また講演内容とは別の問題で解せないのは、現在日本人一般にダライ・ラマ法王猊下とはどういった存在として捉えられて
いるのかであります。一般人にどう認識されているのか?
単なるカルト的な「スピリチュアル・リーダー」として捉えられているだけでは?
というのも会場の聴講者、大半が所謂サブカルチャー系で占められていた現状です。
ラブ&ピース的様相の若者も決して少数はではありません。
小生の認識では決してダライ・ラマ法王とラブ&ピース的思想は重なり合わないのですが。
あと新興宗教の筋の方も多数おられました。
講演で設けられた質疑応答、猊下へ投げかけられる質問といいますと「背後霊についてどう考えられるか?」、
「最近、何かに操られているのですか、どうすればいいのか?」、「光のパワーを私にお与え下さい!」等々、猊下も困惑気味。
人権問題などの「生臭い」質問はなし。
欧米では人権問題、チベット難民問題、中国問題といったハードな話題で取り上げられる猊下でありますが、
この日本においては「サブカル・カルト的」な存在のカリスマとして捉えられる方々がどうもマジョリティーのようであります、
ビックリいたしました。
やはり日本では大メディアのニグレクトが、そのダライ・ラマ像の誤解を作り上げてしまったのではないかと思った次第です。
宮崎先生はどうお考えになりますか?
(AI生、渋谷)
(宮崎正弘のコメント)ちょうど二十五年前、加瀬英明・三好修両氏主宰の「日本安全保障研究センター」
(小生がボランティア事務局長でした)で、ダライ・ラマ猊下をお招きして、東京で講演会をおこなってことがあります。
そのおり参加者のなかに新興宗教指導者がまじり、なかには怪しげな指導者がいて、(あの麻原がインドへ行ったおりも
猊下は拝謁を許されましたが)、盛んに記念写真を撮っていました。この俗物根性め、と新興宗教の連中の一部を
こころのなかで罵った事を思い出しました。
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