1 :
名無しさんだよもん:
☆東北
大名 軍団長/城主
陸奥 オリカカン オリカカン
陸中 スオンカス スオンカス
陸前 ワーベ ワーベ
磐城 カンホルダリ カンホルダリ
岩代 クーヤ クーヤ
(以上、1868年以前は全て「陸奥」)
羽後 インカラ インカラ
羽前 二ウェ 二ウェ
☆関東
大名 軍団長/城主
下野 大庭詠美 -
上野 水瀬秋子 倉田佐祐理
常陸 大庭詠美 大庭詠美
下総 - -
上総 - -
安房 - -
北武蔵 千堂和樹 千堂和樹
南武蔵 千堂和樹 牧村南
相模 千堂和樹 澤田真紀子
☆中部
大名 軍団長/城主
信濃 緒方英二 -
甲斐 緒方英二 緒方英二
伊豆 千堂和樹 高瀬瑞希
飛騨 - -
美濃 長森瑞佳 住井護
駿河 緒方英二 -
遠江 緒方英二 -
三河 長森瑞佳 椎名香穂
尾張 長森瑞佳 長森瑞佳
北越後佐渡 水瀬秋子 月宮あゆ
南越後 水瀬秋子 水瀬秋子
越中 柳川祐也 -
能登 柳川祐也 柳川祐也
加賀 柳川祐也 -
☆近畿
大名 軍団長/城主
近江 長瀬祐介 長瀬祐介
伊勢志摩 遠野家 遠野母
伊賀 霧島佳乃 霧島佳乃
越前 柏木賢治 柏木賢治
若狭 柏木賢治 柏木千鶴
山城 (神奈備命) (不在)
摂津 長瀬祐介 太田香奈子
河内 長瀬祐介 月島瑠璃子
和泉 篁 篁
大和 長瀬祐介 桂木・吉田
丹後 - -
丹波 - -
播磨淡路 橘 橘
但馬 - -
紀伊 神尾観鈴 神尾観鈴
☆中国
大名 軍団長/城主
因幡 岡田/那須 -
伯耆 岡田目久美 -
出雲 岡田目久美 岡田目久美
石見隠岐 長瀬源五郎 -
美作 那須宗一 湯浅皐月
備前 那須宗一 那須宗一
備中 伊藤 伊藤
備後 宮内レミィ 宮内レミィ
安芸 藤田浩之 藤田浩之
周防長門 長瀬源五郎 長瀬源五郎
☆四国
大名 軍団長/城主
讃岐 犬飼 -
伊予 犬飼 -
阿波 坂神蝉丸 -
土佐 坂神蝉丸 -
☆九州・沖縄
大名 軍団長/城主
筑前対馬 宮田健太郎 宮田健太郎
筑後 宮田健太郎 -
豊前 高槻 高槻
豊後 高槻 -
肥前壱岐 宮田健太郎 高倉みどり
肥後 ルミラ ルミラ
日向 那須二郎 那須二郎
大隅 ティリア -
薩摩 ティリア ティリア
琉球 ガディム ガディム
優位同盟([盟]盟主、[従]従属大名)
[盟]那須家→[従]伊藤家
軍事同盟
緒方家←→千堂家
那須家←→岡田家
宮田家←→ティリア家
不戦協定
緒方家←→長森家 (緒方家に侵攻の動きあり)
強制停戦中(秋まで)
水瀬家←→千堂家←→大庭家
友好関係(無同盟)
長瀬家←→長森家
交戦中
水瀬家←→柳川家
岡田家←→藤田家・宮内家
12 :
水瀬の人の卵:04/11/17 18:16:48 ID:KWWBmrxF
いや、意外なオチだったですねぇ>前スレ
dat落ちの危険性は常々感じていたけど、まさか連続コピペで潰されるとはね。
過疎化が進む葉鍵板で、いまだにsage進行の必要性が存在していたという意外すぎる展開に
むしろ珍しいものを見た、という感じでポカーン状態です。
とりあえず>1氏、ナイスフォロー乙でございます。
13 :
水瀬の人の卵:04/11/17 18:18:04 ID:KWWBmrxF
で、前スレの僕と新・柏木の人の投稿分、再掲しましょうかね?
僕のぶんはともかく新・柏木の人の分は投稿から数時間で嵐にぶつかっちゃったし。
14 :
長瀬の人:04/11/17 19:59:06 ID:PEDfdK6b
帰って見たら予想にもしなかったAA嵐とは……
sage進行はやはり重要なんですな
>13
やっても良いんじゃないんですかね?>再掲載
少なくとも即死回避にはなるだろうし
「DAT落ちしちゃって誰も見てません」状態よりかはマシかと……
……そしてオイラも書かないとな
>1
スレ立て乙です
16 :
逢瀬(1):04/11/17 23:16:53 ID:KWWBmrxF
北越後、城。
道端にはいまだ雪のつもる無彩色の風景の中、馬に跨った一団の侍たちが、ひづめの音を響かせながら
掘割に架かった木橋を渡る。
橋を渡りきった先には、密に矢竹を植えられた土盛り、その合間に設けられた木造りの城門。そこを守
る兵士たちは、一団の侍たちの先頭を進む若い男の顔を見るや、慌ててその姿勢を正す。兵たちに軽く手
をあげ、応える先頭の男……というより、その横顔はまだ少年ということばのほうが相応しいか。
彼こそが相沢祐一。この城の主であり、国主・水瀬秋子の甥。いまのところ水瀬家は直系血族に男性の
存在を欠くため、水瀬親子直属の者以外の水瀬一門を束ねる「一門衆筆頭」の地位にいる人物だ。
もともと相沢家は、水瀬家との係累がとくに深かったというわけではない。双方の先代が当主になった
頃は、水瀬家も相沢家もほぼ同じほどの小さな所領にしがみつく国人勢力同士であった。それが、たまた
ま双方の当主が娶った女ふたりが姉妹だったということで、血縁的に無関係ではなくなった、という程度
の話である。
そしてこの程度のなりゆきで成立した程度の「義兄弟」の仲など、戦国の世では無意味にひとしい。水
瀬家先代の死によって求心力を失った水瀬家の所領に対し、相沢家先代も容赦なく切り取りの手を伸ばし
ていたのである。だが……彼にとって不幸だったのは、その未亡人が少なくとも当主代行の任に耐えうる
だけの人物であったというめぐりあわせだ。彼の企みは失敗した。そしてさらに不幸だったのは、彼の義
妹ががそれでとどまる程度の人物ですらなかったということだ。水瀬の所領に手を伸ばしたほかの国人勢
力はつぎつぎと水瀬家に併呑され、数年の後に相沢家は水瀬家に城下の盟を結ばされるという立場に追い
込まれてしまったのである。
17 :
逢瀬(2):04/11/17 23:17:21 ID:KWWBmrxF
その後も相沢家先代……祐一の実父だ……は、水瀬からの自立を果たし独立勢力としての立場を取り戻
さんと一部の側近を用いて陰に日にはかりごとを巡らせていたが、その企みはついに成功することなく、
逆に証拠をつきつけられて五年前に当主の座を追われ、今は南越後の家領のひとつに隠棲させられている。
彼の企みが成功しなかった最大の理由は、水瀬家に膝を屈してからの相沢家の富裕化だろう。数千石の
所領でちまちまとやりくりしていた独立勢力時代と違い、水瀬家に属してからは相沢家への加増は手厚く
行われた結果、万石を超えるほどににふくれあがった所領は相沢家武将たちの家計を大きく助けたのであ
る。
また、このころようやく元服が見えてきた一子・相沢祐一が、水瀬秋子の甥にあたることもあって秋子
にとくに目をかけられていることが誰の目にも明らかであったことも、相沢家の家中の状況を左右する大
きな要因であった。秋子の唯一の実子は女子の名雪しか居らず、いずれは誰かを夫に迎えなければならな
い。秋子が幼いころから祐一をしばしば自家に招き実子同然に扱っていること、そして幼い名雪が祐一を
明らかに好いていることを勘案すれば、(もしかすれば、程度の話だが)名雪の夫として事実上水瀬家を
吸収合併できる可能性すらある。となれば、いまの当主が謀を巡らすのを「権力欲に憑かれた先の見えな
い愚行」と家臣たちが思ったとしてもやむをえまい。そもそも、水瀬家先代が倒れたときに「義兄」とし
て水瀬の肩をもつという選択をしていれば、さらに相沢家の地位は上がっていたのではあるまいか、目先
の欲得に負けて義を軽んじた当然の報いではないか、そういう空気すら家中には漂っていた。
結果、形式的には水瀬の詰問使の要求の結果ではあるが、事実上家臣団による主君押し込めによって、
相沢祐一は家督を継いだのである。
18 :
逢瀬(3):04/11/17 23:17:44 ID:KWWBmrxF
そういう事情で、相沢家内は今のところ比較的平穏だ。ほかの水瀬家の諸将の家が、独立勢力時代のこ
ろを忘れられぬひとつ上の世代と水瀬家武将としての実利を優先する若い世代との間での水面下対立をは
らんでいる中、相沢祐一の立場はかなり安定している。それが家中経営の効率と実戦での骨惜しみせぬ戦
いぶりにつながり、いまや越後・上野で百万石級の大大名となった水瀬家の柱石としての立場を確固たる
ものにしている。現在十万石少々の家領の規模からいえば珍しい「騎馬鉄砲隊」なる特殊兵科を保有する
などということも、こうした相沢家の有利な点によってはじめて可能になったことといえよう。
相沢家に仕える者たちにとってはさらに幸せなことに、いわば当人の能力ではなく政治的立場によって
家督を手にした当主の相沢祐一が、水瀬秋子に伍するほどではないとはいえ、それなりに立場に耐えうる
程度の能力は見せてくれている。あまりにも有能では悪い虫が騒ぎ出す。あまりにも無能では担ぐ意味が
ない。「水瀬家の柱石として共に富み栄える」ことを第一に考える今の相沢家中の雰囲気に対して、相沢
祐一はまさにおあつらえむきの人物だった、ということであろうか。
19 :
逢瀬(4):04/11/17 23:18:05 ID:KWWBmrxF
居城を空けた間のさまざまな報告を聞き終え、今後の内政の方針を語り(もともと南越後の豪族である
相沢家にとって、北越後のこの地はまだ久瀬家の影響が強く残る「異邦」なのだ)、そうした積み残しの
仕事が一段落したときには、すでに陽光の残滓が西の空のかすかな紫色に残るだけという頃合であった。
小間使いに運ばせた夕餉を平らげ、祐一は私室に戻る。加賀・越中の異変に対しての急報に応じ、とるも
のもとりあえずというかたちで城を出たあの日のままに、部屋は残されていた。
……ひとつ違うところを挙げるとするなら、たしかあのとき使者が飛び込んできたのは、書物の書写を
している最中だったか。つかいさしで出た硯はきちんと洗われ、筆もいつ使ってもいいようきちんとまと
められているところが違う。
「ちょっとはアイツも進歩したよな」、祐一はつぶやく。
「前なんか硯も筆も、乾いた墨でバリバリのカチンコチンになってたからなー。まぁあの時はアレで、ち
ゃーんとお仕置きしたけどな」
「ボクだって同じ間違い二度も三度もしないよー、だっ」背後からかかる声。
祐一は、――振り向くのとほとんど同時に――その声の主の手首を掴み、ぐいと引く。
「わ、わ、わわわわわあぁぁぁぁあぁぁ……あ」
吊りあいを崩し、ばたばたと空いた腕を振り……やっぱり支えきれず倒れこむ声の主。祐一は、その相
手の身体を支えるように抱いた。
「どーしたあゆあゆ、そんな飛びつくくらいに寂しかったか?」
「祐一くんがボクを転ばせたんじゃないっ」
「……そんじゃ、離すか?」
その、言葉に。
相手……明るい栗色の髪の、小柄な……は、祐一の胸に頬を摺り寄せながら。
「……祐一くんの、意地悪」
そう呟いた。
20 :
逢瀬(5):04/11/17 23:18:28 ID:KWWBmrxF
武士の服である狩衣に身を包んだ、栗色の髪の少女。
彼女が月宮あゆ。相沢祐一の側付あがりで、相沢家郎党であった月宮家の遠縁に当たることから断絶し
た月宮の名を継いだ、祐一の腹心中の腹心、として家中では通っている。……が、それは必ずしも正確な
事実を反映してはいない。
彼女は武士の出などではない。十年近くまえ、祐一が一人で外に遊びに出たときに「拾った」、孤児の
娘である。親からもらった若駒を駆って毎日のように家領内を走っていた祐一が、数日続けて見かけた少
女。粗末な服も破れ、顔は泥で汚れ、それでもその姿に何か気にかかることでもあったのか、祐一はその
少女に声をかけた。彼女は祐一の遊び相手になり、そのうち祐一は彼女を城に連れて帰り、小間使いとし
て城内に置くようになったのである。
城主の一子と小間使いの少女。本来ならそこで、生きる糧とひきかえに祐一との縁は切れるはずであっ
た。だが、祐一はさらに彼女を側付に取り立て、文字の読み書きを、作法を学べるような手配までさせて
いたのである。
結局のところ、相沢祐一にとって彼女は初恋の相手だったということだと事情を知る者は理解している。
立場の壁が二人を引き裂くというのなら、会える立場を用意すればよい、そう考えただろう祐一は彼女に
側付の仕事をこなすことを求め、そしてあゆもまたそれに応えたのである。それが、親に先立たれてから
世の全てを敵に回して生きてきた自分を見初めてくれた、相沢家の若殿の想いに応える唯一の道であると、
あゆはもちろん気づいていた。
そしてあゆは「月宮」の名を継ぎ、祐一の側近として徐々に将としての役割を担っていくことになる。
将となるに必要な軍学や将帥の心構えなどは、祐一や家中の大人たちに教わった。はじめは失敗ばかりだ
った留守居の仕事も、最近は大過なくこなせるようになってきている。「武将見習い」の立場を脱し、軍
議での発言権を手に入れるのも時間の問題、であろうか……。
21 :
逢瀬(6):04/11/17 23:23:05 ID:KWWBmrxF
きゅーっ、と、祐一はあゆを抱いた腕に力をこめる。鼻が彼女の栗色の髪に埋まる。
「祐一くん……っ、いたい……よ?」
「悪ぃ、ちょっと勘弁してくれ」
「……ん」
自分よりずっと広い、男の胸に抱きすくめられながら、あゆは祐一の背中に手を回す。
「……祐一くん……」
「あゆの、匂いだ……」
「……ちょっと恥ずかしいよ……」
「いや、止めないぞ。久しぶりなんだからな」
「……うん」
「あゆの……匂い。帰ってきた気がする」
「……」
「……」
「……ね、祐一くん」
「なんだ?」
「もしかして……寂しかった? ボクが居なくて」
「……かもな」
「そっか……でもね、ボクはね、」
「?」
「寂しかったよ、逢いたかったよ、祐一くんに……。帰ってきてくれるの、ずーっと、待ってたよ……?」
「そっか……じゃあ、いまは?」
「うれしいよ。祐一くんにぎゅーっとしてもらえて、ボク、幸せだよ……?」
「……」
22 :
逢瀬(7):04/11/17 23:23:27 ID:KWWBmrxF
「……あ」
「何だよ」
「当たってる」
「当たりもするさ、あゆを欲しがってたのは、そいつも同じだからな」
「……うん」
自分の胸板に身体をすりよせ、甘えるあゆ。
祐一はその身体を抱いた手を片方ゆるめ、……尻に手を伸ばす。
「やっ……、だめ……だよ、まだみんな起きてるよ?」
「いいじゃないか、俺は……俺が、あゆを欲しい。それ以上の理由なんかどこにも無いんだ」
「もう、祐一くんの……むぅ」
言いかけたあゆの小さな唇を、祐一の口がふさぐ。祐一の舌が一・二度表面を滑るのに応えで、あゆの
唇はその閉じていた力をゆるめる。そしてこれまた小さな舌先が、割り入ってきた祐一の舌に、絡み、舐
めあい、互いの口中をすすり合う。
徐々にかかってくる祐一の体重の前に、腰は力なく崩れ、あゆの身体は畳の上にひろがる。胸元に冷た
い風と冷えた手が滑り込んでくるのを感じたときに、あゆの視界は自分に覆いかぶさってくる祐一の身体
を捉えていた……。
耕一は一人料理屋にいた。
耕一は京都で比較的自由に暮らしていたせいか城にいるのをあまり好まない。(勝手に屋敷を抜け出して町に出歩いてた)
どうも城にいると息がつまるというかなんというかとにかく居心地が悪いのである。
それともう一つ外に出たがる理由がある。耕一は書類や役人の報告だけではなく自分の目で領内の様子を確認したかった。
このような考えを持った理由の一つが京都での生活だろう。耕一は学問が嫌いでよく屋敷を抜け出して町に出ていたが
そこで知り合ったどっかの国の人の話や町人の話は面白いものがあり時々議論とかもした。
それは本をただ読むだけの学問よりずっと面白く知らないうちに耕一も世の中のことなど考えるようになった。
耕一にとって幸運だったのが知り合った人の何人かは自分なりの世の中への考えがあったり他国のことをいろいろ知っていて
話してくれる人に巡りあえたことだろう。
耕一は本を読んだりするのは好きじゃないが誰かと話したりするのは好きであり相手も耕一のことを気に入りいろいろな話をしてくれた。
中には耕一が柏木家に戻るとき耕一の家臣にしてほしいというものも現れた。
小出由美子、相田響子の二人である。
由美子は商人であったが耕一の許可を半ば強引にとりつけ現在柏木家重臣足立の命により主に内政に関わってる。(足立さんはなか
なか優れた才能の持ち主だ、いい子を見つけてきたねーなどといっている。)
もう一人の相田響子は諸国を巡り仕官を求めてたが上手くいかずそんなとき耕一の噂を聞いた。(そのころ耕一は京都の町ではそこそこ有名人だった。)
そしてよく耕一が来るという料理屋で会って何回か話をしたりするうちに気に入って耕一の家臣になったのである。
現在は忍びのものとして耕一に仕えている。
もし屋敷にこもって学問してたら自分は世の中のことをほとんど知らないでここに戻ってきたと耕一は思ってる。
だからこそ自分の目で見れるところは可能な限り自分自身で確かめようとしているのである。
耕一は料理を食べながら今後のことを考えてた。
昨日柳也と話をしたあと相田さんからの報告書がきたのである。
そこには京都の様子と長瀬裕介について書かれていた。
この二つは将軍家が柏木家に来たとき耕一が調べてほしいと頼んでいたものである。
「さてどうしたもんか・・」
耕一が頭を悩ましているのは将軍家の評判である。はっきり言って悪い。
朝廷が長瀬将軍を作ろうとしているとしているという噂もある。このまま神奈が京都
に戻っても決していい結果にならないのは目に見えてる。
幸いなのが相田さんからの報告をみるかぎり長瀬自身は将軍に自分からなる人物じゃないという
ことである。
耕一としては可能な限り神奈を助けてあげたい気がある。親しいからというだけじゃなく神奈は真剣に
世の中のことを考えてるし無能じゃないと耕一は思ってるからだ。
問題は神奈ががんばろうとしても力がないことである。どんなに世の中のことを考えて無能じゃないとしても
力がなければそれは絵に描いた餅でしかない。
将軍家に今まであった力といえば将軍といった名であったがそれすらも消えかかってる。
力も名声もなければ世の中を平和にするという神奈、そして耕一自身の願いもかなわないだろう。
料理を食べ終わったと耕一の考えは決まった。
梓に兵を与えて丹後を落としつつ神奈を京都に上洛させる。
そして長瀬家と同盟する。この時重要なのは長瀬家が将軍の力になってくれることを
約束してもらうのである。
長瀬家が将軍家についてくれれば長瀬将軍という話はなくなるし将軍家も協力な力を得る。
今まで力がなかった将軍家が力をもつ、それは世の中を統一するということに大きな一歩を示すことになるだろう。
耕一は相田響子からの報告書をみて長瀬は約束をすれば向こうから破ることはないと判断した。
このあたりが耕一のいいとこでもあり悪いとこでもある。
この戦国時代、人を信じるのがいかに危険かを耕一は知っている。しかしそれでも疑うより信じるから
思考が始まるのが良くも悪くも耕一らしいところだ。
これらが成立すれば柏木家、将軍家、長瀬家共に力を合わせることになり三家に
大きな利をもたらす。柏木は対柳川戦、その後水瀬と東の敵に集中でき
長瀬家は柏木家に兵を回す必要がなく将軍家は長瀬、柏木という力を得る。
そうすれば神奈や、耕一、おそらく長瀬裕介も理想としている平和な世の中にむけ大きく進める。
耕一は急いで城に戻り準備に取りかかった
26 :
水瀬の人の卵:04/11/17 23:25:29 ID:KWWBmrxF
以上、前スレ末期の投稿を再掲。
以後戦略思考モードに復帰。
27 :
柏木の人?:04/11/18 00:04:46 ID:VOLeeCcd
初めまして、前書いてた人とは違います。
小説を書いたのはほとんどないのですがネタはあったので書いてみました。
NGならNGでもいいですw
自分の設定では由美子さんは内政と外交武将、軍事才能は瑞穂レベル、相田さんは山本勘助みたいな人物
となってます。(山本勘助は武田信玄に仕えていたという武将です 自分の知ってる知識だと諜報員と軍師をやってたそうです)
足立さんは源三郎に並ぶ柏木家の名将です。(千鶴さんに兵法や内政を教えたのもこの人ということにしてます)
耕一は神奈を中心とした天下統一を目的としていてそのために柏木、将軍家、長瀬家の同盟を狙ってます。
同盟成立後は柳川戦に力を注ぐ予定です。(長瀬との交渉は由美子さんか千鶴さん、又は梓が当たる予定です)
この作品通るならこの話の続きは長瀬の人にまわす予定です。
28 :
水瀬の人の卵:04/11/18 00:20:08 ID:63uju6MN
>27
まずは新規参加ようこそ! です。 書き手三人でしょぼしょぼ回していくのかと思ってたから嬉しい次第ですわー。
耕一くんの目論見はアレですか、弱小化した現行御三家の役割を
長瀬と柏木という現在の畿内有力大名で代替して幕府再興を目指すっていう発想ですな。
都直行ルートの丹波だけでなく、その背後である丹後をも落とし
「近江・山城・摂津を押さえる長瀬」と「越前・若狭・丹波・丹後の柏木」で
勢力の釣り合いを取ろうという腹……かな。
耕一くんはもっと違うことも考えてるのかもしれませんが、
それは今後の投稿で徐々に明らかになるもの、と楽しみに待つことにしましょう……
ともあれ、乙であります!
29 :
水瀬の人の卵:04/11/18 00:23:03 ID:63uju6MN
あと、しばらくsage投稿でいきましょうや……
板人口減が厨房減少につながらない現況が憎いっw
30 :
託された思い1:04/11/18 12:07:23 ID:RiymG0Xt
越前一乗谷、ここで二人が重要な話をしようとしてた。
その内の一人は足立。柏木家の重臣で柳川が謀反をおこしたあと柏木家の軍事、国政を支えている人物である。
柏木4姉妹に兵法や政治を教えたのもこの人であり柏木千鶴、梓が名将として育ったのも足立の指導があったからといえる。
もう一人は柏木賢治。現在の柏木家の当主であるが病重く政務ができる状態ではないので現在は耕一が柏木家を率いてる。
賢治は決して無能ではなくむしろ有能といってよかったが体はそれほど強くなかった。
当主を継いだころから徐々に体の調子が悪化しついに家臣の前にでることすらほとんど不可能であった。
賢治は自分の命がほとんどないのをほぼ知ってる。
だから今日もっとも信頼できる足立と話をしようと自分の所に呼んだのである。
31 :
託された思い2:04/11/18 12:08:48 ID:RiymG0Xt
「足立さん、おそらく自分の命はもう残り長くない・・・」
そんなことはないと足立は言おうとしたが足立はやめた。気休めにもならないだろうし重症の身で自分を呼んだのは賢治が死んだあとの話をするためである。
「だから正直に答えてほしい。耕一に柏木家本家を継ぐ力量があるか?」
賢治にとってこの質問の答えは足立にしか聞けなかった。他の重臣は耕一に力量なくともあるというだろうし
4姉妹が耕一のことを好きなのも知ってる。それを知ってこんな質問をしたくなかった。
賢治も親である。自分の息子が無能だと思ってない。だがそれは親だから無意識にそう思いたいだけじゃないか?その疑念は捨てれない。
だからこそ足立に聞くのが一番正しい正解を得られると判断したのである。足立は軍事、内政、そして人を見る目もたけてるし
重大なことをごまかす人間ではないからである。
もし耕一が国を継ぐ器量がないなら千鶴に国を譲ろうと賢治は考えてる。
無能な人物が国を継げばさらに戦乱が続き多くの人間が死ぬだろう・・
千鶴なら国を継ぐにふさわしい力量があり家臣の信頼も厚い。
耕一か千鶴か 自分が死ぬ前に後継者を決めなくてはいけない。
32 :
託された思い3:04/11/18 12:12:05 ID:RiymG0Xt
足立は賢治が何を考えてるかわかった。だからこそきっちし答えることにした。
「賢治さん、自分は耕一君は柳川と比べるとこう思うよ」
足立と賢治は主従関係であるが仲がとてもよく二人きりの時は殿ではなく賢治さんと呼んでいる。
なによりこの会話が二人の今生の別れになるかもしれない・・ だからこそ足立は殿でなく賢治さんと呼んだ。
「柳川は名将だ。彼に匹敵する将は日本広しとはいえそうはいない」
これは自分をはじめ柏木家家臣誰もが思うところだ。武勇があり智謀もある。
彼と互角に戦えるのは柏木家には千鶴しかおらず いやおそらく千鶴でも厳しいだろう・・
「でも柳川は名将に違いないが国を治める国主としては不足だ、そして耕一君は武将としては柳川に劣る
かもしれないが国主としては上だと思う。いやもしかしたら天下に名をだす将かもしれない・・・」
これには賢治も驚いた。京都にいる時の耕一の様子は聞いていた。
それによると学問はほとんどせずよく町を出歩いてるなど。それなのになぜ足立にここまで言わせるのか・・
「足立さん、聞いていいかい?足立さんが耕一を高く評価する理由はなんだい?」
33 :
託された思い3:04/11/18 12:18:39 ID:RiymG0Xt
「耕一君が国主として柳川より優れている理由は簡単だよ。柳川は人望でなく力で
家臣を従えてる。彼に心から忠誠を誓ってるのは長瀬と貴之ぐらいだろう。いくら柳川が優れていても
国を治めるのは一人でできるもんじゃない。それに力での統治はやがて崩れる。彼は自分が一番優れてる
という考えが強い。だから彼は国主には向いてない。」
「次に耕一君だけど彼は自分が優れてるとは思ってない。だから彼はよく人の話を聞くし自分の考えが否定されても
怒らない。身分の低い家臣の話も真剣に聞く、家臣も自分たちの意見が言いやすく自然に人は彼の元に集まってくる。
そしていろいろな意見を聞くうちに彼自身も自分に足りないことを補って成長してく。それに自分でもいろいろ考えてる、他人任せでもない。
他人の話をしっかり聞く、簡単に思えるがそれができる人物はほとんどいない。それに前回の戦で武勇も見せた。
耕一君が戻ってわずかの間に家臣は完全に耕一君を跡継ぎとして認めてる。これが耕一君を高く評価する大きな理由だよ」
34 :
託された思い5:04/11/18 12:22:54 ID:RiymG0Xt
足立の話はまだ続いた。それは賢治ができるだけ耕一のことを聞きたかったかたからである。
賢治は納得した。よく考えれば家臣の話をしっかり聞き自分の考えに取り入れるのは難しい。なぜなら上に立つ人間ほど自分は
優秀でなくてはいけないという考えが自然にできてしまう。
そうすると重臣ならまだいいが例えば身分の低い家臣に自分が自信満々で考えた事を
否定されればその意見が正しくともいい気がしない。しかし耕一にはそういうのがないと足立はいう。
間違ってるものは素直に認められる、正しい意見を素直に受け止められる。それが耕一という男なのだと。
それに耕一は由美子と相田という二人の優れた家臣を得て戻ってきた。由美子は元商人、相田は出自不明だが共に優れてると足立は言う。
この二人が耕一に自分から進んで家臣になったという話から考えると耕一は人をひきつける魅力があるのも納得できる。
それともう一つ高く評価したのがが耕一の今後の方針である。まず将軍家を上洛させるついでに丹後を落とし国力をあげる。
そして将軍家を中心に長瀬と同盟すれば西はほぼ安泰であり柳川との戦いに集中できる。柳川と水瀬の戦いしだいでは柏木家につけこむチャンスがあるかもしれない。
耕一が足立さんに話した話だと耕一は柏木家を将軍家の力に使おうと考えてるらしい。将軍家に柏木や長瀬など有力大名が味方につけば力がない将軍家に力がつく。
そして将軍が有能な人物であれば他の大名が天下統一をするよりもっと速く戦乱の世が終わるかもしれない・・
耕一の考えは正常に機能すれば柏木家のためにもなるし天下のためにもなる。
足立の話を聞き終わった後賢治は耕一に家督を譲ることを決めた。
35 :
託された思い6:04/11/18 12:30:24 ID:RiymG0Xt
「足立さん、今までありがとう。」
本当に足立さんに苦労をかけたなと賢治は思う。倒れそうな自分、いや柏木家を必死に支えてくれたのは足立であり
今柏木家が存在できるのも足立さんのおかげだ。感謝しきれないくらい感謝してる。
「自分はここで終わる・・ すまないが後の事は任せるよ。柏木家を耕一をよろしく頼む・・」
「賢治さん、そんなこと言うんじゃない! 貴方が死んだら皆悲しむ、まだ生きなくちゃ!」
わかっていたはずだった、もう賢治は長くないことは・・ だから自分は任しといてと賢治の言葉に返事するべしなのだ。
でも出た言葉は違った。変えられない運命なのに決心してたのにこの口は未練しかいえなかった。
ふと思い出す。自分が賢治に出会ったのは柏木耕平に仕えてたころだった。賢治は柏木家次男の身でありながらごく親しげに
家臣の自分に話しかけてきた。その後知らない間に主従関係というより友のような関係になってたのである。
他の家臣にねたまれたこともあった。無能の人物だったが柏木家と血のつながりがあり自分は重宝されないのになぜ足立を
重宝すると。それらの家臣を賢治は無視した。賢治は血のつながりより明らかに才能があり実績がある足立を選んだのだ。
(ちなみにこの事件が原因で柳川反乱のときその無能の家臣グループは柳川に味方した)
「なあ、足立さん頼むよ。そうしなければ安心しておれは逝けない・・」
はっと我に返る。そうだ、賢治さんにはまだ生きていてほしい。でも今は賢治さんの言葉に返事しなくちゃいけない。
「わかりました。あとは任せてください。自分の身が滅ぶまで柏木家を守ります。」
「すまない、少し疲れた。少し寝る。また明日来てくれ。」
次の日足立が再び賢治のもとにいくと賢治に柏木当主は耕一という遺言状と自分が死んだらこれを耕一にと手紙を渡された。
そして賢治の刀をわたされ足立は帰っていった。
その後再び賢治は眠り二度と足立と会うことはなかったのである・・・
36 :
柏木の人?:04/11/18 12:50:18 ID:RiymG0Xt
水瀬の人の卵 さん、長瀬の人さん、文才ない身ですができるだけがんばるのでよろしくお願いします。
御三家とは・・ すみません御三家のことは忘れてましたw
耕一君は神奈が国を治めれば平和な世の中になると考え神奈のために力を貸そうと思ってます。
耕一は幕府再興が一番はやく平和な世の中を作れると考えておりそのために畿内の有力大名長瀬
も将軍側についてほしいと思ってます。(長瀬が野心ないという耕一の判断も長瀬を味方にしたい理由です)
なお耕一は幕府というより神奈に味方してるので将軍が急に変わったりしたら幕府の味方をやめるかもしれませんw
(簡単にいうと幕府というより神奈の味方)
丹後侵攻は前の人の設定によるものが原因だったり・・ まぁ国力増加のためということで
正直いって歴史にすごく詳しいわけでもないのでやばいと思ったらNGにしてください。
できるだけそんな作品は書かないように努力しますがw
37 :
水瀬の人の卵:04/11/18 12:50:48 ID:63uju6MN
>30-36
隠居武将として人事不省状態の扱いだった賢治さん、ついに没……ですな。
しかし考えてみると賢治さん健在のころの柏木家って、
全国規模で見ても特筆すべきレベルの人材キラ星状態だったんですなぁ……
お家騒動恐るべし。
ひとつアドバイスですが、文章は極力直書きは避けて
メモ帳か何かに書いて、それをカット&ペーストで貼り付けていったほうがいいと思います。
慣れないうちはとくにこの方法お勧め。
あと……正直怖いので、出来たらsage投稿でお願いできないかなー、と。
さすがに前スレの末路を見た直後には、age投稿は避けたほうがいい気がします……
ん。ここも例のコピペ荒らしに潰されてたのか。
いつまで居つくつもりなんだか…
それはそうと新スレ乙
39 :
水瀬の人の卵:04/11/18 12:56:00 ID:63uju6MN
>36
いえいえ、ほいほいNG出せるほどこちらも歴史に詳しいわけでもないのでw
前の担当者の残した要素との齟齬、これなかなか大変ですなー。
そうした齟齬をうまく戦国的に解釈し、さらに葉鍵的萌えを絡ませることが出来れば
いちばんいいんでしょうが、いやはやなかなか難しい。
現在書き手は僕と長瀬の人と九州の人とそしてあなたの四名。
上向き変化は久しぶりです、いい流れを壊さぬようこちらも頑張ります。
40 :
柏木の人?:04/11/18 12:59:03 ID:RiymG0Xt
アドバイスどうもです。
メモ帳ですか試してみます。
それと質問なんですがsage投稿の仕方教えてほしいんですけど。
投稿したことなくてよくわからないのです・・ 申し訳ない
41 :
水瀬の人の卵:04/11/18 13:11:03 ID:63uju6MN
なるほどw
2ちゃんの書き込み画面、名前書き込み欄のそばに「メール」欄があるはずです。
そこに「sage」と「半角小文字で」書き込めば、「sage投稿」となって
スレッドが板の最上位にあがることがなくなります。
板の上位スレッドはコピペ荒らしやら何やらの厨房の標的になりやすいんで、
sage投稿をしないと前スレみたいなことになる危険性があります。 ご注意を。
一応保守
>30-36
素早い新作 乙です
43 :
柏木の人?:04/11/18 18:30:59 ID:uvRfohMW
水瀬の人の卵 さん説明ありがとうございます。
賢治さんですが実はもう少し出番があるかもです。
自分のなかでは賢治さんがらみの話しがあと二つ・・
ただ一つは戦国時代(柏木家)からみるとやばそうなのでどうしようかなと考え中。
もう一つはそんなにやばくない(書き方によるw)はずです。
まだ構想段階ですので実際書くかわかりませんがここらで一休みします。
それと自分は将軍家書くのは厳しすぎるでだれか引き受けてほしいです。
圧縮来そうだから保守カキコ
……九州の人、このスレ見つけたかなぁ?
45 :
柏木の人?:04/11/19 16:18:35 ID:3JJy/MIr
懐かしい夢をみた。
まだ耕一もいて妻もいたころの夢である。
それは幸せな日々だった、しかし不幸なことにそれは長く続かなかったのである。
耕平の没後お家騒動が起こり結果的に賢治があとを継いだ。
しかし柏木家は三つにわかれそれが妻と耕一との別れの引き金になったのである。
家臣は柳川、賢治、そして柏木千鶴を利用して政治の実権を握ろうとするグループに分かれた
賢治が頭を悩ましたのは千鶴を利用しようとするグループである。
このグループは表向きは賢治に従ってるが賢治が倒れれば千鶴を柏木当主にしたてあげるつもりだったのである。
そして事件が起きた、妻と耕一暗殺未遂事件である。
耕一は賢治の長男である。もし賢治が倒れれば千鶴でなく幼いといえ耕一が跡を継ぐ。
そうなれば耕一の母が後見人になる可能性があり困るからである(耕一の母は鬼姫と呼ばれるほど武勇そして才が優れてた)
事件は失敗に終わったが賢治は一つの決断をした。
二人を京にいかせることにしたのである。
46 :
夢2:04/11/19 16:20:27 ID:3JJy/MIr
二人を京都にいかせる決意をしたのは今の柏木家はあまりに危険だからである。
外に柳川、内にも敵がいる中二人を守れる自信が賢治にはなかった。
自分はどうなろうといい。でも愛する妻と子を賢治は守りたかった。その結果二人に憎まれようとも・・
無論京にいくまでの道中再び襲われる可能性があったが京には柏木家と親しい幕臣がいた。
そこならここより安全と賢治は判断したのである。
妻は猛反対した。「私は柏木当主柏木賢治の妻です。それなのになぜ貴方の元を離れられましょうか!」
妻は賢治のことが好きだった。自分の命が危険にさらされようとも賢治だけを危険の中に残すのは耐えられなかったのである。
しかし賢治のこの一言には反論できなかったのである。
「耕一はどうする?母も父も亡くなれば耕一はどうなる・・」
耕一はまだ幼く一人前とはいえない。せめて一人前になるまでだれか補佐する必要がある。それを賢治は妻に頼んだのである。
無論それは賢治の言い訳である。補佐なら優秀な家臣に頼めばいいだけで妻がする必要はない。
妻と耕一を守るために賢治は必死に説得した。妻も賢治の気持ちがわかっておりこれ以上賢治を困らせないために耕一を連れ京にいったのである。
それが二人の今生の別れになった・・・
47 :
夢3:04/11/19 16:22:08 ID:3JJy/MIr
その後千鶴グループは柳川に寝返るか反乱を起こそうとしたところを賢治に討伐された。
家臣が柳川派、賢治派とまとまった時妻が死んだとの知らせをうけたのである・・
賢治は妻が死んだと聞き耕一を連れ戻そうと手紙を耕一に送った。しかし耕一は拒否した。
「親父の顔なんて見たくないと」
思った。もしかしたら自分はとんでもない過ちをしたのかもしれない・・
あの時二人を京に送らず一緒にいればよかったのかもしれない・・
賢治はその時耕一を連れ戻さなかった。いずれ戻って来てもらわなければならないが今はそっとしとこうと。
そして現在政務がとれなくなった自分の後継者を決めるために千鶴に頼んで耕一を呼んでもらったのである。
柏木家当主の器か確かめるために もしその器でないなら千鶴を後継者にするつもりだった。
しかし予想以上に耕一は立派に柏木家を率いてる。足立さんの話を聞く限り心配はいらない、自分の役目は終わったのだ・・
48 :
夢4:04/11/19 16:24:17 ID:3JJy/MIr
いつの間にか目の前には妻だけがいた。
苦労をかけた・・ 感謝の気持ちをこめて言葉を出す。
「耕一は立派に成長してた、お前のおかげだ・・ ありがとう」
しかし妻は悲しい顔したまましゃべりだした。
「貴方は私の元に来るつもりですか?貴方にはまだやるべきことがあるでしょう?」
やるべきこと?なんだそれは? もはやほとんど動かない体で何をしろというのだ・・
「わかりませんか?柏木家当主の仕事です。体動かなくとも頭は働くはずです。貴方は柳川との戦い
すべてを耕一に任せるのですか?バラバラになった柏木家をすべて耕一に背負わせ楽になるのですか!
父として柏木家当主としてそして私の愛した夫してそんなことは許しません!貴方は柏木賢治でしょう!
柏木賢治は柏木家当主だったと胸を誇れるようなことをしてから死になさい!今のままでは貴方は笑いものです!」
その瞬間目が覚めた。
耳に残る妻の言葉・・ 思えば自分は今まで何をしただろう・・
妻の死も見届けず領土の大半は取られ家臣はバラバラになり一つでも誇れることをしただろうか
いやしてない、自分は名だけの柏木家の当主だっただけである、柏木家歴代の中で一番だめな当主だ。
そんなんでは妻にあわせる顔がない。せめて柏木家を一つにまとめ上げる道を作る。
耕一は天下のために動こうとしてる・・ ならば自分は柏木をまとめる策を編み出す。
それが今の自分にできる最後のことに違いない・・・
賢治は現在の柏木家の知っている情報を集め考え始めた・・
なぜか体の調子は少し持ち直しじっくり考える力は残ってた。
普段なら足立を呼んで一緒に策を考えただろう・・ しかし賢治は自分一人でやることにした。
それは柏木家当主として、いや夫として父としての誇りにかけて己の力で策を練り上げたかったからである。
優れた将は他人の意見も聞くものだ、これは賢治にもわかってる。しかし今回だけは賢治は己だけの力でやりたかった。
策を作れても体は動かない自分はそれを実行できない。最後は耕一に任せるしかないのだ・・
耕一に自分が残せる物は今回の策だ・・ ならばこれ以上ない最高の策を練り上げてみせる。
神よ、せめてこの策できあがるまでは我が命もたしてくれ・・・
加賀、能登は豊かであり仮に水瀬と組んでも倒すまで数年かかる可能性がある。
そんなことしてたら天下は大きく動く可能性が十分あり水瀬が柏木に介入するのは
柏木家としてはあまり喜ばしくない。最悪の場合柳川の領土の一部を水瀬に取られるからだ。
では柏木家単独で柳川を倒せるか?現在柏木家が行ってる長瀬同盟工作が成功すれば兵の大部分を
柳川にむけれる。しかしそれでも柳川を倒すのは難しい。
一度に二度柳川を破ったとしても七尾城など堅固な城があり篭城されれば簡単には落とせない。
柳川を倒すのに数年もかけてれば水瀬がどう動くかもわからないし柳川、水瀬がもし同盟すれば
こちらがやられる。なにかないか? 短期間で柳川を倒す手・・
52 :
策1:04/11/19 16:32:06 ID:3JJy/MIr
ふと賢治は耕平のことを思い出した。
耕平は加賀一国の柏木家をあっという間に能登、越中、越前の支配者にしたのである。
耕平は風林火山という軍旗をかかげてその通りといっていい戦いをしてきた。
それが北陸の雄と呼ばれる柏木家を作ったのである。
短期間で能登、越中、越前を支配できたのにはわけがある。
耕平が戦いを仕掛け勝ったあと敵は戦闘能力がほぼ0になってしまったからである。
一番有名なのは能登攻めだ。耕平は計略をもちいて能登主力軍を自分の有利な所におびき出し
大名と配下の将の大部分を捕らえた。七尾城に残ってる兵はほぼ0であり指揮する将もいず降伏し能登は柏木の手におちたのである。
もしこれと似たような状態を再現できれば一度の野戦で柳川を倒せるのではないか?
柳川が死ねば柳川軍は主を失い戦闘能力はないのと一緒になるはずだ・・
しかしこれは無理だ。柳川をこちらの有利な場所に誘い込む策もなくあの時は能登の大名が無能だから通じた手だ。
柳川は武将としてあまりにも優れておりあの時の策は効かない。ならば・・
諦めかけた時一つだけ一度の野戦で加賀、越中、能登を奪いとる秘策を思いついた。
53 :
策2:04/11/19 16:33:44 ID:3JJy/MIr
たしかに柳川を有利な場所におびき出し一度の合戦で壊滅させるのは難しい・・
だが一度の合戦で柳川を破りさえすれば旧柏木領土を取り戻す策が今の状態ならある。
それは柳川と柏木にただ一つのことを誓わせる。
「柏木耕一と柳川拓也が一度野戦を行い勝ったほうを柏木家当主とし負けし方は勝った方に従う」
柳川拓也は柏木の領土がほしいのではなく柏木家の当主になりたいのである。一度の合戦に勝てば当主という
約束をかわせば必ず乗る。なぜなら柳川が柏木家を滅ぼしても柳川は所詮正式な柏木当主にはなれない・・
それに水瀬との戦いもある。今のまま水瀬との戦いが続けば柏木家が柳川に攻め込んだ場合挟み撃ちにあい困る。
一度の合戦で柏木家当主の座につけれるなら必ず乗ってくるだろう。
さらに柳川がこの挑戦をさけれない様に加賀、越中、能登に柏木本家が柏木当主の座を
かけて挑戦状を出したと噂を広める。もしこの挑戦をさければ鬼柳川の名は地に落ちるだろう。
54 :
策3:04/11/19 16:36:00 ID:3JJy/MIr
では柏木と柳川が戦った場合柏木は勝てるか?これは分からない。
勝算がないわけではない・・ ただ不確定すぎる。
柏木が勝つ最低条件は長瀬と同盟が成功し柏木主力軍をこの戦いに注ぎ込むことだ。
しかしこれは向こうの出方しだい・・・
しかしこの時期しか機会はない。一つは水瀬との戦いで柳川軍は多少なり傷ついてるはずである。
それに比べ柏木軍はほとんど傷ついてない。敵が弱ってるのを叩くのは兵法の基本である。
もう一つは雪だ。今はまだ軍を動かせるがもう一、二ヶ月すれば軍を動かすことは難しい。
水瀬が柏木に横槍いれるのはまず不可能だろう。
最後の理由は自分である。自分が今にも死にそうなのは柳川もすでに知っているはずだ。
後継者を勝った方に決めるというのには理屈が通る。
もし柳川が挑戦に乗らなければ耕一に継がせるといえば柳川は多少不利でも出てくる
なぜなら柳川は己を高く評価しておりついほとんど名のしられてない耕一なぞ敵ではないと判断する可能性が高いからだ。
柳川が多少なり柏木軍より不利な状態で出れば柏木軍に勝機は十分ある。
そしてこれが短期間で領土を奪い返す唯一の手だ。
55 :
柏木の人?:04/11/19 16:38:32 ID:3JJy/MIr
とりあえずここまで。
一度の合戦で3国?平定しようとする賢治さんの死を利用した策です。
といっても史実でこんなことはなく本当に実現可能かといわれるとわからないので
反対意見があんまりなければ後日続き書きます。
水瀬の人の卵さんが反対したら問答無用で没です(柳川書いてる人だから)
56 :
柏木の人?:04/11/19 16:44:36 ID:3JJy/MIr
すみません 「柳川が柏木家を滅ぼしても柳川は所詮正式な柏木当主にはなれない」
の部分を 今のまま柳川が柏木家を滅ぼしても柳川は所詮正式な柏木当主にはなれない・
に訂正してください。
一休みするといって次の日に書いた理由は時間が急に空いたからですw
57 :
柏木の人?:04/11/19 18:57:13 ID:CsvlJ9Im
補足 現在柏木家が知ってる情報は柳川が越中を奪い返したあたりまでで
水瀬秋子の一向一揆工作?や柳川軍撤退についてはまだ知りません。
58 :
水瀬の人の卵:04/11/19 22:26:55 ID:iVQ9RJMP
えーっと、ひとつだけ質問。
こちらの書いてる「今」が1561年1月相当で、
柳川くんは2月初頭に越中国人の動揺を抑えるべく七尾を発つ予定です。
そちらのイベントがこちらに波及するのは、
柳川くんが賢治さんの手の者が流した風説を聞くというかたちになるんですが
そのタイミング、どうしましょう?
「現在」北陸地方は積雪の影響で海沿いの街道とその近辺以外では
大規模な部隊の機動が行えない状況です(だからこそ南越後戦役は街道沿いだけで話が進んだんです……)。
>もう一つは雪だ。今はまだ軍を動かせるがもう一、二ヶ月すれば軍を動かすことは難しい。
どっちかといえば雪というより農繁期の問題ですな。
農繁期に人手徴発するとおもきし内政が荒廃するんで、戦は収穫後から田植え前の時期に行うのが通例ですた。
いまは二月である意味戦争シーズンではあります(戦略機動に悪影響はありますが……)が、
雪解けがくると田植えがはじまるんで、農民は戦争どころじゃなくなっちまいます。
ノブヤボでは雪も農繁期もまったく考慮されませんからどーでもいいっちゃあどうでもいいんですが、
雪を理由に時間制限つけるくらいなら農繁期突入を理由にしたほうがいいですよ、って思います。
とりあえずそちらの「時期」さえはっきりさせてもらえれば、
予定を繰り上げて柳川くんの対応を含めた柳川家側の話を先に投下しようと思います。
っていうか、今から書くんですがねw
59 :
水瀬の人の卵:04/11/19 22:40:00 ID:iVQ9RJMP
事務連絡終わり、で以後は感想。
>45-57
賢治が倒れた時点で家中は四分五裂してたワケですな……
四姉妹は急進的支持者を叔父に討伐され(個人的にはありがた迷惑な連中だったのでしょう)、
柳川は家中の将クラスの支持を広げることに失敗し、
耕一は父の後継者宣言のみが今の頼りだ、と。
微妙な勢力バランスを保つことで、病床に居ながら家中に影響力を残しているとなると
賢治さん、自分で言うよりはるかに老獪な人間なのかもしれませんな。
綺羅星の如くの旧柏木家をまとめていただけのことはある、ということなのでしょうか。
自分の寿命が近いことを知り、息子に少しでも多くのものを受け継がせるために必死に策を練る。
秋子さんが見たらさぞやシンパシー感じてしまうようなシチュですなぁ……
予約行為はやめろって。
61 :
柏木の人?:04/11/19 23:17:52 ID:CBhkriar
とりあえず策3は忠告にしたがって書きなおすのでしばらくお待ちを
長瀬月島会議しだいなんですが柏木が柳川に挑戦状をたたきつけるのと噂広めるのはほぼ同タイミング
にする予定なので問題なければ1月中旬又は下旬に噂&挑戦状が届いたとしてください。
この話しは11月下旬か12月上旬の予定ということで
もし決戦するなら2月か3月上旬ですかね・・
正直当時の行軍速度や使者が他国につく時間はほとんどわからないので半分勘ですw
丹後進攻は10月下旬か11月上旬。
これでどうでしょう? 時間軸が今ひとつつかめない&見落しがありそうなので意見お願いします。
62 :
策3:04/11/19 23:34:02 ID:CBhkriar
では柏木と柳川が戦った場合柏木は勝てるか?これは分からない。
勝算がないわけではない・・ ただ不確定すぎる。
柏木が勝つ最低条件は長瀬と同盟が成功し柏木主力軍をこの戦いに注ぎ込むことだ。
しかしこれは向こうの出方しだい・・・
しかしこの時期しか機会はない。一つは水瀬との戦いで柳川軍は多少なり傷ついてるはずである。
それに比べ柏木軍はほとんど傷ついてない。敵が弱ってるのを叩くのは兵法の基本である。
もう一つ理由がある。それは今の時期こちらに介入することは難しいはずだからだ。水瀬軍は柳川軍によって
かなりの打撃を受けてる可能性は疑いなくおそらく自国の防衛と軍団再編に力を注ぐはずだ。
決戦を農繁期直前あたりに行えばかなりの犠牲が出てもこちらも国力を多少なり回復する時間がかせげる。
最後の理由は自分である。自分が今にも死にそうなのは柳川もすでに知っているはずだ。
後継者を勝った方に決めるというのには理屈が通る。
もし柳川が挑戦に乗らなければ耕一に継がせるといえば柳川は多少不利でも出てくる
なぜなら柳川は己を高く評価しておりついほとんど名のしられてない耕一なぞ敵ではないと判断する可能性が高いからだ。
柳川が多少なり柏木軍より不利な状態で出れば柏木軍に勝機は十分ある。
あとは丹後進行中の柏木軍ができるだけ早く丹後を平定し将軍を上洛させ長瀬と同盟し
決戦に間にあうことを祈るのみである・・
帰って見てみたら延びてますな、祝着至極w
>60
一体どこの部分に関するツッコミですかね?
今までの部分読んだあたり、そのような部分は見出せない……
64 :
柏木の人?:04/11/19 23:41:35 ID:CBhkriar
とりあえず改正。
問題がなければ近いうちに続き投下します・・
さて加賀の古戦場調べないと・・ 挑戦状の内容に使う予定なので
というわけで水瀬の卵さん 少し時間くれると嬉しいのですが・・
もし加賀に古戦場なければどうしよう・・
65 :
柏木の人?:04/11/19 23:49:05 ID:CBhkriar
あと感想どうもです。
賢治さんは今回耕一のため自分を好きでいれくれた
妻のため柏木家のためそして自分のためにがんばってる そんな感じで書いてます。(ただ死ぬのはいやだったので)
にしても耕一の母親の名前がわかんないのが微妙に悔しい。
「……やぁ、久方振りだね」
「……そうですね、月島……拓也さん」
京から近江に移動する際に拠点の一つとなる大津城。その一角に設けられた座敷牢に
前月島家当主、月島拓也は軟禁されていた。
外の世界と中の世界とを分断している木の格子。
その格子を隔てて、二人の人物がいた。
座敷牢の中には月島拓也。そして向かい合っているのは長瀬祐介。
かつて戦場においては総大将として向かい合った二人が
今は軟禁された身、片や将来を嘱望されている若雄。
この数ヶ月前との二人のあまりの変わりように、祐介についてきた沙織は
「諸行無常」という言葉を何となしに思い出していた。
「……瑠璃子から手紙が届いているよ。……月島の旧臣もずいぶん世話になっているようだ。
そういう意味においては、君には感謝するべきなんだろうな」
「……今日は聞きたい事があってここに来ました」
「……ほう?ぼくに答えられることならば良いのだが」
「……貴方は高野山で何を見知ったんですか?」
「……正確な事は覚えていない。それで良いならば……」
拓也は祐介を見据える。その視線は真っ直ぐで、良く言えば「汚れていない」目付きだった。
(言い方を変えれば、「まだ甘ちゃん」という事かもしれないな)
拓也はそう考え、そして口を開き始める。
「今から三年になるか……。僕は高野山からの招きに応じて山に赴いた。
一応月島家は管領職を兼務していたようなものだったからね。
紀伊の神尾・橘両家がまともに寺社勢力と折衝できていなかった以上
それをするのは月島家当主としての責任だからね」
「……そこで貴方は何を」
「まぁ、ゆっくり聞いてもらいたい」
拓也は先を急がせる祐介を留めると、話を続けた。
「そこで見たものについては良く覚えていない……。
思い出そうとしても、殆ど思い出せないんだ」
「僅かでも良いです。些細な事でも構いません」
「……翼人の伝説について話したような気がする」
「翼人?」
「翼人って……あのおとぎ話の?」
祐介の後に居た沙織は、思わず頓狂な声を上げた。
――翼人伝説
日の本のほぼ全域で語り継がれている伝説の一つである。
翼人という、神の使いとも、八百万の神を統べる者とも言われている、翼を持った人。
その者は時に雨を降らせ、時に暗雲を晴らし、民に豊かな実りを与え
日の本に平穏をもたらす。とも言われている。
だが、この戦乱の時代になると、その内容に信憑性を持つものは少なくなり、
お年寄りが子供に話して聞かせるおとぎ話になっていった。
閑話休題。場面を元に戻そう。
「そう、そのおとぎ話だ。高野山はその伝説にひどく執着している様子だった」
「……」
拓也は黙り込む祐介を尻目に続ける。
「そして『高野山が開山以来の護国をやり通す為には翼人の力が極めて重要なのだ』
ということを高野山の僧の一人が言っていた」
「……他には?」
「……その翼人を得るために邪魔なものは二つあった。
御三家の一つであり、紀伊の寺社勢力の抑えである橘・神尾家。
もう一つは京までの道上で勢力を伸ばしていた石山本願寺だ」
「……月島さん」
「何かな?」
「翼人……ですか?本当にそんなものが居ると」
「祐介君」
祐介の反論を拓也は強い口調で押さえ込む。
「言ったはずだよ。『よく思い出せない』とね……」
「……(そういう事か)」
祐介はここにいたって月島拓也の意図を理解した。その雰囲気を理解したのか拓也は続ける。
「……これまでは翼人が十分な力を有していたが、近年になって良くない状態と言う事だった。
そして必要とされたのは『次の翼人』だったと言う訳だ」
「高野山が翼人を何に用いると?」
「…それは知らない。だが彼らはこう言っていた。
『南北朝の時代にガディム戦役の勝利をもたらしたのは我ら高野山だ』とね」
「……(とすると、何かしらの術のようなものが関るのだろうか?)」
「兎に角わかる事と言えば、『高野山は護国の為に翼人を必要としている』ということだろう」
「……(そして翼人を用いた効果は九州くらいの遠くにまでもたらす事が可能、ということかな)」
「そしてその効果は邪神であるにしろ、神であるガディムに
影響を及ぼす事が可能であるくらい強力ということだ」
「…………」
「……長瀬祐介くん。君が今思っている事を言い当ててみようか?」
黙り込む祐介に対し、拓也はそう告げて、…そして言った。
「『もしかしたら高野山の方が正しい事をしているのではないか』。 ……違うかい?」
祐介が考えた事はまさにそのことだった。
翼人の伝説。そして今の話。その事が指し示していることは
「将軍家と翼人の関係」と、そして「高野山の行動が天下にとって是か非か」ということであった。
今までの事象を勘案すれば、将軍家の内部に翼人がいること。
そして翼人の扱い次第では天下に災いがもたらされることも想像に難くない。
事実、九州の方から伝え聞くところでは邪神ガディムの風説が流行りだしている。
この時期に高野山が積極的に動いたのは、この為だと考えれば筋が通る。
…だが逆の見方をすれば『あくまで噂・風説に過ぎない』とも受け取れる。
つまり翼人や高野山の行動は天下に影響のない話であり
したがって高野山の行動は無意味である、という寸法だ。
実際、翼人とやらがガディム戦役にかかわったという事実は確認できない。
また、そのような記録も残ってはいない。(少なくとも公の文章においては、であるが)
実際、ガディムを討ったのは『勇者』と呼ばれている二人の人物であり
翼人とやらは存在すら示していなかったではないか。
黙りこくる祐介に拓也は語りかけた。
「……長瀬、祐介くん。これで僕の知っている事は全て君に話した。
そして、これは元月島家当主としての忠告として君に送ろう。
……『正しい事』とは一体なんだと思う?」
祐介はその問いに
「……民を死なせない事です」
と答える。だが拓也はこう返した。
「ならば君と瑠璃子が選ぶ道はなんだい?瑠璃子は君を見出し、そして君に月島家と
そこで生きている民を託した。君は瑠璃子のためにどのような道を選ぶ?
そして瑠璃子を最後までささえてやれるのかい?
……いま僕がもっとも気にかけていることはただ一つ。瑠璃子だけだ。
もし君が瑠璃子を裏切る真似をしたならば……僕は君を許さない。
……僕が君に言う事はそれだけだ」
そう言うと拓也は祐介に背を向けた。
祐介は拓也に一礼すると外に出る。そして沙織も拓也を一瞥すると後からついていった。
71 :
長瀬の人:04/11/20 00:20:46 ID:cHWVIpgl
久しぶりに投稿
反響待ちってところかな?
>柏木の人?
連作乙です。こっちも負けじとペースを上げなきゃ
……上がるかなぁ?w
72 :
願い1:04/11/21 00:07:31 ID:ardQjsq7
策は文章に残し柳川への挑戦状と柳川と長瀬源三郎を初めとする柳川についてる有能な家臣
の何人かへの手紙を書いた。
手紙には「もし戦で生き残れば命を大切しろ」と書いてある。
耕一が勝ち柏木家がまとまっても優れた将を大半失えば国力が回復するのは容易ではない・・
「千軍は得やすくも一将は求め難し」という。生き残った将には自害せず柏木の為に力を尽くして欲しい。柏木家のためにできるだけ多くの優れた家臣を残す。それは柏木家当主として当然の勤めだと思う・・
柳川や柳川に忠誠心厚い長瀬源三郎は負ければ自害、柏木家に戻ってこない可能性は高い・・
しかしやらないよりましだ。わずかでも可能性あれば手紙を書く価値はある。
思いつく限りのすべての事はやった。
73 :
願い2:04/11/21 00:12:07 ID:ardQjsq7
賢治は服を着替え刀を持ち外へ出た。ふと外に出たくなったのである。
時間は夜で夜空にたくさんの星が輝いてる。
賢治が今もってる刀には名前がない。その昔柏木の始祖次郎衛門が自分が愛した
鬼の姫を殺した同じ鬼の一族を滅ぼすために姫の妹を騙し手に入れた鬼の武器といわれている。
鬼の一族を滅ぼした後次郎衛門は泣きじゃくる姫の妹を見て己の行いを後悔し二度とこの刀を抜かないように封印したとされる・・ そのせいかこの刀が鞘から抜けた事はそれ以降ない。
この刀は柏木家当主が持つものであり柏木家当主から次の柏木家当主に受け継がれる。
賢治最後の心残りといえばこの刀を耕一に自分の手で渡したかったことである。
しかしこの刀は挑戦状に書いてあるが柏木、柳川決戦の勝者に渡す事にしてある。
この刀が柳川を決戦場に引きずり込む最大の切り札である以上、今この刀を耕一に渡す事はできない。
74 :
願い3:04/11/21 00:16:17 ID:ardQjsq7
「終わりましたか?」
いつのまにか目の前にいる妻が話し掛けてきた。
「ああ、今の自分ができる事は全部やった」
前と違い今の賢治の心は穏やかだった
妻はその言葉を聞いて穏やかに笑う。
「それは良かったです。貴方は貴方の仕事をした。後は・・」
「ああ耕一に任せるさ。あいつならきっと長い柏木の争いに終止符をうてる。
なんたってあいつは俺とお前の息子だからな」
星空を見あげ願った。どうか耕一の未来があの星空のように
輝かしいものであるように・・・
数日後賢治は亡くなり柏木家は大きく動き出す事になる。
75 :
柏木の人:04/11/21 00:20:50 ID:ardQjsq7
諸事情で予定より速く続き投下。
挑戦状には決戦場の場所を書いてあるという設定なんですが
適当な地形がないので困ってます。
自分で作っていいなら設定はあるんですが・・ いいかな?
挑戦状の重要な内容は勝ったほうが柏木当主を継ぐ(当主の証である刀をもらえる)
決戦場の場所と時期が書いてあるです。
決戦場は加賀でその昔柏木耕平が加賀に進攻してきた越前、能登連合軍を破ったところ
というのがこちらの予定です。(この戦いが柏木家が北陸の雄になる始まりの戦いだった)
地形は平野で大軍が真正面からぶつかりあえる場所というのが現在の自分の設定です。
問題なければこの設定で通すつもりです。
長瀬の人さん、新作お疲れ様です。
自分は今回の話はいいと思います。続きをすごく楽しみにしてます。
月島さんが妙にお気に入りになってますw
大名思考中……
77 :
友と(1):04/11/23 01:32:50 ID:RIIk/fhj
しんしんと底冷えのする冬の夜。
だが、寝具の中で肌触れ合わせて言葉を交わす二人の周囲だけは、まるで別世界だ。
男は相沢祐一、女は月宮あゆ。昼前にこの居城に戻り、
夕の早い時間から寝具に転がり込んだふたりは、それから何時も経った今ですらなお、
肌と肌を、粘膜と粘膜を絡みあわせ続けている。
もはや夜半すぎ、世間では丑三つ時と呼ぶべき時間帯だが、達しては休み、休んではまた互いを求め、
数週の間つづいた一人寝の寂しさを一夜で取り返さんとするかのような、そんな二人の交わりである。
祐一は思う。人肌のぬくみ、という言葉に、いまこの娘と肌を触れ合わせている自分の
感じる衝動のどれほどが現れているのか、と。それはもっと猛々しく、甘く、そして切ないものだった。
あゆは思う。待ち続けた日々、朝に夕に想い続けた相手の腕に抱かれるということが、
何故これほどまでにこころの壁を解いてしまうのだろう、と。若君のご酔狂、と陰口を叩かれぬよう、
箸の上げ下げにまで神経を尖らせる慣れない毎日、その負担も何もかもが
消えてなくなってしまうような、そんな感覚さえ覚える。
そして……ふたりは、今宵何度目かの絶頂を迎える。
78 :
友と(2):04/11/23 01:33:11 ID:RIIk/fhj
荒い息、躍る胸。かさり、と音をたて、祐一の腕は掛布団を払った。
その彼に寄り添うように、あゆはその肢体を横たえている。
「はぁ……はぁ……さすがに、ちょっと暑いぞ」
「うぐぅ……ボクは寒いよぉ」
言葉どおり、身をすくめるあゆ。
「そんじゃあ、……うりゃっ」
肘を枕に横臥していた格好の祐一が、その二の腕に頬を寄せていたあゆに身体を被せる。
「どーだ、必殺俺布団。これなら寒くないだろ?」
「……うん」
「ちょっとの間だけだって、涼しくなったらまた布団かけるから。それまで俺で温まっててくれ、な?」
「……うん、分かった」
「……」
「……ねぇ、祐一くん?」
「なんだ?」
「……もう一回、呼んでいい?」
「構わないけど……」
「ね、祐一くんっ」
「なんだ? あゆ」
「何でもないっ」
そう言って、きゅっと愛しいひとの背に腕を回し抱きつくあゆ。
「……何だかなー」
口調だけは仏頂面な祐一だが、あゆは知っている。 彼がその表情を見せるときは、
照れ隠し半分、まんざらでもない気分半分だ、ということを。
79 :
友と(3):04/11/23 01:33:36 ID:RIIk/fhj
「……そういえば、だ」
「?」
「北川の話はしたっけ? 俺」
「ううん、聞いてない。っていうより、祐一くん帰ってきてから、この部屋以外で話してないじゃないっ」
「正確に言えば、『この布団以外で』だな」
「……祐一くんの、ヘンタイっ」
「まぁそう言うなよ、事実なんだから。で、だ」
あゆは軽くため息をついて、
「……北川さんがどうかしたの?」
と。祐一は続ける。
「聞いてくれ、それがなぁ……」
80 :
友と(4):04/11/23 01:36:02 ID:RIIk/fhj
南越後、春日山城。
柳川軍の侵入に対する水瀬軍の迎撃は、結果から見ればほぼ成功したと言ってよいだろう。
柳川家の精鋭兵一万のうち、少なくともその半数は討った。こちらの損害もけっして小さくはない
――二千を超える兵の損失は、先の美坂軍団の壊滅によって
大きく兵数を減らした水瀬家にとっては大きな痛手だ――が、
関東方面からの侵攻を考慮する二正面作戦を余儀なくされた水瀬軍にしてみれば
最小の被害で乗り切ったといってもいい。
そして、かつては柏木家の「双璧」として、今は柳川裕也の片腕として
その名を北陸道に轟かせる長瀬源三郎を捕縛することに成功したのは、大きな得点である。
それだけ見れば春日山のふもとには水瀬方の凱歌が響き渡ってもよさそうなものだが、
越中国境方面から戻ってくる将兵たちの目には、重い疲労感と、
それにも勝るほどのやりきれない憤怒の色が見え隠れしていた。
言うまでも無く、約定を破った柳川方により白昼下に射殺された天野美汐の一件が原因である。
およそ人の情のある者なら、目の前でこのようなことをされて怒りを覚えないはずもない。
その一方で、ひとつだけ朗報もあった。柳川軍の侵入時に越中で防戦するも武運つたなく敗れ、
行方知れずになっていた北川潤が、ひょっこり帰ってきたのである。
……それも、誰もが予想もしていなかったところから。
81 :
友と(5):04/11/23 01:36:56 ID:RIIk/fhj
「相沢……、俺は、俺はぁっ……!」
ごんっ、と重い音が響く。
春日山城二の丸、ちょっと人目につかない立ち木の側で。
北川潤は、そのごつごつした樹皮に拳をうちこんでいた。
「北川……」
「……」
「……痛くないか?」
「……痛ぇ。痛ぇけどよ……ちっくしょうっ!!」
もう一度、ごんっ、と響く音。
「俺がんなトコでうろついてる間に、栞ちゃんも、天野さんもっ……、
俺のせいで、武蔵も、佐祐理さんたちもっ……!!」
「やめろって」
三度目の鈍い音を響かせそうになっていた北川の拳を、止める。
「おまえが生きて帰ってきてくれたから、状況がつかめた。おまえが越中で戦ってくれたから、
ぎりぎり武蔵から主力をとって返すのに間に合った。秋子さんだって褒めてたじゃないか、お前のことを」
「……そりゃあ、わかるけど、わかるけどよぉっ……!」
82 :
友と(6):04/11/23 01:37:41 ID:RIIk/fhj
抑えられた拳、伝わる友の体温、気遣い――それは相沢祐一からだけではなく、
主君・水瀬秋子からも伝わってくるものでもあった。
皆が南越後で苦戦を強いられていたときに、美坂軍団の主だった将の中で自分だけが生き残り、
そして……ぬくぬくと賓客暮らしをしていた、などと。
気が立っている者などにはヘタしたら「さっさと逃げた臆病者」呼ばわりされかねぬのを
見越した水瀬秋子が、それを先んじて封じるかたちで
「及ばぬと分かりつつも反撃の第一矢を放ち、柳川軍の情報を伝えてくれた功は大きい」と
皆に明言してくれたことで、かろうじて今この城内を歩いていられるのだから。
だからこそ、……その心遣いが、悔しかった。
そのような配慮を受けねばならない自分が、情けなかった。
良いところを見せたい相手が居る少年の、共通した心理だ。
そしてその気持ちは相沢祐一も同じだった
――水瀬名雪がたまたま長瀬源三郎を誘降させてくれたからこそ帳尻も合ったが、
それが無ければ重なる不手際の叱責を受けても仕方ない状況であり、
いずれ場を改めて叱られることは目に見えていた――からこそ、
祐一は北川をこの場に呼び出したのだ。
そして、そのすべてを悟っているからこそ……彼の頬を伝う、涙。
いつしかそれは祐一にもうつり、二人して庭の隅の立ち木の側で涙するという絵になっていたのである。
83 :
友と(7):04/11/23 01:38:32 ID:RIIk/fhj
夕暮れの風が涙の乾いたあとをくすぐる中、土盛りの斜面に並んで腰掛ける少年ふたり。
「……そういえば、北川」
「なんだ、相沢?」
「……信濃は、どうだった? なんか面白いもんはあったか?」
一瞬、隣に座る親友(とも)の顔を見つめる北川。だが、その顔に浮かぶ笑顔で彼はすべてを察した。
そっか、お前は俺を許してくれるんだな。嘆くのは終わりにして、
いつも通り馬鹿話をしようっていうんだな。少なくとも俺とお前の間では、
取り返しのつかない過去より、生きて帰ってこれた今を、優先しようっていうんだな……?
一瞬こみ上げてきた熱いものをぐっとこらえ、空元気の笑顔をつくって北川は答える。
「おおー、いいとこだったぜ信濃は。食い物も美味かったし、意外と緒方の連中も好意的だったし……」
「ほほーぅ」
「……そうそう、緒方で越後と言えば」
「言えば?」
「判っててとぼけるなよ。聞きたいことあるんだろ?」
「そりゃあなー、緒方の当主・緒方英二の実の妹、理奈……東国随一の美女って評判は
越後でも前々から……って、まさかおまえ」
「くっくっくっ、会ってきました見てきました、ついでに話もしてきましたってぇの。
緒方英二は水瀬には敵対的だって聞いてたけど、妙に待遇が良かったのは、
もっしっかっしってっ、理奈ちゃん……」
「お前に惚れたってかーっ?! んなワケあるかよぉっ!」
ばんっ、と北川の背中を叩く祐一。あわせて二人で呵呵大笑。
「いや、でもほんと、冗談抜きですっげぇ美人。つんと張った鼻筋、
ちょっとつり目な切れ長の瞳、可憐な唇、ほんのり染まった頬。すらっとしててなー、
まるで触ったら壊れちまいそうなのに、ちっとも『弱い』っつー感じがしねぇ。
周囲の空気からして違うっつー感じだな、ありゃ」
84 :
友と(8):04/11/23 01:39:07 ID:RIIk/fhj
「ほほーっ、そこまで違うかよ。その理屈で言うと……水瀬家(ウチ)の女性陣でいうと」
「……言わせるのか?」
「言ってくれ」
「内緒だぞ」
「俺も同時に言ってやる」
「おおっ」
「……せぇの、」
「「月とすっぽん」」
図らずも重なった言葉に、またもや呵呵大笑。
「北川、おまえそれアイツにばらしたらただじゃ済まねぇだろーっ?!」
「相沢だって今の台詞、あの女性の前で言えんのか?」
「……」
「……」
そろって頭を垂れる御両名。
「……だから、よ」
「ああ」
「お互い、このままじゃあ終われねぇ」
「だな」
「明日からお互い所領に戻って、」
「兵の損失、溜まった内治の仕事、しっかり片付けて」
「次の戦いのときこそは」
「あぁ、俺らで一番・二番手柄を取ってやる」
「……だが、お互いそれで何が変わるってワケでもないんだがな……」
「……それを言うなよ。 悲しくなってくるから……」
85 :
友と(9):04/11/23 01:44:05 ID:RIIk/fhj
「……と、まぁ、こんなコトがあってな」
「ふぅーん……青春だね」
「おっ、判ったようなクチきいてくれちゃって。男の間の熱い友情、あゆにほんとに判ってるのかー?」
「……」
「……」
「……」
「……なんだよ、いきなり黙るなって」
「……ねぇ、祐一くん」
「?」
「ひとつだけ、聞いていい?」
「なんだよ」
「北川さんの『あの人』、祐一くんの『あの人』……じゃ、ボクは?」
「……この人、かな」
す、と伸びた指が乳房の先を転がそうと……したところで、あゆの手にはたかれる。
「って、冗談冗談」
「ほんとにー?」
「……ああ」
「……」
まだ不満げなあゆの背中に腕を回し、心音が聞こえるまでに抱きしめる。
「……あのひとは、あこがれ、さ。遠い空の先に光るお星様みたいなもんだ。
……それを見上げる俺の隣に、おまえが居る。それじゃあ……ダメか?」
だめだめ、それじゃあ五十点だよ……と言いたいのをぐっと飲み込み、
あゆは軽く祐一の唇に自分のそれを重ねる。今日はこれくらいで許してあげる、のしるしだ。
ところが。相沢祐一、何を勘違いしたのか。
「ち、ちょっと、祐一くんっ?! ど、ど、どこ触ってるのっ?! 布団きてないから丸見えなの嫌だって
言ったのにーっ!」
「仕方ねーだろ、今ので『ぐっと来た』んだから。文句あるなら自分を恨んでくれ」
「ゆういち、くぅんっ……! もおっ……」
どこかで犬の遠吠え。月明かり、雪景色。 今宵だけは平和な夜を。
86 :
水瀬の人の卵:04/11/23 01:47:27 ID:RIIk/fhj
さて……そいじゃあそろそろ宿題にとりかかりますか、と。
あんたいい話を書くんだから、余計な一言言う癖はやめたほうがいいと思うよ。
88 :
水瀬の人の卵:04/11/23 08:18:13 ID:RIIk/fhj
そうか……申し訳ない。 以後慎みます。
大名思考中
やっべ一ヶ月ぶりにスレのぞいたら、新しいスレになってるし。
ここまでの覚え書きをまとめました。
誰か欲しい人いるかな?
>91
ノシ
ノ
>91
オレもノシ
>>94さんを書き忘れていました。失礼しました。
作者の皆々様、今年も残り一ヶ月となりお忙しいと思いますが、頑張ってください。
>96
乙!そしてサンクス!
98 :
:04/11/29 21:03:32 ID:AivPcVbs
>>95 前スレの終盤は見てなかったので助かりました、サンクス
えっと、皆様お久しぶりです。
あの……スレの過去ログだけでもアップしたほうがよいですかね?
あのような形で落ちてしまったので。
自分の持ってるかちゅのログから補完なら可能なんですが。
本来ならまとめられればいいんですが、あまり時間がないので。
越中国は、旧柏木家領の東端に位置する国である。
東を越後に、南は飛騨に接する山がちな国であり、それゆえにこの地はなかなか治めるには難しい。
封建制の社会においては、領主の保有できる領土の最大範囲とはすなわち、
彼が反逆者に制裁を加えられる範囲である。越中もまたその前提の例外ではない。
代々越中守護を務める柏木家の領土もまた、交通の便の良い、現在で言うところの富山平野の周辺に限られている。
そして日本アルプスへと繋がる険阻な山々に守られた越中南部は、守護に臣従せぬ国人たちが割拠する
一種の小戦国となっているのは、この時代のほかの山国の例に漏れるものでもない。
先年、越後守護・久瀬家を追った水瀬家の軍が余勢を駆って越中に侵攻してきたときも、
その水瀬家の軍が柳川軍の「策」の前に壊走したときも、これら国人たちはそれぞれに態度を定め、
支援と妨害を繰り広げてきていたのである。
そして、今また彼らが改めて旗幟を鮮明にせざるを得ない事態が起きてきていた。
越中の水瀬軍を駆逐し南越後入りした柳川軍の壊滅の報。そして翌月、水瀬家当主・水瀬秋子自身の手勢が
富山の港から越中入りしたという急報である。
その一方で、それに合わせたかのように、柳川家当主・柳川裕也率いる軍勢が越中入りしたという報も届いていた。
疲弊しているはずの両軍が、それでもなお越中の覇権をめぐって角つきあわせる。
両者がそれほどにまで越中を重要視していることを、そして恐らく両者の国力も限界に近づきつつあり
次の一戦が起きたとすれば、それが決定的な勝敗の分岐点になるだろう、ということに思い至った国人たちは、
自分たちの切れる札――どちらかへの肩入れ――をどう用いるかという問題に直面していたのである。
他の国人たちに先駆けて一方に肩入れするとなると、勝者となれば莫大な恩賞が期待できよう。
だが、敗者となってしまえば立場は悲惨だ。両軍の余力が限界に近づいている以上、
今度の敗戦の後は当分外征する余裕はあるまい。そうなれば孤軍で敵ばかりと戦うことになりかねない。
そうした逡巡の末に国人たちが取る道は、これも他国の例に漏れるものではない。
越中南部という小戦国の中での大勢力の行く末を見極め、その流れに乗ろう、というのである。
先日の柳川軍の越中侵攻時において、彼らは柳川軍に協力を求められ(それなりの金品も配られたであろう)、
それに一応は同意の意思も示している。
だが……それは彼らが水瀬軍の前面にたち、柳川方のために死ぬことを誓約したというほどのものでも、ない。
彼らの多数派の考えは、こうだ。仮に柳川が勝利したとしても、その後に安易に勢威を取り戻せるというほどに
柳川方の傷は浅くはなく、かといって水瀬が一気に柳川を屠るほどの力を送り込めるほど余裕があるわけでもない……と。
結果、彼らは状況を横目で見つつ、自分たちの存在をもっとも高値で売りつけられる時期を待つ、という
ある種消極的な対応を選ぶことになったのである。
越中三大城のひとつ、守山城。越中・能登の国境からしばらく行った位置の、「要害」の名にふさわしい山城だ。
柳川裕也はその守山城の本丸で、相次ぎ入る報告に耳を傾けていた。
水瀬軍は富山の町の近隣に陣を敷いている、今のところ国人衆は様子見、
越中・越後国境方面の情報が伝わるのは一日遅れになるが、現在までこの地域での水瀬方の動きはない……。
「……ふん」
裕也は軽く鼻を鳴らす。七尾に戻った早々越中への出陣を決めたのは、結果的には正解だったようだ。
もし貴之も同行させて完全に戦備を解いていたら、水瀬秋子の上陸に対処するまでに数日の時間が必要になっていた。
そうなればこのにらみ合い状態に持ち込む前にかなりの蠢動を許すことになり、危険な状況に陥っていただろう。
南越後で水瀬秋子隊がほとんど動きを見せなかったのは、このため、か。武将数の多さと地の利を生かして
こちらの攻めをしのぎ、温存していた主力で「肉を切らせて骨を断つ」、と。
「『越後の雌狐』……こうでなければ、な」
あまりにもあっけなさすぎ、あまりにも鈍すぎた南越後での動きとは違う。これでこそ「狩る」甲斐のある獲物だ。
しかも、今回はある意味では先の南越後での戦いの真逆でもある。
軍の進退の自由を第三者に委ねることを前提にした急襲。防衛側の動員が成功し、国人への調略の間を与えなかった。
そして防衛側の地の利、あらかじめ策を用意できる有利……。
自分がうけた屈辱を倍返しにして晴らしてやる、絶好の機会だ。
一方、富山の町近く。
十字の紋の描かれた陣幕の中、床几の上に小袖姿でちょこんと座りながら、
水瀬秋子はここ数週のことを思い出していた。
加賀入り、そして越後への帰還。行きの道中で起こした騒ぎの波紋に巻き込まれるのを避けるため、
帰路の寄港地を輪島から変える。七尾でわずかな補給を済ませて富山で一泊。
輪島での騒ぎに懲りたか、髪も軽く染めて思わず要らぬことをしてしまわないように宿に篭った彼女だが、
それでもただ寝るだけで終わるわけでも、ない。
同行した部下に名産の馴れ寿司を買わせる、という名目で、市中見回りの様子を伺わせ、
柳川裕也がどの程度の余力を残して越後に入ったのかを確かめようとしたのである。
忍びを用いた派手な工作は得手とは言い難いが、こうした庶民的な些事の中から情報をもとめるのが彼女の十八番。
それらから彼女が導き出した結論、それは――。
「柳川殿にとっても、これが……最後の札」
ぽつりと思考が口唇から漏れる。
控えていた将校が「如何いたしました?」と色めきたって問うが、秋子は
「いいえ、何でもありませんよ?」
と、いつもの笑顔で答えた。
「は……」
煙に巻かれた、という表情の将校。
しかし、と秋子は再び内省を始める。
柳川方の防衛体制がほとんど無いことを利用した海路での越中入りは確かに成功した。
そして、あとニ日すれば加賀に例の船が入る。それがどう扱われようが、火種としては十分なモノになるのは間違いない。
それまでの間にこの越中の情勢がどう動くか。
「越中三大城」のうち、能登に比較的近いところにあるという守山城は、柳川裕也が本営として用いるだろう。
越中南西部にあると聞いた増山城は国人勢力のひとつの手にある。彼女自身の経験で、国人たちがこのようなときに
しがちな行動はほぼ予測がついていた。 ――様子見の一手、である。
この国の国人たちは主に南部の山岳地帯を地盤にしており、団結して戦えば、
平野部を統べる存在である国主でもそう簡単に攻め滅ぼせはしない。
さきの南越後での戦いにおける国人の立場は、水瀬と柳川という二つの嵐の過ぎ去った後に
落ちた木の実を拾う力なき存在にすぎない。
だが越中の国人たちは、そのふたつの嵐に抗することのできる第三の嵐だ。であれば、何も慌てて力を安売りする必要
もない。
協力の色を見せなければ勝者に滅ぼされかねない位置にいた越後の国人たちと違い、越中の国人たちは国主の手の届か
ぬ天険の地に勢力を張っている。それなら形勢をじっくり見極め、もっとも自分たちの力を高く売りつけられるときに動
くだろう。
その瞬間とは、いつか。水瀬と柳川との対決が膠着の色をみせ、状況を動かすために彼らの力をどうしても必要とする
ようになったとき、だ。
水瀬と柳川から飛び来る、自軍への誘いの文書を携えた使者。その前で彼らは内心ほくそえみつつ、
どこまで条件を吊り上げられるか、どこまで条件を押し通せるかを算段していることだろう。
そうはいきませんよ、と秋子は胸中でつぶやく。
加賀に策を弄した以上、少なくともこの越中は、なんとかして水瀬のために確保したいのだから。
支配の実質を骨抜きにされて、名分上の越中国主の座を手に入れただけで越後に引き返す……など、彼女にとって許され
ることではないのだ。
そして、その次の日。
守山に陣取る柳川裕也、富山の町に陣取る水瀬秋子、増山に詰める国人たちの代表。
これら三者の耳に、同時にある噂が流れてきたのである。
そして、それに対しての反応もまた三者三様であった。
「聞いたか、……」
「……どうするのだろう、な」
「……て、正解だったわい」
増山の城にてひそひそ声で話し合う国人領主たち。
彼らはとりあえずこの日までの自分たちの選択が間違ってはいなかったことを、互いに確認しあっていた。
柏木だろうが柳川だろうが水瀬だろうが、誰が国主になろうが我々には関係ない。
我らは勝ち馬に乗るのみ、勝利の絵図(と、そのあとの恩賞)を示してくれる相手なら誰にでも力を売ろう。
先月の柳川裕也ならともかく、兵を失い長瀬源三郎の輔弼も失い、の柳川裕也では「勝ち馬」とは呼べないし、
水瀬秋子も今となっては同じく「勝ち」と呼べはしない。
我らは我らのささやかな暮らしのために戦う。そのためには負け戦に付き合わされるわけにはいかんのだ……。
一方、富山の町。
「は?」怪訝な顔で聞き返す将校。
「は、じゃあないですよ。魚津のほうでも同じ噂が聞こえている、というのはほんとうですか、と聞いているんです」
「はぁ、……その通りでして」
「そうですか」
部下に「下がってよい」という身振りをし、ひとり残った本陣の中で水瀬秋子は考えていた。
人口に膾炙する噂は、人の流れに沿ってしか広まらない。
それが富山でも魚津でも同時に発生したとなると、その答えはひとつ。誰かが人為的に噂を流させたのだ。
そして噂の内容からすれば、その出所も彼女にとってはほぼひとつに絞れるといってよい。
「……ただ、」
あまりにもめぐり合わせが悪すぎる。このような噂を流すのは、本来ならせめて柳川裕也の独立前にするべきだ。
いまの情勢、いまの時期にこのような手を用いても、彼女の考える「柳川裕也」は、それを一笑に付すだろう。
謀略としてはずさんなシロモノ。「水瀬家当主」としての秋子は、この問題を考えるのをそれで打ち切ってしまった。
だが、「水瀬名雪の母」としての秋子は、その謀略のずさんさを笑う気にはなれなかった。
英主と歌われた父の後を継ぎ、足立・長瀬の「双璧」を従えて富強を誇った、柏木賢治。
その彼が、とうとう自身の最後を悟った、ということなのだから。
死の前に、せめて自らの治世にて生まれた内乱を収め、息子に少しでも多くのものをのこしてやりたい、という
命の限りを悟った親の妄執、もしくは愛情……そうとでも思わなければつじつまが合わなさ過ぎるのだ。
そして――その自子への愛情のために、必ずこの計略は失敗するだろう、と、そう秋子は思った。
床几の上に腰掛けたまま、秋子は視線を伏せて呟く。
「わたしと、同じなのですね……。」
だが、その言葉を聞いた者は、誰もいない。
「三つ」といいつつもまだ二つしか書いてません。 すみません。
柳川くんの反応は次回に……。
107 :
:04/11/30 05:08:18 ID:X9EDYoJj
>>99 前のスレの終盤見てないので、過去ログだけでもお願いしたいです
108 :
柏木の人?:04/11/30 09:22:05 ID:M6yGROol
水瀬の人の卵 新作お疲れ様です。
柳川はどうするのか楽しみにしています。
とりあえず自分も速く投稿できるようがんばります。(ほとんどできてるのですが風邪でダウンしてましたw)
今回秋子さんの「わたしと、同じなのですね・・・」のせりふはなんかジーンときました。
なんかハカロワみたいな展開を彷彿とさせる一言ではありますな
110 :
柏木の人?:04/11/30 11:52:39 ID:M6yGROol
水瀬の人の卵 (さん)を消してしまってた。すみません
111 :
幕間1:04/11/30 13:42:28 ID:M6yGROol
賢治の死後、柏木家では会議が開かれた。
主な人物は耕一、足立、楓、初音、相田である。千鶴、梓、由美子は長瀬同盟交渉や
将軍上洛、若狭の治安維持に当たっておりこの場にいない。
会議の内容は賢治の策についてである。この策は柏木家当主を決戦で決めるという名目
で柳川を野戦に持ち込み一戦ですべてを決めるというのが基本方針である以上策を実行
するなら賢治が死んだあとすぐ動く必要があり将軍上洛や長瀬との同盟交渉の結果を待ってから
動くだと柏木家当主の座が長くあくことになり困る。
さらに柳川が多少なり傷ついていてこの戦いに介入しそうな他の大名がいない(天の時)、
挑戦状を使って柳川に有利な地形を取らせない(地の利)がある。
この機会逃せば柳川をいつ倒せるかわからない以上この機会に決着をつけたい。
よって策自体の実行は反対意見もなく決まった。
あとはもし乗らなかった場合はどうするかなどとかで会議は続いてた。
長い会議の末このような結論がでた。
112 :
幕間2:04/11/30 13:44:53 ID:M6yGROol
1 柳川領地全土に挑戦状の噂を広め噂が広まったあたりに柳川へ挑戦状が届くようにする
これは1月中には終わらせる。相田さんが担当。(賢治の長瀬源三郎達に対する手紙も届ける)
2 1と平行しつつ長瀬との同盟交渉や若狭治安維持、将軍上洛を進める。
ただし柏木千鶴、梓は1月中旬、遅くとも下旬には越前に戻ること。若狭方面の押さえは由美子
が担当。これは長瀬との同盟交渉が失敗に終わっても実行する。
3 柳川が出てくる場合は予定通り決戦場所で柳川と雌雄を決する。出てこない場合は軍を侵攻させつつ
(深入りはしない)国人衆の寝返り工作や柳川の武将へ寝返り工作を行う。農繁期突入前に兵を引き上げる。
以上が作戦のまとめである。最後に耕一がこう言った。
「それと今回の戦いで勝てたら捕らえた武将たちの命は助けようと思う。」
とたんに場はざわめく・・ 当然だろう、謀反人の命を助けようというのだ。
「耕一さん、なぜですか?」ほとんどの者が疑問に思ったことを楓が代表で聞く。
「それは殺しても憎しみを生むだけだと俺は考えるからなんだ。自分の知人が殺されたからその殺したやつを
殺し返す、そしたらまた殺したやつを殺しにくる、それはとても悲しいことだと思う。いくら殺す理由があるとしても
殺された側やその知人はどう思うだろう。きっと恨むんじゃないかな。殺しはどんな理由があろうとも殺された
人やその知人が納得することはまずないと思う。
無論殺さなくちゃいけない時はある。
たとえば合戦で誰も殺さないといってたらこっちがやられるし・・ そんな時は全力で戦う。
戦うときはちゃんと戦う。でも戦いが終わった後まで殺す必要はないと思うんだ。」
113 :
幕間2:04/11/30 13:54:23 ID:M6yGROol
1 柳川領地全土に挑戦状の噂を広め噂が広まったあたりに柳川へ挑戦状が届くようにする
これは1月中には終わらせる。相田さんが担当。(賢治の長瀬源三郎達に対する手紙も届ける)
2 1と平行しつつ長瀬との同盟交渉や若狭治安維持、将軍上洛を進める。
ただし柏木千鶴、梓は1月中旬、遅くとも下旬には越前に戻ること。若狭方面の押さえは由美子
が担当。これは長瀬との同盟交渉が失敗に終わっても実行する。
3 柳川が出てくる場合は予定通り決戦場所で柳川と雌雄を決する。出てこない場合は軍を侵攻させつつ
(深入りはしない)国人衆の寝返り工作や柳川の武将へ寝返り工作を行う。農繁期突入前に兵を引き上げる。
以上が作戦のまとめである。最後に耕一がこう言った。
「それと今回の戦いで勝てたら捕らえた武将たちの命は助けようと思う。」
とたんに場はざわめく・・ 当然だろう、謀反人の命を助けようというのだ。
「耕一さん、なぜですか?」ほとんどの者が疑問に思ったことを楓が代表で聞く。
「それは殺しても憎しみを生むだけだと俺は考えるからなんだ。自分の知人が殺されたからその殺したやつを
殺し返す、そしたらまた殺したやつを殺しにくる、それはとても悲しいことだと思う。いくら殺す理由があるとしても
殺された側やその知人はどう思うだろう。きっと恨むんじゃないかな。殺しはどんな理由があろうとも殺された
人やその知人が納得することはまずないと思う。
無論殺さなくちゃいけない時はある。
たとえば合戦で誰も殺さないといってたらこっちがやられるし・・ そんな時は全力で戦う。
戦うときはちゃんとする。でも戦いが終わった後まで殺す必要はないと俺は思うんだ。」
114 :
幕間3:04/11/30 13:55:08 ID:M6yGROol
会議は終わった。
「足立さん」
と声をかけたものがいる。相田響子である。
「どうしました?」
「耕一君のさっきの言葉どう思います?」
少し考える、憎しみは簡単に消えるものではない。なるほど殺されたから殺し返すというのは
憎しみを広げていく愚かな行為だろう。しかし現実的に考えて知人とか殺されたら殺し返すのは普通ではないか?
まして謀反人は殺すなりしなくちゃ当主としてのけじめだとと思うが・・ 謀反人に対して処刑、切腹はこの時代で普通である。
「正直に言って甘い考えだと思いますが」
「やはりそうですか」 と言いながら相田さんは笑ってる。
「なぜ耕一君に私が仕えたか教えましょうか、耕一君にこういう質問をしたんですよ
貴方の大切な人が殺されたら貴方はどうする?とね そしたら、そいつのことは許さない。きっと戦う
でもその戦いの果てに相手の命が残ってたらそれまではとんないと・・」
「命とるつもりで戦うじゃないの?と聞いたら、たぶん最初は殺そうと思ってると思う。もしかしたら
殺してしまうかもしれない。でもそんな戦いの後でも相手の命が残ってたらそれを取るなんて俺はしたくない。」
一息ついて相田さんは言葉を続ける。
「その時です、私が耕一君についていってみようと思ったのは。何人か優れた人物は見てきましたが彼のような人は見たことが
ない。彼は私が知ってる誰よりも人を殺すという意味をわかってる。戦国の世だからといって簡単に人を殺したりしない。
だからといってなんでも許すわけじゃないし戦うときは戦う。ただ彼はぎりぎりまで人を助けようとするんです。
そういう甘い彼が気に入って仕えてみたくなったんです。」
相田が消えたあと足立はつぶやく
「ぎりぎりまで人を助けようとするか・・」
115 :
柏木の人:04/11/30 14:03:07 ID:M6yGROol
まず謝罪、同じ文章を続けて書き込んでしまいました。申し訳ないです。
「友と」の話も良かったです。
上手く文がまとまってると思うし正直見習いたいです。
個人的お気に入り人物 秋子さん、北川、源三郎(今まで水瀬の人の卵さんの作品で)
これからもがんばってください
>>109 名雪が惨殺されて秋子さんが発狂して「気違い大名」と呼ばれるようになるとか?
水瀬の人の卵さん書いてくれないかなw
大名思考中……
九州の人は移行出来たのかな……?
とりあえず、過去スレ一覧の中の前スレのみ補完しました。
>>118 FARE-M ◆7HKannaArk氏、お疲れさまです。
現在ちょっと投稿不能状態、携帯からのカキコです。
>柏木の人さん
ええっと、こちらの「いま」は2月上旬になるんですが、
この時点で柏木家の軍勢は加賀にもう侵攻しちゃってますか?
柳川くんが返事よこすまで越前で待ってるのか、加賀に大軍で侵攻してプレッシャーをかけるのか、で
ちょっと反応が変わりそうなんで・・・。
あと、外交関連の文書、文面具体的に載せてくれると反応しやすいかなー、と。
現代語訳済みだとなおOKですかなw
大名思考中………。
122 :
柏木の人:04/12/08 09:17:33 ID:E4n6hyMc
現在体調悪化や他にも事情があってなかなか作品ができない状態です。
柏木軍は1月下旬に出撃します。(決戦は2月下旬、梓、千鶴の帰還が1月下旬になった場合でも1月下旬です、挑戦状の返事は待ちません、そちらが考えてる通りプレッシャーをかけるためです。)
外交関連の文章・・ 当初は挑戦状や柳川、長瀬達に対する手紙の文面はちゃんと出すはずだったんですが・・ 上手く文ができなかったので要点だけかけばいいかなと思ったんですがだめですか?
どうしても必要なら下手を覚悟でなんとか書くつもりですがこちらとしてはできればスルーしてほしいなとw
とりあえずもう一度要点を
挑戦状の重要内容は耕一、柳川の両軍が戦い勝った方を柏木家当主とする。
負けし者は勝ったほうに従う。(勝者に柏木家当主の証といえる刀(名無しの剣)を渡す、時期は2月下旬(正確な日は2月最終日)、
決戦場所が書いてある。場所は現在も考えてますが自分の持ってる知識&資料ではいい場所がないので困ってます。
(脳内設定では公式サイトにある初期マップの北ノ庄城と加賀の本城の中間地点で川、山がない平野という感じです。理由は柳川に地理的有利な場所で迎えさせないようにするために賢治が考えたということで。
それと前に書いた越前、能登連合軍破った場所というのは攻め込んできた越前軍を破った場所に変えます。(よく考えたら地理上越前、能登両軍を同じ場所で
迎え撃てそうにないので)
以下のことが書かれてあれば文面はそちらで作られても結構です。
柳川本人や長瀬など柳川有力家臣への手紙はそちらが負けたとき命を粗末にするなという内容です。
手紙の存在は耕一達は知ってますが内容は知りません。(あと柳川有力家臣というのは柳川が乱を起こしたとき柳川にすぐ味方した武将の中で柳川に忠義がありそうだと賢治個人が判断した者です、
その後の柳川との戦いの最中に柏木家を寝返った連中は入ってません、だから有力家臣というより優秀家臣と言ったほうがいいかも)
重要な内容さえ書いてあれば手紙はそちらで作ってくれてもぜんぜん構わないです、むしろお願いしたいくらいですw
自分の文章能力が欠けてるせいで迷惑をおかけして申し訳ないです。
123 :
柏木の人:04/12/08 09:19:28 ID:E4n6hyMc
急いで書いたのでなんか見落としがあるかもしれません、
もしなんか気づいたら連絡お願いします。
だぉ名思考中………。
大名思考中。
大名思考中
127 :
柏木の人:04/12/16 07:51:29 ID:tgFFntIu
ただいまレポート書き中で作品が書けない状態です。
今年中になんとか新作を書き上げるつもりですが12月の終わりごろになりそうです。
水瀬の卵さんへ 相田さんは幕間2に書いてある方針通りならそちらで動かして構いません。(こちらが書くと時間軸とか微妙にずれそうなので)
長瀬の人さんへ 柏木軍丹後方面(上洛軍)はそちらにお任せしようかなと思いましたがもう少し話をこちらで進めましょうか?(上洛ぎりぎりぐらいまで。)
それと葉鍵キャラ以外の武将の名前ってオリジナルでいいんでしょうか?しってる方いたら教えてください。
それでは失礼します。
当方も学期末ゆえ何かと忙しく……
とはいえなんとか頑張ってはおりますが、……orz
>相田さん
了解です。
>葉鍵キャラ以外の武将の名前
史実で当てはまる人物がいるなら名前を使っても……といいたいところですが、
「葉鍵の野望」ですからねー、極力葉鍵キャラだけで話を進めるのが鉄則でしょう。
史実で凄かったからといって葉鍵キャラを押しのけて活躍しまくり、というのでは
正直面白みに欠けるしスレの趣旨に反するのでは、という観点から
個人的には以下のようなルールで書いています。
・基本的には名無し武将として扱う。
五分の条件でぶつかれば、基本的には葉鍵キャラにはかなわない。
・個人名を出すのは極力さける。
出さざるを得ないときは、直接人物を特定できる名前は避け
「史実キャラとは別」ということを暗示する。
・出しても、葉鍵キャラ・勢力との関連性がなければ
あまり能動的に動かさないことにする。
対柳川戦はこのルールに対して灰色な部分がいくつかありますが、
それは「能登の嵐」があまりにも非葉鍵勢力に依存しすぎた展開であることのバランスとり、のつもりです。
伏線なしで「一向宗と国人を動員させました、万の兵は一瞬で消滅です」なんて書かれるのは正直キツいですし
その後「レスの交換」というかたちで投下した文章への責任を取るということもしてくれてないのでは、
こっちで尻拭いをせざるを得ないですから。
おかげで柳川一党に妙に愛着出てきてしまって、今に至る……とw
129 :
長瀬の人:04/12/16 20:45:43 ID:yL1rw5LW
>上洛軍
こっちは上洛軍そのものに関してはノータッチのつもりでした
というか任されていた事に気付いていなかったと言うべきかw
こっちとしては『外交の使者に誰が来るのか』と『時期』に関してだけは
そちらで決めて欲しいという感じです
>名無し武将
前の人が殆ど言ってくれたので自分からは何も言うことが有りませぬw
まぁ、あまりキャラ立たせないような扱いにすれば良いんじゃないですかね?と言ってみる
あと戦場に関して幾つか
『手取川』という古戦場が越前加賀国境に有るようです(武将風雲録ガイドブックより)
あまりオリジナルの地形を作るよりかは、実際にある地形のなかで
最も理想の条件に見合ったものを使った方が良いと思いますです
……極論言ってしまえば
『越中(富山)と信濃(長野)の国境に万規模の軍勢同士が戦できる場所がある』
といった事も出来てしまいかねないのでw
(富山と長野の県境には北アルプス山脈があり、『プロX』で扱われた黒部ダムもその地域に在りますです)
個人的な意見なので参考程度にドゾー
130 :
決意(1):04/12/17 01:33:34 ID:Ng6hhjLa
越中国で一気に広まった、ある噂。
越中国人と水瀬秋子、このニ勢力にとってはただの風説でしかなかったその噂も、
この守山城にこもる柳川裕也にとっては他人事ではない重大事だ。
正直、難しい局面であることは間違いない。そして、これまでこのようなときに彼を支え続けていた
筆頭家老・長瀬源三郎は、いま彼の傍には居ない。
険しい山城であるこの守山城、その本丸には冬の風が容赦なく吹き付ける。
城主私室にて能登への書状をしたためながら、その風の声に柳川裕也はいくらか意識を渡す。
ぴゅうぴゅうと冷たく響く風音を耳にしながら、彼は軽く目を閉じた。
源三郎、か。あやつが囚われの身になったということも正直痛いが、今となってはそれも瑣末な問題だ。
いま眼前の最大の問題は、長瀬源三郎が指揮をひきついだ直後に発生した、あの事件。
「手札を一枚しか切らない」ことが「もう一枚の札をどこかで切る」ことを意味する、と、
糸魚川で源三郎は口にした。
皮肉にもその彼が指揮した捕虜交換の最中に、「一枚目の札」は切られることなく、散った。
意外なかたちでその存在を知ったあの娘は、意外なかたちでこの世から去った。
そしてその死は、水瀬の将兵を激高させ、同時に我が柳川家の信用を大きく傷つけてしまうことになる。
切られず、それどころか土にたたきつけられた「一枚目の札」。
それが水瀬にとって何を意味するか、もっと言えば「二枚目の札」を切る前提が崩れた、ということ。
解放の直前に、水瀬を挑発するようなかたちで、天野美汐は死んだ。
源三郎がそのようなことを命じたとは思われぬ。となれば暴発した兵か、それとも……。
いや、そのようなことはどうだってよい。問題はただひとつ。
はたしてこの状態で、もう一枚の札……美坂栞を、活用できるか。
いや、「札を切る」意思がある、と、水瀬方に思わせることが出来るのか。
……いや、考えても仕方のないこと、だな。
裕也はかすかに唇の端をゆがませる。
それよりはるかに重大な問題が、彼の目前に控えていた。
131 :
決意(2):04/12/17 01:33:56 ID:Ng6hhjLa
「噂」の内容は、ごく単純である。
一乗谷柏木の(名目上の)家長・柏木賢治が、分裂した柏木家の再統一のために新たなる手を打つ、と。
加賀の地において柏木耕一と柳川裕也との合戦を行わせ、勝者に柏木家の家督を継がせる、というのだ。
そして、その噂と前後して彼の下に一人の女性が訪れていた。
柏木家武将・相田響子。
彼女がはるばるここまで来たのは、一通の書状を渡すため、である。
差出人は噂の如くの柏木賢治。来る二月の末日を期して加賀国・小松において両軍の決戦を行い、勝者に
柏木の家督と、そして当主に代々受け継がれてきた貴刀「鬼斬」を授ける、という内容である。
そして、それに加えて裕也の元には忍び衆による加賀からの急報が届いていた。二月の月頭に柏木耕一自
身の手勢を含む万余の兵が、越前との国境を超えて加賀に侵入してきた、というのである。
越中に広まった流言、柏木賢治からの書状、柏木軍の侵入。
この三つの事件に何らかの関連性を見出すのは、柳川裕也でなくとも容易であろう。
そしてこのことは重大な事実を示していた。すなわち、柏木家の根本的な戦略変更、である。
これまでの柏木家は、家中分裂という状況下にありながら、柳川家への攻撃を差し控えていた。そのかわ
りに柏木耕一は南に目を向けていた、といってよい。
具体的には若狭・丹波への侵攻ということになるその戦略が、最終的には上洛を意図したものであるとい
うことは多少勘働きのある者なら誰でも思いつこう。それにより柏木家の領する国域はかなり広がり、畿内
最大の勢力である長瀬家に次ぐ領域を有する大名家となっていた。
132 :
決意(3):04/12/17 01:34:49 ID:Ng6hhjLa
少し話はそれるが、この時期の柏木家に関しては興味深い事実がある。
先年京を追われた将軍・神奈とその側近たちは、この時期一乗谷にて柏木耕一の庇護を受けていた、とい
うのは現代では明らかになっているが、この時点で柏木家はこの事実を未だ公表していなかったのである。
柏木耕一が上洛を意図していたのなら、自らが将軍を擁していることを天下に知らしめ、その先兵として
上洛の軍を挙げるのが当然であろう。
現将軍が歴として存在している以上、この時点で洛中を制していた長瀬祐介もこれに対抗することは難し
い。ほかの将軍の血筋の者を「正統なる将軍なり」と擁立しようにも、ふさわしい血筋の者は長瀬家の家領
の内には存在していない。また現に将軍とその権威を裏付ける協力者が存在している以上、「御三家」を将
軍に据えるのも将軍家の家法に背くことになる。
どう考えても公表したほうが得としか思われない将軍の存在を、この時点に至るまで柏木耕一は公表して
いない。これはこの時期の戦国史を語るうえで見落とせない「謎」である。
話を戻そう。その最終的な意図を明らかにせぬとはいえ、柏木耕一はその戦力を主に南方に向けていた。
それは柳川家と水瀬家との抗争が始まった時期においても変わらず、それがために柳川裕也は水瀬家との抗
争に集中できたのである。
仮にこの抗争が始まった時点で柏木軍が加賀に手を出していれば、後に「北陸の嵐」と通称されるこの15
60年から61年にかけての両者の進退目まぐるしい攻防は、まったく成立し得なかったであろう。柳川裕也が
加賀で用いた「一向宗徒の動員」という手は、相手が異邦人である水瀬軍であるからこそ成功した策だから
である。代々柏木家を支配大名として仰いできた領民たちにとって、水瀬の十字紋に対してならば反旗を翻
せても、柏木の軍に対して武器を向けるというのはよほどのことがなければ出来ぬことである。それが当時
の人々の考える、おのれの「分」というものであった。
133 :
決意(4):04/12/17 01:36:00 ID:Ng6hhjLa
ともかくこうなってしまった以上、柳川裕也はその戦略のすべてを根底から練り直すことを余儀なくされ
たのである。しかも、柏木耕一率いる柏木軍は、その稼動戦力のほぼすべてを率いて加賀に侵入を開始して
いる、という。
前に水瀬秋子、後に柏木耕一。後方の予備戦力も予備資源もほぼ尽きた。まさに絶体絶命の危機、である。
「さて……どうする、か」
畳敷きの静かな部屋の中で、誰に聞かせるともなく裕也はつぶやいた。
と、ふすまの向こうから声がする。
「柳川さん……少し、いいかい?」
「……貴之か。構わないぞ」
長瀬源三郎不在の今、柳川軍の副将格である阿部貴之だ。
部屋に歩み入ってきた貴之。裕也にうながされて腰を下ろす。
「で、どうしたんだ? 貴之」
「……まずはね、柳川さんにこれを」
「これは。 密書? 誰からのだ?」
「……まだ、中開けてない。誰からのモノでも、柳川さんに先に見せたほうがいいと思った、から」
「ふぅむ。なら、素直に厚意に甘える」
そう言って、裕也は貴之に手渡された密書の封をきった。
134 :
決意(5):04/12/17 01:43:28 ID:Ng6hhjLa
書状の差出人は……柏木耕一。
阿部貴之宛てのその書状の中身を一読し、裕也は貴之にそれを手渡した。
「……読んでいいの?」
「あぁ、読んでくれ。 ……疲れたさ、何かいろいろとな」
「……うん」
書状の中身を読む貴之。とろんとした目は相変わらずだが、その表情にはわずかに険がのぞく。
「……柳川さん」
「なんだ?」
「疲れた、って言った意味、判ったよ。僕も正直同じことを言いたい」
「そうか」
「……命を粗末にするな、って。柏木の坊ちゃんは、いったい何を考えてるんだろう……?」
「……」
「僕が、少なくとも僕が、柳川さんを『選んだ』ってこと、判ってるのかな……」
「……」
「……」
「……実はな、貴之」
「?」
「俺のところにも似たような書状が届いているのさ。 差出人は違うが」
軽くうなずく阿部貴之。裕也は言葉を続ける。
「柏木賢治から、だ。
軍を率いて柏木耕一と決戦しろ、勝ったほうに柏木の家督を継がせよう、とさ」
「……」
「時間も場所もあちらで指定、だ。馬鹿にした話だと思わないか? 死に損ないが何をとち狂った
か知らないが、こんな口約束ひとつでのこのこ出ていくと思われていたのか、俺は」
「……」
「はじめっから息子以外に家督を継がせる気などさらさら無いのなら、自分で掴んだ土地を継がせ
ることで満足していれば良いものを。家督をエサに俺たちから領土まで巻き上げようとは、欲ボケ
にでもなったか、あの男は!」
「……柳川さん、声、大きいよ」
「む、……確かにそうだな。済まん、貴之」
135 :
決意(6):04/12/17 01:43:49 ID:Ng6hhjLa
「……で、さっきの書状だけど。同じものが源三郎さんの屋敷にも届いてたって。そして……七尾
の本丸にも」
「何っ?!」
「戦いが終わっても命を無駄にするな、って……」
「ふん。しょせんは乳母日傘の育ちだな、あの小僧も。『柏木』という家のためでなければ、死ぬ
のが無駄だとぬかすか」
「……そこだよ、柳川さん」
「?」
「……たぶん、だけど、聞いてくれる?」
「いいだろう」
「……柳川さんも、僕も、この密書に腹をたてている。その理由、たぶん同じだと思うんだ」
「ほぅ?」
「……柏木家の人間は、賢治さんも耕一さんも、共通して見落としている。
『柳川家』が、いま現に存在していることを」
「……」
「……この『家』は、出来たばかりなのかもしれないけど、ここに集まった連中は皆、
柏木耕一を当主と仰ぐのをやめた人間だ。その決意の重さを、判ってない」
「……」
「……何故、自分が主君として認められなかったのか。
何故、柏木家というおおきな木の下に残ることを選ばなかったのか。
そこのところが判ってない。 ただの内輪揉めだと思ってる、
未だに僕らを軽く見てるんだ、あの人たちは!」
「落ち着くんだ、貴之。君が僕より先に、熱くなってどうする?」
自らの言葉に感情を高ぶらせかけているのを見て、裕也は貴之をなだめる。そしてそれと同時に、
彼は自分自身で気づいていた。この書状に接し自分自身が熱くなりかけていたのを、彼がかわりにな
ってくれたのだ、とも。
「……」
「とにかく、今となってはもはやあの雌狐とじゃれあっている場合ではない。
加賀行きの用意を始めさせてくれ。頼むぞ、貴之」
「……うん、判ったよ、柳川さん」
136 :
決意(7):04/12/17 01:44:19 ID:Ng6hhjLa
部屋を出ていこうとする貴之。その足がとまる。
「……」
「……」
「なぁ、貴之」
「……何?」
「もし、私が柏木の家督との縁が切れたら、そのときは……」
「……その書状を封を切らず持ってきた、それが答えだよ。
僕は柳川さんを主君と決めた。きっと源三郎さんも、ここに居たら同じことを言うと思う。
そしてここまでついてきた兵たちも、……ね」
「……すまない、貴之」
「……ははっ、柳川さんらしくないよ、そんなの。いつも通り、自信を持って命令してくれればいい。
僕らは柳川さんを信じた。だから、柳川さんも僕たちを信じてよ。
あの柏木のお坊ちゃんじゃなくて柳川さんを選んだ、ってことは、そういうことなんだから、さ」
「判った。……ありがとう」
「……うん」
137 :
決意(8):04/12/17 01:44:42 ID:Ng6hhjLa
「……待たせたようだね」
「あら、裕也殿はどうしたんですか?」
「……返事は、僕が代わりにすることになったから。
僕は、阿部貴之。 使者としてここまで来るくらいだから、名前くらいは知ってるよね……?」
無言で頷く相田響子。
書状を手渡すときは柳川裕也と直で対面していたのに、返事は彼本人が行うわけではない……とは。
これが何を意味するか、武将としての経験がまだ浅い彼女にも察しはついた。それゆえ彼女の表情は
わずかに堅さがうかがえる。
「……殿のおことばを伝えます。
『我ら柳川家は武門の衆、戦を望まれるのならいつでも来られよ。
ただし戦は御前試合の類にあらず、我らも柏木賢治殿の病床を慰める見世物衆にあらず。
戦で雌雄を決しようと欲するのなら、時と場を決めるなどと下らぬ小細工をせず堂々と攻めかかられ
よ。我ら柳川家一同、あらゆる知恵と力をもってお相手いたす』……以上」
「そう、ですか……」
響子はいまのことばを書き留めつつ、ふぅ、とため息をついた。
書状の中身は、むろん彼女は現物を見てはいない、が、中身は耕一から聞いていた。
賢治様に命じられた戦いは拒否する、耕一殿の挑戦も無視する。
戦いたければいつでも攻めてこい、こちらは自由に迎え撃たせてもらう……と。
ほんとうの意味での真っ向勝負。それが柳川裕也の望み……か。
138 :
決意(9):04/12/17 01:48:31 ID:Ng6hhjLa
こういう反応を、賢治様は、耕一殿は、予想していただろうか、どれほどの手を打っているのだろうか。
武将としての暮らしを始めたばかりの自分には、まだ彼らの腹の底は読めはしない。
そして前に水瀬を、後ろに我ら柏木を抱え、それでも「戦いたければ御自由に」と言い放つ柳川裕也の
腹の底も、未だ彼女自身には読めるものでもない。
だが、ひとつだけはっきりしたこと、それは、
ここがはっきりと「敵中」である、と言い切れるようになった、ということである。
後の歴史を知る我々の眼からすれば、この会談はもうひとつ重要な意味をもつ。
それは、七尾に本拠を持ち加賀・能登・越中に覇を唱えたこの勢力が、はじめて公式な場で「七尾柏木」
でなく「柳川家」という名乗りを用いたこと、である。
だが、それはその後の歴史の流れを知る我々にとって重要なことであっても、当時の人間にとっては
一瞬の注意を引いたのみで流されてしまう瑣末な出来事であり、響子がこのことに気づいたのが帰りの
馬上であったことは、彼女の不明を示すほどのことではない、と言えよう。
こうして、北陸の情勢は新たな展開に突入していくのである。
うたわれ本スレに誤爆った……orz
140 :
柏木の人:04/12/17 13:14:11 ID:7DdGYFk2
新作お疲れ様です。
すごくのめりこむ文章でした。貴之かっこいい!
ただ少し矛盾(勘違いかな?)があったのでそこだけ直してほしいです。
貴之や長瀬(水瀬にとらわれてるけど)に対する手紙も書いた人は賢治です。
賢治が書いたのはは挑戦状と柳川や有力家臣に対する手紙で耕一は武将への手紙の
中身は知りません(予測してますが)
おそらく幕間2で勘違いしたと思いますが耕一は武将の命を助けようと考えてますが
柳川達に手紙書いてないです。貴之達に対する手紙はあくまで賢治が書いたものです。
(耕一は賢治死後その手紙をもらい中身を見ずかわりに送った。でも差出人は賢治)
長瀬の人さん、水瀬の卵さん了解しました、アドバイスどうもです。
141 :
出陣前 1:04/12/17 17:00:21 ID:7DdGYFk2
12月上旬、現在若狭には梓、由美子、神奈、柳也、裏葉がいる。
すぐにでも上洛軍総勢7000は出陣できる、あとは出陣の命を待つだけだ。
11月の終わり賢治は死んだ、そのため急遽出陣は延期になった。
しかしこれ以上は遅らせられない、柏木軍は将軍を上洛させたあと
急いで引き返し柳川との戦いにいどまないといけない。
今回総大将は神奈となっていて柏木軍は神奈にしたがって京都に行くことになる。
このようなことになった理由は時を少しさかのぼる・・
142 :
出陣前 2:04/12/17 17:03:29 ID:7DdGYFk2
「神奈様、少しよろしいでしょうか?」
柏木軍が出陣に向けて準備していたある日神奈達のところに千鶴が訪れてきたのである。
「どうしたんじゃ?」
「はい、実はお願いがあって参りました、今度の上洛軍は神奈様に指揮をとってもらいたいのです」
一瞬、なにを言ってるのか3人には理解できなかった、今回の指揮は梓がとるのは
すでに決まっていることである。
「どうしてなんだ、訳を聞かせてほしい」
「簡単なことです、今のままでは耕一さんが考えてることは実現しないからですよ」
三人の前に黙って出されたのは一枚の報告書だった、そこに書かれてるのは京都での
長瀬の人望の高さと将軍家の人望の低さである、さらに長瀬新将軍などいう動きが朝廷にあるらしい
ということも書かれており想像以上にひどい状態である。
「耕一さんは神奈様を中心として天下を平和にすることを望んでます、しかし私はそうは思いません。
この報告書を見てわかる通り今、京都の人が信頼を寄せているのは長瀬殿です。
私は人望あるものが天下を治めるにふさわしいと思います。
京都一つを治められないような人にどうして天下を治められますか?
柏木や長瀬殿が力を貸しても無理だと私は考えます。」
柳也が口を何か言おうとした瞬間に千鶴が口を開く。
「耕一さんは京都にいた時神奈さま達と何回か会ってたと聞いてます。
その時に耕一さん神奈様に天下を治めてほしいと思ったのでしょう。
しかし耕一さん以外は神奈様達のことをよく知りません。
だから私は神奈様達に柏木の力を貸すべきか試してみることにしました。」
143 :
出陣前 3:04/12/17 17:07:46 ID:7DdGYFk2
「将軍家、いや神奈様の力を示すために指揮をとってほしいと?」
「そうです、長瀬殿を将軍家の味方につけるためにも神奈様達の
力を天下に示す必要があります、それには梓が指揮をとるわけにはいきません。
丹後をとり上洛してください。それで少しは朝廷の動きも抑えられるはずですし
将軍家の力も増します。神奈様達に兵を預けますので神奈様達の知略をもって
丹後を支配し京都に上洛してください」
「待て、丹後は柏木家が支配するのじゃないのか?」
柳也の疑問はもっともである・・ それでは柏木家に得るものがない。
「時間があれば丹波も落としてもらい丹波を将軍家から恩賞としてもらおうと
考えましたましたが賢治様が死んだので出陣が少し遅れてますので丹後だけを攻めます。
丹後は将軍家が攻め支配するのですから将軍家に任せます。
もし柏木家が丹後支配すれば長瀬殿に対してもプレッシャーになるかもしれませんから
気にしなくていいです。」
今まで黙ってた神奈が口を開く。
「わかった、柏木家の厚意に感謝する。余は必ず上洛し長瀬家を味方につける。
そして天下を平定してみせる。上洛するまで柏木軍預からせてもらう」
こうして柏木軍は神奈を総大将に裏葉、柳也、梓率いる7000が上洛することにしたのである。
そして千鶴が使者として長瀬の元にいき由美子が留守を預かることになった。
144 :
出陣前 4:04/12/17 17:11:08 ID:7DdGYFk2
神奈達と話をしたあと千鶴は考えた。
人望あるものが天下を治める、それは間違いではない。
では柏木家は柳川が治めるべきなのか?
一瞬だけ浮かんだ考えを千鶴は否定する、柳川は力で押し通り
さらに賢治は病をもっていた、もし賢治が元気なら今の状態はなかっただろう。
でもこの状態は神奈達と大差ないのではないか? 力がなく京を追われた神奈と加賀を追われた柏木家。
神奈達に言ったことはある意味自分、柏木家に言ったことかもしれない。
自分は神奈達に柏木家を重ね今度の件が上手くいけば柏木家も上手くいくのではないかと無意識にかんがえたのではないか?
思考を切り替えよう、今は自分は自分がしなくちゃいけないことをしなければならない。
それに運命は他人の手に任せて良くなることはない、自分達の手で良くするものだ。
(賢治様、いや賢治さん。私は耕一さん達と力を合わせ精一杯がんばります。
だから安心して眠ってください)
翌日千鶴は京都に向かって旅立った。
145 :
出陣!:04/12/17 17:18:39 ID:7DdGYFk2
出陣当日、神奈は裏葉、柳也を呼んだ。自分の決意をきいてもらいたかったからである。
「柳也、裏葉、余は無力な将軍だということが良くわかってるつもりじゃ。
だから京都の民衆や朝廷の動きは仕方ないことかもしれぬ・・」
二人は黙ってた、神奈には理想があっても力がないのは仕えてる自分達だからこそ
一番よくしってるからである。下手な慰めは神奈を傷つけるだけだろう。
「しかし余は決めたぞ。耕一は、いや柏木家は余にこうして力を貸してくれてる。
それに答えられなくて何が将軍か!余を信じてくれる者、信じようとする者が
おる限り余は決してあきらめぬ。その者達に答えるためにも余は世の中を必ず統一してみせる!」
その顔には二人が知ってる今までの中で一番強い決意が感じられた。
二人は思う、今まで真剣に神奈の力になってくれそうな大名がいただろうか?
きっと初めて自分達以外に真剣に力になってくれる者が現れた、それがすごくうれしいのだ。
だからこそ期待に答えたいのだ。
「そうか、 俺も力を貸す。必ず叶えような」
「私もです。神奈様」
「じゃあ私も誓おうかな」 いきなり現れて言ったのは梓。
「耕一があんた達を信じてあんた達がその理想も目指してる限り私もあんた達に力を貸す。
いや、私だけじゃない、柏木家は皆あんた達に力を貸す。だれか反対したらぶん殴る!」
「乱暴だな」
「いいじゃんか、まあそんな事ありえないと思うけどね。
それじゃさっさと京都にいかないとね。こっちにもそんなに時間ないし・・
今度こそ柳川のやつぶった倒してやる!」
「気をつけろよ」
「ご武運を」
「必ず勝つのじゃぞ」
「まかせてよ。それじゃあ全軍に出陣命令を」
「うむ、いざ出陣!」
12月上旬柏木軍7000は京都に向け出陣した。
146 :
柏木の人:04/12/17 17:25:51 ID:7DdGYFk2
待たせるとまずいので全力で柏木上洛軍出陣を書き上げました。
千鶴さんは長瀬軍にも将軍家を迎えに軍をだしてもらい将軍家(柏木)
と長瀬軍両方で京都に入ることを望んでます(柏木、長瀬を対等にし
将軍家をその上につけたい)。
後は今までの文どおり長瀬との同盟です。
それでは全力でレポートいってきます・・
質問などあったら書き込んどいてください、2、3日以内に返事出します。
>146
上の件、了解。ちょびっと該当部分修正いたします……
ただ、あーいうことがあるんで極力外交文書は具体的に書いて欲しかったんですよ、と
無様な言い訳をかましてみますw
で、精読の前にひとつだけアドバイス。
「神奈の喋りは男言葉」で、「じゃ」は基本的に使わないんですな。
この点はひっじょーに間違える人が多く、
自分の常駐スレである某PCスレでもテンプレに入ってたりw
同じく男言葉を使う娘キャラとしては「うたわれ」のクーヤ様が居ますが、
今頃東北でうたわれ勢は何やってるんでしょーね。
ミュータントに近い能力の持ち主ばっかなんで、下手に出てくるとえらいことになりますが。
そいでは精読しつつこちらも続きをば……
レポート頑張ってくださいなっ
148 :
柏木の人:04/12/17 23:36:19 ID:gdtCB4oR
神奈の口調・・・ 葉鍵ゲーで痕しかやってないせいで間違えました、言い訳になってませんねw
すみませんでした。この場合「必ず勝つのだぞ」が正しいかな・・ 忠告感謝します。
修正した文書いた方がいいかな、それとも公式ページに更新される時に直してくれるでしょうか・・
長瀬の人へ
柏木軍出陣させました。そちらで柏木軍(神奈)を動かしてくれてかまいません。(というよりしてほしいです)
千鶴さんはお任せします。柏木軍こっちが書いて欲しい場合は連絡ください、丹後戦まではなんとか書きます。
そちらで書いてくださる場合は柏木軍帰還あたりまで書いてくれるとうれしいです。
うたわれも気になるけどたそがれはも気になる・・ 新しい書き手が来てほしいです。(または今まで書いてた人の復活)
それと「最大の勢力である長瀬家に次ぐ領域を有する大名家となっていた。」の文章ですがとなると丹波も落とした方がいいですかね?
さすがに若狭、越前だけじゃ長瀬家に次ぐ有力大名とは言いがたい気もしますし・・
丹後は将軍家が支配するのが千鶴の目的ですが最終的に丹後をだれが支配するかは最終的には神奈に任せようと思います。
まとめ・・ 柏木(神奈)の動きは帰還あたりまで長瀬の人に任せる。
丹波は丹後を柏木家が支配する形になればほっておく。ならなければこちらで手を打ちます。
私個人としては今後は神奈を長瀬の人主導で動かして欲しいなと思ってたりしてますが・・
とりあえずこちらは柳川に攻め込む前に重大な事件?を書くつもりです。
その後に柳川に攻め込む(事件は柏木軍帰還までの間に起こった形で)
少々?柳川動かすことになると思いますが(主に過去)いいでしょうか?
いいなら今年中になんとか書き上げようと思います。(予定ですけどね)
さてレポ続きを・・・
>148
まずは乙です。 忙しいときほど筆が進むのはお互い様というやつですかね?w
>最大の勢力である長瀬家に次ぐ領域を有する大名家となっていた
これ、僕が書いた文章だと思いますが、
アレを書いた理由のひとつに
「向けて丹波を落とし、長瀬領である近江を通らず
柏木の直接支配する領土を通るだけで上洛できるルートをつくる」という戦略目標を
先代の柏木の人が掲げていた覚えがあるんで、
それを踏まえてああ書いたんで……。
柳川の過去話ですが、以前ちょろっと柳川くんの過去を匂わせることを書きましたっけね、僕。
こちらの想定では、以下のことを考えています。
1、柏木耕平の非嫡出子である
母親が側室なら嫡出子になれますが、恐らくそれ以下の状況だったのではないか、と。
たぶん小間使いの女性か何かをなんとなく孕ませちゃった、ってトコなんでしょう。
そして改めて子に迎えることもせず、適当な家臣に「おまえの子にしろ」と命じて育てさせた……と。
徳川家康と結城秀康、徳川秀忠と保科正之のケースですな。
2、教育は長瀬源三郎が担当
ここは以前ちょろっと書いたおぼえがありますが、
いろいろ不遇な立場に居ながらも能力で柏木家重鎮となった源三郎が裕也の教育係に任命され
師匠としてさまざまな技能を教え込んでいます。
名門・長瀬の一員でありながら近江で兄弟と共に過ごすことが出来なかった彼と、
裕也との間はある意味同病相哀れむという要素もあるのでしょう。
3、実戦部隊の経験が長く、兵・下士官級には人気がある
そうでなければ謀反起こして、旧柏木四カ国のうち三カ国までが支配下に入ることはないでしょう。
その状況がどうかわっていくかは今後次第。かわらないかもしれないし。
4、貴之との関係は……
原作通り。
本当は流浪時代の響子さんと「関係」があったり……って要素もいれようかと思ったんですが、
さすがにアレすぎるし勝手に書けないんで涙を呑んで省きましたw
しかしこうなると、以前まとめサイトにあった打ち合わせ掲示板が要るような気もしますな。
152 :
長瀬の人:04/12/20 19:56:51 ID:Lhjeq4Wl
大名考え中
154 :
柏木の人:04/12/24 08:59:32 ID:/lVd23Ij
長瀬の人さん、遅くなって申し訳ないです。
書き込んどきました、短くまとめるつもりが長くてわかりづらく
なってしまいましたが・・
保守保守
156 :
ポストマン ◆mGZfoq5fBY :04/12/24 18:28:07 ID:a4qjkwx5
1000スレ突破記念火気庫ヽ( ´∀`)ノ ボッ
全スレ爆撃に付き保全
大名思考中。
大名思考中。
161 :
始まり:04/12/31 21:18:15 ID:KdK+N5+z
望んでいたのは平和な世の中だった・・
しかし望んでいたものはこの手からすり抜けその後にあったのは憎しみの世界だった。
あいつは死の間際に恨まないでと俺に願った。
でも俺はあいつの言葉に応える事はできなかった。
許せなかった、お前を殺したやつらを・・ そしてお前を守れなかった俺自身をなにより許せなかった
だから俺は誓った、我が身が滅びるまでやつらと戦うと・・・
俺にはそうするしかこの心の虚しさを埋める方法が思いつかなかった・・・
「夢か・・・」
目覚めは良くなかった、妙に現実感のある夢でそしてつらい夢だった。
内容ははっきりとは思い出せない・・・ それなのにつらいと感じる。
これに近い感情を感じた時がある、そうあの日だ。
「何考えてるんだ、俺は・・ 」
過ぎた時は戻ってこない、いまさら過去を振り返ってもその時が戻るわけではない。
柳川との戦いは近い、今は柳川との戦いや柏木家のことを考えるべしだ。
先日の会議の時ちょっとした失敗で家臣団が動揺した、重要な戦いの前に
家臣団が動揺するのはまずい、なんらかの支障が出なければいいんだけど・・
舞台はととのいつつある、柏木耕一、柏木4姉妹、そして柳川裕也を主役とした
物語はまもなく始まる。
この物語の為に柏木家は今日まで存在していたといっていいのだから・・・
162 :
柏木の人:04/12/31 21:24:05 ID:KdK+N5+z
今年は大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いします。
本当はもう少し書きたかったんですけど諸事情で断念・・
皆様、良いお年を、 それでは失礼します。
あけましておめでとうございます。
まさか去年の今の時期から、
作中時間で一ヶ月経過してないなんて誰が思う?!
それなのにスレを守ってくださる皆様には感謝の言葉も思いつきませぬ、が
ここはただひとこと。
あけましておめでとうございます。 ことしもよろしくお願いします。
あけましておめでとうございます。
作者の皆様方、急に寒くなったり雪が降ったり(関東)してますが、
お体やお仕事に気をつけて執筆なさってください。
今年もよろしくお願いいたします。
165 :
長瀬の人:05/01/01 00:24:12 ID:Akg93jrN
あけましておめでとうございます
……さて、続きに取り掛かろう
大名思考中。
大名思考中。
各地方の情勢を書いてみる。
○東北 大きな動きはまだ無い。関東と連動しているため、大庭家の中の人の
再登場次第。どの勢力も、現時点で自ら動けないようになっている。
○関東 千堂優勢のまま停滞。ただ、少しずつ悪名を流されている。手を打つ必要はあるだろう。
千堂家は国力的にはトップクラス。
○北陸 一番の激戦区。だが、どうやら柳川家の劣勢がはっきりしてきた。
士気は高いが、受けた損害は大きく、連戦は困難。諸勢力をつなぎ止められる
かどうか。水瀬家は苦境は脱したが、人材不足気味。しばらくは水面下の工作に
専念するか。柏木家は天下創世決戦システム導入に失敗したが、柳川に勝てない
状況ではなくなった。南進に専念するか、予告通り北進するかが運命の分かれ目。
北進すれば水瀬の介入は必至だが…。
なお、加賀一向一揆が独立した場合、暫定的に七里家となるか?
○東海甲信 緒方家が優位ではあるが、長森潰しの名分を得られるかが問題。
相変わらず長森家は国力の割に謀略の人材がいない。
○近畿 長瀬祐介家が着々と足場を固める。大名自身は将軍と争うつもりが無い…
と見せかけて、周囲を利用して手を汚さず将軍を消す選択肢もあり得る。近江を
失わない限り、柏木家への優位は保てる。
普通に考えれば、無理はせず大内義興や三好長慶のポジションに収まるだろうが、
その先をどうするか。篁の動静は不気味だが、それ以外ははっきり言って烏合の衆。
神尾家は高野山どころか紀伊国衆にも苦戦させられるだろう。
○中国 停滞。各自地盤を固めているのだろうが、外交に先んじた那須宗一家がやや優位か。
藤田家は何とか長瀬源三郎家を倒したいのだが、将来が見えない。
○四国 大きな動きはまだ無い。このまま他勢力のやられ役となるか。
○九州 あらすじが固まっていないので不確定要素もあるが、宮田家と
ティリア家が一歩リードか。琉球の爆弾をさっさと処理すればティリア家が
優位に立つが、無理そう。ルミラ家は一般人相手には無敵だが、そろそろ
周囲は同類ばかりで固まってきた。このままではジリ貧。
170 :
:05/01/11 04:54:51 ID:NzxPNMCa
各勢力の時間軸把握できねぇ……
誰か分かる人おるかのぅ
174 :
柏木の人:05/01/18 00:12:39 ID:SdaR3gT3
ただいま忙しく小説に専念できない状態です。
一応ここの状況は目は通してますのでなんかあったら連絡ください。
柏木家の現時点の動きはこちらで柏木家のイベントみたいなの進め中(12月あたり)
書き中です。
それとほぼ同時期に動いてる柏木上洛軍の方を長瀬の人に頼んでいます。
上洛軍が越前帰還後加賀へ進攻(2月上旬には進攻してる)
これが現在決まっている柏木家の動きです。
加賀進攻は予約行為になってしまったのは自分の力不足のせいです。申し訳ないです。
こちらの都合としまいましては水瀬、柳川が決着つけられるとまずくほっとくと
決着がつきかねないのでこういう形になってしましました。
遅くとも2月5日あたりまでには復帰するつもりなのでご了承を。
それでは他の書き手さんがんばってください。
175 :
:05/01/19 07:41:56 ID:9xPEo+V4
大名思考中
大名思考中
保全
大名思考中
大名思考中
大名思考中
殺せ 殺せ 殺せ 殺せ
憎いんだろう おまえの大切な物を奪ったやつらが やつらを許せないんだろ?
誰だ、おまえは?
俺は貴様だ、そしておまえは俺だ。
おまえなんて俺はしらない、俺はおまえのことなんて
もう忘れたか? 思い出せ、あの時のことを・・
あの時?
そうだ、俺は貴様の声を聞いて目覚めた、思い出せないなら思い出させてやる
「耕一お兄ちゃん、耕一お兄ちゃん」
俺を呼ぶ初音ちゃんの声に俺は目がさめた。
「おはよう、初音ちゃん」
初音ちゃんは笑いながら
「おはよう。」と返事をくれた。
「もう朝だよ、なかなか起きてこないから心配しちゃった」
「ごめん、ごめん。実は・・」と言いかけてやめた。あんな夢の内容を言うわけにはいかない。
「いや、なんでもない すぐおきるよ」
「わかった、じゃあ朝ご飯用意して居間で待ってあるから早く来てね」
そういって初音ちゃんは部屋から出て行った。
今日は用事があるというのに寝坊するとは・・
昨日変な夢を見た俺は気になって住職を尋ねることにした。
その理由は足立から届けられた賢治の手紙に書いてあった文である。
「もしもお前の身に妙なことが雨月寺の住職に会うように」
「耕一、俺は家族を守れなかった。それは許されることじゃない、許してくれとは言わない。
だが一つだけ聞いてほしい、俺は離れていてもおまえ達のことを大切に思ってた。
その気持ちだけはどうか信じてほしい。」
手紙に書かれていた賢治のこの文を見たときの気持ちは自分でもわからなかった。
都合のいい事を、じゃあなぜおふくろが死ぬ前に会いに来なかった、どんだけ
親父のことをおふくろが思っていたか!
理由はわかる 柳川との戦いのせいだ、しかし感情は納得しなかった。
それでもわずかな時間会いに来る事はできなかったのだろうか・・
しかしこうも思った。親父はやはりおふくろのことをそして俺のことを大切に思ってくれたと。
だからこそ耕一はこの手紙の内容に従うことにした。
親父は俺の身に何かおきる可能性があると考えた、それはほっといていいものじゃない。
だからこそもしなにかあった場合にするべきことを書いてあるのである。
その思いを無駄にしてはいけない、親父のことを恨んでいても・・
恐らく住職に会いにいかないと取り返しのつかないことになる、自分のなにかと
賢治の手紙は耕一にそう伝えている。
だから今日会いにいくことにした。
住職に会う、このことが耕一、いや柏木家に何をもたらすかはこの時点ではわからない・・
別にちょっと変わった夢を見ただけである。
でも耕一には何かが引っかかった。
それともう一つ住職に会いに行くと決めた理由がある、それは・・
「耕一、俺は家族を守れなかった。それは許されることじゃない、許してくれとは言わない。
だが一つだけ聞いてほしい、俺は離れていてもおまえ達のことを大切に思ってた。
その気持ちだけはどうか信じてほしい。」
手紙に書かれていた賢治のこの文を見たときの気持ちは自分でもわからなかった。
都合のいい事を、じゃあなぜおふくろが死ぬ前に会いに来なかった、どんだけ
親父のことをおふくろが思っていたか!
理由はわかる 柳川との戦いのせいだ、しかし感情は納得しなかった。
それでもわずかな時間会いに来る事はできなかったのだろうか・・
しかしこうも思った。親父はやはりおふくろのことをそして俺のことを大切に思ってくれたと。
だからこそ耕一はこの手紙の内容に従うことにした。
親父は俺の身に何かおきる可能性があると考えた、それはほっといていいものじゃない。
だからこそもしなにかあった場合にするべきことを書いてあるのである。
その思いを無駄にしてはいけない、親父のことを恨んでいても・・
恐らく住職に会いにいかないと取り返しのつかないことになる、自分のなにかと
賢治の手紙は耕一にそう伝えている。
だから今日会いにいくことにした。
185 :
柏木の人:05/02/12 22:55:54 ID:7GS0BrNg0
予告より遅くなりましたが新作です。
とりあえず柏木家鬼の血?編です。
葉鍵ネタはやはり必要かなと思いはじめましたが予定より長引きそう・・
柏木家の動きは「賢治死ぬまで」「柏木鬼の血(歴史編)」「柏木上洛編」「柏木
北陸編」という感じに分けるつもりです。
とはいっても上洛編は長瀬の人さんに任せてしまってますがw
なんとか完結できるようにがんばらないと。
変なところあったら指摘ください、直しますので。
それではまた今度。
補足(今回の話は柏木イベントのつもりで書きました。選択肢は住職に会いにいく
いかないの二択で。もし会いに行かないならバッドエンドだと思ってくださいw)
大名思考中
大名思考中
武将思考中
大名思考中
-各国政略中-
各国政略中
賎ヶ岳の麓周辺で大規模の練兵に出ていた祐介の所に
間者衆からの報告が届いたのは、月島拓也と対面から戻った数日後の事だった。
「将軍自ら上洛軍を率いて、丹後に進攻を始めた?」
「ええ、氷上君からそういう話が伝わってきました。それに商人からも似た話が」
長瀬源一郎の推薦で第一軍団で事務方の役になった澤倉美咲が
訓練の仔細が書かれた紙と睨めっこしている祐介に、
畿内に於ける諜報活動中の氷上シュンからの定期報告を持ってきていた。
「ふうん……。大丈夫なのかな?」
賎ヶ岳の麓周辺に大規模練兵に出ていた長瀬家の第一軍団だったが
長瀬の間者からの情報は長瀬・月島家の全地域に伝わっていた。
「……まぁ、一体何を考えているのかなぁ?」
祐介は傍らで書類処理を再開した澤倉美咲に声をかける。
美咲は軽く肩をすくめて見せた。『わたしには解かりません』ということだ。
越前の柏木耕一から同盟の使者が来たのは、それから一刻もしない頃だった。
「え?柏木家の使者?」
「そうみたいです…。で、通して良いんでしょうか?」
「まぁ良いんじゃないかな?いろいろあるから、期待に応えられるかどうかは
解からないけど。で、誰が来たのかな」
「ええと、柏木…千鶴殿ですね。噂の『柏木四姉妹』の長女です」
沙織が呼ばれて来た時には、既に柏木千鶴と名乗る女性が祐介と向かい合っていた。
「…では、月島拓也はいまだ捕まっていない、と」
「そういう事ですね」
沙織は自然に祐介の後ろにつく。千鶴は沙織を一瞥して、再び祐介の方を向く。
「では捕えた場合、当然斬首するおつもりでしょうね。彼は将軍家に対する謀叛人。
その罪は比べる物の無いほど重いものでしょう」
千鶴の言葉に祐介は軽く頷きつつ頭を掻く。
実際には月島拓也は大津城で監禁してある状態であったが、
祐介本人としては瑠璃子のこともあるので、できる事ならば拓也を斬りたくもない。
せめて死罪を免れる情勢が構築できるまで極秘に監禁しておきたいところであるが、
おそらくそのことは知られているであろう。だからこそ、
柏木千鶴はこのような形で圧力をかけているとも言える。
「将軍家も『私たち』柏木家が責任を持って京に送りますゆえ、
長瀬殿にはこれからも『私たち』とともに将軍を盛り立て、
天下に平安をもたらすよう協力していただくようお願いする次第です」
「…はぁ」
解ったのか解っていないのか曖昧な返事をする祐介だったが、
千鶴はそれを肯定と受け取ったのか、満足そうに頷いた。
この二人は上記のような挨拶を済ませるとすぐに本題に入り、
僅かな時間で以下のような事が決まった。
一、長瀬、柏木両家は将軍家を奉り、天下に平安をもたらすために協力し合う事
一、将軍家に仇為す者は協力してこれを討つ事
そして同盟交渉前の丹後方面への軍事行動に関して以下の項目が加えられた。
一、将軍家の京都帰還には柏木家が後押しをし、長瀬家は京都の治安維持をそれまで続ける事
一、将軍家の京都帰還後は大事の際を除き、長瀬家柏木家ともに山城国に兵を入れぬ事
一、同じく帰還後には将軍家の補佐として、長瀬柏木両家から一名づつ派遣する事
この項目は事前の交渉なしに軍事的手段を行ったことに対して
柏木側から提示された項目であった。祐介の方も『特別損するでも無し』と考えて
この案件を了承すると、千鶴は互いに文書を取り交してすぐに若狭に戻っていった。
滞在時間にして一刻半(約三時間)程であった。
「取り交した文書は小谷に送りますか?」
「お願いします」
千鶴が去った後で取り交した文書をあらためて見直すと、それを美咲に渡す。
使者の手配や書類処理に再び没頭し始める美咲を見て、祐介は沙織の方を向いた。
「…で、どんな印象だった?」
祐介はそう切り出した。もちろん柏木千鶴の事である。
「え?別に礼儀作法もおかしくないし、言葉遣いも丁寧だし、見た目も綺麗だし。
やっぱり良い家のお姫様って感じだよね〜」
「まぁ、ね。その上越前柏木家で一二を争う実力者でもある。
こちらに対してもきっちりと釘をさしてきたよ」
「…それで、どうするの?」
「とりあえず練兵の成果もまずまずの様子だし、一度小谷に戻ることにしようか。
どうも越前柏木家にとって、月島拓也殿は生かす対象ではないようだから
その対策を考えなければならないしね」
「うん。それじゃすぐに撤収の準備にかかるね」
そう言って陣から小走りに去って行く沙織。その後姿を見て美咲も自分がすることを思い出す。
使用した武器や兵糧を把握し、残りをしっかりと管理する。
それが澤倉美咲が今任されている役割であった。
196 :
長瀬の人:05/03/03 01:34:15 ID:aNiGtA4V0
とりあえず少しだけ投下
>柏木の人
なかなか気になる展開ですね
続きを楽しみにしてますです
大名思考中
198 :
名無しさんだよもん:05/03/10 00:42:17 ID:gTeQM1BC0
test
大名思考中
大名思考中
大名思考中
202 :
名無しさんだよもん:2005/04/05(火) 21:33:05 ID:bZZ5YRnX0
おまえら柏木以外にも何か書け
千堂担当はどこいった?
−大名思考中−
保守
大名思考中
ですの
2ヶ月か。
210 :
名無しさんだよもん:2005/05/25(水) 21:15:08 ID:ArSCEpN80
(ノ゚∀゚)ノ
三ヶ月経過……尚も思考中
誰か見てる?
そういえば、信長の野望・革新が出たねぇ。
すごく強そうなCLANNADとTtTとTH2に対し、果てしなく弱そうなplanetarian。
214 :
名無しさんだよもん:2005/07/18(月) 01:28:08 ID:xBCCUGj60
大名思考CHU!
そろそろ5ヶ月近く大名思考中になるなw
大名思考中
218 :
流星の目撃:2005/08/10(水) 16:34:29 ID:SXuJB0yN0
神尾家領内に安定度-1反乱率+1のイベントです
dmp
高槻が叛乱保守
暗殺が主な日課なみちる
死角から忍び寄って暗殺って感じか。
それを指摘されると怒り狂うわけだ。
暗殺は出来るが智謀は低め
千堂家でこみパ開催。安定度-5、反乱率+30%
個人的に数値化をやってみようかと思うのだが、一番初期のSRC地図って
もってる人いたらキボン。
>>226 SRC版の作者です。HPは消しましたが、データファイルはまだ残っています。
適当なうpろだを指定してもらえれば、そこにでもうpします。
>>227 226です。
うpろだ自体がよく分かってない無作法者ですいません。
色々調べてみたのですが、やっぱりチンプンカンプンでして・・・
よろしければ、そちらで動かしていただけるとありがたいのですが・・・
229 :
227:2005/10/15(土) 00:47:10 ID:xDSNB5170
>>226 頑張ってくださいな。いまだにたまに覗いていますんで。
まあ、リレーSSはそっちのけでこっちはあくまで補助、という事で勘弁して下さい。
で、数値化にするにあたって問題が。
1:全国が埋まってない状態で作成するのに無理がある。
2:そのため、まだ参戦していない葉鍵作品(クラナドとか鎖、いまだ動きを見せていないハクオロ等の人たち)との整合性。
3:私が数値化するにしてモデルにしている「信長の野望」が「武将風雲録」という問題。
4:そのため大名をモデルにして当てはめていくと無理が・・・
1については結局穴がある分の地方(今まで分では関東の安房、上総下総、近畿の丹波等)
の全部を埋めてから出ないと・・・
2についてはまあ、後々でもいいですしね(鎖やってないし)
3がある意味問題なんですが、「武将風雲録」って全国を48にしか分けてないんですね
(九州が「薩摩」「日向」「肥前」「豊後」「肥後」しかないし、そもそも琉球沖縄がない)
まあ、そこら辺も無理やり何とかすれば問題は無いのですが。
武将のデータもそれに習って作るため「政治」「戦闘」「教養」「魅力」「野望」の5つしかないです。
後は結局、各種パラメーターをどうあわせれば無理が無いか、
これに尽きます。
(これから下の話は「武将風雲録」ベースの話ですので、ご了承を。)
まあ数値化するにあたって、基本パラメーター「政治」「戦闘」「教養」「魅力」「野望」の
割り振りをするんですが、
今現状リレーSSの大名を当てはめてみると
水瀬=上杉
柏木=朝倉
長瀬=浅井
緒方=武田
長森=織田
深山=徳川
藤田=毛利
千堂=北条
坂神=長宗我部
・・・「鬼」なのにこの中で最弱な柏木が可愛そうです(w
戦国最強武将が某主婦なのもかなりアレですが。
と、ここら辺は大幅に変更せざるを得ません。
という訳で
「政治」「戦闘」「教養」「魅力」「野望」の各種五つと隠し能力(忍者とか隠しイベントもちな人)
を作成していきます。
(エージェントの皆さんは忍者(諜報コマンドの成功率100%)としようと思ってます)
まあ、無理やりやるだけやってみます。
しばらくお待ちを。
235 :
227:2005/10/16(日) 23:02:09 ID:KlCJDS3z0
>>231 回転の速いうpろだなんで、1日たたずに消えてしまうみたいですね。
リクエストがあれば再度うpします。
>>227さん
なんか現状メチャクチャ設定風味なので、しばらくはそのままでいいです。
色々設定変更も加えてますので。
・変更した所
元月島領(現長瀬領)を伊賀に、その影響で霧島領を大和に設定
(つまり月島家を六角に例えたわけです、名家でもありますので)
大和に月島がいた場合、今SSでやってる長瀬家の近江⇔山城⇔大和のラインが
神奈将軍が山城に入っちゃうと分断されてしまうので。
あとは霧島聖による「翼人の羽」のお話も関係します。
山城⇒大和(ここで羽)⇒高野山と翼人母様掻っ攫いラインができる、とこういうことですね。
で、今は不透明なのですが
・安房に「鎖」勢を配置(当主は決めてないです。)
・丹後に「東鳩2」勢を配置(柚原家にするか向坂家にするかは現状ノータッチ)
・丹波に「クラナド」勢を配置(岡崎家か?)
・出羽、陸奥に「うたわれるもの」勢を配置(脳内設定では「出羽」=クーヤ、「陸奥」=ハクオロ)
・陸前に「TtT」勢を配置(当主はアロウン、その他は不明)
という訳で以下のようにやっつけ仕事してみました。
「葉鍵の野望」(シナリオ2)※あくまで暫定
・東北
陸奥 ハクオロ
出羽 クーヤ
陸前 アロウン
・関東
下野 大庭
上野 水瀬
常陸 大庭
下総 大庭
安房 「鎖」勢
武蔵 千堂
相模 千堂
・中部
信濃 緒方
甲斐 緒方
飛騨 「現状ナシ」
美濃 長森
駿河 緒方
遠江 緒方
三河 深山
尾張 長森
越後 水瀬
越中 水瀬
能登 柳川
加賀 柳川
・近畿
近江 長瀬
伊勢 遠野
伊賀 長瀬
越前 柏木
山城 神奈将軍
摂津 篁
大和 霧島
丹後 「CLANNAD」勢
丹波 「ToHeart2」勢
播磨 橘
紀伊 神尾
・近畿
近江 長瀬
伊勢 遠野
伊賀 長瀬
越前 柏木
山城 神奈将軍
摂津 篁
大和 霧島
丹後 「CLANNAD」勢
丹波 「ToHeart2」勢
播磨 橘
紀伊 神尾
・中国
因幡 岡田
出雲 岡田
石見 長瀬源五郎
備前 那須
安芸 藤田
周防 長瀬源五郎
・四国
讃岐 犬飼
伊予 犬飼
阿波 坂神
土佐 坂神
九州
豊後 高槻
肥前 宮田健太郎
肥後 ルミラ
日向 那須
薩摩 ティリア
となったわけですが、
飛騨がそっちのけなので少々あれです。
どっかにいい勢力ありませんかねぇ?
余っている勢力は、ほしの家(planetarian)ぐらいか。
飛騨にでも置いとく?
>>241 今鍵OHP見てきたけどカスタマレビューしかない・・・・
ストーリ&人物と続柄関係だけでいいから教えて下さい。
能力値は・・・姉小路そのままでいいか、それほど注目するほど強くしなくてもいいだろうし。
>>241 「舞台は近未来。宇宙開拓破綻に端を発した世界大戦のため、ほとんどの人間が死に絶え、
地表では雨が降り続いていた。時が止まったはずの封印都市で、『屑屋』の男が出会ったもの。
それは、無垢な少女の形をした、一体のロボットだった…」(キネティックノベルOHPより)
廃墟となったデパートのプラネタリウムで、来るはずのない客を待つコンパニオンロボと
それに出会ってしまった男の話。
もうちょい補足すると、場所はシナリオライター涼元氏の実家、浜松の市街地にある松菱
デパートそのまんま。
以上でだいたいの説明がつくよ、短いし。
登場人物はゆめみと「屑屋」、あとは終盤登場の都市防衛戦闘ロボ・シオマネキ(会話不能)
くらいだし。
正直、「大名家」としての規模を有していないからなぁ。むしろ、イベント扱いの方が…
『遠江の星見る絡繰人形伝説』(PK版)
条件
(1)遠江を支配国にする
(2)家臣に長瀬源五郎または姫百合珊瑚がいて、遠江にいる
(3)イベント『絡繰人形磨瑠稚と芹緒、起動』がすでに発生している
(4)(ほしのゆめみ発見後、防衛絡繰人形と戦闘突入)
結果1
(防衛絡繰人形と戦闘、敗北の場合)
ほしのゆめみ死亡。
結果2
(防衛絡繰人形と戦闘、勝利の場合)
ほしのゆめみ登用。遠江の施設に『天象儀』追加。
※(遠野美凪も本イベント参加時、会話追加。イベント後政治力と忠誠が上昇)
ここでMOON、同棲を提案してみる。
MOON.は豊後に出ているが。
そういや、高槻豊後でしたね。
じゃあ、同棲?
また誰もいなくなった?
248 :
名無しさんだよもん:2005/11/03(木) 23:14:57 ID:sg2w82180
MOON厨のせいだな
そういうのはスルーしとけばいいんじゃね?
とりあえず鎖は折原家でどうだろ。
当然、港にバジリスクとして鉄甲船があると。
何か鍵が武田に見えてきた。
久弥をきったのって、義信を廃嫡したのと同じなんじゃないかなぁ…とか。
今回の騒動はまるで長篠の戦い…
ちなみに葉は上杉。
東京組加入が関東管領就任で、2.14事件が御館の乱みたいな。
織田は…
法人ソフトハウス=守護大名あがりと例えることもできるな。
下克上で成り上がる同人サークルに脅かされるという感じで。
でもまったくの徒手空拳から戦国大名になった例もほとんど無いんだけどな。
成り上がりには成り上がるだけの下地が要るわけで。
そのたとえで言うなら、久弥がいなくなったのはちょうど葉との競争中(当事者にそのつもりは無いと思うが)
だったので、むしろ第四次川中島で信繁が死んだことにあたるような。
いいねいいね
復活を祈って保守
ほす
麻枝って勝頼だったんじゃねぇの?
ほ
261 :
名無しさんだよもん:2006/02/01(水) 15:04:28 ID:Meg8Nc6A0
test
sage
結局もともとのゲームはおしまい?
とりあえず作ってます(汗
現状数値化するにあたって、モデル武将と葉鍵キャラの整合性をつけるのでも大変です。
(細かいキャラはともかく、主役級は一歩間違うと大変なので)
越後にいるから「水瀬秋子=上杉謙信だ〜」、とか言っても
「じゃあそれより確実に武力が強いはずの柏木耕一はどうなるんだ?」
「白黒大神ズをどうするつもりだ?」
とかってことになりかねないので。
(は上杉謙信はやり過ぎなので、せめて宇佐美定満レベル(能力値平均75)に落としておこうと思ってますが・・・)
で、今いる(いるかもアレですが)皆さんに質問ですが、今
>>233の通りで進めていますが、
皆さんの提案する「政治、戦闘、教養」のベスト5を挙げて頂きたいと思います。
(「魅力」に関しては作品主人公は全員「100」としてやっていこうと思います、ツッコミ希望。)
極力参考にしていきたいと思います。
という訳で
age!!
政治・戦闘・魅力は葉鍵版三国志8のパラメータをそのまま使うのも
一つの手かと。
もとからイメージでしかつけられてないのがコーエーの能力値表記だから……
あまりしちめんどくさく考えても仕方ないと思うんですけどね。
文句あるなら自分でつくれ、くらいのつもりで。
まじめにキャラ個人の能力を原作準拠で反映させていったら、
うたわれ勢ははっきりいって「水滸伝の金軍」にすべきですし
野生の威圧能力を持つ鬼のひとたちはこの時代の技術じゃ殺害は不可能。
ま、気楽に考えていいんでないですか?
現代学園物とファンタジー物には超えられない壁が有るからね。
るーこみたいに人外も少しいるけどw
政治(武将風雲録基準)
下川直哉(陰湿元就)
馬場隆博(本能寺後秀吉)
鷲見努(腹黒官兵衛)
椎原旬(地味氏康)
竹林明秀(ダメ三成)
やっぱ人外なような
えー
271 :
226:2006/03/26(日) 23:39:29 ID:krfq5gE60
ageついでに
その他の役どころとして
豪商(今井宗及役)
朝廷の使い
闇商人
富山薬売り
宣教師
絵師(特上)
絵師(上)
絵師(中)
茶人(特上)
茶人(上)
茶人(上〜中)
茶人(中)
山師
鉄砲(鉄甲船)鍛冶
が必要になるんだけど、誰にした方がいいかな?
闇商人はチキナロでいいだろうし、朝廷の使者等の基本的に表舞台に出ない人たちは
葉鍵のスタッフでもいいと思うのだが、どうでしょうか?
絵師(特上)はいたるか323か村様か・・・?
薬売りはトゥスクルお婆ちゃんで良くない?
ショップ屋ねーちゃんは?
三国志スレで現在太閤5で葉鍵やる計画があるんですけど……
バニーだし
マイハニーだし
保守してみようか
葉鍵のRPGがあるぐらいだから葉鍵で戦略シミュレーション作れないかなぁと考えている。
RPGにくらべてシミュの人気が少ないのが問題かな。
>>279 多分作ればやりたい人はそれなりにいるのではないかと思ってる。
本音で言えばもっと大きくシミュのツクールないかなぁとか。
しかして、皆さんどこへ行ってしまわれたんだろうか。
281 :
226:2006/06/01(木) 01:14:35 ID:LA0j8Tbk0
ノシ
とりあえず大名クラスのキャラを誰にするかということで、
葉鍵キャラにモデル武将の能力値をあわせていろいろ検証してます。
東北地方がえらい事になってます(w
(ハクオロ:黒田如水、ディー:伊達政宗、ゲンジマル:最上義光、アロウン:明智光秀)
PCが吹っ飛んだため、1からの構築やりなおしなのですが・・・。
葉鍵無双がやりたい
>>281 お疲れ様です。
ってか、能力値考えるのもひと苦労だなぁと思いますよ。
SSが投下されなくなったのでかなり閑散としてますね。ここ。
結局信長みたいに「天下を統一してやるぞゴルァ!!」な役どころが全然いなかったことに尽きる。
最後のSSまでで領地的に一番多くを取っていた緒方でも目的が「領地拡大」までだったから。
つまりは「覇王がいない戦国時代」になってたこと自体が原因。
話の中軸をつくろうとしてた奴はやり方が姑息すぎて場の猛反発食ったし……
無理やりにでも理由作らないと・・・野望にならないんだが。
いっそのこと新企画やろーぜー
維新の嵐 葉鍵志士伝とか
レミィ「士道不覚悟切腹よ〜〜〜♪」
288 :
226:2006/06/16(金) 23:47:37 ID:j3qAFC4n0
ネタなら色々あるんですけどね〜。
・篁が色々画策して・・・でも頼朝暴走してさあ大変。
とか
・神奈が将軍に着いたが、高野山の関係で消滅→AIRへ
とか
・月島拓也の所在がバレ、長瀬ピンチ
とか
・水瀬に勃発する、あゆvs名雪の行方
とか
・永遠に逝ってしまった浩平、それによる長森の・・・
とか
・理奈と由綺のビンタ合戦
とか。
まあ、今は数値化メインなので書かないんですが。
文才もないし。
保守あげ
思考中
木綿浩平 米里村 掛かれ七瀬に 退き住井
〜葉鍵戦国時代、尾張で歌われた流行歌〜
おでん
みかん
きんかん
あんまりすかん
岸田さん
はい
いいえ
もしも
もしもですよ?
301 :
sage:2006/09/03(日) 19:40:34 ID:iHr/7Cib0
保守
思考中
あはは〜っ
だれか見てる人いるのかな。
一応いる。
ネタならあるが・・・形にならん。各軍誰が軍師かなーとか・・・。
ONEなら茜だろうしkanonなら多分香里、
AIRは適役なのは美凪かな、CLANNADは多分ことみ。
こみぱは・・・さて誰だろう。とかぐらない事を考えている。
さらにいちおう居ることは居る。
荒城の月が流れるような状態のスレだが。
1年7ヶ月くらい大名思考中だ。
おお、意外にいるんですね。
また、数が揃ってきたら、何か考えてみるかなぁ。
まかせた。
ほしゅ
終わってるな、このスレも
前スレが埋め立て荒らしのために落とされたなんて誰が信じる?
保守上げ
さげ
風林火山でも見るか
当座何も起こらなさそうなので、色々妄想を書いて良いかな?
>>316 いいんじゃない?ほとんど動きがない死にスレ状態だし。
318 :
柏木家@:2007/02/06(火) 02:37:51 ID:7XQBsOA10
雨月寺、柏木家の先祖が祭られてるところであり柏木家の
いくつかの家宝等もこの寺に収められてる。余談であるが
柏木家の当主が持つ家宝「鬼斬」 柏木千鶴が持つ刀「雪月」
柏木梓が持つ薙刀「炎月」 柏木楓が持つ小刀「風月」柏木
初音が持つお守り「涙月」はこの寺の住職から渡されたもの
である。現在は柏木家本拠の加賀を柳川裕也に占拠されてる
事もありここ越前の柏木屋敷の一部を借りて滞在している。
そして今、耕一の前にいる住職は50歳程、かって耕一が京都
行く前何度か会った事もあるし京から戻った後も数回会ってる
「久しぶりじゃのう、 というほどでもないか。つい最近賢治殿
の葬式で会ったばかりじゃからのう、もう当主としての
仕事になれたかの?」
「いえ、正直まだ慣れてないです。足立さんを始め皆の力を借
りてなんとかやってる感じです。それでも当主を背負おう覚悟
はありますよ。大変ですが」
と少し笑い真顔になる。
「ただ自分が本当に柏木家の当主の資格があるか正直すこし
不安なんです。情けないことだと自分でもわかってるんですが・・」
「ふむ、耕一君が不安がる気持ちがわからんでもない、柏木は
柳川に押されておるし君が柏木家に戻ってから1年もたって
ない、様々な不安要素があるのじゃ、大抵の人間は不安に
なるじゃろう。でも 耕一君、君は柏木家当主に相応しいと
私は思うがの。私は君が意志を貫く強さと弱さを認める強さ
を持っておると思っておる。恐らく皆もそう思っておるじゃ
ないかの。まぁ私の思い込みかもしれんが」
といい話を切り替える。
「用件は検討ついておる、賢治さんにわしに会えといわれたのじゃろ?」
「そうです、妙な事があれば住職に会えといわれました。」
住職はしばらく黙り「少し待たれよ」といい一旦部屋を出る。
319 :
柏木家A:2007/02/06(火) 02:42:17 ID:7XQBsOA10
そして廊下を歩きながら住職は心の中で考える。
もしここで全てを話せば耕一は後戻りはできない、柏木の
血に飲み込まれるかもしれない、それでも全てを話し彼に
柏木の血、運命と戦わせるかそれとも最低限の事だけの話
をするか・・ 最低限の話の方が助かる可能性は上がる・・
だがふと先ほどの言葉思い出す、耕一がいった
「当主を背負おう覚悟はあります」
という言葉。彼は意図的かわからないがこの部分を強い
感じでいった。そして私がいった言葉
「君が意志を貫く強さと弱さを認める強さを持って
おると思っておる」
私は彼に自信をつけさせる為に調子いい事をいったわけ
じゃない。私なりに彼の事は賢治さんの頼みもありそっと
様子をうかがった。彼は意思を貫く強さがありそして柳川
裕也が持たない弱さを認める強さがある。もしかしたらこれ
は私の思い込みかもしれない・・ 私は本当は知ってる。全て
の欠片がそろった以上 耕一君に逃げ場がない事を。
だから私は彼なら道を作れると思い込もうとしてるのかもしれない・・
そして私はある物を持ってきて耕一君の前に座り話を始める、柏木
を影から見守り導く役目を持つ者としての責務を果たす為に。
320 :
柏木家人物紹介@(変更あるかも・・):2007/02/06(火) 02:59:10 ID:7XQBsOA10
柏木耕一
柏木家当主(仮) 理由は賢治の遺言。
ただし事実上は柏木家当主と考えていい。
少年時代に越前から京都に移されつい最近帰国。
神奈、柳也、裏葉とは京都時代に知り合い仲がいい。
剣(武)の面では柏木家最強。
政治、知略、采配等の面は修行中?(未知)
ただし決断力はある。
人の話を聞き判断する面では優秀
彼の最終目的は平和な世を作る事。(志を同じと
する神奈達を手助けする)
現在の目的は打倒柳川。
甘い面があり自覚してるがなかなか直せない。
人望は高い(人柄のせい?)
受けた恩は返すタイプ
とりあえず現時点ではっきりしてる設定等を忘れない
よう書いて他の人が書く時の参考にもなるようしときます。
321 :
柏木家B:2007/02/06(火) 12:51:55 ID:7XQBsOA10
住職は俺も聞いたことあり加賀でも有名な昔話を喋り始めた。
簡単にまとめると昔、雨月山に鬼が出るという噂があり
被害も会った為、領主は討伐隊を繰り出した。
しかし討伐隊は全滅する。この討伐隊の中に一人の侍がいた。
名を次郎衛門、彼は諸国を旅する侍であったが腕に覚えがあり
討伐隊の募集に応じ参加、しかし彼も瀕死の重傷を負う、
しかし彼は生き残った。敵である鬼の娘に助けられ。
彼はしだいにその娘を愛するようになる、鬼の娘も次郎衛門を愛する。
そして二人は鬼と人を共存させようとする、二人が結ばれる為に・・
だがそれは失敗する。鬼の一族は人間を愛する鬼の娘を許さず
次郎衛門ごと殺そうとする、結果、娘は死に次郎衛門は鬼達に
復讐しようとする。そして次郎衛門は鬼の娘の死に悲しんでた
妹を味方につけ領主を説得し再度討伐隊を編成、鬼を滅ぼす。
その功により次郎衛門は家臣に取り立てられ鬼の娘の妹を妻とし
どんどん功績をあげ領主死後、領主に子供がいなかった事もあり
加賀を治めるまで出世したという。ここで住職はいったん喋るの
をやめ少し間をおいてから再び話をはじめる。
「じゃがのう、この話には一部重大な事が抜けておる、いや、隠してるという
べきか。その秘密を守るのが雨月寺の役目なのじゃ」
322 :
柏木家登場人物紹介A:2007/02/06(火) 13:18:34 ID:7XQBsOA10
足立さん
柏木家の重臣、千鶴さん、梓の教育係。
賢治の片腕、いや親友というべき存在。
政治、采配、知略面では柏木家随一、ただし
現在は耕一、千鶴等 若い者を表に出し影から
支える事に専念する(彼らの成長や今後を
考えての事である。)
なお正式な教育係ではないが楓、初音ちゃん
も彼から様々な事を学ぶ。
彼の家は商人であり若いころ賢治に武士に引き立てられる。
ただそのせいで他の家臣と揉め事があった。
現在の柏木家においてはそんな事はない。
それは彼の才能、努力が認められてる証でもある。
余談だが柏木耕一が当主として認められてる理由
の一つに「足立さんが認めた」というのが関係して
ないとは言い切れない・・
本人が望まなくても柏木家に与える影響はまだまだ
大きい。
柏木梓
柏木家次女。
本編ではまだそれほど出番ないが(それをいうなら
他の人もだが)柏木4姉妹の中で軍を任せられるのは
現時点では千鶴と梓のみ。(ここでいう軍を任せられ
るというのは総大将としての意味です)
知略戦が苦手というイメージがあるが並よりは上。
ただ感情を抑えきれない事がありそこをついてくる
相手には苦戦するだろう。
ただ感情を押さえられないといっても合戦など
重要な場面では家族、友等に関わらない限り悪口とか
で暴発する事はない。
(将としての器は十分あるため。ただ私生活だと・・
ノーコメント)
柳川に対する恨みはある理由で柏木家で一番激しい。
兵の信頼は厚く兵たちも彼女の為に命を投げ出すだろう。
そして彼女も部下を見捨てない。(余談だが柳川との戦で
負け戦になった時、彼女は自分を囮にし務め多くの家臣を
救った話がある。千鶴さんの援軍なければ間違いなく死んだ)
この事から単純な兵の強さは柏木家で最強といっていい。
武器は薙刀「炎月」
まとめると情に厚く武に優れた将。
(他の能力も平均、又は少し上だが特別に優れた
能力はない)
次の更新予定は未定(一週間なければないと
思ってください)
324 :
柏木家B:2007/02/07(水) 15:32:04 ID:APkrr+0n0
「まずはこれを見てほしい」
と住職は二つの本を出した。
一つには「柏木家」 もう一つには「真 柏木家」
と書かれている。
「これは?」
「簡単にいうと柏木家と書かれてるのには世間で知られる
柏木家の事が書かれており真がついてる方は世間に知られてない
柏木家の事が書いてある。ようは秘密にしたい事も書かれておる」
といいそれぞれあるページを広げ俺に見せる。
ぱっと見た感じ両方とも家系図みたいなものだった。
誰と誰が結婚した、誰が誰を生んだ、誰がどの家を継いだか
が詳しく書かれている。ただ二つの違いを除いて・・
それは真と書かれているのには死因も書かれており、
さらに真と書かれてない方にのってない名前が真に
はある事を除けば。 しかも早く死んだ大部分の人
の死因が「乱」と「病死」 さらに男だけ・・
そもそも「乱」ってなんなんだ?
「住職、この乱ってどういう意味なんですか?」
「名称じゃよ、ある死に方をした人間には乱と書いておく」
その死に方って と俺が聞く前に住職がいう
「発狂した者、または発狂すると判断され柏木家に
殺されたものの死因を乱と書いてあるのじゃ」
「正確にいうと鬼の血に負けた、または負けると判断され
殺されたものをまとめて乱という・・」
「鬼の血」・・ その言葉を聞いた瞬間、俺の中で
何かが鼓動したような気がした・・
こんな感じは過去に2回経験した気がする・・
一回目は○○の時、2回目は京で初めて人を斬った時・・
いや、今朝の夢の時も・・
鬼の血、俺はこの言葉の意味を知らないはずなのに・・
なのに俺は住職に意味を聞こうとしない、当たり前だ、
知ってる意味を聞く馬鹿がどこにいる?
柏木千鶴
師は足立さん。
柏木家長女、足立さんを除けば総合面では
間違いなく柏木家最強の武将である。
政、武、采、智それぞれ高い水準を誇っており
耕一がいなければ女将ながら柏木家を継いだのは
間違いなくこの人。
人望(信頼)は今でこそ高いが過去はそうでもなかった。
それにはいくつか理由があるが今回は省く。
柏木梓と同様、彼女も何かを守るため自分を犠牲
にしようとする事がある。
ただし彼女は自分は犠牲にできても「大を守るため
に小を犠牲にする」覚悟がある。柏木梓が「皆助ける」
タイプなら彼女は「助ける優先順位」を決め動く
タイプといえる。
彼女の力量は柳川裕也が強敵と認めるほど。
(柳川裕也は油断するタイプでないが彼が手強い
でなく強敵と認める人物はそれほど多くない。
柏木家で強敵と認めらてるのは彼女だけである
予断だが柳川裕也基準では足立さんは手強い)
326 :
柏木家C:2007/02/08(木) 12:40:34 ID:wJk1H2x10
「結論だけいえば柏木家は鬼とよばれた者の血を受け継いでる」
住職の言葉で俺の意識は現実に引き戻される。
「昔話のとうり、次郎衛門は、鬼と戦い瀕死の重傷をおった。
だが彼は一命をとりとめた、鬼の娘によってな。」
「ところで耕一殿、耕一殿は鬼の娘はどうやって瀕死の人間
を助けたと思う?」
「特殊な治療か鬼の秘薬とかじゃないんですか? いや
奇跡的に助かった可能性もありますが」
まぁ 普通に考えると秘薬じゃないかなと俺は思う。
俺のイメージでは鬼が治療する姿は想像できないし。
意識の片隅?では、答えを知ってるのに・・
また俺の中の何かがざわめきはじめる。
「ふむ、確かに秘薬といえるかもしれないのう、鬼の血を
次郎衛門に与えたのじゃから」
「鬼の血は巨大な力、いや、生命力というべしか、まぁ死にゆく
人間を救う力を持っているようでのぅ、鬼の血をもらったことで
次郎衛門は、九死に一生を得たのじゃ」
すげぇ、と思わず俺は感心する。血でそんな事ができるなら
医者はいらないな・・ なんて考えをした瞬間 住職はいう。
「ただしそのせいで次郎衛門は、鬼になってしまったがのぅ」
鬼になった?
「正確にいえば人でもなく鬼でもないというべしじゃろう、人の
心を持ち鬼の心をもった。さらに付け足すなら鬼に匹敵する力を
得た。 まぁ はっきりいえる事は彼は鬼の血で命が助かった時から
人ではなくなったということじゃ」
人でもなく鬼でもない? 俺の頭はこんがらがってく。
会話をはじめた時から感じれる存在はこう言った。
「お前の事だ」
327 :
柏木家D:2007/02/08(木) 13:17:12 ID:wJk1H2x10
「耕一殿、大丈夫か?顔色が悪いぞ」
「いえ、大丈夫です。続けてください」
どうやら頭の中のなにか?の影響が顔色に出てるようだ。
心なしか頭も体も重く感じる、やばいかも・・
「ふむ、そうか。じゃが今は大事な時。続きは明日にしては・・」
住職の言葉を途中で切り俺は叫ぶような感じで・・
「いえ、続けてください」
と話を続けさせようとする、ここで話を終わらしてはだめだ。
ここで絶対聞かなくちゃいけない事がある、それは・・
「わかった。じゃがその顔色じゃやはり全部聞くのは無理じゃ。
だから柏木家当主が絶対知らなくてはいけない事だけを今日は
話そう。」
「鬼の血は今までの研究により具体的にどのような効果が出るか
ある程度はっきりしておる。一つは現在では弱まっておるが身体能力の強化。
柏木家の血を引くものは武芸に優れたものが多いじゃろう。それは鬼の
血のせいだと考えらてるのじゃ。」
「じゃがこれは大して問題ではない、問題はもう一つの特性。男性は、一言で
簡単にまとめると気が狂う人間が沢山でるという事じゃ」
気が狂う?
「例えば意味もなく人を切ったり、女を犯したり。まるで鬼のように
の。ただそれは男性限定で起こるのじゃ」
「だから柏木家当主は秘密裏に気が狂う人間を討伐する義務を背負う。
柏木の血を持つ人間からそのような人間が沢山出てそれが世間に知られれば
大変な事になるじゃろう。だからその事を知られないために時には、謀反の
濡れ切れをきせ、時には暗殺等を駆使し秘密を守ったのじゃ」
328 :
柏木家E:2007/02/08(木) 13:58:04 ID:wJk1H2x10
「ただ気が狂うのが確認されてから処罰していたのでは
隠し通す事はできぬ、そこで将来そうなると判断された人間は子供でも
赤児でも処罰された」
今 なんって言った?
「柏木家や雨月寺の一部の人間には鬼を感じ取れるというか、
まぁ ようは将来気が狂うか判断する人間がいての。その者が危険と
判断すれば例えその時が普通でも処罰される」
つまり・・ やばい 怒りが強すぎて何をいえばいいのか
わからない。何かいいたいのに 怒りが強すぎて・・
つまり何もしてない人間を、勝手な判断で・・ 殺した。
「やはり怒るか、当然じゃな。わしもどっちが鬼か?と思うぐらいじゃしのう」
もっとも自分に怒る資格があるとは思えないが、 と心の中で呟く。
「じゃがのう、家を守るという事は時に手を汚さなくてはいけない事は
忘れてはいかんぞ 耕一殿。全てが理想どうりいく事はありえないのじゃ」
俺が何かを言う前に
「話がそれたのう、鬼の血についての重要な説明。つまり柏木家当主が絶対しらなくては
いけない事についての説明は以上じゃ。鬼の血の特性と柏木当主の役目、そして柏木家
の為に犠牲になった人間の事をしっとけば今日はいいじゃろう」
「じゃが耕一殿は忙しい身、あんまり時間も取れず次にわしの元へ
これる日はいつかわからんからこれを渡そう」
と、題名のない一つの本を出した。
「これは?」
「まぁ 読んでからのお楽しみじゃ ただしこの本の事は内緒じゃぞ」
といい部屋を去る。
住職は部屋から去った後、空を見上げながら願う。
今回の件がどうか運命を変えるきっかけにならんことを。
329 :
次回予定:2007/02/08(木) 14:14:06 ID:wJk1H2x10
次回は早くても遅くても4月予定です。
題名「柏木家」の話はここで終了です。
今回の簡単なまとめ。
@柏木家は鬼の血をひく A鬼の血は身体能力を上げる(柏木家が武勇に
優れてる人間が多い理由。千鶴さんや梓が女性ながら強い理由でもある、ただし
人間離れした行動ができるほどではない。例えば壁をパンチで壊すとかw)
B鬼の血は男性を狂わすことが多い C乱と書かれてる人の死は鬼の血がなんらかの
形で関わってる。 D柏木家当主は狂った人間を処罰する義務がある E鬼の血の事は
世間にはまず知られてない。F鬼の血によって狂いそうな人間を見分ける
事ができる人間がいる。
耕一の事は意図的に省きましたが今回の重要な事は
多分こんなものです(見落とし泣ければ)
乙です。
保守ぐらいはしますよ〜
定期保守してみる。
さて、もし再構成するとしたら、北の果てにTtTを持ってきたいなぁ。
もうすぐ四月なので、保守。
他に見てる人はいるのだろうか。
とりあえずいるだろう。
いるよ?
4月も後半に入りそう。待ってるので保守
保守ってみよう
保守保守
てすと
339 :
名無しさんだよもん:2007/07/08(日) 00:52:47 ID:HGjkFHVf0
保守
保守
革新PAKが出たねぇ保守