1 :
名無しさんだよもん:
誰も立てないんで立てちゃいましたけどまずかったらすいません。
なんてことを…
乙。
即死防止支援。
おつかれー
ご苦労様 & ありがd
ふと気がつくと、既に非常にヤバイ容量で、
「新スレ立ててくれ」と書き込むことすらためらわれてたんだよね。
乙。即死防止。
即死防止に協力しておきますか・・・
俺も
なんかやばそうだな
メンバーと最終話
○犬飼俊伐 他 公開1日目(391〜393)
犬飼俊伐 中尾佳祐 下川直哉
○氷上シュン 他 公開2日目(380〜383)
氷上シュン 天野美汐
○鹿沼葉子 他 公開4日目(50〜52)
鹿沼葉子 名倉友里
○長瀬主任 他 公開7日目(709〜713)
長瀬主任 橘敬介
○マルチ 公開7日目(439〜445)
○高槻 他 公開7日目(709〜713)
高槻 天沢郁未 少年 水瀬名雪 霧島佳乃 桑嶋高子
○緒方英二 他 公開7日目(867〜869)
緒方英二 月島拓也 宮内レミィ 雛山理緒 イビル
縦王子鶴彦 横蔵院蔕麿
○住井護 他 公開7日目(625〜629)
住井護 美坂香里
○柳川裕也 公開7日目(625〜629)
○藤田浩之 他 公開7日目(600〜605)
藤田浩之 神岸あかり ティリア ウィル エリア
○長瀬祐介 他 公開7日目(822〜823)
長瀬祐介 新城沙織
○九品仏大志 公開6日目(71〜72)
九品仏大志
○高瀬瑞希 他 公開7日目(420〜423)
高瀬瑞樹 大庭詠美 川澄舞
○千堂和樹 他 公開7日目(541〜545)
千堂和樹 倉田佐祐理 みちる
○アレイ 公開7日目(420〜423)
○矢島 公開7日目(832〜837)
○保科智子 他 公開7日目(829〜831)
保科智子 月宮あゆ 杜若きよみ(白) 里村茜
上月澪 藍原瑞穂 巳間良祐 子ドラゴン
○神尾観鈴 他 公開7日目(250〜251)
神尾観鈴 神尾晴子
○御堂 公開7日目(633〜636)
○長岡志保 他 公開7日目(609〜612)
長岡志保 柏木初音 杜若きよみ(黒)
○岩切花枝 他 公開7日目(797〜800)
岩切花枝 御影すばる 霧島聖
○久瀬秀一 公開7日目(738)
○坂神蝉丸 他 公開7日目(736)
坂神蝉丸 立川郁美
○北川潤 他 公開7日目(792〜796)
北川潤 光岡悟
○柏木千鶴 他 公開7日目(840〜842)
柏木千鶴 柏木梓 相沢祐一
○セバスチャン 他 公開7日目(648〜652)
セバスチャン 立川雄三
○水瀬秋子 他 公開7日目(513〜516)
水瀬秋子 来栖川芹香
○藤井冬弥 他 公開7日目(387〜391)
藤井冬弥 たま 城戸芳晴 コリン エビル
○川名みさき 他 公開7日目(486〜488)
川名みさき 篠塚弥生 澤倉美咲 座敷童(さちこ)
○国崎往人 他 公開5日目(622〜624)
国崎往人 塚本千紗 佐渡真琴 ぽてと
○折原浩平 他 公開6日目(6〜8)
折原浩平 長森瑞佳 牧部なつみ
○リアン 公開4日目(85〜88)
○石原麗子 他 公開5日目(459〜463)
石原麗子 江藤結花 柚木詩子
○佐藤雅史 他 公開4日目(27〜29)
佐藤雅史 ソフィア
○ヨゼフ 公開4日目(10〜13)
○柏木楓 他 公開7日目(814〜818)
柏木楓 月島瑠璃子 観月マナ
○朝鮮製 公開7日目(403〜405)
○ルミラ 公開6日目(46〜49)
○清水なつき 公開2日目(287)
○安全保障理事会職員等 公開1日目(508〜512)
○ユンナ 公開7日目(600〜605)
○メイフィア 公開4日目(143〜147)
○七瀬留美 公開4日目(143〜147)
○天界の一角 公開2日目(156)
○河原崎 公開1日目(647〜648)
時間表と現在地
○1日目雨前チーム
犬飼俊伐他(本州某所)
○雨中チーム
氷上シュン他(休憩所)
鹿沼葉子他(飛行場)
長瀬主任他(ホテル) マルチ(ホテル) 高槻他(ホテル)
○2日目雨後チーム
緒方英二他(地上施設)
住井護他(小高い丘の上の施設)
柳川裕也(不明)
○2日目朝以降チーム
藤田浩之他(武器博物館外)長瀬祐介他(武器博物館内)
九品仏大志(森の中) 高瀬瑞希他(森の中) 千堂和樹他(森の中)アレイ(森の中)
矢島(ワクチンのある研究所) 保科智子他(病院)神尾観鈴他(森の中)
御堂(森の側) 長岡志保他(森の中)岩切花枝他(森の中)
久瀬秀一(森の中?) 坂神蝉丸他(森の中?)北川潤他(崩落した橋の側) 柏木千鶴他(川原)
セバスチャン他(森の中)水瀬秋子他(森の中)
藤井冬弥他(森の中)川名みさき他(武家屋敷)国崎往人他(海岸)
折原浩平他(舗装された道) リアン(不明) 佐藤雅史他(不明)
ヨゼフ(エルフの住家)ルミラ(どこかの部屋)
柏木楓他(第一コントロールベース)朝鮮製(不明)
○3日目朝チーム
清水なつき(自宅) 安全保障理事会職員等(踏切)
○不明
メイフィア(コロシアム) 河原崎(不明) 天界の一角(不明)
ユンナ(不明) 七瀬留美(額縁の中)
即死回避がてらにまとめでも。
まかろー氏のコピペ改変です。氏に感謝。
でも、途中で疲れたので後半にあったアイテムと怪我とかは無し……。
また、一部抜けてたり、間違ってたりするかもしれないので、その辺はよろしく。
現在位置に(森の中)が多過ぎて本当に良いのかと思ったり(w
激しく乙
まとめ乙。
19 :
撤退戦:03/02/26 23:10 ID:tYnNiqyQ
「……ォォォオオオオオオオヲオオヲオヲヲオオオ!!」
口(と呼べるかどうかも疑わしいもの)から蒸気交じりの奇声を聞きながら、かろうじて思考停止を免れたホールメンバーは必死で打開策を思索した。
キメラの目がギラリと光る。
―――エネミーロックオン。
「お、俺かぁぁっ!!」
思わず視線を合わせてしまったことを激しく後悔しながら。高槻は自前の銃を抜き放つ。
「よすんだ高槻! そんな銃でアイツを止められるとはとても思えない!」
「言われなくてもわかっとるわ! いいから逃げろ死ぬぞ!」
言い争う二人が再び怪物に視線を向けたそのとき―――
ゴォッ…!
それが怪物が床のタイルを蹴った音だと分かったのは、怪物の姿があった場所のコンクリートが不自然に抉れていたからだ。
「なッ……!?」
反射的に高槻は引き金を引く。彼とすれ違うように跳躍(飛行と言ったほうが正しいが)した怪物は、一直線に獲物のほうへ……
「あぐッ!」
気がついたときにはもう、階段に向けて撤退を始めていた郁未と高子の二人を、その凶悪な爪が切り裂いていた。
それでも高槻が発射した弾丸は怪物の体に食い込んでおり、それが幸いしたかどうかは分からないがとにかく怪物の目標はわずかに逸れ、二人友を即死させるには至らなかった。
突進の勢いを殺せない怪物は、そのまま階段近くの壁に激突する。階段に向かっていた者たちは、あわててホール中央に戻ろうとする。
「来るなッ! いいから上に逃げろッ!!」
そして―――
「高子さん!」
「わ、私は大丈夫です……ですが……」
「郁未……まさか!」
天沢郁未の背中には、彼女の足に負けないくらいグロテスクな傷痕が、新しく刻み込まれていた。
その上―――その一撃は、彼女の意識を断絶させるに十分な威力を持っていたのだ―――
20 :
撤退戦:03/02/26 23:10 ID:tYnNiqyQ
「……!」
瞬間、怪物の周りの空気が爆ぜはじめた。
パン、パァンと風船の割れるような音を立ててはいるが、その小爆発は肝心の怪物を巻き込むに至らない。
「……く、くそッ……」
引き続き、怪物に「力」を送り込もうとする少年を高槻が制す。
「よりによって貴様が取り乱してどうする! 力も満足に使えんくらい疲弊してるんなら他の奴らととっととさがれ!」
弾倉の確認をしながら、高槻が怒鳴る。
「女! 郁未を連れて反対側の階段から逃げろ! ……そもそもお前は一人では立つことも出来んではないか」
「わかってる! ……わかっているけどね……!」
「チッ、そこがガキだというのだ。いいか」
がらり、と壁が音を立てた。その壁面全体に広がるようなひびを作るほどの突進の威力であったにもかかわらず、怪物はもう、憎々しい人型のシルエットを床に作って
物色するかのように高月たちを見つめていた。
パン、と高槻が銃を撃つ。怪物の爪を狙った弾は、力なくかきんと跳ね返されて、そのまま地面に転がった。
怪物は、爪のほうをじっと見ている。
立て続けに二発。胴体、そして脚。
いずれの弾丸も怪物にはさしたる―――あるいはまったく―――ダメージを与えることなく、短いその生涯を終えた。
「高槻……!」
少年が非難めいた声を上げる。
「うるさい」
しばらく怪物は傷口をじっと見つめていたが、やがて満足そうな笑みを浮かべると、視線を高槻に戻す。再び、エネミーロックオン―――
「奴は獲物のほうを見る」
―――パンッ
「撃たれたバカの眼はまっすぐ俺のほうを向く」
先ほどとはまるで違う、怒りと憎しみの入り混じった眼を、怪物は高槻に向ける。
―――パンッ
「哀れ学習知能のない悪趣味全開の怪物君は、その視界を奪われたのでした。よし逃げるぞ」
「は、はいっ」
銃を懐に仕舞い込みながら、高槻はくるりと踵を返した。その後ろに、少年を抱えた名雪が続く。
怪物は、高槻に弾丸を打ち込まれた箇所を抱えて蹲っている。陳腐な表現をするならば「血の涙を流している」といった具合に。
「クソ、弾切れか」
舌打ちをしながら、高槻はホールドオープンした銃を床に投げ捨てた。
「ふん……高槻、君になだめられるとはね。奴も眼を潰されたんじゃなかなか僕達を追ってくることも出来ないだろう。ところで高槻」
「なんだ」
「その服……脇腹の辺りが思いっきり破れているのを知っているかい?」
「……あの化け物か! 俺とすれ違ったときにあのごつい肩かなにか引っ掛けやがったな高かったんだぞこの服は!
貴様に捨てられたトランクの中身代共々あの朝鮮製とやらにかならず請求してやる!」
「……」
「ひそひそ……(こっちの馬鹿っぽいのが本当の高槻だからね 勘違いしちゃ駄目だよ)」
「……(こくこく)」
「そこの二人! 聞こえているぞぉぉぉ!」
【高槻一行 コントロールルームに撤退開始 高槻は銃を破棄】
【天沢郁未 背中に裂傷 意識不明の重態 高子に抱えられ先行中】
【キメラ 両目を潰される】
前スレではまずいタイミングで書き込んでしまったようで、申し訳ありませんでした。
うおっ、人死に無しだ・・・確実に誰かやられるとは思ったが・・・
でもまだ終わってないっぽいからわからんね。
話はまあまあだが、殺すべきところで殺せないRTO氏独特の悪い癖が出ているな。
書かない身分で偉そうな事はいえないが改善すればもっといい書き手になれるんじゃないかと期待。
郁未は寿命にリーチがかかっているようだがどうなることやら。
戦闘だからって、一話一話ごとに人死にがでなくたっていいじゃん。
あくまでリレーなんだから、これもあくまで戦闘の途中経過。
戦闘終了時にもし全滅していたとしても、途中で独りずつ死んでいかなければならないなんてルールはない。
スタート時の状況がモンスターと対峙、だったから絶対に誰かが死ぬという状況には見えないが。展開次第でどうとでも。
ただキメラ、鳴り物入りで出てきた割には、あっさり目を潰されすぎかも。せいぜい片目で良かったような。
確かにサバは鳴り物入りが、あっさりやられるパターンが多いな。
個人的にはもっと粘って欲しい所。
文句があるなら自分で書け!
そういうキレ方はいろんな人たちの士気を下げる結果になりませんか?
今はそうでなくても、将来的に。
開始時に一人やられてるし郁未も放っておけば死ぬかもしれない状態でしょう。
十分なダメージだと思う。敵もまだまだ生きてるし、再生能力あるんでしょ?
化け物にも参加者にも言えるのだが、「大ダメージ→鬼or仙命樹で回復→フカーツ」って流れはもう遠慮してもらいたいのよ。
それだったら小ダメージが次第に蓄積していって、最後に倒れる方が遙かにいい。
・・・まぁ、鬼や仙命樹持ちの軽傷なんて(下手すりゃ重傷も)あってないようなモンなんだが。
一般人すら何の説明もなく重傷で走り回ってる現状。
柏木四姉妹とか強化兵ってなんかでかい怪我してたっけ?今。
>>30 確か千鶴さんが片腕失ってる。
こればっかは短期間じゃ回復不可能だろう(むしろ絶対的に無理か?)。
あと楓が出血過多で全身に火傷を負ってるな。
これも短時間では回復できまい。
初音が無傷、梓は日光以外無敵に近い。
強化兵は蝉丸が頭銃で撃たれたが小一時間もすれば回復するだろうw
保守
それ以前に楓はこのまま死ぬ可能性もあると思うぞ。
腕なくしてピンピンしてる長女や嫌光無敵次女と比べ普通に弱ってるからなぁ。
しかしロワでもそうだったが三女って他の姉妹と絡まないよね。
仲悪いんだっけ?
仲は悪くはないと思うけどシナリオの都合上、単独行動→耕一と二人切りが多いからなぁ。
初音のないしょの解説や、LF97でのお泊まりイベントなど、
初音と仲良くお風呂に入っているシーンが多い(;´Д`)ハァハァ
あとがちゃぴんの御世話もこの二人だったか。連カキコスマソ
なぁ、誰か7日目のログ持ってる奴居る?
編集サイトも動かないし、前の話が確認できないから書けない。
サンクス
モーホー's0チャンネル
age
(o・-・)
怪物の身体は、かなりのサイズがある。
広いホールでは、跳躍から体重をこめた一撃を加える事ができるが、狭い廊下ではそうはいかないだろう。
「奴を何とかする方法はないかな」
「そんな事を考えてる暇があったら、先に逃げる事を考えろっ!!」
隣を走る少年に、高槻は苛立たしげに吐き捨てる。
だが、少年は考え深げに眉を寄せ、肩を竦めた。
「そうは言うけどね、高槻。奴の登場で、事実上このホテルからの脱出は不可能になったんだよ」
「………」
反論しかけた高槻は、珍しく罵声を飲み込み、代わりにギリギリと歯軋りをする。
それは、キメラが現れたからどう、という問題では無かった。
超先生はこのホテルから生存者を出すつもりなどない。
その事が、高槻にも嫌と言うほど実感できたからだ。
ホテルを閉鎖し、迷路のように仕向けたのも、モンスターを放ちながら、特定の場所を手薄にしたのも。
それは恐らく、「脱出すれば助かる」という希望を、彼らに持たせる為だったのだろう。
そして、その希望が叶えられる寸前で、キメラというとっておきのカードで叩き潰す。
「希望が叶えられる寸前で、絶望に叩き落す……奴が喜びそうなシチュエーションだろう」
「ふんっ……胸糞悪いっ」
高槻は唾を吐き捨て、ちらりと背後に目をやる。
だが、キメラの姿は見えない。
「……超先生はこのホテルから、1人たりとも逃がすつもりはない。恐らく、このホテルの周りは化物だらけだと思うよ」
少年の言いたい事は、嫌というほどわかった。
もはや、逃げ場などないのなら、戦うしかなかった。
コントロールルームのノブに跳びつくようにして、佳乃がドアを開ける。
そのとたん、吐き気がするような肉と血の臭いが吹き出て、思わず全員が顔をしかめた。
「あの化物の臭いだよぉ」
「ここは駄目だ。下手をすれば、血の臭いで他の化物も呼びかねない」
少年の言葉に、一同は顔を見合わせる。
その時、郁未を背負った高子が、厳しい表情を高槻に向けた。
「高槻さん、医務室まで戻りましょう。早く郁未さんの手当てをしないと、手遅れになります」
「………好きにしろ」
高槻は頷きながら、ちらりと少年に目をやる。
再び、今度は医務室に向けて一同は走り出した。
幸いにも、キメラを含めたどのモンスターにも遭遇する事なく、一行は医務室へと辿り着く。
雪崩込むようにして医務室に入った高子は、素早く郁未をうつ伏せにすると、傷の具合を調べた。
「酷い……」
溢れでる血と肉の間に白いものが覗いてるのが見え、高子は唇を噛む。
本来なら救急病院に真っ先に運ばれ、輸血と緊急手術を受けるような重態だ
だが、ここにはそんなものはひとつもない。
「あなた達っ、お湯を沸かして、それから出来る限りの布を持ってきて!」
「は、はいっ」
「わかったよぉっ」
高子の叫びに、名雪と佳乃は弾かれたように動き出した。
その間に、高子は薬だなに駆けより、中の薬を根こそぎ取り出す。
だが、思わず手が震え、瓶のひとつを取り落とした。
「っ………!」
一瞬足が崩れ落ちそうになり、高子は意志の力でそれを押し留める。
まだだ。まだ、自分はやるべき事をやり終えてない。
小さな街医者の看護婦でしかない自分に、どれだけの事ができるだろうか。
もしここに、麗子女医がいてくれれば、あるいはもっと別の事ができたかもしれない。
だが、今ここには自分しか彼女の手当てをできる人間はいないのだ。
「針と糸……針と糸がない」
戸棚を掻き分けたにも関わらず、肝心のものが見付からない。
「あ、あの……」
「何っ」
神経が高ぶっているせいで、思わず荒れた声で怒鳴ってしまい、高子はすぐさま後悔した。
佳乃は一瞬身を竦ませてから、おずおずと針と糸を差し出す。
「これ……」
「……! よくわかったわね」
「うん、お姉ちゃんがお医者さんをしてるから……」
佳乃はぎこちなくそう言って、笑みを浮かべた。
高子は礼を言って受け取ると、郁未の元に駆け寄る。
その傍では、名雪がありったけのタオルを抱えて待っていた。
はっきり言って、自分がどれだけの事ができるかわからない。
「………でも、やるしかない」
高子は自分に言い聞かせるように呟いてから、タオルを受け取った。
今だ鮮血を溢れさせている傷口に強く押し当てる。
見る間に紅く染まっていくタオルに戦慄しながら、すぐさま新しいタオルと取り替えた。
しばらく押さえ付けている間にようやく血が止まり、高子は血を吸ったタオルを取り除く。
無残に抉れた背中の傷は、しかし思ったよりも滑らかだった。
かなり深かったせいで出血は多かったが、これなら何とか縫い合わせられるかもしれない。
だが、高子はすぐさま問題に直面した。
傷の長さに比べ、糸が足りないのだ。
「こんな時に……他に糸はないの!?」
まだ半分以上ぱっくりと開いた傷口を前に、高子は途方にくれる。
だがその時、再び佳乃が動いた。
小走りにデスクへと向かうと、引出しから何かを取りだす。
「……これを使うといいんだよぉ」
「ホッチキス!?」
自分の見たものが信じられず、高子は呆然とホッチキスと佳乃の顔を見比べた。
「お姉ちゃんが、どうしても糸と針が無いときの代用になるって……前教えてくれたから」
もはや、なりふり構っていられる状態でない。
高子は意を決して、佳乃からそれを受け取った。
「………わかったわ」
ホッチキスを丸ごと消毒液の中に浸すと、震える手で郁未の傷痕に押し当てる。
バチン。
肉に針が食い込む感触に、高子は血が滲むほど唇を噛み締めた。
だめだ。
怯えが先だって、針が通ってない。
震える手で曲がった針を引き抜き、再びその部分にホッチキスをあてがう。
バチン。
後ろで、名雪が悲鳴にも似たうめきをあげるのが聞こえた。
出来るなら、自分もそうしたいぐらいだ。
幸いにも今度こそうまく針が通り、傷口が縫い合わされる。
バチン。バチン。バチン。
3回打ち抜き、1回失敗する。
次第に失敗は減っていたが、郁未の背中に増えていく金属の針に、高子は吐き気が募るのを感じた。
女の子の肌にこんなものを打ち込んでる自分は、何をされても文句は言えないな、と思う。
だがそれでも、ようやく最後の1針を打ち込み、高子は大きく息を吐く。
そうして、ありったけのガーゼを当て、包帯を巻き付けていく。
「………終ったわ」
振りかえれば、名雪も佳乃も息を詰め、目に涙をいっぱいに浮かべながら、高子を見詰めていた。
「郁未さんは……」
「処置は終ったわ。ここじゃ輸血もできないし、後は彼女の体力勝負ね」
そう言いながら、高子は紙のように白い郁未の顔を見詰める。
明かに出血多量だったが、それでも微かに息はしていた。
その時、高子はふと訝しげに顔を上げる。
「あ………高槻さんとあの男の子は?」
「そう言えば……」
「随分前からいなかったよぉ」
同じように目を丸くする二人に、高子は不吉なものを感じて胸に手を押し当てた。
「まさか……二人だけで……」
【一同は医務室へ 現在の医務室にいるメンバーは、高子、佳乃、名雪】
【郁未 処置終了。後は体力勝負】
【高槻&少年 ?】
何故か人が全然いないみたいです。
ところで、ホチキスで傷を止めるのって、初見はジョジョなんですが、
その後Monsterでも見かけたので、応急処置としては割とメジャーなんでしょうかね。
新作乙。
医療用ホチキスちうのが存在するあたり無名の存在ではないでしょうな。
確かER緊急救命室にも似たような描写がありました。
むかしボンボンで読んだマンガにそういうことをしていたヤツがいたな。
もっともそいつは生でウナギを食うようないっちゃっているやつだったが……。
当時小学生の自分にはかなりショッキングな出来事であった。
雫のハサミエンド並にトラウマになりそうなアイテムだ。
(゚ー゚*)
なんもないんでネタフリ、っていうか質問。
サバ内だと最初から浩平と長森ってくっついてるという解釈でいいんだよな?
多分、書いた者勝ちじゃないか。
別にどっちにでも取れるぐらいの描写だとオレは思う。
今回は異作品間カップルの発展はあまり望めそうにないからな…
香奈子には期待していたのだが…
そういうのがもっとあってほしいよなぁ。
デフォでくっついてる作者のオナニー全開のカップリングは萎える。
現在それらしい別作品カップルはどのくらいだ?
氷上がそれっぽいかな……
あと期待のかかるところは矢島、少年、高槻(大穴)くらいなところか。
大穴と言えば縦&横も原作キャラとほぼ隔離状況下にあるか。
少年はちょいと厳しいが、高槻×高子のカップルは美味しいと内心で思ったり。
展開次第では往人×千紗も有りかな?結構それっぽい描写もあるし
>>59 縦横の設定が出てくるすばるシナリオ自体がもともと隔離されてるだけだ。
横が日伊ハーフだの20の時ベアトリーチェとの死別がきっかけで外人部隊に
入ったんだろうなとかCPやっただけじゃ分かるまいよのぉ。
「高槻、一ついいかい?」
どちらともなく階下に向かって向けて進めている足は止めず、少年が聞いた。
「なんだ」
「朝鮮製なんだけどね……あいつの言っていること、どこまで信用できると思う」
「ふん」
高槻は煙草を口にくわえた。
「俺の考えでは、奴は真実しか言ってないだろうな」
「そうだろうね。彼は君と似ているようだから」
「……待てコラ」
喋った拍子に口から煙草が滑り落ちる。拾うのも億劫で、またライターのガスの残りが心もとなかったため
高槻は、それを拾うことはしなかった。
「俺があいつの立場だとしたらこの場面では真実しか言わない。あの化け物を倒した賞品はこのホテルという根城。
俺達にとっても申し分ないリターンがあり、飛び越えるべきリスクは膨大……と。
……俺のFARGOでもそうなんだが、俺の決めた規律に反する奴には容赦しないが、それさえ守れば一定の自由が人員には与えられていた。何故だか分かるか」
「開き直られたくないから、だろう?」
「そうだ。FARGOでは<不確定要素>を排除していた。不可視を持っている奴らが力を合わせて反乱なんて事になったらひとたまりもなかったからな。
問題は朝鮮製だ。あいつがどこまで<想定>しているのか? 俺達があいつの言うことを信用せずにいる場合は?
俺達があいつの自信作を倒してしまう場合は? あいつが<自分の予想を裏切られる>事に対してどんな感情を抱くか?
あいつが――――――」
「シッ……静かに、高槻」
熱の入ってきた高槻を、小声で少年が制した。
通路の先、二階に続く階段の前に、忌まわしい怪物の姿があった。
ここからの距離は、約100メートル。
「(おまえ、いけそうなのか?)」
「(さっきよりはましさ。一人で歩けてる)」
行くべきか、退くべきか。高槻も、少年でさえまだ判断がつきかねていた。怪物まで、あと95M。
その距離を、ひとっ飛びに、奴は、跳んだ。
「高槻ッ!」
「く!」
空気を切り、醜悪な生き物が一瞬で迫る。高槻はそれを必死で体をひねってかわし、その拍子に壁に激突した。
少年は怪物から目をそらさない。同じような距離、約100M後ろに奴は着地した。
続けざま―――
「うひ!」
間髪いれずに跳んできた化け物の爪は、床に伏せた高槻の頭上わずか数ミリの位置の空気を裂いた。
そしてまた。
「おわ!」
床を抉りながら、低い姿勢で駆けてきた怪物を高槻はすんでのところで飛び越える。
「アヒャ!」
地面、天井と続けざまに蹴り意気を異を増して迫ってきた怪物を、横っ飛びにやり過ごす。
……最初の攻撃から、わずか3秒足らずの出来事である。
「何故だ、どうして俺ばかりが!」
およそ肉眼では捉えきれない化け物の猛攻を、ダンスにもにた動きでかわしながら高槻はそんなことを口にした。
その刹那、高槻の腕の肉が僅かに怪物に切り裂かれた。
「チッ……いいカンしてやがる!」
(カン……そうだろうか?)
その騒ぎの外側にいる少年。
(なぜ奴は、高槻だけをこんなに正確に狙うことが出来る? そのいっぽうで僕には目もくれていないのは、やっぱり見えていないのか?)
敵の動きはあまりに速く、不可視の力は追いつかない。
「ひょう!」
必死の形相で高槻は怪物の猛攻をかわし続ける。怪物の刃が、高槻の服を少し裂いた。
その破れ目から、同じように切り裂かれた煙草がのぞく。
(……タバコ? そうか、匂いだ! さっきロビーでやりあったときの銃の火薬の匂いと、奴と会った中で高槻しかもっていない煙草、その匂いで位置を掴んでいるんだ!)
「ひらり!」
高槻にも疲れの色が見え始めている。今なら僕の独壇場だ。どうする? この状況から奴の息の根を止めるにはどうしたら……?
(考えろ……考えるんだ……)
【高槻&少年 三階廊下で怪物と遭遇 戦闘開始】
一レス目の行頭あけを忘れていましたスマソです。
>「ひらり!」
この一文さえ無ければ……
怪物飛びすぎw
確かに、200mを一飛びは
真面目に考えるとギャグの領域に入ってるな。(w
高槻と少年の会話とかは
超先生のキャラを立ててるし
何より面白いから好きだが。
それだけの距離を、おそらくはほぼ並行に(天井までの高さがどれくらいだかしらんが)飛ぶためには
どれだけの筋力とスピードが必要なんだろうか……。
しかも戻ってきてるから、少なくとも三秒内に300m以上は動いている。
……えっと、びょーそくひゃくめーとるでぇ……最低でも、時速360キロ?
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
ほぅ、わざわざ爪など振るわなくても
体当たりで余裕だな
72 :
名無しさんだよもん:03/03/15 23:19 ID:fZB9xRuZ
すごいな
病院編のラスボスな訳だし、室内戦闘に特化した能力をもってても不思議じゃないんでないの。
圧縮空気を噴出して短距離なら飛行可能とか(ヲイ
実は壁に磁石が仕込まれてて、生体磁石と併用してリニア加速とか(ヲイヲイ
「ハァ、ハァ、ハァ……」
薄暗い森の中を、一つの影がふらふらと進んでいく。
「……おのれ憎き太陽、どこまでも我が身体を蝕むか————」
元々青い顔をさらに青くし、木々に手をかけながら、なんとか……といった様子で進んでいく。
日の光の中、飛び続けることは不可能ではない——しかし、それはあまりに身体への負担が大きかった。
「悪魔祓い(エクソシスト)めが、如何なる術法を使ったのかはわからぬが……みすみす封じられる私ではないことを知るがいい」
毒づき、それでも歩を進めていく。そして……
「……あそこか」
森を抜け、目的の……診療所が、目に入った。
「間違いない……あそこだ。あそこに、我が眷属がいる……」
以前少女の血を吸いに侵入した時の記憶と照らし合わせ、その建物が目的するものと同じであることを確かめる。
「……ふ、ふ……私としたことが……。みすみす相手の呼び出しに応じるとは……な……ッ」
吸血鬼をおびき寄せ、罠を張って倒すのは悪魔祓いの常套手段だ。それはわかっていた。わかってはいたが……
「……私とて、夜魔の王としてそう簡単にやられるわけにはいかぬ……。邪悪なる法師どもが、逆にその喉笛かっ切って血の一滴も残さずに飲み干してくれるわ————」
木陰を抜け、照りつける太陽の元へ一歩踏み出す————
「ぐ、ああああああ……………ッ………!」
強烈な直射日光がシュベストの身体を焼く。四肢を炙り、脳髄を捻り、五臓を刺して六腑を砕く。そんな激痛が身体を走る。
「く……っ……。負ける……ものか……」
しかし、一歩、一歩を必死の形相で踏み出し……診療所の扉へと近づいていく。そのたびに体中が悲鳴をあげるが、こんなところで倒れるわけにはいかない。
「がっ!?」
しかし、気ばかり焦っても膝は無情に折れ、結果的に日だまりの中、跪く格好になった。
「おのれ……おのれ……ッ! こんな……」
ここで倒れれば気を失うだろう。そして……延々と昼間中日の光に照らされ続けるだろう。それだけは避けねばならない。
「そのような死に様を、私が晒せるものか……ッ!」
もはや彼の身体を突き動かしているのは意地と自尊心であった。安っぽい、ちっぽけな。しかし彼にとっては何者より大切な————なぜならもう彼にはそれしかないのだから。
バサアッ!
「………?」
不意に、彼の身体が影に覆われた。
「だ、大丈夫……ですか?」
……何者かが、彼の身体にシーツをかけたのだ。
「日射病ですか……? 顔が青いですよ? あ、すいません申し遅れました。私、杜若きよみと申します……あなたと同じ、参加者です」
透き通るような白い肌をした女性が、シュベストの顔を覗き込んでいた。
「……あ、ああ……ありがとう、お嬢さん……」
一瞬面くらい、思わず礼を言ってしまう吸血鬼。
「ここは診療所です、お薬も、医療の心得がある人もいらっしゃいます……。安心してください、もう大丈夫ですよ」
たんぽぽのような、優しい笑みを浮かべるきよみ。その顔を見て、思わず胸の奥に一瞬熱いものが走るシュベスト。
「あ……こちら、水です。どうぞ……」
そのままの笑顔で、きよみはコップになみなみと注がれた水をさしだして来た。
「む、水か……」
一応受け取るシュベスト。しかしその表情は複雑だ。……吸血鬼は、水が苦手である。
「……さあ、肩を……」
シュベストの肩に手を回し、立ち上がらせようとするきよみ。しかしシュベストはその手を優しくふりほどくと、ゆっくりと頭を振った。
「……? どうしましたか……?」
不思議そうに足下に跪く紳士の顔を覗き込むきよみ。だが、その紳士は優しく言った。
「ありがとう、ミス杜若……。だが、そのようなことをしなくても私は大丈夫だ」
「はい……?」
「それよりも、この水ともう一つ……あなたにお願いしたいものがあるのが、よろしいだろうか?」
「は、はい……。なんでしょうか? 私に出来ることなら……」
話は見えないが、とりあえず頷いておくきよみ。
「ああ、大丈夫。大丈夫だ。あなたは何もしなくていいんだ……」
そして、吸血鬼が顔を上げた。その口には二本の牙が鈍く光っている。
「え……?」
「あなたの、血だよ」
バリッ!
「……え?」
次の瞬間、きよみの身体に吸血鬼が覆い被さっていた。
喉に何か熱いものが刺しこまれ、逆に熱いものが身体から流れ出していく。
「……え……?」
ゴクゴクゴク、と吸血鬼の喉から小気味よい音が聞こえてくる。
「素晴らしい。貴女の血は素晴らしいぞミス杜若。私も長らく生きてきたが、ここまで極上の血を味わうのは初めてだ……!」
「あ……な……た……は……まさ……か……」
「その通り。私は吸血鬼シュベスト。夜を歩く者、不死の王。この世でもっとも高潔なる存在だ」
「じゃ……あ……皆さん……の……血を……吸った……のは……」
「ほう、彼女らの知り合いかね。これはちょうど良い……ならば連中は貴女の召使いにでもしよう。元よりの知り合いならば気心も知れているだろうからな」
「めし……つか……い?」
「貴女は私の妻になるのだ」
「あ……あ……」
「私とともに、永遠の時を生きようではないか! ミス杜若!」
蝉丸……さ…………
最後の呟きは、言葉にならなかった。
「さて、それでは行くか……」
不思議な味わいのきよみの血。すっかり吸い尽くし、体力を回復した吸血鬼。
しっかと立ち上がり、彼はギラリと診療所の入り口を見据える。
「………………………」
その胸の中では、首に2つの穴を空けたきよみが安らかな寝息を立てていた。
「私たちの下僕を迎えに。そして、愚か者どもを八つ裂きに!」
【きよみ(白) 吸血】
【吸血鬼シュベスト 体力回復(仙命樹摂取)】
【診療所へ侵入】
ま た 仙 命 樹 か !
むしろ、サバ製吸血鬼には元から使われてそうなイメージもある。<仙命樹
と言うか、強化兵と吸血鬼はあんまり変わらn(略
仙命樹取り込んで崩壊という手もあるぞw
ちっ、精神疾患の一種にかかって
きよみと××だと思ってたのに・・・
82 :
名無しさんだよもん:03/03/17 23:47 ID:Eq7K8170
……ところで、html化された前スレを見ようとすると541までしか表示されないのは俺だけ?
83 :
名無しさんだよもん:03/03/18 14:53 ID:QFwsoe9U
んだよここもクソ話ばっかか
半分近く読んじまった…
実に時間の無駄だったな。どっかましな話やってるスレだれか知らん?
ワラタ
見るんじゃなくて読んでるのな。
85 :
名無しさんだよもん:03/03/18 15:16 ID:QFwsoe9U
>>84 そらそや、ちゃんと四jで。
おかげで貴重な時間を無駄にしてしもうた。
>>85 PCの電源を切って本屋か同人ショップにでも行きましょう。
87 :
名無しさんだよもん:03/03/18 16:25 ID:QFwsoe9U
>>86 同人ショップて行ったことないんだが老けたオヤジが行ってもういたりしない?
>>87 まずはsageることを覚えようねクソオヤジ。
89 :
名無しさんだよもん:03/03/18 17:30 ID:QFwsoe9U
>>88 まずは年上に対する言葉遣いを憶えろ。最近のポップチルドレン
話はそれからだ。今時のピーターパン
91 :
名無しさんだよもん:03/03/18 17:36 ID:QFwsoe9U
>>90 まったくだよね。沸点低すぎてやんなっちゃうよな
しかしなんだ、煽りの肩を持つのも癪だが、毒にも薬にもならない話が多いのも事実。
一書き手としても自分の実力の無さが恨めしい・・・・・・・
そりゃしょうがないよ、ある意味。
どんな最高の物語だって、途中経過とか繋ぎの話“だけ”切り出したら、面白いと思えるわけない。
全ての話をクライマックスにしたら、リレーが成り立たん
この頃、ベテラン組みもいないしね
実は結構名無しで書いてるコテハンいるんじゃないかと勘ぐってみるテスト。
分母が少ないのに分子の話をしても仕方があるまい。
保守
98 :
RTO:
サイト更新。前スレ分までの話をすべて格納いたしました。
この更新を持ちまして、サイトの更新をいったん中断させていただきます。