とりあえずCの解説 この手の問題を解くときには選択肢というか、挿入される文をよく読んでから進める。 30:いきなり指示語Theseがでてくるから、それに当たる複数のものが直前にある。続いて"just a few of the things"「〜のうちのほんのいくつかに過ぎない」とあるのでそれは何かの2,3の例であるはず。 31:"This is perhaps because 〜"とあるがこれは受験では強調構文ということになっているはず。 主語Thisは具体的な名詞を指すわけではなく形式的におかれ、状況を受けている。 したがってこの部分からはあまり情報は得られない。次に"lifestyle changes are easier 〜 than excersize programs 〜"とあるので直前にlifestyle changesの話があるはず。 32:However は逆説の接続詞。以下が"forget the common belief that you have to suffer 〜" とあるから 「苦しい思いをする」ような記述部分が目印となる。
具体例を挙げよう。 これは俺が現役のときの話だからむか〜しの話。俺は無知な田舎の受験生だった。 ある日の休み時間、俺は英語の教師に質問した。 「この It was 〜 that 〜 のとこですけど、先生は『これは強調構文だ』って言いましたけど、 俺は it-that構文にとって訳したんですよ。どうしていけないんですか」 心の中では(俺のほうが正しいはずだろ!)と思いながら。 するとその教師は平然とこう言った。 「ん、あぁ。そうすると意味が変わっちゃうだろ。だからここは強調構文。」
A: No country would be happy to see these agents ignore its laws.
No country が主語。動詞の捉え方は人による。ミクロに見る人は would be あるいは be だろう。 ここではマクロに捉えて would be happy to see とする。 すると these agents が O, ignore が原型不定詞で C, its laws が ignore の目的語となっていて ミクロに見ると 原型不定詞ignore を修飾する副詞句。ここではマクロに見るといってあるので ignore its laws でひとつの不定詞句。
「OがCであるのを見てhappyな国は無い」という意味になる。 No country would be happy to see の部分では得られる情報がない。ただ、いきなり No 〜 と 始まっているので文脈上のつながりには注意するべきだろう。 these agents では前文の何かを指しているのだろうが、these のみで受けているのか these agents 2語で受けているのかはここではわからない。 つまり、these がたとえば "Interpol and its cooperative organization" といった語句を受けているのか these agents で "efficient agents sent from Interpol" などといった語句を受けているのかは わからないので、文脈に戻したときの検討が必要。
ignore 「無視する」でいいだろう。
its laws で its が指しているのは 単数形名詞であるので No country あるいは country だと 思われるが、もしかして違う可能性も視野に入れておく。
B: Such information is gathered from the police of the member nations.
この文では品詞分解はあまり意味が無いがやっておこう。 Such information が S, is gathered from が V, the police of the member nations が O。 この分析には異論があることはもとより理解したうえでそうしている。 普通は is が V, gathered が C, from the police 以下が副詞句ということになる。
such information でどのような information か前文の語句を受けているのだろうか。 such は前方照応の名詞修飾をする形容詞となるが、そうでない場合も多く特に略式的に 「あんなにひどい、悪い」といった意味もあるので厄介。とにかく他の文のどこかで 〜 information という語句があればそのものズバリで決められるがそうでない場合は 決め手を欠く。最悪A全体を指すこともあることを頭に入れておく。
the member nations で the member とは何の member なのか、 the といっているくらいだから 筆者読者に共通の認識があるものになる。 実際には問題文を読めば「インターポール加盟の」という意味であることはわかるだろう。
C: What Interpol basically does is to send information on criminals over its telecommunication network.
What Interpol basically does は関係代名詞 What がひっぱる関係詞句。ここがわからない人は 他のスレへいくなり先生に聞くなりしてくれ。 この関係詞句全体で S。is が V, to send 以下が C。
information on criminals で information が出てきているから先ほどの B の分析から C-B の順であることがわかる。 そこで A-C-B なのか C-B-A のどちらかとなるが、 C-B-A ではあまりに流れが悪く意味不明となる。 正解は A-C-B のはず、と考えるが、一抹の不安もあるので引き続き C の分析をし、 問題文に挿入して見直してみる。
information on criminals での on は about と同意。 over its telecommunication network で over は手段をあらわす。 its は Interpol。
C: They reached the receiver in the form of dots and dashes, which were changed into words.
They が S, reached が V, the receiver が O, in the form of 以下が M。 , which は継続用法。
「They はドットとダッシュの形で the receiver に届き、言葉に置き換えられた。」
they が指すものが A, B にあるとすると A:the signals か B:railway networks のいずれか。 railway networks が「ドットとダッシュの形で the receiver に届」くものだとは思えないから B→C に直接つながることは無く、A→C か C が並びの先頭かのどちらか。
まとめると ・A→C => B→A→C or A→C→B ・C先頭=> C→B→A (A→B は無いから)
C が先頭の場合は挿入部の前に they の指す語がなければならない。
以上を踏まえて問題文に戻ると
In the nineteenth century, a number of people tried to develop a method of sending messages by using electric signals.
とあり、A:The signals と electric signals が照応する。したがって A が先頭。 正解は A→C→B で選択肢2。
ここで「いや、C の they は問題最初の文の messages (あるいは signals)を受けていると 考えることもできるから C→B→A つまり選択肢6も正解だ」というのは無理がある。
代名詞や指示語の指示内容は該当するものが複数ある場合、一般に文法的に同じもののほうが優先度が高い。 この場合、C が先頭だとするとこの They は主語であるから前文の主語 a number of people を受ける ことになる。「正式な文法では〜」というのもわかるが、 a number of 〜 を複数扱いすることは 教科書にも載っている。
31: They need space, especially outdoors, so that they can run, jump, and yell.
They が S, need が V, space が O, especially outdoors は挿入句で全文修飾の副詞句。 so that は目的、様態、結果を表す接続詞句。等位か従属かは知らない。 they が so that 以下の節の S', can 以下ひっくるめて V'。
訳:「They には space が必要なのだ。特に屋外で。そうすれば they は走ったりジャンプしたり大声を出したりできるのだ」
They は複数。ここで>>62の「代名詞や指示語の指示内容は該当するものが複数ある場合、 一般に文法的に同じもののほうが優先度が高い。」ということを思い出してもらいたい。 これと同様に、「一文中の複数の節で文法的役割が同じであり同じ語の代名詞や指示語は、同一内容を指す」ということもわかるはず。つまり so that 節の主語 they はこの They と指すものが同じということがわかる。 したがって、run, jump, and yell ができるものということになる。 また、同様に考えて指示内容が前文の主語である可能性も高いことを視野に入れておく。
space についてはここでは訳をあてない。「空間」ということなのか「間隔」なのか、それとも 「空き地」なのかはまだ判然としない。とにかく run, jump, and yell ができるような space である。
32: It is very doubtful, however, whether any Japanese children get that much free time.
It が whether以下をうける形式主語で S, is が V, very doubtful が C, however は挿入的に 用いられることで全文にかかる逆接の接続詞の役割を果たす。 whether は同格の名詞節を導く接続詞。ここでは It - whether の構文となる。 any Japanese children が whether節の S', get が V', that much free time が O'。
(2)前文 Children need to release their energy for their physical and mental health.
30:these activities にあたるものがない。× 31:They は Children に対応する。ともに主語で文法的にもマッチする。 they can run 〜も release their energy の同意表現となり、ほぼ間違いないだろう。○ 32:31が○となったので判別する必要はあまりないが、一応やっておこう。 第2パラグラフは「遊びが必要→でも場所がない→子供はエネルギーが余ってるのに」という流れで 「しかし時間もない」となると『場所の話はどこいったの』となり、素人の文章じゃあるまいし、 そもそも問題にならない。×
(3)前文 Some people say that four to five hours a day of playing outdoors with others is necessary, even for twelve-year-olds.
30:these activities にあたるものがない。× 31:They は Some people か twelve-year-olds。Some people だとすると「一日数時間は必要だ」と 分析しておいて当人が遊ぶ、しかも大声を出して走り回ったりする不思議な人たちになる。 twelve-year-olds だとしても12歳限定で話をすすめる意味がない。なにより、"space"の問題は 第2パラグラフで語られており、第3パラグラフでは時間が問題となっている。× 32:「子供」「時間」というキーワードが一致する。that much free time が four to five hours a day of playing に対応する。流れとしても 「4,5時間必要→しかし日本の子供には時間がない→親が勉強しろというから」となり納得できる。○
(4)前文 Concerned about their future in an increasingly competitive society, parents generally tell their children to study more; very few would tell them to go out and play.
(5)前文 They play Video games or watch TV, for instance.
30:these activities にあたるものは games と TV になるのだろうか。文法的にややゆるい感じが するのだが(後述)。他に候補がなければこれになるだろうから保留。 31:Theyとこの文のTheyとは、内容的には"Japanese children"で一致する。流れは「子供たちは一人で遊んでいる→走ったりするには"space"が必要」となって必ずしも悪くはない。 32:「勉強以外の時間は何してる→ゲームかテレビ→しかし時間がない」ゲームやテレビは自由な時間。×
文法的にゆるいというのは、"these activities" は名詞であるから本当ならきちんと名詞を受けたい ということ。 games と TV とするのは恣意的に watch を抜かしている、つまり一続きの語句ではないし、 playing Video games or watching TV ととるのも少し都合の良い解釈になってしまう。 しかし activity という単語そのものが概念をさすものであるから許容範囲内だと思う。
(5)後文 This can only be learned through playing with other children.
This 一語で主語の場合、 ・指示代名詞として特定の単数名詞を受ける ・名詞相当の句を受ける ・名詞節を受ける ・前文の内容全体を受ける
という可能性があり、「結局なんでもあり」となって厄介。ひとまず This の解析は後回しにして 文を読んでいくと can only be learned through playing とあるから、主語 This は遊びを通じて 『のみ』学べること、だとわかる。 この This は当然前文に指示内容があるのだから、それを 31 に探すと候補は
・space ・"they can run, jump, and yell" の節全体 ・文全体 となるが、いずれも「遊びを通じて『のみ』学べること」ではない。したがって 31 ×
同じように 30 について分析すると This の指示内容の候補は ・"how to get along with others" 節全体 ・文全体 であるが"how to get along with others" 節全体が問題文全体の主旨から 「遊びを通じて『のみ』学べること」に沿う。 よって 30-(5) とみてほぼ間違いないだろう。
30 について、these activities の指示内容候補をあげると ・leadership and group harmony ・to learn about leadership and group harmony ・being told what to do by adults ・to play without being told what to do by adults
leadership and group harmony だとすると、 leadership and group harmony do not teach them how to get along with others. という文になり group harmony と how to get along with others が明らかに矛盾。×
C: Another function has to do with the sense of touch.
Another function ⇒ S, has to do with ⇒ V, the sense of touch ⇒ O
不明な語句:なし
訳「もうひとつの機能は触覚に関係がある。」
注目点 ・another は one と対を成す。したがってこの文の前に one function にあたる記述があるはず。 つまり、どうやら皮膚についての話らしいので、皮膚の機能についての一番目の記述がこの文の 直前にある可能性が高い。
注目点を考慮すると B → C はない。B の注目点にあるように even が示唆しているから。
以上の解析結果を分析する。 B → A , B → C はないのだから、B は並びの最後になるしかない。 A,C についてだが、文法的には A → C を切り捨てる根拠はない。 C → A については C:the sense of touch を A:that sense が受けていると考えられ、こちらのほ
うが 文法的に有利。また、A → C → B となると Another function についての記述がないことになり、 やや不自然。
A: They believed that Sirius, the Dog Star, which rises with the sun during this time, added its heat to the sun's and caused the hot weather.
THey ⇒ S, believed ⇒ V, that以下 ⇒ O, Sirius ⇒ that節内の S' the Dog Star ⇒ 分詞構文による挿入節。Sirius を同格的に修飾。 , which rises 〜, ⇒ 継続用法の関係詞節。先行詞は Sirius, the Dog Star のどちらでも同じこと added ⇒ that節内の V', its heat ⇒ that節内の O', to the sun's ⇒ added を修飾する前置詞句。the sun's は直後に and 以下が来ていることから、 所有格を示しているのではなく、所有名詞を示していることがわかる。 たとえば my ではなく mine ということ。要するに the sun's heat の省略形。 and ⇒ 等位接続詞。『文法的に同じもの』を接続する。文法解釈の基礎だから知っている人は多いはず。 caused ⇒ and によって接続されていることに注意。added と並立する。「そんなの当然」と思った人は、なぜ rises や believed と並立しないのか考えること。 the hot weather ⇒ caused の目的語。the によって限定されていることに注意。
この A の文をインチキ訳すると以下。 「They は believed していた。that 以下を。Sirius、つまり the Dog Star、こいつは rises する。with the sun で。this time の間。そして added した。its heat を to the sun's に。それから caused した。the hot weather を。」
このとき「?」と思ったことが実はそのまま注目点になっている。つまりこんな感じ。 「They(誰?) は believed していた。that 以下を。Sirius、つまり the Dog Star、こいつは rises する。 with the sun で。this time(いつ?) の間。そして added(rises は現在形だったぞ?あ、時制の一致か) した。 its heat を to the sun's(the sun's 〜 じゃない。どういうこと?) に。それから caused(これも過去形) した。the hot weather(the がついてる) を」
B: This expression comes from Latin, the language used by the ancient Romans.
This expression ⇒ S, comes ⇒ V, from Latin ⇒ M the language 以下は分詞構文。Latin を同格的に修飾。
ここでひとつ言っておきたいが、センターに限らず、入試の英語で高得点を狙う人は , the language 〜 を「名詞構文で Latin を同格的に説明している」という解釈はするべきではない。高得点ではなく、そこそこできればいいという人ならこの解釈でもOK。 理由は省略。どうしても気になる人は A で触れた、which rises 〜 の先行詞について考えてみること。
不明な語句: This expression, the ancient Romans
インチキ訳 「This expression は comes している。from Latin から。the language は used されている(いた)。by the ancient Romans によって。」 重語云々のツッコミは要らない。
注目点 ・This expression の指示内容。次の動詞が comes と現在形なのでいわゆる「死語」ではなく、いまでも用いられる表現のよう。This expression に関する記述があれば、現在形である可能性が高い。 ・the ancient Romans は単なる古代のローマ人ではなく「特別な」ローマ人のよう。たぶん古代ローマ帝国時代のローマ人ということだろうが、文中に述べられているのだろうか。
ここでちょっと問題。 , the language 〜 は分詞構文であるが次のどちらの解釈が正しいか。文法的に根拠を挙げて考えよ (1) Latin ⇒ S, being ⇒ V,この2つは省略されている。the language ⇒ C, used 〜 過去分詞の後置修飾 (2) the language ⇒ S, used ⇒ V …簡単すぎたね。
前文 People in mild climates in the northern hemisphere sometimes experience periods of very hot and humid weather.
A: They → People, this time → periods of 〜, the hot weather → very hot and humid weather と対応しそう B: This expresssion にあたるものがない。 C: These periods → periods と対応しこれもよさそう。
A,C が並びの先頭にきそうだが、文法的な決め手がない。しょうがないから文脈論か、と思うが実はまだ手がある。 それは前文の People については現在形で語られているのに対し、A の文は過去形で語られているということである。 They → People だとすると「昔はそう信じていた。」となるが、ならば当然「今はどう考えているのか」が語られるべきであるが、それにあたるものはない。 補足しておくと、英語における過去形は現在とは関連性のない「過去の一点を指す」という性質から、 完了形ではなく単に過去形での叙述は「現在は違う」ということを暗示する。 また、文章の時制の流れは過去→現在→未来と順に流れるか、あるいはその逆であるのが普通。
したがって並びの先頭は C が有利。 すると後は A → B はないことがわかっているから B → A となり、 C → B → A が最有力。
A: They → the ancient Romans, this time → These periods, the hot weather → very hot and humid weather B: This expresssion → "dog days" と対応し、後文の Another reason に対する one reason もこの3つの文全体を指すとしてOK。