「ごきげんよう」
「ごきげんよう」
さわやかな朝の挨拶が、澄みきったスレッドにこだまする。
ネタ職人のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。
汚れを知らない心身を包むのは、ピンクが基調のセーラー服やら、赤い超ミニワンピースの制服やら
挙げきれず、スカートのプリーツは乱さないように、白いケープは翻らせないように、ゆっくり歩くのが
ここでのたしなみ。
もちろん、逆ハーレムを築いてウッハウハなどといった、はしたない少女など存在していようはずもない。
性別反転スレッド。
平成十四年創立のこのスレは、もとは初代>>1の思いつきでつくられたという、
伝統ある妄想系萌えスレッドである。
葉鍵板。隔離板の面影を未だに残している厨の多いこの地区で、神に見守られ、
主人公からほんのチョイ役までの反転ヒロインが見られる乙女の園。
時代が移り変わり、スレが八回も改まった平成の今日でさえ、
職人さえ降臨すれば温室育ちの純粋培養性別反転ヒロインが箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重なスレッドである。
>前スレ:葉鍵キャラを性別反転させてみよう! その8
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1066/10666/1066656649.html
ということで、即死を免れねば明日はないので、皆さんよろしく。
とにかく、再起あるのみ! ですな。
何か投下したいけど時間が……
5 :
舞人くん:03/11/12 23:26 ID:b3Rk+Ty/
川澄舞人。十八歳。高校三年生。
素行には特に悪い所はないが、夜間の学校に忍び込むといった行動を取る事があるため、
一部の教師および生徒会関係者には不評な少年である。
見た目としては、長髪。顔立ちも整っており、貴様一昔前の少女漫画に出てくるヒー
ローかと言わんばかりの見た目をしている。いや、別にヒラヒラがたくさんついた改造制
服を一人だけ着ているとか、そんなのはないけれど。
ただ、性格に難がある。
「まいとー」
「ん」
むぐむぐと祐理さん謹製のお弁当を食べている舞人は、私の声にもろくに反応しない。
「ゆうさん。いかがです?」
隣に座るこれまた美少年、倉田祐理さんが、代わりに当社比200%増な笑顔で私に話
しかけてくれる。
「ええ。美味しいです。はい」
赤面して、もぎゅもぎゅと玉子焼きをほお張る。
学校一の御曹司。笑顔が眩しい倉田祐理さんと、この年中無休の仏頂面男、川澄舞人が
親友というのは、ある意味謎だ。どこをどうしたら、この二人に接点ができるんだ、とい
うくらいに。
でもまあ、二人は親友で、私はそんな二人に混ぜてもらってお昼を一緒している。
「……ゆう」
「なに」
「今夜はチョコレートじゃないのがいい」
ふと思いついたように、舞人。ここ連日、おやつはチョコレート系が続いたのが、よほ
ど辛いのか。しょうがないじゃないか。私が好きなんだから。
「なんですか? 今夜って」
祐理さんが不思議そうに尋ねてくる。
「や。い、いや、なんでもないです。ええ」
「?」
キョトンとした顔で、私を見る祐理さん。ううう。すごーく、気まずい。というか心苦
しいです。
「ああ!」
ぽん、と両手を打ち鳴らして、祐理さんが何かを思いついたらしい。
「なんですか?」
「お二人で深夜に逢引なんですね?」
「……は?」
突然、何を言い出すんだろう。この人は。
私の胡乱な目を見たのか、祐理さんはニコニコとした表情は崩すことなく、ただ小首を
傾げる。
「違いました?」
「違います」
「……違ってない」
隣で、いらんことを言う男のわき腹に肘を叩き込むと、私はバタバタと手を振る。
「なんで、わたしがこんな無愛想なのと!」
「痛い」
隣でなんか言ってるのがいるけど、この際無視!
「違いますからね!」
「はい」
ニコニコと、絶対に私の言葉を聞き入れてないって顔で、祐理さんが頷く。
「だからー! そーゆーのとは違うんですからねーっ!」
踊り場に私の声が響き渡った昼休み。
非常に、次の時間は恥ずかしかった。
8 :
5-7:03/11/12 23:28 ID:b3Rk+Ty/
短く切って話数を稼いでみたり。
>>1 再建乙!
本当に俺も何か書こうかな…。
ついでに、故8代目スレで出てた反転主人公分類をば。
大人しい系、その他大勢の男子に密かに片思いされてそうな娘さんたち。
長瀬祐子 藤井ふゆ 城戸芳美
活発系、むしろ友達感覚、けどスタイル良し子さん多し。
柏木はじめ 那須牟祢 折原ひろみ 相沢ゆう
普通系、友達でも恋人でも良い関係が築けそうな娘さんたち。
千堂かずき 藤田浩子 宮田さつき
ダウナー、もとい無表情系&不良系。忌避されがちだが根は優しい娘さんたち。
クールビューティー系でもいいか。
坂上蝉枝 木田朱鷺乃 国崎往穂 岡崎ともみ
オマケ
お母さん系。つーか一児の母かつ人妻。
ハクオロ
黒一点
活発系…というよりはむしろ熱血系。
天沢郁巳
新スレ乙ー
三日に一度くらいはスレを上げて広告でも呼んでみるしかないのか…?(´・ω・´)
この前のスレッドが即死したのはきっと
「ふゆが不幸だから」
ふゆの不幸を見るためにカキコを欠かさぬよう・・・
別にageなくても、毎日書き込みしてればいいと思うぞー。
ちょっとしたネタ振りやSSの感想だけでもいいから。
>>5-7 おお、見事なトリオ漫才w
舞人と祐理には特にボケてるつもりは無くても、ふゆは振り回されっぱなしだ。
「皆さんこんにちは、ニューフェイス木田朱鷺乃の弟の木田恵です。
……俺はシスコンじゃあない!」
「こんにちは、いるかどうか定かでない藤井ふゆの弟、藤井夏生…
やっぱりシスコン疑惑もたれてます」
「どうも、折原ひろみの弟、えいえんからこんにちは
折原みさやです。姉が迷惑かけてすみません」
「……こ、こんにちは、倉田一那(カズナ)です」
「おい、何で満は出ちゃいけなんだよ」(遠野満)
「生霊ですけど僕も満くんもメインで出てますから」(美坂汐吏)
_| ̄|○ 誤爆…起き抜けにやることじゃなかったか
>14
ここのネタじゃないの?
即死ラインはまだ超えてないよな?
>>5-7 舞人というと某勇者特急を思い出すなぁ
保守カキコします。
それにしても
>>13はどこに向けたネタだったんだろう…?
>>13は元々このスレ用のネタだったけど、別の所に誤爆したんでしょ。
書き込み時刻から見ても。
恵君、先輩(男)ハァハァなのと実姉ハァハァなのとどっちがマシなんだろ…(w
ユズハ(♂)「実弟ハァハァの姉持ちですが…」
佳之「僕の所は、弟ハァハァのお兄ちゃんだよ」
瑠璃「君達はまだいいですよ。僕の場合、とっくに一線越ちゃってるんですから(泣」
うあ、前スレ落ちたのか……油断しとった。
ほしゅつ。
ほっしゅほっしゅ
藤井ふゆは幸が薄い。
いやもう、これってナニ!?ってくらい幸が薄い。当人、あまりそういう自覚は無いが
周りの人間の評価は幸薄過ぎで統一されている。
「……もうあれなんだよね。藤井さん、高校生の頃もよく傘を忘れた日に限って、雨とか
に降られてたし」
「……岬さん、それ、幸が薄いとかそういうコトとは違うと思う」
ふゆの反論はさらりと流された。
「でもさー、藤井さんって、どうしてこう、虐めて光線が出てるかな」
緒方理玖の呟きに、ひくっとふゆの表情が強張った。
にこやかーな、百万ドルの笑顔を浮かべた理玖を見て、ふゆが一歩下がる。
「ま、また何か仕込んできてるんですか!?」
「やだなー。また、だなんて」
「こないだなんて、玩具のムカデを私のバッグの中に入れてたじゃないですかっ! 子供
ですか、あなたはっ!」
真っ赤になって怒るふゆ。だが理玖はそんな彼女を見てニヤニヤ笑うだけである。
「ほら、良く言うじゃない。好きな子ほどイジメテみたいって」
「理玖くん、幾つですかっ!」
「ガキの頃から芸能界にいたからさ、そのあたりは子供なのよ、俺」
ニコニコと、笑顔。騙されるもんか、とふゆは心の中で構える。そんな二人を見て、ぽ
つりと弥生が呟いた。
「……どうでも良いですが、理玖さん。藤井さんは勇輝さんの恋人なのですから、余計な
手出しはやめていただけませんか?」
この場に勇輝はいない。それ以外の関係者が一同に会しているというのに、だ。
「……藤井さんも、もう少し身持ちを堅くしていただかなくては」
「私は堅いですよっ?! これ以上ないくらい!」
「ベニヤ板くらい?」
観月真央の混ぜっかえすような突っ込みに、弥生はふっと鼻で笑った。
「――板が貼ってあるならいいのですが」
「弥生さんっ!」
真っ赤になったふゆを見て、全員がああ、と思う。
「なに、ヤったの?」
理玖がポツリとたずねると、ふゆはあうあうと真っ赤になったまま言葉を失っていた。
「ノーコメントです」
弥生は冷静な表情で、さらりと答える。
「ですが、本番はやっていない、とだけはお答えしましょう」
「ほとんど全部言ってるじゃないですかーーーーーーーっ!!」
エコーズにふゆの泣き叫ぶ声が響くのだった。
>>23-24 あぁもう、こんな書かれるといぢめたくて堪らなくなるじゃないですか。
イカン、弥生さんが可愛いw 男なのに……
某マンガの天満といい、なんか色々なものが自分の中で崩れていてるような。まあいいか。
>萌虚仮 ◆VDVqNOfj.c
相沢ゆうはポニテ+エアーインテイク…萌え。
なんか色々設定されてるし、何気に力はいってる?
ヒマできたら、ぜひともちゃんとしたゆう絵キボン。
>>23-24 さすが反転キャラいち不幸な女。いぢめられ方にも年季が入ってる。
あと、
「ベニヤ板くらい?」
エコーズに集った者達の視線が、一斉にふゆの上半身のある部分に注がれる。
「うん、確かに板だ」
「ですね」
「…ほっといてくださいっ!!」
とか別のネタ思いついてみたりw
萌虚仮師キター!!
身体の中から、力という力が抜けていった。
今のが「イク」って事なんだ、と理解するのに少しかかった。
風邪を引いた時みたいに、頭の中にもやが掛かっている。
何がどうなっているのか、誰がどうしたのか、これからどうなるのか。
何でもいいから考えたかった。一秒でも早くこの空間から逃げ出したかった。
なのに、何もうまく考えられない。
何かを考えようとすると、あの感じが邪魔をする。
まるでどこかに飛んでいってしまうような、そんな不思議な感じがあって、
それが私の頭の中でいっぱいになってしまって、それで……
と、いきなり掴まれていた足首が解放される。太田くんが手を離したらしかった。
重力に従って背中から下を床に叩きつけられた。
「つっ……」
お尻の少し下、尾てい骨のあたりが少し痛い。
なぜだか、その痛みだけはいやに現実的だった。
一体何が起こったんだろう、それだけでも知りたい。
私は仰向けに倒れたまま、首だけをぐるぐる見回してみた。
机の向こうでは委員会の女の子たちが寄り添うように倒れている。
たぶん、交わり疲れて眠ってしまったんだと思う。
そして、少し離れた所で瑞穂くんがぐったりと壁に寄りかかっていた。
虚ろな眼差しで、私のすぐ前に立っている太田くんを見つめていた。
少しくせのある髪の毛はすっかりかき乱され、
脱がされていなかったワイシャツはボタンがいくつか無くなっていた。
月島さんたちとしていたときのせいで顔は涎まみれにされ、
そして、充血した目から涙が流れ続けていた。
それでも彼のモノは、刺激を求めていきり立っていた。
ずり落ちた眼鏡とのギャップが、心に痛かった。
そして、視線を横にずらして――
月島さんが、そこにいた。
すらりと伸びた肢体はなにも身に着けていなくて、
色白だったはずの彼女の肌は、この陵辱劇を経てうっすらと紅を引いていた。
全身に流れる汗が蛍光灯の作りものの光を受けて、
おもちゃのスパンコールのように光を乱反射させている。
私の目には、その光が本物の光であるかのように映っていた。
彼女は今まで私が見てきたなによりも美しく見えた。
それはきっと、気のせいなんかじゃない。
メドゥーサのそれだ。
この美しさは、人を壊す……
「…まだ、終わりじゃないのよ、長瀬さん。これからとっても大事な式を行うんだから」
柳林をさまよう幽霊のように、ふらつく足取りで私へと向かってくる月島さん。
ねめつくような言葉が、私の心を汚染していく。
「な…なにを………」
「あなたを牝にしてあげるの。藍原くんの元気なペニスで初めての証を引きちぎってもらうわ。
それで…そうね、20回ぐらい中に出してあげれば、さすがに妊娠しちゃうかな?
母乳が出る女子高生、ってのも可愛いかもしれないわね」
「やっ………い…いや…いや…いやあああああぁぁぁぁぁっ!」
そんなの嫌だ。嫌だ。嫌だ。
まだ好きな人もいないのに。誰ともキスしたことないのに。
だけど私が叫ぶと同時に、頭の中をちりちりが駆け巡っていった。
「っ……!」
激しい耳鳴りがして、世界の天と地がひっくり返る。
それと同時に、さっきのあの感覚がよみがえる。
瑞穂くんが汚されるのを見ていたときの、それ。
太田くんに汚されたときに感じた、それ。
そして、今から壊れるくらいに感じさせられるだろう、それ。
「いや……あ……あぁっ………う…!」
疲れきっていたはずの私の身体が、また踊りだす。
あの泥沼のような快感を得ようと、淫らなスイッチがカチリと動き出す。
「ねえ、手伝って、みんな」
月島さんがくすくすと笑う。
突然、視界が不自然に高くなって、それに合わせて身体が軽くなる。
太田くんだ。
太田くんが、後ろから私の身体を抱き上げていた。
私は赤ちゃんがおしっこをするときのような体勢で持ち上げられていて、
しかもそれをみんな、特に月島さんに見られている。
「いやあぁっ!みな、みないでっ、見ないで見ないでぇぇ!」
「ふふ…可愛いわ、長瀬さん。壊すのが勿体ないくらいに…」
彼女の柔らかな舌が、私の頬から目じりにかけてをすくい取るように舐め上げる。
「あなたの涙、美味しいわ。だからもっと沢山、流して欲しいの」
私たちの前に、女の子たちに抱えあげられた瑞穂くんが連れてこられた。
彼女たちに服を脱がされたらしく、何も身に付けてはいなかった。
「……なが……せ…………さん……」
「…い、いや……お願い、します………許して…ゆるして…ください」
助かりたかった。一秒でも早く家に帰って、お風呂に入って寝てしまいたかった。
こんな恐ろしい世界から抜け出して、いつものつまらない自分に帰りたかった。
だけど、月島さんは私を冷めた瞳で見下ろして、こう言った。
「何言ってるの。ここで止めたら…楽しくないじゃない」
私はその時、心の中の何かが壊れてしまったような気がした。
もう、月島さんに言葉は通じない。
もう…………助からない。
「太田くん」
ぴくっ、と後ろにいる太田くんが反応する。
「彼女のあそこを傷つけないように、そっと落とさせてあげて」
こくりと太田くんがうなずくような気配がして、ゆっくりと私の脚が開いていく。
「……ああぁぁっ…」
力いっぱい抵抗してみても、男の人の力にはびくともしない。
私の汚された恥ずかしい所が、瑞穂くんに見られている。
そう思ったら、ぼろぼろと涙がこぼれてきた。
「…やだ………見ないで……瑞穂くん…」
「ほーら、長瀬さんもすっかりその気よ。あんなに太田くんに責められたはずなのに、
彼女ったらいやらしいからまだまだ物足りなさそうに濡らしてるのよ」
「…うぅっ……ぐすっ……」
彼女の言うとおりだった。
身体の奥の奥のほうから、限りなくいやらしくて汚らしいモノがだんだん染み出してるような気がしていた。
言葉では拒んでいるのに、身体は正直に反応してしまう。
それが悔しくてたまらなくて、悲しくて…
「ほら、長瀬さんを女にしてあげるのよ。いやらしくて淫らでびちゃびちゃに濡れきってはいるけれど、
男のモノに貫かれた事は一度も無いの。…あなたがしてあげるのよ。
あなたのその汚らしいペニスが、そこにいる憧れの女の子の初めてを奪えるのよ」
月島さんは本当に楽しそうにそんなことを言った。
…でも…悔しいのに…私の身体はそんな言葉にすら反応して、さらに淫靡な衝動を求める。
「…それじゃ、そろそろいいわね」
月島さんが冷めた口調でさらりと言った。
女の子たちが押さえつけている瑞穂くんの身体の上に、私の身体が下ろされていく。
そそりたった瑞穂くんのものの先端が、濡れた部分に触れる。
私は少しでも身体を動かそうと、必死になって「動こうとした」。
だけど、指一本思い通りには動かなかった。
「…ぃやっ…!瑞穂くん!助けてっ!瑞穂くん……!」
「…長瀬さん……ごめん……僕…」
俯いたままの瑞穂くんの顔からこぼれ落ちたものは、
それは、涙の雫だったのかもしれない。
「…叶人くん……お願いだよ…もう、やめてよ……
僕、長瀬さんを傷つけちゃうよ…そんなの嫌だよ……助けてよ……」
瑞穂くんはすでに心ここにあらずといった感じで、
太田くんに呼びかける声もどこか上の空のような感じがした。
だけど、太田くんは何の反応も示さず、そのまま私の腰を瑞穂くんの上に沈めた。
彼のものが、ずぶずぶと私の中に打ち込まれてくる。
「……あっ!ああああぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」
あまりにもあっけなかった。
びりびりと何かが引き裂かれていく音がした。
それは、私の初めての証が瑞穂くんのものに破られた瞬間だった。
瑞穂くんのものが秘窟にめり込むたびに、私の身体は無意識にそれを締め付ける。
今までに感じたことのない痛みと熱さに、身体がおかしくなってしまいそうだった。
「…い、痛いっ!痛いよ…瑞穂くんっ!」
先端が奥まで届くと、女の子たちはゆっくりと瑞穂くんの腰を入口まで引き戻した。
それが戻り終わったタイミングを見計らって、太田くんが私の身体を強く打ちつける!
「あぐっ!……あ……あ……」
ずぐんっ!と激しい衝撃が私の身体中を駆け抜ける。
涙でにじんでいた視界が、一瞬真っ暗になった。
気を失ってしまえば、楽になれる……
そう思った瞬間、またゆっくりと彼のものが私の中を掘り進めて行く。
周りの人たちが動かすまま、私たちは身を任せるしかなかった。
「…あぁぁ…な、長瀬さぁん……」
瑞穂くんの呼ぶ声が聞こえる。
どうにか正気に戻ったみたいだった。良かった…
だけど、そんな感傷とは無縁のように、彼のモノは激しく
「あはははっ…微笑ましいSEXね。涙が出るわ」
月島さんは、さも愉快そうに笑った。
それを聞いて瑞穂くんがキッ!と彼女を睨む。
「もう、そんなに怖い顔しないでよ。せっかく愛しの長瀬さんを抱けるんだから、感謝ぐらいしてもいいじゃない…
可愛い処女の膣の使い心地はどう?いい感じでしょう?ま、あなたの顔を見れば分かるけどね」
私はもう、何も考えられなくなっていた。
あまりの痛みと、それを上回りかねない快楽が頭の中を駆け巡って、
何がなんだか分からなくなってしまってたから。
その時くらいからだろうか。私の脳の中で、ちりちりと電気の粒が走り出した。
それが月島さんの物なのか誰のものなのかもうなんだかどうでもよくな
「……ふあああぁぁっ……あぉぉっ…………んあぁぁぁっ!!!」
いきなり、電気の粒が駆け抜けたところから順番に、私を苦しめていた痛みが消えた。
残された快感だけが、凄まじいスピードで私の精神を駆け登ってくる。
「………たちの………感度………気持ち…………楽しく…………しょう?」
月島さんが何か言ってるらしいんだけど、何を言ってるのかまったく分からない。
どこか遠くの世界から伝わってくる地鳴りのようにしか響かない。
太田君たちが動かすままに、瑞穂くんのモノが私の秘窟を往復し続けた。
二人が繋がった部分から、じゅぽじゅぽといやらしい音が立つ。
「…み、瑞穂くん……わ、私っ……」
身体中の炎が、これ以上ないぐらい燃え盛っていた。
もう、我慢できない。
そう思った瞬間、恥ずかしい所から、熱い液体がどっとあふれ出る。
「ああっ!あっ、あっ…ふあああああああぁぁぁぁぁっ!!」
私の身体ががくがくと痙攣する。視界が明滅して、一瞬ホワイトアウトする。
そして私の秘窟が、彼のものをきつく締め付けた。
少しの間、呆然としていた。
私の、初めて……
だけど、すぐに思考が破られる。
瑞穂くんの動きがより速く、激しくなったから。
それがどういう意味か、私にだって分かる!
「…な、長瀬…さん……ごめん……ごめん……」
「…あ、いや、いや!瑞穂くん、お腹の中はいや、中は嫌ぁっ!」
激しく首を左右に振る。どうにかもがいて逃れようとする。
びゅくっ…びゅっ…びゅっ…
だけど、瑞穂くんの精液が、私の膣に注ぎ込まれる…
「い…いやあああぁぁぁ……赤ちゃんできちゃうよぉ……」
あまりの出来事に、目の前が真っ暗になった。
その間も、瑞穂くんの精液が何度も何度も私の中に放出され続けた。
太田くんたちが、ゆっくりと私たちの身体を引き離す。
瑞穂くんのモノが、私の秘裂から引き抜かれる。
大きく開かれた両脚の間から、ぼたぼたと血の混じった桜色の液体がこぼれ落ちていった。
「ふふふ…もうこれで何回目?よっぽど中出しが好きなのね、藍原くん?」
月島さんはまた、笑った。
38 :
元380:03/11/14 04:03 ID:uz8QjCon
…ということで前々スレ
>>840-847の続きを書いたわけなんですが…
本当にお待たせしました。
保守カキコも出来ず、満足なネタ振りも出来ず、続きを早く書くことも出来ず、
重ね重ねどうも済みませんでした。
それでは、回線吊って首切ってきます。
>>1さん、新スレありがとうございます。
>>38*10氏
ぶっちゃけ貴方が消えたら名前の有る書き手は壊滅のような気がする。ガンガレ!
40 :
薄幸ファン:03/11/14 21:14 ID:maR01O4l
嗚呼、今日もふゆは薄幸だった・・・んだろうなぁ当人にとっては(w
また読めたので、読者としては良かった♪
>元380氏
長瀬ちゃん、とうとうやられちゃいましたねー(;´Д`)ハァハァ
しかもめちゃくちゃハードだし
グッジョブ!
|
|・)
(
| 今さら出ていけない風味?
俺漏れも!!
ミンナガンバレガンバレ
本編ではあんなにヤな奴らだった木田・久瀬・ヌワンギも、
職人達の手にかかれば素晴らしく萌えキャラに…これぞまさしく錬金術w
ヌワンギは元から萌えだろうが? 久瀬はイマイチ。
木田ってのは誰か知らんが。
あ、オレ久瀬奏むっちゃ好き。本編ともかのらじとも違うけど。
ネガティブで壊れかけで不幸なとことか。
……エロがあるからじゃありませんよ、ええ。多分。きっと。
久しぶりに続きをかこうとしたらファイルが壊れている。…………鬱。
単発ネタでなにか書きますか…………(ノA`)
線路はつづくよ〜本田って誰だ〜♪
梓に問いつめられ、私は少し弱々しく話しはじめた。
「実は…………」
言葉にしていると、私自身、随分と現実味のない話だなぁ、と思ってしまう
ような内容なのだが、梓は、興味深そうに聞いていた。
さすがに、一介の高校生に刺激的な部分は、さり気なく誤魔化しておいたが
……
「それで、そいつは一体何処の誰なんだ?」
私が言い終えるなり、梓はつかみかからんばかりの勢いで私に迫って来た。
「そ、それが解りゃ、今頃苦労してねぇよ!」
イキナリの梓の反応に、私は慌てて言い返した。
「それじゃしょうがないだろ、なにか……なにか相手の手がかりになるような
ものはないのか!?」
文字通り危機迫るような梓の態度は、真剣そのものなんだと私は理解した。
きっと、かおりちゃんのことがよほど心配なんだろう。
と、私にしても他人事ではない。漫然とした大学生活に馴れきった脳をなん
とか動かして、“夢”の記憶を辿ろうとする。
そして私の脳裏を、ふ、とある名前がよぎった。
「たかゆき…………?」
思わず、その名前を呟いていた。
あの……かおりちゃんを暴力的に、貪る……最中にも、『ヤツ』がどこか悲
し気にリフレインさせていた名前。
「たかゆき……? 誰だよ、それ?」
「私にもよく解らない……とにかく、“夢”の中に出て来た名前だよ」
私は困惑げに言うが、梓はそれを聞くと、「よし」と腰に手を当てた。
「とにかく、そのたかゆきって言うのを探してみよう」
「ええっ、ておいおい」
すぐにでも飛び出しかねない梓を、私は追いかけた。
「探すって……そんな簡単にか?」
「今はそれしか手がかりがないんだから、しょうがないだろう」
それはそうかも知れないが……
「けど、何処の誰かもわかんねーのに」
ずんずんと突き進む梓を追いかけながら、私が言うと、梓ははたっと立ち止
まり、軽く振り返って、
「大丈夫だよ」
と、言った。
「ここらへんは私達の庭みたいなものだからさ」
なるほど、と私は思った。都市部と違うのか、私の“夢”のだいたいの記憶
でも、その場所は限定されるってことか。
そうこうするうちに、私は梓に引っ張られるようにして、柏木家からは少し
離れた住宅街に連れてこられた。
「このあたりがかおりの家の近くなんだけど、他にうちからかおりの家の間で
住宅街ってないから、このあたりだと思うんだけど……」
「近くに、大きめの公園とかあるか?」
説明する梓に、私はそう聞いた。
「あ……あるよ。そこまでいってみる?」
梓は興味深そうな表情になって、そう聞き返して来た。
「いや、あるんならいいんだ」
と、私は手を振って答えた。
「じゃあ、やっぱりここが?」
梓は、真剣そのものの表情で聞いてくる。
「多分……な…………」
「よし、じゃあ早速調べてみよう」
私が答えると、梓は意気を強めたようにして、あたりを見回した。
「調べるって、どうやって?」
「とにかく……あるだろ、コンビニとか、スーパーとか、とにかく、聞いて回
るしか」
「そんな事だろうと思った」
私は急に脱力した。
「それしか手がかりがないんだから仕方ないだろー、嫌ならさっさとなんか思
い出せよ」
むぅ……梓の言う事ももっともかも知れない。
しかし、無謀な行動であるのは当然で……1件目のコンビニで、私が、
「ちょっと聞きたいんだけど、このへんに『たかゆき』って名前の人、知らな
いかな?」
と、アルバイト風の女の子に尋ねると、訝し気に私を見て、
「アンタ、警察の人?」
そう、聞き返されてしまった。
「そ、そうじゃないんだけど……大学の知り合いで、このあたりにすんでるの
は知ってるんだけど、最近連絡がとれなくって……心配なんだよ」
とっさにそれらしいウソをつく。
「そうですか……けど、聞いた事ありませんねー」
「そっか、ごめん、仕事中に」
結局、空振り。
「そううまく行くわけないよな〜」
「当然だろ、次行くぞ次」
「うげー……」
と、梓に引っ張られ、次のコンビニエンスへ。
そこは1件目より、若干奥の方に入った、駅からは離れた場所だった。
「ちょっと聞きたいんだけど……」
結局、声かける役目は私。そうだよなー、高校生の梓にやらせるわけ行かな
いし。大体、私服だからいいようなものの、高校生がこの時間にうろついてい
たらそれこそ不審だ。
私が名前を告げると、バイト女子の顔色が変わった。
「あ……それって、安倍貴之君のことじゃないですか?」
その言葉に、今度は梓と、多分私の顔色が変わった。
「多分その人だよ、知ってるの?」
「あ、はい、前、ここにバイトに来ていた人で……あ、待っていてください。
今、オーナー呼んで来ます!」
と、そのアルバイトの女子は、事務室へ入っていった。すると、暫くして、
同じコンビニの制服を着た初老の男性が事務室から出て来た。
「あんたら、安倍君の知り合いかい?」
「あ、ええ、大学のサークル仲間で……このあたりに住んでるって聞いた事は
あるんですけど、最近、連絡がとれなくって、心配しているんです」
と、先ほどのコンビニと同じウソをとっさにつく。
「そうか、実は、こっちも困っているんだよ。安倍君、突然無断で出てこなく
なっちゃってね。これまで真面目に仕事していてくれたし、一人暮らしだって
言うから、なにかあったんじゃないかって心配していたところなんだ。あんた
ら、仲間だってことなら、ついでに、様子を見て来てくれないかね」
「いや、その……」
「はい、任せてください!」
私がオーナーになにか言おうとするや、それを押し退けるようにして、梓が
オーナーに向かって言い切った。
「安倍君の詳しい住所なんだが……」
本来は公にすべきでない個人情報のはずだが、オーナーは私達をすっかり信
用したのか、安倍貴之とやらの詳しい住所を教えてくれた。
「あそこがそうか」
「あそこがそうか」
と、私が差す。その場所は、先ほどのコンビニから歩いて10分ほどかかった。
それは、高層と言って差し支えないだろうリゾート・マンション。
「こんなところに、学生が一人暮らししてるのか?」
私は訝し気に、そのマンションを見上げた。
「1LDKだからね、親の仕送りでもあればやっていけるんじゃない?」
「そうかねー、私なんかも、毎月かなり苦しいんだけど」
「そうなの?」
などと話しながら、住所に書かれた部屋を探して歩く。
「この部屋だ」
件の部屋の、前に立つ。
「ここに、かおりがいるんだな」
梓はいきり立ち、いきなりドアノブを掴んだ。
「ちょ、ちょっと待て梓!」
私は、慌てて梓を制止する。
「なんだよ……いきなり」
梓は不機嫌そうな顔で私を睨んだ。
「それはこっちの台詞だろ、中には誘拐犯がいるかも知れないんだぞ」
「だから、なによ?」
私の言葉に、それがどうかした? という感じであずさが反応する。
「場所は突き止めたんだ、まず、警察を呼ぶとかした方がいいんじゃないか?」
「じゃあ、聞くけどさ」
私が言うと、梓はすぐに言い返して来た。
「その誘拐犯ってのは、アンタが言うところの『狩猟者』なんだろ?」
「だからどうした?」
「そんなバケモノ相手に、警察が何の役にたつって言うの?」
「う…………」
確かに、逆に警官がよってたかってこられたら、相手の思う壷かも知れない。
ショットガンでもあれば未だしも、警察官のニューナンブ程度で、男の『狩
猟者』を止められるかはあやしいし……
「こっちは2人連れなんだろ、大丈夫だよ」
いや……正直、私は梓が心配なんだ。私1人なら、身を守るくらいどうって
ことはないが、梓の能力だと、足手纏いになりそうな気がするのだ。
そう言う間にも、梓は再びドアノブに手をかけていた。
ガチャッ、ドアはなんの抵抗もなく、すんなりと開いてしまった。
「!?」
てっきり鍵がかかっているだろうと思っていた私は、すんなりと開いたドア
に一瞬、呆然とした。
「かおりっ、中にいるのか、かおりっ」
梓はもう見境を失いかけているのか、中へと飛び込んでいってしまった。
「あ、おいおい、あまり私から離れるなよ!」
慌てて、私も梓を追いかけて部屋の中へ入る。
台所を抜けて、リビングに至る。そこには、フローリングの単調な室内が広
がっている。かかっている無地のカーテンにも見覚えがある。
「間違いない……ここは……」
“夢”の風景だ、と私は確信した。
けれど、それと同時に、妙な違和感を覚えていた。
この、生活臭の無さはなんだ。いや、確かに誰かが住んでいる形跡はあるの
に、この部屋からは生気と言うものが感じられない。
「!? 梓、は?」
私がはっと我に返ると、とたんに梓の叫び声が聞こえて来た。
「かおり!? こ、こんな……し、しっかりしてよ、かおりっ」
奥の部屋の方からだった。私は、はっと視線をそちらに向けようとした。
その、途端。
ゴンッ
「し、しまっ……」
鈍い音と共に、視界に星が散り、私はその場に崩れ落ちてしまった……
……と言うわけでひさーーーーしぶりに続きを書きますた。
筆無精になってしまってすみません。
次はいよいよ エ ロ でございます……
期待age…もといsage。
筆無精でもいいのでがんがって下さい(;´Д`)ハァハァ
相沢ゆう慣らし描き中……
速瀬水月コンパチにしかならない……(爆)
「今日もいい天気。」
夜更かしの眠い目をこすりながら空を見上げると、真冬とは思えないほのぼの
とした空が広がっている。
そんな風にアパートから出た瞬間、すごいスピードの塊が、ふゆの目の前に
突っ込んできた。
「うわぁ」
ふゆは間一髪、大げさなアクションで身をかわそうとして……
いつもより嵩張っていたバッグに足をとられ、その場にこてんと転んでしまう。
ズシャーーー
向こうも派手な音を立てて、アスファルトの上を転がっていく。
とはいっても転がっていくのは自転車だけで、乗っていた人物は事前にひらりと
飛び降りていた。
普段のぼけっとした雰囲気に似合わないその身のこなし……
「って遥!!」
「ごめんねふゆ」
電信柱にぶつかって止まった自転車にかまうことなく、とんとんと地面を確かめ
るようなステップでふゆに近づくと、少しだけ心配そうな顔つきで、確かめてくる。
「?…怪我しなかった?」
「え、うん。そっちこそ、大丈夫なの?」
電柱の前で未だに前輪を空回りさせている自転車に目をやって、ふゆは尋ねる。
うまく飛び降りたように見えたけれど、あの勢いだ。どこか怪我したかもしれない。
「ふゆは大丈夫そうだね。よかった」
「自転車、もう少し大事に乗らないと。高いんじゃないの?」
「うん。いつものことだし。もう、傷だらけだね」
子供みたいな顔で子供みたいなことを言う。そんな遥に保護者じみた感情を描かず
にはいられない……それももいつものことで、ふゆはしらず表情を緩めていた。
「ふゆ、時間ある?」
倒れた自転車をおこしながら、遥が言う。
「散歩?ええと」
「行かない?」
ふゆはちょっと考える。用事がないでもなかったが、その半分は遥に関することで……
「いいよ。つきあう」
こんないい陽気の日には、遥に付き合うのが正解というものだろう。
バックの中の荷物の無事を確かめて、自転車を引く遥に続く。
青空にしっくりと溶け込んでいる遥の背中を追いかけながら、ふゆは公園までの道を
歩いた。
昼間だというのに、今日は若い二人組みが多い。
こんな日にこの陽気、こんな風に甘い時間を過ごさないってことはないのかもしれない
けれど……
「意識せずにはいられないよね」
「どうかした?」
呟いたふゆに遥が尋ねる。その表情は周囲などまったく気にしていない様子で、歩調を
緩めずにどんどん公園へと入っていく。
もちろん周りにいるたくさんの二人組みも、彼らだけの世界にいるだろうから、こちら
に意識を向けることはないだろうけど。
「それでもなんだか照れくさいなぁ」
「人、多いね。ベンチ全部埋まってる」
なんだか自分だけ損をしている気分にさせられて、ふゆの溜息はいつにもまして深いも
のとなっていく。
「でも、その方が遥っぽいよね」
「ん?」
「なんでもない。その辺に適当にすわろ」
自転車にロックをする遥を尻目に、ふゆは本当にその辺の芝生に腰を下ろす。いつもは
こういう行動をするのは遥が先なのだが、今日はふゆが先んじた形である。
遅れた遥はちょっと不思議そうな顔をして、ふゆのとなりに腰を下ろし、勢いごろんと
横になる。
「遥だらしない」
ふゆの言葉に調子に乗ったのか、そのままごろごろと転がる遥。
「あれ?」
「ん?」
何かに気づいたふゆの声に、はるかが転がるのを止めて起き上がる。
「手、みせて」
「なに?」
おとなしく差し出された右手の親指の付け根から、細い血の筋が流れ出していた。
「痛くない?」
「あ〜、気づかなかった。へぇ」
おそらくさっきの自転車事故のときに切ったのであろうその傷は、それほど深くはなかっ
たけれど、痛々しいことにはかわりがない。
「なんだか見てるといたくなってくるね」
にこにことそんなことを言っている遥の手をとり、ふゆはティッシュペーパーで傷口を
ぬぐう。
「大丈夫だって」
そんな科白にあわせるように、ティッシュを滲ませていた遥の血は、それほどの時間を待
たずに止まった。後にはふき取りきれなかった血がかたまって、赤黒い染みになっている。
「もう」
そんなことを言うと、ふゆは遥の傷口にそっと口をつける。
「え、ちょっと」
遥にしては珍しい、情けない声を気にせずに、ふゆは固まった血をなめとっていく。
「もぅ、ふゆ」
「しみた?」
「水道、すぐそばにあるのに、ふゆってば」
こころもち赤くなった頬を隠すのも忘れて、遥はいう。
「いいでしょ、こういうの昔はよくやったじゃない?」
「ふゆってば、子供じゃないんだし」
ふゆはちょっと考えて、それから周りをぐるりと見回す。
「え、あ、もしかして、私」
そして自らのとても恥ずかしい行動に思い至ったらしく、頬を染めてうつむいてしまう。
「唇に血、ついてないよね」
「うん、大丈夫、かな」
お互いにぼそぼそと聞こえるか聞こえないかの大きさで会話する二人。
ふと気づいて絆創膏を遥の傷口に貼り付けるまで、しばらく止まっていた二人だった。
「口の中、なんか鉄っぽい。遥の味かも。」
「ふゆって、時々恥ずかしいよね」
しばらくして立ち直ったふゆは、けれどもすぐに失言をして赤くなる。
「えっと、そうだね」
こちらは完全にペースを取り戻した遥は、ごそごそとジャケットをあさり、ポケットから
ガムの包みを取り出す。
「ふゆ、これでも噛んで」
差し出されるままにガムを口に入れて、ふゆは今日、ここまで遥に付き合った用事を済ます
ことにする。
ずっと持っていた大き目のバッグに手を入れて、目的の品物を手に取り、そうしてちょっと
考えて、それとは別の包みをとりだした。
「はいこれ、遥に」
「ん、ありがと」
渡された板チョコの銀紙を剥いて、ひとかけ割りとり、すばやく口に放り込む。
「ガムが溶けるこの感覚は、いつでも不思議だね」
むにゅむにゅ、と珍妙な顔でガムとチョコを食べている遥を見ていると、今日がいろいろな
ひとにとって特別な日で、チョコにどんな意味があっても別にどうということはないのだと
いう気がして、ふゆはしらず微笑んでいた。
「ふゆも食べる?」
「え、流石にちょっとそれはいいかな」
「ふゆも甘いもの好きなのに、珍しいね」
そうしてちょっと考える遥。
「あ、そっか」
それから改めて辺りを見回して再び、
「それで今日こんなに」
流石にあきれているふゆをみやって、遥は続ける。
「ふゆ、言ってくれないから」
「そんな、私からいうことじゃないじゃない」
「そうかもね」
そういってにっこりと笑う。
「ありがと」
「来年は、ちゃんと手作りするから」
「いいんじゃない、そういうのなくっても。それに、ふゆの手作りって危なっかしいし」
「もう!!」
ふゆからのそれ以上の追求を避けるようにはるかはごろんと横になった。
いい陽気とはいえ、冬の風はやっぱり寒かったけれど、遥といっしょなら、しばらく耐え
られそうな気がしていた。
夜
計ったように訪ねてきた夏生に、ふゆは手作りのチョコを手渡した。
「毎年何処で買ったかもわからない板チョコしかくれない姉さんが、まさか!!」
なぜか涙を流さんばかりに感動している夏生に対し、ふゆはそっと心のなかで謝罪する。
勇輝の分との識別のために、包みの隅に書いてあった「遥」という文字に気づき、夏生が
しばらく口をきいてくれなくなるのは、それから少し後のことである。
∧||∧
( ⌒ ヽ 長いとか時期はずれとか、
∪ ノ すべてそのとおりだとおもうのです
∪∪ 反省しながらつるのです。
最近寒くなってきたから、実質もうクリスマス、なんて忌わしい行事は、この世界には存在しません。
ヴァレンタイン牧師の愛は全ての人類に平等に与えられるべきだと思いました。
「っくぅ…………」
ブラウン管越しのような感覚が、一気にリアルなものに変わる。と、同時に、
後頭部の痛みもあたしにとって現実の物になる。
ええいっ、情けないっ、宿主っ、それでも“狩猟者”の一族かっ、この程度
で意識を失うなっ! と毒ついてみるものの、結局あたしだって痛いものは痛
い。
「ほう、そっちの女も意識を取り戻したか」
あたしがゆっくりと立ち上がると、男は蔑むような表情であたしに声をかけ
た。
顔をあげると、その同族の男は全裸のアズサを鎖で拘束し、彼女の性器を弄
んでいた。あたしはミョーに腹が立った。気がつくとあたしも全裸にされてい
たけれど、幸い鎖はかけられていなかった。
「心配するな、クックックッ……お前もこの女の後で弄んでやフギャッ!」
バキャァッ!!!!
気がつくと、勘違いした含み笑いを浮かべる男に、顔面から拳を叩き込んで
いた。
全力ではないものの、ニンゲンだったら場合によっちゃ即死ものである。
「アズサ!?」
ドサッと床に崩れ落ちる男をほっぽって、あたしはアズサに向き直った。
「あれ……えー……とぉ……」
鎖で両手両足を拘束され、霰もない格好に去れたアズサが、ぼーっと熱っぽ
い瞳であたしを見つめてくる。
「こう……いち……?」
はーっ、はーっと少し苦しそうな息をしている。
「ん……一応」
あたしは少し気まずそうに苦笑して、後頭部をかいた。
「アンタと会うのは2度目かな」
「2度目…………?」
涙目であたしを見つめるアズサ。ううっ、けっこーかわいいじゃん、このコ
……
「う……く…………」
ごそそっ、と、あたしの背後で男が動いた。さすが同族。あの程度では倒れ
ないか。
「そうか……貴様も柏木の一族か…………」
「あぁ?」
あたしは不機嫌全開で振り返り、男を睨み付けた。
「ぐっ!?」
男はあたしの眼光にびくりとした。
「ば……かな……怯えているだと……この俺が……!?」
そういいながら、私に向かっておののくようにしながら、家具にしがみつき
つつ立ち上がる。あたしに言わせればそれでも大したものだ。
ガッ!
あたしはこともなげに男をの足元をけたぐり倒すと、相手がリアクションを
取る前に迫り、男に馬乗りになり、首根っこを掴むように押さえた。
「勘違いしないでよね……この欠陥野郎……」
「がっ……?」
ゆっくりと押さえる部分を男の下の方に移しつつ、あたしは言う。
「一撃でアンタを殺そうと思えばどうってことないんだ……わかってるんでし
ょ……? クスクスクス……」
「な……ん……だと……?」
「同族の牡なんてそうそう出会えないだろうからね……人間の牡も結構イケる
けど。けど、やっぱり濃い血には惹かれるよねぇ……」
「!?……や、やめ……っ」
ぎゅ。
あたしは、男のペニスを握ってやった。優しくである。
「くぁ…………」
男が呻くように言う。
「へぇ〜、さすが元気じゃない。クスクス、不様な欠陥品にはお似合いね……」
あたしは言葉で攻めながら、男の逸物をゆっくりと、優しく扱いてやる。
「くぁっ……やめっ……っ」
男は悲鳴のようなうめき声を上げた。
「欠陥品……?」
ソファの上のアズサが、あたしに問いかけるように呟いた。
「自分の理性もコントロールできなくなったコイツは、“狩猟者”でもニンゲ
ンでもない。単なる木偶だよっ」
「やめろ……言うなぁっ……」
男は、頭を抱えて上半身でのたうちまわる。
「木偶でも牡としてはしっかりしてるみたいだからねぇ……」
あたしは男のペニスを扱いてやりつつ、もう片方の手で自分の性器に手を伸
ばした。
「んっ」
あたしの秘処は乏毛で合わせ目はほとんど毛が覆ってない。上のはしっこに
ちゃっちゃく逆三角形が有るだけだ。男が喜んでくれるのは嬉しいけど、被毛
が少ないのは生理的防衛機能が低下してるってコト。ずいぶん血が薄くなって
る証拠。
それとも発展途上完結の胸と言い、単純に性徴に問題が有るのかしら……?
指で触れるとくちっ……と軽く開いて、すぐ液が溢れて来てしまう。同族の
牡の臭いであたしの身体はもう興奮状態にあった。
「少しぐらい楽しませてよね……ん……っ」
あたしは男の逸物を跨ぎ、あたしの割れ目にその先端をあてがう。
「んっ……くぅ……っ」
あたしの中に、男の逸物が入り込んでくる。
「やめ……っこんな……っくぅぅっ……」
「なによ……んっ、アズサやカオリの相手してた時の威勢はどうしたのかしら
?」
抵抗しようとする男に、あたしは言い放った。
「かおりって……なっ……」
アズサの言葉を聞いて、あたしはしまった、と思った。カオリの事を聞けば
梓は反応することを忘れていた。
カオリの件は後でオトシマエつけさせるとして……いまはかまわず、あたし
は自分の腰を上下させて、男を攻め上げた。
「っくぅ……やめろぉ……やめ……っ」
「クスクス……無駄な抵抗はやめて、ただの牡に戻ってしまいなさい」
ぐちゅっ、ぐちゅっ、水音が響く。膣内でびくつく男のペニスが、その昂り
を証明していた。調子に乗って攻めるあたしの方も、かなり登り詰めて来たけ
ど。
「んっ、くぅ……さすが、同族の牡はすごい……っ……!」
あたしも少女みたいな声を出してしまいながら、腰づかいで男を攻め上げて
いく。
「ああっ、やめ……はぁっ……はぁぁぁっ……」
「んっ、んんん……っ……」
まるで女のような嬌声を上げながら、男はあたしの中に精を放った。
びゅっ、びゅっ、びゅるっ……否定する言葉とは裏腹に、激しく強く、熱い
律動。思わずあたしも、背を仰け反らせながら絶頂してしまっていた。
「はぁ……はぁ……すごい……いっぱい……♪」
「くぅ……こんな……こんな……ばか……な……っ」
悶絶する男の逸物をズルリと抜く。少し萎えかかっているけれど、まだまだ
可能な堅さだ。さすが。ニンゲンの男には、これほどの絶倫はそういない。皆
無じゃないけど。
「くぁっ!」
「あたし1人だったら、もうすこし……子種をもらいたいとこなんだけど」
男のペニスを裏側から踏みつけながら、あたしは意地悪っぽく言いつつ、つ、
と視線をアズサの方に移した。
∧||∧
( ⌒ ヽ インスピレーションで書いてたらとんでもねーことに…………
∪ ノ つぎは3Pですよ俺……?
∪∪
↑すまんが大爆笑してしまった。
ガンガレ!
>ふゆと遥のバレンタイン
めずらしく不幸じゃない(?)ふゆ話、よかったです。
遥みたいな、のほほんマイペースタイプはふゆに似合いそう。
それにしても、夏生君ちょっと哀れ(w
>◆kd.2f.1cKc
いよいよ女耕一レイープかと思ったら…そうきましたか(;´Д`)
いや、これはこれで好きだけど。
柳川弱っ!(w
元キャラは同じでも、はじめさんは受けっぽいんだよな。
元ネタのゲームに巨乳キャラが多い反転主人公はやはり巨乳な気がする
つまりはじめは貧乳って事か?
巨:梓、響子、由美子?
微:初音、楓、千鶴?
普:かおり(十分大きい気もする)
さてどうだろ。
「はじめ」は巨乳で「耕一(♀)」は貧乳って設定。
梓と響子の二枚看板がある一方、千鶴・楓・初音がアレだからちょうどいいかも。
貧乳な反転主人公といえば長瀬祐子と藤井ふゆか?
…二人とも、元ネタの巨乳キャラといわれても印象薄いな。
79 :
名無しさんだよもん:03/11/21 04:04 ID:J/iPVOHk
ほしゅ
スランプ気味のカズキの気分転換でカズキとえっちしてしまう大志。
大きい胸を後ろからふにふに揉みつつベッドへ移行。
事が終わったあとに何で恋人でもないのにえっちしちゃうんだろうねとカズキにいわれたり。
カズキは巨乳です。
この訴えは最後のスレ住民になっても(略
>>81 正方こみパのメインヒロインがあのサイズであるからして、
反転こみパのメインヒロインたるかずきも相応の大きさであって然るべきでしょう。
ちなみに、164cm/57kg、89(D)−62−90を推奨。
ちょっと運動不足気味。
男に振られるたびに、大志とエッチしてしまうカズキちゃん。
そのくせ、付き合ってるのかと聞かれれば「違う」と言い放つカズキちゃん。
その時のカレシの愚痴を大志にこぼしてしまうカズキちゃん。
大志とエッチしても、朝までは一緒にいようとしないカズキちゃん。
やべぇ。これはこれで。
…はじめと耕一(♀)と同じように、カズキとかずきも別物なのか?
単純にはセフレなんだろうが地味に
>>83の関係に萌える。
“かずき”は大志とプラトニックな関係だったと思った。
“樹(いつき)”は大志も女で志子という名前だった。
“カズキ”は新しいバージョンになるのかな?
そろそろ作品の前に人物設定を出しとく必要があるかもな。
で、どのバージョンでも恋人関係というにはほど遠い瑞希君w
“樹(いつき)”のが一番見込みがあるか?
和樹の反転はロングですかショートですか(´д`*)?
個人的にはショートカットでうなじの色香をキボ(ry
ポニテはゆうで使ってしまったので……
有力案はショートですが、意表を突いてツインテールってのもなかなか……
しかし、描くとなると死ねるか(殴
こみパなんだから横ポニだろうが!
自分も横ポニにイピョーウ
まるで、夢の中にいるようだった。
目の前に祐子…長瀬さんがいて、僕と一緒にいてくれる。
それだけで十分だった。
なのに。
これは夢なんかじゃない。
両脚を大きく開かれた恥ずかしい格好のまま、由紀ちゃん達に持ち上げられる長瀬さん。
そんな長瀬さんを見て、僕を激しい後悔が責め立てた。
僕が不甲斐ないせいで、彼女の一生を台無しにしてしまった。
言葉でなら、いくらだって謝れるのに。
悔しくて、やるせなくて、でも、どうしようもなくて、胸が痛む。
せめてこの腕が自由なら、長瀬さんをこの手で抱きしめてあげるられるのに…
じわり、と僕の目が涙ぐむ。
何も出来ない自分が悲しくて、手で涙を拭った。
え!?
動いた?僕の手が!?
誰にも気付かれないように、そっと身体を動かしてみる。
右に、左に、首を回す。膝を曲げる。
動く!これなら、長瀬さんを…!
A もう事件なんかどうだっていい。長瀬さんを助けないと…!
B やっぱり叶人くんは放っておけない…………月島さんを倒そう。
93 :
元380:03/11/24 23:48 ID:Wu1ML7a/
…というわけで
>>29-37の続きを書いてみたわけなんですが…
瑞穂くんにスポットを当ててみました。
このあとどうなるかは分かりませんが、さあ、どうしましょうか。
今年はあと一ヶ月も残っていますし。
それでは回線吊って首切ってきます。
もの凄い速度で更新されれば誰も何も言うまい。
>>92 C せっくすせっくすせっくすせっくすせっくすせっくす…
こんにちは、あなたの脳に毒電波。
…長瀬祐子です。
ただ今私は隆山に向かっています。
私のほかには柏木はじめさんを筆頭に葉反転主人公ズが9人。
天沢郁巳さん、この中では唯一の男の子を筆頭に鍵反転主人公ズが4人。
本当はもう一人くるはずが長い坂で力尽きていたので
置いてきたと言うのは折原ひろみさん。
まぁ、それはともかく、随分と人数と増えてきたことだし
一回顔合わせといこうじゃない、という浩子の提案で、はじめさんの
協力のもと葉鍵ファイト2003が開かれることになりました。
といっても闘う相手もいないので五泊六日の小旅行といったところでしょうか。
現地についたら、一日目は海にいくようです。
…季節ハズレだとは思いますが作者の人が水着シーンを
書きたいらしいので作中は夏です。
憂鬱です。
その、あの、皆さんスタイルがよいかたが多いので。
……はじめさんといい、ハクオロさんといい。
新顔の那須牟祢も、キサマ、ボンドガールか!という電波を送り付けたいくらいで。
はぁ、憂鬱です。
ため息をつく祐子を乗せてバスは走る。
同じような悩みを抱えている、いや年齢的に長瀬祐子よりも
ピンチな某不幸少女も乗せて走る。
頑張れ長瀬祐子、次回の主役は君ではないが頑張るのだ。
次回「頂上決戦、電波少女対バイトAD」に、こうご期待。
注、予告と次回の内容は一切関係なかったりします。