ受け答えが印象的だった』
652ピーター・フック:2008/11/24(月) 11:26:27

「(今作での)俺の個人的なフェイバリットは『ヴィシャス・ストリーク』なんだけど、
 今作の全体的な感覚を最も代表するようなナンバーっていう意味でなら
 やっぱ『クリスタル』なんだろうな」
653バーナード・サムナー:2008/11/24(月) 11:27:36

「俺もやっぱり最も端的に今作を象徴しているのは『クリスタル』だと思うけど、
 個人的に一番気に入っているのは『クロース・レンジ』なんだ」
654スティーヴン・モリス:2008/11/24(月) 11:28:48

「俺も一番好きなのは『クロース・レンジ』だけど、サウンド的に今作の冒険精神を
 象徴しているのは『スロウ・ジャム』だと思うんだ」
655バーナード・サムナー:2008/11/24(月) 11:32:00

「『スロウ・ジャム』は内省的な曲だ。
 あの曲に書かれているのは、『一日中一人で座って過ごすこと』なんだ分かるかな?」

「一人で一日を過ごすんだよ。
 あの曲に書かれている日は実際に起きた一日じゃない。
 だから、決して起こらなかった一日。 想像上の一日だね。

 文字通りの意味を聴きとったら、あの曲は『ある一日』についてだろう?
 でも本当は何が書かれているかというと、その日を過ごしている『人』についてなんだ。

 ある人が過ごす一日がどんなものか分かれば、その人について分かるだろう?
 多分、あの曲は……ちょっと自伝的なのかもしれないな」
656バーナード・サムナー:2008/11/24(月) 11:35:40

「俺の歌詞の書き方はこうなんだ。
 まず音楽がある。
 俺たちは最初に音楽を書いて、歌詞は最後なんだよ。

 まずは、三人で曲を書く。それから2曲か3曲、俺が家に持って帰るんだ。
 家にはコンピューターのスクリーンが二つあって。
 で、一つのスクリーンに曲をインプットして、もう一つでワード・プロセッサーを開く。
 俺は7時に始めて、それから2時半までやるんだ」

「で、何をやるかというと、まずは曲を何度も何度も繰り返しかける。
 そして、その曲の中に、あるムードを見つけ出す。
 最初の1時間はただ座っているだけ。

 すると、頭に何か言葉が浮かんでくる。
 それをワード・プロセッサーに書き留めるんだ。
 そして、俺が書いたその曲の最初のラインが少しでも良ければ、
 そのラインを読み返す。

 するとそれが、次のラインを生むんだ。
 そして、二つのラインが三番目のラインを生む。
 そうやって、曲が育っていく、ほとんどジグソー・パズルのようにね」
657バーナード・サムナー:2008/11/24(月) 11:41:18

「歌詞(を書くこと)は難しいとは思わない。
 いや、思うけれども、本当に難しいのは自分の頭を言葉が流れ出してくる
 状態に持っていく最初のプロセスなんだ。

 ほとんどもう、自分に鞭打って、あらゆるものから隔離しなければいけないくらいだよ。
 やるのは夜。
 6時に始めれば、午前2時半には終わっているよ。
 通常、一晩で仕上げるようにしているんだ。

 いったん創造力が巡り始めたら、それを改めてまた巡らせるのはそれこそ大変なこと
 になり得るから。
 時に人はだらだらと、誰とも話さずに過ごしたいと思うもんだよ。
 でも、そういう日に限って、まとまった歌詞を書かなければならなかったりする。

 自分に無理強いしても、出来上がった歌詞に合うメロディは書けないような気がしたり。
 あるいは、どうでもいいや、今日は世間に届けるメッセージなどありゃしないと思ったり。
 また場合によっては、俺のメッセージの意味を誰にも知って欲しくないと思うこともある。

 極端にプライヴェートな人間だから、思ったことは自分の胸にしまっておきたいんだ。
 放っておいたら俺はきっと、誰ともまったく話をしないかもしれないな」
658バーナード・サムナー:2008/11/24(月) 11:45:59

「(作詞に)行き詰った時にもってこいのテクニックは、
 その場を離れて別の何かに取り組むこと。すると潜在意識が、
 『そうか、ここが問題だったんだ。こいつは質問に対する答えを求めてるんだ』
 と動き始める。

 これは歌にも効き目があって、いったん離れてニュースでも観て、
 また戻って歌うともっと上手く歌えるんだ。
 シンガーであることに関して俺が発見した、興味深いことのひとつだね。

 俺は、こうしてしゃべる時に使っている脳みその部分で(歌詞を)書いてはいない。
 夢を見る時に使う部分で書いてるんだ。

 学生時代の俺は、教わるということができなかった。
 他人から情報を得ることができなかった。
 学校での俺は、町内の笑い者だったんだ」
659バーナード・サムナー:2008/11/27(木) 01:36:51

「(歌詞を書くのに)年齢は関係ないんだ。創造性の問題であってね。
 クリエイティヴな人間は一生、クリエイティヴに生きるんだよ。
 学校で美術の時間にクリエイティヴな作品を描ければ、一生、絵が描ける。

 10代で音楽にとりつかれてレコード屋通いの毎日を過ごしていたら、
 それもクリエイティヴだということだと思う。君もそうだろ?
 そういう創造性の炎っていうのは生涯ずっと一貫して存在するものなんだ。

 創造性の発露の表現形態が変わるだけでね。
 映画や本やなんかに夢中になるのだってクリエイティヴな衝動というか、
 先天的に創造性があるということでね。

 年をとったからといってその衝動は変わらない。
 対象がたとえば絵を描くことから読書に移ったとしても、創造性は保ち続けるんだ。
 それで意志の力とこの創造的な欲求を使えば歌詞なんて、
 たとえば『クリスタル』みたいな歌詞なんて書こうと思えば何歳でだって書けるんだ。

 俺が言いたいのは年齢とは関係なく、人によっては創造性というのは永続する、
 ということだけどね」
660バーナード・サムナー:2008/11/27(木) 01:40:00

「(今作では)俺はネガティヴな歌詞でなくて、ポジティヴなのを書こうとした。
 それからロマンティックな歌詞は書かないようにした。
 だから全曲ロマンティックとはいえないはずだよ。

 たとえば『クロース・レンジ』はロマンティックじゃない。
 この曲のテーマはドラッグにはまった人のことだしね」
661ピーター・フック:2008/11/27(木) 01:41:33

「その話ならいろいろ閃くものがあるよな(笑)」


662バーナード・サムナー:2008/11/27(木) 01:45:23

「何というか、音楽っていうのは、人生で経験してきたこと、
 それが楽しいことでも悲しいことでもミックスされ、サウンドにのって
 反映されてくもんだと思うんだよ」
663『クロース・レンジ』:2008/11/27(木) 02:00:57
『僕は叫びたい 声を張り上げたい
 僕は知りたい こうなった理由を
 前に見かけたときには こんな風じゃなかった
 リストに載ってる君の名前を見た 
 明け方4時には 君はすっかりハイになる
 フロアに突っ立って 天を仰ぐ
 子供の頃から君を知ってるけど 
 君のすることはすごく変わってた

 君は自分を取り戻さなきゃならない
 もう一度 立ち直らなきゃならない
 君にどうやって伝えたらいいのだろう
 この世界は君次第だということを

 冷めたい心を追い払うことができない
 今日、目にした事も僕の気持ちを変えられない
 あそこのフロアで 30年か、それ以上
 彼は気にしない ただドラッグが欲しいだけ
 明け方4時には 君はすっかりハイになる
 フロアに突っ立って 天を仰ぐ
 子供の頃から君を知ってるけど
 君のすることはすごく変わってた

 君は自分を取り戻さなきゃならない
 もう一度 立ち直らなきゃならない
 君にどうやって伝えたらいいのだろう
 この世界は君次第だということを

 だけど、つい昨日の事みたいに思える
 僕たちはよく 逃げたり隠れたりしていた
 昔、一緒に遊んでいた公園を思い出す 
 あの頃、草むらはすごく高く見えた…』
664ピーター・フック:2008/11/30(日) 11:48:41

「ま、(今までのアルバムには)明るさと暗さが同居していたとは言えるかもね。
 ていうか、人生そのものが明るいことと暗いことでいっぱいじゃない?
 たいてい音楽は人生を反映して作られるからね」

「このアルバムはそれが音に出ていると思う。
 『なんだい、こいつら楽しんでやってんじゃん』みたいな。

 (前作の)『リパブリック』では強制的にやらなきゃいけなかったっていうか…
 もしかしたらこれは俺だけかもしれないけど。

 だから、このアルバムは俺たちが成長した、自信を持つことができているという
 事実を祝福するアルバムだと思うんだ。
 自然にわきあがってくることをやることに満足しているってことだ。

 そしてそれが聴いて取れる。それって良いことだし、俺もうれしいよ」
665ピーター・フック:2008/11/30(日) 11:52:22

「過去に起こった事の大半は俺たちにはどうしようもない、
 無力感を感じさせられる事ばかりだった。

 まるで目隠しされた馬みたいだったよ、視野が確保できないままとにかく前に
 向かって走らされてる ――― うわ、何だ、一体何が起こってるんだ、
 何かがおかしいぞって思っても、それが何かが分からないんだからね。

 一般の人たちは俺たちの名前を聞くとファクトリー・レコードやハシエンダを
 連想するだろうけど、ニュー・オーダーに関して言えばもう最高だよ。
 ファンタスティックでアメイジングなバンドさ。

 今の状況や見通しに関しては本当に、心からハッピーだよ」
666バーナード・サムナー:2008/11/30(日) 11:53:59

「このツアーが終わっても俺たちはニュー・オーダーで活動していくと思うよ。
 また一緒になったってことはみんなで一つのことに集中していくってことだろ。
 そりゃ、これから先何が起こるか分からないけどさ。

 とにかく前もってプランを練るなんてことは意味がないんだ」
667ピーター・フック:2008/11/30(日) 11:55:39

「楽しくないこと以外はね」

668スティーヴン・モリス:2008/11/30(日) 12:00:37

「(ニュー・オーダーとしてこの先成し遂げたいことは…)ハッピーでい続けること。
 自分自身で楽しむこと」




669バーナード・サムナー:2008/11/30(日) 12:01:29

「そうだ今度、フランスにぶどう狩りにでも行こうかな(笑)」

670ピーター・フック:2008/11/30(日) 12:03:14

「わかるだろ、生まれ変わったみたいだ。 ファンタスティックな感じだぜ。

 人生でこんなにハッピーだったことはない。
 ロブ・グレットンとイアン・カーティスのために神様に感謝するぞ。
 あいつら、空の上で俺を応援してくれてるに違えねえ…」
671『 NEW ORDER   GET READY 』:2008/11/30(日) 12:18:52
(『 GET READY 』の献辞)


"In memory of Rob Gretton."



672伝説の名無しさん:2008/11/30(日) 13:29:23
素晴らしい編集。感無量です
673伝説の名無しさん:2008/12/05(金) 21:01:36
伝説板の片隅でひっそりと語られるJD〜NOの物語
いつも楽しみにしています。
674スティーヴン・モリス:2008/12/07(日) 09:32:14

「そもそもはロブのアイデアだったんだ。神よ、彼の魂に安らぎを。

 彼は、各シングルの全ヴァージョンと、それに関連するものを全部集めて
  『 Recycle 』というタイトルのボックスセットを作りたがっていたんだが、
 それだとCD20枚組になってしまってちっとも儲からないということに誰かが気づいた。

 それとは別に俺が良さそうなコンセプトだと思っていたのが、『 Pick'n Mix 』
 というタイトルで、CDを山積みにしておいて買う人にボックスに入るだけ
 詰め込んでもらうというもの。

 何にせよ、こうして俺たちのボックスセット(『RETRO』)が他人の手に委ねられた
 という事実が俺は嬉しい。
 何らかの結果を出すには、これしか方法がないんだから」

「俺はボックスセット好きなんだ。

 ボックスセットというとクリスマスを思い出す。デートとか、たき火で焼かれる栗とか。
 今年はきっと、あまり知られていないアーティストのボックスセットを買って、
 そして聴かずにおくだろう。

 そのバンドのメンバーやローディーたちのインタビューだけ読んで喜びに浸るんだ」
675ピーター・フック:2008/12/07(日) 09:33:27

「このボックスセットの一番ありがたいところは、キュレーション付き故に俺たちから
 極めて難しい仕事を取り去ってくれたことにある。

 こちらはおとなしくして、キュレーターにはある程度の自由を与えてやらなければ、
 すべての趣旨は台無しだ。

 他人が手掛けてこそ、面白いものになる。スナップショットがそうであるようにね」

『どうして俺に(「RETRO」選曲の)依頼が来たんだろう。

 というのも俺はいつもはそんなじゃないし、そうあってはいけないのに、
 たまたまムカついていた勢いで自信過剰になって、ある晩、大盛況のハシエンダで
 困惑するロブ・グレットンを片隅に追い詰めて、ニュー・オーダーはゴミだと、
 そして過去・現在を問わず彼とかかわった男は「ディスオーダー」
 ( それは不可解な魔力を持ったトラックで、それらしいマンチェスターの
  曇りがちの日には未だに俺を涙させる力がある)
 という驚異の申請書を理由に、ひとりならず全員が天国の門をくぐらせてもらっていないし、
 これからもくぐらせてもらえないだろうと言ってのけた男なんだから。

 1990年のあの晩、あのクラブにいてロブと話をしようという人間は皆、片っ端から俺より
 酔っ払っていたということなのかもしれない。

 呂律のまわらない俺が、ニュー・オーダーはそろってくたばって黒い月桂樹の葉の上に
 横たわるのがのが相応しいのだとまくしたてる間、ロブは本物の聖人にしか掻き集められない
 であろう禅にも似た寛容さをもって、ただ眼鏡をつまんで鼻に戻すと、アシッド・ハウスに
 煽られて盛り上がったダンスフロアを見つめていた。

 たぶん、俺の事を、うるさい奴だと思ったことだろう。……」

「……その時、そこにいた俺はThe Face誌に載ったちっぽけな記事を振りかざして街に乗り込んで
 きた新参者のスカウザー(リヴァプール野郎)だった。

 それでもロブは俺に喋らせてくれたし、あの時の会話のことは、その後何度も交わした
 人生を変えた音楽についての議論の中で決して蒸し返してこなかった。

 きっと、彼は悟っていたんだろう。
 口髭に革の帽子という、粗野なパンク・バンドにも近かったジョイ・ディヴィジョンに
 ついてもそうだったように。

 自分が目に留めたものは( 天才の勘というやつだ )いずれ誰の目にも明らかになるのだ、と。
 この俺も含めて。


 当時の俺はハウス十字軍の一番手で、その遺産とディスコに深く張った根っこに
 酔いしれていた。

 熱に浮かされてた俺には、ニュー・オーダーの薄いベールがかかったような、
 ディスコといってもダークなエレクトロニクス版トリビュート的変態振りも、俺たちの
 秘密の知識を盗んで逆にひん曲げた挙句に独特のポップ感覚と組み合わせたやり方も
 気に食わなかった。……」

「……当時の俺にとって、それは正当さを欠いていた。
 あの頃の俺は、白人リヴァプール野郎の体に閉じ込められたゲイの黒人男だったんだ。

 その男はたまたま、ニュー・オーダーが既に我がパラダイス・ガレージでプレイして
 ラリー・レヴァンと何発かパンチを交えていたことも知らなかった。

 正当性を問うそんなジャーナリスト気取りに加えて、ニュー・オーダーの音楽の
 美しき不純、そして彼らが繰り出す混沌と、それが(ほぼ必ずと言っていいほど)
 最初はただの無愛想な冷淡さかと思われる中から、何やら神々しいものが螺旋を
 描いて立ち上らせるる様、と並べれば、(お情けにすがらせていただくならば)
 俺がいかに的を外していたか分かっていただけることだろう

 しかし、ロブは知っていた。恐らくはあなたも知っていたであろうように。

 かくして俺は、パーティに突入するもエクスタシーは既に皿洗いの洗剤と化し、
 ダンス・ミュージックは深夜のガレージでコンピレーションを売る術でしかなくなって
 いたのである。

 そしてようやく悟ったんだ、こいつ(「RETRO」の前書き)をどう書けばいいのかを。……」



『……何故なら、この音楽は今もその足で立っているから。

 そいつを生みだした時代は、我々の文化的意識の中で死して葬られてしまったのに。
 これらの曲は今もなお、喜び、孤独、死、酔い、そして究極には楽観主義と諦めを、
 時には同時に幾通りにもほのめかして人を悩ませる。

 いずれも語られることはなかった、あるいはつぶやいては否定されてきた、
 その深みと真剣さ、ニュー・オーダーの穏やかならぬ野心の根底、細部へのこだわりは、
 大聖堂の浪費が誓いの言葉でごまかされるがごとく、レコード盤を滑る針のノイズや
 気の利いた洒落や、なけなしの押韻の影に隠れてきた。

 あたかも、何かを大切にする姿を見られるのは恥であるとでもいうように、
 本来の感情の兆しは訳知り顔のアイロニーに呑まれてしまう。
 この音楽を知ることは、俺にとってはしびれる愛 ――― 遅々たる発見のプロセスだった。

 そう、車の修理をしていたり、保険の受取人に名前を書き込んだり、無防備な納屋から
 芝刈り機を盗んだりしていそうな4人が、神のご加護を、それも一度ならず二度までも
 得るなんて、自分に信じさせる事が出来なかったんだ。

 それは、いわばアインシュタインの助手がある朝目を覚まし、馬券の裏に書きなぐった
 時間旅行の完璧なる方程式を雇い主に手渡すのに近い。あり得ないことなのだ。

 したがって、90年代半ばまで、我らがささやかな相対性理論に反するとして、
 俺はそのままニュー・オーダーを無視し続けた。
 もっとも、心の片隅では、彼らが既に成し遂げたことを再び、服を変え、声を変えて、
 今度はプラグインして、時にはうまいことダンスしながら成し遂げようとする姿が
 見えていたのだが。

 ニュー・オーダーは、今も昔も素晴らしい。
 皆さんは、そんなことは最初からご存じだったのかも知れない。
 どこが何故そうなのか、分からなかったのは俺の問題だ……』

『……というわけで結論。
 ニュー・オーダーにはハッとさせられる。(わかったよロブ、申し訳ない)』


『俺の視点からすると最後の選曲は「ラン・ワイルド」。

 それをここに入れることで、このグループがプライヴァシーの保持を望んでいるという事を
 示したかった。

 「エレジア」という華々しくも騒々しいネオ・クラシカルの一発、
 「プロセッション」の塞ぎ込んだ厳密さ、「ユア・サイレント・フェイス」の密やかな冥想を
 思わせる渋面、中間部で情け容赦なくスリルを叩きつけるやかましい系、
 形容詞連発の陰鬱アートたる「スーナー・ザン・ユー・シンク」、そして脇腹を突つくといえば
 「エヴリ・リトル・カウンツ」ときて、ニュー・オーダーはなおも成就し続ける。

 しかし、これは違う。

 お笑いの台詞が減って、本来の意味が見て取れるのだ。
 恐らくは、とうとう投げやり具合が薄らいできたということか。

 これできっと、バーナードが真夜中の1分前に口を挟んできて「オール・デイ・ロング」を
 (選曲の中に)入れろと頼んだ理由も説明がつく。
 そうしたのは彼の洞察力のなせる技だ。

 「ラン・ワイルド」に見る人間性のルーツが「オール・デイ・ロング」にもあるのだから。……』



681『ラン・ワイルド』:2008/12/07(日) 09:51:44
『開かれた心は 誰もいない荒野
 砂埃の舞う道は 遠い場所へと続いている
 だけどいつだって 一人のときは
 君のことを考えている 君がどれだけ成長したか

 あらゆる場所で 優しくてシンプルな
 全能の神は分かっている
 僕が罪深い人生を送ってきたことを
 でも、もし神様が訪れ 君の手を取ったとしても
 僕は君を行かせたりしない 君を離しはしない

 僕は冷たい人間じゃないし 君は悪い人じゃない
 僕らはそんなばかげた人たちとは違う
 彼らは決めることもできない どの本を読めばいいのか
 新聞が広める でたらめな情報がないと

 君は僕がいつも一緒にいたいと思える人
 君は本当にクールで 僕にとって必要な事をいってくれる
 君のために脈打つ心の奥底から 伝えたいことがある
 君が僕を悩ませることはないし
 僕の君への愛は 永遠に消えない

 でも、もし神様が訪れ 君の手を取ったとしても
 僕は君を行かせたりしない 君を離しはしない
 でも、もし神様が訪れ 君の手を取ったとしても
 僕は君を行かせたりしない 君を離しはしない

 素敵な時代がそこまで来ている
 素敵な時代がそこまで来ている
 もうすぐいい時代になる きっと正しい方向に進んでいる

 僕は死ぬまで生き続ける 最高の気分を味わうために…』
682伝説の名無しさん:2008/12/11(木) 19:37:34
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
――――wヘ√レvvwヘ√レv――――
683バーナード・サムナー:2008/12/12(金) 23:55:15

「あれは俺が家で書いた曲なんだ。

 ある晩、テレビを見ながら、一人でギターを弾いていたんだけど、曲のアイデアを
 思いついて、一晩で書きあげてしまった。

 それに、あの曲はすごくパーソナルな曲なんだ。
 あまりに月並みで嫌になるけど(苦笑)、実はある人のために書いた曲なんだよ。
 だから、強烈にパーソナルなんだ」
684ピーター・フック:2008/12/12(金) 23:58:52

「バーナードが初めて聴かせてくれたときは正直、俺もぶったまげた(笑)。 

 すごく、あけっぴろげな歌詞だしね。バーナードが今までになく裸になってるよね。
 何を言わんとしてるのか俺にだって教えてくれないんだよ。

 だから、内容が知りたければ、あんたもジャーナリストの立場からガツンと訊いてやれば
 いいんじゃないの?

 バランスも最高だよな。 元気だけどすごくフォークっぽくてさ、ヴォーカルとバックの音の
 差異がお互いの良さを際立たせてるっていうか、バーナードが自分のソウルを赤裸々に
 歌い上げて、スティーヴと俺がそれを補強してるっていうか。

 いいバランスだよ。すごくオープンで、でもはかないところもあってさ。
 うん、いい曲だよな」
685バーナード・サムナー:2008/12/13(土) 00:01:21

「メンバー間では、あまりそういう(歌詞についての)話はしないからさ。
 歌詞の内容について話し合うようなことは、まずない。

 でも、確かプロデューサーのスティーヴ・オズボーンが『歌詞を変えた方が
 いいんじゃないか』って言ってたな。

 でも、俺は『これまででも一番よく書けたんじゃないか?』とさえ思ってたから、
 意味不明だったけどね。
 でも多分個人的すぎて、彼には受けとめられなかったかったんだろうな。

 でも、あれは明らかに判断ミスだね。 うん、あの曲は名曲だと思う」
686ピーター・フック:2008/12/13(土) 00:04:51

「自分で自分の始末をつけようとしてるところがいい。

 "Jesus comes to take your hand / I won't let go"
 (神がお前の手をつかみにきても、俺はお前を行かせない)

 完璧なエンディングだね。

 いい歌詞だよ。
 バーナードの歌詞って本当、頭いいなと思うんだけど、それって誰でも自分なりに
 解釈できるからなんだよな。

 ヴォーカルにしても歌詞にしても、やってる本人にしか分かんない凄く閉ざしたのが
 あるけど、そういうのってちょっと独りよがりだと思うよ。

 バーナードの歌詞のいいところは
 誰でも自分なりに解釈できて共感できるようになってるところだと思う」

『……もっとも、そんなことはみなさんはとっくにご存知だろう。
 それでも言わせていただくなら、やはり『ゲット・レディー』の中で何より俺を興奮させるのは
 『ラン・ワイルド』なんだ。

 そりゃそうさ。それこそニュー・オーダーの向かうべき新たな場所なんだから。
 おかしいくらいビールを求めて、渇いていることを自ら訴えなくてもいい場所。というか、
 素晴らしきライヴの最中に変身してしまう自分自身に片っ端からなってしまえる場所。

 俺たちが知り、そして愛するようになったものすべてを裏付けるのも、ここまでくれば完璧に
 筋が通る。
 このコレクション(『RETRO』)が、その役割を果たす事になるかも知れない。

 トラブルになるくらい熱狂的なチャット・ルームに、皆さんが自分の意見を送りつけるであろう
 ことは疑いないけれども。
 そんなことで睡眠を奪われることなく、俺は『ラン・ワイルド』が別の方向を指し示している
 と考えたい。

 もっとも、こうして活字になってみると、ニュー・オーダーの次なる動きが、
 大いにダークで過剰に風通しの良い思春期的どんちゃん騒ぎとなるであろうことが実質的に
 確実視されてくるのだ』
688バーナード・サムナー:2008/12/21(日) 23:37:21

「ニュー・オーダーもジョイ・ディヴィジョンも、本当に多くのシーンを通過してきた。
 でも、両方のグループの歴史全体を振り返ってもらえば、
 俺たちがどんなシーンにも属していなかったのが分かると思う。

 ブリット・ポップにもバギーにも……俺たちはそういうシーンのどれにも属していなかった。
 っていうのも……そうやってると、そのシーンが終わった時に自分も終わってしまうんだよ。
 だが、俺たちはサヴァイヴしてきた。
 ――― 単に、『自分たち独自のものをすること』によってね。

 まあ、でも、俺たちにそういった選択肢があったとか、プランがあったわけじゃない。
 ただそういう風に事が進んだ、ってだけで。
 そう、多分だからこそ、俺たちは長く続いたのかもしれないな」

「というのも俺たちは、自分のキャリアを心配したことがないからね。
 俺たちはずっと『明日』ではなく、ただ『今日』を生きてる。それが唯一の真実だと思うんだ。

 俺たちはただ、人が俺たちにやってもらいたがることをやってるだけなんだよ。
 そして、俺たちはただやることをやって、今もそれを楽しんでる。
 だから、俺たちのことを(サヴァイヴァー)と呼ぶのはちょっと違うな」
689ピーター・フック:2008/12/21(日) 23:39:10

「要するにミュージシャンとして自分に正直にいるってことなんじゃないの?

 それと、いや単純にカーマ(欲望)っていうさ、自分のやりたいことしかやらないし、
 でもそれをやることで他人を傷つけたりはしない。

 大切なのは自分のハートを熱くするために自分の音楽をやるってことだよ。
 財布を厚くするんじゃなくてね。
 ある意味、俺たちのやり方は意外と高級で前向きなんだよ。

 あと、妥協しちゃったって後悔したことは一回もないしさ。
 25年間やってきたけど、あのときは妥協せざるを得なかったって思ったことはないよ。
 何をやるにしても最終決定権は俺たちにあるしね。

 結局、昔からパンクの旗を振り続けてるわけよ、俺たちは」
690バーナード・サムナー:2008/12/21(日) 23:40:07

「ヒット曲を書かなきゃっていうプレッシャーは一度もなかった。
 『使った分取り戻せたか?』とか考えたこともなかった。
 そんなのどうでも良かったんだ、俺たちはいつだって楽しんでたから。

 1日24時間パーティやってる仲間だったからね」
691スティーヴン・モリス:2008/12/21(日) 23:41:42

「こいつ(バンド)はもう俺の人生じゃない」

「俺の人生の小さな一部だ。昔とは違う。
 あの頃は、うまく行ってなくても、俺たちは家族だった」

「今そういうのやってる映画があるだろ、違ったっけ?」
692トニー・ウィルソン:2008/12/21(日) 23:47:31

「この映画は、監督マイケル・ウィンターボトム、脚本フランク・コットレル・ボイス、
 制作アンドリュー・イートンで、2001年に撮影され、2002年に公開された。

 英国北西部の町、マンチェスターに誕生したレコード会社にまつわる風変わりな物語で
 1999年にカナダ北部の雪山の上でイートンが思いついた作品である。

 その時彼らは寒さの中、すばらしく思慮に富んだ典型的なカウボーイの物語『クレイム』
 の撮影のために、厳しい数週間を過ごしていた。
 『次に何かをするときには、自分たちの気持ちに合ったものをやろうぜ……たとえば
 音楽とか』。

 彼らはパンク華やかな時代のワイルドな雰囲気のなかで育ち、10年余の後もまだ
 アシッドハウスの激しく奔放な音楽に夢中になれるほどの生気を備えていた。

 アシッド・ハウスは、親しみやすい映画をつくるのに適した大きなキャンバスで、
 彼らは情熱の焦点としてひとつの町を選んだ。

 当時激しい情熱の爆発でパンクロッカーの心を揺さぶり、その後もデトロイトとイビサを
 結んで20世紀後半のダンスの流行をもたらした町である」
693トニー・ウィルソン:2008/12/21(日) 23:52:30

「物語は、マンチェスターの若者5人の成功の話である。
 彼らはバンドではなくレコード会社を始めた。

 会社の名前は街角で見かけた『ファクトリー・クロージング(工場閉鎖中)』の看板にちなんで
 つけられたが、結局『ファクトリー・オープニング(工場操業中)』の方を選ぶ。

 メンバーは失業中の俳優エラスムス、短気なマネージャーのグレットン、地元テレビの
 ニュース司会者ウィルソン、ミキシング・デスクで魔法の腕前を発揮するようになったハネット、
 若く才能豊かなタイポグラファーでカレッジを出たばかりのサヴィル。

 いずれも異性を愛する若者だったが、マンチェスターの興行主アラン・ワイズの言葉を借りれば、
 何らかの意味でお互いに惹かれあっていた。

 また彼らは、自分たちが手掛けたすばらしいバンドも愛していた。
 その中には、彼らの世代とそしてこの映画のなかで中心的存在となった
 ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダーとハッピー・マンデーズが含まれている。

 こうして、風変わりでしかも素晴らしいミュージシャン達、
 何度となく失敗を重ねた5人の男の会社、そしてロックンロールの歴史に伝説を残す事になった
 英国北西部の町の映画が生まれた。
 それは、ひどくおかしく、またひどく悲劇的な映画だ。

 まだ見ていなくても問題はないが、見れば、さらに多くのものが得られるだろう」
694アンドリュー・イートン:2008/12/26(金) 06:41:20

「音楽のたくさんある映画を作りたかったけど、いきなり人が歌いだすようなものは
 やりたくなかった」

「これはマイケルとフランク、僕の青春や思春期の最高の思い出を包み込んだ話だ。

 興味深いよ、パンク時代からはじまりファクトリーの設立、ジョイ・ディヴィジョンが
 ニュー・オーダーとなり音楽が劇的に変化した時代だ。

 インディ・レーベルの台頭はイギリスの特徴だったし、新しいダンス・ミュージックや
 DJの誕生で活気づいていたハシエンダ、ドラッグ・カルチャーも描いた。
 マンチェスターが音楽の発信地になった時代でもあった。

 ある年齢の人々には郷愁とともに、二度と味わえない寂しさを感じる時代だ」
695マイケル・ウィンターボトム:2008/12/26(金) 06:44:15

「『めぐり逢う大地』を撮影するのにバンクーバーにいた時。
 自分たちに近いものを作ろうというアイディアから思いついた。

 トニー・ウィルソンは以前から知っていて、地元のキャスターと音楽レーベルのオーナー
 という二つ顔を持ち合わせていて、地元のヒーロー的存在だった。
 前からずっと興味があったんだ」

「(タイトルについては…)
 よく覚えてないけれど、ファクトリーのバンド達の雰囲気を捉えたかった。
 アイディアは“Fun”なので、シリアスにならず楽しもうぜというのが土台にあった。

 それで、ハッピー・マンデーズの曲、「24Hour Party People」が一番しっくりくるのでは? 
 ということで決まったんだと思う」
696フランク・コットレル・ボイス:2008/12/26(金) 06:46:08

「ファクトリー・レコードの映画を作れたら面白くないかってマイケルが電話してきたんだ。
 僕はすぐに『他の奴に(脚本を)頼んだりしたら、ブチ殺すから』って言ったよ」

「まず典型的な話があるよね。イアン・カーティスの自殺。
 ハッピー・マンデーズのセックスとドラッグとロックン・ロール。

 でも76年から92年まで包括するのはとても勇気がいるんだ。またそれが魅力なんだけどね」
697ピーター・フック:2008/12/26(金) 06:50:55

「ちょっと、変な感じだったね。幽体離脱みたいな経験というか。
 距離を置きつつも、自分のすべてをむき出しにしているような。
 意味わかるかな?

 誰かが俺の日記を声に出して、読んでいるみたいな体験だよね」

「実際、おかしかったのはさ、最初俺たちだけで試写した時は良かったんだけど、
 一般の人も来る公の試写会に行った時、みんな笑っててさ、それがちょっと嫌だった」

「もっと同情してくれると思ってたのに(笑)。
 それなのに、俺たちの失敗とかに会場は大ウケでさ。まるでコメディ映画みたいだったよ。

 だから一般公開されてから、あの映画に対して違和感を感じるようになったっていうか、
 最初に観た時と同じ気持ちでは観れなくなった」
698フランク・コットレル・ボイス:2008/12/26(金) 07:02:55

「問題は今も主人公たちが生きているから、自分の声が反映されていると
 感じてもらう必要があった。

 色んな人に会って説得し、話に耳を傾けて情報収集して、人を捜し出す事に較べたら、
 脚本なんて何でもないことだよ。

「それがどれだけ感情的なものか、みんなもはじめは分かってなかったんだと思う。
 ウィルソンも、死んだはずのマーティンとロブを演じていた役者を目にしたときは
 辛そうだったから…」

699マイケル・ウィンターボトム:2008/12/26(金) 07:05:53

「とにかく、最初はすごくナーヴァスになっていたんだ。
 実在する人物の映画を撮るのは大変だ。
 
 僕らがやろうとしていることは、実際に起きたことを祝うためで、
 誰を攻撃するするわけでも、バンドを貶そうとしているわけでもないんだということを
 分かってもらう必要があったから」
700ピーター・フック:2008/12/26(金) 07:11:26

「でもね、驚くべき発見をしたんだよ。
 登場人物の中で3人、ものすごく上手く演じられているんだ
 ――― それが、イアン・カーティス、マーティン・ハネット、ロブ・グレットンなんだよ。

 彼らの人物像をすごく上手く捉えていて、まるで本人みたいだった。
 でもさ、3人とも死んでるんだよね」

「そんなに(映画の内容に関して違和感は)なかった。
 というのは、脚本家が関係者みんなから話を聞いて、ウソかホントかはさておいて、
 全部一緒にしたんだ。

 エピソードによっては、5つのストーリーをひとつにしたものもあるし。
 だから全部、何らかの真実を含んではいるんだよ。
 でも、ショービジネス仕様に脚色してるからね。

 このことをめぐって、一度、トニー・ウィルソンとやりあったことがあってさ。
 トニーは本を書いただろ?しかも映画をもとにして。

 俺は彼に『よくもそんなことを。あんたは真実を知ってるはずだろ?
 あの映画のすべてが本当じゃないって、分かってるじゃないか?』って言ったんだ。
 そう、あの映画は30%くらいが真実なんだ。

 そしたら、トニーの奴ときたら、
 『フッキー、伝説は真実より偉大なんだよ』って言いやがった!
 『なんて下卑た奴だ!』と思うしかなかったね。つまり彼は歴史を書き換えたわけだよ。

 彼は脚本づくりに直接、貢献したわけじゃない ――― 提案はしただろうけど」
701マイケル・ウィンターボトム:2008/12/26(金) 07:13:03

「(製作中、一番おもしろかったエピソードは…)
 トニー・ウィルソンのハシエンダでのSEXエピソードなんだけど、
 トニー本人や当時の奥さん、リンジー、他の人々が言っていることが違うんだ。

 困ったけど笑えるよね」
702アーヴィン・ウェルシュ:2008/12/30(火) 08:11:19

「『24アワー・パーティ・ピープル』はその題材を完璧に表現した音楽映画だ!

 私はこの映画をこれ以上ないくらい高く評価する。
 イギリスとアメリカのどの映画も退屈に見えるぐらいだ。
 それは誠実で、その精神性を反映しながらも感傷的でなく、本物の感情に
 満ちている。

 また、爽快なペースでビュンビュン進み、緊張感に満ち、ウィットに富んだ
 脚本は、期待通りの素晴らしいサウンドトラックとぴったりとはまっている」
703ベズ:2008/12/30(火) 08:18:05

「あの映画は見てないんだ。
 死ぬまで見ないだろうな。 死の床で見るかもしれないけど。

 見たいと思わないんだよ、だって俺たち一銭もあの映画から金を払ってもらって
 ないし、なんか利用されてる気がするんだよ。 だから見ないことにしてる」

「ファクトリー・レコードは素晴らしいレーベルだよ。 歴史の一部だし」

「トニー・ウィルソンはすごい奴だったし、今でもそうだよ。
 トニーがいなかったら、当時のマンチェスターシーンは存在しなかっただろうし、
 すべての仕掛人だったんだ」
704ショーン・ライダー:2008/12/30(火) 08:19:46

「 ああ、トニーはすごくいい奴だけど、くだらねえことばっか言ってんだよ」
705マイケル・ウィンターボトム:2008/12/30(火) 08:31:12

「ファクトリー・レコード設立は元々ビジネス目的じゃない。 いわば趣味だね。
 トニーとその仲間が、楽しみを求めて始めた事業だ。

 成功の後に行き詰まり、破産に追い込まれはしたが、
 自分が楽しみたいという初心を彼らは忘れなかった。 そこに魅力があるのさ。
 ファクトリーの基盤はいわゆるパンク精神なんだ。
 トニーもパンク・バンドに興味があった。

 彼はファクトリーを始め、彼に同意する人が集まった。
 形にとらわれず何でもやった。
 商業主義に乗らず洗練されていなくても、自分たちのやりたいことをやったんだ」

「理由も分らず、若くして自殺したイアンのことは、扱いづらかったが、
 これを説明できる人はいないし、避けることはできなかった。
 基本的に音楽を中心にしたストーリーラインにしていたので『大きなインパクト』
 として描くことにした。

 イアンの奥さんだったデボラにも確認してもらった。
 トニー・ウィルソンにしても、イアンを祝賀するパーティーのようだから、
 と納得をさせた。 役者も一生懸命だったよ」
706スティ−ヴ・クーガン:2008/12/30(火) 08:33:20

「実は、トニーとは十年位前にローカル・テレビで一緒に仕事したことがあってね。
 僕はマンチェスターに住むみんなと同じように、ジョイ・ディヴィジョンのレコードを買い、
 ハシエンダに通っていたし、マンチェスターの出身だということを誇りに思うよ。

 トニーの役には特に拘ってるつもりはなかったけれど、他の人にはやらせたくなかった。
 自分が誰よりもうまくできると思っていたからね」
707ジョン・シム:2008/12/30(火) 08:35:03

「今回みたいな役は夢みたいだよ。
 子供の頃、ニュー・オーダーに憧れて鏡の前でマネしてたからね」
708マイケル・ウィンターボトム:2008/12/30(火) 08:40:15

「マンチェスター・バンド全体とトニーを中心に描いたので関わってくるバンドが非常に
 多くなった。そこで、イアンの自殺をきっかけに前半と後半に分けて描くことにして、
 後半はトニーのバンドとして、ハッピー・マンデーズを軸にすることにした。

 今となっては、もっとニュー・オーダーを出せばよかったと思っている。
 ニュー・オーダーやジョイ・ディヴィジョンを知るのに音楽を聴いたり当時の映像を
 観ながら、今更ながら、ニュー・オーダー(ジョイ・ディヴィジョン)の偉大さを感じた。

 『ニュー・オーダー』と『ファクトリー』は同意語で、マンチェスターでいまだにバンドが
 出てきているのは、トニー・ウィルソンとニュー・オーダーのおかげだと僕は思っている。
 マンチェスターの人々は地元への愛着が強く、プライドを持っている。
 そして絆が強いんだ。

 ロンドンへの対抗意識やリバプールとの違いというものを明確にしていた」

709マイケル・ウィンターボトム:2008/12/30(火) 08:48:08

「(ドキュメンタリー風の作風にしたのは…)
 まず、僕は昔から撮影監督のロビー・ミュラー(『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』
 『ダンサー・イン・ザ・ダーク』など)の大ファンなんだ。
 彼はこの手の音楽はあまり好きでなかったから説得は大変だったよ。

 それで、ファクトリーのルーズな感じを出す為に、
 始めからハンディカメラを使うつもりでいたんだけど、ロビーと話をしてDVの
 ハンディカメラで撮影しようということにしたんだ。

 彼はどんどん新しいことにトライする人で、ハシエンダの最後のシーンなんかは
 本当に良く撮れたと思っている。
 まあ、ロビーは音楽が好きじゃないからブスッとしてたけどね。

 台本に沿って撮影をしていったけど、なるべく自然な明かりで撮ろうということになって、
 即興的な動きができるように努めた。
 パーティーのシーンはカメラを2〜3台回して、後で画を選んで編集した」

「(映画の中のハシエンダは)撮影の二ヶ月前に取り壊されてしまっていたので、
 実際にあった場所に作り直したんだ。
 ニュー・オーダーや他のバンドや関係者が一堂に集まって、とっても盛り上がった。

 撮影最後の時は、DJブースを取り囲んで『やめるな ―――!』と大騒ぎ。
 当時はこんな感じだったのだろうね」
710ショーン・ライダー:2008/12/30(火) 08:58:00

「今話すとすれば、ロンドンはマンチェスターよりもずっといいと思う。
 マンチェスターでは俺はもう外出しないんだ。
 クソだぜ。 今、ハシエンダ以前に戻っちまっている。 ゴミだよ。
 
 きれいな靴と、きれいなズボン、白いシャツを着てないとどこへも入れやしない。
 そんなバケげた決まりがあるんだ。
 ロンドンでは、アディダスのジャージでクラブへ行っても何の問題ないんだ。

 マンチェスターはどこもかしこも観光客で溢れていて、ひどいもんだ。
 白いシャツときれいなズボンをはいてりゃ、暴力がなくなるって訳じゃないのにな。
 どうやって暴力と向き合うかが大切なんだ。 何を着るかじゃなくてな」

「でも、ハシエンダは伝説となったんだ。
 ハシエンダが象徴していたもののために、(マンチェスターにとって)大きな
 損失となってるんだ」
711ベズ:2008/12/30(火) 09:00:04

「ああ、ハシエンダが閉まってから、ヨーロッパっぽいタイプのカフェやバーや
 クラブばかりになった」

「まあ、何かを建てなけりゃならなかったんだから、(ハシエンダの跡地が)アパート
 でもしょうがないんじゃない?」
712トニー・ウィルソン:2008/12/30(火) 09:02:34

(ハシエンダが取り壊され、跡地に高級マンションが建造されることが
 決まったときのコメント)

「私は過去を保存しようとする、博物館的感覚は持ち合わせていない」

713マイケル・ウィンターボトム:2009/01/08(木) 01:17:37

「見かけを見せる映画じゃない、型にはまった映画でもないんだ。

 僕たちがあるがままを撮っている理由はできる限り演技に幅を持たせたいのと、
 彼らがやっていることを記録するという感覚を持っていたいからなんだ、
 彼らを整理してまとめるのではなくてね。

 ということは見かけや形を仕上げるだけではなく、最高の内容を持った映画を
 達成するということなんだ」

「最終的に、ファクトリーの精神で、ファクトリーの映画を撮れたことがとても嬉しいよ」
714トニー・ウィルソン:2009/01/08(木) 01:22:19

「それ以上の価値があると思う。
 ファクトリーの精神を継承し、まさに私たちがファクトリーを運営したようなやり方で
 作られた。

 それを示すいい例のひとつが、見事なまでに再建されたハシエンダのシーン。
 私たちはハシエンダ・ナイト復活のために入場券を1500枚用意したんだ。
 というのも、当時の関係者がエキストラとして参加したがっているのに門前払いを
 くらったって苦情を耳にしてね。

 このシーンの統制を任されていた地元のDJが勝手に500人エキストラを集め、
 ハシエンダの馴染み客をないがしろにして喜んでいたんだよ。
 そこで私はプロデューサーに掛け合い、余分にチケットを刷ったんだ。

 『最も大事なシーンで混乱が起こるのではと心配したが、ファンタスティックな絵が
 撮れた』と、撮影後に制作者から感謝されたよ。
 当時を知る観客が参加したからこそ、本物のエネルギーが表現できたんだ」
715トニー・ウィルソン:2009/01/08(木) 01:25:52

「僕は(ハシエンダ)閉鎖の時も泣かなかった。夜に行き場がない時も泣かなかった。
 オークションにかけられた時も泣かなかった。

 でも(再現されたハシエンダの)セットに入った時は泣いてしまったよ」
716ピーター・フック:2009/01/08(木) 01:30:36

「でも、まあ、彼(トニー)のおかげで、『ハシエンダ』最後の夜のパーティーが出来た
 からね。(本物のハシエンダは)途中で閉まっちゃったから、最後のパーティが
 出来なかったんだ。

 撮影用に作られた『ハシエンダ』は本物そっくりだった。
 信じられないくらいだった。

 昔、俺たちが20代後半の頃、『ハシエンダ』に通っていた人たちが、勢揃いしたんだ。
 しかも、『ハシエンダ』でパーティしてて、暴力の心配がないっていう(笑)。
 フリー・ドリンクだったし、何の心配もいらなかった。

 映画会社が、最後に最高のパーティーを開いてくれて、それだけでも価値があった」
717スティーヴン・モリス:2009/01/08(木) 01:35:12

「いや(再現されたハシエンダのセットには行かなかった)。

 ジリアンは行ったよ、俺は耐えられなかった。どっちみち、あそこに行って楽しかった
 ことはないんだ。
 俺はオーナーなのに金を払わないと入れてくれなかった。
 連中は一度も俺が誰なのかわからなかったんだ。

 それは実際のところ、今だってそうさ。
 人が道を渡って俺のところに来るなら、それは俺にサインしてやろうと思ってんのさ」

718ピーター・フック:2009/01/08(木) 01:39:34

「結局のところ、これは自分に寄せられた賛辞なんだって思うことにしたよ。
 ――― 自分がやってきたことに対してのね。

 実際、大変だったし。『簡単だった』なんて口が裂けても言えないね。
 特に俺とロブ・グレットンは長いこと『ハシエンダ』に関わっていたから、苦労したよ。
 本当に大変だった。

 パーティーは素敵だったし、同時に何とも奇妙だった。
 だって、その夜、役者がみんな役のまま登場したんだよ。
 俺と同じくらい興奮してるバーニーのところ行って、辺りを見回した。

 昔の設計書を元にしたものを巨大な、飛行機の格納庫の中に建てたんだ。
 ほとんど昔と一緒だけど、細部は微妙に違っているっていう、まるで夢でみるような
 光景だったんだ。夢って、現実とちょっと違ってたりするだろ?そんな感じだよ。
 細かいところが微妙に違うんだ。ほんとシュールレアルだった。

 俺はバーニーに言ったんだ、
 『なあ、ひとつだけ足りないものがある、俺達のマネージャーのロブ・グレットンだよ』
 そしたら、バーニーが『ほら、あそこ』って、指差した。

 そしたら、そこにいるじゃないか!」
719トニー・ウィルソン:2009/01/08(木) 01:44:52

「(カンヌ映画祭での公式上映の時に)赤絨毯を歩いていたら、
 スピーカーからジョイ・ディヴィジョンの『アトモスフィア』が流れ出したんだ。
 思わず涙が出たね。

 イアンはいつだって奇妙な登場の仕方をするんだよ。86年の夏にマンチェスターで行った
 イベント向けに、10枚ポストカードを作った時も、9枚はどうしようもない出来栄えだったのに、
 唯一まともな1枚はイアンの写真だったんだから」
720トニー・ウィルソン:2009/01/08(木) 01:52:28
(Factory FAC 424 序文『過去のものは序章に過ぎない』より)

『……ではそろそろ、あのマヌケなオスカー受賞式のように、『ありがとう』を言う時が
 きたようだ。
 そんな大切な夜に、「サイコー!」と叫ぶやつはいつ現れるのだろう。

 まず、この物語を映画にしようと思い立った人たち、マイケル・ウィンターボトム、
 アンドリュー・イートン、フランク、そしてパンクのライヴやハシエンダのダンスフロアの
 雰囲気を、的確にして、完璧に捉えてくれた君たちに「サイコー!」を。

 彼らと、レヴォリューション・フィルムのみんなに感謝の気持ちとおめでとうを。
 映画の中の役者たちにもありがとう。
 その即興と、脚本を発展させてくれた才能のおかげで、このノベライズの最良の部分
 を提供してくれて感謝。

 それから、スティーヴ、僕に版権の請求なんかしないでくれ。
 僕を忍耐強く助けてくれてありがとう、とかなんとか、かんとか……。
 作家というのは必ずそういうことを書くもんだ。……』

 『……この本の登場人物たちにも感謝を述べるべきだろうか?
 若くして死んでいった者たちへ。

 いや、僕が彼らのことを好きなだけで十分だろう。
 死んでいようが、生きていようが。……』
721『ヒア・トゥ・ステイ』 :2009/01/08(木) 01:56:46

『誰だろう、僕の後をつけまわす 青い瞳の少年
 全人類が憧れる スーパースターになろうとしている
 そうなるのも時間の問題

 地平線に広がるまぶしい光のように
 はげしく輝いて、彼は君を羽ばたかせる
 君を駆り立て、狂わせる
 でも、痛みもすべて消し去ってくれる
 地平線に広がるまぶしい光のように
 はげしく輝いて、彼は君を羽ばたかせる…

 開かれた本のように 読まれるのを待っている
 目を離せば あっというまに駆け抜けていく

 君のせいで心の奥にしまい込んだ希望は
 今でも消えてはいない

 地平線に広がるまぶしい光のように
 はげしく輝いて、彼は君を羽ばたかせる
 君を駆り立て、狂わせる
 でも、痛みもすべて消し去ってくれる
 地平線に広がるまぶしい光のように
 はげしく輝いて、彼は君を羽ばたかせる…

 僕らはここで生き続ける 永遠に生き続ける
 僕らはここで生き続ける 永遠に生き続ける
 僕らはここで生き続ける 永遠に生き続ける
 僕らはここで生き続ける 永遠に生き続ける
 
 地平線に広がるまぶしい光のように
 はげしく輝いて、彼は君を羽ばたかせる…』
722伝説の名無しさん:2009/01/08(木) 18:05:03
なきそうだ普通に泣きそうだ
723イアン・ブラウン:2009/01/20(火) 01:53:47

「この映画が作られているのを知った時くだらないと思ったよ。
 オレはノスタルジアには興味がないから。

 だけど実際観てみたら考えが変わったね。ホントにいいよ。
 素晴らしかった」
724ピーター・フック:2009/01/20(火) 02:00:30

「でも、まあ使われてる音楽は最高だよね。サントラ盤もすごくいいし。
 ニュー・オーダーや忘れられかけてたジョイ・ディヴィジョンに活気を取り戻してくれた
 部分もある。

 俺自身、長い間、ジョイ・ディヴィジョンから遠ざかっていたけど、久々に聴いたら、
 すごくよくてさ。
 イアンの死があったし、もうずいぶん昔のことだから、気持ち的にかなり離れていて、
 あの頃の曲がよかったことをすっかり忘れていたんだ。

 最近のステージで、ジョイ・ディヴィジョン時代の曲を3つ、ライヴ・セットに取り入れて、
 ニュー・オーダーとしてプレイしただろ?
 あれは映画を観たからだね。そう、そういう意味ではすごくよかった。
 あの曲たちを取り戻せたからね」

「全体を通して言えば、映画から与えられたものは大きかったね。
 自分を客観的に見るという貴重な体験もしたし、第二のキャリアとまではいかなくても、
 ニュー・オーダーにとってはいい影響になったと思う。

 映画を作ってくれて、よかったと言うほかないね」
725マイケル・ウィンターボトム:2009/01/20(火) 02:02:39

「ピーターがいってたんだけど、あの映画を観て、自分たちでもジョイ・ディヴィジョン
 の良さを思い出したんだって。

 それで、ずーっとやっていなかったんだけど、ついこの間もロンドンのライヴで
 ジョイ・ディヴィジョンの曲をいくつかやったんだよ。

 あの映画に彼らはあまり出てこなかったけど、あの映画はニュー・オーダーに
 ジョイ・ディヴィジョンの良さを思い出させることはできたんだね」
726ピーター・フック:2009/02/03(火) 02:43:42

「この前、ドイツのケルンでロビー・ウィリアムズと一緒にライヴをやったんだけどさ。
 ドイツ側のスタッフは、『ロビーのオーディエンスとは、まったく違いますよね』って
 言ってて、そりゃそうだ。
 俺たちのオーディエンスはもっと年齢層が上だよ。

 『この子たち、ニュー・オーダーなんてよく知らないんじゃない?』って感じだった。
 でも、ロビーが言い出した事でさ、『どうしても俺達とプレイしたいというもんだから、
 行ったわけ。
 結局、18歳の女の子達7万人の前でプレイすることになった。

 『引っ込め、ジジイ!!』なんて叫ばれてさ」

「すごく奇妙な体験だったね。
 最初は自信持ってやってたけど、最後はボロボロでさ(笑)。

 俺達がステージから立ち去った時、ロビー・ウィリアムズがステージの袖にいて、
 俺達の背中をバンって叩いて、『アンコール忘れないようにね』って言うんだよ」
727バーナード・サムナー:2009/02/03(火) 02:49:51

「今は『ファッキング・ブルー・マンデイ』って呼んでるんだ、もううんざりだから」

「ただ『ブルー・マンデイ』はプレイしないわけにはいかないんだ。

 自分たちは毎週のようにプレイしてるけど、新しい都市に行けば、そこにいる人達
 にとっては何年ぶりかの『ブルー・マンデイ』になったりするからね。
 でも、俺にはこれといった思い入れはない。

 もっとエモーショナルな曲が好きなんだ。
 まあ、その時の気分によるけど、ジョイ・ディヴィジョンの曲で大抵いつでも
 好きなのは『アトモスフィア』だね。あれはきれいな曲だ。
 『シーズ・ロスト・コントロール』も凄く好きだな。

 一方で『ブルー・マンデイ』はテクノロジカル曲なんだよね。『書く』というよりは
 『エンジニアリングした』作品なんだ。
 もともとダンス・ミュージックとして作ったものだし。
 そういう意味では知的な刺激があるよ」
728バーナード・サムナー:2009/02/03(火) 02:56:40

「最近の曲より、昔の曲のほうがいいという人がいるけど最新アルバムも
 悪くないよ。
 ある程度時間が経ってから正当な評価が出るんだと思う。

 俺たちも昔の曲のなかで好きな曲があるんだ。
 ジョイ・ディヴィジョンの曲が特にいい。
 長いこと演奏しなかったから、久しぶりに演奏すると光栄でもある。

 イアンとの思い出もあるしね。
 彼は素晴らしいソング・ライターだった。曲もよかったし、
 そう思うともったいなくてね。何年も演奏しないなんて…。

 ジョイ・ディヴィジョンの曲を避ける理由はない。
 今の自分たちの曲として演奏すると今でも通用する気がする。

 イアンも天国で喜ぶと思うよ。忘れ去られずに。
 俺たちが歌い続ける事を誇りに思ってね」
729バーナード・サムナー:2009/02/03(火) 03:21:10

「たまたまだけどジョイ・ディヴィジョンのサウンドっていうのは今のシーンで
 若者たちからかなりヒップなものとして捉えられてて……。

 俺達が集まってジャーンと楽器を鳴らしたらジョイ・ディヴィジョンらしい音
 になるのかどうかはよく分からないけど、とにかく俺達らしい音になってる
 事は確からしいんだ。

 他の誰とも違う……幸いなことに、俺達はそういう連中で、そいいう自分達
 自身がバンドの音に反映されてるんだ。
 だから……とりあえず俺達の意識かな。
 俺達が意識しているところ、その何かに(今も現役でいられる)秘訣が
 あるんだろうと思う。

 ひとつ言えるとすれば、俺達は決して以前やった事をなぞろうとはしないんだ。
 そんなことしてたら朽ちていくだけだからね。

 次のアルバムは今回のアルバムとは絶対違う事をやるよ。
 常に動き続けるよう努力する。
 アルバムからアルバムへ、少しづつ変化を重ねながら……。
 ただメロディがちょっと違うだけで中身の同じアルバムを何枚も作らない
 ようにしてね」
730ピーター・フック:2009/02/09(月) 00:51:28

「『ゲット・レディー』を完成させ、その夏から冬にかけてツアーをし、翌年の
 春には早速、新作のための新曲を書き始めていたんだ。
 ただ実際にレコーディングとなると思わずひるんだね。

 というのは、曲は書き始めていたものの考えがまとまらずに、結局、
 レコーディングを始める時期になっても目前には白紙が広がってる事に
 気づいてね。 正直言って末恐ろしい感じだった。

 富士山を真下から見てるようなものだと想像してもらえばわかりやすいかな
 『一体、どうやってこの山のてっぺんまで登ることができるんだろうか』と」

「それから、今までと一番違ったのは、フィルが正式に加入したってこと。
 これは非常にうまくいったと思ってる。
 彼は素早くニュー・オーダー式のやり方に馴染んでくれたからね」
731フィル・カニンガム:2009/02/09(月) 00:57:23

「ニュー・オーダーのレコーディング法に慣れてない僕にとっては無茶苦茶
 ハードなプロセスだったよ。

 とにかく毎日スタジオ入りすると同時にコンピューター・プロセッサーの前で
 同じフレーズを何十回も繰り返し弾いて、他のパートとのバランスを取りながら
 一曲一曲を仕上げていく、って感じだったからね。

 スタジオでライヴ録りを何度かやって、その中から一番いいのを選ぶ、っていう
 通常のギター・バンドの録音法に慣れていた僕にとっては、まさに拷問!って
 感じだった」
732ピーター・フック:2009/02/09(月) 00:58:30

「何が拷問だよ。
 ギターさえ弾き終わったら、後は俺たちにまかせて、その辺でお茶飲んだり、
 庭のアヒルと一緒に遊んだりしてたくせに」
733フィル・カニンガム:2009/02/09(月) 00:59:50

「やべ…」
734スティーヴン・モリス:2009/02/09(月) 01:04:28

「彼が加入するまでには2段階くらいステップがあったわけだね。

 最初はギグをやったり前作『ゲット・レディー』のレコーディングのための
 セッションへの参加という段階を経て、メンバーの事もずいぶん分かって
 きてからの加入だったから、急激に何かが変わったってわけじゃない。

 一番大きいのはアルバム制作の時の曲作りの段階で、
 これまではある程度、曲が出来上がったらバーナードが持ち帰って、
 歌詞を書いてくるのを待っていたんだけど、今はその間にも3人でどんどん
 曲を書いたりするようになった。

 これまでのように時間を止めるんじゃなくてね。
 これはすごく大きな変化だったと思うよ」
735ピーター・フック:2009/02/09(月) 01:13:59

「彼は以前はマリオンってバンドをやってたんだ。
 俺たちがツアーをした時、ジリアンがいなかったから彼がサポートで入った
 んだよ。まだ若いし、ユーモアのあるいい奴だよ。

 今回のアルバムに取り掛かった時、最初はバーナードとスティーヴ、
 それに俺の3人で曲を作ってたんだ。

 アイデアを集めながら素晴らしい作品になると思ったし、とてもうまくいって
 たんだけど、ある程度固まってきてバーナードがヴォーカル作業に専念する
 のにしばらく録音現場を離れた時、スティーヴと俺でちょっと煮詰まってきた。

 そんな時に、フィルにアイデアを聞いてみようってことになった。
 もっとアイデアを入れたら簡単に進むんじゃないかってね(笑)。
 そうしたら、どんどんアイデアが出てきて、後でバーナードは怒ってたね(笑)。
 これ、全部歌入れなきゃいけないのかって(笑)。

 それはともかく、フィルは元々やる気に溢れたメンバーだったし、よくバンドに
 フィットしてくれたと思う」


736フィル・カニンガム:2009/02/09(月) 01:20:24

「そうだなあ、やっぱり一番驚いたのは、
 それまでのニュー・オーダーが生み出してきた素晴らしい楽曲の数々
 を思い返して、アルバムそれぞれに大きなプランがあるんだろうなと
 思っていたのに、いざレコーディングをやってみたら、まるでなんも
 考えてないってわかったことだったよ(笑)。

 作曲のやり方にしても、まるで無茶苦茶としか思えなくて、
 でも、それはある時点までの話であって、それがあるところから一つに
 まとまっていくっていうね、そこがすごく面白かったんだ。

 スティーヴ、フッキー、バーナードのぶつかり合いがそれを生んでいる
 というのが本当にすごいし、結果的に生まれてくるものを面白くしている
 んだと思うよ」
737ピーター・フック:2009/02/09(月) 01:24:21

「(ジリアンの離脱は)残念だけど、
 それでもバンドは続けていかなきゃいけないからね。

 それでも、ニュー・オーダーの音は続いていくし、そういった意味では
 彼女の存在も『スピリット』としてバンドの中に存在し続けていくんだと思うよ」
738バーナード・サムナー:2009/02/16(月) 21:43:01

「俺としては二ュー・オーダーっぽ過ぎることには何の問題もないと思っているよ。
 ただし、ニュー・オーダーが常にこだわってきたのは、自分たちが一度やった事を
 繰り返さない事だった。

 つまり、『ブルー・マンデイ2』を書こうとしたことはない。
 同時に、俺たちの音楽はひとつの音楽スタイルだけに留まることがないんだ。
 エレクトロニック音楽もやるし、ギターを主体とした音楽もやるし、
 アコースティック・ギターを使った曲だってやる。

 自分たちが、その時々でやりたいと思ったことをやってきた。
 俺たちのこれまでの作品を見ても、ひとつの音楽ジャンルに留まってないよ。
 いつも決まった音楽スタイルしかやらないバンドっていうのは耐えられないね。
 俺たちはもっと広い視野を持ってて、色んな種類の音楽スタイルに興味を持ってる。

 でもスタイルが重要なんじゃなくて、肝心なのはその内容なんだ。
 例えばレゲエ・トラックであったとしても、その曲の内容が良ければいい。
 ヘヴィ・ロックの曲であったとしても、まあ、俺はヘヴィ・ロックものはほとんど
 持ってないんだけど、もしそれがいい曲だったらいい。

 あくまでも曲そのものの出来が重要なのであって、スタイルは二の次なのさ」
739バーナード・サムナー:2009/02/16(月) 21:45:10

「前作がかなりギターを基調にした作品だったのは自分たちでも分かってた。

 で、ツアーに出た時に、新作からの曲だけじゃなくて昔の曲も当然やるわけで、
 ニュー・オーダーだけでもかなりの量の楽曲があるし、ジョイ・ディヴィジョンの
 曲もやったから、その頃から数えると相当な楽曲数になる。

 その中にはダンス・トラックやシンセを基調にした曲もあって、それらに対する
 オーディエンスの反応を見て、それらが決して無視できない二ュー・オーダー
 の一面だってことに気付いたんだ」
740スティーヴン・モリス:2009/02/16(月) 21:47:53

「明らかに『ゲット・レディー』の反省があった。

 あの時は似たようなスタイルばっかりになってしまったんで、今回は曲作りを
 している時点で、いろいろなスタイルのものを取り入れようと話していたし、
 俺もそう考えていた。

 前回はロックっぽいものばかりだったので、ロックもあればダンサブルなもの
 があって、というような幅広い作りにしたかったんだよ」
741バーナード・サムナー:2009/02/16(月) 21:54:20

「これだけ長い間やってきてるわけだから、まだ学校に行ってた頃に好きだった
 バンドや、もっと若かった頃に好きだったバンドがどんどん退屈になっていく
 のを見てきた。 誰とは言わないけどね。

 それがわかってるから、自分たちはそうはならないようにって思ってる。
 退屈になってしまうのはいとも簡単だ。
 それを避けるために俺たちは今、曲をよりいいものにしようとバンドを結成した頃
 の倍の労力を注いでるんだ。とにかく、よく働いてる。

 残念ながら生きていく上で避けられない事実ではあるけど、ミュージシャン
 というのは年をとればとるほど曲を書くのが難しくなっていくもんだ。
 だからその分、もっと努力しなきゃいけないし、自分がやってることをしっかり
 分析できなきゃいけない。それが俺たちの姿なのさ。

 昔はスタジオに入っては酔っ払って、悪い事ばかりしてた…それでも当時から
 既に結構働いてたけどね。
 今はさらによく働くようになった。それに尽きるんじゃないかな。

 特に俺たちは長い間シーンを離れていたから、よりみんなが俺たちの動向に
 注目してるんだ。
 イギリスは音楽をやる上で非常に競争が激しい場所でもあって、それには
 いい面もあるし悪い面もある。でも、その分気を抜くことができない。

 自分たちの居場所を維持するために闘い続けさせられるのさ」
742伝説の名無しさん:2009/03/03(火) 16:59:53
保守ice age

ここをのぞくのが日課です。
743バーナード・サムナー:2009/03/09(月) 00:46:13

「(複数のプロデューサーの起用は…)
 今作では全体的なひとつだけのスタイルではなく、多様なスタイルを反映させたいと思った
 ことがひとつ。

 それと二つ目に、実際に仕事をしてみるまで、どういうプロデューサーなのか分からない
 からさ。 その人が手掛けてきたアルバムが好きだからといって、そのプロデューサー
 とミュージシャンがレコーディングの際に関わった比率なんて分からないだろう? 
 
 それとアルバムを聴いただけではプロデューサーの仕事の仕方も分からない……
 仕事が速い人なのか、じっくりと時間をかける人なのか……
 例えばスネアドラムのサウンドに1日かける人なのかも分からない。

 つまり、実際に一緒にやってみるまで合うか合わないかなんて分からないからね。

 そう。
 今作はレコーディングに入る前に、まず実際に何人かのプロデューサー達とスタジオに
 入り、一緒に仕事をして様子をみるという、慎重なやり方をしたんだ。
 そうすることによって、人間的にはどういう人なのか、仕事の仕方はどうなのかということが
 分かった。

 そして気に入った人たちと一緒に仕事をすることにしたんだよ」
744ピーター・フック:2009/03/09(月) 00:52:14

「ああ、(参加の噂のあった)ブライアン・イーノは、実は過去のニュー・オーダーの作品の
 すべてで企画段階では名前が挙がって、依頼したりもしてるんだけど、実現した事が
 ないんだ!(爆笑)。 理由はあくまでもスケジュールの問題なんだけどね。

 今回も話の段階ではブライアン本人もやる気満々で、色んなアイデアも提示してくれた
 けど、残念ながらスケジュールが合わなかった。
 ただ、今回のアルバムに収録しきれなかった曲がアルバム一枚分ほど残ってるので、
 半年か一年後には、またすぐに次作に取りかかろうと思えばできる環境にあるんだ。

 次作こそは、ブライアンと仕事ができればと思ってる」
745スティーヴン・モリス:2009/03/09(月) 00:53:27

「(爆笑)。
 それ(ブライアン・イーノのプロデュース)って『テクニーク』の頃から言われているんだよ。
 もっとも、今回も向こうから電話があって『来週行くよ』って言ってたけど。

 結局現れなかったね」
746ピーター・フック:2009/03/09(月) 00:57:35

「ニュー・オーダーはそのキャリアの長さの割には、過去にプロデューサーとのいい思い出
 があまりないんだ。
 
 今回は過去の反省点を踏まえて四人のプロデューサーに、とりあえず様子を見るために
 二曲ずつ仕事をしてもらうようにした。
 
 で、スティーヴン・ストリートと彼のアシスタントのセンゾ(Cenzo)とは非常にうまくいった。
 『バスに乗ってパーティに行こうぜ』的な雰囲気で最高だったね。
 残念ながら他のプロデューサーとは相性が悪いというわけではなくて、スティーヴンと
 合いすぎちゃってね。

 結局、スティーヴンにより多くの曲を頼む形になっていったんだ。
 それといろいろ試した結果、ニュー・オーダー自身でプロデュースすることになった曲も
 多かった。
 俺としてはニュー・オーダーはプロデューサーとしても優れた集団だと思ってるので満足
 だったけどね。」
747ジョン・レッキー:2009/03/09(月) 01:01:56

「とてもうまくいった。

 何曲かを私と、何曲かをスティーヴン・ストリートと、そして何曲かは彼ら自身でやった。
 全部で20曲くらい。

 ニューオーダーがどうだったかって?

 昔とかわらずグレイトだったよ」
748『クラフティ』:2009/03/09(月) 01:13:02

『夜明けに起き出す人たちが 遅れないように仕事に向かう
 運転席に乗り込んで 車を走らせる
 こんなはずじゃなかったのに、と思いながら

 でも、それが生きていく為にやるべきこと
 僕らが暮らす現代の世界とはそんなもの
 君はこんな場所にいたかったの? こんなことがやりたかったの?

 だからあと一日だけほしい もう一晩だけでいいから
 もう一度、やりなおすチャンスがほしいんだ
 今度こそは うまくやってみせるから
 最後にもう一度だけ言うよ 君にわかってほしい 
 君の気持ちを変えるんだ 僕は二度と君を手放したりしない

 人生のありかたについて きちんと考えないと
 木の下から夜空に広がる星でも眺めながら
 自分というひとつの世界と、その外に広がるもうひとつの世界
 テレビを見ていると 外の世界なんてどうだっていい気もする

 60センチのブラウン管の中は 暴力や、戦争や、殺人であふれている
 けれども、その外に広がる世界は美しい
 山脈や、湖や、そこで暮らす人たち
 これが僕がいたかった場所で これが僕がやりたかったことなんだ

 だからあと一日だけほしい もう一晩だけでいいから
 もう一度、やりなおすチャンスがほしいんだ
 今度こそは うまくやってみせるから
 最後にもう一度だけ言うよ 君にわかってほしい
 君の気持ちを変えられたなら 僕は二度と君を手放したりしないから…』

749スティーヴン・モリス:2009/03/16(月) 02:23:49

「もともと誰って決められなかったんで、どのプロデューサーにしようか決めるために
 1曲くらいずつやってみたのが始まりだったんだ。

 その結果で決めようとしたんだけど、やってる内にアルバム半分くらい満足いくもの
 が出来上がってしまったんで、これだったらあとは自分たちでやろうかということに
 なっていったのさ。

 もともと複数のプロデューサーを立てて変化に富ませようとした訳じゃなかったんだよ」
750ピーター・フック:2009/03/16(月) 02:25:54

「最初に『今回は複数のプロデューサーで』って言い出したのはバーニーだったんだよ。

 奴としても多分、間に外部の人間が多く入れば入るほど俺たちも喧嘩しないだろう、と
 思ったんだな」

751バーナード・サムナー:2009/03/16(月) 02:27:32

「(笑)でも、もう一つの方法としては、自分を責めるっていう事も出来るんだけどね。

 そう、彼(フッキー)は駆け引きを仕掛けてくるからさ。
 うん、だから、それも理由の一つかもね」
752バーナード・サムナー:2009/03/16(月) 02:33:09

「自分たちのに関しては、実はジム・スペンサーとの共同プロデュースなんだ。
 彼はシャーラタンズの作品も手掛けてきたし、長い間、俺達のエンジニアを
 やってきた人物でね。

 プロデューサーとの仕事は『最高』か『悪夢』かのどちらかしかない。
 でも、そのプロデューサーがどうなのかは、実際スタジオに入ってアルバムの
 制作に取りかかるまではわからない」

「で、最終的に候補に上がったのがブラーやザ・スミスとの仕事で有名な
 スティーヴン・ストリート、ジョン・レッキーはストーン・ローゼスやレディオ・ヘッド
 との仕事で有名で、もっと遡ればピンク・フロイドとも仕事をしたことがある。

 それから、まだ若くてキーボードでも少し参加してて、どちらかというと俺達と
 共同プロデュースをしてるのがスチュアート・プライス。

 彼はマドンナの作品なんかも手掛けてて、ニュー・オーダーの大ファンでもあり、
 今回俺達と仕事するので大喜びだった。

 彼とは凄く波長が合って、すぐ意気投合したよ。 
 サウンドに関しても非常に好奇心旺盛だったね」
753ピーター・フック:2009/03/16(月) 02:35:18

「ジョン・レッキーとかスティーブン・ストリート、ジム・スペンサー、何人かをレコード会社
 の人が連れてきてくれた。

 ただ、スチュアート・プライス(ジャック・ル・コント)に関しては、個人的には、わざわざ
 彼に来てもらわなくてもよかったんじゃないかと思うよ(笑)。

 というのも、結果的に口論のおかげで良いプロデュースができていたんじゃないのか
 って結論になったからな。

 スチュアートの横で、オレとバーナードが良いだの悪いだのって口論していることの方が
 多かったんだ(笑)」
754スティーヴン・モリス:2009/03/16(月) 02:38:05

「スチュアートは、別にニュー・オーダーから仕事を貰わなくても、マドンナの
 キーボードとか他にいくらでも仕事があるしね(笑)」
755スティーヴン・モリス:2009/03/27(金) 00:46:32

「彼らとの仕事は初めてだし、曲ごとに違うプロデューサーを迎えたのも初めてだ。
 でもこれは意図的ではなく、ある意味アクシデント的なことだったんだ。
 むしろ、最初はアルバムを通して同じプロデューサーで作る予定だったんだけどね。

 そもそものアイディアは、まず何曲かずつ異なったプロデューサーを試してみて、
 その中からベストなプロデューサーと一緒にアルバムを作っていく予定だったんだ。

 しかし、そうこうしているうちに時間が無くなってしまった(笑)。
 結局、最初に曲を割り振ったプロデューサーたちにそのまま曲をプロデュースして
 もらうことになったんだ。

 さらに理由を挙げるとすれば、異なったプロデューサーはそれぞれ異なった特色を
 持っているという利点もあった。

 例えばスチュワート・プライスはシンセやキーボード・サウンドに精通している人物
 なのに対し、スティーヴン・ストリートはバンド・サウンドのレコーディングを得意とする
 タイプで、シンセにはあまり詳しくないんだ。

 結果的にこのような異なるタイプのプロデューサーを起用したことで、それぞれの
 良い面がうまく出ていると思うよ」

「(今回のアルバムで)唯一、曲作りを始める前に決めたのが、『メロディアスな作品』
 にするということだったんだ」
756ピーター・フック:2009/03/27(金) 00:51:06

「俺が思うには、多分ニュー・オーダーの昔のやり方っていうものに、ちゃんと戻れた
 ってことなんじゃないかな。

 『ゲット・レディー』の頃っていうのは、俺たち自身、長いブランクを経た後で、まだ
 若々しい生きた音を鳴らせるのかといったことに、すごくプレッシャーを感じていた
 んだと思う。

 だから、より自分たちのルーツ、アグレッシヴなギターがメインでシンセサイザーは
 極力抑えた。
 ジョイ・ディヴィジョンの頃の音に近くなったんだと思う。

 でも、あのアルバムの後たくさんのファンからニュー・オーダーのダンス・ミュージック
 が好きだったって反応をもらったんだ。
 それで、どちらの要素も持っているってことが、よりニュー・オーダー的なんだって
 俺たちも気付いたんだよ。ちょっと力みすぎてたところがあったのかもしれないなって。

 だから、俺たちが一番得意なニュー・オーダーの音を作ろうって思ったのさ。
 それに今回のアルバムは、とてもリラックスして出来たんだ」
757ピーター・フック:2009/03/27(金) 00:55:37

「(今回のアルバムについて感じるのは…)
 前回の時にも増したオプティミズム、前作からまたメンバー全員が成長し、
 20年以上も続けてきた今もまだ音楽に対する新たなパッションが無尽蔵にあった、
 ってことに対する驚きとオプティミズム、かな。

 ま、俺は基本的に楽観的な奴だからさ。

 ……さっきから隣で仏像みたいに黙って座ってるお前達二人(スティーヴンとフィル)
 はどうなんだよ? 

 おいフィル、まずお前から何か言えよ」
758フィル・カニンガム:2009/03/27(金) 00:58:42

「え、僕ですか?

 昨日あなたにトレーニングを受けた、ギターを膝まで下ろして弾く練習がこたえて、
 今日は肩と背中が痛くて……」

759ピーター・フック:2009/03/27(金) 00:59:54

「(笑)何言ってんだよ、若いくせに。

 ウクレレ弾いてんじゃないんだからさ、あんな高い位置で弾くなよ、みっともない」
760『フーズ・ジョー?』:2009/03/27(金) 01:21:57
『なあ、ジョー どうしてるんだい?
 何もかもうまくいっていないみたいだな
 上空を嵐が通り過ぎている それも、どうやら激しい嵐になりそうだ
 おまえのまなざしは年老いた傷だらけの兵士のよう
 その目から流れる涙が風のなかに消えてゆく

 なあ、ジョー どうするつもりなんだい?

 俺はおまえを探しだすよ そして、お前と故郷に帰るんだ
 おまえがどこに行こうと おまえが何をしようと
 おまえを探さないといけないんだ

 俺はおまえを探しだすよ そして、おまえをそこまで連れていくんだ
 おまえがどこに行こうと おまえが何をしようと
 おまえを探さないといけないんだ 何としても

 なあ、ジョー どうしてるんだい?
 もうどうでもよくなったんだって
 おまえの心は一人の女に打ち砕かれた
 もうその女とはうまくいってないんだろ
 こうなることは分かってた、と彼女はおまえに言った
 最初からどうしようもない人だった、って

 なあ、ジョー そろそろ家に帰るべきだよ

 俺はおまえを探しだすよ そして、お前と故郷に帰るんだ
 おまえがどこに行こうと おまえが何をしようと
 おまえを探さないといけないんだ

 俺はおまえを探しだすよ そして、おまえをそこまで連れていくんだ
 おまえがどこに行こうと おまえが何をしようと
 おまえを探さないといけないんだ 何としても…』
761伝説の名無しさん:2009/03/27(金) 06:02:25
おまえは低すぎるwwww

年々さがってんじゃねーかベースの位置
762スティーヴン・モリス:2009/04/05(日) 23:28:41

「テクノロジーそのものについては『愛と憎しみ』のような関係だね。

 もちろん必要なときもあるけれど、レコーディングの時はアコースティックの楽器を
 ずいぶん使ったりする。
 ライヴのときはデジタルのものの方がバーナードがやりやすいって言うんで使う事
 が多くなるけれど。

 ただテクノロジー万能というんじゃなく、使うべきところにだけ使うようにしなければ
 と思うね。

 昔は生でフイジィカルにレコーディングできたのに、あんまりテクノロジーに頼って
 しまうと、とても面倒なことになってしまう。
 今回のアルバムがすごく時間がかかったのも、技術が進歩したために、
 何かいじくらなければいけないような衝動にかられてしまった面もあるんだ。

 しかもあれこれやって結局、最初のが一番良かったと振り出しに戻ったりしてね」
763スティーヴン・モリス:2009/04/05(日) 23:34:16

「もともとあの曲(シングルカットされたクラフティー)は、俺が生ドラムを通して
 叩いていたんだ。

 その素材をバーナードが持ち帰って、XV-5080のリズム音を加えたんだけど、
 そのプログラミングのドラムと生のドラムがうまく合わなかったから、
 その上から俺がもう一度生ドラムを叩いている。

 CDで聴けるのは、そうやって両方をミックスした状態なんだよ」

「例えばバーナードは、自分の手でプレイした演奏のタイミング修正を行わず、
 そのままの状態で残すことがよくあるんだ。
 それと同じように、
 俺もドラムを叩くときは生演奏の良いところを残すようにしている。

 エディットで完ぺきなタイミングにすることはできるけど、それではあまりにも
 機械的な感じになってしまってつまらない。
 だから、いつもフィーリングを優先するようにしているんだ」
764スティーヴン・モリス:2009/04/05(日) 23:37:43

「プログラムのほとんどはバーナードと俺がやる。

 バーナードもSTUDIO 2000という自分のスタジオを持っているけど、今回の作業は
 ほとんど俺のスタジオで行ったね。
 でも今やプログラミングをしているという感覚は無いんだ。

 実際の作業は、フィルがコンピューターのシーケンス画面を指差して
 『あの青い部分を4回線り返して、あの緑色は3回にしよう』などと注文を付け、俺が
 オペレートする感じなんだよ。

 そんな抽象的な作業をやってる訳だから、もはやプログラミングとは言えないね(笑)」
765スティーヴン・モリス:2009/04/05(日) 23:42:17

「俺はどうしようもなく時代遅れな機材を使っているんだ。

 このアルバムはSTEINBERG Cubase VSTを使って作った。
 Cubase SXは最近やっと慣れたばかりで、今回のアルバムでは使えなかったんだ。
 Cubase VSTはあまり大層なことはできないけど、とてもシンプルで気に入っている。

 そのほかに、今回はPROPELLERHEAD Reasonもたくさん使ったよ。
 ジャムの中で見つけたアイデアを素早くプログラムするときなんかに使ったんだ。
 それに手早くループを作るときにもReasonは重宝するから、曲を作るときにはかなり
 役立ったよ」

「もちろんハードウェアのシンセは使っているよ。
 メインはROLAND XV−5080という何でも屋みたいにどんな音でも出せるシンセだ。

 それから、このアルバムのレコーディング用にドイツ製のDOEPFERという
 モジュラー・シンセを買ったんだ。
 『ギルト・イズ・ア・ユースレス・エモーション』や『アイ・トールド・ユー・ソー』
 なんかでたくさん使ったよ。

 ドラム・サウンドをこのモジュラー・シンセでプロセッシングしたりもした。
 それからMOOG Minimoogも使ったかな。

 でもプラグイン・インストゥルメントの方が持ち運びが簡単だから使用頻度が
 高かったかな……GMEDIA M−Tronは好きだね。
 それからSTEINBERGのピアノ音源、The Grandも使ったよ」
766スティーヴン・モリス:2009/04/05(日) 23:46:23

「レコーディングは大きく分けて2種類の方法で作業したんだ。

 まずスティーヴン・ストリートとの作業ではOTARI Radarに録音した。
 俺たちは今までRadarでレコーディングしたことは無かったんだけど、とても良い音
 で録れたよ。
 それをDIGIDESIGN Pro TooIs|HDに流し込んでエディットしていったんだ。

 もうひとつはPro TooIs|HDに直接録っていく方法で、
 スティーヴン以外のプロデューサーとはこのやり方だった。

 両者のサウンドの違いを正確に言い当てることはできないけど、Radarで録った方が
 良い印象だったな」
767スティーヴン・モリス:2009/04/05(日) 23:51:27

「(アルバム・タイトルについては…)これはバーナードのアイデアだった。
 ビートルズが『ア・ハード・デイズ・ナイト』や『ヘルプ!』でそうしたように、曲をそのまま
 アルバムのタイトルにしたら面白いんじゃないかって。

 これまでの俺達の場合、アルバムのタイトルを見つけにくかったので、
 ビートルズのようにアルバムの中に入ってる曲のタイトルだったら分かりやすいんじゃ
 ないかということもあった」

「そんなに大げさな理由があったわけじゃないんだけど、考えたのは、あまり短くなくて
 ある程度の長さがあり、アクティヴな印象を受けるものを選びたかったということだ。

 今までのアルバム・タイトルって、わりとニュートラルなものが多かっただろ。
 『リパブリック』とか『ブラザーフッド』とかってね。
 でも前の『ゲット・レディー』から、長さは別にしてニュートラルな印象を与えないもの
 を選ぼうっていう風に意識が変わってきていたんだ。

 特別なきっかけがあったわけじゃないけどね。
 で、今回も同じような意識で選ばれたというわけさ」
『この船は僕に何をもたらすのだろう
 はるか彼方の荒々しい海の上で セイレーンの歌声が聞こえてくるのを待っている
 今までここでそんなものは見たことがないけれど

 船は孤独な航海を続ける 波しぶきをあげながら
 針路をゆっくりと漂い ずっと永遠に海をさまよう
 誰もが何らかの愛を求めているけれど それだけじゃ満足できない時だってある
 歌声に魅せられて壁やドアを突き破ろうとした 見知らぬ死体が海辺に流れ着く
 
 僕は君を見捨てたりしない どう言えばいいのか分からないけれど
 本当に君を傷つけてしまった もう少しで全てを失うところだった
 僕は完全に誤解していた 君のせいなんかじゃなかった
 君を失ってしまったら、僕は何を拠り所にすればいいのかわからない
 君がいなくなってしまったら
 
 夜行列車に乗って 最初はパリへ、それからスペインへ
 書類を抱えてヨーロッパ中をかけめぐる旅

 都会の生活はあわただしく 車輪は休む間もなくまわり続ける
 遅れないように列車に飛び乗るんだ 目的地は僕らを待ってはくれない
 この宇宙にあふれる どんな星だって、どんな世界だって
 僕らほど深い愛で結ばれたものはないし、僕らほどの輝きは放てない
 
 僕は君を見捨てたりしない どう言えばいいのか分からないけれど
 本当に君を傷つけてしまった もう少しで全てを失うところだった
 僕は完全に誤解していた 君のせいなんかじゃなかった
 そして君を失ってしまったら、僕は何を拠り所にすればいいのかわからない
 
 僕はいったい、あと何度、進むべき道を見失えば気がすむのだろう
 いったい、どれほどの言葉を費やせばいいのだろう
 いったい、どうすれば君にわかって貰えるのだろう 
 君がどれほど素晴らしい人なのか、ってことを  僕みたいな人間にとっては…』
769バーナード・サムナー :2009/04/10(金) 01:10:34

「この曲は俺のお気に入りだよ。
 演奏も素晴らしいし、この曲でのフッキーのベースは最高だね。

 ちょっとヤバイと思ったよ。
 もし上手くヴォーカルを乗せられなかったら、この名曲を台無しにしてしまうかも、
 ってね。

 何の事について歌ってるのか俺にはさっぱり分からないんだ。
 もしかしたら死についてかな?じゃなかったら裏切りについてかも。
 特に俺の事っていうわけじゃないよ」
770ピーター・フック :2009/04/10(金) 01:15:39

「バーニーは本当にうまくやった、この曲のヴォーカルと歌詞は本当にいいよ。
 
 この曲は旅について歌ってるんだと思う。
 奴の趣味であるヨットの影響だね」

「ヨットを始めてからの奴は、旅についてよく話すようになったと思う。
 特に『サイレンズ・コール』の中ではそういうイメージが強く出てると思うな。

 ニュー・オーダーみたいなバンドにいる特典のひとつは、旅をする機会が多いって事。
 もちろん幼い子供達を残してツアーに出ることを、辛いと思うことはあるけど
 新しい場所で新しい発見をするっていうのは、俺の仕事の素晴らしい特典なんだよ。

 そういう気持ちを、バーニーはとてもうまくあの曲の中で表現したと思うな」
771バーナード・サムナー :2009/04/10(金) 01:21:31

「(もしミュージシャンになってなかったら…)
 うーん………(長い沈黙が続く)………他に特に興味のあった事もなかったしなあ
 ……まあ、デザイナーの類かな」

「機械の方(のデザイナー)かなエンジンとか。
 でなければ……俺はヨットが大好きだから、何かヨットに乗って出来る仕事だろうな」

「(船酔いはしないのか、という問いに対して)
 いいや、絶対船酔いしない薬を見つけたんでね(と目を輝かす)」
772ピーター・フック :2009/04/10(金) 01:23:38

「実際(バーニーにヨットに)、誘われるんだよ。

 でも絶対に嫌だね(笑)。

 奴と一緒にヨットに乗って海に出るなんて、この世の終わりの日までやりたくないよ。
 奴に命を預けるなんてさ(笑)!

 大体、俺は水が嫌いなんだ。理由は分からないけどね。
 泳ぐのも苦手だし、自分で好き好んでヨットに乗ろうなんて思わないね」
773バーナード・サムナー:2009/04/14(火) 00:29:46

「(音楽に目ざめたのは)学校に通ってた時かな。

 16まで、レコード・プレイヤーを持ってなかったんだ。
 プレイヤーを持ってるってことは音楽が好きだってことだもんね」

「ラジオではビートルズやタムラ・モータウンなんかを聴いてたかな」
「(でも)あの頃はそんなに音楽が好きってわけでもなかったよ」

「あの当時は音楽が何の為にあるのかわからなかったんだ。

 子供だったし、音楽って何かとても人工的な、大人が造り出したもののように思えて、
 不自然な感じがしてた」
774バーナード・サムナー:2009/04/14(火) 00:36:04

「俺が思ってたのは ―――
 子供の時、思ってたのは、ラジオからいろんな『音楽』がきこえてくるけど、
 そういうものと自分の周りをとりかこんでいる物音と一体どこが違うんだろう、
 ってことだった。

 ほら、洗濯機の音とか、車の音とかさ。で、どうしてみんながラジオから出てくる
 『音楽』だけを特別扱いするのか不思議だったんだ。

 だって音はいずれにしたっていつも周りにあるからね。
 それで音楽ってすごく人工的で不自然な感じがしていた」

「もう少し大きくなってから、クリスマスにレコード・プレイヤーを買って貰ったんだ。
 それから音楽を聴き始めて、レコードも買い始めた。

 最初に買ったシングルがT・レックスの『ライド・ア・ホワイト・スワン』で、
 アルバムはエンニオ・モリコーネの『荒野の用心棒』だったなあ。

 とにかく聴いてたらそのうちに納得して、ものすごく好きになったんだよ」


775バーナード・サムナー:2009/04/14(火) 00:46:02

「俺の家のCDデッキの周りにはオルタナティヴ・ロックやダンス系だけじゃなく、
 クラシック・ミュージックもあれば映画のサントラもあるし、ジャズやラテンもあれば、
 ヴォーカルなしの環境音楽や前衛テクノ系もある、って調子で統一性はないし。

 俺が音楽を聴く場合、そこで判断基準として出てくるのは『いい音楽か?それとも
 低質な音楽か?』って点だけなんだ。

 一般的に『ポップやロックより高度な音楽』って事になってるクラシックやジャズ
 にしても、実際聴いてみると勿論ひどいものも結構あるしさ。

 例えば、今日ここに来る途中の車の中で、俺が聴いてたのはクラシック系のラジオ局
 だったんだけど、次から次に聴くに堪えないようなものばかりかけるんで、腹が立って
 ハンドルをきり損ねそうになったくらいだし……

 なんかまた話が横道にそれちゃったけど、俺が言いたかったのは、世間の価値判断
 でものを考えず、自分の直感で選び判断していくやり方が最もオリジナルで実験的な
 アイデアに辿り着く、ってことなんだ。

 例えば今作の中で俺達にとって最も意外な曲は多分スカ/レゲエ/ビートを基盤に
 した『アイ・トールド・ユー・ソー』だと思うんだけど」
776バーナード・サムナー:2009/04/14(火) 00:51:34

「そもそもあの曲のアイデアは去年、僕が西インド諸島で休暇を取ってた頃、短波ラジオ
 でよく聴いてた海賊放送でひらめいたんだけど。
 当時はちょうど昨今のロック特有の4オン・ザ・フロア・ビートに飽き飽きしてた時期で、
 何か違うビートってのを試してみたかったんだよね。

 で、その時よく聴いてたジャマイカン・レゲエやダンス・ホール・ラガ・ナンバーのビートを
 ミニ・ディスクに録っておいて、それを後日パソコンで色んなパターンにいじったり編成
 し直したりしてるうちに出来上がっていった曲なんだ。

 だから、原形はあまり残ってないと思うよ。あの海賊放送が醸し出してた雰囲気、ノイズ
 やサウンド感のほうがこの曲のインスピレーションになった、と言ったほうがいいかも」
777ピーター・フック:2009/04/14(火) 00:53:37

「これもバーナードだな。

 彼がカリブ海に行った時にラジオを聴いて、そこから上手くレコーディングした曲だ。
 多分頭の中で感じた何かを引き出したかったんだと思う。

 ただ、アルバムに入っているヴァージョンよりも、デモ段階のトラックの方がもっと
 ワイルドでレゲエ色が濃くて良かったよな?」
778スティーヴン・モリス:2009/04/14(火) 00:55:34

「そう思う。

 せっかくの曲なのに、バーナードは自分でレゲエの良い部分、要素を下げてしまった
 と思うよ。レゲエっぽさが目立たなくなってしまったから」
779ピーター・フック:2009/04/14(火) 01:00:37

「そうそう。惜しいよな」

「最初はもっとワイルドだった。

 ヴォーカルを入れて、ベースを入れて、ギターを入れて…ってしてるうちに、ワイルドさが
 弱まってしまった気がするな。

 いつかダブがもっと強烈だった初期バージョンもどこかで聴かせられると面白いと思うけど」
780フィル・カニンガム:2009/04/14(火) 01:21:53

「この曲ってクレイジーだよね?」
781ピーター・フック:2009/04/14(火) 01:25:00

「歌詞がすごくクレイジーなんだよ、完璧にクレイジー」
782『アイ・トールド・ユー・ソウ』:2009/04/14(火) 01:36:41

『故郷を離れてもう10年以上になる
 行くあてもないまま 俺はここで待ち続けている
 この仕事は好きになれないけれど
 家賃や電気代を払ってくれる

 俺が言った通りだろ 絶対そうなるって
 全てを捨てて 俺と一緒に逃げ出そう
 毎晩、一緒に遊びに出掛けて おまえの傍についててやるよ
 そしてみんなでハイになって
 オールド・ウエストサイドを我がもの顔で歩くんだ

 もしこんな仕事のせいでもなく
 こんな場所のせいでもないとしたら
 俺をここに留まらせているのは
 おまえのかわいい顔なのかも
 性質の悪い反作用さ 俺には手に負えない
 おまえのずるいやり方に俺は丸めこまれてしまった

 だから俺が言った通りだろ この世界はまともじゃないって
 心を病んだ男と救いようのない女にとっては

 だから俺が言った通りだろ この世界は狂ってるって
 心を病んだ男と救いようのない女にとっては

 俺が言った通りだろ 絶対そうなるって
 全てを捨てて 俺と一緒に逃げ出そう
 毎晩、一緒に遊びに出掛けて おまえの傍についててやるよ
 そしてみんなでハイになって
 オールド・ウエストサイドを我がもの顔で歩くんだ…』
783バーナード・サムナー:2009/04/21(火) 01:17:29

「『アイ・トールド・ユー・ソー』は凄くいい例なんだけど、今回俺は違う曲の書き方を色々追求
 したかったんだ。

 まずジャム・セッションを一通りやってみて、そこて生まれた曲はアルバムに収録されている
 昔ながらの曲の数々だった。
 それ以外に新しいことも試したくて、休暇に短波ラジオとMDレコーダーを持って様々な島で
 拾った無線や短波放送の音を録音して、曲作りのインスピレーションに使ったんだ。

 録音した曲自体は使ってないけど、曲から得たインスピレーションを自分なりに再解釈して
 曲にした。
 違うアプローチを取ってみたかったのさ」
784バーナード・サムナー:2009/04/21(火) 01:20:16

「ストリングスやピアノ・パー卜に関しては俺が受け持つケースが多いんだけど、特に
 ストリングスの使い方は気を付けないとべ夕べタなセンチメンタリティに陥りがちだよね。
 俺もその点については十分意識的だし、気を付けてもいるよ。

 でも同時に、そういう楽器類が使い方によっては、ただの感傷には終わらないピュアな
 『感動』や『情熱』を聴き手側に呼び覚ます作用がある、ってことにも気付いてるんだ。
 だから要は使い方次第だと思うよ。

 哀しいからって、大げさな泣き方をすればするほど、その過剰な泣き方が芝居がかった
 演技に見えてしまう、っていうのと同じで」
785バーナード・サムナー:2009/04/21(火) 01:25:31

「それに俺がストリングスを特に好きなのは、基本的に凄くスローバーニングで独特の包容感
 /サウンド感があるからなんだけど。

 俺ってもともと頭の回転が速いほうじゃないし。
 何を考える時もゆっくり時間をかけて考えぬいたあげくに結論を出すってタイプだから、
 そういう俺には最適のインストゥルメントなのかもね。

 更に、俺の場合ギターに関しては曲がりなりにも一応必要なだけのコードは知ってるけど、
 キーボード/シンセを使ってストリングスのパートを創ってる時は、キーボード的なコードを
 ほとんど知らないせいもあって、ほとんど手探りでキーを押して気に入った音を選んでいく、
 って感じだから。

 正式な楽器の弾き方を習った人物なら絶対手を出しもしないストリングス・パートを創って
 しまったりする、ってのが功を奏してるのかも。
 これはどんな楽器についても言えることなんだろうけど、『未知の領域』が残ってるってのは
 素敵なことだよ。

 その楽器を知り過ぎたことからくる固定観念に縛られない、って意味でもね。
 邪道にはそういう強みもあるんだ(笑)」
786バーナード・サムナー:2009/04/21(火) 01:29:26

「(歌詞については…)昔は潜在意識が僕の悩みを取り上げてたから、自分について
 書くことが多かった。そうすることで実生活の中での問題を解決してたんだと思う。
 自己セラピーみたいなものだった。

 でも今は違う。
 自己セラピーのお陰で抱えていた問題は解決し、昔のような悩みはなくなったんだ。
 今はもっと、自分の身の回りの外で起きていることを書くことが多いね。

 自分の知り合いや、出会った人物や、世界で起きていること、世界の中での様々な
 姿勢とかね。まあ、
 『二日酔い』のは残念ながら自分のことだけど(笑)。

 ほら、やっぱり自分の抱えてる問題を潜在的に取り上げている部分がまだあるんだよ。
 でも、まあ今はもっと想像上の人物や状況について書くことが多い。
 全ての歌が自分のことを歌ってるんじゃないんだ」
787バーナード・サムナー:2009/04/21(火) 01:50:08

「(セカンド・シングルの)『ジェットストリーム』にはちゃんとしたデュエットになるような、
 もう一人のヴォーカルが必要だと思ってて……前にビリー・コーガンやボビー・ギレスピーに
 やってもらったような新鮮な要素が必要だと俺達は思ってたんだ。

 昔のニュー・オーダーは非常に閉鎖的で、メンバーだけがアルバムに参加してたけど、今は
 もうそういう時代じゃないからね」

「例えばケミカル・ブラザーズのようなバンドも曲によってはゲスト・ヴォーカルを迎え入れてる
 だろ? で、スチュアート(・プライス)がアナ・マトロニック(シザー・シスターズ)を提案したんだ。
 彼女もまた大のニュー・オーダー・ファンで、3日費やして自分のパートをレコーディングした。

 それを聴いて僕らは感動したよ。
 もの凄く創造性溢れる仕事をしてくれたし、俺達がお願いした以上のことをしてくれて、みんな
 仕上がりに大喜びだった。

 彼女の声も俺のと本当に上手く溶け合ってると思うし。
 『本当にめちゃくちゃファンだから死ぬ気でがんばった』と彼女は言ってた。
 『いいアイデアだった』と全員の意見が一致したのはバンド始まって以来、初めてのことだよ」
788ピーター・フック:2009/04/21(火) 01:53:45

「『ジェットストリーム』をレコーディングしたとき、俺たちは結構、満足してた。
 でも尊敬すべきレーベルの奴が、何かが足りない、アナならそれを補ってくれるって
 言い出したんだ。

 『何だって? シザー・シスターズ? 冗談だろ』って思ったよ。
 そのまま半信半疑でやり始めたら、正解だった」
789ピーター・フック:2009/04/21(火) 01:58:18

「いくらアイデアが浮かんでも、バーナードにやらせてもらえないってことが多いんだ。
 奴に人生を台無しにされるのは慣れてるけどな。でも今回は全部、やらせてくれたよ」

「『ギルト・イズ・ア・ユースレス・エモーション』をミックスしたのはスチュアート・プライス
 なんだけど、このアルバムの中で唯一、ミックスが気に入らない曲なんだよね。

 ま、普通のニュー・オーダーのアルバムを考えたら、ミックスが気に入らなかった曲が
 1曲だけってことは、素晴らしいことなんだけど(笑)。
 初期のヴァージョンはまったく違ってたんだ。

 いつか別ヴァージョンをインターネットで配信できたらいいけど」
790バーナード・サムナー:2009/04/26(日) 20:07:51

「特に今回は多彩な作品にしたかったから、ジャム・セッションだけじゃない曲作りを
 することが大事だった。

 フッキーはジャム・セッションが大好きでね。
 奴に任せてたら全曲、全員のジャム・セッションで書いてただろうね。
 でも、正直俺はあまりジャム・セッションが好きじゃないんだよ」

「だからフッキーがやりたいことを少しやって、俺がやりたいことも少しやってる。
 俺がやりたいことっていうのは、より実験的な曲作りで、夜遅くに一人、あるいは
 誰か他のメンバーとコンピューターで曲を作るのが好きなんだ。

 フッキーはその正反対でさ、あいつはもの凄く朝早くから作業をするのが好きで、
 俺自身は夜遅く、人が寝静まった頃に作業するんだ」
791ピーター・フック:2009/04/26(日) 20:11:08

「でも、俺達自身より、エンジニアが大変だったと思うね。

 俺は朝型人間でバーニーは夜型人間なんだ。
 だからエンジニアは俺と朝早くから起きて仕事をして、さらにバーニーと一緒に深夜まで
 ずっと働いていたのさ(笑)。

 彼らは、ものすごいオーバータイム(Too much working overtime)になったと思うよ。
 でも、彼らの契約は日割りだから、残業代も出てないんじゃないかな(笑)。
 少なくとも、1日14時間は作業してたと思う」
792『ワーキング・オーバータイム』:2009/04/26(日) 20:17:36
『あそこにいるのは誰だ?   あいつは何も気にしちゃいない
 働きづめで おかしくなりそうになってる

 それでも毎晩出かけなきゃ気が済まないんだ
 街へのゲートは開放されてる
 ここから逃げ出すんだ 車に飛び乗ってギアを踏みこんで  

 あいつには誰も必要ない まるで空に昇る太陽のよう
 あいつは涙を流したりしない ここで泣いてる暇さえない 

 あいつの努力は実らないまま ただの汚いゴミあつかい
 あいつはたった一人 他には誰も必要ないんだ

 通りを歩いているとあらゆる事が起こってる
 あちこちにあふれる人たち あいつを見ても誰も気に留めない

 外に広がる世界が見えるかい うまく逃げ出したとしても
 あいつの心は変えられない 働きづめで
 
 オーバータイムさ…

 あいつは一線を越えてしまったんだ いつもトラブルに巻き込まれて
 どこへ行っても上手くいかないことばかり
 夜通しハウス・ミュージックに身をまかせて

 世界中のあらゆる女たちが 特別な誰かを探している
 彼女達は本気で探しているんだろうか? それともただ楽しんでるだけ?

 あいつはできる限りの事をした 人生を立て直すために
 どこかで何かが狂ったんだ 働きづめで

 オーバータイムさ…』
793バーナード・サムナー:2009/04/26(日) 20:23:41

「この曲(『ワーキング・オーバータイム』)では、俺がギターをプレイしてるんだ。
 とにかくとってもシンプルな曲を作りたいと思ってた。

 ジャムをしている時にスティーヴが素晴らしいドラム・ビートを思いついてくれて、
 みんなに『この続きはどうなるの?』と聞かれたけど、俺は『このままシンプルにしておきたい』
 と答えたんだ。

 そして、できたものを家に持ち帰ってヴォーカルのパートを考えたわけだけど、そのとき、曲を
 あまり変えないように心がけたね。

 この曲は、ダンス・ソングのようなグルーヴがあるロック・ソングにしたかったんだ……
 結果的に、ちゃんとグルーヴがベースになっているロック・ソングになったと思うよ』
794ピーター・フック:2009/04/26(日) 20:34:55

「この曲をシングルカットすべきだと思うね」

「ニュー・オーダーが速いロックっぽい曲をやるって、なかなかないからね。
 実際、俺がDJをするときにあの曲をかけると、大抵みんな、プライマル・スクリームの曲
 だと思うんだよ。

 素晴らしい賛辞だと受けとめてるんだけど(笑)。
 プライマル・スクリームとイギー・ポップを混ぜ合わせたような曲だってさ。
 他の曲とまったく違うからね。
 色んな要素を取り入れたかったって意味じゃ、ストロングなエッセンスだと思うよ」

「確かに、最後を飾るのにふさわしい特別なトラックだよね。
 荒削りな感じが、キラーズ、スノウ・パトロール、ザ・ミュージックといった若いバンドが
 持つようなエネルギーに満ちた曲だと思う。

 そんな曲を、50歳ぐらいのオヤジ達がかましちゃってる、という所が気に入っててね(笑)。
 リスナーの驚いてる顔が目に浮かぶよ(笑)」
795ピーター・フック:2009/04/30(木) 00:34:19

「でも実際、俺たちの曲を聴いて誰かが『○○っぽい』って言うのを聴くのは愉快だね。
 だって、今、本当にたくさんのバンドが『ニュー・オーダーっぽい』って言われてるからさ(笑)」

「素晴らしいことさ。
 新しい税金を掛けられる方法があったら、もっといいんだけどね(笑)。

 俺が好きな新しいバンドがニュー・オーダーと比べられたりするのは楽しいね。
 例えばキラーズとか、レーザーライトとか、インターポールとか。

 いいバンドだと思って聴いていると、『彼らの音楽はニュー・オーダーっぽいですが…』なんて
 取材で訊かれたりしてね。
 それから聴き直してみると、『本当だ!ニュー・オーダーみたいだ!』って思ったり(笑)

 ま、キュアーなんかよりは全然マシだけど」
796バーナード・サムナー:2009/04/30(木) 00:41:27

「確かに彼らはニュー・オーダーの音楽も聴いていて影響を受けたかもしれないけど、
 だからといって俺達の音をコピーしているとは思わないな。

 だって実際、俺達もデヴィッド・.ボウイ、イギー・ポップ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、
 ローリング・ストーンズ、ジミ・ヘンドリックス、クラフトワーク、それからいろんなダンス・レコード
 などを聴いてきているわけだしね。

 そもそも、情熱があふれ出る音楽を聴くからこそ、同じように自分も音楽をやりたいと思うもの
 なんだよ。
 例えばボーイズ・バンドの音楽にインスパイアされて音楽をやろうとは、きっと誰も思わない
 だろうからね」
797バーナード・サムナー:2009/04/30(木) 00:51:37

「ふ…む……俺にもよくわかんないよね。自分でもびっくりしちゃうこともあるくらいだから。

 いろんなグループとかが俺たちのレコードか好きだっていってくれるし、特に最近は
 その傾向が強いんだけど、正直いってどうしてなのかはよくわかんないんだ。

 ひょっとするとね、あんまりシリアスっぽくないやり方で俺たちがやってきたことが
 みんなにとってのインスピレーションとなったのかもしれないよね。

 もちろん、スタジオでの俺たちは超シリアスだったんだけど、それ以外ではもうなにも
 真面目にやってなかったから」
798ピーター・フック:2009/04/30(木) 00:53:54

「俺たちがファッキン・グレートなバンドだ、というところだね!(爆笑)。

 ま、それはおいといて、ファクトリー時代から、常に誰にもこびない、妥協を一切しない姿勢が
 ミュージシャンからは尊敬を集めるみたいだ。
 昔は、我が道を行く、みたいなバンドはあまりいなかったからね。

 ファクトリーやジョイ・ディヴィジョンが持っていたナイーヴさは、とてもチャーミングなものに
 映るんだと思う。

 インディペンデントな精神、自主自立というスタイル、そして自分に正直である生き方を実践する、
 という点は、自分たちでも守っていきたいところだね」
799ピーター・フック:2009/04/30(木) 00:58:57

「シークレット・マシーンズやキラーズを聴けば分かるよ、実際彼らは凄くいかした事をやってる。
 俺たちが若いころやってたみたいな事をさ」

「彼らの大ファンだよ! キラーズ、インターポール、シークレット・マシーンズ、あと特に
 イギリスのブロック・パーティーのレコードは大好きだよ。

 ニュー・オーダーが最近の若いバンドと関連づけられるのは、光栄なことだね。
 自分たちが何か達成できたんじゃないか、と思えるような状況だよ。

 昔は、例えば、キュアーがニュー・オーダーっぽい事をやってるとあまりいい気はしなかったけど、
 たぶん歳を重ねるにつれ、寛容になってきたのかもね(笑)」

「実は今日この取材が終わったら、某英メディアの企画で、俺がブロック・パーティーをインタビュー
 することになってるんだよ」

「何でも向こう側からリクエストしてきたらしいんだけど、音を聴いた限りじゃ俺達っていうより、
 どっちかといえばギャング・オブ・フォーに近いよな。何で俺達なんだろ?」
800スティーヴン・モリス:2009/04/30(木) 01:03:21

「俺もどっちかというと(ブロック・パーティーは)ギャング・オブ・フォーに近いと思うなあ……

 フランツ・フェルディナンドも確かジョイ・ディヴィジョンの名前を出してたし最近の英メディア
 では影響を受けたバンドとしてジョイ・ディヴィジョンの名前を出すのが流行ってるとか?(笑)。
 わけ解んないよ。

 フランツも嫌いじゃないけど、音的に考えたら当事者の俺達でさえ『はぁ?』って感じだし。
 でもこの前、久しぶりに音楽誌をめくってたら、昔の俺がよく着てたストライプ入りのシャツと
 そっくりなのを着たバンドを見つけたんだよ。

 で、『げっ、こいつら誰だ?』
 と思って記事を見たら、それがフランツ・フェルディナンドだったんだ。だからそういう面で、
 俺達に影響を受けた、って言ったのかもね(笑)。

 でも正直言って俺がそういうバンド達の音を聴いて、結構気に入って聴いてる時にしても、
 そういう音が昔聴いたサウンドを思い出して郷愁に浸らせてくれるから気に入ってるのか、
 それとも本当に好きで聴いてるのか解らなくなってくる時があるんだよね。

 例えば先日LCDサウンドシステムを聴いて『あっ、これいいじゃん』と思った時も、
 聴き続けてるうちに『これもろ80年代じゃん!』ってことで何故そもそも興味を惹かれたのかが
 解った、っていう」
801ピーター・フック:2009/04/30(木) 01:05:23

「俺もそういう意味での不可解さはあるよ。

 どうせバンドを始めるなら、なんでもっと自分達独自のサウンドを追求しようとしないんだろう?
 っていうか。

 もし俺が今バンドを組んだばかりのティーンだったら、
 他人から『あなた達の音楽は誰々に似てますね』って言われただけで、むしろ侮辱に感じて
 しまうけどなぁ」
802スティーヴン・モリス:2009/04/30(木) 01:10:24

「(インターポールみたいな)ジョイ・ディヴィジョンのトリビュート・バンドを見られるってことは、
 すごい笑えると思う」

「(キラーズは)俺達のフランケンシュタインだ」
「俺達は名前でさんざん苦労したのに、彼らは名前もデザインも、そのまま持ってきちゃうんだからな!
 弁護士か誰かに相談しなきゃ…嘘だよ、そんなこと、気にしちゃいないさ、奴らにも頑張ってほしいよ」

「80年代のサウンドを採り入れているバンドには、やっぱり共感を覚える部分もあるよ。
 例えば、キラーズなんかは80年代の影響を受けたと言っているよね。
 俺から見るとそれほどでもないんだけど、それはそれで面白いと思う。

 俺達もバンドを結成した当時は、デヴィッド・ボウイやクラフトワークの影響を受けていたけど、
 サウンド的には全然違ったからね。

 まあ俺の理論だと、
 流行は5年後には時代遅れになり、10年後から再び現れ始め、20年後にまた流行するという仕組み
 になっていると思うんだ」
803バーナード・サムナー:2009/04/30(木) 01:15:32

「でもねえ、俺達もデヴィッド・ボウイ、イギー・ポップ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、
 ローリング・ストーンズ、ジミ・ヘンドリックス、クラフトワークなんかを聴いてきてるしね。

 そもそも情熱あふれるいい音楽を聴いてきたからこそ、自分も同じような音楽をやりたいと
 思うものなんだよ」


「誰だってどこかから影響を受けるに決まってるんだ。

 ジョイ・ディヴィジョンを始めたとき、
 俺達はイギーやクラフトワークやヴェルヴェット・アンダーグラウンドの影響を受けてた
  ――――― 紀元ゼロから始めて最高の音楽を作るなんてできっこないよ。

 だから他の人が俺達のやったことから色々影響を受けたと聞けばうれしいね」
804イアン・マッカロク:2009/05/03(日) 21:56:35

「(エコー&ザ・バニーメンには)後継者はいない。なぜなら、俺達はまだここにいるから(笑)。

 実は、ついこの前も、ある対談の企画があってさ。
 そのバンドを聴いてみたら、俺達に似てる部分とジョイ・ディヴィジョンに似てる部分と
 デュラン・デュランに似てるところがあって、アルバム全体を聴いても、オリジナルなアイデア
 は一つもなくてさ(笑)。

 ただ、そういう連中を見ると、心配になると同時に、イラつかされるね。
 だから、俺達としては、後継者というのは俺達が消え失せるまで認めたくない。

 もし俺達に影響されたバンドが好きなら、むしろオリジナル・ソースに触れるべきだと言いたいね。
 俺達とか、ジョイ・ディヴィジョンみたいなバンドを聴くべきだね」
805イアン・マッカロク:2009/05/03(日) 21:58:39

「俺達はロック・ミュージックを壊そうとは思ってはいなかった。

 でも、もちろん、最先端を目指していたし、世界で最高のギター・バンドになるつもりだった。
 ま、実際、その通りになったけどね(笑)。

 当時のロックに関しては、パンク以後の、一種のアートっぽさがあったんじゃないかな。
 例えば、誰もがどんな難解な映画も理解してるフリをしたり、どんな有名な絵画も本も
 知ってるフリをしてた。みんなまだ18〜19歳ぐらいで、見栄を張りたい年頃だったんだ(笑)。

 誰もが、他人とはまったく違うアプローチで、新しいものを生み出して、世間の連中を
 驚かせたいという意識が働いてた。
 パンクが終わって、ポスト・インダストリアルだとか、実存主義的だとかがもてはやされて、
 俺達もそういうものの中に括られてたね。形而上学的だとか……」
806ウィル・サージェント:2009/05/03(日) 21:59:20

「ポストモダンとかね」
807イアン・マッカロク:2009/05/03(日) 22:00:53

「そう。でも、何かを壊そうというよりも、自分達独自のサウンドを作り出そうとしてたんだ。

 ただサウンド的には、ザ・ドアーズ、ヴェルヴェッツ、ボウイといった人達の系譜のものか、
 さらにマイナーな変わったものを下敷きにしてた。 例えば……」

808ウィル・サージェント:2009/05/03(日) 22:03:16

「ロキシー・ミュージック」
809イアン・マッカロク:2009/05/03(日) 22:06:48

「うん、あとは、キャプテン・ビーフハートとかね。

 だから、いろんなことが起こってた時代だったね。
 ま、でも、中には、まったく同じことをやってるように感じられるバンドもいたけどね(笑)」
810ウィル・サージェント:2009/05/03(日) 22:08:35

「なんか、ニュー・オーダーって、『解散してたの?』って感じしかないよな(笑)。
 いつもどこかで観たような気がするしさ。

 ギャング・オブ・フォーは、最近観たよ。
 でも、まあ、昔とまるっきり同じというわけには、いかなかったね」
811イアン・マッカロク:2009/05/03(日) 22:10:45

「でも、彼らは、リスペクトされてしかるべきだと思うな。

 だって、彼らのアイデアをコピーして、大金を稼いだバンドがたくさん出てるんだから。
 アメリカのロック・フェスに招かれて、キッズが観る機会を得るのはいいことじゃないかな」

812バーナード・サムナー:2009/05/03(日) 22:21:43

「実は最近、俺達もそういうことを話し合ったんだけど、
 自分たちの音楽は年齢層によって受け止め方が変わるだろうなって。

 たとえば、30代後半くらいで子供の頃にストーンズやフリーを聴いていた人は、
 なんか懐かしいなと思うかもしれないし、50代の人でもそうかもしれない。

 片やAC/DCも聴いたことなくて、エアロスミスだって'90年代に入って初めて聴いた
 15歳くらいの子からすれば、すごい新しいのかもしれない。

 でも、俺達自身は新しいことをやっているとは思ってないし、影響を受けたバンドにも
 敬意を表している。

 新しくはないけれど唯一無二っていうか、今のイギリスでこういう音を出してるバンドは
 俺達以外にいないと思う」
813スティーヴン・モリス:2009/05/04(月) 05:08:03

「確か、ベルギーのフェスティバルでバーニーがクラフトワークのメンバーに会って
 すっかり舞い上がったらしいけど」

814ピーター・フック:2009/05/04(月) 05:12:00

「どうやら、その時のバーナードはかなり酔っ払っていたらしくてさ、クラフトワークの連中は
 あいつのことを、まるで宇宙人を見ているような目で見てたらしい(笑)。

 でも、自分のヒーロー的存在の人には会わない方がいいって、よく言うだろう?」

815スティーヴン・モリス:2009/05/04(月) 05:12:45

「実際に会うと、失望するものなんだよ」
816ピーター・フック:2009/05/04(月) 05:22:04

「(クラフトワークのカール・バルトスには)何回か会ったことがあるけど、
 彼はバーナードと仲がいいんだ。
 でも、カールに会うことができたのは本当に嬉しかったよ。彼は本当にいい人だからね。

 新しいレコードをつくるたびに、俺達はいつもクラフトワークの曲からリフを拝借していて、
 自分達の間では 『あのクラフトワークっぽい音』 って呼んでるくらいだからね。

 でも、面白いことがあってさ。
 カール・バルトスもクラフトワークでまるっきり同じことをしているんだって言うんだよ。
 しかも、彼らはその曲を 『あのニュー・オーダーっぽい音』って呼んでるらしいんだ!

 それに、彼はニュー・オーダーに影響を受けてつくったというアルバムがどれか教えて
 くれたりしてさ。本当に最高だったね!
 面白いのは、あんなことやってるのは自分達だけかと思っていたら、
 実際はそうじゃなかったってことなんだ。

 本当に素晴らしいことさ。でも、自分のヒーローに会うのは本当におかしな気分だね。
 77年にクラフトワークの曲を聴いた時は、こんなの今までの人生で一度も聴いたことない、
 と思ったものさ。

 セックス・ピストルズに関しても、全く同じことが言えるね。
 あの2つのバンドの登場で、本当に世界は変わったんだ。

 だから、カール・バルトスと並んで座ったりしたら、本当におかしな気分になっちゃうよ。
 変な感じだよな。
 せっかくクラフトワークとプレイしているっていうのに、何を話していいか分からないから、
 結局は他のメンバー2人と話したりして。本当におかしいよ」
817スティーヴン・モリス:2009/05/04(月) 05:23:25

「(自分のヒーローというと…)えっと、やっぱりクラフトワークだろ。それからイギーかな」
818ピーター・フック:2009/05/04(月) 05:27:30

「(自分のヒーローは…)ルー・リード、それとニール・ヤングだね。
 そう、前回、フジ・ロックに出演した時に、確かニール・ヤングもいたと思うけど、
 俺は彼には会わなかった。

 でも、これが自分の子供の事になると、違うんだよな。
 15歳の息子のために、俺はわざわざフー・ファイターズみたいなバンドのところにいって、
 『ニュー・オーダーのピーターと申しますが、息子を連れて来ているので、ちょっと挨拶を
 させてもらっていいですか?』と言いに行けるんだ。

 でも、それが自分のヒーローになると、間違ってもそういうことは出来ないよ。
 だって、万が一、イギーに会って、『よかったら、紅茶でもいれようか?』なんて言われたら
 ガッカリするだろう?(笑)」
819『http://www.wmg.jp/artist/neworder/』:2009/05/07(木) 00:31:27
(2005年2月24日のNEWS)

『ニュー・オーダーが日本語詞に初挑戦!
 日本盤のみ"Krafty (Japanese Version)" 収録決定!!


 2005年3月24日に発売される、ニュー・オーダーの約4年振りとなるニュー・アルバム
 「ウェイティング・フォー・ザ・サイレンズ・コール」の日本盤ボーナス・トラックとして、
 ファースト・シングル「クラフティー」の日本語ヴァージョンが収録される事が決定致しました。

 バーナード・サムナー(Vo)が日本語で歌うのはニュー・オーダー史上においても初の試み。
 そして今回、「クラフティー」の日本語詞を担当したのは、ASIAN KUNG-FU GENERATION
 の後藤正文氏。

 全ての始まりは、日本のレコード会社から日本盤用にボーナス・トラックが欲しいという
 リクエストを受けたバーナード・サムナー(Vo)が何気なく言った一言からでした。

 「日本語で"Krafty"を歌うのはどうだろう?」

 バーナード自身による思いがけない発想と発言を実現に導くために力を添えたのが
 ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文。バーナード・サムナーの意気込みと、
 この新曲"Krafty"に感銘を受けた後藤が、「本当に僕でよいのであれば…」と、日本語詞に
 取り組みました。……』
820『http://www.wmg.jp/artist/neworder/』:2009/05/07(木) 00:41:10
(2005年2月24日のNEWS)

『……後日、後藤正文氏が直接、バーナード宛に手紙を送りました。以下がその内容です。

 「今回はNEW ORDERの新しいアルバムに参加させて頂き、光栄です。
  原曲の出来が素晴らしく、日本語の詩を乗せることで曲本来の世界を壊してしまわないか、
  作業をする前はとても心配でした。
  英語の曲を日本語に書き換える作業というのは僕にとっても初めてのことでしたが、楽曲と
  メロディー、そしてバーナードの書いた歌詞世界に想像も巡らすことで、非常に良い表現が
  できたと思っています。
  これは一重に、楽曲の素晴らしさによるもので、本当に感謝しています。 リリースされる
  新しいアルバムと来日公演(これは希望でもあります)を楽しみにしています。」
  ASIAN KUNG-FU GENERATION 後藤正文

 そして後藤氏の手紙への返事がバーナード・サムナーから届きました。

 「こんにちわマサフミ。
  僕たちのためにクラフティーの日本語の歌詞を書いてくれてどうもありがとう。
  このアイデアは2001年にフジ・ロック・フェスティヴァルで日本を訪れた後に生まれたもの
  なのです。
  僕達は日本でとても楽しい時間を過ごし、日本のファンの皆とも会ってすばらしいレスポンス
  をもらったので、そんな皆さんにこのアルバムで何かとても特別なお返しがしたいと思った
  のです。君なしではこれは不可能なことだったと思うし、君による素晴らしい歌詞の翻訳に
  よってトラックのリズムが際立った仕上がりになったと思います。
  僕も含めバンド全員がこの楽曲にはとても満足しています。
  近い将来日本に行けること、そしてあなたに会えることを楽しみにしています。
  本当にどうもありがとう。」
  バーナード・サムナー(NEW ORDER) 』
821バーナード・サムナー:2009/05/07(木) 00:44:10

「ふふふふ。まあ、(日本盤の)ボーナス・トラックを考えたときにふと、日本語で歌えば最高
 なんじゃないかって思ったんだよ。

 ものすごいド下手な日本語でやったら面白いんじゃないかなって。
 でも、嬉しい事にアジアン・カンフー・ジェネレーションのゴトウが日本語訳をやってくれてね。
 彼が本当にいいものを作ってくれたというわけなんだ。

 フェスではしっかり歌ってみるつもりだよ、きちんとリハーサルやってね」

822スティーヴン・モリス:2009/05/07(木) 00:49:20

「あれはちゃんと日本語に聴こえているのかい?(笑)。

 あの歌のレコーディングはバーナード以外立ち入り禁止で行われたんだ。
 多分、バーナードは自分が失敗しているところを見られたくなかったんだろうね」

「バーナードはとっても努力して、一生懸命日本語で『Krafty』を歌ってたよ」
823ピーター・フック:2009/05/07(木) 00:54:22

「本気だよ!

 日本語の歌は、日本のオーディエンスのことを考えて歌ったんだ。
 これまで、何となくニュー・オーダーの歌の内容を分かっていたという人には、日本語で歌う
 ことでさらに『こういうことだったんだ』って分かってもらえるだろ?」

「昔クラフトワークを聴いた時に、『一体何を歌ってんだ?でも何となくいい感じだ』って思った。
 で、後から彼らの英語ヴァージョンを聴いて『やっぱりそうだ!凄くいい』って感じたものさ。

 それと同じようなことだと思う」
824『http://www.wmg.jp/artist/neworder/』:2009/05/07(木) 01:02:44
(2005年5月12日のNEWS)

『フジ・ロック出演決定!あの4年前の興奮が蘇る!最終日グリーンステージ大トリで登場!!


 遂に悲願達成!!ニュー・オーダーの来日が決定しました!!4年振りのフジ・ロックに
 戻ってきます。
 しかも最終日のグリーン・ステージのヘッドライン。つまりフジロック05の大トリという事です。

 ニュー・オーダーにとってもフジは思い出の地。4年前に、8年ぶりのニュー・アルバム
 『ゲット・レディー』で復活、16年振りの来日でフジロック01のホワイト・ステージに立った
 ニュー・オーダー。
 あの時はホワイトのヘッドラインで、裏のグリーンでニール・ヤングが演っていて、どっちも
 見たーいと悩んだ方も多数おられたと思いますが、ニュー・オーダーのホワイト・ステージ
 はライヴが始まる30分前には入場規制までかかった超満員御礼ライヴでした。

 とにかく、16年ぶりにニュー・オーダーが日本でライヴをやるという事実だけで、オーディエンス
 もバンドもすっかり舞い上がっていました。
 バーニーが連呼する「ファック・ユー」に聞こえる「サンキュー」、なんか微妙にずれてる
 「ヘイ!」という掛け声とミニ・ジャンプ、フッキーの地面スレスレのベース・プレイ、そして当時
 キーボードのジリアンが子育て休暇中だったため、元マリオンのギタリストだったフィルが
 サポート・ギター&キーボードとしてステージに立っていましたね。……』

825『http://www.wmg.jp/artist/neworder/』:2009/05/07(木) 01:08:05
(2005年5月12日のNEWS)

『……その後、彼は、バンドにすっかり気に入られ、今作ではレコーディングの段階から
 アルバム作りにも参加し、アーティスト写真にもなんの断り書きもなく写っているし、
 インタビューもこなしているわけですが。

 そして、あの4年前のフジのステージには、ニュー・オーダーの大ファンである、
 元スマパンのビリー・コーガンがギターで参加してました。
 帽子を目深にかぶって、ビリーと気付かなかった人もいたかもしれませんが、彼がこんな
 に嬉しそうにステージに立っていたのは見たことがありませんね。
 バンドとファンの愛に満ち溢れた一夜でした。

 16年ぶりにきた日本で、こんなにもファンから熱烈歓迎されるとは思っていなかったバンド。
 ライヴ前はそりゃあもう、緊張しまくっていましたが(特にバーナード、おかげで彼は当日
 予定されていたインタビューを全部キャンセル)、ライヴの後はシャンパンにワイン、そこら
 じゅうのミュージシャン友達集めて、顔真っ赤にしながら、楽屋で大パーティーを繰り広げて
 いました。

 今年はどんなマンチェナイトが繰り広げられるのか。今から楽しみでなりません』
826ピーター・フック:2009/05/07(木) 01:09:27

「毎週末どこかの国のフェスティバルに行ってるんだよな。で、最後が日本。
 これでフェスティヴァル関係は終了だ!」
827フィル・カニンガム:2009/05/07(木) 01:12:05

「僕らにとっては、一連のサマー・フェスティバルのフィナーレを飾るショーになるんだ」

「(ツアーでは)色々と学んだよ。
 特に僕が前にいたマリオンというバンドは完全にギター志向だったけど、ニュー・オーダー
 ではプログラミングやキーボード関係のものも取り入れてる。
 そういう新しい面が勉強になって楽しんでるよ」

「僕がキーボードを弾く曲がいくつかあるんだけど、正直に言うと、これがまた簡単でさ。
 そんな時にはリラックスして、オーディエンスの存在を感じられるんだ。

 そういう瞬間が好きだね。
 うまく言えないけど、独特の温かさが伝わってきて、どんな酒に酔うよりも気分がいいよ」
828バーナード・サムナー:2009/05/07(木) 01:42:25

「前回(のフジ・ロック)はオーディエンスが素晴らしいと思ったな。
 ビリー・コーガンがサポートメンバーとして参加してくれたしね。
 とにかくオーディエンスの熱気が凄かったから、また出演するのが楽しみだよ」

「実はそのまえに中国でアジア熱にかかってしまって、あの時は顔が腫れ上がったような
 心地でね、実際病気のせいで演奏もかなりひどかったんだ。

 それでもね、前回のフジはもう素晴らしかったとしかいいようがないよ。
 オーディエンスがポジティヴで、なんかスレたところが全然なくって、印象的だったね。
 もう、なにがなんでも楽しんでやるってくらい気合か入ってて、ほんと、だからこそ、
 俺達もまた来たいと思ったんだよ」

「そうそう、
 あの翌朝フッキーはホテルのフロントの前にあったベンチの下で寝てたんだよな、ヘヘ」


829ピーター・フック:2009/05/07(木) 01:55:45

「あのギグは素晴らしかった」
「うん。最高だった。 でも、あの後、病気になってさ、ひどい目に遭ったんだよ。

 ギグの次の日、気分が悪かったけど、二日酔いかと思ってたんだ。
 そしたら、ウィルスだったみたいで、その後のアメリカ滞在中、5日間で体重が12キロも
 落ちてさ」

「うん、アメリカで4人の医者に診てもらったんだ。モービーとのツアーの間、毎日のように
 体調が悪くて、結局最後の日までよくならなかった。10日間もだよ?

 医者が言うには、日本の田舎の方にあるウィルスで、西洋人がかかりやすい種類らしい。
 東京にはないけど、地方にあるんだって。
 実際、医者に『最近、日本の地方に行きましたか?』って訊かれたからね。

 医者は知るはずもないだろ。『地方であった、フジ・ロックというのに出ていました』って
 言ったら、『それに違いない。アメリカ人が日本の地方に行くと、よくかかるウィルスが
 あるんですよ』って。
 でも、あんなに体重が減って、『やった!』って思ってたけど(笑)」

「(その後、結局体重が戻ったことについて)うん、残念ながらね。体重には気をつけて
 いるんだけどね」

830ピーター・フック:2009/05/07(木) 01:56:39

「日本は文化が違うし、他の国よりも楽しいぞ !」
831伝説の名無しさん:2009/05/07(木) 02:13:10
>>「そうそう、
あの翌朝フッキーはホテルのフロントの前にあったベンチの下で寝てたんだよな、ヘヘ」

フリーダムw
832『http://www.barks.jp/』:2009/05/10(日) 09:04:47
『FUJI ROCK FESTIVAL '05特集

 <FRF'05 LIVE REPORT> ニュー・オーダー、 過去を越え“現在”を表現


 この日のニュー・オーダーは、 グリーン・ステージを埋め尽くした観客のマックスにまで高まった
 期待を、 更に上回る素晴らしいライヴで魅せてくれた。

 そもそも、 「ニュー・オーダーはライヴを見るより、 音源を聴くほうがいいから」 という残念な声を
 今回、幾度耳にしたことか。
 確かに演奏力を売りにしているバンドではないし、 '01年フジにおける 「リグレット」 のイントロが
 トラウマになった人もいるだろう。 だがしかし。 それを理由に今回のステージを見逃した人は、
 一生後悔するはずだ。
 なにしろ新加入したフィル(G)の八面六臂の活躍により演奏面では誰も落胆させず、 何より
 ステージから溢れ出てくる前向きな衝動が温かなヴァイブとなって人々を踊らせるさまは、壮観の
 一言に尽きたのだから。

 むろん、 “温かさ”をヌルさとイコールにしないあたりは、 このバンドが辿ってきた壮絶な歴史の
 なせる業だろう。
 歴史。 伝説。 ―― 膝下でベースを鳴らすフッキー(B)のスタイルといい、タイトに寡黙にリズムを
 刻み続けるスティーヴン(Dr)といい、ジョイ・ディヴィジョン曲を4曲も演奏(一度に4曲もやるのは
 初めて)したベスト・ヒット選曲といい、確かに“伝説”を目の当たりにしているという実感もある。
 バーニー(Vo&G)の青くみずみずしい歌声も不変だし、 何しろ、彼らが書いてきた曲そのものが
 普遍の輝きを変わらず放ち続けているのだから。

 だが、 この日のライヴが感動的だったのは、 バンドが過去や伝説を越え、 “現在”をより強く感じ
 させていたからに他ならない。
 かつてやるせない思いや周囲への違和感、 刺々しい攻撃性など、 さまざまな形の若者の心境を
 赤裸々に歌い支持された、 ニュー・オーダー。
 そういった原点を持つ過去の切ない曲たちが、 彼らが再始動後の2作で描いた温かな曲たちと同じ
 温度で鳴っている。 知らず知らずのうちに、温かなものがこみ上げた。……』

『アルアサ キミハ メガサメテ
 ダレカノ ナキゴエガスル
 センデ ナゾッタ キョウノ アメモ
 フリヤム マエニ

 マイアサ ユウツ ダキシメテ
 バスカラ ミエル キミノカゲ
 スギサル マエニ ボクハ テヲノバス

 サキニ アンゴウデ イミヲ ナサナイ
 アイニ セカイヲ ボクニ ミライヲ
 アスヲ オワラセナイ アガル ネツモ
 キミダケ ジャナイ キミノ ミライヲ

 ヨルガクルト チュウニ ホシガ マイ
 ツキノ ウタガ ヒビキダス
 タダ トオイ ムカシナラ ワラッテ
 ワラッテ イタンダ イツダッテ

 ダケド ソット ウツッタ テレビモ
 テイセン チュウシヲ ツゲル
 マヨッテル アイダモ ドコカデ
 ホントウノ ボクラヲ サガシテ

 スギサル マエニ ボクハ テヲノバス

 サキニ アンゴウデ イミヲ ナサナイ
 アイニ セカイヲ ボクニ ミライヲ
 アスヲ オワラセナイ アガル ネツモ
 キミ ダケジャナイ キミノ ミライヲ…』
834『http://www.barks.jp/』:2009/05/10(日) 09:14:20
<FRF'05 LIVE REPORT>

『……バーニーは公約通り「クラフティ」の前半を日本語で歌っただけでなく、 最後のフレーズも
 とっさに日本語で歌い、 観客を沸かせた。

 「トランスミッション」をサラリとイアン・カーティスに捧げる一方で、 「みんなはもっと、 踊れる曲を
 聴きたいかもしれないけど……」というMCでスタートした「ラン・ワイルド」で切々と、 全ての生命を
 祝福する。 そのさまに、 もはや滂沱の涙だったのは私だけではないだろう。
 死から出発したニュー・オーダーだからこそ、 シニシズムや鬱を脱ぎ捨てた現在の“生”への想い
 は、 どこまでもリアルに背中を前へと押してくれる。
 ノリノリでステージを降りてベースを弾き続けるフッキー、 MCではジョークを連発し、 謎の踊りも
 披露するバーニー。 どの瞬間にも、 生命力が満ちていた。

 アンコールの最後に演奏された「ブルー・マンデイ」まで、全15曲。
 泣きながら笑顔で踊り続けるかのような、 えもいわれぬ幸福なパーティー空間が、 この夜のフジ
 で生まれていた』
83531 JUL 05 Fuji Rock Festival - Japan:2009/05/10(日) 09:23:26

(2005年7月31日(日) - 『 Fuji Rock Festival '05』でのセットリスト)

01.Crystal
02.Regret
03.Love Vigilantes
04.Krafty
05.Transmission
06.Atmosphere
07.Run Wild
08.Waiting For The Sirens' Call
09.True Faith
10.Bizarre Love Triangle
11.Love Will Tear Us Apart
12.Temptation

-encore-

13.Your Silent Face
14.She's Lost Control
15.Blue Monday

836ピーター・フック:2009/05/10(日) 09:26:24

「(『パーフェクト・キス』がセットリストに出てこないのは…)バ−ナードがOKしないからだよ」


837スティーヴン・モリス:2009/05/10(日) 09:28:26

「ああ、 彼は、 この曲は長すぎるというんだ」

838ピーター・フック:2009/05/10(日) 09:30:44

「(『シーヴス・ライク・アス』がセットリストに出てこないのは…)バ−ナードがOKしないからだよ」

839スティーヴン・モリス:2009/05/10(日) 09:34:01

「曲が長すぎるから」

840ピーター・フック:2009/05/10(日) 09:35:55

「(『シェル・ショック』がセットリストに出てこないのは…)バーナードがOKしないからだよ」

841伝説の名無しさん:2009/05/10(日) 09:45:03
わろすwww
842スティーヴン・モリス:2009/05/10(日) 10:12:34

「この曲(『シェル・ショック』)は複雑すぎるから」

843ピーター・フック:2009/05/10(日) 10:14:33

「(俺達が他に試してみたいレパートリーは…)たくさんあるよ!(笑)」

「でも、メンバー全員がプレイしたいと思っている曲は、今プレイしてる曲だけなんだ。
 これ以外の曲は、今後もセットリストに入らないだろうな」
844スティーヴン・モリス:2009/05/10(日) 10:17:30

「(俺達が他に試してみたいレパートリーは…)たくさんあるよ!(笑)」

「まあ、たくさんのオーディエンスが、どうしても聴きたいとリクエストをしたら
 バーニーも気が変わるかもしれないけどね」

「(今、演奏していて自分自身が、もっとも楽しめる曲は…)セットリストに入っていない曲(笑)」
845ピーター・フック:2009/05/10(日) 10:19:11

「(今、演奏していて自分自身が、もっとも楽しめる曲は…)
 まあ、俺は、いろんなことがあるからこそ、人生には味があると思っているんだけど、
 どうやらバーナードはそう思わないみたいなんだよ」
846バーナード・サムナー:2009/05/10(日) 10:25:32

「まあ、俺達の場合、 エゴのせいで、 意見が合わないこともあるけど、 運命共同体だと思う」

「フッキーはバンドを一塊のものとして捉えている。
 でも、もしフッキーとスティーヴンとフィルの3人で曲を書いていたら、 俺はそこには加わらないで
 他の曲をやると思うよ。 でも奴の場合は、 そうはいかないんだ」

「(フッキーとは)同じバンドでは活動しているけれど、 互いに違う惑星の生命体という感じじゃない
 かな(笑)。 いや、 勿論、 彼のことを非難しているわけじゃない。
 ほら、 ライヴとスタジオでは、 作業自体がまったく違うのと同じようなものだよ。

 勿論、 俺達はうまくいっている部分はある。 ただ違う人間だってことさ。
 俺もフッキーも、 スティーヴンもね」
847バーナード・サムナー:2009/05/15(金) 00:40:34

「『ゲット・レディー』以降、フッキーはもう少しリラックスするようになった。
 今回のアルバムを作っている時もね。
 例の5年間離れていた期間、一緒に仕事をしなかった期間に比べれば、遥かにね。

 ほら、何か、ことわざがあるよね」
848フィル・カニンガム:2009/05/15(金) 00:41:29

「時は、偉大な癒し手」

849バーナード・サムナー:2009/05/15(金) 00:42:59

「そう、時は偉大な癒し手。慣れ過ぎは侮りのもと、ともいうしね」

「ただ、(フッキーとは)どんなに長いこと付き合っても進歩はないけどね(笑)」
850バーナード・サムナー:2009/05/15(金) 00:48:25

「でもまあ……十代や二十代、三十代の頃の自分に比べると(自分も)確かに寛容で優しい奴に
 なったかな、って気はするよね。

 年を重ねることの唯一の利点はさ、自分や他人の嫌な部分や情けない部分に対して開き直る
 ことができるようになる、って点なんだ。
 他には年を食っていいことなんか何もないけど(笑)。

 っていうのも、若い頃の俺ってほんと他人への怒りや不信、にも拘らず自己中心の塊みたいな
 奴だったわけで。
 家庭環境も、その他の人間関係も滅茶苦茶だったし……
 そういう無意識的な領域にあるものって、歌詞を書く時とかもろに出てくるんだよね。

 だから、俺にとっては未だに歌詞を書くのが一番苦手なんだ。
 大酒でも飲んで後先の区別もつかないほど忘我の境地にならないと、それこそ一言も浮かんで
 こないし書けない、っていう。

 無意識的に自分のそういう部分には鍵がかかってるのかも……
 自分じゃ認めたくないし見たくない部分だからね」


851ピーター・フック:2009/05/15(金) 00:53:18

「マジでこの(バーニー以外の)三人は基本的にオプティミストなんだよね。

 でもバーニーは昔から究極の鬱状態と躁状態を毎日めまぐるしく行き来する奴で……
 あの年になってもその辺はちっとも変わってないんだよな(笑)。
 
 こっちはもう慣れてるから、あいつがひねてる時は放っとくんだけどさ。
 しばらく一人で思う存分落ち込ませとけば、機嫌が直った時に向こうから『さっきはごめん…』
 って謝ってくるのが分かってるし。

 どれだけ喧嘩した後でも、あいつが帰って来れる場所は俺とスティーヴン、それに今はこの
 フィルを加えた三人しかない、ってのが奴にはもう解ってるからね」
852フィル・カニンガム:2009/05/15(金) 00:56:29

「微妙なとこなんだよな」 

「この先どうなんのか、僕たち話したことがないんだ、そこは典型的な北部男でね。

 でも僕はほとんどバンドの一人として受け入れられたって感じで、とにかくみんなで音楽を
 作ってればさ、それで最高だし」
853バーナード・サムナー:2009/05/18(月) 01:16:44

「(ニュー・オーダーとは…) 一つの制度だね」

「非常に込み入った性格の持ち主がそれぞれまったく共通点を持つこともなく集い、それは時に
 著しく腹立たしい苛立たしさをもたらすんだけど、時に素晴らしいとも思わせてくれるんだよ。

 ニュー・オーダーとは何万にも及ぶ詳細な出来事が複雑に絡み合って一つとなっているもの
 なんだ。
 それは鎖の一つ一つにたくさんのものが繋がっているようなもので、鎖の一つ一つがその時と
 出来事を一つ一つ表しているような、そんなものなんだ。

 だから、それを全体のイメージとして捕らえることは俺にはできない。
 俺は飽くまでもその内側からしかそれを観ることができないからね」
854ピーター・フック:2009/05/18(月) 01:20:54

「俺達27年間、最高の日々を送ってきた。

 不満たれる要素ないぜ、ほんと。 いかしたスポーツ・カーも買えたし、大体、これだけ長い間、
 こんなことやらせてもらってるんだもんな。すごいことじゃないか。

 (バンドの歩んできた歴史については)ものすごく誇りに思ってるよ。
 ぜんぜん煩わしくなんか思わない。バーナードだって嫌がっちゃいないよ。

 俺達はジョイ・ディヴィジョンを別個のグループとは思っていないんだ。
 単にイアンが肉体として存在しないってだけさ。
 それが唯一の違いだよ。

 あいつはまだ精神的に存在してる。魂は生きてるんだよ」
855バーナード・サムナー:2009/05/18(月) 01:23:52

「実は彼を題材にした映画を作りたいという制作会社が2社あるんだ。

 ひとつはアメリカの会社で、モービーが音楽を担当したいといっているらしい。
 もうひとつはイギリスの会社で、イアンの奥さんのデボラが出版した本をベースに映画を作る
 みたい。これから俺達はその両方とミーティングするよ」

「 俺達にとってあまりに悲しい時期だっただけに、当時を掘り返すことは複雑だね。
 でも、イアンがどういう人だったか知らない人も多いと思うし、本当の姿を知ってもらえる
 きっかけになるよね。
 だって、多くの人は彼が暗い性格だったと思っているだろうけど、実はそうではなかったし。

 (しばらく考えてから) 彼のことを取り上げる映画は良い作品になるかもしれないし、俺達が
 動揺する作品になるかもね」
856バーナード・サムナー:2009/05/18(月) 01:27:48

「『24アワー・パーティ・ピープル』は、あれはあれで笑えて良かった。

 ファクトリー・レコードで実際に起きた馬鹿げた色んなことが面白おかしく描かれててね。
 でも、この映画はもっと真面目な内容になると思うし、『24アワー・パーティ・ピープル』
 には直接関わってないけど、イアンの思い出の為にもこれには絶対に関わりたいと思ってる。
 彼の姿をしっかり描いてもらいたいんだ。

 ある意味、いい形でイアンを追悼できていいことだと思うんだけど、一方で当時は自分たち
 にとってあまりに辛い出来事だったから、あの時の思いがまた蘇るんじゃないかっていう
 怖さもあるね」

「俺は長い間 『クローサー』 を聴かなかったよ。
 自分の曲を聴くのは耐えがたいものだ。ライヴの為に覚えなきゃいけないって場合を除けばね。
 振り返るのは好きじゃないんだ。 今を生き、前を向いていたいんだ。

 そんな曰く付きのバンドにいた以上それは難しいことだけど、実際俺にとっては、ひとたび
 何かが終われば、次は前進あるのみなんだ。

 過去とは夢のようなもの。それはまるで幻のようなものさ。
 現在は触れたり、感じたり、匂いを嗅いだりすることができる…
 …俺が『クローサー』を聴かないのは、イアンの……ロブの……そしてマーティンの死とは
 関係ないよ。

 今では、対処しなければならないことには対処しているさ。もう終わったんだ。
 あまり過去に囚われすぎると、現在と向き合うことができなくなるんだ。
 自分の人生が実際にあるのはそこなのにね」
857スティーヴン・モリス:2009/05/18(月) 01:29:13

「イアンも喜んだろうな」

「空の上のどこかで、今もきっと喜んでるよ。
 そういうビッグな、神話的存在になりたがってたもんな」
858トニー・ウィルソン:2009/05/18(月) 01:30:45

「もし彼が名曲を書いていなければ、ただの首つりだ。
 映画にまでなったのは彼が素晴らしい音楽を作り、それが愛され続けているからだ」
859ピーター・フック:2009/05/18(月) 01:34:30

「時々思うことがある。

 もしイアンが生きていたとしても、そのバンドはニュー・オーダーも含めた最終的な活動期間
 ほど長くは続かなかっただろう、と。

 彼がそのペースについていけた可能性は無きに等しいよ。それは残酷な問題だった。
 俺達はあまりにも速く疾走しており、彼にはついていけなかったんだ」

「(イアンの遺体に)会いに行かなかったことを今も後悔している。死んでから。

 別れを言えばよかった。とても後悔しているよ」
860バーナード・サムナー:2009/05/18(月) 01:36:40

「イアンがまだ生きていたとしても、バンドはそれほど長くは続かなかったと思うよ。
 彼の状態を考慮しなくてもね。ずっと前に終わっていたはずさ。

 ある意味、彼の死によってバンドの寿命は延びたのかもしれない。
 彼の理性は耐えられなかっただろう。

 つまり、フッキーはかつての俺達のようにもっとギグがしたいとうるさく言い続けるけど、
 イアンは一番初めにギグ漬けの生活から脱落するということだ。
 たとえ、俺達を失望させたと感じずに脱落できたとしても。

 ある意味、彼はより平穏な生活を望んでいたんだ。彼は本屋をやりたいと話していた。
 もし彼がどうにか生きていたとしたら、想像するに、彼は小説を書いていて、ロック・スター
 の生活は送っていなかったと思うよ」
861ジャズ・コールマン:2009/05/18(月) 01:41:55

「ロンドン大学で初めて(ジョイ・ディヴィジョンと)共演したんだ。 それで ―― 
 俺達のファンが大勢いたんだ。 地元だからな。
 ガラの悪い連中ばかりでキリング・ジョークには狂ったように盛り上がっていた。

 ジョイ・ディヴィジョンには全員が直立不動、ただ観ていた。 催眠術にかかったように…」

「俺が憶えているのはハイ・ウィッカム(のギグ)での印象的な出来事だ。

 確かリハーサルがすべて終わってからイアン・カーティスに挨拶したところ、
 彼は美しい女の子と手を握っていて、明らかに恋をしている様子だった。
 強く握りしめているので、(彼を冷やかして)小突いたんだ。

 相手が誰だったのかは知らないが、とにかく彼は ――
 その子に、とても強い気持ちをもっていたのが分かった。
 ハイ・ウィッカムでの、その姿が頭に焼きついているんだ、彼のその最後のイメージが。

 四半世紀もの間、俺の心に残っている。 変だよな」
862伝説の名無しさん:2009/05/18(月) 10:56:23
シャドウプレイヤーズのだなこれは。
俺もこのコメントは焼きついた。
863伝説の名無しさん:2009/05/18(月) 23:44:05
今日はイアンの命日
ブルーマンデー

(2006年11月18日 - ブエノスアイレス『 クラブ シウダ 』でのギグで
 フッキーのスピーカー・キャビネットに書かれた落書き)


『 THE END 』

865『http://www.barks.jp/』:2009/05/22(金) 01:28:39
(2006年11月24日のニュース)

『 ニュー・オーダー「最後のショウだったかも」


 ニュー・オーダーのメンバーが、バンドのこの先の活動について否定的な発言をしている。
 彼らは先週(11月18日)、アルゼンチンのブエノスアイレスで行なわれたフェスティヴァル
 <Personal Fest>でプレイしたが「これが最後のコンサートになるかもしれない」と話して
 いる。

 ドラムのスティーヴン・モリスは『Pagina/12』にこう語った。
 「いまニュー・オーダーでいるのは変な感じだよ……。数年前はよかった。
 “ゴッド・ライク・ジーニアス”なんて呼ばれて(NMEから同名のアワードを受賞)、ファン
 はバンドを認めてくれていた。でも、ある意味、いまじゃたくさんのニュー・オーダーが
 いるからな。
 俺たちは、近所のおじさんって気がするよ。だから、しばらくやめて、彼らに俺らの場所を
 受け渡すべきだって思うんだ」。
 
 活動休止なのかと問われたモリスは「うーん……、この先2年は何もないって言える。でも
 俺たち、計画を立てるのが苦手だからね。どうなるかな」と続けた。

 またベースのピーター・フックは、こう話している。
 「(ブエノスアイレスが)俺たち最後のショウになるかもしれない」
 「もしかして、(再活動までには)17年、30年かかるかも……」。

 フックは、この先の予定として、プライマル・スクリームのマニと元ザ・スミスのアンディ・
 ルークと結成したバンド、フリーベースの活動に専念したいと話している。ベーシスト3人
 が集まったこのバンドは、すでに17曲を完成しているという 』
866『http://www.vibe-net.com/』:2009/05/22(金) 01:32:32
(2007年1月12日のニュース)

『 New Order 解散報道を否定!


 ニュー・オーダーが、解散説を否定した。'06年末、『Pagina/12』誌に対してバンドは将来を
 静観していると語ったドラマーのスティーヴン・モリス。
 誌面には「我々はしばらく活動を停止すべきだ」とのモリスのコメントが引用されている。
 しかし、彼はこの度ファンサイトWorldinmotion.net上で「そんな事を聞いたのは初めてだ……
 我々はアルバムを完成させなくてはならないし、映画も公開するというのに」と解散説を否定。

 さらに、ジョイ・ディヴィジョンの映画『Control』のサウンドトラックにザ・キラーズが参加する
 ことにも言及。
 「 ザ・キラーズはアルバム用にすでに『Shadowplay』のカヴァーを作ってくれたんだ。
 まだまだたくさんの素晴らしい作品が収録されることになると思うよ」とモリスは語っている。

 一方で、『Control』の監督を務めたアントン・コービンは、ニュー・オーダーのメンバーとの
 確執報道を激しく否定。 
 ベーシストのピーター・フックは彼の独裁的なやり方に “大いにうんざりさせられた” と
 『Pagina/12』誌に語ったとされているが、コービンは「ニュー・オーダーと私、もしくはHooky
 と私の間には意見の衝突など一切ない」と反論している。(NME) 』


867『http://www.barks.jp/』:2009/05/22(金) 01:33:58
(2007年5月11日のニュース)

『 ニュー・オーダー、ついに解散?


 ニュー・オーダーが解散したようだ。「ようだ」というのは、バンドからはまだ正式な発表が
 なされていない。しかし少なくとも、ベースのピーター・フックは「終わった」と宣言している。

 フックは週末、Xfmの番組でバンド解散をにおわす発言をしていたが、水曜日(5月9日)それ
 を後押しするような声明をMyspaceのブログに発表した。「ほら、いろいろ忙しい週になったな。
 クリント・ブーン(XfmのDJ)とのインタヴューが始まりだ。
 ペリー・ファレルのサテライト・パーティのシングルについて訊かれて……、話してるときに
 ニュー・オーダーの解散について触れた。
 俺が口にしたことで、ついに公になったってわけだ。ホッとしたよ。ひどい秘密抱えて、何でも
 ないようなフリし続けるのは嫌だからさ。前に進むことにしようよ」

 フックは、バンドの解散を悲しむファンの声に動かされたとも続けている。
 「若い奴が俺のとこに来てハグしながら“フッキー(フックの愛称)、ニュー・オーダーのことは
 残念だ”って言うんだ。感動したね。ペットのセキセイインコが死んだみたいじゃないか!」
 ほかのバンド・メンバー、およびレーベルからはまだ正式な発表はなされていない。

 フックは現在、DJ・ツアー中。
 昔レコーディングしたセッションがファレルのニュー・プロジェクト、サテライト・パーティの
 デビュー・アルバムで使用された彼は、フェスティヴァルのステージで彼らにジョインするようだ。
 また、シンガーのバーナード・サムナーは元ザ・スミスのジョニー・マーとプロジェクトをスタート
 したといわれている」

868『http://www.higher-frequency.com/』:2009/05/22(金) 01:37:57
(2007年5月23日のニュース)

『 Peter Hook が New Order を脱退


 New Order のベーシスト Peter Hook は今週、バンドを脱退することを明らかにした。
 なお彼は MySpace のブログ上で「バンドを抜けることは随分前から考えていた」と話している。

 「あるラジオ番組で Perry Ferrell の新しいバンド Satellite Party の新曲 “Dog Star” の
 ことを話してたら、思わず口が滑って New Order が解散するって言っちゃったんだ。オレが
 ラジオで話しちゃったことが切っ掛けで、みんなにバレちゃったって感じかな」
 「ずっと胸の中にしまってた秘密を告白出来て、正直ホッとしたよ。これからはソロで頑張って
 いくよ」

 メンバーがそれぞれソロ活動に力を入れていたため、'90年代から常に「解散するのでは?」と
 メディアに報じられていた New Order だが、4年前に Skurfff が行ったインタビューで Hooky
 こと Peter は「解散をしたことは一度もない」と語っていた。

 「何か問題が起きる度にお互い責任をなすり付け合ってたし、いつ解散してもおかしくない状態
 だったよ。New Order から脱退することで、ソロ活動にまた力を入れられるのは嬉しいね。ただ
 ソロで活動するのは苦労も多いし、バンド時代どれほど恵まれていたかもよく分かったよ。
 New Order のメンバーになってから気づいたんだけど、オレは音楽を演奏することは大好きだけど
 ビジネス的な面は大嫌いなんだ。
 バンドで活動してる間は、音に専念することが出来たから良かったよ」……』

869『http://www.higher-frequency.com/』:2009/05/22(金) 01:42:54
(2007年5月23日のニュース)

『……Ian Curtis の自殺後、 New Order の前身バンド Joy Division をダンスシーンに導いたとも
 言えるベルリン在住のSkrufff ライター Mark Reeder は、New Order に敬意を払いながらこう語る。

 「彼らがダンスカルチャーに与えた影響は計り知れないよ。
 彼らはギター・ロックとエレクトリック・ディスコを見事に融合させたんだ。
 彼らの代表曲“ Blue Monday ”は、今までディスコ・ミュージックで踊る事を恥ずかしいと思って
 いたロックキッズの心をも鷲掴みしたんだ。
 その結果、伝説のクラブ『 Hacienda 』が出来上がり、それが後にレイヴやテクノに発展していった
 のさ」

 「New Order はインディー・バンドの中でも、真の音楽好きに認められる象徴的存在だったんだ。
 彼らは常に信頼出来るエッジの効いたサウンドを作っていたし、アートワークやデザインのシンプル
 さも受けてたんだろうね。
 それに Bernard のボーカルに合わせて一緒に歌えるところも人気の秘密さ」

 「Hooky は New Order が解散するって言ってるけど、もしかすると彼が New Order から脱退する
 だけかもしれないよ」と Mark は付け加える。

 なお、 New Order 側はホームページ上で、バンドの解散については否定している』
870『http://www.barks.jp/』:2009/05/22(金) 01:49:12
(2007年6月21日のニュース)

『 ニュー・オーダー、 解散の理由は 「 個人的なこと 」


 先月、ニュー・オーダーの解散を宣言したピーター・フック(ベーシスト)が、解散について
 コメントした。
 メンバー間で何が起きたのか具体的に言及しなかったものの 「 個人的なことだ 」 と話し
 ている。

 フックは、BBCにこう語った。
 「 ホントに悲しいことだよ。 (解散を)受け入れるのもとても大変だった。
 30年もやってきたんだからね。 でも、 起き上がってホコリをはらい、 再出発だ」
 解散の理由を問われた彼は、ただ 「 個人的なこと 」 とだけ答えたという。

 今週<MOJO Honours List>で、ニュー・オーダーの前身ジョイ・ディヴィジョンが音楽への
 貢献を称える Outstanding Contribution To Music を受賞したが、授賞式に出席したのは
 フックとスティーヴン・モリス(ドラム)のみで、バーナード・サムナー(ギター)の姿はなかった。

 このとき主催者の『 MOJO Magazine 』が行なったインタヴューを読む限り、フックとサムナー
 の不仲が原因のようでもある。
 mojo4music.com のニュースによると、ニュー・オーダー解散が事実なのかと問われると、
 モリスは 「 込み入ってる。 パズルみたいだ。 ルービック・キューブみたいな…… 」 と言葉を
 にごしたものの、フックは 「 (解散は)間違いない。 俺たちはもうプレイしない 」 と断言したと
 いう。
 またフックは、カンヌ映画祭でジョイ・ディヴィジョンのフロントマン、故イアン・カーティスの
 バイオグラフィ映画『Control』のプレミアに3人揃って姿を見せたものの、「バーナードは
 その間、俺には全く話しかけなかった 」 とも付け加えている。

 『 Control 』 は、 10月に英国での公開が予定されている』

871『http://ro69.jp/』:2009/05/22(金) 01:53:57
(2007年7月21日のニュース)


『 …クラブ・ハシエンダを立ち上げ、ジョイ・ディヴィジョンやハッピー・マンデーズらが、かつて
 所属したレーベル 「 ファクトリー 」 のオーナーとして知られているトニー・ウィルソンだが、
 現在腎臓ガンと闘っている。

 彼は、今年1月に腎臓を摘出し化学療法を行ったところ効果が芳しくなかったため、医師から
 新薬スーテントの服用を勧められたという。
 治療のためには、1ヶ月あたり3,500ポンド (約88万円) という大金が必要となるのだが、治療費
 を工面するためハッピー・マンデーズの元マネージャーであるネイサン・マックゴーと、 
 現マネージャーのエリオット・ラッシュマンら友人たちが奮起、基金を設立し5ヶ月分の治療費は
 確保できたという。

 マックゴーは 「 トニーはこのエンターテインメント業界で尊敬に値する人物だ 」
 「 私が(資金援助を)お願いした人はみな、仕事関係者であろうと金融機関であろうと、すぐに
 援助を申し出てくれた。
 みんな、見返りや感謝の言葉を求めているんじゃなく、 ただトニーを助けたいだけなんだよ 」 と
 NME.com に語っている。

 「 ファクトリーは何も所有せず、 アーティストが全てを所有する 」 というポリシーを第一優先と
 して、 利益よりも重んじていた 「 ファクトリー 」 レーベルを運営していた、 トニー・ウィルソン
 らしいエピソードが未だ生まれ続けているといえるかもしれない 』
872伝説の名無しさん:2009/05/24(日) 06:23:50
343 :トニー・ウィルソン:2008/05/07(水) 00:52:44

「私が未熟だったのは、いや、後悔はしてないが。


こういう男だからなw
873伝説の名無しさん:2009/05/24(日) 20:25:16
712 名前: トニー・ウィルソン [sage] 投稿日: 2008/12/30(火) 09:02:34

(ハシエンダが取り壊され、跡地に高級マンションが建造されることが
 決まったときのコメント)

「私は過去を保存しようとする、博物館的感覚は持ち合わせていない」



715 名前: トニー・ウィルソン [sage] 投稿日: 2009/01/08(木) 01:25:52

「僕は(ハシエンダ)閉鎖の時も泣かなかった。夜に行き場がない時も泣かなかった。
 オークションにかけられた時も泣かなかった。

 でも(再現されたハシエンダの)セットに入った時は泣いてしまったよ」



確かに、こういう人は嫌いになれない
874『http://www.barks.jp/』:2009/05/26(火) 22:21:41
(2007年8月13日のニュース)

『 マッドチェスター生みの親、 トニー・ウィルソン死去



 8月10日(金)、ジョイ・ディヴィジョンやハッピー・マンデーズらを世に送り出した
 ファクトリー・レコーズの創立者の1人、トニー・ウィルソンが心臓発作のため亡くなった。
 57歳だった。

 80年代終わりから90年代初めにかけて巻き起こった“マッドチェスター”ムーヴメント。
 その中心地となったナイトクラブ、ハシエンダの創始者でもあるウィルソンはケンブリッジ大学
 卒業後、グラナダ・テレビジョンやBBCのニュース・リポーターとして活躍。
 その後、音楽番組のプレゼンターを務めた後、ファクトリー・レコーズやハシエンダを設立し、
 マンチェスターのミュージック・シーンの裏の立役者となった。
 “ミスター・マンチェスター”とも呼ばれた彼のマッドチェスター時代の姿は、映画「24 Hour
  Party People」の中でも描かれている。

 ウィルソンは昨年、腎臓ガンを診断され、ひと月3,500ポンド(約75万円)かかる薬(Sutent)を
 服用するよう勧められたが、NHS(National Health Service/国民保険サービス)はこの費用を
 負担することを拒否。代わりにハッピー・マンデーズの元マネージャーや彼と親しくしていた
 バンド、友人たちが治療費を援助していた。

 BBCラジオ・マンチェスターのプレゼンターは、「 No Tony Wilson, No Manchester music scene
 (トニー・ウィルソンがいなければ、マンチェスターのミュージック・シーンはなかった)」との
 的確なコメントを発し彼を追悼している』
875『http://ro69.jp/』:2009/05/26(火) 22:24:52
(2007年8月13日のニュース)

『 ニュー・オーダーやハッピー・マンデーズらの生みの親、 トニー・ウィルソンが死去


 ニュー・オーダーやハッピー・マンデーズらを見出し、マッドチェスター・ムーヴメントの立役者
 となるなど、UK音楽シーンに大きな影響を与えてきたトニー・ウィルソン(本名:アンソニー・
 ハワード・ウィルソン)が8月10日、心臓発作のため入院先の病院で亡くなった。享年57歳。

 トニー・ウィルソンは、1950年にマンチェスターで生まれた。ケンブリッジ大学卒業後、グラナダ・
 テレビジョンやBBCのニュース・リポーターや音楽番組のプレゼンターとして活躍。その後友人と
 共同でファクトリー・レコーズを設立し、ジョイ・ディヴィジョン(後のニュー・オーダー)や
 ドゥルッティ・コラム、ザ・ストーン・ローゼズといった地元マンチェスターのバンド達に脚光が
 当たる大きなきっかけを生み出した。

 また、1982年に伝説のクラブ、ハシエンダをオープン。同クラブは、1980年代後半終から1990年代
 初頭にかけて巻き起こったマッドチェスター・ムーヴメント の大きな原動力となり、その様子は
 映画「24アワー・パーティ・ピープル」(2002年、監督:マイケル・ウィンターボトム)の中でも
 描かれている。

 7月21日付のNews Todayでお伝えしたように、ウィルソンは昨年から腎臓ガンのため闘病生活に
 入っていた。
 ニュー・オーダーのベーシスト=ピーター・フックが、サマーソニック07に出演するため訪れていた
 日本で自身の公式 MySpace に追悼の意を書き込んだほか、アラン・マッギーやシャーラタンズの
 フロントマン=ティム・バージェスなど多数のUK音楽関係者が、NME.comなどのメディアに追悼
 コメントを寄せている』





876ティム・バージェス:2009/05/26(火) 22:26:38

「 音楽上の父親を亡くした気分だ 」

877マニ:2009/05/26(火) 22:29:19

「トニーは(ブレイク前の)俺たち(ストーン・ローゼズ)を、 自分の番組に出してくれた。
 マンデーズの直接のライバルだったにもかかわらずだよ。

 インディ界で彼に恩義を感じてない奴などいやしないよ」
878スティーヴン・モリス:2009/05/26(火) 22:30:08

「彼がいなかったら、ジョイ・ディヴィジョンもニュー・オーダーも存在していなかった」
879ピーター・フック:2009/05/26(火) 22:31:20

「心が張り裂けそうだ、 自分の父親をまた亡くしたみたいだ」

「向こうでイアンに、 俺からよろしくと伝えてくれ」


「俺の一部、 マンチェスターの一部、 モダン・ブリティッシュ・ミュージックの一部が
 
 今晩、 死んでしまった」


「彼はビジネスマンなんかじゃなかった。 彼はただ音楽を愛していたんだ」



(『A MEANS TO AN END The Music of Joy Division 』
 トニー・ウィルソンによるライナー・ノーツ)

『この世界には、何よりも素晴らしいと思えるものがある。

 少なくとも我々の世界の範疇では、ロックンローラー・コースターは何よりも素晴らしいものだ。
 誰もがお互いに影響を与え合い、そして受け合っている姿は、小川が大きな川に流れ込んで
 いくようにも見える。
 そしてその川は我々皆を流し去ってしまうのである。

 その例としてエルヴィスがいかにカントリーとR&Bを融合させてロカビリーを生み出したか、
 ビートルズがいかにロックンロールとティン・パン・アレイのポップ音楽を融合させたか、
 そして、いかにボブ・ディランがビ−トルズとウディ・ガスリーの両要素を合体させたか、
 などが挙げられるだろう。

 それらについて語ることは、学究の徒である私にしてみれば決して難しいことではない……。

 さて、愛するジョイ・ディヴィジョンについてだ。……』
(『A MEANS TO AN END The Music of Joy Division 』
 トニー・ウィルソンによるライナー・ノーツ)

『……最近のイギリスのバンドは誰の影響を受けたかを自覚している。
 だがその一方で、今日はさほど影響を受けていなくても音楽をやれる時代でもあるのだ。

 そういう意味でこのアルバム ( 『A MEANS TO AN END The Music of Joy Division 』 ) を
 聴いて、私はひどく驚いたものだった。
 さて、このアルバムのサウンドはどうだろうか?

 もう最高の出来だとしか言いようがない。

 大西洋の向こう側で頭がおかしくも才能にあふれた連中がジョイ・ディヴィジョンの優れた音楽
 を聴いて育ち、しかもそれを理解しているという事実は実に喜ばしいことである。
 これをお聴きの皆さんは当然彼らの音楽を理解していることだろうが。

 また、本アルバムは単なるジョイ・ディヴィジョンヘのトリビュート・アルバムではないということ
 を言っておきたい。
 今は亡きマーティン・ハネットの魂に捧げるアルバムでもあるのだ。

 このアルバムに参加したミュージシャン、プロデューサー、そしてエンジニア達はマーティンが
 バンドのために作り出した音空間をほぼ完全に理解している。……』




(『A MEANS TO AN END The Music of Joy Division 』
 トニー・ウィルソンによるライナー・ノーツ)

『……マーティンが1981年にナッシュヴィルから帰ってきたときのことを私は覚えている。
 「どうだった?」という問いに対し、彼はこう答えたのである。

 「どいつもこいつも俺のドラム・サウンドを真似してやがる!」

 彼はそれを喜んでいた。彼はきっとこのアルバムを聴いても喜んでくれることだろう。
 いったいアメリカでは何が起こっていたのだろうか?

 おそらく80年代末期に太平洋沿岸北西部でロックンロールの欺瞞・弱点が発見されたのに
 違いない。
 そして彼らは世界に向かって「ファック・オフ!」と宣言したのだ。

 それから数年が経ち、ジョイ・ディヴィジョンのようなバンドが登場するべき時代が到来したの
 だろう。

 学究の徒として私が語るべきことはそんなところだ。 あと私が言いたいことはひとつだけ。

 「ありがとう」 』


885アラン・マッギー:2009/05/27(水) 00:32:01


「彼がいなくては、もうこの世界にインディー・レーベルなんて残っていないよ」

886『Factory Records catalogue number』:2009/05/27(水) 00:36:20
(トニー・ウィルソンの葬儀と棺に付けられた、
 おそらく最後のファクトリー・レコーズ・カタログナンバー)


『 Factory FAC 501 』

887『 Factory FAC 501 』 :2009/05/27(水) 00:38:51
(トニー・ウィルソンの葬儀で捧げられていた、弔花に書かれたメッセージ)


『 So it goes 』 (すべては流れゆく)




『受け継いだものは はるか彼方
 いつの日か もっと良くなるだろう
 不滅の財産を僕らは遺した
 僕たちは 上手くやった方だった
 二人は同じように自由
 僕はいつもあなたに頼っていた…

 僕たちは一緒に並んで
 正しいもののために戦った
 僕たちの友情は決して死に絶えたりしなかった
 あらゆる階級の人々が押し寄せて
 僕たちのヴィジョンは天まで届いた
 証明すべき目的を持った不朽の名声を持つ人たち
 僕はあなたを信頼していたんだ…

 外国の地にある どこかの家で
 年老いた恋人たちが叫んでいる
 これがあなたの目的地なの?
 あなたの最後の望みなの?
 犬やハゲタカどもが餌を漁るようなこんな場所が?
 それでも僕は行かないわけにはいかない
 僕はあなたを信頼していたんだ…あなたを…

 あなたを信頼していたんだ…あなたを…』
889『http://www.vibe-net.com/』:2009/06/04(木) 01:03:51
(2007年10月10日のニュース)

『 New Order 俺たちに明日はない!?


 ニュー・オーダーのベーシスト、ピーター・フックが、バンドに “ もはや未来はない ” と語った。
 去る5月、ギタリストのバーナード・サムナーおよびドラマーのスティーヴン・モリスとの決別を
 明らかにしたフック。
 その後、サムナーとモリスはフック抜きでニュー・オーダーとして活動を続けると宣言したものの、
 フックがこれを認めず。 その決意は今もまったく揺らいでいないようだ。「ニュー・オーダーに
 未来などない。 要するに、、かつてのバンドとはもう別モノだってことさ。 もしヤツら(モリスと
 サムナー)が “ニュー・オーダー2” を結成したいと言うのなら、そのようにみなされるべきだろ」
 とフック。

 さらに彼は、サムナーとモリスがニュー・オーダーの存続を発表した意図がわからないと話した。
 「そんな状態でニュー・オーダーたりうるとは思えないね。 イアン(・カーティス)抜きでジョイ・
 ディヴィジョンを続けるようなもんだぜ。
 それこそ俺たちが絶対にやるまいと話してたことなのにさ。だからこそ、あの2人がなぜそんなこと
 を言うのか理解できないんだ。 それがニュー・オーダーじゃないってことは極めて明白なのにさ」。

 ちなみに、ニュー・オーダーとの決別の理由に関して、フックは残りのメンバーの “ 態度 ” が気に
 入らなかったからと明かしている 』
890『http://www.vibe-net.com/』:2009/06/04(木) 01:12:10
(2007年12月11日のニュース)

『 New Order ジョイ・ディヴィジョンのヴォーカリスト、イアン・カーティスを描いた衝撃の話題作


 ニュー・オーダーの前身として今や伝説のバンド、ジョイ・ディヴィジョン。
 そのヴォーカリスト、イアン・カーティスが駆け抜けた短くも波乱の生涯を描いた衝撃の話題の映画
 「 Control 」が完成した。
 '80年5/18、全米ツアー出発の朝、イアンは23年という短い人生に自ら終止符を打った…。
 ロック・スターとして激しくステージで歌う裏で、イアンは原因不明の痙攣、妻デボラと愛人アニーク
 との関係に悩む。 自分自身をコントロール出来ずに苦しむ天才アーティストの若さゆえのはかなさ
 が、観る者の魂をえぐる内容だ。

 同作は、U2、 デヴィッド・ボウイ、 ビョークなど名だたるアーティストのフォトグラフ&PVを手がけて
 いるアントン・コービンの記念すべき初監督作品。
 イアンとも親交のあった彼が < 音楽映画ではない映画 > にこだわって作った本作は、青春期の
 若者の心の痛みを描いた一級のドラマとして各国で大絶賛。 
 英国インディペンデント映画賞で最多5部門を受賞した他、新人監督の登竜門であるカンヌ国際映画
 祭カメラドール/スペシャル・メンション賞をはじめ、海外映画祭でも数々の賞を受賞している。

 主人公イアンを演じるのは、新人のサム・ライリー。 イライジャ・ウッド、 キリアン・マーフィを抑えて
 抜擢されたサムは、恵まれた容姿と神々しい魅力でブレイク直前だ。
 そして音楽は、 ジョイ・ディヴィジョンの残されたメンバーが結成したニュー・オーダーが全面協力
 しているほか、 デヴィッド・ボウイなど豪華アーティストの楽曲が満載。 物語が進むにつれ、イアンの
 歌詞は悩める魂を切り取った言葉で紡がれ、 観る者の心に切なく訴えかける。
 '08年春、 シネマライズほかにて全国順次ロードショー公開される 』
891アントン・コービン:2009/06/04(木) 01:16:29

「本当のことを言えば、最初は断るつもりでいたんだ。

 もし僕がこのような映画を監督すれば、人々はきっとそれを『ロック映画』と呼ぶだろうし、
 そうなることで多くの観客を遠ざけてしまうだろうと思ったから。

 でも数ヶ月経って考えが変わったんだ。 自分がこの映画の監督を務めるべきだと。

 なぜなら、ジョイ・ディヴィジョンは僕の人生において、それほど重要だったから。
 ある意味で、僕は自分の為にもこの作品を手がける必要があったんだよ」
892アントン・コービン:2009/06/04(木) 01:21:34

「当時ジョイ・ディヴィジョンは決してカッコいいバンドではなかった。

 でも数十年経った今でも、その魅力は色あせないままだ。
 極めてシンプルかつ素直で、しかも美しく忘れがたい音楽だから。
 イアンの歌は今なお、僕たちの心に響いてくる、個人的なことを歌っても共感を呼ぶんだよ。

 当然、作品中には音楽を使っているけど、ミュージック・ビデオではないんだ。
 作品を観る人にも、分かってもらいたい。
 今回、僕が撮ったのはロック歌手のバイオグラフィーではないと。この作品は映画なんだよ。

 僕が映像にとらえるのはステージ上での恍惚感ではなく『 創造 』の一瞬……。
 『 音楽 』が生み出される瞬間。
 あるいは、壁に阻まれても必死に前に進もうとする人の姿なんだ。

 70年代の英国の貧しさを目の当たりにして、僕は当時ショックを受けた。
 そして、自分の心の中に何かが響き渡るのを感じたんだ。
 写真を撮ること以外に何の興味もなかった。
 アートについて同じ感覚を持つ彼らと出会い、『 絆 』を感じたんだよ」
893アントン・コービン:2009/06/04(木) 01:32:20

「ボートが流れてきて、こっちに来てくれって感じてロンドンに渡ったんだよ。
 そして、そのボートの名前が『 Unknown Pleasures 』だったんだ(笑)。

 やはり僕自身、ジョイ・ディヴィジョンの音楽に心を揺さぶられたし、僕をオランダからロンドンに
 引っ張ってくるだけの力のある音楽だったんだと思う。
 実際、イギリスに渡って、写真家として生活することになったわけだから、自分の人生を変えた
 バンドの作品を作る必要性を感じていたんだ」

「僕は彼らに思い入れがあった。
 監督としての経験や知識は不足しているが、この思い入れで補えるはずだと思ったんだ。
 これが原動力やエネルギーとなって足りない所を埋められるだろうと」
894アントン・コービン:2009/06/04(木) 01:35:48

「元々、僕は映画製作に興味があった。

 以前にキャプテン・ビーフハートの短編を作ったんだけど、それは彼らのことが好きだった
 という理由と同時に『 これは自分しか出来ない 』と確信したからなんだ。

 今回もその気持ちは常に持ち続けていたと思う。
 また、この作品はイアン・カーティスの映画ではあるけど、自分ではラブ・ストーリーを撮った
 つもりでいるんだ。
 制作中は、見た人がそのように感じてもらえるように心がけていたよ」
895アントン・コービン:2009/06/08(月) 01:41:28

「これはイアンの映画だ。

 ジョイ・ディヴィジョンの伝記だと一般的に言われているがそうじゃない。
 伝記だったら、違うものができたはずだよ」
896アントン・コービン:2009/06/08(月) 01:48:05

「必然的に1970年代が舞台になった。 1973年〜80年までのイアンの半生を描いたから。
 そして生まれたのはヒューマン・ストーリーだ。
 夢を追ったが押しつぶされた青年とその悲しい愛の物語なんだ。

 音楽ももちろん出てくる。
 僕はいわゆる伝記映画をよく知らないし、今回も学ばなかった。
 だから、おかしな言い方だけど本能に従って作ったんだ。

 思い返してみると、彼らの写真はモノクロのものばかりだ。
 当時の雑誌では主流だったんだろう、本当に記録はモノクロばかりだった。
 ビデオで撮影した、いくつかのライブ映像やテレビの映像以外はね。

 だから、やはりモノクロで描こうと思ったんだ。
 イギリスはグレーな国だと僕も初めて来た時に思ったしね」

「モノクロにすると制作費が安くすむからだと思っている人が多いようだけど(笑)、実際は
 そうじゃない。僕の記憶の中のジョイ・ディヴィジョンがモノクロだったんだ。

 実際、 彼らはいつも黒っぽい服を着ていたし、 当時撮影されたジョイ・ディヴィジョンの
 写真は、全てモノクロだった。
 
 また、僕にとっての70年代のイギリスのイメージがとても灰色なんだ。
 だから、モノクロにするのが正しいと思ったんだよ。」
897マット・グリーンハール:2009/06/08(月) 01:50:45

「ニュー・オーダーは好きだけど、ジョイ・ディヴィジョンは一世代前のバンドだった。
 僕にとってはニュー・オーダーが人生のサウンドトラックだったんだ。

 (脚本の)仕事を受けたのもイアンが好きだったからじゃない。
 当時はイアンに興味がなかった」

「僕はニュー・オーダーに会わなかった。もしも会ったら、圧倒されてしまうと思った。
 僕のヒーローだからね。
 執筆中に会ったら、話の方向がずれてしまう。

 イアンに集中すべきなのに、彼らのことを考えすぎてしまうと思ったんだ。
 ずっとファンだったし、パーティーで遠くから見ていたこともあるよ。
 だから彼らの性格は大体把握していた、あとはうまくはめ込むだけだった」
898アントン・コービン:2009/06/08(月) 01:59:54

「確かに、この映画はあの本(原作『タッチング・フロム・ア・ディスタンス』)を映画化したもの
 じゃない。 あの本は、情報源として非常に重要な役割を果たしていた。

 生前のイアン・カーティスは映像での取材を全く受けてなかったから、映画を作るにあたって
 僕達はあらゆる情報が必要だったんだ。
 彼の母親、妻、愛人、トニー・ウィルソン、バンドメンバーなどから情報を集めることで、
 イアン・カーティスの人間像を浮かび上がらせようとした。

 でも、それはなかなか困難で、特にニュー・オーダーに関しては3人の記憶が全く異なっていた。
 もちろん、遠い昔の話ということもあるけど、80年代にはドラッグが蔓延してたからね…(苦笑)。
 だから、3人のうち2人が同意すれば、それは事実とみなしたんだ。」
899マット・グリーンハール:2009/06/08(月) 02:02:16

「曲を聴かずにイアンの話は書けない。彼の書いた歌詞を人々は覚えているからね。
 それで彼らの音楽の世界に浸りきったよ。 だいたい1週間くらい。
 リサーチとして最初にやったのがそれなんだよ。

 詩が頭に残って、当時の彼の心境が分かりはじめた。
 辻褄が合ってきて役柄が見えたんだ」
900アントン・コービン:2009/06/08(月) 02:10:17

「適切な撮影監督を選ぶのは僕にとっても、とても重要な仕事だった。

 今回撮影監督を頼んだマーティン・ルーエはコールドプレイやデペッシュ・モードのミュージック
 ビデオで一緒に仕事をした友人で、素晴らしい美的感覚を持っている。

 でも、決して独りよがりな人間ではない。そして僕がよく知らないようなことを教えてくれる存在で、
 ぶつかり合うようなことは全くなかった。

 僕らはクランクインの4週間前から撮影の準備に入ったんだけど、お互いの意見を尊重して、2人
 で出したアイデアのいい方を採用したんだ。
 ちなみに今回はストーリーボードを一切作らなかった。

 彼は今ジュリー・デルピーの映画を撮影しているんじゃないかな。
 次の映画も彼とやりたいと思っているんだ。 彼との共同作業はとてもポジティブな経験だったよ」
901アントン・コービン:2009/06/08(月) 02:13:44

「僕は写真を35年、そしてミュージックビデオも長年数多く撮ってきている。

 だから、映像や写真を通じて物語を語ることは、僕にとって新しい経験ではないんだ。
 だけど、俳優を使って物語を語ることは初めての体験だった。

 それに、この映画はフィクションではなく、実話を基にしたストーリーだ。
 登場人物たちは皆が知っている人間なので、ある程度の説得力がなければならない。
 だから、配役にはとても気を遣ったよ。

 僕は少し心配だったんだけど、今ではとてもいい俳優たちに恵まれたと思っているよ。
 セットにいた俳優たち皆がこの映画を完成させたい、そしていい映画にしたいと思ってくたし、
 リハーサルでも僕がやろうとしていることに対して、とても心を開いていてくれた。

 特に女性2人、アレクサンドラ・マリア・ララとサマンサ・モートンには助けられた。
 僕自身、この映画を作るにあたって、俳優たちにはかなり助けられたと思ってるよ。
 とてもいい人たちだった」
902アントン・コービン:2009/06/08(月) 02:19:21

「この作品は実際の人物にすごく忠実に作ったつもりなんだけど、実はイアン・カーティスの映像
 が意外に残っていなくて、ライヴ以外の部分 ―― たとえばインタビューされているところとか、
 歩いてるような姿っていうのは、全然残っていなかった。

 だから原作でもあるデボラの本から、いろんな情報を使わせてもらったんだけど、彼女の本では、
 彼女から見たイアンや、生活や、人生っていうことが語られていて、ジョイ・ディヴィジョンのイアン・
 カーティスや、アニークとつきあっていたイアンというのはあまり知らないんだよ。

 ジョイ・ディヴィジョンのメンバーは今ニュー・オーダーになってるから、そういう部分はアニーク
 からイアンの生活を詳しく聞いたり、トニー・ウィルソンやイアンの母親や妹にも協力してもらって
 いろんな情報を得ることができた。

 サマンサ・モートンは本当に素晴らしい女優だから、彼女にどうこうしろってこともなかったし、
 デボラのことをコピーするのではなく、彼女なりの解釈で演技をしてもらった。

 同じようにイアン・カーティスを演じたサム・ライリーにも、彼なりの理解で演技してもらったし
 彼にはあまり俳優らしくない部分があったから、彼なりの性格がすごく演技のなかに出てて
 ちょっとドキュメンタリーぽい感じにできたと思う」
903アントン・コービン:2009/06/12(金) 00:20:18

「まずひとつ否定しておきたいのは、確かにイアン役のキャスティングの為に数人に会ったけど、
 噂になっているジュード・ロウには会ってないし、彼の起用も考えたこともなかった。

 サム・ライリーの魅力は、彼があまり俳優らしくなくて、人間らしかったところなんだよ。
 実際、僕が彼に出会った時、彼の人生はそれほど特別なものではなかった。
 だから、イアン役がサムに決まった時、彼は全ての時間をこの役作りに費やしたんだ。

 作品の撮影は、ある時は23歳、ある時は17歳、ある時は悩みを抱え、ある時は幸せで…と全く
 時間に沿わずに行われたけど、サムはどの時のイアンも演じ切った。

 この作品を見れば誰もがサム・ライリー以外にあの役をこなせた人はいなかったと思うはずだよ。」
904サム・ライリー:2009/06/12(金) 00:22:31

「5年も音沙汰がなかったエージェントから電話があって、この伝記映画があると聞いたんだ。
 まず、マンチェスターでキャスティング・ディレクターに会い、それから(監督の)アントン・コービン
 に会ったのは3度目のオーディションだった。

 小さな部屋で何シーンか演じた後、踊ってくれと言われた。
 僕は踊りながら、もしこれで役がもらえなかったら、今までで最高に屈辱的なオーディションになる
 だろうって思ってた(笑)。

 そしたらアントンが最後に、“髪は切らないでおいて”と言ったからチャンスはあるかもと思ったんだ」

905アントン・コービン:2009/06/12(金) 00:25:38

「サムはイアンと体つきや顔が似ていた。 北部出身でもある。
 彼ならイケるという予感があったよ。

 ジョイ・ディヴィジョンと初めて会った時を思い出すほど似てたんだ。
 彼らはコートの下にシャツ1枚の薄着姿で、震えながらタバコを吸っていた。
 サムもまったく同じだったんだ。12月だったけど、やはり薄着で不健康そうな感じがした。

 当時の彼らと同じようにサムのタバコを吸う姿が、イアンに重なったんだ」

906サム・ライリー:2009/06/12(金) 00:31:01

「10代の頃といえば、僕はオアシスの大ファンだった。
 “Love Will Tear Us Apart”が、ラジオで時々かかっていたのは覚えているけど、
 ジョイ・ディヴィジョンのファンというわけではなかった。

 僕がイアン・カーティスの名前を初めて認識したのは、今思えば偶然だけれど、
 僕がミュージシャンとして活動しはじめた時だった。パブで演奏した時、そのポスターに僕らの事が、
 “イアン・カーティスがローリング・ストーンズをやっている”って表現されていたんだよ。
 で、イアンがジョイ・ディヴィジョンのリードボーカルだってことを知ったんだ。

 でも今回、役作りのために彼らのライブの映像を見たら、彼らが僕が心から楽しめるバンドだという
 ことに気が付いた。 “Transmission”を歌っている時のイアン・カーティスの姿には、首筋の毛が
 逆立つような気がしたよ」
907アントン・コービン:2009/06/12(金) 00:33:34

「撮影中は影響を受け過ぎないように、あえて映画を見ないようにしているんだけど、
 ある時、気にして見た作品が一本だけあるんだよ。

 それは、ケン・ローチ監督の『ケス』という作品なんだ。

 その作品の主役の少年の演技力は、ドキュメンタリーかと思わせるほどのもので、
 私はサム・ライリーにもそのような要素を望んだんだ。」
908サム・ライリー

「主演すると決まった時、偶像を演じるのは大変だよ、って忠告しに来る人がいたよ。
 でも、考えないようにした。

 確かにイアンには生きてる時からファンや信奉者がいた。
 でも、偶像化されたのは彼の死後さ。 才能こそあったけど北部出身の普通の青年だったんだ」

「これは僕の役者としての初めての本格的な仕事だった。
 それでいてサマンサ・モートンが共演だったから、かなりプレッシャーだったよ。
 インターネットで僕が主役になったことが発表された時には、ちょっと逃げたくなったね」

「いろんな意味で、正直怖かったよ」