1 :
超俺車:
ずいぶん楽に2が取れるな
小説化も何もどんな話なのか分からないのにアレンジのしようもない。
よくわからんけど新スレ御目。
自由学園で、朋也たちが生徒の連続失踪事件を調べていた頃……
ここ、有明でも事件が起きていた。
『コミックマーケット64 IN 有明』
東京国際展示場、またの名を東京ビッグサイト。
施設総面積230,000平方メートルを誇る総合コンベンション施設。
コミックマーケット、通称「コミケ」とは、
この地にて、年に2回(夏盆、年末)開催される
日本で最大規模の同人誌即売会のことである。
―――― これから、この会場は消滅するッ!!
AM 8:55
前回、前々回と出展を見送っていたビジュアルアーツだが、
今回は50人もの社員を帯同し、ここ東京ビッグサイトに乗り込んできていた。
西館、企業ブース。
設営作業を終えた社員たちを集めての朝礼の場では、
自ら足を運んだ馬場社長の檄が飛ぶ。
【馬場】「グッズ等の版権収入や物販収入にかなりの部分を依存している
我がビジュアルアーツとしては、この興奮と熱気で金銭感覚の麻痺した
カモ……もとい、このイベントを看過するわけにはいかない。
君達の奮起に期待する!」
【社員一同】「はっ!」
AM 9:30
関係各スペースへの挨拶回りを終えた観鈴は、
搬入品の数量チェックをしていた。
【浩平】「こんにちわ〜、美鈴さん」
【観鈴】「観鈴です」
【浩平】「ああ〜、スイマセン〜」
【観鈴】「いいのですか、こんな所にいて?
それとも、GLANNADのマスターアップ直前のkeyは
そんなに暇なのですか?」
【浩平】「ははっ、これは手厳しい」
【観鈴】「……あなたとはよくお会いしますが、これは偶然?
それとも、必然?」
【浩平】「……ん〜〜〜、俺はこう思ってるんです。
人々の出会いは先手必勝だと。
どんな魅力的な女性でも出会いが遅ければ
他の男と仲良くなっている可能性はある。
なら、出会った瞬間に自分が相手に興味があることを即座に伝えた方がいい。
速さは力です興味を持った女性には近づく好きな女性には好きと言う相手に
知ってもらう事から人間関係は成立するのですから時にそれは寂しい結果を
招く事もあるでしょうしかし次の出会いがいつまた来るかもしれません」
【観鈴】「確かに、一理あるかも知れませんね」
【浩平】「……そうでしょ? そーですとも!」
【観鈴】「でも、その前に、女性の名前を間違えないようにしたほうが
いいと思いますけど?」
【浩平】「いやぁ〜はっはっは、こいつは参ったなぁ〜〜〜
………オホン。どうです? 今日はオレと一緒に、最速で島を…
【往人】「神尾さん」
そのとき突然、二人の背後から声をかける者がいた。
二人が振り返ると、国崎往人が真面目な顔をして立っている。
【往人】「今日の夜、時間を少し貰えませんか、お願いします」
【浩平】「オイオイ〜、お願いしますって……」
【観鈴】「喜んで(ポッ」
【浩平】「 Σ(゚д ゚ lll)はあ!?」
返事を貰うなり、すぐに踵を返し、立ち去る往人。
観鈴も、往人について行ってしまった。
打ちひしがれる折原。
【浩平】「オ、オレが遅い? オレがスローリィ!?
これでは文化的二枚目半!
何故だ!? キャラが濃すぎるのか(以下略」
AM10:30
時刻は10時をまわり、開場と同時に、怒号と絶叫で会場は包まれていた。
ビジュアルアーツのブース前では行列を捌くだけで必死だ。
Leafから連絡が入ったのはそんな最中だった。
【往人】「何? Leafのブースで人手が足りないから5人ほどよこせ、だと!?」
【佳乃】「ええ、いまさっき、命令が来たわ」
【往人】「ふざけるな! 我々は第3班(後方勤務)の人間まで動員して
いるというのに! 自分のところの社員を使えばいいだろう」
【涼元】「まあ、社員が盆休みでボイコットしたか、自分のサークル活動が忙しくて
企業ブースなんかに顔出してられるか、ってとこじゃないですか?」
【往人】「人徳の無さだ、そんな命令に従う道理はない」
【祐介】「だが、Leafに逆らえばどうなるか……、
それが分からないお前じゃあねえだろう」
【往人】「俺は当然のことを言っている!」
買収され、経営権が移ったビジュアルアーツにとって
いまやアクアプラスからの命令は絶対だ。
【祐介】「どこへ行く!?」
【往人】「決まっている! Leafのところへだ
…………心配するな、会社に迷惑はかけん」
懐から辞表を取り出し、テーブルの上に置く往人。
【祐介】「そこまでの覚悟があるのなら、俺はもう止めねえ。
だが、その前にひとつ言っておくッ!
まだ、俺がビジュアルアーツに入る前の話だ……
俺は、Leafという職場をほんのちょっぴりだが体験した」
【往人】「!?」
【祐介】「い…いや……、体験したというよりは、
まったく理解を超えていたのだが……
ありのままに起こった事を話すぜ」
『俺はLeafに入社したと思ったら、次の日に辞表を書いていた』
【往人】「…………」
【祐介】「何を言ってるのか分からねーと思うが、
俺も何をされたのか分からなかった……。
頭がどうにかなりそうだったぜ……。
安月給だとか人使いが荒いだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」
Leafの企業ブースに乗り込んだ往人&佳乃。
【往人】「我々は、貴様たちの奴隷になったわけではない!
ものを頼むなら、それ相応の頼み方というものが…?」
だが、そこで二人が目にしたのは、
たったひとり、汗だくになってダンボールの梱包を解いている、
しぇんむ〜の姿だった。
【往人】「……………」
【佳乃】「……………」
_,,,,-‐-,,,
,,-‐'''~::::~ :::::: ::::: :::ミ\
/:::: ,,、::::/:::::λ:::ヽ:::::::: ::\
/::: ::: /ノ ハ ::::: / vミ Vi、:::: ::ヽ
|ハ ト| |_/つ :,. .,ハ :::::v/ :::;::::λ
レ' ), メ,,,‐"つ :: Λ::::λレ'":::::::;| …………佳乃、
/ ;;;∠二~っ;;/ |ノ|/ π::::: / こちらに10人ほど人手を
/ ;;;;;;,チ-‐'"´レ' ノ | Λ| まわすよう手配してくれ………
/ ;;;;/'~ヽ,_,-‐'" ,,/ |/ 責任は俺がとる…………
/`ヾ、;;;;/―、_':, ,r" ,-iア|
/ ~゙ヽ、. ,:' `‐イ''",,,-‐''" |
/ ::::::::/ `i 入| しへ、
/ ::::::::/ `i/ ノ\
/ :::::::/ / .,:--‐‐i'"~::::::::\
/ ::::::/|' /O‐-、 |'' `、 ::::::::\
/ :::/::::|' __,/ `ゞ.. | `、 ::::::::''l,,
,l' ::::::::::::,,!,,,-‐''"´~ |O "''‐-、,_|、 ) ::::/
| ::::::::/ | O..ニ- / ::::/
し-‐''"~ /O / / !
/ ./ / ヽ、 / ヽ、
/ /〜〜 .i〜 i 〜〜〜〜〜 ヽ,〜〜 ヽ,∠____ i、、
/〜〜〜/i,〜.|、〜〜〜 .ヽ〜〜 `、__ 〜ヽ、 "----┤ i
〃 i 'i .i ヽ、 "''-,,,__ "ヽ ヽ、 | ヽ
| ヽ, ヽ ヽ、 ノ "''--,,_二ヽ__ `-、_ ノ ヽ
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'i i'" __,,-=o-、 "''/-,,-''"Oヽヽ、 `'--=二,,____ノ
..| i ヽ ヽ,/ i i i { i /"7-,,_______,,,--''"
|.| ヾ ヽ、ヾ--i. ヽ、___ノ;;;;;;;; l, ;;;;;;----''' / // / | { |
|.ヽ ヽ、ヽ ヽ、`'''ヽ''/ /i Y ノ /ノ / i i 了解……
i i|ヽ、ヽ、__`--,,=__ i| ゚ i| ∠/i"ヽ〈 .i i ヽ
`iノ i ヽヽ--`--=- i .i /-'"| ヾi |ヽ、i-ニ=-
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/ノ / `'"ヽ、 .i! -- /i// / ,-、!!ヾ、 \
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ヽ_,,-'"'、___|_,,,->、_ __∠,-!、/,,-''"
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AM 11:50
その時、折原は最速で西館を駆け抜けていた。
【 南 】「会場内は危険ですので、走らないでくださ〜〜い!!」
【折原】「大は小を兼ねるのか? 速さは質量には勝てないのか?
いやいや、そんな事はない!
速さを一点に集中させて突破すれば
どんな分厚い塊であろうとも砕け散るゥ〜〜!
ドラマチ〜〜ック! エステティ〜〜ック!
ファンタスティ〜〜ック! ランディ〜〜〜ング!」
西館の壁を派手にぶち抜いて、東館へと飛び去って行く折原。
AM 11:57
Leafの企業ブースに顔を出していた、みつみ、甘露、中村の3人も
東館へ戻ってきた。
留守を預けていた売り子を労う、ちゃん様。
【売り子】「うああ!おっ!おうっ!おお――――ッ!」
【みつみ】「ああ、そうかまだだったな、ごほーび……
ごほーびをやるぞ、テレカでいいか?」
【売り子】「うおっ!!うおうおっ!!!うおおおっ!!」
【みつみ】「新刊か!? 新刊もほしいのか!? 新刊……1冊でいいか? 」
【売り子】「うあああっ!!うおっ!おおあっ!!」
【みつみ】「3冊か!? 2部制限の新刊を3冊ほしいのか!?
3冊……イヤしんぼめ!!」
【売り子】「うおおう!うおっ!!」
【みつみ】「いいだろう、3冊やろう!! 行くぞ、新刊3冊やるぞ!」
がさごそ……
【みつみ】「!!(`□´)くわっ! 悪い……さっきので完売……」