由起子さん&真琴姉! 年上萌えスレッド1.5

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1名無しさんだよもん

   ◎===◎
  ‖   ∧‖∧  
  ‖  (  ⌒ ヽ 屈辱のdat落ち……
  ‖   ∪  ノ 
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  ‖
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2:03/09/15 00:34 ID:kGaP+m9+
どっちかにした方がよかったんちゃう?
3名無しさんだよもん:03/09/15 00:40 ID:DJ5dJR4X
千鶴が由紀子を母乳車に、てスレも落ちたんだなぁ(w
4名無しさんだよもん:03/09/16 00:00 ID:vStwYv9u
即死するぞ
5名無しさんだよもん:03/09/16 00:23 ID:FRtHzsum

       _
       /\ \
   __|iヽ /li ̄/
  /\ 〃 '⌒´`ヽ\  フーン
  /   Kiミ!|ノノ))))〉   
  \/ .ノ ヘ.|´_ゝ`ノ|!   ここ通らないと行けないので、ちょっと通りますよ・・・
    .((( と I!†iノ  トテ…
   / )ノ fく/_/_|〉 トテ… 
   \/ し' ヽ_) 

6名無しさんだよもん:03/09/16 01:50 ID:HDaPU0Dt
復活記念カキコ
7名無しさんだよもん:03/09/16 23:43 ID:LFAVSveE
即死回避!

……何もネタが無いので記念カキコ代わりに
8名無しさんだよもん:03/09/16 23:51 ID:EYUVYVbh
このスレは二人限定なの?それとも年上系なら誰でもOK?

過去スレざっと眺めたけど判断に困る……
9名無しさんだよもん:03/09/16 23:51 ID:6EqoKmRC
由起子さぁぁぁん
10名無しさんだよもん:03/09/16 23:56 ID:tEHv+5AP
回避……
11名無しさんだよもん:03/09/17 00:03 ID:Cay2bACp
つーか、真琴姉ってどんな容姿なんだ?
12名無しさんだよもん:03/09/17 02:56 ID:3c+D4lEy
>>8
基本的にはこの二人。
っていうか、立ち絵無しのお姉さんにハァハァするスレ
13名無しさんだよもん:03/09/17 02:59 ID:wJpqggMn
立ち絵なしのおねいさんでちんこおっ立たせるスレでもある。
14名無しさんだよもん:03/09/17 03:18 ID:3c+D4lEy
1スレで教育実習生だったまこ姉にもう一度会いたい。
15名無しさんだよもん:03/09/17 03:31 ID:z/lC/4Zy
死ぬ気で保守
16名無しさんだよもん:03/09/17 03:33 ID:z/lC/4Zy
うざいかもしれないけど保守
17名無しさんだよもん:03/09/17 03:34 ID:z/lC/4Zy
俺は保守
18名無しさんだよもん:03/09/17 03:34 ID:z/lC/4Zy
保守じゃなくて即死回避だった…
19萌丸 ◆whNJEQ493s :03/09/17 03:42 ID:8F9eEvGM
いつの間に復活したのかわからなかったけど、即死回避カキコ。
ここが生き延びれば続き書けるんだけど…どうなるんだろ。
20名無しさんだよもん:03/09/17 03:46 ID:qRahS/IJ
    / ヽ   / ヽ
    /  ヽ__/  ヽ
  /          \  泣きながらホシュ
 /  ○      ○  ヽ 
 |   ‖      ‖  | 
 |   ‖\__/‖  |
 ゝ   ‖  \/  ‖ 丿
21名無しさんだよもん:03/09/17 04:02 ID:8F9eEvGM
まこと「で、新スレおめでとう! って言いたいんだけどさ」
祐一 「何か疑問でも?」
まこと「疑問と言うか何と言うか…。もう夏過ぎちゃったのよね」
祐一 「そうですね」
まこと「海とかプールとか山とかそういうイベントが、海のもずく、いや、藻屑になっちゃったのよね」
祐一 「そうですね」
まこと「…さっきから祐一君『そうですね』しか言ってないよ」
祐一 「だってなぁ……確かに(水着姿は)残念だけど、過ぎたものは仕方が無いし。それに」
まこと「それに?」
祐一 「秋といえば体育祭があるじゃないですか」
まこと「まあ確かにね。あ、あと学園祭もあるかな」
祐一 「単刀直入に言う。まこと先生、ブルマを履きなさい」
まこと「わわ、私は教師なんだから無理よ! しかも命令形!」
祐一 「そして学園祭のメイド喫茶ではメイドのコスプレをしろって言ってるんだよ俺は」
まこと「祐一君が壊れちゃったよ…」
祐一 「ちょっとだけ本音が出ちゃったみたいだな」
まこと「ちょっと?」
祐一 「ああ。ほんのちょっだ」
まこと(祐一君の趣味がなんとなくわかった気がするわ…)
22名無しさんだよもん:03/09/17 04:29 ID:3c+D4lEy
>>19
萌丸さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!

>>21
海のもずくワラタ
個人的には由起子さんのブルマも見てみたい。
きっと殺人的な代物だろうな(w
23名無しさんだよもん:03/09/17 04:37 ID:8F9eEvGM
浩平 「とまあ北国は盛り上がってる訳だが」
由起子「まあいいんじゃないの? こっちはゆっくりと行きましょう」
浩平 「それについては俺も同意だ。時に由起子さんや」
由起子「何よ」
浩平 「体操f」
由起子「却下(1秒)」
浩平 「じゃあメイd」
由起子「却下(1秒)」
浩平 「由起子さん、今日は厳しいな」
由起子「今日だけじゃないわよ。甥の前でそんな格好なんてできないの」
浩平 「じゃあ相手が俺じゃなければそういう格好をするのか?」
由起子「そんな訳ないじゃない。って、あれ〜? 浩平妬いてるのかな〜?」
浩平 「な、ばっ……そんな事ある訳ないじゃないですか!」
由起子「そうかそうか、可愛い甥だねー。お姉さんが頭を撫でてあげよう」
浩平 「別にそんなんじゃ…!」

(なでなで)

浩平 (う、気持ちいいけど恥ずかしいぞ)
由起子「そっぽ向いてるけど振り払いはしないのね」
浩平 (くっ、反撃だ!)

(なでなで)

由起子(はわっ!? これは……………………恥ずかしいけど気持ち良いかもしれない)

 無言でいつまでも頭を撫で続ける二人。禿るぜ。
24名無しさんだよもん:03/09/17 05:08 ID:p0uK1vKl
萌丸氏に期待する。色々とな。
つかブルマ姿は世界の宝だな。と言う訳で後は頼んだ(?
25名無しさんだよもん:03/09/17 10:30 ID:p0uK1vKl
変わってなけりゃこれで即死回避!
26名無しさんだよもん:03/09/17 11:14 ID:EgtmVRHG
ホッシュ
27:03/09/17 19:25 ID:wJpqggMn
「お帰りなさい、浩平」
「あ、由起子さん、ただいま……めずらしいっすね、こんな時間に」
「今日はお休みだったのよ。それでね浩平、ひとつ訊きたいことがあるんだけどいいかしら?」
「なんですか?」
「あんた、ブルマとかセーラー服が好みなわけ?」
「な!? いきなりなにゆうとるですかっ」
「いや、夏物でも整理してあげようと思って浩平の部屋も掃除してたらね……最近のはすんごいのねえ」
「あ、あれはですね、そのうっ」
「いいんじゃないの? 若いんだから。ああでもティシュはちゃんとゴミ箱に捨てときなさいよ?
 黄ばみがかったアレをペリペリ床から剥がすのはさすがの私でも引いちゃうから」
「あ…あうあぅ……。そ、それでそのう、例のブツはいかが致しましたのでしょうか由起子さん……」
「ん? ちゃんとジャンル別に揃えて本棚に入れといたわよ?」
「そ…そですか……で、あのですね……まさかアレも……」
「あれ? ああ、私や瑞佳ちゃんの顔写真貼ってコラしてあったヤツ?
 シミだらけでカピカピしてたから捨てちゃった。てへ♪」
「う……うあああああっ! 見られたぁ……由起子さんにボクの秘密の花園を全部見られたあ……
 うわあああぁ―――――――――――――――――――――――――――――――――んっ!」
「あっ! ちょっと浩平、どこ行くのよ!?」

 ―――――どたばたどたばた……キィー、バタン! たったったったった……

「あらら、まさか逃げ出すとは思わなかったわね……段取り間違えたかしら。
 はあ…ブルマ…………………………………脱ご……」
リビングに残されたのは、しょうがないか……と溜息をつきながらスカートをまくって
いそいそとブルマを脱ごうとする由起子の姿だけであった……。



とかイカした由起子さんに期待を寄せつつまこ姉をまったり待ってみたり。
28名無しさんだよもん:03/09/17 19:29 ID:Yq2iF+Am
(円弧を描く赤いなにか)
29名無しさんだよもん:03/09/18 05:34 ID:6UFQVxfL
>27
 「ごちそうさま」
 「?、何の話です?」
 「ナニの話」
 いい笑顔の由起子。
 「だから、何の話ですかっ!」
 「だから、ナニの話だってば」
 クスクス。
 「…何年前の話です?」
 ひぃ、ふぅ、、みぃ、…。
 「うわぁ。 浩平、ませてるぅ!」
 「あんただっ! あんたがムリヤリ…!!」
 「ムリヤリ、何?」
 上目遣いの由起子。
 (ん? ほら?言ってごらん?)
 赤くなって、目をそらす浩平。
 もーっ! 可愛いんだからこの子は!!
 
30名無しさんだよもん:03/09/18 20:39 ID:iYH1y8xv
ホッシュ
ホッシュ
31名無しさんだよもん:03/09/18 20:56 ID:eJbGYK+t
シリアスなゆっきーでも書きたいねえ。
32名無しさんだよもん:03/09/20 16:33 ID:agWsPop+
萌丸氏へ。
まこ姉シリーズの続き、待ってます。
まこ姉と「えいえん」との行く末が気になってしょうがないのです。
33萌丸 ◆whNJEQ493s :03/09/20 16:57 ID:AcEeQVth
すいません。今規制されてるので書き込めない状態です。
規制が解除されるまで待って下さい( -_-)

ちなみにこれは携帯からです…
34名無しさんだよもん:03/09/21 17:56 ID:TNLijTY7
規制って何日位で解除されるんだろう?
まあ保守。
35名無しさんだよもん:03/09/21 18:26 ID:BaaNwnRf
36名無しさんだよもん:03/09/22 00:05 ID:ISudcFo8
「という訳で、規制が解除されたみたいね」
「はあ、そうですか」
「にしても、今日は寒いね。16度とか言ってたよ」
「まあ、そろそろ本格的に秋になるんでしょうから、当然かもしれませんね」
「………」
「何ですか、その不満そうな表情は」

 頬をぷくーっと膨らまして、あからさまに機嫌を損ねています、という顔。ほっぺぷにぷにしてぇ。

「普通、女性が寒いって言ったら男性がどうにかして暖めてくれるものよ」
「んな事急に言われても………………じゃあ」

俺はまこと先生の後ろに回りこみ、そっと背中から抱きしめる。

「これでどうですか?」
「……ん、よろしい」

 顔を赤くしながらも、まだ強がりを言う元気はあるみたいだ。だからほっぺを触ってみる事にする。
さっきから触ってみたくて仕方なかった。

 (ふよふよ)おお、これは素晴らしい感触だ! (さわさわ)ん〜、滑らか。

「ぁ…………………その、祐君?」
「なんですか、まこと先生」
「えと、ちょっと、恥ずかしいかな〜って、思うんだけど」
「でもとっても良い触り心地ですよ、ほっぺた。それにまこと先生のその表情も可愛いし」
「あぅ………いぢわる」

 ―――そんな寒い夜の出来事。
37名無しさんだよもん:03/09/22 00:09 ID:7xp96LYf
由起子さん(;´Д`)ハァハァ

>>36
                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"      / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /_、_    / ノ'
  ( l    _、 _   / / ,_ノ` )/ / _、 _    グッジョブ!!
   \ \ ( <_,` )(       /( ,_ノ` )      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
           グッジョブラザーズ
38名無しさんだよもん:03/09/22 00:28 ID:q8qaDbJS
>>36
つーかそんな夜に二人っきりでどこでナニしてるデスか!?
39まこ姉にアタックB:03/09/23 03:13 ID:EzfVLUgo
 食堂を出る時に見たまことの表情は、確かに笑顔だった。それが祐一にとっては何
よりも嬉しかった。
 たった数日の間だったけど。自分の素直な気持ちに気付くまでの間だったけど。大
袈裟では無く、まことに逢うのが辛かった。辛いと思っている自分が嫌だった。恐い
と感じていた自分が悲しかった。

 好きな人なのに。

 気付けば、こんなにもまことを思っている自分に驚いた。それと同時にまことの気
持ちはどうなのか気になってしまう。
 自分と同じように、好きになってくれているのだろうか。それとも、ちょっと気に
入っているクラスの生徒なのだろうか。色々な考えが浮かんで来ては消える。でもそ
れは些細な事。相沢祐一がさわたりまことを好きなだけなのだ。だから、まことが他
に好きな人がいたとしてもそれはしょうがない事。

(そんな風に達観できたら苦労はしないな)

 自分の思考に相槌を打ちつつ廊下を進むと、教室に入る手前に北川が佇んでいて、
祐一に対して微笑を浮かべている。何だか嫌な笑みだ。こういう時は素通りするに限
る。そして横を通り抜けて教室に入ろうとした所を、見事に北川に捕まえられてしま
う。

「いやいや、相澤君。君も隅に置けないねー」
「何がだよ」
40まこ姉にアタックB:03/09/23 03:14 ID:EzfVLUgo

 肩に添えられた北川の手を振り解くとそのまま教室に入る。そして自分の席に座り
即効で寝た振りを。某銃しか特技の無い青狸と友人の男よりも早く。いや、あれは本
当に寝ているのだが。

「あのな、相沢。いくらなんでもそんなに早く眠れると思うのか?」
「俺は眠っている。用があるのなら隣の寝ぼ介に言ってください。では後ほど」
「後ほどって………まあいいや、水瀬さん」

 どうやら素直にターゲットを変えたらしい。北川らしくもない。
 隣でゴニョゴニョと話し声が聞こえるのだが、祐一は本当に眠くなってしまったら
しく、そのまま深いまどろみの中へ…

「祐くーん、祐君はいますかー?」

 無理。こんな声がクラス中に響いたらおちおち寝ていられない。と言うよりも、眠
っている奴まで起こすのではないのか。
 しかも祐君とか言って、余計に恥ずかしい呼び方だ。どうせまことからすれば祐一
君と言うよりも呼びやすいから、という何とも気の抜けた理由だろうに。
 拗ねた時、嫌った時は「相沢君」だったのに、何とも飛躍の激しい人だ。でもその
恥ずかしさよりも喜びの方が大きいと今は理解できる。他人行儀に苗字を呼ばれるよ
り何倍も親しみがあるのがわかるから。

「そんな声出さなくてもここに居ますって」
41まこ姉にアタックB:03/09/23 03:14 ID:EzfVLUgo

 返事をしてクラスの好奇の視線が飛び交う中、まことに向かって行く。痛いほどの
視線は確かにあるのだが、みんなが自分とまことを認識しているのを感じてホッとす
るのはおかしいのか。今はわからない。

「で、なんですか? わざわざ教室にまで来て」
「ふっふーん、そんな無碍にしていいのかな?」

 あ、何か嫌な予感。まことの目が得意げに妙な輝きを見せている。こういう時は素
直に低空姿勢で逝くのが一番だ。

「…それで、何のご用でしょうか、まこと姉さま」

 俺ヨエ。

「何よその卑屈な態度。祐君らしくないな」

 一体俺にどうしろと。

「そうね、どうせなら親しみを込めて『まこちゃん』ってのはどうかしら?」
「嫌です」
「え、でも」
「嫌です」

 ここで折れたら、一生まことの事を『まこちゃん』と呼ばなければならなくなる。
そんなの恥だ。恥過ぎる。羞恥プレイもいいとこだ。だからこそ祐一は頑なにまで否
定を続ける。
42まこ姉にアタックB:03/09/23 03:15 ID:EzfVLUgo

「…はあ、祐君優しくないな」
「俺は優しくないんです」
「まあいいわ。それより……『まこと姉さん』でどう?」

 話しが変わってない。よほど呼び名を変えてほしいとみえる。だが一教師、もとい
教育実習生を『姉さん』と呼ぶのは流石に恥ずかしい。実際の姉であるのならまだ話
はわかるのだが。

「まこと先生、じゃ駄目なんですか?」
「だって、なんだか他人行儀じゃない」

 俺達は他人だ。いや、恋人同士になれたらそれは最高なんだが…。

「少なくとも学校ですよ、ここは」
「関係無いわよ。そもそもそんなの言い訳。場所がどこだとか意味は無いの。ちゃん
 と意識して接していれば問題は無いのよ」

 まことはどうにかして祐一を説き伏せようとしている。片方の手を腰当て、もう片
方の手の人差し指を自分の唇に添えて、どこか真剣に。まるで自分に言い聞かせるよ
うなその必死な表情が可愛い。だから

「―――――――まこ姉」

 これが祐一の最大限の譲歩。
43まこ姉にアタックB:03/09/23 03:16 ID:EzfVLUgo

「え?」

 まことは最初何を言われたのかわからないと言った感じで、目を瞬かせている。

「それよりも、本当に何の用なんですか?」
「全くだ。さわたり先生、生徒とコミュニケーションをとるのも結構ですが、せめて
 休み時間内に終わらせてもらえませんか」

 急に入ってくる第三者の声。そう言えばまこ姉が教室に来た時は、既に昼休みが終
わる直前じゃなかったか。だから5時間目の教科の先生が居るのも頷ける。と同時に今
のこの状況が激しく目立っているというのにも気付く。

「あ、あはは、すいません。と、祐君これ。それじゃ失礼しましたー」

 まことは黒い革の財布を祐一に手渡すと、軽くお辞儀をしてその場を去って行った。何
だか恋人との逢瀬を他人に覗き見られたかの様な、妙な居心地の悪さを感じつつも自分
の席に着く。

「相沢、教育実習生の尻を追っかけてる暇があったらもう少しは勉強しろよ」

 この教師は自分がもてないのか、それとも本当にそう思ってるのか。皮肉たっぷり
に祐一に言うと、授業を再開した。
 横で名雪が心配そうにこちらを見ているのがわかる。だが別段気にする事もない。
この教師が言っている事は紛れも無い事実。今の祐一はそんな嫌味の一つや二つじゃ
微動だにしない精神力、いや、単にどうでもいい話しとして耳から通り過ぎているだ
けの音として認識している。
44まこ姉にアタックB:03/09/23 03:17 ID:EzfVLUgo

(と言うか、いつの間に財布落としたんだろう)

 教師が黒板に何かの図式を書いている音が響く中、そんな事を思う。そしてわざわ
ざまことが教室に届に来てくれた事に感謝をする。これが無ければ今月は断食状態と
言っても過言ではない。朝と夜は秋子さんが作ってくれているので実際は昼食を抜く
だけなのだが、育ち盛りにとっては死活問題だ。

 やがて身が全く入っていない5時間目の授業が終わる。それと同時に名雪が少し不安
そうに話し掛けてくる。

「祐一、あんまり気にしないようにね」
「え? 何が?」
「あ……その、さっき先生に言われた事だよ」

 何だ、こいつはそんな事を気にしていたのか。しかも自分が言われた事でもないの
に人の心配をして。どうも名雪は俺の事を必要以上に心配する癖があるみたいだ。

「大丈夫だって。と言うよりも当たっていたから何も言い返せないしな。だから名雪が
 そんなに気にしなくてもいい」

 優しく頭を撫でてやる。どうも俺の周りにいる女の子達は頭を撫でられるのが好き
らしい。名雪も例外ではない。小さくうにゅ、と言って俯く。

「うん、それならいいんだよ」

 どうやら恥ずかしいのか、ちょっと頭を振って俺の手を解く。まあわかってくれて
何よりだ。以前の祐一は少し怒りっぽかったかもしれない。だから名雪が祐一に気を
掛けてくれるのはその時の事が多分にあるのかもしれない。
45まこ姉にアタックB:03/09/23 03:18 ID:EzfVLUgo
 
 従姉妹には心配を掛けてばかりだ。反省。

「ほら、6時間目の授業が始まるぞ。席に着け」

 名雪が自分の席に座ると同時に6時間目の教科担当の先生が入って来た。



 き〜んこ〜んか〜〜んこ〜〜〜〜ん………

「祐一、放課後だよ」
「な、なんだってーーー!?」

 わざとらしく驚いた振りをするが、何の事はない。放課後だ。
 
「それじゃ私、部活だから先に行くね」
「うむ、精進するのだ」
「…なんだか偉そうだね」
「まあ偉いからな」

 なんて漫才もどきをしている暇は実はない。今日はちょっとしたイベントを起こすつも
りなのだ。その為には…。

「という訳で、シーユー! 香里も北川も!」
46まこ姉にアタックB:03/09/23 03:19 ID:EzfVLUgo

 カバンの中に教科書とノートを乱雑に詰め込むと、流れる様に教室を飛び出る。後ろか
ら香里達の声が聞こえたかもしれないが、気にしない。

 ちなみに掃除当番だって事も、気にしない。確信犯である。

 走って滑って辿り着いた場所。そこは職員室。
 さて、勢い余ってここまで来たのはいいのだが、どうやってまこ姉を呼び出そう。最初か
らそんな事は頭に入っていない。

 猪突猛進とか言うな。

 困った。どうすれば一番スムーズにまこ姉を呼び出して、話をする事ができるのだろう。

 1:いきなり職員室の扉を開け「まこ姉、迎えに来たゼ!」
 2:ドアをノックして静かに開けた後「さわたり先生いらっしゃいますか」
 3:「俺が相沢祐一だあぁぁーー!!」と叫びつつ扉を開け、まこ姉の手を取って離脱。

 無難なのはやはり2番か。でもそれだと意表を突けない。オーソドックスはつまらない。
 かと言って1番は恥じ丸出しの上、他の教師に目を付けられる。よって×。
 残るは3番。…………面白すぎるのは構わないのだが、その後の展開も面白過ぎる
からやはり却下。

 今まで考えてふと気付く。これらは祐一優先の考えで成り立っていて、まことの事に
全く気を使っていないではないか。ならば…
47まこ姉にアタックB:03/09/23 03:20 ID:EzfVLUgo

 再び歩き出す。向かうは自販機へ。
 生徒の流れに逆らうように食堂へと向かう。そしてパックのジュースを一つ買うと、今度
は職員用の下駄箱の近くへ行って適当な壁に寄り掛かる。
 パックをストローで開けて飲む。ああ潤う。
 暫くそうして時間を潰していると、早く帰るのであろう先生方が通るので挨拶を。でも
目当ての人は来ない。何か用事でもあるのだろうか。

 ちゅーちゅー。一人寂しくパックのジュースを飲み続ける。ちなみに2パック目だ。流石
に胃にもたれる気がする。
 時刻は4時半。そろそろ夕焼けが見え始める頃、祐一は残り少なくなったブリックパック
のカフェオレをどう処理しようか考える。どうやらまことは今日は遅いみたいだ。これ以上
待っても来る気配はない。
 一気に残りを口の中に流し込み

「わっ!!!」
「ぶぱげぁぁっ!!」

 廊下に吐いた。綺麗な曲線を描き、キラキラと光り輝く俺のカフェオレ。そしてむせる俺。
咳き込みながら振り向くとそこには満面の笑みのまこ姉。

「もの凄い勢いで噴いたね!」
「噴くわぁ! げほっ」

 大丈夫? とか言いながら自分は全く悪くないといった素振りで祐一の背中を撫でる。
 原因はあんただ。
48まこ姉にアタックB:03/09/23 03:21 ID:EzfVLUgo

「もう、そこに雑巾があるからそれで拭きなさい」

 指差す先にはバケツに入った雑巾が。よぼよぼとした足取りでそれを取ると、まことを
睨みつつ床にこぼれたカフェオレを拭き取る。

「それで、一体どうしたのかな? もしかして私を待っててくれたとか?」

 自分を指差して祐一に笑い掛ける。祐一は拭き終わった雑巾をバケツに投げると見事に
入る。ストライク。

「ねー、どうしたのかな祐君。お姉さん知りたいな」

 今までの祐一なら、待ってなんていないと答えただろう。こんな悪戯に腹を立てて機嫌を
悪くして一人帰るのだ。
 でも、それは昔。たった数日の間だけど祐一は前に進んでいた。確かに腹は立つ。しかし
それを補って余りある程にまことに対する気持ちが強い。今なら実感できる。

「そうです。待ってたんですよ、まことさんを」

 はっきりと、まことの目を見据えて言い切る。そこには微塵の躊躇も戸惑いも無い。

「そっか」

 まことは笑う。満足そうな微笑だ。
49まこ姉にアタックB:03/09/23 03:22 ID:EzfVLUgo

「ええ。それと、これから百花屋に行きませんか?」

 祐一が考えた事。名雪達と行って思った事。やはりまことと一緒にいるのが一番楽しい。
 逆にいないと物足りない。寂しい。
 だから、今日は待っていた。あの日に対する懺悔ではなく、これからの為に。自分の想い
に素直になる為に。

 まことに笑いかけると、財布を拾ったお礼でしょ? と言いつつもご機嫌だ。

「財布は関係無いですよ。何となく今日は百花屋に行きたい気分なんです」
「仕方ないな、お礼なら受け取らない訳にはいかないわね。お姉さんが引率してあげましょ」
「どうも」

 軽く会釈をして靴を履き替える為下駄箱まで戻る。校門の前には既にまことの姿が。

「さて、何を食べようかなー」
「あ、飲み物は決まってますから。拒否権は無しです」
「え? どういう事?」

 その質問には答えずに祐一達は歩き出す。夕日が照らす人影は、二人寄り添うように地
面へと映っていた。
50萌丸 ◆whNJEQ493s :03/09/23 03:25 ID:EzfVLUgo
10レスに渡る保守です。
長くなり過ぎてごめんなさい。
そして読んでくれた方、ありがとうです。

落ちないように続きを書きたい。
51名無しさんだよもん:03/09/23 03:50 ID:Ve8PRkSN
おおぅ、一気に来たね。
つーか普通なら『まこちゃん』じゃないんかと。
普通なら職員室に飛び込んで「まこ姉、迎えに来たゼ!」 じゃないんかと。
祐一見損なった。
あーもう二人で仲良くちゅーちゅーしてくれよ、まったり待ってるから。

いやほんと、まったり待ってますから、がむばっ(w
52名無しさんだよもん:03/09/23 12:04 ID:VIJchSRG
わーほんとに一気にきましたな、萌丸氏おつですー
この展開だと次回はラブラブ?
漏れもマターリまってますよ!
53名無しさんだよもん:03/09/23 17:52 ID:F1se2XSr
よっしゃーー!キタ!
そんな訳でまこ姉との期待ラブですよ!(意味不明)

とにかく乙ですた。
54まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:46 ID:SbTTy+ig

 夕陽の中を歩く祐一達。
 周りから見たらどう思われるのか。
 そんなの決まってる。

 仲の良い恋人同士――――――――だ。

「あはっ、ほら祐君。真っ赤な夕焼けだよ〜」

 百花屋までの道のりの中、まことははしゃいでいる。
 どこか踊っているとも思わせるその姿は、夕陽を身体いっぱいに浴びて光っていた。

 真っ赤に、光っていた―――

 何だか楽しいはずなのに、思わず悲しみを誘うのはどうしてだろう?
 それは、あの夕焼けのせいかもしれない。
 夕焼けの中、弾むように歩くまことはすぐにも消えてしまいそうで。
 祐一はいつのまにか、泣きそうな顔をしている事に気付かない。

「なんでそんな顔してるのかなー?」

 まことが覗き込んでくる。
 でも祐一にはわからない。そんな顔。どんな顔なんだろう。極めて普通にしているだ
けなのに。
 だから戸惑うだけ。困った表情をしながら。
55まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:46 ID:SbTTy+ig

「仕方ないな、祐君は」

 そっと右手に暖かな感触。柔らかい何かが祐一の手を包み込んでいた。
 掌からまことの想いが伝わってきそうで。少し恥ずかしかったけど、その手を握り返
す。確かめるように。
 まことは何も言わずにそのまま歩く。ふと横顔を見てみると、微笑んでいるように見
えた。

「今俺達を見た人は、一体どんな風に見えるんだろうな」

 いつかに言った問いとほとんど同じ事を聞く。

「そうだね……姉弟かな」
「違う」
「じゃあ何かな………………………………恋人同士、かな」

 少しの間を置いて、まことは問う。祐一の手を握る力が少し弱くなる。
 だからその手を離さないように、でも痛くならないようにぎゅっと握り締めて

「ああ。恋人同士に見えるさ、きっと」

 これが答え。あの時と変わらぬ、不変のもの。

「そっか」

 素っ気無い返答だけど、祐一の手を握る力は確かに増した。
56まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:47 ID:SbTTy+ig

「ほら、さっさと行かないと閉まっちゃうよ」

 まことが祐一の手を引っ張って走り出す。そこにはお互いの笑顔がある。それで充分
だ。




「いらっしゃいませー」

 百花屋のドアを開けるのとほぼ同時にウェイトレスの声。見るとあのウェイトレスで
はないか。
 先日の事をつい思い出してしまい、なるべく目を合わせないようにする。
 祐一はこのウェイトレスがちょっと苦手だ。

「こちらの席でよろしいですか?」

 はい、とまことが答えて祐一達が椅子に座る。
 どこかで見た景色。まさかと思い周りを見渡すと、案の定あの時と同じテーブルであ
った。
 一瞬げんなりとしてしまったがすぐに立ち直る。むしろ望む所だ。

「それではご注文がお決まりになりましたらお呼び下さい」
57まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:49 ID:SbTTy+ig

 そこで立ち去ろうとするウェイトレスを呼びとめる。
 決心を決める為、ほんの少しだけ深呼吸をすると、早口でまくしたてた。

「えっと、イチゴサンデー2つと、すすスペシャルドリンク。以上」

 抜かった。思わずどもってしまった。
 くすっ、とウェイトレスがこぼす声を聞く。いかん、これは本気で恥ずかしい。

「申し訳ありません。それではご注文を繰り返させていただきます。
 イチゴサンデー2つと、スペシャルドリンクがお一つでよろしいですか?」
「はい」

 どこか不機嫌そうに答える。まあ実際の所は恥ずかしくて上手く答えられなかっただ
けなのだが。
 その事に気付いてか、ウェイトレスは特に気にした風も無く『少々お待ち下さい』と
言って、カウンター裏に行ってしまった。

 さて、ウェイトレスはとりあえずどうでもいい。問題は…

「………」

 目の前にいるまこ姉だ。あーもー、すっごい悪戯っぽい表情してる。
 その直視に耐えられなくて、思わず目を逸らす俺。うん、今日は実にいい天気だ。
 あ、もしかして顔がちょっと熱持ってるかも。
58まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:51 ID:SbTTy+ig

「なる程ね〜。飲み物は決まってるってこういう事だったんだ〜」

 激しく笑顔。しかし俺にとって今のまこ姉は蛇にしか見えない。
 その事に身体が反応しているのか、ちっとも動こうとしてくれない。せめて膝の上に
乗せてある両手をどうにかしたいんだが。もの凄く畏まってないか、俺。

「ほら、何とか言ってよ〜」

 硬まったままの俺をつつく。肩、頬、目。目は止めろ。
 その行為事態が恥ずかしい。突つかれる度に赤味が増して行く。

「か」
「か?」
「勘弁して下さい」

 白旗。いくら好きだからっていっても、まだそういう事に免疫のない俺はこの状況に
堪えられそうにない。
 そんな祐一の戸惑いが、はたまた慌ててる状態が面白いのか、まことは笑顔を絶や
さないでいる。こんな時でも幸せって感じてしまう自分にいささか驚くが、すぐに納得
する。
 
 自分の好きな人が、自分のすぐ傍にいてくれる。

 これ以上望む事などない。
59まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:52 ID:SbTTy+ig

「あれ? どしたの急に。悟ったような顔しちゃってさ」

 まことが不思議そうに覗き込んでくる。テーブルに両手をついて前屈みになり。
 するとどうしてか、胸の方に目がいってしまうのは男としては当然の事なのか。さっ
きまでの透明な空気が一瞬にして赤くなる。
 又、顔が赤くなる祐一を怪訝な表情で見るまことだが、その視線を辿った先に何があ
るのかを判断して、再びの悪魔の笑顔。

「訂正。悟ってなんかいないね祐君は」
「……元から悟ってなんていませんよ」

 苦し紛れの物言い。まことはそんな言葉など気にするまでもない。
 まことは自分の胸を両手で隠すと

「えっち星人発見」
「違う」
「違わないもん。さっきねっとりたっぷりと食い入るように私の胸を凝視してた」
「そこまでは見てない」
「そこまでは?」

 厭らしい誘導尋問ですこと。聞きました奥さん? この巧妙な手口。あんな言われ方
されたら誰だって引っかかりますわよおほほほほほほ。
 と、現実逃避をしている暇はない。然るべき返答をしなければ、これから先もこのネ
タでいぢくりまわされる事必至。
60まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:53 ID:SbTTy+ig

「見ました。網膜に焼き付いてしまいましたよ」
「お待たせしましたー。イチゴサンデー2つとスペシャルドリンクです」

 笑うしかないって。このタイミング。
 謀ったかのように現れるウェイトレス。そしてテーブルの上に並ぶジュースとデザート。

「それではごゆっくりお楽しみ下さい」

 『ごゆっくりお楽しみ』の部分が強調されていたのは気のせいに違いない。
 無言でスプーンを取り、イチゴサンデーに手をつける。うむ、美味。

「…………」

 必死に笑いを堪えるまこ姉。ああ笑えよ。俺だって本当は気が狂いそうなんだから。
 あんなセリフを見知らぬ(?)ウェイトレスに聞かれてしまったんだ。もうどうすればい
いのかわからない。

「そっかー。網膜に焼き付いちゃったか〜」
「まあ」

 イチゴサンデーを食べつつ生返事をする。顔なんかまともに見れない。

「ふふ、何だか恥ずかしいな」
61まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:54 ID:SbTTy+ig

 全てはあんたが仕組んだ事でしょうが。
 まことがあんな事を言った御陰で、ワイシャツから覗く胸の谷間をどうしても思い出し
てしまう。イチゴサンデーの味は、もう感じない。

 こんな所を同じ学校の生徒に見られたらどうしよう。しかも同じクラスの生徒だったら
最悪だ。
 まこととは目を合わせないようにしてさっと店内を見回す。不幸中の幸いか、同じ学
校の制服は見当たらなかった。その代わりといっては何だが、見事に数人と目が合っ
てしまう。しかも女性ばかり。興味深そうに、そして楽しそうに見ていた気がする。

「どうしたの祐君?」
「いや、何でも無い」

 話題を変える為にも何か別の事を話した方がいい。そう判断した祐一はある事につ
いて聞いてみる。

「まこと先生、どうして俺の呼び方を『祐一君』から『祐君』にしたんですか?」
「あーイチゴサンデー美味しい! って、その事? 深い意味は無いのよ。ただ呼びや
 易いから」

 驚く程に的中。俺もまこ姉の性格を熟知してきたという事か。ちょっと嬉しいけどあま
りの捻りの無さに落胆する。

「それよそれ! あの時はうやむやになっちゃったけど、結構気になるのよ。何て私の
 事呼んだんだっけ?」
62まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:55 ID:SbTTy+ig

 俺は結構何も考えないで喋っているらしい。わざわざ地雷を踏む事なんて無いのに。
 自分の中では『まこ姉』と気軽に言う事ができるのだが、実際に言うとなると話は別
問題だ。
 あの時は雰囲気というか、流れがあったから良かったようなものの、今同じ事を相手
に面と向かって言うのは相当恥ずかしい作業ではないのだろうか。

「それは、その…………言わなきゃ駄目、ですよね」

 期待に満ちた眼差しを向けている。一度見てしまったら逸らす事はできない。
 知らない内にイチゴサンデーは残り一口になってしまっている。それを口にゆっくりと
運び、咀嚼を繰り返す。噛んでいる間は喋らなくてもいいだろう。逆に飲み込んでしまっ
たらもう避ける術はない。
 心を落ち着ける。無理。口内に残っているイチゴサンデーも、そろそろ飲み込まない
と気持ち悪くなりそうだ。

 ゴックン。

 迂闊。自動的に胃に送り込まれて行く。

「まこ姉」

 飲み込んだと同時に身体が反応してしまったのか、祐一の口から出てしまった。

「呼んだ?」
63まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:56 ID:SbTTy+ig

 にやりと笑うまこと。

「……」

 頭を抱える祐一。

「『まこ姉』か〜。初めての響きね。流石は祐君、他の人には無い感性を持ってるわ」

 まこ姉まこ姉〜私はまこ姉〜〜♪ なんて軽く口ずさんでいたりする。
 大変御機嫌麗しいようで何より。

「それじゃ、学校でも私の事を『まこ姉』と呼ぶように!」

 死の宣告を出しつつもストローに口を付けるまこと。なぜか動きがそのまま止まった。
 その瞬間全てを理解する祐一。こういう時だけ妙に頭が働くのは仕様か。

「ほら、祐君も一緒に飲も♪」

 上目遣いに俺を見るまこ姉。いい攻撃力だ。
 こうなったらもうヤケだ。何でもしてやる。

「よし、俺が全部飲む」

 そして勢い良く飲み始める祐一。だが途中からむせてしまう。炭酸が微量ながら入っ
ているから当たり前だ。
 そんな祐一を見てまことはくすくすと笑って
64まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:57 ID:SbTTy+ig

「ほら、ジュースは逃げないからゆっくり飲も」

 と優しい言葉を掛けてくれた。
 思わず落ち着く声音。まことは時々不思議な声を使う。いつか聞いたような声。でも
いつもとは違う声。それを聞くといつも心が落ち着く。それと同時にほんの少しの違和感
も。
 祐一は自然と頷きゆっくりと飲み始める。改めて飲むと、気持ちのいい酸味が口の中
に広がった。この『スペシャルドリンク』は名前こそ普通だが、スペシャルに相応しい味を
しているのだと実感する。何か隠し味でもあるのだろうか? 今度秋子さんにでも聞いて
みよう。
 ジュースを飲みつつまことを見ると、ほんのりと頬を染めて祐一を見ていた。
 おかしい。何か自然に二人で飲んでいる。さっきまでの抵抗感はどこに消えてしまった
んだ。あれだけ周囲の目を気にして、羞恥に耐えていたのに。

「おいしいね、祐君」

 いつものからかう声ではない。だからか。俺も自然と応える。

「そうだな、まこ姉」

 その後飲み終るまで、二人の間に会話は無かった。
 それでも満足している自分がいた。周囲の視線はとうに気にならなくなっている。決して
羞恥心が無くなった訳ではない。今も視線は感じるが、そんなのはどうでもいい事だった
のだ。
65まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:58 ID:SbTTy+ig

 俺と、まこ姉。

 他人がどう思っていようが関係無い。想うは一人。
 そんな単純な事、今頃気付く。

 俺は、まこちゃんが好きだったんだ――――――――

「まこ、ちゃん?」

 ぞっとした。急激に吹き出る汗。
 心の奥底から飛び出そうとする想い。記憶。

「………………違う、よ。私は『まこ姉』だよ、祐君」

 悲しそうに呟く。本当に哀しそうに。
 一体俺は何を言った? 間違えていないはずだ。目の前にいるのは、まこ姉。それ以外
の何物でもない。
 でも口から出た言葉も嘘じゃない。確かな実感がある。

「そろそろ出ようか?」

 不意にまことが席を立つと、伝票を祐一に渡す。

「祐君の奢りだよね」
「ああ。そうだ」
66まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 04:59 ID:SbTTy+ig

 寂しそうに笑うまこと。ちっとも笑ってなんていない。むしろ泣いているかのように見える。
 出来るだけ平静を装い伝票を受け取ると、レジに持っていき清算する。
 案の定あのウェイトレスだったのだが何も気にならない。目を合わせたのかも記憶に無
い。
 そのまま店を出ると、まことがちょっと歩こうと言うのでそれに従う。今は理由を問う事も
頭に無い。まことが祐一の前を歩くと、それに続くように足が動く。

「綺麗な、夕焼けだね…」

 今はもうほとんど沈んでいる夕陽を眺めて、そう呟く。
 確かに綺麗だけど、沈みかけの夕陽はどこか哀しい。終わりを思ってしまうのだろうか。

 暫く歩くと、前にいたまことが公園に入る。
 そして公園の中心に立って夕陽をただ眺める。何かを待っているように、じっとその場に
立ち尽くして。
 祐一は何も声を掛けられない。それもそのはず、まだ自分も頭の中が混乱しているので
咄嗟に話す言葉が見つからないのだ。
 だからか、少し先に転がるボールが目に入った。大方子供が忘れていったのだろう。
 ボールの近くまで行き、使い込まれたと思われるそのボールを何気なく蹴る。思い切り
蹴ったらどこに行くかわからないので、本当に何気なく。
 大して気を入れなかったボールは壁に跳ね返ると、祐一ではなくまことの方へと転がって
いった。

 ころころころ…………こつん。
67まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 05:00 ID:SbTTy+ig

 そしてまことがそのボールを拾う。
 その動作の一つ一つが何故か目に焼きつく。今はもう綺麗な大人の手。その手が小気味
良く動き、手の中にあるボールを様々な方向にゆっくりと回転させる。
 やがてまことの瞳が見開き、ボールのある一点を見ると小さな声で話し掛けてくる。

 駄目だ、その続きは駄目だ。
 祐一の心の中で暴れ出す『何か』。人間の本能に訴えかける危険信号。

 だけどそんなのは

「………ゆういち、君?」

 全く役に立たなくて

「ゆういち君、でいいんだよね? はい、ボール」

 自分勝手に俺の心を晴らしてゆくのだ

「…ここ、名前が書いてあるでしょ?」

 哀しみだけを呼んでしまうのに――――

「……………名前なんて書いてありませんよ、まこ姉」
68まこ姉と百花屋A そして…:03/09/24 05:01 ID:SbTTy+ig

 だからそれに抗うように、俺は言う。目の前の人を見詰めながら。
 それでもその人は止めてくれない。自ら歩む。

「私の名前は――――」
「まこ姉!!」

「――――――『さわたり まこと』って言うの」

 ずっと好きだった女の子。
 僕の好きだった子。
 さわたりまこと――――――――まこちゃん。

 気付いたら好きになっていた女性。
 俺の最愛の人。
 さわたりまこと――――――――まこ姉。

 どちらも『さわたり まこと』。嘘偽りない真実。
 子供の頃に好きになったあの子。
 大人になって好きになったあの人。
 祐一の心はミキサーで掻き回されたかのように荒く、そして混在していた。
 狂ってしまう。この人の前にいたら、狂ってしまう。

 俺は気付くとまことの前から走り出していた。
 その行為が愚かだと気付きもせずに、ただ全力で。

 夕闇に変わる寸前の夕焼けが酷く印象的だった。
69萌丸 ◆whNJEQ493s :03/09/24 05:09 ID:SbTTy+ig
…長い。長すぎる。しかも題名がAになってるけど、正解はBです。
前回といい、読んでくれた方ありがとうございます。
一つ一つが長いですが、ようやく終わりが見えてきました。
それではのんびりとお待ち下さいませ。
70名無しさんだよもん:03/09/24 05:47 ID:ytMWnc34
>>69
マカーとしては機種依存文字のローマ数字? マル数字? をやめて欲しいのですが。
71名無しさんだよもん:03/09/24 14:12 ID:CWsYK7Pc
>>69
二日続けて更新とは驚き。よくそんだけ早く書けるなぁ。

後半がらっと雰囲気が変わったね。なんかミステリアスで面白そうっす。
>「………………違う、よ。私は『まこ姉』だよ、祐君」
ここん所何だかかなり切なくて(;´Д`)ハァハァだぞ。
続きもマタ−リ待ってまつ。乙ですた。

>>70
運が悪いとしか。大半が窓だと思うしなぁ。
72名無しさんだよもん:03/09/24 23:51 ID:qm67sZa1
筆早いねえ……。
まこ姉の言動が結構楽しかったわけデスが段々シリアスになってきたようで。
これはこれで気になるな。まったり待ちますか。
73名無しさんだよもん:03/09/25 23:04 ID:ahSJiM1r
まこ姉に抱きつかれつつ保守。
74名無しさんだよもん:03/09/25 23:16 ID:ghh8I/z/
ぢゃあ俺は由起子さんに巻き付きながらダッシュ。
75一発ギャグ:03/09/26 00:17 ID:CANP7RmE
ようこそ妖孤
76名無しさんだよもん:03/09/26 23:50 ID:i6iTSW3T
まこ姉って寝るときスパッツだよな、絶対。
77名無しさんだよもん:03/09/27 00:47 ID:dE5/Icxf
いや、こういう人はダボダボのパジャマに違いない。
78名無しさんだよもん:03/09/27 01:23 ID:yQ/AvECw
由起子さんは男物のYシャツだな。
79名無しさんだよもん:03/09/27 01:29 ID:UGY9qqt6
由起子さんは学ランとトランクスだよっ。
80名無しさんだよもん:03/09/27 02:13 ID:dE5/Icxf
まこ姉はブルマだと言ってみる。
由起子さんはネグリジェだよ。
81名無しさんだよもん:03/09/27 02:41 ID:UGY9qqt6
上がセーラー服ならぶるまも大いにアリだと思った。
つーかまこ姉の学生時代はセーラー、ここは譲らん譲れない。
82名無しさんだよもん:03/09/27 03:10 ID:dE5/Icxf
まあまこ姉は北国の生まれじゃないしな。
セーラーでも桶。清楚に可愛くブレザーでも良し。

譲れないのは体育の時はブルマって事だ。
83名無しさんだよもん:03/09/27 03:17 ID:UGY9qqt6
譲るもなにも、体育の時はぶるまに決まってるぢゃあないか。
まこ姉は冬でもジャージなんか履かないよ、
上だけ着込んだちょっと大きめのジャージの裾から紺色のぶるまが見え隠れしてるよ。

そんなことよりまこ姉がいた中学は掃除ん時ぶるま着用。赤に白の二本線。
これだけは譲れない。
84名無しさんだよもん:03/09/27 23:43 ID:TV/MmXqZ
由起子さんは黒ガーターオンリーだ
85名無しさんだよもん:03/09/28 04:59 ID:aO9XrAyN
由起子さん分が足りんと煽ってみる、しがない住人の一人。

まこ姉はお姉さんだが血の繋がりがない。
叔母さんというのは萌えの中にさらなる萌えが加速されるかも…
86名無しさんだよもん:03/09/28 10:27 ID:tHJcgD9t
由起子さんにぱっつんぱっつんの体操服とブルマ、という選択肢が無いのは何故なのか。
下着無しで。その後舐めるように視姦。


俺、間違ってないよね? ここにいてもいいよね?
87名無しさんだよもん:03/09/28 18:25 ID:IJA6Up7J
2人とも下着姿
まこ姉は黒で由起子さんは紫!
88ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/09/29 01:16 ID:lbryn/aZ
どうも、遅いですがスレ復活おめです。
スレッド1.1があったのも気付かずで、今さらカキコですが…



せっかくなんでシリアスなワンシチュを落として去るテスt
「由起子さんは……」
 長森さんが訊ねる。
「由起子さんは……、いつ帰ってくるか分からない人を待って、寂しくないですか?」
 私ははっきりと、こう答える。
「奇跡が起きた時に、あの子の帰る場所が無いのはダメ」
 長森さんに笑顔が戻る。
「だってあの子は、生きているんですもの。いつしか戻ってくるわ。必ず」

89名無しさんだよもん:03/09/30 22:44 ID:yjZ5ROCD
まこ姉と保守
90ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/02 02:01 ID:SlWh0AOX
 ━━雨が降っている。
「ふう。これじゃあ、せっかくの日曜も台無しだな」
 そう呟いてみるが、雨は一向に止む気配がない。
 暇をつぶすために、ベッドで横になって、読みかけの漫画を手に取る。
 少しの間、漫画に熱中するが、すぐに暇になる。
 ジュースでも、取ってくるか……
 そう思い直し、漫画を脇において階段へと向かう。
 下では、由起子さんの話し声が聞こえる。
 ━━由起子さんも、さすがに今日は休みか……。
 ゆっくりと階段を降りて、台所へと向かおうとする。
 由起子さんは、電話口で誰かと話をしているようだ。
 電話の邪魔にならないよう、静かに階段を下り、由起子さんの後ろを通り過ぎよう
とした、その時……
「だからっ、お見合いの話は断ったはずですっ」
 めずらしい、由起子さんの怒鳴り声に驚いたオレは、リビングの手前で歩みを止める。
 ……お見合い?
 由起子さんは、まだ電話口で話をしている。
「だからっ、私には、その気はありませんっ」
「………」
「もう、かけてこないで下さい」
「………」
「じゃあ、切りますから……」
 由起子さんは、少し乱暴に受話器を置く。
 驚いたオレは、リビングの手前で、成す術なく立ち止まっている。
「……こ、浩平」
 オレがいることに気付いた由起子さんは、気まずそうにしながら、こちらを向く。
「ゴ、ゴメンね。声、大きかった?」
「あ、ああ、大丈夫だけど。電話?」
「え、ええ、そうなの……」
 オレは何を話せばいいのか分からず、その場を取り繕おうとする。
91ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/02 02:01 ID:SlWh0AOX
「あ、えっと、ジュースもらいにきた……」
「え、ええ、冷蔵庫に冷やしてるから……」
「ああ」
 オレは、ジュースを手に取ると、逃げるようにその場を離れる。

「ふぅ。それにしてもびっくりしたな……」
 部屋に戻った俺は、先程の光景を思い出す。
 ……見合い、か。
 さっきはびっくりして、逃げるように部屋まで戻ってきたが、考えてみればそんな
話があっても不思議ではない。
 ……由起子さんももう、結婚するには充分な年齢だし……そういう話があっても仕方ないよな。
 電話先は、多分由起子さんの実家なのだろう、年頃の娘を心配して、そういう話を
持ってきたのかもしれない。
 ……まあ由起子さんは仕事ばっかりだしなぁ。恋人がいるようにも見えないし……。
 ふと、そう考えるが、少し思い直す。
 もしかして、オレのせいか?
 オレがこの家にいるから……それで気を使ってるのかも……。
 そう思うと、申し訳ない気持ちになる。
 実の息子ならまだしも……同居している甥のせいで、由起子さんはそういう見合い
の話を断っているとしたら……。
 あくまでオレの推測に過ぎないが、由起子さんならそうするかもしれない。そう思う
とオレは、いても立ってもいられなくなる。
 どうすれば……
 だが考えた所で、妙案が浮かぶはずもない。
 由起子さんの負担にならないようにするには、自活するのが一番だが、今のオレには、
今すぐ自活する力もない。高校だって、由起子さんの援助のおかげで行けていると聞いている。
「ふぅ」
 自分の無力さと、今まで知らず知らずのうちに由起子さんに迷惑をかけ続けていたのかも
しれない……その罪悪感に、ついため息を吐く。
 その時、
92ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/02 02:02 ID:SlWh0AOX
 コンコン
「浩平……今いい?」
 ドアのノックの音と、その後に由起子さんの声が聞こえる。
「あ、ああ。ちょ、ちょっと待って」
 驚いたオレは、とりあえずそう返事をする。
「忙しいなら、ドアを開けなくてもいいから……聞いて欲しいの」
 そういうと由起子さんは、ドア越しに話を切り出す。
「もし、さっきの電話の事、気にしているなら、気にしなくていいよ。私は浩平の事、
 負担とかに思ってないから……。……それを言いたかっただけ。忙しいのにゴメンね」
 そう言うと由起子さんは、オレの部屋の前から離れて階段を下りていく。
 オレは思わずドアを開けると、由起子さんの後を追う。
「こ、浩平?」
 急に飛び出してきたオレにびっくりしながらも由起子さんは、こちらを振り向く。
「そ、その、話があるんだ」
 オレはこれ以上悩んでいても仕方ないと思い、由起子さんにそう声をかける。
「うん……」

 リビングに下りたオレと由起子さんは、向かい合って椅子に座る。
 改めて向かい合うと、つい緊張してしまう。
 そんなオレの気配を感じたのか、由起子さんは、先に話を切り出す。
「やっぱり、聞こえてた?さっきの電話」
「うん、見合いの所から……」
「そっか。浩平に心配かけちゃったね」
 そういうと由起子さんは、少し俯く。
「そ、そんな。オレこそ、由起子さんに迷惑ばっかり……」
 そうオレが言うと、由起子さんはすぐに言葉を返す。
「迷惑なんて思ってないよ。浩平の事」
「だって……」
 そうオレは反論しようとするが、由起子さんはすぐに言葉を返す。
93ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/02 02:03 ID:SlWh0AOX
「本当。浩平の事、迷惑なんて思った事ないから……。だから余計な心配はしなくていいの」
 少し茶化すように由起子さんは話す。だが、オレもすぐに反論する。
「オレがいなかったら、由起子さんは見合いだって気がねなく……」
「だ、か、ら。私は今、結婚なんて考えてないから、浩平はそんな心配しなくていいの」
 笑顔でオレの方を見ながらそう答える。
 だが、オレはさらに食って掛かる。
「じゃ、じゃあ、結婚はいいとして……。それでもやっぱ、由起子さんには迷惑ばかり
 かけてる気がする……」
 オレは由起子さんの顔をじっと見つめながらそう答える。
 由起子さんは、少し困った顔をする。
 由起子さんが少しだけ、言葉に詰まる。
 だが、少し考える様な仕草をして、ふっと息を吐くと、オレの方を改めてまじまじと見つめる。
「……浩平。あなたは忘れているかもしれないけれど、私は、あなたがいなかったら、今みたいに
 頑張れなかったと思うよ」
「えっ?」
 急にそう、話を振られ、オレはそう反応する事しか出来なかった。
「あれは……、浩平がこの家に来て少し経ってからの事だった……」
 そう言うと由起子さんは、少し目線を上に移し、話を始める。
「━━今日みたいな雨の日だった」
 由起子さんは懐かしそうに、微笑みながら話を続ける。
 
「ちょうど今日と同じ日曜で。私は仕事が休みだったから、家にいたんだけど。ちょっとね、
 仕事で失敗ばかりしちゃって。本当に落ち込んでたの。もう何もかも、やめちゃおうかって
 思うぐらいにね」
「そんな時、あなたが家からいなくなったの……」
 そう言うと由起子さんは、オレの方に視線を戻し、少し困ったような顔をする。
「その時の浩平は、まだ私には全然懐いてくれなくて。心配と、こんな時に、っていう
 苛立ちとで、私、オロオロしちゃって……」
 微笑みながら、由起子さんは話を続ける。
94ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/02 02:05 ID:SlWh0AOX
「でも、浩平の行く場所なんて全然分からないから。仕方なく、家の周りを探したんだけど
 見つからなくて……。雨がっぱは持って行ってたみたいだけど、心配で……」
 オレは、子供の頃から由起子さんに心配かけてたんだな、と思うと、つい苦笑してしまう。
「そして少ししてから、浩平、帰ってきたんだけど。雨がっぱ着てるのに凄く濡れてて。
 私、『浩平くん。ど、どうしたの?』って聞いたらね、浩平がね……」
 由起子さんは、自分の手をそっと重ね直すと、言葉を続ける。
「『ごめん……なさい……。こ、これ……』って言って、雨がっぱの間から赤い花をくれたの」
 由起子さんは、その時の光景を思い出しているのだろう、視線を宙に浮かせたまま話を続ける。
「私がね、『どうして?』って聞くと、浩平はね、『きょ、今日は、お母さんにカーネーションを
 あげる日だって先生が……』って言って……」
「母の日だったのよね。浩平、この辺の地理、まだ詳しくなかったから、自分が前にいた家の方
 まで行って、カーネーション、もらってきてくれたの」
 由起子さんは、幸せそうな笑顔で話を続ける。
「『私がもらっていいの?』って浩平に聞いたら、『う、うん……。い……いつも、ありがとう。
 これからも……げんきで、いてください』って」
「私、その時に初めて、今日が母の日なんだって気づいて……本当に嬉しかった」
「浩平が、私の事をそう思ってくれてたんだって」
「私、その時は、もしかしたら浩平に嫌われてるのかな、って思ってたから」
「私、凄く嬉しくって、傘も放ってね。浩平が『あめ、ぬれちゃうよ』って言っても、
 そのままで……。泣いてる事を隠したかったのかもしれない。」
 由起子さんは、少し恥ずかしそうにしながら、そう答える。
「その時の事があって……。その事がなかったら、私、どうなっていたか……」
「私、その思い出に支えられてた。その時の思い出があったから、今まで頑張って来れた」
「だから、浩平には、感謝しても足りないの」
 そう言うと由起子さんは、真っ直ぐにその眼差しを向ける。
95ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/02 02:06 ID:SlWh0AOX
「だから、もし、浩平が迷惑じゃなければ、もう少しだけ、今のままにさせて欲しいの」
「でも、それじゃあ……」
 オレはつい由起子さんに反論してしまう。それを聞いた由起子さんは、少し考えあぐねる仕草
をする。
「なら……もし私が結婚できなかったら、浩平が……その、もらってくれる?」
「えっ、な、なっ」
「約束……したよ……」
 いたずらな笑みを浮かべながら、由起子さんはそう言って立ち上がる。
「さて、っと。私まだ用事残ってるから。浩平、引き止めてゴメンね」
「ゆ、由起子さん、じょ、冗談だよな」
「うふふ……」
 由起子さんはそう言って笑うと、足早に自分の部屋に戻っていく。
「…………」
 オレは呆然としながら、窓の外を眺める。
 
 
 
 外は雲が晴れて夕焼け空になっていた。
 だが……雨は、雲が少なくなっても、未だに降り続いている。
 夕焼けの赤を反射して、きらきらと光りながら……


前々スレ時に書いてたものですが、DAT落ちしたので投下出来ずのものを今さらながら投下。
スレを開く前に、萌丸氏の新作SS(&真琴姉のSS)キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!と
思われた方には申し訳なし。
96まこ姉について…:03/10/02 04:27 ID:OAVHyaKL

「祐一さん、どうしたんですか?」

 ドアの外から秋子さんの声が聞こえる。
 公園から無我夢中で走って辿り着いた場所は水瀬家だった。
 家の中に入ってろくに挨拶も言わないまま自分の部屋へ。当然夕食の時も部屋に閉じ篭っ
たままだ。秋子さんに悪いとか、そんな事は微塵も考えなかった。考えられなかった。

 幼い頃に聞いたあのセリフ。
 そのままをまことが喋った。
 それがどういう事か。

 思考は巡る。隅から隅へ縦横無尽に。止まる事無く終わる事無く。
 奇跡を起こした日々。かけがえのない冬の煌き。
 その中を一つだけ、たった一つだけの矛盾が光を遮る。

 とても幼い頃。約束も何も無い一つの永遠。僕が望んだはずの終わりの無い日々。
 でもそんな日々はありはしない。
 望む事すら許されなかったのだろうか。僕の憧れは小さな輝きから、やがては大きな輝き
へ姿を変える。失われる事さえ知らずに。

 幼い頃の僕は耐えられなかった。いや、世界が耐える事を許さなかったのだ。
 小さい僕の純粋な想いは、人一人の永遠をも覆す力を持っていた。
 それが正しいかどうかは誰もわからない。
97まこ姉について…:03/10/02 04:28 ID:OAVHyaKL

 僕は知らない内に力を使っていた。知らないからこそ使えた力。想い。
 でも、想いを使うと同時に思いが消えた。それは忘却を意味する。
 何も知らない僕は、そのまま何も無い世界へと歩む。光の無い世界へと。


 ――――――――――さわたりまことをなくしてしまったせかいへ。


 祐一はベッドの上で頭を抱えてうずくまっている。その身体は小刻みな痙攣を起こし、知
らない人が見たら間違い無く精神病患者だろう。
 幸い今の祐一を見る者は誰一人としていないが。

 コンコン、コンコン

 ドアの向こう側で秋子さんが諦める事無くノックしている。今の祐一にその音は届いていな
い事も知らずに。
 やがてノックする音が聞こえなくなると、階段を降りる音が響く。
 外界の音を遮断している祐一には何の意味も無く、そのまま思考の渦へと深く沈んでいく。

(あの時いなくなった。いなくなったんだ。消えた。でも知らない。僕は知らない)

 自分の心で自問自答を続ける。

(何も見ていない。何もなかったんだ。白いワンピースを着ていたあの子も? うんそうだ
 よいなかった。いなかった? 知らないよ、そんな子知らない。だって見てないもん)
98まこ姉について…:03/10/02 04:29 ID:OAVHyaKL

 ぶつかる。心と心が小さな衝突を繰り返す。

(見てない? 知らない? いなかった? 僕に笑いかけてくれたあの子だよ? 綺麗な女
 の子。どこか哀しそうな瞳をしたあの子だよ?)

 やがて小さな衝突は大きくなり、心の一番大切な部分で争いを始める。

(そんな子いない! 知らない! 見てない! 僕はずっと一人で遊んでたんだ! ボール
 を壁に蹴ってただ一人公園で遊んでいたんだずっと!)
(嘘だ! あの子はいたよ! 僕のボールを拾って、僕の名前を呼んで、僕は返事をして、
 あの子の名前を聞いて! 色々話しもして!)

 心と心の痕はゆっくりと溶け合い、やがて一人の『僕』へと形成されてゆく。

(あの子を好きになった! いつまでも一緒にいようと思った! 絶対に忘れないと…)

 そう、忘れない。忘れていない。忘れてなるものか。

(さわたりまことが好きだ!)

「さわたりまことが、好きだ―――――」

 自然と声になった。そう。俺はさわたりまことが好きだ。その気持ちは今も薄れる事は
無い。不変。でも―――
99まこ姉について…:03/10/02 04:30 ID:OAVHyaKL

「俺の目の前で、まこちゃんは消えた」

 夕焼けの綺麗なあの日、全てが真紅に染まったあの公園で小さな俺の前から忽然と姿
を消した。どこかへ行ったのではない。消えた。最初から何も無かったかのように。俺の記
憶から、世界の記憶から。

「でも、まこ姉はいる。さっきまで俺と一緒にいた」

 脳裏に浮かぶまことの姿。あの時と場所は違うがほぼ同じシチュエーション。それをまこ
とは再現した。ボールを拾い、名前を呼び、俺に笑いかけて。

 いつも寂しそうな、どこか儚い雰囲気を漂わせていたまこちゃん。
 対象的にいつも元気で、からかう事に全力を注いでいたまこ姉。

 そこに無視できない矛盾がある気がする。幼い頃のまことと今のまことを比べると、一致
するようでしていない。見た目こそほとんど変わらないが、性格がまるで違うのではないの
か?
 確かに子供の頃から数年は経った。だからその間に何があったかなんて祐一は知らない。
けど、どこか根本的に今と昔のまことは違う。感覚的なものだから確信は無いが。いや、感
覚的だからこそ確信できる。

 ―――今のまことは、昔のまこととは別人だ。

 それなら今のまことは? 偽者? そんなはずない。あの時と同じ事をやってのけたのだ。
偶然にしては出来すぎている。それにあの時と同じ場所じゃないし、ボールには名前なんて
書いてなかった。そんな事ができるのは間違いなくまこと。
100まこ姉について…:03/10/02 04:31 ID:OAVHyaKL

 ずっと考えっぱなしだったせいだろう。少し頭が痛くなってきた。
 軽く頭を振りベッドの上にある時計を見る。

「……十一時。そうか、じゅういちじ!?」

 思わず時計を覗きこむと、確かに針は十一時を指していた。正確には十一時六分だ。
 じゃあ何か。自分はまことと別れてから今までずっと部屋に篭っていたのか。
 あ、違う意味で頭痛がしてきた。

「祐一さん、起きてますか?」

 ドアの向こうから声と同時にノックされる。多少敏感になっていた祐一はどもりながらも
はい、と応える。知らないうちに緊張していたようだ。

「良かった…開けてくれますか? お夜食を持ってきたんですけど」

 まさに天の救い。夕飯を抜かしたせいでお腹が空いて仕方なかったのだ。勿論拒む理由も
ないのでドアを開けようとするも、何故か開かない。

「あれ? すいません秋子さん、ドアが開かないんですけど」
「え? 祐一さんロックは解除しましたか?」
「あ…」

 何たる間抜け。普段は掛けないロックをしていたせいで、ドアが開かないと勘違いしたの
だ。でも自然とロックをしてしまう程にあの時の自分は拒絶していた。何もかも。
101まこ姉について…:03/10/02 04:32 ID:OAVHyaKL

「どうぞ入ってください」

 考えるだけで気が滅入りそうなので努めて明るい声を出す。失礼しますと声が聞こえて秋
子が部屋に入ってくると、手には小さめのお盆。どうやら雑炊を作ってくれたらしい。確か
に腹は空いているがコッテリとしたものはあまり食べたくはないから、その選択は絶妙と言
えるだろう。
 机の上に置いてくれたので、有り難く食べようとベッドから降りようとしたのだが、どう
いう訳か足に力が入らない。床に着いた足は力無く痙攣を繰り返すだけだ。

「祐一さん……………大丈夫ですか?」

 今にも手を出しそうな雰囲気は伝わってくるのだが、秋子さんは良い意味で甘やかさない。
あくまで俺が助けを求めるのを待つのだ。無理に押し付けないその気持ちがありがたい。

「…すいません、お盆ごと渡してもらえますか?」
「はい…どうぞ」

 まあありがたいのだが、それも時と場合による。祐一は秋子にお盆ごと自分の方に持って
きてもらいようやくご飯を食べる事ができた。
 やはり秋子さんは何を作っても美味しい。
 再認識した。

「お盆はドアの外に出しておいて下されば後で片付けますので」
「いつもすいません」
「いえ、気にしないで下さい。それより…」
102まこ姉について…:03/10/02 04:35 ID:J8bV1ROj

 どことなくその表情が曇り俯きがちになる。常日頃から微笑を称えているので、その変化
が悲しいほどにわかりやすい。祐一は努めて平静を装い秋子に問い掛ける。

「どうしたんですか?」
「いえ、何でもありません……それではおやすみなさい」
「あ、おやすみなさい。秋子さん。雑炊美味しかったです」

 あらあら、と頬に手を当てるいつもの仕草をしてから部屋を出ていった。だがその表情に
はまだ蔭りが残ったままのような気がする。
 多分自分のせいだろうとわかっている祐一は、軽く息を吐いた後ベッドに横になった。
 このままの状態ではみんなに気を使わせてしまう。それは避けなくてはならない。今まで
散々自分の勝手でみんなに苦労をかけていたのだ。更に上乗せする事もあるまい。

 俺は、次に起きたら普段通りになっている。いつも通りの相沢祐一になっているんだ。
 守れるかわからない想いを胸に秘め、再び眠りの森へと埋もれた。

 だけど祐一はまだ完全には思い出していなかった。幼い頃の会話を。まことの独白を。
 次に目が覚めた時には果たして思い出しているのだろうか。

 ―――――眠りに落ちる直前に浮かんだのはまこ姉の太陽のような笑顔だった。
103萌丸 ◆whNJEQ493s :03/10/02 04:44 ID:J8bV1ROj
私としてはレイレイ氏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!! って感じなんですが。
ああ、由起子さんやっぱ良いなぁ…。つか私に下さい。由起子さん。喜んで貰いますよ。むしろ婿y(ry

とまあそんな訳で続きです。
が、今回まこ姉出ません。でもこういうのも必要かと思って…。
何はともあれ読んで下さった方ありがとうです。
続きは書き終ってるので明日か明後日に落とす予定です。
104ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/03 17:34 ID:ywrNDID5
>萌丸◆whNJEQ493s氏
どうも、読んで頂いてありがとうございます。
今さらながら雫リニューアルの話を聞いて、かなり落ち込んでたので
温かいお言葉で多少楽になりました(このスレに関係ねー)。

>>96-102
切ないですな、真琴姉。
ONEだと、幼い頃の浩平の話があるので、切ない感じのは比較的書き
やすいんですが、Kanonの祐一だと大変っぽいですね。

、、、と続きが来るまでの保守のつもりでカキコ。
105名無しさんだよもん:03/10/03 19:09 ID:u3Wwzshj
おお、2人がほぼ同時にSSを落すとは珍しい。

ふじいレイレイ氏の書く由起子さんは何と言うか、萌えですな。浩平に対する気持ちがひしひしと
伝わってきていい感じですね。

萌丸氏の方は今回祐一の心情に重点を置き、まこ姉がでてきてないですね(泣
次回はまこ姉出ますよね?つかだんだんと終わりに近づいてきているような…。
次にマタ−リ期待させてもらいます。
106名無しさんだよもん:03/10/04 02:16 ID:IrSWKF5Q
>>90-95
_| ̄|○ 浩平に萌へちまった俺を許してくれ由起子さん……。

つーか毎度のことながらあなたの書く由起子さんは若い、若すぎるっ。ぴちぴちだ!
だがそれが堪らん。嫁に来てくれ。

>>96-102
やあ、続きが気になる引きっぷり。
すんげえシリアスな展開なのになんだかオラわくわくしてきたゾ!
今晩あたり来るかな……まったり待ってます。
107ふじいレイレイ ◆fuJiio0TkQ :03/10/05 04:04 ID:4yM0Yiam
>105、106氏
どうもありがとうございます。

由起子さんが若い理由……多分、最萌戦時に投下された
あまとう氏の絵の影響が多分に強いと思いますw。
未だに由起子さんと聞くと、あまとう氏の絵がちらつきますし。

あまとう氏の由起子さんは由起子29歳さんで(現在休止中ですが)
ttp://www5d.biglobe.ne.jp/~kanon/yukiko/indox.html
ここのFC入会手続とSS資料館の所で見られます。
108名無しさんだよもん:03/10/07 00:00 ID:+IqeVnsN
109コテとトリップ:03/10/07 09:56 ID:9UEai7YZ
>ふじレイ
昔より自分を押さえられるようになった?7点やるよ

>萌丸
自分の書きたいことが先につきすぎていて読者に対してちょっと不親切かもしれん
この手の話はある程度は自制して雰囲気を作らないと自分だけ一人だけで突っ走ることになりかねないぞ
こういう作者の感情が滲み出てきちゃうのは嫌いではないが
そういうのを前面に押し出してよさそうな話ではなさそうだからな
5点やるよ

可もなく不可もなくなスレだね。このまま>1が出しゃばらなければの話だが
110名無しさんだよもん:03/10/07 10:00 ID:662eBZFQ
>>109
お前は−1678点。自分で何も書かないくせに職人批判してんじゃねぇ。
111コテとトリップ:03/10/07 10:44 ID:9UEai7YZ
ところでここの>1さんはなにか芸を見せてくれないのかな
ネタフリは壊滅的にへたくそみたいだし職人気取って保守代わりに糞SSでも落とせばいいのに
住民の反応が予想できて面白そうなんだけどなあ
112萌丸 ◆whNJEQ493s :03/10/07 11:33 ID:TK41H991
>>105-106
どうも感想ありがとうございます。
続きを少し書き直してるので、のんびりと待っていて下さいませ。

>>コテとトリップさん
正直な意見ありがとうございます。
確かに突っ走り過ぎかもしれません。色々と参考になる意見どうもです。
なるべく留意して書いてみようと思います。
113コテとトリップ:03/10/07 14:11 ID:yrdkULN/
>>112
そうそう、そうやって殊勝な態度で反省するのが一番だ。
ドリフのように成長のせの字もないよりはな。
114コテとトリップ:03/10/07 15:40 ID:9UEai7YZ
>>112

んーまあ多分におれの好みっつーのもあるからな
役に立つ意見だと思ったなら参考程度にでもしてもらえりゃありがたいけど
あんま気にしすぎるのもよくないぞ
うんうん唸って悩んだ人間の書いた話ってのはどーも苦しくなるからな
自分の好きに書いてそれが気に入って貰えりゃラッキー、文句言われたら屁こいて忘れる
そんなもんでいいんだ、SSなんてもんは。所詮は個人の趣味なんだから
115名無しさんだよもん:03/10/08 01:59 ID:JCGolMbl
なんとなく保守
116名無しさんだよもん:03/10/08 19:35 ID:w3FFdZsB
メッセンジャー用の由起子さんアイコン作ったんだけど、うまくアップできない…。
帰って来たらもう一度トライしよ。
117名無しさんだよもん:03/10/08 23:05 ID:P4MO3GqN
由起子さんアイコンです。多分作り直しますが。まこ姉も作ってみよ。

ttp://pri0112.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20031008230235.jpg
118名無しさんだよもん:03/10/09 01:47 ID:jYA9yQYF
>116-117
乙カレー。
119名無しさんだよもん:03/10/09 03:33 ID:j7ZSncLA
>>117
使わせてもらいまつ。まこ姉も待ってるよん。
120名無しさんだよもん:03/10/09 22:26 ID:zSRVESKH
>>117
シヴイね。相変わらず胸元開いてて鎖骨とかイイ感じや(w
121まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:24 ID:63MSB5Nq


 夢を見ていた

 とっても大切で、忘れたくない思い出

 でも、忘れてしまっていた思い出

 幼い時の告白

 受け入れてくれたあの子

 そして消えて行ったあの子

 夕焼けと共に薄れて行ったその存在は

 僕の心からも薄れていった

 約束という名の、想いの紐を繋ぎつつ――――

122まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:25 ID:63MSB5Nq

「よう、今日も相変わらず北川だな」

 翌日、いつも通りにお寝坊さんの名雪を叩き起こして学校に行く。
 途中に舞と佐祐理さんに会ったので元気よく挨拶をすると、負けじと挨拶を返してくれ
たので朝からいい気分だ。
 自分の教室に入り相変わらず触覚の鋭い北川に挨拶代わりの言葉を掛けると、お前も
相変わらず相沢だな、と突っ込み返してくれたので触覚を引っ張ったら、苦しそうに震えた
ので止めておく。

「さーって、今日は何を食べようかな。たまには牛丼でも食べるか」
「私はイチゴサンデーがいいな」

 朝っぱらから昼食の事を考えている祐一に対し、普通は違うリアクションをする所だが
流石は名雪。うっとりとした表情で学校には無いイチゴサンデーに思いを馳せていた。

 何も変わってないクラスの雰囲気。変わってないように演じる祐一。
 それは何と悲しい独りの輪舞か。滑稽な程『普通』を貫く祐一の心は日常という殻を幾
重にも重ねて埋没して行く。

 やがて教室の扉を開けて石橋が入って来る。一時間目は現代社会。まことの教科。
123まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:26 ID:63MSB5Nq

 ―――――触れただけで粉々に砕けてしまいそうな殻に閉じ篭り

「あー、今日の現代社会は自習だ」

 でもそれは本当に脆くて

「あれ? 石橋先生は現社の担当じゃないですよね?」

 ほら

「ん? いや、それはだな―――」

 こんなにもあっさりと

「どうも不思議な事に先生達な、教員の数を一人間違えてたみたいだ。だから暫くの間現
 代社会は自習という事になる。みんなには悪いが―――」

 日常と言う名の殻は

「間違いじゃない…」

 俺の『普通』は―――――

「ふざけるな!!」

 ――――――――――――――――コワレタ
124まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:27 ID:63MSB5Nq

 即興の心の防壁はあっさりと崩れてゆく。音も立てずに跡形も無く。
 残ったのは絹一つ纏っていない自分の小さな心。
 大きな傷を持った、自分の心だ。

 弾ける様に立ち上がり激昂する祐一に対して、担任の石橋はおろかクラスの誰もが口を
閉ざした。普段の彼からは予想もできない行動だったのだろう。時間が止まったかの様に
教室内の空気も凍り付く。

「お前等現代社会のノートを見てみろよ! 何が書いてある!? いつ書いた!? 間違
 いだと? 簡単に人一人忘れるんじゃねーよ!! 消すんじゃない!! 思い出せ!!」

 横で名雪が小さく声を挙げたのが聞こえた。次々とクラス中から驚きの声が挙がる。こ
れいつ書いたんだろう? とか、誰が教壇に立ってたんだっけ? とか。
 自然、祐一に視線を向けるみんな。
 そんな表情が吐き気を催す程嫌いだ。何答えを待ち望んだ顔してるんだ!? みんなが
知っている人なのに、知らない風を装いやがって!

 既に冷静な祐一はそこにはいない。いるのはただ哀しみに怒り狂う一人の人。

「おい相沢…その人は一体――――『誰』なんだ?」

 石橋の問いが祐一の心の傷をむりやり抉る。斬られた傷に反応するよう寸分も経たずに
反応する祐一。

「『さわたりまこと』だ!! 誰なんて言うな………よ」
125まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:29 ID:63MSB5Nq

 獣じみた反応をした祐一だったが、ふとクラスのドアを通った影に心を奪われる。
 何気なくクラスの前を歩く人影。それは錯覚かもしれないが、今の祐一にはどうやって見て
もまことにしか見えなかった。
 『さわたりまこと』って誰? と囁くクラスから祐一は飛び出しその人影を追う。

 教室から自分を呼ぶ声が聞こえるが、そんなの気にならなかった。




 青空。遠くの方には薄っすらと雲が見えるのだが、今の祐一の視界には雲は一つも無い。
 あれから人影を探した祐一だが、結局は見つからないまま諦めて屋上に来てしまった。
 教室を無断で飛び出て何の成果も無いまま戻る気にはならなかったのだ。言い訳をするの
が面倒というのもあるけど。
 そして気が付くと屋上で寝そべっていた。季節は3月で、まだ肌寒いのだが大して気にする
程でもない。

 みんながまことを忘れてしまった事に比べれば。

 体が震える。肌から伝わる寒さではなく心から伝わる恐怖で。
 以前にもあった。でもその時は目が覚めた時にまことがいてくれたから、特に深くは考えな
かったのだ。翌日学校に行った時もクラスのみんなはまことの事を覚えていた。
 そのせいなのか、脳が拒否していたのか。それ以降まことが一瞬でも忘れられた事につい
て思考を廻らせる事はなかった。
126まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:30 ID:63MSB5Nq

(でも今は)

 自分の記憶も明瞭だし、クラスのみんなも平常だろう。たださわたりまことが記憶から消さ
れてしまった以外。
 夢でも何でもない。現実にまことは誰の思い出の中にも残っていない。ただそこに「居た」
証だけは残る。記憶の欠落部分として。又はまことの受け持った時間のノートに。

(腹減った…)

 のそりと起き上がり腕時計を見ると、時刻は12時20分。丁度昼休みになる頃だ。校舎の
中からは生徒達の喧騒が聞こえてくる。
 幾ら落ち込んでいても生理現象は回避できない訳で。祐一は溜息を一つ吐くと屋上から食
堂への道を歩き始めた。

 相変わらずの生徒の波に揉まれながら祐一はAランチを購入し、空いてる席へと座る。席
が空いていたのは運がいい。この混み様では立って食事をする生徒もいる程だ。
 まことと一緒に食べたAランチ。と言ってもまことが食べたのはデザートだけだが。確かあの
時は祐一がイチゴゼリーを食べようとした時、物凄く切ない目で訴えられたんだっけ。
 思い出すと同時にちょっとした笑み。そして鼻がつんとして、涙が滲んでくる。
 まだまことはいるのに、何でこんなに悲しいんだろう。できっと、まことはもっともっと悲しいに
違いない。

 多分、まことは気付いている。自分が周りの人間達に忘れられている事に。
 それがどんな恐怖、絶望を彼女に与えているのかなんて本人じゃないから祐一にはわから
ない。それでも漠然とした感覚は感じられる。例えようのない虚無感、無意味。
127まこ姉は「存在する」:03/10/10 03:31 ID:63MSB5Nq

 そして―――――――――死。

 全ての人に忘れられるという事は、その存在を認められないという事。それは死んでいると
いっても過言ではないのだろう。何をしても誰の記憶に残る事も無く、報われる事も無い。
 だってそれは『いない』人なのだから。

「相席いいですか?」

 でも、俺は覚えている。世界の全てが、いや、世界が忘れていようとも

「イチゴゼリー、美味しそう」

 この人の事だけは、心に刻み込んで

「授業、抜け出したら駄目だよ」

 さわたりまことの事だけは――――――

「それは、まこ姉も、だろ」

 掠れた声で返答するのが精一杯だった。
 まことがいる異常に、食堂にひしめきあっている生徒達は気付かない―――。
 
128萌丸 ◆whNJEQ493s :03/10/10 03:36 ID:63MSB5Nq
結局まこ姉出てくるのラストだけ。
次はまこ姉とのエチにこぎつけられるかな。_っぽ。

それでは、読んで下さった方ありがとうございます。
次回ですが、まこ姉アイコンの方が早いかもしれません…。マッタリと進行。
129名無しさんだよもん:03/10/10 03:54 ID:TbZZz3/v
ああ、前回より随分うまくなった。だがそのせいで
>訳で。
>訴えられたんだっけ。
こーいう言い回しが前にも増してすげえ浮いて見えるワケだが。これおまえの癖か?
悪いとはいわんが使いどころ考えないで無自覚にやると違和感が残るから気をつけな
あと雰囲気造りにしちゃ地の文で描写をするスポットが散漫すぎるな
北川、名雪、髭、クラスメイトと、書いてて楽しいかもしれないが散らしすぎだ
やりたいことはわかるしそれなりに効果もあったがな、そのへんでうまく自分を押さえねえと冗長だとか
余計な部分が多いとか言われかねねえぞ。おれ的にこれはぎりぎりセーフだが

7点 
130名無しさんだよもん:03/10/10 05:32 ID:wrCfxUkz
>126 なんか偉そうだな
    それにしても、「髭」ねぇ… (゚Д゚) ?
131130:03/10/10 05:37 ID:wrCfxUkz
>>126>>129
レス番間違えた。吊ってきます。  ∧||∧
                     (  ⌒ ヽ

あと萌丸さん、乙です。マターリと続き待ってます。
132名無しさんだよもん:03/10/10 08:08 ID:F/NjMCfA
萌丸氏乙ー。
やっとこさまこ姉が登場したと思ったら終わりとかいってビビッたw
まあのんびりと行きまっしょい。
そういや、まこ姉の容姿ってどんなんだっけ?明言されてなかったような…。
133名無しさんだよもん:03/10/10 09:03 ID:jfuLt1RX
まこ姉はやっぱりドンッ、きゅっ、ぼーんかな。
身長は170cmくらいで。(ぉ
134コテとトリップ:03/10/10 17:45 ID:TbZZz3/v
>>130

すまない、マジボケだ。言い訳のしようもないな
135萌丸 ◆whNJEQ493s :03/10/10 21:50 ID:oJiQtNn+
皆さん感想ありがとうございます。やはりレスがあると嬉しいですよ。
色々と頑張りたいと思いますのでこれからもよろしくお願いします。

まこ姉はドンッ、きゅっ、ぼーんですかw 髪型も含めて試してみますね。

何となくこんなものを描いてみました↓ 祐一の隣にいるのは一応まこ姉です。
ttp://pri0112.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20031010214436.png
136名無しさんだよもん:03/10/10 22:56 ID:k2bh/u8J
>>128
えちあるんすか!? そんなこと言われたらもうまったりなんて待ってられないよ!

>>135
……この由起子さんヤケに可愛いッスね。欲しい。
137名無しさんだよもん:03/10/11 00:34 ID:vyetZb8z
>>135
自分の中のまこ姉のイメージが一瞬で固まった。
乙〜
138萌丸 ◆whNJEQ493s :03/10/11 07:45 ID:0/CB1Sva
えちはあります。ええ、ありますとも。でも待って下さい…。

まこ姉のイメージが実はまだ固まってないんですよ。悩みながら描いてまつ。
デフォルメ系は意外と好評なのかな? ↓はまこ姉アイコンです。

ttp://pri0112.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20031011074138.jpg
139名無しさんだよもん:03/10/11 09:12 ID:DobnjDm3
まこ姉アイコンキター( ̄□ ̄;)!!
にしても早いなぁ。凄い作業スピードだ。
まこ姉のイメージがだんだんと固まってきたよ。乙。
140名無しさんだよもん:03/10/12 23:57 ID:Q98L1KDo
>>138
ええ、ええ、保健室でヤるのか体育倉庫でヤるのか、
はたまた意表をついてゲーセンのトイレでカマすのか色々想像しながらまったり待ちますとも。
ところでそのまこ姉、目、綺麗デスな。
入れる前にお腹にぶちまけて白けた空気の中その目でじとーっと睨まれたくなる。
141名無しさんだよもん:03/10/14 18:49 ID:IBijQqEL
華麗に保守
142名無しさんだよもん:03/10/14 23:18 ID:jtT4BCZY
まこ姉の顔面に肉まん叩きつけて「めっ!」って叱られてえ……。
143名無しさんだよもん:03/10/15 00:13 ID:mbjb8fMo
まこ姉の顔面に肉棒叩きつけて「ぱくっ!」ってくわられ……:y=-( ゚д゚)・∵;;
144名無しさんだよもん:03/10/15 05:57 ID:oidN5QKb
運動会の季節ですよ。皆まで言わなくてもわかってるはず。
ブルマー全開だっつってんだろ!
145名無しさんだよもん:03/10/15 06:20 ID:XCIslh+x
>>144
由起子さんが?
146名無しさんだよもん:03/10/15 07:49 ID:mbjb8fMo
赤ですか、紺ですか?
147名無しさんだよもん:03/10/15 21:33 ID:6qg2EzJT
ブルマからこぼれそうな由紀子さんのむっちりお尻が(;´Д`)ハァハァ
148名無しさんだよもん:03/10/15 23:20 ID:lKEFjo2H
俺のイメージだと由起子さんのお尻はキュッって感じなんだが
ハミパンしてくれるんならどっちでもいーや。
149名無しさんだよもん:03/10/16 00:08 ID:Jd5WdGIT
>148
安心しる!要は お尻>ブルマ ならOKなわけだから
一回りくらい小さい中学生用とかを用意すればいいわけだ。

上とのこーでぃねーとも忘れずにな。
 
150名無しさんだよもん:03/10/16 03:12 ID:OkQAUu6u
IDがあうーだ
151名無しさんだよもん:03/10/17 03:55 ID:Fcv7ToJ7
某スレで揉みまくる浩平。藻前の気持ちはよく判るぞ。
152名無しさんだよもん:03/10/17 22:25 ID:5JGFV/WH
巨乳なのか……ちょっとショック。
153名無しさんだよもん:03/10/17 23:05 ID:ROW8Zd0f
大きいことはよいことだ
154名無しさんだよもん:03/10/18 07:10 ID:vkCwOo/6
穴が大きい由起子さん…………



いやや――――――――――――――――――!
155名無しさんだよもん:03/10/18 17:03 ID:A4zjkYiO
滅多な事を言うもんじゃないよ!!
156名無しさんだよもん:03/10/19 00:13 ID:p1xZcIbd
鼻の穴だよな…(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
157名無しさんだよもん:03/10/19 00:40 ID:IqNgVte8
>>156
それもいやや―――――――――――――!
よし、ここはおへそって事でみんな妥協しないか?
158名無しさんだよもん:03/10/19 03:07 ID:jxHaWrge
耳の穴なら問題あるまい。
159名無しさんだよもん:03/10/19 10:25 ID:8ygPpdDa
膝枕+耳かきしてもらいたいなぁ
160名無しさんだよもん:03/10/19 22:39 ID:IqNgVte8
俺は仕事に疲れた由起子さんに膝枕+耳かき+耳たぶ愛撫+悩ましげな溜息
+思わず反応する愚息+にこりと笑った由起子さんの指先がチャックに+生暖かい舌先してもらいたいなぁ。
161名無しさんだよもん:03/10/20 06:54 ID:tBIwFpdh
目が覚めたらまこ姉に膝枕してもらってて、極上の笑顔で「おはよう」て言われたい。
そんな細やかな妄想をする秋の朝。
162まこ姉の膝枕と耳かき:03/10/20 18:27 ID:2Gc6AcFi
「ねえ祐くん、膝枕してあげようか?」
「は?」
部屋で寝転がっているとふと入ってきたまこ姉が言った。
「たまにはいいじゃない。だめ?」
「………じゃあ頼む」
数秒考えて答える。
まこ姉は笑い、俺の頭を持ち上げるとちょこんと正座した膝の上に着地させた。
俺はもぞもぞと頭を動かして心地よい位置に移動すると力を抜いた。
まこ姉はご機嫌のようだ。
「ねえ、耳かきとかしあげようか?」
「……ん」
あまりの気持ちよさに、早速ウトウトしてしまった。
「じゃあ、いくよ」
かさっ…
竹でできた耳かきが挿入される。
その瞬間、普段手の届かない場所に手が届いた気持ち良さが耳から広がる。
「わぁ…いっぱい入ってるよ」
耳かきをしながらまこ姉は言う。
コリコリとやさしく掻く音がしたかと思うと目の前に広げられたティッシュに耳垢が置かれていく。
「わ…おっきいよ、よく聞こえたね」
俺の耳を掃除するまこ姉はなんだかとても楽しそうだった。
「ねえ、きもちいい?」
夢見心地で俺は「うん、気持ちいい」と答える。
「はい、おわり。じゃあ逆を向いて………祐くん?」
「く〜」
「…寝ちゃったんだ」
163名無しさんだよもん:03/10/21 20:15 ID:dzNf6nRP
こー言うの読むと背筋がゾクゾクして気持ちイイ(w
164名無しさんだよもん:03/10/22 21:16 ID:Co5cDpLV
膝枕して耳かきよりも腕枕で添い寝をきぼー
165名無しさんだよもん:03/10/22 22:50 ID:GPTsmV9E
由起子さんには腕枕をしてあげたい。
まこ姉なら逆に、して欲しい。
166名無しさんだよもん:03/10/23 01:35 ID:N/Q8BJde
じゃあ>>165は由起子さんに膝枕されたくないのかと小1時間(ry
167名無しさんだよもん:03/10/23 01:53 ID:5W+a9CkX
胸枕…イイ!
168名無しさんだよもん:03/10/24 03:44 ID:3ncjjjL4
>>166
そりゃして欲しいさ。
由起子さんの太ももに顔を埋めてすぅはぁしたいよ。
でもさ、なんつーか、時々由起子さんをぎゅってしてあげたくなる時があるんだよ。
169名無しさんだよもん:03/10/27 19:22 ID:D7wJUCDR
由起子さんが活躍してるよ。
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1049027708/905-909n
170名無しさんだよもん:03/10/28 23:10 ID:nAWyG8Dt
少し前のお絵描き板の祭りでヘビースモーカーな印象が強い由起子さん。
171名無しさんだよもん:03/10/28 23:50 ID:R7P5fcxg
由起子さんになら鼻から煙をぶち込まれても構わない。
つーか、むしろやって。
172名無しさんだよもん:03/10/28 23:52 ID:lnJwQNZ8
>>170
吸うのは赤マルボロキボンヌ。
173名無しさんだよもん:03/10/28 23:54 ID:R7P5fcxg
セッターのイメージだった……。
174名無しさんだよもん:03/10/30 00:34 ID:vFtOIGjN
たわむれに紫煙を吹きかける由起子さん。
175名無しさんだよもん:03/10/30 07:43 ID:lMiUPVfS
夜中に、ため息をつきながら、ベランダで煙草をふかす由起子さんをうしろから抱きしめる
176名無しさんだよもん:03/10/30 23:52 ID:5KlGLztZ
部屋でこそこそタバコ吸ってるのを見つかって、由起子さんにひっぱたかれる。
177名無しさんだよもん:03/10/31 00:31 ID:FSO3+3uE
煙草で由起子さんと間接キッス
178名無しさんだよもん:03/10/31 00:34 ID:ZZu5ZNaR
ポッキーのようにたばこを両端からくわえる由起子と浩平
むろん火はついたままで
179名無しさんだよもん:03/10/31 22:28 ID:3c6VGnf+
どっちが火が着いた方をくわえるんだ(w
180名無しさんだよもん:03/10/31 23:26 ID:LieYtsBa
それはヤバイ
タバコの火って千℃近いんじゃないっけ?
181名無しさんだよもん:03/11/01 21:33 ID:kYTEPr9R
182名無しさんだよもん:03/11/01 22:03 ID:qnzgTtTh
既出の由起子・真琴像以外の自分独自の由起子・真琴を妄想して書き込みしてもいいの?
や、スレ設定があるのならそれに合わせた方がいいのかなーと思って。
183名無しさんだよもん:03/11/01 22:39 ID:jiMv5H5e
>>182
むしろ自分路線つっ走れ!と。
絵があるとなおよし。
184名無しさんだよもん:03/11/02 23:37 ID:g9hvdjlO
どっちかってーと自分の妄想を披露する為のスレみたいなモンだしな。

ちなみに俺のまこ姉はアレだ、生卵が割れない。
185名無しさんだよもん:03/11/03 00:58 ID:PHg69UOh
漏れの由起子さんはきゅっ、きゅっ、ぼんっ体型でさっぱりした性格。
186名無しさんだよもん:03/11/03 07:06 ID:5+W8swBf
俺の由起子さんは貧乳…いえスレンダーな体型です。

ちなみに姉(つまり浩平母)は大きく、由起子さん、ちょっとコンプレックス
学生時代の二人は美坂姉妹のような感じだったり(W
187名無しさんだよもん:03/11/03 23:09 ID:Scj2mQFY
冬はどてらを羽織っている由起子さん。
最近ビデオ録画ができるようになった、と得意げなまこ姉。
188名無しさんだよもん:03/11/03 23:53 ID:zoZKFAJH
映画を予約したつもりが午前と午後を間違えてて
朝のワイドショーを録ってしまいへこむまこ姉。
でも煎餅かじりながらしっかり観る。萌へ。
189名無しさんだよもん:03/11/04 01:15 ID:Fhd4W3bd
祐一くんにビデオ録画のしたかを教えてもらうまこ姉。
最期に「これ押したら爆発したりしないよね?」と言うのはお約束。
190名無しさんだよもん:03/11/04 01:34 ID:Ci4dJl8a
最近ビデオ録画ができるようになった、と得意げなまこ姉。

得意げなまこ姉。

なまこ姉

うぁぁぁぁぁ(AA略
191名無しさんだよもん:03/11/04 05:59 ID:E9yEIFxp
>>189
そしてもちろん押すと爆発するのもお約束。

逆に由起子さんは多機能炊飯器に苦労する浩平の尻を叩いてそうだ。
192名無しさんだよもん:03/11/04 07:40 ID:LHcgeKjc
由起子さん…人格変わるとお茶の間マッドサイエンティスト
まこ姉…天然ぼけぼけ錬金術師

ともに、浩平と祐一が犠牲者
193185:03/11/04 07:44 ID:E9yEIFxp
漏れの由起子さん体型にツッコミはないんでつか?

へばりつくような某偽善者以下の胸キボンだったりしまつ。
194名無しさんだよもん:03/11/04 08:04 ID:1vsjwybp
まあ千鶴さんのアレは次女と比べるからコンプレックス強くなるわけで、
実際慎ましやかな体形の女性は山ほど居るわけで。




血筋か……
195185:03/11/04 08:14 ID:E9yEIFxp
>>194
いや、胸はぺったんお尻はボンッ希望でつ。
196名無しさんだよもん:03/11/04 12:59 ID:RGHxFsKC
でわ今日から洗濯板を「由起子さん」と呼ぼう
197名無しさんだよもん:03/11/04 23:37 ID:keSFzJ/+
>>195
由起子さんの下半身は前もお尻もキュッ! って感じが理想なんだが
無防備にパンチラしまくってくれるんならどっちでもいーや。
198185:03/11/05 03:25 ID:RkDd1wDs
それどころか浩平の前では下半身裸でも平気だとか。
199名無しさんだよもん:03/11/05 07:43 ID:6DgC9rsg
せめて上半身までにしてくらはい……

下は万難を排して覗くことに意義があるかと。
200185:03/11/05 13:11 ID:WTHyLmdb
あ……スンマソ、裸じゃなくて下着姿って打とうとしたつもりだったのに……
吊ってくる。
201名無しさんだよもん:03/11/05 21:07 ID:/YJ/vnmm
風呂上り、人目を気にせず下着姿でカップメンを食べる由起子さん
202名無しさんだよもん:03/11/05 23:01 ID:ewHRcwN+
風呂上り、人目を気にせずバスタオル姿でビール一気飲みをするまこ姉
203名無しさんだよもん:03/11/05 23:17 ID:7ZBi9vx1
風呂上がり、由起子さんの目を気にしてこそこそ二階に上がる浩平。
204名無しさんだよもん:03/11/05 23:28 ID:/YJ/vnmm
>>202
酔ったまこ姉にお風呂の中で襲われる祐一くん
205185:03/11/06 00:11 ID:hiOXbh6e
>>201
階段を上がりかけたところで由起子さんに呼び止められる浩平。
206名無しさんだよもん:03/11/06 00:27 ID:YMtxg1yQ
>>205
上から見下ろしている為、由起子さんの谷間がアレでナニで
冷静さを失い始める浩平。
207名無しさんだよもん:03/11/06 00:34 ID:Zcp9ZyJM
そして高低差から浩平の股間が膨らみつつあるを目敏く見付ける由起子さん
208名無しさんだよもん:03/11/06 00:35 ID:ioYnFBKb
>>206
数秒我慢するが頭の片隅で理性が切れルパンダイブするが由起子さんの回し蹴りで撃墜される浩平。
209名無しさんだよもん:03/11/06 00:44 ID:YMtxg1yQ
>>207-208
回し蹴りを喰らい大の字でのびてる浩平の股間に目がクギヅケになってしまい、
懸命に落ち着こうとすも思わずグビリと唾を飲み込んでしまう由起子さん。
210名無しさんだよもん:03/11/06 00:52 ID:ioYnFBKb
>>209
そのまま美味しくいただかれました♪
211名無しさんだよもん:03/11/06 00:55 ID:YMtxg1yQ
>>210
翌朝歯を磨こうとした時、歯の間に挟まった陰毛にめっさ鬱入ってうずくまる由起子さん。
212名無しさんだよもん:03/11/06 01:12 ID:Zcp9ZyJM
一方、暗転する寸前に回し蹴りでご開帳された由起子さんの太腿のさらに上の情景が
翌朝になっても眼に焼き付いていて朝から色々な意味で元気な浩平。

で、洗面所で由起子さんのお尻が真っ先に目に入るわけで。
213名無しさんだよもん:03/11/06 01:17 ID:qGO5/15k
そして我慢できずにズボンをおろす俺w
214名無しさんだよもん:03/11/06 13:18 ID:WyAkzz01
>>213
そして合体した瞬間を長森に見られる。
215名無しさんだよもん:03/11/06 14:05 ID:2x8YX8fo
長森と一緒に来ていた七瀬がかましたキックが浩平の尻にヒットし、その衝撃で中田氏。
216185:03/11/06 14:34 ID:hiOXbh6e
そして大ヒット
217名無しさんだよもん:03/11/06 17:59 ID:Q9UcnRY8
満淫御礼
218名無しさんだよもん:03/11/06 20:54 ID:2x8YX8fo
満員御礼の法廷で浩平はこう主張した。
「射精の直接の原因は七瀬留美(のキック)であるから、子供の父親は七瀬留美である!」
219名無しさんだよもん:03/11/06 21:59 ID:YMtxg1yQ
話題の中心から外れた事にいぢけて部屋の隅でのの字を書き始めるまこ姉。萌へ。
220名無しさんだよもん:03/11/06 22:07 ID:klK9/jAg
じゃあ、まこ姉と合体したところを名雪に見られ
あらに駆け寄ってきた真琴(狐)に蹴られて、その衝撃で中田氏。

そして大ヒット

満淫(以下略
221名無しさんだよもん:03/11/06 22:08 ID:klK9/jAg
あらに → さらに
222名無しさんだよもん:03/11/06 22:40 ID:hI/dPLjO
満員御礼の法廷で祐一はこう主張した。
「射精の直接の原因は沢渡真琴(のキック)であるから、子供の父親は『七瀬留美』である!」
223名無しさんだよもん:03/11/06 22:52 ID:HZEWiEYt
2組そろってできちゃった婚でゴールイン。
原因を作った七瀬とマコピー、ヒロイン組に責められる。
224名無しさんだよもん:03/11/08 11:14 ID:K4FGFx/Z
由起子さんと浩平は法的にはケコーンできないだろ(W

叔母さんとの事実婚、萌え!
225名無しさんだよもん:03/11/08 23:58 ID:QDdF8t1R
ただれた関係萌へ(w
226名無しさんだよもん:03/11/09 00:54 ID:xKYU6/8i
爛れた関係って言うと……

夕暮れの小坂宅、いつもは不在の家主が珍しく帰宅して夕飯の支度などしている。
それに玄関を開けたところでようやく気付いた浩平、靴を脱ぐ間も有らばこそ
お帰りただいまの挨拶も抜きにいきなり背後から由紀子さんを抱き締める。
そして床に体を横たえ言葉も無くひたすら互いの性器を貪り合う二人。
夕闇が深まる中、明かりを点けるのも忘れて二人は獣のように番った

とか?
227名無しさんだよもん:03/11/09 02:17 ID:Tl/ZqZN9
>>226
それで合ってまs
228名無しさんだよもん:03/11/09 07:39 ID:MgPelMcf
由起子さんと浩平、他所に引っ越して内縁の夫婦生活。
229名無しさんだよもん:03/11/10 18:00 ID:Tdg/2m9+
230名無しさんだよもん:03/11/10 23:54 ID:KVzK6FWi
↑ 素晴らしいー!
231名無しさんだよもん:03/11/10 23:57 ID:0H2Var2N
黄昏てる由起子さんはイイやね、ブルマと充分にわたり合える。
232名無しさんだよもん:03/11/11 21:36 ID:rTRiApH3
むしろ体操服(裾出し)ブルマで黄昏ている由起子さんとか。
233名無しさんだよもん:03/11/11 23:48 ID:yOL1ZNJ9
俺もめっさ裾出し派なんだが、由起子さん世代に限っては
裾、入れてるんじゃないだろうかとか失礼な妄想に耽ってみる。
234名無しさんだよもん:03/11/13 21:12 ID:yaX4Zv//
>>233
えー、俺の時代は全力で裾入ってたよ…
235名無しさんだよもん:03/11/14 01:26 ID:zVa8Zm0x
>>234
え、マジ?
なんか最近の娘は出すってイメージだったんだが……。
まあ世代だけでなしに地域差もあるだろうからなあ。
なんにしろ由起子さんは短パンじゃねーのは間違いないから安心ダ。
236名無しさんだよもん:03/11/14 07:28 ID:6k+O3nCI
>>235
…たぶん、最近の子じゃないからかと(W
237名無しさんだよもん:03/11/14 13:09 ID:equbpqgp
だ が そ れ が い い
238名無しさんだよもん:03/11/14 20:17 ID:Derk8l1t
ようするにみんな体操服が好きって事か。
後漏れはオーバーニーも装着きぼん。
まこ姉のはぢらう顔とブルマの狂奏曲…ガード不可だな。
239萌丸 ◆whNJEQ493s :03/11/15 06:48 ID:yckFvF3d
基本はブルマ。だけど短パンの裾から見えるパンチラも捨てがたいものが…。

とか言って見返りまこ姉。体操服と関係無し…。
ttp://pri0112.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/img-box/img20031115064533.jpg
240名無しさんだよもん:03/11/15 18:16 ID:/6uK4p0t
美人教師っぽい感じが出ててGJ!
祐一はこんな人と青春してるのか…良いシチュだなおい。妄想が止まらんぞ。
241名無しさんだよもん:03/11/15 23:39 ID:7iX/EU4J
これってアレだしょ?
後ろから突いてたら勢い余って抜けちゃって、
「あ、祐君! 抜かないでぇ」
みたいな。
実にイイ絵だ。萌丸君はいやらしいなあ。
242名無しさんだよもん:03/11/16 03:17 ID:SoYBsRap
そこまで想像力が働く>>241がすごい。
漏れなんて上がスーツ、下がブルマのまこ姉の姿に欲情した祐一がスマタでいいからと
言って迫ってきたのだか、ソフトボールの球が玉に直撃してそれを見たまこ姉が「あ、
祐君!」と言ったとしか想像できなかった…

何はともあれ萌丸氏ぐっじょ!
243名無しさんだよもん:03/11/18 00:31 ID:2gOZL8BT
どこからソフトボールが飛んで来たんだろう……。
まこ姉が×××から射出したなんてことはねえよなあ?
244名無しさんだよもん:03/11/18 22:17 ID:1J36EN0o
>>242
すごい確率だな…
245名無しさんだよもん:03/11/19 01:38 ID:uRRiXLLN
まこ姉まこ姉まこ姉!
246名無しさんだよもん:03/11/19 07:02 ID:UYCO0qmQ
○○なまこ姉、って書いてあると、「なまこ姉」って読んじゃったりしない?
247名無しさんだよもん:03/11/22 00:34 ID:+FRXOK05
ダレモイナイ...ユキコサンゲットスルナライマノウチ?
248名無しさんだよもん:03/11/22 01:00 ID:pXFRNOh/
|∀・) イルヨー
249名無しさんだよもん:03/11/22 01:59 ID:CeUmSxtm
それじゃあ、まこ姉は漏れが貰い受ける。
250名無しさんだよもん:03/11/24 06:08 ID:YqBdnZns
age
251名無しさんだよもん:03/11/24 22:37 ID:qfpIsk93
252名無しさんだよもん:03/11/25 23:56 ID:5qmeW/87
まこ姉まだー?
253名無しさんだよもん:03/11/26 00:00 ID:btuXpn9D
まこ姉「ううっ、今月まだ来ない……どうしよう」
254名無しさんだよもん:03/11/26 00:25 ID:aEXqr5mo
祐一  「まこ姉、最近、少し太った?」
まこ姉「え…………!?」
255名無しさんだよもん:03/11/26 00:33 ID:btuXpn9D
祐一 「まこ姉、なに飲む?」
まこ姉「レモネードがいいな」
祐一 「……まこ姉、最近レモンばっかりだな」
まこ姉「そう? 梅干しも食べてるよ」
祐一 「………………………………」
256名無しさんだよもん:03/11/26 01:03 ID:aEXqr5mo
祐一 「まこ姉、結婚しよう」
まこ姉「!?…………ととと、突然なに言い出すかな祐一君は」
祐一 「だって…………よ?」

祐一 「デキてんだろ、まこ姉のお腹の中に……」
まこ姉「……そう……だけど…………」
祐一 「俺の子供じゃない……?」
まこ姉「(ぶんぶんっ)そ、そんなわけないよ! 最近は祐一君としかしてないし!」
祐一 「じゃあ……」
まこ姉「で、でも、よ? 私はともかく、祐一君は、デキちゃった結婚なんて……」
祐一 「好きあってるから……デキちまったんだろ?」
まこ姉「…………」
祐一 「俺は、まこ姉が好きだよ……それじゃあダメ、なのか?」
まこ姉「……(ふるふる)うん……わかったよ……」
祐一 「やった……まこ姉……」

まこ姉「でも、1つだけ問題があるよ」
祐一 「え、今度はなんだよ……」
まこ姉「祐一君、まだ満18じゃないでしょ?」
祐一 「あ…………」
257名無しさんだよもん:03/11/26 01:04 ID:Lo7FmyVl
父親ダレー?
258名無しさんだよもん:03/11/26 01:07 ID:aEXqr5mo
その頃……

由起子「月経も来ないし……お腹も出てきたし……もう更年期かしら……?」
浩平  「…………(汗)」
259名無しさんだよもん:03/11/26 01:19 ID:btuXpn9D
>>256
ちょっとマテ。

>最近は祐一君としかしてないし!

……どう言う意味よ?
弄んだね! ボクのキモくて純真なオタク心を裏切ったね!?





…………すごくイイよ!
260名無しさんだよもん:03/11/27 10:00 ID:MyaC1Kx+
>>259
まこ姉に不特定多数のセフレがいるという意味だろ
261名無しさんだよもん:03/11/28 10:32 ID:UVCH6ook
この狂乱の中、落ちずにすんだか……保守。
262名無しさんだよもん:03/11/29 01:09 ID:6Hx78OT4
実は俺、今日まこ姉とデート。かなりどきどき。
263名無しさんだよもん:03/11/29 01:13 ID:NBQrM6vq
>>262
きっとまこ姉は来ないよ。
だって今日は
264名無しさんだよもん:03/11/29 01:53 ID:yhouNtbm
>>263
まこ姉は自宅で乱交パーティー中
265名無しさんだよもん:03/11/29 04:08 ID:Sp5Ryn6f
俺の名はドリフ。葉鍵板随一の厨房だ。
今また空気も読まずに悪・滅殺
              ∧_∧ |^^〕
               _,(#◎∀◎)⌒i  |  
          (⌒ ー  一 r.、!  〉
           ヽ弋 。 人 。 イ(` ー'
           〔勿\     ヽ    
               )  r⌒丶 )
             /   !  |'´
            /   /|  |‖ ドガ
            (    く  !  ||‖  ドガ
                \  i   | ‖|‖|  ドガ
            ,__>  ヽヽ从/∧_∧
            ⊂⌒ヽ从/ つ;´Д`)←ID:yhouNtbm
266名無しさんだよもん:03/11/30 01:30 ID:Uf2tFnZZ
>>262
残念だったな……。
 雪が降っていた。
 暗いぐらいに曇った空から、真っ白な雪がゆらゆらと舞い降りてくる。
 冷たく澄んだ空気に、湿った木のベンチ。
「……」
 俺はベンチに深く沈めた体を起こして、もう一度居住まいを正した。
 白いため息をつきながら、駅前の広場に設置された街頭の時計を見ると、時刻は1時。
 まだまだ昼間だが、分厚い雲に覆われてその向こうの太陽は見えない。
「遅い……」
 再び椅子にもたれかかるように空を見上げて、一言だけ言葉を吐き出す。
 視界が一瞬白いもやに覆われて、そしてすぐに北風に流されていく。
 体を突き刺すような冬の風。
 そして、絶えることなく降り続ける雪。
 雪の降りが激しくなってきたような気がする。
 もう一度、ため息混じりに空を見上げる。
 その視界を、ゆっくりと何かが遮る。
「……」
 雪雲を覆うように、女性が俺の顔を覗き込んでいた。
「雪、積もってるよ」
 ぽつり、と呟くように白い息を吐き出す。
「もう2時間も待ってるからな……」
 雪だって積もろうと言うものだ。
「……あれ?」
 俺の言葉に、女性が不思議そうに小首を傾げる。
「今、何時かわかる?」
「1時…」
「じゃあ私は遅刻じゃないよね」
 そう、約束の時間より早く俺が来ただけ。
「ひとつだけ、訊いていい?」
「…ああ」
「寒くない?」
「寒い」
「これ、あげる」
 そう言って、缶コーヒーを1本差し出す。
「再会のお祝いね」
「7年ぶりの再開が缶コーヒー1本なのか?」
 差し出された缶を受け取りながら、改めて女性の顔を見上げる。
 素手で持つには熱すぎるくらいに温まったコーヒーの缶。
 痺れたような感覚の指先に、その温かさが心地よかった。
「7年……そっか、そんなに経つっけ」
「ああ、そうだ」
「私の名前、まだ覚えてる?」
「そう言うお前だって…俺の名前覚えてるか?」
「うん」
 雪の中で…。
 雪に彩られた街の中で…。
 7年間の歳月、一息で埋めるように…。
「祐くん」
「殺村凶子」
「違うよ」
「冗談だ、浩平」
「…私は女の子」
 いや、女の子って歳じゃないだろ。
「いい加減、ここに居るのも限界かもしれないな」
「私の名前・・・・・・」
「そろそろ行こうか」
「名前・・・・」
「行こう、まこ姉」
「あ・・・・・」
 俺が知っている5歳年上の従姉妹…沢渡真琴…は、嬉しそうに笑った。
「うん!」
 カチッ!
『祐くん、朝だよ』
「うおぉおっ!?」
 突然、耳元で声が聞こえて、俺は布団ごと跳ね起きた。
『早く起きて、朝ご飯食べて、学校行くよ』
「まっままま、まこ姉ぇ!?」
 きょろきょろと部屋の中を見回す。
『祐くん、朝だよ』
 枕元から、声が聞こえる。
「……」
 昨日まこ姉から借りた目覚ましだった。
『早く起きて…』
 カチッ!
 時計の頭についたスイッチを切って、ひょいと持ち上げる。
「…あ、録音ボタン」
 どうやら、音声を吹き込んでそれを目覚ましに使えるタイプらしい。
 …俺が「貸してくれ」と言ったときに、妙に時間がかかったような気がしたのはこのせいだったのか。
 目覚ましを元の枕元に戻す。
 背伸びして、昨夜秋子さんから貰った制服に着替える。
 吐く息が白いほど寒いが、雪国の冬の朝はこんなものである。
 …勘弁して欲しいが。
 と、突然。
 カチッ!
『祐くん、朝よ。早く起きて、朝ごは…』
「なにっ!?」
 カチッ!
 慌てて目覚ましを止める。
 ご丁寧に、スヌーズ機能付きだった。
 今度は大元のスイッチを切って、これまた昨夜秋子さんから貰った鞄に筆記用具を詰めると、部屋のドアを開ける。
 1月8日、月曜日。
 今日から、新しい学校へ通うことになる。
 まこ姉は、もう起きたかな?
 ふとそう思いながら1階に降りる。
 顔を洗いに洗面所に向かうと、
「あ、祐くんおはよ」
 既にスーツ姿のまこ姉と入れ違った。
 やはり、起きていたようだ。
「…おう」
「駄目だよ祐くん、朝はちゃんとおはようだよ」
 めっ、と言いながら人差し指を起てて子供を叱るように言う。
「おはよ、まこ姉」
「はい、よくできました」
 微笑みながら俺の頭をなでなでする。
「朝ご飯もうできてるから早く顔を洗って来なよ」
「そうする。先食べてればいいぞ」
「じゃ、遠慮なく」
 まこ姉がキッチンへ行くのを見届けて、俺も顔を洗うと、キッチンへ移動した。
 キッチンには、先客が二人。
「あら祐一さん、おはようございます」
「あ、おはようございます、秋子さん」
 秋子さんと挨拶を交わす。
 テーブルの上には、まこ姉の言った通りに用意できた朝食。
 トーストとコーヒー、サラダ。
 うん、美味そう。
「お先に〜」
 まこ姉は既にトーストを頬張っていた。
 俺もテーブルにつくと、トーストにマーガリンを塗ってかぶりつく。
「真琴、そろそろ時間よ」
「うん。祐くん、またね」
「ん?うん」
「お母さん、行って来ます」
「行ってらっしゃい」
 残ったトーストを一口で頬張るとコーヒーで流し込むとまこ姉は出て行った。
 そうか、まこ姉は今年から社会人だたっけ。
 朝食も終わって俺は秋子さんに見送られ、沢渡家を出た。
 昨日、まこ姉に案内された道を歩きながら学校へと向かう。
「天気はいいが無茶苦茶寒い」
 確か、朝に天気がいいと寒い、と言う話を聞いたことがある。
 何でも、空気が澄んでいる分、熱を逃がしてしまうのだそうだ。
 …聞いた話だから、説得力はないが。
 ともかく、コートの上から寒さが突き刺さる。
 …そういえば今日は暖かいほうだと秋子さんが言ってたっけ…
「…俺、国へ帰りたくなった」
 でも憧れの女性と1つ屋根の下で暮らせるのなら安いほうだよな。
 20分ほど歩いて学校へと着いた。
「こういう時って職員室にいけばいいんだよな」
 でも分からないぞ?
 俺はこれから15分ほど校内を彷徨うことになる。
 SHRになる前に職員室に到着し、手短に用件を伝える。
 暖房が効いていて外とは別世界だ。
 やってきた石橋という恰幅のいい先生に連れられて職員室の中に連れて行かれ一人の女教師の前まで来た。
「こちらがお前の担任の沢渡教諭だ」
 え、まこ姉の仕事って教師だったの?
「ちゃんと来れたね、祐くん」
 いいこいいこ、と頭をなでられた。
 そうか、朝出る前に言ってた「またね」ってこの事だったんだ。
 教師なら俺が何処のクラスに転校するか知ってるはずだしな。
 まこ姉、改め沢渡先生に案内されて、俺は2階にある教室に連れて行かれた。
 ガラッ!
「SHRを始めるから全員着席ー」
 教室のドアを開けて、まず放った一言に、バタバタと生徒たちが自分の席に戻っていく。
「今日はまず転校生を紹介わよ」
 その言葉に「おおっ!」と教室がざわめくが、
「ちなみに、男の子よ」
 一瞬で教室の喧騒が静まった。
 …そんなに男は嫌か?
 気持ちは解らんでもないが。
「それと私がツバ付けてるから女の子は色目を使っちゃ駄目よ」
 個人的には嬉しいが仮にも教師がそんな事言っていいのか?
「相沢祐一君よ」
 名前を呼ばれたので、教室の中に入っていく。
 クラス中の注目が集まる。
 転校なんてするもんじゃないな、と心から思った。
「それじゃあ自己紹介して」
「…相沢祐一です。宜しくお願いします」
 無難に挨拶を済ませた。
「祐く…じゃなくて相沢君はそこの空いてる席に座って」
 指定された場所の一番窓側の後ろの方の席に向かった。
277名無しさんだよもん:03/12/01 17:23 ID:1g5O/8xl
由起子さんは胸が小さいと勝手に思った。いや何となく。
278名無しさんだよもん:03/12/01 17:26 ID:d8f1C4TB
>>277
腰はくびれていて、お尻は大きめなら良し。
279名無しさんだよもん:03/12/01 19:04 ID:aVWKkmgO
なんだか満員電車の中、思わず手を出したくなってしまいそうなフェロモンが漂っている感じが。
やっぱ由起子さんは良いなぁ…。
いや、まこ姉も最高ですよ?
280名無しさんだよもん:03/12/01 23:27 ID:Upxo8DN+
満員電車でお尻まさぐられて涙目になってるまこ姉を妄想して
おなにしようとしたら同居人が部屋に入ってきて気勢をそがれたから
後でお風呂に入りながらする事にしました。リンスもあるし。
281まこ姉と祐一:03/12/02 02:29 ID:jFUMC8Ih

「私の場合はただのさぼりなんだけどね」
「…教師がさぼるってのは初めて聞いた」

 まことはそうかもね、と言って祐一の前に座る。手にはコンビニの袋。多分肉まん辺り
が入っているのだろう。

「俺、ゼリーいらないからまこ姉食べるか?」
「いいの?」

 少しだけ嬉しそうなまことの表情。どうしてだろう? まことと一緒で楽しいはずなの
に涙が出てきてしまいそうだ。でもそんな涙は見せたくないから、欠伸をして誤魔化す。
 イチゴゼリーをまことに渡すとお互いに話し掛けたりはせず、黙々と昼食を進める。
 案の定コンビニの袋の中は肉まんだった。

 生徒のざわめきが段々と小さくなり、お互いの会話を聞き取る事さえ難しかったはずの
食堂には、今はもうまことと祐一だけになってしまった。カウンターにはカーテンが閉まっ
ていて、厨房の中に人がいたとしても見えない。
 事実上、食堂にいる人間は二人だけ。奇妙な空間がそこには出来上がっていた。
 重苦しい訳ではないが、決して軽い雰囲気でもない。口を開こうとするのだが何を話し
ていいか迷ってしまう。

「…難しそうな顔してるね」
「そうですか?」
282まこ姉と祐一:03/12/02 02:30 ID:jFUMC8Ih

 前から祐一は思っていた事が顔に表れると言われていたのだが、どうやら今回も顔に出
ていたらしい。問題が問題なだけに、笑っていろというのが無理な相談だが。
 食堂に備え付けてある時計を見ると同時にチャイムが鳴った。丁度1時20分を指して
いた。
 チャイムが鳴り終わるとまことがおもむろに席を立つ。ご馳走様、と静かに言ってその
まま食堂を出ようとする。

(このままでいいのか? もしかしたら、もうまこ姉に会えなくなるかもしれないのに)

 そんなのは絶対に嫌だった。まことに会えなかった日がどんなにつまらないか、退屈か
身に染みていた。それ以上に、もう好きな人と離れたくなんかない、という思いが強く働
いている。

(どうしてだろう?)

 声が、出ない。食堂の扉をくぐり抜けようとしているまことの背中に対して、呼びかけ
る為の声が。喉の肉が盛り上がっているみたいで呻き声しか出ない。たった一言、『待っ
て』と言うだけなのに。

(まこ姉!!)

 声が出ない分、祐一は心の中で叫んだ。少しでも届くように、まことの所へ。

「………」
283まこ姉と祐一:03/12/02 02:31 ID:jFUMC8Ih

 果たしてそれは偶然か。さも祐一の声が聞こえたかのようにまことは振り返った。そし
てその顔には驚きといった感情が含まれていた。どんな理由でも構わない。結果、こうし
てまことは祐一の方に振り返ったのだから。

「……ぁ」

 それでもどう言っていいのかわからない。と言うよりも、声が本当に出ない。ひょっと
して変な病気にでもかかってしまったのか? そんな不安を他所にまことは祐一の前まで
来て、スーツの胸ポケットに手を入れる。少しまごついてから出てきたのは、無地ではあ
るが女性物と見て取れる無地の白いハンカチ。

「…はい」

 まことが祐一に渡す。あやうく落としそうになったがしっかりと握った。胸ポケットに
入れていた為か、まことの体温がまだ薄っすらと残っている。その温かさが何故か指先を
痺れさせるが、決して不快ではない温もり。と同時に、どうしてまことがハンカチを自分
に渡したのかがわからない。そのままの状態でまことを見上げると、どこか可笑しそうに
笑って「顔、拭かないの?」と言葉を投げかけてきた。

「…?」

 まことの言っている事が理解できない。やがてそのまままことのハンカチを握っている
と「仕方ないなぁ」と言ってハンカチを取り上げられてしまった。何が仕方ないのだろう?
祐一がそのままの体勢で呆けていると、先ほどのハンカチを三角に折り曲げて祐一の顔に
近づけてきた。
 思わず目を瞑ってしまうと顔には布の柔らかい感触。顎から頬、目の周りをゆっくりと
なぞられる。
284まこ姉と祐一:03/12/02 02:32 ID:jFUMC8Ih

「…どうして泣いていたのかな?」

 目を閉じたままの状態ですぐ近くからまことの声が聞こえた。

「…?」

 泣いてなんかいない、と言おうと思ったのだが代わりに身体が震えた。当然声も出なかっ
た。もしかして―――本当に泣いているのかもしれない。だとしたら今までの不可思議な
状態も納得できる。

「………俺」

 顔を拭くまことの手をそっと掴む。あ、やっと声が出た。

「まこ姉の事が、好きだ」

 今更こんな事を言ってどうにかなる訳でもない。だけど、目の前にいるまことがどこか
遠くに行ってしまいそうな感じがして、何か言葉を掛けようと思って出てきたものがこれ
だ。愚直な位に真っ直ぐな想い。

「…いきなりこんな事いって……まこ姉を困らせちゃうかもしれないけど」
「祐君…」
「でもはっきりとさせておきたい。俺が今好きなのは『まこちゃん』じゃなくて、目の前
 にいる『まこ姉』なんだ…」
285まこ姉と祐一:03/12/02 02:33 ID:jFUMC8Ih

 自分の思考が纏まっていないのはわかるが、でも伝えたい事は合っているはず。
 祐一とまこと以外誰もいない空間で、時計の音だけがカチッカチッと規則的なリズムを
奏でていた。

「……お散歩しよう、か?」

 不意にまことが口ずさむと、そっと祐一の手を解き歩き出してしまう。その後姿を見失
わないように着いていくだけで今は精一杯だ。心のゆとりというか、余裕が無い気がする。
ただまことと離れたくない、そんな頑なな想いだけが祐一の心の大部分を占めていた。
 「お散歩しよう」と言葉通りには取りようも無い。だけど今現実になっているのは紛れ
も無いただの散歩。学校を出てどこに行くのかと思えば、栞のお気に入りだと言っていた
公園に寄ったり、商店街をふらふらと歩いて目的も無く彷徨ったり。その間に交わした言
葉は限りなく無に等しかったけど、それでもその時間が重要だと自分自身が不思議と納得
していた。途中、百花屋の前を通り過ぎる時一瞬立ち止まったが、すぐに歩き出してしまっ
たので何か言葉を掛ける事ができなかった。
 そのまま商店街を抜けると、今度は目的地でも決まったのか脇目も振らずに歩く。やが
て前を歩いていたまことの姿が急に見えなくなったので、慌てて後を追うと少し先にまこ
との姿が見てとれた。

「ここは…」

 お散歩の終着点。昨日「まこちゃん」と「まこ姉」両方を感じた場所。商店街を抜けて
少し歩いた場所にある公園。その公園のベンチに丁度まことが座る所だ。祐一もそっとま
ことの隣に座る。声を掛けなくても雰囲気で察したのだろう。まことはゆっくりと言葉を
紡ぎだす。
286まこ姉と祐一:03/12/02 02:34 ID:jFUMC8Ih

「………こんな話知ってるかな…?」

 視線は滑り台で遊ぶ子供たちから離さない。だから最初は独り言を言っているのかと思っ
てしまう。でもまことの近くには祐一しかいない為、必然的に祐一に話し掛けている事に
なる。勿論そうでなくとも聞き逃そうとはしないだろうが。

「ある所に、仲の良い兄妹がいたの…」

 とてもとても仲の良い兄妹

 他人が見てもどこかほっとしてしまうような、そんな兄妹
 
 でも、妹は病気を患っていた

 心優しい兄はそんな妹の為に、全てを投げ打って看病を続けた

 母は心労の為に精神を病んでしまい、娘には見向きもしなくなった

 兄はそんな母の代わりに、より一層の想いを込めて妹に寄りそうようになる

 そんな辛い日々が何日も続いた

 母が妹の事を放って何日が過ぎただろう
287まこ姉と祐一:03/12/02 02:35 ID:jFUMC8Ih

 ある時、妹が兄に頼みごとをした

 『授業参観してほしい』そんな願い

 兄は快く受け入れ、授業参観をする

 妹はただベッドに背をもたれさせて、兄から貰ったカメレオンの玩具で遊ぶ

 やがて妹は言う『お兄ちゃん、苦しいよ』

 兄は急いで妹の元に向かい、必死に言葉をかける

 だけど、妹は結局帰らぬ人となってしまう

 兄は、全てを拒絶した

 兄が望んだのは、妹との小さな幸せ

 でもそんな些細な願いも叶わなかった

 絶望に打ちひしがれる中、兄は思う

 あの幸せだった日々が『永遠』だったらいいのに、と
288まこ姉と祐一:03/12/02 02:37 ID:jFUMC8Ih

 風が吹いた。季節は暦の上では春。だが3月になったばかりの空気はまだ冷たく、思わ
ず小刻みに震えてしまう程だ。だが隣にいるまことはそんな事など大して気にもせずに話
を続ける。どこか、寂しい話を―――――。

「それでも兄は、生きなければならなかったの。死ぬ事は妹を悲しませるだけだから。そ
 れがわかってはいたけど、納得はできない」

 まことの視線はやがてブランコで遊ぶ子供たちへと移る。無感情とも受け取れそうな横
顔。淡々と話しをするまことから視線を離せないでいた。

「やがて成長した兄は、大切な人ができた。子供の頃の想いはどこかに置き忘れて、その
 大切な人と過ごしていこうとする。けど…」

 祐一はわからなかった。まことが何故こんな御伽噺をするのか。でもまことの真剣な表
情を見ると、どうしても問い掛ける事ができない。横から話し掛けてはいけないような、
そんな雰囲気が漂っていた。
 横顔を眺めていた祐一だったが、まことの眉間が少し歪んでいる事に気付く。話をして
いる自分も辛そうな、そんな顔。

「小さい頃に望んだ永遠が、兄を連れ去ってしまったの。すると、周りにいた人達は何故
 か兄の事を忘れてしまった。覚えているのは兄が大切に想った人だけ」
「……それで、結局どうなったんだ? その主人公は」
289まこ姉と祐一:03/12/02 02:39 ID:jFUMC8Ih

 思わず口を挟んでしまった。さっきまでは横槍を許されないような雰囲気だったのに、
どうしてだろう? でもまことの方はそっと祐一の方に顔を向けて

「………………忘れちゃった。その小説を読んだのって、結構前の事だから」

 嘘だ。瞬時に祐一は理解した。まことはその話の結末を知っていて、敢えて忘れた振り
をしている。その理由は今の祐一には理解できないが。

「それでね、祐君」

 まことがスッと立ち上がり、祐一を見下ろす形になる。
 周りには子供達の喧騒。時折肌を刺すような風が吹き、木々を揺する。
 祐一はまことを見上げる。その表情は他人から見たらどう見えるか。そんな考えなど微
塵も起こらず、真っ直ぐにまことを見る。端から見ると泣きそうに見えている事など露も
知らず。

「――――――――――――『永遠』って、あると思う?」

 そう問い掛けるまことの姿はどこかぼやけて、何故かはっきりと認識できなかった。
290萌丸 ◆whNJEQ493s :03/12/02 02:50 ID:jFUMC8Ih
いつも長くてすいません。読んで下さった方、ありがとうございます。

満淫電車で痴漢とか、エロいですなぁ。満員じゃなくても痴漢はエロいですが。
もうすぐクリスマスですね…。何か描きたいです。
291名無しさんだよもん:03/12/02 04:56 ID:cSxQ7YYM
>>290
まこ姉続きキター(・∀・)!
お決まりの「永遠」という話もやっと出たし、これからラストまで一気に突っ走ってほしい
ものですよ!
まこ姉には幸せになってほしいなぁ…。
292名無しさんだよもん:03/12/03 01:24 ID:7lllFGIY
>>290
そんな所で切られたら続きが気になるでしょうが!
なんかもう、えち無くても許せるやうな気がしてきた……まったり待ちますか。

なんとなく読みながらONE2思い出したのは俺だけだろーか。
293名無しさんだよもん:03/12/03 03:38 ID:AWsyXJKw
>>290
忘れた頃に投下しますねw
それはともかく新作乙。まこ姉えちマダー?

あーONE2ネタはちょいわからんっす。
294名無しさんだよもん:03/12/03 08:37 ID:f/U7Nmqc
>>290
新作乙。

>>292
漏れも綾芽シナリオを思い出したよ
ONE2もう一回しなおそ。
295名無しさんだよもん:03/12/03 17:42 ID:Qb/K88Mm
みさおた―――(゚∀゚)―――ん!!
296名無しさんだよもん:03/12/04 01:28 ID:bc2pATzc
ゆきこた―――(゚∀゚)―――ん!!
297名無しさんだよもん:03/12/04 02:14 ID:SUFpUbX5
まことた―――(゚∀゚)―――ん!!
298名無しさんだよもん:03/12/04 23:31 ID:JRqylzmM
まこねぇSSいいっすねー
過去ログから読んでこようっと
ところで、このスレでの美汐とかぴろは、どういう扱いなん?
299名無しさんだよもん:03/12/05 00:15 ID:qjpk3oqk
>>298
最初の頃のSSは読みづらいと思うが、ガンガッて読んでくれ。
美汐やぴろとかはどうなんだろ?SSが始まるいっちゃん最初の方に各キャラの扱いが書いてあったような、無かったような。

という訳で、萌丸氏とっとと続き書いてくらはい。
300名無しさんだよもん:03/12/05 00:31 ID:WVH9hGHY
まこ姉と美汐ぴろて繋がりあるんやろか?
まこ姉がぴろ拾って来るとかはありそうだが……。
んで、お風呂で洗ってあげたり一緒の布団で寝てたりザラつく舌先が夜のお供になったり。
301名無しさんだよもん:03/12/09 21:43 ID:BmfurGqi
まこ姉が美汐たんをお風呂で洗ってあげたり一緒に布団で夜のお供が舌先に?!
302名無しさんだよもん:03/12/10 00:27 ID:9wCWTI+W
ありえねーっ(w

だがそれがイイ。攻めがまこ姉ならなおイイ。
303名無しさんだよもん:03/12/10 20:42 ID:4OucSVoI
たとえ誰が何と言おうとも、ぴろはネコです! この訴えは(ry
304名無しさんだよもん:03/12/10 21:12 ID:XYUhbTq+
ぴろの必殺技は「ディープキス」
何処で憶えたのだか…
305名無しさんだよもん:03/12/10 23:22 ID:9wCWTI+W
……まこ姉が犬恐がったりしたらめさ萌へなんだがどうしよう?
306名無しさんだよもん:03/12/11 07:18 ID:NW8SQzMN
>>305
それなら、犬=タチ まこ姉=ネコだな。これはもうピロシキとか関係無しに。
307名無しさんだよもん:03/12/11 08:25 ID:1NVal7tR
毛むくじゃらでフカフカでつぶらな瞳のケダモノにネコ可愛がりされるまこ姉・・・
308名無しさんだよもん:03/12/13 02:02 ID:febYwXFJ
……ポテト?
309名無しさんだよもん:03/12/14 00:58 ID:LUBxe1+T
ポテト着ぐるみのまこ姉。
310名無しさんだよもん:03/12/14 04:14 ID:0KxE5Rsq
>>309
あったかそう…
311名無しさんだよもん:03/12/14 16:49 ID:bbUBEsXX
こういう寒い日こそ人肌で温め合うのが至福。
そんな訳でまこ姉とおこたに挿入ってきます。
312名無しさんだよもん:03/12/15 09:07 ID:Pc2BOlpA
じゃあ俺は由起子さんのベッドの中d
313名無しさんだよもん:03/12/16 01:51 ID:ZJ2CO53i
おコタが気持ちよくてついついそのまま寝てしまうまこ姉。
そんなまこ姉の低温火傷した太ももにお薬を優しくぬりぬりしてあげたいんダ。
314名無しさんだよもん:03/12/17 00:22 ID:6fQa+mmS
太ももと言わずに○○○も塗りこみてぇ
315名無しさんだよもん:03/12/17 00:35 ID:omWhoSgh
やっべ、由起子さんにお薬ぬりぬりして貰いてえ。
人差し指一本でつーって、つつーって!
316名無しさんだよもん:03/12/19 02:51 ID:1jxQ0e01
あ、自分はちょっと患部が広いので満遍なく塗る為にお尻でおながいします。
317名無しさんだよもん:03/12/19 21:25 ID:ANFU3sqm
座薬を挿入
318名無しさんだよもん:03/12/20 12:24 ID:FQlSNTEC
なんか恐いので上昇、
319名無しさんだよもん:03/12/21 01:47 ID:EFRFo0fW
>>318は意外と心配性な由起子さんの自作自演。
320名無しさんだよもん:03/12/22 20:53 ID:kxVj0/Cd
寒いので由起子さんの太ももにすりすりしつつ、
思わずミニスカートずりage
321名無しさんだよもん:03/12/23 23:56 ID:5JgUlwWm
今日は色々あったからまこ姉に慰めてもらおう…。
322名無しさんだよもん:03/12/24 00:59 ID:5pk1waWv
じゃあ俺は今日色々ありそうな由起子さんを慰める事にしよう。
323名無しさんだよもん:03/12/25 03:28 ID:RBkwfIGN

「ねえ祐君」
「なんですかまこ姉」
「今日はクリスマス、よね」
「ああ……そんな日がどこかにあったような気がしなくもない訳でもない」
「目を逸らすのは無しよ」
「…だってなあ」
「だって、何よ」
「そんな睨まなくてもいいじゃないですか…まるで飢えた狐のような感じがしますよ」
「それを言うなら狼でしょ。って、話を逸らさないで祐君」
「あ、まこ姉肉まん食べますか?」
「6個」
「了解」
「……………食べ物で騙そうったって、甘いわね祐君」
「………はぁ(しっかり頼んでおいてそれかよ)」
「それより、これからどこに行くの? 祐君のお家は駄目なんでしょ?」
「まあ駄目って訳じゃないけどみんなでパーティーしてるからな。俺達2人だけの世界に入るのは流石
 に気が引ける」
「祐君顔赤い」
「ぬぅ」
「ふふ……じゃあ公園にでも行こっか?」
「OK」

324名無しさんだよもん:03/12/25 03:28 ID:RBkwfIGN


「雪、降らないね」
「毎年毎年クリスマスの日に雪が降るって訳でもないしな」
「それでもちょっと残念、かな」
「ですね……はい、まこ姉」
「ありがと。肉まん美味しい…モフモフ」
「そりゃ良かった」
「モフモフ……祐君…モフモフ…寒くない?」
「自慢じゃないが、寒さには弱い方だ」
「何も威張って言う事じゃないと思うけど…………はい、これ」
「何ですか?」
「愛情たっぷりのマフラー」
「顔、赤いですよ」
「う、うるさいわね! いらないならいいわよ!」
「いや、別にいらないなんて言ってないけど………ありがとう。まこ姉」
「素直に受け取ればいいのよ」
「はは……まこ姉は寒くない?」
「自慢じゃないけど、寒さには強い方よ………クチュン!」
「ありゃりゃ…んじゃ、これをこうやって(クルクル)」
「………」
「これならどうです? 温かいでしょ?」
「まあ、ね。私が編んだだけあって良い出来ね」
「2人で巻いて丁度良い位の長さのマフラーだからなぁ。流石まこ姉」
「あ、違うの! 狙ってた訳じゃないのよ? ただ、マフラーなんて編んだ事無かったしそもそも手先が
 そこまで器用じゃないし…」
325名無しさんだよもん:03/12/25 03:29 ID:RBkwfIGN
「別にいいじゃないですか。温かいでしょ?」
「……うん」
「俺も温かい。それでいいじゃないですか」
「…そうね」
「何だか、今日のまこ姉は子供っぽいな」
「そう、かな?」
「いつものお姉さんお姉さんしてるまこ姉も可愛いけど、今のまこ姉も可愛いと思う」
「林檎だね」
「…自分でも嫌になる位わかってる」
「あはは…。祐君は正直だね」
「それが取り得だからな……と、忘れてた」
「何?」
「クリスマスの定番、シャンパンだ!」
「未成年」
「無礼講」
「冗談よ。じゃ、開けよっか?」
「よし、開けますよ………………って、わぁ!?」

ブシャアアアァァーーーーーーーーーーー!!!

 シャンパンが寒空の中、弧を描き飛び散る。それがまるで雪のように見えて。
 マフラーで繋がった2人、お互いの温もりを感じながらその光景を見詰め合って笑う。
 とてもとても幸せな時間。
 Merry Christmas!!
326萌丸 ◆whNJEQ493s :03/12/25 03:33 ID:RBkwfIGN
壊れ系を書こうと思ったら、なんかまともに。
葉鍵板住人全てに幸福が訪れますように。メリークリスマス!
327名無しさんだよもん:03/12/25 04:02 ID:1eMZq+TU
今日はネロとパトラッシュが死んだ日ですよ。
328名無しさんだよもん:03/12/25 07:45 ID:GReQkA5m
天使な由起子さんに囲まれるなら、天に召されてもイイな
329名無しさんだよもん:03/12/25 11:05 ID:lsl/E2wF
>>326
和んだ。そしてもうすぐ正月な訳だが。

振り袖姿のまこ姉とかいって萌える要素しかない。色っぽいうなじにハアハア。
330名無しさんだよもん:03/12/26 03:21 ID:wXp0E3yv
上げ裾くるぶし出しの晴れ着まこ姉。
331名無しさんだよもん:03/12/26 05:22 ID:sfDCx1+3
>>327

ネロ=カオス?
332名無しさんだよもん:03/12/26 06:33 ID:5wpyObOF
>>331
カエレ!(W
333名無しさんだよもん:03/12/26 16:01 ID://CJlWqV
魔肖ネロでしょ?
334名無しさんだよもん:03/12/26 21:05 ID:dtAMX4m0
335名無しさんだよもん:03/12/26 23:39 ID:E+rpdUk3
>>326
二人揃って照れっぱか(w
バカップル、だがそれがイイ。
336名無しさんだよもん:03/12/28 01:05 ID:QKkg12IU
そ言えば由起子さんて幾つくらいなんやろね?
いや、胸のサイズとかの話で無しに。
三十の二、三くらい? 夢見過ぎかしらん。
337名無しさんだよもん:03/12/28 09:31 ID:JsoWCsO+
>>336
まあ、実母ではなく叔母だから年齢的にはそんなに不自然ではない

が、幼少の浩平を引き取って生活できる経済的な点からいうと若すぎて厳しいかも
338コテとトリップ:03/12/28 09:42 ID:Xo5b+bzx
リアルに40すぎで萌えとけよ。根性見せろや
339名無しさんだよもん:03/12/28 17:29 ID:hdImPEfM
>337
高卒からベンチャー企業に入ったら一気に成長して高給取りにとか
340名無しさんだよもん:03/12/30 17:44 ID:urjMIyA3
大卒、独身で高給とれるところに就職していて住んでいる一戸建ての家賃やローンがなければ
就職して数年すれば結構余裕があるのでは?

引き取った時が二〇代中〜後半?
341名無しさんだよもん:03/12/31 00:26 ID:TpYtFom4
由起子さんってブランド物とかにあまり興味なさそうだしなぁ
おしゃれより実用第一って感じ?

でも美味しいものには目がなかったりしてw
342名無しさんだよもん:03/12/31 09:24 ID:2iVIHFvv
年末年始に向けておいしいご馳走をたくさん用意する小坂家。
七草粥の頃にようやく体重計の恐怖が……
343名無しさんだよもん:03/12/31 12:42 ID:oARs15lY
まこ姉と明日の朝まで一緒にいることが決定しました。
俺、今日男になるよ…。
344由起子さんと新年:04/01/01 02:05 ID:K0lqSjb2

 今年も残り数時間で終わり。
 結局最後の最後まで働いてしまった。
「おつかれさん」
 上司が労いの言葉をかけてくれる。私もお疲れ様、と会釈をして会社を出る。

「……雪は、降らないわね」
 時刻は午後11:30。空は闇に閉ざされて、一筋の光も通さない位。それでも街灯などの人工的な灯
りが私をどこか優しく照らしてくれる。
 当たり前のようだが息を吐くと白く霧がかかったようになる。一瞬だが、その場所にはただの空白が
できる。真っ白。それはやがて薄れて元の何も無い風景に戻る。でも今の私にはその吐いた息の白さ
がとても寂しく感じられた。――――――家に、早く帰りたい。いつもはそんな弱気な思考にはならない
のだけれど、何故か今日に限って私は小さな女の子になったかのように心細かった。

 電車に乗る。今日はどうせ最後の日だから疲れるだろうと予想していた通り、どっと疲れた。そんな状
態で車の運転なんかしたら事故を起こし兼ねないので、やはり私の感は当たっていた。
 座席はどこも空いていたが敢えて立つ事にする。座ったら終点まで気付かないかもしれない。今年最
後の日なのにそんな間抜けなエピソードはごめんだ。
 ドアに寄り掛かり流れる風景を見る。そうすると何故だか浩平とみさおの顔が浮かんでくる。大切な大
切な家族。私の唯一の宝物。今日は何をしていたのだろう? 瑞佳ちゃんとデート? それとも住井君
達と夜まで遊んでいるのだろうか? 又はみさおと一日中何もしないで寝転がりながらテレビでも見てい
るのだろうか? そうやってあの子達の事を考えると不意に顔が綻んでくる。でも…
『中崎町ー、次は中崎町でございまーす。降りる際には………』
 今はいない。私の周りには。家に帰ればきっと居るはずなのだけれど、私は今、この場にいてほしかっ
た。ただの我儘。わかってはいるのだ。それでもたまに情緒不安定になる事がある。
345由起子さんと新年:04/01/01 02:07 ID:K0lqSjb2
 職場やその他外出をしている時、私は決して弱みを見せない。他人に弱い部分を晒すなんてもっての
他。自然とそういう風になってしまった。考えて今の私ができた訳ではない。自然体でなってしまったもの
はどうしようもない。だから一部の人間からは嫌われもしているだろう。それでも最近の私は大分接し易
くなったみたいだ。多分、それは家にいる甥と姪のおかげ。

 電車を降りると周りには数人の酔っ払いがホームで寝ていた。この季節に外で寝るなんて自殺行為だ。
ある意味元気がありあまっているのだろう。羨ましい限りだ。
 改札を出る。もう12時は過ぎているだろうから、年は明けてしまった。今年こそは浩平達と新年を祝お
うと思ったのだがそう上手くもいかない。来年に持ち越しだ。
 ちょっと溜息。ささやかな楽しみが一つ無くなってしまった。でもまだまだやりたい事はたくさんある。これ
から…
「おねーちゃん、そんな悲しそうな顔しないで俺と一緒に熱い夜を過ごさない? …ヒック」
「え………」
 一瞬、何だかわからなかった。いつもの私なら周りに気を配っているから感付いたはずだが、今は酔っ
払いが近くに来た事にも気付く事ができない。相当思考が乱れているようだ。
「ほらほら、そんな顔してると思わずチュ−したくなっちゃうぞぉ」
 沈黙を了解と受け取ったのか、酔っ払いは酒臭い顔を私に近づけてきた。嫌。
『彼と待ち合わせしてるから遠慮します』
 駄目だ。散々こういう事態には慣れているのだが、今日に限って私の精神状態が著しく低下している。
 その為普段の立ち回りもろくにできない。情けないと思うのだが体が言う事を聞いてくれない。
 嫌だ、嫌だ、嫌だ……! 脅えて声を上げる事すらままならず、ただ震えるだけ。いつもの私はどうした?
誰に対しても弱みを見せる事なく堂々と立ち振る舞っていた、小坂由起子は。
「やめて、下さい…」
 あろう事か、口から出たのは罵詈雑言ではなく可愛らしい小鳥の囀り。こういう言葉使いが悪い方向に
行くと、言った後に気付くがもう後の祭りだ。
346由起子さんと新年:04/01/01 02:08 ID:K0lqSjb2
 後20cm………10cm……5cm…
「こうへいーーーー!!」
 私が無意識に発した言葉は、甥の名前。
 するとどうした事か、酔っ払いが私から遠のいた。誰かが酔っ払いの襟首を掴んで私から引き離してく
れたのだ。それでも動く事ができない。もう少しで見知らぬ酔っ払いとキスをしてしまったかと思うと、嫌悪
感が身体中を駆け巡る。
「由起子に何してやがる……」
 襟首を掴んで酔っ払いと対峙しているのは紛れも無く浩平、のはず。でもそこから感じる雰囲気は私の
知っている浩平ではなかった。溢れる程の怒気が感じられる。それは酔っ払いにも嫌という位に伝わった
のだろう。私からは浩平の顔は見えないが、酔っ払いは直に対面している。その威圧感は果たしてどれ
程のものなのだろう。
「はは、いや、まあ……悪かったよあんちゃん、な」
 苦笑いをしつつ後ずさる。そしてそのまま後ろを向いて千鳥足で走っていってしまった。
 浩平は暫く酔っ払いの後姿を目で追っていたが、やがて角を曲がり見えなくなると私に振り返る。
「由起子さん、大丈夫だったか?」
 心底心配したという表情。ああ、いつの間にかこの子はこんな顔もできるようになったんだ。
 気が緩むと同時に涙がこぼれた。浩平の優しさが何故だかとても身に沁みて、もうどうしようもなくなった
時に来てくれた事に安堵して。
「由起子、さん?」
 戸惑う浩平の声。だけど今は何も言わずに甥の胸で泣かせてもらう事にした。今までは逆の立場だった
が、こうやって誰かの胸で泣けるというのはとても幸せな事だ。支えてくれる誰かがいる。その事が今の私
には本当に大切な事に思えてくる。
「………ありがとう、浩平」
 とても、とてもスムーズに感謝の言葉が出てくる。浩平を見上げている私の顔は多分みっともないだろう。
それでも良かった。本当に嬉しかったから、例えみっともなくてもしっかりと目を合わせてありがとうと言い
たかった。
347由起子さんと新年:04/01/01 02:09 ID:K0lqSjb2
「…………………」
 浩平は無言。ただ私の瞳を見つめ返すだけ。どこかその瞳は熱を帯びているように見えなくもない。
「由起子さん…」
「何?」
「…………何か、凄く、可愛い」
 浩平の口から出た言葉は私を素に戻らせた。可愛い? 一体何を言っているのだろう。誰に向かってこ
の甥は喋っているのだろう。人違い? いや、そんなはずはない。ああ駄目だ。どうも理解できない。
「………」
 いつの間にか浩平は私の肩を掴んで、熱の入った視線を向けているではないか。
 あ、まずい。この子の瞳は特別だ。一度目を合わせたが最後、視線を逸らす事ができなくなる。そう思っ
た時には既に遅く、私は浩平の瞳をただ見詰めているだけ。まるで金縛りにあったかのように身動き一つ
取れず。瞬きする事も叶わず、抗う事なんて考えられない。
「……由起子さん」
 駄目、いや駄目じゃない。そもそもここは外。だから? 実の甥なのよ? 問題ない。むしろ―――
「由・起・子・さ・ん!」
「!?」
 至近距離から聞こえる大音量。ご近所様に迷惑、というのは露程も浮かばなかった。ただ驚いた。
「お兄ちゃんも、由起子さんと見詰め合って一体どうしちゃったのかな〜?」
 たじろぐ浩平。さっきまでのイケない雰囲気はどこへいったのか、今は微塵も感じられない。
「みさお、何でこんな所に…?」
「お兄ちゃんが夜食買ってくるとか言って出ていったけど、いつまでたっても帰ってこないから心配して駅
 の近くまで来てみれば何よ!」
 要約すると、兄の帰りが遅いから心配して探しにきたという事か。何とも過保護な子なのだろう。普通は
逆だと思うが。
348由起子さんと新年:04/01/01 02:11 ID:K0lqSjb2
「いつまで経ってもって、まだ30分経ったかどうかじゃないか…?」
 絶句。ある意味凄い行動力と言えなくもない。兄がいつ帰るか明確にしないで家を出て、30分経っても
帰って来なかったら即座に探しに行く。過保護以外の言葉が見つからない。それでも、みさおの場合は少
し特別だから、そうやって過度に心配するのも仕方がないのかもしれない。
「でも、でも………………!」
「みさお、浩平の事許してあげてくれない?」
「え、なんで……? いつも私と一緒にお兄ちゃんをいぢってる由起子さんがどうして庇うの?」
 酷い言われよう。訂正はしないが。
「あのね…」
 私は先ほど酔っ払いに絡まれた事、それを浩平が助けてくれた事をみさおに話す。勿論、キスされそう
になったとか、浩平と思わずどこまでもいってしまいそうになったとか、そういう大人の部分はそっと隠して。
「そっか…。由起子さん大丈夫だった?」
「うん。平気よ。浩平に助けてもらっちゃったから」
 あ、まずい。知らず知らずの内にいつもの私に戻っちゃったみたいだ。どうも一言余計に言ってしまった
らしい。みさおの顔があからさまに不機嫌な顔に変わる。
349由起子さんと新年:04/01/01 02:11 ID:K0lqSjb2
「それなら結構です! もう私帰るからね!」
 慌てて追いかける浩平。すぐにみさおは捕まってしまうが、多分わざとだろう。浩平が何とか機嫌を取ろ
うと言葉巧みに話すが、みさおは聞く耳を持たない。その代わりに歩調はどこか穏やかでまるでスキップ
でもしているみたいだ。
 本当に愛らしい家族。だから私はそんな2人に駆け寄り
「浩平………(チュッ)」
「!!?」
 感謝と、家族の愛とは違う意味を持ったキスをする。みさおがいるから大人のキスはできないけれど、想
いを込めて。
「ゆ、ゆ、由起子さん!! 一体どうs」
「みさおもね……(チュッ)」
「!!?」
 可愛らしい家族に深愛を込めて。みさおには頬だけどね。
 絶句している2人の腕を両手に絡ませ、今できる最高の笑顔で私は言う。

「明けましておめでとう。今年もよろしくね!」

 真っ黒な闇のカーテンには月が輝き、私達を優しく照らし出していた。
 今年も良い年になりますように…。
350萌丸 ◆whNJEQ493s :04/01/01 02:14 ID:K0lqSjb2
明けましておめでとうございます。
今年もこのスレ住人、そして葉鍵板住人にとって良い年でありますように。
351名無しさんだよもん:04/01/01 18:22 ID:zU8C7Giv
>>350
良い由起子さんでした〜。
普段は強いのにある時へにゃっとしちゃう由起子さん萌え!

今年もよろしく。由起子さん、まこ姉。
352名無しさんだよもん:04/01/02 22:57 ID:t/ArJTmY
洋服ダンスを整理していたら…
1.高校時代の制服が出てきたので着たところを浩平たちに見つかる由起子さん
2.昔宴会の余興で着たフリフリの服が出てきたので着てみたら浩平たちに見つかった由起子さん
3.大学時代応援合戦で着たガクランが出てきたので着てたら浩平たちに見られた由起子さん

おまいらはどう思いますか?
353名無しさんだよもん:04/01/02 23:25 ID:7dQ8qxyv
制服が体操服ブルマだったり
余興の服がメイド服だったりバドガールだったり
応援合戦を学ランサラシとかチアとかハッピにふんどしだったりしたらどうするんだよおい!
354名無しさんだよもん:04/01/02 23:28 ID:w1Ux8pHa
>>352
1.口封じに浩平を犯す。
2.口封じに浩平を犯す。
3.口封じに浩平を犯す。
355名無しさんだよもん:04/01/03 00:18 ID:hcm3c3zy
しかもちょうど鏡を見ながらポーズをとった決定的瞬間だったりするわけか
356名無しさんだよもん:04/01/03 11:57 ID:IWqE7G9w
自演くせぇー
357名無しさんだよもん:04/01/03 12:10 ID:w/v0PTMn
自演とわかっていても由起子さんに乗ってしまうわけだが。

いやむしろ「誘っているのか?それとも天然?」と自問自答しているうちに押し倒されてしまったり。
358名無しさんだよもん:04/01/05 01:02 ID:AVbLFaSM
男装の麗人いいなぁ
359名無しさんだよもん:04/01/06 11:49 ID:FQVitj9I
おたーきー。
360名無しさんだよもん:04/01/07 00:48 ID:v4eQVonu
>>344-349
なんか色々とやたら新鮮でおもろかったッス。
つーか浩平、熱いのぅ(w

>>355
しかもナゼか部屋の戸が豪快に半開きだったりするんやろ?
361名無しさんだよもん:04/01/07 15:19 ID:abrY+EiF
それじゃまこ姉でベタなシチュっつったらどんなんよ?
362名無しさんだよもん:04/01/07 22:25 ID:4LHGpwjn
>361
雪道ですっ転んで尻餅、涙目で見上げてくるまこ姉とか。

桜吹雪の下、くるくると舞うようにはしゃぐまこ姉とか。

アイスを買ったらコーンを残して落下、泣きそうなまこ姉に仕方ないなと言いながら半分分けてあげたりとか。

待ち切れなさそうな顔で焚き火の前に陣取り、幸せそうに芋をパクつくまこ姉とか。

[[年上というより妹に近くないかそれ]]
363名無しさんだよもん:04/01/07 22:45 ID:v4eQVonu
そんな妹はごまんといるし。年上でソレだからイイんでないのよ。
……つーか、それ見てみさき先輩が頭に浮かんだのは俺だけでっしゃろか?
364名無しさんだよもん:04/01/07 22:48 ID:tTSb0GM2
>361
意外とお料理上手なところを見せるまこ姉。驚きつつも若さに見合った健啖ぶりを発揮する祐一。
ニコニコしながら御飯をよそうまこ姉。満腹満足な祐一。お片づけはじめるまこ姉。
「俺も手伝う」と祐一。一緒に食器洗う二人。さらにニコニコまこ姉。
タンブラーを落とす。割れる。慌てて拾おうとするまこ姉。指先を切る。「痛っ…」
「見せて、真琴さん」「…う、うん」「破片は残ってないな…じゃあ流水でよく洗って」
「えっ!?」「えっ、ってなんだよ」「……こういう時は…指……舐めてくれるんじゃないの?」

ちなみにこの間、ずっとエプロン装備。髪は後ろに纏めてな。物欲しげな顔で指を差し出した状態で。
365名無しさんだよもん:04/01/07 23:08 ID:v4eQVonu
俺のまこ姉だとこうなっちゃうな……ちょっと借用。

>タンブラーを落とす。割れる。慌てて拾おうとするまこ姉。指先を切る。「痛っ…」
>「見せて、真琴さん」「…う、うん」「破片は残ってないな…じゃあ流水でよく洗って」
「水? そんなのより、こうした方が……」
「ま、真琴さん?」
「ん…んんー」
「ちょ、ちょっとっ」
「ちゅぱちゅぱ…ぽちゅっ……ほら祐君…綺麗になったよ……」
「あ…ああ。でも、真琴さん」
「なに? 祐君」
「それ、俺の指…」
「……あっ」

みたいな。
どうしてもどっかヌケ作なとこが欲しくなっちゃうワケで。
366名無しさんだよもん:04/01/08 22:13 ID:gWFups8I
ヌケ作って言うな、根が子供と言え
[[フォローになってない]]
367名無しさんだよもん:04/01/08 22:23 ID:96V+YzBn
割烹着派は俺だけかよ・・・
368名無しさんだよもん:04/01/08 23:01 ID:kLQxSBfj
>>367
素肌に直接割烹着なら俺も一口乗りやすぜ?
369名無しさんだよもん:04/01/10 00:54 ID:YHxpu4JI
秋子さんとまこ姉はなんか想像しづらいのに、
由起子さんとまこ姉だとナゼかスムースに妄想出来る。
このスレの影響だろうか? とってもイイ事ダ。幸せ。
370名無しさんだよもん:04/01/10 01:26 ID:ATGwNoww
>>369
それはとてもイイ事ダ。きっとまこ姉と由起子さんも喜んでいる事だろう。
371名無しさんだよもん:04/01/10 23:36 ID:YHxpu4JI
由起子さんとまこ姉のノロケ合戦が見たい。
お互い不自然な笑顔で笑ってない目からバチバチ火花散らす様な、そんな熱いノロケバトルが。
372名無しさんだよもん:04/01/12 22:36 ID:qeuVhyA1
のろけ合戦良いねぇ。今度書こっと。
373名無しさんだよもん:04/01/12 22:41 ID:eVn58Mp3
>>372
ヨロシク頼んますわ。俺それでカくから。
374名無しさんだよもん:04/01/12 22:44 ID:e5LTxiOB
エスカレートしまくってあること無いこと言いまくったあげくに
帰ったあとでそれを真実にすべく相手を押し倒す2人に萌え
375名無しさんだよもん:04/01/14 01:11 ID:hS+5Q2Kg
照れまくってある事無い事なにも言えずにぎこちなく笑ってるだけの
お寒い二人ってのもイイかも知れやぬ。
でも帰った後でやっぱり押し倒す。
376由起子とまこ姉のろけ合い?:04/01/14 06:05 ID:VfO46jXj

「で? これは一体どういう事だ?」
「わからん。が、一つだけわかる事がある」
「何だ?」
「俺たちは間違い無く蚊帳の外って事だ」
「あ〜、そうかもしれん」

 祐一と浩平の目の前では本人達を無視して口論を繰り広げる由起子とまことがいた。

「そもそも祐君より良い男がいるはずないのよ」
「ふーん。随分と狭い視野を持っているのね。同情するわ」
「…どういう意味よ?」
「今そこに最高の男性がいるのに気付いていないのだもの」
「あなたこそ可愛そうにね。やっぱりその年じゃ目も悪くなるのかな。御愁傷様」
「は、はぁ!? 年って、私が幾つだかわかって言ってるの!?」
「さあ? でも確実に私よりは年上じゃないのかな? だって私まだ23歳だし?」
「…くっ」
「やっぱり若い男の子だもん。相手も若い女性の方が良いに決まってるじゃない」
「な、何を根拠に…」
「肌の張りが違うわ」
「!!」
「私と祐君はとても親しい間柄にあるの。当然肌をお互いに晒す事も無いとはいえないしね」
「で、でも」
「もしそういう「事」が起きた場合、果たしてどっちが有利なのかしらね」
「……ふふ」
377由起子とまこ姉のろけ合い?:04/01/14 06:05 ID:VfO46jXj
「? 何よ」
「やっぱり若いって、可愛いわね」
「どういう意味かしら」
「あなた本当にその「祐君」と関係を持った事があるのかしら?」
「………え?」
「私は一週間に三日は浩平と甘い夜を過ごしているのだけど、あなたはどうなのかしら? 先ほどから
 具体的な事を何も言っていないようだけど?」
「そ、それは」
「それにいつも浩平は私を優しくリードしてくれる。その仕草から伝わってくる…いかに私を大事に想って
 くれているか」
「ふ、ふーん。一週間に三日ねぇ。ま、年には勝てないだろうからそこら辺が限界かしら?」
「へ、へえ。一体どういう事かしらね。聞かせてもらえない?」
「聞きたくなくても教えてあげるわよ。「若い」私達は毎日肌を重ねてるわ。もう嫌っていう位ね」
「そ、そう。それは結構ね。でも物には限度ってものがあるのよ。毎日すれば良いってものじゃないの。
 相手の事を考えているのなら、当然気付いているはずよね?」
「あ、当たり前じゃない! でも祐君は毎日私を求めてくれるの。とても激しく…。やっぱり求められたら
 それに応えるのが彼女としての勤めだと私は思うの」
「ほ、ほほぅ。は、激しく、ねえ………」
「あらごめんなさい。お年寄りに聞かせるにはちょっと刺激が強すぎたかしら?」
「べ、別にそんな事ないけど? でも「若い」から色々と知らない事もあるんでしょうねぇ」
「知らない事って、どういう事かしら」
「え、それは…………例えば、お、お尻とか」
「おお、お、お尻!?」

「………俺、そっちにはまだ手出してないんだけど」
「………激しく求めてくるのはどちらかと言うとまこ姉なんだが」
378由起子とまこ姉のろけ合い?:04/01/14 06:06 ID:VfO46jXj

「あ、あら? 若い人には刺激が強かったかしら。でも無知って可哀想よね。自分の好きな人を気持ち良く
 する術をほとんど知らないんだもの」
「……そ、そんな訳ないじゃない。と、当然その、お、お尻なんてとっくに済ましてるけど?」
「あら、そう。それはどうも」
「それに、祐君は家の中だけじゃ我慢できなくて、外でも私を求めてくるのよ」
「そそ、外!?」
「そうよ? 夜だけじゃ我慢できなくて外でも私を求めてくるの。私に飽きてない証拠にもなるかしらね」
「ふ、ふーん。若いのに中々やるわね。まあ当然、その、私も外でなんかしょっちゅうだけどね?」
「しょ、しょっちゅうね。へぇー」
「一緒に外に出れば必ずと言っていい程するわ」
「それは当然よ。それに祐君はとっても優しいのよ。いつも私の事を気に掛けてくれてるのよ。祐君の授業
 はとっくに終ってるのに、遅くなるまで私を待っててくれるとか。そういう細やかな配慮ができる彼氏なの」
「そ、そうなんだ。うちの浩平なんか、誰かの為に自分を捨ててまで行動をしてくれるのよ? 困っている人
 がいたら見捨てられない。その人をどうしても助けてしまう。そんな優しくてとても格好良い子」
「勿論祐君だってそうよ? それに私以外の子からも好意を寄せられているのよ。私だけじゃなくて他の人
 から見ても祐君は最高の男性に見えるの。でも祐君が選んでくれたのは……私」
「浩平だってそうよ。浩平の事を好きだって言う女の子は山程いるのよ? それでも浩平はその子達では
 なくて、私を選んでくれたの。だから……」

「………遅くまで待ってるって、まこ姉が子供のように駄々をこねるから仕方無く待ってたんだけど」
「………外に出れば必ずって、キスを二回位しかした事ないんですけど」

「まあわかると思うけど、祐君が最高の男性なのよ!」
「浩平に決まってるじゃない! あなた見る目が無いんじゃない!?」
「うぅぅーー!!」
「ふぎぃぃーー!!」
379由起子とまこ姉のろけ合い?:04/01/14 06:08 ID:VfO46jXj

「まこ姉、そろそろ帰らないか?」
「由起子さん、腹空いたからそろそろ行こう」

「あ、そうね。こんな年寄りと話しても何も得るものないしね」
「無知な子供と話してもつまらないだけだし」
「もう会う事も無いでしょうけど、年だからって若い子に迷惑かけないようにね」
「そっちこそ。子供なんだからちゃんと横断歩道渡る時には手を挙げなきゃあぶないわよ」
「いっつもちゃんと挙げてるもん!」
「ほら、浩平行きましょ。知能が低くならないうちに」
「祐君行こう! これ以上ここに居ると年取っちゃいそう!」
「ふんっ!」
「べー!」

「じゃ、又な。お前とは通じ合えるものがあると思ったけど、お互いこれじゃあな」
「だな。次に会える時はお互い自分の彼女をもう少し抑えられるようになってからだな」
「じゃあな」
「おう」

 そしてお互いそれぞれの道へ歩き出す。
380由起子とまこ姉のろけ合い?:04/01/14 06:09 ID:VfO46jXj

「………………浩平」
「ん? なに由起子さん」
「今度………………………その、外で「して」みてもいいわよ」
「ほ、はぁ!? 外!?」
「う、うん。勿論浩平が良いのなら、だけど」
「まあそれは全然構わないような恥ずかしいような。い、いいのか?」
「私も恥ずかしいけど、その、あの小娘に負けてるって思うのは癪だし、興味はそれなりにあるし……」
「お、OK由起子さん。楽しみにしてくれ」
「うん。でも、あ、あまり激しくしちゃ駄目よ」
「まかせろ!」

「祐君!」
「ど、どうしたまこ姉」
「きょ、今日は祐君暇?」
「あ、ああ。まあ暇って言えば暇だけど」
「それなら、う、家に泊まらない?」
「え? あ、お、おう」
「それと、今夜は」
「ん?」
「今夜は、あぅ…………………………お、お尻でしても、いいよ」
「っっはぁ!?」
「え、あの、その、祐君の好き、だけど」
「あ、ああ。遠慮はしねぇ」
「は、初めてだから、優しくしてね?」
「まかせろ!」

 こうしてお互い影響を与えまくったのでした。
381萌丸 ◆whNJEQ493s :04/01/14 06:12 ID:VfO46jXj
書いてみました。けど、のろけ合いとは違うような…?
もっと頑張ります(´・ω・`)
382名無しさんだよもん:04/01/14 07:09 ID:t/CqIBdC
>>381
                ∩
                ( ⌒)      ∩_ _グッジョブ !!
               /,. ノ      i .,,E)
              ./ /"       / /"
   _n グッジョブ!!  ./ /∧_∧  / ノ'
  ( l    ∧_∧  / / ゚д゚ )/ /_∧    グッジョブ!!
   \ \ (・∀・ )(       /( ´∀`)      n
     ヽ___ ̄ ̄ ノ ヽ     |  ̄     \    ( E)
       /    /   \   ヽフ    / ヽ ヽ_//
           グッジョギコザーズ
383名無しさんだよもん:04/01/14 14:15 ID:eaK38f45
>>381
横断歩道を渡る時に手を挙げるまこ姉マジ萌え。
祐一に仕事が終わるまで待っててと駄々をこねるまこ姉を想像して萌え。
要所要所でいい萌えを補給できますた。
384名無しさんだよもん:04/01/15 00:06 ID:5RU6vLS3
>>381
相変わらず良い仕事されてますなあ、最高っス
385名無しさんだよもん:04/01/15 00:14 ID:N7353DXW
なんか>>376-380を読んだら、俺の中でまこゆき配分が6:4くらいに逆転してしまった。
どうしよう。
386名無しさんだよもん:04/01/15 00:24 ID:CN8qnyU1
>>381
OK。(・∀・)イイ!!仕事でした。

>>385
安心汁。漏れもそうだから。
387名無しさんだよもん:04/01/16 00:38 ID:2tr/3n8/
しかし脳内でまこ姉ばかし猛威を奮ってる状態ってのも由起子さんが可哀想なワケで。
由起子さんがまこ姉に勝てそうな物、なんかねーッスかねえ…………下着勝負?
つーかこれも駄目や、幾ら由起子さんが勝負ッ気満々なお色気パンティ履いて来ても
まこ姉が小悪魔的ウインクしながら自分でスキャート捲って
狐のバックプリントぱんつでも飛び出して来た日には再起不能になっちまう……。

一昔前の深夜テレビ的発想しか出来ない俺を許してくれ、由起子さん……。
388名無しさんだよもん:04/01/16 01:40 ID:FT3MVSq6
由起子さんは只今長森スレで3Pに興じています。
御用のある方は小坂宅で長森の嬌声の後に妄想を追加して下さい。
389名無しさんだよもん:04/01/18 01:02 ID:18hVb0ln
普段は凛としてるけどベッドの中では初々しい由起子さん
390名無しさんだよもん:04/01/18 02:26 ID:uDOVPJN+
普段はにこにこしてるけど祐一が他の娘とお喋りしてるとツーンとなるまこ姉と
普段はつーんとしてるけど浩平が他の娘におしゃぶりされているところに出くわしちゃって
恐いくらいニコニコしだして急に敬語でしか会話してくれなくなる由起子さん。
391名無しさんだよもん:04/01/19 07:33 ID:iAsDGgFp
あんまりにご無沙汰だったのでおしゃぶりで起こす由起子さん
392名無しさんだよもん:04/01/19 14:55 ID:X80UqCQT
最近お腹が出てきたお二人。
393名無しさんだよもん:04/01/20 01:14 ID:AFWolev6
正月太りを気にしてダイエットを始める由起子さん。
手っ取り早く腹筋をする事に。
毎晩足を抑えさせられる浩平、目の前で揺れる双丘に股間も抑えるハメに。
394名無しさんだよもん:04/01/20 01:42 ID:Cfypw4p7
腹筋と同時に背筋もやりましょう。
で、今度はふとももから新たな双丘へとの道程が。
395名無しさんだよもん:04/01/20 23:59 ID:UbCCdzdg
>>392
見た瞬間、てっきりホールインワンしたもんだと思ってしまった私って……_| ̄|○
396名無しさんだよもん:04/01/21 10:07 ID:XrtkgXpz
>>395
同士よ、安心したまえ、私もそう思った。
397名無しさんだよもん:04/01/21 14:02 ID:3MjsxwCe
>>392 ナレーション(声は森本レオで)
>>393-394 現実逃避
>>395-396 外野
398名無しさんだよもん:04/01/21 17:59 ID:vYoTPfQg
>395-396の意味がようやく判った。
とりあえずぼにぅに(;´Д`)ハァハァ
399名無しさんだよもん:04/01/22 21:48 ID:3b1aJe4A
祐君、保守おねがい
400名無しさんだよもん:04/01/23 03:12 ID:G/r50yUc
OKまこ姉。ほあぁぁ〜〜〜〜……保守っ!!
401由起子さんダイエット?:04/01/23 04:55 ID:G/r50yUc
 今、育ち盛りの浩平はお腹を空かしている。しかし冷蔵庫の中を覗いても何も入っていない。辛うじて
調味料の類が陳列されてはいるが、浩平の胃を満たす物には到底なりえない。そして追い討ちをかけ
るようだが、財布の中身も乏しい。これでは生きていく事ができないのではないのか。そう思わせる程。

「由起子さん入りますよ……」

 ガチャ……

「………」
「……何? 浩平。その顔は」
「いや、その、腹減ったんだけど買い置きとか全然無くて」
「つまり何か食べたい。そういう事ね?」
「まあ」
「私が今何をしているかわかって言っているのね?」
「え? いや、わかんないけd」
「見てわかんないの!? 本当にわからないのね!?」
「う、運動」
「ダイエットよ!! 何言わせるのよ!」
「ごめんなさいっ!」

 理不尽だ。しかし逆切れ状態の由起子さんに逆らう程浩平も愚かではない。養ってもらっている身と
しては家主の機嫌を損ねるなんてもっての他。ここは穏便に事を進ませなければ。
402由起子さんダイエット?:04/01/23 04:55 ID:G/r50yUc

「まったく浩平ったらデリカシーがない…………そうだ」
「な、なんですか?」
「ちょっと手伝ってくれない? 今腹筋やってるんだけどどうも上手くいかないのよ。だから両足を抑えて
 くれないかしら?」
「あー、まあ別にいいけど」
「ちゃんと抑えててね。よいしょ…と」

 1、2、3……腹筋を続ける由起子。その姿に浩平の目は釘付けになってしまっている。爽やかな色気
の為…等ではなく、由起子の胸がたゆんたゆんと揺れる所為で。最早空腹の事なんか忘れて魅入って
しまっている。

「す、すげぇ…」
「ハッ……ハッ…な、何が?」
「ななななな何でもないからこのまま頑張って下さい」
「? 変な浩平………と。腹筋はとりあえず終り」
「工工エエェェ(ノД`)ェェエエ工工」
「何よその声………………次は背筋やるから、又両足抑えててもらえる?」
「OK由起子さん。どこまでも協力するよ」

 浩平のエロい視線に気付いてかどうかは知らないが、由起子は背筋を鍛え始める。
 おしり。
 キュッと引き締まったその双丘が目の前にある。しかもどれだけ見詰めても本人に咎められる事はな
い。これを夢と言わずに何というのか。否。これはそう、夢。夢なら何をしてもOK。お脳みそが勝手な解
釈をすると同時に指が自動的に由起子のお尻へと伸ばされる。
403由起子さんダイエット?:04/01/23 04:56 ID:G/r50yUc

「あっ……ちょ、浩平……!?」
「何ですか?」

 由起子が背筋を止めて顔だけをこちらに向けている。一体どうしたのだろう? その視線は自分のお尻
へと向けられているみたいだが…。

「おや?」

 誰かの手が由起子のお尻を撫で回しているではないか。しかも気持ち良さそうに時折指を沈ませなが
ら。弾力のあるきめの細かい肉の感触が掌から直に伝わってくるのを感じる。布の上からというのが悔
やまれるが、それでもその柔らかさに文句は付けようがない。

「もしかして……俺? って、ちょ、待っ………! ごご誤解ですよ由起子さん!!」
「何が誤解なのかしらねぇ?」
「俺じゃないですって!! いや俺かもしれないけど深い事情が」
「あるの?」
「ないです」
「はあ……いつの間にこんなに助兵衛になっちゃったのかしら」
「………」
「浩平は私の事いつもそんな目で見てたの?」
「んんんな訳ないですよ」
「そっか……そうよね。やっぱりもっと若くてピチピチの方が良いわよね…」

 何だか話が逸れてきているような気が。あ、まずい。大抵こういう時は良い様に弄ばれるんだ。
404由起子さんダイエット?:04/01/23 04:58 ID:G/r50yUc

「……まあいいわ。ストレッチするからもう両手離してもいいわよ」

 呆れられてしまったのだろうか? そう不安に思いつつも由起子のストレッチ姿を眺めると、そこには大
股開きで柔軟をしている姿が飛び込んでくる。ショートパンツの隙間からは僅かだが下着が見え隠れして
いて、浩平の思考をその一点に絞らせる。

「こーへー。どこ見てるのかなぁ?」
「どこも見てないよ?」

 あ、駄目だ。完全に誤魔化せてない。しかも今の自分の顔は真赤になっているに違いない。

「こーへーは厭らしいわねぇ。そんな風にジッと見られてると私も困っちゃうな」
「ぬぅ……………………つーか、由起子さんわざとそんなポーズを見せてないか?」
「そんなポーズって?」
「あーうー、大まt……か、開脚だよ!」
「ふーん。浩平は私が開脚してるとエッチな所に目がいっちゃうんだ?」
「ぬ……ぐ…」

 由起子さんがゆっくりと近づいてくる。と、汗の香りとは違う女の匂いが薄っすらと感じられた。そして浩
平の腕に手を絡ませて密着してくる。腕には先ほどのお尻よりも柔らかな感触が。それを感じると共に起っ
てきてしまう。

「ちょっと汗かいちゃったからシャワー浴びようと思うんだけど、浩平も一緒に浴びる?」

 由起子はそういって浩平のモノにズボンの上から手を這わす。途端ビクッと震えてしまうが、この色香に
は到底逆らえる気がしなかった。返答は勿論「Yes」であった。
 その後は由起子さんに美味しく食べられたとかどうとか。
405萌丸 ◆whNJEQ493s :04/01/23 05:03 ID:G/r50yUc
むしろ食べられたいってのが本音です。
そしてまこ姉よりも由起子さんの方がむずいです(´・ω・`)
406名無しさんだよもん:04/01/23 10:25 ID:R+Td4q9c
>>405
いいよいいよー。
子悪魔的由起子さんに弄ばれるのが心底羨ましい…。むしろ漏れと交替汁!!
風呂場えちマダー?
407名無しさんだよもん:04/01/23 17:36 ID:HGXaoI9r
ダイエットの為たん白質を摂取したわけでつな。
408コテとトリップ:04/01/23 23:56 ID:ABLlipWO
いまいち由起子の性格が見えてこない。作り物っぽいつうかさ、ご都合主義とか関係なしに
しかしシチュとしては悪くねえな、やっぱ年上はこうじゃねえと
409名無しさんだよもん:04/01/24 03:50 ID:VmllzS8u
コテトリの言いたい事もわからなくもない。書いてる本人も迷ってそうだしな。
ともあれ、やっぱこういうシチュはイイもんだ。もっとエロく描写すると個人的には
嬉しいかも。
410名無しさんだよもん:04/01/24 23:55 ID:5879Tmwr
うん、こう言う誘い受けちっくな由起子さんもイイやね。
誘っただけで受けないつもりが理性吹っ飛んだ浩平に襲われかけて
マジ泣き入る由起子さんも捨てがたいが。
411コテとトリップ:04/01/26 10:29 ID:/F+YbQyj
年上っぽくなくなっちまうだろそれじゃ
だから興奮するってのも否定はできねえけど
たまには色っぽいのも見せてくれや
412名無しさんだよもん:04/01/26 23:47 ID:wTy4I0Bx
色っぽいけど間抜けなまこ姉が見たい。

「祐くん……今日はわたしが、してあげるよ……」
とか囁きながら艶めかしく自分から上に跨って来て、
「いくよ祐くん、入るからね……」
って腰を下ろしたら
「くっ……まこ姉、いつもより締め付けが…っ!」
「い、いたい痛い祐くんいたいよぅ!」
「ど、どうしたんだまこ姉、急に暴れ出して!?」
「う、うしろっ、間違えてうしろに入れちゃったのぉ! 抜いて、抜いて祐くん、お願いっ!」
「なんと! ま、まこ姉、腰浮かせて。ゆっくりでいいから……そう」
「……はうー、裂けるかと思ったよぉ。まだヒリヒリするぅ」
「まこ姉、グッジョブ!」
「……祐くん嫌い」


こんなカンジで。どやコテっちゃん、めっさ年上な色っぽさやろ。
413名無しさんだよもん:04/01/28 01:49 ID:hTFI8xTL
微妙なネタフリだなおい…
414:04/01/28 02:39 ID:jV5WjhKn
とりあえずワロタ
415コテとトリップ:04/01/28 21:18 ID:TFQH0GRS
どこが色っぽいんだよバカチン!
そのおまえの年上感覚は川名みさきにしか見えん
年上っぽいのはアナルだけじゃねえか
途中で抜くなよヘタレ祐一め。なにがグッジョブだ、とんだ根性なしじゃねーか
416名無しさんだよもん:04/01/28 21:56 ID:gWM85V40
>>415
やかましーわ。
417名無しさんだよもん:04/01/29 02:34 ID:78NBywpJ
なにさ、めさおねいさんしてるじゃないのよ! どこ見てんのさコテっちゃん!?

>「祐くん……今日はわたしが、してあげるよ……」
                  ↑
ここの読点とか死ぬほど色っぺえやんか! ナゼ伝わらん?
このほとばしらんばかしの淫猥な溜め……っ! 溢れんばかしの淫らな間……っ!
俺がこのちっこい点を一つ打つのにどれ程の時間
月の下で門を推して敲いて蹴っ飛ばしていたと思ってるのよ。なんて自分勝手なヤツなんダ!

つーかこうやって無理難題ばっかし言ってくる人を由起子さんやまこ姉ならどう宥めるんだろね?
振り回されてワタワタしてるまこ姉しか浮かんできません。誰か由起子さんのリアクションぎぼん。
それとコテっちゃん、みさき先輩っぽかったのは認めるから下げ進行でいきまっしょい。
お姉さんからのお願いだゾ♪
418名無しさんだよもん:04/01/29 05:34 ID:jJWuVrIc
>>417
悪いけどトリップ付けてくれないか?あぼーんできなくて困るんだよ。
419名無しさんだよもん:04/01/29 18:14 ID:nzeYP/7e
コテトリですらネタにしちゃおうとするあたり、らしいといえば非常にらしいw
ほかでも二人のかけ合い、時々見かけるけど嫌いじゃない
けど住人全部が氏ほど煽り耐性つよいわけでもないし、コテトリと会話するだけで嫌われかねないよ
俺もこのスレのコテトリは嫌いじゃないがちょっと気をつけたほうがいいかも
コテトリも七瀬スレだととけ込んでるんだけどね〜
420コテとトリップ:04/01/29 22:22 ID:x8LcSfy6
脳内あぼーんできない、レス内容読めない、口にしないと気がすまない
そんなやつらで今日も葉鍵板は平和を維持しているのです

>>417

萌丸が書いてるみてーな由起子にだったら宥められてやってもいいぜ
あと>>418は死ね。いつおれが煽ったんだよタコ助
421名無しさんだよもん:04/01/29 23:37 ID:LcJjDgNr
>>420
一応指摘しとくけど、>>418じゃなくて>>419に対してだよな?

まあ落ち着いて、まこ姉と戯れよう(´ー`)y-~~
422コテとトリップ:04/01/30 17:34 ID:2zMBVvbF
>>421

うん、レスアンミス
つか過去ログ読んできたんだが、ここは由起子がお色気担当で沢渡真琴が萌え担当って感覚でいいんだな?
423名無しさんだよもん:04/01/30 21:37 ID:pfj33yw8
>>422
今の所はそんな感じかもね。
少なくともまこ姉を色気担当にするのは難しい気がする。と言うか萌えで十分です。
424名無しさんだよもん:04/01/31 14:27 ID:aBCiEm90
お色気バッチリな服を買ってきて鼻歌混じりに姿見の前でくるくる回っているまこ姉に萌え

「どう、祐君? お色気当社比2倍ってところでしょ?」
「まこ姉……」
「なになに? もしかして押し倒したくなっちゃったとか?」
「ゼロって何倍してもゼロだったよな?」
(がーんっ)

だったりするとさらに萌え
425名無しさんだよもん:04/01/31 19:18 ID:UArHSEEl
>>424
問題は、祐一の周辺が色気ないので、
まこ姉は相対的に色気を感じるのではないかということだ。
426名無しさんだよもん:04/02/01 20:22 ID:id1tRlUb
マコ姉は萌え担当じゃないだろうという思いをこめて。
427名無しさんだよもん:04/02/01 20:25 ID:id1tRlUb
「どうした――――祐一?」
魅惑的な声が俺の耳元から聞こえてくる。俺の脳内に既に絶対的な上位存在として刻み込まれてしまっ
ている高圧的な声の持ち主は最早、俺が身じろぎすることすら許さない。俺には口元を動かしてただ言
葉を紡ぐことしか出来ないのだ。
「マコ姉……何でこんな――アッ!」
右の耳たぶに鋭い痛みがはしる。背後から俺を細く柔らかなその腕で抱きしめながら、彼女は俺を喰ら
ったのだ。それは倒錯的なまでの痛みと――――快感を与える。駄目だ、抗いきれるわけがない。
「ふっ、お前は相変わらず可愛らしいな、本当に。だからこそ私はお前を離せないのだが」
「あ……ゥアッ!」
続いて彼女は俺の左の耳たぶを強く噛みしめる。耳からどろりとした感触が神経を介して伝わってくる
。俺の体を濡らすのは俺自身の血か――――それとも彼女の唾液か。どちらにせよ俺の鼓動が速まるの
は止められない。もう既に俺の理性の出番など存在しないのだ。理性は体に刻まれた本能を超えること
は出来ないから。
428名無しさんだよもん:04/02/01 20:25 ID:id1tRlUb
「や…やめ――――」
それでも俺は声を上げる。世間体、それとも美汐への想いゆえか分からないが発作的に声を上げたのだ
。だが、しかし、
「付き合っているとか言っていた、小娘の事でも考えているのか?ならば―――お仕置きが必要だな」
「……くぅっ!」
長く伸びた、だが綺麗に切り揃えられた彼女の爪が俺の体に食い込んでいく。そう、右腕で俺を抱きと
めたまま彼女は俺に再び刻みこみ始めたのだ。絶対的なまでの主従関係を。
「ふふふっ――――」
「ぅ……あぁ」
皮膚が裂けることによって生じる焼け付くような痛みは、俺の首筋から始まり、右の胸板、腹筋と続い
ていき、最終的に下腹部で止まった。血が、滲み―――――同時に強くたぎる。意思とは関係なく――
いや、詭弁だな、最も深い心の奥底の意思に従い俺に病的なまでの衝動が生まれ始める。
即ち彼女に支配されたいという願望が。
429名無しさんだよもん:04/02/01 20:26 ID:id1tRlUb
「苦しいだろう、辛いだろう。ならば何といえば良い?」
「そっ、それは――」
だが、それでも俺の脳裏には美汐の顔が浮かぶ。過去に捕らわれていた俺たちはお互いを必要とし、そ
れこそ傷を舐め合うかのように求め合ったその彼女を裏切ることなど――――
「――お前は私の何だ?」
耳元で彼女は優しく囁く。その爪を俺の体に深く食い込ませながら。ああ、駄目だ。勝手に口が開いて
しまう――――
「―――――――」
…………言ってしまった。俺はもう逃げられないだろう。この延々と続く彼女の世界から。
「ふふっ、それで良い。お前は――祐一は私のモノなのだからな」
薄く笑う彼女はとても妖艶で、そこで俺の意識は途絶えた。



漏れは少数派か?
430名無しさんだよもん:04/02/01 20:32 ID:5TbPogNx
斬新なのは認める。
そして多分少数派なのも。
けど面白くはない。今回は読んだけど次からは読まないな。
431コテとトリップ:04/02/01 21:20 ID:8NPQsMfm
悪くはねえが男口調なのにはどうしても違和感が残るな
美汐への想いって目に飛び込んできたときは申し訳ねえが笑っちまったよw
初恋のねーちゃんだったよな?ありえん話ではないわな
432名無しさんだよもん:04/02/01 22:37 ID:8jvapNQr
実は妖狐だったまこ姉、ならどうよ?
あんまりに祐一がまこ姉を求め過ぎて逆に囚われるとか。
でも口調はやっぱりいつものまこ姉の方がいいなぁ。スマソ>>427
433名無しさんだよもん:04/02/02 00:44 ID:8MQBakTn
由紀子さん(;´Д`)ハァハァ
434名無しさんだよもん:04/02/02 01:07 ID:yZNZIrFg
名前間違えてるお前に(;´Д`)ハァハァする資格などない!!
「由起子」さんだ( ゜д゜)ゴルァ
435名無しさんだよもん:04/02/02 06:50 ID:egZOBeHG
>>432
漏れは気付いた

まこ姉→萌え
マコ姉→女王様
436名無しさんだよもん:04/02/02 22:20 ID:qhKgRZ65
・・・でも、ちょっとトキメいてしまった_| ̄|○
まこ姉にいぢめられたいなんて想ってなど・・・・
437名無しさんだよもん
推測させてもらうが、>>427はMだな!
漏れと同じで。
少数派に参加表明すます。