1 :
名無しさんだよもん:
200×年、日本は未曾有の大地震に襲われた――――
雪の街、ひとり、またひとりと傷ついていく少年少女たち。
愛した景色には火の手が上がる。
憎しみ合いの果てに芽生える絆。
俺たちに、明日はあるのか?
葉鍵大震災の4スレ目をたてますた
テンプレは>2以降
3 :
名無しさんだよもん:03/05/28 21:54 ID:3YfjuuWN
ありゃりゃぁ落ちたのか
わ、びっくり。
岩切&観鈴と往人&敬介、合流編です。
ちと変かも(汗
*****
観鈴と共に神社へと向かっていた岩切は、道路が左手と前方に分岐しているところで立ち止まると、両腕に抱えている観鈴に尋ねた。
「……どっちにいけばいい?」
「あっちの方が近道だよ。あ、私の家もここの通りにあるよ」
観鈴はそう言うと、左手の方を指差した。入り口の残骸になってる雑貨屋らしき建物以外は全半壊した家々が並んでいるのが見え、住宅街だというのが分かる。
「家の方を回った方が早いんなら最初にそう言えばいいだろうに……」
「にはは、そだね」
照れたような笑みで答える観鈴に岩切は少し憮然とした後、毒気を抜かれたように苦笑した。
「あれは……おい、お前!」
「……!!」
ふいに大声がしたかと思うと前方の暗がりから2人の男が飛び出してきたのに気づいた岩切は、とっさに後ずさって身構えた。
「……なんだ、貴様らは?」
岩切は観鈴を抱いたまま二人の男……目つきの悪い青年と軟弱そうな中年、を睨みつけるように言い放った。
「なっ……手前こそ、何者だか分からんが、観鈴を離してもらおうか!」
「あの国崎くん、女性相手に喧嘩腰に話すのはどうかと……」
岩切の言葉に激昂した目つきの悪い青年が詰め寄ろうとするのを軟弱そうな中年が押しとどめる。
「……?」
男たちの様子に岩切がどう対処すべきが迷っていると、観鈴がクイクイと岩切の服を引っ張っていた。その顔には少し困った表情が浮かんでいる。
「……もしかして、お前の身内か?」
「うん、居候の往人さんとおとーさんだよ」
「だーっ、人が心配してるのにそんな怪しい奴に抱えられたまま、何、平気で話してるんだよ、お前は!」
観鈴が岩切に答えるのを見て、目つきの悪い青年がいらいらとしたように観鈴に怒鳴った。
「おいおい、刺激するのはまずいよ……」
先ほども青年を抑えていた中年がそう言って、岩切の方を恐る恐る伺うように見た。どうやら犯罪者の類と思われているようだ。
『やれやれ、またか……』
岩切は旅を始めて以来、何度も繰り返されてきた誤解に、内心うんざりしつつも、青年……多分、居候の往人という奴と観鈴の父に声をかけた。
「どうも妙な誤解をしてる様だが、私は……」
「……と、いう訳だ」
「そっか、あんたが観鈴を助けてくれたってわけか……すまん、俺の早とちりだったようだ」
「だから、冷静にと言っただろう……すいません、岩切さん」
岩切の説明を聞いた青年……往人がばつが悪そうに頬をかきながら、観鈴の父…橘敬介がすまなさそうに頭を下げた。
「気にするな……それより早く神社に移動した方がいい。津波が来る可能性がある」
岩切の言葉に往人は驚いて敬介の方をみた。
「何、そうなのか?」
「確かに地震の規模からして、可能性はある……岩切さんの言うように神社移動するべきだな」
「では、急ごう……」
岩切は敬介の言葉が終わるとそう言って、観鈴を抱えたまま走り出した。
「おい、いきなり走るな……じゃない、先にいくなっての」
「文句言う前に追いかける方が先だな……いこう、国崎くん」
「お、おうよ……」
そして、二人は岩切の後を追って走り出した。
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つーことで岩切&観鈴と往人&敬介、合流編でした。
うーん、変だったらスマソ。