葉鍵ロワイアルII 作品投稿スレ! 5

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618対峙が終わるとき:04/07/08 12:33 ID:ZyvQPA+8
「駄目――――ッ」

二色の声。

亮と、エルルゥの前に足ち塞がるあかりと芽衣。

自分が止めなければ、と思った。
誰も死なせない、なんて偉そうなことを言って、助けを呼びに行って、
それで、この状況。
結局、自分は守られているだけで、何一つ出来ていない。
そんなのは嫌だった。
だから、体が動いていた。

「石を――捨てて下さい」

芽衣が言う。
どさり、と音がして、エルルゥは糸が切れたように座り込んだ。

自分は今何をしていた。
仮面をつけている男を、ハクオロを殺した人だと決めつけ、そして――
命を奪わないといけない等と勝手に思っていた。
何故、誰も死なずにこの状況を打破する事を考えなかったのか。
オボロに言った事と全く矛盾している。
例えハクオロを殺した人であったとしても、殺そうとはしない、と決めたのに。

「ごめんなさい」

そう、呟くことしか出来なかった。
619対峙が終わるとき:04/07/08 12:38 ID:ZyvQPA+8

「神岸、そこを退け」
「嫌。 退いたら、絶対誰かが死んじゃうもの」

お前や芽衣が死ぬかもしれないんだぞ――
言いかけて、言葉を呑み込んだ。
『誰も死なせない』
2人から、強い覚悟が感じられたから。
そしてそれは、このゲームを終わらせるのに必要なモノだと思った。
ならば、その強さに乗ろう、とも。

怖くないはずが無かった。
背中を木刀で打たれるかもしれないし、
もしかしたら銃弾が当たってしまうかもしれない。
でも、あのまま見ているだけ、は、絶対に嫌だった。
浩之ちゃんだったら、身を擲ってでも止めた。
そう思ったから、動くことが出来た。

亮が両手を肩まで上げた。
蝉丸も、木刀から手を離す。
それを見たら、膝に力が入らなくなって、ぺたん、と座り込んでしまった。
やっぱり、浩之ちゃんみたいには出来ないな、と思った。


「やれやれ、俺ッチ等全員、そこのレディ達に負けちまったナァ」

エディが破顔し、周囲の空気が和らいだ。

620名無しさんだよもん:04/07/08 12:39 ID:fZhQ0t/C
いくらなんでも展開苦しいよ・・・
面白いのが書けないなら前の展開リレーした方がよかったのでは?
621対峙が終わるとき:04/07/08 12:39 ID:ZyvQPA+8

互いに情報交換をした。
事情を聞いたエルルゥはただ小さくなるだけで、あまり喋らなかった。
亮も何か話す度に「すまん」と言っていたような気がする。
何となく、亮は同時期の自分に似ている、と蝉丸は思った。

一刻も早く宗一と合流するべきだ、ということで、エディは先にアビスボートに向かうことにした。
渚達を迎えに行くのは蝉丸とエルルゥ。
亮達はすぐ近くの民家でギアの充電をしてから。
芽衣は渚と、エルルゥはウルトとカミュに一刻も早く会いたかったが、我慢した。
木刀だけでは心許無いので、気休めにもなればと、果物ナイフを譲り受けた。


そして今、蝉丸とエルルゥは民家へ向かって走っている。
事情を聞いた蝉丸はエルルゥを許してくれた。
だが、自責の念は消えない。
この人は、殺し合いを止めるのに必要な人だ。
どんなときでも、何とかしてくれる、そんな空気を持った人だ。
仮面がついているからなのか、そんな風に感じた。

(例え、ハクオロさんを殺した人でも、アルルゥを殺した人でも、
 殺し合いに乗っていなければ、殺そうとは決してしません。
 だから――)

これは、契約。

(だから、どうか、この殺し合いを止めるのを手伝って下さい)

もういない、大神との。
ハクオロさんとの、契約。
622対峙が終わるとき:04/07/08 12:39 ID:ZyvQPA+8
【037 坂神蝉丸 木刀 果物ナイフ ハクオロの仮面装備 切り傷 打撲が二十数箇所】
【084 松浦亮 修二のエゴのレプリカ(バッテリー切れ、残り二発)】
【024 神岸あかり 所持品 無し】
【011 エルルゥ 所持品 無し】
【010 エディ 盗聴器 尖った木の枝数本 ワルサーPP/PPK(残弾4発) タオルケット×2、
   ビスケット1箱 ペットボトルのジュース×2 婦人用下着1セット トートバッグ 】
【047 春原芽衣 木彫りの熊 きよみの銃の予備弾丸6発 筆記用具
 黒うさぎの絵皿 水風船2コ 予備食料の缶詰が残り3つ】
623So shines a good deed in a naughty world.:04/07/08 16:22 ID:efMHHdCA

熱が、逃げていく。
この身体を突き動かしていた、狂おしいほどの熱。
娘を護り、わが身を守り、生き抜き生き延び生き残るという、意志。
それが、背中の傷から抜けていくのを感じる。

(風前の灯、ってか―――?
 けどなぁ……蝋燭ちゅうんは、消える間際が一番よう燃える、言うで……!)

固く握られた手には、薄く光る刃。
踏み出す一歩。
次の脚で、駆け出す。

鮮血を迸らせながら、神尾晴子が疾走する。
狙うのはたったひとり―――麻生明日菜。

「明日菜―――ッ!」
624So shines a good deed in a naughty world.:04/07/08 16:23 ID:efMHHdCA

文字通り決死の形相で迫る晴子の姿を見て、明日菜は苦笑する。

「ダメですよ、そういうの。全然、晴子さんらしくないです」

彼我の距離は決して遠くない。
刹那の単位で晴子の凶刃が迫っていた。
それでも、彼女の表情から笑みは消えない。

「は、弾の一発や二発じゃ止まらない、って顔ですねー。
 ……だったら、たとえばこういうのなんか―――どうですか?」

右手の南部をポケットに仕舞うと同時。
おもむろに足元へ目をやると、何かを、思い切り蹴り上げた。
それはぴっこりと音を立てながら、晴子目掛けて飛んでいく。
625So shines a good deed in a naughty world.:04/07/08 16:24 ID:efMHHdCA

突然、視界に飛び込んできたそれを避ける余裕は、晴子にはなかった。

(毛玉―――?)

思考の片隅に浮かび上がったそれを認識するよりも早く。
咄嗟に構えた刃で、その白い毛玉のような何かを、斬り払う。
叩き切るような姿勢でも反動の感じられない、その切れ味が災いした。

ぬるりとした感触が、顔中に拡がる。
疾走の勢いを殺せず、飛び散る血飛沫の真っ只中に晴子は走りこんでいた。

唐突に、視界が塗り潰された。

(しまっ……!)

刹那。
脇腹に走る、衝撃。

後悔も反省も次の手の組み立ても、あらゆる思考を寸断するかのように。
すべての感覚が、一点に集約される。
続いて、重い痛み。

収束していった苦痛が、反転する。
圧倒的なノイズが、爆発するように身体を満たしていく。

「がぁ……っ、アァァァァァ――――ッ!」

薄く光るサーベルが、震える手から取り落とされる。
腹を抉るように深く突き刺さった鎌が、鈍く煌いていた。
626So shines a good deed in a naughty world.:04/07/08 16:25 ID:efMHHdCA

晴子の耳に、明日菜の声が響く。
吐息すら感じられるほどの近くで、明日菜が囁いている。

「周り、見えてなさすぎですよ。観鈴ちゃんと逢えてからホント、晴子さんらしくないです。
 そんなだから―――たいせつな娘さんも護れずに、死んでいくんです」

世界から、熱と光が失われていく。
耳元で囁かれる明日菜の声が、世界を塗り潰していくように。
暗く、凍えるような世界の中で、明日菜だけが在るように。
最後まで残っていた熱が、流れ出し、消えていく。

観鈴の顔が、暗くて見えない。
観鈴の温もりが、寒くて思い出せない。
観鈴が、消えていく。

(観鈴……いつもみたい、がお、て言うてや……そしたらウチ、いつもみたい叱ったるさかい……、
 なぁ……聞こえへんて……みすず、)

「さようなら」

鎌が、引き抜かれた。
627So shines a good deed in a naughty world.:04/07/08 16:26 ID:efMHHdCA

とさり、と軽い音を立てて、晴子の身体が崩れ落ちる。
明日菜は右手一本で器用に鎌を仕舞うと、足元からビームサーベルを拾い上げた。
具合を確かめるように、二回、三回と振るい、そのままくるりと振り向く。

「で、ええと……岡崎くん、だっけ? どうするのかなぁ?」

視線の先には、岡崎朋也が立っていた。
その、何かに憑かれたような昏い眼を覗き込んで、明日菜はくすりと笑う。

「どうしたの?
 ヒトゴロシ同士の潰し合いを見学してて、気分でも悪くなっちゃったかな?」

朋也は応えない。
薄紅色の光に照らされてなお、その貌は暗く沈みこんでいた。
明日菜は微笑みながら、サーベルを一振り。

「―――あたしと、殺しあってみる?」

朋也は俯いたまま、応えない。

吐息をひとつ。
明日菜の顔から表情が消える。
何かを思案するように、サーベルの切っ先だけが揺れていた。
628So shines a good deed in a naughty world.:04/07/08 16:27 ID:efMHHdCA

殴られた頬を押さえながら、三井寺月代は泣いていた。
悲しくて、悔しくて、涙が止まらなかった。

ここでは、人殺しと、人殺しに愛される者しか、生きてはいけない。
そんな世界が、たまらなく嫌だった。

だから、誰かが走り寄ってくる音も、月代には堪えられなかった。
逃げるのは嫌で、動くのは嫌で、見るのも聞くのも嫌だった。
しゃくりあげる自分の背を心配そうに撫でる手も、どうしたのどうしたのと訊ねる
うろたえたような声も、それが橘の愛娘だということも、何もかもが嫌だった。

三井寺月代は泣いている。
629 ◆ezlmYLqI8w :04/07/08 16:29 ID:efMHHdCA

【022 神尾晴子 死亡】
【ポテト 死亡】

【002 麻生明日菜 ビームサーベル 鎌 南部十四年式(残弾3) [左肩負傷]】
【014 岡崎朋也 包丁 英和辞典 ビームサーベル、リュック(智代のCD 裁縫道具 乾パン
    医療用の針と糸 カップ麺 ホイッスル シェラフ 方位磁石 メタルマッチ 救急セット)】

【085 三井寺月代 ヴィオラ(ケース入り) 青酸カリ 高枝バサミ 懐中電灯 
         針金 食料 手作り下着 初音のリボン】
【023 神尾観鈴 所持品なし 右耳の鼓膜が破れている 応急手当済み】

【055 橘敬介 ピアノ線 大判ハンカチ 筋弛緩剤を注射器(3セット)メモと鉛筆、食料
       腕に万国旗 手品用品 鉈 文化包丁 [意識不明]】

【歪んだマイクロUZI(残弾20発)は洞窟の闇の中に、朋也・宗一・芳野の写真は
 時紀のポケットに、ケーキ、ショートソード、千枚通しの入ったそれぞれの荷物は放置】

【残り28人】
630名無しさんだよもん:04/07/08 17:02 ID:fZhQ0t/C
人が死ぬ話がレベル低いと凄く萎えるね
631名無しさんだよもん:04/07/08 17:37 ID:w8g2yrwG
禿同。せめて人並み以下になってから書いてほしいね
632名無しさんだよもん:04/07/08 18:00 ID:+22rrDP2
ポテトにぞんざい死でNG出るかな?
633名無しさんだよもん:04/07/08 19:55 ID:WWou7aB2
>>617-629
>>496より、NG確定】
【ぞんざいな死】
634名無しさんだよもん:04/07/08 20:11 ID:TifHmz7S
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      , ´   ̄  ̄ `ヽ     .´ /__//  | _l__ `.
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       ! ! ,,ノ(、_, )ヽ、   l| l   、  -=ニ=-  /   l
      ノ  l、 -=ニ=-    /| l  .   ゝ┬‐-‐┬く    |
      .'  ! `_ー----‐´ | l  、/ l L______」 l \ Fl
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    l l l l .ヽ_ ⌒`っ  i l、/  / |       |\ )、
      、 i !|、   )  ノ  v_ )ー' _ ├―――‐┤./l  l
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           ー‐'  ー‐'    木木´ー‐'   ー‐'


635waiking ◆QGtS.0RtWo :04/07/08 23:04 ID:5bvQyV4D
渚は歩く。

「…はぁ……はぁ……」

熱病が体を蝕む。
体が焼き切れそうに熱い。
それでも歩く。

(わたしは……強い子ですから……)

真希に言った言葉を思い出す。
そう、わたしは、強い子。
だから、まだ、大丈夫。

「だんご…だんごっ……」

倒れそうになる体を、大好きな歌で奮い立たせて歩く。
636waiking ◆QGtS.0RtWo :04/07/08 23:06 ID:5bvQyV4D
「だんごっ…」

足が縺れて何度も転びそうになる。

「だん…ご……」

意識が朦朧として、視界が霞み始めた。
だが、こんなところで倒れるわけにはいかない。
エディさんか誰か、早く人を呼んでこないと、香里が殺されてしまうかもしれない。
自分を逃がすために誰かが死ぬなんて耐えられない。
それに、もしかすると真希だって――

「わたし、は…つよい…こ……」

ガクン、と膝が折れる。
とっさに両腕をついたが、力が入らず、そのままずるずると倒れ伏せていく。

(だめ……こんなところで寝たら…香里さん…が―――)

そのまま渚の意識は深い場所へと沈んでいった。
637waiking ◆QGtS.0RtWo :04/07/08 23:06 ID:5bvQyV4D
エディは歩く。

「待ってろヨ、ソウイチ……」

蝉丸から聞いた重大な情報。
それは特殊な信号を発射し、参加者に埋め込まれた爆弾を能動的に爆発させることができるゾリオンという武器の情報だった。
そのメカニズムさえ解析できれば、皆の爆弾を無効化することができるかも知れない。
そして、それはエディにしかできない仕事だろう。
ならば、ここで焦って住宅街を駆け抜け、暗がりから誰かに襲撃されるなどといった事態は避けたい。

(ソレニ、突っ込んでケガするのハ、オレッチの仕事じゃナイゼ)

宗一が無謀とも言える前衛を務め、自分はそれを援護する。
それが二人のスタンスだったはずだ。

曲がり角、民家の影、或いは背後。
殺人者はどこに潜んでいるかわからない。
宗一の元へとはやる心を静め、慎重に人の気配を探りながらゆっくりと、しかし出来うる限りに早く歩く。
638waiking ◆QGtS.0RtWo :04/07/08 23:07 ID:5bvQyV4D
(ン…アレハ……?)

暗闇の中に何か大きなものが転がっているのを見つける。

(ヒト……死んでイル?)

どうやら誰か人間が臥せて倒れているようだった。
何かの罠という可能性も在るが、もし誰かに襲われた、まだ生きている人間なら捨てておくわけにはいかない。
こちらの気配を悟られないように、じりじりと背後から近づいていく。
近づくにつれて段々と鮮明になっていく倒れている人間の容姿。

「――マサカ!?」

倒れている人間が誰かを確認した瞬間、危険を承知で駆け寄る。
倒れていたのは渚。
さっき民家で一旦別れたはずの渚が、道の真中で倒れていた。
639名無しさんだよもん:04/07/08 23:08 ID:w8g2yrwG
まんこ濡れてきた
640waiking ◆QGtS.0RtWo :04/07/08 23:08 ID:5bvQyV4D
「オイ、シッカリするンダ!」

返事は無い。
抱きかかえて脈拍を取る。
――どうやら、かなりの速さで脈打っているが、生きてはいるらしい。
他に外傷などはないか検分してみると、膝と額の擦り傷以外に特に傷はないようだった。
しかし、酷い熱を出していた。

「クッ…ドウなってやがる…」

ここに渚が一人で倒れているということは、向こうの民家で何か問題があったに違いない。

(ドウするカ…)

渚をこのまま放っておくわけにもいかないし、かと言って渚を抱えてアビスボートへ向かうのはあまりにも危険だ。
ここは自分よりも治療の心得があるエルルゥに任せるべきだろう。
宗一は後回しにして、一旦エルルゥの元へ渚を連れて戻ることにする。

「ソウイチにゃ悪いが、レディーファーストだナ……」

【010 エディ 盗聴器 尖った木の枝数本 ワルサーPP/PPK(残弾4発) タオルケット×2、
   ビスケット1箱 ペットボトルのジュース×2 婦人用下着1セット トートバッグ】
【081 古河 渚 所持品なし 
    発熱中 膝と額に軽い擦り傷】
【エディは渚を抱きかかえて先ほど蝉丸たちと別れた場所へ】
【時刻は深夜】
641 ◆QGtS.0RtWo :04/07/08 23:09 ID:5bvQyV4D
うわあああ(ry
タイトル打ち間違ってた_| ̄|○
正式には「walking」です。
642名無しさんだよもん:04/07/08 23:23 ID:lFpHaC5H
>>635-640は、タイトルでとても恥ずかしいスペリングミスをしているため、
NGとなりました。
詳しい詳細は
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1086991539/641
をご覧ください。
643行かなきゃ!:04/07/09 00:56 ID:yDltB3Bl
 やさしい手が私の背中を撫でる。
「月代ちゃん、泣かないで」
 どうして?
「大丈夫」
 なにが?
「おかあさんが何とかしてくれるよ」
 殺人者のくせに?
「だから」
 それに、あいつに殺されるよ。
「泣かないで」
 うるさいよ。
「月代ちゃん」
 …。

 月代ちゃんが立ち上がる。観鈴ちんも同時に立つ。
「にはは。もう大丈夫?」
 心配したよ。月代ちゃん。
「……」
 怪我は…ないのかな。聞いてみよう。
「怪我はない?」
「……」
 あ、ほっぺが腫れてる。どうして言ってくれないのかな。
 そういえば、右耳が聞こえないんだった。
「ごめんね。よく聞こえないんだ」
「……」
 あれ?どうしたのかな?観鈴ちんぴんちかも。
「…月代ちゃん?」
644行かなきゃ!:04/07/09 00:57 ID:yDltB3Bl

 月代ちゃんが立ち上がる。観鈴ちんも同時に立つ。
「にはは。もう大丈夫?」
 心配したよ。月代ちゃん。
「……」
 怪我は…ないのかな。聞いてみよう。
「怪我はない?」
「……」
 あ、ほっぺが腫れてる。どうして言ってくれないのかな。
 そういえば、右耳が聞こえないんだった。
「ごめんね。よく聞こえないんだ」
「……」
 あれ?どうしたのかな?観鈴ちんぴんちかも。
「…月代ちゃん?」

 私は泣くのを止めた。私のやるべきことが分かったから。
 急ごう。
 私は洞窟を出る。
「月代ちゃん!待って!」
 ああ、着いてきた。もう。
 って、あれ。追いかけて来ない?
 ああ、そうか。観鈴ちゃんもあっちのひとなんだ。
 そうだよね。お母さんもお父さんもあそこにいるんだから。
645行かなきゃ! ◆Qo/l.TPc9Y :04/07/09 00:59 ID:yDltB3Bl

 あれは、おかあさんの声。
 行かなきゃ!おかあさんのところへ!

 悪い人は蝉丸に退治してもらおう。
 行かなきゃ!蝉丸のところへ!

 殺人者がいなくなれば、このゲームは終わるのだから。
 蝉丸ならどんな強い相手でも平気なんだから。
 アルルゥちゃんの敵は絶対に取ってみせるんだから!

【085 三井寺月代 ヴィオラ(ケース入り) 青酸カリ 高枝バサミ 懐中電灯 
         針金 食料 手作り下着 初音のリボン】
【023 神尾観鈴 所持品なし 右耳の鼓膜が破れている 応急手当済み】

【月代は蝉丸捜索へ。目的:月代がマーダーだと思っている人の消去。観鈴は洞窟の奥へ】
【So shines a good deed in a naughty world.直後】
646行かなきゃ! ◆Qo/l.TPc9Y :04/07/09 01:09 ID:yDltB3Bl
>>644-645を以下に差し替えお願いします。

 私は泣くのを止めた。私のやるべきことが分かったから。
 急ごう。
 私は洞窟を出る。
「月代ちゃん!待って!」
 ああ、着いてきた。もう。
 って、あれ。追いかけて来ない?
 ああ、そうか。観鈴ちゃんもあっちのひとなんだ。
 そうだよね。お母さんもお父さんもあそこにいるんだから。

 あれは、おかあさんの声。
 行かなきゃ。おかあさんのところへ!

 悪い人は蝉丸に退治してもらおう。
 行かなきゃ。蝉丸のところへ!

 殺人者がいなくなれば、このゲームは終わるのだから。
 蝉丸ならどんな強い相手でも平気なんだから。
 アルルゥちゃんの敵は絶対に取ってみせるんだから!

【085 三井寺月代 ヴィオラ(ケース入り) 青酸カリ 高枝バサミ 懐中電灯 
         針金 食料 手作り下着 初音のリボン】
【023 神尾観鈴 所持品なし 右耳の鼓膜が破れている 応急手当済み】

【月代は蝉丸捜索へ。目的:月代がマーダーだと思っている人の消去。観鈴は洞窟の奥へ】
【So shines a good deed in a naughty world.直後】

647名無しさんだよもん:04/07/09 02:36 ID:mc09S17k
まあ無難な出来かな。
648THE・便座カバー ◆wEYoqMAQ5k :04/07/09 17:16 ID:CvEXR1Gi
感想スレの方で色々言われていましたので遅いですが修正さして頂きます。

>なら、取り敢えずこの家の中の武器を集めてから考えよう。
>晴香はそう考え包丁やらライターを1ヶ所に集めていった。

なら、取り敢えずさっきの家の中の武器を集めてから考えよう。
包丁だってカッターに比べれば幾分かはマシだ。
晴香はそう思うと今出てきた窓からよじ登り家の中へと入っていき包丁やらライターを1ヶ所に集め始めた。

に変更お願いします。
649崩れ逝く台本 ◆wEYoqMAQ5k :04/07/09 18:36 ID:CvEXR1Gi
――また戻ってきてしまったんですね。
この辺りは晴香としのぶに少年が殺された場所。
この住宅街のどこかには未だにその戦いの傷跡が残った民家があるのだろう。
犯人は犯行現場に戻ってくる。
よく、そう言われるがこんな状況でもそんな事があるのだろうか?
あるのかも知れない。
その少しの可能性があるだけであさひは闇の中住宅街を見て回った。

――あそこの家だけ灯りがついてる。
街の中で唯一の光。
3匹目の羽蟲もその灯りに惹かれていった。

割れていた窓から中の様子を覗いてみる。
そこにはあさひがずっと探していた人がいた。

「――晴……香?」
待てども待てども横になったまま動かない。
ただ、その顔に残っている笑みだけがやけにリアルで恐ろしかった。
少年を殺した後の笑顔それとはまた違う笑みであった。
少年の殺した時の笑みよりこっちの笑みの方がよっぽど殺し屋には似合っているようにも思えた。
あの時の悲しそうで、優しく愁いを含んだ笑いは合わない。
そうだ、殺し屋は笑みはこの笑みで十分なのだ。

部屋にはあとは誰もいない。
それを確認した後にあさひは窓をよじ登った。

「はは、あはははは……やっと、やっと合えました。巳間晴香、少年さんの仇です。」
そう言うとあさひはバッグからS&W M36を取り出すと晴香に向かって引き金を引いた。
650崩れ逝く台本:04/07/09 18:37 ID:CvEXR1Gi

だんっ

――少年さんは……

だんっ

――あなたにこの銃を向けながらも撃てなかった。ちがう!撃たなかった!

だんっ

――それが何でだかあなたに解りますか?それは例え自分を撃った相手だからって、少年さんはみんなを――あなたを殺したくなかったからなんですよ!!

だんっ

――そんな人を、私の大切だった人をあなたは殺して、奪っていった!!

だんっ

――だから、私はあなたを許さないっ!!だからっ……

かちっかちっ……

弾が切れた。
悲痛な叫びの五重奏。
しかし、その叫びは虚しく木霊するだけ……

晴香は笑ったままだった。
赤い赤い池の中。
あさひの叫びを聞いてくれる者はいなかった。
651崩れ逝く台本:04/07/09 18:37 ID:CvEXR1Gi


「何で……なんで……なんで……なんでなのよ……」

ざくっ、ざくっ、ざくっ……

十徳ナイフを適当に突き刺した。

腹――胸――そして顔。

何回も突き刺した、しかし晴香の笑みが崩れる事はなかった。

ざくっ、ざくっ、ざくっ……

その笑みは崩れる事はなく、赤い海に沈んでいった。

赤い、赤い、赤い

しかし、その赤でさえもあさひには笑っているように感じた。

「何で……死んでしまったんですか……」

652崩れ逝く台本:04/07/09 18:39 ID:CvEXR1Gi

――バタン

扉が急に開かれる。
あさひが音のした方を見るとそこにはスコップを手にした一人の女の子が立っていた。

「――あなたが晴香を殺したんですか?」
口はそう言葉を紡いでいた。

相手の女の子は必死に何かを訴えている。

解らない……
少年さんが死んで、殺されて。
晴香が死んで、殺された。



仇の仇?

良く解らない……
もう、私どうすればいいのか解らない!!

「――あなたが巳間晴香を殺したんですね……」
桜井あさひの初めて自分で描いた台本は、いつの間にか狂い始めていた。

「私は――復讐者です。」
653崩れ逝く台本 ◆wEYoqMAQ5k :04/07/09 18:40 ID:CvEXR1Gi

【042 桜井あさひ 双眼鏡 十徳ナイフ 食料 眼鏡 ハンカチ ノート ペン 腕時計
         S&W M36(残り弾数0)予備弾19発 ボウガン(矢5本) ベレッタ(残弾5発)
         ロッド(三節棍にもなる) 果物ナイフ 懐中電灯 『短髪』】

【072 広瀬真希 血に濡れた便座カバー】

【家の中には食料と水、『超』、『魁』ライター、出刃包丁、2つのバック、その他家にあって使えそうな物が山になって積んであります】

【真希は外で香里を埋葬していましたが、銃声を聞いて家に戻ってきました】

【深夜】
654名無しさんだよもん:04/07/09 19:25 ID:cCD4KwnA
これは結構面白い話だと思うがなあ
655名無しさんだよもん:04/07/09 21:24 ID:zdYb6aj7
>>649-653は、一部の書き込みでトリップがないため
本人の書き込みと確認できないのでNGとなりました。
詳しい詳細は
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1086991539/648
をご覧ください。

656名無しさんだよもん:04/07/10 12:09 ID:PLf/AYNe
>>655は、もうネタとしてもマンネリ化し過ぎなのでNGです。
ぶっちゃけID同じなら本人です
657名無しさんだよもん:04/07/10 16:11 ID:DzrbDrw1
しばらく話の方凍結したらどうだ?
書き手は時間をおいて話を煮詰め、読み手は少し頭を冷やしてくれ。
こんなんじゃどうしようもない。
658あぼーん:あぼーん
あぼーん
659あぼーん:あぼーん
あぼーん
660あぼーん:あぼーん
あぼーん
661名無しさんだよもん:04/07/10 16:33 ID:as9ffJQN
中々良いIDなのに、勿体ない。
662あぼーん:あぼーん
あぼーん
663あぼーん:あぼーん
あぼーん
664あぼーん:あぼーん
あぼーん
665あぼーん:あぼーん
あぼーん
666名無しさんだよもん:04/07/11 21:59 ID:ewtb9g0V
誘導
http://info.2ch.net/guide/adv.html#saku_guide
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葉鍵板・SS総合スレッド
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1089537629/
667名無しさんだよもん
とりあえず、削除人様乙です。