超高級娼館「葉鍵楼」〜第二別館〜

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588あぼーん
あぼーん
589あぼーん:あぼーん
あぼーん
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あぼーん
591あぼーん:あぼーん
あぼーん
592あぼーん:あぼーん
あぼーん
593「桜語り」筆者 ◆Rk/ky921Ag :03/02/02 10:50 ID:m8Mnbn6a
>>587
サイトの掲示板に書きこみをしておきましたのでご報告致します。
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あぼーん
595あぼーん:あぼーん
あぼーん
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あぼーん
597あぼーん:あぼーん
あぼーん
598あぼーん:あぼーん
あぼーん
599NK ◆UBV5sM.9gY :03/02/02 23:14 ID:EWiPliS5
なんだか、末尾が上記の通りだと、嘆かわしいので保守します。
 新職人さんの更なるご発展を希望します。
600名無しさんだよもん:03/02/03 19:18 ID:MxOPVLf2
保守
601名無しさんだよもん:03/02/04 12:45 ID:GR3PHWnf
どの職人さんも、ともすればワンパターンになりそうな題目で
変化に富んだ話をつくれてすごいな。跳ね水が特にきにいり。
602名無しさんだよもん:03/02/05 12:02 ID:/dbIx+0v
保守
603名無しさんだよもん:03/02/06 13:46 ID:GiX/eoiq
保守
604名無しさんだよもん:03/02/07 01:05 ID:ldJy3ztF
補修
605名無しさんだよもん:03/02/07 04:35 ID:hUl4ReOv
ここにお茶、置いときますね。(・。・)っ 旦旦旦
606ア−モンド:03/02/07 15:34 ID:N8qxuqEW
∀・) ダレモイナイ・・・
ノ  ダブンハルナライマノウチ・・・  
607ア−モンド:03/02/07 15:34 ID:N8qxuqEW
日本庭園の中庭、今日も朝から竹箒を持って美化に勤める。
ここは超高級娼館「葉鍵楼」、訪れるお客様に真の癒しを与えるには風情も大事。
・・・まぁ自分はアッチの方での癒しが与えられないので、という事実は考えないようにしておく。

「好恵さ-ん」
 ん?葵が読んでる・・・またか。

時空の狭間に存在するこの娼館にもトラブルはある。単純にひやかしや酔っ払いの類から
同じように時空の狭間に存在する同業者や仕切り屋等、そういった連中を叩き出すのも
私の仕事だ・・・他にも綾香とか葵とか千鶴さんとかもいるけど、彼女達は本業のほうでも
大人気で多忙極まるので必然的に私にお鉢が回ってくるわけだ。

息を切らせて走ってくる葵。
葵「よ、好恵さん、出番です・・・はぁはぁ。」
好恵「ああ。で、こんどは何?酔っ払いか、次元ゴロか?」
葵「そうじゃなくてっ!好恵さん指名なんですっ!」
好恵「指名?ふん、ってことは前に叩き出した輩がお礼参りに来たのか、
  まったく、性凝りも無い・・・」
 指を鳴らせて戦闘準備、まぁ朝稽古代わりにはちょうどいい。

葵「・・・そうじゃなくてっ!『お客さん』が好恵さんをご指名なんですっ!

  --3秒経過ーー

好恵「・・・は?」
 生涯最高の間抜け面をしているのが自分でもわかった・・・。
608ア−モンド:03/02/07 15:35 ID:N8qxuqEW
呆然と硬直している自分の背後から、いきなり抱きついてくる女一人。
好恵「(びくっ!)ひゃあぁぁぁっ!」
綾香「やったじゃない好恵〜♪ついにお・初・☆ご指名〜〜」
 人の頬を人差し指でぐりぐりする綾香
好恵「ひ、人の耳に息を拭きかけるなっ!」
 目を泳がせ、赤面を隠す・・・多分全然隠せて無いと思うが。
葵「ふふふ、好恵さん顔真っ赤ですよ」
 邪気の無い笑顔で適切にツッコむ葵
葵「でも、ようやく見る目の有る男性が来たって感じですよね。
  だいたい好恵さんの指名が今まで無かったのが不思議ですよ。」
綾香「ホントホント、こ〜んなからかい甲斐の有る娘をほっとくなんてねぇ♪」
 目を細めてニヤニヤと・・・絶対楽しんでるわね綾香は。
好恵「ど、どんな物好きよっ!」
葵「背が高くてハンサムな方ですよ〜、よかったですね、好恵さん!」
 こっちはこっちで自分の事みたいに嬉々としてるし・・・
綾香「まぁこれで好恵もいよいよ大人の女性の仲間入りよね〜、今の心境は?」
好恵「な、何を乳臭い事を・・・これでも私も一応この『葉鍵楼』の一員よ!
   日々そのくらいの心構えは・・・」
綾香「大丈夫〜?最初は痛いわよぉ(はぁと)」
葵「大丈夫ですよ、空手で鍛えた体ですから、すぐに気持ち良くなりますよ(にっこり)」
好恵「・・・あんたたちねぇ」
 とは言うものの、2人の如実な表現にますます顔の体温が上がる・・・
609ア−モンド:03/02/07 15:36 ID:N8qxuqEW
 思えば最初は期待&不安があった、しかし回りが次々と指名されていく中
取り残された私は次第に今のポジションに落ちついたはず・・だったが、しまいこんだ心の奥で
嫉妬&望みがうずまいていたのかもしれない。
 でもそれも今日まで、ようやく私にも指名が回ってきた・・・しまっておいた期待と不安が
久しぶりに表面に出てくる。

好恵「ふ、ふん!あんたたちに心配されなくとも立派に勤め上げて見せるわよ、お客の相手くらい。」
 まったく自信は無かったが見栄は張っておく。
葵「がんばって〜」
綾香「しっかりね♪」
 野次馬根性丸出しでエ−ルを送る2人。ま、まぁそれでも私にとっては救いにはなる。
少しだけ感謝するとするか・・・。

好恵「ようしっ!」
 ぱんぱん!と顔を叩いて気合を入れる、見てるのがコイツらだけならいいだろう。
好恵「ふんっ!押忍!!」
 空手の腕十字を切り気合を入れなおす、よし!気力充分・・・

 真正面の廊下から呆然とその光景を眺める人ふたり・・・
好恵「・・・え?」

 一人は今日の案内役のスフィ-、で、もう一人の長身の男性は・・・まさか・・・

綾香「あっちゃ〜〜」
葵(しょんぼり)

 絶望を感じさせる感想を背後に聞きながら、硬直したままかろうじてお客様に声をかける・・・
「い・・・いらっしゃいませ、ようこそ葉鍵楼へ」
610ア−モンド:03/02/07 15:39 ID:N8qxuqEW
・・・坂下スレの住人に見つかったら頃されるな・・・
|彡サッ
611名無しさんだよもん:03/02/07 16:59 ID:4Sp/jh68
   _、_  グッジョブ!!         
 ( ,_ノ` )      n    
 ̄     \    ( E)    
フ     /ヽ ヽ_//         

 _n
( l    _、_
\ \ ( <_,` )
  ヽ___ ̄ ̄ ノ   グッジョブ!! 
    /    /
612名無しさんだよもん:03/02/07 18:04 ID:iY+5dj+I
>>606-610
 坂下姐さんかわいすぎ⊂(。Д。⊂⌒`⊃ゴロゴロ
613名無しさんだよもん:03/02/07 22:51 ID:OKyZf5mU
うわは。「からかいがいのある」「外見にコンプレックス」「初物」

…ご飯だけ3杯ほど準備して待ち構えますわ。
614坂下スレ住人:03/02/07 22:57 ID:+RK+g4Qc
>>606-610

大いなる期待を込めて……。

押忍!!
615或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/08 00:55 ID:oJWPod5V
いかにも坂下らしい話でよかったです。
ところでこちらは続き物なのでしょうか?

さて、自分のもようやく続きが多少書けたので投下します。
またもや時間が空きましたが、>>523-528の続きです。
616或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/08 00:55 ID:oJWPod5V
『――魔物がくるのっ』

 これは……夢か。漆黒の闇の中、公衆電話が一台浮かび上がる。

『――ふたりで守ろうよっ』

 電話の側には一人の少女。紅潮した頬とは対照的に、受話器を握りしめた指
先は紙のように白い。

『待ってるからっ……ひとりで戦ってるからっ……』

 少女は必死の形相で叫ぶ。けれど。
 ガチャンッ
 無情な音が響き渡り、最後に単調な電子音だけが残った。
 ツー、ツー、ツ――――――――
 その音はだんだんと大きくなり、少女に覆い被さる。押しつぶされるかの様
に彼女は膝をつき、地面に這いつくばった。

 ――いやだ。イヤだ。嫌だ――。
 嫌だっ! 例えこれが事実だったとしても。オレは認めない。認めたくな
いっ。だってこんなのは悲しすぎるじゃないかっ。
 ――いや……。
 分かってるんだ。単なるオレのわがままだってことは。これは既に綴られた
物語なんだ。書き直す事なんてできやしないんだ。
 だけど――。
617或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/08 00:55 ID:oJWPod5V
 不意にまいが頭をあげた。オレの方を向いて。顔には何の表情も浮かんでい
ない。だけどオレには分かった。
 泣いている。その小さな体の奥底に全てを押し込めて。
 救いたい。まいを。その悲しみから。
 オレはひざまずく少女に手を伸ばそうとした。けれど、いくら力を入れても
オレの腕は前に出ない。いや、そもそもオレの体自体が存在しない。ここは夢
の中なんだ。
 くそっ、やっぱりダメなのかよっ。
 オレの心も絶望につぶされそうになる。

 その時。
 まいがオレの方に両手を差し伸べた。
 何かを探すように。何かを掴むように。

『まい!』

 あの指先に、少しでもいい。触れる事が出来たら――。
 オレも必死になって心の腕を伸ばす。
 いつしか、辺りに響いていた電子音も消え去った。

『まいーっ』

 音にならぬ声で叫んだその時、何かに触れたような気がした。
 同時に辺りが光に包まれ、何も見えなくなる。
 けどオレは最後に少女の笑顔を見たような気がした。
 満面の笑みを――。
618或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/08 00:56 ID:oJWPod5V
 そして――目が覚めた。
 最初はどこにいるかよく分からなかった。天窓から差し込む月明かりをぼおっ
と眺める。今日はちょうど満月みたいだ。
 それにしてもやけに体が重く感じる。さっきの夢のせいかもしれない。結局
オレはまいのことを救う事が出来たのか――
 ――――まい!
 彼女の事を想った時、全てを思い出していた。事故の事、葉鍵楼の事。もち
ろん、オレがまいと一緒に寝ていたことも。
 それならまいはどこに――
 首を巡らしすぐに気がついた。まいはいた。オレの上に。仰向けに寝ている
オレの上に乗っかり、胸に顔を押しつけて眠っている。道理で体が重いはずだ。
注意すれば、規則正しい吐息や鼓動がトレーナー越しに伝わってくる。
 さっきの夢では触れる事の出来なかったまい。オレはそっと両腕をまいの体
に回した。その体に確かに触れられる事を喜びつつ、オレはまいの体をしっか
りと抱き締める。
 柔らかい。それに温かい。その感じに頭がぼうっとする。右手でそっと髪の
毛を梳くと、さらさらとした手触りが伝わってくる。布団の中からは、甘酸っ
ぱい様な女の子っぽいような香りが溢れてくる。
 オレの腕の中にまいがいるんだ。そんな事を改めて実感する。
 それで――この後、どうしよう? この後。つまり――
「ん……」
 漏れる声に慌てて腕を放した。強すぎた? そんなに力は入れなかったのに。
 でもまいはもぞもぞと体を動かし、今にも起きようとしている。
 ど、どうしよう、なんて話しかけよう。などと考える間もなく。
「ん……うん……」
619或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/08 00:56 ID:oJWPod5V
 まいはずりずりと起きあがると、オレの腹にまたがるように座り込んだ。少
し捲れあがったワンピースの裾からちらりと白いもの見え、オレは慌てて目を
そらす。
「……あふ……あれ?」
 可愛らしくあくびをして、両目を手の甲で擦り……ようやくオレの事に気が
ついたようだ。
「や、やぁ」
 ようやっとそれだけの言葉を喉から絞り出した。その声すら掠れている。ま
いはオレのことをどう思うんだろう。この状況をどう思うんだろう。
 オレとまいの瞳が見つめ合い、緊迫の数瞬が流れる。
「あ……」
 と少女は声をあげた。
「あははっ」
 小さな笑い声。
 そしてまいは、オレの胸に、ぽすっと倒れ込んだ。あわててその体に両腕を
回す。
「来てくれたんだね」
 そう言いつつ頬を胸に擦りつける。月明かりの中浮かぶ笑顔は――さっきの
夢の終わりに見たものと同じだった――
620或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/08 00:57 ID:oJWPod5V
以上、>>616-619 でした。
次回から濡れ場に突入……の予定です。
621名無しさんだよもん:03/02/08 02:55 ID:LFD3YNrl
まいとってもかわ イイ(・∀・)!
622真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:20 ID:ZsKIAzZm
確か、今日は2月14日でバレンタインデー。その事は覚えている。
それじゃあ、今目の前に立っているこの仰々しい建物は?―――わからない。

そもそも俺はレンタルビデオ屋でバイトを終らせて、時間が余ったからゲームセンターに寄って…そして―――思い出せない。
いや、細かい事はいい。兎に角、目の前にあるこの建物に俺の心は奪われていた。
どことなく韓国や中国等の建造物を思わせるその建物には、安っぽいネオン等の光彩は無く、ただ、『葉鍵楼』と看板らしきものが据え付けられていた。

―――葉鍵?

いや、まさか。あれはゲームだ。現実の世界と一緒にしてはいけない。大丈夫、俺はまともだ。
だとしたらこの館は?今現実の物としてそびえ立っているこの『葉鍵楼』は?
同名の建物が無いのかと言ったら、それはわからない。ただの偶然かもしれない。
そもそもここは日本だし、法律だってしっかりしている。あから様に違法をしている店等、ほぼ無いだろう。だからこそこの館が気になる。
それに、危なくなったら大声を出せば誰か来てくれるだろう。甘い考えだとは分かっているが、自分を無理やりにでも納得させなければ、ここに入る事を自分の体は拒否するだろう。

―――だが、進んではいけない気がする。しかし好奇心の方が強いのだ。こればかりはどうしようもない。光のある所に虫が集まるのと同じ原理だ。

俺はゆっくりと、館の前にある石段を上り始めた。一段一段感触を確かめながら。
そして『葉鍵楼』の扉の前に立つ。扉自体に特別な装飾が施されている訳ではないが、何故か心を奮わせるものがあった。
一度深呼吸をした後、扉を押す。

   (キイィィー――………)

 独特の音を奏でながら扉が開いてゆく。そこに写った風景は―――

623真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:23 ID:ZsKIAzZm

浩一 「ようこそ、『葉鍵楼』へ」

 現実のものとしか思えなかった。

浩一 「今宵は、あなたの望む姫と夢幻の一夜を御過ごし下さいませ――」

 夢では、ない。自分の掌の感触を確かめる。力を込めて握ると、爪が食い込み痛みが走る。
 それに、俺の目の前に立ち、頭を垂れる人物。確か――

浩一 「私は当館の支配人、柏木耕一と申します。以後お見知りおきを」

 知っていた。ある有名な美少女ゲームの主人公。あれがそのまま、目の前にいる。『人』として。データではなく。
 言葉を失う俺に対し、『支配人』である耕一が説明を始める。

耕一 「当館ではお客様の望み求める姫君と共に、気分良く一日という日を満喫される様、手配しております。
    御不明な点がありましたら、どうぞお気軽に当館の従業員に尋ねて下さいませ。」
男  「…ここは、一体何の店なんだ?」
耕一 「超・高級娼館『葉鍵楼』でございます」

 娼館?って事は……聞こえの悪い言い方をすれば、『売春宿』って事か。だが超・高級ってフレーズが気になる。
 こっちはただのフリーターで、大して金は無い。勿論銀行に預けてある金額だって高が知れたものだ。
 ―――と、いつの間にかこの異様ともいえる雰囲気に、疑問を感じなくなっている自分がいた。
624真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:24 ID:ZsKIAzZm

耕一 「おい、お客様が来てるんだ。おもてなしを―――それではお客様、私は席を外させて頂きますが、
    後程来る従業員にこの館の説明をさせてもらいますので、それまではこちらのソファーでお待ち下さいませ」

 耕一に勧められるまま俺はソファーに座る。座った感触で安物でない事が容易に知れた。周りを注意深く観察すると、そのどれもが付け焼刃でない物である事が素人目にも判別できる。
 もとより、一般人の来る場所では無い雰囲気が嫌でも伝わってきて、それが余計に緊張させる。
 暫くソファーの上で借りてきた猫の様に座っていると、一人の見覚えのある少女がこちらに接近してくる。

初音 「初めまして。当館で働かせてもらっている柏木初音と申します。
    お茶とお菓子をお持ちしました」
男  「あ、どうも…」

 つい会釈をしてしまう。顔を見上げるとそこには、確かにあの初音がいた。ゲームに出てくるままの姿で。
 現実のはずなのに現実でない、そんな、夢の様な感じがする。それならばそれでいい。あえて追求する事もない。
 とりあえず冷静になり、説明を受けようと思う。
 俺が目で訴えると初音は頷き、話し始めた。

初音 「えっと、この超・高級娼館『葉鍵楼』はですね、お金は一切頂きません。」
男  「は?一円も?」
初音 「はい。代わりはもう頂いておりますので」
男  「代わり?いや、まだ何も渡してないけど…」

 すると初音は少し微笑んだ後、ここに来てくれた事が何よりの御代なんですよ。と言ってくれた。
 俺にはさっぱりわからないが、初音の言い方と、そのつぶらな瞳には納得させるに値するものであった。
625真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:25 ID:ZsKIAzZm

男  「そうか…それじゃあお金の事はいいとして」
初音 「はい。ここ『葉鍵楼』ではお客様の御指名する一人の姫と、一夜を楽しんでもらう事を生業としています。
    誰でもお好きな姫を御指名して下さい」
男  「誰でもと言われても……その、指名できる人の一覧表みたいなのは無いのかい?」
初音 「残念ながらそのような物はございません」
男  「でも…」
初音 「既に、決まっているのではありませんか?」
男  「………」

 その言葉に俺は押し黙る。確かに―――いる。ゲームの世界だと知りつつも、恋焦がれたキャラクターが一人。
 実際その人がこの世に存在し、もしも巡り逢い愛し合えるのなら、俺は全てを捨てても構わないと思う人が。
 初音の言葉に俺は静かに頷いた。

初音 「それでしたら、その方のお名前をお聞かせ願えますか?」
男  「いる、のか……?」
初音 「はい」

 躊躇無く返答する。まるで当たり前だとでも言う様に。その堂々とした言葉には嘘など微塵も感じさせない。
 もう自分が冷静でいるかなんてわからない。『もしかしたら』という希望が体中を駆け巡る。
 喉が微妙にひりついてきて、体は僅かに震えてくる。そんな状態で俺は言った。
 
     心から切望する人の名を―――
626真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:27 ID:ZsKIAzZm

男  「広瀬、真希だ」
初音 「…かしこまりました。それではこちらへどうぞ」

 と、初音が歩き出す。俺は暫く放心状態だったが、初音の揺れるアンテナ部分を見て気を取り直す。
 彩度を抑えた赤い絨毯の敷かれている廊下を歩く。途中、幾つもの扉が目に付いたが、どこにも入らずに薄暗い廊下をひたすら歩く。
 これだけ複雑だと一人では戻れないな、と思っていたその時、初音があるドアの前で止まった。
 今まで通り過ぎていたドアと見た目はなんら変わらない。だが、初音は俺の方へ振り返りゆっくりとお辞儀をして

初音 「こちらが、広瀬真希嬢の部屋となっております。
    それではごゆっくり、お楽しみ下さいませ」

 初音がもう一度一礼して立ち去ろうとする所を俺は引き止める。

男  「…一体、何をすればいいんだ?

 自分で言って馬鹿だと思いながらも質問する。
627真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:28 ID:ZsKIAzZm

 自分で言って馬鹿だと思いながらも質問する。

初音 「お客様の望むままに。語らうも、触れ合うも―――それでは、私はこれで」

 再度礼をする初音を俺はもう見ていなかった。ただドアの前に立ち尽くすばかりだ。
 初音の言った言葉が鼓膜に、脳に刻み込まれた気分だ。

 『お客様の望むままに。語らうも、触れ合うも―――』

 そんな事言っても、俺は、ただ、逢いたくて――いや、本当にそれだけなのか?ただ会うだけでいいのか?
 それ以上の事を望んでるのではないのか?

 いつまでそのドアの前で考えていたのだろう。不意に、そのドアの向こう側から声が聞こえた。

真希 「そこにいるんでしょ?入ってくれば?」

 思わず心拍数が上昇する。初めて聞く、本人の声。真希の声。
 何かに操られるように、俺はそのドアノブを掴み、部屋へ滑り込む。そこには――――

真希 「やっと来てくれたわね。初めまして。広瀬真希よ」

 本人がいた。もう夢でも現実でも構わない―――ただ、視線は真希を捕らえて離さない。

628真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:31 ID:ZsKIAzZm
あ、宣言するの忘れてました!申し訳ありませんです!
>>622-626までの5レス分です。

初っ端から転んでしまいましたが、初めまして。
とんでもなくレベルが高いと好評のこのスレに、書いてしまいました。
みなさんの文章構成を参考にしつつ、これからもお邪魔させて頂きたいと思ってます。

ちなみにこの真希編はもう少し続きます。なにせやっと部屋に入っただけなのでw
何か変に長くて文章おかしくてすいません…。

 
629真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/08 08:35 ID:ZsKIAzZm
あ、>>622-627まででした!すいません。
はぁ!耕一が浩一になってる!?もうだめだ後生です吊って来ます……。一応見返したハズなのに…。
次からは気をつけますのですいません。本当に。
630名無しさんだよもん:03/02/08 09:19 ID:9n51+7ar
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
坂下にまいに広瀬までキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
631名無しさんだよもん:03/02/08 14:19 ID:oQiiYQRW
>>629
ぐっじょぶ!俺、真希SSって読んだ事無いから楽しみw
書き手増える→読み甲斐がある→スレ盛り上がる→書き手増える…
いい循環だね。
632水月:03/02/08 17:57 ID:K57SDDew
卒論も終わったしそろそろ委員長SSの続き書こうかとも思うがもう浦島太郎状態・・・・。


ショボーン
633元174:03/02/08 19:36 ID:pK2V8H90
>>632
書いてください!お願いします!読みたいです!

…すいませんすいませんもうちょっと時間下さい私用がまだ片付かないんです
新しい職人さん大歓迎ですどんどん書いてください

>>587
賛成です
634名無しさんだよもん:03/02/08 23:27 ID:qHNA41UY
葉鍵楼はそれを必要とする人の前に現れる。



もちろん>632氏や>633氏の前にも、です。
がんがってください。
635名無しさんだよもん:03/02/09 00:46 ID:9CF0NeBV
みなさまの降臨を一同、期待して待っております!
636真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:43 ID:js0SEDpZ
昨日の今日ですが、>>622-627の続きを投下させていただきます。
637真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:45 ID:js0SEDpZ

 外側に跳ねた髪の毛、猫科を思わせるような好奇心に満ちた瞳。そしてゲームの中に出てくるままの制服姿。『広瀬 真希』そのものが俺の目の前にいた。
 表現出来ない。感動なんて生易しい言葉では言い表わせない。

          ―――生涯出会うはずのない至高の存在―――

 その言葉ですら陳腐だ。何を考えているのか、何を考えていいのか自分でもわからない。ただ自身の脳に信号を送っている。この時この瞬間を脳裏に焼き付けておく為。

真希 「それにしても――――」

 真希が喋り始めた瞬間に俺はフリーズした。聴覚を除いて。

真希 「あなた、相当のもの好きよね」

 多少の呆れ顔で真希が言う。
 その表情も素晴らしい。生きている事を実感させてくれる――などと一人感嘆するが、真希の言った言葉の意味がよく理解できない。少し悩むがやはり答えは出ないようだ。
 話し掛ける事さえ躊躇われるが、聞かないよりはマシだろうと思い、勇気を振り絞って聞き返す。

男  「……えっと、今のは、どういう意味だい?」
真希 「言葉通りよ。私を指名する人なんていなかったのよ。あなたが来るまでね」

 言い辛い事をさらりと言いのける。これも真希らしい。

638真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:47 ID:js0SEDpZ

男  「な、何でだい?」

 俺は恐る恐る尋ねてみる。実際その理由がわからなかったのだ。
 彼女程の女性なら、男性問わず女性までも惹き付ける魅力がある、と俺は思っている。

真希 「それはやっぱり………私が嫌な女だからじゃないかな。だって――――」
男  「そんな事はない!君は最高の女性だ!嫌な女?ちっとも!
    他のみんなは分かってないんだ!!君の優しさを――――っあ」

 ほぼ、脊髄反射と言っても過言ではないだろう。トリガーを引きっぱなしで固定したままの機関銃の様に、俺は一気に思いを吐いてしまった。気付いた時にはもう遅い。
 
 真希が目を丸くさせて俺を見る。思わず視線を逸らしそうになるが、辛うじてその瞳を見つめ返す。
 俺は間違えた事を言ったつもりはない。そう確信、いや、信念があったからだ。

真希 「………そう、なの?」

 真希が聞き返してくる。呟いたと言った方が正しいのかもしれないが、聞き逃さなかった。

男  「ああ。俺にとっては、だけど」
真希 「………」
639真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:48 ID:js0SEDpZ

 暫く真希は沈黙する。少し俯きつつ、瞳をそこかしこに移動させ、いかにも落ち着いてませんと言っている様な行動をとる。時折、つま先が床を鳴らす音が聞こえる。
 
 真希のその姿を横目に部屋を見回す。
 パッと見、十畳以上はあるだろうかと感じさせるその個室には、女の子を思わせるレイアウトが所々に見受けられた。
 ベッドが二人同時に眠れる程大きいのは仕方が無いのかもしれないが、箪笥の上にはUFOキャッチャーで取ってきたと思われる縫いぐるみが、綺麗に陳列されている。
 又、勉強机には参考書の他にも、最近の流行ファッション誌や、毛糸を使った小物作りのHow to本など、今までの自分の人生の中で見た事も無い様な物がたくさんあった。
 他には部屋全体の配色。モノトーンを基調としている落ち着いた雰囲気の中に、カーテンだけ鮮やかな紅色を使っていたりと、見ていて飽きない。

 そんな感じで部屋を見回していると、勉強机に備え付けられていたと思われる簡素な椅子に座っている真希に、そこの椅子に座れば、と勧められたので座る事にする。
 距離にして約2メートル。部屋に入った時よりも間近に見える真希の姿に、脈が少し早まった気がする。
真希 「…あなたがそう言ってくれるのは嬉しいけど、私はそんなに優しい女じゃ
    ないんだよ……だって――――」

 真希の独白を始めた瞬間に俺はある一つの事を思い出す。もしかしたら『七瀬留美』の事かもしれない。真希が、七瀬に対して様々な嫌がらせをシーンを思い出す。
 ゲームの中の出来事とはいえ、当時ショックを受けたものだ。
 だが、最初にゲームの中の広瀬真希を見た時に俺は感じた。いや、妄想したのかもしれない。

 ――――――実はこの娘は、優しい心を持っているのではないのか―――と。
 
 どこでそんな事を考えたのだろう。少なくともゲーム中にはそんな場面等微塵も無かった。
 そもそも『広瀬真希』自体、出番などほとんど無いに等かったはずだ。
 
640真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:50 ID:js0SEDpZ
 
 でも、心に残った。引っかかった。
 ついには夢にまで出る様になってしまったのだ。最初に真希の夢を見た時は自分が信じられなかったものだ。

真希 「―――私、ある人に酷い事しちゃったんだ。とても、許されない様な事を」

 真希は悔しそうに、苦しそうに言う。眉間に少し皺を寄せ、だけど、冷静に。
 俺はその真希の姿を見た時に、自然と体が動いた。さっきまでの興奮と緊張がまるで嘘の様にスムーズに。

男  「…わかってる」

 そっと真希に近づき、怖がらせないようにゆっくりと手を握る。
 ビクッと震えるのが真希の手から俺に伝わってきた。だが拒みはしない。

真希 「……何が?」
男  「全部」
真希 「…嘘、言わないでよ……そんなの、信じられる訳、無い」
641真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:51 ID:js0SEDpZ

 それはそうだろう。彼女は俺の事を全く知らないのだ。
 しかし俺は彼女を知っている。だからこそ今確信した。自分の考えは正しかった、と。
 『広瀬真希』という女性が実は優しい女の子だったのだと。

男  「―――君が、その女の子にした事も全部知ってる。だけど―――」

 俺は彼女の頭に手を伸ばし、髪の毛の流れに沿って撫でる。
 真希は頭を撫でられるのが恥ずかしいのか、少し頬を染めていた。

男  「――君は、後悔しているじゃないか。それが優しさなんだと思う。
    悪い事をして、心を痛めている。本当にその人に対して、申し訳無いと思う気持ち。
    それが大事なんだ―――」

 真希は目を見開く。その瞳に写るのは、微かな、希望。

642真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:52 ID:js0SEDpZ

真希 「私、本当に酷い事をしたのに、許されてもいいの……?」
男  「…自分で決めるしかないと思う。けど―――」
真希 「けど?」
男  「そんな君の全てを含めて、俺は好きになったんだと思う。
    だからこそ、ここに―――『葉鍵楼』に来る事ができたんだと信じたい」

 考えるとここは娼館なのだから、然るべき出来事があってもいいのだろうが、今はとてもそんな雰囲気ではない。ただ、真希が側にいる事を感じたかった。

真希 「………ありがと。何だかちょっと救われた気がする」

 真希が優しい微笑みを俺に向けてきた。ゲームの中では在りえなかった表情。
 その瞳に吸い込まれるように、俺は真希に顔を近づける。

 真希は、ゆっくりと瞼を閉じて、受け入れてくれた。
 彼女の頬に手を添え、柔らかな女性の匂いを感じつつ、その唇に――――

 ――――――そっと、口付けをした。
643真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/09 04:58 ID:js0SEDpZ
以上、>>637-642までです。
次で終らせたいんですけど、濡れ場がどうなるかが問題。
なのでもう少しだけ真希に付き合ってあげてくださいませ。ご容赦を。
644名無しさんだよもん:03/02/09 12:00 ID:9CF0NeBV
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
広瀬キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

かわいいぞ⊂(。Д。⊂⌒`⊃ゴロゴロ
645ア-モンド:03/02/09 12:17 ID:OZRVAwgI
Д・;) ダレモイナイトオモッテタノニ・・・
ノ キガツケバショクニンサンガイパ-イ・・・

とりあえず広瀬タン萌え〜♪完結まで見守るとするか
まいタン、委員長も期待してますよ〜。
|彡サッ
646名無しさんだよもん:03/02/09 13:13 ID:NAxHBcQG
↑激烈に猛烈に好恵たんの続きキボン
647梗路:03/02/09 17:27 ID:36hBnn+2
なんか脇役初指名祭りになっている……
どさくさまぎれに便乗駄文貼り付けるなら今のうちかも
648梗路:03/02/09 17:29 ID:36hBnn+2
あと5分もしたらお客様が来ちゃう。
もうのんびりお風呂に入って汗を流してる時間なんてとてもない。でも、せめて髪を
梳かして、顔くらいは洗っておかないと。
服は……どうしよう?お気に入りのに着替えようかな?だけどもしお客様の好みと
ずれてたらまずいし、やっぱりいつもの制服が一番無難だよね?
あ、そうだ、さっきまでみんなでお菓子食べてたんだっけ。テーブルの上もなんとか
しなきゃ。えーっと、まずお茶とポテチをどかして、軽く拭いて場所を作って……。

「この部屋だぜ」
ドアの向こうから、藤田君の声がした。
来たんだ……。
胸が息苦しいくらい高鳴るのがわかる。でも仕方ないよ。
だって、指名されるのなんてこれが初めてだし、一応手管とかも少しは練習してる
けど、ちゃんとお客様を気持ちよくできる自信なんてまだないし……それに、初めて
の時ってかなり痛いってウワサだし……。
松本は「ユカリならきっと大丈夫だって」って励ましてくれたけど、やっぱり不安な
ものは不安だよ……。

「それじゃ、ごゆっくり」
藤田君の足音が遠ざかっていく。後に残されたのはドア越しの『相手』からの、緊張と
期待の混じったような気配。
――そうだよ、相手のひとだって緊張してるんだし、ここはやっぱりあたしの方から
リードしないと。
手鏡を取り出して、襟と髪をもう一度整えてから、2、3度深呼吸。
気持ち落ち着いた所で、あたしは意を決して声を出した。
「ど、どうぞっ!」
だけど、やっぱりガチガチの裏声だった。
649梗路:03/02/09 17:29 ID:36hBnn+2
がちゃっ、というドアの音と共に入ってきたのは、20歳くらいの男のひと。
身長多分175センチくらいの、格好いいような、人の良さそうな雰囲気のひとで、
どことなく印象が藤田君と似ている。
超常現象を目の当たりにしたような、驚きと嬉しさと緊張の混じったような顔で
こちらを見ている彼に、あたしはとりあえず、彼と同じか、もしかしたらそれ以上に
どきどきしながら、自己紹介をした。
「はじめまして、吉井……です。至らない所とかもたくさんあるかも知れませんが、
よろしくお願いします……」
アルバイトの面接マニュアルみたいな、ものすごくぎこちない挨拶。
ここはもう少し気楽に行くべきだったのにって、言った後から即後悔してしまう。
彼の方も、なんかどうやって応じたらいいのか困ってるみたいだし……どうしよう、
やっぱりもうおかしいくらい緊張しちゃってるよ〜〜。
「あの、ユカリさん?」
「はいっ?」
「その……こうやって立ってるのもアレだし、一緒にテーブルで話しませんか?」
「あ、ええっと……そ、そうですね」
カチコチな仕草で、テーブルの椅子を引いて彼を導く。
って、お客様の方からリードされちゃってるし……やっぱりあたしって接客とかには
あんまり向かないのかなあ……。
650梗路:03/02/09 17:31 ID:36hBnn+2
結構忙しいので連載は途切れ途切れになるかもしれませんが、読んでいただければ
幸いです。……しかし、真っ赤な名無しさんといいアーモンドさんといい、なんちゅー
クオリティだ。こんなとこに折れなんかが入ってもいいのかなあ。

>>632
おお、是非書いてください!委員長萌えの折れからもお願いします。

>>587
折れも633さんと同じく賛成です。というかむしろ時間ができたら協力もしたい
くらいです。

さて、吉井スレからクレームが来る前に撤退しときます。失礼しました!
651名無しさんだよもん:03/02/09 18:04 ID:guGU6HJK
吉井キタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!!!!
652或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/09 19:35 ID:clc5XzWg
盛況だぁ。うれしいことです。
みなさんの分、保管所に入れさせていただきました。何か問題があればご連絡ください。

>>587の件
すみません、提案したはよかったのですが、当方に時間がなくなってしまいました。
始動できるとして、4……5月頃でしょうか。
その時にまたお伺いするかもしれませんのでよろしくお願いします。
653ア-モンド:03/02/10 00:51 ID:Er1XU1HI
Д^) マタショクニンサンコウリン
ノ  

>>650さん
貴方も充分クオリティ-高いと思いますが。
っていうかアセアセ状態な吉井タン萌え〜。

>>或る名無しさん
 ・・・保管所ってどこでつか?>>1の公式サイトはリンク切れてるし(゚Д゚)?
654ア-モンド:03/02/10 00:55 ID:Er1XU1HI
  かこ--ん!
 猪脅しが朝鳥の音にまぎれて鳴り響く、そんな音を聞きながらの和風の部屋。

スフィ-「・・・・・あ、あのう・・・さっきのはほんの幻覚ですから」
 カケラほどもフォロ−になってないセリフでお客をなだめようとする本日の案内人。
男「・・・あ、あはは・・・大丈夫ですよ、自分も一応彼女は知ってるつもりですから。」
 スフィ−の表情がほっと明るくなる。
スフィ-「あ、お兄さんは葉鍵を知ってる人なんですね、よかったー。」
男「ま、まぁ一応・・・」
 少々気恥ずかしく照れる男、20超えてギャルゲ−マニアだってことをよりによって当人から
指摘されりゃ無理からぬ事だが。
スフィ-「でもお兄さん御目が高いですねぇ、坂下さんを指定するなんて。
    一見すると男勝りですけど彼女、見る人が見たらすごく魅力的な女性ですよ♪」
 にっこり笑って今度は完璧にフォロ-する案内人。
男「あ、まぁ色々あってね・・・」
スフィ-「ふぅん・・・」
 男は20台半ばくらいか、長身で落ちついた表情の持ち主では有るが、表情に少し
線の細さを感じる。

 やがてその会話も終焉のときが来た、襖戸の外から声がかけられる。
好恵「お客様、大変お待たせしました、坂下好恵でございます・・・」
 やや上ずった声で神妙な挨拶をする坂下。
スフィ-「あ、来ましたよ〜♪それでは邪魔者は消えますのであとはごゆっくり♪」
 立ちあがり、退室しようと声のした方の襖戸を開けようとするスフィ-・・・
655ア-モンド:03/02/10 00:55 ID:Er1XU1HI
 −−すらっ!−−
 ・・・襖戸が開かれた瞬間、スフィ-と男は完全に硬直した。
そこに立っていたのは、純洋風のドレスに身を包んだ熱血空手少女だったから・・・
スフィ-「・・・」
 顔に亀裂を走らせたまま、何か言葉を必死に搾り出そうとして適わず、そのまま退室するスフィ-、
好恵「な、なによスフィ-・・・まずかった?コレ。」
 カクンとうなだれてそのまま案内人はその日の仕事を終えた・・・。
好恵(あ、綾香ぁ〜・・・なにが失地回復にはこれがイチバンよぉ〜〜(怒&赤面))

  かこ--ん!
 猪脅しが朝鳥の音にまぎれて鳴り響く、そんな音を聞きながらの和風の部屋。
一組の男女が向かい合って座っている。
 ・・・純和風の部屋にドレスの彼女は破滅的に似合ってないが。

好恵「あ、あの・・・本日はご指名下さいまして真にありがとうございます・・・。」
 場違い満点の空気に赤面しながら深深と一例する坂下。
男「あ、あはは・・・いえこちらこそ。」
 和室にドレスに正座に三つ指・・・ひとつだけ異常に違和感を放っているのだが。
男「あ、あの、そのドレス・・・」
好恵「あ、ややややっぱり似合いませんか?そそそそうですよね、では早速・・・」
男「芹香先輩のですよね・・。」
好恵「・・・え?あ、ああご存知でしたか、まま毎度トゥハ−トをご愛用頂きまして・・・」
 見た目も会話もいよいよぎこちない2人、朝の爽やかな空気も手伝ってもはや娼館の雰囲気ゼロである。
男「よ、よく似合ってますよそれ・・・いやぁやはり元がいい人は何を来ても似合いますねぇ・・・」
好恵「ほ、ほほほほほ・・・馬子にも衣装というやつでしょう・・・。」
 ほほほ笑いも似合わないが、残念ながらドレスも悲しいほど似合ってない。
というより首から下はいいのだが、ボリュ−ムのあるドレスに比してあまりに髪が短い。
男子並に刈り込んだその短髪は、ど-やってもドレスに比して浮いてしまう。
結局そこで二人とも黙りこくってしまい・・・。
656ア-モンド:03/02/10 00:56 ID:Er1XU1HI
会話が途切れて5分、ようやく好恵が切り出した。
好恵「あ、あの・・・これからどうします?」
 娼館といえばやる事は決まっているはずだが、この愉快な空間で欲情するのはさすがに不可能だろう。
男「そ、そうですね・・・少し散歩でもしましょうか・・・。」

 日本庭園の中をドレスの短髪女とカジュアルウェアの男が並んで歩く。
すれ違う他の客や従業員の視線をほぼ独占状態だ。
無論当の坂下は真っ赤になってうつむいている。後で何を言われるやら、と心で嘆きながら。

男「すいぶんよく手入れされている庭園ですね。先程見ましたけど、坂下さんがお手入れを?」
好恵「・・・え?ああ、はい!そうです。」
 言葉に救われつつようやく受け答えを始める。
好恵「実は実家がかなり古い名家で・・・日本文化の類は一通り父に仕込まれましたから。」
男「そうなんですか、なんかイメ−ジ通りですね。」
 そんな話をしながら庭園をしばらく眺める二人。
男「あれは何ですか?」
 一軒の離れを指差す男。
好恵「あ、あれは茶室です、主に年輩の方が使うんですけど・・・」
657ア-モンド:03/02/10 00:57 ID:Er1XU1HI
 しゃかしゃかしゃか・・・・
好恵「粗茶ですがどうぞ・・・」
 深い赤に塗られた茶碗を差し出す坂下、受け取り3回まわして口をつける男。
男「・・・うまい!あ、いや結構なお手前で。」
 本音が先に出たのを聞いて坂下の表情がぱっと明るくなる。
好恵「えへ、どうもありがとう。」
 そんなセリフまでかしこまり気味なのは性分だろうか。
好恵「茶道って好きなんですよ、心が落ち着きつつも引き締まる感じで。」
男「よく似合ってますよ。」
 ドレス以外は。
まぁ千利休も「茶道は自由な心のもてなし」とか言ってたからこれはこれでいいのかも・・・

好恵「さて、そろそろ次を回りますか?」
 そう言って立ちあがる坂下、茶道具を片付けて開かれた外に眼をやると・・・
好恵「!!}
男「!!」
 茶室の前庭はいつのまにやら見物人で埋まっていた、無論最前列には綾香と葵が・・・
好恵「・・・あ、」
好恵「あ ん た ら ね ぇ ー ー ー っ ! !」

 絶叫して見物人を追いまわす坂下。稼いだポイントは一気に消し飛んだ。
綾香「だってドレスでお茶立ててる好恵がかわいすぎるんだも〜ん。」
葵「そうですよぉ〜、」
坂下「着せたのは誰よっ!!こら待ちなさい〜〜!」
658ア-モンド:03/02/10 00:59 ID:Er1XU1HI
2投目おしまい。
話を勧めようとするとキャラが立たず、キャラを立てると話が進まない罠。
SSって難しい・・・。

 あ、タイトルまだでした、「つぼみが咲くように」でおながいしまつ。

|彡サッ
659真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 02:50 ID:9TitHo1z
あ、続きはまだ書けてません。今日中に落としたい、です。

梗路さん>>お褒めいただき誠に恐縮なのですが、誤字脱字のオンパレードな私の作品は決して良いモノとは言えないと思いますw
     梗路さん、吉井とは中々やりますね。個人的に期待してます。

或る名無しさん>>さっき確認しました。わざわざありがとうございます。
        そしてそちらに置いてもらった自分の作品は読み辛い事に(今更)気付き鬱…。もっと精進したいです。

アーモンドさん>>公式サイトの方は、コピペすれば行けますよ。直だと何故か弾かれます。
        それにしても…坂下たまりませんなぁw かな〜り可愛いです。

あ、私も題名がまだでした…次に投下する時に書きます。何か盛り上がってきたなぁ♪
660名無しさんだよもん:03/02/10 02:57 ID:4EYIrPof
>>654-657
グッジョブ!!!好恵さん好きじゃあ〜〜!(諸星あたる風)
…あと、保管所に行けないのなら、ここから飛ぶのがいいと思われ。
http://red.ribbon.to/~hakagirou/bbs
661真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:07 ID:9TitHo1z
ちょっと書き進んだので投下します。
多分3,4レス分だと思います。
662真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:12 ID:9TitHo1z
 唇と唇が触れ合うだけの、軽いキス。
 ともすれば、進んだ小、中学生ならとっくに済ましている様なそんな簡素なもの。
 
 それでも嬉しかった。それは、時間にして3秒と掛かっていない。
 だけど俺にとっては悠久の時の様に思えた瞬間。
 
男  「ありがとう」

 俺はそっと呟いた。唇を離すが、まるで体全体が別の生物みたいに感じられる。
 心臓の音が何故か大きく聞こえる。
 
 ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ……

 騒がしい程耳につく心臓の音とは反比例して、心は穏やかだった。
 
真希 「…何であなたが礼を言うの?」
男  「何となく、ね」

 そっか、と素っ気無く言いつつも真希は視線を外さない。
 俺もそんな真希の瞳を優しく見つめ返す。

真希 「こんなに……優しくされたの、初めて。まるで夢みたい」
663真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:13 ID:9TitHo1z

 言葉通り、その双眸は夢を見るかの様に感じられる。
 そんな真希の事を、俺は愛したいと願った。

 ――――身も、心も――――

 思った瞬間、自分で認識出来る程の劣情、欲望が体の底から吹き出てきた。
 目の前に居る少女と交わりたい。
 
 同時に、自分はそんなにも浅はかで貪欲だったのかと叱咤する。
 だが最愛と思える人と過ごしていれば、その結論に辿り着くのも無理はない。
 よりその人を知りたいと思えば思う程に、自然と肉体関係も求めるようになる。
 
 それに、ここは娼館なのだ。ついさっきまで忘れかけていたが、
 男は思い出していた。
 初音が言った言葉も。

 ―――お客様の望むままに。語らうも、触れ合うも―――

 望むままに――とは言うものの、男は躊躇していた。
 無理強いはしたくない。彼女の意思を尊重したい。
 そもそも、最初は真希に逢えた事だけで満足するはずだった。
 事実、男は満たされていた。至高の喜びを感じていた。
 だが人間というのは欲深い生き物なのだ。欲が無くなったら人は生きてはいけない。
664真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:14 ID:9TitHo1z

 俺は馬鹿だ。

 欲望を正当化しようとしていた自分に腹が立った。この上無く惨めになる。
 それでも――――真希を求めている。
 
 男の視線の意味を感じ取ったのか、真希は少し俯く。
 そして次の瞬間、男にとって思いもしない言葉が投げ掛けられた。

真希 「…………………いいよ」

 最初、言葉の意味を理解できなかった。一瞬、思考が停止する。
 真希が自分に向けて投げ掛けた言葉の羅列。
 そして理解した。真希は自分を受け入れてくれようとしているのだ。
 さっきの『いいよ』にはその意味が含まれている。
 間違いは無いと思うが、念の為に聞き返す。

男  「………いいのか?俺で」

 答えの分かっている問題を出す様な気持ちだった。
 真希ならば頷くに決まっている。それでも確認したかった。
 男が多少臆病な性格なのもあるだろう。だが同時に、それだけ愛したいと思う心の裏返しともいえる。
 そんな男の心情を理解したのか、真希が両手を自分の胸に添えながら言う。
665真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:15 ID:9TitHo1z

真希 「――――私は、嫌なら嫌って言うわ。こんな私の事を好きだって言ってくれたあなただからこ    そ、私も求めるの。それに―――」

 少し悪戯っぽい目をしつつ

真希 「―――ここは一応、娼館なんだからね。忘れかけてた私が言える事じゃないけど、折角指名してくれたお客様だもの。何もしないで帰したら、支配人にどやされちゃうわ」

 精一杯のお茶目なのだろう。両手の人差し指を自分の頭に寄せて、角の様にイメージさせる。
 そんな仕草がたまらなく可愛くて、思わず頬が緩んでしまう。

 こんなキャラクターだったのだろうか、それともこれが本来の彼女の姿なのだろうか。
 その姿は精彩に満ち溢れ、とても生き生きとしていた。
 こんな姿を見せられたら我慢などできない。
 真面目な顔で、真希にそっと囁く。

男  「好きだ」
真希 「私もよ」

 言葉と同時に再び唇を重ねる。
 先程とは違い、今度は深く、お互いを求め合う。
 そして男が真希の口内に舌を侵入させる。舌と舌が触れ合い、その感触に戸惑いながらも真希は受け入れてくれた。
 おずおずと差し出される真希の舌に自分の舌を絡ませる。その行為自体が、互いを激化させる起爆剤となった。
 
666真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:16 ID:9TitHo1z

 最初はお互いの肩に手を添える形だったが、次第に両手は背中に回されてきつく抱きしめ合う。
 同時に息を荒くし、まるで二人は獣にでもなった様に貪り合った。
 あまりに激しいそのキスは口内と言わず、顔にまで及んだ。その行動に理性など見られない。

 そして暫く舐め合っていたが、どちらともなく離れる。
 二人の顔は、お互いの涎で妖しく光っていた。

男  「君の顔、俺の涎でべとべとだ」
真希 「それはお互い様よ。それと―――」

 私の事は真希って呼んで。そう言って更に熱い視線を俺に送る。

男  「真希、真希!」

 男は真希の名前を連呼しつつ、再びキスをする。
 片方の腕を背中に回し、残った腕は真希の体を弄る。

 制服の上から胸に触れる。上着越しにでも感じる柔らかな感触。
 生地の厚さも相まって、あまり胸の起伏はわからないが、それが更に男の欲情を加速させた。
 円を描くように揉む。親指と人差し指で乳首を探ろうとするが、下着と制服の上からでは流石に無理だ。その事を知りながらも、敢えて男はその行為を続ける。
 対する真希は己の意思とは関係無く、男の足を自分の太腿で挟み込んでいた。
 互いの股間が布地越しに擦れ合う。その刺激に感化され、より一層深く、貪欲に貪り合う。
667真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:16 ID:9TitHo1z

 スカートの上から真希の尻を両手で掴む。そして暫く布地越しに感触を楽しんだ後、スカートの中に手を入れて、今度は下着の上から柔らかな尻に触れる。
 布の上から触るのとは雲泥の差があるその柔らかさに溺れる。そして下着の中に手を滑り込ませ、直にその柔らかい肉を感じた。張りのあるその感触が両手を伝わり、脳に刺激を送る。

 もっと、もっと彼女を感じたい!

 だが男は一旦その両手をスカートの中から出し、今度は胸へ。
 制服の中に手を入れて、お腹を丹念にまさぐった後、そのまま上に。
 ブラジャーが手に触れる。そしてその上からも胸の感触を楽しむが、今の状態ではやはりもの足りず、すぐにホックを外す。
 ゆっくりと自由落下を始めるブラなど気にも留めずに、ダイレクトに胸に手を添える。
 暖かな肌の感触が伝わると同時に、突起物も感じられた。乳首である。
 制服の上からでは叶わなかった乳頭をゆっくりと掴み、次第にこね回す。
 
真希 「ン、ンウ、ン………んん!」

 ディープキスをしながらなので声は出ないが、真希は体中で感じていた。
668真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/10 06:22 ID:XrNGLKx1
以上、>>662-667までです。しかも連続投稿に引っかかったのでID変わってます。

あれ?濡れ場終ってないんですがw
自分の見積もりが如何に浅はかか思い知ってしまった気分です。

えちって難しいですね。もう少し続く予定ですので、できればお付き合いして下さいませ。
あ、題名は「お・も・い」でお願い致します。
669名無しさんだよもん:03/02/10 11:51 ID:vNfCtSJ4
>真赤な名無し氏
朝っぱらから乙です。ハァハァしてしまいますた。
670水月@委員長第2弾:03/02/10 19:27 ID:EGcYptok
「・・・・・・・・・わかりました、保科智子さんですね。」
耕一さんが訊いてくる。
「ええ、保科智子さんをお願いします」
俺ははっきりと答えた。
「あと何か注文はございますか?」
「注文?」
「例えば性玩具を用立てて欲しいとか、制服を着ていて欲しいとか。」
成る程、追加サービスみたいなものか、そうだなぁ、やっぱり・・・・。
「眼鏡、かけといて貰えますか?」
その答えに、耕一さんがちょっと怪訝な表情になるので。
「変ですかね?」なんて聞いてしまいたくなる。
「いえ、ちょっと珍しい注文だなぁと思いまして、普通は眼鏡外せって言う人の方が多いんですよ。」
そんな不貞な輩は委員長ファンじゃねぇ!なんて心の中で叫ぶ。
「注文はそれだけです、はい。」
「そうですか、それでは少々お待ち下さい。」
耕一さんはそう言うと、内線に手を伸ばしダイヤルを押す。
「あ〜ども、耕一です。智子ちゃんお客様が指名です、注文は・・・・・」
どうやら本人に電話をしているようだ、なぜかちょっと焦る。
「はい、うん、そう、じゃあお願いします。は〜い。」
電話が終わったようだ、耕一さんがこっちに歩み寄ってくる。
「それではお客様、ご案内致しますのついて来て頂けますか。」
耕一さんに案内され、「保科智子」と書かれたドアの前に案内される。
「それではごゆるりとお楽しみ下さい。」
そう言って耕一さんは、もと来た道へと消えていった。
一人ドアの前に立ち尽くす俺、ガラにも無く緊張してしまう。
5分くらい立ち尽くしていただろうか、意を決してドアをノックしてみる。

コンコンコン

「ん?開いとるから入ってきてええよ。」
中からは涼やかな声が聞こえてくる、間違いなくあの子の声だ。
そして俺はドアノブを捻った・・・・・・。
671水月@委員長第2弾:03/02/10 19:32 ID:EGcYptok
今回時間の関係でここまでです、ごめんなさい。
  ∧||∧
 (  ⌒ ヽ
  ∪  ノ
   ∪∪
逝ってきます。


しかし改めて見ると文才の無さに笑いすらこみ上げてきますな、なんでSSなんて書く気になったんだろ?
他のSS書きの文才がウラヤマシーヨ。

次はいつになるのやら・・・・・・・・。

あと坂下SSの続きを著しく希望。
672名無しさんだよもん:03/02/10 20:01 ID:V32bA6h+
スゲー
ハイレベル━━━━⊂⌒~⊃。Д。)⊃━⊂⌒O。Д。)⊃━O(。Д。)O━⊂(。Д。O⌒⊃━⊂(。Д。⊂~⌒⊃━━!!!

職人さん、いつもお疲れ様です。
673名無しさんだよもん:03/02/10 20:30 ID:R3e+8Y2G
>>671
前にも思ったけどさ
ものすごい努力と経験の蓄積かも知れない作品を
才能の一言で片づけるのは、傲慢だよ
674名無しさんだよもん:03/02/10 20:42 ID:V32bA6h+
>>673
貴方の言わんとしている事は判るけれど、スレが荒れちゃうのでモチツキませう
675名無しさんだよもん:03/02/11 03:15 ID:hhs/IrUX
「天才とは、無限に努力できる才能の事である」か。

>674に同意。
100%、謙遜と反省と向上心から出た言葉なんだから、
穿った見方をするもんじゃないべさ。

作家諸氏に期待保守。
676真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:34 ID:OSMM7yqE
おはこんばんちわ。>>662-667の続きです。
眠いです。今日休みでよかった…。
677真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:35 ID:OSMM7yqE
 直で感じられる真希の胸は適度にハリがあり、女の子と思わせるふくよかな弾力があった。
 暫く指で胸の先端を弾いたり転がしたりしていると、次第に乳首が硬くなっていくのが指先に感じられる。
 その反応に男は満足し、更に胸を弄ぶ。
 指と指で乳首を掴み、上下左右に捻りつつ徐々に力を加えていく。
 
真希 「あぅ………あはっ…ん!」

 その快楽に身を振るわせる真希。男は制服を上に持ち上げて、乳首にキスをする。
 途端、ビクッと背中が反るが逃がさない。
 舌で胸を舐め回しつつ、時には上下に、時には左右にと、空いた手でその先端を弄り回す。
 方や真希の方は快楽に身を寄せながらも、男のズボン越しにその熱いものを感じ、そっと触れる。
 ただそれだけの事で男は果てそうになるが、流石に意地があるのだろう。必死に抵抗する。
 
 最初はそっと触れるだけだった真希の手が、次第に大胆になってくる。
 男の先端を指で掴み、擦る。布地越しだというのにその快楽は予想以上のものだ。
 
 そしてその行為は更にエスカレートし、男そのものを握ると、上下運動を始める。
 亀頭からカウパー液が止めどなく流れ出すのを感じつつ、男もお返しとばかりに真希の乳首に吸い付きはじめた。赤ん坊が母乳を吸う様なものではなく、女性を感じさせる為だけの行為。
 その先端を歯でゆっくりと噛み、同時に舌で刺激を与えつつ、吸う。

真希 「はぁー!……く、ふぅ…ん」

 その口撃に喘ぎ声を出してしまうが、真希の握っている手は動きを止めずに、その速度を早める。
 もうズボンの上からでも我慢汁が湿っているのが伝わってくるが、その手は男に更なる快楽を与えようと、男の玉袋を揉み始める。
678真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:37 ID:OSMM7yqE

男  「ぐぉ……!」

 股間から思いもしない刺激が脳に送られてくる。男は一瞬呻き声を漏らすが、何とか射精は我慢している。それも最早時間の問題だと悟りながらも男は抵抗する。

 名残惜しくも胸から手を離し、今まで触れていなかった真希の秘所をパンティーの上からさする。
 指には今その場から出ている熱い液体の温もりが感じられた。
 下着の上からでも十分に濡れているその秘所を堪能しようと、男の手はパンティーの中に進入してくる。

真希 「あ、そこは待っ………うく…」

 多少は抵抗があるのだろう。腰を引かせて逃れようとする。
 しかしその行動は逆効果だ。男は更に興奮を高めてしまう。
 うっすらと茂るアンダ・ヘアのその奥、溢れ出る愛液の元に、男の指が触れる。
 大陰唇を摩り、指で広げる。それだけで愛液の分泌速度は急激に高まり、指を濡らす。
 ゆっくりと中指を挿入しようとすると、秘所は絡みつく様に男の指飲み込んでいく。

 真希の体は震え、刹那の喘ぎ声を出す。
 その声と同時に指を締め付ける力が増すが、男の指は動きを止めず、秘所を弄ぶのを止めない。
 中指で丹念に掻き回した後、薬指まで進入を始める。二本目の指が入ると更に膣壁が締まり、その指を逃すまいと必死に絡み付いてくる。
 指先から感じられる甘い感触を堪能しつつ上下に出し入れすると、クチュ、クチュ、と淫猥な音を立て始めた。
 男は空いた腕で背中を抱き寄せていたが、その腕を真希尻へと伸ばす。
 ヒップラインを荒々しく揉みしだくと下着の中に手を入れて、真希の菊門を指でなぞる。
 初めての感覚に不安を隠せないが、同時にもっと快楽を得たいと体はその行為を受け入れようとする。菊門をなぞっていた指は動きを止め、その場所に指を当てがい、徐々にアナルに入り込んでくる。
679真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:38 ID:OSMM7yqE

 進入を始めてみたがあまりにきつく、思う様に指は入っていかない。
 男は一考すると秘所の愛液を掬い取って菊門周辺に塗りたくり、再度進入を試みる。
 愛液は潤滑液の役割を見事に果たし、きつい事に変わりは無いが、だんだんとその指を飲み込んでいった。そして第二関節まで入ったところで一旦動きを止め、そのまま指を回転させ始める。

 ヴァギナとアナル両方を同時に攻められ、あまりの快楽に真希の膝が震え始めた。
 お互いの吐く息は荒々しく、そして体中は熱を帯び、部屋全体の空気を男と女の匂いで埋め尽くす。
 
 もしも他の誰かがこの部屋に入って来たのなら、その妖しい雄と雌の香りに感化されてしまう事だろう。だが幸いここに人が入ってくる心配等は無い。
 それに、誰かが進入しよううとも、今の二人は気付かないだろう。それ程までに二人は自分たちの世界、愛欲の檻に潜り込んでいた。

真希 「………」
男  「…………」

 やがて二人はどちらともなくその行為を止めて、互いに向き合う。
 言葉など交わさなくとも理解していた。次にするべき事を。

 無言でベッドまで向かい、真希は仰向けに倒れこむ。
 ギシッ、とベッドが一人分の重みを乗せて軋み、続いて淡いブルーグレイッシュのシーツが皺を刻んだ。乱れた制服から覗く真希の体はうっすらと赤味を帯び、より一層その艶かしさが際立つ。

 その一連の行動を見て、男も真希に続いてベッドに。
 横たわる真希のスカートの中に顔を埋めると、その愛液により染みの付いたパンティーが目に入った。水色のストライプが入った下着には、独特の感情が芽生えてくる。
 
 ―――――女性の香りがした。
680真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:43 ID:OSMM7yqE

 一種の催淫作用があるのかと疑いたくなる程の濃密な女の香りに男は興奮し、その部分を下着の上から舐め始める。

 ペロペロという擬音が合うその卑猥な行為に真希は息を荒げ、そして顔を高揚させた。同時にその快楽に身を委ねる。

 暫く下着の上から舐めてたが、スカートをめくり上げてパンティーの両端に指を掛ける。
 そしてゆっくりと下ろし始めた。
 その行為を堪らなく恥ずかしいと思いながらも真希は男の行動を一部始終見ていた。決して目を逸らさずに。
 恥ずかしさのあまり両手で顔を覆いたくなるが、自分を愛してくれている男の行動を見ていたかったのだ。それが例え羞恥の極みでも。

 驚く位遅い速度でパンティーを下ろしていく。女性の下着など普段は触る事すらないだろう。まして自分で下ろす事など。
 その普段はあり得ないシチュエーションに男は喜び興奮し、状況を楽しんでいた。
 10センチ程下ろした所で動きを止める。あまりに愛液が滴った為に、秘部にパンティーが張り付いてしまっているのだ。その事すら男の性欲を掻き立てる。
 
 更に下ろしていくと、秘部から下着が離れる。同時にその部位からは愛液がパンティーに向かって糸を引いていた。あまりの艶かしさに思わずゴクリと喉を鳴らす。

 パンティーを片足に引っ掛けると、改めてその秘所を眺める。
 大陰唇はヒクヒクと蜜を垂れ流し、何かを求めるように微妙な動きを見せていた。
 そこに指で触れてみると、ねっとりと愛液が指にまとわり付いてくる。指に付いた愛液は、備え付けられている蛍光灯の光に反射して、怪しく輝きを見せていた。
 男はその愛液を舐めると、真希の秘部にそっとキスをする。

真希 「はっ――――――!」

 クンニなど初めてだっただろう。驚きと快楽に一瞬腰を浮かす。
 ただでさえ敏感な女の部分にキスをされたら、誰でも驚くはずだ。しかし真希は身を委ねるだけでなく、新たな行動を起こした。
681真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:45 ID:OSMM7yqE

 男の下半身の方に体をずらし、ズボンのベルトを外し始める。
 その意図する所を知った男はお互いがやりやすい様に体を浮かし、それぞれの陰部を互いの顔の近くに接近させるようにした。
 真希はすぐに脱がしてしまおうかとも思ったが、ベルトを外すだけで動きを止めて、ズボンの上から男性部分を舐める。

 思いもしない感覚が男を襲うが、負けじとヴァギナを攻め始める。
 指を膣の中に入れて掻き回しつつ、舌を使ってクリトリスを刺激する。

 さっきまでとは違った快楽に身悶えつつ、真希は動きを再開させた。チャックを下げ、ズボンを膝まで下ろすと、トランクス越しからでも十分にわかる程男のものは固く、テントを張っていた。
 又、男も真希と同じく我慢汁が溢れ出て独特の匂いを放っていたが、その一種生臭いともいえる匂いを特に嫌だとも感じず、トランクスの上から舌をゆっくりと這わせる。
 ズボンの上からでは比べ物にならない程にそれは熱く、硬さを主張していた。

 唾液と男のカウパー液が混合し、トランクスにびっちりと張り付き、その禍々しい程の怒張を蠢かせていた。
 真希はトランクスから舌を離すと、自分の口から引いている糸を舐め取る。
 さっき自分がされた様に男の下着の両端に手を掛け、下ろす。
 
 我慢汁が溢れ出る男の肉棒が姿を表した。案の定男の一物から下着に糸を引くが、そのインパクトの前には霞んでみえた。
 初めて見る男のもの。麻痺しかけていた思考が瞬間元に戻りかけるが、それ以上に興味と快楽が勝っていた。
 手を近づけただけで熱を感じる。カウパー液の所為で男のモノは光を反射し、その存在をこれでもかと主張していた。このものだけで一つの生き物を感じさせる。

真希 「あはっ……ん、凄………………い……」
682真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:50 ID:IrP4Q30D

 男に攻められつつも、真希は感嘆の声を上げる。
 そっと肉棒に手を触れると、その刺激に反応し一瞬反り返る。
 驚き手を離してしまうが、気を取り直し、再び男根に手を這わす。今度は男に心の準備が出来たのか、先程までの鋭敏な反応は示さなかった。
 しかし真希の手の中に収まった男のモノは、更なる刺激が欲しいのか、ドクンドクンと脈打っていた。その鼓動を掌に感じながらも、ゆっくりと上下させる事にする。
 カウパー液で濡れているで、少し擦っただけでもネチャネチャと厭らしい音を立てる。
 
 竿の部分を持ち上下に擦っていたが、今度は亀頭に指を持っていく。
 指でつまむと、真希の掌に収まっていたモノが激しく躍動する。その力強さに手を離してしまいそうになったが、しっかりと掴み、亀頭部分に刺激を加え続けた。
 するとカウパー液がその先端から出てくるのがわかる。舌を出してその我慢汁をそっと舐め取ると、どんどん溢れてきた。
 
男  「うぉっ…!」

 あまりの快楽に身を震わす。一瞬手が止まってしまった程だ。
 男は真希の秘部に指を2本入れつつ丹念にほぐし始める。
 そして舌を膣の中に進入させると、片方の手でアナルを攻め始めた。愛液ですっかり濡れた菊門に指を出し入れする。最初はゆっくり、そして徐々にスピードを上げて。

真希 「あ、う、んんっ…………はっ、はぁぁ!」

 熱っぽい声を上げるが真希の行為は終わらない。
 我慢汁を舐めるのを止め、竿に舌を這わす。そしてそのまま上に向かい亀頭に吸い付き、口の中に男のものを咥え込んだ。
 口の中に入った男の男根は思った以上に熱を持ち、そして大きかった。
 咥えたままで固定して、舌を使い始める。円を描く様に亀頭しを刺激すると、口の中で更に膨張した。そのまま咥えながら上下運動を始める。
 男の我慢汁と真希の唾液が混ざり合い、独特の滑らかさを感じられた。
683真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:51 ID:IrP4Q30D

 熱っぽい声を上げるが真希の行為は終わらない。
 我慢汁を舐めるのを止め、竿に舌を這わす。そしてそのまま上に向かい亀頭に吸い付き、口の中に男のものを咥え込んだ。
 口の中に入った男の男根は思った以上に熱を持ち、そして大きかった。
 咥えたままで固定して、舌を使い始める。円を描く様に亀頭しを刺激すると、口の中で更に膨張した。そのまま咥えながら上下運動を始める。
 男の我慢汁と真希の唾液が混ざり合い、独特の滑らかさを感じられた。

男  「うぁ…!くっ………真希、出そうだ!」

 男の我慢が限界まで達していた。今まで射精しなかったのが奇跡とも言えるだろう。
 だがそんな男の声を聞いた真希は何を思ったのか、男根から口を離してしまった。
 生殺し状態だ。

男  「………ま、真希?」

 男は息を荒げつつも問う。まさかこれで終わりとか言うのではないのかといらぬ不安を募らせる。
 暫く見つめ合う二人。さっきまでの勢いはどこへ行ったのか、今はただベッドの上で静に呼吸を整える二人がいた。だが、それは正しくない。
 
 正確に言うと――――――

真希 「あの、ね…………………ぃの」

 男は上手く聞き取れず、全神経を聴力に傾ける。

真希 「………………欲しい、の。あなたの、その、太い……の」
684真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:53 ID:IrP4Q30D

 ――――――――真希も限界がきていたのだ。

 あまりにお互いが愛撫をした所為なのだろう。二人とも果ててしまう寸前だったのだ。
 だが真希はそのまま愛撫で絶頂に達するよりも、より激しい行為でオルガルムスに達する事を求めた。その結果途中で中断する事になったしまったが、男は不満を漏らさなかった。
 むしろ真希が求めているという事実に多少の驚きを覚えた。

 しかもよく考えたら服を脱いでいない。服が汚れるのが嫌だとかそういうレベルは既に越えていたが、動き辛い。単純だ。
 それに最愛の人の裸を見たいとも思った。
 
 俺は頷き、自分の服に手を掛ける。ワイシャツのボタンを一つ一つ外して床に放る。
 そしてズボンとトランクスを脱ぎ、全裸になった。
 人前で、しかも女性の目の前で裸になる事など滅多に無いので緊張するが、照れ笑いなどは一切しない。真面目な表情を崩さずに真希に視線を促す。

真希 「結構、筋肉あるんだね…………」

 言いながら自分の制服に手を掛ける真希を制した。
 
 ―――――脱がしてみたい

 そんな事が頭に浮かぶ。
 男は真希に近づき、制服のリボンをそっと解く。蝶々結びにされていたそれはあっさりと解けてベッドの上に落ちる。
 次にセーター生地の上着のボタンを外し、制服と共にゆっくりと脱がす。
 真希に両手を挙げてもらい、袖から引き抜くと、その美しくも艶かしい上半身が空気に晒された。
 そして俺の目にも。
685真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:54 ID:IrP4Q30D

 そして俺の目にも。
 ブラジャーはさっき外してしまったから、豊満とは言えない、だが微乳と言うには少し大きい胸が目についた。思わず触りそうになってしまうが、スカートを脱がしていない。
 真希に抱きつく様な格好で腰に手を回し、そのワインレッドのスカートを結わいてあるリボンをそっと解く。
 
 心臓がドクンドクンと五月蝿く聞こえる。さっきまでしていた事に比べたら、裸を見る事位何てこと無い気がするけど、改めて裸体を見ると思うと痺れる様な感覚が体を支配する。

 支えの無くなったスカートはゆっくりとベッドの上に落ち、真希の裸体を完成させた。

男  「…………」

 言葉が出ない。喉が痙攣したみたいで上手く声を出す事ができない。それ程までに『広瀬真希』の裸体は美しかった。
 その整った顔、今は羞恥のあまり俯き顔を逸らしているが――――やはり可愛らしい。
 胸から腰、腰からヒップラインにかけて、見事な曲線を描いている。見惚れてしまうのも無理はないはずだ。しかもさっきまでの愛撫の余韻だろう。股間からは透明の滴が太腿にまで行く筋も垂れてきていた。

真希 「………何、見てるのよ…」

 非難の声を上げるが言葉に力が無い。男がじっくりと見すぎてしまったからであろう。胸と股間を手で隠してしまった。

男  「……あ、ごめん。その………あまりに綺麗だったから、つい…」

 正直な感想を述べる。真希は余計に顔を赤くしてしまう。男性の言葉が嘘でないとわかったからであろう。自分の裸を褒められるのは変な気がするが、女性としてはやはり嬉しい。
 それが本心だとわかっているから尚更だ。
686真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:55 ID:IrP4Q30D
 
 だから真希は照れ隠しに、馬鹿、と言うがそれさえも男は喜んで受け入れていた。
 馬鹿でいいよ、と言いつつ真希を抱き寄せてそっと頭を撫でる。
 外側に跳ねた髪は真希のトレードマークの一つともいえるだろう。その髪の感触を楽しむ。
 頭を撫でられている間、真希は男の胸に頬を寄せて目を瞑っていた。とても幸せそうな表情で。
 
 当初の目的を忘れそうになってしまうが、暫く抱き合っていると男のモノが真希のお腹で大きくなるのがわかる。
 それを合図に、二人はキスをした。チュッ、チュッ、と軽めにしていたが、やがて口内を貪りはじめる。手は胸、尻、そして陰部へ。

 ディープキスをしながら互いに陰部を弄りあう。するとすぐに真希の肉壺からは愛液が溢れ始めた。対する男の方も、真希の手で上下に刺激を与えられて既に準備は整っていた。

 ゆっくりと真希をベッドに横たわらせ、そして最後の確認をする。無粋だと思うが最後の最後まで念を推す。もしも途中で気が変わったりしたのなら、止めるつもりだった。

男  「本当に、いいんだな」

 真希は無言で頷く。その瞳には迷いは見られない。
 男は真希にありがとう、と言ってキスをすると、亀頭を秘所にあてがう。

 そこから発せられる暖かな温もりが、中の温度を示しているようだった。ゆっくりと、ゆっくりと―――――挿入する。
 指とは比べ物にならない異物感に身を震わせるが、しっかりと濡れていたからだろう。比較的簡単に入るように思えた。

 ―――――――――――が。

 急に何かが当り、真希が顔を苦痛に歪めた。処女膜だ。男は直感的に感じ取り腰を引こうとするが、真希本人がそれを制す。
 男は困惑する表情を隠しきれなかった。
687真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:56 ID:IrP4Q30D

真希 「馬鹿………何、止めてる…のよ」
男  「だけど」
真希 「私は、あなただから初めてをあげてもいいと、思ったのよ」

 痛いだろうに、無理に笑顔を作り強がる。そこまで決心していた真希に申し訳なく、だがその御陰で男の迷いは完全にふっ切れていた。心の中でそっと謝罪をすると、男は動きを再開する。

男  「――――愛してる、真希」
真希 「私もよ」

 膣壁が男のペニスを圧縮して締め付ける。まとわり付く肉襞の感触に半ば射精してしまいそうになりながらも我慢。
 膣内の熱と愛液が男の肉棒に絡みつき、一気に理性を奪おうとするが必死に耐えて、深く息を吐く。
 そして、腰を深く沈めた。

 ――――――(ブチッ)――

 何かを破った感じがして、男のモノは真希の膣内深く挿入されていた。
 そしてゆっくりと、ピストン運動を始める。
 
 男のモノが突かれる度、真希は静かに悲鳴を上げた。
 そんな真希をどうにか気持ち良くさせてあげたいと思い、キスをして、胸を揉み、クリトリスを弄る。いつまでそうしていただろう。次第に真希の表情が苦痛から快楽に変わっていくのを男は見逃さなかった。
 それを肯定するかの様に、愛液の分泌はより激しくなり、出し入れがスムーズになる。
 同時に真希からも喘ぎ声が漏れ始めた。

 それを境に男は腰の動きを早める。悦楽の波が股間を通じて脳に信号を送って、頭の中が真っ白になる。ただ、真希を愛する事だけに集中した。
688真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 06:58 ID:XiAwl8Mu

 パチュン、チュ、クチュ、と腰を突く度淫猥な音が部屋に響き渡る。
 
真希 「あ、あ、うぅん!はぁ!あ!」

 可愛い声で鳴く真希をとても愛しく思い、更に快楽を高めようと、真希を四つんばいにさせる。
 そして後ろから激しく突き、同時にアナルにも指を入れて出し入れする。一本、二本。
 指の本数を増やす度に真希は体を震わせ快楽を訴える。

男  「ま、真希、だ、出すぞ―――」
真希 「うん、きて――――あたしの、中に―――」

 ラストスパートをかける。先程よりも一層激しく腰を打ち付ける。男の手は菊門を愛撫するのを止め、腰を掴んで固定させる。真希は顔をシーツに埋め、自分からも腰を振っていた。そして――――

男  「―――――――――――――!!!」
真希 「ぁああぁぁーーーーーーーー!!!」

 
 ―――――――――――――――――男と真希は同時に絶頂を迎えた。
689真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/11 07:02 ID:XiAwl8Mu
以上、>>677-688までです。

やったら長くなってしまいましたが、次で終ります。8割方。
そんなこんなで貴重な時間を割いて読んで下さった方、ありがとうございます。

早いうちに終らせたいと思いますが、ちょっと忙しくなりそうなので、気長に待ってくれると幸いです。
690名無しさんだよもん:03/02/11 09:48 ID:+Anq5iDX
真希━━━━⊂⌒~⊃。Д。)⊃━⊂⌒O。Д。)⊃━O(。Д。)O━⊂(。Д。O⌒⊃━⊂(。Д。⊂~⌒⊃━━!!!
ここまで来たら最後まで行っちゃって下さい。待ってます。
691名無しさんだよもん:03/02/11 12:48 ID:ZdQTPSxB
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
真希の初めてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
本格的に(;´Д`)ハァハァさせていただきましたです。
692名無しさんだよもん:03/02/11 20:21 ID:r8+yZDJc
細かい…細かいエチ描写に( ´Д`;)ハァハァ

堪能しましたです…ドキドキドキ

感謝。
693 ◆B.otvswHuQ :03/02/12 03:16 ID:2PtV9Tya
……葉鍵…楼?
突如目の前に現れた建物。その門には葉鍵楼と書かれていた。
上品な雰囲気の建物。良く手入れされた中庭、そして突き抜けるような青い空。さっきまで降っていた雨の跡すらない。
ここは……?
取りあえず門を潜り、建物内部に入ってみる。そこに居たのは
「あっ!」
幼さを残した少女だった。だが………
「お兄ちゃ〜ん! お客さんだよ〜!」
俺はこの子を知っている。
「早くっ、早く!」
間違いない、柏木初音だ。そして奥から姿を現した青年。初音はお兄ちゃんって呼んでいたので、恐らく耕一だろう。
「いらっしゃいませ。娼館『葉鍵楼』へようこそいらっしゃいました。私、当館の責任者の柏木耕一と申します」
耕一が丁寧な、しかし親し気な口調で話し掛けて来る。
「娼……館?」
「はい。葉鍵楼は名前の通り葉鍵の女性達によるサービスを実施致しております。
 当館は葉鍵が必要な方の前に現れます。恐らく、貴方が強く葉鍵の存在を願ったのでしょう」
にわかには信じられなかったが、目の前の耕一と初音を見ると信じざるをえないだろう。
「本日は誰を指名なされますか?」
「………葉鍵のキャラなら誰でも良いのかな?」
「ええ、勿論です」
じゃあ、指名の相手は決まっていた。
「それでは、そこの柏木初音さんを」
694 ◆B.otvswHuQ :03/02/12 03:19 ID:2PtV9Tya
「「えっ……」」
初音と耕一の声が重なった。
「柏木初音を指名します」
俺はもう一度、はっきりと言う。
「……かしこまりました」
言う耕一の声から先程までの親しみの感情が消えていた。
耕一が目を合図をすると初音は奥へと下がって行った。
「道具の類はどう致しましょう」
感情を押し殺した、ひどく事務的な口調の耕一。さてはこの二人……デキてるな。
ふふ……面白い考えが思い浮かんだ。
「道具ですか……拘束具一式、縄、鞭、蝋燭、浣腸、あとはかなり大きめのバイブと三角木馬を」
「……っ!!!」
俺のハードな道具要求に予想通り絶句する。
「…かしこまりました」
耕一は震えた声で答え、内線電話で連絡を取る。
「楽しませて貰うよ」
耕一の奥歯が軋む音が聞こえた。
それから待つことしばし……
お待たせ致しました、とスフィーに声を掛けられ、娼館の奥へと向かい、ある一室の前で立ち止まる。
「どうぞごゆるりとお楽しみ下さい」
俺はその部屋の扉を開け、中に入った。
「柏木初音です。本日は宜しくお願いします」
695 ◆B.otvswHuQ :03/02/12 03:23 ID:2PtV9Tya
俺は部屋の端に置かれたテーブルに初音を座らせ、その対面に俺も座った。
初音は部屋の真ん中に置かれた三角木馬と俺の顔を見比べながら、不安そうにしている。
「ははっ、そう固くならないで、もっと自然にしてよ」
「あ、は、はいっ!」
全然固いままだ。
しかし、そんな初音の仕種や発言の一々が可愛い。
このまま押し倒そうか……
いや、そうするとせっかくの計画が台なしだ。我慢、我慢。
「………」
しかし、こう固くなられたらやりにくい。さすがに三角木馬はやりすぎたか……
このままじゃあ気まずいので、初音にだけ計画の一部を話し、緊張を解いてやることにした。

「あははははっ、そういうことだったんだ。良かった〜、三角木馬とか鞭とか恐かったもん」
計画はこうだ。
わざと耕一を挑発するような態度や、道具の請求をして不安と嫉妬を煽る。
すると直情型の耕一の事だ、初音を心配して様子を見に来るだろう。
その耕一を見て笑ってやろう、という、実にくだらない作戦だ。
だが本当の目的は言うまでもなく、このあとの3P。まあ、これはまだ初音には言ってないが。
「でも、お兄ちゃん本当に来るかな〜、受付の仕事もあるし」
「ん? 恋人の事が信じられないのか?」
「えっ!? き、気付いてたの?」
「ふふっ…」
というか、さっきの受付での耕一の態度で気付かないはずが無い。
そこへ……
「お兄ちゃんが来たっ!」
例のエルクゥの信号というやつだろうか、初音が耕一の接近を教えてくれた。
696 ◆B.otvswHuQ :03/02/12 03:27 ID:2PtV9Tya
このスレ初投稿。初めまして。
うーん、ワシのヤツしょぼいな〜(苦藁
とりあえず続く形式にしたけど、続くかどうか……
697:03/02/12 19:06 ID:gseyYn7z
サイトの裏口だだだだた。
ttp://www.all-older-women.com/fist-fucking-girls/abcd/
じじい・ばばぁの大集合。
ここから直に行かないこと。
698:03/02/12 19:10 ID:gseyYn7z
サイトの裏口だだだだた。第二弾
>>697 のじじい・ばばぁの大集合どうでした。
今度は、
ttp://www.teenielinks.com/gallery/
ここから直に行かないこと。
699名無しさんだよもん:03/02/12 20:11 ID:MVx+4p25
新規執筆者キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!

>>696
3Pか!3Pなのかっ!
心憎いぞ今回の作品もっ!

期待してまする
700NK ◆UBV5sM.9gY :03/02/12 21:52 ID:GiqqRJoH
 さあ、盛り上がってまいりました!
701真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:22 ID:ocqItTgF
終らせましたので投下したいと思います。
やたらと長いので、面倒臭い方は飛ばして下さって結構です。
レスをやたらと消費してすいません。
702真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:37 ID:ocqItTgF
 
 ドクンッ、ドク、ビュル…………………………デュプ……

 真希は自分の中に流れ込んで来る男の息吹をその身で受け止めた。
 背中を大きく弓なりに逸らし、両手はシーツを硬く握り締める。
 体は電気が流れたかの様に震えを見せ、暫く体を痙攣させた後、急に力が抜けたみたいにベッドに埋没する。
 男も真希の腰を掴み、奥の奥までペニスを挿入してその己の分身を一斉に注ぎ込むと、真希の上に体を重ねた。

 激しい行為で心身共に衰弱し、汗を垂れ流す二人の体が密着する。
 だが二人にとってそれは汚らしく、嫌悪するものではなく、何だか心地の良いものに感じてしまう。
 
 シーツを掴んでいた真希の手に、そっと自分の手を添えて、髪の中に顔を埋める。
 真希の香り。忘れる事などないであろう最愛の人。
 その温もりを体に刻み込む。

男  「………?」

 股間が何だか気持ちがいい。
 
 男は真希の中で果て、そのままの姿勢で倒れ込んだので、未だ自分のモノと真希の陰部は結合していたままだ。
 時折締め付ける感触が気持ち良く再び快楽を求めそうになるが、男はペニスを真希の中から外へ引きずり出す。
703真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:39 ID:ocqItTgF

真希 「ぁはぅ…………ん」

 引き抜こうとすると名残惜しむ様に膣壁が締まり阻止しようとするが、精液と愛液が混ざり合っていた為スムーズに抜けた。
 しかし初めてのセックスで真希の陰部は非常に敏感になっていたのだろう。引き抜く時の刺激で色っぽい声を出し、少し震える。

 男はベッドに隣接してあった台に手を伸ばし、ティッシュの箱を引き寄せた。
 そして真希の体をゴロン、と仰向けにさせる。すると上下する胸が目に付くが、それ以上に陰部が気になっていた。
 見ると、男の予想通りその秘部からは愛液に混ざり、男の膣内射精したものと、破瓜による血が流れ出していた。見ていて痛々しい程に。

 ティッシュペーパーを3枚程手に取り、真希の敏感な部分に触れようとする。

真希 「んんっ!……………………あぅ…な、何してるのよ」
男  「見ればわかるだろう?」

 抗議する真希には悪いが作業を続ける。
 体液でぬらぬらと妖しく光り続ける、その小振りなお尻についた液体を丁寧に拭き取り、血と精液が今でも溢れ出ている陰部へと手を伸ばす。

真希 「あ、そこは恥ずかしいから自分でやる………ん!」

 無言で、敏感な部分をそっとティッシュ拭う。するとべっとりとティッシュに液体が付着する。
 目立つのは、血。
 それを見ると本当に自分は貫いてしまって良かったのだろうか、と疑問に思う。あまりにも痛々し過ぎたのだ。
 そんな男の表情を見て察したのだろう、真希は慰めの言葉を掛けてくれる。
704真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:41 ID:ocqItTgF

真希 「馬鹿…………なんでそんな顔するのよ」
男  「いや、その…」
真希 「………………………………私は、嬉しかったわ」
男  「え?」
真希 「あなたと体を重ねられて、幸せなの。そりゃ最初は痛かったけど、だんだん気持ち良く……って何言わせるのよ、もう!」

 顔を一層赤くさせてそっぽを向く。
 さっきまで感じていた罪悪感が洗い流されていくのが分かった。
 今はただ、目の前にいる女性と愛し愛される事ができて本当に良かった、という心に安堵感がもたらされている。
 
 暫く真希の陰部を拭っていると、全ての体液が出尽くしたようだ。
 が、少し悪戯心が芽生える。
 ティッシュを1枚取り、再びその場所へ。

真希 「もういいわよ――――ふぅ、ん」

 拭き取るフリをして、男は真希の陰部を弄り始める。
 するとすぐに花弁から愛液が滲んできた。感じている証拠だ。

真希 「ちょっと、もう平気―――あはぅ――――ん、くふぅ、ん」

 段々と蜜が溢れ、男の手を濡らし始める。
 真希の口からは快楽を我慢していると思われる声が漏れてきた。
705真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:42 ID:ocqItTgF

男  「あれ?どうした真希?何か溢れてきてるぞ」

 自分でやっている癖にわざと白々しく言う。
 尚も男は陰部を攻め続ける。大陰唇を指で広げ、小陰唇を潜り膣へ進入させる。
 そして片方の手でクリトリスをつまみ、指で弾いたり擦ったりを繰り返す。

真希 「ぅん、はぁ…………あ!」

 一瞬真希の腰が上がり痙攣した。
 先程あれだけ激しくしたのだから、真希の陰部は非常に敏感になっていたのだ。
 なので今与えた刺激で軽くイってしまったみたいだ。ベッドに体を預け、息を荒げてしまっている。
 胸は小刻みに上下し、表情は色っぽくなり今にでも続きをしたくなってしまう。
 だが流石に真希の方は体力が限界に近づいているのだろう。初めてであれだけ乱れれば無理もない。男の方も体力を大きく消耗し、息は切れ掛かっていた。
 
 それ以上に、体は反応してしまっている。
 男の陰茎は固く、亀頭からは先走り液が溢れていた。このやり場の無い射性欲をどこにぶつければよいのだろう?今の真希の裸体を肴にするのもいいかもしれないが、やはり悲しい。

真希 「………」

 すると真希がこちらを見ているのに気付く。
 ゆっくりと状態を起こし男に近づくと、その天を突いているペニスにいきなり手を触れる。
 ビクッと竿が跳ねて、真希の手から逃れる。
 それを見た真希は今度はしっかりと握り、上下にしごき始めた。

 二チュッニチャ、チュ、ピチュ……
706真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:43 ID:ocqItTgF

 純粋に気持ちがいい。
 真希の手の中で弄ばれる男のペニスは、卑猥な音を立てつつ嬉しそうに我慢汁を出す。
 それを見た真希は股間に顔を寄せ、竿にしゃぶりついた。

男  「ま、真希っ!?」

 急な刺激で男は声を上擦らせてしまう。

真希 「ん、ふぅ…………私だけ、気持ち良くなっても、ずるいでしょ。それに…こんなに硬くしてるんだもの。私が処理してあげる…」

 そこまで言うと俺のモノを一気に口の中に入れ、そっと出し入れを繰り返す。
 そのストロークは徐々にスピードを上げ、舌は絡みつき、想像以上の破壊力を男に与え続けた。そんな激しい口撃を食らった事も無く、ものの数分で男は再び我慢の限界に達してしまった。

男  「ぐぉ…………真希、出すぞっ!!」

 先程とは違い、宣言された後も真希は陰部を責め続けた。
 そして男は真希の頭を掴み、奥深くまで加えさせると

 ビュクン!デュルッ、ドプ………

 全ての感情が一つの場所に集約されていく。頭の先からその場所にまで細かい電気の奔流が猛スピードで駆け巡っていった。
 集約されていたそれは、真希の口内に勢い良く飛び出ていく。
 男は自分の物を真希の口内から出し、顔にも精液を掛ける。その白濁の液をゴクンと喉を鳴らし飲み込み、顔に掛かった液体を指でなぞり取る。
707真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:46 ID:WZfMHL9R

真希 「ん…………はぁ……。思った以上に……苦い、ね」

 半分涙を浮かべつつ、それでも笑顔を見せようとする真希に俺は何と言っていいか分からなくなる。
 あまりの気持ちよさに勝手に暴走してしまったのだ。そして口、顔にまで自分の精液を吐き出してしまった。何て自分勝手なんだろう。男は自責の念を深く心に刻み込んだ。

真希 「ね、気持ちよかった?」

 急に真希は俺に問い掛けてくる。思考が一瞬途切れるが、考えもせず口に出してしまう。

男  「素晴らしかった。あ、いや…………凄く、よかった」

 フェラチオされて射精したその感想が『素晴らしかった』って何だ。男は自分の顔が赤くなっていくのを感じた。そして視線を空中に彷徨わせる。

真希 「ふふ、それなら良かった………」

 そんな男の慌てぶりが可笑しかったのか、真希は微笑む。
 何で笑ってくれるのだろう?嫌じゃなかったのか、気持ち悪くなかったのか。
 初めてであれだけの事をされたら普通は泣いてしまうかもしれない。でも真希は泣く事も無く、笑いかけてくれた。
 その肢体を汚した自分に―――――――。

男  「風呂、どこかな?」

 唐突に真希に問う。すると部屋の入り口の近くにあるドアを指す。 
 男は頷くと真希の手を取り、裸のまま風呂場へ行こうとする。
708真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:47 ID:WZfMHL9R
 
 ベッドからカーペットの上に降りると、柔らかい生地の感触が少しくすぐったく感じる。
 続いて足元のおぼつかない真希に手を貸し、ゆっくり風呂場へと歩き出す。
 まるで生まれたばかりの小鹿の様に、その姿は弱弱しかった。だが握った手にはしっかりと力が伝わってくる。男は真希の手を握り返すと風呂場に続くドアを開けた。

 脱衣所はうっすらとしたピンクを基調とされており、それだけで目の保養になりそうだ。
 洗面台には大きな鏡が据え付けられており、周辺には歯ブラシやタオル等の小物が見受けられた。

 ガラガラガラ……

 スライド式のドアーを横に開けると浴槽が目に付く。二人同時に入るのは問題無いだろう。
 他の物を見渡すがこれといって特別な道具などは置いていない。一般的な家庭とほぼ同じ造りをしている。
 それだけ目で確認すると、浴室のドアを閉めた。

真希 「……あの、私、自分で洗えるわよ………」

 当然の如く意見が出る。そんな事は理解しているが、男は真希を洗いたかった。自分の手でその体に付着した汚れを綺麗に洗い流してあげたいのだ。
 そんな事をしても先程行った行為が無くなる訳でもない。重々承知している。自分勝手な考えだ。

男  「平気だ。俺にまかせてくれ」

 言うと男は蛇口を捻り、シャワーの温度を確認する。最初は水だったが徐々に熱くなり、適度な温度
をその手で確認すると、真希の背中にシャワーを掛け始めた。
709真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:48 ID:WZfMHL9R

真希 「ん…………あったかい」

 真希が感嘆の声を漏らす。
 立ったままでは疲れるだろう。風呂場に置かれている椅子を持ってきて、そこに真希を座らせた。
 シャワーを掛けながら自分の掌にボディソープを付け、優しく揉み解しつつ洗い流す。
 最初は強ばっていた体が、次第に力が抜け自然体になっていく。
 その事を肌で感じつつ他の部位も洗い流していくと、乳房に辿り着く。ボディソープを少し大目に取り、胸に手を這わす。
 ゆっくりと円を描くように揉み、乳首を掴み指で優しく擦る。すると少し硬くなっていくのが分かり、自分のモノまで反応しかけるが自制する。
 名残惜しみつつ、お腹を手で摩り、そしてその下―――――秘所へ。

 敏感な部分なのでそっと擦る。そして肉を掻き分け膣へと指を入れ、ゆっくりと掻き混ぜる。
 その刺激にやはり少し感じてしまうのか、体が小刻みに揺れていた。
 だがそれ以上やると取り返しがつかなくなるので、指を引き抜く。んっ、と真希が声を漏らすが聞かなかった事にする。ただでさえムラムラしているのだ。真希が良いと言えばすぐにでもその肢体にむしゃぶりつくであろう。
 そんな誘惑をぎりぎりで退け、体に付いた泡をシャワーで綺麗に洗い流す。

真希 「……………………あれ?」

 真希が素っ頓狂な声を上げる。大体予想は付く。大方、風呂場でさっきの続きでもしようと考えていたと思っているに違いない。
 頭に『?』が浮かんでいる真希の横で、ざっと自分の体を洗い流す。

真希 「………終わり?」
男  「終わりだ」
真希 「てっきり……Hな事するのかと思った」
710真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:49 ID:WZfMHL9R

 予感的中。男は苦笑すると、バスタブの中に体をゆっくりと沈めた。適度な温度に設定されていたので、特別調整する必要は無さそうだった。
 その場で呆けている真希を浴槽の中へ呼び寄せると、最初は戸惑っていたのだが、やがてゆっくりと体を滑り込ませてくる。
 後ろから真希を抱く様な形になり、真希は頭を肩に乗せてきた。そのままの姿勢で湯船を堪能する。

真希 「……気持ちいいね」
男  「……ああ」

 体の疲れが湯の中に溶け出していくかの様な錯覚を覚えた。頭から爪先まで一斉に鳥肌が立ち、やがて落ち着く。
 

 いつまでそうしていたのだろう。肩に乗せていた真希の頭がゆっくりと男の方に向く。そして軽くキスをすると

真希 「そろそろ出よっか?のぼせてきたみたいだし」

 言って真希は立ち上がる。男は自分の手から離れていく真希の裸の感触を惜しみつつ、その提案に頷き自分も浴槽から立ち上がると、シャワーで真希の体を軽く洗い流してやる。
 そして自分もサッと体を洗うと風呂場から出る。

 脱衣所に立ち自分の体を拭く真希の体からは、湯気が立ち、雫が体のラインに沿って滴り落ちて行く。その色っぽさに見惚れていると、真希がバスタオルを顔に投げつけてくる。
 そんな急な事をされても反応できる筈もなく、顔でバスタオルをキャッチする事になった。

男  「わ!モグッ……い、いきなり何するんだ!?」

 顔に張り付くタオルを取ると男は抗議する。訳がわからない。自分はただ真希の濡れた体に見惚れていただけ―――――――――って、そうか。
711真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:50 ID:WZfMHL9R

真希 「恥ずかしいのよっ!もう、ボーっとしちゃって!」

 もっともな意見だ。生まれたばかりの赤ん坊ではない、年頃の高校生なのだ。自分の裸を他人に見せて無感情でいられるはずも無く、真希は顔を赤くしてそっぽを向いてしまった。
 その後姿にもうっかり視線が釘付けになる。真希が体を拭く度僅かに揺れる尻にどうしても目が行ってしまうが、心を鬼にして自分の体を拭く事に専念した。

 男が体を拭き終わる頃には真希は既にバスローブを羽織っており、その美しい体を隠してしまっていた。多少残念と思いつつも自分の服を――――と、男は服が無い事に気付いた。
 真希との淫行の時にほったらかしにしたままだ。辛うじてワイシャツだけは無事だったが、ズボンもトランクスもしっとりと濡れていてとても再度身に付ける気にはなれなかった。
 そんな困惑する男の考えを見越してか、真希は洗面台の横にある衣装棚の引き出しを引き、真新しいトランクスとズボンを取り出す。
 両方とも新品なのだろう。パンツは透明なケースの中に入っていて、ズボンには商標タグが付いたままだ。それを男に渡す。

男  「これは……?」

 男は疑問を口にすると、ここは娼館なんだから予備が一通りそろってるの。と真希が説明してくれる。その準備の良さに感心しつつパンツとズボンを履く。
 脱衣所から出ると、部屋には先程までの行為で発せられたと思われる淫らな匂いで充満していた。
 改めてその激しい行為を思い出したのか、真希は頬を薄く染めつつ窓を開ける。

 窓枠から見える四角の空間。それだけがここから見る事ができる外の世界。
 空には真っ黒なカーテンが一面に敷かれており、そこに必死にしがみ付く星達。まばらに光りを見せる住宅街と、全てを見下ろしているかの様な、月。それ以外はわからなかった。

 密閉した空間から外気へと空気が交換されてゆく。数分すると、部屋の温度は外の温度とほぼ同じになり、真希は窓を閉めた。

 ――――――無言。
712真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:51 ID:WZfMHL9R

 何となく、二人共喋らなくなる。気まずい雰囲気でもないが、かと言って楽しい感じでもない。
 男はその意味を肌で感じ取っていた。別れの時が近づいてきているのだ。

真希 「ねえ…………あなたの事、教えてくれない?」

 不意に、本当に不意に、真希が語りかけてきた。そして俺の方に振り向き

真希 「あなたは私の事知ってるみたいだけど、私はあなたの事何にも知らないのよね。これって何だか不公平だと思わない?」

 真希ははにかみつつ言う。
 その笑顔はどこか無理をしている様に感じてしまうが、俺は気付かない振りをして言葉を紡ぐ。

男  「…そう言えばそうだな。まだ名前も名乗ってなかった。俺の名前は」
真希 「駄目!――――――――――――名前は言っちゃ、駄目」

 拒絶。
 酷く辛そうな顔で、真希は否定した。それが何故だかわからずに、だが理由を聞くのも躊躇われる。そんな重い空気に一瞬で部屋は満たされていった。

真希 「ごめんなさい…………でも、この葉鍵楼でお客様の名前を聞いてしまう事は『絶対規則』に違反してしまうの…」

 ――――――――――――『絶対規則』

 その言葉を聞いただけで犯してはならない禁止事項という事がわかる。だが、破ってしまったらどうなるのだろう?死ぬ?いや、今はその事について考えてはいけない気がする。
713真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:52 ID:WZfMHL9R

真希 「だから……名前以外で、あなたの事を知りたい。物凄い我儘だってわかってる。でも、初めて愛しあった人の事を少しでも覚えていたいの。忘れたく………ないの」

 そう言った真希の唇は震えていた。
 男にとって重要なのは、目の前にいる最愛の女性を満たす事。それ以下でもそれ以上でもない。
 ならば迷う事は無い。男は明るく話し出した。

 ――――――自分の生まれた場所

男  「実はこう見えても田舎で生まれたんだ。周りには本物の牛や―――」

 ――――――自分の家族

男  「一応兄貴がいるんだけど、子供の頃いつも泣かされてて、でも辛い事があると―――」

 ――――――自分の好きな事

男  「やっぱり幾つになってもガキなんだよな。この間音楽ゲームで―――」

 ――――――そして

真希 「何で、泣いてるのよ…」
714真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:55 ID:WZfMHL9R

 泣いてなんかいない。
 目を擦ると液体が付いた気がした。
 でも、今は楽しい事を話しているのだから、泣く理由がない。

男  「それでな――――」

 続けて喋ろうとする男の唇は、真希のキスによって塞がれてしまった。
 それ以上喋る事が出来なくなってしまう。
 まだまだいっぱいあるのに。話したい事。
 だけど今は真希を抱いた。そうするのが自然だと思った。

 コンコン、コンコン

 この部屋のドアを叩く音がした。だが二人は抱き合ったまま離れない。離れられない。
 もしも離れてしまったら――――――――もうその温もりを感じる事はないと思う。
 そんな懸念がより二人の絆を深める。強く、相手を求めた。

 コンコン、コンコン

 このドアが開いたら二人は離れるだろう。だが最後の瞬間まで俺は真希をこの手に抱いていたかった。その温もりを、匂いを感じていたかった。
 次に逢えるのはいつになるかわからない。もしかしたらもう逢えないのかもしれない。自分の理想の少女、『広瀬真希』に。心から愛し合った人に。

 
 ――――――――――――――――――ガチャ
715真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:56 ID:WZfMHL9R

 どこにでもあるような金属音。それは扉が開く音。慈悲の欠片も無い、無機質な終了の調。
 そして俺達は、ゆっくりと――――――――――――その身を離した。




耕一 「何か、忘れ物等はございませんか?」

 俺はロビーにいた。何で?
 別れたから。
 誰と?
 わからない。

男  「…ありません」
耕一 「そうですか、では………と、少々お待ちください」

 フロントの黒電話が鳴り、耕一は慌てて電話を取ると男に『少々お待ちください』と言って廊下を走っていってしまった。
 だけどそんな事は全く気にならなかった。
 
 ―――――――――――――無。
 
 何も感じない。知りたくない。
 人間は思い込み一つでどうにでもなる。どんな嫌な事も忘れる事ができる。同時に、どんな幸せな事でさえも―――――――。
716真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:57 ID:WZfMHL9R

耕一 「はぁっはぁっ………失礼。お待たせ致しました」

 耕一は紙袋を持っていた。どこにでもあるような、茶色の紙袋。
 それを男に持たせると、出口の方へ男を導く。

耕一 「さて、お客様。今宵は楽しく御過ごしになられましたでしょうか」

 ギギイィィ――――――……

 耕一が扉が開け、俺は無言で外の世界へと足を踏み出した。

耕一 「超・高級娼館葉鍵楼のご利用ありがとうございました。
    又のお越しを心よりお待ちしております。
    あなたの心に、『葉鍵』がある限り――――――」

 バタンッ

 扉が閉まる。
 男は来た時とは逆に、石段を降りてゆく。
 何も考えず、機械的な動作で。
 
 やがて階段の終わりが見え、急激に目の前の空間が歪んでいく。光が溢れ、とても直視する事は出来ない。だが男は戸惑う事も無く、あるがままを受け入れ瞼を閉じた。そして次に目を開いた時、そこには―――――

 
717真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:58 ID:WZfMHL9R
 

 ガラガラガラガラ……………ガシャン!!

 目の前で勢い良く締まるシャッターがあった。
 俺は何事かと後ろに飛びのくと、それを見て溜息を付いた。
 ゲームセンターのシャッターが閉まっただけである。目の前で急に締まり出せば誰でも驚くだろうとさっきの自分のリアクションを無理やり誤魔化した。
 
 シャッターが閉まる?このゲームセンタ―は夜遅くまでやっているのだが……確か1時位までだった気がする。記憶が正しければ、だが。

 では自分は何でこんな場所にいるのだろう?
 自問するが、いくら考えても答えは出てこない。ガチャガチャみたいに、ポンッと出てくればいいのに。
 そんな子供じみた想像を働かせたが、わからないものはわからない。男は一人納得する。

 ゲームセンターに背を向けると、夜遅いというのにカップルが目立つ。何だっけ?
 1秒、2秒、3秒。
 分かった。今日はバレンタインデーだ。
 男は一人納得すると、帰路に着こうとして違和感を感じた。
 
 それは、茶色の紙袋。ありふれた、どこにでもありそうな。

 ………?
 自分はこんな物を持っていただろうか?それともどこかで買ったのだろうか?
 ――――――――――――わからない。
718真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 04:59 ID:WZfMHL9R
 
 そして下を向いてもう一つ驚く事があった。
 知らないズボンを履いているのだ。
 当然買った覚えなどない。そもそも自分のズボンは全部覚えている。だが今履いている物はどう思い出そうとしても、思い出せない。
 でも特別汚れがある訳でも無し、別にいいかと思うと、何と商標タグが付いていた。値札は取ってあるみたいだが、ワイヤーで括り付けられているタグには『サイズL、絹100%』と書かれていた。
 
 おかしい。そもそも絹100%のズボンなんて高くて買えない。

 もしかしたらこの紙袋の中にも変な物が入っているんじゃないだろうか?
 男は紙袋に目をやると、そこには更にラッピングされた白い袋が目に付いた。

男  「…………………なんだ、これ?」

 思わず独り言を呟いてしまう。
 疑問に思いつつもそのラッピングされた袋を取り出す。重くは無い。
 まさか爆弾なんて事は無いよな、と思いつつラッピングされた袋の紐を解くと――――――

 ―――――――――マフラーが入っていた。

 半分混乱しつつもそのマフラーを取り出す。真赤なマフラーに模様は無く、無地であった。しかしデパートなどで売っている様な物でも無い。所々隙間が空いていて、売り物になど見えなかった。
 言うなれば手作りっぽい感じがする。

 他に何か無いかとラッピングされた袋の中を覗き込むと、マフラー以外の何かが入っているのを見つけた。
 淡いブルーの箱。白いリボンで蝶々結びされていた。
 そっとリボンを解くと、そこにはチョコが鎮座している。ハートの形を保ち、少し歪んでいるがその所為でかえって手作りと見て取れる。そしてその中央にはピンク色の文字が描かれていた。
719真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 05:00 ID:WZfMHL9R

 ――――――――――――――――――だいすき

 何故か、一瞬頭の中が真っ白になった。
 無意識に頭を左右に振り、息を吐く。
 良く見ると、その言葉の下に他の文字が描いてあるのが目に付いた。『M.H』確かにそう描かれていた。イニシャルだろうと思うが、自分の知り合いにはそのイニシャルを持つ友人はいない。

 それよりも腹が減っていた。まるで、まる1日何も口にしていないような錯覚さえ起こす。
 厚さ1センチ程のチョコを持つと、口の側に持っていき、少し噛み砕く。
 コキッ、と小気味良い音がしてそのチョコは男の口の中へ飲み込まれていった。

 美味い。

 何故だか分からないが、やたらとそのチョコは美味しく感じた。多分空腹の所為だと思って、一度はしまったマフラーが何となく気になり、取り出し眺めてみる。
 すると、一部分だけ色が変化していた。何か文字のようだが………

 『M.H』

 その文字だけ少し深い赤が使われていた。
 確かチョコにも描かれていた様な…………あった。間違いない。『M.H』と綴ってある。

 疑問に思いつつも、もう一口、二口と食べるにつれ、何故か目頭が熱くなっていくのがわかる。
 男はそれを寒さの所為にすると、目を擦り、誰が編んだとも知れぬマフラーを首に巻く。
720真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 05:01 ID:WZfMHL9R

 ――――――涙が、止まらない。
 いくら拭いても擦っても、ダムが決壊したかのように溢れ出てくる。おかしい。何でこんなに涙が流れてくるのだろう?
 まだ寒いのかもしれないと思い、その赤いマフラーをしっかりと首に巻きつけた。

 途端、何かが脳を揺さぶり始めた。自分は地面に立っているのか。それすらもわからなくなり、男は恐怖し、コンクリートの地面に膝を突く。涙は止め処なく溢れ、心臓は早鐘を打つ。道行くカップル達はそんな男に奇異の視線を送る。
 だが今の男にそんなものは眼中無かった。ただ、このマフラーから伝わってくる何かを必死に思い出そうとする。それだけに全精力を注がなければいけない。

 きっと、忘れてはいけない事。忘れてはいけなかった事、だ。

男  「……あ」


 
 ――――――――――――想いが、あふれた――――――――――――




 脳に直接叩き込まれてくる『何か』。拒否しようとしても全ての防壁を突き破り到達する。


 ドアが開き、男の後ろに着いて出て行く俺に対し、誰かが言ってくれた言葉。

   『ずっと、あなたの事愛してる。いつま経っても忘れてあげないんだから!』
721真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 05:01 ID:WZfMHL9R

 泣き笑いの様な表情だった気がする。外側に跳ねた髪が印象的だった。
 笑顔も可愛い。はにかみ微笑み掛けるその表情は、心が癒された。

 まるで、今さっきまで感じていたと思われる温もり。
 とても落ち着く温かさだった。何だか、人肌の様な感じがした。
 もう一生離れたくないと思わせる心地良さ。

 匂い。心が自然と落ち着く、沈静作用でも含んでいるかの様な優しい香り。
 時に、男を目覚めさせる匂いも含まれるが、それすらも好ましい香りだった。

 そして、今。

 ―――矛盾していた。全てが嘘を付いていた。いや、忘れていたのだ。
 あまりに幸せすぎた時間。しかし確実に失われるとわかっていた時間。
 そんな辛い現実を恐れて、幸せすらも心の深淵まで閉じ込めてしまった自分の弱い心。
 何と臆病なのだったのだろう。
 最愛の人の名前すら忘れようとしていた。


 ――――――――――――広瀬 真希


 現実であり、現実でない、超・高級娼館葉鍵楼。
 そこで出逢い、共に至高の時を過ごした。大切な人。
 その人と別れ、今俺は自分の世界にいる。虚構かもしれない世界に。
 だけど、その不確かな現実で確かな物があった。
722真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 05:03 ID:WZfMHL9R

 そっと真赤なマフラーに手を触れる。柔らかい毛糸の感触。
 これは今、現実の物として俺の首に巻かれている。
 そして温もりを与え、俺を包み込んでくてれる。

 それだけで充分だった。
 それだけで全てを信じる事ができた。

 ――――――それに、俺は忘れていない。耕一さんの言った言葉を。

 忘れる訳がない。
 そして今度は迎えに行こう。両手にでも抱えきれない花束を携えて――――――
 

 男はもう涙を流してはいなかった。瞳に宿るのは、何人たりとも揺るがす事の出来ぬ強い、想い。
 自分を愛し、受け入れてくれた最愛の人への誓い。

男  「絶対、迎えに行くぞ………………………………真希」

 ゆっくりと立ち上がると、男は静かに闇の中へと消えていく。
 真赤なマフラ―が少し、風に揺れてはためいていた。

――了
723名無しさんだよもん:03/02/13 05:12 ID:ZVi/PxM2
リアルタイムキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
朝っぱらから股間と涙腺にキタ(w
忘れたくない、忘れてなんてあげない。
やっぱり広瀬もONEのキャラなんだなあ、とそんなことを思いましたよ。
724真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 05:14 ID:WZfMHL9R
以上、>>702-722でした。

読み辛く、長い文章になってしまいましたが、これで広瀬 真希の話は終わりです。
勢いだけで書いたので、描写等細かい所に手が届かず、至らぬ部分も多々あります。
このお話がほんの少しでも皆様に『何か』を与えられたらとても幸いです。

それでは、読んで下さった方々、本当にありがとうございました。
次に書く時はもっと短くしますので、どうかお許しを。
では。
725名無しさんだよもん:03/02/13 05:18 ID:P+puxA/C
泣けた…。・゚・(ノД`)・゚・。
貴方凄いわ。思い切り感情を持っていかれちゃった気分。
こんな良い作品、あんまり会えないよ、、、有り難う。
726名無しさんだよもん:03/02/13 05:39 ID:urVsdSJt
ゴルァ! 真赤な名無し! 萌えまくりだぞヽ(`Д´)ノ ボッキアゲ!!
Σ( ´Д`) 真赤!?… 通常の3倍の萌えって事か… 恐るべし。

何言ってるかわからんけど、それくらい(・∀・)イイ!

727ア-モンド:03/02/13 11:13 ID:JMfbND5g
つД`) ウウウ・・・イイハナシダ
 ノ  ショウジキナケマシタ

 真っ赤な名無しさんお疲れ様です。良かったですよ〜。
次回作に期待(w

 負けじと投下、「つぼみが咲くように」第3幕!
728ア-モンド:03/02/13 11:14 ID:JMfbND5g
 楽しい時間は過ぎるのが早い、というが、もしその通りなら今日は
『坂下好恵の一番長い日』になるだろう。少なくとも彼女に記憶している限りでは。

 茶室騒動の後も散々なデ−トだった。
 お昼はドレスに合わせて洋風レストランに入ったはいいが、テ−ブルマナ−なんて
全く知らずに恥をかいたし。
 食後の運動にと向かった弓道場でかっこつけて弓を射てドレスを傷つけたし。
 池でボ−トに乗ったときは男にまじまじと見られて赤面し、照れ隠しに必死に
ボ−ト漕いだらカイが見事にへし折れるし・・・。

 で、今は和風の料亭で夕食、勿論ドレスは着たままで。当然、周囲の視線が痛い・・・。
好恵(・・・ほとんど罰ゲ−ムじゃない、綾香ぁ〜、何がこれならバッチリよpっ!
   後で覚えてなさいよ!!)
 ばつが悪そうにうつむいたままの坂下。
男「大丈夫ですか?何か具合でも悪いとか・・・」
好恵「あ!いえいえそんなことはありませんよあはははは・・・・・」
 慌てて顔を上げ苦笑いしながら首をぶんぶんと振る。それを見てくすっと笑う男。
好恵「な、なんですか?」
男「いやぁ、可愛いなと思いまして♪」
好恵「え?あ、あう・・・」
 とたんにゆでだこのように赤面する坂下、おおよそ自分に向けられた事の無いセリフだ。
男「最初はちょっとびっくりしましたよ、いきなり空手の気合切ってるし。」
好恵「うう・・・(それは言わないでよ)」
男「で、次はドレスで登場するし」
好恵「あうあう・・・」
 赤面しドレスの胸元を手で覆う坂下。すでにかなりボロボロだったりするが。
729ア-モンド:03/02/13 11:14 ID:JMfbND5g
好恵「あ、あの・・・どうして私なんかを指名したんですか?」
 視線を泳がせながら問い掛けてみる。
男「え?・・・あ、まぁそれは勿論坂下さんとデ−トしたかったからですよ。」
 一瞬のよどんだ返事がそれが真実ではないと告げている。
好恵「・・・すいません、立ち入ったことをお聞きしました。」
 申し訳なさそうにしょぼむ坂下。
男「あ、いやホラ、今日は本当に楽しかったですよ。」
好恵「そんな・・・私ったら失礼なことばっかりして・・・。」
男「そんなことないですよ、見てて飽きなかったし。」
好恵「ううう・・・(赤面)」
 本来の娼館の目的とは違うが、男にとっては女の娘の一面を垣間見たような一日。
不器用で恋愛慣れしていない少女の奮戦記、ヘタな小説よりよっぽど面白いだろう。
好恵「・・・ここ、娼館なんですけど。」
 自己嫌悪に駈られる坂下。他の連中なら入って即ベッドインなんて珍しくないのに
今日一日自分のドタバタを見せただけだった事実。
男「いや、来てよかったよ、そして坂下さんを指名してよかった。」
好恵「・・・え?」
男「出ようか。」
 初めて男は坂下をリ−ドする形で料亭を出た。
730ア-モンド:03/02/13 11:15 ID:JMfbND5g
男「手、握ってもいい?」
好恵「あ、はい・・・」
 星空の下を部屋に向かって歩く二人、男はやさしく彼女に語りかける。
男「実は嫌なことがあってね・・・本当は坂下さんに元気づけてもらいたかったんだ。」
好恵「え?」
男「見てのとおり痩せひょろな男だしね、からまれたりカツアゲされたりはよくあるんですよ。」
好恵「ひ、ひどいわね!そんなヤツらはぶっとばさ・・・あ、いやその」
 不穏当な発言をまたも引っ込め損ねた坂下、でも男は笑わない。
男「そう、初めはそういってハッパをかけてほしかったんですよ、でもね、今日一日
  坂下さんを見てて少し考えが変わりました。」
好恵「・・・?」
男「なんか逆に守ってあげたいなー、なんて思いまして。」
 今日の自分を思い出す坂下、思えば彼の前で女として恥ばっかかいてた気がする。
男「よかったですよ、今日もし無責任にハッパかけられただけだったら結局また
  同じ事の繰り返しだったと思います。やっぱり俺も男ですからね
  誰かを守るくらいの強さがないと。」
好恵「・・・・・」
男「だから今日ここに来れて、そして坂下さんを指名して、一日デ−トできて
  ほんとに良かったです。」
 少し強めに坂下の手を握る男、
坂下の心に照れとそれ以上の『嬉しさ』がこみあげてくる。
好恵「・・・私も、よかったです。そう言ってもらえると」
 そっと男の手に寄り添う坂下。
好恵(こんな私なんて想像しなかったな・・・)

 幸せな気分に包まれながら夜道を歩く二人、部屋までの距離は彼女にとって
一生で一番短い1kmだった。
731ア-モンド:03/02/13 11:18 ID:JMfbND5g
 以上、投下終了です、おそまつ。

次回から濡れ場か・・・漏れに書けるのだろうか、不安だ。

|彡サッ
732梗路:03/02/13 12:11 ID:UT/TfhSi
>>724
凄―――――――――――――っ!!!!
感動するしヌけるし、『旋律』と並んで個人的名作にニンテイ(・∀・)!!
というか、折れが最萌で葉鍵板に来てから読んだSS中でも
確 実 に 折 れ 的 ベ ス ト 5 に 入 る !

>>731
照れ照れ坂下がまさかここまで破壊力あるとは……グッジョブ!
葉鍵楼でコメディタッチっていうか、笑える萌えるな作品って
今までなかったし、こちらもいいなあ。

好恵「ひ、ひどいわね!そんなヤツらはぶっとばさ・・・あ、いやその」

この一文が好きです。物凄いそれっぽいw
というわけで折れもこっそり超駄文投下。
733梗路:03/02/13 12:12 ID:UT/TfhSi
「あの、ちょっと座って待っててください、お茶とか、淹れてきますから」
彼に背を向けるようにして、色とりどりのハーブや茶葉の瓶詰めが並ぶ棚の前に立つ。
そのまま彼に気づかれないように、胸に手をあてて、そっと深呼吸。

そうよ、こんなじゃいけない、リラックスして、頑張らなきゃ。
目を閉じて、心の中で呟く。
こんなあたしでも一応ここの娼婦なんだし、せっかくのはじめてのお客様に、このまま
気を使わせっ放しにはしないようにしなくちゃだよね。

「えっと、その、お茶なんですけど、紅茶とかコーヒーとか、ハーブティーなんかも
いろいろ取り揃えてありますけど、何にしますか?」
「オレはどれでもいいですよ。吉井さんの好きなやつをお願いします」
「あたしの好きなやつですか?は、はい、今から作るので、少し待っててください!」
慣れた感じの彼に、緊張バリバリの、精一杯の返事をする。

これはチャンスかも。実はあたしは、学園祭で喫茶店出した時にみんなで大研究した
お陰で、紅茶やハーブティーのブレンドとかには結構詳しい。
ここで一発いいのを作って、彼に喜んでもらえれば、今までの分も挽回できるかも。
……って……具体的には、どうしよう……?
純粋にハーブティーのほうがしゃれてるかな?普通に紅茶とかのほうが安全だけど、
「あたしの好きな」って言われると、なんか手抜きしたくないし……。
734梗路:03/02/13 12:12 ID:UT/TfhSi
「あの〜、何か手伝いましょうか?」
いきなりすぐ後ろで声がする。
「あ、すみません、今作りますから……」
いけない、長い間いろいろ悩んでたら、彼をずいぶん待たせちゃったみたいだ。
急がなくちゃ。ええっと……アレにしようっ!
「あ、そこの上にある、ローズヒップっていうのを取っていただけますか?残りのは
自分で取るので……」
「えっと、コレですか?」
「はい、それをこの中にそこのスプーンで1杯半くらい……なんかお手伝いなんてして
もらっちゃって、すみません」

彼がそんなふうにあたしを手伝っている時、腕と腕、体と体が何気なく触れ合った時、
お互い一瞬恥ずかしいような、嬉しいような気持ちになったこと。
その時あたしは、またまたお客様に手間をかけさせちゃった申し訳なさと、早くお茶を
作らなくちゃって焦ってたから、全然気がつけなくて。
……それに気づいてたら、慌てたりしないで、二人でゆっくり作業してたのに……。

何一つしっかりできなくて、少し俯き加減になりながら、あたしは大急ぎでブレンドを
済ませて、ポットのお湯を入れて……。
「あっ、いけない、お湯がなくなっちゃった!すみません今からまた沸かしますっ」
そうだった、彼が来るまで、みんなでプチお茶会してたから……。
735梗路:03/02/13 12:13 ID:UT/TfhSi
「…………」
カップの中の、ソコハカトナクナゾノカホリノスルカンポウヤクノヤウナエキタイを
前にして、あたしは例えようもないくらい物凄く惨めな気持ちになっていた。
お湯が途中でなくなったせいで、うまく浸出せなかったのに加えて、焦っていて調合の
方も間違えちゃったみたいで、そこにはもうお洒落な雰囲気も何もなくて……。

こんな時、岡田だったら「あんたの(ことが気になってた)お陰でブレンド間違えちゃっ
たじゃないのよ」とかって切り返せるだろうし、松本なら松本らしく、いつもの天然
ボケということでマターリ流せるんだろう。保科さんだったら……そもそもこんなミス
なんてしないだろうな。だけど……。

「ごめん……失敗して、なんか、謎ジャムみたいなのになっちゃって……」

やっぱりあたしって晩生で、大事な人の前でいつも上がっちゃうタチなんだし、変に
張り切ったりしなければよかったな……。
本当に彼に申し訳ないような、もう嫌われちゃったかなって不安なような気持ちで
うなだれるあたしに……

「せ……せっかくだし……一緒に飲もうよ」

彼は、そう言ってくれた。
736梗路:03/02/13 12:22 ID:UT/TfhSi
キャラがますます原型から離れていくような……というかなんつーシナリオだw
やはり折れは
一旦全文完成する→2、3度推敲する→改めて掲載する
の手順のプロセスを踏まないと、RRな非常識文しか書けないらしいな。
次回からは気をつけなければ。というか今頃になって呼称変更すなw

……にしてもこの吉井、ほんと原作無視しまくり。
後で吉井スレでお詫びの謝罪をしなければ。以上おそまつでした。
737a Baroque Verse (1-1)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 12:57 ID:eQp24jSt
ガララッ
「はぁーい、おまたせー」
 その底抜けに軽い声を聞いた瞬間、俺は床の畳ごとひっくり返り、反
対側の障子に頭からつっこんだ。
「ダイナミックな人ね〜」
 誰のせいだ、誰の……

 これが友人とか、ただの恋人とかの待ち合わせだったらこんなリアク
ションをとる必要はなかったんだろうが……
 少なくともここがどこかを考えれば凄まじく場違いである。
 ――ここは娼館なのだから。
 『葉鍵楼』
 それがこの娼館の名前だったか?
 「2」で始まって「る」で終わる、某巨大インターネット掲示板で、
一時、噂に持ち上がったのを俺は見ている。……ニュー速板だったか?
(違います)
 いくつかの条件を満たすものの前にだけあらわれるという、かげろう
のような娼館。
 しかし、俺は特に、葉鍵、というジャンルに造詣が深いわけでもなか
った。ああ、あるなぁ、と言う程度は知っていたが、ゲームそのものを
入手したことさえなかった。
 だから、俺を迎えた柏木とか言う支配人も、俺がキャラの名前さえ知
らないと言うことを知ると、
「それは妙だな……」
 と、真剣な表情で、首をかしげていた。
「まぁ、こちらの手違いで巻き込んでしまったんでしょう、申し訳あり
ません。その気がお有りでしたら、指名じゃなくてもいいですよ、いろ
んな娘、揃っておりますから……」
 支配人は気まずそうに苦笑しながら、そう言った。
738a Baroque Verse (1-2)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 12:57 ID:eQp24jSt
「じゃあ、こんな娘はいますか……?」
 俺は、冗談のつもりで、そのリクエストを言ってみる。案の定、支配
人は驚いて目を円くした。
「ええ……お客さま、本当にそれをお望みですか?」
 狼狽したような声と表情で、言う。
「ああ」
 俺は短く応えた。
「かしこまりました、少々お待ち下さい」
 そう言って玄関先に俺を立たせたまま、支配人は奥へと入っていった。
 3分程して、戻ってくる。
「お待たせしました」
 そう言って軽く頭を下げてから、俺に一枚の、大きめのカードを見せ
た。
「彼女がやらせていただくそうです」
 後で考えてみれば、妙な言い回しだった。
 写真に移っていたのは、栗毛がかったストレートロングのかわいらし
い女の子。
「柚木、詩子さんね……」
「よろしければ、お部屋に御案内いたしますが……」
「はい、お願いします」
 俺がOKすると、俺は奥の部屋へと通された。
「今来ますので、しばらくここでお待ち下さい……」

「……ひょっとして、アレのせいで君が来たのか?」
 俺は彼女、詩子を抱き締めながら聞いた。
 詩子から抱きついてきたのであるが、悪い気はしないので、抱き返し
て、頭を撫でてやる。
「そりゃーあ、あんなリクエストそうそうこないからね〜。指名があっ
たらそのコがやらなきゃいけないんだけど、指名無しだったし、面白そ
うだから私が来たの♪」
739a Baroque Verse (1-3)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 12:58 ID:eQp24jSt
 むぅ……どうやら想像は正しいようだ。
『すべての願いを叶えます』
 その看板に偽りはないってことだ。もし、俺が彼女達の誰かを知って
いて、指名をしていたなら、その娘の、アノ姿が見られるのだろう。
「さっきから呆れたような声ばっかり出してるけど……私じゃ嫌だった
?」
 急に心配そうな表情になって、詩子は俺の顔を覗いてくる。
「いや、少しあっけにとられたのは確かだけど……嫌ってほどじゃない
ぞ?」
 詩子の脇の下を抱え、少し離すように持ち上げて言う。詩子を安心さ
せるつもりだったが、嘘をついたつもりはない。
「よかった、じゃあ……サービスするねっ?」
「頼むよ」
「うん」
 返事をすると、詩子は自分で立ち上がって、するする……と帯を解き
はじめた。それもまた男の醍醐味かとも思ったのだが、苦笑しながら黙
って、その姿を見ている。
 女性が自分の手で裸になっていくシーンも、意外に艶かしいな……
「なるほど、和服が似合うわけだ。純日本的体型だな」
「それって、酷いこと言ってる?」
 すこしむっとしたように、でも口元では笑って、詩子は手で自分の慎
ましやかな胸を覆った。
 そして、彼女のすべてがあらわになる。
「や、やっぱりちょっと恥ずかしいな……」
 流石に、顔を紅くしてうつむきがちになる彼女の、股間の……女性器
の上の端から、俺が望んだそれが存在していた。
 大きさは俺の中指よりひとまわり大きい程度の、男性の外性器。すな
わち、ペニス。
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ つ い に や っ て し ま い ま し た 。
 ∪  ノ
  ∪∪
741名無しさんだよもん:03/02/13 13:07 ID:OSZ8/3LY
いままで誰もが避けて(?)いたものがついに・・・
742名無しさんだよもん:03/02/13 13:21 ID:xYEY1OY+
詩子さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!!!!

キタ━━━(゚∀゚)━━━━……!?

( ゚д゚) ……?

((;゚Д゚))

(((((;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
743名無しさんだよもん:03/02/13 13:27 ID:nGd030FI
キタ ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
ドリフキタ ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!
キタキタキタキタ ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━!!!!!!!!!!
キター─wwヘ√レwwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レwwヘ√レvv〜!!!
なんかもうなんでも来い ━( ´∀`)・ω・)゚Д゚)・∀・) ̄− ̄)´_ゝ`)`Д´)−_−)(ク、)ノД`)#・ж・)=゚ω゚)´━ !!!
age!ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノage!
744名無しさんだよもん:03/02/13 13:29 ID:H9DTjDzo
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄」
―――――――――――――‐┬┘
                        |
       ____.____    |
     |        |        |   |
     |        | ∧_∧ |   |
     |        |( ´∀`)つ ミ |
     |        |/ ⊃  ノ |   |   乙
        ̄ ̄ ̄ ̄' ̄ ̄ ̄ ̄    |   
                        |


745名無しさんだよもん:03/02/13 13:29 ID:cwNijjxV
━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━
746名無しさんだよもん:03/02/13 13:37 ID:JdNTZ1sk
何で今日こんなに盛り上がってるんだw
747通りすがりの名無しさん:03/02/13 13:41 ID:uHjkn0wg
つーか最近進行速度速いよ、漏れも以前ここで書いた者だが













いいことだ。
748名無しさんだよもん:03/02/13 13:47 ID:G7oYWyBV
(´∀`)ウタコサンダー!
(´∀`)ツイニキター
(´∀`)オイ
(´∀`)エ?
(´∀`)アッ!?
(´∀`)…ドリフ!?
(´∀`)ド、ドウシヨ…
(´∀`)モリアガッテキタ?
(´∀`)モリサガッテキタ?
(´∀`)ヤバイカモ…
(´∀`)イヤコレハ
(´∀`)イヤイヤマテヨ…
(´∀`)ン?
(´∀`)アーデモ
(´∀`)アレル?
(´∀`)ナニカヤバイフンイキ
(´∀`)ドウスルヨ?
(´∀`)ウーン…
(´∀`)ドウスンダヨ!
(´∀`)ナニセモノガモノダカラナァ…
(´∀`)アア、ドリフダカラナ…
(´∀`)ウーン
(´∀`)ココハ…
(´∀`)ドーシヨ!
(´∀`)イチダイジダ!
(´∀`)ヨシ!!トリアエズ
(´∀`)ドウスルキ?
(´∀`)ツヅキカケ!!
749748:03/02/13 13:52 ID:UZFPH+6y
ごめん『しいこ』だった。
俺いっつも『うたこ』って読むから癖ついちまった。
しかし、ドリフ……(´∀`)

とりあえず続きキボンヌしとくよ(´∀`)
750名無しさんだよもん:03/02/13 14:20 ID:7OYNC0vb
>>747
漏れ、あなたが前書いたやつ読んで、めっさはまって、
新作SS待ってるんですけど、書く予定ないっすか?
751a Baroque Verse (2-1)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 14:37 ID:aQ379/RH
 再び、詩子を抱き寄せ、唇どうしを交わす。
「ん……」
「ちゅ……」
 キスしている間、妙にうっとりとした表情をしていた。……やがて離れ
る。
「ぷは……」
「ふぅ……キス、上手だね」
 詩子が笑顔で言う。
「おいおい、普通のキスだぞ?」
「普通のキスだから、上手い下手が重要なんだよ」
 詩子はそう言って、俺の唇を自分の人さし指と中指の指先で押さえるよ
うにしてから、悪戯っぽく笑った。
「そんなもんかね……」
「そんなもんなの」
「まぁいいか……今度は、俺の上に座るようにしてみてくれないか?」
「うん」
 言うと、詩子は自分からいったん離れていき、今度は背中を向けて、俺
の上に降りてくる。
 俺は抱き締めるように、腕を詩子の身体の前で一度クロスさせてから、
彼女の胸に触れる。
「ん……」
「やわら……かいな……」
 俺は自分でも妙なほど感慨深げに、そう言ってしまう。
「ん、ふ……当然、でしょぉ?」
「いや、触り心地の違いは結構重要なんだぞ」
「そう……なんだ……」
 キスの意趣返しのつもりだったが、詩子は気付かなかったようだ。
 俺は少し強めに、しかし詩子が傷付かない程度に力を入れ、詩子の乳首
を摘む。
「ひぁっ……」
 びくっ、詩子の身体が俺から逃れるような方向へ跳ねた。
752a Baroque Verse (2-1)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 14:37 ID:aQ379/RH
「痛かったか?」
「う、ううん……気持ちよかったよ……」
 俺の事を逆に気づかうかのように言ったが、やせ我慢している感じはな
い。
 俺はコリコリと、しばらく詩子の乳首の感触を楽しんだ。
「あ、ひゃっ、あ、……ひっ……」
 ぴくん、ぴくんっ、少し力を強くする度に、詩子の身体が反応する。
「きゃっ!?」
 詩子が妙に可愛らしく声をあげる。俺の右手は詩子の胸から離れ、ピン
ク色の先端を持った白くて可愛らしい程のペニスを握っていた。
 そのまま、優しく扱きあげる。
「んっ、ひ、んぅ……」
 ぴくぴく……、詩子が震える。俺は彼女のうなじに唇を触れさせて……
左手も胸から離すと、ペニスの下の、鮮やかなピンク色を覗かせているラ
ヴィアに、指を押し付ける。
「ひゃぁぁぁぁん…………」
 詩子は猫のような声をあげて、背中を弓なりに反らせる。俺の唇がうな
じから離れた。俺はそのまま、背筋を正す。
「あ……っ」
 指の第一間接までを詩子のヴァギナに差し込む。既に詩子のそこはたっ
ぷりと水気を帯びていて、滑るように俺の指を受け入れた。
 そのまま、円を描くようにラヴィアをかき回してやる。ペニスを扱く右
手の動きを少し速くする。
「あっ、ああっ、あっ、あっ、ああっ!」
 詩子は声を上げながら身体をくねらせる。俺はそんな詩子の反応をひと
しきり楽しみ…………やがてペニスを離し、詩子の右肩に手をかけた。左
手はまだ詩子のヴァギナに指を差し込んでいる。
「あ…………?」
 少し不安げに、詩子が俺を振り返る。
「詩子、フェラ、してくれないか?」
「うん、いいよ……っ」
 詩子は妙に嬉しそうに答えた。
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ>752は(2-2)ですスマソ…………
 ∪  ノ  続きもうしばらくお待ちを
  ∪∪
754名無しさんだよもん:03/02/13 14:55 ID:tsTssBFd
 その彼もまたここに来た時は、他の大勢の客と同じ様に驚き戸惑っていた。
 自分が何故こんな場所にいるのか解からない。 目の前の大きな建物は何だ?
 そして「葉鍵楼」と書かれた看板に目を向ける。
 葉鍵。 自分の頭の中では当たり前の様に存在している言葉。
 そんなまさかな、と思いつつ、やはり彼も吸い寄せられるようにその入口を開いた。
 そこで柏木耕一の迎えを受け、柏木初音に店の説明を受ける。
 今までは二次元のキャラクターだと思っていた者達が、すぐ目の前に存在し、話しかけてくる。
 夢か現かの判断もつかぬまま、ここは葉鍵キャラクターが客をもてなす娼館だということだけはなんとか理解した。

 初音が尋ねる。
 一夜と共にする女性は、誰がよいのかと。
 誰を指名すべきか悩んだが、それも短い間のことだった。
 彼にとってのいわゆる「萌えキャラ」は数多くいるのだが、何故かこの状況において他の誰よりも強く浮かんだ名前があった。

「……岩切花枝を」

 彼はそういう名の女性を指名した。
 初音は笑顔で了解し、長い廊下を歩いて彼をあるドアの前まで案内した。
755名無しさんだよもん:03/02/13 14:58 ID:tsTssBFd
しまった、誤字が…

一夜と共にする女性は → 一夜を共にする女性は
756a Baroque Verse (3-1)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:39 ID:aQ379/RH
 詩子は一度俺の上からおりると、俺の方に向かって、ベッドにいったん
左手をついて、前に屈む。
「ん……」
 そっ、詩子がそっと、俺のいきりたったペニスに触れる。
「ちゅ……っ」
 愛おしそうに、俺の鈴口に向かってキスをする。柔らかな唇の感触が…
…気持ちいい。
「ちゅっぷ、ちゅる、ちゅろ……」
 右手で竿の部分を優しく扱きながら、俺の鈴口を嘗めたり……浅く口付
け、カリをくわえたりして……
「詩子っ……気持ちいいっ…………!」
 俺はまるで女のように良がってしまう。あまり情けないと言う感じはし
なかった。
「ふ、ふはひはほ(ありがと)……」
 詩子がくわえたまま喋ろうとする。すると、その息遣いが俺の先端に当
たり、気持ちいい。
「んっ!」
 びくっ! 詩子が突然、身体を震わせたかと思うと、動きが止まった。
 口を離し、潤んだ瞳で俺を見上げる。
「ご、ごめん……」
「?」
 最初、状況が把握できなかったが、すぐにわかった。詩子の屈んでいる、
その腰元の下に、白い水たまりができている。
「…………イっちゃったのか?」
「うん……」
 詩子が情けない声を出す。
「あなたのおちんちんが……美味しくって……」
「わはは、詩子って結構スケベなんだな」
 詩子の答えに、からかうように言う。
「否定しない……でも、フェラしてただけでイっちゃったのは初めてだよ
……」
757a Baroque Verse (3-2)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:39 ID:aQ379/RH
 静かな声で言う詩子を、俺はそっと抱き上げる。
「こいつのせいか?」
 詩子の、萎えたペニスにそっと触れる。
「んっ」
 びくっ、と身体で反応してから、詩子は応えた。
「……うん……そうかも」
「……こっちは、使っても大丈夫か?」
 くち……ペニスを触れていた手をさらに伸ばし、詩子のラヴィアを指先
で軽く広げる。
「んぅっ……ぅ、うん、大丈夫だよ」
「じゃあ……するぞ?」
「うん……」

 俺は一度ベッドから降り、詩子をベッドの上に横たえさせる。
「いくぞ?」
「うん、いいよ」
 妙に明るい口調で、詩子が応える。俺はベッドに乗って膝立ちになり、
詩子の女性器に自分のペニスをあてがう。
 同じ視界に入ると、詩子のペニスとは大人と子供ほどの差があった。
 そんなバカな事を考えながらも、俺は詩子の中へ向かって、ペニスを突
き出す。
「んぅっ!」
 先端を飲み込んだ瞬間、詩子がびくっ、と身体を跳ねさせた。
「痛いか?」
「ううん、大丈夫……」
 先ほどと同様、健気に応えながらも、詩子が必ずしも無理に我慢をして
いるわけではないことを確認してから、一気に挿入する。
「あ、ひ、あひゃ、ああぁんっ」
 詩子が声をあげる。さすがに処女ではなかったが、身体が華奢なことも
あり、きつい。
758a Baroque Verse (3-2)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:40 ID:aQ379/RH
「きつくて……気持ちいいぞっ」
「あ、ありがとう……あんっ……はぁ……」
 俺の言葉に応えながらも、詩子は甘い息を吐いてしまう。
 俺と詩子との接合部、そのすぐ上で、詩子のペニスがむくむくと、起き
上がりはじめている。
「あっ?」
 詩子が驚いたような声を上げる。俺は詩子のペニスをそっと握り、優し
く扱いてやる。
「あっ、はぁぁぁっ、……あぅぅっ」
 良がる詩子のペニスが、きちんと勃起するまで扱いてやってから、離す。
「動くぞ…………」
「う、うんっ……」
 ぐちゅ。
「ひあぅぅぅぅんっ!」
「くぅぅぅっ……」
 俺まで、声を上げてしまうほどにきもちがいい。
 その快感をもっと求めようと、自然に腰が動いてしまう。
「はぁ、あ、あんん……ひぅぅぅっ……!」
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅっ!
 俺は深くゆっくりとしたストロークで力強く詩子の中に突き込む。
 時折、ゴリゴリと奥のスポットを擦ってやる。
「ひぃっ、ひゃぁぅんっ!」
「ああ……くぅぅっ……」
 気を強く持っていないと、一気に吸い込まれてしまいそうなほどの気持
ちよさだ。
 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅぅっ!!
「くっ……詩子……俺、も、ぅっ……!!」
「ああ……はぁー、私っ、私もぉっ!」
759a Baroque Verse (3-4)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:41 ID:aQ379/RH
「くぁ……っ!」
 どくぅっ! 俺は詩子の意を問わないまま、絶頂感を我慢できず詩子の
中へ精を放ってしまう。
「あ、あ、あぁぁんっ………………!!」
 詩子もまた、2度目の絶頂を迎える。詩子もまたペニスから、精を放ち
始めた。
 どくっ、どくっ、どくっ、どくっ……!!
 びゅっ、びゅっ、びゅ、びゅるっ……!!
「あ、あ、あぁぁ…………」
 詩子の力が抜けていくような声。
 俺と詩子は、揃って精を放っていた……

「ちゅっ、ちゅっ……」
 俺は詩子を抱えてベッドに座り直し、繋がったまま抱き合い、何度もキ
スをしていた。
「どう、私で満足できた?」
 詩子が、おどけたように言う。
 俺は、少しあまのじゃくな考えも過ったが、
「満足どころじゃなく、よかったぞ……」
 結局、正直に答えることにした。
「よかった……じゃあ、今度は指名してね♪」
「………………」
 もちろん、と即答しようとして、俺はつまってしまう。
「いや……悪いけど……凄く悪いと思うが、ナシにしてくれ……」
「えっ」
 一転、詩子が困ったような表情になってしまう。
「どうして……」
「良すぎる。行きずりで抱くには、お前は可愛すぎるんだ……そのうち、
離せなくなりそうで、怖い」
 詩子には申し訳ないと思いつつも、俺は、思ったままを口にした。
760a Baroque Verse (3-5)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:41 ID:aQ379/RH
「そっか……それなら……」
 詩子は俺から視線を離して、何やら呟いた。
「ん? どうしたって?」
「う、ううんっ、なんでもないのっ、……それより、今日っきりなんだっ
たらもっと私で楽しんで行ってよ、それくらいはいいでしょ?」
「楽しんでるのはどっちだか……」
 俺がそう言って苦笑すると、詩子はちろっと舌を出した。
「てへへ……」
「でも、言葉に甘えさせてもらうよ」
 そう言うと俺は、詩子の答えを待たずに、彼女の中ですっかり硬さを取
り戻したペニスを彼女の中へと突き上げた。
「ひゃあんっ!」
 詩子は可愛らしく鳴く。
 それから、俺は何度も詩子の中で果て、精を放ち、その度に詩子も、小
さなペニスからたくさんの精を放った……
761a Baroque Verse (4)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:42 ID:aQ379/RH
 数週間後。
 週末、俺は自宅のワンルームにいた。
「ふぅ…………」
 いくぶん疲れたようなため息をつきながら、俺はタバコを取り出すと、
1本くわえ、ライターで火を着けた。
 詩子と別れた翌日、同じ所へ言ったが、既にそこには『葉鍵楼』の姿は
なかった。
 気になった俺は、その日、仕事から返ると、例の巨大掲示板で再び、あ
の娼館の事を調べてみた。

 1.娼館『葉鍵楼へ人が消える!?』
 2.今だ!2ゲット!! ずざー
 3.停止しました。。。 真・スレッドストッパー( ̄ー ̄)ニヤリッ

 具体的な情報が書かれていそうなスレッドは、全てこの通りだった
 しかし、あの中へ人が消えていくと言うのはあながち間違いではなく、
また仕方のないことかも知れない。
 俺自信、あの夜の事は、俺にとって一生忘れられないほどの甘い夜だっ
た。
 現実の世界に戻ってきてみれば、風は冷たく、厳しい。
 おそらく、あの夜、俺の前に『葉鍵楼』が現れたのは、手違いなどでは
なかったのかも知れない。
 心の病は気付かぬうちに進行すると言う。俺もまたそうだったのかも知
れない。この大都会の中で、1人、仕事と下らない遊びに興じる日々が続
いていた。
 どこかで、人の温もりを求めていたのかも知れない。
 詩子が俺の相手をしたのも、あんな行きずりの理由ではなく、もっと運
命とでも言うべき必然があったのかも知れない。
762a Baroque Verse (4)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:42 ID:aQ379/RH
 しばらくして、あの葉鍵楼の支配人から届いた、宛名だけの……切手も、
消印もない手紙を見た時、俺のその考えは確信にかわった。
 ただ、その時には何もかも遅すぎた。
 『今度は指名してね』、あの詩子の言葉を否定するべきではなかった。
 もう一度、あの娼館へ脚を運ぶ約束をしておくべきだったのだ。
 俺は支配人からの手紙の文面を見るにつけ、そう思った。
「何、黄昏れてるのよ」
 その声が突然、俺に向かってかけられたかと思うと、指に挟んでいたタ
バコをひったくり、声の主は自分の口に運ぶ。
「別に……休みだし、何処へ遊びに行こうかな、と考えてただけだ」
「もちろん、私も一緒よね?」
 声の主が聞き返してくる。
 俺は即答せず、例の支配人から届けられた手紙を一瞥した。
763a Baroque Verse (4)  ◆kd.2f.1cKc :03/02/13 16:42 ID:aQ379/RH
『…………殿へ
 まずは書簡にてお伝えする失礼をおわびいたします。
 さて、一見、通いに限らず、現金でのお代は頂かない当館ですが、万一
にも、娼婦をお身請けいただく場合は、それに見合うお代をお支払いいた
だくのが本来の決まりとなっております。
 しかし、肌を重ねられたお客様ならお気付きかと存じますが、彼女は言
い出したら聞かない性格なのです。勝手に動かれ、お客様を含め、他所様
に御迷惑をおかけする事になっては返って申し訳が立たない事になるかも
知れません。
 ですので、今回に限り、特例として、彼女をお客様にお任せいたします。
お代は結構です。
 願わくば、彼女をいつまでも可愛がっていただけますよう、お願いいた
します
                   「葉鍵楼」支配人 柏木 耕一

p.s.苦労しやがれ 「一個人」柏木耕一』

「ねぇ、どうしたの?」
「もちろんだよ、詩子」
 催促の言葉に、俺は、笑顔で応える。
 彼女の言葉を否定したばかりに、俺はこの現実世界で、ペニスのついた
彼女を手に入れるハメになってしまった。
 そのことは後悔してやろう、だが前途を悲観なんかするものか。
 俺は、“絆”を手に入れたのだから…………
 ∧||∧
(  ⌒ ヽ  ギ  ャ  グ  落  ち  か  YO  !
 ∪  ノ
  ∪∪
765名無しさんだよもん:03/02/13 16:58 ID:8fbgKNek
>>764
許す!!
766名無しさんだよもん:03/02/13 17:06 ID:Zzz4CkGI
>>all
マジで祭りかyo!
職人の皆さん、グッジョブ!
767754:03/02/13 18:10 ID:tsTssBFd
岩切ネタ、もちっと書きます
768名無しさんだよもん:03/02/13 18:12 ID:tsTssBFd
「こちらが岩切花枝嬢の部屋となっております。 それではごゆっくりお楽しみ下さいませ」
 
 初音はそう言って軽く会釈すると、そのまま背を向けて歩き去って行った。
 彼は呆然とその場に立ち尽くすしかない。
 この部屋の中に、誰彼という空前の作品に登場した強化兵・岩切花枝がいるのか。
 そのことを考えると、ドアを開けることに奇妙な怖れを感じるようになってしまった。
 身体が硬直して動かない。
 そうしている内に、ドアの方が勝手に開いた。

「ど、どうぞ」

 ドアの隙間から顔を出したのは間切れも無い岩切花枝だった。
 耕一や初音と同じように、まるで二次元の世界から抜け出して来たかの如く、白い髪と鋭い吊り目の岩切花枝がそこにいた。
「岩切!」
「な、なんだ?」
「い、いや…」
 驚いた顔の岩切を見て、彼は首を横に振った。 別に呼びかけた訳ではないのだ。
 ただ、現実には決して会えないのだと思っていた女性が、目の前に確実に存在している。
 その事実が信じ難くて、思わずその名を声に出してしまっていた。

「な、なんだ、間違いか。 そうだな、あたし目当ての客など今まで──」
 岩切は何か勘違いしていたので、彼はまた声をあげた。
「い、いや違う! あ、あんたでいいんだ!」
「?????」
 しかしその言葉は岩切をさらに混乱させるだけだった。

 暫くの間、二人とも次の言葉を出せないでいたが、やがて岩切の方が言った。
「ま、まあ、とにかく入れ」
769名無しさんだよもん:03/02/13 18:12 ID:tsTssBFd
 凄い部屋だった。

 壁にはこれでもかと巨大な日章旗が貼られている。
 大戦中の軍服らしいものが何着もハンガーに架けられ、その脇に置いてあるのはやはり軍刀だろうか。
 写真も数多く飾られてあって、被写体は様々だ。
 零式戦闘機をバックにした若い兵隊達、学校の教科書で見た東郷平八郎元帥、誰か知らぬが偉そうな服を着た中年男。
 よく見ればゴミ箱に半分だけになった星条旗が捨ててある。 切れている部分が焦げているのは、燃やしたせいか。
 
 いくら兵士とは言っても、女性の私室とは思えない。
 やっぱり目の前にいる人は岩切花枝なんだな、と彼は感慨深く思った。

「まあ… 座ってくれ」
 緊張した面持ちで座布団を二つ敷く岩切は、ゲームに登場する時の水着のような格好では無かった。
 これもやはり軍服らしいが、壁に掛かっている黒くて装飾の多いものと比べると、もう少し下の階級の人間が着るもののように思えた。
「ど、どうも…」
 彼はおずおずと腰を下ろして正座した。
 岩切もどこか落ち着かぬ様子でその向かいに座る。

「ち、茶でも入れようか?」
「いえ、お構いなく」
「そ、そうか…」
 いちど立ち上がりかけた岩切だが、彼が遠慮したので座り直した。
770名無しさんだよもん:03/02/13 18:44 ID:B65uQudH
感想を書き込んでくれた皆様、本気で嬉しかったです。中には書いた直後に反応があり、驚くばかりです。
一SS書きとして、感想をもらえるのは最高の喜びでした!

さて、私が落とした後も今日は休む間も無しにSSが投下されたので、見所満載ですね。

アーモンドさん>お褒め戴き至極光栄です!
        どうやら坂下も濡れ場に突入という事なので、今から楽しみですよ。
        と言うよりも坂下の濡れ場なんて見た事も書いた事もないので興味津々。
梗路さん>そこまで言われると恐縮し過ぎて小さくなり微生物に食い殺されそうにりますが、ありがとうございます!
     吉井は難しそうですが、可愛く動いていますのでこのまま書き進んでほしいです。
     やっぱりえちあるんですかね…?
全員集合こと、ドリフさん>フタナリとはびびりました。詩子が出たからヒャッホウと思ったのですが、まさかのフタナリ。
             でも良く書けてると思います。最後の締めもナイスっす。
             そして年上スレでも何か書いて下さい。

754さん>岩切を選び、書くセンスはただ者じゃなありませんね。凄く続き読みたいですよ!本気で。
 
長い感想ですいません。
次に書くキャラの候補は7人位いるので(多すぎ)今悩んでますが、真希のよりは軽い感じにしたいです。
771真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/13 18:46 ID:B65uQudH
すいません、トリップ忘れました。一応本人という事で。↑
>>真っ赤な名無し 氏

 感想ありがとうございます。
 そちらの真希さんも面白かったですよ〜(^^)
 まきまき純情(・∀・)イイ!
773岩切書き:03/02/13 19:15 ID:tsTssBFd
>岩切を選び、書くセンスはただ者じゃなありませんね。凄く続き読みたいですよ!本気で。

ども、お誉めに預かり…
話の流れは最後まで浮かんでるんで、頑張って書くでつ。
774名無しさんだよもん:03/02/13 19:35 ID:9w2kHZfc
いやー、管理人さん大変だなこれw
>>774
 反転スレなんか管理人さん出入りしてるのかも怪しいんだぜー
776元174:03/02/13 20:36 ID:W5fNdx/D
突然ですが>>555-559の続きです。
777「エレーン」14:03/02/13 20:37 ID:W5fNdx/D

 人の心は砂糖菓子の様な物だ、と誰かが言った。
 華美な造形は一瞬で崩落し、後に残るのは余りに微細な粒子のみ、と。
 しかし、こうとも取れる。
 壊さなければ分からない味が或る、と――

 ヴヴヴ……
「くぅっ……あ……うん…」

 彼女が身を捩れば、両手を縛り付けられたベッドがぎしぎしと音を立てて軋む。
 身動きの取れない彼女をさらに追い込むかのように、秘裂の中で男性器を模した自動機械が蠕動する。
 穿ち、突き、震える度に、だらだらと快楽の証を垂れ流し、歓楽の声が部屋を埋め尽くす。
 あれからどれほど時間が経過していたのかは、愛液や涙、涎でぐしょぐしょに濡れている
 シーツを見れば計り知る事が出来る。
 男性経験が無かった訳ではない。ほんの数日前まで側に居た筈の男性と懇ろになった事もあった。
 彼の腕に抱かれて眠った夜を思いながら、自慰に耽った事もあった。
 それなのに。

 ヴィン…ヴィン…
「あっ!…ゃっ……ふぁっ…あっ…!やあぁぁっ………ぁ……!」

 与えられる刺激の微妙な変化にさえ、欲情した肉体は過敏に反応する。
 一体これは何回目の絶頂なのか、彼女は既に数え切れなかった。
778「エレーン」15:03/02/13 20:38 ID:W5fNdx/D

 しかし、身体の奥深くに燃え滾った炎は静まる気配を見せない。
 高まれば高まるほど、堕楽の天井が遠ざかっていくような感覚、彼女は今それに囚われていた。

(な…んで……?なんで……まだ……)
(…イッたのにっ………今、イッたのにぃ…!)

「……望むのかい」

 少年はそう呟きながら、腰掛けていた簡易な円椅子から立ち上がり、彼女の元へと歩み寄る。
 そして愛おしげに、彼女の汗ばんだ背中をつっ、と逆手に撫でた。
 それだけで、うつ伏せた彼女の脳髄をびりびりと電気めいた何かが駆け抜ける。
 彼女の肢体に触れながら少年は続けた。

「キミは望むかい」
「ああっ…ん…ふあっ………あぁ…」
「今ここにいる意味を、ここに来た意味を求めるかい」
「…ぅんっ……っは……い……はい…」

 聞こえたのは少年の言葉ではなく、確約された快楽。

(……っと………もっ……と……)
 
 おぼろげに霞む意識の中で、彼女にはその問い掛けが何よりも輝いて聞こえた。
779元174:03/02/13 20:41 ID:W5fNdx/D
…ということで「エレーン」14〜15を書いた訳なんですが…

長期休載がなんだ!親知らずがなんだ!単位がなんだ!追試がなんだ!
そんな物でこの俺を止められるとでも思っているのか?(実際は止まってましたごめんなさい)

そして!全ての職人、住人に告ぐ!






本当にありがとう。
780名無しさんだよもん:03/02/13 21:18 ID:L38W0qc9
ありがとう
781名無しさんだよもん:03/02/13 21:45 ID:58FABcQN
ありがとう
782名無しさんだよもん:03/02/13 22:17 ID:oS7ssR/Z
  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 (´Д⊂ヽ< ありがとう
⊂    ノ  \_______
  人  Y
 し (_)
783名無しさんだよもん:03/02/13 22:44 ID:P+puxA/C
|  俺、まだありがとう

 . ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

         ∧_∧ 
        ( ´Д`)
    ____/  /
  σ/∴∵/   | 
   ( _久弥  | 
   //|.| ̄| | ̄| |         
  // |.|  | |  | | 
  ∪ ヽ>. | |  | | 
       | |  | | 
       ヽ) ヽ) 

784通りすがりの名無しさん:03/02/13 23:36 ID:fGyPsWCm
復活します
駄文ではありますが、どうぞ
785通りすがりの名無しさん:03/02/13 23:38 ID:fGyPsWCm
 雨が降っている夜のファミレス、そこで僕は先輩と共に打ち上げにきていた。
「―――最後か、長かったな」
 先輩がコーヒーを一口飲んで溜息をつく。
「はい,これできっぱり最後です、3年・・・我ながら良くやりましたよ」
 僕はこみパ―――「こみっくパーティー」にはまって同人作家デビューしてこみパオンリーで同人誌を作っていた。
個人的に親交があった先輩の手助けも会って中堅と呼ばれるぐらいのサークルになるまで2年半、今回の即売会でファイナル本と銘打って販売した。
 結果は・・・7割売れて残りは在庫、正直なところ。
「良く売れたほうですかね」
「そうだな、われものにも手を出さずこみパオンリーサークルでよく頑張ったよな、俺たち」
「はい,いろいろありましたよね、リアルこみパにDC版、アニメ・・・先輩、今だから言えますけど、すばるにハマってたときの『ぱきゅう』正直痛かったです」
「言うなよ」
 はは・・・と先輩が自嘲気味に笑う、痛かったと自分でも思ってるんだろう。
「もう・・・こみパはやり尽くしたからな、未練も無いだろ?」
「―――そうですね」
「何だ?元気ないな」
「すっきりしましたね、もうネタも無いですし」
 嘘だ。
 本当はまだ未練がある、今まで注ぎつづけた情熱、それを捨てることに抵抗があった。
 僕は本当に―――
 こみパで萌え尽きることが出来たんだろうか?
786通りすがりの名無しさん:03/02/13 23:41 ID:fGyPsWCm
「それじゃあ先輩、明日連絡します」
「ああ、それじゃな」
 僕は地下鉄で先に下りる先輩と別れ、一人席に座って大きく溜息をついた。
 電車は終電、車両には僕以外誰もいない、壁しか見えない無機質な風景を見つめながら僕は一人考えていた。
 個人サークルでも開くか、それとも・・・。
 同人自体すっぱりやめてしまうか。
「ははっ・・・この間までこんなこと考えもしなかったのにな」
 気がついたらこんなにも僕の中で大きな存在になっていたんだ。
 ぽっかりと心に穴があいたような気分、そんな表現がぴったり来る。
 そんなことを考えているうちにウトウトと眠気が襲い、そのうちに車内アナウンスが聞こえてきた。
「次は〜、は・・・う」
 あれ?駅を通り過ぎたか?
 再びアナウンスが聞こえる
「次は〜葉鍵楼、葉鍵楼〜葉鍵をお求めの方は次でお降りください」
 はあ?
 あまりにも非現実的なアナウンスに耳を疑う、寝ぼけてるのか?それとも鬱になって頭がいかれたのか?
 はい深呼吸、すーはーすーはー・・・
 状況、変化無し。
 だけど・・・「葉鍵を求める」か。
 僕のためにある言葉じゃないか、はっ!こっちは萌えと妄想を空想が服を着て歩いてるエロゲオタだ、これぐらいの非常事態に慌ててどうする。
 上等だ!覚悟完了!。
 と、一人テンパっていると、列車が止まり、駅の標識が目に入った、そこにはしっかりとこう書かれていた。

                「葉鍵楼」
787通りすがりの名無しさん:03/02/13 23:45 ID:fGyPsWCm
 駅の階段を上がると目の前には時代がかった建物に「葉鍵楼」と書かれた看板が提灯の明かりに照らされて一際目立つ。
「あ、お客さんですか?」
 玄関の前に金髪を髪の先で縛った、ピンとたった触覚が特徴的な女の子・・・つまり。
 柏木初音ちゃんが竹箒で掃除をしていた。
「ようこそ『葉鍵楼』へ、今お兄ちゃん呼んできますから中で待っててくださいね、案内します」
 初音ちゃんは僕の手を引いて中へ案内してくれた。
 中も外見に負けず劣らずの豪華な作りだ、絨毯にソファー、中心に置かれたランプ、全て頭に「高級」が付くだろうことが容易に想像できる。
「お待たせしました」
 不意に1人の青年が声をかけてきた。
「支配人の柏木耕一です」
「・・・すまない、妄想と理性がごちゃ混ぜになってわけがわからない、説明を要求する」
「いいでしょう、あなたは葉鍵が大好きですね?戦争が好きな少佐のように葉鍵が好きですね?」
「ああ、それだけなら誰にも負けねえ」
 ぐっ、と僕は親指を立てる
「それは結構」
 同じく耕一さんも親指を立てる
「ぐー」
 初音ちゃんも親指を立てる。
「で、ここはそんな人にお望みのお相手と共に一夜をすごすことが出来ます、その間はその子にどのようなことをしても結構です」
「す、好きなこと・・・というと、つ、つまり、ぶっちゃけ・・・セックスしても?」
「はい,結構です」
「けど・・・先立つものが」
 同人誌の売上は純利益を先輩と山分けしたがこんなところだとそれでも不安が残る、そんな僕の気持ちを察知したのか耕一さんは優しい笑みを浮かべて。
「御代は結構です、ここはあなたのような人たちの『思い』で成り立ってます、もう御代は貰っている、簡単に言うとただです」
 耕一さんは僕の瞳を見つめて
「お客様は・・・どなたをお望みで?」
 夢のようだ、夢でもいい、どうせ夢なら・・・とことん楽しもう。
 僕は覚悟を決め、息をちょっとだけ吸って言った
「僕の望む人は―――」
788通りすがりの名無しさん:03/02/13 23:46 ID:fGyPsWCm
と、今日はここまで
続きは近日うpします。
789或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:51 ID:5oqX7nnk
今日は……すごかったです。葉鍵楼始まって以来、盛況な日だったんじゃないでしょうか。

そしてみなさんの熱気に萌やされ、自分も続きを書き上げることができました。

>>616-619 の続きです。
790或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:52 ID:5oqX7nnk
「えー、えーと……まい……ちゃん?」
 おずおずと声を掛けると、まいはオレの胸から顔をあげた。月明かりの中、
澄んだ瞳が輝く。
「いや、その……」
 ジッとオレの顔を見つめるその様子に、次に何を言えばいいのか分からなく
なってしまった。
 だから。
「ありがとう……」
 とただ一言、呟いた。
「どうして?」
 まいは可愛らしく首を傾ける。オレはその仕草に心臓の鼓動を早めつつ、努
めて冷静に答えた。
「まいちゃんがオレのこと、助けてくれたんでしょ。あの事故から……」
「だってあたしのことを呼んでくれたんでしょ」
「うん……呼んだのかどうかは分からないけど……君の事を強く思ったのは間
違いないよ」
 聖さんとの会話を思い出しつつ、オレは素直に答えた。
「あたしも、ありがと」
 まいはそういうと体を伸ばし――
 ちゅ
 軽い音がして、オレの頬に柔らかいものが一瞬押しつけられた。
「えっ、ど、どうして……っ」
「――あたしのこと、受け入れてくれて、ありがとう」
 そう言うと今度は舌でオレの唇をちろっと舐めあげる。
791或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:52 ID:5oqX7nnk
 ……キス、した事になるのかな、これ。
 いきなりのこの歓迎にオレの頭は混乱していた。けれど分かってる事が一つ。
応えないと。オレがまいを受け入れているって、行動で示さないと。
 どうすれば……ってこの場で出来る事など決まっている。オレは今までのゲー
ムの知識を頭に浮かべながら、口を開いた。
「……オレのところに現れてくれて、ありがとう」
 そしてまいを抱き締めると、不器用に唇を唇に押しつけた。
 まいは一瞬驚いたような表情を浮かべたが、すぐにオレのキスに応えてくれ
た。互いに唇を吸い、舌で舐めあう。
 その一つ一つに、頭がしびれていく。薄っぺらいゲームの知識なんて簡単に
吹っ飛んだ。
 もっと――もっと近くに――。オレはまいをもっと近くに感じたくて、本能
で体を動かした。
「……あ」
 不意にまいが声をあげる。
 理由は……アレだ。こんなことをして、興奮しないわけがない。体を動かし
た拍子にまいに見つかったんだ。
 背筋が一気に冷えた。これでまいに嫌われたら――。
 けどまいはイタズラっぽく笑うと、
「こんなに元気になってるよ」
 といい、ジーパンの上からそこを撫で上げた。それだけでもう、電流が走っ
たかのような快感が広がる。
「だ、だって……まいちゃんが……」
「え、あたしが?」
「こんなにくっついてるから……」
792或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:53 ID:5oqX7nnk
 オレの答えにまいはくすくすと笑い出した。そしてぎゅっと抱きつくと、耳
元で囁いた。
「あたし、こんなに小さいよ?」
「それは……だって……まいちゃんだから……」
「……ありがと」
 月明かりの中、まいの頬の赤みが増した気がした。
「じゃあね――」
 そういうと体をオレから離し――
 ファスナーをおろす音と共に、オレのものを締め付ける感覚がなくなった。
外気に晒され、さらに堅く屹立する。
「わぁ……」
 驚いたような感心するような声をあげるまい。
「えっ、えっ?」
 オレの戸惑いをよそに、まいは再びイタズラっぽい笑みを浮かべた。
「お礼、するね」
 そう言うとまいは一挙動で立ち上がった。オレの腹を跨いで。見上げても、
陰になった表情はよく分からない。
「まいちゃん?」
 オレの呼びかけに答えず、まいはおもむろに自分の服の裾に手を入れた。そ
のままそろそろと持ち上げていく。
 ゴクリ、と鳴ったのはオレの喉か。
 視線を気にする風もなく、まいはさらに手を奥に入れる。シュルシュル、と
衣擦れの音が響き、ぱさり、と何かがオレの上に落ちてきた。白い、小さな、
布。あれは――
793或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:54 ID:5oqX7nnk
「そんなに見ちゃダメっ」
 まいの声に慌てて顔をあげる。
 月明かりの中――まいは微笑っていた。幼く、無邪気に、けれど……その唇
がどこかなまめかしく動く。
「あたしにまかせて」
 オレはギクシャクと頷く事しかできない。
 ふわりと服が広がり、剥き出しのオレの腰を覆い隠した。その上にまいはそ
ろそろと腰を落としていく。膝をつくと、まいは左手をオレの腹の上に載せた。
そして何かを探すかのように腰を動かす。
 まいが動くたびにとオレのものがまいの体に触れる。すべすべとした感触。
ぬるぬるした感触。それだけでもう、破裂しそうな感じだ。
「すごく熱くなってる……」
 まいも熱っぽい口調でそういうと、右手を自分の服の中に入れた。
「うっ」
 思わず声が漏れる。
「それにとっても硬いよ」
 小さな指先がしっかりとオレのものを握る。
「だ、だめだよ、まい、ちゃん……」
「どうして?」
「どうしてって……君は、幼いし……その……」
 幼い女の子に奉仕されているという背徳感。それに壊れてしまうんじゃない
かという思い。実際に出会い、抱き締めて分かったように、まいの体は想像以
上に小さかった。
 けれどまいはくすくすと笑う。
「だいじょぶ。こんな体だけど、男の人を気持ち良くすること、できるよ」
794或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:55 ID:5oqX7nnk
 気持ち良く、という部分が特別な響きを持って伝わってくる。それってつま
り――
 まいの指に導かれたオレのものの先端に、何かが押し当てられた。ものすご
く熱く、柔らかい、何か。
「だから……気持ち良く、なって……んっ!」
 止める間もなく。
 まいが小さなうめきをあげると共に、先がものすごく熱いものに包まれた。
 入っちゃったんだ。まいの中に。
「だ、大丈夫? 痛くない? つらいんじゃ――」
「へ、へい、き、だもん」
 荒い息とともに答え返ってきた。苦しそうに見える。けど、オレ自身まいの
ことを気にする余裕はそれ以上なかった。
「ん……はぁ……んんっ」
 まいが熱い息を漏らすたびに少しずつ、少しずつ俺自身がまいの中に埋まっ
ていく。
 その声に苦痛はない。ただただ熱く、オレの中の男を引き出していく。
「やぁ……大きくなっ……んぁっ」
 それでもまいは腰を沈めることを止めようとしない。
 オレのものが徐々に熱い肉に包まれていく。そこは柔らかく、だけどきつく
オレのものを絞り上げる。あの小さな体の中に入っているんだ。それも当然だ
ろう。
795或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:55 ID:5oqX7nnk
 ワンピースに隠されつながっている部分は見えない。けどそれが逆に感覚を
鋭敏にしているみたいだ。あっという間に限界が迫ってくる。ただ入れただけ
だっていうのに。
「ご、ごめん、もう、限界、みたい」
 せっぱ詰まったオレの声にまいは動きを止めた。
「そんなに、気持ち、いい?」
「ごめん……でも……だって……初めてなんだ……」
 小声でのオレの告白。けどまいはそんなオレのことを優しく見つめる。
「あたしが、初めてで、イヤ?」
「まさかっ!」
 思わず大声を出す。
「嬉しいよ、とっても」
 いきなりだったけど。考える余裕もなかったけど。でもまいと最初にするこ
とができてよかった。それは間違いない。
「うんっ、あたしも、うれし……あぁっ!」
 まいは年齢に似合わぬ優しげな笑みを浮かべると、一気に腰を下ろした。オ
レの先端に何かが当たると同時に、まいが嬌声あげてのけ反る。
 奥まで入ったんだ、と理解するよりも限界を超えるのが先だった。
「まいっ! まい!」
 名前を呼ぶと同時にオレは自分の欲望を解放していた――。
796或る名無し ◆MaKoP/qBSE :03/02/13 23:56 ID:5oqX7nnk
以上、>>790-796 でした。

さて、これから保管所の更新作業に入ります。
こういう忙しさは……嬉しいですね。
>>796
 よろしくお願いします。
798名無しさんだよもん:03/02/14 00:01 ID:Rqovtgb4
もう、みなさん素晴らしいSSばかりです!今日は葉鍵楼最レス記念日っぽ!
そして管理御苦労様です。
799通りすがりの名無しさん:03/02/14 00:01 ID:5U6ROoJH
>>796
よろしくお願いします。
しかし相変わらずエロいですな。
>>798
みんなバレンタイン前で鬱屈してるんじゃないかと。
漏れはどっちかってーと金銭的にだが。
801元174:03/02/14 00:45 ID:fZuby3kT
言われて初めて気が付いた。

今日はバレンタインだった。

しまった!バレンタインネタ書くの忘れてた!
802真赤な名無し ◆FMEeOU07ME :03/02/14 01:02 ID:MwJ4VRR8
>>796
お疲れ様です。そしてよろしくお願いします。

>>801
まだ間に合います。今日中に書ければ、ですが…。
ちょっと厳しいですね。
803ア-モンド:03/02/14 03:06 ID:hOgLjhwF
Д・;) ・・・完全に祭り状態
ノ >>606の漏れの発言は何だったのだろう・・・

これで明日(っていうか今日)の夜は寂しさを忘れてじっくり読めそう(w
804通りすがりの名無しさん:03/02/14 18:09 ID:gdF1t4Sj
>>785-787
の続きです、それではどうぞ。
805通りすがりの名無しさん:03/02/14 18:11 ID:gdF1t4Sj
「猪名川由宇さんです」
「かしこまりました」
 耕一さんは丁寧に礼をすると初音ちゃんに2,3指示を出して再び僕のほうを振り向く。
「今初音ちゃんが呼んできますのでしばらくお待ちください、では・・・ごゆっくり」
 そう言って耕一さんがホールから出て行った。
 ―――緊張してる。
 本当に会えるんだろうか?
 いや、現に初音ちゃんはいたしあの手の感触は本物だ、でも試しに・・・古典的だけどやってみるか。
 そう思って僕は・・・
「痛い・・・夢じゃないな」
 頬をつねってみるがしっかりと痛い、これは僕の夢でもなければ妄想の類で無いようだ。
 夢じゃないと思うと僕は思わず頬が無意識で緩んでしまう、楽しみでしょうがない。
「何にやにやしとんねん、自分」
 今まで散々聴いた声、聞き間違えるはずが無い、僕は声の聞こえたほうを振り向いた。
 肩の辺りまで伸びた茶色の髪を2つに結い、ふちの無いメガネが特徴的な少女・・・
 間違いなく「彼女」猪名川由宇だった。
「猪名川・・・由宇さん、だよね」
「せや、ここに来るような奴ならいちいち言わんでも分かるやろ、それと由宇でええ、さん付けなんて気味悪うて寒イボが出るわ」
「わ、悪かった、僕は・・・」

 スパーン!

 突然の衝撃に頭に火花が飛んだ、いつの間にかハリセンを持った由宇が僕の頭を叩いていた。
806通りすがりの名無しさん:03/02/14 18:13 ID:gdF1t4Sj
「阿呆、ここじゃ客の名前聞いたらあかんルールや、知らんのか!」
「知らんもなにもさっき来たばかりでそんなの聞いたの初めてなんだけど」
「じゃあ今知ったな、それでええ」
「なにも問題が解決してないようなしてるような・・・」
「男が細かいことぐだぐだぬかすな!」
 有無を言わせぬ由宇の迫力に僕は口を閉じ・・・たかったがこれだけはツッコミたかったので聞いてみた。
「なあ・・・さっきのハリセンどっから出したの?」
「関西人を極めた者の究極奥義や、これができるのはここでも数少ないで」
「は、はあ・・・」
 これ以上つっこむのは命にかかわる。
 そう本能的に思った僕はこれ以上何も言わなかった、そうしていると由宇は僕のに密着するのではないかと思うほど接近する。
 ―――いい匂いだ。
 香水などの化粧の匂いではなく女性が本来持つであろう官能的な匂い、由宇はまったく着飾っていない、ゲームのままの普段着なのに男の本能をくすぐるような雰囲気を出していた。
「―――匂うで」
 由宇は僕の周りをくんくん嗅ぐとポツリと呟いた。
「はあ?」
「あの匂いや・・・イベント帰りの独特のおた臭、自分風呂入っとるか?」
 納得した。
 僕は普段から衛生面には気を使ってるが、さすがに冬でも暑いあの会場内で1日中本を打っていれば汗もかくし、あの独特のイベント臭が染み付いてしまう。
「ごめん,イベント帰りだから・・・」
「やっぱり同業かい、なんつーかそんなオーラ出とったしな、よっしゃ、じゃあまずは風呂や、疲れとるやろ」
 由宇はそう言って僕の手を引いて階段を上がっていった。
807通りすがりの名無しさん:03/02/14 18:14 ID:gdF1t4Sj
今日はここまで。
関西弁については、僕が関西方面に住んでないのでどうしてもいんちき臭くなってしまう・・・
そこは御容赦ください。
808名無しさんだよもん:03/02/14 20:09 ID:xP+Hh/nP
state
>関西弁については、僕が関西方面に住んでないのでどうしてもいんちき臭くなってしまう・・・
気にするなYO!

 俺も昔、いいんちょにけったいな関西弁喋らせてたような気が。
810酒と泪と男と女(1) 1/3:03/02/14 21:54 ID:T13VaY1f
俺は、生まれた時からこの街に住んでいる。
もう何千回この道を通ったかわからない。
小学校に通う時に毎日通った。
中学に通う時にも毎日通った。
高校に通う時にも毎日通った。
大学に通う時にも毎日通った。
そして今は仕事に行くのに毎朝この道を通り、日が暮れてまた同じ道を戻ってくる。
その俺が、ここが何なのかをまさか忘れるはずがない。
ここは雑木林のはずだ。
カブト虫やセミを取りに来たこともあるし、学校行事で駆り出されて落葉掃除をしたこともある。
林の中には建物らしきものは何もなく、夜になると人の気配などまるでないはずの場所。
そのはずなのだが……
だったらここにあるこれは、一体何なのだろうか。
時代劇でしか見たことのないような日本家屋。
それが今、俺の目の前に大きくそびえ立っている。
今朝ここを通った時はこの建物はなかった。
だからと言って夕方までの間に突然こんなものが出来るわけがない。
これは一体何なんだ。
三歩下がって、屋敷を見渡してみる。
建物の造りそのものはまるで老舗の温泉旅館といった感じだったが、全体を朱色に塗った外観は、まるで旅館らしくなかった。
これじゃまるで、吉原か何処かの遊郭みたいじゃないか。
建物の中心を見やると、大きく開け放たれた玄関の上に「葉鍵楼」というすすけた大きな看板が掛かっている。
「……はあ?」
思わず俺は素頓狂な声を上げてしまった。
『葉鍵』?
こんな建物が突然現れただけでもワケがわからないのに、よりによって名前が『葉鍵』?
……一体何をする所なんだここは。
妙な好奇心をそそられた俺は、意を決し、その葉鍵楼という建物の玄関をくぐることにした。
811酒と泪と男と女(1) 2/3:03/02/14 21:54 ID:T13VaY1f
「いらっしゃいませ。」
一歩敷居を跨いだ俺を出迎えたのは、恭しくお辞儀をする一人の男だった。
「当『葉鍵楼』の支配人、柏木耕一と申します。お見知り置き下さいますよう。」
「はあ。」
つられて俺も軽く頭を下げる。
無論、柏木耕一という名には覚えがある。
驚くべきことなのかもしれないが、今更そんなことで動揺しているわけにもいかない。
どうせ何分か何十分か後には、俺の想像を絶するものを見せられるに違いないのだ。
心の準備はとうに出来ている。
「……この葉鍵楼というのは、一体何なんですか?」
俺は前置きを省き、単刀直入に耕一に聞いてみた。
「葉鍵楼は、超高級娼館でございます。」
「ふむ、ショーカン………って娼館?」
「いわゆる『遊郭』と同義の娼館でございます。ただし普通の娼館と違う点は、ここの女の子が皆葉鍵の人間であることと、お客様からお代は一切頂かないということ……」
「はあ……お代を一切、ですか……」
「はい、お代は貴方様から既に頂いておりますので。」
「は?」
「ここにおいでになられた事、それだけで十分なのでございます。」
「はあ……」
何が何だかわからないが、ここまで聞いた以上このまま帰るわけにもいかないだろう。
「早速でございますが……お客様は、誰とのお時間をお望みですか?」
「女の子の指名ですか?」
「はい。」
腹をくくった俺の脳裏に、突如ある諺が浮かんだ。
「毒を食らわば皿まで。」
「は?」
「折角だから最後まで楽しませてもらいます。」
「はい、どうもありがとうございます。ご指名は誰になさいますか?」
「そうですねぇ……」
812酒と泪と男と女(1) 3/3:03/02/14 21:55 ID:T13VaY1f
二階の一室に通された俺は、上着を脱ぐと窓際のハンガーにそれを掛けた。
こざっぱりした六畳の和室で、床の間の花瓶と畳の上に置かれた二つの座布団の他に、調度品は何もない。
これから二人で座ってしばらく時間を過ごす部屋としては、狭からず広からずいい感じだ。
襖を開いて隣の間を覗くと、衝立の向こうに二つ枕を並べた布団が用意してあった。
なるほど、確かにここは娼館や遊郭と呼ぶに相応しいな、などと思った。
最近の風俗みたいな、ただする事をするだけの機能的な作りではなく、何処か趣のある懐かしい造り。
客を和ませるために心を砕いているのがよくわかる。
気取った言葉で言えば「粋な計らい」というやつだ。
そういう楽しみ方の出来ない人間にとっては、ただの和室とそれほど変わりはないのだろうけども。
しばらくすると、頼んでおいた酒が盆に乗って運ばれてきた。
座布団の上に胡座をかき、手酌でそれを煽る。
なんとなくいい気持ち。
障子窓を開けて外を見る。
西の空に大きな三日月と、その下に広がる見慣れた風景。
林のすぐ横の道を行く人間を何人か見たが、この葉鍵楼には目もくれないで通りすぎて行った。
つくづく不思議な所だ。
これで寝て起きたら、何かの昔話みたいに枯葉の布団の上でいびきをかいていたりして。
それもそれで面白い。
そんな事を考えながらちびちび酒を飲んでると、不意に部屋の外に人の気配。
「失礼する。」
その声と同時に障子が開かれると、廊下に座っていたのは髪の長い白衣の女性。

「ん、よく来てくれました。霧島聖さん。」
813名無しさんだよもん:03/02/14 21:56 ID:Tl7D3tSo
>>807 >>809
方言指導なら大阪市民の私が引き受けますが何か?
814媚館スレ初投下:03/02/14 21:56 ID:T13VaY1f
しまった、sage忘れた……吊ってきます。
815 ◆B.otvswHuQ :03/02/15 01:18 ID:G1mPFhML
さっきの客は初音ちゃんを指名した。
まあ、葉鍵キャラ全員を扱っているこの娼館だ。こういった事態は起こり得るということは覚悟していた。
だが、さっきの客は明らかに初音ちゃんを傷つける目的の道具を要求した。
そしてにやりと笑って一言、「楽しませてもらうよ」。

俺は困惑していた。
確かに俺は確かにこの葉鍵楼のオーナーをつとめている。が、それ以前に柏木初音という女性の恋人である。
それに初音ちゃんと約束をしていた。『俺が初音ちゃんを守る』と。
しかし、確かにここで初音ちゃんを守ることは簡単なことだ。客の要求を拒否するだけで良い。
だがこの葉鍵楼、沢山の人々の思いの上で成り立っている。
我々はその思いのギブアンドテイクとしてサービスを提供させていただいている。
つまり、客の要求を拒否するということは、この関係を崩すということになる。
するとどうなるか………
おそらく我々を具現化している思いの力が弱まり………葉鍵楼は消滅する。
初音ちゃんは守りたい。だが、俺の独断でみんなを消滅の危険に晒す訳にはいかない。
「はあっ……」
溜息を付いてフロントの椅子に座ろうとした。が、そこには先に国崎さんが座っていた。
「いつ来たんですか? 気付きませんでしたよ」
「こっちに出てきたのはたった今だ。だが、あの客とのやりとりは全部見てた」
「……」
「行ってやれよ、心配なんだろ?」
「えっ……」
「もし俺があんたの立場で初音が観鈴だったら……俺なら観鈴を奪い返しに行く」
「でも……」
「心配するな。これが原因で何が起ころうとも、誰もあんたを責めたりはしないさ」
この国崎さん、普段は馬鹿なことばかりしてるが、たまに鋭いことをズバッと言う。
……この人のおかげで吹っ切れた。
「国崎さん、ありがとうございます」
「礼はいいから早く行け」
「はい」
816 ◆B.otvswHuQ :03/02/15 01:22 ID:G1mPFhML
しかし、このスレほんとにレベル高いですな。
ワシみたいななんちゃってSS書きには敷居が高すぎた気が……(苦藁

今回は耕一の心理描写。
ちょっとわかりにくいな。もうちょい上手く書きたかったが……
817名無しさんだよもん:03/02/15 02:19 ID:mtRBEEJA
>>810-812
ひじりんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!

>>815
何を仰る。この視点からっていうのも少ないので、深みが増した気分が。

>>皆さん
頑張って。
818ア-モンド:03/02/15 02:38 ID:Se8X6Kcn
∀・)   みんなイイ! 
 ノ 

 負けずに『つぼみが咲くように』第4弾投下!
819ア-モンド:03/02/15 02:39 ID:Se8X6Kcn
 青い月明かりに照らされた和室、二つの影が寄り添っている・・・。

男「・・・好恵さん」
好恵「はい・・・。」
 初めて坂下を名前で呼ぶ青年、彼女もまた自然にそれに答えた。

男「・・・抱いて、いいですか?」
好恵「・・・はい」
 少し青年の腕にすがりつく坂下。
好恵「よかった。もう帰るなんて言われたらどうしようかと思ってた・・・
   一応私も娼館の人間だから。」
男「関係無いよ。」
好恵「・・・え?」
男「例えここが街中でも、空手の道場でも同じ事言ってたよ・・・君が好きだから。」
好恵「ふふふ、道場でそんなこと言ったら叩き出されちゃうわよ・・・。」

 男の腕から離れ正面に回る坂下、手を後ろに回して・・・
好恵「・・・あれ?う、ううんと、んっ!やっ!えいっ!」
 どうやらドレスの背中のホックが外れないらしい。しばらく奮闘する彼女だが・・・

好恵「あの・・・すいません、これ外して頂けますか?」
 ばつが悪そうに背中を向ける坂下。ドレスの谷間に広がるうなじが美しい。
青年はホックに手をかけ、外した。次いで坂下が背中のファスナ−を下げる。

  ーーーーーーすとっ!−−−−−−−

 音を立てて畳の上にに落ちるドレス、その上の彼女は一糸まとわぬ姿だった。
その光景はある幻想的な光景を想像させる・・・

 地面に広がるドレスはまるで花のように咲き、その中心に立つ彼女はまさに
つぼみから咲いた花の妖精のようだった。
820ア-モンド:03/02/15 02:40 ID:Se8X6Kcn
男「綺麗だよ、ほんとうに・・・。」
 恍惚とした表情で坂下の後姿を眺める青年。
好恵「え、あ・・・ありがとう。」
 両手で胸と前を隠しながら後ろ目で答える坂下、それで背中を見せてるために
うなじからお尻〜足先まで全てがあらわになっている。
 視線が背中に集中してることを意識してかますます赤くなる坂下。
青年はそんな表情を少し楽しんでから、ドレスを踏みしめて彼女の傍らへ。

 青年が肩越しに顔を近づける、意図を察した坂下はそのまま後ろ向きに
彼の唇を受け入れた。

好恵「ん・・・っ!」
 こわばった表情でのキス、しかし抵抗しない彼女に対して青年はより深く深く唇を求める。
好恵「んふっ・・ん・・」
 堪え切れなくなった坂下はキスしたまま正面に向き直り、青年の体にすがるように抱きつく。
青年も答えるかのようにその体を引き寄せる。
好恵「ん・・・んふぁ・・・ん」
 口の中に広がる甘い快感に息を漏らす坂下、生まれて初めての経験が彼女の思考を奪って行く。

 青年はそんな彼女をゆっくりとドレスの上に横たえ、そしてキスの呪縛を解いた。
好恵「あ・・・」
 全裸の状態で男性に押し倒されている、しかもドレスをベッド代わりに。
そんなシチュエ−ションに遭遇してどうしようもなく上気する坂下、
まともに目を合わすことすら恥かしくてできずに思わず視線を泳がせる・・・。
821ア-モンド:03/02/15 02:40 ID:Se8X6Kcn
男「可愛いよ、好恵さん」
 出来る限りのやさしい声で諭す青年。
好恵「ど、どうぞ・・・」
 それでも恥かしいのか相手の顔をまともに見られない坂下、
と、ふいに青年の手が彼女の胸に触れる。
好恵「ひゃう!」
 びっくりして反応、しかし青年は行為を止めない。
好恵「ん・・・ふぁ、ふぅ、ん・・っ」
 こわばった声を上げる坂下、両の掌はしっかりと握り締められ、全身を硬直させて
行為に耐えている。
男「大丈夫だよ、もっと力を抜いて・・・」
好恵「は、はい・・・」
 とはいうものの、彼女はますます体をコチコチに硬直させる。
やわらかな脂肪の中にある空手で鍛えた筋肉がそれこそ全力で固まっている。
その必死さに思わず体を離す青年。
好恵「あ、あうう・・・」
 硬直したまま泣きそうになる坂下、心が彼を受け入れても体がなかなか準備しない。
好恵「す、すみません・・・」
 今日何度目かのばつの悪い顔をする坂下。
と、その時、青年がニンマリと笑った。
好恵「・・・え?え?え・・・?」
 手をわきわきさせながら再び覆い被さる青年、なんか嫌〜な予感・・・。

男「こちょこちょこちょこちょこちょ・・・」
好恵「−−−!!きゃはははははっ!ちょ、ちょっとぉ〜、あ、ひゃっ!」
男「ほ〜らほら、こちょこちょこちょこちょ・・・」
 脇の下といわずおなかと言わずくすぐりまくる青年、坂下はまるで陸に打ち上げられた魚のように
のたうち回る・・・。
好恵「ひゃ、やめてって・あっひゃははははぁ〜ん、ひゃっ!あぁあぁあ〜〜っ!」

 数分後、花の妖精さんはすっかり硬さが取れていた。
好恵「はふぅん・・・もう、いじわる。」
822ア-モンド:03/02/15 02:43 ID:Se8X6Kcn
 濡れ場の前半おちまい。・・・どこいらへんが濡れ場だよ漏れ(w

まぁ自分に萌え萌えな濡れ場は無理っぽいかと。

|彡サッ


823名無しさんだよもん:03/02/15 03:18 ID:7d5Fcap7
>好恵「はふぅん…」

好恵さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!
824 ◆B.otvswHuQ :03/02/15 14:23 ID:G1mPFhML
>>815
うわああ! ミス発見!

>確かに俺は確かにこの葉鍵楼のオーナーをつとめている。

確かに俺はこの葉鍵楼のオーナーをつとめている。

変更おながいします>管理人さん

>アーモンド
坂下可愛いなぁ……
たまらんっすよ、マジで。萌えまくり
825酒と泪と男と女(2) 1/4:03/02/15 18:47 ID:ZtR9LHRZ
一応の挨拶を済ませると、俺は聖を対面に座らせた。
「まずは一杯。」
猪口を渡して徳利を傾けてやると、聖はそれを綺麗に飲み干した。
「御返杯。」
今度は聖が俺の猪口に酒を注ぐ。
俺はそれを一気に喉の奥に流し込んだ。
五臓六腑にアルコールが染み渡るような錯覚を覚える。
俺は息を吸い込み、溜息のようにそれを吐き出した。
と同時に、再び俺の手に酒が注がれた。
その所作が何とも美しい。
思わず見惚れてしまうぐらいだ。
「それにしても、ここは不思議な所だな……」
俺は思わず、そんな言葉を口にしていた。
「こんな目立つ場所に建っているのに誰も見向きもしない。そう言う俺もついさっきまで気付きもしなかった。」
「葉鍵楼とはそういう場所だからな。」
「そういう場所?」
「私達を必要とする人間にとっては、いつでもそこにある。しかし必要としない人間にとっては存在しないも同じなんだ。」
「必要とする、か……」
「キミだって、私に会いたいと思ったからこそ今ここにいるんだろう?」
「それはそうなんだけど、な……」
なんとなしに、こういう女がいたらいいな、などと考えたことはある。
しかしそこまで強く望んだかと言われると、
「どうもそんな覚えはないんだよな……」
「でもキミは今ここにいて、こうして私と飲んでいる。今はそれで十分だろう?」
「ごもっとも。」
聖の言うとおりだ。
理解できようとできなかろうと、現実が目の前にある以上、考えても始まらない。
それならせいぜい、楽しく酒を飲ませてもらうとしよう。
「……もう一杯注いでくれ。」
俺は聖に向かって猪口を突き出した。
826酒と泪と男と女(2) 2/4:03/02/15 18:47 ID:ZtR9LHRZ
一人で飲むと気分が落ち込む。
大勢で飲むと周囲が騒がしくなる。
だから俺は、こうやって落ち着いた気分で酒を飲みたいと常々思っていた。
俺自身が彼女を熱望した覚えはないのだが、もしかすると無意識に、そういう相手として聖を見初めていたのかもしれない。

俺と聖は互いに酌をしながら、とりとめもない話に花を咲かせていた。
お互いの友人の話や家族の話、昔話や仕事の軽い愚痴まで。
その仕事関連の話で、こんな事を聖の口から聞かされた。
「……今回が初めて?」
「そう。私が客に指名されたのは、実は今夜が初めてなんだ。」
「それはまた、意外な話だな……」
確かに葉鍵の中でも一番手二番手というほどの人気はないものの、決してファンが少ないわけじゃないので、今回が初めてということはないと思ってたんだが。
「自分で言うのも何だが、こんなとっつきにくい性格をしてるからな……
 殿方としても、もうちょっと手のかからない娘の方がいいんだろう。」
「女は刀に似たり、か……」
「は?」
「日本刀は扱いに熟練を要する。特に名刀ともなれば、普段の手入れからして大変なもんだ。
 一見して自分の手に負えないと思った男は、みんな避けていったんだろ、きっと。」
「…………。」
「お前はいい女だ。」
「……私を誉めても何も出ないぞ。」
「酌をして話に付き合ってくれればそれで十分。」
俺はぐいと酒を煽った。
聖の手からまた酒が注がれる。
もう何杯になるだろう。
空になった徳利が六本ほど盆の上に乗っている。
そのせいか、聖の顔もほんのり桜色に染まっていた。
「まだ飲めるか?」
聖は無言で頷くと、手元の酒をゆっくり飲み干した。
俺はそれに酒を注ぐ。
しばらくして、徳利の追加が運ばれてきた。
827酒と泪と男と女(2) 3/4:03/02/15 18:48 ID:ZtR9LHRZ
「……あら?」
用を足すためにしばらく外へ出てた俺が戻ってくると、聖は足を崩して柱にもたれかかったまま、すやすやと寝息を立てていた。
さっきまでは何ともないように思えたんだが、さすがに徳利三本分強の日本酒は効いたと見える。(ちなみに俺が飲んだのは五本)
とはいえ、もてなす側が客より先に潰れてりゃ世話はない。
聖の肩をポンポンと叩くが、反応はまるでない。完全に熟睡している。
このままほっとくわけにはいかないが、かと言って叩き起こすのもしのびない。
さてどうしたものやらと思った途端、不意に重要なことを思い出した。
ここは媚館。
客の望むあらゆるサービスを提供する所だ。
無論、邪な欲望を解放することも許される。
いや、むしろそのために存在していると言っても過言ではない。
俺はゴクリと生唾を飲んだ。
酒のせいで火照った体が、ますます熱くなっていくのを感じる。
聖の胸元に目をやる。
自己主張の強い二つのふくらみが、俺の目を刺激した。
視線を下げると、はだけ気味のスカートから露になった、剥き出しの太腿が見える。
鼓動がどんどん高鳴る。
例えここが媚館でなかったとしても、この状況で事に及べば女の言い訳は利かない。
男と二人きりの部屋の中で、無防備に酒に潰れている女。
誘っているも同じだ。
襲え。
襲ってしまえ。
本能がそう訴えかけてきた時、俺の理性は即座に決断を下した。
襖を開けて隣の間に入り、衝立をどけて布団をめくる。
再び元の部屋に戻ると、俺は聖を抱えて再び隣に行き、聖をその上に寝かせた。
「よく寝ていられるな、こんな状況で。」
呆れたように呟くと、俺は聖の上にそのまま布団をかけてやった。
828酒と泪と男と女(2) 4/4:03/02/15 18:49 ID:ZtR9LHRZ
「可愛いもんだな、こうして寝てる顔も……」
俺は聖の枕元に胡座をかき、じっとその顔を眺めていた。
ふう、と一つ溜息をつく。
体は相変わらず熱いままで、銃の方も撃鉄が下ろされたままの状態なんだが、心は落ち着いていた。
襲ってどうする。
それが、俺の理性が本能に返した返答だった。
襲ってどうする。
確かにいい女だ。身も、心も。
こんな女を抱きたい。
自分の思うままに鳴かせてみたい。
限界まで欲望をぶつけたい。
そんな感情は俺の中にもある。それも少なからず。
そして今は、その最大のチャンスだ。
でも待て。
俺は、酔い潰して抵抗できない状態にしないとこの女を抱けないのか?
闇討ちを仕掛けないと満足に相手を倒すこともできない程度の男なのか?
今ここで聖を襲ってしまえば、俺はそれを肯定してしまうことになる。
そんなみっともない事だけはさすがにしたくなかった。
俺はもう一つ溜息をついた。
さて、これからどうしたものか。
相方が潰れてしまった以上、一人でやるしかないだろう。
月もとっくに沈んでしまった。
仕方ない、ちびちびと酒を飲んで、眠くなったらそのまま寝てしまえ。
「あーあ、何しにここに来たんだか……」
自嘲的にそう呟いて枕元を立ち上がった時だった。
「……入っていかないのか?」
寝ていたはずの聖が、いきなり声を発した。
829天気屋:03/02/15 18:49 ID:ZtR9LHRZ
懲りずに続編投下でつ。
ついでだから別スレで名乗ってるコテハン使います。でわ。
830元174:03/02/15 19:29 ID:s3aX6Bbo
ひょっとしたら短編書くかも書かないかもです。
アテにはしないでください。

>>天気屋氏
goodです!大人の女は日本酒が似合う…。


…それにしても、貴方まで此方に来ましたか。大丈夫かな向こうw
831名無しさんだよもん:03/02/15 19:45 ID:UgMCnt4a
パイズリができる人はいないのですか。
832名無しさんだよもん:03/02/16 00:26 ID:+Dsd+EdB
もうなんつーか、このスレ良いな
833名無しさんだよもん:03/02/16 01:06 ID:Q2FFCmpU
そろそろ残り容量が気になるな…
次は正式に第三館ですかな。
834名無しさんだよもん:03/02/16 09:02 ID:KzJLYnk3
1 名前:支配人挨拶 投稿日:02/11/08 01:21 ID:fDDWdpGg
 いらっしゃいませ。当館の支配人 柏木 耕一 と 申します。

 当館はお客様が望む 一時の夢の玉手箱。

 さて、お客様…

 今宵は どの姫と 過ごされますか…?

前スレ 超高級娼館「葉鍵楼」
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1032877780/l50



2 名前:お父さん ◆yGAhoNiShI 投稿日:02/11/08 01:22 ID:WjsLP8oD
探し疲れましたか?


3 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 01:23 ID:9LlQlGts
いまだ!


4 名前:1 投稿日:02/11/08 01:24 ID:fDDWdpGg
リンク貼り忘れてしまいました。ごめんなさい。

公式サイト「葉鍵楼に於ける物語」
http://red.ribbon.to/~hakagirou/
835名無しさんだよもん:03/02/16 09:02 ID:KzJLYnk3
5 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 01:40 ID:7St2bvll
>>1
乙〜


6 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 04:17 ID:JH+KwInl
>>1
おつかれ〜


7 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 14:23 ID:M82UZl58
人来るのは夜か、それまで保守


8 名前:不特定生物 投稿日:02/11/08 16:16 ID:WLkYW/TU
>>7
IDがアレだな、何かランボー。


9 名前:通りすがりの名無しさん 投稿日:02/11/08 21:33 ID:MUsDugpF
前スレの
898-900
の続きです
スランプ気味かな〜、短めですがどうぞ
836名無しさんだよもん:03/02/16 09:02 ID:KzJLYnk3
10 名前:通りすがりの名無しさん 投稿日:02/11/08 21:35 ID:MUsDugpF
 栞の言われるままに香里の乳首の先端を舌で触れる。
「はぁっ・・・んっ・・・あっ・・・」
 香里の喘ぎ声と、固くなった乳首の感触が僕の劣情を増加させる。
「香里って結構エッチな体してるね、もう乳首が立ってる」
「ち,違うわよ,ただ緊張・・・あうっ!」
香里の体がぴくりと震え、舌から香里の体温を直に感じる。
「お姉ちゃんったらもう乳首立たせちゃったの?いけないんだ」
そう言って栞が香里の首筋を舐める
「しお・・・り,やめ・・・」
香里も口では嫌がっているがさしたる抵抗は見せない。
「嫌ならやめちゃうよ?お姉ちゃん?」
 栞が香里の耳元で囁いて胸への愛撫を止める、それを聞いた香里は首を横に振って。
「ごめんなさい・・・栞・・・やめないで」
「素直なお姉ちゃんは大好きです」
栞は再び胸への愛撫をはじめる,心なしかさっきよりも強くしている気がする,香里はその愛撫に甘い息を洩らした。
「栞,上は任せていいかな?」
「はい,任せてください」
「じゃあ任せるね,僕はこっちを」
 僕は香里の胸から下へ口付けを続けて・・・。
 香里のパンツに手をかけた。



11 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 21:36 ID:E/64aQ+O
Leaf・keyな出会い
http://www.love-beam.com/i/index.cgi?id=dWNtyhhwxW
837名無しさんだよもん:03/02/16 09:03 ID:KzJLYnk3
12 名前:通りすがりの名無しさん 投稿日:02/11/08 21:36 ID:MUsDugpF
僕はゆっくりとパンツを下ろす。
 するりと音を立てて下ろされる下着、香里の綺麗な肌がすべて晒される。
「き・・・汚くない?」
「ん?何が?」
「そ・・・その・・・私の・・・」
「もしかしてここのこと?」
僕は香里の秘所を指で開いて見る。
陰唇、陰核、尿道、膣口に至るまで娼婦とは信じられないほど綺麗だった。
「汚くなんか無いよ,その証拠に・・・」
 僕は奥まで見える秘所の陰唇を舐める。
「うっ!・・・はぁん・・・ああ・・・」
 香里の甘い声が耳につく、その今までのクールな印象からうって変わった猫が甘えるような声を聞くと僕はちょっと意地悪をしてやろうかと考えた。
「・・・舌,止まってるわよ」
「ちょっと考え事」
 香里の少し機嫌を損ねた声を上げる、そんな時僕の目に食いかけの雪見だい○くが目に付いた、僕はクリームの部分を付属していたちょっと大き目の楊枝で掬い取って・・・
香里の陰核に塗りつけた。
「つ,冷たいっ!」
香里が一際大きな声を上げた。



13 名前:通りすがりの名無しさん 投稿日:02/11/08 21:40 ID:MUsDugpF
今日はここまで
間に広告が入って鬱

前スレ902氏
サンクス
エロパワーを充電しますた
838名無しさんだよもん:03/02/16 09:04 ID:KzJLYnk3
14 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 21:48 ID:fU6E0n9/
君達、この小説を見て勉強でもしたらどうかね?
http://www.bb.wakwak.com/~nesu/shousetu1-1.htm


15 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 21:51 ID:FnEp2ml9
>>14
駄作だね。文章技術的にも話の内容的にも萌え的にも。
まずは台詞の頭にキャラの名前つけなくても誰の台詞かわかるように書くのを目指すのがいいと思うよ。


16 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 22:55 ID:8Kgz+AUC
>14-15
まあ他山の石とか反面教師とかいう言葉もありますから(w




17 名前:名無しさんだよもん 投稿日:02/11/08 22:59 ID:v7hxx0Sr
>>14
それってたまに貼ってあるの見るけど、やっぱ「晒しあげ」なの?
なんか可哀相なんだけど。


18 名前:或る名無し ◆MaKoP/qBSE 投稿日:02/11/08 23:13 ID:boUM0zKj
遅くなりました。新スレ立てお疲れ様でした。

>>17 私怨晒しのようです。本人が日記で愚痴っておりました。(10/17-18)
839名無しさんだよもん:03/02/16 09:05 ID:KzJLYnk3
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         |    /    | 
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し   \| ヽ   V   ヽ    \   \_/   /     し \|  ヽ

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   \          /    〇
840名無しさんだよもん:03/02/16 11:41 ID:uTRBSf5H
>>◆B.otvswHuQ
初音が耕一の恋人という設定ならば、娼婦という設定に少し手を加えた方が良いと思う。
お客に指名されて嫉妬を憶えるのは少し不自然。
例えばこんなふうにしてみてはいかが?

「それでは、そこの柏木初音さんを」
「「えっ……」」
 初音と耕一の声が重なった。
「柏木初音を指名します」
 俺はもう一度、はっきりと言う。
「も、申し訳ございませんがお客様、この初音は給仕でして娼婦では……」
「葉鍵のキャラなら誰でも良いと、さっき言ったよな」
「そ、そうではございますが………」
「わ、わたしは別に構わないよ、耕一お兄ちゃん」
「でも初音ちゃん…」
「お仕事だから……ちゃんと薬も飲んでいるから大丈夫……」
「ほら、初音さんもこう言ってるし、客の要望に答えるのが君の仕事だろ」
「……かしこまりましたお客様」
 言う耕一の声から先程までの親しみの感情が消えていた。
841名無しさんだよもん:03/02/16 12:34 ID:GAPEDkn4
>>840
作品をより良くしようとする心意気はわかるのですが、
こういう話題は公式サイトへGO。
http://red.ribbon.to/~hakagirou/bbs/

あと、他の人が書いたのをいじるのはあんまり良くないかもしれないです。
そのような事をされると怒る方もきっといると思いますので。
842名無しさんだよもん:03/02/16 13:39 ID:uTRBSf5H
>>841
公式サイトでは、作者がレスを返す必要性が出てくる。
正直そこまで意見をするつもりがないから、ここに書き込んだ。
ここの書き込みなら、嫌なら無視することができるからな。

>あと、他の人が書いたのをいじるのはあんまり良くないかもしれないです。
>そのような事をされると怒る方もきっといると思いますので。
おまえは誰だ? 
アノ作品の作者か?
このスレの管理人か?
もし些細な感想でも◆B.otvswHuQが感想を求めていたらどうする?
お前は個人的な考えにより、勝手なルールを提唱しているのだぞ?
その立派な偽善ぶりには吐き気を憶えるな。
>公式サイトでは、作者がレスを返す必要性が出てくる。
>正直そこまで意見をするつもりがないから、ここに書き込んだ。

 じゃあ何の為に書き込んだんだよ。
 作者の反応がいらないんだったらてめーの脳内に封印しとけ。
 スレが荒れるだろヴォケ!
>もし些細な感想でも◆B.otvswHuQが感想を求めていたらどうする?
最初に確認とってみようって考え方はないわけか。
この短絡思考厨が!
845名無しさんだよもん:03/02/16 15:12 ID:ZePDEdVr
言いたいことがあるのはわかりますが、喧嘩腰はやめましょうよ皆さん。
846ア-モンド:03/02/16 15:14 ID:GPomCjYw
まあ、禿しくもちつけ!

     /\⌒ヽペタン
   /  /⌒)ノ ペタン
  ∧_∧ \ (( ∧_∧
 (; ´Д`))' ))(・∀・ ;)  
 /  ⌒ノ ( ⌒ヽ⊂⌒ヽ
.(O   ノ ) ̄ ̄ ̄()__   )
 )_)_) (;;;;;;;;;;;;;;;;;;;)(_(

>>840
そういう手法がよしと思うなら何か一つ書いてみてはいかがかな( ̄ー ̄)?
無論そのまんまでは嫌味なのでキャラや手法を変えて。
847名無しさんだよもん:03/02/16 15:29 ID:uTRBSf5H
>>844
>>この短絡思考厨が!
おまえもなー( ̄ー ̄)
その言葉そっくり返してやるよ

釣る気はなかったのだが、荒らしてすまそ
>おまえもなー( ̄ー ̄)
ハァ(゚д゚)?
849 ◆B.otvswHuQ :03/02/16 17:03 ID:s1dIZJKE
>>840
ご意見どうもです。
耕一と初音を恋人設定にして書いてて、何か弱いな〜と思ってたんですけど、
確かに耕一が最初の場面であっさり初音の指名をゆるした点はまずかったですね。
非常に参考になりました、ありがとう。


ちょっとリアルの仕事の方が忙しくて、続きうpが遅れると思います。
必ず完結させるので、気長に待ってください。
850名無しさんだよもん:03/02/16 18:58 ID:GTDh4+xZ
>>849

仕事のほうもがんばってくだされ
851名無しさんだよもん:03/02/16 19:00 ID:GTDh4+xZ
あと2KBでは短編も難しいだろうからこのまま処理
852名無しさんだよもん:03/02/16 19:01 ID:GTDh4+xZ
 
853名無しさんだよもん:03/02/16 19:02 ID:GTDh4+xZ
  
854名無しさんだよもん:03/02/16 19:03 ID:GTDh4+xZ
    
855名無しさんだよもん:03/02/16 19:34 ID:BNmxVFs1
立てたのなら誘導張ろうぜ、2つ立っちゃってるよ
高級娼婦館「葉鍵楼」〜第三館〜
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045388586/50/
856名無しさんだよもん:03/02/16 19:39 ID:6akbC/yF
まだ書けるかな
857名無しさんだよもん:03/02/16 19:48 ID:XP6ywyNU
858名無しさんだよもん:03/02/16 19:48 ID:XP6ywyNU
超高級娼館「葉鍵楼」〜第三館〜
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1045388586/l50
859名無しさんだよもん:03/02/16 19:49 ID:XP6ywyNU
860名無しさんだよもん:03/02/16 20:17 ID:moUEHzWA
今ふと思ったが、金取らないのと高級は矛盾するかと。
861名無しさんだよもん:03/02/16 20:25 ID:tZ2Xu/yd
雰囲気が高級ということで見逃してくだされ
862名無しさんだよもん:03/02/17 01:04 ID:G0tgcOyJ
まだ書ける?
863名無しさんだよもん:03/02/17 01:09 ID:G0tgcOyJ
うめうめ
864名無しさんだよもん
マジで埋めるしかねぇな