葉鍵キャラを性別反転させてみよう！その17

聖上のためなら死ねる人の数8000+→(361)
1 :反転さんだよもん :2005/05/24(土)
23:05:12 ID:5u2lMkrA
このスレ女聖上ハクオロ様に命も預ける事のできる侍(もののふ)の集うスレです。
関連・過去ログは>>2-5
注・NG推奨『トウカ◆crz5K47』
見かけてもスルー汁！

356 :反転さんだよもん:2005/05/25(日)
01:51:29 ID:ju756AlB
>>349ついに搾乳ｷﾀー(*´Д`)ー!!マジに母乳出るんだなハクオロ様‥‥
つか、聖上オパイでかいよ聖上(*´Д`)ﾊｧﾊｧ
357 :アルち〜◆Ga0ikPmn :2005/05/25(日)
01:52:55 ID:ulm6RuDh［sage］
ごめん。ホントはもっとすごいのあったんだけどエルンガーにとられちた‥‥ζ´･ω･`ζｼｮﾎﾞﾝﾘｰﾇ
みっしょん失敗だから報酬のはちみついらない
358 :反転さんだよもん :2005/05/25(日)
01:55:29 ID:Mtqg21lv［sage］
GJ!>>349
ｲｲﾖｰｲｲﾖｰﾁﾝｺﾀｯﾃｷﾀ(*´Д`*)あぁ、俺、聖上のぼにう直のみしてえ>>357気にするな。俺ははちみつ贈るよ。次も凄いの期待してからな！
359:あぼーん :あぼーん
あぼーん
360:反転さんだよもん :2005/05/25(日)
02:05:22 ID:mt0rrJn［sage］
>>359何電波飛ばしてんだこのコテ？
361:反転さんだよもん :2005/05/25(日)
02:08:19 ID:aI22kbO［sage］
そっとしといてやれ。そいつはちょっとおバカなだけなんだよ‥‥

>>87-98
この好巳からは凄まじいショタパワーを感じるな。オラわくわくして（ｒｙ
しかしこの状況であっち方面への進展も意思もゼロってあたり、少々問題あるような気もｗ

>>102
お、俺も侍(もののふ)の末席に参加させてくれ！

362:反転さんだよもん :2005/05/25(日) 02:43:18 ID:kaMUwIng［sage］
　　おばさまの ( ﾟ∀ﾟ)o彡ﾟおっぱい！おっぱい！

363:反転さんだよもん :2005/05/25(日) 03:51:06 ID:tOS/cull［sage］
　　どうせ年取れば垂れるだけだろ？
　　爆乳( ﾟ�听)ｲﾗﾈ

364:反転さんだよもん :2005/05/25(日) 04:37:41 ID:gENJymaL［sage］
　　>>363
　　激しく同意。

365:反転さんだよもん :2005/05/25(日) 04:49:22 ID:nuwAnGI3［sage］
　　ﾌﾟｹﾞﾗwww
　　ジジイ共はひっこんでろwwwww

366:反転さんだよもん :2005/05/25(日) 05:18:50 ID:MUutsUmi［sage］
　　それより緊縛プレイﾏﾀﾞｰ？ ﾁﾝﾁﾝ

>>101
それはごく自然な食物連鎖＜何

ADがクソカワイイ件について 見切れ119秒

942:反転さんだよもん :2005/05/28(土) 22:16:09 ID:sFdsHjk80［sage］
　このスレももうすぐ2分経過か。ふゆタン見切れ過ぎｗ
　そういや最近、店のほうはどう？最近行ってないけど。

943:反転さんだよもん :2005/05/28(土) 22:33:58 ID:fhKSi0ko0［sage］
　いつも通り。親友の子と一緒に二人でカウンター。
　また自分で裾踏んで転んでた。それで店内がホンワカした空気に（´∀｀*）
　あ、新スレ立ては>>950、お願いな

948:反転さんだよもん :2005/05/28(土) 23:51:47 ID:SawAkURa0［sage］
　テンプレを作ってみましたが、これでよろしいですか？

　　ADがクソカワイイ件について 前人未到の見切れ120秒
　
　　　「えっ？……あ、あああ、ご、ごめんなさいっ！」
　　 　僕たちの前に初めて君が姿を現してから、もう2分が経過しようとしている。
　　　　しかし君は、微動だにしない。……いや、できないでいる。
　　　　視線は不安に泳ぎ、ダークブラウンの瞳が泪で滲んでいる。
　　　　その小刻みに震える膝を、肩を、身体を、抱きしめてあげたい。
　　　　君の心に潜む痛みを、少しでも和らげてあげたいから…。

　　　　前スレ：ADがクソカワイイ件について 見切れ119秒
　　　　http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1110339530/l50

949:反転さんだよもん :2005/05/28(土) 23:57:20 ID:sLoiUK7B0［sage］
　>>948
　最高！あんた小説家にでもなれるんじゃないｗ？いや、マヂで。
　じゃ、新スレお願いします↓

950:反転さんだよもん :2005/05/28(土) 23:59:01 ID:YayOI/bL0［sage］
　立てて参りました。
　http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1116634632/

951:反転さんだよもん :2005/05/29(日) 00:01:25 ID:MoTo+3800［age］
　GJ！
　んじゃ埋め立てってことで、恒例の人気投票行くぞ。
　今回のお題は「ふゆタンと24時間過ごせるとしたらどうする？」
　シンプルなお題だからこそ逆にお前らの妄想がっちり絞ってみろ！！
　それじゃ、埋め立て開始！


999:反転さんだよもん :2005/05/29(日) 00:12:14 ID:Mm+pOKyu0［sage］
　よし！1000！

1000:反転さんだよもん :2005/05/29(日) 00:12:19 ID:haRuKa/k0［sage］
　1000げっと。

岬、弥生、真那、遼はわかるんだが
951の「人気投票」と言いながら「お題」出してるこいつは何者だｗ

１箇所変換ミスった…_|￣|○|||
回線吊って首切ってきます

【魔女?】アロウン様に弄ばれたい【悪女?】(82)
1 :反転さんだよもん :2005/04/30(木)
01:23:22 ID:9AgTM778
このスレは我らが魔女アロウン様のスレです
sage進行でﾏﾀｰﾘﾊｧﾊｧしましょう

78 :反転さんだよもん:2005/05/14(火)
09:34:19 ID:lruA2Iuw［sage］
保守

79 :反転さんだよもん :2005/05/24(土)
03:27:33 ID:uZ2AzD8d
最下層あげ

80 :反転さんだよもん :2005/05/25(日)
08:11:05 ID:125Tfgte［sage］
劇場版Ｚガンダム見たいんだけど小さい映画館でもやってるかな？
それとも大型シネコンまで行かなきゃだめか？
地方はつらいよ‥‥orz
81 :反転さんだよもん:2005/05/26(月)
21:31：11 ID:69sExJA［sage］
>>80
やっぱりミニシアターじゃ無理なんじゃね？シネコンまで行けば確実だとｵﾓﾜﾚ。俺も見に逝きたいけど時間がﾅｽ‥‥(´･ω･`)
82:反転さんだよもん :2005/05/28(水)
00:05:09 ID:mKM0do0［sage］
>>80
IDﾃﾗｴﾛｽｗ

あー、俺Zダメだわリアルタイムでみてて欝になったよ‥‥おじさんでｺﾞﾒｿorz

>>109
あんただったかー！ｗ　確かにIDもそうだ。

>>110
母乳おかーさんや弄られ受け専ADのに比べて何という過疎っぷりか（苦笑
住人雑談始めてるし。
人気獲得のためにもアロウン様にも何かナイスな属性が欲しい所だが…さて？

ちなみに俺の近所でも劇場版Zやってないorz

11 名前：反転さんだよもん ：04/03/07 08:58 ID:cJqD4xLA
　　＿＿＿＿＿（　　 （）
　　　　|　∧＿∧　 | ￣￣
　　　/＼<； ｀Д´> ＜おまいらが平然とブラの話してっから、
　　 //＼＼ 　　 つ 「先週は休んでたけど、今日は出たのかな？」
　　//　　＼＼つヽ 　とか勘違いして、こんな時間(朝９時)に維納夜曲に行っちまったじゃねぇか！
　 //　　　　//（＿）|
　 ＼＼　　//　 　　|
　　　＼＼//￣￣￣
　　　　 ＼/
　　　　　　｡ 　　∧＿∧｡ﾟ 　　／ 特に>>555！お前だ！
　　　　　　　ﾟ <ﾟヽ｀Д´　ﾟ>っﾟ 　お前が朱鷺乃のブラチラとかいうから、
　　　　　　　　(つ　　　/　　　　＼ もう鼻息も荒く期待リンリンで維納夜曲の入り口をはってたんだぞ！
　 　 　　　　　　|　 （⌒）
　　　　　　　　　し⌒＾
　　　　　　　,=､　　,, , =､
　　　　　ff |　}!、,､〃 / ″
　　　 　 ,ﾘ/ .ﾉ*｀jｺ´>'〃 ＜それを・・・それを・・・
.　　　　{{ {　′ 　 v' 《 　ど畜生！お前なんか脳漿をぶちまけろ！！
　　　　 ヾ.＼.　　　＼ヾ
　　 　 _,,二、》 　 震. ＼. 三,_
　　(( ﾞー=､｀″〃￣＼. ＼-‐' ,ﾘ
　　　 　 　 ﾞｰ=″ 　 　 ﾞ' 一'　″
　　　　 :::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::　　　　　∧＿∧
　　　　　　:::::::::::::::::::::::::::::　　　　　　<　::;;;;;;;;:> 　　
　　　　　　　　::::::::::::　　　　　　　 /⌒｀'''''''''''＾ヽ 　　＜…それにしても維納夜曲のケーキは美味いなぁ>>1乙。
　　　　　　　　　　　　　　　/⌒ヾ/　/　.,;;;;;;:／.:;|
-―'――ー'''‐'ー'''―‐'―''''＼,./　/ .::;;;;;;:/‐'| :;|'''ー'-''――'｀'
　,,　''''　　｀、　｀´'､､,　　　'''＿ｿ　/　｀:;;::::ﾉ,,, | :;|　'''　　､､,
　　　　,,,　　　''　　,,　　 ''''' ξ＿ノ丶ー'ｰ＜　,ゝ__＞　''''' 　,,,,

貧乳ヒロインが男性化するとやっぱり短小？
逆に巨乳ヒロインはでかいのか？

男からの反転の場合、巨根はがばがば、短小はきつきつ？
それとも反対？

>>87-98
ほのぼのはイイ…
そういった読後感でこんなんを投下してしまうとは…

自分の中の悪6割開放で書きました
今までのほのぼのメイド貴子が良いと思ってくれた人には苦痛かと思われます
よって
イタイ話
と銘打ってあるレスは飛ばしてください

　狭い路地裏を塞ぎ、街道からの人目を覆うように停められた車。
　男らが車中に貴子を引きずり込むと同時に車は走り出す。
　車の停め様、捕らえた対象に目隠しを施す等、吐気がするほど手馴れたものであった。
　目隠しは行き先を知られない為でもあったが、それ以上に女の恐怖心を煽る意味合いが強かった。
「放せ！！どうする気だ！」
　椅子が倒され、いくばくかの空間が確保された車内で貴子は暴れ尽くす。
　始め、両腕が押さえつけられ、その間、別の腕が荒々しく彼女の胸を触ってくる。
　視覚の利かない状態で這い回る手に怖気を覚えるが振りほどく事はかなわない。
　ならばと貴子は足をがむしゃらに振り乱す。何度か辺りにぶつけもしたが、痛みを
　気にかけてもいられなかった。
「痛ってっ！このガキ！何しやがる！むこう着く前にブチ込んじまうぞ！？」
「おい。揺れるだろうが。手ぇ縛って足抑えとけ」
　後部座席の騒ぎにも動じる事無く冷たく指示を飛ばす運転席の男。
「けっ！」
「うぁっ」
　貴子に蹴られ、掴みかかっていった男は、それに従う意思を見せながらも、我慢ならない
　といった風に彼女の頬を張った。
　元々こういった行為が想定されていたのか予め用意されていたロープで貴子の両手は
　後ろ手に、乱雑に縛られ、後部座席の三人の内ひとりが暴れようとする両足を抑え付ける。
　残り二人が息も荒く、その肢体をまさぐっていた。
「メンドくせえ役押し付けやがって。あっちじゃ俺が最初だからな」
　二人はへいへい、と生返事を返しながら、その手つきを露骨にさせてゆく。
　やがて制服の中に侵入し、直に触れられた感触にひ、と息をのみこむような短い悲鳴が漏れた。
「やっ、やめろぉ！！俺に触るな！！」
「『俺』ぇ？ッハハ！聞いたかよオイ？」
「いいねぇ…気のつえぇ俺っ子ちゃんはオレサマ達をどうしようってゆーんですかねえ、ああ！？」
「オレ等がカワイがってやりゃあイヤでも女言葉が身についてるぜ？よかったなあ、おい？」
　各々が身勝手な暴言を吐きながら内ひとりが貴子の髪を引っ掴み耳元でそう、がなり立てた。
　本気の暴力と悪意に包まれた経験のない貴子は混乱と畏れと、それ以上に己の無力に
　対する悔しさに轡の中で歯噛みした。

（俺の腕……男を押しのける力も無い。俺の足……押さつける手を跳ね除ける力も無い）
　日々のジョギングで身につけたのは持久力であって、瞬発力や単純な力の強さには
　還元されるものではない。
（なんて無力なんだ…女の身体ってのは……！）
　滲む涙は目を覆う手ぬぐいに吸い取られるばかり。

　停車した場所は街中からやや離れた場所に佇む建築物。
　元はアパートか社員寮だったのか、板張りにされた窓が点在していた。
　その一階部は駐車場として使われていたようでかなり広い空間である。
　そこは男達のかねてよりの溜まり場らしく、空き缶、コンビニ弁当の容器等が散乱していた。
　貴子は車から連れ出され、地面に突き飛ばされる。
　腕部や脚部から伝えられる感触は、硬い床にゴワゴワしたもの。ビニールシートだ。
　目隠しを剥がされ、初めにした事は場所を確認するより先に男達を睨みつける事。
「おほっ元気元気。ここ最近はおとなしいのばっかだったからよぉ。
　哭くのがはええから面白味にかけてたんだ。てめぇは楽しませてくるよなあ？」
（面白い？楽しむ？）
「下衆が……！こんなことして、ただで済むと思ったら…」
「ああ、ハイハイ。み〜んな初めはそう言うんだ。俺らはオメェを満足させてやる代わりに
　コイツでイイ絵撮らせてもらう。ちょっとしたギブアンドテイクじゃんよ」
　男がそういいながら持ち出したのは幅CDケース程の大きさのデジタルカメラ。
　それが示す恐るべき結末に貴子の顔は一層蒼ざめた。
「そんなもん使って…っ、どうしようってんだ！」
「どうもしねぇよ。さみし〜〜い夜のネタにするだけだっつの。あ、もしかして見たい？」
　茶化すような返答に、ある者は大笑いで賛同し、ある者は貴子を嘲り笑った。
　見下してくる四対の瞳に貴子はわなわなと震えを抑えられずにいる。
　畏れより、怒りと悔しさからくるものだった。
「おうさっさと始めんぞ。一番手オレな」
　先の宣言通り彼女の両足を抑えていた男がズボンに手をかけながら近付いてゆく。
　他の三人は「しゃ−ねーなあ」などとこぼしながら彼女を包囲するように散らばる。

　ズボンの留め具を外すカチャカチャという音が厭になるほど貴子の耳に響く。
「く、来るなぁ……」
　尻餅をついたような状態で後退りする。立ち上がって逃走しようにも、両手は後ろ手に
　縛られたままなのと、プレッシャーからくる緊張で、足だけで立とうにも再度尻餅を
　つく結果にしか終わらなかった。
　のろのろと後ろにさがり続けるも、背中が柔かい壁に突き当たった。
「はーい終点だ」
　頭上からの声に、悪戯を見咎められた子供のように、ビクリと身を震わせる。
「カカカっお薬の時間だぜぇ？オウ抑えといてくれよ？」
「いきなりフェラたぁ半端ないな」
　そう言いながら背後に立つ男が貴子の肩口を掴み動きを封じる。
　この時点でも、四人一度に襲い掛かるようなそぶりは見せなかった。
　余裕があるのだ。逃がさない、逃げられない、時間はたっぷりある。
　性衝動をストレートにぶつけていくティーンとは異なっている点。タチが悪い。
　貴子は必死で震えを呑み込んだ。女々しい反応を見せれば男達を喜ばせる結果になる、と。
（俺は女扱いされる自分を享受するなんて出来ない！）
　なれば、力の限り「男として」抵抗するまで。
　余裕があるという事は、その分付け入る隙も多分に存在するということ。
　肩を押さえる手も彼女がこれ以上後退しないようにする程度の力しか篭っていない。
（調子に……乗るな！！）
　体育座りのような体勢から、滑るように姿勢を落し、オーバーヘッドキックの要領で
　頭上の男目掛けて蹴りを叩き込む、が、
「っぶねえ危ねえ。俺じゃなけりゃ当たってたぜ。犯る前に使いモンにならなくする気かよ」
　当たれば良いと放った蹴りは、腹部の辺りでしっかりとガードされていた。
「ここまでイキのいい女ァお前が初めてだ。早く哭かせてやりたいねぇ…」
　足を閉じることも出来ず、下着を披露してしまう羽目にあい、すかさず詰られる。
「いいんかよ？短ぇスカートでそんなことして？上より下のクチに突っ込まれたいってか？
　おっいいコト思いついた。おい、そいつ逆さのまんま持ち上げてくれよ」
「ざけんな。ん〜なメンドくせえ事できっか」
「そう言うなって。逆さフェラが拝めると思えばそん位やってやれよ」
「ちっ。そら、暴れんな！」

「う、ぁ！？やめろ！下ろせよっ」
　いまだに蹴り放った足を掴んでいた男が、貴子の胴部と両足をそれぞれ片手で持ち、
　眼前の男の股間と彼女の顔がつき合う高さに調節する。
　それを満足そうに見て、ズボンを下着ごと下ろし、逸物を取り出す。
「まだ六分って辺りか。ほれ、口あけろや」
　貴子のすぐ目の前で半勃ち状態のペニスが脈うちながら近付いてゆく。
（嫌だ…嫌だ嫌だイヤだイヤだいやだ）
「イヤだーーーーーーーーーーーーーーーーっっ！！！」
　心の叫びが直結し、廃墟に絶叫が木霊する。
　その隙を狙ってねじ込もうとするも、貴子が口を結ぶのが一瞬速かった。
　口内への侵入は避けたものの、自分の口元に男性器が触れているという事実だけで
　気を失いそうになるほどのショックに打ちのめされていた。
（汚い！気色悪い！それに…なんてヒドイ臭い！）
　男だった頃の自分のものも、こんな匂いだったのかと思うと苦しくなる。
「手伝ってやんよ」
　ぐいぐいとペニスを押し付けられながらも、耐え拒み続ける貴子に業を煮やしていた
　デジカメを持つ男が側に寄り、彼女の鼻を抓む。
　逆さ釣りにされ、オスの臭いに中てられた彼女の忍耐は長くは続かなかった。
「〜〜〜〜ぷはっ―――ふぐっ！？」
　待ちかねたように口内に怒張を突っ込む。
　えずく貴子などお構いなしで、イラマチオを強行する。
「んぉうぅ！んむっ…んっんっ…ぅっあ！んんん〜〜ッ！」
　ずっと口を閉じていた所為で口の中に唾液が溜まり、ペニスの前後運動をスムーズに
　させてしまっていた。
（オレ…俺、男の、咥えさせられてるっ！？）
　絶えず口の中を行き来し、時に頬が突き破られるのではと錯覚を起こすほど、嬲り
　つくされる感触に嘔吐感と絶え間ない嫌悪に苛まれる。
「ぐぅ！ふむうっぅぅうッぅぅ〜〜！」
　感覚が鋭い喉の奥に何度も肉塊が打ち込まれ、涙が零れた。
「うおっ、っへへ…やっぱ気の強えオンナへこますにゃ尺八が一番だぜ。
　見ろよ、ヨダレが逆さまにタレ落ちてみっともねえったらないぜ！ッハハハハ！！」

　反抗的な女を犯している、という事実に倒錯したように男は抽挿を早めていく。
　倒錯に陥っていたのは男だけではない。
（畜生…畜生…！許せない……受け入れるなんて出来ない…噛み千切ってやる。
　後のことなんか……知らないっ！）
　すっかり頭に血が上り、まともな思考など出来る筈もなく、怨嗟が増長していくばかり。
　目を瞑り、口を目一杯広げ……断頭台をイメ−ジさせるように一息に閉じる。
「！？！退け！！」
　今まで陵辱に混ざることなく愉悦の表情で痴態を眺めていたリーダー格が腰を振りながら
　悦に浸っていた男を後ろに引き離す。
　次いで一瞬遅れて、ガチッと貴子の歯がぶつかる音がした。
「テメエ！何しやがる！も、ちっとでイケたのによぉ！？」
「落ち着け。今の音が聞こえなかったか？この女、お前の噛み千切ろうとしやがった。
　むしろ感謝して欲しいくらいだ」
「なっ！？」
　逆上していた男がデジカメの男に視線を送ると「言われてみれば」と頷く。
　寸手の所で邪魔を入れられ、貴子は止めに入った男を忌々しげに睨みつける。
　暫しの間で、薄ら寒さから滾った逸物は萎えていったが、男はその目に触発されたように
　彼女に襲い掛かった。
「このガキぁ！！何みてやがんだ！オラ！！」
「がッ！？……はぁっ」
　貴子の腹を手加減なしに殴りつける。胃液が逆流しそうになるのをなんとか堪えた。

「そのへんにしとけ。壊されたらかなわん」
「けどなぁ！？」
「おイタしたんだ。それなりの罰、与えないとな……っくく…。おい、下ろせ。
　本気でこの女、哭かせたくなった。前戯なしで突っ込んでやる」
　酷薄な笑みを浮かべる男に他の三人は「マジかよ…」と戸惑ったが、それもほんの
　僅かの間。すぐさま一様にニヤけ合う。
　ただ一人、ひっくり返す様に地面に落された貴子だけが、その言葉の意味する所を
　理解しておらず、汚された口の中からその事実ごと吐き捨てるように咳き込んでいた。

（終わった……の、か？）
　束の間の安堵も、そう思えた数瞬後には再び絶望に塗りつぶされる。
　一人が背後に回って、彼女が抵抗するより早くＭ字に開脚させた。
　手すきの一人が制服を脱がそうとすると、デジカメ男がそれを制する。
「服はそのままにしてくれよ。そこの制服の女ってよぉ、レベル高いの多いから着せた
　ままの方が需要出るぜ？」
「それもそうか。この制服にぶっかけまくんのもオツだぁな」
「にしても、色気のねぇ下着だなオイ？上も―――はっ！スポーツブラじゃねえか」
「余計な、お世話だ！」
「その威勢が数分後も続いてるか見物だな」
　言い出しっぺの男はカッターを取り出しショーツを切り捨て払った。
「！！ぅわっ！バカヤロウ！！見るな！見るなよお！！」
「前戯なしって約束だからな。弄ってやれないぜ？
　おい、そのまま寝かせてくれ」
「…っ？……なっ！？離せ！やめろ……撮らないで、くれよぉ…」
　指示の通り貴子を床に仰臥させ、「く」の字になるように下半身だけ持ち上げる。
　貴子自身ろくに見た事もない秘部が視界に入ってくる。
　男達全員に晒されてしまった上に、デジカメでその様を執拗に撮影され、彼女の顔は
　恥辱と屈辱で真っ赤に染まった。
「ひっ！」
　花弁を指で左右に開かれる。そしてその肉の内部までもカメラは無機質に収めてゆく。
「処女、か……。ハハ！こいつぁいい！楽しみが増えた！」
「うっ……うっ……っ…」
　男達が笑い声を上げるほど、貴子の必死の虚勢も反比例して崩れ去っていく。
　やがて唇を噛み締めながら、小さく嗚咽が漏れる。
「俺の方も準備できた…。いよいよ開通式といこうか？」
　怒張を取り出す。数ヶ月前は自分の股間にもあったモノ。
　しかし、自身を貫かんとする凶器は先程見た、半勃ちの状態のペニスよりも余程、
　凶悪に映るのだった。
「よく見とけよ。お前の記念すべき処女喪失をお前にも拝ませてやろうってんだぜ」
　陰口にあてがった逸物を突き入れるように男が乗り出す。

「やっ―――…………？」
　それを見た貴子が瞬時に衝撃に耐えようと身を強張らせた…が、それが訪れる事は
　なく、男達から失笑が広がる。
「う・そ。まだ入れてねえよ。あっはははははははははは！！」　
「くっそぅ……ちくしょう……っ、っひぅっ……」
「そらいくぞ！？」
　忌々しげに貴子が言を発した直後、男が早口で捲くし立て、挿入の動作を見せる。
「っっ！？―――あ……」
「は〜い、また騙された。くっくく…」
「〜〜〜〜〜っ！！……えっ？」
　またしても同じ手に引っ掛かり、悔しさを露わにしながら、身体を弛緩させた、その
　一瞬の間であった。
「い゛っ！？ああっ―――痛っっ、ギっいッ……」
「通過ーっ」
　づぶん、と鈍重な痛みが下腹部から浸透していくのを感じた。
　男は処女膜を破った手ごたえを感じた後も一思いに秘壷の奥まで突き入れることはせず、
　寸刻みに彼女の膣内を侵攻していく。
（痛い…痛い…！）
「あっ…あっ…ぁ、…アァっ、ふっ、っぅん……ハ―――っはぁっはぁっはっっ……」
「終点だ。ハハっ、キツいキツい、チンコ痛ぇ♪」
　貴子の最奥まで貫き通し、余韻に浸る事も、彼女が落ち着くのを待つ事もせず、上から
　突き刺すような体位のまま、腰を上下させた。
　下半身から粉々にされていくと錯覚してしまうほどの痛み。生理痛の非ではない。
　脳髄すら痛みに掻き回され、思考すらままならない状態であったが、自分の膣を出入り
　する性器に纏わりついた破瓜の血を見ると、無性に悲しくなった。
「っふ！っふ！どうだよ、ああ！？血塗れのっ、チンポ突っ込まれるのが、見えんだろうが？」
「ひっ、グッ、………っあっ！」
「痛えだろうが！そら！泣けよ！ごめんなさいすみません、っつってみろや！」
「〜〜っ、〜〜っ、っっ！」
（声は……上げない！こいつらのっ、、おもいどおり、に…なんかっ…！）
　貴子は目を閉じ、必死に痛みに耐えた。

>>111
アロウンって性別だけ反転させると、なんか妙にハマー○っぽい気がする。

　唇が切れ、血が滴り出すほど強く口を噤みながらも声を漏らすまい、と。
　それは彼女が出来る最後の抵抗だった。
　何も、その行為が連中に痛手を与えるわけではない。
　けれども、女として扱われ、屈服してしまえば貴子の心根が折れてしまうようで。
　だから耐えた。早く終わってしまえと、願いながら。
　耳障りだったゼイゼイ言ってる男の声も、ずっと聞かされていると、いっそ滑稽で
　そう思った分だけ気を逸らしていられた。

「オラァ！出すぞ？出すぞ！」
「―――！！！」
　痛みの最中、朦朧としていた意識をその言葉は一気に引き戻した。
　男の言葉が意味すること。すぐに察しはつく。
　もとより「この行為」はその為に行われるべきものだから。
「やっ、やめろ！やめろォ！！」
（今日は何日だ！？前の生理から何日経った！？いや―――）
　例え、今日が安全日だとしてもこんな男たちの子種を注ぎ込まれるなどという事、
　享受できるはずが無い。
　もし…もしもこの男達いずれかの子を宿す結果に陥れば……。
　貴子にとって強姦されたという記憶、ひいては心の傷の上に、肉体にまで傷痕を刻み
　込まれる事となる。
　そして、それが現実のものに成れば、自分は果たして心を、もっと云ってしまうなら
　命を堅持することができようか？
　そんな最悪の未来に身を震わせ、貴子は再び暴れ出す。
　しかし、後退しようにも後ろに回された両手がつっかえて上手くいかない。
　渾身の力を込めて足を動かそうにも、男がラストスパートとばかりにピストンを速め、
　その痛みの前では己が足に込めた集中力も霧散した。
「―――！！イクぞ！イッ！！」
　膣内の痛みが更に増した。
　既に限界だ、と彼女自身思っていても海綿体の膨張により更に押し広げられる。
　陰茎が膨張する感覚は貴子にも憶えがある。尤も、それは男であった時、自分の掌の中のハナシ。
　そのサインの意味するところは十分に理解していた。

　だからこその、この強烈な悪寒。
「―――あ…」
　はじめ、何が起きたか理解できなかった。
　突然下っ腹の中で熱が弾ける。体内で蠢く熱が液体だと気付くのに数瞬を要した。
「おっ、おおおぉぉああ……」
　茎を貴子の奥深く沈め、何度も身を震わせる。
　その度にまた新たな熱がナカで迸り、その回数だけ彼女は尊厳が破壊されていく思いだった。
　男は呼吸が整うと満足そうに自身を引き抜く。
　今まで狂態を観賞していた一人が記念だ、と貴子を起こしスカートを捲り上げ、追い打ちと
　ばかりに股座の惨状を無理矢理見せつける。
　どろり…と流れ出てゆく秘壷の内でミックスされた赤と白の混合液。
　貴子が嘗て見たアダルトビデオやほんの数本だけプレイしたことのある美少女ゲーム
　といったものの中だけでしかなかった光景が目の前で展開されている。
　それが自分の身で起きているのだというのだから、なんとも―――喜劇とも云える至上の悲劇。
（出された……中で、出され…っ……なか…。おれ……男に、犯され……っ、ぅぅ…）
　ここまで幾度も泣き出すのを堪えてきたが、とうとう彼女の瞳から堰を切ったように
　涙が止め処なく溢れた。
　声は上がらず、しかし無言という慟哭。

「撮りの方はもういいだろうが。後はスキに犯らせてもらうぜ？」
「ご自由に。俺は後でゆっくり愉しませてもらう」
「へっ。マニアって奴はわかんねえよ」
「俺は『使える』絵が欲しいだけだ」
　そう言ってカメラを構え直す男。貴子を犯し終えたリーダーは既に観戦モード。
　そして貴子の姿に目を血走らせた残り二人が横たえられ、放心している彼女に覆い被さる。
「なっ！？お前等、まだっ？」
「バカこいてんじゃねえよ。こっからが本番なんだろうが」
「うっ！ああっ！！」
　貴子がその接近に気付いて声を張り上げるも虚しく、血塗れた性器に再びオトコの
　侵入を許してしまった。

「おお締まる締まる！だってのに一発出されてるから滑りもイイぜ！」
　先程処女を奪った男もそうだったが、この二人目の男のセックスはそれ以上に暴力的。
　肉と肉が爆ぜる音が響く程、腰を強く打ち付ける。
　反応を楽しもうとか、いたぶってやろうという余裕など微塵もない。
　己が性欲を満たす為だけの、一方通行の快楽。
「あっぐっ、んんん！むっんっ！」
　もう一人は貴子を挟み込むように背後へ廻り、執拗に体中をまさぐる。
　突き上げられる合間合間に、固くなり始めた乳首をしごきあげ、包皮から肉芽を剥き出し
　千切れんばかりに抓りあげる。
　ヴァギナからの衝撃は一定のリズムだというのに、その陰湿な愛撫の所為で貴子の口からは
　断続的な、悲鳴とも嬌声ともつかぬ声が飛び出す。
　機を見ていたように這い回していた片方の手、その指を貴子の口に滑り込ませた。
「むぐっ…うぇっ、ふっ、ぅん…」
　指は動かないが、舌の付け根の辺りに当たったりで彼女がえずく。
　男の意図するのは何なのか、彼女には知る由もなく、ただ気持ち悪いという感情で占められた。
「ちょっと体勢変えてくれよ」
　いい感じで腰が疼き始めていたところでの横槍にブツクサ言いながら貴子を自分の
　膝の上に据えるように乗せた。
　貴子は、といえば対面座位に移行され目の前に憎き相手がいる、とせめてもの睥睨。
　その視線すら愉しそうに口笛吹いて身体を揺さぶらせた。
「ど〜れ。お邪魔しますよ………っと！」
「んんぅんっ！？」
　あぶれた筈の男は貴子の首を気道確保するように折り曲げ、半開きした口に肉棒を突っ込んだ。
「おいおい…しらねえぞ。チンポ噛み切られるぜ？カカカ♪」
　笑ってこそいるが、その忠告は切実だ。
　さっき実際に噛み付かれかけた自分が言うのだから、と。
「だから指で試してたんだろうが」
　当の彼女はたまったものではない。
　座位から大きく反らされた所へ無茶な姿勢でのイラマチオ。
　そのシルエットは、さながら一本の棒で身体を串刺しにされたかのよう。

　たとえ気概が尽きることなくとも、もう先程のように噛み切るどころか噛み付くだけの
　力すら顎に伝わらない。
「んっんっんっんっ、ンぐッっ」
　無理な位置からペニスを突き入れられているものだから、仰け反った喉にボコっと
　凸が表れる。
「舌も使え！舌ぁ！」
　そんな命令に貴子が従う気も余裕もなかったが、受け容れまいと窄められた口の中で
　時折歯が当たり、甘噛みされるような微妙な痛みが男の快感を誘い、手助けするカタチとなる。
　やがて各々が自分の意識だけに集中する。
　聞こえるのは貴子の苦しげなうめきと上下の口から漏れ出す水音。
　男達は汗で肌に張り付く衣服を脱ぎ去っている。
　望む望まないに関わらず、この陵辱の場は雄と雌の匂いに支配され始めていた。
　先に上り詰めたのは下の男。
　荒ぐ吐息で分身を抜き取り、地元でも評判の桃色の制服を白濁の体液で汚していく。
　胸元のリボン、スカート。粘性の濃い液は易々とは染み込まず、デコレートされた
　艶姿にカメラの男は狂喜した。
「どうよ？リクエストに応えてやったぜ？」
「いい！最高だぜ全く！おクチの方も期待してんぞ？」
「んじゃ、イッキにキめますか！」
「―――っ、けほっ…ぇほっ……ぅ、んぐ！？」
　唇から怒張を引き抜かれ、暫しの解放を得るも、それはフェラチオさせやすい位置に
　移っただけの事であった。
　後ろ手に縛られた少女が膝立ちで男に奉仕を強制させられている、その後姿だけでも
　十二分に周囲の嗜虐心を誘った。
　実際に奉仕されている男の快感はその比ではない。
　制服を着た本物の女子生徒の頭が自分の股間で前後させている、その視覚情報だけでも
　甘美な優越感を引き起こし、絶頂へと誘う。
「出すぞッ！！」
「！！？いっ……うぅ…」
　射精のタイミングを計らい、ちゅぽん、と陰茎を口から滑り出させた瞬間から、蛇口を
　全開にして暴れまわるホースのように彼女の顔、そこかしこにザーメンを振りかけた。

　両手でがっちりと頭を押さえられ、顔を背けることも叶わない。
　目を閉じるくらいの防衛しか。
　もの凄い臭いだった。昔興味本位でティッシュに放った精液のニオイと比べ物にならない。
　閉じた瞼の上に垂れ落ちる感触はナメクジのよう。
　髪に掛けられた分は滴り落ちることも、頭皮に沈むこともなく、砂糖水のように髪の毛を
　固めてしまっていた。
　口の中にも届いてしまった。吐き出そうとした矢先、顎を封じられ、なんとか飲み
　込むまいと耐えに耐えたが、その時間だけ唾液と精液は混ざり、耐えるだけ辛くなっていく。
　やがて涙を堪えながら、ぐっと飲み込む。
　嚥下され、喉が動いたのを見て、また男達はゲラゲラと嘲笑った。
（くそぅ……くっそぉおお！！）
　どれだけ汚され尽くせばこの悪夢から解放されるというのだろう。
　誰かの許しを貰えばすぐにでも泣き喚いてしまいたかった。
　もう何の為に耐えているのかも不明瞭になり始めている。
　方向性のない恨みだけが肥大化していった。
　目に涙を溜めながらも尚、睨み付けてくる貴子に先の男二人が再度動く。
「なあ。コイツもう脱がしちまってもいいだろ」
「ああ」
　デジカメの男は抑揚無く応える。それは表し様の見つからない歓喜の裏返し。
　そんな事は露知らず、一人が拘束していた腕の縄を解く。
　もう抵抗する余力などあるまい、と踏んだ上の解放。
　制服の上はスポーツブラごと引き裂かれ、スカートも取り払われ、彼女がいま身に
　付けている物といえば、靴とオーバーニーのみ。
　これだけ犯し貫いて初めて目の当たりにした彼女の裸体は、雄の昂ぶりを呼び戻すには
　十分なほど蠱惑的に映った。

「デカ女は駄目だな。やっぱ小さい女の方が体位も幅もきく」
「確かに。せめてこの女ァ胸がもう一回り大きけりゃ挟むことも出来たのにな」
　身勝手な言葉を吐きながら先程と、犯す場所を交代し、貴子の身体を貪り尽くす。
　口数も随分と減って、くぐもった吐息が漏れるのみである。

　それでも、気丈というには弱りきってはいたが、貴子の目には確かに意思が宿っていた。
　お前等には屈従しないぞ、という意思の光。
　少し離れた場所で陵辱劇を眺めていたリーダー格の男は、しかめっ面を湛えていた。
　足元には既に空になった酒瓶。
「―――つまんねえ」
「ああ？」
　彼女達の元に近付きながら、そうボヤく。
「つまんねえっつったんだよ！この女は！嫌ともイイとも言いやがらねえ。
　ここはひとつ、刺激を増やそうじゃないか」
　彼の言い分がいまひとつ飲み込めず、三人は「じゃあどうするのか？」と目で問い掛ける。
　男は車から１リットルペットボトルの炭酸飲料を取り出した。まだ一口もつけられていない。
「たまにはよぉ…後ろの方も弄り倒してみたくないか？」
　ボトルをシャカシャカと振りながら、貴子の背後に廻る。
「ケツなぁ……けど、なんの準備もしてないんだぜ？素で突っ込むのは気が引けらぁ」
　これだけの事を仕出かして、清潔を説く姿勢はよほど下劣な性である。
「その為にコイツを使うのさ」
　汗やら体液でグショグショになったシートから更に外れ、建物の角の方へ彼女を連れて行く。
「これ以上…なにしようっていうんだ……」
「目が気に喰わねえんだよ…その必死こいて「耐えてます」ってな目が。
　俺はお人形を抱きたいわけじゃねえんだ。そこでコイツよ。
　そのまんまじゃ突っ込みたくないって渋るんでな。
　コイツで洗浄してから楽しませて貰う」
「せん…じょう……？う、くっ…！」
　言ってる意味がさっぱり解らず、床に四つん這いにさせられる。
　男がボトルのキャップを空け、指で慣らす事もせず狭窄な菊門にねじ込んだ。
「なっ、なに？―――あ"ア"ッ！あっ…くぅ……」
（なんだコレ…なんだよこれっ！？尻？尻の穴にっ、穴からっ、嫌だ！
　なにか入ってくる！ハラが、ごろごろって、裏返っちまう！）
　指二、三本ほどの太さのボトルの口ごとアナルに液体が流し込まれ、中身の大半が
　彼女の腸内に収められた頃、やっとボトルが引き抜かれる。

　体内を灼かれるようなうねりに肛門を締めることさえ頭の隅に追いやられていた。
　ぼこぼこと泡混じりの液体がアヌスから噴出する。
　元は透明な炭酸飲料が、内容物で濁っていた。

「うああ！はぁっ、あっあっあっ、ふ…むうっ！」
「ギチギチの処女マンコもいいけどこっちの穴も悪くねえなあ！弾力のあるゴムん中
　押し進んでるみてぇだ」
「くっ…どうよコレ？俺達のがうっすい壁ごしに擦れあってんぞ！
　こいつのメス穴、回数重ねる度にナカの動きが良くなってきやがる！」
「ほらほら、下にばっか夢中になってないでお口の方も動かそうねー？」
　排泄行為を見られ、失意の底にあった貴子。
　他の男が渋る中、彼女の菊座を初めに犯したのはまたしてもリーダー格の男。
　臓腑を押し上げんばかりの突き上げに貴子は何度も声を上げた。
　辱め、踏み躙り、嬲り、追い詰め尽くされた彼女の理性は磨耗し切っており、肉体が
　発する悲鳴を押し留めることも叶わなかった。
　腸内へと精を放たれてからの空気は狂乱と化す。
　固唾を飲んで見守っていた男等が一度に襲い掛かり、前も後ろも口も、と同時に攻め立てた。
　ひとり、またひとりと彼女の内に外に精を放つ度に貴子の瞳は一段、また一段と濁ってゆく。
　そして今。
　その目は疾うに胡乱となり、開いた目は何ものも映してはいない。
（おれ…なにしてんだろ。なんで、こんな目にあってんだろ）
　この惨劇が始まってからずっと想い続けたことが、いま彼女の心を占めていた。
　どうして自分が―――始め、貴子は貴子なりに、それは被害妄想だと断じていただろうが
　様々な負の感情が綯い交ぜにされ、そんな美徳じみたものも消し去られる。
（おれが…おとこだから？おとこだって……おもいこんでるから？）
　河野貴明の記憶から、『貴子』のジェンダーもまた、男である、否、男で在りたい
　と、自分はそう考え込んでいただけではないのか？

（そうかあ……だったら……）
　女になってしまえば良い。男を捨ててしまえば―――それきり彼女の意識は途絶えた。

「お、オイ、こいつ動かねえぞ？大丈夫かよ…」
「バァカ気絶してるだけだっての。ヤり過ぎただけで人が死ぬかよ」
「どうする？起こすか？」
「いや、もうイイ時間だ。お開きといこうぜ」
「この女ァどうする？」
「この近くにホームレスが屯してる公園あっただろう？あそこに置いてく。
　気のいいホームレスが『助けて』くれるだろうさ」
「ひゃっはははは！そりゃあイイ！！社会不適合者にお恵みを、ってか？」
「オレらって慈悲深いねぇ……」
　黎明はすぐそこまで来ていた。

結局その日、貴子が帰ってくることは無かった。
翌朝俺自身でも驚く位の早起きをして、あいつの部屋に駆け込んだけど貴子は戻ってない。
「あいつ…どこ行っちまったんだよ…」
昨日の貴子は明らかにおかしかった。
『俺は…俺は…誰なんだよ！！』
あんな悲痛な声聞いたことが無い。
貴子とは男、貴明だった頃から喧嘩はしても、奴がヒスった記憶なんて。
あいつは俺になんて答えて貰いたかったんだ？もしかしていなくなったのも俺の所為？
「ユウ？ここにいたのね」
「姉貴…。貴子はやっぱり？」
姉貴は黙って首を横に振った。顔色も暗い。
抱えてる思いが一緒だから、それを突付く気にもなれなかった。
それはそれで姉貴の気分をほぐす結果も期待できるが……俺が死ぬ。
「さっき早朝からの失礼を承知でこのみの家に連絡とってみたけどタカ坊来てないって。
　本当、何処に行ったのか…。ユウ、あなたタカ坊に何があったか本当に知らないんでしょうね？」
これも何度聞かれたことか……昨日の深夜なんか首締めてきやがったんだぞ。
「わかるわけないだろうが。ううん、でもなあ……」
何かあったはずなのは俺にだって解る。
でもそれが何なのか電話だけじゃわかるわけねぇ。
「姉貴よぉ。貴子って貴明だよな？」
「？？当たり前じゃない。何言ってるのかしらこの子は」
「可哀相視線送んな！……昨日電話あったっつったろ？それの内容でさ、あいつ…『俺は
　誰なんだ』って」
「！！？」
「姉貴？」
明後日向いてた姉貴がもの凄い形相で俺の方に振り向く。
「―――いいえ何でもないの。……そう…タカ坊が…」
絶対何か知ってやがるな？この顔は貴子が貴明だったことを隠してた時とそっくりだ。
「こうして私達が塞ぎ込んでいても仕方がないわ。ユウも支度なさい」

「って！学校のかよ！？こんな時に何悠長な！」
「言ったでしょう？仕方ないって。タカ坊が戻ってきた時か、何かあった時は家政婦の
　方に連絡貰うことにするから、私達は私達の義務を果たす。いいわね？
　まだ一日目なんだから」
その一日が決定的なケースだってあるだろうが！そもそも、
「姉貴携帯なんて持ってたのかよ？」
「ケータイ？何それ？」
え？俺もしかして根底的にマズい事訊いた？
「学校の公衆電話で、よ。休み時間毎に家に連絡いれるの」

俺が早起きしたから学校に行こうとすれば、必然的にいつもより早い時間に出たことになる。
だとすると、ガキんちょと落ち合う時間にゃ早過ぎるってんで、普段見ないニュース
なんかを眺めていた。そもそも朝早くからだ〜れもいない学校いったって楽しかねぇよ。
朝の教室で貴子と二人っきり、とかなら願ったり叶ったりなんだけどなあ。
と、登校時間までの短い時間をダラダラ過ごすという贅沢に浸ってると意外な客人が。
玄関先に立っていたのは、このみ。
「どうしたぁ？珍しい。チビ助が寝坊もせずにウチにくるなんて今日は雨かな」
軽口を叩き終えて、しまった、と自分の迂闊さに気付く。
「ユウくん…タカくん、どうしちゃったの？」
目が潤んでいるとかそういうのじゃなかったが、何故かこのみが泣きそうだと感じたからだ。
「あら、このみじゃない？どうしたの、こんなに朝早く？」
「タマお姉ちゃん……あの…あのね？」
「………………このみ。ちゃんと聞いてあげるから。学校に行く道すがらでも良い？」
柔かく諭すような言葉にこのみが小さく頷く。
「ユウ。行くわよ。このみも私達が出るまで気を落ち着けなさい。
　お茶でも飲んで待ってる？」
ふるふると拒否するこのみに、姉貴はそう、とだけ答えて部屋の方に消えていった。

支援

以上
見苦しくなりそうなのでイタイほうの話は避けます
ところで１，２通してTHの世界に携帯電話ってあるんですかね？
メイドロボというテクノロジーがあるのに誰かが使っていた記憶がない

では吊ってきます
　　 ||
　∧||∧
（　 ⌒ ヽ　　
　∪　　ﾉ
　　∪∪

>>134
オツ。

東鳩１の頃は、ケータイが学生に普及し始めた頃だから、持ってない人とかは普通にいたと思う。
志保とか持っていそうなんだけど、そういえば見たこと無いなぁ。

志保は買ったことを自慢してたような。
いや、たしかPC版はPHSだったが、PS版の頃は携帯になってた希ガス。

ココまでこのシリーズを読んできて、何故か急展開、苦手な鬼畜話になった。
皆ならどうするよ？　オレは読んだ。　そしてやっぱり鬼畜ｴﾛは好きになれんということを、再確認した。
まぁ断わりもあった訳だし、読んだ俺が悪いのは解ってるけどさ。読んでしまう心情も解ら無くもないっしょ？
性描写が薄かったのが救いか。濃かったら全部読み飛ばしただろうけど。

文句ばっかでスマソ。次作にも期待してまふ。

>>ID:0AFgMC390

三三三三三三三　 （　　　 　|　
三三三三三　　　　　)）　　　 | 　　　　キサマ！
三三三三)ミ,（（＾＾彡ミ彡　 ／　　
三三三三 （（三三　　6)彡/／＼ 　　スクイズをプレイしたなッ！？（ｗ
三三三∩三ﾐl三三　 /ミ彡 ／) |　　
三三三|彡ミ三ｌ三　／　＼ / /､ | 　　
三三三ヽ＿）二 |￣　ﾉ　／　ﾐl :ｌ､＼
三　／二 /ミ　‐ｖ-― ´/　）ﾐ/ / /ヽ￣￣￣￣
三/　￣ /ﾐ　　　ｌﾐ 　 （_/ 三｀´｀´｀´


ところでこれはＢＡＤルートということでよろしいか。
このままじゃあ雄二が鬼哭街の主人公になっちまうぞ。

ってゆうか鬼哭街はオレ的名作のひとつなんで、
そっち方面に行くつもりなら全然ＯＫ。



…ただ痛いだけなのは正直勘弁。

吐きかがする・・・

このSSの不良みたいな社会のゴミを殺したら犯罪になるの？

堕ちるのか、壊れるのか、わからないけれど……
ただ、最後にはちゃんと救われることを願います。

ハァ？何言ってるんだ？　>>137で文句言っといてなんだが、
ココで貴子が感じ出したりでもしたらそれこそ糞SSだろ。
むしろ痛いだけで終わってる所に、この作者の上手さをオレは感じる。

鬼哭街ってｹﾞｰﾑ全く知らんからどうかは知らんが。
とりあえず次への振りとしては十分上手いと思うよ、オレは。

>>115-132
ＧＪ。
心理的なものがよく描写できていて、この部分だけでも十分いい作品だと思う。
次が読みたいです。

>>136
確かに志保は「あたしってばピッチ持ってんのよ〜？まさに最先端よね〜？」って感じでしたね。

正直、こういうＳＳは好きじゃない。
むしろ嫌いだな。
貴子があまりにも可哀想だ・・・。

せっかく居心地のいいスレなんだし荒れるのは勘弁。といいつつ俺も反転ちゃんねるネタ。

174 名前： 反転さんだよもん 投稿日： 2005/05/29(日) 20:11:25 ID:/pVprlWi0
　──　=≡∧＿∧　←ツンデレ神岡崎朋美
　── =≡（　・∀・）　 ≡　　 　ｶﾞｯ　　 　 ∧＿∧
　─　=≡○_　　 ⊂)_=_　 ＼ 从／-=≡ ｒ（ 　　　）←淫売朱鷺乃&乳牛年増ハクオロ&腐女子かずき
　──　=≡ >　　 ＿_　ノ )）< 　 ＞ 　-=　〉＃　 つ
　─　=≡　 (　／　≡ 　　 ／VV＼-=≡⊂ ､　　ﾉ
　── .=≡( ノ　=≡　　 　　　　　　　　-=　 し'
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 | 　　　　　　太　平　洋

175 名前： 反転さんだよもん 投稿日： 2005/05/29(日) 20:33:34 ID:67CA71w90
　>>174は春原

176 名前： 反転さんだよもん 投稿日： 2005/05/29(日) 21:02:28 ID:/pVprlWi0
　なんでやねんｗ

182 名前： 反転さんだよもん 投稿日： 2005/05/29(日) 22:46:19 ID:yOUhEi/s
　…あれってツンデレって言うのか？
　漏れには単なる暴力女にしｋうわなにをするおかざｋやｍｒｌ；：：：あ；いｄｓひィィ

183 名前： 反転さんだよもん 投稿日： 2005/05/29(日) 22:49:01 ID:BaOekIM40
　(((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ

今日、岡崎は渚くんの家に行くらしい。淋しいなぁ。
「ただいまぁ…」
ただいまをいう相手もいない。イソジンのうがい薬でも置いておいたらカバくんがいてくれたのかな。
「春原さん、お帰りなさいっ」
「ひぃっ！」
風太郎くんがクッションを抱っこして、ちょこんと座っていた。
「な、何で風太郎くんがわたしの部屋にっ！」
「岡崎さんの匂いを堪能しにきましたっ」
よく見ると風太郎くんの抱っこしているクッションは普段岡崎が使っているものだ。
「あっそう…」
わたしは脱力しまくる。
「あのボンキュッボーンな体型は男の夢ですっ！」
「わたしの夢でもあるよ…」
「そんな哀れな春原さんのために風太郎、いいものを持ってきました！」
そう言いながらこたつの上にビンを置く風太郎くん。
「風太郎は大人ですから、やってられない時はコレをグイッといくんですっ」
お酒かな…？
「風太郎は男らしくストレートにしますが、春原さんはどうしますか？」
「じゃあジュースで割ろうかな」
いつもそうしているし。
「じゃあ風太郎が作ってあげますっ」
言うが早いか風太郎くんはわたしに背を向けてなにやら作業をしている。
「どうぞっ、コーラで割ってみましたっ」
ドンッ！
目の前に置かれたグラスを見て、わたしは固まる。
「これ、お酒じゃないですよねぇっ！」
「背もおっぱいも大きくなる牛乳ですっ！」
「いーやー！」

こんな小ネタより朋美の話かかないとなぁ…。

牛乳＝男の「アレ」と思った

俺は>>115-132みたいな話もいいなぁ
こんなとこで終わられるよりきちんと最後まで続きが見たい
むしろ今のままで終わるほうがかわいそうだよ

>>142
ちゃうちゃう、最終的に「ただ痛いだけになる」のが勘弁って言ってるだけだよ。
例えばこのまま、「うちの妹の場合」BADみたいになるのはさすがにどうかと。

…うち妹BADを知ってる香具師ならよくわかるはずだｗ

鬼畜はんたーい！！

>>134氏
続きが気になります。ここからどう転ぶのか……。

ところで、TH2の反転キャラの呼称をどうしようか迷っているのですが。
タマ姉（兄）が貴子を何と呼んだらしっくりくるのか、とか。
雄二が反転したときの名前はどんな風にしたらいいだろう、とか。
他作品に比べると考えるのが難しいです。
何かいいアイディアがありましたら、恵んで頂けると嬉しいです。

俺は「だおー」って言葉の方が吐き気覚えるな

だお

>>150
先生BADか？

俺も鬼畜はありだけど、だおだお言ってるのとか、
ヒロイン達が馴れ合いながら主人公争奪するとか、
ただの学生のはずの主人公が変な武術の使い手だとか、
ストーリーより設定が長いのとか、
主人公に惚れるために登場するオリキャラとか、
それによって噛ませにされる本編のヒロインとかが登場するのは駄目だ。

俺的には、鬼畜はあまり好きじゃないけど、話に必要なら仕方ないと思うよ。だから、このまま救われないまま終わるなんてないことを願うよ(>_<)

>>150　そんな作品知らんｗ　
もしかしてアレか？ウサギの人形抱えた女の子が、最期にゃ首吊って自殺してるCGが出てくるヤツか？多分違うな。

>>157　しかしどう考えてもｴﾛの導入の仕方が不自然にみえてしょうがない。
まるでエロゲーの様だ。必要であったとはとても思えん。

と、>137にも書いたが、痛い話だって前提もあった訳だし、鬼畜に関する文句を言うのは筋違いじゃないかと思う。

>>158
うち芋って確か『寝取られ（を装った主人公虐め）ゲー』で、耐性のない連中が絵柄買いだかでコンセプトも確かめずに買って、
メーカーにかなり苦情が逝ったとかいうソフトだったと思う。
なんか主人公が硫酸でアレをやられたとか逸話も聞くが。
なんか友人が「今度純愛版が出るぜよ〜」とか喜んでたが、
実際そういうコンセプトのゲームから負の要素を抜いて発売・・・というのは意味あることなのかね？

＞ｴﾛの導入の仕方が不自然にみえてしょうがない
前回ラストの流れもあったし、男としての貴明の完全否定という流れとして見ればむしろ自然かと思ったよ。
あんた自分の好き嫌いで必要不必要決めてないか？


>>134
GJ!　いつかは貴方の悪全開の作品も読んでみたい。
この展開の続きも気になるなあ。『貴明』の足跡の消滅の原因とか、貴子と雄二の今後とか。

しかし前もってイタイ話って警告してくれてるのに、鬼畜反対とかこの展開嫌とかいうのはあんまりだと思うんだ。
ここ純愛専用ってわけでもないし。事前に一言あれば、こういう話もスレの懐を大きくしてくれるだろうし。
むしろ、ほのぼの好きな人はこの機会に自作に挑戦してみようぜ。　
そして読ませてくれ。　今欲しいんだよね、君のほのぼの分が！

漏れは別に鬼畜陵辱ものが嫌いってワケじゃないけど、それは最初に買うときから判って買っているからね。
今までほのぼの路線で来ていていきなりだからそりゃ拒否反応も出るだろ。
それに好き嫌いを言うのは別に良いんじゃない？もうヤメロって意見はひとつもないし。
むしろ作品の引きとしては申し分無い出来だし、なんのかんの言ってみんな楽しみにしてると思うよ。

もっとも前半のほのぼのがあったからこそｼﾞｮﾝｿﾝも引き立つ訳で、最初から全て計算づくとしたら>>134は神。
問題は今後の着地点なワケだがはてさて…
これで実は雄二が「長森シナリオの浩平ﾃﾞｽﾀ」とかだったらさすがに暴れるかもしれんが。（ｗ

不足気味の陽子分とほのぼの分補充ということで一発。
話は書けないので、妄想でドゾ。

春原（男）がサッカーの特待生として入学したのなら、陽子は？
個人的にはバレーかテニス希望。



つまり・・・ブルマー＋陽子orミニスカ＋陽子
ご注文は・・・どっち！？

最近はめっきり見ないブルマがいいな。
でも、バレーより陸上がいいな…
陽子「わたし、足速いんだからっ」
朋美「そうね、邪魔になるものが無いしね」
陽子「これからおっきくなるんだもんっ」
朋美「今のままでもいいじゃない、可愛くて」
ぴとっ
陽子「ひぃぃぃぃーっ！」

じゃあ、あえて新体操

水泳とか？

三人で向かうのは河野の家。
こうしてると貴子が来た日を思い出す。
今あいつがいないのもあン時とおんなじで姉貴の悪巧みってオチならいいんだけどな。
「あのね…タマお姉ちゃん今朝電話したでしょ？わたし、それで目が覚めて、お母さんから
　タカくんまだ戻ってないって聞いて……わたし、タカくんの家、見てみたんだ。
　そしたら鍵、掛かってなくって…タカくんがいるかもって入ってみたの。
　でもやっぱりドコにもいなくて。そしたらタカくんの部屋だけ散らかってて。
　その中に開きっぱなしのアルバム見つけたの。そしたら……」
ぐっと黙り込む。余程ヤバイもんでも見たんだろうか？
「―――その中のタカくん全部女の子なの。ランドセルも赤いし、中学の制服も女の子の
　ものだったよ？これ、どういうことなの！？タカくんどうしちゃったの？
　居なくなっちゃったりしないよね！？どこか行っちゃったりしないよね！？」
―――ウソだろ？
貴子は初めっから女で……貴明はいない？
『俺は…誰なんだよ！？』
！！
そうか…あいつもそれを見て、そんで電話であんなことを…。
しくったぜ…。あいつ、変な気ぃ起こさなけりゃいいが。
クソが！ん〜な大事な事で話したかったんなら直接会いに来やがれってんだ。
早とちりしやがって。この雄二サマが腐れ縁のマブダチを忘れるとでも思ったかよ。
さっさと見つけて、一発シバいて、連れ戻してやらんと。
「このみ落ち着いて…このみ！」
「タマお姉ちゃんは心配じゃないの？タカくんきっと凄く戸惑ってるよ？
　どうしてそんなに冷静でいられるの？アルバムの話、ウソじゃないんだよ？」
「信じないわけないじゃない。アレは私が一番最初に見たんだから」
「え？」
「姉貴、どういうこった！今回ばっかりは話す事話してもらうぜ。
　まさか貴子がいなくなったのも姉貴が一枚噛んでるんじゃ…」

「バカ仰い。でも、迂闊だったことは…否めないわ。まさか突然いなくなるなんて…」
「やっぱ姉貴が黒ま、いだだだだだだだだだだだだだだ！！！」
「話は最後まで聞きなさい！」
シリアス決め込んでる最中になんて止め方しやがるこの暴力女！
「タカ坊の戸籍については言っていたわね？戸籍をいじる時、私も同席したの。
　そこで見たタカ坊の戸籍標本には『河野貴子』となってたわ」
こめかみの痛みに解放されないまま話を進める姉貴に何とか言ってやりたかったが、
その爆弾発言に俺もこのみも言葉を失う。
「誰かが前もってタカ坊の戸籍を操作したかとも思ったけど、痕跡はないとの事だし、
　私達意外にそんなことする理由もさっぱりだった。
　そこであのアルバムよ。小父様達が残してたのを思い出して見に行ったわ」
「つか、不法侵入かよ」
「バカねぇ、ちゃんと鍵を使って入ったわよ。ホント、隠す場所は変えなさいって
　ずっと前から言ってたのに」
十分に不当じゃねえか。ジト目で見てたら睨まれた。
「後は知っての通り。私自身信じられなかったし、タカ坊に伝えるには酷かと思って…
　せめて小父様達が戻るか、タカ坊が気付いてしまうまで…その時までは私の胸の内に
　しまっておく事にしたのよ」
「話は呑み込めたがよ。結局なんにも解ってねぇじゃねえか」
「言ったでしょ。私だって解らないのよ。試しにお父様達に聞けば覚えてるというし、
　タカ坊の元クラスメートに聞けば知らないって言うし。自分の記憶を疑いたくなってくるわ」
「ダメでありますよ！タカくんはタカくんだもん！わたし達の思い出は…ウソなんかじゃないよ！」
「………そうね。ごめんなさい、少し弱気になってたみたい」
柔らかな表情で泣きそうなチビ助の頭も撫でる。
俺も、このみの意見に賛成だ。

確かに貴子は可愛くて好きだと言えるけど、その根っこが貴明だってことは忘れやしない。
……ラブラブになれたら忘れてもいいかなーとか思ってしまいました。
すまん親友。

現状に危機感を覚えた俺とチビ助は貴子を探すと言い張ったが、姉貴の強い物言いに
あえなく断念。
俺って本当に姉貴にゃ頭が上がらん。
探しに行く正当性を主張しても、それ以上の理で説き伏せられるし、かといって力付くで
行こうとすれば、それ以上の力…ってか暴力で止められるし。
学校に来ても憂鬱だった。
姉貴の言ってた事が気にかかり、試しに委員ちょに貴明の事を聞いてみる。
―――聞くんじゃなかったわ…。
あいつも切っ掛けはこんな感じだったんだろうな…。
その衝撃の重さは俺には量りかねるけどな。
それでも委員ちょは他の連中よかマシだったと言えたかもしれない。
貴明の名前に、少しだけ覚えがある、けどどんな奴だったか思い出せない、そんなとこだ。
もしかして親しさによって差でもあるんじゃねえだろうか？
……だとしたら、どんな魔法使ったってんだよ。
って、そもそも男が女になった時点でファンタジーだよな。
俺、その辺の事……あいつの気持ちの事、考えてやれてなかったのかもな。
「だああ〜っ！もどかしい！」
こんなことで頭使ってるより貴子の側に居てぇよ。
沈んでんなら慰めてやりたいし、抱きしめてやりてえ！
「ユウ！！」
燻ってたところでウチに定時の電話をしに行ってた姉貴がやって来た。
今までの休み時間三回分、全部空振りだったもんだから意気消沈してたが、どうも今回は
勝手が違う様子だ。

「なんだ…何かあったのか？」
「ここじゃ…ちょっと。このみも呼んだ方がいいわ」
どうも当たりらしい。
それも―――良くない形で。

「はぁ、はぁっ」
「ユウ！待ちなさい！ユウ！！」
「っせぇな！！落ち着いていられるかよ！」
貴子が入院！？暴行の跡！？
なんなんだよそりゃ！冗談にゃ悪ふざけが過ぎんぞ！！
「待ちなさいって…………言ってるでしょ！」
後ろから物凄い力で服を引っ張られ、足が踊った。
なんとか転ばずに踏み止まる、が、俺の気は止まらない。止められない。
「なんで邪魔しやがる！！学校に戻れなんて詭弁吐くんじゃねえだろうな！？」
「頭を冷やしなさい。学校から病院までどれだけあると思ってるの？
　交通手段に頼るにしても、あなたお金はあるのかしら？」
「財布の紐縛ってんのは姉貴じゃねえか！」
「だから！少し待ちなさい。アンタの行動くらいお見通しなのよ。
　今家の人に車回してもらうように頼んだからじきに此処に来るわ。
　それとも、のぼせ上がったユウの足は車より速いかしら？」
「くっ！」
チキショウ！優秀でも嫌味な姉はこれだから！反論の隙も無えじゃんかよ。
不承不承従って待ち合わせてあるという場所に向かって歩いている最中、
このみとも合流を果たした。その手には俺達の鞄も。
こいつが学校サボってまでついて来るなんて以外だ。
…貴明の為ならその位わけないってか。
「悪かったわねこのみ。でも、よかったの？コレはともかく、このみまで早退するなんてこと…」
くらっ！人をエスケープ常習犯呼ばわりするんじゃねえ。

「大丈夫だよ。それにタカくんの事だもん。わたしだけのけ者なんてイヤでありますよ。
　でも…二人の鞄持ってくる時はちょっと緊張したよー。三年生の教室に入るのなんて
　初めてだったし。だけどタマお姉ちゃんの名前を出したらみんな親切にしてくれたのですよ。
　タマお姉ちゃんスゴイねー」
……クラスメート相手にどんな手懐け方してんだよ姉貴の奴。
「それでね？ユウくんの教室でウロウロしてたらほや〜んってした先輩さんに声かけて
　貰って「ああ、向坂くんの」って鞄持ってきてくれたんだ」
ほや〜んとしたお節介焼き……十中八九委員ちょだろうな。
程なくして見覚えのあるおばちゃんが運転する車が到着し一路病院へ向かう。
「ユウ、先に言っておくけど。着いた瞬間駆け込むような真似はよしなさい」
ガタガタと足を揺すっていた俺を一喝するように説く。
確定してるように言うなよ。図星だけどさ。
「意識はハッキリしてるっていうんだから、アンタひとり意気込んでも
　仕様が無いわ。急ぎたいのは私達も一緒なんだから」

貴子のいる病室へと赴くその足取りは重い。
一刻も早く顔が見たいのに、一方でどんなツラで会ったらいいのか…。
目的地に近づくほど、そんな迷いが膨れあがっていきやがる。
病室の前に立つ。
名札も何も無えが、聞いた病室番号に間違いなければ…。
「タマお姉ちゃん…」
このみが姉貴の袖を掴む。表に出す度合いは違えど不安は同じくあっただろう。
ぐっと唾を飲みドアノブを廻す。
俺と姉貴、そして俺らの隙間から覗き込むように三人、中に入る。
そこで俺達は、
「―――あ！雄二さん！環さん！それに…このみも！来てくれたんですか！？」
バカに明るい声で出迎えられた。

俺達は言葉を失うほか無かった。思う事はいくらでもある。
何があったのか？
身体は平気なのか？
その太陽みたいな明るさはどういうことか？
そして…………その「雄二さん」「環さん」って言葉使いは？
予想外の更に斜め上を遥かに越える出来事に誰も口をつけられない。
「すいません。私ったら良く覚えてないんですけど盛大に転んでしまったみたいで
　あげく入院だなんて…。皆さんには本当に心配かけちゃいましたね」
と、混乱元が自分の頭を小突きながら、余計に拍車をかけてくる。
「ま、待て！ちょっと待ってくれよ！」
俺は開いた手を突き出し待ったをかけた。喉が急速に渇いてゆく。
「―――覚えてないのか？」
それは…本当に暴行を受けたのだとしたら、貴子を気遣うなら、避けるべき発言だったが
口からは考えるより先に言葉が出ていた。
「はい…申し訳ないことに。どうも話によると縁側から足を踏み外したみたいです。
　あ、でも今は痛くないんですよ？なかなか目を覚まさなかったから救急車を呼んで
　頂いたらしくて…雄二さん達には本当にご迷惑を！」
深々と頭を垂れながら返ってきたのは、的外れな謝罪。
もう何を訊いていいのか見当もつかなかった。
姉貴は見たこと無いほど狼狽し、このみは知らないイキモノでも見たように目を見開いて、
俺達の知らない貴子は重たい沈黙を和まそうと苦笑いを浮かべる。
どのくらいそうしていたか、不意にドアノブが廻される音。
今の俺達には福音のようにも聴こえた。
「貴方たち！？どうしてこんな所に！ここの患者さんは医局を通さないと面会できないのよ？」
白衣を着た女医さんって奴と付き添いの看護士が俺達を見て叱咤する。
「す、すみません。病室を聞いた時、場所の事しか教えてもらえなくって」
第三者にいち早く姉貴が反応した。
こういう時は素直に頼りになると思う。
「成る程またあの子ね。いつまでも新人気分が抜けないんだから全く。
　悪いけど検診の方、一人でお願い。貴方たちはこっちよ」

女医さんは看護士の姉ちゃんに指示を飛ばし、俺達を先導するように病室から出て行った。
廊下に出てドアが閉じられたのを確認し「さて…」と口を開く。
「それで、あの患者さんとの間柄は？」
「向坂環です。あの子は今、両親が戻るまでウチで預かっている身です」
「両親？」
女医さんがその単語にピクリと反応する。
そのまま目で俺の方に「次」と促してきた。
俺、このみと貴子との関係を告げさせた彼女は
「いいわ。ついて来なさい」
と背を向け歩き出す。思考が纏まらない俺達は黙って従うほか無かった。
道中「貴方たち学校は？」と意地の悪い質問が飛び、規律にうるさい姉貴なんかは
「う…」と返答に詰まる。
「ごめんなさい、責めてるわけじゃないの」
女医さんは振り返らず、「只の世間話だから」と歩を進めた。

通された一室は一台のパソコンと雑多なファイルで埋め尽くされていた。
この女医さんの人間性が窺える光景。
コーヒーメーカーとイルカの取っ手がついたカップが唯一の良心か。
「さて…どこから話したものか…。あ、申し送れたわね？
　あたしは彼女の主治医よ。専門は心療内科。カウンセラーって言えば
　わかるかしら？」
どうして貴子にカウンセラーが付くんだ？と訊きたくなったが話の腰を折るよか
黙ってるのが得策だろう。
「初めにハッキリさせておきたいんだけど、河野貴子さんに両親がいるっていうのは本当かしら」
「は、はい。今はいくつかの国を跨って仕事に出ているところで、御二人には私と、
　このみの家から言付かってます」
何でそんな事を？という表情で姉貴が答える。
「確認を取るには時間が要りそうだし…いいわ。本来なら最初は家族の方に話す決まりだけど、
　いいわね？お嬢ちゃん、キミはどうする？」
「えっ、あの…」
突然話を振られたこのみは只々戸惑う。

「辛い話になるわよ？」
按ずるような、それでいて試すような視線。
このみは助言を請うように姉貴を見るが、辛い話とやらの内容を量りかね、はいとも
いいえとも言えない。無理もねぇ…。
そんでも最後はぐっと頷いた。

―通報が来たのは今朝の五時未明。
　彼女が見つかったのは郊外の公園で、通報してくれたのは公園をジョギング中の男性よ。
　レスキューが辿りついた時、彼女は裂かれた学校の制服らしきものを掛けられて
　気を失っていたそうよ。……男性の体液を身体中に浴びた状態で。
　……大丈夫？…なら続けるわよ？
　主たる外傷は殆ど無いわ。ただ…膣内から裂傷による出血。……察しの通りよ。
　収容後に彼女を洗浄してわかったらしいけど……残滓から調べた結果、
　複数の男性から暴行を加えられた痕跡が―
ドンッ
「ユウ！？」
その音が、自分で壁を殴った音だと気付いたのは拳の痛みより後だった。
―――予想しちゃいたが…わかっちゃいたがやりきれねえ……っっ！！
俺の知らない！それも複数の男共が！貴子をっ！！
「くそがっ！！」
何で貴子を一人にした！何で気付いてやれなかった！何で引き止めてやれなかった！
悔いても悔いても何故、どうして、と後悔が責め立てる。
俺達の反応は三様だった。
姉貴は俯いて歯を食いしばり、このみは目を拭いながらすすり泣く。
「ひどいよぉ…ひどい…こんなの、ないよぉ…」
このみを慰めにいったのは怒りに震える俺達ではなく女医さんだった。
頭を撫でてやりながら、胸を貸す。

「お泣きなさい。他人の為に泣けるって大切な事よ。誰もキミ達を責められないわ」
見れば、姉貴もその言葉に射抜かれたように目が潤んでいた。
姉貴とて、貴子が独りで事実に直面する前に強引にでも伝えるべきだったと
思ってる事だろう。
泣き声も少しずつ小さくなっていく。
このみはもう大丈夫、という意思表示から身体を離した。
「続き…いいかしら？」
無言。しかしそれはイエス。

―彼女が目覚めたのは正午を回る辺りかしら。あたしも初めてそこで呼ばれたわ。
　事情が事情だけに心のケアができる人間が必要だろうってね。
　まず現状を尋ねたわ。貴方たちもさっきの様子で気付いたかもしれないけど
　彼女、暴行を受けた記憶を持ってないの。
　ん、早合点はよくないわね。聞いてくれるかしら？
　辛い事があった人間が記憶を退避させるケースはそう珍しくもないの。
　あるいは…薬を服用させられて意識の無い間に、というケースもあったけど
　薬物は検出されなかった。
　次に素性を聞いたわ。彼女、身分を証明するものは何も持ってなかったから
　あくまでも参考にしか出来なかったのだけど。
　そこで、貴方たちにも改めて確認を取りたいの。よろしい？
　名前は河野貴子…良し。年齢は十六…良し。誕生日…良し。
　両親はおらず孤児…驚かないで、貴方たちの話も聞いてあげるから。
　最近施設から出て向坂家で使用人の仕事をしていた…△、と。
　向坂家の電話番号は××××-××××…良し―
「さて…どういうことかしらね…。記憶を退避させた時に記憶が混濁して
　歪んでしまったのかしら…」
ブツブツと自分の中で吟味するように呟いている。
目の前の医者の独り言ほど気味の悪いものは無い。

先程から爪を噛むように唇に手を当てていた姉貴が端を発した。
「設定だわ…」
「なんだよそれ？設定？」
「ほら覚えてない？二人にタカ坊を合わせた時、最初に孤児だ何だと言って
　聞かせたじゃない。あの設定に合致してるんだわ」
そういえば、そんなことも。姉貴の悪巧みなんて一々覚えてられやしねえ。
「聞かせてくれるかしら？」
「はい」
俺達は貴子が元男だという事を隠しながら――主に姉貴が――説明した。
しっかし…どうしてこう辻褄の噛み合う嘘をベラベラと思いつく事ができるのかこの姉は。

「貴子はこれから…どうなるんスか…？」
「此処に関しては問題ないわ。身体も、彼女自信精神的な問題も適合しないわ。
　それが塗り潰された記憶でもね。彼女が望めば明日明後日にでも退院は出来るわ」
「その…記憶ですけど…」
「貴女はどう思うかしら？」
「え？」
「忘れていた方が幸せな事もあるわ。けど、忘れただけじゃ何がトリガーに
　なるかわからない。
　精神的な準備なしで暴行を受けた記憶が突然甦るのは確かに危険よ。
　だからといって今無理矢理それを呼び覚ますのがいい事とは限らないわ」
ビクっと姉貴が反応を見せた。
第三者が鍵を握ってしまう事から突きつけられる選択肢。
姉貴自身はきっと自分の所為だと責めている。
なのに、もう一度、望んでもない鍵を握らされてしまった。

今度は間違えたくない、誰もがそう思っても、何が最良の選択かなんて解るわきゃない。
「医者として言わせて貰うなら、彼女に合わせてあげるべき……でしょうね。
　心の問題って本人だけで克服するのは至難なの。
　頼れる人がいる、助けてくれる人がいる。例え本人が気付けなくても。
　こんなに心強いことは無いわ。
　この御時世、同情って言葉…嫌われてるけど、他人に心を重ねてあげられる事って
　素晴らしい事だとは……思わないかしら？」
「「「………」」」
言葉も……ない。
「な〜んて。年喰ってるだけで偉そうな事言ってしまったわね。
　私からは以上よ。正式な退院の通達は追って出るわ。
　あまり思い詰めないでね？周りが先に潰れちゃったら彼女だって辛くなるわ」
学校の先生のように女医さんは俺達を諭した。

以上
返せるトコだけ言うと
>>140
自分が見てもムカツクように書きました。悪は悪を貫き通せ、と。
>>159
悪100％は無理です。頭の中でビジュアル化されても言葉に著すなんてとてもできません。
内容的にはseven、ボーンコレクター、レクター博士みたいな感じです


言いたい事、伝えたい事は山ほどありますが先に言った通り見苦しいのは嫌なので
しばらくは作品で語れれば、なんて思ってます。
…って、そんな大作書いてるとは思ってないんですが。
ともかくこれで中盤のヤマが終わりました。このスレでケリがつくといいんですが。
　　 ||
　∧||∧
（　 ⌒ ヽ　　
　∪　　ﾉ
　　∪∪

>>!76
GJ。
久々に良いもの読ませて貰った。
続きも楽しみにしてるよー。

ｲｲね。オレなんかが褒めてどうなる門じゃないけど、GJ
ほのぼの展開からｴﾛ(鬼畜ﾏｽﾞｰ)を経てシリアスに終盤へ。

ココまでオリジナルのストーリーが作れるのは素直に凄いと思う。
最期にもういっちょー　GJ！

一つだけ気になったのはこのみの〜〜ですよ口調。
あの口調って本編中ではタカくんと戯れる時っつーか、そういう時に使われてて、決してこういうシリアスなシーンでは使われてなかった希ガス。
細かいことでスマソ。

>>176
とりあえず続きが気になるので頑張ってくだされ。
そしてあなたにＧＪ！

でもせめて最後は幸せになって欲しいぞ、貴明でも貴子でもどっちになるにしろ。

よーし、誰も居ないうちに反転魔王様に救いの手をば。

アロウン様は緊迫した場面では冷静な魔王様だけど、
気を抜いてる日常ではくだらないミスを繰り返す隠れドシ魔王っ娘とか言ってみる。

>>152
新しい風が吹きそうなのに誰も意見出してないので
バレンタインネタで投下された話では「タカ助」になってた
でも個人的な感覚で言わせて貰えば、これだと母音的に語感が良くない

「貴子」という名前に縛られて考えない方がいいかもしれない
あえて案を出すなら「カコ」とか「貴子」から「キコ→きっこ」とか
貴子以外で例えば「明」で「メイ」とか「アキラ」って名前にすればまた広がりがもてるんじゃない？

ついに前々スレも落ちたか。

ところで朱鷺乃は散々な目に遭ってたりするが、それでもまだお尻は処女な件について。
誰に奪われるのかとドキドキしてたりする漏れ。

>>181
「やっぱりここは“魔女王”の名にふさわしい格好をしないと！」とリアンノンに
下着だかボンテージだかわからんような露出度激高コスチュームを渡され途方にくれる女アロウン様。

>>183
きっと弟の恵くんとする時に近親相姦にならない様にお尻で
という展開が待っているに違いないと期待している俺が居ます。

>>183
後ろは毎晩毎晩自分で使っているのだと考えている自分がいます

>>183
描写がないだけで明日馬一派に既にやられていると思っている俺がいる

それでも往穂さんなら・・・それでも往穂さんなら・・・
たぶんソーディアン・シャルティエか神剣ファルシオンぐらい持ってきて流れを
ぶった切ってくれる・・・・

>>183
奉仕強要ついでに戯れに言ってみたところ、透くんにマジ受け取りされ
激しく舐め＆舌入れられ喘ぎ声しか出せない朱鷺乃さんがいます。

むしろ、しーちゃんにアナルプラグによる拡張、媚薬入り浣腸で感度向上と完全開発済み

>188
いやそこは、元宇宙海賊の聖をつれて登場するとか
　

汐が「すのはらのおねーちゃんのことおよめさんにしてあげる！」とか言い出すネタがふと思いついたが

ＳＳにするほどネタは湧かなかったorz

>>192
風太郎「汐君は子供のくせに生意気ですっ！　陽子さんは汐君が生まれるずっと前から風太郎のものですっ！」
汐「えー！？」
陽子「ちょ、ちょっと風君・・・！」
朋美「へええ？」（ﾆﾔﾆﾔ
秋江「あの年でもう女の取り合いとは、我が孫ながら末恐ろしいねぇ」
早人「お祖父ちゃんになったと思ったら、もうひいお祖父ちゃんになっちゃうんですねー！」
渚「お父さん、それはちょっと先走りすぎ」


なんか変な電波受信した模様。

朋美が杏とカブるのは俺だけか？


陽平の部屋に京、智司が来て、楽しく3Pする朋美を思い浮べたがSSにできませんでした。

春原は見てるだけ。

>>194
辞書投げるか投げないかだけっすよ

朋美は言葉の暴力、杏は辞書投擲による暴力。

「ソレあったてるんですけど…」
「あててんだよ！」

TｔT
アロウン案：アロウンのみを反転。プィル×プリムラ説を採用。
尊大かつマイペース。サバサバとした姉御肌で皆に頼られるが、
家事無能に加えて自己管理もできないだらしのない女であり、
基本的には男が好きだが、どうもレズっ気もある困った御方。
胸はBカップ程度だが、着衣のおかげで目立たない。
趣味は散歩と昼寝。時折女の子いじり。
錆び付いたエドラムの錆をなんとか落とせないかと、悩んでいる。

以下妄想。
プィルと共に戦う内に、彼に対して友情と愛情が入り混じった想いを抱くようになるが、
しかし想いを伝えぬ内に戦いに倒れ、眠りにつくこととなる。
アルサルに対しては友情の比率の方が強い。

一休みですか？

いそがないいそがない
ひとやすみひとやすみ

↓の人がハクオロ様でエロス

↓スルーパス！
↓TtT提案
↓アルサル案：アルサルのみを反転。プィルは反転せず。
↓猪突猛進で短慮。しかし言い換えれば真っ直ぐな正直者。責任感がとても強い。
↓超がつくほどのシスコンで、妹であるリアンノンのためなら家事をも完璧にこなすが、
↓それ以外の場合ではダメダメ。（愛する男性のためなら、同じ事ができるか？）
↓身長はリアンノンより少し高いくらい。普段はやや癖のあるロング、
↓戦闘中は首の後ろあたりで結んでいる。細身の体からは想像も出来ない怪力と俊敏さを併せ持つ。
↓童顔、激・貧乳。Ａカップ。趣味は訓練程度と、バリエーションに欠ける。
↓族長の長女だが巫女としての能力がないため、継承順はリアンノンが上。
↓
↓以下、妄想。
↓初見ではアロウンに男に間違われ、妖精にも間違われ、ガイウスにはからかい尽くされる。
↓共に暮らし、共に戦う内にアロウンに惹かれていき、アヴァロン攻城戦の最中に想いを確認するが、
↓罪の意識か照れてしまったのか中々想いを口にはせず、告白は最後の戦いが終わった直後となる。（最中も化）
↓
↓……あとは二人だけ反転と、全員反転があるけど、どうします？
↓

　浩之が芹香に事情説明のメールを送った後、とりあえず適当に着れる服を引っ張り出し
てきて身につける三人組。体型が変わったために全然サイズが合わずかなり珍妙な恰好な
のだが、まあこの際仕方がないのであろう。
　それからお互いを指さしてひとしきり笑った後、腹も減ったことだしと朝食（時間的に
は昼食か？）を食べることにした。
　この状態でもちゃんと食欲があるというのが、なんというか鈍いのか？それとも大物な
のか？微妙なところであろう。まあ一人じゃないと言う点が大きいのかもしれないが？

　あり合わせのもので朝飯を食っている途中、垣本がボソッと呟いた。
「なあ、あのメモの内容って本当かな？」
「そうだね。素直に信じるにはあまりにも異常すぎるよね」
　カップラーメンをすすりつつ雅史も相づちを打つと、対面の浩之は口内のトーストを飲
み込んで……。
「けど俺たちが少なくとも外見上は女になっちまったのは事実だし、そう言う異常な結果
の原因も異常だってのはそれなりに筋が通ってるぞ。もっとも結果が異常だからっていっ
て、原因も異常とは限らないけどな」
　一気にそれだけ話すとコップに残った牛乳を飲み干した。

「それより問題は、元に戻れないってことだよ」
「本当に元に戻れないのかよ？」
　と垣本が不安げに呟く。
「わからん、まずあいつが本当に相沢かどうかわからない。次ぎに相沢だとして本当のこ
とを書いたとは限らない。更に一応本当だとしても、あいつが元に戻る方法を知らないだ
けで、本当は戻れる方法があるのかもしれない」
「つまりはなにもわからんってことか」
「そう言うことだね」
　３人で顔を見合わせて溜息をつく。

　しばらく項垂れていたが、垣本が顔を上げ。
「えっとその相沢だっけ、あいつらを探した方がいいんじゃないのか？」
「そうなんだけど当てがないよ」
「確かに俺も探すのなら早い方がいいとは思うんだが……。けど闇雲に探してもなあ、ど
うせそんな直ぐに見つかるあたりには居ないだろう」
「まあ普通そうだよね」

　しばらく後、一応食い終わってコップを洗っていた浩之がふと顔をあげた。
「ところで話は変わるんだが、俺の今の姿って実は結構好みなんだよな」
「えっ浩之も、実はぼくも理想のタイプなんだ」
「なんだお前らもかよ。俺も自分じゃなかったらお付き合い願いたいくらいだぜ」
　雅史と垣本を相づちを打ったのだが。
「まっ、自分じゃしょうがないけどな」
　まあ普通それが結論であろう。

「そうだね。でも浩之、これってもしかしてアニマってやつじゃないの？」
　床を掃きながらそう言う雅史に、怪訝な表情の浩之が問い返す。
「アニマル？」
「アニマルじゃなくてアニマだよ。各人が心の中に持っている理想の異性ってやつだよ」
「ふむ、まあ３人ともそうだとするとこれは単なる偶然じゃなくて、吸精鬼に精を吸われ
ると自分のアニマになっちまうんじゃないのか」
「えらくご都合主義だな」
「いや考えてみれば、吸精鬼の場合は生存のために男を引っかける必要があるから、理想
の女性体になるのは筋が通ってるぞ。こういうものには客観的基準がない以上、結局自分
の好みしかないからな」

　しばし沈黙が支配した後。
「でもさあ、それってぼくらの場合意味ないよ。別に男とやらなきゃならない必要ないし、
やりたいわけでもないし」
「少なくとも今のところはな」
　垣本の突っ込みに浩之が反応して。
「垣本、お前は男とやりたいのか？」
「いや、先のことは誰にもわからんってことだけさ」
「まあそれもそうか。あまり考えたくないけどな」

　なんとなく雰囲気が暗くなってきたところで、浩之は雅史の視線に気が付いた。
「うん雅史、なにか言いたいのか？」
「あのさ浩之、これからも、ぼく達ずっと友達だよ」
「よせやい今更そんなこと」
　真顔の雅史に対して、浩之の方はちょっと照れた感じだ。
「お前らちょっと怪しいぞ」
「バカ言うなよ、そんな変な意味あるわけないだろう。なあ雅史」
「そうだね浩之」
「怪しい」
　垣本の中に小さな疑念が芽生えたようだ。どうでも良いことだが。

　その後もなんやかやと話し合ったものの大して実りのある話にはならず、結局は芹香か
らの連絡を待つことになった。
　そこで仕方なく別に見たくもないテレビなど眺めていると。
「はーい、浩之来たわよー。でもこれまた随分可愛らしくなったわね」
「げっ、綾香」
「げってなによ。折角来てあげたのに」
「誰もお前なんか呼んでねえ」
　綾香の背後から遠慮がちに芹香が顔を出し。
「…………………………………………」
「えっ、浩之さん御免なさい。綾香ちゃんにばれてしまいましたか、いや、別に先輩が謝
るようなことじゃないよ」

「じゃあわたしが居ても良いのよね」
「そうは言ってないが」
「な、なあ藤田、この人本物か？本物の来栖川綾香なのか？」
　浩之の肩越しに野次馬根性丸出しで綾香を見ている垣本。
「ああ、本物だぜ。厄介なことにな」
「なによその言い方は。いろいろと協力してあげようって言うんだから、感謝しろとまで
は言わないけど、もう少し愛想くらいは良くしなさいよ」
「協力？なにをしてくれるって言うんだ？」
「まあまあ浩之、もう少し友好的にいこうよ」
「そうそう、せっかく可愛く生まれ変わったんだからもっと愛想良くしようよ」
「だから、雅史はともかく、お前が言うなよ」

　一応騒ぎが収まった後、綾香の顔をじっと見つめた浩之は。
「まあとにかくだ、どういう協力をしてくれるんだ？」
「うん例えばね……その服全然似合ってないわよ。上から下までわたしが可愛く仕立てて
あげる。それとその乱暴な言葉遣いもノーグッドね、そのあたりも矯正してあげるわね」
「余計なお世話だ。それより元に戻すことを考えろ」

　くいくい、袖を引かれて浩之が振り返ると。
「………………………………………」
「えっ、来栖川の研究所で俺たちの体を調べてくれるって、それはありがたいな。やっぱ
り綾香と違って先輩は頼りになるな」
「なによう、その言い方は」
　綾香がちょっと不機嫌そうに頬を膨らませる。
「膨れた顔も可愛い。けど浩之って来栖川姉妹とため口とは、以外に大物なのか？」
「まあ浩之だからね」

「まあ、冗談はさておき、その相沢って子をうちの調査部門で探させてるわ」
「そうか、綾香も案外頼りになるな」
「あのねー、その減らず口縫いつけちゃおうかな」
「相変わらず物騒なやつだな。もう少しおしとやかにしないと嫁のもらい手がないぞ」
「ああそう、今は浩之もそうじゃないの。少なくともその姿じゃあお婿にはいけないわね」
「ぐっ、それは……」
　やはり言い合いでは綾香の方に一日の長があるような。

「………………………………」
「えっ、浩之さんを虐めては可哀想ですって。大丈夫、こんなのただの親愛表現よね。ね
っ、浩之」
「ああもう、お前にはかなわないよ」
「じゃあ、わたしの付けた段取りで良いわね。セリオ準備は良いわね」
　いつの間にか綾香の背後にいるセリオ。
「はい綾香様、研究所の方は手配済みです」
「まっしょうがねえか。よろしく頼むぜ。雅史も垣本もそれでいいよな」
「浩之が良いならぼくはかまわないよ」
「他にしょうがないしな」
　雅史と垣本もとりあえずは了承。

「じゃあまずはね。サイズを測って服をそろえましょう」
「なんでそうなるんだよ。原因究明とかの方が先だろう」
「だってその恰好すごく変よ。それにどっちにしても、そんな直ぐには元に戻らないでし
ょう。だったらもう少しは見苦しくない姿にして欲しいわけよ」
　コクコクと芹香も頷く。
「うーむ、言われてみればそれも一理あるか」
　結局綾香に言いくるめられる浩之達だった。

>>188
往穂「私は・・・過去を断ち切る・・・魔神煉獄刹！」

ﾃｲﾙｽﾞｷﾀ━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━ｯ!!

反転ｴﾐﾘｵかよ。

>>197
ちんこ勃ってきた

>>208
鈴がワイルドギース撃ったリ凪がエンシェントノヴァ放ったりしそうなネタですな

なんかログ読んだらアロウン様の話題が出る度にスレ止まってる。
やっぱり過疎化キャラなのか魔王さま‥‥orz








後、激しくどうでもいいﾃｲﾙｽネタ(ﾟ�听)イラネ

　誠が消えてからいつの間にか６年が過ぎました、わたしもそろそろ卒業です。
　ちなみに相沢さんとは今でもよく会っています。ですから周囲からは付き合っていると
思われているようです。残念ながらそんな関係ではないようなのですが。
　ああいえ、肉体関係があったことは否定しませんよ。でもあれは単なる傷の舐め合いで、
恋愛ではないのでしょう。ええ、少なくとも彼女にはそんなつもりはなさそうです。
　もっとも今日この喫茶店にいるのは相沢さんを待っているからなんですから、わたしの
気持ちは見え透いているのかもしれませんが。

「天野お待たせ」
「相沢さん、例によって30分の遅刻ですよ」
　この程度の遅刻はいつものことですけど、まあ一応釘は差しておきましょう。
「あはは後免、まあすちゃらか市職員でもたまには忙しい日もあるのよ。いけすかない係
長が帰る寸善に文書打ち頼んできてね」
「そうですか、社会人は大変ですね」
「そう言う天野だってもうすぐ卒業じゃない。頑張ってね未来の図書館長さん」
　まあ確かに在学中に司書の資格を取って、地元の図書館に就職が決まってはいますが。
「後輩をからかわないでください」
「うーん、見かけは天野の方が年上だけどね。実のところ君と居ると若く見えるから女と
しては嬉しいわけよ」
「どうせわたしは若年寄です。相沢さんがわたしと一緒にいるのは、結局はそう言う理由
だけなんですか？」
　どうしてこの人はいつも一言多いんでしょうか？まあ一生直りそうにないってことはと
っくにわかっていますけどね。

　そこまで話していたら相沢さんのコーヒーが届きました。相沢さんは砂糖は入れないん
ですけど、ほとんどカフェオレじゃないかと思うくらいミルクを入れる癖があります。前
にそのことを指摘したら、紅茶に砂糖を３杯も入れる天野の方が変だって返されましたけ
ど、そんなにおかしいことでしょうか。

「わたしねえ、昨日誠の夢を見たんだ。誠と誠によく似た女の子、ただ二人とも６歳くら
いなんだけどね」
　また急に話題が変わりましたね。まあこれもいつものことですけど。ただ今日はいつも
と違って、妙に真剣な表情なのが気に掛るところです。もっとも真顔での冗談も多い人で
すからね。
「それでね、二人がこう言うのよ『お母さん、もうすぐ会えるからよろしくね。お父さん
にもよろしく』ってね」
「待って下さい、それって？」
「まあ夢は夢なんだけどね。でも、わたしは信じたいんだ」
「そうですね、信じたいですね」
「それだけ？」
　えっ、どういうことでしょうか？相沢さんが悪戯っぽく笑ってウインクしてきましたけ
ど。さっきの表情との落差が凄いですね。

「天野は本当にこういうことになると鈍いなあ」
「ええ、どうせわたしは鈍いですよ」
　一体この人はなにが言いたいんでしょうか？
「だからね、わたし結婚しようと思ってるってことよ」
　そうですか、まあそろそろあの事を吹っ切って、新しいお相手を見つけても良い頃合い
かもしれないですね。
「そうですか、それはおめでとうございます。それでお相手はどなたですか？」
「あのねー、それボケのつもり？」
　なんだかいかにもあきれ果てたって口調ですが、わたしはそんな風に言われる筋合いは
ないと思うのですが。

「わたしは、ぼけてなんかいませんよ。小父さん臭いならまだしも、年寄扱いはあんまり
ですよ」
「はいはい、天野はいつも真面目ですね。時々メルヘンちゃんだけどね、空からお菓子だ
とかさ。それはそれとして、ねえ本当にわからないわけ？」
　そう言われましても、見当が付かないんですけどね。待って下さい、ひょっとしてあの
人達でしょうか？

「倉田さんか川澄さんではないですか」
「ぶー、はずれ。あの二人の絆には女は割り込めないって……まあ久瀬さんはそれでも良
いってことらしいけど、わたしはそんなの駄目だな」
「そうですか、では美坂さんかお兄さんでしょうか」
「違う違う、あの兄弟は紫苑の命の恩人の潤に夢中だって、他の女なんて全然目に入って
ないってば。最終的にどうなるかは知らないけどね。最近は潤の取り合いで喧嘩したり、
まあ兄弟げんかできるのも幸せなんだよね。わたしも誠の悪戯が懐かしいよ」
　そう言えばそうでした。では一体どなたがお相手でしょうか？

　わたしが黙り込んでしまったので、相沢さんはどうも痺れをきらされたようです。
「ちぇっ、はっきり言わないとわからないかなー」
　どうも、鈍くて申し訳ありませんね。
「だから君だよ、他に相手なんて居ないでしょう」
「えー、それは……」
「もう、女に全部言わせるんなんてだらしないぞ」
　相沢さんはクスッと笑ってコーヒーを飲み干しました。
「はーどうもすいません」
　なんだか事態の展開に付いていけないんですが。

「とりあえずコーヒーも飲み終わったし場所変えようか」
「は、はい」
　相沢さんが立ち上がったので慌てて付いて行くことになってしまいました。いつもどお
りではあるんですが、どうにもこうにも完全に彼女のペースですね。

　さてそう言うわけで他にどうしようもないので、相沢さんの後を追いかけるように付い
て行っているわけですが。
「あのー、どちらに向かっているんですか？」
「うーん目的は誠復活なんだけどね」
　それはつまり、やることをやるわけで……。あれっ、でもこの方向は？
「あのーでも、こっちの方向にホテルはないですよ」
「やだなあ目的地はホテルじゃないわよ」
「でも相沢さんの部屋とも方向違いますよ」
「バカねえあの安アパートでやったら隣に丸聞こえじゃないの」
「それはそうですけど、では何処に行くんですか？」

　相沢さんはしばらくわたしの答を待っていたようですが、返事がないので諦めたのか急
にわたしの方を振り向きました。
「もう、ものみの丘に決まってるじゃない」
　まさかとは思いましたけど、やっぱりそうだったんですか。
「相沢さん、まさか外でするのが趣味なんですか？」
「失礼ね。わたしはそんな変な趣味無いわよ。けどやっぱり誠復活にはあそこしかない
でしょう。それにあそこはわたし達の始めての……」
　さすがに多少は恥ずかしくなったのか、相沢さんはやや赤みの差した顔でふいと顔を背
けました。まあそう言われれば確かに思い出の場所には違いないですし、あの子達のゆか
りの場所でもあるんですけど。でも戸外はちょっと……。
　けれど、どうやったら相沢さんを翻意させることが出来るのでしょうか？

　結局反駁する方法が見つからないままにものみの丘まで来てしまいました。
「さあここがわたしの達のスイートルームよマイダーリン」
　芝居っけたっぷりな動作で相沢さんが指さした先にあったのは。
「相沢さん、スイートルームってこのテントですか？」
「ダーリンのりが悪いわよ。ダーリンって言ったらハニーって答えてくれなくちゃあ」
　言うに事欠いてダーリンとハニーですか。まったくもうこの人は……。奥様は魔女じゃ
ないんですから。本音を言わせていただくと、時々付いていけないですね。
　それでもまあ露天でないのはちょっとだけ安心しました。この人にも多少は常識という
ものの持ち合わせがあったようです。まあ考えてみれば野外は寒いですしね。

「なに照れてんのよ。早く入ろう」
「いえ別に照れているわけではないのですが」
「えーとじゃあなに？寒さなら心配ないわよ。登山用のアルコールストーブ準備したし。
それと組み立て式のベッドもあるわよ」
「随分用意周到なんですね。あっ、待って下さい、じゃあ遅刻の本当のわけはこれですね」
「そりゃあもうね、大事な初夜ですから」
　自慢そうに大して大きくもない胸を張ると、小柄な相沢さんも結構大きく見えますね。
「ねえ天野、今なにかわたしをバカにしてなかった？」
「いえ別に」
　危ないですね。こういうときだけ妙に鋭いんですよこの人は。まあそう言うところにも
惹かれてしまうんですけどね。

「くすっ、まあ良いわ。外は寒いから早く入ろう」
　わたしの手を引いてテントの入り口の前まで来た相沢さんは、テント入り口を大きく開
くとバッグからなにかを取り出しました。そしてそれを自らの頭上に……それは……ヴェ
ール、ですか？
「これは誠との……天野は嫌かな？」
　いつになく頼りなさげな風情でわたしを見上げている相沢さん。もう、そんな風に見ら
れたらなにも言えないじゃないですか。
「いいんですよ、わたしは」

「そう、良かった」
　さて、その後相沢さんはヴェールを被って、ああなるほど、それで今日は全身白ずくめ
だったんですね。でその後は、わたしを見つめたまま動きませんね。一体どうしたんでし
ょうか？
「えっと、どうしてわたしの顔を見たたまま動かないんですか？」
「抱っこ。花婿は花嫁を抱えて新居に入るものでしょう」
　相沢さんのこんな甘えた態度を見るのは初めてですが、相沢さんって案外これで……相
当に乙女チックですね。

「わかりました姫、仰せのままに」
「ふむ、姫は満足じゃ……ぷぷっ、天野ったら真面目な顔して変。まるで紫苑みたい」
　ムードぶち壊しですね。思わず頬が引きつってしまったようです。
「後免そんなに膨れないで。改めてお願い天野」
　素直に謝られると怒るわけには行きませんね。これが世間で言うところの惚れた弱みっ
てものなんでしょうか？それはともかく。
「相沢さん、いえゆうさん、一つだけ改めて下さい」
「なに？」
「わたしのことはこれから名前で呼んでいただけませんか」
「了承、これからよろしくね美男君」
　そしてわたしは相沢さんを抱えてテントの中に入りました。後のことは皆さんのご想像
にお任せしておきましょう。

　そして６年後の春、子犬のようにじゃれ合う５歳ぐらいの男の子と女の子と、それの様
子をにこやかに見守る２０代後半くらいのカップルの姿が見られた。
「誠、真子、勝手に得に行っては駄目よー」
｢｢はーいおかあさん｣｣
「あー、マコトがマコのにくまんとったー。マコトのくいしんぼう、かえしてよう」
「やーだよう」
「こらーマコトまてー」
「ゆうさん、これで良かったんですよね」
「うんそうだね。これで良かったんだよ。これからもお願いね美男君」

>>213-218
乙

イマイチ良く解らなかったけどホノﾗﾌﾞ萌え

ハクオロの最も近しい存在だという自負にもかかわらず

　　　　|　　　　　ﾊｸｵﾛｻﾝ･･･　　　　　　 ＼
　　　　|　　('A`)　　　　　　　　　　　ｷﾞｼｷﾞｼ
　　　／￣ﾉ( ﾍﾍ￣￣　　　　　　　　ｱﾝｱﾝ／

な状況におかれることが少なくないエルルゥ君。

溜まりまくった不満とストレス（ついでに性欲も）が爆発し、ハクオロを縛り上げて
「僕はハクオロさんにとっての何なんですか！？　命の恩人ですか？　息子みたいなものですか？　
　それとも単なるお茶くみの世話係なんですか！？」
と涙ながらになじりながらﾚｲｰﾌﾟ。
しかし聖母モードが発動したハクオロに全てを受け入れられ、互いに謝罪し許しあって和姦へ。
絆を再確認する二人であった。

…その後、「夜の聖上は縛られたり言葉責めされるのがお好きらしい」という噂がどこからともなく広まったのはご愛嬌。


>>201に無い文才絞って反応してみるテスト

>>221
今書いているＳＳにかぶっちまったー！Σ（ﾟдﾟlll）ｶﾞｰﾝ

まあ
「僕はハクオロさんにとっての何なんですか！？　命の恩人ですか？　息子みたいなものですか？　
　それとも単なるお茶くみの世話係なんですか！？」
って言う部分が（勿論そのままではないが）かぶっている訳だが(;´Д｀)　

朋美→結構切れ者
陽子→これでも特待生

そう見ると劣等生に見えなくなってきた

陽平はサッカーの特待生じゃなかったっけ？
てことは頭の方は別に良いって訳じゃないと思うんだけど・・・
そういや陽子の方は何の特待生なんだろうか

やっぱりサッカー。芽衣也は女子サッカー部にイタズラされます。
陽子「芽衣也をいじめたら許さないんだからぁぁーーーっ！！」
飛び蹴り。パンツ丸見え。

>>224
女で球技となるとバスケットボールあたりが思い浮かぶが、それだと朋美とカブるしな。
ソフトボールとかラクロスとか？

>>161-164にはバレー、テニス、陸上、新体操、水泳があがってるな。＞陽子のスポーツ


>>222
シンクロニシティ…！
ていうか、エルルゥがのけ者にされてるってみんな感じてたのかもｗ

|A･`)ｺｿｰﾘ
人が居ないうちに‥‥
しのぶ(♀)→透(♂)→朱鷺乃のシチュキボンとか言ってみる

しのぶに背後から抱かかえられた透が朱鷺乃に股間踏まれる
そんなある穏やかな屋上の一コマ？

朱鷺乃としのぶにサンドイッチに抱きつかれる透とか

「あ、あの…む、胸があたってるんですけど…。　ぜ、前後から…」
「「あててん（る）のよ」」

しのぶ♂と朱鷺乃が透を前後からサンドイッチ？

>>228
好きなシチュだけど､
スクイズな話にしかならない悪寒‥‥( _ひ )ｼｭﾗﾊﾞﾀﾞｲｽｷﾀﾞｹﾄﾞﾈ‥‥

だれか〜反転クラナドか反転東鳩２のＳＳ書いてよ〜。

帰ってきたタマ兄にもみくちゃにされてスリーサイズから体重まで全て知られてしまう貴子さん、とか？

女性恐怖症の委員長と、男性恐怖症の貴子。
……本編以上に接点が見つからないｗ

‥‥まだ夏休みじゃないのに最近ｸﾚｸﾚ厨が涌いてきたな‥‥一応ここ21禁板だからな











つか、いちいち反応しちゃう俺が一番イラネ('A`)

>>234
さすがにそれはやばいから、タマ兄に目測だけで３サイズどころかブラのカップ数まで全部当てられて
愕然としつつ真っ赤になる貴子たんで。

貴子たんの場合、胸のサイズはどれくらいが良いのだろうか？

俺的には小柄なのに巨乳で悩んでる、とか
胸を男に見られるのが嫌で男性恐怖症とかのが結構萌えるのだが！！

太りやすい体質で油断すると胸に栄養がいってしまい、日頃からダイエットに励む貴子たんとかどうよ？！

ももいろシスターズ（かなり古いが）の大谷ゆかり（裏ヒロイン？）ばりに、ダイエットしても
胸だけやせない。とか

>>238
萌えるなそれ。

しかし逆に長身貧乳で、男性恐怖症の根っこには自分のスタイルへの劣等感がある貴子たん
というのもありではないかと。

>>238
うむ、このむくん（？）が同じベッドに潜り込もうというのも納得だｗ
胸に顔を埋めて寝言いってるのを見て、「仕方ないなぁ」とかちょっと嬉しそうに呟く貴子たんとか萌え！！

雄二の反転だと勇巳（ゆうみ）、とかの名前になるのかね？
よくよく考えると長男なのに「二」の字を与えられるってのも凄い家だな。
男だったから「雄」なのか？
なんか、ちと哀れだ・・・・。

「ゆう」という音を含んだキャラが多いから少しナナメ上な名前がいいね

雌花（しか）とか？

ユウのつく名前の既存キャラはこんな感じだな。
長瀬祐子
柳川裕子
相沢ゆう
芳野祐香
いい加減ユウ系(？)はネタ切れっぽいが、
前スレで候補に上がったゆうきもあるし、他にもゆうりなどもある。

雄二は二の部分も生かせそうだけどな。
二葉とか。

なんか関係ない話になっちゃうけど反転すのぷ〜本と春原姉妹本出るっぽいすよ

さらに関係ないがおととい虎いったのに反転久瀬本が見つからなかった件について

通販で「注文不可」になってるね。＞反転久瀬本
完売おめでとうございます。

　じりりりり、じりりりり。
　離れたところで、電話の音が鳴っている。
　むぅ……。
　まどろみから無理矢理引きずりあげられるのは、あまりいい気分がしない。
　それが休日の朝ともなれば尚更だった。
「く〜……くか〜……」
　横で寝息を立てる好巳が、少しだけ恨めしく思える。
　――これだけ熟睡できるなら、よく寝坊するのも分かる気がするわ。
　好巳を起こさないようベッドから抜け出して、急いで一階に下りる。
　受話器をあげて、
「はい、河野です」
『おはよ、わたしよ』
「ふぁ……なによ、優希なの？　どうかした？」
『ねえ、今日はヒマ？』
「今日？」
『ちょっと頼みたいことがあるから、悪いんだけどうちまで来てもらえないかな？』
「優希のうちに？　まあ、べつに用事はないから構わないけれど……」
『悪いわね。それじゃあ、待ってるわ』
「え？　ちょっ……」
　……ホント、最後まで話を聞かない子ね。
　しょうがないから、好巳に声をかけてから出かけてきましょう。仕度もしないと。

　ここのところ優希のうちにはお邪魔してなかったけれど、何度見ても大きな家ね。
　歴史を感じさせる日本家屋――というより、これはお屋敷だわ。武家屋敷。
　家だけじゃなくて敷地も広くて、歩いて一周するだけでもどれだけかかることやら。
　まあ、それはともかく、優希の用事って一体何かしら。わざわざ呼び出すなんて珍しいわ。
　とりあえず呼び鈴を押してしばらく待っていたら、
『ふぁぁ〜っ、どちらさまですか？』
「私よ。言われた通りきたけど、用事って何？」
『……貴子！？　え、ど、どうしてうちに来てるのよ』
「どうしてって……あなたが言ったんじゃないの。頼みたいことがあるから来て欲しい、って」
『来て欲しいって……誰がそんなこと？』
「あなたねぇ……優希が言ったに決まってるでしょ。まさかふざけてるんじゃないでしょうね」
『わ、わたしって……あ、まさか――んぐっ！？』
　あら？
「優希？　ちょっと、どうしたの？」
　何かおかしな音がしたと思ったら、突然インターフォンの向こうの声が遠くなる。
　しばらくして、
『ごめんごめん。そうだったわね。ちょっとそこで待ってて』
「優希？」
　おかしいわね、いつもなら勝手に上がれって言うのに。
　でも、変なのはいつものことかしら。

　言われた通り、しばらく待つものの、いっこうに優希はやってこない。
　変な時間に起こされたせいか眠いし、なんだかちょっと身体もだるくなってきた。
　いつまで待たせる気なのかしら。
　もう帰っちゃおうかな……。
　そんなことを考えて、身体を家に向けた途端、背中の方から足音が聞こえてくる。
　――まったく、やっと来たのね。振り向きざまに文句の一つも言ってやろうっと。
「優希、遅――」
「お待たせしました」
「きゃあっ！？」
　思わずその場から飛び退いてしまう。
　そこに立っていたのは、優希ではなく見知らぬ男の人だった。
「あ、すみません。驚かせてしまいましたか？」
「え、あ、い、いえ……」
　穏やかな微笑みを浮かべる男の人は、私にはまったく見覚えのない人だ。
　立ち位置からして家の中から出てきたみたいだけれど……。
　なんていうか、その、すごく背が高くて、世間一般で言うところのかっこいい人だと思う。
「どうかしました？」
　その人が身を乗りだして、私に訊ねてくる。
「いいい、いえ、別に……」
　ど、どどどうしよう。ただでさえ男の人は苦手なのに、いきなりで心の準備ができていない。

　お、落ち着いて、とりあえず落ち着くのよ、私。
「そうですか？　では、どうぞ中へ。優希が待ってますから」
「え、ええと……？」
　私の戸惑いをよそに、その人は中へと入っていってしまった。
　いきなりだったってのもあるけれど、近づかれたときはホントどうなることかと思ったわ……。
　――それにしても、誰なのかしら、あの人。
　この家に、あんな人がいるなんて聞いたことないし、お客さんという感じでもなかったし。
　まあいいわ。とにかく中に入って、優希に直接聞いてみましょう。
　えーと、優希は自分の部屋かしら？
　勝手知ったる何とやら、そのまま玄関をくぐり優希の部屋へ向かおうとしたら、
「あ、そちらではありませんよ」
「……え？」
「どうぞ、こちらへ」
「は、はい……」
　……別の部屋に通されてしまった。
　客室よね、ここ。
　どうして優希の部屋じゃないの？
「今お茶をお出ししますから、ゆっくりしていって下さいね」
「あ、ありがとうございます……じゃなくて、あの、優希……さんは？」
「あの子ですか？」

　あ、あの子？
「あの子なら、急用があるとかで、席を外しました。すぐに戻るから、ここで待っていてほしいと」
「……え？　そ、そう……ですか」
　急用って、せめてひとこと言っていきなさいよ。
　まあ、しょうがないかな……優希だし。
「ごめんなさい、少しだけ待っていてあげて下さいね」
　そう言い残すと、その人はニッコリ微笑んで、優雅な仕草で部屋を出ていった。
　…………ふあ〜、緊張したわ。
　ホントに誰なのかしら……あの人。
　この家にいるの当たり前みたいだったし、優希のことを“あの子”なんて言って。
　それに、素振りからして私のことを知ってるみたいだったわよね……。
　う〜〜ん。
　そのとき、脳裏に優希と交わした会話が蘇った。

「今度、兄貴が帰ってくるのよ」
「……兄貴？　兄貴って、まさか……タマ兄？」
「他にいないでしょ、他に」
「うあぁ……」

　ま、まさか……タマ兄？

　でも、タマ兄ってあんなイメージだったかしら。
　ん〜……とはいえ、優希にあんな知り合いがいたら、私も知ってるはずよね。
　もし……。
　もしタマ兄だとしたら……。
　いちばんその可能性が高いとは思うんだけれど、確証がなかった。
「お待たせしました」
「ひゃあっ!?」
　って、またなの！？　いつの間に背後に！？
「どうぞ、粗茶ですが」
　男の人はお茶と羊かんをスッと差しだして、ニッコリ微笑んだ。
「あ、どうもご丁寧に……」
　どうなってるの……？　わからない……。
　ホントにこの人、タマ兄なのかしら？　あのタマ兄が、こんな……。
「どうしました？」
「あ、い、いえ――」
　優希は、全然昔と変わってないようなことを言ってたはずなのに。
　だとしたら、目の前のこの男性は、やっぱり違う気がするんだけど……。
「……あの、いただきます」
「はい」

　動揺をごまかすように、あわてて湯飲みを手にとると、中身を一気に飲みほした。
「あ……おいしい」
「それはよかったです」
　いれたてを一気飲みしたにもかかわらず、やけどすることなく、のどの奥へとスルリと流れ込んでいく。
　だからといって、茶がぬるかったわけではなくて、熱すぎず、ぬるすぎない、絶妙な温度だった。
　そして飲み終わった後、ほどよい茶の渋みと香りがほうっと口の中に広がる。
　――こんなお茶を飲んだのは初めてだわ。
　やっぱり、いいお茶っ葉とか使ってるのかしら？
「おかわり、いかがですか？」
「あ、ありがとうございます」
　さり気ないその仕草に、つい空になった湯飲みを差し出してしまう。
　すごくお行儀が悪いことをしていると分かっているだけに、首から上がどんどん熱くなっていた。
　って、そうじゃなくて！
　どうしよう、何か話しかけるべきなのかしら？
　……何を？
　もしもこの人がタマ兄なら、私の弱みや痴態を知られてるのよ。
　こんなに話のしにくい相手は他にいないわ。
　チラリと盗み見ると、男の人は優雅な姿勢のまま、ニコニコとこっちを見ていた。
　私は恥ずかしくなって、あわてて目線をそらす。
　いっそのこと、このまま気づかないフリをするのは？

　……ダメだわ。
　もし本当にタマ兄だとしたら。
　優希の言うとおり、昔のままのタマ兄だったら……。
　無視していたなんてことがバレたら、タダじゃすまないはず。
　いえ、いくらなんでも、あれから何年も経ってるんだし、全然変わってないってことはないわよね。
　それ以前に、タマ兄じゃない可能性だって、まだ残ってる。
　どうしたら……どうしたらいいの？
「ふふっ……」
　そんな私を見て、男の人は笑みを浮かべると、私の頭上に手をのばしてきた。
　――なっ、なにを……！？
　よそごとを考えていたせいか、反射的に首をすくめてしまう。
　けれど……。
　サワッ……。
「……え？」
　大きな手が私の頭を優しくなでてきた。
「大きくなったね……」
　……え？
『大きくなった』って……。
　もしかして……。
　いや、やっぱり……。

「あ、あの？」
「はい、何でしょう？」
「あ……と、ですね。も、もしかして……タマ兄？」
　やっとのことで口にした私の問い。
　男性は無言でこちらを見つめていたけれど、やがてクスッと笑みをこぼした。
「やっと気づいてくれました。お久しぶりです、貴子さん」
　ウ、ウソ……。　まさかとは思ったけれど、これが“あの”タマ兄？
　記憶とずいぶん違う気が……いや、気がするんじゃなくて、全然違うじゃない。
　なでなで……。
「タ、タマ兄？」
　なでなでなで……。
「あ、あの、タマ兄……？」
「はい？」
「その、少しくすぐったい、です」
「……そうですか？」
　なでなでなでなで……。
「うう……」
　私の頭をなで続けるタマ兄。
　くすぐったいうえに子供扱いされてる感じだけれど、不思議とイヤな気持ちはしなかった。
「これまで、元気にしてましたか？」
「え？　え、ええと……。はい、それなりに……」
「そうですか。それは何よりです」

　ど、どうなってるの。昔と全然違うじゃない。
　優希は全然変わってないとか言ってたのに。まさか、私をからかったんじゃないでしょうね。
「……」
　タマ兄はなでる手を戻すと、ニッコリと微笑みかけてきた。
　うく……。気まずいわ……。
　こんなタマ兄相手に、どう接していいのか、何を話していいのか、全然わからない。
　気まずさをごまかすように、お茶うけの羊かんに手を伸ばして、一切れ二切れと口の中へ放り込む。
　う〜、優希は何やってるのよ。
「あっ、口に……」
　そう言うとタマ兄は、ポケットから白いハンカチを取り出し、スッと私の口元に近づけてくる。
「え……？」
　返事をする間もなく、タマ兄はそっと私の口元をぬぐう。
　ふきふきふき……。
「はい、とれました」
「す、すみません……」
　は、恥ずかしい……。
　相手が誰であっても、男の人に口元をぬぐってもらうなんて、普通はありえないことじゃないの。
　相変わらずニコニコと笑うタマ兄の顔をまともに見ることができない。
　――優希、私をだましたわね。
　そうよ、あれから何年経ったと思ってるの。いつまでも子供の頃のままのはずがないじゃない。
　そう思うと、これまでの緊張がウソのようにフッと身体の力が抜けていった。

　それから、しばらくタマ兄と話をしていた。
　随分長いこと会っていなかったのに、あっという間に打ち解けることができたのはすごいと思う。
　……どうしてかしら、男の人が側にいるのに、いつもみたいに変にドキドキしてこない。
　それどころか、微笑むタマ兄を見てると、胸の辺りがあったかいっていうか、すごく落ち着く気がする。
『ォ……ゥゥゥ……』
「……？」
「どうしました？」
「今、何か変な音が……」
「変な音……ですか？　いえ、何も聞こえませんでしたけど」
　――空耳かしら。
　柱に掛けられた古い時計が、一度だけ大きく鳴り響く。
　……もう１時なのね。
　優希ったら、ホントに何してるのかしら。すぐに戻るなんて言っといて、いつになったら帰ってくるんだか。
「おや、もうこんな時間。本当にごめんね、お待たせしてしまって」
「い、いえ、私は別に……」
「でも……」
　？
「俺としては、ちょっとだけ感謝かも。その間、貴子さんとこうして話していられますから」
「っ……？」
　タマ兄のその言葉と表情に、なぜかドキリと胸が高鳴った。
　目の前にいるのはタマ兄なのに、どうして……？

「貴子さん」
「は、はい」
「お昼は食べてきましたか？」
「え？　いえ、まだですけど」
　そういえば、お腹が減ってきたかもしれない。昼前に呼び出されて、すぐに来たせいかしら。
「それでは、何か作ってきますね」
「え？　あ、いえ、おかまいなく」
　そこまでお世話になるのも悪いと思って断りをいれたけれど、
「遠慮しないで下さい。ずっと会ってませんでしたけど、俺は今でも貴子さんを妹と同じように思ってるんですよ」
　タマ兄は微笑んで受け流してしまった。
「ですから……遠慮なんかされると、ちょっとさびしい気もしますから」
「あ……」
　そう言うタマ兄のどことなく悲しげな表情に、胸の奥がチクリと痛む。
「それでは、少しだけ待っててくださいね。すぐに仕度してまいりますから」
　妹と同じようにって……タマ兄、そんなふうに思ってくれてたんだ。
　なのにタマ兄をさけるような真似して、悪いことしてしまった。
　タマ兄への申し訳ない気持ちと、なんていうかホッとするっていうか、あたたかい何かがこみ上げてくる。
　何なのかしら……この感じ。
　兄さん……ね。

『ゥ……ヴゥゥゥゥ……』
　……ん？
『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
　何かしら？
　どこからともなく聞こえてくる、地の底から響いてくるような不気味な音。
　この音は、さっきの……空耳じゃなかったのね。
『ォ……ゥゥゥゥゥ……』
　……。
　い、いくらこの屋敷が古いからといって、こんな化物屋敷チックな効果音はないでしょうに。
　いったい何の音なの……。
『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……ムオゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
　こ、この家にはしょっちゅう遊びに来るけれど、こんなの初めてよ。
　ちょっと……見てきましょうか。
　時折聞こえる音をたよりに部屋を一つ一つのぞいていく。
『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
　こっち……この部屋の中から？
　あれ、この部屋って、確か空き部屋だったんじゃ……。
　これはもしかして、タマ兄の部屋かしら？
　だとしたら、さすがに入るのはよくないわね。
『ムオゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
　……。
　今の……確かにそこの押入れの中から聞こえてきたよな？
　入っちゃいけないのは……わかってるのに。ましてや、押入れを開けるなんていうのは……。
『ォ……ゥゥゥゥゥ……』
　……。
　いけないとは思いつつも、一歩、また一歩と、中に足を踏み入れる。
　少しだけ。
　この音の正体を確認するだけなら……。
　そして押入れに手を掛けると、そのまま一気に開けた――！！

「ム、ムゴ！？　ムォォォォッ！！」
　……。
　すぐ閉めた。
　なんだか今、押入れの中にスマキでさるぐつわされた優希が転がっていたような気がする。
　あれは……目の錯覚よね、うん。
『ムゴ――ッ！！』
　押入れの中で、何か暴れているような音がする。
　近頃の目の錯覚は、幻聴もセットになっているらしい。
『フゴォォォォォッ！！』
　……。
「何してるの、こんなとこで」
　優希のさるぐつわを外しつつ、とりあえずそう聞いてみる。
「ぷはッ！！　あ、あのね……これが遊んでるようにでも見えるの！？」
「見えなくもないかも」
「っと、そんなことよりも、なんで来たのよ！　前に、しばらく家に来るなって言ったでしょっ！」
「なんでって……ちょっと待って」
　どういうこと？　話がまったくかみ合ってない。
「優希が来いって電話してきたんでしょう？　そしたら用事があるとかでずっと人を待たして……」
　タマ兄がいてくれなかったら、どうなっていたことかしら。
「あなたにとって、スマキになるのが人を待たすほどの用事なの？」
「んなわけないでしょ！　もうっ！　とにかく、はやくこれを解いて！」
「う、うん……」
　自由の身になった優希は、縄のあとをさすりながら立ち上がる。

「貴子、あなた、罠にハマったのよ」
「罠？」
「あなたを呼んだのはわたしじゃないし、待たせた覚えもないわ。一杯喰わされたってこと」
「……ごめん、何を言ってるかいまいち状況が理解できないんだけど」
「だから、あなたは兄貴にダマされたの。電話だって、たぶんわたしの声を録音して作った偽造よ」
　偽造？
「実際、兄貴は、あなたが来るなり、わたしをスマキにして押入れの中に放り込んだのよ！？」
「タマ兄に？　冗談言わないでよ。タマ兄が人をダマすわけないでしょ」
　優希ったら、何を言ってるのかしら。
「それよりダマしてるのは優希の方じゃないの？　タマ兄、昔と変わって、すごく優しくなってたわよ」
「なに、コロッと騙されてるのよ！？　いい！？　あの兄貴が、たった数年間で変わるとでも思ってたの？」
　どういう……ことなの。　タマ兄が私をダマしてる？
「もういいわ、とにかく逃げなきゃ」
「逃げるって……どこへ？　ていうか、何で？」
「ああ、もう、いいから急いで！」
「だから――」

「どこへ行くのかしら？」

「ッ!?」
　背後から、突然の声。
　ふり向くと、タマ兄がベッドの上に座り、微笑んでこちらを……あれ？
　ベッドの上？　微笑んで？　何か……違うような……？
　その笑みは、にこやかというより、どこかしらまがまがしい。
　半ば、あぐらをかいているその姿は、先程までの楚々としたイメージとはかけ離れている。
　あ、あれ……？

「優希……」
「な、何よ！」
　ゾクッ……。
　背筋に悪寒が走った。
　この感じ……まさか……。
　子供の頃に何度も味わった、あの……！
「ふ……ふふふ……練りに練った『タマお兄ちゃん好き好き大好き★大作戦』……あともう少しでたー子は好き好きタマ
お兄ちゃんになるはずだったのに……それをまぁ……よくもぶち壊しにしてくれやがりましたね」
　ピリピリとしびれるような感覚。
　いけない。
　このままではいけない……私の勘がそう告げている。
　心の中で何かが逃げろと叫んでいる。
「ここまでトサカにきたのって、ホント……久しぶりだ」
「う……うく……」
　優希は顔を引きつらせ、ジリジリと後ずさっていく。
「キジも鳴かずば打たれまい……ちょっとだけ、おいたが過ぎたね」
「うう――」
「優希、覚悟……できてるよね？」
　その微笑みに、ゾワリと全身が総毛立った。
　タマ兄だ……。
　昔のままの……“あの”タマ兄だ……。
　優希の言うとおりだった。
　やっぱりタマ兄はタマ兄だった……。
　優しかった、あのタマ兄のイメージがガラガラと音をたてて崩れ落ちる。

「貴子、逃げて！」
　叫ぶと同時に、優希がタマ兄に飛びかかる。
　だけど――
「ひあっ！？」
　やはり体格の差はいかんともしがたく、襟首を掴まれてベッドの向こうに放り投げられてしまう。
　……逃げなきゃ。
　ここは、私のために犠牲になって、時間を稼いでくれた優希の行動を無駄にしないためにも……！！
「どこへ行くんだい？　たー子」
「う――」
　ギギギと首を動かすと、タマ兄がにこやかにこっちを見ている。
「う、ううん、用事も済んだみたいだし、これで失礼しようかな……とか……じゃあ、そういうことで！」
　シュタッと手をかかげ、そのままダッシュで逃げようとする私。
　しかし、身体は動かない。
　時すでに遅し、タマ兄の腕が私の身体に絡みつくように回されてきたからだ。
「ダメだよ、まだホントの『ただいま』を言ってないし」
「あわわ……」
　首筋に熱い息がかかり、背中から抱きかかえられるような格好になる。
　背筋の凍るような戦慄……に、日本刀を突きつけられると、こんな感じがするのかしら。
「優希が余計なことしてくれたおかげで計画は失敗しちゃったけど、まぁいっか。成功してたら、もうしばらくは
ギュッてできなかったし」
　タマ兄の腕に力がこもる。

「ん〜〜、これこれ〜。久々にたー子の抱き心地〜」
　タマ兄はスリスリと頬をすり寄せて、私を抱きしめる。
「ちょ、タマに、ひうっ――」
　だんだんと抱く力が強くなり、万力のようにしめつけてくる。
「が、ぐっ……」
　なんとか拘束から逃れようと、もがいてはみるものの……。
「こら、暴れないの」
　……無理でした。
　顔を髪に埋め、匂いを嗅ぐように大きく息を吸うタマ姉。
「あ〜、たー子の香りがする……。この感触……この肌触り……さすがに成長してるなあ……」
「タ……タマ兄ィ……苦じ……い……」
　ギブアップするように何度も床を叩き、必死の思いでアピールする。
「お？　ああ、ゴメン。苦しかった？」
「ゼィゼィ――ゲホッ……」
　だ、助かった……死ぬかと思ったわ……。
　男の人に抱きしめられたとか、そんなことを気にする暇すらなかった。
　ようやく私を解放したタマ兄は、腕組みをしてなにやら考え込んでいる。
　私の視界の端に、へたれこんだ優希の姿が映る。
　せっかく時間稼ぎしてくれたのに、結局タマ兄からは逃げられないのね……。
「上から８４・５７・８３か……もうちょっとお尻の回りに肉をつけた方がいいんじゃないかい？」
「なっ！？　なななななな」
　なにを言い出すのよ！　この人は！？
「あれ？　たー子のスリーサイズ、違ってた？」
　そうじゃなくて！　むしろピッタリだからこそ驚いているというか、あーもうなにがどうなってるの！？
「……ただいま、たー子」
　うう……本当に帰ってきたのね……タマ兄……。

お久しぶりです。98です。
このみに続いて、今度は反転タマ姉を書いてみました。
相変わらず元のシナリオをなぞっただけですが、楽しんで頂ければ幸いです。
上でも話題になってましたが、反転タマ姉が貴子を何と呼ぶかは悩みました。
苦肉の策です（つД｀）

では、またそのうちに（=ﾟωﾟ)ﾉ

>>248-266
ｇｊ！

オナニーすると性中枢が刺激され「女性ホルモン」が分泌されやすくなります。
＝体をぷりぷりにして人をかわいくしたり、胸が大きくなったり、お尻に脂肪がついたり、
体型がかなり強化されたり、お肌の老化が遅くなります。
禁欲生活のアラビア系の方々、性に関して開放的なアメリカの方々を比べてみれば一目瞭然。
(某スレより抜粋)


春原「つまり、おっぱい大きい岡崎はオナニーしすｇ




　　　○＜イタイイタイ割れるって！！
○／Ｊ
/|　　（＼　←陽
.人
↑
朋

>>248-265
タマ兄が腹黒スケコマシにしか見えねぇｗ
女だからこそ許される行動ってあるよね。

＞『ゥ……ヴゥゥゥゥ……』
＞『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
＞『ォ……ゥゥゥゥゥ……』
＞『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……ムオゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
＞『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
＞『ムオゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……』
＞『ォ……ゥゥゥゥゥ……』
正直バイブの音かと読んでしまった。ってどんな設定最強レベルだよ！

いやまぁ、確かにその通りだが、タマ兄にとってみれば貴子さん一筋なんだから、
ギリギリ許される……かなぁ？

でもこの後、寝起きを強襲されてパジャマから着替えようとするのを視姦されて
「減るもんじゃなし」とか云われたあげくにベッドに押し倒されて脱がされるんだよなぁ。
パジャマという事は寝る時にはブラを外しているので非常に危険だ。


そーいえば優希（？）が抱き心地悪くなった、という事は、やはり貧乳なんだろうなぁ。
貴子に向かって「このうしちちむすめめ」とかって愚痴愚痴いってそうな気がするｗ

たー子ｲｲ(・∀・)　その手があったか!!
それ以外では、まぁ何度も言われてきたことだが、反転タマ姉ただのセクハラ親父だな

シンプルに「タカ嬢」か「タカ」でええと思うんだが

ageすまん

すまん、凄い無粋な事なのかもしれんのだが
好巳
これ、何て読むん？

俺的には元々ひらがななんだからちょっと上に出てた「このむ」でも良いと思うんだが。

>>272
タカさん思い出すからマジ勘弁。

>>268
恵太「な、なんだってー（AA略）
　　　　てててことは、亮子もあんだけグラマーなんだから、性知識のせの字も理解してない超純情派に見えて、
　　　　家で一人の時は意外と…」

　　　　　（妄想中）

　　　「先生ー！芦田君が鼻血噴いてぶっ倒れましたー！」

恵太「すまん亮子。　俺、本格的に汚れちまったみたいだ…」
亮子「？？？」


>>274
普通に読むなら「よしみ」だけど、無理矢理「このみ」と読ませるって方向も。

>>276
さんくす。
やっぱ「よしみ」なのかねぇ。
なんかすげー違和感あるよ。

というか、過去ログ読んだがまだ全員の名前は出てないのか。
夏コミ原稿終わったら何か書きたいねぇ。

「このみ」か「このむ」でいーと思ふ。
可愛いし下手な当て字とか変換よりなじむし。

あと　「たー子」は目からウロコだった。ナイスネーミング98氏。

唐突に『「手元に置きたい」という至極シンプルな理由でタカ坊を
向阪驚異のテクノロジーで女性化したあげく女子高に拉致る外道タマ姉』
など思いついたが三人娘以外からみようがないと気づいたorz

岡崎朋美　　　黒黒３


クリーチャー・反転・主人公

速攻
〜が場に出たとき岡崎朋也を生け贄に捧げる
〜が場に出たとき相手の場のクリーチャーを三体破壊する
〜が場に出たとき貴方は５点のライフを失う

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　４/１
FT：「その姿と性格はまさに魔女・・・うわなにするやめくぁｗせｄｒｆｔｇｙふじこｌｐ；」

とか妄想してみる・・・てか反転蔵キャラのAAがねぇよ！

うわっ、つかえね〜

朋美AAは智代のあたりをベースにすれば案外簡単にできそう。
どう特徴つけるのかが問題だろうけど。

ちょっと考えてみた

　　　　　 ＿ﾉ　
　　　 '´/ 　 ヘ
　　　i 〈/ノﾉヽ〉
　 　 ｌ ｌ(l.ﾟ ｰﾟﾉ!
　 　 lｉ ⊂丞つ
　　　|! lく/_l〉 　　　　　
　　　　　し'ﾉ 　　


…やっぱり”　ﾉ　”なのかorz

岡崎敦子のAAを参考にしたほうがいいんじゃないか？

所で、「痕」「Routes」「こみっくパーティー」がＰＳＰ移植に加えて、
「うたわれるもの」がＰＳ２移植・アニメ化なのだが、
正直、「うたわれるもの」だけ見て

ｷﾀ━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━!!!!

と叫んでしまった自分がいたのだが、皆はどうか？

「我々は３年待ったのだよ！」byアナベル-ガトー（ガンダム0083）

情報元
ttp://d.hatena.ne.jp/moonphase/20050608

ためしにゆきねぇの頭部を移植してみた。

　　　　　ﾉ
　　　　'´ ￣ ヽ
　　　i 〈/ノﾉヽ〉
　 　 ｌ ｌ(l.ﾟ ｰﾟﾉ!
　 　 lｉ( <丞つ
　　　|! lく/_l〉
　　　　　し'ﾉ

その話は素の中でやってくれ。　いい加減ウザイ。
下らん話題(話題のループ)だけで一日数百レスとか下らなすぎる。

コピペなんだしあんまりカリカリして相手にするのもアレですぞー。

まぁ、これでPSP版に反転うたわれがおまけとして入っていたら祭りものなんですが。

>>278

女性化させると肌触りや匂いが変わりすぎて、
タマ姉に捨てられる可能性がでてくるかも。

春原のAAは(´・ω・｀)の顔のイメージがあるのは俺だけかな

(ﾟ皿ﾟ)∞
じゃないのか。

＞∞
リボン？

♂すののあれが(ﾟ皿ﾟ)だとしたら♀すののはトウカのｸｹｰみたいなやつという印象が

　放課後。
　とくにアテもなく歩いていたら、妙な光景に出くわした。
「う〜ん、く〜……あ〜……」
　両手で大きなダンボール箱を抱えた人が、つま先でドアを開けようとしている。
　凹凸がないドアには全然引っ掛からないようで、悪戦苦闘していた。
　――廊下に荷物を置いてからドアを開ければいいのに。
　ダンボールから黒い制服のズボンが生えているので、どうやら男子生徒みたいだけど。
　おっちょこちょいな人だなあ、と思いつつ、見ないふりをするのも嫌なのでドアを開けてあげた。
「あの、どうぞ」
「あ、ありがとうござ――あれ、河野さん？」
「えっ、……小牧くん？」
　驚いたことに、荷物を抱えた男子生徒は、小牧くんことうちのクラスの委員長だった。
「ど、どうしたの？　こんなところで」
「え、ううん、べつに何かあるわけじゃないんだけれど、なんとなく」
「そ、そう、それじゃあ僕、ちょっとこれ置いてくるから」
「あっ……」
　そう言って、小牧くんは教室の中に入っていく。
　何気なく入り口を見上げたら「資料室」というプレートがかかっていた。
　ドアを開けたらすぐに立ち去るつもりだったのに、顔見知りだったせいでタイミングを逸してしまう。
　手持ち無沙汰で立ちすくんでいたら、
「あ、お、おまたせ」
「あ、う、うん」
　出てきた小牧くんも同じことを考えていたようで、お互いに少し硬くなりながら資料室を後にした。

「……」
「……」
　肩を並べて教室に足を向けたものの、資料室から一言も発しないで歩いている。
　き、気まずい。
　いくら同じクラスとはいえ、私はあまり男の子と話すのが得意ではないから、こういう雰囲気は苦手なのだ。
　小牧くんは柔和でおとなしい人なので、それでもこうして一緒にいるくらいなら平気だった。
　これが男版優希みたいな人だったら、私は一目散に逃げ出してしまっていただろう。
　既に放課後なので、廊下は人もまばらだった。
　シンと静まり返った校内に、私たちの足音だけが響いている。
「あの」
　沈黙に耐えかねたのか、小牧くんが控えめな声を出した。
「さっきはホントにありがとう」
「え、ううん、そんなに大したことをしたわけじゃないから」
　緊張のせいで、少し物言いがぶっきらぼうになってしまう。
　小牧くんに嫌な思いをさせていなければいいな、なんて考えていたら、
「……河野さんって、優しいんだね」
「……え？　ええっ！？」
　いきなり小牧くんがおかしなことを言い出した。
　思わず小牧くんの方を向いて目を剥いていると、小牧くんは顔を赤くして、
「い、いやっ、おかしな意味じゃなくてっ、さっきも助けてもらっちゃったし、それに、あの」
　少し口篭もってから、
「河野さんってクールっていうか、そういうイメージがあったから驚いちゃって」
　あたふたと一気にまくしたてる。
　クール？　私が！？

「あ、そ、そういう言い方するのも失礼だよね。ご、ごめん」
　身振りを交えて弁解をはじめた小牧くんのことを、私はぽかんと口をあけて見つめてしまう。
　クールというのは、人生十何年を生きてきて、はじめて言われた台詞だった。
　なるほど、あまり男の子と話すのが得意じゃなくて距離を取っていると、そういう風に思われるのね。
　――なんて考えてる場合じゃない。
　今の私がしなければならないのは、自己分析をすることではなくて、
「そ、そうじゃないの。失礼とか、そういうのは全然関係なくて、えっと、その」
　必死で弁解を続ける小牧くんを、どうにかしてなだめてあげなければ可哀想だ。
「く、クール？　とか言われたことないし、私もそんなの考えたこともないから少し驚いちゃっただけ」
　私も小牧くんと同じように、身振りを交えて必死で説明をする。
　きっと顔も同じように赤くなっているはずだ。
「そ、そう？」
　それを見て、小牧くんも納得してくれたのか、ようやく落ち着きを取り戻したみたいだった。
　ふう……。
　どうして私、こんなに焦ってるのかしら……。
「そ、そういえば、小牧くんはどうしてあんな荷物を運んでたの？」
　なんだかバツが悪かったので、無理矢理に話題を引っ張り出す。
　私の考えを察してくれたのか、小牧くんも乗ってきてくれた。
「ちょっと先生に頼まれたんだよ。前の時間で使った教材だったみたい」
　え、ち、ちょっと待って。
「教材って……うちのクラス、教材使うような授業しなかったよね？」
「うん、あれは別のクラスで使ったやつ」

「どうして」
　どうして、小牧くんが別のクラスで使った教材を一人で運んでいたんだろう。
「当番の子が帰っちゃったんだって。それで先生が困ってたから」
「そうなんだ……」
　それはなんとも、小牧くんらしい話だった。
　小牧くんは純粋な善意からこういうことができてしまう人で、クラスでもすごく頼りにされているのだ。
　――ちょっと頼りなさげなところもあるけど。
　締めるところはしっかりと締めてくれるので、皆からの信頼も厚い。
　小牧くんは、伊達に委員長の看板を背負っているわけではなかった。
「まあ、結局一人じゃやりとげられなかったわけだし、河野さんには感謝しないと」
「そ、それはもういいよ……」
　たまたま通りかかってドアを開けただけで、ここまで感謝されるというのも複雑というか困ってしまう。
　嬉しそうにニコニコと笑う小牧くんを見ていると、さっきまでとは別の理由で顔が赤くなってきた。
「で、でも、私が通りかからなくても、一度地面に置いてからドアを開ければよかったんだよ」
「あ”……」
　軽く反撃するつもりで言った一言で、小牧さんはピタリと動きを止める。
　……まさか本当に気付いてなかったの？
　おっとりしているだけじゃなくて、小牧くんは少し天然なのかもしれない……。

短いですが以上です。
今度は委員ちょで攻めてみました(=ﾟωﾟ)ﾉ

唯の置換作業

反転いいんちょ（二代目）はやはり外見ショタなのだろうか…？
あと>>297はスルーで。

原作に忠実な反転シリーズ、GJだ。。
反転のイメージを掴むのに、こういうベーシックなのがあるとありがたい。
まだ未登場のキャラも、ぜひ手がけてくらはい
>>297みたいな、中身空っぽの捨て台詞は気にする必要なし。

テキスト吸出しって出来たっけ？

非常に簡単です。
ttp://cgi.ngy.3web.ne.jp/~myakita/index.shtml

まぁ、あんまり素人さんをいじめるのは勘弁したりやー。

少し前から妙な雰囲気になってるな・・・
俺も単なる置換つーか軽い置き換え程度で済ましてるのは、さすがに手抜きだと思うが
それをあげつらって煽りレスだけつけるやつ多すぎねーか？
TSものって元々あまり一般的なジャンルではないし、こういう雰囲気になると排他的に
なりすぎる気がする
ピリピリしすぎっつーか余裕なさすぎだろ

まあネタレスしかしてない俺が言うのもなんですがorz

久瀬本の久瀬より北川と相沢に萌えてしまった

俺もネタレスしかしてないけど置き換えだけってのはさすがにアレだろ

つか、そもそもSSスレじゃないのに何故にSSをもとめるか？

↑ごめん訂正する
コレだとSS職人が悪いみたいだ。スマンカッタOrZ

つまるところ、俺はSSスレじゃないんだからSSをそんなにｸﾚｸﾚいうな、
只の置き換えはちょっと‥‥っていう意見ををｽﾙｰしろなんて言うことないじゃないかと言いたい

>>304-305
同意。
まぁ俺もだけど、言うまでもないことを言うってのはちょっとな。
神経質すぎるっつーか、間口が狭まりかねないのでやめて欲しいと思った。

ところでPS2やらPSPでリメイクされる作品が多くて楽しみすぎる。
これを機にうたわれ熱が再燃して、あわよくば反転ものも・・・なんて期待してる
俺がいる。

あのテキスト量だったらPSPでも容量余るだろうから、
リメイク版痕におまけで反転シナリオ入れてくれないかなぁｗ

たしかに反転ありえるなら痕だなー
個人的にはルーツの反転シナリオが欲しいけどカワタ画がどうも‥‥ｏｒｚ

ＰＳＰ＝全年齢対応版ということで、
梓君とはじめさんの強制ｾｸｰｽやら逆ﾚｲｰﾌﾟやらのシーンが軒並み削られて
単なる猟奇殺人鬼にされてしまいorzな裕子さんとかｗ
初音ともプラトニックな関係強要されるだろうし。

だからその話は巣でやれよと

巣でできない話だからこっちでしてるんじゃないか。
309とかあっちに書いたら荒らし扱いされてもおかしく無いぞ？

その髪の色とツンツン具合から「スーパーサイヤ人」と呼ばれる笹森部長。
しかしやってることはキバヤシ。
な、なんだっ（ry

それはともかく、「花梨」の反転名はどうすりゃいいだろ…？
「夏霖」で「かりん」とか。

>>312
前々スレくらいのSSに出てたんだが海里(かいり)とか。

花梨→火輪→ひのわ

反転東鳩2か・・・
るーおがただのﾃﾞﾝﾊﾟｯﾊﾟｰになったり
草壁君が夢見がちな変態さん(今宵の夜伽を申し付ける)になっちゃうのをどう料理するか…

てか、女の子だから許されるキャラが結構多いな考えてみると＞東鳩2

「――――　海ぃーーーッ♪」
　本日　私、春原陽子は古河渚、岡崎朋美、風太郎と共に海に来ました

「春原さん、よくそんなにはしゃげますね。いつ、どこで、上から見られているのかわからないというのに」
「何言っているの、風太郎、それに『上から見られている』とはどういうこと？」
　風太郎のお子ちゃまが意味不明な事を言い出しました。一体どうゆう意味よ
「失礼ですね、風太郎は春原さんよりずっと大人です」
「なんで、あんたは私の考えてる事わかるのよ！？あと、上から見られているとは、どういう意味よ？」
「春原さんは子供だから、僕の言う事よくわからないようですね。つまり、この海の上の住んでいる人たちからは、我々はどんな評価されるか解らないと言う事です」
「よく・・・わからないわよ」
「上から見た発現というやつですよ。ほら、例えば、キムタ……
　
　つんつん
「おまたせ」
　風太郎が意味不明な事を喋っているうちに岡崎が準備が出来たようね。…にしても岡崎、相変らずスタイルいいわね…
「わー　岡崎、やっぱり胸大きいねぇー」
「あら、春原だって、胸は『小さい』けど『形は良い』じゃない」
「！？・・・(ショック)」
「そう、それです！上から見た感じ的な発現です！風太郎の言いたい事はそれです。いかにも上から見た感じ発現」
「ひ、酷い　岡崎！私をそんなふうに見てたのね！？」
「ふっ・・・それは自分で判断する事ね春原」

「おまたせしました」
　・・・今度は渚ちゃんが準備できたようね・・・
「な・・・渚ちゃんも・・・胸が大きいのね・・・」
「よく隠れ巨乳と言われます」
「へ・・・へぇ・・・胸が大きくて羨ましい限りだわ・・・」
「えーそうでもないですよ。春原さんのほうが羨ましいですよ。小さいほうが肩が凝らなくていいですよー」
「！！？」
「そう、それそれ！まさに「上から見て発現しました」的な発現！」
「・・・・・・・・・・みんな、そんなふうに私を見ていたのね！？」 　ぐ、ぐすん

すみませんすみません
お目汚し失礼しました

それを言ったら鍵キャラは総じてうわなにをするんだおまえらやめ

>>317
「『発現』じゃなくて『発言』じゃないの？」

「あぁ、風太郎だからな」

「風太郎じゃあ、仕方ないな（　´∀｀）」


しかし巨乳、隠れ巨乳、貧ｎｙ…もとい美乳に囲まれて何気にパラダイスじゃないか風太郎。
まあ奴にとってはヒトデの方が魅力的なんだろうがｗ
これで秋江さん達も引率で来てたら、さらにニルヴァーナな光景が広がりそう。

>>288
とりあえずタマ姉のタカ坊を女装させた歴でいけると思ったのさ…
そして拉致り先の九条院に反転にて潜入する雄二子
「俺は貴明を（たー子のまま）取り戻す！そして…！」

そして

　　　○＜イタイイタイ割れるって！！
○／Ｊ
/|　　（＼　←雄二子
.人
↑
タマ姉

…AA借用しても違和感がない

>>317
改造２３巻５３Ｐ吹いたｗ。
ＧＪ！

>>316
ブクオフ行ってやっと>>321の言ってる意味がわかったｗ
グッジョブ。

>>320
雄二のは単なる女装なのかどうか、そこが問題だｗ

　ご都合主義的だが、あの冬の出来事で全ての少女達が救われた。そして俺は美坂姉妹と
付き合っている。別に他の子達が駄目だってわけではないが、今となっては彼女たち以外
の選択肢は考えられない。まあこれが運命ってものだったんだろう。
　なんにしても俺は非常に幸せだ。どうも香里を好きだったらしい北川の嫉妬の視線がも
の凄いが、そんなことは些細なことだ。
　とは言え男というのはしょうがないもので、どんなに好きな相手がいても時々は浮気の
虫が動き出すのだった。
　しかしだからといって身近な名雪あたりに手を出すと浮気じゃ済まない、修羅場は必死。
最悪浮気がばれてお仕置きされるのはまあ許容範囲として、修羅場になって万が一姉妹、
特に香里に泣かれでもした日には目覚めが悪すぎる。
　真琴や名雪あたりに泣かれてもさほどじゃないが、香里みたいな一件気丈そうなタイプ
に泣かれるとダメージが大きすぎるよな。なんて言うかすぐ泣きそうな子達とは、涙の重
みが違うって言うのか、名雪とかは昔から結構ピーピー泣いてたから俺の方に耐性が出来
てるんだな。
　結局俺が求めているのは単なる浮気に過ぎないわけだから、リスクが大きすぎる。
　そこでついつい街で出会った美人のお姉さん、単なる美人と言うより怪しげな魅力に溢
れた女性なんだが、まあそのお姉さんに、灯りに惹かれる虫の如く引き寄せられてしまっ
たわけなんだ。

　誘われるままにほいほいお姉さんの部屋まで付いて行ってしまった俺なんだが、お姉さ
んの入れたくれたコーヒーを飲んだあと急に眠くなった。
　そして気が付いたら、なにか診療所か研究所みたいな部屋で診察台の上に裸で縛り付け
られていたわけで。しかも体のあちこち、特に頭部には重点的に電極みたいなものが取り
付けられていたりする。
「なんだこりゃあ？」
「ほう、気が付いたかね少年」
　女性は俺から見て死角になるところにいたらしく、姿は見えないがわりと側から返事が
返ってきて、その後直ぐに白衣姿の例の女性が衝立の影から診察台の横に姿を現わした。
見えなかったから良くはわからないが、どうもさっきまでなにか作業をしてたようだな。

「少年じゃない。俺は相沢、相沢祐一だー！」
「では君のことは相沢君と呼ばせて貰おう。わたしは高槻狂子、高槻とでも狂子でもドク
ターでも好き呼ぶといい」
　俺の方はこんな状況だからつい苛ついて大声を上げたんだが、高槻の方は落ち着いた態
度を崩そうとはしない。それが又むかついたりするんだが。

「君にはわたしの崇高な実験に協力して貰うことになっている。これは既に決定事項で変
更はあり得ない。科学の進歩とわたしの探求心に尽くせるのだから幸運というものだな」
　駄目だこの人完全に逝っちゃってるよ。所謂マッドサイエンティストってやつ？まさか
本当にそんな人間が存在しているとは思わなかったぜ。
　まあ身近に魔法少女に超能力少女、生霊だの妖狐だの、同じくらい胡散臭いのがごろご
ろしてたけど。改めて振り返ると相当凄い環境だな。おっとそんなことを考えている場合
じゃなかった。これは相当にやばい状況なんだが。
「さて一応現状を説明してやろう。君は大して時間が経っていないと思っているだろうが、
実はあれから1週間が過ぎている」
「なんだとー！どういうことだ？」
「まあ順に説明してやるからそう急くな。実は君のクローン体を作っていたわけだ。それ
がこれだー」
　そう言って高槻が天井から下がっていた紐を引っ張ると、衝立が壁に引き込まれていき
裸の人体が固定された寝台が視線に入ってきた。きたんだが……。
「なんで女なんだー！」
　そう、そこにあったのは若い女性、と言うかむしろ少女と言うべきか、とにかく女性の
裸体だった。しかも俺同様に電極らしきものが取り付けられていて、それがなんだか正体
不明な機会に繋がっているんだが、不気味なことに俺の体の電極も同様にその機会に繋が
っているのだった。なぜか猛烈に嫌な予感がする。

「いやなにね、わたしにとってはもはや通常のクローン作成など簡単すぎてつまらんもの
でな、まあそれで性別を変えてみただけだ。どのみち、クローン作成は準備段階にすぎん
しな。では本題に移ろう。この実験の目的は人格転移である。クローンの成長促進は簡単
なのだが、記憶や経験の方はそれについてはいけん。残念ながらあの体の脳は赤子同然の
まっさらな状態なのだな。そこで君の人格をそのまま転移させてみようと言うわけだ」
　高槻は得意げに説明しているが、本当にそんなことできるのかよって、眉唾物だよな。
「では能書きはこの程度にして、実験開始だ」
「わー！止めろー！待てー！」
　俺は拘束された体を揺すると同時に大声を出したが、むろんなんの役にも立たず、とて
つもない頭痛に襲われでまったく訳がわからなくなった。

　そして、主観的には永遠とも思えるほどの時間が経った後、ようやくまともにものが考
えられる状態になったのだが、視線の先にあったのは俺の者とおぼしき若い男の裸体だっ
た。すると俺は高槻の言葉どおり、あの女性の体に意識を転移されてしまったのだろうか？
「気が付いたかね相沢君。どうやら実験は成功したようだな。まあ天才のわたしに失敗な
どありえんのだが。さて、これであとは後始末だけだな」
　後始末？どういうことだ？俺が不思議に思っている間に高槻はどこからか注射器を取り
出してきて俺の体（元の方＝つまり男の俺）の右腕に突き刺した。これは非常にやばい事
態だとは思うのだが、この状況ではどうすることもできない。
　高槻が注射器を引き抜くと、その後直ぐに俺の体から生気が失われていくことがはっき
りと見て取れた。
「おい、これってもしかして？」
「ふむ、わかったようだね。この体は今死んだ。まあどのみち記憶もなにもない抜け殻、
つまるところ生粗大ゴミにすぎんわけだから、別に問題なかろう」
　高槻のやつしれっとした口調でとんでもないことをいいやがった。
「そんなわけあるかー！元に戻せ」
「そう言ってもなあ。もはや手遅れだ」
「嘘だ、解毒剤かなにか無いのか？」
「馬鹿者、この天才高槻が作った毒だぞ、解毒剤など存在するわけが無かろう」

「うんなことは自慢になるかー！大体、なんでこんなことをしたんだ？」
「せっかちなやつだな。最初から説明してやる気だったのに君が話の腰を折るからだぞ」
　とんでもない言い草だが、仕方がないとりあえず聞くだけは聞いてやろうじゃないか。
「つまりだな、この実験はまだまだ時間が掛るのだが君が行方不明のままだとまずいわけ
だな。と言うわけで、この抜け殻を適当なところに放り出しておけば、君は自然死したこ
とになって問題がなくなるという寸法だ」
　つまりなにか、警察の捜査が嫌で死体が必要だったっているだけかよ？
「まあ通常家出の捜査なんか真剣にされたりしないから単に用心のためだけだがな」
「たかが用心のために俺は殺されたのか？」
「わかっておらんな。あれは単なる抜け殻、君はここにこうして生きておるではないか」
「問題をすり替えるな」
「やれやれ、やはり凡人には天才を理解することは出来ないようだな。残念だよ」
「勝手なことを抜かすな」
　こいつ全然堪えてないぞ。なにかダメージを与える方法はないのか？

　考え事の為に沈黙した俺を、高槻は薄笑いを浮かべて黙ってみているだけだ。この野郎
バカにしやがって今に見てろよ。
「畜生、このことを警察に訴えてやる。そうすればお前は破滅だ」
　こんなことを言うとこの体の意識も消される可能性はあるが、もう一か八かだ。
　けれど高槻の方は落ち着いたものだ。
「残念ながらそうはならんよ。そもそも君は存在しない人間なのだよ。その存在しない人
間が通常考えられない様なことを話したとして、いったい誰が信用するのかね。仮に信用
するものがいたとしてもだ、わたしは証拠を残すような間抜けではないよ」
「くそー」
　全部想定の範囲内ってわけか。
「女の子なんだからもう少し綺麗な言葉遣いにして欲しいものだな」
「うるせー、元に戻せ」
「聞き分けがない。仕方がないなわたしが教育してやろう」
「どういう意味だ？」

「急かすな、直ぐにわかる」
　そう言って高槻は白衣、続いてブラウスを脱ぎ、黒のレースのブラに包まれた豊かな胸
のふくらみが露わになった。畜生、こんな状況じゃなかったら生唾ものの光景なんだが。
　高槻は引き続き黒のタイトスカートのホックを外し、スカートを滑り下ろして、ブラと
セットのものらしいショーツとガーターベルトと言うえらく扇情的な姿になったんだ。
　畜生、元の体のままなら絶対に押し倒すんだが、それにしてもなんちゅう色っぽい体だ。
もうたまらん。男の性かこの時ばかりは今の大変な状況も忘れて高槻の体を舐めるように
視線を這わせ、特に下半身がたまらん、そう股間の黒ショーツに包まれた膨らみが……。
って待て、膨らみ？……なんだあの不自然な膨らみ、いやもう膨らみなんてものじゃない、
どんどん大きくなってきて……あれは男のなにじゃあないか？
「高槻、貴様ニューハフだったのか？」
「馬鹿もん、わたしはニューハーフなどではない。ちゃんと両性の機能を備えておる。天
才に相応しく自らの体を完全体と化したのだ」
　駄目だ、こいつ正真正銘本物のマッドドクターだ。いや、それより問題は……。

「止めろ、変質者。近寄るな。俺はそんな趣味はない」
「ほう、なにをされるかようやくわかったようだな」
　だからそのバカにしたようなせせら笑いはやめろ。
「う、うるせー！」
「しかし、君は結構興味深そうにわたしを見ているぞ」
　そう言われて始めて気が付いたんだが、ショーツから派手にはみ出た亀頭が気色悪いん
だが、どうしてか視線をはずせない。
「ではお楽しみを始めよう」
　高槻はショーツを脱ぎ捨て、そのそそり立つ雄大なものが姿を現わした。で、でかい。
さっきより更に巨大化している。冗談じゃねえ、こんなものぶち込まれたら壊れちまう。
「や、止めろー！」
「そう怯えなくても良いぞ。君の体にはいろいろ細工してあるからな」
「なんでもいいからとにかく止めてくれー！」
　畜生こう厳重に拘束されていたらもがいてもどうにもなりゃしない。悲鳴を上げること
しか出来ない。もがいても体を固定する縄が食い込んで痛いだけだ。

　けどそれも高槻がのし掛かってくるまでのこと。それからは歯がガタガタ言うだけで、
声もまともに出せなくなった。
「もう少し育っている方が好みなんだがな」
　高槻は勝手なことをぬかしながら俺の乳房に腕を伸ばしてきた。嫌だ止めてくれー。そ
してそのまま乱暴に揉みしだく。……嘘だ……なんで気持ちいいんだよー？
「ほう、どうして気持ちいいのか疑問なようだな。まあこれも細工の一つだ」
　高槻はニヤリと笑って得意げにそう言う。そんなで納得できるかよ。けど、なんて気持
ちいいんだ、なんだか頭に霞が掛ったようになってあまりなにかを考えられない。
「うっ、あーん」
　なんだ今のは、俺の喉から出た声か？嘘だ、俺がこんな甘ったるい声を出すだなんて信
じられない。
「ふむふむ、感度良好と」
「あっ、いやーん」
　高槻が乳首を軽く捻ると思わず嬌声が、一体どうなってるんだ。なんでこんなことされ
て気持ちがいいんだよ。この体は一体なんなんだ？　
　そうしているうちに高槻の手が下腹部の方に伸びていく。
「ひっ、ひー！」
　駄目だ、もう本能的恐怖心を押さえることが出来ない。犯される小娘になりきってる。
それなのに高槻に弄られるとたまらなく気持ちがいい。嫌だ、こんなの嫌だ。
　そして直ぐに訳がわからなくなってしまった。
「あっ、あー、あー」

「そろそろ良かろう」
　高槻の声ではっと我に返ると、高槻があの巨大なものを股間にあてがっている。
「嫌ー！止めてー！」
　いつの間にか女の悲鳴になっていたのだが、その時はそんなことに気付く余裕はなかっ
た。ただただ高槻の巨大さに恐怖するだけだった。
　高槻の方は哀願など気にもかけずに、えいとばかりに突き入れてきた。狭隘な部分を無
理矢理広げられていく恐怖に声も出せなくなる。

　高槻のものはわたしを押し広げながら、ゆっくりとだが確実に前進していく。そして信
じられないことにあの強大なものがわたしの中にほとんど飲み込まれた。
　想像していたような鋭い痛みはないけど、ギチギチで苦しい。それに内蔵が押し上げら
れたみたいで吐き気がする。なぜだか涙が止まらない。
「痛くないのが不思議なようだがそれは当然だ。膜などと言う無粋なものはつけておらん
からな。まあしかし、君が先ほどまで処女だったことは間違いない。わたしが証明するよ」
　そんなこと言われても全然嬉しくない。それより……。
「早く、早く抜いて」
「おいおい、まだ始まったばかりだよ。もう少し付き合って貰おうか。しかしさすがは天
才のわたしだ。見事なまでにピッタリフィットしておるな」
　なにを言ってるのかわからないけど、圧迫感がすごい、もう止めて。
　そんなわたしの願いもむなしく、高槻はわたしに突き刺さる凶悪な肉の杭を動かし始め
た。最初は抜いてくれるのだと誤解してしまったけど、当然そんなわけはなくて。
　引き抜かれるときは内臓が引きずり出されそうな感じだし、ずんと突かれると脳天まで
衝撃が響くみたい。でもなんで、なんで擦られると気持ちいいの？
　そのうちに苦しさと気持ちよさのミックスとと、気持ちよすぎることの恐怖で頭の中が
一杯になって、なにがなんだかわからなくなった。
「あっ、あーん、きつい、壊れる。苦しい、苦しいよう」
　これは本当。でも……。
「あー、これっ、これなに？イヤッ、変、変になるー」
　これも本当。もうなにもかもわからない。
「ひー、意識が、意識がどこかにいっちゃうー」

　ぼんやりと意識が戻ってきて、うっすらと目を開けたらなんだか見覚えのある顔が直ぐ
側に……。
「なかなか可愛い風情だったぞ」
　不意打ちに血が上ってくるのがわかった。きっと真っ赤になっているに違いない。なに
か言い返したいけど、なにも思いつかなくて口をパクパクさせるだけだ。
「なんだ金魚でもあるまいし。ひょっとして日本語を忘れたのか？」
「そ、そんなわけないでしょう」
　あっ、ようやく声が出せた。でも、なんでこんな口調なの？
「ふむ、なにか聞きたいことが有るようだな。言ってみたまえ」

　この教え諭すようなバカにした口調、はっきり言ってむかつく。
「そんななにもかにもわかったような話し方は止めて。それでなんで精神まで女性化して
るのよ？」
「ほう、自分で気が付くとはそれほどバカではなかったようだな」
「だから、バカにするのは止めてって言ってるのよ。自分から振ってきたんだから、ちゃ
んと答えなさいよー」
　ああなんか真琴みたいな口調になってる。立場的にそんな関係かもしれないけど。
「別に君だけをバカにしているつもりなどないぞ。天才のわたしから見れば、わたし以外
のものは知的存在でないのは客観的事実だからな」　
　唯我独尊？傲岸不遜？とにかくこいつには言うだけ無駄みたい。
「まあ質問には答えてやろう。難しい理屈は君には到底理解不能だろうが、つまりそうな
るようにわたしが君の精神に手を加えたのだ。と言っても、精神は有る程度肉体に拘束さ
れるの当然、わたしはそれを促進しただけだ。であるから、この程度は天才にとっては雑
作もないことだな、感謝するには及ばないよ」
　どこをどうしたらわたしが感謝しなきゃあいけないわけ。ふざけないでよね。
「冗談じゃないわ、元に戻して。天才なんだから簡単でしょう」
「却下、簡単すぎて面白くない。天才はそのような雑事には手を出さぬものだ」
　勝手な言い草だけど、とにかく高槻がその気になってくれないとどうしようもない。こ
こは引き下がって置くしかないのかな。

「それにだな。君にはもう一つやって貰わねばならぬことがあってな」
　どういう意味だろう？
「まあ大したことはない、ちょっとした義理がある男がいてな。そいつの相手をしてもら
えればそれでよい」
　高槻が義理を感じるんなんて信じがたいけど、それより問題なのは……。ちょっと待て、
それってもしかして……。
「冗談じゃない、そんなことできない」
「やはり理解力が足りておらんな。君の意志などと言うものは全く関係ないのだよ。まあ
彼が来るまでしばらく時間がある。ゆっくり休みたまえ」
　なんで、急に眠気が……。もしかして、高槻の言葉に逆らえないのかな……眠い……。

>>323-330
そういう面白そうな高槻ネタ作ったなら、なんでMOON.組でやらんのかとｗ

「祐一」の名前が出るだけで嫌悪感を催すのは、俺だけだろうか・・・

>>332
U-1教育の被害者ﾊｹｰﾝ

浩子　→ぐーたら
ひろみ→いたずら・逆セクハラ
朋美　→直接的暴力

キャラ似てるようで、意外と方向性（得意技？）は別れてるのな。

ところで元キャラと反転キャラって血液型とか誕生日とかって一緒なのか？

話の展開に必要ない限り一緒（と言うかわざわざそんなこと考えない）だろうな。

わざわざ変えなきゃならん事情でもない限り、そのままなんじゃないかと思われるんですが

職人さんたちには、今の環境が
投稿しづらい以外のなんにでもない環境だと思う

それでも反転スレなら・・・・・それでも反転スレなら・・・・・きっと何とかしてくれる

ゆさゆさ、と誰かが俺を揺すっている。
ぼやが掛かった頭ン中に声だけがよく通った。
「雄二さん。雄二さん！朝ですよ、起きてください」
続く微睡の中で、声が女の子のものであることしか察し得ない。
可愛らしい声の持ち主に起こされるのは喜ぶべき事じゃーあるが、目下睡眠を貪り
続けていたい俺なのです。
「あ〜、あと十分だけ〜」
「十分前もそう仰いました！これ以上は学校に遅れてしまいますよ？」
困りながらも俺の意見を尊重する女の子。
ここ二ヶ月あまりの朝模様といえば、姉貴に起こされるのが常であり、往々にしてロクな
起こし方をしやがらねえ。
布団引っぺがして床に転がすのはアタリマエ。鳩尾に直突き落とされたこともあったっけ。
な、ワケで…こぉ〜んな甘々な起こし方をされちまうと、どうにも抗いたくなるのが人情。
「目覚めのキスをくれ〜。でないと俺様は起きてやらんのだ〜」
寝ぼけて頭は働かないが向こうは知った相手だ、間違いないね。
どんな極限状況でもこんなキュートな美声と姉貴のダミ声を間違えるわきゃねえ。
だからつい調子に乗って口走っちまった。
ま、本気で期待してるわけじゃねえ。そんでも赤面か困り顔でも拝めりゃ朝から眼福モンだぜ。
起き上がれるだけの調子が戻ったら頃合を見て起床すっとしましょうかい。
「………ユウ！あなた何時まで寝てるつもりなの！！」
「は！？はいぃぃいいいい！！」
頭上から落ちてきたのは恐るべき叱声。
条件反射とはかくも恐ろしや、今の一瞬で頭の霧は晴れ、身体はベッドからすっくと
起き上がっていたのだった。
両目を瞑った状態から、ゆっくり片目を開けて鬼の姿を探す。
が、いねえ…。その代わりに俺――ベッドから一メートルほど離れた位置で女の子――貴子が
微笑んで立っていた。見慣れた…けど、見飽きないメイド服を纏って。

「おはようございます♪雄二さん」
「……あっ、おう…おはよう」
微笑みといえど百万ドル払っても惜しくない表情で、愉しげに挨拶する貴子に対し、
俺の挨拶はツーテンポほど遅れた。
身体が安息を求めてるのか、先程の姉貴の声が気になって仕方がない。
どこぞに隠れているのかキョロキョロ部屋を見渡すと正面からくすくす笑い声が零れる。
「御安心を。環さんなら初めから此処にはいらっしゃっておりません」
「じゃ…じゃあ、さっきの声は……？」
「声色を真似てみました♪自分じゃあ、似てないなーって思いましたけど、お寝坊さんには
　よく効いたみたいです」
目を閉じながらえっへんと言い張る貴子は……押し倒したい……いやいや！
可愛気があってよろしいが…
「似過ぎだっての……。朝から寿命が縮むかと思ったぜ。どうせならホントにキスで
　起こしてくれりゃ即効で目も覚めよう、ってなもんなのに」
不快な冗談だったのか貴子の表情が固くなる……が、それも一瞬の事。
「………ご冗談も程々にして頂かないと本当に環さんが来てしまいますよ？」
「うげっ、そりゃ勘弁！起きるっ、起きますから貴子は姉貴が来ねえように戻っててくれ。
　俺、着替えっからさ」
「では、朝食の準備を整えて参りますね」
後ろ手にドアを開け、会釈しながらドアを閉め去る貴子。
足音は聞こえず、僅かに軋む板張りの床の音が、彼女が遠ざかっていくことを伝える。
「ハア〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
これが現在の、偽らざる貴子との掛け合いだ。
何を思うでもなく、無意識の内に溜息が吐き出される。
それだけ今の貴子と会話するのは神経を削ってるってのか…？
姉貴やチビ助は苦労してるみたいだが、俺にしてみれば接し方に変わりは無い。
加えて、笑顔を振りまき、俺達を主として接してくれている今の貴子は俺にとっちゃ
願ったり叶ったりだったはずだ。

拭えない違和感は一度それに気付いちまうと、そうそう取っ払えるもんじゃねえ。
素直に現状を受け入れちまえばハッピーなんだろうけどよ。
一歩引いて、身構えてる自分がいることも事実なんだ。

悩みの種は他にもあった。
今、退院してウチに戻ってきた貴子は何事も無かったかのように学校に通っている。
ひでぇメに遭わされて入院して……起きた事が大事でも当の本人がケロっと忘れちまってる
もんだから、学校側からすれば二、三日休んでいた、位の認識でしかない。
貴子自身あんなんだから、まさか「レイプされたので接し方に気をつけろ」たぁ言えねえ。
悩みってのはそこからで、今の貴子は数日前までの地味地味オーラがすっかり陰を潜め、
株急上昇中なんだよな。
背は同学年はおろか学校中でも抜きん出ている上にルックスも上位に入ってる彼女だ。
まさに『立てば芍薬座れば牡丹』。
そんな女の子からにこやかに「〜さん♪」なんて呼ばれてみろ。保護欲もそそるっちゅーの。
降ってわいたようなダークホースぶりに２−Aの男共は殆ど陥落したって話だ。
昨日なんかはとうとう俺のクラスの男が動き出しやがった。
よりにもよってっつーか……俺に「付き合ってないなら紹介してくれ」と間接的な
アプローチだったのは幸か不幸か…。
無論その場でぶった切ってやったがな。
俺としちゃあその場で付き合ってると公言した上でヘコませてやりたかったが、状況が
錯綜してる現状で迂闊な発言はできなかった。
考え無しに動きゃ俺が姉貴に潰されかねん。
そんな背景があってか、
「貴子ぉ。帰ろうぜ」
「あ、はーい。ただいま参ります」
クラスの視線が痛ぇ。同じクラスならまだ理解も求められっかもしんないが、どぉ〜にも…。
こうして貴子を迎えに行ってるのはあいつを一人にしない為、俺が勝手にやってる事だが、
こう日が続けば付き合う付き合わないと噂のネタにされんのも必然だぁな。

それをいちいち否定するのも疲れるし、こうして毎日帰り道を同じくするのも満更じゃねえ。
「そういえば今日もあったんですよ？」
「げ、誰だよ今度は」
さっきも云った通りここ数日の貴子の人気といったらない。
上辺じゃ澄ましちゃいるがどの男もお得物件を逃すまいと虎視眈々。
その中でも功を焦ってか、はたまた満を持してかは知らねえが貴子に告るため呼び出す
奴が日に一人は出ている。
「サッカー部の人、みたいですよ？私はよく知りませんでしたけど」
「ん、んで…その」
毎度の事と化しているが「どう返事したのか」の一言がいえない。
気になっていると思われるのが嫌なのか、自分でもいまひとつ理解できてないんだが。
「断りました。知らない男の人と付き合うなんてできません。私には向坂での大事な
　仕事もありますから」
「そ…そっか…」
貴子が誰かと付き合うなんてあるはずが無い、そうは思ってても「もしかして」という
不安は消えねえ。
もし―――もしも俺が今の貴子に付き合ってくれって言ったら…どう答えるだろう。
いや、それ以前に俺が以前貴子に告白した時の記憶は持ってるんだろうか？
いやいや、そんなことすら些事だ。大事なのは―――
「？………ふふっ」
ちらりと窺ったこっちに気付いて、貴子は一瞬きょとんとしたが間をおいて微笑んでくれる。
―――大事なのは…こいつを他の男なんかに渡したくねえ……それだけなんだ。

前を向き、歩いたまま手を持て余す。俺はこの手をどうしようってのか…。
貴子は鞄を外側の手で持っている。内側の空いた手には少し自分の手を伸ばせば届く距離。

握るのか？握っていいのか？
嫌われやしないだろうか？
俺が下手に貴子に対して女の子であることを求めて、不安定になったりしたら？
何度も掌を握ったり開いたり。じわりと汗ばんでくる。
外面じゃ平静を装いながらも手だけは俺の意思と関係なく、忙しなく微動していた、そんな時。
「「あっ…」」
同時に出た声。
大きく振れた手が貴子の指と触れ合ってしまった。
慌てたのは俺ばかりで、貴子が「失礼を」と一歩分幅を空けよう離れる貴子の手を俺は
無意識に掴んでいた。
「ゆう…じ…さん？」
「あ、いや……こいつは、な…」
戸惑うより尚、困った表情で俺の顔と握られた手に視線を行き来させる。
離さないと、と思ってもその部分だけ俺の意思から逃れたように動こうとしない。
「あの…痛いです…」
貴子の眉が僅かに歪んだのを見て、夢から覚めたように俺の手から力が抜けていくのが解る。
けど、今度こそはっきりと……その手を離す事が惜しくなっていた。
「なぁ…少しの間でもいいんだ。手…握っててもいいか？」
「えっ…」
驚いている様子はないが、豊かな表情はナリを潜め、何を考えているのか読めない。
「………いいですよ。雄二さんが…望むだけ、握っていて頂いて構いません」
字面だけで見りゃあ、あたかも「命令だから」という返答に聞こえなくもなかったが
素直に受け入れてくれた事と柔らかな笑顔に、俺はすっかり舞い上がってて貴子の機微に
気付くことはなかった。
歩き始めて一分も経たない内に俺は気恥ずかしさやら幸福感でガチガチに固まっていた。
俺の記憶で女の子と手ぇ繋いで！しかも一緒に下校した事が嘗てあったか？いや無い！
貴子はそんなギクシャクした歩調にも綺麗に合わせてくれる。
ほんとに綺麗だ。なんてーか…足運びに恙無い。

嬉し恥ずかし(何もかも俺ひとりな気もするが)カップル状態で会話も無いままの時間が続く。
だからといっちゃ何だが、思い出した事もあった。
「そういやぁよ。昔もこんな事あったよな。あん時は姉貴に泣かされたお前をこんなふうに
　引っ張って帰ったんだっけっか」
「………雄二さん、私はつい最近まで向坂家の保有する施設に居たんですよ？
　私などを想い出の方と間違えてはその方に失礼ですよ」
ふふっ、とやんわり笑いながら否定される。
鈍器で殴られたような気分だった。
俺が貴子に貴明の頃の思い出を求めても、彼女には答えようが無い。
仮に、その施設時代の話を聞こうとしたら？―――不可。
ありはしないんだから、そんな記憶は。
でっちあげたとしても必ず綻びが生まれる。
もし、無理にそれを突付けば……貴子は本当に壊れてしまうかもしれない。
「雄二さん？如何なさいました？」
心配そうにこちらを窺う貴子。
いつのまにか結ばれていた手は解けていた。
「いや…何でもねえんだ」
歩き出す。手は…繋がずに。
これでいいんだ、今は……。
貴子は俺を受け入れてくれている、無理に前の記憶を引っ張り出す事も無い。
なにも、問題なんて……無い筈さ。

その晩だった。
私服に着替えて、縁側でぼうっとしている貴子を見つけた。
今日の昼間は、なんかうやむやの内に一方的に距離が開いちまった気がしていた。
それが原因てワケでもないんだが、何となく貴子の驚いた顔を見てみたくなる。

膳は急げだ。
木の板が軋まないようにゆっくり…ゆっくりと貴子の背後目指して進んでゆく。
我ながら馬鹿らしいと思う時間を掛け、貴子のすぐ斜め後ろまでやって来た。
そこから一足飛びで彼女の目の前に降り立つ。
「た〜かこ！何してんだ！」
キャッ、とか言ってはくれないだろうな、などと思っていたが実際はそんな次元じゃなかった。
無表情。能面。
貴子の貌には感情と呼べるものが一切浮かんではいなかった。
俺の悪戯に気付いていた？いや違う。
だとしても、全く反応も見せずに待ち構えることが出来るもんなのか？
「うっ…」
そして、見た。
飛び込んできたのが俺だと確認した貴子の顔がゆっくりと笑顔を『構成』していったのを。
そう…数万、数億分の一の細胞たちがブロックの城を作り上げるように…。
「………びっくりしました…。雄二さん、突然声を掛けないでくださいよ」
嘘だ。
驚いたのなら、どうして『選択』された表情が笑顔なんだよ……。
ああ…いま……わかった。
貴子が間を置いて、何かを喋り出す時…。
あれは言わばロード時間なんだ。
どんな表情で、どんな仕種で、どんな言葉で返せば良いか捻り出す為の。
目の前で微笑んでいる貴子に薄ら寒いものを覚える。
一歩下がれば、この場を置いて駆け出してしまうような。
でも、どうしても今、貴子と話しておかなけりゃいけない必然を感じた。
果たして、彼女に貴明が残っているのかどうかを、だ。
「貴子。話したい事があるんだ。後で部屋に行ってもいいか？」
「はい。構いませんが…私から雄二さんの御部屋へ参りましょうか？」
「いや、いいんだ。風呂、まだなんだろ？上がる頃合に邪魔させてもらうぜ？」
「わかりました。では、お言葉に甘えて、お風呂の方をいただいてきますね」
ラフな格好なのに流麗な足運びで貴子はその場を去っていく。
俺は、頭の中を整理する時間が欲しくてしばらく縁側で涼むことにした。

∧||∧

>>340-347
御疲れさまです

ほのぼのとした日常の裏で確実に歪み崩壊していた世界…
怖いんだが続きが読みたくなるな

>>347におｺﾒ券を進呈したくなった。GJ

>>347
幸せに見える生活の陰に潜む影と緊張感…
続きが激しく気になり申すGJ

つ[おめこ券]

>>347
GJ！
朱鷺乃の話書いてる人とかもそうだけど、反転モノっての抜きにしても面白いねー。
続き楽しみにしてます。

反転葉鍵日和

その１
「ちょっとちょっと岡崎ピザって十回言って」
「嫌」
「・・・・・・・・」

その２
「ねえ岡崎の一番友達って言える人って誰？」
「そうねぇ・・・」
「あのさもしかして・・・もしかしてその人って名字の最初に「す」が」
「つかないわよ・・・」
「・・・・・・・」

>>353
暗いよ！！

　あれからどれくらい時間が経ったんだろう？薄暗い部屋の中で目を覚ましたら、一応拘
束は解かれて体に毛布も掛けてあった。相変わらず裸のままだけど。
　高槻は室内にはいないようだ、どこかで監視しているかもしれないけど。それと、わた
しの元の体も何処にも見えない。
　寝ていてもしょうがないから、とりあえず起きあがって電源を探して部屋の電気を付け
た。それで明るくなったら、さっきまで横たわっていた寝台の横に椅子が置いてあって、
そこに服があった。チラッと見たら女性用みたいだけど、他に着るものはなさそうだし仕
方がないのかな。
　とりあえずパンツを手に取り悩むことしばしだけど、意を決して足を通す。
　どうでも良いけど、これ熊柄だ。他の衣類も白のハイソックスとかで、Ｔシャツの柄と
かも子供っぽい。これが高槻の趣味？あいつロリコン？
　それは確かに今のわたしの体ははどっちかって言うと幼児体型だけどさ。きっと母親に
似たんだからしょうがないわね。うちの母親あゆより背低いし、栞がそこそこ膨らんでる
くらいに見えるくらい胸ないし。本当に秋子さんの姉だろうかって感じなのよね。
　わたしは母さんよりは少しはましみたい。胸は栞と比較できるくらいはあるし、背も視
線の高さから見て多分栞くらいだと思う。

　なんて考えているうちに服を着終わっていた。えっと、なんでこんなに手慣れているの
かな？わたしブラ付けるの当然初めてなんだけど。
　まあそれはともかく、部屋を見回したら鏡があったから今の状況をチェック。うーん、
誰がどう見ても中学生だ。
　えっと、服装のせいもあるよね。もう少し大人っぽい恰好をすればちゃんと高校生に見
えるよね。うちの制服を着た姿を想像……今一似合わない気が……。
　って、馴染んでどうする。わたしは必ず元の男に戻るんだからね。
　決意の心でガッポーズ……駄目だ、やっぱりローティーンの少女だ。
　とにかく、まずはこの部屋から脱出できないか調べてみよう。
　最初のドア、当然の如く鍵が掛っている。二つ目のドア、浴室とトイレね。窓、鉄格子
がはまってる。第一、ここはかなり高層のようで窓からの脱出は不可能。もともと高所恐
怖症気味だし。

　するとあとは高槻が部屋に来たときにどうにかするしかないか。けど、わたし格闘なん
か出来ないし、体格も高槻の方がかなり上、推定だけどあっちは１７０近くあるみたいだ。
つまり不意打ちしか手はないんだけど……。

「目が覚めたようだね相沢君」
　頭上から突然声が降ってきた。ああやっぱり高槻はどこかでわたしを監視していて、き
っと天井かどこかにスピーカーがあるんだ。
「ちょっと何処にいるの？わたしを解放しなさいよ」
　とりあえず天井に向けて怒鳴り返してみる。
「この前言ったとおり君にはまだ用があるからそれはできない。それにだ、君の体は実
験体だからな、いかな天才のわたしといえど絶対の安全は保証できん、何かあったときの
ためのわたしの目の届く場所に居てもらわんとな」
　なによそれ、結局わたしは籠の鳥ってわけなんだ。
「ところで、その服は気に入ってくれたかね？」
「そんなわけないでしょう」
「おやそうかな、嬉しそうにポーズを取っていたようだがね」
「ぐっ、それは……」
　やっぱり見てたんだ、陰険。
「まああまり興奮せずにもうしばらく待ちたまえ。そうだなとりあえず食事でも取ってお
くんだな。部屋の隅に冷蔵庫とレンジがある、好きなものを食べると良い」
　うっ、食べ物の話を聞いた途端におなかがすいていることに気が付いた。悔しいけどと
りあえずは言うとおりにしておくか。昔から腹が減っては戦が出来ぬって言うもんね。

　冷蔵庫を漁って冷凍食品各種と食材を発見、まずは冷凍お好み焼きでも食べておくか。
　この銘柄食べたことないけど結構美味しい。今度買ってみようかな。ってなんでこんな
に落ち着いて食事なんか出来るんだろう？普通ならこんな異常な経験をしたらもっと取り
乱しそうな気もするんだけど。それとも異常すぎて現実感が乏しいわけ？
　そして食べ終わってペットボトルのアイスコーヒーなど飲んでいたら、突然ドアが開い
て誰かが入ってくる。まあ誰かって高槻に決まっているけど。

　と思ったんだけど、入ってきたのは見覚えのない男だ。けど高槻に良く似ているみたい、
もしかして兄弟かなにか？あんなのが二人もいるとは願い下げだけど。
「どうした怪訝な表情で？おおそうだった、この姿は初めてだな。わたしは高槻だ」
　えーっ、この男が高槻？まあ高槻なら男になっても全然不思議じゃないわね。
「あなた自分でも意識交換したわけ？」
「そうではない、わたしは可変体でな。今は男性形態を取っているだけだ。一応この姿の
時は高槻狂二と名乗っている」
「あっそう、あなたの名前なんかどうでも良いわ」
「ふむ、確かに名前など些細なことだ」
「まっそんなことより、あなたの元々の性は男女どっちなのよ？」
「それも些細なことだな」
　またはぐらかされた。高槻は自分が話したいことは饒舌だけど、それ以外については絶
対に明かす気がないようだ。
「そんなことより君は自分の元の体がどうなったのか気にならないのか？」
「あーっ！部屋に体無いことは気が付いていたけど、言われるまであなたに尋ねることな
んて全然思いつかなかった」
　これは明らかに変だ、もしかして意識を操作されているの？
「確かにいろいろと君の意識は操作させて貰っているよ。主として君の精神のバランスを
取るためだがね。むろん実験の一環でも有るわけだが」
「ちょっと、わたしそんなこと言ってないわよ。あなたわたしの考えを読めるわけ？」
「さすがそれは無理だが、天才にとっては凡人の思考をトレースするなど雑作もないこと
なのだよ」
　今更だけど一々言うことがむかつくやつ。

「もう良いわ。それで今度はなんの用なの？」
「むろん実験の続きだよ。先回は両性体とやったわけだから、今度は男性とで反応が違う
かどうか確かめてみようと言うわけだ」
「そんなこと調べてなんの役に立つのよー？」
　あー、またバカにしたように笑ってる。

「凡人とは哀しいものだな。役に立つとかどうとかそんなことは問題ではない、わたしの
知的好奇心を満たすことにこそ意義があるのだ」
「勝手なこと言わないでよね。わたしはそんなことに協力しないわよ」
「まだわかっておらんのか。抵抗など無駄なことだ」
「生憎わたしは往生際が悪いのよ」
　そうでなくちゃあ、あゆ達を助けるなんて出来る分けないものね。

　でも結局力でかなうわけなくて……。
「変態！ほどきなさいよー！」
　また拘束されちゃったわけ。今回は後ろ手に縛られて胸縄まで。上下を三重くらいに巻
しめられた上に縦縄で締め付けられてるから息苦しい。もう自分の非力さが嫌になるわね。
今の体だと真琴にも負けそう。
「ふむ、こうやって絞り上げると一応見られる程度には膨らむな」
　今の姿勢は仰向けだから、縛られるまえにＴシャツを剥ぎ取られて子供っぽいデザイン
のブラだけの胸が、見事に露わになってる。
「バカー！ど変態」
　なんだか知らないけど滅茶苦茶悔しい。
「まあしかしだ、わたしのように大きすぎても肩は凝るし良いことなどないぞ」
　なによそれ自慢のつもり？確かに女の時は下品なくらいにでかかったけど、まったくも
って余計なお世話よね。
「おっと余談はこのくらいにしておこう。早速実験開始だ」
「えっ！いやー！止めてー！」
　ばかなこと考えてる場合じゃなかった。ピンチよピンチ。でもわたしって鳥頭？
「面白いな君は、しかし落ち着くか取り乱すかどちらかに出来ないのかね？」
「五月蠅い！どうにか出来るくらいなら最初からそうしてるわよ」
「なるほど道理ではあるな」
　なんか完全にバカにされてるし。なんて馬鹿なことを考えていたら右の足首を掴まれて
持ち上げられた。

「嫌だって言ってるでしょう。変態」
　足をばたつかせて抵抗してたらミニスカートが捲れてパンツが丸見えになった。それで
今度は高槻を左足で蹴ってやろうとしたんだけど、あっさり受け止められて、Ｖの字に開
かれちゃった。高槻の視線はもちろん股間に……。
「放せ、バカー！見るなー！」
「なるほど無駄な抵抗というのもなかなか男の嗜虐心をそそるものだな」
「冷静に分析するな。放せー！」
「ほうそうか」
　高槻がいきなり手を放したからわたしはバランスを崩してしまった。そこをすかさず高
槻に体を裏返されて頭をベッドに押しつけられた。すると必然的にお尻が高く上がっちゃ
って、嫌だこの姿勢恥ずかしすぎ。
　高槻は上からのしかかってきて胸に手を回し、ブラの上から揉みしだく。
「あっいあや、止めて」
　変だ、昨日より感じちゃう。二度目だから？わたしって淫乱？それとも縛られてるから？
わたしマゾなの？とにかく尖った乳首がブラの裏地に擦れて気持ちいいよう。
　なんだか、体の力が抜けていく。抵抗できない。気が付いたらパンツが膝の当たりまで
引き下げられて、嫌だ、これじゃあ丸見え？
「ほほう、いい具合にほころんできたぞ。発情した雌の匂いだ」
「あっこら、変なところ触るな」
「そう言っても君自身が物欲しげにパクパクと開閉してわたしの指を誘っておるぞ」
「だからそんなことを言うなー！」
　畜生、わたしはオモチャかよ。
「あっひゃーん！い、今、今のなに？」
　一瞬気が遠くなりそうになり、体がのぞける。そうすると胸の縄が食い込んで苦しい。
「うん？なにかだと……単なる豆の皮むきだが」
　皮むき？……あれってこんなに効くの？自分で経験しないとわかんないものね。
「ふむ、君はわりと客観的に分析できるタイプのようだ興味深いね」
「あひー、そ、そこー」
　高槻がなにか言ってるけどそろそろ思考がはっきりしなくなってきたみたい。

　ずーん、凄い衝撃。あひゃあ、これ、これっ、昨日より大きい。駄目！こんなにはいん
ないよう。声にならない声で泣き言がこぼれだす。駄目、今度こそ本当に壊される。
　もう擦れるなんてもんじゃない、メリメリと音を立てて食い込む凶悪な棍棒に内壁がこ
そぎ落されるような気分。
「ひゃ、しゃ、しゃけりゅうう」
　情け無い呻き声をあげて逃げだそうとしても、がっちりと腰を掴まれているからどうし
ようもない。
「ははは、なかなか良いぞ。このまま一生わたし専用の肉壺として飼ってやっても良いぞ」
「しょんなにょいひゃー」
　こんな凄いこともう耐えられない。
「どうも少々敏感な設定にしすぎたかな？」
「ひょえー、みょうらめー」
　もう内蔵突き破られそう。
「アギャー！」
　高槻の強烈な突き上げで頭の中が強烈にスパークして、そのまま意識が吹っ飛んでいく。

　気が付いたら縄はほどかれてたけど、体に全然力が入らない。これは当分動けそうにな
い。なんなのよこの体は？もしかして、これってわたしを逃がさないための高槻の作戦？
　それと女の体ってここまで敏感なものなの？栞はこんなに乱れなかったはず。……もし
かしてわたしが下手だったの？……そんなことないわよね。この体の方が特別なんだよね。
「どうしたね相沢君、体の方はともかくもう意識は回復したはずだが。まあいい、しばら
くはまだ不安定で疲れやすいはずだ。食べて休んで、せいぜい体力を回復させることだな」
　どうやらすぐ側に立ってわたしを見下ろしていたらしい高槻は、そう言い残して部屋を
出ていった。

　一人取り残されたんだけど、動く気力がないからただぼんやりと考え事でもするしかし
ょうがない。それでとりとめもないことを考えていたら、ふと恐ろしいことに気が付いた。
　わたしは本当に相沢祐一なんだろうか？確かに相沢祐一としての記憶はある。でも、そ
れは相沢祐一であることとイコールなんだろうか？
　高槻は相沢祐一の意識をわたしの体に転移させたって言ってたけど、移されたのって本
当に意識？もしかして記憶だけじゃないの？
　相沢祐一はあの体と一緒に死んでしまっていて、わたしは相沢祐一の記憶を持っている
だけにすぎない存在なのかも？
　第一この体が相沢祐一のクローンだってこと自体本当かどうか？
　そんなことを考えていたらそのまま眠ってしまっていた。

>>355-361
すでに葉鍵とか関係なくなってるなｗ

あと性別可変な高槻ってスゲーキモ怖いんだが。

しかも変身方法がお湯をかｂ

>>363見てたら、どこからともなく
仙命樹のせいで水をかぶると女に変身する体質になってしまった御堂という毒電波が…

よし、増幅してやるからいっちょ書けｗ

（ﾉﾟдﾟ）ﾉ　〜　〜　〜

　今日も私の出番が無かったので、アジトの台所で小刀を研いでいた。
　そろそろ御堂がボロボロにのされて帰ってくる頃だろう。
　そうすればお定まりの小競り合いが始まるはずだ。
　私は奴との戦いに備え、水の入ったバケツを大量に用意しておいてある。
　これで一安心だ。心置きなく奴を迎え撃てる。

「畜生！クソッ！坂神の野郎ッ！」
　いつも通りのやられ文句を吐きながら御堂が居間に入ってくる。
　服にはいくつもの鉤裂きが出来、血がそこから滲んでいた。
　まったく手間を掛けさせる。
　誰がそれを縫うと思っているのだ。
「意外と遅かったな。今日は勝てたのか？」
「五月蝿ぇ！不覚を取っただけだ！次は必ず…！」
　何から何までが私の予想通りに進んでいる。単純な奴め。
「まあ、所詮試牒体程度では完全体には勝てないという事だろう。諦めておけ」
「んだと！？手前ェだって所詮は陸に上がれねぇ水母女じゃねぇか」

　むかっ

「なんだと…？もう一度言って貰おうじゃないか」
「もう一度だって何度だって言ってやらぁ！
　この水母女！河童女！蛞蝓女！塩撒いたら消えちまうんだろ？」

　ぷっちん


「もう許さぁん！そこになおれ御堂！可愛がってくれるわ！」

　ばしゃーん

「ぶあっ！つめてぇ！」
「ほーっほっほっ！可愛いぞ御堂！飴玉でも恵んでやろうか？」
「うるせぇ！このてーどへでもねぇぞ！やでもてっぽうでももってこいってんだ！」
「ほう。幼女の姿の分際でその減らず口とは頂けん。
　おいたをするのはこの口か？」
「みにゃー！いてぇいてぇ！やめろいわきりー！」
「…………」
「はなせー！てめぇ、はなさねぇとぶっころすぞ！」
「くそっ、可愛い！御堂の癖に生意気だ！」


「……あれは何なの？俊之さん」
「……仙命樹の副作用ということにしよう……」

というわけで>>364さんのネタに乗っかってみたわけですが…

あいやあっ、ょぅιﾞょ溺泉に落ちてしまた！
ょぅιﾞょ溺泉は千五百年前ょぅιﾞょが溺れたという（ｒ

こんな時間まで何をやっていますか俺はｗ
それでは回線吊って首切ってきます。

なまいきょぅιﾞょﾊｱﾊｱ

>>368
仕事はやっ！ｗ　ＧＪ！
そりゃ死んでも水に近づきたがらないわけだ御堂。

意味なくage

>>322
＞>>320
＞雄二のは単なる女装なのかどうか、そこが問題だｗ

　タマ姉「そう…そんなに女の子の格好がしたかったのねユウ…」
　雄二「な、なんだその捕らえた齧歯類を弄ぶ猫科の笑みは…」
　タマ姉「それなら仕方ないわね、試薬の最後の一本、使わせてあげるわ♪」
　
　いぃやぁぁぁぁぁぁ…（フェードアウト）

…というのはどうか。

>>368
とりあえず「総身猫舌」のツボをちゃんとついておいて下さいね。
お湯をかぶって戻られては…困ります

＞「くそっ、可愛い！御堂の癖に生意気だ！」

多分御堂に萌えてる状態の岩切も相当に可愛いと思われ。

＞　まったく手間を掛けさせる。
＞　誰がそれを縫うと思っているのだ。
岩切何気に世話焼きだよ岩切。
鉄板でょぅιﾞょ御堂に（無理矢理）着せる服も作ってそうだな。

いままでの反転スレ見てると
妙に反転keyキャラは貧乳率高いと思った

ひんぬーであることを気にしているゆうと、
まったく気にしていないひろみ。
勝者はどっちだ。

各人のイメージもあるだろうが、反転葉鍵キャラ名鑑では
ひろみ・・・86-C　ゆう・・・83-B　往穂・・・91-D となっているな。
往穂と朋美は巨乳描写が印象強い。
ひろみは貧乳のイメージある割りに名鑑では80越えてCか。
悪友ポジションの北川&春原は貧乳確定・・・住井って描写あったっけ？
で、メイン組ではゆうが最貧弱か。
本編で水瀬親子は発育良好だし、折原ほど子供っぽくない印象持ってたし、
7年ぶりの再会っておいしいイベントもあるから、自分の脳内ではゆうって巨乳なんだよな。
布団に潜り込んだ誠が胸を枕にしたりとか、舞人にバニーガールプレイを強要されたりとか妄想するわけですよ。

久瀬　AA(名鑑参照)
春原　A(SS参照)

久瀬は巨乳時もあるから、他のキャラより幸せだが、春原は・・・ぺったんこ

真にかるい・ひくい・ぺったんこ
なのは誰だ

>>379
藤井ふゆ

身長130cm台の噂もあったからな。

奥さんクラナドPS2移植ですよ

　高槻の言葉どおり食べて眠って、そして実験と称して高槻に犯されるだけの一週間が過
ぎた。完全な女性体になった高槻とのレズプレイもやったし、薬で豊胸＆搾乳（翌日には
元に戻っていたけど）等体をいろいろ弄られたりとか、高槻の探求心とやらは尽きること
がないようだ。
　なんだかもうあきらめの境地。高槻はあくまで実験動物としてだろうけど大事にしてく
れるから、なんかこれでも良いかなって投げやりな気分に成ってくる。
　例えば、退屈だって文句を言ったらテレビを持ち込んでくれた。それでしょうがないか
ら高槻が部屋にいないときはずーっとテレビを見てるんだけど、なんかバカになりそうだ。
もともとこんな間の抜けた状況に落ち込んじゃうくらいバカだけどね。
　意識のことについては考えてもしょうがないから、深くは追求しないことにした。どう
せわたしはそんなに頭良くないし、現状がどう変わるわけでもない。

　そんなある午後のこと、食後にすることもなくまどろんでいたら突然一人の男が部屋に
入ってきた。
「よう相沢、随分可愛らしくなったな」
「あ、あんたは北川ー！」
「おいおい、久々に出会った親友にご挨拶だな」
　北川の軽い口調だけど、本当の気持ちは違うみたい。
「親友？まあ前はそうだったかも。けど、今のあなたの口からそんな言葉が出るとは思わ
なかったわね」
　そうね、香里のことが有るまでは親友だったかも。それに、この場に来たってことはこ
の事態に何らかの関係があるわけよね。おそらくは高槻の協力者。そんな相手を親友、い
いえ友人とさえ呼びたくはないわね。
「いやー、俺と美坂の純愛を邪魔さえしなければお前は今でも親友だよ。まっ、その恰好
じゃあ邪魔しようもないだろうけどな」
　うー、勝手な言い草だけど反論のしようがない。おまけにそのジロジロ上から下まで全
身をなめ回すような視線むかつくー！でも精一杯平静を装って……。
「そう、それでなにしに来たのよ？」

「素っ気ないねえ。今日はお前の葬式のことを教えてやろうと思ってな」
「葬式？」
「そうだ、お前この前火葬になったぜ。それで美坂が泣いて泣いて。まっ、俺がちゃんと
慰めてやったから心配すんな」
　突然激烈な感情に襲われて虚勢を維持できなくなった。
　そうか香里が……。栞達もきっと酷く泣いてくれたんだろうな。突然香里や栞の悲嘆を
思って胸が張り裂けそうだ。……けどしばらくして気が付いた、わたしはなんで今までそ
んなことを思いつきもしなかったんだろう？わたしは自分のことしか考えられない自己中
心的で薄情な人間なんだろうか？

「おいどうした相沢」
　北川に肩をきつく掴まれて、それでようやく我に返って顔を上げたら目の前に北川の顔
があって……。
「きゃっ！いやー！」
　思わず悲鳴を上げて北川を突き飛ばそうとしたんだけど、ちょっとよろめいただけだっ
た。この体非力すぎる。
「おいおい、いきなり突き飛ばすとは酷いやつだなあ」
　北川は笑っているけど、目つきが酷く嫌らしい。
「嫌、近寄らないで」
　身の危険を感じて思わず後ずさりするけど、北川はニヤニヤ笑いながら迫ってくる。駄
目だ、北川は明らかに状況を楽しんでいる。わたしをじわじわといたぶるつもりなんだ。
　そこまで香里ことでわたしを恨んでいたの？もっと明るくていいやつだと思っていたの
に。所詮人の心の底にどんな感情が眠ってるかなんて、分かりはしないってことなのかな？
「なあ相沢、俺も乱暴は嫌いなんだ。大人しく言うことを聞く気はないかな？」

　お為ごかしな口調だけど本気なの？拒絶したい、したいけど、断わったら……。けどど
のみち、体が震えるだけでまともに返事も出来ない。
「震えてるぜ、お前もう中身も完全に女なんだな。高槻さんの記録映像を見てなかったら
相沢だなんて信じられないところだぜ」
　なに、あの日の様子を記録に撮られてたの？もしかしてそれを手に入れたら高槻を殺人
罪では告発できるんじゃあ。
「あっ、今の考え無駄。記録はもう破棄されてるぜ。高槻さんに抜かりはないよ」
「くっ」
　悔しい、なんで北川ごときに見透かされるのよ。

「ところで相沢、今の恰好、お前に付きまとっていた沢渡って子にそっくりだな」
　確かに三日前の実験で髪が伸びて鬱陶しいから、それからは真琴みたいに両脇で髪を括
っているけどさ。
「子供っぽいし、なんとなく獣っぽいあたりが特に」
　そっちのほうかい。
「まっ、そんなことはどうでも良いか。こっちに来いよ」
　ちょっとガクッてきたところをすかさず北川に右手を捕られて引き寄せられる。
「痛い、そんなに強く掴まないで」
「いやー、非力ってのは哀しいねえ。どれ、成長の程度は？」
　空いてる手でいきなり胸を掴まれた。
「痛い、乱暴は止めて」
「ちっちぇいなあ、服装と言い高槻さんはロリ趣味なのか？」
「うるさーい」
　むかついたから自由な左手で平手打ちをかまそうとしたら、そっちも掴まれた。
「女の子には優しくするもんだけど。相沢は男だから別に良いやな」
　えっどういうこと？って思うまもなく腹を膝で蹴られた。乱暴者、さっきと言ってるこ
とが違うじゃない。

「グエーッ！」
「ほい、痛い目を見たくなかったら抵抗は止めときな」
　止めとくもなにも、しばらくは苦しくて抵抗なんかできないし、その後も恐怖のせいか
体が思うように動かなくなって、簡単に裸に剥かれちゃった。
「しかし、下着も子供っぽいな。水瀬の喜びそうな猫柄パンツかよ」
　だからそれはわたしの趣味じゃなくて、高槻が準備したんだってば。

「さーてゆうちゃん、これを付けてくれるかな」
　そう言って北川が差し出したのは犬？の首輪だった。
「そんなもの嫌よ」
　なに考えてんのよ変態。
「また痛い目に遭いたいのか」
「ひっ！」
　そう言われた途端に逆らえなくなって、渋々ながら首輪を填める。こんなのもう嫌だ。
「ほうよく似合うぞ、ワンと鳴いてみろ」
　躊躇っていたらまた蹴られた。
「ワン」
「声が小さいなあ。それに犬のくせに二本足で立つなんて生意気だ。四つん這いになって
こっちに尻を向けてもう一度ワンと鳴け」
　悔しくて涙が溢れるけど、もう怖くて逆らえない。のろのろと言われたとおりにして。
「ワン」
「声が小さいんだよ」
「痛い！」
　今度はお尻を思い切り蹴られて、その弾みで床にキスする羽目になった。
「おうおう、尻のもこもこがたまんねえな」
　北川はパンツを乱暴にずり下ろすといきなり怒張をねじ込んできた。でも……そこ違う。
「痛ーい！違う、その穴じゃない」
「五月蠅い、俺はこっちの方が好きなんだよ」
　なんでこんな簡単にはいるのよ。わたしの知識だとこんなに簡単にいかないはず。
「流石は高槻さんの作品。こっちもなかなか具合良いぜ」

「やだやだ、抜いててっばー」
　お尻が痛いっていうより熱い。裂ける、壊れる。焼けた杭を突っ込まれたみたい。いえ
本当はそんなに痛いわけじゃないけどイメージが……。
　北川は元気いっぱいに腰を使い肉と肉とがパンパンあたる音が嫌だ。引き抜かれるとき
は排便するみたいで気持ちいい気もするけど気色悪い。

　しばらくしてようやく、北川が精を放った。後から散々蹂躙されて動く気力も無くなっ
たんだけど、髪を掴んだ北川に強引に顔を上げさせられた。
「いたーい！止めてよう」
「五月蠅い、舐めて清めろ」
　わたしの目の前にあったものはそそり立つ北川のもの。ってなんでもう回復してるの
よ？さっきよさっき、いくらなんでもこいつ元気すぎ。
「イヤッ！イヤー！」
　お尻に突っ込まれたものなんて舐められない。必死に嫌々と顔を左右に振ったけど、首
輪の鎖を根本の方で掴まれて鼻を摘まれて強引に突っ込まれた。
「ふがー」
　信じられないくらい臭い。北川は真性包茎だし、どうも３日くらいは風呂に入ってない
みたい。これじゃあお尻じゃなくても舐められるわけないじゃない。
「噛んだらただじゃ済まないぞ」
　言われなくてもそんな気力なんかない。ただ吐き出したいだけ。
　髪を掴まれ勝手に頭を前後に揺すられる。臭気と息苦しいのと頭がシェイクされるのと
で吐き気がするし、頭痛がガンガンする。なんでこんなに乱暴にするのよ。もっと優しく
扱いなさいよね。
　なんか酸欠？で頭がボーっとなってきた。このまま死ぬかも？二度目なせいか北川はな
なかなか果てないし、まさかこのまま永久に続くんじゃないだろうか？そんな風に思われ
てきたとき、ようやく北川のものがビクッと脈動し、なま暖かくて粘っこい液体が口内に
発射された。けど粘っこいと言っても二度目なせいか思っていたよりはさらさらだ。
　気持ち悪いけど、吐いたらまた蹴られそうだから仕方なく飲み込む。

　北川もさすがに疲れたのか息を弾ませて座り込んだままだ。こっちはそれこそ起きあが
る気力もない。これで解放されるんだろうか？この体本気で体力ないから、正直今日はも
うなにもしたくない。
　まあでも世の中そんなに甘くはないわけで。
「さーて体力も回復したことだし、いよいよ本番行こうかゆうちゃん」
　案の定ね。ところで……。
「そのゆうちゃんってのはなんなのよ？」
「いやー相沢はもろロリだからな。その方が気分出るじゃん」
　バカにしてる、完全にバカにされてる。
「ははっ、そのふくれっ面も可愛いぞ」
　そんなこと言いつつあんな滅茶苦茶なことをするわけ。このゲス野郎。
　それで結局バックから犯されている。時々首輪を引かれるから本気で犬になったみたい
な最低の気分。もう早く終わって。
　それは体の方は気持ちよかったりするけど、何回されても全然慣れない。心は嫌がって
いても体は、ってやつ。本当に月並みで嫌になる。
　でも高槻にされるほどには良くない、これって北川が下手なの？それともわたしのから
だが高槻専用にカスタマイズされてるってこと？それちょっと嫌だ。
　あっあっ、でもまたなにも考えられなってきた。

　いつもの如く意識を失っていたみたい。それで気が付いたら横に妙に懐かしかったりす
る金髪の女の子が寝ていた。年は、ハイティーンってところかな？スタイルは香里並だろ
うか、身長は舞くらい有るかも。
「うーん、みしゃかー」
　今のは美坂って言ったの？じゃあこの子はやっぱり北川？けどなんで女になってんの？
　そうしているうちに寝惚けた北川の手がわたしの胸に接触。
「みしゃかー、むれひいひゃくなったなー」
　カチン！失敬な。
　バチーン！怒りのあまり思わず手が出た。
「美坂ー、いきなり平手打ちなんて酷いぞ。けど、これも俺への愛？こういう素直じゃな
いところも可愛い……ってお前誰だ？……あー相沢！」

　ようやく気が付いたわけ？でも好き勝手言ってたけど、これじゃあどう見ても北川だよ
ね。ああもうなんか、とてつもなく可笑しくなってきた。笑いを止められない。
「あははなーんだ、あなたやっぱり北川なの？なーんだ、キャハハ」
「なにー、どういうことだ？」
「バカねえ気付いてないの？あなたも女になってるわよ」
「なんだとー！どういうことだ？」
　怒ってるけどこの姿じゃあ可愛いもんね。
「つまりはあなたも高槻に嵌められたってことね」
　ああもうざまあみろって感じ。
「まあせいぜい女の子として頑張ってね。あーいい気味」
　まあ口調がとげとげしくなるのは仕方ないよね。
「うるせえ、バカにするんじゃない」
　北川はいきなり飛びかかってきた。こいつ短気すぎ。それで女同士の掴み合いに成った
んだけど。二人とも裸だから多分監視しているだろう高槻は凄い映像を見ているはず。
　けど掴み合いはすぐ終わった。
「残念だったな。女になっても俺の方が強いみたいだぜ」
　右腕をねじり上げられて抵抗できない。なんなのよこのひ弱な体は？正直真琴にも勝て
そうにない。弱ってるときなら別だけど。
「ちぇっ、わかったわよ。あなたの方が強い。けど、それでどうするつもりなの？」
「うっ、そう言えば……なにも考えてなかった」
　やっぱりそんなことだと思った。
「こ、これからどうすれば良いんだー。美坂ー！」
　あーあ、今までの勢いは何処へやら、頭を抱えて絶叫、本当すっかり落ち込んじゃって。
情け無いったらありゃしない。まあわたしも北川を冷静に観察しているような場合じゃな
いんだけどね。

　ようやく気が付いたわけ？でも好き勝手言ってたけど、これじゃあどう見ても北川だよ
ね。ああもうなんか、とてつもなく可笑しくなってきた。笑いを止められない。
「あははなーんだ、あなたやっぱり北川なの？なーんだ、キャハハ」
「なにー、どういうことだ？」
「バカねえ気付いてないの？あなたも女になってるわよ」
「なんだとー！どういうことだ？」
　怒ってるけどこの姿じゃあ可愛いもんね。
「つまりはあなたも高槻に嵌められたってことね」
　ああもうざまあみろって感じ。
「まあせいぜい女の子として頑張ってね。あーいい気味」
　まあ口調がとげとげしくなるのは仕方ないよね。
「うるせえ、バカにするんじゃない」
　北川はいきなり飛びかかってきた。こいつ短気すぎ。それで女同士の掴み合いに成った
んだけど。二人とも裸だから多分監視しているだろう高槻は凄い映像を見ているはず。
　けど掴み合いはすぐ終わった。
「残念だったな。女になっても俺の方が強いみたいだぜ」
　右腕をねじり上げられて抵抗できない。なんなのよこのひ弱な体は？正直真琴にも勝て
そうにない。弱ってるときなら別だけど。
「ちぇっ、わかったわよ。あなたの方が強い。けど、それでどうするつもりなの？」
「うっ、そう言えば……なにも考えてなかった」
　やっぱりそんなことだと思った。
「こ、これからどうすれば良いんだー。美坂ー！」
　あーあ、今までの勢いは何処へやら、頭を抱えて絶叫、本当すっかり落ち込んじゃって。
情け無いったらありゃしない。まあわたしも北川を冷静に観察しているような場合じゃな
いんだけどね。

　けどまあ、考えていてもしょうがないことはとりあえず置いておいて、とにかくしなく
ちゃいけないことをやりましょう。
「まあとりあえずお風呂に入ろう。洗濯もしなきゃいけないし。そうそう、おなかもすい
たわね」
「相沢、お前随分落ち着いてるな」
「だって取り乱してもしょうがないじゃない。やることしないと部屋は臭くなるし、自分
も気持ち悪いでしょう。さっ、わたしは洗濯するから、お風呂入れて」
「へいへい、わかりました」
「ふむ、素直でよろしい」
　こういう時は相手に考える時間を与えないに限るわね。
　洗濯機に洗濯物を放り込んでスイッチを入れたら、背後に途方に暮れたような表情の北
川が立って居た。
「何か用？食べ物なら冷蔵庫を適当にあさってみれば」
「そうじゃないよ。洗濯は良いんだけど風呂から上がった後に俺はなにを着れば良いんだ。
着替えなんか持ってきてないぞ」
「バカねえ、どうせ着られないわよ。とりあえず換えのシーツでも巻いてたら、潤ちゃん」
「潤ちゃん？」
　鳩が豆鉄砲を食らったような顔になった北川。よし、一本返したぞ。
「わたしがゆうちゃんならあなたは潤ちゃんでしょう。問題有る？」
「いや、まあいいや」
「まあ心配しなくても服のことくらい、高槻が身の振り方も含めて考えてくれるわよ」
「それは全然不安解消に繋がらないんだが」
　まあそうでしょうね。でもそれはわたしの知ったことじゃあないわ。

「まあとにかく先に入ったら、一応潤ちゃんがお客さんだし」
　一緒にはいるのは何となく嫌だし、どのみちそれ以上に狭いから二人一緒は無理っぽい。
「では遠慮無く」
　遠慮無く入っていった北川だけど、なんだかいつまで経っても上がってこない。さすが
に心配になって覗いてみたら……。あーあ、タオルを片手に固まってるよ。

「なにやってんのよ潤ちゃん？」
「いや、その……あの、ここの洗い方がよくわからんのだけど」
「そんなもん適当で良いのよ。あんまりゴシゴシ乱暴に擦ったりしなきゃあ大丈夫だって。
もう案外と神経質なのね潤ちゃんは」
　わたしの場合は高槻の仕掛けとやらのせいで、あっさり女性化しちゃったから大して気
にならなかったけど、普通いきなり女性になったらこんなものなのかな？
　それからしばらくしてようやく北川が出てきたから、代わりにお風呂に入る。やっぱり
入浴は気持ちいい。

　さっぱりして上がったきたら北川は部屋に居なくて、代わりに女性体（両性体かも？）
の高槻がベッドに腰掛けていた。
「あれっ北川は？」
「ふむ彼、いや彼女は研究所の方に行って貰った。さすがの天才のわたしもこのような事
態は想定していなかったのでな。まさか君と交わった男性は女性化するとはな、副作用で
はあろうが実に興味深いよ君は」
　高槻の好奇心を刺激するのはあまり嬉しくない。この調子だといつまでも元に戻しても
らえそうにないから。
「ところであなたはどうして変化がないんですか？」
「まあわたしの性別はもともと融通無碍なものだからな。おそらくはそのせいであろう」
　なんて言うか動じない人だ。
「あっそうですか。でこの件に関する好奇心が満たされないと、わたしは元に戻してもら
えないんですね」
「そうだな、もう一度実験してみようと思うのだが、誰か希望の男性はおるかな？なるべ
くならリクエストに応えてやるぞ」
「いません」
　反射的に即答。もう、そんなの考えただけで気色悪いよ。
「ではわたしが適当に見繕ってこよう。君らの世代の男というものは大抵やりたい盛よう
で全く見境がないからな、やりやすくて助かるよ」
　まあやりたい盛とかは高槻の言うとおりなんだけどさ、哀れな犠牲者のことはともかく、
自分がその相手をしなきゃあならないことが問題なんだよね。

　それはともかく、今日の高槻は機嫌が良さそうだから、北川のことを聞いてみよう。
「あっ、もう一つ聞いていいですか」
「かまわんよ」
　高槻がおおように頷いたのに力を得て。
「あなたと北川はどういう関係なんです？」
「北川君も今は君と同じ実験体だな。本来は道具に過ぎなかったんだが」
「わかりました」
　そうか、別に北川に嵌められたってわけじゃあないのかな？
「ふむ、もう質問はないかな？ではまあゆっくりと休みたまえ」
　高槻は今日はそのまま帰っていった。なんか物足りないような……。わー、わたしはな
にを考えているんだ。もう自分で自分が信じられないよう。
　ところで高槻はなんのために部屋に居たんだろう？

汚染力あるんかい！
高槻！感心してんなよそれバイオハザード！！
…まあ奴に言っても無駄だろうが。

相沢が悲惨すぎる！
だが、それがいい！GJ！

さあ、マッドドクター高槻の次なる犠牲者は誰だ！

串？

>>383-393
ムナくそ悪い展開だが、祐一ならいいやヽ(´ー｀)ノ

まぁなんていうか…いろいろがんばれ

反転鍵キャラ　胸のデカさ(最近の傾向)

Ａ　国崎(不動)　　　　　　　　　　　　　　　　　↑　
Ｂ　岡崎朋美(元から)　折原
Ｃ　北川(デカい傾向になってきた)　石橋
Ｄ　相沢(中学生化)　久瀬(最近は少しずつ傾向↑に)
Ｅ　春原(永遠の美乳)　　　　　　　　　　　　　　↓

葉キャラの胸の話が出てこないのはなぜだｗ
もうイメージが定着してるのかな？

「あははははははは！私の胸最高！岡崎なんか目じゃないわ！」
　4時間目が終わって屋上で寝て、起きたら、私、春原陽子は胸が岡崎朋美以上のデカくなっていた
「何でこうなったのかは知らないけど、この胸を利用して岡崎を見返してやるわ」
「あら春原、胸にメロン入れてまで、胸大きくしてんの、悲しいわね」
「入れてない！」
「ふぅん」
「どう岡崎？私の胸？アンタよりデカいわよ。悔しい？あら？アンタ胸小さくなった？」
「そういえば、体が軽いと思ったら、胸が少し小さくなってるわね」
「あはははは！これはいいわ！岡崎！悔しいでしょ！私が羨ましいでしょう！！」
「ぜんぜん　むしろ小さくなって体が軽くなって、嬉しいわ」
「え……あの…なんか…もう…なんか……リアクションを…」
「そういえば風太郎、前からあなたの事、気になっていたみたいだけど」
「……あの…私の胸に…ついては…？」
「最近あの子、巨乳ブームみたいなの。巨乳のエロ本拾っていたし」
「あのー…わたしの胸に・・・」
「だから、今のあなたは風太郎のストライクゾーンど真ん中」
「ねー・・・岡崎」
「あら、噂をしたら本当に来たわね。春原、風太郎後ろにいるわよ。いっぱい愛してもらえるわね」
「え！？風太郎！？なぜここに！それに子供の癖に、その股…」
「…春原さん…僕の股間は…愛の引力で……胸の果実……頂きます！」
「ひいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！？！」
「ふふ、…さて、私は胸が小さくなったし、帰って昔の服でも着てみようかな。ふふ」

>>400氏のネタを見て思わず胸の反転書いてしまいました
前回の>>316と同じで
クラナドは書き込みから得た情報を元に書いているので
風子のキャラがわからんので合ってるかどうかわかりませんから心配です
葉鍵ゲーム１つも持ってないし、カノン・クラナドしかどうゆうのか知らないので
キャラのイメージ崩れてたらすみません

>>403
葉鍵ゲー持ってないのに、よりによってこんなスレにいるとはｗ
その根性にＧＪｗ

ちなみの風子（風太郎）の一人称は「風子（風太郎）」だよ。
言い回しも、もうちょっと変な具合かと。個人的には
「ヒトデマスター風太郎の最大の弱点であるｵﾊﾟｰｲで攻めてくるなんて、春原さんプチ知将ですっ！
　ルパンダイブで反撃の要ありですっ！」
…どうも違うな（苦笑
陽子の台詞に対する朋美のスルーっぷりはかなりそのまんまでいい感じ。

>>404をみてたら何とはなしに自分の弱点を言って胸つねられてあふ〜んになるｴﾛマンガを思い出した。

風太郎がエロガキになったのは俺のせいかな…

>>406
GJ

>>406
だがそれがいい

風太郎のエロさを勝さる男(反転前は女)キャラはいるのか！？

【半妖狐魔法少女キューティアリスＦ：第１話沢渡有子誕生】　
　いつものように楽しい水瀬家の食卓、しかも明日は休日いつにもましてにぎやかなはず
なのだが、なぜか当家の一人娘いちごジャンキーこと名雪の姿が見えない。早速そのこと
に気が付いたのは、水瀬家の居候その３たい焼き食逃げ前科２犯の月宮あゆだった。
「あれっ秋子さん、名雪さんが居ないよ」
「なんだ名雪のやつまた寝てるのか？しょうがないなあいつは」
「そうよ昼寝に決まってるわよ。ほっといて食べよう、真琴おなか空いちゃった」
　居候その１お節介相沢祐一と、居候その２肉まん娘沢渡真琴は、名雪の不在をあまり気
にしていないようだが。食逃げ以外ではよい子（お人好し）のあゆは違っていた。
「じゃあボク起こしてくるよ」
　そう言って立ち上がろうとしたところを、水瀬家の家長であるジャムおば、もといお姉
さんの秋子さんに止められた。
「あらあら違いますよ、名雪はちょっと用事でしばらく帰ってこないの。だからあゆちゃ
ん、今は呼びに行かなくて良いのよ」
「そうなの、じゃあ頂きまーす」
｢｢頂きまーす｣｣
　秋子さんの説明にあゆも納得、４人で楽しく食事を始めたのだった。

　美味しい料理を存分に食べて満ち足りた気分だった３人なのだが、リビングで談笑して
いるうちに祐一と真琴の様子がおかしくなってきた。
「おかしい、なんだか体が熱くなってきたぞ」
「えっ、祐一も？真琴もそうなんだけど」
　発熱で真っ赤になった顔で向かい合う祐一と真琴。
「うぐぅ二人とも大丈夫？秋子さん大変だよ、祐一君と真琴が苦しんでるよ」
「はっ、真琴、まさかまた消えるんじゃあ」
「ううん、あれとは違うと思うけど……でもなんだか熱いのよ」
「そうか、それなら良いんだが、けどそれにしても酷く熱いな」
　誠が消えたときのことを思い出したらしく取り乱した祐一だが、真琴の返事にやや安堵
したようだ。もっとも状況は全然改善されていないのだが。
「秋子さーん早く来てよう」
　一方二人を見守るしかできないあゆはほとんどパニック状態だ。

「あらあらどうしたのあゆちゃん、夜に騒いでは近所迷惑よ」
　あゆの声を聞きつけて、ようやくキッチンから秋子さんが顔を出した。
「秋子さん、祐一君達が熱を出して苦しんでるんだよ」
「心配しなくても大丈夫ですよ」
「えっどういうこと？」
「大丈夫すぐにわかりますよ」
　涼しい顔の秋子さんにあゆの方は戸惑うばかりだった。

　一方当事者二人はと言うと……。
「おい真琴熱いんだからくっつくな」
「真琴はくっついたりしてないわよー。祐一こそ離れなさいよね」
　なぜか背中からくっついていき……。
「うぐぅ、ふ、二人がくっついていくよ」
　そして祐一と真琴の体が突然光り出して、あゆはびっくりしたのかそのまま気絶してし
まったのだが、秋子さんは落ち着いてただ一言。
「あゆちゃんも案外だらしないわね。仕方ないから二人が気が付くまでお茶でも飲んで待
ちましょう」

　約30分後、まずは真琴？が気が付いたようだ。
「うーん、一体なにがあったんだ？」
「気が付きました祐一さん」
「えーと、はい。あのー、なにがあったんですか？」
「待って下さい、まずあゆちゃんを起こしてもらえますか。それから説明します」
　静かな口調ながら有無を言わせぬ態度の秋子さん、それを悟って真琴？（祐一？）は早
速あゆの体を揺すりだした。

「おい、あゆ起きろ。こんなところで寝たら風邪をひくぞ」
「うーん、真琴ちゃん眠いよう」
「誰が真琴だ！寝惚けるな」
　あゆの頭を軽くこづく真琴？
「痛い、起きたよ。真琴ちゃん乱暴だよ」
「まだ寝惚けてるなわたしは祐一だ」
　一人称が俺からわたしに変わっているのだが、自称祐一は気が付いていないようだ。
「でも、君は真琴ちゃん……と思ったけどよく見たらちょっと違うような。それにその頭
に生えてるのは耳なの？」
「そんなことより、真琴は何処だ？」
「だから君が真琴ちゃんだよ。それより祐一君が居ないよ」
「だからわたしが祐一だって」
　どうやらこの会話、このままではキリがなさそうだ。

　その様子を黙ってみていた秋子さんだが、しばらくすると落ち着いた声で話し始めた。
「はい二人とも起きましたね。状況は把握できましたか？」
「｢秋子さん一体どうなってるんですか（の）？｣」
「はいなんでも聞いてくださいね、最初の質問はなんですか？」
｢｢真琴（祐一君）はどこですか（なの）？｣｣
　どうやら二人ともまずはそれが気になっていたようだ。
「二人ともここに居ますよ」
　ニコニコ笑ってそう答える秋子さん。
「｢どこに？｣」
「ここです」
　相変わらず微笑んだまま、真琴？を指さす秋子さん。
「「えっ、どういうこと（なの）？」」
「あなたが祐一さんで、同時に真琴でもあるんです。そしてあなたは今日から魔法少女と
して愛と平和のために戦うのです」
「魔法少女？マンガみたいで恰好良いよ……わっ、わたしはなにを言ってるんだ？って言
うかなにがなんだかわけわかんないし」
「ボクもわけがわからないよ」

「そうですね、では順を追って説明しましょう。まず今悪い魔法少女の復活でこの街に危
機が迫っているのです。そして悪い魔法少女と戦うために、祐一さんには魔法少女になっ
て貰ったのです」
「ちょっと待って下さい、魔法少女って？わたしは男ですよ」
「でも今は女の子ですよ」
「それがよくわからないんですけど、あゆはわたしのことを真琴って呼ぶし」
「だって君は真琴ちゃんだよ。ちょっとだけ祐一君に似てるような気もするけど」
「いやだからそんなはずないって、わたしは男だぞ。例えば胸なんか膨らんでるわけない、
って膨らんでるよ。……え、えーとこれはなにかの間違いだ。その証拠にちゃんとあれが
……ない、つるつるだー！わたしはどうしちゃったんだー？」
　祐一は自らの胸と股間に手を当てて困惑することしきりである。
「はい真琴ちゃん、えっと祐一君なのかな？とにかく鏡」
　祐一に手鏡を手渡すあゆ。祐一はパニくりながらも素直に鏡を受け取り、早速顔を映し
てみると。
「この顔は、真琴？でも髪の間に見える茶色いもこもこの三角形はなんだ？」
「だから、それが祐一君の顔なんだよ。って祐一君、祐一君」
「おやおや、また気を失ってしまったようですね。祐一さんも案外打たれ弱いですね」
「そう言う問題じゃないと思うよ」

　幸い祐一は今度は五分ほどで目を開けた。そして心配そうにのぞき込んでいたあゆに向
かって開口一番。
「うーん、わたし変な夢を見た。わたしが真琴になってて」
「祐一君、それ夢じゃないよ」
　あゆは祐一の胸をむんずとばかりに鷲づかみした。
「けど、なんでボクよりちょっとだけだけど大きいのかな。なんだかむかつくよ」
「わっ、あゆ、おまえなんちゅうことをするんだ、ってそうじゃない、なんでわたしに胸
があるんだー？」
「はいはい、いい加減にしてくださいね。二人とも落ち着いてわたしの言うことを聞いて
もらえませんか」
　いい加減に騒動を見かねたらしい秋子さんが止めようとしたのだが。

「わーわー！えらいこっちゃー」
「男の子なのにずるいよ祐一君」
　二人とも秋子さんの言うことを聞いちゃあいねえ状況なので、秋子さんは大きく深呼吸
した後。
「甘くないジャムはいかがですか？」
「わっはい、今ちょっと体調が悪いの遠慮します。それでなんでしょうか秋子さん」
「ボ、ボク今お腹はすいてないよ。もちろんお話はちゃんと聞くよ」
　まさに鶴の一声、いきなり床に正座してしまう二人だった。

「では、説明を続けます。実はわたしが先代魔法少女で、魔法少女は血筋が重要なのでや
むなく甥である祐一さんに魔法少女になって貰ったのです」
「えーとまあ、そこに拘ると話が進まないので百歩譲って秋子さんが先代だったと言うと
ころと、血縁が重要なのは了解したとして、それなら名雪の方が適任じゃないんですか？」
　祐一の指摘に秋子さんの顔が今日始めて曇った。
「残念ながらそれはできないのです」
「どうしてなの？」
「実は名雪が悪い魔法少女なのです。正確に言うと悪い魔法少女に取り付かれてしまった
のですが……。油断でした、まさか百花屋のいちごサンデーに呪いが掛っているとはさす
がのわたしも気が付きませんでした」
「いちごサンデーに呪い？」
　祐一とあゆの目が点になった。
「ええ、名雪が千杯目のいちごサンデーを食べると呪いが発動するようになっていたので
す。一杯一杯の呪いの量が微量なので不覚にも見逃してしまいました。そして悪い魔法少
女になった名雪は家を出てしまったのです」
「じゃあ名雪さんが居ないのはそのせいなの？」
「はいそうですよ」
「えっと、まあそこまでは一応理解したことにしましょう。けど、どうしてわたしが真琴
でもあるんですか？」
「そうだよ、祐一君真琴ちゃんにそっくりだよ」
「それにはちゃんと理由があります。やはりわたしの直系である名雪の方が祐一さんより
はるかに魔力が強いのです」
「つまりわたしでは名雪に太刀打ちできないと？」

「はい、ですから祐一さんの力を補うために妖狐である真琴と合体して貰ったのです」
「合体って、ロボットアニメみたいで格好いいよ。ってわー、わたしはまたわけのわから
んことを言ってるぞ」
　どうやら時々祐一の意志に反した言葉が出てくるらしい。
「わっ、祐一君落ち着いて」

　しばらく後、ひとしきり騒いで落ち着いたらしい祐一に向かって再び語り始める。
「合体と言っても肉体は見ての通り真琴ベースですし、祐一さんが自覚しているとおり精
神は祐一さんベースです。ただ多少は真琴の部分も有るので、時々真琴的な言動をしてし
まうのですね」
「なるほど、そう言われればなんだか肉まんが食べたくなってきたよ」
「そう思ってちゃんと準備してありますよ」
　どうも祐一とあゆがパニくっている間に準備してあったものらしい、肉まんを差し出す
秋子さんだった。
「わーい、秋子さんありがとう。モムモム美味しい」
「こうやってみてると真琴ちゃんにしか見えないよ。でも羨ましいなあ、ボクもたい焼き
食べたいよ」
「もちろん、たい焼きもありますよ」
「わーい、頂きまーす！」
　早速たい焼きにかぶりついたあゆだが、次の瞬間。
「ウグゥー！」
　ばったりと倒れたあゆの口元からこぼれ落ちたたい焼きの断面には紫色のジャムが。

　肉まんに夢中のマコピー祐一は全然気が付かなかったが、倒れたあゆの体が光を発して
その後あゆのからだが急速に縮んでいく。
　そして光が収まったとき、姿を現わしたのは身長１メートル強ほどに縮み５等身程度に
なってしまったあゆだった。しかも兎耳の如きものが頭の上でゆらゆらと。ちなみに服装
は紺のブルマーと白い体操服でブルマーに穴が開いて兎みたいな丸い尻尾まで。

　そのころ祐一はようやく肉まんを食べ終わって我に返った。
「あれっ、あゆは？……わー！あゆが縮んでる、しかもウサギー！」
「うーん、祐一君五月蠅いよ」
　あゆは祐一の大声に驚いたのか、白い毛が生えてグローブのようになった手で破滅的に
可愛らしい仕草で目を擦りながら体を起こした。
「あゆー、お前縮んでるぞ」
「えっ、どういうこと祐一君？」
「えーい、鏡を見てみろ」
「わっ、祐一君なにするの？」
　ちびあゆは祐一に抱えられて鏡台の前まで連れて行かれる。

「ほれっ、これがお前だ」
「うぐぅ、大変だよ胸がペッタンコ」
「驚くのはそこじゃねえ！」
　祐一はあゆを一喝して頭を軽くポカリ。
「痛いよ祐一君、耳のことも縮んだのもわかってるけど、女の子には重大な問題なんだよ」
「もともとたいしてなかっただろうが」
「違うよ、同じ成績が悪いのでも３０点と３点じゃあ全然違うんだよ。第一祐一君の胸だ
って４０点位しかないよ」
「あゆ、言ってて自分でむなしくないか」
「ちょっとだけ」
　哀れむような祐一の視線に負けて、情けなさげに頭を垂れるあゆだった。

　その後とりあえずリビングに戻って、秋子さんに詰め寄る二人。
「秋子さんこれはどういうことですか？」
「ボク、子供になっちゃったの？」
「二人とも落ち着いてください、これにはちゃんとした理由が有るんですよ」
｢｢理由？｣｣
「はい、つまりですね、魔法少女にはお供のマスコットが付き物、今からあゆちゃんはサ
ポート役兼マスコットのアユアユなのです」
「いきなりそんなの酷いよ」
「うんうんマスコットって魔法少女には付き物だよね」

　あゆの方は到底納得出来ないようだが、またもや一時的にマコピー化した祐一だけはお
気楽だった。
「これも愛と平和のためです」
「それさえ言ってればいいの？」
「アユアユのエネルギー源はたい焼きですよ」
　この一言であゆの態度が激変。
「それなら良いよ」
「お前本当にそれでよいのかよ」
「うん、ボク、愛と平和のために頑張るよ」

「あのー秋子さん、聞き忘れてましたけど、マスコットのアユアユが兎なのはいいとして、
どうしてわたしに狐みたいな耳と、おまけに尻尾まで付いてるんですか？」
「良くないと思うんだけど」
「合体の副作用ですね」
　アユアユの抗議はさらりと流して、秋子さんあっさりと断言。
「何とかならないんですか？」
「無理です。それはともかく、休みが開けたらその姿で学校へ通ってくださいね。ちゃん
と沢渡有子と言う名前で手続きも済んでいます」
「はあ、沢渡祐子ですか、苗字は真琴で、名前はわたしの一を子に変えただけなんですね」
　半分投げやりにそう答える相沢祐一改め沢渡有子、もう逆らう気力もなくなったらしい。
「いいえ違いますよ有子の有は有り無しの有です」
「なんで字を変えるんですか？」
「わたしの趣味です」
「はー、趣味ですか？」
「それだとアリスって読めるね」
　突然横からアユアユが口を出す。
「了承、魔法少女としての名前は魔法少女キューティアリスＦにしましょう。ちなみにＦはフォ
ックスのＦです。ちなみにフォックスは狐のことですよアユアユちゃん」
　怪訝な表情のアユアユに向かって説明を追加。
「もうなんでも好きにしてください」
　秋子の暴走に有子としては脱力感漂う声でそう答えるのがやっとだった。

　しばらくして、有子は突然なにか気が付いたようだ。
「ところで秋子さん、愛と平和の為って具体的にはなにをすればいいんですか？」
　真剣な表情になり、そう訊ねた有子だが。秋子さんの答と来た日には……。
「そうですね、究極的には名雪の解放ですが、まずはある人の愛をかなえるのです」
「ある人って？いや、それより猛烈に悪い予感がするんですが」
　有子の疑念を無視するように話を続ける秋子さん。
「その人にはもうこの家に来て貰っています」
「あのー、秋子さん、わたしの疑問に答えてくれてないような気がするんですが」
「さあ来てください、天野さん」
「天野ー？」

　ゆっくりと姿を現わしたのは秋子さんの言葉どおり、真琴の友人天野美汐なのだが、本
日はめずらしく白のノースリーブのワンピース姿、しかも麦わら帽付である。まだ4月だ
というのにまるで避暑に行くお嬢様のような場違いな姿だ。
「天野、ちょっと季節はずれじゃないのか？」
「なんだかお嬢様っぽいんだよ」
「いいんですよわたしは」
「いや、意味わかんないし」
　しかし美汐はそれには答えず。
「キャー真琴可愛いー！しかも中身が相沢さんなんて最高です。まさにわたしのために用
意されたような存在、ああこれも、運命なんですね」
「おーい、天野さん、もしもーし」
　自分の世界に入り込んでしまった美汐の目前で手を振る有子だが。
「駄目だよ有子さん、全然見えてないみたいだよ」
「そうだな、きっとまたなにか妄想してるんだ」
　有子とアユアユが顔を見合わせて溜息をついていると、美汐が突然かっと目を見開き有
子を抱きすくめた。

「わっ、天野なにをする」
「ああ、真琴、真琴、真琴ー。可愛いです、もうたまりません。最高です」
「うぐぅ、天野さんが壊れちゃったよー」
「天野苦しい」
「ああなんて素敵」
　抱きついたまま有子と頬をすり寄せる美汐。
「おい天野、しっかりしろー。正気に戻ってくれー」
「わたしは完全に正気ですよ。それが証拠に」
　ムニュ。美汐はいきなり有子の唇を奪った。
「おわー、天野なにを、フンガフンン」
「うぐぅ、怪しい光景だよ。ボク子供だからよくわからないよ」
　顔を手で覆いつつ、指の隙間から美汐と有子の抱擁を見つめるアユアユ。

　アユアユの視線も気にかけずすっかり有子とのキスを堪能して、美汐はようやく有子か
ら唇を放した。
「プハー、もう最高です」
「天野さんオヤジ臭いよ」
　幸いなことにそんなアユアユのつぶやきは耳に入っていないらしい。
「天野お前なんってことを……ん？なんだこれは？」
　紅潮した顔で美汐に抗議していた有子だが、なにやら異変を感じたようである。
「ああこれが男の感覚……相沢さん、真琴、どちらに反応したのでしょうか？」
「ま、待て、お前なぜそんなものが……ひょっとして男だったのか？」
　驚愕のあまり美汐を突き飛ばしようやく有子が美汐の手を振り解いたのだが、美汐のワ
ンピースの股間が不自然に盛り上がっている。

「相沢さん違いますよ。わたしは女のままですよ。ただこれが付いているだけです」
　美汐がガバッと大胆にワンピースをめくり揚げると、白いショーツから元気にはみ出して
いる男のシンボルがそそり立っていた。
「えっと、それは明らかに本物。お前一体なにをしたんだー！……けどこれ、なんだか見
覚えがあるような……」
「見覚えがあるのも当然ですね、それは祐一さんのものですから」
「わっ、秋子さん。そう言えば見ていたんですね。いや、それよりなんでわたしの物が天
野に付いているんですか？」
「天野さんのご要望とわたしの趣味の一致です」
「そんな馬鹿なー！」

　有子の絶叫に驚いたのかアユアユが気絶。
「有子さん気を付けてください。アユアユちゃんは聴力が強化されているので大声は厳禁
です」
「あのー、それってサポート役としてして務まるんですか？」
「大丈夫です、本来は能力を調節できるのですが、アユアユちゃんはまだ慣れてなかった
んですね。わたしも説明してませんでしたし」
「そうですか。ってそれより、趣味ってなんですか？趣味って？」
「そう興奮しないでください、冗談ですよ。本当はちゃんと理由が有るんです。有子さん
は魔法少女のエネルギーはなんだと思いますか」
「えっとなんでしょう……あー、有子わかった。やっぱり魔法少女の力の源は愛だよね」
「正解です。さすがですね有子さん」
「わーい有子誉められちゃった」
「ああ、時々真琴化するのも可愛い」
　もう辛抱たまらんとばかりに美汐は有子の頭を撫でる。
「あぅー美汐、なんで有子の耳を触るの？」
　耳の裏を触られて可愛く小首を傾げるマコピー有子を見て相好を崩す美汐だった。

　一時はすっかりマコピー化しうっとりと美汐に頭を撫でられていた有子だが、ハッと我
に返って。
「ちょっと待って下さい秋子さん、その愛ってもしかして？」
「はい、正解です。もちろん愛有るセックスのことです」
「えっーと、難しい話ばっかりで、わたしもう眠くなっちゃいました。お休みなさーい」
　危険を感じてそろりとこの場から退散しようとした有子だが、ガシッと秋子と美汐に両脇を固められてしまった。
「駄目ですよ有子さん、逃がしません」
「そうですよ、わたしでは不足だって言うんですか」
「嫌だー！わたしは突っ込む方は好きだけど、突っ込まれるは嫌いだー！」
「食わず嫌いはいけませんよ有子さん」
「そうです。優しくしますから」
「嫌だー！誰か助けてくれー！」
　悲鳴を上げて抵抗する有子にかまわず、ずるずると秋子さんの寝室に運んでいく。
「嫌っ、助けてー」
　いつの間にか悲鳴が少女らしくなっているのだが、有子本人は気が付いているやらいな
いやら。

　有子は秋子さんのベッドの上に投げ出され二人がかりで服を剥かれてしまう。
「嫌っ、嫌っー！」
　ジタバタと暴れても二人がかりだから抵抗もむなしいものだ。瞬く間に可愛いピンクの
ブラとピンクのストライプのショーツだけに剥かれてしまった。
「はい無駄な抵抗は止めてくださいね、自分が痛いだけですよ」
「こ、こんなの、愛のあるセックスじゃないわよー！」
「大丈夫です、終わるときには愛で溢れてますよ」
「ええ、わたしの方の心は相沢さん、いえ、もう有子さんとお呼びすべきでしょうか、有
子さんへの愛で張り裂けそうです」
「それに有子さんのショーツはもうグッショリですよ」

「そうですね、乳首もピンと立ってますよ」
「あぅー」
　反論が出来ずに全身を真っ赤に染めて顔を背ける。
「これは、祐一さんが真琴をきっちり開発したせいですから、自己責任ですね」
「可愛い真琴を存分にしたなんて羨ましすぎます。わたしも祐一さんと……」
「あぅー」
　もはや、これ以外の言葉がでない。おそらく真琴の気持ちがようくわかったことだろう。
「天野さん、その願望は置いておいて、今は男として頑張ってくださいね」
「はっ、確かにそうです。わたしとしたことが妄想の世界に行ってしまうところでした」

　秋子さんの言葉で我に返った美汐は、もはや抵抗の気力も尽きたらしく顔を背けたまま
無抵抗になった有子のブラに手をかける。
「はーい、これを脱ぎ脱ぎしましょうね」
「あら、祐一さんにあれだけ触られたのに可愛いピンク色。乳輪はちょっと大きめですね」
　秋子の批評にますます顔を赤らめる。
「次はこっちをご開帳ですね」
「いやっ」
　小さくそう声を上げ、嫌々とばかりに下半身を揺すりはしたもの大して意味はなく。
「やっぱりびっちょりです」
「あらあら有子さんは感じやすいんですね」
「では有子さんのここを観察させていただきます」
「うー、恥ずかしいよう」
「ふーんお豆ちゃんは結構大きめですね、皮は剥きやすいと」
「アーン」
　有子は嬌声を上げ精一杯体をのぞけらせる。
「感度良好、毛はわりと薄目、と言うか細くて柔らかいんですね。あらー、お口が物欲し
げにパクパクとして涎が出てますよ。そんなに肉まんが欲しいんですか？」
「あぅー、そんなんじゃないわよー。美汐は意地が悪いよ」
「あらっ、意地悪なんて心外ですね。わたしは有子さんを可愛がってあげたいだけですよ」
「そんなの嘘よー！」

「あらそんなに嫌がるのなら仕方がありませんね。これでは強姦で魔法のエネルギーには
成りません。仕方がありません美汐さん、今日の所は止めておきましょう」
「えっ、止めちゃうの？」
「ええ、愛のないセックスでは逆効果ですからね」
「残念です。有子さんに協力出来ると思ったのですが」

　事態の急変に呆気にとれた有子を解放し、先ほどまでの行為で乱れた衣装を直し始める
秋子さんと美汐である。
「さあ、美汐さん。このままでは収まらないでしょうからわたしがお相手しますね。今は
名雪の部屋が空いていますからあそこでやりましょう」
「あー、もう待ってよう。このままじゃ蛇の生殺しよ。途中で止めるなんて最悪よー」
　本気で寝室から出ていこうとした秋子さんと美汐を呼び止める。
「やっぱり有子さんは真琴同様天の邪鬼ですね」
「あーん有子が悪かったわよー。入れてー！」
　有子が美汐に飛びついていき、再びベッドに押し倒された。

　実はもう我慢できない状態だった美汐は有子に覆い被さると、いきなり挿入。もはや刀
と鞘の如くセット状況にある祐一と真琴のものゆえ、なんの抵抗もなくピッタリと収まっ
ていく。
「あっあーん良いようー！美汐、それ最高」
「すごく具合がいいです。女性とはこんなに気持ちがいいものなのでしょうか？それとも
真琴のものだからでしょうか？」
「あーもう壊れちゃう。もっと突いて」
「あっ、あー止まりません」
「あらあら、若いって良いですね」
　微笑ましそうに見ている秋子さんだが、なんだかちょっと羨ましそうでもあった。

　それで結局選手交代。
「あーん、なんで秋子さんまでペニスがあるのよー。凄い、凄すぎるー」
「さすがは秋子さん、このポーズ参考になりますね」
「うぐぅ、ボク子供だからよくわからないよ」
　ようやく起き出してきて室内を覗いているアユアユ。
　結局深夜まで有子の嬌声が絶えることはなかった。

「あー！今気が付いたけど魔法少女なにのまだ一度も変身してない」
「次回に期待ですね」
「次回ってあるの？」
「さあどうでしょう？」
「ところでボクはなんで兎なの？」
「月に兎は付き物だからですよ」
「なるほど、月宮だから兎ですか。シンプルですが素敵ですね」

>>410-424
　ま　た　K　A　N　O　（ry

確かにネタとして動かしやすいのはわかるが。
しかしロボットアニメ合体というかフュ〜ジョン！ハッ！というか邪教の館といおうか…。
とりあえず、変身したらしたでまたグチャエロ方面に突っ走ることになるんだろうなｗ

ああ…次は伝奇物だ…

>>410-424
どっちかというと祐一とあゆを融合させて、真琴をマスコットにした方がスッキリしたのではないか？

君がけも耳好きというならこれで正解だろうが。

「小さいな…随分と」
　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

「こ、このガキ！小学生のくせに、私の胸を『評価』し・・・しやがった」

「評価？それは違うよ…春原さん。「評価」するというのはね…その対象が評価するに値するから「評価」すると言うんだ
　貴女の胸は評価するに値しないほど、貴女の胸は小さいんだよ…
　ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
「こ…こいつ！」
「止しなさい！春原！今のアンタじゃ、アイツに口喧嘩では勝てない！ここは退くのよ
「許せねえ！私の目の前で「胸が小さい」と言われて怒らない奴はいねぇ！岡崎、私はこいつをブチのめす」
「そうですか…残念です…あなたは「選ばれるべき胸」ではなかったのに、ぼくに挑むとは…いいでしょう
　スッ
「消えた！？どこ！」
「あなたの負けです…春原さん」
「な、低身長を生かして、車の陰から、こっちに移ってきやがった！」
「あなたは…ぼくを倒すという「覚悟」を持っていたようですが…
　ぼくの貴女の胸をなんとか揉む「覚悟」の前に敗れ去った…それが貴女の敗因…さぁいきますよ
「ん！？んふぁ！？」
「くくく(実はぼくは貧乳が大好きだ。今、この瞬間、僕の気持ちは、最高に「ハイッ！」てヤツだぁぁ!!!)

2年後

風太郎「な、なぜ！？動かん！？2年間揉んでいるのに、なぜ動かん！なぜ、ジャンプしても動かん！？この胸あぁぁ！？？WRYYYYYYYYYYYYYYY!!?」

本当にごめんなさい
電波です、僕は電波です

こういう電波は好きです
もっとやってくれｗ

…ないすえれくとりっくうぇーぶ

>>428
ﾜﾛｽｗ

>>410-424
kanon　uzeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!

女性化から始まるKANONが批判される理由はやはり、

女性化→スタイル良くない→即エロ　が主流なのからか？

もし、そうならば
反転済み　で始めた方が批判されないのか？

ウザイと思ってるヤツは直ぐレスするが、ウザイと思って無いヤツは別に反応しない。
オレはkanonネタ別に全然構わない。　自分に合わないと思ったらスルーするが。
気にせず好きなネタで始めるのがよいかと。

そして…スレは動き出す

↓お題「夏」

夏い暑

>>437 に呼応

お題・夏

朋美：無駄に蒸し暑いわね…って春原、何よそのジト目は
陽子：いーえ何でもありませんし夏だって胸の谷間にあせもできて困ったりなんて出来ませんよ…
朋美：贅沢な悩みね…
陽子：どっちがですかねぇっ！！(ﾟ皿ﾟ)∞

>>400
個人的には、

S 秋江、岡崎母
A 朋美、往穂
B （該当者ナシ）
C ひろみ
D ゆう、北川
E 久瀬、陽子

と思うのだが、どうか。

>>410
KANON版マヴカレ？

【半妖狐魔法少女キューティアリスＦ：第２話初変身】　
　街の愛と平和のを守るために秋子さんの手で真琴と合体された上に、沢渡有子（魔法少
女キューティアリスＦ）と改名されてしまった相沢祐一。魔法エネルギーを蓄えるためと
いう口実で、秋子さんと美汐に散々オモチャにされてしまったのだった。ちなみに巻き添
えを食ったあゆはマスコットのアユアユにされてしまっている。

　さて翌日、真琴が秋子さんに頼んで体験入学したときに作ってもらっていた制服を試着
してみる。
「うーん、ぴったり。って真琴用だから当然か」
「似合うよ有子さん、ボクも制服を着て学校へ行きたいよ」
「あらあら制服は無理ですが学校には一緒に行って貰いますよ。魔法少女とお供は一心同
体少女隊です。当然常に一緒にいないといけませんからね」
「一心同体少女隊？」
「ボク、よくわからないよ」
「あーあの昔のお金をかけても売れなかったアイドルグループですね」
　すかさず相づちを打った美汐なのだが、すぐに有子の突っ込みが入る。
「天野、やっぱり年を誤魔化してるんでしょう？」
　やることを済ませたら言葉遣いが女性らしく変化したのだが、本人はあまり自覚がない
ようである。
「失礼ですね。そんなことはないですよ、絶対に」

「ところでどうやってアユアユを連れて行くんですか？学校は託児所じゃあないですよ」
　アユアユを一瞥しながら秋子さんに質問。
「酷いよ、ボク有子さんと同い年」
「でもその姿では絶対に高校生には見えませんね」
「うぐぅ」

「まあアユアユちゃんを学校に行かせる方法は後で説明します。それはともかく有子さん、
昨夜のお楽しみで魔力も貯まったことですし、一度変身してみましょう」
　秋子さんの言葉で昨夜のことを思い出して真っ赤になって恥じらう有子、まあ肉体的に
は処女ではなかったとは言え、有子としては初めてなのだから当然かもしれない。
「そうやって恥じらうところも可愛いですよ有子さん」
　美汐に追い打ちをかけられ更に赤くなった有子だが、気を取り直して。
「あのー、ところで秋子さん、変身ってどうやるんですか？」
「簡単です。両腕を胸の前でクロスさせて、ジャムジャム最高ミラクルチェンジと呪文を
唱えるだけでよいのです」
「それだけ、ですか？ちょっと気になる呪文ですけど、まっいいか」
　ちょっと拍子抜けしたようだが、素直にポーズをとり、呪文を唱える。
「ジャムジャム最高ミラクルチェーンジ」
　と有子の体が光り輝き、その光が治ると不思議の国のアリス風エプロンドレス姿の有子
が立っていた。

　とりあえずは鏡で自分の姿を確認してみる。
「えーっと、変身って服が替わるだけですか？それにこの服動きにくそうだし、全然戦闘
向けじゃないような気がするんですけど」
　期待はずれだったのか、有子の口調がやや失望したようなものに変わっていた。
「一見そう見えますが、この服の防御力なら５インチ砲の直撃にも耐えられます」
「５インチっていうと、えっと……１２．７センチ。ってことは戦車砲でも平気？」
　計算してみてその力に驚き、呆然とそう呟く。
「はいそうです。それと活動性の方も心配いりませんよ。ちょっと足を思いっきり上げて
みてください」
「こうですか？……エイ、ヤー！」
　秋子さんに促された有子は、右足を頭より高く蹴り上げた。
「うわー、おっとと。……真琴の体柔らかい、こんなに高く上がるなんてびっくり」
　思ったより高く上がって驚いたらしく、思わずバランスを崩してちょっとよろめいた。

「ほら邪魔にならないでしょう、一見普通のエプロンドレスのスカートとペチコートにし
か見えませんが、実は前後と両サイドにスリットがあって四分割になってるんですよ」
「それだと足に絡んだりしませんか？それと、風でも吹いたら直ぐに翻ってパンツ丸見え
になるのでは？」
「大丈夫ですよ、生地が特殊コーティングされていますからそんな心配はありません。そ
れと下はレオタードになっていますから万一見えても平気ですよ」
　秋子さん会心の作だとばかりに自慢げである。
「いや、それでも見えるのは嫌なんですけど」

「どれどれ？」
「うわっ、天野勝手にめくらないで」
　美汐に背後からスカートをまくり上げられ、顔を真っ赤にして慌てて後ろを押さえる。
「あまりハイレグじゃないから大丈夫ですよ。透ける白でもないようですし」
　しれっとそう答える美汐。
「いやそう言う問題じゃなくてね」

「でも、ボクはとっても恰好良いと思うよ」
「えっそう」
　例え相手がアユアユでもやはり誉められると満更でもないようだ。
「そうですよ有子さん良く似合ってますよ」
「もう天野までおだてないでよ」
「いいえ本当に可愛らしいですよ」
「あぅー、秋子さんまで。有子恥ずかしいよ」
　どうやら誉められると真琴化する傾向があるようである。

「やはり真琴が混ざっている分おだてに弱いんですね」
「そうですね、のりやすくて助かります」
　と言う秋子さんと美汐のひそひそ話は、すっかり舞い上がっている有子と、本気で感心
しているアユアユには聞こえていなかったのだった。

「あっ、そう言えば元に戻る時はどうするんです？」
「同じポーズでリリースと言うだけで良いんですよ」
「えっと、こうかな、リリース」
「あーあ、もう元に戻っちゃった、つまらないよ。けどいいなあ、ボクも変身とかしてみ
たいよ」
　アユアユは本気で羨ましいようで、相当に不満げである。
「あらあら、アユアユちゃんも変身できますよ」
「えっ、そうなの？」
　アユアユの顔が明るく輝いた。
「はい、その姿では学校へ行けませんからね。右手を高く挙げてたい焼きチェンジと叫ん
でみてください」
「たい焼きチェンジ？あんまり格好良くないけど、まあいや、やってみよう……たい焼き
チェンージ！」
　有子同様にアユアユの体が光に包まれたのだが、光が治ると……。

「あれー秋子さん、アユアユが消えちゃったよ」
　アユアユの姿が見えず戸惑う有子。
「ボクちゃんといるよ。でも、ここどこ？ボクはどうなったの？」
　部屋のどこからかアユアユの声はするのだが、姿は何処にも見えない。
「有子さん、どうも下の方から声がするみたいですよ」
「そう言えばそうだね。でもどこにも居ないよ」
「声はすれども姿は見えず、こんな謎なことはないでしょう」
　騒ぎ立てる有子と美汐を微笑みながら見ていた秋子さんだが、頃合いよしと見てか床の
上からなにかを拾い上げて二人の目の前に差し出した。
「これがアユアユちゃんですよ」
「これは、キーホルダーじゃないですか」
「たい焼きですね」
「えー、ボクたい焼きなの？こんなの酷いよ」
「まあこれなら学校へ持っていってもいいか」
「うぐぅ、連れて行くじゃなくて持っていくなの？」
「へー、この姿でも話せるんですね」
「ねえ、ボクの言うこと……誰も聞いてくれないんだね」

「秋子さん、これ元に戻るんですか？いくらなんでもこのままじゃあ可哀想ですよ」
「これじゃないもん」
「心配ありません、アユアユちゃんが戻りたいと思えば直ぐに戻れますよ」
「それなら安心ですね」
「あっ、戻れた。良かったよ、あのままだったら共食いに成っちゃうもんね」
　ボカッ、アユアユの頭を軽く叩く有子。
「お前はそれしか気にならいのか」
「うぐぅ、だって重要な問題だよ」

「ところで名雪のことはどうしましょう？居場所はわかっているんですか？」
　例によってアユアユの嘆きを無視して話題を変える有子。最早デフォルトであろう。
「いいえわかりません。それにとりあえず名雪のことは今は手を付けない方がよいと思い
ますよ」
「それはどうしてですか？」
「有子さんが魔法少女に慣れていない状態で名雪と接触するのは危険です。向こうから出
てくれば別ですが、なるべくなら接触しない方がよいでしょう」
「そうなんですか」
「名雪さん可哀想だね」
　しんみりと呟くアユアユ。

「それはさておき有子さん、ちょっとこれを着てみましょう」
　またもやアユアユの呟きは流され、秋子さんが自分の学生時代のものらしいブレザータ
イプの制服を持ち出してきたのだが、スカートが酷く短いように見えるのは気のせいだろ
うか？
「秋子さん、これスカートが短すぎ」
「そんなことはありませんよ。さあ着替えましょう」
「あぅー！」

　さて所変わってここは森の中、悪い魔法少女になってしまった水瀬名雪改め魔法少女ミ
スティ・ナユキが、魔法で作った隠れ家である。
「お腹空いたよ、御飯まだ？」
「もうすぐ出来るケロ。後五分ほど待つケロ、ナユキ様」
　フライパンを器用に操ってチーズオムレツを作りながら律儀にそう答えるのは、ミステ
ィ・ナユキの使い魔その一、元は名雪のお気に入りの縫いぐるみだったケロピーである。
　誰でも想像が付くように、ケロピーはナユキの魔法で生物化しているのだ。

「ナユキ様、いつまでこうしてるんですか？」
　多少不満そうにそう突っ込んできたのは、たいぎそうに梁の上に寝そべっている一見１
０歳くらいに見える半ズボンをサスペンダーで吊った男の子。だがよく見ると頭には猫耳、
更に尻からは長い尻尾が伸びていた。
「斉藤君、なーにが言いたいんだよ？」
　ナユキに睨まれて、ひらりと床に飛び降りた猫ハーフ斉藤少年。
「魔法少女ってものは食っちゃ寝しかしないんですか？」
「うー、そこを突かれると痛いんだよ。魔法少女にはなってみたものの、どうも具体的な
侵略のビジョンが掴めないんだよね」
「それで思いつかないから、とりあえず使い魔を作ったり、猫アレルギーを治して町中の
野良猫を手下にしたりしたんですね」
　斉藤の突っ込みにナユキとしてはとりあえずは無言で苦笑いするしかない。

　しかし、そのうちちょーっとばかり腹が立ってきたようだ。額に青筋を浮かべて斉藤を
睨み付け、不自然に低い声で。
「確かにそうなんだよ。でも斉藤君、使い魔の分際で生意気だよ。これはお仕置きが必要
だよね」
「ええーと、遠慮しときまーす」
　身の危険を感じたのか後ずさりする斉藤。
「だーめ、逃がさないんだよ」
　がっしり斉藤の華奢な肩を掴んで微笑むナユキ、その微笑みが怖いのだが。

「わー、嫌です放してください……わーん脱がさないで」
　ナユキが斉藤のシャツを剥ぎ取ると、恥ずかしげな仕草で胸を隠す。よく見ると思春期
にさしかかったばかりの少女のように、かすかに膨らんでいるのだった。
「御免なさい、反省してますからもう止め下さーい！」
「駄目だよー。ここまできたら自分でも止められないんだよー」
　委細かまわず、今度は半ズボンをパンツと一緒にずりおろした。
「ワーン、酷いです」
　ぺたんと床にへたり込んで泣き出してしまった斉藤。よく見ると女の子座りだが、小さ
いとは言え男のシンボルもちゃんとある。

「ほら、その邪魔者をどけて自分で広げてみせるんだよ」
「うー、もう恥ずかしいですよ」
　体を丸めて床に蹲り動こうとはしないが。
「斉藤くーん、二度とは言わないんだよ。痛い目を見たくなかったら素直に言うことを聞
いた方が良いんだよ」
「わ、わかりましたよう。言うことを聞きますからアレだけはやめて下さい」
　どうもなにか相当に強烈なお仕置きをされたことがあるらしい。斉藤は渋々ながら立ち
上がりゆっくりとだが足を開いていく。

「早くするんだよ」
「こうですか？」
　ナユキに急かされて、元々小さい上に更に縮こまってしまった竿を右手で持ち上げ、左
手をその下に回す。
「早く！」
　ナユキに一喝されてビクッと体を震わせた後、斉藤は左手を下腹部に当ててゆっくりと
裂け目を開いていくのだった。
　つまり一見半猫少年の斉藤、実は半猫両性具有人だったのだ。

「さすがはわたしの魔法、完璧だよ」
「ナユキさまー、恥ずかしいですよう」
「うんうん、その恥じらう姿が良いんだよ」
　悪い魔法少女としてたがが外れて、煩悩を全開にさせているのだった。

「じゃあ早速可愛がってあげるよ。うー、もう猫さん最高だよ。辛抱たまらんだよー」
「あれー」
　早速斉藤を押し倒し蹂躙していくナユキ。
「あーん、止めて下さい」
　最初はあらがっていたものの、しばらくすると。
「うにゃあ、にゃあにゃあ」
　気持ちよくて人語を発することができなくなったらしい。
「猫、猫最高、可愛いんだよー」
「うにゃーん！」

　一戦交えた後、覚めてしまった食事を魔法で温めて食べているナユキと斉藤。
「本当は祐一を斉藤君みたいにしてやりたかったんだよ」
　行儀悪くオムレツを頬張りながら話し始めたナユキ。このあたりが名雪と異なり悪い魔
法少女である証なのだろうか？
「どうしてされなかったんですか？ナユキ様の力なら簡単でしょう？」
　ナユキの力を知っている斉藤としては当然の疑問であろう。
「それが駄目なんだよ。祐一はお母さんの結界で守られているからね」
「結界くらい、ナユキ様の力で簡単に破れないのですか？いくら秋子さんが先代魔法少女
でも今はさほどの力はないのでしょう」
「それは確かにそうなんだけど、そう簡単にはいかないんだよ。力押しで結界を破るのは
簡単だけど、それをやるとお母さんや祐一が死んだり廃人に成っちゃう可能性が高いから
ね。力では上だけどまだまだお母さんの経験にはかなわないんだよ」
「なるほど、亀の甲より年の功ですね」
「それお母さんの目の前で言ったらただじゃあ済まないよ」

('A`)ｺﾃﾊﾝﾖﾛ

　同時刻水瀬家
「あらあら、お仕置き決定」
　有子に浴衣（自分の娘時分のもの）を着付けていた秋子さんが、ちょっと手を止めてそ
う呟いたので有子は怪訝な表情になった。
「秋子さん、なにか言いました？」
「いえなんでもありませんよ。それより有子さん、次は振り袖を着てみましょうね」
「えー、もう良いですよ」
「有子さん、わたしも見たいですから是非着て見ましょう」
「ボクも見てみたいよ」
「そうかな、美汐やアユアユがそう言うなら有子着てみてもいいよ」
　お約束で着せ替え人形にされている有子。結構うんざりしているのも事実なのだが、誉
められるとついつい真琴化して乗ってしまうのだった。

　再びナユキの隠れ家
「うっ、今なにか悪寒が」
　突然ブルッと震えた斉藤。
「斉藤君ご愁傷様、きっとお母さんに聞こえたんだよ」
「そんなー、ナユキ様なんとかして下さい」
　ボロボロ涙をこぼしながらナユキに泣きついていく斉藤だが、ナユキの答は悪い魔法少
女に相応しく冷たいものだった。
「これも運命ケロ、諦めるケロ」
「そんなー！」
　ああ、哀れな犠牲者斉藤の運命や如何に。

「まっ、斉藤君の運命はともかく、わたしは絶対祐一をゲットするんだよ」
　その祐一が女の子に成ってしまっているとは、知らぬが仏のナユキだった。

>>435
ほら、調子に乗った

祐一と謎ジャム婆あ

Uzeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!!!

>>440
個人的には反転芳野をBランクくらいのイメージで書いてる。

「――――――おい『風太郎』しっかりと撮れただろーなッ！」
「……」
「今の春原の、必死に胸を大きくしようと努力してる際の必死の形相を！」
「うん、撮れた。今、動画をメールで送る…………転送できた」
「うおおおおお!!良ぉお〜〜〜〜しッ！
　よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし
　よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし　立派に撮れたぞ！風太郎」
「………」
「これは『好奇心」だ風太郎！この『好奇心』が刺激されるほど、夜に使う『パワー』が湧いて来るものだ
　早く見たいッ！俺は、『姉』が「おっぱい」大きくする作業を早く見たいと思っていたのだッ…」
「……………」
「そうだ、すまない忘れてた。ごほーびをやるぞ、よく撮れたごほーびだ2本でいいか？」
「………」
「3個か！？ヒトデをすり潰したドリンクが『3個」ほしいのか？3個…イヤしんぼめ！！後日、そちらに配送するからな」
「……(ニヤッ)」
「よし、今後も頼んだぞ(こーゆう若くて何も知らん奴は利用できる…私の夜のために『利用』させてもらうよ…)」

　本当にお前はいいよ風太郎…心の底から「良ぉお〜〜〜〜しッ！
　よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし」と思っているからな…)

ピッ……
「……とんでもない弟を持ちましたね…春原さん。まぁ僕は春原さんを拝められて、その上ドリンクまでもらえるから得なんですけどね」
「あと…芽衣也さん。今は協力してても、最終的に春原陽子さんは僕が頂きます」

僕は電波だ　本当に電波だ
クラナドファンの方すみません
21、316、428と僕の投下した物は全部電波になってます
本当にすみません

荒木絵の反転蔵キャラが見たくなってきたなぁｗ

ジョジョネタ良いよー

ぐっどえれくとりっくうぇーぶ

ドクター高槻の奇妙な生活見ていて、ふと思ったんだが、
高槻はなんのキャラだったけ？

オリキャラ。

>>461
ありがと

…ま、いいか。

とりあえず
>>456
ベネ

>>461
いくらまるっきり別人になってるからってなあ…ｗ

>>460
MOON．のキャラだよ。
実は初代スレですでに反転ネタが出てたりする。

今更だけど、個人的妄想だと北川は北欧系クォーターで、
巨乳とまではいかないにしてもスタイル抜群という脳内設定。

単に胸が大きいんじゃなくて、スタイル全体のバランスが絶妙なんだろうな。＞北欧系クォーター北川
性格も良いし男子人気高そう。
しかし本人は報われ難い片想いに身を焦がしてる罠。そう考えると（男側にとっても）ひどい奴だな美坂薫。


それと遅レスだが
>>409
まだ未知数の部分は多いが悪初音君とか。

>>467
タマ兄を忘れてないかい？
直接的に夜這いとかしそうなイメージあるんだがタマ兄。
貴子さんも大変だ。

「コテハン希望」「('A`)ｺﾃﾊﾝﾖﾛ」
の意味がわからない…

作者にコテハンにしろというのか、それとも
旧コテハンに帰ってきて欲しいというのか…

前者じゃない？

【半妖狐魔法少女キューティアリスＦ：第３話初登校】
　さて週が開けて転校生としての登校初日、お約束のように祐一として通っていたクラス
に編入された有子である。ちなみにたい焼きキーホルダーに変身したアユアユは、有子の
鞄にぶら下がっている。
　有子が廊下で待っている間、ホームルームの中で担任の石橋がいつもの如く投げやりな
口調で連絡事項を発表していた。
「えー、今日はいくつか連絡がある。まず水瀬は当分休学するそうだ、それと斉藤は行方
不明だ、更に相沢は突然転校になった。でまあ代わりと言ってはなんだが、今日から転校
生が来ることになったぞ。沢渡君入りたまえ」
　かなり重大なことをこともなげに言ってのけているのだが、いつものことなので生徒達
は気にしていないようだ。まあそれはともかく、ドアを開けて有子が入室してくる。

「あ、あのー、転校生の沢渡有子です。よろしくお願いしまーす」
　どうも真琴の人見知りが表面に出たらしく、ややおどおどした態度だ。それでも有子が
ぴょこりと頭を下げると、それに合わせて耳と尻尾がぴょこぴょこと揺れる。
「可愛い」
「なあ美坂、あの子見覚えがあるんだが」
「そうね、相沢君の知り合いの真琴って子に似ているような気がするわね」
「ひゅーひゅー」
「頭に変な物が付いてるぞ」
「バカねカチューシャに決まってるわよ」
「けど、尻尾みたいなのが見えるぞ」
　お約束の美少女転校生の出現、しかも怪しげな風体とあれば、生徒達がざわめくのは当
然であろう。

「あー、五月蠅いぞ。質問が有るなら手を挙げてするように」
　煩わしくなったのか石橋は面倒くさそうにそう言って椅子に腰掛けた。
「はーい沢渡さんはどこから来たんですか？」
「東京の○○区からです」
「相沢と一緒だけど、なんか関係有るの？」
「遠縁になります」
　ここで一呼吸。
「ちなみに当然ながら水瀬秋子さんの関係者です」
　有子が付け加えたその一言で、それまで好奇の目で有子を見ていたが生徒達の視線が一
変、全員が固まってしまい教室内の温度が３度ほど低下したようでもある。

　しかししばらくして当初の衝撃が治ると、生徒達にもようやく落ち着きが戻ってきたし、
どこにでも勇者と言うかバカはいるのものである。
　その調子のいい男子生徒Ａが元気良く手を挙げて質問。
「質問、その犬の耳みたいなものはなんですか？それとお尻のは尻尾ですか？」
「狐の耳と尻尾です」
　下手に誤魔化してもどうせ直ぐにばれてしまうと、ここのところは正直に答えることに
したようだ。
「なんでそんなものが付いてるんですか？」
　めげずに引き続き質問されるが、いい加減にこの話題がわずらわしくなったらしい有子
はここで切り札を切るることにした。そこで軽く深呼吸した後に真面目な態度で。
「秋子さんの趣味です。それ以上追求したい人は居ますか？」
｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢いませーん！｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣
　声をそろえてそう答え、ガクガクブルブルと震え出すクラスの一同。
「じゃあ質問はもうないですか？」
｢｢｢｢｢｢｢｢｢｢意義ありませーん！｣｣｣｣｣｣｣｣｣｣
　こうして転校生への質問タイムは無事に？終わりを告げたのだった。

「えーと質問はもう無いのか。……では沢渡の席だが……丁度空いたことだし相沢の席で
良いな。おい北川手を挙げろ」
　面倒くさげに質問タイムを眺めていた石橋が適当に有子の席を決め、声をかけられた北
川がやる気なさげに手を挙げる。
「へーい」
「沢渡、今のアンテナ男が北川だ。それでお前の席はその右隣だ。ではホームルーム終了、
一時限までもうちょい時間があるが、他のクラスの迷惑になるから騒ぐんじゃないぞ」
　適当にそう言い残し無責任一代教師石橋は教室を出ていった。

　取り残された有子はしょうがなく、元の自分の席につくしかない。
「えっと北川君ですね。よろしく」
「ああ、こっちこそよろしく。ところで君、相沢の彼女の真琴って子と苗字が同じだし、
良く似てるけど親類？」
　この質問は予期していたので答えは準備していた有子だったが……。
「ゆ、祐一なんか、有子の彼じゃないわよー」
　ついつい「彼女」の言葉に、真琴の天の邪鬼な部分が反応してしまったのだった。
「えっと、なんで君がそんな照れたように否定するわけ？」
　当然の如く怪訝な表情になる北川。
「あぅー、え、えーと……それはつまり、そのー真琴はわたしの妹で、祐一とは幼なじみ
で、そのー、まっ、昔いろいろあったのよー」
　はっきり言ってしどろもどろな答だが、幸い北川はそれ以上追求してこなかった。見て
いて可哀想になったのか、単におかしな子だと思っただけかもしれない。

　そこでやや強引に話題を変える。
「まっそれはともかく、教科書はあるかな？無ければ見せてやるけど」
「あっうんありがとう。でも祐一と教科書交換したから大丈夫」
「交換？」
「あーあの、つまり祐一と真琴は家庭の事情でわたしと交代に実家に戻っちゃったから。
その、複雑な事情があって細かい説明できないんだ。それで了解してもらえるかな？」
「オッケー、まあみんないろいろあるよな。まあとにかく仲良くしようぜ。こんな可愛い
子と知り合えてラッキーだしな」
「あぅー、そんな可愛いだなんて……有子恥ずかしいわよー」
　有子が恥ずかしがって身もだえると、耳と尻尾がそれに合わせて元気に蠢くのだった。
「それ、本当に本物なんだな？」
　目を丸くした北川の問いかけに真顔になった有子は……。
「だから、さっきそう言ったでしょう。君変なやつだね」
「いや、君も変なやつだと思うぞ」
「そう？」
　などとやっているうちに教師が姿を現わし、一時限目が始まるのだった。

　その後の授業は無事に終了したのだが、秋子さんの名前での脅しが利きすぎたのか、北
川の他は昼休に校内を案内してくれた香里以外に誰も声をかけてくれ無かったわけで。
　有子としてはクラスへのとけ込みに失敗したかなと少々不安であった。

　放課後有子が校門を出ようとしたとき、屋上から誰か女性の高笑いが聞こえてきた。
「わーははは！わたしはこの街を支配すべき魔法少女、ミスティ・ナユキだよー。街の征
服の手始めにこの学校を頂いちゃおうかと思ってるんだよ」
　声に驚いた有子が振り返るとそこに立っていたのは、黒のバニースーツとおぼしき衣装
を身に纏ったかなりスタイルの良い少女と、その横で片膝を付いている黒い袖無しレオタ
ードの猫耳少年？だった。
「と言うわけで、この学園はたった今からわたしが占拠したんだよ。あーっははは！」
　再び高笑いを始めたナユキ。

　周囲の生徒達も異変に気が付き、屋上を見上げて口々に喚き始める。
「あれは誰だ？」
「さあ見たこともない美少女だぞ」
「胸でけえ」
「やあねえ、あんな恰好恥ずかしくないのかしら」
「頭おかしいんじゃないの？」
「顔は可愛いのに、頭の方がアレなのね。可哀想に」
「素敵なお姉様」
「あの男の子可愛い」
　かなり様々な反応であるが、男子の間では美人、女子の間ではなにあのキ○ガイと言う
のが大勢のようだ。一部ショタや百合も混ざっているようだが。なんにせよ誰一人危機感
など持っていないようである。
　ちなみに、はっきり言って胸が二回り以上大きくなっているほかは水瀬名雪そのままの
姿だし、名前にもなんのひねりもなく正体モロバレだと思うのだが、ナユキの魔法の力な
のか誰もナユキの正体が名雪だとは気が付いていないようだ。
　まあ天然で有名な陸上部長名雪と、高笑いをしながら高いところに上りたがる危ない女
性とが同一人物だとは到底思えないだけかもしれないのだが。

　さて一方有子の方はと言えば。
「ねえ有子さん、あれ名雪さんだよね。どうするの？」
「どうするって、秋子さんになるべく名雪と接触するなって言われてるし」
「でも学園の危機だよ」
「いや、あの調子で危機になるかどうかよくわかんないし。もう少し様子を見ましょう」
　などとアユアユと小声で相談している有子であるが、端で見ていればたい焼きキーホル
ダーと会話しているかなり危ない少女である。幸い周りの注意がナユキに向いていたので
気付いた者は居ないようだが……まあもう少し気を付けるべきであろう。

文書くの早いね

「ところで有子さん、名雪さんすごい恰好だよね」
「うん確かに、胸の谷間も露わな上にスーパーハイレグのバニースーツに超ミニスカート」
「それも、あのスカート股間を隠す役には全然立たない飾りだよね、フィギアのユニフォ
ームみたいだよ」
「お供の子の恰好も凄いね、黒の猫手袋と猫ブーツ。でもあの子なんか見覚えがあるよう
な気がするのよね」

「ウナー」
　ナユキの様子を校門の影から観察していた有子だが、足元の鳴き声に気が付いて下を見
下ろすと、そこにいたのは真琴の飼い猫のピロだった。
「あっピロだー。どうしたのピロ？勝手に学校へ来ちゃあ駄目でしょう」
　有子がピロの前でしゃがむと、ピロはピョンと有子の足の上に飛び上がってきた。
「ウナー」
「えっ、なに？」
　なにやらもの言いたげに立ち上がり有子の胸に前足をかけてくるピロ。
「もう、駄目よピロ服が汚れちゃうでしょう」
「それどころじゃないよ有子、秋子さんからの伝言だよ」
　有子の耳元に口を寄せて突然話し始めたピロ、有子は驚いて危うく腰を抜かす所だった。
「あぅー、ピロがしゃべったー」
「しっ、これも秋子さんの力だよ。それでね、今ナユキと接触しては駄目だから早く帰っ
てこいって」

「でも、この状況を放っておいてよいの？」
　心配そうな声で口を挟むアユアユ。
「あのねえ、現段階ではナユキも大したことはできないから放っておいても平気だって」
「そう言うことなら帰りましょう」
　あっさりとそう決断する有子。
「本当にそれで良いの？」
「アユアユはアレに付き合いたいの？」
「ボク、あんなの相手にしたくないよ」
　有子が指さしているナユキの高笑いを見てアユアユも即答。
「ねっそうでしょう。じゃあ帰りに肉まんとたい焼きを買って帰るわよ」
　元気良く尻尾を振って歩き出す有子に、ピロとアユアユも賛同の声を上げる。
「ウナー」
「わーい」
　こうして無責任にも有子はその場から立ち去ってしまい、最初の魔法少女同士の激突は
回避されたのだった。めでたし、めでたし？

　一方ナユキの方は精神が異常に高揚しているのか、気持ちよく高笑いを続けていた。
「あーっははは！愚民達を見下ろすのはもう最高だよ」
「あのーそれは良いんですがナユキ様、学園を制覇してどうするんですか？愚民達も数減
ってきましたし」
　さすがに付き合いきれなくなってきたのか斉藤がおずおずと口を挟む。実際退屈したり
あきれ果てて帰ってしまった生徒もかなり居るようだ。ひまなのか野次馬根性が旺盛なの
か北川のように残っている生徒も多いのだが。
　しかし学校当局や生徒会は、この事態をどうにかしようとはしないのだろうか？

「あーっははは、あーっははは」
　ナユキの高笑いが一向に終わらないので、斉藤は有子が帰ってしまったころに再びため
らいがちに声をかけてみる。
「あのー、もしもしナユキ様、聞いてますか？」
　さしものナユキもさすがに笑い疲れたのか、斉藤の方を不機嫌そうに振り向いた。
「なんだよ、斉藤君五月蠅いよ。なにか文句があるの？」
　ナユキに睨まれて萎縮した斉藤だが、なけなしの勇気を振り絞って進言。
「いえ別に文句じゃないんですけど、ただ高笑いしていてもしょうがないかなーって」
「ふーん、随分偉そうな口を利けるようになったんだよ。このわたしがなにも考えずにた
だ高笑いしていたわけがないんだよ」
　とりあえずそうは答えたものの、実のところなんのビジョンがあるわけでもないようだ。
腕を組んでしばらく考え込んでしまったナユキ。

　やがてポンと手を叩き。
「そう言えば肝心なことを忘れていたんだよ」
「肝心なことなら忘れないで欲しいよな」
　小声でそう呟く。
「うん、今なにか言った？」
「ゴ、ゴホン、なんでもないです、咳をしただけです、はい」
「それなら良いんだよ。さあ作戦開始だよ」
「そういわれてもなにをすれば良いんですか？」
「斉藤君は黙ってわたしに従っていれば良いんだよ、頭脳はわたしだけでよいからね」
「はーそうですか」
　気分は溜息ばかりですの斉藤だった。

「じゃあ行くよ。あーっははは！これより学園の支配者ナユキ様の要求を伝えるから聞き
漏らさないようにするんよ」
　前置きを終えて声を張り上げるナユキ。
「では要求だよ、まずは学校を壊されたくなかったら三年の相沢祐一を生贄として差し出
すんだよ、それといちごサンデー三杯もね」
「ナユキ様生贄って随分露骨な要求ですね」
　斉藤の突っ込みは無視。
「さあ十分だけ待ってあげるよ。早く祐一といちごサンデーを差し出すんだよ」

「おーいそこの女、相沢は転校しちゃったぞ」
　ナユキの通告に回答したのは北川だった。しかし祐一の名前まで出ているのにどうしてナ
ユキの正体に気が付かないのだろうか？
「嘘はいけないんだよー」
　間髪を入れずに返答、どうも信じたくないようだ。
「嘘じゃないぞー、今朝石橋がそう言ってたからな」
「ガーン！わ、わたしはなんのためにここまで来たんだよ。終わった、全ては終わったん
だよ……斉藤、引き上げるよ」
　ガックリと肩落すナユキ、こころなしか自慢の巨乳も小さくなったように見える。

「あのー、転校先に追っかけていかないんですか？」
「斉藤君、それが駄目なんだよ。わたしは地域限定魔法少女だから、この街を出たらただ
の女の子に戻っちゃうんだよ」
「そうだったんですか……はっ」
　瞬間斎藤の顔色が変わったのだが、それにナユキも気がついたようだ。

「斉藤君、今逃げようって考えたでしょう。でも駄目だよ、この街を出てても君が元に戻
るわけじゃないんだよー」
　そう指摘されて動揺する斉藤。
「そ、そんなことあるわけないじゃないですか。ぼ、ぼくはナユキ様のそれはもう忠実な
しもべですよ」
「そう、その言葉忘れるんじゃないよ。では愚民ども、さらばーだよ」
　そう言い残して一瞬で消え去るナユキと斉藤。
　あとには呆気にとられた野次馬達が取り残されたのだった。
「今のはなんだったんだー？」
「俺が知るか！」

　かくて学園の危機は有耶無耶のうちに去った。
「やはり、生徒会長である僕の人徳のお陰ですね」
　いたのか久瀬。けど多分それはないと思うぞ。

　ちなみにそのころの有子達。
「ねえ有子さん、もう第三話も終わりなのに全然魔法少女らしいことしてないけど良いの
かなあ？」
　キーホルダーから使い魔の姿に戻してもらってたい焼きを頬張りながら、ふと頭に浮か
んだ疑問を口に出すアユアユ。
「あぅー、うんぐんん……じ、次回はちゃんと魔法少女することになってるのよー」
　図星を突かれて、一瞬肉まんを喉に詰まらせかけた有子だが、どうにか体制を立て直して
そう答えた。
「そうなの？それと今回は全然エロもなかったよ」
「子供がそんなこと気にするんじゃありません。次回はちゃんとあるからいいの。まっ、
わたしがするんじゃないけどね」
　有子の意味深な台詞で今回はお終い。

そいじゃわかりやすく。
ID:bqfViw/z0はコテハンを付けてくださいませんか？

もう寝るﾉｼ

つ【妊娠】or【専用】

>>484
【妊娠】…と言えばハクオロおかーさん。
女高槻とか柳川裕子（鬼モード）あたりは、逆レイプからの強制中出させのコンボで
「これじゃ妊娠しちゃうかもね？」と笑いそうな。

【専用】の方は……なんかほとんどの反転ヒロインが多かれ少なかれ
誰かの専用になってる気がするんだがｗ
逆ハーレム作ってる奴もいるけど。

「貴子〜。いるか〜？」
十分に時間を置いた上で、貴子の部屋までやってきていた。
しかし何度ノックしても貴子は出て来ない。というか人の居る気配がない。
席外してんのか、もしくは…まだ風呂に入ってるんだろうか？
「もっ、申し訳ありません！遅れましたぁ！」
トタトタと激しくもないが忙しない足音と共に背後から貴子の声が聞こえた。
「ああ、気にすん―――なっっ！？」
振り返って視界に飛び込んできた貴子は……バスタオル一枚で戻ってきやがった…。
身を包むタオルの大きさは身体を覆うには十分であったが、制服のスカートよりさらに
上の方まで覗く御足が眩しいぜ…。
髪を乾かす時間もなかったようで、やたらと艶っぽい。そそるわコレ。
胸の部分は、かなりの高さまでタオルが引き上げられているので谷間こそ確認できないが
布一枚の下から自身を誇張するバストは何て言うかもう辛抱たまらん状態ですばい！
「―――っっじゃねえっ！！そ、そそ、そんなカッコでだな！家ン中歩いたりしたら…」
ああくそ…。自分でも解るほど弛んだ顔して何言ってんだか俺は。
当の本人は自分の格好の事を指摘されても、遅れてきた自分の不備を嘆いたまんまだし。
―――その時だ。俺の対姉貴専用レーダーが姉貴の動向を察知した。
なーんて、難しいハナシじゃあない。
貴子の部屋は姉貴の部屋の隣なんだから姉貴がすぐ側に居るのはアタリマエ〜。
…………やべえっ！！
今の状況を姉貴が見たらどう思う？
→貴子の部屋の前→貴子はバスタオル一枚→ハタから見ると困り顔→ワーオ！
…俺死んじゃう！！
ガチャリ、と姉貴の部屋のドアノブが回る音がした。
その音は俺にとっちゃ、拳銃の遊底を引いた音にすら聞こえた。

「あっ、雄二さん！こっち！」
同じくドアノブに気付いた貴子は、訪れるであろう地獄を前に足が竦んだ俺を引っ張り
自分の部屋に押し込んじまった。
彼女が何を思って俺を助けようとしたか知らないが、背に腹は変えられん！ってことで
その善意に与りつつ、姉貴がこの部屋に入って来る様なもしもの事態に備え、隠れる事にする。
クローゼットかベッドの下か、一瞬迷ったが、イナズマのような閃きを便りにベッドの下へ
潜り込んだ。
ドア越しに二人の会話が聞こえてくる。
「貴子さん！貴女またそんな格好で！」
「す、すみません…御見苦しい所を…」
「もう…しょうがないわね…。それより、ユウが此処にいなかった？声が聞こえた気が
　したんだけど、貴子さん、もしかしてあいつに何かされなかった？」
「いいえ。確かに雄二さんとはそこで顔を合わせましたが、驚かせてしまったみたいで
　そのまま戻っていってしまわれました」
「そう…。あんまり甘やかしちゃ駄目よ？あいつには前科があるんだから」
嘘を言うな嘘を！
「それと貴子さんも！いくら癖とはいっても、タオル一枚だなんてはしたないわよ？
　おいおい直しなさい、よろしい？」
「はい、しかと」
会話の流れから姉貴にお辞儀する貴子の姿までもが浮かぶなか、ドアの閉まる音がした。
次いで部屋のドアがゆっくりと開かれる。万一に備え、奥へ身を潜める。
「雄二さん？あれ…？」
それも杞憂。入って来たのが貴子だけだと確認してベッド下から這い出る。
「よっと……げっ！？」
見上げて…硬直。バスタオル一枚な貴子をローアングルでモロですよモロ。
当然「見え」はしねえんだが……。
「ぐっ……ぅっ」
「あの…どうかなさいましたか？」
チョッピングライトもんだぜ…これは。

「な…なんでもねえんだ。それより、服…着ておけって」
「いえ。このままで構いませんよ？」
何を言うかコイツは！俺が構うんだっての！
「それに、ひとと部屋を同じくして着替えるのは、いくら相手が雄二さんといえど私も
　恥ずかしいですし…かといって私の長湯でお待たせさせた上、廊下で着替えを待って
　頂いている間に環さんと会うかもしれません」
クソ…テコでも動かねえなこりゃ。無視して部屋の外で待ってても果たしてちゃんと
着替えてくれるかどうか。
昔っから厭な方面に頑固だったが、今も継続中ってか。
貴子を直視しないようにあさってを向いて話し掛けることにした。
「なぁ。河野貴明って覚えてるか？」
「？何方です？私が戴いた『河野』の遠縁の方ですか？」
―――チッ……たしっかに、キツイわこいつぁ。
これが自分自身への反応だったんだ…貴明がどうにかなっちまってもおかしかねえ。
同時にあン時の俺の洞察の無さに、拳に篭める力が増す。
だからこそ気負いもある。
今俺が会話してる貴子がナニモノか定かじゃねえが彼女を追い詰めるだろう結果に変わりない。
「貴子はさ、今の自分ってどう思うよ？」
「どう…とは？」
「今の貴子さ、なんか…おかしいぜ。自分でも無理してるって思わねぇのかよ」
「………私は、いつも通りに振舞っているだけですよ？」
「『いつも』って何だよ！何時の事をいってんだよお前は！」
「ゆ、雄二さん落ち着いて…」
「貴明は！貴子はどこに引っ込んじまったんだよ！」
顔の表面からガァっと熱が込み上げて来たのが解る程、興奮しきっていた。
まだ数言交わしただけなのに、この気持ちの悪さは何だってんだ！

「雄二さんは…私が……御嫌いなのですか？」
俺の視界に割り込みながら、胸に手を当て、瞳も若干潤んだ眼差しで訴えかけてくる。
とても演技には見えなかった。
そんな貴子の姿を見てると、決心が鈍る。
すぐにでも目の前の女の子を抱きしめて「好きだ」と囁いてやりたい。
迷いという名の誘惑がむくむくと膨れ上がり、俺の意思に向けて鎌首を擡げる。
「………私は………雄二さんのこと…好き、ですよ？」
「っっ！！？」
おいおいおいおい……っ。
マジかよ。何だよそりゃ。反則だろうが！
今まで女の子から「好き」なんて言われた事のねぇ俺が、しかも初恋の相手にだぜ？
「好き」って言われたらガード不能じゃんよ。
「雄二さんのココ…辛そうですよ？」
囁きも甘く、貴子は横合いから俺の腰の辺りに手を翳す。
彼女の言う通り…俺の分身はすっかり自身を誇張していやがった。
こやつめ！こんな状況でおっきしちゃうようなキカン棒に育てた覚えはねぇぞ！
「私の所為でこんなになってるんですよね…。いいんですよ、私なら…雄二さんの望むままに…」
「俺…は…俺は……」
ぐらぐらと理性が崩れていく。それでも一抹の想いは残されている。
こんなカタチで貴子を手に入れてしまって良い訳が無い、と。
ここでミスったら取り返しのつかないことになっちまいそうで、貴子との距離が絶望的に広がっちまいそうで。
けど―――
「………抱いて下さっても…」
しな垂れかかると共に、耳元でトドメの一言。
「貴子！」
「あっ…」
俺弱ぇぇーと思いながらも理性は白旗を上げ、感情の赴くままに貴子を懐に抱き入れる。

やーらけー……それに、いいにおいだ。
女の子の風呂上りってこんなに良いにおいなのかよ…。
なんてタチの悪い魔法だろうか。近付けば近付くほど離れられなくなる。
「心臓の音、どくどくいってます…」
言われずとも判り過ぎてらぁ。まるで全身が脈打ってるような錯覚を覚えるほど昂ぶってやがる。
こうして身体を密着させているだけで互いの体温はひとつになったよう。
そうして俺はゆっくりと…深く…甘い毒で自分を納得させていった。
―――本当にこのまま抱いてしまってもいいのか？
いいんだ。
―――それで貴子は本当に幸せになるのか？
なれるさ。
貴子は俺が好きで、俺も貴子に惚れ切ってる。どこにも問題なんて無い。
「ふふ…」
腕の中で貴子が俺の股間の腫れ物をいたわるように撫で回す。
気持ちがいいのと裏腹に全然刺激が足りなくて、無意識にずい、と腰を押し出していた。
それに応えるようにジッパーを下ろす音がして、これから起こるであろう事にごくりと生唾を飲む。
俺は負けじとタオルの上から胸に触れた。
「んっ……」
厚めの布の上からでも、男が持ちえない確かな弾力が指先を愉しませてくれる。
「やっ、雄二…さん…」
屈み込む形だった貴子が体制を整え、改めて向き合う。
俺たちは身長もそう差は無いんで同じ目線でモノを見ることが出来る。
貴子の顔は上気したように火照り、瞳は虚ろで目の焦点があってないのでは？というほど頼りない。
それがまた奇妙に淫靡なのだ。
唇は見たことの無いくらい艶光りしており、そのぷるるっと音がしそうなほど柔らかそうな
果実を貪りたくなり、彼女の肩に手を回し引き寄せる。
「貴子……」
ぐぐっと、吐息すら感じ合える距離まで来た時だ。

「えっ？」
虚ろであった彼女の目に光が灯った。
それに構う余裕は無く、いよいよ唇が触れ合おうとした―――
「い、イヤだ！！」
瞬間。
目を閉じ準備完了だった俺は貴子に突き飛ばされた。
「………ぁ」
何が起きた！？
たっぷり十秒程硬直していた俺が動き出すのと同時に貴子が叫ぶ。
「ご、ごめんなさい！……ごめん…なさい……キスは…キスだけは駄目なんです…」
魔法が……解けてゆく。
俺は、何を見ていた？今の貴子の表情には本当に嫌悪の色が出ていた。
もしかして俺は―――
「………ですが―――」
そして再び虚ろな瞳へと変貌していく。俺を映していない瞳に。
「―――『こちら』は、雄二さんが望むままに御奉仕致しますよ？」
俺に圧し掛かるようにズボンの留め具を外し、トランクスの膨らみを撫で回す。
いきり立つ自身とは別に、あれだけ篭っていた身体の熱は瞬く間に冷えていくのが分かる。
「手がよろしいですか？それとも口での御奉仕がよろしいでしょうか？」
……誰なんだ…この女は…。
もしかして俺は―――とんでもない思い違いをしていたんじゃねえのか…？
「…やめろ…やめるんだ」
「？お気に召しませんでしたか？なら…」
「いいんだ。もう……もういい」
顔を見るのも辛くて、服を正し部屋から逃げるように…いや、実際逃げ出した。

「左様ですか。おやすみなさいませ」
背中に受けた何事もなかったかのような貴子の声に懼ろしさすら感じた。

「ハァッ、ハァ、っっ、ハァッ……っく…」
全速で自分の部屋の前まで駆け戻り、崩れ落ちるように脱力。
気を抜けば――いくつもの理由はあったが何より俺自身の不甲斐無さに――泣いてしまいそうだった。
俺は…また、やっちまったのか？
また貴子の事を考えてやれずに…突っ走っちまったのかよ。
俺が欲しかったのは俺の中を占める貴子であって、貴子の身体目当てだったわけじゃねえ！
「なのに…なのによぉ！」
ダンッ
貴子を傷つけた……。
『今の貴子』が表面上どうあれ、きっと俺がやったことは心の奥底のどっかで沈殿物の
ように消えることなく、燻り続けるだろう。
俺に出来ることは、もう無いんだろうか？
俺が不用意に動きゃ貴子を苦しめるだけなんだろうか…。
―――
――
―
「っざけんな！！！」
ガッ
頭を壁に叩きつける。
情けねえ……情けねえ！！
俺は誰だ！？あいつにとって何だ！？
俺は貴子の…貴明の―――ダチだろうが！！

「姉貴ィ！開けてくれ！」
正直なところ今日は貴子の部屋に近付きたくなかったが、来た路を引き返し姉貴の部屋のドアを叩く。

「煩いわよっ、何時だと思っ………ユウ…？」
夜半の押しかけにいつも通りの説教モードを覚悟したが、俺の何かを感じ取ったのか
神妙な顔つきに変わる。
「話があんだよ。凄ぇ……すげえ大事な話が」
「……入りなさい」
通された先で姉貴は椅子に座り、俺に習うよう促すが立って話す事を選んだ。
そんな些細な違いでも自身を奮い立たせるには必要なこと。
「話って云うのは？」
「貴子を、元に戻したいんだ」
「！！ユウ、あなた……！」
「わかってらぁ！病院で言われた通り記憶を戻す事がヤバい事だってのは！
　けど、けどよぉ…」
「何があったの？言いなさい」
ぴしゃりと有無を言わさず説明を求められる。
でも、いたずらに心配されるよか、話しやすいっちゃあ話しやすい。
「貴子に…誘惑された」
「なんですって！？」
「待てって！それも…俺が迫ったからワリィんだ。俺が考え無しに貴明のこと引き摺り
　出そうとしたから。俺は…誘いにノっちまった」
「まさかアンタ…！タカ坊を！？」
姉貴は立ち上がり俺の襟元を引っ掴みガクガク揺さぶる。
「止めたっての！ちっとばかし触っただけだ！」
「それでも十分重罪よ！」
怒鳴りつけながらも俺を解放し、気が抜けたように再び椅子に座り込む。

「わかってるの？タカ坊が自分にされた事を思い出させたりしたらどうなるか…。
　最悪タカ坊の心が壊れてしまうかもしれないのよ！？」
「今だって十分ボロボロだろうが！いつまでもあのままにしてたら…あの貴子と
　一緒に貴明だった頃のモンみんなみんな消えちまう！
　駄目なんだよ…そんな貴子じゃ。駄目なんだ…」
「雄二…あなたタカ坊を…？」
「ああ好きさ！うン年前に女装したカッコのあいつ見てからずっとだ！
　でもよぉ、俺が好きなのは俺の言う事ほいほい聞き入れる貴子のツラした女じゃねえ。
　バカやってる俺の事冷たくあしらったり、女嫌いで甘々のお人好しで、しかも元男で、
　そんなんでもずっとダチでやって来た貴子じゃねえとダメなんだよ！」
「ユウ…」
初めて、初めて自分の本当の、本当に想ってた事を誰かに話した。
貴子への告白した時は、言ってみればライクであって、今話したことは嘘偽りのないラブだ。
貴子がポンコツになっちまって改めて、しかしやっと確信が持てた。
俺はあいつ以外の女じゃもう駄目だってこと。
「ん…もう、まいったわね…」
姉貴が珍しく自分の髪を掻き毟っている。実際はそんな表現よりずっと優美じゃあるんだが、
人にそんな醜態を見せるのは姉貴の性格上まずありえない。
「そ〜んなに真っ直ぐ言われちゃ応援しないわけにはいかないじゃない」
「姉貴…！」
「で？あんたはどういう方法で愛しの君を連れ戻そうっての？」
「ぐ…あのなあ」
「なによ。好きなんでしょ？ベタ惚れなんでしょ？ならいいじゃない」
ちょっと頼りになると思ったらこれだ。
また姉貴の『俺恥ずかしいメモリー』のネタが増えちまった。
いや告白したことに後悔はないが、姉貴の手に掛かると面白おかしく改変されちまうんだよな。

「これを渡しておくわ。どう使うかは、あなたが決めなさい」
ポーチから取り出し、投げ渡されたのはどこの家庭にもありそうな鍵。
「こいつは？」
「タカ坊の家の合鍵」
「なんでそれを姉貴が！」
その手のものは全部チビ助ン家で春夏さんが管理してる筈じゃあ…。
「しかもこれっ本当に複製した『合鍵』じゃねえか！」
装飾が全く無く、刻印すら無い鍵がそれを物語っていた。
「あら、だってそれ、タカ坊の家の庭に捨ててあったの鍵から作ったのよ？」
それ…『隠してあった』って言うんじゃ…。
「いーのよ。人にバレたのにそのまま隠し場所変えずにいたタカ坊が悪いの」
と、そこまで言って今まで人をおちょくって楽しむような笑みから一転。
「いい？例えタカ坊が自分を取り戻しても、迂闊な言動は控えなさい。
　特にタカ坊を女の子扱いするのは御法度。
　自分が襲われたのは自分が女の子だから…きっとそんな強迫観念に囚われているでしょうから」
こく、と頷く。わかってる。
例え俺が貴子に許されなくとも、俺は貴子の全てを認めてやらなくちゃならないんだから。
結果、永久に嫌われる事になっても。
「頑張れ、雄二」
頑張れ―――なんて無責任でなんて力強い言葉だろう。
姉貴の確かな信頼を受けて俺は床についた。

翌朝。誓いの朝。
驚くほど頭はすっきりとしており、時刻は目覚ましの鳴るほんの数分前。
申し合わせたような目覚めだった。
時計のスイッチを切り、制服に着替える。河野家には放課後行く事にした。
貴子と話す為に学校を休む事くらい気にも留めないが、昼間、この屋敷には人が多すぎる。
俺にしちゃ弱気だが姉貴のサポートも欲しい。
全ては日が暮れてからだ。

「あれ？雄二さん、珍しいですね。こんなに早くに着替えまで御済になっておられるなんて。
　あっ…私ったら珍しいだなんて御無礼を…おはようございます、雄二さん。
　朝食の用意は出来てますよ」
いつも通り…気味の悪さを通り越して清々しい程いつも通りな貴子だった。
昨日あった事なんて微塵も気に介していない。
…気に介す？そんなんじゃねえ…。
そうやってその日一日あった事リセットしながら生きてこうってのかよ貴子？
俺は貴子から『いつも通り』の施しを受け学校に向かう。
そんなものは今日限りにしてやる、と誓いながら。

放課後を迎えた。
決して急がず、河野家へ足を向ける。
姉貴から借りた鍵の所為か、不法侵入感バリバリで家の中に上がる。
貴子がウチに来て一ヶ月以上は経ってるのに家の中は埃すらろくに見つからない。
春夏さんとこのみ、もしくは姉貴辺りが定期的に訪れているんだろうか。
俺は以前貴子が入院して、三人で来た時に入った部屋へ向かった。
貴子の説得にはあのアルバムが不可欠だ。
その他にも『貴子が孤児なんかじゃない』という裏付けになりそうなものを見繕う。
問題は果たしてこの材料だけで貴子が全部を思い出すことが出来るか、だ。
いよいよとなれば、口頭だけであいつが元は男だった事を思い出させなけりゃいけない。
重い足取りで西日を背負い帰路についた。

「ユウ。私も隣に居るから。何かあったらすぐ呼ぶのよ？」
夕食も終え、昨日と同じく貴子の部屋の前に俺は立っている。
彼女には既にすぐ行くから、と自室で待たせてある。

「入るぜ」
ノックに続き部屋に上がる。昨日の今日で着替えの途中だったらどうしようかと思ったが
仕事着、メイド服のままで待っていてくれた。
昼間どう切り出すか、ずっと考えあぐねいていたが、貴子が、貴明が知る俺らしさ、
真っ向玉砕で行くのが一番だと結論着けた。
「貴子、お前が自分について知ってる事全部、もっかい教えてくれ。
　それとちょっと此処に名前書いてくれねぇか」
「はい？ええと…河野貴子、十六歳、最近まで向坂の施設で生活していました。
　向坂家の御意向から住み込みの使用人を勤めさせて頂いております」
言い終わるや、「河野貴子」と書き出された紙をよこす。
「サンキュ。んで、悪いがそりゃ全部嘘っぱちなんだ。お前もわかってるだろ貴明？」
「なに…を……突然何を言い出すのですか？貴明？何方なのですか？私は…」
「こいつを見な」
四の五の言わせる前にアルバムを開き、目の前へ差し出す。
「…わかりません」
俺は何も聞いちゃいない。なのにこの返答。手応えありだ。
「何がわからねえ？俺は何も聞いてないぜ？それとも見覚えでもあんのか貴明？」
「私は！―――いえ……知りません」
「知ってるのか？何を」
「わかりません。雄二さんの幼馴染の方でも写ってらっしゃるのですか？」
…もう一押し。
「俺のアルバムじゃないんだぜ？何で俺が写ってると？」
「だって此処に…」
そうしてある一点を指差す貴子。
捕まえた……かな。
「確かに…その写真に写ってんのは俺さ。けどなんで俺だって分かった？」
「え？」

このページは予め意図的に写真を入れ替えておいたのだ。
そして俺が写ってるのは貴子が指差した場所に収められた唯一枚。
しかもこの時の俺は、姉貴が邪魔した所為で、貴明と揃って顔が写ってない写真だ。
そう、俺達にしてみれば共通の思い出の写真。
「しかも今お前は幼馴染って言った。よりにもよって何で幼馴染だ？
　俺との関係を聞くなら他に幾らでも聞き様があった筈だぜ？」
「そんな…ちがう…わた、し…わたしは……」
胸の奥が痛む。けどココで立ち止まるワケにゃいかねえ！
「次にこいつ。お前ン家から拝借してきたもんだ。物持ちが良くて助かったぜ」
取り出したるは貴明の中学の頃のテストの答案用紙。
そこに先程名前を書かせた紙を並べる。
「よっぽどの事がなけりゃ二、三年かそこらじゃ筆跡なんて変わらねぇ。
　特に自分の名前の書き方なんてもんは」
「これは…これ…っ…」
「施設時代に通ってた、なんて言うなよな！言えるのかよ！？なんて学校でどのクラスだったのかが！」
「嫌……や…です……こんなの…」
「思い出せよ貴明！！いつまでも引き篭もってなんていられねえだろうが！貴明！！」
「やめて…！もう…やめ―――」
「無かった事になんて出来ねぇんだよ！！」
「―――もうやめろよ！！！！」
…………………………………

「貴明…」
「なんでだよ！？どうして思い出させる！！？俺は、俺は……！！」
「あのままでっ……っっ、いいわきゃねえじゃねえか！」
「お前に何がわかる！俺はあいつらに…！あんな…あんなっ！！」
「わかるかよ！！わかんねえよ！わかんねえけど……けどなぁ！
　カラッポの思い出抱えて生きていけるハズねえだろうが！！」
「うっ…うぅっ…ちくしょう……ちくしょう……うわあぁぁぁぁああああああああああっっ―――」

やっと戻ってきた貴子。
俺の大好きな貴子。
けれども、その慟哭は姉貴が駆け付けた後も尚続き、貴子が気を失ったような眠りに
つくまで収まる事はなかった。

∧||∧

>486
がががぐがげぐがが。……キツイわコリャ。だが雄二、お前はよくやった…

スマン、野暮なこと聞くようだけど、
貴子は例の事件がきっかけで、記憶喪失になり、もう一人の貴子になった。
でも雄二の計画で、記憶喪失だった頃の記憶を持ちながら貴明に戻った。
で、あってる？
それとも、記憶喪失になって、もう一人の貴子になったんじゃなくて、
記憶喪失のフリをしていたんだけど、雄二の計略でバレたってコト？

多分前者だよね？ちょっとﾊﾞｶな漏れには難しすぎて。。。orz

後者だと思う。ただ、普段はそんなこと意識しないほどに自然に「演じている」状態だったと思うが。

あれだよ。ネカマやってると相手の書き込みに無意識にネカマ人格が反応するのをすごくしたような奴
…なわけないかorz

でもそれじゃあ、貴明の意識持ちながら雄二のちんこさすったりしたの？
いくらパーフェクトネカマでもそれはちょっと…　じゃない？ｗ

自己欺瞞のきっかけがあれだから、性に対して必要以上に（強迫観念？）積極的になってるものだと思う。
だってそれを嫌悪したら、自己欺瞞のきっかけのあれも嫌なものって点では同じだ。
あれを受け入れるためのニセ人格なんだから。
…でもあれの最中にキスはされなかったからキスに嫌悪感が出てるんだと思う。

親からの虐待を正当化し受け入れるために「もう一人の自分」をスケープゴートとして作り上げ、
多重人格になった児童みたいなものか…。
「貴子」のキャラクターでいる時は「貴明」としての意識はほとんどなかったのかも？

とりあえず>>500GJ。

>>500

　 　　_ 　∩
　　(　ﾟ∀ﾟ)彡　　GJ！　GJ
　　(　 ⊂彡

>>500
ＧＪ！　雄二ガンガレ。超ガンガレ。そして貴子はもっとガンガレ。

ところで、反転本出すなら出典としてここかまとめサイトのアドレスを
本に載せた方がよかですかね？一応「反転｣というネタをお借りしているので…。

むしろ情報うｐ
全力で買うから

う〜む、文章から前者の様な気がしたんだがなぁ････
しかし>505の言ってることも解るような解らないような･･･
>506の様な考え方もあると。。。　　

今後の展開でそこら辺が解るのかも知れないし、あまり重要じゃないのかも知れないし、
あまり今は深く考えないようにした方がｲｲか…
お騒がせスマソ。

>>500
元の貴子の今後が気になりますね。
そして雄二はどう出るのか…。

>>508
是非とも情報plz　おいらのアンテナは感度が低いんです…
全力で宣伝しますので。
アドレスに関してはお任せします。「『葉鍵　性別反転』などでググって下さい」とかでもおｋ。

今日は七夕。ということで小ネタ

ふゆ「織姫と彦星って、何だかんだで一年に一回はちゃんとデートできるんだから、
　　　　実は結構恵まれてるじゃないかな…」
あきら「また急なスケジュール変更でデート潰されちゃったの？」
ふゆ「うん…orz」
あきら「あなた達の天の川は年中激流みたいね…」


さつき「見て見て！　掘り出し物ゲットしてきたわ！」
結一「掘り出し物って言われても…七夕用の竹だろ？」
さつき「チッチッチッ。　これこそ伝説の“願い事を書いた短冊をつけると本当にかなう竹”よ！」
スフィー「じゃあ、例えばそれに『ホットケーキ死ぬほど食いたい』って書くとかなうのか！？」
さつき「イエース！　…ま、その場合、リアンあたりが事故って示談金やら何やらがガッポリ手に入って
　　　　結果的にホットケーキ食べまくれるようになるんだけど」
結一「猿の手かよ！」

七夕だが、SS書く時間がなかったので、小ネタ投下


燈人「今日は七夕だね。浩子ちゃんは、短冊にどんな願い事を書くの？」
浩子「そうねぇ・・・」
と相づちを打ちながら、願い事を考えるために自分の現状を振り返る。

いつも口うるさいが、明るく気さくな態度で場を賑やかす保志。
反対に、おとなしくて無口だが、意外としっかりした所もある芹哉。
その弟で、エクストリームチャンピオンだが、さびしがり屋な所もある綾哉。
綾哉に憧れ、エクストリームに情熱を燃やす葵。
クラス委員で関西弁、色々あったが人をまとめる事が得意な智。
諺オタクがたまにキズたが、紳士なレナード。
制御出来なかった超能力を、努力によってコントロール出来るようになった琴音。
失敗も多いが、献身的に身の回りの世話をしてくれるバトラーロボのマルチ。

そして、いつも一緒にいて空気みたいだが、もはや無くてはならない存在になってしまった・・・

燈人「どうしたの？」
浩子「うん・・・まぁ、今が幸せだから、いいかなぁって。」
そう言いながら、そっと燈人の手を握り、握り返してくる燈人の温もりを感じながら、幸せをかみしめる浩子であった

七夕アナザー

燈人「今日は七夕だね。浩子ちゃんは、短冊にどんな願い事を書くの？」
浩子「そうねぇ・・・」
と相づちを打ちながら、願い事を考えるために自分の現状を振り返る。

いつも口うるさく、情報を集めて虎視眈々と自分を狙ってくるパパラッチ野郎。
反対に、おとなしくて無口だが、悪魔を召還して自分を奴隷にしょうとするオカルトオタク。
その弟で、エクストリームチャンピオンだが、何気にあまえてくるマザコン。
エクストリームに情熱を燃やすが、それ以上に練習の際にいきすぎたスキンシップを図ってくるショタ小僧。
クラス委員で関西弁、色々あってクラスを支配し、自分まで支配しようとしてくるメガネ。
弓道部に所属し、切れたら真っ先に標的として自分を狙ってくるクレイジーヤンキー。
コントロール出来るようになった超能力で、色々といたずらしてくるネクラ少年。
献身的になのは良いが、失敗が多く、かなりの被害を与えてくるポンコツロボット。

そんな中で唯一まともで、そして、いつも一緒にいて空気みたいだが、もはや無くてはならない存在になってしまった・・・

燈人「どうしたの？」
浩子「うん・・・あの・・・燈人と一緒にいたいって・・・あっ、ずっと一緒にいてくれるよね、燈人？」
つい願い事を本人に言ってしまい、潤んだ目で愛しい少年を見る少女。
燈人「もちろん。ずっと一緒だよ、浩子ちゃん。」
そう言いながら、そっと浩子の手を握り、握り返してくる浩子の温もりを感じながら、幸せをかみしめる燈人であった。
（もうこれで浩子ちゃんは僕の物・・・今まで放置していたけど、邪魔な奴らはこれから・・・・・・くすっ）


浩子の未来はどっちだ？Σ（ﾟдﾟlll）

そんな二人を物陰から見つめる一人の少年。

「あぁ……藤田さん…………他人の物になっちゃう藤田さんも素敵です…」

出し損ねたラブレターを握り締めながら、
理央はうわごとのように浩子への想いをぶつぶつと呟き続けた。


理央くんが忘れられてるのがかわいそうだったので、ついｗ

>>512-515
おお、こんなにも七夕ＳＳが、ＧＪ！

関係ない事だけど、デパートに寄ったら
水着が売り出しされてたの見て。もうそんな時期かと

今のうちからダイエットを始めましょうという合図ですよ。

ダイエットが必要そうな反転キャラはいますかね？

「うー雄はるーを侮辱した。るーを侮辱することは許されない罪だ。覚えておけ、必ず死より辛い罰が下るだろう。
…だってさー。るーこちゃんって可愛いけど相変わらず言ってることわけ分かんないよなぁ」
　俺はさっきるーこちゃんに言われたことをそのまま口真似した。
　るーこちゃんってば全然冗談が通じなくてさ、俺がちょーっとからかっただけなのにすんごい目でこっち睨んでこう言ったんだよ。
　るーこちゃんの言ってることは相変わらずいつも意味不明だ。
「なあ、貴明、お前もそう思わねえ？」
「―……」
　俺は振り返って後で歩いている貴明にそう言った。
　けど、振り返った先の俺の顔を見つめる貴明は何かやたら深刻な顔しててこっちが吃驚したね。
「…雄二、そのさ、マジで気をつけろよ、お前。るーこの言ってること、たぶん冗談じゃないだろうし」
「はあ？　冗談じゃないって…るーこちゃんはただの普通の女の子だろ？　
そんなどこにでもいる女の子がどうやったら死より辛い罰ってやつを下せるんだよ」
　貴明の真剣な言葉を俺はケラケラ笑って返した。こいつは昔から真面目だったけどまさかるーこちゃんの冗談を真に受けるとはね。
「そんなに心配しなくとも、何もねえってきっと。お前は何でも深刻に考えすぎなんだよ」
「―……」
　バンバンと肩を叩いて笑い飛ばす俺とは逆に貴明の表情は曇ったままだ。
　相変わらず冗談の通じねえ奴だな、ほんと。
　そんなことを思いながらいつも通り貴明と二人で家へ帰っている途中だった。
　俺がるーこちゃんのその言葉の意味を身を以って実感することになるのは。
「なあなあ、それよりこれ見てくれよ」
　辛気臭え話してるのは性にあわねえ。
　俺はさっさとその話を切り上げておもむろに鞄から一枚の写真を取り出した。
「じゃーん、緒方里奈のサイン入り生写真。苦労したんだぜー、これ手に入れるの。ほれほれ、お前も見たいだろ？」
「……バカだな、お前」
　はあ、と呆れたように一度大きく溜息を吐いた貴明の冷たい視線を軽く往なしながら俺は秘蔵の写真をヒラヒラとさせた。
　こんな家宝にすべき貴重な一品に目もくれないとは、本当にダメな男だぜ、貴明。
　そんな事を思って写真を貴明に無理矢理渡そうとした瞬間だった、唐突に強風が吹いたのは。
「あーッ！」

　手から手へ渡ろうと不安定に揺れていた写真はあっさりと風に吹っ飛ばされる。
　まさに一瞬の出来事だった。
「待て、俺の緒方里奈！」
　風で吹っ飛ばされた写真。俺は周りも見ずに無心にそれを追った。
　あれを手に入れるのにどれだけの時間と金費やしたと思ってんだ！
　だから俺は自分の状況にも貴明の声にも気付かなかった。
「雄二！」
　貴明の叫びに気付いたのは俺が写真をその手に取り戻した瞬間。
　体が下へと落下を始めている時だった。
　そう、俺は写真を追うのに必死で勢い余って橋の手すりから足を踏み外していることに気付いていなかったのだ。
　足の下は底の見えないどでかい川。
「…ッ！」
　マジかよ。人間ってのはあまりにも驚きすぎると悲鳴なんてもんはでねえらしい。
　景色がスローモーションで俺の目に映る。
　真っ青な顔して橋から手を伸ばす貴明。
　思わず手から滑り落ちた緒方里奈の写真。
　ああ、俺死ぬのかな。一度も彼女できないで童貞のまま死ぬなんてだっせぇ。
　せめて、最後に一度でいい、あの子に会いたかった。
　一度だけしか会えなかったけど、今でも忘れてない。初恋の、白い君。
「雄二――ッ！」
　貴明の悲痛な叫びが俺の遠のく意識の奥底で響いていた。

「悠里、悠里、しっかりしてよぉ…」
　女の子の、声がする。俺、生きてるのか…？
「目、開けてよぉ…」
　幻聴じゃない。これは、女の子の泣き声だ。
　誰だよ、俺の側で女の子泣かせるなんていうダセェ真似したの。慰めるくらいしろよな。
　つーか、何かやたら体が冷たいっつーか、寒い気がする。
　でも、寒さを感じるって事はとりあえず死んでないってことだよな。
　俺は気力を振り絞って瞼を上げる。
「……悠里？」
　目を開いた先に女の子がいた。目から大粒の涙をぼろぼろ零してこちらをじっと見つめてくる。
「泣くなよ……」
　誰かは分からない。けどそう言わずにはいられなかった。ゆっくりと手を伸ばしてその涙を拭う。
　その少女は、何となくどこかで見たような顔立ちだけど、美少女には変わりはない。
　俺が安心させるように微笑んでやると、その子はさらに大粒の涙を零して、俺に抱きついてきた。
「おわッ、ちょ、君…！」
「悠里ッ！　悠里ぃ！　良かった、良かったよぉ…」
　神様、俺ってもしかしてどこかでフラグ立てちゃってましたか？
　今まで彼女の一人もできなかったのはこんな美味しすぎるイベントのためですか。
　大泣きをする少女を抱きしめ返したまま俺はそんなことを思った。
　「悠里」が誰なのかとか、体が何でビショビショだったのかとか、そんなことはもうどうでもいい。
　俺はようやく訪れた俺の人生の春の始まりを感じさせる今の状況に酔いしれていたんだから。
　この時俺は、貴明がどうなったのかとか、そんなことは何も考えていなかった。
　そして、るーこちゃんの言葉のその本当の意味さえも、まだ分かっていなかったんだ。

「何でさー、あたしってモテないんだろ」
　今日も冗談半分でるーく君を逆ナンパしてみたのに、思いっきり睨まれちゃったし。
　侮辱したとか何とか言ってたけど、るーく君ってかっこいいけど今流行の不思議系ってやつでいまいちついていけない所があるのよね。
　罰がどうとか言ってたけど、天罰なんて個人の希望でどうとかなる問題じゃないわよね。
「やっぱりおっぱい小さいからかなぁ…。大きくなるよう努力してるのに…」
「あんたの場合、胸の大きさより普段の態度の方が問題だと思うけど？」
「うっさい、でか乳。どうせアンタにはあたしの気持ちなんて分かんないわよ」
　あたしの後をついて歩いてくる幼馴染はちょっとむかつくくらい発育がいい。
　お陰でどうしようもない鈍感なのに不思議とモテてたりする。
　うちの兄貴も「やっぱり貴子は抱き心地がいいな〜」なんて実の妹のあたし以上に気に入ってたりする。
　それなのに本人は男が苦手。
　あんまり面識のない男と話してる時の貴子なんて顔真っ赤にしてしどろもどろで正直見てられない。
　でも逆にそこが初々しくて男にうけてるんだから世の中って不条理よね。
「べ、別に好きで大きくなったわけじゃないし…。それに、悠里は痩せてるし、軽いからいいじゃない…」
　しかも貴子はあたしから見たらすんごく羨ましい体系してるくせにそれがコンプレックスだったりする。
　貴子は昔から発育が良くて、よく男からそういう対象として見られてきた。
　顔もそこそこ可愛い上、嫌と言えないお人好しで体をジロジロ見られても抵抗する術を持たないから男たちの格好のターゲットってわけ。
　電車に乗れば必ずと言っていいほど痴漢に合うし、隙あらばパンチラや谷間を拝もうと視姦しまくられることも少なくない。
　あたしはそんな貴子の性格を知ってるし、放っておけないと思うからそういう輩からよく貴子を守ってきたんだけど、
そんな体験のお陰で貴子は元からの男性恐怖症にさらに拍車をかけてしまった。
　最近では兄貴と幼馴染の好巳くらいとしかまともに喋れないんじゃなかろうか。
　親友としてはその辺がちょっと心配なのよね。
「大体彼氏彼氏って…男がそんなにいいの？」
「当たり前じゃない！　あたしは今年こそ緒方理雄みたいなイケメンの彼氏作って結婚するって目標があるんだから」

　このままずっとあの家にいたら兄貴にいつか殺されるわ。だからとっととお嫁に行って幸せにならなきゃ。
　こんな焦り、男性恐怖症の貴子には理解できないかもしれないけど。
「男ってそんなにいいもんじゃないと思うけど…」
「あたしは夢見てるからいいの。いつか緒方理雄みたいな人が迎えに来て幸せにしてくれるって。
あーあ、うちの学食がジャニーズ学食だったら良かったのに」
「ジャニーズ学食って何よ…」
　そりゃあ昔から男に酷い目に合わされてきた貴子から見たらいつまでも王子様を夢見てるあたしは馬鹿みたいかもしれないけど、
女の子だったらちょっとくらい幸せな結婚夢みたいじゃない？
　ちょっとでも可愛くなるようにお化粧したり、服選んだりするのって結構楽しいし。
　でもだからこそ、そんなことすら許されない貴子がちょっと可哀相になる。
　貴子は元が可愛いからお化粧したりすればもっと可愛くなるのに、女としてコンプレックスがあるみたいだからそういうのに本当に無頓着。
　服だってあたしが選んであげてるし。でも本人は男が苦手だからモテてもあまり嬉しくないのかもしれないけど。
　けど逆にそういう純朴さがその性格と相俟ってうけてるんだから逆効果よね。
「それよりもさ、じゃーん、見て見て」
　くよくよ悩んでるのは性に合わない。
　だからあたしは鞄の中から今日貴子に一番に見せたかった物を出した。
「…何それ？」
「緒方理雄のコンサートチケット。しかも最前列。取るの大変だったのよー。最前列なんてきっともう二度と取れないし！」
「…ふーん」
　にこにこと笑うあたしとは対照的に貴子は本当に興味なさそう。
　ファンクラブ会員ですら滅多に取れないような特等席なのに！
「ほらほら、もっとよく見てよ。整理番号だって一桁なんだから」
　そう言って半ば無理矢理貴子にチケットを渡そうとした瞬間。
「あッ！」
　突然吹いた強風でチケットが飛ばされる。
「ま、待って〜」
　あたしは形振り構わずそれを追いかけた。
　だって最前列なんてきっともう二度と取れない！
　生緒方理雄を間近で見る最初で最後のチャンスかもしれないのに！

「悠里！」
「え…？」
　貴子の悲鳴が聞こえた時には全てが遅かった。
　あたしは無意識の内に橋の手すりから飛び出してチケットをゲットしていた。
　当然、下は冷たい川。
「ひゃあああッ！」
　う、うそー！？　あ、あたし死んじゃう！？
　まるで流れるみたいにゆっくりと景色が変わる。
　体がどんどん落下していく。
「悠里ッ！」
「ひッ！」
　体がガクンと揺れて落下が止まった。貴子が腕を伸ばして片腕であたしの腕を掴んでる。
「貴、子…」
「悠、里…しっかり、して…」
　貴子の苦しそうな声。当たり前だよ、貴子、あんまり力ないのに片腕だけであたしの体支えてるんだから。
「諦めちゃ、だめ…」
　貴子、やっぱりあんたって馬鹿。でも、そんな貴子が大好きだったよ。
　もし男だったら彼氏にしても良かったくらい。
　だけど、守ってあげられなくて、ごめんね。
　せめて、あんたが誰かと結婚して幸せになるのを見届けてから死にたかったな。
「あッ…！」
　貴子の手からスルリと腕が抜ける。
　どんどん下に落ちていく体。
　目に映る、泣きそうな貴子の顔。
　死ぬのなら、その前に、あたしを好きになってくれる誰かとキスしたかったな。
「悠里――ッ！」
　最後に聞こえたのは貴子の声。あたしの意識はそのままゆっくりと沈んだ。

「おい、雄二！　雄二！　しっかりしろよ！」
「ぅ……？」
　男の人の、声がする。あたし、死んじゃったんじゃないの…？
「馬鹿雄二、こんなんで死んだら一生呪ってやるからな！」
　やだな、あたし男の人に一生恨まれるなんて絶対やだよ。
　まだ彼氏の一人もいないのに、呪われるなんてあたしが何したっていうの？
　それに何か寒い。服、体に張り付いて気持ち悪い。
　あたしは全身全霊の力をもってして重い瞼を重力に逆らわせた。
「雄二…？」
「え…？」
　目を開けた先にいたのはちょっと可愛げのある顔をした男の子。
　瞳がちょっと潤んでるから、泣きそうになってたのかもしれない。
「…ッ」
　その子はそれを見られたのが恥ずかしいのか、手でグイっとそれを拭った後、あたしを見据えて言った。
「この馬鹿！　全く、お前はいつも無茶しすぎるんだよ…。こっちが一体どれほど心配したと…」
「ご、ごめん…」
　彼が誰だか分からないけど、何だかえらく心配してたみたいなので一応謝っておいた。
　そうしたら彼はほんの少しだけ表情を緩ませた後、微笑んだ。
「分かったなら、もう二度とこんな真似するな。もう一回やったらタマ姉に言いつけるからな」
　ああ、この人、笑うと本当に優しい顔になる。ほんの少しだけ貴子に似てる気がした。
　そんなことを思いながら、あたしの頭には、何故かるーく君のあの言葉だけが何度も繰り返されていた。

メイド貴子たんに激しく萌えつつ>>238の設定にも萌えたので自分で書いてしまった…。
雄二は優季にしようかと思いつつも草壁さんと被ってしまうので。ってゆーか、反転雄二難しくて書いてて激しく違和感が…。
るーこが雄二が何て呼ぶか分からんかったです…。
初めて反転物書いたんで拙い代物ですが次回以降があるならこの二人以外も出ます。

わーい、ここはチェリーウッドだー（ﾏﾃ
兎も角GJ!!
次もどんどん期待してますー。

ﾔｦｲとﾚｽﾞにしかならない気もするなｗ

というか珊瑚と瑠璃とイルファが…

>>526
すかちゃーん

>>517
春原や久瀬は必須かと
Ａあるかどうか、わからないＡＡ胸を少しでも目立てさせる為に
元々細いウエストを更に細くさせないと胸を少しも強調できないから、必須

まぁ風太郎や祐佐が貧乳好きなら関係ないことだが

>>516
順調着実な発育の結果、毎年のように去年の水着ではサイズが合わなくなってしまい
「ったく、めんどくさいなぁ。お金もかかるし」とブツクサ言いながら新しい水着を物色する浩子。

流行りモノには弱いが貧乏性でもあるため、水着選びとなるとどれにしようか延々悩むふゆ。

とにかく地味で露出度低めな水着を探す貴子。

そもそも水着なんて子供時分から持ってない往穂。（黒シャツが水着代わり。濡れても透けにくいし）

>>531
地味で露出度低めな水着…スクール水着だな

>>532
それだ！！

当然胸にはゼッケン(名前はひらがなで)がついてるんだよな。
巨乳で生地の押し上げられたスクール水着・・・誰かSS書いて〜

つ【海】

＞黒シャツが水着代わり
ゑろいな

なんか貴明の女性恐怖症って、性別反転させた場合の方が説得力出てるんですがｗ

>>517
はじめさんも地味にダイエットやってそうだな。
一人暮らしのグータラ大学生にどこまでできるかは疑問だが。

>>536
「だいじょーぶだいじょーぶ、私着やせするタイプだから。
　それに、ワンピースのほうが意外と身体のラインって目立つもんなのよ」

　……とか云って三角ビキニ着てそうな気もしますが。
　おかげで周囲は屍血山河。

>>537
裕子さんが
「初音の為なら、こ、これくらい・・・」
と対抗しようとすると、
「裕子さん！それ、ほとんど紐ですよ！」
と初音に止められるのを想像してしまった。

選ぶに事欠いてブラジル水着だったりするのか！？

反転東鳩２続きです。駄目な方はＮＧワードに「罪｣「罰｣でｽﾙｰヨロ。
土台固めつーかプロローグだけでどれだけかかってんだ…orz

>>527
色々考えてるんでﾔｦｲとﾚｽﾞにはならんと思うので安心をｗ

　神様、俺の春は今始まったんですね。
　腕の中の感触に感動しながら俺は思わずこの瞬間に感謝したさ。
　今までこんなにも女の子と密着したことがあっただろうか。いや、ない！
　よし、忘れない内にこの感触を楽しんでおこうじゃないか。それでは遠慮なく思いっきりギューっと。
「ちょ、ちょっと、悠里、痛いよ…」
「あ、ごめんごめん」
　ああこの感触。感動的だぜ。柔らかくていい匂いがする。これぞまさに俺が求めていたもの！
　それを手放すのは名残惜しかったが、これ以上やって不審に思われるのも不味いから俺はようやくその子を解放した。
「でさ、悠里って誰？」
「…は？」
　俺の言葉に目の前の少女の表情が凍った。いや、「は？」とか言いたいのは俺の方なんだけどさ。
「ゆ、悠里…大丈夫？　今ので記憶喪失になっちゃったとか…？」
「あのさ、俺、悠里じゃなくて雄二だから。似てるけど微妙に違うから。雄で第二子だから雄二。誰かと勘違いしてる？」
「悠里…？」
　俺の言葉に彼女の顔が真っ青になる。その顔にもう涙はないけど明らかに焦っている。
「う、嘘…。だって私の目の前にいるのは正真正銘悠里じゃない…。い、今ので多重人格になっちゃったの…？」
「多重人格ぅ？」
　何だか目の前の彼女と思いっきり話が噛み合ってない。
　彼女は完全に俺を他の誰かと勘違いしてるみたいだ。
「ところでさ、貴明知らねえ？　あ、貴明ってのは俺のダチなんだけど…たぶんそこら辺にいたと思うんだけどさ」
　そこで俺はようやく貴明がいないことに気が付いた。
　俺がどれだけ意識を失っていたかは分からなかったが、あいつは気絶した人間を放っておけるような薄情な人間じゃないはずだ。
　キョロキョロと辺りを見回していると、俺の側に紙切れが落ちていることに気が付いた。
　それを何となく拾って見てみる。
「…緒方理雄コンサート…？」
　こりゃまた命知らずな芸名の奴もいたもんだ。思いっきり緒方里奈のパクリじゃねーか。
　しかも俺がチケット取った緒方里奈コンサートと同じ名前で同じ日で同じ会場。ここまで徹底してるなんて凝ったネタだ。
　…ん？　同じ日で同じ会場…？
「―…嘘だろ……」
　ちょっと待て、それはありえないだろう。しかもこれはドームツアーのソロコンだ。

　他のアーティストと日程が被るなんてありえねえ。
　ならこのチケットは偽物か？　でもこれはどう見ても正規のチケットだ。
　俺を「悠里」と呼ぶ少女。「緒方理雄」コンサートチケット。何かが激しく噛み合ってない。
　何かを激しく違えている。まるで俺の存在が異常だというかのように。
「あ、あのさ、君の名前教えてくれるかな？」
「名前…？」
　俺の言葉に少女の表情が歪む。そしてまた俺に詰め寄ってきた。
「ゆ、悠里本当に大丈夫…？　貴子、河野貴子だよ？　分かる？」
「貴、子……」
　はは、こりゃあ悪い冗談か？
　貴子。河野貴子。同姓同名だとか似た名前だとか沢山いる。
　それでもこれは。
「そのさ、俺の名前は分かるか？　フルネームで」
　返ってくる答えなんて分かってる。でも、俺はトドメを刺されなきゃあ気がすまなかった。
　俺の予感を確信に変える為に。
「悠里。向坂悠里。タマ兄の妹で私の親友だよ…」
　はは…やっぱりそうか。今、俺は悪い夢か何かを見てるのか？
　今の俺の周りは全部が少しずつおかしくなってるみたいだ。
　親友は女に。好きだったアイドルは男に。一体何の冗談だ？
「あのさ、河野貴明…なんていう知り合いはいないよな？」
「貴明…？」
　やっぱり覚えがないらしい。俺はその反応を見るや否や自分の股間へと手を伸ばした。
「ゆ、悠里…！」
　それを見ていた貴子、と名乗った少女が慌てる。
　けど、そんなのは気にしてられない。だって俺にはそこにあるはずのものがなかったんだからな。
　それどころじゃないさ。
　そして俺はその後自分の胸を触ってみた。
　パッと見洗濯板みたいだが、確かにそれはあった。小ぶりだけど、柔らかなものが。
「マジかよ…」
　こんな話信じろってか？　どうやってこの状況を飲み込めって言うんだよ！
　目が覚めたら自分は女になってて親友も女で姉貴は兄貴に。悪い冗談にもほどがある。
「…ふ、ははは…」

　もう笑うしかないぜ。これがるーこちゃんの言ってた罰か？
　こんなありえないことが。俺に一体どうしろって言うんだよ…。
「悠里…？」
　ただ笑うしかない俺を目も前の子がまた泣きそうな顔で見つめている。
「ねえ、本当に忘れちゃったの…？　自分のことも、私のことも…。本当に全部…忘れちゃったの…？」
　この子は意外と敏いみたいだ。
　今までの俺との会話で、俺の様子がおかしいことに気付いただけでなく、俺が「悠里」と「貴子」を知らない所まできちんと理解している。
「い、嫌だよ…忘れちゃ……。返して…悠里を返して！」
　そう言ってまたわんわんと泣き出してしまった。
　その子を目の前に、俺はどうすることもできない。
　それでも何か放っとけないから、もう一度抱きしめてやった。
　その細い肩は明らかに貴明とは違う。そして、この子は貴明以上に不安定だ。
　何がこの子をそうさせているのかは分からない。
　そりゃ親友が突然多重人格やら記憶喪失っぽくなったらパニくるかもしれない。
　でも、だからってここまで取り乱すもんだろうか？
　何一つ分からなかったけれど、とりあえずこの子を放っておくことはできなくて、俺は暫くその子に胸を貸してやっていた。
　なあ、貴明。お前は今どうしてる？

「んじゃ、とっとと帰るぞ」
「ちょ、ちょっと〜」
　目の前の男の子はそう言うとさっさとあたしから背を向けてしまった。
　外見は可愛いけど意外と愛想ないみたい。
「女の子置いていくなんて最低とか思わない？」
「はあ？」
　その子が思いっきり呆れたようにあたしを見た。何か視線が物凄く冷たいんですけど。
「お前、頭大丈夫か？　今のでどっか打ったか？　お前がおかしいのは元からだけどな」
「し、失礼ね〜！　それが初対面の相手に向かって言う言葉！？」
「初対面？　お前さ、マジでおかしくなったか？　それにその妙な女言葉やめろよ。気持ち悪ぃ」
「き、気持ち悪いって…あたしは女なんだから当然でしょ！」
　何こいつ。外見に反してすんごい失礼じゃない？
　初対面の女の子にここまでズケズケと失礼なこという奴って早々いないわよ。
「―…雄二、とりあえず今すぐ病院行け。脳外科より精神科か、この場合？」
「ちょ、ちょっと勝手に話進めないでくれる？　それに雄二って誰よ。あたしは悠里。幾ら色気がないからって男の名前で呼ぶなんて酷すぎるわよ」
　何だろう…こいつと話してると無駄にムカムカしてくる。
　勝手に男扱いするし、頭が可哀相な人みたいに言うし、ほんと最悪！
「雄二…？」
「それよりあんた、貴子知らない？　この辺にいたと思うんだけど…」
　あたしを思いっきり変な目で見てくるそいつを無視してあたしは貴子を探すことにした。
　今頃心配しすぎで泣いてるかもしれない。
　普段素っ気ないけど、本当は友達想いの子だから。
　それに、今の貴子はあたしがついてないと危ない。
　早く見つけてあげないと。
「貴子って誰だよ。お前、新しい女とここで待ち合わせでもしたのか？」
「貴子はあたしの親友。新しい女って…どういう意味よ、それ。あたしの親友は後にも先にも幼馴染の貴子だけよ」
「幼馴染…？」
　目の前の子がさっきまでの視線とはまた違った視線であたしを見てくる。
　そんなに変なこと言ったのかな、あたし。
「貴子―貴子―…ってあれ？」
　とろとろと歩き回るあたしの足元に一枚の写真が落ちていた。

　そこに映っているのはとても可愛い女の子。悔しいけどちょっと完全に負け。
　サインみたいのが入っててそこには…。
「緒方里奈…？」
　へー、こんな面白い芸名の人もいたんだ。思いっきり緒方理雄意識してるわね。
　名前のインパクトで売ろうって魂胆かしら。
「あー、良かったな。お前、それ家宝だとか言ってたもんな」
　ひょいと、後からさっきの男がその写真を覗き込んでくる。
　でも言ってることはわけが分からない。だってこれはあたしのものじゃないもの。
　家宝って何？　あたしの家宝は緒方理雄のサイン入り生写真だけよ！
　…ん、家宝？
「うっそぉ…」
　この写真、よく見たら凄くおかしい。
　だって、この写真に入ってるサインの日付、あたしの持ってる緒方理雄のやつと全く同じ。
　しかもその中に写ってる少女のアングルや背景、それも全部同じなの。
　…こんな偶然ってあるの？　どう見てもコラージュや合成って感じじゃないし。
　サインの筆跡すら凄く似てる。書いてある名前は違うのに。
　よくよく考えたら今の状況っておかしいことだらけ。
　貴子の代わりにいたあたしを「雄二」と呼ぶ男の子。「緒方里奈」というアイドル。
　あたしの知ってるものが何一つない。まるであたしの全部を否定してるみたいに。
　それにさっきから彼はあたしを男扱いしてる。一体どういうこと？
「…ね、ねえ、あたしの名前、聞いてもいい？」
「…？　雄二だろ。向坂雄二。お前、ほんとに記憶ぶっ飛んだか？　ちゃんと俺やタマ姉のこと分かるか？」
　向坂雄二…。似てるけどそれはあたしの名前じゃない。それにタマ姉って…。
「あ、あのさ、念のため聞くけどあんたの名前って…？」
「…やっぱお前、今ので頭がいかれっちまったみたいだな。河野貴明。覚えてないか？」
「貴明…」
　「向坂雄二」「河野貴明」「緒方里奈」そして「タマ姉」。
　この単語から分かることは一つしかない。
「お、おい雄二！」
　あたしは思わず自分の胸を撫でてみた。
　ない！　そりゃたしかに微々たるものだったかもしれないけど、今まで頑張って育ててきた胸が！
「う、嘘でしょ〜｣

　これはあたしの人生で最大のショックよ。今までしてきた努力は一体何だったの…。
　しかもよく見たら今のあたし、学ラン着てる。その上目の前の男の子より背が高いの。
　これって、完全に男の子の体になっちゃったってことよね…？
「さ、最悪…」
　よりにもよって男だなんて…これじゃあかっこいい彼氏作るなんて夢のまた夢じゃない。
　あんまりにもショックなことがありすぎると人間って泣いたり笑ったりできないみたい。
「ゆ、雄二…？」
　何か目の前の子が困ってる。
　そりゃ困るわよね、いきなり目の前に中身が女な男っていうか女言葉喋る変態みたいな男が現れたら。
　でもね、困ってるのはあたしも同じだから。
　だっていきなり男になったなんて…信じられるはずない。
　これがるーく君の言ってた罰ってやつなの？　そうだとしてもこれってあんまりじゃない？
　あたし一体、どうすればいいの…？
「あ、あのさ、雄二。とりあえず家戻ろうぜ。今はゆっくり休んだ方がいい。それからタマ姉に相談して…」
　目の前の貴明、と名乗った少年はあたしの様子がおかしいのに気づいてか、そう言ってたぶんあたしのやつだと思う鞄を取ってきてくれた。
　もしかしたらあたしが彼の言う「雄二」じゃないって気付いて気を使ってくれたのかもしれない。
「うん…」
　あたしはそのまま彼の後をついていく。
　何かもう何が何だか全然分かんない。この世界はあたしの知らないことだらけで、思わず泣きそうになる。
　でも泣いたりなんてしない。それよりも気がかりなことがあったから。
　ねえ、貴子。あんた今、ちゃんと笑えてる？

「岡崎さん、寝る部屋は祐ちゃんと同じ部屋でもいいですか？」
「別にかまわな…「えぇっ！」
私の台詞を遮るように芳野祐香が声を上げる。
「えーと…芳野さんは嫌なの？」
「いや、違う。嫌ではないんだ。ただ、私の寝言はうるさいから岡崎に迷惑を掛ける」
「別に気にしないけど」
「恥ずかしい寝言とか言ったら私は…大海原に身を投げだして…」
「祐ちゃん、そんなに大げさに考えないで。そうだ、一緒にお風呂にでも入れば打ち解けられますよ」
「えぇー…」
芳野さんが子供のような声を上げるので私もそれに続けた。
「確かにこの歳で一緒にお風呂はね…」
「そんな事はない。裸の付き合いはいいものだと私も思う。ただ、岡崎は胸が大きいからきっと私は劣等感に苛まれてしまう…そうなったら私は…富士の樹海に手ぶらでおもむき…」
「祐ちゃん、あんまり僕を困らせないで。ふぅくんがあんな状態なのに、祐ちゃんにまで何かあったら、僕は生きていけないよ」
「ごめんなさい…」
芳野さんはシュンと下を向いてしまった。
見た目はこんなに大人っぽくて美人なのに、中身の方はかなり子供っぽいみたい。

公太郎さんは落ち込んでいる芳野さんの頭を撫でると、立ち上がった。
「じゃあ、僕は買い物に行くので岡崎さん、祐ちゃんのことよろしく頼みますね」
「私のほうが岡崎より年上なのに意地悪なことを言わないで」
「意地悪なんて言ってないよ。祐ちゃんが心配させるようなことばかり言うから」
「そんなことない、公太郎さんはいつも私に意地悪してる」
何だか不毛な言い合いが続きそうだったので私は二人の会話に口を挟む。
「あのー、買い物に行くんじゃなかったんですか？」
「あぁ、そうでした。有難う、岡崎さん」
いかにも常識人といった感じの公太郎さんは、思い出したように玄関の方に足を向けた。
「まだ話は終わってない、公太郎さん、行っちゃ嫌」
「祐ちゃん…」
泣きそうな顔をして、子供のように公太郎さんの服の裾を引っ張る芳野さんを見ていると、何とかしなければと思ってしまう。
「買い物なら私が行きましょうか？」
言ってしまった。
「それがいい。働かざるもの食うべからずだ。公太郎さん、これで話ができる」
「はぁ…まったく祐ちゃんは相変わらずなんだから…。岡崎さん、お願いできますか？今メモを書きますから」
「はい、解りました」

自らの申し出により、私は公太郎さんのメモを持って商店街に繰り出した。
「えーっと…まずは…」
私がメモを開いたその時だ。
「朋美！」
聞き覚えのある声と共に長髪の男が走ってくる。
「京？」
「よぉ、奇遇だな」
「そうね」
確かにこんなところで会ったのは初めてだ。京の私服も初めて見た。
「珍しく陽平とは一緒じゃないのか」
「私とアイツをワンセットにしないでよ。あんなバカとは縁を切ったわ。今後口もきかないつもり」
「マジかよ？」
京の声が心なしか明るくなったのは気の所為だろうか。
「そういやおまえ、制服のままお使いか？」
「そんなところよ」
深く突っ込まれるのも嫌だったのでそう言って適当に流しておく。
「それなら、荷物持つの手伝うか？」
「暇なの？」
「当たり前だろ？忙しかったら手伝わねーよ」
「そう、じゃあ頼むわね」
「おぅ」
大した荷物じゃないんだけどね。
私は京と並んで商店街を歩きだした。
「しっかしおまえもお使いなんてするんだなー」
「悪い？」
「いや、んなことねぇよ。陽平のとこに泊まってたみたいだし、家出かと思ってたんだけどな」
その京の台詞に、私の胸がズキリと痛む。まだ、家出中なのは変わっていないのだ。

無事に買い物を済ませ、私は伊吹宅に向かう。
が、荷物を持って隣を歩く京を見て、私は足を止めた。
「朋美、どうした？」
「ここでいいわ。ありがと」
あぁ、失敗した。持てない荷物じゃなかったんだから、京に手伝わせるべきではなかった。
「…朋美？」
「ごめん、本当にここでいいから…」
私は京と目を合わせないようにしてポリ袋をひったくる。
「何かあったんだろ？」
やっぱりそう。京はいつでも人の心に入ろうとする。
「…意味が解らないわ…」
私は、ちゃんとしらばっくれる事ができているのだろうか。
「陽平と、何かあったんだろ？」
「アイツの話題を出さないで…」
元はと言えば京が春原にあんな事をしたから…。
友情のラインを越え、脆くなってしまった関係はすぐに壊れて…消え去った。
男女間の友情が成立していた頃の絆も一緒に。
「じゃあ…」
京が私の体を引き寄せた。
「陽平のことを考えたくないならさ、オレのこと考えてくれないか？」
何を…言っているの？
「オレは、朋美のことが…」
これ以上、聞いてしまってはいけないと思った。
「だ…だめ…！」
私は思わず京を突き飛ばして走りだした。…いや、走って逃げた。

朋也を反転すると杏に似てるのに、杏を反転しても朋也とは似ても似つかない。
…俺の書き方が悪いのだろうか。

>>541〜546
>>547〜550
GJ!
共に続き気になってたので。
さらに続きを楽しみにしている。

>>551
＞裏杏≠表朋也
まあそんなもんでしょう

おお、連投。

>>553
まあ、あれかスマブラで言うロイとマルスみたいなモデル変えキャラか

【半妖狐魔法少女キューティアリスＦ：第４話ファーストミッション前編】
　魔法少女になって一週間が過ぎたある日、いつもの如く美汐に腰が立たなくなりそうな
ほどしっかりと愛されて上気した表情のまま、秋子に呼び出された有子＝アリスだが、秋
子の指令に頭を悩ませることになるのだった。
「さあアリス、いよいよあなたに使命を与えます。それはクラスメートの北川さんの想い
を叶えることです」
「北川の想いを叶える、ですか？」
「やっぱりお相手は香里さんかな」
「そうですね、北川さんと香里さんが両想いになればミッション完了です」
　鷹揚に頷く秋子さんだが、有子の方はどうしたものかと悩むことしきりである。実際、
美汐との件をのぞけばこれが初任務、緊張するのも仕方ないことかもしれない。

　とりあえず朝になったので学校へ向かう有子だが、さてどうすれば上手くいくんだろう
と思い悩み、ついつい独り言が多くなってしまうのだった。
「うーん、わたしは恋愛ごとは苦手なんだよね。真琴との時は意識してこうなったわけじ
ゃないし、天野のとだってわたしが積極的に出たわけでもないし……他には恋愛なんてな
全然縁がないし……。こうしてみるとわたしって、受け身で恋愛関係には疎いのかな？」
「うぐぅ有子さん、ボクのこと忘れてるよう」
　キーホルダーアユアユの不満げな声が鞄から聞こえてくる。
「あっ後免、そう言えばあゆが初恋だったわね。でもあれは子供の時の話だしねえ。美し
い思い出ではあるけど、この場合あまり参考にならないと思う」
「確かにあまり参考にはならないのかな？」
「そうそう、あゆはたい焼きを与えておけば落とせるもんね」
「うぐぅ酷いよ、ボクそんな単純食いしん坊じゃないよ」
　キーホルダー姿のまま器用にも涙目で抗議するアユアユだった。
「後免、後免、冗談よ。でもアユアユと話してたらなんか気が楽になってきたわ。ありが
とうね」
「ボク、役に立ったの？それならまあいいのかな？ちょっと誤魔化されたような気もする
けど」

「ところでアユアユ話は変わるんだけど」
　そう言いながらアユアユキーホルダーを手にとって顔の前まで持ち上げる。
「なに有子さん？」
「ねえ髪留に変身できない？考えてみたんだけどキーホルダーだと常時身につけてってわ
けにはいかないでしょう」
「そうだね。ちょっと待っててやってみるよ。たい焼きチェンジ！」
　サイズが小さい分光も小さかったが、その光が治ると無事に髪留に変身したアユアユが。
「よし成功。じゃあ学校に着いたら付けてみるね。それまでちょっとここにいてね」
「うんわかったよ」
　アユアユ髪留をポケットにしまって学校へと急ぐ有子だった。

　トイレで髪を直した有子、思い通りにきまったのか浮き浮きとスキップしながら教室に
向かっていく。尻尾が元気良く揺れるのはともかく、時々制服のミニスカートから白いコ
ットンのパンツがちらついて男子生徒達に目の保養をさせている。しかし本来男の祐一は
もちろん、真琴もそう言うことに無頓着ゆえ、本人は全然気が付いていないのだった。
　そこで教室に入るころには北川のことなどすっかり忘れていたのだが、授業が退屈でぼ
んやりとしていたときに唐突に使命を思い出した。ちなみにサポート役のはずのアユアユ
はすっかり眠りこけている。やっぱり役に立たないかもしれない。

　とりあえずは昼休みに北川を呼び出すべく、そっとメモを渡してみる有子である。そこ
で北川が渡されたメモを開いてみると。
「昼休み話があるの、屋上前の踊り場で待ってるからばっくれないでね。Ｕ子」
　でまあ昼休みになったので、有子はさっさと教室を出て踊り場へと向かう。

　なお有子になってから学食を勝ち抜く体力がないので、念のために菓子パンを常備して
おり、北川を待つ間あんパンを頬張っていると。
「あー、有子さんずるい。ボクも昼ご飯」
　あんこの匂いに釣られてか、アユアユが目を覚ましたようだ。
「その姿でもお腹へるんだよね。一体何処に入るんだろう？」
「難しいことはボクもわからないよ。でもお腹へるんだもん、そのあんパン頂戴」
「はいはい」
　あんパンを小さくちぎってたい焼き髪留の口元に持っていくとあんパンが消滅してい
く、実際どういう仕組みなのだろうか？

　そうこうしているうちに階段を上ってくる足音が聞こえてきた。
「アユアユ、とりあえずストップ」
「うぐぅ、まだ食べ足りないのに」
　慌ててアユアユの食事を中断したのだが、当然ながらアユアユは不満げである。
　とその直後角を回って北川が姿を現わす。ぎりぎりセーフといったところか。
「よう沢渡お待たせ。で、俺になんのようだ？」
「えっと単刀直入に言うと、恋愛関係」
　あっけらかんとそう回答する有子、もしかしてなにも考えていないのかもしれない。
「れ、恋愛関係？」
「うぐぅ、有子さんストレートすぎ」
　たじろぐ北川と、有子にだけ聞こえるように突っ込むアユアユ。

「ちょっと待て、沢渡の気持ちは嬉しいんだが俺には心に決めた人が」
「やあねえ、別にあんたに告白する気なんて無いわよ」
　北川の誤解から来る発言を慌てて遮る。
「いや、そこまではっきりと否定されると傷つくんだが」
　そうは言ったが目が笑っているからそんなに傷ついたわけでもなさそうだ。

「後免わたしデリカシーないから。でさあ、君の恋愛を応援しようって思ってるんだけど」
　全然反省がない有子である。
「お前なあ。まあ沢渡に他意がないのはわかるけど、俺が好きなやつわかってるのかよ？」
「香里でしょう。北川は隠してるつもりかもしれないけどバレバレだって」
「お前本当にデリカシー無いな」
「だから、そう言ってるじゃない。でさあ、北川が嫌だっていってもわたしは協力するか
らね。っていうか決定事項、秋子さんの命令だから」
　衝撃の告白に一瞬絶句する北川。
「おい、それじゃあ断わりようがないじゃないか。……しょうがねえなあ、せめて足は引
っ張るなよな」
「もう失礼ね」
「まあそれはともかく、お前座るときもう少し気を付けた方がいいぞ」
「えっ、どういう意味？」
「さっき上がってくるときパンツ見えてたぞ」
「あぅー、北川のエッチ！あんたもデリカシーないわよー！」
　頬を紅潮させた有子、北川に平手打ちを食らわそうとしたが、北川はひょいと避けて、
ニヤニヤ笑いながら階段を駆け下りていった。
「あはは、じゃなあ沢渡。眼福、眼福、目の保養」

　北川が帰っていった後。
「ねえ有子さん、秋子さんのことばらしちゃってもいいの？」
「別に話しちゃ駄目って言われてないからいいんでしょう。けど北川のやつむかつくー、
秋子さんの命令じゃなかったら邪魔してやりたいくらいね」
　むしゃくしゃしたえいか、やけ食い気味にカレーパンを飲み込む有子だった。

　さてとりあえず北川に支援を表明した有子ではあるが、本人の自覚通り恋愛には疎いの
だった。
　そこでまずはラブレター作戦、うっかり差出人を自分の名前で書いてしまい、待ち合わ
せ場所に行った北川は香里にからかわないでと殴られた。
　続いて北川とベタベタして焼き餅を焼かせよう作戦、どうやら香里は北川など全く意識
していないらしい、結果完全に無視された。
　等々、なにをやっても上手くいかない。
　それで仕方が無く、手っ取り早い方法として北川をフェロモン体質に変えては見たのだ
が、学校中の女生徒に追い回されるようになったというのに、肝心の香里だけは北川に見
向きもしない。
「うーん、おかしいわね。これが名雪の妨害なのかしら？」
　自分の作戦のまずさを棚に上げている有子だが、もちろんそれは完全な誤解である。

　前回の件で完全に拗ねているナユキは、隠れ家でイチゴサンデーのやけ食い決行中。
「ケロピー、イチゴサンデーお代り」
「ナユキ様それ５杯目、いくらなんでも食べ過ぎですよ」
「五月蠅いよ斉藤君、わたし意見するとまたお仕置きだよ」
「ナユキ様、太るケロよ」
　イチゴサンデーのお代りを給仕しながらボソッと呟くケロピー。
「うー」
　魔法少女になってもスタイルは気になるらしい。

　さて一方の有子であるが、失敗に多少は落ち込んでいたものの、直ぐに気を取り直して。
「まあ一度や二度の失敗にめげないで頑張ろう。やはり現代戦の勝利の鍵は情報ね。よし、
香里の家に忍び込んで情報収集よ」
　まあくじけないのは良いのだが、そう言うことは最初にやってくれ、北川が事情を知っ
ていたらそう思うに違いなかった。

　とにかく情報収集と称して変身し、夕食後に美坂家の天井裏に忍び込むアリス。最初に
覗いたのが栞の部屋で、バケツサイズのアイスを食べる栞を見て胸焼けがしたりというハ
プニングはあったものの、無事香里の部屋の天井裏に到着。
　早速観察を始めたのだが、真面目な受験生の香里、しっかり勉強しているだけだった。
「なにこれ全然つまんない」
「ねえ有子さんは勉強しなくて良いの？」
「わたしどうせバカだし、この将来不安定な状況で勉強する気になると思う？」
「確かに」
「って待ちなさい、アユアユにバカ呼ばわりされるとなんかむかつくんだけど」
「うぐぅ、そう言う意味じゃないよう」

　などと多少不穏な雰囲気もあったが、下の状況にはなんの変化もなくついにマンガと肉
まんを取り出しくつろぎ始めるアリス、もちろんアユアユもたい焼きを食べている。
　長期戦覚悟で準備がいいとも言えるが、ちゃんとやる気有るのか？
　結局おやつを食べ終わると、二人とも退屈のあまりいつしか居眠りしてしまっていた。
　しかし他人の家の天井裏に潜んで肉まんを方張りながらマンガを観賞、あまつさえ居眠
りまでしてしまう水色エプロンドレス姿の魔法少女とマスコットと言うのは、端で見てい
るとかなり情け無いものがあるのではなかろうか。
　ちなみに上で騒いでも誰も気が付かないのは、結界のお陰である。まだ未熟な魔法では
なく、妖狐の方の力だったりすわけだが。

「すやすや、もう肉まん食べられないわよう」
「ボクもたい焼きでおなか一杯だよ。くー」
　あまりにもベタベタな寝言であったが、そのうちにアリスはなにか異変を感じたらしく
ふと目を覚ました。おそらく狐耳のお陰で通常の人間より聴力が優れているのだろう。
「うーん、なにか下の方からクチャクチャと怪しげな声がする」
　そこで再び下を覗いてみると、ベッドの上に寝そべった香里の指が怪しげな動きを……。
「あ、あれは……あれってもちろん自分で慰めるってやつよね」
「そうそう、一昨日有子さんが秋子さんと天野さんの目の前で実演させられたやつだね」
「アユアユ！そのことは忘れなさい！良いわね」
「う、うぐぅー、わかったよう」
　よほどアリスの剣幕が怖かったらしくアユアユは涙目で、内緒だが少々ちびったらしい。

　まあそれはともかく、上から観察されているとは気が付かず香里の淫靡なお楽しみは続
いていた。アリスが最初に見下ろしたときは胸はセーター上から触るだけ、スカートは脱
ぎ捨てていたものの、ショーツはそのままで右手がその中に潜り込んで怪しげな動きをし
ているだけだった。しかしアリスがアユアユと話している間にもどかしくなったのか真っ
赤なショーツは太股の当たりまでずり下がり、セーターをめくり上げショーツとおそろい
のブラが姿を現わした。
「流石は香里、予想を裏切らず派手な下着ね」
「確かに大人の魅力だよ」
「わたし達じゃあ似合わないもんね。でも自室で別に誰に見せるわけでもないのに、いつ
もこうなのかしら？だったら凄いわね」
　達のところでちらりとアユアユを見たりする。所謂同病相憐れむと言うやつだろうか？
「それより香里さんって胸大きいんだよね」
　羨望の響きがこもった声とともにお返しとばかりにじっとアリスの方を見る。
「なによその視線はー。アユアユなんかペッタンコじゃない」
「うぐぅ、本当はちゃんと普通にはあるんだよう」
「まっそう言うことにしておきましょう」
　一応これが手打ちだろうか？

　そうしているうちにも今度はブラカップを上にずらし、更に最初は声を押し殺していた
ようだが、徐々に声が大きくなっていく。そしてその内容はと言うと。
「アーン名雪、わたしの名雪、一体何処に行ってしまったの？」
「香里って名雪が好きだったの？」
「うぐぅボク子供だから良くわかんないよ」
「けど、こういう光景って凄いよね。自分もあんなことをと思うと……なんか見てる方が
恥ずかしいよ」
　普段は子供っぽい表情のアリスだが、この時ばかりは上気して淫蕩な表情だ。

そうかと思えば。
「栞、栞、アーン栞、もうたまんない」
「えっとシスコン？」
「危ない関係だよ」
「なんか壮絶な乱れっぷり」
「うぐぅ、手首が消えちゃったよ」
「あっ、あれはつまり、その……だから、ねっ」
「それじゃあわかんないよ」
「だから、あそこに手首まで入れちゃったの」
　最初はなんとか誤魔化そうとしたが、ついにアユアユの素直な疑問の視線に耐えきれな
くなって正直に話す。全身茹で蛸常態だが。

「さ、沢渡さんもたまんない。ああ、欲しい欲しいわ」
「えっ、わたしー？ひょっとして誰でも良いの？」
「でも女の子ばっかりだよ」
「ああ沢渡さん、あの子も妹にして可愛がりたい」
「な、なんかここにいるのまずいような気がしてきた」
　なんだか心細げに自分の体を抱いて小さく震えるアリス。
「ついでに月宮さんをペットにして可愛がりたーい！」
「ボクついでなの？」
「いや、そう言う問題じゃないと思う」
　アユアユはペットにしたいの意味がよくわからなかったようだ。

　その後も食い入るように香里の痴態を見つめ続けていたアリスだが、ふと我に返って。
「わかった、香里はレズっ娘なんだ。どうりであの格好良くなった北川に見向きをしない
はずよね。わたしの魔法だから完璧なはずなのに変だと思ったわ」
　もっと早く気付いてくれ、それにその認識は大間違いだぞ。
「じゃあ北川君が女の子だったら良かったんだよね」
　ポン、アユアユの何気ない発言に得心がいったのか思わず手を打つアリス。
「アユアユ、ナイス。その手で行きましょう。アユアユもたまには役に立つわね」
「うぐぅ、ボクなにか言った？」
　アユアユは自分の言葉の意味を把握していないようだ。
「つまり香里はレズで北川が男だから相手にしない、だったら北川が女だったらいいのよ」
「そんな単純な問題かなあ？」
「良いのよ、解決策ってものはシンプルな方がいいの」
「流石は有子さんだよ」
　自信たっぷりに断言するアリス。単純で押しの弱いアユアユは納得したようだが、本当
にそれで上手くいくのだろうか？

「そうと決まれば長居は無用、行くわよアユアユ」
「えっ、どこへ？」
「バカねえ、北川んちに決まってるでしょう」
　こうして屋根裏から人影が消えたのだが、そんな状況に気づきもせず香里は相変わらず
お楽しみにふけっていた。

　さてアリスの方は何も考えていないかのようにいきなり北川の部屋に飛び込む。
「わっ、お前誰だ？」
「あなたに愛と幸せを授けに来た魔法少女キューティ・アリスＦよ」
　突然の乱入い驚いた北川の詰問にさわやかかつ自信たっぷりに回答。ところで魔法少女
のお約束か、大して姿は変わっていないのに北川は闖入者の正体が有子だと気が付かなか
ったようだ。

　それにしても登場と言いこの答と言い、正直非常に胡散臭い。北川も当然の如くそう思
ったようだ。それにフェロモン体質のせいで今日一日女性に追いまくられたので、普段温
厚な北川もかなり気が立っていもした。それで冷たく拒絶したのだが。
「いや、それ信じられないし。とりあえず帰ってくれる」
「もちろんただだから遠慮は無用よ」
　聞く耳持たないようだ。
「いやちょっと人の話を聞け」

「問答無用、アリス・フラーッシュ！」
　アリスがそう叫びながら右手を北川に向けて振り下ろすと、指先から光線が発せられた。
「ウッギャー！」
　光線の直撃を受けた北川はしばらく悶え苦しんでいたが、結局気絶した。
「ねえ有子さん、これで良いの？」
「うんこれで大丈夫、朝起きるときには女の子になってるから。これであとはアフターケ
アだけね」
「アフターケア？」
「うん、アルルバムの写真や持ち物はもちろん、周りの人の記憶とか、戸籍とか住民票と
か学校関係の書類とかを変えておかないとね」
「ふーん、そうなの。大変なんだね」
　素直に感心し、尊敬の視線でアリスを見つめる。

　さて満更でもなさげなアリスは得意げに胸を張って。
「まずは身の回りのものから。またまたアリス・フラッシュ！」
　すると北川の部屋が光りに溢れ、それが治るとまず薄汚れた茶色のカーテンがクリーム
色に変わり、壁のグラビアアイドルのビキニ姿のポスターがジャ○ーズのものに変わる。
　更に掛けてあった制服もあの赤い女子用のものに変わっていた。
「有子さん、凄い」
「まっざっとこんなもんよ。もちろん見えないところもバッチリよ」
　確かに凄いが本当にそれで良いのだろうか？