葉鍵ロワイアルを懐かしむスレ 第二幕

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1名無しさんだよもん
この辛くて悲しいリレー小説を覚えている人はいるでしょうか?
スタッフ編 キャラ編 等ハカロワに関することなんでもどうぞ。

関連スレは>>2-5のどれか

前スレ:http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1021958136/
2( ゚д゚)ポカーン:02/06/06 13:59 ID:AfuJ6E0K
 
3名無しさんだよもん:02/06/06 13:59 ID:wHN4L7R3
葉鍵リレー小説総合スレ 第2巻
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1015/10151/1015171774.html
葉鍵リレー小説総合スレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1007/10078/1007821729.html




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4名無しさんだよもん:02/06/06 14:07 ID:ZxNYyJDH
新スレおめ。またーりと語りましょう。

ハカロワだけじゃネタも尽きるかも、なので、
次回企画などについてもここでお話しする方向で。
5:02/06/06 18:20 ID:k6It552m
己の武器を確認した「5」(20番男)は心からの喝采を叫んだ。
「いける、これなら生き残れる。この勝負貰った!!」
この殺し合い、キャラが濃くなくては生き残れない。それは一書き手として当然の認識だった。
その点で「5」は大きく出遅れていた。
わずか6話しか書いていなく、にいむらたくみのようなトラブルも起こしていない自分など、マーダーの格好の的だ。
早急に自分のキャラを決めなくてはならない。できるだけ濃く。できればお笑い担当で。
それには支給された武器が重要だったわけだが・・・
「月代のお面!!これさえあればチャット組みにも負けないぜ!!」
チャット組みは脅威であった。彼らの濃さ、仲の良さは常軌を逸している。
だが、これなら対抗できる。「5」は早速お面をつけた。
「よし、予定どうりはずれないぜ(・∀・)」
「5」は仮面の下、満面の笑みを浮かべるとすぐさま木の幹に対して頭を叩きつけた。
「痛いぜゴルァ(゚Д゚)」
予定どうり、性格が変わる。だが、怒りっぽい性格はマーダーととられかれない。
再度頭を叩きつける。
6:02/06/06 18:20 ID:k6It552m
ガン
「何でこんな痛い目に会わなきゃいけないんだよウワァン ゜(゜´Д`゜)゜」
ガン
「お星様が見えるよ(☆∀☆)」
ガン
「ガクガクブルブル (((( ;゚Д゚)))」
ガン
「…アヒャ(・∀・)」

…茂みを抜けた林檎が見たのは、流血しながら木に頭を叩きつける仮面の男。
しばらくそれを見守った後、思い出したように拳銃を構え、引き金を引いて、銃声が響いて、
林檎は首を振って、つぶやいた。
「…どうしてこう間が悪いかな…僕…」

【20番 「5」死亡】
【残り30人】
「この声は最高……午前六時、そんな時間か」
 L.A.R.は早朝の静寂を突如破った放送の音声にしばし足を止めた。
「チッ……殺りあってんだな、もう」
 既に四人の死者が出ていた。全体の人数を考えると、これは決して少ない数字というわけではない。
(勝手に死ぬなよ、彗夜……俺にそのツラ見せる前にくたばったら許さないからな……)
 L.A.R.自身は気付いていなかったが、葵との会話を通して彼の中から純粋なだけの殺意は消えていた。
 彗夜に逢って、どうにかする――『殺す』ことは今はその選択肢のひとつ、大きなひとつではあったが、
 唯一無二の選択肢ではなくなっていた。だからと言って、彼に対する感情が少しでも変わったというわけではなかったけれども。
 しかし、その時L.A.R.の視界に入ったものが彼の思考を一瞬、止めた。
(あれは……!)
 朝もやに浮かぶ小柄なシルエット。
 黒い学生服に身を包む少年は、教室に集められた書き手のうち明らかにまだ未成年だと思われた人間のうちのひとり――
 L.A.R.が彗夜かと当たりをつけていた人間のうちのひとりだった。
(どうする……?)
 少年はまだ彼に気付いていない。出るか、それとも様子を見るか。L.A.R.の身体に緊張が走る。
 だが、彼の足元にあった枝が小さな音を立てて鳴り、少年の肩がビクッと上がった瞬間、L.A.R.は咄嗟に飛び出していた。
「…………!」
「動くな!」
 少年が振り返るより早く、手にした傘の尖った先端を首筋に押し当てる。
「名乗れ。取りあえず、危害を加えるつもりはない」
「……観月です。あ、いや、マナー(゜Д゜)です。あなたは?」
「ハズレか……L.A.R.だ」
「L.A.R.さんですか」
 何故か安心したのだろうか、マナー(゜Д゜)(14番・男)の肩から力が抜けた。
 L.A.R.は警戒を解くことなく言葉を続ける。
「彗夜を見かけなかったか」
「いいえ。でも、見かけたとしてもL.A.R.さんには言わないでしょうね」
「……アンタもマーダー嫌いだったな。そんなに人死にが出るのが嫌か?」
 マナー(゜Д゜)の背中が小さく揺れる。L.A.R.はすぐに彼が笑っているのだと気付いた。
「そうですね、嫌ですよ。L.A.R.さんに死なれるのが、ですけど」
「何だと!?」
「いい文章書く人が死ぬのは残念なことです。好きでしたよ、聖の最期」
 傘の先から離れるように一歩踏み出すと、マナー(゜Д゜)はL.A.R.に向き直る。
「相手の顔も知らないで人探し、しかもその人を殺そうとしてるだなんてお茶目もいいとこですね。
 しかもそれ、武器傘じゃないですか。もし同じことやって彗夜さんが銃でも持ってたら好きなだけ殺してもらえますよ」
「ぐ……」
 正論だった。飛び出したのは勢いだったが、それはこの島では致命的なミスになり得る。
「あなたが彗夜さんをどうこうするぶんには何も言うつもりはありませんが、とにかく早まった真似はやめて下さいね」
「……余計なお世話だ。アンタこそ何か目的があってその途中じゃないのか?
 いつ気が変わってお前に襲い掛かるかわからない相手に呑気に説教垂れてる場合じゃないだろう」
 L.A.R.は不機嫌そうに少年を睨みつける。
「そうですね……本当はL.A.R.さんについていきたいところですけど、足手まといになるでしょうからやめときます」
「俺は当面誰かと馴れ合うつもりはない。そうしてくれ」
 マナー(゜Д゜)は残念そうに肩をすくめた。
 その仕草がなんとなく今の言葉を揶揄しているように思い、L.A.R.は不愉快そうに鼻を鳴らした。
「取りあえず、『。』さんでも探そうかと思ってます。あの人が本当に女の子だとは思いもしませんでしたよ。
 それであれだけのもの書くんだから一度会って話してみたいですね、彼女の彰は最高でした」
「『。』嬢がその彰みたくクールにアンタを殺さないって保証があるのか?」
 口数多く楽しげに喋るマナー(゜Д゜)に、L.A.R.は精一杯の厭味を込めて吐き捨てるように言った。
「あはは、良いですよ、彼女になら。12歳幼女にクールに殺される……葉鍵板住人冥利に尽きますね」
 割と本気ですよ、と少年が楽しそうに微笑む。
「キチガイめ」
 言いながら、L.A.R.はなんとなく頬が緩むのを感じた。場違いに過ぎる発言が妙に可笑しかった。
 マナー(゜Д゜)は馬鹿丁寧に頭を下げると、支給品の入った鞄を肩にかけ直して言った。
「それじゃ失礼します。死なないで、とは言いませんがつまらない死に方はしないで下さい」
「…………」
 L.A.R.は憮然として自分からその場を離れるべく歩き始める。
 視線の先に、西の空に沈みかけの丸い月が朝陽の中で霞むように白く光っていた。
「個人的には、L.A.R.さんは彗夜さんに会っても殺せないに一票ですけどね。当方ケーブルです」
 そんな声が後ろから聞こえたが、振り向くことはしない。それこそ余計なお世話だ。
 アイツの名前が放送で呼ばれたら腹抱えて笑ってやる――


【残り30人】
10仇敵:02/06/06 19:41 ID:yuLaQ6rr
「と。言うわけで君と組みたいんだよ」
「正気ですか? 林檎さん」
「正気だとも。マナー君」

普通なら希望にあふれている。そんなさわやかな森の中、二人は向かい合っていた。常人なら発狂しそうなオーラがあたりを包み込む。
「……理由は? 何故、犬猿の仲の僕と?」
緊張を持続させながらマナーは聞いた。
「簡単なことだよ。君と私は似ている。このゲームは黒い奴が有利だからな」
あまりにも明快な答えに眩暈に似た感じをかくせない。
確かにチャットリンチ(マナーの一方的な思い込み)事件以来、腹黒さという点においてだけ林檎を認めていた。
自分も銃が武器なだけに二人揃えば鬼に金棒。共闘する、その考えが頭の中を駆け巡る。だが、裏切りの可能性も消えない。

やがて一つの案が生まれた。

「林檎さん。ここらへんですっきりしませんか」
「すっきりとは?」
「あなたとはあの事件以来ロクに討論しなかった。いやお互い避けていた。溜まってるもの、ぶつけ合いませんか」
その考えに林檎はいかにも悪役風の笑いを浮かべた後、
「じゃあ、やろうか」
承諾した。

「「せーの」」

「チャットに引きこもるな、チキン」
「HPに逃げるな、ガキ」

暫し、向かい合う。
そして、笑いあった。
11仇敵:02/06/06 19:43 ID:yuLaQ6rr
「もっと早くにやっとけば良かったですね」
「ああ、馬鹿みたいだな」
日に照らされて、二人の男が笑う。ひどく滑稽な図だが、その笑い顔は心を打ち解けあった者だけができる。そんな笑いだった。

「すいません。もう一回だけやっていいですか?」
「ふふ、年下の願いは聞かないとね」
「ありがとう、先輩」
「実は俺もやりたかったんだ、後輩」
更に笑いあう。

「じゃあ、いきますよ」
「いくぞ!」

「「せーの」」

「死ねやぁ!! 駄コテ!!」
「くだばれ!! 工房!!」

銃声があざけり笑う。

結局、人間そう簡単には変われない。


【7番 林檎死亡 14番 マナー死亡】
【残り28人】
12名無しさんだよもん:02/06/06 20:05 ID:CG1g5e3p
>>11
>「死ねやぁ!! 駄コテ!!」
>「くだばれ!! 工房!!」

>銃声があざけり笑う。

>結局、人間そう簡単には変われない。

あんた面白すぎ(w
13仇敵:02/06/06 20:09 ID:yuLaQ6rr
>>12
ありがとう。でもこれアナザーにする。
前の作品のマナーと違う。
気付いてなかった。
14名無しさんだよもん:02/06/06 20:19 ID:P4DGfQ13
>>13
本人がそういうのなら止められないけど、
あんま、堅苦しくやらんでいいと思うよ。
所詮ネタ企画だし。
15仇敵:02/06/06 20:32 ID:yuLaQ6rr
>>14
これはアナザーと言う事にしてください。
展開無理あり過ぎだと思うし。
感想一つ貰えただけで満足です。
16名無しさんだよもん:02/06/06 20:33 ID:TQS39t39
>>15
別に内容に矛盾があるわけじゃないからアリだと思ったけどなぁ。
>>12と同じところでバカウケしますた。
17赤目:02/06/06 20:34 ID:tWaojROZ
konnbannwaもといこんばんは。
誰にも書かれずに放置される(その場合自作自演でもするつもりでしたが)
もしくは瞬殺されると思っていたのがこんな扱われ方するとは。
自分の予想以上のキャラになってて驚きました。身に余る光栄です。
がしかし第一回定時放送を乗り切り喜んだのも束の間やられちゃいましたね。
しかも同時に2作品共に殺されるっぽかったし(初のアナザー? 誰に襲われていたのか気になりますw)。
矢張りマイナーなくせに、茜コス、L.A.R.氏への怨みと変にキャラ立ちしてしまったのが
敗因か……。
欲を言えばL.A.R.氏と一度くらいは相まみえたかった……かなw
ともかく赤目というキャラ出してくれた書き手の方々有り難う御座います。
荒門氏ゴメンね。
命氏責任とってがんがれw。

何か自分ネタの話ばっかりですいません。
死んじゃったのは残念だけど面白かったのでつい。
それでは以降名無しに戻ります。
書き手の皆様、今後どうなるか楽しみにしておりますので続き頑張って下さいませ。
18名無しさんだよもん:02/06/06 20:38 ID:DkkoplpL
>>16
仇敵ワラタ
期待してるので次も頑張ってけれ。
19名無しさんだよもん:02/06/06 20:39 ID:DkkoplpL
上は>>15だった。鬱。
20暇人:02/06/06 20:52 ID:P4DGfQ13
祭りの勢いに乗って調子こいて挨拶しちゃいます。こんばんわ。
なんかいい人のまま即効で殺された暇人です。
うう、やはり殺され役か。
ああくそ、暇をこよなく愛する、浩之張りのただれた雰囲気を
かもし出したマーダーとして活躍してやろうと思ってたのにな(ウソ
名無しさんなんだよさん萌えたんで頑張って下さい。
自分も機会があったら書いてみようと思います。

最後に投票のほう拙作に入れてくださった方ありがとうございます。
21名無しさんだよもん:02/06/06 20:59 ID:qvyo5G8n
仇敵は通しでもいいと思うけどなぁ。
矛盾ないし、何より面白かったし(w。

後、前スレの影絵にも笑った(w。
22名無しさんだよもん:02/06/06 21:13 ID:IXkbqLAI
影絵の面白さは、いかに我等がハカロワにはまっていたかを如実に表していますなw
ネットカフェで激しく笑ってしまった。

仇敵はアナザーにするには惜しい作品かもw げらげらワロタし。
まあ本人が望むのならアナザですか……。

んで、取り敢えず今のところまでのマーダー候補は、
彗夜氏、林檎氏、なんだよ氏、マグナム、エセ女子中学生
というとこですか。
まだ挽歌さんが出てないに等しいので、誰か書かないかなw
23或る朝のレヴォリューション:02/06/06 21:29 ID:wN8F5Aj6
 ♪ズンズンパンパンズンパンパン!
 ♪ズンズンパンパンズンパンパン!
アップテンポなビートが、屋上に響き渡る。
支給品であるCDラジカセをぼーっと見つめつつ、シイ原(19番:男)は遠い目をした。
その視線の先には、ラジカセから流れる音に合わせて踊り狂うアフロな姿。
「なんで俺、こんなとこにいるんだよ」
しかも支給品はCDラジカセだし。中に入ってたCDはズンパンだし。
なにやら情けなくて無性に死にたくなった。といって実際死ぬつもりはないが。
そんな彼に、さわやかな声がかけられる。
「HAHAHA、如何しましたシイ原ッさん! 新しい朝ですよ、希望の朝ですよ?」
アフロ男が叫ぶ。つまりその怪しげなダンスはラジオ体操代わりか。
 ♪ズズズンパパンズンパパン!
 ♪ズズズンパパンズンパパン!
テンポが変わるにしたがって、アフロの踊りもいよいよ盛り上がっていく。
……ダンサーといえばアフロとか、最初に言い出したのは誰なのかしら――。
そこまで考えて、シイ原はラジカセの停止スイッチを押した。
「OUCH!」
丁度倒立からのブレイクダンスに移行しようとしていたらしいアフロは、突然の停止に、
バランスとタイミングを失って頭から落下した。
一瞬の間。
「HEY! シイ原ッさん! いきなり何をするですか?!」
むくり、と起き上がってそのアフロ……ダンディ板野(36番:男)はまくし立てた。
遠い目をしたまま、シイ原は抑揚のない声で答えた。
「いや……なんかそろそろ逝っちゃいそうだったから」
「むう、それでは仕方ありませんね」
シイ原自身、よくわからない言い訳だったが、相手はそれで理解したらしい。
支給品だか普段着だか知らないが、純白のスーツを朝日に煌かせ、ダンディは笑った。
「いつも心にSunを! 空にSunがある限り、必ず夜は明けるものです!」
白い歯が眩しかった。
24或る朝のレヴォリューション:02/06/06 21:29 ID:wN8F5Aj6
「それで、そちらの支給品は何なんです? こっちの支給品はラジカセでしたが」
「OH、そうでした。日課のダンスをこなすのに夢中で伝えていませんでした」
日課かよ。そう呟きかけて、シイ原は愕然とした。
つまり、その真っ白いにしきのスーツは自前か――!?
戦慄に身を震わせるシイ原の前で、ダンディはゆっくりと懐に手を伸ばした。
緊張が走る。拳銃か!?
その瞬間、突然ダンディが叫ぶ。
「FIGHTォォォォォォォォォ!!」
「い、いっぱぁぁぁぁぁつ!?」
思わず叫び返すシイ原の前で、懐から取り出したドリンク剤をごきゅ、ごきゅと飲むダンディ。

肉体疲労時の栄養補給に。

そんなフレーズが頭に浮かび、シイ原は泣きそうになってしまった。
精神疲労に聞くドリンク剤はないのかなあ。
よりいっそう遠い目をしつつ、ダンディが鞄から次々と取り出すドリンク剤を、
受け取って一気に飲み干すシイ原であった。
25こんばんは坂野です:02/06/06 21:33 ID:oqoUn5wo
 ダンディ、名前間違われるとちょっとショックだな〜
 
 ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ゚Д゚) < ゲッツ!
 (⊃ \⊃ \____
  \  )ρ
   く く
26名無しさんだよもん:02/06/06 21:33 ID:SRRPug3t
 ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ゚Д゚) < ゲッツ!! 良い感じだぜ
 (⊃ \⊃ \____
  \  )ρ
   く く
27或る朝のレヴォリューション:02/06/06 21:37 ID:wN8F5Aj6
>25
申し訳ない。前スレの名簿の方が板野になっていたのです。
板野→坂野、に修正と、ついでに聞く→効く、を修正ということで。
28名無しさんだよもん:02/06/06 21:38 ID:HTX2TcwD
昨日前スレにてハカロワよくしらん発言をしながらもマターリとヲチを続ける俺。
おもしろいからこのまま何も知らぬまま観察しようと思う。
ちなみに原作もコミックしか知らないという半端ぶり(w
書き手のみんな、がんがれ。おもろいぞ。
ところで俺も、<<仇敵はアナザーでなくてよい>>になんとなく一ぴょ。
29名無しさんだよもん:02/06/07 00:05 ID:WYPZwYWa
漏れも当時ROM組みだったよ。
チャットの因縁云々は知らないけど、仇敵は通ってほしいなー
30名無しさんだよもん:02/06/07 00:12 ID:v12CF3DD
本人がアナザー希望しちゃってるしねぇ…
心情としては通しだけど、アナザーかな?

次の人任せでいいんじゃない?
次の人が林檎氏やマナー氏が生きているとして書けばアナザー
死んでいるとして書けば通し。
誰も文句なんていわないと思うけどどうだろう?>ALL
31名無しさんだよもん:02/06/07 00:16 ID:GP70Z/fq
それで良いと思うよ。その辺は臨機応変でかまわないかと。

新作期待age
32慈悲1/2:02/06/07 00:31 ID:kl/1U/cF
「やめ…やめぇ…」
「うーん、やっぱり脱出を目指すべきですかねぇ…」
ガシガシ
「どう思いますか?にいむらくん」
「ぅあああぁああぁぁぁっっっっ!!」
手の甲を思いっきり踏まれ絶叫をあげる。
林檎の目の前にはうつぶせに倒れたにいむら。
「ぃゃめ…またーりれっどって」
ゲシッ!
「でも折角拳銃があるんですし…でも血は苦手なんですよね」
「ひぃ…ぃゃ…」
ギシ……
「ぃぃぃぃぃたすけ…な…なんで林檎さんがわたしを…」
「林檎さん?わたし?はぁ?林檎に俺じゃなかったですか?」
ガン!
顔面に蹴りがヒットし、にいむらの首から嫌な音が聞こえた。
「ぅぅぁあ……ぁ…」
「私って手に入らなくなったものにはまったく興味ないんですよ。
 ほら、にいむらとの友達関係はもう手に入らないでしょう?
 ならもうねぇ…」
ゴッ!!
「ぐぁ…」
33慈悲2/2:02/06/07 00:32 ID:kl/1U/cF
そこまでやって林檎は一歩下がる。
「うーん。でもこのまま殺しちゃったら私が物凄い腹黒いみたいですね。
 そうだ。賭けをしましょう。
 私の両足のうち、あなたが石ころを踏んでいる側の足を指定できたなら助けてあげます。
 踏んでいない側を指定したら殺します。慈悲深いですね」
「ぅぅ…なんでこんな…」
「選ばないならすぐに殺しますけど…」
彼の顔はずっと笑顔のまま。
「………」
「………」
双方の長い沈黙。
「…………み…ぎ…足」
にいむらが指定する。そしてすぅっと林檎は右足をあげる。
石は………無かった。
そのまま彼は右足をにいむらの首めがけて勢い良くおろす。
グギァ……
耳障りな音とともに絶命するにいむら。
「……さてと、やっぱ生き残りのほうがよさそうですね。
 そのためにもまずは駒をさがさないと…」
そういって彼は移動を始める。
「セルゲイあたりですかね…。
 嬢あたりも頭が切れるから欲しいですが、頭が切れる分なにかと厄介ですし…」
左足が何も無い地面から離れた。

【31 にいむら死亡】
【残り29人】
34名無しさんだよもん:02/06/07 00:38 ID:v12CF3DD
林檎氏大暴れだな(W
これで二人目か。
またーりレッドは懐かしかった。

残念だけど仇敵はアナザーということで。
35名無しさんだよもん:02/06/07 00:41 ID:g3ufTkCE
にいむらアッサリ死んじまったYO!
こりゃもう彗夜に期待するしかねぇ!w
36名無しさんだよもん:02/06/07 00:42 ID:8f0rGnGS
ハカロワの反省点を生かしてるのかマーダー多すぎ(w。
37名無しさんだよもん:02/06/07 00:44 ID:X5BmSN0M
>>36
だって、コテハンだし(w
38名無しさんだよもん:02/06/07 00:59 ID:maMM3f8h
今まででまだ出てきてないのは誰が居るっけ?
39出会いの丘と、無限の空と:02/06/07 01:02 ID:X5BmSN0M
「さて、と……どうしようかな」
 名無しcdは支給された拡声器を手に言った。
 ここは丘。島――登ってみて始めてわかった――で一番高い場所。
「これ使って呼びかけてみるか。戦うのはやめてーー!!」
 そんな自分の姿を想像する。
「って、そんなことしたら桐山に殺されるっつーねん!」
 一人ツッコミを入れる。
 声は夜の空気に溶け、辺りには静寂が再びやってくる。
「はぁ。虚しいね自分」
 ごろりと寝転がる。遮るものは何もないこの場所。無防備なことこの上ない。
 だが、それも悪くなかった。見上げればどこまでも続く無限の空。目の前に広がる遙か遠い星の光。
 空に、一番近い場所。そこに自分はいる。何にも変えがたい優越感。
(こんな時にこんなこと考えてる時点で、もう生きること諦めてるのかな)
 ははっ、と苦笑する。
(まあ、いいや。俺は寝る。もし目が覚めることがあったら、その時にまた考えようか)
 瞼を閉じる。黒の世界が自分を覆う。それは心地よい空間、時間。
 誰でもいい。もし自分を殺すなら、このまま苦しまないようにしてくれよ。


 ゴスッ!


 何か硬いもので殴られた。そんな気がした。
(おいおい勘弁してくれよ。目覚めちまったじゃないか。俺は苦しまないようにって頼んだのに。
 ああ、痛。こんな思いしながら死ぬのってやだよなー。代々祟るぞ畜生。ああでも、相手が誰だかもわかんないじゃんかこれじゃあ。鬱だ死のう。あ、死ぬのかそういえば。思えば短い人生――)
 思考が無限の旅をする。それを現実に引き戻したのは、
「わわわわわっ、ごめん、ごめんなさいっ!」
 一人の女の声。
40出会いの丘と、無限の空と:02/06/07 01:03 ID:X5BmSN0M

 ゆっくりと目を開けた。
 誰かの顔が広がる。どこかで見た顔。違う、誰かに似た顔。あいつがこんな所にいるはずがない。
 意識がだんだんと覚醒してくる。どうやら膝枕をされているらしいとわかった。
「なんだ、俺、生きてるじゃん」
 よっ、と声をあげ。ゆっくりと体を起こす。
「ごめんなさい、ほんとにごめんなさい。起こしちゃってごめんなさい。起きなかったら困ったけど、でもごめんなさい!」
「いや、というか、君は何をそんなに謝ってるの?」
 まだ多少ぼけっとした頭で尋ねた。そういえば頭が痛い。殴ったのは彼女なんだろうか?
「えっと、膝枕してたら、あたしまでうとうとしてきちゃって。ふっと気が抜けた瞬間――」
「俺にヘッドパットかましたって訳か。納得いった。綺麗にきまってたぞ」
「そんなこと言わないで下さいよう」
 涙目で訴える。
「じゃ次。なんで膝枕なんかしてたの? 今どんな状況かわかってる?」
「あんな目立つ所で寝てる人に言われれたくありません」
 ジトッと睨み、指を立てた。
「その言葉、そのままそっくりお返しします」
「あはは、確かに俺に言われちゃおしまいだ。という訳で君はおしまい決定」
「どんな訳ですか」
 困った顔。表情がころころ変化する。面白い娘だなとcdは思った。
「とにかく、危ないからここまで引っ張ってきたんですよ」
 cdは辺りを見る。確かにここは頂上じゃなく少し下ったところのようだった。
「あー、今気づいたよ俺。大変だったろ、お疲れ」
「それはいいですけど。どうしてあんな所で寝てたんですか?」
「星の夜空が綺麗だったから」
41出会いの丘と、無限の空と:02/06/07 01:03 ID:X5BmSN0M
 即答する。女はどう返事をすればよいかもわからず、自分の肩で揃えた短い髪をかき回した。
「それだけ?」
「それだけ。本当はあのまま誰かに殺されてもよかったんだよ。寝てる間だったら苦しまずにすむかもしれないから」
「そんなことわからないじゃないですか。じわじわいたぶられるかもしれないし」
「だから、誰かに殴られたと思った時に、なんで楽に殺してくれないかなって恨んでみたり」
「何言ってるんですか。そんな簡単に死ぬとか言わないで下さいよ」
「簡単じゃないよ。これでもいろいろ考えたんだ」
 嘘である。
「まあいいです。こうやって会ったのも何かの縁ですから、行きましょ」
「どこに? 何か生き残るあてでもある?」
「わかりませんけど、なるようになるしかないですから」
 あはは、と笑う。
 その笑顔が眩しくて、空に光る星よりも眩しくて、
「結局似た者同士じゃないか。まあいいや。俺は名無しcd。君は?」
「あたしは、quitです。よろしくっ」
 手を差し出される。その手は右手。信頼の証。
「ああ、よろしく」
 cdは思う。いまはもういない妹に似たこの子を守って生きるのもいいかもしれない。
 少なくとも、あの丘で独り孤独に死ぬよりは、有意義だろう。
 丘を降りていく。二人、一緒に。
 この先に何があるか、誰も、何も、わからないけれど。


「二人いるんだしさ、拡声器使うか? 戦うのはやめてーー」
「……本気で言ってんですか。桐山に殺されちゃいますよ?」
 自分ではない、誰かのツッコミ。
 うん、悪くない。
42名無しさんだよもん:02/06/07 01:13 ID:X5BmSN0M
名無しcd氏、リアルに妹いたらすいません。しかもお亡くなりになってたとしたらもっとすいません。女性だったらすいません。
quit氏、男性だったらすいません。
43名無しさんだよもん:02/06/07 01:33 ID:v12CF3DD
おや、珍しくマーダーじゃないのね。
無名なコテが著名なコテとどう張り合うのかちょっと期待。

・・・どうせ俺はさっさとやられた無名コテさ。
44名無しさんだよもん:02/06/07 01:38 ID:O0a0E9fv
>>38
とりあえず、#3-174氏。
なんか出してほしいみたいだし(w
45名無しさんだよもん:02/06/07 01:41 ID:aOC0NQH5
書き手にアイデアがあるなら、
38:#3-147
を加えても良いのでは?
個人的には、#4-8氏との万馬券対決が見てみたい(w。
46名無しさんだよもん:02/06/07 01:46 ID:C9gCQ803
コテロワ・・・?マジで?
何だかなあ。
47大暴走:02/06/07 02:21 ID:v12CF3DD
彗夜(10番)は森の中闇雲に走っていた。
走っては息が切れて立ち止まり、辺りを見回して、また走る。
その行為が無為にして危険だということは分かっていた。
だが、愛しいあの人への思いが彼の足を駆り立てていた。
(会いたい・・・あの人に…守ってあげたい…)
あの出発点での頼りなげに震える少女の姿。その姿が胸を苦しくさせる。
君はいつでも遠かった。チャットでも数えるぐらいしか会話できなくて、
僕はいつでも見るだけだった。
でも、今は違う。こんなに近くにいる、触れることができる。
そう、僕だけがあの人を守ってあげられる。
マイエンジェル、マイハニー。君のためだったら何でもできる。
君の為にならこの島の奴らみんな殺してやったっていい。
彼はありったけの大声で熱い胸の内をぶちまけた。
「愛してるよ!!。嬢ーーーーっ!!!!!」

【残り29人】
48死を悼む詩歌を詠う者:02/06/07 02:29 ID:BC7mAAUa
 島の東端の海岸から夜明けを眺めつつ、国崎往人の定時放送を聞く。
 ハカロワコテにしかなせない技ですね。
 嬉しくも何ともないですけど。

 しかし、開始から6時間で4人ですか……数人は「ゲームに乗った」ってことですか。
 甘い話ですね。「マーダーは最後まで生き残れない」という「ロワの不文律」を忘れちゃったんでしょうか。
 まあ、ロワのお約束通り進んでくれるとも思ってないですけどね。

 さて……先延ばしにしてきたけど、そろそろ自分も覚悟を決めましょうか。
 どういうスタイルで参加するか。出来れば、縁起を担ぐ意味でも、マーダーにはなりたくないもんですけど。
 とりあえず武器を見てから決めましょうか。鍋の蓋ならヒロイン役、毒薬なら灯台で内輪もめ、
 ショットガンなら主役をサポートした挙げ句エンディング直前で死亡、と。

     *     *     *

 ……さて、これはどう解釈するべきか。いや、理解してはいますけど。ただ、納得してないだけなんですけど。
 重い物体。分厚い本。偽典。反射兵器。
 ハカロワでも物議を醸しだしたそれが、鞄の中に鎮座してるのを見て、いったいどう反応すればいいんでしょう。
 この分だと、桜井あさひトレカ入りバインダーとか先行者とか(・∀・)仮面とか持ってる人がいてもおかしくないですね。
 流石に自分は「力」なんて持ってないから、少年と同じ運命を辿ることはないでしょうけど。
 まあ、とりあえずは何枚かページを破って、服の内側に仕込んでおきますか。
 原作通りのモノだったら、簡易防弾チョッキくらいにはなるでしょうし。

 さて、と。どうしましょうか。こういう武器じゃ、マーダーやってもすぐ殺されちゃいそうですね。
 とりあえず、マーダー反対派ってことにしときましょうか。
 となると、今出来ることは……基本としては、市街地に出向いてアイテム探しですかね。
 あとは、主宰の本営を調査して、仲間を捜して……。
 絶対に生き残ってみせますよ。この「名無したちの挽歌」の名にかけても、ね。

【残り29人】
49消滅した過去:02/06/07 02:56 ID:gqwtPVG1
いつか氏、という名前より、蒼天の雨の作者。
そっちのほうが聞こえはいいだろう。
その、彼の代表作の人気はすごい。
ハカロワ好きで蒼天しってなきゃモグリ、とまで言われるほどの傑作だ。
で、その大作家が今どうしてるのかと言うと。

「が、がは……何故崖が」

死にかけていた。

このままいつか氏死亡。
と、いけばそれはそれで面白い気がするが、神はそれを許さなかった。
何故なら、一人の青年が側を通りかかったからだ。
「どうしたのですか!」
青年はこの残状を見ると、血相を変えて飛び込んできた。
このゲームの最中でも人の心配できる。
そういう人に出会えたことをいつかは喜びつつ、助けを求めた。
「崖から落ちてしまいました……お願いです助けて下さい……」
「安心してください、もう助かりません! 遺言ならばっちし、聞いてあげます」
「……ァ?」
いつかは一瞬、本気で死にかけた。
「だから、遺言ききますよ」
「た、助けて……」
「いや、無理ですって。でも」
青年はそこで急にニヤケタ表情になると同時に、一つの提案をだした。
50消滅した過去:02/06/07 02:58 ID:gqwtPVG1
「助けてあげてもいいです。その代り約束してください。俺のパートナーになると」
「パ、パートナー?」
「そう。日本語に訳すと相棒」
突拍子も無い提案だ。しかし、うだうだ言ってる場合じゃない。
許諾しなければ死ぬのだ。是非も無い。
「何にでも、なるから……ダ、ダヅゲテ」
言語中枢がおかしくなってきたいつかを満足そうにみつめると、
急に近くの草むらに駆け出した。
そして、どこから用意したか不明なリヤカーを持ってきた。
「よいしょ」
「がはっ」
いつかをバックドロップ風に投げ入れると、リヤカーは一目散に走り出した。

「……そう言えば名がまだでしたね。名前は?」
「い、いつか」
「俺は……Riverです。頑張りましょうね」
「げ」


River。通称三途の川。
補完話の天才だ。人気投票も企画してみせらぁ。
でも集計だけはかんべんな。
51名無しさんだよもん:02/06/07 05:02 ID:qque8l3t
では感想。面白かったのを三つ選んでみます。
3位消滅した過去
  最後の三行が全て。あの企画どこにいったんでしょうか(w
2位既視感
  蒼天の雨のパクリ(w 
  影絵にニヤリですし、命氏はどんどん変態化してほしい。
1位仇敵
  今のところ全体での最高傑作(w 荒いことは荒いがとにかくワラタ
  こんな作品もっと出て欲しい。アナザーにしてほしくなかった・・・
52いつもここから。(1/2):02/06/07 06:14 ID:wZbQwzqs
「むう……どうしたもんか……」
「HEY! どうしましたシイ原さん」
「いや……いろいろ放棄したくなるから静かにしててくれ」
 お決まりのポーズで話しかけてくるダンディを、シイ原は疲れた声で一蹴した。
「にしても、ラジカセってなあ……ロワでは変な武器の奴が生き残る法則ってあるけど、俺知名度低いしなんかすぐ死にそうじゃん」
 とんとん、と、首輪を叩く。強固な素材で出来ているらしいそれは、容易に破壊できそうには無い。
「ゲッツ! ゲッツ! ゲッチュ!」
「うるさいなあ……ん」
 ダンディの首にもやはり巻かれた首輪を見て、シイ原はふとあることを思いついた。
「そーだダンディ。親友兼好敵手ってことに今決めてみたお前に頼みがあるんだが」
「HEY?」
「そこにうつぶせになるんだ。小一時間くらい」
「HEY!」
 言われた通り、腐葉土の上にうつぶせるダンディ。
(よしよし)
 シイ原はその上に馬乗りになると、ラジオからネジを外し、それをドライバ代わりにして首輪をいじり始めた。
「うむ……ここがこうなって……こっちのパーツがここと……ん? アレ? 元に戻らないな……えと、多分これが火薬とか入ってるとこで」
 もっともらしい表情で弄ってはいるが、実のところこういった知識など無い。彼は、死ぬのがダンディならまあいいやという鬼畜な発想の元動いていた。
「あれどうしよ、なんか部品余ってるし……てか、アレ? なんか緩くなってるな」
「HEY! どうしました?」
「いや気にするな。多分大丈夫だ少なくとも俺は。えーと。あ」
 かちり。
 首輪が、外れた。そして、何やら秒読みの如くかちかちと音を刻み始めた。
53いつもここから。(2/2):02/06/07 06:15 ID:wZbQwzqs
「…………」
 シイ原は、すっくと立ち上がった。
「ダンディ……俺達は戦友だ。例え二人に何があろうとな!」
「HEY! そう言って貰えると燃えてくるデース!」
「ああ! 俺は決めた。この腐った大会の主催者を、絶対に潰してやる!」
「私達は親友デース!」
「ああ忘れねえ。ダンディって大庭か野郎の名前をな……」
 そこまで言うと――
 くるりときびすを返し、シイ原は全力で駆けだした。
(すまねえダンディ! やっぱ首輪は一枚上手だったぜ!)
 直後――彼の後ろで轟音が鳴り響いた。
「ゲーーーーーーーーーーーーッツ!」
 見えはしなかったが、はっきりとビジョンが浮かんでいた。宙に舞い上がり、引き裂かれながらあのポーズを決めるダンディの勇姿が……。

【36番 ダンディ坂野 死亡】
【残り28人】
54名無しさんだよもん:02/06/07 06:43 ID:iqh9/aLO
>>48
えっと、挽歌さん本人ですよね?w
違ったらごめんなさいですが、本物ならお久しぶりです〜。

エセ女子中学生を狙うは彗夜氏にマナー氏に林檎さんか……
いやあまったく恐い恐いヽ(´ー`)ノw
55魔人形:02/06/07 07:11 ID:idpQFWUS
祐一&浩平(男子9番)は出発地点から見えた森まで走り、一息ついた。
「ハカロワじゃ誰も殺してないがな」
「ここに来る理由はないよな」
「それでも、話は書いたからな」
「ああ、書いたな」
脳内で自分のHNキャラ、祐一と浩平が呟く中、隠れやすそうな所を探し、腰を下ろす。
「確かに殺しちゃいないが、祐一を結花達とは合流させたな」
「ああ、死に場所へのご招待だったな」
「まあ、今さらどうでもいいな」
「ああ、どうでもいいな」
そんな2人の会話を思い浮べながら、その内の1人、浩平から受け取ったバッグを見る。
「もう少し動物組の話し書いて、出てくる順番早めりゃよかったのにな」
「ああ、書くべきだったな」
「もっと早く出て、余裕を持って準備するべきだったな」
「何の準備だ?」
脳の中の浩平が問い掛ける。
「そりゃ、もちろん、遠くまで逃げる準備と、
人を殺す準備だな」
「ああ、武器が必要だな」
「すると、このバッグだな」
自分の行動1つにも2人の会話が必要なのは、もう狂っているからなのかもしれないけれど。
56魔人形:02/06/07 07:12 ID:idpQFWUS
そして、開けたバッグからでてきたのは、
2体の男の人形だった。
そして彼らは、いつも脳の中にいる2人、祐一と浩平の形をしている。
「マジなのか」
思わず呟いたその自分の声が、静かな森に少しだけ響いて、
『わからないな』
『ああ、わからないな』
2つの男の声を呼んだ。驚いて声のした方、自分の手元を見る。
声の主は、その2体の人形だった。
よく見ると、スピーカーがついている。音声に対応するらしい。
「おはよう」
『名雪にしては、早いな』
『瑞佳にしては、遅いな』
他にも対応してそうな言葉で話し掛けてみる。結構出来がいい。
こんなんじゃ、人は殺せないな。そう苦笑する。
服を脱がせてみたい気持ちを押さえ、2体を脇に抱え、そして立ち上がり、前を向く。
まずは、誰かと組むべきなんだろう。この人形で自己紹介になるだろうし。
そう言って、脳の中を狂わせていた祐一と浩平を捨て、人形と共に歩きだす。
「しかしこの人形、俺以外に渡っていたらどうするつもりだったんだ」
『わからないな』
『ああ、わからないな』
「…お前らじゃ、蒼天の雨は望めそうにないな」
『そういうことだな』
『そういうことだ』
静かな森で、何もわからない人形と共に。
57月明かり/廃工場:02/06/07 11:10 ID:erCHY6k8

 月明かりを頼りにYELLOWはざわざわと、木々がざわめく森林を歩いていると、ある建物を発見した。
 YELLOWはゆっくりと慎重にその建物に近寄り、少しの間外でその様子を耳を立ててうかがった。物音も感じない、人の気配も無い。…多分。
 こんなところでこうやって時間を潰していても仕方ない。
 とりあえずオレに今必要なモノは武器なのだ。ここになら、何か武器になりそうなモノがころがっているかもしれない。
 入り口の扉は開かなかった。どうやら鍵がかかっているらしい。
(さて、どうすっかな?)
 考えても進入方法なんてひとつしか浮かばない。
「ひらけ、ゴマ!」
 とりあえず叫んでみるが当たり前で扉は開かない。
(しっかたねぇなぁ…)
 つぶやきながら手頃な位置にあるガラス窓に向かって蹴りを放つ。
 大きな音を立ててそのガラス窓は砕けちった。進入経路は確保された訳なのだが、ここまで大きな音が鳴るとは思ってなかったので、少し驚いた。誰かに聞かれたりしてねーだろうか?
 
58月明かり/廃工場:02/06/07 11:11 ID:erCHY6k8
 よいしょとその窓から廃工場の中へと進入する。
 その部屋は本当の意味で何もない部屋だった。六畳くらいの広さだろうか? そこに扉以外何一つ無い。その扉を出ると、そこには機械だのなんだのがたくさんゴロゴロとしていた。
 ここは…廃工場か。
 スイッチがあったので、それを押してみる。電灯が点いた。
 この島、電気は通っているのだろうか? いや、それはないだろう。
 主催者側がそんなサービスをしてくれる訳がない。
 ってことは、自家発電か。一応すぐに電気を消しておく。
 電灯をつけることはここを人にアピールすることになる。
 それは自分の身も危なくなるってこった。
 それにしても一体何を作ってる工場なんだ、ここは。よくわかんねー。
 まぁとにかく朝まで少し休憩して、明るくなってから何か探すとするか…。それにしても、ほかの奴らは一体なにやってんだろうか。そう考えながら、YELLOWは廃工場の中、小さな部屋の一室に入り、鍵をしめ、そこで少しの間睡眠をとることにした。
 
 目覚めは放送音だった。
 あーどうやらこのゲームに乗った奴らがいるみたいんだな。
 やれやれ、みんな仲良く脱出なんて方向に動くことにはもうならねぇか。
 それに24時間死者が出ないと首輪が爆発するようになってるようだし、3日という制限もあるしな。
 とりあえず武器探すか。殺し合いはできるだけしたくねーんだけどなぁ。
 
5948:02/06/07 15:50 ID:BC7mAAUa
>>54
ごめんなさい、ニセモノです(w
モノローグの形で書いたんで、文体とか似せてみたのです。
まぎらわしいことしてすんまそん。
60名無しさんだよもん:02/06/07 18:27 ID:iqh9/aLO
>>59
あれえ? 挽歌氏っぽいなあと思ったんだがw
いやそれを狙ってたのか……(;´Д`)こりゃ失礼しました。
61ノンフィクション:02/06/07 19:45 ID:X5BmSN0M
 大量のぬいぐるみの中で、私、MIUは目覚めた。
 人の気配がないことを確認して私はそこから顔を出す。
 いや、これで誰か言たら笑えないんだけれど。

 ここは百貨店のおもちゃ売り場。
 緊張感がなかったわけじゃないけど、どうしても眠気に耐えられなかった私はここを寝床に決めた。
 窓から朝の光が差し込む。同時に、ロワイアルお馴染み定時放送。
 少々寝ぼけてた頭が急速に醒めていく。
「そっか。本当に殺し合いやってんだね」
 ぬいぐるみの山から這い出て、自分の姿を鏡で見る。
 服は全部、簡素で動き易いもの。全部百貨店の中で調達した。
 あのワンピース気にいってたのになあ。殺し合いには向いてないから仕方ないか。
 なんで私はこんなところにいるんだろう。
 本当は今日は彼と初デートの予定だったのに、なんでこんなことになってるんだろう。
 昨日一日考えたのに答えは出ない。だけど考えずにいられない。
 それはきっと私だけではないはずだ。
 幸福な日常は突如として終わりを告げる。
 いくつものフィクション――ハカロワだってそうだ――を通してそんなことは知っていたはずなのに。
 結局人間は、自分の身に起きたことしか本当にはわからない。
 いや、自分の身に起きたことすら、よく把握していない。
 非現実的だ。信じられない。
 もしかしたら、これもフィクションなんじゃないか。
 私達がハカロワを作ったように、「これ」も誰かの書いたシナリオの中の出来事じゃないのか。

 だけど、それでも私は、ここにいる。

62ノンフィクション:02/06/07 19:45 ID:X5BmSN0M
 この建物を見つけて感じたことがある。これは明らかにこの島では浮いた存在だ。ハカロワでもそんなシーンがあった。
 ひょっとしてこの島はハカロワを模して作られたんじゃないか?
 どこかに教会やおかしな施設があるんじゃないか?
 スタロワまで遡って、廃工場とかもあったり……。
 考えるのをやめる。わかってもどうしようもないことだ。
 考えなければならないことは、これからどうするかということ。
 皆はどうしてるんだろう。何か目的を決めて動いてるのか。
 死者が出ている。その中には「マーダー」という種類の人間に殺された人もいるんじゃないか?
 不可解な話だった。私は先のことを何も決められないというのに、もう道を選んだ人がいるんだ。
 いくら考えても具体的な案は出ない。このままじっとしてれば私の知らないうちに何もかも解決したりしないだろうか。
 動かざるをえない状況になるまでじっとしてるのもいいだろう。
 心の中にある、殺されたくはない、という気持ちだけは固いから。
 何度目かになるその結論に達した瞬間、その状況はあっけないほど簡単にやってきた。

 エレベーターが動く。ここは六階。エレベーターは四階を過ぎ――下に動いていく。
 六階で止めたままにしておいたのはまずかった。今更自分のミスを呪っても仕方ないけど。
 三階……二階……一階……少しの時間を置いて、エレベーターは上昇を始めた。
「馬鹿正直にエレベーターで来るか、あれは囮で階段からか。
 ここで立ち向かうか。上に逃げるか、下に逃げるか。下に逃げた場合待ち伏せされたりしてないだろうか。
 そもそもあれが降りてる間に本人は既に階段で七階に移動してるかも……」
 口に出して考えをまとめようとするが、無理だった。現実はこんなにも沢山の選択肢で溢れている。
 汗ばむ手で手榴弾を握り、三階を過ぎるエレエベーターを見送った。
63それは突然やってくる:02/06/07 20:10 ID:7APCJnCm
いつだって、人生の転機というやつは突然にやってくる。

その日も、彼はPCに向かい、サイトのの更新作業に明け暮れていた。

1レスロワイアル。

1話1レス、コテ禁止といった数々の制約のためか、
中々書き手が集まらず、現在非常に苦しい状況となっている企画である。
「…まあ、dat落ちしたらしたで楽でいいやね。
 これで結構面倒だからなぁ」
キーボードを叩く手は休めず、彼、#3-174はぽつり、と独りごちた、その時であった。

ぴんぽん。

なんとも間の抜けたチャイムの音が響いた。
「ん?何だよ、また新聞の勧誘か?」
ため息混じりに席を立ち、玄関のドアを開ける。

そこには、フランク長瀬がいた。
64それは突然やってくる:02/06/07 20:10 ID:7APCJnCm
「……は?」
呆気にとられている#3-174。暫しの間、沈黙が続いたが、
「こんにちは」
と、フランクの後ろから長瀬祐介が顔を見せた。
「こ、こんにちは」
思わず#3-174も丁寧に挨拶を返す。
祐介だけではなく、よく見ると他にも天野美汐、鹿沼葉子などといった人物が、#3-174を見ている。
その視線は、何の感情も無いようであって、これからの彼の運命を考え冷たく笑っているようであって。
彼の家に集まった人物の共通点。
(……キャラロワで、俺が書いてたキャラだ…)
それが、なんで俺の家を訪問するのだろう。
「早速だけど、ちょっと一緒に来てほしいんだけど」
祐介がにこやかに言う。#3-174はその言葉に悪寒を感じた。
絶対に従ってはいけない、とも思った。
「……どこへ?」
「ちょっと、どこか絶海の孤島まで」
「……何で?」
「分かってると思いますけど…はっきり言ってほしいですか?」
数日前から兆候はあった。葉鍵板からかつてハカロワで執筆していたコテハン達が次々と姿を消していたのだ。
そして突然の葉鍵キャラクター達の訪問。答えは一つしかない。
65それは突然やってくる:02/06/07 20:11 ID:7APCJnCm
(逃げるしかない!)
フランクの脇を勢い良くすり抜け、通りに出る。
不意を突かれたのか、祐介達は棒立ちのままだ。
逃げれる。逃げ切れる。#3-174は確信した。だが…
「ぐはぁっ!?」
頭の中を奇妙な感覚が繰り返し繰り返し通り抜けていく。
痛いような、キモチいいような、それは正しく「奇妙な感覚」としか表現し得ないものであった。
(なるほど、これが…電波ってヤツかぁ…)
薄れ行く意識の中で、そんな事を考える#3-174であった。
 
 
 
「……はッ」
目を覚ます。灯りの灯っていない、暗い部屋の中。
「…俺の部屋?」
夢だったのか、と期待した#3-174だったが、すぐに夢ではないことに気付く。
この部屋には、誰かが生活していた痕跡がまるで無い。
「……マジかよ…」
うなだれる#3-174。その視界の隅に、バッグがひとつ、無造作に置かれていた。
(…支給品か…どうするにせよ中身を確認してからじゃないと……)
持ち上げたカバンはずしりと重く、からからと中で何かがぶつかる音がした。
何が入っているんだ、と疑問に思いつつ、ファスナーを開く。
「……………」
中には、大量の生卵と、「プレゼントです 鹿沼葉子」とだけ書かれた紙切れが1枚、入っていた。


どうすればいいんだ。

【#3-174 No.38としてゲーム参加】
66名無しさんだよもん:02/06/08 00:46 ID:QBaj3cce
メンバー増加上げ
67名無しさんだよもん:02/06/08 00:46 ID:QBaj3cce
あがってねえし(w
68狂気の証明(1/2):02/06/08 01:07 ID:LWumhDYs
『やれるものなら、やってみろ』
彼が鞄を開けたときに真っ先に目に入ったのが、そう書かれたメモだった。
――ハァ? いったい何のことだ?
彼はいぶかしく思った。そして、その答えを求めるために鞄の中を漁る。
やがて、彼は自分の支給武器を見て愕然とした。
中に入っていたのは、赤や緑や水色といった数多くのチープなポリエステルのボトル。
彼は震える手でボトルの中身を確かめるためにラベルを見てみる。

『しつこいカビもこれ一本!』
『一が効く、二が効く、酸が効く!!』

容器以上にチープなコピーにげんなりしながらそのすべてに目を通した。
そこに共通して書かれていたのは『酸性洗剤、混ぜるな危険!』という文字だった。
69狂気の証明(2/2):02/06/08 01:08 ID:LWumhDYs
この支給品と先ほど書かれていたメモとの関連性。その答えは彼にとっては明快だった。
かつて『反射兵器、強すぎ萎え〜』と感想スレが荒れたときがあった。
その苛烈な書き込みに彼は『反射兵器は酸に弱い』と指摘した。
だが、その発言は火に油を注ぐものだった。
『そんなこと、誰が分かるんだ!』
『あの少年に当たるんか?』
あの日を思い出し彼はメモを握りつぶした。

――ふふふ、そうか。そういうことか。
このメモは挑戦状だ。
誰かが反射兵器を持っている。
それをこいつで仕留めてみろと。そういうことだな。面白い!
見ていろ、あいつら! 俺が正しいことを証明してやる!!

111(5)は両手に洗剤を持ち、歩き出した。
その目には闘志と狂気を宿らせながら。

【残り29人】
【111支給武器:大量の酸性洗剤】
70名無しさんだよもん:02/06/08 01:19 ID:dicsMinz
最高age
71怖いということ(1/2):02/06/08 02:53 ID:yQtT0lpX
「銃を…下してください!」
森というにはあまりにお粗末な雑木林に、女性の悲痛な叫びが響き渡った。
「そんなら出て来いや。んなセリフだけで信じられるわけあらへん。誠意みせぃ、ん?」
やせ細った木の幹にもたれかかり、両手でショットガンを構える男。訳あり名無しさんだよもん(男子25番)。
対面する女の姿はない。
「銃を仕舞ってくれないと…さすがに出られないよ…」
「つまりアンタもワシを信用できへんっちゅーことやろ?ワシも同じや。
 見も知らぬアンタにあー、そうやな、なんて心許すワケにいかん」
「そ、そんなこと――」
「油断してズドン!なんてことになったら敵わんわ」
フン、と訳ありは鼻で笑う。
訳ありから死角となる木の向こうから、声だけが答えた。
「それでも…今、ボクらは協力しなきゃ!
 銃を向ける方向は――あの人達じゃなきゃいけないんです!」
あの人達とは無論、往人達のこと。先程からそんな押し問答がずっと続いていた。
「あかん、アンタじゃ話にならん。大体あいつらと戦って勝つ保証がどこにあるっちゅーねん。
 今回はなんとご丁寧に首輪もついとる。解除の方法もない。仮にあっても技術が足りん。歯向かったらそこでアボンや。
 幸い強力な武器も手に入れた。ゲームに乗った方がずっと分がある」
「…たとえゲームに乗って勝ち残って…それで生き残れる保証がどこにあるんです?
 だけど、殺すだけならボクに、ボク達にこんなゲームさせる必要なかったと思う。
 きっと、あのスタロワ、キャラロワなんかよりずっと――限りない、真の恐怖を与えるのが目的なんだと思う。
 それに往人の…あの瞳の向こうに宿ってた憎悪の炎は普通じゃなかった。あの人達は絶対ボク達を殺す気だった。
 最後に勝ち残った人だって、きっと助からない。
 あの人達はゲームに乗って勝ち残ってしまうような人が最も憎いんだと思う。
 一番残酷な方法で――殺されちゃうよ」
72怖いということ(2/2):02/06/08 02:55 ID:yQtT0lpX
一瞬の間のあと、訳ありが口を開いた。
「…ほんならソース出してみぃや。2ちゃんねらーはソースもなしにそんな話信じられん。
 んなことも忘れてまうほど錯乱しとるんか?」
「ぼ、ボクはみんなの為を思って――」
「それや、『みんなの為』。そのセリフが最も信用できん。みなあの残酷なロワを書き続けた猛者どもや。
 アンタのような善人面して近づいてくるロワ書き手が一等怖いわ。みんなの為ちゃう。せめて自分の為、言わな」
「そ、それは――」
「――もう話は終いや。これ以上ここで話しとると騒ぎを聞きつけたマーダーがやってくるかもしれん」
銃身を、スッっと前に向けた。
「ボクが…今から姿を現せば…信用してくれますか?」
「そやな。考える位はしてやってもええな。アンタ――殺ってからな」
「……そんなこと…言われても」
「アンタに出れるワケあらへん。本当に人を信用できんなら――こんな人気のないところで
 誰かの来訪を待つまで潜んでる、なんてことないもんな。バトロワの七原でさえ、入り口で待つ位の根性は見せたで。
 アンタの心の底は、ほんまは疑心暗鬼でいっぱいや」
ショットガンが火を吹いた。大音響と共に木が爆ぜる。
「ボクは――まだあきらめないよ!」
木の影に隠れていた女は、一気にその場を走り抜けた。上手く木々の間をすり抜けてゆく。
さらに何度かショットガンは爆音を轟かせたが、女の足が止まることはなかった。
「チッ、弾切れや。――2ちゃんねらーを無条件に信じれるヤツなんか、この世におらへんのや」
舌打ちしながら、弾を詰めかえる。
「――なんでアイツはワシの隠れてる場所が分かったんや?上手く隠れた思うたのにまた場所かえな」
ブツブツと、それでも迅速にその場から訳ありはそこを発った。もちろん、あの逃げた女とは逆方向に。
73怖いということ(3/3):02/06/08 02:56 ID:yQtT0lpX
「困ったよ…。もう最初の定時放送で何人か死んじゃってる。みんな疑心暗鬼だよ。
 誰も彼もがゲームに乗ってしまってると思いこんでる…」
kyaz(女子22番)は、もうまったく後ろを気にしていなかった。かわりに手元にずっと目線を落としている。
彼女に支給された武器は、もうロワでは定番となっている人間捕捉装置だった。
あんまり性能はよくないみたいだ。誰かまでは特定できない。有効範囲は半径50〜100メートルの間位だろうか。
手の中では、彼女であろう光点のみが中心部で静かに点滅し続けていた。


【22番 kyaz 所持品:人物探知機】
【25番 訳ありななしさんだよもん 所持品:ショットガン】
74名無しさんだよもん:02/06/08 03:21 ID:QBaj3cce
気になったから調べてみたんだけど、一話のみ書いてるコテハンって以外と少なかった

zin
真空パック
いつか
189
#7-76

発見できたのは以上五名、更なる混乱を望むなら彼(彼女)達を利用するといいでしょう
これ以上人数増やしてどうするってのもあるが
75名無しさんだよもん:02/06/08 03:58 ID:9JGS9ro9
キャラがほぼ出尽くしたな。キャラ付けとか支給アイテムとか大体こんな感じか?
一応、
番号 / 名前 / 支給アイテム / 備考
こんな形でまとめてみた。かなり見にくいかも。
訂正希望。
76名無しさんだよもん:02/06/08 03:59 ID:9JGS9ro9
1番 / 命 / 木の棒 / つまらない男。赤目を返り討ちにして、荒門と赤目のアイテムゲット。茜のコスプレ中。

2番 /名無したちの挽歌 / 反射兵器 / 冷静な男。常に丁寧語。アイテム探しに仲間探しが行動指針。

3番 / 。嬢 / イングラムM11 / 12才な女子中学生。表向きは遥か(略)と仲間探し中だが、内面は黒い。

4番 / L.A.R / 茜の傘 / 彗夜と何らかの形で決着をつけたいらしい。

5番 / 111 / 大量の酸性洗剤 / 不可能に挑戦する狂気の男。

6番 / 彗夜 / 火炎放射器? / 。嬢ラブ。名剣らっちーを殺害。自分の武器とバタフライナイフ所有

7番 / 林檎 / 拳銃 / 腹黒マーダー。でも間が悪い。「5」とにいむらたくみを殺害。

8番 / セルゲイ / 中華包丁 / 愚痴が多い。。ゲームに対する態度はまだ分からない。

9番 / 祐一&浩平 / 人形 / 分裂症気味だったが、人形によって立ち直ったか?

10番 / いつか / 不明 / 崖から落ちて死にかけのところをRiver.によって救われる。
77名無しさんだよもん:02/06/08 04:00 ID:9JGS9ro9
11番 / ヘタ霊 / 未登場

12番 / 暇人 / 不明 / わりといい人だったが名無しさんなんだよによって殺害される。

13番 / 駄っ文だ / コルト・ガバメント / ロリで鬼畜な葉鍵板住人にふさわしい男。遥か(略)によって殺害される。

14番 / マナー(゜Д゜) / 不明 / シニカルな工房。わりとキティ。。嬢ラブ?

15番 / MIU / 手榴弾 / 消極的な少女。行動指針も消極的。デパートにて待機中。

16番 / River. / 不明 / いつかに恩を着せて相棒に。わりと電波。集計だけは勘弁らしい。

17番 / NBC / 不明 / ロワ恒例サドンデスの犠牲者。

18番 / yellow / もずく、ハートチップル / レミィラブ。オワライタントーなのか?

19番 / シイ原 / ズンパンCDラジカセ / なにげに鬼畜。ダンディをはめて殺害。アイテムはどうなったんだろう?

20番 / 「5」 / 月代の仮面 / キャラが薄い男。林檎によって殺害される。
78名無しさんだよもん:02/06/08 04:01 ID:9JGS9ro9
21番 / 遥か昔の(略) / 日本刀 / 優しい大人なお姉さん。 駄っ文だを殺害。。嬢と共に仲間探し。

22番 / kyaz / 人物探知機 / ボク女。殺し合いは望んでいない。

23番 / T.T / 滝和也ライダーセット / ゲームに対する態度はまだ分からない。

24番 / 赤目 / 茜のなりきりセット、ナイフ / 女マーダー。L.A,Rに恨みを持つが命によって殺害される。

25番 /訳ありななしさんだよもん / ショットガン / マーダー。関西弁で話す。

26番 / 七連装ビッグマグナム / 中華キャラノン / 女性。ゲームに対する態度はまだ分からない。

27番 / 荒門 / 不明 / 赤目によって殺害される。茜萌えなのか?

28番 / 感想スレRの142 / 未登場

29番 / 名無しさんなんだよ / 天秤座の聖衣 / 女性。萌えキャラだがマーダー。暇人を殺害しアイテムゲット。槍は廃棄

30番 / 名無しcd / 拡声器 / シスコンなお気楽男。今のところ一番幸せな男。quitと共に仲間探し。
79名無しさんだよもん:02/06/08 04:02 ID:9JGS9ro9
31番 / にいむらたくみ / 不明 / 林檎にボこられて死亡。

32番 / quit / 不明 / 短い髪のかわいい女の子。やはりお気楽。名無しcd と共に仲間探し。

33番 / #4-6 / 未登場 

34番 / 日向葵 / 不明 / 大人な女性。殺し合いを望んでいない。

35番 / 名剣らっちー / バタフライナイフ / 彗夜によって殺害される。わりと気弱な人

36番 / ダンディ板野 / 栄養ドリンク / 歌って踊れるアフロなナイスガイ。シイ原にはめられて死亡。

37番 / ナナツさんだよもん / 仕事人セット / 女性。月○の少年のコスプレ。現実逃避中?

38番 / #3-174 / 大量の生卵 from葉子/ 何故か遅れて参加。どうすればいいんだ
80名無しさんだよもん:02/06/08 04:06 ID:9JGS9ro9
以上。未登場なのは
11番:ヘタ霊 28番:感想スレのR142 33番:#4-6
の三人。

>>75
新キャラはもういいと思うけど…
これだけでも結構もてあますと思われ。
81名無しさんだよもん:02/06/08 04:13 ID:25ZeUDcQ
彗夜氏の武器はバキのドイルのパクリw そーいえば書いてなかった。
まぁ、体にとりつけてある小型火炎放射器のよーなものでお願いします。
82学生二人:02/06/08 04:17 ID:dicsMinz
「ああ、いたいた。彗夜さーん」
 この状況からはおおよそ考えられない明るい声を出して、マナーは目の前方を走っていた彗夜に呼びかけた。
「あれ。マナー君じゃない」
 彗夜は足を止め振り返る。
「どうしたの。あんな大声上げて。危ないよ」
「それはそうですけどね。知らせておこうと思ったんですよ、一応」
 ふふん、と笑う。
「L.A.R.さんが彗夜さんの命狙ってます」
 告げると、彗夜は露骨に嫌な顔をした。
「え、何でよ。迷惑な話だなあ。ひょっとして茜のことまだ根に持ってるのかな」
「それ以外にないでしょう」
「粘着だねあの人。僕らよりよっぽど精神年齢低いんじゃない?」
 くっくっと笑う彗夜を見てどっちもどっちだと思ったが、当然口には出さない。
「それじゃ伝えましたよ。せいぜい気をつけて下さい。二人の対決見たいんですけど、邪魔になるのでやめときます」
「そんなの知ったことじゃないよ。向こうが勝手につっかかってきてるんでしょ。僕は知らない」
 あくまでも関わり合いにはなりたくないと思っているようだった。
「それならそれでいいですけど。そうそう、この島、教会がありますよ。お二人が決着つけるなら舞台はそこしかないですね」
「だから知らないよ僕は。今『。』嬢を探すので忙しいんだ」
83学生二人:02/06/08 04:17 ID:dicsMinz
 何気なく言った言葉。だが、マナーは聞き逃すことができなかった。
「へえ、彼女を。それはまた何でですか?」
 マナーの瞳の色が変わったことに、彗夜は気づかない。
「愛してるからだよ。僕にしか彼女は守れない」
 胸を張り断言する。それで、マナーの決意は固まった。
「そうですか、L.A.R.さんには悪いことをしましたね。どうやら彗夜さんは僕が殺すことになりそうだ」
「奇遇だね。僕も彼女を助ける為に、出会った人間は片っ端から殺すようにしてるんだ。二人でこの島を出て、球技大会で活躍する僕を彼女が見守る。そんな夢を叶えるために、ね」
「狂ってますね。そんな人を彼女に近づけるわけにはいきませんよ。僕は一人の書き手として彼女を尊敬してるんだ。あなたみたいな害虫を――」
 懐から銃を取り出した。
「放っとくことはできない」
84貧しき乳の戦女神(1/3):02/06/08 05:03 ID:dDjrkNf1
「ダンディに死なれたのは痛いなぁ。ギャグキャラと一緒だと死なないイメージあるし」
 ぶつぶつとメタな事を呻きながら、シイ原は林を歩いていた。
 ひとまず、ラジカセ以外の武器が欲しかった。鈍器くらいにはなるだろうが、銃器などの飛び道具には到底敵わない。
「ん……?」
 ふと空気に混じる鉄臭に、彼は足を止めた。
「錆……いや、これは、血の匂いだ。まさか」
 自然、足が速くなる。そして彼は、その匂いの発信源を見つけた。
「こ、これは――」
「げっ!」
 女性の死体だった。さらに正確に言えば、胸元がはだけた死体。
 そしてそのすぐ側に、胸をちょんちょん弄る女性がいる。かなり気まずそうに、こちらを見ている。
「な、何やってんだ、アンタ――」
 いつでも逃げ出せるように身構えながら、シイ原が言う。
「あ、あのね、これはその――私が殺したわけじゃなくて。なんか、死んでたのよ。
 そいで、ついさっき見つけて、ちょっと胸が大きいから見てたら、なんかちょっと触りたくなって――」
85貧しき乳の戦女神(2/3):02/06/08 05:04 ID:dDjrkNf1
(胸――?)
 言われ、シイ原は死体の胸に目をやった。確かに大きい。
 そして――その胸を触っていた女性の胸を見やる。はっきり言って、貧弱だった。
「その胸の貧しさっぷり――もしや貴女は、あの七連装ビッグマグナム?」
「せめて名札で見分けろー! 確かにそうだけどさー!」
 その女性――マグナムは立ち上がって怒鳴ってきた。そしてこちらに歩み寄り、胸元を見やる。
「……アンタだって小さいじゃーん」
「俺男だし」
「まあどーでもいいけど。あんた、シイ原ってのね。どーよ、この大会?」
「どーよも何も、生き延びること優先だ。殺しに来る奴が来れば立ち向かうし、みんなが運営側に牙を剥くってんなら乗らないでもない」
「その場任せってヤツ?」
「『臨機応変』の間違いだ。俺は主義なんか持たないってのが主義でな。そん時一番信じられるもん信じるだけだ」
「ふーん」
 マグナムは気の抜けたような表情でこちらを眺め、そして口を開いた。
「じゃあさ、私と組まない? 私も別にぶっちゃけどっちでもいいしね。なんかあんた使えそーだし」
「構わんが、多分やばくなったら裏切ったり逃げたりするぞ俺は」
「そうそう、私もそのつもりだって言い忘れたわ」
 さらりと言ってのけ、ニヤリと笑う。
86貧しき乳の戦女神(3/3):02/06/08 05:05 ID:dDjrkNf1
「でで、あんたの武器って何よ?」
「いや……このラジカセだが」
 言って、糞の役にも立たないラジカセを掲げて見せる。
「あいたた。じゃあさ、これ貸すよ。そこの死体クンが持ってたんだけど」
 そう言いながら、杖のようなものを俺に渡す。どうやら、仕込杖のようだ。
「助かる。けど、あんたは?」
「こんなもん貰ってるから」
 マグナムが示したのは、それほど大きくない筒状の何かだった。
「……まさかそれは、中華キャノンじゃ」
「そーみたい」
 恐らく、ほぼ最強クラスの兵器。強運に護られているのだろう、目の前の女は。
(これはチャンスだ。上手く相互利用しあって、何としても生き延びてやる)
 心中そう誓いながら、シイ原はマグナムの後をついて歩き始めた。
87ハカロワを知らない男:02/06/08 05:27 ID:PlJ8LZRG
殺伐としていい感じだ( ´∀`)
このスレ限定でコテつけてみた。特に意味はないが(w
知らない俺でも楽しめる。素晴らしい。俺はただ見守るだけだが、書き手の皆さん頑張ってくれい。
ダンディ板野さんの死には涙と笑いが止まりませんでした。yeah!
88ハカロワを知らない男:02/06/08 05:34 ID:PlJ8LZRG
って、ちょっと待って。坂野さんじゃん。>>25-27でさりげなく訂正されとる。
失礼いたした。……あ、>>79も間違ってる。
89名無しさんだよもん:02/06/08 05:49 ID:dDjrkNf1
すまん、仕込杖とられてるやん。
そこの描写、無かったことにして。
90名無しさんだよもん:02/06/08 05:58 ID:NH04bFEj
>貧しき乳の戦女神
赤目氏の武器が仕込み杖ってのは前スレ959からの引用だろうけどあの話はアナザーだぞ。
彼女の支給品は茜なりきりセット(ナイフ付)で命氏に回収されてるはず。
91名無しさんだよもん:02/06/08 06:02 ID:X97UwiIq
>「あいたた。じゃあさ、これ貸すよ。そこの死体クンが持ってたんだけど」
> そう言いながら、杖のようなものを俺に渡す。どうやら、仕込杖のようだ。
>「助かる。けど、あんたは?」

致命的じゃないしここらへん三行カットすれば大丈夫かな?
92名無しさんだよもん:02/06/08 06:05 ID:E1IpOv24
三行カットでOKっしょ。
93そして、幸せな日々を思い出す:02/06/08 12:04 ID:tyjCGkyQ
崖から落ち、死の境をさまよった蒼天の雨作者こといつか。
彼は、三途の川ことRiverによって一命をとりとめた。
その彼は今――

「か、かはっ…」

死にかけていた。
リヤカーは、揺れた。

このままいつか死亡、でもおもしろい気がしたが、三途の川との距離は縮まらない。
「あ、あの…」
リヤカーを巧みに操る三途の川…もといRiverに声をかける。
「なんスか?目的地はまだですよ。僕に任せて安心していて下さい」
目的地は、君の向こう側な気がしてきた、という言葉をなんとか飲みこむ。
「こ、このままでは…。お願いします、先に…手当て…を」
「うん、目的地に着いた。ほら、ここです…よっ!と」
「ぐはっ!!」
乱暴にリヤカーから振り落とされる。
「ここなら、包帯だろうと車椅子だろうとよりどりみどりですよ」
ジャン!と言わんばかりに、Riverが指差した先は、一つの建物だった。
「ひゃ、百貨店…」
相棒の機転に、そして、その優しさに感動しながらも。
「あんま、車椅子は乗りたくないかな」
体の調子が戻ったら、自分で歩くことを決めた。
相棒の運転=ジェットコースターでよろしく。
94そして、幸せな日々を思い出す:02/06/08 12:05 ID:tyjCGkyQ
「んー、医療用品は何階かな?案内板がないから分からないや」
Riverがエレベーターがやってくるのを待つ。
六階、五階と徐々に点灯ランプが降りてくる。
「エレベーター動いてたのは奇跡的ですね」
いつかは適当に相槌を打った。今はまだ階段は昇りたくない。
「あ、着ましたよ。さあ、2名様ご案内〜」
エレベーター内にいつかを放り込んでから自分も乗り込む。
今度はいつかも呻かなかった。反応は、ちょっとにぶい。
「何階にしようか…まあ、適当に」
「……」
ポチッとな、と七階のボタンを押す。
次に閉ボタンを押そうとした時、ふとRiverの頭に疑問が浮かんだ。
どうしてエレベーターが六階に止まっていたのか。
1階とか、7階とかなら分かるけども、こんな時に中途半端な階に止まったエレベーター。
誰か、使ったのかもしれない。
「いけね。やっぱ出ましょう」
念には念を。石橋は叩いて渡れ。Riverの頭はいつになくフル回転していた。
「やっぱり若い者がエレベーターなんか使っちゃよくないですね。
 ここは根性出して階段昇っていきましょう」
反応は、ない。
「……」
エレベーターが昇っていく。

「いけね、いつかさん中に置いてきちゃった」


【残り 29人】
95廃工場の前で:02/06/08 12:10 ID:UZjtxTx4

「…なんなんだ、ここは?」
 33番、#4-16は小さく呟いた。
 目の前には大きな建物があった。見るからにどうやら工場のようなのだが、もちろん稼働しているような気配など何処にも無い。
 
 #4-16は一晩歩き続け、この場所にたどり着いた。太陽が顔を出し、新しい1日の始りを告げていた。清々しい朝。だが、体は一晩歩き続けた所為でかなり消耗していた。
 この工場で少しの間休憩できるだろうか、上手く隠れることが出来る場所があるかもしれない。そう考えて入り口はないか探しているところに、例の定時放送が流れた。
 どうやらやる気まんまんの人もいるみたいだね。
 僕はどうするべきなんだろうかと#4-16考えた。
 今までは偶然誰にも接触することはなかったのだけど、これからどうなるかなんて判らないし、もし出会ったとしても僕に戦う能力なんて無い。
 頼りの支給品は蹄鉄だった。馬の蹄につけるヤツだ。
 僕の名前が馬券っぽいからといって、この支給品は無いんじゃないかと思う。
 鉄で出来ているだけに手にはめて殴ればかなりの深手を相手に負わせることができるかもしれないが、飛び道具を持った相手だと、近づくことすら容易ではないのだ。
96廃工場の前で:02/06/08 12:14 ID:UZjtxTx4
 服のポケットから#4-16はケースを取り出す。
 そこに入ってるもの。田原成貴オリジナルサングラス<2001年モデル>。
 眩しい太陽の光を遮るようにそれをかける。
 彼の宝物だった。これを主催側に取られていたら彼は今頃主催者達のいる場所を襲撃していたかもしれないくらい、彼にとって本当に大切なものだ。
  
 #4-16は廃工場の入り口によっていった。よくみると入り口の扉の近くの窓が割れている。
 …もしかして、すでに誰かここに来ているのだろうか?
 ここは確かに目立つし、誰かがここに来ていたとしてもおかしくはない。#4-16は考える。
 問題はひとつだった。
 その人間がやる気なのか、やる気でないか、それだけだ。
 中からカタと何かが動く音が聞こえた。
 恐る恐る#4-16は言った。
「…誰か…いるの?」
97伝言:02/06/08 13:58 ID:dicsMinz
 リーチは僕の方に分があった。何せ奴の武器はナイフなのだ、接近させなければ怖いものじゃない。
 ただこちらには弾数がある。予備もあることにはあるが戦闘中に交換を許すほど相手は甘くない。
 その辺りのことは彗夜も悟っているのだろうか、さっきからこちらを牽制しつつどこかに誘い込もうとしているように見える。
 きっとその先には僕が不利になるような場所があるのだろう。
 僕は『。』嬢の名前を出された以上簡単に逃げるわけにはいかないんだけど、それも読みきってのことだろうか。

 その先は雑木林だった。
 数限りない障害物。なるほど僕の銃は確かにその効力を殺される。
 弾数のストックは10。気をつけないといけない。
「ちっ」
 思わず舌打ちする。いつの間にか奴の接近を許してしまった。
 目の前でナイフを振りかぶる。馬鹿が! 僕は銃を構えて――
 そのまま横に逃げた。
 何か理由があったわけじゃない。強いて言うなら予感だ。この男がそう簡単に隙を見せるわけはないと。
 結果的に予感は正しかった。一瞬前まで僕のいた場所を炎が焼き尽くしていた。
「あれ。惜しかったな」
 距離を開けて彗夜が言った。奴の胸に何かとりつけてある。服に穴が開いていた。
「火炎放射器でも取り付けてるんですか?」
「そうそう。気づかれたら不意打ちにならないからね。らっちーさんを殺す時に使っちゃったから予備の服を近所の家から調達してさ」
 なるほど。さっきの放送で呼ばれた名前だ……こいつが殺していたのか。
「逃げた方がいいんじゃないかな。今は明らかに僕の方が有利だよ。一人殺している差は大きい」
 へらへらと笑っていやがる。確かに言う通りだが、このままやられるのも悔しい気がした。
 そう、悔しい。自分が押されているのに対して? らっちーさんが殺されたことに対して?
 ――まさか、ね。
「それも無尽蔵に撃てるわけじゃないでしょう。いつかL.A.R.さんがあなたと殺り合う時に少しでも有利になるよう、燃料尽きるまでつきまといますよ」
「そう。言っとくけどこれ、君が思ってるほど燃料少なくないんだな。
 それにああは言ったけど、逃がすつもりは――」
 また炎。間一髪左に避ける。
「ないからさ」
98伝言:02/06/08 13:59 ID:dicsMinz

 それからはもうダメだった。
 僕の銃弾は奴の右足をかすめ左腕を浅く捉えたが、右足の方はたいしたダメージになっていない。
 弾数は4つ。精神的に追い詰められ、時間の問題という言葉が脳裏をよぎる。
 その上見境なく炎を撃ったせいで木々に火が燃え移り、ちょっとした山火事だ。
 それでも奴は場所を動こうとはしなかった。どうあってもこの場所で僕を仕留めるつもりだ。
 喧嘩を売ったのは僕なのに、なんて情けない。
 後ろに飛んで距離を稼ごうした僕の、まさ更に後ろ。
 ゴォゥッと音を立てて、炎の塊が降ってきた。
 ――逃げ場を、塞がれた。
 囲む炎の熱気と、絶体絶命のこの状況。僕は全身汗だるまだった。
 炎の中を悠然と歩いてくる人影。炎が放たれた。
 避けて、気づいたら奴が目の前に迫っていて、僕は銃を――
 それが、この目で見た最後の映像だった。
99伝言:02/06/08 13:59 ID:dicsMinz

 全身が痛い。ナイフで刺された痛さ。比喩ではない。
 量目が痛い。僕の目はもう何も映すことはない。
「いい加減謝ったらどうよ。あなたの『。』嬢に近づこうとしてすいませんでした、ってさ。
 ここもそろそろ危険なんだから、早く君を楽にして立ち去りたいんだよ、僕は」
「だったら去ればいいじゃないですか。ほっといても僕は死ぬ」
「わかってないなあ君も」
 声に苛立ちが含まれる。はは、今こいつはどんな面をしてるんだろう。見られないのが残念だった。
「君に謝らせないと意味がないじゃないか」
 こいつは馬鹿だ。キチガイだよくわかった。こんなところで死にたくはなかったけど、仕方がないだろう。幽霊になって、こいつに取り付いてやる。
 返事とばかりに、唾を吐き出した。奴の声が聞こえてきた方へ。
「……わかった、もういい。死ねよ」
 宣告が来た。L.A.R.さんに伝えたいことがあったが、残念だ。
「だからさっさとやれって言ったんですよ。キチガイ野郎」
「こいつは!!」
 終わりまであと数瞬。
「おい、何やってる!」
 第三者の声が炎の中に響いた。以外に近い。
「誰だ!」
 彗夜の注意がそれた。僕はありったけの力を振り絞り――あった、銃。
「死ねよっ!」
 発砲した。
 ザッという音。彗夜の声。
「危ないことするねえ君も。驚いたよ。誰か来てることだし、もう逃げないと。
 自分の手で止めさせなかったのは残念だなあ。じゃあね」
 こうして、僕の死は、ほんの少しだけ先延ばしにされた。
100伝言:02/06/08 14:00 ID:dicsMinz


「おい、しっかりしろ!」
 誰かが僕の体を起こす。
「……誰、ですか?」
「命と言うんだけど、知ってるかな」
「僕は、マナーです。お願いがあります、L.A.R.さんに伝言を――」
「……またか。どうも俺は、あの人と縁があるみたいだ。いいよ何でも聞いてやる。できることなら」
 安心した。今はこの人を信じるしかない。
「彗夜は、あの男はL.A.R.さんに狙われてるってことに全く興味がないみたいです。
 あいつが興味あるのは『。』嬢のみ。だから逆に『。』嬢をダシに使えば、おびきだせるはずです。
 この島には教会がありますから、決着はそこでつけるといいでしょう。
 奴は胸に火炎放射器を隠し持ってる。十分気をつけて。以上です」
「……わかった。彼に会ったら伝えるよ」
「ありがとう、ございます。ここに僕の鞄と、銃が。できればL.A.R.さんに渡して欲しいかな。あなたの役にもたてばいい」
「……わかった」
 これで、いい。僕のやることは終わった。
「命さん、佳乃の最後を書いた人ですよね。あれも好きだった。でも同じ炎の中だけど、僕はかっこよくなれませんでした」
「……そういう問題じゃないだろ。生きたとか、死んだとかって、かっこいいとか悪いとかじゃないだろ」
 ふっと力が抜ける。
「そうです、ね」
 最後に、自分の行動を思い返す。
 そして笑いがこぼれる。
 僕は何をしているんだろう。
 本当は、L.A.R.さんのこと、嫌いなはずだったのに。

【14 マナー(゜Д゜) 死亡】
【残り28人】
101Little sleeper:02/06/08 16:23 ID:+gX/W2pV
崖から落ち、リアカーに揺られ死の境をさまよっている蒼天の雨作者こといつか。
三途の川ことRiverとはぐれてしまった彼は今――。

劇的に生き倒れていた。

百貨店7階。心持ちひんやりな空調の風に嬲られながらぴくりとも動かない。

このままいつか死亡、でもおもしろい気がしたが、三途の川との距離が離れたので取り敢えずは生きている。

「……気持ち悪ぃ……」

ぽつりと呟くと、そのままごろんと仰向けになる。
崖にしがみつき続け、リアカーで激しくシェイクされた身体が休息を欲している。
それに逆らってまで動こうとする気力が沸かなかった。
Riverはどうせすぐにやって来るだろう。数分の仮眠でも、取らないよりはマシだ……多分。
合流後の過酷な日々のためにも、いつかはひとまず眠ることに決めた。
無防備な姿を晒すのは危険かとも思ったが、構うことはない。
どうせ今、マーダーがやって来てもこんな身体では何も出来ないのだ。
半ば投げやりになりながら、いつかは目を閉じた。

そして。
疲労困憊していた彼は、すぐ近くの階段口から
こちらの様子をそっと伺う人影がいることには、当然気づかなかった。
102Burning Ranger:02/06/08 17:23 ID:GuRAl6gB
炎に包まれた雑木林の中。
#3-174は何処へともなく駆け回っていた。
「誰だ! 身を隠すならとりあえず森の中とか最初に書いたやつは!!」
思い返せば、始まりはリーフキャラの突然の自宅訪問。
激しく逃走。激しく電波。激しく拉致。そして激しく生卵。
大体生卵って何だ、せめてゆで卵なら机の上で回しても綺麗に回るのに――。
「って、そんな場合じゃない! 何処のバカだ、火なんて使ったのは!」
ちなみに生卵の大半は、寝かされていた喫茶店の冷蔵庫の中にしまい込んでおいた。
いくつか割ってみても賞味期限の心配はなさそうだったので、長保ちはするだろう。
幸い、卵キャリアー(卵をわれないように持ち歩くためのケース)が同梱されており、
1ダース分の卵だけなら、こうして走り回っても割れることはない。

どうにか火が届いていないところまで来て、彼は足を止めて近くの木に寄りかかる。
「はあ……なんとか脱出できたか」
振り向けば、いまだに轟々と音を立てて燃え上がる木々が遠くに見える。
あと数時間もすれば、この木も綺麗に灰になっていることだろうが。
だが、息を整えるくらいの時間の余裕はある。
「まったく、学校で『自然を大事にしよう』って習わなかったのか……?」
「その意見には、まったくもって自分も同意したい」
突然の、他人の声。
#3-174は慌てて周囲を見渡した……が、人影は見当たらない。
「あー、驚かせたかな。上、上」
視線を上げると、黒ずくめの人影が一人。
太めの木の枝に腰かけて、ひらひらと手など振っている。
かと思うと次の瞬間にはすたっ、と地面に着地した。結構な早業だ。
「ついさっきも、この木の下を誰かが走り抜けて言ったよ。多分あれが放火魔だね」
「なんで止めなかったんですか?」
「あっという間だったし……話が通じるような相手じゃないね、あれは」
103Burning Ranger:02/06/08 17:24 ID:GuRAl6gB
黒ずくめのその人物は、かりかりとこめかみを引っかくような仕草を見せる。
厚手のツナギ状のスーツを着込んでいるせいか、体格はよくわからない。
服装だけで言えば、金欠黒魔術士や炎の魔女と見れなくもない。
#3-174は、とりあえずその人物には敵意はなさそうだと判断した。
『やる気』であれば、木の上からの奇襲も出来たであろうから。

「自己紹介してもいいですか? 俺は#3-174です」
「自分は、ハカロワではT.Tで通ってるかな」
とりあえず名前を確認すると、二人は揃って歩き始める。
あのまま立ち話をしていたら、また山火事に巻き込まれかねないからだ。
「放火魔は向こうに行ったから、とりあえずこっちから森を出よ」

歩きながら、T.Tは考える。
さてとりあえず、どこに行こうかと。
(困ったことに、スタート地点にいた人間の容姿をよく覚えていないため、
隣にいる人物がスタート時にはいなかったことに気づいてはいない)

歩きながら、#3-174は考える。
さてこの人は何の話を書いた人だったかと。
(幸いにも隣にいる人物は、作品の過半数がアナザー行きではあったものの、
作中においては誰も殺してはいない)

お互いにそんなことを考えながら、紅く踊り尽きる雑木林を後にする二人であった。
104名無しさんだよもん:02/06/08 22:16 ID:/aVMHgYU
ところで、時折挟み込まれる、スタロワから人名を変えただけのような文章、
筋が通ってるから悪いとは言わないけど、あれってまだ続くのかな……。
105名無しさんだよもん:02/06/08 22:36 ID:dicsMinz
>>104
具体的にどの話ですか?
って、自分の話だったらどうしよ。
106名無しさんだよもん:02/06/08 22:44 ID:/aVMHgYU
>>57,58
>>95,96
のこと。


あと、違う人かもしれないけど
>>61,62
の前半とかが微妙に。これはキャラロワだったかな?

パロディなんだから、パロディのパロディでもいいと思うんだけど、
既視感が強すぎて個人的には前者二つは楽しめなかった。
後者は、まぁ、普通。

これも一つの意見みたいなもので、やめろと言ってるわけでもないです。
107名無しさんだよもん:02/06/08 22:44 ID:qvwE50mV
>>104 どれのこと?
108名無しさんだよもん:02/06/08 22:46 ID:/aVMHgYU
>>57,58
>>95,96
のこと。
  
あと、違う人かもしれないけど
>>61,62
の前半とかが微妙に。これはキャラロワだったかな?

パロディなんだから、パロディのパロディでもいいと思うんだけど、
既視感が強すぎて個人的には前者二つは楽しめなかった。
後者は、まぁ、普通。

これも一つの意見みたいなもので、やめろと言ってるわけでもないです
109名無しさんだよもん:02/06/08 22:54 ID:CZ6VoM4s
>>108
スタロワであったかぁ、そんなの?
110107:02/06/08 22:54 ID:qvwE50mV
聞いたらかぶっちゃった。ごめんこ。
111にいむら:02/06/08 22:57 ID:5AkhdFSo
 同じ舞台…ね。キャラ&スタッフ(架空の物であり、実在する人物とは関係無い)による仕返し、
と言うことになってるんで、主催側のあてつけ、と思えば良いんじゃないかと思うんですが。
その辺の事が嫌な人って多いんですかね。
112名無しさんだよもん:02/06/08 23:02 ID:I3aXH725
>>111
本物かどうか知らんが、よくもまぁ顔をだせたものだな
お前さっさと殺されたからもういいよ、頼むから作品あげてくれるな
そしてこれに返事はいらん。にいむら叩き祭りに発展したらせっかくのコテロワが冷めちまう
二度とその名で書きこまないでくれ。では。

くれぐれもレスいらんからな
113名無しさんだよもん:02/06/08 23:11 ID:akvGivuN
>>111
本物だったら前スレの30の質問に答えてくれ。
114名無しさんだよもん:02/06/08 23:12 ID:l5h5EIld
あー、#3-174氏。
コテロワページの武器のとこ、ダンディに赤が入ってないんで修正よろ。

なんだかんだ言って、2日で40話ばかし。結構ペース早いな。
ファンタジーやサバの書き手たちもこっそり書いてたらオモロイな(w。
115名無しさんだよもん:02/06/09 00:05 ID:1dp44rQj
作中時間では6時間強、死者10名(残28名)

ゲームの進行は順調だね
116名無しさんだよもん:02/06/09 00:08 ID:x8b7rTzc
>>114
報告どうもです。直しました。
ちなみに、俺が死んだらあのサイトの更新は止まります(嘘)
117名無しさんだよもん:02/06/09 00:12 ID:0pjhpTIt
>>114
ぎくぅっ(w
118名無しさんだよもん:02/06/09 00:41 ID:AEKQMgcH
むしろ自分のことを書いてる書き手が絶対居るはずだ!
と根拠もなく断言してみる
119名無しさんだよもん:02/06/09 00:59 ID:Mwn6liLm
>>118
正直、ごめんなさい(w
120名無しさんだよもん:02/06/09 01:23 ID:hL6naqNP
故あって、久しぶりに2chに戻って来たのですが、
熱い試みが始まってますね。


元書き手コテだったので、今後
自分の運命がどう導かれるかドキドキです(w。
そうじゃなくてもコテロワは個々人の
一見くだらなそうな欲望、嫉妬、恐怖、ネタがでているし
今後もがりがりっとでそうで面白いです。
今後も期待して読みますね〜。
121名無しさんだよもん :02/06/09 01:25 ID:sZks7Uec
>>118
えーと、ごめんなさい(笑)
122名無しさんだよもん:02/06/09 01:28 ID:hL6naqNP
連続スマソ。


今って昔のハカロワ関連の感想や、
以前あった30の質問への回答(さすがに
今はコテ名だけは未回答が良さそうですが(w))
とかってカキコどうなのでしょう?
ちょっとタイミング的に悪そうだから、遠慮したほうが
いいのかなぁ?
123名無しさんだよもん:02/06/09 01:29 ID:Mwn6liLm
大丈夫じゃないですか?
コテロワもネタ企画の一つなんだから、あまり萎縮せんでも。
124名無しさんだよもん:02/06/09 01:34 ID:UOu6ojmP
>>122

いいんじゃないんですか?
むしろ読みたいです。
125揺れる灯火:02/06/09 01:45 ID:DelQPa8W
てっきり自分のいる六階で止まると思ったエレベーターは、六階を素通りして最上階に行ってしまった。
(やっぱり階段から?)
MIUはできるだけ気配を殺し、階段に近づいた。
足音や人の気配はまったくない。
ここで階段から一気に逃げるほうがいいのだろうけど、、
MIUはそっと七階に上がった。
すると、エレベーターの前に男が一人、倒れている。
(死んでる?それとも罠?)
ポケットの中の手榴弾のピンに指を掛けつつ、観察する。
(敵だったら、殺すの?馬鹿みたいね、、)
踵を返し、階段を下りようとした時。聞こえてしまった。
すう〜すぴ〜

「コラ!」
倒れてる男の横っ腹に思いっきり蹴りを入れる。
「がはっ!!」
男は突然の衝撃にもんどりをうつ。
「あんた、馬鹿じゃないの?こんなとこでなに寝てんのよ!私が馬鹿みたいじゃない!」
「そん、、なこといわれても、、」
男は涙目で答えたのだが、その台詞にさらにムカッときた。
126揺れる灯火:02/06/09 01:46 ID:DelQPa8W
「なるほどね、、、」
話せる状態になってから、いつかはこれまでのことを話した。
自分の名前、死にかけていること、三途の川のこと、、
「それじゃあさよなら。」
話を聞くやいなや、MIUはすたすたと歩き出した。
「ちょ、ちょっとまてくれよ。」
寝たままの姿勢で女の人を呼び止めるって、すっげえはずいな、、
「何?」
MIUは首だけをまわして答えた。
「何って、、あいつ頼りになるやつだし、俺は今はお荷物だけど、、三人で行動したほうがいいじゃないか。」
「私は嫌よ。あなた達のこと信用できないもの。それに殺し合いはごめんだわ。」
「そんなこといってもさ、降りかかるノコノコは無限一アップしちまえってゆうじゃん?」
いつかは何故かまじめな顔をしていた。
「ハア、、第一、あなただって利用されてるのかも知れないのよ。あなたを使ってこのビルの敵の有無を確かめたのかもしれないわ。」
「そんなわけ、、」
「じゃあ何でそのお友達は上がってこないのかしら。エレベーターは止まったままよ。」
確かに、エレベーターはいつかをこの階に運んでから沈黙を守っている。
「きっと階段で、、鍛えたいとか、、」
いつかの語尾が小さくなっていき、やがて沈黙が訪れた。その時。
エレベーターは下にぐんぐん降りていった。
二人は黙って標示を見ていた、、が、
標示は三階でとまり、そしてぐんぐん上ってきた。


127名無しさんだよもん:02/06/09 02:44 ID:hL6naqNP
お言葉に甘えてハカロワの感想を。かなり長くなってしまいました。スマソ

すきな作品ですが、やはり「蒼天の雨」が最高ですね。
なにがいいって最後の人形劇のシーンはもちろんですが、
それに加えて深山雪見の最後を綺麗に飾った作品であるということ。

ハカロワの雪見って、まさにハカロワの、そしてリレー小説ならではの
状況が生み出した存在だと思います。
もし、親友の川名みさきや後輩の上月澪が早々に死んでいなかったら
どうなっていたか?。しかしハカロワではリレーの過程で、雪見が
登場した時にはみさきや澪は既にいなかった。その状況と、原作での
クールだけれど友達、後輩思いの雪見の性格があいまってマーダーを
生み出してしまったのだと。

そして彼女はその最後へと至る過程で、何度もみさきや澪を思う。
時には名倉由依に澪を重ねる。それでも彼女は復讐をやめることなく走り、
でもそれはかなうことなく最後の時を迎える。

「蒼天の雨」という作品は、このように66話から269話までを駆け抜けた雪見の
最後を彩った(それも国崎往人の人形劇という味な看取り方で)、
ハカロワの雪見の集大成であると感じるので、私にとって最高の作品の一つです。

長くなって申し訳ないです。次からは何事もなかったかのようにコテロワをどうぞ。
(コテロワはネタフィクションです。実際のコテ、出来事、団体とは
一切関係アリマセン。多分)
128名無しさんだよもん:02/06/09 02:54 ID:baUEzbnL
ついでに、書き手への30の質問なんか答えて見ては?
こっちに書くのに抵抗あるのなら、前スレに書くとか。

コテロワは、スタロワやキャラロワに加え、感想スレを読んでいると
非常に楽しめる作りになってるよなぁ。
……と、言うか黒い奴多すぎ(w。
シイ原、林檎、挽歌、なんだよ、ざっと思いつくだけでもこれだけいるし(w。
129魂の解放:02/06/09 08:45 ID:X+qK5s0q
スタート地点からほんのわずかばかり離れた小屋の陰で、感想スレのR142(男子28番)は鎮座していた。
スタート地点からはすぐに離れないと危険、というロワの定石を逆手にとってその場に留まったわけである。
案の定ともいえるし、幸いともとれるが、とりあえず誰も彼もがスタート地点から遠く離れ、それ以来人の気配はない。
スタートから6時間強、いつ襲いかかるともしれない恐怖と孤独感に耐え抜き、そこに居続けた。

最初の定時放送から半刻ほど経った。
そこには4人の名前が読み上げられた。
まぁ、誰もがゲームに乗る、ということはないだろうが、
誰もゲームに乗らない――という可能性はない、と考えていたので別段驚く程でもなかった。

R142は考える。自分が生きているということを。
胸に手を当てる。心臓の鼓動が近く聞こえた。
――こんなものは紛い物だ。手を離す。鼓動は聞こえなくなる。

もちろん死ぬことは怖い。死にたくない。
痛いのだって嫌いだし、苦しみもだえて死ぬことだって怖い。
ここでは、今この瞬間にも死んでしまうかもしれないのだ。
死ぬことそのものが怖いわけじゃない。
生きているということが実感できなくなるのが一番怖い。
130魂の解放:02/06/09 08:46 ID:X+qK5s0q
R142は考える。生きるとは『自分』を貫くことだと。
その『自分』は、人によって違う。
たとえば、この島のルールの下に置かれた人間が取る『自分』。
それは人によって十人十色だ。

ある者はマーダーになることを決意した『自分』。
ある者はルールに反逆することを決意した『自分』。
ある者は臨機応変に、冷静に物事を見極める『自分』。
ある者は裏切りという行為の中に『自分』を置き、
ある者は、或いはその大切な何かの為に『自分』を貫く。
『自分』を見失い、破滅の道を歩む者もいるだろう。その先に待つのは、死だ。
たとえ心臓が動いていたとしても死んだと同じだ。

かつて、ロワを演じさせられたキャラクター達もその『自分』を貫き生きた。
そこには善悪など存在しない。非難することはいいだろう。それもまた『自分』だから。
だが、何者にも自分の中に生きる『自分』を否定することなんてできやしないのだ。
R142は、そう考えてるわけだ。
もちろん、これは彼の考えることであって、他の誰かが同じ考えを持つなどとは期待していない。することもない。
131魂の解放:02/06/09 08:47 ID:X+qK5s0q
人間は誰でもいつかは死ぬ。
だが、長寿がより良い生きた証になるというわけじゃない、とR142は考える。
どんなに長く生きたところで、何にもない、空虚な人生だってある。
たとえ短くたって、充実した人生だってことがある。
彼にとって、生きたいという思いはすなわち後者。

生き抜くというのは『自分』を貫き通すことだ。
生きた証とは、『自分』を感じることだ。

その思いに反し、今までの自分は、空っぽだ。これまで明確な『自分』を持てずに生きてきた。
だが、ここではより明確な『自分』というものを持つことができる。
R142は、ようやく自分が生きていると実感することができた。


ずっしりと重いバックを肩に下げると、スクッと立ち上がった。
彼は生きることを選択した。
彼の中の『自分』はもう、決まっていた。


【残り 28人】
132ニッカドの衝撃:02/06/09 14:17 ID:YX/kjc8S
「……誰か来るなぁ」
「みたいやねー」
 俺は、ポツリと呟いた。横を歩くマグナムが、どうでもいいとでも言うようにあっさりした口調で返してくる。
「とりあえず戦闘態勢で望もう。とっぽくて武器がしょぼい奴なら即殺す。とっぽくていい武器持ってる奴なら奪って殺す。
 賢くて武器がしょぼい奴なら様子見。賢くていい武器の奴なら仲間に引きずり込もう」
「……じゃあ、君接触してね。私はやばそうだったら遠くから助けたげるから」
 相変わらず、視線すら交わさないままあっさりとそう言うマグナム。
 冗談のような口振りではあったが、ほぼ間違いなく本気だろう。
(試験、か。こいつは、俺が無能だと判断したら消すな……そういう奴だ。恐らく)
「まあ、現実的に考えるとそうなるわな。アンタはそこいら辺の木陰に潜んでてくれ」
「はいはい。健闘を祈りますー☆」
 ひらひらと手を振り、彼女はさっさと木陰に身を隠した。
「さて、と」
 俺は、急造のザックを背負い直し、手近な樹にもたれかかった。
 ザックは、先程マグナムと逢った場所に放置されていた死体の服で作った粗末なものだ。
 一分と数えないうちに、果たして男が通りかかった。どことなく繊細な造作の、優男。手には、ごっつい包丁が握られていた。
(……あれなら鈍器と対して変わらない。武器の価値としちゃあ次点ってとこだな。さて)
「もし、そこな方」
「……ああ」
 観察していた男に声をかけられ、俺はわざと気のない返事を返した。
「ほう、シイ原さんですか……。私はセルゲイと名乗っているつまらない男です」
「ああ、ホワルバスレで名前は何度か。一度会いたいと思っていたよ」
 俺は背負っていたザックを地に下ろし、身ずまいを正した。
「お互い、災難ですねぇ。脳内妄想していたゲームに、よもや自分達が参加することになろうとは。
 いや、あるいは幸運なのかな? ふふ」
 セルゲイは、穏やかな微苦笑を洩らしながらこちらに近づいてくる。
「幸運――? 冗談じゃねえな。とてもそうは思えない……」
「そうでしょうか? だって現に――」
 風が吹くように――それはごく自然な動きのように俺には思えた。
133ニッカドの衝撃:02/06/09 14:19 ID:YX/kjc8S
 セルゲイが、淀みない包丁を振り下ろしてくる。俺はザックから棒を蹴り出し、両手でそれを掴み刃を受け止めた。
「あなたは、すでに殺したんでしょう……」
 ぎりぎりと、棒が軋む。元はラジカセの「握り」だった部分なので、強度に関しては信頼できない。
「なぜ、あんたにそんなことが分かる……」
 俺は、足でザックの中身を漁り始めた。正直彼の力は並で無く、いつまでも支えている自信は無かった。
「血の匂いがしますよ、それも乾いた。そこの汚いナップザック……誰かを殺して奪ったものでしょう」
 殺して奪った?
 俺は、失笑を禁じ得なかった。そんな誤解で、俺は今殺されかけているのか。
 もっとも――すでに一人殺しているのは事実だが。
 セルゲイは、その失笑がさらに気に食わなかったらしい。さらに体重をかけ、俺を両断しようとしてくる。
「冗談じゃ、ねえってな……。俺を殺そうとするなら、相手がゴルゴだろうが食い詰めたキリスト様だろうが一緒だ。
 こっちだって反撃させてもらう。お前は、自分の命を無駄にチップ(掛け金)にしちまった」
 俺は、ザックから目的のを見つけ、それをカカトに乗せるとセルゲイに蹴りつけた。
「む――」
 奴は一声呻くと、さっと身を翻し俺の右足ごとそれを斬りつけた。骨までは両断されなかったが、かなり深く斬られた。
 しかし俺は構わず、斬られた右足を奴の顔面に叩きつけた。
「ぐはっ!」
「……ってえなあ……くそ、マジで痛い。冗談じゃねえよ、ホントに」
 俺はそのままバランスを崩し、大きく転倒した。
134ニッカドの衝撃:02/06/09 14:19 ID:YX/kjc8S
「……あああっ!? 何だ、これはっ!」
 セルゲイが、両目を押さえて喚く。顔面に銀色の固形物がへばりつき、完全に視界を閉ざされたようだ。
「水銀、だよ。お前が斬ったのは電池だ。ラジカセなんざとんだ役立たずと思ったが、案外役に立つもんだ。
 こうしてバラして見れば、色々使い道があるんだからな」
 俺は這いずって近寄り、地面を叩きながらのたうち回るセルゲイの右腕に思い切り肘を落とした。
 そうした上で包丁を奪い取り、遠くに放った。
「まだ包丁は使わねえよ。血脂が付くと色々面倒だしな。今週のびっくりどっきりアイテムはこれだ」
 言いながら、俺はカセットテープを取り出した。そこから、磁気テープを取り出す。
「首吊って死ぬと、色々洩らしながら死ぬんだってな。まあ、匂いは我慢してやるよ」

「お疲れー。君、強いじゃんよ」
「冗談じゃねえ。この足じゃ、しばらくびっこ歩きだ」
 気楽に肩を叩きながら言ってくるマグナムに、俺は毒づいた。
 凄惨な表情のまま硬直しているセルゲイを見下ろし、ぞっとする思いで胸中独りごちる。
(こんな調子じゃ、最後まで保つかどうか……ったく、ホントに冗談じゃねえ……)

【セルゲイ 死亡】【シイ原 中華包丁ゲット&右足負傷】
【残り 27人】
135名無しさんだよもん:02/06/09 21:21 ID:IP1h8Zxj
セルゲイ氏逝ったか
136名無しさんだよもん:02/06/09 22:03 ID:mmdKeXzP
コテロワは相手を利用してやろうといった腹黒同盟とかあり、
いい人の割合が多かったキャラロワとは違って
(それはそれで面白かったけれど)これはこれで面白いですね。


そして熱い人間は熱い。
「。」さんをめぐる漢達の人間模様といったら(w
でも「。」さんも実は腹黒っぽいキャラだという罠(w
137名無しさんだよもん:02/06/09 22:27 ID:Pg98HLBY
           __________________
   ___   /
 /´∀`;::::\<  ひさしぶりに葉鍵板来たら俺殺されてました
/   メ /::::::::::| \__________________
| ./|  /:::::|::::::|
| ||/::::::::|::::::|

もう書く気力も暇もないけどなんか微妙な心地です
138反転序曲(1/2):02/06/10 00:23 ID:RpPlXyRF
「どうするの?」
 無慈悲に次々と昇ってくるエレベータの階数表示を見ながら、MIUは小声で囁く。
「……River君だといいんだけどね……いや、良くないか」
「だから、ど・う・す・る・っ・て・ぇ・の・っ!?」
 落ち着き払ってるいつかの肩をがっくんがっくん掴んで揺らすMIU。
「また気持ち悪くなるからやめてくれ……と、取り敢えずこっち」
「ちょ、ちょっと」
 いつかはMIUの腕を掴むと、ふらつく足取りで走り出す。
「誰か上がってくるかわからない以上、無駄な接触はさけましょ。オーケイ?」
「うん。……って、なんで男子トイレに連れ込もうとしてるのよっ!」
 ぱかん、いつかの頭を殴る。
「てっ! つか、手榴弾を持った手で殴らないで……暴発したらどうするんだ」
「うるさい、変態っ!」
「身近な隠れ場所ってここしかないじゃないか……それとも、女子トイレの方が良いとでも?
 そっちの方が相手が男の場合、心理的盲点をつけるかもしれないけど」
「それはダメ。人として」
「こんな殺し合いで倫理観とか道徳観とかを語るのはちゃんちゃらおかしいと思うけど。
 じゃ、だったら早く」
 納得のいかない顔で、それでもしぶしぶMIUはいつかの後を追って男子トイレに入った。

 二人が身を潜めるか否かというタイミングで、エレベータがチンと音を立てて開いた。
139反転序曲(2/2):02/06/10 00:24 ID:RpPlXyRF
『来たみたいよ』
『だね。……乗ってたかどうかはわからないな。ここからじゃ足音は聞こえないし』
『で、これからどうするのよ?』
『やり過ごせれば御の字』
 男子トイレの個室の中で声を潜めて話し合う二人。
『取り敢えず、もうちょっとだけ時間が欲しい』
『なんでよ……』
『さっき寝る前に吐き出したから、もう効き目が切れると思うんだけど……』
『何がよ……?』
『……リアカーに揺られたのは、ある意味天の助けだよね。あれでかなりキたし』
『だから、何がっ?』
 今にも噛み付きそうなMIUをどうどう、と押し留めるいつか。
『落ち着いて。気づかれたらマズいだろ?』
 その言葉に、ぐ、と言葉を飲み込むMIU。そして小声で呟く。
『あー、ムカつく。気弱なヤツかと思ってたら……何スカした態度とってるのよ』
『そ。失敗だった。繭みたいに良い方向に働くと思ってたんだけどね』
『……?』
『性格が内向的になってしまうし、崖に落ちそうになるし。散々だよ』
『あんた、まさか……』
『仕方ない。やっぱキノコなんかに頼らずに、己の才覚で乗り切れって教訓なのかもね』
 いつかはそう言うと、ポケットから何かを取り出してMIUに見せる。
『僕の支給武器がこれだったんだよ。デザートイーグルだったら良かったんだけどね。
 やはり、リレーSSのようには上手くいかない』
 そこにあったのは、奇妙な色をしたキノコ――セイカクハンテンダケ。
『さて、だいぶ効果も切れたことだし』
 いつかはひとつ大きな深呼吸をする。
『まずはこのピンチを乗り切ってみましょうか』
140名無しさんだよもん:02/06/10 18:01 ID:eAR+AWkv
照れりこ照れりこ期待age。

「。」嬢やLAR氏、挽歌氏、林檎氏といった大物が最近出てこないな。
このままギャグで行くのかシリアスになるのか楽しみなところ。
……途中で失速しなければ、だが(w
141名無しさんだよもん:02/06/10 18:02 ID:eAR+AWkv
age忘れ。
142名無しさんだよもん:02/06/10 18:12 ID:P3Z9JWOp
個人的にはシリアスに走ってほしいところ。
だったらお前書けよとか言われると思うので、ネタは考え中だけど。
143名無しさんだよもん:02/06/10 18:38 ID:+7vtuOR/
てすとん
144名無しさんだよもん:02/06/10 18:49 ID:Xe8mrPqe
シリアスで行くって事は既視感や仇敵路線は出なくなるなぁ。
おもしろければいいのだけど。
145名無しさんだよもん:02/06/10 19:13 ID:Yc7PJF2I
おー…自分まだ生きてるなぁ。
146せるげい:02/06/10 21:18 ID:mtNTA4Tr
始まったと言うことは知っていたが、いざ病気療養を終えて戻ってくると、
既に自分は死んでいた罠!!
マグナムも己のことを見捨てるなんて非常だなぁ(藁
しかし、シイ原よ、気をつけろ。
己が支給されたその中華包丁は、あの凸と同じ支給品だ……。
147名無しさんだよもん:02/06/10 21:37 ID:1s8iUAEq
廃工場ってことは、ルナチックマニフェスト再び?
148together:02/06/10 21:37 ID:P3Z9JWOp
 二人出会って数時間、まだ誰にも出会っていない。
 その間、俺達はいろいろな話をした。
 主に話すのは自分や相手について。平坦で退屈な人生を送ってきたと思っているが、こうして話してみると意外にも語ることがあって驚いた。
 それも、いつ死んでしまうかわからないこのゲームのせいだろうか。
 少しでも誰かに自分のことを知ってほしくて、覚えていてほしくて、
 自分という人間がここにいる過程を鮮明に思い出させるのか。
 生きてきた証。それを残しておきたいから。
149together:02/06/10 21:38 ID:P3Z9JWOp

「ところでずっと訊いてなかったけどさ、君の支給武器って何だった?」
 隣を歩くquitに言った。あの丘以降、ゲームに関する話をしたのは始めてだ。
 何てことない会話が楽しくて、ずっと躊躇っていた。
「ああ……あたしの武器ですか」
 戸惑ったように言葉を返す。
「まいったな。出来ればずっと流して貰えたら嬉しかったりしたんですけど」
「悪い。でも、ほら、そんなことばっかり言ってられない気がするからさ」
 そうですよねと、苦笑い。
「気になってたんだけど、その大きな箱」
 そう。彼女は自分の鞄の他にも妙に大きい箱を持っている。
 気にはなっていたんだ。
「それが、武器なの?」
「……そう。あたしの手には余る武器ですよ」
 直方体の箱。長い方から120cm、40cm、20cmといったところか。
 120×20の面に取っ手がついていて、彼女はそこを持っている。
 途中に何度か代わりに持とうかと声をかけたんだけど、見た目ほど重くないと断られていた。
「こいつを……」
 言いながら、後ろに取っ手をガシャッとスライドさせた。
 同時に反対側から何か出てくる。二本の四角いものが突き出して……引き金?
 箱を脇に挟み、両手でそれぞれグリップを握る。後ろのグリップについている引き金に指を二本かける。
「あたしの後ろに立たないで下さいね」
 頷く。それを見届けて、彼女は引き金を引いた。
150together:02/06/10 21:39 ID:P3Z9JWOp


 目の前にあったのは民家のブロック塀。
 そこに、深々と杭が突き立っていた。
 反動で彼女は後ろに下がっている。
 あれだけのものが発射されたならもう少し反動は大きいんじゃないか?
「なんだよ、これ……」
「これがあたしの武器……絶対に、何があろうと防げない。よけるしかない。当たったら……」
 ただじゃすまない。というか、胴体に直撃したら確実に死ぬだろう。直径15cmはある。
 取っ手を元に戻すと、グリップも引っ込んだ。気づかなかったけど、たぶん銃口も。
「どういう仕組みなのか知りません。今一発。配られた後にも一発試しうちしたから、あと十八残ってます。
「は……どこにそんなに収納されてるんだよ……」
「知りませんてば。杭が折りたたみ式とか?」
 それきり会話が止んだ。凶悪すぎる武器の前に、俺達は何も言えなかったのだ。
151together:02/06/10 21:41 ID:P3Z9JWOp
「本当の強さってさ、なんだと思います?」
 唐突に彼女が喋り始めた。
「あたしは強く生きていたい。自分をしっかり持って、真っ直ぐ、正直に」
 独白を黙って聞く。その声はしっかりしていて、見た目よりずっと大人っぽかった。
 たったっと走り、俺と十分距離をおいてくるりと振り返る。スカートが舞い、綺麗な円を描いた。
 同時に彼女の顔のあたり、雫が一筋流れた……ような気がする。
 あれは……気のせいだろう。この距離で、そんなもの見えるわけがない。
 彼女が笑っているから……あんなにも辛そうに微笑んでいるから、そう見えただけだろう。
 とりあえず、そう決め付けることにした。
 独白は続く。
「あたしは死ぬのが怖いです。死にたくないです。
 でもそれ以上に――誰も殺したくないんですよ」
 その気持ちはわかる。誰かを殺さずにすむなら、それに越したことはない。
 ただ彼女と違うのは、どうしても殺されるくらいなら、殺してやるということ。
 殺される――彼女が殺される。それだけは許せなかった。自分が殺されることよりもずっと。
 たった何時間か一緒にいただけなのに。こんなにも彼女のことを想っている。
「あたしの為に誰かが死ぬくらいなら――あたしが死んだ方がましですよ」
 声が滲む。
「それなのに、どうして」
 俺は歩き出す。彼女の元へ――
「どうして、あたしが、こんな物を持ってなきゃいけないんですか……」
 距離が縮まる。今度は見間違いじゃない。
 君の瞳に涙が浮かんでいる。
「捨てることもできないんです。誰かに拾われたら殺人に使われるかもしれない。だけど壊す方法も知らない」
 その涙を拭いたかった。
152together:02/06/10 21:42 ID:P3Z9JWOp
「大丈夫、ですよね?
 こんなの持ってても、あたしはあたしでいられますよね?」
 足を止める。手を伸ばす――
「強くあれますよね?」
 届いた。彼女の頬に。涙を拭うことができた。
 そのまま、強く、抱きしめた。
 甘い香り。小さな肩。それでも――
「大丈夫。大丈夫だから。
 心配しなくても君は強くいられてる。だから今、こんなに怯えて、悲しんで、辛い思いをしてるんだ」
 死への恐怖。生への願い。大抵の人なら誰でも持っている。
 手に渡った武器。あっけなく人を殺せる、自分の命を守るもの。
 それを手放さず、だけど決して、自分の信念を曲げないという、君が名付けた「強さ」を失わず。
 大変なことだろう。自分に馬鹿正直であればあるほど。
 時に、こうやって苦しみに我慢ができなくなっても、君は自分で乗り越えていくだろう。
 だけど俺は――こんな俺だけど、君を支えてあげたい。
 余計なお世話かもしれないけど、全てを一人で乗り越える必要なんかないはずだ。
 俺には妹がいた。彼女も、自分一人で全てを抱え込んでしまう子だった。
 あいつの辛そうにしてる顔を俺は一度も見たことがない。誰もないんじゃないかと思う。
 あいつは一人で全てを乗り越えて、乗り越えて……本当に全てが終わった後、あいつに残った物は何もなかった。
 同じことをしちゃいけない。お節介だろうと、俺は自分のしようとしてることを間違いだなんて思わない。
153together:02/06/10 21:43 ID:P3Z9JWOp
「守ってやる。君が君でいられるように、君も、君の強さも俺が守ってやる」
 だってほら――今、君の瞳は、こんなにも安心しているから。
「ありがとう……。あなたがそう言ってくれたから、あたしも、もう大丈夫だと思う。
 だけど、もう少しだけこのまま、いいかな……」
 声を殺して泣き続けた。
「声あげてもいいんだぞ」
「……そんなことしたら、誰かに見つかっちゃうよ……」
 夏の青い空の下、
 太陽の匂い、
 汗の匂い、
 涙の匂い、
 君の匂い。

「誰も殺すなとは言わない。
 だけど、あたしの為に誰かを殺すのだけは、絶対にやめてください」

 返事は決まっていた。
 誰かを殺すことで君が傷つくのなら、俺は殺さない。
 誰かの命で買えるほど、彼女の心は安くない。
 誰かが歌っていた、
『銃爪引くことだけが本当の強さではないから
 もう迷わずにこの道を往こう』
 どんなに愚かに、どんなに滑稽に思えても、
 俺達はもう迷わずに。
 強く、あろう。
154名無しさんだよもん:02/06/10 22:17 ID:xlin/9vG
名無しcdとquitラブラブだなおい。
名無しcd、ほんとに今のところ一番幸せな男かも。
リアルquitとかどういう顔して読んでるんだろう(w
155名無しさんだよもん:02/06/10 22:55 ID:+m97gWV4
ラブだ…
156滲みでる悪意(1):02/06/10 23:51 ID:MOksYBf1
「ボクは絶対にあきらめないよ……。あきらめるもんかっ。
 みんなと力をあわせて乗り切って……そして絶対に帰るんだ!」


 Kyaz(女子22番)は森の中を進んでいた。手には支給品たる人物探知機。
 それは恐怖と疲労のためか、カタカタと小刻みに震えている。


 先程、やっとの思いで他の参加者をみつけたが、みんなで力をあわせて
主催者に立ち向かおうという説得は徒労に終っていた。


「なんでみんな気付かないんだよっ。例え最後まで生き残っても、その人も
 絶対……、絶対に殺されちゃうのに………」
157滲みでる悪意(2):02/06/10 23:52 ID:MOksYBf1


 彼女の考えが本当に正しいか、それは主催者にしか分からない。
 だけれど彼女の奇妙に冷静な思考には確信があった。ゲームのスタート時に
 往人がいったこと。

――「ルールは知っての通りだ。だが俺達はあの管理者達みたいなヘマはしない。
―― 最後の一人まで――殺し合え。以上、何か質問はあるか?」

 彼は言っていない。最後に生き残った人物がどんな運命をたどるか……
 それはキャラロワにてあの高槻でさえ助けてやると言っていたことなのに。
 総合するにこれは……彼女の思考は告げる……最後まで勝ち抜いた人間には
 最悪の未来がまっているのだと。
 生き残るには、別の人と合流して力をあわせる……のか?

「そ、それでいいはずなんだよ。絶対に!!」

 何度目だろうか。彼女が押し寄せる恐怖に必死で耐えきったその時だった。
158滲みでる悪意(3):02/06/10 23:54 ID:MOksYBf1



「あっ……」

 探知機の端に光点があらわれた。それも一つではない。無数。

「なんだぁ。力をあわせようとしてたのはボクだけじゃなかったんだ。よかった……」

 先程からの恐怖はなりをひそめ、足が軽くなる。彼女は光点の方へと向かった。



 釣り橋があった。そういえば……猪名川由宇が深山雪見に殺害されたのも釣り橋
 だったな。不吉な事を思い出したKyazはあわてて人物探知機に目をやる。あやしい
 反応は……ない。光点の集合は釣り橋から50mくらい上流にある簡素なダム
――いやダムと言うよりは水を留めておくためだけの水門といったところだろうか――
 そのむこう側だった。
(あれっ…?。そこってお水がたまっているんじゃないの?。もしかしてみんな水浴び中?)
 2ch葉鍵板。そこの住人の大半は男だろう。彼等のサービスシーン……

「えっ、あっ、いや。違うよ。ボクは田代神みたいに覗きたいんじゃなくて、ほら、
 はやくみんなと合流した方が都合がいいでしょ、ボクじゃ神になれないし、ねっ」

 ほのかに顔が赤くなるのを感じながら、でもやっぱ現実見たら
 幻滅しちゃうんだろうなあと思いながら彼女はおずおずと水門をまわりこんだ。
159滲みでる悪意(4):02/06/10 23:58 ID:MOksYBf1



「どういうこと……だよ……?」
 そこは小学校のプールの大きさの池があった。生け簀といったほうが
 いいかもしれない。その中には底の様子がうかがえないほどの数の魚が泳いでいる。
 人は一人もいない。あるのは奇妙な台とスケッチブックが一冊。
 そこにはこう書いてある。
160滲みでる悪意(5):02/06/10 23:59 ID:MOksYBf1


――ボタン一つで水門は開くの
次のページ
――水門の先はあの島を真似してつくった人工の川なの
次のページ
――でもこの川は、どちらかっていうと池みたいな感じなの
次のページ
――だから誰かを川に落しちゃえば、生け簀の中のおさかなさんが大活躍できるの
そして、最後のページ
――おさかなさんの名前は、ピラニアっていうの


2ch危機でピラニアが減ってまた〜りしたね
ピラニア等に耐えてよくがんばった。感動した。
またピラニアが増えてきたな
書き手さん達にの30の質問
20.いわゆる”ピラニア”について当時はどう思われましたか


 フラッシュバックする彼女の記憶。
「これも参加者だって……いいたいの…?」
 ぱしゅ……。水面をピラニアがはねた。
 その胴には、御丁寧にも彼女がしている首環と同じ様な物が、つけられていたのだった。
161アンチ・マーダー(1/3):02/06/11 00:15 ID:V1c1XQeg
 やはり、道を使った方がよかったんじゃないのか……
 そう後悔しながらも、茂みの中を市街地に向かって歩いてゆく。
 朝露に濡れた草が足下にまとわりついてきて嫌な感じだが、他人に見つかるよりはマシだろう。
 とにかく今は、人に見つからないように市街地に行き、必要な道具をいろいろと探し出すことが先決だ。

 防護面では、最低限の安全は確保できている。
 服の内側に仕込んだ反射兵器で、拳銃やマシンガン程度の「軽い」弾丸なら無効化できるだろう。
 流石にショットガンやバズーカ相手には無駄だろうが。
 武器は何もない。反射兵器を武器として使うには、相応の練習をせねばなるまい。
 だが、今はその時間が惜しい。練習は、他の道具を探し出してからでも遅くはあるまい。
 今必要なのは、医療用具、あとは武器、できれば飛び道具が理想だ。それに食料も必要か。

 考えながら、森の終わり近くに辿り着く。あと少しで森を抜けられる。そうすれば、市街地はすぐ近くのはずだ。
 少し足早に大木の下を抜けたところに、木の上から鉛の弾丸が降ってきた。
 そのたった一発の弾丸は、肩甲骨と背骨の間を抜け、正確に心臓を貫いた。

 心臓に弾丸を受け、そのまま地に倒れ伏す。そこに、木の上から男が飛び降りてきた。
 己が造り出した死体には目もくれず、バッグだけ奪って、その場を去っていった。

【2番:名無したちの挽歌 死亡】

     *     *     *
162アンチ・マーダー(2/3):02/06/11 00:16 ID:V1c1XQeg
 やはり、背中の方にも反射兵器を仕込んでおいた方がいいんじゃないか……
 自分の頭の中で流れたそんなシナリオ(当然アナザー送り)にげんなりしつつ、名無したちの挽歌(2番、男)は立ち止まった。
 念には念を入れておくに越したことはない。そう考えて、バッグを開けて偽典を取り出す。

 その瞬間、視界の片隅に光るモノをとらえた。
 右前方の木陰から覗く、黒光りするもの。銃身が自分を狙っている!
 挽歌がとっさに偽典から数枚引き抜いて、自分と銃身の間に散らすのと。
 ガォンガォンガォン! と、3つの銃声が聞こえるのと。
 右胸のあたりに鈍い痛みを感じるのと。
「ぐあっ!」 という叫び声が聞こえるのと。
 それらはほぼ同時に起こった。

 相手が撃った3発の弾丸は、ばらまかれた反射兵器に当たって軌道をそらされていた。
 そのうち1発はどこかに外れ、1発は反射兵器が仕込まれた挽歌の右胸に当たった。
 運が良かったか角度が良かったか、肋骨が折れている様子もなく、わずかに鈍い痛みが残っているだけだ。
 そして最後の1発は、丁度撃った方に跳ね返り、狙撃手の右手の上腕部をえぐっていた。
 挽歌が襲撃者の方を見ると、男は取り落とした拳銃を左手で拾い、挽歌の方に突きつけていた。
 利き腕でないためか、それとも痛みがひどいのか、狙いは全く定まってはいなかったけれど。
163アンチ・マーダー(3/3):02/06/11 00:16 ID:V1c1XQeg
 急いで木の陰に隠れた挽歌に、その男は話しかける。
「よもや、反射兵器が存在するとは……予想外だった。これからは気をつけなきゃね。
 さて、あんた、お名前は?」
 『ま……まこ……まこ、と。あうっ、まこと』と答えたくなる気持ちをぐっとこらえて、挽歌は返答する。
「名無したちの挽歌ですが何か?」
「ほう、あんたが挽歌さんか……お会いできて光栄ですよ。じゃあ、ここで約束しておこうか。
 挽歌さん、あんただけは、この僕、林檎が殺す。確実に殺してやるから、楽しみにしていてくれ」
 そう宣言して、血が流れ出る右腕を押さえて林檎は去っていった。

 気配が完全に消えたのを感じて、挽歌はようやく息をついた。
(林檎さんですか……手慣れた感じがありますね。どうやら『マーダー』に目を付けられた、ってことでしょうか)
 考えて、やや気持ちが暗くなる。だが、落ち込んでいる時間はない。
 早急に市街地に出向いて、いろいろと入手しなければならない。出来れば反射兵器の使い方も練習しておきたい。
 そして仲間を作る。仲間になれずとも、『林檎』の存在は伝え広めておく必要があるだろう。

 ゲームに乗るにせよ、運営と戦うにせよ、あるいは島を脱出するにせよ、『マーダー』の排除は最優先事項なのだから。

【7番:林檎 右腕に怪我】
【残り27人】
164セルゲイ@D:02/06/11 00:34 ID:BrxzoIHR
>アンチマーダー
ふむ。これからの林檎氏はより慎重に立ち回らないといかんわけだな。
しかし、最初の腹黒かつ狡猾というイメージから、
段々とただの残忍なマーダーに変わり、今回でただのマーダーへと落ち着いた感じが。
使える駒を探しているという設定、忘れてないよね?
(あのときの文章だと、何にも考えてない馬鹿みたいでちと悔しいのだがw)

>にじみ出る悪意
文章力が異なるから違うと思うけど、こういうネタをうまく本文に盛り込むところは
往年の挽歌氏を思い出させる。はらしょーピラニアネタw

>together
正直萌え。己もこんな出番がほしかったとはいわんけど、はふう、
もう少し出番がほしかったな……w

>反転序曲
二人とも、がんばって生き延びれ! 草葉の陰から応援してるぞw
165名無しさんだよもん:02/06/11 00:49 ID:ANbcNZjC
林檎さんはヴァ書き手にとりつかれたようだな
設定ころころ変わりすぎ
駒さがしてるのに自分のマーダー性を知っている奴生かしたまま放置してどうすんだか
166セルゲイ@D:02/06/11 00:55 ID:BrxzoIHR
己はヴァ書き手とは言うとらんw
所詮祭りなんだし。あんまりあーだこーだいうとうると、
書き手がいなくなって寂れる罠が待ってるぞ。
つまり、ここは次の書き手に期待の一手だ。
一度逃げ去ったと見せかけてチャンスを待ってるのかもしれん。
いかに、反射兵器といえど、頭は無防備なんだし。
  
  
 ちなみに、馬鹿みたいで悔しいってのはこれね。
>「……さてと、やっぱ生き残りのほうがよさそうですね。
> そのためにもまずは駒をさがさないと…」
>そういって彼は移動を始める。
>「セルゲイあたりですかね…。
> 嬢あたりも頭が切れるから欲しいですが、頭が切れる分なにかと厄介ですし…」
……上は頭が切れるからだめだけど、己ならばいいってことは……。
そういうことですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!(w
しかし、このままなら己以上の失策だぞ、林檎。
がんばれ林檎w
167ハカロワを知らない男:02/06/11 05:00 ID:LUN3kbR7
ボク少女萌えなのでKyazさんには頑張って欲しい。
口が悪い少女も萌えるので、MIUさんには生き延びて欲しい。
と、個人的趣味を全開しつつ、ROMる俺。
互いに疑いながらも信頼を築いていく、というのはいいね。
ホワルバスレ常駐の俺としては、セルゲイ氏があっさり死んだのは残念でしたが(w
168名無しさんだよもん:02/06/11 05:35 ID:V1c1XQeg
確かに言われてみたら無理がありすぎるなぁ、と。時を置いてじっくり見たら、特に。
実際自分でフォロー(逃走中の林檎氏のモノローグの形で)しようとしたけど、上手く展開できなかったし。

つーわけで>>161-163「アンチ・マーダー」、アナザーでお願いしたいのですが。
理由:先に書かれた作品のキャラを踏まえてない、ってことで。

うーん。林檎氏みたいな「美味しい」キャラは、やっぱ使い方が難しいなと痛感。
169名無しさんだよもん:02/06/11 07:14 ID:b1Iq2E8y
林檎氏がらみは仇敵といいアナザー多いですね。
すっごい書きにくいってことか(w
170そんなお話:02/06/11 08:46 ID:q1iZ27mb
       ――死後の世界はあると思うか?
       ――あってもいいんじゃない?
       ――あったら、どんな感じなんだろうな?
       友達と、いつか笑いながらそんな会話したことがある。
       その時は単なる世間話だけど、ハカロワに携わってからは結構真剣に考えてた。


「……何も聞こえないな」
エレベーターのランプ表示と、階段の上方を見比べながら、Riverは呟いた。
もう一度エレベーターを呼び戻すことを考えたが、やめておいた。
物音は聞こえなかったけど、相棒のいつかが誰かと出くわした、という可能性はまだ否定できない。
足音をたてないように階段を昇っていこうと考えたその時――
入り口から突然光が差した。
171そんなお話:02/06/11 08:47 ID:q1iZ27mb
(誰か来たのかな?)
のんびりとした思考だったが、River自身はすばやく息を殺して階段の陰に身を潜めていた。
先程の自分のいた位置は入り口の真正面だったが、たぶんバレてはいないはずだ。
耳をすますが、特に何も聞こえない。
そういえば、入り口にリヤカー置きっぱなしだったような。
(あのリヤカーが自分の武器だもんなぁ)
――なぁ、浩平、僕のバックだけなんでリヤカーの上にあるんだ?
――大サービスだ。豪勢に乗り物付きだ。お徳用パックとでも思ってくれ。
ウソツキ。開始時の折原浩平とのやりとりを思い出して、奥歯で苦虫を噛み殺した。
今の僕は手ぶらも同然だ。パンと、水の入ったバックのみ。


       憧れてた。死後にも世界というものがあったのなら。それは永遠の世界にも似た感覚だ。
       だけど、そこには確かな時間の経過があって、人々が同じように暮らしている。
       そこで一生を終えたらまた、この世界の一つの生命として還るのだ。
       そんな考えは、人には言ったことがない。馬鹿にされてもおかしくない素人の理論だ。
172そんなお話:02/06/11 08:48 ID:q1iZ27mb
しばらく待っていたが、何も聞こえない。
(帰ったのかな?あるいは突風が入り口を開いただけだったとか)
壁から、恐る恐る一階の様子を伺おうとしたその時…
「……っ!」
赤い光が目を射した。
驚いて顔を引っ込めたその拍子に、風を切る音と、何か小石が跳ね続けるような音とが響いた。
(バ、バレてーら!?)
急いで、階段と一階フロアをつなぐ扉を押しつける。
階段前に扉があるのは、デパートによくある構造だ。
その行為中に、赤いレーザー光線のようなものがフロアから一直線にこちらの方向にのびていたのを目の端で確認したが、
幸い自分の体に照射はされなかった。
一階の扉が傾いたのを目の端で確認すると、閉じる時の反動の流れるまま、階段の上方へと体を滑らせる。
EXITと描かれた緑色のランプのみがあたりを照らす。

元々この階段は非常時にのみ使われる階段なのだろう。二階フロアへ続く扉は閉められていた。
飛ぶように二階階段の踊り場へ駆け上がると、閉められた二階フロアへの扉を開け放つ。
ようやく一階の扉が音を立てて完全に閉まる音が聞こえた。

脱ぎやすい靴だったのが幸いした。走る時にどうしても音が出てしまう靴を脱ぎ捨て、二階フロア内へ投げ捨てる。
そして、一瞬の後、再び一階の扉が静かにきしみながら開け放たれる音。
それを耳にしながら、二階の扉も一階の時と同じように押しつけると、再び階段を駆けあがった。

三階の踊り場に辿り着くと、今度は扉を静かに開け、スルリと三階フロアに身を滑り込ませる。
ガシャーン。ようやく一度開け放った二階の階段扉が閉まる音が聞こえた。
その音に合わせて、三階の扉をそっと閉める。
――気付かれなかっただろうか…今からやろうとしていることは、ここで気付かれたらジ・エンドだ。
173そんなお話:02/06/11 08:49 ID:q1iZ27mb
       僕はハカロワで、死後の世界――三途の川のほとりでの話を書いた。
       地獄のようなあの日々の中に放り込まれ、散っていった人達が辿り着いた場所。
       そこには、やっぱり空と風と自然と、暖かい世界があって。
       読み手さんに、軒並み好評だったのがただ嬉しかった。
       葉鍵キャラ達は、その世界はどう受け止めてくれたのだろう?


そのまま三階エレベーターの前までやってくると、エレベーター呼び出しボタンを押して、待った。
もちろん階段から駆けあがってくる敵がいるかもしれないので、すぐには見つからない位置で待機してはいたが。
それでも、そこで待ち続けるのは恐怖との闘いだった。
まだ、エレベーターは七階から六階へと降りたばかりだ。こんなに一瞬なのに、長い。
それでも、Riverの思考ははっきりとこれまでのことを考えることができた。
(さっきの光…そして、風を切る音。…レーザーポインタ付きのサイレンサー銃だろうか)
そして、小石が跳ねるような音は跳弾だったのかもしれない。
まだ、エレベーターは来ない。


       少なくとも、今ここに連れ込まれている自分は彼らに許されてるわけじゃないだろう。
       別に、許してもらおう、なんてこと考えて書いたわけじゃない死後の世界一連の話だけど、今ふと思った。
       あのキャラ達にとっては、そんな話も許せないのかもしれないな…。
       悔しかったんだろうか。自分だったら、悔しいかもしれない。
       今ある命を、他の誰かによって断たれるのだ。この世界でやりたいことたくさんあるのに。
174そんなお話:02/06/11 08:50 ID:q1iZ27mb
先程上がってきた非常階段の下方から、扉の開く音――おそらくは二階扉だろう――が聞こえた。
ほぼ間違いなく下で出くわした敵だろう。息を呑んだ。
もう、エレベーター表示が動いていることにもう気付いたかもしれない。
いや、と心の中でRiverは首を振った。
そんなはずはない。自分が顔を出すまでその場で待ちつづけた敵なんだ。
開け放ったその瞬間からエレベーター表示が見えるところに移動するような浅はかな行動は取るはずがない。
まだ、時間的余裕があるはずだ。

下にいたヤツって誰だ?……いや、考えても仕方がない。
とにかく、相手はこちらが誰かということすら確認せず、躊躇なく撃った容赦のない敵。
それだけ分かれば充分だ。とりあえず、今は。

ようやく、エレベーターが着いた。エレベーター入り口横で、バックを両手に持って、構える。
ボタンを押してから一定の間隔で降りてきてたエレベーター。途中で乗ったヤツがいるとは考えにくい。
もし、誰かが乗っているとしたら、最初から乗っていた誰か、だ。
少なくとも、下にいたヤツじゃない。
(いつかさん、いたらごめんなー)
開くと同時に、横殴りに中へとバックを振る。バックの中には水でいっぱいのボトルが入っている。
当たれば、昏倒は免れない。
結局中には誰もいないことをバックを振りながら確認すると、急いで一番上の階、七階のボタンを押す。
(いつかさん、ごめんなー。話合わせてないけど、挟み撃ちだ)
続けて閉ボタンを押すと、そのまま再び三階フロアへと出た。
この状況でエレベーターで逃げるのは得策じゃない。だが、逃げたと思わせることは出来るかもしれない。
少なくとも、上にはいつかがいるのだ。一階にいた自分はいつか、だと敵に思わせることができれば…
ここでそいつと決着つけてやる。どうせ、生きていたらいずれはやらなければならない相手なのだ。
正直、あんな躊躇のない相手と正面きって戦ったら勝ち残れる自信はない。今ここで不意をつく。

エレベーターから少し離れた位置で隠れる。
もし、エレベーターの動作を二階から見ていたら、三階に止まったことばバレバレなのだ。
ヤツのその後の行動がどうであれ、とりあえずは三階に来る可能性がかなり高い。
175そんなお話:02/06/11 08:50 ID:q1iZ27mb
       僕にもある。胸を張って言えるようなやりたいことじゃないけれど。
       それはとても些細なこと。
       ただ、また日常で、友達と馬鹿やって、飲んで、『またな』と手を振って明日に還る。
       そこにドラマみたいな展開はないかもしれないけれど、今、切望した世界。
       なんでもないようなことだけど。それは確かにやりたいこと、やりたかったことだったと思う。
       それは、死後の世界があっても、生まれ変わっても二度とできないことなのかもしれない。
       退屈だったけど、それでも、この世界でそんな日々をもう一度過ごしたかった。


ややあって、二階の扉が閉まる音、そして、三階の扉が開く音がした。
(キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!!!)
高鳴る心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかと不安になりながらも、息を止めて待った。
カツカツ…と靴音がいくらか響いて…エレベーター前あたりで靴音が止まる。
――こちらまで近づいてくる様子はない。来たらそこで決着だ。この水の入ったバックで昏倒させてやる――
そして靴音は離れていった。再び、階段の扉が開いて――閉まる。
(行ったか…)
ホッと胸を撫で下ろす。念のため、しばらく待ったが、物音はない。
(さて、あんまし待つといつかさんの命は風前の灯火になるし。気を引き締めて行くかな)
いつでも振れるようにバックを持ちなおしながら、やおら立ちあがって三階フロアを見渡した。
その刹那、赤い閃光が腹を貫き、直後、お腹が痛い。すごく痛い。ものすごく痛い。
いくつかの衝撃が立て続けに腹を裂き、Riverの体は壁際へと沈みこんだ。
さらに、左胸にレーザーが照射される。
(あんた――誰だ?)
血に塗れた顔も拭わずに、前を向いたRiverが見たその姿は――
Riverと同じように靴を脱ぎ、銃を構えた感想スレRの142(男子28番)の姿だった。
だが、Riverにとってはネット上では知っていても、現実には顔も知らない他人。
誰か、までは分かるはずも無かった。
176そんなお話:02/06/11 08:51 ID:q1iZ27mb
結局、全部バレていたわけだ。相手の方が一枚上手だったわけだ。
バレてしまったのなら、今までやってた自分の行動はアホなピエロでしかない。
Riverは鼻でそれを嘲笑おうと顔を歪めたが、ここ一番の衝撃がRiverの全身を突き抜けた為、叶わなかった。



       ああ、悔しいなぁ…
       意識が途切れる瞬間に浮かんだ、一瞬だったけど、とても長い。
       そんなお話。



【16番 River 死亡】
【残り 26人】
177名無しさんだよもん:02/06/11 08:53 ID:q1iZ27mb
改行の関係上、長くなっちった。
すまん。
178名無しさんだよもん:02/06/11 09:02 ID:q1iZ27mb
読みなおしたけど…うーん、やっぱスペースを開けただけじゃ分かりにくかったかもしれない。

分かりにくかった場合、文頭にスペースの開いている文と開いてない文で分けて読んでみて下さい。
重ね重ねスイマセン。
179そんな彼女はヘヴィ級:02/06/11 12:35 ID:rRMjuh3W
「……重いんだよ」
名無しさんなんだよは、ずりずりと二つの鞄を引きずりながら歩いている。
中身はどちらも支給品だ。水や食料も当然の如くに入っており、結構な重さだ。
これが『使えない』装備であれば、どこかに捨て置くのであろうが、生憎中身は当たり物。
彼女自身に配布された天秤座の黄金聖衣と、先だって彼女が手にかけた人物、暇人の武器。
「手斧だったんだよ……怖くて手放せたもんじゃないんだよ」
そう、手斧。
手軽さと威力のバランスがいい武器であるのは当然だが、書き手としてはもう一つ。
かの『真空』で用いられた武器、というのが、どうしても手放せない理由なのである。
「うう、黄金聖衣は威力ばっちりだし、手斧も使いやすいんだけど……重いんだよ」
もう何度目になろうかという『重いんだよ』の台詞に、はー、とため息をつく彼女。
「こんなことなら、思い切って半分くらい海に投げ捨てて置けばよかったんだよ」
そう思っても後の祭り。現在位置からは既に海岸が見えない。
はぅ、と肩を落とし、天を見上げて「おーまいがっだよ」と紙袋をかぶった顔を罵る。
と、その視界の端にちらりと大きな建物がかすめる。
「あれは……百貨店なんだよ」
つまりデパートなんだよ、と頭の中だけで翻訳しつつ、彼女の思考が高速回転を始める。

デパートでは、祐一と茜が運命的な出会いを果たしてたんだよ。
デパートには、祐一と茜しか入ってないんだよ。
デパートでは、誰も死んでないんだよ。
デパートなら、隠れ場所も多いし、重い武器だっていくらでも隠せるんだよ。

モータープールは、駐車場のことなんだよ……と、関係のない知識で考えを締めくくり、
こうして二人は百貨店に向かうことになった。


……そう、二人。
180そんな彼女はヘヴィ級:02/06/11 12:36 ID:rRMjuh3W
密かに名無しさんなんだよの後をつける人影が一人。
「……デパートに行くみたいだな」
『わからないな』
『ああ、わからないな』
キーワードがなきゃそれしか言わないんだな、と改めて確認しつつ、祐一&浩平は進む。
その出会いは偶然にして唐突だった。
人形に話しかけながら歩いていると、先方を歩く少女の姿を見かけた。
小柄な彼女は重たげな荷物を『うんしょ、うんしょ☆』と言わんばかりに引きずっていて。
その一方的な邂逅は必然にして運命なんだ、と彼に思わせた瞬間だった。

一目惚れ。

その瞬間。
全力でダッシュし、全力で自己紹介をし、全力で荷物を持ってあげたあとに、
全力で彼女を守って戦って、全力で「強い人って好きよ」と言われて、全力でフラグを立て、
全力で強敵と出くわして、全力で大怪我を負いながら勝利して、全力で倒れながら、
全力で「死んじゃだめ!」と泣きつかれて、全力で介抱されて、全力で愛が燃え上がって、
全力でもうあんなことやこんな事をやったあとに、全力で主催者を打倒して脱出する、と。
そこまで予定を立てたところで、彼は愕然としたのだ。

どんな自己紹介をすればよいのか解らない。
相手が幼馴染だとか、あるいは雨の降る公園で立ちつくしているだとか、それなら悩まない。
だか、ごく普通に挨拶することのなんと難しいことか。
彼は悩んだ。必死で悩んだ。ああ、彼女はどうして目も言葉も不自由じゃないのか。
ああ、どうして彼女はタイヤキをくわえてこの胸に飛び込んでくれないのかと。

そういった理由で、彼は彼女をこっそり追いかけていた。
彼女が危機に陥ったときに、颯爽と現れて彼女を救い出すスーパーヒーローとなるため。

人影が二つ、こうして百貨店へと入っていった。
181名無しさんだよもん:02/06/11 12:52 ID:Uo/2lBRE
コテロワ(・∀・)イイ!!
漏れも参加するよお祭りワショーイ
182:02/06/11 18:02 ID:jWo2HE5y
 民家のブロック塀に背中を預け、今の話を聞いていた。
 あのカップルは自分のポリシーや相手を守る為に誰も殺さない道を選んでいた。
 馬鹿だ、大馬鹿だ。
 俺にはとてもできそうにないことをやってのける。
 そんな馬鹿は、好きだった。
「どうすればいいのかな、俺は……」
 憎らしいほど澄み渡った夏空を仰いだ。
「大丈夫ですよ。あなたには殺せないと言ったじゃないですか」
 聞き覚えのある声が、した。

「日向葵……これまた妙な所に現れたな」
「偶然ですよ」
 始めた会った時と同じように、気づけは悠然と、そこに立っていた。
 頭には麦藁帽子をかぶって。
「その帽子、涼しいか?」
「ある家の中で拾ったんですよ。似合いますか?」
「知らねえよ、そんなの」
「そうですか」
 少し声が沈んだように聞こえたのは気のせいだろう。
183:02/06/11 18:02 ID:jWo2HE5y
「あれから考えたんだ。俺に彗夜が殺せるのかどうか」
 別に話す義理もなかったんだけどな。
 さっきの二人のやり取りを聞いて、張り詰めてた心がほぐれたんだろうか。
「最初は殺す気でいっぱいだった。
 あんたに、俺は思い込みで自分を追い詰めてるだけだと言われた。
 その後別の奴にも言われたんだ。つまらない死に方はするなって。
 で、やっぱり俺には殺せないとか言い出すんだよな」
 あいつはまだ生きているだろうか。
「その上さっきの名前も知らない二人の会話だ。
 あれ聞いて感動したね。元々ああいう話には弱いんだ。
 で、自分のやってることがわからなくなった」
 そして思い至った考え。
「この島で俺は何をするべきだかわからなかった。言うなれば道に迷った。
 だから彗夜を殺すことを第一目標にした。
 それが一番楽だからだ。それだけ考えてりゃ、他の面倒なことを考えずにすむ。
 本当のところ、ただそれだけなんじゃないかって」
「そうですか。それに気づけば、もう殺すだなんて物騒なこと考えなくても」
「いや、違うな」
 言葉を遮る。
「ここでこの目標を捨てたら、俺はまた道に迷っちまう。
 それに奴を激しく憎んでるのは事実だ。いずれ決着をつけたいと思ってるのもな。
 あんなことに気付いても俺は奴を殺そうとすることを捨てたわけじゃない。
 嫌な言い方だが、奴は今の俺の道標なんだ。他にすることがない、俺の」
「でしたら他の目的を与えてあげましょうか」

184:02/06/11 18:04 ID:jWo2HE5y
 葵の声ではない。第三者の声。
 そちらに目を向けると、知った顔があった。
「あんたは、挽歌さんか」
 俺よりも前に教室を出たから知っていた。
「立ち聞きするつもりはなかったんですけど、ね」
 両手を挙げている。戦う意志はないということか。両手使わなくても攻撃は出来るがな。
「私の話を聞いてもらえますかね。
 仲間と、武器と、主催側の情報を集めてここから脱出しようと考えてるんですよ」
 へえ、なかなかの心がけだと思う。が、
「で、勝算は? 俺はそういう考えは全くしてなかったし、どんな状況なのかも知らない。
 実現できそうなのか?」
「協力次第じゃないですかね。きっと。
 でお二人にも協力していただきたい、と。そういうわけです」
 それがさっきの『他の目的』ってやつか。
「もし実現できそうにないという場合はどうなさるんですか?」
 今まで口を閉じていた葵が訊ねる。
「それは勝算が薄いという意味ですか?
 それとも協力いただけないという意味で?」
「両方です」
「ふむ。後者なら非常に残念ですが仕方ありません。今のとこ無理強いできるものじゃないですから。
 前者なら……そうとわかった瞬間から、仲間が敵になるということです」
 戸惑うことなく答えた。
「正直ですのね」
 俺もそう思う。敵に回る確率は有り得ると言い切るなんて、普通言えるものじゃない。
「俺からもう一つ。協力を求めた相手が問答無用で襲い掛かってきた場合は?」
「殺すしかないでしょう。そんなことがないように願うしかありませんけどね」
 葵は露骨に嫌そうな顔をする。彼女はとにかく誰にも死んで欲しくないと願っている……らしい。
 この人物のことは全くわからないが、綺麗事ばかりで生きていけると思っているほど馬鹿ではないと思う。
 真意はどこにあるのだろう?
185:02/06/11 18:04 ID:jWo2HE5y
「もうそろそろ放送ですね」
 挽歌が言った。そしてほどなく、正午の放送が始まった。


「……なんでだろうな……」
 ため息をつく。
「思ったよりも死んでますね。これは早いとこなんとかしないと」
 そう、想像以上に死人が出ていた。だがそれ以上に俺の心をとらえたこと。
 マナーが死んでいた。
「ははっ……ははははっ……」
 俺は笑ってやった。アイツの名前が放送で呼ばれたら腹抱えて笑ってやる。そう誓った。
「あはははははははっ……」
 笑うこと。どうしてこんなに虚しいんだろう。
「L.A.R.さん?」
「はははっ、いや、なんでもない。なんでもないから……
 挽歌さん。悪いけど俺は彗夜を追いかけることにするよ。
 やっぱりどうするかはわからないけど。追いかけることにする。
 それから……仲間探すなら、林檎には気をつけろ。
 あいつ、穏やかな顔して何するかわかんねえ。俺は奴に銃向けられたからな」
「そうですか。残念です。お互い健闘を祈りましょう」
 健闘、ね。
 俺は返事をせずに走り出す。
 青い青い空の下。
 夏はまだ始まったばかりだった。俺達にとって最後になるかもしれない、夏は。
186夏書き手:02/06/11 18:07 ID:jWo2HE5y
>>168を真に受けて、アナザーになった前提で書きました。
アナザーにならないのでしたら訂正版を上げます。
1871日目正午:02/06/11 20:00 ID:g5UqnUwP
「よお、みんな生きてるか? ナイスガイ折原の提示放送の時間だ。
 まずは死者から発表だ。
 08番、セルゲイ。13番、駄っ文だ。14番、マナー(゜Д゜)。16番、River。
 20番、「5」。24番、赤目。31番、にいむら。36番、ダンディ坂野。
 以上8人だ。
 誰とは言わないがこの中には首輪を外そうとして死んだ奴もいる、早死にしたくなければ余計な事はしない方がいいぞ。
 それと参加者のみんなに俺達から一つプレゼントだ、#3-174が38番目の参加者としてこの島に連れてこられた。
 奴はもうこの島にいるからな、注意しろよ。
 じゃ、残り二日半、頑張って殺し合ってくれ」
188名無しさんだよもん:02/06/11 20:34 ID:C4SfKO91
またペースが上がって来た。
良いね。
189名無しさんだよもん:02/06/11 21:12 ID:pT5jET5V
前スレが無事1000に達しました。おめでとう。

7F いつか&MIUは男子トイレに身を潜めている。空のエレベータは今この階。
6F おもちゃ売り場。
5F
4F
3F R142、狙撃銃(?)にてRiver.を射殺。
2F River.の靴はここに放置のはず。
1F なんだよは今ここ。彼女に一目惚れした祐一&浩平も続いて入っている。

・エレベータの動き。
1FにてMIUを乗せて6Fへ。→Riverが呼び寄せて1Fへ。→いつかを放り込んで7Fへ。
→R142から逃げるRiverが呼んで3Fへ。→騙すために乗らずに7Fへ。
→今、エレベータには誰も乗っていない(いつかたちはそれに気づいてはいない)。

キャラロワの学校編や教会編のごとく人が集まりつつある百貨店。
個人的に期待&書き手の参考になればと簡単に現在の状況をまとめてみました(w。

後、気になるのが時間軸。
現在の百貨店にいる人たちが1日目正午以前なら、River氏の他は死人が出てないことになり、
以後ならRiver氏が死んでるのはおかしくなる。
ちょうどRiver氏が死んだ辺りで放送がかかった、とするべきか?
190名無しさんだよもん:02/06/11 21:24 ID:jWo2HE5y
放送なんて便宜的なものにすぎないんだから、百貨店の話に合わせていくらでも修正すればいいと思います。
もちろん、River.死亡直後に放送でもいいと思いますし。
展開的にはその方が面白いと思ったり。
191名無しさんだよもん:02/06/11 23:07 ID:d8yer8QF
age。

ところでquitの武器って第七聖典?(w

そして未だ出番の無いヘタ霊氏はいつ登場するのか?(w
192名無しさんだよもん:02/06/11 23:26 ID:jWo2HE5y
>>191
エレンディラ・ザ・クリムゾンネイルが持ってたような武器をイメージしてたのですが、
世間的には第七聖典の方が知名度高い様子です。
まあ、元ネタが何かなんてのは些細な問題(w
193やすらぎのひととき:02/06/11 23:31 ID:fBjDlXnN
百貨店に入っていく二つの影………を見守る、二つの影があった。
「…さて、正午を過ぎたわけだけど…正直あの中、かなりまずいことになってそうだねぇ」
「さっきの3階でピカピカ光ってたのが気になる。あれは少なくとも自然に起こるものじゃない」
「やっぱり今入っていった二人のほかにも人が居る、と」
「それも、最低二人。……あぁ、もしかしたら片方はさっきの放送の中に入ってるかもしれんけど」
百貨店の入り口の様子を確認でき、尚且つ自分たちの身を隠せる絶好の場所…
#3-174のスタート地点の喫茶店に、T.T(No.28)と#3-174(No.38)は居た。
本日の昼飯:玉子焼き
        目玉焼き
        スクランブルエッグ
喫茶店には食材は無かったものの、粋な計らいと言うべきか、
塩コショウやフライパンといった調味料や調理器具は用意されていたため
(流石に包丁など、危険な武器になりそうなものは無かったが)、
二人はパンのみの他の参加者よりは幾分豪勢な食事にありつくことが出来た。
…勿論、他の参加者に気付かれぬよう、こっそりと調理したのだが。
「…とはいえ、卵オンリーじゃなぁ…」
T.Tがぼやく。元々は長期戦を見越し、百貨店で食料を補給しようとここまで来たのだが、
百貨店の中は思いもよらぬドロドロの紛争の真っ最中のようで入るに入れず、
ここで様子見と言う名の立ち往生を食っているわけだ。
「こっちから攻め込めるような支給品じゃないからね」
律儀にも食器を洗いつつ、#3-174は返答する。
「状況次第ではここを諦めて、早々に移動したほうがいいかもしれんね」
「んまあ、うちらはいざとなったら卵がたっぷり三日分は」
「いや、それは勘弁」
「…とはいえ、これ以上ここに留まってもロクなことが無さそうだ」
二人の大筋の意見は固まった。
194やすらぎのひととき:02/06/11 23:31 ID:fBjDlXnN
「撤退だな」
「ですね」
二人の意見が固まり、席を立とうとしたまさにその時。
店の入り口のガラスがばりん、と音を立てて一斉に砕け散り、無数の弾丸が飛び込んで来て、
まさに超人的な反射神経でT.Tがカウンターの裏側に身を隠し、
逆にカウンターから出てこようとした#3-174も慌ててカウンターに逆戻り、身を伏せた。
「…こ、怖ぁ〜……」
「…さ、流石ライダー」
こういう時に冗談はいらん、とT.Tは言いたかったが、正直そんな余裕も無かった。
「多分向こうはショットガンだろうね。しっかし店の真ん前でぶっ放しやがって。
 百貨店の奴らが気付いて出てくるぞ…」
「よし、裏口から逃げるとするか」
「まあ、それしかないね」
足音を立てないように、二人はこっそりと裏口から脱出していった。
…ちゃっかりフライパンを持ち出して。

「おらぁーっ、出てこんかい!出てこんならこっちからいくでぇーっ!」
その事に、訳あり名無しさんだよもん(No.25)はもう暫く気付きそうに無い。

【#3-174 フライパンをゲット】
195 “River” :02/06/11 23:32 ID:NU9iVgaG

 男子トイレの個室。
 今、そこに二人の男女が息をひそめている。
 えちぃげーむならハァハァな展開が繰り広げられるのが相場であるが、それも時と場合によるものだろう。

 例えば、殺し合いを強制させられている状況下、とか。


「変化ないわねぇ……まぁ、いきなりトイレから調べようなんて流石に思わないわよね」
 MIUがそっと呟く。幾分、拍子抜けした様な調子だ。
「……冷静に考えると動かない方が安全だから。このゲームは。森や市街地なんかで歩き回りながらお喋りしてたら、いい標的だよ。“殺してください”って言ってるようなモノさ。後から撃たれたって文句は言えない」
「撃たれて文句なんか言える暇があると思ってんの? 大体、それって三村や川田が言ってた様な事じゃない」
「うっ……でも、確かにそれは有効だよ。殺し合いをしたくないならね。この広い島で誰が何処に居るなんてわかりゃしない。最後に残った二人が“出会えず”に、時間切れであぼーんってのも充分、有り得る話さ」

 そう小声で囁きながら、いつかは個室から出ようとする。
196“River”:02/06/11 23:34 ID:NU9iVgaG

「ちょ、ちょっと!? 何してんのあんた? 動かない方が安全なんでしょ?」
「だからって、Riverさんをこのままにしておけない。確かに彼が僕を捜しにこないのは変だけど――それは彼に何かあったからかも知れないし……何より、約束しちまったんだよ。パートナーになる、ってな」
 照れくさそうに頬を掻く、いつか。それを聞いたMIUはぼかん、といった感じの顔になったアトに。
「約束……? そんなの七年間も忘れて奴もいるって言うのに、そんなモノの為にわざわざ危険と判っている処に行くって言うの!?」
 馬鹿じゃないの? といった感じで言った。心底。彼女はそう思った。

「ハハッ……いや、自分でもこれが馬鹿げた行為って事は、判ってる。解かってるさ。だけどこの生存確率が限りなく低い、このくそったれな幸せゲームで守るモノがあるとすれば――それは」
「それは?」

「それは多分……この先に行けば判ると思うから――だから、僕は彼を捜しに行こうと思うんだ」

 例え、その先に死が待っていようとも。と、彼は心の中で付け加えた。

「ったく、呆れ果てて声も出ないわよ……」
 軽く溜め息を吐きながらMIUは立ち上がった。
「仕方無いから私も付いて行ってあげるわよ。武器も持たずに死に行くような男を放っておいたら夢見が悪くなっちゃうから。それにあんたの話を聞いてるとそのRiverってやつも案外いい人っぽく――」

――そこまで言ったMIUのひそひそ声は、しかし折原のマイクを通した声音に掻き消された。そして悟るのだろう。今、口にした名の男は既に――死んでいた事に。


【一日目正午・提示放送】
【残り 26人】
197エレベーターは働き者:02/06/12 05:05 ID:thE1EImJ
「重いんだよ。エレベーターが動いてて良かったんだよ」
百貨店内のすべてのフロアは電気がついていなかった。
店内には緑色の非常灯の明かりだけが薄く点っている。
だが、エレベーターが動いてるということはすべての電気系統が止まってるというわけじゃないんだろう。
重い荷物と共にやっとこさエレベーター前にやってくると、「ポチッとな、だよ」とボタンを押した。
エレベーターを使うことのデメリットについては深くは考えなかった。
重い荷物を運んだ体は、そんなことは考えない位疲れていたから。
七階に止まっていたエレベーターが一定の間隔で――途中の階に止まることなく――降りてくる。
「んしょ」
と、エレベーター内部に荷物を運び込むと、適当な階のボタンを押した。
彼女――名無しさんなんだよが押したボタン、幸いにもそれは二階。
もし、押したボタンが或いは三階以降の上階であったならば――
一瞬後のエレベーター内部はひどく騒がしいことになっていたかもしれない。
198エレベーターは働き者:02/06/12 05:06 ID:thE1EImJ
何事もなくエレベーターは二階に着いて、入り口が開く。
目の前には一階と同じように、太陽の光の届かない闇。
だが、非常灯の明かりはあるので、目が慣れれば店内を見渡せる。
店内には服、服、服。中には、服を着たマネキン人形なんかが立ってたりして内心ドキリとしたが。
「二階は、婦人服売り場だったんだよ」
少しだけ眼を輝かせた。やはり女の子としては商品を物色したい衝動が湧き上がる。
「でも、店員がいないんだよ…」
こんな状況では店員も何もあったもんじゃないが…。さらに店内を見渡す。
「とりあえず、ひと心地つくんだよ」
衣装類の壁に隠れて一休みしようと考える。
ここまで暗くて静かな場所なら、誰か来ても分かるだろうし。
その間、武器は軽くて使いやすいものだけ携帯しておいて、あとはどこかに隠しておけばいいだろう。

「……靴が転がってるんだよ」
どこに身を潜めようか…と店内をさらに見回した先、
通路に不自然に転がった一足の靴。近づいてそれを拾い上げる。
「とっても臭いんだよ…じゃなくて、まだ暖かいんだよ」
手で靴の温もりを確かめる。脱ぎたてのほかほかの靴だ。
(もしかして…中に敵がいるんだよ?)
まだひと休み、というわけにはいかなかったみたいだ。
199エレベーターは働き者:02/06/12 05:07 ID:thE1EImJ
正午の放送が流れた。今度の犠牲者は8人。
その放送の内容に少々うんざりしながらも――
「エレベーターを使って二階か…」
『ああ、そうだな』
『みたいだな』
エレベーターの表示が二階に止まるのを見て、祐一&浩平が一人呟く。
「エレベーターで追うと驚かせてしまうかもな」
『そうなるな』
『なるだろうな』
まあ、自分が彼女をおびえさせる存在になっては、元も子もない。
「あそこに非常階段がある。とりあえず、二階までは行ってみようか?」
『そうだな』
『それがいいな』
非常階段へと続く扉を静かに開ける。
(お前らは、もうちょっとこう…気の聞いた意見は言えないのか…)
『そうかもな』
『かもしれないな』
彼が再び音を立てないように、一階の扉を閉める。
遥か上の階まで吹き抜ける非常階段の内部に人の気配はなかった。


【残り 26人】
200名無しさんだよもん:02/06/12 10:26 ID:JEdYA6z5
age
201名無しさんだよもん:02/06/12 10:28 ID:E1aBhmqC
今現在、一番放置されている組はどこになるんだ?
202セルゲイ@D:02/06/12 18:57 ID:dbOgfqiF
>>167
バムスレの人だったかw このところ真っ当に活動してないのに、微妙なところで支持基盤が残ってたのね。
おかげでやるべきことを思い出したーよ。サンクス。感想打ち終えたら向こう行って来る。
しかし、思えば、マグナムさんとはバムスレでも一緒だったのだよななぁ……。あの頃がなつかしひ……。
それと、『ハカロワ知らぬ人』が、バムキャラ達の末路を知らぬのは幸か不幸か。
それぞれの物語には見所もあっていい感じだったと思うだけに……。
あ、でも、弥生さんの死に様はのぞいてね!! (これだけはLAR氏の茜針に引きずってるな……。
本当は、瑠璃子さんや太田さんの件もキツかったんだけど)

>>168
えっと、挽歌氏に間違われた御仁とお見受けするが……。
はしゃいで騒ぎ立ててしまって、申し訳ない。
ともかく、今回の件でへこまず、今後もがんばって書き続けてください。
楽しみにさせてもらいます。

>>170:そんなお話
ついに、百貨店への侵入者が明らかになった回。
そしてそれと同時にRiver氏の死が……。
なんというか、そんなお話としか言いようがないような、
だけど、それで言い捨てるには惜しい、そんなお話。

>>179:そんな彼女はヘヴィ級
密かに人の集まりつつあった百貨店に新たな参入者。
もはや、これは百貨店編の始まりといって差し支えなかろう。
しかし、いろいろと因縁のある武器が出てくるわけだけど、
果たしてそれが物語に影響するのかどうか……。
一つの楽しみではある。
しかし、一連の祐一&浩平氏は好きだな。
ロワの舞台でこうも無邪気でいられるキャラは貴重かもしれない。
203セルゲイ@D:02/06/12 19:00 ID:dbOgfqiF
>>182:夏
きれいな作品、とでも言おうか。邂逅するそれぞれが、各々の思惑を抱えたまま、
再び分かれていく……。この出会い、果たしていかなる意味を持つか。
あと、放送がらみネタはそれを聞いた生存者の様子が見物であると同時に、
死者がもう一度だけスポットを浴びる可能性のあるシーンでもある。
マナー氏の死は、効果的に映っただろうか? (己的にはこのシーンにははまったかと思う)
そして、今のところ主人公系の動きを見せているLAR氏は、この路線のまま行く(いける)のだろうか?

>>189
まとめお疲れ。こういうのあると、読む方も書く方も便利。

>>193:やすらぎのひととき
しっかりとした調理環境と、確かな知識というのは大切だw
とりあえず葉子さんと同じ運命は免れたわけで、お二人さんおめでとう。
さて、次はこの命の危機、うまく切り抜けられますでしょうか?

>>195:“River”
これも、放送がらみネタですな。
あの、妙なテンションでいつか氏を巻き込んだRiver氏はもういない。
ちょっと、寂しいですね。

>>197:エレベーターは働き者
必要な話の一つ、といったところかな。
転がり始めた百貨店編、役者がそれぞれの役割を果たしつつある、その過程を描いた作品に当たるのだろう。
はたして、この百貨店編、被害者の多寡が気になるところ。
見せ場として機能するのだろうか?
    
  
なんか、あんまり感想になってない感想ばかりになってしまったが……。
まあ、なんだね。やっぱり、はるかさんは凄いわw
204名無しさんだよもん:02/06/12 19:39 ID:vNJMwwux
保守
205名無しさんだよもん:02/06/12 20:56 ID:zLimc8Ln
>>201
ヘタ霊氏単独の組。
いまだに出てきてないのよね。放置の極み。
206名無しさんだよもん:02/06/12 21:01 ID:SvzqQb7I
このままラスト付近まで出て来ないで原作の女子1番(名前忘れた)のようにあっさり殺されても面白いとおもう(w<ヘタ霊氏
207名無しさんだよもん:02/06/12 21:02 ID:ZTtvCxyu
(・∀・)メンテ!
208名無しさんだよもん:02/06/13 01:31 ID:zcvqE0zX
工場組も放置…のはず。
209名無しさんだよもん:02/06/13 02:15 ID:nko3xd8P
期待age。

……百貨店編は、教会編の二の舞にならないよね?
と呟いておくテスト。
しかし、リレー小説だからなのか結構キャラの性格がコロコロ変わってる気が。
林檎氏を始め、「。」嬢とかいつか氏も精神分裂気味かと。

ところで、なんだよ嬢の黄金聖衣。
確か、正義の心を持つものじゃないと、黄金聖衣は力を貸してくれなかった気が
(某デスマスク参照)……なんだよ嬢の行動は正義なのか?(w
210名無しさんだよもん:02/06/13 02:15 ID:nPKI6/CD
。の人とかね。
ぶっちゃけた話、百貨店以外は進行が遅い。
211笑顔の向こう側に:02/06/13 02:43 ID:iRdSfxuC

 たった今死んだ死体を気にする事もなく、その死んだ男の鞄から水と食料、それから予備マガジンを幾つかと、銃弾を抜き取った。

「これは……ぼくが持っててもいいですよね? 流石にぼくには日本刀を振り回せそうにありませんし……」
 下から覗き込む――恐怖や不安。そんな感情が入り混じった――仕草で、お願いする。
 相手は思った通りの反応と共に、快諾した。不安の薄れた笑顔を浮かべ、マガジンと銃弾を自分の鞄に詰めていく。

「嬢? 重たそうだね、私が嬢の分も持ってあげようか?」

 その遥か昔の(略)(21)の提案に、嬢と呼ばれた「。」(3)はかぶりを振り、健気な笑顔で応える。

「いえ、大丈夫ですよ。それに言ったでしょ? ――ぼくは、絶対に足手まといになりませんから、って」

 コルト・ガバメントを右手に持ちながら、左肩に鞄を掛ける。イングラムM11が入っている、その鞄を。


 取り合えず、向かう場所は決まっていた。
 市街地。民家でも、商店街の様な場所でも、良かった。
 おそらくそこにはゲームの参加者が少なからず集まってきていると予想出来ていた。捜し人もいるかも知れない。
 勿論、そこに死んでいる様な参加者も居るだろう。
 だが、まずは服を調達しなければいけなかった。血濡れの姿で協力者を求められる程――このゲームは穏やかではないハズだから。
212笑顔の向こう側に:02/06/13 02:45 ID:iRdSfxuC

 二人とも、慎重に進んでいた。人に見つからない様に慎重に。遥か昔の(略)が先頭で、後から「。」が誘導していった。
 そして、夜もすっかり明けた頃、ようやく二人は目的地に着けた。幸いにも、何事もなく。

「嬢……よく場所がわかりましたね?」
「実は……スタートしてからここに迷ってきたんです。ほら、あそこに大きい建物――デパートみたいなのがあってアトで役に立つかも、って思って覚えていたんですっ」
 「。」が指差す方向にこの簡素な島では少し浮いている、大きい建物が確かにあった。
「その時は恐くて……誰かいるんじゃないかって思って逃げちゃったんですけど……」
 僅かに俯く「。」の頭を軽く撫でながら、少し待っててね、と言い残し遥か昔の(略)は近くの民家に近寄っていった。手には日本刀が握られていた。

 程なくしてから、遥か昔の(略)が戻ってきた。
「誰もあの家には居ないみたいだったよ」
 安心した笑顔を「。」に向ける。「。」も笑顔で返した。
 その笑顔を見て遥か昔の(略)は思った――なんて汚れを知らない、純真無垢な娘だろう、と。
 「。」が見せた笑顔はそう思わせるには充分過ぎる程の、モノだった。

 そして二人は誰も見ていない事を確かめながら――最後に、離れた場所に位置するデパートを一瞥してから――民家に入っていった。

 その民家は、一階建ての古めかしい田舎風味な素朴で何処か懐かしさを感じさてくれる家だった。
 さして、部屋数も多くなく難なく箪笥を発見し、物色し始める二人。
 そして気に入った服があったのか、「。」は着替えてくるついでに顔……とかその、色々拭いてきますね、と気まずそうに言って――鞄を担ぎながら――部屋を出ていった。


 その手にはセーラー服が握られていた――。


【残り 26人】
213名無しさんだよもん:02/06/13 17:51 ID:WRRtEtKM
>>209
ぃつか氏はセイカクハンテンダケのせいだろうょ。
214名無しさんだよもん:02/06/13 18:50 ID:f0T16Mrl
(´Д`)/ 先生! 「。」付きの人はゴールドクロスは持っていません!(私が読み落としてなければw)
人格乖離してるのは仕様です。
現実の「。」付きの人の駄目っぷりを表しているとも言えます。

と思っていたらセーラー服を着込んでしまいました。
セーラー服とキカンジュウというこの組み合わせは、大昔からのベストコンビですねw
215名無しさんだよもん:02/06/13 20:18 ID:/BGgw6s2
>214
『なんだよ「嬢」の〜』ではなく、
『「なんだよ嬢」の〜』でしょう、>>209が言いたいのは。

んで、まあ聖衣を着込んでるわけじゃないし、とか言ってみる。
これ以上のことは、いろいろとネタになりそうなのでノーコメント(笑)
216名無しさんだよもん:02/06/13 20:43 ID:f0T16Mrl
(;´Д`)/先生! はやとちりでした!
恥ずかしくて穴に入って一生出てきたくない気分です!w
217名無しさんだよもん:02/06/13 20:55 ID:GB/8duhD
ハアハア、、
はやくつづきがみたいでつ。
218:02/06/13 23:05 ID:d0QLXRNT
とまあ、仲間になりそうな駒を捜すために移動し始めたわけだが。

さて、ここで不安要素が一つ。
(不確定、不明瞭な、という不安要素ならば幾らでも転がってはいるが)
林檎とL.A.R.は、開始後まもなくニアミスした。
こういったゲームであればそれなりの駒になりそうなL.A.R.。
当面は仲間に引き込もうとしたが、失敗した。
L.A.R.は彼、つまり林檎を信用できない、とそれを拒絶したのだ。
果たしてL.A.R.のその判断は正しかったわけで。
そして二人はそれまでの関係(まあ、チャットとかだな)を精算、決別し、別れた。

その別れの経過も、決して林檎にとって簡単なものではなかった。
といっても、それまでの楽しかった日々を思い出し、感傷に浸っていた、というわけではない。
彼がその日々を、『そんなこともあったかな』といった風に割り切れないような人間であったならば、
L.A.R.も林檎の誘いを頭ごなしには断らなかったはずだ。

あの時林檎は、その場でL.A.R.を始末しようと心の中で瞬時に画策した。
このまま L.A.R.を生かしておくのは危険と、そう考えた。
L.A.R.のスタンスがどうであれ、自らの心の内を瞬時に暴いてしまった男。
他の誰にも知られることのないまま始末できるのなら、そうすることが望ましい。

だが、逃げられた。逃したくはなかったが、逃げられたのだ。惜しまれるがそれは仕方がない。
見失った相手をあれ以上深追いすると、逆に噛みつかれてしまう。
とりあえず、彼のプランは強引に修正を余儀なくさせられた。
思い通りにいかないというのはこんなにも腹立たしいものなのか。林檎は苛立っていた。

ただで見逃すのが悔しかったので、逃げゆく彼に勝ち誇ったように捨てセリフを吐いたのだが、
それがまた後に考えると逆に屈辱的な気がして、さらに林檎を苛立たせることになった。
219:02/06/13 23:05 ID:d0QLXRNT
L.A.R.がどこかでゲームオーバーになっていてくれれば、とも考えたが、
正午放送の時点では L.A.R.の名前はあがらなかった。少々、落胆する。

代わりに放送にはセルゲイの名前があがっていた。
大方、仲間をつくろうと、或いはゲームに乗って、軽率な行動を取ってしまったのだろう。
それとも非常に狡猾な相手に騙されたか出し抜かれたか。
とりあえず、自分を信用してくれそうな仲間の一人は人生の幕を下した。

そうこうする内に、一人の男性の姿を発見した。相手に気付かれないよう遠目から、注意深く観察することにする。

ゲームスタートから他人と出会うのは L.A.R.を含め四人目。
一人目、L.A.R.には逃げられた。二人目「5」はすでに仲間にするには役不足な、狂った行動をとっていた。
三人目、にいむらは…なんというか、見ている内にまあ、ああなってしまった。
かつてにいむらに噛みつくピラニアを見ていたせいだろうか、無意識にそういった行動を取ってしまっていた。
フフ、私にもピラニアという名の心があったのかもしれないなぁ、と心の中で苦笑する。
ストレスを発散した、でもいいか。あることないことさんざ言われ続けたのだ。ストレスだって溜まる。
…それは置いておいて、とりあえず、これからはにいむらの時のような衝動的な行動は避けなければならない。
まあ、まともにやっても負けるとは思わなかったが、何が起こってもおかしくないのがこのゲームだ。

とある民家の物置の横、座り込んでいるのは、111だと分かった。
全員とはいわないまでも、あの教室で集められた時に代表的だった書き手の顔はなんとか覚えた。
林檎にとって111といえばキャラロワでの顔役の一人だった。
なにやら手元でゴソゴソと細かい作業をやっている。
見た感じではそう、水筒か何かに水でも詰めこんでいるような感じだった。
こんなところで無用心だなぁ、と林檎は再び苦笑した。
220:02/06/13 23:06 ID:d0QLXRNT
行動に移す前にもう一度自分のスタンスをまとめておこう。林檎は深呼吸した。


「。」、遥か昔の(略)など、気心知れた仲間と組めるなら、それらと組むのが望ましい――そう思っていた。
だが、彼女らはL.A.R.とも繋がりがあるわけだ。
L.A.R.と出会った時、林檎の言葉を信じてくれるか――となると疑問だ。
まぁ、L.A.R.には――茜の件ではそれが顕著に現れたわけだが――直情的な面がある。
林檎は、よしんば誰かをはさんで彼と口論になったとて上手く立ちまわれる自信はある。
自信が持てないなら、少々危険であってもあの時L.A.R.を追っただろう。
だが、先に述べた通り、「。」や遥か(略)が林檎の裏を読む、ということもあるかもしれない。
考えれば、チャット組相手では信用してもらいやすく、疑いをかけられやすい。
あまり仲の良さ、というアドバンテージは考えないほうがよさそうだった。

つまるところ、自分にとっての駒を作るというのは――
先ず、『駒として役に立つ人材であること』
『自分よりあまりに頭が切れる相手ではないこと』
そこに、先のL.A.R.を逃したためのミスの修正として…
『L.A.R.のこの島でのスタンスを知らず、かつL.A.R.と自分とを比べて林檎≧L.A.R.でなければならない』
という三つ目の制約が加わってしまったわけだ。
他にも細かいことを言えばキリがないが、大まかにこの三つだ。
221:02/06/13 23:06 ID:d0QLXRNT
さて、それで向こうにいる111を再度見やる。
まあ、第一段階は合格といこうか。いきなり殺すこともないだろう。
キャラロワで少年を中心に話を育ててきた人物。駒にならない程頭が弱いとは考え難い。
そして、感想スレを見るに、あまり狡猾といった人物ではないと考える。
あくまで紳士的、かつ義理堅い人物であるようだ。
それらの皮を被った悪魔、という可能性もないわけではないが。

とりあえずは、111を駒として迎えるが為に接触を試みてみようと思った。
駒…というか仲間に引き入れる為の最初の接触は肝心だ。
あまり、敵意を持たせるような行動は避けねばならない。
さらに、もしもの時の為に反撃の手も打っておかなければならない。
さあ、どうしようか。


一方、111は物置の蔭。ハァハァと息を荒げていた。
見ようによっては、淫らな行為にふけっている男に見えないこともない。

民家が近くにあるというのに、わざわざ見つかりやすい屋外で混ぜているのも、大げさに口で荒い息をしているのも、
混ぜる際に発生、充満した耐えがたい匂いが原因であり。
決して怪我をして苦しいだとか、何らかに欲情しているだとか、というわけではなかったが。

自らの証明の為なら、危険な橋だって渡る。
どうやって反射兵器を持つ人間をいぶり出そうか、を考えながら…
111は野望の炎を瞳にたぎらせ、今も洗剤を混ぜている。


【残り 26人】
222理不尽:02/06/14 02:34 ID:jUTZATzH
「あやまりたかったよ、Riverさん……いや、相棒」
いつかは力なく笑った。笑わざるを得なかった。

Riverの死を告げる放送を聞いてから、いつかはトイレに座り続けたまま動かない。
また、MIUは壁に寄りかかり、ずっと黙っていた。
「ねえ、いつまでここにいるのよ」
「もう少しだけ……」
「現実見なさいよ! もう死んでるのよ! 殺されたのよ! 生き返らないのよ! 次はあたしたちの番かもしれない!」
「……」
「だから……ここから離れようよ」
その叫びは感情をむき出しにしたものだったが、それほど大声というわけではなかった。マーダーを恐れての行動である。
その問いに対する返答をいつかは返した。
「投票企画って覚えてる?」
「え?」
「ハカロワが完結してさ、その時できた企画。
最初は部門わけとかで、てこずったけどさ、結構盛り上がったんだよ、それ。僕も投票したし」
MIUは意味不明をそのまま表したような顔をしている。
口をはさみたいのは山々だったが、いつかの雰囲気がそれをさせてくれない。
「でも立ち消えになったんだ、いつのまにか。集計人は消えるし」
そこらへんの噂は聞いたことがある。集計人が部門の多さにまいって逃げたという噂だ。
「確かにさ、消えたRiverさんにも責任があるよ。でも、一番の原因は」

「僕らだ」
223理不尽:02/06/14 02:36 ID:jUTZATzH
「だってそうだろう? 投票企画そっちのけで次企画のことなんて話はじめて、みんなほっぽりだしてしまった! 
こんな僕らがRiverさんに対してどうこう言う資格はないんだ!!」

「…っつ」
その剣幕は少女を怯えさせるには十分であった。その事実に気づき、がっくりと肩を落とす。
「わかってたよ……誰にも悪気はなかったことや、それぞれの次企画の人達だって一生懸命頑張ってることぐらい」
力なくしゃがみ込む同時に呟いた。
「……いつか、謝ろうと思ってた。僕だけでも」

この一連のいつかの行動ははたから見たら身勝手そのものだろう。
自分の心情ばかりを吐露して、無関係の女性のMIUにそれを丸ごとぶつけてしまった。
それに大声を出すという致命的ミスも犯した。
ハカロワで言うなら祐一なみの行動であろう。
でも、それが普通。
いつかは葉鍵キャラでもスタッフでもないただの人間なのだ。
この行動は理不尽であっても極めて普通の人間の行動である。

もちろん、MIUも気づいた。いつかが本当は弱い人間であることを。
だが、その弱さゆえに、彼に愛を感じてしまった。

MIUも人間だったのである。
224名無しさんだよもん:02/06/14 02:57 ID:TTCPHwz8
殺し合いしてる最中に投票企画がどうのとか言うのは、、
コテロワだからいいか。
225名無しさんだよもん:02/06/14 03:00 ID:ZL8ZGY49
cd&quitに続くラブラブ計画第二弾を書くかなあとか思ってたら先にやられてしまった(w
226名無しさんだよもん:02/06/14 03:28 ID:pagn+zm+
誰かマグナムもラヴラヴキャラに仕立て上げてくだちぃ(w
227女は真理:02/06/14 03:52 ID:TTCPHwz8
「もし、、」
 いつかの肩は小刻みに揺れていた。
「もし、あいつが危険な奴を見つけて、動けない俺を逃がしてくれたんだったら、、」
 MIUは、はっとしてしまった。
 確かにそう考えてもおかしくない。
「もし、本当にそうだったら、、俺は、もう、、」
MIUは小さくうずくまったいつかをしばらく見ていたが、肩をつかんで起こそうとした。
 その仮定が真実であろうとなかろうと、Riverを殺した危険な奴がこの建物内にいることは確かなのだ。
「とりあえず動きましょう。ここにいても、」
 肩に乗せた手に痛みが走る。
「うっ」
「俺はもう、、許せないよ、、」
 MIUの手を思いっきりつかんだまま、いつかは振り返った。
 溢れんばかりの憎悪と悲しみのこもった目を向けて。
 手の痛みをこらえて、静かな声で言う。
「誰を許せないの?」
「!?」
 いつかの目が一瞬見開き、腕の力がすっと抜けた。
 いつかはきっと素直な人間なんだろう。その素直さゆえに、激しい感情に焼かれているのだろう。
 すっと立ち上がる。
「ごめん、さ、いこうか」
 その笑顔からは計り知れない強さと脆さを、、MIUは知っていくことになるだろう。

228名無しさんだよもん:02/06/14 04:37 ID:mB2JXnnc
いまさらだが『真空』で使われたのは鉈じゃなかったっけ?と、いってみる。
あと、百貨店組以外もがんがれ。
229名無しさんだよもん:02/06/14 17:25 ID:1y7/jM7V
いつになったら出されてくれることやら
230セルゲイ@D:02/06/14 17:55 ID:O4/qPX/5
>>211:笑顔の向こう側
笑顔の向こうに林檎氏以上とも思われる狡猾さを潜めて、『。嬢』はゆく。
着々と地場を固めつつあるなぁ、『。嬢』は。
おまけに、一部に強烈な属性をアピールしそうな衣服まで見つけて……。
一方、格好いい女っぽい、はるかさんにも頑張ってほしいところだが、
今のところはすっかりと騙されてる様子。まぁ、騙されるよなぁ、普通w
はたして、どうなってしまうのか……?

>>218:駒
一部分裂気味と思われた林檎氏の思考をまとめると同時に、
放置気味だった111氏に脚光を当てた作品。
とりあえず前者は成功、かな? 後者は……笑わせてもらいましたw
しかし、なんかこの実体を見破られると駒候補から脱落してしまうかもしれず……。
がんばれ、111氏!!
セルゲイは、少年を描き続けた111氏を応援しています。

>>222:理不尽
とるべき行動、現されるべき感情と、現実的なそれはいつだって食い違う。
そして、現実的な行動はえてして第三者に非難される危険を伴う……。
まぁ、その辺の機微を描いた作品といったところ?
かつ、萌え系カップルかが着々と進む二人に、葛藤を加えてみましたというテイスト。
キャラロワでは一組も生き残らなかったので、今後の動静が気になるところ。
セルゲイはこの物語の中でのカップリングを応援しています。
231セルゲイ@D:02/06/14 17:56 ID:O4/qPX/5
>>227:女は真理
個人的には、一読目はやや中途半端な印象を受けたけれども、
もう一度読んで、この作品はこれでいいのだと思った。
読者は、いつか氏の内に秘められた強さを、
『これから」知っていくことになるのだから。
……MIUと一緒に。(ただし、この後あっさりといつか氏が死ぬと……w)
  
>>228
鉈と手斧の件。
……あうう。えっと、初出の人が、『真空で使われた因縁の武器』として出してるし、
名称を『手斧と思っていたもの』から、確定名『鉈』に変更でいいんじゃないかと、
第三者的には思うがどうだろうか。
登場人物の『ななしさんなんだよ』さんの勘違いという風に処理すると、
なんだか味気ない気がするし……。まぁ、書いた人次第なのかな?
この辺の処理はよくわからんな……。
  
  
……つか、やっぱり、他の人がどんなこと考えて読んでるのか己も知りたいよ〜。
誰かこの感想マラソン、併走して〜w
>>228
……ぐはぁ(吐血)<手斧じゃなくて鉈
平身低頭。手斧→鉈、に直しといてください……。
ご迷惑おかけします……。
233シロー:02/06/15 01:47 ID:abGOf6vi
 そこは、廃校場の前だった。
 木々にかこまれた中にぽっかりと空いたその空間の中央でYELLOWと#4-6は少しの距離を置いて向かい合っていた。
「君は、やり合う意志はあるのか、ないのか?」
 YELLOWは問う。手には廃校場の中に転がっていた配剤が握られていた。#4-6はごくりと唾を飲み込んで、ありませんと答え、両手の手のひらを空にかざして何も武器を持っていないことをアピールする。
 YELLOWはふっと笑みを顔に浮べて言った。
「そうか…。それはよかった。実は俺もな…」
 角材を大きく振りかざし、YELLOWは#4-6に殴りかかった。
 風を切り裂きながら、角材は勢いを早め#4-6に向かっていったのだったが、それは#4-6の頭に当たる寸前の所で止まった。
「…どうやら本当に戦う気がないらしいね。もし銃なんか持ってたら間違いなく今、取り出してるだろうし」
 YELLOWは、小さく笑う。
「…君、名前は?」
「#4-6と言います」
「は、なに? もう一度言ってくれる?」
「#4-6といいます」
「…ごめん、何て読めばいいのかな?」
「シャープヨンカラロクです」
「長すぎ。っていうか読みにくすぎます、それ」
思わずYELLOWは苦笑する。なんだってそんな読みにくい記号のような名前をつけるんだ?
「悪かったですね」
 頬を膨らましながら#4-6は怒る。適当につけたんじゃない、意味はあったんだ。その意味はもうすでに忘れたが、#4-6はその名前に誇りを持っていた。
 しかしそんなことはお構いなく、YELLOWは言った。
「あーそう呼ぶの面倒くさいからさ、今から君のことシローって呼ぶから。いいね?」
234シロー:02/06/15 01:51 ID:abGOf6vi
 シロー…かよ。ってかなんで人に名前を変えられないといかんのだ。僕はシャープヨンカラロクだ、馬券でもなければシローでもない。
 二人は廃校場の中に入った。そして地面に腰を降ろす。
「遅れたけど、俺の名前はYELLOWだ、よろしく、シロー。いきなりだがお前はここから抜け出す方法があると思うか?」
 YELLOWは唐突に言った。シローと呼ばれるのは気にくわないが、ここは普通に答えておこうと#4-6は考え、思っていることをそのまま口にした。
「そうですね、前回のキャラロワから見ても、最後の一人まで殺し合うと言っておきながら結局は主催者側がやられ、多数逃げることが出来ている。そこから考えるに穴はどこかにあるはずなんです。如何に完璧なシステムだとしても、どこかに」
「俺もそう思ってるんだ。だから出来るだけまともなヤツを集めたい。そうしたら何か間違いなく道は開ける筈だ」
「そうだ、そう言えばYELLOWさんは武器、何持ってるんですか?」
「俺か? 秘密だ」
 結構カッコよく今まで決めてるつもりなんだが、武器を言った瞬間お笑いに変ってしまう。だからYELLOWは隠そうとしたのだが、#4-6は鞄を勝手に漁りはじめた。
「おいっ、何勝手なことしてんだ、シローッ!」
「僕らはもう仲間です、仲間に隠し事は無しですよっ!」
「やめろっ!」
 YELLOWは鞄を無理矢理#4-6から奪い取ろうとする。
 パアアアアアアンッ!
 何かがはじける音が聞こえた。あれは、袋がはじける音だ。
 YELLOWは今、なにもかも、すべてが終わった気がした。
 臭くなるのが嫌なのでYELLOWはとっさに鞄からその破れた袋を放りなげた。
「早くここから出るぞ、シローッ!」
 だんだんとその臭いが廃工場中に充満していく。
(なんでこんなに簡単に袋が破れるんだ? それにこの臭い、普通のチップルの比じゃない)
 廃工場から抜け出した二人は、外の新鮮な空気を吸って自分を取り戻す。
 そして仲間探す為、森の中をゆっくりと、身をかがめながら歩き出した。
235情報遊戯(1):02/06/15 20:22 ID:sA9PQEGC
 デパートの7階を細心の注意を払いながら進む二人――いつか(男子10番)とMIU(女子15番)。

――「エレベーターを使うのは危険すぎる」
――「非常階段で待ちぶせされていたらどうするの?」
――「この規模のデパートなら他にも階段があるはずだ。まずはそれを探す」


 男子トイレの中でそう話し合った二人。目的のもの――もう一つの階段――は
 あっさりみつかった。

「……そりゃそうだよなあ。デパートといえばエスカレーターがあるよなあ」
「秋葉原にはないところもあるけれどね」

 そこが一般的にいう「デパート」と同じものだとしていいかは微妙だけど――
 そうMIUはつぶやく。

「さてここで問題だ。僕達はどうやって下に降りればいいと思う?」
「エスカレーターからは……目立ちすぎるわね。だったら非常階段が正解?」
「だがそれはRiver.さんを殺した奴も考えているだろうね。僕達はその裏をかきたい」
「でもそれは相手が一人だけだった場合でしょ? 相手が何人もいたらどうするの?」
「その可能性も含めて相手の裏を……っ!?」

 物音。影に身を隠す二人。フロアに人の気配は……ない。
236情報遊戯(2):02/06/15 20:26 ID:sA9PQEGC
「なんだ……一体?」
「落ち着いて。こんな時は焦った方の負けよ」

――ウイィーン……

 再び響く音。それは彼等の上の方から聞こえていた。そちらへ目をやる二人。
 そこには……

「監視カメラ……っ!?」




 デパート4階。非常口の扉の外側にその部屋はあった。
 扉には「警備室」というプレートがついている。
 室内には16個のモニター。それぞれ各階のエスカレーター及び
 非常階段に続く扉、そして一階の正面入口と裏口の映像を写しているようだ。
 エレベーターの様子がわかるモニターが一つもないのはあざといというかなんというか。


 感想スレRの142(男子28番)は、無表情にモニターの中の1つを見ていた。
 モニターには2人組の男女の姿が写っている。
237情報遊戯(3):02/06/15 20:27 ID:sA9PQEGC

 プチッ


 いきなり全てのモニターの電源が落ちた。
 だが感想スレRの142は微塵も動揺せず、懐から財布をとりだす。
 その中から大きめのコイン新500円硬貨を取り出して、
 なにやら張り紙がしてあるところへ向かった。


「あなたに驚きの風景を!!
 5分100円
 100円硬貨、500円硬貨使用可能
 もしものときは近くのスタッフまで御連絡を。
 イベントスタッフ 牧村南」


 張り紙の横の、硬貨投入口へコインをいれる。

 カラカラカラーンッ……。


 ごく僅かだが、初めて感想スレRの142の表情がゆらいだ。
 はじかれた500円玉。
 この機械はまだ新500円硬貨には未対応のようだった。



【残り 26人】
238名無しさんだよもん:02/06/15 20:40 ID:DsEDEk4N
百貨店編は進行がマターリだがじわじわ危険に晒されていく感じがして面白いな。
今後の展開が微妙に読めなくなってきている。

>235-237
最後のオチに藁タ。アイデアも文章も上手いし。
R142氏は完全にフランクのイメージだなあ。
いつか氏のイメージはまだ固定されてないが、
MIUはななはる辺りで確定か?
239戦いの犬を野に放て:02/06/16 12:55 ID:MwwQbUpW
 実は、セーラー服を着るのは初めてなんです、――そう少女は笑った。
「ブレザーなんです、うちの制服。WAのマナのみたいな奴」
 そう言ってくるりと回る。ひらひらのスカートと真っ白な上着が自分が学生だった時代を思い起こさせる。
ただ、自分が中学生だった頃の事なんて、本当は欠片ほども思い出せないのだけど。
 ――しかし、残念ながら、あまり似合っていないと思う。ちうがくせいらしさ、と言う点では。
 セーラー服を身に纏った彼女は圧倒的に可愛いし、激しく抱き締めたい。けれど、その可愛らしさは彼女を
年相応の学生には見せない。お姉ちゃんのセーラー服を勝手に借りて着込み、一人悦に入る小学生、が形容に
相応しい。
 しかしその考えを口にすると彼女を傷つけてしまいそうなので、遥か(略)は敢えて黙って、彼女――「。」
に微笑みを返す。だが彼女もさるものだ、自分のそんな心のうちを読んだかのように、
「……どうせぼくには似合ってないなあ、とか思ってるんでしょ」
 アンニュイに言葉を吐く。
「ははは、チャットじゃWAでは彰に一番共感した、とか言ってましたけど、本音はマナに大共感です」
 酷く渇いた笑顔である。もう何度も何度も何度もこんな事を言われまくってきたのだろう。
「そ、そんな事ないです、激しく似合ってますよ嬢っ。ロリコンのL.A.R.氏が見たら鼻血出して卒倒ですっ」
 ぐはっ、全くフォローになっていないっ。遥か(略)はすぐに弁解をしようとしたが、「。」の唇は不満げ
にとがってしまった。だがそれがまた可愛らしい、不謹慎にもそう思う。

 それにしても。
 ここで初めて、遥か(略)は違和感を抱く。
 信頼できる大人がそばにいるとは言え――先ほど、一人旅立ったときに見せたあの顔が、ここまで変わるも
のなのだろうか。あれほど恐怖に怯え、
 ――おかしい、何かを見落としている。彼女は、
240戦いの犬を野に放て:02/06/16 12:55 ID:MwwQbUpW
 そんな風に思い悩む遥か(略)をよそに、「。」はひどく楽しげに喋る。
「ちぇっ、べっつに良いですけどね……あーあ、はるかさんは良いなあ、背も高くて、スタイルもよくて……
どうせぼくは激しくチビだし、某長女の如くに貧ny」

 ちょうどその時、――ここまでの死亡者を告げる、折原浩平による第二回の定時放送がかかった。

 それで台なしになってしまった。明るい空気は一瞬で壊れた。刺を刺せば割れる赤い風船のように。そして、
遥か(略)の疑惑思考も一瞬で停止し、霧散し、なくなってしまった。そんな事は瑣末な問題だった、たった
今、遥か(略)の耳に入った言葉に比べれば。
「セルゲイ、さん」
 長身の彼女からは信じられない程にか細い声だった。がたがたと歯を噛み鳴らし、身体全部を震わせながら
――遥か(略)は、民家の木造の硬い床にがくんとへたり込んでしまった。
 こんなに風が強かったのだろうか。どうしてここは、こんなに暗いのだろう。まだ真昼だというのに。違う、
これは私の周りだけがそうなのだ。遥かは一人そう思う。風の音だけが遥か(略)の耳に届くようで、それが
不思議と身体に冷たいものを齎した。
 言葉もなく呆然と立ち尽くしている「。」は、遥か(略)よりはるかに早く事態を認識したが――それが衝
撃に換わるまでには、遥か(略)が悲しみに突き落とされるよりもはるかに多くの時間を要したようだった。
「何で、セルさんが……っ」
 その恐慌に陥った顔は――最初に、国崎往人に名前を呼ばれたときの表情と、まったく同じであった。
 本当の、恐慌とはこんなものなのだろう。そう思わせるに足る、表情。
 何が起こっているか理解っていない、そんな顔。
241戦いの犬を野に放て:02/06/16 12:55 ID:MwwQbUpW
 これは一応ロワイアルなんだろう? メインキャラは最後まで残るって話じゃないか! セルさんのよう
 な良心的なコテ――メインキャラ格が、こんなに早く死ぬなんて!

 「。」は、そんな事を喚いていたかのように思う。――だが、遥か(略)のアタマにその言葉は届かない。
「わたしは、それじゃあ、どうすれば」
 放心顔の「。」は、――冬の朝に溜息を吐くように、自然に、

 ――「わたし」と自称した。



 感情的な言葉を吐ききったのか、呆然として「。」もまた床にへたり込む。
 沈黙と、吹く風で僅かに建物が軋む音が、その狭い空間を支配した。

「私は、セルさんの事を尊敬していた――本当に尊敬してたんだ――」
 へたり込んだまま、ずっと押し黙っていた二人の沈黙は――遥か(略)によって破られた。
「リアルで話した事はなかったけど、WAスレや感想スレでの振る舞いの大人らしさは知ってたし、それにあ
の人のサークルの本を買ったこともあった。優しい本を作る人だった」
 淡々と、搾り出すように、彼女は掠れる言葉を吐き出す。泣いているわけでもないのに、やけに寂しく、悲
しい調子で。だからこそ、酷く、重かった。
「ここに来て、死ぬことが決定して、――そんな中で、最後の望みが、あの人に逢う事だったんだ」
 願わくば、ハカロワでの冬弥と由綺のように、逃避行をしたかった。遥か(略)は淡々と語る。
 鳴咽が僅かに漏れていた。隣で同じように目尻に涙を浮かべる少女にだけ辛うじて聞こえる程度の雨の音だ。
「好きだったんだ、こんな大人が言うには馬鹿みたいな言葉だけど」
「……ぼくも、逢いたかった。あの人に逢って、WAの話、いっぱいしたかった」
 幼い少女は大人の女の肩を抱く。母親が子供をあやす様に。
242戦いの犬を野に放て:02/06/16 12:56 ID:MwwQbUpW
「――私ね、あの人が弥生さん萌えだっていうから、スーツ着て、黒髪にして、髪まで伸ばしたんだよ……
あはは、……っ、馬鹿……、みたい」
 掠れて最後は聞き取れなかった。まるで外では雨が降っているように、耳鳴りがした。遥か(略)は、顔を
上げ、窓の外に広がるのが広大な青だと知って初めて、己から漏れる嗚咽がその耳鳴りの原因だと気づいた。

「はるかさん」
 うずくまっていた遥か(略)は、何やら台所で仕事をしていたらしい「。」の声で顔をあげた。
「コーヒーいれましたから、飲みませんか?」
 そう言って微笑う少女の顔は、無理矢理に笑顔を作っているように、見えた。彼女も自分と共通の悲しみを
抱いているはずで、だから彼女の気丈な様子が、彼女を自分よりもずっとずっと強いように見せた。
 柔らかな湯気の立つ真っ白なコーヒーカップがやけに優しそうに見えたので、遥か(略)の目には、それが
「。」という少女自身の魂の沸く姿のように思えたのだろう。
「ありがとね、嬢。ごめんね」
 甘えるように、横に座った「。」の肩に凭れ掛かり、湯気の立つコーヒーカップに口をつけた。
 僅かに苦みの残るコーヒーは、遥か(略)の好む味だった。ひどく、美味しい。
「ううん、気にしないで。あ、ほら、はるかさんまだ着替えてないでしょ、」
 眩暈がする。ああ、少しだけ、眠りたい

「目が覚めたら、新しい服に着替えると良いですよ」



 コーヒーに入れた多量の目薬が効いたのだろう、遥か(略)はぐっすりと眠りこけてしまったようだ。彼女
の頬を伝っていた涙を指で拭い、奥の部屋にあった毛布を被せると、少女は溜息を吐き立ち上がる。自分の鞄
の中のイングラムを取り出し、器用な手つきでそれを調整する。安全装置を外し、マガジンを装着させると、
髪を後ろでまとめて、出来るだけ強く縛る。
243戦いの犬を野に放て:02/06/16 12:56 ID:MwwQbUpW
 そして少女は、小さく呟いた。

「――仕方ない、もう始めよう」

 遥か(略)は数時間は起きないだろう。取り敢えず彼女が目を覚ますまでに何人かは殺すつもりだが、それ
まで目を覚まさないとも限らない。
 目を覚ましてなかったら、残念だが彼女の冒険はここでおしまいだ。美しい顔のままあの世に送ってやろう。
 もしここに帰って来たときに遥か(略)が残っていても、彼女の敬愛するセルゲイの元に送ってやる。
 いなかったら、それまでだ。出来るなら彼女には遠くに走り去っていて貰いたい、と少女は僥う。

 本当なら、遥か(略)の裏で、か弱い少女をもう少し演じ、他の人と出会い、関係し、その上で人数が20人
を割ったところでやるつもりだった。序盤からマーダーになるものの末路は悲惨だ、そう判っている。
 それが変更になったのは、先程の放送で――必ずしも、メイン格の書き手が生き残るわけではない、と理解
したからだ。
 挽歌さん、L.A.R.氏、林檎氏、いつか氏、命氏、セルゲイ氏。この辺りのメイン格は最後まで生き残るだろ
う、そう踏んでいたのにもうそれが崩れてしまった。自分も量だけはたくさん書いたから、結構最後までいけ
るんじゃないか、そう踏んでいたのだけど、それも危うそうだ。

 マーダーが殆ど生き残れないということは知っている。けれど、どうしようもない。仕方ないじゃないか。
わたしにはイングラムM11が支給されてしまったんだ。それならば、それを以って戦うしかない。
 それに、世にあるバトロワパロディもので「桐山役」が生き残った前例がないわけではない。心を殺し、冷
静に、自身が中学生であるという武器も駆使して、すべてを壊せ。
 心を殺せ。わたしは桐山和雄だ。ぼくは藤田浩之で、里村茜で、篠塚弥生で、鬼の彰だ。
 その自己暗示の言葉で、「。」という少女の目からは穏やかさも優しさも怒りも熱情も消えた。

「狙うは、優しくて無邪気な、馬鹿なカップル」
 騙し易いもの、他人を簡単に信じられる人たちは――
 民家の扉を開け、少女はセーラー服を踊らせながら、空を飛ぶように駆け出した。全てのカップルを破壊す
る為に。その目には、氷のように冷静な剣が潜んでいた。
244戦いの犬を野に放て:02/06/16 12:57 ID:MwwQbUpW
 ――ハカロワでカップリングマンセーだった少女は、
 ――この戦いでは、カップルマーダーとして暗躍するつもりなのだ。

 その足は、百貨店の方向へと向いているように見えた。

【あと26人】
245名無しさんだよもん:02/06/16 15:27 ID:HfI+Fzwn
>239-244
先に書かれた&ネタが完璧にかぶった……
これは「自分自身は書いちゃ駄目」という事を暗に示しているんでせうか……

というか、すごく上手い。文章もだけど、チャット小ネタの使い方がw。
なんでカップリングマンセーとかそんなん知ってるのよ(;´Д`)

246名無しさんだよもん:02/06/16 18:57 ID:S9fkFbAS
私はロリコンじゃn
てゆーか、なんでそんなん知ってるのよ(;´Д`)

カップルマーダーですか。彼らも狙われちゃうかな(w
247名無しさんだよもん:02/06/16 20:40 ID:0yG9rbAY
正午を過ぎた後に百貨店の近くにてショットガンの銃声が聞こえるはず。
忘れぬようにお気をつけて。
248ふぁーすと・いんぷれっしょん:02/06/16 21:59 ID:EJxc/4Vx
きゅっ。
そんな音を立てて水筒の口を締める。
ステンレス製の小型魔法瓶。ただし、中栓にあたる注ぎ口は抜き取っておいた。
「準備完了」
出来れば祐一の持ってた水鉄砲辺りが欲しかったな、と一人ごちつつ。
俺……111はゆっくりと立ち上がった。
目指すものは唯一つ、偽典……反射兵器のみ。
漂っていた塩素ガスが周囲に散るのを感じつつ、俺はゆっくりと右に視線を送る。
「さて……出てきてもらおうか、そこのお前」

がさっ。

左側の繁みから、一人の男が姿を現した。

(……………………本当に居たのかよ、おい)
しかも視線を向けた側とは反対側。内心の動揺を悟られぬ程度に硬直する。
その人物は、早鐘を鳴らしまくる俺の心臓にはお構いなしで口を開いた。
「こんにちは……111さん、でしたか?」
「あ……ああ。そうだが」
ぎぎぎ、と俺にだけ聞こえる内面の軋みを感じながら、俺はゆっくりと首を動かした。
拳銃を腰に提げた男の姿が、ゆっくりと視界に入ってくる。
冷たいものがさらに背中を走った。男性がその気であれば、撃ち殺されていたかもしれない。
「こちらではどうもはじめまして。林檎です」
ぺこり、と軽く頭を下げて丁寧に自己紹介をされ、内心でほっと息をつく。
林檎か……とりあえず、問答無用って訳じゃなさそうだ。
249ふぁーすと・いんぷれっしょん:02/06/16 21:59 ID:EJxc/4Vx
……さてと。
111が立ち上がり、出て来いと言った時は一瞬ぎくりとしたけれど。
こちらとは正反対の方向に目を向けているのを見ると、どうやらあてずっぽうだったらしい。

(まあ……悪くない判断かな)

自分が問答無用ではないことを伝え、奇襲をやりにくくする。
その意思表示を必ずしも妄信するわけにはいかないが……こちらには好都合。
よし、とそこまで考えを巡らせて、僕……林檎は繁みから立ち上がった。

「こんにちは……111さん、でしたか?」

当たり障りの無い挨拶をしながら、相手の視線を観察する。
こちらの拳銃は腰に提げたまま。
それを見れば、こちらにさしあたって敵意がないことは伝わるだろう。
事実、彼の視線はゆっくりと林檎の全身を巡り、確かに腰の位置で一瞬停止した。

「あ……ああ。そうだが」

とりあえず、一時接触は成功といったところかな。
さてここからが本番だ。
どうやって信頼を勝ち取るか……気は、抜けないね。

「こちらではどうもはじめまして。林檎です」

まったく、因果なことやってるなあ。
なんで挨拶をするだけでここまで必死に頭を回転させなきゃならないんだろう。
まあ、いいか。たぶん僕は、こんな状況も楽しんでるんだろうからね。
250名無しさんだよもん:02/06/17 21:39 ID:3500Mo2H
寂れてきたな……age。
251CRAZY DANCE Prezent 4U:02/06/18 00:17 ID:RiuWEQ63
「あー、ここのことね」
 森の奥、忘れられたようにひっそりと佇む建物を命は見上げた。
「……教会、か」
 マナーを「見送っ」て以来、命は誰にも会うことがなかった。
 そうこうしているうちに昼の放送が入り、L.A.R.の名前がまだ入っていないことに安堵する。
 赤目とマナーという今は死者となった二人からL.A.R.と接触するように頼まれていたから、それを果たせないのは寝覚めが悪い。
「休んでいこうかな、少し。歩きすぎだ。
 それにもし運命なんてのがあるなら」
 ――ここに、彼らもやって来るかもしれない――

 木製の扉に手をかける。だが力を入れても開く気配がない。
「あ、あれ」
 更に力を入れる。結果は変わらなかった。
「えー、ここまで来てそれかよ」
 扉に背を預けてその場に座り込む。思えば実に危険な行為だった。
 向こう側に誰かが銃を持って潜んでいるかもしれない。
 扉ごと命を撃ち抜く可能性だってあった。
 命はそのことをすっかり失念していた。
「どうして閉まってるかなあ。俺何か悪いことでもやった?」
 やったから、今ここにいるのかと思い至る。
「悪い悪い、今そこは調整中なんだ」
 森の奥から声がした。
 勢い良く体を起こし、その方向を凝視する。
 そう時間もかからぬうちに人影が姿を現した。
「よう」
「お前……」

252CRAZY DANCE Prezent 4U:02/06/18 00:18 ID:RiuWEQ63
「お前、誰?」
「クラスメートの名前くらい覚えとけよ。同じクラスの相沢だ」
「知らないっ!」
 沈黙。
「私に何か用ですか? 用がないのなら――」
「いや、それはもういい」
「ノリがいいのか悪いのか、どっちなんだ」
 命は軽口を叩く。その一方で銃を持つ腕が震えていた。
 相手は確かに相沢と名乗った。つまり、管理側の人間だ。
「お前がそんな格好をしてるのが悪い」
 言われて思い出す。自分は今、茜の姿をしていた。
「全国の茜ファンから苦情が来るぞ。L.A.R.に見られたら問答無用で殺されるかもな」
「で……管理者様が何の用だ」
「言っただろ、今そこは調整中だ。入れないって教えてやろうと思ってな」
「調整中?」
「そう」
 言って祐一はやれやれと続けた。
「なんてことはない。鳩ばらまいたり、全島放送に割り込めるような機材くっつけたり、ほら」
 上を見上げる。遅れてそっちを見ると、教会の上部には鐘が備え付けられていた。
「あれが動くようにセットしたり、さ」
「なんでそんなことをする必要がある」
「言われなきゃわからないか?」
 一瞬。
 ほんの一瞬で祐一の瞳の色が変化した。
 雰囲気に呑まれ、命は一歩後退する。
「俺達、ここから随分色々と面白い扱い受けただろ?
 これはほら、そのささやかな恩返しって奴だ。
 誰かさんがここで戦うことになった時に、いろいろと演出が入った方が面白い」
 誰か、それが指す人物は明らかだ。
253CRAZY DANCE Present 4U:02/06/18 00:19 ID:RiuWEQ63
「何が演出だ。今、こんなロワイアルに巻き込まれたことだって十分演出だろう。
 これ以上俺達をおもちゃにするつもりなのか?」
「ハカロワの書き手からそんな言葉が聞けるとは思わなかったけどな」
「くそっ!」
 命は銃を祐一に向ける。
「やらせないからな。そうそうお前達の好き勝手にされてたまるか!
 あの二人には、少なくともここでは、絶対に戦わせない」
「いいさ、それならそれで。俺達もそんな期待はしてないからな」
「っ! ふざけるなっ!」
 引き金に力がこもるその寸前。祐一がリモコンを取り出した。
 命は硬直する。――俺は、今、管理者に何をしようとした!?――
「隙があったら、くだらないこと喋ってないで撃っちまえばよかったんだ。
 確実に仕留める為に、頭だな。体には防弾ジョッキを着込んでるかもしれない。
 一発でできれば理想だ。もう手遅れだけど」
 そうだった。
 決意表明なんかしないで撃っていればよかったのに。
 今も、相手が喋ってる間に引き金を引けばよかったのに。
 思った時には遅かった。
「ドン」
 首筋に何か――

 沈む意識。
 準備整ったのか? なら行こうか。
 声が聞こえた気がして。

 L.A.R.が教会の前で気絶している命を発見したのは、それからきっかり二十分後の話だった。
254作者:02/06/18 00:20 ID:RiuWEQ63
上から二つ、綴り間違えて鬱。

「アレ? ドコまで話したっけナァ……う〜ん。仕方無いから最初っから話そっか?」

 ざくざく ざくざく

「勇猛果敢な僕がナマイキなガキにお仕置きをしたアト……やっぱり「。」嬢を捜してんだヨ。走っては見回し、走っては見回し。そんな事を繰り返してたら息切れしちゃってねぇ」

  ざくざく ざくざく

「で、ちょっと休憩してたら「。」嬢が歩いてるのを見つけたって訳さ。嘘みたいな本当の話。いやぁ、僕の日頃の行いが良かったからネェ。でも、傍らにはなんか邪魔者がいたからさぁ……声を掛けていいものか悩んだんだなぁ……」

 ざくっ ざくっ ざくっ

「見失うワケには行かないからさ、一応、アトを尾けてたんだよ。キミ達は気付くハズもないよね。だって、僕の尾行はぱーふぇくとだもん――って、これは話したよね? 
 そしたらキミがさぁ『普段からストーカーみたいな事してたんでしょ!? この変態野郎っ』って言っちゃってさ。その時に折ったんだっけ? その右腕。ぁあ、違うか、右手には日本刀が刺さってたから、左腕が逝っちゃったのかっ!」

  ぐちゃぁ くちゅ くちゃ 

「え〜っと、それからぁ……そうそう。それからキミ達が民家に入っちゃったんだよね。僕、焦っちゃたよ〜。どうしたもんかと悩んでさ。ノコノコ家に侵入しても、追い返されちゃうでしょ? まぁ、悩んでても仕方無いからさ。取り合えず、支給品の食料を食べてたんだよ」

 くちゃ くちゃ くちゃ

「素っ気無い味だったけどさ――定時放送でマナー(゜Д゜)の名がでた時は笑ったね! 腹抱えて笑っちまったよ! 味気無い食事も気分良く食べれたしねー。あのガキ、お笑いだったぜ。『僕は一人の書き手として彼女を尊敬してるんだ』みたいな事言ってたくせに――
――最後には血の涙流しながら意地張ってさー。負けを認めないってのは見苦しいネェ」

  くちゃ くちゃ くちゃ

「でぇー。それから少ししたら「。」嬢がいきなり民家から飛び出してきたんだよっ! びびったね。百貨店みたいな所に向かってたみたいだけど――彼女、セーラー服だったんだよ。流石の僕も見惚れてしまって、少しの間その姿に釘付けだったね!
 でもさ……二人で入った民家だったのに今更別行動取るなんて変だよね〜? って事で少しその家を調べようと思ったんだよ。服も着替えなきゃ彼女にシツレイだと思ったしね」

 ざくっ ざくざく

「足音出さない様に気を付けて。そしたらキミが毛布なんか被ってお寝んねしてるじゃないかっ! こいつは馬鹿か、と問い詰めたかったけど、今はそんな場合じゃないしね。他の部屋全部見回って着替えてから、キミの処に行ったらキミは上半身を起こしてたじゃないか」

  ざくざく ざくざく

「それからはキミの方がよく、知ってるでしょ? 流石に僕には、足が折れる感覚とかナイフで太ももを引き裂かれる痛さとかは判んないしね〜。それでも歯を食いしばって声ださない様に頑張ってたよねっ?
 やっぱり「。」嬢についての嘘が利いたのかな? それとも僕みたいな奴の前でそんな無様な真似、出来なかったカナ? 僕とはしては、「。」嬢の行方を知りたかったんだけどな〜。キミの様子からじゃぁ知らないみたいだったし……」

 ざくざく ざくざく

「それでも最初は良かったよ。キミに色んな反応があったからさー。目尻に涙溜めて、苦痛に歪んだ顔とかさー。なんかジョーとかセルとかよくわからない単語も時折吐いてたけど――それも遥か昔の話みたいだな〜。
 って、もしも〜し? 聞いてますか〜?」

  ざくっ ざくっ

「あ〜あ。死んじゃってるよ、この人。確認してみるか」
 普段、聞く事のない、鈍い快音が部屋に響く。――不自然に折れ曲がった、首から上の表情は一言で喩えるなら“地獄”だろうか。
「服もま〜た着替えなくちゃなぁ〜。ビショビショだよ」

――目を背けたくなるような、返り血。

「「。」嬢もまたここに戻ってくると思ったんだけどな〜。でもねぇ、愛しい人は走って追いかけなくちゃねぇ〜。キミもそう思うだろ?――って、もう死んでるんだっけ……」

――もう。彼女がその唇を動かして声を出す事など――永く遠い時間を巡っても――有りはしない。

「あ……最初に訊いておく事があったのに忘れてたなぁ〜。僕の事は彗夜だ、って判ってたみたいだから失念しちゃったなぁ……」

 服を新しいものに着替えてから日本刀が床に突き刺さっている部屋に戻る。――床に血溜りが広がっていた。


「――で、キミは誰だったんだろうね?」


【27 遥か昔の(略) 死亡】
【残り 25人】
258名無しさんだよもん:02/06/18 12:36 ID:Ubo7i5WW
   ∧_∧∩
  < `∀´> 盗作ではない。オマージュだ
  ( つ  く キャラがかぶっているなぞ気のせいだ!
  (     \
   し' ⌒ヽ つ
259名無しさんだよもん:02/06/18 13:47 ID:8YAXGgMZ
……勿体無い死に方したな……なんか。
260名無しさんだよもん:02/06/18 16:43 ID:7Bl+FLEo
その前の話しの
管理者側のキャラが出しゃばるのも何だかなぁって感じだけど。
261ささやかな幸せ…そして:02/06/18 18:03 ID:Qo0Bgc7j
 殺し合いをしないにしろ、人間食べなきゃ生きていけない。
 もちろん最初にパンは支給されているが、とても足りた物じゃない。
 豪華料理とは言わないが、せめてコンビニ弁当位用意して欲しいもんだ。
 俺、名無しcdがそんな事を考えていると、彼女…quitが言い出した。
「ご飯、作りましょうか?」
「作る? 誰が?」
「私が。多分、材料とかは探せばあると思うんです。結構料理得意なんですよ?」
 そう言って振り返ると、悪戯っぽく笑う。
 それがとても可愛くて、ついからかってみたくなってしまう。
「…そう言いながら、千鶴並、なんて事無いだろうね?」
「あ、ひっど〜い! そんな事言ってると作ってあげませんから!」
「冗談だって。是非作って下さい。神様仏様quit様」
「もう…材料揃えるのはは手伝って下さいよ」
「了解!」
 それは、何気ない日常の会話。
 でも、こんな狂った島でそんな話ができるのはとても幸せな事で。
 永遠なんて無いとは解っているけど、だけどそれでも。
 そんな話ができる彼女と、いつまでも一緒に居たいと思った。
262ささやかな幸せ…そして:02/06/18 18:05 ID:Qo0Bgc7j
 材料はすぐにみつかった。
 とは言っても、民家や雑貨店に押し入って失敬したのだが。
 どうせ皆主催の用意した物だし、遠慮する事はあるまい。
 ある程度の米や野菜、調味料にその他おかずになりそうな物少々。
 で、早速調理に入ったのだが…そこに思わぬ落とし穴があった。
 
 カチッ、カチッ。
「どうだい?」
「駄目ですね…、この家、ガス通ってないみたいで…」
「キャラロワでも民家全部に行き届いてた訳じゃなかったからなぁ」
 火の付かないガスコンロを前にして俺はおさまりの悪い髪をくしゃくしゃとかきまわす。
 彼女は役に立たないフライパンを手持ち無沙汰にくるくる回している。
「どうしましょう?」
「そうだな…ガスの確実に通っている所……そうだ、あそこがあった!」
 そう言って、窓から外を見回す。
 もし、この島その物がキャラロワで殺された連中の復讐ならば、あの建物があるはずだ。
 どうやら、俺の考えは当たっていたらしい、目的の物はすぐに見つかった。
 住宅街からある程度はなれた場所にそびえ立つ建物…。
 教会編と並ぶ、中盤の死闘の舞台……学校だ。
263名無しさんだよもん:02/06/18 19:06 ID:hmTmL2+O
         ∧_∧
         < `山´>
       _φ___⊂)  文句ばかりつけてはイカンぞ
      /旦/三/ /| 誉めがなければネタを絞りだす気も起きん
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  | 
    | ロワ執筆. |/  よし、ここは私が文句のつけようのない話を書いてあげよう 
264名無しさんだよもん:02/06/18 20:04 ID:PUJGSvC3
>>263
やばっ(w
読みたいが読みたくない(w
265名無しさんだよもん:02/06/18 21:11 ID:RiuWEQ63
>>263
先生! お願いします!

>>260
まあ所詮はネタ企画だし。許して。
266名無しさんだよもん:02/06/18 21:48 ID:hmTmL2+O
   ∧_∧∩ 
  < `∀´> 超まとめをくらえ!
  ( つ  く   
  (     \
   し' ⌒ヽ つ

1:命「木の棒上月澪の武器デス、茜なりきりセット&ナイフ、荒門バッグ、マナー銃(弾3発以下)」
 赤目に狙われるものの返り討ち。L.A.R殺害を依頼される。
 マナーの最後をみとる。L.A.Rへの伝言を頼まれる。
 教会にて管理者と遭遇。眠らされる。20分後に目覚めL.A.R.と遭遇することになっている。

2:名無したちの挽歌「反射兵器」
 マーダー反対派といきましょうか。
 L.A.R.、葵と会い話をつける。共闘を約束するも、L.A.R.は彗夜を追って離脱。L.A.R.から「林檎に気をつけろ」

3:「。」「イングラムM11、駄っ文だコルト・ガバメント」
 駄っ文だに襲われたところを遥かに助けてもらう。その後共闘。
 百貨店近くの民家へ移動。セーラー服に着替えるようだ。M11を持っていることは遥かに内緒。
 セルゲイ死亡放送を聞き豹変。遥かを眠らせ自分は狩りへ。バカップルキラー。

4:L.A.R「ピンクの傘(葵氏曰く盾になる)」
 林檎と会うも、腹黒さを見抜いて逃げる。
 葵に会い説得されるも拒否。自分に彗夜は殺せないと予言される。
 マナーと会うも、すぐ別れる。マナー氏からも自分に彗夜は殺せないと予言される。
 葵と再開。挽歌も合流して話をつける。共闘を約束するも、L.A.R.は彗夜を追って離脱。
 111をなんとか駒にできそう。
267名無しさんだよもん:02/06/18 21:49 ID:hmTmL2+O
5:111 「大量の酸性洗剤」
 打倒反射兵器を決意。
 林檎になんだか駒にされそう。

6:彗夜「火炎放射器、らっちーナイフ、(おそらく)遥か日本刀」
 らっちーを瞬殺。
 愛してるよ「。嬢」!!と叫びつつ駆け抜けていく、私のメモリアル。
 マナーと遭遇。嬢を取り合うバトルに突入か?
 マナーと戦闘。左腕、右足に弾がかするもののあまりダメージなし。誰か(命)の接近に気づき撤退。
 眠っている遥かを殺害。

7:林檎「拳銃、(おそらく)にいむら鞄」
 L.A.Rと会うものの、腹黒さを見抜かれる。逃げられて一旦退くことに。
 間が悪くアヒャってる5に遭遇。あっさり殺す。
 にいむらを残忍に殺す。腹黒さが垣間見える。

8:セルゲイ「中華包丁」
 シイ原に殺される。

9:祐一&浩平「祐一と浩平人形」
 なんだよに一目ぼれ。告白する言葉が見つからずこっそり後をつける。百貨店へ。
 非常階段からこっそりなんだよをストーキング。
268名無しさんだよもん:02/06/18 21:50 ID:hmTmL2+O
10:いつか 「セイカクハンテンダケ」
 崖から落ちて死にかけるのRiver.に拾われる。
 River.に7F行きエレベータの中に置き去りにされる。
 7F到着。階段のほうから誰か(MIU)が見ているのに気づかず。
 MIUと合流。いつかを見捨てた形になっているRiver.を疑い始めそう?エレベーターが3Fへ。そしてあがってくる。
 反転キノコの効果が切れかかってきた。便所にMIUと隠れている。
 River.を助けに行こうと決意したところの死亡報告が。
 142が操る監視カメラにとらえられる。

11:ヘタ霊
 未登場

12:暇人「」
 なんだよに即殺される。

13:駄っ文だ「」
 。嬢を襲おうとして遥かに殺される。 

14:マナー(゜Д゜)「」
 L.A.Rと会うもすぎに別れる。嬢を探している。
 彗夜と遭遇。嬢を取り合うバトルに突入か?
 彗夜と戦闘するもやられる。命にL.A.Rへの伝言を頼み、死亡。
269名無しさんだよもん:02/06/18 21:50 ID:hmTmL2+O
15:MIU 「手榴弾」
 百貨店のおもちゃ売り場(6F)。エレベーターが下り、上昇してくるのを見て悩む。
 いつかを発見。いつかを見捨てた形になっているRiver.を疑っている。エレベーターが3Fへ。そしてあがってくる。
 River.を助けに行こうと決意したところの死亡報告が。
 142が操る監視カメラにとらえられる。

16:River.「リヤカー」
 死にかけのいつかをリアカーに乗せ走り出す。
 7F行きエレベーターに乗ったあと、6Fに止まっていたことに疑問をいだき脱出。いつかを置き忘れる。
 色々工夫するも142に殺される。

17:NBC「」
 ロワお約束。最初に即死

18:YELLOW「チップル、もずく」
 廃工場に潜む。
 #4-6と共闘を誓う。以後シローと呼ぶ。チップルのにおいが充満する廃工場から脱出。

19:シイ原「ラジカセ&ズンパンCD、セルゲイ中華包丁」
 ダンディがズンパン踊っているのを眺める。
 ダンディで首輪はずし実験をやるもののうまくいかず。ダンディを殺してしまう。意に介さず。
 マグナムと一応共闘約束。両者とも、いつでも裏切るぞと宣言。
 セルゲイを殺すさい右足負傷。
270名無しさんだよもん:02/06/18 21:51 ID:hmTmL2+O
20:「5」「(・∀・)仮面」
 アヒャってるところを林檎にあっさり殺される。

21:遥か昔の(略)「」
 襲われていた嬢を助け、共闘を約束。
 百貨店近くの民家へ移動。嬢はセーラー服に着替えるようだ。嬢がM11を持っていることに気づいていない。
 嬢に眠らされてしまう。

22:Kyaz「人物探知機」
 訳ありに協力を持ちかけるも信用されず。追い払われる。
 ピラニア(魚)発見

23:T.T「滝和也ライダーセット」
 マナーVS彗夜の雑木林の火事のまっただなか。T.Tと遭遇。彗夜の向かったほうとは逆から脱出。
 #3-174と一緒にスタート地点の喫茶店にて食事。祐一&浩平、なんだよが百貨店に入るのを確認。訳ありに襲われるも裏口から脱出。フライパンゲット。

24:赤目「」
 茜に化けて荒門を殺す。
 茜に化けて命を狙うものの、返り討ちに会う。命にL.A.Rを殺すように依頼。

25:訳あり名無しさんだよもん「ショットガン」
 Kyazに協力を求められるも信用せず。追い払う。そして移動。

26:七連装ビッグマグナム「中華キャノン」
 シイ原と一応共闘約束。両者とも、いつでも裏切るぞと宣言。
271名無しさんだよもん:02/06/18 21:51 ID:hmTmL2+O
27:荒門「」
 茜に化けた赤目に殺される。

28:感想スレRの142「レーザー銃」
 なにかを決意した。
 百貨店内部にてRiver.を殺害。
 監視カメラでMIUといつかを確認。続きをみようと500円投入するも新500円玉ゆえ見られない。

29:名無しさんなんだよ「天秤座の聖衣、暇人鉈」
 暇人を即殺。
 百貨店に入っていく。
 百貨店の2Fにエレベーターで移動。落ちていたRiver.の靴から危険を察知。

30:名無しcd「拡声器」
 quitとコンビを組む。
 学校に飯をつくりに移動。

31:にいむらたくみ「」
 林檎にあっさり殺される。

32:quit「デンジャラスBOX」
 名無しcdとコンビを組む。
 学校に飯をつくりに移動。

33:#4-6「蹄鉄」
 廃工場。中から気配。#4-6「…誰か…いるの?」
 共闘を誓ったYELLOWにシローと命名される。チップルのにおいが充満する廃工場から脱出。
272名無しさんだよもん:02/06/18 21:53 ID:hmTmL2+O

34:日向葵「葵鞄」
 L.A.Rを説得しようとするも失敗。風のように消え去る。
 L.A.R.と再開。そして挽歌もそこに合流。共闘を約束するも、L.A.R.は彗夜を追って離脱。L.A.R.から「林檎に気をつけろ」

35:名剣らっちー「」
 彗夜にあっさり殺される。

36:ダンディ坂野「ドリンク剤」
 シイ原と出会い、ズンパンダンス。
 シイ原の首輪はずし実験に使われゲーック死亡。

37:ナナツさんだよもん「仕事人越コスプレセット」

38:#3-174「大量の生卵のうち半分(もう半分は寝かされていた喫茶店の冷蔵庫)一部食べた、フライパン」
 拉致られゲームに強制参加させられる。
 マナーVS彗夜の雑木林の火事のまっただなか。T.Tと遭遇。彗夜の向かったほうとは逆から脱出。
 T.Tと一緒にスタート地点の喫茶店にて食事。祐一&浩平、なんだよが百貨店に入るのを確認。訳ありに襲われるも裏口から脱出。フライパンゲット。

    ∧_∧__
  /< `ш´>/\  L.A.Rの「111を駒にできそう」は林檎のとこへ移動してくれ
/| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|\/   __ この私としたことが・・・
  | 誰彼ハウス |/ 旦 /ζ/
273名無しさんだよもん:02/06/18 21:58 ID:RiuWEQ63
先生、お疲れ様でした。
274名無しさんだよもん:02/06/18 22:05 ID:XLfVbE1Q
先生、遥かはもう死んでます。
275名無しさんだよもん:02/06/18 22:15 ID:hmTmL2+O
うむ。
ついでに訳ありが喫茶店に移動したことも抜けているな
修正版をHPにUPしようか検討中だ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    (´´
     ∧_∧ )         (´⌒(´
  ⊂<`山´⊂⌒.`.つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ
276< `ш´>:02/06/18 23:02 ID:hmTmL2+O
 Kyazは長い間呆然としたまま時をすごした。
 放送内容からのショックもあった。
 移動をしながら色々と考えた。
 だが彼女の決意は決まっているのだ。
「みんなと力を合わせて島から脱出する!」
 そしてレーダーに光点が光った。
 
 彗夜は半駆け足で嬢を追っている。
 嬢の足の足跡を見逃さないように慎重に。だが追いつけるように大胆に進む。
「あれは…彗夜氏?」
 Kyazは彗夜を観察する。
 ハカロワ参加時期がずれていたため面識は無かったが、最初の解散時にたまたま覚えていた。
 ……評判は聞いていた。そしてなにより靴などの一部にに血が付着している…。
「どうすればいいんだ」
 少しの瞬間頭を悩ませたが、自分の決意は変えない。
 あきらめない。
 人の評判なんて悪評ばかり目立つ。
 血といったって正当防衛の上でかもしれないし、たまたま現場に立ち会ったのかもしれない。。
「彗夜さん!」
277< `ш´>:02/06/18 23:02 ID:hmTmL2+O
「ん? 誰だい君」
 彗夜が足を止める。
 近くで見てKyazは気づいた。
 彼の目は雄の獣のように血走っている。
「ぐ……。協力して脱出をはかりませんか!」
 
 
「興味ないネ」
 …。
 ……。
 …………。
 ……………………。
 かえって耳障りなほどの沈黙。
「あの…」
「今の僕の興味は嬢だけサ」
 ぎらついた目。
 彼を支配しているのはあの欲望だろう。
 感じ取れる。彼は彼女を殺そうとすら思っていない。興味の対象外。
 だが彼女は食い下がる。
 全員で協力するための第一歩だ。一人も仲間にできないのではそんなの夢物語になってしまう。
 まずはあの血走った目をなんとかする。
「彗夜さん…」
「ん?」
 再び駆け出そうとしていた彼が振り返る。
「あなたの感じている感情は一種の精神疾患です。
 鎮め方はボクが知っています。ボクに任せてください……」
 言って服をはだけさせる。
「年増は範疇外だネ!」
 …。
 ……。
278< `ш´>:02/06/18 23:03 ID:hmTmL2+O
「待ってください! 嬢にそんなことをするのを…。第一嬢は幼――」
「君には関係ないだロ。うるさいヨ」
 いらついた雰囲気感じ取れる。
「関係なくありません! ボクは嬢を日本一のロワ書き手だと思って尊敬しています!
 どうか彼女ではなくボク…」
――ガン!!――
 彗夜の刀が木にめりこむ。
 めりこんだ場所は、反射的にしゃがみこんだKyazの頭のすぐ上。
 そしてそれを放置して彗夜は走り出した。
(僕もなかなかモテるじゃないカ。それは餞別だヨ)
 そのまま腰がくだけ、へたりこむKyaz。
「お…怒らせちゃった……」
 彼女は自分の行動の浅はかさを…。
「でもあきらめません……。絶対みんなで脱出を……。ああ、嬢を助けないと」
 認識していない。
 言って彼女は頭上の刀に視線をずらした。
「こ…これはまさしく跋扈の剣!?」

【残り 25人】
279名無しさんだよもん:02/06/18 23:54 ID:Q8IePcp8
ぐはっ!!
280名無しさんだよもん:02/06/19 00:03 ID:Axg1+Ysx
RRワラタ(w
281名無しさんだよもん:02/06/19 00:12 ID:7MHvQeQe
湾岸ミッドナイト
282噛み合わない二人:02/06/19 00:45 ID:Qf67/FxO
L.A.R.は銃を手に入れた。気絶している「男」の持っていた銃だ。
問題は「男」を起こすか放っておくかだが、彼は彗夜を探しているから遭遇した「男」には残らず声をかけるしかない。
たとえ相手が冒涜としか思えないアホな姿をしていても。
「おいあんた。大丈夫か?」
「いつつ…」
「男」は首筋を抑えながら体を起こす。そしてL.A.R.を見るなり驚いたのだろうか、右手をさっと上げる。
だが、その手には何も持っていなかった。スカートは履いているのに。
「…何やってんだ?」
「いや…なんでも」
右手を上げた「男」の名は、命だ。その右手にあったはずの銃がない。三つ編みのカツラは外れていないのに。
(くそっ。祐一に取られたのか?)
生きていたのはラッキーだが武器を没収されたのは痛すぎる。目の前の男と戦うことになったら、逃げるしかない。
とにかく今は、この男の正体を調べよう、そう思って命は平静を装いながら質問した。
「お前、誰?」
「男」の無礼な言葉に少しむっとしながらL.A.R.は答える。
「そういうあんたは誰なんだ。俺はあんたを黙って殺す事もできたんだぞ」
「ああ…悪いな。俺、殺し合いをする気はさらさらないぞ」
そう答えながら命は両手をひらひらさせる。頼みの銃もないのだから当然だ。ついでにスカーフもひらひらさせたりして。
「…いいから名を名乗れよ」
L.A.Rが凄む。迫力にビビりながらも、命は心のどこかで余裕のない奴だ、と相手を蔑み、答えた。
「…命だよ。俺が一番最初に部屋出たから、知ってるだろ」
この時の命は、この姿で出会ってはいけない相手に、最悪の遭遇を果たしていた事を知らない。
 
 
283噛み合わない二人:02/06/19 00:46 ID:Qf67/FxO

>      「 L . A . R . 」
>何の意味かは分からないがハカロワ読者ならみな知っているコテ。
>多くの秀作を上げたコテ。
>茜好きのコテ。
>そして、数多くの議論中傷と戦ったコテ。

L.A.R.にとって、コテは枷でもあり誇りでもあった。
だから命のように名無しで作品を上げ続け最後に作品をコテ名に変える行為を認めるなど、彼の戦いの歴史が許さない。
まるで似合わない茜コスプレに怒り頂点、爆発寸前なL.A.R.は、殺意を滲ませながら命に指を突きつけ言い放った。
「あんたが命か。俺はな、あんたみたいな奴が嫌いなんだ!」
指を突きつけたまま、彼は叫ぶ。
「命、あんたは汚い!俺が傷だらけになって戦っていたその陰で羽を伸ばしていた!」

しかし命には、そんなL.A.Rの感情の動きを理解できるわけもない。
彼から見れば、LARはいきなりブチ切れたDQNだった。
「な…何怒ってんだよ!わけ分かんねーよ!お前、怪我も何にもしてねーだろ!それに俺が名乗ったんだから名乗れよ!」
負けじと大声で叫ぶ命だったが、L.A.R.はかまわず弾劾を続ける。
「そのくせ最後になってコテを名乗りやがって!どうせ今も俺の崇める茜のふりをして俺を殺そうとしたんだろ!汚い奴め!」
 
 
284噛み合わない二人:02/06/19 00:47 ID:Qf67/FxO
(…待てよ?こいつ、L.A.R.ジャネーノ?)
コテ執着や茜好き発言を聞き、命は真実に行き着いた。
確かにコテを名乗ると叩かれるから面倒だと思っていた。だが最後に色気を出してコテをバラしたのは真実だけに、腰が引ける。
「ちょ、ちょっと待てよ、俺はお前を殺そうなんて思ってないって」
そんな命の譲歩もL.A.R.には届かなかった。
「嘘つけ!さっき上げた右手はなんだ!?人差し指を曲げて引き金を引こうとしてただろ!」
目覚めてすぐに殺気立った顔で睨まれれば誰でもそうするだろうし、とっさに上げてしまったとは言え。図星である。
「いや、それはだな…」
どうにも、うまくない。しどろもどろになりつつも答えようとする命。しかし相手はハカロワ名物、L.A.R.ブチギレモードだ。
こうなると、まとまる話もまとまらない。罵倒の勢いも止まらない。
「その腐った根性が気にくわないんだ!」
「く…なんでそこまで言われにゃ…いや、モチチュケ」
「はっきりしろ、このチキン野郎!!」
命は、L.A.R.を殺してくれと頼まれているし、彗夜に気をつけろと伝えてくれとも言われている。
流石に殺す気なんかなかったが、罵詈雑言を飛ばされているうちに彗夜情報を伝える気もなくなっていた。
「うるせえええええ!お前はL.A.R.をやめてD.Q.N.と名乗りやがれ!」
「なんだと!?俺がDQNなら、あんたは女装の変態だろうが!」
 
 
285噛み合わない二人:02/06/19 00:50 ID:Qf67/FxO
果てしなく口喧嘩が続くと思われたその時。銃声が響き渡った。
「うおっ!」
「ぬうっ!?」
L.A.R.と命は、思い思いの方向へと飛び退る。
二人の間を、祐一が仕掛けたと思われる白い鳩の群れが飛んで行く。
「命!二丁も銃を持ってやがったか!」
L.A.R.は命から奪った銃を乱射し、応戦した。鳩が血に染まり、落ちていく。しかし命は銃など持っていない。
「待てDQN、じゃねえL.A.…うわ、危ね、くそっ!!」
こうなっては逃げるしかない。命はL.A.R.とのコンタクトを諦め、亜麻色の長い髪をなびかせ走って逃げることにした。

「ちっ…弾切れか。命め、危険な男だぜ」
そう言って銃を捨てたブチギレL.A.R.は、かなり危険な男だった。

そんな二人を遠くからじっと見つめる人影がある。
二人に向って銃を打ち込んだ、第3の人物。
一番危険なのは、この人物なのかもしれない。

【残り25人】
【命の銃はL.A.R.が弾切れで捨てました】
286告白/また別の場所では:02/06/19 03:50 ID:3+RyEHMw
「で、L.A.R.さんは行ってしまわれましたが、あなたはどうしますか?」
 走り去って行った方を見ながら挽歌は問う。
「そうですね。脱出という意見は賛成です。
 殺し合いよりもよっぽど実のある行為だと思いますわ」
「場合によりますけどね。で、協力していただけますか?」
 しばしの時間を置いた後、葵は首を縦に振った。
「誰かが敵に回ってしまった時は、あなたの仰った通り戦うしかありませんわね。
 避けられないことなら……仕方ないでしょう。理想ばかり唱えてるわけにもいきません。
 もっとも理想通りに行動することを忘れはしませんけど」
 挽歌はほっと溜息をつく。この島に来て実質始めての仲間だ。
 最後まで仲間でいられるかは……今のところわからないけれど。
「それでは共闘ということで。
 そこで一つ聞いておきたいんですけど、あなたに支給された武器は何でしょう。
 他にも持ち物――何か役に立つもの持っていませんかね?」
 これは聞いておかなければならないことだろう。知っていないと作戦も指針も立てられない。
 が、この質問に葵は顔をしかめる。挽歌には予想もしなかった反応だった。
「教えないといけませんか……ええ、いけませんよね。まいったなあ」
 丁寧語が崩れる。
「仕方ありませんね。これを聞いても同盟解消ということにならないように祈ります」
「それは、どういうことで?」
「私の支給武器は、実は――」

 ――私、なんですよ――



287告白/また別の場所では:02/06/19 03:52 ID:3+RyEHMw
 思い出す。
 鞄の中には支給武器が入っていると思っていた。
 だがそこには紙切れ一枚。外れかと一瞬思ったが、よく見ると地図のようなものが描いてある。
 そこに記されている場所に行ってみたんだ。
 小さな建物。扉の前に立っていたのは、あの国崎往人だった。
『ここまで辿り着く前に死なれたら、金が無駄になるとこだった。入れ』
 言われるままに足を踏み入れる。
 そこには、「私」がいた。
 目を閉じて、呼吸もしていないように見える。
『これがお前の支給品。キャラロワであっただろう、クローンってのが。
 アナザーになっていたが、今回出血大サービスで誰か一体作ってやろうという話になってな。
 お前が選ばれたというわけだ』
 信じられないものが目の前にある。現代の科学でこんなに精巧なものが作れるのだろうか。
 いや、葉鍵キャラが目の前にいるという事実が既に現実離れしている。こうなれば何でもありだ。
288告白/また別の場所では:02/06/19 03:52 ID:3+RyEHMw
『お前に決まったのは偶然にすぎない。その後でお前の周りを入念に調べさせた。
 このクローンの行動パターンはオリジナルであるお前に酷似している筈だ。
 ただ俺達だって他人の心の中まで正確にわかるわけじゃないからな。あくまで行動パターンのみだがな。
 更に言うと、「行動パターンに合った思考」を植えつけている、しかし記憶までは持たない。
 こいつにあるのは、自分が誰かのクローンである自覚と、拠り所のない曖昧な思考だけだ』
 私はどうやって使えばいいのか訊ねた。これは自分の意志を持っているからどうなろうが自分達の知ったことではないとの返事。
 首の爆弾は本物だが参加者確認の機能はないらしい。当然だった。これはクローンなのだ。本物じゃない。
 それだけ言って国崎は去っていった。起動は五分後だと言い残して。
 考えた。私はどうするべきなのか。
 行動パターンは私のデータを元にしている以上、殺し合いに走ることはないだろう。
 普段の私はお嬢様で通っているんだ。心に闇を抱えていることを知っている人間なぞいやしない。
 ……同じ外見を持ちながら、違う思考を持つ二人。
 これは疑心暗鬼に陥れるのに役に立つくらいだ。考えても仕方がない気がする。
 それよりも、クローンに持たされているライフルが私には魅力だったので、それだけ奪い、場を後にした。
 回想終了。そして私は今、この校舎内で、近づいてくる一組のカップルを狙っている。
289告白/また別の場所では:02/06/19 03:53 ID:3+RyEHMw


「私、クローンなんです。オリジナルに支給された武器がこの私」
 唖然とする。挽歌自身も反射兵器という正体不明な代物を持たされてはいた。
 しかしまさか、ここまでとは。
「ならこの島に、あなたと同じ外見をしたもう一人の日向葵がいる、と」
「外見どころか思考まで同じじゃないでしょうか。何せクローンですから」
 一つの疑問が挽歌の頭を掠める。
「あなたが目覚めてから、一度もオリジナルの日向葵とは接触してないのですか?」
「ええ」
 おかしい。オリジナルが目の前の人物と同じ思考を持っているなら何も告げずに去ったりするだろうか。
 生き残るため、争いを起こさないため、いくら同じ自分とでも今後の対策を練ったりしなかったのだろうか。
 そんなはずはないと思う。つまり、オリジナルとクローンの思考は同一ではないのでは?
「……あなた、日向葵としての記憶は持ってますか?」
「いいえ、一般知識は持っていますけど、記憶と言われる類のものは何一つ」
 その後もいくつか質問を重ねたが、得られた情報はなかった。
 このクローンが嘘を言っている可能性もありうる。ひょっとしたら最初からそんなものは存在していないかもしれない。
 本物だとしても何が正しいのかわからない。
 目の前の人物の思考が何によって定義づけられたのかもわからない。
 何かを判断する材料は今のところ少ない。だが、オリジナル日向葵という存在は気をつけておく必要がある。
 クローンを使い、自分達を混乱に陥れようとしているのでは。自分がマーダー寄りの立場ならそうする。
 そして挽歌がもう一つ考えなくてはいけないこと。
 それは、クローン日向葵との付き合い方だった。
290名無しさんだよもん:02/06/19 04:00 ID:3+RyEHMw
とまあ、問題作になるっぽいものを書いてみる。
何事もチャレンジ……していいのか?
291百貨店−それぞれの思惑:02/06/19 09:11 ID:oYPTHnfQ
(7階−エスカレーター前) 
 今まで動いていた監視カメラが止まる。
 いつか(男・10番)とMIU(女・15番)は、それを緊張した面持ちで見つめながら会話を交わす。
「…どう思う?」
「僕達の場所を特定できたんで、殺しに来るのかもしれない」
 先方の500円玉が切れた…等という想像は当然できない。
 もしできたとしたら、それは天才というより変人の部類に入るだろう。
「とにかく、ここは危険ね。早く離れましょう。」
「ああ…」
「どれで行く? このエスカレーター?」
「いや、階段で。狭いエスカレーターやエレベーターだと相手が銃を持ってた場合一巻の終わりだ」
 もちろん非常階段も広いとは言い難い。
 あくまでまだマシ、程度の物ではあるが。
「後、手榴弾一つ貸してくれないか?」
「…囮に使うの?」
「ああ、僕がこいつを6階に投げたら非常階段までダッシュ。そのまま1階まで降りてここを脱出しよう」
 いつかの中にRiverの死体を確認したいという思いは確かにあった。
 だが、そんな自分の感情で側に居る女性まで危険に晒す訳にはいかない。
(すまないな、Riverさん。…もし文句があるなら、死んだ後あの世で聞くよ…)
 だが、今は彼女と生き延びる事だけを。
 MIUが一つ頷くのを確認して、手榴弾のピンを抜きエスカレーターから投げる。
 階下で爆発音が響く中、二人は階段に向かって駆け出した。
292百貨店−それぞれの思惑:02/06/19 09:12 ID:oYPTHnfQ
(2階−婦人服売り場)
「な…なんだよ!?」
 2階でRiverの靴を拾って辺りを見回していた(女・29番)は突然の爆発音に耳を塞ぐ。
 上階で爆発音。上に誰かが居る!
「だ、誰かと誰かが戦ってるんだよ?」
 恐らく、その片方がこの靴の持ち主だろう…と彼女は考えた。
 もし、今ので決着が着いたならば、またそうでなくても下に降りてくるかもしれない。
 片方の武器は多分爆弾か何か。
 黄金聖衣があるとはいえ、流石にまともに戦うのは厳しい。
(…ここは一時撤退なんだよ)
 彼女は隠しておいた残りの武器の所に駆け寄ると素早く荷物を整理する。
 左手に聖衣の盾、右手に鉈。
 残りの聖衣が入った鞄にできるだけの食料と水を詰め込み肩にかけ、もう一つの鞄は諦める。
 そして、まだ2Fに残っているエレベーターに入ると、1Fのボタンを押す。
 エレベーターを使う危険性については考えなかった。
 何故なら敵はまだ上階に居るのだから……。
293百貨店−それぞれの思惑:02/06/19 09:15 ID:oYPTHnfQ
(2階−階段扉)
「また、エレベーターか……」
『ああ、そうだな』
『みたいだな』
 2階に辿り着き、扉を少し開けて目当ての女性を探そうと思った瞬間、爆発音。
 その後、彼女は手早く荷物を纏めてエレベーターに乗ってしまった。
 また、自己紹介の機会を逸した…と思いつつ祐一&浩平(男・9番)は扉を開け放ち、エレベーターに駆け寄る。
 彼女が上に行ったのか下に行ったのかを確認するためだ。
 エレベーターは下…1階に向かっていた。
「早く追いつかないとな」
『そうだな』
『それがいいな』
 エレベーターはもう使えない。
 もう一回2階に呼び寄せ、自分が1階のボタンを押す前に上に居る誰かが呼ぶかもしれないからだ。
 そして非常階段をもう一回使うかと扉を開けよう思った時だった。
(……誰かの足音!?)
『みたいだな』
『そうだろうな』
 人形の声は無視し、扉に頬を寄せ耳を澄ます。
 二人分、上から響いてくる。
 間違いなく、先ほどの爆発音の主だろう。
 とっさに扉から離れ、他の移動手段を探す。
 エスカレーターを見つけるまで数秒。
 悠長に降りてる時間は無い、一気に駆け下りる。
 自分のまだ口すら聞いた事の無い思い人を守る為に。
294百貨店−それぞれの思惑:02/06/19 09:20 ID:oYPTHnfQ
(4階−エレベーター前)
 感想スレRの142(男・28番)が爆発音を聞いたのは手持ちの硬貨が切れ、用をなさなくなった警備室を出た時だった。
 とっさに扉からフロアに入り、物陰に身を隠す。
(…どういう事だ?)
 カメラで見た限り7階に居た二人は共闘体勢、殺し合いをしたとは考えにくい。
(じゃあ、囮だろうな) 
 この時、彼はRiverの策を見破った頭脳で、いつかの考えをも完全に看破した。
 彼らが居たエスカレーターから下階のフロアに何らかの爆発物を投げ込み気を引き、その隙に別ルートで下へ逃げる。
 エレベーターが上へ来ないという事は恐らく非常階段だろう。
 だが、非常階段で彼らを待ち伏せる…という考えは無かった。
 彼らの武器の内、一つが今の爆発物だとしても、もう一つが解らない。
 それに、比較的見通しのいい非常階段では自分の武器…レーザーポインター付きサイレンサー銃の真価は発揮されない。
 そこに関して、いつかの考えは彼の思惑以上に有効だった事になる。
 さらに2人が警戒している事も考えれば勝算は薄いだろう。
 自分の最終的な目的は殺人ではない、生きて帰る事なのだから。
 無理に戦いを挑む必要は無い。
 そこまで考えると、エスカレーターの方に向かう。
(できれば、後から入って来た2人と上手い事ぶつかってくれれば理想的だ。残った方の隙を見て撃ち殺す事ができれば…)
 その時、窓の外でショットガンの銃声が響いたが、考えに熱中していた彼の耳には入らなかった…  
295名無しさんだよもん:02/06/19 18:30 ID:/osBboyT
聖衣とキャノンは早めにあぼーんしたほうが良くないか?
296名無しさんだよもん:02/06/19 18:48 ID:Ijv4giC/
>>295
まぁ、強力すぎる武器は問題ありだけどな。
でもキャノンはともかく、聖衣はレプリカなんかじゃないのか?
装備したからと言って小宇宙が使えたりする訳じゃあるまいし。(w
後、向日葵クローンは問題無し?
通しならそっち方面でも話作ろうと思ってるんだけど。
297キラキラ:02/06/19 19:09 ID:wuowh0B9
火事場にいきなり出くわした人間は枕を手に持って外に飛び出す、という話を聞いたことがあるが、
今まさに彼らはそんな感じだったのかもしれない。
まだ、#3-174はフライパンを手に持ったままだったりする。
つい先ほど調理に使われたフライパンであるため、走るたびに飛び散る油が始末に悪い。
目玉焼きに飛び散る程の油を使う彼らにも多少問題があるが。
どちらが使用したのか、はこの際触れないでおく。どうせ些細なことだ。
料理が多少油っぽい程度では大量失神を誘ったり、性格が反転してしまったりはしない。

喫茶店を脱出してからまだいくばくも経ってない。
正面入り口付近にはいきなりショットガンをぶっ放した危険な男がいる為、
正面からは死角になるようにこそこそと逃げ出す。
追ってくる気配も銃声もない。なんとか撒けたんじゃないか。
二人はそろって大きく息をついた。
その時――
「あ……」

この島で、安心なんて言葉はほど遠い。すぐにそれを知ることになる。
298キラキラ:02/06/19 19:11 ID:wuowh0B9
『。』明確に百貨店の方に向かって歩いていた。
といっても、『。』に百貨店へと行こう、という思いがあったわけじゃない。
もっとはっきり言えば、特にここに行こう、という目的地自体がなかった。
だからそれは、自然に足が向いたのだというほかはない。
――強いて言えば、だ。遥か(略)に、
『あそこに大きい建物――デパートみたいなのがあってアトで役に立つかも』と告げたことがある。
頭のどこかで目印にしていたからかもしれない。


経緯はどうあれ、『。』は確かに百貨店の方角へと歩いていた。
常に周りを意識はしていたが、時折は止まって辺りを確認する。
展望しにくい雑木林の中ではあったが、ここからでも百貨店の高さは際立っていた。


偶然だった。密閉された空間の中で起こったもので、さらに距離もある。爆音としてはほとんど聞こえなかった。
だが、偶然にも目の端に捕らえた映像は、一瞬心を奪われるには充分だった。

百貨店の6階の窓の一部、そこが、いったん凸型に膨張したかと思うと、日光の光を反射させながら砕け散った。
本当に、一瞬だったのだ。心を奪われたのは。
およそ、窓が弾け、日光の光を浴びてキラキラと光り舞う硝子の欠片が空に霧散する、そんな一瞬の間だけ――。
299キラキラ:02/06/19 19:11 ID:wuowh0B9
「あ……」
時を同じく、大きく息をついた二人も、その光景を見た。
百貨店6階の一部の窓が割れ、欠片があられのように落ちていく様を。
そして、その二人の視線の一直線上に、一人の姿を確認した。
「「ん――あの娘は?」」
T.Tが#3-174が、ほぼ同時にそう口にした。その後、ケコーンなどと言ってるだけの暇はなかった。

――先に、イングラムM11を片手にした少女を、T.Tと#3-174の二人は発見した。
常に辺りを確認していた『。』。
訳ありから逃げ、ようやく一息ついたT.Tと#3-174。
彼らが二人であるということを差し引いても、先に『。』を見つけられたのは奇跡に近かったかもしれない。
それほど、『。』は慎重に事を運んでいたわけだが。


予期せぬ事態には、普通の感情を持つ人間であれば少なからず目を、心を奪われる。
『。』は、感情を押し殺しているものの、感情が欠落しているわけじゃない。
彼女は初期の藤田浩之で、里村茜で、篠塚弥生で、そして或いは相馬光子ではありえたかもしれない。
だが、桐山和雄にはなりえなかった、ということだ。

『。』にとって幸いだったのは――
彼らが確認すると同時に銃を乱射するような危険な人物ではなかった、ということだろう。
そうでなければ、彼女の物語もまた、ここで終わりを告げていた。
300キラキラ:02/06/19 19:12 ID:wuowh0B9
わずかに遅れて、『。』が二人の存在に気付く。その刹那イングラムが火を吹いていた。
「――!!伏せろ!」
マシンガンの殺傷範囲を考えると、位置、距離共に充分だったが、先に気付かれた分、かわされた。
地面へと転がった時、#3-174が所持していたいくつかの卵が、鈍い音と共にその生命を終えた。
まあ、慈しんで温めたとしても、雛がかえる、なんてことはないのだが。



一方、『確認すると同時に銃を乱射するような危険な人物』はその頃。
「なんや?危ないやないか!」
未だ喫茶店の入り口の近くで、振りかかる硝子の破片を乱暴に振り払っては百貨店と喫茶店を交互に睨んでいた。


【残り 25人】
301葵クローン〜その心の拠り所〜:02/06/19 20:00 ID:/3MYmF0P
名無したちの挽歌が、一人何事かを考えている。
「名無したちの挽歌」という人間は感動話を書いたと思えば鬱になるほど残酷だったり、真面目人間かと思えばバカな
ギャグをかましたり、礼儀正しいと思えば毒を多分に含んでいたり、SS書きと思えば絵を描いてみたりと、不明瞭な人だ。
葵クローンの知る挽歌像は、これが全てで彼女の薄い記憶と知識には、ハカロワ開始以降のものしか存在しないために、
要約すると「名無したちの挽歌=よくわからない人」となる。
いや、彼より「わからない」のは自分だ。
クローン。人間のクローンは人間なのか?自分はどうすればいいのか?
考えても結論など出ない。だから深刻に考えないでいた。逃げていたのかもしれない。
それに向き直ると、今でも足が震えてくる。へなへなと葵クローンは崩れるように座り込んでしまっていた。

そんな葵クローンの目の前でしゃがみこみ、「クロワッサン食べる?」とでも言い出しそうな顔でこちらを見つめている人間がいる。
もちろん名無したちの挽歌に決まっている。
たっぷり数分何事かを考えながら、こちらを凝視していた挽歌が、ようやく口を開いた。
「あなたは…自分が可哀想だと思いますか?」
「は?」
よく分からなかった。
「どうですか?」
「そう…かもしれない」
実感はないが、そうかもしれない。重ねて尋ねる挽歌に葵クローンはそう答えた。
 
 
302葵クローン〜その心の拠り所〜:02/06/19 20:02 ID:/3MYmF0P
自信なさげにつぶやく葵クローンを見つめる挽歌。センチメンタルな慰めの言葉でもかけるのだろうかと
心のどこかで葵クローンは考えた。しかし予想を外す事を楽しむように挽歌はニヤリと笑った。
「確かにクローン体という生まれはショッキングでしょう。それはこの上なく不憫かもしれません。
…けれど、あなたはこの島の中で一番明確に平和の道を歩むことが出来る人なんです。羨ましいぐらいに。
とりあえずこの島にいる限りでは、一番幸せな人かもしれませんよ?」

葵クローンにとって、よく分からない理論だった。
「どういうことです?」
「あなたはこの島にいながらにして参加者ではないからです」
微笑を含んだすまし顔で挽歌はためらいなく答える。
「共闘する場合に多くの人が恐れるのは仲間の裏切りです。さて何故裏切りがおこるか分かりますか?」
「それは…参加者が減れば自分が最後の一人に………あ」
葵クローンは目の前に、道が開けた気がした。
そして目の前に、握手を求める挽歌の手があった。
「私とあなたが殺しあう理由は、ゼロということです。
私があなたを殺したとしても、最後の生き残りになる確率は全く上がりません。あなたは参加者じゃありませんから。
だからあなたが、あなたに対して殺意を抱くわけのない私を殺しても、あなたの生存確率は上がりません」
淡々と当然のように語っていた挽歌だったが、最後にもう一度、手を差し伸べた。
葵クローンはその手を取ると、ぎゅっと握手をした。
意識が覚醒して以来、初めて確かなものを掴んだ気がしていた。
「よろしく、挽歌さん。私はあなたの盾にも武器にもなれませんけれど」
「こちらこそ、葵さん。私もあなたの盾にも武器にもなる気はありませんから、お気になさらずにどうぞ」

葵クローンは考えた。結局この人はよく分からない人だと。
しかし彼を信じている限り、自分は人間でいられるのではないかと。

【名無したちの挽歌:葵クローンを入手?】
【残り25人】
303思惑外れ:02/06/19 20:56 ID:vfspuboe
「ちぃっ、一体どないなっとんのや!」
 訳あり名無しさんだよもん(男・25番)は突然降って来たガラスの雨から身をかわす。
 どうやら百貨店でも戦闘が行われているらしい。
(どないする!? このまま喫茶店の奴らを追うか、それとも百貨店に向かうか?)
 数瞬考えた後、彼は百貨店の入り口に向かって走り出す。
 逃げていった連中には大した戦闘力は無い。
 ほとんど抵抗しなかったのがその証拠だ、いつでも殺す事ができるだろう。
 それよりも、今は戦闘に疲れているだろう百貨店に居る連中を狙う。
(生き残るのはワイや! 皆ぶっ殺したるわ!)

 百貨店の正面入り口の陰に身を隠し、中の様子を伺う。
 食料品売り場だろうか。
 肉や野菜、様々な食べ物が台の上に並んでいる。
 先ほどの爆発音とはうって変わって店内は静かだ。
 じっと待っていると、一人の少女が視界に入る。
 左手に盾、右手に持っているのは…鉈だろうか?
 よたよたと頼りなげな足取り、よほど疲れていると見える。
304思惑外れ:02/06/19 20:57 ID:vfspuboe
(まだやまだ、もう少し近づいてから確実にしとめるんや…)
 今まで考えなしに銃を撃ち、ことごとく逃がしてきたのだ。
 今度は確実に仕留められる距離まで、誘き寄せる。
 女が近づいてくる。全く警戒している様子は無い。
(……今や!)

 そして飛び出そうとしたその時。

 彼の耳に何かの落下音が響いた。
 背筋に悪寒、とっさに身をかわす。
 恐らく爆破で脆くなっては居たが、今まで落ちずに耐えていたのだろう。
 拳大のガラス片が彼の二の腕を浅くではあるが切り裂いた。
「な…!?」
 さらに、身をかわした事がドアの前に飛び出した事になり女の視界に自分の姿が入ってしまう。
「な…なんだよ!?」
(っ…畜生がぁっ!!)
 銃を構えなおす。
 そして、彼はショットガンの引き金を引いた―――
305名無しさんだよもん:02/06/19 21:04 ID:vfspuboe
【訳あり名無しさんだよもん:二の腕にガラスによる切傷】
【名無しさんなんだよ:ショットガンによる負傷については、次の書き手にお任せ】
【残り25人】
306名無しさんだよもん:02/06/19 21:29 ID:3+RyEHMw
さて、L.A.R.と命を撃ったのは、一体誰になるんだろう。
時間考えると、百貨店の死闘よりはかなり後の話だろうけど。
307名無しさんだよもん:02/06/19 21:33 ID:/3MYmF0P
>>306
まだ登場してないのが一人いたよな?w
林檎も使えるか。
308名無しさんだよもん:02/06/19 21:54 ID:8OA3UC5x
展開ヒートアップあげ
309Wheel of fortune:02/06/20 01:00 ID:3em29nDR
「なんて危ない野郎なんだ、あのD.Q.N.は。いきなり襲いかかってきやがって…」
当面の危険を回避し、命(男子1番)はほっと一息つく。
「まいったな…」
マナーさんとの約束があるのに。それに、赤目さんとの約束も。
命は内心舌を巻いた。

「……誰なんだ?あの銃を撃った奴は」
命は銃など持っていない。さらに、あの最初の銃声の前にL.A.R.は銃を撃っていない。
完全に誤解しているL.A.R.とは違って、別方向から撃たれた銃に気付いていた。
だが、今はもうどうしようもない。とりあえずあの場は逃げる他なかった。

そして今は安全そうな森の中、小さな池のほとりで一時の休息を取っていた。
ガサリ…
否、だけになった。
近くの繁みがざわめいた。
ギクリ。さっきの今だ。命は口から心臓が飛び出しそうになった。
(だ、誰だ!?)
新手のスタンド使いか? 命はさっと木陰へと身を潜めた。
銃声の方角とも、L.A.R.の逃げた方角とも違う。
あれからそれほど経ってはいない。L.A.R.やその謎の人物である可能性は低い。
ナイフを抜き身にして逆手に持つと、息を殺してジッと身を潜める。気付かれないように。
ガサリ。すぐ横の繁みが動いた。
そして、人の足が目の前に出てくる。
「あのー…むぐぅっ!?」
命はその人影の背中にすばやく飛びついくと、騒がれないよう口を塞ぎ、その首筋にナイフを突きつけた。
「動くな。動けばこのナイフを横に引く。そのまま、手に持ってるものと武器を捨てろ。すぐに」
310Wheel of fortune:02/06/20 01:00 ID:3em29nDR
Kyaz(女子22番)から、今までの話を聞いた。
いきなりナイフを突きつけられた彼女。しばらくは恐怖に引きつっていたが、今の彼女はそれなりに穏やかな表情に戻っていた。
二人は、人物探知機を囲んでここに座っている。今周りに人の気配はない。
「まとめると――こうだね。とりあえずボクは命さんに殺されなくってホッとしている――と」
「どこをまとめてるんだよ…。しかもボクの真似しないで」
「…お前、うぐぅって言ってみろ」
「嫌ですよ。ボクって言ってるからってそういう見方しないで」
「挿絵がないからごまかせる。がんばれば大丈夫だ」
「誰をごまかすんだよ!」
「冗談だ」
禁句ギリギリの発言だった。
「ボクにはボクのアイデンティティがあるんだから」
ない胸を張る。ヘンな所に誇りをもってるんだな、とある意味感心する。

真面目にKyazの話をまとめると――彼女はみんなで脱出しようと決めた。関西系の男に協力をもちかけたが駄目だった。
彗夜にも協力を持ちかけるがやっぱり駄目だった。ここより上流の川にはピラニアさんがいっぱいだった。
跋扈の剣が『。』で危険が危ない。
311Wheel of fortune:02/06/20 01:01 ID:3em29nDR
で、人物探知機に映った命の光をみて、ここに来た…らしい。
いまいち支離滅裂で要領を得ないなKyazの説明ではあったが、なんとなく伝わったのでそれで納得することにした。
「それにしてもまた彗夜とD.Q.N.絡みかよ…呪われてるのかね、俺」
「D.Q.N.って?」
「あ、いや、L.A.R.っていう茜狂いの有名コテ」
「茜…。そういえば、ボクからも一つ聞いていいですか?どうしてそんな格好してるんですか?」
「似合いませんか?」
「え、まあ、命さん男ですし…」
「たぶん、酔ってるんです」
「酔ってる?」
「いや、正直真面目に返されても困るが」
少しはノってきた祐一を見習え! と毒吐きたくもなるが、意味がないのでやめよう。
「…約束と、それに対するけじめだよ」
やりきれない溜息とは裏腹に、その口調は真剣だった。
312Wheel of fortune:02/06/20 01:02 ID:3em29nDR
先程まで一触即発の空気だったというのに、二人は今ずいぶんとリラックスしていた。
もちろん人物探知機の索敵能力のお陰で危険をいち早く察知できる、というのが一番の原因だが。
だがその二人の心は恐らく、まるで違う。

命は、とりあえずお互いの武器を体から遠ざける(人物探知機のお陰で、少しは余裕があった)ことで、
初対面のKyazに気を許せた。
(仕方ないじゃないか。一応これでも人は信用したい、と思ってる方なんだぜ)
L.A.R.についても、まだ接触をあきらめたわけじゃない。
自分が気絶してる間に何かあったのかもしれないし。マナーさんの話を聞いた以上、根っからの悪人とは思いたくない。
もちろん、赤目との約束もあるので、一概にL.A.R.と争わないとはいえないけれど。
(実質的に茜を殺した話書いたのは俺だけど、どうしてこう、巻きこまれるのかねぇ)
とにかくもしもの時にも、素手ゴロなら負けない自信がある。という安全性の元、こうやってリラックスしている。

一方、Kyazはどうも緊張感に欠ける。すでに人が死んでいるというのに、すでに殺されそうになっているというのに。
(命は、Kyazが彗夜と出会って、そしてここで生きているのが信じられない、位に思っていた)
すでに彼女はここでこうやって話せる相手を見つけて安心しきっているんじゃないのか?

「なぁ、これからどうするんだ?」
「え、もっと仲間を見つけて――それから」
「いや、とりあえずやっぱいいや」
「?」
困った。『もっと仲間を見つけて』とか言ってる。すでに自分――命が仲間になっていることに頭が痛くなった。
彼女は危険だ。とても生き残れるとは思えない。
手に渡ったのが人物探知機でなければ、もう天に召されていたかもしれない。
持っていても、彗夜と軽はずみなコンタクトをしたり、命にあわや殺されそうになったりしたのだ。
彼女は今生きている。だがこの島ではいつまでもそんな強運がついて回らないだろう。
313Wheel of fortune:02/06/20 01:03 ID:3em29nDR
直感が働かなければ赤目に殺されていたり、祐一に遅れをとったり、L.A.R.と言い争ってる内に狙われたり。
命もここまでの行動の中での判断ミスが少ないとは言いきれなかったが。
(これだけは断言できる。こいつは俺の数倍危機感が足りない)
このまま放っておけば、見境なくやる気になってる人間に出会った瞬間、彼女は消える。
疑わしきは罰せず。この精神はあまりここでは誉められたもんじゃない。

この島では、誰を見捨てても誰も文句は言わない。
じゃあな、と言って別れることも可能ではあったが。
(これも運命かねぇ…彗夜や『。』嬢の情報を運んできてくれたし)

多分、自分は必要とあらば人を躊躇なく殺せる。赤目の時もそうだった。
だが、ここでKyazを見捨てて別れられるほど命は冷たくは徹することはできなかった。
もしここでじゃあな、と言って別れられるような人間だったら、茜の格好なんてしてないし、L.A.R.や彗夜のことも追わない。
314Wheel of fortune:02/06/20 01:03 ID:3em29nDR
これも運命と思って受け入れよう。命の腹は決まった。
今まで決めかねていた自分の生き方。
命はゲームに乗ることを選ばなかった。動き始めた運命に乗ることを選んだ。
もう、途中下車はしない。たとえその先に殺し合いが待っていようとも。

(願わくば、この夏が――まだ始まったばかりでありますように)
思わず天を仰いだ。こんなにもまぶしくて高い太陽の光。
暖かさを感じれば感じるほど、とても遠くて。

「……どうしたんですか?」
涙を流さないまま泣いているような表情をした命に、Kyazが問う。

命は軽く両の掌で顔を叩いた後。
「いや、その跋扈の剣は、『麒麟』と『鳳』のどっちなんだろ?とか思っただけ」
「言ってる意味が良くわからないよ…」
「そうか」
と軽く流した。どっちであっても、縁起はかつげない。


【残り 25人】
315それは走馬灯にも似た一時:02/06/20 02:26 ID:8x0qZXWr
『とりあえず、手を組まれるのは阻止できた、かな』

学校の屋上。
ライフル銃のスコープから目を離し、彼女は一人ごちる。
栄養ドリンクの空瓶が無造作に転がっているこの屋上からは、丁度教会前が見渡せた。
設備も充実しているし、ここには誰かしら来るだろうと睨んではいたが、
どうやら『屋上に先客がいたらしい』のは彼女にとっても意外だった。

『疑心暗鬼に満ちたこの島なら、一発の銃声だけで充分、不和を引き起こせる』

それは彼女の経験則。
……経験則という思い込み。
自分自身のクローンという存在をすら信用できなかった彼女は、独りでこうしてここにいた。

銃声すらなくても、不和が起こるときは起こるし。
銃声があっても、信頼できるのなら信頼できる。
そのことに、孤独な彼女は気がつけない。
(事実として、教会前の二人は銃撃の末に別れているが、そもそも口論していた)

銃に弾を込めなおすと、彼女は屋上の端で身をかがめつつ、周囲の様子を窺った。
適度に晴れた空は、しかし心を覆う暗澹たる雲を晴らすのには役立たない。
狙撃地点からぐるりと回って反対側……昇降口側に移動したところで、彼女は気づいた。
……近づいてくる。

『敵はカップル、その数2』

懐かしめのゲームから拝借したエンカウントメッセージ。
姿勢をかがめたまま彼女は、ゆっくりと銃を構えた。
316それは走馬灯にも似た一時:02/06/20 02:28 ID:8x0qZXWr
「……再び、回想終了」

いざ、狙いをつけて人を狙う段になると、踏ん切りがつかないものね――。
彼女――オリジナルの日向葵は、自嘲気味に目を細めて笑った。
先ほどは教会前が見えるとはいえ、私の腕じゃあ万が一にも当たるという心配はなかった。
だが今回は違う。相手との距離も近く、しかもこちらに近づいてくるのだ。
引き金を引くだけでこの長銃は、あっさりとどちらかの命を奪う可能性が、高い。

最低限の警戒はしているらしいが、屋上に潜んでいるこちらに気づいた様子はない。
無防備といってもいい様子で、どんどんと近づいてくる。

「私が死んでも、代わりは……いないわ」

言い聞かせるように口ずさみ、頭の中から余計なことを閉め出す。
私は私。私は……生き残りたい。

スコープによって、拡大された笑顔が見える。

(いいわね、あなたたちは信頼できる人がいて)

銃身をゆっくり、ゆっくりと動かし、狙いを定めていく。
そして、レンズに写った人物が、とびきりの笑顔を見せた瞬間。
日向葵は、引き金を引いた。
317それは走馬灯にも似た一時:02/06/20 02:31 ID:8x0qZXWr
>315-316
時系列としては、以下のような感じです。
心理描写とか、錯綜しちゃってますけど。
>>285の直後。
>>288の直前/直後。
318名無しさんだよもん:02/06/20 02:45 ID:yhJMPpeP
スナイパー向日葵か。(w
そういえばハカロワのフランク位だっけか、スナイパーやってたのは。
あっちは少年の力の前に目的を果たせなかったが…、さて。
319名無しさんだよもん:02/06/20 03:10 ID:1AKdGnUL
ちなみに間違ってる人いるから言っておくけど、
×向日葵
○日向葵
320兆し:02/06/20 04:58 ID:VARtvz01

 名無しさんなんだよは突如、目指していた入り口に左手を着いて現れた男に驚いた。
 その男はこちらを驚きと苛立ちが入り混じった顔で見ながら右腕を向けてきた。右手にはショットガンが握られていた。
 その右腕はよく見れば、二の腕の辺りから血が流れている事が確認出来ただろうが、そんな余裕は名無しさんなんだよにはなかった。

――危険だ、と思うよりも先に左手に持った盾で顔を隠していた。本能的な行動だったし、足を動かす、なんて思考は微塵も発生しなかった。

 獣めいた咆哮を響かせ、銃口から粒弾の群れが飛び出す。
 至近距離からの一撃ならば障害物など粉微塵に吹き飛ばす破壊力を秘めたその一撃。
 しかし、その一撃を受けた相手はう〜っ。おでこが痛いんだよ〜。と呟くだけだった。
(ちぃ!! なんなんやアレはっ。ただのコスプレの小道具やないんかい!)
 粒弾の大半は盾の上部をかすめ――その衝撃でおでこを打った様だ――残りは天上に穴を穿つだけに過ぎなかった。
 確実に顔面をぐしゃぐしゃに出来たハズの粒弾は全て弾かれたのだ。

――上空から落ちてくる拳大のガラス片。それを避けたのは良かったが、体勢までは気にしていられなかった。結果、地に手を着く格好で半ばしゃがむような形で狙う。じっくり狙っている暇はなかった。撃った反動で右手が大げさなぐらい跳ね上がり、傷から激痛が走る。
 尤も、呻き声は爆音に掻き消されたが。

 跳ね上がった右手を持ち直し左手も添えて構える。ただのその行為。――だが、名無しさんなんだよは既に鉈を振り上げ、投げつけていた。
 物騒な風切り音を纏い、回転しながら飛んでいく鉈。当たったら致命傷にも成りかねない様な勢いだった。当たったらの話だが。
 それを上手くかわして、再び照準を合わせようとした時には既に、名無しさんなんだよが目の前にいた。元々、確実に狙える距離まで彼女を近づけていたのが災いしたのか。それでも疲れていた彼女にとってはいささか驚異的なスピードだった。
321兆し:02/06/20 05:00 ID:VARtvz01

「遅いんだよ」
 悪戯っ子の様な笑みを浮かべ、右手に持ち替えていた盾ですくい上げる様に銃身を弾く。その直後、ショットガンが吠えた。僅かな差だった。
 粒弾の群れが誰もいない空間を飛んでいく。――訳あり名無しさんだよもんは、隙だらけだった。
 更に名無しさんなんだよはダッシュの勢いと遠心力を利用してガゼルパンチよろしく左肩に下げていた鞄で、顎を下から突き上げた。




 エスカレーターを駆け下り愛しき人を守る為に一階へと降り立った、祐一&浩平(9)は、少し迷っていた。
「何処に行ったんだ、彼女は……」
『探すしかないだろうな』
『それしかないな』
 極力足音を立てない様に気をつけながら歩いていると、爆音に似た銃声が響いてきた。祐一&浩平の顔が青ざめる。
「ショットガン!?」
『射程範囲と破壊力は頼りになるな』
『射程距離と貫通力は頼りにならないな』
 小走りで音のした方に駆ける。正面入り口が見えた時に先程と同じ――今回の方が幾分はっきり聞こえた――ショットガンの銃声が轟く。一瞬、最悪な光景が浮かんだが、それも、一瞬だった。
「アゴがっ……跳ね上がった」
『……』
『どうした? 相棒』
 更に彼女はでかい盾みたいな物を両手で振り上げ、こめかみの辺りをぶん殴った。それでショットガンを持った男は地面に倒れた。動かなかった。
「勝利のポーズ♪」
 それで勝ちを確信したのか、彼女は少々エキサイトしている様だ。鞄と盾も床に転がっている。
322兆し:02/06/20 05:01 ID:VARtvz01

「さぁ、勝利の余韻を味わっている内に彼女に挨拶しておこう」
『ぉぃぉぃ、危険だなぁ』
『恋は盲目。いや、フィルタ機能か』
 まぁ自己紹介なんてその時の直感でいいだろう……なんて楽観的な考えを抱き、祐一&浩平は歩き出した。彼女はショットガンを取ろうとした時に祐一&浩平に気付き、さっと、身構えた。
「あ、だ、誰なんなんだよっ!?」
 敵意は無い、と言わんばかりに両手を上げながら祐一&浩平は近づいていた。そして口を開き最高にエレガントな自己紹介でもしようとした時に――見た。地に伏した男のショットガンが動くのを。
 駆け出した。三歩目で彼女にタックルをかます様に飛びかかる。
「な、何する気なんだよ〜!?」
『強引だな』
『いきなりそんな展開なのか』
 場違いな声が聞こえた気がしたが、そのまま彼女の後頭部を保護しつつ――銃声が響いた――床を転がった。
「くそっ! 意識がもうろうとするわい」
 寝そべったまま悪態を付く関西弁の男。
 呆けた顔の名無しさんなんだよの視界に彼は映っていなかった。彼女の視界に映るのはついさっき放たれた銃弾が穿った穴と、そのピンチを救った祐一&浩平の顔と。

――その彼のこめかみ辺りに揺れる赤い、レーザーポイントの光だけだった。


【訳あり名無しさんだよもん/直には動けない模様/残弾が気になる】
【名無しさんなんだよ/盾と鞄を床に放置中・鉈は飛んでいきました/レーザーポイントに気付いているのは今のところ彼女のみ】
【感想スレRの142/狙い中】
【祐一&浩平/名無しさんなんだよに抱きつき押し倒す】
【残り 25人】
323名無しさんだよもん:02/06/20 05:30 ID:yhJMPpeP
>>319
ゲーッ!! そうだったのか!?
ずっと向日葵(ひまわり)だと思ってたぞ…。
日向葵(ひゅうがあおい)だったのか…?
324名無しさんだよもん:02/06/20 05:31 ID:/I5uHsmH
>>323
「ひむかいあおい」かも(w
325名無しさんだよもん:02/06/20 07:45 ID:5sVxg/Iu
現在はこんな感じか?
命=耕一
L.A.R.=祐一
挽歌=中上
黄=陣内
彗夜=追放後の高槻
林檎=浩之

326青の証明。:02/06/20 14:59 ID:3bHYyj0b
 少女の足はけして速くはなかった。年相応に遅いし、年相応に弱い踏み足である。それでも少女は走る。
 小さな足音を鈴のように響かせながら、右手には機関銃を構えて、雑木林の中に確認できた二つの物陰を目掛けて。
「――っ」
 不覚だった。「まだ」自分は桐山和雄には成り切れていなかったということか。歯軋りをしながら駆ける、心の中で
自己への呪詛の言葉を描きながら、今度こそ桐山和雄に成り切るのだと囁きながら。
 硝子の破片がちろちろと空を舞い、青みがかった空に煌きが走る。それはちょうど月が落ちてくるように不思議な光
景に見えた。焦りを覚えているはずの「。」(女子・3番)には、だが、それでも一瞬空を見上げる余裕さえもあるのだ。

 それは、自分の方が圧倒的に彼ら二人よりも優位にあるという自信。簡単だ。こちらが先に見つかったのに、自分は
殺されなかった。それは彼らに武器がないか、あるいは戦う意思がないのだということだから。
 武器よりも怖いのは「戦闘する意志」だ。

 何にだってなれる。ぼくが演じ切れないものなど何もない。
 感想スレでも、どんなに酷い事をいわれてもいつも笑顔でいたじゃないか。
 聖人を演じるより、気高き狂人を、感情のない人間を演じるほうがずっと楽だ。
 何故なら、それは演じる必要がないことを意味しているのだから。
 「それ」は、ぼく自身だからだ。

――感情を顕すのくらい、感情がない人間でも出来る

 雑木林の遠くに二人の男の影が見えた。
 少女の目は次第に「青」を帯びていた。それは空の青だけではなく、きっと彼女をつつむ「青」のせいだった。

*
327青の証明。:02/06/20 15:00 ID:3bHYyj0b
「が、餓鬼の足なのに振り切れないのはどういう事なんですか椎原さんっ」
「わかりますわかります、わかりますけどわかりません」
 などと冗談を抜かしている場合ではない。
 みるみる喫茶店が遠くなっていく。数十秒前には手が届くようなところにあった建物が、もうM87星雲の彼方へと
飛んでしまっていて、つまりもうそれだけの速さで自分たちは走り続けているはずなのだが。
 カァン、と音が連続で鳴るため、カカカカカカカカカァンッ、という感じの音になってしまっている。それは自分が
慌てて持ってきてしまったフライパンに何かがあたる音で、その何かというのは間違いなく自分の後ろを走る少女が持
つサブマシンガンから飛んでくる多分恐ろしいほどの熱を帯びた鉛の弾丸で、それは自分たちがあの小さな少女、少女
というか幼女を振り切れないことを意味していた。
「な、何で振り切れないんだ、冗談抜きでっ」
 #3-174(男・38番)は吐き気を催すように歪んだ顔で自分の僅か前を走っている、多分自分と同じように顔を歪めてい
るT.T(男・23番)に話しかける。果たして声になって届いたか疑問なほどに掠れた声であったが、幸運なことにT.Tはそ
の声を認識してくれたようである。
「あ、あれは多分、『。』付きの人ですよねっ」
 ライダー的なツナギ、最近では霧間凪スタイルと呼ばれる格好をしたその青年は、幾分か明瞭とした声で返事をした。
振り返ったその表情には汗が滲んでいてまったく余裕は見当たらないのに、声には幾分余力がある。これは彼のほうが
自分より体力があることを意味しているのだろうか、とか思うが、何のことはない。自分はさっきたらふくに卵を食っ
て胃がもたれているからこう、駄目なんだろうと思う。というか、
「『。』付きの人は本当に幼女……」
 T.Tの言葉に思わず嘆息を吐く。と、そんな事に感心している場合ではない。

「いや、多分他に幼女いたらおかしいというか、笑う」
「なら、おかしいですよっ……こっちについてくるのもおかしいですが、『。』付きさんはほら、最初出発した時、あ
んなに怯えた顔をしていたのに」
 T.Tは心底不可思議だ、という表情で後ろを見る。つられて#3-174も振り返る。雑木林の陰に隠れてよく見えないが、
ちらりちらりと見える姿は、確かに少女のものだった。
328青の証明。:02/06/20 15:01 ID:3bHYyj0b
「わからない、あれは彼女の一流の演技だったという事なのか?」
 そんな言葉を吐くか吐くまいか、というときに、また弾丸が二人に噛み付いてくる。
 カカカカカカカカカカンッ! またフライパンに弾丸が直撃する。幸運なことに、まだ一撃も弾丸はこちらの肉体に
直撃していないが、だが弾丸は的確にフライパンを狙い、よく見ればフライパンは傷だらけで穴が開きそうになってい
た。もう目玉焼きは作れない。人を殴ることくらいにしか使えない。
 ――違和感を抱く。何故、こうも器用にフライパンにだけ弾丸を当てられるのだ。まさか、狙っている? 何の為に、
まさかこちらに恐怖を覚えさせるためではあるまい。それ以前に何故狙える? それだけの技術が何故ある?
 まさかあれか、ハカロワでの彰と同様に、ご都合主義的に重火器の使用に長けているとかそういうオチか?

*

 まだ、感情を殺しきっていない。
 遥か(略)に出会う前に少し練習していたこともあるし、サブマシンガンの扱いはなかなかに馴れていた。
 馴れすぎているほど。20m近く離れたところから、相手の持つフライパンだけを目掛けて、狙い撃ちできるほど。
 わたしは一つ唾を飲む。わたしの身体は何かに覚醒したのか。ただの子供のわたしが、こんな芸当を出来るなんて。

 何故フライパンを狙っているのか。決まっている、
 怖いからだ。それが、少しだけおかしい。
 恐怖という感情だけは誰の心にでもあるのだろう、きっと、桐山和雄にもそれは平等に。
 だが、そろそろ覚悟を決めなければ。恐怖を乗り越えれば、あとは桐山和雄だ。

*

「ぜ、全然離してないっ。このままじゃ追いつかれるっ」
 #3-174は魂を吐き出すようにつらそうな顔をする。くそう、引き篭もり生活をしてたから、足がまともに動かない。
自分が速度を落としてしまっては、前を走るT.Tまで巻き添えになってしまうかも、
329青の証明。:02/06/20 15:02 ID:3bHYyj0b
ガガガガガガガガガガンッ!

 その焦燥を見抜かれたかのように、ついに狼の牙が喉元に当てられた。
「「くぁっ!」」
 真っ直ぐに飛んできた弾丸がついに二人の肉体に襲い掛かる。T.Tの背中に何発か、そして#3-174の右足の太腿にも。
二人は同時に悲鳴を上げ、#3-174は思わず前のめりに転がった。T.Tはなんとか持ちこたえるが、倒れた#3-174を起き
上がらせるために立ち止まってしまう。
 くそっ、銃で撃たれるというのはこれほど痛いものだったのかっ……っ
 くそう、死ぬのか、殺されるのか、俺はっ! 涙がこぼれる、吐き気がする。こんな痛みなんて死ぬような痛みじゃ
ないのに、なんでこんなに怖いんだ。つらいんだ、くそ、俺は幼女に殺されて一生を終えるのか! 葉鍵板住人だが別
に俺はロリコンじゃないしMな男でもない! みんながみんなロリコンだと思うな馬鹿野郎っ! くそ、くそっ!

 だから、#3-174は脳内の言葉すべてを押し殺して、自分に駆け寄ったT.Tに叫んだ。

「馬鹿っ、俺に構わず行けっ! 『。』付きさんに殺されるぞっ!」
 少しの間とはいえ、自分とともにいてくれた目の前の男をむざむざ殺させるわけにはいかない。そう思って、全力で
叫んだ。
「……僕たち、友達だったよな、今度はまたどこか別のところで会えるといいな」
 判り辛いネタを、つらいのも我慢して吐いてみた。死のロングウォークなんて、普通の葉鍵板住人誰も読んでないっ
ちゅーねん、と、悲しく思いながら。
 だが、T.Tの表情は真剣そのままで、
「歩けるな、なんとか」
 なんというか、男らしい言葉を吐いた。

「#3-174! このままじゃ共倒れだっ! ――いけっ、僕が少し時間稼ぎをする!」
「馬――っ……馬鹿、君にはしっかりと動く足があるじゃないか! 君が犠牲になる必要は」
 マクロスばりに叫んでみた。歌が歌えるからなんやっちゅーねん、と視聴当時思っていたなあ、あはははは、そんな
事を考える余裕がある俺カコイイ、じゃない!
330青の証明。:02/06/20 15:07 ID:3bHYyj0b
 おい、この目の前の男は何を考えていやがるのですか。
「心配するな、死ななければすぐ追いつく! このツナギは防弾チョッキだ、少しは勝負できるさ」
「な……七原、お前」
「七原って誰やねんっ! ――また後でどっかで落ち合うぞ! 僕は絶対死なない!」
 少しだけ笑って、T.Tはそう言った。その笑いに、何か不吉なものを覚えて、不安でどうしようもなくなってしま
ったけれど――#3-174は一つ歯軋りをして、小さく頷いた。
「まだ俺はたくさん卵を持ってる! 一人じゃ食い切れないほどあるんだ、一人じゃ食えないんだ、」
「判ってるよ。僕たち二人で、卵を食べるんだ。オムソバ作ってね、オムソバ」
「いいなあ、オムソバ、問題はソバが何処にあるかだけどな」
 そんな事をだらだらと話している。なのに、少女はここにやってこない。

「取り敢えず荷物があると逃げるの大変だから、これ、頼むわ」
 そういって、T.Tは持っていた鞄を#3-174に渡す。滝和也ライダーセットの、残りのグッズだ。
 鞄を受け取ったのを確認するとT.Tは#3-174のフライパンを奪い取ると、これまで走ってきた道を逆戻りしていこ
うとする。
「っ――後でだぞっ!」
「そんな事言ってる間に逃げろ! こっちの戦いが無駄にならないように、早く逃げろ!」
 #3-174は、苦虫を潰したような表情をすると、重い足を引きずりながら、
「どっか、海岸の辺りに向かってるから、『。』付きさんをなんとかしたら、すぐ来いよ!」
 雑木林の奥へ、歩を進めていった。
 ――その行く先に、ぽとぽとと血が流れ出している事に、#3-174は気づかない。

 ――それほど逆戻りする必要もなかった。
 すぐ目の前に、真っ青な空気を纏っているようにさえ見えた、不思議な表情のポニーテールの少女が、狼の牙――
イングラムM11を片手に、深い深い闇をこちらに向けて、とぼとぼと、T.Tの前に歩いてきたからだ。
 真っ白なセーラー服が異様にまぶしい。ロリコンでもないのに。
331青の証明。:02/06/20 15:08 ID:3bHYyj0b
「そのツナギは、多分、防弾チョッキじゃないでしょう?」
 少女の高い声が、青年の、背中にずきずきと走る弾丸の痛みに響いた。
「――ばれてた、か」
 T.Tは苦笑する。今すぐに殺されてしまうというのに、こんな笑いが浮かぶのは。目の前の少女の瞳が、
「何で、彼を生かそうとしたんですか? 自分だけなら、逃げられたかもしれないのに」
 ――やさしすぎたからだろう。
 こんな目をした少女が、どうして人殺しをするのだろう。それだけは聞きたかったけれど、聞いてはいけないことのよ
うな気もしてしまう。だから言葉にはならなかった。
「どうして、ですか?」

 T.Tはすべての思考を停止させて、どうしても、自分自身に言い聞かせたかったことを囁く。。そう。たとえどんな世
界であっても、これだけは裏切れない気持ち。

強く笑って。 
「どれだけ短い間であっても、友達だったやつを見殺しに出来るような男じゃないんだ、僕は」

 青い瞳をした少女は少しだけ悲しそうに、そして、次の瞬間には、氷のように冷たく視線を凍らせて、その真っ直ぐ
な視線を自分の倍はありそうな体格の男に向けて。
 左手のフライパンを振り上げて、「。」の脳天を破壊しようと襲い掛かろうとしたその刹那。寺社の鐘が、耳の遠く
に響いたような気がした。無数の鉛の弾丸が気高き青年の胸から腹に掛けて打ち込まれ、その瞬間に青年の生命は終わ
った。小さな少女の身体にもたれかかる様に、ゆっくりと倒れこんだ。
 青年はだが、その生命活動を終えても、その笑顔を崩そうとはしなかった。それは、世界を覆う青には不釣合いなほ
どに美しいものだった、と思う。
 その気高き青年の体中から流れる真っ赤な血は、「。」のセーラー服を美しく汚した。
 そして、その瞬間の「。」の表情は、嫌になるくらい悲しそうだった。
332青の証明。:02/06/20 15:10 ID:3bHYyj0b
「――さ、もう一人も追わないとね」
 次の瞬間には、少女のカオは、「青」に包まれていたけれど。


【23番 T.T 死亡    ―――――――残り24人】
【滝和也ライダーセットのツナギ以外は#3-174が受け継ぐ】
333名無しさんだよもん:02/06/20 15:10 ID:yhJMPpeP
個人的には

命=国崎
挽歌=少年
。=茜
MIU=晴香
林檎=瑠璃子
名無しcd=祐介
quit=美汐

って所かね?
かなり適当ではあるけど。
334名無しさんだよもん:02/06/20 15:18 ID:bfHBxZ0+
リアルタイムで見させてもらいました。
桐山よりも相馬で逝って欲しかったな(ぉ


ついでに、T.TさんはよくわからないBRの関係者であたったのだろうか(謎
335名無しさんだよもん:02/06/20 15:35 ID:exJ784BR
>>333
で、そのレスにどういう意味が?
336名無しさんだよもん:02/06/20 15:46 ID:yhJMPpeP
>>335
>>325へのレス。
思いっきりぶった切られてるけどな。(w
337間の悪い男:02/06/20 17:16 ID:yhJMPpeP
 名無しさんなんだよをショットガンから守る為に押し倒した形になった祐一&浩平は思う。
(ああ…何か怪しい目で見られてるぞ? 俺は君を守ったっていうのに)
『まぁな』
『仕方ないな』
 
 そういえば、昔から自分は間の悪い男であった―――
 徹夜で猛勉強したテストの朝に、長森にならって牛乳を飲んだら腹を壊したり。
 やっとこさ取りつけたデートの日が猪名川よろしく大雨だったり。
 裏葉のごとく買ったPCパーツがことごとく負け組の仲間入りを果たしたり。

(まぁ、こんな島に連れてこられて殺し合いをさせられる時点で、運がいいとは言い難いが…)
『そうだな』
『確かにな』

 まぁ、そんな自分だったから、一目ぼれした少女に自己紹介する時も万全を期そうとずっと機会を伺っていたのだが…。
(結局、こうなってしまうのか…)
『そうだな』
『仕方ないな』
 
 だが、まだ落胆するのは早い。
 ここから彼女と脱出するのが先だ。
 誤解はそれからでも解ける。
 それから自己紹介、そして2人で愛の逃避行を―――。
「……ん?」
『何だ?』
『どうした?』
338間の悪い男:02/06/20 17:17 ID:yhJMPpeP
 彼女の視線が自分の顔に張り付いている。
 先ほどまでのうさんくさげな視線では無く、何かに心奪われたような瞳。
 ……もしかして、向こうもこちらに一目惚れでもしたのか?
 今まで下降線を辿ってきた自分の運勢の矢印がここに来て上向きにでもなったのだろうか。
 もしそうなら、案外神様も捨てたもんじゃな―――。

 タンッ

 一発の弾丸が祐一&浩平のこめかみを貫いた。
 右から弾丸を受けた頭は大きく左側に弾かれ、ゆらゆらと揺れる。
 そして数秒その状態を続けた後、糸の切れた人形のように崩れ落ちた。
 
 結局、間の悪い男は最後まで間の悪い男であったのか。
 それともこの島の中で僅かでも幸せな気分になれた事。
 そして苦しまずに逝けたのは彼が最後につかんだ幸運というべきなのか。
 判断すべき当人がこの世に居ない今、それは誰にも解らない。
 
 今まで口やかましく言葉を返してきた2体の人形は、何も語らず今はもはや動かぬ主人を見つめていた。

【9番 祐一&浩平 死亡    ―――――――残り23人】
339丘の上のピラニア:02/06/20 21:05 ID:biAfQrdI
人物探知機のお陰でそれほど苦もなく川の上流にやってきていた。
ピラニアがいた場所だ。探知機に無数の光が点滅し始める。
「あの…一体…」
こうしている間にもゲームは潤滑に進行しているのだ。Kyazは不満そうな顔をした。
「静かに」
Kyazを手で制して辺りを確認する。ピラニアに混じって参加者がいないとも限らない。
幸い誰もいないようだ。幸い、といっても参加者は今20人弱、毎度毎度そうそう会うものでもない。
「どうしてここに来たんですか?」
辺りに人の気配がないことを確認したKyazが、目の前の命に聞いた。
「ここにはピラニア以外誰もいなかったですし。いくら慎重にっていっても…」
「行動する前に一応確認しておこうと思って」

命とKyazには彗夜やL.A.R.、『。』の現在の居場所が分からない。
いくら人物探知機があるとはいえ、その索敵範囲も広くなくかつ誰かを特定など出来ないからだ。
やみくもに動き回ったところで、会える確率より地獄へと行く可能性が高い。
命は結局思案の末、気になっていたピラニアとやらを確認することにした。
死んだらそこでおしまいなのだ。はやる気持ちは押さえて慎重に行こう。
もしも運命というものがあるならば――いつかきっとそこに辿り着けるだろう。

人工のプールの上方に回り込むと、ピラニアが意気揚揚とそこで泳いでいた。
「あー、ピラニアだなぁ。確かに首輪もついてる」
本物の首輪なのかねぇ、と呟きながら、そのプールの横に備え付けられていた奇妙な台に目をやる。
「物騒な内容のスケッチブックだ」
ピラニアさんにはえさを与えないで下さい、と書いてやりたかったが、書くものがない。

持っていた木の棒をプールの中へと入れてみる。
パシャッ、と水面が跳ね、木の棒に喰らいつく一匹のピラニア。
「残念。今の俺は釣り師なんだ」
瞬間を見計らってさっと木の棒を引き上げる。
喰らいついていたピラニアが地上でピチピチと跳ねた。
340丘の上のピラニア:02/06/20 21:06 ID:biAfQrdI
確かに、こんなプールの中に落ちた書き手は見るも無残な最期を遂げるだろう。
いつか誰かがここに入るかも――ということを少し考えてぞっとした。
しかし、こうなってしまえばピラニアも可愛いもんだ。丘の上に上がったピラニア――魚ほど無力なものはない。
「かわいそうだよ…」
「んー、まぁ、そうかもしれないが。何も取って食おうっつーわけじゃない」
あんましピラニアと戯れる気はない。ピラニアと踊るのは愚の骨頂だ。
「おい、お前、2ちゃんねらーか?」
ピチピチ。地面の上で元気よく跳ねた。
「お前は参加者なのか?」
――ピチピチ。
「お前のその首についている首輪は本物なのか?」
――ピチピチ。
「ピラニアさんに30の質問。当時あなたは書き手についてどう思いましたか?」
――ピチピチ。
「……駄目だ。ピラニアさんには知性が足りない。噛みつくだけしか能がないのかお前は」
気がつけばうわー、と言ったKyazの視線が命に向けられていた。
見れば、Kyazの目の中に四つんばいになって丘の上のお魚に話しかける茜がいた。
「ん?どうしたんだよ」
「…あのー……疲れてませんか?」
「……まだ大丈夫だ」

ペットボトルに水を汲んで、その中に丘の上のピラニアをスルッと入れると蓋を閉じた。
「さ、行くか」
「う、うん」
ペットボトルの中で一匹のピラニアが悠々と泳いでいた。
341丘の上のピラニア:02/06/20 21:06 ID:biAfQrdI
「そのピラニアどうするの?」
「何かに使えないかな?と思ったんだよ」
「……?」

このピラニアの首輪は自分達と同じように本物なのだろうか?
はずせば大爆発を引き起こすのだろうか?
主催者――国崎らはこの人物探知機と同じように自分達の居場所を確認してるのだろうか。
考えること、られることはいろいろあったが、まぁ何かの役には立つだろう。

人物探知機を覗きこむ。中心には命とKyazとピラニアと。
三つの光点が集まっていた。


【残り 23人】
342名無しさんだよもん:02/06/20 21:07 ID:biAfQrdI
持ち物は、

命   木の棒 里村茜なりきりセット&ナイフ ピラニアさんwith首輪 荒門の持ち物(武器)
Kyaz  人物探知機 跋扈の剣(元遥か昔の(略)の日本刀)

これで合ってるはず。
343セルゲイ@D:02/06/20 21:27 ID:z+3h1DRo
ちょっと、間を空けたらこれだッ!!100レス(20話)以上も貯まってやがります。
うれしい悲鳴を上げつつ、行くぜ感想。オラァーッッッ!!

>>233-234:シロー
スタート直後に比べてシリアスが多め。そんかわしギャグが少な目……な展開の中、
ユーモラスな作品が挟まると安心しますな。
スタロワにおいて有名な場所と、チップル。どう使われるかと思って期待してましたが、
……最臭兵器かよ、チップルw
うやむやのウチに読みやすい名前が決まって良かったね、シロー。
(え? シローと呼ぶなって?)

>>235-237:情報遊戯
River氏を葬った『感想スレRの142』氏の切り札が明らかになる。
状況打開を図るいつか(男子10番)とMIU(女子15番)に、迫るR142氏の魔手!
と思いきや、ここで小粋なネタが炸裂。ちょっと笑いましたw
普通のデパートだったら、そんなわけあるかーいっ!! ってとこだけど、
主催の連中も普通やないからねぇ……。
344セルゲイ@D:02/06/20 21:29 ID:z+3h1DRo
  
>>239-244:戦いの犬を野に放て
うわーw 誰ですか、これ書いたのは!!
警察は、内情に詳しい者の犯行と見て捜査を続けていますよ!w
(己の感想がちょっとストップしてたのの、何割かはあんたのせいやw)
気丈にも嬢よりも年上らしく、姉のように振る舞っていた遥か〜さんが決壊する様。
。嬢が演技が剥離し、自らそれを捨てる過程。
それぞれのトリガーが己の死かよっ! 正直、転げ回ってました。
つか、二人とも、セルゲイに傾倒しすぎだよ〜。萌えちまうじゃないですか!! (←馬鹿)
ネタだけじゃなくて、文章も全体的にうまいし。
それでも、『。嬢』の理論はやや破綻気味だと思う。
セルゲイは野良犬のごとく無為に死んだが、メイン格っぽい人物はまだほとんど生きていたのに、
あの変心は早すぎる。と、客観的には思う。
でも、それも、『。嬢』が作中でそれだけ関心を寄せていた人物の死だったと解釈すると、もう、もう……。
この作品好きw 主観バリバリやねw (←危険レベルのアホですw)

>>248-249:ふぁーすと・いんぷれっしょん
邂逅直前は微妙な二人の関係でしたが、終わってみてもやっぱり微妙でした。
とはいえ、とりあえず平和裏に邂逅を果たして一歩前進。
111氏も、反射兵器に挑むという課題への道を残しました。
直接対決、あるんですかね〜。

>>251-253:CRAZY DANCE Present 4U
ハカロワで言うところのジョーカーではなく、トリックスター的な意味でのジョーカー。
そんなジョーカーとして主催者側の人間が出てくる分にはかまわないかな、と。
ネタとしても、洒落が利いていて個人的には好きかな。
最初、祐一に命氏がやられたのかと思いかけて、それは無しだろーッ、と思いかけたけど、
すぐその下に解答が書かれてたしね。
 
345セルゲイ@D:02/06/20 21:32 ID:z+3h1DRo
  
>>255-257:“遥か昔のヘタレ書き手名無しさんだよもん”
この文体というか、手法、どこかで見たことあると思うんだけど、何だったかな……?
すぐ下で超先生が何かおっしゃってるし、己も元ネタが知りたいぞッw
まぁ、それはともかく、中尾たんはいたるを見つけたことで、
張りつめていた何かが切れちまったんだなぁと思ったり。
なんつーか、女性のキャラがかぶりがちな中で毛色の違った遥か〜さんが。
『。嬢』との再会を見てみたいと思っていた遥か〜さんが。
弥生さん風の綺麗なお姉さんの遥か〜さんが。( ← これ関係ねーッッッ!! )
遥か〜さんが早逝したことが残念でならない。全く主観的にだが。
客観的に評すれば……。『これもまた、一つのロワであろう。様々な可能性を見せつつも、
それが必ずしも実るわけではない。そこに諸行無常を覚える。また、殺せるときに殺していくことこそが、
早めの完結を呼ぶに違いない。書き手の姿勢として、一つの解答であるとも言えよう。』と言ったところか。
  
>>261-262:ささやかな幸せ…そして
タイトル通りの内容、かな? 暗雲立ちこめる運命へと足を踏み入れる者達が続出する中、
二人の空間を生きる名無しcd氏とquitさん。
しかし、一つの惨劇の舞台であり、教会編への引き金でもある学校が、二人の前に姿を現す……。
それは不幸の始まりなのか? とも思ったけど、今のところみんな百貨店に集まってるのよね……。

>>263-275:超まとめ
お疲れさまです。こーゆーのあると読む方も書く方も便利です。
って、この間も同じことを言ったぞ、己。『……手抜きは良くないな。ああ、そうだな』
しかし、HP上での公開を検討ってことは、今後も更新の予定ありですか?
期待ageとかしちゃってもイイですか? ……と、尋ねてみるテスト。

>>276-278:< `ш´>
よもや、本当に話を書いてくれるとはw しかも面白い。かつ、話がちゃんと(?)進んでる 。
さらに、RRで跋扈の剣とは……w
……正直、参りマスタw
346セルゲイ@D:02/06/20 21:34 ID:z+3h1DRo
  
>>282-285:噛み合わない二人
LAR氏、段々と滑稽な存在になりつつあるようだが、大丈夫ですかw
命氏は命氏で微妙なポジションの中、面白く書かれてるような感じ。
全体的に面白かったけど、落ちと言っても良いと思う
>「ちっ…弾切れか。命め、危険な男だぜ」
>そう言って銃を捨てたブチギレL.A.R.は、かなり危険な男だった。
は当然のように笑いました。
さらに、最後は第三者の存在をあげることで綺麗にまとめてると思う。

>>286-289:告白/また別の場所では
書き手自身は問題作になるっぽいと書いているが、野心作であったと言えよう。
ネタとしては面白いと思ったので、問題はこれが独りよがりにならず、
うまくリレーされるかどうか、と言うところであった……。
という、上の記述とは関係ないけど、校舎内で近づいてくる一組のカップルを狙ってるだってーッッッ!? うまく切り抜けられるのか、あの二人は!?
己はそれが心配でなりません。かぷる推奨派だからw

>>291-294:百貨店−それぞれの思惑
微妙に複雑な位置関係を醸し出しつつある百貨店内での、それぞれの思惑と攻防。
抑えた文体の中で、着実に自体は進行している。
リレーだと、こういうやや地味ながらも確実な歩みとなる作品は重要だと思う。がんがれ。

>>297-300:キラキラ
こちらは百貨店外部、その周辺での攻防など。
一ヶ所に人物が集まってくると、それらを切り盛りするのも大変です。
最初から(あるいは途中から)ずっと出番無しで、それまで何とか生き延びてました、
とかやるわけにもいかないし。本当に頭が下がります。
 
347セルゲイ@D:02/06/20 21:36 ID:z+3h1DRo
  
>>301-302:葵クローン〜その心の拠り所〜
うまく、話を引き継がれたと思う。
これで軟着陸成功。あるいは、無事Take Off成功。
え? もしかして、同じ人じゃ、ないよね? (ガクガクブルブル)
しかし、挽歌さん、このまま京極堂バリに、全員の憑き物を落としていく気じゃないだろうなw

>>303-305:思惑外れ
百貨店外の激闘再び!!
短い中でも状況がさらに転がっていき、良い意味で先が見えない。
次の作品への期待が高まるつなぎ方だろう。

>>309-314:Wheel of fortune
こういう話は好きだな。
しかし、なし崩し的にまたここで男女の組み合わせが。
次第にLAR氏よりも主人公っぽくなってきたと、己が勝手に思ってる命氏だけに、
これは最後まで生き残るかぁ〜ッ!? と思う一方、途中でKyazさんをかばって、
危機に陥る可能性も捨てきれない。他にもいろいろと因縁があるし、命さんの今後が気になるところ。

>>315-316:それは走馬灯にも似た一時
原身の日向葵の、心情を描く物語。やはり、記した文章と人のなりってのは、
そう一致しないものなんでしょうかね。
そして、彼女の孤独が、某カップルへの引き金を引かせる!!
メインで描かれた日向葵の心の闇ガキになる一方で、
ゲーック、ついに具体的なぴんちだぁ〜っ、と、
某カップルの行方のほうがより気になる己でした。すいません。
348セルゲイ@D:02/06/20 21:37 ID:z+3h1DRo
  
>>320-322:兆し
百貨店外のバトル、いよいよ佳境。
さらにひっくり返される状況に目が離せない。
しかし、ああっと、祐一&浩平氏、そこで飛び込むのは確かに男だ!!
だけど、そいつは危険すぎるぅッッッ!!
しかも、しっかりとポインティングされてるし!!
危うし、祐一&浩平氏。己は、まだあんたと人形達の掛け合いが読みたいッッ、かも。

>>326-332:青の証明。
何故二人が『。嬢』を引き離せないのか、の疑問だけは残るものの、好きな作品だ。
それにその辺は気にするべきところではないのだろう。
様々なパロディーに彩られつつも、メインで描かれるのは『。嬢』。
その、悲壮なる『青』だろう。
あと、ロワ的作品でも欠かすことのできない、残る者、逃がされる者のやりとり。
こういうのは結果がほぼ分かっているとしても、やっぱり、外せないですねぇ。
好きです。

>>337-338:間の悪い男
嗚呼、やっぱり……。祐一&浩平氏の死に合掌。 
でも、あれだけにぎやかだった彼の幕引きに当たって、最後の文章が
> 今まで口やかましく言葉を返してきた2体の人形は、何も語らず今はもはや動かぬ主人を見つめていた。
だったのは良かったかも。
その対比で、より寂しい気持ちにさせられるけど、それがいい。
349セルゲイ@D:02/06/20 21:38 ID:z+3h1DRo
  
>>339-341:丘の上のピラニア
あw 愉快な作品でしたw
しかも、ただ愉快なだけじゃなくて、また一つギミックが取り入れられてる。
どう作用するかは、まだまだこれからだけど。
しっかし、命さんは本当におもしろおかしくいじられてるなぁ。
  
  
……しかし、自分の分身とも言うべき存在が出てる作品に感想をつけるってのは恥ずかしいですな。
今回はその恥ずかしさを、とくと味わいました。
さすがにもう出番はないだろうから、以後は高みの見物、プラス感想としゃれ込みます。

ともかく、じわりじわりと人数が減ってきたけど、ドラマの要素はまだまだ!!
今夜も、さらにヒートアップか!?
                        (……長々とすいませんでした)
350名無しさんだよもん:02/06/20 22:01 ID:bfHBxZ0+
最高だったぜ。
351名無しさんだよもん:02/06/20 22:48 ID:ELvrdKX/
全感想(・∀・)イイ!!
352名無しさんだよもん:02/06/20 23:52 ID:yhJMPpeP
>セルゲイ氏
これからも感想ガンガレ。
応援してます。
353裏切り続けた男:02/06/21 00:30 ID:LpbxoQzZ
「このツナギは防弾チョッキだ、少しは勝負できるさ」
「――また後でどっかで落ち合うぞ! 僕は絶対死なない!」

嘘だ。

分かってるんだよ、そんな事は。

だけど、

友達の頼みとあっちゃあ、断れないだろ。

右脚からは絶えず血が流れ続ける。
気持ちだけでもトップスピードで走る。
背後、近くて遠いところから連続する銃声。
笑えた。
その「友達」を見捨てて、必死に「生」に執着する自分が滑稽で。
『これは死ななきゃ嘘でしょう』
結花を殺したとき、そう書き殴って場を荒らしたのは誰だ?
フランクを参加だけさせといて、とっとと書き手撤退して見殺しにしたのは誰だ?
354裏切り続けた男:02/06/21 00:30 ID:LpbxoQzZ
…なんだ。当然の報いじゃないか。
俺だってまた、沢山の命を弄んでいたんだから。
――だったら、潔く死を受け入れるべきじゃないのか?
ここで立ち止まれば、1分もかからず、「。」が追いついてきて、それで終わりじゃないか。

でも、それは出来なかった。
そんな事をしたら、それこそアイツを裏切ることになる。
データサイトを放り出し、
対戦表サイトを放り出し、
沢山の人の期待を裏切ってきたんだ。
この上、アイツまで裏切るわけにはいかない。

だから、
走る。
実際の速度は、常人の早足にも劣るだろう。
でも、これが俺の最高速。
反撃の手段はない。だから、最後の最後まで、逃げ続けてやる。
後ろは、絶対に向かない。
「――ヘッ、ヘッヘッ」
また、笑いがこみ上げた。
さっきの自嘲じみた笑いとは違う。決意に満ちた男の笑いだった。

後方から、微かに足音。
後ろの方向に貸してやるのは聴覚だけ。
あとは全部、ひたすらに前を向く。
355裏切り続けた男:02/06/21 00:30 ID:LpbxoQzZ
海が見えた。ただ、前方は崖。海岸はもっと東。
待ち合わせの場所まで、もう少し。
ただ、待ち人は来ない。
来るのは、
「…追いつきました」
殺人鬼だけ。
「彼は?」
振り向かない。
「…殺しました」
「……そう」
振り向かない。
「…そして、あなたも、これから後を追うことになります」
「…………」
振り向かない。
ちゃき、と小さく、銃器を構える音。
「さよなら」
振り向かない。
振り向かず、返事だけ返してやる。
「誰がお前なんかに殺されてやるかよ、バーカ」
356裏切り続けた男:02/06/21 00:31 ID:LpbxoQzZ
同時に、ただ1歩、脚を前に出す。
その瞬間だけ、振り向いて奴の顔を見てやった。
ぽかん、と、呆気に取られた間抜けな顔をしていた。
面白かった。
そして、落ちる。
不思議と、怖くはなかった。
絶対死なないという、確信めいたものすらあった。
「…………」
一瞬、本当に一瞬で、水面が目の前に迫る。
その一瞬の間に、何度も何度も、「。」の間抜けな顔を思い出して笑った。
高く、水柱が上がった。

【#3-174 崖からダイブ 生死不明】
357見えざる敵:02/06/21 01:04 ID:M8ul/udD

 学校に向かう一組のカップル。
 目的地が見えてきた所為か、名無しcdとquitの心に余裕が出来ていた。

 昼食は何を作るのとか、どんな料理が得意なのかとかそんな、日常で交わされるような、平凡で他愛無い会話をしながら学校に向かっていて――

――ふと、思う。 
  どうして今まで、そんな平凡な日常の一コマが、かけがいのないたいせつな幸せの小さな欠片だと気付かなかったのだろう、と。
  今、横に居て、笑っていてくれる彼女とずっと一緒に、その幸せの小さな欠片を集められたらいいな――と。

 だけど。でも。それは絶対的なまでに――。


 突然、全体重と共にquitは名無しcdに倒れ込んだ。名無しcdは米やら野菜やらが詰まった鞄を肩に掛けていたが、元々体重の軽い彼女を支える事ぐらい出来た。
「どうしたんだい?」

 彼女は応えなかった。
 否、応える事が出来なかった。――何故なら、溢れる想いが止まらなかったから。

「どうしたんだい?」
 もう一度。泣きじゃくる子供をあやすように――彼が昔、妹にそうしてあげたかった様に――優しく問いかける。
「……ううん。ちょっとつまずいただけ――だけだから……だか…ら…もう少しだけ、このままで……」
 道中で無防備に突っ立っている程、危険な行為はなかった。そんな事は解かりきっていた。――しかし、溢れる想いは止まらなかったのだ。
 名無しcdもそんな彼女の心境を悟ったのか彼女を抱き締める。それで彼女の不安が消えるならと。
358見えざる敵:02/06/21 01:06 ID:M8ul/udD

――夢見る様に瞳を閉じる。溢れる想いが涙に変わる。
   ただ、彼に、抱き締められているだけで、幸せだった。満足だった。
   それはほんとうに、幸せの小さな欠片。――できればずっとこうしていたかった。

 けれども。しかし。それは絶望的なまでに――。

 quitがそっと離れる。――まるで、たいせつな宝物を誰かに託すように。
「……ん。元気、でたよ」
 そう言って、涙を滲ませながら微笑む。
 それは、彼が見た中でも最高の――とびきりの笑顔だった。

 刹那。
 空気のうねりが聴こえた気がした。まるで、もの凄い速度で空気を引き裂くような、音。続いて、金属が地面と擦れ合う音。
 それが聞こえたと思った時には既に。名無しcdの目の前でquitが半回転しながら――鞄は肩に引っ掛かったまま巻きつき、箱は手から離れて宙を舞う――後ろ向きに、吹っ飛んでいた。

 ナニガオキタノカワカラナカッタ

 地面を少しだけ滑り、うつ伏せのまま彼女は止まった。
 彼女は動かなかった。

 すとん、と。名無しcdの肩から鞄――これから、料理しようとしていた材料が詰まった鞄――が滑り落ちた。
 膝ががくがくと震えていた。彼は息が詰まり、心臓が締め付けられそうになり、足の先から全身を駆け巡る毛虫の様な悪寒を感じた。背筋がゾクゾクと波打ち、涙腺から何かが溢れ出そうになる。

――それでも彼は駆け出していた。愛しきひと。守りたいと思ったひとの処へ。

 何が起きたかなんてアト回しだ。今は彼女が心配だった。
359見えざる敵:02/06/21 01:07 ID:M8ul/udD

(今まで一緒にいたんだぞ? 喋ってたんだぞ? なのに……なんで? どうして? これからもずっと一緒のばずだろっ!? だから――だから――)

「――冗談、だろ?」

 呟く頃には既に、彼女の傍に膝を付いていた。出来事は一瞬の様に感じられたし、永遠にも感じられた。
 うつ伏せの彼女を抱き抱える。当然ながらまだ温かい。――というか、彼女は生きていた。
 派手な外傷も認められず、きれいな顔のこめかみ辺りに、擦過傷が刻み込まれていただけだった。その衝撃で脳震盪を起こし、意識と体が吹っ飛んだだけだった。
 彼から安堵の溜め息が漏れるのと同時に――怒りが涌いてきた。純粋な、汚れなき怒り。

 だが、今は彼女を安全な場所へ移動させなければならない。
 冷静に、落ち着いて、考えて。
 名無しcdは直に気付く。――撃たれたのだ彼女は。そして体が吹っ飛んだ方向からして襲撃者は学校――俺達の目的地だ、畜生ッ――から、おそらく狙撃したのだろう、と。
 そして、彼は彼女を抱いて――お姫様だっこで――駆け出した。鞄の所為で走りにくかったが、気にしている暇はなかった。最早、一刻の猶予もない。何時、撃たれてもおかしくなかった。

 彼は身を隠す為に走る。顔も名前も判らない、襲撃者から彼女を守る為に。

――己の命を賭けて。

【quit/気絶中/見た目軽傷/箱は放置】
【名無しcd/quitを抱き抱え逃走/自分の鞄は放置】
【日向葵/初弾がわずかに外れる】
【残り 23人】
360名無しさんだよもん:02/06/21 09:24 ID:p5NWghaR
めんどくさそうな場所をまとめてみた。

百貨店では全員下へ降りていっており、恐らく全員1階に到着しようとしている。
名無しさんなんだよが、格闘戦により訳あり名無しさんだよもんを朦朧状態に。
エスカレーターで降りてきたR142が、祐一&浩平を射殺。
いつか&MIUもそろそろ1階へ着くはず。

学校&教会付近
日向葵が学校の屋上で狙撃体制に入っている。命とL.A.R.を狙ったのは彼女。
命は教会でL.A.R.とは喧嘩別れ。kyazと遭遇後、川の上流でピラニアと戯れ中。
L.A.R.:教会から逃走。命を危険人物と認識。
名無しcd&quit:最新の被害者たち。葵に襲われている。
361名無しさんだよもん:02/06/21 09:29 ID:HxfgWYT1
>>360
L.A.Rは銃を乱射しただけで教会から逃げてないと思われ。
362マッド・ティー・パーティー:02/06/21 10:17 ID:T2oQ8+SH
「ここ、座っていいですか?」
努めてにこやかに、友好的な態度を押し出して、林檎は111を懐柔しようとしていた。

「構わないけど…その銃は、少し遠くにおいて欲しいかな」
「あっと、こりゃ失礼。順序が逆でしたね」
「そうかもな」
「厳しいなー、こっちだって怖いんですよ?」
なあに、他人と仲良くなるのは得意なほうだ。
軽快なトークに、相手の自尊心をくすぐるようなおべんちゃらを織り交ぜてやればいい。
「111さんの武器は、なんなんですか?」
「反射兵器…」
「え?そんなバカなもんが…いや、あわわ、えーと、そんな凄いもんが、実際にあるんですか!?」
「…を倒すために最適な武器だ…ってお前、今バカって言ったか?」
「いえいえいえいえいえ言ってません言ってません。つまり僕の銃では倒せない相手を、111さんなら倒せると!」
「ふふふ当たり前だ。倒せないわけないだろう。塩酸水だからな」

あとは、自分の腹の底を見せないように、建前を大きく掲げておくだけだ。
「どうです、共闘と行きませんか?僕らの武器が揃えば、生き残る可能性はぐっと上がりますよ!」
 
363マッド・ティー・パーティー:02/06/21 10:22 ID:T2oQ8+SH
「共闘か…だが俺には反射兵器の破壊という使命がある。あれを生み出したのは俺だ。責任がある」
「んなもん本当にあるわけネー…」
「なんか言ったか?」
「いや、あはは、ゲホゲホ、ちょっとのどの調子が悪くて。このお茶貰っていいですか?」
林檎は傍らの水筒に手をやると、ひと口飲もうと傾けた。
「お茶?…ばっ馬鹿!それは…!!」

 酸性洗剤だった。

「ぐあぁっ!酸っぺぇ!じゃない、痛ぇ!熱ぃ!!何飲ませやがるんだ、騙したな、この野郎!」
喉の痛みに引きつりながら、林檎は水筒を111にぶつけると離して置いた銃の所へ飛び込んだ。
「だ、騙したもなにも、お前が勝手に…」

 タンッ!

乾いた銃声が響き渡ると口論の喧騒は収まり、静寂が訪れた。
 
364マッド・ティー・パーティー:02/06/21 10:23 ID:T2oQ8+SH
「ち…使えねえ奴だったぜ」
林檎は悪態をつくと、111の鞄を漁りだした。あまり期待はしていなかったが、やはり食料のほかに
ろくなものがない。
そんな林檎の手に、意味深なメモが残された。
「これは…脱出への鍵とか!?おいおいおい、思わぬ収穫だったりしねーか?」

 『やれるものなら、やってみろ』

「……???」
立ち尽くす林檎の後ろで、酸性洗剤はみるみる水筒から流れ出し、地面に吸収されていった。

【111死亡】
【残り22人】
365Who?:02/06/21 11:50 ID:JYhwoDnl
 走る、走る、走る。
 名無しcdの背後からはそう間隔を置かずに銃声が。
 一直線に進むほどバカではなかったので、左に右に走りながらその場所を後にする。
(見通しがよすぎるっ!)
 考えればわかったことなのだ。こんなところを歩いていくなんて自殺行為だった。
(守ってやるなんて言っておいて、結局俺はこの子を傷つけた……くそぉっ!!)
 だが自分を責めるのは後からだ。もう少し走れば木陰に入れる。
 ここには今確認できる範囲では自分しかいない。
 自分がやらずに、誰がやる。

 日向葵はただひたすらに獲物を狙って撃つ。
 一人は気絶しているらしい。それを抱いて逃げるもう一人を足止めしてしまえば二人とも殺れるだろう。
 ライフルが自分の手足のように動く感覚。
 狙いは正確だった。が、あと少しのところで避けられてしまう。
 無理に殺す必要もないが――出来るのなら仕留めてしまいたいところだった。
 次の弾を撃つ、その寸前、自分のものとは違う銃声が辺りにこだました。
366Who?:02/06/21 11:50 ID:JYhwoDnl

(近い。新手か!?)
 先ほどとは違う銃声がした。
 それも意外にすぐ傍――言ってしまえば、これから彼が逃げ込もうとしている木陰から。
 一瞬迷うが、今はとりあえず背後の狙撃者をふりきらなければいけない。
 あそこに誰かいたら――その時はその時だ。
 目標を変えずに走る。
「急ぎたまえ! もう少しだ!」
 誰かの声がした。同時に銃声が――新しい方だ――立て続けに三発。
 考える間もなく、cdは木陰に駆け込んだ。

「くっ!」
 葵は唇を噛む。
 わかっている。誰かに妨害された。
 新たな銃声に一瞬戸惑っているうちに、彼らを補足するのが遅れてしまった。
 済んでしまったことは仕方のないことだけれど。
 二人の荷物と思われるものが放置してある。
 流石に、今取りに行くのは危険な気がした。
367Who?:02/06/21 11:51 ID:JYhwoDnl

「はぁ、はぁ……」
 学校からは姿が見えないだろう場所までなんとか逃げ切ることができた。
「ようお疲れ。怪我はしてないかね?」
 奥から一人の男が姿を現した。
 背が高く、四角い大きめの眼鏡をかけている。
 着こんだ白衣が謎だった。
 そして、片手には銃。
「あなたは……助けてくれたんですか?」
「一応そのつもりだったが、迷惑だったかね?」
 名無しcdは勢いよく首を横に振る。
「いや、とんでもない。おかげで助かりました」
 既に敬語である。
「ふむ。やはり例を言われるのは悪い気はしないね。見たところ君は無事そうだし」
 傍らのquitに目を向ける。
「お嬢さんもたいした怪我じゃない。今は意識を失っているが大丈夫。安心したまえ」
 cdの体から力が抜ける。
 助かった。彼女は助かった。当面のところは。
「ありがとうございます、本当に」
 その言葉に、しかし男は目を細める。
「しかし君。君達が学校に向かっていく所から私は見ていたが、あれは不注意だぞ。
 この島がどんな場所か、忘れたわけではあるまい」
 男の言葉が刺さる。その通りだ。
「今は……わかっています。
 それで、この子をこんな危険な目に合わせてしまった……っ!」
「ふむ。ま、わかっているならいいだろう」
368Who?:02/06/21 11:52 ID:JYhwoDnl
「は?」
 男は表情を崩した。
「荷物を落としたり軽症を負ったりということはあったが、今こうして無事なんだ。
 次からは油断したりしないだろう」
「……そう、ですね」
「ミスを繰り返さないことだ。それが一番大事なことだと私は思うね。
 もっとも、今は一度のミスが死に直結する状況ではあるが。厄介なことだよ」
「あの……」
「ああ、それは後だ。今はもう少し大事な話がある。
 さっきの一件で校舎の人物が今後どう動くかわからない。追ってくる可能性もあるわけだ。
 加えて誰かがここに来るということも考えられる。戦いの気配を察知してな。
 君の彼女はこんな状態だがどうする? 今すぐ場所を離れるか、目が覚めるまでここにいるか。
 私は君達に付いていくことはできないし、この銃も荷物も渡せない。まあ無理に奪うなら相手にはなるがね。
 さあ、どうする。選びたまえ」
 選ぶ。あまり迷わずに。
「しばらくは残る。情けない話だけどこの子を抱えたまま逃げられるか自信はない。
 いや、そういう時が来たら何があろうと守り通す覚悟はある」
「なる程わかった。そんなところだろう。
 さて名も知らぬ君は、先ほど何を言いかけたのかね?」
「それです。俺は名無しcd、この子はquitと言います。
 あなたは、誰ですか?」
「ほう。自分から名乗ってから相手に名前を訊くとは、礼儀正しい人だ。
 私はヘタ霊と言う。覚える価値もない名前だよ、cd君」
369Who?:02/06/21 11:52 ID:JYhwoDnl

 お互いに島でのことを話し合う。その間も、ヘタ霊は校舎から一時も目を離すことはなかった。
「私はね、あの校舎の中にいる人物をストーキングしているのだよ」
 話はこういうことだった。
 ゲーム開始直後、参加者の一人が管理者の見張っている小屋に入っていくのを偶然目撃した。
 しばらくその場で張っていたら彼女――その人物は女性だと言う――が出て行った。
 追いかけるかここに残るか、結局ヘタ霊はその場にとどまることを選んだ。
 そして、目撃する。
「彼女と容姿が全く同じ人間が、今度はライフルを持って出てきたのだよ。
 彼女は確かに参加者だったが、あのメンバーの中に双子などいなかった。
 君はどう思うかね? このことについて」
 突然話を振られる。
 そんなことわかるわけがなかった。しかし、この葉鍵キャラが管理するという不可解なハカロワ。
 それを考えると。
「クローン、とか?」
「私もそれを考えた。興味が湧いたわけだよつまり。
 なんとかしてその小屋に入りたかったのだがね、二人目の彼女が出た直後、小屋は爆破されてしまった。
 あの爆発も本来なら非常に不可解なものなのだがそれよりも気になったのは彼女だ。
 背後の爆発にまるで気付く様子がない。白昼夢を見ている、といった感じか。
 これはどういうことだろうと思い、こうして後をつけている」
「はあ……そうですか」
「知的好奇心だな。君、私は自分の命にあまり興味はないが、この現象がどうなっているかには興味がある。
 さっきは君たちを助けたが、彼女が危なくなったら私は迷わず彼女を助けるぞ?
 直接問いただしてみたいのだが彼女はあれだからな。問答無用で殺されかねない。
 このままでも何か発展するわけでもないようだから、いずれ接触ははかるつもりだがね」
「はあ……」
 間抜けな返事しか出来ないcdだった。
370Who?:02/06/21 11:52 ID:JYhwoDnl
 会話が途切れ、居心地の悪い空気が漂う。それはcdだけが感じているものであったけれど。
「あ、あの」
 耐えられずに口を開いた。
「その二人って、どちらがオリジナルでどちらがクローンかとか知っているんでしょうかね?」
 ヘタ霊はちらりと視線をcdに移した。
「そう。それも興味がある。しかし、な……
 考えてもみたまえ。自分と同じ人間が存在しているということを。
 どちらがオリジナルで、どちらがクローンか、それを確認するのは本人達には深刻な問題だろう。
 クローンがオリジナルと全く同じ記憶を持っているとなると、これはもう難しい。
 自分の持っている記憶が本当に自分のものか、自信を持っていえるかな?
 記憶は外部からいくらでも改竄が可能だ。
 その気になればオリジナルの記憶を消し、クローンに偽の記憶を植え付け立場を逆転させることもできる」
「なんで、そんなことを……」
「我々をまるでオモチャ扱いだ。全く気分が悪いよ」
 忌々しげに吐き出す。
「もっとも、先に彼らをオモチャにしたのは我々であるわけだが、ね」
371名無しさんだよもん:02/06/21 12:17 ID:ZS21pXGG
>>370で終わり?
最後には残り人数入れた方がいいと思う。

数少ない知性派キャラにヘタ霊がなるとは。
挽歌が憑き物落としでヘタ霊はマッドサイエンティスト?
372Who?:02/06/21 12:54 ID:JYhwoDnl
【残り22人】


>>371
スマソ
373名無しさんだよもん:02/06/21 13:23 ID:ywOGl1bn
むぅ、酸vs反射兵器は見れなかったか。ちょっぴし残念だな(w
374名無しさんだよもん:02/06/21 13:50 ID:My1pW506
げ、ヘタ霊でちまったのか
最後の最後まで出ないってのがよかったのになぁ
375名無しさんだよもん:02/06/21 15:18 ID:3qosai9W
>>373
酸も跳ね返したら笑ったのになw
376疑心暗鬼:02/06/21 16:41 ID:e6WSA07g
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
 ナナツさんだよもん(女・37番)は森の中を一人駆けていた。
(何で…何で、あんな簡単に人を撃ち殺す事ができるんでつかっ!?)

 彼女は森の中から111(男・5番)、林檎(男・7番)の二人の男の様子を見ていた。
 どうやら親しげに話しているようだ。
(最も、親しげだったのは専ら林檎の方だったのだが、遠目から見ていた彼女は気づかなかった)
 これなら自分も…と思って出て行こうかと思った瞬間だった。
 いきなり林檎が銃を取り、111を射殺したのは。

 そうだ、これがロワイアルなのだ。
 さっきまで親しげに話していた2人が突然殺しあう。
 誰も信用等できない。
 ハカロワでは次々とコンビなりパーティが出来ていたが、それは葉鍵キャラだからだ。
 むしろ、この島では参加者のほとんどが月島瑠璃子で、忍者南だと思うべきだ。
 笑顔で人を騙して近づいて、隙を見て人を殺すのだ。

(誰も…信用できないんでつよ…でも…)

 もし、彼女に銃クラスの当たり武器が支給されていれば、恐らくこの時点でゲームに乗る道を選んでいただろう。
 しかし、彼女に支給されたのは、はずれ武器と言ってもいいなりきりセット一式。
 これではとても、マーダーとして生き残れるとは思えない。
 結局、疑心暗鬼に捕らわれつつも、未だ最終的な決断は下せない。
 決めたのは、ただ出会った人間を信用しない事だけ……。

 彼女は知らない。
 自分の支給品の内の一つであるハサミに毒が塗られている事に。
 それは、瑠璃子や南の武器に付属していたそれと同じものであった。

【残り22人】 
377名無しさんだよもん:02/06/21 18:16 ID:rYen4NNM
ヘタ霊カコ(・∀・)イイ!
眼鏡白衣マッドサイエンティスト萌え!
378馬鹿2人:02/06/22 00:47 ID:jYbAu0+X
 ゆっくりと、物陰から一人の男…感想スレRの142(男・28番)が姿を現す。
 訳あり名無しさんだよもん(男・25番)と名無しさんなんだよ(女・22番)から、ちょうど死角となって見えなかった位置。
 黒いスーツに身を包んだその男は、まるで自分達を冥府に導く死神のようで。
 その手には、鎌の代わりに黒光りする銃が握られていた。

「な…な…あぅっ!」

 タンッ!

 名無しさんなんだよが祐一&浩平の死体の下から這い出ようとした刹那。
 先に動いた彼女に向かって銃弾が放たれる。
 弾丸は彼女の左足、ふくらはぎに命中し、鮮血がしぶいた。
 もし、彼女の位置が死体の下でなければ頭を打ち抜かれていただろう。

「く…くそがっ…ぐおぁっ!!」

 次に、意識が朦朧とした状態からショットガンを構えようとした訳ありの肩にも一発の弾丸を撃ち込む。
 その一撃は、恐らく動脈を貫いたのだろう。
 先に撃った二人より盛大に床を朱に染める。

 3人分の血を吸った床はただただ赤く、まるでペンキをぶちまけたようで。
 男が足を踏み入れて鳴るぬちゃぬちゃという音が、倒れている2人にはその床がさらに多くの血と命を欲しているように聞こえた。
379馬鹿2人:02/06/22 00:50 ID:jYbAu0+X
 男は何も語らず、2人に止めを指すべく銃口を向ける。
 目の前の男が、この期に及んで自分達を助けてくれるなんて考えは持ちようが無かった。
 2人は、冥府の門を潜る事を覚悟した。いや、せざるを得なかった。
 男が死神の鎌を振り下ろそうとした瞬間。

「あんた、何やってんだ!!」
 その声にRの142の顔が上がる。
 そこに、荷を一杯に詰めた鞄が投げつけられる。
 それを横っ飛びでかわすと一回転して、声のした方に2連射。
 不安定な姿勢で撃った弾丸は、声の主を捕らえる事なく野菜や果物を弾き飛ばす。
 Rの142がその砕かれた果物の向こうに2人―――いつか(男・10番)とMIU(女・15番)の姿を認める。
 そして、体勢を立て直しまた2発。
 今度は2人が横っ飛びして弾丸をかわす。
「っ…行くわよ!」
 それを合図に、弾かれるように2人は走り出す。
 正面の出口は、Rの142に丁度塞がれている。
 2人が目指すはもう一つの出口である、裏口。
 Rの142は一瞬逡巡すると逃げた2人を追う方を選んだ―――。
380馬鹿2人:02/06/22 00:51 ID:jYbAu0+X
「あんた…ホンットーに馬鹿ね!!」
「わ…悪い」
 MIUは走りながらいつかに罵声を飛ばす。
 彼らが1階に辿り着いた時、ショットガンの銃声が連続して響いた。
 一瞬、躊躇して扉を開けると男が少女を押し倒していて、その男の頭が弾き飛ばされた所だった。
 そして黒スーツの男が出てきて―――。
  
 ここで彼らは、別の選択肢を取る事ができたのだ。
 手元にはまだ手榴弾が残っているのだから、Rの142が2人を殺してから手榴弾を投げ込んでやれば確実に殺せた。
 戦わず逃げるにしても、わざわざ殺人鬼の正面に姿を現す必要等無いのだ。
 しかし、いつかはこの島に置いてもっともやってはいけない事をやった。
 つまりは、自分達を囮にする事で、他の2人の逃げる時間を稼ぐ…という。
 
 いつかだって、馬鹿げた事だとは解っていた。
 だが、それでも今殺されようとする人間を放って置く事はできなかった。
 自分をかばって死んだのかもしれないRiverの死を思えば、自分が人の命を踏みにじる事はどうしてもできなかったのだ。

「貴方はいいでしょうけど、巻き込まれる私はいい迷惑よ!」
「だから、悪いって言ってるだろ! そもそも、君は別ルートで逃げれば良かったじゃないか!」

 最初は、彼は一人で囮になるつもりだった。
 自分がRの142を引き付けてる間に彼女も逃げるよう言った。
 それなのに彼女は自分の方に付いてきたのだ。

「だから貴方は馬鹿だって言ってるのよ! 武器一つ持たないでどうやって逃げ切る気!? それに…」
 背後から銃弾が風を切る音が聞こえる。
 MIUは手榴弾を一つ取り出すと、後方に向かって放り投げた。

「貴方を見殺しにしたんじゃ、私の寝覚めが良くないでしょ!!」
381馬鹿2人:02/06/22 00:56 ID:jYbAu0+X
【名無しさんなんだよ:左足に銃撃を受ける】
【訳あり名無しさんだよもん:右肩に銃撃を受ける、出血多】
【いつか:鞄紛失、セイカクハンテンダケはMIUの鞄の中でも可(次の書き手次第)】
【残り22人】
382名無しさんだよもん:02/06/22 01:36 ID:PxkUtn+b
意外と死なないなあ。
383古参:02/06/22 03:03 ID:kn+HR31z
林檎は木の陰から叫んだ。
「疲れましたね! 挽歌さん!」
突然の事に、他の二人がうろたえる時間も与えず、挽歌はまるで予知してたかのように即答した。
「感想スレのNG裁判ほどではありませんよ! 林檎さん!」


クローンと日向葵に一言、二言告げると、挽歌は声のした木のほうに歩き、5mほど前で立ち止まった。
「けっこう信用してるんですね?」
「本気ならもう死んでます」
両者は口をゆがめて笑った。ハカロワ感想スレではコテで一、二を争う発言量の二人だ。お互い意識はしてある。
「挽歌さん。僕どうやら精神病らしいです」
そのあっさりとした発言に呼応するかのように、風が二人の間をいたずらに吹く。
「ほう、それは何故?」
「わからないですよ。自分のことを僕と言ったり、俺と言ったり定まらなかったり、意味不明な理由で人、殺しまくったり。さっきも111さんを殺ったし」
最初の理由はともかく、後の理由は挽歌には効いた。こう本人の口から聞かされると少なからず、ショックは受ける。
「……後悔は?」
その問いに、林檎は憎らしいほどの笑顔を浮かべて答える。

「え? なんで? 僕みたいな人気コテに殺されて、彼らは感謝していると思いますよ?」

挽歌は天を仰いだ。
384古参:02/06/22 03:04 ID:kn+HR31z
来たのは間違いでしたかね、と心の中で呟きつつ、さらに挽歌は前を向く。
「人気コテですか。どれくらい人気あったんですか?」
いい終わらない内に、待ちわびたかのように答えが返ってくる。

「そうですね。
作品を出せば最低でも1スレ潰れるほどのレスがつきます。
しかも、その内容は賞賛ばかりです。
当たり前でしょう。批判するところなど無いのですから。
もちろん葉鍵系ニュースサイトでは全てがトップで紹介されます。
もはや葉鍵板では本物の神のようです。
そのせいで迂闊に発言できません。
僕の信者たちが感激のあまり林檎さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
の嵐で流れが止まってしまうからです。
あ、あとスペックスレの連中にも困ったものです。
やめてくれというのに僕を萌えキャラにしたがるんですから。
今度それのオンリーイベントが開かれるそうで、それに来てくれるよう頼まれちゃって」

1分ほど沈黙が続いた。
385古参:02/06/22 03:07 ID:kn+HR31z
そして沈黙が破られる。
「で、実際のところは?」
「そうですね。
ハカロワではマナーとにいむらの責任で僕のイメージが壊れました。
あれさえ無ければ人気コテで行けたのに。
スレには出るたび叩かれましたね。僕が何をしたって感じです。
心機一転、最萌では集計プログラムを作ったんですが、完璧に存在を忘れられて、
スタッフロールでは名前も出ません。
ウオッチャーでさえ出てたのに」
今度は沈黙の代わりに二人からすぐに笑い声が起きた。林檎も木から出てきて笑った。
両方とも顔全体を使っての笑い。楽しそうな雰囲気が続く。

一段落ついた後改めて挽歌は尋ねた。

「林檎さん。あなたの本音は一体?」
林檎は真顔で答えた。
「二次元キャラや、あなたみたいな無名コテに殺されたくありません」

いよいよわからなくなってきた。

【残り22人】
386血の通った生き人形:02/06/22 04:34 ID:bRQi058k
「ぐっ…がっ…くそっがっっ!!」
痛みはそれほど感じなかった。ただ気持ち悪い。目の前の景色がグニャリと歪んだ。
右肩から下、右半身から徐々に力が抜けていく。
特に右腕は、脳で動けと命じてもまったく動いてはくれなかった。
ただぬめるような暖かい液体の感触だけが体の表面を伝わった。
左手で右肩を押さえながら、辺りを見渡した。

――遠くで声が聞こえる。
「――っ…行くわよ!」

訳あり名無しさんだよもんと名無しさんなんだよを急襲した男は二人を一瞥すると、
そのまま再び百貨店入り口へと消えた。
(なんや、なんでとどめ刺さなかったんや…?)
頭のどこかでそんな不可解な疑問が浮かんだものの、すぐに消えた。
「う、うう…」
突然飛び出してきて最初の犠牲となった男の死体の下から這い出てくる女。
(ワシは…まだ死なん)
女と、自分の肩の出血を交互に見やって、そしてゆっくりと立ちあがった。

彼女と違って足に怪我はないが、とても立てるような状態ではない出血量だった――が。
(――ここで根性出さんでいつ出すんや!)
歯を食いしばり、上体を持ち上げると、しっかりと両の足で大地を踏みしめる。
「…はぁ…はぁ…」
名無しさんなんだよは、その訳ありの動きを目の端で確認すると、逃げようと背を向けた。
だが、足を撃ち抜かれた為立ちあがることができず這いずるだけだ。
(やれる時にやる…鉄則や)
387血の通った生き人形:02/06/22 04:34 ID:bRQi058k
訳ありは積極的にゲームに乗りすぎたのだ。このゲームは殺しの数を競うことではなく、
いかに最後まで生き残るかなのだ。少し訳ありはそこを履き違えていたが、それに気付けない。


転がっていたショットガンを左腕で引っつかむ。
途端、それまで押さえていた傷口から、間欠泉さながらに赤い血が溢れ噴出する。
(大丈夫や。弾は貫通しとる。目の前の女を殺って、一時退却して手当てして…それで終いや)
本当は貫通などしておらず、背中側には傷がなかったのだが。
そうでなくても、今の時点ですでに助かりそうもない、と思える位の出血量だったのだが。
そう心に強く念じ、未だ這いずっていた女に銃身を向けると、足で大地を踏ん張りながら引き金を引いた。

(…なんや!畜生っ!)
撃った時に予想された左腕への反動の衝撃はまったくなかった。当然だ。弾は発射されなかったのだから。
弾切れだった。両腕が無事なら即座に詰めかえることもできただろうが、左腕一本ではそれは叶わない。

「……っだよっ!」
一方のなんだよは、必死で手をのばすと、転がっていた武器に手をのばした。
先程彼女が投げ飛ばした武器――鉈だ。この足では逃げ切れないと悟ったなんだよは
一縷の望みを賭けて戦うことを選んだ。

訳ありは、雄叫びをあげながら、彼女に突進した。
突進とは名ばかりで、実際は何度も転びそうによろけながら近づく、といった形ではあったが。
とにかく、訳ありは突進した、のだと思う。それほどの気迫をもって彼女に迫った。
片手で器用に――それは訳ありの傷の深さを考えると奇跡的なほどの動きではあったが――
ショットガンを回転させ、柄から銃身の部分に持ちかえると、大きくそれを振りかぶった。
訳ありから噴出する血と、足で跳ね上げられた血しぶきが霧のように舞い、小さな虹が二人の間に浮かんだ。
「ざっ――せいっ!」
その架け橋を踏み散らすかのように、最後の一歩を踏みしめると、目の前へと振り下ろした。
狙うは――なんだよの後頭部。
388血の通った生き人形:02/06/22 04:35 ID:bRQi058k
なんだよの手が鉈に届いた。
「――っ!!」
そのまま水平に鉈を凪ごうと腕を振るうが、
「あっ…」
訳ありの方が早かった。
わずかに首を後ろに動かしたため、後頭部ではなくこめかみのあたりにショットガンの柄が叩きつけられる。
なんだよの視界が一瞬ブラックアウトし、目がぐるりと半回転した。
それでも握られた鉈は放さない。
意識が飛びそうになりながらも必死に鉈を強く握りしめる。

(とどめや!)
すでに真っ赤に染まる左腕を再度振り上げると、狙いを定めながらもう一歩間合いをつめた。

ズルリ――

「なぁっ!」
その瞬間、予期せぬ何かに足を取られ、訳ありは大きくバランスを崩した。

踏み出した足がそのまま血の池を滑り、上体が大きくのけぞる。――視界に蒼い天井が広がったのが分かった――。
その時間は、訳ありにとって――そんな空に吸い込まれるかのような長い長い空白の時だった。

額をピクピクと引きつらせながら、頭をもたげた。血で潤った髪を振りまわしながら体を翻し、
無言で鉈を振り上げる彼女の姿があった。その表情はよく見えない。
「――っ!」
声にならない叫び声を発しながら、なんだよの鉈が大きく弧を描いて訳ありの脳天に迫った。
「ひっ……!!」
彼は咄嗟にショットガンをその軌道上に割り込ませた。
カコン、と小気味よい音が耳に響いた。
389血の通った生き人形:02/06/22 04:36 ID:bRQi058k
訳ありが最後に踏み出した足の下から2体で一対の人形が飛び出して宙にふわりと浮いた。

少し遅れて、ショットガンを握った左腕が2体の人形を追いぬくと物凄い勢いで舞いあがっていく。
それは激しく回転しながら空へと。
およそ、窓の割れた6階あたりの高さまで届いただろうか。

――名無しさんなんだよが畏怖し、そして縁起をかついで持ち続けた、あのハカロワの秋子が使った武器。
確かにこの鉈は大した切れ味だったのだ。差し出された左腕を寸断し、そのまま頭部へとめり込んだ。
そこにはあの名雪のように貼り付いたきれいな笑顔はなく、およそ人とは形容しがたい物体があるだけだった。
頭蓋ごと眼球が衝撃に割れ、ポトリと地面に落ちた。
パカリと砕けたその頭部からは、血というにはあまりに粘着質などろりとした液体が滴っている。
未だに出血を続けている肩と比べれば、それはあまりに少ない量で。
まるでもう――そこに血が行き渡っていなかったかのように。

訳ありの肩から溢れ出る血で、彼女の視界が、服が、全身が赤いクレパスに染まった。
撃たれた足よりも、頭が痛んだ。視界がぼやけ、赤一面に変わる。
断ち消れそうな意識の中でなんとか脳裏に浮かんだのは殺ったという結果だけ。思考というにはおざなりなものだった。
全身に降り注ぐ雨の暖かさを感じながら――そこに充実感はなかったが――彼女の意識は今度こそ本当に闇へと沈んだ。
訳ありはしばらくそんな彼女を見下ろすような格好でそこにいたが、やがてゆっくりと仰向けに倒れ、空を見上げた。


ややあって、バチャッという小さな水音を立てて左腕が地面に転がった。
絶対に放さないと言わんばかりにショットガンが握られている。

左腕が跳ね飛ばした血の一部が、これまた程よく水分で膨らんだ人形に引っかかったが、
限界まで水を含んで赤くなったその人形は、もう定員オーバーですよ、と言いたげにそれらを弾いた。


【25番 訳あり名無しさんだよもん 死亡】
【残り 21人】
390名無しさんだよもん:02/06/22 06:56 ID:jYbAu0+X
あと一人で20人か…。
だけど、林檎氏は凄まじく電波入ってるなぁ。
本人どう思ってるやら。
書いてるのが本人だったらそれはそれで凄いが。(w
391精神疾患:02/06/22 09:53 ID:pVMP3Nkh
挽歌はしばらく言葉も無く立っていたが、考えをまとめるとこう言った。
「殺されたくない気持ちは、恐らく誰にでもあるものです。
そうでなければ、さっさと自殺してしまった方が、苦しまずに死ねる可能性が高いはずですから…少なくとも、この島限定ですが」
珍しく林檎は反応しない。
それを確かめてから挽歌は続けた。
「一見あなたの発言は、死に場所を探しているという風に聞こえます。ですがL.A.R.さんと争ったとき、あなたは死ななかった。
それはやはり、あなたが死にたくないと思っているからに他なりません…たとえ相手が、有名コテであってもです」
「ははは、やだなあ挽歌さん。精神分析ですか?」
大真面目で語る挽歌を、林檎は茶化した。

その態度を全く気にしないのか、挽歌はゆったりと歩き出す。
林檎はその隣に並ぶように歩き、訳の分からない葵クローンが付いていく形になった。
「さて…そうなると今一番問題なのは、私とあなたがどうしたら生き残れるかということです」
「……」
「あなたは今、恐慌状態なのです。チャットを叩かれた時や、名無し化して叩きに回っただとか言われた時と、同じような不快感が
ありませんか?」
「……」
林檎は軽口を控え始めたのか、怒りに歯を食いしばっているのか、黙っている。
後ろから見ている葵クローンにとって、彼の不安定さは不気味であった。
 
392精神疾患:02/06/22 09:53 ID:pVMP3Nkh
歩いているうちに、視界が開けた。2mほど下に川が見える。
挽歌はしゃがみこみ、石を拾うと川に放り投げた。林檎も隣にしゃがみこむ。
「…助言をさしあげます。あなたは、それで生存確率が上がるはずです」
「ははは…凄い自信ですね。それで挽歌さんは、どう生存確率が上がるんですか?」
乾いた笑いと共に、ゆっくりと腰に下げた拳銃へ手をやる林檎。

それを知ってか知らずか、挽歌は川の方を向いたまま語り始めた。
「川に飛び込んで死んだキャラは稀です。飛び道具が当たりにくくなり、追いかけるのも困難ですから、当然でしょう。
たとえ不利な状態になっても、逃げるだけなら可能かもしれません…溺れなければ、ですが」
それが助言なのか、といぶかしむ葵クローンは、林檎が自分の方を気にしたのに感づいた。
(そうか…私が後ろにいる…)
だが林檎の手は止まらない。ぐっと拳銃を握る。
「それが助言ですか?」
葵は息を飲んだ。
 
393精神疾患:02/06/22 09:54 ID:pVMP3Nkh
そんな二人を制するように、挽歌は林檎の方へ向き直る。
「…林檎さん。あなたはハカロワの時、銃に詳しくないと言っていました。どうやら…相変らずですね?」
「それが何か…?」
「その拳銃の装弾数は、8+1です。つまり初期状態であれば、8発だけ。…あなた、何人と戦いましたか?」
「!」
林檎は思わず残弾を確かめようと、銃を自分の目前まで引き上げてしまった。
すかさず挽歌は林檎の腰の後ろあたりでベルトを掴んで、前に押し出しながら立ち上がった。
「葵さん!押してください!!」
言われて葵も両手で林檎を押し込んだ。
たまらす林檎は、さぶん、と飛沫を上げて転落する。
「ぷは!挽歌、騙したな!」
流されていく林檎に、挽歌は言った。
「いいえ。戦闘前に残弾は確認すべきということですよ!もしもあなたの怯えが消えたなら!その時は御一緒しましょう!!」
挽歌はそれだけ叫ぶと、葵クローンの手を取って上流の方へと走り出した。

葵クローンは手を引かれながら、流されていく林檎を見ていた。
「なるほど、あの人は…怯えていたのですね」
「ええ。彼の感じていた恐怖の感情は精神疾患の一種と言っていいでしょう。
静め方は分かりませんから、とりあえず川へ放り込んで頭を冷やして頂きました」
ようやく立ちどまって、川のほうを見ながら挽歌は言い、笑った。
 
394精神疾患:02/06/22 09:55 ID:pVMP3Nkh
葵クローンも笑ったが、思い出したように聞いた。
「そう言えば挽歌さん、私を利用しましたね?」
「利用…さて。まあ、そうなるでしょうか?抜かない刀は、よく切れたようで。なにしろ…残弾数も、出任せですから」
葵クローンは開いた口が塞がらなかった。
「銃が見えれば判断はついたんですけれど、見えなかったんですよ。
 それに残弾数を確認していたなら、8+1といった時点で反応があったはずですし、それに…」
挽歌は鞄を漁ると、紙切れを数枚取り出す。
「…いいお守りも、あるんですよ」
そう言って葵クローンに渡すと、服の中に入れるよう指示し、一言つけ加えた。
「林檎さんには、内緒ですが」

挽歌は微笑を浮かべると、再び川の下流を眺め考えた。
殺されたくないだけなら、まだ簡単なのだ。だが挽歌は林檎を反射弾で殺すようなこともしたくなかった。
(…反射しても、痛いでしょうし)
そう心の中で呟いた挽歌が見守る川を、なにかが流れていった。

それが#3-174とは、思いもしなかったのだが。

【#3-174と林檎、下流へ】
【残り21人】
395名無しさんだよもん:02/06/22 23:28 ID:wpc0tcQR
メンテ
396名無しさんだよもん:02/06/23 00:12 ID:C2Z2Njem
それにしても俺出番ないなー
397愛より遠し:02/06/23 00:46 ID:TNx6T6f9
「いやー、危なかったねぇ」
「まったくだ、ったく…」
 雑木林の中で話し込む七連装ビッグマグナムとシイ原。

 セルゲイを倒した後、シイ原の足の治療をという事になった。
 そして保健室のある学校に向かう道中、ラブラブな雰囲気を辺りに撒き散らしてるカップルを見つけたのがつい数分前。
 どうする、と尋ねたシイ原にマグナム曰く
「ラブラブなのを邪魔しちゃ悪いよ」
「……はいはい、そうですか」
 という事でまるっきりストーカーの尾行を2人は開始した。


 シイ原の目から見ても、二人はもうラブラブだった。
 この殺し合いの行われてる島でそれこそ二人だけ別世界に居るような。
 学校に昼食でも作りに行くのだろう、料理の話で盛り上がっている。
 ハカロワの祐介美汐もかくやというラブっぷりに、逆に自分の境遇を省みる。
(あ〜…、俺もどうせコンビ組むならあんな素直で可憐な美少女と組みたかった…)
 と、自分のパートナーであるマグナムをみやる。
398愛より遠し:02/06/23 00:47 ID:TNx6T6f9
 まぁ、美醜の面では論じるまい。
 肩口で切り揃えた髪に猫を思わせる瞳、それなりに整った顔立ち。
 貧乳ではあるが、それはむしろ萌えるし、体そのものは程よく絞り込まれている。
 恐らく人類の全ての女性を「美」と「醜」に真っ二つに割れば「美」の部類に入るだろう。 
 第一、非の打ち所の無い超美人では返って自分の方が心苦しい。

 運動能力も頭脳も、短時間ではあるが今までつき合った限りでは問題なし。
 変にセンチメンタルになったり悲観的になったりもしない。
 支給品が中華キャノンという事を考えれば、運も強い。
 この状況下でパートナーにするにはほぼ最高の人選と言える。

(……じゃあ何が問題かというと)

 自分が入り込める隙間が無い。
 多分、彼女は自分が死んでも涙一つ流さないのではないか。
 彼女が求めてるのはあくまで戦力としての自分で、心を癒す為の異性ではないのだ。
 まぁ、仮にゲームに乗るとしたら1人しか生き残れないのだ。
 そういう意味では、正しいのは彼女であり、その彼女をパートナーに選んだ自分と言えた。

 だがしかし、こう目の前で見せ付けられると、やはり葉鍵板住人たるもの考え込んでしまうのであった。
(いや、そりゃ冷たい関係だった二人が戦いの中愛に目覚めるって事もあるけどな) 

 それまで自分が生きてるかどうか怪しい…とそこまで考えた時だった。
 前を行く2人の内少女の方が狙撃によって弾き飛ばされるのを見たのは。
399愛より遠し:02/06/23 00:49 ID:TNx6T6f9
 男の方が少女を抱えて逃げた後も2人の相談は続く。
「で、どうする?」
「う〜ん、そうだねぇ…」
 マグナムは額に指を当てしばし瞑目する。
 おちゃらけた雰囲気の下に潜むクールで冷徹な面がかいま見える。
 
「どっちにしろ、あそこに陣取られたままじゃまずいでしょ、やるしか無いわね」 
「…ま、確かにな」
「とは言っても今動くのは狙撃して下さいって言ってるような物だし…、襲撃は日が沈んでから。……聞いてる?」
「ああ、聞いてるよ…」
 まぁ、今はこの女に付いていくしか無いだろう。
 死んでしまったらラブラブも何も無いのだから―――と思いつつもシイ原の心は晴れなかった…。

【残り21人】
400セルゲイ@霊:02/06/23 07:11 ID:baJXZDjx
  
>>351-352(……350もかな?)サンクス。
頑張ります。遥か〜さんに笑われないように、途中で投げ出したりせんぞ〜!
……だから、書き手もがんばれ。
  
>>353-359:裏切り続けた男
そうきたかぁ、と思った。足の負傷から、逃げ切るのも難しいと思っていたけど。
#3-174氏の心理描写から、追いついた『。嬢』。そして、これもロワでは何度か
使われてきた崖落ち、へとうまくつないだ感じでした。
生死不明と言うことだけど、……生きろ!!
ちなみに、誰か発音しにくい名前の#3-174氏にニックネームをつけてあげませんか。
え? 言い出しっぺが一つくらい考えろって? 
じゃあ……サブってのはどうですか? #3から。え? 嫌です?
  
>>357-359:見えざる敵
名無しcdとquitが……キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ッ!!
しかし文章の流れが、quitさん死亡決定かと思える感じだったんで、騙された〜w
ある意味卑怯ですぞ、作者殿w
ともかく、がんばれ名無しcd!! 男だったらしっかりとquitさんを守れ!!
と、応援してしまいたくなる。つか、応援してる。がんばれ〜。
  
>>360:面倒くさそうなところのまとめ
お疲れさまです。こういうのがあると読み(……以下略)
まとめてもらったところは、時が経つと記憶が薄まったりするようなところだし、
流し読みしてたりすると、把握し損なうようなところだったので、助かった人もそれなりにいるかと。
ちなみに>>361氏につっこまれたところだけど、>>309で『LARの逃げた方向とも違う』
って描写があるから、あながち間違ってないとも思う。逃げたことになったのでは?
  
401セルゲイ@霊:02/06/23 07:13 ID:baJXZDjx
  
>>361-364:マッド・ティー・パーティー
笑ったw 確かに大笑いした……んだけど。
『やれるものなら、やってみろ』の下りとか。林檎氏の勝手な言いぐさとかw
……でも、個人的にはやや不満。
やっぱり、反射兵器との対決が見てみたかったっつーところと、
林檎氏の性格と賢さが話しごとにまたも本当にコロコロと変わっているところとかが。
でも、まぁ、祭りは祭りとして楽しむべきとして、軽く流すべきかな、と。

>>365-372:Who?
……タイトルから、北京原人の映画を連想した愚か者が居たのは秘密です。
さて、この話は長さの分、見所の多い話でした。
とりあえず難を逃れた名無しcdたち。ついに登場のヘタ霊。
しかも、彼の手によって、クローンの存在はさらに広まる……等々。
あと、さりげなく。
ヘタ霊氏が凄い創造をしている。どちらがクローンなのかについて。
このテーマ、追っていっていけば面白いことにもなると思うけど、どうなることやら。

>>376:疑心暗鬼
久々登場のナナツさんだよもんさん。
ロワお約束の『見てしまった女』になりました。
そういえば、まだいなかったんですねぇ。
しかし、彼女がこれからどう行動していくのかよりも、次の登場がいつか、の方が気になる己は天の邪鬼?
ところで、ロワとは関係ないんだけど、今では何処でも見かけるようになった『でつ言葉』について。
己が初めてみたのはマグナム氏の『俺バージョン』じゃない方が使っていた言葉としてなんだけど、
そもそもの原典って何処の誰なん?
  
402セルゲイ@霊:02/06/23 07:16 ID:baJXZDjx
  
>>371-381:馬鹿2人
MIUさんは、晴香と言うよりは七瀬に近いんじゃないかと思う。
もっとも、もう少し乙女よりだと思うんで、第三者案を支持w
百貨店編もまもなく一段落。死者数的には思ったよりも死ななかった印象があったけど、
実際の人数比的には妥当なラインだったのかな……?

>>383-385:古参
分裂気味な林檎氏の性格をまとめに来たのか、と思いきや、真意が読みとれぬままに以下次号。
とはいえ、この2人の出会い自体が全体の流れを左右することになるかもしれず。
次回に期待だと思いマスタ。

>>386-389:血の通った生き人形
けっっっちゃーーーーーくっっっ!! 
まだ人が残っているものの、百貨店における全面闘争は一区切りかな。
作品自体は完成度高めなだったかと。戦闘の描写とか、随所が光るレトリックとか、いろいろ含めて。
凄惨な描写は真空を超えようと踏ん張ったように思えるが、その点はどうだろう。
やはり、先行者(本当の意味でね)のインパクトには勝てなかったように思うのだが。
ともあれ、先に記したように完成度は高いと思った作品。

>>391-394:精神疾患
果たして、挽歌氏の助言は林檎氏が感じている感情を静めるのだろうか?
整合性をうまくとりつつ、ネタもいい感じで放り込んであると思った。
ちなみに、ここでは定説通りに記されている葵クローン。本当にクローンのまま終わるんだろうか。
……気になるね。

>>397-399:愛より遠し
こちらも久々登場のシイ原&マグナムコンビ。多面的な個性の中から、うまくチョイスして性格付けを固めていってる感じ。
外見描写とかもわりときっちりしてるし、書いてる人は比較的葉鍵板古参になる人なのかな?
  
403セルゲイ@霊:02/06/23 18:22 ID:baJXZDjx
書き忘れてたw
>>391-394:精神疾患
に追加。
#3-174氏早く意識を取り戻すんだ! さもないと、林檎氏に殺されちまうかも……。
もしくは、憑き物の落ちた林檎氏と、ニューパーティー?
あるいは、別の位置で漂着か? それともそれとも?

>>397-399:愛より遠し
こっちはコピぺみす。
>ともかく、このコンビも今後の展開がいろいろと考えられるので、期待して見守りたいですね。
を追加。


つーか、今日他の人は休日だったんじゃないのか……? と問いたい。
404名無しさんだよもん:02/06/23 23:21 ID:TG6Q/rnx
メンテ
405名無しさんだよもん:02/06/24 16:45 ID:Bgz1aPLU
おいお前ら、早く続き読ませてください。
406名無しさんだよもん:02/06/24 16:47 ID:rUyL5t77
なんか、あぷされる時はだーっ、って感じにあぷられるのに、
出ないとなるとまったく出ないというw
まあ気長に待ちましょうw
407名無しさんだよもん:02/06/24 16:54 ID:8XHqewRc
しかしまったく懐かしんでないなw
408名無しさんだよもん:02/06/24 17:30 ID:iQHn1Z+g
>>407
たまに懐かしくなるようなシーンも出てくるぞ(w
409名無しさんだよもん:02/06/24 19:46 ID:hVhAPO0d
>>403
何より真空は「配役が残酷」なんであって、グロ描写はひとつだけなんだよね。
子殺しはもちろん、名雪がイカれちゃってた事とか、秋子に同情心のある千鶴が戦わざるを得ない事とか、
更には最後にとどめがさせなかった事とか。

グロ描写に限れば「血の通った生き人形」のほうが、より凄惨。
410名無しさんだよもん:02/06/24 21:55 ID:j96lNzxC
グロ描写っていったら結花が南さんをボコるやつだな。
411名無しさんだよもん:02/06/24 22:38 ID:rUyL5t77
茜しぼーんもグロでしたね。茜はラストが無残過ぎました。
412名無しさんだよもん:02/06/24 23:05 ID:hVhAPO0d
どうだ、懐かしみ始めたろう。
413名無しさんだよもん:02/06/24 23:39 ID:kiUOjCYl
ボウガンくらって屋上から落ちて、
千鶴さんに腹をざくざく掘られた、あの人の死体はけっこうグロくなってるんだろうな。

南無……
414名無しさんだよもん:02/06/24 23:59 ID:j96lNzxC
初日でやられたキャラは腐ってんじゃないのか。
415名無しさんだよもん:02/06/25 00:03 ID:OYtVfU0C
懐かしさが発酵してきてますなw
416名無しさんだよもん:02/06/25 00:25 ID:34MacOAx
あれ? ハカロワって何日間だっけ?
自分が書いてたの思い出して数えてみた。
最初が夜で、次の夜が彰突入篇…………で、神奈戦深夜だから、
うわ。多分、二日くらいしか戦ってないですなw
二日で93人も死んでらw バトロワの比じゃねえ……
417名無しさんだよもん:02/06/25 00:34 ID:Qdtqv++j
たった二日と少し?
418名無しさんだよもん:02/06/25 00:49 ID:ChhJTtyl
最萌みたいに時間ごとに死んだ人数をグラフ化してみたらどうだろう。
どこら辺で多くのキャラが死んだんだ?
419名無しさんだよもん:02/06/25 01:36 ID:IdGdSDj6
始まりが夜だから、彰突入編は三日目の夜だと思う。
ゲーム開始から72時間前後位。
420名無しさんだよもん:02/06/25 01:59 ID:2RRg5nQQ
まじ?>72時間後

またもや自作基準で申し訳ないですが、
初日夜明けくらいに美咲さんあぼーんしたんじゃなかったっけ?
で、昼に美咲さん死亡を知った彰が夕方〜深夜にかけて突入篇、という流れ、……
だったと、思うん、だけど(;´Д`)w

……三日とか、経ってたっけ……(汗
放送……ああ、そうだ! 美咲さん死んだの二日目朝だっ(汗

……時間軸を把握してないまま書いてた奴でした、自分w
421名無しさんだよもん:02/06/25 02:12 ID:Qdtqv++j
>>418
まあ、単純にスレごとの死亡人数を見てみると最初が一番多くて
ゆるやかに減少していくんだが。
422幕間:02/06/25 03:14 ID:2ah4LtB5
一定以上の距離を開け、追ってはいたが。
行く手を遮る大小様々な種類の木々が入り乱れて、狙いをつけにくいことこの上ない。
そしてまだ、ここは明るかった。
鬱蒼と繁る大密林ならいざ知らず、こんな島にある雑木林程度ではこんなところにも陽は届く。
木漏れ日の間から暖かい光が彼を包んでいた。
狙い定めた赤いレーザーポインタが太陽の光に隠れ見えなくなる。
感想スレRの142はゆっくりと立ち止まり、遥か前をひた走る男女二人を見送った。

逃したのは相手が手榴弾を持っていて、下手に追うと足元を救われる――という考えも多少はあったが、
心の大半を占める思いは、大体一つだった。
逃げたいならば、逃げればいい。

一段落して、R142は懐から煙草を取り出して火をつけた。


昼の内は極力明るいところでの行動は避けよう、と思っていたのだが。
あの光通らぬ百貨店にあれほど人が集まるというのは正直予想外だった。
まぁ、この島では何があっても大抵のことでは驚かないし、心は非常に落ち着いてはいたが。
今取り逃がした二人が、あの殺人鬼達――あの入り口にいた二人は明らかにお互い進んで殺し合いをしていた――を
助けるといった行動には少々面食らっていた。
423幕間:02/06/25 03:15 ID:2ah4LtB5
あの時――恐らくはあの場になんらかの形で接触してくるだろうと思っていたし、あらゆることを想定して身構えていた。
大体がせいぜいその隙に逃げるだとか、なんらかの武器をもって自分を攻撃する、だと思っていたのだが。
不思議とこういう形で逃がしたことに不快感はなかった。むしろ、そんな生き方を選んだ彼らを素直に賞賛すらしていた。
カチャカチャと再度弾丸を装填しながら、R142はさも可笑しそうに顔を綻ばせた。
元々すべて予定外の出来事なのだ。上手くことが運ばないことに腹を立てる必要などはない。
といっても、ここに『予定』などという言葉は存在しないが。
ここでは常識や倫理などといった俗世界の言葉はすべて水泡に帰す。
もちろんそれらの言葉をここに持ちこむような輩もまたいるだろうが。

まぁ、いろいろと必要なことは百貨店の一戦で大体覚えただろうか。
人を殺すこと、情を殺すこと、時にはそれに囚われないこと。他にもまぁ、いろいろだ。

あとは夜だな。
この銃は暗い所、そして直線的に開けた場所に滅法強いということは身をもって分かった。
短くなった煙草を足で揉み消しながら、もう一度空を見上げた。
――夜の帳が下りるにはまだ少し時間がかかりそうだった。


【残り 21人】
424セルゲイ@霊:02/06/25 22:36 ID:1TOJN9FS
>>409
ご高説もっともなり。敬服いたします〜。
ううむ、己もその辺の認識をハッキリさせて書かねばなぁ……。

>>422-423:幕間
R142氏、ただの殺人鬼にあらず、か……。
当たり前といえば当たり前だけど、しかし、こういう話はあってしかるべきか。
それでも殺すために算段を巡らすR142氏。
自らの武器がもっとも効果を上げる夜になるまで、どう過ごすつもりか……。

425名無しさんだよもん:02/06/26 08:15 ID:JedNU9N2
感想大会復活させませんか?
450−499まで話してるので最後までやりたいと思うのですが。
426名無しさんだよもん:02/06/26 19:52 ID:SGWDEReH
最近の葉鍵板住人は、お伺いと立てないと自分で行動できないのか?
指示待ち人間なんてネタ板に必要ねーんだよ
427名剣らっちー:02/06/26 23:16 ID:KurRg33Z
久しぶりに葉鍵板来たらこんなのが…。
というか、前スレで早々に氏んでる。(w

そういえば、後日談の更新ってやらなきゃだめですか?
…というか、途中でブランクがあったせいで、どこに書いてあるやらサパーリです、はい。
需要ありそうなら、更新しますが…誰か後日談の掲載先URL貼り付けてやってください。(ぉ
428名無しさんだよもん:02/06/27 00:22 ID:7ThM3ZKq
あ、らっちーさんだっ! かなりお久しぶりです(・∀・)!!

しかし後日談はどうなんだろう。さほど需要がない気もするのですがw。

後日談がどれくらいあったかは把握してませんが、
取り敢えずハカロワ本スレ14や感想スレ19やリレー総合であぷられてました。
あと、今は無きアナザースレにも確か後日談ありました(そっち辿るのは無理っぽいですが)。
429名無しさんだよもん:02/06/27 01:23 ID:IzO3ChxF
まだ生きてるけど壮絶に出番がないぼくちん。
430名無しさんだよもん:02/06/27 01:32 ID:XAif8zjo
いつまでも通夜が最後では気持ちが悪いので、更新してほしいかな。
せっかく後日談も完結したんだし。
あと後日談は全てアナザー扱いにしてほしい。
そのほうが良いと思う。

通夜以降の作品は二つに別れていて
http://game.2ch.net/leaf/kako/1003/10037/1003757445.html >798-809>815-817>832-835
の三作と
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1007/10078/1007821729.html >972-976>979-985
の二作。
後者は完結している。
431名無しさんだよもん:02/06/27 02:11 ID:ebXoFnyV
まだ生きてるけど、キャラづけの割に何もやってない自分。
それにしても書かれない。「また」自分で自分の話書くのか? もう嫌なんだけど。

>>429
ナナツさんですか?
432失われたもの、受け継がれたもの:02/06/27 04:11 ID:c7MPiii/
「ゴボッ!」
目が覚めた場所は、砂浜だった。
口から水を溢れさせながら、彼は目を覚ました。
激しく咳き込みながら、ゆっくり、ふらつきながらも身を起こす。
「ぐぁっ!? ……ごほっごほっ……はぁ、はぁ……」
足に痛みが走る。岩か何かで切り裂いたものか、ぱっくりと大きな傷口があった。

そこで初めて、彼は自分が握り締めているものに気がついた。
鞄だ。
何故こんなものを持っているのだろう。何故こんなところに倒れていたのだろう。
何故全身ずぶ濡れなのだろう。何故足にこんな傷があるのだろう――。

――そして俺は、誰なんだろう。

「!?」
彼は慌てて記憶を探る。
名前は――わからない。年齢は――わからない。性別は――これはわかる。男だ。
そこまで考えて愕然として、そして彼は手に持った鞄に注目する。
「ひょっとしたら、これに何か身分証明のようなものがあるかもしれない」
慌ててしゃがみ込み、鞄を開く。
よほど密封性が高いのか、彼がずぶ濡れな割に中身は少しも濡れていなかった。
そしてその中身はというと。
「水と、食料……それに、ヘルメットと……電極?」
一通り確認し、そして最後に一つの紙切れを見つける。

『俺とお前で、ダブルライダーだからな』

ダブルライダー。
つまり、彼はライダーであり、彼のほかにもう一人、ライダーがいる。
――この島の、どこかに。
433失われたもの、受け継がれたもの:02/06/27 04:19 ID:c7MPiii/
「ッツ!?」

ズキン、と頭痛が走る。
――ここが島だと、なんで知っている……!?

頭の中で、頭痛という形で脳が警告を発する。
視界の端に、誰かが倒れているのが見えた。
――死んでいるんだ。

痛む頭に耐えかねて、思わず彼はヘルメットを被る。
すると、頭部全体への適度な圧迫感のためか、ぴたりと頭痛の波が引いた。
そのまま、彼はゆっくりと倒れている人のほうに近づいた。

その周囲の砂は、血を吸って黒く染まっていた。
うつぶせの彼の背中には大きな傷があり、一目見てこれが致命傷であると知れる。
「……!!」
突然、彼は殺気を感じて振り向いた。
そこには、彼と同じようにずぶ濡れで……手に、金色の槍を持った男がいた。
顔に薄笑いを貼り付けたような表情で、じっ……と彼のほうを見ている。

「お前は……誰だ?」
「僕ですか? 僕は林檎ですよ」
「お前は、俺のことを知っているか?」
「生憎と、仮面ライダーに知り合いはいませんねぇ。
 ……あ、だからってマスクを外す必要はないですよ。
 これから死ぬ人のことなんて、覚えてもしかたありませんから」

そう言うと、林檎と名乗った男は穂先をゆっくりと彼のほうに向けた。
434失われたもの、受け継がれたもの:02/06/27 04:25 ID:c7MPiii/
「いや、僕はついてる。銃は流されてるうちにどこかに行ってしまったけど、
 流れ着いた海で、ちゃんとこんな槍を拾えたんですから……それじゃ、さようなら」

槍を振りかぶる林檎。それを見つめながら、彼はぎゅ、と鞄の中身を握りしめる。
……そうか、俺は――。

電光が弾けた。悲鳴を上げて槍を取り落とす林檎。
彼が、振り下ろされた槍の柄に思い切り、電極ナックルで殴りつけたのだ。
柄までもが金属でできている上、ずぶ濡れだった身体にこの攻撃は非常に効果的だ。
麻痺して自由にならない身体のまま、林檎はゆっくりと近づいてくる髑髏を見ていた。
ああ、やめろ、やめてくれ。こっちは動けないんだ。だから助けて――。

足の裏が、思い切り下ろされた。


「そうか。俺は――仮面ライダー」
既に物言わぬ骸と化した林檎を見下ろしつつ、彼は先ほどの言葉を反芻していた。
こいつは俺を、仮面ライダーと呼んだ。
そして鞄の中の『俺とお前で、ダブルライダーだからな』と書かれた紙切れ。
仲間は、きっといる。

そして彼、記憶を失った#3-174は。
二つの死体を浜辺に埋め、墓標代わりに槍を突き立てると、その場を立ち去った。
彼自身が何者かを、知るために。

【7番 林檎 死亡】
【#3-174 記憶喪失】
【残り20人】
435名無しさんだよもん:02/06/27 07:19 ID:+r60Sooo
>>429
>>431
既に死んじゃったキャラよりましさ。
生きている限り希望はあるYO!(多分)

>>失われたもの、受け継がれたもの
ここでそういうネタで来るか。
ライダーセットがこんな意味を持つ事になるとは。
久しぶりに笑わせて頂きました。
#3-174ガンバ!
編集サイトの方も更新してね!
436名無しさんだよもん:02/06/27 07:25 ID:nKhjckf7
倒れてる誰かって、誰なんだろう?
そしてマーダー1名排除。
さらば林檎氏。
437名無しさんだよもん:02/06/27 09:04 ID:BJGfPVQ8
百貨店編も一段落したので一旦現状のまとめ。

01.命、22.kyaz 最終339-341「丘の上のピラニア」
脱出派。ピラニア池でピラニアを捕獲。
アイテム−命:里村茜なりきりセット(ナイフ付き)、木の棒、ピラニアinペットボトル、荒門の持ち物
     kyaz:跋扈の剣、人物探知機

02.名無し達の挽歌 最終391-394「精神疾患」
脱出派。遭遇した林檎を川に突き落とす。
アイテム−反射兵器、日向葵クローン(?)

03.。 最終353-356「裏切り続けた男」
マーダー。T.Tを殺害。#3-174は取り逃がす。
アイテム−イングラムM11、コルト・ガバメント

04.L.A.R 最終282-285「噛み合わない二人」
彗夜と決着を着ける。 日向葵の狙撃によって命と反目。
アイテム−傘(日向葵クローン曰く盾になるらしい)

06.彗夜 最終276-278「< `ш´>」
。嬢命。 kyazに跋扈の剣を投げつけた後の行方は不明。
アイテム−ドイルファイヤー(胸部に仕込んだ小型火炎放射器?)、バタフライナイフ

10.いつか、15MIU 最終378-381「馬鹿2人」
脱出派? Rの142からなんだよと訳ありを逃がす為囮に。
アイテム−いつか:無し(鞄も紛失)
     MIU:手榴弾(いつかのセイカクハンテンダケを持ってる可能性あり)
438名無しさんだよもん:02/06/27 09:05 ID:BJGfPVQ8
11.ヘタ霊、30.名無しcd、32.quit 最終365-370「Who?」
名無しcdはquitが目覚めるまで待機。ヘタ霊は2人の日向葵を調べたいと思っている。
アイテム−ヘタ霊:銃
     名無しcd:無し(鞄も学校前に放置)
     quit:無し(鞄はあり)

18.YELLOW、33.#4-6 最終233-234「シロー」
脱出派。 チップルの臭いから身を守る為廃工場を脱出。
アイテム−YELLOW:もずく
     #4-6:蹄鉄

19.シイ原、26.七連装ビッグマグナム 最終397-399「愛より遠し」
ゲームに対する態度は不明。 夜を待って日向葵を襲撃する予定。
アイテム−シイ原:分解したラジカセの部品、中華包丁
     七連装ビッグマグナム:中華キャノン

28.感想スレのRの142 最終422-423「幕間」
マーダー。 いつかとMIUを逃がした後、夜を待つ事にする。
アイテム−レーザーポインタ付きサイレンサー銃。
439名無しさんだよもん:02/06/27 09:07 ID:BJGfPVQ8
29.名無しさんなんだよ 最終386-389「血の通った生き人形」
マーダー。 百貨店にて訳ありを殺害後気絶。足に銃撃を受けている。
アイテム−天秤座の黄金聖衣(槍以外)

34.日向葵 最終365-370「Who?」
マーダー。 学校を根城とするスナイパー。
アイテム−スナイパーライフル

37.ナナツさんだよもん 最終376「疑心暗鬼」
ゲームに対する態度は不明。 林檎が111を殺害するのを目撃。
アイテム−仕事人なりきりセット(鋏には毒)

38.#3-174 最終432-434「失われたもの、受け継がれたもの」
記憶喪失。林檎を殺害後、居るであろうもう一人のライダーを探す。
アイテム−電極ナックル、髑髏ヘルメット(卵は紛失?)
440名無しさんだよもん:02/06/27 09:08 ID:BJGfPVQ8
武器の所在(武器の番号は初期の所持者)
01.木の棒−01.命が所持。
02.反射兵器−02.名無し達の挽歌が所持。
03.イングラムM11−03.。が所持。
04.傘−04.L.A.Rが所持
05.酸性洗剤−362-364「マッド・ティー・パーティー」にて紛失。
06.ドイルファイヤー−06.彗夜が所持
07.拳銃−432-434「失われたもの、受け継がれたもの」にて川に流されて紛失。
08.中華包丁−19.シイ原が所持。
09.浩平&祐一人形−百貨店入り口の血溜まりの中に放置。
10.セイカクハンテンダケ−MIUのかばんの中or百貨店に放置されているいつかのかばんの中。
11.拳銃−11.ヘタ霊が所持
12.鉈−29.名無しさんなんだよが所持
13.コルト・ガバメント−03.。が所持
14.拳銃−282-285「噛み合わない二人」にて玉切れで廃棄。
15.手榴弾−15.MIUが所持
16.リヤカー−百貨店前に放置
17.NBCが開始前に死んだ為無し。
18.もずく、ハートチップル−もずくは18.YELLOWが所持。ハートチップルは紛失。
19.CDラジカセ−分解して19.シイ原が所持
441名無しさんだよもん:02/06/27 09:11 ID:BJGfPVQ8
20.月代の仮面−「5」がかぶったまま死亡
21.跋扈の剣−22.Kyazが所持
22.人物探知機−22.kyazが所持
23.滝和也ライダーセット−レザースーツ以外は38.#3-174が所持。
24.里村茜なりきりセット(ナイフ付き)−01.命が所持
25.ショットガン−百貨店にて放置。弾切れだが、鞄の中には換えの弾が存在?
26.中華キャノン−26.七連装ビッグマグナムが所持。
27.不明−01.命が所持
28.レーザーポインター付きサイレンサー銃−28.感想スレのRの142が所持。
29.天秤座の黄金聖衣−槍以外は29.名無しさんなんだよが所持。
30.拡声器−学校前に放置。
31.不明−所在も不明。林檎が回収したとして、川に流されたか?
32.巨大杭打ち機?−学校前に放置
33.蹄鉄−33.#4-6が所持。
34.日向葵クローン(ライフル付き)−ライフルは34.日向葵が所持。クローンは02.名無し達の挽歌と行動を共に
35.バタフライナイフ−06.彗夜が所持。
36.ドリンク剤−36.ダンディ爆死時に紛失?
37.仕事人なりきりセット−37.ナナツさんだよもんが所持。
38.大量の生卵−半分は喫茶店の冷蔵庫の中。もう半分は紛失?

そろそろ第3回放送入れるべきかね?
百貨店編は正午(第2回放送直後)の出来事なのでまだ早いかもしれないけど。
442名無しさんだよもん:02/06/27 09:59 ID:B3EIpX6G
最近リレーする気がない荒らしっぽなやつ増えたな
特に林檎関係。同じ奴?

。嬢との腹黒対決や、駒使いという伏線をつぶしてまで一発ギャグの仮面ライダーがいいのかね
このままライダーキックでもさせろってのか?刹那的な無責任設定だな
責任とるつもりコテにならないのならもうちょっと考えて書けよ
前の奴が林檎と#3-174を引き合わせた時読み手がなんと言ったか>>403
林檎氏に殺されちまうかも、もしくはニューパーティー?、または違うところに漂着?
林檎が死ぬとは微塵も思われてないな
つまり読み手の期待を裏切るのはともかくとして、まったく不自然な展開を書いたわけだ

だいたい腹黒、不意打ち信条、もしくは駒化が目的の林檎が、
わざわざ174の前で口上たれるか?
俺が奴の立場なら174が起きる前に殺すね
もしくは「寝ている間に殺すこともできたんですよ」と言って仲間になってもらうね
しかもしっかり口上たれてたせいで死んでるし(藁

コテロワはハカロワコテだけでリレーさせるべきだったな
盛り上がってきた所で毎回空気読めてない奴がでてきて最悪
あ、荒らしなのか?

しかし普段つけてる感想より文句のほうが圧倒的な長文だな
他の書き手のかたがたがんばってくだちぃ

にいむらさきと似たような死に方だな
ああ、にいむらさきが仕返しのために書いたのか・・・?
だとしたら・・・
そういうことするからにいむらさきって呼ばれるんですよっと
最後は妄想まじったな
443名無しさんだよもん:02/06/27 10:46 ID:mWYGa6cR
まあ、おちけつ。

でも気持ちはわからんでもない。拍子抜け。
別の展開考えてたんだけどなあ。朝起きたらこれ上がっててちょっと鬱。
444名無しさんだよもん:02/06/27 11:56 ID:mWYGa6cR
折角書いたの捨てとくのも何なので投下しておく。
ネタが被ってるのは悔しい限り。432とは異なる可能性。
445木々の声と、誰かの囁き:02/06/27 12:00 ID:mWYGa6cR
 吹き抜ける風が、ずぶ濡れの僕には辛かった。
 川辺に横たわっていた自分。
 何をしていたのだろうか。頭がぼうっとしてはっきりとしない。
 泳いでいたということはないと思う。

 見渡す限り、樹、樹……
 ここは一体どこなんだろうか。
 そして、ふと違和感を抱く。
 ここは一体どこなんだろう?
 狭い意味ではない。道に迷ったとか、そういう問題じゃない。
 僕は何故こんなところにいるのか思い出そうとする。
 やっぱりわからない。「ここが何処だか」わからない。
 そうすると次に思い至ることはこれだ、そう決まっている。

 僕は、一体、誰であるのか?

 さわさわ、さわさわ。
 樹の葉が風に吹かれる。
 僕は大量に水を吸った服を着ているのはわかる。
 ポケットの中を漁ってみるけど何も出てきやしない。
 さわさわ、さわさわ。
 聞こえるのは川の音。樹々の音。
 記憶のポケットも探ってみる。当然何も出てこない。
 自分の名前なんて基本的なことも思い出せないのだ。
 そんなポケットに、何が入ってると期待したんだろう。
 不思議と恐怖は感じない。むしろあるのは解放感。
 僕は何かから解放されたがっていた? わからない。
 風音に混じって、誰かの声が聞こえた気がした。
 音のありかを探して僕はおもむろに歩き出した。
446木々の声と、誰かの囁き:02/06/27 12:02 ID:mWYGa6cR

 思ったよりも近くにその人はいた。
 僕と同じようにその人はずぶ濡れで、僕と同じように横たわっていた。
「う……あぁ……」
 僕と違うところは、全身傷だらけといったところか。
 右脚には銃弾の痕すらある。弾は貫通しているみたいだった。体内に残っていたら危ないことに――
 頭が一瞬真っ白になる。
 僕は今何を考えた?
 弾が体内に残ってたら危ないことに――違う。
 記憶喪失にも種類があって、知識は残っているのに経験だけが抜け落ちているというものがあったはず。
 それを考えると、銃のことを識っていてもおかしくはない。
 問題はその前だった。
 何故僕はこの傷を銃痕だと迷わず判断したのか。
 普通の生活を送っていたら、そんなものにお目にかかる機会はないだろう、きっと。
 なのにどうして、こんな、ためらわないで。
 まさか暗殺者だったんじゃないか、僕は。
「――っ!」
 頭痛がした。だめだ、これ以上考えたら、とても良くない。そんな気が。
 無理にでも今はこの人のことを考えよう。
 息はあるようだった。だからといってこのまま放っておいていいとも思えない。
 どうしよう。今の僕に何かできること――
 この人は駒として使えないだろうか。とりあえず目を覚ますのを待つといい。
 仕えなかったら殺すだけだ。こんなけが人、問題なく殺れる。
447木々の声と、誰かの囁き:02/06/27 12:04 ID:mWYGa6cR
「!?」
 誰かの思考が割り込んだ。
 いや、そんなことはありえない。ということは、これは間違いなく、僕が考えたことだ。
 駒って何だよ。殺すって何だ!? どうしてそんなことを平気で考える!?
 さわさわ、さわさわ。
 また風が吹いた。また葉擦れの音。
 きっとこの樹々の葉の一つ一つに誰かが乗っているんだ。
 そいつらが一斉に僕を見て騒ぎ立てる。
 ヒトゴロシ、キミハ、ヒトゴロシ?
 さわさわ、さわさわ。
 これはきっとその声だ。
 妄想が膨らむ。自分ひとりで支えきれなくなる。
 水に濡れた服に嫌な汗が浮かび、頭痛はますますひどくなる。
 僕は、何だ? 記憶喪失だとわかった時には抱かなかった不安が、今はこんなにも重い。
 もう一秒だってここにいたくはなかった。
 行き先も考えずに、けが人も放り出して、僕は走った。

 走っても、僕が僕である以上、この思考からは逃げられない気がしたけれど。
 誰か僕を助けてください。
 それか――本当の僕、早く戻ってきてください。


【残り20人】
448夕暮れの遭遇:02/06/27 14:18 ID:muVjSwC9
「はぁ、はぁ……」
 日が落ち始め、夕暮れの朱に染まる雑木林の中を「。」(女・3番)は進む。
 足取りは何時に無く重い。
 その手に持つ銃も、破壊力のあるイングラムではなく、軽量のコルト・ガバメントである。
(失敗した…かな?)
 別に戦闘で負傷した訳では無い。
 彼女の体を蝕んでいるのは、疲労。
 幾ら頭脳明晰とは言え、その体は12歳幼女のそれである。
 疲労の度合いは他の参加者より格段に早い。
 桐山やハカロワ浩之のように、あっちで戦闘、こっちで戦闘等とできる体力は元々無いのだ。 
 そこを読み違えたのは、自分がハカロワでも特に不死身度の高かった彰を書いていた故か。

 更に、#3-174を逃がした事による、精神的な疲労も大きい。
 もし、彼が生きていて他の参加者に自分の正体をばらしてしまったら―――
 自分は、この身体の数少ないアドバンテージをも失う事になる。

 やはり、当初の予定通りもっと参加者が減ってからマーダーになるべきだったか…等という考えが浮かび、慌てて首を振る。
 過去を悔やんでどうする!
 今考えるべきなのは、これからどうすべきかだ。
 現状では、戦闘はほぼ無理だ。
 できれば、また誰かに取り入ってそこで一旦身体を休めて―――。

 ズルッ

「なっ!?」
 肉体的、精神的疲労による、注意力の欠落。
 しまった―――と考えた時にはすでに遅かった。
 足を踏み外した彼女は、急な坂を転がり落ちていった―――。
449夕暮れの遭遇:02/06/27 14:21 ID:muVjSwC9
 L.A.R(男・4番)は迷っていた―――というより途方に暮れていた。
 日がもう沈みかけている。
 次の放送もそろそろだろう。
 かれこれ、ゲームが始まってから18時間。
 なのに、自分は彗夜の「す」の字も見つける事ができない。
「どうすればいいんだ……」
 もしかして、彗夜はすでに殺されていて次の放送で名前が呼ばれるのでは無いか、等という考えまで浮かぶ。
 そうなったら自分はとんだピエロだ。
 何のためにマナー(゜Д゜)と別れ、挽歌さん達の誘いを蹴ったのか。

 そんな時だった、目の前に一人のセーラー服の幼女が倒れているのが目に入ったのは。
(……あれは?)
 とりあえず、警戒を解かずに近寄る。
 その手に銃が握られていたからだ。
 いきなり起き上がってきて、ズドン。なんて事になったらたまらない。
 ある程度近づいて、本当に気絶してるのを確認する。
「確か、彼女は……」
 自分より前に出発した3人。
 危ない女装野郎(あの冒涜行為はコスプレとも言い難い)、命。
 脱出の誘いを自分にした、名無し達の挽歌。
 そして、3人目が今自分の腕の中で気絶している、「。」 
 参加者の中で幼女は彼女一人だけ、見間違えるはずがない。
450夕暮れの遭遇:02/06/27 14:24 ID:muVjSwC9
「………」
 L.A.Rは、彼女の手からコルト・ガバメントを取ると2つの鞄を肩にかけ、彼女を抱いたまま歩き出した。
(マナー(゜Д゜)さん、勘違いするなよ)
 今はもう居ない、腕の中に居る少女を守りたいといっていた男に語りかける。
 別に彼が守りたかったと言ったから彼女を助けた訳じゃない。
 彗夜と決着をつける事を諦めた訳じゃないし、それまでは誰ともつるむ気は無い。
(ただ―――、こんな子供を見捨ててまで、復讐に走るような屑野郎にはなりたくないだけだ、俺は)
 空を見上げる。夕陽は何も語らない。
 だが、彼は「素直じゃないですね」というマナー(゜Д゜)の声を聞いた気がした。


 心を殺しマーダーとなった少女と、迷いの中心の拠り所を模索する青年。
 この2人がこの先どうなるか、それは誰にも解らない。

【L.A.R コルト・ガバメントを入手】
【。 イングラムは鞄の中】
【残り20人】   
451名無しさんだよもん:02/06/27 15:15 ID:mwrFaDfI
っていうかさ……なんで川に落ちたくらいで記憶喪失になるのさ?
いや、崖から落ちたからそーゆー可能性もあるとは思うけど……。それにしたって彼が記憶を取り戻すまでの長大なストーリーでもこれから始める気なのか?
まぁ、それは別にいいんだけど。だからって、なんで記憶ない奴があっさり人殺せるの? どう考えてもオカシイじゃんYO!
もしかして、仮面ライダーだからですか?(w
452名無しさんだよもん:02/06/27 18:00 ID:hYpMSh0C
まぁ今更なんだが滝ライダーなら電極キックに散弾ナックルだ。
453名無しさんだよもん:02/06/27 18:15 ID:Frbq5tyG
>>451
長大なストーリーになるか否かは次の書き手次第だね。
思い立った不満点をだらだらとぶつけるのは生産的じゃないとは思わない?

そういう不満点だけ挙げるカキコが何も産まないってのは、既に議論を終えたハズなんだけどなあ。
21歳以上なんだから我侭しか言わないガキじゃないでしょ。 要求するものがあるのならハッキリ言ったら?
その不満点を述べてから「アナザー行きにしない?」って言えば、まだ議論にもなろうに。

と、真面目に返してみた。
454451:02/06/27 18:50 ID:mwrFaDfI
>>453
正直、すまんかった。
あまりのやるせなさにどうかしてたようだ、俺は……。
それと、アナザー行き提案は止めとくよ。
455名無しさんだよもん:02/06/27 19:01 ID:XAif8zjo
だいたいこれネタ企画だろ。
456名無しさんだよもん:02/06/27 20:09 ID:V9kwtCTz
お前ら、何マジになってんでスか?w
457名無しさんだよもん:02/06/27 20:49 ID:2N/kv+0g
お前ら、私の出番はいつですか?
458名無しさんだよもん:02/06/27 21:59 ID:vM7gupWN
失われたもの、受け継がれたものを読んだ後の某チャットの消沈ぶりがおもしろい(ワラ
459名無しさんだよもん:02/06/27 22:56 ID:pcy4x3Vp
しばらく見てなかったけどいつの間にやら死んでたのね、俺(w
460名無しさんだよもん:02/06/27 23:12 ID:7ThM3ZKq
名無しじゃさっぱりわからない罠w

誰か知らないけど殺したの自分かも。なんか変な気もするがごめんなさいw
461失われたもの作者 ◆JLd8pGmI :02/06/28 00:14 ID:h+6PQgxi
まことに申し訳ありません
失われたもの、受け継がれたもの の作者です
今冷静に読み返してみるとほぼご指摘のとおりです
仮面ライダー!っと頭に浮かんだが最後、リレーだというのに後のことは何も考えずに突き進んでしまいました
キャラの行動も変ですし状況も不自然すぎて今みると泣けてきます
まわりにNGといわれたからというのではなく、1書き手としてのあってないようなプライドのために自らNGにしたいと思います

騙り防止のためにトリップはつけておきますが、この名で顔を出すことはもうないと思います
でも作品は今後もあげていきたいと思います
ちゃんと推敲してから
462名無しさんだよもん:02/06/28 00:25 ID:Pj0Y9SQO
>461
気を落とさず頑張ってくださいね。作品期待してますよ。

しかしこれで林檎さんは二回も死にかかったわけだなw
ハカロワでの晴子さん的。なんとなく。
463名無しさんだよもん:02/06/28 01:07 ID:1GYVp2HI
>>461
心意気は気にいった。
464名無しさんだよもん:02/06/28 01:10 ID:qP4GeXLp
>461
……えーと、いや、あの。
とりあえず評価が悪かったりするのは受け入れるとして。
だからといって、他人の作品を勝手にNGにしないでくれませんか?

黙殺してもいいんですけど、それこそ「書き手のプライド」があります。
自分が上げた作品を、評価が悪いからといって他人任せにNGには出来ません。

なので、この場ではっきりと自分の手で宣言します。
「『失われたもの、受け継がれたもの』は、アナザー行きにします」
騙りでNG行きにされるぐらいなら、自分の手で引導を渡したいですから。

とりあえず、以後も作品は書き続けますが……。
非常に気分を害したとだけは言っておきます。
465名無しさんだよもん:02/06/28 01:18 ID:1GYVp2HI
ポカーン
466名無しさんだよもん:02/06/28 01:34 ID:XzQ3/ugN
これはえらいこと、これはえらいことになりました阪神競馬場。
467名無しさんだよもん:02/06/28 01:42 ID:nBwXrkJB
この企画は笑いながらマターリやるべきものなんじゃないのか。
煽り騙りは勘弁してくれ、まさか、三人目が出てきたりしないだろうな。
468名無しさんだよもん:02/06/28 01:44 ID:t76KzapT
461と464、どっちが騙りかはさておいて(これで両方とも騙りなら笑えないが)、「失われたもの〜」はアナザー行きってことでいいのか?
とりあえずどっちもNG、とは宣言しているわけだし
469名無しさんだよもん:02/06/28 02:03 ID:NoF74IXG
林檎は仇敵あたりで死んだほうが良かったのでは?
……今の状況見てるとそう思う。
470名無しさんだよもん:02/06/28 03:33 ID:QFws84NY
>446-447も連動NG?
471名無しさんだよもん:02/06/28 07:38 ID:q4SWADp5
あのさー。
もういいじゃん、通しちゃえば。
続きも書かれちゃってるし、もう書き手個人の責任でNGできる段階は過ぎてるだろ?

ホント>>462じゃないけど、Air厨が騒ぎ立ててなかなか死ななかった晴子を彷彿とさせるよ。
横あいから文句垂れてNG化する構造に多くの問題があったのは、キャラロワで経験済みだろ。

これは、ネタなんだからさ。
「あー林檎死んでやんの、惜しいなー」で流せよ。
嫌なら、もう読まなきゃいいだろ。
472名無しさんだよもん:02/06/28 07:48 ID:vFwb0U+I
>>471
激しく同意。
コテロワもキャラロワみたいに信者が殺すなとかいう事態になったら嫌すぎる。
473名無しさんだよもん:02/06/28 12:45 ID:CB4IaOIx
ネタでやれる時期はすぎたってことさ
ネタで2日くらいで片つけりゃよかったのに長引かせるしな
感想スレでの動向も一人称すらも知らない奴らがオナニー作品あげ始めて糞化
ハカロワコテだけで書いてくれりゃ裏話とかも交えておもろかっただろうにねー

474名無しさんだよもん:02/06/28 15:28 ID:9jqs0dqJ
あー、なら俺が書いた奴も全部NGにしてくんない? 5個くらいしか書いてないけど。もう書く気もないし。
んで、代えの話作るか、最初からやりなよ。どうせ二日ぐらいで終わるんでしょ、ネタなんだから。
コテさん達だけで書き進んじゃってくさい。

「“River”」「“遥か昔のヘタレ書き手名無しさんだよもん”」
「笑顔の向こう側に」「見えざる敵」「兆し」

上記の五個ですけど、いや、ホント糞化を促してすみませんでしたね。
では、NEGという事でよろしく。別に困らないよね。ネタだし。嫌なら、もう読まなきゃいいんだし。誰も嫌じゃないんだろうけどw
475名無しさんだよもん:02/06/28 15:33 ID:vP1/xWUz
まぁまぁマターリしようや。
とりあえず私も>>471に同意。
期待はずれのつまんない展開の話なんて今までいくらでもあったっつーの。
「失われたもの〜」は通しでいいんじゃないでしょうか?
こんな状況じゃ作者として表れた461と464両方騙りかも知れないしね。

>>473
人それぞれ受け止め方や感じ方は違うしね、まだネタでもやれると思う人も
シリアス過ぎるのは嫌って人もいるさ。
私はどっちにネタでもシリアスでもまだまだどっちに転んでもいいと思うし。
476名無しさんだよもん:02/06/28 15:51 ID:tbj6VMKd
>>474
そそ、仲良し馴れ合いコテハン同士である特定コテハンへの恨み辛み
たれ流す様な内輪な話しで書き進んで下さいw
お前らそんなにあの腹黒好きかw
477名無しさんだよもん:02/06/28 15:54 ID:ujq5zWpG
>>476
今回は単にヘタレ書き手が増えてきたから荒れてんじゃねーの?
いくらコテったってにいむらさきとかが降臨してリレー続けてったr

いや…それはそれでいいな…
478名無しさんだよもん:02/06/28 16:13 ID:Jerd62uq
そうだね。
>>474さんもこれからもがんばってくださいね。
つまらなかったら自分で面白い作品を書こうね。
479名無しさんだよもん:02/06/28 18:05 ID:4tng6rdK
俺の出番プリーズ!
480名無しさんだよもん:02/06/28 19:45 ID:HQAxpJMA
なんか荒れてんなー。
取り合えず474=476は21歳になってからこの板来たほうがいいんじゃないか?
481名無しさんだよもん:02/06/28 19:51 ID:TQNAZK7j
なんかこんがらがってるけどさ。
他人に続きが書かれた時点で、作者が好きにNGできる権利は無くなってるんだぜ?

それから、コテコテ騒がないこと。
コテだからって必ず良作とは限らないんだから。




いや自分もコテだったんだけど。
まだ生きてるけど。

 がんばれ、自分。

  自分は自分を応援しています(ワケワカラン)。
482名無しさんだよもん:02/06/28 20:45 ID:9jqs0dqJ
>なんかこんがらがってるけどさ。
>他人に続きが書かれた時点で、作者が好きにNGできる権利は無くなってるんだぜ?
これは、ネタなんだからさ。
「あーNG宣言してやんの、ガキだなー」でNG通せよ。
嫌なら、もう読まなきゃいいだろ。
483名無しさんだよもん:02/06/28 20:50 ID:NDNtHIGS
コテは、自分の作品から生じた問題は自分の責任だ、と表明する為にコテをつけるのだ、と解釈してます。
少なくとも自分はそうだった。コテだから須らく良作なんて、そんな事ありえるわけがなしw
書き手信者なんて幻です。たぶん

まだ自分も死んでませんね。
法則に乗ればあと少しで死ぬ筈ですがw、ともかく頑張れ自分w
484名無しさんだよもん:02/06/28 21:13 ID:TQNAZK7j
>>482
いや、ネタにも責任はあるから。

それとガキはこの板禁止だからヨロシクw
485名無しさんだよもん:02/06/28 21:37 ID:9jqs0dqJ
>>480
今、気付いたけど、無闇に自作自演を疑うのはよせやい。まだID変わってないし、俺。

>>484
ガキのくせにこの板にきた責任としてNGっていうのは?w

とまぁ、自分の事はかえりみずに人をあげつらうのはこれぐらいにしておく。
まぁ、「お前の作品は糞だ」とか言われてまでへらへらしながら作品を上げたり残したりは俺には無理だ。そこまで大人じゃないしな、実際。
その点は自制が利かねーからがキなんだろうな。
我が侭はこれくらいにしておく。これでさよならだ。騒がしてすまんかった。
一時の夢をありがと。
486名無しさんだよもん:02/06/28 22:50 ID:1GYVp2HI
>>473
あなたの言うその「オナニー作品」とやらを、確実にハカロワコテが書いてたりする気がするんだけどね。
ハカロワコテをあまり持ち上げすぎない方がいいよ?
そんなに大層なもんじゃない。
487名無しさんだよもん:02/06/28 23:33 ID:Pj0Y9SQO
>>486
まったくだ。
488名無しさんだよもん:02/06/29 01:20 ID:EpRV2vX6
嗚呼……
なんか何処かの何時かで見たような展開だぜコンチクショウ

書き手諸氏、やる気無くしてなけりゃいいな……
489名無しさんだよもん:02/06/29 01:42 ID:a3m9MJwC
やる気なくしたわけじゃないです。キャラロワでこんなの慣れてますから。
だけど流石に、この状態で何か上げるほどチャレンジャーではないです(汗
ただでさえ自分の書いたの反応もらえてないのに。
490名無しさんだよもん:02/06/29 01:45 ID:a3m9MJwC
あ、反応はもらえてるか。


どちらかといえばよろしくない方にw
491名無しさんだよもん:02/06/29 04:26 ID:1fMoe1L3
とにかく、続きがあがったらNGなしで通しは一回前例あるんだからそれでいいじゃん。
NGにしたいやつは続きが上がる前に別の作品あげろ。
面白いほうが続きかかれて生き残ってくだけさ。

どうせネタ企画なんだからムキになるなって。
玉石混淆だからこその2ch企画だろ。
492名無しさんだよもん:02/06/29 06:04 ID:eg55/Jgc
あれは続きといえるのか? >444曰く「異なる可能性」らしいし。

もうなんでもいいから面白い方で。
てかさ、内輪ネタ企画は長引いたら負けだと思うのさ・・・
493名無しさんだよもん:02/06/29 12:04 ID:G39GmY4j
俺も>>432-434>>445-447のどっち本筋にするかは次の書き手次第で良いと思う。
リレーの原則として先に書かれた物を尊重したいなら前者の続きを書けばいいし、
林檎を生かして面白い展開があるなら後者を選べばいい。
わざわざその書き手の決断に文句をつける気も無いし。
ただ、個人的にそろそろ放送入れてほしいんで何時までも放置は勘弁。(w
逆に放送で林檎の生死を決定付けるって手段もあるけどな。
494名無しさんだよもん:02/06/29 12:19 ID:B+Sfh5Zr
どっちでも【残り20人】なんだから、林檎氏は死亡してるんじゃねーの?
495名無しさんだよもん:02/06/30 02:15 ID:JtVorNMG
で、どうする?
496名無しさんだよもん:02/06/30 02:47 ID:kbZs3xte
>>495
僕に出番を下さい
497名無しさんだよもん:02/06/30 03:13 ID:JtVorNMG
>>493
それでいいや。
498名無しさんだよもん:02/06/30 06:26 ID:WM3hiP4v
それでいいやって……>>494読んだ上で言ってるのか?
499名無しさんだよもん:02/06/30 06:31 ID:tmnJsYWi
>>498
>>445-447見る限り、この話じゃ林檎死んでないんじゃないの?
こっちじゃ林檎が記憶喪失になってるからまぎらわしいけど。
【残り20人】の方が間違いだと思われ。
500名無しさんだよもん:02/06/30 06:53 ID:WM3hiP4v
>>499
実は俺はこうだと思ってたんだ。

 >>432-434で林檎を殺したショックのために、自分が仮面ライダーだと思い込み、
 >>445-447で症状は更に悪化、狂い始めてると。
501名無しさんだよもん:02/06/30 06:56 ID:WM3hiP4v
あーでも埋めちゃってるからダメか。

どっちかはNGかアナザーなんだね。
502名無しさんだよもん:02/06/30 07:30 ID:ZtFoL3lH
>>500
>>445-447はどうみても林檎氏が主人公の話なんだが
503名無しさんだよもん:02/06/30 09:41 ID:zEoRODXy
この際清水(以下略)か凸の夢っつーことにして終わっとくか?w
504445とか書いた人:02/06/30 14:09 ID:MJKj/59U
えっと、本人だっつー証明は出来ないですけど、本人です。
お察しの通り【残り20人】ってのが間違いですね、はい、林檎主人公の話です。

私的にはこれ通すのどうかと思うんですよね。
>>432が通る前提で上げましたし。まさかNG議論対象になるなんて思ってないですよ。
ぶっちゃけ面白いとも思いませんし。個人的には好きだけど。

ということで私の推奨は>>432通しか、どうしてもNGにしたいなら新しいの書くかです。
別に私のもし使いたいなら使うなとは言えませんけど。


もっとあっさり終わると思ったのになあ。ネタでも第一話上げるべきじゃなかったのかなあ?w
ロワである以上、NGやアナザーの問題からは逃れられないんだなと思う今日このごろ。
505445とか書いた人:02/06/30 14:11 ID:MJKj/59U
>ぶっちゃけ面白いとも思いませんし。
誤解ないよう一応言っておくと、これの対象は自分の話ね。
506名無しさんだよもん:02/06/30 15:09 ID:ZpfSEQJi
つーかアンタが445というアナザー作品を上げなければ、こんな事態にはならなかったと思うよ?w
507名無しさんだよもん:02/06/30 16:10 ID:tmnJsYWi
>>506
まぁ、過ぎた事を言っても仕方あるまい。

とりあえずこの問題が解決しないと他の場所も進められないのが問題なんだよな。
445氏もああ言ってるし、明日辺りまで待って
続きの話が上がらなきゃ林檎死亡って事で第3回放送流したいんだけど構わない?
L.A.Rや「。」は夕方だし、シイ原マグナムコンビやRの142は夜を待って行動するそうなので、
心機一転も兼ねて時期的には丁度いいと思うんだけど。
508名無しさんだよもん:02/06/30 16:16 ID:tmnJsYWi
念のため言っておくけど、506個人へのレスは上1行だけな。
てか、つけない方が良かったかも。
509セルゲイ@D:02/06/30 18:01 ID:2KHtT06x
  
……んー。
妙な引き合いに出されるんならいつもみたいに名無しで感想書きゃよかった、
とちょっと後悔。まぁ、今更名無しにしてもなんなので続行するけど。


>>425
こういうのは、自分で勝手に始めちゃっていいんじゃないかと。
断らないとまたケチは付くかもしれないけど、
断ってもこういうケチは付くし。
  
>>427
らっちーさんご無沙汰です。
アンド、ご冥福を祈ります。
プラス、これからのご健勝をお祈りいたしております。                       ……草葉の陰から。

>>432-434:失われたもの、受け継がれたもの
正直、この作品はあまり好きじゃなかったんだけど、
ああやって、スレが荒れるのはもっと好きじゃないんだよね。
それでも、一発ネタとしてはそれなりに面白かったとも思ったし、
この企画自体がネタであるからには、通しで行くんだろうと思ってた。
ところが、>>442氏の書き込みがあって……。
  
510セルゲイ@D:02/06/30 18:02 ID:2KHtT06x
  
>>442氏へ
氏の指摘してるところで、
>だいたい腹黒、不意打ち信条、もしくは駒化が目的の林檎が、
>わざわざ174の前で口上たれるか?
>俺が奴の立場なら174が起きる前に殺すね
>もしくは「寝ている間に殺すこともできたんですよ」と言って仲間になってもらうね
>しかもしっかり口上たれてたせいで死んでるし(藁
は、己も同様に考えたりもしたけど、それにしても、もうちょっと指摘の文章を
柔らかくしていいはず。プラス、己の感想は一感想にすぎないので、
それを引き合いに持ってきて読み手全体の要望であるかのような論旨を
展開するのも勘弁して欲しい。
多分、己が期待してた展開のどれかに共感するところがあったからこそ、
引き合いに出したんだろうけど、己は一応『それとも、それとも?』とも、
書いてるわけだし……。
いや、まぁ、期待した展開にならないと寂しかったり、失望するときもあるけど、
全部が全部予定通りじゃつまらないってこともあるわけだしさ。
ん、論旨がずれてきた。
ともかく、もうちょっと落ち着いて書き込みをしていこうよ、ってことに。
それぞれの意見を口にすることは良いことだと思うからさ。

>>445-447:木々の声と、誰かの囁き
『失われたもの、受け継がれたもの』と比べると、
こっちの方が己の好みといえば好みですが……。
林檎氏を脳天気な記憶喪失にせず、不安要素をきっかりと放り込むことで、
先行きの不安定さを演出してると思う。
あと、タイトルと内容のリンク具合が結構好き。
  
511セルゲイ@D:02/06/30 18:05 ID:2KHtT06x
  
>>448-450:夕暮れの遭遇
全体の構成から流れ、文章力的にも好き。しかし、中でも一番気に入ったのは
> だが、彼は「素直じゃないですね」というマナー(゜Д゜)の声を聞いた気がした。
この一文と、その前辺りだったりする。この出会いの行方が早くみたい……。

>>451
記憶喪失はキャラロワででもなってるし、今更そんなこと言われても……。
もう、坊主憎けりゃ袈裟まで憎くなってませんかい? 短期的な記憶喪失には
結構簡単になるそうだし、ましてや、ネタ企画のフィクション。
そりゃ、みんながみんな記憶喪失になったら己だって萎えるが、
たった一人じゃん、とか言ってみる。

>>469
アレはアレで面白かったからねぇ〜。
あの時も通るか、通らないか云々は、人任せにしたけど。

>>474
コテでも書いてない人は、己以外にもいるだろうし、
元々名無しの人もそれなりに書いてると思うんだが……。
問題はコテ云々じゃ無いと思うんで、今後も何かしら書いて欲しい。さよならじゃなくって。あうー……。
ちなみに、作品リストを省みてみた。
……好意的な感想を送った作品とそうでない作品が入り交じってる。
やっぱり、人の書くものは毎回いろいろと違うし、
それぞれ好みな展開、書きたいネタ、って違うんだなと再認識。
あと、遥か昔のヘタレ書き手名無しさんだよもん、あれの元ネタってないんですか?
 (ね、この質問に答えんでもいいから帰ってきて〜)
  
512セルゲイ@D:02/06/30 18:09 ID:2KHtT06x
  
しかし……。
結局>>507氏の言う案で行くのかな?
なんつーか、コテで『議論に参加』するのは場が荒れる傾向があるんで、
これまで発言を控えてましたが。
上記の手で行くんであれば、
明日(具体的にはいつなんだろ? 7/1の23時とか?)までに
『失われたもの、受け継がれたもの』に変わるものが改めてあがらなければ、
『失われたもの、受け継がれたもの』作者(本物?)のNG申請を破却して、
通しとする、ということだね?
『木々の声と、誰かの囁き』作者は、>>504で『失われたもの、受け継がれたもの』の通し
を支持してる一方で、自分のを使ってもかまわんと言ってるが、
『木々の声と、誰かの囁き』でいこう、という声が挙がった場合はどうするのかな?
(いや、それはそういった声が挙がってから考えればいいのか……)
と。まとめのようなそうでないようなことを書いて、己はまた草葉の陰に隠れることにする。

──己はただ、続きが楽しく読みたい。
  そう、ただ、それだけなんだ……。
513名無しさんだよもん:02/06/30 19:40 ID:tmnJsYWi
セルゲイ氏、感想おつ。
後、>>512だけど「失われたもの、受け継がれたもの」を通したいなら、そっちの続きを書けばいいと思う。
そこらへん>>507では解らなかったのは俺のミスかも。スマソ。

>>507は、このままじゃ延々と止まってそうなので場を動かす為に出した1案に過ぎないので。
正直もう議論はうんざりって人が多そうだったし。
もっと良い方法があるのならそっちでも全然構わないと思う。
514名無しさんだよもん:02/06/30 20:34 ID:kHkgJwtI
電波や鬼の力からパンピーなコテ達がどうやって逃げ切るのか、オチが非常に楽しみです
515名無しさんだよもん:02/06/30 21:34 ID:fTgb4576
>>511
>あと、遥か昔のヘタレ書き手名無しさんだよもん、あれの元ネタってないんですか?
ついでに言ってしまえば、アルテミスの最終話です。参考にしちまいました。

蛇足ですが。本来、楽しむ為の企画なのにあんな楽しめない事を書いてしまいました。
……その時点でもう無理っぽい。あんな馬鹿みたいな真似しておいて、楽しめる作品がもう書けそうに、ない。
だから、この企画で書き手には戻れそうにないから……
楽しかったけど、これで、さよならです。
516名無しさんだよもん:02/06/30 21:48 ID:+B4lF9vP
これくらいの荒れ、感想スレでは日常茶飯事だった。
頑張れよ。
517名無しさんだよもん:02/06/30 23:05 ID:aBRjD+ky
ハカロワ四天王の持つ図太さの十分の一程度でもあれば、コテロワもまだまだ続くだろう。
518445とか書いた人:02/06/30 23:08 ID:MJKj/59U
>>506
(;´Д`)ショウジキ、スマンカッタ
519名無しさんだよもん:02/06/30 23:13 ID:Kw8KF+7Q
コテロワ四天王って何だよ(w そういうのは(スパイラル

時期によって四天王はばらばらだったが、全編通しで考えると、
L.A.R.氏、挽歌氏、林檎氏、111氏(or彗夜氏)
ってとこかな?>四天王
厭味じゃなく、良い意味で図太い人達でしたねw
520名無しさんだよもん:02/06/30 23:21 ID:+B4lF9vP
結構入れ替わり激しかったから。
一回でもノミネートされたのを加えると、519に加えて
。、観月、イエロー、セルゲイ、シイ原
……だったと思う。自身ないけど。
521名無しさんだよもん:02/07/01 03:09 ID:c72CMY1z
勢いが死んでしもうた。
522名無しさんだよもん:02/07/01 03:28 ID:VG09nvIm
作品の評価(投票等)で言えばまた違うだろうね<四天王
523名無しさんだよもん:02/07/01 03:38 ID:c72CMY1z
いつか氏や命氏、いえろー氏は感想スレにあまり出てこなかったからな。
あと、セルゲイ氏は作品よりも感想スレで
仲裁役として四苦八苦していた印象が強い。
この人、素で良い人なんだろうなと思った。
524名無しさんだよもん:02/07/01 15:32 ID:ajyWGJfc
作品四天王
図太さ四天王
出たがり四天王

けっこう分かれるもんだな。
525名無しさんだよもん:02/07/01 20:38 ID:lSXLlf+M
作品四天王
L.A.R 挽歌 「。」 命

図太さ四天王
林檎 彗夜 挽歌 にいむら

出たがり四天王
林檎 にいむら セルゲイ 四人目該当者なし
526名無しさんだよもん:02/07/02 00:08 ID:rjeK0rue
作品四天王
にいむら にいむら にいむら にいむら

図太さ四天王
にいむら にいむら にいむら にいむら

出たがり四天王
にいむら にいむら にいむら にいむら

これでファイナルアンサー?
527名無しさんだよもん:02/07/02 00:11 ID:W6qr/Dlg
>>526
お前は馬鹿か(w
でも、もう大体語りつくしちゃったかね。
ハカロワ。
528第3回定時放送:02/07/02 00:24 ID:iIq+c9wE
「…ったく、かったりぃ。
 聞こえるか、藤田浩之だ。ここ6時間の死亡者を発表するぞ。
 5番、111。7番、林檎。9番、祐一&浩平。21番、遥か昔の(略)。23番、T.T。25番、名無しさんなんだよ。
 以上6人だ。
 後1人で半分か。結構いいペースで進んでるな。
 このまま殺しあってさっさと終わらせてくれ、以上」

【残り20人】
529名無しさんだよもん:02/07/02 00:27 ID:iIq+c9wE
結局1日までに作品が上がらなかったので>>507で言った通り放送を入れてみた。
特に他に意見も無かったようだし。
林檎氏は死亡、という事で。
これでまた動き出せばいいんだけど。
530名無しさんだよもん:02/07/02 01:49 ID:MI2qNTh1
>>528
25番は訳あり名無しさんだよもんの間違いですな。
531名無しさんだよもん:02/07/02 01:53 ID:iIq+c9wE
>>530
げ、本当だ。スマソ。
532第3回定時放送:02/07/02 02:09 ID:iIq+c9wE
「…ったく、かったりぃ。
 聞こえるか、藤田浩之だ。ここ6時間の死亡者を発表するぞ。
 5番、111。7番、林檎。9番、祐一&浩平。21番、遥か昔の(略)。23番、T.T。25番、訳あり名無しさんだよもん。
 以上6人だ。
 後1人で半分か。結構いいペースで進んでるな。
 このまま殺しあってさっさと終わらせてくれ、以上」

【残り20人】

間違えたままだと紛らわしいので修正。
533名無しさんだよもん:02/07/02 02:37 ID:rjeK0rue
うぉー、ほっとんど出番ないまま半分になって生きてるよ漏れ。
534名無しさんだよもん:02/07/02 02:38 ID:Tm7WHGSF
>>533
ヘタ霊氏?
535名無しさんだよもん:02/07/02 02:44 ID:iIq+c9wE
>>533
#4-6氏だと予想してみる。
536名無しさんだよもん:02/07/02 02:56 ID:86McklAm
>>533
いえろー氏と邪推してみた。
537名無しさんだよもん:02/07/02 03:12 ID:oJtodRde
よくわからない人の為のコテ紹介
1:命 ハカロワの8%を書いた物凄い人。作品も良作が多い。
    感想スレにはまったく顔をださず、終了間際に作品をばらして去っていった。
    代表作:524 Kanon、108 釣り橋の死闘、163 そして死闘のはじまり
2:名無したちの挽歌
  通称挽歌氏。後半のハカロワを引っ張ったと言っても過言ではないほど良く頑張った。
  時間合わせや辻褄合わせ等の面倒くさいことを進んでやる人。絵も描けるし上手い。
  しかし、他人の作品にはあまり干渉しない人で、ちょっと近寄りがたかった印象もある。
  代表作:388 真空、 302 最後のことば
3:。 
 作品の最後に必ず。をつけることから、こう呼ばれるようになった。命氏と同スタンスで感想スレには顔をださなかった。
 作品には安定感があり、どんなキャラもまんべんなくこなす。主に章パートを担当。
 余談だが、最萌トーナメントのはるか戦に出された名作、「おにかぐら」は彼の作品である
 代表作:724 長い道。(The Long and Winding Road) 609 束の間の、夢。
4:LAR
 記念すべきゲームスタートを書いた人。何故か殺しが多く、20人近くが彼の作品で死ぬ。
 キャラ造形も上手く、マーダー浩之、茜と祐一、反転繭等、ハカロワならではのキャラを生み出す。
 しかし、教会編において、今まで大事に書いてきた人気カップル茜と祐一を彗夜氏に書かれまくる。
 その結果、茜と祐一はハカロワ最低人気カップルとなった。
 それでバランスを崩したのか、後期の作品は出せば荒れるものが多かった。
 代表作:002 冷たい雨の少女、790 One way
538名無しさんだよもん:02/07/02 03:55 ID:nUWZNAR6
>537
まとめサンクス。
前スレで出てきた話数ランキング順で書いてくれたのね。
できればその後の続きもきぼ〜ん。
539名無しさんだよもん:02/07/02 06:48 ID:iIq+c9wE
>>537
おつ。俺も続ききぼん。
でも、教会編は…
茜は書き手達の間で多分最も受け取り方が違ったキャラだからなぁ。
非情なマーダーとして描かれたり、案外甘い所があったり。
祐一、詩子に説得させて改心させるか、拒絶してマーダーとして死んでいくか読めなかったし。
最も、その読めなさ加減が魅力だったのかもしれないけど。

教会編の悲劇は明らかに茜を殺すつもりで物語を展開した挽歌氏から、
茜を生かそうと画策した彗夜氏に話がリレーされてしまった事のような気がしないでもない。
もし、詩子が茜に撃たれる前に彗夜氏がリレーしてたらまた違ったかもしれん…と栓無き事を言ってみる。
540名無しさんだよもん:02/07/02 07:37 ID:Kt5CRjq/
>>537
おつかれ。俺も続きキボン。

…っていうか、はるか主役のアレ。氏の作品かよ!(w
リアルタイムで読んだのに、全然気付かんかった…(苦笑)
はるか萌えとして楽しませてもらいましたです、はい。

他にも参加してるヤシいたのか?
L.A.R.氏とか、茜SS書いてそうなもんだが(w
541名無しさんだよもん:02/07/02 13:59 ID:5llQStOi
5:111
  初期から参加。主に少年パートや委員長パートを担当し、序盤のハカロワを盛り上げる。
  しかし、少年パートは何故か誰もリレーしないため、ほとんど本人が担当することに。
  その流れの中で無敵反射兵器、偽典を作ってしまう。
  その後、人気カップル祐介、美汐を殺してしまったことにより問題が表面化。
  無敵化してしまった少年をどうするか議論が巻き起こる中、何故かアメリカへと旅立っていって引退した。
  代表作:038 森の出会い、413 PAST ENDING I〜形而下の死闘〜

続きは書きたいのですがペースは速かったり遅かったりだと思います。
期待しないで待っててください。
あとつっこみどころがあればお願いします。
542L.A.R.:02/07/02 20:25 ID:hkhAD4WP
>>537
>それでバランスを崩したのか、後期の作品は出せば荒れるものが多かった。
(;´Д`)
いや、なんか、どうなんだろw
あれもあれで自分の作風だったりしなくもなかったりw
確かに受けは良くなかったけど、元々ああいうの書く人だし……よくわからんや自分でも。
それにしても790。自分でもこないだまで忘れてた話が代表作に上がるとは思わなんだ。
続き期待してます。

>>540
最萌にゃ殆ど参加してないですよ。
さいかvs名雪で一つ上げただけですね。
感想つかなかったので、やはり自分には向いてないと思い断念w
543L.A.R.:02/07/02 20:30 ID:hkhAD4WP
>>537
二つほど軽く補足。
何故か殺しが多くってのは、ハカロワがメジャーじゃなく完全に軽いネタのノリだった時期に
調子こいてがんがん殺してたせいですね。
ごめんよ凸。あなたには本当に悪いことをしたと思っているyo。いやほんとに。

反転繭は私の所業じゃないです。感想スレでネタ出ししてくれた方のおかげ。
あの書き込み見てすぐに書きましたよ。ソレダ!って感じで。
544名無しさんだよもん:02/07/02 20:42 ID:JYJtObqz
>>537>>541補足とオマケ。

1:命氏は名無しさんだったので、スタンスとして感想スレに顔を出していなかったかどうかは不明。
最長と思われる連続一気書きをした人なので、コテであったら間違いなく叩かれていた。
しかし優良作品には違いなく、長編に力を発揮するタイプと分かる。

2:挽歌氏は雑談には参加していたが、NG論争には積極的不参加だった。
〜編と言われる物のほとんどを演出し、ハカロワの概要を決めた人。コテの中で登場から最後まで
書きつづけた、数少ない人。
中編の集合で流れを作る。悲劇・喜劇・活劇・ネタ・辻褄あわせ・設定と、何でもありだが狂いだけは
書かなかった。

3:「。」氏は内面描写と文章の上手さが光る書き手。スレ内での雑談には参加していた。
引退宣言もしていたが、運命には逆らえないのか、やがて舞い戻る。
短編から長編までこなすが、やはり彰の連載が持ち味を余すことなく発揮している。殺しは苦手のようだ。
>>537修正…章>彰。

4:L.A.R.氏自身は最初から変わっていない。周囲が騒ぎ立てるようになっただけだろう。
こちらも何度か出入りを繰り返した。
どちらかと言うとシリアスで硬派な話を得意とする。あまり長編のイメージはなく、よくまとまっている。

5:111氏への叩きは反射兵器に尽きる。カップル殺害叩きはその余波に過ぎないだろう。
反射兵器があっても死ぬ時は死ぬ、と割り切っていた人もいるはずだが、そこまで想像の及ばない人々に
叩かれまくった。
他にも少年・セバス等の長編を叩かれた。数字コテとは言えコテのデメリットをもろに受けた人。
初期から銃撃戦を書くなど、活劇を得意とする。
545544:02/07/02 20:44 ID:JYJtObqz
長々と書いてる間に本人降臨!?
そんなに予想と違わなかったようで、一安心。
546名無しさんだよもん:02/07/02 21:47 ID:m0Iji98c
>>540
ようやく見つけた。
http://isweb41.infoseek.co.jp/play/moe_mvp/
セルゲイ氏と挽歌氏、林檎氏を発見でき、セルゲイ氏は画像やSS。挽歌氏はみさき画像、
林檎氏は集計ツールと紹介されている。

セルゲイ氏作品ではジョジョのコラを覚えている。
挽歌氏のみさき画像は覚えてないが、寺女千鶴・眼鏡千鶴画像は覚えてるな。
林檎氏の集計ツールは投票集計に使われた。
547名無しさんだよもん:02/07/02 21:52 ID:fqJO6JZD
111氏が叩かれた理由は、能力制限されてるのに少年がむちゃくちゃに強い、反射兵器だけでは
説明できない。という煽りに対して、「少年=神」という事を言い出したからだと思ってたんだが。
548名無しさんだよもん:02/07/02 23:45 ID:PZJgw6Uu
>>547
そうだったっけ?
蝉丸対セバス、少年&郁未あたりを書いて叩かれたのは覚えているが。
549名無しさんだよもん:02/07/03 00:01 ID:tWZLV5a6
同様に原作ではちょいキャラだがめちゃくちゃ強く見えた石原麗子と比べるとその強さは際立ってたな。
結局、月代死んだあたりで読むのやめちゃった。
550名無しさんだよもん:02/07/03 00:04 ID:tWZLV5a6
反射兵器は、みんな最初は月にでも出てくるアイテムなのかと勘違いしてた人も多かったらしい。
で、あとでオリジナルとわかって何でこんな強い(かつ先行者のように笑えない)もの出したんだ、とつっこまれて
ちゃんと弱点あります、酸(水もだっけ?)に弱いんです。
とか言ってたね。
551名無しさんだよもん:02/07/03 00:09 ID:0FWLWfci
>550
あったねー。「酸に弱いからもずく酢常備の北レで撃退可」とか。
552名無しさんだよもん:02/07/03 00:11 ID:5kiXH/NP
俺は先行者ネタでは笑えなかったけどな。

みんなアレで笑った?
5533-174:02/07/03 00:14 ID:hUwN6eJB
お久しぶり、って荒れてる、しかも間接的に自分のせいで(´д`)
それはそうと、HDDがクラッシュしたのでサイトの更新が止まってます。
近日中になんとかしたいと思ってるのですみませんがもうちょっとお待ちください。


…といいつついつも裏切ってるよな、俺。
554名無しさんだよもん:02/07/03 00:23 ID:7OJWAmJ+
中華キャノン×耕一は激しくワロタな。
先行者初登場の時は笑うというより、一書き手として、上手いなあとオモタ。

>#3-174氏
間接的にってw
サイト更新気長に待ってますです。
555名無しさんだよもん:02/07/03 00:24 ID:tWZLV5a6
先行者は中華キャノンになった後からちょっとわらえた、耕一とか。
でも、一番笑えたのは月代のお面デシタ。
後は、御堂系とか。

>>553
まぁ、スレタイどおり懐かしんでいるわけで。
556名無しさんだよもん:02/07/03 00:25 ID:XYgbzbKk
最早使い古されて、どこが面白いか自分にはわからなかったので、
みんな冗談で笑って相手しているとおもった<先行者ネタ
557:02/07/03 00:41 ID:+dHcHBBf
せっかくなので顔を出してみる。普段はここでも名無しですが。
コテロワの参考にでもして下さいな。
あんま顔出してなかったから分からない人も多いと思うので。これだけで参考になるかは分かりませんが。

>命氏は名無しさんだったので、スタンスとして感想スレに顔を出していなかったかどうかは不明
それなりに名無しで顔を出してました。感想スレが出来る前から(w
ただ、あんまり目立つのは苦手なんでコテだったらそれほど顔出さなかったでしょう。
…少なくとも自分は黙々と作品で語る、というスタンスではなかったはず。

>最長と思われる連続一気書きをした人なので、コテであったら間違いなく叩かれていた
えろうすんません… こういったとこは叩かれてた方が良かったのかもしれませんね。


元々は作品を晒す気はなく、一名無しのまま終わるつもりだったんですが…
コテ…というか作品を晒した動機ってのは、とある自分の作品がNGになった時
「終わった後でいいので書いた作品を教えて欲しい」といったレスがあって、それがとても嬉しかったので。
その方はそれを見て分かってくれたのだろうか。分かってくれてたらいいな、とメッセージを送りつつ(w
ちなみにコテ名は全然浮かばなかったので、ある自分の作品の頭文字から。
558名無しさんだよもん:02/07/03 00:58 ID:nWfd7whT
6:彗夜
  問題児であり劇薬であり功労者。
  ハカロワ中期の最高の見せ場、教会編でデビュー。
  その教会編に対する熱意は悪くなかったのだが、結果的にぶち壊しとなる。
  祐一はこの後、「ヘタレ祐一」として名を馳せることになる。
  どうも読み手の求めているものと自分の書きたいことが違っていたようだ。
  感想スレにも頻繁に出現、「明日は球技大会」、「制服がきつい」、
  等危険発言を天然で繰り返し、荒らしをも怯ませた。
  しかし、文章を書く速度はハカロワ1,2を争うほど。
  作品を猛スピードで出しまくり、文章力も悪いものではなかった。
  その存在は他の書き手を刺激し、良かれ悪かれハカロワの盛り上がりに貢献した。
  今、リレー小説はどれも伸び悩んでいるように見えるが、彗夜氏のような書き手がいれば、
  状況は一変するのではないだろうか。
  夏休み直前に忙しくなるからと突然の引退表明。その後、二度と出現していない。 
  代表作:486 儚き魂の円舞、585 鉄


結構事実誤認があってすみません。間違いがあったら遠慮無くお願いします。
あと、続きを書く、という方がいるならば、遠慮無く書いてください。
559名無しさんだよもん:02/07/03 01:01 ID:XYgbzbKk
葉鍵ロワイアル列伝…イイ!!
560名無しさんだよもん:02/07/03 01:31 ID:8yxKmVLc
球技大会は屈指の名ゼリフだったね。
今思い出しただけでも笑える。
561名無しさんだよもん:02/07/03 01:39 ID:5kiXH/NP
最近のリレー小説がうまく行かないのは、マイナーキャラをマンセーする傾向に
一因がある気もする。

フィルスネタなどを喜んで持ち込む層が悪いとは言わないが、やはり知らない
キャラが活躍してもピンと来ない。書き手としても書けないのだろう。
他にも原作を普通に流してプレイした場合、名前が記憶に残らないレベルの
キャラが好んでかかれている例は多い。

ハカロワがうまく行ったのは、郁未母のようなマイナーキャラが早めに消え、
北川あたりのレベルが最もマイナーなキャラとなったからではないだろうか。
562名無しさんだよもん:02/07/03 01:42 ID:5kiXH/NP
>>561ですが、いちおう断っときますと、ナイトライターはプレイしてます。
マイナーキャラの例として上げただけで、フィルスキャラを叩くための意味で
上げたわけではありません。
563名無しさんだよもん:02/07/03 01:50 ID:hJqF45PL
ナイトライターにフィルスノウンのキャラは一切でてこないが…
564名無しさんだよもん:02/07/03 01:53 ID:5kiXH/NP
申し訳ない、あれは雀鬼でしたな・・・・。
565名無しさんだよもん:02/07/03 02:07 ID:nWfd7whT
>>538>>540
ありがとうございます。なるべく頑張ります。
>>539
詳しく説明してくれてありがとうございます。
教会編は不運が重なってできた結果だと考えています。
>>542>>544>>557
説明不足で申し訳ない。指摘感謝。
566名無しさんだよもん:02/07/03 07:05 ID:VoOgpAg9
彗夜はなあ…
あいつの熱意は正しかったのか悪かったのか。
567名無しさんだよもん:02/07/03 07:41 ID:jOwJ/2N7
>>565
後半になるとそのコテの情報も少なくなって書くのが
大変かと思いますが楽しみにしていますので
頑張って続けて下さいませ。
568名無しさんだよもん:02/07/03 14:02 ID:iYqzjsuH
林檎やセルゲイやにいむらみたいな個性の知られているキャラを殺す奴って何考えてるんだ?
最後絶対尻すぼみになるって
ラストにへた霊、なんだよ、T.T、とかだけ残ったときどうするんだか
別にロワ内でつけられていった個性で勝負するのもいいけどねー。ネタなくて飽きる
ネタの豊富なコテ四天王は絶対ラスト間際まで残ると思ってたよ
569探索:02/07/03 14:44 ID:nZJRbdoY
「結構死んでますね」
「ああ、そうだな、シロー」
(だからシローはやめろっての)
 YELLOW(男・18番)と#4-6(男・33番)は夕暮れの並木道を2人で歩いていた。 
 何時に無く綺麗に見える茜色の光に目をやる。
 さてはて、自分達は明日も同じ夕陽を見る事ができるのやら―――
「YELLOWさん、見えてきましたよ」
「ん…ああ」
 目の前には、一つの木造プレハブ校舎。
 この狂ったゲームのスタート地点だった。
 コンクリート校舎で無いのは、恐らくキャラロワでの学校を別に作りたかったからか。
 脱出を目的にするにしろ、今の自分達には何の手がかりも無い。
 ならばまずはスタート地点に戻って主催を観察しよう、と言う事になったのだが―――
570探索:02/07/03 14:44 ID:nZJRbdoY
「誰も……居ないんでしょうかね」
「さぁ……」
 遠目から見る事、約30分。
 中からは人の気配が全くしない。
 そろそろ日も沈もうというのに、電気すら点かないとはどういう事か。

「……入ってみましょうか?」
「ああ」
 窓から死角になるように校舎に近づく。
 危険は当然あったが、何の手がかりも無いよりはマシだ。
 何時マーダーと出会って殺されるか解らないのだから。
 それなら、数少ない情報を得る事には危険を侵す価値があるように思えた。
 2人はドアに取り付き、中の気配を伺う。
 やはり気配は無い。
「それじゃ…行くぞ」
「ええ…」
 そして2人はゆっくりとドアを開けた―――

【残り20人】
571名無しさんだよもん:02/07/03 15:24 ID:ZsNJsodu
>>558
彗夜って一回も出てこなかったっけ?
572名無しさんだよもん:02/07/03 16:49 ID:nZJRbdoY
>>571
彗夜氏が引退宣言したのは感想スレ#14-58でそれ以降一度もコテでは登場してないな。
後、教会編の影に隠れて目立たないが、御堂を殺したのは彗夜氏でこの時も相当に荒れた。(感想スレ#11)
最もこの時は内容云々よりもアンチ彗夜氏の今まで溜まりに溜まった不満が爆発したという感が強かったが。
なお、この時命氏も「施設最終戦作者」というコテハンで顔を出している。
多分命氏が一番叩かれたのはこの時だろう。
573名無しさんだよもん:02/07/03 17:35 ID:4o9kd6JQ
>>568
残ると「思った」ってアンタ・・・
574名無しさんだよもん:02/07/03 17:48 ID:nZJRbdoY
参考までに、コテハン殺人ランキング。
集計対象は参加者100名。(主催は含めず)
編集サイトでそのキャラが死んだ(赤線が引いてある)話を書いた書き手が対象。
(祐介、美汐を殺したのが111氏でなく。氏になっているのはそのせい)

1位−L.A.R.(24人)
2位−命(13人)
3位−名無し達の挽歌(9人)
4位−111(7人)
5位−。(5人)
6位−彗夜(3人)
7位−いつか、遥か昔の(略)(2人)
9位−シイ原、quit、マナー(゜Д゜)、七連装ビッグマグナム、林檎、#4-6、赤目、日向葵(1人)

L.A.R.
御影すばる、上月澪、川名みさき、宮田健太郎、砧夕霧、美坂栞、美坂香里
氷上シュン、霧島聖、遠野美凪、みちる、塚本千紗、緒方英二、川澄舞、倉田佐祐理
神岸あかり、藤田浩之、姫川琴音、緒方理奈、柚木詩子、天沢郁未、国崎往人、少年
北川潤


猪名川由宇、石原麗子、芳賀玲子、牧村南、杜若きよみ・黒、来栖川綾香、リアン
霧島佳乃、長瀬源一郎、牧部なつみ、宮内レミィ、大庭詠美、来栖川芹香

名無したちの挽歌
長森瑞佳、巳間良祐、水瀬名雪、名倉由依、三井寺月代、
坂神蝉丸、神尾晴子、七瀬彰、神尾観鈴

111
名倉友里、立川郁美、高倉みどり、天沢未夜子、桜井あさひ、マルチ、保科智子
575名無しさんだよもん:02/07/03 17:50 ID:nZJRbdoY
。〜藍原瑞穂、澤倉美咲、天野美汐、長瀬祐介、柏木初音

彗夜〜水瀬秋子、里村茜、御堂

いつか〜松原葵、深山雪見

遥か昔の(略)〜藤井冬弥、森川由綺

シイ原〜広瀬真希

quit〜岩切花枝

マナー(゜Д゜)〜桑嶋高子

七連装ビッグマグナム〜杜若きよみ・白

林檎〜住井護

#4-6〜長谷部彩

赤目〜折原浩平

日向葵〜相沢祐一
576名無しさんだよもん:02/07/03 19:43 ID:ZsNJsodu
>彗夜〜水瀬秋子、里村茜、御堂
>いつか〜松原葵、深山雪見
>七連装ビッグマグナム〜杜若きよみ・白
>日向葵〜相沢祐一
ここらへん印象深い。よぅも悪くも(w
577名無しさんだよもん:02/07/03 19:44 ID:ZsNJsodu
>>572
やっぱあいつはトラブルメーカーだったな(w
578名無しさんだよもん:02/07/04 00:14 ID:37mm453c
7:林檎
  ハカロワを完結させた人物。感想BOXや最萌集計ツールを作るなどプログラム方面に強い。
  感想スレを沈静化させようと努力し、その当時、人気は凄かった。
  しかし、にいむら氏やマナー氏との事件以降リズムを崩し、
  リレー無視は許さない、というスタンスが強く現れるようになる。
  そのせいか、叩きの対象にされやすく、不当な非難を山のように受けた。
  しかし、ハカロワからは忍耐強く離れず、最終話を書き上げる。
  代表作:867  BGM Change 鳥の詩(a Last Episode)
8:セルゲイ
  穏健派で知られ、感想スレでは書き手と読み手の間に立ち、荒れを防ごうとした。
  マナー氏から「尊敬している」と言われるなど人望も厚かった。
  感想スレでは名無しで潜伏していたが、終盤コテとして復活する。
  彼の考察は長いが、読み応えがある。
  代表作:264 ジョーカー・ジョーカー
579名無しさんだよもん:02/07/04 00:25 ID:46J7iGhR
YELLOWシローきたー。
この二人が第三代凸凹コンビになるかは、
書き手(本人書いてます?)の腕の見せ所といったところだろうか。
580L.A.R.:02/07/04 00:26 ID:H5OR+J96
24人ですか。へえ。
前半どれだけ好き勝手やったか顕著に出てますな……。
581名無しさんだよもん:02/07/04 00:28 ID:LOVFhppo
いわゆるチャット組ってのは誰と誰?
582名無しさんだよもん:02/07/04 00:30 ID:ER+L6asb
>575

「シイ原は鬼」という言葉が妙に印象強く残っているんだが
もっと殺してなかったっけ? 記憶違いならいいんだが。
583名無しさんだよもん:02/07/04 00:35 ID:ye6+1SO4
久々にスタロワ編集サイト見てみたけど、名無しさんが圧倒的に多いね。
584名無しさんだよもん:02/07/04 00:48 ID:wOa+XgX0
>>582
シイ原氏は10話しか書いてないらしいからこんなもんじゃない?
585名無しさんだよもん:02/07/04 00:54 ID:dDojxiv6
>583
前半は「コテハンでタイトル無し」が多かった(だから編集サイドで便宜上のタイトルつけてるのあるだろ?)。
後半はタイトルをつけてコテハンを入れなかった。もしくはその後でコテハンで解説ってパターンが普遍的になった。

できれば名乗り出てきて欲しいところだけど、もはやスタロワ執筆者がこのスレをみてるってことは…。
586名無しさんだよもん:02/07/04 01:01 ID:wMGCIay7
シイ原が鬼と呼ばれたのは、瑠璃子さん出したからだったかと。
さおりん萌えが悲鳴を上げました。

チャット組は、有名どころの名前をあげますと、
林檎氏、L.A.R.氏、遥か昔の(略)氏、セルゲイ氏、。付き
ってとこですか。

実質3人しか殺してない私。殺した娘らは皆萌えキャラ。
殺し苦手の説明に偽り無しです。くはっ
587スタロワ一書き手:02/07/04 01:03 ID:wMGCIay7
( ´Д`)ノ まだ見てます
588スタロワ1書き手:02/07/04 01:12 ID:6wEmvJVf
漏れもまだ見てるよ。いや、むしろ懐かしく楽しまさせていただいてるよ。
でも、さすがに名乗り出るのは恥ずかしいよ。大した作品書いてないし。
589名無しさんだよもん:02/07/04 01:25 ID:AqIK2o0y
何げにスタロワは名ゼリフが多い。
名無しさんの「陣内主税の主張」の回はむしろ仮想戦記向きなのでは?
590名無しさんだよもん:02/07/04 01:25 ID:LOVFhppo
>>586
地味な娘が好みなんですな(笑
591名無しさんだよもん:02/07/04 01:36 ID:OPARDaVh
一人も殺してない俺。
ヘタレと呼ぶなら呼びやがれ!ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン!
592L.A.R.:02/07/04 02:22 ID:H5OR+J96
スタロワ書いてました。ええもう、これ以上ないほど好き放題。
リレー? 知るかそんなのって勢いで。
いや、リレーしてくれた人大感謝です。

ちなみにコテでも他にもいたような、スタロワ書き手。
593名無しさんだよもん:02/07/04 03:14 ID:kB+EB2Iq
みずぴースレ、どこまで伸びるかな。
594名無しさんだよもん:02/07/04 07:19 ID:wMGCIay7
>590
地味な子というか、みすぴー激萌えじゃないですか。
瑠璃子さんシナリオで強制ナカダーシされるところなど心が踊る。
激しくどうでも良いですね。

ちなみにスタロワデビュー作でいたるちん死亡を書いた私(いたるちん萌え)。
上でL.A.R.氏が言っとるスタロワ以来書き手コテの一人です。
スタロワで死ぬほどのめりこんで運命収束。すべては陣内×閂書いてた某氏のお導き。
595セルゲイ@D:02/07/04 10:09 ID:XkNyHrxw
ね、眠い……。やっぱ、夜勤はつらいね。

>>515
むう。そこまで言われては、仕方がない。別スレで頑張ってくだされ……。

>>528
お疲れさま。とりあえず、一段落だね。
ここから勢いがまた盛り返すといいんだけど……。

>>546
ジョジョコラ以外はほとんど感想付かなかったな。
自作絵は黙殺だったしw (下手くそだからしゃーねぇか……)
流れが速い試合ではSSがあまり即効性を持たないから、と、
普段やらない一発ネタ系やシチュ系も幾つか書いてみたけど、
感想職人さん以外からはほとんどレスが付かなかったw
普通に付いたのは、逆転裁判(梓)くらいか?
ジョジョコラもほとんど昔作った奴の再利用だったしナー
(スレ違いスマソ)

>>561
確かに、それは一理あるかも。
でもまぁ、こういう企画だからこそ、自分の好きなマイナーキャラに
脚光を当ててみたくなるんじゃないかなぁ、とも。
もっと狭い範囲でそれを公開しても、見てくれる人は少ないだろうし。
まぁ、マンセーしたい人は責任もってあとを続けるってことでどうか?
596セルゲイ@D:02/07/04 10:10 ID:XkNyHrxw
  
>>565
期待して待ってま〜す

>>568
『失われたもの、受け継がれたもの』で、最も危惧したのはその点。
でもまぁ、ここまで話が進む中で、登場人物にもそれぞれの個性が
割り振られてきたでしょう。それを元に頑張ってくれるはず。
(でなければ、使いやすいキャラをそう簡単に殺さないだろう。
 ……といいたかったんだが。少なくとも515氏は離脱なんだよなぁ……)
まぁ、ともかく、スタロワだって数少ない情報からあそこまで盛り上がったんだし、
大丈夫、行けますってw

>>569-570:探索
>>579氏に同意。
シリアス展開が多い中、頑張ってほしいコンビだが、
果たして先代、先先代に勝てるのか?
あんまりのんびりしてると、埋もれてしまうぞw
597セルゲイ@D:02/07/04 10:12 ID:XkNyHrxw
>>578
お疲れ〜。しかし、
>代表作:264 ジョーカー・ジョーカー
か……。
『管理者側の介入ウザイ』と、『ジョーカー増やしすぎ』っていう、当時の風潮に対する意見を
他作品と一緒に受けた以外、単体では感想がほとんど付かなかったような記憶があるけど。
まぁ、ある意味妥当なのかもね。他のは、人の作り出した流れを助長する方向で書いてみたり、
補完的な位置づけで書いたやつが多かったし。
あと、考察についてはお褒めに与り光栄なり。でも、
長くない考察ってあり得るのだろうか。己には難しいなぁ。(つか、バムスレの人?)


それにしても、スタロワか……。何もかも懐かしい……。
というわけで、最近少し読み返しちまいました。552もセットで。
情報が少なかったのが逆に好材料に働いたと思う、アレは。
そのせいか、本当に好きかってやってて、いやぁ良いね。
いろいろと。
598所詮、12歳幼女:02/07/04 20:23 ID:wOa+XgX0
 闇の中を1人、「。」は駆ける。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
 息が切れ、足ががくがくと震える。
 恐る恐る後ろを振り向く。そこには、誰も居ない。
 振り切ったか……、とほっと息をつき―――
「何で……俺を殺したんだ?」
「ひっ!?」   
 自分が殺したはずの男…、T.Tの声が後ろから聞こえる。
 首筋に血塗れの手が添えられ、生暖かいどろりとした感触と、血生臭い臭いが感覚を支配する。
「嫌ぁっ!!」
 声のする方にに向き直り、半ば恐慌状態でイングラムを乱射する。
 元々血塗れだった彼は、至近距離の銃撃を受け原型を残さず破壊される。
「う……おえっ」
 むせ返る程の血の臭気に、思わず吐き気をもよおしうずくまる。
 その彼女の耳に新たなる足音が響いた。
 一つでは無い、大勢の足音。

「!!?」
 そこには、自分が逃がした#3-174とその他の参加者達。
 その目には皆一様に激しい敵意と侮蔑の意が込められている。
「見ろ! これがこの女の正体だ!!」
「あ、あ…」
 否定の意を示そうも言葉、首をふるふる振るうが、糾弾は弱まる事は無い。
「その外見と狡猾な演技で人を騙して油断した所を殺してきたんだろうが! この女狐が!」
599所詮、12歳幼女:02/07/04 20:24 ID:wOa+XgX0
「ち……ちが……!?」 
 参加者達の中から出てきた一人の女性。
 黒い長髪とスーツ、手には刀。
「は…はるか…さん……」
「私も…騙していたんでしょう? さぞ楽しかったでしょうね、人の心を弄んで……」
「い…いや、やめて、来ないで…」
「悪い娘には、お仕置きしないといけないよね……」
 刀がゆっくりと振り上げられる。
 そして、それが振り下ろされ―――

「いやあああっっ!!」
「うおっ!?」
 夜の静寂を悲鳴が切り裂く。
 床から跳ね起きた「。」は荒い息をつき、恐怖に肩を震わせる。
「はぁ、はぁ、はぁ……ゆ、夢……?」
「おいおい、大丈夫か?」
「!?」
 突然……と彼女は感じた―――声の方に振り向く。
 そこには一人の男。
 倒れていた彼女を助けた、L.A.Rが座っていた。
600所詮、12歳幼女:02/07/04 20:26 ID:wOa+XgX0
「そう……だったんですか。L.A.Rさんが……ありがとうございます」
 事情の大方をL.A.Rから聞き、「。」は彼に礼を述べた。
 彼は倒れていた自分を背負って、わざわざこの民家に運んできてくれたらしい。
 窓から見える風景と、部屋の間取りを見るに2階建ての和風建築だろうか。
「俺も野宿は余り好きじゃないんでね。物のついでだ」 
 そこまで言うと、不意に彼は立ち上がってふすまを開ける。
「腹、減ってるだろ? 幸い下に米があったんでな。おかゆでも作って持ってくる」
「あ……」
 引き止める間も無く、彼は階段の方へと消えていった。

 彼女は部屋に一人残される。
 そうすると、不意に情けなさがこみ上げてきた。
(何で…何で私はっ……)
 自分の弱さを呪った。
 夢とは自分の無意識をあらわすものだ。
 つまり、自分は今まで騙していた人間に、殺してきた人間に負い目を持っている、という事か。
「は……はは…、何が、桐山和雄だ…わたしは、わたしは……」
 結局、どんなに上手に心を偽り人を騙せても、所詮自分は12歳の幼女に過ぎないのか。

 そう思う彼女の心は、この島に来てから一番、空虚で。
 彼女は一人、泣いた。
 
【残り20人】  
601名無しさんだよもん:02/07/05 01:06 ID:GucPr9Am
12歳な「。」×L.A.R.か……
チャット等でラブラブだった二人はこのまま恋に落ちるのか(つーか犯罪)、
それとも案の定殺し合いになるのか。
個人的にはラブラブきぼーん(w

そういえば「。」を尾行していたはずの彗夜はどうしているんだろう?
二人のラブラブぶりを窓の外でほぞを噛みながら見てるんだろうか(w
602名無しさんだよもん:02/07/05 06:04 ID:m8hGmWad
ラブラブだと事実上マーダー1人あぼーんだからなあ。

改心したマーダーは千鶴以外長生きしなかったしな。
603学校へ:02/07/05 12:18 ID:a+D/d+1M
「なるほど、こういう武器か……これは」
「すげぇな…」
 大木に、一本の巨大な杭が突き刺さっている。
 細長い箱を脇に脇に抱えた七連装ビッグマグナムと、様子を見ていたシイ原の声には少なからず驚きと感嘆がこもっている。
 学校前で狙撃を受けたカップルの装備を回収した2人は雑木林の中でその性能を確かめていた。
 片方の鞄に入っていたのは、単なる拡声器だったが、もう一つの細長い箱は、巨大な杭打ち機。
 恐らく支給武器の中でも最強クラスの代物だった。

「しかし、何でこんな武器を持ってて殺し合いに乗らなかったのかね、あの2人は」
「……優しい人達だったんじゃないかな?」
「優しい……ね」
 まぁ、確かにあの2人は見てて微笑ましい程ラブラブだったが。
 こんな武器を持っていてなおゲームに乗らないという事にシイ原はいささか理解に苦しんで首を振る。
(俺にはマネできない芸当だな……、まぁ、だからこそラブラブだったのかもしれないが)

「さて、日も沈んだし、武器も回収した……そろそろ学校に行こうか?」
「ああ……」
「もし、学校に居る人間がこれを目当てに出てくるような人間なら、待ち伏せで簡単に殺せたんだけどね。」
(……さらっと怖い事言うなよな)
 実際の所、日が出てる間は雑木林から武器の様子を伺い、学校から狙撃手が出てくれば襲撃する予定だったのだが。
 そこまで敵も浅はかでは無い、という事か。

「ああ……そうそう、これ、貴方にあげるよ、どーせ私は使わないし」
 そう言って彼女が投げ渡したのは、中華キャノン。
「ああ、悪いな」
 流石に女性であるマグナムが使うのは気が引けるのだろう。
 せっかくの申し出だ、ありがたく頂くとするか。
(……とは言っても、俺の方も余り使いたくは無いんだがなぁ……この武器)
604学校へ:02/07/05 12:21 ID:a+D/d+1M
 一方、こちらはマグナム曰く「優しい人達」である名無しcd達のチーム。
「さて……私はそろそろ行くとするかね」
「行ってしまうんですか?」
「ああ、彼女が狙撃手である以上、夜位しか近づくチャンスは無いからね。それに、他の参加者も私と同じ事を考えているかもしれない」
「そうですか……」
 拳銃という武器を持っているヘタ霊と別れるのは痛いが仕方ない。
 彼の目的は学校に居る狙撃手だし、自分が彼女を守らなくてはいけない以上彼についていく訳にはいかない。
 疲労が溜まっているのか、自分の腕の中で未だ目を覚まさないquitを見ながら、改めてそう思う。
「さて……それでは行くとするかね」
 よっこらせ、とヘタ霊は立ち上がる。

 その背を見送りながら、名無しcdは彼に問いかけた。
「一つ、聞かせてくれませんか? 何故、俺達を助けてくれたんです?」
 彼の目的が学校の狙撃手とそのクローンであるなら、別に自分達を助ける必要等ないはずだ。
 その質問に彼は数瞬考え込むと、振り向いて答えた。
「そうだね…まぁ、君たちが殺し合いに乗っている気配が無かったからだろうな。
 私のような人間は少なからず自説を人に話してみたいと思う者なのだよ。
 君たちは丁度いい話し相手だったという訳さ、それに……」
「それに?」
「それに、私は彼女と彼女のクローンを連れて帰って研究したいと思っているのでね。
 詰まる所主催を出し抜いて脱出するしかない訳だ。
 となると、同じ目的を持ちうる人間を死なせるのは得策では無いだろう?」
「は、はぁ……」
 正直、研究だのの所は良く解らなかったが、彼もこの狂ったゲームに乗る気は無い―――という事か。
「それでは、生きていたらまた会おう、名無しcd君」
「はい、できれば……死なないで下さい」
「ふっ……、君もな」
 そういい残し、ヘタ霊は今度こそ闇の中に消えていった。

【残り20人】 
605名無しさんだよもん:02/07/05 16:55 ID:ma+QN6me
”細長い”箱に入ってるきょだいくいうちき?
606名無しさんだよもん:02/07/05 17:29 ID:a+D/d+1M
>>605
出した人が>>192でエレンディラ・ザ・クリムゾンネイルの武器だって言ってるのでそのイメージで。
(確かトライガンだよな? 違ったらスマソ)
普段は単なる細長い箱なんだけど、戦闘時は何らかのギミックで発射口が開いてそこからでっかい杭を発射する武器…だったと思う。
どこに杭が入ってるのかとかは聞いちゃいけないらしい。(w
607名無しさんだよもん:02/07/05 18:09 ID:3fqkzPG+
銃を持っていた血濡れの幼女に気を許せるなんてナイスガイですね♪
608名無しさんだよもん:02/07/05 18:23 ID:a+D/d+1M
>>607
……何いっ!?
。嬢は一回着替えて、それでT.T殺した時>>331で……しまった、やっちまった。
NGにならないように修正できないか試してみるか…鬱死。
しかし、良く見てるなぁ。(w
609名無しさんだよもん:02/07/05 18:28 ID:OPH+HKOk
いたるのチンポをしゃぶりたい。
610名無しさんだよもん:02/07/05 18:40 ID:IbnAQWyX
煤i;´Д`)ズガーン!
611夕暮れの遭遇・修正版:02/07/05 18:55 ID:a+D/d+1M
「はぁ、はぁ……」
 日が落ち始め、夕暮れの朱に染まる雑木林の中を「。」(女・3番)は進む。
 足取りは何時に無く重い。
 その手に持つ銃も、破壊力のあるイングラムではなく、軽量のコルト・ガバメントである。
(失敗した…かな?)
 別に戦闘で負傷した訳では無い。
 彼女の体を蝕んでいるのは、疲労。
 幾ら頭脳明晰とは言え、その体は12歳幼女のそれである。
 疲労の度合いは他の参加者より格段に早い。
 桐山やハカロワ浩之のように、あっちで戦闘、こっちで戦闘等とできる体力は元々無いのだ。 
 そこを読み違えたのは、自分がハカロワでも特に不死身度の高かった彰を書いていた故か。

「服を着替えたからって戦闘の疲労が取れる…って都合良くは行かないか…」
 T.Tを殺害した後、民家に入って血に塗れたセーラー服から新しい服には着替えた。
 だが、彼女には彼の血が未だ体にこびりついて自分の足を重くしているように感じる。
 
 更に、#3-174を逃がした事による、精神的な疲労も大きい。
 もし、彼が生きていて他の参加者に自分の正体をばらしてしまったら―――
 自分は、この身体の数少ないアドバンテージをも失う事になる。

 やはり、当初の予定通りもっと参加者が減ってからマーダーになるべきだったか…等という考えが浮かび、慌てて首を振る。
 過去を悔やんでどうする!
 今考えるべきなのは、これからどうすべきかだ。
 現状では、戦闘はほぼ無理だ。
 できれば、また誰かに取り入ってそこで一旦身体を休めて―――。
612夕暮れの遭遇・修正版:02/07/05 18:56 ID:a+D/d+1M
 ズルッ

「なっ!?」
 肉体、精神的疲労による、注意力の欠落。
 しまった―――と考えた時にはすでに遅かった。
 足を踏み外した彼女は、急な坂を転がり落ちていった―――。


 L.A.R(男・4番)は迷っていた―――というより途方に暮れていた。
 日がもう沈みかけている。
 次の放送もそろそろだろう。
 かれこれ、ゲームが始まってから18時間。
 なのに、自分は彗夜の「す」の字も見つける事ができない。
「どうすればいいんだ……」
 もしかして、彗夜はすでに殺されていて次の放送で名前が呼ばれるのでは無いか、等という考えまで浮かぶ。
 そうなったら自分はとんだピエロだ。
 何のためにマナー(゜Д゜)と別れ、挽歌さん達の誘いを蹴ったのか。

 そんな時だった、目の前に一人の幼女が倒れているのが目に入ったのは。
(……あれは?)
 とりあえず、警戒を解かずに近寄る。
 その手に銃が握られていたからだ。
 いきなり起き上がってきて、ズドン。なんて事になったらたまらない。
 ある程度近づいて、本当に気絶してるのを確認する。
613夕暮れの遭遇・修正版:02/07/05 18:57 ID:a+D/d+1M
「確か、彼女は……」
 自分より前に出発した3人。
 危ない女装野郎(あの冒涜行為はコスプレとも言い難い)、命。
 脱出の誘いを自分にした、挽歌。
 そして、今自分の腕の中で気絶している、「。」嬢。 
「………」
 L.A.Rは、彼女の手からコルト・ガバメントを取ると2つの鞄を肩にかけ、彼女を抱いたまま歩き出した。
(マナー(゜Д゜)さん、勘違いするなよ)
 今はもう居ない、腕の中に居る少女を守りたいといっていた男に語りかける。
 別に彼が守りたかったと言ったから彼女を助けた訳じゃない。
 彗夜を倒す事を諦めた訳じゃないし、その決着を付けるまでは誰ともつるむ気は無い。
(ただ―――、こんな子供を見捨ててまで、復讐に走るような屑野郎にはなりたくないだけだ、俺は)
 空を見上げる。夕陽は何も語らない。
 だが、彼は「素直じゃないですね」というマナー(゜Д゜)の声を聞いた気がした。


 心を殺しマーダーとなった少女と、迷いの中心の拠り所を模索する青年。
 この2人がこの先どうなるか、それは誰にも解らない。

【L.A.R コルト・ガバメントを入手】
【。 イングラムは鞄の中】
【残り20人】   
614名無しさんだよもん:02/07/05 19:01 ID:a+D/d+1M
…これで大丈夫…なはず。
>>598-600の方ではセーラー服云々の描写は無いし……。
正直、スマソ。
615名無しさんだよもん:02/07/06 00:17 ID:YV5McT4n
あまり細かいこと気にしないで、ある程度はノリでいっちゃえとか言ってみる。
616名無しさんだよもん:02/07/06 01:31 ID:VcAfSV5u
そうか、林檎さんは結局死亡か…

反転ダケ食わせて『ゴンリ』にする話を考えてたのに。(嘘
617名無しさんだよもん:02/07/06 04:55 ID:pNDfE+4I
ああ、トライガンに出てくるのか。
レスありがd。
マンガ武器ってことね。
618名無しさんだよもん:02/07/06 13:31 ID:l3jH0U8V
>>616
藁。
どんなやつだよ!
619天国と地獄:02/07/06 14:55 ID:+YuhZ8g+
 闇の中、ギシギシと木製の床が頼りなくきしむ音だけが聞こえる。
「夜の学校ってのは何時の世も不気味な物だな、シロー」
(だから、シローはやめろっての)
 電気の点いてない夜の木造校舎。
 手探りで道を探し、所々にある割れ目に足を取られないよう注意する。
 普段なら、せいぜい二流の肝試しスポット程度の場所。
 しかし殺し合いという名のスパイスをブレンドされた事で二人の心を何時に無く圧迫している。
 YELLOWの軽口も、この状況下ではむしろ自分自身の不安を打ち消す為の物のように#4-6には思えた。
 
(マーダーや主催に出会うよりは、むしろ幽霊でも出てきた方がいいんじゃないか……)
 その位では驚かない自信は#4-6にはあった。
 そもそもこの狂ったゲーム自体が良く考えてみれば非常識極まりない。
 いきなり葉鍵キャラが現れ、自分達に殺し合いを要求する等。
 まぁ、彼らを殺したのは自分達で……。
(……ん?)
 何かが心に引っかかった。
 今まで気づかなかった、いや、見ようとしなかった小さな綻び。
 今まで当然だった事が当然でなくなる感覚。
 それは、見つけると同時に彼の心に広がり―――。
「あの、YELLOWさん」
「しっ…。ここがスタート地点の教室だ、シロー」
 そう言って一つの教室の前に立つ。
 慎重に扉を開け、中を確認。
 そこにあったのはゲーム開始の時に殺されたNBCの死体だけであった……。
620天国と地獄:02/07/06 14:55 ID:+YuhZ8g+
「この教室は電気がつくみたいだな」
 古ぼけた蛍光灯の光が教室内を鈍く照らす。
 その光は、少なからず2人の心に安堵感をもたらした。
 結局この建物の中にすでに主催者が居なかった、というのも大きな原因だろう。
「で…さっき何て言おうとしたんだ、シロー」
「ああ……一つ、疑問に思ったんです……、彼ら…主催って何者なんでしょう?」

「…は?」
 #4-6の意図が理解できず、YELLOWは一瞬返事ができなかった。
「…いや、葉鍵キャラだろ? 俺達が殺した…」
「そういう事じゃありません、僕が言いたいのは、何故創作上の物語の人物である彼らが僕達と同じ世界にいるか…という事です」
 YELLOWの顔色が変わる。どうやら意図を理解したらしい…が、その顔色は硬い。
「……じゃあ、何か? 奴らは偽者だって事か? それじゃ一体何の為にこんな馬鹿げた事を」
「もしくは本当に怨霊か幽霊か何かかもしれませんね。
 ハカロワには各々色んな恨み辛みとかありますから、それが葉鍵キャラの形になって具現化したのかも」
「馬鹿なっ……って言ったらこんな島に連れ込んで殺し合いさせる事自体馬鹿げた事だがな…」
「まぁ…実は夢だった、ってオチもあるかもしれませんけど。それの為にわざわざ死んで確かめる気にはなりませんね」
「で……どうするんだ?」
「とりあえず、彼らが一体何者なのか調べる必要がありますね」
 もし偽者なら、本物―――電波やら鬼やらを相手にするよりは与しやすい。
 彼らに対する罪悪感が消える事も大きい。
 幽霊やら何やらなら、この島の中に間違いなく彼らが生まれた何らかの手がかりがあるはずだ。
 彼らがこの島を舞台に選んだのは、この島が最も彼らの力が及ぶ場所だからだろうから。

「……随分と希望的観測だな。お前が言ってる事が事実だって保障は何も無いんだぜ?」
「ですね。でも、少しは気が楽になったような気もします」
「まぁ、そうだな」
 2人して笑う。
 今まで、ただ何も解らず逃げていた時に比べれば、僅かな光明が見えただけでもありがたかった。
 窓から外をみやると、星の光も何時もより明るく、自分達を導くように輝いているような気がする。
621天国と地獄:02/07/06 14:57 ID:+YuhZ8g+
 そうして、しばらく2人して笑いあっていると、
 
 ぐぅ〜

「ん?」
「そういえば、腹が減りましたね」
 少し安心したからだろうか。
 そういえば朝も昼もろくに食っていない。
「何か、食べるものありませんかね?」
「あるぞ」
 と言ってYELLOWは鞄の中をごそごそとあさる。
「……今まで取っておいたんだ」
「もずく……ですか」
「嫌なら食べなくていいんだぞ。俺だけで食べるからな」
「いや、食べますけどね…でもチップルだけじゃなくてこれも支給品ですか?」
「ああ…ほれ」
 もずくを受け取り封を切り、中の物をズルズルとすする。
「流石、北レミ作者だけありますね。」
「何だ、それは、馬鹿にしてるのか?」
 ズルズル…
「い、いえ、そういう訳じゃないですけどね」
「いや、その目は何か馬鹿にしているような目だ。ふん、所詮シローはシローか」
(名前は関係ねーだろ、名前は)
 ズルズルズル…
「………」
「………」
 ズルズルズルズル……
622天国と地獄:02/07/06 14:58 ID:+YuhZ8g+
 数分後……

 ぐるぐるぴ〜、ぐるぐるぴ〜

「ぐぉぉぉぉ……」
「は、腹がいてぇ……」
 2人は地面に倒れ付し、生命の危機を迎えていた。
「……な、何だこのもずくは……」
 そういえば、チップルも妙に臭いがきつかった。
「おのれ主催め! 俺がレミィ萌えだったと知ってこんな罠を張るとは、何て狡猾なんだ!!」
「や、やっぱり食わなきゃ良かった……」
「貴様! 何をいまさ……」

 ぐるぐるぐる〜

『ぐぉぉぉぉぉぉ……』
 言い争いしている場合では無かった。
 一刻も早くトイレに駆け込まねばならぬ。
 YELLOW、シロー、もずくに当たって死亡……等という事になったらロワイアル史上最も恥ずかしい死に方になってしまう。
 先ほどまであった希望はすでに絶望となっていた。
 まさに天国から地獄―――であった。
 そして、天は更なる試練を2人に与えた。

 カツカツカツ……

(な、何ィィ――――!!?)
(足音――――!!?)
623天国と地獄:02/07/06 14:58 ID:+YuhZ8g+
 廊下から、何者かの足音が聞こえてくる。
 そういえば、電気をつけっぱなしであった。
 マーダーが光を見て居る人間を殺しに来てもおかしくは無い。
 まさに油断が生んだ一生の不覚であった。
 普段ならまだしも、この状態では逃げる事もできない。
 そこまで考えるとYELLOWはシローの方を向き笑いかける。
 そう、それは覚悟を決めた者だけができる笑いだった。

「シロー…、ここは俺が食い止める。お前は早く逃げろ」
「な…、それじゃYELLOWさんは!?」
「ふっ……こんな事になるのは、もずくとハートチップルが出た時から解ってたさ…」
 所詮、お笑い担当の最後なんてこんな物だ…
 だが、シローは違う。奴にはまだ未来がある。彼には主催に一発、自分の分までかまして欲しかった
「い、YELLOWさん……でも、駄目なんです」
「何が駄目なんだ!? お前は俺の分まで逃げて生きてくれ! ……っ!?」
624天国と地獄:02/07/06 15:01 ID:+YuhZ8g+
 #4-6の方を見て、YELLOWは驚愕する。
 彼の足はガクガクと震えていた。とても歩けるとは思えない。
 まさか、あのもずくがこんな猛毒だったとは!!
「な……、何てこった…俺があんな物食わせたせいで…」
「いえ、いいんです。それにYELLOWさん、言ってくれたじゃないですか、俺の事相棒って。
 こんな時、相棒を残して逃げちゃいけないでしょう?」
「シ、シロー……」
 今までの2人の思い出が巡る。どれもこれも、今となってはいい思い出だ。
「そうか……短い間だったけど、楽しかったぞ、シロー。最後に少しだけ夢も見れた」
「僕もです」
 確かにここで死ぬ事で悔いは残る。
 しかし、2人はお互いを理解できた事、それだけで十分だと思えた。
 YELLOWは最後の力を振り絞り、ドアに向かって叫ぶ。
「よし、さぁ来い、マーダー共! 俺達YELLOWシローコンビの最後の晴れ舞台を見せてやるぜ!!」

 そして、ガラガラとドアが開き―――
「……あ、あの〜」
「な、何やってるんですか、貴方達は……くっ、くくっ…」

 そこに立っていたのは呆れて物も言えない葵クローンと、笑いをこらえている名無し達の挽歌であった――― 

【残り20人】
625名無しさんだよもん:02/07/06 18:25 ID:asO91nIo
母さん、僕は海外プレスにも受けがいい位頭の悪いキャラになってしまいました。

脳外科行ってきます。
626名無しさんだよもん:02/07/06 18:28 ID:mTQY25g7
>>625
見せ場もなく死んだ俺に比べればマシだよ、ヽ(`Д´)ノ ウワァァァン!


まぁ、違う意味での見せ場ならあったかもしれないけどw
627名無しさんだよもん:02/07/07 00:40 ID:El5Q0Fbt
なかなか書き込みが無いのでageてみる。

雑談ネタを振ってみる。
おいお前ら、キャラロワ、スタロワ、そしてコテロワで
こいつは主人公だと思うヤツはいますか?
あれば、そのキャラと理由を教えてください。おながいします。
628名無しさんだよもん:02/07/07 00:41 ID:Ye9rVw5E
今回のコテロワ、ラスボスがマグナム組になりそう。
629名無しさんだよもん:02/07/07 00:47 ID:rKk7CN3v
俺はヘタ霊氏をもっとあっためておいて活躍させようと思ったんだけどな、、
叶わなかった
630名無しさんだよもん:02/07/07 01:11 ID:NBuitb7r
>>629
使うかどうか悩んだんだけど、どうしてもクローンネタがやりたくて、つい。
悪かった。

>>627
麻枝としぇんむー。
631名無しさんだよもん:02/07/07 01:13 ID:70OF20WE
スタロワは文句なしでだーまえでしょう。
つーか書き手皆がだーまえ中心で書いてたしw
そして陣内が川田的ポジで。違う?

キャラは誰だ。
序盤中盤は浩平と祐介でしたが、中盤で逝ってしまったので……
北川か耕一か七瀬か祐一かな。敢えて一人推すなら耕一。

コテは……自分は有り得なさそうだしw、やはり挽歌氏か命氏に期待したいところ。
632631:02/07/07 01:15 ID:fDBj8DXp
おお自分IDカコイイw
633名無しさんだよもん:02/07/07 01:17 ID:rKk7CN3v
>>630
いや全然いいですよ。
書いたものがちだしね。

634名無しさんだよもん:02/07/07 01:36 ID:uDtJfpTP
主人公はわからないなあ。まあ生き残った耕一が最右翼なんだろうけど。
ハカロワは葉鍵キャラのオールスター戦みたいな感じで見ていた。
当時、これだけいっぺんに葉鍵キャラを出す企画は珍しかったし。
今じゃもう珍しくもないが。
635名無しさんだよもん:02/07/07 02:00 ID:NBuitb7r
むしろ、

涼元=七原
麻枝=川田+典子

説を提唱してみる。
636名無しさんだよもん:02/07/07 02:01 ID:NBuitb7r
間違った

涼元=川田
麻枝=七原+典子
637名無しさんだよもん:02/07/07 03:23 ID:/eYXEnTv
スタロワ = だーまえ 凸凹
キャラロワ = 該当無し
コテロワ = 俺以外の誰か
638「。」の悩みとL.A.Rの粥:02/07/07 22:42 ID:t60BVDQ/
「遅くなったな、持って来たぞ」
「あ……ありがとうございます」
 出て行ってから約2時間、L.A.Rが盆の上にかゆを持ってきて入ってくる。
 その時にはすでに涙を拭っていた「。」は取りあえず笑みを向けてそれを迎える一方、考えを巡らせた。

 これからどうするか。
 コルト・ガバメントを手に持っていたのが幸いしたのだろう。
 寝ている間に鞄を改められる事は無かったらしい。
 自分の支給武器はその拳銃だった―――としておく。
 倒れるという予想外のアクシデントはあった物の、誰かの庇護下に入れたのは幸いだ。
 自分の正体もまだ知られていない。
 しばらくは彼の庇護の下で疲れを癒そう。
 そう、予定通り―――。
 でも、何故だろうか。
 予定通りなのに、こんなに心が痛むのは。
 人を殺す事、騙す事のは仕方ないと思ってる自分が居る一方で、もう人を殺したくないと思う自分が居る
 先ほどの夢のせいか、心身が衰弱したのが原因かもしれない。
 こんな事で、私はまた人を殺せるのか―――?

 まぁ、とりあえずまずは食事を取ろうとかゆを手に取る。
 米に対して水が多いような気がする。
「食べやすいように五分がゆにしてくれたんですか?」
「……水を入れ過ぎただけだが…なるほど、そういうのは五分がゆというのか」
「そ、そうですか…、それじゃ頂きます」
 匙に取って口にはこぶ……甘い。
「ど、独創的な味付けですね、とても甘くて」
「……それは多分、塩と砂糖を入れ間違えたんだ」
「………」
「………」
639「。」の悩みとL.A.Rの粥:02/07/07 22:46 ID:t60BVDQ/
 気まずくて沈黙が間に落ちる。
 ここは何とか機嫌をとって置くべきだろう、と「。」は口を開いた。
「で、でも、美味しいですよ? うん」
「……本当か?」
「え、ええ、とっても」
 それを聞くと、L.A.Rは溜息一つついて立ち上がる
「……作り直してくる」
「え、だ、大丈夫ですよ。ボクこの位なら何でもないです」
「大丈夫という奴程、大丈夫じゃないんだ、こういう場合」
 ……まぁ、間違ってはいないが、それなら最初から成功するまで持ってこなきゃいいのに、とも思う。
 まさか。
「…もしかして、何度も作り直して一番上手くできたのがこれだった…って訳じゃないですよね?」
 L.A.Rの肩がビクっと震える。
 ……どうやら図星だったらしい。
 一体、前に作った物がどんなだか聞いてみたい気がしたが、怖いのでやめて置いた。
(……もしかして、彼って……)
 きつい口調と、近寄りがたい雰囲気で騙されてたが、案外抜けてる人なのではないか、彼は。
 まぁ、倒れていた自分を助けたのだ、実はやさしい人なのでは…とは思っていたが。
 と、人物考察は程々にしておいて、「。」は立ち上がってL.A.Rの横に並ぶ。
「私も手伝います」
「いや、いい。こんな事に人の手を借りられるか」
「……次持ってくるまで、一体何時間かかるか解らないじゃないですか」
「……うっ…、じゃあ、手伝ってくれ」
 自分で作れ、と言わないのは彼の優しさか、矜持か。多分両方だろう。
 こんな島でそんな事にこだわる彼を羨ましいと思う自分が居る。
 自分がそう思った事が、彼女には、意外で、可笑しくて、そして悲しかった。

【残り20人】
640名無しさんだよもん:02/07/07 22:48 ID:t60BVDQ/
「。」の一人称をミスった…。
「私も手伝います」→「ボクも手伝います」だな。
641名無しさんだよもん:02/07/08 00:12 ID:FOCDmtEA
今までスタロワの人気投票ってしたことが無かったので突発でしたいと思います。
期間は今日の24時まで。お一人様三票まで。
できれば<<>>でくくってください。
642名無しさんだよもん:02/07/08 00:15 ID:qZReU/7U
<<麻枝>>、<<いたる>>、<<涼元>>で。
643名無しさんだよもん:02/07/08 00:20 ID:gxltAHs5
むー……萌えキャラと化しつつある自分。
自分だと思わなければ萌えるなあw。

<<だーまえ>><<陣内>><<閂>>でよろ。
644名無しさんだよもん:02/07/08 00:31 ID:r0kx2OV0
<<有島>>、<<だーまえ>>、<<ちゃん様>>で(w。
645名無しさんだよもん:02/07/08 00:36 ID:GHT0n2KZ
<<陣内>><<閂>>は外せん。
あとはやはり<<いたる>>か。
646名無しさんだよもん:02/07/08 01:59 ID:AOTWfFJw
この二人のおかげではまってしまった<<陣内>><<閂>>
あと、乱入のタイミングが格好良かった<<有島>>
がんばれ有島。すずうた開発メンバーはもう君だけだw
647名無しさんだよもん:02/07/08 02:02 ID:gHRatCOJ
<<YETボス>>、<<麻枝>>、<<陣内>>で。
648名無しさんだよもん:02/07/08 11:27 ID:UqAETsyO
ふと思ったのだが…コテロワで18禁ネタとゆーのはやはりまずいだろうか?
649名無しさんだよもん:02/07/08 11:51 ID:gxltAHs5
まずいというか、女性化された方が鬱になる事請け合いw
……いや、男の方も鬱になるな、よく考えればw
650名無しさんだよもん:02/07/08 14:15 ID:RwYr6Mgq
<<だーまえ>><<涼元>><<陣内>>

あの頃は本当にいい季節だった。
651名無しさんだよもん:02/07/08 16:51 ID:GjyBk6fr
<<陣内>><<閂>><<だーまえ>>
普通でごめんよ。
652名無しさんだよもん:02/07/08 18:59 ID:wh9ZD50B
超定番の<<陣内>><<閂>><<麻枝>>
653名無しさんだよもん:02/07/08 19:31 ID:nxH7HpXB
>>648
キャラロワの国崎×祐一で18禁展開を書くのと同じくらいの冒険。
いや暴険か。

名作であることを祈る。
654セルゲイ@霊:02/07/08 22:54 ID:xHIN5Nzq
  
>>598-600:所詮、12歳幼女
朴訥ながらもさりげない優しさのLAR氏と、悪夢にうなされる『。』嬢とに萌える己。
おかしいなぁw 己には幼女属性はないんだけど。

>>603-604:学校へ
着々と、次の山場への準備が整えられていく感じですな。
ややドライな、淡々とした文体で綴られるマグナム&シイ原コンビ
の描写の方がややツボ。(シイ原氏の思考が随所に挟まれてるので
ドライという印象を受けない人もいるだろうけど)
もう一方は、優しい人たちが何処に行くのかが気になる一方、ヘタ霊氏の動向も気になるね。
なんつーか、続き次第か……。

>>616
懐かしいね、『ゴンリ』w
最初は荒らしかと思ったんだけど、可愛げのある煽りだったんだっけ、結局?
ちょっと古すぎて、記憶が……。
しかし、そのアイディア(反転させてゴンリ)には笑ったよ〜w

>>619-624:天国と地獄
>「な、何やってるんですか、貴方達は……くっ、くくっ…」
この一言に尽きるかとw 本人たちの空回りは素直に楽しめたカナ。
あえてプラスするなら、>>625のコメントが出色。
本人だったらなお笑えるんだけどなぁ……w
……ああ、あと、結末を視野に入れた考察が入ってたんだった。
どうなるんだろうねぇ。この不条理世界の結末は。
果たしてシロー(もはやここでもシロー呼ばわり)の推測は的中しているのだろうか?
655セルゲイ@霊:02/07/08 22:55 ID:xHIN5Nzq
  
>>638-639:「。」の悩みとL.A.Rの粥
なんつーか、ここ複数回で久々に主役系のLAR氏が帰ってきたような……。
不器用な優しさというのは見てる分には微笑ましいですにょ。
もう一方で、いろいろと因縁を抱えた命氏も主人公系になりうると思ったが、
彼の出番が最近ないね

>>648
ゲーック!? どうなっでひぶうでゃ?
いや、まあ、己死んでるから関係ねーしw
好きにしてください……といったら拙いのだろうか?
  
656セルゲイ@霊:02/07/08 22:57 ID:xHIN5Nzq
  
投票は
<<陣内>><<閂>><<高橋>>で。

高橋氏への投票は個人にというよりも下記の流れに、なんだけど。


中尾 「おい、高橋。」
高橋 「・・・その声は中尾か!?」
中尾 「ああ。どうやら無事のようだな。はぎやたちから伝言だ。
    この先の廃工場で待ってるとさ。」
水無月「お前は行かないのか?」
中尾 「俺には姦らなくちゃいけないやつがいるからな。」
高橋 「・・・ああ。そうだったな。無事いたるを姦れたら
    また協力してくれ。とりあえず俺たちは廃工場へ行くよ。」
中尾 「気をつけろよ。じゃあな。」

この流れの
>高橋 「(前略)無事いたるを姦れたらまた協力してくれ。(攻略)」
ここ!! あっさりと、これを流せるノリの良さが、スタロワの魅力の一端を示してると思う。
全編通して、細かいつっこみは無視して突っ走るところが良い。
……むろん、麻枝氏の主役的パートも好きだがね。
657小悪魔の提案:02/07/08 23:59 ID:UqAETsyO
「う〜ん、やっぱり入れないね…」
 昇降口の前でマグナムは一つ溜息をついた。
 闇にまぎれてここまで来たはいいが、昇降口には鍵がかかっていたのだ。
 まぁ、狙撃者の視点から見ればある意味当然の選択ではあった訳だが。
 そんな事を考えてる内に、学校の周りを見ていたシイ原が戻ってきた。
「どうだった?」
「駄目だな、1階の窓には、全部鉄格子が入ってやがる」
 どうも、この学校はキャラロワ仕様らしい。
 なるほど、狙撃には格好のポイントだ―――
「で、どうする?」
「ん〜…この分じゃ、中に入っても罠とかあるかもしれないねぇ……という事で」
「?」
 マグナムはシイ原の肩に手を置くと、にっこりと微笑みながら言葉を発した。
「君の中華キャノンの出番だよ、シイ原君」
「……すまん、もう一度言ってくれ、誰が何で何をするって?」
「君が、中華キャノンで、この学校は破壊するんだって」
「何故、そーなる?」
「解ってないなぁ……いいかね、シイ原君」
 眼鏡もかけてないのに、眼鏡をくいってあげるポーズを取る…楽しんでないか、この女?
「この学校に立てこもってる人間は、とても狡猾で賢い人間だとは容易に想像できるわね?
 そういう人間の裏をかくには、その人間の予想外の武器、つまりこの場合中華キャノンによる奇襲……って」
 いつの間にか、シイ原は背を向けていた
「……帰る」
「こらこらこらぁ、このままほっといたら殺されるんだよ、それでもいいの?」
「…お前、俺で遊んでるだろ?」
 シイ原は思う。確かにこの女の言ってる事は一見正論だ。
 だがその実、俺のあのポーズを見たいだけなのではないか?
「そんな事ないよぉ、私は真剣に言ってるんだよ? この島から生き延びる為に―――」
 そう言って、彼女は祈りのポーズを取るが、シイ原にはその背中に小悪魔の羽を見たような気がした―――
658名無しさんだよもん:02/07/08 23:59 ID:UqAETsyO
【残り20人】
659名無しさんだよもん:02/07/09 00:23 ID:6/yk45Pz
小悪魔の翼? 大悪魔の間違いだろう。ないしは魔王(w
660名無しさんだよもん:02/07/09 00:27 ID:U/AkncNi
人気投票の結果をお伝えします。

1位 陣内主税           8票
2位 麻枝准 閂夜明        6票
3位 樋上いたる 涼元悠一
    有島悠也          2票
4位 みつみ美里 YET11
    高橋龍也          1票

主人公、麻枝とハートチップル閂、目覚まし時計陣内。
やはりというか3強が他を引き離しました。
何故、陣内が閂に2票勝ったのか。ここらへん考えると面白そうです。
他には、ここから萌えキャラ化したいたる。速攻で戸越を殺したのに誰からも責められなかった涼元。
漢有島。ゾンビちゃん様。YET、高橋の元ボスコンビ等が票を得ました。
個人的には折戸、中尾、しぇんむー、うだる。ここらへんに票が入らなかったのがちょっと意外でした。
さて、超先生はもちろん0票。仮に今やったら人気キャラ化しているだけに結構な中心人物になるのかもしれません。
しかし、戦犯青紫としてヒールとなったこのスタロワの方が彼のキャラ的にあってるような気がしますw

ご協力ありがとうございました。
661名無しさんだよもん:02/07/09 00:33 ID:U/AkncNi
>>660
すいませんいきなり訂正です

1位 陣内主税           8票
2位 麻枝准            7票
3位 閂夜明            6票
4位 樋上いたる 涼元悠一
    有島悠也          2票
5位 みつみ美里 YET11
    高橋龍也          1票
662セルゲイ@D:02/07/09 01:07 ID:Z0CSggF8
>>656-657:小悪魔の提案
良い意味で予想を裏切る展開! と思った。やるかどうかは別として。
やったらやった出面白いし、そうでなくても、まぁ、面白い展開にはなるのだろうけど。
いずれにせよ、他の学校組への影響もあるし、気になるところ。

>>661
集計お疲れ〜

いやぁ、3票だとなかなか他に入れられないっしょ。
それだけ彼らの存在感は大きかった、と。
ただ……。
宇陀児氏が大活躍してれば、己だって投票したさっ!!
でも、あの死に様じゃぁ……(泣)
悔しいっ!! 悔しい、悔しい、悔しい!! 
                (最後の一行はネタです。ん……不謹慎かな……)
663名無しさんだよもん:02/07/09 03:19 ID:yNFeOJaF
ルナチックマニフェスト強し、だな。
664名無しさんだよもん:02/07/09 03:44 ID:c0OeeMTs
スタロワ読み返したけど、やっぱ陣内、閂最高。
北レミも好きだけど、それ以上に大好き。
イエロー氏凄すぎ。
665名無しさんだよもん:02/07/09 05:29 ID:vWqUjQVM
ルナチックマニフェストは今なお自分の心で光り輝いています。
あの回、そして陣内閂vsだーまえがなけりゃハカロワなぞ書いてねー、
という書き手は、たぶん自分の他に4人はいるはず。

スタロワは奇跡だな、二度とあんな馬鹿は葉鍵板じゃ出来まい。
666名無しさんだよもん:02/07/09 06:27 ID:+xWsMgZN
>664
イエローってあのYELLOW氏の事?
スタロワ編集HPで全部読んだけど、みんなの言ってる
陣内と閂の話って初回登場以外、名無しさんが書いてたんじゃなかったのか。

キャラロワ中盤から読み始めてリアルタイムでスタロワを経験してないんで疎いのはスマソ。
667名無しさんだよもん:02/07/09 06:56 ID:q/InwRcq
>>666
編集では書いてないけど、葉鍵ロワイアル#1の
449 名前: いえろー(341.366) 投稿日: 2001/03/25(日) 05:00
の書き込みからルナチックマニフェストと陣内閂vsだーまえを書いていることがわかる。
それにあの作風はこの人しか書けないしね。
668学校崩壊:02/07/09 22:37 ID:aVTEtsmQ
「ふぅ…」
 学校の3階にある家庭科室の中、フライパンの上でホットケーキが出来上がっていく。
 小麦粉の焼ける香ばしい匂いが鼻をくすぐり、食欲をそそる。
 こういう事をしていると、この殺し合いの中でも日常を思い出す―――とそこで一つ日向葵は苦笑した。
 つい先ほど人をライフルで撃っておいて、随分と落ち着いた物だ。
 元々、自分の中に暗黒面があることは知っていたが、ここまでとは思っていなかった。
「そろそろいい頃合ね」
 程よく焼けたホットケーキを見て、フライパンを引っくり返す。
 とりあえずここに居れば食料や水には不自由しない。
 そう簡単に進入できないようになっている上、結構な数の罠も仕掛けてある。
 まぁ、3日目になって参加者が残っていた場合は出ざるを得ないだろうが、それまでは篭城していよう。

 ヴィ…ヴィ…ヴィ…

 何か音が聞こえる。
 最初は虫の音か……とも思ったが、どうやら違うようだ。
 何かの機械音のようにも聞こえるが。
「………?」
 少々気になって、とりあえずコンロの火を消し、廊下に出てみる。

 ヴィーン…ヴィーン…ヴィーン

(外…昇降口の方から……?)
 何の音か…と思い窓から外を見やる。
 暗闇の中、一つの光が見える。
 どうやら、それが音の発生源のようだ。
 良く目をこらして見る、だんだんと闇に目が慣れてきて―――
(な―――!!?)
 日向葵は絶句した。
 そこでは、男が股間に巨大な砲塔を付け、上下運動を繰り返していたのだから。
669学校崩壊:02/07/09 22:38 ID:aVTEtsmQ
(あ……あれは、まさか中華キャノン―――!?)

 ドガァァーーーーーーンッ!! 

 記憶から、その武器の名前を引っ張り出した瞬間、地面が揺れた。
 膨大なエネルギー波が、学校に突き刺さる
 しかも、1階、2階と段々上がってくる。
 まさか、このまま学校を真っ二つにする気か―――!?
 そう思った瞬間、彼女の足元の地面が熱で膨れ上がる。
(まずいっ!)

 ズガァァァァーーーーーーーーッ!! 

 咄嗟に床を蹴り地面に転がったのと、彼女が今まで居た地点がビームによって焼き払われたのはほぼ同時だった。
 そして、彼女はそのままビームが3階天井を貫くのを呆然と眺めていた―――。


 一方、学校の外、マグナムシイ原コンビは―――
「…何か、凄い事になっちゃったね」
「ああ…」
 真っ二つになった学校を、こちらも半ば呆然と見つめていた。

 結局、最初ゴネていたシイ原もマグナムの案を承諾した。
 自分がこの女と組んだのはこの島で生き残る為であったから。
 ある程度の―――そう思わなきゃやってられんという事でそう思う事にした―――事は仕方ない。
670学校崩壊:02/07/09 22:39 ID:aVTEtsmQ
 そして、チャージが完了していざ発射、という時にそれは起こった。
 シイ原が負った足の怪我がチャージの負荷で開いたのだ。
 そして、傷を負った足では発射の反動に耐え切れず、シイ原が後ろに倒れたのだ。
 それでも、何とかキャノンは手放さなかったので自爆という不名誉の結果は避けられたが。
 結果が目の前の真っ二つにされた校舎だった。 

 その上、学校を真っ二つにした後も天に向かって無駄なエネルギーを吐き出し続けた
 ようやく止まった時には中華キャノンは使用不能という惨状だ。

「で…、中華キャノンと地面の板ばさみはどうだった?」
「あやうく不能になる所だったぜ…」
「怖いねぇ〜……さて、と…」 
 マグナムが立ち上がる、手には例の箱と、中華包丁。
 先ほどの中華キャノンで、まさか死んだとは
「君は、その足じゃろくに動けないでしょ? 少し隠れてなよ」
「いいのか?」
「今まで君ばっかり戦ってたからね。たまには、私も働かないと不公平でしょ?」
「ま、そうだがな……」
 普通なら歓迎すべき提案なのだろうが、シイ原は素直には喜べなかった。 
 それは、マグナムの口調がまるでゲームを楽しんでるように感じられたから。
(…さてさて、今回はいいが…何時まであの女と付き合うべきか…)
 学校の方に消えていくマグナムを見やりながら、シイ原はそう思わざるを得なかった―――。

【中華キャノン〜使用不能】
【残り20人】
671名無しさんだよもん:02/07/09 22:42 ID:aVTEtsmQ
しまった…ミスった。

先ほどの中華キャノンで、まさか死んだとは
      ↓
先ほどの中華キャノンで死んだとは思いにくい。
しっかりと仕留めておく必要があった。

いっぺん書きあがった後見直しておくべきだな、鬱。
672名無しさんだよもん:02/07/09 22:55 ID:ECBtvOnD
だんだん語ることがなくなってきた。
673名無しさんだよもん:02/07/09 22:58 ID:aVTEtsmQ
そうだな〜。
674YELLOW:02/07/10 00:48 ID:qCtztUBM
>>666
向こうのナンバーでいうと
014 029 032 046 048 060 061 107 134A
を書きました。

675名無しさんだよもん:02/07/10 01:17 ID:OC823rrh
>>674
もう新作は書かないの?
676名無しさんだよもん:02/07/10 23:57 ID:E+i6LCzt
 パチパチと、焚き火の弾ける音が林の中に響く。
 命とKyazの2人は、その周りで身体を温めていた。
 本来なら、格好の目印となる火を焚くのは好ましい事とは言えないのだが。
 命はふとkyazの方を見やる。
(まさか暗闇が怖いとはなぁ……、ますますうぐぅじゃないか)
 
 まぁ、無理も無いかもしれない。
 彼女がハカロワに書き手として参加したのは、確か少年や往人が死んで神奈との最終決戦が始まった辺りだ。
 初期から参加し続け、参加者を殺し続けた自分達に比べれば、耐性が無いのも無理の無い所である。
 そう考えると、急に彼女に申し訳なく思った。
「……悪いな」
「何がです?」
「いや、こんな事にまきこんで…な」
 不思議そうな顔を向けたkyazに命は言葉を続ける。
「ハカロワで参加者を殺しまくったのは俺達初期から居た有名コテだ。
 本来なら奴らの復讐の矛先は俺達だけで十分なはずだったんだ。
 それなのに、ロワイアルの人数合わせの為にアンタ等までまきこんでしまって……」
「ちょっと待ってよ」
 片手を前に出して制止する。
 その顔は少しだが、怒っているように見えた。
「ボクは確かに1人も殺さなかったし、話を書いたのも最後の方だけだったよ。
 でも、ボクだってハカロワが好きだった。
 殺し合いは…余り好きじゃなかったかもしれないけど。
 だけど、ハカロワの雪見先輩は最高だった。祐介美汐みたいなカップルに憧れた。
 自分もこんな話を書きたいと思った。
 それだけで…十分彼らからみたら憎悪の対象になると思う。だから……余り自分を責めないで」
677焚き火の前で:02/07/10 23:59 ID:E+i6LCzt
「………ああ、そうだな」
 ガシガシと頭をかく。
 自分がどうかしていた。
 ハカロワで最も作品を挙げた書き手として、少々奢っていたのかもしれない。
 あの人数も減り、勢いも衰えた終盤になって参加するという事はそれだけで十分ハカロワ好きという事なのだ。
 単に時期が悪くて数を残せなかっただけでそれだけを判断基準にする事はできない。
「でも、だからって死んでもいいって言ってる訳じゃないんだよ。
 まだ、やりたい事一杯あるんだもん。
 それは他の人も一緒だと思う。だから、皆わかってくれるはずだよ」
「そうか……」
 皆で生き延びる。
 それはすでに無理である事は命には解っていた。
 目の前の少女の言ってる事は奇麗事である事も。
 でも、それを言って彼女を傷つける気は無かった。
 もし、どうしようも無かったら、汚い事は自分が背負ってやろう。
 それだけの価値が少女の笑顔にはあると思ったから。

「そういえば……」
「何だ?」
「命さん、ボクの書いた物の中で一番印象に残ったのなんですか?」
「………コップの中の嵐」
「!?」
「秘密警察CLANNAD」
「そ、それは……」
「ステイツハクオロ、ミスター古河」
「うわぁぁぁぁぁん、命さんなんて嫌いだぁ〜〜〜!!」
 ……やっぱりからかうのはやめられなかった。

【残り20人】
678名無しさんだよもん:02/07/11 00:07 ID:X87uB2P5
9:祐一&浩平
 中盤から参加。動物達やGN等サブキャラを中心に書く。名前の由来は
 http://pinktower.com/cheese.2ch.net/leaf/kako/994/994774741.html
 の祐一、浩平の作者ということから。ハカロワの書き手というよりもこっちの印象が大きい。
 最後まで活動。
 代表作: 751 擬似人格起動 、698 そしてここから始まるストーリー 、725 ななせとはるかのぼうけん
 
10:いつか
 人気話投票で1、2位をとった実力派。1位の蒼天の雨は多くの人の感動を誘った。
 しかし、2位のLittle prayerはNG議論において感想スレを三個使ったハカロワ最大の問題作。
 その議論に嫌気が刺したのか、自らNG宣言をして幕を引かせ、自らも引退した。
 代表作:269 蒼天の雨、663b Little prayer

11:ヘタ霊
 感想スレにはあまり出現してない。序盤において精力的に活動した。
 蝉丸、月代、御堂を少々担当。
 お面をつけて月代に個性をだすことに成功したのは、彼最大の功績だろう。
 代表作:130 突き動かす力2

12:暇人
 こちらも感想スレには顔出さず。序盤から中盤において活動。
 七瀬、晴香コンビ誕生の名作、竜虎を生み出す。
 この話が無ければ、二人は生き残らなかったかも知れない。
 代表作:331 竜虎
679名無しさんだよもん:02/07/11 03:42 ID:/+DBsxvJ
ハカロワの不満点と良かった点を上げて下さい。
量は自由。
680名無しさんだよもん:02/07/11 04:24 ID:/jZNaGE1
良かった点
・リレー故に先の読めない展開が楽しめた。
・単純に読み物としても非常に面白かった。
・感想スレにへばり付いていると一層楽しめた。(w
・やった事の無かった作品をやる切っ掛けにもなった。

不満点
・一部で設定の暴走や失敗が足を引っ張った。
・NG、アナザーの基準が必ずしも正しいとは言えなかったのでは無いだろうか?
・時折、前後の繋がりがおかしい所が出た様に思える。仕方のない事ではあるが。

取りあえず俺はこんな所。
681名無しさんだよもん:02/07/11 07:29 ID:ekSZUyCp
>やった事の無かった作品をやる切っ掛けにもなった。
MOON. とかWAとか、ハカロワ連載中にやった人はかなり多そうですよね。
月は物語の中枢を演じてたし、WAは主要書き手の多くがWAスキーだったからなあ(命氏やセルゲイ氏等)。
虐げられた民が全力で魅力を伝えようとしていて、って違う?w
(あと、WAやった人は、某女顔のゲームとのギャップに戸惑いを覚えたに違いない。今更だがごめん)
まあ、何より誰彼ですか、やった人口増えたのはw
殊に御堂さんの萌えキャラ化具合は最高でした。
葉鍵板素人は何で御堂に人気があるかわかるまい。
682名無しさんだよもん:02/07/11 07:30 ID:n5rLIIUT
良かった点
単純に物語として面白かった。
これで好きになった作品、キャラも多い
不満点
香奈子、祐介、美汐の死。
教会編における祐一、茜。
観鈴の良い人すぎな性格。
683名無しさんだよもん:02/07/11 10:29 ID:prE2lQaP
良かった点
これだけの壮大(?)な物語でリレーできたこと。
二次創作とはいえ、これだけで動き出せそうな位キャラが立った人達。

不満点
感想スレの消費に比べ感想の割合が少ない。
一部、設定に縛られすぎてた部分があった。もうちっと次の人まかせでも成り立ったんじゃないか、とか。
首輪無し。
684名無しさんだよもん:02/07/11 14:15 ID:WWMLAxwg
>感想スレの消費に比べ感想の割合が少ない。
これはある程度しょうがない。
問題作の議論のほうが、作品の感想の何十倍も時間食うからな。
685名無しさんだよもん:02/07/11 18:46 ID:PKSa0W2B
良かった点は面白かったって意見が目立つ。
これが聞き出せれば企画として成功だと思う。不満点は設定問題が目立つ。
確かに足を引っ張った感じは否めないが、
あの当時必要に応じて作っていった設定なので、そんな縛られていたとは思えなかった。
686名無しさんだよもん:02/07/11 23:03 ID:jgwxHzSz
しかし、コテロワ勢いが止まってしまったな。
やはりコテが参加者だけあってシリアスなノリだと殺しにくいのだろうか?
687名無しさんだよもん:02/07/11 23:10 ID:iy9RT5jY
スレッドの流れが結局は感想スレをなぞるような感じになるから、いい加減嫌気さしたのでは?
688名無しさんだよもん:02/07/11 23:17 ID:/hVGxR/t
>>687
まぁ、葉鍵ロワイアルを懐かしむスレですし(w
689名無しさんだよもん:02/07/12 00:05 ID:Q6XFhHr6
どうする? 分離するか?
690名無しさんだよもん:02/07/12 00:15 ID:KSWQTbMM
一応書き手の1人だけど
現状、セルゲイ氏以外の読み手が居るのか解らんからなぁ…。
果たして別スレ立ててまで続ける需要があるのかどうか。
691名無しさんだよもん:02/07/12 00:19 ID:r4iHzxKI
編集サイトが更新してないのも流行らない理由のひとつかな、と。>コテロワ
キャラロワの成功要因に、らっちーさんの頑張りも加えるべきかと。
692名無しさんだよもん:02/07/12 00:52 ID:Q6XFhHr6
>現状、セルゲイ氏以外の読み手が居るのか解らんからなぁ…。
悲しいこと言うな(w
しかし煮詰まったことは確かだ。
693名無しさんだよもん:02/07/12 03:27 ID:2kK5/w91
ふう。んじゃ、何か近いうちに書いてみます。
感想つかないのは寂しいものですが、このまま消えるよかマシですから。
その前に一話から振り返って、今どんな状況か自分なりにまとめてみるけど。
694名無しさんだよもん:02/07/12 08:45 ID:sD3LbPcW
読み手専門ですー。
でも、分離するぐらいなら、ここで終わっても良いと思う。
695名無しさんだよもん:02/07/13 00:31 ID:tHhlh926
どんな形でも続けて欲しいです
ネタになってるコテハンさんは知らないけど、この小説という中での
性格付けとか、そういうので結構好きになっちゃったので
696名無しさんだよもん:02/07/13 00:36 ID:9hjZW5Dx
コテハン列伝も楽しみなので
697名無しさんだよもん:02/07/13 02:15 ID:4mNQYlKQ
そんなに続き読みたいなら、自分で書けばいい。
698彷徨う人の子ら:02/07/13 07:10 ID:4mNQYlKQ
 ――二人で作った粥の味。わたしは多分忘れない――


『…ったく、かったりぃ。
 聞こえるか、藤田浩之だ。ここ6時間の死亡者を発表するぞ。
 5番、111。7番、林檎。9番、祐一&浩平。21番、遥か昔の(略)。23番、T.T。25番、訳あり名無しさんだよ

もん。
 以上6人だ。
 後1人で半分か。結構いいペースで進んでるな。
 このまま殺しあってさっさと終わらせてくれ、以上』


「ったく。折角作った飯がマズくなるな……」
 粥を口に運びながらL.A.R.は呟く。
 その表情は硬かった。また一人、この島で出会った人間が死んでしまった。
(再会することはなかったな。林檎……)
 ちらりと横目で『。』を見る。
 彼女はL.A.R.と同じような表情を浮かべていた。
 違っていたのは、彼女は箸を止めていたということ。
 食事をとりながら途切れ途切れに会話を交わしていた二人であったが、
この瞬間からはお互い口を開くことはなかった。
699彷徨う人の子ら:02/07/13 07:10 ID:4mNQYlKQ

 食器を台所に放りながら、これからどうするとL.A.R.は訊いた。
「ボクはもう少し……できれば夜が明けるまではここで休んでいたいです」
 薄暗い部屋の中――電気を点けると当然誰かに気付かれる――『。』は言う。
 歳と外見に見合った体力しか本来持ち合わせていないのである。
 森での追跡劇と転落が与えた疲労はかなり大きかった。今にも眠りたいくらいに。
 彼女としては、L.A.R.も同じ意見であってもらいたかった。
 同じ釜の飯を食べた仲というわけじゃないけど、多分この人はそこそこ自分を信頼してくれてると思う。
 自分もこの人を信頼している。
 自分の役に立ってくれるという、少し違った信頼の形。
「そうか。ならお別れだな。俺には俺のやることがある。立ち止まってるわけにはいかない」
 言うより早くL.A.R.は立ち上がり、自分の荷物と傘を手にとった。
「俺の知り合いが、書き手としてあんたを慕ってた。殺されたけどな。
 だが、そいつの代わりとしてあんたを助けたわけじゃない。
 だから俺は最後まであんたを助けることは出来ない。悪いな」
 背を向ける。
 こんなに簡単に背を向けられる相手なのに、L.A.R.はまた一人で彗夜を追うことを選んだ。
 当面の危機は救ってやった。自分の良心とやらも、これで勘弁して欲しい。
 それに、そもそもこの少女は……見た目通りの少女じゃない。
「わかりました。ボクを助けてくれて、ありがとう」
 立ち去る背中に、『。』は声を投げかける。
 手を伸ばせば届く位置に自身の鞄があった。つまり、イングラムがあった。
 それを何故とらないのか、何故L.A.R.を撃たないのか。
 決まっていた。
 彼が振り向き、自分が武器を取ろうとする所を見られたら、撃とうとする所を見られたらいけない。
 そんなことは決まっていた。
 決め付けた。
700彷徨う人の子ら:02/07/13 07:11 ID:4mNQYlKQ

「この銃、さ」
 手の中のコルトガバメントに視線を落とし、振り向きもせずにL.A.R.は言った。
「あ、それ……」
「俺にくれたりしない?」
 ダメで元々だと思いながらも言ってみる。
「返して下さい」
「……そりゃそうだ。悪い」
 ふっと振り返り、『。』に投げて寄越す。
 放物線を描き、銃は彼女の胸に綺麗に収まった。
 それを見届けるとL.A.R.は玄関に向けて歩き出す。
「じゃあな。お互い運がよけりゃまた会えるかもな。
 あんたと食った粥、美味しかったよ。忘れないと思う」

 ――ああ、この人も、わたしと同じことを――
701彷徨う人の子ら:02/07/13 07:12 ID:4mNQYlKQ

「待って!
 ボクは今銃を持ってるのに。どうしてそんな簡単に背中を向けられるの!?」
 止まらなかった。
 思わず口に出してしまったが最後。もう止まらなかった。
「……ここで背中隠すようなら、最初からそうしてる」
「どういう……意味ですか?」
「俺はその鞄の中を知っているってことだ。
 俺だって最初からあんたを信用してたわけじゃない。
 最初慣れない料理に手間取ってた二時間、俺は最大限の注意をあんたに向けてたぞ。
 そうじゃなきゃ、いくらなんでも粥作るのに二時間もかかるわけないだろ。
 だけどあんたは、俺を狙うなんてことは全くしなかった」
 『。』は唖然とする。
 この目の前にいる男は一体何を言っているのだろうかと。
 あまりにも物事を好意的に解釈しすぎている。
 どうしたら、こんなお気楽な考えが出来るのだ。
 それがわけもなく『。』を苛立たせる。
「そんなことで信用したとでも言うんですか!?
 あなたは馬鹿ですか!? わたしがあなたを利用しようとして、あえて狙わなかったと考えないの!?」
「そう騒ぐな、考えないわけないだろう。だから思った。利用価値があるうちは狙われない」
 たった一言で『。』の言葉を切り捨てる。
「それにそんなことはあまり関係ない。
 次にあんたのところに言ったとき、あんた一緒に飯作るとか言っただろ。
 あの時さ。ああ、こいつは信頼できるかもしれない。そう思った。
 キッカケは些細なことなんだ。何にしたって」
「どうして、そんなことで……」
「それがわかれば、誰も自分の心について悩んだりしないんじゃねえか?」
702彷徨う人の子ら:02/07/13 07:12 ID:4mNQYlKQ

 今こうして話している間も、L.A.R.は『。』の方を向いていない。
 『。』は銃を構えて引き金を引いた。
 発射された銃弾は、L.A.R.の左腕の肉の一部を抉り取る。
 衝撃で彼は前に倒れた。
 左腕を狙ったのは、『。』のささやかな抵抗。
 それは、心臓を狙うことへの抵抗か。
 それは、銃を下ろすことへの抵抗か。
 わからない。
 それがわかれば、誰も自分の心について悩んだりはしない。
「状況は変わりました。わたしがあなたを『信頼』する時間はもう終わり。
 ありがとうL.A.R.さん、おかげで随分と体調を持ち直すことができました。
 もうあなたに利用価値はありません。死んでください」
 銃口は未だしっかりとL.A.R.を狙っている。
 変わりにその声が震えていた。
 だけど何も問題はない。あとは殺して、自分は以前の自分に戻るだけだ。
 強がって、虚勢をはって、そんな惨めな自分に戻るだけだ。
 L.A.R.が起き上がる。『。』は心臓を狙い……L.A.R.がこちらを振り返った。
「……わかった。
 あんたは俺と似ている。だけど俺よりも意地っ張りで強情みたいだ。
 あんたは口だけの俺と違って本当に俺を殺すだろ。
 でもな」

 俺だって、そう簡単に殺されるつもりはない。
703彷徨う人の子ら:02/07/13 07:13 ID:4mNQYlKQ

 『。』に向かって全力で走る。
 銃口が再び火を噴いた。
 その寸前、L.A.R.は手持ちの傘を開く。
(葵の言ってたことが嘘だったら、俺はここで死んじまうな)
 開かれた傘に銃弾が直撃し――そのままはじかれ、弾丸は地に落ちる。
 『。』は驚きで一瞬反応が遅れ、その隙にL.A.R.は向きを変える。
 そのまま部屋の窓ガラスに突っ込んで、外に躍り出た。

 少しばかり地面に転がり、すぐに体勢を立て直す。
 ガラスに突っ込んだ割には大した怪我もない。
 ただ左腕だけが、強い痛みを訴えていた。
(信じる者は救われねえなまったく。俺もお喋りが過ぎたかな)
 あのまま語ったりしなければ、彼女はそのまま見逃してくれたと思う。
 しかし無理だった。
 本当に信頼していたから、はっきりと言ってしまいたかった。
 結果的にそれは彼女の心を揺さぶることになった。
 強がってる人間にあんな言葉をかけたら、反発されるに決まっている。
(ったく、素直じゃないんだよ、どいつもこいつも)
704彷徨う人の子ら:02/07/13 07:25 ID:4mNQYlKQ
 急いでその場を離れようとする。
 その前に、唐突に、全く唐突に誰かが立ちふさがっていた。
「!?」
 悪寒が走り、体のバネを最大に使って体を横に捻る。
 一瞬後に、ナイフの白銀の光がその場を貫いた。
 捻った勢いで体が倒れる。少しでも距離を稼ぐためにそのまま転がった。
 体を起こすため一瞬動きを止める。
 L.A.R.はとっさに傘を開いた。
 ゴオゥッ! という音がして、何かが傘に襲い掛かる。
 攻撃を防ぎながら起き上がり、距離を取る。
 横に避けながら傘をどけると、炎が一筋通り過ぎたところだった。
 攻撃が止み、二人は対峙する。
 辺りは完全に闇に覆われたわけではない。襲撃者の顔をL.A.R.は容易に確認できた。
 若い男。完全に大人になりきれていない、やや幼さの残った顔立ち。
 瞳には純然とした狂気の色を携えて。
 頭の中で誰かがささやく。

 ――こいつだ。間違いない
   ようやく、俺はこいつを見つけた――
705彷徨う人の子ら:02/07/13 07:26 ID:4mNQYlKQ

「どうやって乗り込もうかタイミングを計ってたんだよ僕は。
 だけど、そっちから出てきてくれるなんて好都合だよねえ。くっくっ……」
 ナイフを持った手を口元にやり、ニタッとした表情で笑う。
「とりあえず名乗ったらどうだキチガイ。
 もっとも予想はついてるんだがな。ちなみに俺はL.A.R.だ」
 自己紹介は自分から。これは一般的な礼儀だと思う。
 もちろんL.A.R.が目の前の男に礼儀など払うわけはない。
 お互いの立場を明かすためにやらなければいけない、形式的なものだ。
 男は少々驚いた顔をし、またいやらしい表情を作る。
「あなたがL.A.R.か。うん、聞いてるよ。
 僕を狙っているらしいじゃないか。
 殊勝なことだね。いまだに教会のことで僕を恨んでいるのかい?
 僕は謝ったことがあるはずだよ? いつまでも粘着されちゃ不愉快だ」
 おかしそうにしながら、一気にまくしたてる。
「いいから、さっさと名乗――」
「おお、愛しの『。』嬢!! ようやくこうして、君の前に姿を見せる機会が来たよ!!」
 L.A.R.の言葉を遮り、男は歓声を上げる。
 L.A.R.が振り返ると、そこには鞄とガバメントを持った『。』が立っていた。
「あなた――誰?」
 氷のように澄んだ――そして冷たい声と瞳で、問いかける。
「ごめんごめん、あいつに名乗る名前は持ち合わせてないけど、あなたには知ってもらわないと。
 僕の名は――」

 彗夜
706彷徨う人の子ら:02/07/13 07:26 ID:4mNQYlKQ

「嬢、僕は君を守るために生まれてきたようなものなんだよ。
 君の言うことならなんでも聞くさ。大丈夫、僕が守ってあげるからね!!」
 両手を広げる。オーバーアクション。
「……本当ね?」
 冷たい声は変わらずに。
「僕は君に嘘なんかつかないよ。こんなにも愛しているんだ、当然じゃないか」
 芝居のかかったような、その仕草。
「……そう、だったら――」
 声に震えが混ざる。
「おい、あんた、まさか――」
 かつて感じたことのない、絶望。
「……だったら」

 薄く光る月が見下ろす、この大地。
 躊躇うように、それでも、無理矢理にその言葉を搾り出す。
「……この男を……殺すのを……
 手伝って……くれる……?」

 星の輝く空の下、不自然なまでの静寂、作られたかのような舞台。
 彼らは、どこまでも、彷徨い続ける。

【残り20人】
707名無しさんだよもん:02/07/13 09:55 ID:gSl13w4u
うっわ……手を組みやがった。しかもL.A.R.側でなく彗夜側と。
むーん、予想を裏切られましたw
ある意味中盤戦最大の見せ場かな。頑張れ、L.A.R.氏w
708名無しさんだよもん:02/07/13 13:25 ID:GJ6yoV9Z
なるほど、そう来たか…
。嬢萌え〜。
L.A.Rと。嬢はもう少し人数が減るまで引っ張りたかった気がするけど、これはこれで面白そうだからいいか。
さてさて、どういう風にこの先転がるのか…
709名無しさんだよもん:02/07/13 19:03 ID:eZQR6gGI
対彗夜に使えそうな林檎は死に、援護になりそうな晩歌も別の場所にいる。
命とは喧嘩別れし、マナーもすでに逝ってしまった。

L.A.R.ちん、ぴんちっ!
710名無しさんだよもん:02/07/14 02:19 ID:ZbcEytVm
age
711名無しさんだよもん:02/07/14 08:33 ID:hOi02+GR
いい感じになってきたね。
ここはかなり重要な場面ですな
712名無しさんだよもん:02/07/14 08:55 ID:TFbs/a/n
時間軸が分からなくなってきたなぁ
713名無しさんだよもん:02/07/14 09:13 ID:TFbs/a/n
ttp://members.tripod.co.jp/hakagitac/kote/

前スレででてたハカロワサイトだったんだけど
更新とまってるのね.残念
714神崎士郎:02/07/14 09:19 ID:ZbcEytVm
終わりだ。
コテハン同士の戦いを中止する。
715名無しさんだよもん:02/07/14 21:06 ID:mtQoFscI
メンテ
716名無しさんだよもん:02/07/14 23:30 ID:TFbs/a/n
quit嬢のほうのラブラブはどうなるんだろう
717名無しさんだよもん:02/07/15 01:24 ID:OUVUU2NY
すみません。書きやすいコテから先に書いていきます。飛ばしてしまった皆さんごめんなさい。

14:マナー(゜Д゜)
  アユー(゜Д゜)、観月等の別名もある。
  序盤から参加し、マナを主に書く。一時期SRCスレに活動の場を移すが、復帰する。
  彼が最初に上手く書いたことが、マナが生き残った一因でもあるだろう。
  後半、チャットで他の書き手と問題を起こす。
  それについては過去ログも無いし、事件を生で見たわけではないので何も言えない。 
  結果として残ったのは、この騒動以降作品は一つも上がっていない、という事実だけである。
  半ばハカロワスレ公認のHPを持っていたが、今は閉鎖。
  代表作:058 (無題) 、061 マナ
 
16:River
  終盤に登場。死んでしまったキャラ達を描く「川」シリーズが秀逸で好評を得る。
  人気投票の集計も担当。一回目は成功したが、二回目は次企画の話題に潰される。
  彼もどこかに消えた。余談だがその投票のベストカップル賞は祐介×美汐だった。
  少し意外で大きく納得。
  代表作812b−812h 川シリーズ

18:YERROW
  スタロワの陣内、閂。キャラロワの北川、レミィ。  
  この二大凸凹コンビを担当し、ハカロワに多大な影響を与えた。看板書き手と言っても過言ではない。
  その独特の文体から「リアル陣内か?」「地獄車だ」等憶測も飛び交った。
  レミィの死でもずくコンビの終焉と共に引退を宣言。
  これまた余談だが、その後生き残ったコンビの片割れ、北川には「つまらなくなった」という意見が増えていった。
  これは不当な非難である。ハカロワ版北川をYERROW氏以上に面白く書くなど誰ができるのだろう?
  代表作:099 僕ともずくとヤンキーと 、484 僕たちの失敗 -母さん- 、620 僕たちの失敗 -花咲く旅路-
718名無しさんだよもん:02/07/15 01:25 ID:OUVUU2NY
19:シイ原
  序盤にはるか、美凪のマターリコンビを生み出す。
  その後エロつくスレにシフトチェンジしていった。
  代表作:028 (無題)

21:遥か昔の(略)
  通称はるか氏。書き手と言うよりも感想書きのイメージが強い。
  1話から867話までの全ての感想を書く、というある意味誰よりも凄いことを成し遂げる。
  現在は全てのアナザーに感想をつけることに挑戦中。
  代表作:感想全て。386 そして一つの決断〜終劇〜
719名無しさんだよもん:02/07/15 07:54 ID:m5jZqai7
>>717-718
おつ〜。
シイ原はマターリも書けたことを再認識したよ。
そか、マナー氏はHPとじたのね。
何もかもみななつかすぃ…。
720名無しさんだよもん:02/07/15 08:01 ID:QsIrDfsj
俺、あの踊る針金人形好きだったんだけどな。

しかし誰と何の件で揉めたんだ?
721名無しさんだよもん:02/07/15 08:50 ID:CHSrl4Y8
主に林檎氏とだったかな、たしか。

当時見てたからわかるけど、両者ともハカロワのことを真剣に考えた上で衝突してた。
必要悪と認めてチャットを使おうとした林檎氏と、それがどうしても嫌だったマナー氏。
HPでの愚痴はちょっとアレかな、とも思うけど、マナー氏も基本的に懸命な人だった。

なんであれ、優れた書き手さんだったのは間違いないし。
一度くらいはチャットで話をしてみたかったと思う。
722セルゲイ@D:02/07/15 15:10 ID:x0X2oewk
  
久々の休日ッッッ!!
よって書き込みに舞い戻って参りました〜。

>>668-670:学校崩壊
まず思ったのは、や、やりがった〜!w ってことか。
まぁあの状況では、やらない方がむしろ不自然とも言える流れではあったから、
至極妥当な流れとも言えるわけで。
しかし、校舎をまっぷたつとは、今更ながら中華キャノンの破壊力は
恐るべし、と思いしらされた感じ。
ちなみに、この話で一番好きなのは、
>「あやうく不能になる所だったぜ…」
>「怖いねぇ〜……さて、と…」 
この辺のやりとりをあっさりと流して、現状把握につとめる2人だったり。


>>676-677:焚き火の前で
久々登場の命氏とKyazさんコンビ。
ネタ企画で始まった今回のロワは、こういう話が合った方が個人的には好きだな。
シリアスで進めたりしてるシーンも好きだけど、
ハカロワの書き手たちによるロワというパロディーであるからには、
それに乗っ取った個性ややりとりも読んでみたい。
リレー内でそれぞれのキャラ立ちが始まってる以上、
元の個性が第一ではないわけだけれども、そういった意味で今回の話は好き。
ちなみに。
セルゲイは「コップの中の嵐」を書いたKyazさんを応援しています。
(なんだかんだ言っても、あの作品は好きだ)
723セルゲイ@D:02/07/15 15:12 ID:x0X2oewk
  
>>698-706:彷徨う人の子ら
一番最初の台詞である、
>――二人で作った粥の味。わたしは多分忘れない――
で、『俺はあの時食った飯の味を忘れない(By羽山悟)』
を思い出してしまい、不覚にも笑ってしまいました。
が、ストーリーはいたってシリアス。
しかも今後を大きく左右するかもしれないという、凄い局面だ。
いやぁ、しかし、この展開は予想だにしてなかったっす。
まさか、こうくるとはなぁ……。
良い意味で予想を裏切られたと、そう素直にいえる作品。
素直になれない2人がすれ違っていく様から、ラストまで、
全ての流れと描写が気に入りました。


>>714
ネタってなんのかと思ってしらべたら、龍騎ネタなのか……。
結構龍騎ネタって見かけるけど、そんなに視聴者おおいのかねぇ。


>>717-718
お疲れさまです。
書きやすい方から、ということで、
次辺りから難易度が上がってきますな。
頑張ってくだされw
  
724名無しさんだよもん:02/07/15 19:43 ID:ay5FxKr6
めんて
725名無しさんだよもん:02/07/15 21:24 ID:MRB70sGm
懐かしくなって久々に覗いてみたらマナー氏の新サイト(?)に今更気付いた。
そのうちまた復活する予定あるのかな?
726名無しさんだよもん:02/07/15 23:55 ID:DeAEtR3m
新サイト…
727名無しさんだよもん:02/07/16 00:09 ID:aQQn/BJn
他に自サイト持ちとかいるの? いるなら返事をしてください>書き手

つーか彗夜氏のサイトって結局どこだったんだ?
728名無しさんだよもん:02/07/16 01:05 ID:CBPbnQbl
>727
( ゚д゚)/
729名無しさんだよもん:02/07/16 01:08 ID:NX4UCISm
22:Kyaz
  終盤から登場。堅実な良作を書く。
  しかし、終盤。最後だから気が緩んだのか、ハメを外したかったのか
  裏幕をわれもの、蔵等のキャラが倒すという反則技をしかける。
  結果、氏の今までの作品の中で一番目立ったが、それ以上に荒れまくった。
  代表作:859 コップの中の嵐

26:七連装ビッグマグナム
  元々葉鍵板全般で有名であった氏のロワデビューは、
  スタロワの絵を書いたことからだった。
  作品は白きよみの生き様を書いた四作品だけだが、内容は秀逸。
  絵だけではなく、文章も出来ることを証明した。
  その後、シイ原と共にエロつくに移動。
  現在は商業ゲームの原画として活躍中。
  代表作:223、232、238、239 白い決意シリーズ
730名無しさんだよもん:02/07/16 01:09 ID:NX4UCISm
27:荒門
  唯一健太郎の死の悲しむ、まじあんキャラ。なつみを担当。
  (他のキャラは結界やら忍者南やらでそれどころではなかった。
  悲しむのはずっと後)
  そのなつみを最後まで書ききる。
  が、それは能力使用によりNGになってしまう。良作だがNGはNG。
  彼はその日の夜までに修正案を出すと言い、スレを離れる。
  そのまま消えてしまった。
  代表作:307b (無題)

28:感想スレRの142
  終盤に登場。書き手というよりも追悼サイトの管理人で有名。
  死者全員の追悼コメントを書き、内容も良い。まだの人は是非見てほしい。
  名前の由来は感想スレRの142で初登場したから。
  後日談を最初に書くなど意欲的だったが、サイトは生き残り7人へのコメントを残し、
  長期停滞中である。
  代表作:868 通夜
731名無しさんだよもん:02/07/16 01:11 ID:CBPbnQbl
>>729
>現在は商業ゲームの原画として活躍中。
マジか!? 知らなかったよ……。
732名無しさんだよもん:02/07/16 01:38 ID:aQQn/BJn
728はどなた?

マグナムは活躍してるのか?
参加した商業企画、つぶれたという噂をどこかで耳にしたがw
今更だが奴の描いたいたるちんには吐くほど萌えた。
733名無しさんだよもん:02/07/16 02:06 ID:Nkc4Nl5F
俺はブチ切れちゃんさまと折戸に(;´Д`)ハァハァだったなぁ。
絵を保存し忘れてたことをつくづく公開。しみじみ。
734名無しさんだよもん:02/07/16 02:07 ID:gi647iZY
あ、全部持ってるけど。あぷろだあれば明日の昼にでもあげとくよ。
735名無しさんだよもん:02/07/16 02:14 ID:XmS6BJRx
>732
まじで? そう言えば最近雑誌で見なくなってたが。

2、5次元の過去ログ持ってる人いないかなあ。
736名無しさんだよもん:02/07/16 02:17 ID:Nkc4Nl5F
>>734
ひゃっほーう!
ftpでよければ1つ垢を晒すけど。
737名無しさんだよもん:02/07/16 02:24 ID:CBPbnQbl
>735
葉鍵キャラロワ感想スレの1〜3ならかちゅーしゃに残ってるから、
txt形式とかだったら提供できるけど。

自分はR1とR2を持ってないんで誰か持ってる人いないかなぁ。
738名無しさんだよもん:02/07/16 02:24 ID:gi647iZY
>736
ありがたや。今日はもう落ちるけど、近日まとめてアプします。
739名無しさんだよもん:02/07/16 02:29 ID:XmS6BJRx
>>737
ありがとう。でも持ってるw
感想スレRの1と2、葉鍵ロワイアル#12、アナザースレ#1、2
がほしいのだけど持ってる人少なそう・・・
740某コテ:02/07/16 02:38 ID:wOZr1nx5
ぶっちゃけ、過去感想スレは見ないでください(汗
741名無しさんだよもん:02/07/16 03:17 ID:Utu5i6Re
1レス落ちた?
742名無しさんだよもん:02/07/16 03:22 ID:wOZr1nx5
落ちた。しまった……
743名無しさんだよもん:02/07/16 03:40 ID:6Dbd2i3Y
正直、時間の問題という気は薄々していた。
ロワの続編ってのは難しい。
ハカロワ2など可能なのだろうか?
744名無しさんだよもん:02/07/16 03:46 ID:wOZr1nx5
企画立てて行動に移すまでは出来ますけど、最後まで存続するかは微妙ですね。
思いっきり二番煎じになるし、ハカロワ1をどうしても意識するし。
ネタとしての新鮮味がないから飽きるのも早いかと。
シリアス一辺倒になると勢いが無くなってくるかなとかも思ってますが。

コテロワも勢いが死んだよなあ。
745名無しさんだよもん:02/07/16 03:49 ID:wOZr1nx5
なーんか、今更言うまでもない散々ガイシュツな意見でしたとさ……
746名無しさんだよもん:02/07/16 04:56 ID:aQQn/BJn
やっぱ感想人がいるんですな、SS企画には……
と思ったこれもガイシュツな午前五時。

>740
あと個人的にはアナザースレも見られると痛い……
編集されてない分の半分くらいは自分のだし(;´∀`)
747名無しさんだよもん:02/07/16 05:32 ID:brIO2ci+
楽屋オチ、自虐ネタメインで行ってみたら?
748名無しさんだよもん:02/07/16 07:48 ID:/W3n2CST
>746
>やっぱ感想人がいるんですな、SS企画には……
セルゲイ氏がいたじゃん(w

ロワがあんなに荒れながらも作品が途絶えなかった。
それは見てくれる人が確実にいるから。だと思う。ガイシュツかもしれんが。
749名無しさんだよもん:02/07/16 08:25 ID:+7ZXy6pD
>748
ちゃうちゃう、1レスの方ね。
コテが辛うじて紐一本繋がって続いてるのも氏のおかげっすよ。

でも下一行には同意。
750名無しさんだよもん:02/07/16 09:40 ID:sEnKnl9t
>楽屋オチ、自虐ネタメイン
キャラロワ座談会はおもろかったけどな
751名無しさんだよもん:02/07/16 18:50 ID:kaUD7XQ5
つーかコテロワ単体でやったらとっくにDAT落ちしてる。
752名無しさんだよもん:02/07/16 19:39 ID:eUm/6fTK
座談会なんてあったの?
753名無しさんだよもん:02/07/16 19:40 ID:eUm/6fTK
ひょっとして楽屋ネタみたいにしたヤツ?
あれは結構好きだったけど、一部には不評だったよね。
754名無しさんだよもん:02/07/16 19:49 ID:sEnKnl9t
不評なんてあったっけ?
とりあえず前スレ555から開始されたっぽ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1021/10219/1021958136.html
755名無しさんだよもん:02/07/16 20:37 ID:+7ZXy6pD
リレー総合の第二章の初期でやったやつのことかとオモタ。
756名無しさんだよもん:02/07/16 20:50 ID:eUm/6fTK
>>754-755
あー俺もだ。

。氏とか挽歌氏とかが書いてた奴。
あの二人の即興リレー好きなんだよ。

粛清の扉やマーロウシリーズも彼らの影響で読んだ。
757名無しさんだよもん:02/07/17 00:56 ID:EcNYYKIU
メンテ
758名無しさんだよもん:02/07/17 02:33 ID:Ttb+XzWY
31:にいむらたくみ
   知名度だけなら書き手コテの中でもトップクラスを誇る。
   ただし、それは良い意味ではないが。一時期データベースを作成する。
   その後、彼の書いた作品を巡って某コテと対立。それによる行動で過ちを犯し、
   散々叩かれることになる。
   確かに彼がした行動は駄目駄目だ。しかし、一つ救われることがある。
   その行動は、ばれたのではなく、自分から言ったことである。
   代表作:721b  不安、あるいは偽りの中で

32:quit
   序盤に登場。能力を発動させた反則話を書くが、序盤ということで通される。
   これは数少ない例であり、彰の鬼化が生まれるきっかけとなった。
   代表作:018 覚醒
759名無しさんだよもん:02/07/17 02:37 ID:Ttb+XzWY
34:日向葵
   作品は一作のみ。だが、影響力を持つ一作である。
   当時、ハカロワは教会編以降の祐一の行動を中心に荒れていた。
   そのヘタレ行動により、数多くの読み手が憤慨し、いわゆる小屋編で
   レミィと結花その影響を受け死んだ時、その怒りはピークに達した。
   その混乱ぶりに誰もが駄目だと思ったその時・・・
   ここからは下のスレの565からの展開を見てほしい。
   http://cheese.2ch.net/leaf/kako/994/994604334.html

   代表作:645 この狂気の戦場で
760名無しさんだよもん:02/07/17 03:01 ID:EcNYYKIU
>>759
なんつか、当時リアルタイムであの中にいたけど、今見ると笑うなw
感想スレ住人に与えた影響は一番大きいだろう。

もう一つ感動したのは、書き込み群に彗夜氏の名前をハケーンしたことだったり。
761名無しさんだよもん:02/07/17 03:02 ID:EcNYYKIU
書き方悪いな……
笑うなって悪い意味じゃないですよ。なんか、ほほえましいなと。
762名無しさんだよもん:02/07/17 03:37 ID:EcNYYKIU
編集サイトが何気に更新されてますな。いつの間に。
お疲れ様です。ありがとうございます。ガンガレー
763名無しさんだよもん:02/07/17 09:26 ID:tiyKYSyS
>>760
あれは唯一の感想スレでの良い思い出だったな。
764名無しさんだよもん:02/07/17 09:40 ID:HqFC2DVa
唯一ではないけど良い思い出だなw
朝起きて作品読んで感想スレ目え通して、絶句し感動とを覚えたもんだ。
書き手読み手が一体になった瞬間を確かに垣間見たんだからw
……あれがあるから、一層茜の死は悲惨なんだよな。

結局あの日向葵という方はどこの誰だったんだろう。
挽歌さんの行方並に気になりまつ。
765名無しさんだよもん:02/07/17 09:57 ID:tiyKYSyS
日向葵は結局二度と登場しなかったな。
しかし、この感動のあと彗夜氏の球技大会発言で余韻ぶち壊し(w
766名無しさんだよもん:02/07/17 19:47 ID:V2t/tvHO
>>764
これは?

292 名前:名無したちの挽歌 投稿日:02/07/11 19:48 ID:IJY0Z5PO
舞「…今日はチョコレート味……」
祐一「おっ、ヤックシェイクか。今なら100円だな」

佐祐理「あははーっ、あんまり暑いから、毎日のように飲んでしまいますよーっ」
舞「…実は夏バテのもと……」
767名無しさんだよもん:02/07/17 20:08 ID:uuFrVd3r
>>766
それはなんてースレですか?
下着ショッピングスレで一度みかけた以外見てないんですわ……>挽歌さん
768名無しさんだよもん:02/07/18 00:05 ID:DVhEsHWW
35:名剣らっちー
   ハカロワ編集サイト管理人。この人がいなかったら確実に完結しなかっただろう。
   全ての書き手と読み手は感謝をしなければいけない。
   しかし、コテロワではその恩を仇で返され序盤いきなり焼き殺される。
   少しは活躍させろ。

36:ダンディ坂野
  正確には書き手でもなんでもない。
  最初の感想スレ、「みんな、ダンディとゲッツしない?」スレを立てたコテ。
  荒れて本スレだけでは収集がつかなくなったため、そのスレは感想スレとして占領された。
  スレッドレイプされたにも関わらず、出でいく時ダンディは笑って送り出した。
  その姿に多くの人が感動した。

37:ナナツさんだよもん
  元2、5次元のすきま管理人。らっちー氏と同じく、いなかったら完結出来なかった。
  初期、ダンディスレから移動した住人を自分の掲示板に暖かく迎えてくれた。
  その後、アナザースレを置かしてくれたり、一時閉鎖のさいの避難所になったりと、
  本当に頭が上がらない。
  残念なことにjbbsの不具合によってログは全部消失。現在はもう跡形もない。
  なお、去年の冬コミでは仮想戦記、スタロワ本を出す。
  合言葉を言わなければ買えなかった。
769名無しさんだよもん:02/07/18 00:05 ID:DVhEsHWW
38:#3-174
  書き手としては序盤から登場。印象に残る作品が多いし、優良書き手だった。
  しかし、もう一つの顔管理人としては問題児。
  最初データベースを製作するが、展開の早さについていけず。
  次に、これまでの軌跡を紹介するページになるが、にいむら騒動の時、
  突然閉鎖してしまった。後に閉鎖の理由をゲームがやりたかったから、と弁明するが
  タイミングといい文面といい、あまりの荒れ具合に怒って見放した。
  としか当時は考えられなかった。
  現在はスタロワ、1レスロワ、コテロワの編集サイト管理人。
  代表作:063 修羅、277 決意 、482 葉子さんのお料理教室

何人が飛ばし、汚い文章ですが一応一通り終わりました。
事実誤認やら間違いがあるかもしれませんが、ここで一旦身を引くことにします。
飛ばしてしまった人には申し訳ありません。
770その名は…:02/07/18 05:03 ID:FwMfox4+
(相手はサブマシンガンと得体の知れない火炎放射器、こっちは武器と呼べるものは一切無し、せいぜい傘の先端でうまく喉を突ければ致命傷に出来る、程度だ。
しかも、左腕に一撃食らってる。やれやれ、踏んだり蹴ったりだな。ただ、救いがあるとすれば…傘が防弾処理がしてあるってとこだけだな。まあ、何発耐え切れるか、正直わからねえが…)
L.A.R.は絶望のなかでも驚くほどに冷静に生き残るための算段をつけはじめていた
(障害物の多いところなら『。』のサブマシンガンは威力を殺げる、走って森の中にでも逃げ込めば、上手く彗夜と分断できるかもしれない…そこで、各個撃破できれば…)
撃破
そうだ、今の状況では殺さなければこちらが殺される。つい数時間前に救った命を、自分の手で葬るのだ
(ち…何を感傷的になってやがるんだ。殺さなければ殺される、そして俺は…まだ死ぬつもりはない)
そこで、L.A.R.の思考する時間は終わった
「わかったよ、僕の『。』嬢。こいつを…殺せばいいんだね」
「そうよ…何度も言わせないで」
狂気の――いや、狂喜だろうか?――笑みを浮かべた彗夜が、ナイフを手に近寄ってくる
(森まで数百メートル、やるしかない!!)
横に飛び、『。』との直線上に彗夜の体を置くと同時に、先ほどまでL.A.R.の立っていた場所にイングラムの弾が降り注ぐ
暫くは味方になる相手を間に挟み、ためらった『。』の銃弾の雨が止み――
その隙に、L.A.R.は二人に背を向け、全力疾走で手近な森へ向かい駆け出していた
「追うわよ」
ただ冷たくそう一言告げると、『。』はL.A.R.を追い駆け出す
「くっくっく、わかってるよ『。』嬢。あの男は僕が殺す。キミの手をあの男の汚い血で汚したくは無いからね」
そして彗夜はそれさえあっという間に追い越すほどの速さでL.A.R.を追跡しはじめた
771その名は…:02/07/18 05:04 ID:FwMfox4+
L.A.R.には、二つの幸運と一つの不幸があった
一つは『。』が駆けながら正確な銃撃を出来ない小柄な少女であったこと
もう一つは、彗夜が比較的に近距離用の武器しか持って居なかったこと
そして不幸だったのは…左腕を撃たれていたせいで、動くたびに常時に数倍する体力を消耗していったこと
二つの幸運のおかげでL.A.R.が森に辿り着いた時には、彼の体力は限界に達していた
(くそっ、足がふらついてきやがった!こんなことなら普段から鍛えとくんだった…!)
「ほらほら、もう逃げないのかい?」
背後数メートルに近づいた彗夜の顔は、まるで兎狩りを楽しむような余裕があった
「うるせーよロリコン、これから茜をおとしめた手前をブっ倒す算段立ててるんだ、余裕こいてると死ぬぜ?」
口では強がっているが、すでにL.A.R.の体から流れる血は、手当てもせずに無視出来ない量になっていた
だが、すでに彗夜はあと数歩の位置に立っている。痛む体に鞭打ってでもL.A.R.は逃げ出すか戦うかしなければならなかった
しかし…どちらの選択も、今のL.A.R.には難しかった
772その名は…:02/07/18 05:05 ID:FwMfox4+
「本当は『。』嬢が来てから殺したかったんだけど、逃げ切られると困るからね」
(…『。』は追ってきていないのか?そういえば、最初以外に銃撃がまったく無かった…)
「だから、そろそろ死ね」
何の感慨も持たない顔でスイッチを押した彗夜の胸から炎が吹き出す
「くそぉっ!!!」
傘で炎そのものは防いだが、その勢いに押し負かされ、L.A.R.の体が中を舞う
木の幹に体が叩きつけられて、ばき、と体から嫌な音がした
「が、は…っ!!」
むせたひょうしに、ぼとぼとと口から血反吐が流れ落ちる
体中から激痛が走り、立ち上がって逃げようにも体がまったく動かなかった
(畜生っ!こんなところで…終わりかよ…っ!!)
「さあ、『。』嬢。これでこいつは死んだよ」
彗夜が逆手に持ったナイフをL.A.R.の体に突き刺そうと振り上げたその時
「ライダァァァァ!キィィィィック!!!」
「がっ!?」
横合いから疾風の如く現れた一つの影が彗夜の体を蹴り飛ばした
人影はL.A.R.をかばう様に倒れ伏した彗夜に向き直ると、ファイティングポーズを取る
「…大丈夫か?」
男がL.A.R.のほうを肩越しに振り返る
体のあちこちから出血があるが、そのことを差し引いても男の体はある種の力強さに溢れていた
そして、頭に被ったドクロの描かれたヘルメット
「あ、あんた誰だ…?」
L.A.R.の問いに、ドクロが笑った気がした
「正義……仮面ライダー」


【残り20人】
773名無しさんだよもん:02/07/18 05:09 ID:FwMfox4+
このままだと本気でコテロワが終わりそうだったから書いてみた
RRでスマソ
774名無しさんだよもん:02/07/18 09:05 ID:VOXc2Mqe
good job!
これで2対2…いや、『。』嬢は戦線離脱か?
775名無しさんだよもん:02/07/18 11:04 ID:aZq6Iajq
>>759からの展開読んでて笑った。ところで、

681 名前: 名無しさんだよもん 投稿日: 2001/07/09(月) 05:26
「…みんな……負けるなよ………俺みたいに…な……………」
ハカロワ一の名台詞の予感?

なんてのがあったけど、名台詞として残らなかったような気が(w。
名台詞として有名なのって何があったっけ?
776名無しさんだよもん:02/07/18 12:09 ID:+p1ogkTD
「な なにをする やめろー」
777名無しさんだよもん:02/07/18 12:17 ID:wz+3N6cK
「早う逃げるで! 同人女は夏こみまでは死ねんのや!」
「かったりぃ、さっさと終わらせて帰るぜ、俺は」
「妹さんの伝言です。私が死ねば、お姉ちゃんの足手纏いにならなくてすむと。
 妹さんの思い、無駄になりましたね」
「――さぁ、楽しい人形劇の始まりだ」
7783-174:02/07/18 13:41 ID:oSucVgEb
「これで死ななきゃ(略」

俺は書き手としても十分問題児です。
779名無しさんだよもん:02/07/18 15:10 ID:2NXd/btC
「なら俺を撃て」
いや嘘、ごめん、
「-----ぎゅっと、して」
「ごめん、弥生さん――約束、守れない」
とか。
780名無しさんだよもん:02/07/18 16:17 ID:ZF23PXFT
>>772
最後で笑死するかと思ったぞゴルァ(゚Д゚)。
いや、昨日Spirits全巻買って読んだばっかりなんだ。(w
781名無しさんだよもん:02/07/18 18:30 ID:J1edcJn2
「今日球技大会なのに……」
とか。
782名無しさんだよもん:02/07/18 19:55 ID:wz+3N6cK
「あかりちゃんを犯していいのはぼくだけなんださわるなようぅ」
783名無しさんだよもん:02/07/18 20:17 ID:6eSKExQW
ちょっと反則だが

【あゆ うぐぅ……ボクが三人運ぶの?】
784名無しさんだよもん:02/07/18 20:18 ID:tWW4l37f
「……へへっ。あ、あたしってばやっぱり……不幸……」
785セルゲイ@D:02/07/18 21:13 ID:ZA+JOaYa
今、チト忙しいので感想は後回し。
混戦状態になっていい感じとだけ、とりあえず。

名台詞は、思い出そうとすればいっぱいあるんだけど、
ロワの影響で今でも好んで使ってる台詞は「……相沢君、恨むわよ……」

あと、個人的に好きなのは「む?」と「ゲーック!?」
当時から今でも、意図的に多用してますわ〜w

本当の名台詞は、機会があればまた今度ってことで
786名無しさんだよもん:02/07/18 22:11 ID:VOXc2Mqe
「俺を先に殺せよ」
これだろう。これ。
つい最近キャラロワ読み終えたんだが、北川=漢という方程式が成り立ってしまってどうすればいいんだ。
787名無しさんだよもん:02/07/18 23:01 ID:wz+3N6cK
「バイ…バイ…殺し屋一号さん……」

佳乃が凄く格好良かった。
788名無しさんだよもん:02/07/19 00:17 ID:slX2CyDO
書き手さんへの30の質問にまだ答えていない書き手さんがいたら回答キボンヌ

と言ってみるテスト。無論読み手も。
789名無しさんだよもん:02/07/19 19:32 ID:Ketkp+O2
「俺は何度……大切な人を失えばいい?」
790名無しさんだよもん:02/07/19 20:00 ID:z/sjNbqb
>>779
なにか引っかかると思ったら
「-----ぎゅって、して…」だろ!
791名無しさんだよもん:02/07/19 23:19 ID:nJWDjfxR
「しゃぶれ」

792名無しさんだよもん:02/07/20 21:18 ID:yYVJYY23
賛同者は絶対にいないと思うが、
(今なら・・撃てる!もう甘い事なんか絶対に言わない!) 

ここで観鈴は博愛キャラから脱出できたと当時は思ったのに……
結局最後までアレかいw
793名無しさんだよもん:02/07/20 21:44 ID:c2nO0xsJ
>>792
いや、俺もあの台詞で、やっとこさ観鈴も好かれるキャラに変貌出来るかと期待したものだが…

現実って厳しいね(w
794名無しさんだよもん:02/07/20 22:31 ID:3grE8ip0
本当に今更だけど、最初に観鈴ちんがお母さん以外と組んでいたなら、と思うよ。
柳川とか月島さんとか御堂さんあたりと。いやこれは好みだが。
結局観鈴ちんは最初で決まったようなもんだからね。
しかし、お母さんが死ぬほどかっこよかったのは観鈴ちんと組んだ故なのは皮肉的。

ifネタとかやるって駄目? NG?
795名無しさんだよもん:02/07/20 23:29 ID:rDe8bbjW
>>792
 その後なにを思ったかいきなり
「観鈴ちん、ぴ〜んち」だもんなw
 晴子にしても一度引き離した後すぐさまくっつけるし……
 ホント書き手に恵まれないキャラだったな、観鈴。
796名無しさんだよもん:02/07/20 23:35 ID:1CumG4uj
>794
ifネタと言うかアナザーは見たいね。
アイデアが出尽くしたとも思えないし。
797名無しさんだよもん:02/07/20 23:37 ID:9JFNhZku
御堂はちゃんさまと組んだからこその御堂だったわけで。
798名無しさんだよもん:02/07/20 23:43 ID:cabs3ccc
ぴろ>うぐぅ>ちゃんさま

だっけ?
各自の強烈な個性に、殺気を削がれたのが良かったんだろうね。
799名無しさんだよもん:02/07/20 23:50 ID:3grE8ip0
そんなかに観鈴ちんが入ってもあんまし違和感を感じないような気がしません?(したらごめん)
そういう意味で御堂と組んでたらなー、と思った訳ですよ。

アナザーは書いてもあぷしようがないんだよな。
自サイトにあげるくらいしかないわけで。
800名無しさんだよもん:02/07/21 00:20 ID:6RdZFLpO
何度か晴子が死にそうだった時に、なんだかんだで助かっちゃうもんだから、
殺せる書き手がAir組を敬遠していた・・・・というのが真相なような気も。
801名無しさんだよもん:02/07/21 00:27 ID:lvhuqDJN
書き手に恵まれるか恵まれないかでこうも違うとは…。
802名無しさんだよもん:02/07/21 00:30 ID:JeftEG6y
>>800
あれは一応正当な理由はあったんだけどね。
「晴子を退場させるんじゃねえ」って意見はあまりなかった記憶が。
後半わからんけど。
803名無しさんだよもん:02/07/21 00:38 ID:4sVCNX4J
幸せだったよな、七瀬とか彰とかマナとか北川とかレミィとか美汐とか。
804名無しさんだよもん:02/07/21 00:46 ID:CANocZqQ
100人キャラが居る以上、全員が全員良いキャラになるとは限らないしなぁ。
その点、後半で割を食ったのが観鈴であり少年であり神奈だった訳で。
理解はできるけど、納得するのはやっぱ難しいな……。

非戦闘系と言えば、あゆも近い立場に居たような気がするけどな。
観鈴はやっぱあの余りの偽善っぷりが響いたのか。
805名無しさんだよもん:02/07/21 00:59 ID:JeftEG6y
正直、観鈴は祐一よりちょっとマシな程度だった。
少しは怒れよ、って。
806名無しさんだよもん:02/07/21 01:05 ID:sv/EBG1j
観鈴と言えば、AIR組の対茜や対少年時の
あまりの聖人さが嫌だった……。
807名無しさんだよもん:02/07/21 01:25 ID:JeftEG6y
じゃあ観鈴がマーダーに走ったらどんな展開になっただろうか。
今の偽善系より良くなったか?
808名無しさんだよもん:02/07/21 01:25 ID:4sVCNX4J
原作まんまなんだよな……とどのつまり。
なにもかも許す存在だった優しいみすずちんだったんだわ。

いかに登場が大事かだな……原作を超越する為には登場でどう壊すかだったわけだ。
茜みたいに成り得たのかもわからんね。
809名無しさんだよもん:02/07/21 01:29 ID:li2sXSqF
>788
激しく同意。
「なんであなたが答えていない!?」という書き手がまだ何人も…。
810名無しさんだよもん:02/07/21 01:32 ID:CANocZqQ
茜は幼馴染の居る空き地に戻るって目的があったからな。
観鈴はなぁ…。
そういえば、1レスロワで茜殺したの観鈴じゃなかったっけ?
811名無しさんだよもん:02/07/21 01:43 ID:0LhGfRDA
挽歌さんかむばーっくっ。
あとは……いえろー氏もまだだっけ? 答えてたっけ?

マーダー観鈴ちんを妄想……

美凪「神尾さん……っ、なんで、こんなことを、するんですか」
観鈴「あのね……みすずちんは、間違ってお母さんを殺しちゃったんだ。くらやみで恐くて震えてたわたしをだきしめた人が
  お母さんだってわからなくて、恐くてこの機関銃でお母さんのお腹を撃っちゃったんだ。そしたらお母さん死んじゃった」
美凪「……っ、かみ、お、さん」
観鈴「だから――遠野さん一人殺す位、なんだっていうの?」

ぱらららら。
812名無しさんだよもん:02/07/21 02:00 ID:H29vVMt6
           ドッカン
       m    ドッカン
━━━━━) )=         ☆ゴガギーン
    ∧_∧ | |         /          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (   )| |_____    ∧_∧   <  オラッ!出てこい未回答書き手!
   「 ⌒ ̄ |    |    |    (`∀´ )    \___________
   |    /     |    |    /     \
   |    | |     |    |    | |   /\\
   |    | |     |    |  へ//|  |  | |
   |    | |    ロ|ロ   |/,へ \|  |  | |
   | ∧ | |    |    |/  \  /  ( )
   | | | | |     |    |     | |
   / / / / |     |    |     | |
  / / / / |     |     |     | |
  / / / / └──┴──┘     | |
813名無しさんだよもん:02/07/21 02:34 ID:kJXwu0tB
観鈴は元がアレなもんで、精神ぶっ壊れくらいじゃないと殺しする動機が思い浮かばない。
キャラロワのマーダーキャラは原作とオリジナル要素を上手い具合に綱渡りしてたのが多かったと思うけど。
814ヘタ霊――その思考:02/07/21 02:41 ID:CANocZqQ
「これは酷いね……」
 半ば呆然とヘタ霊は呟いた。
 学校の正面から近づくのは危険と見て、背面の雑木林から接近していた彼が見たのは突然の閃光。
 そしてそれに引き裂かれた学校の姿だった。 
 昼間はこの島の中である意味威容を誇っていたそれは、砂上の楼閣より頼りない姿を晒している。
 夜の闇の中で響くギシギシという音は今にも崩れそうな学校の悲鳴のように聞こえた。
「参ったな…」
 学校の狙撃手がマーダーである以上、友好的に話を進める事は不可能に近い。
 密かに忍び込み、隙をついて武器を奪うなり何なりしてから話を進めるつもりだった。
 しかし、その目論見はこのある意味非常識ともいえる攻撃で完全に軌道修正せざるを得なくなった。
 
「………さて、多分彼女はまだ学校の中だろう…行くかね」
 そう言いながら、彼の心は重い。
 じっとりと銃を持った手が汗ばんでいるのが解る。
 ぶるっと体が震える。
 
 この攻撃で彼女の警戒度は間違いなく上がっているだろうし、最悪自分とは別の侵入者と戦闘に入っているかもしれない。
 そんな状況の学校に足を踏み入れ彼女を捕まえるとなると―――不可能に近い。
 むしろ自分が巻き込まれて死ぬ可能性の方が高いのではないか?

「……駄目だな」
 そこまで考えて、彼はその思考を頭の片隅に放り投げた。
 思考のループに陥り、恐怖に潰される事は、この島で最も危険な事だ。
 それならば、まだ思考をある程度停止した方が良いように思えた。
(…とりあえず、学校には入る。中を調べて連れて行けそうだったら連れて行く。無理ならば……深追いはしない) 
 楽観的思考だ…と思いつつもそれだけを頭の中で纏める。
 そして、彼はもう寿命の尽きつつある学校に足を踏み入れた。
 パラパラ、という音がまるで学校が自分の道連れを求めているようにヘタ霊には聞こえた―――

【残り20人】
815名無しさんだよもん:02/07/21 02:43 ID:CANocZqQ
久々にコテロワ書いてみる。
年内に終わるといいなぁ……。
816名無しさんだよもん:02/07/21 03:00 ID:CANocZqQ
あ〜、ミスった。
最後から2行目、
「そして、彼はもう寿命の尽きつつある学校に足を踏み入れた。」
              ↓
「そして、彼は閃光で出来た裂け目から、もう寿命の尽きつつある学校に足を踏み入れた」

学校の窓とかは全部入れないようにしてあったんだっけか。
鬱死。
817名無しさんだよもん:02/07/21 03:40 ID:UYf3smf1
「ねえ、観鈴ちんとお友達になってほしいな」
「な、何言いだすのよ! じゅ、銃なんて突きつけておいて!」
「が、がお……残念……」

 ボスッ

「この島には、100人も人がいるって言ってたよね……
 だったら他にも、きっと友達になってくれる人いるよね。
 うん、さっきの人は、銃を見たからダメだったんだよね、きっと。
 じゃあ、銃はすぐ取り出せるトコに隠しておけばいいんだよね。
 うん、観鈴ちん、賢い。にははっ」


んー、何か違うなぁ。個人的には観鈴はアレでよかったとは思うけど。

>>815
年内には大丈夫でしょ。今年があと160日くらいだから……
8日に1人退場すればいいわけで(w
818名無しさんだよもん:02/07/21 12:02 ID:4Ss9EyLm
>>813
今考えると茜、弥生、浩之の理由付けは絶妙だった。
819名無しさんだよもん:02/07/21 12:09 ID:jCzLBD1n
ハカロワは読み手や書き手の壮絶な殴り合いが面白かった(無論本編も)。
感想スレを一時間で使い切るような議論は今のリレー小説だと絶対に起こらないからな……
820名無しさんだよもん:02/07/21 12:21 ID:4Ss9EyLm
確かに言いたい事を好きに言えるあの雰囲気は良かった。
でも当時は殺伐としてて、何時この企画ポシャるのか心配でもあった(w
821名無しさんだよもん:02/07/21 12:23 ID:4sVCNX4J
>819
浩之の動機は天才的だとオモタ。あれ以上の理由浩之にいらない。

>819
ハカロワはお祭りだったからなあ。他のリレーとは違って然りかもわからんね。
……とゆーか、ハカロワでも一時間で使い切った事あったっけ?w
822名無しさんだよもん:02/07/21 12:27 ID:CANocZqQ
>>818
そうだな…、後雪見先輩とかか。
その中でも主人公でありながらマーダーに走った浩之は衝撃的だったな。
他の主人公の大半が自分と関わりのあるヒロイン救助を最初の目的にしたので余計に。
(健太郎も一応マーダー…なのか、あれは?)
東鳩はやった事ないんだが、浩之だけああなったのには何か理由があるんだろうか?
823YELLOW:02/07/21 12:43 ID:H7m7oQeC
いささかタイミングを逸した気がしますが、話題に上っているので書いてみました。

2.22歳。学生です。
3.更新少ないんですが、一応持ってます。
4.WHITE ALBUM 痕
5.『ICO』で年甲斐もなく号泣。
6.美咲さんと籍入れたいんですが何省いけばいいんですか。
7.色川武大萌えー、玉吉最高ー、黒田硫黄マーベラス。
8.ありません。スタロワが初めてでした。
9.「うわー、すげー、なんでスタッフ同士殺しあってんだよ。自分もなんか掻き乱してー」
  こんな感じでした。当時2・14事件の興奮さめやらぬ時だったので、ついつい。
10.スタロワでは陣内さんと閂さん。キャラロワでは北川とレミィ。
11.あんまり彼ら彼女らを書きそうな人いないし、競合も少ないだろうと思ったから。
 主役級やメインヒロインのキャラ使って話展開させるほど筆に自信ありませんでした。
12.北レのコンビ解散で一度離脱して、終盤あたりに一本書きました。
13.ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、許して下さい。
14.前スレに書いたように、評判は最悪でした。
15.作品に反応があったとき。とにかく嬉しかった。
16.何書いても知人に「つまんねぇ」「やめれ」「ひどすぎる」「何これ」と言われ続けた事。
  絶対ばれるはずはない、と思った方にばれて、すさまじい鬱になった事。
17.今現在自らが殺し合いに参加している事。生きてるって素晴らしい。
824YELLOW:02/07/21 12:44 ID:H7m7oQeC
18.そういったことは他の書き手さんに任せて、自分は設定関連にタッチしないような話を書くことにしました。
  つまり日和りました。
19.月代や七瀬や耕一のような、前向きなキャラは生き残るんじゃぁないかなぁと。
20.「すげー、こえー、うわー、なんとねぇ。ハカロワ好きなのねみんなー。あはは、俺も大好き愛してるー」
  ことほど左様な塩梅でした。
21.住井と美咲さんがちちくりあう話。あういうのいいなぁ。
22.特にないです。強いて言えば住井と美咲さんが早々に退場したので
  選択肢が減ったなぁと残念に思ったくらいかな。
23.ありません。
24.適当。
25.1に不真面目、2にパクリ。3,4が無くて5にオマージュ。
26.かなり自分勝手に書いてました。ごめんなさい。
  ワンパターンでした。ごめんなさい。
  日和らせました。ごめんなさい。
  よって、すげぇ楽しかった。ごめんなさい。
27.してません。
28.しぇんむ〜スレ。陣内スレ。
29.なんだろう? やっぱりお祭りでしょうか。
30.そんなに特徴的な文体かなぁ。
825名無しさんだよもん:02/07/21 13:02 ID:4Ss9EyLm
>>822
浩之以外でいきなりマーダーってのは難しかったと思う。
まあある程度個性にもよるし。

>>823
>何書いても知人に「つまんねぇ」「やめれ」「ひどすぎる」「何これ」と言われ続けた事。
ずいぶんと反応が違うな(w
826感想スレのR142:02/07/21 14:34 ID:/1ix4qK1
どうもご無沙汰(以下略。折角なので便乗で回答をさせていただこうと思います。

1.感想スレのR142。
2.24歳ゲーム系PG。納期間近で現実逃避したい今日この頃。
3. ttp://www.geocities.co.jp/Playtown-Queen/6736/
 (追悼サイト。ROのスキン公開ページと共用)
4.一つだけ挙げるとすれば痕。
 (どちらかといえば葉寄りだが、ハカロワをきっかけに鍵もやるように)
5.最近ではGGXXやEFZ、昔ではVF2等の格ゲー系統。オウガシリーズ。
 PC98〜WIN95初期にかけてのエロゲ。その他GB、SFC時代の名作秀作。
6.問答無用で千鶴さん。
7.「魔術師オーフェンはぐれ旅」等、ライトノベルを少々嗜む程度。
8.未完のものをいくつか別HNで。
9.葉鍵板閉鎖のどさくさの中で知って。最初は読み手オンリーの予定だったが、
 感想スレRに登場して以来追悼サイトの立ち上げ>書き手と変遷。
10.いない。
827感想スレのR142:02/07/21 14:35 ID:/1ix4qK1
11.既に先駆者によってロワ内キャラが固まっていた時期に参入したから。
 ちなみに、主人公的スタンスでよく使わせていただいたキャラは耕一と北川。
12.最後まで参加(最後を飛び越していたのはご愛敬)。
13.(スタロワ不参加)
14.ごく一部を除いて秘密。教えた人も「フーン」という程度。
15.やはり感想が付くことが一番。賞賛であれ批判であれ批評が付けば嬉しい。
 あとは自分の話の続きが自分の予想や想像を越える話だった場合。
 「おお、こう繋げてくれるのか!」と嬉しく思うと共に感心したものだ。
16.自分の浅はかな行動によりスレ内でガンガン叩かれたこと。
 当時は叩かれ耐性が全然無かったため相当凹んだ。
17.ネット上ではあまりいなかった葉鍵経由の知り合いが増えたこと。
18.設定自体に特に不満はなかったが、設定を拾い損ねることが多々あって
 その辺では大いに苦労した。
19.少年と往人が相打ちとなった段階での予想だが、耕一・七瀬・あゆ辺りは
 生き残るのではと思っていた。
20.やはり精神的にきつかった。この辺も叩かれ耐性不足に起因する。
828感想スレのR142:02/07/21 14:37 ID:/1ix4qK1
21.「この狂気の戦場で」
 この話によって祐一は最低のヘタレであると同時に、最高のヘタレになった。
 場の荒れすら消し飛ばす、それほどの大きな影響力を持っていた話だったと思う。
22.自作の観鈴関連話。
 結局観鈴は聖人一直線で、彼女の葛藤や成長へと話を導けなかったのが心残り。
23.「銃声は、一度」
 装飾過剰になりがちな私にしては比較的綺麗にまとまっていたのではなかろうか。
 あと、自信はないが、書きたいものを書けたという意味で「すくいきれないもの」。
 神奈の扱いについて書き手間の相違があったという問題は含んでいたものの、
 全てが終わった後の絶望やら虚脱感やらは表現できたのでは、、、と思う。
24.前の話の題名を汲んだ名前だったり、レトロゲーのBGMの名前だったり、
 オウガシリーズや格ゲーから持ってきたり、本文中から持ってきたりと色々。
25.既に話が積み上げられている状態で、しかも後発参加だったため、
 アップ前には「矛盾点はないか?」と常にビクビクしていた。
 また、NG審議等で場が荒れた後に書いた話、状況の繋ぎ的な話が多い。
 今だからこそ言えるが、実は参入当初から「千鶴さん、死に際でようやっと
 耕一と再開、耕一は千鶴さんの死を看取る」というベタな展開を狙っていた。
 故に、終盤は「合流阻止」の流れで書くことが多くなった。
26.スフィー死亡話のNG提起。本当に冷静さを欠いた行動だったと未だに悔やまれる。
 いやはやお騒がせしてしまって正直スマンカッタ。
27.最近はROのスキンを作るか仕事に追われて死んでるかのどちらか。後者が主。
28.気分次第。最萌トナは千鶴さん関係で(非字書きとして)多少参加した。
29.祭りだワッショイ。
30.代表作に「通夜」を挙げられるといやはや何とも複雑な気分。
 しかしながら、その後を繋げてくださった書き手様方には大いに感謝。
 「生者への叙情詩」は、いずれきっちりとやり遂げねばならぬ仕事だろう。
829感想スレRの142:02/07/21 14:41 ID:/1ix4qK1
と思ったらHN間違ってやがるぜこんちくしょう、、、
誤:感想スレのR142 → 正:感想スレRの142
830容量がきつくなったのでテンプレ:02/07/21 17:24 ID:4Ss9EyLm
今となっては荒れた日々も良き思い出。
ハカロワに関することなんでもどうぞ。

関連スレは>>2-10のどれか

前スレ:http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1023339555/
葉鍵ロワイアルを懐かしむスレ
http://wow.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1021958136/
葉鍵リレー小説総合スレ 第2巻
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1015/10151/1015171774.html
葉鍵リレー小説総合スレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1007/10078/1007821729.html


(サイトの管理者さま、どうもありがとうございます)

キャラロワ編集サイト
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Spade/1168/index.htm
『碑』(死者ネタバレ)
http://www.geocities.co.jp/Playtown-Queen/6736/index.html
旧作への感想BOX
http://www43.tok2.com/home/rng/index.html

スタロワ編集サイト
http://members.tripod.co.jp/hakagitac/

コテロワ編集サイト
http://members.tripod.co.jp/hakagitac/kote/
832名無しさんだよもん:02/07/21 17:42 ID:CANocZqQ
「葉鍵ロワイアルを懐かしむスレ」は既にhtml化されてるので差し替えキボンヌ。
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1021/10219/1021958136.html
833差し替えver:02/07/21 17:50 ID:4Ss9EyLm
葉鍵ロワイアルを懐かしむスレ
http://wow.bbspink.com/leaf/kako/1021/10219/1021958136.html
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スレ立てれる人いたら立ててくれ。
8343-174:02/07/21 18:07 ID:bTtzG97p
835名無しさんだよもん:02/07/21 23:18 ID:O7yAJlki
リアル友人に小一時間問いつめたい。
とはいえ、ここでの反応とリアル反応ってやっぱり違うの?
836名無しさんだよもん
5『ICO』で号泣がなんとなくイイ!ね。
ロワそのものに嫌悪を抱いてる人も多そうだね。
とくに、原作とロワは別物だって割り切れない人とかね。

でも、序盤以外は割り切って見てるつもりでも、シナリオがシリアスになっていったせいか
やっぱおきにキャラが死ぬとくる物があった。