B
Bでリアンノンにも出番を
イラネ…普通に寝かせてやれ
それからどれぐらい経ったのでしょう。
気づくと私は教会のベッドに寝かされていました。
「目が覚めた?」
「須磨寺さん……」
私が体を起こすと、そこには私を心配げに見つめるるーこさんと須磨寺さんの姿がありました。
「うーきは丸一日寝ていたのだぞ。あまりるーに心配をかけるな」
「す、すいません」
どうやら、あれから緊張の糸が切れた私は、泥のように眠ってしまったらしいです。
この状況で敵を追跡するのも不可能なので、須磨寺さんがここまで運んでくれたのだとか。
……また、迷惑をかけちゃったんでしょうか。
「気がついたようだな」
柳川さんが部屋に入ってきました。
ですが顔色はそれほど良くは見えません。……理由は、分かっています。
「柳川さん……あれは一体何だと思います?」
「局長のことか?」
その言葉に須磨寺さんがビクッと体を震わせました。
私が黙って頷くと、柳川さんは少し沈んだような表情で続けました。
「話は聞いている。にわかには信じがたい話だが、目の前に局長が現れた以上事実として認めねばなるまい。
……光岡の言っていた『俺の良く知った人間』とは、そういう意味だったか」
「私は信じられないわ。局長は……あんなことをする人じゃなかったのに」
「甘いな須磨寺。例え相手が局長だろうが悪は斬る、それが俺たちの信じた正義だったはずだ。
生憎俺は隊士の粛清も幾つかやってきた身でな、今更局長を斬るのに躊躇いはない」
「それは、分かっているけど……」
柳川さんの言葉に、迷ったように須磨寺さんが言いました。
恐ろしいまでの合理主義。本当に冷たい人です、柳川さんは。
……と、以前までの私ならそう思っていたでしょうが、柳川さん……声が上ずってますよ。
「局長と言うのは、それほど大きな人物だったんですか」
「当たり前だ。俺たち新選組の頭だぞ。……実務は副長が殆どやってたんだがな。
だが、局長がいたからこそ俺たちは着いてきた。皆、局長の人柄に惚れ込んでいたんだ」
「私のような平隊士にまで気さくに話してくれる、とても温かい人だった」
それがどうして……? とは聞いても無駄でしょう。
おそらく柳川さんも須磨寺さんも同じ気持ちでしょうから。
「俺たちはまだいい。一番ショックが大きいのは観鈴だろう。
何せ、一番局長と親しかったのだからな……滅多なことをしなければいいが」
柳川さんが観鈴さんを案じました。
観鈴さんは席を外しているみたいですが……やはり、相当ショックだったんでしょう。
「これからどうするのだ、やなうー?」
「注意はすべきだろう。連中は明らかに草壁を標的にしている」
「これまでの無差別な通り魔に比べて、明らかに私達を想定した戦法を取っていたことからもそれは事実」
二人が淡々とただそれだけを告げます。
……私が、一体何をしたと言うんでしょう。
私はどこにでもいるごく普通の高校生ですよ。ただ、ちょっと過去に飛ばされてるだけで。
「それに、局長さんが……」
「…………」
「局長さんは、亡くなったのではないんですか?」
「ああ。確実に死んだはずだ」
「なら、どうして……」
私はそう呟きました。
死んだはずの人が生きているなんて、普通ありえないはずです。
A 「……死なずに生きていた、そういうことではないか?」柳川さんがそれだけ言いました。
B 「影武者、の可能性もあるわね」須磨寺さんが希望的観測を述べました。
C 「一つ、心当たりがある」そう言って柳川さんが私を見ました。……まさか!?
D 「……世の中には、死者を蘇らせる術があると聞くわ」須磨寺さんが苦々しげにそう言いました。
うーん……C
「一つ、心当たりがある」
柳川さんがまるで睨むように、私を見ました。
……まさか。
一瞬頭によぎった仮説を否定するように、私はブンブンと首を振りました。
「二人とも、何か知っているのかしら?」
「……これはあくまでも仮説だ。
須磨寺達の前に現れたと言う局長が紛れもなく本物なのだとしたら、考えられる場合が、一つだけある」
また、柳川さんが私に確認を取るように視線を合わせてきました。
……やむをえません。
私が黙って頷くと、柳川さんも話を続けます。
「もしもあの局長が『生きていた時代から流れてきた』のだとしたら?」
「どういうことかしら?」
「つまりは、あの局長は過去の時代の人間ではないか、そういうことだ。
……もう少し分かりやすく説明してやる。丁度目の前に分かりやすい例もいることだしな」
「そこから先は私が説明します」
柳川さんの言葉を遮って、私が代わりに説明します。
るーこさんが驚いたように私を見ましたが、もう柳川さんにはバレてるんです。
今さら須磨寺さんに話したところで、大して変わりはしません。
私は最初から説明しました。
私が不慮の事故でこの時代に流れてきてしまったこと、そして元の時代に帰る方法を模索していること。
最初は須磨寺さんも怪訝な顔をしていましたが、最後には黙って頷いてくれました。
「もしも、局長が私の前に現れていなければ、私は柳川さん達に医者を紹介するところよ」
「医者はお前だろ」
「私は今は医者と言うよりも敬虔なシスターだから」
「……俺は最近耳が遠くなったようだ」
この時須磨寺さんが意味ありげな笑みを浮かべましたが私は見ていません。何も見ていません。
「つまりはあの局長は過去からこの時代に来たということなの?」
「まだそうと決まったわけではない。一つの可能性であるだけだ。
ただ我々の精神的動揺を誘うために局長を騙っただけ、という場合もあり得る」
柳川さんは冷静でした。
確かに可能性としてはあまりにも突飛過ぎます。
まだ影武者を用意されたとか、私達の見間違いだったとか、そういうケースのほうが考えられるでしょう。
ですけれど、この事件は私が深く関係しているということだから……だから、そういう連想に至ったのでしょうか。
私のようなただの小娘を狙う理由なんて、それ以外には考えられないですから。
「何にせよ、これで俺は尚更後に退けなくなった。
相手が局長ならば俺たちの手で粛清せねばならんし、偽物だとしても局長を騙る不逞の輩を生かしておくわけにはいかん」
柳川さんから怒りの炎が燃えているのが分かります。
やはり局長と言うのはそれほど、柳川さんたちにとって大切な人だったんでしょう。
……出来ることなら、普通にお会いしたかったですね。
「さて、これからどうするかだが……」
柳川さんがそう呟きます。
既に部下に新選組の羽織を身に纏った怪しい男がいないか探らせているようですが、
上の人たちからの目が厳しく、中々思うようにいかないのが現状と言うことらしいです。
私は……
A リアンノンという人について訊ねてみる
B ふとしたきっかけで目覚めた『時間を操る術』について打ち明ける
C 局長さんについてもっとよく考える
D というか、お腹が空きました
A
「リアンノン……という人を、知っていますか?」
「!!」
私がリアンノンさんの名前を出したら、
見る見るうちに柳川さんと須磨寺さんの顔が驚愕に染まりました。
「どこでその名を知った? いや……未来ではリアンノンはそれほど有名だと考えるべきか?」
「いえ、そうではないんです。ただ……」
私は一から語りました。
最初にリアンノンさんと話したのは銃弾をこの胸に受けた後。
それから未来へ連れて行って欲しいと頼まれたり、
絶体絶命のピンチに唐突に声が聞こえて、それのおかげで窮地を脱したことなど全てを。
「そう。あの人は未来へ行きたがってるの……なんとなく、らしいわね」
「その、リアンノンさんというのはどんな人なんです?」
「元預言者よ。昔は百発百中の腕で、大名すらお忍びで彼女に未来を訊きに来るほどだったんだけど、
今じゃ明日の天気を聞くのにも下駄に聞いた方がマシってぐらいに当たらなくなっちゃった人。
確かに未来を見て来たあの人なら、その未来に憧れるのも頷けるわ」
そんな凄い人だったんですか。
いえ、念話ができる辺り只者じゃないとは思ってましたけど。
「リアンノンさんが黒幕というのは、あり得る話でしょうか?」
「少し疑問だな。無差別に女を狙ったのはお前を特定するまでに至らなかったという解釈も出来るが、
話を聞く限りそれなら女を殺す理由が何処にも見当たらん」
「わざと草壁さんを窮地に追いやって、それで力を目覚めさせようとしたというのは?」
「だが無関係の女を殺すような奴ではない。それに局長についてはどうなる?」
リアンノンさんが今回の件の黒幕なのか、
それはまだ今の状態では決定できそうにもありませんでした。
「私……リアンノンさんと、直接会おうと思います」
「……本気か?」
「ええ。リアンノンさんに私を殺す意思なんてなさそうですし、
何より事件の真相を知っていそうな、そんな気がするんです」
「そうか……」
私の言葉を聞くと、柳川さんは何も言わずに頷いてくれました。
リアンノンさんは、確実に何か知っています。
もしかしたら……私が現代へ帰る鍵となってくれるかもしれませんし。
「うーき。そのうーとどうやって接触を図るつもりだ?」
「……考えてませんでした。というか何処にいるか知らないですし」
ずるっとそこで柳川さんがコケそうになりましたが、見なかったことにしましょう。
A 「俺が会えるように計らってやろう」と、柳川さんが助け舟を出してくれました
B 「お兄さんがここの教会にいつもお祈りに来てくれるから、頼んでみるわ」と須磨寺さんがフォローしてくれました
C 「話は全て聞かせてもらったよ!」と観鈴さんがガラリと扉を開けて入ってきました。何するつもりなんでしょう?
A
「……仕方ない。俺が会えるように計らってやろう」
「すいません、お願いします……」
結局、そこら辺のことは柳川さんに頼ることになりました。
何だかんだいって、柳川さんって結構世話好きですよね。本当に感謝してます。
柳川さんの談では遅くても明日には会えるとの事らしいですけど。
「……それで、観鈴さんの姿が見えないようですけど?」
「ああ。やはり相当ショックだったらしくてな……落ち込んでるよ」
やはり、まだ立ち直っていないんですね。
あの時の観鈴さんの取り乱しぶりは異常なほどでした。
後にまで尾を引かなければいいんですけど。
「まったくあの阿呆が。気持ちの切り替えも出来んのか」
「そういうことを言うものじゃないわ。つらい時に塞ぎ込むのは人として当然の防衛行動よ」
そう須磨寺さんが医者として発言しますけど、やはり少し元気付けてあげるべきでしょう。
さて、誰が観鈴さんのことを慰めればいいでしょうか……
A もちろん傷ついた仲間を救う役は主人公の私しかいないです
B 子どもの純真さが心を打つかも。るーこさんが適任
C 一番付き合い長いんでしょう? 柳川さんがいいですね
D 須磨寺さん。こういうときにこそ終末論の出番です
E いっそ全員で行って騒いで勢いで押し切っちゃいましょう
たまにはA
E
「私、ちょっと行ってきます」
「そう、お願い。私は柳川さんがついていかないよう引き止めておくから」
「行くわけないだろう。草壁が行くのは別に止めやしないが」
「うーき、優しくしてやれ」
るーこさんの声援に背を押されて、部屋を出ます。
そんなに広い教会というわけでもありません。
観鈴さんはすぐに見つかるとおもったのですが、影も形もありません。
「どこにいっちゃたんでしょう……」
あの観鈴さんがあれほど取り乱したり、姿を消すくらいなのですから
きっと局長という人と観鈴さんには強い絆があったんでしょう。
何もない私達に親切にしてくれた観鈴さん。こんな時くらいは私が
少しでも癒してあげるお手伝いができればいいんですが。
あっ、音が聞こえました。こっちかな?
A 剣の型をひたすら繰り返す観鈴さんがいました。
B 膝をかかえてちぢこまる観鈴さんがいました。
C 「局長、局長ぉ……」 自慰をしてました。
A
教会の庭で一人、剣を振っている観鈴さんがそこにいました。
動きは流れる水のように。静かですが毅然とした形で、
まるで何かの舞踊のように動きを重ねています。
おそらく稽古の一種なのだと思いますが、綺麗だとも思えるほどでした。
しばらく声をかけることも出来ずに見入っていた私でしたけれど、
私が声をかけるよりも先に観鈴さんが私に気づいたようでした。
「……草壁さん、そんなところでどうしたの?」
「あ、いえ! ただちょっと……綺麗だなって思って」
「にはは、ありがと」
「稽古ですか?」
「うん。これはね、形って言うの。
……実戦的じゃないから、わたし達はあまりやらなかったんだけどね。気持ちを落ち着けるのにはいいかなって思って」
さほど落ち込んでいるようには見えないですね。心配でしたけれど、これなら安心でしょうか。
「あれって、やっぱり本物の局長なんだよね?」
「……そう思いますか?」
「うん。なんとなくね」
観鈴さんが気持ちを振り払うかのように刀を振りました。
「柳川さんは何て言ってた?」
「……たとえ相手が局長でも偽物でも、悪は斬るって」
「そう……そうだよね」
観鈴さんが悲しそうに俯きました。
……いつもに比べて、その様子がとても頼りなくて。それが私の同情心を誘います。
「もしも相手が本物の局長なら、わたしは斬れないかもしれない」
「えっ?」
「考えちゃうの。局長には何か理由があるんじゃないかな……って」
だから甘いって言われるんだけどね、と観鈴さんが付け加えて笑いました。
……厳しい世界なんですね。かつてのお仲間も斬らなくちゃいけない、なんて。
「情けないよね。隊士の粛清もやってきたくせに、それが局長相手だと刀が鈍るなんて。
柳川さんや雪緒さんには言わないでね。何言われるか分からないから」
観鈴さんがそう呟いて刀を納めました。
やっぱり……まだ、引っ張ってるんですね。辛そうなのが本当に分かります。
私は―――
A 斬れないなら斬れないでも良いと思う
B 観鈴さんはもっとしっかりすべきだ、と強く励ます
C 何も言わずに彼女を抱きしめる
D 私の身の上話を始める
D
「観鈴さん、私の話を聞いてもらえますか。実は今までずっと誤魔化してきてましたけど」
「草壁さんとるーこちゃんが、未来から来たって話?」
「はい、そうです。 って、ええええ?」
「あ、当たってた? にはは」
観鈴さんが悲しそうな顔のまま笑います。
「そうかも、って思ったのはさっきの局長にあってからかな。それまでにも、
もとの時代とか言ってたし、聞いたことがない言葉を使うこともあったからね。
外国から来たのかなと思ってたんだけど」
「……」
「そっか。やっぱりあの局長は本物なんだね。
ごめん、話の腰を折っちゃって。続けてくれる?」
そして私は柳川さんと須磨寺さんに話したことと同じ事を観鈴さんに伝えます。
「……というわけです。今まで、観鈴さんに黙っていることになっていてごめんなさい」
「にはは、いいよ。突然そんなこと言われたらきっと信じてなかっただろうし。
うん、きっと帰れるよ。草壁さんも、るーこちゃんも」
そういって逆に元気付けようとしてくれる観鈴さん。あれは偽者だったという
逃げ道もなくなっているというのに。
でも、私達の前にはまたいつかあの局長という人がでてくるかもしれません。
そのときに観鈴さんは剣をとることができないかもしれない。
もしそのせいで私達、いえ、なにより観鈴さんが倒れるようなことがあったら。
受けてきた数々の好意を返すことさえできなくなります。
観鈴さんに、私はなんといえばいいんでしょう。
A 観鈴さんはもう私達の傍にいないでほしい。
B 観鈴さんは私達の傍にいてくれるか聞く。
C 局長さんが私達を斬ろうとしたらどうするか聞く。
D 観鈴さんをただ抱きしめる。
E 何もいえない。観鈴の判断に任せる。
F 観鈴さんの目から涙が流れ出した。
B
「観鈴さん、あなたは……」
「……大丈夫、わたしは一緒にいる」
私が全部言い終わる前に、言いたいことを察した観鈴さんが言葉を遮りました。
「逃げちゃ駄目だよね。
局長のことはわたし達の問題だもん。草壁さん一人の問題じゃないよ。
少なくとも、わたしには見届ける義務があると思うよ」
「……観鈴さん、それでいいんですか?」
「うん。わたしは大丈夫、大丈夫だから……」
まるで自分に言い聞かせるように、観鈴さんがそう言いました。
少し心配ではありますが、そんな姿を見せられると何も言えません。
……ただ、心を強く持ってください。今は、それだけしか言えないです……。
「……ところで、草壁さんは未来から来たんだよね?」
「はい。大体この時代から百何十年か先の未来ですよ」
「ね、ね、わたし達の名前は残ってるかな?」
話が一段落ついたところで、観鈴さんが子どもっぽくそんな事を聞いてきました。
「そりゃ勿論残ってますよ。新選組といえば有名ですから。
映画とかドラマとか沢山作られてますし……ちょっと私は時代劇あまり見ないんですけど」
「映画? ドラマ? ……よく分からないけど、お芝居のことかな?
とにかくわたし達の活躍は未来でも語り継がれてるんだね?」
満足したように観鈴さんが笑いました。
……いえ、私はよく知らないんですけどね。新選組マニアじゃないんから。
一般の人は近藤・土方・沖田だけでも知ってればいいほうでしょう。そうですよね?
何せ学校でもまだ幕末のほうまで歴史の授業進んでないですし。
もちろん観鈴さんや柳川さんの名前なんてこれっぽっちも知りませんでした。
「それで、未来ではわたしの名前は有名なのかな?」
「えぇっ!?」
いきなりそんなことを笑顔で聞いてくる観鈴さん。
そ、そんなこと言われても知らないですよ! 私は歴史マニアじゃないんですから!
お願いですからそういうことは聞かないでください。
本当に私は全然まったくこれっぽっちも観鈴さんことは知らなかったんですから。
でも『知らない』ってはっきり言うと傷つきそうですし……。と、とにかく……
A 肯定する
B 否定する
C 適当に言ってはぐらかす
D やっぱり正直に『知らない』の一言。これしかないです
D
「す、すいません。実は観鈴さん個人については全然ちっともまったく小指の先ほども知らなかったです」
「え゛っ!?」
私の言葉に、観鈴さんはまるで聞いてはならないことを聞いたかのように固まってしまいました。
……やっぱり正直に言うのはマズかったでしょうか。
「そ、そんなことないよね? ホラ、ええと……池田屋に乗り込んだ話とか残ってないかな?」
「あ、それなら私も知ってますよ!」
「みすずちん、そこで局長たちと一緒に切り込んだ」
「……そうなんですか?」
私の一言に、観鈴さんがまた固まりました。
いえ、どんなに言われても知らないものは知らないんです。
「お、おかしいな。みすずちん一杯活躍したはずなんだけど……」
「……ひょっとして、地味だったんじゃないんですか?」
「が、がお……!!」
それがトドメだったようでした。
完全に観鈴さんが真っ白になってます。白の精霊もかくやというほどに。
わ、悪気はなかったんですけどね……ゴメンなさい。
「そ、そんなはずは!!」
我に返ったかと思うと、観鈴さんがダッと走り出しました。
「ちょ、ちょっとどこ行くんですか!?」
私も慌てて追いかけます。
観鈴さんが走った先は、柳川さんたちのいる部屋でした。
部屋に入るなり、凄い剣幕で柳川さんに詰め寄ってます。
「柳川さん柳川さん! ちょっと聞くよ!!」
「ど、どうした観鈴……そんな血相変えて、何かあったのか?」
「……わたしって、幕末の頃地味だった? 未来でわたしの名前が全然出てこないらしいんだけど……」
「お前が……?」
何事か、と言わんばかりに柳川さんが観鈴さんを見てます。
そりゃそうでしょう。いきなり現れて『地味かどうか』なんて聞かれたら私だって焦りますし。
既に須磨寺さんは『何かかわいそうなもの』を見る目で観鈴さんを見てます。
状況を理解できてないるーこさんは疑問符を頭に浮かべながら様子を見てます。
ですが観鈴さんはそんな周りの目などお構いなしです。
観鈴さんの目は恐ろしいぐらいに真剣です。……そ、そんなに傷ついちゃってたんでしょうか。
柳川さんの返事は――――
A 「地味だったな」
B 「そうでもなかったな」
C 柳川さんは「地味」とは一言も言わなかった。しかし……人の眼はときとしてどんな辛辣な言葉より人を傷つけてしまうものである
A
じゃ、残りを埋めよう
A 一行レス
B 雑談
C 梅雨時の選択スレ
D その他指定
C
何だろうか?
ミルトの話?
新しいミルトのボディがメイドロボでなくてトランスフォーマーだったら…
闇鍋にはあんま関係ないか
こんにちは、梅雨時の選択にようこそ
哀れな打ち切りのヒロイン、ミルトです
メイドロボの体を得て、死体遺棄やらなにやらで捕まった私ですが
A 現在刑務所の中です
B お務めを経て、晴れて出所した後仕事を見つけました(仕事を指定)
C お務めを経て、新しい車にAIとして搭載されました(車を指定)
A
現在塀の中にいます。
普通は執行猶予がついたりそもそもロボットに刑法が適用されるのか疑問ですが。
とにかく今は刑務所の中にいます。
さて、囚人となった私ですが――
A 脱獄を計画しています
B 刑務所の中である看守に目をつけられてしまいました(人物指定)
C 刑務所の中である囚人と仲良くなりました(人物指定)
C
岩切
「超人機が民需転用され、しかも犯罪で捕まるか。時代も進んだものだ」
岩切花枝と名乗る女性が面白そうにこちらを見ています。
彼女が言うには、戦時中に軍の実験により特殊な体質にさせられた上で
現代までの数十年間を眠っていて、現代社会に適応出来ずにここに放り込まれたとか。
荒唐無稽ですが、エージェントの世界で起こりうる事件から考えれば
決してあり得ないとも言えないのが判断が難しいところです。
「ところで超人機とは何でしょうか?」
「旧日本軍が造った人型決戦兵器だ。真面目な奴だったが、いささか融通が利かなくてな。
まあ、私にとってお前たちメイドロボは旧友の娘みたいなものという事だ。
これから色々大変だと思うが、何かあったら遠慮なく声を掛けて欲しい」
随分強引な上に実に板違いな話ですが、本編ではないので問題はないでしょう。
「色々ですか、やはり刑務所となると大変でしょうか」
「いや、大きな声で言える話ではないが……この刑務所は少し特殊でな、
だから私やお前のような変わった素性のものが呼ばれる。具体的には」
A 賭け試合をやらされる。現在の超人機の性能を見せてもらおうか。
B 男どもの性欲処理をやらされる。手玉に取ってると思えば悪い気はしないぞ。
C 諜報員大作戦な事をやらされる。腕に覚えはあるのだろう。
D 映画撮影のスタッフをやらされる。河島監督の思い付きだそうだ。
BBB
支援板見れない?
見られるよ
メタルダーかよ!!
D
「私達は、男どもの性欲処理をさせられるのだ」
せ、性欲処理?
岩切さんの言葉に一瞬くらっと、思考回路がブラックアウトしそうになります。
何というエロゲー的展開でしょうか。あんまりです。
「是非もない、せめて相手を手玉にとるぐらいの前向きな考えで望むべきだ。
このような場所に私が求めるような強い男がいるとも思えないがな」
割り切った考えの岩切さん、ですが私は簡単に真似出来そうにありません。
これが罪の報いなのでしょうか、ううっ、悲しいです。
ああ、そうちゃん、そうちゃん以外の男の人達に慰み者にされる私を許してください。
A 早速、私は服を剥かれ後ろ手に手錠をかけられ、男の人達の前に連れられました。
B 某ソープランドのようにキャラとシチュを指定してください。
C そうちゃん以外の男の人達に辱められるなら――私は思い余って脱獄を試みます。
C 超人機の底力を見よ
(そうちゃん以外の男達に辱められるぐらいなら――私は――)
このような女性を弄ぶ刑務所など耐えられません、私は脱獄を決意しました。
大丈夫、岩切さんによれば私は超人機の末裔だそうです。
きっと、脱獄も上手くいくに違いありません。
「そうちゃん……どうか私を見守ってください」
早速その夜、私の大脱走が始まりました!
A 成功です、見事逃げ切って自由を手に入れました。
B 失敗です、捕らえられ連れ戻されそして――。
B
じゅぷっ じゅぷっ ぬちゅっ ずんずん ぱんぱん
卑猥な音が鳴り響きます。今、私は性処理の道具として男の人たちから輪姦を受けています。
詳細を述べるには容量が足りません。
それではみなさんご機嫌よう。
ごめんなさい そうちゃん……
雌奴隷となったミルトの運命やいかに
A 続く(どこで?)
B 続かない
B
∧_∧
< `ш´>
_φ___⊂)_ 以上、このスレッドは私が執筆した。
/旦/三/ /| 新しい新スレにも期待してくれたまえ。
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