椎原の襲撃から一夜が明けた。
負傷した村の人々を手当てする、観鈴、佳乃、敬介。
薬が絶対的に不足しているため、満足な治療もままならない状況で
敬介はエタニティ・エイトで負傷者の治癒力を促進させ対処していた。
【敬介】「今、僕にできることは、これくらいしかありませんから……」
何処かへ拉致されたなぎさを救出するため、村を出て行こうとする朋也。
【浩平】「お嬢ちゃんの居場所も知らないくせに、どこに行こうってんだ?」
【朋也】「知ったことかよ!どうせ公式のどっかだろ!
だったら全部荒らしてでも、なぎさを奪い返して…」
【浩平】「このバカヤロウが!」
折原の高速の蹴りが、朋也の鳩尾に入った。
【朋也】「がはっ…!こ…この野郎…いきなり…!」
【浩平】「お前が俺の話をちゃんと聞かないからだろう」
そんなやりとりをしている朋也と折原の脇を通りぬけていく往人。
【往人】「そうだ、貴様はじっとしていろ、彼女は俺が助ける!
そして傷付けられたこの村の人々の仇を…」
【浩平】「そういう問題じゃねえ!」
折原の回し蹴りが、往人の後頭部を強打する。
【往人】「折原ッ…!おまえ…!」
【浩平】「勝手を言うな! 佳乃はどうする!?美鈴さんはどうする!?」
【往人】「観鈴だ!」
【浩平】「そんなことはどうでもいい!彼女はな、翼人の呪いで一度死にかけた!」
【往人】「なに…!?」
【浩平】「なんとか一命をとりとめて、神尾晴子の元へ帰そうとしたが、
彼女は今、ここにいる! 何故だか分かるか?! お前がいるからだ!」
【朋也】「俺は行くぞ…」
【浩平】「人の話を……聞けぇ!!」
折原の飛び蹴りを受け止める朋也。
【朋也】「聞けねえな!」
【往人】「どうしても止めるつもりなら……、折原!」
【朋也】「突き崩してやるッ!」
【往人】「押し通すッ!」
【浩平】「…上等ッ!」
そのころ、ビジュアルアーツ仮社屋の社長室では…
≪PASS WORD≫
「V」「A」「V」「A」……ERROR!
【馬場】「アクセス権を失のうとる……、そうか、いまさらワシに、
ソフト開発スケジュールを伝えてもしゃあないちゅうことか。
……どうやら、ワシにも、選択の時が近づいとるようやな」
【竹林】「分かりまスか?これはあなたたちへの慈悲、つまりわたしの優しさでス」
―― Leafでは新作「うたわれるもの」の大々的なキャンペーンを行っていた。
それはゲーム情報誌の特集に留まらず、小説、漫画、ラジオ、ドラマCD、
そして春からはTVアニメ開始と、数多のメディアに進出している ――
【竹林】「ああ、忘れるところでした。一部で、何かというと、あらぬ風聞で
わたしを貶めようとする愚かな連中がいますが、放置を徹底してください。
それと荒らしが2人ほど来るハズなので警戒を怠らないように、ネ」
【鷲見】「竹林さん!いくら本社から全権を委任されてるといっても
このシナリオ改竄は、越権行為に他なりません!」
【武内】「『仙命樹の力を制御出来ずに暴走するハクオロ…』…なんです、こりゃ?」
【甘露】「我々は、本社からの指示を仰ぎます!」
【竹林】「現在、リーフ東京を統治しているのはこのわたくしでス。
いち契約社員に過ぎないあなたたちが、わたしの渇きを、わたしの行動を
妨げてはなりまセン。このわたくし……竹林秀明の行動をォォ!」
サングラスを外した 竹林の瞳が 怪しい光を放つ!
【鷲見・武内・甘露】「う…うわぁぁあ!!」「ひッ…ひぃいいいい!!」
【竹林】「『うたわれるもの』の開発状況は予定通り、全て予定通りデス。
…あなたが神尾観鈴を連れて来られなかったこと以外は!」
【椎原】「パ!? パ…パパン…(( ;゚Д゚))ガタガタブルブル…」
【竹林】「…しかしそれは些細なことにしておきましょう」
ソファで眠っているなぎさを一瞥して、
【竹林】「ひとまず、このプリズナープリンセスさえいれば…」
観鈴を美鈴と間違えるとは…なかなかやるのぉ(w
172 :
_:02/01/14 19:00 ID:pvaI6v8F
>>171 ンなこたぁわかってんだよ、このヘビ野郎がぁ〜〜〜っ!
野暮なツッコミね!
一通り村人の治療も終わり、小屋へと戻ってきた佳乃たち。
敬介は、治療のためにアルター能力を使い切って、すっかりダウンしている。
落ち込んでいる観鈴に、佳乃は、自分達はやれる事はやった、それでも、
全てが助けられるわけではない、と言う。
【佳乃】「どこかで割り切らないと、この世界では生きていけないよぉ?」
【観鈴】「…………」
そこへ、往人と朋也を抱えて、浩平が帰ってきた。3人ともボロボロである。
【佳乃】「うわわっ!折原くん?一体、何したのぉ?」
【浩平】「後先考えずに出ようとするからだ。少しは作戦ってモンを考えろっての。
そりゃあ、俺だけアルター使ったのは悪かったけどよぉ。
ったく、少しは先輩(おね主人公)を労れってんだ」
そのまま、大の字になって床へと寝転がる折原。
その姿を見て、佳乃と観鈴もくすくすと笑っていた。
――― 数時間後。
【観鈴】「往人さん、まだ傷が痛む?」
【往人】「いいや、どちらかというと、身体の奥から湧き上がってくる
怒りの痛みのほうが強い。動けない自分の不甲斐なさが痛い……」
【観鈴】「そんなことないよ、往人さん。みんなで、なぎさちゃんを助けに行こ?」
【往人】「……観鈴」
【観鈴】「往人さんが、大切なもののために戦っていること、私、わかってる。
お母さん、困っている人たち、2ちゃんねる……。往人さんは、優しい人」
【観鈴】「でも……教えて欲しい。往人さんの……大切なものの中に、
私は入って…」
観鈴の言葉を途中で遮り、往人は、観鈴の手にそっと手を重ねる。
【往人】「入っている……お前が、入っている」
【往人】「できることなら元の生活に戻って欲しかった、危険に晒したくなかった。
俺がいままで旅を続けてこれたのは、母様とお前がいたおかげだ」
【観鈴】「往人さん…、往人さぁん…!うわぁあーーーん!!」
一人歩いている佳乃。その姿はどこか寂しげである。
【佳乃】「ま…、そうなっちゃうよねぇ。…分かってたんだけどね、ずっと前から。
でも、それであきらめていいような出逢いじゃなかったから…」
そこから少し離れた場所で、野原に寝そべり、読書中の折原。
【浩平】「ふぅん…人生いろいろあるわなぁ、これもまた文化…」
本を読みながらも、がっちりと足には4の字固めで朋也が極められている。
【朋也】「は、離しやがれぇェーーッ!!!」
【浩平】「フゥ、全く……。離したらどうする?」
もがく朋也に対し、少し足に力を込めてみる。
【朋也】「ぐぐぐ…っ!てめ…いますぐブッ飛ばしてや…」
そこへ突然、空からミサイルが落下して来た。
【浩平&朋也】「うおッ!」「な…なんだ!?」
だがミサイルは爆発せずに、激しい土煙を上げて、地面に垂直に突き刺さる。
そして、ひとりでにその筒状の物体は展開していき、中から
テレビモニターとスピーカーが現れた。モニタに映像が流れる。
【女の子】『欲しーの、欲しーの、ABYSS BOAT!』
【男の子】『BIO HAZARD やっちゅうねん!』
【女の子】『欲しーの、欲しーの、ABYSS BOAT!』
【男の子】『BIO HAZARD やっちゅうねん!』
【女の子】『欲しーの、欲しーの………』
何事かと、往人たちも駆けつけてきた。
【往人】「どうした!?」
【観鈴】「テレビのコマーシャルだね…」
映像が切り替わる。モニタにはスーツ姿の男の顔が映し出された。
【男】『あー、テス、テス。聞こえますか皆さん? こちらは竹林、
Leafのトップシナリオライター、竹林秀明でス』
【一同】「何ぃッ!?」
ススススクラナド
177 :
:02/01/17 19:13 ID:t/iudsK5
最期が気になる、下がりすぎage
芳野 祐介は、情報を得るため、退院したばかりの柊 勝平を訪れていた。
馬場社長の真意を、柊 勝平を問いただす祐介。
【勝平】「…覚悟は、ある?」
勝平の前に、命よりも大事なギターを差し出す祐介。それは覚悟の証し。
【祐介】「……コイツを、コイツをお前にやってもいい!!」
【勝平】「それは…いらない…」
【朋也】「竹林 秀明…ッ!」
【往人】「そうか、貴様が竹林か……!」
【竹林】「ハイ、そうです、竹林秀明です、いやいや、連絡が取れてよかった。
皆さん、揃って頂いているようで、こちらとしてはとても好都合デスよ?」
【佳乃】「どうして、ここの位置が……」
【観鈴】「位置の特定……あ!」
【往人】「…シェンムー・アイか!!」
頭上を振り仰ぐ、往人と観鈴。空には青空が広がっている。そして…
上空2万キロメートル――――衛星軌道上から地上を見下ろす巨大な人工物。
通称、「シェンムー・アイ(上司の目)」
それはLeafが、約一千億円の巨費を投じて打ち上げた、人工監視衛星である。
【朋也】「セコイ手使いやがって……、なぎさをさらったのはテメエか!?」
【竹林】『その通り、君の可愛いお嬢ちゃんはこのわたくしがお預かりしていまス』
【朋也】「そうかい……、喧嘩売ってんのか!?この俺にィッ!!」
【往人】「竹林!貴様どこにいる!?」
【竹林】「何を言ってるンですか、あなたがよく知っている場所でしょ?」
【往人】「何…!?」
竹林の上半身がモニタ全体を占めていたカメラの映像が引いていくと、
無人のホームが見え、竹林が立っているのは廃線となった駅の改札だと分かる。
そして映像の端、ベンチのところに倒れている人影…
【往人】「……と、遠野!?」
地面にうつ伏せの状態のまま、全く動かない遠野美凪。
そして地面には、赤い染みが広がっていた……。
【観鈴】「……遠野さんっ!!」
【往人】「貴様……貴様の仕業か……」
【竹林】「いやぁ、それがですね…。てごめ券の没収と、いざという時の
人質にしようと思って、御挨拶に伺ったところ、あなたの足手まといに
なりたくない、とおっしゃられて……、自らの手で…。
こんな健気なお嬢さんに、好意を寄せられているなんて、羨ましい限りデス」
美凪の手には、カッターナイフらしきものが握られているのが見えた。
それを見て往人の頭に、かっと血が昇る。モニタの前に身を乗り出す往人。
【往人】「き、貴様はッ……貴様という奴はッッ!!」
【竹林】「ククククッ!その怒りの表情、憤怒なる声、何と心地良い〜…
私の渇きが、またひとつ埋まりマシタ」
【朋也】「竹林さんよ、この喧嘩買ってやるよ!だから教えろ!なぎさも一緒か!」
【竹林】「Leafは東の砦、池袋の東京開発室にいます、私は逃げも隠れもしません。
どうぞ、二人でお越し下さい」
【竹林】「あと、つまらないものですが、あなたがたへもう一つ、
プレゼントをお送りしましょう。
遥か上空の衛星からです、楽しんでくださいネ」
そこで映像が切れた。
【観鈴】「シェンムー・アイから?」
【佳乃】「…まさか!?」
その場の全員に緊張が走る。
【浩平】「あの野郎ッ!上から攻撃する気か!
【敬介】「まずいですよ、早く逃げないと!」
【朋也】「逃げる?冗談だろ……」
【往人】「そうだ!いまさら誰が!」
【朋也】「誰が、逃げるかァああああ!!!」
周囲の岩盤が砕け散り、分解されていく。
【朋也】「シェルブリットォおおおお!!」
【往人】「絶 影 ッ!!!」
分解された物質はアルターと化し、朋也の右腕を被い、往人の人形を形成する。
上空を見上げ、迎撃の構えをとる朋也と往人。
その直後、天空より飛来した一条の閃光が、大地を薙ぎ払った。
181 :
:02/01/21 22:44 ID:9Byk8B7y
竹林秀明並並のシナリオを書ける人は葉鍵板にいないのかい?
【HM-12】「第1射により、厨房板、最悪板、及び周辺区画の消滅を確認。続いて
第2射、エロゲ板、葱板の消滅を確認、誤差は±0.5です」
【HM-13】「再充填開始します。同時に照射ポイントの最終誤差修正を行います。
発射まであと30秒。サテライトナビゲーションシステム、
衛星モニター、自動追尾装置、冷却システム、すべて異状ありません」
【竹林】「いいでしょう、あとは全て予定通りに……」
一方、ビジュアルアーツでは……
竹林の仕掛けた知覚妨害により、ベッドで苦しみ続ける 柊 勝平。
【馬場】「麻枝や久弥までも犠牲にして……私は、いずれ地獄に落ちるだろう……
だが、その前にやらなければならないことがある。
そのためだけに私は生きている……生きねばならないのだ」
馬場が立ち上がると、室内に突如ギターの音が鳴り響く。
【馬場】「芳野か…」
【祐介】「探しましたぜ、社長!」
空間転移で現れた祐介は、馬場社長に詰め寄る。
【馬場】「ほぅ、それでどうする?私を倒すのか?
倒せば全てが終わる、とでも思っているのか?」
【祐介】「社長!俺はKey、ひいてはビジュアルアーツの一員ですぜ!
命令してくださいよ!Leafから来た竹林って奴を叩き潰せ、って!」
【馬場】「下せるわけがなかろう」
【祐介】「何故ですか!」
【馬場】「この2ちゃんねる……いや、エロゲ業界に携わる全ての者たちのためだ」
突如、警報が響き渡る。
【馬場】「何だ!?……これは…そうか」
WARNING‐WARNING‐WARNING‐WARNING‐Blue-Purpling‐WARNING‐…
【馬場】「とうとう竹林が動く、か…」
微妙に順番が・・・
祐介は例のダイナマイトシーンでロックの魂を叫ぶんですね?(w
sage
いやぁ、西瓜&知覚坊やの配役がなかなか決まらなくて、
ここまで引っ張ってしまったのさ。で、さんざん悩んだ末、
結局、CLANNADを最優先ってことで、祐介と勝平を…
でも「例のダイナマイトシーン」(w のイメージだと、七瀬とかの方が
よかったかなぁて気もするんだけどね。
後は、藤林姉妹&ことみ&智代&爺さん、もう出番なさげで、どうしようかと…
上空を見上げ、迎撃の構えをとる朋也と往人。
【浩平】「…ったく。バカヤロウどもが…!だが確かにこれしかねえか。
元々は、Leafで囲った社員を脱出させないために作った代物だ!
どこまで逃げても、追ってくる!!」
刹那、三〇〇ギガワットのエネルギーの奔流が、大気を瞬時にプラズマ化
させながら、空気の層を膨大な出力で突き破って押し寄せてきた。
【朋也&往人】「うおおおおおおおおおおおおおおお!」
大気を振わせる轟音。レーザー着弾点に凄まじい衝撃波が発生し、
周囲のスレッドが5、6本、消し飛ぶ。
【観鈴&佳乃】「きゃあああああ!!!」
【敬介】「くうううううっ!!」
アルターでシールドを作り、衝撃波から皆を守る、敬介。
シールド越しに、アルターでレーザーを受け止めている朋也と往人が見える。
朋也の全身からは金色の、往人の全身からは銀色のオーラが立ち昇っていた。
【なぎさ】「う……うう……」
【HM-13】「……反応を確認」
【竹林】「開く…!向こう側の世界、その領域への扉が…!」
二人のアルターは臨界点を超え、金色と銀色のオーラは虹色の光を生み出す。
【朋也】「うおおおおおおおおおおおおお!!!」
【往人】「ぬううううううううううううう!!!」
朋也と往人の体が、ふわり、と舞い上がり、虹色の光は、
天空へと伸びる光の柱となって、レーザーを一気に成層圏へと押し返した。
⊂二 ̄⌒\ ノ)
)\ ( ∧_∧ / \
/__ ) ´∀`> _ / /^\)
//// / ⌒ ̄_/
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((/ ( _ )
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/ / し′
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____
/旦/三/ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 誰彼百円 |/
【竹林】「そうです、これを…これを、待っていたァ――――!!!」
大地から伸びた光の柱は、衛星軌道上まで到達していた。
オーラを纏い、漆黒の宇宙空間を飛翔する、朋也と往人。
やがて二人の目の前に、巨大な監視衛星が姿を現す。
【朋也】「コイツか!…こんな高い場所から見下ろしやがってェェェ!!!」
【往人】「破壊する!!」
【朋也】「シェルブリットォ……バァァストォおおおおお!!」
朋也の右腕から放たれたエネルギー波が、人工衛星を直撃する。
【往人】「剛なる左拳、臥龍! 剛なる右拳、伏龍!」
続けて、真・絶影からは、2本の槍が放たれ、人工衛星を刺し貫いた。
各部で繰り返し小爆発が起きた後、主機関を破壊され、衛星は閃光に包まれた。
シェンムー・アイ、爆散。
たとえば泣きたいときがある。
どこへ向かって泣けばいいのだろう。なにを思って泣けばいいのだろう。
虚無からは幸せは生れない。そんな気がしていた。
放り出された海に浮かぶ、ぼくはなにを泣き叫ぶのだろう。
そんなことをする気にすらならない。
それが幸せなんだろうか……。
空虚は、ぽっかりと胸に空いた穴。もう失うこともない。
それが完全な形なのだろうか。
なにも失わない世界にいるぼくは、なにをこんなにも恐れているのだろう。
選択肢のない袋小路だった。
つまり、それは終わりだ。
それを自分でも気づかないうちに心のどこかで悟っていたから、こんなにも空虚だったんだ。
空虚だったんだ。
【竹林】「これが朋也と往人が開いたゲート、何という広さ、
今までに体験したどの空間よりも広い……」
その空間に漂いながら、竹林は目を閉じた。
暗く、じめじめした、どぶの匂いのする路地裏にうずくまっている、
みすぼらしい格好をした少年が見える。
これは自分だ、竹林は思う。孤独と貧困、それが自分の全てだったあの頃。
そして、少年は出会った……
【竹林】「高橋龍也……家柄、容姿、能力……あの男は生まれながらにして全てを持っていた。
なのに……なのに、わたしには何もない!
妬ましいなどという言葉では済まされない!
だからわたしは喜んで精製された……そして手に入れた!権力と能力を!
だが、しかし!まだ何かが足りない!
わたしの中にある飢えは!渇きは!満たされていません!」
突如、竹林の背後の空間が揺らぐ。
空間から現れた人影は、ただ黙って竹林を見つめている。
【竹林】「ハハハハ!ついに見つけまシた!
これが力です、私が求めていた力です!」
その人影、「萌え」の結晶体、樋上いたるに向かって手を伸ばす竹林。
【いたる】「……………!」
いたるは身構え、掌を竹林に向けると、攻撃を放とうとする。
が、流れる動作で近寄った竹林は、その手を握り、いたるに甘く囁く。
【竹林】「大丈夫です、私は敵ではなイ」
互いの指と指が絡まり合う。竹林は、いたるの腰に腕を回し、
【竹林】「何故なら、わたしは貴女の同胞になるからでス」
竹林の右手が、いたるの胸に触れた。
【いたる】「…………ッ」
【竹林】「貴女が感じている感情は一種の精神疾患デス。鎮め方は(以下略)」
竹林の右手は、いたるの胸を優しく揉みしだいてゆく。
【竹林】「分かりマス、わたしには貴女の気持ちが分かります」
【いたる】「……………」
やがて抱き合う二人を不思議な光が包んでゆく。
恍惚な表情の竹林。
【竹林】「フフ…フフフフフ………」
…………………………。
…………………。
…………。
―――― そして、竹林といたるはひとつになった。
衛星軌道にまで伸びていた光の柱が消えると、
竹林は、東京開発室に戻ってきていた。
【竹林】「はは…あははは!素晴らしい、体にチカラがみなぎってたまりまセん」
竹林はペンとスケッチブックを手に取ると、さらさらと絵を描いてみせる。
【竹林】「いたる絵、それに私のシナリオが加わる!これ最強」
高笑いする竹林。
【竹林】「キミたちにも分けてあげましょう、私のチカラを!!」
【HM-12】「………!」
【HM-13】「………!」
竹林がアルターを発動した。
同時に、都内各地のソフトハウスに異変が起こっていた。
D.O.
「な…なんだ!?」
Guts!
「こ…これは……!」
BasiL
「ス…スタッフが…」
Jellyfish
「引き抜かれている…!?」
SILKY'S
「いや、そんな生易しいモンじゃないぞ!」
ねこねこソフト
「ま…まさか!」
ちぇりーそふと
「吸収されているのか!?」
向こう側の世界、「領域」の強大な力を得た竹林は、自らのアルターで
周辺のソフトハウスを次々に吸収しリーフ東京開発室に再構成していった。
見る見るうちにビルが禍禍しい要塞へと変貌してゆく。
要塞の内部でも新たなネットワークシステムが形成されつつあった。
未だ昏睡状態の古河なぎさに、無数のケーブルが絡み付いてゆく。
システム制御中枢に組み込まれていくなぎさ。
補助としてHM-12改、HM-13改がバックアップに配置されている。
【竹林】「ハハハ、実感できる…これが今の私のチカラ…!」
一方、葉鍵板では…
【浩平】「参ったなァ…あの二人がここまでやれるなんて…」
見上げると、2つの流星が、東の空へと流れていく。
【観鈴】「まさか、あの光が…」
【佳乃】「往人くんなの?」
【敬介】「…なんて凄まじい能力なんだ!」
【浩平】「まったく…、国崎!トモナリ!…もう後戻りは出来ねえからな」
Leaf公式サイトへ辿り着いた岡崎朋也と国崎往人。
すでに先の衛星破壊でアルターを酷使した二人は立っているのもやっとの状態だ。
【朋也】「ぜぇぜぇ……くっそォ!ボロボロだぜ……」
【往人】「はぁはぁ……これが「力」を使い過ぎた代償か……」
【朋也】「代償……、へっ!そんなことはどうでもいい……」
【往人】「なんだ、あれは!?」
二人が目にしたLeaf東京は、もはやかつての面影はどこにもない
禍禍しい要塞へと変貌していたのだった。
【朋也】「おーおー、Leaf東京もしばらく来ない内に、随分大所帯になったモンだ」
【往人】「なるほど、これがLeaf本社のアルター使いの能力か」
【朋也】「そんなハッタリ利くかい、待ってろよ!なぎさ!」
歩き出す朋也。隣には、往人も並んで歩いている。
【朋也】「おい!何でついて来るんだよ!」
【往人】「ついて行くわけじゃない。なぎさを助けに行くだけだ」
【朋也】「呼び捨てにすんな!!」
【往人】「そう呼んでいい、と彼女が言った」
【朋也】「なんだと!?」
【往人】「どうした、妬いてるのか?」
【朋也】「誰がだよ!!」
【往人】「彼女の手料理は美味しかったな」
【朋也】「喰ったのか!?」
【往人】「当然だ」
【朋也】「後で金を払え!!メシ代だ!!」
【往人】「お前の所有物じゃないぞ、なぎさは」
【朋也】「だから呼び捨てにすんな!!」
【往人】「ムキになるな。みっともない」
【朋也】「むッかつくヤローだな!!テメエは!!」
【往人】「同じセリフを返そう」
【朋也】「ふっ…まぁいいや。今はあそこに行くのが先だ!!」
【往人】「ああ。なぎさを助け、竹林を…」
【朋也】「ブン殴る!!」
【往人】「断罪する!!」
【朋也&往人】『そう思うだろう?《手前ェも!!》《貴様も!!》』
196 :
次回予告:02/01/30 13:06 ID:Lmn1BggM
第22話 麻枝准
麻枝准。Keyのメインシナリオライター。老練(?)なる男。
その男の中にある真実は、往人との対決によって、白日の下に晒された。
迸るは、慟哭。流れ出は、血涙。
197 :
若本規夫:02/01/30 23:07 ID:5QwDv9ZA
ススススクラナド!
198 :
名無しさんだよもん:02/01/31 19:25 ID:381gwZqA
>【竹林】「いたる絵、それに私のシナリオが加わる!これ最強」
確かに話題性は最強だろうな(w
199 :
名無しさんだよもん:02/02/02 00:58 ID:WwtxDt9u
Leaf公式サイトに辿り着いた、朋也と往人。
「緊急事態!緊急事態!」「中上さんに連絡を!」
「ログインを確認した!」「警告メールを、いや、確認キーを剥奪するんだ!」
Leaf広報課の部署内は、騒然となる。
【朋也】「やめとけよ…」
【往人】「今の俺は、手加減など出来そうにない…」
【竹林】「たぎらせている…。二人の男が私への憎悪をたぎらせ、
幼い少女を助けるために、決意を固めている…」
なぎさから伸びている無数のケーブルの内の一本に触れると、
朋也、往人の思考が、竹林の中に流れ込んでくる。
【竹林】「理解る……私にはこの子を通じて手に取るように。
しかし、もはや用無しとなったドキュソ。
後は、私の渇きを埋めるために役立たせてもらうとしまショウ」
その様子を、影から眺めていた馬場社長。
立ち上がり、踵を返して歩き出す。
【馬場】「いよいよだ……。今が、選択の時だ」
一方、村に残った、浩平、敬介、観鈴、佳乃の四人は・・・
【敬介】「すみません、やっぱり僕はここに残ろうと思います。
負傷者たちを助けたいし、それに……やっとわかった気がするんです。
僕の能力の正しい使い方が……」
【佳乃】「あたしは往人くんの後を追うよぉ」
そして観鈴も、一緒に後を追うと言うが、
アルター使いでないあなたが行ってもどうにもならない、と浩平は制止する。
観鈴は、自分でも役に立てることがあるならば、いや、私なりに出来ることが
きっとあるはず、足手まといになるようなら放っておいてもいい、と言って退かない。
【浩平】「ふう……わかりました。では俺の車でお送りしましょう」
【佳乃】「え?」
【観鈴】「折原さん…」
【折原】「あなたが自分の道を選んだように、俺も俺の道を選んだだけです」
――― かくして一行は、朋也と往人を追い、Leafへと向かうのだった。
∧_∧
< `ш´> 俺に任せろ。
_φ___⊂)_
/旦/三/ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 沈舟〇円 |/
保全age。
. | `ヽ、 ,..l-―''Z-‐''Z._,.-( ___,
. ト、| ヽ`く ト、 ´ ′ `´ ∠_.ィ
| | l ヽl `i ´ ム_.ィ
l. | l l i |::.............._ {
'、ー-ゝ、l. |i l l| l |l:::::::::::::::::`'ーz__ |
ヽ. ミ>‐ッ、|,ィ-‐ッへィ-‐''¨了:::::::ーz ム
、_ヽ、ミ/ / / /,.--―、`'j::::::::ーz 了
ヽ、 ̄7´, イニミ-、i l /-┘jニ..⌒` }:::::::<_ ノ クラナドの新キャラが多すぎて
ヽ/∠_ミヽ/⌒〉 l/''¨ス pゝ `'j::iへ、Z ぐ ト、 誰が誰だかわかんねえ!!
// .`ー}`フ l `'''  ̄'''" jリ ヘ }Z /^ | lヽ
/ .| \ __ r'フ /了/ | .|::|
l l ̄――v`i 「ーt'´::::/^ .} |::|
ヽヽ ,.-‐-‐ー} /|__,,..ルヘL__ ノ .|::|
ヽ`、_,,,,,__ノ_,,. -‐'¨´ _,.,.,.,.,.,.,,ヽ / ノミl
_,,..〉-‐'',ニ¨-―-、''""" 〈 / /ミ/
_,.-‐''¨ ,.-‐'¨フ´ `ヽ ∨ /ミ/
`'ー、 y′ / ミへ.._ ヽ/ミ/
`ーィ ゝ, ミく 人二ヽ li/
205 :
名無しさんだよもん:02/02/09 07:34 ID:VYn4SDRU
206 :
岡崎 朋也:02/02/09 18:15 ID:bR+gE5ph
春原 芽衣 すのはら めい
春原の妹。
利口でちゃっかりものだけど、本当は兄思いの女の子。
田舎から兄の元を訪ねたため、新しいものを見ると
目を輝かせる。
. | `ヽ、 ,..l-―''Z-‐''Z._,.-( ___,
. ト、| ヽ`く ト、 ´ ′ `´ ∠_.ィ
| | l ヽl `i ´ ム_.ィ
l. | l l i |::.............._ {
'、ー-ゝ、l. |i l l| l |l:::::::::::::::::`'ーz__ |
ヽ. ミ>‐ッ、|,ィ-‐ッへィ-‐''¨了:::::::ーz ム
、_ヽ、ミ/ / / /,.--―、`'j::::::::ーz 了 オッケェー刻んだぜェ〜
ヽ、 ̄7´, イニミ-、i l /-┘jニ..⌒` }:::::::<_ ノ
ヽ/∠_ミヽ/⌒〉 l/''¨ス pゝ `'j::iへ、Z ぐ ト、
// .`ー}`フ l `'''  ̄'''" jリ ヘ }Z /^ | lヽ
/ .| \ __ r'フ /了/ | .|::|
l l ̄――v`i 「ーt'´::::/^ .} |::|
ヽヽ ,.-‐-‐ー} /|__,,..ルヘL__ ノ .|::|
ヽ`、_,,,,,__ノ_,,. -‐'¨´ _,.,.,.,.,.,.,,ヽ / ノミl
_,,..〉-‐'',ニ¨-―-、''""" 〈 / /ミ/
_,.-‐''¨ ,.-‐'¨フ´ `ヽ ∨ /ミ/
`'ー、 y′ / ミへ.._ ヽ/ミ/
`ーィ ゝ, ミく 人二ヽ li/
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竹林、逝ってよし!
投稿者: 岡崎朋也 2002/02/10 17:00:00 ノートメニュー
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イッテヨシ!.∧// ∧ ∧|| | \\誰彼誰彼
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|_∈口∋ ̄_l______l⌒ l.|_____| l⌒l_|| 誰彼100円〜
──`--'───`ー'─── `--' `ー' ┐ 誰彼100円〜
│ 誰彼100円〜
│ 誰彼100円〜
│ ミ 誰彼100円〜 〃 サボサボ
│ ;;:誰彼100円〜;; ’〃、、..
サボサボ ミ ミ\誰彼100円〜/彡;;
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竹林、逝ってよし!
投稿者: 国崎往人 2002/02/10 17:01:00 ノートメニュー
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/  ̄ ̄ ̄.// ̄ ̄|| |___/\青紫
イッテヨシ!.∧// ∧ ∧|| | \\青紫青紫
[/_________.(゚//[ ](゚Д゚ ).|| | \\青紫青紫青紫
||_ ___|_| ̄ ̄ ∪ .|| |___\\青紫青紫青紫
lO|--- |O゜.|__Leaf_ .||_|ニニニニニニl.|青紫青紫青紫
|_∈口∋ ̄_l______l⌒ l.|_____| l⌒l_|| 青紫青紫青紫
──`--'───`ー'─── `--' `ー' ┐ 青紫青紫青紫
│ 青紫青紫青紫
│ 青紫青紫青紫
│ ミ 青紫青紫青紫 〃 サボサボ
│ ;;:青紫青紫青紫;; ’〃、、..
サボサボ ミ ミ\青紫青紫青紫/彡;;
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【朋也】「だから、やめとけって言ったろ」
【往人】「手応えのない奴らだ」
二人が通り過ぎた後には、死屍累々、無残に荒らされた掲示板のみ。
【朋也】(けどよ、この野郎と一緒にいる安心感は何だ?)
【往人】(こいつといる俺の、高揚感は何だ?)
【朋也】(愛想のねェ、かっこつけのスカした野郎のくせに)
【往人】(力任せに攻撃してくる、ただのバカだと思っていたが)
【朋也&往人】『違う!』
【朋也】(こいつが)
【往人】(この男が)
【朋也&往人】『頼もしく感じる!』
【朋也】(しねえなぁ)
【往人】(ああ、しない)
【朋也&往人】『負ける気がしない!』
【朋也】(でもよ、アンタの世話にはなんねェ)
【往人】(お前の世話にはならん)
そうして、二人は、別々の入り口から要塞内部へと入っていく。
【なぎさ】「あ……うう………」
なぎさを通して、二人の思考を読んでいた竹林。
【竹林】「クックック、協力し合えば 少しはいい勝負になるものを…」
要塞内部の配置図を確認し、HM-12改に指示を下す。
【竹林】「では、このまま知覚混乱を続け、彼らを予定のルートに……ん?」
竹林の目がモニターのひとつに止まった。
【竹林】「……いえ、国崎往人はこのままでいい」
【HM-12改】「了解」
【竹林】「なるほど、愚かですねェ」
そのモニターの中、国崎往人と対峙している人物を見て、
竹林はほくそえんだ。
アルター能力で、直接、要塞内部へと空間転移してきた祐介。
小脇には勝平を抱えている。
【祐介】「勝平、ここが要塞のどのへんだか分かるか?!」
絶対知覚を発動させる勝平。だが、
【勝平】「……ダメ、まだ知覚妨害が続いてる」
【祐介】「何ィ!? ……じ、実は俺はァ、方向音痴なんだ!」
【勝平】「そんなこと言われても……」
迷宮のような要塞内部の通路を歩いてゆく往人。やがて広いホールへと出る。
そこで待ち構えていた人物は……
【往人】「…社長!」
【鈴木】「タクティクスを離脱した君に、私を社長と呼ぶ資格はない!」
【往人】「……ならば、鈴木昭彦に問う! あなたはアルター能力者を
Leafに送り、実験や精製を行うことに加担していたのか?
あの下劣な竹林という男の部下に成り下がり、クソゲーを量産するつもりか!?」
【鈴木】「そう考えてもらっていい。竹林の配下ということを除いては」
【往人】「折原が言っていた、あなたはアルター能力者を守るために
ネクストンを設立したと! なのに、なぜここに!?」
【鈴木】「そうする理由はある!ネクストンの社長ではなく、一人の男として!」
社長がアルターを発動する。
【往人】「くっ……戦う理由は分からぬとも、俺が前へ進むべき理由もある!」
懐から人形を取り出し、アルター化させる往人。
【往人】「絶影!」
【鈴木】「舐められたものだ!」
【往人】「何!?」
社長が、おもむろに掌から放った衝撃波だけで、壁まで吹っ飛ばされる往人。
【往人】「がはっ!?」
壁に叩き付けられた往人。目を開けると、そこには
上半身に奇怪な装甲を纏った社長、そして、その傍らには
同じく奇怪な鎧とチェーンソーを装備した、YET11型戦闘マシーン。
【往人】「こ、これが!?」
【鈴木】「初めて見せることになるかな!融合装着型と、自立稼動型を併せ持つ!
これが私の能力ッ!」
【鈴木】「ソフ倫によって付けられた名は、アルター・エイリアスだ!」
【鈴木】「さあ、進攻と攻撃を開始しよう!覚悟と自覚はいいかね!」
YET11がチェーンソーを構え、歩み寄ってくる。
【往人】「絶影!」
絶影はそのスピードを活かし、アルターYET11へ体当たり、と見せかけ、跳躍。
そのまま、後方にいる社長へダイレクトアタックを仕掛ける。だが…!
【往人】「何だ!?力が……抜ける……!?」
【鈴木】「速さは、私に、何ら危機を与えることは出来ない!」
絶影の手刀が社長を捉えたと思った瞬間、絶影は動きを止めてしまう。
【鈴木】「この程度か!仮にもAIRの主人公だった男は!」
よく見ると、社長の纏う装甲には、ONE2のパッケージがはめ込まれている。
【往人】「脱力を操る力か!体のまわりに萎える空気の壁を!」
【鈴木】「そのとおり!ゆえに私への直接打撃は通じないと考えてもらおう!」
【往人】「くっ…!ならば、YET11の方を……」
攻撃目標を、自立稼動型のアルター、YET11へと変更する往人。だが、
【鈴木】「判断が鈍いぞ、国崎往人!」
YET11はその動きを予想していたかのように、ジャンプして回避行動をとる。
同時に、社長の装甲から「Tactics」「PL+US」「Ra.Se.N」「PSYCHO」「BASE SON」
と、それぞれ名付けられた、5つのビットが射出される。
【鈴木】「5つのブランドから絶えず新作がリリースされる私の攻撃に、
スパンはほとんど皆無!」
その激しいラッシュに、絶影のスピードをもってしても回避しきれない。
ダメージを受け、片膝をつく絶影と往人。
【往人】「くっ…!手加減無用ということか…!」
【鈴木】「いざという時も力をセーブしようとする!
中途半端に明日を夢見る!
それが敗北を招くのだ!国崎往人!」
【往人】「…ッ!?」
往人が天井を見上げると同時に、落下してきたYET11がそのチェーンソーで、
肩口から縦に真っ二つに絶影を斬り裂いた。
【往人】「う…うう………す、鈴木昭彦ォォッ!!」
なりふりかまわず、社長に向かって突進する往人。
社長は冷たい目で一瞥すると、突っ込んでくる往人に対して掌を向けた。
【鈴木】「失望の極みだ、国崎往人!」
∧_∧
< `ш´> ・・・・・・・・・
_φ___⊂)_
/旦/三/ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 沈舟〇円 |/
216 :
:02/02/16 14:25 ID:ZU/5IoWD
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▼ WWVゝ
∬(*゚ー゚) 負けないで
∬ ノフニ⊃
∬~l,__|_|
(ノ し`J
シェルブリッドォォォーーーー
/|/l/| /⌒\\ブンブン
/// ヽ,/i|/// //二 \\ :::..,,,
≪<◎llニ(Д゚ #)━━━◎ )))
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≡=く 三 :::≡=−
三ニ::::一 ヽ :::::::::::::::::::: ::::
三=― ::: ≡