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623名無しさんだよもん
「……アルサル殿?」
 某がはしたなくもアルサル殿にお願いするが、アルサル殿は……動いてくれない?
「トウカ……今度はトウカからしてくれないかな」
 アルサル殿のお願いに某は困惑してしまう。
「えっ?」
「だって、さっきまでやりすぎたとは言え俺ばっかりがトウカを可愛がったんだし……」
 そう言いながら、アルサル殿は押し倒していた体を起こし――
「あっ……」
「俺の方も、こんなになっちゃってるからさ」
 血管を浮き立たせびくんびくんと震えながら、隆々と勃起している剛直を見せ付けた。
 淫らに疼ききった某は、もはや是非もなかった――
624名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 12:22:29 ID:6MAupwzA0
「トウカ……今のトウカの姿、凄くえっちだ」
「ああ……アルサル殿……」
 体勢を変え、今度はアルサル殿が下になり、仰向けになって寝そべる。
 その上からアルサル殿の――そそり立った肉棒を膝立ちで跨ぎながら、太股を広げていた。
「トウカのアソコから、蜜が湧き出てるのがよく見えるよ」
「い、言わないでください、アルサル殿」
 先ほどまでの胸愛撫で、某の大切な部分は愛蜜でぐしょぐしょに濡れている。
 その淫裂を……自分の手で左右に広げながら、ゆっくりと腰を下ろそうとしていた。
 恐らくアルサル殿からは、肉棒を求めてひくつく媚肉の奥までまで丸見えだろう。
「あっ……」
 くちゅっと音を立て、先走り液に濡れた亀頭と某の秘裂が触れあった。
「んんっ……」
 そのまま、腰を落とそうとするが……どうしても浅い部分で止まる。
 十分に濡れ、指で入り口を割り広げているが……膣奥までとなると……
「トウカ……俺、このままじゃもどかしいよ……」
 入り口と擦り合わせたり、浅い部分で出し入れしていると……アルサル殿から不満の声が上がった。
「も、申し訳ありません、アルサル殿……某と、一つになりましょう」
 そ、そうだ、ここに来て何を躊躇っている。
 覚悟を決め、改めてアルサル殿の剛直に、某の大切な部分をあてがい……一気に腰を落とした。
 ミチッ、ミチミチミチミチッ
「くうっっ……い、痛ぁっっ!」
 十分に濡れほぐれていたとはいえ、初めて男性を受け入れる痛みに、悲鳴を上げてしまう。
「ト、トウカッ! 大丈夫か?」
「は、はい……これで、これで、ようやくアルサル殿と一つになれました……」
 アルサル殿の肉茎は根元まで埋まり、結合部からは破瓜の赤い雫が垂れ落ちてる。
 繋がった部分と太股に滴る一筋の血を見て、思わず感慨に耽ってしまった。
(そ、某の初めて……アルサル殿に捧げたんだ……)
625名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 12:26:00 ID:6MAupwzA0
「トウカの中……熱くて、痛いくらい締め付けてくる……気持ちよすぎだ」
 アルサル殿は某の身体を褒めてくれるが……まだ挿れただけだ。
「アルサル殿っ……ぞ、存分に気持ちよくなってくださいっ」
 某は恐る恐る落とした腰を引き抜く寸前まで上げて、再びゆっくりと落とす。
 幾度か繰り返しているうちに……次第に淫液が染み出し、苦痛が快楽に変わりつつあった。
「んんっ……くぅっ……はあっ」
「トウカの中、いっぱい絡み付いて来てる……」
 滑りの良くなった膣襞とアルサル殿の剛直が擦れあうと、身体の奥まで快感が鈍く広がって来る。
 やがて……最初の動きなどどこへやら、某は貪欲にアルサル殿の肉棒を味わおうと、はしたなく腰を振り出してしまう。
 アルサル殿もより某の肉洞を味わおうと、存分に下から突き上げてより奥まで某を貫いてくる。
「はぁっ……はぁっ……トウカッ! トウカッ!」
「アルサル殿っ! アルサル殿っ!」
 いつしか、某達はお互いの名前を呼び合いながら、快楽を貪りあうのに夢中になっていた。
 結合部では白く泡立った愛液が飛び散り、肉と肉がぶつかり合う音が部屋に響く。
 お互いに、達するのは時間の問題だった。
「ト、トウカッ……俺、もうっ……」
「アルサル殿っ……くださいっ!……アルサル殿の子種っ、某にいっぱいくださいっ!」
 まるで某の声に呼応するかのように、アルサル殿が絶頂に達する。
「ああっ……出、出るっっ!!!」
 ドクッ、ドクッドクッドクッドクッッ!
 限界までねじ込まれた剛直から、某の膣奥目掛けてアルサル殿の子種汁が放たれた。
「アルサル殿っ! アルサル殿っっっっ!!!」
 一際強く突き上げられた肉棒と、子宮や膣内に白濁液の熱と感触が広がる。
 アルサル殿の激しすぎる愛を感じながら、某もアルサル殿の名を叫びながら達してしまった――
626名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 12:26:31 ID:6MAupwzA0

 絶頂の余韻に浸りながら、某はアルサル殿に倒れこみ、鍛えられた胸板に身体を預ける。
「トウカ……」
「アルサル殿……あっ」
 しかし、余韻に浸る間もなく、繋がったままの胎内で……アルサル殿の肉茎が、硬さを取り戻してきた。
「……もう一回しようか」
「……はい、ならば、某とアルサル殿のどちらがへばるか勝負してみませんか」
「よし、じゃあ今度は俺が上になるか、トウカ……今度は負けないぞ」
「某とて、アルサル殿に簡単に勝たせるわけにはいきません!」

 結局、某達はそのまま二回戦、三回戦を続けてしまい。一度身体を洗う為に入った風呂でもしてしまった。
 更に、風呂から上がった後もやっぱり続けてしまい……結局明け方近くまで肌を重ねあった。
 勝負の行方は……うやむやだった、最後はどちらも精も根も尽き果てていた。


A そして、数ヵ月後――
B 抱き合ったまま眠っていた某が目を覚ますと……刀の鍔が光ってる?
C 翌日の昼過ぎ、ようやく某達は「高級出会茶屋『葉鍵』」を出たのだった
627名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 12:33:30 ID:A49n95xe0
628名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 15:12:24 ID:6MAupwzA0
「ん……もう朝、いや昼過ぎか……」
 目を覚ますと、既に日は高く燦燦とした陽光が部屋に射し込んでいる。
 某を抱いたままのアルサル殿は寝息を立てている、どうやら某のほうが一足先に起きたらしい。
 昨日の夜から明け方近くまで、某達は体力の続く限り肌を重ね続けた。
 どちらが先に精根尽き果てたのか……よく覚えていない。
「あうぅ、体中ドロドロだな」
 薄い掛け布団をはがし、改めて自分の身体を見やる。
 某の身体は中も外も、汗やら愛液やら……アルサル殿の精液で汚れきっていた。
「とにかく、今度はきちんと身体を洗わないと……」
 夕べは風呂でも激しく抱き合ってしまった、湯船で抱かれるのがあれほどの感触とは……
 そんな事を考えながら、湯拭き布を巻きつけて風呂場に向かおうとすると――
「あれは?」
 ふと見ると、部屋の隅に置いてあった某の刀、その鍔が光を放っていた。
 差し込む陽光に反射しているのかとも思ったが、どうにも鍔自身が輝きを放っている。
 金とも銀ともとれない光線を発する鍔に、某は引き付けられる様に近づいた。
「これは……一体?」
 そのまま、鞘を取って刀を抜くと、強烈な閃光が部屋中に広がった。
「なっ!」
 不思議な照光に目を閉じる、やがて光が収まり、目を開けると……
629名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 15:12:57 ID:6MAupwzA0
「ゆ、幽霊?!」
「…………」
 目の前には一人の人間が無言で立っている、だが明らかに生身の人間ではなかった。
 何故なら、某が知っている人は皆、後ろの壁が透けて見えるようなことはないからだ。
 鍔をアルサル殿が買った時、術師が呪文を込めた御守りとは聞いたが、まさか霊魂が宿っているとは……
「あ、あなたは何者なのですか? 何ゆえこの鍔に憑いているのですか?」
 真昼から出てくる幽霊というのもちと間の抜けた話だが、万一怨霊の類では洒落にならない。
 某の質問に、幽霊が口を開きだす。
「私の名は――」


A 次郎衛門
B プィル
C ミコト
D 神奈備命
630名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 15:32:16 ID:cz7qqX4p0
c
631名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 17:54:17 ID:6MAupwzA0
「私の名前は……ミコトと言いまス」
 首に大きな輪のようなものを付けた女性は、自分の事をミコトと名乗った。
 と、とりあえず名乗られたのなら名乗り返すべきだろう。
「そ、某はトウカと申します」
「トウカさン……良い名前ですね」
 名前を褒めるとは珍しい霊だ、何か思うところでもあるのだろうか。
「その、ミコト殿は一体何者なのですか?」
 見たところ邪悪そうな気配はないが、目的も正体も不明だ。
 某はミコト殿に質問を続ける。
「私はアイスマン――あなた達で言うところの大神ウィツァルネミテアの……妻でス」
「なっ?!」
 ミコト殿の衝撃の発言に絶句する、某達が崇めている大神の……妻の霊?
「ごめんなさイ。少し、話を聞いてもらえませんカ」
 信じられないという顔をする某を見て、ミコト殿が話を始めた。
632名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 17:54:48 ID:6MAupwzA0
「いかがですカ?」
「うむむ……」
 少し――というには長めの話を聞き終え、某は唸ってしまう。
 まさかこんな所で、某達人類と大神の起源を知らされるとは毛の先ほども思わなかった。
 正直な話、せめて身体を洗って服を着て、正座して聞きたかった。
「私は研究所に連れ戻さレ、解体されて命を失ってしまいましタ。
 ですが……私の残留思念――霊魂は残っていたのでス。
 あの人は、私の受けた行為に怒り狂ってしまい、気がつかなかったのですガ……」
 その後、霊魂のままでは現世に残っていられないので、刀の鍔に宿ったとの事だ。
「しかし、どうして刀の鍔などに?」
「はイ……鍔に宿れば、いずれはトウカさんのような強い女性に出会えると思ったのでス」
 何でも、この鍔はその昔、さる刀鍛冶が霊刀を作る実験で術師と協力して作られたそうだ。
 その製作過程で、ミコト殿が目をつけて憑依したらしい。
「しかし、そもそもどうしてミコト殿は現世に残ろうと思ったのですか?」
「はイ、それハ――」


A 一目、あの人に会いたかったのでス
B あの人の……繰り返す暴走を止めたかったからでス
C ……恥ずかしい話ですが、あの人との夜の生活に不満があったからでス
633名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 17:56:56 ID:eRxg9+xy0
C
634名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 18:38:20 ID:Tdx/x7WfO
ダヴィンチ・コードも真っ青だな…だがそれがいい!
635名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:06:12 ID:/VRt6Hpo0
「……恥ずかしい話ですが、あの人との夜の生活に不満があったからでス」
「……へ?」
 いきなりの話題の飛躍、聞き違えたのかと思ったが、どうやらそうでもないらしい。
「あの人の事も子供も愛してるのですガ……その……
 あの人は夜の営みはてんでダメな人だったのでス」
 えっと……さっきまでの話と統合すると、『あの人』とはミコト殿の夫で、大神のはずだ。
「そ、そんなにですか?」
「はイ、先ほどのアルサルさんなんて比べ物になりません、早すぎてイくどころか
 感じる間もないぐらいの早漏なのですヨ!」
「は、はぁ……」
「恥ずかしいですけど……ちょっと見てくださイ!」
 そう言いながらミコト殿が一指し指で円を描くと、そこになにやら映像が映し出される。


「あなた、来て……来てくださイ」
「ああ……」
 ズプッ
 ジュプッ……ジュプッ……ジュプッ……
「ぐっ――」
 ビュクッ……ビュクッ……ビュクッ……

636名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:07:53 ID:/VRt6Hpo0
「…………」
 どこか人気の少なそうな山の中の、一軒屋での夫婦の愛の営み。
 しかし言葉を失ってしまう、前戯のほうはともかく……何なのだ、挿入してからの速さは?
 満足げな顔をする男性――アイスマンとやらと比べて、苦笑いを浮かべるミコト殿が痛々しい。
「こんなのですかラ! 私ももう一度肉体を持って、ちゃんと女性の悦びを思う存分感じたいんでス!」
「しかし……だからといって愛する人いや大神を裏切るのは……」
 言いかけたところで、ミコト殿がえらい形相になり某の言葉を遮った。
「裏切ル? 先に裏切ったのはあの人のほうでス!
 私だって、最初はあの人の事をもう一度一目見たいと思っていたんですヨ!
 なのに……あの人ったら暴れまわった後、二体に分かれて寝て起きたら
 あんなに愛してくれていた私のことなんか、綺麗さっぱり忘れるんでス!
 しかもその時代の人間に色々入れ知恵して、英雄に祭り上げられて綺麗どころをはべらしたリ!
 弱みに付け込んで契約交わして、毛の先から血の一滴まで自分のモノにするような真似をしたリ!
 ……ですがいくら年月を重ねても、肝心の早漏は全く直ってないみたいですけどネ!」
 嫉妬深い性格なのか、怒りだしたミコト殿の非難は止まらない。
 もはや話は『浮気性で早漏の夫に腹を立てる、欲求不満で子持ちの主婦の盛大な愚痴』となっていた。
「しかし……単に女性の身体が必要ならば何も武人でなくても……」
「いいエ、遥か昔に私はアベル・カムル……あなた達で言うところのアヴ・カムゥに不覚を取りましタ。
 ですかラ! 今度肉体を持つ時は、あの憎っくき人形どもを見敵必殺できるような武人と決めたのでス!
 ……まぁ十年前のクンネカムンの戦争で、残らず壊れたのは実にいい気味ですガ
 とにかク、強い女性に越した事はありませン、強さとは我侭を押し通す力なのでス!」
 おまけに力ずくで夫や娘と引き離されて殺された反動か、えらく過激な発想をしている。
637名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:08:36 ID:/VRt6Hpo0

「という訳でトウカさン。少しあなたの身体をお借りしまス」
「ええっ……ちょっとその……」
「心配いりませン、感覚は共有できますかラ」
「ですから、そういう問題ではなく!」
「それでハ、失礼しまス」
 某の抗議も反論もどこ吹く風、ミコト殿の憑依に某を止める事はできなかった――

「んんっ……トウカ、おはよう……ってええっ」
「んちゅ……くちゅ……おはよう御座いまス、アルサルさン」
 アルサル殿が驚くのは無理もないだろう、目を覚ますと某が――正確には
 『某の身体を借りたミコト殿』が肉棒を口に含んでいたのだから。
 どのような術を使ったのか、某の身体もアルサル殿の身体も、ミコト殿が手をかざしただけで精力を取り戻していた。
「こんなに立派に……それにあなた、よく見れば妖精王の直系じゃないですカ、これは……すごく楽しめそうでス」
 よく分からない事を言いながら、勃起させた肉棒に跨りだす。某と違って馴れた腰つきだ。
「さア、いっぱいいっぱい楽しみましょウ。お二人とモ」


 結局、白昼から夕方にかけ、更にその夜も一晩中アルサル殿と某とミコト殿の乱交(?)が続けられた。
 途中、食事と旅館の人による部屋の掃除……ぶっちゃけ汚れきった布団の取替え以外は休憩無しの性交だった。
 翌朝、いや朝というより昼近くになってようやく某達は出会茶屋を出た。
 特別優待券との差額は大きく、某達はほぼオケラになったのはご愛嬌だろう――


A エピローグへ
B この話はもう少しだけ続くのだった
638名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:08:46 ID:PQNNscjt0
A
639名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:27:38 ID:/VRt6Hpo0
「トウカ、今帰ったぞ」
「お帰りなさい、アルサル殿」
 長屋の前で掃除をしていた某は、仕事から帰って来たアルサル殿を出迎える。
 あれから数ヵ月後、某達は……略式ながら婚姻の儀をあげ、アルサル殿の家に住んでいる。
 今は某とアルサル殿、そしてリアンノン殿の三人暮らしだ。
 いや、ミコト殿も加えれば四人とも言えるのだが……
 
 あの後、美坂栞については話が大きくなりすぎてしまい、アルサル殿や某では解決不可能となった。
 やむなくアルサル殿は事件の顛末を上司に話し、事件の管轄は『公安九課』と呼ばれる部署に移された。
 外交関係にも関わる事件として、アルサル殿も某もこれ以上関わったり、口外しないよう言われる。
 記事にしようとしていた恭介殿には申し訳ない事をしたものだ……
 結局、帝国との戦の話が出てこないところを見ると、首尾よく『公安九課』が事件を解決したのだろう。

 ちなみに、当然の事ながらアルサル殿の武術大会は三回戦不戦敗という苦い結果に終わった。
 結局、アルサル殿と対戦予定だった柳川裕也が、決勝戦で醍醐殿を辛くも破り優勝の栄光を掴んだ。
 決勝は観戦したが、追い詰められた柳川殿の豹変振りは……はっきり言って人間のものではなかった。
 ミコト殿が「あれは恐らくエルクゥ……ま、別に構いませン」と意味深な言葉を漏らしていたが……

 夫婦の間に隠し事は無しと、ミコト殿の事は正直にアルサル殿に話した。
 アルサル殿にミコト殿は身の上話を……大胆に脚色して話し、一緒に住む(?)許しを得たのだった。
 アルサル殿と某、ミコト殿の夜の生活は……それなりに秩序ができていた。
 簡単に言うと、何日か置きに某がミコト殿に身体を貸し、アルサル殿と肌を重ねる。
 某も感覚を共有しているのだから、不倫という訳ではないのだが……複雑だ。
640名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:28:11 ID:/VRt6Hpo0

「そういえば、トウカ、今日はちゃんと医者に行ったのか?」
(ほラ、早く報告しましょウ)
「あ、はい……アルサル殿、その件で少しお話があるのです」
 某は最近体調が思わしくなく、微熱や食欲不振、吐き気や身体の倦怠感が続いていていた。
『体調管理は武士の基本です』と自然治癒に任せていたが、アルサル殿強い勧めで
 腕利きと評判の医者に診てもらったのだが……
「どうしたんだ……まさか、何か重い病気だったのか?!」
 慌てるアルサル殿、どうやら大変な誤解をしているようだ。
「め、滅相もありません! その……授かったのです、子宝を」
(ふふッ、今度こそ私もちゃんと子育てがしたいでス)

 某、アルサル殿、そしてリアンノン殿にミコト殿の四人家族。
 だが、来年の春には五人家族になっているだろう。
「アルサル殿は、男の子、女の子のどちらがいいでしょうか――」


 Fin
641名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:37:05 ID:eueb5dGb0
乙〜。さて、誰も選択肢提示しないから俺がすることにしよう

A Routes
B ONE
C まじかる☆アンティーク
D ぱんつはいてない
E ToHeart2
F Tears to Tiara
G 天使のいない12月
H 痕
I 誰彼
J Kanon
K こみっくパーティー
L To Heart
M Filsnown
N ナイトライター(with 雀鬼's)
O 鎖
P 雫
Q うたわれるもの
R AIR
S CLANNAD
T White Album T
U テネレッツァ
V MOON.

642名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:37:41 ID:92+dLxn80
643名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:40:52 ID:eueb5dGb0
洩れはないよね? 多分。

A 岡崎朋也
B 古河渚
C 藤林杏
D 藤林椋
E 一ノ瀬ことみ
F 伊吹風子
G 坂上智代
H 春原陽平
I 柊勝平
J 芳野祐介
K 古河秋生
L 古河早苗
M 幸村俊夫
N 伊吹公子
O 相良美佐枝
P 春原芽衣
Q 岡崎直幸
R 宮沢有紀寧
S 岡崎汐
T 坂上鷹文
U 河南子
V 三島とも

644名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:41:10 ID:PQNNscjt0
D
645名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 20:50:46 ID:UAUQljdm0
>>641
今更だけどプラネタリアンが抜けてない?
646名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:06:12 ID:eueb5dGb0
 あ、あの……初めまして、藤林椋です。
 私のシナリオはお姉ちゃんのシナリオのバッドエンドなんだそうですけど、
 そこはそれとして気にしないで下さいね。裏設定は、あくまで裏設定ですから……。

 それで、ええと、今の私は……

A 占い師を始めました
B テレビに出演することになりました
C 看護婦として真面目に働いています
D 図書館で不思議な本を見つけて、それに夢中になっています
647名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:06:31 ID:uq81I2I20
D
648名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:07:25 ID:TFWtYJAd0
それとDのぱんつはいてないってなんだよwwwww
649名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:20:17 ID:UAUQljdm0
あ、>>641のDがプラネなのか、スマン
650名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:24:07 ID:eueb5dGb0
 それは昨日のことでした。
 ちょっとした用事で図書館に行ったとき、本を見つけたのです。
 不思議な本でした。
 図書館の片隅で埃を被っていて、誰も見向きもしないような本だったのに、
 自然と私の手はその本に伸びていたんです。
 そして気付いたら、私はその本を借りて図書館を出ていました。
 惹かれた、とでもいいましょうか。
 理由は分かりませんでしたが、私はとにかくこの本が気になったんです。

 この本のタイトルは……

A 『リアンノンの大予言』
B 『DEATH NOTE』
C 『ヘブンズ・ドア』
D ……色あせていて読めない
651名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:25:47 ID:0vwyyavxO
D
652名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:55:10 ID:TFWtYJAd0
タイトルは…色あせていて読めませんでした。
この本自体がもう随分昔の物なのか、表紙全体が茶色く変色しています。
汚れやシミとかではないようですが…。

私は早速その本の1ページ目をめくります。
そこにはこう書かれていました。

A この本を手にした幸運な者よ。君に教えておく事がある
B 伝説の本第1集(全部集めた人には…)
C これは、ある男の哀れな一生を書いたノンフィクションである
D このページを見て後ろを振り向いた時、お 前 は (ここで文が途切れている)
653名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 21:56:04 ID:Yok05LQP0
DDDDDDDDDDDDDDD
654名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:12:17 ID:uq81I2I20
 
 このページを見て後ろを振り向いた時、お 前 は

 ここで文は途切れていました。
「何ですか……これ……」
 ぞわりと背中に悪寒が走ります。
 放課後の学校、運動場からは運動部の声がしているいうのに、
 図書室は異常なほど静まりかえっています。

「だめ……振り向いたら……」
 只ならぬ気配が私の後ろに……
 そうだ演劇部、部室にはみんながいる。
 こんなの気のせい――
 振り向かなければ大丈夫。

A 振り向くことなく部室へ
B 好奇心に負けて振り向く
655名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:13:12 ID:GmU7K0MA0






このページを見て後ろを振り向いた時、お 前 は






「………え?」
本の1ページ目にはまずそう書かれていました。
…と言うより、そこで文が途切れていました。
誌面そのものが破損しているとかではなく、本当にそれだけしか書かれていなかったのです。
古ぼけた本の状態と相まってか、恐怖感にも似た感覚が急速に心の中に広まっていきました。
「このページを見て……後ろを振り向いた時…………」
私は恐る恐るそう呟きながら


A 次のページをめくりました。
B 後ろを振り返ってみました。すると―――

※Bを選んだ場合は連続選択。

1 突然、その本から“何か”が伸びてきて、私を捕えたのです!
2 そこには、見知らぬ光景が広がっていました…。
656名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:14:46 ID:Yok05LQP0
BBBBBB
657名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:16:21 ID:GmU7K0MA0
orz
658名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:22:11 ID:eueb5dGb0
 振り向いたら……どうなるの?
 思わずぞくぞくとしたものを感じる。
 言いようもない不安と恐怖が私を襲う。
 言葉で上手く言えないけど、その……嫌な予感というのを感じた。
 私は思わず頭を振る。
 まさか、そんなこと有り得ない。そう何度も自分に言い聞かせる。
 本にそう書いてあったからって、後ろを振り向いて何かが起こるなんて、まず有り得ない。
 何度も何度も自分に言い聞かせ、私は恐怖を振り払うかのように、
 頭にふとよぎった考えを振り払うかのように、後ろを……振り向いた。

 その時、ぱさっと私の手から本が滑り落ちる。
 その本の次にページに書いてあった、最初のページの文の続きは……

A ――――歳を取る
B ――――若返る
C ――――皆に忘れられる
D ――――異世界に飛ばされる
E ――――性が変わる
659名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:22:41 ID:uz7iMwTm0
660名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:22:45 ID:LYKF+Q/y0
C
661名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:22:50 ID:UAUQljdm0
A
662名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:43:02 ID:uq81I2I20


 ――――皆に忘れられる


 それは白紙のページの真ん中に赤黒い文字ではっきりと書かれていました。
 ブルルルル
 ブルルルル
「ひっ――」
 突然私の携帯電話が震えだしました。
 恐る恐るディスプレイを覗き込むと。

 ザsxdfvgbhんjmk、l。;・¥

「いやっ!」
 思わず携帯電話を床に落としてしまいました。
 なぜならディスプレイに表示されているのは無茶苦茶な文字列でした。
 それでもなお携帯電話は震え続けます。

 電話を

A 取る
B 無視
C「あーもしもし?」お姉ちゃんが電話を取ってしまった!?
663名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:43:08 ID:CnITehus0
「皆に忘れられる」
次のページにはそう書いてあった。
「何これ…どういう意味なの?」
私は落とした本を慌てて拾い、さらに次のページを読もうとした。
その時。目の前に私の知ってる人が歩いてきました!

「お姉ちゃん!!」
私は思わず駆けよりました。

A 「…誰?」お姉ちゃんは無慈悲にそう言いました
B ドンッ!お姉ちゃんは私とぶつかって不思議そうな顔をしています。まるで見えない壁にでもぶつかったかのように。
664名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:44:05 ID:XotewVLB0
B
665名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:56:06 ID:s73ZH/dp0
私は携帯の電源を切り、走った。走り続けた。
走ってどこへ行こうとしているのか?そんな事も考えずしゃにむに走った。
怖かったから。忘れられるという文。突然の電話。意味が解らない。
まず誰かに会わなきゃ。会って声をかけよう。かけられてもいい。とにかく会うんだ。
誰でもいいから。会って私が私であると他人に認識してもらわないと。

走り続けた先で私は

A 見知らぬ人間に話し掛けられた(人物指定)
B 見知らぬ世界に迷いこんだ
C 電源を切ったはずの携帯にメールが届いているのに気付いた
D 私自身が私を忘れた…
666名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:56:29 ID:uz7iMwTm0
667名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:57:20 ID:6LdBWuz10
A 月島瑠璃子
668名無しさんだよもん:2006/06/03(土) 22:58:02 ID:uz7iMwTm0
orz…

すまん、なんとかする
669668:2006/06/04(日) 00:15:44 ID:Kzuf8DLH0
すいません
668は無視してください

 ∧||∧
(  ⌒ ヽ
 ∪  ノ
  ∪∪
670名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 00:27:16 ID:/TQw2FWr0
いまのとこ、>>662>>664が最新でいいのか?
671名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 00:29:01 ID:yUFzPSca0
>>670
>>665-666も有効だと思うが。
672名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 00:33:30 ID:SirqlFpx0
 無我夢中に廊下を走り続けた私はあたりの景色の異常に気がついた。
「ここ…どこ……」
 さっきまでいた学校の廊下とは明らかに違う世界。
 例えるならダリの絵の世界。
 時間と空間を超越したような感じを受けた。
 と、その時――


 ――電話無視しちゃだめだよ


「えっ?」


 ――あと、七日


「椋ーっ、ねえ椋、聞いてるの?」
「あ…え? お、お姉ちゃん……」
 我に返った私の目の前にお姉ちゃんが立っていた。
「何呆けてるのよ……あんまり遅いんで様子を見にきたらボケっと突っ立って
 ほら、みんな待ってるわよ」
 いつもの見慣れた廊下、さっきのは夢?
 ううん夢じゃない、その証拠にあの本が床に落ちていた。
 そして携帯も。
「お姉ちゃん……」
「ん? 何」

 さっきまでの出来事をお姉ちゃんに

A 話す
B 心配をかけたくないから話さない
673名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 00:33:51 ID:QY7dqZ630
B
674名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 07:52:06 ID:SirqlFpx0
「ううん、何でもない」
「そう? ならいいんだけど」
 変な心配をかけたくない。やっぱり話すのはやめておこう……
 私は携帯を拾って、本を鞄に入れた。
 本当はこんな気味の悪い本、ここに放置しておきたいけど
 お姉ちゃんがいる手前それはできなかった。

「さっき鞄にいれた本、えらく古びた本ねえ。これどうしたの?」
「え、いや、その……図書室から借りて来たの」
「図書室にこんなんあったんだ。ね、椋、ちょっと見せてよ」
「え゛? そ、それは……」
「良いじゃないのちょっとくらい」

 どうしよう…お姉ちゃんが……

A ダメ、見せられない
B ちょっとだけなら……
675名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 08:05:40 ID:OctvQqRW0
676名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 09:39:40 ID:w1ebqqXP0
朝起きてトウカハピエン、次作混沌……(・ω・;)

現在の流れって
>>646…D
>>650…D
>>652…D
>>654…B
>>662…B
>>665…B
>>672…B
>>674…A
でおk?

本に忘れ去られる宣言されて?携帯がおかしく鳴って、外飛び出して、異世界に迷い込んで?
姉が居て、本の話しないで、本見せない


さて、ホラー路線か路線変更かの瀬戸際か



677名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 10:27:56 ID:QY7dqZ630
「ごめんなさい、お姉ちゃんのお願いでもこれはちょっと……」
 私は頑なに拒否しました、お姉ちゃんまで巻き込むわけにはいきません。
「何よ本くらい、おかしな椋ね」
 断り続ける私を不思議に思いながらも、お姉ちゃんは折れてくれました。
 ごめんなさい、お姉ちゃん――

 放課後の学校の廊下を、私は一人とぼとぼと歩いています。
 お姉ちゃんには色々と口実をつけて、先に帰ってもらいました。
 これから、私はどうするべきでしょう。


A 疲れたし、今日は大人しく家に帰る
B 頼りになるかは分からないけど、先生に相談してみる
C 「オカルト研究会」というクラブに行って相談してみる

(後、本スレでもトウカ話のタイトルを募集しています。いいタイトル案があれば書き込んでください)
678名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 10:30:47 ID:OctvQqRW0
Cで言ってみよか。
679名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 18:25:41 ID:Sn86EH2G0
トウカ話のタイトルを選択してくれ
A『恋するトウカはせつなくてアルサル殿を思うとすぐHしちゃうの』
B『萌えよ剣』
C『某とせっくすしたことが』
D『江弁来牙流 恋の牛歩戦術』
E『皇国志艶義〜桐花伝〜』
F『剣と華』
G『十月トウカ』
H『トウカのために鐘はなる』
I センス無い。俺が考える。
680名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 18:35:50 ID:N3xNYA+S0
A
681名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 23:06:45 ID:w1ebqqXP0
「オカルト研究会」…この学校でも超のつくマイナーな部活
廃部になっても不思議ではないけどならないのは、部長の権力が理事長以上とか本物の幽霊部員がいるからだとか
なんにせよ黒いうわさが絶えない場所

「ここ、ここならこの変な事態のこともわかるのかなぁ……」
私は意を決して部室の戸を叩いた
コンコン
「あの、ごめんなさい」
「んあ、誰だ?」
「ひゃ、あの、その……」
なんだか凄い目つきの人が、あ、でもこの人どっかで?
「くああああぁ〜〜あ〜、え〜と、何かよう?」
私の目の前で大きな欠伸をしてる…あ、この人隣のクラスの藤田くんだったけ?
一度も話したこともなかったし、怖い人って変な噂もあるし……う〜やめよっかな〜
「ん?ひょっとして入部希望とかか?」
「あ、いえ……その、ここの部長さんに相談があるんです」
「ん〜?まあいいや、入れよ……お〜い、先輩〜」
中に入ると不思議な、黒いマントにトンガリ帽子……魔女の格好をした黒髪の女の人が居た
この人が、有名な
「…………」
「?」
なにか呟いています……呪文?
「わたし、その、今おかしなことに巻き込まれているんです」
「………」
「???」
682名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 23:06:55 ID:w1ebqqXP0
「あ〜、初心者さんには難しいよな。今な、先輩は自己紹介しただけなんだ」
「はい?」
「とりあえず、俺が通訳してやるから訳を話しな」
「はぁ……」
藤田くんの通訳を挟みながら今、図書館から今、自分の置かれている立場を順を追って話していきました。
「『今も、周囲はおかしいですか』って質問してるぞ?そうか〜?俺にゃ全然普通なんだが」
「え、でも私の見えている光景って、なんだかダリの絵みたいに歪んでいるんです」
また藤田くんが先輩の声に耳を傾けています
「あ〜、なんつーのかな、先輩曰く、自分自身が日常の世界からだんだん異世界にずれていっているんだとよ
今はずれが少ないからお互い認識できるし話も出来るが、その内お互い誰にも見えなくなって
その内、完全に自分一人だけ歪んだ世界に取り込まれていくんだそうだ」
「そ、そんな、何とかならないんですか?助かるにはどうしたらいいんですか?」
私は自分でも驚くくらいの声を上げて、助けを求めました。
「………」
「え〜とだ、良く聞けよ」
藤田くんの口から出た言葉は

A 呪いの本の著者を探す
B 呪いを払うためのアイテムを探す
683名無しさんだよもん:2006/06/04(日) 23:07:44 ID:kgU/dEW1O
A
684名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 00:13:22 ID:Nprmf9KH0
「呪いの本の著者を探す。だそうだ」
「本当ですか!」
 それで私にかけられた呪いが解けるのでしょうか?
「…………………」
「確証はありません。ただそれが最も呪いを解く方法に迫れる。ってさ」
「…………………」
「えっ? 携帯電話と本を見せてくださいだって」
「携帯と本ですか…?」
 来栖川さんに言われて携帯と本を渡しました。
「あの、携帯の発信履歴と送信メールはあまり見ないでください……恥ずかしいです」
「…………………」
 無言のまま携帯を私に見せる来栖川さん。
「え……これって……」
 液晶に映し出される着信履歴、あの時間帯には……

A 何も表示されていませんでした。
B『藤林椋』と表示されていました。
C『みずか』と表示されていました。
D『折原浩平』と表示されていました。
685名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 00:15:21 ID:DDCo/2VZ0
D
686名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 00:55:50 ID:Nprmf9KH0
 『折原浩平』
 着信履歴にはそう表示されていました。
 そして電話番号は――


 ザsxdfvgbhんjmk、l。;・¥


 あの時の文字化けした表示でした。

「なんだこりゃ折原浩平って……先輩知ってる?」
「……………(ふるふる)」
 首を横に振る来栖川さん。
「藤林さんは?」
「いいえ、私も身に覚えがない名前です」

 ピッ

「センパイ!」「来栖川さん!」
 なんと来栖川さんはこともあろうにリダイヤルしたのです。

 プップップップップッ…………
 ガチャ
『お客様がおかけになった電話番号は現在使われておりません
 番号をお確かめになって、もう1度おかけ直し下さい』

「…………………」
「繋がりませんか。って先輩! 無茶すんなよ!」
「…………………」
「やはり本を見てみるしかないですね。って先輩! それマズイってば!」
687名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 00:56:32 ID:Nprmf9KH0


「……魔術師とは未知なるモノへの探求者。ここで逃げてはオカルト部の沽券に関わります」
 それははっきりと私の耳に聞こえる大きな来栖川さんの声でした。


「で、でもよぉ」
「…………………」
「浩之さんも見ますか? ちょっそれマジ?」
「………………(こくこく)」


A「へっ、とことんまで付き合ってやらあ」
B「勘弁してくださいよ先輩〜〜」
688名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 00:57:14 ID:VjIykSgH0
a
689名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 01:28:03 ID:e8GS8NAS0
「へっ、とことんまで付き合ってやらあ!」
「………」
「えっ?それでこそオカ研部員だって?照れるぜ先輩」
来栖川さんと浩之さんは問題の呪いの本を手に取りました。

「………」
「このページを見て後ろを振り向いたらお前は皆から忘れられる、そう書いていたのですね?と先輩は言ってるぜ」
「はい、そうです。その後に景色が捻じ曲がって見えたり変な電話がかかってきたり…」
「………」
「では見てみましょう。浩之さんも覚悟はいいですねって、勿論だぜ先輩」

来栖川先輩と浩之先輩は本をめくり、あの最初のページを見ました。
「……………………」
「……………………」
二人とも本を見たまま動きません。
「………」
「先輩…こいつは…」

「どうしたんですか、来栖川さん、浩之さん?」
「………」
「今そのページとやらを読んでみたんだが…」

A 「確かに皆に忘れられると書いてあったな、こりゃ俺たちもヤバイぜ」
B 「何も書いていなかったぞ。それどころか全部のページが白紙だ。どういう事なんだ?」
C 「忘れられるとは書いていない。ただ、あと7日とか変な事が書いてあるな」
D 「電話番号みたいな数字が書いてあるんだが。とりあえずかけてみるか?」
E その瞬間、来栖川さんと浩之さんの記憶が私の中から消え…ってここはどこ?何で誰もいないの?
690名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 01:30:25 ID:x8DEKpVw0
B
691名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 03:45:24 ID:Nprmf9KH0
「何も書いていなかったぞ。それどころか全部のページが白紙だ。どういう事なんだ?」
「そんな!? 見せてくださいッ」
 私は藤田君からひったくるように本を取りました。

「どうして……? どうして何も書いてないの?」
 藤田君の言ったとおり本には何も書いてません。
 全てのページが真っ白です。
「…………………」
「一つわかったことがありますって」
「何でしょうか?」
「…………………」
「椋さんの話と本に残る僅かな魔力を総合して考えると
 この本のは一回限りで発動される呪いが組み込まれていたようですって
 つまりアレか? 『再生後このテープは自動的に消滅する』ってやつか」
「…………………」
「はい、ただ術者――この本の著者と思いますがは何のために自動消滅する呪いを組んだ
 のかはわかりません。証拠隠滅のためなら椋さんに『あと七日』と告げた後に
 着信履歴を残す必要がありませんから。ってさ」

 確かに来栖川さんの言うとおりです。
 あの時聞こえた声は…女性の声だった気がします。
 でも着信履歴に表示された『折原浩平』の名前。
 どう見ても男の人の名前です。

「やっぱそのオリハラコウヘイに手掛かりがあるんじゃねえの?」
「そうですよね……」
 この学校の生徒ならコンピューター室で名簿を閲覧できるかもしれません。
 調べてみる手はありです。

A コンピューター室へ行く
B「ん? 本にバーコードが貼り付けてあるぜ」
C その時世界がまた歪みだし私は意識を失った
692名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 03:51:22 ID:x8DEKpVw0
B
693名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 10:41:59 ID:Vjml3A6t0
「ん?なんだこれは…バーコードか?それもQRコードじゃねぇか」
藤田くんが呪いの本の背表紙にシールのような物が貼り付けてあるのを見つけました。
「これはどう見てもQRコードだけど…変ですね」
「ああ、さっき俺が読んだ時にはこんなのは貼りついてなかった。いつの間に貼られたんだ?」
この呪いの本はバーコードなんて物が開発される以前に作られているだろうし、
バーコード自体はシールで後から貼り付けた物です。
でも来栖川さんと藤田くんが呪いの本を見ている時には確かにこんなのは貼り付いていませんでした。

「………」
「ところでQRコードって何ですかですって先輩?説明しますよ。先輩はオカルトには無敵だけどこういうのには疎いからなあ」
「QRコードというのはバーコードの進化系で、今までのバーコードと違い四角いマスの中に縦と横で二次元的に情報を…」
「めんどいので要約すると普通のバーコードより何倍もいろんな情報を詰め込めるんだ」
「最近じゃ携帯でQRコードを読み込めるのもありますよね。買い物や公共料金の支払いもできるとか」
「ああ、そしてその携帯を俺は持っている!!」

藤田くんはそう言うと自慢気にポケットから自分の携帯を取り出しました。最新式の携帯です。
「ふふふ、ご都合主義と笑わば笑え、一人暮らしだと確かにガスや電気の払いが面倒臭くてな」
「………」
「でもこれでこのバーコードをすぐに読み込む事ができますねだと先輩?ええ、早速読み込ませてみます」
「いきなりそんな事して大丈夫ですか?」
「もはや乗りかかった船、なあにどうって事ないぜ!」
そう言って藤田くんは携帯の画面に本のQRコードを重ねました。
「さて、鬼が出るか蛇が出るか、はたまた幽霊か…」

A 「おい、また訳のわからん文字が出てきたぞ!」
B 「ほ う か ご お く じ ょ う だと?」
C 「なんか動画が再生されたぞ。男の学生が一人写っていやがる」
D 「このQRコードを読み込んだ後振り向いたら お 前 は」
694名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 10:46:04 ID:x8DEKpVw0
D
695名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 14:31:52 ID:natqnDt90
『このQRコードを読み込んだ後振り向いたら お 前 は』

「くっ…!!続きは…無しかよ…」
「藤田くん、何が書いてあったの?」
「先輩……俺の後ろに何かいるか?」
「……………」
「いえ、何もいません。霊気や妖気のような物も感じません、だって?そうだよな。そうに決まってる」
藤田くん、明らかに狼狽している。まさか私が見た本と同じ事が携帯に?

「椋ちゃんって言ったっけ?すまないけど俺の後ろに立っていてくれないか?」
「えっ?別に構わないけど…どうして?」
「これならもし変な奴が出てきたら挟み打ちにもできるし、最悪椋ちゃんだけでも逃がせられる」
「それってどういう…」
「まさか振り向いた瞬間に粉微塵になって亜空間にバラまかれたりはしないよ……なっ!!」

藤田くんはそう叫んで勢いよく後ろを振り向きました。私と目が合っています。
「へっ、やっぱり何もいないじゃねえか…」
その時でした。

A 藤田くんと私の間に、一人の少年が突然現れたのです。
B 藤田くんが私と来栖川さんの見ている目の前で、音も無く消えてしまいました。
C 藤田くんの様子が豹変していきます。何かが乗り移ったのでしょうか?
D 部室の電気がいきなり全部消えました。何?何が起こるの?
696名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 14:38:48 ID:+K29jeGX0
D
697名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 20:09:42 ID:x8DEKpVw0
フッ

「なっ!」
「きゃぁっ!」
 突然、部室の電気がいきなり全部消えました。
 元々分厚いカーテンが掛けられた部屋は一瞬にして暗闇に包まれます。
「何? 何が起こってるの?」
 混乱してしまいます、とにかく、落ち着かないと。
 私はその場にしゃがみ込んでしまいました。

 パッ
「あっ、明かりが……戻った」
 部屋が明るさを取り戻した時、そこには――


A 部室に私以外、誰もいませんでした
B 私と藤田さんだけが、部室でない『どこか』にいました
C 藤田さんが来栖川さんに倒れ込んでいて、おっぱいを揉んでいました
D とりあえず、私達三人にも部屋にも異常は見られませんでした
698名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 20:10:28 ID:tAlWcNy80
Cしか見えない
699名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 21:04:44 ID:mWuijNWE0
「……何してるんですか、藤田さん」
 真っ暗になったせいで転んだのでしょう、藤田さんが来栖川さんを押し倒していました。
 しかもちゃっかり来栖川さんのおっぱいに手を当てて、揉んじゃったりしています。
「はっ、こ、これは違うんだ藤林先輩。偶然、偶然なんだ!」
 偶然の割には私に言い訳している間にも、手を動かしてふにふにと胸の感触を味わっているようですが……
「……………………」
「浩之さん、重いし恥ずかしいのでどいてもらえませんか、だって、ス、スマンッ、先輩っ!」
 ようやく、藤田さんが来栖川さんの胸から手を離して体をどかせます。


「とにかく、仕切りなおしだな」
 ひと段落着いたところで、私達は話を元に戻し、整理します。

 『あと七日』という言葉を残した異世界へ連れ去られる謎の呪い
 呪いを解くヒントは著者を探す事
 突然鳴り出した携帯電話と、謎の着信履歴「折原浩平」
 読み込んだバーコードにも書かれた『このQRコードを読み込んだ後振り向いたら お 前 は』
 そして振り向いてしまった藤田さん

 謎だらけです、訳が分かりません。
「……………………」
 藤田さんが、来栖川さんの言葉を通訳してくれます。
「藤林先輩、来栖川先輩は――」


A 本の出所を調べる為に、図書室に戻って見るといいって言ってるぞ」
B 「折原浩平」って人物を調べるべきだって言ってるぞ」
C 浩之さんにも何らかの呪いがかかったかもしれません……ってマジかよ先輩!」
700名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 21:08:46 ID:fSzSNv+i0
A
701名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:00:32 ID:oZNXUboE0
「『本の出所を調べる為に、図書室に戻ってみるべきだ』って言ってるぞ」
 確かに、私はこの本をさっき図書室で「借り」て持ってきました。
 この本にはタイトルも著者名も記されていませんが、図書室のデータになら何かあるかもしれません。
「わかりました、今から図書室に戻ってみます」
「………………………」
「『何かあったらまた来てください』だってさ」


 私は急いで図書室に戻りました。
 時刻はもう遅く日が沈みかけ、閉室寸前のはずです。
 息を切らせて扉を開き、カウンターへ向かいました。
「あっ、さっきの……すいません、もうすぐ閉室時間なので、追加の貸し出しでしたらできるだけ手短に――」
 カウンターでは一人の女の子が片づけをしています。
 この本を貸し出しの手続きをしてくれた娘です、確か隣の受付の子が小牧さんと呼んでました。
「あっ、あのう、この本について聞きたいんですっ!」
「ひ、ひえっ、な、何なんですか?」
 呼吸も整えずに詰め寄る私に、小牧さんが驚きます。

 私は詳しい事情は説明せず
『面白い本だけど著者名もタイトルも不明なので調べたい、特に著者名はなんとしてでも知りたい』
 とだけ告げて、調べてもらう事にしました。
「おかしいですねぇ……図書カードでの貸し出しなのにバーコードが付いてます
 これQRコードですよねぇ、本の貸し出しに使われるのは普通のバーコードなのに……」
 小牧さんは首を傾げながら、今日の貸し出し済みの図書カードを探し出してくれます。 
702名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:01:07 ID:oZNXUboE0
「何か、何か分かりました?」
 やがて、一枚の図書カードを小牧さんが取り出しました。
「えっと、その本なのですけど――」

 タイトルは

A 『愛しかったあの人へ』
B 『呪』
C 『永遠』
D 不明
E その他自由にタイトルを付けてください

 著者名は

F 草壁優季 
G 竹林明秀
H 折原浩平
I その他著者名を指定してください
J 不明

 ってなってるんですよ」
703名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:05:38 ID:gW6uq7eu0
BH
704名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:05:41 ID:qIWaoljc0
BG
705名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:06:31 ID:gW6uq7eu0
げ、GとHまちがった
まあしかたないか
706名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:06:49 ID:eY4KrFAt0
D
G
707名無しさんだよもん:2006/06/05(月) 23:08:06 ID:gW6uq7eu0
しかもみんなGかよ
俺の失敗のせいで望まれた方向とは違う方へいってしまうのか!?
708名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 02:00:24 ID:GTukU0sk0
「えっと、その本なのですけど。タイトルが『呪』って一語で、著者名は『折原浩平』ってあります」
 その二語――特に後ろの人物名を聞いたとき、私は見えない誰かから肩を叩かれたような気になった。

 『折原浩平』

 さっき着信履歴にあった名前だ。
 この名前をまた聞くなんて、一体――
 と、とにかく、来栖川さんの言う事が正しければ、この人を探さないといけないはずです。

「変わったタイトルの本ですよねぇ、でも……おかしいんです、出版社や他のデータが全然書いてないんですよ」
 カウンターの向こうでクルクルと図書カードを弄びながら、不思議そうな顔をする小牧さん。
「あのぅ……その本ちょっと見せてもらっても構いませんか?」
「ダメッ!!!」
 大声を上げてしまう、小さい頃お姉ちゃんと本気でケンカしたときでもこんな声出せなかった。
「……ご、ごめんなさい」
 声も出せないぐらい驚く愛佳さんに、私は謝るしかなかった。


A 念のため、本を見つけた書庫に入ると……一人の女子生徒がいた(人物指定)
B 夕暮れ時を一人帰宅していると……坂の上に男の人影が立っていた(人物指定)
C 今日は……もう帰って眠る事にした
709名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 02:01:57 ID:y25vn7WR0
A 長谷部彩
710名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 04:13:50 ID:g6c680u00
「すいません、ちょっと書庫の中に入っても良いですか?」
「えっ、まぁ少しだけなら……」
「ごめんなさい、ありがとうございます」
 片づけをしている小牧さんには申し訳ないと思っている。
 ただ……少しでも手がかりがあるかもしれない、そう思ってあの本を見つけた場所へ入った。

「……そんな上手い話、ないよね」
 本棚の、さっき本を引き抜いた後を眺める、当然そこには一冊分のスペースがあるだけだ。
 念のため、両隣の本や上の段、下の段の本も流し読みをする。
 めくられたページには、世界の歴史や見知らぬ少年の冒険譚が書かれているだけだった。
「帰ろうかな……お腹空いたし、お姉ちゃん心配してるだろうし」
 パラパラと活字で埋められた紙を捲っている内に、私は幾分落ち着きを取り戻す。
 落ち着きながら……今日の出来事を思い返した。
 そうだ、何を私は必死になっているんだろうか。
 この本にしたって、誰かの質の悪いイタズラなのかもしれない。
 周りや人がおかしくみえたのだって、そのイタズラのせいで疲れただけかもしれない。
 来栖川さんの言ってた事だって、オカルト研究会だから面白おかしく話を盛り上げただけ。
 電話は……そう、イタズラ電話。「折原浩平」さんって人が掛けたいたずら電話。
 じゃあ、本の著者名と電話をかけた人が同じなのは――偶然よ、気まぐれな偶然。
「そうよ、呪いなんて、ある訳が無い、ある訳が無いんだから!」
 私はそう無理矢理こじつけ、平静を取り戻し、何事もなかったかのように書庫を出ようとした。
711名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 04:13:59 ID:IBrm31Ra0
 念のため、呪いの本を見つけた書庫に入ることにました。
 この一角には難しい専門書や洋書の類が保管されている区画です。
(もしかしてことみちゃんなら……)
 この学校の図書室の全ての本を読破しているだろうことみちゃんなら
 呪いの本についても何か知ってるかも。
(でもダメ、ことみちゃんを巻き込むわけにはいかないよ……)
 この件は自分と来栖川さんと藤田くんだけで解決しないとダメです。

 日没間近の西日が窓から射し込み、書庫を真っ赤に染め上げています。
 今日はその光がとても不吉に感じられました。
(あれ……? あそこににいる人は……)
 私は呪いの本を見つけた本棚、壁にもたれかかるように女生徒が蹲っていました。
 その姿は黄昏の光に半ば溶け込むように希薄な存在でした。

「もしかして……長谷部さん、ですか?」
 長谷部彩、私と同じクラスの生徒です。
 そういえば最近姿を見かけなかったような……?

 ? ちょっと待って。姿を見かけなかったら私を含めて
 誰も長谷部さんがいなかったことに気がつかないんでしょうか。
 そもそも今の今まで長谷部さんの存在を覚えていましたか?

「藤……林さん、まだ私を覚えていたんですね……」
 私の姿を見た長谷部さんは頭を上げ呟きました。
「あの…一体何が……」
「……!? その本……!」
 長谷部さんは私が持っている呪いの本に驚愕と絶望の表情をみせました。
「ああ……呪いの連鎖は……まだ続くんですね……
 私で終わらせるつもり……でしたのに……」
「!? 長谷部さん! もしかしてあなたも呪いを!」
「願わくば……藤林さんの呪いを……もう私は……」
712名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 04:15:31 ID:g6c680u00

「……書庫では……私語は慎んだほうがいいと思います」
「――――――――っ!!」
 分からなかった、気がつかなかった。
 さっき私が入ったはずの書庫の入り口に……黙々と本を選んでいる一人の女子生徒がいる。
 腰まで届くようなロングの黒髪をリボンでまとめ、少し物憂げな顔をした人。
 上履きの色から、私やお姉ちゃん、来栖川さんと同学年だという事だけは理解できた。
 …………何故か、私はその女子生徒から目を離せなかった。
 気がつかなかったのは単に手がかり探しに夢中になっていただけ、それだけ。
 そう言い聞かせて、早く脇を通り過ぎて出て行けばいいのに――
「何時から、そこに居たんですか?」
「……ずっと……前からですが」
 図書室のマナーを指摘されまず一言謝るべきだったのに、私は質問をしていた。
 女子生徒は気にするでもなく、淡々と質問に答える。
「私の独り言、聞いてましたか」
「……はい」
 その返答に、私は恥ずかしさなどよりも恐怖を覚えた。
「あの……そんなに本を、何のために借りるのですか?」
 質問を変えよう、単純に感じた疑問を口にする。

「…………本を作る為です」

 まるで、ナイフかカミソリを首筋に当てられたような感触。
 何をバカな、『本を作る』なんて関係ない、過剰反応してどうするの。
 違う、この人は多分文芸部か何かの人で参考資料を集めているだけ。
 それだけ、それだけのはず、それだけに決まっている、そうでなければ――
713名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 04:16:02 ID:g6c680u00
 出よう、早く出よう、手がかりは無かったけど名前が分かったのは前進だ。
 さっきまで必死に否定した呪いを、今私は解きたくて解きたくて仕方が無い。
「…………一冊の本」
 すれ違う直前、ポツリと一言聞こえた。
 ページを捲る手を止めて、その女子生徒は語り続ける。
「……一冊の本の中では……中の人が命を懸けて戦ったり……燃える様な恋をしたり」
 な、何を言っているのだろう、この人は。
「……一つの別世界で……登場人物は……生きていくんですよね」
 どうして、私は足を止めているんだろう。耳を傾けるのだろう。
「……でも見方を変えれば……本を書く人は……登場人物を……その世界に閉じ込めているんです
 完全に他から隔絶された世界……何者の干渉も受けない世界に……そんな牢獄に永遠に繋いでいる
 ……そう、思いませんか?」
「違います!!!」
 先ほどの指摘も忘れ、私は再び声を荒げた。
「本なんてただの活字の集合体です! 読んだ人は活字の意味からイメージを感じ取るだけです!!!」
 みっともないほどの、悲鳴にも似た大声を上げる、きっと小牧さんがまた驚くだろう。
714名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 04:16:33 ID:g6c680u00

「……名前」
「えっ」
 先ほどのように注意される訳でもなく、再び突然話が飛んでしまう。
「……名前を、聞いていませんでした」
 一体何なんだろう、私達はここですれ違うだけだ。それだけの関係のはずだ。
「……彩……長谷部彩です」
「藤林……椋」
 義務があるわけでもないのに、私は名乗り返していた。
 ……いくらクラスが違っても、少し調べれば名前くらい分かる事。別に惜しむものでも何でもない。

「失礼します」
 ようやく足が動く、出よう、今すぐ出よう、もうこれ以上ここには居たくない!
「……あると……思います」
 三度、話が飛ぶ、今度は何を――


「…………『呪い』……ゆめゆめ気をつけるよう……忘れないよう…………忘れられないように」


 気がつけば、徒競走でも出した事が無いスピードで下駄箱へ走っていた。


A 帰り道、公園のベンチにに座って……私は泣いていた
B 夜、無性に誰かに電話をかけたくなった(人物指定)
C 今日はもう何もしたくない、大人しくベッドに潜って寝ることにした。
715名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 04:18:22 ID:IBrm31Ra0
こんな時間に負けるとは…
Bで浩之
716名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 13:48:51 ID:rBB093Lt0
 トゥルルルルル トゥルルルルル
「はい、もしもしドッピオです」
「藤田くん! ふざけないで下さい!」
「わ、悪ぃ、藤林先輩。んで、あれから何か分かった?」

 書庫を飛び出した後、下駄箱で靴を履き替えた以外は走りっぱなしだった。
 体育のマラソンはいつもへばっちゃう私のどこにあんな体力があったのだろう。
 スカートが翻るのも気にせず、全速力で家まで脚を動かした。
 家に着き、最後の力で部屋の戸を開けてベッドに倒れこむ。
 それから……出来るだけ普通の日常を送るフリをした。
 言葉少なく夕食を取り、お風呂に入り、パジャマに着替えて床に就く……

「…………『呪い』……ゆめゆめ気をつけるよう……忘れないよう…………忘れられないように」

 ダメだ、こんなフリじゃ誤魔化せない、忘れられない、忘れられたくない。
 夜も遅かったけど、充電器に立てかけていた携帯電話を取り、教えてもらった電話番号をプッシュした――

「……うん、実はね、あれから――
 残らず藤田くんに伝える、『呪』というタイトル名、『折原浩平』という着信履歴と同じ名の著者名。
 そして……書庫で出会った『長谷部彩』という女子生徒。
「……どう思う、藤田くん」
 全てを話し終えて、私は藤田君に意見を求めていた。
「……やっぱり、まずは『折原浩平』ってヤツを探すべきじゃないのか」
 そうだ、彩さんも不気味だけど、呪いの正体に近づくにはまず『折原浩平』を見つけなきゃ。
「でも、どうやって?」
 苗字と名前だけから見知らぬ人間を探し出す、そんな事可能なのだろうか。
「そうだな――


A 手始めに、ウチの学校の校内名簿を調べるってのは……どうだろ」
B その時、0時をを過ぎた瞬間……メールの着信音がした
C 俺が来栖川先輩に頼んで調べてもらう、藤林先輩はとりあえずぐっすり眠ったほうがいいぜ」
717名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 13:55:58 ID:J7raVE6W0
718名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 16:28:42 ID:rBB093Lt0
『す〜きと○る〜 ゆ○をみ〜ていた〜』
「――っ!!!」
 藤田さんが思案している最中、私の携帯電話から『メグ○ル』……メールの着うたが流れた。
「どうしたんだ、藤林先輩?」
「ううん、なんでもない、ちょっとメールが来ただけ。少し待ってて」
 保留ボタンを押して一旦耳元から携帯電話を離し、画面を確認する。

『00:00』
 
 液晶画面のディスプレイに映されたメールの届いた時刻、そこには0が綺麗に4つ並んでいた。
 思わず手元の目覚まし時計を掴む、毎朝私を起こしてくれる相棒は無情にも長針と短針を頂点で揃えていた。
 どうしてこの時刻なのか、なんでこんな思わせぶりに0ばかり並べるのか!
 バカみたいな憤りと……怯えを自覚しつつ、意識して見ようとしなかった差出人を……確認する。

『折原浩平』

 これで一日に三度目、いや、もう日付が過ぎたから今日は初めてだ。
 どっちでもいい、アドレスは――電話番号の時と同じ、件名は――無し。
「………………………」
 メールを開き、本文を読む。
 そこには一語だけあった。――――と。


A あと六日
B たすけて
C くるな
D ○○に会え(人物指定)
719名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 16:45:44 ID:i5ZnLUMm0
D 竹林明秀
720名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 20:05:41 ID:IBrm31Ra0

『竹林明秀に会え』

 それだけ記されていた。
 タケバヤシアキヒデ……また見知らぬ名前――。
 いや、私はどこかでこの名前を耳にしたことがある気がする。
「でもどこで――いやそれよりも」
 私は携帯の保留を解除して藤田くんに繋ぐ。

「もしもし……藤田くん?」
「何があったんだ?」
「メールが届きました。差出人は折原浩平です」
「藤林先輩もかっ!」
「えっ……『藤林先輩も』ってまさか藤田くんも」
「ああ、いまさっきオレの携帯にもメールが来た。『あと七日』って
 つーことは藤林先輩の所にはあと六日って来たんじゃないのか?」
「いいえ、私のとこには『タケバヤシアキヒデに会え』と……」
「タケバヤシアキヒデ? 誰だそ――いや待て……その名前」
「聞き覚えがあるんですね?」
「ああ、ただしどこでかはわからん。オレも藤林先輩も聞いたことが
 あるっつーと学校関係者かもしれないな」
「そう……ですね」
「まあ明日……いや今日学校で調べるしかねえな『折原浩平』にしろ『タケバヤシアキヒデ』
 もな。藤林先輩、今日はもう寝たほうがいいぜ。あまり思いつめると体を壊しちまうぞ
 何、まだ六日あるんだ。何とかなるさ」
「ええ、それじゃあ藤田くん、おやすみなさい……」
「おやすみ、藤林先輩」

 そうだよね……私にはまだ時間も力になってくれる人もいる。
 諦めるのはまだ早いよ。
「ふあぁ……もう寝よう……」
 少し安心したのか睡魔が体を支配していく。
721名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 20:06:33 ID:IBrm31Ra0
 ベッドの中に潜りこむとすぐに私は眠りに落ちていった。

 ――あと六日


「で春原のやつがよー」
「ほんとよねーアイツってホント馬鹿なんだから――」
 昼休み、私は演劇部の部室でお昼ごはんを食べている。
 午前中私はほとんど授業に集中できないでいた。
 いまこの時間もお姉ちゃん達の会話を上の空で聞いていた。
「あのっ……椋ちゃん。大丈夫ですか?」
「なんか今日の椋ちゃん元気ないの」
 渚ちゃんとことみちゃんが私の体を気遣ってくれている。
 それが嬉しかった。
「藤林よお、何かヘンなモンでも食ったのか? はっ!? もしかして妊し――」

『藤林一刀流 秘奥義 雲燿の太刀!! チェストォォォォォ!!』
 お姉ちゃんはどこからともなくハリセンを取り出し
 岡崎くんの頭を一閃する。
「あわびゅ!」
「岡崎さん! 大丈夫ですかっ」
「切れ味バツグンなの」
「この程度の腕ではまだ彼女には追いつけないわ……ってあたし何言ってんのよ
 つか朋也! あんた言っていい冗談と悪い冗談があるでしょうがっ!」
「お、俺は元気のない藤林を元気づけようと……ガクッ」
「さっ、こんなバカほっといてお弁当食べるわよ」

 そして放課後が訪れる。
 早くオカルト部にいって藤田くんに会わないと
 でも、二日も続けて演劇部に顔を出さなかったら
 きっとみんな心配する……どうしよう?
722名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 20:07:26 ID:IBrm31Ra0

A オカルト部に行く
B 演劇部に行く
C 廊下の先に……長谷部さんがいた
723名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 20:12:54 ID:AR9UiMMLO
C
724名無しさんだよもん:2006/06/06(火) 23:58:28 ID:ZaX2OwfG0
「……こんにちは……藤林さん」
 何気ない挨拶、しかし私は足が止まってしまう。
 来栖川さんほどではないにしろ小さくて儚げな声。
 私はこの声に聞き覚えがある、いや、忘れたくても忘れられない、忘れられる訳がない。
「……長谷部さん」

 無人の廊下の先、大体5メートルといったところだろう。
 彼女の表情は分からない、丁度お日様と廊下の角度が悪くて逆光になっていた。
「失礼します」
 踵を返し、その場から立ち去ろうとする。
 堪えられない、彼女は恐らく私を見つめているだけなのにどうして私は追い詰められた気持ちになるのだろう。
 ピストルを突きつけられたような危機感、いや、実際突きつけられた事があるわけじゃないけど。
「……“現実感”」
 昨日と同じように長谷部さんが言葉を漏らす。そしてそれは鎖や縄などよりも確実に私の動きを止めた。
「……“より現実らしい現実感”……“リアルリアリティ”という言葉を知っていますか」
「何なんですかそのおかしな日本語は?! 何を言っているんですか!」
 振り向きざま、私はまた怒鳴ってしまった。
 誰かが見ていればさぞ私は怒りやすいカルシウムの欠けた女の子だと思うに違いない。
 相変わらず彼女の口調は変わらない、こちらを苛立たせるに……怯えさせるに十分おっとりとしている。
「……いえ、ただそういうものがあったら“空想の別世界”を打ち崩せる。そう思いませんか」
 まただ、また謎めいた言葉を口にする、そして私はその言葉から逃れられない。
「一つ……良いですか」
「……はい」
 いくらでも聞きたいことはあったが、今は何よりこれが聞きたかった。
「あなたは……長谷部さんは私の、私達の『敵』なんですか?」
 今は近寄ってくる人、周りにいる人を単純に限定したかった。決め付けたかった。
 情けない話だけど、自分の周りには自分を助けてくれる人だけが欲しい。
725名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 00:00:45 ID:rZh6hFXp0

「…………世界を『敵』と『味方』だけに区別するのは……とても危険ですが……『敵ではない』とだけ答えておきます」
 尋ねる相手が正直に『自分は敵だ』などと言うはずもなく、この言葉もどこまで信用していいものか分からない。

 …………それでも、どうしてか胸をなでおろす自分がいる。

「失礼しま……」
 いくらか緊張が解け、改めて分かれようとしたその時。私の視界からは長谷部さんは消えていた。


A 演劇部へ向かう
B オカルト研へ向かう
C 少し一人でこれまでの事を整理する
726名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 00:01:11 ID:bzJOGMJC0
727名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 02:30:44 ID:rZh6hFXp0
「……………………」
 私は中庭のベンチに座って、自動販売機のミルクティーを飲んでいます。
 飲みながら、一度私は落ち着いて一人でこれまでの事を整理しました。
 お姉ちゃん達にも浩之さん達にも申し訳ありませんが、少しだけゆっくりしたいです。

 まず『呪い』が発動するまでの期間、これはあと六日みたい。
 そして電話とメール、それに著者名に記された『折原浩平』という謎の人物。
 更に『折原浩平』という人物の気になる言葉、『竹林明秀に会え』
 私も藤田くんもどこか聞いた覚えがある『竹林明秀』という名前。
 図書館で出会った、何かを――もしかした何もかもを知っているかもしれない長谷部彩さん。
 その彩さんの漏らした言葉『リアルリアリティ』
 それに忘れてはいけないのが――

「藤田くんも、『呪い』にかかったみたいだったよね……」
 昨日の電話で藤田くんに『あと七日』とメールが送られみたいだし。

「これから、どうしようかな」
 一応、事件から今までに起きた主な出来事は把握したつもりだ。
 私は――


A 一刻も早く呪いを解くために、まずはオカルト研へ向かう
B 今日はみんなに心配をかけたくない、演劇部へ向かう
C まだ、整理し切れていないことがあるんじゃないかな……(内容を指定)
728名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 02:32:39 ID:krgHdUtKO
B
729名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 03:55:38 ID:DVa3gCeF0
(今日はみんなに心配かけたくない、演劇部に向かおう……)
 もし、何かあったら藤田くんが連絡してくれるだろうし。
 それに……正直呪いだのリアルリアリティだの常軌を逸した出来事から忘れたかった。

「おっそ〜っい。みんなもう来てるわよ」
「椋ちゃん参上なの」
「ようやくお出ましだぜ。悪の演劇部部長はお怒りだぞ」
「えっ? わたし怒ってましたか?」
「いや、冗談だ古河」
 部室に入るとみんなはもう集まっていた。
 そう、いつもと変わらない日常。
 今日は呪いなんか忘れてみんなと楽しもう。


「はい、6が四枚よ」
「わっ、お姉ちゃん革命……」
「ぎゃぁぁぁぁぁ俺の最強の手札がぁぁぁ」
「すごいですっ。これでわたしも勝機が見えました」
「ブルジョワ粉砕なの」
「はい上がり、じゃあね〜朋也ぁ〜」


「さて次は何しようかな〜」
「少しは休憩しようぜ……」
「それではわたし、お茶淹れてきます」
「悪いわね渚」
730名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 03:56:49 ID:DVa3gCeF0
 
 少しお茶を飲んで休憩する。
 ふと私はことみちゃんの足元の手提げ鞄が気になった。
「ことみちゃん、足元のそれ何ですか」
「これ? これはご本なの。今日の帰りに図書館に返すつもりなの」
「まあことみのことだ、小難しい本なんだろ?」
「J・G・フレイザー著、金枝篇なの」
「これ知ってます! 前にお父さんが買ってました」
「オッサンが? こんな本を何でまた……」
「わたしもよくわかりませんが……ただ、買ってきたあと
 『ロボット召喚できねーじゃねぇぇかぁぁぁ』って叫んでました」
「何がやりたかったんだオッサンのやつ……」
「さあ……」
「これ何の本?」
「簡単に説明すると世界各地の神話、呪術、信仰についての研究書なの」
「へえ」
「詳しく説明すると――」
「ストップことみ。これ以上の説明はいい」
「……くすん」

 呪術……まじない……呪い。
 そんなものは昔話でしかないと思っていた。
 でも今の私はその呪いを受けている。
 六日後に私はこの世に存在しているのか?

A と、その時藤田くんから電話がかかってきた。
B 「そういえばさあ、夕べ変なメールが来たのよねえ」お姉ちゃんが言った。
C メールが来た……差出人は長谷部さんだった。
D 特に何も起こらず下校時間になった。
731名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 03:58:07 ID:Km0+eEAG0
Aで
732名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 19:20:57 ID:rZh6hFXp0
『あのー始まりの日ー 強ーがっ○たー』
 お茶を飲みながら休憩をしていると、私の携帯電話から「−影○つ−」が流れ出しました。
 この着うたは……メールではなく、電話のほうです。
 携帯電話を取り出し、名前を確認すると――

『藤田浩之』

 良かった、今度は普通の電話のようです。
「あれ、男の名前?」
 後ろからお姉ちゃんに覗き込まれました。
「やるわね〜、何時の間に男なんて作ったのよ」
「ち、違うよ!」
 慌てて否定します、もうお姉ちゃんったら……
 でも、藤田くんから電話という事は、何かわかった事があるのかもしれません。
 切られちゃう前に、早く出たほうがいいでしょう。
「ごめんお姉ちゃん、みんな、ちょっと席を外します」
 そう言って私は携帯電話を片手に部室を出ました。


「もしもし、藤林先輩」
「藤田くん、どうしたの?」
 誰かに聞かれないように、廊下の端の窓際で電話に出ます。
「ああ単刀直入に言う、実は――


A 『折原浩平』ってヤツの家がわかったんだ」
B 『竹林明秀』って人間の行方がわかったんだが……彼は既に死んでいるんだ」
C まだ日はあるんだし俺とデートしてくれないかな、藤林先輩」って藤田くん!!!
733名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 19:34:59 ID:ZCU2d9ga0
Bかねえ……
734名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 20:55:35 ID:DVa3gCeF0
「『竹林明秀』って人間の行方がわかったんだが……彼は既に死んでいるんだ」
「え……」
「三年前に交通事故で亡くなっている。やっぱりこの学校の関係者だったぜ」
 三年前というと私が入学する前だ。
 そして学校関係者だったのならどこかで耳にしていてもおかしくない。

「それで彼はどんな人だったんですか?」
「竹林明秀はこの学校で現国教師として教鞭を執っていた。
 特にトラブルもなく、生徒からの人気も高く漫画研究会の顧問も勤めていた。
 小説を書くのが好きで『青紫』というペンネームで小説を出版していたんだ。
 ただ小説のほうはそれほど売れなく既に絶版になってる」
「藤田くんすごいですっ。どこでそんな情報を手に入れたんですか?」
「いやあ、オレの知り合いにこの学校の情報を知り尽くしている奴がいるんだよ
 ……昼メシ一週間、奢らされる破目になったけど」
「ありがとうございます。でも……今のところは呪いを解く有力な情報じゃないですね……」
「慌てなさんなって藤林先輩。ここからが本番だ。
 まさかオレもここに繋がるとは思ってもみなかったんだからよ」
「そ、それは何ですか」
「彼の死後、漫研で描かれた同人誌に『青紫』の名前があった」
「!? そんな……死んだ人が漫画なんて……っ」
「竹林本人じゃねえだ。彼のペンネームを使って同人誌を描いていた奴がいる」
「誰……なんですか……」
「聞いて驚くなよ……それは――

A 折原浩平
B 長谷部彩
735名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 20:59:18 ID:krgHdUtKO
A
736名無しさんだよもん:2006/06/07(水) 21:00:13 ID:q/387X0+O
Bだな
737名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 03:08:35 ID:tFi3vlas0
「同人誌を描いた奴……そいつは『折原浩平』だ」
 この本の著者名、電話、メール、そしてまた……この名前です。
「奴は竹林明秀の小説の『信者』だったらしい、数少ない小説を集め、読みふけり、
 そして竹林明秀を追うようにしてこの学校に入学したんだ」
「それは……何年前の事ですか?」
「三年前、藤林先輩が入学した年と同じだ。だけど……奴は一年前に居なくなっている」
「居なくなっている?」
「ああ、書類上は『転校』らしいんだが……夏休みの間に学校へ連絡が入っただけで、詳しいことが解らないんだ」
「そんな…………」
「藤林先輩は同じ学年だったはずだけど、何か知らないのか?」
「ごめんなさい……そんな風に転校した人なんて聞いたこともなかった」
「そっか……話を戻すぜ、折原浩平は漫画研究会で竹林明秀の師事を受けようと思っていたらしい。
 だけど彼はもう死んでいた、だから奴は漫画研究会に入り『青紫』のPNを名乗って彼の後継者になろうとしていたんだ」
「『後継者』?」
「ああ、彼の理論……『リアルリアリティ』を極めようとしていたらしい」
「…………『リアルリアリティ』?」
 目を見開き、オウム返しに聞いてしまう。さっき……長谷部さんが漏らした言葉だ。
「詳しい内容は俺も知らない、けど……どうも竹林明秀が研究していた理論のようなんだ」
「……………………」
「噂じゃ、奴は夏休みの間も学校に篭って、同人誌を作っていたらしいんだが……完成も行方も不明らしい」

 そこで、一旦藤田くんは言葉を区切りました。
 よく理解できなかったり、不明な事も多いですが藤田くんの話はかなりの手がかりが含まれていると思います。
 そして、私がまず調べるべきだと感じたのは――


A 『折原浩平』が描いていたという同人誌の原稿
B 『リアルリアリティ』という理論の内容
C 竹林明秀が生きていた時の詳しい様子
738名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 03:14:18 ID:J0MPaCWj0
A
739名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 16:15:53 ID:tFi3vlas0
「藤林先輩はどう思う、俺の話を聞いて」
 藤田くんの話を聞き、私が一番強く感じたのは――
「その……まずは『折原浩平』さんの同人誌を探すべきだと思います」
 行方の知れない『折原浩平』
 既に故人である『竹林明秀』
 どちらに会うのも難しい、というより後者は物理的に不可能です。
 その二人に会う方法、もしくはそれに最も近いと思われる方法。
 それは――『竹林明秀』の後継者を自認する『折原浩平』が描いていたという本を探す事ではないでしょうか。
 勿論、的外れな考えかもしれません。ですが他にいい案も浮かびません。
 何かの手がかりがあるはず……そう信じたいです……
「俺もそう思う、失踪直前に描いていた本なんて胡散臭さがプンプンするぜ」
 一年前に、『折原浩平』がこの学校で篭って描いていた同人誌。
 今も――この学校の何処かに残っているのでしょうか。


A 一人よりも二人。一度藤田くんと落ち合う
B シンプルに考えれば同人誌のことは漫画研究会に聞くべき、漫画研究会へ行ってみる
C とりあえず方針は決まったのだし、今日はみんなのところに戻る
740名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 16:16:45 ID:CgX39d3B0
B
741名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 21:27:57 ID:tFi3vlas0
 シンプルに、単純に考えてみましょう。
 同人誌の事を調べたければどこへ行くべきか……決まっています、漫画研究会です。
 『折原浩平』の本の原稿について何か聞けるかもしれませんし、もしかしたら保管されている可能性もあります。
「藤田くん、私は今から漫画研究会に行ってみます」
「ああ、よろしく頼むぜ」
 
「あら椋、長電話だったわね」
「お姉ちゃんごめんなさい、私ちょっと出ます」
 電話を切り、部室に戻った私は手早く荷物をまとめました。
「残念です、これから七並べをするところだったのに」
「ま、急用じゃ仕方ないよな」
「椋……もしかして藤田くんとデート?」
「熱々なの」
「だから違いますっ!」

 私は演劇部を出て、漫画研究会の部室へ向かいました。
 同じ文化部棟にあるので、距離はさほどありません。
「ここが、漫画研究会……」
 プレートには『漫画研究会』の文字が並び、ドアには様々なイラストのポスターが貼ってあります。
 少しためらいつつも、私は扉をノックしました
「失礼します」
 挨拶と共に扉を開けると、そこには――


A ……長谷部さんが一人、机に向かっていました
B ……誰もいません
C 「こんな時期に入部希望者?」私の知らない人が一人いました(人物指定) 
742名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 21:33:56 ID:/Ze7rFwQ0
A
743名無しさんだよもん:2006/06/08(木) 21:35:23 ID:nZeLWADx0
C
まともに清水なつき
744名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 01:38:19 ID:d2ZGDiSL0
 お姉ちゃん達との漫才もそこそこに切り上げて訪れた漫画研究会の部室。
 だけど、扉を開けたその中には……一人の女子生徒が何かを描いていました。
「……長谷部さん」
「こんにちは、藤林さん……また、会いましたね……」
 彼女は一旦手を止め、私のほうを向いて挨拶した。
「長谷部さんは、漫画研究会の人だったんですね」
「……一応、部長を務めています」
 昨日の書庫で会った時の事をを思い出し、納得する。
 あそこで何冊も本を吟味していたのは、同人誌の資料を集めていたからだろう。
 だけど、できればここ以外の所属であってほしかった……
「…………」
「何か……用事ですか……それとも……入部希望ですか?」
 解っているくせに! 入部希望な訳がないじゃない! もう三年なのに!
 あれだけ謎めいた事ばかり言われて、私がここを訪ねない訳が無いじゃない!
 苛立つ私とは裏腹に、長谷部さんは表情の読み取りにくい顔で淡々と質問をしてくる。
「…………」
 私は……どう答えるべきなのだろうか。
 正直に長谷部さんに折原浩平の本を探している事を教えてもいいのだろうか。


A 「あの……折原浩平の本を探しているんです」
B 「ごめんなさい、失礼します」私はそのまま背を向けて、部室を出た
745名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 01:43:20 ID:WdmxxvNQ0
B
746名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 03:55:03 ID:xfrQRb+Q0
「ごめんなさい、失礼します」
 私はそのまま背を向けて、部室を出た。
 その時、背後から長谷部さんの声がした。

「あの日……異界に呑まれ、人々の記憶から忘れ去られた部室……全ての始まりの場所」
「――っ!」
「この部屋を……完全に知覚した時、あなたは――」

「な、何を言っているんですか――」
 私は振り向いた。
 そして後悔する。
 ドサッと鞄が手からずり落ちる。
「部室が――」
 消えていた。
 ドアの向こうには長年放置して荒れた部屋。
 数々のイラストのポスターに彩られた部室のドアは
 何の変哲のない薄汚れたドアに変貌していた。

「もう嫌ぁッ!」
 何がなんだかわからなくなっていた。
 さっきまでいた部室がきれいさっぱり消えた!?
 あはは、何よこれ。
 きっと私の頭がおかしいんだ。変な妄想に憑かれているんだ。
 落ちた鞄から呪いの本がはみ出していた。
「こんなもののせいで私は……ッ!」
 本を壁に叩きつける。
 叩きつけられた本は何も書かれていないページを見せて嘲笑っていた。

747名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 03:56:14 ID:xfrQRb+Q0
「藤林せんぱーい、漫画研究会なんだけどさ――って先輩っ?!」
 オレは藤田浩之、またもや変な事件に巻き込まれてしまったようだ
 漫画研究会について調べていたら奇妙なことに気がついた。
 志保にしろ他のやつにしろオレが漫画研究会のことを尋ねるまで
 誰一人としてそれの存在を忘れていたことだ。
 オレに言われて初めて、『そういやそんな部もあったなあ』と思い出す。
 これは嫌な予感がする。藤林先輩を一人で行かせてよかったのだろうかと思い、
 漫画研究会のある部室に来たわけだが……
「こんなもののせいで私は……ッ!」
 今まさにあの呪いの本を破ろうとする先輩の姿があった。

「先輩ッ! 何やってんだよッ!」
 私の後ろで藤田くんの声がした。
「放して……ッ! 放してください!」
 私の体は藤田くんによって羽交い締めにされる。
 非力な女の体では長身の藤田くんの力に敵うはずもなく、
 あっさりと体の自由を奪われる。
「落ち着くんだ先輩! ここで本を破り捨てても何の解決にもならないんだぞ!」
 私は廊下の床に崩れ落ちる。
 目に涙が溢れかえる。

「うっ……うぁ……あああああああッ!」
 西日の射した誰もいない廊下に私の慟哭が木霊した。
「先輩……

A 学食で何か食べて気を和らげよう……」
B 来栖川先輩の所へ行こう……」
C 今日はもう帰ったほうがいい……」
748名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 04:13:46 ID:f+DyIJiJ0
749名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 12:53:52 ID:d2ZGDiSL0
「来栖川先輩のところへ行こう……」
「……うん」
 二人で廊下を並んで歩きながら……さっきまでの出来事を話した。
 まだぐずりながら……混乱してつっかえながらだったけど、藤田くんは特に口も挟まず聞いてくれている。
「訳が分からないんです、背を向けて……振り返ったらいきなり長谷部さんも部室も消えていて……」
「藤林先輩……」
「長谷部さんって、何者なの……私、もうおかしくなっちゃいそう……」
「…………」
「ごめんね、こんな話信じられないよね」
「……いや、もう俺達は十分信じられないような体験をしたんだ。
 今更藤林先輩が俺に嘘をつく理由もないし……俺は藤林先輩の話を信じるよ」
「藤田くん……」


A オカルト研の部室に着いた私は、来栖川さんを交えてこれまでの出来事を詳しく話しました
B 「あら 彼が例の藤田くん?」運悪く廊下でお姉ちゃんに会ってしまいました 
C 「あれ……先輩?」オカルト研に着くと……来栖川さんがどこにも……いません
750名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 12:56:35 ID:rmZaYt530
C
751名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 17:42:59 ID:d2ZGDiSL0
「あれ……先輩?」
「どうしたの、藤田くん?」
「ああ、先輩がいないんだ」
 後ろから私も覗きこむと、藤田くんの言うとおり、部室には誰もいませんでした。
「どこかに出かけたんじゃないの」
「いや、ここで待ってるって言ってたのに――」
 藤田くんがそう言いかけた時、私の頭の中に……声が響いてきました。

(ごめん――なさい――浩之さん――藤林さん――)

 この声は……まさか来栖川さん?!
「えっ? せ、先輩っ?!」
 どうやら、藤田くんにも聞こえているみたいです。

(私も――――折原さんも――――捕らえられて――――)

「来栖川さんっ! 来栖川さんっ!」
 私達以外人のいない部室で、私は来栖川さんの名前を叫びました。
 ですが私達の声は届いていないようで、やがて来栖川さんの声も遠くなっていき――

(気をつけて――――――長谷部さんは――――――)
「先ぱーーーーいっ!!!」

 それ以上、来栖川さんの声は聞こえなくなりました。
752名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 17:43:55 ID:d2ZGDiSL0

「…………」
「…………」
 無言のまま、私達は立ちすくみます。
 そんな……どうして……来栖川さんまで……
 怖くて、どうしていいか分からなくて、体の震えが止まりません。


A 「藤林先輩……とにかく、一度落ち着こう」藤田くんが、私を落ち着かせてくれました。
B その時……また『折原浩平』からメールが来ました。
C 「嫌ぁぁぁっ!!!」耐えられなくなった私は、その場を駆け出してしまいました。
753名無しさんだよもん:2006/06/09(金) 17:49:41 ID:0t48pogf0
754名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 03:23:25 ID:4Ao/v64m0
「い、嫌ぁぁーーっ!」
「ふ、藤林先輩!」
 私が恐怖でパニックに陥りそうになった時、藤田くんが私の手をギュッと握ってくれました。
「ふ、藤田くん……」
 来栖川さんのおかげで超常現象に慣れているのか、藤田くんは私ほどは慌てていません。
 私を放さないように力強く、少し痛いくらいに握ってくれました。
「藤林先輩……とにかく、一度落ち着こう」
「う、うん……ありがとう」
 藤田くんの手のから伝わる温もりが、今はとても心強いです……

「……でも、これからどうしよう」
「そうだなぁ……どうすりゃいいかな……」
 私達は一旦学校を出て、『維納夜曲』という一軒のケーキ屋でお茶をしています。
 本当は学校で話し合いをしたほうがいいと思いました。
 けど……あんな事があった後で学校に残り続けるのを怖がった私を気遣い、藤田くんが誘ってくれたのです。
 消えた漫画研究会の部室、来栖川さんの消失と最後の声。
 謎と混乱ばかりが私たちに降りかかってきます。
「藤林先輩は、どうするべきだと思う?」
「わ、私ですか、私は――


A やはり、まずは折原浩平の本を探す
B 長谷部彩という人物について調べてみる
C ここのケーキが美味しいのでおかわりをしたいと思う
755名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 03:38:20 ID:hdDnWoPb0
A
756名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 11:32:34 ID:7t1q9SwB0
「まず折原浩平の本を探すことだと思います
 私がこの本を手にしたことで全てが始まったのですから……」
 テーブルの上に置いてある呪いの本は昨日から何も変化はありません。
 ただ真っ白いページがあるのみです。
「だよな……この本以外にも折原浩平が執筆した本が存在しているのなら
 オレ達にかけられた呪いを解くヒントになるかもしれないしなあ
 いったいどこにあるんだろう……」
「やはり……漫画研究会にあると私は思います」
「でも部室は忽然と消えてしまったんだろ?」
「気になることを長谷部さんは言ってました。
 部室を完全に知覚できるようになる時は――」
「どうなるんだ?」
「たぶん呪いが完全に発動し、皆から忘れられるんだと思います。
 逆に言うと、あの部屋が見えないうちはまだ呪いは大丈夫なはず
 あせることはないです」
「でも先輩には見えたんだろ? オレはまだ見えないっつーことは――」
「ええ、私のほうが呪いの進行度は上……のようです
 でも見えたのが2、3分ぐらいですからまだ大丈夫だと思いますが……
 ただ残り○日というのは来栖川さんが消えたことにより
 あまりあてにならなくなって来ているかもしれません」

「来栖川先輩……どこへ行っちまったんだ……」
 ピッと腕時計が鳴る。時計は午後七時を指していた。
757名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 11:33:39 ID:7t1q9SwB0


「ただいま〜」
 私達はその後話もそこそこにして家に帰ってきました。
「おかえり〜って思ったより早かったじゃない。噂の藤田くんとの仲は順調かしら?」
 お姉ちゃんがニヤニヤしながら出迎えました。
「べっ別に、藤田くんとはそんな仲じゃないよっ」
「姉妹でしょ〜別に隠す必要なんてないじゃない」
「もうっ……お姉ちゃんたら……」
 そりゃあ藤田くんはそこそこ格好良いし、頼りになる人だけど
 恋愛感情よりもこう……この事件が終わった時に、
 『よう相棒、まだ生きてるか?』と呼び合う戦友みたいな感じです。


(今日も色んなことがあったな……)
 夕食後お風呂に入り自室に戻った私は今日の出来事を思い出していました。
 テレビはバラエティ番組を映し続けています。
(九時か……)

A 誰かに電話してみようかな(浩之・朋也・渚・ことみから選択)
B コンコンとドアをノックする音「椋〜、入っていい?」お姉ちゃんだ
C やはり漫画研究会が気になる。学校に忍び込んでみよう
758名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 11:34:04 ID:vGjjs9IC0
積極果敢にC
759名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 12:51:34 ID:4Ao/v64m0
(やっぱり漫画研究会が気になる、今から学校に行ってみよう)
 そう決めた私はさっそく服を着替え、出かける準備をしました。
「お姉ちゃん、ちょっと私学校に行ってくる」
「どうしたのよ、こんな時間に?」
「えっと……ノート、学校にノートを忘れちゃって明日の予習に必要なの」
「それなら仕方ないけど、夜道は危ないから気をつけなさいよ」
「うん、心配してくれてありがとう」


「暗いな……それになんだか不気味」
 用意した懐中電灯で足元を照らしながら廊下を歩きます。
 夜の校舎は昼間と雰囲気が一転して……怖いです。
 本当に私達はここで昼間授業を受けたり、部室で遊んだりしているのか、
 そんな当たり前の事すら疑いそうになるほど、無機質で温かみのない建物でした。
(藤田くんに黙って一人で来たのは、早まったかもしれない)
 呪いを解く鍵を早く手に入れようとして、少し焦っちゃったのかな――


A 程なく、私は漫画研究会の部室に着きました
B ……廊下に、黒い長髪をリボンでまとめた少女が立っていました
C 一応、藤田くんにも連絡をしておく
760名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 12:54:04 ID:oA4//kPL0
B
761名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 15:54:53 ID:7t1q9SwB0
 フッと突然懐中電灯が消えた。
「あ、あれ電池が切れたのかな」
 ぶんぶんと振ってみたけれど懐中電灯は
 数回明滅を繰り返してウンともスンとも言わなくなりました。
「……どうしよう」
 明かりが消えたことで廊下は窓から差し込む月の光で
 何とか前が見える程度の明るさになってしまいました。

 カツン

「――っ?!」
 廊下に木霊する足音、そして前方に現れる人影。
 雲が晴れさらに明るい月光が廊下を人影を照らし出します。
 この学校の制服に身を包み……廊下に、黒い長髪をリボンでまとめた少女を。

「長谷部さん……?」
 違う、彼女は長谷部さんじゃない。長谷部さんはまとめた髪を前に垂らしていますが
 彼女は後ろに髪を垂らしています。
 そしてなにより――
 抜き身の西洋剣が月の光を反射してきらきらと輝いていました。

 ヒュン、と風を切る音。
「きゃっ」
 思わず尻餅を着いてしまいます
「え……」
 見上げた私の目に写ったのは
 西洋剣を私の喉元に突きつける少女の姿。
 そして発せられた言葉。

「……『呪い』の感染者発見……」
762名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 15:55:32 ID:7t1q9SwB0
A 思わず叫んでしまう
B 恐怖で声が出なかった。
C タイミングが悪いのか良いのかメール着信音が鳴った。
763名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 16:13:13 ID:NKKJighWO
B
764名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 18:59:30 ID:7t1q9SwB0
「……ほーるどあっぷ?」
 少女は剣を突きつけながら下手な英語で
 私に武装解除を呼びかけました。
「……ぁ……ぅ……っ(コクコク)」
 恐怖のあまり声が全く出せない私は必死に
 両手を上げて無抵抗の意を表しました。

「……違う、呪いの感染者だけど感染源じゃない」
 彼女は喉元に突きつけた剣を鞘に戻し、
 私を解放されました。
 私は――

A 「あっあなたは何者なんですかっ!」と勇気を振り絞って彼女に尋ねました。
B 安堵のあまりそのまま気絶してまいました。
C キィーンと耳鳴りと共に世界が歪んでいく。この感覚は……!!
765名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 19:01:29 ID:kBQ9r8oH0
A
766名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 20:10:34 ID:krX7Tj8I0
「あっあなたは何者なんですかっ!」
「…………」
 私の質問に、彼女は黙ったままだった。ただ、じっと私のことを見ているだけ。
 月明かりが彼女の顔まで照らすと、それで彼女の正体を知ることが出来た。
 そこで私は失言に気付く。私は、彼女を知っている。
 それぐらい、彼女はこの学校で有名だったから。

 ―――不良生徒、川澄舞

 夜な夜な深夜の学校に出没してガラスを割るとか、
 野犬相手に暴力を振るって鬱憤を晴らしているとか、そういう噂の絶えない人。
 よく岡崎くんや春原くんと並んで、学年の三大問題児として槍玉に挙げられてる。
 私達と同じクラスだけれど、もちろん話したことなんて一回もない。
「……私は魔物を討つ者だから」
「えっ?」
 川澄さんが唐突にそう言った。
 暫くして、それが私の最初の質問に答えたのだと分かった。
 だけど、それがまるで的を外した答えであるのが直ぐに分かる。
 彼女は……おかしい。夜中に学校に入り込むなんて、普通じゃない。
 それに、呪いの感染源を辿っているような……そんな事を言ってた。
 川澄さんは、何か知っている。私には間違いなくそう思えた。
「……あの、少し聞いても良いですか?」
「…………」
 私の言葉に川澄さんは答えない。
 私はそれを肯定ととって話を続けることにした。
 相手は学年一の不良だし、もちろん怖かったけれど……今の状況から抜け出せるなら、これぐらい。
「あなたは……」

A ここで何をしていたのですか?
B 呪いについて、何か知っているんですか?
C 折原浩平って人を、知っていますか?
767名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 20:13:36 ID:fG7FFQ2k0
B
768名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 20:59:31 ID:NsqHruWD0
「呪いについて、何か知っているんですか?」
 さっき川澄さんが言ってた言葉。
「『呪い』感染者」とか「感染してるけど発生源じゃない」とか
 この人は間違いなく呪いについて何か知っています。
 川澄さんは怖いですけど、勇気を出して聞かなければいけません。
「…………」
 川澄さんは黙ったままです、でも、もう一度。
「私……呪いに掛かってるんですよね」
 今度は分かりやすく、答えやすい質問をします。
「……はちみつくまさん」
 コクリと頷きながら、川澄さんはそう答えました。
 よく分かりませんが、肯定の意思表示のようです。
「教えてください……『呪い』って何なのですか」


A 「……よく分からない……だけど、誰かが助けを呼ぶ為に『呪い』を作った」
B 「……よく分からない……だけど、誰かが感染者を『食べる』為に『呪い』を作った」
C 「………………」川澄さんは、何も答えてくれません
769名無しさんだよもん:2006/06/10(土) 21:02:07 ID:FIb2F7um0
A
770名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 00:55:23 ID:qlNyXLqI0
「……よく、分からない」
「そうですか……」
「だけど、誰かが助けを呼ぶために『呪い』を作った」
 誰か?
 それって、もしかして……折原浩平さん? それとも竹林先生?
 川澄さんにも分かってないみたいだけど……。
「……あと、何日?」
「えっ?」
 今度は川澄さんの方が、私に質問してきた。
「初めは関係のない人に名前を忘れられるぐらいで済む。
 だけど、二日三日と日を重ねるうちに、あなたの存在はだんだん希薄になっていく。
 あなたの大事なお友達や親、恋人すらあなたのことを思い出せなくなっていく。
 そして……タイムリミットの日、そのままあなたは、この世界から消える。
 この世界に残りたいのなら、あなたは誰かを助けなければならない」
 川澄さんがまるで私の未来を予言するかのように話していく。
 さっきまでから見れば信じられないほど、はっきりとした口調で。
 私はその言葉にぞくりとした。その言葉が本当なら……私は、消える?
「……あなたは、あと何日?」
「あと……六日、ううん五日」
「…………」
 私の言葉を聞いて、また川澄さんが黙った。
 川澄さんが何を考えてるのか、私には全く分からない。
「あの……川澄さん」
「…………」
「もう一つ、聞きます。答えたくないのなら、答えなくてもいいですけれど……」

A あなたはどうしてこんなことをしているんですか?
B 折原浩平と竹林明秀という人を、ご存じないですか?
C 漫画研究会について、知っていることはありませんか?
771名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 00:56:07 ID:jShNiiDB0
A
772名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 01:34:09 ID:C48QQlPK0
「あなたはどうしてこんなことをしているんですか?」
 どうしてこんな事を聞いちゃったんだろう。
 私の質問に、川澄さんはピタリと動きを止めた。

 空気が、凍てつく。

 ピキリ、と音がしたかもしれない。
 凍った空気を破って、川澄さんが答えてくれた。

A 私は、あと一日だから
B ……お願い、佐祐理を助けてほしい
C 折原浩平は、私の、敵だから
D おにょにょのぷぅ
E 続きが聞きたければ、牛丼を持ってきて
773名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 01:37:47 ID:3NCN2rsk0
Dしかないッ!
774名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 01:58:30 ID:m3vMb8Mh0
 私の質問に、川澄さんは真剣な顔つきで口を開き……
「…………おにょにょのぷぅ」
「(゚Д゚)ハァ?」
 ――謎の言葉を放った。

「あの、できれば真面目に答えて欲しいんですけど」
「…………」
「ライトノベルというかマイナーなネタというか、そういうのは勘弁してほしいんですけど」
「…………ごめん」
 学年一の不良生徒かも知れませんけど、これは我慢できません。
 川澄さんも外したと思ったのか、申し訳無さそうな顔をしています。
「その、結局どうしてあなたは夜の学校で呪いを調べてるんですか?」


A 「……私も、『呪い』を受けている」(後何日か指定)
B 「……魔物を狩る事が、私の使命だから」
C 「……私の友達……佐祐理が……消えた」
775名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 01:59:34 ID:jShNiiDB0
Aかな 三日
776名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 02:17:03 ID:qlNyXLqI0
「……私も、『呪い』を受けている。あと……三日」
「えっ……?」
 嘘、と言おうとして私は気付いた。
 あれほど学校で悪名を轟かせていた川澄さんなのに、
 学校で知らない人など誰もいないほどの有名人なのに、
 私は……顔をよく見るまで、川澄さんの名前が出てこなかった。
 それが指し示す事実がどういうことなのか、想像に難くない。
「だから私には、時間がない。早く誰かを助けないと……今度は私が消える」
 川澄さんはそれだけ言うと、私に背を向ける。
 もう話すことはないと言わんばかりに、この場から立ち去ろうとする。
「ちょ、ちょっと待ってください! その『誰か』って、一体誰なんですか!?
 折原浩平さんですか、それとも……竹林明秀先生なんですか!?」
「……分からない。分からないけど、私はその人を知っていた気がする……」
「えっ?」
「今日も手がかりはなかった。私はもう戻るけれど、あなたも早く家に帰ったほうが良い」
 川澄さんはそれだけ言うと、校舎の闇に消えた。
 どういう、ことなんでしょうか……。

A 漫画研究会の部室へ行く
B 川澄さんを追いかける
C 一度藤田くんに電話をかける
D ……今日は、もう帰ろう
777名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 02:19:05 ID:V9WGd8DzO
A
778名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 02:50:42 ID:mQYZ2HtA0
(川澄さんのことも気になるけど……漫画研究会も気になるな)
 わざわざ夜の学校にまで忍び込んだわけは漫画研究会にあります。
 始まりの場所。長谷部さんはそう称したあの部屋に――


 コツコツと文化部棟の廊下に私の足音が響いています。
 人の気配は無し。
 いや人の気配があったらあったで怖いですけど。
(あの角を曲がると漫画研究会だ……)
 もし部室が存在していたら……どうしよう……
 虎穴に入らずんば虎子を得ず。
 思い切って角を曲がると……

「部室が……見えている……」
 普段はただの空き部屋にしか見えない部室。
 しかしに今私の目の前の、月光の中に浮かび上がるそれは
 まぎれもなく放課後垣間見たあの漫画研究会でした。


A 思い切って部室に入る。
B ふと視線を感じて振り向くと……廊下に長谷部さんが立っていた。
C 突然周りの景色が灰色に変わってゆく……何これ!
779名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 03:01:41 ID:dx1b2QwrO
A
780名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 03:14:16 ID:m3vMb8Mh0
 目の前の部室、折原浩平の本がある可能性の最も高い場所。
 ですが……放課後の出来事に私は入るのを躊躇ってしまいます。
(ええい、ままよ! お姉ちゃん、私を守って!)
 私は祈りながら思い切ってノブに手をかけて回し、奥へ押しました。
 ギィィと、鈍い音を立ててドアが開きます。
「ここは……良かった、ただの部室だ」
 漫画研究会の部室は……私が最後に見た光景と変わらず朽ち果てた様相を呈していました。
 中に入り、本棚を眺めると……大量の薄い本が整理もされず、乱雑に並べられています。
 その隣の本棚も、そのまた隣の本棚も、上から下の段までびっしりと詰められて……
 この中から……一冊だけを見つける……
「これは……簡単には見つからないな」

 黙々と折原さんの本を探しながら、私はこれまでの事を考えました。
 あえて口に出し、確認しながら、夜の部室の静寂を誤魔化すように。
「まず……『呪い』で助けを求めている『誰か』って言うのは……折原浩平さんですよね」
 さっきは混乱しましたが、考えてみれば竹林明秀さんとは考えられません。
 そもそも竹林明秀さんは三年も前に交通事故で確実に亡くなっています。
 『呪い』の本の著者が折原浩平さんであり、その折原さんから電話やメールが来ました。
 そしてメールの内容は……事件の鍵を握る彼の本を探して欲しいというもの。
「折原浩平さんが『呪い』を通して私たちに助けを求めて、本を探し出してもらおうとしている」
 ここで判断を間違うと辛いです、慎重に考えなきゃ。
「じゃあ……長谷部さんは?」
 あの人は……謎めいた助言のようなものはしてくれますが……必要以上に手助けはしてくれません。
 まるで……私や藤田くんの『呪い』を観察して……どこかへ誘導するような……
 よく分かりません、あの人に関しては分からない事が多すぎます。


A ……しばらく探しましたけど……本は一向に見つかりません
B 「これは……?」三つ目の本棚の上から二段目、奥付に『折原浩平』とある本がありました
C 「……とても……いい推理だと思います」声が……後ろを振り向くと……長谷部さんが立っていました
781名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 03:22:20 ID:43I/dgAA0
A
782名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 09:53:28 ID:qlNyXLqI0
「……ダメ、見つからない」
 私がどんなに探しても、折原浩平が作ったと思われる本は見つからない。
 どうして? 普通部室には、今まで出した本を保管してあるものじゃないの?
 考えられるとしたら二つ。
 何らかの理由で控えをとっておかなかったか……それとも誰かが持ち出したか。
 どちらにせよ、今ここに折原浩平の本がないという事実だけが残る。
 漫画研究会が出した本なんだから、もしかすると誰かが持っているのかもしれないけれど、
 それは……本当に低い確率。アマチュアの人が出した本をいつまでも取ってる人はあまりいない。
 そして、もう一つの探し物のほう……竹林先生の出した本と言うのも、見つからなかった。
 あまり売れていなくて、もう絶版になっているのだから当たり前なのかもしれないけれど、
 それでも、手がかりが途絶えたという事だけは確かだ。
「これからどうしよう」
 私はぽつりと呟いて、研究会の椅子に腰を下ろした。
 折原浩平、そして『呪い』……私には、もうどうして良いのか分からなかった。
 その時……

A 机の上に『活動日誌』と書かれたノートが置いてあるのに気付いた
B 藤田くんから電話がかかってきた
783名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 09:54:21 ID:Kq0QmBKN0
A
784名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 10:35:43 ID:qlNyXLqI0
「あれ? これは……」
 その時になって、私は初めて机の上にノートが置いてあるのに気づいた。
 どこにでもあるような安っぽいノートだけど、タイトルとして『漫画研究会活動日誌』と書いてある。
 漫画研究会がどんなことをしていたのか……この日誌から、分かる。
 私はドキドキしながら、そのページを開いた。

 ページを開いて……私は思わずくすっと笑ってしまう。
 そのノートは確かに日誌だった。日誌だったけど……実に、他愛のないものだった。

1月15日 青紫
 幸村の授業は眠い。
 あれも一種の苦行だよな。しかもあのジジィ、オレが日誌書いてても全然気付かないぞ。

1月16日 彩
 進学校なんですから、授業はちゃんと受けましょう。
 この学校は文化部には風当たりが強いから睨まれてしまいますよ。

 内容はそんな調子だった。
 活動日誌と言うよりも……まるで交換日誌。
 イラストに、その日の出来事を添えるだけのような、そんな感じ。
 日付を見てみると、今から二年前のものだった。
 ただ、楽しそうに活動しているのは分かる、そんな日誌。

 日誌を読んでいく限り、部員は二人。
 PN青紫さんと、彩さん。
 青紫さんというのは折原浩平で間違いないとして、彩さんというのは長谷部さんのことだろう。
 たまにPN使わずに本名でマンガを書く人もいるみたいだしね。
 殆どがその二人の交換日記のように綴られていってるのが分かる。
 まれに、引退した三年生と思われる人が暇潰しに書いてるみたいだけど。
785名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 10:36:59 ID:qlNyXLqI0
 私は日誌を読み進めて、三月の日付のところで目を留めた。
 二人の会話に、気になることが書いてあったから。

3月12日 青紫
 樋上も河田も中村も卒業したし、この日誌も寂しくなるよな。

3月14日 彩
 それよりも問題は会の存続の方です。
 今は3人でかろうじて研究会の形を保っていられますが、1人でも欠けてしまえば廃部です。
 あの人もこの日誌に全然書き込んでくれないみたいですし、どうなることやら……。

3月15日 青紫
 あいつはオレがムリに誘ったからなあ。
 幽霊部員でいてくれるだけでもよしとしようぜ。
 部員の方は新入生に期待するしかないしな。

 そう、私はその文で思い出した。
 この学校には、3人以上の部員と顧問がいなければ、部活動を作ってはいけないという決まりがある。
 ……だから、実を言うと演劇部はまだ正式な部として認められてない。
 渚ちゃんが幸村先生に顧問になってくれるように交渉中らしいんだけれど、それもどうなることか……。
 ……と、いけない。つまり、私が言いたいのは、漫画研究会にはあと一人部員と、それから顧問がいるはずということ。
 その二人のどちらかなら、折原浩平について何か知ってるかもしれない。
 もちろん、長谷部さんから詳しく聞くという方法もある。
 だけど……あの人には、何か妖しげな雰囲気があった。
 まるで、何かに誘っているような……。だから、もしかすると接触を避けた方がいいのかもしれない。
 私は――――

A 明日長谷部さんを訪ねる
B もう一人いるという部員の方を調べる
C 漫画研究会の顧問の先生に会う
D 川澄さんが気になる 
786名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 10:48:17 ID:H8tMVz/l0
B
787名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 11:01:37 ID:qlNyXLqI0
そろそろ容量ヤバイし新スレ立てるべきじゃないか?
誰が立てる?

A 俺が立てる
B お前が立てろ
C (>>xxx)が立てろ(レス番指定)
788名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 11:17:31 ID:m3vMb8Mh0
A
789名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 11:19:13 ID:qlNyXLqI0
んじゃよろしく
790名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 11:34:10 ID:m3vMb8Mh0
新スレが立ちました

〜 選択形式で進めていくスレッドXXXI 〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1149992574/

残りの容量で何話すかの選択肢は次の人にお任せします
791名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 12:33:05 ID:RZzz3uDDO
A.結論:雅史の反省会
B.恋するトウカの反省会
C.選択形式で進めていくW杯
D.>>626から>>628の途中経過を選択形式で具体的に!
792名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 12:43:30 ID:qlNyXLqI0
793名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 14:04:41 ID:dx1b2QwrO
春原「サッカーとなったらやっぱり僕達の出番だよね」
雅史「目指すは選択スレW杯優勝かな。でもまずはチームメンバーを集めないと」
春原「んじゃ、お互いの知り合いでもあたってみようか」




鬼_「………何か用」
春原「ひいぃぃっ、な、なんでもないですっ!!」




雅史「ねえ浩之。僕達ずっととm」
浩之「世の中には煮ても焼いても食えない奴が……」
雅史「ごめんやっぱりいいや」
794名無しさんだよもん:2006/06/11(日) 15:13:12 ID:qlNyXLqI0
ヌワンギ「そう何度もふっとばされてたまるかーーーー!!」


 ゴットハンドのヌワンギくんやっぱり吹っ飛ばされたーーー!!
795名無しさんだよもん:2006/06/16(金) 18:48:22 ID:vXMo+bCC0
雅史「緒戦は逆転負けの敗退……しかもラスト10分で3点
    まるで僕のお話の急展開のようだ……」
796名無しさんだよもん:2006/06/23(金) 14:20:17 ID:qh/XRXHi0
雅史「…………無念ばかりが残るW杯だったな」
797名無しさんだよもん
とりあえず、歴代主人公から適当に選抜してみた。

┣━━━━(    )━━━━┫
┃    観鈴     佐祐理   ┃
┃                ┃
┃ 浩之  はるか  雅史 ┃
┃                ┃
┃     彰      春原     ┃
┃                ┃
┃ リアン   柳川  すばる ┃
┃    ┏━━━━━┓    ┃
┃    ┃┌───┐┃    ┃
┃    ┃│ 国崎 │┃    ┃
┗━━┻┷━━━┷┻━━┛