1 :
165:
200×年、日本は未曾有の大地震に襲われた――――
雪の街、ひとり、またひとりと傷ついていく少年少女たち。
愛した景色には火の手が上がる。
憎しみ合いの果てに芽生える絆。
俺たちに、明日はあるのか?
2スレ目が即オチ(泣)したので、葉鍵大震災の3スレ目をたてますた
テンプレは>2以降
2 :
165:03/04/03 16:00 ID:fFQKZw0f
スレ立て乙。
今まで立てようと努力してたんだけど、制限かかって立てられんかったよ(涙
今日中にはSS投下する予定です。
5 :
見知った顔 1:03/04/03 16:19 ID:fFQKZw0f
165っす。
とりあえず1スレ目>75の祐一&北川の続きを投下っす。
******
「……で、どうする?」
「何がだよ?」
救助活動をすべく北川と一緒に走り出した祐一は、。ふいに後ろから北川に声をかけられ、いぶかしげに振り返った。
「いや、どっちの方に向かった方がいいかなぁと思ってさ……やみくもに走り回っても意味ないだろ?」
「そうだな……とりあえず、学校の方に向かおう。一応、避難場所に指定されてるし、助けた人を誘導できるしな」
祐一は少し思案して北川に答えると、進路を学校へと変更する。商店街を抜け、住宅街にさしかかったところで、見知った人物を見つけた。それは、誰かを背負って歩く、同じクラスの同級生、美坂香里だった。
6 :
見知った顔 2:03/04/03 16:21 ID:fFQKZw0f
「おい、相沢! あれ、香里じゃないか?」
「ああ、誰か背負ってるな……おお〜い、香里、無事か?」
祐一と北川は香里の方に駆け寄った。
「あ、相沢くんに北川くん……栞が、栞が!」
「落ち着け、香里。栞ならお前の背中で安眠して……」
2人を見つけて興奮気味にまくし立てる香里を押さえて、祐一は背中に背負われている香里の妹、栞の顔を見た。
「おい、相沢……俺が見たところ、栞ちゃん、顔色悪いし、脂汗かいてて安眠してるようには見えないんだが……」
「安眠なんかしてないわよっ! 地震の時、2階の階段から転げ落ちて、足、骨折して気絶しちゃったの! ああ、一体どうすれば……」
「ぐええぇ……こ、殺す気かっ!」
北川にジト目で突っ込こまれ、錯乱した香里に胸倉を締め上げられた祐一は、じたばたともがいて香里の腕を振り払った。
「つまらないこというからよ……」
「相沢……今のはお前が悪いと思うぞ」
「へいへい……ま、とりあえず学校にいきゃ医者がいるはずだ。俺らも後から行くからさ」
香里にそういい残してて立ち去ろうとした祐一の肩をがっしりと香里が掴んだ。
「相沢君、まさか私に学校まで栞を担いで行かすつもりかしら? 当然、運んでくれるわよね?」
「え? いや、他にも……いえ、私が悪うございました。ぜひ運ばせていただきます(汗」
にこにこした笑顔で頼む香里に言い返そうとした祐一は、その目が笑ってないことに気づくと素直にうなずいた。
「そう、じゃあ、さっそく栞を運んで頂戴……お姫様抱っこでね」
「「……」」
イッちゃってる香里の言葉に、もう何も言うまいとばかりに祐一と北川は深いため息をつくのだった。
*****
ギャグになっちまったスマソ(汗
余震が断続的に続く中、祐一と北川は依然として救助活動を行っていた。
しかし、この商店街の中で、もう生きている人が居る感覚がしなくなっていた。
生きている人はもうみんな逃げてしまっていて、この惨状の中にいるのは物言わぬ屍となった元“人”と俺たち二人だけなのではないかと。
二人が一様に焦りのようなものを感じていた。と、北川が歩みを止めた。
「あ、相沢…」
「なんだ?」
「あそこに…腕が…」
瓦礫の狭間から腕が出ていた。
場所からいって、多分ここは百花屋だろう。丁度客の入りが多い時間帯だったので、生き埋めになっている客も少なくはないはずだ。
しかし、この状態で一体何人が生き残っていられるだろうか…
二人は息を飲んで瓦礫をどかしてみる。案外軽いコンクリートだ。
二人の目に現れたのは、全身に血の赤を纏った香里だった。
頭部からの出血によって顔全体が赤く黒ずんでいる。目の焦点も定まっていない。
「み…美坂!」
「香里!おい!しっかりしろ!!」
「…二人共……うぅ…ぐっ!……はぁ…」
流石にここまで傷が深いと手荒に扱えない。もし臓器等に骨が食い込んでいたとしたら…体を少しでも動かした時点でアウトだ。
だが、もたもたしていては失血してしまう恐れもある。
「よし美坂、もっと応援を呼んでくるからな、しっかりしてろよ!」
「…まだ……まだ中に…栞が……」
「なんだって!?」
かぶった…しかも登場キャラまで…どうしましょう?
大震災シリーズって致命的な欠点あるような・・
他人が既に出したキャラは使いにくい。
その地区で関わってるキャラある程度は出さないといけない上に、
それまでに展開された会話もすべて把握しておく必要があるでしょ?
数人でリレーして回すしかないよなぁ。
>>1 スレ立て乙っす。
>>6-7 見事にかぶってますな。
そして俺もこいつらで書きたいと思っていたなんて言えない……。・゚・(ノД`)・゚・。
>>9 同意。
俺の場合、砲キャラ以外の葉鍵キャラ設定は、板内か二次創作でしか知りえないもんで。
先に使われると、書きたくても書けないという罠(w
11 :
165:03/04/03 16:53 ID:fFQKZw0f
>8
とりあえず続き書く人におまかせ……じゃ、ダメ?
13 :
165:03/04/03 17:08 ID:fFQKZw0f
>12
要するに続き書かれた方が本筋。書かれんかった方は封印つー方向で
14 :
7:03/04/03 17:11 ID:jZ0q7Unq
んじゃ、
>>7だけでは中途半端なので、後半部分を投下します。
15 :
闇との邂逅:03/04/03 17:13 ID:jZ0q7Unq
急いで周辺の瓦礫を取り除いていく祐一。北川もすぐそれに加わった。
数分後、二人は香里からすぐ近くの瓦礫の下で気を失っている栞を見つけ出した。
だが、思わず口を噤んでしまうほどの傷だった。ガラスによる切り傷が全身に渡って無数にあり、左腕があらぬ方向に曲がっている。
お気に入りのストールは、無残にも血によって真っ赤に染まっていた。
息はかろうじてしているものの虫の息といったところで、香里以上に危険な状態だ。
祐一は悔しさのあまり近くの瓦礫を殴った。手の甲が裂けて血が滲んだ。
「栞…畜生…!どうすれば……」
「しっかりしろ!相沢!焦りは」
いきなり北川に叱咤されて、ビクッと体を仰け反らせる祐一。
「焦りは禁物だって言ったろ!冷静になれ!」
「お、おう!」
「仕方ない、俺が応援呼んでくるからお前はちゃんと二人を見てろよ!」
北川は避難所へ向けて走り去っていった。なんでも、避難所は高校だそうだから速くても往復30分くらいだろう。
果たして、それまでにこの二人の命は持つのだろうか――
しかし、よくネタがかぶったな〜。やっぱりこいつらって書きやすいのかな?
おお、よかった。始まってる。
点呼で意外に人がいることがわかったし。
えっと、一つ問題が有るのですが、
美汐の件、どちらが本編にするかを決めたいと思うのですがw
いいかげん本編案の案という字を外したいかなと思うので。
とりあえずどうしましょう?
道沿いに散乱する瓦礫を避けながら、北川は商店街を高校に向かってひた走っていた。
喉が痛い。
考えてみれば、香里たちを見つける前も、砂や埃にまみれっぱなしだったのだ。
しかし、今は泣き言は言っていられない。
今度は赤の他人じゃない、自分の大切な友人が、命の危機に晒されているのだ。
ましてや香里であれば、北川も自然と走るピッチが早くなろうと言うものだ。
不意に足元を掬われ、派手にすっ転ぶ。左腕にびりっと痛みが走った。
しばらく倒れたまま、体を動かす事が出来ない。
「ってぇ……」
ようやく半身を起こすと、足元にアルカリ飲料の缶が散らばっている。これに乗ってしまったらしい。
その先には、瓦礫に壊された自販機が、その中身をぶちまけて、自分の役目を終えていた。
左腕を見る。
一本の赤い筋が走っていた。瓦礫の欠片で切ったものだ。
出血の割には、傷は深くない……いや、香里たちの受けている苦しみに比べれば、どうってことない。
アルカリ飲料のプルタブを空けて、左腕にばしゃばしゃとかける。
シャツの裾を破いて、肩の付け根でぎりぎりと縛り上げると、余ったアルカリ飲料を一気に飲み干して、持てるだけを上着やジーパンのポケットに突っ込んだ。
「待ってろよ美坂……!」
そう呟いて、再び走り出した。
……いやあ、書きやすいですわ、北っち。
18 :
165:03/04/03 18:29 ID:fFQKZw0f
>>18 次建てるときは1にテンプレ入れても入りそうな気がする。
その辺は趣味かもしれんけど。
20 :
165:03/04/03 19:54 ID:fFQKZw0f
>17
グッジョブ! つーことで本筋は7にケッテーイ!
>16
どっちも良質なんで、1スレ目>27「さよならは突然に」は後半の『でもそれは、買い物帰りの夕暮れに、突然〜』以下を切り捨てて、イメージってことにして共存…って、そうもいかんか(汗
21 :
名無しさんだよもん:03/04/03 19:58 ID:TgPdNSdN
編集サイト管理人さん、早速ですが修正をお願いします。
・誤
>「栞…畜生…!どうすれば……」
>「しっかりしろ!相沢!焦りは」
>
>いきなり北川に叱咤されて、ビクッと体を仰け反らせる祐一。
>
>「焦りは禁物だって言ったろ!冷静になれ!」
>「お、おう!」
>「仕方ない、俺が応援呼んでくるからお前はちゃんと二人を見てろよ!」
・正
>「栞…畜生…!どうすれば……」
>「しっかりしろ、相沢!焦りは禁物だって言ったろ!冷静になれ!」
>
>いきなり北川に叱咤されて、ビクッと体を仰け反らせる祐一。
>
>「お、おう!」
>「仕方ねぇな、俺が応援呼んでくるからお前はちゃんと二人を見てろよ!」
以上です。
>美汐の件
いっそのこと生徒会編をベースにして、
地震後に美汐を気絶させた後「さよならは突然に」を続けてみる。
つまり、
「さよならは突然に」の話は美汐の脳内が混乱している時に出来た作り話っていう設定…無理があるかな?
24 :
まっくら 1/2:03/04/03 21:56 ID:vwYzj6IF
真っ暗だった。
自分が目を覚ましたのかもわからないくらい、真っ暗。
ただ断片的に聞こえる小さな悲鳴が私の意識を覚醒させた。
「……」
心臓がどくんどくんと暴れているのが分かる。
「……あれ?」
そして私は初めて自分が瓦礫の中にいるということに気づいた。
「……へ?」
「はれ?」
「おや?」
「……あらら?」
ここはカラオケ、見間違えるはずも無い。と思う。多分。うん。
「……えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!?????」
え? 何? なんですか? これは? 瓦礫? だよね? え? 崩れたの? なんで? 瓦礫? なんで? こんなに? 嘘っ!? ねぇ? 嘘? 嘘なの? ああ、嘘なのか……
「嘘……」
嘘?
「嘘なの?」
ねぇ誰か応えて。
「茜?」
茜、どこ?
「……」
……居た。
「茜っ!!!」
モニタと抱き合うように静かにその眼を閉じている。
「え……? ね、ねぇっ! 茜っ! ちょっとー、茜さーんっ! 起きてくださーいっ!!」
「うわぁぁぁぁぁんっ! 茜ぇぇぇぇぇっ! 1人にしないでぇぇぇっ!!」
25 :
まっくら 2/2:03/04/03 21:58 ID:vwYzj6IF
焦った。
焦りすぎて脈を取るのを忘れた。
外傷がまったく見当たらないのも逆に不自然で疑心を生んだ。
多分パニくると人間大半がそうだと思う。
「あかねぇぇぇぇぇっ! 朝ですよぉぉぉっ!?」
ペチペチと頬を叩く、モニタを頑張ってどかしたあと、がくんがくんと肩も揺すった。
「……嫌です」
「何が嫌なのぉぉぉっ!?」
って。
「茜っ!?」
がくんがくんと揺すりつづけて1分半、物鬱気な表情の寝顔がそんな寝言を呟いた。
「あかねぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」
そのままぎゅぅぅっと抱きしめて、アカネの服の裾で勝手に涙を拭った。
「今助け呼んでくるからっ!」
もう一度茜の身体を横たえると、私は立ち上がり崩壊した窓から外に出た。
「……う」
そして辺りの惨状を見て身震いした。
「酷い……」
今まで混乱していた思考が段々と落ち着きを取り戻す。
地震、だろうか、多分そうに違いないと思う。
「……地震だという自信がない、なんていってる場合でもない、か」
悲鳴の中、頼りになる誰かを求め私はふらふらと歩き出した。
--
探しに行っている間に失踪するということで
26 :
名無しさんだよもん:03/04/03 21:59 ID:opb/HZBa
えっと現在の所
>>5-6 見知った顔(アナザー)
>>7,
>>15 闇の邂逅
>>17 (無題)
>>24-25 まっくら
をアップしました。
>>22 アップ時に修正しておきました。
ご確認頂けるとありがたいです。
個人的には美汐のは後からのが好きですな。
皆さんがよければイメージの方に変えてもいいのでは無いかと。
あ、もう一つ問題があったんですけど、
千鶴さんの話の場所は修正するべきではないかと言うことなんですが。
いかがでしょうか?
>>27 はい、OKです。修正ありがとうございました&更新乙。
29 :
ゾリンヴァ ◆i3srl4VmZs :03/04/03 23:13 ID:0V7re7SO
サイトノ人物リストデ茜ノ名前 里「宮」茜ナッテマスヨー?
君望ト混同ステマス!!!!!
里村茜デス!!!!!!!!!!!!!!
まあそれは皆わかってたことだろ。
それはいいとしてsageろ。
31 :
ゾリンヴァ ◆i3srl4VmZs :03/04/03 23:25 ID:0V7re7SO
ワタシ ハ ドンアトキデモ 100%ageデスヨ???
>>30 いや、わかってたなら指摘して下さいなw
……現実逃避しながら作ったリストだったからなぁ。
思わぬミスが。
>>32 あ…スマソ。てっきりわかっているものかと。他のところでは“里村”になってたし…
34 :
ゾリンヴァ ◆i3srl4VmZs :03/04/03 23:58 ID:0V7re7SO
>>33 ソコダケカエル意味ワカリマサンナー????????
ィエア!! ィエア!!
橘敬介の敬の字も間違ってますが。
>>27 私的意見、
私も千鶴さんと梓の両名は隆山にいたほうが隆山のイベント進行がはかどると思う(謎
確かに別のゲーム同士で交わるのは面白いけどオリジナルのほうがおざなりにされるのもどうかと、
あと来酢川や倉田といった財閥お嬢系のキャラ達は親の権力を振るってよいのだろうか、、、? とか細かいこと気にしてます(´-
37 :
ぐらり:03/04/04 04:23 ID:ERhLCAJU
それは突然訪れた。
「!?」
「……む?」
敬介と居間でくだらない世間話をしていた途中、ほんの少し揺れたかと思うと、次の瞬間、崩壊した世界が写し出された。
38 :
ぐらり 2:03/04/04 04:36 ID:ERhLCAJU
目覚める。
身体の節々が痛い。
指の感触は肢体の全てが反応した。
まず重態ではないことが伺えた。
「……っく」
だが状況が状況なだけにいまいち冷静を保っていられるのかが問題だった。
「なんだ? いきなり、隕石でも振ってきたか?」
あっさりと崩壊し、その屑の下敷きとなったが、建物自体にそう重量があったわけでもないので相当の被害をこうむることは無かった。
「おいっ、敬介っ! 聞こえるかっ!」
やっとのことで上半身を起こし、辺りを見回す。
「……なんだこれは」
観るもの全てが倒壊、あるいは崩壊し、遠方では爆発音が聞こえた。
「戦争でもおっぱじめたのか……?」
そんなわけないが、なんとなく最近の情勢を気にしてしまうのであった。
「……うぅ、国崎くん」
「……む」
今かすかに敬介の声が聞こえたような
「そこをどいてくれないか……でないと僕ぁもうダメだ……」
「……うわっ!?」
慌てて退いた。
声は国崎の真下から、ちょうど国崎に敷かれる形で無残に横たわっていた。
39 :
17:03/04/04 08:54 ID:seXdwmiP
編集さん乙です。
さくっと載るとは思いませんですた(w
それと、
>>17のタイトルは『走る』でおながいします。(安直すぎ
>>6 結果的に俺の書き込みが、アナザー送りにしてしまってスマソ。
>>17の続きです。
荒い息をつきながら、北川はどうにか学校まで辿り着いた。
そして、目の前の光景に愕然とする。
学校は、既に野戦病院か、難民キャンプの様相を呈していたのだった。
校門から昇降口に至るまで、住む家をなくした人、怪我をして担ぎ込まれた人、近親、友人、縁者の安否を案じてやってきた者。
校舎の中も、慌しく人が動いていた。
どうやら、本当に仮設病院になっているようで、白衣を身に着けた医師や看護婦があちこちの教室に出入りしている。
北川は不安になった。
こんな状況で、誰が美坂たちのために動いてくれるんだろうか?
誰かに助けてもらおうなんて、認識が甘かったのか?
いや、きっとこの中の誰かは、動いてくれる。
それにクラスメートなら、きっと動いてくれる。
それでも北川は、そう自分に言い聞かせ、自分の教室に向かった。
教室に入ると、そこも病院のようにベッドが並び、机と椅子が隅っこに片付けられていた。
そして、その中に、見知った顔を見つけたのだ……水瀬名雪と、その母親。
「水瀬!」
北川は二人のそばまで行くと、ようやく落ち着くことができた。
「水瀬、それにおばさんも無事でしたか」
「うん……わたしもお母さんも大丈夫だよ」
「おかげさまで、どうにか……」
「そう言えば祐一と一緒じゃなかったの?」
それで北川は自分の目的を思い出した。
「そうなんだよ! 実は百花屋で美坂たちが大変なんだよ! 頭にひどい怪我をして、全然動けなくて……
「えっ、香里が!?」
「いまは相沢がついているけど、オレたちだけじゃどうしようもないから、こうして助けを……」
名雪が絶句する中、一気にまくし立てて、北川は膝を付いた。
秋子はそこで北川の腕に気づく。
「あら、その腕……」
「かすり傷です、こんなもの……美坂の怪我に比べれば、こんなの……」
「でも、手当ては必要ですよ」
「オレなんかに構っていたら、時間が……」
「あまり気負いすぎると、自分が倒れてしまいますよ? 香里ちゃんを泣かせたいんですか?」
殺し文句に北川が黙り込むと、秋子は北川の腕を取る。
左腕が赤く染まっていた。 止血が十分ではなかったのだろう。
秋子は名雪に消毒液とガーゼ、そして包帯を持ってこさせると、北川の傷を消毒し、ガーゼをあてて包帯を巻いていく。
北川は処置を受けている間も、ずっともどかしげに窓の外を見ていた。
処置が終わり、秋子に礼を言うと、北川は立ち上がって教室を出て行こうとした。
しかし、秋子が止める。
「気持ちはわかりますが、北川さんだけが焦っても仕方ありませんよ」
「放して下さい。 いまこうしてる時にだって、美坂は……!」
「私も行きますから。 名雪をここに残してクラスの皆さんが来たら応援を頼みましょう。
名雪、お願いね?」
「……うん、わかったよ」
真っ先に駆けつけたい気持ちを抑えるようにして、名雪が言った。
秋子はベッドに寝ているあゆに優しく語りかけた。
「あゆちゃん、私はちょっと出かけますけど、大丈夫ですよね?」
「うんっ、ボク大丈夫だから、秋子さんも早く行ってあげて」
あゆも頷いて秋子に答え、秋子が救急キットを持って北川に並ぶ。
「では行きましょう北川さん」
「お願いします……それじゃ水瀬、クラスの奴らが来たら頼む」
「おっけーだよっ」
北川を、そして自分を勇気付けるように、名雪はガッツポーズで北川に答えた。
こうして、北川は秋子と言う力強い味方を得た。
力仕事は厳しいが、知恵に長ける年長者がいるというのは、心強い限りだった。
(頼む、頑張っててくれよ……)
北川は、香里と祐一に祈るようにして学校を後にした。
>>38 細かいところしゅうせー。
国崎の最後の台詞
「うわっ!?」→「うおっ!?」
どーでもいいのかなー?(´-
44 :
165:03/04/04 13:49 ID:9110LH6D
>27
うーん、千鶴さんはそのままでいいような気がするが、>36の言う通り隆山のイベント進行を考えると隆山にした方がいいではある。
でも、そーすっと最初っから新しい話し作って差し替えた方がいいのかな?
45 :
目覚めれば:03/04/04 19:46 ID:YPFvXjDe
瓦礫と化したスーパーの前で、深山雪見は意識を取り戻した。
それから数分は状況も全く飲み込めず、うつ伏せの状態でただ朦朧としていたが、だんだんと記憶が鮮明になってきた。
夕食の買い物をしにスーパーまでやってきて、突然ぐらっと揺れたかと思った所までは覚えている。だが、
それから先は覚えていなかった。
(…えっと…地震に巻き込まれたのよね……?)
体中の痛みもはっきりとしてきた。体の中でも特に頭部が痛い。触ってみる。
生暖かい、ぬるっ、とした触感が手を伝わってきた。血だった。
「……っ!…痛ぅ…うわ…」
咄嗟に、持っていたハンカチで簡単な止血をしようと試みたが、傷口を軽く拭いただけで使い物にならなくなってしまった。
親は…今この町にはいない。多分大丈夫。
家は…もう潰れてしまっているだろう。今更戻ったところで意味は無い。カード類は全部財布の中に入っている。
みさきは…?確か今一人だと言っていたはず。…だとしたらかなり不味い。
ハッとしたように立ち上がる雪見。頭部の痛みは当分引きそうに無いが、泣き言は言っていられない。
「みさきっ!」
既に商店街としての機能を失い、ただの瓦礫の山と化した中を、雪見は一人駆け出した。
ぅぅ、すっごくRoutesネタが書きたい……(´-
でもまだ我慢……(´-
>>46 他のリレーでは結構Routes出てるし、そろそろいいんでない?
とりあえず、現在の所までを更新完了です。
千鶴さんの件は確かにいろいろ考える必要が有りそうですなぁ。
結局どうしましょうか?美汐の件。
しばらくは意見をお待ちしています。
……出来れば50作目までに結論を出したいんですけどw
なにがどうなったのかわからない。
ただ現状が非常にヤバイことならわかった。
「リサッ! 作戦変更だっ! このまま脱出するっ!」
「了解ッ!」
前20Mほど先に現れた敵を愛用の5-7で狙撃する。
「畜生、任務失敗かっ」
「仕方が無いわ、状況が状況よ」
ことの起こりは20分ほど前、某宗教団体の盗品回収という任務の最中であった。
盗品とはなんでもない、ただの骨董品だが、言い値で取引されるなど、相当なものらしい。
潜入>探索>回収>撤収、という流れなのだが、探索の時点でそれは起きた。
「地震とはついてねぇな……」
ただの地震であればなんら障害はないのだが、ここは地下なのである。
「圧死なんて真似は無しよ?」
「わぁってるっ」
半壊した道を走り抜ける。
まだ余震が残り、足場も不安定だが、この程度の揺れで均衡感覚が崩れるほどやわでもなかった。
「しっかし……醍醐といい、ここの連中といい、なんで皆人間離れしてるんだ?」
「さぁ? それが東洋の神秘じゃないの?」
「こんな東洋の神秘は要らん」
走る、後衛についているリサが軽くジョークを飛ばす。
「やっぱり平穏な日々ってなかなか手に入らないのよねっ」
「んなもん家に帰ればいくらでもあるだろーがっ!」
暫く休養をしていたリサだが、宗一が受けた依頼に無理やり付いて行く形となった。
無論、彼女の能力からして足手まといにあるはずは無く、今回も潜入から詮索まで大いに助けとなった。
リサにはもっと平穏な日々を送って欲しかったのが宗一の本心だったのだが……。
「キツネも大変だな」
「ええ、よっぽど荒くれごとが好きみたい」
二人同時にくすりと笑うと、間近に迫る出口に向けてラストスパートをかけた。
初代1です
毎日更新の勢いで投下できたのも束の間
リアルの方で以下略な感じで放置状態でした
すいませんマジで
こうまで続くと思っていなかったので、美汐話千鶴の件についての意見を。
初期は「このスレは俺一人の暴走系駄スレ、続くなら続く、落ちるなら落ちる、時の運だ」と
思っていたので、本気で今見れば俺のオナニーというか
なんというかヒネリすぎです(反省)
葉鍵板住人的に、原作を活かした上という注釈つきでクロスオーバーネタは好きなんで、
趣味に走りまくってしまいました。
「書き手としての意見」をいえば(つーか問題作は両方自分が書いてるんで)
「……リレー小説は先に上がったものを優先して欲しいなー」と思います が
「読者としての意見」は正反対で「面白くなりそうな方の勝ちだ」と思っています。
そして2chのスレという弱肉強食な状況で、複数の方が「このシチュが面白い」と
言っていただける初代スレ冥利に尽きる事態になったのはもう本当、感謝の言葉
しか出ないです。
ありがとうございます
で、本題。美汐と千鶴の件。まず美汐からで。
俺としては「kanonに関しては本編終了後、誰も死んでいない状況」という設定で
書いてました。もう初期なモンで趣味まるだしの全開状態で。すんません。
えーと、俺の中の読み手マインドと物書き根性の折衷案としてでた案なのですが
「でもそれは、買い物帰りの夕暮れに、突然終わった」の行を
「でも私の願った幸せは、束の間のものでしかありませんでした」に
変更、とかでどうでしょうか?
美汐視点での回想、それを挟んでの久瀬視点という構成にすれば
矛盾もでずに群像劇としてアリかと思うんですが。
千鶴については、矛盾のあるような描写にはなってないと思うので
作者的には「このまま通しで問題がなければ、お願いしたい」よという感じです。
ちなみに俺的解釈は
「雫」=誰のエンドでもない。
ゲーム内での調査イベントそのものが起こっていない。
太田さんが壊れる直前に震災。
「痕」=事件終了後。しかし、誰エンド後というわけでもない。
耕一は鬼の力を克服している。柳川や貴之についても生存している方向性で。
「東鳩」=時制は原作まんま。
「WA」=本編、由綺エンドから一、二年後。
美咲さんが劇作家の才能を開花させた、というのは個人的願望。
「こみパ」=瑞希オタクエンドの後。
「まじアン」=スフィーレベル1エンド後。
「誰彼」=本編とは違う、誰も死なない事件の解決をみた場合の後。
「うたわれ、Routes」=未プレイ。フィルスとナイトライターもまだです。
[MOON.」=閉鎖空間につき季節の特定が不明。故に無茶しました。
由依は本編では逃走に成功できず死亡のバッドコースか、
晴香と再会できるトゥルーかの二択なのだが、この場合は
アナザーとして「由依、悩みつつも逃亡成功」「名倉友里の生死も不明」
という第三のルートです。
俺妄想だと「郁未はまだFARGOで真実を探して戦っている」状況で、
晴香はC棟で陵辱の日々、葉子も高槻も少年も良祐も生きてます。
由依だけが施設の外に出たよ、という。
「ONE」=本編の流れで言えば絆を結べず通常バッドエンド確定コース。
浩平がえいえん逝きになる直前、2月ごろに地震、という感じ。
「kanon」=前述の通り、何らかの要因で全員生きてますエンド
「AIR」=国崎が根性起こして観鈴ちんを救った状況。
みちるは消えていない=美凪(おそらく佳乃も)まだ救えていない。
神尾家は因縁から一時的に救えたけれど、神奈の呪縛は解けていない状況?
っつー感じじゃないかと判断。
56 :
165:03/04/05 12:54 ID:BFtgVhKd
>50
美汐と千鶴さんに関しては概ねOKですが、雫の状況が事件前ってのはちと無理があるのでは?
大体、事件前とするとキャラ同士にほとんど接点ないですし……。
[高山での話が動かないから千鶴さんの話はアナザー]というのには
反論したいんですけどね……
それじゃ葉鍵キャラが全部同時に存在する世界、という状況が活かせないんじゃないかと。
もう隆山には楓と耕一が存在しているわけですし。
観光地ですから、隆山にたまたま旅行に立ち寄っていた登場していない
葉鍵キャラがいる、というネタとかいくらでも発想は転換できます。
何より、鶴来屋のトップの位置で働く長女、というポジションを活かさない手は
ないんじゃないかという理由で千鶴さんをkanonに出張させました。
(作者がばらすのは格好悪いんですが、地方の地元ニュースの「ちょっといい話」
コーナーで「植物状態から回復を遂げた少女」のネタを振っている、という伏線も
張っています<わかりにくすぎたでしょうか……
直前の芹香たちの話は
「kanonの都市で開かれたHMXお披露目パーティーに呼ばれる」
「千鶴&梓はホテルに残り、多忙な芹香と綾香たちはとんぼ返り」
とすれば[屋敷]との描写にも矛盾がでませんし。
ここで千鶴&梓とkanonキャラを絡ませるのは面白いんじゃないかと。
>56
書いてる間にレスが来てビビリまくり。
えーとですね、無理があることは事実ですけど、俺的解釈だと
「キャラに接点がない」ことには必然性があるんですよ。
雫の事件は[卒業式の直前」という状況であることが物語の要求上必然で、
このスレの発生時期は冬なわけで、必然的にネタはその時期になりますよね。
だから、長瀬ちゃんは、狂気の扉に興味を持っている段階なわけです。
成長していない状態で、[大震災によって成長する]キャラなのだろうな、と
俺は祐介のモノローグなどを見て思ったんですけどね。
あ、でも沙織が電波で記憶操作されてるきらいがあったのか。ごめんなさい。
……瑠璃子さんエンドのあとなのかな、やっぱり。
ごめんなさい、久々に来て一気読みしたせいか読み込みが甘かったみたいです。
つーか寝ます
体力的に限界だ
浩平達を書いた者ですが、一個人の意見としては、
は一応メインヒロイン(雪見や詩子も含めて)とは全員面識があるって方向で行きたいと考えています。
ただ、今後の展開として浩平の永遠逝きは無しにしたいなぁ、と。
まぁ、とやかく言うつもりはあるんですが(´-
>>50 「……リレー小説は先に上がったものを優先して欲しいなー」と思います
とありながら
スレ1#174からの祐介達からの展開と
>>53って矛盾してない? ま、確定じゃないからいいのかもしれないけどさ
とはいいつつ先に出来た物優先ってのはいわずもがなでしょう、他人同士が連携して書くわけだから、早い者勝ちでどんどんストーリーが膨れるわけだ。
>>57 これに関しては自分の意見翻すけど同意、なにやらKanonのメンバーは複雑だからAirの遠野家親子でもだしてみたいなーとか私は思ったり。
>>60 まっくらと雅史は直接的に関わり無いような? 私は詩子を意識して書きました。
ただ、本スレには注訳をいれたんだけど、転載されるときに写されてなかったから、一応。
詩子が助けを求めに向かっている途中に茜が失踪した、ということで。
>62
すいません、雫に関しては論理が矛盾してますね、あーもーだめだあアカン。
人間睡眠とらないとバカになりますねほんと
とりあえず 余裕が出来たらまたSS投下します
考えてみりゃRoutesってまじあんの世界の数年先じゃん……、俺もうダメぽ_| ̄|○
つーことで最強のコンビはあぼーんの方向で(´-
>Routesってまじあんの世界の数年先
さてそれはどうだろう?
健太郎の年齢は伏せられているし、建物は「魔法のように大きくなった」
数年も先なのだろうかどうか、それは誰にもわからない。
書き手でも読み手でも編集サイト管理人でもありますけど、
基本的には先に書いた方が優先だけど、絶対厳守ではなく
面白くなりそうな方を持ってきた方がいいというスタンスです。
ちなみに千鶴の件は何故来栖川との交渉なのに北の街にいるのか
という点について疑問だったため提示してみました。
>>57の例なら問題ないとは思うんですが、来栖川がわざわざ
離れてまで北の街のあたりでパーティーを行う理由がわかりにくいかなと。
細かい点ですけど。
実はあゆの一番はじめ書いたの自分なんですけど、
これもその話しに出てたニュース(これが地元ニュースだと言うことは気づかなかった)から
着想を得たものでした。
うーん、止まってるRoutesの続きやらなきゃなぁ……
>65
なるほど、THX、ちょと自信モドッタヨ
>66
個人的には、「HMXのプロモーション」を行うならば
都会だけでなく地方都市ででも大々的に宣伝を行うべきだと思います。
そのためにkanon都市でも企画されたパーティーだ、と。
(実力者の娘である佐祐理さんというキャラなどもいますしね)
(栞やあゆが利用している病院も、相当設備が良さそうですから)
それに千鶴さんが呼ばれ、承けている理由は
「来栖川が鶴来屋グループにHMXを労働戦力としてアピールしたい」
↓
「そのため、地方都市にて(千鶴たちが来やすい範囲で、裕福な都市で)
パーティーを行う」
↓
「千鶴、プレッシャーを感じつつ承諾。梓を連れて出席」
↓
「会合終了、芹香&綾香姉妹は帰宅」
↓
「冷静と情熱のあいだ 本編へ」
ちう流れです
69 :
165:03/04/06 19:29 ID:OO03sRMI
165っす。「冷静と情熱のあいだ」の続き、梓編、投下ッス。
無題ですが(汗
******
「くそっ、これじゃホテルがあった場所なのか分かりゃしない……」
今後の世間勉強にと姉に連れてこられた北の町での来栖川のHMXプレゼンンパーティの翌日、観光がてら街をぶらついていた最中に地震に遭遇した彼女……柏木梓は街の惨状を見渡し、思わず毒づいた。
『この被害状況……隆山の方、楓、初音は大丈夫なんだろうか』
一瞬、あまりの惨状に残してきた家族のことを思うが、耕一という安心できる存在を思い出し、その不安を払拭した梓は、残る肉親であるホテルに残して来た姉、のことを考えた。
姉のことだ、おそらくは無事だろう。いざとなれは能力を使えばよいだけだ……だが、万が一ということもある。一刻も早く合流したかった。
「とりあえず、繁華街の方に向かうか……」
そう呟くと梓は、おそらく繁華街であろうと思われる方に走り出した。
70 :
165:03/04/06 19:32 ID:OO03sRMI
あぅ、訂正ッス
×>ホテルがあった場所なのか
○>どこがホテルがあった場所なのか
ですた
「後……28人……」
立田七海はそっと呟いた。
「……にじゅう……はちにん……」
彼女の手元には一枚の紙切れ、彼女が管理を任されているマンションの住民表だ。
印刷された黒いインクは彼女の涙でぐしょぐしょになっていた。
「……28……」
28。
まだ――、瓦礫に埋まったまま見つからない人の数。
「うぅ……ううう……」
涙を流しながら、彼女は仮設テントの下でうずくまっていた。
彼女のほかにもテントの下には沢山の人が避難していた。
「……七海ちゃん……」
福原夫人もその1人である。
夫人は優しく傍らの七海の髪を撫でた。
やさしく、このうえなく慈しむように、まるで本物の孫の髪を撫でるように……。
「うぅ……うううぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!」
何度目の癇癪だろうか、それでも夫人は手を休めることなく七海の髪を撫で続けた。
「なんでっ!! なんでぇええええええええっ!!!!!」
どこにもぶつける事もできない苦しみ、新しい幸せを失った痛み、それらが相成って一つの悲鳴を上げていた。
「おいっ!! 206号室の狩野さんが見つかったぞっ!!」
瓦礫の山から叫ぶ声が聞こえた。
「っ!?」
七海にも面識はあった。
つい先日、逃げたすももを一緒に捕まえてくれた人のよさそうなおばさん。
七海は立ち上がり、瓦礫の山を越えて、その声の元へと向かった。
その後ろには担架と白衣を着た初老のおじさんがついてきた、このおじさんもマンションの住人の1人である、現役は引退したものの、昔は医者として名を馳せていたらしい。
「狩野さ……ひっ!?」
瓦礫の山をかいくぐりやっとのことで現場に辿りつくと、七海はその光景を見てしりもちをつく。
「おいっ!? 狩野さんっ!! 狩野さんっ!! おいっ!!!!!!」
救助にきたボランティアのお兄さんが必死の形相で叫びつづける、だがその視線の、青年の叫びつづけているその人は――。
「……手遅れじゃ」
あとは来た医者のおじいさんが力なく呟いた。
「……!!!!!!」
足が膝が腕が身体がガクガクと震えた。
なんでもない天災に向けられる恐怖、憎悪、その全てが七海の身体に悲しみを縛り付ける。
「……ぅぅ……うぁぁぁ……」
枯れることの無い涙、七海だからこそ、誰にでも優しい七海だからこそ、この悲劇は誰よりも苦痛だった……。
Routesネタばっかですまそ……、もうSS職人イナイノカ?(´-
別の人が書いたネタを引っ張っちゃってるんで、書いていいのかどうか、お悩み中。
75 :
165:03/04/07 09:46 ID:unZoScxg
「あれは……」
夕暮れの薄明かりの中、繁華街らしき場所を歩いていた梓は、崩れた建物のガレキの中にうずく
まって座っている少年を見つけた。その側に2人ほど倒れている人物を見つけて、梓は少年の方
に近づいた。
「どうした、怪我人か?」
「あ、ああ……今友人が応援を呼びに言ってるんだが」
梓の呼びかけに答えた少年は、辛そうな顔で側に横たわる2人を見た。年のころは少年と同じぐ
らいの少女が2人横たわっていた。一人は頭部からの出血で真っ赤に染まり、もう一人は全身血
まみれで、腕まで骨折して顔面蒼白だった。
「なるほど……でも、途方にくれてる場合じゃないと思うんだけど?」
「え?」
「応急手当しないとまずいっていってんの! とりあえず、水を探して持ってきてっ! それか
ら添え木になりそうなものも。幸い単純骨折みたいだからさ……ほらっ、ボサッとしないで急いで!」
「は、はい!」
梓に一喝された少年は弾かれたように立ち上がると、梓に言われたものを調達しに出て行った。
76 :
165:03/04/07 09:49 ID:unZoScxg
「……血も洗い流して止血したし、添え木も当てたし、とりあえずってとこだね」
「そうか……」
応急手当を終えた梓の言葉に、少年は心底ほっとしたような声を漏らした。一方梓は、その少年が持ってきた戦利品……包帯や滅菌水等に感心していた。
「でも、よくまあ、こんな中、ガーゼやら包帯やら見つけてきたもんだね」
「ああ、向こうの通りにあるドラッグストアの残骸から調達してきたんだ。こんな時だし構わないだろ」
少年はばつが悪そうに梓に答えると、ついっと顔を背けた。意外な反応に梓は思わず苦笑いを浮かべた。
「まあ、こんな時だしね……ところで君、名前は?」
「相沢祐一……あんたは?」
「梓、柏木梓……梓って呼んでくれていいよ。あんま年変わらないみたいだし……」
「じゃあ、俺も祐一でいいよ……そんで、梓はどうしてここに?」
「ちょっと用事があって昨日、姉さんとこの街に来たんだけど……姉さんホテルにおいてぶらついてたら地震が起きちゃって……で、姉さんを探してたの」
「……って、だったら、早いとこ探しに行った方がいいんじゃないか?」
「いや、簡単に死ぬような人じゃないし……それにこういうの放っておけない奴が身内に一人いるもんでね」
梓はそう言うと照れたように笑った。
*****
梓編、その2ですた。
続きは誰かソロスク(おぃ
165氏
助かった、これで合流できる(w
ありがd。
78 :
名無しさんだよもん:03/04/07 13:49 ID:L9QyKWO7
修正です。『目覚めれば』の
「体中の痛みも〜」から「みさきっ!」までを以下の文に差し替えお願い致します。
・正
体中の痛みもはっきりとしてきた。体の中でも特に頭部が痛い。触ってみる。
「……っ!…痛ぅ…うわ…」
生暖かい、ぬるっ、とした触感が手を伝わってきた。血だった。
咄嗟に、持っていたハンカチで簡単な止血をしようと試みたが、傷口を軽く拭いただけで使い物にならなくなってしまった。
「全然ダメね…」
血みどろになったハンカチを、綺麗にたたんでポケットにしまう。
意識がはっきりとしてきたので、現在の状況を整理してみる。
周りは全部瓦礫…でも、道はまだ使える。火の手も方々で上がっていて、かなり危険。
親は…今この町にはいない。多分大丈夫。
家は…もう潰れてしまっているだろう。今更戻ったところで意味は無い。カード類は全部財布の中に入っている。
みさきは…?確か今一人だと言っていたはず。…だとしたらかなり不味い。
ハッとしたように立ち上がる雪見。頭部の痛みは当分引きそうに無いが、泣き言は言っていられない。
「みさきっ!待っててねっ!」
80 :
81:03/04/07 17:47 ID:HNYlDLw7
>>74 書いていいんじゃないですか?原則として早い者勝ちですし。
165っす。
耕一&楓編、続き投下っす。
****
「ふっ、死んだ者に祈ったとて、なんの意味もないと思うがな……耕一?」
「なっ、お前は……!」
ふいに後ろから響いた声に振り向いた耕一は、声の主の顔を見て思わず絶句した。
そこにいたのはかつて鬼を制御できず連続殺人事件を起こし、耕一自身の手で倒した耕一たちの叔父にあたる男、柳川裕也だった。しかも、その腕にはこの場にいなかった柏木家の四女、初音が抱かれていた。
「初音……!」
「柳川……初音ちゃんを離せっ!」
楓と耕一は即座に身構えた。傷を負っていてこちらが不利とはいえ、こっちは2人、向こうは1人、隙を突けば初音を取り戻せるはずだ。が、そんな2人を見て、柳川は右手で眼鏡の位置を直しながら至極侵害といった口調で言った。
「やれやれ、随分だな……人がせっかく転落するバスの中から姪っ子を救い出してきたっていうのに、感謝の言葉もいえんのか、君達は?」
「「え……」」
柳川の意外な言葉に楓と耕一は思わず互いに顔を見合わせた。
「……お前に倒されたおかげで鬼を制御できるようになってな……で、方々を放浪してたんだが、偶然、隣町から隆山に向かう道で、バスが転落するのに出くわして、救助に行ったら初音を見つけたというわけだ」
「まあ、つじつまはあってんな……で、楓ちゃん?」
柏木家から少し離れた公園のベンチに初音を寝かせながら、柳川の説明を聞いた耕一は、一応納得した後、確認のため楓に問いかけた。
「はい、柳川さんの言ってる事は本当のようです。鬼の能力は感じますが、意識体は完全に柳川さん自体のものに間違いありません」
耕一の問いに、柳川を探るように見ていた楓は、間違いないという顔をして答えた。
「俺たち……いや、柏木の家を恨んではいないのか?」
「ないと言えば嘘になるが……俺もお前もお前の祖父も鬼の血という呪縛に翻弄された被害者だったんだ。誰も恨めはしないさ。それに貴之のこと、親身に面倒を見てくれているようだし、今はむしろ感謝している」
柳川はそういうと耕一たちに頭を下げた。
柳川との死闘の後、耕一たちは廃人になっていた貴之を引き取ると設備のいい病院に入院させていた。事件の際、柳川と意思とシンクロしていて貴之のことを知っていた耕一は、貴之を見捨てることが出来なかったのだ。それが死んだ(と思った)柳川へのせめてもの供養に思えた。
「いや、彼も被害者だしな……当然のことをしたまでだから、頭なんか下げるなよ、柳……裕也叔父さん」
「そうですよ、私達は血を分けた肉親なんですから」
「楓、耕一……」
耕一と楓の温かい言葉に柳川の瞳から涙が一筋流れた。
****
つーわけで、こんなんできました(笑
例の如く続きは誰か(以下略)
83 :
165:03/04/07 19:39 ID:unZoScxg
あぅ、上のやつ、その2です
84 :
名無しさんだよもん:03/04/08 04:12 ID:loHHd/oH
今日見つけてビビったんで応援age。
熱いなこのスレ。
ほんと熱いな。
大好きだわこういうノリ。
>165さん
梓のしゃべりがちょっとだけ岩切入ってる気がする。
「どうした、怪我人か?」
「あ、ああ……今友人が応援を呼びに言ってるんだが」
これは
「……怪我人、だよね?」
くらいじゃないかな。ちょっと喋りが硬い感じがする。個人的に。
85 :
165:03/04/08 08:19 ID:v+5yZLdb
> 84
>梓のしゃべりがちょっとだけ岩切入ってる気がする
うぁ、やっちまったい(汗
平行して岩キリのプロット立てたんで混ざっちまったスマソ
つーわけで「どうした、怪我人か?」は×
「……怪我人、だよね?」に訂正
和塩が調子悪かったので昨日アップするつもりが今日になってしまいました。
……書いてるの有るのに、完成しないし……
ま、出来たらそのうち投下します。先に使われてたら封印しますけどw
hosyu
88 :
165:03/04/09 20:37 ID:mbXpniMn
ども、165っす。
ONE、留美と澪編、投下です。
例の如く続きは(以下略)
*******
「うわ、ひどいありさま……」
『……街中めちゃめちゃなの』
町の惨状に青髪にツインテールの女の子……七瀬留美が呟き、それに青髪のショートカットに青いチェックの大きなリボンをつけた女の子……上月澪がスケッチブックに言葉を綴って答える。
2人は同じ高校の2年生と1年生、いわゆる先輩後輩である。2人とも特に親しいという訳ではない。とあるユニークな少年を通してつい最近知り合い、今日始めて街に一緒に遊びにきたのだが……。
「まさか地震に遭っちゃうとはねぇ……」
『……どうするの?』
澪が不安げな顔で留美に尋ねる。
「本当は家族の無事の確認が優先っていいたいけど……とりあえず学校行こうかな。避難所に指定されてるから、無事ならそこにいるでしょ?」
『(コクコク)』
「じゃ、行くわよ」
留美はそういうと、澪の手を引いて学校へと走り出した。
「……っく…はぁ…はぁ…」
無理をして走った所為か、頭がズキズキと痛む。
雪見は、商店街を抜け出してから30分ほどで学校へと続く坂道に辿り着いた。
両側に建っていた家屋は全て倒壊している。そのため坂からの見晴らしは異常なほど良かった。
――街は、燃えていた。
まだみさきの目が見えていた頃…毎日のように遊んだ我が家。学校の帰り掛けに一緒に買い食いした商店街。
全てが灰燼に帰していた。もう二度と戻ることは無いだろう。
雪見には、みさきとの大切な思い出を奪われた気がした。
「…やだ、私ったら……どうしたのかしら…」
少し涙ぐんでいるのに気が付いた雪見は、そっと指で涙を拭った。
散乱した瓦礫を避けながら登って行くと、学校の明りが目に入った。
避難所としての役割を果すため、夜になっても照明は落ちていない。電線はズタズタになっているのに電気がついているということは、どこかから電源車でも借りてきたのだろうか。
みさきの家はこの坂を登りきった辺り、学校の目の前だ。もうすぐで見えるはず。
だが、雪見は違和感を覚えた。何かが違う…。暗くてよく見えないが…ここからこんな良く校舎は見えなかったはずでは…?
まさか……いや、これは予想していたことだ。ここまでで倒れていなかった家など幾つあっただろうか。
しかし、頭では理解していても心がもちそうになかった。今にも泣き叫んでしまいそうな表情のまま、雪見は駆けた。
何度か瓦礫に足をとられながらも、やっとみさきの家に着いた。
家は、丁度家の右半分が潰れいていた。解体作業中の家さながらだ。
雪見は、そんな何時崩れるとも知らない
「みさきーっ!ここにいるのーっ!?返事してーっ!!」
瓦礫を掻き分けつつ、叫ぶ。女手では到底かなわないと知りつつも、じっとなんてしていられなかった。
しかし、体に負担をかけ過ぎたのか、数分も経つとさすがに意識も曖昧になってくる。
と、背後に人の感じがしたので振り返ってみる。
後ろに立っていたのは、濡れタオルを持った浩平だった。
「あれ…深山先輩!?」
「お、折原君…」
もの凄く驚いた表情だったので、一瞬言葉を失ってしまった。
「先輩、頭から血が出てるぞ!?」
「ああ、これ……スーパーの前でちょっとね…」
「とりあえずコレで拭くから…じっとしてて」
瑞佳用だったタオルを惜しげも無く使う浩平。もちろん、そんなことを雪見は知らない。
浩平は、出血部分である右側の生え際を中心にゆっくりと顔全体を拭いていく。男とは思えない手際の良さだった。
「…つぅ……」
傷口に水が染み込んで鈍痛を催す。しかし、濡れたタオルの感触は気持ち良かった。
それのせいか意識も再びはっきりとしてきた。
「はい終わり」
「あ、ありがとう…」
ちょっと顔を赤らめる雪見。当然浩平は気がつかない。
「それにしても、ここで一体…まさか、みさき先輩を探してたのか?」
「…そうよ。あ、もしかしてみさきの居場所知ってるの!?」
「いや…さっき看護婦の人から聞いたんだけど、避難所に目の見えない人が運ばれたって…」
「本当!?…良かった…助かったのね……」
「俺が確かめて来たわけじゃないからなんとも言えないけど……って泣くなよ先輩」
「…え?…あ…ちょっと嬉しくってね…」
ちょっと恥ずかしそうに涙を拭う雪見。
「多分、中庭の方へ行けばいると思うぞ」
「わかったわ、ありがとう。ところで折原君は一人なの?長森さんとかは?」
「へ…?あ…うわああぁああ!!」
ビクっと後にたじろぐ雪見。
「ど、どうしたのよ?」
「長森のこと忘れてた!じゃあな、先輩!」
「ちょ、ちょっと待って!」
疾風のように去って行く浩平。
「このタオル…どうすれば良いのかしら…?」
誰かに使うものではなかったのかと考えたものの、結局雪見は返すのを後回しにしてもみさきを探すのを優先する事にしたのだった。
92 :
165:03/04/10 21:22 ID:Y/5rqUDT
保守
保守
保守
スレ見ていて思いついたのだが、
『葉鍵的漂流教室』ってのはいかがでしょう?
葉鍵キャラが勢揃いした学校が未来にタイムスリップした!
少年少女の、決死のサバイバルが始まる…
『総理大臣』(リーダー)は誰になるんだろう?
祐一?それとも浩之?
そのうち、『藤田組』(葉キャラ)『相沢組』(鍵キャラ)
で争いが起きたりして…(元ネタを知らない人ゴメン)
誰かスレ立ててくれませんか?
96 :
165:03/04/11 21:44 ID:B54gAT7C
>95
禿同。
のたようなもん重複で立ててもね(w
97 :
94:03/04/11 22:51 ID:BAYfYjek
うーむ…じゃ、ここでやってみますか、
総理大臣選挙(w
ちなみにオレは祐一に一票(なんのこっちゃ?)
98 :
95:03/04/11 22:54 ID:Mwn8ZbqW
幻魔拳くらってんだろ
日本語読めないアフォは放置で
保守
102 :
165:03/04/13 08:25 ID:wfVLM+Y4
保守
103 :
165:03/04/13 17:47 ID:wfVLM+Y4
おろ、保管庫、更新されてるね。
管理人さん乙〜。
えーSSはちと待つヨロシ(汗
>>103 え、未来でも見てますか?
今更新したんですが(w
とりあえず、現在の所までアップ完了しました。
数は46。できれば、50までに美汐の処遇を決めてしまいたいのですよ。
投票できめるでもいいかも、一日限定で。
105 :
165:03/04/13 21:17 ID:wfVLM+Y4
>104
んにゃ、8日の更新分の話(w
6日くらいみてなかったんで(汗
とりあえず、保守してみよう
107 :
165:03/04/14 21:38 ID:qD3UFOKU
えー、SS完成しとらんので取りあえず保守(泣
109 :
165:03/04/14 21:58 ID:qD3UFOKU
>168
スマソ、愚痴りたかっただけ
110 :
165:03/04/14 21:59 ID:qD3UFOKU
間違えた
>108間違えた
111 :
165:03/04/14 22:00 ID:qD3UFOKU
間違えた
>108ね
コテはやめた方が良いと思うが
お前さんはただでさえ解り易いから無駄かもしれんが
俺のが荒らし扱いされる覚悟で言うがなんか香ばしい気もするから気をつけた方が…と、いう老婆心
>113
んあ、そうなんですか?
んじゃ、名無しに戻ります(w
コテハンうざい
荒らされてるから一応保守。
117 :
165:03/04/16 21:52 ID:6Xr2apvD
保守
保守・・・・って、上のやつ誰だよ
上は俺じゃねーんだけど(w
>117-8
貴様!俺の海兵隊をどうしてくれる気だ!!
>119
アホな友人が俺が中席してる間に勝手に書き込んじゃってね。
おい、W、もう俺の家にくんな! (泣
>121
口でクソたれる前と後に『サー』と言え! 分かったかウジ虫!
セイウチのケツにド頭つっこんでおっ死ね!
あーあ…変なのに目つけられちゃったな…もうだめぽ
%66c2web.com
61.22.102.184 , 61-22-102-184.home.ne.jp , ?
%66%632web.com
61.22.102.184 , 61-22-102-184.home.ne.jp , ?
なんか荒れてるけど……繭編、投下。
*****
「みゅ、みゅ、みゅみゅ、みゅ〜!!」
「ぐはあっ……!!」
瑞佳の元に戻ろうとして学校の中に戻った浩平は、ふいに奇声と共に飛びついてきた少女によって転倒しそうになった。
「何しやがるっ……って、繭?」
思わず怒鳴りつけようとして、その少女の顔を見た浩平は驚いた。最近とある事情で浩平たちの高校に通っている○学生の少女、椎名繭だったからだ。
「ぐすっ、こーへー……う、うううぅぅ、うわ〜〜〜〜〜ん!」
何かあったらしく、浩平の顔を見た瞬間、わんわんと堰を切ったように大泣きし始めた。
「な、なんなんだよ、おい……」
「貴方にあえて嬉しかったんでしょ……もう少し女の子の気持ち勉強すれば、折原君?」
「ほっとけ……って、お前は誰だ?」
いきなり泣き出した繭に戸惑っていた浩平は、ふいに声をかけてきた同い年の少女の方を見て首をかしげた。その様子に少女は呆れ顔で溜息をついた。
「はぁ、やっぱ変わり者だわ、折原君って……佐織、稲木佐織よ。ったく、クラスメートのぐらい覚ええててよ」
「おお、それはすまんな……で、お前が繭、連れてきたのか?」
「そうよ、誰かとはぐれたらしくて道端で一人で泣いてからつれてきたんだけど……何か警戒されちゃったらしくてさ、何聞いても答えてくれなくて難儀してたの……じゃ、後よろしく〜」
沙織は言うとさっさと立ち去っていった。彼女が内心、『瑞佳の趣味って一体……』と愚痴っていたのはいうまでもない。
「よろしくって……なあ?」
「みゅ?」
浩平がどうしたものかというように繭にたずねると、繭は小さく首をかしげた。
「まあいいか……んじゃ、瑞佳のとこまでいっしょにいくか?」
「みゅ〜♪」
浩平はうれしそうに返事する繭の頭をぐりぐり撫で回すと、一緒に瑞佳の元に向かった。
なかなか渋いキャラ出してるけど、名前は稲木“佐織”な。
>127
ぐわっ、間違えちまった。
訂正よろしく。
とりあえず、アップ完了〜
>129
更新乙〜。
131 :
名無しさんだよもん:03/04/20 21:09 ID:dq11ex9s
good
132 :
名無しさんだよもん:03/04/20 22:31 ID:FpKF3KId
133 :
名無しさんだよもん:03/04/21 00:21 ID:0xkbWzeL
保守
hoshu
保守
保守
こんな時こそ、点呼ですよ。
また、と言うつっこみはなしの方向で。
2…かな?
ROMで悪いが。
3な(w
少し遅れつつ4
ROMだが5なり
6……でいいのか?
まだ続きが書けてないんだが。
146 :
410:03/04/28 00:28 ID:fmwYPE5q
ROMしかしとらんが7
やはりROMってる8
10。続きまだ〜?
ROMだけど11
そういえばメイビーからGROPEとか言うソフト出てるな・・・
>>150 GROPEはぬる過ぎて参考にならなかったぞ、突っ込み所満載だったし
私的には無人島物語3みたいなシチュエーション希望
>>151 ま、たしかにな。
メガフロートって地震来ても揺れないと思うんだが・・・津波来たら知らんけど。
津波といえば、もし起こったらAIRの舞台になった町なんか全滅しそうだな。
保守
155 :
名無しさんだよもん:03/05/04 09:19 ID:IE998BD0
繭編、続き投下します。
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「あ、ちと遅かったか……」
「みゅ?」
浩平が繭を連れて瑞佳の元に戻ると、彼女は丁度、看護婦にタオルを換えてもらったらしく、看護婦にお礼を言っているところだった。それが終わるのを待って浩平は瑞佳に声をかけた。
「おーい、長森、具合どうだ?」
「みゅ〜♪」
「あ、浩平……わぁ、繭ちゃんも無事だったんだね♪」
浩平の声に振り向いた瑞佳は、浩平の横にいる繭に気づくと、嬉しそうな表情で繭に声をかけた。
「みゅ♪ 瑞佳おねえちゃん♪」
「こら、長森は怪我してるから、抱きつき禁止!」
「みゅ〜(怒)」
瑞佳に飛びつこうとした繭は浩平に首根っこを掴まれたため、怒ってぽかぽかと浩平を殴りはじめた。
156 :
名無しさんだよもん:03/05/04 09:21 ID:IE998BD0
「ぐあっ、いてっ、いてててっ! 分かった、手を離すからやめてくれっ!」
「あははっ……でも、怪我してるってのは本当なんだよ。だから浩平のこと、許してくれないかな?」
「みゅ……なら許してあげる」
瑞佳の言葉に納得したのか繭は浩平が手を離すと大人しくなった。とある理由で浩平たちのクラスに通っている繭は人見知りが強く、親しいのは浩平を含む、瑞佳、七瀬留美の三人組ぐらいなのだが、特に瑞佳によく懐いていて、瑞佳の言うことだけは素直に聞くのだ。
「ちぇ、お前は長森の言うことはよく聞くんだな……まあ、『みゅ〜』扱いされてる七瀬に比べりゃ、人間以下じゃないだけまし……ぐはぁっ!」
静かになった繭の様子を見てつまなそうに文句を言っていた浩平は、ふいに頭部を押さえてうずくまった。
「……誰が人間以下じゃ!」
『七瀬さん、人間なの……』
「いてて……なにすんだよ、七瀬、澪!」
浩平は頭の痛みに耐えつつ立ち上がって振り向くと、自分をぶん殴った相手……
七瀬留美と、その隣でスケッチブックを見せてる少女……上月澪に文句を言った。
「人聞きの悪いこと言う方が悪いでしょうが……って、ぎゃ〜〜!」
「みゅ〜♪」
『うわ、なの』
文句を言う浩平をやりこめようとしていた七瀬だったが、途中で繭がツインテールの右側に飛びついたため悲鳴を上げた。隣では繭の行動に澪が驚いている。
「やっぱ人間以下じゃないか……」
「浩平、それ違うと思う」
浩平のどっか論点のずれた言葉に、瑞佳は大きなため息をついた。
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なんか意味不明かもスマソ(汗
otu!!
結構尾根のところが大所帯になりつつあるねぇ。
保守
保守。
そーいやRoutesネタでてるけど、これってトゥルーエンド後ってことでいいの?
基本的には書いたモノ勝ちかと。
判断する材料が無ければ、書いてしまえばそれが流れとなると言う感じで。
……ん、そういえば結局美汐の話はどうなったんだっけ?
続きが書かれた方がメインと言うことにしてもいいんじゃないかな?
保守
新作更新しました〜
初期の頃の人っているのかな?
たった今、わりと強い地震が…
>>165 ネタ考えてるとこに地震が起きて、かなりびびったよw
美凪編、投下です。
思いついて一気書きしたので、変だったらスマソ。
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その時、遠野美凪は自宅の玄関を開けた所だった。めずらしく母親……彼女を彼女の死んだ妹としてしか認識できない、もはや書類上の肉親というだけの存在……がちょうど出か
けようとしているところだった。
普段なら、会話もなく、すれ違って自室に行き、また身代わりとしての一日が朝まで続くだけのはずだった。大地がぐらりと大きく揺れ動くまでは……。
「……美凪!」
「……!」
何故か、美凪の身体は自宅の玄関から外へと放り出されていた。それが母親の仕業であること、自分の名を叫んだことに気がついた瞬間、美凪の目の前で自宅が轟音と共に崩れ落ちた。それを知覚した時、美凪の意識は弾けた。
気がつくと、美凪は神社へ続く道の途中にある小川にかかる橋の上で呆然とたちつくしていた。どこをどうやってここまで来たのかわからなかった。ただ、どうしようもない虚脱感を抱え、美凪は虚ろに燃え盛る町を見つめていた。
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やっぱ変、ついでに改行失敗した。
欝だ。訂正よろしく。
>>169 うーん、なんとなくAIRは往人が中途ハンパにかかわったルートだと思ってたからこう書いたけど……。
それに母親が回復してるなら、みちるは消えてるんじゃないのかな?
hosyu
ho^syuyo
保守
174 :
名無しさんだよもん:03/05/18 19:30 ID:2DnRnd8q
保守
保守
保守
保守
大震災キター!
仙台で火事だよ。
怖い怖い。
180 :
名無しさんだよもん:03/05/26 18:52 ID:M0OwMWYr
ウンコが宙を舞った
なんかハカロアの二番煎じばっかりだね
182 :
名無しさんだよもん:03/05/26 19:02 ID:11+34nbU
タイムリーなスレ
183 :
bloom:03/05/26 19:05 ID:/O4DsGrH
そだ