ヘ o , ── / __, / _, /_/_/ __, /
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( `ー'ー'ヽ`ー'ー'ヽ )
( ノ '''''' '''''':::::::ヽ )
今夜は下で嘗糞!. ( . )=[二])=([二]、==( ) +
( ) ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::( )
アヌスハメニダ ヽ) `トェェェイ ' .:::::::: |ノ +
\ `ニニ´ .:::::/ +
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4様・・・? ヽ∈∋/ |ズボズボ
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| ヽ、三_| |__∧ ヽ
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(;;;;;;;;;;;;´∀`;;;) <
(;;;;;;;;;;;∧;;;;;∧;;;;)
(;;;;;;;;;;;;;;;;;;・ ・;;;;;;;;) <氏ねよオメーラ!
(;;;;;;;;;;;;;;;;;;)●(;;;;;;;;)
(;;;;;;;;;;;;;;;ー;;;;;;;;;ノ
1 八. !
ζ, 八. j
i 丿 、 j
| 八 |
| ! i 、 | もっこり!
| i し " i '|
|ノ ( i i|
( '~ヽ ! ‖
│ i ‖
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/ ● ● ヾ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ∀ ヽ
柳川「鉄の掟だ。これだけは守ってもらいたい」
・選択できるのは大原則として「早い者勝ち」だ。
・しかし、あまりな展開になったら特例「リコール」が適用されることもあるからな。気をつけてくれ。
・選んだ本人でも一回選んだ選択肢の修正は出来ないからな。慎重かつ迅速に頼む。
・書き手は書き込む前に「リロード」するよう頼む。なるべくダブらないようにとの配慮だ。
・荒らしは何としても避けたい。sage進行ねお願いする。
そして、俺たちからの頼みだ。
一つ、喧嘩はやめてくれ。
一つ、書き手は早さと技を互いに競い合うように頼む。
一つ、選択肢は好きなように選んでくれてかまわない。
一つ、言いたいことがあるのはわかるが、それならばいっそ自分の手で書いてしまえばいい。
一つ、お互いに思いやりの心を忘れないようにな。
一つ、『空気』や『流れ』というのにも気を配るようしてくれ。
一つ、楽しんでいってくれ。
一つ、気軽に参加してくれ。
ルールは以上だ。後は基本的に選択者・各書き手に任せる形を取っている。
みんなで協力して、素敵な作品を作っていくとしよう。
|;;|
|;;|
|;;|
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λ., ; . |;;|
、!::i;;ヽ |;;|
'|:::ゞ;`ヽ_|;;|
|〃:::::,,;; '';;;;#-,,vv.;、
'l#"~";;:;,, バ;;カ;;ヾ;`;;`;
/#"~ ;___, ○(;、;
l';;; ;;; l#‐) ;i⌒i υ !
! * `~ , !m! ( 、 /
\ ) ) 。゙∴;;' ノ
/`ニニー-、_=:,-ーニヽ
/:#)/;;;;#;'; ;';;';;ヾ、,,
l糞;;;;;┌┼┐イ ┬ ;;; ヾ、
l;:;;.i!!│人││.申ヾ;死;|
l#.i;;;│人││メ_;|l#.i;
ヽ、_ノ| ' ; ;;;|ヽ_ノ
l#; ", ' ;;/
|;;;";r臭y.;;;;/
. | ;,イ; ,;i
/l ;'∵/: |;`'.,;'l ∞〜
/l ;'雑| : |`巾;l
国崎「さて、建て直したわけだが」
浩之「これからどーなっかな」
柳川「わからん。だがそれもまたよしだろう」
国崎「そうだ。俺たちの未来はわからない。だからこそ……」
浩之「俺たちの手で選び取っていく……ってワケか」
柳川「その通りだ」
柳川「ちなみに”ω”はオメガと読む」
浩之「我はアルファなりオメガなり〜……っと」
10 :
名無しさんだよもん:05/03/13 20:51:08 ID:qnjKjz2k0
┌───────────────────
│あ、どうもスイマセン、
>>1がお騒がせしました・・・
└───v───────────────
/⌒\ っ /\
/'⌒'ヽ \ っ/\ |
(●.●) )/ |: | すぐ連れて逝きますんで・・・
>冊/ ./ |: /
/⌒ ミミ \ 〆
/ / |::|λ| |
|√7ミ |::| ト、 |
|:/ V_ハ |
/| i | ∧|∧
и .i N /⌒ ヽ)
>>1 λヘ、| i .NV | | |
V\W ( 、 ∪
|| |
∪∪
>>1乙。
しかし今スレを建てるのは拓也だとは決まってたんだがなー。
では作品選択
A フィルスノーン
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Routes
L 天使のいない12月
M To Heart2
N MOON.
O ONE
P Kanon
Q AIR
R CLANNAD
N
R
さらっと千鶴話を流すなよw
一応Jと言っておく。
A 天沢郁未
B 巳間晴香
C 名倉由依
D 鹿沼葉子
E 名倉友里
F 巳間良祐
G 少年
H 高槻
I 赤い月
J 巡回員
C
「えっと……どうも皆さんこんにちは。名倉由依です。また主役に選ばれてしまいました。
っていうか、お姉ちゃんまた選ばれなかったんですね……これでお姉ちゃん選択スレ未登場記録更新ですよ。
どうしたもんですかねぇ。このままじゃ支援板にも出れませんし。
……って、あんまり他人のことばかり気にしててもあれですよね。
まあそういうわけで、あたしは今……」
A お姉ちゃんの部屋にお邪魔しにいくんですよ。
B カッターナイフを買いに行くところなんですよ。
C 天国へ行く方法を探しているところです。
D 雅史さんを探しているところなんですよ(続編)
A
そうです。お姉ちゃんの部屋にお邪魔するんです。
特に用があるわけじゃないですけど、やっぱりあたしとしても……姉が未登場のままというのは恥ずかしいものがありますから。
というわけで……お姉ちゃん!
「入りますよっ!!」
ガチャリとドアを開けます!
お姉ちゃんは……
A 勉強していた。
B かめはめ波の特訓をしていた。
C いなかった……
D 死んでいた。現実は非常である。
A
「…………由依?」
キィ、と回転椅子を回して我が姉名倉友里は振り向きました!
やった! 無事初登場! 記念すべき瞬間です!
……でももうどうでもいいことになりましたね。
「なによ変な顔して……」
……そういやそうでしたね。とりあえず顔出させたい一心でここまで来ましたが、用事はないんでした。
さてとどうしましょうか……
A 目的は果たした。部屋を出て行く。さらば我が姉。
B ここまで来て帰るのもなんだ。姉妹の楽しい日常会話に花を咲かす。
C なんとなく外に出たい気分だ。友里を買い物にでも誘う。
D ファイトクラブだ!! かかって来いッ!!
C
千鶴話をまとめておこう。
第一部が終わって、第2部の柏木耕一同人王への道が終わって、あとはコミパ開催とその結果ってわけだな。
結果は、最初の口調だと失敗だが、俺的には成功してほしい。
一応はっきりさせておこう。気持ち悪いから。
A 成功
B 失敗
Aで
そして、こみっくパーティー開催の日が来た。
この日のためにどれだけ準備をしたか分からない。
各方面からその道のプロ応援してくれて、同人即売会だけにとどまらず、コスプレ、コンサート、握手会と様々な人が参加してくれた。
耕一さんも同人誌を売るんだって、とても張り切ってこのコミパに参加なさいました。結果はなんか変な人に新参同人作家に任命されていましたわ。
耕一さんのお友達の千堂さんも久しぶりに同人誌を描いてとてもおもしろかったと喜んでおりました。彼の人気はすごかったです。結局行列がとぎれることはなっかたみたいです。
足立さんは最後までこのこみっくパーティーには反対だったみたいですけど、これなら次回からは認めてくれると思います。
なんと参加人数が数万人規模のおおきな大会になって、このホテルは実ににぎわいました。その後も温泉目当てでやってくる人が後を絶えなくなり、こみっくパーティー開催は大成功に終わりました。
それから、折原さんが橘さんを告発してくれました。まさか裏切り者がいるなんて思っても見ませんでした。
結果論的に言えば大成功だったので今回の彼の処罰は見送ろうと思っています。
ふー。疲れましたわ。もうどれくらい話したでしょうか?
そろそろこの辺で私の話は終わりにしますね。
今度はあなたのお話を聞かせてください。
「えっ、何ですか?」
- 終劇 -
乙〜。なんとかまとまったか?
乙です。
乙かれー。
きれいにまとまってたよ。
>>22の続き
なんとなく外にでも出てみようかな。
街をぶらっと歩けば何かあるだろうから、このままお姉ちゃんが
初出演即退場引き篭もりの不名誉な扱いになる心配もなさそうだし。
「ちょっといるものがあって買い物に行くんだけど、良かったら一緒にいかない?」
お姉ちゃんの答えは……
A 「悪いけど、未登場記録を狙ってたんだから勝手な事しないでくれる?」
B 「いいけど、外はとっくの昔に放射能の海よ?」
C 「ふふ、甘い、甘いな!私は姉は姉でも霧島聖だよ!」
D 「いかない。ついでにポテチ頼むわ、お金は払うから」
毒を喰らわばAまで
Dでいこうか
ああ、あたしはなんて素敵な妹なんでしょうか。
原作で結構シナリオにも関わってくる準ヒロイン的な存在であるにも関わらず、選択スレの長い歴史の中でも
最期のギリシャ文字Ωまで出ることかなわなかった不遇の姉を登場させてあげた上、活躍できるよう
あたしと一緒にお出かけできるようお誘いまでかけるなんて。
もう妹の鏡ですね。鏡餅です。
12人の妹なんてメじゃありません。
しかし……しかしなんと! この姉は!
「悪いけど、やめとくわ」
とかなんとかほざきやがりました。
「お、お姉ちゃん自分が何を言ってるかわかってるの? このままじゃ初登場から引きこもりで不遇街道一直線……」
しかしお姉ちゃんはキツイ視線で
「由依、よく聞きなさい」
「は、はいっ!?」
「確かに私はこれで出演できた。……けどね、今更私が顔出し程度に登場してこれから活躍できると思う?」
「できないと思います」
「このクソ妹は……断言してくれたわね」
「事実ですから」
「まあいいわ……。確かに今更私程度が多少露出が増えたところで、選択スレ量の寵児某高校生と質の寵児某眼鏡刑事といった連中に並ぶのは不可能というものでしょう」
「明らかに比較対象が間違ってます」
そんな連中、あたしだって勝てやしません。雅史さんならキャラの濃さでかろうじて喰いついていけるかもしれませんけど。
「けど……それでもあたしには彼らの持っていない武器がひとつだけある。それが……未登場ということ!」
どっぱーん、と背後に大波が見えた気がします。
「一発狙いとしてはあなたや北国の某顎長みたく他漫画の能力を吸い取る方法もあるけど……それすらもう使い古された手法!
対して私の『未登場』という記録! これは誰にも破られない私だけのオンリーワン!
どっかの妹もどきや凸の広い女のように、どんなに不遇不遇と言われようがそれも極めれば変えがたい武器になるのよ!」
……悲しいですね。
「というわけで由依……即刻この部屋から消えうせなさい! 私はまだまだ未登場を貫くのよ……
中途半端が一番良くない! ここまで来たら徹底的に未登場を貫いて、それを武器に活躍してやるんだから!」
激しく矛盾する言葉ですね。
しかし……我が姉名倉友里。その悲壮な覚悟は本物のようです……
さて、どうしましょうか。
A 姉の気持ちを汲み取り、速やかにこの場を後にする。
B 姉の気持ちを汲み取り、最終魔法リターンを使う。
C 姉の気持ちを踏みにじり、まだまだこの部屋に居座る。
D 姉の気持ちを踏みにじり、友達を紹介する(※学生キャラで1人指定)
A
B
由衣は姉の気持ちを汲み取り、速やかにこの場を後にした。
そして
A 図書館に行く
B 不動産屋に行く
C 猪名川で逝く
D あ、国崎だ
E あ、”ハッスルオナニスト”緒方理奈だ
スルー推奨
んじゃスルーで。
さり気にEの選択肢が梓ミッションとリンクしてるな。
だが俺はスルーするぜ!
E
えええええ!?
これじゃあ、選んだ俺がナニじゃないか!
長く書けとは言わん。
丁寧に書け。
しかも由衣だしな。
お前らスマソ
>>37はスルーしてくだされ
でも今後書くときも理奈出すんだろうな、漏れw
3、2、1、ハッスル、ハッスル!んじゃまた、いつ来るかは漏れも知らんが(´・ω・`)
48 :
名雪:05/03/14 00:16:29 ID:UwcDR7sK0
37さん。ファイトだよ!
「あそこにいるのは…あの『緒方理奈』じゃないの?」
あたしは姉をあきらめ、気分転換に街へ散歩に出かけると。元アイドルの緒方理奈を見つけました。
彼女は人気絶頂のアイドルだったのに突然テレビで生中継の最中にステージ上でオナニーをして大騒ぎになり。
その後自殺まで図り、幸いにも一命は取り留めましたがアイドルを引退して姿を消したと聞きました。
(詳しくは梓ミッションのミッション3を)
A あたしは緒方理奈に話しかけてみました
B 無視して散歩を続けました
C その時、何者かが緒方理奈を車に連れ込み、攫っていきました
a
そうです、確かにオガリナさんです。サングラスかけたりなんかしてますが、引退前はあたし結構ファンだったんです。
うん……そうですね。ここで会ったのも何かの縁ですし、お話してみましょう。
「あ、あのっ、あなたはもしかして緒方り……」
あたしが近づいて、そう言った時です
「ッッ……!? シィィッ!!!」
大型の猛禽のような低い唸り声と共に、オガリナさんの繰り出した右足があたしの両足を払いました。
「え……っ!!?」
そのままバランスを崩したあたしは、前……すなわちオガリナさんのいる方へとつんのめり、
「はああああっ!!!」
オガリナさんはあたしの奥襟を掴むと、勢いそのままにあたしを投げ飛ばしました。
ちょうど方向は裏通りの方へ。人通りの少ない。
どーーーーーん!!!
放置されていたダンボールの山に頭から突っ込み、あたしは大きく2、3度バウンドしました。
「あいたたた……いきなりなんなんですかぁ……?」
とはいえこの程度晴香さんとの絡みで慣れたもの。ダメージはないです。
「あなた……見た!?」
しかしオガリナさんはあたしのことなんて気にする様子もなく、ツカツカと歩み寄ってきてものっそい怖い顔で問い詰めてきます。
「み、見たって……なにをですか?」
「見たのか見てないのか! 私が訊いてるのよ!」
やばいです。目が据わってます。キの字一歩寸前です。
あたしは……
A 見たと答えた。
B 見てないと答えた。
C 一瞬の隙をついて鳩尾に一撃を叩き込んだ。
B
「み、見てません、見てません!」
「なら、よろしい」
「え?」
「私、今とあるプロレス興行でマスクマンやってるから、人前で名前呼ばないでね」
「プロレスというとビターンとかヴァーとかノアだけはガチとかそんな感じですか?」
「そんな感じ」
「あ、そうだったんですか。でも、いきなり投げることないじゃないですか」
「晴香さんがあのぐらいは大丈夫だって言うから」
「!?晴香さんもいるんですか?それで名前知ってたんですね」
「うん。あなたの姉が出番全然ないの心配していたから」
そんなこんなで
A マスクマンのサインをもらった
B プロレスのチケットを1枚もらった
C プロレスのチケットを2枚もらった
D 由依をプロレスに出したいらしい
E 友里をプロレスに出したいらしい
F 両方プロレスに出したいらしい
G タイミングよくDQNがやって来た
H タイミングよくトサカが凄すぎるDQNが日章カラーのインパルスで突っ込んできた
I タイミングよくハニワ幻人が攻めてきた、鋼鉄リーナ、ビルドアップだ!
ついでにマスクマンの名前を決定しる
a オナニー仮面
b エル・オナニー
c 獣神オナニーライガー
d ザ・デストロイオナニー
e ミス・オナニラス
Cc
55 :
名無しさんだよもん:05/03/14 17:37:25 ID:sCZdPRNk0
趣味悪ー
何故にハニワ幻人…
え〜続きはどうすればいいんでしょうか?
すいません、「センス悪いからNG」は勘弁してください…
プロレスのチケットを2枚手渡されました。
そこにはメインカードとして「獣神オナニーライガー vs X(当日発表)」とありました。
ロクなレスラーの呼べない三流団体がよく使う手ですね。
さて、どうしましょうか?
A 趣味悪い、破って捨てる
B 金券ショップに売る
C 当日控え室のXを襲撃する
D 100円ショップで買った素材で便利な小物入れを作る
E 明日の朝飲む水出し珈琲を仕込む
G 復活の呪文をメモしたら今日のプレイを終了する
H なんとなくクリスタル
I ライブドア株をここぞとばかりに売り払う
J 意外と視力はいい
K G.E.D.
B
プロレスなんか全然興味ないのですが、さすがにゴミにするのは
芸能界からドロップアウトして必死なオガリナだかオナリガだかに悪いので
行きたい人の手に渡る事を祈りながら金券ショップに売り払っちゃいましょう。
そんなわけで金券ショップに持ち込むと
A ただなら引き取ってあげると言われた……
B 額面の半額?まあ妥当かな。
C アイドル時代のファンの間でプレミアがついて馬鹿高い値段に!?
D チケットを見せた途端に現われた黒服の男達にクロロホルムを嗅がされ(失神)
E よく見ると店員が死んでいる、あたしが第一発見者だ!
F そもそも金券ショップが見当たりません
G なんかパッとした選択ないし
>>61の選択からやり直せ↓
F
そもそも金券ショップが見当たりません。
まあ、たしかに偽造金券やらダフ屋やらが付きまとって印象が悪い(偏見)お店なので
おおっぴらに営業して無くても不思議はありませんね。
A 仕方がないので知り合いに直接売りつけましょう(人物指定)
B 仕方がないので金券ショップを探す旅に出よう
C 仕方がないので興行を阻止しましょう
D 仕方がないので紙飛行機にして飛ばしましょう
E 仕方がないのでライブドア株を買い占めましょう
F 仕方がないのでゲル・ドルバに照準を合わせましょう
G 仕方がないので産業革命を起こしましょう
A
人物…どうしよう。
↓任せた。
友里
仕方がありません、お姉ちゃんにでも売りつけましょう。
今のあたしにはとっておきの殺し文句がありますからね、ふふふ……
携帯でお姉ちゃんに連絡をします。
「お姉ちゃん?無理矢理表舞台に引きずり出されたくなかったらチケット買って」
こうしてあたしの今月のおこずかいは+10000円されました。
おわり
Σ
終わるなよ!
チケットの売却は終わったけどどうしようかな。
手元には臨時収入の一万円がある。
折角お金が入ったのだから何かしようかな。
A 何か美味しい物を食べに行く
B 遊園地に遊びに行く
C ショッピングに行く
再開?
Aで
荒らしの延ばした話をとっとと打ち切ったんだから次の話いけよ。
そうやって荒らしに餌を与えるからつけあがってスレが腐ったんだ。
まぁ、前回の沙織のも尻すぼみで終わったしこんなモンじゃないのかな
というか、最近の書き手の自分勝手な都合で終わらせられるってのは納得いかない。
前までだったらそういったことも選択者にゆだねられていたはずなんだけど。
納得いかなくても、そういった力技で暴君のようにふるまうのが今のこのスレだ。
お前は今の日本が間違ってるからって明日からチョンマゲで会社に行くか?
駄目だろうがなんだろうか今の流儀でケリつける以外に方法がねえだろうが。
いま、その力を鼓舞してるって事ね。
そうやって次の話が始まっても自分に気に障ることが見受けられたらまたつぶすの?
きっかけを作ったのは荒らしだけど結局、住人の内ゲバで潰れる
それがリレーSSクオリティ
というかまだ終わってない認識でいるんだが。(
>>73まで)
鶴木屋の話でもうこういう騒動は慣れた。
続き待つ。
>>jzi4UAd70
荒らされるのが嫌なら前スレみたいに埋め立てて潰したらどう?
そうしたら荒らされなくてすむよ
蛆虫風情が
このスレ最初から見たけどそんなに騒ぐことなのかなと思ってしまう自分の方がおかしいのだろうか。
別に続けても何とかなるもんだと思うけど。
バ書き手の毒気に中てられた潔癖君がファビョってるだけかと
収拾つかないから次の選択者に任せるってことでどうだろうか。
>>73より
私はお姉ちゃんからもらった一万円でおいしいものを食べに行くことにした。
うーん何にしようかな。
よ〜し、フルコースだ。
・・・
ふーう、おいしかった。
残金1000円か
日も暮れてきたしどうしよう。
A 今日はもうおしまい。おやすみなさい。
B まだ1000円もあるじゃない。次はデザートよ。
B
まだ1000円もあるじゃないですか、これは使い切らなきゃ損ですっ。
というわけで、何かデザートを食べたいと思うんですけどぉ…どこに行きましょうか。
A 百花屋
B パタポ屋
C エコーズ
D 維納夜曲
E LOLICON
D
あそこの喫茶店なんかおしゃれな感じでいいですね。
きっとここにはおいしいものがあるに違いありませんっ!
早速行ってみましょう。
ふと看板の文字に目が入りました。
『維納夜曲』? なんて読むんでしょうか?
まあ、そんなことはいいですっ。とりあえず入りましょう。
中に入るとそこでは…。
A 「いらっしゃいませー♪」という声とともに明るくてお茶目なお姉さんが出迎えてくれた。
B 「いらっしゃいませ。何かお決まりですか」の声とともにまじめそうな店員さんが迎えてくれた。
C 「クソバカお兄ぃ、死んじゃえー」という声とともに兄妹らしき男女が喧騒を繰り広げていた。
D そこでは眼鏡をかけたあたしぐらいの女の人がぽつんと立っていた。
テンション上げていこう。A
「いらっしゃいませー♪」
あたしが中に入るとみるからに明るくてお茶目なお姉さんが応対してくれました。
席に案内されている際にお店の内装を軽く見回しましたけど、なかなか感じのいいところみたいです。
あたしの目は間違っていないみたいですね。
「お客サマ! ご注文は何でしょうか?」
「えっとぉ、何か食後のデザートになるものってありますかぁ?」
「それでしたら本日のお勧めケーキとかどうでしょうか? アタシが自信を持ってお勧めしますよ」
「あ、じゃあそれください」
「ありがとうございます〜♪ 少々お待ち下さいね」
そう言うお姉さんは奥の方に行ってしまいました。
なんだかすごい元気な人ですね…。ちょっとやりすぎなくらい。
ちょっとあたしと似たタイプの人みたいです
ま、とりあえずそれはおいておきましてどんなおいしいケーキが出てくるんでしょう。
すごく楽しみですぅ〜♪
「おまたせしましたぁ〜本日のお勧めケーキです」
きましたきました。では早速いただきましょうか。
あたしはケーキを口に運びました。
A 「おいしいですっ」 あたしはケーキの味に感動しました。
B 「う〜ん、まずまずですかねぇ」 あたしはそう言いながらもケーキを口に運んでいきました。
C 「食べられないこともないですけど…」 ちょっと不満です。申し訳ない気もしますけどあの店員さんを呼んで見ましょう。
D 「そのケーキは頂いた!」 と、突然誰かがあたしのケーキを持っていってしまいました。(人物指定:男性)
A
今日も昨日の7TufcDvS0やjzi4UAd70のような蛆虫がここを荒らすんだろうな
ここで愚痴るな。気持ちはわかるが。
『今日も』だって?
『これからも』の間違いだろ
アーヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ( ゚∀゚ )
「おいしいですっ」
あたしはケーキの味に感動しました。
夢中になってケーキを食べていると だんだんと意識が遠くなって―――
G A M E O V E R
96はスルーの方向で
以下何事もなかったようにどうぞ
選択肢がないのは無効
了解を取らない打ち切りは無効
って書いとけよ
面白くないから打ち切りでいいじゃん
エルヴィン・ロンメルからボクシンググローブを受け取りました
シャア=アズナブルからハーレーダビットソンによる攻撃を受けました
「おいしいですっ」
口の中で広がる生クリームの甘み。ふわっとしたスポンジケーキの感触。
その感動はさっきのフルコースなんか目じゃないほどのものでした。
「どう、美味しかった?」
いつの間にかさっきの店員さんがあたしの前に来ていました。
手にポットを持っているところを見るからにケーキと一緒に頼んだ紅茶のつぎ足しをしに来たんでしょうか?
「うん、その顔ならお口にあったみたいねぇ。さすがオジサマのケーキって感じね」
おじさま…? ひょっとしてこのケーキを作った方の事を言っているんでしょうか…。
「ところで初めて見る顔だけど維納夜曲にきたのは初めて?」
「え? う、うぃーんやきょく?」
「そ。うちのお店の名前。結構しゃれているでしょ。」
A その後、店員さんがいろいろとお店についての話をあたしにしてくれました。
B あたしは維納夜曲(ウィーンやきょく)の名前の由来を聞いてみたくなりました。
C あたしが何かしゃべろうとしたところ、新たなお客さんがやってきたので、店員さんが応対に行ってしまいました。
D 突然ハプニングが! 店員さんの持っていた紅茶のポットがあたしに…。
D
「そうですねぇ…、店内の雰囲気もいいですし、美味しいケーキもありますし、納得できるよう気がしちゃいます」
「ありがと。気に入ってくれてうれしいわ。ところで紅茶のおかわりどう?」
「あ、いただきます」
そう言いますと店員さんはあたしのカップに紅茶を入れようとポットを近づけました。
パシャ
「きゃっ」
急にこっちにフラッシュがたかれたせいなのか店員さんが驚いてポットから手を離してしまいました。
そのポットはまっすぐあたしのところへ…
A あたしは華麗にその場でこけてポットの直撃をかわしました。
B あたしは神業的な反射神経で飛来してくるポットを受け止めることができました。
C 現実は非常である。あたしはポットの直撃を受け、紅茶を全身にかぶってしまいました。
B
荒し書き手:待機中
つまらない展開…。書き手才能無いね
moonしらない
リアライズ知らない
あたしはポットを受け止めました。
でも
ポットのふたが開いちゃったんです。
さすがのあたしもそれには対応できませんでした。
あたしは、熱湯を頭からかぶりました。
当然、救急車に乗って、病院行きです。
しばらく入院だそうです。
ちなみに、同室の方を紹介しますね。
A 水瀬秋子
B 沢渡真琴
C 倉田佐祐理
D 月宮あゆ
E 美坂栞
A
111 :
名無しさんだよもん:05/03/20 11:06:28 ID:dHsY91Yo0
>109
選択肢の意味がねえなw
109はスルーの方向で
以下何事もなかったようにどうぞ
あたしと同室の方は水瀬秋子さんというきれいな女の人です。
あたしがここに来る何日か前に交通事故で運び込まれたそうなんですけど、
順調に回復しているらしく、あまり動けないあたしのお話相手になってくれました。
秋子さんはいろいろなことを知っていて、それでいてお茶目で包容力のある人で
あたしの事を常に気遣ってくれています。
おかげであたしもともすれば気の滅入りそうな入院生活も楽しいものになっています。
今日も秋子さんとの楽しいひとときを過ごしていたんですけれどぉ…。
A あたしのお姉ちゃんがすごい形相でやってきたんです。
B あたしが入院するはめになったケーキ屋さんの店員さんがお見舞いに来たようなんです。
C 話し相手の秋子さんの容態が突然急変してしまったんです。
D 何事かはわからないんですけど何か病院内で事件が起こったようなんです。
Bで
あたしがちょっと病室を空けて戻ってきますと…あたしのベッドの横の机に小さなバスケットが置かれていました。
秋子さんに聞いてみますと、あたしが居ない間に誰かがお見舞いに来ていたようなんです。
その人はあたしが来るまで少しの間待っていたようなんですけど、
どうやら時間を気にしていたらしく、それを見かねた秋子さんが代わりにあたしに伝えておきますからということでその人は帰ってしまったみたいなんです。
秋子さんが言うにはその人はショートカットのお姉さんっぽい感じの人でしきりにあたしに対して申し訳なさそうなことを話していたようです…。
いったい誰なんでしょうかぁ。
とりあえず、バスケットの中身を見てみますと、そこには小さな箱に収められたケーキが入っていました。
「あらあら、それってザッハトルテね。それもよくできた」
「ザッハトルテ…ですか?」
「そう。ザッハトルテはウィーンのフランツ・ザッハという方が作られた、世界で最も有名なチョコレートケーキなんですよ」
「ウィーン……」
「そうそう、これは維納夜曲で作られたものですね。この辺りでこれだけのものを作られるお店はそうそうないと思いますよ」
維納夜曲…あたしが入院する羽目になってしまったお店。
ショートカットのお姉さんっぽい感じの人…。
…もしかしてあの店員さんが仕事が忙しい中にも関わらずあたしのために来てくれたんでしょうか…。
A 会えなかったことが残念です。色々とお話ししたかった…。
B あたしにあれだけのことをして何故帰ってしまったんでしょうか…ちょっと許せないです。
C とりあえず、ケーキ頂きましょうか…秋子さんもどうです?
D あたしが考え事をしているとそこへまたお見舞いの方が来たようです。(人物指定)
C
…あたしはいろいろなことを考えていました。
会えなくて残念と思う反面、会って何を話せばいいのでしょうか…。
向こうは多分あたしのことをすごく気にしていると思いますし…場が重くなりそうですね…。
でも…今考えても仕方ないですよね、とりあえず今度来てくれたときにまた考えますか。
そうあたしは結論づけた時、お姉さんのお見舞いのケーキが目に入りました。
…せっかく頂いたんですからちゃんと食べないとまずいですよね。
でもちょっと一人分には大きいような気がします。
せっかくですから秋子さんを誘って一緒に頂いちゃいましょうか。
この提案に秋子さんは困りながらも了承してくれました。
たしかにケーキはあたしがもらったものですけど…。
やっぱりみんなで食べるのが一番ですっ。
ケーキを切り分けて…それではいただきま〜す。
A やっぱり…甘くておいしいです〜。秋子さんと一緒に舌鼓をうちました。
B おいしいんですけど…。ちょっと物足りなさを感じました。
C あれ…なんかあたし…。あたしは急に目の前が真っ白になっていきました。
c
あたしはケーキをぱくっと一口頂いてみました。
やっぱりおいしいですぅ。
あのときに食べた味と変わりません……あれ?
なんだか…急に…目の前が…真っ…白に…どうして…で…しょう…か。
A あたしはそのまま意識をなくしてしまいました。
B けほっ。あたしは秋子さんの応急処置で何とか助かったようです。
C なんとあたしは豪快に鼻血を出してしまいました。
D はっ! あたしは急にあたしの中で眠っていた何かが覚醒しました。(能力指定:過去選択話の既出以外のもので)
E 意識が戻ると…あたしはなぜか怪しいテーブルの上で磔にされていました。
A
なんだかだんだん…眠く…なってきたような…気が…します。
…秋子さんがあたしに…色々と声をかけている…ようなんですけど…よくわかりません。
あのケーキ…おいしかったです。最後まで…食べた…かっ…た…。
−そこであたしの意識は途絶えました−
う〜ん、んん…。
あたしは身体が揺り動かされているのを感じ、少しずつ意識が戻ってきました。
何だか少し前までちょっと悪い夢を見ていたような…そんな気がします。
…?
…何か頭の下が柔らかくて暖かい感触がします。
あたしがまだ小さいときに感じた心地よさといいますか…懐かしい感じがします。
ゆっくりと目を開いていと…。
A あのケーキの店員さんが膝枕をしてくれていました。
B 同室だった秋子さんが膝枕をしてくれていました。
C はにかんだ笑顔をした男の人が何故か膝枕をしてくれていました。
b
B
「あ、秋子さん!?」
「あら、お早う御座います、由依さん」
あたしはいつの間にか秋子さんに膝枕をしてもらっていました。
「わ、わわわわす、すいませんっ!」
「あらあら、そんなにすぐに飛び起きなくていいのに…」
「でも、秋子さんは事故に遭われた身体なのに…」
「ああ、もう私は大丈夫ですよ♪ それより突然倒れてしまった由依ちゃんの方が大事でしたから」
「は、はあ。」
ということはあたし…あのまま秋子さんにいろいろご迷惑をかけてしまったんでしょうか…。
「いいんですよ、困ったときはお互い様ですから。それにしても、由依ちゃん大変だったわね」
「えっと、あたしどうしちゃってたんですかぁ?」
「…それは」
A ケーキに毒が入っていたんですよ。
B ケーキの隠し味に由依のアレルギー発症物質が含まれていたんですよ。
C ケーキに麻薬が混入されていたんですよ。
D とりあえず今は由依ちゃんには話さない方がいいですね。
E そこに中年前ぐらいの男性が現れました。
D
「ただの貧血ですよ」
秋子さんはそうあたしに教えてくれました。
でも…あたしにはそう思えないのです。
あたしは重度の低血圧ってわけでもないですし、朝の朝礼で倒れた事なんて今まで一度もありません。
なにかあたしに言えないことがあったんでしょうか…。
「どうしました?」
「あ、いえ…何でもないです」
とりあえずはこの件については今は考えないことにしますか。
その後あたしは…
A いつものように秋子さんと何気ない談笑をしていました。
B 無事退院できる運びになりました。
C まだ入院生活を余儀なくされていました。
D 暇ですので病院中を歩き回ってみることにしました。
D
あたしは秋子さんのお話をそこそこにいったん病室を出ました。
秋子さんとそのまま談笑しててもいいんですけど…どうしてもさっきの話題になってしまいそうですので…。
せっかく秋子さんが気を遣ってくださっているのにあたしが蒸し返しちゃ駄目ですよね。
というわけですることがなくなったあたしは久々に病院中を歩き回ってみることにしました。
さて、どこに行きましょうか。
A 待合室
B 売店
C リハビリセンター
D ナース詰め所
E 屋上
難度E
屋上には何も無かった。
さて、どこに行きましょうか。
A 待合室
B 売店
C リハビリセンター
D ナース詰め所
そういえば入院してからずっと病院の中で過ごしていましたので、全く外に出ていませんね。
まあ、今までやけどで入院していましたからしょうがないですけど。
でも紅茶というのは、最初は沸騰しているお湯を入れるんですけど、
普通60〜70℃ぐらいまでに冷ましてから出すものですと秋子さんは言っていました。
その程度の温度ならあたしは入院するほどのやけどを負わなかったはずなんですけど…。
お店の人がそんな基本中の基本を知らないということはないでしょうし…。
…あれこれ考えても仕方ありません。
もう、あたしのやけどはほぼ治ってますし、もう夕方ですから外に出ても大丈夫でしょう。
久しぶりに外の空気を思いっきり吸いましょうか。
あたしは屋上に続く道へと向かいました。
A 屋上への扉は鍵がかかっていて開きませんでした。
B 屋上に出てみると短い水色の髪の女の人がたたずんでいました。
C 屋上に出てみると少しがらの悪そうな男の人がタバコを吸っていました。
D 屋上に出てみると長い黒髪の女の人が屋上の縁のところで手を広げていました。
E 屋上に出てみると長い黒髪の女の人が空を見上げていました。
F 屋上に出てみましたが…そこには誰もいませんでした。
d
136 :
名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 17:41:02 ID:zhtNh9mf0
ここの板をなめてんのか
BCDEって瑠璃子・時紀・美凪・みさき、かな。
俺は131はスルー推奨だと思ったんだけど(最近の流れ的に)
ID:g/CGIfm90 必死だなw
>>140 君が本気で書いたというのなら何も言わないけど。
私はナース詰め所に行きました。
トントン
「はい、ご用事は?」
「…特にありません」
「…」
教訓:用もないのにナース詰め所にいくのは迷惑なので止めよう
どこに行きますか?
A 再び屋上へ向かう
B 待合室
C 売店
P.S. 予約もしないでリハビリセンター言ってどうする気だw
とりあえず思い立ったのはあたしのやけどの回復具合が知りたいですね。
あたし自身はもう大丈夫だと思うんですけど、なかなか退院のGOサインが出ません…。
お医者さんはまだ早いと言ってばかりで詳しいことは教えてくれませんし…。
ここは一つ看護師さんに直談判をしてみましょうか。
というわけでナース詰め所に行ってみることにしました。
さて誰かいますでしょうか? 中を覗いてみますと
A 体育科会系って感じの長い赤髪の女の人が元気に動き回っていました。
B カチューシャで髪をまとめた女の人が一人机の上で突っ伏してました。
C 長い茶色の髪をした女の人が牛乳瓶を片手に休憩していました。
D 誰もいません…皆さん忙しいのでしょうか?
E そこでは情事の真っ最中でした(人物2人以上指定)
147 :
名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 19:09:37 ID:QEZDbvGb0
何もありませんとか用は無いとかの
無意味な話なら書くのやめてくれないか?
真面目に続き書いてる書き手に迷惑だ。
>>142 予約もしないでって、
そういった場合でも何とか話が進む展開に持ち込むのが書く側の腕の見せ所だろう?
選択を無駄にするような話なら書かなくていい。レス数の無駄。
他の書いてる人もこんなのは素直に従わないでスルーしなよ。
ナースステーションに行くような用事はなかったよなと思って書いたんだが
捏造していいの?
私はもう一回屋上に行くことにした。
やっぱり、外の空気はきもちーですから。
屋上に出ると、そこには白いシーツで埋め尽くされておりました。
洗濯物が風になびく姿を見てあたしは心がとても和みました。
遠くの景色が綺麗です。
あそこに見えるのはあたしのお家じゃないですか。
あたしはそこを見つめました。
部屋の中が見えます。
お姉ちゃんがいますね。
何をしているんですか?
そこはあたしの部屋ですよ。
A お姉ちゃんはあたしの部屋で人には言えないことを・・・
B 漫画を読んでいました。
C 部屋をあさっていました。
D 掃除をしてくれていました。
D
この調子だと
また屋上に向かった→やはり何もなかった
待合室に行った→誰もいなかった
売店に行った→もう閉店していた
なんて不毛な話が続きそうだ
>>150 例えば主人公が男ならナンパしにいったとか、女でも遊びに行くとか、なんかあるだろ。
一応前の選択肢でそういう風な行動を取るって決めているわけだから、用もないのに無意味に移動しません。
でも俺はこの程度なら製品版でもこういう選択肢もあるし、OKかなとも思ったけど
>>150 用事がなくてもナースの話を盗み聞きしてしまったとか、
看護婦の○○というキャラに会ったとかいくらでも物語作れるだろ。
少なくとも選択された以上は
選択された場所で何かイベントをやるべきだ。
>>154 なるほど
でもアポなしでナースステーション行ったら普通はウザがると思うが
>一応前の選択肢でそういう風な行動を取るって決めているわけだから、
>用もないのに無意味に移動しません。
>>127より「散歩」と判断した
用がなくて当たり前
いちいちレスしないで黙って続き書け
無論くだらん事書いたら叩き潰してやるがな
XarxhMfy0が荒らし書き手に変わる方に100ペリカ
161 :
名無しさんだよもん:2005/03/21(月) 21:42:54 ID:lZ5A7QP70
ここなら荒らすのに何の抵抗もないから犯りやすいぜ
お姉ちゃんが掃除をしてくれています。
感激です。
ん
何か見つけたようです。
あっ、それは私の極秘ファイル。
羽目取り、いやいや私の情報がいっぱいあるのに。
どうしたらいいのでしょう?
あっ、パソコンに取り込んでいます。
もしあれが、インターネットにでも流れたりしたら・・・
って、まあお姉ちゃんがそんなことをするわけ無いですけどぅ
お姉ちゃんには仁義がありますから。
ふぅ
あたしもなんだかパソコンがしたくなってきちゃったな。
あたしは、自分の病室に戻り、ノートパソコンを起動させた。
パソコンはMillenniumEditionだ。このOSはライセンス認証がないからね。
彼女のパソコンは、airエッジをつないであるのでインターネットは出来る。
さあ、まずなにをしようかな。
A 2ちゃんねる
B ネットサーフィン
C ny
A
あたしは2チャンネルを閲覧することにしました。
えっと、
A 大人の時間 leaf・key
B ニュース ニュース速報
C その他
C ホストクラブ
なんかいつかのスパイラル化するかと思ったw
167 :
名無しさんだよもん:2005/03/23(水) 19:28:39 ID:zFW+cs/M0
閲覧しようとしましたが、あたしは未成年だったのでやめることにしました。
違うのにします。
A ゲーム
B ニュース ニュース速報
C 漫画・小説等
D その他
Aで
で、何板にするの?
A ゲームサロン
B PCゲーム
C 家庭用ゲーム
D 家ゲーRPG
E レトロゲーム
F FF・ドラクエ
G 携帯ゲーム
H ハード・業界
I ギャルゲー
J 女向けゲー大人
K 女向けゲー一般
L アーケード
M フライトシム
N 卓上ゲーム
O 囲碁・将棋
P クイズ・雑学
G
ピカ厨パワーが見たい
鯖が落ちてるらしくて繋がらない
他のにしよう
A ゲームサロン
B PCゲーム
C 家庭用ゲーム
D 家ゲーRPG
E レトロゲーム
F FF・ドラクエ
G 携帯ゲーム
H ハード・業界
I ギャルゲー
J 女向けゲー大人
K 女向けゲー一般
L アーケード
M フライトシム
N 卓上ゲーム
O 囲碁・将棋
P クイズ・雑学
携帯ゲームとは別の鯖ってあったっけ?
携帯ゲームはgame10
ゲーム系は他にgame9
game9に属する板としてD
あ、ほんとだ。
どうでもいいけど家ゲー攻略がリストから漏れてる…。
FF・ドラクエで
D
ロックブーケ
けーぶくっろ
けぶくろ
け袋
池袋
なるほど池袋ね。
次はどうしようかな。
A 大人の時間 Leaf key
B ニュース ニュース速報
C 七英雄をもっと逆読み
D ny
E ネットサーフィン
F パソコン終了
179 :
名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 00:45:32 ID:q5mLuqvGO
満を持してA
やっぱり大人の時間のLeaf・Keyがいみたいな。
でも未成年だし・・・
A 見る
B 見ない
上の”い”はミスタイプです。
B
でもやっぱり興味あるし…どうしよう
A 見る
B 見ない
B
185 :
DQ風に:2005/03/24(木) 15:37:25 ID:PS6cCeVq0
でもやっぱり興味あるし…どうしよう
A 見る
B 見ない
A
でも未成年だし・・・
A 見る
B 見ない
B
やっぱスパイラルしてる
話をさっさと進めろ
見ないことにしますた
で、何板を見るの?
A 記念日 (11)
B グッズリスト (11)
C 船スポーツ (10)
D ● (10)
E PINKな学問 (9)
F 大人の飾り (7)
G 懐かしスポーツ (6)
H ウェブマスター (4)
I 公園スポーツ (3)
J 2ch規制情報 (0)
K PCの電源を落とす。
A
但し絶対ストーリーを進める事。
見たけどこれからどうするとか、
やっぱり見るのやめようなんて話は無効。
いい加減に物語本編より選択肢の方が行数多いのやめろや
話が二行だけで選択肢がABCDEFGHで八行とかなんなんだよ
196 :
名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 18:43:45 ID:fTwyeoW20
>>195 何が言いたいんだ?
言いたい事があるならはっきり言えや。
7のどの掟に抵触してるんだ?
>>7 >選択できるのは大原則として「早い者勝ち」だ。
早い者勝ちとはいえ、こんな話を認める訳にはいきませんねえ。
>喧嘩はやめてくれ。
喧嘩等してませんが何か?馬鹿な書き手一人に対する一方的な弾圧です。
だったら漏れも
>>7に従ってリコール要求しちゃうぞ〜
201 :
名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 19:03:22 ID:YbOmRCHl0
>>198 適当にピックアップするんじゃなくて
全部読んでからカキコしようね ゴミ虫くん
>>201 君もスレ全部読んでからカキコしようね、クズ以下のゴミ虫くん
204 :
名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 19:11:56 ID:w3j/zJvL0
200: 2005/03/24 18:55:34 UpX0L1zN0 [sage]
>>201はクズ以下のゴミ
201: 2005/03/24 19:03:22 YbOmRCHl0
>>198 適当にピックアップするんじゃなくて
全部読んでからカキコしようね、ゴミ虫くん
ゴミ虫晒しage
スルー推奨
>>201をどう思いますか?
A うざい
B クズ以下のゴミ虫
C 馬鹿な書き手の味方すんな
D 短文書き手自演乙
ABCD全部
>>210 選んでほしけりゃ物語本文を8行以上にして書き直せ
>>201 で、他にまだ言いたい事はあるかいゴミ虫くん?
君が何言おうが守る気なんかさらさら無いがね。
工作員いい加減にしろよ…
こうまでして荒らしたいのか?
216 :
名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 19:29:16 ID:YbOmRCHl0
うはwwミジンコ釣れまくりwwwwwwww
ついに釣り発言ですか。
釣った釣れたは負け犬の捨て台詞ですよ?
これだから最近の(ry
>>216 マジレスするが、くだらん釣りなら余所のスレでやれ。
このスレには選択と選択肢以外は必要無い。
>>217 また釣れたwwwww
こういう頭弱いやつイジメるの楽しいな
222 :
名無しさんだよもん:2005/03/24(木) 19:36:35 ID:v8SdYeLt0
>>220 まだいるよwwwww
こういう頭弱いやつイジメるの楽しいな
今時釣りなんて言葉使うのは例外なく厨房
つーか真面目に掟の話しておいて釣りってのはねえ。
春厨どっかいけ
>>226 さっきからってなんだ?
まさか自作自演で煽ってるてでも思ってるのか?
えーと……
まあ、『いろいろあって』あたしは今日という日を終えました。
なんだかずっとPCに向かってばかりでしたけど……あんまり健康的ではないですね。
明日はもう少し女の子らしい一日を過ごせるようにがんばりましょう。
じゃあ、おやすみなさいー
…………
とまあ、そんな夜でした。
なんとなく目を覚ましてみたら……話し声が聞こえてきました。
お医者さんらしき人と看護婦さんが病室のドアの前で何やら話しこんでいます。
「………」
こういう時、お約束では不治の病の名前を聞いちゃったりするんですよね。
まあ実際はそんなドラマみたいなことはないモンなんですが、せっかくです。
立ち聞きしちゃいましょう。
「……で、先生、彼女の病状は……」
「む……それなんだが……」
先生が宣告した病名は?
A やっぱりただの火傷
B 真冬でもアイス喰らう女病
C 最近アニメ化されたがおがおにはは女病
D ちょっと前に長い坂道を登りきった女病
c
FA?<<231
>>230 乙。貴方みたいな普通の選択話が素直に嬉しい。
今はいろいろと荒れてるけど、頑張ってください。
「実は彼女からは……404号室の患者と同じ症状が出ている」
「404というと……橘さん、ですか?」
「ああ。最近は意識も混濁してはっきりとした症状は出ていないが……彼女には同じような兆候が現れ始めている。
まだ自覚症状はないだろうがな………」
「橘さんと同じとすると………最初は背部に幻痛を覚え、次第に脳障害を起こし、最期には衰弱しきって動くことも、意識を保つこともできなくなる……ということですか」
「ああ……まだ幸い彼女には症状が出ていない。まだ間に合うはずだ。今のうちにカルテを見直そう……」
…………などと言いつつ、二人は廊下の奥へと去っていきました。
えーと……
なんですか、ハイ。
非常にヤバ気なことを聞いた気がします。
背部に幻痛だとか、脳障害だとか、衰弱とか……
えーと……まさか、昼間意識失ったのってそれの前触れだったんですか?
だから秋子さんも微妙な顔だったんですか?
あー……
そのー……
うー……
……考えがまとまりません。とりあえず今日は寝直しましょう……
寝れるかどうかわかりませんが……
………そして翌朝。
予想通り一睡もできませんでした。目の下が黒ずんでいます。自分で見ててもちょっと怖いです。
これじゃホントに病人ですよ……
とりあえずどうしましょう……
A とりあえず秋子さんに相談してみる。
B 404号室に行ってみる。
C 闘病日誌を書き始めてみる。
D 寝る。寝て忘れる。
C
『名倉由依のバトルイルネスダイアリー(はぁと)』
1日目 快晴
みなさんこんにちは。名倉由依です。
ただいま入院中です。
さきほど売店でノートを買ってきてみたりなんちゃったりしてみました。
今日から日記なんてつけてみっちゃったりします。こんなの初めてですね。
えーと……最初に言っておきますと、昨日、あたしはお医者さんの立ち話を聞いてしまいました。
それによるとあたしはえらくチョベリバな病気になってるらしいです。
ヤバイですね。ヤバイバです。
とりあえずよくある話で闘病日誌なんか書いてみちゃったりします。
せいぜい感動的に書いちゃいますよ。そんでもって全快した暁には出版して印税生活ウッハウハです。
夢がふくらみますねー。
えーと……あんまりはしゃいでる場合でもなかったですね。
まあ病気とは言ってもまだ自覚症状はないわけですし、涙ちょちょぎれる展開にはなりようがありません。
とりあえず今日あったことは……
A お見舞いに来た秋子さんのご家族の方と歓談しました。
B お姉ちゃんたちが今日もお見舞いに来てくれました。
C 郁未さんたちがお見舞いに来てくれました。
D あたしと同じ病気だという人の様子を見に行ってみました。
d
今日が最終回だし
D
(1日目・続き)
とりあえずあたしはあたしと同じ病気だという人にお会いしてみることにしました。
同病相哀れむっていう言葉はあんまり好きじゃないですけど、お話してみることで何かつかめるかもしれないと思ったからです。
そういうわけであたしは昨日聞いた404号室へ行きました。
静かな病棟の外れに『橘観鈴』の名札がかけられた病室がありました。
あたしは「失礼しまーす……」と呟きながらそーっとドアを開けたのですが、中にいたのは……
A 女の子が1人、うつろな瞳で外を眺めてました。
B ベッドで1人、女の子が眠っていました。
C 女の子が眠っていたのですが、その脇で男の人が頭をかかえていました。
D 『スパゲティ』状態の人が寝てました……。あたしもこんなになっちゃうんですか……?
スパゲティってなんだ?
気になるからD
3×3EYESかー!
体中にチューブつないでるだけじゃないのか?
(1日目・続き)
心電図の電子音。点滴の垂れる音。
その部屋にあったのは、それだけでした。
ベッドの上にあったのは、たぶんあたしともそんなに歳の変わらない……女の子が1人。
体中から何に使うのかもわからない管を幾本も生やし、生かされているだけの存在。
既に目に光はなく、呼吸すら自分で行っていない。
鼓動を示す光のギザギザがなければ、生きているのか死んでいるのかもわからない。
そんな女の子が1人、ありました。
ベッドの傍らのプレートには『橘観鈴』の3文字が書いてあります。
間違いありません。この人が、あたしと同じ びょうき……
そこから先はあんまり覚えていません。
体の中にものすごい寒気を感じたかと思うと、気がついたら自分のベッドの中で震えていました。
嫌です。嫌です。あんな姿になりたくありません。
あたしはまだ生きたいんです。あんなんになりたくはないんです。
『2日目 曇り』
今日も朝は定期健診からスタートです。
とはいえお医者さんも看護婦さんも変わった様子はありません。あたしも知らないフリをしておきます。
余計な話はもう聞きたくありませんから。
今日は……
A 秋子さんと話す。
B お姉ちゃんの相手をする。
C もう一度404号室へ行く。
D 病院の中を歩く。
A
誰か書いても後が続かないんじゃどうしようもないわな。
ほしゅ
248 :
名無しさんだよもん:2005/03/30(水) 02:37:34 ID:EWTvWwbr0
ほしゅ
ほしゅ
チキンレースみたいだな。
hosyu
252 :
締め切りは一週間くらいかな?:2005/04/08(金) 12:04:59 ID:PvymeAtR0
千鶴話のタイトル決めようぜ!
俺は「千鶴昔ばなし」で
253 :
名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 12:48:03 ID:e/hm0rJP0
勝手に決めんなボケ
254 :
名無しさんだよもん:2005/04/08(金) 17:38:49 ID:VV6L0mTc0
e
255 :
名無しさんだよもん:2005/04/09(土) 19:07:41 ID:j8QfbjHI0
ざ
age
257 :
名無しさんだよもん:2005/04/19(火) 01:57:50 ID:VDJbgtNW0
で、完全に止まったわけだが…
洗濯形式で進めていくスレ
んじゃ再開するぞ
主人公を選んでくれ
Aヒデ
B琢磨
Cイチロー
Dたぶせ
260 :
名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 15:20:49 ID:3y/BC9sB0
昨日は結局よく眠れませんでした
それどころか一晩たっても昨日見たあの娘の姿が脳裏から離れません
自分がこれからどうなってしまうのかわからないことはとても怖いことですし
それに周りの人たちも、なんだか私に隠しごとをいるみたいな気もします
でも、お医者さんや看護婦さんに聞くのもやっぱり怖いので
今日は同じ部屋の秋子さんとお話をすることにしました
他愛の無いおしゃべりをして、こんな気持ちは忘れてしまいたいです…
とか思っていたら明子さんが突然おかしな事を言い出しました
「由依さん…あなたが知りたがっていること、私にはわかっているわ。
でも今の私はあなたの力になってあげることは出来ないの。
ごめんなさいね。
だけど、どうしてもその気持ちが抑え切れないときはこちらを訪ねて御覧なさい。
きっと道が開けると思いますよ」
「へ?は、はぁ…」
「もしよろしければ、そこにいる私の知り合いに話を通しておきます
でも外出の許可を取る方が先かしら?」
そういって秋子さんが渡してくれた便箋には住所と簡単な地図が乗っていました
自分でも思っていた以上に顔に出てたみたいですね
でもこれどこの地図だろう?
あ、よく見ると裏に簡単な説明書きが…ってココは!!
1、地図には何が書いてありましたか
A 霧島診療所 『橘観鈴』さんが前に通っていた病院ですって?
B 維納夜曲 この間の喫茶店じゃないですか?
C 長瀬のお店 骨董屋さんに用は無いんだけど…秋子さんなんか勘違いしてる?
D 石原診療所 島神はちょっと遠いなぁ
E トゥスクル カタカナ?どこ?外国?
F 高野山 お寺さんみたい…オカルトがらみなのかしら?
G これどっかで見たような………ってFARGOだーーーー!!
H ???? センスねーなー俺に任せろ!(次の書き手の書きやすいやつで)
2、いつ出発しますか
a、外出許可がおりてからでいいですよね、心の準備もありますし
b、一国の猶予もありません、今すぐ自主退院です!
c、いまは体力が落ちているから…望みさえあれば退院してからでも遅くは無いです
d、「せっかくですけど…」秋子さんには悪い気がしますがやめときましょう
262 :
名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 16:02:52 ID:N1CsrKduO
Dbで。
石原診療所は多国籍軍に占拠されていた。
急いで逃げ出さないと射殺されちゃうぞ。
A逃げる
B闘う
264 :
名無しさんだよもん:2005/04/23(土) 21:30:18 ID:7ORbzXH8O
ロワ2荒らしがまだいたのか
一国の、もとい一刻の猶予もありません!あたしは色々な手続きをすっとばして自主退院することにしました。
目指す先は島神県にあるという石原診療所!
…あれ、島神県?
そんな県、日本にありましたっけ?
とか何だかよく分からないことを考えているうちに、目的地に到着してしまいました。
石門を抜けるとそこには、ちょっと古めの診療所。
こんなところに本当にあたしの病気の秘密を知っている人がいるのでしょうか…?
考えていても仕方がないし、何より時間が惜しいです。
気にせず診療所の玄関をくぐりました。
そこには…
A 眼鏡が素敵な謎美人が立っていました。何だか只者ではないオーラが見えます…
B 非処女っぽい女の人がいました。何やら忙しそうです。
C 目つきの悪い人が銃を構えてこちらを睨みつけています。…嗚呼、不幸人生。
A
268 :
名無しさんだよもん:2005/04/27(水) 23:56:27 ID:AQ5MbcglO
1ヵ月近く停滞していたのか…
石原診療所の玄関をくぐると、そこには眼鏡が素敵な謎美人が立っていました。
「名倉由衣さんね、水瀬さんから話はうかがっているわ。
わたしは石原麗子、今はここで医者をやっているの。」
「はっ、はい!よろしくお願いします………って何をするんで…?」
そのとき、奥の部屋から何人かの怪しい雰囲気をまとった人たちが出てきて
あたしと先生の会話は遮られてしまいました。
先生のお話が一方的でよく事情が飲み込めなかったから、もっと詳しい話を聞こうとおもったのに…
そうこうして私が言葉に詰まっていると、
その人たちの中ではまともそうな、巨乳で非処女っぽい人が口を開きました。
270 :
名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 13:37:36 ID:zofpfKoP0
「先生、準備が整いました。いつでもはじめられます。」
「ご苦労様。それじゃさっそく術式に入るから、名倉さんを奥の部屋へおつれして。」
「はい、わかりました。それでは名倉さん、こちらへどうぞ」
「え?え?今すぐ手術ですか?」
「えぇそうよ。私もすぐに行くから、この娘のいうとおりに支度をして…」
「いや、そうじゃなくて!
病院に来てすぐ手術って非常識じゃないですか?
それにこの怪しい人たちはいったいなんなんです?
そもそもあたしは何の病気なんですか?」
あたしがそうまくし立てると、先生は意外そうな表情をしました。
まるで「話が違うわ」とでも言いたそうな感じです。
「水瀬さんからは本当に何も聞いていないの?」
「はい、秋子さんからはここの地図をもらっただけです」
「ふぅん…なんだか腑に落ちないけど、今はまぁそれでもいいわ。
それじゃ説明してあげる。あなたは…
A、神秘の力を秘めた『仙命樹』を移植します。こちらは協力者の犬飼ときよみ(黒)よ。
B、肩甲骨あたりから全身に根を張った病巣を摘出します。こちらは執刀医の霧島先生と助手の国崎さんよ。
C、呪いの元凶を召還して、祓います。こちらは黒魔術師の長瀬源之助さんと来栖川芹香さんよ。
D、呪いの元凶を召還して、殲滅させます、こいつらは戦闘パート担当の強化兵(×4)どもよ。
無理の無い範囲で助手の追加あり(合計で5人まで)
271 :
名無しさんだよもん:2005/04/30(土) 13:39:12 ID:xpFLhDtWO
D
追加は霊能力系をお任せで一名
霊能力者ってどんなのがいるの?
むしろ芹香先輩以外に霊を呼び出す能力者がいるのか
>>271にぜひ聞いてみたい
よし、ならば選ばせてもらう。
月宮あゆだ。一応「霊」能力者だ。
>>273 おまけRPGがありなら由依も呼び出せる。
裏葉も呼べるんじゃなかったっけ?
佳乃は霊が憑依していると見ていいのか?
278 :
271:2005/04/30(土) 20:42:49 ID:xpFLhDtWO
>>273 書き方が悪かったな
広い意味で心霊現象の関係者であれば
オカルトでも魔法使いでも超能力でも電波でも
浩平でも国崎でもあゆでも誰でもアリなつもりで
こう書いてしまった
反省はしてるけど
まだ人がそれなりにいるようで一安心だ
べつにSSには興味ねーけどなwwww
280 :
名無しさんだよもん:2005/05/03(火) 17:31:05 ID:o5K46yfxO
高子も入るんだからすでに定員割れしてないか?
おぉ、するどい
高子は部外者ってことだな。
トップシークレットだから、ばらすと殺されちゃうし。
283 :
名無しさんだよもん:2005/05/04(水) 08:33:38 ID:GCqag7P9O
むしろ×4のなかに含まれている非処女
頼むから死人に鞭打つ真似は止めてくれ!!!
終わってしまった企画に執着する意味はあるんでしょうか?
まだだ、まだおわらんよ!
今の状況じゃ無理
288 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 00:02:31 ID:w/KcmDIH0
「それじゃ説明してあげる。あなたには呪いが掛かっているわ。
それもたちの悪い。何年も何十何百年と続いている呪いがね。
橘美鈴さんを知っているわね。
彼女も同じく呪いを受けていたわ。
ただ発見が遅かったの。
あなたはまだ間に合うわ。やけどして病院に運ばれて良かったわね。
これから、あなたに付いている呪いの元凶を召還し、殲滅します。
そこにいる人たちはその呪いを殲滅してくれるお手伝いさんよ。
他にもあと何人かに頼むわ。
ただ、この儀式は時間との戦いなの。
儀式開始後、終了まで28時間以内に次々と儀式を進めていかないと、あなたは死んでしまうわ。
あなたにその心構えはあるかしら?」
A 大丈夫ですっ!みなさんがんばってくれますし、私信じてますからっ!
B ・・・。まだだめです。まだ、ちょっと体力が・・・。
A
290 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 00:08:59 ID:f61ntw/pO
A!A!A!
291 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 00:42:29 ID:w/KcmDIH0
「わたし、やりますっ!」
私は決意しました。大丈夫です。また生きてお姉ちゃんに会えます。
「そう、では、お手伝いさんを呼ぶわね。」
しばらくして
「こちらが、今回お手伝いしてくれる、月宮さんと裏葉さんよ。
いい、儀式を始めたら、28時間同じことをしていたら死んでしまうの。
これは時間との闘いよ。28時間以内にこの世界に帰ってきなさい。
逆をいうと、一つ進めば28時間は猶予があるってことよ。
あなたも一緒に闘うのよ。彼女等と私はあくまであなたのお手伝いをするだけ。
では頑張りましょう。」
A いきます。出てきなさい。
B いきます。出てきなさい。
C いきます。出てきなさい。
(選んだときからタイム計測スタートで。)
選んだ人がそのまま書くのも有りで。
293 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 01:27:00 ID:f61ntw/pO
強制選択ぽいけど一応C
作品投下ごとにタイマーリセットってことでいいのかな?
294 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 01:34:07 ID:f61ntw/pO
つか裏葉もいれたら高子のぞいても六人やんけ
295 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 01:36:28 ID:f61ntw/pO
「あたし頑張って絶対運命を切り開いていきます!」
「うん、その意気その意気、あとは安心してボクたちにまかせてよ!」
「…先生、本当にこの子も助手を?」
「ふふ、これでも月宮さんは今度の術式の鍵を握るスタッフのひとりよ」
「そうなんですか?ちょっと信じられないです…」
「まぁ見た目はこんなだから無理もないけどね。
今回のような不確定要素の多い術式では運を引き寄せることも大事な要素になるのだけれど
この子のラッキーボーイっぷりはギネス級なのよ。
この子も水瀬さんからの紹介なんだけど
なんでも不治の病の患者を快方に向かわせたこともあるそうよ」
296 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 01:38:23 ID:f61ntw/pO
「人間誰しも何かしら取り柄があるものよね」
「うぐぅ。先生、なんだかひどいこと言ってない?」
「(無視して)名倉さん、これから呪いの元凶を現出させて物質界に固定する儀式を行うのだけれど
そのあとの殲滅戦は私たちだけで行うから安心して儀式に集中してちょうだい
いいわね?」
「はい、わかりました」
あたしが力強くそう答えると、先生は満足そうに微笑んみました。
>>294 >無理の無い範囲で助手の追加あり(合計で5人まで)
解釈の一つとして、選ぶ選択肢の他に、助手を5人まで追加して良いと判断した。
298 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 01:42:25 ID:f61ntw/pO
そしてまだ紹介の済んでなかった強化兵のみなさん(坂神さん、御堂さん、岩切さん、光岡さん)と
看護士の桑島さん(巨乳)の紹介が済むと、先生は私を魔法陣のなかに座らせて
分厚い本(君にもできる黒魔術・入門編)を片手に何やら呪文を唱えはじめました。
そして5分ほどたった頃―
「…きたぞ、坂神、御堂、岩切、ぬかるなよ!」
ついにあたしの頭上に、呪いの元凶があらわれたようです。
おそるおそる見上げてみるとそこには―
A.翼人・神奈備命 降臨
B.ヨーク 爆誕
C.魔王雅史 復活
A
300 :
名無しさんだよもん:2005/05/05(木) 01:52:42 ID:f61ntw/pO
>>297 了解しました
「裏葉のことには触れてないけどその場にいる」ように書いたのであとの人お願いします
301 :
名無しさんだよもん:2005/05/06(金) 02:53:40 ID:x09ppMBF0
辺り一面が昼間のように眩しくなりました。
私は上をおそるおそる、まぶたの間から見てみます。
すると、そこには背中から翼の生えた人が空中に浮かんでいました。
あれは何?
人間に翼が生えているの。
・・・綺麗。
思わず私はその姿に見とれてしまいました。
しかし皆さんは違ったようです。
「坂神、御堂、岩切、行くぞ。奴を倒せ!あれが呪いの元凶だ。」
威勢良く強化兵の皆さんがつっこんでいきます。
「お待ちください」
突然、制止の声がしました。
「お待ちください。あの方に触れては、近づいてはなりません。
近づけば死にますよ。
神奈さま。私です。裏葉でございます。
1000年の決着を今果たしてみせます。」
A 1000年???どういうこと?裏葉さんは1000年間も生きているの?
B 裏葉さんあの人と知り合いなの?
C どうして近づくと死ぬの?
D どうやったら翼を生やせるの?
C
303 :
名無しさんだよもん:2005/05/06(金) 18:01:10 ID:tJ7snUXhO
念のために聞いておくが
神奈はいま全裸だよな?
俺も念のために聞いておくが
梓ミッションとリンクしてるんなら、光岡と御堂は死んでるよな?
「あのうっ、どうして近づくと死んじゃうんですか?
まさか、バリアがあったり!?」
「あの方に掛けられている呪いは、人のぬくもりを感じるとその相手を殺してしまうというものなのです。
まして、触れでもしたらそれはもう・・・」
そうなんですか。
「あのっ、他にも聴きたいことが!」
A 裏葉さんあの人と知り合いなの?
B 1000年???どういうこと?裏葉さんは1000年間も生きているの?
C どうやったら翼を生やせるの?
D じゃあどうしたら・・・?
306 :
名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 01:39:15 ID:rG6H0VsvO
そしたら由依は改造人間だな
B
「1000年???どういうこと?裏葉さんは1000年間も生きているの?」
「ええ、神奈さまが呪いでなくなってから、その呪いを解く方法を探すために、そして神奈さまを
お救いいたすために、仙命樹の力を借りてここまで生きてきました。」
A 裏葉さんあの人と知り合いなの?
B どうやったら翼を生やせるの?
A
310 :
名無しさんだよもん:2005/05/07(土) 02:42:48 ID:KDxeNbIq0
「裏葉さんあの人と知り合いなの?」
「はい、1000年前にお仕えしておりました。」
ふーん。そうなんですか。
これで納得できました。
でも、でも、でも、背中に翼いいなー
「私も翼が欲しいですっ!」
「うぐぅ、ボクみたいにリュックを背負えばいいんだよ。」
・・・
「でも、神奈さんを何とかしなくてはいけないんですよね、
いったいどうすれば?」
A 俺たちが力圧ししてやるぜ、大日本帝国をなめるなよ。
B 私の法力で・・・
ところでsageないか?
A
「俺たちが力押しで倒してやる。」
そう言い、彼等は裏葉さんの制止を振り切って、神奈さんに近づいていきました。
仙命樹の力で強化された彼等のスピードには、誰もが神奈さんの敗北を確信しました。
でも、触れる瞬間に、手が急に止まり、その場に倒れたのです。それも4人とも全員。
結局私は、裏葉さんに掛けることにしました。
裏葉さんはどこからか、人形を取り出し、人形に念を込めました。
人形はテクテクと歩いていき、神奈さんの前で立ち止まり、踊り出しました。
なんか効いているみたいです。
神奈さんに取り憑いている呪いが出ていきそうです。
しかし、突然神奈さんは暴れ出しました。
人形は一瞬にして消滅。
「あの人形は、私が作り上げた最高傑作なのです。あれがなくなってはもう・・・。」
そんなっ。もう絶望ですか?
私死んじゃうのかなぁ・・・
誰もがあきらめていたその時です。
ボクの最後のお願いです。
「裏葉さんこれ使って。この天使の人形にボクの全てを掛けるよ。」
「わたくしも全てを掛けたく思います。」
いくよ(ます)
A ・・・
B ???
C zzz
315 :
名無しさんだよもん:2005/05/08(日) 02:49:50 ID:0IqFzsggO
せっかくだがレスしづらい
A
nanikonotenkai
sentakukeisiki no imi wakatte nai no kana ?
arasi jya nainara IKE-NUMA dana
>>291woyu-kounisitanogamatigainomoto orz
moudamepo
で、再び時が止まったこの話をどうしたものか?
A.選択形式の意味を理解してない
>>291と
>>314を無かったことにして
>>310から何事も無かったように再開
B.もう時間切れでの全滅バッドエンドでいいからとにかく打ち切って、新しい話を始めよう
C.ギリシア文字も出し尽くしたので一旦企画自体を打ち切り、思い出話と反省会で
>>1000を目指すスレする
D.もう一月ぐらい待ってみよう、ひたすら保守
A
同じようなことになる気もするがB
よーっし>323続き書いてくれ続き。
ちゃん様なんだから楽チンだろ?
3分でレスがついた
一応見られてはいるんだな、このスレ
「せっかくだけど裏葉さん、その心配は無用よ。
実体化した直後の霊体は意識を失っているし、呪いを撒き散らすこともないわ・・・
そうなるようにわざわざややこしい術式を構築したんだから。
光岡、ここから先はあなたが指揮をとりなさい、力で押しきるのよ」
たしかに先生の言うとおり、翼の少女は裏葉さんの呼びかけにもまったく反応しないようです。
よく見たらまだ小さな子供みたいだし、なんだか急にかわいそうになってきました。
「あ、あの、動けないんなら、なにもセンメツとかしないでもいいんじゃ・・・?」
しかし、強化兵のみなさんのボルテージは依然上昇中のようです。
「今は眠っているとはいえ、いつまでも眠りっぱなしではない。
それどころか目覚めさせれば相当に厄介な化け物だと聞く。」
「たしかに半端な攻撃じゃぁ目覚めさせるだけ逆効果かもなぁ・・・
だが、いまなら最初の一撃は無条件で当たるぜぇ!」
「よって、あたしたち4人の一斉攻撃で最低でも肉体だけは破壊する。
それで滅べばよし、再び悪霊化するようなら裏葉が封印する・・・という手筈だったな」
「よし・・・では予定通り、坂神は首、御堂は心臓、岩切は翼だ、俺は胴を薙ぐ。
合図をしたら一斉にかかれ、タイミングが命だ、遅れるな!」
あうぅ・・・なんて殺伐とした会話なんでしょう…みんなやる気満々です。
っていうか、あたしの頭の上でそんなスプラッタが繰り広げられるんですか?
なんかいろいろ降ってきて大変なことになっちゃうじゃないですか!?
具体的にいうと、15歳以下の方は視聴を禁止されるくらいですっ!
「おじさ〜ん、がんばって〜」
「……………」
あああ…月宮さん、変に煽らないで…
裏葉さんも凄い目でこっちのほうをみてるし…
とか何とかあたしが目の幅涙を流していっぱいいっぱいになってるうちに
ついに光岡さんから一斉攻撃の合図が出ました
「全員準備はいいな…かかれーーっ!!」
結果は…
A.先制攻撃成功!神奈の身体はバラバラに!
B.攻撃は当たっているのに… 「きっ、斬れないっ!?」
C.突如、裏葉が割って入った!「おやめ下さい!」
オーソドックスにA
BみてバランVSハドラー思い出した
331 :
名無しさんだよもん:2005/05/18(水) 18:07:50 ID:AbBj+Em20
0
ほ
333 :
名無しさんだよもん:2005/05/25(水) 06:56:57 ID:wyrhIrTk0
餌はまだか?
ぬるぽ
ガッ
ぬるぽして24時間ガッされなかったらこのスレ終了
ガッ
ガッ
339 :
名無しさんだよもん:2005/05/29(日) 11:56:34 ID:hQuJ3GNj0
糞尿まみれのU−1SSはまだか?
「ひ、ひでぶぅぅぅぅぅぅぅぅ!」
こうして神奈は倒され世界は平和になった。
完
では作品選択
A フィルスノーン
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Routes
L 天使のいない12月
M To Heart2
N Tears to Tiara
O MOON.
P ONE
Q Kanon
R AIR
S CLANNAD
また出たか短文屋。
おまえもな
強化兵の攻撃が神奈に当たりました。
「ふん、効いてないぞ」
「それはどうかな?」
その時神奈さんの体が不自然な方向に…
「な、何? …ひ!」
「終わりだ。お前の内城厘という秘孔を着いた。お前は既に死んでいる。」
「ひ…
で…
ぶぁぁぁぁぁぁ!!!」
轟音とともに爆発しました。
原理はさっぱり分かりませんが、これで平和になったのは事実のようですね。
めでたしめでたし。
完
作品選択
A フィルスノーン
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Routes
L 天使のいない12月
M To Heart2
N Tears to Tiara
O MOON.
P ONE
Q Kanon
R AIR
S CLANNAD
T プラネタリアン
346 :
名無しさんだよもん:2005/06/07(火) 20:34:59 ID:/8fhS1I90
A
347 :
名無しさんだよもん:2005/06/07(火) 20:42:42 ID:Q+S6XVVx0
AGM
主人公選択
A ティリア
B サラ
C エリア
さすがにこれじゃ食いつけないぞ。
別にいいじゃん
なんでやねん
C
355 :
名無しさんだよもん:2005/06/08(水) 19:11:57 ID:Q/UDOvPp0
以前ひどく停滞したときの話がフィルス話だったような・・・
さよなら
久しぶりに見たが相変わらずぐだぐだだな…
ho
s
ああ、本当に死んでしまったのか
原爆ドームのように人類の愚かさを伝えるため
ここを廃墟として廃墟のまま保守しよう
昔の柳川が平安時代に行く話は面白かったなぁ
他の人はどんな話が面白かった?
>>362 そう言う話は支援サイトでやりましょう
ここは廃墟ですから
こっそり復活させて見ます。フィルスは全くやったこと無いので多少の齟齬は勘弁。
後、深く静かにsage侵攻で。
えーっと、私の名前はエリア・ノースです。フィリアさん達とガディムを倒し、故郷に戻った
のですが、いつもの様に畑に向かう道の中、物凄く濃い霧に包まれて…
気が付いたらいつの間にか見知らぬ土地に迷い込んでしまったようです。
「とにかく、ここはどこか確かめないと…」
私は、人を探すことにしました。見知らぬ土地に一人ぼっちなんて心細いです。
すると、人がこちらに向かってくるのが見えたので尋ねてみる事にしました。
「すみません、ここはどこですか?」
その人はこう答えました。
A 「ここはアヴァロン島だよ」
B 「ここはトゥクルスだよ」
C 「ここは東鳩町だよ」
D 「ここは蔵等町だよ」
E 「ここは猪ノ坊温泉だよ」
G 「ここは華音町だよ」
b
「ここはトゥクルスです」
その人は見ず知らずの私の問いに愛想良く答えてくれました。素朴な感じの女の人で
耳と尻尾が付いています。まぁ、そう言う種族の方なのでしょう。年齢は私と同じくらいでしょうか。
「トゥクルス…」
ティリアさん達と世界中を旅をしましたが、そんな地名は聞いたことはありません。
まさか、”また”異世界に飛ばされたのでしょうか?
「えっと、あなたは…」
私の風貌が怪しいのか、少し警戒している模様です。どうしましょう?
A 正直に話す
B 取り合えず「道に迷った」と答える
C 逆に「異世界から来た方ですか?」と切り替えされた
B
「ええと、少々道に迷ってしまいまして…」
いきなり「異世界から来ました」では頭の変な人に思われかねないので
取り合えずそう言う事にしておきましょう。嘘ではないですし。
「旅の方ですか? その割には随分軽装ですね…」
ああ、疑惑の視線が更に深まっています。どうしましょう?
「どうした、エルルゥ?」
いつの間にか男の方が近くにやってきました。変な仮面を被っていて表情は
よく分かりませんが、さほど歳を取った方ではなさそうです。
「あ、ハクオロさん実は…」
エルルゥと呼ばれた方が、ハクオロと呼ばれた方に何か耳打ちしています。
「さて、君は何者なのかな?」
「は、はい、エリア・ノースと言う者です。 実は道に迷ってしまって…」
「ふむ…立ち話も何なので、こちらに来ていただけ無いだろうか」
うーん、どうしましょう。とは言っても当てが無いので、私はそのまま彼に
付いて行く事にしました。そして──
A 大きなお城みたいなところに客として招かれました
B 不審な者として牢屋行きになりました
b
ところで、「トゥスクル」が「トゥクルス」となっているのは
仕様? それとも誤字?
誤字です、スマソ
私は彼の言われるがままに付いて行きました。大きな街に着いた…と、思ったらそのまま牢屋行きに。
オー、マイゴット!!何てことでしょう!私が一体何をしたと言うのでしょうか?彼曰く、
「現在、隣国との国境で不穏な動きがあるのだ。 牢に入れるのは忍びないが、怪しい者に色々
動かれても困る。 暫くそこで大人しくしておいてくれ」
だそうです。道理でここに来るまでに殺気立った兵士や、荷物を運ぶ馬車を多く見かけた訳です。
たかが木製の牢屋など私の手に掛かれば一撃で粉砕可能ですが、その後に兵士に囲まれては
お陀仏です。見た感じ、あのハクオロと言う人は悪い人ではなさそうですので、
ここで大人しくしておくのも良いかと。それはともあれ、これからどうしましょうか?
A 同部屋になった人に話しかける ※人物指定
B 大人しくしている
C 牢番の人に話しかける
D やっぱり脱獄
C
ほ
し
な
377 :
ダブルボランチ ◆.AfoL0t.nk :2005/08/05(金) 21:38:40 ID:dxejHs+q0
おいおい こないだまで書いてたクズ作者さんは来ないのか?w
落ち着いてよく考えて見ましょう。
まず、私が何をすれば良いのか。
魔法で牢屋を吹きとばして逃げてみる。
……可能ですが1200%見つかります。
しかも国中に指名手配されること間違いなしです。
では、シュインで脱出を試みる。
安全ですが、その後はどうなるでしょう?
このどこの世界か分からないような場所に一人。
元の世界に帰れる保証がない以上、当てもなく外を動き回るのは得策じゃありません。
暫くはこの国に従ったほうがいいでしょう。
私はふと牢屋から廊下を見てみました。
鉄格子の間から見える視界を確認してみると、
出口付近に見張りの人が一人。
それから他の罪人と思しき人たちが別の房に何人か押し込められています。
……私って、何もしていないのに罪人扱いなんでしょうか。
見張りの兵士は退屈そうにしながらも、たまに廊下を行ったりきたりしています。
そこで、私はふと思いました。
この国と言っても、私はこの国についてまったく知りません。
ただ、隣国と険悪な雰囲気である。それだけしか聞かされていない。
「あの……」
「ん?」
私は丁度私の房の目の前に歩いてきた兵士を呼び止めました。
「ちょっと、聞きたいことがあるのですが……」
退屈しのぎになるとでも思われたのでしょう、
兵士は別に嫌な顔をせずに、守秘義務に反しない程度ならと言う条件付きで、
私の質問に答えてくれると言いました。
さて……まず何を聞いたら良いのでしょう?
A この国の大まかな歴史について
B ハクオロと言う人物について
C この国に魔術に明るい人がいるかどうか
D この国の現在の状況について
E超先生の近況について
とりあえずBで
「ハクオロと言う人について、何か教えていただけないでしょうか?」
この牢屋に私が押し込められる原因となった人、ハクオロ。
冷静に考えてみれば、命令一つで人一人を牢に入れておけるほど権力を持っているということになります。
それほど大きな人物なら、知っておいて損はないはずです。
私がハクオロと言う人の事を聞くと、兵士が怪訝そうな顔で聞き返しました。
「……お前、正気か? 皇のことなら今時多国の者だって知っているだろうが」
「お、おうるお?」
聞く言葉は初めてのものですが、なんとなくそれが王様と同じ意味であることが分かりました。
……まさか、王様だったなんて。
「すいません、田舎から出てきたもので」
「まったく、辺鄙なところから出てきたんだな。ここは前のような地獄とはもう違うんだぜ?」
「そうだったんですか……」
「まあいいや。それで皇についてだったな、俺のような下っ端じゃ詳しいことなんてわかりゃしないが……」
兵士さんはいろいろ語ってくれました。
私をここに押し込んだ張本人、ハクオロ王について。
もともとハクオロさんという人は、トゥスクルが出来る前はいち村人に過ぎなかったらしいです。
それが、ある辺境の村が以前の国の圧政に耐えかねて、蜂起を決意。
その時クーデターの首謀者として矢面に立ったのがハクオロさん、というワケだったようです。
それからそのクーデターは成功、前王は失脚し、そのままなし崩し的にハクオロさんが王の地位に。
「普通の皇なら、前の皇に仕えていた奴らなんか処罰しちまうだろ?
でもよ、皇はそんなことしなかったんだ。そこが皇のすげぇところよ」
兵士さんは、まあ俺のような下っ端にはあまり関係ない話だけどな、と気さくに笑いました。
それでもどうやら減給などの処罰もなく、前の王を倒されたと言うのに悪い印象は抱いていないようです。
「どうもありがとうございます。それでは……」
A どうしてそれほどの人格者が、国以外の者と言う理由だけでこのような仕打ちを?
B 隣国との問題について教えられる範囲で教えていただけませんか?
C ハクオロさんの被っている仮面について教えてもらえませんか?
D 私はあとどのぐらいでここを出られるのでしょうか?
E 食事をいただきたいのですが……(質問をやめる)
B
「隣国との問題について教えられる範囲で教えていただけませんか? 」
「企業秘密です」
…ちっ
A帰る
B殺す
Cなんか盗む
B
ふざけてる。実にまったくふざけてる。
企業秘密? 一体この人のどこら辺が『企業』なのかと。
どこかの北国に居候がお世話になっている甘くないものを薦めるオバサンかあんたは。
企業じゃなくて国でしょうが! 私が『企業』なんてものを知らないと思ってるんか!!
決めた、もう決めた。
私は魔法の詠唱準備に入りました。目標はもちろんそこの人をナメた兵士さん。
ウィンドバーンを秒間300発最大出力でぶち込んでやりましょう!!
私はキッと兵士さんを睨みつけ、心の中で十字を切りました。
グッバイ、兵士さん。女房思いのいい奴でした。
では、ウィンドバーン発……
「あー、そうそう。言い忘れたがここは一応牢だからな。
術師対策に結界もしっかり張ってあるから変な気は起こすなよ」
ふしゅるるるる〜〜〜
全身の力が一気に抜けていくのを感じました。
危ない危ない!! 危うく自分の首を絞めるところでした!!
もしカウンターで私に呪文が返ってきていたらまず間違いなく即死でした!
そんな私の様子を見て、兵士さんがくっくっと失笑を漏らしてます。
……ムカツク。殺す、マジ殺す。
「多分お前は今心の中で俺の事を殺すなんて思ってるんだとは思うが、
ブッ殺すなんて言葉は俺たちのような軍人世界じゃ使わないぜ、覚えときな」
それならブッ殺したなら使っていいんでしょうか。
……まあとにかく、今短気を起こしても私の立場が危うくなることですし、
今しばらくは大人しくしておくことにしましょう。この歳で指名手配は嫌ですし。
詳しい時間は分かりませんが、それから数時間は経ったと思います。
兵士さんは自分の椅子にでんと座り大いびきをかいています。
他の罪人さんたちもやることがまったくないからか昼寝を決め込んでます。
そんな中、私はこれからどうするかについて考えていました。
もちろん私は自分の家に帰りたいわけですが……その帰る方法がとんと思いつかないのです。
次元移動のような大呪文私一人の魔力で出来るはずもないですし、
誰かに助けを乞うにしても、この世界にそれほどの魔力の持ち主がいるのかすら疑問です。
ぶっちゃけ神レベルの魔力がないと安全に帰ることは到底無理ですし。
結界が張られてることから、魔法の概念は広く認知されているようですが。
とにかく、これからの私がやる事を整理してみましょう。
1、この世界の事をもっとよく理解すること
2、私を元の世界に返せるほどの魔力の持ち主を探し協力を仰ぐこと
さしあたってこの二つを念頭において行動することになりそうですが……
私は辺りをよーく見回してみました。
聳え立つのは壁、壁、壁。視界に迫るは檻、檻、檻。
「こんなところに押し込められていては、その二つとも到底無理ですね」
自分のことながらも、どこか他人事のような言い回しに思わず自嘲してしまいます。
この国は隣国と険悪な雰囲気にあるといいますが、やはりそれは国家機密なのでしょう。
兵士さんも全然話してくれませんでしたし。
それで私が牢に入れられる理由も合点がつくというわけです。
それならば、私が解放されるのはその話にケリがつくか、それとも隠す必要がなくなったときか……。
あまり近い未来に思えないのは気のせいでしょうか。
さて、これからどうしましょうか……。
A 一先ず今日はもう休む
B 兵士を起こし、食事をねだる
C 隣の房の人を叩き起こして話でもする
D そのとき、面会と称してハクオロが来た
C
私はそれから暫くとある強大な敵と戦い続けていました。
それは、退屈。
下手をすると魔術師ドーバンより恐ろしいですよ、これ。
人間は暗い場所にずっといると発狂するって言いますし。いえ、明かりはちゃんとついてますが。
それにウサギは寂しいと死ぬって言いますし。いえ、私はウサギじゃありませんが。
本当に何もすることがないとヒマでヒマで仕方がありません。
私はとうとう誘惑に打ち負け、鉄格子から顔を覗かせました。
前の房の人はなにやら極悪人のような顔して、いかにも犯罪者って感じです。
「ハクオロに会わせろ! 俺をこんなところに押し込めやがって!!」
寝てれば寝てるでいびきが五月蝿かったですし、
起きていれば起きているで飽きもせずこんな事を叫び続けてます。まったくはた迷惑な人です。
……こんな迷惑な人と同列に扱われている自分が悲しくなってきました。
前の人は放っておいて、私は隣を覗き込んで見ました。
隣の人はまだ寝ているようです。
寝顔を見る限りは、普通の人。少なくとも前の房の人よりは。
「あ、あの……」
声をかけてみました。
隣の人の体がぴくっと動いたかと思うと、そのまま体を起こしてくれました。
気づいてはくれたみたいです。あまり機嫌のよさそうな顔には見えませんが。
「…………」
「す、すいません。ちょっと退屈だったもので、一緒にお話がしたいかな、なんて……」
睨まれてちょっと萎縮してしまいました。
それから少し沈黙が流れ、次にこの人が発した言葉は……
A 「……めんどくせぇ」
B 「せっくすせっくす……」
C 「参ったぁ! 俺は、参ったぁ!!」
D 「女房思いのいい奴だった……」
よくわからんからD。
誰だっけ?
「女房思いのいい奴だった……」
……は?
「あ、あの……」
「女房思いのいい奴だった……」
一体何を言ってるんでしょう、この人?
初対面の人にこんな子といわれたのは生まれて初めてですよ。
「すいません、聞いてます? 私、エリア・ノースといいますけどあなたは……?」
「女房思いのいい奴だった……」
いい加減腹が立ってきました。
もしここに結界が張っていなかったらヒダラをお見舞いしたところです。
私が不測(というか予想できるはずもない)の事態に呆然としていると、
何時の間にやら目を覚ましたのか、自分の机で寝ていた兵士さんがこっちに近づいてきました。
「あー、あんた。そいつに話そうったって無駄だよ、無駄。
そいつは女に話しかけられたらいつもその調子だ。一体何があったのかねえ……」
いや、それにしてもこれは異常だと思いますけど。
このわけの分からない人は、
兵士さんの姿を見つけると人が変わったように鉄格子の目前まで迫ってきました。ええそりゃもう怖いぐらいの勢いで。
「おい、もうメシか!? 早くしてくれよ、もう腹減っちゃってさぁ」
「バカ、まだそんな時間じゃない。もうちょっと寝てろ」
本当に兵士さんと話してる時は普通の人です。
随分気さくな印象を受けます。歳は私とそう変わりはないでしょう。
この人と兵士さんが雑談を重ねている時、私はさりげなく質問してみました。
「あの、本当にあなたは何て名前なんですか?」
「ん? 俺は折原浩平……あ、いや……女房思いのいい奴だった……」
……先生、この人を殴っていいですか?
私とこの人との距離を隔てているこの壁がとっても憎らしいったらありゃしませんよ。
でも、一応名前は名乗りましたね。
折原浩平さん、ですか。見る限り変な人ですが退屈はしなさそうです。
「あの、折原さん……」
「女房思いのいい奴だった……」
「いつまでそんな事を言ってるつもりですか?」
「女房思いのいい奴だった……」
「ちゃんと普通に話せるってことは分かってるんですよ?」
「女房思いのいい奴だった……」
こんにちは、あなたの隣にエリアです。
あれから私はあらゆる角度から折原さんとコンタクトを試みているのですが……、
この人がもー本当にさっきからこの調子で、話もへったくれもありゃしません。
こんなにおかしい人は見たことがないです。
私のお父さんも普通の人だったし、ティリアさんの恋人のデュークさんも優しい人でした。
なのにこの人は……形容する言葉が「変」以外に思いつきません。
私が何を言っても返ってくるのは「女房思いのいい奴だった……」ばかり。もうこれは何かの宗教活動なんでしょうかね。
私のチタン製の理性もいつまでもつか分かりませんよ。
ここはどうやって話をさせたらいいでしょうか?
A 本気で怒ってみる
B 泣きまねをしてみる
C 部屋の片隅でいじけてみる
D 自分の分の食事を分けてあげると餌で釣る
長谷部悠作
B
「ひどい……ぐすっ、私はただ……あなたとお話がしたかっただけなのに……」
押してダメなら引いてみる。
私は折原さんの情に訴えてみることにしました。
本当に泣いているかなんて壁一枚隔てているので分かりはしませんし。
当の折原さんはと言うと……
「うぅっ……」
何やら言葉にならないうめきをあげています。効果は……あったのでしょうか?
「あの……折原さん?」
「にょ、女房思いのいい奴だった……」
……またそれですか。
はあ、もういいです。根本的におかしな人ですよ、この人。
私は何も言わずに、房の中に用意されていたシーツを被り横になりました。
食事の時間まで少し眠りましょう、なんだかんだで私は疲れてますし。
「…………ごめん」
私がシーツにもぐった時、小さくそんな声が聞こえてきたような気がしましたが、
私は気には留めずにまどろみの中に落ちていきました。
「……ろ! おい、起きろ!!」
その声で私は目を覚ましました。
体を起こしてみてみると、兵士さんがワゴンに食事を乗せて仁王立ちしてます。
「メシだ。食い終わった皿はそのままでいい。後で片付ける」
「あ、はい」
私はまだ少し頭がボーっとしながらも、私の分の食事を受け取ろうとして……
ガシャン!!
そんな音を立てていました。
気がついてみると、床に先ほどまで料理だったものが散らばっています。
ひょっとして、ひょっとすると……落とした?
「おいおい、何をやってるんだよ!!」
「す、すいません!!」
兵士さんが雑巾を投げてよこします。
私はそれでスープの水溜りをふき取り、床に散らばった具を片付けました。
「まったく、せっかくのメシをしょうがねえ奴だな……」
「すいません。……あの、やっぱり代わりのものは……」
「あるわけないだろ、もともと人数分しか用意されてないんだからな」
がくっ。
私は肩を落としました。
別に一食ぐらい抜いてもなんともないですが、食べられるはずだったものが食べられなくなるのは悲しいものがあります。
そのためか、いつもよりも空腹感が倍化されている気がしてなりません。
……自分の失敗だから悔やんでも仕方のないことですが。
そんなとき、先ほどのスープの良い匂いが私の鼻をくすぐりました。
前の人がスープを飲み干しているのを見て何だかとっても惨めな気持ちになってきます。
「……はぁ」
思わずため息をついてしまいました。
そんなとき、私の目の前にスープの入った皿が差し出されました。
「えっ!?」
突然のことで、一瞬自体をよく飲み込めませんでしたが、
冷静になって差し出してきた人の姿を追うと、それは……
A 隣の房の折原さんだった
B 兵士さんだった
C ハクオロさんだった
A
さっと手が引っ込んでいったのが分かりました。
もしや……と思って私は隣の房を覗いてみました。
すると、折原さんが背を向けて食事を取っています。
……いえ、食事を摂っているというよりも「摂っているフリをしている」といったほうが正しいです。
「あの……折原さん」
「女房思いの良い奴だった……」
「またそれですか。でも、この食事は折原さんの分ですよね?」
私の問いかけに、折原さんの体がピタッと止まる。
……ふふ、嘘がつけない人ですね。
「な、何言ってるんだお前。俺は今食べるのに忙しいんだ、少し一人にしてくれ」
「あ、やっと普通に話してくれましたね」
「う……女房思いの良い奴だった……」
「今更それ言っても遅いですよ。一緒に食べましょう」
私はクスクスと笑いながら手招きする。
折原さんはなにやら渋ってるようですが、ぐぅ〜と腹の音が鳴ると頭を掻きながらこっちに近寄ってきてくれました。
ちなみに今の私達は鉄格子から身を乗り出している形で、ちょっと不審に思われても仕方のない体勢ですが、
兵士さんも気を遣ってか明後日の方向を向いて黙々と自分の分の食事を取っています。
私達は一つの食事を二人で分け合って食べています。
食器については、どうやら折原さんは前の分の食器をちょろまかしたらしく、自分用のスプーンと箸を用意しています。
「本当にどうもありがとうございます、私の不注意だったのに食事を分けてくれて……」
「俺は見た目よりも少食なんだ」
ぷいっとそっぽを向きながらそう答える。
先ほど凄い剣幕で食事をねだっていた事を考えると思わず笑ってしまいます。
もう「女房思いの良い奴だった……」とは連呼しなくなってくれたようです。
一応、少しぐらい親しくなった……ということでしょうか?
私達はそれから黙々と食事を取り続けました。
……か、会話がありません。何か話したほうが良いのでしょうが……ええと……。
A 折原さんの身の上について聞く
B なぜ「女房思いの良い奴だった……」を言い続けたのか問い詰める
C 自分のことから話す
A
「あの……折原さん。失礼ですがあなたはどうしてこんなところに?」
私は一番率直な疑問を口にしました。
この折原さんは変ですが、決して悪人ではありません。
いえ、むしろとても優しい方だとすら思えます。
牢屋に入れられていることのほうが不自然です。
折原さんはバツの悪そうな顔でこう返しました。
「あー、ちょっと恥ずかしい話なんだが、言わなくちゃダメか?」
「ダメってことはないですけど、少しぐらい聞いてみたいなと……」
私が期待を込めた眼差しで見たからでしょうか。
折原さんは渋りながらもぽつりぽつりと話し始めました。
「オレがなんでこんなところにいるのかって言うと、それはオレがこの世界に来た時のことまで遡る。
今まで黙っていたが、オレはこの世界の人間ではない」
それはなんとなく分かってました。
服装も他の人と全然違いますし、なにより雰囲気からして別物でしたし。
「永遠の世界から帰還したと思ったら……あ、永遠の世界と言うのは話すと非常に長くなるから省くぞ。
で、その永遠の世界から帰還したと思ったのについたのはこんな世界だ。
そりゃ焦ったぜ、帰ってこれたと思ったのに辺りを見てみりゃまったく知らない世界。
帰ろうと思っても思うだけじゃもちろん帰れりゃしない。
……まあ、それでもオレは絶望はしなかったな。
別にオレの存在が希薄になってるわけでもないし、根拠はないがいつかは帰れるだろうと思うし。
だからオレはその日までこのトゥスクルに住み着くことにしたんだが……」
なんとなく想像できそうです。
確かにこの折原さんなら楽観して毎日を過ごしそうな感じがあります。
「数日前に酒場で飲んでて詐欺……」
「……をやらかして捕まったんですか」
確かに折原さんならそんなことしそうですねぇ。
どっかの州一つ落とす直前までいきそうですし。
「違う! オレが詐欺に遭ったの!!」
「……へ?」
「くそぅ……確かあの日はもう一人女と一緒に飲んでたんだ。
その女と飲み比べしてたのはいいんだ、でもそいつに負けた後何故かオレが勘定を払うことになって、
しかもその額がオレがここで三ヶ月働いてやっとこ返せるような額でさ……。
あれよあれよと言う間にオレは無銭飲食ということになったわけだ。
それからハクオロのおっさんところで説教喰らった後、ここで一週間ほど頭冷やしてろってさ。
くそう、騙されたぜ! しかもあの女ちゃっかりハクオロの側にいたぞ、皇の側近なら酒代ぐらい平気で出せるだろうに……!!」
えーと、ひとつ言っていいでしょうか。
それって詐欺でもなんでもなくありません?
私は多分折原さんが「負けたほうが勘定を持つ」と言う約束を酔って忘れてるだけだと思うんですが。
きっとそれで軽い女性不信になっちゃったんですね。
だから私が何を話しかけても騙されまいと「女房思いの良い奴だった……」なんて言って誤魔化して。
もう笑って良いのか同情して良いのか分かりません。
確かに恥ずかしい話です。恥ずかしすぎます。特に詐欺だと思っている辺りが。
私はとりあえず鉄格子越しで折原さんの肩をぽんと叩きました。
「そうだったんですか……。私、もう(あらゆる意味で)涙が止まりません」
「そうだろう、そうだろう」
普通に考えてアホ話以外のなんでもないんですが、
折原さんが妙に真剣なので敢えて深くは突っ込まないことにします。
さて……食事も終わりましたし、これからどうしましょう?
A 兵士さんに私が何時出られるか聞く
B 折原さんともう一度話をする
C 兵士さんにトイレに行きたいとせがむ
D もうそろそろ寝る
C
「あの……兵士さん、ちょっと……」
「なんだ、どうした?」
私は巡回していた兵士さんを呼び止めました。
理由は、はっきり言うと恥ずかしいのですが……
その……おトイレに行きたくて……。
私がそのことを小声で告げると、兵士さんは困ったように唸りました。
確かにこの牢には、備え付けでトイレはあるにはあるのですが……。
ここですると、鉄格子の間から前の人に見られて……それ以上は言いたくないです。
「あの、本当にお願いできないですか?」
「……しょうがないか。あんたがここに入ってる経緯は知ってる。
別に何か罪を犯したわけでもないし、俺が厠まで付き添えばいいか」
「どうもすみません」
私はやっと牢の中から出ることが出来ました。……条件付で。
私達が牢を出ようとしたその時、ちょうど私がいた所の隣、つまり折原さんがなにやら言いました。
「おい、オレも便所だ。だから出してくれ」
「こら、寝言は寝てから言え。備え付けのやつで好きなだけやってろ」
「なにっ!? これは男女差別だ!! ああ、なんということか!
オレの世界で問題化した男女差別が、こんな遠く離れた国の牢屋でも問題化するとは!!」
「バーカ、これは差別じゃない。区別だ。
差別問題とは何の関係もないから安心して寝てろ」
……やっぱり、折原さんって変な人です。
牢を出ると、私の目に最初に飛び込んできたのは月明かりでした。
どうやらいつの間にか夜になってしまっていたようです。
私は兵士さんを先導に長い廊下をおトイレ目指して歩きます。
さすがにこの時間帯だからか人もあまりみかけません。
ただ、見張りの兵士さんが何人か立っているだけ。
「おい、ここだ。待っててやるからなるべく早く出てこいよ」
兵士さんが指差した場所は、確かに紙で「厠」と書かれています。
私は中へ入り、手早く用を済ませることにしました。
用をたした後、私はふと思いました。
……このまま逃げてみてはどうか。
確かにここなら結界は張っていないでしょうし、シュインで脱出するのも、
ウィンドバーンで強行突破するのも出来るかもしれません。
ですが……兵士さんは私を信用しておトイレに行く事を許してくださいました。
それを裏切るのも良心が痛みます。
それにあの無用心さは絶対的な自信の裏返し、という可能性だって否定できません。
あと、折原さんのこと……。変な人ですが、気にならないと言えばウソになります。
でも私は早く帰りたいですし、そのためには早く強い魔力の持ち主に会わないと……。
逃げてしまえば自由にはなりますが、その分この国にいられなくなりますし……。
ここはどうしたらいいでしょう?
A 大人しく牢に戻る
B とりあえずこっそり城内を散策してみる
C シュインで逃げてしまう
B
決めた。少し城内を調べてみましょう。
そうすれば、私がここに押し込められた原因である隣国とのいざこざも何か分かるかもしれませんし、
それにこの国の魔力に長けた人がこの城にいる、なんてことも大いに考えられます。
後で牢屋にはちゃんと戻りますし、これぐらいなら兵士さんも許してくれます……よね?
私は魔力を込め、私とまったく同じ姿をした人形を作り出しました。
これはダミー。戦闘能力なんてまったくないですし、人と話すことだって出来ません。
それにちょっと魔力のある人が見ればすぐ偽者だってばれてしまいますが、
見張りの兵士さんを誤魔化すことぐらいは出来るでしょう、たぶん。
私はこの人形に、厠を出て牢の自分の房に戻り、シーツを被って寝たフリをする命令だけ下しました。
人形は私の命令通りトコトコと歩き出します。
「あ、もういいのか? って置いてくな、待てって!!」
厠の外でそんな声が聞こえ、足音が遠ざかった後、辺りはシーンと静まり返りました。
……多分もう大丈夫。
他の兵士さんに見つかったら……眠らせておきましょう。
それから私は密かに城内を探索しました。
部屋はいろいろあるようですが、最も気になったのは……
A 会議室。明かりが漏れているから会議をしているに違いありません
B 謁見の間。この時間帯まで謁見をしているとは思えませんが……
C 雑務室。いったいどんな部屋なんでしょうか?
D 食料庫。そういえば半分しか食事をとっていないのでお腹が空きました
E アルルゥの寝所。アルルゥって誰でしょう?
F 動力室。なんだか場違いな気がするんですが……
Eで。
私が気になったのは、アルルゥの寝所と書かれた部屋でした。
アルルゥって誰でしょう? かなりのVIP待遇みたいですが。
王妃と思しき人は、確かエルルゥと呼ばれてましたよね。
と言うことは、王妃以外の血族と言うところでしょうか。
私はとりあえずこの部屋に入ってみることにしました。
部屋の中は私の世界の部屋とは大分造りが違いますが、それでもごく普通の寝室と言えるものでした。
床に敷かれた布団には、女の子が一人すやすやと寝息を立てていらっしゃいます。
年のころは私よりも幾分か年下、あどけない寝顔がとても可愛らしいです。
この子がアルルゥちゃんでしょう。
(きっと王のお子さんですね……)
私は気づかれないように立ち去ろうとし、
ミシッ!!
思いっきり音を立ててしまいました。
これはトラップですか!? さっきまで普通に歩いてても全然音がしなかったのに!!
私がゆっくり後ろを振り返ってみると……
「……誰?」
眠たげなまなこをこすりながら、しっかりとアルルゥちゃんが目を覚ましていらっしゃいました。
「ええと……私は……」
A 通りすがりの人です
B お父さんのお友達です
C 新しく入ったあなたの召使いです
D 泥棒です、姫
E 折原浩平です
E
「折原浩平です」
私は咄嗟にそう言ってました。
ここで偽名使う必要があるかは冷静に考えてみると疑問なんですが、言ってしまったものは仕方ありません。
折原さん、あなたの名前をちょっとだけお借りします。
ただ……
「おりはら、こうへい?」
ちょっとこれは無理がありすぎたような気がしないでもないです。
どうせ名乗るなら女の人の名前のほうが良かったですよね。
ただこの世界の女性で知り合ったのはエルルゥと言う人だけですが。しかも知り合うというほどのレベルじゃないですし。
見れば、アルルゥちゃんも怪訝な目を……
「それじゃ、こーちゃんって呼ぶ」
全くしていませんでした!
むしろ信じきっちゃってあまり警戒もしてませんよ、こんな夜更けに寝室に駆け込んだというのに。
確かに叫ばれたり人を呼ばれたりしたら面倒ですがここまですんなりいくというのも……。
「こーちゃん、何しに来たの?」
「えっ……それは……ただの散歩で」
「あそぼ」
「えっ?」
「アルルゥとあそぼ」
アルルゥちゃんが私の袖をくぃっと引っ張ります。
遊ぼうって……もう夜の蚊帳も下りた頃だと言うのに?
「アルルゥちゃん、そろそろ良い子は寝る時間ですよ?」
「良い子じゃなくていい。最近おとーさんも誰も遊んでくれなくてつまんない。
今日もアルルゥは一人で寝なくちゃダメって言われてる。つまんない」
ぷくぅっとふくれっ面をしてアルルゥちゃんがそっぽを向きました。
そう言えば、何やら隣国に怪しい動きがあると言いますし、
王はその問題についてで忙しいのでしょう。事実会議室にまだ明かりがついてましたし。
それにしても、こんな小さい子が独りなんてちょっと可哀想ですよね……。
A 遊んであげる
B やんわりと断る
C そのとき、誰かの足音が……
A
「分かりました。でも、ちょっとだけですよ」
「うんっ!!」
アルルゥちゃんは目を輝かせて私に飛びつきました。
正直、とっても愛くるしくて可愛いです。
こんな素直で可愛い子を仕事の犠牲にしてるなんて……親の素顔が見たいです!
「それじゃ、何して遊びましょうか」
「蜂の子取りにいきたい」
「う〜ん、そういうのは明るい時やろうね」
「それだったら、こーちゃんのお話して欲しい」
「私のですか? それならいいですよ」
私はアルルゥちゃんにいろいろ話し始めました。
私の世界の昔話や、ティリアさんたちとの武勇伝(もちろん風の神殿でのことは除く)など。
「……そういうわけで、世界に平和が戻ったのです」
私が一通り話し終わると、アルルゥちゃんは軽い拍手をして、
それから眠たげに瞼をこすりました。
「そろそろ眠たくなったみたいですね。それじゃ、私はもう帰らないと」
「こーちゃん、一緒に寝て」
アルルゥちゃんが私にくっついてそうせがみました。
……とっても可愛い。一緒にいてあげたいです。でも……
「私もそうしたいけれど、他の人に見つかっちゃったら大騒ぎになっちゃいますから、ごめんなさい」
「や!」
アルルゥちゃんは私の事を離そうとしません。
やっぱり、独りは寂しいんでしょう。だから私のこともすんなり受け入れたんでしょうね……。
「本当にごめんね。また明日、きっと会いに来てあげるから」
「……本当?」
「本当ですよ。だから、今日は一人でも寝られるよね?」
「うん……」
アルルゥちゃんは渋々私の服から手を離しました。
それからとてとてと小物入れに走り、何かを持って戻ってきます。
「これ、あげる。約束のしるし」
見てみると……小さな蜂の子。
「あ、ありがとう。それじゃ、またね」
「うん。アルルゥ、待ってる」
私はアルルゥちゃんから蜂の子を受け取り、
少々名残惜しいですが部屋を出ることにしました。
私が廊下に出た後も、アルルゥちゃんは不安そうにずっと私の事を見ていました。
それから私は牢に戻りました。
見張りの兵士さんはちょうど寝ていたので、気づかれずに私の房へ戻れました。
ただ……
「あれっ? どうしてまた外から来たんだ? もう戻ったと思ってたのに」
この時間でも起きていた折原さんに見つかってしまいました。
一体こんな時間に何でまだ起きていたんでしょう? ここは何もすることがないのに。
私は折原さんに……
A 散策していたことを正直に話した
B 適当な嘘を言って誤魔化した
C 全ての返事を「女房思いのいい奴だった……」で返した
c
確かに折原さんはいい人です。
ですが、やっぱりいけないことをしてるとは言えません。
とはいえ、嘘をついたり、無視したりするのも良心が痛みますし……。
ここはやっぱりあれしかないでしょう。
「女房思いのいい奴だった……」
「はぁっ?」
「女房思いのいい奴だった……」
「いや、だから何してたんだよ」
「女房思いのいい奴だった……」
「もしかしてこれは昼間の逆襲か?」
「女房思いのいい奴だった……」
この返し方、やられるとかなりムカつきますが、
やってる分には滅茶苦茶面白いですね。ちょっとだけ折原さんの気持ちが分かりました。
「……まあいいや、お前が何をしてたかなんて関係ないしチクる気もない。俺はもう寝るからな」
「女房思いのいい奴だった……」
折原さんは深く追求せずに寝てしまいました。
……もしかすると、この返し方って凄く便利なんじゃないでしょうか?
さて、私もそろそろ寝ましょう。アルルゥちゃんには明日も行くなんて約束しちゃいましたが……。
さて、翌日……と言ってもここは地下なので翌日かどうか分かりませんが、
私の体内時計からすると多分朝でしょう。
兵士さんから食事を受け取り、食べ終わって一息ついたところで私は思いました。
昨日の約束……やっぱり抜け出すには昨日と同じ手を使うしかなさそうですが、
日が高いと人の目も多いですから昨夜ほど堂々と歩けないですし……。
さて、どうしたものでしょうか。
A それでも何とかやってみる
B 折原さんに相談してみる
C 日が落ちるまで待つ
D 突如牢にハクオロが降臨
D
カツン、カツン……。
私はその音に気づき、一先ず考えるのをやめました。
これは多分、誰かが階段を下りてくる音です。
誰が来るのでしょうか……私が身構えていると、
牢の見回りをしていた兵士さんが急にピシッと背筋を伸ばし、敬礼のポーズをとりました。
「聖上、地下牢異常なしです!」
「ああ、ご苦労」
そして聞き覚えのある声。この声は確か……。
「一日もこんなところに閉じ込めてしまってすまないな、昨日はよく眠れたか?」
私が答えを出すまもなく、目の前に仮面の男の人の姿が飛び込んできました。
そう、この人は……ハクオロさん。
兵士さんの話によれば、この国の王様らしいですが……。
「あの、私は何時ここを出られるのですか?」
私はまずそれを聞きました。
いつまでも罪人扱いは流石に勘弁して欲しいです。
「ああ、そのことについてで私はここにきた。昨日の会議で……」
A 特に問題はないだろうという結論が出てここから出してやれることになった
B 数日様子を見るという結論に達した。すまないが暫くここに入っててもらうことになる
C まとまりそうだったのだが、その後兵から君が昨夜一人で徘徊していたという話を聞いたのだが……
A
「特に問題はないだろうと言う結論が出て、ここから出してやれることになった。
無闇に疑ってすまなかったな、それなりのお詫びはしようと思う」
「そうですか……」
やっと私の無実が証明されたわけですね。
思えば長い一日でした。
兵士さんといろいろ話したり、折原さんと仲良くなったり、アルルゥちゃんと遊んだり……。
ハクオロさんが私の牢の鍵を開けました。
私は外に出て、大きく伸びを一つ。う〜ん、シャバの空気はいいです。ってまだ外に出てないですけど。
「お〜い、ハクオロのオッサン、オレは?」
隣の折原さんがハクオロさんに聞きました。
「ん、ああ折原君か。確かカルラの酒代を持つと言いながらお金が足りなくて結局無銭飲食となってしまった……」
「ぐはぁっっ!!」
ハクオロさんの言葉が折原さんの胸に突き刺さったのが分かりました。
……折原さん、まだ引きずってたんですか。
「君については、まだ2日ほど残ってるはずだが……」
「そこをなんとか! 皇のお力でオレに自由を!!」
「うぅむ……確かにカルラにも悪いところはあったが、君にも問題があった事件だ。
それに禁固1週間はかなり軽い刑だ。それぐらいの刑で目こぼしするのもな……」
ハクオロさんがそう言うと、折原さんはがくっと肩を落としました。
どちらにしろあとたった2日じゃないですか。とも思ってしまうのですが……。
「あの、ハクオロさん。それより相談したいことがあるのですが……」
「ん、私にか?」
「はい」
私はこの世界に迷い込んでしまった事を素直に話しました。
それから元の世界に戻るために術師を探していることも。
私が話し終わると、ハクオロさんは困ったように言いました。
「先に言うと、今は君を元の世界に送ることは難しい」
「ええっ!?」
「君が求めているような術師に心当たりはあるのだが……難しい状況にあってな」
「難しい状況?」
「ああ。ここよりも西にオンカミヤムカイという國がある。
そこに私の知る術師がいるのだが……オンカミヤムカイまでの交通が全て遮断されている」
「交通が遮断って、まさか隣国との……」
「そういうわけだ。私もいろいろと手を尽くしたがおそらく戦は避けられぬだろう。
隣国との問題に片がつくまで相手の領土を歩くことは危険だ」
「でも私は早くもとの世界に戻りたいのですが……」
私が反論しようとすると、
ハクオロさんはさっきとは打って変わって凄い剣幕で怒りました。
「ダメだ! いくら自分の世界に帰りたいからとはいえ、
今行ってはみすみす命を捨てに行くようなものだ!!」
その剣幕に私がびくっと震えると、
ハクオロさんは「突然大きな声を出してすまない……」と謝りました。
ハクオロさんがそういう以上、私には従うしかありません。
それからハクオロさんは、
「代わりに君は好きなだけこの國にいて構わない。他に出来ることがあれば私も協力しよう」
それだけ言って牢から出て行きました。
「さ、お前はもう釈放だ。早く元気出せよ」
兵士さんの声も今の私にはあまり慰めになりませんでした。
それから私は一日ぶりに城の外に出ることになりました。
自由にはなったのですが……事態はあまり進展してるとは言いがたいです。
いえ、戦が終われば術師に会わせてもらえることを考えれば進展したともいえるかもしれません。
でも……それがいつになるやら。
「…………はぁ」
私は思わず大きなため息をつきました。
そしてもう一つ、気になることがあります。それは……
A 折原さんのこと
B アルルゥちゃんのこと
C 戦のこと
D これからのこと
Aで
折原さんの事です。どうやら彼も異世界からやってきたようです。
どんな風にこの世界にやって来たか聞いてみましょう。もしかしたら、そこにヒントがあるかもしれません。
私は再び牢獄に向かい、面会の許可を得て彼と会いました。
「覚えている限りでいいんです。 この世界に来る時、どんな感じでしたか?」
「まぁ、『えいえんの世界』については思い出したくないから省略するが…
気付いたら1m先も見えないような霧に包まれて、そのまま適当に歩いたらこの世界。 って、感じだった」
…どうやら私と同じような状況だったようです。 ここから考えられるのは…
A この世界のどこかに、同様の別世界への出入り口がある
B 何者かが、この世界に異世界の住人を呼び寄せている
違いが分からんがAで
この世界のどこかに、別世界への出入り口があるということです。
折原さんもこの世界に迷い込んで日が浅いみたいですし、
こんなわずかな間に二人も別世界に迷った人間が現れるということは、
それはこの世界自体壁が薄いようなものだと考えていいでしょう。
問題はその出入り口ですが……
「それでは折原さん、あなたは最初この世界の何処にいたんですか?」
「何処かって? 詳しくは覚えてないなぁ、山ん中で迷ったし。でもこの國だったことは確かだ」
「そうですか……」
私は外の風景をよく思い出しました。
山といっても、海の方向以外は何処向いたってありましたし、特定は出来ません。
私の考えでは私が最初に辿り着いた場所、そこが怪しいと思うのですが……。
(今のこの国の状況では、人里離れたところを歩くのは危険ですし……)
そう、問題はそこです。おそらくその辺りもしっかり兵隊さんが張っていらっしゃるでしょう。
見つかればきっとハクオロさんからたっぷりお説教をいただいた後街に戻されるでしょう。
いえ、今度こそ怪しい行動をとったと言うことでスパイに見られるかもしれません。
(とにかく、戦に何か動きがなければどうしようもありませんか……)
本当に、難しい状況ですね。
私がため息をつくと、折原さんが打って変わって悪戯っ子のような笑みで私に言いました。
「それよりもさ、エリア。お前のほうからハクオロにオレの事を頼んでくれよ」
「それは多分無理です」
「そんなこと言わずにさ、頼むぜ。何日もこんなところに入れられて退屈してるんだよ」
私は折原さんの言葉を適当に聞き流しながら踵を返し、牢を後にしました。
……でも、折原さんにはあとで差し入れ辺りを持って行ってあげましょうか。
牢を出たところで、私はふと昨日の約束を思い出しました。
アルルゥちゃん、今頃何をしてるんでしょう?
ハクオロさんと遊びたがっていたようですが、ハクオロさんの仕事上無理そうですし……。
約束はきちんと守らなくてはいけませんが、何時ごろ向かえばいいでしょうか。
A 今すぐに
B 夕方ごろ
C 昨日と同じ時間帯に
C
私は少し考えてから、昨日と同じ時間帯に行くことにしました。
いくら自由の身になったとはいえ、お姫様に簡単に会わせてくれるはずはないですし、
もとより会わせてくれなどと言えば、昨日抜け出したことがばれてしまいます。
それにアルルゥちゃんも昼間は友達とかと遊んでるでしょう。
私はそう考えて少し街で時間を潰すことにしました。
街のいろいろな、私の世界には全くないものを見て回ったり、
ハクオロさんから頂いたお金で食事を済ませたり。
この国では些細な物でも私にとっては珍しく、時がたつのも忘れるほどでした。
気がつけば日も落ちて辺りが薄暗くなってきています。
……そろそろでしょうか。
私は人ごみにまぎれてお城へ向かいました。
さて、それからが大変でした。
何せこっそり会うわけですから城の人に悟られてはいけません。
最初私は折原さんに差し入れを持ってきたと言って、
正門のほうから中に入れてもらい、途中でこっそりアルルゥちゃんの寝所を目指します。
アルルゥちゃんの部屋の前に立っている見張りの兵士さんについては、
昨日のようにスリープでぐっすり眠ってもらうことにします。
上司さんに勤務態度で怒られちゃうかもしれませんが許してくださいね。
そんな苦労をして入ったアルルゥちゃんの寝所ですが……
「こーちゃん!!」
私の姿を見るなり、アルルゥちゃんは駆け寄ってきました。
「どうも、今晩は。ちゃんといいこにして待ってたみたいですね」
私はアルルゥちゃんの頭を軽く撫でました。
アルルゥちゃんは「んふ〜」とそんな声を漏らし、満更でもなさそうです。
「そう言えば、アルルゥちゃんにはお友達はいないのですか?」
「お友達?」
アルルゥちゃんは一度深く考えるようなそぶりを見せてから、
「ユズっち、カミュちー!!」
そう元気よく答えました。でも、次の瞬間悲しそうな顔をします。
「でも、ユズっちはお病気が酷くなったから遊んじゃだめなんだって。
カミュちーはこないだお家に帰ってから、なかなか遊びに来てくれない」
「そうなんですか……」
「でも、今はこーちゃんがいる」
アルルゥちゃんはそういってまた明るい顔に戻りました。
……やっぱり、この子は寂しいんでしょう。今日はこの子が寝るまでいて上げましょうか。
それから私達はいろいろお話をしながらすごしました。
「ねー、こーちゃん」
「はい?」
「明日も来てくれる? お昼から、一緒に蜂の子取りに行きたい」
「明日ですか?」
A ええ、いいですよ
B 明日は、こないかもしれない
Aで
「ええ、いいですよ」
私は深く考えずに即答していました。
ここで断ったらアルルゥちゃんが可哀想です、人として不出来です。
私が快く了解すると、アルルゥちゃんも嬉しそうに明日の予定を話し始めました。
「それじゃ、明日はお昼を食べ終わったらすぐに行く」
「そうですね。その時にお城のお庭で待っていてください」
「ん」
アルルゥちゃんは約束をすると安心したのか、それからすやすやと寝息を立て始めました。
……さて、そろそろ私もずらかる、いえおいとましないと。
ふと、今になって思ったことがあります。
私が牢から出られたのはいいとして、今日は何処で寝れば良いのでしょう?
この世界に来たばっかりで私は家なんて持ってません。
お金はあるから野宿だけはせずにすみそうなんですが、どうしたものでしょうか……
A 今からハクオロさんに相談しに行く
B 今から折原さんに相談しに行く
C 街に出て宿を探す
D そんな事を考える間もなく、不法侵入者としてピンチな状況に陥った
A
「……と言うわけなんですが」
「なるほど、それは問題だな」
エリアです。
私は今謁見の間でハクオロさんに先ほど抱いた問題を相談しているところです。
こんな時間だと言うのにハクオロさんは嫌な顔一つせずに相談に乗ってくれています。
「住む場所か、君にはこの國はまだ不慣れだろう。場所はよく考えたほうがいいな。
それに生活のこともある。いつまでも私の援助を受けたままと言うわけにも行くまい?」
ハクオロさんの指摘も最もです。
確かに今のところお金に大した不安がないとは言え、それはハクオロさんから頂いたものにすぎません。
いつまでもハクオロさんに頼るわけにも行きませんし、やはり帰れるまでの暫定的な仕事も見つけたほうが良いのでしょう。
「はい、そのことなんですが……住む場所とか、ハクオロさんならいい心当たりを知っているのではないかと思って……」
「そうだな……。君が普通の旅人なら、下宿先などを簡単に融通できるのだが、
先も言ったとおり君はこの世界に来てまだ日が浅い。いろいろ不都合な部分も出てくるだろう。そう考えると……」
A なるべくこの城に近い場所を用意させてもらうことにする
B 同じ異世界から来た者である折原君に面倒を見てもらってはどうか?
C この城の一部屋を君の部屋として使ってみてはどうか?
無難にA
「なるべくこの城に近い場所を用意させてもらうことにする。
そうすれば何かあったときに直ぐ私のところに相談に来れるだろう。
君が望むのなら街を出て他の村に出ても構わないが、慣れるまではこの辺りにいたほうがいい」
「お気遣い、どうもありがとうございます」
ハクオロさんがすっと手を上げました。
すると、部下の人が紙と筆を持って戻ってきます。
「下宿先のまでの地図と、それから私の紹介状を書いておこう。
何か言われてもこれさえ見せれば部屋を貸してくれるはずだ」
ハクオロさんは筆を走らせ、書き終わった紹介状と地図を私に渡しました。
私はもう一度深くお辞儀をしました。
「どうもありがとうございます」
「また何か困ったことがあれば言うといい。出来る限り力になろう」
ハクオロさんが王として慕われているのが判った気がします。
国民一人一人を平等に扱って、自分の手間隙も惜しまない。
……そりゃ人々から尊敬されるわけですよ。
だからこそ、ちょっと気になりました。アルルゥちゃんが構ってもらえず寂しがっていることに。
ハクオロさん程の人がなかなか会いに行っていないということは相当忙しいのでしょう。
でも、アルルゥちゃんも可哀想でしたし……。
A ハクオロさんにそれとなく言ってみる
B 出すぎた真似はよしておく
A
「あの、ハクオロさん」
「ん?」
私は考えた末、ハクオロさんにそれとなく言って見ることにしました。
確かに私は国政のことなんて全然分かりませんし、ハクオロさんがどれだけ忙しいのかも分かっていません。
でも……やっぱり、アルルゥちゃんの事を思えばハクオロさんには一言言っておきたいのです。
「失礼ですが、やっぱり王様の仕事は忙しいんですか?」
「まあ、人並みにはな」
まずはこのぐらいの話から攻めてみます。
答えはある程度予想していました。ハクオロさんが率直に言うと思えませんし。
「だが今はあの問題もあるから、ここ最近はろくに寝てもいない。
実を言うとこの後も会議があって、そろそろ休みが欲しいとも思っているよ」
……と思っていたら率直に言ってくれちゃいました。鬱憤が溜まっているのでしょうか?
まあでも、それで話は進めやすくなりましたがね。
「そういう時こそ、もっと家族を大事にしてみたらどうですか?」
「家族?」
「ええ。仕事に追われて家を空け続けるうちに家庭の温度が下がっていく、なんてよく聞いた話ですし」
「むぅ……」
私がそういうと、ハクオロさんは腕を組んで唸りました。
やはり思うところがあるのでしょう。……私はもう知ってますが。
「そうだな、私もそれが出来ればいいんだが……今度何とかして時間を作ってみるか」
ハクオロさんはそう言いました。やはり物分りのいい人です。
私はもう一度お辞儀してから部屋を後にしました。
ハクオロさんの紹介してくれた下宿場所は確かにお城の目と鼻の先でした。
確かにこの場所なら、困ったことがあれば直ぐに相談にいける距離です。
私は門の前に立ち、戸をノックしてみました。暫く待つと扉が開き、中から出てきたのは……
A 青い髪で三つ編みをした女の人
B 眼鏡をかけた軽い感じのお兄さん
C なんだかため息がとっても似合いそうな女の人
D 見る限りごく普通の老人
C
誰だろ…?
美佐枝さんだろう。
なるほど。
「どなたですか?」
中から出てきたのは女の人でした。
なんだかとっても疲れている風で、失礼ですがため息がとても似合いそうです。
「あの、私はハクオロさんの紹介で、ここに来るように言われたのですが……」
私はハクオロさんから頂いた紹介状をこの人に見せました。
女の人は紹介状を受け取り、軽く斜め読みすると、
困ったように大きなため息をつきました。その仕草が妙に似合うのが不思議です。
「あ〜、異世界から迷い込んできたから家がないってワケね。え〜と……」
「エリアです。エリア・ノース」
「そう、エリアちゃんは。まあ、そうでもなけりゃ皇様直々の紹介状なんてくるわけないか」
「あの、それで部屋を貸していただけると言うのは……?」
「それは心配しなくてもいいわよ。皇直属の命令が下宿の家主ごときに断れるわけもないでしょ?
そういえば自己紹介がまだだったわね、あたしは相良美佐枝。一応ここの家主をやってるわ」
美佐枝さんは自分の事をそういうと、私にハクオロさんの紹介状を返してくれました。
「まったく、仕事とはいえこんな夜更けに来させるなんてあの人もまったく……」
「す、すみません」
「あ、ああいいのよ。あんたはこれっぽっちも悪くないんだから。
それにしても最近多いわね。異世界から迷い込んできたって言う人が」
美佐枝さんは困ったようにまたため息をつきました。
最近多い……。考えられますね、今この世界は異世界への出入り口が開いているはずですし。
「多いって、あたしや折原さん以外にもこの世界に迷い込んだ人が?」
「ええ。そういう奴の多くはここに住んでるわ。一部出てった奴とかもいるけど。
……って、あんた折原の事知ってるの!?」
「は、はい。お城でお会いしまして……」
美佐枝さんがすごいビックリした様子で驚きの声を上げてます。
確かに昨日今日来たような私が折原さんを知っていたら不自然かもしれませんが、
そこまで驚かれるようなものではないと思うんですが。
「美佐枝さんは折原さんの事を知ってるんですか?」
「知ってるも何も……あんなに手のかかる奴は初めてだったわ。
あたしも自分の世界じゃ寮母やってたんだけど、その時の方がまだラクだったって思えるくらいね。
ほんとトラブルが絶えない奴で気の休まる時はなかったわ。春原を軽く凌駕してたわね。
今はここを出て自分の家を持ってるみたいだけれど……」
とっても疲れた表情で愚痴をこぼす美佐枝さん。
ここまでの言われよう……一体折原さんは何をやったんでしょう?
「ま、それはそれとして、あんたに貸す部屋だけど、ここの下宿は六畳一間。門限は特に定めてないから。
ただし、食事の時間に間に合うように帰ってくること。それが出来ないのなら前もって言っておくこと」
「はい」
「お風呂は近くの風呂屋を使って。本音を言うとシャワーが欲しいんだけど、この世界じゃ無理よね。
生活用品は一応部屋に揃ってるわ。もともと私達みたいなののために作れられたような下宿だし」
「どうもありがとうございます」
「部屋は壁際の部屋だから。本当に何もないところだけど、まあ住めば都って言うしある程度は我慢してね」
美佐枝さんは冗談交じりの軽口を言いながら、私を部屋まで案内してくれました。
部屋は確かにそんなには広くないですが、一人なら十分すぎるほどの広さです。
それに、使われていなかった部屋だと言うのに埃一つありません。美佐枝さんがいつも掃除しているのでしょう。
「それじゃ、ごゆっくり」
美佐枝さんはそういって戸を閉めました。
……さて、これからどうしましょう?
A お風呂に入りに行ってみる
B 今日はもう寝てしまう
C 壁に落書きがないか探してみる
D ……誰かに覗かれているような気が
A
そうです、お風呂に入りに行きましょう。
思えば私は昨日ずっと牢屋に入りっぱなしでお風呂に入ってませんでした。
今日こそは入らないと体の汚れや汗が気になります。
私は美佐枝さんにお風呂屋の場所を聞き、そこに向かうことにしました。
お風呂屋さんは、下宿所の先の角を曲がって少し進んだ所にありました。
私は中に入り番頭さんに御代を払いました。
それから脱衣所で服を脱いだわけですが……周りの人を見渡してみると、少し悔しいです。
何が悔しいかはあまり言いたくありませんが。
気を取り直して私はお風呂に入ってみたわけですが、第一印象は、広い!
私の家にあったようなお風呂じゃ太刀打ちできないほどに広いです。
まあ、人がたくさん入るわけですから当然ですよね。
さて、体を洗ってから湯船につかるわけですが……
A 人が沢山いるほうに入る
B 人があまりいないほうに入る
C 外のお風呂に入ってみる
D その時、壁に穴があいているのに気がついてしまいました
Dしかない。
私が湯船に浸かったその時、とあることに気がつきました。
このお風呂屋さん、壁が板を合わせて出来ているワケですが、
そりゃ木という性質上、全てのものがちゃんとした長方形の板になるとは限りませんよねえ?
中には親指大の穴が開いている板とかも……。
ええ、見つけちゃったわけです。穴があいている壁を。
ま、まさか……これって……。
私がその穴から避けるように動いた時、
「あっ、くそっ!! せっかく近かったのに!!」
とかなんとか分かりやすい声が向こうから聞こえました。
!!!
見られた? 見られたワケですか? 男の人に?
そ、そんな! 嫁入り前まで誰にも肌を見せないと心に決めていたのに(ティリアさんとのことは記憶の彼方です)!!
沸きあがる感情は羞恥、ちょっと遅れて怒り。
誰ですか!? 何処の誰ですか覗いたのは! 親にだって覗かれたことないのに!!
私は興奮に任せてこの穴の向こうに……
A 指を突っ込んで目潰し
B ダルヒダラをお見舞いする
C いやいや、ウィンドバーンで再起不能に
D それよりもシュインをかけて裸のままお風呂屋からお引取り願う
A
「必殺、指を突っ込んで目潰し!」
ぷすっ
「!!」
手応えアリ。そして効果覿面。
「あ〜あ〜目がぁ〜目がぁ〜!!」
ふっふっふ、やりました!
名前そのまんまですけど覗きにはこれが効果絶大ですね!
流石に魔法まで使って迷惑をかけるわけにはいきませんからね。
でも、これだけじゃあ気が収まりません。
私の柔肌を見てそれだけで済むと思わないでください。
さて、次は――
A 正体確認のため、覗き返す
B すぐに着替えて、のた打ち回っている人の所へ行く
C やっぱり勘弁してあげる
A
新たなる世界を知る…
にっくき犯人の姿を確認してみましょう。
一応相手の目は奪いましたがそれだけじゃ気が治まりません。
だいたいこんな人のいる中で覗きなんて堂々とやっていいんですか?
どうして都合よく穴が開いてるんですか! お風呂屋さんは直さないんですか!?
それ以前に誰も気がついていないとか? 全くありえないですそんなこと!!
腹の底から怒りが沸いていることに気がつきました。
この恨みはらさでおくべきか……。
私はまったく都合のいい覗き穴をこちらから覗いてみました。
私の事を覗いたと思われる男の人はまだ床にのた打ち回ってます。いい気味です。
その男の人ですが……
A なんと私の見張りをしていた兵士さんでした
B なんとまだ刑期が残っているはずの折原さんでした
C 見た感じは格好よくて女性にもてそうな男の人でした
D 見た感じは不良少年が更生し損ねてそのまま大人になったような男の人でした
まあ、C
見た感じは格好いい人でした。見るから女性受けしそうな、そんな感じの人です。
かくいう私も少しだけタイプかもしれません……って、そんなことはどうでもいいです。
そして、そんな人が素っ裸でのた打ち回ったまま。なんともシュールです。
お父さん以外の男の人の裸なんて初めて見ましたが、その初めてがこれなんて嫌過ぎます。
もうちょっとロマンチックなのを期待してたんですけど、ええそりゃまあ私だって女の子ですし。
「くそ、よくもやったな!」
どこかの三流ヒーローアニメの悪役が言いそうなセリフとともに男の人は立ち上がりました。
男の人は桶でお湯をすくい、狙いをつけてこっちに投げました。
バシャッ!!
「ぶっ!!」
一応回避行動はとろうとはしたものの、ちょうど僅かな隙間から入り込んだお湯は、
避け損ねた私の顔を満遍なく濡らします。……しかも沢山の男の人が入ったお湯で。
「げほっ! げほっ!!」
「ははは、どうだ見たか!」
とどめに思いっきり呑んじゃいましたよ!! どうしてくれるんですか!?
A 狙いを定めて石鹸を男湯に投げ込む
B 小さな子供から水鉄砲を借りる
C ブラシの柄を穴に差し込む
D 表に誘って決着をつける
E 大人気ない真似はやめておく
D
ええもう、私は温厚誠実で通ってますよ、それはもうね。
近所でもあの子は礼儀正しいと評判でした。
おやつを取られても怒りませんしトイレで紙が無くても慌てません。
あの子は菩薩如来だとかブッダの生まれ変わりだとかイエスキリストさんは勝手な神様じゃのうとか色々言われてました。
知ってますか?
神さまは6日間働いて1日休みました。
ゲームは一日一時間。
そうです。
仏の顔は三度までなんです。何度も何度も撫でられたらそりゃもう怒ります。
金箔がはがれるかもしれません。触ってる人はトイレに行って手を洗ってないかもしれません。
ぽたぽたと。
髪からしたたり落ちる水滴。
お風呂のタイルに当たって弾ける、水滴。
「表に出ましょう…久しぶりに…キレちゃいました…」
A 望むところだ、と男の人は外に出てきた
B 嫌だよ、とストレートに拒絶された
C 君のこと…一目見た時から好きだったんだ、と突然の告白
A
リアンかわいいよリアン
ところでこの覗き男は誰なんだ?
春原あたりかと。
458 :
名無しさんだよもん:2005/08/12(金) 23:35:24 ID:udQCctHBO
国崎とか祐一かもよ
お風呂屋前。
そこに一陣の風が吹いています。……否、これはもはや気の流れです。
一つは私の気。もう一つは私の目の前にいる不届き物の気。
「おい、喧嘩だ喧嘩だ!」
「いいぞ、やれやれ!!」
「おい兄ちゃん、女の子相手に本気出すなよ〜?」
ギャラリーも相当集まってきました。
そろそろいいタイミングでしょうか、この人に敗北を知ってもらう頃合は。
「先に愚か者の名を聞いておきましょう」
私は芝居っぽくそういって見ました。雰囲気出てます。
……ただ私も相手も片手にお風呂セットを持っているのが玉に瑕ですが。
男の人も、もったいぶったようにバッとタオルを肩にかけます。
「春原陽平」
「知らない名ですね」
「別に有名人じゃないからね。あんたは?」
「エリア・ノース」
「知らない名だね」
「別に有名人じゃないですから」
お互いにふふっと笑いあいました。……でも春原ってどこかで聞いたような?
距離は十分、ここからでは不意をつくことも出来ない距離です。
だからこそ私は余裕を見せ、先ほど購入したコーヒー牛乳の蓋を開け、地面に置きました。
「これは勝敗が決してから飲むことにしましょう」
「好きにしなよ。もっとも、あんたがそれを口にした後に僕がそれを貰う」
随分な自信で……ってさらりととんでもないこと言ってますよこの人!
「いい度胸ですね。私に勝てる自信でもおありですか?」
「何を言ってるんだか。女が男に勝つなんて、あり得ません」
春原さんは自信たっぷりの表情をしました。
なるほど、それは確かに正論かもしれません。
私だって力比べで男の人に勝てるなんてこれっぽっちも思ってませんから。
でも、残念ですが私魔法使いなんですよね、これでも。
男の人は私が魔法で攻めようとしていることなどまるで知らず、更に口上を続けます。
「でもさ、一方的に僕が君の事を殴っちゃ、僕って悪役になるじゃん?
一応僕はフェミニストだし。だからね……面白い事を考えたよ」
結構もったいぶってますね。言い方はあれですが。
それで、春原さんが次に言い出したことは……
A 君を一度も殴らずに勝負を決めて見せるよ
B 勝負中に君の唇を奪ってみせる!
C 君のおっぱいを触ってみせる!
Cだな、これはもう春原とか関係無しに
「僕は断言する。勝負中に……君のおっぱいを触ってみせる!」
どどーん!
効果音をつけるならそれが最適でしょうか。
このひと……春原さんは公衆の面前にもかかわらずそんなことを言い切りました。
「あ、あなたと言う人は……そういうことしか考え付かないのですか!」
「僕の頭はそういうことで一杯だ!!」
恐ろしい人です。
心なしか手とかワキワキさせているような気がし、目が血走っているような気も……。
そして沸くのはギャラリー。
「いいぞ、兄ちゃん! よく言った!!」
「やれ、やってみろ! その代わりポロリもよろしくな!!」
男の人というのは……はぁ。
美佐枝さん並みの大きなため息が出そうです。というかもう出しました。
私は何故かさっきにも増してやる気満々の春原さんをキッと睨みつけ、
「燃やされるか、飛ばされるか、好きなほうを選んでいいですよ?」
脅し文句を突きつけました。
対する春原さんは……
「後でほえ面かくなよ、そう何人も智代みたいなのがいてたまるか! いくぜっ!!」
私の脅し文句を全く意にせず突っ込んできます。
さて……どう料理します?
A もちろんウィンドバーンやダルヒダラで焼いたり飛ばしたり
B 力には力を、マインドウェーブで力を上げて蹴り飛ばす
C シュインで相手の後ろに周り、思いっきり殴り倒す
D というか、油断して触られました
463 :
名無しさんだよもん:2005/08/13(土) 00:35:18 ID:cPE8nshd0
ここは正統派でA
アゲテシマッタ、ゴメンナサイorz
ウィルドバーンやダルヒダラだと跡形残らないような……手加減しないと
>「僕の頭はそういうことで一杯だ!!」
ワラタ。久能帯刀かよ。
さて、この人へ相応しい処遇はもう決まりました。
私の裸を覗き、かつ往来の道でセクハラ宣言なんてしてくれちゃって、
これはもう私の得意魔法を叩き込む以外に道はありませんね。
私は直ぐに春原さんの動きを見切り、体を捌いてその突進から身をかわしました。
「あ、あれっ?」
春原さんのほうは突然のことで驚いているようです。
そんな単純な動きじゃモンスターに1ダメージも与えられませんよ。
私はそんな春原さんを尻目に右手を上げました。
それでも春原さんはあくまで余裕を崩しません。……なんかムカつきますね。
「ははっ、そんな華奢な腕で殴ろうなんてかわいいね」
「……オーケーオーケー。それじゃ魔法を見せてあげましょう」
「……へ? 魔法?」
「ダ・ル・ヒ・ダ・ラ」
私は一文字発音するたびに指を立てていきました。
もちろんその指先には炎が灯ってますよ。
過去にこれと同じ技を雷で再現した地球防衛軍の人とかもいた気がしますがそれはさておき、
当の春原さんは……
「な、なんスかねそれぇっ!」
めっちゃくちゃビビってくれてますね、はい。
そんな春原さんに私はにっこり笑顔で答えました。
「やだなあ、魔法ですよ。この世界の術法と同じようなものじゃないですか」
「僕、この世界の出身じゃないんだけど」
冷や汗掻きながら苦笑いでそんなこと言ってます。別にそんなことどうでもいいですよ。
あなたの世界に魔法があるかないかなんて、あなたを打ち倒すのに全く差し障りないんですから。
「それじゃ、行きますよ」
「ひ、ひぃぃっっ!!」
フィンガー・○レア・ボム○!!
……と思わず叫びたくなるような魔法を私は春原さんに投げつけました。
ボッ!!
「う、うわっ! 火がついた、僕燃えてるよっ!!」
春原さんはモロに直撃し、ギャグマンガのごとく辺りを走り回ってました。
一応手加減はしましたから火を全身につけたぐらいで済ませましたが。
本当なら魔力に耐性のない普通の人なんて骨も残りませんし。これでも闇の賢者と同格なんで。
春原さんは端においてあった用水桶に突っ込みました。が……
「えっ! ちょっと、これ、水被っても消えないんですけど!!」
「私のヒダラは地獄の炎。相手を燃やし尽くすまでは決して消えません」
まあ、よく考えてみれば当たり前です。魔力で燃えている炎ですから。
「消して欲しいですか?」
「はい、消して欲しいです!」
私の誘いに直ぐに首を縦に振ってくれる春原さん。
う〜ん、ここまで予想通りの反応をしてくれると清清しいですね。
私は口元を怪しくニヤリと歪めて、次の魔法の準備に入りました。
流石にそれには気づいたのか、春原さんが顔に縦線を入れながら聞いてきます。
「あの、すいません。……なにをしてらっしゃるので?」
「えっ決まってるじゃないですかぁ。強風で吹き消してあげるんですよ」
「えっ、ちょ、こういうのって君が魔力を切れば済むことなんじゃ……」
意外に鋭い春原さんは無視し、私はウィンドバーンを唱えます。
これでフィニッシュなワケですが、どういう風に飛ばします?
A 車田風に
B アラレちゃん風に
C バイキンマン風に
D ジョジョ第二部ラスト風に
Dで
「ウィンドバーン!」
私は魔力で作った竜巻を春原さんにぶつけました。
普段ならその風の力で直接相手にダメージを与える魔法ですが、
春原さんは普通の人ですし、人間相手にそこまでやるのもどうかと思うので天高く吹き飛ばすぐらいで勘弁してあげましょう。
ちなみに炎はもう消してあげてるので死ぬことはない……はずです。
「ひぃぃっっ!!」
春原さんは天高く飛ばされていきます。
留まるところを知らずにずっとずっと高みへ。……って、やりすぎちゃったでしょうか?
私は一応手加減したはずなんですが……おかしいですねぇ。
はっ、もしやちょうど上昇気流にぶつかっちゃったとか。……ちょっとまずいかも。
もう見えなくなっちゃいました。まあ、後で助けに行きましょう。
――ウィンドバーンで飛ばされたものは地球の動きを脱出して
大気圏外まで吹っ飛んでいく
(神聖大戦 賢者ギース・デルムの観測より)
ウィンドバーンのエネルギーは我々の想像以上にすさまじい
智代のパワーを持ってしても春原を殺すことは出来ない
しかしエリアは春原を大気圏外に追放したのだ
その頃の春原――――
「宇宙空間だってぇ!?
フンッ! 尻から空気を噴出させてその圧力抵抗で軌道を変え、地球に戻ってやる!!
……ひぃぃっっ!! ダメだ! 空気が凍って軌道を変えられない、戻れない!!」
―春原は―
二度と地球へは戻れなかった……。
ヘタレと不良の中間の生命体となり
永遠に宇宙をさまようのだ。
そして死にたいと思ってもギャグキャラなので死ねないので
―そのうち春原は考えることをやめた
エリアです。先に言いますけれど上は誇張表現です。
ちゃんと春原さんは救出しました。
だいいち春原さんは元々ヘタレと不良の中間ですし、
それに春原さんはもともと考えることすらろくにしてません。
「どうです、まだやる気ですか?」
「ひぃぃっっ!! すいませんすいません、もう勘弁してください」
私が地面に這いつくばった春原さんを見下ろすと、
春原さんは先ほどまでの自信は何処へ行ったのやら、必死に謝り続けました。
「これに懲りたらもう覗きなんて止してくださいよ」
「はいっ、もう止めますから……」
涙を流しながら謝る春原さん。
すっごく無様ですよ。私のような女の子相手にその態度は。
なんだか可哀想になってきました。すこし情けを掛けてあげるべきでしょうか。
A フルヒールを掛けてあげる
B 家まで送ってあげる
C その場に放置しておく
D そのとき春原さんの相方と思しき人が春原さんを回収に来ました
B
仕方ないですね……。
私は地面に這いつくばっている春原さんに手を差し伸べました。
「……へ?」
「立てますか? 家まで送ってあげます」
「あ、うん」
春原さんは何処かあっけに取られたような表情をしながらも、
私の手をとって立ち上がりました。
しかし、足取りはまだふらふらです。……少しやりすぎちゃったでしょうか?
私は春原さんの腕を肩に回し、バランスをとらせます。
「先に言いますけれど、胸とか触ったりしないでくださいね」
「え、ええそりゃもうそんなことはしないっスよ」
「ちょっと信用できないですけどまあいいです。それで、家はどっちですか?」
「あ、ああこっち」
私は春原さんの言った通りの方向に、ギャラリーを押しのけながら歩きました。
それにしても、私には男難の相でも出てるんでしょうか。会う人会う人変な人ばかり……はぁ。
それで私は春原さんの言われるままに来たわけですが、目的地の場所が――
「あら、エリアに春原じゃない。お風呂帰り?」
「ああそんなとこ」
私が今日からお世話になるこの下宿でした。
もうこのパターンは読めてきたのですが、念のため、
いえ僅かな可能性のために美佐枝さんに確認をしてみます。
「美佐枝さん、あの……春原さんって、もしかして」
「ええ、ここの住人だけど?」
やっぱりですか!
「えっ、君もここに住んでたの?」
「一応今日からそうなってます」
私は疲れたように返事をしました。
この人とご近所さんになるわけですか……あらゆる意味で疲れてきます。
そう言えばここに入るときに美佐枝さんが春原さんのことをチラッと話してたような……。
あの話からすると折原さんよりはまとも、ということですが……当の折原さんが変すぎて比較になりませんね。
春原さんは私の返事を聞くと、先ほどの自信たっぷりの笑みをまた戻しました。
「ふ〜ん、エリアちゃんはここに新しく入るんだ」
いきなりちゃんづけですか。まあそれはいいですけど。
「はい、そうですが?」
「それじゃ、新入りとして立場を弁えてもらわなくちゃねえ」
またおかしな事を言い出してます。
先ほどの仕返し、といったところでしょうか?
「そう言いますと?」
「普通ならねじりん棒やパラシュート部隊をやらせるところだけれど……」
あなた何歳ですか。
「まあ、使いっ走りぐらいで勘弁してあげるよ。僕って優しいね!
そういうわけで、ひとっ走り自販機でジュースでも……」
春原さんがそう言いかけた時に、
丁度いいゲンコツが春原さんの頭に炸裂しました。
そのゲンコツの主は……これまた疲れた顔をした美佐枝さん。
「何バカなこと言ってるのよ。新入りだのなんだのってつまんないこと言ってるんじゃないよ。
それにこの世界の何処に自販機があるって? まったくアンタは昔っから……」
それから美佐枝さんのお説教が始まりました。
春原さんもしょぼんとした顔で黙って聞いてます。それにしても……この二人は付き合いが長いんでしょうか?
私があっけに取られたままでいると、
「あ、ごめんね。このバカにはよく言って聞かせるから、先に休んでていいわよ」
美佐枝さんがそう言ってくれました。お言葉に甘えて先に部屋に戻らせてもらいましょう。
さて、部屋に戻ったはいいのですが、退屈です。
まあ越してきたばかりなので物が何もありませんしね。
さてと、これから寝るまでどうしましょうか?
A 前の人の忘れ物などを物色してみる
B 春原さんや美佐枝さんと話をしてくる
C もう寝てしまう
A
ここで私は部屋の片隅にある机に目を向けてみました。
多分前の人がここに置いて行ったものでしょう。
机があると何かと便利ですからね、前の人に感謝です。
その机の上になにやらノートが一冊おいてありました。
「なんでしょう、これ?」
気になって中を覗いてみると……
○月×日
机を30段以上積んだ。絶好調! 誰もオレを止めることは出来ない!
○月△日
春原の下駄箱に靴をありったけ突っ込んだ。オレのせいなのに春原が叱られていた。
○月■日
食堂で鼻にグリーンピースを入れて何処まで飛ばせるか試していたら美佐枝さんに怒られた。
○月▽日
美佐枝さんの服でオークションを開いてみた。価格が凄い勢いで吊り上り、一躍オレは億万長者。
……になるかと思ったのに美佐枝さんに見つかって半殺しの目にあった上に出て行くことになった。くそっ。
これを読んだ人には是非ともオレの志を受け継いでもらいたい。
……………………。
この部屋の前の持ち主が誰か、そして壁際なのに空いている理由が今分かった気がします。
ええ、深く考えないことにしましょう。もう気にしません。
さあもう寝ましょう。嫌なことはスパッと忘れて、いい夢見ましょうええそりゃもう。
私はさっさと布団を引いてさっさと寝ることにしました。
もちろんその前に窓を開け、そこから謎のノートを投げ捨てヒダラで灰にする事を忘れずに。
翌日、この日もよく晴れていました。
カーテンがなかったので日差しがダイレクトに私の顔にかかり、
その眩しさで私は目を覚ましました。
「う、う〜ん」
初めに見えたのは見慣れない天井。……そう言えば、ここは下宿でしたっけ。
ええと、今日の予定は……。
私はまだ覚醒しきっていない頭で、今日の予定を思い出し始めました。
確か、アルルゥちゃんとお昼に蜂の巣取りに行く約束をしていましたね。
それと……私の予定ではないですが、折原さんの出所が今日だった気がします。
アルルゥちゃんの約束は果たすとして、折原さんについては……。
まあ、お世話になったことですし、後でお祝いでも持っていってあげましょう。
「エリア、起きてる? 朝ごはんの用意できてるわよ?」
廊下から美佐枝さんの声がし、戸が開きました。
「あ、はい。今行きます」
「ちゃんと起きてるわね、感心感心。前の部屋の主とは大きな違いね」
「あはは……」
私は布団を上げて美佐枝さんに続きました。
食堂で頂いた朝食は、なかなかのお味でした。
比べては美佐枝さんに失礼ですが、それまでが監獄での食事でしたから尚更美味しく感じられます。
私が起きたのはそれほど早いほうでなく、そして私の箸の進みが遅いのもあるのか、
いつの間にか食堂には私だけが取り残された形になっていました。
「あ、あれ?」
「あはは、構わないわよ。ゆっくり食べてても」
そんな様子を見て美佐枝さんがケラケラと笑いました。
そのとき、後ろから足音が聞こえました。
「お〜い、美佐枝さん。朝ごはん出してよ」
……昨日の騒動の主、春原さん。
「アンタねえ……寝坊してきて最初に言うのがそれ?」
「まあまあ、いいじゃないさ。エリアちゃんだって寝坊したみたいだし」
美佐枝さんは文句を言いますが、それでもやっぱり準備をしてくれるあたりが美佐枝さんです。
それと私は寝坊はしてませんよ、少し遅かったみたいですが許容範囲でしたし。
「バカ、エリアは寝坊してないわよ。ゆっくり食べてただけ」
「へえ。随分のんびりだね。……待てよ、これは僕が起きてくるまで待ってたってワケかな?
やべっ惚れられちゃったよ、僕!」
どこからそんな都合のいい解釈が出てくるのでしょうか。
「バカいってないで早く食べな。片付かないから。
見なさい、エリアだってあんたのバカに呆れて何もいえなくなってるから」
「違うね、美佐枝さん。これは無言の肯定だよ。
確かに僕とエリアちゃんは昨日喧嘩したさ。だけど、それだからこそ生まれる友情ってのもあるよねぇ」
美佐枝さん正解です。
春原さんにはただツッコミを入れる気がしないだけです。
折原さんが「変」だとすると、春原さんは「バカ」といったところでしょうか。
私はいい加減相手にするのも疲れたので、食器を戻しその場を去ろうとしたところ……
「そうだ、エリアちゃん。ちょっと待ってよ」
「はい?」
春原さんに呼び止められました。
「エリアちゃん、君って今日ヒマ?」
「午後から約束がありますけれど」
「それじゃ、午前中はヒマってことだね。それならさ、僕と街を回ってみない?」
「はい?」
何を言っているんでしょう? この人。
「ほら、昨日迷惑かけちゃったからさ、お詫びもかねて街を案内してあげようと思って」
……そういう意味だってのですか。
でも、不思議です。他の人が言えば好意に聞こえるのに、この人が言うと裏があるように聞こえます。
さて、どうしましょうか……。
A 好意はありがたく受け取る
B 丁重にお断りする
B
「どうもありがとうございます。でも、ちょっと一人でいたいので」
「なんだよ、人がせっかく好意で言ってやってるのにさ。いいから「はい」か「Yes」か答えてよ」
「もういっぺん飛びます?」
「……何でもありません」
私は春原さんを適当にあしらい、その場を後にしました。
春原さんも私のためを思って言ってくれているというのは分かるんですが、
街中を二人っきりで歩くなんて、恋仲なワケではないんですし、遠慮させていただきましょう。
それから私は部屋に戻りました。
部屋に戻ってから私は、あることについて考えていました。
そのあることというのは――――
A 元の世界に戻る算段について
B アルルゥちゃんの環境について
C 折原さんの出所について
D お金を稼ぐための仕事について
A
そう、元の世界に戻る算段についてです。
私はいつまでもこの世界に腰を落ち着ける気なんてさらさらありません。
そのためには、私が最初に降り立った「あの場所」へ行く必要があるのですが、
それはもう知っての通り戦で封鎖中。
ハクオロさんの許可があれば行って見ることは出来そうですが、
おそらくハクオロさんは許可を与えてはくれないでしょう。
……私の実力があれば身を守る程度は出来ると思うんですが。
そこで考えられるのは、ハクオロさんに気づかれずに「あの場所」に向かうことです。
その場合、この国と隣国の兵両方から敵と思われ攻撃されたりするかもしれません。
かなり危険度は増します。でも……いつ出入り口が閉じてしまうかも分かりませんし。
ここは――――
A 実力で強行突破。危険ですがやるしかないです
B 折原さんなら、何か上手い方法を考えてくれるかも
C アルルゥちゃんならハクオロさんをうまく説得してくれるかも
A
実力突破。やはりこれしかないです。
ハクオロさんは戦が終わるまで待てというでしょうが、時間が惜しいのです。
そうなると、誰にも悟られてはいけません。
ハクオロさんにはもちろん、アルルゥちゃんや美佐枝さん、春原さんにも。
決行は……今夜。日が落ちた時が勝負です。
私個人で動くわけですから、兵隊に悟られる恐れも少なくなるでしょう。
……まあ、進行方向に敵の陣地があったりした場合は話が別ですが。
出来ることなら協力者が欲しかったのですが、仕方ありません。
この世界にはティリアさん、サラさんクラスの人はそういないようですから。
出来ることならこの下宿の人を元の世界に返してあげたいですけれど、
この状況じゃ難しいですし、それに戦が終わればこの世界の術師の人が何とかするでしょう。
とりあえずは自分のことです。
今日、見極めて見せます。出入り口が、私の力でどうにかできるレベルなのかを。
それから私は午前中適当に時間を潰し、昼食をとった後に約束の場所に向かいました。
確かお城のお庭……だったと思います。
その約束の場所では……
A アルルゥちゃんがもう待っていてくれていました
B 私のほうが早くついたようでした
C 何か様子がおかしいです。一体何かあったのでしょうか?
C
何か様子がおかしいです。
兵士達の動きがあわただしく、一目で異常と分かります。
いくら隣国と臨戦態勢に入っているとはいえ、この慌しさはなんなのでしょう。
「あの、何かあったのでしょうか?」
私は忙しそうに走り回っていた人の一人を捕まえて聞きました。
「あぁ? ちょっと悪いが急いんでんだよ、後にしてくれ!」
その人はそう言って私のことなど意に介さず走り去っていきました。
おかしい。絶対におかしいです。
私がそう思っていると……
「すいません! アルルゥを……私の妹を見かけませんでしたか!?」
もう一人、今度はいつぞやの女の人が私に凄い剣幕で詰め寄ってきました。
確かこの人の名前は……エルルゥさんだったと思います。
とてつもない剣幕だったので、私がただ勢いに飲まれて首を横に振ると、
「そうですか……ありがとうございます」
と言って別の方向に走っていってしまいました。
……今、エルルゥさんが、アルルゥちゃんの事を言っていました。
しかも、行方を捜しているように。
そんな……まさか……アルルゥちゃんがいなくなった!?
私はその考えを否定するように頭を振りました。
けれど、アルルゥちゃんが約束の時刻になっても現れません。
それが……アルルゥちゃんが行方不明なのだとしたら合点がいきます。
どくん、と心臓がなったのが分かりました。
どうしよう、どうしよう、どうしよう、どうしよう……。
私は一体、どうすれば……
A 城の中をくまなく探してみる
B エルルゥさんの後を追う
C ハクオロさんに会う
D その時、一匹の虎さんが私の前に現れました
D
そのとき……
「ヴォフッ!!」
「えっ?」
突然のことで、直ぐには飲み込めませんでしたが、
数秒遅れて私の目の前に虎さんが現れたと言うことだけはわかりました。
それからまた暫くして思い出すのは、昨日のアルルゥちゃんとの会話。
アルルゥちゃんにはムックルと言う名の動物さんがお友達としてついている、と。
(アルルゥちゃんに言わせるとお友達というより親子の関係らしい)
そのムックルさんは私の目の前に降り立ったと思ったら、背を向けてまた唸りました。
「乗れ……ってことですか?」
「ヴォフッ」
心なしか鳴き声が肯定に聞こえました。
私は恐る恐る背中に乗り、毛をしっかり掴みました。
すると……その途端、ムックルさんは凄いスピードで駆け出しました。
「え、きゃっ!!」
突然のことで驚いたのは私です。
目前に壁が迫り、激突するかと思いきや、ぴょんと軽く飛び越えたり。
……はっきりいって絶叫マシンより怖いです。人が乗るようには出来てませんよ、絶対に。
ムックルさんは凄い勢いで城から離れ、人気のない森でやっと止まりました。
「もう、一体どうしたんですか……?」
私が文句を言いつつ、ムックルさんから降りるとそこには……
(……そこには?)
「こーちゃん!」
「へ?」
アルルゥ……ちゃん?
そう、そこにいたのはアルルゥちゃんでした。
「こーちゃん、約束、約束。一緒に蜂の巣取りいこ」
私はまだ状況がよく飲み込めません。
確か、アルルゥちゃんはいなくなってしまったって、
先ほどエルルゥさんたちが血眼になって探していたはずなのに、どうしてここに……?
アルルゥちゃんは、そんな私とは裏腹に明るい表情で約束を促します。
「あの、アルルゥちゃん。お姉さんが探してたみたいなんだけれど……」
私がそういったら、アルルゥちゃんは突然不機嫌そうな顔になりました。
うつむいて、黙ったままで、ただ小さく、
「……いいの」
とだけ言って私の袖を引っ張りました。
もしや、アルルゥちゃんは……黙ってここまで来た?
そう考えるといろいろな部分が納得できます。
ただでさえ隣国と衝突している今、王の娘さんが突然いなくなったら大騒ぎ。
もちろんそう簡単にお姫様を誘拐なんてできないですから、残された方法は……アルルゥちゃんが自らここに来た。
それ以外に考えにくい状態ですね。それならば、やっぱりアルルゥちゃんには一度戻ってもらわないと。
そうすればお城の人も安心してくれますでしょうからね。ですが……
「ねえアルルゥちゃん。一度お城に戻ってお姉さんに断ってきたら?」
「や!!」
私が易しくそう言っても、アルルゥちゃんの態度は変わりませんでした。
いいえ、むしろ余計頑なになったしまったとも言えます。
一体どうしてそう拒むのでしょうか?
アルルゥちゃんが強くそういうのですから、何かあるのかもしれませんし、ここは……。
A アルルゥちゃんに従う
B 無理にでも一度お城に連れて行く
A
「まったく、しょうがないですね……」
私は諦めて折れることにしました。
アルルゥちゃんが頑固なのもここ数日でよく分かっていますし、
もう私が何を言っても聞いてはくれないでしょう。
私が諦めるとアルルゥちゃんは変わって嬉しそうな表情をしました。
「ん。それじゃ、行く」
「はいはい、分かってますよ」
アルルゥちゃんがムックルさんに飛び乗り、私にも続くよう促します。
……なんだかんだで、私もアルルゥちゃんに甘いですよね。
「アルルゥちゃん、はやくはやく!」
「うー」
さて、皆さんこんにちは。
ただいまとんでもないことになっています。
アルルゥちゃんと一緒に蜂の巣を取りに行って、巣を見つけたまではいいんです。
それで、不用意に蜂の巣を取ってしまったわけですから蜂さんが怒っちゃって怒っちゃって。
アルルゥちゃんの後ろにはおびただしい蜂の群れが迫っています。
先ほどからブンブンブンブンと唸りを上げて今にもこっちを刺し殺そうとするかのようです。
私は素人なので肝心の巣を採る部分はアルルゥちゃんに任せ、
ムックルさんと一緒に離れて見守っていたのですが……まさかこんな結果が待っていようとは思いもしませんでしたよ。
アルルゥちゃんは素早くこっちに戻ってきました。
後はこの蜂さんたちをどうにかすればいいのですが……どうしましょうか。
A ムックルさんの足に任せる
B どんな生き物も火は恐れるはず。ヒダラで散らす
C 三十六計逃げるにしかず。シュイン
Bで
私はアルルゥちゃんが後ろに回ってから直ぐにすっと前に出ました。
先ほどからこのチャンスを待っていたのです。
「こーちゃん!!」
アルルゥちゃんが心配の声をかけてくれました。
でも……大丈夫です。もう恐れるものはありません。
私は唸りを上げて迫ってくる蜂さんたちに向かって……
「ヒダラ!!」
炎の塊を投げつけました。
魔法のランクを落としているのは、木に燃え移って山火事にならないようにするためです。
炎は蜂さんたちに命中し、突然のことで驚いた蜂さんは蜘蛛の子を散らすように逃げていきます。
「こーちゃん、すごい」
完全に蜂さんを追い払った後、アルルゥちゃんが目を輝かせていました。
「もう大丈夫ですよ、アルルゥちゃん。私に出来ないことはないんですから」
「おー」
アルルゥちゃんがパチパチと拍手をします。
……少し大きく出てしまいましたが、子供の手前ですしちょっとくらいいいですよね?
私がそんな事を考えていると、アルルゥちゃんは戦利品を取り出しました。
「それが蜂の巣ですね?」
「ん」
アルルゥちゃんは返事をしながらも、蜂の巣のなかに手を入れます。
「はちみつ、こーちゃんも食べる」
「え、私もですか?」
「ん。甘くて、美味しい」
アルルゥちゃんがはちみつを差し出すので、私も一口なめて見ました。
ん〜、甘いです。採ったばかりで鮮度もあって、口の中にまろみと甘みが……。
確かにこれは美味しいです。アルルゥちゃんが危険を冒してでも採りに行こうとするのは頷けます。
「とってもおいしいですよ。どうもありがとう、アルルゥちゃん」
「んふ〜」
私がお礼を言ったら、照れたのかアルルゥちゃんは恥ずかしそうに下を向きました。
蜂の巣採り……ちょっと危ないですけれど、結構楽しかったですね。
森の出口についた頃には、日もすっかり傾いてました。
蜂の巣を探すのに時間をとりましたしね。
ここまでくれば、アルルゥちゃんも道に迷ったりはしないでしょうし、
それに、これから日が落ちてから「あれ」を決行するので、私はムックルさんから降りました。
「それじゃ、今日は楽しかったです。誘ってくれてどうもありがとう」
「……ん」
「家に帰ったら、ちゃんとお姉さんに謝るんですよ」
「…………」
お別れの挨拶をしようとしたら、アルルゥちゃんがとても悲しそうな顔をしました。
そして、私の袖をまた引っ張ります。……よほど淋しいんでしょうか。
「それじゃ、アルルゥちゃん。またね」
「……こーちゃん」
「はい?」
「アルルゥも、こーちゃんと一緒に行く」
……は、はいぃっ!?
「ア、アルルゥちゃん。ダメですよ、アルルゥちゃんは帰らなくちゃ……」
「……帰りたくない」
私が諭そうとしたところ、アルルゥちゃんはきっぱりそれを拒絶しました。
心なしか、先ほどまでと雰囲気が違うように感じられます。
「でもね、アルルゥちゃん。お父さんだって、きっと心配しますよ?」
「……心配していい」
「っ!?」
「今朝、おとーさんアルルゥとお話してくれた」
アルルゥちゃんはポツリポツリ話し始めました。
そう言えば、ハクオロさんも家族と話す機会を作ってみるといってくれてましたっけ。
「おとーさん、言ってた。もうすぐいくさが始まるからアルルゥはお留守番って。
アルルゥ、知ってる。いくさになったら皆出て行っちゃう。
おとーさんも、トウカお姉ちゃんも、カルラお姉ちゃんも出て行っちゃう。それからずっと帰らない。
でも、アルルゥがいなくなればきっとおとーさん心配してくれる。一緒にいてくれる」
アルルゥちゃんはそれだけ言ってぷいっとそっぽを向きました。
……不覚にも、アルルゥちゃんが不憫で涙が出そうになりました。
この子は、この子なりの頑張りで、寂しさを紛らわせようとしていると思うと……。
出来ることなら、協力してあげたいです。
いくら戦の最中とはいえ、娘が誘拐されたとあればこれからはハクオロさんももっとアルルゥちゃんを大事にしてくれるでしょう。
でも、アルルゥちゃんに協力すれば私は国家反逆罪の重罪人に見られるでしょう。
ハクオロさんがいくら優しい方とはいえ、お姫様を誘拐したとなれば打ち首にさせられるかもしれません。
私は――――
A アルルゥちゃんのために罪に手を染める覚悟がある
B このままアルルゥちゃんを城に送り返すべきだ
C いたたまれなくってその場から逃げ出した
B
確かに、アルルゥちゃんがお父さんに構って欲しくて頑張っているのは分かります。
けれども、このようなやり方ではいけないというのも確かです。
私はそっとアルルゥちゃんを抱き寄せました。
アルルゥちゃんは突然のことで少し驚いたようですが、それでも私のされるがままでいました。
「アルルゥちゃん、ダメです。あなたを連れて行くことは出来ません」
「や!」
「我侭は言わないで。お父さんがアルルゥちゃんのことを構って上げられないのも、
お父さんのお仕事が忙しいからだってよく分かってるでしょう?」
「や」
「本当にアルルゥちゃん、お願いですから私を困らせないでください。
きっと今だってお姉さんやお父さんが心配していらっしゃいます」
「や……」
アルルゥちゃんは私が何度か言っても拒絶し続けました。
でも、それがただ意地を張っているだけなのはよく分かります。
それが寂しさからの行動というのが、ただただ悲しくて。
こんな小さな子にはまだまだ親の愛情が必要なのはよく分かります。
でも、ハクオロさんは……親である以前に王なのです。
王には王の務めがあります。アルルゥちゃんもそれは分かっているでしょう。
ただ甘えたい盛りの子供です。それで我侭を言って何がいけないというのでしょうか。
それなのに……私は、いわゆる「大人の都合」をアルルゥちゃんに押し付けようとしています。
アルルゥちゃんは頑固な面もありますが根は素直ないい子です。
このまま私が真摯に説得を続ければいずれは頷いてくれるでしょう。
そうであるからこそ……余計に、アルルゥちゃんが可哀想に見えるのです。
それでも私は、大人の都合をアルルゥちゃんに押し付けることしか出来なくて……。
そして、アルルゥちゃんが聞き分けよく頷くところを見たくなかった私は、
アルルゥちゃんを抱きかかえ、ムックルさんの背に飛び乗ると合図をしました。
「ムックルさん、お城へ!」
「駄目!!」
「早く、お城へ!!」
アルルゥちゃんが頑なに拒否し続けますが、私はムックルさんに促しました。
ムックルさんは多少困ったようですが、暫くするとダッと走り出しました。
……賢い、虎さんですね。アルルゥちゃんのためになる事を、よく分かっています。
これで、いいんです。
アルルゥちゃんのしていることは、正しいことです。
小さな子供は親に甘えて当たり前。駄々をこねて当たり前。
「こんなやり方ではよくない」なんて、大人の体のよい言い逃れですよね。
だからと言って他にハクオロさんと一緒にいられる方法なんて答えられないのに。
それでも私は、その言い逃れしか言えないのですが……。
お城に戻ってから、それからが大変でした。
ムックルさんと一緒にお城へ戻ったら兵士さんたちが大騒ぎ。
私がアルルゥちゃんと今までどこにいただの、誰かにアルルゥちゃんが誘拐されたのかだの、
様々な事を質問されました。それからアルルゥちゃんと私はハクオロさんの前へ向かうことになりました。
ハクオロさんのいる玉座には重い空気が流れます。
その原因は分かりきったことですが、側近の誰もがその件について口を開こうとはしません。
私から説明しろ、ということでしょうか。アルルゥちゃんも怒られると思って黙ったままです。
私が黙ったままでいると、ハクオロさんが口を開きました。
「……急に私のところへ引っ張り出してすまないな」
ハクオロさんはいつもと変わらない口調でしたが、正直穏やかとは言いがたい雰囲気がありました。
当然でしょう。突然いなくなったアルルゥちゃん、そしてアルルゥちゃんと戻ってきた私。
私が誘拐したり、アルルゥちゃんを唆したと考えるほうが自然です。
「詮索するようで悪いが、率直に聞こう。アルルゥのことなんだが……」
やはり、聞かれる部分はそこです。当然の流れ。
「おとーさん、アルルゥとこーちゃん、友達! 一緒に蜂の巣採りに行っただけ!!」
アルルゥちゃんがそう言ってくれました。
アルルゥちゃんもこのまま行けば私が不味い立場におかれることが分かっているのでしょう。
ですから、私の事を庇ってくれました。……無理矢理、お城に連れ帰したというのに。
「アルルゥ、少し待ってくれないか。まだ話は終わっていない」
ハクオロさんはアルルゥちゃんを窘め、話を続けました。
「エリア、君が何時何処でアルルゥと知り合ったか……それは置いておこう。
アルルゥに友達が出来ることは私も喜ばしいし、二人で出かけることもあろう。
だが君にも話したとおり、今は隣国と交戦状態にある。
そんな時にアルルゥが突然いなくなれば誰だって誘拐を疑う。
一言前もって言っておけばここまでの騒ぎにはならなかったのだが……あまり軽はずみな事は慎んで貰いたい」
私は黙ったままでした。
ハクオロさんの言っていることは正しく、事実その通りだからです。
「兵の中には、君を隣国の間者だと疑っているものもいる」
それにも言い返せませんでした。
そう思われるのも無理はありません。それだけのことをしたのです。
「また、私もアルルゥの父親としてあまり今日のことは快く思っていない。
今度またこのようなことがあるかと思うと気が気でない」
私は……
A ハクオロさんに言い返す
B 黙ったままでいる
502 :
名無しさんだよもん:2005/08/15(月) 22:20:48 ID:0QWm4+LiO
Aで
ごめんなさい…orz
「待ってください」
「ん?」
私は気がついたら立ち上がっていました。
先に、断っておきましょう。
これから先の発言は私の保身のためではありません。
全てはアルルゥちゃんのため……大人の都合なんてつまらないものをなくすために、
私は全力を尽くして見せましょう!
「今回の件について、私の不手際があったことは認めます。
確かに先にハクオロさんに許可を頂いてからアルルゥちゃんと出かけるべきでした。
ですが……ハクオロさんはアルルゥちゃんのことをどうお考えですか?」
「それは問われるまでもないだろう? 私にとって大切な娘だ」
「なら……ハクオロさん。あなたは大切なものほど粗末に扱う方だと言わざるを得ません」
「なに!?」
私がそう言った瞬間、ハクオロさんを初めとした人たちにどよめきが上がりました。
ハクオロさんの後ろに控えていた剣士の人が立ち上がります。
「今の発言、聖上に対する侮辱!」
「待て!」
剣士の人は刀を鞘から抜きかけましたが、ハクオロさんが手で制したのでその場に踏みとどまりました。
ただ、私の事を凄い形相で睨みつけてはいましたが。
「そのような事を言うのは君なりの考えがあるからだろう。その理由を聞かせてもらいたい」
ハクオロさんは先ほどの私の挑発を受けても、あくまで紳士的にそう答えました。
やはり人間的に出来た人です。そして一筋縄ではいかない人ともいえます。
アルルゥちゃんのためには……上手い方向に話を持っていかなければなりません。
そのためには、あくまで慎重に言葉を選ばないと……。
「ええ、お話しましょう。その前に、アルルゥちゃんには席を外してもらいたいのですが……」
私はまずそういいました。ハクオロさんも頷きます。
アルルゥちゃんは心配そうに私の事を見つめました。
私はそんなアルルゥちゃんに「大丈夫だから」と微笑むと、アルルゥちゃんはコクリと頷いて、
先ほど私を斬りかけた剣士の人に連れられ部屋を出ました。
アルルゥちゃんの事を話すのに本人がいては、すこしやりにくいですからね。
「それで、君の話は?」
ハクオロさんはそれから続けるように促しました。
私は――――
A アルルゥちゃんが黙って城を出たことについて話す
B 今のアルルゥちゃんが置かれている境遇についてから話す
C ハクオロさんのアルルゥちゃんに対する態度について話す
Aで
B
「アルルゥちゃんは黙ってこの城を出ました。何故だと思います?」
私はわざと問いかけるように話しました。
ただ理由をつらつらと述べるだけだと、いつ指摘を受けるか分かりません。
少しリスキーですが、小出しにして、上手く私の望むほうに方向を向けないと……。
「それはお前が唆して連れ出したからだろう」
側近の一人が喧嘩腰にそういいました。
そう来ますか。ですが……それは想定の範囲内!
「それがもし、私に関係なくアルルゥちゃんが独断で行ったことだとしたら?」
私はそう返しました。
その途端、側近の方たちからどよめきが上がります。
至るところで「バカな」など「あり得ない」などといった言葉が聞こえてきます。
ハクオロさんは暫く黙っていましたが、やがて口を開きました。
「なるほど。その仮説、事実だと判断できる証拠はあるか?
君が自らの保身のためにアルルゥを盾にした。そういう考え方もある」
冷静ですね。普通なら理由を聞いてくるところですが、逆に質問を返すなんて。
……いえ、もうハクオロさんはその奥の理由まで理解しているのでしょう。
「アルルゥちゃんの、証言のみ」
私がそれだけ言うと、今度は至るところで失笑が漏れます。
あれだけ啖呵を切ったのに、証拠ですらない証言しか信じるものがないとなれば当然でしょう。
しかし、これが私の一枚目のカードです。
ハクオロさんはアルルゥちゃんの証言を否定できない。
否定すればアルルゥちゃんの言葉を信用していない、ということになります。
肯定すれば……アルルゥちゃんのその行動が何を意味しているかは、聡明なハクオロさんならもうお分かりでしょう。
会話の上だけならどちらを取っても、先の私の発言の理由となりえます。
「……なるほど、大切な娘の言葉は無視できない。
しかし、それを認めては私がアルルゥをないがしろにしている事を間接的に認めたことになる、か」
流石……一国の主。
こちらの真意までしっかり汲み取ってくれています。
そしてもう一つ。この人は……わざとこう言っています。
私が次に話しやすいように言葉をつなげています。言い換えるなら……私が何か企んでいる事を見抜いている。
敢えて私の誘いに乗ってきています。……この人、やはり一筋縄ではいきません。
さて、私の次の発言は――――
A アルルゥちゃんの気持ちをハクオロさんに伝え、情を引く
B 昨日の「忠告」の事を蒸し返す
C 今のアルルゥちゃんの置かれている境遇について話す
D 今のハクオロさんの立場について話す
破壊的な選択肢がねえな……Dで。
「ハクオロさん、あなたは王でしたよね?」
「そうだが、それがどうかしたのか?」
「王という仕事はそれほどまでに忙しいのですか?
ご自分の子を孤独、寂しさという冷たい地獄に追い込むほどに」
「……否定できない面はある。忙しさについての話だが」
「そして、始まった戦。聞けばあなたも軍を指揮するために矢面に出るといいます。
そうなれば、ひと段落着くまではお城に戻れない。
それが一日二日ならいいですが、一週間、二週間……ともなると」
「その間、アルルゥをずっと一人にしておくことになる、ということだろう?」
「ご名答」
こっちの方向まで持っていけました。
……勝負は、これからです。
「私とて辛い。立場を捨てエルルゥやアルルゥのための時間を作ってやりたいと思ったことは一度や二度ではない。
だが……民はそれを許すまい。ましてや今は戦も始まった。私一人の私情は許されん。
戦が終わればこの埋め合わせは十分するつもりだ」
くっ……そうきましたか。
ハクオロさんがアルルゥちゃんに構ってあげられない最大の要因、立場。
私はその面から仕掛けてみましたが……これは失敗だったかもしれません。
この国のため……それを言われると、切り崩すのが難しくなります。
ましてやハクオロさんは富を増やそうだのと考えているわけではありません。
あくまでこの国を守るため……それを言われると、こちらが厳しくなります。
ですが何も言い返さないわけには行きませんし、ここは――――
A 「アルルゥちゃんにはハクオロさんしかいないんです!」と懸命に訴える
B 「意義有り!」と逆転裁判風に叫ぶ
C 「では戦さえ終われば良いのですね?」と言ってみる
D 「黙れ早漏」とハクオロさんを貶し論点をうやむやにする
b
_
へ_,,,ー ̄ |
へ ( _,,, i~7 |
( レ⌒) | | 」 レ' |
|\_/ /へ_ | _ _ ー, )
\_./| |/ \ | | 」 |/ /
/ /| |~ヽ ヽ く_,,,ーー~~\
/ /| |ノ ノ | |_ | ) | /_,,,ー,
| | | / / /\`〜 ~~ ,,,,ー’
\\ノ く / / ~~ ',| √| ノ_,,,ー〜i
\_∧」 / / (〜' ̄ ~~_,,,ーー〜'
_/ / `ーフ ) ̄ ) )_
∠-''~ ∠/ //( ノ
く\_ー-' '~~~7
へ く~7_へ く_,, ┌二、~
/7 ∠、 \ _> _/ <ニ, ~ ∠,,へ
| / ! | (__//~) _,,,,-' _,〜、)
| | i | く ̄ / \_/~~_ _
! レノ | ! フ∠へ . /フ ( (_,,,,\\
\_ノ ノ / (_,,ノ ∠っ レー' ┌` )/
/ / へ_/\くニニ┐ 「 ̄| レフ
ノ / | /| | __ | レっ | く
ノ/ | |~~ | ノ \_,、 「 //\\_/|
ノ/ | |_ノ ) J |∠ノ \ ノ
(__,,ー~~ \ノ `V
私は頭で考えるより先に口がそう動いていました。
私の異議有りの一言で周りがしんと静まり返ります。
みんな生唾を飲んで私の次の言葉を待っています……。
ですが、ここで重大な問題が発生しました。
まだ何も考えてません。
まずいです。非常に不味いです。
このままギブアップは絶対出来ません。何か言い返さないと。
……ここは先ほどのハクオロさんの言葉から矛盾を探すんです。
いえ、矛盾でなくてもいいです。ほんの少しでも論破できる糸口さえ見つかれば。
よく考えましょう。
ハクオロさんの言葉の何処に異議を申し立てましょうか――――
A 私とて辛い。
B 立場を捨てエルルゥやアルルゥのための時間を作ってやりたいと思ったことは一度や二度ではない。
C だが……民はそれを許すまい。
D ましてや今は戦も始まった。
E 私一人の私情は許されん。
F 戦が終わればこの埋め合わせは十分する
G つもりだ。
F
「異議あり」ワロス
「ハクオロさん、あなた先ほど『戦が終わればこの埋め合わせは十分する』と仰りましたよね」
「ああ」
私はここで閃きました。
……これは博打です。ですが……乗るしかない!
「ハクオロさんは応仁の乱を知っていますか?」
「室町時代に京で起こった戦のことだろう?」
ちなみに、異世界出身の私が何故日本史を知っているのかというツッコミは厳禁です。
「それなら話は早いです。その応仁の乱、どれほどかかったかは知っていますね?」
「…………」
「答えにくいなら私が言いましょう。応仁の乱、その戦乱が続いた期間は……約11年!!」
ドーーーン!!
私の後ろで大太鼓がなったような気がしました。
「む……」
「この例えは極端ですが、戦とはそういうものです。
僅かな期間で終わることもあれば、何年も戦乱が続くことがある。よくあることです」
「くっ……」
ハクオロさんが悩んだような表情をしました。
……効いています、明らかにハクオロさんは悩んでいる。
次でハクオロさんがどう出てくるか……が問題ですが。私としてはこれで落ちて欲しいです。
ハクオロさんの次の行動は――――
A がくっと頭を突っ伏し、落ちました。 図→orz
B 「出来るだけアルルゥに会うようにする」
C 「なるべく早く戦を終わらせる努力をする」
D 「アルルゥが寂しくないように、常に誰かを置いておく」
B
ハクオロが日本史しってるのはいいのか?
当方うたわれ未プレイなもので…
まあ細けぇことは気にするな。
記憶さえ戻ってるんならハクオロが日本史知ってても何の問題もないよな、確か。
「出来るだけアルルゥに会うようにする」
ハクオロさんはそう言ってきました。
……チャンスです。ここは、一気に、粗を探して、畳み掛ける!
「出来るだけ、ですか。戦の最中に?
戦場とお城を毎日毎日行ったり来たりでもするつもりですか?」
「うぐ……」
「まあそれは現実的にムリでしょう(私なら可能ですけれど)
となるとその『出来るだけ』はどの程度になると思います?
……よくて一、二週間単位ってところでしょうか? 冗談じゃありません。
アルルゥちゃんは『今』あなたの温もりを欲しているのです。それも毎日」
私が相当無理な事を言っているのは自分でも分かっています。
ですが……ここで退いてはいけません。
今戦況は大きく私に傾いています。ハクオロさんは明らかに動揺しています。
……見落としている。私が無茶な道理を無理矢理通そうとしているだけである事を。
「ならば、解決策があるとでも言うのか? 何かよい案があるのなら私が既にやっている」
来ました。
ハクオロさん、失敗しましたね?
それを言ってしまえば、こちらの要求を通しやすくなるんですよ……こちらの要求を前提に話が進みますから。
賽は投げられました。次に出す要求で……アルルゥちゃんの未来が決まる!
私の出した意見は――――
A ハクオロさんは城で内政に務めてもらう
B 私がハクオロさんと同行する
C アルルゥちゃんも一緒に連れて行かせる
B
「無論です。それは……私があなたと同行すれば良い」
私は2枚目のカードを切りました。
そう……私自身がどうにかする。切るタイミングは、今以外にありません。
少し遅れて、辺りからまたどよめきの声が上がります。
「それは正気で言っているのか?」
「ええ」
「馬鹿を言うな! 貴様など兄者の足手まといになるだけだ!!」
側近の一人が大声を上げました。
まあ当然でしょう。私は端から見れば戦いとは無縁そうな女の子に見えますから。
一応、光の勇者であるティリアさんたちと共に戦い抜いては来たんですけれどね。
私はまず先ほどの側近の人を睨みつけました。
「そこの苦労人は黙っててください。私はハクオロさんと話しをしているのです。
……それに、私はその気になればいつでもハクオロさんの命を取れましたよ?」
「なにっ……」
私は直ぐにシュインでハクオロさんの背後に回りました。
ハクオロさんから見れば突然死角に回り込んだようなものです。かなりの動揺を与えたでしょう。
ただ、相手もさるもの気配で直ぐに私の位置を把握したようです。
ですが……気づくのが遅かったですね。私はハクオロさんが振り向く前に背中をぽんと叩きました。
「私が凶器を持っていたら……死んでましたね」
「ぐっ……」
周りの人、そしてハクオロさんが苦虫を噛み潰したような表情になるのを見届けてから、私は元の位置に戻りました。
掴みはオーケー。みんな水を打ったように静まり返っています。
ちなみに言うと、ハクオロさんとマジでやりあったら十中八九私が負けると思います。
あの反応の速さじゃ、あの時点で私が武器を持っていても致命傷は無理でしょうし、
裏をかいただけなのですから、一回きりしか通じないですしね。
それにマインドウェーブやリンクスも限度がありますし、元々私は肉弾戦向きじゃないんです。
距離をとった戦いなら私に分があるのですが、今のはシュインを見せたかっただけですからね。
無理にでも接近戦をしてみたわけですが……結果がよかったのでまあよしとしましょう。
「君に実力があるのは分かった。だが、それと問題の解決に何の関係がある?
君が戦場に入れば一日二日で戦が終わる、とでも言いたいのか?」
「いえ、私にそんな大それた力はありませんよ。ただ、今の魔法をお見せしたかっただけです」
「魔法だと?」
「ええ。あなたたちの言葉を借りるなら、術法とでもいいましょうか。
先ほどハクオロさんは仰りましたよね? 出来るだけアルルゥちゃんに会うようにする、と。
普通に考えればそんなのは絵空事に過ぎませんが、私がいれば話が違ってきます。
シュインを使えば、私の言ったことのある場所には簡単に行き来できるのですから」
これで、どうでしょう?
私はハクオロさんが言った言葉をそのまま利用しました。
「出来るだけ」会う方法があるのなら、ハクオロさんはそれを使わなければならなくなる……。
私は畳み掛けるべく言葉を続けました。
「私は確かに外から来たものです。ですが、腕にはそれなりの覚えがあります。
先ほどのような不意打ちに以外にも、お役に立てる魔法はあると自負させていただきます。
……それとも、部外者は雇わないというのがこの国の通例ですか?」
「そういうわけではないが」
……良かった。
そうだとか言われたらどうしようかと思っちゃいましたよ。
「もしそれでも私が信用ならないのなら、常に誰かをつけておけば済むこと。
間者というのは主に報告して初めて間者の役割を果たせるわけですからね」
これ以降は本当に運を天に、いえハクオロさんに任せるしかありません。
ここから先はハクオロさんが「Yes」と答えないとどうしようもないことです。
全てはハクオロさんの器量にかかっているわけですが、ハクオロさんは――――
A 肯定した
B なおも食い下がった
A
「いいだろう。君の誘いに、敢えて乗ろう」
そうハクオロさんは言いました。
側近の人たちから一段と大きいどよめきが上がります。
……勝ちました。
私は、アルルゥちゃんのために戦い抜きました!
これは次善の策といったところでしょうか。
私とハクオロさん、お互いに譲歩した結果がこれです。
「聖上、良いのですか?」
「構わない。責任は私が取ろう。それに……アルルゥの友達を疑ってはアルルゥに怒られる」
ハクオロさんは笑っていました。
そうです。もともとハクオロさんだって好きで戦に行くわけじゃないんです。
戦に行きながらも毎日アルルゥちゃんと会う方法がある、と言われれば、
それにすがろうとする気持ちも分かると言うものです。
思えばこの論争、私が逆転裁判風に叫んだ時点でハクオロさんの敗北は決まっていたのです。
何故なら……逆転裁判は、必ず逆転が出来るように作られているからです!
どうやら私が元の世界に帰るには、暫くかかりそうですね。
それからの毎日は休む暇もありませんでした。
話の流れで私もハクオロさんと行動を共にすることになり、戦場へ狩り出されることになりました。
私の魔法は一対多数に向いているものが多く、戦では重宝され、
日中はハクオロさんと共に矢面に立つことが多くなりました。
作戦のないときには私はハクオロさんを連れて、お城まで飛びアルルゥちゃんの相手をします。
ハクオロさんの腹心であるベナウィさんには「一刻だけです」と念を指されるのですが、守ったためしはないです。
……相手もそれを読んでわざと短い時間を指定しているとの話もありますが、実態はどうやら。
アルルゥちゃんも私やハクオロさんが来ると、目を輝かせて喜んでくれます。
それから大抵その日はずっと一緒にいます。
日が高い時には外に出かけたり、お庭で一緒に駆け回ったり。
もちろんそうやって遊んでいるツケはハクオロさん自身に降りかかってくるわけですが、
そこはそれ。ハクオロさんに頑張ってもらっています。……過労で倒れないようフルヒールは掛けてあげてますが。
そんな日々が暫く続いた時に、ふと思いました。
もしも……戻れないのなら、このままこの世界にいてもいいのではないか、と。
アルルゥちゃんはとてもいい子ですし、
美佐枝さんもこちらが申し訳なくなるぐらいに私によくしてくれました。
春原さんや、出所した折原さんもおかしな部分はありますが楽しい人たちです。
もしも二度と戻れないのであれば、それでも……。
ふふ、何を考えてるんでしょうか。
確証も持たずにもう駄目だった場合の事を考えてるなんて。まるで……。
私は頭を振り、それまで考えてたことも打ち払いました。
バカな事を考えていないで、今日もハクオロさんの援護です。
今日こそは、戦が終われば良いのですが……。
そして、戦争が終わりました。
気づくと私がこの世界に来てから―――
A 二週間が経っていた
B 一ヶ月が経っていた
C 半年が経っていた
D 一年が経っていた
B
気づくと、私がこの世界に来てから一ヶ月の月日が流れていました。
戦が終われば私は用済みです。
私が間者であると言う疑いは解けたわけですし、先の戦で私の強さは知れ渡ってしまったわけですから、
アルルゥちゃんの護衛としてそばにいてはどうか、とも誘われました。
今のところそんな予定はないですけれど。
アルルゥちゃんとはそういう関係ではなく、友達としていたいのです。
それに……私の今の立場。
戦はもう終わりました。私の行く手を阻むものはもう何もありません。
ハクオロさんも、先に言ったとおり術師を紹介してくれると言いました。
その人の到着を待ち、異世界への出入り口へと向かってしまえば、
もうこの世界からはさようならをすることになります。
私達がこの世界から帰った後に、出入り口は二度と開かないように封印されるでしょう。
もう、誰も突然迷い込んだりしないように。いえ、それすら必要なくいずれは自然に閉じてしまうかもしれません。
アルルゥちゃんともそれでお別れ。寂しいですが……仕方ありません。
やはり、私とアルルゥちゃんとは、文字通り住む世界が違うのです。
別れは絶対に来ます。それが……すぐ近くに迫っただけの話です。
初め、それを言った時にはアルルゥちゃんに泣きつかれました。
「や! こーちゃん、いっちゃいや!!」
ハクオロさんの静止も聞かず、私の服を掴んだまま離そうとしませんでした。
「アルルゥ。エリアにも帰る場所があるんだ。我侭を言っては駄目だ」
「や! 絶対に、や!!」
「そんな事を言っても、エリアは別の世界の人だ。
向こうにも心配している人がいるだろうし、ここにずっといるなんて出来ないんだよ」
「こーちゃん、何でも出来るって言ってた!」
アルルゥちゃんはずっと泣いていました。
それが悲しくて、私はアルルゥちゃんの手を振り解くと、いたたまれなくなって、走ってその場を後にしました。
それから部屋に戻って、アルルゥちゃんの事をぼーっと考えていました。
泣いても、笑っても、アルルゥちゃんに会えるのはあと僅かなんです。私は――
A アルルゥちゃんのところへ行く
B 今日はもう会わないほうがいい
ここでB
……アルルゥちゃんに会いに行く?
いえ、やめておきましょう。今行っても、きっとまともに話なんて出来ません。
私だって、涙が出てきてしまいます。
辛いですが……乗り越えなければならないんです。
そんなとき、突然戸をノックする音が聞こえました。
「はい」
私が返事をして戸を開けると、そこにいたのは……
「へぇ、元オレの部屋使ってたんだ」
そこにいたのは、折原さんでした。
「折原さん……」
「ちょっと食堂に来いよ。皆集まってるからさ」
「え、でも……」
「いいからいいから。さ、行くぞ」
折原さんはそう言って強引に私の手を引きます。
一人でいても気が滅入るだけでしたし、丁度いいと思ったので、
私も何も言わずに折原さんの後をついていきました。
食堂ではみんながパーティーのように騒いでいました。
……確かに、無理もありませんね。
ここに住む人は皆異世界出身者で、しかももうすぐ帰れると言うわけなんですから。
「お〜い、折原、エリアちゃん、こっちこっち」
声がしたほうを向いてみると、春原さんと美佐枝さんが手招きをしていました。
席も丁度二人分空いています。私と折原さんはそっちに座りました。
座ったあとに美佐枝さんが飲み物を淹れてくれたので、
一先ずお礼を言ってからそれを飲み干すと、折原さんが話し始めました。
「いや〜、ついにこの世界からさよならすることになったわけだなぁ」
「そうね。これで面倒な下宿の家主の仕事からも解放されるわ」
「美佐枝さん、美佐枝さん。帰ったって僕らの寮母の仕事が待ってるって」
「あちゃー、そう言えばそうだったわね。早速気が滅入ってきたわ……」
皆楽しそうに雑談しています。
私はそれを聞いていながらも、どこか寂しさを覚えていました。
「やっぱりエリアちゃんのおかげだよね、帰れるのって」
「いえ、そんなことはないですよ。明日いらしてくれる術師の方がいなければ帰れないんですから」
「謙遜してるな。でも、オレは最初からエリアは只者じゃないと思ってたぞ」
「それはこっちの台詞です。なんなんですか、『女房思いのいい奴だった……』ってのは」
「ただの挨拶みたいなものだ、あまり深く考えるな。それにしても……よくよくみればエリアって可愛いよな。
どうだ? 向こうに戻ったらオレの女房になってみないか?」
「折原さん、あなたと私は住んでる世界が違いますよ」
「ははは、そうだったな。残念だ」
この人たちとも明日でお別れ。そう思うと、心のどこかが寂しい。
「ねえ、エリア?」
「はい?」
「あんたさ、さっきから浮かない顔してるけれど、どうしたの?」
美佐枝さんに言われて、私ははっとして首を横に振りました。
「そ、そんなことないですよ。ちょっと明日のために今から集中しておこうかな、なんて……」
「おいおい、気が早いな。今日ぐらいはのんびりしようぜ」
「まさか、エリアちゃん。この世界が気に入っちゃって帰りたくない、とか?」
春原さんの言葉に、私の心臓はどくんと大きな脈を打ちました。
私が、帰りたく、ない? 向こうには、ティリアさんやサラさんが待っているのに?
私は――
A 春原さんの言葉を否定した
B 咄嗟に何もいえなかった
C 帰りたくない、と言っていた
難しいな…パス
じゃあB
私は咄嗟に何もいえませんでした。
春原さんは私が笑って否定する事を期待していたみたいですが、
私は何も言えなかったのです。沈黙だけがその場を支配しました。
はっきり言って……気まずい。
「は、はは。まあいいか、美佐枝さんおっぱい揉ませて」
「あんたは突然何を言うかぁーーっ!」
バシン! と強烈な音が春原さんの頬からしました。
内容はあれですが、話題を逸らそうとしてくれたことには感謝です。
ただ……話を逸らすにしても内容は考えたほうがいいですよ?
美佐枝さんはそれから春原さんを捕まえてくどくどお説教を言っています。
それで、私が二人をほっといてまた飲み物に手をつけようとすると、折原さんがぼそりと喋り始めました。
「残ってもいいんじゃないか?」
「はい?」
「……帰りたくないんだろ。お前は」
「…………」
「オレなら、どちらかを取れと言われたら楽しいほうを取る。
ここの生活も楽しかったが、また住井や七瀬と馬鹿をやりたいからオレは帰る。お前はどうしたい?」
「私は……」
「ま、無理に答えを出さなくたっていいさ。
ただ、後悔しないほうを選べばいいんだよ。それだけで十分だ」
折原さんはそれだけ言ってから、一言「もう遅いから帰る」と言って食堂から出て行きました。
後に残されたのは私たち三人。
「あ、あれ? 折原はもう帰ったの?」
「ええ」
春原さんと美佐枝さんにそれだけ言うと、私も自分の部屋に戻ることにしました。
後悔しないほうを選ぶ、か。
私は一体、どうすればいいんでしょうか……。
そしてついに、朝が来てしまいました。
私の答えが見つからない今でも、朝は必ずやって来ます。
そんな朝が、今だけは少し恨めしく感じました。
私はお城へ向かいました。……ハクオロさんが紹介してくれた術師に挨拶するために。
お城では、既にハクオロさんともう一人、白い羽根を生やした女性が待っていました。
アルルゥちゃんの姿は……ないです。
私はその女性にぺこりとお辞儀をしました。
「初めまして、エリアです。今日はよろしくお願いします」
「ウルトリィです。こちらこそ、よろしくお願いしますね」
私は挨拶を終えてから、ハクオロさんのほうに向き直りました。
「ハクオロさん、今までお世話になりました」
「いや……結局、世話になったのはこちらのほうだ」
「ハクオロさん」
「ん?」
「その……アルルゥちゃんは?」
私はアルルゥちゃんの事を聞いてみました。
ハクオロさんは困ったような表情をし、
「今日は朝から姿が見えない。……別れが辛いんだろうな」
それだけを言いました。
アルルゥちゃん、結局……さようならを言えなかったですね。
最後に一言声をかけたかったのですが……仕方がありません。
「……と言う方法で、今からゲートを開けます。
亜空間法則で前に進むだけで自然と自分の世界に戻れるでしょうから道順に心配はありません」
これから元の世界に帰ろうとする人たちに、私とウルトリィさんは説明をしていました。
ですが、それでも私の心はここにあらず、そんな感じでした。
アルルゥちゃんがいない。
そのことが、こんなにも私の心に重圧としてのしかかってくるなんて……。
今こうして、長々と説明しているのも、
こうしている間にアルルゥちゃんが来てくれるのではなどという淡い期待があってこそのことです。
でも、それも徒労でした。
私は説明を終え、ウルトリィさんと『この場所』に偶然出来たゲートを開く準備をします。
『この場所』私が初めてこの地に降り立ち、エルルゥさんやハクオロさんとであった場所。
いろいろなことがありました。
牢に入れられもしました。蜂の巣を取りにも行きました。
ハクオロさんと論争も繰り広げました。戦にも参加しました。
本当に……いろいろあった一ヶ月でした。
ですが、それも今日まで。明日からは……いつもの日々に戻るんです。
私達はゲートを開き終えました。
「では、順番にこのゲートに入ってください」
私はゲートの開き役ですから、当然順番は一番最後になります。
私と同じ下宿所に住んでいた人たちが、ゲートの向こうへ一人、また一人と消えていきます。
「じゃあね。もう会えないでしょうけど、一緒にいて楽しかったわよ」
「エリアちゃん。今度会うときには絶対におっぱい触って見せるからな!」
美佐枝さんと春原さんが消えていきます。
「それじゃな。お前のおかげで牢屋じゃ退屈しなかったぞ」
折原さんもゲートの向こうに消えました。
残されたのは、私一人。私は改めてウルトリィさんにぺこりとお辞儀をしました。
「ウルトリィさん、お世話になりました。ハクオロさんやアルルゥちゃんにも、そう伝えておいてください」
「ええ、分かりました」
もう時間がありません。
私とウルトリィさんの魔力は尽きかけています。このゲートを閉じれば、もうここを開くことはできないでしょう。
そして、私もゲートを潜ろうとしたところ……
「こーちゃん!!」
遠くからあの子の声が聞こえました。一番聞きたかった、あの子の声が。
私が思わず振り向いてみると……アルルゥちゃんの姿が。
アルルゥちゃんが、ムックルさんに乗って、こちらに駆けてきます。
私は――――
A 「ばいばい」というアルルゥちゃんの声を確かに聞いた
B 気づくと、アルルゥちゃんのほうに駆け出していた
B
「アルルゥちゃん!!」
「……いけません、エリアさん! もう時間が!!」
ウルトリィさんの制止も聞かず、私はアルルゥちゃんの元へ駆け出していました。
アルルゥちゃんが、ムックルさんから飛び降りて、私に向かってきます。
私はそれを優しく抱きしめました。
それと同時に……ゲートが、音を立てて閉じていきました。
「タイム、リミットです」
ウルトリィさんのそんな声が聞こえました。
もう、私は戻れない。それでもいい。
今は……アルルゥちゃんを抱きしめていたい。守ってあげたい。
「こーちゃん、こーちゃん……」
この、私の胸の中で泣きじゃくるアルルゥちゃんを……。
『後悔しないほうを選べばいいんだよ、それで十分だ』
昨日の折原さんの言葉を思い出しました。
後悔は、していませんよ。するはずがないじゃないですか。
答えなんて、最初から決まっていたんです。ただ踏ん切りがつかなかっただけで。
元の世界に戻れないなんて安いものじゃないですか、アルルゥちゃんの笑顔が見られるのなら。
私は後ろを振り向きました。
閉じられたゲートが静かに消えていきます。
私は、そのゲートに向かって……
「さようなら、ティリアさん、サラさん……」
自然とそんなことを口にしていました。
そして、さようなら。今までの私。
――――ねえ、こーちゃん
なんですか?――――
――――こーちゃんは、もう何処にも行かない?
ええ。約束しますよ――――
――――本当?
本当ですよ、何せ――――
私に出来ないことなんて、ないんですから
―――fin
というわけで、終了です。ご愛読ありがとうございました
それで、次回の話の主役を。
A Filsnown
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Tears to Tiara
L テネレッツァ
M Routes
N 天使のいない12月
O MOON.
P ONE
Q Kanon
R AIR
S CLANNAD
T 信者とか関係ない作品
お疲れさん。
今回ほぼ一人で書いてたんじゃない?
おっと、んじゃあSで
>>543 はるかとティリアングで慣れてますから
キャラを選んでください
A 岡崎朋也
B 古河渚
C 藤林杏
D 藤林椋
E 一ノ瀬ことみ
F 伊吹風子
G 坂上智代
H 春原陽平
I 柊勝平
J 芳野祐介
K 古河秋生
L 古河早苗
M 幸村俊夫
N 伊吹公子
O 相良美佐枝
P 春原芽衣
Q 岡崎直幸
R 宮沢有紀寧
S 岡崎汐
ここでHですっ☆
出遅れた…
↑IDがもうちょっとでファーゴ
やあ、また会ったね。
僕は春原陽平。……って知ってるに決まってるよねぇ。
何せ僕は岡崎を除けばCLANNAD中で台詞数ナンバー1だし。(注 本当です)
まあ人気から考えれば当然だよね。やべっ、ファンレターが殺到するかも。
そういうわけで細かい説明は省くよ。
それで、今の僕は――――
A ゾリオンに参加中なんだ
B 好きな人が出来たんだ
C 旅行券を当てたんだ
D 岡崎と一緒にごく普通の学校生活を送っているところなんだ
C
商店街の福引で旅行券を当てたんだ、ヒャッホー!!
地道に補助券を集めた甲斐があったぜ。ゴミ箱まで漁ったのは内緒だ!
で、行き先は──
A 鶴木屋
B うたわれランド
C 豪華客船「アビスボート」
D ハワイ
で、3名様までご招待か…誰を誘おうか?
A
>>545から二名
B そこらでナンパ※>>CLANNADキャラ以外二名
A鶴来屋
で
A
で
FとG
一個目はD
「豪華チケット、当たったのはいいんだけど3名様ご招待って書いてあるんだよね。で、せっかくだし僕と」
「最悪ですっ!ヘンな人に声かけられましたっ!」
すぱこーん!!
「豪華チケットが当たったんだけど、3名様まで行けるんだよね。でさあ、どうしてもって言うな」
「一人で行けっ!」
ずとむっ!!
「くっそう…一体ナニが不満だってんだよっ!」
ぶつぶつ…。
普段、ちょっとだけお世話になってるようなお世話してやってるような関係だったし、せっかく僕が誘ってやったっていうのに…。
「ちくしょおおお!!!」
「お前、うるさいからな」
「うざい」
いつの間にか目の前にいた悪友二人に罵詈雑言を浴びせられる僕。不幸だなぁ…。
「何勝手に不幸面してんのこいつ、キモッ」
「春原がキモイのはいつものことだろ」
「それもそうね。……あ、こいつこんなの持ってる」
「ほうほう…鶴来屋ご招待券か」
「せっかくだしあたし達で使っちゃおうか」
「悪くないな」
「メンツは…3人までか。あたしと椋とー…しょうがないわねぇ、アンタも連れてってあげるわよ」
「勝手に入れるな!でもまあ、タダならいいかな」
「それじゃあこれ、貰っていくわね。ありがと陽平〜」
A ちょっと待てぇぇ!!杏に掴みかかる
B 大人しく渡す
C この場は大人しく引き下がるふりをして旅行にこっそりついていく
クラナドやってないからC
「ちょぉぉっと待てぇぇ!!ボクの血と汗の努力の結晶を!泥棒!強盗!追いはぎ!」
「じゃぁ、金銭的譲渡ね。 はい」
と、言って杏は最高額の貨幣を一枚、僕の目の前に落としました。
「そんなはしt──」
と言いかけたところで、彼女は握りつぶさんばかりに国語辞典を掴んでいます。
「端…何?これ、あたしの大事な大事な昼ごはん代なんだけど。 釣り合わない?」
「い、いえ、この春原陽平、杏様のご配慮に感服つかまりました」
と言った具合に暴力に屈してしまいました。許せませんねぇ…
復讐しかありませんよ、これは。幸いに、僕が聞き耳立てているとも知らずに、
彼らは旅行の計画を話し合っていますから。そりゃ、もうこっそり付いていって…
けど、僕一人じゃ心細いなぁ。つーか返り討ち確定?だから、誰かに助けを他のむっス。
A 近所の公園で生さんま3日分で雇った、自称宇宙人の子
B タイヤキ1ダースで雇った、食い逃げ娘
C タマゴサンド3日分で雇った変な髪飾りの子
Aるー
「傭兵か。 ふむ、いいだろう。 るーに任せるがよい」
な、感じで僕が旅行の同伴者に選んだのは近所の公園で餌付…じゃなくて
仲良くなったるーこって言う、自称宇宙人の女の子。戦闘力は折り紙付さ。
何せ公園で襲い掛かってきた野良犬を瞬殺して、解体して(ry。
モー○ーサイクルやフ○ッシュなんか目じゃなかったっス…
んで、生さんま3日分+旅行費で付いてきてくれた。出費は痛いが、これはこれでOKな気がするよ。
「しかし、すのうーよ。 何故このようなまどろっこしい真似をするのだ? この場で呼び出してしまえばよかろう」
「わかってないなぁ、るーこちゃん。 幸せ絶頂な所をどん底に突き落とすのが復讐の醍醐味ってやつなのさ」
「ふむ…うーも中々残酷な事をするのだな」
と、無表情で頷くるーこちゃん。やっぱりよく分からない子だなぁ。
で、そんな感じで鶴来屋にやってきました。
「さぁ、リベンジ開始っス!!」
「るー」
A 温泉!と言えば盗撮!覗き!ピーピングっス
B 奴らお膳にフケをかけてる!ついでに雑巾出しお茶!!
C って、怪しげな行動してたら刑事さんに職質されたっス!
D まぁ、それは後でいいや。折角だから、山海の珍味を堪能するっス
D
まずは腹ごしらえ、復讐するにしても英気を養っておくことに越したことは無いよね。
そういう訳で僕とるーこちゃんは鶴来屋自慢の山海の珍味に舌鼓を打つことにした。
さすが高い宿泊料を取るだけあって鶴来屋の料理は美味しかった。
るーこちゃんと食事をしながら杏たちへの復讐について僕は話を始める。
「……本当に酷いんだよ、福引で当てた旅行チケットを硬貨一枚で買い取って、売らなきゃ辞書をぶつける気だったんだからね」
「それは酷いな、同情するぞすのうー。復讐したくなるのも無理は無い」
改めて考えてみれば今回の件に関しては本当に僕には非が無い、悪いのは全面的に杏たちじゃないか。
るーこちゃんも僕の主張に頷いてくれているよ。
「それでどうするんだ、具体的にどのように復讐をするのだ?」
A やっぱり温泉、温泉に入っているところに仕掛ける
B この料理だよ、美味しいものを食べているところに仕掛ける
C 女二人に男一人なんだから修羅場にさせてみるというのはどうかな?
D こっそり連中の荷物を隠して一文無しにしてみるとか
そりゃもうCで
「三角関係にして朋也を修羅場に陥れてやりたい」
両手に花のアイツを泥沼の修羅場に陥れれば僕の気も少しは晴れるだろうよ。
杏と椋の両方に気があるそぶりをして後で二人に責められる朋也、想像しただけでワクワクしてくるね。
……と言ってみたけど具体的にどうすればいいだろうか。
朋也のふりをして手紙を書いたりしてもすぐにバレるだろう。
かといって変装して朋也に成りすますというのも無理がある。
「どうした?難しい顔をして?復讐の方針が決まったのではないか?」
「うーん、朋也に成りすます方法が無いんだよ」
僕がどうしようか考えているとるーこちゃんがとんでもない提案をしてくれた。
「すのうー、お前には借りがある。るーが力になってやろう、お前を『朋也』とやらに変身させてやろう」
「そんな魔法みたいなことできるんですか?!!!」
「るーの力を使えばできるぞ」
御都合主義だと笑わば笑え、これなら三角関係作戦を実行できる。
るーこちゃんを連れてきてよかった。
「るー」
るーこちゃんが両手を挙げてそう叫ぶと僕は白い光に包まれ目をつぶった。
「もう目を開けろすのうー、そして鏡を見ろ」
僕は目を開けてるーこちゃんが用意してくれた手鏡を覗いた、そこには見慣れた金髪のナイスガイではなく
毎日顔を付き合わせる悪友岡崎朋也が映っていた
「すげぇ!本当に朋也になってるよ」
「元に戻りたければるーに言え」
「ありがとうるーこちゃん、早速連中を騙してくるよ」
僕は喜び勇んで部屋を出た。
A まずは杏に会ってみようかな
B いや、椋に会ってみよう
C ブッキングするとまずいから本物の朋也が何をしているかチェックしてみよう
C。まずは冷製に。
藤林姉妹を探す前に僕はまず本物の朋也を探すところから始めた
もし僕が朋也に成りすまして何かをしていてもその時間に本物の朋也が他の誰かと一緒にいれば
その人が朋也のアリバイを証言してしまう可能性がある
できれば朋也には誰もいない所に一人でいてもらうか、主張しても信じてもらえないような状況にあってほしい
鶴来屋の中をいろいろと(まだ藤林姉妹に見つかるわけにはいかないので隠れながらだが)探し回り
ようやく僕は朋也を見つけ出した、朋也は……
A 都合よく一人でホテルの外に散歩に出かけるところのようだ
B 藤林姉妹と楽しくおしゃべりしていた
C 美人だが胸が貧しい女性に無理矢理厨房に引っ張り込まれていた
A
チャンス到来だね、これなら今藤林姉妹に会ってもブッキングすることは無さそうだよ
念のため僕は朋也がホテルから離れてゆくのを見届けてから藤林姉妹を探し始めた
(今こそ僕から旅行券を買い叩いた恨みを晴らしてやる…)
さて、杏と椋のどちらから探そうかな?
A お人よしそうな椋から
B 日ごろの恨みがたまってる杏から
そりゃもちろんAから
もちろん椋ちゃんしかいない。
いくら僕でも馬鹿じゃないからね、いきなり杏を騙せるなんて思ってないさ。
杏を騙すよりも、お人よしで何でも信じそうな椋ちゃんを騙したほうが万倍楽だよ。
と言うわけで、杏は見かけてもムシさ、ムシ。別名シカト。
まずは椋ちゃんだよ。
故事でもあるしね、まず魁(シナリオのキャラ)より始めよってね。どっちもそうだけど。
というわけで、僕は鶴来屋の中を探し回った。
改めてよく見てみると、本当に鶴来屋って高級旅館だよね。
あまりにも悔しかったから貯金全部おろしてきちゃったんだけど(それで僕の十年の苦労はパァ)
本当ならこれ殆どタダで来れたんだよ! それを杏の奴……。
あー思い出しても腹立つなぁもう! 一万円ぽっちで足りるもんか!!
いつもいつも『春原だから』とかワケの分からない理由で僕を虐めるけれど、
これはどう見たって虐めのレベル超えてますよねぇっ!?
本当にもう、杏には良心って言うか、常識ってのがないんですかねぇっ!?
絶対に、絶対に酷い目に遭わせてやるからなっ!!
僕はそう決意を新たに館内を探し回ったところ――――
A 御土産屋にいる椋ちゃんを発見した
B 意外にも早く戻ってきた岡崎とブッキングした
C この時間帯は普通椋ちゃんも杏も部屋にいることに気づいた
D たいへんです! ふじばやしきょうがしんでいます!!
A
いた、いましたよ皆様方。
おみやげ物を楽しく選んでいらっしゃる藤林椋さんが。
さて、と。いきましょうか。
椋ちゃんが悪い事をしたわけじゃないけれど、
委員長のクセに恐喝をスルーなんてした報いさ、諦めてよね。
「りょ……じゃなくて藤林」
「あ、岡崎さん」
僕はなるべく岡崎の真似をして喋ってみた。
椋ちゃんは疑問を持たずに僕を岡崎と思って答えてくれる。
「何やってるんだい? そんなところで」
「お土産を選んでいたんです」
椋ちゃんは笑顔でそう答えた。
……普通、お土産って帰りに買うものだと思うけれど、それって人それぞれなのかな?
さて、と。これからうまく岡崎を陥れるワケだけれど、どうすればいいだろう。
セオリーどおりに行くなら、これから椋ちゃんをうまくたらし込めばいい訳だけど――――
A ストレートに告ってみる
B 一緒にお土産を選んで親密度を上げる
C スカートをめくる
D おっぱいを揉む
E 「俺、杏と寝たぜ」と告白する
A 直球で
もうストレートに行くしかないでしょ、こりゃあね。
僕は椋ちゃんの瞳をじっと見つめた。
椋ちゃんは照れたのか、ちょっとだけ目線を逸らす。
「あの……岡崎さん?」
「藤林、好きだ」
僕はそう言って肩をぐいっと引き寄せた。
椋ちゃんは一瞬びくっと震えたが、満更でもないようで抵抗する様子はない。
「岡崎、さん?」
「俺は藤林が好きだ。沸き起こる気持ちを止められそうにない。
君を俺だけのものにしたい。君が別の男と話をしていると胸が刺される思いだ」
いやー、歯が浮くよね。自分で言ってなんだけど。
でも、こんな台詞を咄嗟に言えちゃうなんて、実は僕ってすごいかも?
それで肝心の椋ちゃんはというと……
「あの……その……」
顔を赤らめてもじもじしちゃってる。
こりゃ、岡崎脈有り? まったく顔だけで得してるよね、あいつ。
顔なら僕だって岡崎に負けないと思うのに、何であいつだけもてるんだろ。
それで、椋ちゃんの次の行動は――――
A 無言で僕の事を抱きしめた
B ただ、後ろを向いて一言「ごめんなさい」
C 少し離れて「嬉しいですが**が好きなんです」と一言(人物指定)
C 名倉由依
椋ちゃんは、僕から一歩はなれた。そして、なんだか悲しそうな顔をする。
「嬉しいですが名倉由依さんが好きなんです」
そしてそんな事を言った。
名倉、由依? Who are me?
となんだか岡崎にツッコまれそうな英文を浮かべながら、僕は聞いた。
「あの、名倉由依って、誰?」
すると、椋ちゃんはぽっと顔を赤らめ、さっきよりももじもじし出す。
まるで言い出すのが恥ずかしいかのように。だけど、それから意を決したのか説明を始めた。
「私がこの間出会った人で、とても素敵な方です。
岡崎さんの申し出は嬉しいんですが、あの人に思いを遂げたいので……」
「ちょっと待ってください、その人どう聞いても女の子ですよねぇっ!?」
「愛に性別は関係ないと思います」
あまりの驚きに口調が普段と同じに戻っちゃった。
けど、椋ちゃんは全く気にしていない(というかその人の事を考えるのに夢中)みたいで、
僕が本物の岡崎とはばれなかったみたいだ。
「一体どんな人なの?」
「とても素敵な人です。あの人と一緒にいるとき、このまま時を止められたらな……なんて思ったこともあります」
それ、その人なら出来そうな気がする。なんとなくだけど。
それから数十分にわたるのろけ話を聞かされ、やっと僕は解放された。
それにしても……椋ちゃんにそんな趣味があったとはねぇ。後で杏にでも聞いてみようか。
僕はお土産物屋を後にしてから、次の標的を探すことにした。
椋ちゃんにはその気にさせることが出来なかったけれど問題ない。
ようは岡崎が椋ちゃんに告白したと言う事実さえあれば良いんだ。
さて、というわけで杏を探しているわけだけど――――
A 一階のホールで杏を発見した
B 自室に戻っていると思うので岡崎達の部屋に行ってみることにした
C 多分お風呂に入ってるんだ、これはもう覗くしか
D 一度戻ってるーこちゃんと相談してみようかな
A
おおっと、一階ホールにて杏発見!
椅子に座ってジュース飲んでますよ。こりゃチャンスだ。
ぬかりなくやらないとね、ぬかりなく。第一僕から旅行券を奪い取ったのは杏なんだ。
杏だけは地獄すら生ぬるい!
志半ばで朽ちていった第二第三の僕の魂の叫びが聞こえてくるようだよ。というわけでレッツアンドトライ!
「おい、杏」
僕は岡崎のように軽く杏に声をかけた。
「朋也? どうしたのよ?」
「いや、ヒマだったから」
そんな風に偶然を装ってさりげなく杏の隣に座る。
杏も別に気にした風でもなく、僕の事を咎めはしなかった。
これ、僕の姿のときにやったら「気安く隣に座らないでよ」とか言われるんだろうけどなぁ。
ま、それはさておき、杏へ上手く働きかけないと。
修羅場に立たせるワケだから、このままストレートに告白すれば岡崎の二股決定だけど、
ここは――――
A もちろんストレートに
B まずは手を引いて旅館を一緒に見て回らせる
C 突然肩を抱く
D いきなりおっぱいを揉む
E ここで元の姿に戻ると言うお約束
Dで
どんなに頑張っても僕は岡崎にはなれない。
そのことを改めて再確認した。
目の前に無防備な杏が迫れば、僕は僕としてとても自然な行動に出てしまうのは仕方のないことだ。
やはり僕は僕にしかなれないし僕以外の人に僕は務まらない。
……な〜んてもったいぶった言い方をするとカッコよく聞こえるかもしれないけど、
簡単に言うと、僕の手が杏のおっぱいに伸びちゃったんだよ。
えっ、なんでおっぱいを触ろうとするかって?
そこにおっぱいがあるからさ!!
ふにゅっ
う〜ん、柔らかいいい音。いやぁ生きててよかった。
なんて僕が感傷に浸ってると……
「……と、と、と、と、朋也。あ、あんたは……!!」
杏がかつてないほどの怒りに包まれ僕を睨みつけていた。
真剣やべっ!!
こりゃ今僕が岡崎の姿をしている事を差し引いても半殺しは避けられないよ!!
「あんたは、いつから陽平のようになったのよ!!」
そりゃ本人ですからねぇって、杏は僕の事をそんな風に見てたのか。
まったく酷いや、間違ってないけど。
なんて暢気にしてる場合じゃない、ここは上手く場の収拾をつけないと。
どうすればいいんだ?
A ここで逃げて元の姿に戻り後は知らん振り
B 強引に抱き寄せて告白すると言う大博打に
C うまい言い訳を何とか考えてみる
D そんなことを考えている暇なく杏からいいパンチが……
E この瞬間に元の姿に戻るのか、僕は!?
B
一か八か、やってみるしかないっ!
確か僕の情報によると、杏の奴は岡崎にはそう満更でもないって話だったし、
うまく告白とかして、おっぱいのことをうやむやにすれば……生き残れる!!
僕はぐぃっと杏を目の前に抱き寄せた。
そして杏が振り上げようとしていた肩をそっと握る。
「えっ、ちょ、ちょっと、朋也!?」
「杏。よく聞いて欲しい」
杏が戸惑っているのが分かる。
顔が赤く火照っている。う〜ん、やっぱり杏は岡崎に惚れてるのか。
「好きだ。杏、お前のことが好きだ」
「え、えぇっ!?」
なお一層驚く杏。
まあ突然こんなこと言われちゃねぇ、その気持ちは分かるよ。
それでも杏が大きくぐらついてるのが分かる。もうちょっとで落とせるぞ。
ここは一発カッコイイ決め台詞を言って杏を落として見せるっ!!
え〜と、この場合はなんて言えば――――
A 「毎日君の作る味噌汁が食べたい」
B 「俺が本当に好きなのは、椋じゃなくて……杏が好きなんだ」
C 「この宝石が君以外を飾る事を許さない」
D 「銃を向けられるたびに5セント貰っていたら今頃大金持ちだぜ」
E 「お前の感じている感情は精神疾患の一種だ。鎮める方法は俺が知っている、俺に任せろ」
A
「毎日君の作る味噌汁が食べたい」
うわ〜ベタだよ、ベタすぎるよもう。
自分で言うのもなんですが、よく言えました。本当にこんなベタな台詞を。
だけど杏みたいな奴だったら、こんなベタな台詞のほうが効くと思うんだ。
「と、朋也。えっと、その、あたしは……」
杏はかなり動揺してる。
しかもかなり脈ありだよ、これ。羨ましいッスねぇ、岡崎は。
さて、ここらで退いとかないと、うまく岡崎と鉢合わせなくちゃな……。
「今は答えを出さなくてもいい。だけど、近いうちに答えを聞かせてくれ」
うん、かなり自然に逃げる台詞が出たね。
杏はまだぽーっとしてて、聞き流してるようだったし。
僕は杏からくるりと背を向けてその場を去った。途中杏がないか言いかけた気もするけどまあ気にしない。
杏から見えなくなったところで僕はふぅーっと一息ついた。
いや、成功だね、成功。
これで岡崎が帰ってきたら二股だってことになるし、や〜いザマミロ岡崎!
そういうわけで、僕は足早に自分の部屋に戻った。
「すのうーよ、もういいのか?」
「ああ、もうバッチリさ」
「るー」
部屋に戻って早速るーこちゃんに元の姿に戻してしまう。
これで完璧、足はつかない。
いくら杏や岡崎が無茶苦茶でも、僕が岡崎に変身したなんて突拍子もないことは考えないだろう。
うまく僕はトラップを張れたワケだけど、これからどうしようか?
A 後はなるようになれ、ほっといてるーこちゃんと旅行を楽しむ
B 結果を確認に行く
C その瞬間をビデオに収めるべく、行動を開始する
D 新たな罠を考える
Dで。
今度は本人にもおいしいように。
墓穴の予感しかしないのは俺の心が汚れているからか?
元のナイスガイに戻った僕は少し部屋の座椅子に座って柄にも無く考え始めた。
朋也が鶴来屋を出て散歩に出かけた時間を考えるとそろそろ帰ってくる。
おそらく朋也が帰って来た時。断るにしても受け入れるにしても杏は朋也に返事をするだろう。
もちろん朋也は全然事情が飲み込めない、杏はあんな青臭い熱烈な告白をしておいてと怒り狂うに違いない。
そこに椋にも告白をしていたと知ればその怒りは更に相乗効果で増すだろうと考えられる。
……でもそれだけじゃあ面白くない、これだけでは僕の復讐は終わらない。
ここはもうひとつ新たな罠をしかけたいんだけどなぁ。
「何か手伝ってやることはないか、何でも手伝ってやるぞ」
るーこちゃんも心強いことを言ってくれている。何かいい案は無いだろうか?
A るーこちゃんに杏の前で朋也とイチャイチャしてもらう
B むしろ先程の「るー」の力で僕が女の子になって杏の前で朋也とイチャイチャする
C なかなかいい案が出ない、今日はもう寝よう
C
まず考えてるのは、僕にもオイシイ復讐だよ。
嫌がらせをやれるだけやってスッキリしましたってのもいいけどさ、
元を取らなくちゃ、元を。
でも下手な行動を打って僕のことが岡崎達にバレても困るしなぁ……。
よーく考えないとね、よーく。
よし、今夜は寝ないで考えよう。グゥ。
翌日――――
ふぁ〜、よく寝た。
……ってあのまま考えてて寝ちゃった!? 失敗したなぁ。
「目が覚めたか、すのうー」
開かれたカーテンから入ってくる朝の日差しが僕の目に飛び込んでくる。
るーこちゃんのさわやかな朝の挨拶が気持ちいいや。
うんうん、これぞ旅館の朝って感じだよね。
……そういえば、僕は『年頃の女の子と一つ屋根の下で一晩過ごす』なんて、
そりゃもうオイシイシチュエーションにいたのに、まったく何もイベントがなかったんですかねぇ!?
うぅぅ、僕としたことが失敗だよこれ。
「どうした、すのうー?」
「いや、どうして昨日僕にるーこちゃんのフラグが立たなかったんだろうって……」
僕の言葉をよく理解していないるーこちゃんを尻目に、僕は朝の洗顔を済ませることにした。
……もうちょっと僕に勇気と度胸があれば昨日るーこちゃんを襲ってたんだろうなぁ。
さて、僕の僕による僕のための「打倒岡崎・藤林作戦」は二日目を迎えたわけだけれど、
ここに来て最大の障害が発生しちゃったんだ。それは――――
A 食堂の僕らのテーブル斜め後ろに岡崎達がっ!!
B 昨日の作戦が別の方向にクリティカルヒットし岡崎がハーレムを形成している!!
C この朝で僕らの宿泊費が底を尽いた!!
D 岡崎達が皆病気でダウンした!!
E 痕本編が始まって外がとても素敵なことに!!
Aかな
そう、僕はとんでもない大ポカをやらかしちゃたんだ。
朝食は部屋に持ってきてもらうべきだった、食堂で食べるべきじゃなかったんだ。
僅かでも岡崎達と接触する可能性のあるものは避けるべきだったんだ。
「だから、それは誤解だって。俺は散歩行ってたんだから告白なんて出来るわけないだろ」
「朋也、アンタさぁまだそんなこと言ってるワケ?」
「尻軽なのは良くないと思います……」
「だから、誤解なんだよ」
食堂にて、僕らがのんびり朝ごはんを食べていたところに四時の方向からそんな会話。
うん、振り向かなくても分かる。岡崎達だ。
会話内容から察するに昨日の攻撃は中々良い戦果を上げたようで。
楽しい旅行が一歩踏み外しただけで険悪なムードに。う〜ん、胸が透くよ。
……っと、それどころじゃない。こりゃピンチだ。
相手は幸いにもまだ僕の存在には気づいてない。
ここで重要なのは、如何にしてこのピンチを乗り切るかだ。
状況は最悪……進むことも留まることも危険だっ!
どうする、どうする僕? 僕はどうやってこの苦境を乗り越える?
A 即刻席を立つ
B 席を立たず岡崎達が食堂を離れるまで上手くやり過ごす
C それでもるーこなら、るーこならきっと何とかしてくれる!
Cるー
まずい、何とかして今すぐこの場から離れなければ。
「るーこちゃん、何とかならない。朋也たちに気づかれずにここから出るの?」
僕ではどうしようもない、席を立つのもやり過ごすのも危険が大きい。
でもるーこちゃんなら何とかしてくれるはずだ、るーこちゃんを、るーの力を信じよう。
皿に残っていたベーコンを食べ、朝食をちょうど終えたるーこちゃんは少し考えてから僕に言った。
「わかったぞすのうー、朋也達に気づかれずにここから別の場所に行けばいいのだな」
そう、そのとおり。だけどそれが難しいんだよ。
「すのうー、すのうーは何処へ行きたい?」
「へ?えーと○○かな」
「分かった、少し眼をつぶれ、すのうー」
僕はるーこちゃんに言われたとおりテーブルに座ったまま眼を閉じた。
「るー」
「すのうー、もう眼を開けてもいいぞ」
るーこちゃんに言われて僕が眼を開けるとそこはさっきまで僕らが座っていた鶴来屋の食堂ではなく
僕がるーこちゃんに「○○かな」と答えた場所にいた。
そう、僕がるーこちゃんに…
A 「僕らの部屋かな」と言ったのだ
B 「朋也たちの部屋かな」と言ったのだ
C 「温泉かな」と言ったのだ
D 「雨月山かな」と言ったのだ
C
ワープを終えるとそこは温泉だった。
そして、湯船に落下した。
「がヴぁがぼごばふぁふぁあが・・・」
沈んでゆく沈んでゆく・・・・・・
ああ、今までの人生が走馬灯のように思い出される。
岡崎にはめられてラクビー部に貞操を奪われそうになった事。
杏の辞書アタックであたまにハゲが出来た事。
ことみちゃんのバイオリン攻撃で耳から変な汁が垂れた事。
智代のハイキックで平行感覚が30日間戻らなかった事。
風子ちゃんの投げたヒトデの角が僕の○○○マの尿道を潰そうとした事。
有紀寧ちゃんの取り巻きに交番への一人チキンレースを強要された事。
美佐枝さんのジャイアントスイングがすっぽ抜けて3階から落とされた事。
「・・・シャレにならない事ばかりじゃないですかねぇ!?
高野連はどうして制裁を加えないんですかねぇ!?」
そこでふと我に返った。
ってここは温泉?
そうか僕が岡崎から逃げるためるーこちゃんにお願いしたからだ。
「めざめたか、すのうー」
声がした方を振り向くと。
A バスタオル1枚のるーこちゃんがいた。
B 服がスケスケのるーこちゃんがいた。
C 水着でグラビア撮影準備中のるーこちゃんがいた。
B
るーこちゃんの服は湯船のせいでスケスケだった。
そしてさくらんぼが見えたのです。
それがなんなのかわかった瞬間、僕は思わず後ろを向いてしまった。
「まだ気持ち悪いかすのうー」
え、るーこちゃん今の状況に気づいてないのか?
それとも計算? 僕誘ってる?
頭の中でそんな思考が回るのとは逆に、体はどうしてもるーこちゃんの方を向けなかった。
ちくしょう。どうした僕。180°振り返ればおっぱい。生おっぱいがあるんだぞ。
エロ本でもAVでもエロ画像でも無い生おっぱいが。
くそ。お前おっぱい好きだろう。昨日も杏のおっぱいもんだろう。
おっぱい触りたくて布団の中で泣いた日もあったろう。
でもそういう日は自分の中で理想のおっぱいを作って夢の中で貪って……
ああ、どうすればいいんだ。
A やっぱりおっぱいが好き
B 歯を食いしばって我慢
C 唐突に岡崎が温泉に! しかも、ハーレム形成!
D 風呂上りは卓球だね。
Aで
おい春原、前から言おう言おうと思っていたが、
この旅館でおっぱいについて不用意な発言をすると狩られるぞ。間違っても経営者の悪口は言わないように。
諸君私はおっぱいが好きだ 諸君私はおっぱいが好きだ 諸君私はおっぱいが大好きだ(以下略
そう、僕は確かに一度は理性に耳を傾けてるーこちゃんのおっぱいをこれ以上見ないように背を向けた。
だけどね、おっぱいですよ、生おっぱい
それが服越しに透けて見えるなんてシチュエーションでいつまでも理性なんて保っていられませんよ。
ごめん、るーこちゃん。僕のためにいろいろしてくれたのに
でもね、そんな無防備におっぱいを見せられちゃうと僕は、僕は……。
「る〜〜〜こちゃ〜〜〜ん」
僕は振り返り、そしてるーこちゃんの相変わらず天然か計算か隠そうともしていない
さくらんぼが乗った胸に両手を伸ばしてしまった。
むに、ふにふにふにふに
ああ、生きていて良かった。
昨日の杏より少し小ぶりだけれどこの服越しでも手に張り付くような柔らかさは紛れも無く生おっぱいだよ……。
A 「す、すのうー、駄目だぞ、るー達にはまだ早すぎる」るーこちゃんが赤面しながら言った
B 「るーこちゃん、どうせならこのまま朝風呂にしない?」僕は思い切って混浴に誘った
C 「胸の揉み方がうまくないぞ、すのうー、もっと修行しろ」僕のプライドは砕け散った
Cを選んでこそ春原の気がするがAでの初々しい感じも見てみたい。
というわけでAで
「す、すのうー、駄目だぞ、るー達にはまだ早すぎる」
るーこちゃんが赤面しながら言った。
今まで聞いたことが無い焦った声だ。
でもね、ごめんねるーこちゃん。
生おっぱいとさくらんぼ。
この極上の組み合わせを揉む姿を僕は幼稚園の入園時から夢見てきたんだよ。
苦節10年以上。僕には遅すぎたくらいなんだ。
「だ、だめだ…す、すのうー……んっ」
言葉では否定しているのに計算か天然なのか、るーこちゃんは振り払おうとも逃げようともしない。
声にも少し感情が混じってきている。
そんなるーこちゃんを見ていると、
自然に極上の生おっぱいとさくらんぼを味わう手もどんどん激しさを増してしまう。
父さん、母さん、芽衣。
僕は
A 服を脱がして本当の生おっぱいと、旬のさくらんぼを味わうよ……
B 十分堪能したからここでやめるよ……
C るーこちゃんだけなんてずるいから、僕も裸になるよ……
ここは…ここはこのままAで
C
服を脱がして本当の生おっぱいと、旬のさくらんぼを味わうよ……
そうだろ? 父さん、母さん、芽衣……
心は決まった。
絶対に本物の生を味わうのだ。
そのためには上着を脱がさなければいけない。
そこで僕は揉むのを一時中断し、真剣な表情でるーこちゃんに言った。
「ごめん。るーこちゃん! あの“るー”ってポーズをお願いします!!」
「る、るー」
突然の僕の申し出に、るーこちゃんは戸惑いながらもやってくれた。
しかし、これば計略なのだ。
万歳ポーズをしている内に、るーこちゃんの上着を一気に上へ引き抜き、
間髪入れずに“生”を味わう!!
最高だった。
A 最高だ。もう充分だよ……
B 風俗違反は許しません! 鬼会長乱入!
C まだだ……まだ味わい足りないよ。
D 「すのうーは本当に馬鹿だな」そう言いながら、るーこちゃんは僕を抱きしめた。
CにしたいCにしたいCにしたいでもこのまま過激な方向に行くのも問題だろうしでも見てみたい・・・・・・
Dで
悩むなぁ。春原らしさを出すためにここはBで。
春原なら狩られても死ぬことはなかろうて。
:::::::::::/ す ヽ::::::::::::
:::::::::::| ば じ の i::::::::::::
:::::::::::.ゝ か つ う ノ:::::::::::
:::::::::::/ だ に | イ:::::::::::::
::::: | な。 は ゙i ::::::
\_ ,,-'
――--、..,ヽ__ _,,-''
:::::::,-‐、,‐、ヽ. )ノ _,,...-
:::::_|/ 。|。ヽ|-i、 ∠_:::::::::
/. ` ' ● ' ニ 、 ,-、ヽ|:::::::::
ニ __l___ノ |・ | |, -、::
/ ̄ _ | i ゚r ー' 6 |:: ←春原
|( ̄`' )/ / ,.. i '-
`ー---―' / '(__ ) ヽ 、
====( i)==::::/ ,/ニニニ
:/ ヽ:::i /;;;;;;;;;;;;;;;;
↑るーこ
冗談です。そして連絡。
Wikiの柳川24時の作業をFARE-M氏に内緒で完成させました。おかしいところとかあったら指摘してください。
それでちょっと聞くけれど、他のまとめページに載っていない作品もWikiに上げたほうが良いのかな?
乙鰈
最高だよ、るーこちゃんのさくらんぼ。
僕は生まれてはじめて味わった女の子の生さくらんぼの感触に打ち震えた。
「すの…うー……んんっ…そんなに、されるとるーは…駄目っ…」
るーこちゃんの抵抗はもう無いに等しかった。
それをいいことに僕の手は飽きることも知らずるーこちゃんのさくらんぼを食べ続けた…。
どれぐらいそうしていただろう。
るーこちゃんの言葉が完全に無くなり、少しだけ色がはいった吐息しか聞こえなくなったとき。
ようやく僕は理性をとりもどし、るーこちゃんの胸から手を離した。
いやね、僕ってこんなシチュエーション初めてだったから。
朋也の回りの連中とならすぐに誰かからキツイ突っ込みを入れられてしまうせいか。
突っ込みの入らなかったるーこちゃんに全く加減ができなかったなんてマヌケな話だ。
「ご、ごめん!るーこちゃん!」
今更謝ってみたところで遅い、僕は協力してくれたるーこちゃんになんてことを…
「………すのうー、すのうーは本当にバカだぞ」
え?それってどういう……
僕がるーこちゃんの言葉の真意を考えていると。
次のるーこちゃんの行動は全くの予想外のものだった。
「るーをこんなにドキドキさせておいて…中途半端はよくないぞ」
るーこちゃんの華奢な腕が僕の背中に回されて、僕はそっとるーこちゃんに抱きしめられた。
A 「あ、あの、るーこちゃん、さすがにこれ以上は…」僕は何処までもヘタレだった
B 「る、るーこちゃん、本当にいいの?」僕は男になる決心をした
C 「お客様、そのような行為はどうぞお部屋でお願いします」いつの間にかそこには女の子がいた(柏木四姉妹から一人選択)
お疲れ様です、できればお暇なときに少しずつお願いしたいです。
Aじゃないと春原じゃぁない。
でもCで千鶴さんを選ぶ
5歳も年上の女性が“女の子”か、スノハラ…
正直に言え、何を以てそう判断したんだ!
612 :
609:2005/08/27(土) 10:08:37 ID:kzv8Jktt0
すまん、『「女の子」じゃない人』が選ばれるのは四分の一の確率だったから…
613 :
名無しさんだよもん:2005/08/27(土) 19:48:15 ID:7uE1YPSG0
殺されるな春原(((((((((( ;゚Д゚))))))))))
大丈夫だ
仮にも客にそんなことするわけない………と思う
むしろ殺されるのは609
るーこちゃんにそっと抱きしめられる、慎ましげな胸が僕に押し当てられ僕の理性は蕩けていった…が
「お客様、そのような行為はどうぞお部屋でお願いします」
僕と上半身裸のるーこちゃんがストロベリっているところに女の人の声がした。
振り向くとそこには鬼がいた。
外見は優しく微笑んだ美人のお姉さんだった、普段ならアホなノリでナンパしていたかもしれない。
だけど、その微笑には一片のやさしさも感じられなかった。
その声や笑顔を通り越して彼女から沸き立つ殺気に僕は恐怖した。
これは『お願い』ではなく『命令』
『言うことを聞かなければ殺される』
僕は理解した、頭でなくて本能で。
美佐枝さんに注意されることなどこの恐怖に比べれば物の数ではない。
「は、はぃぃぃぃ!!!!!!!!!」
僕は速攻でるーこちゃんの服を拾い上げ、ずぶ濡れにも構わず無理矢理着せて二人で温泉から出た。
僕は後ろを振り返るのも怖くてるーこちゃんを連れてひたすら自分達の部屋に走った。
幸いに宿泊客に見られることもほとんど無く、岡崎たちと会うことも無かった。
とりあえず僕らは部屋に入って、鍵をかけてチェーンをかけた。
A 「あ〜、怖かった」とりあえず僕らはずぶ濡れの服から着替えることにした
B 「すのうー、もう続きはしないのか?」赤面したるーこちゃんが僕を見つめる
C 「お客様、ちょっと」呼ばれてドア越しに魚眼レンズから除くとさっきの女の人がいた
今日も過去作品読むついでにまとめページに上がっていないやつをWikiに上げようと思ってるんだけど何が良いかな。
下から選んでくれ。
A みられるもの
B アメリカ横断ウルトラ電波
C ティリアングサーガ
D バットマンフォーエバー
E 葉鍵サスペンス劇場〜死を呼ぶ花嫁〜
F ヌワンギ話
G 最高道中記〜こみパ編〜
H 梓ミッション
I 私立ハカギアン女学園
J アビスライタールーツ雀鬼
H 恵美梨スパイラル
I 由依主役の話(タイトル未定)
J アナザー・エリア
K 今は大して必要ないから要らないや
なお、ヲタク達の挽歌、沙織主役の話(タイトル未定)、千鶴主役の話(タイトル未定)は
前スレのログがちょっとないので無理です。FARE-M氏に早くうpを要求します。
ID:J1hZfqwE0は一日中このスレにいるのか。
622 :
名無しさんだよもん:2005/08/27(土) 23:56:51 ID:J1hZfqwE0
>>620 サンクス。といっても選択肢の上じゃ必要ないっぽいですが
>>621 いたのは朝と夜だけですよ
623 :
名無しさんだよもん:2005/08/28(日) 00:12:16 ID:R7XXJ1d/O
誰も本来の選択肢には答えないのな。
>>616 B。Cでもおもしろそうだけど、B。
↑うわ、普通に間違ったよ…吊ってくる
僕達はずぶ濡れだった、だから着替える必要がある。
「と、とりあえず着替えようか」
「る、るー」
立ち上がって着替えようとするるーこちゃんを見ると
無理矢理着せたスケスケの服の下にさくらんぼがまた見えてしまった。
(るーこちゃんのおっぱい、綺麗で柔らかかったなぁ…)
僕はさっきまでの行為を思い出した、だけど今更さっきの続きなんてできないよ。
つくづく僕はヘタレでした。
それに、さっきは勢いでもっと先まで進んじゃいそうだったけど僕達はまだそんな関係じゃないわけで。
でもかなりいいふいんき(←何故か変換できない)だった訳で僕もるーこちゃんのことを…
「すのうー、すのうーは着替えないのか?」
あ、あれ?
僕が一人で悶えている間にるーこちゃんは着替えを終えていた。
さようなら、生おっぱい。また会える時まで……
「それで、今日はどうするんだ?すのうー」
着替えを終えた僕達は今日の予定を考え始めた。
昨日の計画で朋也たちはかなり空気が悪くなったみたいだ。
このまま何もしなくても自然とケンカの一つや二つ起きるかもしれない。
でも、もう一つくらい何か決定的な復讐をしたいとも思う。
どうしよう
A 今日の昼行われる「鶴来屋会長による昼食会」これが罠に使えないだろうか
B その時、廊下から朋也と杏がケンカをしている声が聞こえた
C もう復讐はいいや、今日はるーこちゃんとデートしよう
C
意外な展開になってきたな
イイヨイイヨー
春原らしい単純思考w
小学生の頃、アサガオを枯らしたことがあった。原因は『水のやりすぎ』
他のヤツより大きく育てようと朝昼晩とたっぷりと水をかけすぎたので
アサガオが根から腐ってしまったのだ。
「やりすぎはかえって良くない」
僕はただでさえ低い理科の成績を更に下げられてその教訓を学んだ。
つまり
「これ以上朋也たちに復讐しなくてもいいだろう」
と結論つけたのだ。
新しい罠を仕掛ける→失敗して朋也たちに捕まる→厳しく尋問されて昨日の罠までばれる
今までの僕のキャラクターからするとこんな展開になるのが目に見えてますからねぇ。
朋也たちに何もしない、後は自然崩壊に任せる。
では今日は何をしようか。
「るーこちゃん、今日はデートしよう」
デートですよ、るーこちゃんとデート。
以前は子持ちの人妻とデートして夫にボコボコにされたけど。
今回は大丈夫、るーこちゃんには夫はいない。
後はるーこちゃんの返事次第だけど……
「すのうー、復讐はもういいのか?」
「いいんだよ、今はるーこちゃんど一緒にいたいんだ」
うわぁ、何言ってるんでしょうね僕。昨日の朋也に変身したときのが抜けてない?
だけど僕の歯の浮くようなセリフにるーこちゃんは応じてくれた。
「る、るーはいいぞ………、それで何処へ行くのだ?」
やったー
A 雨月山、何でも昔鬼が出たという観光名所らしい
B ここは下心がミエミエだけどプールに
C 鶴来屋の人に聞いてみて地元の穴場みたいなところへ行こう
うーん…、Cでいってみましょうか
Cで
634 :
名無しさんだよもん:2005/08/28(日) 14:28:04 ID:iZLO1JAb0
ラブコメになってきたなー イイヨイイヨー
「穴場ですか……あるにはあるんですけど」
受付の足立さんに聞いたところ、渋い声が返ってきた。
どうも一筋縄ではいかない所ばかりらしい。
「警官が何人か惨殺された公園とか、
暴力団の痴情の縺れで何人か拉致監禁されたマンションとかが穴場なんですが……」
おっさん。おっさん。
デートにそんなところ薦めてどうするんだ。
「わかい二人にお勧めと言うと、こんなところですかね」
そう言って足立さんが出してきたのは。
A 綺麗な遠くまで拓けた用水路
B 昔の情緒を残す住宅街
C LOVEHOTEL エリサベス
Bでいってみやう
痕本編の直後って
赤カブトの出たスキー場よろしく
来客数激減の予感
そうでもなけりゃ商店街の福引程度で招待券が当たるはずがないと考えれば何とか
泣けるなそれ……
「○○町辺りの住宅街なんかがお勧めですね。 昔の情緒が残っていて観光にもってこいですし、
ここらで採れる山海の幸が出る穴場の店などもありますし」
「…まともな所があるなら最初からそっちを紹介してくださいよ」
つーか普通の人なら退きますよ、それ。
「いやいや、事件が起こった頃は物見遊山で、それを見に来た人達がいたんですよ。
ああそれと、マスコミ関係の人も。やれ『宇宙人の仕業』とか、『伝説の鬼が現代に復活』だとか。
まぁ、暫くしたらそんな話はパッタリ途絶えたから、事件は解決したみたいですけどね」
野次馬ってやつですか。そんな感じで受付の人は冗談交じりに語ってくれた。穴場の店もいくつか
教えてくれたので、旅館にあった観光マップを片手に僕らは観光に出かけることにした。
「んじゃ、その辺を歩き回ってみようか、るーこちゃん」
「うむ、わかったぞ」
さて、何処から行こうか?
A 穴場の料理店。名前は…鉄鍋の詩子の店。直球ッスね
B ブッキング。またしても朋也たちに遭遇
C 隆山歴史資料館
D 住宅街を適当に散策
D
古き良き時代。
実際にその時代に生きたわけではないけど、
僕が見たのは、その形容がぴったりはまる程の閑静な住宅街だった。
日頃、ゴミ溜めのような部屋で毎日を過ごし、掃除は年1回。
主食は徹底的に安上がりな寮の食事と特売で買ったカップラーメン。
そんな僕にとって、この住宅街は絶妙の癒されスポットなのだ。
カラン。 コロン。
ホテルから借りた下駄が歩くたびに鳴り響く。
うるさいくらいの蝉の声と実に調和している。
ああ、夏だなあ。
そして僕はるーこちゃんに
A 手をつないだんだ
B お姫様だっこをしたんだ
C キスをしたんだ
D 二人して笑いあったんだ
傍から見たら変な人にしか見えないB
「すのうー、大丈夫か?」
僕はるーこちゃんをお姫様だっこして閑静な住宅街を歩いていた。。
理由は鶴来屋を出るときにロビーで流れていたドラマ
ヒロインが主人公にお姫様抱っこをされているのをるーこちゃんが見て
『すのうー、あれをしてくれないか』
とお願いされからさ。
そんなこと女の子にお願いされて断れる訳ないじゃないですか。
なかなかロマンチックなお願いをしてくれるじゃないですかねぇ。
閑静な住宅街とはいえそこそこに人目はつく。
いいよ、るーこちゃんへの愛のためだ、愛は勝つ。
……とは言え女の子の体でもいつまでも持ち上げて散歩するのはつらい。
でもこれだとるーこちゃんの太股が腕にあたってなかなか気持ちいい。
それにるーこちゃんの顔が間近で見られるよ。
るーこちゃん可愛いなぁ、本当に宇宙人かどうかはともかく。
日本人離れした白い綺麗な肌してるよなぁ………
「もういいぞ、すのうー。嬉しかったぞ」
住宅街も終わりに近づき僕はるーこちゃんを降ろした。
流石に腕が痛い、それにお腹もすいた。
「お礼に昼はるーがおごってやるぞ」
「るーこちゃんお金持ってるの?」
「当然だ、るーはるーの中で三番目にリッチなのだぞ」
そういってるーこちゃんは財布の中身を見せる、何故か外国のお札まであるが。
確かにぎっちりと分厚い束が入っているよ。
「何処でも好きな店を選んでいいぞ」
A お言葉に甘えて高級フランス料理店「シェ・オガワ隆山支店」
B 無難にここはヤクドナルドで
C 「鉄鍋の詩子隆山支店」なんだか面白そうなこの店で
C
「ねえねえ、あれなんてどうかな?」
「るー」
僕が指差した店は……鉄鍋の詩子隆山支店。
見る限りとっても面白そうだ。鉄鍋っていうから中華料理なのかな?
まあいいや、とにかく入ってみれば分かるだろう。
「じゃあるーこちゃん、この店にレッツるーだ!」
「るー」
ガラリ。
「いらっしゃいませ」
引き戸を開けて中の様子を見てみる。
客の入り、そこそこ。衛生面、合格点。店員のおっぱい、薄い。
店員……と言っても厨房に一人。
この人一人で全部やってるんだろうな、凄いねぇ。
とりあえず僕とるーこちゃんは空いてる席に座った。
「すのうー。ここは何を売っているのだ?」
「僕も初めて来たけど……どうやら中華飯店みたいだね」
「るー」
納得したのかしないのか、なんだかよく分からない返事をるーこちゃんが返した。
これが理解できれば僕もるーこちゃんと立派なコミュニケーションを取れているようになるのかな?
「ご注文はなんにします?」
「ああ、それだけど……ええと……」
さて、気になる僕の頼んだ料理だけど―――
A チャーハン。まあ常識
B 冷やし中華。中華って名があるんだから中華料理だよね?
C ラーメン。中華料理って言えばまずこれが頭に浮かぶよね
D 仏跳牆。こんなの頼んで大丈夫なんですかねぇっ!?
E 某きのこ料理。なんだかとてつもなく嫌な予感が……
D
「ええと……これで」
僕は漢字が読めなかったのでメニューに書いてある名前の部分を指差した。
「はい、かしこまりました」
店員さんはごく普通の応対で厨房に戻っていく。
実はね、これ漫画で読んで一度飲んでみたかったスープのうちの一つなんだ。
なんでもその名の通り修行している僧侶ですらこの匂いにつられて飛んでくる……と言われるほどの味。
嫌がおうにも期待は高まるって物さ。僕は待っている間に水をぐいっと飲み干した。
うんおいしい水だ。全然カルキ臭くない。
……といっても言ってみただけであまり違いが分からないんだけど。
「すのうーよ、何を食べるのだ?」
「ああ、えーと、とにかくおいしいスープだよ」
るーこちゃんには適当に答える。
僕自身飲んだことのないものですしねぇ。
暫く待つと、スープが運ばれてきた。
確かこれ漫画だと作るのに何時間も掛かるって言うから、予め下準備はしてたんだろうね。
とにかく、一口飲んでみる。
ゴクリ。
……こ、これは……!!
A 目からビームで「うまいぞぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」
B 普通に「ん。まあまあ」
C 某美食倶楽部のおじさんのごとく「小手先の技術に溺れ(以下略)」と罵倒。
D 「嫌いじゃない」
E 無言のままスプーンをテーブルに置いた。
Aで行ってみようか
うまい! うまいぞぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
僕は思わず目からビーム出してしまった。
そして
「げふ!」
店員さんを貫通してしまった。
あの〜死んでないですよね。
いやですよ、おっぱいを貪った2時間後に殺人なんて。
畜生。こうなったらこの薄いおっぱいを……
は。いやいや待て、僕にはるーこちゃんがいるじゃないか。
ふう。僕とした事が目先の性欲に負けて、また大事な物を失うところだった。
「よし。るーこちゃん腹も膨れた事だし、次に行こうか」
「るー」
「待て」
何! 生きてた!
しかも、顔のマスクが溶けて、その下から真の顔が出てきた。
「ふふふ。打ち切りの詩子とは仮の姿。その正体は」
A 笹森花梨
B 岡崎直幸
C 芳野祐介
D 向坂雄二
E 小牧愛佳
A
これは天命だ
「ジャーーーン!!」
効果音を口で言いながらその子は変装を解いた。
うわ、こういう効果音を口で言ってる子を初めて見たよ。
まあそれはさておき、この子の姿をよーく見てみる。
見覚えはなかったが、この子の着ている制服は知ってる。確かるーこちゃんが着ていたやつと同じだ。
「るーこちゃん、知り合い?」
「るー」
またもや肯定だか否定だか分からない返事をるーこちゃんは返した。
便利だよねこの返事。僕も後で岡崎や杏相手にやってみよっと。
「ここで会ったが百年目、るーこ・きれいなそら!!
今日こそあんたの尻尾を掴んであげるわ! もう宇宙人だってネタは上がってるのよ!!」
これも全く返事になってない。
この人は誰だろう? そう僕が思っているのを見越してか、その子が自己紹介を始めた。
「初めての人もいるから、それじゃ自己紹介するね。
私は笹森花梨! ミステリ研の会長。あっ、ミステリーじゃなくてミステリなのがミソね」
とっても分かりやすい説明どうもありがとう。
ミステリ研なら僕らを追い回してた理由が納得だ。
一応るーこちゃんは宇宙人だし、そういうネタに噛み付くのがミステリ研なんだろう。
るーこちゃんは……あらら、困ってるようで。
そりゃねえ、僕だって困るよ。いきなりこんな人に付回されちゃあね。気持ちはよーく分かる。
じゃあ援護しないとね!
653 :
名無しさんだよもん:2005/08/30(火) 08:50:26 ID:ixlbhitr0
「宇宙人なんていないっスよ、ファンタジーやメルヘンじゃないんスから」
「嘘だっ!!」
ひぃぃっっっ!!
一秒で否定されちゃったよおい! 全く信用ないっスねえ!!
僕とこの子は今日会ったから当たり前っちゃあ当たり前っスけど!!
えーと、当のるーこちゃんは……
「るー」
これまた理解するのが困難な言葉を発している。
でも、僕はそろそろるーこちゃんとの付き合いも長くなる。何を言いたいかが判ってきたような気がする。
多分るーこちゃんは「こんな人に付回されて迷惑だ、すのうーなんとかしてくれ」と言っているに違いない。そうだ、そうに決まった。
よし、じゃあ僕は――――
A 果敢にもこの花梨を論破してみることにした
B 迫力が怖いのでるーこちゃんにお任せすることにした
C 宇宙人なら他にいるじゃないッスかとデマを言うことにした
D るーこちゃんと愛の逃避行を敢行した
Cでw
「う、宇宙人なら他にいるじゃないっスか」
「ふうん……」
僕が咄嗟に言っちゃったのはこの言葉。
いや、ヤバイねマジで。いくらなんでも無茶かな。
この花梨もなんだか怪訝な目をしてるし。だが言っちゃったものは仕方がない。
「それで、どれが宇宙人なの?」
ほら来た。
うわーどうしようどうしよう。マズイよマズイ。
やっぱりここは謝ってさっさと受け流してこの場から去るのが……とここで僕はるーこちゃんと目が合った。
とっても僕に期待しているような目つき(←僕の主観)で僕の事を見つめてくれる。
……ここで退いたら男じゃないっスよねぇっ!?」
よし、絶対にこの嘘、突き通してやる!!
「え、えーとね、えーと……実は僕らが昨日泊まってた旅館がね」
「旅館の人が宇宙人だって?」
「そう! そうなんスよ!! 旅館を経営し、地球人の生活に溶け込んでいると見せかけている宇宙人!!」
「証拠は?」
「証拠? 証拠……証拠……そうだ!!
僕見たんスよ! 旅館の人が化け物に変身するの!!」
「…………」
次から次へと嘘が出てくる。
僕ってこっちの才能あるのかなぁ? ちょっとだけ自分の将来が心配だ。
ただ花梨はあまり信用してないっぽいっスね。まあ突拍子もない話だし。
「宇宙船の隠し場所ももう突きとめたよ!!」
「へー、何処?」
「ほら、あの山! あの山の中には実は宇宙人の乗ってきた船が隠されてるんス!!」
僕は窓の外に映る山を指差した。
確かガイドブックによると雨月山なんて名前がついてたはず……。
さて、この僕の壮大な嘘に花梨は……ますます怪しんでるよ! ヤベェ!!
少しは人を信じる事を覚えてくださいよ、もう!
「じゃあその宇宙人が地球に来た目的は?」
「目的? ええと……ええと……奴らの目的は……」
A 移住
B 人類狩猟計画
C 人類総家畜化計画
D 地球侵略
E 世界滅亡
C
こうして痕につながっていくのね…
「人類総家畜化計画だ!!」
「総……家畜化?」
この瞬間、僕の頭がぴきーんと閃いた。
別の言葉で表すなら電波が舞い込んだって所かな。
まるで最初から準備していたかのごとくにどんどんトンデモ理論が頭に浮かんでくる。
「奴等にとって人類は食料品としての価値しかない。
奴らの旅館というのは世をしのぶ仮の姿……実際のところは我々を管理する監視員の役割であると推察できる。
そう、僕たち人類が奴らの野望に感付く事を未然に阻止するために」
「ま、まさか……!? そんな大それた目的があって地球に下りてきているのなら、誰にも気づかれないなんて……」
「それが奴らの巧妙なところだ。奴らだって地球の誰にも気づかれずこんな大それたことが出来ると考えていない。
おそらく三百年……いや五百年は前から下準備があったんだろう。この地に昔から住んでいる現地人に見せかけるためのな。
その事を踏まえて、覚えていないか? 以前この地で謎の猟奇殺人があった事を」
どんどんヒートアップして口調も芝居がかってくる僕。
さっきよりもとんでもない話だというのに花梨からはごくりと唾を飲み込む音が聞こえてくる。
オッケー、信じかかってくれてる。やっぱり大事なのは信じることだよね。
「それは……聞いたことがあるんよ」
「その件について、こうは考えられないか? あれは我々人類の味を確かめていた。
つまりは……我々人類の中で質の良いものと悪いものを選別していたということだ」
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! 私が奴等だったらそんな証拠を残すような真似なんて……!!」
「いや、この人類の選別が奴らにとって必要なことだとしたら合点がいく。
証拠を残さなくても人が消えれば警察は動く。だとしたら逆にそれを猟奇殺人と見せかければ都合がいい。
犯人をでっち上げて警察の手から届かないようにさせれば後はいくらでも説明のし放題だからだ」
「うぅっ……!!」
「後は人払いの役目もあった。カモフラージュで始めた旅館が大きくなりすぎ、人の目を引きやすくなった。
だからあのような事件を表に晒し、客足を遠のかせることによって、正体を隠そうとしたんだ!!」
「な!?」
「そして猟奇殺人事件は解決した。それが意味するのはすなわち……選定の終了!
つまり、人類は近い将来グレイによって人類を餌とした食事場と化してしまうことを意味しているのだよ!!」
「な、なんだってーーーーっ!?」
う〜ん、とってもビッグで大きな驚きどうもありがとう。
ここまで熱い反応を返してくれるとこっちも嬉しくなる。
花梨はなにやらブツブツ言ってる。きっと世界の破滅を妄想して恐怖でもしてるんだろう。
いやあ僕の口からでまかせも捨てたもんじゃないよね。これで世界を狙ってみようかな。
さて、僕はこの隙にるーこちゃんの手を引いてこの店から脱出しようとしたところ――――
A うまくこの場から逃げることが出来た
B 「ちょっと待って、それじゃ人類はどうすればいいの!?」と花梨に詰め寄られた
C 別のテーブルについていたおかっぱ頭でセーラー服の子に睨まれていることに気づいた
D 「よくそれを知っていたな、すのうー」とるーこちゃんから爆弾発言が
どれも捨てがたいが…、Dで
「よくそれを知っていたな、すのうー」
と、とっても意外そうにるーこちゃんが言いました。
は、はいぃぃぃっっっっ!?
「あ、あのねるーこちゃん。別にるーこちゃんは僕の話に合わせなくってもいいんだよ。
全部完全完璧に僕に任せてくれれば、ストーカー女なんて簡単にあしらえて……」
「すのうーよ、るーにはすのうーの言っていることがよく分からない。
ただ、うーの知るはずのない事をすのうーが知っているのを誉めただけだ」
「……はい?」
突然何を言い出すんでしょうこの人。
いやあ僕も最近耳が遠くなったかなあ、変な事を聞いちゃったような気がするよ。
「あのさあ、もう一度言ってくれないかな、それ」
「……すのうー。誉められて舞い上がるのは仕方がないが程ほどにしろ。
だから、るーはすのうーがうーにしてはよく知っていると誉めてやったのだ」
「えっ……それってもしかして、今の僕の話が……本当ってこと?」
「すのうーが自分で得意げに話していたのに何を驚いているのだ?
だが先の話で少し間違いがあるぞ。あいつらはうーを食べない。殺すだけだ」
殺すだけだ。
殺すだけだ。
殺すだけだ。
るーこちゃんの最後の台詞が頭の中で妙にリフレインする。
僕はるーこちゃんにからかわれてるんじゃないか?
だってそうじゃないか、自分の口からでまかせで出た嘘が本当でした。なーんて性質の悪い冗談だ。
「るーこちゃん、ひょっとして僕のこと……からかってる?」
「おかしな事を言う。るーは嘘をつかない。それがるーのるーとしての誇りだ。
あいつらは五百年ほど前にレザムという星から来た、るーと同じ宇宙人だ。
だが、あいつらはるーと違ってうーでは鬼なんて呼ばれている。全く不可解な話だ」
「あは、あははは……」
もう笑うしかない。
るーこちゃんは真顔でそんな事を言う。といってもいつも似たような表情だから分かりにくいけど。
そういやここって雨月山の鬼伝説なんてあったっけ〜。
だからみやげ物屋に鬼饅頭とか鬼の仮面とか売ってたんだよなぁ。
「あいつらは多分レザムのエルクゥの子孫だ。見て分からなかったのか?」
分かるはずないじゃないッスかぁ!!
どう見たって人間でしたよ旅館の人は! ついでにるーこちゃんもね!!
「ねえねえ、それで……その……そいつらが人を殺すって、なんなの?」
「うーも遊びで狩りをしたりするだろう。それと同じだ。
あいつらは狩りの対象としてうーを見ていた。あいつらにはうーにはない大きな体と強い爪があるからな」
「ひぃぃぃっっっっ!!!」
僕は恐怖のあまりすくみ上がった。
まさか、そんな恐ろしいものが日本に潜んでたなんて。
否定したいところだけれど目の前に本物の宇宙人がいる以上それも信じるしかない。
「そうやって狩りをしていたあいつらも、あるうーによって逆にことごとく討ち取られ、
今はうーとして普通の生活を営んでいる者をのこすのみとなり、
うーの平和は守られることとなった……こらすのうー、聞いているのか?」
るーこちゃんが何か言っているけどそれどころじゃない!
これは大ピンチだ、人類の危機だ!!
そんな連中が経営する旅館に泊まってたなんて……昨日の料理に人の目玉なんて入ってないよね?
通りでとってもデンジャラスな場所を観光スポットとして指名したわけだ!
あいつらにとってはそういう場所こそが絶好の「狩り」の場所だったってワケだよ!!
僕は……僕は一体どうすればいいんだ!?
A 地球の未来のために、僕が全てを白日に晒すしかない!!
B ヤバイよこれは! 逃げて警察に連絡だ!!
C そういえばあの旅館には岡崎達が泊まっている。岡崎達が危ない!!
Cで
しかしえらく長いこと選択が放置されているな
オーケー、落ち着け僕、落ち着くんだよ
旅館の人達が凶悪な宇宙人だとして次に狙われるのは誰だ?
…土地の人間は考えにくい、宇宙人の仲間がいるかもしれないし。
となると観光客?そう、たとえばのこのこと福引の商品でやってきた岡崎達…
「岡崎達が危ないっ!!!!!!???」
ぽこっ
僕がそう叫んだところでるーこちゃんからつっこみのチョップが飛んできた。
「こら、すのうー人の話を聞け。基本的に今のあいつらは無害のはずだぞ。
長い時間の中でうー達と交わってその血も薄まり。
今ではうーとほとんど変わらない力しかないはずだ。」
へっ?そうなの
「じゃ、じゃあこの間までの連続猟奇殺人はそのエルクゥのじゃない別の誰かの仕業?」
「いや、うーたちの殺され方からして間違いなくエルクゥの仕業だ」
「ちょ、ちょっと待ってよるーこちゃん。だって今はその『エルクゥ』ってのは無害なんでしょ?」
「エルクゥは男性のほうが女性より破壊衝動が強いのだ。
おそらく直系のような血が濃い男性が暴走したのだろう」
そんな…本当にそんなことが……
A 「だ、だけどもう事件は起きてないんだから大丈夫だよねぇ?」
正直僕はこの件から引きたかった
B 「これこそミステリーなんよ。早速調査を開始するんよ」
何処から聞いていたのか笹森とかいう女がノリノリだった
C 「だ、誰か助けてくれ……」その時、店の中に血まみれの岡崎が転がり込んできた
B
「これこそミステリなんよ。早速調査を開始するんよ」
うわっ、さっきの笹森とかいう女が復活しているし。
さっきまで人類家畜化計画にトリップしてたのに復活早っ。
話のどのあたりから聞いていたのか知らないけどるーこちゃんの話で
すっかり宇宙人探しに乗り気になっている。
勘弁してくださいよ、何だよエルクゥだのエルルゥだの訳がわかんないよ。
大体そんな化け物が出てきたって一介の高校生に何とか出来る訳がないじゃないっすか。
警官も何人か死んでるんでしょ?
それなのにどうしてこの女は首を突っ込もうとするのですかねぇ。
「当然あなたたちも手伝ってくれるよねぇ、うんうん、解るよ。
『当たり前だよ、僕達で地球人を狩る悪い宇宙人を追いかけよう』
って思ってるんでしょう、安心して。学会には連盟で発表してあげるからさ」
げっ、なんか一人で盛り上がってるよ。
しかも僕達が手伝うことまで彼女の脳内では確定してるみたい。
あんたは夢想状態のヒトデ彫りですか?
A もちろん断るね、そんな危ない調査なんかに付き合えないよ
B 手伝うしかないかな、断ってもしつこく付きまといそうだし。嫌だなぁ……
C その時、店の中に今朝のスレンダーな体型をされた美人のお姉さん(wが入ってきた
c
C
さらに訳分かんない展開へ!
…負けたorz
改めて見ても、その人は綺麗で、スレンダーで、怖かった。
「あなたたちも同類でしたか……」
声も綺麗だ。そして、綺麗以外の何かが含まれている。
「うーはるーたちを殺しに来たのか?」
るーこちゃんは何時もと変わらない調子で物騒な事を言う。
「いえいえ。大切なお客様にそんな無礼な事は」
お姉さんも接客態度満点の調子で返事をする。
それからしばらく対峙した。
汗がダラダラ垂れてくる。
蝉の声がBGMになってくる。
それに比べて、二人は汗ひとつかかない。
るーこちゃんは無表情で、お姉さんは笑顔で。
「……すのうー。ささうーを連れて、今の内に逃げろ」
るーこちゃんが唐突に口を開いた。
「へっ……って、るーこちゃんは?」
その時、僕の前で、初めて、るーこちゃんは笑った。
「すのうー。すのうーのおかげでたのしかったぞ。
生さんまをくれた時から、ずっと。ありがとう」
いつものように感情の無い声。
それだけを言って、るーこちゃんは目の前のお姉さんに向かって歩き出した。
僕は
A 逃げた
B 逃げなかった
B
僕は…僕は…逃げるわけには…いかない!ここで逃げたら…本当にヘタレだ。
僕は前に出るるーこちゃんを手で制し、前に歩み出る。
「すのうー…」
「私が用があるのはそこのお嬢さんなのですが…見学ですか、お客様?
止めませんが…巻き込まれてしまったら…ごめんなさいね」
そして一転、彼女は今までの笑みを消し去り、視線だけで切り裂かれそうな鋭い眼でるーこちゃんを睨む。
同時にるーこちゃんに向かって突進して来た。
「くッ! すのうー、どいていろ!!」
るーちゃんはお姉さんの突進に巻き込まれないように僕を突き飛ばす。そして、間合いを一瞬で詰めてきた
お姉さんは、鋭い爪でるーこちゃんを切り裂こうとする。僕を押して反応が遅れたのか、るーこちゃんは
バランスを崩しながら、転がるようにその一撃を回避する。外れた爪はテーブルを泥の様に切り裂き、
体勢を立て直そうとするるーこちゃんに、慈悲のない連続攻撃を仕掛ける。その度に店内の備品は切り裂かれ、
破壊され、阿鼻叫喚の図と化していった。
体勢を立て直したるーこちゃんは椅子を掴むと、お姉さんに向かって投げつける。
椅子はおお外れで、ドアを突き破り、そのまま店外へと飛び出していった
「ハッ! どうしたのですか? 久々に『異能者』との戦闘なのに。 もう少し楽しませてくださいよ!!」
そして、二人は勢い余ってそのまま店外へと飛び出し、閑静な住宅街を一転喧騒の戦場へと変えてゆく。
彼女らはぶつかった瞬間に、周囲に破壊を振りまくを振りまく。僕はその有様を眼で追うのがやっとだった。
「良いだろう、エルクゥよ。 相手が貴様らならば別だ。 心置きなくるーの力を見せてやろう」
傍目に追い込まれながらも相変わらずの無表情。しかし、僕にはどこか笑みが含まれているように見えた。
その刹那、僕らの目の前からるーこちゃんが消え去る。
「ワープ?」
るーこちゃんを見失ったお姉さんは、彼女を探す。 そして、お姉さんの傍に小さな影が映る。
彼女もそれを見逃さなかったのか頭上に眼を向ける。
「上か!」
振り向いた先に見えたのは、先ほど投げた椅子の残骸であった。民家の壁にぶつかって、一部が
上空へ舞い上がったのだろう。
「な?」
逃げろだって、冗談じゃない。
僕達は宇宙人だなんて騒ぎ立てるつもりはないんだ(笹森とかいう女は別みたいだけど)
二人とももっと落ち着こうよ、落ち着いて話し合おう。
「あら、どうされました?」
「すのうー、早く逃げろ」
正直に言うと怖い、だけど駄目だ、こんなところで逃げる訳にはいかない。
僕はゆっくりと歩きだし、二人の間に立ち入った。
体中から汗が流れている。
入ったことなんてないけど動物園のライオンの檻に入れられたらこんな感じなのだろうか。
A 「宇宙人で騒いでるのはあの笹森とかいう女だけですよ」僕は愛想笑いを浮かべて女の人に言った
B 「まぁまぁ落ち着いてくださいよ」僕は冗談のつもりで女の人の胸を揉んでみた
C その時、空気を読めていないルンペンの様な白髪の男が「すいませ〜ん、ラーメンセットください」と言い出した
「これが、るーの力だ、エルクゥよ」
気が付くと、お姉さんの傍にるーこちゃんは転移していた。そして、お姉さんのわき腹に溜めの効いた
一撃を打ち込む。骨が砕ける音が響き、数十m以上彼女は吹き飛ばされる。そのまま民家の壁にぶち当たり
地面に倒れたまま動かなくなった。
「その身体能力は恐るべきものだが、技がないな、エルクゥよ」
「るーこちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だ、すのうー。」
「凄い、ワープの瞬間を見ちゃった。 ああっ、異星人バトルに熱中しててカメラ撮るの忘れてたー! 」
いつの間にかあの黄色い子もるーこちゃんの傍にやって来た。
「それでこの様な真似をしてるーに一体何の用だというのだ、エルクゥよ。」
るーこちゃんはあの倒れたお姉さんに目を向ける。
「え? あのお姉さんは…」
「あの程度でエルクゥが倒せる訳なかろう。 それに、るーが本気だったら、
ワープの時点で首ちょんぱだぞ、すのうー」
「つまり、二人とも様子見って事?」
「いやいや。 最近平和でしたから…少々鈍ってしまったようですね」
気が付くと、彼女は僕らの傍に立っていた。骨が砕けた筈なのに、まるで苦にしていないようだった。
「それでは、少々お時間を宜しいですか? 貴方のお力をお借りしたいので」
「だ、そうだ、すのうー。どうする?」
(面倒ごとに巻き込まれそうだなぁ…)
何て思っていると、お姉さんは視線で話しかけてきます。『話くらい聞け、クソガキ』、と。
そう言っているに違いない、うん。
「お、OKですよ、もちろん。 うははは」
「それでは。実は──」
A 最近、また『鬼』が出たという話でして──
B 雨月山で亡霊が出るという話でして──
C 隆山に魔王が現れたと言う話でして──
Bで、ゴメンナサイ、まさかかぶるとは思いませんでした
>>677 む、気にするな。こっちも間が空いてしまったしな。
一つ目を投稿したら、PCが落ちるとは思わんかった。
「実は、雨月山に亡霊が出ると言う噂があるのです」
「亡霊?」
実に夏向けな話っスねえ。
こういう話はもうちょっと早くやって欲しかったよ。
「はい。最初はいろいろと面白がられ、客足も伸びはしたのですが……」
「それなら良かったじゃないっスか」
「ですが……その幽霊、本当に『出る』らしく、
気味悪がられて客足は日に日に遠のいてしまい……今では商店街の福引で宿泊券が当たるほどに」
それを僕が引き当て、杏に奪い取られたってワケだよね。
いやー怖い怖い。幽霊だってさ。
まだ宇宙人のほうが現実味があるよ、多分。
「それで、あなた達に協力して欲しいのです。
これ以上変な噂が立たないうちに、幽霊騒ぎを何とか収めたいんです」
収めたいんですって言われても……ねぇ。
僕は他の面々を見てみた。
るーこちゃんは……いつもと同じ。無表情でいるから賛成か反対か分からない。
僕らに直接関係ないけど花梨は……うわっ、物凄く目を輝かせてるよ!!
「それってミステリだよね!? やるやる、やるんよ!!」
うわー予想できるこの展開。
冗談じゃないよ、そんなものに付き合ってたらるーこちゃんとのラブラブイベントが立たなくなる。
ここは一つ丁重にお断りを……
「るーに協力して欲しいと言うのなら、力になろう」
ってるーこちゃん! おいっ! 安請け合いしないでよ!!
そしてお姉さんのほうはぱあっと顔を明るくし、
「どうもありがとうございます。申し遅れました、私は柏木千鶴です」
そう自己紹介をした。
「私は笹森花梨。よろしくっ」
「るーこ・きれいなそら」
それから視線が僕のほうに向く。
……とほほ、やっぱり僕らもこれに付き合うことになるのね。
「春原陽平っス」
「……泣いてるようですけどどうしたんですか?」
「いえ、別に何でもないっスよ」
本当、泣くしかないっスよもう。
それから僕らは四人がけのテーブルに座りなおし、改めて詳しい話を千鶴さんから聞くことになった。
「ちづうー。先に断っておくがもうるーの力は期待するな。
るーはうーでは”るー”を三回しか使ってはいけない決まりがある」
るーこちゃんが先に釘を刺す。
えーと、使ったるーの力と言えば、
僕を岡崎に変身させたやつと、食堂から逃げたやつと、さっきの戦闘か。
便利な力には必ず制約があるってことっスかねえ。
「そうですか、期待していたのに残念です。
さて、まず私達が除霊すべき亡霊ですが、その亡霊は……」
A 私達鬼の先祖です
B 里に下りてよくタイヤキを食い逃げします
C 刀の上でコマを回す隠し芸をします
D ギターを弾きながら人を自殺に誘います
E 人の手によって起こされている可能性があります
誰だろう?
Dで。
それはおそらく須磨寺雪緒
ああ、遅れた
そっか、そっちのキャラか。
俺はてっきり公子さんと再会できなかった芳野さんかと。(勝手に故人)
>>680 るーの力はうーの為に使うのが禁止なだけ。自分の為ならノーカウント。
だから
>「良いだろう、エルクゥよ。 相手が貴様らならば別だ。 心置きなくるーの力を見せてやろう」
と書いた。
一応、証拠として本編のテキスト。
>「“うー”のために使える“るー”の力は3つまでだが、自衛のためなら非限定だ。
だから、愚かな“うー”など、ここで首ちょんぱだぞ」
>>684 ゴメン、春原を守るためと解釈してた。
よって『朋也に変身』『元に戻る』を一回ずつとカウントして下さいな。
どの道ドンパチするなら有りって事になるな。
「ギターを弾きながら人を自殺に誘います」
「じ、自殺……」
話が重いっスよ。ヘビーっスよ!
千鶴さんは更に説明を続けた。
「それは、ここ隆山からそう離れていない所にある高校で本当に起こった話ですが、
その高校では一人の女生徒がいました。成績優秀、ギターの才能が有り、
そして人望もあって性格も良し。絵に書いたような恵まれた生徒でしたが……。
あるの日のこと、その女生徒が……」
そこで千鶴さんが一息間をおいた。
ちょ、ちょっと、そんな怖い口調で話さなくても!!
「自殺したんですよ。屋上から、飛び降りて。
学校の屋上から飛び降りても即死は出来ないでしょう? それはそれは痛かったでしょうね。
彼女は冷たいアスファルトの上で真っ赤な水溜りを作りながら、痛い、痛いと言いながら死に向かったのです。
この突然の自殺に警察も頭を悩ませました。何せ動機らしい動機が一切見当たりません。
現場に残されていたのは彼女が飛び降りる前に脱いだ靴とギターだけ。
それからというもの、たまに聞こえてくるらしいですよ? この街にいると。
どこからともなく、寂しいメロディーでギターを奏でる音が……ぽろん、ぽろんと。
そして人々はその音色に引き寄せられるかのように雨月山にフラフラ……と登って、
二度と帰ってくることはないのです。……ほら、聞こえてきませんか? 今もギターの音が」
「ひぃぃぃっっっ!!!」
「るー!!」
「……あっ、すみません。少し驚かせてしまいましたか、てへっ」
『少し』じゃないっスよ、もう!!
背筋が凍ったよ、これ!! 絶対に千鶴さん楽しんでる、楽しんでるよ!!
「とまあ、これが今流れている亡霊騒ぎの全容です」
「ふ〜ん」
花梨が何事もなかったかのように相槌を打つ。
……強いなあ、流石ミステリ研。
「それでどうやって解決するんスか? 僕らは別に霊感があるってワケじゃないんだけど」
僕は努めて冷静に、COLLにそう言った。
誤字ってるような気もするけどまあ気にしない。
正直に言うと、ビビッた。もうビビッたよ。
奥歯がガタガタ言いっぱなしだよ! あんなの聞いて首を突っ込めるほうがどうかしてるよ!!
……でも、もう退くに退けないよ、うぅっ。
そして、千鶴さんが出した解決方法は――――
A 「この話がデマである事を証明します」と現実的に
B 「この女生徒と生前親しかった人物に話を聞いてみます」とどちらともつかない答えを
C 「なんとかその女生徒と話し合って成仏してもらいます」とオカルトの路線で
Bで時紀クンに初出番を…と言ってみる
初じゃないよ……恵美スパでも出てたしさ
梓ミッションで明日菜さんとセックルしてましたが何か?
家に向かう途中、僕は木田と言う奴の経歴書を見ていた。
木田時紀。
職業ニート。
生前に女生徒と性的関係アリ。
共に飛び降りたが、彼だけ生き残る。
働いたら負けかなと思っている。
「……なんか難しそうな奴っすね」
僕は経歴を見て思わず呟いちゃったよ。
深夜のドキュメント番組の題材としては、申し分無い逸材だね。
「事前調査をしてみてわかったのはそこまでです。
あの事件以降は家から出なくなり、人付き合いも少なかったので、
それ以上は……」
ふ〜ん。
性的関係アリがちょっとむかついたけど、今の僕にはささいな事だね。
僕だっておっぱい的関係をるーこちゃんと結んじゃったもんね。
と、している間に件の家に到着してしまった。
そこにいたのは
A 犬
B 木田の妹
C 今の自分は勝ってると思います
B
僕とるーこちゃんと笹森とかいう人は「木田」と表札が書かれた家の前に着いた
ぴんぽ〜ん
「はーい、どちらさまですか?」
呼び鈴を鳴らして出てきたのは木田本人ではなく可愛い女の子だった
(まぁ可愛いといってもるーこちゃんほどじゃないですけどねっ!)
履歴書から判断するとこの子は妹の「木田恵美梨」だね
「あのさ、お兄さんは家にいるかな?話をしたいことがあるんだけれど」
「………お兄ぃの知り合いですか?」
「いや、知り合いって訳ではないけどちょっと頼まれてね」
「………」
うっ、恵美梨ちゃん僕達を不審な目で見てるよ
まぁいきなり見知らぬ人が自殺未遂の兄を訪ねてきたら不審に思うよね
A 「一体どういう理由でお兄ぃをたずねてきたんですか?」
僕達を不審に思ったのか恵美梨ちゃんが質問してきたよ
B 「……まあどうぞ、お兄ぃなら二階にいます、誰とも話をしたくないって言ってますけど」
とりあえず僕達は木田の部屋に案内してもらった
C 「すいません、お兄ぃは数日前から行方不明なんです」な、なんだってー!!!
b
「……まあどうぞ、お兄ぃなら二階にいます、誰とも話をしたくないって言ってますけど」
恵美梨ちゃんは多少訝しがりながらも僕らにそう言った。
自分で言うのもなんだけど、こんな怪しい連中よく家に入れる気になったね。お兄ちゃんのこと心配じゃないのかなぁ。
「千鶴さんって、幽霊を信じてるんスか?」
僕は階段を上る途中千鶴さんに聞いてみた。
「今はどちらとも言えないわね。元々こういう話は実在したほうが夢がありますから信じてますが、
それでもやっぱり誰かが面白半分に流した根も葉もない噂話と言う可能性だってあります」
「私は絶対にいると思うんよ! 心中失敗による怨念が、街の人々に降りかかる……」
「るー」
三人それぞれ、千鶴さんが様子見派、花梨が存在派、
るーこちゃんがどっちともつかない派とバラバラだ。
「春原さんはどう思います?」
「えっ僕? ……ははは、信じてるわけないじゃないですか幽霊なんて。
ファンタジーやメルヘンじゃないんスから」
僕はそう笑い飛ばした。
……だって、本当だったら怖いじゃないか。
キィィィ……軋みを上げながらドアが開いていく。
うう、なんだかとっても怖いよ、ホラーだよ。
部屋の中は綺麗に片付いていた。ニートって言うから僕の部屋ぐらい散らかってると思ったけど意外だね。
そしてお目当ての人物、木田時紀は一人部屋のベッドで横になっている。
僕らが部屋に入った事を感じ、木田はゆっくり腰を上げた。
「……誰だ、お前ら?」
「初めまして、柏木千鶴と申します。あなたに話を頂きたくてお伺いしたのですが……」
「出てけよ、うるせえな」
木田は千鶴さんの大人な対応にそっけなくそう言った。
うわ、やっぱりニートでひきこもりだからこう来るよね。
でも流石は大人の千鶴さん、そんなことにはちっとも怒りもせず話を続けようとする。
「そう言わずに、お願いできませんか? あまりお時間は取らせませんから」
「帰れよ。誰とも会いたくねえんだよ、オバサン」
仏頂面でなおも木田は拒絶し続ける。
だが、そこら辺は僕らの千鶴さん、大人の余裕で話を……って、
気づくと千鶴さんが何故かこめかみをひくひくさせていた。
……うわぁ、明らかに怒ってる。怒ってるよ。
さっきまでの大人な態度はどうしたんですかねぇ!?
一体何がNGワードだったんだろう、オバサンあたりかな!?
「……ふふふふふ。大人しくしていれば付け上がって、これだから最近のニートは……!!」
千鶴さんが怒気をはらんだ声で木田を威嚇してる。
どうしよう……このままだと話を聞く前に木田の命がなくなる気がするよ!
A このまま千鶴さんに任せる
B なんとしても止める
C るーこちゃんに全てを委ねる
あえてA
よし、ここは千鶴さんに任せてみよう。
何せ千鶴さんの危険度は先ほどのるーこちゃんとのガチバトルでよーく知ってる。
長生きの秘訣は、長いものには巻かれろ。千鶴さんには逆らっちゃいけない。
「もう一度言います。あなたに、お話を、頂きたくて、お伺いしました」
千鶴さんはその言葉を区切るごとに、一歩一歩木田に近づいていく。
うわー、こわっ!!
「な、なんだよさっきから」
木田が気圧されて小さくなる。
さっきまでのデカイ態度は何処へ行ったのやら。
「素直に言うならよし、もし言わないのなら……ほんのちょっぴり、怒っちゃいますよ?」
千鶴さんがとっても優しげな口調で木田ににじり寄る。
怖い。純粋にそう思えた。木田は動かなかった、いや動けなかった。
何故ならば素人にも感じ取れるほどおっそろしい殺気を千鶴さんがプンプンさせてたからだ。
そして僕も木田と同じだった。僕は生きながらヘビに呑まれるカエルの気持ちが理解できたと思った。
「わ……分かった」
長い沈黙の後、木田は折れた。
もともと木田に選択肢などなかったのかもしれない。
千鶴さんと言う絶対無比の暴力に逆らえる存在など、この世には多分存在しないんだ、きっと。
「それで、何が聞きたいんだよ」
ぶすっとした表情で木田が言った。
この態度から考えて、木田はもう質問されることが分かってるみたいだ。
まあ、そうだよね。何処にでもいるありふれたニートにわざわざ話を聞こうとする人なんて少ないし。
多分、どっかの週刊誌とかにもうんざりするほどインタビューが来たんだろう。
「私達は先の女生徒飛び降り事件について調べています。女生徒とずっと一緒にいたあなたに話を聞きたいのです」
「……あんたら雑誌の記者か?」
「?? いえ、違いますけど?」
「ふん、あんたらがどうだろうが大した違いなんかない。
お前らは面白半分興味本位で話を聞きに来る。こっちの都合なんか知ったことじゃない。
あんたらは騒げれば満足だろうよ、でもこっちはどうすればいい?
思い出したくもない事を何度も何度も問い詰められ、
あることないこと脚色し死んでいった奴の人権を考えもしない。病んでやがるよ、お前らは」
木田はいきなりそう毒づいた。
うわあ……病んでるのはそっちだよ、もう完璧に。
確かに騒ぐ人たちは面白半分が多いけど……僕たちは真剣にやってるんだぜ?
そりゃ、気持ちは分からないでもないけどね。
思い出したくもない事を何度も何度もほじくられるのは誰だって嫌だ。
そういう意味では僕らも煽る連中と同類かもしれない。結果を残さなければね。
僕らが次の言葉に困ってると、木田は人を見下したような目つきで言葉を続けた。
「そう渋い顔するなよ、話してやるさ。いくらでもな。
そうやってずっと人の不幸をタネに笑って毎日を過ごしてろよ」
木田がそう吐き捨てて僕らに質問を促した。
ムカつく、すごーくムカつく。
これだけ腹が立ったのはあの忌まわしいサッカー部の件以来ですかねぇっ!?
「おい、ちょ……」
僕が言い返そうとしたとき、千鶴さんが腕で制した。
どうやら、黙ってろとのこと。
確かに相手は話す気にはなってるけど、ここまで言われて引き下がれって?
心底悔しかったが千鶴さんがそういうのだから仕方がない。
僕は煮え切らない思いでそのまま黙った。
「分かりました。では質問させていただきます。まず……」
千鶴さんが質問を始めた。
千鶴さんだってあそこまで言われてとても悔しかったろう。
その態度を表に出さないなんて……正直、尊敬するなあ。
そして千鶴さんが最初にした質問だけど――――
A 女生徒がどんな人物だったか
B 女生徒に自殺するような動機があったか
C 女生徒の人間関係について
D 『噂』について、木田自身思い当たる節があるかどうか
Cとか
「女生徒・須磨寺雪緒さんの人間関係について、聞かせて欲しいのですが」
千鶴さんがまず聞いたのがそこだった。
この亡霊騒ぎ、幽霊の仕業じゃないとすれば犯人は人間ということになる。
そうなると一番怪しいのは女生徒に近しい人物だ。
誰かが、この事件を幽霊騒ぎとして煽り立てている……ということになる。
「人間関係、か。自殺の原因は周りからのイジメだとでも思ってるのか?
違うな。俺たちの自殺はそんなんじゃない。
俺から見て別に須磨寺は人間関係は悪くなかった。ただ、つかず離れずという印象のほうが強かったな。
特別好かれてるってわけじゃなかったし、かと言って誰かから嫌われてるなんてこともない。
誰かとべったりなんてこともなけりゃ、孤立してるってわけでもない。
一言で言うと、冷めてたんだよあいつ。人間関係についてはな。
……あーでも、ウチの妹だけは妙に須磨寺に入れ込んでたな。だがそれ以外に主だった特徴はないな」
それだけ聞くと、人間関係が悪くないなんて嘘だと思えてしまうのは何故だろう。
それってやっぱり寂しいことだよね、きっと。
僕はそういう関係よりも、誰かに好かれて嫌われてるほうが絶対に良い、そう思える。
ふと隣を見てみた。
るーこちゃんがいつもの無表情で木田の話を聞いている。
目が合った。るーこちゃんはいつものように「るー」とだけ言ってくれる。
……うん、やっぱり特徴のない人間関係よりも、
岡崎や杏に虐げられながらもこうやってるーこちゃんに知り合えた僕のほうが良い人間関係送ってるのかなぁ。
「そうですか、では須磨寺さんの周りで面白半分に怪談を考えそうな人に心当たりは?」
「何でそんな事を聞く? お前らまさか、俺に話を聞きたいって言うのは……」
「はい。巷で広がっている幽霊騒ぎを収めるために話を聞きに来ました。
この無責任な騒ぎのせいで私達観光業に携わる者どもはほとほと困っているのです。
その幽霊が本物であれ、誰かが勝手に作り出した噂話であれ、
解決するのには木田さんの話を聞くことが重要だと思ったからです」
「……そうか、悪かったな。頭ごなしに変なこと言っちまって」
千鶴さんが目的をはっきり言うと木田はさっきのことを素直に謝った。
……もしかすると、こいつ根は良い奴なのかもしれない。
「分かった。そういうためなら俺も真剣に答える。
そうだなぁ……あの事件は俺が行っていた学校の奴なら誰だって知っている。
その噂話にしたって自然発生的に口コミで流れたものだから誰が情報の元かたどるのは難しいな」
「そうですか、では……」
A 須磨寺さんはどんな人だったのですか?
B その……須磨寺さんが化けて出る、なんて可能性はあると思いますか?
C 「いや……待てよ……」とそのとき木田が心当たりを思い出した
D どうもありがとうございました
C
「いや……待てよ……」
その時、木田が呟いた。
「何か、心当たりでも?」
「ん……いや、ただの思い違いだ。すまん」
「そうですか……」
千鶴さんが残念そうに呟く。
僕も思わず事件が解決する決定的な一言かと思っちゃったよ。
「俺も状況を整理してみるよ。今まで逃げてた事も多かったからな。
まとまってたら、また会いたいんだが、いいかな?」
「それは、かまいません。ええと、連絡先はこちらにお願いします」
千鶴さんが名刺を差し出す。
うーむ。一つ一つの仕草が大人だ。
「え……あんた鶴来屋の?」
「ええ。あと、療養中に押しかけて申し訳有りませんでした
ですが、余り飲み過ぎない方が良いですよ」
木田が驚く。良く見ると、机の上にマーブルチョコレートのような物が何個かある。
へー薬なのか。
言われなきゃわからなかったよ。
「あんた、もしかしてこの薬を知ってるのか?」
「ええ、私の叔父も良く使ってました……」
「そうか…」
「“風邪”お大事に…」
僕たちは木田の家を後にした。
るーこちゃんは相変わらず無表情。
千鶴さんは何か考え込んでいる。
「しかし、兄貴に比べて似てない妹だったね」
誰に語りかけるでもなく、呟くと、花梨が返す。
「うんうん。でも、風邪引いてる時に見ず知らずの人と会わせるなんて、
結構大胆なんよ」
「きっとニートである兄貴を励ましたかったんだよ、ショック療法で」
あと、風邪の時にはお見舞いが効くだろ」
「そうなん?」
「芽衣だったら、そうするかなあ」
さて
A 一度旅館へ戻る
B 高校へ行ってみる
C 「姉さん。情報が入りました」とおかっぱで黒尽くめの服の女の子が現れた。
B
C
「これからどうするんスか?」
「須磨寺さんが在校していらした高校へ行ってみようと思っています。
もし、本当に須磨寺さんが亡霊となっているのでしたら、現場で何か分かるかもしれませんし」
なるほど、もっともだ。
もし何も分からなかったとしても、学校は現場となった場所。
木田の他にもこの幽霊騒ぎに詳しい人に会えるかもしれない。今休み中だけど。
僕らはそういうわけで現場となった学校に向かうことにした。
そんな中、僕はぼーっと考える。
この幽霊騒ぎ、本当に幽霊が出ているのか、それとも人が無責任に煽り立てているだけなのか。
誰かが思いつきで始めた噂話なら良い。
この噂を収めるのに千鶴さんは苦労するだろうが、そこまでは僕も知ったことじゃない。
でも……本当に幽霊が『出る』のなら……。
僕はふと浮かんだ答えを打ち消すかのように頭を振った。
うう怖い怖い。
僕はもともとオカルトな話は性に合わないんだ、なるべく考えないことにしよう。
さて、と言うわけで僕らは件の高校にやってきたわけだけど、まず最初になにをしよう?
A 現場である屋上に行ってみる
B 落下先の場所に行ってみる
C 須磨寺雪緒のことを学校の生徒に聞き込みをする
D 職員室に行き先生から話を聞いてみる
柳川24を思い出しつつA
僕らは現場である屋上に行ってみることにした。
もしかしたら……何か分かるかもしれない。
休日なので人気の少ない校舎の階段を、僕たち四人は上っていく。
ちなみに屋上への扉に鍵はもちろん掛かっていたが花梨が難なく開けてしまった。
……もしかして、彼女ってドロボウでもやってたんじゃ。
ギィィィ……という音がして扉が開いた。
誰もいない屋上。
もちろん電波を集めている少女とか夕日の採点をしてる少女なんているわけない。
ましてやバンダナ少女とその内気な彼氏なんてもっての他だ。
そういうわけで、この屋上には僕たち四人のほかに誰もいない。
そして自殺した現場だけあって、一部の区間がテープで区切られている。
加えてそこにぽつんと供えられたお花。寂しい光景だが、他に特筆するようなことはなかった。
「何も変わったことはないっスね」
「そうですね、困りました……」
「るー」
思えば現場に来たからってやすやすと手がかりがつかめるわけなんてないじゃないか。
犯人が正直に屋上で待っていてくれるわけなんてないし、幽霊がうろついてるわけでもない。
あーあ、こりゃ無駄足だよね。……と、僕らが諦めモードに入ったところ、
ぽろん……ぽろん……
突然寂しげなギターのメロディが聞こえてきた。
「ひぃぃっっ!!」
僕は驚きドサクサに紛れてるーこちゃんにしがみつく。
「す、すのうー!?」
「聞こえた! 今……絶対にギターの音色が聞こえたよ!!」
僕は恐る恐る聞こえた方向を振り向いた。そこには……
A ギターを手にした花梨ちゃん
B ギターを手にした恵美梨ちゃん
C ……誰もいない?
B
ギターを弾いていたのは恵美梨ちゃんだった。
ある意味ほっとする。これでもし幽霊なんて出てたらチビってた所だよ。
恵美梨ちゃんは暫くギターを弾いていた。
僕も、るーこちゃんも、花梨も、千鶴さんもそのままの状態で聞き惚れる。
どこか落ち着いていて、物悲しいメロディーだった。
一曲終わってから恵美梨ちゃんはまるで独り言のように呟いた。
「これって……先輩が良く弾いていた曲なんですよ」
そして何かを懐かしむかのような悲しい表情で続ける。
へえ、先輩に習ったのかなこのギター。結構上手いじゃん。……まあ芳野さんには及ばないけど。
「『もういない誰かとあたし』……バカみたい。まるで今のあたしのことじゃない。
なんでよ……どうして先輩が死ななくちゃいけないの?」
恵美梨ちゃんが僕らに問いかける。……いや、問いかけてるんじゃない。ただの独り言か。
そう言えば木田が言っていた、恵美梨ちゃんは件の須磨寺に入れ込んでいた……と。
実際に恵美梨ちゃんが泣いたわけじゃないけど、なんだか泣いているように見える。
恵美梨ちゃんが僕らに向き直った。
「あなた達……本気で『あの噂』について調べてるんですね」
「はい」
千鶴さんがそう答えた。
……多分、木田と話しているのを廊下から立ち聞きでもされたんだろう。
それで次に来そうなところを先回りされたってところかな。
「お願いします。絶対にこんな噂を流した犯人を捕まえてください!
先輩の事を侮辱するなんて最低、殺してやりたい!!」
恵美梨ちゃんが深々と頭を下げる。
千鶴さんも、花梨も、るーこもそして僕も頷いた。
ここまで本気の目をされたら、僕だって怖いけど頷かざるを得ないよ。
「……すのうー」
「どうしたの、るーこちゃん」
「そろそろ離せ、いつまでもそうしていられると恥ずかしいぞ」
るーこちゃんの一言に僕は今の今までるーこちゃんにしがみついたままだと言うことに気づいた。
慌ててぱっと離し、お互い一メートルぐらい離れる。
どくんどくんと心臓がなっているのが分かる。そんな風に言われると……こっちが意識しちゃうじゃないか。
僕らの様子に、花梨がまるで悪戯を思いついた子供のような表情で囃し立てる。
「ひゅーひゅー、お熱いねお二人さん」
「るー」
るーこちゃんはまたもや肯定とも否定ともつかない「るー」で返した。
僕は肯定も否定もする気力がないよ、もう。
それから僕らは屋上でしばらく意見交換をすることにした。
「それで、調査はどの程度進んでいるんですか?」
「……まだ手がかりもつかめていない状況です。
これが誰かの作り話だというなら、大元がいるはずなのですが……」
千鶴さんが困ったような顔で恵美梨ちゃんに説明する。
そう、この事件が人の作り話だったとしても、
口コミで広まった噂の元を辿るなんてまるで雲をつかむような話だ。
「そうなんですか……」
「……気を落とさないでください。まだ調査は始まったばかりです」
「そう、そうですよね」
「ちょっと、恵美梨ちゃん」
「はい?」
さてと、ここで僕も真面目に考えてみよう。
僕らは恵美梨ちゃんと言う思わぬ助けを得た。これはもしかすると木田よりも大きい存在かもしれない。
何せ須磨寺雪緒と個人的に親しかった人間の一人だし、
木田と違ってニートでもヒッキーでもないから顔も広く情報にも詳しいし、この学校の事をよく知ってるだろう。
もしかしたら恵美梨ちゃん自身大きな情報を握っているかもしれない。
以上を踏まえて、僕が恵美梨ちゃんに聞きたいのは……
A この学校に噂話が好きな生徒がいないか
B 『ギターの音が聞こえてくる』という場所がどこら辺なのか
C 須磨寺雪緒が恨みを買うような相手がいなかったか
D 恵美梨ちゃんのおっぱいはどのぐらいの大きさなのか
E 今現在付き合っている人がいるかどうか
すかさずD
A
無性にDを選びたくなったけどA
よけいなことを書いて負けたのは
誰かがその間にDを選ぶことを期待していたからだろう orz
「恵美梨ちゃんのおっぱいってどのぐらいの……あちょぷっ!!」
台詞を言い終わる前に恵美梨ちゃんから問答無用の鉄拳を受けた。
めっちゃくちゃ痛かったんですけどぉっ!? 思わずあちょぷとか言っちゃったよ。誰もネタ知らねえよ!
「やっぱり可能性の高い線としては誰かが面白半分に噂を流している、というところでしょうか」
「るー」
「私は成仏できずにさまよって、生きている人を仲間にしようとしていると思うんよ」
「先輩に限ってそんなことはないですっ!!」
「まあまあ、まだそうと決まったわけでもないんですし」
しかも僕を差し置いて話を進めていく皆様。
そうだ忘れてた。ここにいる面々はみんな女の子ばかり。
僕が繰り出すこういうネタにしっかりツッコミを入れてくれる岡崎みたいな奴はいないんだった。
いけないいけない。このままじゃ僕はまるで『いなかった』かのように話が進められる。
「ね、ねえそれで僕の考えとしてはさ……」
「るーこさんはどう思います?」
「まだるーの意見を断言できる時期じゃない。決め付けるには証拠が足りないぞ、ちづうー」
「聞きたいのはとりあえずの方針決定ですよ、これからどう動いていけばいいのか。それについてはどうです?」
「るーは地道だがうーから順々に話を聞いていくのが一番の早道だと思う」
「あのさぁ、僕としては……」
「うぅ〜〜ん、名のある霊能力者とか呼んじゃったほうが早いんじゃない?
霊の仕業だったらそれでいいし、そうじゃなかったらそれも一発で分かるっしょ?」
「ダメダメ、大抵は嘘っぱちなんだから。
どうせ先輩が自分に憑いたフリしておこがましいこと言うに決まってるわよ」
皆で和気藹々と離していく。
恵美梨ちゃんなんてまるで最初から僕らのグループに入っていたかのごとく自然に。
そう、皆自然に。示し合わせたかのように僕をスルーしながら話を続けていく。
まずいよ、これは。
このままじゃ僕の発言権がどんどん弱くなってしまう。
今までは『ちょっとふざけた所もあるるーこちゃんの相手役』だったのに、
下手をすると岡崎や杏に受けてる扱いと同じに成り下がる可能性だってある。
今度は真面目に意見を出さないと、気をつけよう、うん。
「あのさ! 僕も気づいたことがあるんだけど……!!」
僕が威勢良く立ち上がると、皆が視線を僕に向ける。
……良かった、まだ完全無視はされてない。まだ修復可能な関係だ。
よし、ここで一発何か言って僕の威信を取り戻さないと。
今の僕らに足りないのは情報だ。
分かっていることは幽霊騒ぎの噂話の内容と、飛び降り自殺に関することの一部。
たったそれだけなんだ。これだけで考えるも何もあったもんじゃない。
だから僕が皆に提案することは……
A 実際に幽霊を見た人を探してみたらどうだろう?
B ギターの音が聞こえてくるって現場を洗ってみたらいいんじゃない?
C 人海戦術を使って町中の人を洗いざらい調べてみようよ
D 今日はもう遅いから明日にしない?
E 千鶴さんって恵美梨ちゃんより胸薄くない?
今度こそAで
「実際に幽霊を見た人を探してみたらどうだろう?」
僕はるーこちゃんたちに提案してみた。
「それって噂話をたどるってこと?」
恵美梨ちゃんが尋ねてくる。
確かにそれが一番手っ取り早いというか直球で愚直な方法だけど効果はあるはずだ。
噂話をもっと多くの人に聞いてみて「誰が幽霊を見聞きしたことが噂話になっているのか」
を突き止めてその「幽霊を見聞きした誰か」に話を聞けばいい。
だけど僕はその方法は有効じゃないと思った。
「噂話からたどるのは多分不可能だと思うよ」
そもそも噂話の内容が
『どこからともなく、寂しいメロディーでギターを奏でる音が……ぽろん、ぽろんと。
そして人々はその音色に引き寄せられるかのように雨月山にフラフラ……と登って、
二度と帰ってくることはないのです。……ほら、聞こえてきませんか? 今もギターの音が』
なんて内容で 「実際に幽霊を見た人=行方不明になった人」 になるはずだ。
大体、この噂が真実ならもう何人も行方不明の人物がいるはず。
「千鶴さん、この噂が広がる原因である行方不明者って言うのは本当にいるんですか?」
僕は千鶴さんに尋ねてみた、須磨寺雪緒の自殺、そしてそれから行方不明者が出たのなら
自殺と行方不明を無責任につなげるこんな噂話が広まるのかもしれない。
そして本当に行方不明者がいるからこんな噂はいつまでも信憑性を持って残り続けるはずだ。
逆に行方不明者が本当に出ている訳でもないのにこんな噂が広がり続けているのなら。
誰かが意図的に広め続けていると推理できるんじゃないかな。
まず『実際に幽霊を見た=行方不明になった人』の存在の確認をするべきだと思う。
A 「……確かに、須磨寺さんの自殺後、隆山で行方不明者が相次いでいます」
B 「……いえ、特に行方不明者が続出したという話は聞いたことがありません」
A
「……確かに、須磨寺さんの自殺後、隆山で行方不明者が相次いでいます。
誰も気に留めないようですけれど、ひっそりといなくなっているのは確かです」
「やっぱり……」
僕は自然とそう呟いた。
幽霊が本当にいるにしろ、誰かの作り話にしろ、火のないところに煙は立たない。
行方不明者が多い、それだけで十分怪しさが高まる。
それも、須磨寺雪緒が自殺した直後からだというのだから尚更だ。
ここでもう一度よく整理してみよう。
まずはあの噂話について、
こうなってくると行方不明の件が噂話と無関係だとは考えにくい。
誰かが行方不明事件のカモフラージュをしている……そうは考えられないだろうか。
ちなみに、幽霊が取り殺してるって可能性もないわけじゃないけどそうだと怖いのでその可能性は除外する。
もしくは、この行方不明者が続出する事をこれよしと、怪談のネタにするようなどうしようもない奴がいる。
そういう可能性だって否定できない。……結局のところ、まだ微妙だね。
「ちづうー。行方不明者に共通点はないのか?」
「共通点、ですか?」
るーこちゃんが千鶴さんにそう聞いた。なるほど、当然の質問だね。
しかしそれに千鶴さんは渋い顔。
「流石にそこまでは分かりません。調べることも出来ますが……すこし時間はいただきます」
「構わないぞ。後で調べて欲しい」
それから僕らは恵美梨ちゃんに二三質問した。
学校でその噂はどれほど広まっているのか、またそんな噂を流す人物に心当たりはあるのか。
……だけど、恵美梨ちゃんから返ってきた答えは芳しいものじゃなかった。
いくら何でもそう簡単に噂の出所が分かるわけ、ないか。
「アタシも友達とそっちの方向から聞きまわってみます」
恵美梨ちゃんはそう言ったけれど……見込みは薄いよねぇ。
なんだかんだでもう夕方だった。
何か行動を起こすにしてももう遅いし、お腹もいい具合に減ってきてる。
「それでは、今日はもう遅いのでお開きにしましょう。続きはまた明日、ということでよろしくお願いします。
花梨さん、恵美梨さん、何か分かったことがあれば直ぐに知らせてください。
それから春原さんにるーこさんも、私は夜は自宅に帰っているので、連絡先は間違えないでくださいね」
「ねえねえ千鶴さん、僕ら鶴来屋のために頑張ってるんだから、宿泊費を安くは……」
「なりません」
きっぱりと言われた。
……商売人だなぁ千鶴さんは。とほほ。
ふぃ〜疲れた。
それから僕たちは鶴来屋の自分の部屋にやっと帰りついた。
なんだかんだ言って今日は結構歩いたからヘトヘトだよ。
「だらしないぞ、すのうー。そんなことでへこたれていたらるーではやっていけないぞ」
「いや……るーに行く気はないから安心してよ」
とにかく、今日は疲れた。
さて……これからどうしようか。
A もう食事にしようかな
B 事件の事をもっとよく考えてみようか
C そう言えば花梨って何処に泊まってるんだろ?
D 木田兄妹に電話してみようか
E 存在を忘れていた岡崎達と廊下でばったり出くわした
725 :
名無しさんだよもん:2005/09/02(金) 22:32:29 ID:AS2zLWQU0
E
大変ですよ大変ですよ。すっかり忘れてたけど岡崎達この宿にいるんだったぁ!
「春原、お前なんでこんなところに?」
「陽平、あんたなんでこんなところに?」
仲いいよね、あんた達。
でもなんだか二人とも慌ててるみたいだな。顔なんか青くしちゃって。
「ねぇ、そんなことより、椋、椋見なかった?」
「え、椋ちゃん、それなら昼にみやげものや……ゲフッ」
「みやげものや? ねぇ、おみやげやさんで見たの?」
「い、いや、うん、遠くからね。直接は会ってませんですよ?」
「それで、それからは?」
危ないところだったけど、全然気づかないであせったままみたいだ。
いつもの気が強そうな杏じゃなくて、今にも泣きそうだった。
「いったい椋ちゃんがどうしたの?」
「椋が、椋がいないの。もうこんな時間なのに」
──椋ちゃんがいない
昼の記憶がフラッシュバックした。
なにかとりつかれたような表情で、
「私がこの間出会った人で、とても素敵な方です。
岡崎さんの申し出は嬉しいんですが、あの人に思いを遂げたいので……」
「とても素敵な人です。あの人と一緒にいるとき、このまま時を止められたらな……なんて思ったこともあります」
そんなことを言っていた。
まさか……
A 「杏、名倉由依って名前に覚えはあるか?」
B 千鶴さんに電話をかけに走った。
C へべれけになった椋ちゃんが現れた。
B
昼じゃねぇや、一日前だ… orz すまん。
ダッ!!
僕は弾かれたようにその場から飛び出した。
「あっ、ちょっと陽平! 何処行くの!?」
岡崎と杏の声が遠くなっていく。
そんな中僕はある可能性について考えていた。
もしかすると椋ちゃんは……あの幽霊騒ぎの犠牲に?
ありえない話じゃない。別にこの話は隆山の人限定というわけじゃなかったはずだから。
だが、もしかしたら岡崎達や僕の早計であるという可能性も捨てきれない。
ただ椋ちゃんは旅館の外に出て帰るのがちょっと遅くなっただけ、そういう可能性だってあるはずだ。なるべくならそうであってほしい。
階段を駆け下りてフロントに出た。
そのままの勢いで受付に居る足立さんに声をかける。
「足立さん、千鶴さんの家の電話番号! 早く!!」
僕がそれだけ言うと、足立さんも最初から話を通されていたのか直ぐに頷き、
無言で電話のダイヤルを回してくれた。
僕は受話器を受け取り、待つこと数秒……電話はつながった。
『はい、柏木ですけれど』
「千鶴さん!? 大変なんだよ! 椋ちゃんが……!!」
『春原さんですか? とにかく、落ち着いてください!』
千鶴さんにそう言われて、僕は大きく深呼吸した。
すー、すー、はー、はー。……多分、大丈夫。
『順を追って説明してください。一体何があったんですか?』
「椋ちゃんが、僕の友達が……それが……僕が旅館に戻ってきたら……いなくなったんス」
『居なくなった?』
「何でも、この時間帯になっても帰ってこないって……僕の他の友達も言ってて……」
『……そうですか。分かりました、直ぐそちらに向かいますので暫くお待ちを』
「なるべく早く頼むっスよ!」
『ええ』
ガチャリ。電話が切れる。
それから程なくして、岡崎達が追いついてきた。
「一体どうしたのよ!!」
「電話をかけていたみたいだが……まだ行方不明って決まったわけじゃないんだぞ。
偶然散歩から遅くなってるとか、途中で迷子になったとかかもしれない」
岡崎がそう言う。
僕もそうだったらどんなにいいだろうと思う。
でも……千鶴さんの行方不明者増加の話と、幽霊の噂を聞くとそんな悠長なことは言ってられない。
どう考えても連想してしまう、椋ちゃんが事件に巻き込まれた、と。
「陽平、椋のことで何か知ってることでもあるの!?」
杏に詰め寄られる。僕は――――
A 岡崎達に『幽霊の噂』のことを話す
B 今はまだ黙っていたほうがいい
Aで
「杏、朋也、落ち着いて聞いて」
僕はかいつまんで話す。……なぜ僕がここにいるかは除いて。
幽霊の噂のこと。行方不明者が増えていること。
行方不明者のところで、杏の顔色は青からさらに色を消し、蒼白となってしまった。
膝がくずれおちそうになるところを、横の朋也があらかじめ支えている。
「朋也、杏をいったん部屋に戻したほうが──」
うなずいた朋也は、いやがる杏をひきずるようにして連れて行く。
途中、振り返って僕を見て、姿を消した。見えなくなったその背中に、頷きを返した。
千鶴さんが来るまでに考えなくてはいけない。
椋ちゃんを見つけるためにどの方面を消すか、どの方面を追求するか。
幽霊、なんていう世迷言は最初に消したかった。
「お待たせしました」
「千鶴さん、さっき調べてもらった行方不明者の共通点ですが、報われなかったカップル
っていう例はありませんですかねぇ!?」
目の前に現れた千鶴さんに、言葉をぶつける。慌てて語尾がおかしくなった。
千鶴さんはいきなりの僕の言葉にあわあわしている。
美人がそんなふうにしているところはかなりかわいいが、今はそんな場合じゃない。
春原陽平、クールです。
そうだ、須磨寺雪緒と木田時紀は一緒に死ねなかった。二人がカップルだったか
どうかはわからないけど、須磨寺雪緒はそうだと思っていたら。
あまり考えたくはないけど、もし本当に幽霊になっていたんだとしたら。
「は、はい。ええと──」
A 「今わかってるうちのほとんどがそうです」
B 「いくつかはあるみたいです」
C 「いえ、今のところはひとつもありません」
たびたびすまん、朋也にしちまった。 orz もう寝ます。
ではAで
「え、ええ。今わかってるうちのほとんどがそうです」
その瞬間、僕は駆け出していた。
数学の証明問題を3年間で一度も解けなかった僕だけど、
これだけのピースが集まって、何も思いつかない程馬鹿じゃない。
須磨寺雪緒は幽霊になった。
それも結ばれなかったカップルを仲間に引きずり込む悪霊として。
山の方へ走った。
苦しくなった。
転んだ。
疲れていった。
おかしいなあ。
なんで走ってるんだろ。
僕のチケットを横取りした杏の妹だぞ。
いつも、僕に辞書を投げつけて、6針縫わせた杏の妹だぞ。
……
あー! もういいや。
馬鹿は馬鹿でも、クラスメイトを見捨てる程、馬鹿じゃないってことですよ!
そういう事にしたほうが格好いいんじゃないですかねぇ!
「よーちゃん〜待つんよ〜」
「すのうー。まて」
あ〜幻聴が聞こえてきちゃったよ。
浴衣姿のるーこちゃんと花梨が見える。
しかもスクーターに乗って……って。
え? 本物。
スクーターは強引に僕の前に回りこんだ。
「すのうー。すぐ熱くなるのはすのうーの長所だが、
短所でもあるぞ。気をつけろ」
「る、るーこちゃん」
息も絶え絶えな僕は言い返す事も出来ない。
「雨月山に一度も行った事がないのに、こんな夜中に突っ込むなんて自殺行為なんよ。
あやしそうな所は下調べしてあるから、まかしておくんよ!」
「花梨……」
ちょっと感動して泣きそうになった。僕にるーこちゃんが近づく。
「すのうーこれは。ちづうーからの伝言だ」
「〜に気をつけて下さい」
〜は
A 須磨寺雪緒
B 木田時紀
C 木田恵美梨
Bで
「木田時紀に気をつけてください、確かにそう言っていたぞ」
木田時紀?
それって、昼間話を聞いたあの木田のこと?
「千鶴さんって……もしかして、木田を疑ってるの?」
「多分ね。人間が犯人なら、これ以上ないくらい怪しいじゃない。
最初の飛び降り自殺だって、自分だけ花壇の上に落ちて致命傷を避けたって話もあるし、
須磨寺雪緒をなぞらえてこんな事件を起こすとしたら、一番動きやすいのは彼じゃない?
でも私はまだ須磨寺雪緒の仕業って思ってるけどね」
言われて見ればそうかもしれない。
アイツなら、僕らが高校に行っていた隙に椋ちゃんをさらうことも出来た。
でも、木田が犯人なのか?
僕にはあまり木田が犯人であるようには思えなかった。
木田が犯人だとして……何故こんな犯行をするのか説明できない。
それに……木田一人でこんなにも大量に行方不明者を出せるものなのか?
バラしていたとしても死体は隠さなくてはならないし、生かしておいたとしたら尚更隠すのが大変になる。
何か見落としている気がする……重要な何かを。
「すのうー、何をしている? 行くぞ」
「え、ああうん。そう言えば千鶴さんは?」
「千鶴さんなら街のほうの捜索に向かったんよ。警察にも届けを出してくれたみたいだしさ」
「ああ、なるほどね」
……よくよく考えれば僕のように無鉄砲に走るよりも、
そっちのほうが普通の対応っスよねえ。つくづく千鶴さんは大人だよ。
「それですのうー。まず何処から探す? 雨月山と一口に言っても広さはなかなかのものだ」
「うん、それは……」
僕はぱっと答えた。その場所は――――
A 山頂辺りじゃないかな
B 林道から外れた森の中が怪しい
C 水門のほうが気になる
D 洞窟の中だと思うんだけれど
しー
C
「………水門のほうが気になるかな」
根拠…といわれても単純に「水門になら重りを付けた死体を投げ込めば大量の死体を隠せる」
ぐらいしかなかった。
そこで想像してしまう。昼間会ったあの木田時紀が無気力というか生気のない顔で椋ちゃんを担ぎ上げ
重りを付けられて水門の底に放り投げられて沈められる……
だめだ、きっと椋ちゃんはまだ生きているはずだ、僕はそう信じたかった
「わかった、水門だね。急ごうすーちゃん」「るー」
二人のスクーターは僕が走る早さに加減してくれた
……畜生、ちゃんとサッカー続けておけばよかったな
雨月山の入り口でるーこちゃんと花梨はスクーターを降り、僕達は水門への山道を歩いた
歩きながら思い出す、昨日の椋ちゃんとの会話だ
岡崎に変身したとき、椋ちゃんから「名倉由依」という女の子ののろけ話を聞いた
でもそれは今から思い出せば付き合っている話ではなく一方的な片思いの話だった
やはり椋ちゃんも報われず恋に破れたのだろう、だからこの事件に……
ちょっと待てよ、椋ちゃんが恋に報われなかったなんてどうして木田は知っていたんだ?
岡崎たちは昨日隆山に来たんだぞ、知る機会なんて在るはずがない
……やはり例え木田が関わっているにしてもそうで無いにしてもこの事件には
幽霊が関わっているとしか考えられない
だけど幽霊なんてね…自殺した人が幽霊になるなら日本中に幽霊がいるはずだ
ここ隆山にだけ本当に出てくるなんて……隆山と他の場所の違いって何だ?
宇宙人?確かに隆山には宇宙人の子孫が生きている、だけど宇宙人と幽霊というのはどうなんだろう?
『エルクゥ』っていう存在もこの事件に関係しているのか?
そんなことを考えていると、開けた場所に出た、水門だ
A そこには虚ろな瞳をした椋ちゃんがいた
B そこには椋ちゃんを担いだ木田がいた
C そこでは椋ちゃんが木田とセックスしていた
D そこには青白い光を放った人影…写真で見た須磨寺雪緒がいた
A
椋は一歩間違えばヤリマン化してたのかよ orz
そこには虚ろな瞳をした椋ちゃんがいた。彼女は覚束ない足取りで山の更に奥へと歩みを進めていく。
僕は息切れする体を鞭打って彼女に追いつき、彼女をの手を掴み、引っ張ろうとする。
「のわぁ!!」
すると椋ちゃんは女の子とは思えない力で僕を振り払う。
「な、なんっすか、あの力は?」
「…やはりな。 恐らく彼女は”憑かれている”のだろう。 すのうーよ、気付かないか?
この山を包む禍々しい気配を」
るーこちゃんに言われて辺りを見回してみると、夏場と言うのに鳥肌が立つような寒気が辺りを包んでいる
感じがした。今までは必死になって走っていたから気付かなかったけれど、何だかネガティブな気分に
なる…いや、それを強要されるような嫌な気配だった。
「うわ…言われてみれば…あの青木ヶ原樹海以上の瘴気に包まれてるよ、今の雨月山は」
花梨ちゃんが呟く。いわゆる自殺の名所と同じって事か。ああ言う所では自殺者の霊やら、想念が
渦巻いていて、自殺衝動に駆られやすいとか何とか聞いたことがある。
「うーに討ち取られたエルクゥの負の想念が山中に渦巻いている。 まともなうーならば山に登るどころか、
近づくことすら躊躇うだろう。 りょうーはそれに取り憑かれているのだろう」
るーこちゃんの言が正しいとしたら、この山は自殺の名所足りうる理由が充分あると言うことになる。
しかし、千鶴さんの話によれば、山に入った行方不明者が出たのは最近の話だ。
「一体、何で今になってその負の想念ってやつが…」
と、言い掛けたその時、辺りにギターの音色が響いた。そして椋ちゃんはその音色のする方向へ歩いていった。
「この音…やっぱりマジな話だったの?」
須磨寺雪緒の話と、この山の負の想念…一体どんな関係があるって言うんだ?
「どうする、すのうー」
僕は…
A このまま椋ちゃんを追いかけた
B や、やっぱり警察を待った方が…
C その時、木田(兄)がやってきた
D その時、恵美梨ちゃんがやってきた
E その時、千鶴さんから携帯が
E
その時、僕の携帯から呼び出し音が。液晶画面の上に描かれた名前は『千鶴』
僕は慌ててポケットから携帯を取りす。
「もしもし、どうしたんですか、千鶴さん」
『ええ、今日の昼頃、妹達に頼んで雨月山を調べてもらったのですけど…
”鬼の首塚”が何者かの手によって破壊されていたそうです』
「首塚?って、言うと平将門のアレみたいなものですか?」
動かしたり壊したりすると、呪われるとか不幸が訪れるとか言うアレです。
お陰で都会のど真ん中に、何百年も塚が放置されているなんて話も。
『はい。 殆ど同じようなものです。 かつてこの地にいた鬼達は次郎衛門と言う
侍に退治されたました。 ですが…死後も悪霊としてこの地に様々な災厄をもたらしたそうです。
それを鎮める為に立てられたものなのですが…』
つまり、この騒ぎ自体が人為的なものだったと言う事になる。死んだ幽霊ではなく、
生きた人間が起こしたもの。須磨寺雪緒の幽霊はそれに巻き込まれたって事?
「つまり、そいつが犯人って事っすよね? もしかして分かったんですか?」
『いえ、そこまでは…取り合えず私は手が離せないので、妹達をそちらに向かわせています』
「妹って…やっぱり千鶴さんみたくお強いので? って、済みません。 今さっき涼ちゃんを見つけたので。
追いかけるんで一旦切ります」
気付くと涼ちゃんは森の奥へと更に進んでいた。危うく見失ってしまうところだった。
僕らは慌てて彼女を追いかけた。彼女の歩く速度は思いのほか速かった。障害物や暗闇が邪魔で
思うように距離が詰めれない。何とか見失わないように追いつくのがやっとだった。
山の奥に進むにつれてあの嫌悪感がどんどん増していく。そしてギターの音色の音も次第にはっきり聞こえるように
なってきた。この曲は昼間、恵美梨ちゃんが弾いていたものと同じだ。
僕の脇を何か白い物体が通り過ぎた気がするけど無視。認めたら、なけなしの勇気がなくなりそうだから。
「すのうー、誰か近くにいるぞ」
追いかけるのに必死で皆黙っていたが、ふとるーこちゃんが話しかけてきた。誰だ?
千鶴さんの妹か?それとも…
「向こうだ」
僕はるーこちゃんが指差す方へ懐中電灯の明かりを向けた。その先に見えたのは──
A おっぱいのでかい子と、おかっぱの子と、小学生みたいな小さい子
B 恵美梨ちゃんだった
C 木田(兄)だった
D 何かでっかくて、体毛がボーボーで、角が生えていて…って、鬼っすか!?
A
盛り上がってるな、GJ!
痕本編後で耕一未登場ってことは
実は楓BAD後で耕一が完全に狩猟者モード突入してても
今のところおかしくはないな
サクッサクッと土を踏む音がだんだん近づいてくる。
ぬぅっと生暖かい風が僕の首の後ろ辺りをなぞる感覚がする。
……恐怖に駆られながらも、僕はその足音の主に懐中電灯を照らした。
「誰かいるのかぁ?」
暗がりから突然不気味な顔がにゅっと顔を出した。
「ひぃぃっっ!!」
「わぁっ!? ……びっくりするじゃないか!!」
その不気味な顔がそんなこといいながら怒鳴る。
……へ、人間?
よくよく見てみれば普通の女の子だった。
彼女の後ろにもう二人、女の子が立っている。落ち着いてみてみれば結構可愛い子達だ。
「え、えーと、君は?」
「柏木梓。千鶴姉に頼まれてさ、山を探してるんだよ」
「柏木楓です。……暗くて見通しの悪い山では地元民の助けが必要だと思います」
「柏木初音だよ。そのお友達……早く見つかるといいですね」
一人一人丁寧に自己紹介をしてくれる。
……なんだ、千鶴さんの妹さんたちか。ほっとした。
いや、落ち着いてなんか居られない! 早く椋ちゃんを連れ戻さないと……!!
「そ、そうだ! 早く椋ちゃんを追わないと! 僕ら椋ちゃんを見つけたんだ、早く!!」
僕は早口にまくし立てた。
「落ち着けよ! ……あたし達も、ギターの音が聞こえてきたから、もしやって思ったけれど……よく耳を澄ましてごらんよ」
梓がそう言う。
僕はそう言われたとおり耳を澄ましてみた。
……すると、先ほどまで良く聞こえてきていたギターの音が、もう鳴り止んでいる。
曲が終わったからなのか、それとも……。
「方角は分かるか?」
「ああ、うん! こっち!」
僕は指を指して走り出す。
るーこちゃん達や妹さんたちも少し遅れて僕に続く。
「こっちは……鬼の首塚の方角です!」
楓ちゃんがそう言った。その言葉に心臓がどくりと動く。
……まるで、誰かが最初から仕組んでいるかのようだ。
僕らが暫く走って、その鬼塚の場所にたどり着く。
そこで見たものは――――
A 倒れている椋ちゃん
B 赤い水溜りの中に居る椋ちゃん
C ゆらりと消える人影
D 不意においてあるギター
D
ぽつんと、とあるものが首塚に立てかけられていた。
それがあまりにも不自然で、だからこそ際立って見える。
「……ギター?」
全く不可解だ。
僕らは椋ちゃんを追いかけていたはずだ。
なのに……椋ちゃんの姿はなく、代わりにおいてあったのはこのギター。
背筋が凍る思いがする。もしかして椋ちゃんは……消えたっていうのか? このギターを残して?
誰がこのギターを弾いていたというんだ? 今の今までそいつはここにいたのか?
「手分けして探そう。まだ近くにいるかもしれない」
梓のその一言で皆が散る。
僕だけ懐中電灯を持っていなかったので、僕はるーこちゃんと一緒だ。
「椋ちゃーーーん!!」
声を出しながら呼びかけてみたが、一向に現れる気配はない。
不安だけがどんどん高まっていく。
おかしい。椋ちゃんはさっきまで僕らの目の前にいたはずなんだ。
人間一人が消えるなんてことは有り得ない……そう信じたい。
きっと何かのトリックだ、鬼塚を壊し、幽霊騒ぎを煽り、
行方不明事件をカモフラージュしている犯人がトリックを使ったに決まってる。
それ以外に考えようがないよ、絶対に。絶対に幽霊なんて……いるもんか。
結局、僕らがそれからどんなに探しても椋ちゃんの姿を見つけることは出来なかった。
日付が変わってからどのぐらいが過ぎただろうか。
僕らは鶴来屋の僕の部屋で神妙な顔持ちで集まっていた。
この場に居るのは僕、るーこちゃん、花梨、千鶴さんのみ。
千鶴さんの妹さんたちには地元の有志達と山狩りをしてもらっている。
……だが、それも多分徒労に終わるだろう。あれだけ探しても見つからなかったのだから。
岡崎は杏を落ち着かせるために部屋に戻ってもらっている。
この場の誰もが中々口を開こうとしなかったが、千鶴さんが一言、現状の報告をするかのように言った。
「藤林椋さんについては警察にも連絡をして捜索してもらっています。
ですが……雨月山には深夜近づくには危険な場所が何箇所かありまして……実際のところ……」
「それはいいよ、千鶴さんはよくやってくれてるって分かってるから」
僕は吐き捨てるようにそう言った。
今は何も出来ない。結果を待つしかない。
僕らも探しに行きたかったが、この時間帯に地元でもない人が山をうろつくのは危険だ、と却下された。
「これから私も直ぐ捜索に向かいますが、くれぐれも一人にならないでください。
宿泊者で行方不明者が出たとなれば……もう単なる噂話で片付けることなど出来ません」
千鶴さんが立ち上がった。僕は――――
A このまま夜明けを待つことにした
B 千鶴さんに、木田を疑っていた事について聞いた
C 先ほどまでの事を冷静に思い出してみることにした
D 木田や恵美梨ちゃんと連絡をとってみることにした
E 仲間の中に犯人がいる可能性を考え始めた
C
僕はさっきまでの出来事を冷静に考え直してみた。
僕達が鶴来屋に帰ってきて、岡崎たちに会い、椋ちゃんがいなくなったことを知る。
そして僕は雨月山に走って、途中でるーこちゃんと花梨と合流して。
雨月山に入ったんだよね。
水門を目指して歩いてゆき、水門で椋ちゃんを見つけた。
椋ちゃんは普通じゃなかった、るーこちゃんに言わせれば。
『「エルクゥ」の残留思念に取り付かれている』とのことである。
ギターの音が聞こえる中、その椋ちゃんを追いかけて山の更に奥に僕らは入った。
途中で千鶴さんが応援によこしてくれた三姉妹と合流する。
椋ちゃんを追いかけて首塚に付いたけどそこには「ギター」しかなくて。
あたりを探してみても怪しいものは何一つなかった………。
………ちょっと待てよ、僕達は椋ちゃんがいなくなったことに動転したけれど。
じゃあ首塚のギターはどうしたんだっけ?
この事件の数少ない物的証拠じゃないですか。
「千鶴さん、首塚にあったギターはどうしたんですか?」
立ち上がって部屋を出ようとした千鶴さんに僕は尋ねる。
「ギターですか?それなら隣の部屋においてありますけど」
「ちょっと調べてみてもいいですか?」
「もちろん構いませんよ、何か他に調べたいことがあれば鶴来屋の人に頼んで聞いてみて下さい」
千鶴さんは僕らに便宜を図ってくれると、部屋を出て行った。
僕らは隣の部屋で首塚にあったギターを調べた。
「すのうー、これを見てみろ」
「えっ、これは」
るーこちゃんがギターに見つけたもの、それは……
A 「Y・SUMADERA」やはりこれは須磨寺雪緒のものらしい
B 「E・KIDA」え、恵美梨ちゃんのギター?
C 「生贄は集まった」と刻んである、生贄だって?
D ギターの端に付いている赤黒いもの…これって血痕じゃないですか?
Bで
久しぶりに覗いてみたら結構まともな流れに戻ってる……
自宅にネット環境がない日々が続いてるのですみませぬ……
とりあえず、今月中には入ると言われているんですけどね。
>>607さん
ありがとうございます。ログのほうは手元に残ってたのであげておきました。
よかったらどうぞ。……遅すぎですけど。
「E・KIDA」
ギターには確かにそう書いてあった。
このイニシャルは……つまり、恵美梨ちゃん?
このギターは、昼間に恵美梨ちゃんが弾いていた「あの」ギターだっていうのか?
どうしてだ? どうして恵美梨ちゃんのギターが?
まさか椋ちゃんを消した犯人は……恵美梨ちゃんだって言うのか?
いや、そのりくつはおかしい。
いくら恵美梨ちゃんの持ち物とはいえ、そのまま犯行現場においておくなどあからさまだ。
それで考えられる可能性は……
「捜査のかく乱か、それとも犯行声明か」
僕が口に出す前に、るーこちゃんがポツリと言った。
そうだ。僕もそう思ってた。
第三者が恵美梨ちゃんに罪を擦り付けるために置いた、そうとも考えられる。
ただ……それでもやはり現場にギターを置く、なんてあからさま過ぎるとは思う。
もう一つの可能性、犯行声明。
恵美梨ちゃんが自分の手で下した、と見せかけるためにわざとギターを置いた。
わざわざ教えなくてもいいことを教える。それの意味するところは……言いたくもない。
いや、そもそも恵美梨ちゃんが犯人だなんていうのはおかしいじゃないか。
恵美梨ちゃんといえば須磨寺雪緒の事を誰よりも尊敬していた。
こんな死者を冒涜するような事件を恵美梨ちゃんが本当に起こすだろうか。
考えれば考えるほど分からなくなってくる。
「だけど……何にせよ、恵美梨ちゃんは何らかの関わりがあると考えていいね」
「いや、むしろるーはうーえみが犯人である可能性は薄くなったと思うぞ」
「えっ?」
突然のるーこちゃんの言葉に、僕はびっくりした。
「すのうー、都合が良すぎると思わないか? るー達が調べてから、初めてこんな事実が出てくるなどというのは」
「……そう言われれば」
「このギターはちづうーがここに運ばせたものだ。ちづうーはうーえみの名前が書いてあることに気づかなかったのか?
いや、そんなことはないだろう。では……どうして先ほどるー達にその事実を伝えなかったのだ?」
るーこちゃんの言葉にドキッとくる。
そう言われてみれば……そうじゃないか! 千鶴さんがこのイニシャルに気づいていないはずはない!
それなのにさっきは、まるで何事もなかったかのように僕たちに何も言わなかった。
……つまり、千鶴さんが怪しいということなのか? るーこちゃんは千鶴さんを疑っているのか?
もしや、千鶴さんは僕らに何か重大な事を隠しているのでは。そうも思えてくる。
僕は――――
A 千鶴さんを追う
B 恵美梨ちゃんの家に向かう
C どちらかに電話をかける(人物指定・恵美梨or千鶴)
D いや、あの二人が僕らを騙しているなんて有り得ない
C 恵美梨で
Aだな、流れ的に。
僕は考えた。
……だが、よくよく考えてみれば前提からしておかしいんだ。
千鶴さんが本当にイニシャルに気づかなかった、という可能性はないわけじゃない。
だけど……千鶴さんは知ってて無視したはずだ。そしてそれのメリットってなんだ?
恵美梨ちゃんを疑わせたければさっき僕らと話しているときにギターのイニシャルの旨を言えばよかったじゃないか。
わざわざ千鶴さんがイニシャルの事を黙っているメリットなんてどこにもないんだ。
それじゃ千鶴さんはどうしてイニシャルのことを無視したのか……それはまだ僕には分からない。
ただ、この事で千鶴さんを疑うのは少し疑心暗鬼過ぎると思う。
冷静になって考えてみれば、どんな人間にだってミスはあるし、
千鶴さんは現場で見つけたギターを、人を使ってここに運ばせただけだ。
暗闇の中イニシャルを見つけられなくたって、別におかしいことなんて全くないじゃないか。
それよりも目の前に恵美梨ちゃんの持ち物、という証拠にもなり得るような品があるではないか。
そちらのほうが僕の心を引くものがある。
「恵美梨ちゃんの物」が「犯行現場」にあるなんて、それは確かに出来すぎだ。
だが、どう考えようが犯人は「恵美梨ちゃんの私物を運び出すことの出来る人物」ということになる。
つまり……この事件の犯人は木田兄妹のどちらか、或いはどちらもという可能性が非常に高くなるんだ。
僕だって考えたくないさ! あの二人のどちらかが犯人なんて!!
だけど……今の流れから考えれば、あの二人のどっちが犯人だと考えるのが一番自然なんだよ!!
「とにかく、僕はこのギターについて恵美梨ちゃんに確認を取ってみる。いいよね」
「すのうーの好きにしろ。るーはすのうーに従う」
僕は予め恵美梨ちゃんから聞いておいた番号をかける。
どきどきと心臓がなっているのが分かる。
これが何かの間違いであって欲しい。心のどこかでそう思っているんだ。
そして、電話から最初に聞こえてきた音は――――
A 『はい、木田ですけれど。どうかしましたか、春原さん』
B 『この電話番号は、現在使われておりません。番号をご確認の上、もう一度おかけ直しください』
C ……何時になっても電話に出る気配がない
C
……何時になっても電話に出る気配がない。虚しく呼び出し音だけが鳴り続けるだけだ。
電源は入っているが、向こうが出る気が無いってことになる。これは…怪しいっすよ。
「ちょっと、ちょっと、こっち来てみてよ!!」
部屋の窓のほうにいた花梨ちゃんが僕らを呼ぶ。花梨ちゃんが窓の外──雨月山の
方を指差していた。その先に見えるのは、既に夜は明けつつあり、夜明けの日差しに微照らされてた山であった。
しかし、それは目ではっきり見えるほどの毒黒い瘴気を放っていた。RPGで言うと大魔王かなんかが復活しそうなそんな感じだった。
「負の想念が視覚で感知できる程とは…何者か知らないが、原初の法を乱そうとしているのだろう。
この辺りの確率空間が著しく乱れつつある」
「な、な、何なんっすか、それは?」
「重力や物質の質量と言ったような、この世に存在する絶対不変の法則だ。 これを乱すのはるーの法において最も重大な
禁忌(タブー)とも言える。 …もっとも、自力でそれを行えるものはるーにおいてもうーにおいても
存在しない。 ただ一つの例外を除いてはな」
「そ、それは?」
僕は嫌な予感がした。もしかしたら恵美梨ちゃんが人として手を染めちゃいけない行為に及んでいると思ったから。
「生贄だ。 出来るだけ高位の魂を持った存在を。 下級な動物や虫などではなく、意思を持った──」
「に、人間っすか?」
「死とは世界に対しての断絶だ。 その存在の消滅が局部的であるが確率空間の安定性を乱す。
そこに僅かであるが原初の法に対して介入を行う機会を生む。 そして然るべき方法を用いれば、
るーの力を持たないうーでも擬似的にるーの力に近い力を行使できる。
そして、その数が多ければ多いほど、大規模に法への介入が行えるのだ」
「しかし、恵美梨ちゃんはそんなことをしていったい何をする気なんだ?」
「わからない。 しかし、るーの記録でもその様な事に手を染めるものは総じて碌な事をしていない。
あるものは銀河を支配する為に、あるものは永遠の命を得る為に、あるものは死者を蘇らせる為に──
もっとも、どれも散々な結果に終わったとあるがな」
「ってことは涼ちゃんの命が…」
「うむ。 急ぐぞ、すのうー」
そして、僕らは急いで身支度をして鶴来屋を出た。ふと、杏に知らせようと思ったけど、昨日の時点での
あの取り乱し様を見ると流石にヤバイ気がプンプンするんで止めておいた。僕らは千鶴さんに
涼ちゃんが危険な状態にあることを知らせ、改めて雨月山に向かおうとした。そして──
A その前に木田(兄)に恵美梨の安否を念のために確認
B 若しかしたら、ギターにまだ謎があるかも。念のために確認
C 千鶴さんに今、雨月山がどうなっているのか確認
D その頃の恵美梨は──※視点変更
A
「お客様がおかけになった番号は…」
くそ!
木田に電話をかけても、お決まりのフレーズが聞こえてくるだけだった。
こういう非常時には常に携帯がかかる状況にいてくれよ。
これだから就職出来ないんだよ。
しかし、木田兄妹に同時して連絡が取れない。
これは偶然なのか? 必然なのか?
ただ、兄貴の方は人間的にヘタレかもしれないが、屑では無い気がする。
それは僕の贔屓目なんだろうか。
「よーちゃん。ちょっといい?」
笹森が僕に耳打ちしてきた。
「雨月山に入っても、一騒動あると思うんよ。状況が状況だしね。
それで、万が一の時のため、これを持っててほしいんよ」
笹森が差し出したのは
A 牙みたいなお守り
B 虹色に輝く玉子
C お弁当
D トカレフ
C
「はい、これ」
そう言って花梨ちゃんが僕に渡したのは、対化物戦闘用13mm拳銃……違う!!
ふっっつうのお弁当じゃないっすか!!
「あの〜これをどう使えってんですか!!」
「腹が減っては戦はできぬって言うじゃない〜。それにこのおいしいお弁当で怪物を手懐けられるかもしれないっしょ?」
「そんな桃○郎印のきびだんごな効果があるとは思いませんけどねぇ!」
「あはははは、まあ良いじゃないのよーちゃん」
ホントに彼女、この状況わかってるんですかねぇ……。
「すのうー、早く雨月山に向かうぞ」
そういうわけで僕とるーこちゃんと花梨の三人は再び雨月山に向かったのだった
〜雨月山に向かう途中の路上〜
「ところでさー、仮に恵美梨ちゃんが真犯人だとして、彼女みたいな娘に人を攫う力なんてないと思うけど、その辺どうなの」
花梨ちゃんの意見はもっともだ。一人ならともかく何十人となると女の子一人ではとても無理。
てか男でも無理だろう。
「噂を利用すれば可能だ。報われなかったカップルが消えるという噂を。噂はうーの言葉――言霊によって周囲に伝播する。大多数のうーが同じ噂を共有することによって信憑性の帯びた言霊は実体化する。これも一種のるーの力に近いと言えよう。なら次は──」
「次は何なの?」
「おそらく大切な人を失った人間が消える……それに近い意味の噂が広まるだろう。消えたうーの家族、恋人、友人が消えていく。効率よく生贄が捧げられるからだ」
「じゃ、じゃあもし椋ちゃんが完全に消えてしまったら……杏はもちろん、岡崎や僕も消える……」
「そして……すのうーが消えればるーも……いや何でもない、そうなるだろう」
「うっわーそれってまずいじゃん、そうなったら被害がねずみ算式に拡大するじゃない。何とかならないの?」
「噂の元となるうーを保護すれば……」
一体だれなんだそれは? ん、待てよ。
大切な人を失った人間が消える、大切な人……恋人……。
そうか! わかったぞ。
僕の灰色の脳細胞が閃いた。
「木田時紀だ! 須磨寺雪緒の死から始まった噂。そしてその恋人の木田、新たな噂の土台にはうってつけじゃないか!」
木田時紀に気をつけて―――千鶴さんはこの事を予測していたのか……?
ならば僕たちが取るべき行動は……。
A 木田兄を探すためまず木田家に行こう
B 一刻も早く椋ちゃんを助けるため雨月山に行こう
Aでいこう
僕らは木田兄を探すためまず木田家に行くことにした。
雨月山に向かう方向から少しそれるが、今回は鶴来屋の備品のスクーターと自転車
なので時間のロスは少ない。木田家に着くや否や僕は呼び鈴のボタンを秒間16連射と
言わんばかりに押す。数分待ったが誰も出て来ない。もどかしくなった僕らは
家の中にそのまま入ろうとする。しかし、ドアには鍵が掛かっていた。留守なのか?
「クソ、鍵が…」
「どいていろ、すのうー」
と、言うとるーこちゃんはドアを問答無用で蹴り飛ばす。鍵の閂はその威力に耐え切れず破断し
扉は家の中へと吹き飛ばされる。
「非常時だ。 急ぐぞ」
「あ、うん」
窓を破った方が簡単な気がしたけど、この際どうでも良いや。僕らは木田兄の部屋へ真っ直ぐ向かった。
ドアを開けるとそこには誰もいなかった。家の中も探してみたが誰もいない。
ぶっちゃけ、こんな夜明け頃に兄妹揃っていない上に電話に出ないなんて怪しすぎる。
「何か手がかりになりそうなものは無いの? もしかしたら何か見つかるかも」
それもいいけど、本当に生贄を使って何かするのなら急がないと涼ちゃんの身の安全が危ぶまれる。
「るーはすのうーの判断を信じる。 だが、あまり時間は無いぞ」
どうする?
A 家の中を探してみる ※Aを選んだらしたの二つから更に選択
a時紀の部屋
b恵美梨の部屋
B 急いで雨月山に行く
C 千鶴さんに雨月山がどうなっているのか聞く
Aでb
「恵美梨ちゃんの部屋調べよう、何か手がかりがあるかも知れない」
正直時間が無い今そんなことをするべきではないのかも知れない。
だけど、恵美梨ちゃんがこの事件に深く関わっている以上は。
僕らが真相に近づくためには絶対に必要な行為のはずだ。
僕らは恵美梨ちゃんの部屋に入った。
「とにかく三人で手分けして役に立つものを探すんよ」
部屋は女の子らしくぬいぐるみが飾ってあり、綺麗に掃除されていた。
『こ、これは恵美梨ちゃんのパンティー…しかもくまさんプリント』
なんて普段の僕なら騒いでいるけれど今はそんな事していられない。
「すのうー、これを読んでみろ」
机の周りを探していたるーこちゃんが何かを発見したようだ…、これは日記帳?
プライバシーを侵害しちゃうけど状況が状況だよ。
僕らは恵美梨ちゃんの日記帳を開いた。
そこには恵美梨ちゃんの須磨寺雪緒を想う日々が書き連ねられていた。
須磨寺雪緒との何気ない会話に喜んだ日々
同性愛という禁断の愛に悩んだ日々
ギターを教わって一生懸命練習した日々
須磨寺雪緒と自分の兄が付き合っていることに気づいた日々
……そして、二人が自殺を図り須磨寺雪緒だけが死んだ日
自分も死にたいほど悲しくなった日々
「こ、これは!?」
そしてその先に書かれていたのは……
A 須磨寺雪緒の亡霊の言うがままに、エルクゥの残留思念に身を任せ、人間を集める日々
B 誘いをかけてきたエルクゥの残留思念を逆に取り込み、須磨寺雪緒を生き返らせるために人間を集める日々
C 「何をしてるのですか?」その先を読もうとしたとき、後ろから声が…振り返ると笑顔の恵美梨ちゃんが……いた
B
先輩は汚れた。
だから作り直す。
私の手で。
私は力を得た。
だから作り直せる。
私の手で。
私は先輩が好きだ。
だから生け贄を集める。
私の手で。
私はやさしい。
だから私のような人を救いながら生け贄を集めよう。
私の手で。
日記の途中のページはこんな文が書かれていた。
そしてそこから犯行の供述が始まる。
「……なんだよ、これは」
エルクゥから誘いを受けた事。
逆に取り込んだ事。
生け贄集めを順調に進めていった事。
全てが克明に記されていた。
その文体が日が経つにつれ狂っていくのがわかる。
ページを進めていくと、僕はある人物の名前を発見した。
その名前は
A 木田時紀
B 柏木千鶴
C 藤林椋
C
ページを進めていくと、僕の良く知る人の名前が書かれていた。
──藤林椋──
そこは岡崎や僕らが丁度やってきたその日だ。
何で恵美梨ちゃんが涼ちゃんの名前を知っているかは今はどうでもいい。
気になるのはその先だ。僕はその続きを更に読む。
みつけた。先輩の器にちょうど良い人。
純粋な、清らかな魂を持った人。あたしと同じ人。
この人にしよう。準備もできた。
やっと先輩に会えるんですね。
あたし、ギター上手くなったんですよ、先輩。
どんな話ようかな、先輩。
喜んでくれるかな、先輩。
待っててくださいね、先輩。
日記はそこで終わっていた。日付は…昨日だ。知らぬ顔で僕らと会って話をしていたのか…
準備ってのはやっぱり須磨寺雪緒復活の準備か?
「全く…とんだ狸だよ。 急ごう、みんな!! 涼ちゃんが危ない」
「うむ」「おう!」
そして、僕らは一路、雨月山に急いだ。そして──
A 山狩りの柏木姉妹視点へ
B 行方不明の木田(兄)の視点へ
C 恵美梨の視点へ
D このまま春原の視点で
狂気のCで
誤字だ…涼じゃなくって椋だ。今まで書いたやつ全部間違っている…orz
あとy5Cto8+l0さん、「椋」であって「涼」ではないよ。
ごめんなさい、余計な指摘をしてしまって。
アタシは雨月山の『あの場所』を目指し、藤林椋を担いで山を登っていた。
不思議とこの子を担いでいるのに息も切れず、それどころか普通では有り得ないほど体の調子がいい。
もうすぐだ。もうすぐで全てが終わる。
この子、藤林椋のからだを器にして先輩を呼び戻す。
それで全てが元通り。また先輩と楽しい日々が始まる。
さっきはとんだ邪魔が入った。
春原陽平。功ちんと同レベルのバカだと思っていたけれど、
やはりバカはバカなだけあって勘だけはすこぶるいいらしい。
せっかくアタシが「呼び寄せていた」藤林椋を発見されてしまった。
アタシは慌てたあまりに藤林椋だけを担いでその場から逃げた。
おかげでアタシのギターを持ってかれた。
せっかく須磨寺先輩にうまくなったアタシのギターを聴いてもらおうと思ったのに。
今度は邪魔が入らないように祈ろう。
今夜中に、先輩の復活の儀式は終わらせなくちゃ。
もしも今度邪魔が入ったら……そいつのことは、狩ってしまおう。
別に悪いことじゃないわよ、そいつが悪いんだもん。
儀式の邪魔だけは絶対にさせない。
先輩のために『喜んで』犠牲になって命の炎を見せてくれた、沢山の方々のためにも。
アタシは『その場所』に到着し、おもわず笑みが浮かんでいた。
鬼の首塚……沢山の人や鬼たちの魂が集う場所。
そこで先輩は現世に戻ってくる。先輩は死んでなんかいない。
ちょっとだけあの世に出かけただけなんだ、直ぐに戻ってくる。
そして……
A 首塚の前で待ち構えている女を見つけた
B お兄ぃが後をつけてきていることに気づいた
C 須磨寺先輩のギターで『もう居ない誰かとあたし』を弾き始めた
D 春原視点へ
Bで
ふと、感じた。
『お兄ぃがすぐそこまで来ている』感覚を。
口で説明するとそれ以外にない。本能というのだろうか。
とにかく、アタシは感じたのだ。すぐそこにお兄ぃが後をつけてきていることに。
……首塚は目の前だ、少しお兄ぃと遊んでやってもいい。
アタシはゆっくり振り向いた。お兄ぃが木の陰に慌てて隠れるのが分かる。
くすくす……そんなことしてもまったく無意味なのに。
「お兄ぃ、すぐそこにいるんでしょ? 出てきなさいよ」
もちろんお兄ぃが出てくる気配はない。
本当に、バカなお兄ぃ。そもそも、このバカ兄のせいで先輩はあんな目に遭ったんだ。
お兄ぃは先輩のためにならない人間だ。いないほうがいいんだ。
「そこの欅の木の陰。分かってるんだからさっさと出てきなさいよ。でないと……お兄ぃのことを、狩る」
ガサッと葉っぱが擦れる音がした。
暫くすると、観念したのかお兄ぃがアタシの前に現れる。
「いつ気づいた?」
「最初っからよ。お兄ぃ、一体何の用なの?」
「お前がしようとしてることを止めにきたんだ。バカなことは止めろ」
……ふぅん、お兄ぃはアタシが先輩を呼び戻そうとしてることに気づいてたんだ。
別にどうでもいいけどね。
「いつ気づいたの?」
「前からなんとなくな。俺だってずっと無意味に部屋に引きこもってたワケじゃない。
よくよく考えてみればおかしかったんだ。須磨寺のことがあったのに普通に接してくるお前の態度。
それに……俺が『あの噂』のことを聞いたのはお前からだ。
お前が、俺に、須磨寺の幽霊の噂なんて話すこと自体おかしかったんだ」
お兄ぃの言葉に怒気が含んでいることが分かる。
ていうことは……お兄ぃ、今までアタシが何をしてきたか知ってるわね。どうでもいいけれど。
「だから、俺は殴ってでもお前を……」
「黙れよクズ。お兄ぃなんか死んじゃえ」
自然に、その言葉が出た。
いつもいつも言ってた台詞だけど、今ほど自然にこの言葉が出たことはないとおもう。
「どの道アタシに何しようがもう変わらないわよ。
一度起こった崖崩れが、まだ崩れている途中だからって元の状態に戻せると思う?
消えた人たちの魂は首塚に集まってる。全ては先輩のために犠牲になった優しい人たち。お兄ぃなんかとは違ってね」
「なっ……!!」
「そう言えば、お兄ぃ。今日のぶんの薬は飲んできたの?」
「!?」
「本当はこうなって嬉しいでしょ? アタシを狩る口実が出来たんだから」
お兄ぃは驚いたような顔をする。
……アタシが知らないとでも思ってたの? お兄ぃの飲んでる薬のこと。
確かあれは精神安定剤の一種だったと思う。お兄ぃが毎晩悪夢を見る、なんて言いだしたときから飲み始めたものだ。
お兄ぃはそれからいつも殺人衝動に狩られていたことも知ってる。それが原因で引きこもったことも。
お兄ぃが口に出したことは一度もないが、何故かアタシに『伝わった』ことだ。テレパシーのように。
本当にバカ。お兄ぃはバカの天然記念物。一人でウジウジ悩んでバカみたいに拗ねちゃってる。
さようなら、バカのお兄ぃ。
アタシはお兄ぃに飛びかかった。お兄ぃの命を狩ってやるために。
今のアタシならこの腕だけでお兄ぃを捻り殺せる。理屈じゃないが、アタシには分かる。
そしてアタシは……
A お兄ぃの胸を貫いた
B すんでのところでお兄ぃがその身をかわした
C その時「やめろ!!」という声が掛かった
B
アタシがお兄ぃを掴もうとしたところ、お兄ぃはその身を翻しアタシから距離をとった。
勘がいい。どうしてこうもバカと言うのは勘が良いものなんだろうか。
「よせ! 恵美梨! 今なら間に合う!!」
「五月蝿いよ。お兄ぃはまた先輩を見捨てる気なの? アンタが先輩をあんな目に遭わせたくせにさ」
アタシは汚いものを見るかのようにお兄ぃを見た。
そうだ、お兄ぃは先輩を見捨てた。
先輩に心中をけしかけたくせに、臆病風に吹かれて生き残った。
先輩はお兄ぃを信じてあげていたのに、お兄ぃは先輩を裏切った。
一番悪いのはお兄ぃだ。お兄ぃこそ最も許せない存在。この世に居てはいけない存在だ。
「いや……違う。俺は……」
「下らない言い訳でもするつもり? 見苦しいよ、お兄ぃ。
お兄ぃは先輩と一緒に死にたいって思ったんでしょ? だったらここで死んじゃいなよ、アタシが殺してあげるから」
懺悔するかのようにへたへたとその場に座り込むお兄ぃ。
そんなことでお兄ぃの罪が贖えるとでも思ってるの?
お兄ぃには……死んでもらうしかないのよ。
アタシがこの手でお兄ぃの首を飛ばしてあげる。そして首塚に飾るんだ。
先輩をこの世に戻すのに、お兄ぃの血ほど具合の良い飾りはないと思う。
……ばいばい、お兄ぃ。
アタシはお兄ぃの頭の上で腕を振り上げた。
……待って。誰かが凄いスピードで近づいてくる。
この速さは人間のものじゃない。そして……明確に感じられる意識がある。
そう、近づいてくる生き物が抱いている感情は今のアタシと全く同じもの。
即ち……殺意。
アタシはその場で跳躍した。
その跳躍力は跳んだアタシ自身が信じられないほどだった。人間の限界を超えている。
そして先ほどまでアタシがいた場所に、爪が突き立てられているのが見える。
アタシが距離を取った場所に着地すると、その生き物は冷たい目でアタシを睨みつけていた。
「恵美梨さん……あなたを、殺します」
「ふぅん……出来るの、千鶴さん?」
そう、その生き物は千鶴さんだ。
昨日の昼間に見たときとはまるで違う。見た目こそ同じだがまるで別の生き物だ。
色の変わった瞳、恐ろしいぐらいに発達した爪。まるで昔話の鬼そのものだ。
「不覚でした。まさか……あなたが自らの血に目覚めているなんて。
思えば昨日のうちに気づくべきでした。あなたが何の躊躇もなく屋上に現れたときに。
私達はあなたに目的を告げずに分かれた。それなのにあなたはまるで私達が何処にいるか知っているかのごとく、私達の前に現れた。
……そう、あの時点であなたはとうにエルクゥの精神感応力を利用していたのですね」
千鶴さんがワケの分からないことを口走っている。
ただ、千鶴さんの言っていることが、アタシの何かを指していることだけは分かった。
「だから何よ。千鶴さんもアタシの邪魔に来たの?」
「制御を失った鬼を始末するのが柏木家当主の役目です。
木田恵美梨さん、時紀さん。あなた達兄妹は隆山でも比較的鬼の血を濃く受け継いでいる家系でした。
そうは言っても私たち直系の一族と違い鬼の血に目覚めることは非常に稀。
ですが……運がなかったようです。そしてあなたは力を制御できるにも関わらず狂気の扉を開いてしまった……。
こうなっては自らの血を抑えられなくなった鬼と変わりはありません、全力で……あなたを殺します!」
千鶴さんの殺気が一層膨れ上がった。
……千鶴さんは、アタシを殺す気だ。
危険だ。アイツは危険だ。
柏木千鶴。どうしてアタシの邪魔をする?
先輩を甦らせることが何故いけない? クソ兄ぃの犠牲になった先輩を甦らせることがどうして悪い?
邪魔をするならテキだ。テキ、チヅルはアタシのテキ。
殺してやる。ころしてやる。コロシテヤル。狩ってやる。かってやる。カッテヤル……。
チヅルの命の炎はどのぐらい美しいだろう。先輩の魂を照らすロウソクにシテヤル。
A 恵美梨が千鶴より先手を取った
B 千鶴の爪が恵美梨を薙いだ
C ……先ほどから時紀の様子がおかしい
D 主役の春原は何をしている?
D
僕ら三人は走っていた。
途中スクーターの入れない場所でそれを乗り捨て、息が続く限り走り続けた。
場所は分かってる。人の魂を集めるのに最適な場所と言ったら……首塚しか思いつかない。
止めなければ、恵美梨ちゃんを止めなければならない。
……だが、僕いや僕らはまだもう一つの可能性に期待している。
先ほどの日記が狂言でしかなく、首塚についてみれば恵美梨ちゃんが悪戯っぽい笑いを見せながら、
「冗談よ。騙されたわね、あははは」
って笑ってくれることを。
その可能性がどんなに少ないか、いや0であることは分かってる。
でも……そうであったらという気持ちは抑えられようがなかった。
一体何が悪かったと言うんだ。
好きな人が死んでしまったのを信じたくなくて、それでこんな凶行に走ってしまった。
僕が恵美梨ちゃんの立場だったらそうしないと言い切れるか? いや、言い切れはしないだろう。
そうだよ、この惨劇に黒幕なんていないんだ。皆が皆被害者なんだ。
僕らはなお一層急ぐ。
肺ががくがく言ってきてるのが分かる。くそっ、タバコなんて吸うんじゃなかったよ!!
間に合え! 間に合ってくれ!!
そして、僕らは首塚に辿りつく。そこで見たものは――――
A 恵美梨ちゃんと千鶴さん、二人が今正に殺しあっている姿
B 千鶴さんが恵美梨ちゃんの胸を貫く姿
C 恵美梨ちゃんが千鶴さんを足蹴にして笑っている姿
C
恵美梨強えぇぇ!!耕一と柳川が出ていないなら最強の鬼なのに…
恵美梨ちゃんが足で踏んでいるものが、暗闇のせいで何かわからなくてさ。
最初見たときはゴミかと思った。
いや、夜だしさ。なんか黒い部分と白い部分が多いから、
「田舎はまだ半透明と従来のゴミ袋はどっちでもいいんだなあ」
なんて思っちゃたりしてね。
少しつづ目が慣れてくると、赤色が目立つゴミだとわかった。
さらに目が慣れてくると、服を着ているゴミだとわかった。
そして、それが千鶴さんと木田時紀だとわかった。
恵美梨ちゃんは優しい笑顔で言った。
「こんばんわ。皆さん」
とても綺麗な声だった。
「今日はとても綺麗な夜ですね」
素晴らしく綺麗な声だった。
「でも、邪魔がさっきから入って困るんですよ」
殺されてもいいほど、綺麗な声だった。
「千鶴さんは逆ギレするし。お兄ぃは超うざいし」
恵美梨ちゃんはゆっくりと顔を上げ、昼間見せた本気の顔で僕たちを見た。
「みなさんは邪魔しませんよね? もししたら……」
「マジでぶっ殺すよ?」
A 本能からか、僕は二人の手を引いて逃げたした。
B 恵美梨ちゃんに飛びかかった
C るーこちゃんが飛びかかった
D なんとか二人を助けようとした
D
二人に何が起こったのか。それは想像に難くない。
この恵美梨ちゃんの様子を見れば誰だって想像がつく。
恵美梨ちゃんが尋常でないことは素人目に見ても明らかだった。
どろりとにごった瞳。まるで日常会話のごとく恐ろしい言葉を発する口。
そして、恵美梨ちゃんはその容貌も変わっていた。
恐ろしい目。長く伸びた爪。あれは正に……鬼と化した千鶴さんのようじゃないか。
「恵美梨ちゃん!!」
僕は自然と恵美梨ちゃんの名を呼んでいた。
恐怖はあったけれど、この場をどうにかしなければという意識のほうが強かった。
そして僕に気づいた恵美梨ちゃんがにっこりと微笑んで返事をする。
その正気といえない正気がなお一層僕の恐怖心を掻きたてた。
以前るーこちゃんから聞いたエルクゥの特徴を思い出す。
彼らはまるで「遊び」のごとくに人を殺す。今の恵美梨ちゃんに躊躇はないんだ。
小さな子供が虫の手足を千切るように、まるで無邪気に僕らを殺せるんだ。
そして、千鶴さんもその狂気に負けた。
いくら千鶴さんが強かろうと、千鶴さんには人の心がある。
だからこそ最後の最後で心のアクセルを踏むのを躊躇する。だが、今の恵美梨ちゃんにはそれがない。
ぞくぞくと感じる恐怖。ライオンに捕まった直後のシマウマとかもこんな気持ちになるんだろう。
絶対に勝てない。絶対に逃げられない。本能的に僕はそれを感じ取った。
だが、二人は助けなければ。
僕は日ごろ岡崎や杏からへたれだって言われてる。
だけど、こんな状況で人を見捨てて逃げるほどのへたれなんかじゃないんだ。
そりゃ怖い。怖いよ。だけど……逃げたくない。人として最低にはなりたくないんだ。
だから、僕は言う。恵美梨ちゃんに。一握りの勇気を持って。
A 「君のやっていることは、間違っている」
B 「二人を、見逃してやってくれ」
C 「二人を殺すなら僕を殺せ!」
D 「うぉぉぉぉぉっっっ!!!」という掛け声と共に恵美梨ちゃんに殴りかかる
E 僕が何か言う前に、木田がユラリと立ち上がった
D
たまにはC
「うぉぉぉぉぉっっっ!!!」
僕は雄叫びをあげ恵美梨ちゃんに殴りかかる。
「あんたバカでしょ?」
ズドン
「げふッ」
あっさりと吹っ飛ばされ木に叩きつけられる。
畜生。
畜生。
僕はヘタレを克服できないのかよ……。
「千鶴さん、寝るには早いですよ、まあその様子じゃまともに戦えないでしょうけど」
「くっぅぁ……」
「千鶴さん、あなたもアタシの計画に役立ってくれたこと感謝するわ」
「ど……いう……こと……」
「アタシのバラ撒いた噂を広げてくれたことよ、椋って子を探すために山狩りまでしてくれたんだから……くすくす」
「そのおかげで噂はさらに信憑性を増してくれた。お兄ぃと同じく怪異を感染させるキャリアとしてね」
「で、さあ、あなたには新たな怪異の元となってもらうの、お兄ぃはまともに話が聞けなさそうだし」
「千鶴さん、愛する人の心臓を握り潰した感触ってどんなのかなあ? くすくすくす……」
「──!?」
「ちづうー、えみうーの言葉に耳を傾けるな! 怪異に──」
「うるさい、黙れ」
「くあ……っ」
るーこちゃんも木に叩きつけられる。
僕は何もできないのか……!
「でも仕方なかったよねえ……彼は連続殺人事件の犯人だったんだから」
「ごめんなさい……ごめんなさい…」
「偽善者が、本当は全くの別人が犯人だったんでしょ? くすくすくす」
「あああぁぁぁぁぁぁああああッッ」
「千鶴さんの大切な人『耕一さんが』呼んでるよ」
ザザザザザザザザザ
世界が歪む。
怪異が具現化する。
『────────』
「耕一さん……なの?」
『────────』
「私……っ……あなたを」
『────────』
「さようなら、千鶴さん」
千鶴さんの体から青い炎が吹き上がる。
それは消え往く命の炎。
A その時「るー」という声が木霊した。
B 花梨ちゃんが何かしようとしている……?
C 山を轟かす木田の咆哮が響き渡った。
Aで
B
少しは花梨を活躍させたい…
その時「るー」という声が木霊した。 まさか…
ふと、るーこちゃんのほうを振り向くと、両手を上げる例の”るー”のポーズをとっていた。
「まさかるーの力を…四回目じゃ…」
「自衛だ、問題ない。 どのみち、るーの辞書に『専守防衛』や『一発なら誤射』などと言う戯言は無い。
それに…仲間を傷付けられて黙っているような者など、るーの戦士にはいない!!
うーの地で骨を埋めることになろうとも、るーの戦士の誇りに掛けて! えみうー、お前を止める!!」
「な、何なのよ! これは?」
突然起こった恵美梨ちゃんがたじろぐ。るーこちゃんのるーの力で何が起こったかと言うと──
A 恵美梨の怪異を跳ね返した。
B 彷徨う魂を残らず成仏させた
C ワープで椋の元へ。すかさず彼女を取り戻した
ごめん、
突然起こった→ 突然起こった異変に
ね。間違い多すぎ…orz
なんとなくBで。
「なっ、アンタッ!何をしたのよ!!!」
「えみうーに憑いた魂、それにえみうーが集めた魂を在るべき場所に送っただけだぞ」
「そっそんな………」
るーこちゃんの『るー』で力の根源を失った恵美梨ちゃんから恐ろしいものが抜けてゆく
それは何も分からない僕から見ても明らかだった
「そんな…そんなそんなそんなそんなそんなそんな!!!!」
「もう止めろえみうー、死者を生き返らせるなんて絶対に犯してはならない」
「先輩…ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいゴメンナサイゴメンナサイ…」
恵美梨ちゃんがその場にうな垂れる
「……でも、先輩がせめてさびしく思わないようにするからね」
そういうと恵美梨ちゃんはふらぁっと立ち上がり、最後の鬼の力でるーこちゃんに向かう
「る、るー!」
まずい、るーこちゃんが殺されちゃう!!!
「うああああああああああああああぁぁぁぁ!!!!」
僕は体中の痛みを無視して走り出した!
A 間一髪、恵美梨ちゃんに組み付けた!
B 間に合った、るーこちゃんへの一撃は…僕の腹に深々と
C 「あたしを忘れてはいけないんよ!」花梨ちゃんが恵美梨ちゃんにしがみついた
Cで
「あたしを忘れてはいけないんよ!」
花梨ちゃんが恵美梨ちゃんに突進する!
「もう! みんな死んじゃえエェ!!」
強烈な切り裂きが捕らえたと思った瞬間。
「甘い!」
「え?」
見事なダッキングで攻撃をかわし、恵美梨ちゃんにしがみついた。
「ふふふ。玉子サンドを毎日食べてるおかげなんよ。
ハンバーグでは駄目駄目なんよ」
……こいつ、何者だ?
「よーちゃん早く!」
言われるまでも無い。
僕は走ると同時に渾身の力を込めて拳を放った。
「僕の彼女に手を出すなあ!」
A 的確に腹部を捉えた
B カウンターが僕の腹部を貫いた
B
恵美梨ちゃんはまるで養豚場の豚を見るような目で僕の事をにらみつけた。
そして、僕の拳が恵美梨ちゃんにあたる前に、その無慈悲な爪が僕の体を引き裂こうと迫る。
グシャッという恐ろしい音。赤黒く染まっていく僕の服。
切られた。僕は、恵美梨ちゃんに切られた。
有無を言わさずの瞬間だった。傷口が熱い。痛みよりも、熱さのほうが強く感じる。
体が熱い。意識が揺らぐ。立っている事が億劫に感じる。
「すのうー!!」
るーこちゃんの叫びが遠く感じる。
あはは、僕ってやられたんだ。そうか、恵美梨ちゃんに殺されるのか。
るーこちゃんの声が暖かく聞こえる。
ああ畜生。畜生め。いい女だよなこいつ。こいつ守って死ぬのなら、べつにいい。
「何よ虫けら。弱いくせに、ゴミのくせにしゃしゃり出るんじゃないわよ。
……あたしは、忙しいの。アンタたちを早く殺して、もう一度魂を集めてやる。
センパイは絶対に生き返らせる。絶対に、そう、絶対に……」
恵美梨ちゃんが何か言っている。
ああ、声がだんだん小さく聞こえてきた。
もうすぐ僕死ぬんだな。となりには木田、逆の隣には千鶴さん。
偶然にも三人仲良く並んでるよ。あははは、おかしいの。こんなときにさ。
その時――――
A 千鶴さんの口が動いた
B 木田が立ち上がった
C るーこちゃんの声が聞こえた
D 僕の意識はゆっくりと闇に落ちていった
C
B
るーこちゃんの声が聞こえた。僕の名前を呼んで…意識が…もう…
『信じる力は何物にも勝る。 るーの力が無くともうーには奇跡を起こす力がある。』
これは…るーこちゃんに出会った頃の…ああ、走馬灯って奴か…死ぬんだな、僕。
『じゃぁ、僕のヘタレも克服できるのかなぁ…』
『それはすのうー次第だ。 壁を作るな。 何気ない出来事が自らの殻を破る力となる。
すのうーはるーを信じてくれた。だから、すのうーも己を信じろ。るーはすのうーが…』
そうだ…僕は…
不意に意識が戻る。意識を失ったのは本の一瞬だったみたいだ。僕のお腹にまだ恵美梨ちゃんの手が残っている。
焼けるような痛みがお腹から全身に駆け巡る。しかし、僕はその痛みを無視して恵美梨ちゃんにしがみ付く。
倒したと思った相手がしがみ付いてきて、恵美梨ちゃんが驚く。
「このまま時間切れまで僕とつきあってもらうよ!」
「そうよ、ただの女の子ならあたしだって怖くないよ」
「ああ!! 離して! 離してよ!!」
僕らの意図に気付いたのか恵美梨ちゃんの慟哭が山にこだまする。
僕らを必死で振りほどこうとするが、中々振りほどけない。火事場の馬鹿力か?
恵美梨ちゃんの力が弱まっているか?今はいい。今僕に出来ることだけをするだけだ。
「もう! 邪魔しないで!!」
恵美梨ちゃんはそれを諦めたのか僕らに掴まれたままるーこちゃんに迫ろうとする。
「恵美梨…行かせないぜ」
いつの間にか意識を取り戻したのか、木田兄が恵美梨ちゃんの足を掴んでいた。バランスを崩し、
彼女は僕らを巻き込んで地面に倒れる。4人はもみくちゃになって暴れる。しかし、るーこちゃんには遠い。
その間にも山を覆っていた黒い嫌悪感は徐々に退いていく。そして──
「終わりだ、えみうー」
るーこちゃんの宣言と共に山を覆っていた気配は消えた。それと同時に朝日が東の空から姿を現す。
夜明けの光が全てを洗い流してくれるようだった。
「先輩…センパイ…ヒック…」
先程の狂気とは裏腹に、恵美梨ちゃんは力弱く泣いていた。最早彼女からはあの恐るべき気配は感じられない。
そして──
A 須磨寺雪緒の霊がその場に立っていた。
B 僕の意識はゆっくりと闇に落ちていった
Bで
Aでいいよね…
惨劇は止んだ
恵美梨ちゃんの凶行は止まった
だけど僕のおなかからはドクドクと血が流れ続けているよ……
「すのうー!すのうー!」
るーこちゃんの声が聞こえる、ああ、なんだろ僕。
結局るーこちゃんの役に立てたかな……
パンチはカウンターされちゃったけどしがみつけたし。
つまり僕もヘタレ卒業ってことですかね。
るーこちゃんは必死になって止血しようとしてくれている。
でも分かるんだよ、自分で、もう長くないってことが。
だんだん意識が闇の中に落ちていくのが分かるよ…
「ありがとう……るーこちゃん……」
「すのうー、駄目だぞ、死んでは駄目だぞ!すぐにすのうーを助けてやるからな」
「……そうだね、るーこちゃんなら何とかしてくれるよね」
もうるーこちゃんは自衛以外に『るー』の力は使えない、気休めにしかならないけれど。
今は恵美梨ちゃんを止められたことが大切だよ。
意識が切れかけるすのうーの前で、るーは決心した
……すのうー、すのうーはるーが助けてやるぞ
……例え『るー』の掟を破ろうとも
A るーはすのうーに『四回目』の『るー』を使った
B るーが『るー』を使う前に……すのうーの魂は……
A
ちょっと怖いけどBで
何やってんだろうなあ、と思った。
僕はまだ童貞だし、人助けなんか柄じゃないし、
命を張る要素なんて少なかったはずなんだ。
むしろ今までの僕のキャラからすれば、速攻で逃げだして、
最後のオチとして殴られておしまいの方が似合ってたんだ。
それなのに、なんで危険な行為ばっか繰り返して、
あげくの果てに死にかけてるんだろ。
心の中ではわかっている。るーこちゃんを守りたかったんだ。
しかし。何故?
るーこちゃんの笑顔を守りたかった?
……一回しか見てないじゃん。
るーこちゃんとの生活を守りたかった?
……そもそも恋人じゃねーし。
るーこちゃんのさくらんぼを見たかったから?
……最低だ。俺。
でも、それでも、るーこちゃんの事好きなんだよ。
一緒に帰り道を歩いたり、休日にデートしたり、手作り弁当を食べたり。
そういう事をるーこちゃんとしたくてたまらないんだよ。
神様。この好きって感情は僕の性欲から来てる、汚い感情なのかもしれません。
どんなに汚い物だと罵ってもらってもかまいません。
死にたくないっす。るーこちゃんと一緒にいたいっす。
頼むよ神様。
僕、まだ死にたくないよ。
「すのうー。すまない」
天使の声が聞こえる。
くそ。神様願いを聞いてくれなかったのかよ。
「るーはうーにこれから、ある事をしなければいけない」
もしかして地獄に落とされるんだろうか……
「これからする“るー”はうー一人ではできないから」
それって、舌引っこ抜きですかねぇ!
「それは……」
A キス
B 抱擁
C セックス
aete"C"de
oi
e-majidekka?
suge-yokonotennkai
意識が闇の中に消える中で、女の子の姿が見えてきた。
……あれ?るーこちゃんが見えるよ。
「どうしたんだい?顔が赤いよ。」
るーこちゃんは何も言わず着ていた鶴来屋の浴衣を脱いだ。
浴衣の下から今朝見たるーこちゃんの可愛いおっぱいとさくらんぼが丸見えだよ。
下半身は、髪の色に合わせたのかな?薄ピンク色でワンポイントにリボンがついてる。
るーこちゃんらしいパンツだな、そういえばおっぱいは見れたけどパンツは初めてだよ。
「あれ?どうして僕のズボンのジッパーを…てるーこちゃん!?」
るーこちゃんがセミヌードになっただけでも驚きなのに
次の行為はもっと僕を驚かせるものだった。
るーこちゃんは僕のズボンのジッパーを下ろし、手を入れて…その…僕のアレを取り出した。
「る、るぅ〜」
初めて握るだろうソレを、るーこちゃんは丹念に両手で愛撫してくれる。
たちまち僕のソレはビクビクッと勃起して太く固くそそり上がった。
……ああ、きっとこれは死ぬ間際の妄想なんだ。
……神様も粋なことしてくれるよ、妄想の中で童貞卒業させてくれるなんてさ。
妄想だと思うと気が楽になったよ、よし、もっと大胆な事をるーこちゃんにしてもらおう。
「るーこちゃん、手だけじゃなくて口でしてよ」
「く、口でか?すのうー」
「うん、アイスクリームを舐めるみたいにさ。あ、でも噛んじゃ駄目だよ」
僕がそう注文すると、るーこちゃんはさっきよりも更に顔を真っ赤にして僕のアレに顔を近づけてきた。
そしておずおずと、舌先をちょんと僕のアレにつける。
とりあえず口に入れられないものではないと分かってくれたみたい。
ペロペロと亀頭を舐めて、だんだんとるーこちゃんは口の中に僕のモノを含んでくれた。
「そう…舌でカリや裏筋をなぞって……頬で吸うようにして……」
るーこちゃんの舌がねっとりと僕のモノに絡みつき、チロチロと僕のカリや裏筋や尿道を刺激する。
前後にるーこちゃんが動くたびに頬肉がむにむにと竿を締め付けて喉の置くまで突いてしまう。
気持ちいい、はっきり言って一人でさびしくオナニーしてたのが空しくなるよ。
僕のモノもさっきより更に太くなり、もう発射寸前になっちゃってるよ。
「る、るーこちゃん、僕っ!もうっ!」
「ん〜(る〜)」
そして、僕はるーこちゃんの口の中に白濁液をぶちまけた。
見えないけれど今までで最高の量だと思うよ、まだドクドクいって出している。
るーこちゃんは口の中に出された青臭く苦いその液を何とか飲み下そうとしている。
だけど、量が多いのかるーこちゃんの口の端からつーっと垂れてきちゃっているよ。
何とかその粘っこい液体を飲み下すと。るーこちゃんは涙目になっていた。
「す、すのうー、苦いぞ」
ごめんねるーこちゃん、妄想の中とはいえ……
「すのうー、次は本番だぞ」
僕のモノは大量の精液を発射した直後にもかかわらず、まだ元気に勃起していた。
るーこちゃんもやる気だ、妄想っていいなぁ……
妄想の中とはいえ、とうとう僕も童貞サヨナラですよ
A 正常位で
B 後背位で
C 騎乗位で
「C」deonegaisimasu
Aで
「るーこちゃん、僕の上に」
僕は優しくそう言った。
この妄想の中で、僕は全てをるーこちゃんに委ねる。
なお、決して僕が童貞だから不安がっているなどという理由ではないことを先に断っておこう。
「るー」
るーこちゃんは恥ずかしそうに僕の上に覆いかぶさってくる。
僕はそっとるーこちゃんのさくらんぼを撫でた。
るーこちゃんはびくっとするが、嫌がりはせず僕のされるがままになっている。
僕は逆の手でるーこちゃんのおっぱいを軽く揉んだ。
「んっ……」
るーこちゃんの可愛い声が僕の股間を刺激する。
その声が僕の嗜虐心をそそる。純粋に、いじめてあげたいと思える。
僕は唐突にるーこちゃんのさくらんぼに噛み付いた。
「るー!?」
突然のことでるーこちゃんが驚きの声を上げるが、僕は意に介さない。
そのまま歯でひっぱってみた。るーこちゃんのおっぱいが、ほんの少しだけ形を変える。
「よ、止せすのうー、痛いぞ」
るーこちゃんが僕にそう言うが、その言葉がなお一層僕の嗜虐心を掻きたてる。
力をもう少し加えてみた。
るーこちゃんの表情が辛そうな表情に変わっていく。
そして涙目になりながらも、るーこちゃんは僕に言った。
「すのうー……あまりるーをじらすな」
可愛い。
そして、僕の中である感情が高ぶっていくのが分かる。
僕は誰よりもるーこちゃんが好きだ。改めてそう思える。
「ゴメンゴメン。……じゃあ、そろそろ行こうか」
「る、るー」
るーこちゃんの表情が真面目な表情になる。
……この子は、きっとオナニーすらしたことのない子なんだ。
だからこそ真剣に僕とセックスしようとする。そのひたむきさが、何処か愛らしかった。
「るーこちゃん、どうするかは分かる?」
「る、るー?」
「……しょうがないなあ。じゃあ、僕の言うとおりにして」
「るー……」
るーこちゃんはそれだけ言って首を縦に振る。
一生懸命なのがどこか可笑しい。
ああ、とてもいい妄想だ。死ぬ前にこんな素敵なプレゼント、どうもありがとう。
「まず、腰を浮かせて……」
「るー」
るーこちゃんは僕の言うとおりの行動する。
別に何かしたわけじゃないけれど、それがまるで僕がるーこちゃんを操っているような気分にさせる。
ああ、本当にいい気持ちだ。
「浮かせたぞ、すのうー。つ、次はなんだ?」
「それから……僕のモノに、君のアソコを……」
一言一言、丁寧に説明をする僕。
それを恥ずかしがりながらも、頷いて言うとおりにするるーこちゃん。
ありがとう、るーこちゃん。僕なんかを選んでくれて、本当にありがとう。
なんだか眠くなってきた。もう……残された時間が少なくなっているのが分かる。
もうすぐ妄想は終わる。だから、最後までは……るーこちゃんと一つに。
「それから、入れて……君の中に」
僕のその言葉と、るーこちゃんの行動と、どっちが早かったろう。
痛みと共に湧き上がるのは快感。るーこちゃんを一番身近に感じる。
るーこちゃんの中から、温かな愛液が流れ出てくるのを感じる。
ああ、温かい。るーこちゃんはどうしてこんなにも温かいのだろう。
「す、すのうー! う……く、ふぅ……!!」
るーこちゃんが感じているのが分かる。
トロリとした感触が僕のモノいっぱいに伝わる。るーこちゃんの中で僕のモノは抑えきれずにどんどんと膨れ上がっていく。
気を緩めたら、あっという間に最後まで達してしまいそうだ。
僕はそれからるーこちゃんを抱き寄せた。
その瞬間、僕とるーこちゃんの唇が重なり合う。
僕らの、最初で……最後のキス。儚い妄想の中に見た幸せな夢。
これが例え妄想でも、僕はるーこちゃんと一つになれた。それが嬉しい。
眠気も……だんだん酷くなってきた。もう僕の妄想も……終わりだ。
唇を離した。つぅっと舞うのは銀色の糸。僕の瞳に映るのは頬を染めたるーこちゃんの顔。
そして、僕は言う。最後の言葉を。るーこちゃんに伝えたい一番の思いを。
「るーこちゃん、大好きだよ」
それだけ言って僕は瞳を閉じた。
温かい。るーこちゃんの全てが、僕に流れてくるような感覚がする。
とても満ち足りている気分だ。最後まで、まだ達してはいないけれど……それでも、幸せだ。
最後は一番大好きな人と、一つになって眠れるのだから。
ありがとうるーこちゃん。そして……さ よ う な ら 。
「すのうー……次はどうする?」
「…………」
「すのうー? どうすればいい? 教えて欲しい、すのうー」
「…………」
「焦らすな、すのうー。るーはすのうーともっと気持ちよくなりたい。だから教えて欲しい、続きを」
「…………」
「すのうー?」
A トゥルーエンドへ
B ハッピーエンドへ
C ――――――fin
Bだな
「き、騎乗位でお願いできないかな?ほら?僕さっきの怪我で動けないし」
妄想の中なんだからそんなこと気にしなくてもいいのに僕はるーこちゃんにお願いした。
あれ?そういえばさっきより痛みがないような……まぁいいか。
「る、るるぅ〜」
るーこちゃんはゆっくりと薄ピンク色のショーツを脱ぎ、正真正銘生まれたままの裸になった。
ああ、生きていて良かった(もうすぐ死ぬけど)こんな生オマ○コを見られるなんて(妄想だけど)
るーこちゃんのあそこはまだピッタリと閉じられていて、髪の毛と同じ色の若草が薄く茂っていた。
だけどうっすらと濡れているみたい…裸でフェラして興奮したのかな。
動けない僕の体をるーこちゃんが跨り、僕の目の前で少しずつ腰を下ろしていく。
でもるーこちゃんが自分で腰を下ろそうとしても、どうしてもずれてしまう。
るーこちゃん自身も怖いって言うか、戸惑いみたいなものがあるんだろう。
……なんだか妄想なのにえらくリアリティがある妄想だね。
「るーこちゃん、ごめん、痛いけど我慢して!」
僕はゆっくり腰を下ろそうとするるーこちゃんの腰を両手で掴んで
強引に腰を引き落とし、僕のモノをるーこちゃんのアソコに入れてしまった。
ミチミチッとした感触が僕のアソコを襲い、るーこちゃんの膣肉を割り開いたことを実感させる。
そして僕とるーこちゃんの結合部から一筋の鮮血がながれてきた。
……るーこちゃん、やっぱり初めてだったんだなぁ
「るるぅ〜〜〜!!!痛い、痛いぞすのうー!!!」
るーこちゃんが泣きながら暴れて抜こうとする、その動きが僕のモノを締め付け、更に固く太くしてしまった。
「お、おちついて!とにかくまずは動かないで慣れてみてよ」
るーこちゃんには悪いけど僕は腰を離さずに、しっかりと固定させた。
暴れていたるーこちゃんも、動かないほうが痛くないと分かり、大人しくなる。
遅れた……
続き書かれてたぜorz
無効でもいいから全文書いてほしい俺がいるw
愚痴スレに投下してみる
支援板にはアナザーエピソードスレというスレがあってな
あれから、しばらく経った。
僕は日常に戻り、岡崎や杏とバカをやりながら毎日を惰性に過ごしている。
……どうやら僕は助かってしまったみたいだ。
どうして助かったかは今となっては誰にも分からない。
るーこちゃんの四回目の”るー”の奇跡なんだろうか。僕はそう信じたいかな。
椋ちゃんは何も覚えていないようだった。……そのほうがいい。
あの恐ろしい出来事は、僕らの心の中にずっと押し留めていたほうがいい。
花梨とはたまに連絡を取る。
今度は『魔法使い』を一緒に調べてみないか、なんて誘われたけれどやんわりと断った。
……変わらないよね、花梨は。
木田と千鶴さんは一命を取り留めた。
もともと生命力の強いエルクゥとやらなんだ、再生力も大したものだ。
千鶴さんにはまた隆山に遊びに来ないかと誘われた。
今度は私的に招待するから自宅に遊びに来てください、とも言われたし、
いらしたときには私が手料理を作って待ってますから、とも言われた。
そうだね、心の整理がついたら行ってもいいかな。
だけど木田には……もう会えない。
僕は詳しく聞かなかったけれど、男のエルクゥというのは殺人衝動が付いて回るものらしい。
木田は、自分が自分でなくなるよりも……死を選んだ。
『須磨寺を先に待たせているから』と、最後にそう言っていたらしい。
もしかしたら、木田と須磨寺雪緒の自殺の原因はそれだったんじゃないかとも思う。
今となっては、その真相は誰にも分からないが。
恵美梨ちゃんのことは……聞けなかった。
今恵美梨ちゃんがどうしているか僕は知らない。一度千鶴さんに聞こうかとも思ったが、聞くのが怖かった。
彼女が、自ら須磨寺雪緒の元へ行ったと言われるのが怖かったから。
恵美梨ちゃんの心の傷は、時間がきっと癒してくれる。ぼくはそう「信じている」
惨劇は終わった。
終わったはずなのに……何かが寂しい。
本当にいろいろあった。大きなことがありすぎた旅行だった。
そして……夢のようだったが覚えている。
るーこちゃんの温かい感触と、すべすべした肌触り。
そのるーこちゃんは、いない。
僕が目を覚ました時にはもうるーこちゃんの姿はなかった。
自分の故郷の星に帰ったのか、それとも四回目のるーの弊害でるーこちゃん自身消えてしまったのか。
僕にはどういうことか分からないが、るーこちゃんがここにいないという事実だけが残った。
それが、寂しい。
るーこちゃんがいない。その事実が僕の心にどこか穴を開けたままでいる。
そんな調子で僕は毎日を過ごすのだろう。今日も、そして明日も。
「……ふぅ」
僕は買い物を終えて自分の部屋に戻った。
途中、商店街で福引をやってみたが、もちろん鶴来屋招待券など当たりはしなかった。
結局残ったのは、僕の体が覚えたるーこちゃんの温もりだけ。
今日も生サンマを焼いて、美佐枝さんに怒られながらもるーこちゃんとの思い出を心にとどめよう。
「ええと、七輪はどこに置いたかな、七輪は……」
「すのうー、ここだぞ」
「ああ、どうもありがとう」
七輪を受け取って、火をつけてサンマを焼く。
…………ふぅ。って、ちょっと待って!!
僕は七輪が手渡された方向をくるっと向いた。そこには……
「るーこちゃん!!」
「すのうー?」
僕が毎日思い浮かべていた愛しい人の姿があった。
あまりの嬉しさに、僕は恥も外聞も忘れて抱きついてしまう。
「こ、こらすのうー。恥ずかしいぞ」
「良かった! 良かったるーこちゃん!! 帰ってきたんだ!!」
「??? るーは、るーこという名前ではないぞ」
へ? その瞬間、僕の動きが止まる。
「るーは、ルーシー・マリア・ミソラだ。すのうーと付き合って暫くになる。忘れたのか?」
「あのー、そんな設定ありましたっけ?」
「恋人を忘れるなんて酷い奴だ。あんまり酷いと、もう会ってやらないぞ?」
「……嘘だあ。るーこちゃんはるーこちゃんだよ」
「前にも言ったろう。るーは嘘をつかない。……だが、すのうーが望むのなら、るーをるーこと呼んでも構わないぞ」
るーこちゃんはそんな事を言った。
……だけど、何処をどう見ても前のるーこちゃんとちっとも変わらない。
というか、そんな些細なことはどうでも良く感じる。今はとりあえずるーこちゃんが帰ってきた事を喜びたい。
「良かった、るーこちゃん、良かったよぉぉっっ!!」
「どうしたすのうー。いきなり泣くな、男だろう?」
「うぅっ、うぅっ、いいじゃないっスかぁ別に」
「ふふ、まあいい。ところですのうー。いいものを手に入れてきたのだが……」
「へ、いいもの?」
感動をぶち壊しにしてるーこちゃんが懐からチケットを取り出す。
うわあ、ペア招待券だ。こりゃ二人っきりでデートってことっスかねえ!?
僕はその招待券を見てみた。すると……
『招待・アルビオン島!
アヴァロン城見学から12精霊との擬似戦闘ツアーまで盛りだくさん!!
夜にはすばらしい詩人が歌う初源の歌があなた達のムードを誘います!
お望みとあるならイノシシ狩り、初源の炎、神聖帝国との戦争でも何でも出来ます!!
さあ、こぞってご参加を!!』
「…………」
「どうだ、面白そうだろう? すのうー、二人きりで行ってみようと思わないか?」
か、勘弁してほしいっスよ〜〜〜!!! もう旅行は当分はこりごりだぁっっっ!!!
to be continued
乙彼ィ
久々に掛け値なしに満足できるものが出来上がった気がする。
お疲れ様です
GJです
徹夜したかいがありました
それで、次回の話の主役を。
A Filsnown
B 雫
C 痕
D To Heart
E White Album
F こみっくパーティー
G ナイトライター(with 雀鬼's)
H まじかる☆アンティーク
I 誰彼
J うたわれるもの
K Tears to Tiara
L テネレッツァ
M Routes
N 天使のいない12月
O MOON.
P ONE
Q Kanon
R AIR
S CLANNAD
T ToHeart2
漏れないよね?
進行あってるよね?
U ここにかかれてない作品
よし、Mで
主役選択をお願いします
A 那須宗一
B 湯浅皐月
C 伏見ゆかり
D リサ=ヴィクセン
E 立田七海
F 梶原夕菜
G 福原庄蔵
H 高井鈴美(時計の人)
I 篁
J 醍醐
K エディ
L アレキサンダー=D=グロリア
じゃあ前回のタイトルを
A すのはらの泣く頃に
B 隆山温泉連続行方不明事件
C 名探偵スノハラ
D 生サンマの名探偵
E 春原は見た! 恐怖、死んでギターを弾く女!!
F 全てダメぽ、俺が決める[ ]
Aで849はお願い
848はF
みなさん、お久しぶりです。
私です。そうちゃんのお姉さんの、梶原夕菜です。
前にほんの少しだけお会いしましたよね?
あの時はとってもお世話になりました。
さて、今回またしても主役に選んでいただいた私ですが。
今私はどうしているのかというと……
A そうちゃんとデートしてるの
B 卒業旅行の計画を立ててるの
C 大きな悩みを抱えてるの
D 魔王を倒す旅を続行してるの
B
卒業旅行の計画を立ててるの。
幸い学校も無事卒業できそうだし、その後は付属の幼稚園に行けるお話もまとまった。
せっかく時間も空いたんだし、学生時代最後の思い出にこの夏休みは旅行に行くことにしたの。
それで、その旅行の計画なんだけど……まずは行き先を決めないとね。
A 海
B 山
C 異世界
D 宇宙
E そうちゃんの家
A
今更だけど
>>848 ミルトも一応主役選択肢の中に入れといてね
いとっぷも入れてないしな。
858 :
名無しさんだよもん:2005/09/05(月) 09:57:27 ID:EQhuQQbV0
うーん、海! そうだ、海へ行こうかな。
でも一人で海へ行くのはちょっと淋しいかも…。
そうだ、誰かを誘おうかな?
A 連れていく(←この場合、葉鍵作品の中から3人まで選択してください)
B やっぱり一人で行く
A
伊吹風子、柳川、梓で
そうだ、誰かを連れて行ってあげようかな。
昔の人も、旅は道連れ世は情けって言葉を残しているし、
旅行は人数が多いほうがきっと楽しいよね。
……うん、決まった。誰か予定の空いている人と一緒に行こう。
私はいろいろな人を誘ってみた。
それで、オーケーしてくれたのが……伊吹風子ちゃん。柳川裕也さん。柏木梓ちゃん。
どうして私がこの三人と知り合いなのかはスレ容量の都合で省くね。
一緒のゼミ受けていた友達も誘いたかったけれど、都合が付かなかったみたい。
都合が付かないのはしょうがないよね。私達四人だけで行こう。
ホテルの予約も済んである。
海沿いに面した場所にある、ちょっとおしゃれなホテル。
明日駅に集合して、電車で出発。
意味からもう楽しみ。……ふふ、お弁当もレモネードも一杯作ってこなくちゃねっ!
そして翌日、私達は予定通り駅前に集合し、電車に乗って――――
A 何事もなく目的地のホテルに到着した
B 少し先の場所で脱線事故があったらしく電車が急停止した
C 暫くすると、私達の車両に武装した人たちが雪崩れ込んできた
D 突然大地震が起こった
平和な話にしよう。A。
「いやー、それについてもすいませんね旅行に連れてってもらっちゃったりして」
「んーっ、ありがたいですっ!」
「うふふ、いいのよ。人数は多い方が楽しみだもの」
というわけで、今あたしたちは電車に乗って目的地に向かっている。
久しぶりだな、梓だ。柏木梓。
まあ細かい経緯は省くが、夏休み暇してたところにラッキー。
なんでも叔父さんの学生時代の後輩が一緒に旅行に行く人を探しているらしい。
一面識もないあたしなんかでいいのかな……とも思ったが、叔父さん曰く人見知りという言葉を母親のお腹の中に忘れてきたような人なので、
どんな人とでも一緒に行きたいということ。友達も誘ってくれとの話なのであたしの学友である風子にも声をかけ、結局4人で夏休みの小旅行に行くことになったわけだ。
「ZZZ…………」
まあ、人間関係の中心である当の叔父さん本人は出発してからずっと居眠りしっぱなしであるわけだが。
「ふふ、相変わらずだな先輩は」
そんな叔父さんに梶原さんは何やら懐かしげな眼差し。
まあそんな風にいろんなことを話しながら、電車は順調に進んでいく。
お互いに持ち寄ったお弁当をつつきながら、3人寄ればなんとやらってわけじゃないけど、具のあることからないことまで。
とりあえず今話している内容は……
A 目的地に着いてからの予定
B 梶原さんの専攻の話題
C あたしたちの学校生活について
D 学生時代の叔父さんのこと
Dで
Aで
「夕菜さん、ところで叔父さんって学生時代からこんなんだったの?」
「先輩?」
あたしはちょっとした出来心で聞いてみた。
叔父さんはあたしたちの前では本当に無愛想で何考えてるんだか分からない。
こないだの事件で耕一にコテンパンに叩きのめされてから少しは丸くなったけれど、
それでもまだあたし達とは微妙に溝が出来ている気がする。
今も自分のことが聞かれているって言うのに、まるで気づかず夢の中。
そんなんだから隣の人とデキちゃってるなんて噂が立つんだよ。
夕菜さんは叔父さんをちらっと見てからクスクス笑った。
「全然変わってないかな、先輩は。いつもこんな感じだったよ」
「柳川さんはぷち最悪ですっ。最初に風子と会ったときに風子を小学生と間違えましたっ」
「あらあら、酷いね先輩は」
夕菜さんはそんな叔父さんを見ても微笑ましい笑みを崩さない。
そんな様子を見てあたしはますます夕菜さんと叔父さんの学生時代が気になった。
「本当に、ちょっと聞かせてくれない?」
「え? でも、先輩は怒ると思うな。そんな昔の事を話すのは止めろって」
「いいじゃんいいじゃん。叔父さん寝ちゃってるし、今がチャンス!」
「う〜ん……それじゃ、ちょっとだけだよ?」
「分かったよ。だから早く話して話して」
夕菜さんは少し躊躇いながらも話し始めた。
……でも、とっても話したそうにしてたのがよく分かるんだけどね。
「あれは……いまから随分前。
丁度私が風子ちゃんと同じ高校一年生の頃、先輩は同じ学校の三年生だったの。
どうやって知り合ったと思う?」
夕菜さんが逆に私に聞いてくる。ちょっと想像も付かない。
暫く考えていると、夕菜さんが答えと言わんばかりに話を続けた。
「私と先輩の出会いはね……」
A 当時家が隣同士だったの
B 同じ部活に入っていたの
C 先輩が私に付き合ってくれって言ったの
D 偶然同じ場所でお弁当を食べていたところから始まったの
A
「確かあの頃は…………」
遠くの景色を眺めるように目を覚ませ、夕菜さんは思い出を語り始めた。
高校に入ったはいいけれど、それと同時に……ううん。
たぶん、『引き換え』に大切な人と離れ離れになってしまった私。
学校を行き来はして、なんとか生活はしていたけれど…………
生きている実感もなく、なんとなく生きていたあの頃。
ちょうど、その頃だったと思う。
「…………?」
学校からの帰る途中、ちょうど家の前まで来たところで……隣のアパート。
あんまり綺麗って感じのところじゃなかったけど……その前に軽トラが止まってて、荷物を運びおろしてたの。
結構人の出入りが激しいところだったから、あんまり私も気にせずその横を通り過ぎたんだけど……
その引越しはちょっと変で……ほら、普通引越しっていったら大きな荷物とかはみんなで一緒に運び込んだりするじゃない?
けど、その人はほとんど1人でタンスとかも運んでて……なんだかすごい力持ちなんだなー、って思って眺めてて。
そんなことしてるうちに荷物降ろすのもほとんど終わって、軽トラ運転してた人もどこかへ行って……
先輩が一息ついたとき。
確か、先輩も少し離れた場所に佇んでいた私に気がついたんだと思う。
「…………」
「…………」
しばらく見詰め合って……そのうち、はっと我に返って。
「あ、その……こんにちは。あの……引っ越されてきた方ですか?」
「……そうだ。君は?」
「わ、私……この家に済んでいる梶原夕菜といいます。よろしくお願いします」
「……柳川だ。柳川祐也」
それだけ。
最初に交わした言葉はそれだけ。私お辞儀してたんだけど、顔を上げたら先輩もういなくなっちゃってた。
第一印象は物静かな人だなーって感じだった。
今でもその印象は変わってないんだけどね。
はははっ、と3人揃って笑う。
まあ、それに関してはあたしも異論はない。物静かっていうか、無愛想の域にまで達してる気がするが。
とは言ってもお話したのはそれきりで……同じ学校に通ってたみたいだけど、ご近所なのに朝会うこともなかったし、学校で会っても会釈する程度だった。
後から聞いた話によると、そのころ先輩はアルバイト掛け持ちしてて朝からずっと忙しかったみたいだから、仕方ないんだけどね。
そんな感じでしばらくはあんまりお付き合いはなかったんだけど……次にあった時がきっかけになって先輩とはお付き合いするようになったの。
「お付き合いですかっ! 夕菜さん、柳川さんと付き合ってらしたんですかっ!?」
耳ざとくその単語に風子が反応する。
「あっあっ、違うの違うの。お付き合いって言ってもそういうんじゃなくて、あくまでご近所づきあいで……」
「いいからいいから、続けてよ」
「う、うん…………」
いい加減小学生でもないんだし、こんな細かいことはスルーして先を促す。
うん……じゃあ続きいくね。
それで、私と先輩が親しくお付き合いするようになったきっかけだけど……
A 困ったところを助けてもらった。
B 曲がり角で偶然ぶつかった。
C 同じ仕事をすることになった。
D 雨の日に子猫を助けてた。
C
D
>>840 いまさらだけど、あっさり修羅場回避とはやるな朋也
私たちは偶然に同じバイトをすることになったの。
当時、高校生が出来るバイトなんか選択肢はあまりなくてね。
だから一緒に働く事になったんだと思う。
「へー。どんなバイトだったんですか?」
「それが……その」
うう。先輩怒らないかなあ。
「夕菜さん?」
「絶対私が教えたって先輩には言わないでね?」
「誓います。風子こう見えても約束を守る女です」
よし。何時までも隠せる事ではないし、恥いる職業でもないよね。
言ってしまおう。
「その……お花やさん」
二人の爆笑が響いた。
あーもう失敗したなあ……
梓ちゃんも風子ちゃんもそんなに笑わないでよ……
「ごめんなさい夕菜さん。だから続きお願いします」
「誓います。風子こう見えても失敗を繰り返さない女です」
本当かなあ……
先輩は無愛想もいいとこだったけど、
それ以外の接客態度や花の取り扱いも完璧だったの。
失敗ばかりの私とは大違いでね。
それに半月に1回は、近所の高校や中学からラブレターを持った子が直接、
店頭に押しかけたりなんかしてたよ。
どれもその場で断ってたみたいだけど……
そんなある日、店長が私と先輩にお使いを頼んできたの。
あ、この店長ってのがやさしくて立派な店長でね。
名前は確か……
A アロウン
B 幸村俊夫
C オガム
D 芳野祐介
A初登場で!
確かね、アロウンって人だったよ。
ちょっとお花屋さんの店長さんには見えない人で、
とっても優しいんだけれど怒るととっても怖かった。
だからなのかな? お客さんは皆店長さんのこと「魔王さま」って呼んでた。
可笑しい仇名だよね。でも今もプリムラを見ると店長さんを思い出すな。
店の名前にするほど店長さんが好きな花だったから。
……あ、話の続き?
うん、それでね……店長さんからある日お使いを頼まれたんだ。
「おい夕菜裕也。ちょっと頼まれてくれ。隣町まで鉢の配達だ」
「あ、はい。分かりました」
今思うと、この時からかな。
それまでただ同じバイト先にいるだけっていう先輩のことを意識しだしたのは。
……さ、先に釘を刺しておくけど、好きとかそういうんじゃないよ?
ただ、ちょっと気になるっていうのかな。そんな感じ。
どうしてそう思うようになったかって?
その時ね、とってもついてないことが起こっちゃったんだ。
それはね、途中で……
A 私が鉢を落としちゃったの
B 大雨が降り出したの
C 私が足を挫いちゃったの
D 怖い人たちに絡まれちゃったの
B
雨が降ってきたんだよ。
うん……確かそう。
確かあの時は、たくさんの鉢を詰めた箱を2人で持って……
2人でとは言っても鉢は全部先輩で、私は備品や書類だけだったけど……
そんな風にして、2人で商店街を歩いてて……けど、先輩あんな性格だからあんまり世間話とかもできなくって……
なんとなくな居心地悪さを感じてた私だけど、ちょうどその時だった。
突然大雨が降り出しちゃったんだ。
「へえ……それでそれで?」
うん……小雨程度だったらよかったんだけど、結構強かったから……
そういうわけで……
A お店屋さんの軒先で雨宿りすることにしたんだ。
B 急いで届け先に向かうことにしたんだ。
C 私だけ帰れって言われたんだ。
D 先輩に抱えられて跳んでいくことになったんだ。
Bかな
……降ってきた雨がかなり強くてね、雨宿りすることも考えたの。
私の荷物は軽かったからいいんだけれど。
柳川さんがたくさんの鉢が入った箱を持っていたし。
鉢は箱の中にあるから大丈夫だけれど両手がふさがってる柳川さんは
ずぶ濡れになっちゃうからね。
でも私が「雨宿りしませんか?」って言ったけど柳川さんが。
「注文の時間に遅れるといけない」
って言って二人で急いで届け先に向かうことにしたの。
だけどね………そこで困ったことが起きちゃったの
A 私が転んじゃって泥だらけになっちゃったの
B 私がトラックに轢かれそうになったの
C 柳川さんのことを待ち伏せしてた女の子が出てきたの(人物指定)
そろそろドラマチックにB
今度こそ選択権をゲットする。そんな思いで幾十夜。
手が震えるそんな毎日。リロードなんか当たり前。しない時ない。
おかげで腱鞘炎です。腱鞘炎。2ちゃんのリロードで腱鞘炎。
トイレいってるときに限ってレスが立つ。そんなとき・・・!
腹立ちます。ほんっと、腹立つ。考えてない。
俺のトイレの時間を考えてない。。
そんな無責任で身勝手な書き手ばかりの中でこの作品の書き手は違った。
俺がリロードした瞬間に立ててくれた。これは書き手にとっても、俺に
とっても幸運だったといえる。ネタとしてはいまいちよく分からないでも
ないが、それでもこのタイミング。まさに阿吽。まさに以心伝心。
俺はいま選択権を取れる感激で胸がいっぱいだ。腱鞘炎を見てもらってる先生に
なんて言おうか?この喜びが伝わるだろうか?
いつか自伝の映画作成をさせて下さいと言われたらこのことはクライマックスに
持って来よう。 なにしろいつも選択できませんでしたから。(笑
さて、、、記念すべきこの瞬間。悔しがる他の連中の姿が目に浮かぶ。
もう、おまえらとはレベルが違うぜ! 俺はこの瞬間から選択者だ。
ちょっとどきどき、いまから「書きこむ」頂きます。
かろやかに、しなやかに、そしてスタイリッシュに! Aでございます!
私ね、恥ずかしいけれど夢中になると周りが見えなくなるタイプなの。
それにね……急いでたし、雨で視界もよくなかったからね、
だからね、いつもは左右確認して道を渡ってたんだけど、その時だけしなかったの。
その道は普段あまり車の通らないところだったからって。
「梶原、待て! トラックが!!」
先輩のが声をかけて気づいたんだけど、そのとき私の目前にトラックが迫ってたの。
……この日から私は毎日道を渡るときは右、左、右って確認してからわたることにしたよ。
「夕菜さんはトラックに轢かれちゃったんですか!?」
「ふふふ、違うよふぅちゃん。トラックに撥ねられちゃったらとっても痛くて今も元気でいられないと思うな。
梓ちゃんもふぅちゃんも道路を渡るときは車に注意して手を上げてわたるんだよ?」
「……分かってますそんな事は。風子は子供じゃないです」
「あんたは他人事じゃないだろ、まったく」
「それじゃ、続きを話すね。轢かれそうになったんだけれど、私は無事だったんだ。
でも、考えてみて? 無事だったからこそ、本当の後悔はそれからやってきたんだよ……」
その時は一瞬何が起こったか分からなかった。
気づいたら、私の上に先輩が覆いかぶさっててね。遠巻きにトラックの運転手さんから「気をつけろ!」って怒鳴られてて。
それからちょっとしてやっと気づいたんだ。ああ、先輩が助けてくれたんだって。
「怪我はなかったか?」
「え……はい」
私がそれだけ言うとね、先輩は立ち上がったの。
そして……私には何も言わずにその場に投げ捨てられて壊れちゃった鉢の片付けに入ったんだ。
そうだよね。鉢の箱は先輩が持ってたんだもの。幾ら箱入りでも投げ捨てちゃったら中の鉢が割れちゃうよね?
それから、私が何か言おうとしたら先に先輩が私に言ったんだ。
「念のために今日はもう帰れ。家で安静にしろ」
「え? でも……」
「後は俺がやっておく。風邪を引く前に家に戻れ」
先輩はそれだけ言ってから片付け終わった箱の上に、
轢かれそうになった拍子で散らばった書類を拾って乗せると、直ぐに先に行っちゃったんだ。
私も慌てて追いかけようとしたんだけど……そのとき足を捻ってたみたい。立てなかった。
「……それ、本当に叔父さん?」
「本当だよ。今だって変わってないじゃない。本当は優しいくせに照れ隠しのようにぶっきらぼうに振舞ってるところとか」
「う〜ん……第一印象が最悪だったからなぁ」
「素敵ですっ! 大人の初恋です!!」
「こ、恋とかそんなんじゃないよ! でも、それで先輩が優しい人だな……って思って」
「それからどうなったの? 注文の品を壊しちゃったら……」
「それはもちろん怒られるよ。その時私は親切な人にお医者さんまで連れて行ってもらって、
今日は安静にしてろって言われたから、お店まで行けなかったんだけど……次の日私がお店に行っても私は怒られなかった」
「え、どうして?」
「先輩ね、自分が不注意で落としたって店長さんに説明しちゃたらしいの。私のことは何も話さなかったみたい。
もちろんそんなんで私は納得できるわけはなかったよ。店長さんに本当の事を言おうとしたの。
でも、先輩は私にしゃべらせてくれなくて、そして『落としたのは俺だ』としか言わなかった」
「この叔父さんが……そんな渋い事を」
「良かったのは、配達先がミルディンさんっていう店長のお父さんだったことかな。
だからお店の評判を落としたとかそんなことはなくて、先輩も店長にお説教されただけ済んだの」
「良かったですっ! これでハッピーエンドです!!」
「現実はそう甘くないよ、ふぅちゃん。
私もその時先輩にお礼はちゃんと言ったんだけど……気まずかったな。
お礼をしようとも思ったけど、先輩はそういうのを喜ぶ人じゃないし。それからちょっとだけギクシャクした関係だったよ。
でもね、ある日……」
A 先輩がバイトを休んだんだ
B 先輩が私に頼みごとをしてくれたんだ
C 思い切って先輩にお弁当を作ってあげたんだ
少なくとも風子は交通事故に気をつけるべきだと思った
Aで
ちゃんと風子の交通事故に言及してたorz
「……あれ?」
ある日、いつものようにバイトしにお店に行ったけど、先輩がいないことに気付いたの。
それまで先輩はいつも私より先に来てたから、おかしいなって。
「あの、アロウンさん。今日先輩は……?」
「柳川か? 柳川なら風邪引いて休むという連絡があった」
「かぜ……」
ふふ、実はね、この時の正直な気持ちを言うと、ちょっとラッキー、って思っちゃったんだ。
なんでかわかる?
「……?」
「わかりますっ! 柳川さんの看病ができるからですねっ!」
「ああ……そういうことか」
うん、そう。
もちろん風邪引いちゃったこと自体はよくないんだけど、これで堂々と先輩にお礼するきっかけができたかなーって。
それでもちろんこの日はお仕事が終わるとお買い物をすませて、すぐに先輩のところに行った。
……どっちにしろ隣同士だったから、帰り道とほとんど同じだったんだけどね。
で、先輩のいるアパートに着いて、先輩の部屋の前まで行ったの。
あの時の廊下の薄暗さは今でも覚えてるよ。
それでコンコン、って先輩の部屋のドアをノックして、開けてもらったんだけど……中から出てきたのは
A 思ったより元気そうな先輩
B 結構しんどそうな先輩
C なんだか目が血走った感じの先輩
D 女の人(痕・Routes・CLANNAD以外の学生、あるいは同程度の年齢のキャラから指定)
ある日、先輩はバイトに来なかった。
最初は遅刻かな? って思ったけれど先輩に限ってそれは有り得ない。
だから私は店長さんに聞いたの。
「店長さん、先輩は確か今日もお仕事でしたよね?」
「ああ、休みだ。風邪だと言っていたな」
「お休み?」
「たまにはそういうこともあるさ。そう言うわけで今日は仕事が増えるからきっちりやれよ」
こう言っちゃ不謹慎だけど、正直チャンスって思っちゃった。
風邪を引いてるのなら先輩もきっと困ってるから。お隣さんとしてお見舞いに行くのは当たり前だから。
だからその日はいつもより張り切ってたな。家に帰ったらおかゆとか作ってあげようって。
それにね、風邪を引いたときのスタミナ料理とかも得意だったから。
それで私は帰りに買い物をして先輩の部屋に行ったわけだけど、先輩は……
A 私の事を怒ったんだよ
B まんざらでもない感じだったな
C ……寝てたの。ぐっすり
Bだ
今度は素で遅れた。でもさっきのはネタですよ、マジで。
「……誰だ?」
私がドアをノックしたら、いつもの仏頂面で先輩が出てきた。
でもね、その時はやっぱり風邪が酷いみたいで、顔色はあんまり良くなかったかな。
先輩は私の顔を見ると、あんまり機嫌のいい顔はしなかったな。
「梶原か。……悪いが、あまり体調が芳しくないんだ。用があるなら後にしてくれ」
「先輩、お見舞いに来たんですよ。一人暮らしで風邪を引いて困ってるだろうな〜って思ったから」
「いらん。帰れ」
本当にその時の先輩はそっけなかったな。でもね、無理をしているのがよく分かったんだ。
いつもそんな調子で冷たい事を言っていたけど、私に風邪をうつしたくなかったんだと思うよ。
「ダメダメ、ダメだからね。病気なんだから大人しく言う事を聞く!」
この時は私も積極的に行動したんだよ。いつもお世話になりっ放しだったから。
もちろん先輩は私よりも力が強いんだから、無理にでも追い返そうと思えば出来たはずだったけれど、
私が力強くそういったら渋りながらも私を家に入れてくれたんだ。
弱っていたから無理をしたくなかったのか、それとも満更じゃなかったのか。どっちだったんだろうね、ふふ。
それから私は先輩をお布団に戻した後、タオルを絞ったり、枕元においてあったゴミを片付けたりして、
その後にお料理をしたの。病気の人が元気になるような特製お料理をねっ。
「風邪を引いているときに上がりこんでお料理。素敵です、素敵過ぎますっ!」
「ふ〜ん、叔父さんかなりオイシイことしてもらってたんだ」
梓ちゃんがニヤニヤして先輩の寝顔を覗く。
……先輩は全然起きる気配がない。ふふっ、今自分のことが話されてるのに、先輩らしいなぁ。
「それでどうなったんですか? 柳川さんと大人の関係に進んだんですかっ!?」
「まさか、そんな事はないよ。私もあの時はそんなことは全然意識してなかったし」
「あの時”は”?」
「……と! とにかく!! 私は先輩にお料理を出したの!!」
結構多めに作ったんだ、お料理。私の分も一緒にね。
「先輩、お夕飯が出来ましたよ」
「ん……?」
私の声で先輩が体を起こした。キッチンと六畳一間だけのお部屋だったから、
お鍋から匂いが漏れて、もう先輩もお料理が出来てるって分かってたかも知れないけれど。
そうしたら先輩は……
A 「悪いが食欲がない」とそっけなかったんだ
B 「ありがとう」って素直にお礼を言ってくれたんだ
C 何も言わなかったけれど、満更でもなかったみたいだったな
B
「ありがとう。手間をかけてすまない」
「病人がそんなことを気にしちゃだめですよ、先輩」
私はにっこり笑っておかゆをスプーンですくった。
それから、ふーっふーってやってね、丁度いいぐらいに冷ますんだよ、火傷しないように。
「はい、先輩」
「…………」
「先輩?」
最初先輩はちょっと固まってたかな。
今だから恥ずかしいことだよねって思うけれど、その時は分からなかったな。
私にはね、弟が一人いて……といっても当時は一緒に住んでなかったけれど、
その弟が風邪をひいたときにはいつもそうしてたから、それが当たり前だって思ってたな。
そしたら先輩は無言で私からスプーンをひったくるんだ。
「自分で食える」
ものすごくぶっきらぼうな言い方だから、ちょっとだけ悲しかったんだよ。
先輩はそれからおかゆを一口食べて……それから、ほんの少しだけ笑ってくれたんだ。
「美味いな。久しぶりに暖かいものを食べた気がするよ」
「どうもありがとう、先輩」
それから私も一緒にお夕食をとったの。
食べ終わって、私が洗い物をしてる時には少しずつだけど、お話もするようになったんだよ?
「私も先輩と同じなんですよ。
弟が親戚の人の養子になって出て行っちゃって……家には私一人です」
「……そうか。一人で大変じゃないか?」
「それは先輩だって同じじゃないですか」
「そう言えば、そうだったな」
もうそのときには、それまでのようなギクシャクした雰囲気はなくなってたかな。
他の人から見ればあんまり変わらなかったように見えたかもしれないけど、心がすっと軽くなったのは確かだよ。
「それから夕菜さんと柳川さんは急接近したわけですね!?」
「ううん、全然」
「全然ですか?」
「ほら、先輩ってあんな感じでしょ?
風邪が治ってもお礼を言われただけで、別にふぅちゃんが期待してるようなことはなかったな。
あ、でもそれから……」
A 一度遊びに誘ってくれたんだよ
B 学校でもたまに話すようになったんだよ
C 贈り物を貰ったんだよ
D お勉強とか見てくれるようになったんだよ
A
こりゃもう、宗一が黙っちゃあいないな
いねーやつが悪い(w
そろそろ次スレの季節になりますが、どうしますか?
A
>>930ぐらいで立てよう
B
>>950ぐらいがいい
C
>>970まで立てなくても大丈夫じゃね?
Bで
Cで大丈夫な気もするがB
次スレの
>>1のキャラを誰か一人選んでください。
すのはらの泣く頃に
A るーこ・きれいなそら
B 笹森花梨
C 柏木千鶴
D 木田時紀
E 木田恵美梨
F 岡崎朋也
G 藤林杏
H 藤林椋
I 春原陽平
アナザー・エリア
a エリア・ノース
b アルルゥ
c ハクオロ
d 折原浩平
e 相良美佐枝
現行の夕菜の話
1 梶原夕菜
2 伊吹風子
3 柳川裕也
4 柏木梓
Eだな。
鬼_のホラースレタイか。新規さんが引くこと請け合いだなw
お見舞いに行った次の日からね、先輩はお仕事に戻ってきたの。
「風邪はもう治りましたか?」って尋ねるとね
「ああ、ありがとう」ってそっけなくだけどお礼も言ってくれたの。
それからはいつも通り二人ともお花屋さんでお仕事をしていたわ
特に私達の関係が変わるなんてことも無かったのよ。
…………だけどね、何日かしてからお仕事が終わった後にね。
「梶原………今度の日曜日暇か?」
一度だけ遊びに誘ってくれたのよ、あの柳川先輩が。
相変わらず無愛想でちょっと怖い顔をしてたんだけどね。
照れた顔をして誘ってくれたの。『見舞いの礼だ、他意はない』ってね。
「へぇ〜〜〜この叔父さんがねぇ」
「それで、夕菜さんはどこに誘われたんですか?」
「ふふふっ、先輩は私をねぇ………」
A 「映画のチケットを2枚もらったのだが一緒に観ないか」
B 「遊園地のチケットを2枚もらったのだが一緒に行かないか」
C 「プロレスのチケットを2枚もらったのだが一緒に観にいかないか」
A
Aです
「映画なんてデートの定番ですっ。風子うらやましいです」
「叔父さんもやるなあ……」
……なんでそんな二人とも感心してるのかなあ。
でもね、なんだか嬉しかった。
時々なんだけどバイトや授業の最中でも、日曜の事を考えたりしてね。
「店長さん。この花はここでいいですか?」
「ん。ああ……そこでいいが、何か良いことでもあったか、夕菜?」
「え、なんでですか?」
「そりゃ、時々思い出し笑いしてるからな」
「あ……うう」
「はは。まあいい。人生楽しめよ。人間の一生なんて短いからな」
「もう、店長さんたら、おじいちゃんみたいな事言って……ってどこかに出かけるんですか」
「ああ、昔を思い出してな。ちょっとカニ狩ってくる」
「……え」
そして日曜日になったの。
映画のタイトルは……
A マイ・フェア・レディ
B レインマン
C ショーシャンクの空に
D ローズマリーの赤ちゃん
E 劇場版Air
Eですよもちろん
c
こっちでは「アニメ」だが、あっちでは「実写」なんだろうかw
狙いすぎだ柳川−−−!!
確か私達が見た映画は……Airっていうタイトルだったと思うな。
えっ知らない? まあ8年も前の映画だもんね、映画をよく見る人じゃないと知らないかな。
でも、そのときはちょっとだけ話題になってた映画だったんだよ?
小学生が見るのにはちょっとだけ早い映画だったかもしれないけど……高校生ぐらいの子は結構見てたな。
それより……今になって思い出してみると、先輩も遊びに誘うの下手だよね。
『映画のチケットを2枚貰った』なんて言ってたけど……きっと先輩が買ったんだよ、それ。
でもその時は私も気づかなかったな、そう言う先輩の気配りに。
舞い上がっちゃってたのかな。年上の男の人と遊びに出かけるなんて初めてだったから。
その映画は多分今でもDVDショップとか探せば見つかると思う。
だから梓ちゃんとふぅちゃんも見てみたらどう? いいお話なんだよ。
え〜と、それから……私達は映画館に入って、ジュースとポップコーンを買って、
それから一緒に映画を見たの。……その時は先輩が奢ってくれたんだよ。
その映画ね、クライマックスは浜辺で女の子がお母さんに歩み寄るシーンなんだけど、
その時……先輩はぐっすり寝てた。
「寝てたって……いいムードなのに?」
「そう。でも仕方がなかったんだよ? 先輩は毎日バイトしてたんだから……すっごく疲れてたんだろうな。
そうそう、その時の寝顔……今と全然変わってないの」
私は先輩をチラリと見た。
本当に寝顔は変わってない。大人の顔になっているけれど、殆ど8年前のまま。
「やっぱり柳川さんは最悪です。そういうときは手を握ってあげたりするものなんです」
「う〜ん、ふぅちゃん。先輩は起きてても絶対そんなことしなかったと思うな」
それから映画を見終わったわけだけれど、
先輩は私が映画の話を振ると、ちょっと難しい顔をしながら一生懸命答えようとしてたな。
そういうところ、律儀だよね。途中からぐっすり眠ってたのに。それから一緒に……
A お食事をとったんだよ
B 海を見たんだ
C 夜景を見たの
D まっすぐ帰っちゃった
まだ帰るには早い、Aで
お食事を取ったんだ。
お昼ごはんにお弁当を作ってきたから、
ちょっと遅い時間だったけれど場所を探してお昼を食べたの。
おにぎりと、それから特製レモネードを作ってきてたからねっ。
先輩も私のお弁当は美味しいって言ってくれたんだよ。
「どうですか、先輩?」
「ああ……悪くない。美味いよ」
先輩は物事をはっきり言う人だったから、
お世辞とかそういうのじゃない、本音だってことがよく伝わったな。
「普段から弁当を作ってるのか?」
「はい。ほら、お料理って楽しいじゃないですか」
「その感覚は俺には分からないな」
「先輩は普段は学食でしたっけ?」
「そうだな。適当にパンを買って過ごしている」
思えば当たり前だったよね。
先輩は朝もバイトが入ってて、お弁当なんて作るヒマはなかったから。
だからね、私は聞いてみたんだ。
「それじゃ……明日から先輩の分も作りましょうか?」
「……なに?」
「ほら、一人分も二人分も変わりませんし、それに……お料理は誰かに食べてもらうのが楽しいんですよ?」
この時の私はいつも一生懸命だったな。
先輩にはずっとお世話になりっ放しだったから、少しでも気が付いたことがあれば何かしてあげようって。
そうしたら先輩は――――
A 「……好きにしろ」って言ってくれたんだよ
B 私の提案をはっきりと断ったの
A
「……好きにしろ」
「分かりました。好きにしますよっ!」
私はそう力強く答えて笑った。
それから、いろいろ出かけたんだけど……え〜と、何処に行ったんだっけ。
う〜んと……あ、確かね、ゲームセンターを見て回ったの。
……でもね、私も先輩もゲームはやらない人だったからどっちも見てるだけで。
その後は川沿いを夕方までのんびり散歩したの。それで日が落ちた来た辺りに二人で並んで帰って。
8年経った今でも、あの時のことははっきり覚えてるんだぁ。
「ほ〜〜〜う。お弁当かぁ…………」
「お約束です。お約束を地で行ってます。風子もびっくりです」
「え? え? そうかな? そうかな?」
梓ちゃんとふぅちゃんが物凄くニヤついた目で私と先輩を見る。
……うぅ、やっぱり話さないほうが良かったかな?
「ね、ねえ二人とも。そろそろこの話はこれぐらいにして、お姉さん二人の話が聞きたいな〜」
「別に話すことないよな、風子」
「そうですね、梓さん」
「「それよりも続き」」
「…………うぅ」
もちろんそれから私はちゃんと約束を守ったよ。いつも一人分だったお弁当を、二人分にして。
その時はもう『誰かのために作るお料理』が殆ど出来なくなっちゃってたから、張り切ってたな。
授業中とかも先輩がちゃんと食べてくれるかなって、期待と不安で一杯だったよ。
え〜とね、それで昼休みになって、最初に二人でお弁当を食べた場所は――――
A 屋上
B 中庭
C 学食
D 先輩の教室
A
衆人環視のDで…
とも思ったけどAで
初めて先輩とお弁当を食べたのはね、学校の屋上なの。
初めは私がお弁当を持ってお昼休みに先輩の教室に持っていったの。
教室の入り口で先輩を呼んでもらってね。
「先輩、約束どおりお弁当もって来ました」
って言ったら、先輩すごい慌てた顔をして。
私を掴んで屋上に連れて行ったの。
私達の学校はあまり屋上には人が来なかったからね。
「お弁当もって教室に押しかけるなんて大胆すぎるよ、夕菜さん」
「アツアツです、もうバカップルです」
「そ、そぅ?」
「「そうです!」」(風子&梓)
お弁当の中身はそんなに凝ったものは出来なかったんだけれど。
玉子焼きでしょ、アスパラガスのベーコン巻きでしょ、ハンバーグでしょ……
男の人ってどれぐらい食べるか分からないから。
私の物よりちょっと大き目のお弁当箱に入れてきたの。
「どうぞ、先輩」って渡すとね。
いつも通り無愛想だけど黙って受け取ってくれて食べてくれたのよ。
「…………………」
「…………………」
私もお弁当を食べだして二人で食べるんだけれど会話がなくてね。
先輩無言で食べちゃうから美味しくないのかなぁ……って不安になっちゃうのよ。
でもね、私が「美味しくないですか?」って尋ねるとね。
ボソッと「美味いよ」って言ってくれたの。
すごく嬉しかったなぁ、作ってよかったって思ったもの。
「梶原……今度からは教室は勘弁してくれ」
お弁当を食べ終わって片付けてた時にそういわれたの。
「あの……やっぱり美味しくなかったですか?」
「いや、美味しかった。だけど教室に来るのは勘弁してくれ」
「………………」
「昼休みに屋上に持ってきてくれ、俺も行くから」
「は、はいっ!」
それでね、それから毎日屋上で二人でお弁当を食べるようになったのよ。
「バカップルです、風子顔から火が出そうです」
「叔父さんの高校時代にそんなことがねぇ……」
「うん、だけどね………」
A ある日ね、先輩が暴力事件を起こしちゃったのよ
B ある日ね、先輩の事が好きな女の子に呼び出されたの(人物指定、蔵・痕・ルーツは不可)
C ある日ね、別の男の人に告白されちゃったの(人物指定、蔵・痕・ルーツは不可)
Bでしーちゃん
「ある日ね、先輩の事が好きな女の子に呼び出されたの」
「えっ、ええぇっ!」
「修羅場ですっ! 風子どきどきしてきましたっ」
「叔父さんもてるのね…… それで、どんな人なの?」
「えっとね、すごく綺麗な人で、長い黒髪が印象的だった。
名前は、たしか榊しのぶさん。2年生だったかな」
「夕菜ちゃん、先輩が呼んでるよ」
休み時間に、クラスの子がそんなことを言ってきたの。
私は先輩かなと思って、急いでドアへ近づいた。
そうして廊下を見ると、見たことのない綺麗な女の人が
少し怖そうな顔で、左手に腰を当てて立っていたのよ。
その人が、榊しのぶさん。
「梶原夕菜さん? 呼び出してごめんなさい。
私は2年の榊しのぶ。初対面かしらね。はじめまして」
「は、はい。はじめまして」
「突然で申し訳ないけど、すこし、時間をもらえる?」
「ええと、大丈夫です」
「そう、良かった。じゃあ屋上に行きましょう」
なんとなく気圧されて、素直に屋上へ向けて階段を上ったの。
後ろを歩く私から見えた、良く伸びた背筋と揺れる髪がとても美しかった。
今でも思い出せるくらい。
屋上に上がった榊さんは、そのまま私と先輩がいつも使っている
ベンチに近づいたの。
そして──
A 「──ベンチの、私が座っていたほうを蹴ったの」
B 「──先輩のことが好きなことを告げられたの」
C 「──先輩と、私のことが好きなことを告げられたの」
A
しーちゃん怖いよ!!?
だが鬼_の後だからかその行動が可愛く見える
「ベンチの、私が座っていたほうを蹴ったの」
「振り向かないまま、何回も、何回も、スカートが乱れるのも気にしないで。
変な言い方になっちゃうけど、心を込めてベンチを蹴ってた」
「固定されているベンチだったから、動くわけがないのに。
その、ベンチが動かないことに憤るわけでもなく、ただ自分の足を痛めて
蹴り続けてた。……私と会話しながらね」
「((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル」
「すごいですっ! それで、どうしたんですかっ」
「3年の柳川先輩を知っているわね」
「……はい」
「ごめんなさい、あたりまえの質問だったわ。毎日楽しそうだものね」
「……」
「料理、得意なのね。羨ましいわ。ハンバーグも、アスパラガスのベーコン巻きも、
玉子焼きも美味しそうだった。ねぇ、柳川先輩は何が好物なのかしら」
「あ、あの」
「昨日のサンドイッチも良かったわ。レモネード、おかわりしてたし」
「なんで……」
「ずるいわね。可愛くて、料理が得意で、お花が好きで、世話好きで、
そんなコが隣の家に住んでいて、バイト先まで同じなんて。
まったく、柳川先輩に妬けるわ」
「……」
「だから、あなたにはもっと素敵な男の人が似合うと思う。
そうね。世界で活躍するエージェントとか大魔王とか」
「さ、榊さん」
「それでね。ものは相談だけど。
私の愛している柳川先輩から、離れてくれないかな」
そして、榊さんが振り向くと──
A 「──なんてね」と舌を出したの。
B 「──返事は?」と色のない瞳で見つめられたの。
C 「榊」と私の後ろから聞きなれた声がしたの。
Bで修羅場
柳川がはっきり意思表示さえすれば修羅場にはならんが
その場合しーちゃんが今よりもっと大変なことになりそうな
いいぞ、もっとやれw
「──返事は? って、色のない瞳で見つめられたの」
「(((゚д゚;)))ガクガクブルブル」
「興奮しますっ! それはひぐらしアイですかっ」
「え、ええと、よくわからないけど。すごく怖かったのは確か」
榊さんの目は、私を見ているような見ていないような、そんな焦点の合わない感じ。
蹴り続けていた足は痛いと思うのに、表面からは全然そんな気振りも見せないの。
さっき言ったけど、とても怖かったよ。
もう、はい、って言ってすぐに逃げたいくらい。
それに、私は先輩のことは好きだけど、恋愛感情までは持っていなかったし、先輩もきっとそうだと思う。
……だけどね。私は、その少し前に、とても悲しい別れを経験したの。
何日も、何日も泣いた。その後しばらくは、生きている実感もなく、なんとなく生きていた日々だった。
そんな状態からすこしづつ回復したのは、先輩や、店長や、他の人たちのおかげだった。
だから、もう、誰かの都合で大事な人と別れて、泣いたりしたくはなかったの。
「お断りします」
「……へぇ?」
「私は、先輩のことは好きです。でも、恋人なわけでもないですし、榊さんが先輩の恋人になるのを妨げよう
とは思いません。でも、だからといって、先輩から言われのならともかく、人から言われて離れるのはイヤです」
「……ふぅん」
「それより、足、大丈夫ですか?」
「……」
「保健室に行ったほうがいいです、榊さん。湿布、張ります」
そして、その時──
A 「ベンチに向かって、唾をはきかけたの」
B 「私の頬に、手を伸ばしたの」
C 「そのまま、屋上から姿を消したの」
D 「屋上のドアが開いたの」
C
?!
なんか怪しい展開になってきたべさ
それだけ言うと、榊さんは屋上から姿を消してしまった。
後に残ったのは私だけ。
なんだか、悲しいような、寂しいような、そんなものがぐちゃぐちゃしたみたいな。
今まで感じたこともないような感情だった……
「う〜ん、あたしにゃあよくわからない話だなぁ」
「風子にも難しい話です……」
「うん、わからなくていいと思うよ。やっぱりみんな仲良しな方がいいもの」
「それでまあ……夕菜さんがその榊しのぶ、ってのから宣戦布告されたのはわかったんだけど……それで叔父さんはどうしたんです?」
「先輩? 先輩は…………」
「……どうした梶原。顔色が悪いな。風邪か?」
「え? い、いえ。違いますですよはい」
「そうか……」
その日のお昼。
お弁当は作ってきたあったし、先輩をすっぽかすわけにもいかないからいつものように屋上に行ったんだけど……
正直、あんまりいい気分じゃなかった。
もちろん先輩が嫌ってわけじゃなくて、なんだかこう、もやもやした気持ちで……
「……本当にどうした? いつもなら美味しいか美味しいかと俺がうんざりするぐらい聞いてくるのに……
本当に熱でもあるのか?」
「い、いえ、その……」
「…………」
その日のお昼……私は先輩に
A 休み時間の一件のことを言った。
B 言わなかった。
C 一件のことは伏せて榊さんのことを聞いてみた。
D あんまり体調がよくないことにしておいた
スルー
Cでお願いします
「いつもなら『鶏肉とブロッコリーのホワイトソース煮』をもっと食べてるだろう」
「ううん、今日はちょっと食欲がないだけです」
……本当はこんなこと聞いちゃいけないのかもしれない。
私は先輩のことは大切な人だとは思っているけど『好き』という訳じゃないし。
榊さんと先輩が付き合おうとしても私は嫌じゃないの。
榊さんからすれば愛している男の人が他の女の人と親しくなってほしくないと思うわ。
だから私が先輩から離れれば問題はなくなるかもしれない。
………だけどね、どうしても大切な先輩と離れたくなかったの。
だからね、私、先輩に「榊しのぶ」さんのことを聞こうと思ったの。
榊さんのことを少しでも知れば、私の主張も聞いてくれるかもしれないと思ったの。
「本当に………今日はおかしいぞ、梶原」
………やっぱりいつまでも先輩を誤魔化せない。
先輩が『ピーマンの肉詰めトマトソース掛け』を食べ終わったときにね。
私は勇気を出して聞いてみたの。
あくまで屋上での一件は伏せて彼女のことだけを聞こうとしたのよ。
「先輩………『榊しのぶ』さんって知ってますか?」
私の問いにね、先輩の『ホウレンソウの胡麻よごし』をつまむ箸の動きが止まったの。
「それで、叔父さんはなんて答えたの?」
「興味津々です、風子続きが聞きたいです」
「もう…お姉さんあんまり感心しないな………先輩はね」
A 「………しばらく前に不良に絡まれていたのを助けた時の子だ」
B 「………引っ越してくる前に、幼馴染だった子だ」
C 「………引っ越してくる前に、付き合っていた子だ」
猛烈にCにしたい衝動はあるがここはB
「………引っ越してくる前に、幼馴染だった子だ」
先輩はそれだけ言うと黙っちゃったの。
それ以上は聞けなかった。
いつものように無愛想な顔をしてたけど、
何故か、とてもつらそうに見えたから。
「もしかして、何かあったのか」
「え…ううん。ただ綺麗で有名な人だから、先輩も知ってるかなって。あはは……」
「…そうか」
この時ほど、嘘が下手な自分が嫌だった時はなかったなあ。
「ほら。この『カニのシーザーサラダ』食べて下さい。カニは店長さんからのおすそわけです」
「うむ」
その時は、そこで終わったんだけど、榊さんの事が心から離れなかった。
そんなある日、榊さんが……
A 先輩とお弁当を食べてる所に現れたの
B 私の家に来たの
C バイト先に現れたの
C
その日は、朝から良く晴れていて、お客さんも多かったの。
染みのように心から離れない榊さんのことも、忙しさで忘れちゃってた。
最後のお客様に、かすみ草だけの純白の花束を作って、ありがとうございましたと
言ったところでやっと一息つけたくらい。
「二人とも、今日はお疲れさん。今日はもう帰っていいぞ」
「いえ、後片付けまでやっちゃいますよ」
先輩もうなづいて、そのあと私と先輩は店頭の花たちを片付けようとした。
「こんにちは」
聞こえてきた声に振り返ると、すごく大人っぽい服装をした榊さんが立っていた。
素敵な笑顔で、とてもスタイルも良くて。
私は驚くより前に、少し見とれちゃったもの。
でも、その言葉は私に向けたものじゃなかったの。
そばにいた、先輩に向けたもの。
そして、先輩は珍しく驚いた顔をして、声を返したの。
柳川→榊の呼称を決めてください。
A 榊
B しのぶ
C しーちゃん
D しー
榊→柳川の呼称を決めてください。
1 柳川さん
2 祐也くん
3 祐也
4 ゆう
A4
「榊」
「ゆう」
と二人は互いの名前を呼んだの。
「ゆうはまだ起きませんか?」
「うん、ゆうは良く寝てる。面白い顔で」
「もう、2人とも、ゆうに私が言ったっていっちゃ絶対駄目だからね?」
「ひさしぶり。学校は同じだけど、あまり話さないものね」
「そうだな」
「ゆうが花をいじっているところをはじめて見たけど、結構サマになってるね」
「ああ」
「もう少し愛想良くしたら? お客さんなんだから、こっちは」
「何を買う?」
「だから、それが駄目だって言ってるんでしょ」
とてもうれしそうな榊さんに比べて、先輩は無愛想だったよ。
うーん、いつもと同じといえばそうだったかもしれないけど。
それで、榊さんは私を見もしなかった。全然見たこともない人みたいに、
視野にもいれていなかったんだ。あの屋上の雰囲気なんてぜんぜんなくて、
本当にあれはあったことなのか、ちょっと考え込んじゃったよ。
ずっと見ているわけにもいかないから、一人で片づけを続けてたんだよ。
そうしたら、先輩から、今日は先に帰るって言われたの。
そして、力仕事をぱっぱっと終えて、少し離れて待っていた榊さんのほうに歩いて
いっちゃったんだ。
榊さんは先輩を見て笑っていたけど、最後に少しだけ私を見たような気がした。
たまたま、そう見えただけなのかもしれないけど。
その後、店長と後片付けをして、私は一人で家に帰ったの。
寂しい気持ちと、なんだか良く分からない気持ちがしたよ。
それでね、ええと、の、覗こうとか思ったわけじゃないよ?
たまたま前を通りかかっただけで。だって、お隣なんだから。
もう、二人ともそんな目で見たら駄目だってば……
とにかく、先輩の家の近くにいたの。
そしたら──
A 「二人がキスをしているところを見てしまったの」
B 「二人がけんかをしているような声が聞こえたの」
C 「料理をしている音が聞こえたの」
D 「もちろん……イエス、っていう声が聞こえたの」
A
「二人がキスをしているところを見てしまったの」
「キスですかっ!? 柳川さん、えっちです!」
「いや、それだけでエッチと言うのもなぁ。しかし……叔父さんが、ねぇ?」
あの時は丁度私がお家に入ろうとした時だったな。
不意にね、お隣のアパートのほうを私は見ちゃったの。そしたら……一つ、ドアが開いた。
そのドアが開いた部屋は私がよく知ってる部屋で、中からは私の良く知ってる人たちが出てきて。
先輩は榊さんとお部屋でお話でもしてたんだと思うな。それで、榊さんが丁度帰るところだったみたい。
私も、一言ぐらい声をかけたほうがいいのかな……って思って、そっちに行こうとしたんだけれど、
そうしたら榊さん……先輩に顔を近づけてた。
そうだよね。先輩のことが大好きだったんだから帰るときにキスをしようって思うよね。
それに先輩と榊さんは幼馴染だもの。そういうことしてもおかしくはないよね。
なのに、なのに……私の心臓はどきどきと大きな音を立ててた。
それから……榊さんと目が合った気がする。だって、榊さんはこっちのほうを向いて、ふっと笑ったんだ。
私は結局声をかけ辛くなって、先輩たちには声をかけずにそのまま家に入った。
家の中に入って私はまずベッドに飛び込んだ。
そのとき……まだ頭の中でさっきの事がグルグル回ってたから。
それから、悩んだな。明日から先輩にどう付き合っていけばいいんだろうって。
榊さんは先輩が好きなんだから、私が変なことして誤解とかさせちゃいけないって思ったの。
私は先輩と離れるのは嫌だったけれど、榊さんの恋の邪魔をするのも嫌だった。だから悩んだんだ。
でも……一晩悩んでも、結局答えは見つからなかったな。
それでね、次の日から―――
A 私は先輩にある程度距離を置くようになったの
B お弁当を作っていくのをやめたの
C 私はバイトを先輩と別の日にずらしてもらったんだ
D 学校で私は誰かに嫌がらせを受けるようになったの
ごめんね、夕菜さんDで。
AかBか…
Bだな。
アイアイサー。
帰ったら建てるよ。
ギリシャ文字も打ち止めだよね、次からどうしようか
A.大文字で
B.数学記号で
C.キエフ文字で
D.ひらがなで
E.
>>950に一任
F.もっといいのを俺が知っている、俺に任せろ
F
支援板ではローマ数字でという方向になってた気もするが。
普通にローマ数字だと機種依存だから、アルファベットでな。
次はXXV、かな?
よし、新スレが建つ前に一言だけ言っておく。
アナエリで頑張りました。だからそろそろ4アウトの件は許してくれ。
>>956 許す。よくぞがんがった。
しかし、書き直しはNO。
俺だって星の数ほどの誤字を直したいよ…orz
次スレが建ったところで残りは何をしようか?
A 書き手さんたちの選択スレにおける独白
B 全く出番の無い旧作キャラ(not新作)に喋らせてみる
C 反省会と言う名の糾弾会(お仕置き有り)
D 柳川のように続編があっても良さそうな作品で遊んでみる(このスレの残り分限定)
A行ってみるか。
C
ときどきリアンや透子など 気が弱い主人公を放置して話を進めると胸がスッとして気分がいい
選択肢に関係なく好きなキャラを何度も何度も出してやりたいが自分は小心者なので出来ない
よくマンガやゲームからネタをパクり話の中に混ぜ込んだ時に人に気付かれはしないかとスリルがあって最高だ
新規参入者はありがたい。
けどできれば話の最初から参加してほしい。
盛り上がった話に中途半端に参入して話の質がガクッと下がると荒らし扱いしたくなる。
こともある気持ちになることもある。
校正しているつもりなんだけどなぁ…
ミスは何故か投稿した瞬間に発覚するケースが多々。
する暇が無いのも確かだが。
>>963 今の流れは好きだが、参加し難い。
いっつも少年漫画的バトルとかに走る癖があるので。
俺?前の話で千鶴さんとるーこをバトらせましたよ。
選択スレ書き手中級者の条件の一つに「『書かない』という選択肢を取れる」があると俺は考えている。
最近は選択肢を選ぶ機会があっても意識的に他の人に選んでもらうことが出てきた
自分が選んだ後誰も書いてくれないことがあったから(´・ω・`)
>>965 他にも自分の望む展開の選択を選んで、次の次を書くと言うやり方がある。
たまにしか成功しないけど、次の展開を読んで、予め書いておくってのもある。
3レス分の文章を選択の数分後に投入(wとか。
後、書き負けてもその文章を取って置くと、後々再利用できることがある。
『書かない』選択肢は結構やるな。
なんだか自分だけで書いてると物凄く独りよがりな作品になっちまう気がするしさ。
最近手垢のついてないキャラが沢山使われてきて実に嬉しい。今度はTTT使いたいなぁ、頑張って次の話で選んでみるか
旧作出身で今までパッとしたことない連中はもう駄目かな…
諦めたらそこで試合終了だよ(AA略
>>969 Bが選ばれていたら僅かな間だが望みがあったのだろうが…
出番の量雑感△くらいなら今後に望みがあるだろう。
バットマンやっとこWikiに上げるの終了です。
そのうちキャラごとの打率とかもまとめてみたい気もしますが次の機会に。
梓ミッションをゲーム化してコミケでウハウハ…
そう考えていた時期が俺にもありました
クレイジータクシーっぽいのきぼんぬ
何で今の流れが参加し辛いかやっと分かった。
俺が三人称で書く癖があるからだ。
今のみたいに一人称で書かれるとやりにくい。
何気にRoutesやり直してみたら本当に宗一が出て行ったのは六年前だったのか。
6じゃねぇ8だ。
↑IDの数字で戦うスレ@葉鍵ってスレがあったらよかったのにね
>>978 と、言うことはアレは姉さん@16歳だったのか。
…実を言うと、もっと若いと思っていた俺がいる。
まだあの時点じゃ誕生日迎えてないわけだから15だね。
……外見的に15の姉さんはかなりロリィと思います。そりゃ貧乳って言われてもおかしくないわ。
このスレの前半の時はとうとうスレもωを迎えると同時に死するかと思ってたから、それに比べると今の状況は御の字だな。
Fils様々だよ。