>>736 カキコが多いので遅レスになってしまいましたが、内容のあるレス感服しました。
>かれはこういう「想像の共同体」も、一つの共同体たりうるとして、
>これを「創造」だとか「ねつ造」だとか「人造」だとする議論を斥けていたはずだけど >どちらかと言えば、アンダーソンはナショナリズムについては肯定的な立場だと思った
>けどなー
初めのほうに、ナショナリズムを一因として起きた戦争による被害を嘆く言葉は
ありましたが、上記の本の全体の主旨は、どのように近代の国民主義(国家主義と
いうよりも国民主義(ナショナリズム)というニュアンスですね)が発生したかと
いうプロセスの分析ですね。
小生も参考図書として言及されて、略読了したばかりですが、ナショナリズムは
根拠のない捏造等という批判的な言葉は見あたらない。
むしろ、クレオール(ヨーロッパ系の血筋を引きながら特に南北アメリカに生ま
れ育ったもの)のナショナリズムは、公定(上からの)ナショナリズムに対して、
民衆的ナショナリズムとも呼ばれ、それには、人民主義が含まれており、いわば
左翼史観的にも評価され得るナショナリズムのパターンとして記述されている。
「想像の」という限定辞が、いわば現実(リアリティ)と対立しうる概念である
ため捏造云々に引き寄せられてしまうのでしょうか。
>>738 >これは政治学や経済学で言うところの、経路依存性の話になるんじゃないの?
面白そうなので、この辺りの話をもう少し具体的にお聞かせ願えないでしょうか。