◇主な登場人物◇ (一部抜粋、順不同)
二ホンちゃん‥‥‥‥本編の主人公。可憐で弱気な美少女。
カンコ君‥‥‥‥‥‥二ホンちゃんになにかとちょっかいを出すが自滅する事多し。強きに従い弱きをいたぶる。
アメリー君‥‥‥‥‥クラスの番長。一番大好きの陽気な暴れん坊。
エリザベスちゃん‥‥権謀術数に長けたお嬢様。ちょっと嗜虐的なところがある。
ゲルマッハ君‥‥‥‥金髪碧眼の知性派。マイスター並みの器用な手をもつ。
アーリアちゃん‥‥‥ゲルマッハ君の双子の妹。暗殺者として養成された暗い過去を持つ。二ホンちゃんが大好き。
フランソワーズちゃん‥ワガママいっぱいのクラスの女王様。エリザベスちゃんとの仲は宿敵と書いて友と読む。
マカロニーノ君‥‥‥美女と美食をこよなく愛するプレイボーイ。
ロシアノビッチ君‥‥良家の御曹司のはずが、家が破産して今は貧乏暮らし。小学生なのに呑んだくれる日々。
チューゴ君‥‥‥‥‥クールで不気味な策士。クラスの不良的存在。
タイワンちゃん‥‥‥二ホンちゃんの親友。元気印の拳法娘。チューゴ君に絡まれて困っている。
アサヒちゃん‥‥‥‥二ホンちゃんを困らせることが好きな捏造娘。チューゴ君が好き。
ベトナちゃん‥‥‥‥昔アメリー君とけんかしたときの後遺症なのかどこか影のある少女。
トル子ちゃん‥‥‥‥菓子処『おすまん堂』の看板娘。二ホンちゃんの親友だけど時々・・・・。
フラメンコ先生‥‥‥五年地球組の担任。情熱的指導で子供たちを導く。
ウヨ君‥‥‥‥‥‥‥二ホンちゃんの弟。姉を心配しつつ見守っている。三年地球組。
ラスカちゃん‥‥‥‥アメリー君の義理の妹。幼さを色濃く残す無垢な少女。三年地球組。
ハプスブルク先生……三年地球組の担任。没落した旧家のお嬢様で、保母さんタイプ。
こちらに詳しい人物紹介等があるニダ。
http://members.at.infoseek.co.jp/nihonchanjiten/jinbutsu.html 二ホンちゃんwiki(人物編)
http://nihonchan.jp/cgi-bin/pyukiwiki/index.cgi?%bf%cd%ca%aa%be%d2%b2%f0
◇ろーかるるーる◇
●スレの進行はsage進行でよろしくお願いします。ただし下がりすぎはageもよし。
●連投は控えましょう。即席小説では読者も面白くありません。
●雑談もOK。でもほどほどにね。
●面白かったら感想をつけてあげると、作者達が泣いて喜びます。
●作者個人への批評はやめましょう。人格攻撃とみなされる書き込みも慎みましょう。
●根拠のない認定や罵倒は荒らし行為だと認識しましょう。
●新人や古参というのはありません。皆同じ住人です。
●作者は作品を離れれば同じ住人です。読者にもなります。どちらが偉いというのもありません。
●新参叩きや批評と称して、他の住人を排除しない。
●二ホンちゃんは皆のものです。誰がえらい、というのはありません。
●議論の結論は時間をおきましょう。いきなり、では納得しない人もいます。議論を経ていない、または迅速なスレ立ては認められない場合もあります。
●違法テンプレのスレが立ったなら正規テンプレを貼りそのうえで使用しましょう。
●今あるサイトのリンクの拒否や新規リンクの申請、作品ナンバリング辞退は自己申告です。
●自分の気に入らない書き込みを無闇に認定する事は止めましょう。論理的かつ理性的な反論を。
★荒し、粘着、気に入らない書き込みや作品、特定個人に対して。
専用ブラウザの使用をお勧めします。ギコナビ、ホットゾヌ等お好きな物をお使い下さい。それで
見えなくなります。自分が気に入らない書き込みが他人もそうだとは決して思わない事です。人と
あなたは違う人格だと認めるのも大人です。スレはあなただけのものではありません。
●ニホンちゃんの利用
・ニホンちゃんの著作権は全て2ちゃんねると掲示板運営者に帰属します。
・ニホンちゃんのキャラクター・世界観・及び作品を利用した2次的創作活動は原則自由です。
ただし、スレ内での告知・宣伝活動は一切禁止とします。
・このスレのニホンちゃんは出版等を目的とはしていません。皆がニホンちゃんを公に楽しむスレです。
・投稿されたSS作品などの商業利用は、2ちゃんねると掲示板運営者の了承を得てください。
尚、著作者への無断使用は厳禁とし、議論スレへ御一報の上、著作者の意向に従って下さい。
・本スレはあらゆる関連書籍・他板のニホンちゃん・同人誌・ファンサイトは一切関知せず、その行動により生じたいかなる責任も負わない物とします。
・出版問題の資料サイトです。参考にどうぞ。
ニホンちゃん出版問題過去ログ集
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/korea/1261326528/483 ★重複スレが立った場合の作品の処置
投稿確認
・投稿者は、投稿に関して発生する責任が全て投稿者に帰すことを承諾します。
・投稿者は、話題と無関係な広告の投稿に関して、相応の費用を支払うことを承諾します
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28条に規定される権利も含む)その他の権利につき(第三者に対して再許諾する権利を
含みます。)、掲示板運営者に対し、無償で譲渡することを承諾します。ただし、投稿
が別に定める削除ガイドラインに該当する場合、投稿に関する知的財産権その他の権利、
義務は一定期間投稿者に留保されます。
・掲示板運営者は、投稿者に対して日本国内外において無償で非独占的に複製、公衆送信、
頒布及び翻訳する権利を投稿者に許諾します。また、投稿者は掲示板運営者が指定する
第三者に対して、一切の権利(第三者に対して再許諾する権利を含みます)を許諾しな
いことを承諾します。
2ちゃんねるのこのルールに従い、本スレに移管される事となります。重複スレの確認は、
そのテンプレ等が2ちゃんや日本国の法律に準拠しているか否かを基準とします。そうで
ないスレの作品は、本スレに移管される事になります。
ニホンちゃんQ&A
Q.ニホンちゃんは何を取り扱っていますか?
A.日韓関係及びその他の様々な時事や文化、風物、習慣、出来事等様々のものを取り扱っています。
Q.作品を書いてみたいですがいいですか?
A.誰でも構いません。是非書いて下さい。
Q.スレにいて具体的に慎むべき事は?
A.一般人に相応しいマナーを守る事です。罵倒や新人いびり、誹謗中傷、そういった行いはやめましょう。
Q.ニホンちゃんの事を詳しくないけれど作品やイラストを書いてもいいでしょうか。
A.初心者大歓迎です。
Q.ニホンちゃんは誰の物ですか?
A.2ちゃんねるハングル板を利用している皆の物です。
Q.ニホンちゃんはハングル板にあるべきスレですか?
A.日韓関係を主に扱っています。ですからいいのです。
Q.重複スレが立ちました。どうしましょう。
A.そのスレが2ちゃんねる、日本国のルールや法律に違反している場合はすぐに正規スレを立て
ます。作品はその正規スレに移動となります。ルール違反のスレは論外です。
Q.正規スレの定義は?
A.テンプレが2ちゃんねるのルールに即しているかどうかが重要です。
Q.ハングル板なのに色々な国を擬人化キャラが出ているけれど?
A.そうしたキャラクターが出る作品においてはできればニホンちゃんのお家の人かカンコ君の
お家の人が絡む様な作品を御願いします。これは作者の方の書き方にお任せします。
Q.何か気に食わない人がスレにいてストレスが溜まります。
A.ここは個人のストレスを発散させる場所ではありません。最悪板で好きなだけ吼えて下さい。
Q.お話のソースとかは?
A.できるだけ付けて下さい。ソースがほしいと言われても貼らないというのは読者の方にも不親切です。
Q.住人とはどういう人ですか?
A.2ちゃんねるのルールに従って利用する人です。マナーも守って下さい。
ゲルマッハ君が難しい顔でニホンちゃんに対して言っています。それはです。
「前スレは950いかなかったのだな」
「うん、そうだね」
「こうした場合はいいのか」
「容量があるからね。仕方ないよ」
ニホンちゃんはにこりと笑ってゲルマッハ君に言いました。
「それよりもね、38クールはじまるよ」
「そうだな、それは確かにな」
「じゃあいいよね」
「うん、僕としては異存はない」
このことに関しては素直に頷くゲルマッハ君でした。そしてです。
あらためてニホンちゃんに対して言いました。
「ではニホン君」
「そうね、皆も呼んでね」
「うむ、ニホンちゃん38クールをだ」
「はじめよう」
最後ににこりと笑って頷くニホンちゃんでした。ニホンちゃん38クールスタートです。
>>7は地鎮祭です。
以後また統一ルールに基づき作品移管。
第3015話 えれぽん 投稿日: 2009/07/14(火) 10:55:39 ID:xwHKQRP7
「孤独な戦い」
「人権蹂躙よ!絶対許せないわ!」
「他人の家庭問題に口を突っ込むなアル!」
今日も、トル子ちゃんとチュ−ゴくんが激突してます。
チュ−ゴ家が経営する中華マンションの住人、ウイグルさんの問題が原因です。
ウイグルさんは元々自分の家を持っていたのですが、チュ−ゴくんのお祖父さんが中華マンションを造った時、
土地を手放して、中華マンションの住人になったのでした。
(実際には相当悪質な地上げをされ、仕方なく住人になったようです)
ウイグルさんは他の住人達と違い、自分の商売で充分裕福にやっていけるのですが、チュ−ゴ家はその会社も乗っ取りを開始。
温厚なウイグルさんもさすがに怒り、抗議した為、チュ−ゴパパは力づくで黙らせようとしているのでした。
一方、トル子ちゃんとウイグルさんはご先祖様が同じ。その為、ウイグルさんの問題に我慢出来ないのです。
トル子「とにかく、ウイグルさんに対する嫌がらせをすぐに中止しなさい!」
チュ−ゴ「何が嫌がらせあるか!仕掛けて来たのはウイグルの方ある!」
トル子「じゃあ、なんでみんなに口止め工作してんのよ!?」
チュ−ゴ「チュ−ゴ家の家庭問題と言ってるアル!俺はお前の家庭問題に抗議した事無いアル!」
どんどんヒ−トアップしてますが、周囲はオロオロするだけで、誰も止められません。
いつもなら、例え頼まれなくてもアメリ−くんが介入するのですが、今回はあまり動きたく無い様です。
ニホン「あの・・・チュ−ゴくんも、少し落ち着いて、ウイグルさんと話し合った方が・・・」
ニホンちゃんもチュ−ゴくんをたしなめますが、
チュ−ゴ「俺は冷静ある。ウイグルともちゃんと話し合ってるアル」
ニホン「そ、そうなの?」
気の弱いニホンちゃんはそれ以上追及できません。
と言うより、トル子ちゃんが例外なんであって、みんな対応に困っているのです。
不景気の影響で、みんなの家はチュ−ゴ家との関係を深めています。
さらに、どこの家にもそれなりに家庭問題があり、そこに突っ込まれたく無いのでした。
実際、トル子ちゃんにも同居人のクルドさんとの家庭問題がある訳で・・・
ニホン「ねえ、アメリ−くん。どうにかならないかな・・・」
アメリ−「・・・ウイグルさんは、ほら、例の宗教だろ?うちとは相性悪いんだよ。チュ−ゴとも揉めたくないし・・・
ただ、これ以上騒ぎが大きくなるなら、その時は動くよ」
アメリ−くんは逆にニホンちゃんを問い詰めます。
アメリ−「ニホンちゃんこそ、家庭問題も無いし、商売上も立場強いし、同じアジア町だろ?」
ニホン「そうなんだけど・・・最近、サヨック叔父さんの勢いが強くて・・・
あまりチュ−ゴくんを刺激できないの・・・」
ニホンちゃんは、言い訳しながらしょんぼりとしました。
ニホン(わたしにも、トル子ちゃんの様な勇気が欲しい・・・)
解説 えれぽん 投稿日: 2009/07/14(火) 11:03:33 ID:xwHKQRP7
このネタはやっぱり難しいですね・・・
悪役ははっきりしてるのに、トルコ以外は本格的な抗議が無い・・・
日本は日本で、秋までまともな外交は出来ないでしょうし、
民主政権が抗議するはずも無いし・・・
「モンゴルの米」
モンゴル君といえば遊牧です。今も馬に乗ってお家の中では
緑の広場が広がっていてそこをゲルというテントみたいなお
家で移動して暮らしています。それがモンゴル君の生活なの
です。
それで食べるものはやっぱりお米や麦やお野菜といったもの
は殆どありません。羊のお肉や馬のお乳や乳製品といったも
のばかりです。
けれど最近は麦の栽培も行ったりしています。それにお米も
食べるようになってきているのです。
けれど皆それを聞くとです。いつも不思議な顔になってこう
言うのでした。
「えっ、モンゴルってパンとか食べるの?」
「御飯食べたんだ」
「食べるよ」
言われた本人の言葉です。
「というか給食で食べてるじゃない」
「ああ、そういえばそうか」
「そうよね」
「お米結構好きだよ。けれどね」
ここでモンゴル君の表情が曇りました。そしてそのうえでこ
う言うのです。
「僕のお家って寒いじゃない」
「うん、確かに」
「特に冬は」
皆この寒さはよく知っています。草原での生活はとても過酷
です。冬の寒さはもう信じられない位です。
そんな厳しい状況がモンゴル君を育てていったとも言えます。
かつて校内に名を轟かす大不良でクラスの殆どの人を舎弟に
置いていたのもその過酷な艦橋で鍛え上げられた強さと馬を
自由自在に操ることからなのです。
そけれどそのモンゴル君がです。その彼を育てた寒さに対し
て今こう言うのでした。
「そのせいでお米が育たないんだよ。それでチューゴのとこ
ろから買ってるんだけれど」
「やっぱり自分のお家で栽培したいのね」
「そういうことだよね」
「うん、そうなんだ」
こう皆に答えるのでした。
「寒いけれど。育てられるかな」
モンゴル君は困っていました。
はたしてそれができるかどうかかなり不安です。けれどこ
こで、です。自分がお相撲を取りに行っているニホンちゃ
んがいることに気付いてです。それで彼女に対して相談す
るのでした。
「何かいい考えないかな」
「お家でお米栽培して食べたいのよね」
「うん、今言った通りね」
まさにその通りだとニホンちゃんに答えるのでした。
「どうにかできないかな。寒いけれど」
「ううん、そうね」
ニホンちゃんもモンゴル君と一緒になって考えました。そ
してそこから出た答えはです。まずはモンゴル君に対して
言うのでした。
「とりあえずわたしのお家に来て」
「ニホンちゃんのお家に?」
「うん、そこに来て」
まずは彼を自分のお家に招待するのでした。モンゴル君もニ
ホンちゃんのその申し出に頷いてです。そうして日之本家に
来ました。ニホンちゃんが彼を案内したその場所はといいま
すと。
ホッカイの間でした。ニホンちゃんのお家で最も寒いお部屋
です。そこに来てもらったのです。
するとそこにはです。アイヌちゃんがいました。
ニホンちゃんはアイヌちゃんに対してです。モンゴル君の事
情を話しました。すると彼女はにこりと笑って言うのでした。
「わかりました。それでは」
「それじゃあ?」
「私でよかったらお米の栽培教させてもらいますか?」
こうモンゴル君に対して言うのでした。
「私でよかったら」
「えっ、教えてくれるんだ」
「はい、モンゴルさんのお家は寒いです」
彼女もモンゴル君のお家のことは知っています。
「私のいるこの部屋も寒いです。けれどちゃんとお米の栽培
ができてるんですよ」
「そういえばそうだね」
お部屋の外のお庭を見ればです。本当にお米が栽培されてい
ます。寒いというのにです。
「ちゃんとお米が」
「私の部屋でも栽培できるようにしたお米なんです」
このこともモンゴル君に対して話します。
「ですからモンゴルさんのお家でも」
「うん、教えてくれるかな」
モンゴル君もにこりと笑ってそのうえで申し出ました。
「僕にね。アイヌちゃんのお部屋のお米とその栽培の仕方を
ね」
「はい、それでは」
こうしてモンゴル君はアイヌちゃんからそのお米の栽培につ
いて勉強することになりました。けれどここでこんなことを
言う人がいたのです。
イン堂君がです。こう言うのでした。
「食べなくても平気じゃない。飲まなくてもね」
「いや、それは無理だから」
「それはないから」
皆イン堂君のその主張を否定します。
「人間食べないと死ぬから」
「絶対に」
「僕普通に何十日も飲まないでも食べないでも生きていられ
ることできるよ」
こんなことを言うのでした。それも平然として、です。
「だからさ。食べなくても大丈夫だよ」
「それは幾ら何でも無理だって」
「いつものホラか?それともハッタリか?」
「どっち?それとも両方?」
ニホンちゃんは知っていることを謙遜して知らないと言って
しまう娘ですがイン堂君はそれとは別にです。はったりをか
まして知らないことを知っていると言う人だったりするので
す。
それで皆もです。ここでいぶかしむ顔で彼に対して言うので
した。
「そんなことできる筈ないし」
「飲まず食わずで生きていられるなんて」
「それも何十日って」
「じゃあ証拠を見せようかい?」
イン堂君はその白い歯をきらりとさせて皆に対して提案して
きました。
「僕が本当に何も飲まないでも食べないでも何十日も生きて
いられるってことね」
「よし、言ったな。それじゃあ」
「見せてもらうわよ」
半分売り言葉に買い言葉になってです。そのうえで皆で彼が
本当に何十日も飲まず食わずで平気なのか見ることにしまし
た。ちゃんとイン堂家の人達の協力も得てです。そして二週
間後。
何と全く平気でした。ぴんぴんしています。皆このことに唖
然としました。本当に何も食べないでも飲まないでも生きて
いられています。
皆その彼を見てです。首を傾げさせながら言うのでした。
「ええと、光合成でもしているのかな」
「それかしら、やっぱり」
「それか本当にインチキしているとか?」
「テレポーテーションとか時間を止めてその間に飲み食いし
ているとか?」
中には無茶苦茶ことを言う人もいます。最早そうなったらイ
ン堂君はスタンド使いか超能力者か某ヨガのお坊さんになっ
てしまうのですが。
それでも皆その意見に何処か納得しています。この辺り微妙
に偏見が入っているかも知れません。
特にタイヘイ池の面々がです。ひそひそと言い合うのでした。
「あのイン堂だからなあ」
「それ位普通じゃないの?」
「いや、絶対にあれいかさまだろ」
「いかさまでも普通あんなこと言う?」
「実際にどうなんだ?」
皆眉をしかめさせて話しています。その中にはニホンちゃんも
います。
「イン堂君ならって思うけれど」
「いや、やっぱり無理だと思うよ」
モンゴル君がここでニホンちゃんに対して言いました。
「僕だってどんなに身体が丈夫でもやっぱり何か飲んだり食べ
たりしないと無理だからね」
モンゴル君といえどもです。それであのことを話すのでした。
「だからアイヌちゃんにお米の作り方勉強しているんじゃない。
そうだろ?」
「そうよね。けれどイン堂君なら若しかして」
そしてそのイン堂君が言います。
「神様の御加護だよ。だから僕は何を飲まなくても食べなくて
も平気だったりするんだ」
「だから絶対に無理だよ」
モンゴル君はあくまでこう主張します。
「それ人間じゃないから」
「どっちなのかしら、実際は」
ニホンちゃんがイン堂君の言っていることが本当なのか全くわ
からなくなっていました。
「イン堂君だから。ひょっとして」
皆それが本当なのかどうかわからないのでした。食べる為に勉
強する人とそんなことは必要ないと言う人、それぞれではあり
ます。
22 :
マンセー名無しさん:2010/05/10(月) 23:38:17 ID:RZXPyyRV
54 :さしみのツマ:2009/12/25(金) 21:33:00 ID:30UUN6/n
鳩騒動
日本ちゃんの家では、鳩を食べる習慣がそれほど浸透していません。
なので、日本ちゃんは鳩の撒き散らす害に悩んでいます。
鳩はところかまわず糞を撒き散らします。
目は生き物とは信じられないほどうつろです。
鳩は、言ったことをすぐ忘れます。
約束を守れません。
当然、法律も守れません。
食べてもおいしくないのよね、あの鳩。
ニホンちゃんは、今日も鳩の撒き散らす害に耐えるのでした。
56 :マンセー名無しさん:2009/12/26(土) 02:16:02 ID:rg6AYogc
そんなニホンちゃんの家に、チューゴくんが通りかかりました。
鳩は、餌を貰った恩も忘れてニホンちゃんの元を離れ、
チューゴ君の方へ一目散に飛んでゆきました。
「おう、良い鳩アルな。
まるまる太って旨そうアルよ」
どこに隠していたのか、中華包丁を取り出して、刃を研ぎ出すチューゴ君。
それでも鳩は、チューゴ君の元を離れようとしません。
「おーい、ポッポ。お前食べられちゃうよ?
……ねえ、良いの? それで、良いの?」
何を言ってもチューゴ君になつきっぱなしの鳩に、
ニホンちゃんはついに愛想を尽かしてしまいました。
「ふふふ、良い鳩アルな。あと少しの辛抱アル」
チューゴ君は、中華包丁を振り上げました。
元ネタ?
とりあえずあのアグネスが、
日本に来て一番驚いたのは、公園に美味しそうな鳩が野放しになっていることだった、
と言った話です。
そう、中華系の人には、鳩は食い物なのですw
60 :えれぽん:2009/12/30(水) 13:34:26 ID:Jyqc9ZuT
流れに便乗。
最近、ニホンちゃんの家に鳩のつがいが住み着きました。
サヨック叔父さんやアサヒちゃんが持ち込んだのですが、鳩のくせに中途半端な人語をしゃべります。
聞いていると頭が痛くなってくるのですが、嬉しそうにさえずっています。
家の中だけでも迷惑なのに、最近はご近所からも苦情がひっきりなしです。
鳩(オス)「トラストミー!トラストミー!」
鳩(メス)「太陽パクパク。太陽パクパク」
アメリーくん「・・・・・・なんとかしてくれないかな?」
ニホンちゃん「ごめんなさい・・・・・・」
鳩(オス)「友愛!友愛!」
鳩(メス)「太陽パクパク。太陽パクパク」
チューゴくん「・・・・・・こいつがイイって言ったから会見申し込んだのに俺が悪者アルか?」
ニホンちゃん「だって勝手に約束してくるんだもん・・・・・」
鳩(オス)「なんだかよくわからない!なんだかよくわからない!」
鳩(メス)「太陽パクパク。太陽パクパク」
アサヒちゃん「・・・・・・どうにかしなさいよ、アレ」
ニホンちゃん「あなたが連れてきたんでしょ!?」
ニホンちゃん「はぁ・・・・・・わたし、どうしたらいいの?」
鳩(オス・メス)「狂ッポー!狂ッポー!」
鳩さんたちは、今日も元気です。
「年越しのお酒」
「日之本家にはお屠蘇とか言う酒を新年に飲む習慣があるんだから、俺だって新年にはウォッカを飲んだって良いんだよな。」
そう確信したロシアノビッチ君はさっそく酒屋に行きますが、新年には当然閉まっていて、張り紙がしてあります。
「来年、いや今年から倍の値段になるだと… ニェット! Нет.!」
がっくりしてトボトボと歩いていると誰かにぶつかられました。見るとどうやらエリザベスちゃんのようです。「ようです」としたのは何時もと雰囲気が違ったからです。
「気を付けろよ馬鹿やろ・・・ って泥だらけだな? どした?」
「うるひゃいひゃまれ ろひはのひっひ ひっく はたひはよってにゃい よってにゃい」
「うるさい黙れ ロシアノビッチ ヒック 私は酔ってない 酔ってない だな。大丈夫か?」
ロシアノビッチ君の目の前でもう一回盛大にすっ転んで、エリザベスちゃんはフラフラと去って行きました。
「あの服高そうなのに、クリーニング代掛かるだろうな。」
ttp://sankei.jp.msn.com/world/europe/100102/erp1001021908004-n1.htm ロシア政府、飲酒癖は国家的脅威としてウォッカの値段の庁令発効
これにより値段はほぼ倍になる
ttp://www.excite.co.jp/News/odd/E1262445207110.html 大晦日の飲酒が国民医療サービスに30億円超の負担を強いる(イギリス)
夢破れて・・・
ニホンちゃんとウヨ君、実家のクルーザーで南極湖まで出て来ました。
そう、クジラ釣りをするためです。
ニホン 「う〜ん、そろそろ来るかな?」
ウヨ 「そろそろだろうな」
姉弟でこの後の展開が読めた二人は、粛々と準備を進めています。
暫くすると・・・
「ニホォォォン!クジラ取りをやめるダス!」「ダス!」「ダス!」
やっぱり来ました、オージー家の皆さん。しかし、今回はまた乗っているボートが・・・
ニホン 「ブーッ!・・・何あれ?」
ウヨ 「バットモービルじゃないかな?」
何ともまあ黒い色でゴテゴテと飾り付けられた小型モーターボートに、
オージー家の人達が数人乗っていました。
あまりの滑稽さに思わず吹いたニホンちゃん。
オージー「ニホン、今回はこのアディギルでクジラ釣りを阻止するダス!
こいつはおまえんチのクルーザーより速いダス!地球町一周が最速ダス!」
ニホン 「・・・まあ、この南極湖でそれが使えるなら、良いんじゃないかな・・・
使えるんなら・・・ね。タケシ、操縦は任せるわ」
ウヨ 「了解」
で、追いかけっこが始まったのですが、どうもオージー家期待の夢のボートアディギル、
機械の不調もあって上手くコントロール出来ないみたいです。
オージー「ファック。こうなったら体当たりしてでも止めてやるダス!
こいつは鉄よりも硬いファイバーで出来ているダス!」
何となく殺気を感じたニホンちゃん、ビデオを撮りながらこの先のオチが読めてしまいました。
オージー「ニホン、ウィーの家族の思いを受けてみるダス!」
ニホン 「ハイ、撮影開始♪」
アディギルがニホンちゃん達の乗るクルーザーの右舷前に迫って来ます。
ドカアアアアアアアアアアアアアアアアン
耳のつんざけるような爆音と共に、
オージー家の希望と夢のボートアディギルが日之本家のクルーザーに激突して・・・
・・・真っ二つに壊れました \(^o^)/
オージー家の人達、湖に落ちて一様にタガメの前足みたいな
綺麗なズッコケポーズを披露してくれています。
ニホン 「豪快にぶつけちゃった♡」
ウヨ 「水鉄砲も掛けちゃった♡」
そこへ、ついこないだニホンちゃんが作っていた音楽アニメのキャラばりの、
ペ○ちゃん顔でおちゃらけるニホンちゃんとウヨ君。
ちなみに、日之本家のクルーザーは無傷でした。
その後、オージー家では・・・
オージー「シット、ジャップ達がミーのボートの妨害をしたダス!
ジャップは助けてさえくれなかったダス!」「ダス!」「ダス!」
皆さん毛布に包まって一様に抗議しています。
ニホン 「どこかの誰かさんにそっくりね。まあようつべには撮ったビデオ上げとこう」
ニホンちゃん、ニヤニヤしながら事の顛末をパソコン使って送信しています。
ニホンちゃんのクジラ釣りに対する飽くなき執念、オージー君はこれからもずっと手を焼きそうです。
ちなみにその頃・・・
「ぶえーっくしょん!!!・・・風邪引いたニカ?」
今回は何もしていないカンコ君、変な寒気に襲われていたそうです。
80 :77-79解説:2010/01/09(土) 23:26:23 ID:q/Uemiof
まあ、ソースを出すまでも無いですね。
新年早々の初笑い、アディギル号衝突沈没事故です。
正確には沈没ではなく油垂れ流したまま乗り捨てられたみたいですが。
しかし、笑いの神って居るんだなぁ。
87 :えれぽん:2010/01/12(火) 20:23:35 ID:+nQ7XVWG
「譲れないもの」
オージー「あれ?なんかこっちが不利になってる……
つか、イチャモンつけられたら謝るのがニホンちゃんだろ?」
?「オージーも馬鹿アルな。ニホンは大抵のことは泣き寝入りするが、こと食い物に関しては別アル。
『餃子事件』の時はどんなに脅してもビクともせず、こっちから詫び入れたアルよ」
?「全くだ。普段は僕の言うことは素直に聞いてくれるのに、『牛事件』の時はどんなに圧力かけても買ってくれなかったよ」
?「ウリの家の豚肉もちょっと病気になっただけでシャットアウトニダ……
さすがにこの件ではニホンが引くはず無いニダ」
良くも悪くも付き合いの深い人たちには、この勝負の結末は見えているようです。
第3016話 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/07/16(木) 02:26:51 ID:THFL0PjH
『ヨハネ君と地球小学校の皆さん』
●その1「居残りpart1」
ニホンちゃんが宿題を忘れた咎で居残りさせられています。しょうがないのでウヨ君は手伝いで一緒に残っています。アメリー君も同様にラスカちゃん&ベガスちゃんに手伝ってもらってます。けれどもロシアノビッチ君は一人です。
教誨師を買って出たヨハネ君はそれが不思議でなりません。
「ロシアノビッチさん、貴方も手伝ってもらったら如何です?」/「ああ・・・ ウクライナもオセットもグルジアも、全員下の教室で自分のをしているんだよ。」
●その2「居残りpart2」
教誨師ヨハネ君は今日も居残り組の教室に出向きます。本日はゲルマッハ君とアーリアちゃんが居残りさせられてます。
「ゲルマッハさん、アーリアさん、どうして居残りなんですか?」/「兄上が逃げるときにバナナの皮で転んだのだ!」/「それでアーリアまで掴まったのさ。」
●その3「トランプ」 バチカンのおっさんにトランプで勝ったら十字架をくれるそうです。
「フランソワーズさん、イカサマは駄目ですよ。」/「分かってますわ。でも奇跡も禁止ですわよ。」
●その4「食前の祈り」
キリスト教徒たるものは食事の前にお祈りをするはずなのですが、エリザベスちゃんはサボってます。
「エリザベスさん、お祈りしなけりゃ駄目ですよ。」/「構いませんわ。ここのデリバリーサービスは美味しいのよ。」
●その5「神様はお客様」
ジュネーブ君は誰とも組まない性格です。それを見たヨハネ君は彼が人間嫌いなのかと心配になりました。
「ジュネーブさん、隣人を愛していますか?」/「愛さなかったらスヴィッツランドルフ家謹製の時計を買ってくれないからな。」
●その6「敵をつくるな」
隣人を愛するということは、敵をつくらないことです。いがみ合いや憎しみ合い等があってはいけません。
「マカロニーノさん、貴方に敵はいませんか?」/「とっくの昔にマカロニ一家総出で処分したからね。」
●その7「喧嘩は続くよ何時までも。」
紫苑ちゃんと中東班の喧嘩は終わる気配を見せません。そこでヨハネ君が共同で宗教施設を建てる事を提案しました。神の力できっと仲良くなれるはずです。
「畜生! 紫苑の奴、俺たちに使用料を請求しやがった!」
●番外編「アラブ班の宿題対策」
アラブ班の皆さんが大挙して職員室にやってきました。
「先生、何もしていない人は叱られたり罰を与えられたりしませんよね?」/「ん・・・? ええ、そうよね。そんな事はされないわ。」/「僕たち宿題してません。」「良かった。さ、逃げましょうよ。」
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/07/16(木) 02:30:20 ID:THFL0PjH
一応の解説
その1 ソ連時代のジョーク。囚人に面会に来る人がいないのは家族も友人も秘密警察に捕まったからというわけ。
その2 もちろん宿題を忘れたから居残りなのだが反省のそぶりなし。
その3 実際のジョークでは賭博好きが天国の門番と天国行きを賭けてトランプ勝負をする。
門番はイカサマで天国に入らないように念を押すのだが、賭博好きも言い返す。
その4 いつもは不味い食事なので少しでも美味しくなるように祈っている。
その5 ジュネーブ君にとっては時計を買ってくれる人が良い人。
その6 敵は消してしまったからもういない。
その7 ユダヤ人は商売上手だとのエスニックジョーク。
番外編 「何もしなければ」というのは、普通は「何も悪いことをしなければ」ということ。
第3017話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/07/28(火) 22:14:19 ID:8zlJjPLu
『Please leave me alone』
「トル子さん」
帰りの会が終わり、帰り支度をしていたトル子ちゃんに声がかけられました。
振り向くとそこに立っていたのは担任のフラメンコ先生です。
なんだろう、と首をかしげるトル子ちゃんにフラメンコ先生はこういいました。
「最近、トルキスちゃんが休んでいるでしょう?
彼女にプリントを届けて欲しいの」
トル子ちゃんとトルキスちゃんは親戚なので、二つ返事で引き受けたトル子ちゃん。
そこにアサヒちゃんがやってきました。
「私も連れてって。今日は頂上会議だから放課後ヒマなの」
「私も行っていいかな?今日は合唱部も休みなんだ」
さらにそこへネシアちゃんも続きます。
「そうね、みんなでいきましょ」
トル子ちゃんは可愛らしくはにかみました。
***
「中華マンション・・・・へー、ここに住んでるんだ」
ザワ・・・・
(なに?この感覚は・・・・なんなの?)
アサヒちゃんは中華マンションを見た瞬間、体の中で何かがざわつくのを感じました。
なにか嫌な予感がする、アサヒちゃんの中のなにかがそう告げていました。
(なんで?・・・・ここには何回も来たことがあるのに・・・・)
「あっトルキスちゃんだ」
深刻な顔をしているアサヒちゃんをよそに、トル子ちゃんはマンションの庭で洗濯物を
干しているトルキスちゃんをみつけていいました。
ですがトルキスちゃんの姿を見た瞬間、三人はその場に凍りつきます。
なぜならばトルキスちゃんの顔には、殴られたような赤いあざがあったからです。
そして生気が感じられないうつろな瞳。沈黙する三人。そこへ・・・・。
「トルキス!はよせんか!!!」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
アサヒちゃんはその声に聞き覚えがありました。
声の主はチューゴ君のお父さん、タクミンさんです。
チューゴ君やタクミンさんをよく知るアサヒちゃんは、信じられないといった表情で
その様子をみつめます。
「トルキス・・・・ちゃん・・・・?」
アサヒちゃんのようやく搾り出した声で三人に気がついたトルキスちゃんでしたが、彼女は
すぐさま目を伏せてしまいました。
「どうしたの!?トルキスちゃん!」
はっと我に返って声を上げたトル子ちゃんの質問に、トルキスちゃんは虫が啼くような
小さな声でおずおずと答えました。
「なんでもありませんわ。
ちょっと・・・・ぶつけただけですの」
「ぶつけたって、そんなっ!」
トル子ちゃんは食い下がろうとしましたが、トルキスちゃんは急に駆け出し逃げるように
マンションの中に隠れてしまいました。そこにタクミンさんがやってきます。
「トルキスは風邪をひいているんだ、悪いね」
ニコニコと笑顔を作るタクミンさん。しかし、表情とは裏腹にその目は笑っていませんでした。
そのことに気がつかなかったネシアちゃんは不意に言葉を継ごうとします。
「えっ、でもさっき洗濯物を・・・・」
「なんでもないと言っているだろうがっ!!!」
タクミンさんが発した突然の大きな声におどろき、震える三人。その声に気がついたのか、
しばらくしてチューゴ君がマンションから出てきました。チューゴ君はタクミンさんと
二、三言葉を交わすと、タクミンさんは入れ替わるようにマンションの中に消えます。
よく知ったチューゴ君が出てきて安心したのか、今度はアサヒちゃんが声をかけました。
「チューゴ君、今日は会議だったんじゃないの?」
「用事ができたから帰ってきたアル」
「そうなんだ。それよりどういうこと?トルキスちゃんは・・・・」
その時、チューゴ君は「トルキスはシンキョーの」とアサヒちゃんの言葉をさえぎり、
少し戸惑ったようなそぶりで言い直しました。
「・・・・いや。トルキスはウイグルの娘だが、今は大事なウチの家族アル。
同じ屋根の下で暮らし、同じ食事もしている。家族も同然アル。
ひとの家庭のことには口を出すのは良くないことアルよ」
「でも、あのあざは・・・・」
まだ何かを言おうとするアサヒちゃんでしたが、チューゴ君はそんな彼女の肩に
手をかけて自分の方に引き寄せ、耳元で静かにささやきました。
『閃光』
「・・・すっかり暗くなっちゃった。急いで帰んなくちゃ。」
南米町に来ていたニホンちゃんは少し長居をしすぎてしまいました。路地には街灯が燈り始めています。夜中になる前に帰らなくてはいけません。
「ライトを点けて、と。」
自転車のスピードを上げればその分ライトも明るくなります。暗い道では有り難い存在、これが無くては何処かにぶつかってしまいます。防犯上も問題です。
「危ないッ!」 ガシャン
突然暗闇から明かりも点けずに飛び出してきた何者かがニホンちゃんに衝突して来ました。当然、非は向こうにあるはずです。
「え〜っと、ブラジー君? 痛いじゃない、気を付けてよ。ていうかライト点けなくちゃ危ないでしょ!」
「ん? 誰かと思えばニホンちゃんじゃないか! こんな所でライトなんか眩しくて危ないだろ、気をつけろよ。」
「ほえ?」
「だから、ライトなんか点けたら目がチカチカするじゃないか。街灯が点いてるんだからそれ消しなよ。ぶつかったのが僕でまだ良かったけど、非常識じゃないか。」
「え? ええ?」
ただ単に夜道で明かりを点けて走っていただけでぶつけられた挙句、お説教まで食らうはめになったニホンちゃん。家にたどり着いたのは真夜中になった頃でした。
(ブラジルでは街灯が点いてる場合、自転車のライトはつけないのが普通。ブラジル人いわく眩しくて危ないから。)
第3019話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/08/06(木) 22:02:41 ID:fazoKc07
『8月6日』
お風呂上りのニホンちゃん、湯上りで火照った身体を冷まそうと
バスタオルを巻いたままの姿でキッチンへ向かいます。
その時、ママの鏡台に自分の姿が写り足を止めました。
鏡に写るのは自分の透き通るような白い肌。
しかし、その身体には二つの傷がありました。
それはアメリー君につけられた火傷の痕。
昔、彼に投げつけられた花火で焼かれた炎の刻印。
ニホンちゃんの脇腹についた消えることのない傷に指が触れた瞬間、
彼女は少しだけ昔のことを思い出しました。
ですが立ち止まったのもつかの間、ニホンちゃんはすぐにぱたぱたと
キッチンへ向かって歩き出します。
冷蔵庫にみかんゼリーが冷えていることを思い出したからです。
昔のことも大事ですが、彼女にとっては今の方がもっと大事なのかもしれません。
第3020話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/08/15(土) 22:16:57 ID:mxbF7xKP
『8月15日』
それはすこし昔のお話。
ある夏の暑い日、ニッテイさんは家の縁側に座り庭を眺めていました。
その時、庭の空気が陽炎の様にゆらりと揺れたかと思うと、先ほどまで何も
居なかったはずの庭に突然二匹の犬が現れたのです。
それを見たニッテイさんは目を細めると、こうつぶやきました。
「レイ、ハヤブサ・・・・。そうか、今年も帰ってきたか・・・・」
そうしてニッテイさんは二匹の犬に憂いを帯びた表情で微笑みかけます。
ニッテイさんの笑みを受けて、二匹の犬はかしこまったようにお辞儀をすると
再び陽炎の様にゆらりと揺れて煙の様にどこかへ消えてしまいました。
二匹の犬が居なくなると、ニッテイさんは少し寂しそうな表情を浮かべました。
その目にはわずかに光るものがあります。そこへ・・・・。
「おじーちゃん、今のワンワンなに?」
「さくら・・・・?
まさか、あの2匹が見えたのか?」
「うん?」
「・・・・そうか、おまえのお母さんはこういうものが見れなかった。
武士もだ。もうそういう力は無くなったものだと思っていたが・・・・」
「おじーちゃん?」
「聞きなさい、さくら。この世には不思議なことなど何もないのだよ。
彼らを見れることが幸せとは限らない、見えることで辛いこともあるだろう。
ただ、恐ろしいものではないということだけは憶えておいてほしい」
「よくわかんないよぅ」
「今はわからなくてもいい。いつかわかる日が来た時、少しでもいいから
私の言葉を思い出しておくれ。彼らのことを・・・・そして・・・・」
ニッテイさんは来年小学生になる孫娘の小さな頭をなで、言い聞かせる様に
何度も言いました。何度も、何度も。
それはある夏の日の出来事。
突き刺すような暑い日差しの中でのちいさな思い出。
***
「はいっ!こちらは最後尾ではございませーんっ!!!
購入希望の方は、もうひとつむこうの列に・・・・」
「姉さん大変!つり銭が足らないんだ!」
「武士、ここは姉さんに任せてあなたは両替に行って来て」
「わかったよ、姉さんもがんばって!」
「はい、みなさん。これから列を圧縮します。
もう一歩だけ前に出て、間隔を詰めてください!」
解説 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/08/15(土) 22:44:02 ID:mxbF7xKP
【元ネタ】
野田消費者相が靖国参拝、麻生首相見送り
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20090815-531295.html
第3021話 「何の前触れ?」(1/3) 投稿日: 2009/08/16(日) 17:43:42 ID:8N8Tx7O0
「何の前触れ?」
その日、ニホンちゃんが教室に入るや否やドタバタと喧しい足音が聞こえてきます
「ニホン!ニホン!」
「‥なぁにカンコ君」
一直線に向かってきたカンコ君に思わず身構えてしまうニホンちゃん
朝一番からカンコ君が駆け寄って来て、(主に神経が)無事で済んだ事はありません
なので周りは「またカンコの奴がニホンちゃんに絡んでるよ」と遠巻きに二人を見ています
「ニホン、お前ん家はもう謝罪と賠償は済んだニダ」
「‥え?」
『はぁっ?』
当の二人以外の頭上に各々?マークが浮かびます
ニホンちゃんも信じられないとばかりにオロオロとしながらカンコ君の様子を伺いますが、カンコ君は話は済んだとばかりに自分の席に戻ります
「夢‥なのかな‥?」
ニホンちゃんの言葉に、二人の様子をジッと見ていた周りの子ども達も「そうかこれは夢なのか」と頬を捻り、痛そうにしています
「やっぱりキムチは最高ニダ!!」
どよめく周りを余所に、カンコ君は机にキムチを広げ、公害レベルのキムチ臭と鼻歌と共に朝キムチを楽しんでいます
(続き)
そんな何時も通りのカンコ君の姿にニホンちゃんは、“これは夢じゃなくれっきとした現実なんだ”と気付き、
思わず溢れ出した涙をソッと拭います
「カンコ君‥っ、漸く解ってくれたんだね」
ニホンちゃんの目がキラキラと潤み、嬉しさと安堵に笑みが零れます
「ちょっ!!!っニホンちゃん!そんなに簡単に信じて良いのっ?ねぇっ!?」
その隣でタイワンちゃんが悲鳴を上げます
「‥もう、謝罪と賠償って言葉‥聞かなくて良いんだよね?」
されど悲しきかな、今のニホンちゃんの耳にタイワンちゃんの悲鳴は届かず、長年の憑き物が落ちたかのような解放感に浸っています
「これからはもっと仲良くなれるかなぁ‥」
ふふふ、と微笑むニホンちゃん
44 :
スレ統一ルールに基づき移管:2010/05/11(火) 23:52:16 ID:fzOxD44u
「ぃやーっっ!!駄目っ!駄目ったら駄目っっ!目を覚ましてよ日本ちゃんっっ!」
金切り声を上げ、ニホンちゃんの肩を掴みガクガクと揺さぶるタイワンちゃん
(いや絶対裏があるだろ)
その後ろではウヨ君がため息を吐いていました
終わり?
解説 「何の前触れ?」(3/3) 投稿日: 2009/08/16(日) 17:50:54 ID:8N8Tx7O0
ソース
***
【国際】 "日本と韓国の反日団体が日本糾弾してるが…" 日本統治時代の対日補償要求は終了…韓国政府が公式見解★
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090816-00000054-san-int ***
何の前触れも無かったこのニュースです
政府が認めたとしても国民は‥、とも思いましたが、どうやら国民が要求した補償などは国がなんとか(説明とかかな?)するらしいですね
けど熱心な反日家の行動が気になりますので暫く様子見になるのでしょうか‥(竹島の件もまだありますし)?
国ぐるみで反日洗脳されていた国民が少し可哀想です‥
昨日の韓国の2ちゃんねるへの攻撃はコレのせいなのでしょうか?
「クレーマーは自覚なし」
フランソワーズちゃんはとにかくあれやこれやと文句
をつけます。『批評家』の類ではないでしょうがそれ
でも文句が多いです。
「わたくしは別に批評してやるとか作品に評価がつか
ないことが最も悲しいこととか空気を読まない主婦が
やってきましたとは言って上から目線で批評したりは
いたしませんよ」
「フランソワーズ、それは最早人間として一億点満点
で0・000000001点位の最低最悪の屑の類で
すわよ」
エリザベスちゃんがこうフランソワーズちゃんに対し
て突っ込みを入れます。
「そうした人間こそが大嘘をついて親しい人を騙した
り責任逃れをしたり盗作をしたりするものですわよ。
注意しなさい」
「ですからわたくしもそこまで下劣極まる輩ではあり
ませんわよ」
「まあ流石にそこまで下劣な輩はクラスにもいません
けれど」
これはエリザベスちゃんも実はわかっていることでし
た。もっとも世の中とは怖いものでして実際にそうし
た人もいるからこそ怖いのです。
「とにかく」
「はい、とにかくですわね」
話は仕切りなおしになりました。少なくともフランソ
ワーズちゃんがその様な輩ではないということをあら
ためて認識してからです。
そしてまた話をします。エリザベスちゃんはむっとし
た顔でこう彼女に言います。
「貴女、コルシカがいつもクレームが多いと言ってい
ますわね」
「あの娘のクレームの多いことときたら」
フランソワーズちゃんは実際にこうエリザベスちゃん
に対して言います。
「それこそもう。どうにもならないまでですわよ。よ
くもまああそこまで言えるものでしてね」
「あの、フランソワーズちゃん」
ここで新しいメンバーが登場です。ニホンちゃんが二
人のところに来てです。そのうえで言ってきたのでし
た。
「この前だけれど。わたしのお家にコルシカちゃんと
一緒に来たわよね」
「それがどうかしまして?」
「それでわたしのお家のアニメ観たわよね」
こう話すのでした。
「それでセイムービーで書いていたことだけれど。け
○○ん!とか○恋姫○双とか観ていてそうして書き込
んでいたことだけれど」
「ああ、あれですわね」
フランソワーズちゃんはその話をされても悠然と返し
ています。本当に平気な顔をしてニホンちゃんに対し
て応えています。
「あれがどうかしまして?」
「コルシカちゃんのよりも書いている量がずっと多い
しおまけにその内容も相当なものになっていたんだけ
れど」
「そうだよ、この馬鹿姉貴」
今度はコルシカちゃんまで出てきました。こうしてエ
リザベスちゃんと一緒に三人でフランソワーズちゃん
を包囲しました。これでは流石のフランソワーズちゃ
んもギャフンと言わせられると思われました。それこ
そ怪人二十面相だろうが四十面相だろうが捕まえられ
そうです。
「尚二十面相と四十面相は同一人物ですわよ」
ここで推理の本場エリザベスちゃんが言います。
「それは言っておきますわ」
「それはいいとしまして」
フランソワーズちゃんはコーヒーとお菓子を楽しみな
がら悠然と返しています。
「わたくしに何が言いたいのでして?」
「だからクレームが多いのは」
「自覚しているのかよ」
「わたくしは普通に言っているだけですわよ」
ニホンちゃんとコルシカちゃんに対してそのコーヒー
を飲みながら平然と答えます。
「当然のことを」
「あの、それって」
「この姉貴は」
ニホンちゃんとコルシカちゃんは今の彼女の言葉を聞
いてまずは唖然です。
「自覚してないの?」
「ひょっとして」
「あの、フランソワーズ」
エリザベスちゃんは流石に付き合いが長いだけあって
彼女の扱いには慣れています。それでそのうえで彼女
に対して応えています。
そのうえで、です。フランソワーズちゃんに対して言
うのでした。
「貴女は周りの評判やそうしたことは意に介さないの
でして?」
「このわたくしが周りの戯言に左右される様な安い人
間だと思いまして?」
やっぱり悠然として応えています。
「このフランソワーズ、そんなことは決してありませ
んでしてよ」
「やっぱり」
「全く自覚してねえんだな」
ニホンちゃんとコルシカちゃんはあらためて呆れてし
まいました。
「あれだけのことをして自覚していないなんて」
「この変態姉貴らしいな」
「誰が変態でして!?」
今のコルシカちゃんの言葉にも超絶的な反応で返すの
でした。
「わたくしは間違っても変態ではありませんわよ」
「変態でなくても自覚がないのは事実ですわね」
エリザベスちゃんはクールに彼女に返します。
「とにかくですわ。それで」
「それで?」
「どうしてクレームをつけるんですの?」
フランソワーズちゃんはそこを尋ねるのでした。その
元をです。
「それが知りたいのですけれど」
「まああたしはさ」
コルシカちゃんがここで自分のことを話します。参考
にまでというようです。
「自分が言わないと相手に負ける気がするんだよな。
それで言わずにはいられないんだけれどさ」
「貴女はそうですのね」
「ああ、それでなんだ」
右手を自分の頭の後ろにやってです。そのうえでの言
葉でした。
「それで言うんだけれどな」
「それじゃあフランソワーズちゃんも同じかしら」
ニホンちゃんはコルシカちゃんのその言葉を聞いてか
らフランソワーズちゃんに顔を向けて言いました。
「それでなのかしら」
「この娘がそんなやわでありまして?」
ところがそれはエリザベスちゃんが疑問を呈して返す
のでした。
「そんなに。やわでありまして?」
「そんな訳ねえな」
コルシカちゃんがそれを速攻で全否定するのでした。
「このイロモノ姉貴がよ。いるだけで自信満々なのに
それはないよな」
「誰がイロモノですって!?」
フランソワーズちゃんが今度はそれに突っ込みを入れ
のでした。
「このわたくしが何ですって!?」
「突っ込むところはそうではありませんわよ」
エリザベスちゃんがここでまたフランソワーズちゃん
に対して言うのでした。
「それで何でして?」
「クレームの理由ですわね」
「その通りですわ。何ですの、それは」
「ストレス解消ですわ」
これだというのです。
「相手に対して自分の言いたいことを言う。そうする
ことが一番いいのでしてよ」
またお菓子を食べながらです。そのうえでコーヒーを
片手に悠然と座って堂々と言うのでした。
「だからでしてよ」
「それでだったの」
「その通りですわ。わたくしは何かを言うことがスト
レス解消の一つでしてよ」
「何かそれって」
「自分勝手だよな」
ニホンちゃんとコルシカちゃんはここまで聞いて疲れ
た顔で言うのでした。
エリザベスちゃんもです。呆れた顔でフランソワーズ
ちゃんに対して言いました。
「貴女らしいですけれど。それでも」
「さて、それではまた批評しますわよ」
自分だけ至って落ち着いているフランソワーズちゃん
でした。こうして今日もずけずけとクレームをつける
のでした。
57 :
マンセー名無しさん:2010/05/12(水) 23:27:23 ID:B0Rw5PSr
『鯖落ち』
「……ま、まだなの!?」
家のトイレの前でもじもじしているニホンちゃん。
「しかも、中から鍵がかかってるし!くそっ、いったい誰が!
(……って、だいたい想像がつくけどさ)」
顔を真っ赤にして、トイレのドアを叩いているのはウヨ君。
何日か前から、ニホンちゃんの家の便所が何者かに占拠されているようです。
で、中ではというと───
「便所の落書き、楽しいニダ♪」
まあ、予想通りといいますか、カンコ君が壁に落書きの真っ最中でした。
ちゃんちゃん。
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/08/17(月) 22:31:24 ID:MPEE5U+E
コレだな。
2ch一部サーバが長期ダウン中 韓国からサイバー攻撃か
ttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/17/news031.html これ絶対、対日補償要求(
>>673-675)の件が絡んでるな・・・
「難しい失敗」
「クッ…? 朕が漢字を忘れた、だと!?」
チューゴ君は漢字テストで詰るという、宗主に有るまじき失態を犯しました。これがばれたら権威は失墜し、栄光は消失するでしょう。
何とかして正答を求めねばなりません。
「はじかみ、はじかみ・・・ええぃ、分からぬ。宗主として気は乗らぬが、緊急事態アル。カンコに頼るしかあるまい。」
子分を頼ってカンニングをする時点で宗主としてどうかとは思いますが、頼る相手も間違えてるんじゃないですか?
「こ、これ! カンコ! この「はじかみ」の字を朕に教えよ!」ヒソヒソ
「え〜っとニダ、草の下に漢数字の一、その下に田圃の田、もう一つ一、もう一つ田、それから一番下にもう一つ一と書けば良いのでスミダ。」ヒソヒソヒソ
「でかした! 褒めてつかわすアル!」ヒソヒソヒソヒソ
「さてと、こんな字だったアルか。」
「草
壱
田
壱
田
壱」
「んな? 分けがあるかぁアル! 馬鹿にするか!?」ガタガタッ
「お〜っと、チューゴ君! テスト中に立っちゃ駄目! 失格!」
先生の高らかな宣告が響き渡り、チューゴ君は追試を受けることになりました。
中国の笑話 薑(はじかみ)という文字である。
フラメンコ先生が漢字テストをするのは変ですって? こまけぇこたぁ(ry
「身代わりの胡麻団子」
「居残りなど朕は好かぬアル・・・。よりによってニホンと一緒など嫌アルね。まあ仕方ない、何処の教室アルか?」
漢字テストで「薑」が書けず、興奮のあまり立ち上がって失格となったチューゴ君は居残りするように命じられました。ブツクサ言いながらも掲示板で教室を探します。
「ふ〜ん、先生は出かけるからタイワンが監督をして追試の代わりに書き取りアルか。ということは先生は居ないアルか、そうアルか・・・。」 ナントカシテ サボリタイアル
ドウスレバサボレルカ? 「あ、そうだ! 香を言い包めて身代わりとすれば良い! 芝麻球(:チーマーチュー:胡麻団子)でも与えれば喜んで行くだろう。」
/////////////////////////////////////////
「で、香ちゃんが代わりに来たわけね。」
「そのとおりアル。兄がよろしくと言っていたネ。」
「チューゴ君や私でもキツそうだけど大丈夫かな?」
ニホンちゃんの心配は当たりました。5年生の課題は3年生にとって無理難題です。
ニホンちゃんが帰っても香ちゃんはまだまだ出来てません。香ちゃんは涙目でタイワンちゃんも監督がめんどくさくなって来ました。
「ねえ、芝麻球もらったんでしょ。それくれたら残りは私がやっといてあげるわよ。」
「お… お願いする、アル… ひい…」ヤット カエレル
/////////////////////////////////////////
「おお、香! 生きて帰ってきたか! 兄は汝が心配でならなかったぞ!」
「ターグー、感謝するアル…… ターグーが芝麻球を持たせてくれなかったら、今頃我は教室で気絶してるアル…」
中国の笑話
金を貰って鞭打ち刑の身代わりとなったものが余りの痛さに途中で役人に金を渡して手加減してもらう。
貰った金が無ければ死んでいたと言って身代わりを頼んだものに感謝するが、途中まで鞭打たれた分丸ごと損している。
第3025話 えれぽん 投稿日: 2009/08/21(金) 17:18:41 ID:E3o0rsRD
「人類最古の友」
ニホンちゃんが教室に入って行くと、みんなで何か相談しているようです。
「どうしたの?」
ニホンちゃんが尋ねると、輪の中心にいたタイワンちゃんが、
「あ、ニホンちゃん!あのね・・・」
タイワンちゃんの話によると、ペットのチャウチャウ犬が子犬を産んだので、
引き取り手を探しているのだそうです。
「あと一匹だけ、貰い手が無いの・・・すっごい、かわいいんだよ?」
「・・・うちは多分、無理なの・・・」
ニホンちゃんも犬好きですが、すでにニホンちゃんのうちでは飼っています。
アメリーくん「うちも、ボストンテリアとか、色々飼ってるし・・・」
エリザベスちゃん「私もラブラドルレトリーバー飼ってますし、お父様は狩猟犬がお好きですし・・・」
フランソワちゃん「私も、パピヨンとプードル飼ってるから、これ以上は・・・」
ゲルマッハくん「ぼくもド−ベルマンとシェパードを・・・」
ア−リアちゃん「わたしもポメラニアン飼ってるから・・・」
ロシアノビッチくん「俺はブルゾイ。小型犬と一緒は無理」
チューゴくん「俺もペキニーズ飼ってるアル・・・」
みんな犬好きなのですが、それだけに他の犬を飼う余裕は無さそうです。
「う〜ん」「下級生達にも聞いてみる?」「それより先生とか・・・」
みんなはまた、がやがやと相談を始めました。と、その時、
「みんな、なに相談してるニカ?」
カンコくんが教室に入って来ました。
ニホンちゃん「あのね、カンコくん。犬、好き?」
カンコくん「大好きニダ!くれるニカ?」
タイワンちゃん「ニホンちゃん、だめえええええええええええええ!!!」
ニホンちゃん「?」
元ネタのコリアンジョークです。
81 名前: 名無し 投稿日: 2001/06/27(水) 21:15 ID:rH5e9us.
韓国にホームステイした人の話
ホストファミリーに
「犬は好きか?」と聞かれたので
「はい、大好きです」と答えたら
夕食が犬鍋だった
「日之本家の憂鬱」
トボトボと一人、ニホンちゃんは歩いています
学校も終わり、一緒に帰ろうと言うタイワンちゃんの誘いを断り、溜息を吐きながら空を見上げました
ニホンちゃんを見下ろす空は相変わらず薄暗く、長い間滞り、地球町を憂鬱な気分にさせています
「パパ、大丈夫かな‥」
ニホンちゃんの憂鬱の種の一つには、最近元気の無いニホンパパの事がありました
そしてそんなパパに代わり、日之本家を守る為に親戚のポッポ叔父さんと再婚すべきだとニホンママに持ち掛ける(主にサヨック叔父さんやアサヒちゃん達を中心とした)人達が増えています
ニホンちゃんもウヨ君も、そしてニホンママも“そんな事とんでもない”と言っておりますが、“それでは日之本家も落ちぶれてしまう、今こそ当主を変えるべきだ!”という声も聞こえます
実を言うとニホンちゃんはポッポ叔父さんが苦手です
本当はそんな事を思ってはいけないとは思っているのですが、ポッポ叔父さんのニホンちゃんを見る目が嫌なのです
ポッポ叔父さんに見つめられると、ニホンちゃんはまるで自分が自分でいてはいけないような気になり、
その目から逃れるように、いつもニホンパパやニホンママ、ウヨ君の後ろに隠れていました
そんな人がニホンママと結婚し、新しいお父さんになるなんて、と
ニホンちゃんは思わず身震いをしてしまいます
「嫌だなぁ‥」
ニホンちゃんの呟きは、誰の耳にも入らずに空気に溶けてしまいます
ウヨ君はニホンパパの為に奔走し、ニホンママも忙しそうです
そんな二人の後ろ姿を見ながら、何も出来ずにいる自分が歯痒く、
唇を噛み締めながらニホンちゃんは自問します
(私には一体何が出来る?)
カンコ君にもチューゴ君にも強く出れず、
ロシアノビッチ君からは北方池も取り返せず‥、
アメリー君に庇われてばかりの私に、何が‥
「‥早く、良くなってね、パパ」
ニホンちゃんにはそう願う事しか出来ず、
一日でも早くニホンパパが元気を取り戻し、人々を陰鬱な気分にさせている空が晴れてくれるのを待っているのでした
おわり?
暗い話ですみません
元ネタはありませんが、なんとなく察して頂けると助かります
‥もう10日も無いですね
『どうして?ニホンパパ』
「ちょっとニホンちゃん!どういう事よ!!」
「えっ?」
ニホンちゃんが自分の部屋で寛いでいると、勢い良く扉が開き、顔を真っ赤にしたアサヒちゃんが飛び込んで来ました
「どっどうし」
「どうしたもこうしたも無いわよ!酷いわ!横暴よっ!」
「…??!」
ニホンちゃんの言葉も聞かず、アサヒちゃんは真っ赤な顔を振るばかりなのでニホンちゃんは頭に疑問符を浮かべるばかりです
「はぁっ…、ニホンちゃんのお父さん、あんまりじゃない」
「パパが?」
ニホンちゃんは驚きます、だってアサヒちゃんがニホンパパについて悪く言ったり、酷い記事を書いて笑いながら町内に配ったりなどはあるのですが、
ニホンパパがアサヒちゃんに…というのは中々想像がつきません
「パパがどうしたの?」
「これよ!」
バン!とアサヒちゃんは机に紙束を叩きつけます
それを『見て良いの?』と目配せをしながらニホンちゃんは手に取ります
そこにはアサヒちゃんとヨミちゃんとケイくん、そしてニホンパパの作った栞がありました
「……あれ?」
「‥解った?」
ある事に気付いたニホンちゃん、その呟きにアサヒちゃんの悲痛な声が続きます
「そうよ、ヨミちゃんとケイくんにはあげたのに、私にはくれなかったの!」
バン!と再び机を叩き、そのままアサヒちゃんは机に伏せます
ニホンちゃんの手にあるアサヒちゃんとヨミちゃんとケイくんの書いた記事には、アサヒちゃん以外の二人の記事にはニホンパパの作った栞が挟んでありました
「どうしてよ、ヨミちゃんやケイくんにだけって‥、これは差別よ!贔屓よ!人権侵害だわっ!!」
“記事にしてやるうぅぅっ!!”と呻き声をあげます
(‥普段からそんな調子なんだから、仕方ないんじゃ)
とは、ニホンちゃんは思いますが口には出しません
「ニホンちゃんからお父さんに頼んでよ!ねぇねぇねぇっ!!」
「…うっ、うーん…、ごめんね無理」
『…』
キーッ!と、金切り声をあげるアサヒちゃんの後ろでマイちゃんが何も言わずに立っていました
終わり
元ネタ
経営難の朝日新聞、大手紙で唯一自民党の広告が入らず涙目
http://hideyoshi.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1251402796/ スレ内にURLが無かったのでもしかしたら釣りかも知れませんが、とにかくニホンパパには頑張ってほしいです
『温室の中の菊』
日ノ本家のお庭には自慢の庭園があります
そこには四季折々の花が咲き乱れ、人々の目を楽しませています
その中でも特に大切にされている菊は温室で育てられており、ニホンちゃんは毎日欠かさず水をやり、花達に愛情を注いでいるのです
けれど最近その菊に元気が無く、心配するニホンちゃん
何処からか種が飛んで来たのか、
あるいは温室に運んだ土に混ざっていたのか、
温室の至る所に槿や牡丹などが根を張り、その生い茂る花や葉が菊の花に影を落としています
十分な光も与えられず、土からの栄養も槿や牡丹などに奪われ、菊の花は萎れ、弱々しく頭を垂れてしまっています
槿も牡丹もどれも綺麗で、苅るのは可哀想だと思いますが、それではニホンちゃんの大切な菊の花が枯れてしまいます
ニホンちゃんはなんとかそれらの花を違う場所に植え替えようとしますが、それを見ていたポッポ叔父さんに「せっかく根付いているのに植え替えるなんて酷い事を‥、それに日ノ本家の庭にはもっと色んな花を取り入れるべきだ」と言いました
「けど、‥じゃあ菊は‥」
「菊なんてどこででも咲く!」
会話を絶ち切るような激しいポッポ叔父さんの言葉に、ニホンちゃんは何も言い返せません
温室で育てる程ニホンちゃんが菊を大切にしていると知っている上でのその言葉が、ニホンちゃんは悲しくて仕方がありません
ポッポ叔父さんが居なくなった後、
ニホンちゃんは日ノ本家と同じように、自分の育てている花の害になる花が増殖しているというロシアノビッチ君の意見を聞こうと彼の家を訪ねました
けれどニホンちゃんとは違い、ロシアノビッチ君は少しも躊躇せず害になる花を駆除しています
それをジッと見詰めるニホンちゃんを、ロシアノビッチ君は嘲るように鼻を鳴らして笑います
「自分ちの花を守って何が悪いんだ、俺様んちに根付こうものなら根こそぎ燃やしてやる」
「わっ‥私にはそんな事‥」
「なら黙って見てるんだな、俺様は死んでも嫌だが」
「‥…私‥ロシアノビッチ君のそういう所が本当に羨ましいよ‥」
「‥へっ!まぁ‥いざとなったらニホンの家の花も庭ごと俺様が頂いてやるから心配するなっ!」
そんな冗談とも本気とも取れぬロシアノビッチ君の言葉に何も言えず、
家に帰ったニホンちゃんは少し萎れてしまった菊に手を添え、少しでも元気になるようにと水をあげるのでした
終わり
元ネタ
【国際】外国人810万人を国外へ退去させる、自国民の就労保護の為―ロシア★
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090827-00000027-rcdc-cn 菊→国民として考えてください
元ネタについては雇用したロシアにも問題があるとは思いますが、自国民を守る為には当然なことだとも思います‥
日本にもここん所だけは見習ってほしいです
『俺はまだマシ』
「畜生・・・ヒック 俺が何したってんだ・・・ヒック 理解力に ヒック 乏しい連中が…」
社長の座を明け渡す羽目になったジミンパパ、近所の酒屋で一人自棄酒を飲んでます。今日ばかりは泣き上戸で荒れてます。
「何があったか存じませんが、少し飲みすぎではありませんか?」
「うるせえな、ヒック 誰だ!? ブリテンさんか。俺はもう社長じゃねえぞ、何か用か?」
「ああ、聞きましたよ。でもそんな事で自棄になってはいけませんな。そもそも社長や重役を誰にするかと言う選挙に関しては、我が社は真に古い歴史を有しております。」
ブリテンさん、歴史講釈を始めるつもりです。ジミンさんは酔いざましに聞く事にしました。
「貴方の場合、何人かは支持してくれたのでしょう? しかし我が社の長い歴史をたどれば、文字通り箸にも棒にも引っかからない候補者もいたと記録に残ってます。」
「そりゃまあ、俺の支持者はゼロ人じゃ無かったが?」
「1832年、自由党員としてライゲートから出馬した人物にカーヴァー卿なる人物がいたのですが… なんともまあ、彼の支持者はゼロ人でした。一票も入ってませんでした。」
「ん? そいつに家族や友人はいなかったのか? お情け票もなかったのか?」
「はい、正しく一票も。」
「ふ〜ん・・・ そりゃ可哀想だな・・・。 俺には多少は味方がいるがなあ・・・。」
「じゃあまた今度頑張れば良いんじゃないですか?」
「うん。」
居酒屋から千鳥足で帰宅するジミンパパの頭の中に再戦の文字は有ったのか無かったのか、本人にしか分かりません。
参考文献『ワースト・ワン毒本』びっくりデータ情報部編 河出書房新社
エリザベスちゃんの父親の名前がわかんないから、フルネームはエリザベス・ブリテンだったよなと言う記憶を基にブリテンさんとしときました。
第3031話 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/09/06(日) 00:20:29 ID:9r239alt
『日ノ本さんの家庭の事情』
その日は折角の日曜だというのに、朝から雲行きの怪しい天気だった。
雨が降るでもなく、晴れるでもない、じめっとした中途半端な陽気。
天気予報によると台風が近づいているかららしいが、日ノ本さくらにとって
この湿度はただ鬱陶しいだけのものでしかなかった。
季節外れの湿気が彼女の身体にまとわりつき、言いようのない重苦しさを感じさせ、
まるで見えない服を着ているかのような錯覚に陥る。
天気が思わしくないことをのぞけば普通の日曜日、いつもと何も変わらない日常。
今日もそうだと信じていた。何がきっかけだったんだろう。
家に帰るとママがいて、パパがいて、しばらくすると弟の武士が帰ってくる。
そして他愛のない会話を繰り返す。そのはずだった。そのはずだったのに・・・・。
「ただいまーっ」
玄関のドアを開けるのと同時にさくらのかわいらしい声が家中に響いた。
夕方にはまだ早いが、雨が降りそうなこともあり、今日は早々に友人と別れて帰宅
したのだ。玄関で脱いだ靴をキレイに揃えると、そのまままっすぐリビングに入る。
しかし、そこでさくらはいつもと違う違和感を感じた。
なにかが違う。何か足らない、あるべきものが無い様な・・・・そうだ、日曜だと
いうのにリビングにパパが居ないのだ。
いつも日曜はリビングで暇そうに新聞を読んでいるはずのパパ。
影は薄いけど居ると少し安心するやさしいパパ。
リビングをきょろきょろと見回してパパの影を探してみたが見当たらない。
代わりに薄暗いキッチンで淡々とママの包丁の音が響いていた。
「ママ、パパは?」
トントントン
「・・・・ママ?」
さくらの声にようやく気づいたのか、ママは一瞬包丁の手を止めるとこう言った。
「・・・・パパは旅に出たわ、いつ帰るかわからない」
「え?」
トントントン
「・・・・冗談よ。そのうち帰ってくるんじゃない?」
「な、なぁんだ」
びっくりしちゃったよとつぶやき、アハハと小さく笑うさくら。
動揺するさくらをよそに、ママは手を止めることもなくまな板に向き合っていた。
トントントン
「ねえ、さくら」
「うん?」
「お母さんとお父さん、どっちが好き?」
「ほぇ?・・・・えっとママ、それはどういう・・・・」
トントントン
そのとき、さくらはようやくあることに気がついた。
ママが包丁を動かしているまな板の上に、野菜もお肉も乗っていないことに。
その日は折角の日曜だというのに、朝から雲行きの怪しい天気だった。
パパと武士の居ない家の中、ただ包丁の音だけがいつまでも響いていた。
解説 隠神刑部 ◆INU.G/gObk 投稿日: 2009/09/06(日) 00:24:29 ID:9r239alt
【元ネタ】
ちょっと遅れましたが、今回の衆院選の結果とかです。
第3032話 サザンクロス 投稿日: 2009/09/06(日) 23:17:43 ID:RuOT5HAR
『バトンタッチ』
「長期出張だって?」
サヨックおじさんは不意をつかれて、思わず相手の科白を繰り返しました。
ぼさぼさの長髪で、無精ひげが顔の下半分を覆っています。もう思い出せないくらい
昔に近所の百貨店で買った綿のシャツとジーンズを着ていますが、カジュアルという
より着慣れたものから離れられないだけで、彼はどこでもそのファッションで押し通
す癖がありました。
もう40代になっているけど、肌につやがあり、皺も少ないので、30代そこそこにしか
見えません。
つねに自信がなく、複雑な話になるとすぐにキョドりました。いい歳をして責任のあ
る仕事を任されたことのない男特有の年齢不詳さが彼の特徴でした。
「うん。大分長く、家を留守にすることになる。数ヶ月になるか、1年も2年もかかる
か……。ともかく仕事の都合によるから何ともいえない」
ニホン家の床の間。ジミンパパは力なく、そう答えました。
「だからサヨック、うちには男手がお前しかいなくなる。ウヨはまだ幼いし……。何
かあったら、家族を頼む」
深々と頭を下げられて、サヨックおじさんはこの場から逃げ出したくなるくらい狼狽
しました。
気楽な立場で兄のやり方に文句を言っていればよく、誰にも期待されない部屋住みの
身分からいきなり重責を担わされてしまいました。
ちょっと待ってよ、と思いました。
ボクにそんな大役が務まると本気で思っているのかい? やったことないよ! 失敗
するに決まってるし、そうなったら兄さんはどうするつもりだい? 心の準備だって
……。
いきなり手を握られて、彼はぎょっとしました。
正面に座った兄が、テーブル越しに彼の右手を両掌で包んでいます。兄はひたと彼を
見据え、低い声で訴えました。
「突然の話で驚いていると思う。だが、私にもどうしようもないことなんだ。お前な
らできる。そう信じている。どうしても判らないことがあったら、周囲に相談すると
いい。だから何も心配する必要はない……」
自分に言い聞かせるように語る兄を見つめながら、サヨックおじさんにはすとんと胸
落ちするものがありました。
ああ、兄さんも不安なんだ。
そう思いました。
そして、ボクしか頼れる者がいない――。
サヨックおじさんの腹の底に、重い、頼りがいのあるものが生じました。それは碇の
ように彼をしっかり繋ぎとめ、大樹のように地上に根を張り、空に向かってまっすぐ
枝を伸ばすものでした。
彼はしきりにまばたきをしました。視界がみるみるクリアになり、色彩が鮮やかにな
る感覚がありました。
(やってやろうじゃないか)
と、腹を固めました。
さきほどまでの彼は暗い牢獄から逃げることしか考えない囚人でしたが、今や険しい
山を目前にして闘志を燃やす登山家でした。
80 :
スレ統一ルールに基づき移管:2010/05/13(木) 23:38:00 ID:/SvJjLTu
「任せてくれ、兄さん」
衝動的に兄の手を握り返し、彼はそう宣言しました。
何があろうと、立派に兄さんの代理を務めてみせるよ。
玄関を出たサヨックおじさんは、身体を伸ばしました。気分爽快です。頼られるとは
意外に心地よく、背すじを正されるものがあることを学びました。人間として一歩成
長できた気がします。
正面の長屋門から、姪と甥が帰ってきました。
「やあ、ニホンちゃん、ウヨくん。今日もいい天気だねえ!」
「あ、おじさん。ただいま」
「ただいま」
姉弟はそろって挨拶をしました。
「うんうん。ところでジミン兄さんが当分留守にすることはキミたちも知ってるね。
でも、心配は要らない。ぜーんぜん、要らないんだよ。その間はボクが保護者になる
から、これから学校とかで困ったことがあったら、何でも相談するように。じゃあね!」
やけにハイテンションに離れの部屋に帰っていくおじさんを見送って、ニホンちゃん
はため息をつきました。
「大丈夫かな? サヨックおじさんはいい人だけど、変わり者で頼りないからなー」
「オレもそう思うけど、任せるしかないんじゃないかな? 本人はやる気満々だし、
他に人がいないのも本当だしさ」
ウヨくんも浮かない顔で答えました。
サヨックおじさんが上手に脱皮できるかどうかに、彼女たちの将来はかかっています。
残暑の空に、ニホンの姉弟は未来が良からんことを願うのでした。
「やる気なぞない」
何度開こうが進展のない六者協議、今日も開かれることは
開かれるですが。
「アストロ○団の試合かYO」
まずアメリー君が文句を言います。
「全然進まねえな、おい」
「何気にかなり古い漫画出してるあるな」
突っ込みを入れるチューゴ君のキレも今日は今一つよくは
ありません。
「しかし、本当に」
「お話進まないね」
ニホンちゃんもうんざりとした顔になっています。まずは
この三人が言います。
「予想はしてたけれど」
「キッチョムは手前の要求が全部認められない限り絶対に
嫌だと言うある」
カンコ家の系列の人達の特徴です。その為にはどんなこと
でもぎゃんすか言います。
「それが問題ある」
「ちょっとは引けYO」
結構御前が言うなですがアメリー君がこう突っ込みを入れ
ます。
「交渉ってのはそういうものだろ?」
「本当はカンコ君とキッチョム君だけで解決して欲しいお
話なんだけれど」
ニホンちゃんはここで核心を言います。
「けれどね、それも」
「あいつにそんなことができるかYO」
「だからこうして六人で話しているあるぞ」
「そうよね。キッチョム君はまた引き篭もったし」
出て来てもすぐに引き篭もる、本当に困った子です。そし
て一方のカンコ君はといいますと。
「あれっ、いないけれど」
「ああ、探さなくてもいいよ」
「正直いない方がずっと気が楽ある」
アメリー君とチューゴ君がニホンちゃんに対して言うので
した。
「実質三人かYO」
「全くある」
一応もう一人います。ところがその人がです。
ロシアノビッチ君です。彼は話し合いの最初から最後まで
ウォッカを飲んで寝ています。そして終わったら何をする
かというとです。
「ああ、終わりか」
「そうだよ、今な」
「終わったあるぞ」
「ああ、わかった」
目を覚まして二人に応えます。そうしてです。
のっそりと起き上がってそのうえで挨拶もそぞろに返って
いきます。この話し合いがはじまった時からそうですし今
もだったりします。
そんな彼を見てです。三人は困った顔でお話をするのでし
た。
「ロシアノビッチ君ってどう見ても」
「やる気ねえよな」
「そうとしか見えないある」
まさに誰がどう見てもでした。ロシアノビッチ君にやる気
はありません。そしてそのことを皆がその三人と一緒に尋
ねたその時にです。
まず三人はです。こう答えました。
「やっぱりわたしのお家の子猫のお話だし。やる気ない筈
がないわ。絶対に返してもらうんだから」
「一度あいつとは決着をつけたいからな。腕が鳴って仕方
がないぜ」
「議長を務めているあるぞ。何とか話を収めたくてどうし
てもここにいるある」
そして肝心の彼はです。
「ねえ」
一言でした。まずは。
「そんなもん何処にもねえよ」
ウォッカをラッパ飲みしながらの言葉でした。
「安心しろ、俺は今嘘はついてねえからな」
「ここで嘘をつかないっていうのは最悪なんだがな」
「普通は言葉には出さないものあるぞ」
アメリー君もチューゴ君もわかっていたとはいえです。そ
れでもじかにこの言葉を聞くとです。むっとした顔になら
ざるを得ませんでした。
「それを出すかYO、こいつは」
「隠しもしないあるか」
「俺の今のそれを身体で表わすとだな」
ロシアノビッチ君はさらに言ってきました。
おもむろに立ち上がりまずは上着を脱ぎついでにズボン
まで脱いでトランクス一枚になってマッスルなポーズを
取ってです。そのうえで言うのでした。
「ねえ」
そのポージングと共にまた言ってみせたのでした。とに
かくやる気なんて全くないということを自分から力説す
るのでした。
「これでわかったか?」
「僕達はそれでいいけれど」
「それでも」
彼のその言葉を聞いた一同は納得はしました。しかしそ
れでも三人を見て言うのでした。
「この三人を前にして言えるの?」
「よく言えるね」
ニホンちゃんにアメリー君にチューゴ君です。その戦闘
力はかなりのものです。クラスの中でも最強格の三人と
言ってもいいです。
一人でも相手にするとなると死を覚悟しなければなりま
せん。しかもそれが三人です。三人一度に前にしてロシ
アノビッチ君は堂々と言うのです。
「怖くないのかな」
「ちょっと間違えたらただじゃ済まない面子なのに」
「それで堂々とやる気ないって」
「普通言わないけれど」
皆言います。その中で、です。
ロシアノビッチ君はまたウォッカを飲んでいます。そし
てそのウォッカの瓶が空になると赤ら顔で寝てしまいま
す。その間三人のうちアメリー君とチューゴ君の目はも
う殺人未遂者のそれになっています。ニホンちゃんの目
もかなり危険なものです。
「こいつとやり合っても今はどっちが死ぬかっていう話
だからな」
「今はできないある。少なくともこの状況では絶対に無
理ある」
「喧嘩するつもりはないけれど。どうにかならないのか
しら」
こう話しているだけです。やっぱり動くに動けません。
そしてここで最後の一人が来るには来ます。
「皆何を楽しそうに話しているニダ?」
「ああ、何でもないよ」
「全然気にしなくていいから」
皆カンコ君にはこう言うだけです。彼こそがこの六者協
議で本当にしっかりしなければならない人だというのに
です。こんな態度です。
「そういうことだからね」
「本当にね」
「そうニダか」
基本的に話の裏とか行間を読まないカンコ君はこれで納
得しました。勿論酔い潰れているロシアノビッチ君を見
ても全然何とも思いません。見事なまでに何とも思わな
いのです。
「ロシアノビッチ君は寝ているニダか」
「俺のやる気のなさに御前は泣いた(CV:てらそまま
さき)」
この言葉を聞いて三人はまたその目の色を変えます。し
かしカンコ君だけはこう言うだけでした。
「あまり飲み過ぎるのもよくないニダよ。もうすぐ授業
がはじまるニダ」
「気付かないのは本当に幸せだよな」
「全く」
皆そんなカンコ君を見ながら言います。三人は相変わら
ず剣呑な目で酔い潰れているロシアノビッチ君を見てい
ます。そんな状況でした。
『ニホンちゃんのロケット花火』
ニホンちゃんの家にアメリー君を招待し、自作のロケット花火を披露しました
アメリー君が固唾を飲んで見守る中、
ニホンちゃんは迷いの無い手で、けれど恐ろしく真剣な面持ちでロケット花火に火を着けます
シュッと音を立て、
着火されたロケット花火は無事ニホンちゃんの手を離れ、
真っ直ぐな火花を散らしながらどんどん空へと登って行きます
「凄いっ‥!成功だよ!!」
「よっ良かった〜‥」
「おっと!大丈夫かい?ニホンちゃん」
フラフラとその場に崩れ落ちそうになるニホンちゃんを支えながら、アメリー君は空を見上げて笑います
ニホンちゃんの打ち上げた花火はとても綺麗な放物線を描きながら空の彼方へと消えていきました
「‥凄く綺麗だったよ‥ニホンちゃん」
「‥前に、失敗しちゃったから、今度は絶対失敗しないようにって、前よりずっと時間を掛けて作ったからね」
花火の消えた空を見上げながら、安堵の為かニホンちゃんの目に涙が光ります
「今まで見た中でどの家よりも一番綺麗な打ち上げ方だったよニホンちゃん、ニホンちゃんはやっぱり凄いよ」
「あっあんまり褒めないでよ、まだまだロシアノビッチ君やアメリー君達には程遠いよ‥」
「あはは、そんな直ぐに追い付かれちゃ僕らの立場が無いよ」
顔を真っ赤にするニホンちゃんを称え、からかうようにアメリー君が笑います
「あんまり調子に乗るなよニホン、まだまだ我にも程遠いアル」
もの影から二人を伺い見ていたチューゴ君は鼻で笑います
その隣でカンコ君がブルブルと震え、鼻息荒く唸ります
「そうニダ!調子に乗れるのも今の内ニダ!!いっ今にウリの羅老号が‥」
「貴様はまず自分の家だけで作れるようになってから言うアルよ」
チューゴ君の冷たい視線とその言葉に、
今一番痛い所を突き刺されたカンコ君は行き場の無い怒りに叫びました
「ア、アイゴーー!!これもニホンのせ(ry」
終わり?
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/09/11(金) 23:16:06 ID:SBODPuwZ
元ネタ
【宇宙】NASA宇宙運用局長「今まで見た打ち上げの中で最も美しかった」 H2Bロケット打ち上げ
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1252639701/ 【科学】日本の新型ロケットH2B打ち上げで、韓国・中国などとの宇宙開発競争は激化へ … 韓国紙 [09/11]★5
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1252673877/ とりあえずロケットが無事打ち上げられ、軌道に乗った事が確認出来て、日本としても日本人としても凄く誇りになる事だと思います
こういう努力の人達や過去の偉業を語り継いでいくためにも少しは頑張らなきゃなと思ったりします
ロケットネタは知識が無いから凄く難しい‥
カンコ君に鋭い突っ込みをかましたチューゴ君は中南海家の庭でロケット花火を設置しました。
「あんなの誰だって出来るアル。宗主の実力発揮のときネ。」
「やや、明後日の方向に飛んでったネ。今まで70回以上は成功したのにこれはどういうことアルか!?」
「兄様、お電話アル。」
「ねえチューゴ君? 頼んでおいたロケット花火はまだなの? (ネシアちゃん)」
「アイヤ〜 打ち上げる方向を間違えたアル。」
中国がロケット打ち上げに失敗し、インドネシアの通信衛星は軌道に乗らず (よんななニュース)
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009083101001118.html
『カンコ君も頑張る』
「こっ、こうしてはられないニダ!」
ニホンちゃんの成功、チューゴ君の久しぶりの失敗を横目に、一歩(?)遅れを取ってしまっているカンコ君はいそいそとキムチを綺麗にラッピングしています
「ロシアノビッチ君!」
「あん?」
顔を真っ赤に染め、ヒックとしゃっくりをするロシアノビッチ君は今日も自前のウオッカで絶好調に酔っています
「これ、この間ロケット花火作りに協力してくれたお礼ニダ」
そう言って取り出したのは先程せっせと包んでいたキムチ
これからのカンコ家のロケット花火産業の発展の為にと、協力者であるロシアノビッチ君に贈りました
「おっおう、ありがとな‥」
少々酔いが覚めた様な顔でソレを受け取ってくれるロシアノビッチ君にカンコ君は満足そうに笑いました
一方受け取ったロシアノビッチ君は綺麗にラッピングされたキムチを見て小さく唸ります
(どうしようかね、コレ)
前回失敗した事に対する嫌がらせだろうか‥ともロシアノビッチ君は思いましたが、怒っている様子の無いカンコ君に、そうでは無いのだと気付いたので中々無下には出来ません
(間違ったとか言ってロケット花火にくくりつけて、飛散‥、とか‥)
ロシアノビッチ君にキムチを受け取って貰えてホルホルしているカンコ君を尻目に、ブツブツと不穏な事を口にするロシアノビッチ君の姿がありました
終わり
元ネタ
【露・韓】ロシアの有人火星探査実験にキムチ供給[09/10]
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1252571638/ ほんの少し時系列的には合いませんが、ニホンちゃん達が頑張っている間カンコ君もいらん方向に頑張ってたんだよって話です
所でロシアノビッチ君ってキムチ好きでしたっけ?
第3035話 サザンクロス 投稿日: 2009/09/13(日) 19:08:39 ID:4MdNKT89
『おっとっと』
とん、と地を蹴って、ニホンちゃんは橋の欄干(らんかん)に飛び乗りました。
まだ肉付きの薄いものの、すらりと伸びた中性的な脚がアメリーくんの目の前に大写しに
なりました。ニホン人に多いO脚ではなく、その長い脚は太腿から足首まで、踵を閉じれ
ば隙間なく綺麗につながりました。清潔で、肉感的ないやらしさとは無縁であり、アメリ
ーくんは思わず見とれてしまいました。
「知ってる? アメリーくん。この欄干って歩けるんだよ」
頭上から少女の声が降ってきました。
平均台ほどの幅しかない欄干を、ニホンちゃんは両手を広げ、バランスをとりながら、す
たすたと歩きました。
ときどき風に煽られて、よろけます。
少女の右側は橋の歩道ですが、左側は広い川。
「あわわ……。危ないよ。早く降りなって。川に落ちちまうから」
「何を言ってるの。全然大丈夫よ。ほら、こんなことをしたって平気なんだから」
少女は左脚だけでフラミンゴのように一本立ちしました。アメリーくんは恐怖のあまり総
毛立ちました。
「わわわ、落ちちゃうよ! 危ない、左側によろけたら川に真っ逆さまだって!」
「大丈夫だってば。ほ〜らほらほら」
そのまま上体を前に倒し、ニホンちゃんは橋と平行になりました。右脚は後方へ伸ばされ
ています。
「わあ〜〜」
見ていられなくて、アメリーくんは目を覆いました。
「ほ〜らほらほら」
そのまま飛び跳ねました。
「わああああ〜〜〜〜〜」
心底不安なアメリーくんの悲鳴があたりに響きました。
解説 サザンクロス 投稿日: 2009/09/13(日) 19:11:07 ID:4MdNKT89
米・ワシントンで民主党新政権の外交姿勢に対する不安広がる シンポジウムは大盛況(FNNニュース)
民主党の新政権について、アメリカ・ワシントンでは、外交姿勢に対する不安が広がっている。一方で、
日米関係を取り上げるシンポジウムが相次いで開かれ、大盛況となっている様子。
ワシントンでの日米関係に関するシンポジウムには、異例といえる数百人の聴衆が集まるなど、ワシン
トンで民主党新政権に対する政策の関心が高まっている。
国務省でアジア政策を統括するキャンベル国務次官補は、民主党政権に対する外交・安全保障政策への
不安が広がっていることを意識し、時間をかけて意思疎通を行っていく考えを示した。
キャンベル国務次官補は「自民党とは違いもあり、一定の時間はかかるだろう。われわれは忍耐強くな
ければならない」と述べた。
そのうえで、日米関係は強固だとして、民主党政権でも日米協調の維持は可能だと強調した。
一方、別のシンポジウムで、国務省のメア日本部長は、沖縄の普天間飛行場移転などのアメリカ軍再編
について、国家間の合意であり、見直しには応じないと明言し、政権交代後も従来の合意を履行するよ
う求めた。
メア日本部長は、米軍再編について、「米国の考えは、かなり実行されている計画ですので、これから
もその計画を実行する方がいいと思ってます」と述べた。
日米関係に変化なしを強調することで、日本の政権交代に対するワシントンのショック状態を何とか和
らげたいアメリカ政府担当者だが、一連の発言は、新政権への不安を抱いていることの裏返しともいえる。
(09/03 13:04)
ポッポおじさんが福島屋の鳩左ブレをお土産にニホン家に来てから何日か経ちました。
「これ、いらな〜い」「これ、捨てて〜」「これ、没収ね」「これも、どっかやって〜」
ポッポおじさんは、ニホンパパが大事にしていた物を次々と捨てていきます。
まあ、中にはニホンちゃんから見ても「何これ?」と疑問符の付く物もありましたが、
長年家の中にあったものですから、ママとウヨ君とニホンちゃんはちょっと感傷的。
そんな3人を尻目にポッポおじさんは絶好調。
「あ、ママさん。渡してあった家計のお金返して。使い方は今から僕が決めるから」
「え?」
「口答えはしないの。そういう約束だったでしょ」
「……はい」
ママから財布を取り上げた財布をちょっと覗きこんでから、
「う〜ん、当座はこれで足りるかな。でも、僕のお小遣いが少なくなったら
武士君とサクラちゃんの分からも貰っちゃうかもね」
「えっ?」「へっ?」
「ま、どーなるか分からないけど、でも、仔猫のエサ代増額とかお金かかるしね」
「………」
「じゃ、出かけてくるから」
「え?どこに……?」
「アメリー君のパパに挨拶してから、チュウゴ君の家でカンコ君と3人で飲むの」
「………」
さて、どーなることやら。
食い物の恨みは恐ろしい
「ニホン、お前の所の家長変ったんだから、クジラ捕りもやめるダス!」
これはこれはオージー君。
またいきなりニホンちゃんに(よりによって)クジラ捕りで文句を付けて来ました。
「いやだよ。サヨックおじさんもクジラ捕りは辞めないって言ってたし」
ニホンちゃん、あっさり拒否。
「なぜダス!クジラは頭が良いダス!人間の子供くらいの知能があるダス!」
必死に食い下がるオージー君。でもニホンちゃんはこう言いました。
「それただの仮説でしょ・・・クジラで金儲けしたいから食べるなって本音言えば良いじゃん」
痛いトコ突かれたオージー君に対して更に突き放すニホンちゃん。
「私はクジラが食べたい時があるの。それはウチのしきたりなんだから放っておいてよ」
そこまで言われて混乱したオージー君、
何をトチ狂ったのかトンデモ発言をブチかましてしまいました。
「しきたりを守るって言うなら、ニホンは着物着てから言えダス!」
・・・
・・・・・・
「はい?」
ニホンちゃん、目が点になってしまいました。
暫しの間をおいてニホンちゃんがため息をついて一言。
「・・・あのねオージー君。私の家のしきたりの、何を守って何を変えるのかを決めるのは
私達日之本家の人間なの。決してあなた達じゃないの。
他人でしかないオージー家の人達はそんな立場に無いの。分かる?」
首を振りながら、ニホンちゃんは教室の外へ行ってしまいました。
「あ!こら!ニホン、待ってけさ・・・じゃなくて待つダス!
そんな憐れむような眼でミーを見るなダス!」
ドツボに嵌ったオージー君。自分でも言う事が理解できなくなってしまいました。
「マイガー、何でこの話題に限って家長が変わってもずっと頑ななんダスか?!」
遠くで一連のやり取りを見ていた四人組がいました。
「食い物の事でニホンに因縁吹っ掛けるとは勇者アル。
ウチは日之本家に薬品入り餃子売ったらその後餃子が全部パーになったアル」
「ウシに骨入れて送ったら家中がキレて、
ウチのダッドが行ってもニッチもサッチも行かなくなったヨ〜」
「オゥ、食材は問題なくてもウチは彼女に料理をボッタクっただけで二度と来なくなりましたヨ」
「ウリはタン入りキムチ・・・ニホンの食い物の恨みは恐ろしいニダ」
・・・あなた達はとりあえず衛生面とかサービス面を何とかしなさい。
(おわり)
「となりのタイコク」
朝夕の空気に涼しさに秋の訪れを感じ始めたこの頃
まだまだ地球街は厚い雲に覆われており、薄暗い日々が続いています
そんなある日
授業が終わり、他の子が部活やクラブに励む放課後
ニホンちゃんは課題が終わらないアメリー君の手伝いの為に教室に残っていました
「早くお天気になれば良いのにね‥」
窓から空を見上げながら溜め息を吐くニホンちゃん
「本当だね」
その隣で同じように空を見上げ、アメリー君が呟きました
そんな中、ガラリと教室の扉が開き、二人が目を向ければ此方へと向かうチューゴ君の姿が見えました
「ニホン、お前はアメリーなんかじゃなく我と仲良くすべきアル」
「‥いきなりどうしたのチューゴ君‥?」
突然そんな言葉を掛けてきたチューゴ君に首を傾げるニホンちゃん
「お前は何をいってるんだ?」
その隣ではアメリー君がチューゴ君を睨み付けています
「家が近いのもあるが、我とアメリーは元より、アメリーとお前よりも、お前と我の方が縁も深いアル」
そう言いながらアメリー君を一瞥し、チューゴ君は鼻を鳴らして笑いました
そんな二人に挟まれてオロオロするニホンちゃん
それでも、今にも取っ組み合いを始めそうな二人の間で必死に声を張り上げます
「チューゴ君もアメリー君もっ!二人ともそんな話は止めてよ、‥今は皆で協力して地球町を良くしようねって話し合ってるのに」
「っ‥そうだよ!今はそんな事言ってる場合じゃ‥」
「そう言って最近お前、付き合いが悪いアルよ」
「あ?」
低い声と共にアメリー君のコメカミに青筋が浮かびます
それにワザとらしく目を見開き驚くチューゴ君
「おぉ怖い怖い、あんなアメリーと居るより、ニホンは我と居る方が安全アルよ」
殺気立ち始めたアメリー君から遠ざけるようにチューゴ君はニホンちゃんの手を引きました
けれどその手を振り払い、ニホンちゃんはチューゴ君を睨みます
「そう言ってチューゴ君、‥この間アサヒちゃんのお友達のキョウちゃんに怪我させたでしょ?」
「あれは奴が悪いだけアル」
「‥かもしれないけど‥」
確かにキョウちゃんに非が無かったとは言えないかもしれません
ですがそれでも話し合いで何とかならなかったのだろうか?と、ニホンちゃんは思います
「‥ごめんねやっぱり駄目だよ、私チューゴ君とは仲良く出来そうにないよ‥」
「‥まぁじっくり考えるアルよ」
ふふんと笑い、もう一度アメリー君を睨み付け、チューゴ君はふらりとその場を離れました
「あんなの真に受けちゃ駄目だよ、ニホンちゃん」
「‥うん」
“気にする事は無い”と、アメリー君が寄り添いますが、けれどニホンちゃんの胸には不安ばかりが募ります
今、実質的に日ノ本家の実権を握っているポッポ叔父さんはアメリー君の前では良い顔して調子の良い言葉を掛けてはいますが、
その心の内ではアメリー君よりもチューゴ君やカンコ君と仲良くし、連携をとろうとしている事をニホンちゃんは知っていました
『G20クラス会』
「なあ、イラン。なんなら、お前の家を屋探ししてもいいんだぜ!」
アメリー君の厳しい視線の先にあるのは、周りの子からも席を離されてポツンと
孤立しているイラン君。その姿はさながら裁判の被告席のようです。
「い、いや、"あれ"は元々うちで食べようとして作ってた分だけだし……」
「あら?私達には内緒で?ご招待にあずかれないなんて、つれないですわねぇ」
「た、だから、前もって言ってたじゃないか!無理だって……」
「前もって?ねぇ、フランソワーズさん、あなた、聞いてまして?」
「いいえ、初耳ですわぁwエリザベスさんww」
普段は水面下で火花を散らしている宿敵と書いて友と読む2人ですが、
こういう時の連携プレーは傍から見ててもそら恐ろしくなるほど見事です。
まるで午後のお茶会ででもあるかのようにクルクルと笑いさざめく2人ですが、
目は決して笑っていません。
(……こいつら、知ってる!うちで作った新しいイエローケーキのこと、絶対に
知ってやがる!秘密にしてたのに、なぜ!どうやって!?)
腕力No.1のアメリーと権謀術数の女コンビというクラス最強の極悪トリオに
問い詰められて焦ったイラン君は、頼みの綱とばかりにロシアノヴィッチ君と
チューゴ君を振り返りますが……
「(ヒック)……うーん、二日酔い……」
「……すまんな、うちは開業60周年の祝い事の準備で忙しいアルよ」
(くそっ、見え透いた言い逃れを!!)
キョロキョロと視線をさ迷わせるイラン君を見てニヤリと口元を歪めるアメリー君。
ロシアノヴィッチ君が深酒をするように、前日に美味いウォッカを贈ったのは、
他ならぬアメリー君でした。
(フフフ……僕だって、権謀術数についてはあの子たちに負けないんだよ。
東欧組の子に花火あげる約束は反古になっちゃうけど、手なづける手はあるし)
ただ、チューゴ君の思惑については一抹の不安はありますが、もともと何を
考えてるかサッパリ分からないのがチューゴ君の仕様です。
(まあ、どうせキッチョムの野郎を庇って時間稼ぎしてるんんだろうけどな)
それについては、今考えても仕方のないこと、そう自分を納得させて視線を当面の
攻撃先に戻したアメリー君の耳にイラン君の押し殺した声が聞こえました。
「……作ったよ。家に置いてるよ。べ、別に隠してるつもりじゃなかったんだよ……
そんなに、うちに来たけりゃ勝手に来いよ!今さら隠したりしないよ!!」
敗者の声は耳に心地よいもの。
アメリー君は、チューゴ君に抱いた懸念を一瞬忘れて、口元を綻ばせました。
「じゃあ、すぐにでもお招きいただけるんでしょうね。楽しみだわぁww」
「あら、エリザベス、そんなに急かせるのは、レディとしてどうかしらww
それに……イラン君も私達をお迎えする準備が必要でしょうし……ねぇ?イラン君?」
楽しそうに笑いさざめく2人の声を聞きながら満足げに自分の席に座るアメリー君。
ふと、アメリー君が視線を感じて教室の廊下側の窓に目をやると……
(……GJ)
廊下を足早に通り過ぎていく紫苑ちゃんの口が小さく動いたのに気がつきました。
果たしてこの展開は自らが望んだものなのか、それとも自分ですら誰かの駒に
なっているのか、得体のしれない不安に襲われたアメリー君なのでした。
その一方──
「……てっきり、不景気でお小遣いが減ったって話しかと思ってたのに……」
まさか、クラス会がこんな展開になろうとは思ってもみなかったニホンちゃん。
アメリー君たちから、イラン君の問題を聞かれて、こう答えるのがやっとでした。
「え、えーと、その……みんなが心配してることなら、私も心配だよ」
ちゃんちゃん。
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/09/27(日) 13:53:16 ID:J5YoU40e
本日付け日経新聞の国際欄「イラン核包囲、圧力強める」って記事から。
国連総会と、G20サミットと、ジュネーブ核協議に向けたイランの動きをごちゃ混ぜにしてます。
ソースの掲示は携帯からなんで、ご勘弁を。
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/09/27(日) 18:41:16 ID:J5YoU40e
すまん、ペルシャちゃんの存在をすっかり忘れてましたw
ところで、秘密にしていた核濃縮施設の場所や査察受入れを言及せざるをえなかった
イランの屈服かと思いきや、短距離ミサイル発射実験をやってくれたようです。
10月のジュネーブ核協議までまだまだ一波乱はありそうな気配。
取扱注意
ニホンちゃんが茶色い服を着てあなた家に来たら歓迎してあげてください
あなたの家が幸運に包まれるでしょう
「おお、ニホンちゃんが買い物したら思いっ切り儲かったぞ!」
彼女が来るという事は、その家が安全で清潔で食べ物が美味しいことの証明です
「僕の家のグレードが何でか知らないけど上がった!」
茶色い服を着た時のニホンちゃんはとっても無口です
「・・・・・・・」
そして素直です。しかも家を散らかしませんし、お金もちゃんと払います
でも、気を付けてください
だからってニホンちゃんにちゃんとサービスしてあげないと、機嫌を損ねます
機嫌を損ねても文句を言いません。顔にも出しません
文句を言わないなら良いじゃないか、って思うでしょ?
でもね、面と向かって文句も何も言わないで急に来なくなります
カモにしすぎた事に気付いた時はもう手遅れであったりする
以下はそれで失敗した人達です
「お金持っていると思って小突いていくらか分捕ったら、もうかれこれ見なくなっちゃった」
(アメリー地区在住Aさん)
「クジラでいじめるのに夢中になっていたら来なくなったダス!」(オセアニア地区在住Aさん)
「マンマミーア!調子に乗ってニホンからボッタくったらいつの間に全く来なくなったネ!」
(ヨーロッパ地区在住Mさん)
「ニホンさんだけに高いメニュー出したら来なくなったアル。もうずっと来てくれないアル」
(アジア地区在住Hさん)
「アローハー、私もよ。ちょっとだけ騙したくらいなのに」(アメリー地区在住Hさん)
「家督争いにうつつ抜かしていたらめっきり来なくなったよ」(アジア地区在住Tさん)
「『センカクパンツ取るならケンカもある』ってちょっと口走っただけで来なくなったよぉ〜。
あんなに仲良しだったのにぃ〜」(アジア地区在住Tさん※上の人とは別人)
そして、そういう家には二度と来ません
そして次第に家が荒れます
ニホンちゃんと同じ色の肌と髪をした大群が押し寄せるのです
「ニダニダニダニダニダニダ」「アルアルアルアルアルアル」
そして家のイメージが悪くなってしまいます
こんな人もいますよ
「ニホンさん、先生の家にも来てね。あなたをいじめていた人にお仕置きしておいたから」
(ヨーロッパ地区在住Fさん)
あのぅ、そばで男の人がフルボッコになってのびていますよ・・・
・・・まあ、とにかく。皆さんも、茶色い服のニホンちゃんを見たら大事に扱ってくださいね
【補足】
結構有名な、日本人観光客妖精説です。
「観光に来ていやな目にあうと黙ったまま、それから二度と姿を現さなくなってしまう。
こちらはなにが悪かったのか判らないままなので、クレームを言ってもらった方がまだ良い。」
移民なんかでも差別や嫌がらせを受け続けると、
他国の移民達と違って抵抗せずに帰国してしまう傾向が強いそうです。
これなら日本本国の方が暮らしやすいや、って思ってしまうんでしょうね。
欧州の旅行業界では機嫌をそこねたら文句を言わないが、絶対二度とこなくなる。
だから、非常に繊細に扱わかなければいけない人たちだ、と思われているそうです。
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/09/30(水) 23:08:53 ID:SwNN+UNG
ちなみに、茶色い服と言うのはブラウニーの事です。
ド○クエに出て来たモンスターの事じゃないですよ。
【参照】
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%83%8B%E3%83%BC 妖精ですが、いわゆるフェアリーやティンカーベルとはイメージが違います。
日本で言う座敷童子に近い存在ですね。
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第3041話 『折れた物差し』その1 投稿日: 2009/10/01(木) 00:09:48 ID:pGBlb5s+
『折れた物差し』
「今朝のポッポ叔父さんのお召し物は品が良くて素敵だったわね、マイちゃん」
「えぇ、それに奥様のお選びになられたと聞くネクタイも凄くお似合いで‥、一体どこのブランドなのかしら‥」
放課後
まだまだ何人かの生徒の残る教室の一角で、キャッキャと笑笑いながら、二人机を並べて記事を書くアサヒちゃんとマイちゃん
その横でニホンちゃんは職員室に呼ばれたタイワンちゃんを待ちながら、何をするでも無く窓の外を眺めていました
「あらニホンちゃん、何か言いたそうね」
「えっ!‥別に‥何も無いよ?」
「そう、ふふふふ‥」
突然振られた言葉に戸惑うニホンちゃん
けれど自分から声を掛けたにも関わらず、そんなニホンちゃんを他所に、二人顔を見合わせ意味深に微笑まれるとあまり良い気はしません
(‥ジミンパパが良い服着てたらアサヒちゃんもマイちゃんも凄く怒るのに‥)
『この不景気だっていうのに自分だけ高い服来て、高い物食べて‥本当に何様よ』
『本当、一度は私達みたいな立場にもなってもらいたいわ』
……
「ねぇ、ポッポ叔父さんって、日之本家の大黒柱なんだよね‥」
「そうよニホンちゃん!ニホンちゃんも漸く解ってくれたみたいね」
「日之本家を支える大黒柱‥前のジミンパパと同じ立場の人がそんなに贅沢しても良いのかな‥?」
「何言ってるのよニホンちゃん!大黒柱だからこそ贅沢してもらわなきゃ!日之本家の代表なんだからね!」
「そうよ、一家のトップが下手に安っぽい事してたら他の家に舐められるじゃない‥」
「‥…」
まだ何かしら二人で盛り上がっているアサヒちゃんとマイちゃんを背に、ニホンちゃんはぼんやりと、いつかのジミンパパの事を思い出します
『このアイスは凄く旨いんだよ、さくらも食べなさい』
そう言ってニホンちゃんの小さな手にアイスを渡し、
蕩けるような笑顔で美味しそうにアイスを食べていたジミンパパ
「どっちが正しい事なの?ジミンパパ…」
ショック、不景気、ブランド、立場、贅沢、高い時計、アイスクリーム、庶民、庶民、庶民
「ニホンちゃん」
「え?」
不意に名前を呼ばれ、振り返ると
いつの間にかアサヒちゃんとマイちゃんの姿は無く、代わりに後ろにはニホンちゃんを心配そうに見つめるケイ君の姿がありました
115 :
スレ統一ルールに基づき移管:2010/05/15(土) 23:37:45 ID:ZSG4U8T6
「ジミンパパの良さなら僕が知ってるよ」
「ケイ君‥」
「僕だけじゃない、他の人達だって‥、今はまだ、もう少し時間は掛かるだろうけど‥」「‥うん」
グスッと小さく鼻をすすり、ニホンちゃんは照れた様に微笑みました
「ありがとうケイ君」
「‥いいや」
そう言ってニッコリと笑うケイ君に、ニホンちゃんは元気を貰えた気がしました
終わり
解説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/10/01(木) 00:16:26 ID:pGBlb5s+
元ネタ
【古典個展】立命館大教授・加地伸行 伝統保守派に耳傾け - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090927/acd0909270334000-n1.htm 朝日と毎日も片寄りまくってますが、産経にも今のままのスタンスで独走して頂きたいです
「言ってもその人達が」
エリザベス家ではこの前お家の会社の社長さんが変わりました。
エリザベス家にもそれぞれ勢力があるのです。
「この前まではロウドウさんの派閥だったのでしてよ」
「それで今度はホシュさんなのよね。ホシュさんってうちのお
父さんみたいな人なの?」
ニホンちゃんはこうエリザベスちゃんに対して尋ねました。彼
女の認識ではそう思えたのです。
「それでロウドウさんがポッポおじさんとかサヨックおじさん
みたいな人なの?」
「近いようで全然違いますわ」
エリザベスちゃんはニホンちゃんに対してこう答えます。それ
は違うというのです。
「我が家でのロウドウさん達もちゃんとお家のことは考えてい
ますので」
「文句言うだけだったり自分達のことしか考えたりそういう人
達じゃないのね」
「はい、全く違いましてよ」
それはきっぱりと否定するのでした。
「というよりそれでお家の経営ができまして。お家のことを何
一つとして考えないような人が」
「言われてみればそうだけれど」
しかしなのです。日之本家ではそれが違うのです。ポッポおじ
さんもサヨックおじさんもぎゃんすか言うばかりで自分のこと
しか考えない人達なのです。
そういう人達とは違うと。エリザベスちゃんははっきりと言う
のでした。
「ロウドウさんも何度も社長を縁者から出していますしそれな
りにしっかりとしていましてよ」
「羨ましいなあ、そういうの」
ニホンちゃんは思わずこう言ってしまいました。
「そういう人がいてくれて。うちの家だとお父さんやアソウさ
んがそうだけれど」
「何、紛い物はすぐにメッキがはがれましてよ」
ここでこうニホンちゃんに言うエリザベスちゃんでした。
「そう、それも見事なまでに最悪のタイミングでそれは露わに
なるものでしてよ」
「見事なまで。そういえば」
ポッポおじさんのことを思い出してみます。そうすると確かに
その通りです。今はポッポおじさんと言えば大嘘吐きです。ま
さに息をするように嘘を吐くです。
サンケー君やヨミちゃんだけでなく皆が総攻撃です。あの人気
はもう何処にもありません。
「ルーピー!」
「嘘つくな!」
こんな有様です。最早叩かれるだけです。そもそもその発言に
しても行動にしても全く信用できないからです。これではもう
そうなってしまうのも当然です。
とりわけリュー家とミヤザキの間ではそうです。退陣はそれこ
そ規定事項のようになっています。
エリザベスちゃんもそんなポッポおじさんを見てです。そのう
えでニホンちゃんに対して言うのでした。
「あれは反面教師ですわ」
「そうなの、やっぱり」
ニホンちゃんもエリザベスちゃんのその言葉を静かに聞いてい
ます。頷けるものがあるのでしょう。
そしてです。エリザベスちゃんはここでまた言います。相変わ
らずポッポおじさんを冷たく見ながらです。
「我がエリザベス家においてはああした輩をのさばらせるよう
な壁新聞もありませんし」
「それは羨ましいわ」
アサヒちゃんやマイ君です。そうした人達と比べれば流石にエ
リザベス家の壁新聞はずっとましです。日之本家の壁新聞があ
まりにも酷いだけかも知れませんけれど。
そうしてです。エリザベスちゃんはまた言います。
「ホシュさんもロウドウさんもです。我が家に相応しいかそう
でないかを皆見極めて選ぶようになっていますのよ」
本来はそうあるべきなのですが。これはニホンちゃんのお家に
おいては本当にないことなのです。
ニホンちゃんはそんなエリザベスちゃんのお話を聞いてそれで
溜息さえつきながらです。こう言いました。
「いいなあ、わたしの家なんて皆壁新聞とかに騙されてポッポ
おじさんなんか選んじゃったから」
「まああれでは先が見えていますわね」
ポッポおじさんは罵声を浴び続けています。そして挙句の果て
にはです。
「ポッポッポーーー、ハトポッポーーーーー」
鳩の真似までしだしました。最早おかしくなったとしか思えま
せん。そんな無様な様です。
「所詮ぎゃんすか言うだけですわね。その程度の男が何かをま
っとうできる筈もありませんわ」
「だったらいいけれど」
それでもニホンちゃんはまだ不安を感じています。やっぱり自
分のお家のことだからです。
それで戸惑っているニホンちゃんにエリザベスちゃんはまた言
いました。
「例えば我が家では今度は」
「うん」
「会議中に携帯のスイッチは切ることになりましたのよ」
「会議中はなの」
「そうですわ。会議に集中できるように」
その為にだというのです。
「だからですわ」
「それっていいわよね。会議に集中しないといけないのは確か
だし」
ニホンちゃんもです。エリザベスちゃんのその言葉に対して納
得する顔で頷きます。
「わたしのお家でもそうする場合もあるし」
「それで決まったのですわ。さて、それでは今から家族会議で
すのでこれで」
悠然と微笑んだうえでその場を去ります。そしてその会議にお
いてですが。
ホシュさんのお家の人達も勢揃いです。そのトップであるホシ
ュさんがここで言います。
「では携帯のスイッチは切りましたね」
「はい、切りました」
「ちゃんと」
皆それぞれ手を挙げてこう言います。まずは上品にはじまりま
した。紅茶とクッキーも出ていてまさにエリザベス家の会議と
言えます。
そしてはじまってすぐにです。いきなりエリザベス家の皆がよ
く知っている曲が聴こえてきました。その曲が何かというとで
す。
「威風堂々!?」
「そうよね」
「それが?」
「何でここで?」
皆このことを不思議に思い首を傾げているとです。ここでホシ
ュさんの部下の一人が申し訳なさそうに言うのでした。
「すいません、私の携帯です」
「えっ、ホシュさんの?」
「ホシュさんの部下の人がですか」
「あの、それは」
皆それを聞いてです。まずは唖然となります。
「言っている側からそれっていうのは」
「幾ら何でもあれなんじゃ」
「かなり問題がありますよ」
「すいません、つい」
その人も平謝りです。うっかりでした。
エリザベス家の人達も唖然とはなりましたがそれでもです。
ここでこう言うのでした。
「しっかりして下さいね」
「手短に済ませて」
「それで」
この人を笑って言うのでした。唖然としたことはしたので
すがそれでも気を取り直してです。こう言って笑っていい
としたのです。
こうしたお話でした。そしてそれを聞いたニホンちゃんは
こう言いました。
「ポッポおじさん達は最初それどころじゃないことを次々
やらかしても壁新聞は何も言わなかったのよ。けれどこれ
をアソウさんやアベさんがやったらね」
「それは見事なダブルスタンダードですわね」
「そうよね。このことって笑い話よね」
「まあそうですわね。うっかりですわね」
エリザベスちゃんも笑ってこう言うだけでした。
「それで済みますわ」
「それがどんな人に対してもそれで済ませられるのって。
羨ましいわ」
自分のお家のことも考えざるを得ないニホンちゃんでした。
少なくともこうしたことにかけてはエリザベスちゃんのお
家の方がずっといいようです。
127 :
マンセー名無しさん:2010/05/16(日) 23:10:57 ID:p48jfX+N
『秋の嵐』
放課後の教室
部活も終わり、遅くまで残っていた生徒達が帰路についた頃
ニホンちゃん達の学ぶ5年生の教室には、G7クラス会の為
お馴染みの6人の生徒が教壇に立つアメリー君を前に席に着いていました
けれど時刻は既に18時、何時もならクラス会を終えて帰っている時間なのですが‥
「アメリー、折りいった話とはなんですの?」
「そうですわ、私‥、早く家に帰らなくては家の者が心配してしまいますわ」
最初から不機嫌そうなエリザベスちゃんと早く家に帰らせろとばかりに溜め息を吐くフランソワーズちゃん
「僕も僕も!今日は可愛いお姉さんが家に来るんだよ」
「下らない理由なら帰らせてもらう」
唇を尖らせるマカロニーノ君と、血管を浮かせるゲルマンスキー君
「またアメリーの気紛れか‥」
「今日はどうしたのかな?アメリー君」
呆れたように呟くカナディアン君、
そしてその隣に座るニホンちゃんは首を傾げます
「残ってくれてありがとう皆!」
そう言って教壇に立つアメリー君が笑います
「まず皆にやって欲しい事があるんだけど、エリザベス、それにフランソワーズとマカロニーノ、ゲルマンスキーは席をくっ付けてくれる?あっ、ニホンちゃんはそのままね」
「何がしたいんだ?」
「またアメリーは‥」
「よろしくねフランソワーズ」
「嫌ですわ」
アメリー君の意図が解らないまま、指名された4人は怪訝そうに席を動かします
そして4人とニホンちゃんに席が別れたのを見て、漸くアメリー君は本題へと移りました
「今度からクラス会はカナディアンの代わりにチューゴを加えようと思うんだ」
『え?』
皆驚きの声を上げ、アメリー君を見ますが、アメリー君は飄々とした感じで皆の視線を無視をします
「それは‥一応解りましたけど、先ほど私達に席を付けさせたのはどういう事なのかしら?」
「席を離れさせたニホンちゃんと、アメリー‥お前は?」
眉間に皺を寄せ、怪訝そうに尋ねるエリザベスちゃんとゲルマンスキー君
そんな二人にアメリー君はニコリと笑みを返します
「あぁそれは、エリザベス、今度のクラス会からは君とフランソワーズ、マカロニーノとゲルマンスキーで相談し合って一つの提案を出して欲しいんだ」
『は?』
今度こそ皆声を上げ、各々に顔を見合せ、納得出来ないとばかりにアメリー君を睨みました
「冗談じゃありませんわアメリー!私、嫌ですわよ?万が一にでもフランシスの意見を通さなければならなくなる事があるかもしれないと思うと‥」
「それはこちらのセリフでしてよエリザベス!」
「僕も彼女たちに賛同するよ‥不公平だよアメリー!」
「‥些かわがままが過ぎないか?アメリー」
口々に不満を露にするエリザベスちゃんとフランソワーズちゃん
そして同じように不平だと口にするマカロニーノ君とゲルマンスキー君
「どうとでも、今はそうやってバラバラになってる時じゃないだろ?意見は極力まとめて、少なめに‥ニホンちゃんもそう思うよね」
そう自分に反対する4人を煩わしそうに一瞥した後
ニホンちゃんには打って代わり、アメリー君は笑顔で賛同を求めます
「えっええっと‥私は」
「‥‥‥…?」
いつもなら少し考え、
『私もアメリー君と同じ意見だよ』と、
直ぐにアメリー君の欲しがる応えを返していたニホンちゃんですが、今日はなんだかいつもとは違い、いつまで経っても返事をしてくれません
「ニホンちゃん?」
「あっ、あの私‥っ」
そんなニホンちゃんに訝しそうに声をかけるアメリー君
その声に背を押されるようにニホンちゃんは口を開きかけますが、後ろから感じた鋭い視線に身をすくませます
「‥あっ‥ごめんね、もう少し考えさせてアメリー君‥」
「えっ、ニホンちゃん‥?」
アメリー君の提案にはニホンちゃんが必要不可欠で、その上絶対自分の意見に賛同してくれると思っていたニホンちゃんが難色を示した事に戸惑います
「じゃあ‥私先に‥」
「ちょっと聞いてますの?アメリー!」
「おいお前は俺にこの三人を押し付ける気か!?」
「ちょ‥待っててくれエリ‥ゲルマ‥、あっ、ニホンちゃんも待って」
「ごめんね‥、バイバイ皆、また明日ね!」
エリザベスちゃんに責められ、ゲルマンスキー君に襟首を掴まれているアメリー君を後目に、ニホンちゃんは席を立ち、皆に手を振って教室を出ていきました
「ごめんねアメリー君‥」
すっかり日が落ち、暗くなってしまった通学路を一人トボトボと歩くニホンちゃん
『今日もカンコ君は平常運転』
今日も今日とてカンコ君は元気にニホンちゃんの竹島パンツを狙っています。
そんなある日、教室の隅でアメリー君と二人、コッソリと怪しげな取引が行われていました
「じゃあこれ約束の‥」
そう言ってアメリー君がカンコ君に頼まれて作った特殊なマジックハンドの入った箱を手渡すと、それを受け取ったカンコ君は嬉々として尋ねます
「ちゃんと『独島守護』って書いてくれたニダか?」
「?‥あ、あぁ‥(なんで僕がそんな事まで)」
「ありがとうニダ!!」
(早速このマジックハンドでニホンのパンツを頂くニダ!)
善は急げとばかりにニホンちゃんを探すカンコ君
教室を出て直ぐの所で、
一人、廊下に佇み
窓から外の風景を眺めているニホンちゃんの姿がありました
(アーリアもタイワンも居ない!これはチャンスニダ!)
そう意気込み、カンコ君は背後から忍び足でニホンちゃんを狙います
けれど端から見ればバレバレなので、狙っているのがチューゴ君やタイワンちゃんであろうなら回し蹴りものですが、
ニホンちゃんは鈍いので気が付きません
(よし!もう少しで届くニダ!っ‥!?)
ニホンちゃんの小さなお尻にマジックハンドの先が触れそうになった
その瞬間、
カンコ君は後ろから強く襟を引かれ、尻餅をついてしまいました
「アイゴーッ!誰ニカ??謝罪と賠償を」
「そっちこそ人の姉さんに何をしようとしてるんだっ!!」
顔を真っ赤にして叫ぶカンコ君に、
同じくらい顔を真っ赤にしてウヨ君は怒鳴ります
「えっ?二人ともどうしたの?」
後ろから上がった声で二人に気付き、ニホンちゃんが駆け寄ります
「ニホンー!お前の弟がウリの事引き倒したニダ!!」
「ききっ貴様っ!姉さんに近寄るな!今姉さんのお尻に触ろうとしただろ!!」
「と、とりあえずカンコ君もウヨ君も落ち着いて‥ね、ね?」
事態を飲み込めていないニホンちゃんですが、一先ずは争いを止めようと二人の間に割って入ります
その時カツンと何かが爪先に当たったのを感じ、足元を見つめます
「あれ?これ‥マジックハンド?」
「ニッニダ!返すニダ!!」
「えっ、けどそれ柄の所に『竹島』って書いてるから私の家のじゃ‥」
「な!?」
「けどあんなの家にあった記憶も無いし‥、ウヨ君見たことある?」
「‥あっ!…いやっ、なっ無い、無いよ姉さん‥っ‥うくくっ!」
「えっ?えっ?どうして笑ってるの?」
ある事に気が付いたウヨ君は歯を食い縛りながら込み上げてくる笑いを堪えます
プルプルと震えるウヨ君にニホンちゃんが不思議そうに尋ねます
少し遅れて同じ事に気が付いたカンコ君は、ウヨ君とは違う意味でプルプルと震え出します
(そんな筈無いニダ‥)
二人に背を向け、素早く確認すると
そこには確かに
“Takeshima is protected”
と、書かれておりました
「えっあっカンコ君?」
ニホンちゃんの呼び掛けを無視して走り出し、アメリー君の元へと向かうカンコ君
その目には涙が滲んでいたとかいないとか‥
「アメリー君!どういう事ニダ!?」
「え?何が?」
急に掛けられた言葉にきょとんとした目をアメリー君はカンコ君に向けます
「これ、『独島』と『竹島』を間違うなんてあんまりニダ!!変えてくれって何度も頼んだ筈ニダよ!?」
涙目になりながらそうマジックハンドを指差し訴えると、アメリー君は苦笑しながら首の後ろを掻きました
「あー、けど僕一度も『うん』とは言ってないよ?それに嘘の表記は良くないんじゃない?」
「そっそんなぁっ‥アっ‥アイゴー!!」
最もなアメリー君の言葉に返す言葉も無く、
今日も今日とてカンコ君の悲痛な叫びがこだましました
おわり
『それぞれの家系表』
今日は珍しく、ニホンちゃんとチューゴ君、カンコ君の三人で一つの机、一つの教科書を囲んで騒いでいます
「あっ、ここにもウリの家の事も入れるニダ」
「待て、そうしたら我やニホンの系図が狂うアル、それはそうとここには我の‥」
「ちょっと二人とも人の教科書にそんなに沢山落書きしないで‥、カンコ君!その時そこは私の家のお庭だった所だよ!」
「で、ここは我の庭だったと‥」
「アイゴー!!ウリの家が‥」
『この頃カンコ(君)の家は無かった(アル)よ』
「‥アッ‥アイゴー!」
(なんか思ったより楽しそうなんだけど‥、僕に都合が悪い事書いてないよな‥?)
三人それぞれの意見が飛び交うのを扉の向こうからハラハラドキドキと盗み聞きするアメリー君
(姉さん頼むからチューゴやカンコの言いなりにはならないで下さいよ‥)
そんなアメリー君の隣で、彼以上に心配しながらニホンちゃんに念を送るウヨ君の姿がありました
終わり
元ネタ
【政治】 岡田外相 「東アジア共同体、米国は加えない」「中国・韓国と共通の歴史教科書作成を」★9
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1254994238/ ソース
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009100700666 日本についても心配なのですが、台湾や北朝鮮についてどう書かれるのかも心配です‥
何より実現しない事を願います‥
『まだ諦めて無かったの?カンコ君』
「チューゴ君!ウリとチューゴ君の家を結ぶ道路を作らないかってアボジが言ってるニダ!」
「‥(何言ってんだコイツ)」
チューゴ君にそう持ち掛けるカンコ君ですが、当のチューゴ君はあまり乗り気では無いらしく、眉間に皺を寄せます
「ニホンも謝罪と賠償をするなら仲間に入れてやっても良いニダよ?」
そんなチューゴ君の様子には気付かずに、カンコ君はニホンちゃんにもチラチラと視線を送ります
それに口を引きつらせながらも笑顔を作るニホンちゃん
「私のお家とカンコ君のお家とじゃ川をはさんじゃうし‥、チューゴ君とだけ結んだ方が‥」
『私は勿論賛』
「?今、声が‥」
「気のせいだよ、カンコ君」
どこからかした声に辺りを見回すカンコ君、
そんなカンコ君に冷や汗をかきながら、ニッコリとニホンちゃんは微笑みます
『まだ話を振られても無いのに勝手に意見しないで下さい!』
そんなウヨ君の声が少し遠くから聞こえました
終わり
借りたものは」
その日エリザベスちゃんはいつものようにお茶を飲んでいましたが、その静寂は突然の来客に打ち砕かれました。
Es klopft!「エリザベス、頼む。開けてくれ、匿ってくれ。」
「ゲルマッハさん、もう少し静かにできませんの。」
Bum bum!「追われてるんだ! アーリアから逃げてるんだ!」
ガチャ「お入りなさいな。」「ありがとう。」
「アーリアはどっか行った?」「もう行っちゃったわよ。」
「さてと、何があったのか聞かせていただきましょうか。」
「ああ、実はね、先月にアーリアから小遣い借りたんだ。今月になったら返すって約束で。でも今月も使い果たしちゃったんだ。」
「浪費癖は感心しませんわね。それでどうする気ですの?」
「しばらく雲隠れしようかな。何とかほとぼりが冷めないかな。」
「そんなの駄目ですわ。借りたものはきっちり返さないと。」
エリザベスちゃんに促がされてゲルマッハ君が帰宅すると、本棚の本がみんな消えていました。
元ネタ
UK Todayの2009年10月7日の記事に、破産宣告をして借金帳消しにするためドイツ人がイギリスへ向かっているとある。
当てが外れて・・・
オージー「ニホン、イルカやクジラ取るの辞めないと、絶交するダス!」
ニホン 「・・・・・・」
オージー「縁切ったダス!」
ニホン 「・・・・・・」
オージー「・・・・・・」
ニホン 「・・・・・・」
オージー「・・・こうなったら日之本家の人間をボコってやるダス!ミーの家から出て行くダス!」
オージー「いい所に居たダス!あれは多分ニホンの弟ダス!」
オージー「ファック!シット!ジャップ!」
ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ
○☆⊂∀Дθ`£Ω!!!・・・あれ、フィリピンだったダスか?」
フィリ 「・・・・・・(怒)」
ニホン 「・・・・・・」
オージー「ニホン、仲直りするダス」
ニホン 「帰れおまい」
142 :
スレ統一ルールに基づき移管:2010/05/17(月) 23:45:29 ID:tHqdoOG8
第3048話 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/10/23(金) 16:43:37 ID:fxAOJK2j
『自主独立』
「おいロシヤノビッチ、縁起でもない事を言うなYO!」
「ん?」
「ん? じゃないYO. お前、この間俺ん家が事業に失敗してカナディアンやメヒコ、チューゴが管理し始めるって予測しただろうが(第2957話)。」
「ああ、予測の一つだ。俺の家だって経験した事だぞ。特にお前の家の会社は元々は別個の会社が統合して出来たんだろ? そう深く受け止めるなよ。」
「俺だって笑って済ませたいYO. でも最近、各支社で離脱を求める従業員が増えてきてるんだよ。そういう不穏分子を勢い付かせないでくれYO.」
「…(ニヤ)そうか、ラスカは俺が丁重に保護してやる。しかしアメリーお前は駄目だ。」
「ちょ、おい、まだ分裂するとは決まってない、ていうか分裂なんかしない! 絶対させないからな!」
今回ロシヤはあまり関係ないけど
http://www.afpbb.com/article/politics/2651958/4751654 合衆国の各州で連邦政府からの離脱を主張する人が増加し州法の強化や州独立を唱え始める。ただしこのうち前者は後者をあまり支持せず。
「サーキットの狼」
最近男の子達が何かと騒がしいです。皆自転車に乗って
そのうえで派手に乗り回しています。それで街のあちこ
ちを走り回っているのです。
「やっぱり自転車はいいよな」
「ああ」
「身体にもいいしね」
確かに自転車を乗り回すことも身体にいいです。しかし
ここで問題がありました。
皆それはもうかなりのスピードを出しています。そのス
ピードが速過ぎるのです。そして問題はそれだけではあ
りませんでした。
それに運転の仕方もです。皆かなり乱暴に運転をするの
です。スピードを出しておまけに交通マナーも悪い、こ
れでは問題にならない筈がありません。
そのうえで、です。皆集団でそうするのです。問題がさ
らに二乗されるというわけです。
そんな有様だからです。学校でもそのことが問題になっ
ていました。フラメンコ先生もこのことに頭を悩ませて
います。
「どうしたものかしらね」
「とりあえず発散できる場所があればいいのですけれど
ね」
ここでハプスブルク先生がフラメンコ先生に対して横か
ら言うのでした。
「そうした場所があれば」
「そうよね。道で走るのが問題なのよ」
フラメンコ先生もそれを言います。
「どうしたものかしら」
「誰かそういう場所を提供してくれたらいいのですけれ
ど。誰かいませんかしら」
フラメンコ先生もそうした場所が欲しいと思っていまし
た。男の子達はその間にも派手に暴走をしています。そ
の中にはウヨ君もいました。
「武士、あまり無茶な自転車の運転は」
「大丈夫だよ、姉さん」
ウヨ君は明るい顔でニホンちゃんに対して答えます。本
当に本人は何の心配もしていないような。そうした顔で
言うのでした。
「俺は一人で自転車走らせているしさ。それに無茶な運
転はしないしね」
「だったらいいけれど」
「心配無用だよ」
こう言うだけです。ニホンちゃんの心配もよそにウヨ君
も自転車を派手に乗り回しています。男の子達の派手な
自転車暴走は続きます。
流石にこのことは学校だけでなく町内全体で問題になっ
てきました。それである日マレーシア家からこんな提案
が出てきました。
「それだったら場所を提供するけれど」
「自転車が暴走できる場所?」
「そこ?」
「そう、そこだってさ」
マレーシア君が皆に対して言います。
「そこを僕の家で提供することになったんだけれど。こ
れでどうかな」
「そうだね。じゃあ」
「場所さえ提供してもらえるんなら」
「そこでいいけれど」
「ねえ」
皆これで納得するのでした。そうしてそのうえで皆でそ
の場所に向かいました。男の子達にとっても場所が提供
してもらえるのならそれに越したことはありません。そ
れでそこに行くとです。
「あれ、ここは」
「何処なの?」
皆その場所を見て言うのでした。
「ここって何か」
「マレーシアの家?」
「そうだけれど?」
マレーシア君はこう皆の問いに答えます。何とその走
っていい場所は普通の場所ではなかったのです。物凄
い岩山や火山の噴火口、それに断崖絶壁や巨大な湖が
ある。そんな場所でした。
「それがどうかしたの?」
「ここ、本当にこの町?」
「地球町?」
「クレーターもあるけれど」
「この場所の設計者誰?」
このことも尋ねられました。そしてマレーシア君が言
嘘の設計者が誰かというとです。
「ミス○ーエッ○スっていうけれど」
「ちょっと待った」
「それは覆面被ったおっさんだよな」
「そうだよね」
「そうだよ」
まさにその人だというのです。
「その人に設計してもらったんだ」
「あの、マレーシアさん」
彼の言葉にウヨ君がすぐに突っ込みを入れました。そ
の人には心当たりがあったのです。
「その人は俺の家の人で」
「どういう人なのかな」
どうやらマレーシア君もその人がどういった人なのか
よく知らないまま頼んだようです。これは迂闊と言え
ば迂闊です。
「その人って」
「あの、簡単に言うとですね」
「うん、簡単に言うと?」
「変な人なんです」
実際はもっと凄い言葉を出しそうになりましたがかろ
うじて踏み止まりました。そしてそのうえでかなりト
ーンを抑えてこう表現したのです。
「かなり」
「そうなんだ」
「はい、ですから」
ウヨ君はさらに言います。その何処をどうやったらこ
んなものができるのかというレース場を見てです。中
には自転車では絶対に通れないような場所すらありま
す。
「ここはちょっと」
「まあいいじゃない」
けれどマレーシア君は落ち着いてこう言うのでした。
本当に何とも思っていない感じです。
「こういうレース場の方がさ。いいじゃない」
「いいですか?」
「うん、普通に自転車に乗っていたら面白くないから
皆で暴走するんじゃない」
これは言われてみればその通りでした。確かに普通に
運転していては面白いものではありません。だから皆
派手に暴走したのです。そういうことでした。
「これはこれでいいよ。むしろこういう場所は嫌だっ
て言うともうそれだけで根性なしだよ」
マレーシア君はこんなことも言います。こうしてこの
奇天烈なレース場を開くことにしました。
いざ開いてみるとです。これがかなり人気がありまし
た。少なくともこれまで暴走行為をしていた子達がこ
こに集まってです。それで街で集団で暴走をすること
はなくなりました。
中には男の子だけでなく女の子もいます。ニホンちゃ
んも時々来てそれで自転車に乗っています。それはさ
ながら。
「何かモトクロスみたいね」
「そうだよね、ハードで」
横にいるウヨ君が答えます。どのレース場も確かにそ
んな感じになっています。運動にもストレス解消にも
かなりいいものになっています。
「これはかなり」
「面白いわね」
「少なくともこれで街中で暴走するような奴はいなく
なったね」
マレーシア君はこのことを笑顔で言うのでした。確か
にその通りです。
「それだけでもこれは正解だよね」
「確かに」
「その通りですね」
「じゃあ皆これからも暴走したくなったらここに来る
といいよ」
マレーシア君は今度は皆に対して言います。
「それで好きなだけ暴走してね」
かくしてマレーシア君のこのレース場は皆の人気スポ
ットの一つとなりました。かなりの大成功となったの
でありました。
154 :
マンセー名無しさん:2010/05/18(火) 23:30:25 ID:idB4lqgV
第3049話 えれぽん 投稿日: 2009/10/26(月) 00:52:51 ID:k7XuCsEQ
「のうべる症候群」
「アイゴー!!!!!!」
ニホンちゃんが教室に入ると、本日もおなじみの叫び声が響いています。
「・・・今日はなんなの?」
タイワンちゃんに尋ねます。
「ほら、毎年この時期になると発病してるでしょ?」
「あ、のうべる症かぁ〜。もう秋なんだねえ」
ニホンちゃんは納得しました。
毎年この時期には生徒の中で優秀な人に「のうべる賞」というものが贈られるのです。
が、カンコくんは「今年こそ確実」と騒ぐくせに毎年かすりもせず、その度に泣き喚くのでした。
クラスのみんなは、それを「のうべる症」と呼ぶのでした。
昨年、ニホンちゃんが受賞した時なんて、ひどいのうべる症発作でしたが、今年はニホンちゃんも受賞してません。
「お互い、残念だったね」
ニホンちゃんが一応フォローすると、
「う、うるさいニダ!どうせ、心の中ではウリを馬鹿にしてるくせに!」
普段の身の程を知らない誇大妄想もやっかいですが、こういう被害妄想の時はさらにやっかいです。
「そんな事ないよ。わたしだって、アメリーくんや紫苑ちゃんに比べたら全然だし・・・
それに、カンコくんだって一度受賞してるじゃない。ね?」
それを聞いたカンコくんが複雑な表情になりました。
「いや・・・確かに貰ったニダが・・・あれは・・・」
「あ、そうよね・・・わたしも貰った事あるけどあれは・・・ねぇ・・・」
ニホンちゃんとカンコくんが困った表情を浮かべた時、
「みんな、これ見てくれ!」
アメリーくんが首から下げたメダルを見せびらかしながら、教室に入って来ました。
チューゴくん「あ、あれは・・・」
ロシアノビッチくん「今年は、よりによってお前か!?」
ニホンちゃん・カンコくん「のうべる平和賞・・・」ニダ・・・」
教室中がざわめきます。それは、数あるのうべる賞の中でも最も意味不明と言われた平和賞のメダルでした。
ただでさえ、のうべる賞の受賞者は先生の贔屓に左右されると言われています。
が、学科のメダルならそれなりに納得のいく根拠があります。しかしこの平和賞は受賞の基準が全くわからないのです。
ニホンちゃん「わたしは花火遊びに反対です!て言ったらもらえちゃったのよね・・・」
カンコくん「これからは兄弟仲良くします!って言ったら貰えたニダ」
ちなみにニホンちゃんは約束を守ってますが、カンコくんは守れてません。
まあ、お兄さんのキッチョムくんに問題がありすぎたわけですが、カンコくんにしてみれば今や黒歴史です。
「まず、おめでとうと言っておくアル。で、受賞の理由は?」
自分には全く縁が無い事を自覚しているチューゴくんが尋ねると、アメリーくんは胸を張って答えました。
「ぼくは、町内から花火を完全追放するって約束したのさ!」
(ええ!?)(いや、まず自分の所を少しでも減らしたのか?)(ただの努力目標だろ?)
(悪く無い話だけど・・・どこまで本気?)(ようやく手に入れたのに!)(これ、アメリー家は承諾してるのか?)
(わたしも花火は大嫌いだけど、アメリーくんの家は今それどころじゃ無いよね?でも、これ絶対ポッポ叔父さんやアサヒちゃん悪ノリするよね・・・あれ?でもアメリーくんの事、嫌いなはずだし。また迷走しそう・・・)
(花火を手に入れるのはウリの悲願ニダ!・・・また夢が遠ざかるニカ?)
(まあ、これでアメリーは他人の揉め事に口出ししにくくなるはず。悪い話じゃ無いアル)
みんな口々に「おめでとう!」と言いながら、内心では今後の影響を考え、色々複雑な様ですね。
説 マンセー名無しさん 投稿日: 2009/10/19(月) 09:21:17 ID:O0YOE8Gm
核問題についてアメリーがノーベル平和賞貰ったとか?
後、ニホンちゃんは表向きはアメリーのノーベル平和賞受賞を祝ってるが、内心ではアメリーから花火取ったらチューゴ君やキッチョムから守ってもらえないんじゃないかとヒヤヒヤしてるとか…
ニホンちゃん、借りてた映画のDVD見たyo〜」
「面白かった?」
「うん、クライマックスのド派手な展開にはびっくりだったyo」
「うふふ(……アメリー君に喜ばれると、こっちも嬉しいわね)」
「……で、ニホンちゃん、もう少し貸しててほしいんだけど、いいかな?」
「いいわよ」
「ねーちゃん、アメリーに貸してたDVDって?」
「うん、『ゴジラ』だよ」
遅ればせながら、ゴジラ松井のMVP記念カキコ。
ちなみにカンコ君からはさっそく毒電波も出てましたがww
「ニホンちゃん、その髪飾りを吾に貸すよろし!」
「へ?……ち、ちょっと、待ってよ!いきなり何を言い出すのよ!」
(む、ちょっと強く言い過ぎたアルな)
「……別に取ったりするわけじゃないアルよ。ちょっと見せてほしいだけアル」
とは言うものの、日ノ本家に古くから伝わる由緒ある宝物ですから、ニホンちゃんは困惑気味です。
とはいえ、物が物だけに、チューゴ君も強く言うのはさすがに遠慮があるようです。
「……駄目アルカ?」
「うん、前もって、言ってくれてれば良かったのに……」
「う〜ん、こればかりは仕方ないアルか……」
そこに、登場したのが最近目が泳いでると評判のポッポおじさん。
「サクラ、いいから貸してあげなさい。ほら、決断は早く、早く!」
「……はぁい(渋々)」
「……謝々アルよ(ほっ、言ってみるもんアルな)」
嬉しそうなチューゴ君とジト目で睨むニホンちゃん。
「ポッポおじさん!何で、こんな事¨だけ¨は、すぐに決めるのよ!」
もしかしたら、ポッポおじさん、とんでもない地雷を踏んだのかもしれませんね。 (了)
第3052話 安崎参拾弐号機 ◆SG1HA/GGpc 投稿日: 2009/12/15(火) 01:47:42 ID:4a/nsnWO
『コロッケ祭?』
「ごきげんよう、ニホンちゃん。今日はおつかいなのかしら?」
「こんにちは、フランソワーズちゃん。今日は私が特別に夕食を作ることになってるの。」
「何を作るのかしら?・・・ジャガイモに挽肉、タマネギ・・・?」
「コロッケを作るの。コロッケというのはは日本ではよく食べられてる家庭料理なのだけど、
フランス料理のクロケットが起源とも言われてる揚げ物なの。」
「我が家の料理が起源・・・あらいやだ、カンコ君の台詞みたいね。ところで、どうしてニホンちゃんが夕食を作ることになったのかしら?」
「新スレが立ったのだから、スレの将来を祈念してコロッケを作りなさいって言われたの。
最近の我が家では、台風とかの前にコロッケを食べる風習があるの。
嵐が起こる前に、平穏無事で過ごせますようにっていうおまじないらしいんだけど・・・」
「コロッケでクラスが平和になるのだったら楽よね。」
「せめてカンコ君がおとなしくなっ・・・あはは、無理だよね。
それじゃ、私急ぐから。またね、フランソワーズちゃん。」
「お料理頑張ってね。ごきげんよう。」
「・・・相変わらず苦労してるわよね。」
162 :
スレ統一ルールに基づき移管:2010/05/19(水) 21:03:39 ID:ox/2wwHI
作品で間違って数回移管されている作品がありましたらすいません。
「物凄く甘く見られてます」
「あの人はなあ」
「そうだよな」
「どうしてもな」
「困ったことだよ」
「全く」
皆でポッポおじさんのことを言います。最早殆どの人がこの人を
見放しています。
「何であんな奴を社長にしたんだか」
「もう辞めれば?」
「ルーピールーピー」
お家の中でもこんな感じです。中にはクローンの逆襲とかブーメ
ランとまで言う人までいます。
もっともウヨ君は最初からわかっていたのでポッポおじさんにつ
いては冷たくこう言うだけです。
「わかっていたことじゃないか」
本当にこう言うのでした。
「それなのに社長にした方がどうかしてるんだよ。アサヒとかマ
イに騙されたとかいうけれどそれより前にちょっと勉強したらそ
れでわかりことじゃないか。ニーだって色々言っていたしサンケ
ーとかだって言ってたじゃないか」
「それはそうだけれど」
ニホンちゃんはそんな血気にはやって言う弟を少し咎めるように
して言いました。
「武士、ちょっと言い過ぎよ」
「姉さん、言い過ぎじゃないよ」
しかしウヨ君はそれでも言います。
「お家の中だけじゃないじゃないか。あの人はもうお家の外でも
馬鹿にされてるよ」
「そしてそんな人を社長にしたわたし達もよね。こんなことなら
アソウさんやお父さんの方がずっとよかったのに」
「人間勉強しないと馬鹿になるんだよ」
ウヨ君の辛辣な言葉は止まりません。
「だからこういうことになったんだよ。まあそれを皆に言えなか
った俺にも責任はあるけれど」
「じゃあわたしにも」
「まああのおじさんはどう見ても破滅するよ」
ウヨ君は皆の批判の嵐の前に涙目になっているポッポおじさんを
見ながらまた言いました。
「近いうちにね」
「そうなるのね」
そしてポッポおじさんはといいますと。
生きている人とは思えない虚ろな顔になっています。何か顔が前
とは違っているようです。そして呟く言葉といえば。こんなもの
でした。
「狂っぽーーー、狂っぽーーー」
そしてさらに。
「ぽっぽっぽーーー、鳩ぽっぽーーーー」
何かおかしくなったかの如きです。かつてのよいしょされてばか
りだったのが嘘の様です。これがこのおじさんの本来の評価なの
でしょうか。
お家の人以外もポッポおじさんについてはぼろくそです。ルーピ
ーというのが決まった評価になっているうえにです。
「もう駄目だね」
「ああ、どうにもならないね」
「所詮あの程度?」
そしてです。ある人がこんなことを言いました。
「敵じゃないね」
こう言うのです。
「僕の敵じゃないよ。そうだね、相手になっても」
そして次の言葉は。
「五点取って勝てるよ。だから楽勝だって」
「えっ、五点!?」
「五点って!?」
ニホンちゃんもウヨ君もその言葉を聞いてです。そのうえでその
声がした方に顔をやります。
するとそこにはデンマーク君がいました。あのおとぎ話とミルク
で有名な人です。その彼が誇らしげに笑ってそのうえで言ってい
ました。
「ニホンちゃん弱いもん」
「ええと」
ニホンちゃんは彼のその顔を見てです。そのうえでとあることを
思い出しました。
それが何かというとです。お家の政治のことではありません。そ
れとは別のことでした。
「あの、それってつまり」
「そうだよ、シューキューだよ」
やっぱりそれでした。デンマーク君がここで言うことはそれなの
でした。
「今度のシューキュー大会のことだよ」
「ああ、それのことなの」
「はっきり言うよ。まあニホンちゃんには悪いけれどね」
今更ながらの言葉です。しかしそれで一応はこう言うことが礼儀
ということでしょうか。
「カメルーンとかネーデルの方が圧倒的に強いからね。だって僕
だってさ」
ここで言う言葉は。
「強えのよ(CV:郷里大輔)」
こう言うのでした。
「だからニホンちゃんには負けないよ。当然ネーデルにだってカ
メルーンにだってね」
「うう、確かに」
「その顔触れには」
ニホンちゃんだけでなくウヨ君も顔色を失う壮絶な顔触れです。
実際にニホンちゃんもウヨ君もこの組み合わせを見てもう最初か
ら負けたと思った程です。心の中でボーキュー大会でカンコ君と
五回も当たったりとか最近のカード遊びでの運勢にかなり疑問を
持っていたりします。
「わたしちょっと」
「まあ頑張るしかないけれど」
「だからだよ」
デンマーク君はことシューキューでは完全にニホンちゃんに対し
て勝ったつもりでいます。
「悪いね、勝たせてもらうよ」
「わたしだって全力を尽くすわ」
それでもです。ニホンちゃんも何とか必死に対抗しようとです。
その両手を拳にしてそれでデンマーク君に対して言うのでした。
流石に負けたと最初から思っていてはどうにもならないことはわ
かっているからです。
「絶対にね」
「まあね。正面から相手をしてあげるよ。ただ」
デンマーク君の最初から勝利を確信している言葉はさらに続きま
す。本当に相手にしていない感じです。
「僕のところのアッガーカードとギアルカードのセンターバック
二枚看板から点を取れるのかな?」
「うっ・・・・・・」
そう言われて口ごもってしまったニホンちゃんでした。
「そういえばニホンちゃんのところキングカズカードはまた入れ
てないんだよね」
デンマーク君はこのことも言うのでした。
「流石に相当以上にベテランのカードだけれどそれでも入れない
のは何でかな」
「あれはちょっと」
ニホンちゃんはここでまた口ごもってしまいました。実はこれに
はちょっと思うところがないわけでもないのです。
それで、です。ウヨ君に対してこっそりと囁くのでした。そのこ
ととは。
「ひょっとしてオカちゃんカードってキングカズカードのことを
嫌いなのかな」
「そうかもね。前だってね」
キングカズカードを最初に外したのもオカちゃんカードが監督カ
ードを最初にした時だったのです。
「外したしね」
「そうよね、じゃあやっぱり」
「可能性あるよ。相性よくないのは間違いないかもね」
「ううん、だからなのね」
こんなことをひそひそと囁き合って話しました。そうしてそのう
えでまたデンマーク君の言葉を聞くのでした。
「予選突破は貰ったよ」
並み居る強豪、ただしニホンちゃん以外はと彼が見ているその予
選の顔触れを前にしての言葉です。
「絶対にね。そして優勝を目指すよ」
「うう・・・・・・」
ニホンちゃんも言い返すことができません。どう考えての実力が
違い過ぎるからです。結局このことはニホンちゃん自身もよくわ
かっていることなのです。
「そういうことだからね。圧勝してみせるよ」
こう言って爽やかな、既に勝利を確信した顔でその場を後にする
のでした。後に残ったのはニホンちゃんとウヨ君です。二人は少
し困った顔になってそのうえでお話をするのでした。
「シューキュー大会、やっぱり」
「まあ全力を尽くそう」
ウヨ君も今はこう言うしかありませんでした。他に言う言葉はも
うありませんでした。
「それでいこう」
「そうよね、それしかないわよね」
「それで負けてもね」
ウヨ君も珍しく弱気です。何しろ相手はそのデンマーク君だけで
はないからです。
「仕方ないしね」
「仕方ないの」
ニホンちゃんは弟のその言葉を聞いて言いました。
「それも」
「あえて言わないけれど頑張ってね、姉さん」
その言葉には実に多くのものが含まれていました。行間を読むと
いうどころではありません。
「少なくとも誰が悪いとかゲームに参加しるとかそう言えばおK
か、とかぎゃんすか後で言わないようにしたらいいし」
「それはね。わたしもしないから」
ニホンちゃんはそうした卑怯な娘ではありません。ですからそれ
はよくわかっていました。
「じゃあ頑張るわ」
「ああいう風にならなかったら俺はそれでいいよ」
「ジミンガーーー、カンリョウガーーー、コクミンガーーー、オ
キナワガーーー」
ウヨ君の目の前ではまだポッポおじさんが鳴いていました。ただ
ただ虚ろな顔で念仏の様に鳴いていました。
175 :
マンセー名無しさん:2010/05/20(木) 23:20:22 ID:LKIRR569
「謎のゲルマン忍者」
ニホンちゃんのお家には色々なヒーローの題材が過去には存在
していました。その中でもとりわけ有名なのはといいますと。
「忍者よね」
「そうそう」
「もうあれ最高」
皆これを言います。
「忍者が一番っていうか」
「格好いいし」
「しかも強い」
強いことにもなっています。とにかく皆この忍者というものが
大好きなのです。
とりわけです。人気なのは。
「伊賀のハット○君もいいけれど」
「伊賀の影○?カバ○もあったわよね」
「けれどこれが一番かな」
皆でこんなことを言いながらある特撮番組を観ています。それ
は何かといいますと。
「仮面の忍者よね」
「これ凄い脚本だよな」
「書いたの誰?」
「ああ、それの脚本ね」
ニホンちゃんもそれを観て皆に答えます。
「お父さんが全部書いたんだけれど」
「えっ、あの人が!?」
「そうだったの」
皆ここでその衝撃の事実を知りました。
「これもニホンちゃんのお父さんが脚本書いていたんだ」
「あのライダーの脚本だけじゃなくて」
「そうだったのよ。これって皆知らなかったの」
「ううん、何ていうかね」
「それも書いてたんだ」
皆それを聞いてです。何か妙に納得するものも感じていたり
します。それがどうしてかというとです。
「言われてみれば展開がそれっぽいし」
「ライダーのそれと」
「そうなのよね。それにね」
ニホンちゃんはさらに言います。
「武士も555で全話の脚本書いたし。親子でそれを達成
したのよね」
こうした縁もあるのでした。
「それってやっぱり凄いよね」
「凄いっていうかもうニホンちゃんのお父さんとウヨ君っ
て顔は全然似ていないのに」
「本当に親子よね」
「全く」
皆でそのことを話すのでした。そしてそのニホンパパさん
が脚本を書いた忍者ものの特撮を皆で観ていました。その
中にはゲルマッハ君とアーリアちゃんのドイッチュラント
家の双子もいました。
二人はその脚本を観るうちにです。忍者そのものに深い感
銘を受けていきました。そうしてです。
「アーリア、どう思う」
「うむ、兄上」
物凄く真面目な顔でやり取りをしています。
「かつて特殊部隊の訓練を受けてきた私だが」
「そのことを思い出したか」
「いい意味でな」
こうお兄さんに答えるのでした。
「ああした風に。世の為人の為に思う存分使うのならばだ」
「そうだ、いいな」
「そう思う」
こう言うのでした。忍者というものについて何か根本から
勘違いしているようですがそれも無理のないことでした。
何故ならです。
そのニホンパパさんが全部脚本を書いた特撮から戦隊もの
を観ています。それは完全に勧善懲悪でした。
「正義の為に戦う」
「そうでなくてはな」
こうしてです。二人は忍者のそうした姿に感銘を受けてで
す。そのうえで毎日修行に入るのでした。
忍者として手裏剣を投げ跳躍をして早駆けをします。壁を
よじ登ったり野山を駆けたり水の中を潜って進んだりして
です。まさに忍者になろうとしています。しかし皆そのこ
とには気付いていません。
ニホンちゃんは今度はです。戦隊の侍のことを皆に紹介し
ていました。
「参る!ってどうかな」
「いいねえ、侍って」
「そうよね」
皆忍者のことはもう忘れています。
「格好いいし」
「今もあるあのゲームもね」
「いいよね」
「一本!ってね」
アイヌちゃんのお家のキャラクターが大人気だったその
ゲームの話もしています。ニホンちゃんのお家で大人気
なのは忍者だけではないのです。
このお侍もです。皆今度はそっちに関心を寄せています。
しかしゲルマッハ君とアーリアちゃんはそのまま忍者の
特訓を受けていきます。そうしてその中で技を磨いてい
ってです。遂に自分達が納得するまでになったのであり
ました。
「よし、これでいいな」
「そうだな」
白い満月をバックにして二人で言い合います。
「僕達は忍者になった」
「そうだな、正義の為に戦う忍者にだ」
「闇に生き闇に死ぬ」
「人知れぬ戦う風になった」
微妙に勘違いしていますがそれでもです。二人が忍者に
なったのは事実です。そして二人がオージー家に遊びに
来た時です。たまたまキャンベラちゃんが悪い奴等に絡
まれていました。
「御前等何者ダスか」
「ああ?悪者だよ」
「見たらわかるだろうが」
モヒカンやサングラスの世紀末ナ格好の人達です。その
一目見ただけであれな人達がキャンベラちゃんを囲んで
そのうえで悪いことをしようとしているのです。
「ほら、わかったらな」
「携帯とアイポッド出せよ」
「痛い目に遭いたくなかったらな」
「そう言われてはいそうですかと差し出す奴はいないダ
スよ」
キャンベラちゃんは強気になって彼等に言い返します。
彼女もそう易々とは引き下がるつもりはありません。そ
こまで意気地なしではないのです。
「誰が渡すダスか」
「ああ、そうか。じゃあな」
「痛い目見させてやるぜ」
「そのうえで強奪してやるぜ」
こう言ってです。キャンベラちゃんを今殴ろうとします。
しかしここで、です。
「待て!」
「悪は許さん!」
壁の上からです。一組の男女の声が聞こえてきました。
「あん!?」
「何だ一体」
壁の方を見るとです。そこに二人の黒装束の影が立って
いました。その二人を見ると。
一人は赤い仮面を着けています。もう一人はそのままの
顔です。そしてそのうえで腕を組んで言うのでした。
「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶ!」
「人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ!」
まずはこの名乗りからです。
「悪を倒せと我等を呼ぶ!」
「影に向かいて影を斬り、光に向かいて光を斬る」
そして次には。
「その正義の為に戦う仮面の忍者!」
「ここに参上!」
腕を組んだまま名乗る名前は。
「マスク=ザ=レッド!」
「シャドーサークル!」
こう名乗ります。
そしてです。そのうえで悪者達に対して言うのでした。
「悪は許さない!」
「私達がだ!」
「何だ?ゲルマッハとアーリアか?」
「そうだよな」
悪者達はその二人を見上げながら言いました。
「何でニホンの真似してんだ?」
「シュバルツ=ブル○○ーじゃねえのかよ」
「僕達はゲルマッハでもアーリアでもない!」
「ドイツ忍者はあまりにも有名になり過ぎているから
しない」
こう言ってそれは否定するのでした。
「そしてだ。悪者達よ」
「彼女から離れろ」
また悪党達に対して言いました。
「さもなければ容赦はしない」
「その場合は覚悟することだ」
「覚悟なんてするかよ!」
「俺達は悪者だぜ、おい」
完全に居直った言葉で返します。
「ふん、成敗できるのならよ」
「何時でもしやがれってんだ」
「よし、行けビッグゴールド!」
「忍法木の葉隠れ!」
不意に巨大な石像みたいなのが出てきて木の葉が乱
れ飛んでです。そのうえで絵に描いた様な悪党達を
あっという間に倒してしまいました。かくしてキャ
ンベラちゃんの窮地は救われたのでした。
キャンベラちゃんは二人に対してです。深々と頭を
下げて御礼を言うのでした。
「有り難うございますダス」
「礼には及ばん」
「人として当然のことだ」
二人は腕を組んだまま応えます。
「だからだ。気にするな」
「人の為に戦っているだけだ」
「わかりましたダス」
キャンベラちゃんはここで、です。二人のその名前
まで出してしまいました。
「ゲルマッハさん、アーリアさん」
「いや、僕達は違う」
「その二人ではない」
アーリアちゃんに至ってはその顔まで出してもいま
すがそれでもです。あくまでこう言うのでした。こ
うした場合ばれていないとしないと絶対にいけない
のです。
「僕はマスク=ザ=レッドだ。エリザベス家の言葉
だが気にするな」
「シャドーサークルだ。そう覚えておくことだ」
「わかったダス。それでは」
「うん、ピンチになったらまた会おう」
「それではな」
こうして影の様に消えてです。そのうえで姿を消し
た二人でした。けれどこうしたことはすぐに皆の中
で広まります。そうして次の日には。
「本人に言ったら駄目か」
「全く。ややこしいことになってるわね」
「全く」
皆溜息をつきながらゲルマッハ君とアーリアちゃん
を見ながら話をします。この辺りは本当に困ったこ
とになっています。
「本人はばれていないと思ってるし」
「ばればれなのにね」
「全く」
そしてです。当人達はです。
「世の中そうした人間もいる」
「気にしないことだ」
呆れたことに忍者装束で学校に来ていて背中に忍者
刀を背負ったままでいます。その姿で何でもないと
強弁しています。どうやら疲れてそのまま寝てしま
い服に気付かないまま学校に来てしまっているよう
です。かなり有り得ません。
「だが。忍者か」
「いいものだな」
「それはギャグで言っているのか!?(AA略)」
皆思わず呆れてしまいました。
「その格好で」
「何で言えるのよ」
「トウエイさんの世界ではよくあることよ」
しかしここでニホンちゃんが皆に対して言います。
その優しい声で。
「だからね。こうした場合はね」
「わかっていないふりをするのね」
「そういうものなのね」
「そうなの。だから皆そうしましょう」
にこりと笑って皆に言いました。そしてでした。
皆ただその謎の忍者二人を褒めるのでした。二人
はその褒める話を聞きながらです。そのうえで彼
等も静かに微笑んでいました。その仮面と忍者装
束のままで。
192 :
マンセー名無しさん:2010/05/22(土) 23:49:26 ID:y65575n8
「恐怖の部屋」
今度のシューキュー大会はです。ケープちゃんのお家
で行われることに決まっています。アフリカ町におい
てははじめてです。
しかしです。皆ここで難しい顔になります。それはど
うしてかといいますと。
ケープちゃんのお家の会社の現在の社長さんのことが
まず問題になるのでした。お家ではじめてのお肌の黒
い社長さんであるマンデラさんの次の人ですがそれで
もです。この人がとんでもない人だったのです。
「スカートめくりをしてもね」
やってはいけないとされていることを自分もしたとこ
う堂々と言ってからの言葉です。
「腱鞘炎にならなくて済むんだよ」
最近スカートめくりをしているとそのせいで腱鞘炎に
なってしまうことがあるのです。それも手のあちこち
に斑点まで出て腕力も弱ってしまうという随分と酷い
ものです。これは悪いことをしているからじゃないの
かと言われています。
けれどこの人はです。腱鞘炎にならなくて済む方法と
してです。こんなことを言うのでした。
「それからすぐに手を洗えばいいんだよ。私はそれで
腱鞘炎にならなくて済んだよ」
誰もがこの話を聞いて顔を顰めさせました。そうせざ
るを得ませんでした。
何しろです。自分でスカートめくりをしたことを誇ら
しげに言っているのです。掲示板を荒らしたことや煙
草をやっていることを誇らしげに言うのよりもまだ酷
いです。そうした人は大抵それを言われたら自分がや
ったという証拠はあるのかと時代劇の九十七流の悪党
の如き居直りをしますがこの人は驚いたことにそれす
らしないのです。
「それでいいからね」
「幾ら何でもこれはないニダ・・・・・・」
さしものカンコ君も呆然となっています。スカートめ
くりでは定評のある彼でもです。流石にこの人には言
い言葉がありません。まさかこんなことを言うとは思
わないのが最低限の常識だからでしょう。
そんな人が社長さんのケープちゃんのお家です。その
お部屋でとりわけ凶悪な部屋があります。そのお部屋
の名前こそ。
「ヨハネスブルグ」
「あそこが」
「あの伝説の」
「皆絶対に立ち入らないわよね」
ケープ家に来ても誰も入ろうとしないその部屋です。
ケープちゃんが皆に対して言いました。
「何でよ。入ればいいじゃない」
「いや、絶対に入らないから」
「どうなるかわからないから」
「大丈夫よ。だってね」
ケープちゃんだけが胸を張って言います。
「今度ここでシューキュー大会やるじゃない。だから
大丈夫よ」
「あの、それって」
「全然理由になっていないニダ」
この前共同開催した二人が言います。大騒動を起こし
たカンコ君ですら言葉を濁しています。
「だって。ヨハネスブルグって」
「入っても立ち止まれないニダな」
「それがどうかしたの?」
ケープちゃんは落ち着いた声で応えます。
「立ち止まったら駄目よ。それこそ何がどうなるかわ
かったものじゃないわよ」
凄く落ち着いた言葉です。それこそ何でもないといっ
た調子です。
「自転車でも。赤信号でも気をつけて前に進まないと
横にいる人がいきなり泥棒してくるからね。そうした
場所だから」
「だからそれが普通じゃないのよ」
「何処の世紀末か魔界都市ニダか」
ニホンちゃんだけでなくカンコ君も言います。
「あの、それでお部屋の中を少しいったら殴られても
のを取られる可能性が一五〇パーセントなのよね」
「一回取られるのは確実でそれでもう一回取られる確
率が半分だったニダな」
「そうよ。ワイルドよね」
まるで他人事の様な言葉です。
「いいわよね、そうした場所って愉快で」
「全然愉快じゃないから」
「漫画じゃないニダ」
そしてこうも言われます。
「あの、地震が起こった後のダイナミックでバイオレ
ンスジャックな世界じゃないんだから」
「そうニダ。確か御前の家はお家の中で家族単位での
喧嘩はしていないニダな」
「喧嘩?してないわよ」
それはないというのです。まだお肌が白い人と黒い人
との間には割かしあったとしてもです。それでこもそ
んな喧嘩とまではいかないのです。お家が滅茶苦茶に
なるようなものは。
「そんなのは」
「じゃあ何でなの?」
「そんなに危ないニダ」
「まあそれはお部屋の一部だけよ」
一応こうは言うケープちゃんでした。
「だから安心しなさいって」
「安心って」
「部屋全体ではないニダか?」
「まあ行き来する時に後ろには気をつけないといけな
いし他には夜にはお部屋の中をうろうろできないし油
断することはできないしお部屋の一部には絶対に入る
ことは勧めないけれどね」
「だからそれが酷いっていうの」
「御前は本当にウリ達の言っていることがわかってい
るニダか」
あのカンコ君ですらです。こんなことを言います。そ
れだけケープちゃんのお家のヨハネスブルグの間が酷
いのです。
「ううん、本当にそれでシューキュー大会とかできる
の?」
「本当に何もないニダな」
「多分ね」
物凄く心配そうな二人にあっけらかんとして言葉を返
してきます。あまりにもあっけらかんとしていてそこ
には何の悩みもないようですらあります。
「だからそんな危ない場所とか夜とかに行ったり出た
りしたら駄目なのよ。そして後ろは絶対に気をつける
ことね。お金を少しでも持っていたらそれでかなり危
険だからね」
「あの、それ自体が既に有り得ないから」
「こいつは冗談抜きで人の言うことを理解しているニ
ダか」
二人とケープちゃんの言うことは完全に平行線でした。
「何とかならないのかしら」
「ケープ、大会までに何とかできるニダか?」
カンコ君今回は本当にまともです。何しろあの社長さ
んに唖然となっているからです。
「全然オッケーよ」
物凄く軽い返答でした。にこりと笑ってそこから見え
る白い歯がとても奇麗です。きらりとまるで象牙の様
に輝いています。
「もうね。大船に乗ったつもりでいてよ」
「ううん、とりあえずここに泊まるのだけは辞めてお
こうかな」
「今からでも大会を開く場所を考えた方がいいのでは
ないニダか?」
ケープちゃんの言葉をどうしても信じられない二人で
した。果たして本当に大会は大丈夫でしょうか。
そんなことを考えながらそっとお部屋の中を覗いてみ
ますとです。二人は街にいる筈のない生き物を見てし
まいました。それは。
「・・・・・・ハイエナさんいなかった?今」
「間違いなくいたニダ。なじぇお家の中にいるニダか」
「そんなのあの部屋じゃ普通だし」
ここでまたケープちゃんの返答です。
「気にしない気にしない。些細なことじゃない」
「全然些細じゃないから」
「やっぱり今からでも大会を開く部屋について考える
べきニダ」
二人が真っ青になっているその向こうでは。ハイエナ
達が何の生き物かあまり考えたくはない転がっている
死体をバリバリと骨ごと食べていました。こんな素敵
なシューキュー大会の開催予定地なのでした。
204 :
マンセー名無しさん:2010/05/24(月) 23:27:20 ID:EoEiOxDC
「巫女巫女アイドル」
ニホンちゃんのお家の服はです。今のものも昔のものも
大人気です。それこそ皆機会があれば彼女のお家で所謂
コスプレを楽しんでいます。
「これどう?」
「いいと思うよ、その忍者の服」
「お侍の服は?」
「いいよね、これも」
「町娘の服もいいわよ」
キョウトの間の映画村においてです。皆よくここでそう
した昔の服を着て楽しんでいます。その中には本当にか
なり多くの服があります。
中にはです。こんな服もあります。
「これどうかしら」
ニホンちゃんがその服を着て言います。それは。
八重垣姫です。何とお池にはちゃんと狐の顔になってい
ます。そこまで忠実に再現しています。
「この格好は」
「ふん、それで似合っていると思っているニダか」
カンコ君がいきなりクレームをつけます。彼は蝙蝠安の
格好をしています。異様なまでに似合っています。
「全然似合っていないニダ。奇麗でも何でもないニダ。
思い上がるのもいい加減にするニダ」
「つまりいいんだって」
タイワンちゃんが通訳して述べます。
「よかったね、ニホンちゃん」
「いいの?けれどカンコ君今」
「ああ、気にしない気にしない」
完全に慣れている調子でニホンちゃんに言います。
「こいつの言葉は逆さ言葉だから」
「何を勝手なことを言っているニダか」
カンコ君は今度はタイワンちゃんに対してクレームを
つけます。タイワンちゃんは小柄な彼女らしく牛若丸
の格好をしています。彼女はキョウトの間に合わせて
いるといえます。
「ウリはニダ。そもそもニホンがニダ」
あくまで言い張ろうとします。
「嫌いで嫌いで仕方ないニダ。それでもどうしてもと
いうから仕方なく来てやっているニダ」
「ここまでばればれな奴も珍しいよな」
「そうよね」
「顔に書いてあるし」
ここでカンコ君の顔にちゃんとカンコ君のお家の文字
で『顔に書いてある』と浮き出ました。
「素直じゃないし」
「な、何を言っているニダ!」
今度は額に『図星』です。見れば黒子の人が出て来て
それで書いています。中々凝った演出です。
「ウリはニダ。そんなことは絶対にないニダよ」
それでもまだ言います。黒子の人がもうきちんと代弁
してくれているのにです。
「もうそれだけはニダ。有り得ないニダよ」
「じゃあその黒子さんは何なのよ」
タイワンちゃんがその黒子の人の行動を指し示しなが
らカンコ君に対して突っ込みを入れます。
「正体不明の人だけれど」
「多分シンケン○○ーの黒子ニダ」
カンコ君は強引にまたしても言い張ります。
「中にいるのは誰かわからないニダが。とにかくこの
黒子は嘘を言っているニダ」
こう言うとです。黒子の人は今度は看板を出してきて
です。そのうえでカンコ君の後ろに立ってそのうえで
皆に対して無言で示しています。
『嘘を言っているのはウリニダ』
『本音は聞くなニダ』
見事な代弁です。悪意すら見られる代弁です。
皆その黒子の人の行動を見てです。中の人が誰かおお
よそわかってきました。それは。
「コユンか」
「だよなあ」
「内心嫉妬してるのね」
「やっぱり」
皆このことまでわかっています。しかしニホンちゃん
はそれを見ても全く気付いていません。最早鉄壁の鈍
感さです。
「嘘に本音って?それにあの黒子さん誰なのかしら」
「ええとね、まあつまりね」
タイワンちゃんはいつものこととはいえニホンちゃん
のこのあまりもの鈍さに呆れながらです。そのうえで
彼女に対して言います。
「わからなかったらいいから」
「いいの?」
「いいから。それよりもね」
「それよりも?」
「何か少しギスギスした感じになってきたし」
タイワンちゃんが火を点けてカンコ君が素直にならず
コユンちゃんが演出してです。その結果です。何とも
困った状況になっています。
「何かさ。歌でも歌うか御祓いでもしてこの場の雰囲
気を変えてくれないかな」
こうニホンちゃんに対して言うのでした。
「それでどうかしら」
「歌か御祓いか?」
ニホンちゃんはそれを聞いてです。少し考える顔にな
りました。
そのうえで、です。タイワンちゃんに対して尋ね返す
のでした。
「どっちかなの?」
「別に両方でもいいけれど」
タイワンちゃんはここでは特に何も考えることなく答
えました。
「それはね。別にね」
「そうなの、両方でもいいのね」
「とりあえず場の雰囲気が変わればね。あたしが言え
た義理じゃないけれど」
「わかったわ。それじゃあね」
「どうせニホンだからどんな格好をしても駄目に決ま
っているニダ」
まだこう言うカンコ君でした。
「所詮ニホンニダ。胸も小さいし色も白いしそれがか
えって逆ニダ」
ここで中にコユンちゃんがいる黒子の人がまた看板を
出してきました。それぞれの手に持っている看板には
こう書かれています。
『ウリは貧乳が大好きニダ』
『色が白いのは最高ニダ』
「絶対にこの後大変だよな」
「だからカンコも。近くのことに気付きなさいよ」
皆コユンちゃんの演出とカンコ君のその鈍さにも呆れ
ながら言います。
「全く。自分も鈍感じゃない」
「本当に」
しかしカンコ君は気付きません。何一つとしてです。
そしてニホンちゃんはです。タイワンちゃんの話を聞
いてそのうえでこう返しました。
「わかったわ。それじゃあちょっと待ってね」
「ちょっとでいいの」
「少し考えるところがあったから」
こう言ってです。少し奥に引っ込んで、です。そのう
えで戻って来た時の格好は。皆が大好きな格好の一つ
でした。
「うわ、巫女さんだし」
「しかも紅白の袴」
「これはかなりの威力」
「まさに花火クラス・・・・・・」
男の子だけでなく女の子も唖然となっています。計ら
ずもニホンちゃんは切り札を出してきたのです。
「そう来るなんて」
「御祓いで来たのね」
「御祓いだけじゃないよ」
しかしです。ニホンちゃんはここでこう言うのでした。
見ればです。その手に持っているのはです。
マイクです。それを手にしてです。
「歌も歌うわよ」
「その格好で歌?」
「おまけに」
「タイワンちゃんが歌か御祓いかって聞いたら両方っ
て行ったから」
だからだというのです。
「それでね。イバラギの間まで行ってそれで持って来
たんだけれど」
「それで少し時間がかかったのね」
言いだしっぺになってしまっているタイワンちゃんも
ここまで聞いて納得しました。
「成程ね」
「うん、それで歌も歌うわね」
「これはまさに」
「犯罪的威力っていうか」
「暴力的な破壊力・・・・・・」
皆その巫女さんの格好で歌うニホンちゃんにです。も
うメロメロになっています。
特にです。この人がです。
まるで夢遊病になったかの様になっています。ここで
またコユンちゃんが今度は掛け軸を出してきてです。
『これこそがウリの本音ニダ。皆よく見るニダ』
明らかな嫉妬があります。この娘も中々苦労していま
す。
そして歌が終わるとです。カンコ君はこうニホンちゃ
んに対して言うのでした。
「ニホン、今すぐにニダ」
「今すぐに?」
「ウリナラに来るニダ」
こんなことを言い出してきました。
「これからニダ。いいニダな」
「これからって」
「問答無用ニダ。わかった二ダな」
「あのね、あんたね」
無茶苦茶を言う彼に対してタイワンちゃんがクレーム
をつけます。
「幾ら何でもそんなことできる筈ないじゃない。一体
何考えてるのよ」
「ウリは本気ニダ」
「本気とかそういう問題じゃないから」
タイワンちゃんがこのまま恒例のその技でカンコ君を
のして終わりと思ったその時にです。彼の後ろにいた
コユンちゃんがです。
まさに疾風迅雷でした。右手の手刀を一閃させてカン
コ君の延髄を打ってです。それで見事気絶させたので
した。
「うう・・・・・・」
「全く。黙って見ていれば」
ここでようやくその黒子の覆面を取って言います。
「帰るぞ、これ以上騒動を大きくするな」
「黙って見ていていたか?」
「それに演出は」
皆カンコ君を引き摺ってニホンちゃんのお家を後に
するカンコ君を見送りながら呟きます。そしてニホ
ンちゃんはといいますと。
巫女姿でマイクを持ったままです。こう言うのでし
た。
「何かコユンちゃん怒ってなかった?」
「まあそうかもね」
あえて言わないタイワンちゃんでした。とにかくこ
うしたことには本当に鈍いニホンちゃんです。
219 :
マンセー名無しさん:2010/05/26(水) 23:18:12 ID:fO6WV930
「長い昔のことであっても」
「ええい、毎回言ってるニダが」
「何だ、自覚してたのか」
ウヨ君がカンコ君の言葉を受けて実に素っ気無く返します。本当
に何でもないといった様子です。
「それで何だ?今度は」
「謝罪するニダ、賠償するニダ!」
本当にいつも言っていることです。
「わかったニダな」
「謝罪と賠償はわかった」
ウヨ君もとりあえずそれは聞きました。
「しかしだ」
「しかし。何ニダ?」
「何に対しての謝罪と賠償だ?」
見れば今回は主語が抜けていました。
「それで今度は何に関してだ?」
「ん!?そういえばニダ」
カンコ君は突っ込まれてから首を傾げさせました。そうしてその
うえで言いました。
「何に対してだったニダか。ウヨ、御前知らないニダか?」
「御前が知らないでどうして俺が知ってるんだ?」
これにはです。流石にウヨ君も呆れてしまいました。どうやら今
回は理由もなく言ってきたようです。
「違うか?それは」
「そういう理屈ニダか」
「当たり前だ。それで何だ?」
「思い出せないニダ。というか全く見当がつかないニダ」
カンコ君は本当にです。何も理由がなくです。そのうえで謝罪と
賠償を要求していたのでした。
そんなカンコ君にです。ウヨ君は呆れ果てながらもです。彼にこ
う注意するのでした。
「俺やアメリーやチューゴならいいがだ」
「それでどうだというニダか?」
「イン堂さんにはするなよ。洒落じゃ済まないからな」
「よくわからないがわかったニダ」
「一応言ったからな」
かなりいい加減な返答でしたがそれでも話は終わりました。とに
かく謝罪と賠償が常の言葉になってしまっているカンコ君なので
した。
そんなカンコ君とは別にです。タイワンちゃんのお家ではタカサ
ゴさんの他にもです。他にもニッテイさんに多くのことを教えて
もらった人がいたのです。
その人はです。かつてニッテイさんに教えてもらったことを懐か
しい顔で話すのでした。
「精神一到何事か成らざらん」
「正直は一生の宝」
この言葉をいつも言います。
「ニッテイさんに教えてもらったことだよ。私が子供の頃に教え
てもらった言葉なんだ」
「そうだったの。ニッテイさんがね」
「うん、教えてくれた言葉だよ」
こうタイワンちゃんにも話します。話しながらそのうえで、です。
ニホンちゃんやウヨ君に対してタイワンちゃんのお家で古くから
作っている木彫りや彫刻や民具を見せたり教えたりしています。
ニホンちゃんとウヨ君はそうしたことを教えてもらってです。そ
のうえで目を輝かせて言います。
「タイワンちゃんのお家のものって」
「こうなってたんですか」
こう言うのでした。
「何か凄いよね」
「うん、うちの伝統芸能とはまた違った感じでね」
「ニホンちゃんのお家の伝統芸能も凄いのが一杯あるけれどね」
二人と一緒にいるタイワンちゃんが明るい顔でその二人に対して
言います。
「あたしのお家のも凄いでしょ」
「そうよね、このお爺さんって物知りだし」
「俺達のお家のことも凄く知ってるし」
何しろニッテイさんに教えてもらったことを今も大事にしている
人です。二人も嫌いにならない筈がありません。むしろかなり好
きになっています。
そしてです。ニホンちゃんはです。この人に対して明るい顔でこ
う言うのでした。
「いつもわたし達に色々教えてくれるし」
「お爺さんのことも教えてくれるし。姉さん、だったらね」
「そうね、武士」
二人で顔を見合わせてです。そのうえでにこりと笑い合ってそれ
からでした。
ニホンちゃんは懐からです。あるものを取り出してきました。見
ればそれは。
「ニホンちゃん、それって」
「うん、お家のリボンよ」
ニホンちゃんのお家ではいいことをした人に対してリボンをプレ
ゼントすることになっています。ニホンちゃんは今それを出して
きてそのうえでタイワンちゃんに対して答えたのです。
「これをね。いつものお礼に」
「いいのかい?」
貰うお爺さんの方がかえって驚いています。
「私がそんなものを貰って」
「どうぞ貰って下さい」
ニホンちゃんはお爺さんに対して笑顔で言います。
「わたしからのお礼です。いつもいいことを一杯教えてもらっ
てますから」
「それでなんだ」
「はい、どうぞ」
「俺からも御願いします」
ニホンちゃんだけでなくです。ウヨ君も言ってきました。この
お爺さんに対して是非にというのです。
「どうか貰って下さい」
「私はタイワン家の人だけれど」
「貰ってあげて」
タイワンちゃんもです。ここで二人と一緒にお爺さんに対して
言いました。
「だってお爺ちゃん元々はニホンちゃんのお家にいたじゃない。
あの時はあたしのお家はニホンちゃんのお家と一緒に暮らして
いたから」
「タイワンちゃんも言うんだね」
「言うわよ。だからね」
切実な顔になってです。そのうえでお爺さんに対して言うので
した。
「貰ってあげて。ニホンちゃんのリボンね」
「タイワンちゃんまで言うのなら」
こうしてです。お爺さんは遂に貰うことにしました。タイワン
ちゃんにも言われてです。
「有り難くね」
「うん、貰ってあげて」
「それじゃあね」
お爺さんの胸にニホンちゃんから贈られたリボンが飾られまし
た。
にこりとしてそのリボンが飾られたお爺さんの写真を見て満足
しているタイワンちゃん。カンコ君はそんな彼女を見て何故か
面白くなさそうな顔をしています。
「なじぇタイワンだけニダか」
「御前は無理だろ」
そのカンコ君にウヨ君が言います。
「幾ら何でもな」
「無理だっていうニダか?」
「そうだ、無理だ」
こうカンコ君に対して告げます。
「御前はな」
「なじぇウリはリボンを貰えないニダか?」
カンコ君はかなり不満な顔でウヨ君に対して問い返します。ど
うやらあまり自覚はないようです。これは非常に困ったことで
あります。
「ニホンからリボンを貰えないニダか」
「無理に決まってるだろう」
むっとした顔で告げるウヨ君でした。
「御前はな」
「無理ニダか」
「じゃあ姉さんにちょっかい出すの止めろ」
怒った顔になっています。
「姉さんが大人しいからっていじめるな。そんなことをしたら
俺が許さないからな」
「ええい、ニホンは昔ウリに悪いことをしたニダ」
またいつもの展開がはじまりました。
「だからニダ。それはニダ」
「聞けないというのだな?」
一応カンコ君に尋ね返します。
「それは」
「聞く筈はないニダ。何があっても」
「じゃあリボンはなしだ」
ウヨ君の言葉が厳しいものになっています。
「何があってもな」
「ええい、それでも貰ってやるニダ。早く寄越すニダ」
「勝手に言ってろ。そもそもリボンに込められた意味位察す
るんだな」
「ニダ!?」
「それ位はな。わかるんだな」
最後に厳しいことを言うウヨ君でした。そうしてそのうえで
カンコ君の傍から立ち去ります。一人になったカンコ君はで
す。むっとした顔で言いました。
「何が言いたいニダか、あいつは」
「あたしはわかったけれどね」
そこにタイワンちゃんが来てです。そのうえでカンコ君に対
して言いました。
「それは」
「御前はわかったニダか」
「ヒントは感謝よ」
かなりはっきりと言ってみせたのでした。
「よく考えておきなさい。あたしが言うのはこれだけよ」
「感謝。よくわからないニダ」
「これがわかった時あんたもちょっと以上によくなるけれど
ね。まあ頑張りなさい」
タイワンちゃんにも言われてさらに考え込むカンコ君でした。
果たして彼は答えに辿り着くことができるでしょうか。
232 :
マンセー名無しさん:2010/05/28(金) 23:19:34 ID:ntV6Y3Z9
「地獄の開催部屋」
タイヘイ池に面しているお家の皆で集まってあれやこれや
とお話するエーペック、本来はそれぞれのお財布のことを
メインにお話する場所でした。ところが最近はアセアンの
カクダイ会議やアセアンの集まりのフォーラムといったも
のと殆ど同じことを話す場になってしまっています。違う
のは開催する場所が東南アジア丁のお家で絶対に開かなく
てはいかないのか他のタイヘイ池のお家でもいいか、そう
したこと位になっています。
「顔触れも同じだしねえ」
「殆ど変わらないし」
この三つのお話する催しは最近何か皆も何処が違うのかよ
くわからなくなってきていたりします。
そのエーペックですが今度ロシアノビッチ君のお家でも開
かれることになりました。そう、あのロシアノビッチ君の
お家で、です。
それを聞いてです。皆ひそひそとこう話をするのでした。
「ええと、ウラジオストクの間で開くんだよね」
「そうそう、そこでね」
「あそこって確か」
「前はチューゴの家の部屋だった場所で」
チューゴ君のお家の名前がまだシンといっていた頃のこと
です。彼のお家から手に入れた場所に築いた間なのです。
そここそがウラジオストクなのです。
「それにニホンちゃんのお家を征服するって意味だったよ
な、ウラジオストクって」
今度はそのお部屋の名前についても言われます。とにかく
因縁のあるお部屋です。
「東を征服だから」
「まんまニホンちゃんだよなあ」
「確かに」
恐ろしいことはさらに続きます。
ウラジオストクの間でさらに問題になるのはです。このこ
とでした。
「あの部屋にロシアノビッチ家の潜水艦のラジコン一杯あ
るからなあ」
「アメリーがあそこに凄い神経尖らせてきてるし」
「厄介な場所よね」
今度はアメリー君です。何とタイヘイ池のトップ3に同時
に注目されている場所なのです。ある意味で最強の部屋で
あります。
その部屋でエーペックが開かれます。もうそれを聞いた時
点で三人もかなり警戒しています。
「あの部屋でな。面白い話って世の中にはあるな」
「さて、その時がもう楽しくて仕方ないあるよ」
まずアメリー君とチューゴ君はです。その目がもう殺人未
遂犯のそれになっています。その身体からは青い炎が見え
ます。
そしてニホンちゃんもです。彼女にしてはかなり珍しく剣
呑な顔になっています。そしてそのうえでこう言うのでし
た。
「あの部屋でやるのね、どうしても」
ニホンちゃんもまたその全身から凄まじいまでのオーラを
出しています。タイヘイ池の皆もそれを見てかなり警戒し
ています。
ただし全く平気な人が一人だけいます。それが誰かという
とです。
「さて、準備をしておくか」
ロシアノビッチ君です。彼は至って平穏な様子です。三人
が見ていても全然平気です。
それを見てです。タイワンちゃんも唸っています。当然な
がら彼女もこのエーペックの重要なメンバーの一人なので
す。
「凄いわね、あの度胸は」
「度胸っていうかさ」
「本当に何とも思ってないんじゃ?」
「そうだよね」
タイヘイ池の皆はこうも思うのでした。とにかく全く動じ
ている様子はありません。
そしてです。ロシアノビッチ君はその用意にです。そのウ
ラジオストクの間にある人を呼びました。
その人がこれまたです。有り得ない人でした。
「じゃあ金はちゃんと払うからな」
「わかったニダ」
何とです。キッチョム君です。今最も危険なことをしそう
なこの彼を呼んだのです。カンコ君と遂に喧嘩を再開する
んじゃないかと言われているこの人をです。
あえて呼んでです。そのうえで草むしりやお掃除やそうし
たことをさせています。ロシアノビッチ君は彼にそれをさ
せながら平気な顔でい続けています。
「さて、こいつを使ってそれで雑用させてだ。もうこれで
いいな」
こう言います。そしてです。
そのうえで皆に対して言います。ウォッカ片手に明るい顔
をしてです。
「じゃあよ、ウラジオストクの間でのエーペック期待して
おいてくれよ」
何も憂いはないといった顔です。その顔で皆に対して言う
のです。
その彼にです。タイワンちゃんが皆を代表する形で言うの
でした。
「あのさ、あんたね」
「んっ?何だ?」
「本当に平気なのね」
こう彼に言います。
「今の状況で」
「平気って何がだよ」
ロシアノビッチ君はタイワンちゃんの言葉に少しきょとん
とした顔になっています。
そのうえで、です。こうタイワンちゃんに対して問い返し
ます。
「俺何かおかしなことしてるか?」
「それ本気で言ってるのよね」
「ウォッカ飲んでるが本気だぜ」
それを自分でも保障します。
「ちゃんとな。本気で言ってるんだぜ」
「喧嘩とかするつもりじゃないでしょうね」
「エーペックって皆で仲良く話をするんだろ?それで何
で喧嘩とかするんだよ」
「それであれなの」
タイワンちゃんはここまで聞いて呆れ返っています。そ
れが本気にはとても思えないのです。
「本気で喧嘩したいようにしか見えないんだけれど、あ
たしにはね」
「だよねえ。三対一だけれど」
「したくて仕方がないとしか思えないし」
「三対一?その三人誰だよ」
やはりわかっていない様子のロシアノビッチ君です。こ
れが本気だから恐ろしいです。
「誰かいるか?俺最近特に誰かと何か揉めるようなこと
もしてないぞ」
ポーラちゃんのお家の人に対しての疑念に満ちたことは
もう忘れています。
「それで誰なだよ」
「わからなかったらいいわ」
ここでタイワンちゃんも遂にこう言いました。
「それならね」
「わからねえな。まあいいさ」
ロシアノビッチ君はこれで自分で納得するのでした。
「そういうことでな。ウラジオストクの間でのエーペッ
ク楽しみにしておいてくれよ」
「まあね」
「そうさせてもらうよ」
「不安で仕方ないけれど」
「だから不安なんかいらねえよ」
ここでも自分一人だけは平気な顔の彼です。
「そんなのな。それじゃあな」
こうして彼は陽気な顔で皆の前を後にします。後には
不安な顔の皆だけが残りました。
皆ここで例の三人を見ます。青い怒りの炎がはっきり
と目に見えます。三人の周りにはもう誰も近寄ってい
ません。怖くて近寄れないのです。
タイワンちゃんもそれを見てです。こう言います。
「今あの三人に近寄ったらね」
「死、だね」
「何か言ってもまずそうだし」
「これはかなり」
「ロシアノビッチ家でのエーペックは戦場ね」
タイワンちゃんは真顔で言います。
「あの三人本番になったら絶対に今どころじゃ済まな
いから」
普段は仲のいいニホンちゃんと一緒にいないところに
もうそれが出てしまっています。
「自分の身は自分で守らないとね」
「こんなエーペックはじめてだよ」
「全く」
「修羅場だなんて」
「あいつあれが見えなかったのかしら」
タイワンちゃんはここでも三人を見て言います。
「ニホンちゃん達があんなに危険な状況なのに」
タイワンちゃんはそんなニホンちゃん達を見て首を
傾げさせています。彼女もこれから怒ることはあま
りにも怖くて予想できないのです。
そしてその三人はといいますと。
「へえ、キッチョムを使うか。それは考えなかった
なあ」
「面白いあるな。そこでその馬鹿を使うあるか」
「キッチョム君なのね、そこで」
その目は殺人未遂から殺人犯になろうとしています。
さて、ウラジオストクの間でのエーペックは果たし
てどうなるでしょうか。
247 :
マンセー名無しさん:2010/06/01(火) 23:02:29 ID:jABMBWu4
「ファイアーバス」
今日は皆でニホンちゃんのお家で遊ぶことになっています。
それで皆学校が終わると楽しくニホンちゃんのお家に行こ
うとしていました。
しかしです。その皆の前にある人が出て来ました。それが
誰かというとです。
「皆待つニダ」
「何よ」
タイワンちゃんがむっとした顔で皆を代表してその彼に対
して尋ねます。
「これからニホンちゃんのお家に皆で行くのよ。どうせあ
んたは呼ばれなくても来るんでしょ?」
「急遽予定変更ニダ」
ところがカンコ君はここでこう言いました。
「皆ニホンの家に行くことはなくなったニダ」
「何でだYO、それ」
「今はじめて聞いたあるぞ」
アメリー君とチューゴ君がむっとした顔でそのカンコ君に
対して突っ込みを入れます。
「何時予定が変わったんだ?」
「ニホンちゃんの家以外の何処あるか」
「ウリナラニダ」
カンコ君は腕を組んで堂々と言います。
「ウリナラの新築祝いニダ」
「ああ、そういえばね」
タイワンちゃんが彼のその言葉を聞いてあることを思いだ
しました。
「あんたの家三日前にまた燃えたんだったわね」
「不幸にしてそうだったニダ」
カンコ君もこのことを認めます。
「全く以て。ウリナラは火事が多いニダ」
「おめーーの家は今まで何回火事になったんだ?」
「百回じゃ利かないあるぞ」
またしてもアメリー君とチューゴ君が突っ込みを入れま
す。皆も同じ顔をしています。
「それで何だ?新築祝いか」
「一週間前にやらなかったあるか?」
「三日前に焼けたからまたニダ」
カンコ君はこう言います。実に落ち着いたものです。もう
火事にも慣れたものです。
「だからいいニダな。皆新築祝いにウリナラに来るニダ」
「普通さ、一週間に二回も家が燃えるなんてことはないの
よ。あんたそれわかってるの?」
タイワンちゃんが呆れた顔でカンコ君に対して言います。
「っていうか。あんた一年の半分かそこいらはテントで暮
らしてない?お家から焼け出されて」
「火事が多いから仕方ないニダ」
カンコ君もこう言い返します。
「ウリも不思議ニダ。アボジとオモニは何かあるとすぐに
火を点けるニダ。その結果ニダ」
「いい加減親父さんとお袋さん何とかしろ」
「日刊放火マガジンになってるあるぞ」
また突っ込みを入れるアメリー君とチューゴ君です。とに
かくカンコ君のお家は滅茶苦茶火事が多いです。どうしよ
うもないまでにです。
「で、それで今日はかYO」
「御前の家の新築祝いあるな」
「皆来るニダ」
カンコ君はいささか強引に決めようとしています。
「それでいいニダな」
「ああ、新築祝いならな」
「別にいいあるぞ」
二人もそれで頷きました。皆何だかんだでわりかしいい
ところがあります。
それにタイワンちゃんもです。呆れながらもカンコ君に
対して言いました。
「それじゃあ。そっちに行くわ」
「うむ、皆是非来るニダ」
カンコ君は満足した顔で頷いてです。ここから恒例行事
に入ります。
ニホンちゃんに対してです。聞かれる前に自分から言う
のでした。
「ニホン、御前は本来は呼んでやらないニダ」
「ええと、わたしまだ何も」
「んっ、そうニダか」
ニホンちゃんが言ったところで、です。待っていたとば
かりに反応して言います。
「どうしても来たいニダな。仕方ないニダな」
「何も言ってないけれど」
「そこまで言うのなら御前も連れて行ってやるニダ。甚
だ不本意ながら御前も連れて行ってやるニダ」
こうしてニホンちゃんもお家に呼ぶことになりました。
それを見ていた皆はこっそりと言います。
「これで皆来ないとか言ったらすっごく不機嫌になるか
らなあ、こいつ」
「特にニホンちゃんが来ないとなると。この世の終わり
みたいに憮然となるし」
それがわかっているからです。皆あえて言わないのでし
た。本人に対しては。
何はともあれその新築されたカンコ家に皆で行きます。
今度も何かデザインが変わっています。
「前どんな形だったっけ」
「さあ」
「形がしょっちゅう変わる家だしなあ」
「そういえばどんな形だったニダか」
カンコ君自身全く覚えていないことでした。常に火事が
起こってしまいそれでその都度新築しているからです。
その度にその形が変わっていてはそれも無理のないこと
です。
「ウリも覚えてないニダ」
「で、キッチョムの部屋がいつもあるのは?」
「あいついつもどうやって逃げてるんだ?」
「首領様は?」
謎が尽きません。何故かキッチョム君の部屋はいつもそ
のままなのです。
そんな釈然としないものがありながらもです。皆でこの
カンコ家に入りました。まずはカンコ君のもてなす御馳
走を食べます。
「さあ、皆食べるニダ」
「ええ、まあいつも通りね」
タイワンちゃんがカンコ家のその真っ赤なお料理を食べ
ながら応えます。
「この味はね」
「ウリナラのこの赤くて熱い料理をじっくりと楽しむと
いいニダ」
「あのコユンちゃんの辛くないカンコ家の料理はないの
かYO」
「あれはあれでよかったあるぞ」
アメリー君とチューゴ君はこうカンコ君に対して言いま
す。見ればコユンちゃんもいます。しかし彼女は今はチ
ョゴリちゃんと一緒にカンコ君のお手伝いをしているだ
けです。
カンコ君はニホンちゃんをわざわざ傍に座らせてそのう
えで皆に対して御馳走を食べさせています。彼自身もか
なり食べています。
そのうえで、です。二人の質問に答えます。
「今度ニダ」
「ああ、今度火事が起こった時だな」
「次の新築祝いの時あるな」
「そんなことはないニダ」
もう次のことを言われてです。カンコ君はむっとした顔
になりました。そうしてその顔で皆に対しても言うので
した。
「もう火事は起こらないニダ」
「それはないから」
タイワンちゃんが速攻で言い返します。
「絶対にね」
「何でそう言えるニダか」
「だってこれまで数え切れないだけの火事が起こってる
じゃない、あんたの家って」
身も蓋もない突っ込みです。
「それで何でもう次は起きないって言えるのよ。しかも
前の火事って三日前よ、あんたの家って一種間に二回も
火事が起こってるのよ」
「それでも起きないニダ」
カンコ君はさらに怒って言い返します。
「もう絶対ニダ」
「いや、またすぐに怒るだろ」
「確信しているあるぞ」
またしてもアメリー君とチューゴ君が突っ込みを入れ
ます。
「大体御前の家の食べ物自体が煮たり焼いたりしてば
かりだろ」
「それにある。寒いから暖房もよく使うあるな」
「それでも絶対にもう二度と起きないニダ」
カンコ君は強引にそういうことにしようとします。
「そう。絶対ニダ」
「言っておくけれど誰も信じないから」
タイワンちゃんは実に素っ気無く言います。その間に
カンコ君の御馳走をどんどん食べていきます。そうし
ながらの話しています・
「一週間に二回も火事になって。これまでも百回以上
は優になってるのに」
「火事の原因も何か」
ここでニホンちゃんも言います。
「凄い理由ばかりだし」
「だから親父さんとお袋さん何とかしろYO」
「火災保険もよくお金出しているあるな」
「細かいことは気にするなニダ」
考えていけばきりがないからです。とにかく色々と妙
な矛盾した、不可思議な設定があるカンコ家です。そ
ういったことを全てなかったことにしようとするカン
コ君です。
そしてです。皆が御馳走を食べたところで、です。彼
はこう皆に言ってきました。
「最後はデザートニダが」
「何なの?」
「コユンとチョゴリがケーキを作ったニダ。皆それを
食べるニダ」
こうニホンちゃんに対して答えるのでした。
「ただ今回は色々と趣向を変えているニダ」
「趣向って?」
「ウリ達が運んで持って来るのではないニダ」
胸を張って誇らしげに言います。
「そう、もうすぐ来るニダよ」
こう言うとです。扉の側の小さな、猫が出入りするよ
うな扉を開けてです。緑のバスのラジコンがやって来
ました。そうしてその上にケーキが置かれているので
した。
「こうして持って来るニダよ」
「ふうん、面白いわね」
タイワンちゃんはその緑のバスの上のケーキも見なが
らカンコ君の言葉に頷きます。
「ラジコンを使ってね」
「こういうことも考えているニダよ」
「よくわかったわ。それじゃあケーキをね」
「皆食べるニダよ」
こうして皆でケーキを食べはじめました。バスはその
間皆の側に停まっています。しかしそのバスのバッテ
リーがです。
急に煙を噴きだしてそのうえで。燃えだしてきたので
した。
「お、おい!燃えてるぞ!」
「バッテリーがショートしているあるぞ!」
早速アメリー君とチューゴ君が気付きました。
「まずいぞ、このままじゃ」
「また火事あるぞ!」
皆の脳裏にいつもの展開が横切りました。
「早く、早く火を!」
「消そう!大変なことになるぞ!」
「ちょっとバカンコ!」
タイワンちゃんが騒ぎの中でカンコ君に対して抗議し
ます。
「やっぱり燃えてるじゃないの!」
「こんなこと予想していないニダ!」
「予想してやったらそれこそ凄いわよ!」
「予想してなくても凄いんじゃ」
ここでニホンちゃんがぽつりと言います。
そして皆が何とか火を消そうとしているその間にです。
火はさらに燃え上がって部屋のあちこちを燃やしはじ
めました。そうして遂には。
「も、もう駄目だ!」
「逃げろーーーーーーーーっ!」
こうして皆カンコ家から逃げ出します。皆必死に燃え
るカンコ家から脱出しました。
そしてです。残ったのはです。すっかり焼け落ちて消
し炭だけになってしまったカンコ家とです。すすだら
けになりながらも何とか脱出できた皆がいます。皆ま
ずはお互いの無事を確認してからそれぞれ言います。
「新築一日目で火事か」
「新記録じゃないの?」
「そうよね」
至って冷静に言っています。
「いや、これは予想外」
「まさに斜め上」
「全く」
「ええい、冷静に言うなニダ!」
皆と同じく真っ黒になってしまっているカンコ君がそ
の冷静な言葉に抗議します。
「また家が焼けたニダ、このことについて何も思うこ
とはないニダか!」
「いつものことじゃねえかYO」
「巻き込まれてもこうしたことで怒っても仕方ないあ
る」
「気にしていないから安心しなさい」
当然ながら真っ黒になっているアメリー君もチューゴ
君もタイワンちゃんも怒っていません。本当に三人共
冷静です。
「けれど。また見事に焼けたな」
「トンチャモンの出番あるな」
「道具で一瞬ね」
「だから冷静になるなニダ」
カンコ君としては当然冷静でいられません。何しろ自
分のお家が焼けてしまったのです。すぐに冷静にとい
うわけにはいきません。
「こうしてウリナラは見事に焼けてしまったニダ」
「ええと、それじゃあカンコ君」
ニホンちゃんがここでカンコ君に対して言います。
「三日後?」
「また明日ニダ」
こうそのニホンちゃんの言葉に返します。
「明日また来るニダ。トンチャモンがなおしてくれる
ニダ」
「うん、じゃあ」
「って何でニホンも冷静ニダな」
「だって。いつものことだし」
「はい、また明日ね。皆で来てあげるから楽しみにし
てなさい」
「ええい、こんな展開ばかりニダ!いい加減燃えない
ウリナラが欲しいニダ!」
最後はこう願うカンコ君でした。こうしてまた家が焼
けてしまったのでした。そしてまた新築祝いもするの
でした。
266 :
マンセー名無しさん:2010/06/03(木) 23:58:19 ID:X5ulcojj
「モデルガン戦隊」
ケープちゃんのお家で行われることになっているシューキュー
大会、皆とても不安です。
「ちゃんと怪我しなくて大会やっていけるかな」
「ハイエナに噛まれない?」
「モデルガンでいきなりどかんとか」
「自転車停まったらいきなり襲われるって」
皆思いきり心配しています。その中で一番心配していることは
といいますと。
「モデルガンねえ」
「ロシアノビッチのお家のが一杯流れ込んでるらしいけれど」
「それ大丈夫なのかな」
皆それが一番心配なのです。
「いきなりドカンとかね」
「そういうお家だっていうし」
「あのお部屋は特に」
「全然大丈夫よ」
しかし当のケープちゃんは平気な顔で言います。
「そんなのはね。ちょっとなくなっただけよ」
「待てこら」
「今何て言ったのよ」
皆その言葉を聞き逃しませんでした。何とケープちゃんのお
家でよりによってモデルガンをなくしてしまったというので
す。これは大変なことです。
「一番やばいだろ、それ」
「どういうことなのよ」
「だから大丈夫よ」
本人は至って平気な顔のまま話します。
「ほんの五百丁だから」
「五百丁!?」
「そんなになくなったの!」
「五百とちょっとね。なくなっただけだから」
「だから何だよそれ!」
「五百丁以上もなくなったの!」
皆血相を変えてケープちゃんに言います。ケープちゃんは
そのなくなったいきさつを話します。
「警備員がね、ちょっとお小遣いが欲しくなってそれでい
つも売るからね」
「それよくある話にしろ」
「五百丁以上って」
「ないんだけれど」
皆唖然です。もう目が点になっています。
「それでお部屋の中に入ったら」
「大会どころじゃないんじゃ」
「五百丁以上もモデルガンが何処にあるかわからないって」
「どうなのよ」
「そんなの全然普通のことじゃない」
やっぱり本人だけが平気です。
「ほんの五百丁よ。安心しなさいって」
「できるか!」
「何処の世紀末か地震が起こった後か魔界都市よ!」
皆ヨハネスブルグの間をそんな風に考えていたりします。
それも当然のことです。
「大会絶対に無理なんじゃ」
「死ぬよな」
「本当に」
皆心からこのことを心配しだしました。本当にどうなるか
不安になってきました。
かくしてくじ引きをして確かめに行くメンバーを選ぶこと
になりました。それが誰かというとです。
「糞っ、僕かYO」
「僕は今回は大会には出ないあるぞ」
「私も」
「僕出るけれどさ、その前に死ねってこと?」
「わたし、確かに出るけれど」
「誰か代わりに出て欲しかったニダ」
たまたまくじを引いた、アメリー君、チューゴ君、ベトナ
ちゃん、マカロニーノ君、それにニホンちゃんとカンコ君
の面々が嫌そうな顔でケープ家の前にいます。もう本当に
嫌そうな顔です。
「帰ったら駄目ニダか?」
「何で帰る必要があるのよ」
ケープちゃんは平気な顔でカンコ君に返します。
「五百丁なくなっただけよ。全然平気よ」
「御前が自分が言っていることがわかっているニダか?」
「勿論よ。皆心配性よ」
やっぱり平気な顔です。
「そんなね。大したことないじゃない」
「馬鹿野郎、僕の家でもそんなことないぞ」
「僕の家でもある。無茶苦茶あるな」
「あのさ、よく見たらお家の中からモデルガンを撃つ音が
してくるんだけれど」
「聞こえるわ」
皆それぞれケープちゃんに対して言います。ベトナちゃん
以外は物凄く心配そうです。
「本当に大丈夫なんだろうな」
「無茶苦茶不安あるぞ」
皆もう頭にヘルメットを被っています。それに防弾チョッ
キを着てです。そのうえでお家の中に入ります。
すると早速。モデルガンの弾丸が飛んできました。
「来たぞ!」
「散開ある!」
アメリー君とチューゴ君が早速物陰に隠れます。ベトナち
ゃんは最初から何処かに隠れています。
マカロニーノ君はといいますと。早速何処かに逃げてしま
いました。
「えっ、マカロニーノ君」
「僕こういうの駄目なんだよ!」
流石マカロニーノ君です。こうした時には脱兎の如く逃げ
ます。ニホンちゃんが呼び止めるのも聞かずケープ家から
逃げ去ってしまいました。
「おい、本当にこういう時は特に速いな」
「神速あるな」
アメリー君もチューゴ君もこのことだけは褒めます。
「僕達も逃げたいんだがな」
「駄目あるか」
「だからこんなの普通じゃない」
ケープちゃんだけは逃げも隠れもしません。ただ銃弾の嵐
を前後左右に動くことで素早くかわしています。そのうえ
でヨハネスブルグの間に向かっています。
「全然ね」
「普通じゃないと何度言えばわかるニダか」
カンコ君のヘルメットはもうボコボコになっています。そ
のうえでの言葉です。
「御前はウリのこのヘルメットが見えないニダか。ここま
でなったのははじめてニダ」
「だからヘルメットなんて必要ないじゃない」
「これで言うニダか」
ある意味立派です。カンコ君も唖然です。
「ウリナラのデモなんか比べ物にならないニダが」
「ええと、喧嘩してるんじゃないよね」
ニホンちゃんも何とか物陰に隠れながらケープちゃんに対
して尋ねます。皆何とか前進はしています。ほふく前進で
ありますが。
「お家の中で」
「全然。そんなのしてないし」
「嘘ね」
ベトナちゃんはあっさりと言いました。
「私のお家での喧嘩の時より凄いから」
「ま、まあその話はさ」
「止めておくある」
「ここではニダ」
アメリー君とチューゴ君とカンコ君はベトナちゃんのお家
の喧嘩の話はすぐに止めてもらいました。
「とにかくここは」
「ヨハネスブルグの間に向かうあるよ」
「それが先決ニダな」
「けれど」
ニホンちゃんは話題を変える男三人組に尚も言います。
「これでどうやって進めば」
前からも後ろからも横からも挙句には上からもです。モデ
ルガンの銃弾が降り注いできます。これでは本当に喧嘩と
変わりがありません。
相変わらずケープちゃんだけが平気な顔で前進しています。
彼女だけ何ともありません。
「私もあれは」
「無理?」
ニホンちゃんは匍匐前進しながら隣にいるベトナちゃんに
対して問います。
「ケープちゃんみたいには」
「とても。ここまで凄くなかったから」
ベトナちゃんも匍匐前進です。皆とにかく前に進むのにさ
え命懸けです。けれど何とかそのヨハネスブルグの相手に
辿り着くとです。
中に入るとこれまでがお遊戯みたいな有様でした。もうそ
れこそこの世のもととは思えない抗争の中にありました。
銃弾はこれまでよりもずっと多く武器を持った人達がもう
何処からでも襲い掛かってきてハイエナまでいます。しか
も訳のわからない建物からは異様な気配を感じます。まさ
にヨハネスブルグです。
「これまでが嘘みたいだな」
「悪い意味であるな」
アメリー君とチューゴ君をして呆然とさせています。
「何だ?西部劇か?」
「武侠ものの舞台あるか?」
「私の家の林の中?」
「本当にあれニダか?花火喧嘩の後とか地震の後でのニホ
ンのカントウにある間か魔界都市ニダか?」
「そんな感じよね」
皆呆然としています。そんな有様です。
そして皆悟りました。何処にそのモデルガンがいったかを
です。答えは自然に出ていました。
「皆使ってるんだな」
「そうあるな」
「警備員の人がお小遣いに売ったモデルガンが」
「ウリ達に使われていたニダ」
皆呆然です。カンコ君ですらケープ家については唖然とす
る他ありません。
そしてです。皆を狙うその銃撃がさらに激しくなってです。
ニホンちゃんも言いました。
「もうモデルガンが何処にあるかわかったから」
「あれ?寄ってかないの?」
ケープちゃんは皆に紅茶を持ってきました。しかしそのお
茶のカップにもどんどん銃撃が来て瞬く間に全部割れてし
まいました。
「お茶淹れたのに」
「今全部割れたじゃねえかYO」
「それが見えないあるか」
二人はまたしても唖然です。
「じゃあな。僕達はこれでな」
「帰らせてもらうある」
二人は銃撃の中を一目散に逃げていきます。
ベトナちゃんもすぐに姿を消します。そしてニホンちゃん
もです。
「じゃあわたしも。これで」
「ウリもニダ。多分当分来ないニダ」
「あれっ、大会は?」
またしてもわかっていないケープちゃんです。
「大会には来るのよね」
「どうしようかしら」
「本気で来ないことを考えるべきニダ」
カンコ君は真顔でニホンちゃんに対して告げます。
「それでは。ウリはこれで」
「わたしも」
二人も急いで退散しました。ケープちゃんだけが一人そ
の首を傾げさせています。
「皆遠慮することないのに」
「遠慮以前に生きて帰られる大会にして欲しいなあ」
マカロニーノ君が玄関から一部始終を見たうえで呟きま
す。本当にこの大会はどうなるのでしょうか。
281 :
マンセー名無しさん:2010/06/05(土) 23:33:55 ID:0OFNH8Tz
南アフリカニュース。ワールドカップ行く人は注意。
【W杯】本当に大丈夫? 南ア、2年間で銃5300丁紛失
11日にサッカー・ワールドカップ(W杯)開幕を控える南アフリカのムテトゥワ警察相は3日までに議会に提出した答弁書で、同国警察が2008年3月から今年3月までの2年間に紛失した拳銃などの銃器が計5362丁に上ることを明らかにした。南ア通信が伝えた。
同国では銃を用いた凶悪犯罪が目立っており、W杯では治安対策が最大の課題とされる。
1日に約7丁が紛失した計算で、W杯開催に向け不安材料となりそうだ。
答弁書によると、紛失した銃器の9割近くが所在不明のままという。これまでに銃器紛失に
絡む罪で警官56人が起訴され、うち33人が既に有罪判決を受けた。
南アでは警官の汚職が深刻な問題で、多くの警官が銃の闇取引に加担しているといわれる。
ttp://sankei.jp.msn.com/sports/soccer/100604/scr1006041020007-n1.htm
「緑豆君の失敗」
緑豆君はとても五月蝿いです。ニホンちゃんに対してお魚の
ことでいつも言います。
「だからあのお魚は食べたら駄目だよ」
「その通りダス」
「何で食べるんや」
ここでいつもオージー君とニュージー君がやって来て三人で
一緒にニホンちゃんを攻撃します。三人共何かカルトじみた
ものがあります。
しかし最近ニホンちゃんも少し態度が違います。どうにもこ
れまでみたいにはいそうですか、とお魚を獲って食べるのを
止めたりしなくなっています。
「そんなの言ってもね」
「聞かないっていうのかい?」
「生意気なことを言うダスな」
「ホンマや。あのお魚は人間の次に頭がええんやで」
「その理屈だったらね」
ニホンちゃんは三対一でも全く引きません。気弱だった彼女
も最近かなり変わってきています。
そうしてです。ニホンちゃんが言う言葉はというとです。か
なり的を得たものでした。
「牛さんや羊さんが人間の次に頭がよかったら食べないの?
オージー君やニュージー君は」
二人が牛肉や羊肉、とりわけ羊肉を好きなことをわかってそ
のうえで指摘することです。
こう言われるとです。二人は口ごもってしまいます。そして
ニホンちゃんに対して忌々しげな顔で返すのでした。
「ま、まあこれで終わりダス」
「今日はこれでしまいや」
踵を返してです。緑豆君は一人になってもそれでもです。あ
えて言うのでした。
「それでもだよ。絶対に駄目だよ」
「これはわたしのお家のことだから。それに町の環境にはち
ゃんと気をつけてるわよ」
まだぎゃんすか言う緑豆君に対して話します。ニホンちゃん
の方がずっと理性的です。
「ましてわたしのお家の会議に参加しる、なんてことも言わ
ないでしょ?」
世の中それでおKということにはいかないのです。
「そうでしょ?わたし緑豆君の主張はいいこともあるしそれ
で素晴しいと思うわ。それでもね」
「どうしても魚を食べるんだね」
「そうよ」
こんな平行線のお話が続きます。そしてこれはこのお魚だけ
ではなくてです。緑豆君はもう一つの大きなお魚に対しても
あれこれと文句をつけてきました。
「あのお魚も少なくなってるからもう獲ったら駄目だよね」
「うん、私もそう思うわ」
緑豆君は今度はモナコちゃんを仲間に引き入れてそのお魚を
食べることは反対だというのです。もうここまできたら何で
もありです。
「少なくなってるからね」
「そうだよ、食べたら駄目だよ」
これはニホンちゃんがそのお魚をかなり食べているからそれ
で主張しています。しかしそれに対してニホンちゃんは今回
もかなり果敢に主張します。
「それ古い統計だし。そもそもわたしはそのお魚を全部食べ
るって訳じゃないわよ」
まずはこう言います。
「それにそのお魚の養殖だって今はできてきているし。しか
もね」
ニホンちゃんは次から次に言ってきます。もう緑豆君とモナ
コちゃんにとっては思わぬ一方的な攻撃です。ニホンちゃん
がその恐るべき底力を見せてきています。
「そのお魚を売ったりしてそれで暮らしている人もいるじゃ
ない。そういう人のこともちゃんと考えてくれないと駄目な
のじゃないかしら」
「うっ、このニホンさんって」
モナコちゃんは今ニホンちゃんの本気を見て思いきり引いて
います。流石に三年生のモナコちゃんでは五年地球組の女の
子で最強とまで言われているニホンちゃんの相手はできない
のでした。
「本気なんですけれど」
「うん、本気になっちゃったよ」
緑豆君にとってもこれは思いも寄らぬことでした。彼にとっ
ては全くの計算外です。
「けれど僕達にはEU町の皆がいるじゃないか」
「その人達が」
だから大丈夫だと。緑豆君は言いました。
「今回は勝てるよ。幾らニホンちゃんでもね」
「そうかしら」
モナコちゃんは流石に無理じゃないかなと思いはじめていま
す。何しろニホンちゃんは皆からもその支持を約束してもら
ってきているからです。
そしてその中にはです。あのオージー君もいました。
そのうえで、です。緑豆君に対して言いました。
「ワスはあのお魚食べるダス。だから反対ダス」
「えっ、オージー君まで!?」
流石にこれは緑豆君も予想していませんでした。彼がニホン
ちゃんの方にいるのを見て唖然となっています。
その他にはカンコ君までいます。何か普段はニホンちゃんの
敵になる人達までいます。
こうなってはどうしようもありません。緑豆君とモナコちゃ
んのタッグは負けてしまいました。モナコちゃんはニホンち
ゃんの本気を見てガタガタと震えてしまっています。
「あんなに怖い人EU町にだっていないわよ・・・・・・」
「まさか。負けるなんて」
緑豆君も呆然となっています。とにかく彼にとって今回のこ
の敗北は全く予想外のことでした。
かくしてニホンちゃんはこの大きなお魚を食べることができ
るようになりました。しかしこれで諦める緑豆君ではありま
せん。
そしてです。彼は町のそのお魚を食べる人なら誰でも獲るな
とか食べるなとか言うようになりました。もう相手が誰であ
ってもです。
それでこの日は地中池において抗議活動を行っていました。
その相手はといいますと。
「そのお魚獲ったら駄目だよ!」
「何ですって!?」
「何言ってんだよこいつ」
フランソワーズ家のお船に文句をつけてきたのです。そこに
はフランソワーズちゃんとコルシカちゃんもいます。その彼
女達にクレームをつけているのです。
「若しかしてわたくし達にこのお魚を食べるなと仰っている
のでして?」
「あんた、死にたいのか?」
何かを食べることに関して異常に執着するフランソワーズ家
です。しかもこのお家の人達は素直でないことでも非常に知
られています。
「我がフランソワーズ家にそうしたクレームをつけるとは見
上げた度胸ですわね」
「御礼がしたいんだけれどさ」
「御礼なんかどうでもいいよ」
緑豆君は二人の黒いオーラにまだ気付いていません。その今
にも襲い掛からんとしているその殺気にです。
「そんなのはさ。とにかくそのお魚を食べたら駄目だよ、例
えフランソワーズちゃんでもね」
「どうしてもですね」
「どうしてもね」
言ってしまいました。遂にです。
「そんなのはね。絶対に駄目だよ」
「わかりましたわ」
フランソワーズちゃんは酷薄な笑みを浮かべてです。そのう
えで、でした。
コルシカちゃんに対してです。こう命じるのでした。
「思い知らせてあげなさい」
「ああ、わかってるさ」
コルシカちゃんはその手にダーツを持ってそれで構えてきま
した。
そのうえで投げてきました。緑豆君に対してです。
「これでも喰らいな!」
「えっ、ダーツ!」
「あたしに文句つけるなんていい度胸だね!」
こうしてそのダーツで緑豆君のその足を射ます。狙いは実に
性格でした。
「痛いっ、何するんだよ!」
「もう一つ欲しいのでして?」
フランソワーズちゃんは足からダーツを抜く緑豆君に対して
また言ってきました。
そのうえで、です。その目が猫のものになりました。そのう
えで、でした。
「フーーーーーーーーーーーッ!!」
何と爪と牙を出してそのうえで緑豆君の船に飛び乗ってきま
した。そして彼を噛み引っ掻いてズタズタにしてしまったの
です。
「姉貴に食べ物の話なんかするからだよ」
コルシカちゃんはダーツで止めました。しかし彼女はこうし
て徹底的にやっつけてしまいました。
しかし緑豆君がそれで諦めたかというとです。そんな諦めの
いい御仁ではありません。
全身包帯だらけになってもです。それでもニホンちゃんに対
して言うのでした。
「あのお魚もこのお魚もね。食べることは許さないからね」
「そうなの」
「わかったね、絶対に許さないからね」
「それでも食べるけれど」
その傷だらけの緑豆君に対して素っ気無く言うニホンちゃん
でした。
「悪いけれどね」
「ある意味こいつも凄いニダな」
カンコ君も今回は流石に呆れています。
「ここまで傷だらけになってまだやるニダか」
「ある意味尊敬に値するダスな」
「いい加減諦めたらどないや?」
オージー君とニュージー君もそんな緑豆君に対して言うので
した。
「さもないとこれでは済まないダスよ」
「アラブ組の連中とかに喧嘩売ったらこんなんじゃ済まんの
ちゃうか」
「君達には言われたくないよ」
緑豆君はカンコ君達の言葉にむっとした顔で返します。
「僕は絶対に諦めないからね。いいね」
「わたしも何があっても食べるけれど」
「何気にニホンが強くなってないニダか?」
カンコ君もこのことに気付きました。
「緑豆は馬鹿ニダか?どんどん状況がまずいことになってい
るニダぞ」
「だから君には言われたくないよ」
どっちもどっちなやり取りでした。とにかく痛い目に遭って
もそれでも諦めない緑豆君でした。
296 :
マンセー名無しさん:2010/06/07(月) 23:47:51 ID:fQlcaMZC
「アマゾンじゃないけれど」
カンボジア君が最近登校してきません。皆このことがかなり
心配になってきています。
「何処に行ったのかな」
「生きていたらいいけれど」
「流石に死んではいないよね」
「だといいね」
皆その何日も空いたままの席を見てかなり不安になっていま
す。尚キッチョム君の机が空いていることについてはもう誰
もあれこれ言いません。
そしてです。ここでベトナちゃんが言いました。
「ここは」
「ここは?」
「どうするの?」
皆ベトナちゃんのその淡々とした声に応えます。
「カンボジア探すの?やっぱり」
「一体何処にいるのかどうか」
「それを」
「ええ」
まさにその通りだというのでした。
「皆で行きましょう」
「じゃあわたしが」
最初に面倒見のよさで知られるニホンちゃんが名乗り出たの
でした。
「カンボジア君大丈夫だったらいいけれど」
「そうだね。同じアセアン班のリーダーとして僕も」
次に名乗り出たのはタイラン君でした。
「行かせてもらうよ」
「ジャングルだったら私も」
今度はインドネシアちゃんでした。
「一緒にね。行かせてもらうわ」
「よし、僕も行くよ」
「僕もね」
次にマレーシア君とフィリップ君です。こうしてニホンちゃ
んとアセアン班のメンバーで行くことになりました。
「アセアン連合ジュニアね」
「ベトナちゃんリン○にかけ○読んだの?」
「面白かったわ」
何故かその漫画のことも知っているベトナちゃんでした。か
くしてそのベトナちゃん命名のアセアン連合ジュニアがカン
ボジア君の捜索にあたるのでした。
彼等はまずカンボジア君のお家に来ました。すると彼のお父
さんにこう言われました。
「精霊に呼ばれたのかも知れない」
「あの、精霊っていいますと」
ニホンちゃんがお父さんのその言葉に対して突っ込みを返し
ました。
「あれですか?森の」
「そう、三本ロープのジャングルの」
「それはニホンちゃんのお家のレスラーの人じゃないんです
か?」
マレーシア君がすかさず突っ込みを入れます。
「あの人交通事故で死にましたよ」
「あれっ、マスク取って正体見せてアメリカに行ったんじゃ
なかったっけ」
フィリップ君がマレーシア君のその言葉に対して問い返しま
した。
「確か」
「テレビじゃそうだったけれど漫画じゃそれで死んでるんだ
よ」
マレーシア君はこうフィリップ君に説明します。
「それに二世じゃどっちにしても死んでたじゃない」
「そうだったかな。他にも色々な最終回があったけれどね」
その漫画のお話をしてです。そのうえでカンボジア家のジャ
ングルに入ります。けれどここでタイラン君が皆に対して言
うのでした。
「かなり深いからこのまま探しても駄目だよ」
こう皆に言います。お庭なのですがそれでもジャングルのよ
うな有様なのです。
「だからここはね」
「うん、ここは」
「どうするの?」
ニホンちゃんとベトナちゃんが彼に問います。
「確かにかなり深いからわたし達が入ってもそれでも迷子
になってしまいそうだけれど」
「作戦があるのね」
「うん、これ」
言いながらです。何処からか大きなザルと棒、それに白い
紐を出してきました。それを皆に対して見せてきたのです。
「これを使おう」
「あのさ、まさかと思うけれど」
「それで捕まえるつもり?」
マレーシア君とフィリップ君は物凄く懐疑的な顔でタイラ
ン君に対して問い返します。
「罠を張って」
「それで?」
「そうだよ、餌はこれね」
今度はお米を出してきて話します。
「これでね。どうかな」
「あの、それで人が捕まったら」
「苦労しないわ」
ニホンちゃんとベトナちゃんが言いました。
「お猿さんを捕まえるのじゃないから」
「それはかんり」
「マイペンライ」
しかしタイラン君はにこりと笑って皆に言います。その
笑顔自体はとても穏やかなものです。
「普段のカンボジアならともかくね。今のカンボジアだ
ったらね」
「それで捕まるって?」
「そう言うんだね」
「そうだよ」
今度はマレーシア君とフィリップ君の問いに対して答え
ます。
「野生化しているからね。これでいけるよ」
「だといいけれど」
「少し不安ね」
ニホンちゃんとベトナちゃんは首を少し傾げさせていま
した。何はともあれ皆罠を仕掛けてから一旦物陰に隠れ
てそのうえでカンボジア君を待つのでした。しかしタイ
ラン君以外の四人はかなり不安そうです。
「本当に来るかな」
「無理だと思うよ」
「僕も」
マレーシア君とフィリップ君はかなり真剣にニホンちゃ
んの問いに返します。
「野生動物じゃないんだから」
「ちょっと」
まさかこれで捕まるとは思っていません。それはベトナ
ちゃんもでした。
「トラップならもっと巧妙なものじゃないと駄目だと思
うわ」
トラップ仕掛けの名手ベトナちゃんらしい言葉です。
「もっとね」
「本当にこれで大丈夫かしら」
ニホンちゃんはとにかくこれでいけるかというとかなり不
安になっています。しかしすぐにです。
「ケケーーーーーーッ!」
何か緑と赤の腰巻一枚になったカンボジア君がお家の森の
中から飛び出て来ました。何か完全に何処かの仮面ライダ
ーみたいになってます。
トカゲを思わせる動きで慎重に前に出てです。米粒に気付
いてそれを拾いながら食べていきます。そうして遂にはで
した。
ザルの中まで来て、です。タイラン君がその紐を引っ張っ
てそれで終わりでした。彼以外の皆はこれを見て唖然とな
りました。
「捕まったけれど」
「嘘みたい」
「こんな簡単なことで」
「カンボジアは餓えているのは間違いなかったからね」
彼を捕まえたタイラン君はにこりと笑って皆に対してこう
話します。
「だからね。それでお米を使ってね」
「あえて単純な罠を」
「そういうことだったの」
「そうだよ。何はともあれこれで捕まえたよ」
彼はこのことに満足しています。
かくして見事保護されたカンボジア君はです。学校に戻っ
てそのうえで皆に何でこうなったのかを話すのでした。
「いやあ、お家の水牛の相手をしていたらさ。急に庭の森
のところに入ってみたくなってね」
「それで野生化したっていうの」
「まさか」
「うん、そうなんだ」
皆驚いていますが当人だけはにこにことしています。
「不思議だよね、それで気付いたら捕まってね」
「っていうかそれで野生化するって」
「何者なんだよ」
「見つかったからいいけれど」
「皆探してくれて有り難うね」
カンボジア君はこのことに笑顔で御礼を言います。
「それじゃあ皆で勉強しようか」
「ああ、それじゃあ」
「戻ってきたし」
かくしてカンボジア君は元に戻りました。しかしです。
数日後。また行方不明になりました。皆それを聞いてまた
同じメンバーで捜索に出ました。
「今度は何処かしら」
「また森じゃないの?」
フィリップ君がべトナちゃんに対して言います。そして前
の捜索ではこれといって発言しなかったインドネシアちゃ
んがこんなことを言うのでした。
「カンボジア今度はお風呂に入ってる時に急にいなくなっ
たらしいわよ」
「野生に戻ったのかな」
マレーシア君がそれを聞いて言います。
「それならそれでやり方があるけれど、今回は」
「ああ、あれ使うのね」
「そう、あれをね」
そしてマレーシア君が出してきたのは。
マハティールでした。言わずと知れた彼の愛犬です。彼を
出してきたのです。
「活躍してもらうよ」
「そうね。捜索には犬がいいわね」
「うん、じゃあマハティールでね」
こうインドネシアちゃんに言ってです。そのうえで彼を行
かせます。すると暫くして戻ってきました。
「ワンワン」
「来いってさ」
「何処かしら」
「お家から少し離れてるみたいね」
ニホンちゃんとベトナちゃんがそのマハティールの仕草を
見て言います。
「けれど見つかったみたいだし」
「行きましょう」
こうして皆で言ってみるとです。そこは。
おトイレでした。それもお家から少し離れた場所にある汲
み取り式のです。フィリップ君はそのおトイレを見てまず
は首を傾げさせます。
「ここ?」
「マハティールはそう言ってるよ」
「ワンワン」
そのマハティールがマレーシア君に応える形でここでも吼
えます。皆半身半疑ながら調べてみるとです。何とカンボ
ジア君がおトイレの中にいました。やっぱりあの格好でい
たのです。
「ケケーーーーーッ!!」
「何でここにいるのよ、あんた」
インドネシアちゃんはかなり呆れた顔でまたしても野生化
しているカンボジア君に対して言います。
こうしてまた保護されて元に戻った彼はです。今回もクラ
スメイトに対して説明します。
「いや、お風呂に入ると裸になるじゃない」
「それで野生化したって!?」
「戻ったっていうの」
「不思議だよね、本当に」
またしても本人だけあっけらかんとしています。
「裸になったらそれだけで野生になるなんて」
「っていうかバゴーっていう人知ってる?」
ニホンちゃんはこの名前を尋ねました。
「まさかと思うけれど」
「いや、知らないけれど」
それは知らないといいます。
「誰、それ」
「あっ、知らなかったらいいけれど」
ニホンちゃんはそれでいいとしました。
「けれど。何か困った癖ついた?」
「すぐ野生化するってね」
「どうしたものかな」
「全く」
皆そんなカンボジア君について首を捻ります。
「そういえばタイヘイ池のメンバーには他にパプワも
いたりするし」
「野生な人多いよね」
「何かね」
「まあすぐに元に戻れるから」
やっぱり本人は平気でいます。
「気にしなくてもいいよ」
「そのうち魚みたいな外見の自転車に乗りそうだな」
「そうよね。この調子でいくと」
実際に今も裸に緑と赤の腰巻姿のカンボジア君です。
その外見だけ見るとどうも他のお家の人に見えてしま
います。
ソースその一。
【5月29日 AFP】カンボジアで少女のころに行方不明になり、
18年後の2007年にジャングルで暮らしているところを発見されたロチョム・プニンさんが、
森へ逃げ帰ってしまった。プニンさんの父親のSal Louさんと地元警察が28日、明らかにした。
プニンさんは現在29歳。1989年にプノンペン北東610キロのラタナキリ州の密林で
水牛の番をしているときに行方不明になり、2007年に全身汚れた全裸姿で農家の食物を盗むために
姿を現したところを発見された。密林で乾燥した米粒を探し回っていたために、
サルのように前かがみな姿勢になっていたという。
プニンさんの父親のSal Louさんは、AFPの電話取材に
「25日の夜に風呂に入る際に森へ逃げ帰ったに違いない。
わたしと息子は今、森に入ってプニンを探しているところだ」と述べ、
「森の精霊」がプニンさんを密林へ誘い込んだに違いないと語った。
一方、地元警察署長のMa Vichet氏も、捜索を行っているが依然として行方はわかっていないと述べ、
「きっと森へ逃げたのだろう」との考えを示した。
プニンさんは、カンボジアで「ジャングルウーマン」や「半動物少女」などと呼ばれている。
父親によれば、2007年に保護されたプニンさんは「動物のうなり声」を上げるだけで、
明りょうな言葉をしゃべることができず、度々病気に見舞われ、
09年10月にも食事を拒否して入院生活を送っていた。
しかし、前年12月ごろから言葉を話し始め、家事の手伝いをするようになっていた。
ラタナキリ州の密林は、カンボジアで最も人里離れた野生の森の1つとされている。(c)AFP
ttp://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2730812/5816554
314 :
マンセー名無しさん:2010/06/09(水) 23:54:52 ID:A6xP1i37
ソースその二。
【6月8日 AFP】カンボジアで少女のころに行方不明になり、
18年後の2007年にジャングルで暮らしているところを発見されたロチョム・プニンさん(29)が
再び行方不明になっていた件で、プニンさんの父親が7日、
自宅外にあるトイレの中で11日ぶりに発見されたことを明らかにした。
プニンさんは前月、突然姿を消し、家族は森に逃げ帰ったのだろうと語っていた。
プニンさんの父親だと主張するSal Lou氏はAFPの電話取材に対し、
プニンさんは自宅から約100メートル離れた屋外トイレで発見されたと語った。
発見前に、近所の人がプニンさんの叫び声を聞いていたという。
Louさんは、「深さ10メートルのトイレの中で発見された。まったく信じられないよ。11日間もいたなんて」
「どうやってトイレの中に入り込んだのか分からない」と語っている。
トイレの穴は小さく、木製のふたが被せてあった。
発見当時、プニンさんは胸まで糞尿につかっていた状態だった。発見後、病院に入院したという。
プニンさんは1989年にプノンペン北東610キロのラタナキリ州の密林で水牛の番をしているときに
行方不明になり、2007年に全身汚れた全裸姿で農家の食物を盗もうと姿を現したところを発見された。
密林で乾燥した米粒を探し回っていたために、サルのように前かがみな姿勢になっていたという。
カンボジアでは「ジャングルウーマン」や「半動物少女」などと呼ばれ、大きな話題となった。(c)AFP
ttp://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2734107/5850428 ストーリーは一部ソースと改変。
「イケメンはどっちだ」
ウヨ君は顔立ちが整っていることでも有名です。考えて
みればお姉さんのニホンちゃんも美形で有名です。それ
はもう遺伝です。
そしてそれだけではなくです。顔だけでなく性格もまた
男前です。
その脚本もです。こんなことを言いながら書きます。
「脚本っていうのは生き様だからな」
「ああ、それはな」
「頷けないでもないよね」
皆もウヨ君のこの発言を認めます。
「何か古いところもあるけれど」
「古風でいいかな」
そんなことを話してです。そうしてです。
いざとなればどんな脚本もすぐに書いてくれます。義侠心
もあります。
ある時はトウエイさんの系列の人がお金と時間を滅茶苦茶
にしてどうなるかわからなかったヒーローショーも後半の
脚本をちゃんと書いてくれました。
それについては皆も納得します。普段はウヨ君のことをと
やかく言うカンコ君もです。こう言います。
「あれは見事だったニダ」
「それはいいニダか?」
「あんなお金と時間の使い方をする方が問題ニダ。ウヨは
よく引き受けたと思うニダ」
カンコ君もこのことではウヨ君を叩くようなことはしない
のでした。彼もそこまでは理不尽な人間ではないようです。
「というかあれでウヨを叩く奴の方がどうかしていると思
うニダ」
「そうニダよ。ウヨ君はしっかりとやってくれたニダ」
「ウヨの脚本は親父さんやニホンのに比べて確かに癖が強
いニダ」
カンコ君は脚本のことを冷静に指摘します。
「けれど面白いことは面白いニダ。その独特の台詞回しも
いいニダ」
「しかも執筆が速いニダ」
ウヨ君はこの執筆の速さでも定評があるのです。
「だからいいニダな」
「そのことに関してはニダ。少なくともウリはウヨやニホ
ンの脚本について文句はないニダ」
言いながら今日もヒーローショーを見るのでした。しかし
です。
318 :
マンセー名無しさん:2010/06/11(金) 22:32:51 ID:eWRUFaC6
ウヨ君はこんなことも言います。
「日の本において武を士る者だ!」
天を指差しての言葉です。それを聞いたチョゴリちゃんは
手を握り合わせて目をピンクのハートマークにさせてこう
言います。
「ウヨ君格好よ過ぎニダ」
「何ィ、今何と言ったニダ!」
流石にチョゴリちゃんがこんなことを言ってはです。カン
コ君も穏やかではいられません。というよりか彼が一番頭
にくることです。
「ウリより格好いいというニダか!」
「あの格好よさは誰にも負けないニダよ」
「うう、チョゴリをたぶらかすとは!」
ここからカンコ君の暴走がはじまります。
「許さん、こうなったら徹底的に格好よくなるニダ!」
こう言ってです。そのうえでニホンちゃんのお家からあれ
これと本を借りてドラマを見て歌番組を見てです。そうし
て勉強しています。
皆クラスでもその勉強をするカンコ君を見てです。いつも
のように少し呆れながら彼に尋ねます。
「ええと、今度は」
「どんな芸を開拓してるの?」
「色々勉強しているみたいだけれどさ」
「ウリはイケメンになるニダ」
こう皆に対して豪語するのでした。
「そう、ウヨの奴よりイケメンになるニダ」
皆カンコ君の言葉を聞いてです。さらに呆れてこう彼に言
うのでした。
「あのさ、ウヨよりイケメンって」
「いつもそんなこと言うけれど」
「それで毎回訳のわからない結果になってるじゃない」
「それで今回もそうするの?」
「今度こそは究極のイケメンになるニダ」
しかしカンコ君はニホンちゃんのお家の本を必死に読みな
がら言います。必死の顔です。
「そう、ウヨの奴よりさらにニダ」
「まあ頑張って」
「そこまで言うんならね」
「止めはしないから」
皆そんなカンコ君を突き放してそのうえで見ることにする
のでした。カンコ君は必死に勉強を続けてそうして外見を
磨いてです。
何かニホンちゃんのお家の格好いい人みたいになってきま
した。チョゴリちゃんはそんなお兄さんを呆れた目で見て
います。しかし当人は誇らしげな顔で妹に対して尋ねるの
でした。
「チョゴリ、ウリは格好いいニダか?」
「兄さん、これを貸すニダ」
その呆れた目のチョゴリちゃんはカンコ君に対してあるも
のを差し出してきました。それはニホンちゃんのお家にあ
るおもちゃです。腰に着けて掛け声を出して遊ぶものです。
それをお兄さんに差し出したのです。
「はい、これニダ」
「!?これはニホンの家のおもちゃニダな」
「そうニダ。ちょっと貸すニダ」
「何かよくわからないけれどわかったニダ」
カンコ君はチョゴリちゃんのその言葉に頷いてそのおもち
ゃを手に取りました。
すると身体が自然にです。動いてです。ポーズを取りなが
ら思わず言ってしまいました。
「変身!」
そして独特の動きもしました。流れるような動きをしてし
まいました。
チョゴリちゃんはそれを見てです。あらためてカンコ君に
対して言います。
「やっぱりそうなったニダな」
「な、なじぇウリの身体が自然に」
「次はこれニダ」
今度はマイクを差し出してきました。カンコ君はそれも受
け取りました。すると今度はです。
何故かラメ入りの悪趣味な服になってそれでダンスをしな
がら歌ってしまいました。本当に自然にです。
カンコ君はこのことにも驚いています。それでチョゴリち
ゃんに対して問うのでした。
「どういうことニダ、これは」
「ニホンさんのお家の人の真似ばかりしていたからニダ。
だからそうなったニダ」
「うう、そうだったニダか」
「兄さんのやっていることは結局のところウヨ君達のコピ
ーでしかないニダよ」
カンコ君がいつもしていることです。彼は今回もそうして
しまいました。
そしてです。チョゴリちゃんはさらに言います。
「自分で考えればとまでは言わないけれど条件反射でそん
な風になるまで真似るのはどうニダか?」
「ええい、うりゅしゃいニダ」
しかしカンコ君は今回そのことを全く考慮に入れていませ
ん。
「ウリは何としてもウヨに勝つニダ。その為には何だって
するニダ」
「その努力は認めるニダがコピーし過ぎニダ」
「それでもいいニダ。ウリは絶対にウヨに勝つニダ」
そんな話をしてです。必死に努力を続けます。そうして遂
にです。
デンマーク君が何となくです。カンコ君を見てこんなこと
を言いました。
「ウヨ君より格好いいかな」
「むっ、そうニダか」
今度は携帯の形のおもちゃに条件反射で動いてしまうカン
コ君がここでデンマーク君のその言葉に対して顔を向けま
す。
「ウリの方がウヨより格好いいニダか」
「そうじゃないの?」
「そうニダか。ウリは遂にウヨを超えたニダ」
カンコ君は感涙してです。こう言いました。
「やっとニダ。遂にニダ」
「兄さん、よかったニダね」
「そうだな」
チョゴリちゃんだけでなく当のウヨ君も言います。
「おめでとうニダ」
「やっぱり努力は報われるんだな」
「ざまを見ろニダ」
カンコ君は胸を張ってそのうえでウヨ君に対して勝ち誇
ります。
「御前よりもイケメンになったニダ。どうニダか」
「そうか」
しかし当のウヨ君は平気です。悔しいとも何とも思って
いないのが明らかです。
しかしそれでもです。カンコ君は言い続けます。
「ウリに負けて悔しいニダな。ウリはイケメンになった
ニダよ」
「確かにある意味ここまで一途というかあれなのは凄い
ニダか?」
チョゴリちゃんはそんなお兄さんを見て首を傾げさせな
がら言います。
「兄さんは満足しているしとりあえずはいいニダか」
まだ高笑いしているお兄さんを見てです。こう思うので
した。
327 :
マンセー名無しさん:2010/06/11(金) 23:40:27 ID:eWRUFaC6
カンコ君イケメンに。
「韓国人は日本人より美しくてハンサムだった。」
韓国が日本より容姿競争力で先んじていることが明らかになった、と世界的な合コンサイト「ビュー
ティフルピープル」(Beautifulpeople.com)が発表した。
世界各国の「美男美女」だけが会員になれることで有名なデンマークのサイト、ビューティフルピー
プルは会員らが韓国人を隣国の日本人より魅力的に感じるという内容の報道資料を最近配布した。
ビューティフルピープルは加入申請者を異性の既存会員たちが採点した結果で承認可否を決め
る。一週間に平均100万人が加入申請をするが、このうち承認を受けるのは20万人に満たない。
この過程で韓国人申請者は日本人より高い承認率を見せた。韓国人の承認率は世界的にも高い
方だと同サイトは説明した。
グレッグ・ホッジ、ビューティフルピープル管理担当者は「韓国男性の加入承認率は18%である反
面、日本男性は15%に終わった。韓国女性たちもやはり29%で日本の28%より高かった。」と話した。
また「韓国人は自らの外的な美しさを知っている。」としながら「高い整形手術率は若い韓国人が
美貌にどれほど神経を多く使っているか見せてくれる」と付け加えた。
ビューティフルピープルは韓国語をはじめとして英語・フランス語・日本語など10言語でサービス
される。一日の訪問者は400万人に達する。
今年1月は年末連休に太った会員5000人を強制脱退させて話題になった。
ttp://nownews.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20100524601011
「子守唄」
皆最近あまり寝ません。理由は様々です。
「ゲームが」
「漫画が」
「パソコンが」
「電話が」
勉強と言う子供は殆どいません。見事なまでにです。
「だから最近あまり寝てなくて」
「いやあ、困ったよね」
「本当にね」
「どうしたものかしら」
皆あまり困っているようには見えない顔で話をしています。
そしてそれを隠しもしません。
「けれど寝なくても別にいいよね」
「そうだよ。夜更かししたって別に死なないし」
「そうそう」
皆このことについて特に悪いとは思っていません。それは
ニホンちゃんも同じです。
今日も夜遅くまで漫画を描いてそのうえで学校に来ます。
もう目が赤くなっています。
そんな彼女にです。ベネズエラちゃんが言ってきました。
「漫画描いてたのね」
「ちょっとね」
「ニホンちゃんらしいわね。あと脚本も何か決まったって
聞いたけれど」
「ええ、次のヒーローショーのね。まだ正式にじゃないけ
れど」
彼女も何かとやらないといけないことが多いのです。
「そっちの方のお話なんかも」
「あのお侍の戦隊は最後の方凄かったわね」
ベネズエラちゃんも観ていたようです。
「まさかレッドが影武者だったなんてね」
「あれは隠し玉だったのよ。けれどそれでも上手くいって
よかったわ」
ニホンちゃんはこのことは素直に喜んで笑顔になっていま
す。
「また書くからね、期待していてね」
「それはわかったわ。それでも」
「それでも?」
「寝ないと身体に悪いんじゃないかしら」
観ればベネズエラちゃんはすっきりとした顔をしています。
よく寝ていることが窺えます。
「夜更かしは美容の天敵でもあるのよ」
「それはそうだけれど」
それを言われるとです。ニホンちゃんも困った顔になって
しまいます。彼女も女の子、しかもとても奇麗な部類に入
る女の子ですからそれも当然のことです。
「それでもね」
「とにかく夜は寝ないと駄目よ」
ベネズエラちゃんはあくまでこう言います。
「絶対にね」
「けれど。寝られないし」
ニホンちゃんはここでこんなことも言いました。
「ちょっとね」
「寝られないって?」
ベネズエラちゃんはニホンちゃんの今の言葉に対して反応
を見せました。
「それってどういうことよ」
「ええと、つまりね。最近寝る時間が遅くなって」
ニホンちゃんは申し訳なさそうに話します。
「それで。それが普通になって」
「あっきれたわね。早寝早起きが理想よ」
ベネズエラちゃんはむっとした顔で話します。
「そんなことをしたら本当に駄目よ」
「けれど」
「しかもニホンちゃんだけじゃないわよ」
ベネズエラちゃんは皆も見回します。そうしてそのうえで
言うのです。
「人間早寝早起きよ」
「それはわかってるけれど」
「それでも。もう」
皆言い訳をするのでした。
「もう生活のリズムがそうなってるから」
「だからね」
「そう簡単には」
「だからそういうのが駄目なのよ」
ベネズエラちゃんはあくまでこう言います。
「ちゃんと早寝早起きよ」
「厳しいなあ」
「けれどいい方法ないから」
「ねえ」
皆甘えが入っているのでしょうか。こう言ってベネズエラ
ちゃんの言葉を聞こうとしません。そうしてこうした夜に
は遅くまで起きる生活を続けるのでした。
ベネズエラちゃんはそんな皆に苦い顔です。しかしそれで
もこれといった解決手段を見つけられません。彼女が何を
言っても皆結局起きないのですから。
それで親友のキューバちゃんに相談してみます。彼女はス
ポーツ大好き少女なので当然コンディションを考慮して早
寝早起きです。そうした意味でも二人はとても気が合う者
同士です。
その彼女はです。ベネズエラちゃんの話を聞いてこう言っ
てきたのです。
「子守唄がいいんじゃないかしら」
「子守唄?」
「そう、それよ」
こうベネズエラちゃんに話します。
「子守唄よ。どうかしら」
「子守唄ねえ」
「それでどうかしら」
また話すキューバちゃんでした。
「何かいい子守唄があればそれをね」
「そうね。探してみるわ」
ここまで聞いてまずは頷いたベネズエラちゃんでした。そ
うしてです。
皆にです。あるCDを配りました。それは。
「あの、ベネズエラちゃん」
そのCDを受け取ったニホンちゃんが少し戸惑った顔で彼
女に尋ねます。
「これ何?」
「うちのお父さんのトークよ」
それだというのです。
「それだけれど」
「ええと、ベネズエラちゃんのお父さん?」
「そう、うちのお父さん」
この人はチャベスさんといいます。キューバちゃんのお家
のカストロさんと同じく反骨精神に満ち溢れた人とされて
います。最近町でもかなりの有名人になろうとしていたり
します。
その人のトークだといいます。ベネズエラちゃんはここで
さらにニホンちゃんに対して話します。
「キューバから子守唄がいいって言われてどんな歌がいい
かしらって思ったらうちのお父さんがその話を聞いて是非
にってね」
「チャベスさんってそういうところあるって聞いてたけれ
ど」
ニホンちゃんは少し戸惑いながら言いました。
「それでなの」
「そうよ。聞いてればそれで心地よく寝られるらしいわよ」
「そんなになの」
「そう、要は試し」
ベネズエラちゃんの言葉はあくまで明るいものです。もう
何の迷いもないといった具合です。
「やってみたら?」
「そこまで言うのなら」
こうしてニホンちゃんも夜にそのトークをセットしてみま
す。実際に聴いてみますと。
「な、長いわね」
チャベスさんのトークは異様に長いです。途中歌ったりも
します。そんなトークが延々と続きます。
そしてそのトークを聴いていると。一時間聴いてもそれで
も続くトークを聴いていてニホンちゃんは気付いたらベッ
ドの中で寝ているのでした。
それは皆も同じでした。それで翌朝とても血色のいい顔で
登校してきました。そのうえでベネズエラちゃんに対して
言うのでした。
「いや、よく寝られたよ」
「お陰でね」
「不思議な位」
「うふふ、そうでしょ」
ベネズエラちゃんはにこりと笑って応えます。
「うちのお父さんの話は長いからね」
「っていうか長過ぎるんじゃ」
ニホンちゃんが言います。
「あんまりにも」
「それがいいのよ」
「そうそう」
ここでキューバちゃんも参戦します。彼女もにこにこ
としています。
「お話は長い方がよく寝られるのよ。えらい人のお話
なんかそうでしょ?」
「そういう理屈だったのね」
「うちのお父さんもね」
カストロさんのことです。義理のお父さんですけれど
こう読んでいるのです。
「話長くてねえ」
「そういえばカストロさんもだったわね」
ニホンちゃんはこのことも思い出しました。
「お話凄く長かったわね」
「そうよ。まさかベネズエラのお父さんが出て来るな
んて思わなかったけれど」
「それでもお父さん喜んでくれてるわよ」
ベネズエラちゃんは笑顔で話します。
「皆が夜更かししないようになってね」
「ううん、こういうやり方もあるのね」
ニホンちゃんは腕を組んで考える顔になって言いまし
た。
「夜更かしを止める為にはなのね」
「どう?こういうのも面白いでしょ」
「まあ確かに」
ベネズエラちゃんの言葉に頷くニホンちゃんでした。
何はともあれこれで皆の夜更かしはなくなったのでし
た。一件落着?
341 :
マンセー名無しさん:2010/06/13(日) 23:24:43 ID:exRKPUVi
カラカス 10日 ロイター] 多弁で何時間にも及
ぶ演説で知られるベネズエラのチャべス大統領が、夜
になっても眠りたがらない子どもへの「特効薬」とし
て、自分の演説のテレビ放映を見せればよいと提案し
た。
チャべス大統領は、10日に出演したテレビ番組で
「アニメでなくチャべスで子どもを寝かしつける親も
いるようだ。私がしゃべればしゃべるほど、子どもは
どんどん眠くなり、ついに眠りに落ちる、といった具
合だ」と語った。
ベネズエラのテレビは、国際政治や企業の国営化につ
いてなど、さまざまな大統領演説のために頻繁に番組
が中断される。毎週日曜の午前11時から放映される
大統領の番組「ハロー・プレジデント」は、その後一
日中続くことも珍しくないという。
ttp://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-15786720100611
「小さいお父さん」
ロシアノビッチ君のお父さんはプーチンさんといいます。
町で一番怖いんじゃないかとさえ言われている人です。そ
の目も顔も滅茶苦茶怖いです。
「ええと、前に人を何人かポアしてるとか?」
「違うよ、お医者さんを送ったんだよ」
「虎と格闘して勝ったとか?」
「確かニホンちゃんのお家の柔道とかサンボとかの達人じ
ゃなかったっけ」
「柔道の達人っていうのは聞いたことがあるわ」
それはニホンちゃんも聞いたことがあります。そしてここ
でこんなことを皆に話します。
「何でも本当に上手いんだって」
「柔道ねえ」
皆ここであらためて考えるのでした。
「あれってやり方によっては人殺せるしなあ」
「コンクリートの上で技とかかけたらそれでもう一発じゃ
ない?」
「あの人ならしそうだけれど」
「確かに」
「多分したことねえから安心しろ」
当のロシアノビッチ君がここで皆に話します。
「多分だけれどな」
「確信は持てないのね」
ニホンちゃんがそのロシアノビッチ君に尋ねます。
「やっぱり」
「知っていたら生きていられると思うか?」
これが息子の言葉ですからかなり凄いです。
「そういうことだよ」
「確かロシアノビッチ君ってプーチンさんの息子じゃな
かったっけ」
「それでも何されるかわからないんだよ。俺の家は何な
んだ?言ってみろよ」
「ロシアノビッチ家」
もうこれだけで充分です。そう、ロシアノビッチ家とい
うのはそういうお家なのです。
それでもです。ロシアノビッチ君は一応はこう言うので
した。
「いつも静かだけれどな。怒ったりなんかは絶対にない
しな」
「怒る必要がないとか?」
皆すぐにわかりました。
「そういうことじゃないかな」
「だよな。あの人がいるだけで充分だから」
「怖過ぎるから」
「俺の親父って他の家から見ても怖いんだな」
ロシアノビッチ君はあらためてこの事実を思い知るので
した。そうしてです。
ロシアノビッチ君がお家に帰ってみるとです。妹の一人
であるベラルーシちゃんが何かをしていました。それが
何かというとです。
「何作ってるんだよ」
「お人形」
それだと言います。そしてよく見るとそれは。
「おい、それは」
ロシアノビッチ君もその人形を見てまずびっくりしまし
た。
何とそれはプーチンさんのお人形です。ベラルーシちゃ
んはそれを作っていたのです。
かなり小さいですけれど精巧なそのお人形は本当にそっ
くりです。今にも動きだしそうな感じです。
「ブリキで作ったけれどどうかな」
「そっくりにも程があるだろ」
ロシアノビッチ君はウォッカを飲むその手を止めてこう
言いました。
「親父そっくりじゃねえかよ」
「じゃあこれ売れるかな」
「売れるんじゃねえのか?」
かなり真面目な顔での言葉です。
「そこまで凄かったらな」
「そう。じゃあ売ってみるわね」
ベラルーシちゃんはすぐにそこまで決めました。
「私もお小遣い欲しいし」
「ああ、そうしろ」
こうしてベラルーシちゃんは皆にそのプーチンさんの
お人形を売ってみました。これがかなりの人気で皆が
持つようになりました。
手作りなのでそれなりに高いのですがそれでもです。
皆こぞって買いました。
こうして皆そのお人形を見てみます。本当に見れば見
る程そっくりです。
ニホンちゃんも教室の自分の席の端にお人形を置いて
みてです。ロシアノビッチ君に対して言いました。
「本当にそっくりよね」
「今にも動きだしそうだろ」
「ええ、確かに」
「ベラルーシが端整込めて作ったやつだからな。大事
にしてくれよ」
「うん、捨てたりしないわ」
ものを大事にするニホンちゃんらしい言葉です。しか
しここでニホンちゃんはこんなこともぽつりと言った
のでした。
「っていうか」
「何だよ」
「捨てられないっていうか」
そのプーチンさんのお人形を見ての言葉です。
「このお人形って」
「?何でだよ」
「本当にそっくりだから」
その理由をここから話すのでした。
「だから。ちょっと」
「そっくりだったら捨てられないのかよ」
「動かないわよね」
半分以上本気の様子でロシアノビッチ君に対して尋
ねました。
「まさかと思うけれど」
「どうだろうな」
ロシアノビッチ君にしてもそのお人形を見ると確か
なことは言えませんでした。彼も半分程度本気の顔
になっています。
「普通は動かないよな」
「普通は、なのね」
「モデルがうちの親父だからな」
これだけで説明がつくこと自体がかなり凄いことで
す。
「どうだろうな」
「確信持てないのね」
「多分大丈夫だ」
ロシアノビッチ君は考えた末にこう答えたのでした。
「多分な」
「多分なのね」
「ああ、これは人形だからな。動いたりしたらそれ
だけでホラーだろ」
正論です。普通はその通りです。
しかしプーチンさんそっくりのそのお人形さんを見て
いるとです。そのことがどうしても確実に言えないの
でありました。
何はともあれ皆お家にお人形さんを持って帰ってそれ
ぞれ机の端や棚のところ、それにベッドの枕元に置き
ました。しかし何処に置いてもです。
「見られてる・・・・・・」
「狙われてる・・・・・・」
「命の危険を感じるんだけれど」
どうしても視線を感じて危険なものを悟るのでした。
お人形さんからです。
「まさかと思うけれど」
「本当に生きているとか?」
有り得ないことと思ってもそれでもそう思えて仕方が
ありませんでした。
朝やお昼だけでなく夜もです。そうした視線を感じて
遂にでした。
「もう部屋に置いていたらそれだけで神経をすり減ら
すからね」
「だからなおしたから」
「怖過ぎるから」
こう言ってです。皆プーチンさんのお人形をそれぞれ
のお家の倉庫にしまってしまったのです。そのうえで
ロシアノビッチ君に対して尋ねます。
「倉庫の中から出て来てお医者さん送られたりしない
よね」
「流石にないわよね」
「多分な」
ロシアノビッチ君の返答はここでもはっきりとしない
ものでした。
「だから安心しろ」
「どうしてそこで絶対って言わないの?」
「絶対って言えないからだよ」
ロシアノビッチ君はまたニホンちゃんの質問にこう
答えるのでした。
「だからだよ」
「それでなの」
「人形が動く筈がないだろ」
ロシアノビッチ君は常識の観点から話します。とは
いっても彼自身がまずそれを信じきれないでいるの
でありますが。
「それはな」
「わたしもそう思うけれど」
ニホンちゃんも首を傾げさせながら言います。
「けれど。それでも」
「ハイチちゃんに聞いてみる?」
「いや、それは止めておいた方がいいな」
ロシアノビッチ君はニホンちゃんのその提案を何故
か止めました。
「それではっきりしたことがわかったらかえって怖
いだろ」
「ううん、言われてみれば」
「世の中はっきりしない方がいいこともあるからな」
「そうよね、じゃあ動かないってことで」
「そうしておこうな」
皆とりあえずそういうことにするのでした。かくし
てお人形は皆のお家のそれぞれの倉庫に丁寧にしま
われたのでした。
355 :
マンセー名無しさん:2010/06/15(火) 23:34:37 ID:QlZPHOg+
「ビキニで見るもの」
「ふふふ、それにしてもアメリ―屋、御主もワルあるな」
「いえいえ、チューゴ様にはかないません」
「うわあっはっはっはっはっはっは」
こんな古典的な笑いをする二人でした。問題はこの二人が
どうして笑っているかです。
それは今チューゴ家のカイナンの間で開かれようとしてい
るコンテストのことについてです。そのことで思いきり笑
っているのです。
「いや、しかしいいコンテストだよな」
「女の子の胸を何も言われることなく見られる最高のコン
テストあるな」
二人はにこにことしながら話しています。
「どの女の子が一番ビキニが似合うかどうか」
「最初に考えた人は天才ある」
こう言ってそのうえでコンテストの審査員をしている二人
でした。そうしてです。
マカロニーノ君もいてです。やっぱり彼もにこにことした
顔で皆に言うのでした。
「いやさ、こんないいコンテストってないよね」
「ああ、果たして誰のビキニが一番いいかだよな」
「実際ビキニじゃない水着や服もあったりするあるがそん
なことはどうでもいいある」
にこにことしながら審査員席で話す三人でした。もうその
目はきらきらとしています。本当にこの世の極楽にいるか
のようです。
そうしてです。コンテストを開くと。女の子達のビキニ姿
をこれでもかと満喫します。
「エリザベスもフランソワーズも性格はかなり問題あるけ
れどな」
「スタイルはいいあるな」
まずはこの二人のビキニ姿を見て言います。
「二人共胸があるしお尻のところのラインも奇麗だしな」
「脚もいいあるな」
そして次は。
「ふふふ、スオミにポーラにマジャールも中々じゃないか
な」
「おお、白い肌に白いビキニが最高だな」
「ロリっている感じも悪くないあるな」
二人はマカロニーノ君の言葉ににこにことしています。
「いや、スタイルって胸だけじゃないからな」
「そうあるな。水着は全体を見せてくれるある」
二人共実によくわかっています。そして次はアジアンガ
ールズです。
「まずはトル子にネシアか」
「褐色の肌に白いビキニあるな」
チューゴ君はまずインドネシアちゃんのその褐色の肌に
注目します。
「これがいいあるよ」
「ああ、そうだな。トル子もあの独特の雰囲気にビキニ
が案外会ってるよな」
トル子ちゃんについても言われます。マカロニーノ君は
ベトナちゃんを見ています。
「お風呂を覗いてる時に皆あらかじめチェックしておい
ていたけれどね」
何気に問題発言です。
「ベトナのあの清楚なスタイルがわからない奴はもうそ
れだけで人生のかなりの部分を損しているね」
「ああ、全くだな」
「あのスタイルも捨て難いあるな」
二人はかつてベトナちゃんにこてんぱんにやられたこと
を完全にスルーして彼女の水着姿も見ています。そのう
えでパプワちゃんとブルネイちゃんも見ます。
「パプワは水着着慣れてるのか?」
「いつもそんな感じの服あるしな」
パプワちゃんのお家は基本的に野性的です。それでいつ
も胸を隠して腰ミノという格好が多かったりするのです。
それで水着に関しても全く抵抗がないのです。
「そしてブルネイはゴージャスだな」
「普段の生活が出ているあるな」
「そうだね」
三人はブルネイちゃんも観ています。そして遂にそのニ
ホンちゃんとタイワンちゃんです。
二人共胸はありません。もう見事なまでにありません。
しかしそれでもです。
「ニホンちゃんって何時見てもスタイルいいよな」
「うん、胸の大きさは関係ないある」
二人はまずニホンちゃんのそのスタイルについて太鼓判
を押します。
「脚も奇麗だしすらりとしてるしな」
「胸自体も形がいいある」
「そうだね。お風呂でチェックしたけれど」
マカロニーノ君はここでも問題発言です。
「その時からさらによくなってるよ。いい感じだよ」
「タイワンも小柄で健康的でな」
「いい感じあるな」
そしてです。こんなことも言うのでした。今は紫苑ちゃ
んを観ています。
「ニホンちゃんはモデルに近いよな。今の紫苑はミステ
リアスで色が白いのがいいよな」
「タイワンはスポーツをしている女の子あるな。今丁度
出てるキューバと同じある」
「そうだね。タイワンもキューバもあれでかなりスタイ
ルがいいよ」
三人は真面目な顔で話をしています。どうでもいいよう
なことかも知れませんがそれでも真面目に話しています。
そしてです。やがて皆の水着姿を観終わってです。三人
はあらためて言い合います。
「さて、誰が一番だと思う?」
「難しいあるな」
「そうだね、これは相当難しいよ」
三人共真剣そのものの顔で話をします。
「誰もいいしなあ」
「そうあるな、全体のスタイルがわかるから余計に判断
しにくいある」
「お風呂に入っている時を覗いてもみたけれど。誰もが
いい感じだしね」
マカロニーノ君に至っては今まさに死にそうな顔で語っ
ています。しかし誰かがトップでなければなりません。
そうして選ばれたのは。
「あいつか」
「あいつあるな」
「そうだね」
三人はそれぞれの顔を見合わせて頷き合います。
「やっぱり今回の一番はあいつだYO」
「悩んだあるがあいつが一番あるよ」
「そうだね。決まりだね」
こうして三人の審査員が選んだのはです。彼女でした。
「ルーマだ」
「これで決まりある」
「うん、最高だったよ」
こう言ってです。白い物凄く派手な水着姿のルーマちゃ
んを優勝者に選んだのでした。
こうして目出度くルーマちゃんに対してトロフィーが与
えられます。三人共とてもにこにことしたままです。
しかしここで。そのルーマちゃんがふと言うのでした。
「私が優勝なのは嬉しいけれど」
「ああ、おめでとう」
「最高のスタイルだったあるぞ」
アメリー君とチューゴ君は素直に彼女を褒めています。
「僕達としても悩んだんだけれどな」
「優勝あるよ」
「そう、それはいいのよ」
ルーマちゃんは自分が優勝したことは素直に喜んでいま
す。それでもマカロニーノ君を見てです。怪訝な顔で彼
に対して尋ねるのでした。
「マカロニーノ、いいかしら」
「何だい?」
「審査員席でのあんたの言葉だけれど」
彼女が尋ねるのはこのことでした。
「何かお風呂を覗いてチェックしたとか。あれって何な
のかしら」
「あはは、決まってるじゃないか」
マカロニーノ君は能天気に笑って答えます。
「皆がお風呂に入ってる時にさ。こっそり覗いたのさ」
そうしたというのです。
「それで皆のスタイルを事前にチェックしたんだよ。こ
れでわかったかな」
「ええ、よくね」
ここまで聞いたルーマちゃんの目が座りました。
「とてもよくね」
「またなのね」
ニホンちゃんもここで言います。これまで黙っていまし
たがマカロニーノ君のいつもの調子の言葉を聞いてでし
た。
「全くマカロニーノ君って」
「ああ、皆」
ここでルーマちゃんは皆に言いました。
「ここは動く必要はないから」
「いいっていうの?」
「そう、私に任せて」
ニホンちゃんに対してもにこりと笑ってそのうえで言い
ます。
「ここはね」
「ええと、じゃあ」
ニホンちゃんはルーマちゃんのその言葉を聞いて頷くの
でした。
「ここは。いいのね」
「そうよ。さて、マカロニーノ」
ルーマちゃんの微笑みがぞっとしたものになりました。
何か人間ではない存在の笑みのようです。
「いいかしら」
「あはは、何かな」
マカロニーノ君もルーマちゃんのその笑顔に只ならぬも
のを感じ取ってその笑顔をひきつらせています。
「何か僕に用かな」
「プレゼントがあるのだけれど」
こうマカロニーノ君に対して言います。その笑みは凄み
のあるもののままです。
「いいかしら」
「できれば遠慮したいなあ・・・・・・って駄目かな」
「駄目よ。それじゃあ我が僕達よ」
ルーマちゃんの右手がさっとあがります。すると何処か
らともなく不気味な蝙蝠達が出て来ました。
蝙蝠達は赤く輝く目でマカロニーノ君を見ながらゆっく
りと羽ばたいてきます。そうして。
今まさに血を吸わんとしてきます。既にアメリー君もチ
ューゴ君も何処かに逃げてしまっています。一人残って
いるマカロニーノ君の最後の言葉はといいますと。
「だから何でお風呂覗いただけでこんなことに!」
「辞世の言葉、確かに聞いたわ」
ルーマちゃんのこの言葉と共に蝙蝠達が襲い掛かります。
かくして押し沖に血をふんだんに座れたマカロニーノ君
でした。
その後で。ニホンちゃんはルーマちゃんに対してぼやい
ていました。
「胸、大きくないから」
「そんなの気にしなくていいじゃない」
ルーマちゃんはにこりと笑って弱った顔になっているニ
ホンちゃんに対して言いました。
「大事なのは形よ」
「形なのね」
「そうよ。大きくても形が大事だからね。ニホンちゃん
は形がいいからいいじゃない」
「そんなものかしら」
とはいってもやっぱり大きさが欲しいニホンちゃんでし
た。このことは彼女の切実な願いです。
371 :
マンセー名無しさん:2010/06/17(木) 23:25:56 ID:m/o/b9yR
「風紀には五月蝿く」
五年地球組の女の子達は皆お洒落には五月蝿いです。それ
はニホンちゃんも同じです。
今日は白いブラウスにえんじ色のリボン、それにタートン
チェックのミニスカートです。
そのスカートはかなり短くしています。見ればその格好は
エリザベスちゃんの今の格好と同じです。
「最近お家のドラマじゃこういう格好が多いのよね」
「それは元々わたくしの家の服をモデルにしたものでした
わね」
「うん、そうなの」
ニホンちゃんはエリザベスちゃんの問いに対してにこりと
笑って答えます。そうしてです。
そのうえでさっと一回転して服を着替えます。今度は男も
のの上着にズボンに帽子にネクタイ。どれも派手なタート
ンチェックの随分と懐かしい格好です。
「このチェックって元々エリザベスちゃんのお家のものな
のよね」
「あら、懐かしいですわね」
エリザベスちゃんもニホンちゃんの変身した今の格好を見
てまた微笑みます。
「チェッカーズですわね」
「そうなの。もう二度と七人揃うことはなくなっちゃった
けれどね」
ここでは寂しい顔になるニホンちゃんでした。
「けれど。それでもね」
「そうですわね。元々はそれもわたくしのお家ですわね」
また言うエリザベスちゃんでした。
「アメリー家のポップスバンドをイメージしたものでした
けれど」
「タートンチェックはエリザベスちゃんのお家のものだっ
たわよね」
「そうですわ。制服も」
「こんな感じでね」
今度は二人で早替わりです。今度はニホンちゃんは緑のシ
ョート、エリザベスちゃんは髪を茶色から金色に染めてい
ます。ニホンちゃんはそのうえでキラッ☆とポージングを
しています。
「エリザベスちゃんのお家の制服をイメージしてアレンジ
してるからね」
「わたくしの歌を聴けーーーーっ、ですわね」
何気にこんなことも言うエリザベスちゃんでした。
「ニホンさんはわたくしのお家の服のアレンジをすること
が多いですわね」
「スカートは特にね」
見ればスカートは本当に短いです。二人共足が露になって
います。
「短くしてみてるけれど」
「それがいいのでしてよ。ぎりぎりまで短くするのが女の
子のたしなみですわよ」
見ればニホンちゃんは黒のハイソックスです。エリザベス
ちゃんは白のガーターです。そのファッションでいるので
す。
女の子達はそんな二人の格好を見てそれを真似します。皆
のスカートは必然的にかなり短いものになっていきます。
そしてそれを見てです。あまり快く思わない人がいるのも
事実です。その人はといいますと。
「いけませんね」
「はい」
「全くです」
ヨハネ君です。後ろに上半身裸で黒い覆面を被った筋骨隆
々の大男を左右にそれぞれ一人ずつ従えています。その人
達と話をしています。
「短いスカートはそれだけで風俗を乱します」
「はい、その通りです」
「いけません」
「スカートが短くなればそれだけ脚が露わになりますしそ
のうえその中にあるものも見えやすくなります」
ヨハネ君は真面目な顔で話します。
「それは風紀上憂慮すべき問題です」
「ではここは、ですね」
「すぐに」
「はい、規制です」
ヨハネ君はこの結論をすぐに出しました。これで方針が決
まりました。
その次の日。学校に恐ろしいお触れではなく校則が発表さ
れました。
『女子生徒はズボンをはくべし』
この法則が出されたのです。皆それを見てまずは唖然とな
りました。
「えっ、ズボンって」
「じゃあスカートなし!?」
「それはないっていうの!?」
「はい、そうです」
ヨハネ君が出て来て皆に話します。
「最近スカートが短くなり過ぎています。このままではや
がて大変なことになります」
こう言ってです。
「ですから規制します」
「そんな、スカートをはけないなんて」
「横暴でしてよ」
火付け役のニホンちゃんとエリザベスちゃんが最初に抗議
します。
「わたしスカート好きなんだけれど」
「それが風紀を乱すといいますの!?」
「そうです。脚やその他のものを見せてしまうか見せかね
ないというのに風紀上それがいいというのですか?」
ヨハネ君は落ち着いた態度で二人に答えます。
「ですから。それは禁止しました」
「そんな、それでズボンって」
「理不尽ですわよ」
「理不尽ではありません」
ヨハネ君は反論を許しませんでした。その後ろにいつもの
ようにあの覆面の大男の人達が怪しい道具を手にして立っ
ています。
「わかって頂けたでしょうか」
「わからなかった場合はやっぱり」
「町内で最も恐ろしい折檻のフルコースですわよ」
エリザベスちゃんが剣呑な目でニホンちゃんに対してひそ
ひそと囁きます。
「わかっていますわね」
「うん、聞いたことあるけれど」
ニホンちゃんもエリザベスちゃんのその言葉に対して頷き
ます。
「あれなのね」
「そう、だからでしてよ」
「わかったわ。それじゃあ」
ニホンちゃんも仕方なく頷きました。これで学校の女の子
達はズボンをはくことに決まりそうになりました。しかし
ここで、です。
「おい、女の子はスカートはいたら駄目になったのか?」
「はい、そうです」
ヨハネ君はその声に対して答えます。
「そう決まりました」
「それじゃあ男はどうなるんだ?」
その声はこう尋ねるのでした。
「それだったら」
「男の方といいますと」
ヨハネ君はその声がした方に顔を向けます。するとそこに
いたのはです。
スコット君でした。何と彼はスカートをはいてそこにいま
す。エリザベスちゃんはその彼の服を着てまずは嫌そうな
顔になります。
「またあの服を着て」
しかしです。スコット君はそのスカート、キルトの服でヨ
ハネ君に対して言います。
「男はスカートをはいていいのか?」
「いえ、それは」
「どうなるんだ?それは」
「何といいましょうか」
流石にこの事態は考えていませんでした。ヨハネ君もその
目を白黒とさせています。
後ろの謎の人達もです。この場合は何と言っていいのかわ
かりかねています。
そしてです。スコット君はさらに言ってきました。
「しかも俺はこの下に何もはいてないぞ」
「何とっ」
「それも駄目なのか?」
「あっ、そういえばわたしも」
ニホンちゃんはここでまた一回転です。そして桜色の奇麗
な着物姿になりました。振袖です。
「この服の時は基本はかないのよね」
「あら、ティーバックとかではありませんの?」
「あれはちょっと。かなり抵抗があるから」
エリザベスちゃんの突っ込みに顔を真っ赤にさせて答えま
す。どうやらニホンちゃんはそうした派手な下着は好きで
はないようです。
「だから」
「そうですの」
「うん、だから着物の時は基本はかないか湯文字なの」
こう言うのでした。
「けれど。スコット君もそうだったんだ」
「間違っても中は見たくありませんわね」
エリザベスちゃんはここでも面白くなさそうな顔をしてい
ます。
「本当に。止めませんわね」
しかしここはスコット君がヨハネ君を押しています。彼は
さらに言います。
「その場合はいいのか?どうなんだ?」
「そう言われましても」
「それにズボンだと余計にまずかったりするぞ」
スコット君はさらに言いました。
「下着のラインが出るからな」
「うっ、それは」
「白だと色まで透けて見える。それはいいのか?」
ズボンの見るべきポイントを指摘します。
「それはスケベな雑誌でもパンチラと共に撮られている
がそれでもズボンでないと駄目なのか?」
「いえ、そう言われますと」
「じゃあスカートでもいいな」
スコット君は幾分かたじたじとなってしまっているヨハ
ネ君に対して言いました。
「それでな」
「ええ、わかりました」
ヨハネ君も今回ばかりは折れるしかありませんでした。
「それなら」
こうしてこのスカート禁止令は取りやめになりました。
まさしくスコット君の無双です。
かくして何事もなくまたスカートを楽しむニホンちゃん
達。ニホンちゃんは笑顔でエリザベスちゃんに対して言
います。そのスカートは今日もミニスカートです。
「スコット君のおかげよね」
「ええ、まあ」
エリザベスちゃんの表情はやはり今もあまり面白くなさ
そうなものです。
「複雑な気分ですけれど認めますわ」
「下着は見せないようにしないとね。それでも」
「下にブルマという方法もありますけれど」
「あれも。かなりいやらしいから」
「ではスパッツは」
「それも何か」
その中身については妙にこだわりがあるようなニホンち
ゃんです。
「だからね」
「まあ。見えそうで見えないのが基本ですわね」
「それはそうだけれど」
「スカートを短くするのも戦いでしてよ」
エリザベスちゃんはこんなことも言うのでした。
「わかりましたわね」
「ううん、そうなの」
「そうですわ。見せてはいけませんわよ」
「それはわかってるし覚悟のうえだけれど」
見ればです。クラスの男の子達はそのスカートに興味
津々の様子です。その目に少し警戒も覚えるニホンち
ゃんでした。ミニスカートには覚悟がいります。
387 :
マンセー名無しさん:2010/06/19(土) 23:45:30 ID:MErdbN92
「大きくても有り難くないこと」
インドネシアちゃんやマレーシア君のお家にはとても大きな
お花が咲きます。そのお花のこそ。
「ラフレシアよね」
「そう、あれ」
「あれだよ」
インドネシアちゃんもマレーシア君もあまり面白くない顔で
ニホンちゃんに対して話しています。
「ニホンちゃんも知ってるよね」
「その名前は」
「ええ、よく」
答えるニホンちゃんにしてもです。何かあまり楽しそうでは
ありません。
「知ってることは知ってるわ。けれど」
「そうなのよね、大きいことは大きいけれど」
「奇麗じゃないし」
意外にもです。その大きなお花の評判は芳しくありません。
そうしてそのうえで言うのでした。
「だからね。まああまり有り難いお花じゃないわね」
「どうもね」
「そうよね。それでどうしたの?」
ニホンちゃんはここで二人に尋ねました。
「何かあったの?」
「うん、実はね」
インドネシアちゃんがニホンちゃんに対して言いました。
「あのお花ってお家の木の庭でしか咲かないじゃない」
「うん」
ニホンちゃんもインドネシアちゃんのその言葉に頷きま
す。
「そうよね、あのお花って」
「それをちょっとね。私の家で私が咲かせようとしてる
のよ」
「そうなんだよ。インドネシア今それに挑戦しているん
だ」
マレーシア君もこのことを話します。
「できるかどうかわからないけれど」
「ひょっとしたらできるかも知れないし」
インドネシアちゃんはまた言いました。
「だから今ね」
「そうなの」
ニホンちゃんもそれを聞いて言葉を返しました。
「それってかなり難しいんじゃないかしら」
「難しいのは承知よ」
インドネシアちゃんはにこりと笑って応えました。
「それでも。やってみるわ」
「そう。それじゃあお花を咲かせるのに成功したその時
だけれど」
「ええ、勿論よ」
インドネシアちゃんはまたにこりと笑ってニホンちゃん
に対して言いました。
「その時は是非来てね」
「待ってるからね」
マレーシア君も一緒です。こうしてインドネシアちゃん
はその大きなお花を咲かせることに挑戦し続けたのです。
そしてある日のこと。ニホンちゃんはそのインドネシア
ちゃんのお家に呼ばれました。そうしてお花を栽培して
いる温室のところに行くとです。
「やあ、待ってたよ」
まずはマレーシア君がにこにこと笑ってそのうえでニホ
ンちゃんに対して言ってきました。
「凄いよ」
「咲いたのね」
「うん、ネシアが遂にやったんだ」
こうニホンちゃんを案内しながら話します。
「あのお花をね」
「そうなのね」
ニホンちゃんもそれを聞いてです。まずは喜んでいまし
た。しかしです。
ここで、です。ニホンちゃんは顔を曇らせてそのうえで
マレーシア君に対して言いました。
「けれど。あのお花は」
「そうなんだよね。大きいけれどね」
「それでも。何か」
「奇麗じゃないんだよね」
マレーシア君は溜息混じりに言いました。
「どうしてもね」
「それに匂いも」
「うん、あれが一番きついよね」
「大きいことは大きいけれど」
ニホンちゃんもマレーシア君も大きいことは認めます。
しかし褒めているのはそれだけでした。
そんなことを話しながらインドネシアちゃんのところ
に行くとです。物凄い異臭がしました。
「この匂い・・・・・・」
「わかるね」
「ええ、よく」
ニホンちゃんはこうマレーシア君の問いに答えました。
「この匂いは」
「あのお花の匂いよ」
「いらっしゃい」
ここで、です。インドネシアちゃんが出て来ました。
そうしてニホンちゃんとマレーシア君を出迎えたので
す。
「待ってたわ」
「あのお花が咲いたのね」
ニホンちゃんはこのことをインドネシアちゃん本人に
対して言いました。
「そうなのね」
「匂いでわかるわよね」
「ええ」
インドネシアちゃんの言葉に対して頷きます。
「この匂いこそが」
「そうよ、はいこれ」
インドネシアちゃんがすっと左に身をかわすとです。
そこに赤い五つの花びらがある不気味なお花がありま
した。
確かに物凄い大きさです。しかしその外見も色もどう
かというとです。これがお世辞にも。
「はっきり言って全然奇麗じゃないね」
マレーシア君が言いました。
「このお花って」
「そうなのよね。大きいしこうして咲かせるのにもか
なり苦労したけれど」
インドネシアちゃんも溜息と一緒に言いました。
「外見もこんなのだししかも匂いもね」
「そうだよね。ところでさ」
ここでマレーシア君はこんなことを言いました。
「この匂いってさ」
「何?」
「何処かでかいだことない?」
こんなことを話すのでした。
「何かさ」
「あっ、そういえば」
マレーシア君のその言葉にニホンちゃんが頷きました。
「何処かで」
「そういえばそうね」
ここでインドネシアちゃんも頷きました。
「何処かで」
「ええと、確か」
そうしてです。ニホンちゃんがある人をお話に出しま
した。その人とは。
「ウリに何か用ニダか?」
「うん、ちょっとね」
「見たいものがあってね」
「来たんだけれど」
ニホンちゃんだけではありません。マレーシア君とイ
ンドネシアちゃんもです。三人一緒にカンコ君のお家
に来たのです。
そうしてです。彼にあるものを見せて欲しいと言いま
した。
「あのね。ホンタクとトンスルジュースだけれど」
「あれニダか」
「あれ見せてくれるかな」
こうニホンちゃんがカンコ君に対して御願いするので
した。
するとです。カンコ君はまずはいつものやり取りをは
じめました。
「ふん、誰がニホンの言う通りにするニダか」
「さてと、この辺りはいつも通りだから」
「聞いているだけでいいわね」
マレーシア君とインドネシアちゃんは実に落ち着いた
ものです。実はクラスでニホンちゃんだけがわかって
いないことです。
その一人だけわかっていないニホンちゃんがです。カ
ンコ君に対して何とか御願いするのでした。
「駄目?どうしてもなんだけれど」
「どうしてもニダか?」
「うん、御願い」
こう切実な顔でカンコ君に御願いします。
「カンコ君しか持っていないし。だからね」
「ふん、そこまで言うのなら仕方ないニダ」
カンコ君は声は渋々ながらその響きも顔もとてもにこ
にことして言いました。
「ニホンごときにウリナラのあの秘伝の料理を見せる
のは非常に嫌な気持ちになるニダ。しかしそこまで言
うのなら仕方がないニダ」
カンコ君のこの言葉を聞いてです。マレーシア君とイ
ンドネシアちゃんはこっそりと囁き合いました。
「ばれていないって思ってるところが凄いよね」
「ニホンちゃん以外はもうわかってるのにね」
「そこ、うるしゃいニダ」
カンコ君は速攻で二人に突っ込みを入れました。
「御前達もそのホンタクとトンスルジュースを見たい
ニダな」
「うん、そうだけれど」
「御願いね」
「わかったニダ。ちょっと待っているニダ」
こうしてです。カンコ君は一旦お家の奥に引っ込みま
した。そうしてそのうえで戻ってきたついでに持って
きたものは。
「ほら、これニダな」
「これよね」
「間違いないね、この匂いだね」
「これよ」
三人はその匂いを嗅いでそれぞれ言いました。
「まさかって思ったけれど」
「ホンタクとトンスルジュースの匂いだったね」
「つまりあれの匂いだったのね」
三人はあの大きなお花の匂いが何なのかよくわかり
ました。
しかしカンコ君はそのホンタクもトンスルジュース
も飲まないで匂いばかりを嗅いでいる三人を見てで
す。首を傾げるばかりでした。
「匂いだけで満足ニダか?」
どうして三人がこの匂いだと言っているのかももで
す。それも知らないから無理のないことでした。知
らぬが仏かも知れません。
402 :
マンセー名無しさん:2010/06/21(月) 23:30:18 ID:XxUChY75
「逆名シェフ」
エリザベスちゃんのお料理については皆同じことを言い
ます。その言葉は。
「まずい」
これです。とにかく彼女のお料理は美味しくないことで
定評があります。
「だからさ、何でこんなにまずいんだよ」
「毎日作ってこれ?」
「それでこんなにまずいって」
「ある意味才能だけれど」
実際に食べてみての感想ですからどうしようもありませ
ん。このことについてはニホンちゃんもフォローのしよ
うがありません。
「ええと。まあ個性的な味かな」
「つまりまずいある」
「最悪だYO、本当に」
チューゴ君にもアメリー君にも言われます。二人にして
も実際に食べてみてのコメントです。
「センスないというのにもこれはかなり酷いある」
「僕も色々言われてるけれどもっと凄いんじゃないか?」
「言ってくれますわね、全く」
皆から言われてです。エリザベスちゃんも流石にむっと
しています。そうしてこんなことを言うのでした。
「そこまで言うのでしたら」
「何かするの?」
「クラスで誰の料理が一番まずいか。それを確かめるこ
とを提案しますわ」
エリザベスちゃんはこう提案しました。
「それでどうでして?」
「それでエリザベスがなったらどうするんだYO」
「暴れたり落ち込んだり地団駄踏んだりしないと断言で
きるあるならいいあるが」
二人共エリザベスちゃんがトップを取ると確信していま
す。
「それ約束できるんだったらいいんじゃないか?」
「僕も賛成ある」
「フランソワーズに言われなかったら大丈部でしてよ」
彼女にとってはフランソワーズちゃんに言われることが
一番頭にくることなのです。幸いにして今彼女の姿は見
えません。
こうしてその誰の料理が一番まずいのか決めるコンテス
ト、皆こぞって参加しました。
「流石にまずいって思われるのは癪だしな」
「ここは真面目に作るか」
「そうよね」
皆流石にそんなことで優勝するのは嫌なのでかなり真面
目に作ります。それは当然ながらエリザベスちゃんもで
す。
「今度こそ。汚名返上ですわよ」
「期待していいのかしら」
ニホンちゃんは必死にお料理を作っているエリザベスち
ゃんを見ながら少し心配になっています。
「真面目に作ってるし。優勝なんてことはないわよね」
「甘いですわね」
しかしここでフランソワーズちゃんがニホンちゃんの横
に来て言ってきました。
「エリザベスの料理の腕は逆の意味で天才的でしてよ。
今回も必ずやってくれますわ」
「絶対なの」
「わたくし程エリザベスと付き合いが長く深い人間がい
まして?」
それこそ来る日も来る日も喧嘩をしていがみ合って何だ
かんだで一緒にいる二人です。腐れ縁だの強敵と書いて
『とも』と呼ぶだのそうした関係になっています。
そのフランソワーズちゃんがです。エリザベスちゃんを
見て言うのです。
「エリザベスは今回もやってくれますわ。それもぶっち
ぎりでしてよ」
「ぶっちぎりなの」
ニホンちゃんはフランソワーズちゃんのその言葉に返す
言葉がありません。
「そこまで凄いの」
「ええ、エリザベスはまさに天才」
また言うフランソワーズちゃんでした。
「やってくれますわ」
「ううん、どうなんだろ」
ニホンちゃんは流石に今回は大丈夫だろうと思いました。
そんなことを話しているうちに皆のお料理ができました。
そうして皆それぞれのお料理を食べ合った結果。
「ネーデル、ちょっと」
「フィリップのこれも」
まず言われたのはこの二人でした。
「適当に作ってない?」
「あまりよくないけれど」
こう皆から言われるのでした。
「ちょっとねえ、これは」
「よくないわよ」
そしてです。アイルちゃんも言われます。
「パブで食べるものはまあいいかな?」
「けれど普段のは」
「やっぱり妹だよな」
「そうよね」
彼女はエリザベスちゃんの妹です。それで料理がいい筈も
ありません。しかしここでもまだお姉さんの名前は出てき
ていません。
「やっぱり?」
「ですから。わたくしの言う通りになりましてよ」
フランソワーズちゃんは自信に満ちた声でニホンちゃんに
対して言います。
「安心して見ていることですわ」
「安心していないけれど」
そんなやり取りの後で、です。次の人を見ます。今度はオ
ージー君でした。
「っていうかこいつもエリザベスの家にいたっけ」
「それでか。まずいのは」
「成程な」
ここまで名前を挙げられた人達は沈黙しています。しかし
この人達でもまだトップではないのです。次に名前が挙げ
られたのは。
「ゲルマッハとアーリアってソーセージとジャガイモだけ
じゃないの?」
「ええと、これと麦ジュースの組み合わせって」
「痛風一直線なんだけれど」
「実際にあの家は痛風多いですわよ」
ここでまたフランソワーズちゃんが言います。
「もっと考えないといけないのですけれどね」
「けれどソーセージもジャガイモも美味しいけれど」
「それとザワークラフトとパン。この組み合わせばかりな
のがゲルマッハ家の問題ですわ」
しかしです。まだ彼女の名前は出ていません。そして四位
は。
「ロシアノビッチ、どうでもいい料理以外は本当にどうで
もよく作るよな」
「ピロシキとかボルシチとかは上手なのに」
「何で?これ美味しくないけれど」
「っていうか料理?」
しかしロシアノビッチ君は皆の言葉を聞いてはいません。
酔い潰れています。どうやらウォッカを飲みながら料理を
したみたいです。
そしてトップスリー。まずはチューゴ君でした。
「僕あるか」
「素材やばいから」
「あのさ、食べて大丈夫?」
「物凄く危険じゃないの?」
「一応大丈夫ある」
チューゴ君の返答はこんなものでした。
「多分ある」
「チューゴは食材が怖いんだよな」
「そうだよな、それでさ」
「どうしてもね」
こうして彼が三位でした。そして二位はアメリー君でした。
「おっ、僕かYO」
「何、このカロリー」
彼の食事ではいつも言われていることです。
「こんなの食べたら一発で太るけれど」
「味付けも気になるけれど」
「おかしいかな」
しかし当のアメリー君には自覚がありません。そのお肉や
揚げ物や甘いものがふんだんにある山盛りのメニューが彼
のいつもの食事だからです。
「そんなに」
「自覚ないし」
「困ったなあ」
「しかもこれで二位だし」
誰かが衝撃の事実を今言いました。
「さて、トップはなあ」
「やっぱり」
「わかっていたことだけれど」
そしてその栄えあるトップは。本人以外の予想通りあの人
でした。
七色のスポットライトに照らされたチャンピオン。勿論エ
リザベスちゃんです。
「お待ちなさい!」
エリザベスちゃんはそのライトの中で怒りの声をあげまし
た。
「どうしてわたくしがトップでして!?一生懸命作りまし
たのに!」
「いや、最強」
「素材の悪い部分を見事に引き出してるし」
「茹で過ぎ」
「味付けなってない。薄い」
「それと盛り付け。汁ものと他のものをミックス?」
皆の酷評が続きます。
「毎日朝御飯で充分」
「文句なしに最低最悪」
「二度と食べたくないし」
あまりもの酷評です。そこまで言うか、の域にまで達して
います。
「もうダントツのトップ」
「何処をどうやったらここまでできるの?」
「聞きたいんだけれど」
「わたくしはわたくしのお家の料理を忠実に再現している
だけでしてよ」
「それがよくないのではなくて?」
フランソワーズちゃんは今の事態を予想していたのでこう
言うだけに留めています。今回はあまりきついことを言お
うとはしません。
「貴女のお家の料理は代々」
「どうしてでして?わたくしは何ともありませんわよ」
「ええと、何ともないとかじゃなくて」
ニホンちゃんもエリザベスちゃんのそのお世辞にも美味し
いとは言えない料理を食べてです。こう言うのでした。
「やっぱり。皆の味付けとか素材とか勉強した方がいいん
じゃないかなあ」
「エリザベス、貴女は長い間繁栄を誇ったエリザベス家の
息女、学ぶ機会は多かったのではなくて?」
「学びましたわ、御婆様から紅茶の淹れ方を、それにクッ
キーやビスケットの焼き方も」
「それだけでして?」
「それだけですわ」
こうフランソワーズちゃんの問いに答えます。
「それで駄目ですの?」
「ええと、ですわね」
フランソワーズちゃんは一呼吸置いてからこう答えました。
「もう何も言うことはありませんわ」
「どういうことですの?それは」
首を傾げるエリザベスちゃんにです。フランソワーズちゃ
んは言いました。
「処置なしということですわ」
「まあ誰にでも得手不得手はあるからな」
「そういうことあるな」
アメリー君にしてもチューゴ君にしても今は穏やかに言い
ます。エリザベスちゃんを気遣ってのことです。
「僕はないけれどな」
「僕もある」
「まあとにかくね」
ニホンちゃんは二人の言葉はさりげなくスルーしてからエ
リザベスちゃんに対して言いました。
「作っていればそのうち上手になるから」
「あまり慰めになっていませんけれど」
「ええと、それは」
「いいですわ、もう」
エリザベスちゃんは遂にすねていまいました。
「どうせわたくしは。料理の才能なんてこれっぽっちもあ
りませんわ。どうせ」
「どうしようかしら」
「どうしようもありませんわ」
フランソワーズちゃんがニホンちゃんに対して答えます。
「ですから今はそっとしておくことですわ」
「ううん、それしかないのね」
「どうせわたくしは」
エリザベスちゃんは隅っこで座り込んでいじいじとしだし
ています。
「料理は。何もできませんわ」
「まあ明日には復活してますわ」
フランソワーズちゃんも今はそっとしておくことにしまし
た。
「とりあえず今はあのままにしておきますわ」
「本当にショックなのね、エリザベスちゃん」
結局この日はずっと隅でいじいじしていたエリザベスちゃ
んでした。彼女にとって料理はまさに鬼門です。
419 :
マンセー名無しさん:2010/06/23(水) 23:49:13 ID:4BUVlAzh
どこの国の料理が最悪?あまり食べたくないひどい
料理ランキングが発表される「The Titanic Awards」という、
世界のひどいものを次々と紹介していくマガジンが、「世界
最悪の料理はどこの国の料理か?」というアンケートのイン
ターネット投票を行ったそうだ。投票者は80ヶ国以上、2000
人以上。その結果、栄えある世界一最悪な料理の国に選ばれ
たのは、得票率24.6%とダントツで「イギリス」であること
が判明したんだ。
以下9位までの順位はご覧の通り。
1位:イギリス 24.6%(得票率)
2位:アメリカ 10%
3位:中国 3.8%
4位:ロシア 3%
5位:ドイツ 2.7%
6位:オーストラリア 2.2%
7位:アイルランド 1.9%
8位:フィリピン 1.8%
9位:オランダ 1.7%
ttp://karapaia.livedoor.biz/archives/51723374.html
「それは多分違う」
シューキュータイカイでのニホンちゃんの対戦相手はです。
皆一目見てこれは駄目だと言うものでした。
「姉さん最近くじ運悪くない?」
「自分でもそう思うわ」
ニホンちゃんは困った顔でウヨ君に対して答えます。
「ネーデル君にデンマーク君にカメルーン君って」
「勝てると思う?」
「絶対に無理だと思う」
自分でもそのことは思っていました。
「だって、相手が相手だから」
「俺もさ。何、これ」
ウヨ君もその組み合わせについて言います。
「絶対に負けるよ」
「負けるわよね」
「うん、負ける」
断言しています。完全に。
「勝てたら凄いよ。これって」
「何でこうなったんだろ」
「まあなってしまったことは仕方ないよ」
完全に諦めの言葉でした。
「試合をするしかね」
「それしかないのね」
「もう負けてもいいじゃない」
勝てないと言ってさえいます。
「そうだね。例えたら」
「例えたら?」
ウヨ君のその言葉を聞きます。
「何になるの?」
「十三年位前の虎チームでさ、その時のニホン一のチ
ームに向かうものだからね」
「つまり惨敗ね」
「健闘するしかないよ」
ウヨ君のコメントはこれしかありませんでした。
「正直なところね」
「やっぱりそうなのね」
「負けてもいいじゃない。こうなったらね」
「そうね、例え三連敗でもね」
「正々堂々と勝負をしよう」
二人はもう決勝に出られるとも考えていませんでした。
そのうえで大会に出ました。
そのうえで恐怖のヨハネスブルグの間で試合をします。
これが何と。
まずはカメルーン君との勝負に勝ちました。これには
ウヨ君もびっくりです。
「えっ、勝ったの」
「そうなの。勝ったの」
勝ったニホンちゃんも驚いています。まさかこんなこ
とになろうとはです。
「凄いと思わない?」
「凄いなんてものじゃないよ。カメルーンさんに勝っ
たなんてさ」
ウヨ君は驚きと興奮を隠せません。そのうえでお姉さ
んに対して言います。
「嘘みたいだよ」
そしてこう言うのでした。
「いや、本当にさ」
「けれど次はね」
「うん、ネーデルさんだよ」
ネーデル君はオレンジ軍団と言われる物凄く強いカー
ドの軍団を持っています。その強さはゲルマッハ君や
エリザベスちゃんも一目置く程です。そこまで強いの
です。
「流石にオレンジ軍団にはね」
「勝てないわよね」
「それでも頑張るといいよ」
ウヨ君は実はお姉さんが惨敗することを心配していま
した。しかしそれでも言うのでした。
そしてその勝負がはじまります。やはりオレンジ軍団
は強いです。
結果だけを見るとニホンちゃんの負けです。しかしそ
の点差はというと。
「一点差だったなんて」
「一点しか入れられなかったわ」
「いや、これ健闘だよ」
ウヨ君は今回も驚いています。
「一点も入れられなかったけれどさ」
「うん」
「それでも一点しか入れられなかったって正直言って
凄いよ」
また凄いと言うのでした。
「姉さん今回凄く調子よくない?」
「そうかも」
自分ではこう感じているだけでした。
「何か今回大会になったら急に調子があがってきた
感じなのよ」
「そうよね、かなりね」
「どういうことかな、これって」
「それでね、武士」
あらためてウヨ君に対して言いました。
「今度の相手は」
「勝つか引き分けだと決勝進出だよね」
「うん、相手はデンマーク君」
その地獄の如き相手の最後の一人です。
「強いよね、やっぱり」
「勝つのは難しいよ」
ウヨ君は今回も勝てるとは思っていません。それは
言わないけれど、です。
「かなりね」
「ええ、それでもね」
「正々堂々とね」
ここでもこうお姉さんに対して言うのでした。
「戦ってくれたらいいから」
「うん、ぞれじゃあ」
今回も試合に赴くニホンちゃんでした。この試合も
驚いたことにニホンちゃん優勢に行われてです。そ
の結果は。
「勝っちゃった・・・・・・」
「嘘・・・・・・」
ニホンちゃんもウヨ君もこう言って呆然としていま
す。勝利に喜ぶより先にです。
「じゃあ決勝?わたしが」
「勝ったからね。だから」
「そうよね、わたし勝ったから」
「うん、今でも夢みたいだけれど」
こう二人で驚きながら話します。それからようやく
喜びを感じはじめるのでした。
「わたし、勝ったんだ」
「うん、決勝進出だよ」
「嘘みたいだけれど」
「姉さん、やったんだよ」
こう言っているとです。ここでカンコ君とチョゴリ
ちゃんも来てそのうえで二人に対して言ってきたの
です。
「ふん、ニホンも生意気に決勝に出て来るニダか」
「おめでどうニダ」
二人共それぞれ言います。カンコ君はカンコ君らし
く素直でなくチョゴリちゃんはチョゴリちゃんらし
く正直です。そのうえで言うのでした。
見ればカンコ君もです。何とか決勝進出です。だか
らこうして今ニホンちゃんのところに来て声をかけ
てきたみたいです。
「御前は絶対に無理だと思ったニダ」
「うん、実はわたしも」
このことは本人が一番思っていることでした。だか
らこそ今こうカンコ君に対して話すのでした。
「決勝なんて」
「ウリはまあ当然ニダが」
「兄さん何言ってるニダ」
誇らしげに言うカンコ君に対してチョゴリちゃんは
呆れて言ってきました。
「アルさんにボロ負けした時は泣き叫んで床を転が
り回っていたんじゃなかったニダか?もうこの世の
終わりみたいに」
カンコ君のいつもの行動です。
「それでよくそう言えるニダ」
「ええい、過去はもうどうでもいいニダ」
普段の言葉は何処へやら、強引にそういうことにし
てしまいます。
「とにかくニダ。あの守りはよかったニダ」
「そうだな、姉さんの守りは確かに凄かったな」
ウヨ君もこれは見ていて思うことでした。
「二点しか入れられていないからな」
「それで早いうちに流れを手に入れてセットプレー
の状況も作ったニダな」
カンコ君もこう指摘します。
「ウリと同じように歴史を作ったニダ」
「有り難う、カンコ君」
ここで話を終わっておけばいいのですが。カンコ君
です。ここでまたしても余計なことを言ってしまう
のでした。
「ウリに刺激されたニダな」
「えっ!?」
これにはニホンちゃんとウヨ君だけでなくチョゴリ
ちゃんも唖然です。
目を点にさせてしまった三人、まずはニホンちゃん
が尋ねます。
「ええと、わたしがカンコ君の決勝進出に刺激され
てそのうえで決勝を目指したっていうの?」
「その通りニダ。どうやらニホンにとっていい刺激
になったニダな」
「やれやれ、またか」
ウヨ君はふう、と溜息をつきました。
「またなのか」
「ええと兄さん、それはニダ」
チョゴリちゃんも困った顔でお兄さんに対して話を
するのでした。
「自意識過剰ニダよ。ニホンさんは最初から真面目に
戦っていたニダよ」
実はチョゴリちゃんもニホンちゃんの決勝進出は無理
だと思っていたので。目指していたとは言えませんで
した。
「だからそれは別に兄さんのことを意識してのことで
はないニダよ」
「うんうん、ニホンも感心ニダ」
人の話を聞かないのはカンコ君の常です。一人で満足
した顔で頷いています。そのうえでまたニホンちゃん
に対して言います。
「さあ、ウリを目指すニダ」
「ええと」
ニホンちゃんは呆然としながら言葉を返します。
「いつも困るけれどこうした場合どうしたらいいのか
しら」
「まあここはね」
「兄さんの前からそっと離れることニダ」
ウヨ君とチョゴリちゃんがそのニホンちゃんに対して
こっそりと囁きます。
「行こう、あいつが得意になっている間に」
「それでとりあえずゲームでもするニダ」
「そうね。戦国BASA○○2でもする?」
ニホンちゃんは二人にこのゲームを提案しました。そ
して二人もそれに頷いてカンコ君の周りからそっと姿
を消します。有頂天から覚めたカンコ君が気付いたそ
の時には。
「むっ、皆一体何処に行ったニダか!?さてはウリの
強さに不安になって練習しに行ったニダか」
ここでもポジティブシンキングなカンコ君でした。こ
れはこれで幸せなことです。
435 :
マンセー名無しさん:2010/06/25(金) 23:46:47 ID:OKh0YF0a
サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、
日本がデンマークを相手に3−1と快勝し、 決勝トー
ナメント進出を果たしたことについて、韓国メディア
は25日、「韓国に刺激され、 日本も遠征したW杯大
会では史上初めて16強に入った」と一斉に報じた。
韓国のニュース専門テレビ、YTNは「日本も韓国と
同じように歴史を作った」とし、 「16強進出をかけ、
拮抗(きつこう)した対決になるとみられたが、日本が
機先を制した」と伝えた。
大会の現場からは「日本は早目に勝機をとらえた。固い
守備の組織力を土台に、 セットプレーの状況を200%
活用した」とリポートした。
聯合ニュースは「W杯開幕直前まで振るわず、ファンの
非難を受けていた日本は、 2勝1敗で勝点6点とし、E
組2位で16強に進出した」と報じた。
さらに「デンマークは背が低い日本の弱点を利用、序盤か
らゴール側の長身の選手の頭を狙うクロス戦略に出てきた」
と解説。 「徹底したマークですきを与えなかった日本は、
前半17分の本田のフリーキックで機先を制した」と伝えた。
ttp://sankei.jp.msn.com/sports/soccer/100625/scr1006250902081-n1.htm
「軟派男の災厄」
マカロニーノ君はクラスで一番と言っていい女の子が
大好きな子です。とにかく毎日同じクラスの娘だけで
なく三年生の妹組にまで声をかけています。
「じゃあニホンちゃん、今日は葡萄ジュースを飲みに
僕のお家に来てくれるね」
「えっ、何でそうなるの?」
それを言われてです。ニホンちゃんは呆然となります。
実はいきなり言われてびっくりしています。
「わたし約束していないけれど」
「そうよ。あんた今いきなり言ったじゃない」
タイワンちゃんもです。マカロニーノ君のそのいきな
りの申し込みに突っ込みを入れます。
「ガールハントにしては随分と唐突過ぎない?そこん
ところどう思ってるのよ」
「あはは、夜討ち朝駆けはガールハントの基本中の基
本じゃないか」
マカロニーノ君は笑ってタイワンちゃんの突っ込みに
対しても平気な顔で応えます。
「だからさ。こういうのもさ」
「普通だっていうのね」
「そういうこと。気にしない気にしない。それよりも
さ」
マカロニーノ君はタイワンちゃんに対しても声をかけ
るのでした。この辺りは立ち直りが早いというか不屈
というかです。
「よかったらタイワンもどうかな」
「あたしも?」
「そう、タイワンもね」
こう彼女にも声をかけます。
「一緒にどう?葡萄ジュースを飲みにね」
「何でそうなるのよ」
「そんなの決まってるじゃない。それはね」
そして言う言葉はです。それは。
「両手に花だよ」
「両手になのね」
「そう、両手に花」
それだというのです。マカロニーノ君は笑いながらま
た言います。
「どう?それで」
「返答聞きたい?」
タイワンちゃんは表情を消してマカロニーノ君に言っ
てきました。
「あたしの返答」
「鉄拳とか蹴り以外だったらいいよ」
「わかったわよ。じゃあそれはしないであげるわ」
実は一発ぶん殴るつもりでした。けれどマカロニーノ
君に先手を打たれてです。何か気分を殺がれてその拳
を収めました。
その時に一緒に断る気持ちも消えてです。そのうえで
マカロニーノ君に対して言いました。
「仕方ないわね。あたしも一緒に行ってあげるわ」
「有り難う」
「ニホンちゃんとあんただけにしておいたら実際に何
をするかわからないし」
「何かって?」
こういうことにはとても疎いニホンちゃんはそう言わ
れてもきょとんとするだけです。それでタイワンちゃ
んに対して尋ねます。
「それって何なの?」
「ああ、わからなかったらいいから」
タイワンちゃんも多くを話そうとはしません。
「別に。とにかくあたしとこいつと三人で行きましょ
う」
こうニホンちゃんに対しても言います
「それでいいわよね」
「うん、それじゃあ」
「ふふふ、両手に花だね」
マカロニーノ君は上機嫌です。そうしてニホンちゃん
とタイワンちゃんの間に来てです。両手に抱き寄せて
にこりと笑って言います。
「いやあ、左右にそれぞれ美人が一人ずつ。やっぱり
最高だよね」
「その手を三秒以内に放さないと最終奥義発動するけ
れどいいかしら」
「うっ、わかったよ」
「そういうことよ。わかったわね」
この辺りはガードの強いタイワンちゃんです。とにか
く二人でマカロニーノ君のガールハントを受けるので
した。
マカロニーノ君はこうした人です。しかしこうした彼
を見てです。生真面目な人はあまりよくは思いません。
特に家訓が厳しいお家の娘はです。
「言語道断よ」
ペルシャちゃんです。今日も全身をしっかりとガード
した服を着て右手にはシミターがあります。その格好
でマカロニーノ君の軽薄としか言えない有様を見て言
うのでした。
「何、それ。あちこちの女の子に声をかけるなんてど
れだけ不道徳なのよ」
「いやいや、ペルシャは今日も奇麗だよね」
そのマカロニーノ君は笑いながらペルシャちゃんのと
ころに来て言います。
「どう?今日は月を見に何処かに行かない?」
「いいわ、それは」
ペルシャちゃんはマカロニーノ君のその申し出をきっ
ぱりと断ります。そうしてそのうえでそのシミターを
抜いて言うのでした。
「覚悟はできてるかしら」
「えっ、まさか」
「そうよ、そのまさかよ」
右手に持っているそのシミターを高々と掲げたうえで
また言います。
「こうしてね」
「いやいや、それは遠慮するよ」
喧嘩には無類の弱さを誇るマカロニーノ君はもう逃げ
ようとしています。
「悪いけれどね」
「悪くも何もないわよ。これからはガールハントはど
んな理由でも絶対に禁止よ」
今その決まりを作りました。
「いいわね、絶対によ」
「えっ、それはないよ」
マカロニーノ君はペルシャちゃんのその決まりに対し
てすぐにクレームをつけます。
「そんなことしたら僕は一体どうやって生きていけば
いいんだよ」
「ガールハントしなくても生きていけるわよ」
ペルシャちゃんはその手に持っているシミターを掲げ
たままです。
「さあ、これでもする?ガールハントを」
「するって言ったら?」
「覚悟しなさい!容赦しないわよ!」
「そ、そんなーーーーーーーーっ!」
こうしてペルシャちゃんがガールハントをするマカロ
ニーノ君を追う日々がはじまりました。そんな決まり
を作るペルシャちゃんも問題ですがあくまで止めよう
としないマカロニーノ君も凄いものです。二人の追い
かけっこは終わることなく続きました。
しかしそんな追いかけっこが続く中で、です。他の娘
達はこんなことを言うのでした。
「何かねえ」
「マカロニーノには確かに問題があるけれど」
「それでもペルシャもね」
「頭が固いんじゃないかしら」
「ちょっと以上にね」
「ガールハント禁止って」
こう言っているとです。そこにペルシャちゃんが来て
言い返すのでした。
「あのね、不道徳でしょ。男女はちゃんと結婚を前提
としてお付き合いするのが正しい交際なのよ。私の家
じゃね」
そして自分のお家のその男女交際について皆に話すの
でした。
「それこそね。お見合いからね」
「確かにお見合いはあるけれど」
ニホンちゃんがここまで聞いて言います。
「それでも。あまりそれにこだわるのもどうかと思う
けれど」
「そうよね。ある程度は自由でいいんじゃないの?」
タイワンちゃんもです。ペルシャちゃんの他のお家の
人が聞いたらかなり頭の固い主張に対して首を傾げさ
せています。
「それにマカロニーノ君のあれはもう生理現象みたい
なものだし」
「やるなって言っても無駄なんじゃないかしら」
こう話すのでした。
「だから。あまりそう言っても」
「実際にあいつ全然止めないじゃない。だから禁止っ
て言ってもね」
「駄目っていうの?」
ペルシャちゃんはむっとした顔で二人の言葉に対して
問い返します。
「それじゃあ」
「うん、だから」
「止めない?ガールハント禁止って」
「とはいってもね。私はそうしたちゃらちゃらしたの
が我慢できないのよ」
頑固で知られるベルシャちゃんはあくまでこう主張しま
す。その手にあるシミターも光っています。
「だからよ。あいつがガールハントをしているのを見た
らもうそれだけで」
「それじゃあ。ペルシャちゃんが見ているところでした
場合に限ればいいんじゃないかしら」
「そうよね」
ニホンちゃんとタイワンちゃんはペルシャちゃんがあく
まで引かないのを見てです。折衷案を出してきたのでし
た。
「それでどう?」
「駄目?それじゃあ」
「そうね。それならね」
その折衷案にです。ペルシャちゃんも難しい顔をします
がそれでも頷きました。彼女も別に人の話を全く聞かな
いというわけではありません。
それで、です。自分がマカロニーノ君がガールハントを
している時にだけシミターで斬りかかることにしました。
それが折衷案でした。
「そういうことだから。わかったわね
「あのさ、それって前と大して変わらないんじゃないか
な」
マカロニーノ君はこうペルシャちゃんに対して言葉を返
しました。
「結局僕を斬るんだよね」
「私がその現場を見たらね」
「それじゃあ同じじゃない。ペルシャが何処にいるかな
なんて僕にはわからないんだしさ」
「それなら安心して。私だって同じだから」
ペルシャちゃんはこう言い返しました。
「それは」
「同じって?」
「マカロニーノが何時何処にいるかなんてわからないか
ら。それは同じよ」
「つまり何時何処でそうなるかわからない」
「そうよ、お互い様じゃない」
これがペルシャちゃんの主張です。
「それでいいでしょ」
「そうかなあ。何か命の危険は変わらないと思うんだけ
れど」
そしてです。マカロニーノ君のその危惧は的中してしま
ったのでした。
「待ちなさい!」
「うわっ、出た!」
「ガールハントをする不貞の輩はこの私が成敗してあげ
るわ!」
「だからそれって僕だけじゃない!」
相変わらずの追いかけっこです。そんな二人を見てニホ
ンちゃんはタイワンちゃんに対して尋ねました。
「どっちが問題かしら」
「どっちもどっちね」
タイワンちゃんはとてもクールな顔でニホンちゃんの質
問に対して答えます。
「はっきり言ってね」
「そうなの」
ニホンちゃんにはよくわからないことです。しかし追い
かけっこをしている二人が相変わらずなのはわかるので
した。
453 :
マンセー名無しさん:2010/06/27(日) 23:55:15 ID:z0LVNWuc
シーア派イスラム教を国教とし、婚外の男女関係に厳格
なイランで、警察が「ナンパ」への 取り締まりを強化し、
その是非をめぐって論争が起きている。
ディスコやナイトクラブといった男女の出会いの場が少
ないイランでは、首都テヘラン北部の 世俗的な住民の多
い地域を中心に、幾つかの「ナンパ・スポット」がある。
イランのメディアによれば、警察は最近、高級車で同じ地
域を巡回して女性を「物色」する 若者の乗った車のナン
バーを調べて事情聴取。同乗している男女の関係を問いた
だしたり、 車を押収したりするなど、締め付けを強めて
いる。
こうした動きに対し、改革派の若者を中心に体制への不満
が蓄積。アハマディネジャド大統領は 「男女に彼らの関
係を質問することは侮辱に値する」と若者の不満に一定の
理解を示したが、 保守派は「イスラム的価値観を脅かす」
と大統領の発言に反発している。
ttp://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010062600090
「切り札は自分だけ」
タイワンちゃんのお家はお客さんを集めることにも
力を入れています。そのウリはというとです。
「やっぱり美味しいわ」
「有り難うね」
自分の料理を食べてもらって御礼を言ってもらって
です。タイワンちゃんはニホンちゃんに対してにこ
りと笑って言葉を返します。
「いつも食べてそう言ってくれて」
「だってタイワンちゃんのお料理って本当に美味し
いから」
ニホンちゃんはにこりと笑ってそのタイワンちゃん
に対して答えます。
「嘘とかお世辞じゃないから」
「そう言ってもらえて何よりよ」
タイワンちゃんの人柄もあってそれで多くのお客さ
んを集めています。皆がタイワンちゃんのお家に来
るのは一番は彼女の人柄によるところが大きいので
す。
そしてここで、です。皆自分達それぞれのことを思
い浮かべるのでした。
「ニホンちゃんのところも行きやすいのよね」
「わたしのところも?」
「そう、ニホンちゃんにウヨ君も凄く性格がいいか
ら」
タイワンちゃんはこうそのニホンちゃんに対して言
います。
「だからね。やっぱり行きやすいのよ」
「そうかなあ。わたしはあまり」
「嫌な奴のところには誰も集まらないでしょ?」
タイワンちゃんはここでこんなことも言いました。
それはまさにその通りです。
「そうでしょ?だからね」
「そういえば。嫌な人のところってあまり行きたい
と思わないわね」
「まあ僕みたいな人格者のところにはな」
「誰も来たいと思うあるな」
ここでアメリー君とチューゴ君がいきなり出て来て
不敵な顔で言います。
「いやあ、人気者は辛いな」
「全くある」
「あんた達は気分屋なところがあるからね」
けれどタイワンちゃんはこの二人に対してはクール
に言葉を返します。
「むしろ弟さんや妹さん達の方がずっと性格はいい
と思うけれどね」
「何だよ、僕達の人徳じゃないっていうのかYO」
「それはいささか心外あるな」
「あんた達はもうちょっと自分を振り返ることを勧
めるわ」
タイワンちゃんは極めて冷静に二人に対して言いま
す。
「そうすればもっとお客さんが来ると思うんだけれ
どね」
「僕のところはお客さんが来てくれてるけれどね」
「ワスのところはどんどん減っていっている気がす
るダス」
今度はタイラン君とオージー君が出て来て言うので
した。
「僕の性格のおかげだったら嬉しいけれどね」
「ワスが何かしたダスか!?」
「おめーーはマジで自分のことを振り返った方がい
いぞ」
「ご先祖様自慢も御前の場合は止めるべきと思うあ
るぞ」
アメリー君とチューゴ君がそのオージー君に対して
突っ込みを入れます。
「最近特におかしな方向にいってる気がしてならな
いんだがな」
「そのうち誰も来なくなるあるぞ」
「ううむ、どうしたらいいダスか」
「とりあえずお魚とかそういうことからなおしてい
けばいいんじゃないかな」
ニホンちゃんと揉めているそのお魚のことには関係
なくてもタイラン君もそっと忠告するのでした。
「そうしたら段々変わってくると思うんだけれどね」
「そうよね。あんたは最近特に酷いから」
タイワンちゃんもオージー君に対しては他の人より
も幾分厳しいです。
「気をつけなさい」
「ううむ、何か最近ボロクソダス」
やっぱり人柄は大事みたいです。そうして。
こうしたお話においての真打登場です。とはいって
も代理です。
「それならウリナラへのお客さんが今一つ増えない
のはやっぱり兄さんのせいニダか?」
チョゴリちゃんです。曇った顔で皆に対して尋ねる
のでした。
「ニホンさんを何かっていうと呼んでるけれどどう
もお客さんが来てくれることが思ったよりも少ない
ニダよ」
「はっきり言ってそれしかないんじゃないのか?」
「どう考えてもそれが最大の理由あるぞ」
そのチョゴリちゃんに対してアメリー君とチューゴ
君の容赦ない突込みがきます。
「親父さんとお袋さんも大概だしな」
「キッチョムの奴もいるあるな」
「何か人材豊富ニダ」
チョゴリちゃんはこの場合はあまりよいとは言えな
い例えを言いました。
「どうしたものニダか」
「諦めるしかないんじゃない?」
タイワンちゃんもカンコ家に対しては腕を組んでそ
のうえで難しい顔になって言います。
「バカンコがそう簡単に変わるとは思えないしね」
「ううん、弱ったニダ」
チョゴリちゃんもわかっていてもです。実際にそう
言われると困った顔になります。
「どうすればいいニダか」
「チョゴリちゃんが頑張ればいいんじゃないかな」
ここでタイラン君がこう提案してきました。
「一人がよかったらそれで来てくれたりするしね」
「そうよね。わたしも武士もチョゴリちゃんのこと
嫌いじゃないし」
カンコ家の一番のお客さんであるそのニホンちゃん
の言葉です。
「だからね」
来てくれるんですね」
「ええ」
にこりと笑ってチョゴリちゃんに対して答えるので
した。
「わたしや武士でよかったら」
「有り難うございますニダ」
そう言われてにこりと笑うチョゴリちゃんでした。
「それなら」
「ええ、皆でね」
「それじゃあワスのところは」
「ちょっと」
オージー君の問いには声を曇らせてそのうえで言葉
を返すのでした。
「だからね」
「駄目ダスか」
「だからあんたは自分のことを振り返りなさい」
タイワンちゃんはまたオージー君に対して告げます。
やっぱり厳しい口調です。
「あんまりだから」
「ううん、どうしてもわからないダス」
オージー君にしても自分を振り返すことが苦手なよ
うです。それでタイワンちゃんに言われてもそれで
もわかりません。
そしてタイワンちゃんはです。こんなことも言うの
でした。
「けれどやっぱり。一番行くのが怖い性格っていっ
たらね」
「ああ、あいつだよな」
「あいつが一番ある」
アメリー君もチューゴ君もこう返します。
「誰が言っても聞かないしな」
「どうしようもないあるぞ」
「そうだよね。タイヘイ池のメンバーじゃないけれ
どね」
タイラン君も難しい顔になって話をするのでした。
「あの娘はね。ちょっとね」
「あの娘って?」
「ニホンちゃんも知ってる相手よ」
タイワンちゃんはニホンちゃんに対してこう返しま
した。
「よくね」
「よく?」
「そう、あいつだけはまずいわよ」
タイワンちゃんもその相手に対してはあまりいい顔
をしません。
「というか殆ど誰も寄らない相手だから」
「誰?それって」
ニホンちゃんは首を傾げさせるばかりです。そうし
てそのうで誰なのか考えても今は誰だとはわかりま
せんでした。けれどそれが誰なのかは次の瞬間にわ
かってしまったのでした。
「きゃっ」
「邪魔よ」
チョゴリちゃんが帰ろうとしてぶつかってしまいま
した。その相手は紫苑ちゃんでした。
紫苑ちゃんは自分にぶつかったチョゴリちゃんに対
して冷たい顔で告げました。
「下級生が来るなとは言わないけれど周りはよく見
ることね」
「ご、御免なさいニダ」
「全く。バカンコが今教室にいなくて本当によかっ
たわね」
タイワンちゃんは縮んでしまっているチョゴリちゃ
んと冷然としている紫苑ちゃんを同時に見ながら呟
きました。カンコ君はことチョゴリちゃんのことに
なると物凄く怒るからです。
「幾ら紫苑でも何度でも立ち上がってそれで向かう
からね」
「そうよね。そうならなくてよかったわよね」
「これでわかったわよね」
タイワンちゃんはあらためてニホンちゃんに対して
言いました。
「誰のお家が一番行きにくいのかは」
「うん、それはよく」
「本当に人間性って大事なんだね」
タイラン君も難しい顔になって述べます。
「今度ははっきりとわかったよ」
「紫苑もねえ。あれで愛想とかがあって柔らかかっ
たら皆が来てくれることも増えるんだけれど」
お家は中も外も喧嘩だらけなのも問題ですが彼女の
その人間性も問題なのです。
「どうにかならないかしら」
タイワンちゃんは溜息と一緒に紫苑ちゃんを見てい
ます。そんな彼女に気付くことなく紫苑ちゃんは自
分の机に座って冷たい態度のままです。彼女の周り
には本当に誰も寄り付こうとしません。
469 :
マンセー名無しさん:2010/06/29(火) 22:48:39 ID:DSTdpWYe
470 :
マンセー名無しさん:2010/07/12(月) 02:27:10 ID:heLkDbyZ
ほしゅ
471 :
マンセー名無しさん:2010/07/17(土) 03:11:53 ID:W8si2Mmi
「カナディアンなんだけれど」
誰も気付いてくれないしケベックは独立するとか言っ
てるし。アメリーはないがしろにしてくれるしチュー
ゴが猫を随分持って来てくれるしカンコは何故かいつ
もいて好き放題遊んでるし大変なんだけれど。ところ
で僕が社交ダンス部ってこと知ってる人いる?ってい
うかエーペックとかに出ても最高に影が薄いって言わ
れてるんだけれど。
空気とかさ、小石とかそんな風に言われたり存在感が
ないのが個性って言われたりそもそも誰も気付いてく
れないからネタにもならないとか言うけれどちゃんと
いるから。ニホンちゃんですら気付いてくれないけれ
ど僕はいるんだよ。木が多くて自然が一杯の僕のお家、
来てみて損はないから。絶対に一度は来てよね。熊に
は注意してね。
「ニホンちゃんのクリスマス」
今日はクリスマス、ニホンちゃん達はマカロニーノ君の家でクリスマスパーティーです。
招待されたのはニホンちゃん・ウヨ君・アーリアちゃん・ゲルマッハ君、それから三家の親戚筋にあたる3人のお兄さん達です。
お兄さん達は普段地球町から少し離れている別の町に住んでいるので、交流できる機会を楽しみにしていたのです。
いよいよパーティーの始まりです。
最初の出し物はマカロニーノ君・アーリアちゃん・ニホンちゃんの合唱、「サンタが町にやってくる」。
マ「メリークリスマース!」
ア「メリークリスマス!」
ニ「メ、メリークリスマスっ!」
ア「♪さああなたからメリークリスマス 私からメリークリスマス」
3人『♪サンタクロース・イズ・カミング・トゥ・タウン』
ニ「♪ねえ聞こえてくるでしょ 鈴の音がすぐそこに」
3人『♪サンタクロース・イズ・カミング・トゥ・タウン』
マ「♪待ちきれないでおやすみした子に きっと素晴らしいプレゼント持って」
ニ「♪さああなたからメリークリスマス」
ア「♪私からメリークリスマス」
3人『♪サンタクロース・イズ・カミング・トゥ・タウン……』
そんな風に8人が楽しく騒いでいると、
「この前の喧嘩で迷惑をかけたニッテイ達の孫がまたぞろ何かしら企んでるニダ! 謝罪と――」
「アーイーゴーッ!!」
家の外から一際大きなカンコ君の悲鳴が上がったかと思うと、すぐに周囲は不気味なほど静まり返りました。
しばらくニホンちゃん達も何も言えずにいましたが、
「そ、それでは皆さん、パーティーを続けましょうか……」
ニホンちゃんの親戚のお兄さんの言葉で、少しずつですが楽しいパーティーの雰囲気が戻っていったのでした。
と喚き声を上げつつカンコ君が乱入してきました。
素早くウヨ君が木刀を構えましたがそれより早く、
「おい、貴様」
「な……、何ニカ?」
「貴様はこの前俺達の出演するドラマに、因縁をつけたそうだな……」
「そ、それはお前達のドラマがウリ達の事を……」
「お前の家からは誰も出ていない。おかげでドラマは放映中止になったのだぞ。……お仕置きだ」
そういうとアーリアちゃんの親戚のお兄さんは、カンコ君の首根っこをつかんで部屋の外へ出ていってしまいました。
「アーイーゴーッ!!」
家の外から一際大きなカンコ君の悲鳴が上がったかと思うと、すぐに周囲は不気味なほど静まり返りました。
しばらくニホンちゃん達も何も言えずにいましたが、
「そ、それでは皆さん、パーティーを続けましょうか……」
ニホンちゃんの親戚のお兄さんの言葉で、少しずつですが楽しいパーティーの雰囲気が戻っていったのでした。
3人の合唱でわかった方がいらっしゃるかもしれませんが、「ヘタリア」が韓国からの抗議で放送中止になったのが元ネタです。
時期外れなのはご容赦ください。
474 :
マンセー名無しさん:2010/07/24(土) 00:46:36 ID:obB5Oe+U
「日之本さくらです」
わたしが日之本さくらです、皆からはニホンちゃんって
呼ばれてます。
趣味は図工とか漫画を描くこととかです。他にも色々と
趣味があります。
お友達は一杯います。いつも傍にいてくれています。
ただカンコ君は何かっていうとわたしにあれやこれやと
言ってきます。それが困ってるって言えば困っています。
それでも皆が一緒にいてくれているのでとても楽しい毎
日を過ごしています。皆大好きです。
ただ最近お家ではポッポおじさんやクダさんやオザワさ
んが好き勝手していてそれが心配です。ついでに言えば
胸が大きくならないです。お母さんの胸もあれですしも
しかすると、なんて思ったりもします。これは内緒です
よ。
475 :
マンセー名無しさん:2010/07/24(土) 00:47:41 ID:obB5Oe+U
「カンコニダ」
ウリはカンコニダ。本名は誰も知らないだろうから教え
てやるニダ。朴利男というニダ。妹にチョゴリがいるニ
ダがチョゴリと付き合うにはまず兄であるウリの許しを
得なければならないことを言っておくニダ。
とにかくニホンは生意気ニダ。最近まではウリの言うこ
とを聞いていたのに今ではウヨの奴が出てきたりして何
かと生意気なことを言ってくるようになったニダ。それ
が我慢ならないニダ。
ついでに言っておくニダがこの町のいいものの起源はど
れもウリナラニダ。それはわかっておくことニダ。ウリ
が嘘吐きなのではなく皆が間違っていることをここで言
っておくニダ。
それと気になっていることニダがニホンの奴がどんどん
奇麗になっていくニダ。これは内緒ニダ。間違ってもニ
ホンの奴には言うなニダ。
476 :
マンセー名無しさん:2010/07/24(土) 21:56:42 ID:obB5Oe+U
「ウヨだ」
俺は日之本武士、皆からはウヨと呼ばれている。趣味は
剣道に柔道に空手、それと歴史を勉強することだ。尊敬
する人はお爺ちゃんだ。もう死んでしまったがニッテイ
といってとても素晴しい人だった。あと姉さんは日之本
さくらだ。このことは忘れないでくれ。
カンコの奴だけでなくアメリーやチューゴまで姉さんに
何かとちょっかいをかけてくる。悪い虫がついたら大変
だから気が気でない。
とにかく姉さんは気が弱くて困る。流されやすいところ
もあるから心配だ。俺の気が休まる暇がない。
それとどうもラスカなりチョゴリなり香なりと俺がたぶ
らかしているとかいう話が出ている。間違ってもそんな
ことはないことだけは言っておく。俺は女の子は大事に
しているつもりだ。
「暑くても飲む」
夏です。地球町は今うだるような暑さです。もうどのお家も
物凄く暑いです。
「暑いよお・・・・・・」
「そうよね」
ニホンちゃんがタイワンちゃんの言葉に頷いています。今二
人は図書館で夏休みの宿題をしています。図書館の中にはと
りあえずクーラーがあります。
しかしそれでもです。その物凄い暑さの前にはです。クーラ
ーをもってしても全く効果がありません。とにかく恐ろしい
までの暑さです。
それで二人も図書館の中で参ってしまっているのです。それ
が現実です。
「これだけ暑いとね」
「どうにかなりそう」
ニホンちゃんもタイワンちゃんもあまりにも暑くて宿題どこ
ろではありません。とにかく机の上にへばってそのうえで汗
だくになっています。
しかしです。元々暑さに慣れている人はというとです。この
暑さに対しても案外平気だったりします。
インドネシアちゃんはキューバちゃんはです。至って平気な
顔です。その二人もまた図書館に来ていました。
「何よ、二人共元気ないじゃない」
「暑さで参ってるの?ひょっとして」
「ひょっとしなくてもそうよ」
タイワンちゃんにはいつものキレがありません。うだったま
ま二人に応えます。
「暑過ぎてね」
「これ位が丁度いいわよね」
「ねえ」
インドネシアちゃんとキューバちゃんはそれぞれ顔を見合わ
せて言いました。
「丁度いい暑さよね」
「あたし達にとってはね」
「そういえばキューバあんた」
タイワンちゃんはここでとりわけ平気な顔をしているキュー
バちゃんに対して言いました。
「昨日外でボーキューしてたわよね」
「それがどうかしたの?」
平気な顔でタイワンちゃんに対して問い返します。
「いつものことじゃない」
「あんたはそうなのね」
「キューバ家ではね」
いつも暑いお家だからです。暑さについては全く動じたとこ
ろがありません。
そのキューバちゃんがです。タイワンちゃんに対しても言っ
てきました。
「大体あんただって」
「何よ」
「暑いお家じゃない」
タイワンちゃんのお家もです。結構暑いお家だったりします。
そのことは結構有名だったりします。
「それで何でそんなに暑がっているのよ」
「そうよ。普段はそんなことないじゃない」
インドネシアちゃんも言ってきました。
「全然平気なのに」
「最近ちょっとね」
タイワンちゃんは二人のその言葉に弱った顔で言葉を返すの
でした。
「クーラーの部屋ばかりにいたから」
「クーラーねえ」
「あと氷とか?」
「そうそう、それそれ(声:何故か男の声で加藤和樹)」
タイワンちゃんは二人に汗だくの顔で返します。
「クーラーに氷ばかりだったから。暑いのに弱くなってき
ちゃって」
「わたしも」
これはニホンちゃんもでした。
「クーラーのあるお部屋ばかりだから。わたしのお家って」
「けれどこの図書館だってクーラーあるじゃない」
「ねえ」
インドネシアちゃんとキューバちゃんもこのことを指摘しま
す。今四人がいる図書館は全館冷房が入れられています。
「結構涼しいけれど」
「それでも駄目なの」
「日差しが強いから」
「それでどうしても」
ニホンちゃんとタイワンちゃんはうだった顔のまま言葉を返
します。
「温度はそれ程じゃなくても」
「それでも日差しが」
それが問題だというのです。
「カーテンかシャッターしようかしら」
「そうよね、日差しがあんまりにも強いから」
二人はその日差しをまるで悪魔を見るような顔で見てそのう
えで言います。
「ちょっとね」
「しようかしら」
「まあそうしたら?」
「そこまで暑いんだったら」
インドネシアちゃんとキューバちゃんは至ってリベラルな様
子で言います。
「そうしたら快適ならね」
「図書館の人に言って」
「うん、そうするわ」
「あんまりだから」
こうして二人は図書館の人に御願いしてカーテンをしてもら
いました。これでかなり楽になりました。
「快適快適」
「そうよね」
ニホンちゃんとタイワンちゃんはようやく生き返った顔にな
りました。何時の間にか顔の汗もひいています。涼しさが戻
ったのです。
それで四人で快適に宿題をしているとです。また一人出て来
たのでした。
「何だよ、この暑さ」
「その声は」
「あんたね」
四人用の席に着いている四人がその声がした方煮顔を向ける
とです。そこにいたのは。
ロシアノビッチ君です。何と図書館でもウォッカ片手でいま
す。
そんな彼を見てです。タイワンちゃんは呆れた顔で言いまし
た。
「あんた、図書館の中でお酒飲んでるの」
「ウォッカは俺の分身だ」
「お酒が分身?」
「ああ、そうだ」
彼らしく全く悪びれない態度です。しかも図書館の中でその
ウォッカを飲んでいます。
「だから気にするな」
「じゃあとりあえずお酒を飲んでいるのはいいわ」
タイワンちゃんは強引にそれはいいとしました。
「けれどね。それでもね」
「今度は何だよ」
「ウォッカなのね」
次に指摘したのはこのことでした。
「この暑い中でもウォッカなの」
「だからウォッカは俺のオプションだ」
またこのことを言うのでした。
「一心同体、俺にとっちゃ水と同じだ」
「お水となのね」
「あたしのアイスと同じなのね」
インドネシアちゃんとキューバちゃんが言います。ただし
キューバちゃんは流石に図書館の中でアイスを食べるよう
なことはしていません。そんなことをしているのはロシア
ノビッチ君だけです。
「つまりは」
「俺はウォッカがないと死ぬんだよ」
こんなことまで言います。
「そういうことだよ」
「ウォッカ飲んだら余計に暑いんじゃないかしら」
ニホンちゃんはそんなロシアノビッチ君の言葉を聞きな
がら首を傾げさせています。
「アルコール度高いから」
「最近俺の家も滅茶苦茶暑いんだがな」
「あんたの家も!?」
「ああ、三十七度だ」
タイワンちゃんに対してその温度まで話します。
「実際に来てみろ。凄いからな」
「うん、それじゃあ」
「ちょっと」
四人は宿題を一時中断してそれでロシアノビッチ家に向
かいました。その常冬のロシアノビッチ家にです。
ところが今はです。四人も驚く暑さでした。
「えっ、これが!?」
「あんたの家なの!?」
四人は汗だくになりながらロシアノビッチ君に対して突
っ込みを入れます。
「私の家よりも暑いんじゃ?」
「あの寒さは何処に行ったのよ」
インドネシアちゃんとキューバちゃんは比較的平気な顔
です。しかしその暑さにかなり戸惑った顔でしているの
でした。
「これがロシアノビッチ家って」
「嘘みたい」
「ところが嘘じゃねえんだよ」
そのロシアノビッチ君の言葉です。
彼は物凄く汗をかきながら。四人に対して言いました。
「なっ、凄いだろ」
「キューバちゃんのお家に来たみたい」
「そうね」
ニホンちゃんとタイワンちゃんは今にも溶けそうな有様
になっています。
「これじゃあちょっと」
「勘弁して欲しいわ」
「あんまりにも暑いからよ」
ロシアノビッチ君はここでおもむろに服を脱ぎはじめま
した。
「それで水浴びなんかしてるんだけれどよ」
「水浴びねえ」
タイワンちゃんがまず言いました。
「夏の定番ね」
「ああ、もう水着は着ているから安心しろ」
服を脱げば海パン一枚です。何時の間にか前にプール
まであります。
「泳いで身体冷やすからな」
「あんたも大変ね」
「ちょっと失礼するぜ」
こうしてプールに飛び込むロシアノビッチ君でした。し
かしそこに入るとです。
動きが止まってしまいました。四人はそんな彼を見てす
ぐにそれがどうしてかわかりました。
「お酒飲んですぐに冷たいお水の中に入ったから」
「心臓がびっくりしたのね」
それで、です。ロシアノビッチ君は動きを止めてしまっ
たのでした。
四人はそのロシアノビッチ君にです。とりあえず声をか
けます。
「ええと、ロシアノビッチ君」
「生きてる?」
「とりあえずな」
返答は一応ありました。
「生きてるぜ」
「まあとりあえずはよしね」
「よかったわね」
四人は彼の言葉を聞いて一先安心しました。彼は生きて
はいます。
しかしです。何か動きがありません。それがかなり不安
であります。
「それで動ける?」
「危ないの?」
「まずいな。ちょっとロープで引き揚げてくれ」
こうして彼は引き揚げられました。そうしてそのうえで
その四人に言うのでした。
「やっぱりあれだな。酒飲んだ後でいきなり冷たい水の
中に入るのは危険だな」
「あんたそれ普通にサウナでやってるけれどね」
タイワンちゃんはかなり冷たい目で見ながらそのロシア
ノビッチ君に対して言います。
「いい加減にしないと死ぬわよ」
「ああ、ちょっと反省した」
流石のロシアノビッチ君も今回は参りました。お酒は時
として非常に危険なものになります。
493 :
マンセー名無しさん:2010/07/28(水) 00:11:41 ID:QTOY+b6G
[モスクワ 14日 ロイター] ロシアの非常事態省
は14日、連日の猛暑の影響で、 酒に酔ったまま水遊
びをして死亡する人の数が急増していると明らかにし、
市民らに 注意を呼び掛けた。
この3週間熱波が続く首都モスクワ周辺では、今週末も
気温37度の記録的な暑さが 見込まれ、湖などの水場で
酒盛りをする人の姿も多くみられる。
非常事態省によると、水の事故による犠牲者は13日だ
けで子ども2人を含む 49人に上り、6月には国内で
1200人以上が水死したという。
水死した人の多くはウォッカなどを飲酒しており、酒に
酔った親が注意をしていなかった ために、子どもがおぼ
れたというケースもあるという。
ロシアの猛暑は農作物にも深刻な被害を与えており、政
府は16地域で非常事態を宣言。 これら地域を合わせる
と、ポルトガルの国土面積に匹敵するという。
ttp://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-16303320100715
494 :
マンセー名無しさん:2010/07/28(水) 00:31:13 ID:1rsJFj2W
長すぎて読む気がしないw
●嫌韓厨(ネット右翼)がダサイ12の理由
1.威勢が良いのはネット上だけで現実の行動は何もしない
2.2ちゃんねる発の噂を裏も取らずに事実と断定する
3.愛着を持っている日本文化が伝統文化ではなく漫画・アニメ・ゲーム程度
4.国防重視を説くくせに現実に自衛隊には入らないし入っても役に立たない
5.都合の悪いことはすべて反日勢力の自作自演ということにする
6.特亜・在日・創価・左翼以外の社会悪は平気で見過ごして批判しない
7.戦前戦中・終戦直後の今よりひどい貧困を味わった世代に敬意を表さない
8.自分は何もしてなくても過去の日本人の手柄を自分の手柄のように誇る
9.反中国のくせに高い国産商品より安い中国製品を買うことを恥じない
10.何の話題でも嫌特亜、反左翼に結びつけないと気が済まない
11.たまたま日本人に生まれただけで努力して何かになったわけではない
12.この文章を読んで「これを書いた奴はチョン」と証拠もなく勝手に断定
「ほっと一息」
ニホンちゃんのお家には四十七のお部屋があります。
その中のキョウトの間はニホンちゃんのお家の中でも
かなり古い歴史を誇っています。
「ナラの間が千三百年だけれど」
「ああ、飛鳥の時代があるから」
ウヨ君がこうニホンちゃんに対して突っ込みを入れま
す。
「もっともっと古いよ」
「千三百年よりもね」
「うん、けれどキョウトの間もね」
ここでキョウトの間に話が戻ります。
「古いからねえ、確かに」
「そうよね。けれどね」
ニホンちゃんもまたここで話すのでした。
「人多いわよね」
「うちの家でも人が多い方の部屋だね」
それぞれの部屋に住んでいる人達がいるのです。ニホ
ンちゃんのお家も実は多くの個性的な人達が一緒に住
んでいる中身の詰まったお家なのです。いい意味にお
いても悪い意味においても。
「まあそれだけれどね」
「ええ」
「キョウトの間に行かないかな」
ウヨ君の提案です。
「にーも連れてね」
「そういえば最近にーと一緒に何処か行ったりして
いないわね」
ニホンちゃんは自分の二番目の弟のことを思い出し
ました。ニホンちゃんには頼りになる弟が二人もい
るのです。
「それじゃあ一緒にね」
「うん、キョウトの間に行こう」
ウヨ君はまたお姉さんに対して言いました。
「三人でね」
「わかったわ。それじゃあね」
ニホンちゃんは今度は別のことを提案しました。
「自転車で行く?」
「自転車で?」
「列車で行くことが多いじゃない、普段は」
どのお家でもそうですがニホンちゃんのお家にして
もお家の中に小さな列車が走っています。それに乗
ってそのうえで部屋と部屋の間を移動したりしてい
るのです。
「だからね。今日はね」
「自転車でなんだね」
「それでどうかしら」
また弟に対して提案します。どうやら今日のニホン
ちゃんは身体を動かしたいようです。そうした時も
あるのでしょう。
「わたし達三人でね」
「いいと思うよ。それじゃあね」
「ええ、行きましょう」
こうしてニホンちゃん達は三人でキョウトの間に向
かうことになりました。ニホンちゃんの家族が普段
住んでいることの多いトウキョウの間から自転車で
行くのでした。
そこで、です。ウヨ君はふと気付いたことをお姉さ
んに対して言うのでした。
「そういえばさ」
「どうしたの?」
「いや、俺達ってさ」
こう前置きしてからの言葉です。
「何か部屋と部屋を自転車で行き来したりしている
けれど」
「それはまずいんじゃないかっていうのね」
「うん。やっぱりまずいよな」
見れば三人はそれぞれ畳のうえで自転車に乗ってい
ます。にーちゃんは三輪車ですがそれでも乗ってい
ることは事実です。
「これって」
「まあ気にしたらね」
「駄目だっていうのかい?」
「今はね」
そうだと。弟に対して言います。何かまずい話を
強引に打ち消そうとしているかのようです。
「駄目だから」
「考えたら駄目なんだ」
「そういうこと。この町じゃよくあることだしね。
だからね」
「わかったよ」
ウヨ君は首を傾げさせながらもニホンちゃんのその
言葉に頷きました。そのうえで、です。
「それじゃあ今からね」
「行きましょう」
こうして三人で出発です。まずは順調に進みあっと
いう間にキョウトの間に着きました。しかしそのキ
ョウトの間に着いた時です。
順調に進むウヨ君に対してです。まずにーちゃんが
言ってきました。
「兄ちゃん」
「何だ、にー」
「前方注意」
こう言ってきたのです。
「前に気をつけて」
「何だ?うちの家の人の自転車か何かか?」
「違う」
自転車ではないというのです。にーちゃんは三輪車
から冷静にお兄さんに対して言っています。
「轢いたらいけないもの」
「轢いたら?」
それを聞いてウヨ君の目の色も変わりました。
「何だ、それは」
「とにかく止まる」
にーちゃんの今度の言葉は強いものでした。
「とにかく止まる」
「止まるのか」
「そう、止まって」
「わかった」
弟の言葉を受けて自転車を一時停止させます。ニホ
ンちゃんもそれに倣います。そうして止まった自転
車の先には。
「えっ・・・・・・」
「まさか。こんなところでか」
ニホンちゃんもウヨ君もそれを見て驚きました。何
とそこにいたのは。
カルガモの一家でした。お部屋の中の道を親子でよ
ちよちと歩いているのです。
「カルガモさんが」
「道を歩いているのか」
「だから止まらないといけない」
にーちゃんは驚きを隠せないお姉さんとお兄さんに
対してまた言いました。
「轢いたら可哀想」
「そうよね。大切な命だし」
「そんなことをしたら駄目だな」
ニホンちゃんもウヨ君も真面目な顔で末弟の言葉に
頷きます。そのうちに、です。
親カモは飛んでいってしまい子カモは風に転んでし
まいました。子カモはすぐにニホンちゃんが助けま
した。
「姉さん、その子カモどうするの?」
「まずはわたし達で助けましょう」
そうしようというのです。
「親カモさんが戻ってくるまでね」
「そうするべきか」
「だから。大切な命だから」
それに違いはないというのです。人間と同じだと。
「だからいいわよね」
「そうだね」
ウヨ君はお姉さんの言葉にも頷きました。
「ここはそうするべきだね」
「そうよ。それじゃあね」
ニホンちゃんは子カモさんを抱いたうえであらた
めて二人に対して言いました。
「今から。親カモさんのところに行きましょう」
「子カモを届けにね」
「そういうこと。いいわよね」
「うん、じゃあ」
「行く」
ウヨ君もにーちゃんもにこりと笑ってお姉さんの
提案に頷きました。この日三人はとても気持ちの
いいサイクリングをすることができました。
508 :
マンセー名無しさん:2010/07/30(金) 00:29:45 ID:4XzPBDAn
京都市南区の名神高速道路下り線で、カルガモの
親子2羽が道路を横断しているのを、京都府警高
速道路交通警察隊の隊員が見つけた。同隊は付近
を走る車に一時50キロ規制をかけ、親ガモに取り
残された子ガモを保護した。同隊は「事故がなく
て良かった」と胸をなで下ろしている。
高速隊によると、23日午後6時15分ごろ「カル
ガモ親子が歩いている」と運転手から110番が
あった。京都南インターから大阪方向に約600
メートルの地点で、路肩から中央分離帯まで約10
分かけて約11メートル横切り、親ガモは飛び立っ
た。子ガモはトラックの風圧で転んだが、西日本
高速道路の職員が捕まえた。カモに気付いて路線
変更する車もあったという。
子ガモを引き受けた、東近江市でミニ動物園を
運営する府警OBの有城覚さん(66)は「子ガモ
は生後1〜2週間。水辺への移動中に外敵に追わ
れて迷い込んだのでは」と話している。
ttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100727-00000000-kyt-l26
「その水着はNG」
夏です。夏といえば水着です。
今皆でプールに来ています。そのうえで楽しく泳ごうと
しているかというと違います。まず男組はプールサイド
に陣取ってそのうえで女の子達の鑑賞に大忙しです。
「やっぱりニホンちゃんスタイルいいよな」
「胸はないけれどな」
「それでも全体的にいいよな」
まずはニホンちゃんです。確かに胸はありませんが全体
的にプロポーションはいいです。彼女の水着は白いワン
ピースです。
そのニホンちゃんの横にいるのはフランソワーズちゃん
です。彼女の水着は。
「あれ、ビキニじゃないの」
「今回は趣向を変えましてよ」
誇らしげな笑顔と共にニホンちゃんの問いに答えます。
見ればその水着は青と黒の競泳水着です。決して派手な
水着ではありません。
「競泳水着でしてよ」
「どうして競泳水着なの?」
「これはスタイルが一番出ますから」
フランソワーズちゃんは今回はスタイルを意識している
のでした。それで水着はあえて競泳水着にしたというの
です。
「それでなのでしてよ」
「競泳水着ってそんなにいいの?」
ニホンちゃんはフランソワーズちゃんのその言葉に対
して首を捻ります。
「わたしはそうは思えないけれど」
「ニホンさん、甘いですわね」
フランソワーズちゃんはここでも誇らしげな笑みを見
せるのでした。
「身体にぴっしりしたものはそのスタイルを最もあら
わしますわね」
「ううん、確かに」
「それで競泳水着なのでしてよ」
「それでなのね」
「その通り、それで今回は競泳水着なのでしてよ」
こうニホンちゃんに対して話します。確かに彼女のそ
の見事なプロポーションがはっきりと出ています。と
いうよりかは小学生とは思えません。
そうして自分のスタイルをこれでもかと誇示するフラ
ンソワーズちゃんの講義は続きます。
「ビキニは案外スタイルを誤魔化すものですわよ」
「そうなの?露出が高いからかなり目立つし。最近の
グラビアなんかもう殆どビキニだって聞いてるんだけ
れど」
「ですから。誤魔化せるのでしてよ」
フランソワーズちゃんはあくまでそこを指摘します。
「ぴっしりとした服こそがスタイルをはっきりと出し
ますから。ワンピースは誤魔化せないのでしてよ」
「じゃあわたしの今の水着って」
ここで自分の白いワンピースを見ます。清楚でニホン
ちゃんに似合っていますがそれでもです。
確かにない胸がはっきりと出ています。そしてその他
の部分もです。
「ウエストとか。お尻のラインも」
「その通り。ビキニよりもはっきりと出ましてよ」
「ワンピースって怖いのね」
「ビキニはウエストもお尻のラインも比較的誤魔化せ
ますわ。そして露出の多さについつい目がいってしま
いますので」
そうしたことも指摘するフランソワーズちゃんでした。
本当に詳しいです。
「ワンピースはスタイルに自信がなくてはお勧めしま
せんわね」
「じゃあわたしは」
ここであらあためて自分の水着を見ます。またしても
です。
「無謀だったかしら」
「いえ、スタイルのよさは全体でしてよ」
ニホンちゃんのそのスタイルのよさはフランソワーズ
ちゃんをしても否定できるものではありません。女の
子は胸だけではないのです。そして胸が小さいという
ことは大きいということと同じだけ素晴しいものであ
るからです。
「ニホンさんのスタイルはいいですわよ」
「だったらいいけれど」
「自信を持つことですわ」
そしてこう話すのでした。
「充分ですわよ」
「ううん、そうかしら」
そう言われてもまだ自信のないニホンちゃんなのでし
た。
しかしそんな話をしている時にです。サウジちゃんが
来ました。その彼女を見て男組は大騒ぎになっていま
す。
「えっ、あれ水着!?」
「水着じゃないだろ、ネコ型ロボットだろ」
「だよなあ、それだよな」
「どう見てもな」
皆口々にこう言います。
「あれはとても」
「どう見ても水着じゃないし」
「コスプレ?」
「それだよな」
ところが本人はムキになった顔でこう反論してきまし
た。
「これ水着よ」
「えっ、嘘」
「ドラえ○んじゃないのかよ」
「違うって!?」
皆かえって驚いています。
「本当に水着なんだ」
「その格好で」
「そうよ。これは私のお家で正式に使われている水着
なのよ」
やっぱりムキになった顔で話すハイチちゃんです。
「私の家の宗教でね」
「ああ、そうか」
「それでか」
ここで皆納得したのでした。
「アッラーって肌見せたら駄目だから」
「それでそんな水着になるんだ」
「成程」
「そういうことよ」
その全身を包んだ空色の水着?での言葉です。
「わかってくれたかしら」
「わかりませんわね」
ここでフランソワーズちゃんがずい、と出て来て言い
ます。かなり不機嫌そうです。
「そんなものが水着でして?」
「何よ、言いたいことがあるの?」
「勿論でしてよ」
何か不穏な雰囲気になってきました。
「水着とは美を見せるものでしてよ」
「そう言うのね」
「自分の自慢のスタイルを見せるものでしてよ」
その競泳水着からはっきり出ている自慢のスタイルを
誇示しながら話すフランソワーズちゃんです。
「それでどうして。その様にお肌を全て包んでいるの
でして?そんなものは水着じゃありませんわ」
「これが私の家の水着なのよ」
サウジちゃんも負けじと言い返します。
「それさっきから言ってるじゃない」
「認めませんわよ」
しかしフランソワーズちゃんも引きません。
「殿方を何と心得ていまして?」
「何で男が関係あるのよ」
話は妙な方向にも迷走します。
「関係ないじゃない」
「わかっていませんわね。水着姿というものは何の為
にあるのかを」
こんな話にもなります。
「グラビアは何の為にありまして?」
「結構以上に不純な目的の為でしょ」
「殿方として当然のことでしてよ。それに同性であっ
ても楽しめるもの」
話はさらにややこしいことになります。
「それぞれのスタイルやお肌を見せ合い互いに切磋琢
磨していくものでしてよ」
「そんな話知らないわよ」
サウジちゃんの顔はさらに不機嫌なものになっていき
ます。
「とにかくこの水着は駄目っていうのね」
「その通りですわ」
話はようやく核心に戻りました。
「早く他の水着に着替えなさい」
「嫌よ」
サウジちゃんははっきりと言いました。こうしたとこ
ろはやはりアラブ丁の子供です。
「だから私のお家の水着はこれなんだから」
「それならここで泳ぐことはまかりなりませんわよ」
フランソワーズちゃんの言葉が段々と不穏なものにな
ってきています。
「それでも宜しいのでして?」
「そこまで言うのならよ」
サウジちゃんも受けて立ちます。
「やる?」
「望むところでしてよ」
こうして一触即発の事態になったところで、です。ニ
ホンちゃんが出て来て言いました。
「あの、フランソワーズちゃん待って」
「ニホンさん、どうしましたの?」
「ここでサウジちゃんの水着を着たらいけないって誰
が決めたの?」
このことを尋ねるのでした。
「フランソワーズちゃんが決めたの?」
「それは」
「プールの係の人じゃないよね」
そのものずばりでした。
「そうよね、それは」
「そうですけれど」
「じゃあサウジちゃんにそんなこと言ったら駄目よ。
サウジちゃんの言う通りあれがサウジちゃんの水着な
んだから」
こうフランソワーズちゃんに対して告げます。
「だからね。ここはね」
「自重しろというのですね」
「うん」
その通りだというのです。
「わかってくれたかしら」
「ええ」
フランソワーズちゃんは不承不承ながら頷きました。
「それでは」
「そう。無理強いはよくないわよ」
ニホンちゃんは静かにフランソワーズちゃんに対して
また話します。
「人それぞれだから」
「そういうことですのね」
これでフランソワーズちゃんは納得するしかありませ
んでした。かくしてサウジちゃんはその水着で泳げる
ようになりました。しかしその評判は。
「色気ゼロだし」
「見ていても楽しくないし」
「水着とは思えない」
水着としての評価は散々でした。けれどサウジちゃん
は安心して泳げました。
524 :
マンセー名無しさん:2010/07/31(土) 23:44:44 ID:KSrep+ev
「豆鉄砲に注意」
「やっぱり犬はええな」
「そうだね」
ニュージー君とメヒコ君のいささか珍しい組み合わせ
です。この二人が今散歩の途中でそれぞれの犬と遊ん
でいます。
そしてそこにです。エフツーを連れてお散歩に出てい
たニホンちゃんも通りました。これで三人となりまし
た。
「あれっ、ニュージー君達もお散歩なの」
「ああ、そや」
「その途中なんだ」
二人は屈託のない笑顔でニホンちゃんの言葉に応えま
した。
「ニホンちゃんもやな」
「エフツーのお散歩だよね」
「ええ、そうなの」
その通りだと答えるニホンちゃんでした。
「それでここに来たんだけれど」
「やっぱりそやねんな」
「僕達と同じだね」
二人はニホンちゃんの言葉を聞いてさらに明るい笑顔
になります。
「そやったら三人で遊ばへんか?」
「犬と一緒にね」
そしてこうニホンちゃんに対して提案をしてきたので
した。
「どや、それで」
「それぞれの家の犬と一緒に」
「そうね。そういえば」
メヒコ君の犬はチワワでした。あのとても小さくて可
愛い犬です。
そしてニュージー君の犬はコリーです。羊の牧畜の時
に羊達を守る犬です。チワワはメヒコ君のお家が発祥
の犬でニュージー君といえば羊です。それぞれのお家
に相応しい犬達です。
その犬達を見てです。ニホンちゃんはあらためて二人
に対して言いました。
「何か合ってるね」
「ああ、そうだよね」
「わい等の家にそれぞれな」
二人もニホンちゃんの言いたいことを察して頷いて返
します。
「チワワは僕の家から出た犬だしね」
「コリーは羊やしな」
「そうだよね」
あらためて犬のことを三人で話します。
「わたしのところも。色々な犬がいるし」
「そういえばエフツーってさ」
「何の種類の犬なんや?」
二人はニホンちゃんにそのエフツーの種類を尋ねまし
た。
「確かニホンちゃんのお家の犬だよね」
「それで何やったかな」
「ええと。何だったかな」
実は言われてみるとです。ニホンちゃんもわからない
ことでした。エフツーが何の犬かはです。
「秋田犬?甲斐犬だったかしら」
「その辺りわからないんだ」
「雑種かも知れへんねんな」
「うん。何の種類だったかしら」
ニホンちゃんははじめてこのことについて考えるので
した。エフツーが何の種類の犬かということについて
です。
しかし考えても答えは出ません。考えているうちに二
人が話題を変えてきました。
「まあとにかくさ」
「その話は置いておいてや」
こう言ってからです。
「犬と一緒に遊ぶから」
「他のものはいらへんな」
「あれっ、何か持って来てるの?」
ニホンちゃんは今の二人の言葉に対して問い返しまし
た。
「ワンちゃん達と一緒なだけじゃないの?」
「うん、これ」
「実は持って来てたんや」
二人はここであるものを取り出してきました。それは
水鉄砲でした。二人共それをズボンのポケットから取
りだしてきたのです。
そしてです。それを地面に置いてからまたニホンちゃ
んに対して話しました。
「これは置いておいてね」
「下手なことして水かかったらあかんしな」
「水鉄砲持って来てたんだ」
ニホンちゃんはその二人の出してきたその水鉄砲を見
てまた言いました。
「それで遊ぶつもりだったの」
「そう考えてたんだけれどね」
「犬と遊ぶから今はええわ」
考えが変わったということです。それで水鉄砲を地面
に置いたのです。
そうしてです。ニホンちゃんに向き直ってそのうえで
また言うのでした。
「じゃあ。犬達とね」
「遊ぶで」
「うん、それじゃあね」
こうして三人でそれぞれの犬達と楽しく遊びはじめた
のです。しかしです。
メヒコ君もニュージー君も水鉄砲は置いたままです。
するとここで犬達がその水鉄砲をいじりだしました。
そうすると。
水鉄砲のボタンが間違って押されて。そしてその水が
メヒコ君とニュージー君に見事かかってしまったので
した。
「うわっ!?」
「何や!?」
いきなり水をかけられて二人もびっくりです。
「水!?」
「何で水がや」
「ワンちゃんが押したのね」
ニホンちゃんはその犬達の動きを見てそのうえで言い
ました。
「それでみたいだけれど」
「犬がって」
「そんなアホな」
二人は今自分達に起こった事態を受け止められずにい
ました。まさかと思ったからです。
「水鉄砲のボタンを押したって」
「そんなことあるんかいな」
「けれどね」
ニホンちゃんはそんな二人に対してさらに話します。
「実際に。二人共お水かかってるじゃない」
「確かにね」
「その通りや」
実際に水浸しになっています。この姿では否定しよう
にも否定できません。
「つまり本当に」
「ボタン押されてかいな」
「わたし見たし」
ニホンちゃんはその現場もしっかりと見ていました。
「だから本当よ」
「本当なんだ」
「何ちゅうこっちゃ」
二人は事態を把握してようやく頷きました。
「犬が水鉄砲のボタンを押して」
「それでかいな」
「とりあえずね」
ニホンちゃんは落ち着いて二人に対して話しました。
「水鉄砲のお水は捨てておきましょう」
「そうだね。またかけられたら馬鹿みたいだし」
「最初からそうしといたらよかったな」
「うん、だからね」
ニホンちゃんも言ってです。そうしてそのうえで。
あらためて三人と犬達で楽しく遊ぶのでした。思い
も寄らぬアクシデントでありました。
わが家の犬は本当に「ベスト・フレンド」なのかど
うか、この飼い主は考え直した ほうがいいかもし
れない・・・ニュージーランドで飼い犬がライフル
を踏み、飼い主を 背後から「狙撃」する事故が起こ
った。
14日のニュージーランド北島の現地紙ノーザン・ア
ドボケイト(Northern Advocate) によると、男性
(40)が自家用車の後部座席に座っていたところ、
飼い犬がライフルの 引き金を踏み、銃弾が発射され
てしまった。
男性は左臀部に銃弾を受け、同島ダーガビルの病院に
ヘリコプターで緊急搬送され、 銃弾の除去手術を受
けた。警察は、男性が重傷に至らなかったのは幸運だ
ったと 発表した。
飼い主の男性は友人たちとグループで家畜のブタを撃
ち殺し、解体した後だった。 ライフルから銃弾は抜い
たと思っていたという。
ttp://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2740998/5966684
537 :
マンセー名無しさん:2010/08/02(月) 23:08:40 ID:h9e+yEZJ
【Yahoo!Noticias】メキシコはユカタン在住の男性Juan
EvangelistaPootさん(22)がこの程、自分の 飼っている
犬に後ろから銃撃されたとのこと。Poot氏によれば、氏
は家の外で子一時間ほど犬と 遊んだ後、ふと地面に腰
を降ろしたところ、突然背後から背中と首を撃たれたと
いう。氏は撃たれながら とっさに後ろを振り返ると、
そこには今さっきまで遊んでいた犬がPootさんの銃を口
に咥えて 立っていたのである。その後Poot氏は自ら病
院に向かい、治療を受け医師に話した。「何が起こった
のか さっぱりわからないよ。外で一緒に遊んでいたのに、
次の瞬間には僕の犬が銃を咥えて後ろに立っていたんだよ。
その犬は僕の親友なんだけどね、、。」と語った。警察
によれば、「これは今まで聞いた中でも一番 訳の分から
ない事件だね。ただ、男が嘘を言ってるとは思えないね。
ただ、どうやって犬が発砲したか 分からないけど、いず
れにしても逮捕はできないしね、、。」と語った。
ttp://x51.org/archives/000428.html
「アイヌちゃん家で居候」
「兄さん、ちょっといいニダか?」
「何ニダ?」
カンコ君はチョゴリちゃんのいきなりの言葉を聞きました。
「何か最近ウヨ君が農業に励んでいると聞いているニダ」
「鉄腕ニダか」
「そう、あれニダよ」
「あれの真似をしたいニダか?」
「真似じゃなくていいと思ったニダ」
何かものは言いような感じです。
「そういうことニダ」
「そうニダか」
カンコ君もとりあえず妹の言葉に納得しました。何か釈然
としないままですがそれでもです。
そしてです。チョゴリちゃんはさらに言いました。
「それでウリは決めたニダ。ウリも農業を勉強するニダ」
「自分が農園に入ってニダな」
「そういうことニダ。どう思うニダか」
「うん、いいことニダ」
カンコ君はここではお兄さんらしくチョゴリちゃんのその
言葉に対して頷きました。
「それじゃあすぐに何処かの農園に行くニダ。社会勉強に
なるニダ」
「わかったニダ。じゃあ行って来るニダ」
「それで何処に行くニダ?」
カンコ君はここで何処に行くのか尋ねました。行くことを
許してからです。
「問題はそこニダが」
「アイヌさんのところニダ」
「ニダ!?」
アイヌちゃんの名前を聞いてです。カンコ君は思わず声を
あげました。アイヌちゃんといえばです。誰のお家にいる
かというとです。
「そこはニホンの家ニダな」
「ホッカイの間ニダ。そこニダ」
「なじぇそこでニホンニダか」
カンコ君にとってはホッカイの間も結局は日之本家です。
そのカンコ君が勝手に意識しているニホンちゃんのお家な
のです。
当然心中穏やかではいられません。妹に対してすぐにこう
言うのでした。
「ええい、絶対に駄目ニダ、ウリナラか何処か他の家にす
るニダ!」
「けれど兄さん今言ったニダ。何処でもいいと言ったニダ。
ちゃんと携帯で録音しているニダよ」
「うっ、何時の間にニダか」
ここでチョゴリちゃんが携帯を出すとです。実際にカンコ
君の声で許す言葉が入っていました。こうなってはもう言
い逃れはできません。
「さあ、許してくれるニダか?」
「くっ、わかったニダ」
カンコ君は苦い顔で頷きました。こうしてチョゴリちゃん
はアイヌちゃんのところで農業を学ぶことになりました。
元々は狩猟をしていたアイヌちゃんですが最近では農業を
やっています。それでチョゴリちゃんを迎えます。チョゴ
リちゃんはニホンちゃんのお家のモンペを着てそのうえで
アイヌちゃんに挨拶をしました。
「宜しく御願いしますニダ」
「こんにちは。チョゴリちゃん」
アイヌちゃんもにこりと笑ってチョゴリちゃんの挨拶に応
えます。
「それじゃあ色々と手伝ってね」
「わかりましたニダ」
「やることは色々とあるし」
アイヌちゃんも作業服姿でチョゴリちゃんに対して言いま
した。
「最初はね」
「何をすればいいニダ?」
「まずは牛さんのうんちを処理して」
最初はそれだというのです。
「御願いね」
「牛さんのニダ?」
「そうよ、他にもアスパラガスとかメロンとかラベンダー
とか色々あるけれど」
手広く農業をしているアイヌちゃんです。
「まずはね。牛さんのうんちを御願い」
「わかりましたニダ」
チョゴリちゃんは素直にアイヌちゃんの言葉に応えました。
こうしてチョゴリちゃんの農業生活がはじまったのです。
しかし牛のうんちの処理は中々大変です。臭いしそのうえ
量は多いしです。チョゴリちゃんは最初からかなり困って
しまいました。
けれどこれも勉強と思ってです。しっかりと頑張るのでし
た。
うんちの処理だけでなくその他のことも頑張ります。農園
での生活は決して楽ではありません。しかしアイヌちゃん
はそのチョゴリちゃんに対してとても親切に接するのでし
た。
「はい、これ」
「牛乳ニダか?」
「絞りたてよ。どんどん飲んで」
「絞りたて。そんなの飲むのはじめてニダ」
チョゴリちゃんが飲んだその牛乳はとても美味しかったの
です。
牛乳だけでなくバターにチーズ、そしてソーセージに卵に
です。アイヌちゃんがチョゴリちゃんに御馳走するものは
どれもとても美味しいもんばかりです。
その他にもジャガイモにメロンにです。美味しいものがこ
れでもかとチョゴリちゃんの前に出されます。汗をかいた
後でその御馳走の山はまさに天国でした。
チョゴリちゃんにとってはとても楽しいお勉強になりまし
た。そして数日経つとです。
「何か心配になったきましたニダ」
「どうしたの?」
「ウリ太ってしまいそうニダ」
運動をしてもそれ以上を食べればです。太るのは当然のこ
とです。それでチョゴリちゃんもそのことを心配しだした
のです。
「大丈夫ニダか?」
「大丈夫よ。私だっていつもチョゴリちゃんと同じだけ身
体動かして同じだけ食べてるけれどね」
「その体形ニダね」
「そうよ。同じだからね」
「じゃあこれまで通り食べても」
「平気よ。そうそう」
ここで、です。アイヌちゃんは茹でたジャガイモを出して
きました。そしてそこに烏賊の塩辛をこれでもかと乗せて
そのうえでチョゴリちゃんに勧めます。
「どうぞ」
「それも美味しいニダか?」
「滅茶苦茶美味しいから。食べて」
またチョゴリちゃんに対して言います。
「その他にも蟹に鰯に鮭にイクラにね。あとラーメンも
あるから」
「何か美味しいものばかりニダ」
いつもキムチ味のものばかり食べてそれに慣れているの
ですが実際にアイヌちゃんの食べ物を食べるとです。も
うそれで病みつきになるのでした。
「もうここにずっといたいニダ」
「有り難う。そこまで言ってくれて」
こうして楽しい農園での生活を過ごすのでした。そうし
てカンコ家に戻るのでした。
そしてカンコ君に会うとです。彼はチョゴリちゃんに対
していきなりこう言うのでした。
「匂いが違うニダな」
「そうニダか?」
「キムチの匂いがしないニダ」
カンコ家の人なら絶対にキムチの匂いがします。しかし
今のチョゴリちゃんは違いました。
「牛や豚の匂いと」
「それとニダか?」
「メロンの匂いに牛乳の匂いがするニダ」
「実はそういうものばかり頂いていたニダ。ジンギスカ
ンもかなり頂いたニダ」
「御馳走ばかりニダか?」
カンコ君もここでこのことに気付きました。
「若しかしてアイヌのところで御馳走ばかり食べていた
ニダか」
「実はそうだったニダ」
お兄さんに対して正直に答えます。
「身体を動かしていたから太らなかったけれど美味しい
ものばかり御馳走になっていたニダ」
「そうニダか、それはよかったニダな」
カンコ君はそれを聞いてです。こんなことを言うのでし
た。彼にとっては意外なことにです。
「楽しんでいたようで何よりニダ」
「ウリも行きたいとか食べたいとかは言わないニダか?
何か兄さんらしくないニダ」
チョゴリちゃんも今のお兄さんにはびっくりです。それ
で思わず問い返しました。
「もっとこう。大騒ぎして」
「別にないニダ。楽しんでいたみたいで何よりニダ」
本当にこう言うだけです。後でわかったことですが実は
カンコ君はアイヌちゃん本人に対してチョゴリちゃんを
宜しく頼むと毎日言っていたのです。無理はさせないよ
うに怪我はさせないように。そしていつも美味しいもの
を食べさせてくれるように。毎日毎日言ってお願いして
いたのです。チョゴリちゃんはそれを聞いてこう言いま
した。
「やっぱり兄さんはウリにとって一番大切な人ニダ。兄
さんがいてウリもいるニダ」
あらためてお兄さんの愛情と大切さがわかったチョゴリ
ちゃんでした。
551 :
マンセー名無しさん:2010/08/05(木) 00:30:02 ID:rWJW5dGl
今をときめく韓国女性アイドルが、北海道で田舎暮らし?
アイドルが田舎で自給自足生活に 挑むという韓国の人気
テレビ番組「青春不敗」が日本上陸。スカパー!で、日本・
北海道が 舞台となる特別番組「青春不敗 in JAPAN」が8
月放送される。
「青春不敗」は、女性アイドルが農村暮らしを体験すると
いう韓国のバラエティ番組。モンペ姿 で農作業に励むなど、
アイドルのリアルな素顔が披露され、韓国では大人気となっ
ている。 日本では、CS放送「KBS World」で放送中(金曜
14時10分ほか)。
出演しているのは、女性アイドルグループから選抜された
ユニット「G7」。メンバーは、KARA のク・ハラ、SECRETの
ハン・ソナ、T-araのヒョミン、Brown Eyed Girlsのナルシ
ャ、f(x)の ビクトリア、After Schoolのジュヨン、そ
してキムソリの計7人。
「青春不敗 in JAPAN」は、この人気番組の日本特別版。
「G7」が、北海道・美瑛の酪農生活 に挑戦。異国の農家で、
アスパラガス取りや乳搾りに奮闘した。スカパー!で、前編
を8月21日 16時、後編を同25日23時に放送。スカチャンHD19
0、スカチャン180、スカチャンHD800の 3チャンネルで視聴
可能(有料)。
8月2日に、SECRETとf(x)が都内で番組PRイベントを開催。
SECRETのハン・ソナは「動物の 排せつ物を処理するのが大
変だったわ」と収録を振り返り笑わせた。男性アイドルグル
ープ・ Shineeもゲストで参加。イベントの模様は、8月16日
放送。
ttp://eiga.com/buzz/20100803/5/
「カードよもう一度」
アル君はシューキューゲームが大の得意です。その
強さはブジリー君やゲルマッハ君にも全く引けを取
らない程です。
その彼がこれまで持っていたカードで一番凄いカー
ドといえばです。
「やっぱりこのカードなのね」
「うん、そのカードだよ」
ニホンちゃんが今持っているそのカードを見てです。
アル君も誇らしげに笑ってそのうえで応えるのでし
た。
そのカードこそマラドーナカード。天才の名を欲し
いいままにして必殺技神の手まで持っている物凄い
カードです。ブジリー君のペレカードやゲルマッハ
君のベッケンバウアーカードと並ぶ伝説のカードで
す。
そのカードは今はです。監督カードになっています。
その監督カードとしてばどうかというとです。
「お祈りするの」
「そう、このカードはそれでいいんだ」
アル君はにこりと笑ってニホンちゃんの怪訝な顔に
対して応えます。
「試合中には勝利を願ってお祈りするだけでね。そ
れでいいんだよ」
こう話すのでした。
「それだけでね」
「ええと、それが監督カードの仕事なの?」
ニホンちゃんにはあまりよくわからない話です。そ
れで自分のお家のボーキューゲームのことも話すの
でした。
「わたしのお家の監督カードでチョーさんカードっ
ていうのがあって必殺技ミラクルが何が起こるかわ
からなくてもう何もしないでいいってヨミちゃんが
言う時がよくあったけれど」
「ああ、だから采配とかはいいから」
アル君も凄いことを言います。この辺り本当にチョ
ーさんカードを監督カードに『してしまった』かの
ようです。
「もうね、いてくれるだけでね」
「本当にそれだけでいいの?」
「いてくれたらそれだけで選手カードの士気があが
るしムードも作ってくれるしね。物凄く役に立つか
らね」
「何かそれ聞いたら」
ニホンちゃんはここでまたチョーさんカードのこと
を思い浮かべるのでした。何かそのカードのことが
どうしても頭の中から離れないようです。
「ううん、いいかも」
「お祈りしてムードを盛り上げてくれるんだよ。そ
れだけで凄いじゃない」
アル君はあくまでこうニホンちゃんに話します。
「僕はそう思うけれどね」
「そういうものかしら」
「このカードを監督カードにして今回は優勝だよ」
アル君は自信満々に言い切ります。
「絶対にね」
「頑張ってね」
「グラウンドでまた会おうね」
最後にニホンちゃんにエールを送って意気揚々と立
ち去るアル君でした。この後カンコ君が彼によって
ボコボコにやられてしまったのはご愛嬌といったと
ころでしょうか。
何はともあれです。アル君は監督カードにそのマラ
ドーナカードを選びました。しかしです。
勝負は時の運と言いましょうか采配もないとやっぱ
リ駄目なのでしょうか。アル君は優勝できませんで
した。彼にとっては非常に残念な結果に終わってし
まったのです。
「参ったなあ」
「また次ね」
「うん、その次だけれど」
アル君は数日前とは一転して項垂れた顔になってニ
ホンちゃんに対して言葉を返します。そしてこんな
ことを言うのでした。
「実はね」
「実は?」
その言うこととは。
「パパ達が監督カード交代させろって言うんだよね。
どうしたものかな」
「そのマラドーナカードを?」
「うん、そう言うんだ」
ニホンちゃんに対してこのことを話すのでした。で
すが彼はどうにも浮かない顔のままです。
「僕としてはどうかなって思うけれど」
「そうなの。それで困ってるのね」
「どうしようかな、パパ達は五月蝿いしね」
アル君のお家は家をあげてシューキューに入れ込ん
でいます。それは南米町では何処でもそうです。
アル君のところだけが特別ではありません。
「参ったなあ、本当に」
「そういうことになってるの」
「うん、そうなんだ」
こう言って悩んでいました。それから数日後。アル
君は遂に決断を下しました。
「仕方ないね、やっぱり」
「交代なのね」
「優勝できなかったのは事実だし」
これが最大の理由でした。
「だから。監督カードは交代だよ」
「そうなの」
「そうするよ」
残念な顔で言うアル君でした。そうしてです。
本当に監督カードを外しました。外されたマラドー
ナカードもとても残念そうです。アル君もそれを見
て心が痛みます。
「現役の時が懐かしいよ」
「こんなことをしなくてもよかったからなのね」
「現役カードの時から色々と揉めごとを起こしてく
れたカードだけれどね」
今ではそれもいい思い出です。アル君にとってこの
カードはとても思い出深いカードだからです。
けれど今はお別れです。そうして伝説カードの場所
に戻してそのうえであらたに監督カードを選ぶので
した。
ところがです。あらたな監督カードを選ぶにしても
です。どれにしようか迷ってしまう状況になってし
まったのです。
「ええと、どのカードがいいかな」
「次の監督カード決めてなかったの?」
「実はそうなんだ」
ここでわかったアル君の衝撃の事実です。
「どれがいいと思う?ニホンちゃんは」
「わたしに言われても」
このことばかりはです。ニホンちゃんにしても困っ
た顔になるしかありませんでした。それがどうして
かというとです。
「わたしアル君のお家の人じゃないし」
「そうか。そうだよね」
「御免なさい」
こうした時にもついつい謝ってしまうニホンちゃん
でした。
「力になれなくて」
「いいよ。僕の方が無理を言ったんだし」
アル君もここでこのことを自覚しました。
「自分で選ぶよ。けれどね」
「けれど?」
「本当にどのカードがいいかな」
それをまだ決めかねています。
「色々とあるけれどね」
「絶対に決めないと駄目よね」
「監督だからね。監督カードは絶対に必要なものだ
からね」
これはどのチームでも同じです。ニホンちゃんにし
ても監督カードを選ぶにはいつも気を使っています。
今回は再起用したオカちゃんカードが見事成功した
のです。
それでアル君も困っています。どのカードにしよう
かと。そうして悩みに悩んだ結果です。選んだカー
ドは。
「これ、どうかな」
「それって」
見ればマラドーナカードです。ついこの前監督から
外したそのカードをです。またその手に持っている
のです。
ニホンちゃんはそのマラドーナカードを見て思わず
目が点になりました。そしてアル君に対して言うの
でした。
「幾ら何でもそれは」
「まずいかな」
「ちょっと」
「けれどどれにしようか困って。本当にどうしたも
のかな」
「流石にそれはないと思うけれど」
ニホンちゃんはまた言います。
「だって。この前監督から外したばかりじゃない。
そのカードをもう一度監督カードにするっていうの
はどうかしら」
「駄目かな」
「駄目っていうか」
それ以前の問題なんじゃと言いたいのですがニホン
ちゃんは性格的にそんなことは言えません。
「ええと、微妙ね」
「どうしようかな、本当に」
「どうしようって」
アル君もどうしたらいいかわからないですしニホン
ちゃんもどう言っていいかわかりません。果たして
アル君のシューキューの監督カードはどのカードに
なるのでしょうか。
563 :
マンセー名無しさん:2010/08/06(金) 14:53:54 ID:TbUooqHV
8月5日 AFP】サッカー・アルゼンチン代表監督の候
補者リストに、 前週に監督職を事実上解任されたば
かりのディエゴ・マラドーナ (Diego Maradona)氏
が含まれていることが4日、分かった。
アルゼンチンサッカー協会(Argentina Football
Association、 AFA)広報のエルネスト・シェルキス・
ビアロ(Ernesto Cherquis Bialo)氏は4日、ラジオ
「テン(Ten)」とのインタビューで、「ディエゴ
が候補からはずれることは絶対にない。有力候補の
1人だ」と語った。 さらに、候補対象者に制限はな
く、特定の候補が支持を得ているわけ ではないと付
け加えた。
最終的に代表監督が決定するのは、10月になるという。(c)AFP
ttp://www.afpbb.com/article/sports/soccer/soccer-others/2746027/6045593
「三倍の効果!?」
赤という色は青と並んで町でよく見かける色です。
それは皆の身に着けているものでも同じです。
赤いハンカチに赤い鞄、それに赤い帽子。あちこ
ちに赤が溢れています。
そしてある時です。アメリー君がこんなことを皆、
といっても男組に対して言うのでした。
「何か赤い服を着てるとさ」
「何あるか?」
「何かあるのかな」
チューゴ君とマカロニーノ君がアメリー君のその
言葉に対して問い返します。
「赤い服に」
「それで何が」
そしてです。アメリー君の言う言葉は。
「赤い服を着ていたらもてるんだよな、女の子に
さ」
「それは本当あるか?」
「そんなことあるのかな」
「ああ、それが本当みたいなんだYO」
こう皆に話すアメリー君でした。
「どうやらな。赤い服を着てるとそれだけで女の
子が寄ってくるんだYO」
「科学的根拠はあるのかな」
緑の服のブジリー君も話に加わってきました。
「若し本当なら僕すぐに着替えてくるけれど」
明るい彼は女の子大好きです。それでカーニバル
の時はいつもフィーバーしていたりします。
「本当ならね」
「まあ赤は実際に縁起のいい色ある」
チューゴ君は自分のお家のことから話しました。
彼のお家では本当に赤は縁起のいい色とされてい
て祝いの場等によく使われるのです。
「風水的にもいいあるぞ」
「そうだろ?だから一度やってみないか?」
アメリー君が笑顔でまた皆に提案します。
「誰だって女の子にはもてたいよな」
「裏電EXの世界の人以外は皆そうだと思うよ」
とりわけ女の子が好きなマカロニーノ君は少しく
だけでこんなことを言いました。
「だから僕も乗るよ」
「僕もある」
「そうだね。僕も赤い服を着ただけで女の子にも
てるんならね」
チューゴ君に続いてブジリー君もこう言って賛成
するのでした。こうしてです。
皆赤い服に身を包みます。アメリー君は真っ赤な
ウエスタンの格好、チューゴ君は赤い拳法着です。
マカロニーノ君もブジリー君も勿論真っ赤です。
とにかく皆赤に染まっています。
女の子達はそれを見てです。戸惑いながらこう言
うのでした。
「何か目がチカチカして」
「目にくるけれど」
「赤が多くて」
「あれ何?」
そしてです。ニホンちゃんがこんなことを言うの
でした。
「ええと、赤っていったら」
「うん」
「何だと思うの?ニホンちゃんは」
「これかな」
こう言ってです。仮面の少佐の格好になってみせ
ます。そのうえで言う言葉は。
「アムロ君のところに行ってあげなさい(CV:
池田秀一)」
「ああ、それね」
「赤い彗星ね」
「その人なのね」
「これかしら」
その少佐の格好のまま皆に言います。軍服姿もそ
れはそれでいい感じです。
「赤っていってもわたしのお家じゃ色々あって。
三番目の仮面ライダーとか戦隊のメインとかがあ
るけれど」
「やっぱり赤っていったら最初はその人」
「そういうことね」
皆もニホンちゃんのお家の赤といえばそれだと。
大体わかってきています。
「ザフ○の赤服とかもあるけれど」
「第一はそれ」
「やっぱりね」
「わたしはそう思うけれど」
また皆に話すニホンちゃんでした。
「男の子達もこの人知ってるわよね」
「知らない人いないわよね」
「ねえ」
女の子達も皆ニホンちゃんのその言葉に対して頷
くのでした。
「だって。そのアニメって」
「有名過ぎるから」
本当にそこまでいっているアニメなのです。
「だからね。私達も」
「それじゃないかしらって思ってるけれど」
「けれどどうして?」
少佐であればそれはそれで、です。女の子達の間
に疑念が浮かぶのでした。
「何で赤い彗星なの?」
「男が皆が皆」
「一体何があったのかしら」
「何を考えてるのかしら」
「ええと」
ここで女の子達が間違えたのは聞いた相手がより
によってニホンちゃんだったことです。異性のこ
とには疎いどころでは済まない、クラスでもダン
トツの鈍さを誇る彼女にです。
聞いてしまったことが間違いでした。そしてニホ
ンちゃんは思いきり間違えて言うのでした。
「あれかな。三倍なんじゃ」
「三倍?」
「三倍って?」
「だからね。あの少佐が乗っているモビルスーツ
って普通のモビルスーツの三倍の性能があったじ
ゃない」
ニホンちゃんは皆にこのことも話すのでした。
「だから。男の子達って」
「これまでの三倍?」
「三倍の何かを手に入れたいのかしら」
ここまではまだ修正がききました。しかしまたし
てもニホンちゃんが言いました。
「パワーとかスピード?赤いザ○みたいに」
「それなのかしら」
「これまでよりも強くなったり素早くなったりし
たい」
「若しくは賢くなりたい?」
皆も男組が赤い服を着る理由がわからないので。
それでこう言うのでした。
「それで赤い服を着てるのかしら」
「赤い彗星にあやかって」
「わたしはそう思うわ」
ニホンちゃんはまた言いました。
「少佐みたいになりたくて」
そしてです。皆それで納得してしまいました。
こうして女の子達は男の子達を誤解してです。
彼等に対して言いました。
「頑張ってね」
「これまでの三倍のものを手に入れてね」
「応援してるからね」
「ファイトよ」
励ましの声をかけます。そして男組もです。女の
子達の応援を受けて誤解しました。
「なっ、僕の言った通りだろ」
「その通りあるな、女の子にいつもより声をかけ
られるある」
「いい感じだね」
「アメリーの言う通りだよ」
チューゴ君もマカロニーノ君もブジリー君もアメ
リー君に対して笑顔で話します。
「赤い服の効果てきめんある」
「本当だったなんてね」
「赤って凄い色だね」
「ああ、全くだYO」
言いだしっぺのアメリー君はとりわけ上機嫌です。
「これからはもてたい時はこれだな」
「そうあるな。赤は勝負服の色」
「目立つし格好よく見えるしね」
「僕もこれからはここぞという時は赤い服を着る
ことにするよ」
こうして男組も自分達で誤解したまま言うのでし
た。
ニホンちゃんは完全に誤解したまま。お家に帰っ
てウヨ君に対してこのことを話します。
「赤い服ってね。あの少佐みたいに三倍のものを
手に入れようっていう心意気なのよ」
「赤い服がなんだね」
「うん、そうよ」
こうウヨ君に話します。
「武士も知ってると思うけれど。赤い彗星みたい
になりたいからなのよ」
「あの少佐なんだ」
「武士はどうなの?」
ニホンちゃんは自分の誤解に気付かないまま再度
ウヨ君に尋ねました。
「赤い服は」
「ああ、俺は別に」
「そうなの」
誤魔化してニホンちゃんの前から消えます。そう
してお風呂に入ります。
そうして学生服とズボン、それにシャツを脱ぐと
です。そこから出て来たのは。
褌です。赤です。ウヨ君は今日は赤の褌だったの
です。
「俺のこの褌もそうなるのかな。赤だしな」
お姉さんの言葉を思い出してです。首を傾げなが
ら一人呟くウヨ君なのでした。
女性にもてたい男性は、赤い服を着るといいよう
だ。米ロチェスター大学の心理学者が このよう
な研究結果を発表した。
同校の心理学教授アンドリュー・エリオット氏に
よると、赤い服を着た男性は、 女性からより魅力
的に見られることが一連の実験で示されたという。
「女性は赤い服を着た男性を、ステータスが高く、
収入が多く、出世しそうだと評価した」
実験では、赤や白などの枠をつけた男性の写真や、
同じ男性の写真をシャツの色を変えて 女性に見せ、
男性の魅力度やステータスを評価してもらい、デー
トしたいか、 セックスしたいかなどの質問に答え
てもらった。男性が親切そうか、外向的に見えるか
なども聞いた。
579 :
マンセー名無しさん:2010/08/09(月) 00:18:24 ID:XeyloHc5
その結果、赤い色はステータスと魅力についての評
価に影響することが示された。 赤を使った写真は、
ほかの色と比べて、権力があり、魅力的で、性的魅
力もあると 評価された。親切さや外向性などの評価
には色の影響はなかった。また男性が男性を 評価す
る場合にも、色の効果はなかったという。
エリオット氏らは、赤い色がこのような影響をもたら
すのは、文化的な理由と生物学的な 理由があると考
えている。赤は古来から、富や権力と結びつけられて
いたという。
例えば古代ローマでは、身分の高い人は「赤を着る人」
と呼ばれ、現代でも有名人は 「レッドカーペット」で
迎えられる。また生物学的な面では、マンドリルやゲ
ラダヒヒなど 人間以外の霊長類では、赤はオスの支配
力を表すもので、特に群れのボスにおいて強く表れる
と同氏は述べている。
この研究結果は8月2日発行の「Journal of Experimental
Psychology: General」に掲載された。 エリオット氏は
2008年にも、赤い色が女性を魅力的に見せるという研究結
果を発表している。
ttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/1008/04/news074.html ttp://www.rochester.edu/news/show.php?id=3663
「サウナ対決の果てに」
フィンランちゃんの趣味は自分のお家で変わった大会
を開くことです。その大会がどれも変わったものばか
りだったりします。
「エアギター大会とかあったわよね」
「ええ、あるわよ」
にこりと笑って大好きなニホンちゃんに対して答えま
す。
「あれもあるし他にもね」
「それで優勝するのは」
「いつもエストなのよね」
こう言ってエストニアちゃんを見ます。最近この二人
は凄く仲がいいのです。ポーラちゃんとリトアニアち
ゃんとは違って新しい関係ですが。
「もうそういう大会になったら凄く強いのよ」
「だって私こういうの大好きだから」
エストニアちゃんもにこりと笑ってこう答えます。
「だからね。ついつい頑張ってね」
「それでなの」
「そうなんです。そういえばニホンさんもスオミさん
のお家によく来られますね」
「スオミちゃんにはよく呼んでもらってるから」
何故来ているかというと呼ばれているからです。その
呼ぶ理由もはっきりしています。
「だってスオミニホンちゃんのこと好きだから」
「有り難う」
好かれて悪い気はしません。ニホンちゃんもにこりと
笑って応えます。
「そう言ってもらえるとわたしも嬉しいわ」
「そうよね。それでね」
ここで話は本題に入ります。
「今度の大会はね」
「何なの?」
「サウナ我慢大会なの」
それだというのです。
「どれだけサウナに長く入っていられるかね。その
大会なんだけれど」
「サウナなの」
「そう、サウナよ」
見ればです。何時の間にか巨大なサウナが出現してい
ます。フィンランちゃんはそれを前にしてそのうえで
ニホンちゃん達に話します。
「このサウナの中でどれだけ我慢できるか。そうした
大会だけれど」
「成程、それなの」
ニホンちゃんは話を聞いてまずは頷きました。
「じゃあ皆水着を着てそれでなのね」
「流石に男の子も女の子もいるからね」
フィンランちゃんもこのことはよくわきまえていまし
た。流石に皆でだと裸はまずいです。
「だからね」
「わかったわ。それじゃあ水着を着て」
「皆ではじめましょう」
ニホンちゃんだけでなくエストニアちゃんもそれに頷
きました。こうして皆そのサウナに入って大会をはじ
めることになりました。
その中にはです。もう一人のサウナの雄もいました。
そう、まさに雄です。
「さて、それじゃあ酒抜くか」
「あんたやっぱり来たのね」
「当たり前だろ、サウナと聞いて参加せずにいられる
かよ」
海パン一枚のロシアノビッチ君がです。不敵に笑って
フィンランちゃんに言葉を返しています。
「酒抜いてそっからな。優勝してウォッカで勝利の乾
杯だぜ」
「やっぱり飲むのね」
ニホンちゃんが今のロシアノビッチ君の言葉を聞いて
さりげなく突っ込みを入れます。
「何かロシアノビッチ君らしいけれど」
「ウォッカは俺の命だ」
こう断言さえします。
「だから飲むんだよ」
「そうなのね」
「よし、まずはとにかくサウナに入ってだ」
ロシアノビッチ君はやる気満々です。
「入るからには優勝するからな」
「じゃあ頑張ってね」
「けれどあれだろ?ニホンちゃんもこの大会に参加す
るんだよな」
今度はロシアノビッチ君から尋ねてきました。この大
会についてです。
「そうなんだよな、水着着てるしな」
「うん、そうだけれど」
ニホンちゃんはピンクのセパレーツの水着です。下は
半ズボン状になっているいささか色気に欠ける水着で
す。勿論胸はありません。見事なまでにぺったんこで
す。
「わたしも。参加するけれど」
「サウナなら負けないぜ」
ロシアノビッチ君は勝ち誇った顔でニホンちゃんに対
して言ってきました。
「言っておくけれどな」
「まあわたしも頑張るつもりだけれど」
けれどニホンちゃんはどちらかというと参加すること
に、という考えでした。優勝までは考えてはいません。
実際にそのサウナ我慢大会がはじまるとです。十分程
したら参加者がどんどんサウナルームから飛び出して
きます。その中にはニホンちゃんもいました。
「やっぱり。これ以上は」
「無理」
「いられないから」
こう口々に言って皆すぐに冷水の中に飛び込みます。
やっぱりサウナに長い時間いるというのはかなり難し
いです。
そしてです。一時間程したらです。優勝候補のエスト
ニアちゃんも出て来ました。
「もう無理なの?」
「はい、今回は」
冷水に飛び込んでからニホンちゃんに対して答えるの
でした。
「いられないです」
「それじゃあ後残ってるのは?」
「スオミさんとお兄ちゃんだけですよ」
この二人だけだといいます。
「もう。二人しかいません」
「そうなの。優勝候補同士の対決ね」
「二人共サウナがお風呂ですから」
ロシアノビッチ家とフィンラン家はです。お風呂とい
うとサウナなのです。ですからサウナには慣れている
のです。
「そう簡単にはへこたれないと思います」
「それじゃあ本物の我慢大会なのね」
ニホンちゃんはエストニアちゃんのその言葉を聞いて
言いました。
「どっちが先に負けるかっていう」
「そうですね。二人共意地がありますからかなり凄い
勝負になりますよ」
エストニアちゃんもこのことを確信していました。こ
うして二人の一騎打ちが本格化しました。
それからまた一時間経ちました。しかしまだどちらも
出てきません。
「まだね」
「そうですね、まだですね」
ニホンちゃんとエストニアちゃんはもう身体も洗って
服を着ています。他の皆もです。
「まだどちらも」
「中はどうなってるのかしら」
ふとこんなことを思うニホンちゃんでした。
「二人共大丈夫かしら」
「そうですね。幾ら何でも長過ぎますよね」
エストニアちゃんも段々不安になってきました。
「幾らあの二人でも」
「そうだよな、これってちょっと」
「長過ぎないか?」
「確かに」
他の皆もいい加減心配になってきました。そしてそん
な時です。
サウナルームの中からです。煙が出てきました。皆そ
れを見て言いました。
「火事!?」
「まさかと思うけれど」
「これって」
不安がさらに高まります。
「まずいなんてものじゃないし」
「すぐに中開けよう」
「洒落にならないし」
こうして皆で扉を開けるとです。まずは思いきり熱
い熱気が来てです。皆を襲います。
「うわ、これは」
「かなり厳しいよ」
「二人共こんな中にいたの!?」
そして二人を見るとです。何とロシアノビッチ君は
全身燃えていました。
「おい、生きてるか?」
「幾ら何でもこれは」
「まずいだろ」
「悪い、今から水に飛び込む」
全身燃え盛っているロシアノビッチ君からの言葉で
した。
「ちょっとな。入って来るからな」
「生きてるのはいいけれど」
「それにしてもこれって」
「どうなんだよ」
煙の正体はこれでした。ロシアノビッチ君が燃えて
いたのです。
そしてもう一人のフィンランちゃんはというと。完
全に死ぬ寸前になって座り込んでいます。
けれど最後の気力で、です。こう言うのでした。
「スオミ勝ったのね」
「勝ったことは勝ったけれど」
その彼女に対してです。ニホンちゃんが困った顔で
突っ込みを入れます。
「それでも。もう少しで大変なことになるところだ
ったわよ」
「全くだ」
ロシアノビッチ君が戻ってきました。全身黒焦げで
す。それだけで済んでいるのはもう奇跡です。
「まさかここまでやるなんてな」
「スオミ負けるの嫌いだから」
フィンランちゃんはお水を貰いながらまだこんなこ
とを言うのでした。実はこの娘は負けず嫌いだった
りします。過去ロシアノビッチ君と大喧嘩をして一
歩も引かなかったこともあります。
「だからね。最後まで頑張ったのよ」
「おめでどうって言いたいけれど」
「幾ら何でもやり過ぎですよ」
「全くだな。俺が言えた義理じゃないがな」
今回ばかりはニホンちゃんもエストニアちゃんもロ
シアノビッチ君も呆れ顔です。それでも勝てて嬉し
そうなフィンランちゃんでした。
594 :
マンセー名無しさん:2010/08/11(水) 00:30:02 ID:42DTlEY/
8月8日 AFP】フィンランド・ヘイノラ(Heinola)で
7日に行われたサウナの我慢大会で、決勝に進出した
2人が病院に搬送され、うち1人が死亡する事態となっ
た。
「サウナ世界選手権(Sauna World Championships)」
のOssi Arvela代表は、「ロシアから参加したVladimir
Ladyzhenskyさんが亡くなった」と発表した。
不調を訴えたもう1人のフィンランド人のTimo Kaukonen
さんは、ヘイノラより大きい都市ラハティ(Lahti)の
病院に搬送されたという。
この大会は、摂氏110度のサウナ室内で時間を競うもので、
1999年から毎年、首都ヘルシンキ(Helsinki)の北138
キロにあるヘイノラで開かれている。
今年は15か国から135人が参加しており、Kaukonenさんは
前年の大会覇者で、死亡したLadyzhenskyさんも、優勝候
補の1人だった。
ttp://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2746670/6054579 イベントはその場で中止された。Arvela代表は警察が調査
に乗り出したことを明らかにし、大会は「すべての規定に
沿って行われた」と主張した。参加者は事前に健康診断を
受けたという。
フィンランドのSTT通信によると、決勝戦は開始約6分後に
中断されたが、2人ともドアを開けた瞬間に倒れたという。
観戦者の1人は、2人ともひどい火傷を負っていたと証言し
ているが、Arvela代表はこの情報について確認がとれてい
ないとしている。
ttp://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/accidents/2746670/6054579
「特撮ヒーローになれます」
「さて、夏ですし」
「ああ、夏位大人しくしてろ」
「幽霊屋敷には行かないあるぞ」
何かを言おうとしたエリザベスちゃんにアメリー君
とチューゴ君が速攻で突っ込みを入れます。
「いつも何かしたら大騒ぎになってんだろうがYO」
「フランソワーズ共々静かにしているよろし」
しかしそう言われてもはいそうですかで納得するエ
リザベスちゃんではありません。二人の突込みをよ
そにこんなことを言います。
「夏休みの宿題ですけれど」
「それは普通にできるんじゃないの?」
今度はニホンちゃんがお相手でした。
「宿題だと」
「課題でしてよ」
ところがです。エリザベスちゃんはここでこのこと
を話に出してきました。夏休みの宿題は普通の問題
集とか絵とか習字とか日記とかそうしたもの以外に
もあるのです。
「それについてですけれど」
「で、何だ?ネッシーか幽霊か妖精か?」
「どうせそんなものあるな」
「野次馬は黙ってなさい」
二人の突っ込みにいい加減言い返したエリザベスち
ゃんでした。そのうえでまた言います。勢いをその
ままにしてです。
「わたくしの課題は探検でしてよ」
「あら、懐かしいことをしますわね」
フランソワーズちゃんがエリザベスちゃんに返しま
した。実は二人はかつて街のあちこちを探検して何
処に何があるのかを調べたことがあるのです。エリ
ザベスちゃんは探検少女なのです。
「それですの」
「そう、ボウケンジャーになりますわよ」
エリザベスちゃんはニホンちゃんを見ながらこんな
ことも言いました。
「プレシャスは求めませんけれど」
「それはなのね」
ニホンちゃんもそれに応えます。
「まあそれは置いておいて何処を探検するの?」
「ブジリーの家のアマゾンでしてよ」
そこだというのです。
「そこを一人で水路のはじまりから終わりまで行っ
てみせますわ」
「死ぬぞ」
「命は惜しくないあるな」
またアメリー君とチューゴ君が突っ込みを入れます。
「あそこは尋常じゃねえぞ」
「それは承知している筈あるが」
「危険があればある程ですわ。わたくしの冒険スピ
リッツが燃え上がりましてよ」
実際に何か雰囲気が違ってきているエリザベスちゃ
んです。
「さあ、それでは課題はそれですわ」
「あそこって物凄い生き物ばかりいるけれど」
ニホンちゃんもこのことはよく知っています。
「アナコンダとか巨大ナマズとかピラニアとか。他
にもデンキウナギとか鰐とかジャガーとか物凄いけ
れどそれでもなの?」
「言いましたわね。危険があればある程でしてよ」
エリザベスちゃんは言っても聞かないでした。
「さて、それではです」
「まあ死にはしないな」
「こいつは何やっても平気ある」
やっぱり突っ込みを入れるアメリー君とチューゴ
君でした。エリザベスちゃんはその突込みを今回
はスルーしてアマゾンに向かうのでした。
そんなエリザベスちゃんを見てです。ニホンちゃ
んは不安になりました。何しろアマゾンに単身突
入ですから。けれどここでフランソワーズちゃん
が言うのでした。
「心配無用でしてよ」
「大丈夫なの?」
「全くもってですわ」
こう言い切るのでした。
「エリザベスならやれましてよ」
「アマゾンなのに」
「それでもですわ。さて、帰ったらどんな嫌味
を言うのか考えておきますわ」
こんなことを言って自分の家に帰るフランソワ
ーズちゃんでした。ニホンちゃんも至って冷め
いるアメリー君とチューゴ君に誘われてです。
三人で宿題をするのでした。
アマゾンは尋常ではありません。エリザベスち
ゃんは多くの野生動物達を切り抜けて先に進ん
でいました。しかしです。
ブジリー君のお家に、アマゾンに住んでいる人
達に捕まってしまいました。これには流石のエ
リザベスちゃんも弱ってしまいました。
「ここまで冒険になるとは思いませんでしたわ」
古典的な木の檻の中で言います。殆ど捕まった
お猿さんです。冒険用の帽子と服と半ズボン姿
もかたなしです。
「さて、どうしたものでして」
「んっ、御前確か」
しかしです。ここで思わぬ人に会うのでした。
ニホンちゃんのお家にいたこともあるアマゾン
にずっといている人です。何でも変身して闘う
こともできるそうです。
その人がです。マダラオオトカゲみたいな模様
の上着と半ズボンでエリザベスちゃんの前に出
てきました。そのうえで言うのでした。
「ニホンちゃんの友達」
「貴方は確かあの六番目の」
「そう。アマゾンニホンちゃんの友達」
両手を合わせて独特のポーズをしながらそのう
えでエリザベスちゃんに対して話します。
「だからここ出る。それでどうする」
「アマゾンの水路の終わりまで行きたいですわ」
エリザベスちゃんはその目的地のことを話しま
した。
「そこにですけれど」
「わかった。じゃあ家の人にはアマゾンから言
う」
こうした時知っている人がいてくれると本当に
頼りになります。
「それじゃあここ出る。後は」
「一人でいけましてよ。御礼を言いますわ」
そこからは一人に戻るのでした。こうして何と
か檻から出たエリザベスちゃんはです。冒険を
続けました。
そして夏休みの登校の日です。皆は教室でそれ
ぞれ夏休みのことを話していました。
その中で、です。ニホンちゃんがエリザベスち
ゃんのことを言うのでした。
「大丈夫かしら」
「仮面ライダーアマゾンにでもなってるんじゃ
ないか?」
「それかブランカあるな」
アメリー君とチューゴ君はここでも相変わらず
です。
「アマゾンだからな」
「普通じゃ生きていられないあるぞ」
「どっちも滅茶苦茶ワイルドだけれど」
ニホンちゃんは二人の言葉には首を傾げさせて
しまうのでした。
「それはちょっと」
「大丈夫ですわ。それも」
フランソワーズちゃんだけがここでもこう言う
のでした。
「エリザベスは何時でも優雅さを忘れない娘で
してよ。わたくしの次に」
「フランソワーズちゃんの次になの」
「そう、次にですわ。ほら」
ここで教室の扉が開きました。そこから入って
来るのはです。彼女です。ところが。
お肌の色が違っていました。何と全身ピンク色
です。皆これには呆気に取られました。
「日焼けじゃなくてピンク!?」
「何で!?」
「どうして!?」
「蚊に刺されましたの」
それだと。皆に答えるエリザベスちゃんでした。
何と全身本当に蚊に刺された時のピンク色です。
「それでなのでしてよ」
「それで何で腫れてないんだYO」
「痒くないあるか?」
アメリー君とチューゴ君もそのピンクを見てド
ン引きしながら言います。
「それがわからないんだけれどYO」
「どうしてあるか?」
それについてはこう答えるエリザベスちゃんな
のでした。
「痒み止めの薬がありましてよ」
「ああ、それでなのね」
ニホンちゃんがそれを聞いて頷きました。
「キンカンみたいなのね」
「それですわ。けれど跡が残って」
「全身ピンクなのでしてね」
「その通りでしてよ」
今度はフランソワーズちゃんの問いに答えるの
でした。
「他の生き物は突破できても蚊だけはどうしよ
うもありませんでしたわ。途中アマゾンさんに
助けてもらったりしましたけれど」
「ああ、アマゾンさんに」
ニホンちゃんもこの人のことを聞きました。も
うかなり懐かしい人です。
「一回だけシューキューのお話にも出ていたわ
よね」
「その方でしてよ。それで最後まで行けました
けれど」
「蚊は、か」
「駄目だったあるな」
「思った以上に長くかかったり倒れたりもしま
したけれどわたくしはやりましたわよ」
到達感が今胸を支配しているのでした。
「さあ、皆さんどうでして?わたくしのこの課
題は」
「凄いけれど。何かもう特撮のヒーローになれ
そうな感じのような」
ニホンちゃんが首を捻って言いました。皆もそ
んなことを思ったエリザベスちゃんの課題でし
た。
609 :
マンセー名無しさん:2010/08/13(金) 00:25:37 ID:gCZSUSwq
南米大陸を流れるアマゾン川(6516キロ)
水源から河口まで歩き抜く踏破に挑戦していた
元英陸軍兵士エド・スタフォードさん(34)
が9日、ブラジル北部ベレンの北東約150
キロの海岸に無事到達した。
世界初の快挙といい、スタフォードさんは自ら
のブログに「やり遂げた。可能なのは分かって
いた」とつづった。
スタフォードさんは2008年4月2日、アマ
ゾンの水源とされるペルーのミスミ山(標高5
597メートル)山頂を出発。
当初は約1年で踏破する予定だったが、川のは
んらんなどで迂回(うかい)を強いられ、最終
的な歩行距離は約9650キロに及んだという。
今回の挑戦は、森林伐採が続くアマゾン熱帯雨
林の破壊に対する啓発が主な目的。
「5万回」も蚊に刺され、アマゾンの先住民に
誤解されて監禁されたり、 河口到達の数日前に
は極度の疲労で気絶したりと、苦難続きの日々
だったという。
ttp://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010081000221
「お化け屋敷だけれど」
夏です。夏といえば怪談にお化け屋敷といった
涼しくなるものが定番です。冬に怪談をしたり
する人がいてもです。
その夏にです。商売が大好きな人の一人である
タイワンちゃんがです。皆をお家に呼ぶのでし
た。
何故呼ぶかというと勿論商売の為ですがここで
問題なのは何をするかです。
商売上手でもあるタイワンちゃんです。夏であ
るということを考えてです。そのうえで選んだ
その商売とは。
「まあ定番だよな」
「そうあるな」
お化け屋敷です。アメリー君もチューゴ君もこ
の決定には納得です。
「何か色々な家のお化けが集まってるみたいだ
な」
「チューゴ風だけじゃないあるな」
「だって皆来るじゃない」
タイワンちゃんはそこまで考えているのでした。
やっぱり商売上手です。
「だからね。それで皆のお化けやら何やらを集
めてみたのよ」
「そうなのね」
勿論ニホンちゃんもいます。
それでニホンちゃんがふとお化け屋敷を見てみ
るとです。何か看板にニホンちゃんのお家に出
てくるみたいな幽霊さんまでいます。その他に
もやっぱり色々なお家のお化けや妖怪がいます。
タイワンちゃんはその看板を前に皆に楽しそう
に言いました。
「怖いわよ」
「そんなになのね」
「そうなんだ」
ベトナちゃんとホーチミン君の兄妹もいます。
見れば皆弟や妹と一緒です。ラスカちゃんや香
ちゃんもいますしニホンちゃんもウヨ君と一緒
です。それだけ見れば少し歳が離れたカップル
に見えなくもありません。
カンコ君も当然の如くいます。チョゴリちゃん
が一緒です。
「兄さん、この中怖くないニダか?」
「大丈夫ニダ、ウリが一緒ニダ」
やっぱり妹が絡むと急にインテルが入るカンコ
君です。いつもとは違って凄く勇敢です。
「怖くないニダ。怖い奴がいたらウリが成敗し
てやるニダ」
「兄さん、頼りにしているニダよ」
「まあそれじゃあね」
タイワンちゃんがここで皆に対して言ってきま
した。
「皆中に入って。入場料払ってからね」
「ああ、それじゃあな」
「入らせてもらうある」
皆お金を払ってです。そのうえで中に入りまし
た。
中に入るとお化け屋敷らしく真っ暗です。そし
て首を吊った亡霊や首なし騎士、化け猫、鬼に
夜叉、吸血鬼に狼男、それに人食い蜘蛛や様々
な化け物がこれでもかと出てきます。しかもそ
の造詣がかなりリアルです。
お兄さんやお姉さん達はいいとしてです。問題
は弟や妹さん達です。早速ラスカちゃんや香ち
ゃんがガタガタと震えて泣きだしてしまいまし
た。
「兄さん、怖いよ・・・・・・」
「滅茶苦茶怖いある・・・・・・」
こう言ってお兄さん達の服も身体も掴みます。
そしてそこにです。化け物に扮したタイワン家
の人達が襲い掛かります。こういう演出なので
すがこれが失敗でした。
「ラスカを怖がらせるな!」
「香を泣かすと承知しないあるぞ!」
アメリー君とチューゴ君はそれぞれマーシャル
アーツと拳法で迫るタイワン家の人達を叩きの
めします。流石に二人は強いです。
「小さい子供を泣かせるなんてな」
「とんでもない奴等あるな」
「おい、とんでもないのはそっちだろうが」
「こっちはこれが仕事なんだぞ」
叩きのめされた方は思わず言い返しました、は
いつくばりながら。
しかもこの二人だけではありません。長い間喧
嘩ばかりの日々を過ごしていたベトナちゃんと
ホーチミン君の二人はです。襲い掛かって来た
と見るとすぐにその殺人格闘術を繰り出したの
でした。
「兄さん、危ないわね」
「そうだなベトナ、お化け屋敷といっても油断
はできないな」
「だからこれは遊びなんだよ」
「いきなり殺そうとするんじゃないよ」
タイワン家の人達はまたしても叩きのめされて
そのうえで言います。しかし二人の耳には全く
入っていません。
ニホンちゃんとウヨ君の場合は違います。こう
したことには慣れているニホンちゃんは至って
呑気にお化け屋敷を楽しんでいますが護衛役の
ウヨ君がです。殺気をみなぎらせながら木刀を
手にしています。襲い掛かったらどうなるかは
もう言うまでもありません。
「これはまずいな」
「近寄ったらそれだけで」
「あの木刀にやられるな」
「近寄れないな」
この二人は近寄る時点で無理でした。そしてさ
らにです。
最後のカンコ君とチョゴリちゃんはです。妹が
怖がっていると見たカンコ君、よりによってと
んでもないことをするのでした。
「チョゴリをいじめる奴は死あるのみニダ!」
「な、何だこいつ!」
「何か投げてきやがったぞ!」
「これは!」
かんしゃく玉でした。それをお化けやら幽霊や
らに扮しているタイワン家の人達に対してこれ
でもかと投げ付けるのでした。もうたまったも
のではありません。
「怨霊退散ニダ!」
「だから怨霊じゃねえ!」
投げられる方は必死に抗議します。
しかし今のカンコ君にそれは通じません。そう
してです。
タイワン家の人達は叩きのめされたうえにかん
しゃく玉まで受けて全身傷だらけです。何かお
化けとかよりもこの人達の方が物凄い格好にな
っています。
そんなお家の人達を見てです。タイワンちゃん
は皆に対して言うのでした。
「あのね。何で皆お化け屋敷の中で暴れるのよ」
「だってな。ラスカが怖がるからな」
「香が泣いていたあるぞ」
アメリー君とチューゴ君がこう答えるのでした。
「それじゃあ兄貴としてああするしかないだろ」
「兄として当然の務めある」
「何かあんた達が言ってもあまり説得力ないん
だけれど」
タイワンちゃんはいつもの二人を知っているから
こそいささか呆れた口調で突っ込みを入れます。
「全く。ベトナとホーチミンも」
「身体が自然に」
「仕方ないね」
「仕方なくないわよ。あんた達本気でやるからね、
危ないのよ」
そうでないと勝てなかったベトナ家の歴史も関係
していたりします。
「ったく。お陰でうちの人達全身打撲傷やら何や
らで大変よ」
「それは困ったニダな」
「特にあんたよ、あんた」
タイワンちゃんはカンコ君が出て来たところでと
りわけ声を強くさせました。
「あのね、かんしゃく玉って何よ、かんしゃく玉
ってのは」
「たまたまポケットの中にあったニダ」
カンコ君は悪びれず答えるのでした。
「それで投げてやったニダ」
「幾ら何でもそこまでするの、あんたは」
「チョゴリを泣かせるような奴は何をしてでも許
さないニダ」
ここでまたしてもカンコ君の兄馬鹿炸裂です。
「だからニダ。これは当然の報いニダ」
「ああ、何かもう疲れたわ」
カンコ君だけならともかくです。皆が皆そうなの
で。タイワンちゃんもこれで気力が尽きてしまい
ました。
「ウヨ君もウヨ君で殺気全開だったし」
「姉さんが泣いたらその時はでした」
こうした意味でウヨ君も皆と同じです。
「やっぱりその時は」
「わたし泣いたりなんかしないけれど」
ニホンちゃんだけが至って呑気なままです。
「これからは。そうしたことは禁止ね」
とりあえずお化け屋敷での暴力行為とかは禁止
になりました。タイワン家のお化け屋敷も大変
です。
623 :
マンセー名無しさん:2010/08/14(土) 23:41:56 ID:ufZhfA9V
こぼれ話】人間の方が怖い?お化け屋敷のお化
けご難=台湾
【台北10日AFP=時事】台湾のテーマパー
ク「剣湖山世界」のお化け屋敷で、おびえた客
がお化けに扮した役者を襲うケースが相次ぎ、
パーク側は対応に追われている。(写真はハロ
ウィーンのイベントで仮装した男性)
パークの運営会社によると、お化け屋敷「ホ
ラーウッド」はよく知られたホラー映画10本
の場面を再現しているのだが、ゾンビに扮した
男性役者は、ガールフレンドが恐怖で腰を抜か
したとして連れの男性から顔面を平手打ちされ
た。後になってこの男性は、本物のゾンビかど
うか知りたかったのだと釈明したという。
また、別の男性役者は女性客から大事な所を
傘で打たれた。さらに、ある女性役者は男性客
たちから頻繁に尻を触られたと苦情を述べた。
こうした事態を受け、パーク側はホラーウッ
ドで働く役者らに休暇を与えたり、他の職場へ
異動させるなどの対応を取らざるを得なくなっ
たという。 〔AFP=時事〕(2010/08/11-01:29)
ttp://www.jiji.com/jc/a?g=afp_soc&k=20100811025477a
625 :
1ニホンちゃんスレ住人 ◆r3ziYwnrUrDQ :2010/08/15(日) 20:04:45 ID:pmVaQ8S0
「またこの日が」
「じゃあ姉さん」
「うん、行こう」
ニホンちゃんはウヨ君の誘いに頷きました。
「お墓参りにね」
「そうだよ。この日に行かないとね」
「駄目よね」
「その通り、八月のこの日に行かないと結局何にも
ならないんだよ」
ウヨ君は強い言葉でお姉さんに対して言います。
「だから行こうか」
「それじゃあね」
こうしてです。二人はお墓参りに向かいました。
その途中です。二人は色々とお話をしました。その
話す内容は勿論お墓にまつわる人達のことです。
「あの人達だけれど」
「ああ、来てるだろうね」
ウヨ君はニホンちゃんが誰のことを言おうとしてい
るのかすぐにわかりました。
「あの連中は。サヨックよりタチが悪いよ」
「サヨックおじさんはまだ最低限のマナーは守る人
だけれど」
「あいつ等はそういうことすらないからね」
「どうしてなのかしら」
ニホンちゃんはつい首を傾げさせてしまいました。
そしてそのうえでまた言うのでした。
「あの人達って。自分が絶対に正しいと思っている
のかしら」
「そうだろうね。それで自分の考えに他人は従うべ
きだって思ってるんだよ」
「それってあの人達がいつも批判している人達と同
じゃないかしら」
ニホンちゃんは素朴にこう思うのでした。
「やっぱり」
「俺もそう思うよ。ただね」
「ただ?」
「自分ではそれに気付かないんだろうね」
ウヨ君は何か遠くを見る目で話します。その目には
何を観ているのでしょうか。
「自分自身って鏡がないと見えないものじゃない」
「ええ」
「それがないから。それで自分のことがわからない
んだと思うよ」
「そうなのね」
「それか鏡を見ても」
そうした場合についてもお姉さんに対してお話する
のでした。
「気付かないかね。気付いても見ないふりをする人
だっているだろうし」
「それは色々なのね」
「どっちにしてもそういう人はいるよ」
ウヨ君の言葉は達観したものでした。
「どうしてもね」
「そうよね。わたしだってそうかも知れないし」
「姉さんは自分でそう思って気をつけているからそ
れはないよ」
その心配はいらないというのです。
「気付かない人間は最初から見えないから」
「だからなのね」
「そうだよ。さて、騒がしい奴等の声が聞こえてき
たよ」
お墓が近付いてくるとです。明らかにニホンちゃん
のお家の言葉とわかる言葉が聞こえてきました。け
れどその言葉はです。あまりにも汚くて聞くに堪え
られないものでした。
その声を聞いてニホンちゃんは表情を暗くさせてウ
ヨ君はその腰にある木刀を握り締めました。そのう
えでさらに前に進みます。
「カンさんは来ないのよね」
「来る筈ないじゃないか」
ウヨ君はわかりきった顔でまたニホンちゃんに対し
て答えました。
「あの人とかポッポおじさんとかはね」
「そうよね、やっぱり」
「先祖を大事にしない人達だからね」
ウヨ君の顔にです。今度は侮蔑の色が浮かぶのでし
た。今日のウヨ君は何かと表情がよく変わります。
それだけ思うところが多いのでしょう。
「まあそういう人達はいいさ。とにかく俺達は行こ
うよ」
「そうね。お爺ちゃんやリクグンさんやカイグンさ
ん達が喜んでくれるし」
「俺達が行けばそれでね。他にも沢山の人達があの
お墓にいるし」
「そうね。それじゃあ」
こうして二人はお墓にさらに近付きます。するとで
した。
それまであれだけ騒がしかった声が消えてです。急
に静かになりました。二人もこれには一緒に目を丸
くさせました。
「どうしたのかしら」
「何かあったのかな」
二人は顔を見合わせて言い合ってです。そうしてそ
のうえでお墓のある場所に入りました。するとです。
そこにはタニガキさんやシシローおじさんの息子さ
ん、それにシンタローおじさんが待っていました。
皆でニホンちゃんとウヨ君を笑顔で出迎えるのでし
た。
「よく来たね、ニホンちゃん」
「それじゃあ皆でね」
「お参りしようか」
「あの、あの声の人達は」
「何処に行ったんですか?」
二人はこのことがどうしても気になって。それで尋
ねるのでした。
「去年いたあの人達は」
「一体」
「帰ってもらったよ」
ここで、です。ニホンちゃんのウヨ君の後ろから声
が聞こえてきました。
その声の方に振り向くとです。そこにはサクライさ
んがいました。そしてサクライさんと志を同じくす
る人達もです。
その他にもです。いつもニホンちゃんを好きでいて
くれるハングル板の人達も揃っています。皆笑顔で
二人を出迎えて言うのでした。
「もうね」
「帰ってもらったんですか」
「それでいないんですか」
「そうだよ。今ここにいるのは私達だけだから」
サクライさんは微笑んで。二人に対して言います。
「じゃあお墓参りをはじめようか」
サクライさんのその言葉を合図にです。皆動きだし
ました。
「皆でね」
「そうだね。それじゃあはじめよう」
タニガキさんも笑顔で皆に言います。
「今日のこの日だからこそ」
「はい、だからこそ」
「日之本家の皆で」
ニホンちゃんとウヨ君も汚れのない笑顔で言いまし
た。そうして皆で、です。
手を合わせてそのうえでお墓参りをします。お墓は
とても暑かったです。けれどお参りをする皆の心は。
「安らかに眠っていて下さい」
「貴方達のことは私達が必ず覚えています」
「その御心も」
ニホンちゃんもウヨ君も皆も。清らかな気持ちでお
参りをするのでした。八月十五日、またこの日が過
ぎたのでした。
636 :
マンセー名無しさん:2010/08/17(火) 00:14:42 ID:7f6a4Vff
今年の靖国神社の参拝を書いてみました。参拝された方々お疲れ様でした。
「夏の痒い風物詩」
夏です。夏といえば西瓜に麦茶にアイスクリーム
です。食べ物は他にも色々とありますがニホンち
ゃんのお家ですと大体こんな感じです。
そこに浴衣です。ニホンちゃんは今浴衣を着てそ
のうえでお家の縁側にウヨ君と一緒に座ってそれ
でよく冷えた西瓜と麦茶を楽しんでいます。暑い
中でのささやかな幸せの一時です。
「美味しいね、姉さん」
「そうね、武士」
「後でそうめんを食べようよ」
ウヨ君は夏の風物詩をここでもう一つ出してきま
した。
「氷と水の中にあるのをね」
「そうね。そうしよう」
ニホンちゃんもにこりと笑ってウヨ君のその言葉
に頷きます。水色に朝顔模様の浴衣のうなじは少
し開いています。ニホンちゃんはその長い黒髪を
上で巻いています。そして左手には団扇もありま
す。
そんな夏を満喫していますがここで、です。二人
のところにチョゴリちゃんが困った顔でやって来
ました。
「ニホンさんとウヨ君ここにいたニダか」
「あっ、チョゴリちゃん」
「一体何があったんだ?」
二人はそのチョゴリちゃんに対して尋ねました。
「何か困っているみたいだけれど」
「とりあえず西瓜と麦茶を楽しみながら話さない
か」
「有り難うニダ」
まずは二人のその申し出を受けて微笑むチョゴリ
ちゃんでした。
「それじゃあまずは」
「はい、どうぞ」
「たっぷりあるからな。そうめんもな」
こうしてチョゴリちゃんはニホンちゃんとウヨ君
が勧めるその西瓜と麦茶を頂いたその後で、です。
二人にあらためて今のカンコ家の事情を話すので
した。
「蚊が多いニダ」
「蚊が?」
「そんなに多いのか」
「今ウリナラは物凄く蚊が多いニダ」
また困った顔になって話すのでした。
「ウリだけでなく兄さんも困っているニダ。一体
どうしたらいいニダか」
「ああ、蚊ね」
「それか」
二人もチョゴリちゃんの話を聞いて頷くのでした。
二人の傍には蚊取り線香が燃えています。白い煙
を立てています。
そのゆらいでいる煙を見ながらです。チョゴリち
ゃんはさらに話します。
「あちこち刺されて痒くて困るニダ。それで二人
に助けて欲しいニダ」
「蚊はねえ」
「厄介だからな」
二人はまた言いました。
「それで私達になのね」
「それを何とかして欲しいんだな」
「御礼はするニダ」
チョゴリちゃんはここがカンコ君とは違います。
ちゃんと御礼を言って感謝の気持ちがあるのです。
それで今二人にもこう言うのでした。
「だから御願いニダ」
「わかってるわ。安心して」
「御礼はいい。じゃあ早速かからせてもらうわ」
親切な二人はすぐに頷くのでした。そうしてです。
ニホンちゃんとウヨ君はチョゴリちゃんに案内さ
れていつも来ているカンコ家にやって来ました。
そこでは蚊にあちこち刺されてそれでもうマタン
ゴみたいになっているカンコ君がいました。
「どうすればいいニダか」
「ええと、水溜りがあったら」
「まずはそこを何とかすることだ」
二人はそのカンコ君とチョゴリちゃんに対して言
いました。
「水溜りができないようにちゃんと地面とかコン
クリートを平にして」
「水溜りは埋めることだ」
まずはそこからでした。
「それでお池とか水槽とかにはね」
「金魚か小魚を買うんだな」
「小魚ニダか」
カンコ君はそれを聞いて考える顔になりました。
そのマタンゴみたいになってしまっている顔は少
すずつではありますが元に戻ってきています。や
っぱり物凄い回復力です。
「それで蚊を食わせるニダか」
「というかボウフラね」
「蚊の子供だからな、あれは」
それを何とかするというのです。
「あとは溝の水ね」
「そこにもボウフラが湧くからな」
次は溝でした。
「そこには油流してボウフラを窒息させるのよ」
「そうすればいいからな」
「とにかくボウフラを何とかすればいいニダか」
チョゴリちゃんはそれを聞いて納得した顔になっ
ています。
「そうニダか、まだ幼虫のうちにニダか」
「そうなのよ。まずはボウフラね」
「卵もそれでなくなるからな」
二人はそうして蚊の対策をカンコ君とチョゴリち
ゃんに対して話していきます。カンコ君の顔はも
う元通りになっています。本当に驚異的な回復力
です。
「これでボウフラはいいわね」
「それで蚊だが」
「そう、それニダ」
「どうすればいいニダか」
「最近かなり減ってきたけれど蚊帳ね」
ニホンちゃんはこれまたとても古典的なものを話
に出してきました。
「それをかけて寝るとかなり違うわよ」
「ペープマットと蚊取り線香もだ」
ウヨ君はこの二つを勧めてきました。
「これで蚊を退治しろ」
「随分と違うから」
「他にはないニダか?」
カンコ君がここでふと言ってきました。
「夜はそれでいいニダが朝や昼は。特に夕方とか
はどうすればいいニダか」
「何時でも出て来て困ってるニダよ」
チョゴリちゃんも言います。
「それをどうしたらいいニダか」
「ああ、それね」
「まずは茂みを一気に刈ってしまうんだな」
ニホンちゃんとウヨ君は何処からか草刈機を出し
てきています。その数は人数分で四つです。
「もう一気に刈っちゃってね」
「蚊の居場所をなくしてだな」
「そこからニダか」
「蚊をなくすにはそれもあるニダか」
カンコ君とチョゴリちゃんも関心することしきり
です。
そうしてです。二人はここでさらに話をするので
した。
「それとこれね」
「蚊を減らすにはこれもいい」
「えっ、それニダか」
「その虫ニダか?」
ニホンちゃんとウヨ君が今度出してきたのは何と
蜻蛉でした。それが空を舞っています。
「蜻蛉なんか役に立つニダか?」
「金魚はわかるニダが」
「蚊を食べるのよ」
「だからいいんだ」
ここでニホンちゃんとウヨ君は蚊の働きについて
話すのでした。
「蜻蛉が飛んでいればもう全然違うから」
「最後はこれだ。もうこれで蚊はほぼ万全だ」
「そうニダか。生き物も使うニダか」
「蚊取り線香や油だけではないニダな」
カンコ君もチョゴリちゃんも関心することしきり
でした。そして数日後。二人はまた縁側で西瓜と
麦茶を楽しんでいるニホンちゃんとウヨ君のとこ
ろに来てです。あるものを差し出したのでした。
「えっ、メッコール」
「一体どうしたんだ?」
「蚊が本当にいなくなったニダ」
「それでニダ」
二人はこうニホンちゃん姉弟に対して話すのでし
た。
「やるニダ。飲むがいいニダ」
「御礼にだ。カムサハムニダ」
「そうだったの、御礼だったの」
「別にそんなのいいんだけれどな」
「ふん、じゃあ飲むなニダ」
「よかったらどうぞニダ。飲んで欲しいニダ」
二人はここで実にそれぞれの反応をニホンちゃん
達に見せます。
それを受けてです。ニホンちゃんとウヨ君はにこ
りと笑ってそんな二人に言うのでした。
「じゃあメッコールも一緒にね」
「西瓜と麦茶で。四人で楽しまないか?」
「くれるというのなら貰ってやるニダ」
「二人共カムサハムニダ」
こうして四人で夏を楽しむことになりました。蚊
のいない夏は本当にいいものです。
650 :
マンセー名無しさん:2010/08/18(水) 23:49:35 ID:66IE7AKa
ソウル市に「マラリア注意報」、患者58.7%増加
【ソウル18日聯合ニュース】ソウル市は18日、
年初から今月8日までに発生したマラリア患者は
165人で、 前年同期に比べ58.7%増えたと
明らかにした。過去3年間の同期間平均(111
人)に比べても48.6%多い。
ソウルの年間マラリア患者発生数は、2000年
494人、2004年136人、2007年31
3人、 2008年126人、2009年178人
と、増減を繰り返している。
韓国で発生するのは「三日熱マラリア」で、潜伏
期は短くて1〜2週間、長ければ12カ月に達す
る。 感染すると、初期数日間は徐々に熱が上が
り、悪寒と発熱、解熱を繰り返し、頭痛、下痢な
どを伴うこともある。
三日熱マラリアを媒介するシナハマダラカは、田
んぼや林に生息する。韓国では主に 京畿道・漣川、
坡州、金浦、一山地区、東豆川、江原道・鉄原、仁
川市・江華など22の市郡区で 確認されている。ソ
ウル市は、こうした地区に近い恩平区、陽川区、江
西区、九老区、衿川区などで 防疫活動を強化して
いる。
ttp://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2010/08/18/0200000000AJP20100818001200882.HTML ここからヒントを得た蚊の対策。
699 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:37:55 ID:i0T2eTL2
「タイワンよ」
あたしタイワン。妹にファーレンがいるけれど知ってる
かな。身体は小さいけれど頑張ってるつもりだよ。
ニホンちゃんとはいつも一緒にいるしベトナやインドネ
シアとも仲良し、ただどうもクラスの男の子達とは馴染
んでないかな、って感じ。特にチューゴとは色々あるし。
趣味は拳法、これでニホンちゃんにいつもちょっかいを
かけるバカンコの奴をのしてるけれど何か最近こっちは
あまり使わない感じ。自分でもよくわからないけれど。
拳法だけじゃなくて野球も好きだけれど勉強も最近は気
合入れてやってるつもり。
困っていることは実は胸が小さいこと。ニホンちゃんも
小さいしあたしの周りの女の子は皆そうなのかも、なん
て思っていたり。けれどそれでも何時か大きくなればい
いな、なんて思っていたり。絶対に大きくなるよ。
700 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:38:19 ID:i0T2eTL2
「チョゴリニダ」
ウリは最初施設にいたニダ。けれど何時の間にかお家に
戻ってそのうえで兄さん達と一緒にいるニダ。家族と一
緒に暮らせるようになって嬉しいことは嬉しいニダ。け
れど困ったことも多いニダ。
兄さんはウリにはとても優しくしてくれるニダ。それで
も普段の行動があんまりでトラブルばかり起こすニダ。
しかもアボジやオモニまでそうだから大変ニダ。おかげ
でお家はしょっちゅう爆発したり燃えたりするニダ。い
つものことなのでもういい加減慣れたけれど困ったこと
ニダ。
服はいつもチマチョゴリを着ているニダ。それが仇名に
もなっているニダ。この服は大好き二ダ。
尊敬する人はニホンさんニダ。ああいう人になりたいと
いつも思っているニダ。ウヨ君のことは内緒ニダ。けれ
ど察して欲しいニダ。
701 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:38:47 ID:i0T2eTL2
「アメリーだYO」
僕はアメリー、クラスに五人いる学級委員の一人でクラ
スで一番偉いんだYO。勉強でもスポーツでも喧嘩でも
何でも一番にならないと気が済まないんだ。それで何で
も頑張ってるんだぜ。
好きな食べ物はハンバーガーにホットドッグにアイスク
リーム、それにフライドポテト。とにかくたっぷり食べ
るのが好きだけれどそのせいで体重が気になっているこ
とは内緒だからな。
趣味は映画にパソコンに音楽に色々とあるな。家で一緒
に暮らしているパツキンやクーロイ達と一緒に色々な音
楽をやったりもしてるよ。ジャズもゴスペルもロックも
ラップも何でもござれだな。
最近家の会社の経営が気になってるけれどまだまだナン
バーワンさ。逆らう奴は誰だって容赦しない。そんな僕
だけれど宜しくな。
702 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:39:11 ID:i0T2eTL2
「チューゴある」
僕の家はとにかく人が多いある。メゾンチューゴという
僕の仇名そのままのアパートに皆で住んでいるある。妹
の香や弟のマカオも最近家に戻ってきたある。何か弟や
妹には今一つ強く言えないことが気にはなっているある。
僕もクラス委員ある。最近学校の成績もあがってきてる
しスポーツも頑張っているある。トップを目指して頑張
っているある。
趣味はやっぱり料理ある。それと歴史を勉強することも
好きあるしお茶も大好きある。陶芸もできるあるがこれ
よりも最近はパソコンに熱中しているある。
料理はとにかく何でも材料にできるある。必要とあれば
飛行機や机や椅子、船とかそういうもの以外なら何でも
素材にできるある。うちの家の歴史は長くてそれだけの
時間の中で培われた料理が僕の腕の中に存在しているあ
る。けれど冷えた御飯は食べないある。そこは注意して
欲しいある。
703 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:39:33 ID:i0T2eTL2
「ロシアノビッチだ」
俺はロシアノビッチ。もう言わなくてもわかると思うが
俺の家は寒い。物凄く寒い。だから酒がないともうやっ
ていけねえ。だから俺はまだ子供でも酒が手放せないっ
てわけだ。一応俺もクラス委員だ。
好きな酒はウォッカ、やっぱりこれだ。慣れない奴が飲
んだらそれでぶっ倒れる代物だが俺には丁度いい。
趣味は読書とバレエだ。読書はトルストイとかドフトエ
フスキーとかそういった重厚なのが大好きだ。バレエが
絡むと何でも得意だ。シンクロでもフィギュアでもバレ
エのテクニックや華麗さを応用してやってる。自慢じゃ
ないがそういったことには誰にも負けない自信があるか
らな。
何気にアメリーとチューゴが嫌いだ。あの連中は何時か
ぶん殴っておく。これは内緒だがハプスブルグ先生みた
いな人がいつも傍にいてくれたらいいな、なんて思って
たりもする。これは内緒だからな。
704 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:39:56 ID:i0T2eTL2
「エリザベスでしてよ」
わたくしこそが地球町で一番のプリンセスエリザベスで
してよ。趣味はお茶に音楽に読書ですわ。お料理のこと
を言ったら承知しませんわよ。
いつもいつもフランソワーズと一緒にいますけれどあの
娘は大嫌いでしてよ。何故かいつも一緒にいますけれど
それでも大嫌いでしてよ。最近どうも色々ありましてク
ラス委員としての立場が弱くなっている気がしますけれ
どそれでも我がエリザベス家は永遠に不滅であることを
ここで言っておきますわ。
お家に来れば恐竜もいるし幽霊も沢山おりましてよ。特
にロンドンの間にいらっしゃったらもう首のない御先祖
様やそういった方々がこれでもかと出迎えて下さいます
わよ。他にはボーリィさんのお家なんかもお勧めでして
よ。お料理を作って待っていますわよ。
705 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:40:17 ID:i0T2eTL2
「フランソワーズですわ」
エリザベスがどう言っているかは知りませんけれどこの
わたくしこそが町で一番のお嬢様でしてよ。あの娘みた
いな幽霊にいつも囲まれている料理下手が一番の筈があ
りませんわ。
我がフランソワーズ家は華麗にして優美、まさに地球町
で一番の家でしてよ。おトイレがないというのはもう昔
のお話、今では毎日シャワーも浴びていますわよ。何年
もお風呂に入っていないとかいうことは過去のことであ
ることをここで言っておきますわよ。
エリザベスとは本当に過去色々と喧嘩をしましたわ。今
もあの娘は大嫌いですけれど一緒にいてあげていますの
よ。さもないとあの娘が寂しがりますから。
クラス委員で成績優秀、しかも文化的で絵を描いても音
楽も天才的で建築は優美、ニホンさんの文化にも理解を
示すわたくしに資格はありませんわ。誰でして?喧嘩に
は案外弱いとか昔は酷いものを食べていたとか言う方は。
そんなことは忘れてしまいましてよ。
706 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:40:38 ID:i0T2eTL2
「ゲルマッハ、アーリアだ」
「兄上、私達か」
「そうだ、僕達だ」
「ううむ、私はよく生真面目で融通が利かない生真面目
な人間だと思われているが」
「僕もだ。音楽や文学には強いが料理はソーセージやジ
ャガイモばかりだと言われているな」
「それは否定しないがお菓子を作ることも好きなのだが」
「全くだ。意外と服のセンスが悪いとか実はマカロニー
ノと仲がいいとか言われてるがな」
「確かにニホンは嫌いではない」
「だが百合ではないな」
「それはない。誤解されそうで大変だ」
「全くだ。しかし長い間離れ離れになっていてようやく
一緒になれたからな」
「二度と別れないぞ」
707 名前:名無しさん 投稿日:2010/08/16(月) 00:40:57 ID:i0T2eTL2
「フラメンコ先生だけれど」
まあ私が言うことはあまりないかも。趣味はシェスタ、
それとお酒を飲むことね。闘牛とかフラメンコとかも
好きよ。サルエスラっていう私のお家の言葉でのオペ
ラもあったりするけれどこれは結構マイナーだと自覚
はしているわ。
昔はかなり不良だった私だけれど今はこうして学校の
先生やってるんだから世の中本当にわからないものだ
と思うわ。けれど受け持ちのクラスの子供達は確かに
手がかかるけれど皆いい子達よ。癖が強いけれどその
根はいい子ばかりだから。問題はクラスに何人の生徒
がいるかだけれど。最近百人は超えてるんじゃないか
しらって思ったりもするけれど気のせいだと思うよう
にしているわ。
五年地球組、騒がしいけれど最高のクラス。とはいっ
ても私は適当にやっているだけれど。その最高のクラ
スの担任をやれて本当に幸せだって思っているわよ。
「思い出したように出て来て」
ナベツネおじさんは何とまだ健在です。もう日之本家の
人達もボーキューのことに関わらないとかなりどうでも
よくなっている感じです。
「何か最近俺の影薄いな」
「お家の人に氏ねとか死んだら大祝賀会とか言われるよ
りましじゃないかしら」
そのナベツネおじさんにヨミちゃんが言います。彼女に
してみても最近いささか苦しかったりします。
「それに比べたら」
「いや、ここはだ」
しかしおじさんは言います。
「俺の存在感を家の皆に知らしめてやるんだよ」
「それやったらまた洒落にならないことになるんじゃな
いかしらって思ったりもするけれど」
「いや、俺はやる」
このおじさんとにかく人の話を聞きません。そのことに
かけてはカンコ君に匹敵します。
そのナベツネおじさんがです。これまたとてつもないこ
とをヨミちゃんの壁新聞に書きました。ニホンちゃんも
それを見て言いました。
「あのおじさん健在だったのね」
「もういなくなったと思ってた?」
「思いたかったけれど」
ニホンちゃんにしても随分なことをヨミちゃんに対して
言います。
「そうだったんだ、健在だったのね」
「嫌とか?」
「わたしはそれ程でもないけれど」
しかし、というのです。
「お家の人でおじさん嫌ってる人って物凄く多いから。
それで」
「まあね。それでだけれどね」
「うん、この書かれてることよね」
おじさんも問題ですが書かれている内容もです。それを
見ますと。
ニホンちゃんはちょっと見てからです。こうヨミちゃん
に対して言うのでした。
「そういえばヨミちゃんって」
「私は炎の国際派よ」
こう豪語するのでした。
「それはわかってると思うけれど」
「忘れてた。最近あまり見てなかったから」
「私の壁新聞を?」
「というかヨミちゃん自身を」
何気に周りが寂しくなってきているヨミちゃんです。
「それでその考えを忘れてたけれど」
「そうだったの」
「御免ね」
「・・・・・・まあいいわ。ともかくね」
ヨミちゃんは内心思うところはありましたがそれを
隠してそのうえで話すのでした。
「この記事の内容どう?」
「ええと」
ニホンちゃんは一呼吸置いてから感想を言いました。
「わたしのお家とカンコ君のお家で商いを自由にしよう
っていうのよね」
「そうでしょ?いい考えでしょ」
「ええと、それって」
ニホンちゃんはヨミちゃんの提案にです。まずは難しい
顔を見せます。
そしてカンコ君もその壁新聞を読んでいました。チョゴ
リちゃんも一緒です。
カンコ君はです。まずは顔を思い切り不愉快なものにさ
せてそのうえで言うのでした。
「ウリナラとニホンの家がニダか」
「ヨミさんはそう言ってるニダな」
チョゴリちゃんがお兄さんに対して応えます。
「この壁新聞を読む限りはニダ」
「ふん、何故ニホンニダ」
カンコ君ここからいつものパターンです。
「ウリはニホンは大嫌いニダ。それで何であいつの家と
仲良くしないといけないニダ」
「これができたらニホンさんのお家のものがどんどんウ
リナラに入ってくるニダな」
チョゴリちゃんは言いながら少し暗い顔になります。け
れどどうしてそうなっているかはカンコ君にはわからな
いことです。
「もうこれでもかという程ニダ」
「何っ、ニホンの家のニダか」
「それにニホンさんも今よりももっともっとウリナラに
来るニダ」
これはお兄さんへのサービスの話です。
「そうなるニダよ」
「ふん、そんなことでウリがどうこうなると思っている
ニダか」
「ウリはそんなことは言っていないニダよ」
さりげなく突っ込みを入れるチョゴリちゃんでした。
「どうしてそうなるニダか」
「まあそれは気にしないことニダ」
カンコ君は強引に話をぶった切りました。そのうえでま
た言うのでした。
「とにかくニダ。ウリはニホンなんかとは一緒にやりた
くはないニダ」
とか何とか言いながらその顔はにやけだしています。そ
んなカンコ君です。
けれどチョゴリちゃんは心配そうな顔をしています。見
ればそれはニホンちゃんもです。
ニホンちゃんはその心配そうな顔でヨミちゃんに対して
言いました。
「あの、これ本当にやったら」
「どうなるっていうの?」
「カンコ君のお家が困るんじゃないの?」
こう言うのでした。
「だって。商品はわたしのお家の方が」
「そうよね」
ヨミちゃんは実にしれっとして言います。
「もう売りたい放題よね」
「逆にカンコ君のお家のものはカンコ君のお家ではもう
売れなくなるわよね」
「まあそうなるわね」
冷徹なまでに他人事のヨミちゃんです。
「ニホンちゃんのお家の商品ってはっきり言って質がい
いからね。電化製品でも自動車でも何でも。少なくとも
カンコ君のお家のよりずっとね」
「あと。農産物もうちの方が」
「だからいいんじゃない?」
イン堂君に匹敵する冷徹さを発揮しているヨミちゃんで
す。
「向こうの会社の人も言ってるし。勿論うちの会社の人
もだけれどね」
「そうなの」
「ニホンちゃんのお家にとってはいいことじゃないかし
ら」
ヨミちゃんも一応はニホンちゃんのお家のことを考えて
いるようです。この辺りマイちゃん達とは違います。
しかしです。今のヨミちゃんはとにかく冷徹です。そし
てこんなことも言うのでした。
「うちのおじさんはこれでやれって言ってるわよ」
「ナベツネおじさんってカンコ君のお家嫌いなの?」
「前は好きだったみたいだけれど」
自分のボーキューチームよりは、というのが定説になっ
ています。
「けれどポッポおじさんとかカンさん嫌いだからね」
「レンホーさんは特によね」
「だからそういう関係もあるんじゃないかしら」
やっぱり素っ気無く話すヨミちゃんです。
「それで今回は」
「そうなの」
ニホンちゃんは少し暗い顔で応えました。
「それでこんな記事書いたって一面もあるのね」
「まあそうね。ひょっとしたらカンコ君にも何かメリッ
トがあるかも知れないけれど」
「あるのかしら」
ニホンちゃんは首を傾げさせてしまいました。その彼女
から少し離れた場所でチョゴリちゃんが暗い顔になって
います。
「こんなの冗談じゃないニダ」
「何か言ったニダか?」
「何でもないニダ」
お兄さんにはこう返します。けれどその顔は暗いままで
す。
「こんな話実際になったら」
チョゴリちゃんはまた言います。
「ウリナラはおしまいニダよ。キッチョム兄さんと一緒
になるのと同じ位大変なことになるニダ」
「ふん、まあ仕方ないニダ」
そんな妹さんとは違ってお兄さんは何だかんだでその顔
がにやけています。
「ニホンがそう言うなら商いを自由にしてやるニダ」
「この流れは今は止めたいニダ。何とかしなければなら
ないニダ」
チョゴリちゃんは必死にこう言います。二人の考えはま
さに正反対のものです。
ニホンちゃんも心配する顔です。さてさて、この話はど
うなるでしょうか。
日韓FTA 未来志向で早期妥結をめざせ(8月19日付・読売社説)
日本と韓国の産業界は共に、自由貿易協定(FTA)に
関する交渉の早期妥結を望んでいることがわかった。
読売新聞社と韓国経済新聞社が実施したアンケート調査
で、双方の主要企業200社の8割超が、 2004年か
ら交渉が中断している日韓FTAについて、「必要だ」
と答えている。
日韓併合100年という節目を迎え、両国の企業が未来
志向で関係を深め、 競争と共存を図ろうとする姿勢を
歓迎したい。
FTAは、特定の国や地域間で鉱工業品や農産物の関税
を引き下げたり、撤廃したりすることだ。 貿易を拡大
する効果がある。
世界貿易機関(WTO)の多国間の貿易自由化交渉は、
利害の対立で暗礁に乗り上げた。 そこで世界で急増し
ているのが、FTAや投資拡大などに協力分野を広げた
経済連携協定(EPA)で、 すでに約200が発効した。
ところが、日韓交渉はそうした流れに取り残され、行き
詰まっている。 日本が農水産物の市場開放に抵抗し、
韓国は対日赤字全体の拡大を警戒しているためだ。
約6年にも及ぶ中断は余りにも長い。両国は9月にも、
交渉再開に向けた実務協議を開くが、 産業界の期待に
応える必要がある。
日本の経済連携の動きは、対韓国ばかりでなく、他国・
地域との間でも出遅れが目立つ。
673 :
マンセー名無しさん:2010/08/21(土) 00:37:05 ID:F3w+ukVD
EPA発効・署名国は、シンガポール、メキシコなど
11か国・地域にとどまり、 農業大国の豪州やインド
との交渉も難航中だ。 米国や欧州連合(EU)につい
ては、交渉のメドさえたたない。
農業分野の市場開放について、日本国内の抵抗が強いこ
とが、いつも足かせになっている。
民主党政権は、コメ農家を対象にした戸別所得補償制度
を導入した。 しかし、バラマキ政策では、貿易自由化
に備えた農業の競争力強化にはつながらない。
政府は所得補償制度を漁業などにも拡充する方針だが、
こうした保護策を市場開放に向けて活用する道を探ら
ねばなるまい。
民間出身の丹羽中国大使は、日中FTA交渉の開始に
意欲を表明した。 日韓FTAを前進できれば、日中や
「日中韓」のFTA交渉の足がかりにもなる。
韓国は米国やEUとFTAで合意した。韓国が中国と
のFTAで先行すれば、日本には痛手だ。
菅政権は、アジアの活力を取り込む新成長戦略をまと
めた。 それならば、自由貿易を加速する政治的な行
動が求められよう。
ttp://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100818-OYT1T01228.htm
「恐怖の砂の像」
今ニホンちゃんのお家ではナラの間に皆の応接間がで
きて随分経ったということで記念の行事が行われてい
ます。そのマスコットもできていますがこれが非常に
です。
「キモい」
「怖い」
「夢に出る」
「やらないかとか布団をしこうよりトラウマになる」
「何でこのマスコットなの?」
お家の人達だけでなくクラスの皆も言います。そして
ニホンちゃん自身もです。
「だから何でこのマスコットになったんだろう」
「まんと君やなーむ君の方がよくないかな」
ウヨ君もこう言います。
「ちょっと。あのマスコットはね」
「そうよね、ちょっと以上にね」
「俺も最初見て何だと思ったよ」
「わたしも。でも物凄い有名になったよね」
このことだけは間違いありません。有名になったのは
事実です。
「お家の外にまで」
「魔除けにはなるかな」
ウヨ君何気に凄いことを言います。
「あまりにも気持ち悪くて」
「なるわよね、やっぱり」
ニホンちゃんも頷きます。何はともあれこのマスコッ
トは今お家、特にキンキの辺りをこれでもかと席巻し
ています。
一家までできています。悪ノリにも程があります。
「あのさ、何処までいくの?」
「最近ニホンちゃんのお家に行ったらいつも見るんだ
けれど」
「笑顔があんな不気味なマスコットって他にはないと
思うよ」
「早くナラの間でのそれ終わらないのかな」
とにかく無茶苦茶言われています。ニホンちゃんもそ
れは知っていますがどうしようもありません。グッズ
まで出ていてそれが売れてもいます。世の中何が当た
るかわかりませんがこのマスコットは少なくとも単純
に人気があるものではないことは誰が見ても明らかで
す。
そしてこの行事ですが。イン堂君とも関わりがあった
りします。
マスコットのモチーフの元にイン堂君のお家発祥の教
えが入っているからです。実際にその服はイン堂君の
お家の服です。
それで、です。ニホンちゃんはこうイン堂君に対して
言ってきました。
「お家の人が言ってるけれど」
「あのマスコットがうちに来るの?」
「そうなの」
イン堂君に対して申し訳なさそうに言います。
「駄目かな」
「ううん、少し考えさせて」
普段はニホンちゃんには結構好意的なイン堂君もです。
こう言うのでした。
「ニホンちゃんのお家の人が言うんだよね」
「ナラの間の人達がね」
「なら仕方ないね」
イン堂君もそれを聞いて頷くのでした。
「それならね」
「受けてくれる?」
「うん、いいよ」
イン堂君はまたニホンちゃんに対して答えました。
「それじゃあね」
「どうやって来てもらうかはまだ考えてる最中だから」
ニホンちゃんはそれはまだだというのです。
「もう少し待ってね」
「それはまだ決まってないんだ」
イン堂君はそれを聞いて少し意外な顔になりました。
「そうだったんだ」
「そうなの。だからちょっと待ってね」
「うん、わかったよ」
イン堂君はまた頷きました。そのうえでその恐怖のマ
スコットを待つのでした。
イン堂君はその間お家の人達とです。かなり不安な面
持ちで話していました。
「どうやって来るのかな」
「団体で来るとか?」
「巨大化して来るとか?」
そんな不気味な予想ばかりが浮かんできます。元々が
不気味なマスコットなのですからそう考えることもご
く自然であります。
「何か目が怖いんだよね」
「角生えてるし」
「それに顔も」
「容姿も」
要するに何もかもが気持ち悪いのです。そうした意味
では稀有なマスコットです。
そのマスコットがどうやって襲撃して来るのか、イン
堂君とそのお家の人達は戦々恐々です。そして遂にで
す。そのマスコットが来ました。
来たのはです。ニホンちゃんです。何と彼女だけが来
たのです。
「あれっ、ニホンちゃんだけ?」
イン堂君もこれにはびっくりです。
「あのマスコットも一緒なんじゃないの?」
「うん、一緒よ」
ニホンちゃんはこう答えるのでした。
「ちゃんとね」
「けれどニホンちゃんだけしかいないけれど」
「マスコットはこれから作るの」
こんなことを言うのでした。
「だからちょっと待って」
「待ってって」
「砂場借りるから」
「砂場って」
イン堂君にとっては訳のわからないやり取りが続き
ます。普段他の人にそうしているのですが今回はこ
の人の番です。
そしてです。砂場を借りたニホンちゃんはです。そ
こにある砂であのマスコットを作ったのでした。
それは仏像みたいに寝ています。涅槃に入るその姿
ですがそれでもです。やっぱり何もかもがとても気
持ち悪いのでした。
「ああ、砂のね」
「これにすることにしたの」
その砂のマスコットを作ってからイン堂君に対して
話すニホンちゃんでした。
「どうしたらいいかしらって思って」
「それでなんだ」
「どうかしら、これで」
あらためてイン堂君に対して尋ねます。
「砂のマスコットは」
「感想素直に言っていいかな」
イン堂君はまずはこう言うのでした。
「それを」
「うん、いいけれど」
「砂になっても怖いね」
実に正直に感想を言います。
「夢に出そうだよ」
「やっぱりそうなのね」
「特に目がね」
怖いというのです。
「やっぱりこのマスコットって何をやっても怖いん
だね」
「残念ながらそうなの」
ニホンちゃんも否定する努力は放棄しています。
「けれど。お家の人からの話だから」
「わかってるよ。それじゃあね」
「ええ、御願い」
こうしてその砂のマスコットがイン堂君のお家にで
きたのです。勿論イン堂家の人達はそのマスコット
を怖がります。
「夢に見そう・・・・・・」
「どうにかならない?」
「本当に」
けれどたった一つだけいいことがありました。雨が
降ってマスコットは崩れ落ちて消えてしまいました。
それでイン堂君のお家の人達は喜びました。ニホン
ちゃんもです。
そのニホンちゃんはいささかほっとしたような顔に
なって言うのでした。
「よかった、すぐに消えてくれて」
「そこまでそのマスコット嫌?」
「ま、まあ。何ていうか怖いのは確かだけれど」
イン堂君の突っ込みに弱った声で返すニホンちゃん
でした。
「そこは聞かないで」
「うん、色々とわかったよ」
イン堂君もこう言って頷きます。そしてこんなこと
をニホンちゃんに言いました。
「ニホンちゃんも大変だね」
「有り難う」
そんなニホンちゃんでした。マスコットも時として
厄介なもののようです。
686 :
マンセー名無しさん:2010/08/22(日) 22:44:52 ID:L1BjzWjK
「燃え上がる情熱」
アル君のお家のダンスといえばタンゴです。タンゴ
については色気のあるダンスということもあって好
な人も多いです。それで皆も子供ながらあれこれと
やっていたりします。
「皆結構上手だね」
本場のアル君が皆が練習しているのを見て言いまし
た。
「僕もうかうかしてられないかな」
「だってタンゴって踊ってたら面白いから」
そのアル君に対してニホンちゃんが答えます。彼女
も今は赤いドレスを着てそのうえでタンゴの練習を
しています。
その相手はというとです。ウヨ君です。隣ではカン
コ君が暴れています。
「ええい、ウリがニホンと踊ってやるニダ!」
「だから兄さんの相手はウリニダよ」
チョゴリちゃんがそのお兄さんを止めています。こ
れも何かいつもの光景です。
「全く。どうしてそうニホンさんにこだわるニダ?
こういう時は家族同士で踊るのが一番問題にならな
いニダよ」
「じゃあ御前はウヨと踊るといいニダ」
「うっ、それは確かに」
こう言われてです。チョゴリちゃんもちょっと考え
てしまうのでした。
「悪くない話ニダな」
「そうニダな。じゃあここはパートナー交換といく
ニダ」
カンコ君は実際にニホンちゃんとウヨ君のペアにこ
う言います。しかしです。
それについてはウヨ君が実にあっさりと断りの返事
を告げました。本当にあっさりとです。
「嫌だ」
「な、なじぇ嫌ニダか!?」
「どうせタンゴにことかけて姉さんの身体に触ろう
とかそんなことばかり考えているんだろう。そんな
ことは俺が許さん」
「ランバダじゃあるまいしそれはないニダ」
カンコ君このことは必死に否定します。
「ウリはただニホンと踊ってやるだけニダ。誰にも
相手にされないから寂しそうだから仕方なくそうし
てやるニダ」
「今の話はかなり無理があるな」
ウヨ君はカンコ君の主張に対して実に冷たく告げる
のでした。
「俺が今姉さんのパートナーをしているからな。そ
れにタイワンさんやパラ雄さんやトルコさん達も姉
さんを誘って大変なんだぞ」
「何か女の人が多くないニダか?」
チョゴリちゃんがその顔触れを聞いて首を傾げさせ
ながら述べました。
「女の人同士のタンゴだと男の人と女の人のそれよ
りもいやらしいような気がするニダ」
「とにかくだ。姉さんの今のパートナーは俺だから
な。姉さんが一人ということは絶対にない。よく覚
えておくことだ」
「くっ、忌々しい奴ニダ」
「まあそう言われたのなら仕方ないニダ」
チョゴリちゃんもウヨ君と踊れなくて寂しい顔にな
って悔しがるカンコ君に対して述べます。
「兄さん、諦めてウリと踊るニダよ」
「わかったニダ」
カンコ君も憮然として頷きます。しかしここで、な
のでした。
「チョゴリちゃん、一緒に踊らない?」
「僕でよかったらさ」
「それでだけれど」
「どう?」
「ええと、ウリは」
多くの面々に囲まれて誘われてです。チョゴリちゃ
んもあたふたとしています。彼女は実はかなり純情
さんなのです。
「あの、その」
「ほか、よかったらね」
「僕と一緒に」
「踊ろうよ」
皆がこれでもかとアタックします。チョゴリちゃん
大ピンチです。
そのチョゴリちゃんを取り囲む皆に対してです。カ
ンコ君が殴り込みます。
「ええい、チョゴリに触れるなニダ!」
「えっ、兄さん」
「チョゴリと一緒に踊ろうとするとは命知らずもい
いところニダ。その前にウリを倒していくニダ!」
顔を真っ赤にしてチョゴリちゃんに言い寄る面子に
対して言います。完全に本気です。
けれどそんなカンコ君を見てです。皆かなり呆れな
がら言うのでした。
「じゃあニホンちゃんに言い寄るなよ」
「チョゴリちゃんは駄目なのか」
妹が絡むと急に本気になるカンコ君でした。子供達
のタンゴはこんな有様です。
そしてこのタンゴ、大人の部もあります。その頂点
に立つカップルはといいますと。かなり意外な顔触
れでありました。
「えっ、お父さんとお母さん?」
「そうだったんだ」
ニホンちゃんとウヨ君は奇麗なタキシードとドレス
を着ている両親を見て目が点になっています。何と
大人の部の頂点はニホンパパさんとニホンママさん
の二人だったのです。
「何かその服凄く似合ってるし」
「踊りも」
二人共服の着こなしも踊りも見事なものです。ニホ
ンママさんのお口には真紅の薔薇まであります。
その薔薇を咥えたまま踊るニホンママさんはといい
ますと。普段とは人が違うようです。
「フラメンコ先生みたい」
「そうだよな。これは」
ニホンちゃんとウヨ君は今の自分達のお母さんの艶
姿にうっとりとさえなっています。
「こんな艶かしいお母さんはじめて」
「お父さんも。普段よりずっと格好いいな」
「ははは、二人で昔から踊ってきているからね」
「タンゴは大好きなのよ」
両親は笑顔で自分達の二人の子供に対して述べるの
でした。
「前回は優勝したけれど」
「今回もよ」
そしてこうも言うのでした。
「お母さん、連覇を狙おうか」
「ええ、お父さん」
二人見詰め合い踊りながら話すのでした。
「それじゃあこれから」
「練習ね」
二人の練習は殆ど本番と変わりありません。とても
奇麗でそのうで艶やかであります。ニホンちゃんと
ウヨ君もそんな両親を見て。
「ええと、武士」
「うん、姉さん」
顔を見合わせて言い合います。
「わたし達も頑張ろうね」
「そうだね、真剣にね」
「お父さんとお母さんみたいに奇麗に踊れるように
ならないと」
「あんなに色気を出せるかな」
二人は自分達が実際にそこまでなれるのか不安にな
りながらも踊りの練習をします。アル君はそんな二
人を見て言うのでした。
「二人共いいじゃない。このままいけばきっと将来
は御両親を超えられるよ」
「だったらいいけれど」
「あそこまでなれるんでしたら」
「そう思って努力するのがいいんだよ」
アル君は笑って自信なさげな二人に述べます。
「だからね。二人共じっくりと時間をかけて練習し
ていけばいいんだよ」
「何ごとも一日にしてならず」
「そういうことなんですね」
「そういうこと。それじゃあ頑張ってね。僕も本場
の意地があるから頑張るよ」
こう言ってアル君のお家の人と一緒にタンゴを踊る
のでした。そしてその時カンコ君はといいますと。
「チョゴリと一緒に踊りたい奴はウリが相手をする
ニダ!」
「だから兄さん、そんなに暴れないニダ」
練習そっちのけでこんな有様の人もいます。人それ
ぞれであります。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで約2週間にわ
たって情熱と精緻なダンスを競うタンゴ ダンス世界
選手権「ムンディアル・デ・タンゴ(Mundial de
Tango)」。
「タンゴをブエノスアイレスから切り離せても、ブエ
ノスアイレスはタンゴから切り離せない」
――少なくとも前回の優勝者たちはそう考えている。
2009年に同大会サロン部門で優勝した山尾洋史さん
(39)・恭子さん(35)夫妻もときどき、 住む場所を
地元東京からブエノスアイレスへ移そうかと考えると
いう。ブエノスアイレスは、 腰や胸を重ね合わせ、速
いステップで踊るスペイン発祥のこのダンスにもっとも
結びつきの ある都市だ。だからこそ2人は、ブエノスア
イレスにこだわる。
タンゴのおかげで2人が結婚したという洋史さんは、前
週末開催された開会式で「ムンディアル・ デ・タンゴ
に出場するのは、今回で5度目なので、ときどきブエノ
スアイレスに住もうかと 考えます。このダンスのもつ
コミュニケーションや誘惑が大好きなのです。実際、わ
たしたちは 東京のミロンガ(タンゴのダンスホール)
で出会ったんですよ」と話した。
700 :
マンセー名無しさん:2010/08/25(水) 00:27:18 ID:/RN85P9+
山尾夫妻は次週、アルゼンチン内外から参加する400の
ペアと戦う。大会各部門の優勝者は30、 31日に決まる。
今週は、大会を盛り上げるため、美術展や会議、映画、
無料ダンス講習会といったタンゴ関連の 数百の催しが、
ブエノスアイレスの街頭やミロンガで開催される。
■情熱的なアルゼンチン文化「タンゴ」
84歳の妻ネリーさんとペア出場するというポチョさん
(86)は、「わたしたちは14歳から踊って います。生
まれてからずっと、ミロンガでタンゴとともに生きて
きたんです」と自慢げに語る。
2008年にメトロポリタン大会で優勝したリディア・カセ
ーラさん(64)とルーベン・ディエス さん(74)もタ
ンゴが前年、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESC
O)の無形文化遺産に登録 されたと誇らしげに話す。「心、
シンクロ(同期)、音楽性のすべてが、タンゴに含まれ
ていると 言われています。それこそが、アルゼンチンら
しさなのです」(カセーラさん)
アルゼンチン政府の文化部門担当者も「世界の文化がタン
ゴを認め、その逆もしかりです。 タンゴの不思議はその
情熱にあります。だからこそタンゴは、世界で認められて
いるのです。 ブエノスアイレスは多くの情熱的な文化を
持ち合わせていますが、タンゴはその中でも一番 情熱的
なのです」と話した。
ttp://www.afpbb.com/article/life-culture/culture-arts/2748836/6085836 ttp://d.yimg.com/a/p/afp/20100817/capt.photo_1282032600104-1-0.jpg
「注意書きは細かく」
次の運動会はエルザベスちゃんのお家で行われること
になっています。それでエリザベスちゃんも色々とそ
の準備に余念がありません。
「大変?やっぱり」
「大変ですわ」
こうニホンちゃんに対して答えます。
「やっぱり。やるべきことは何かにつけて次から次へ
と出てきますし」
「お家でイベントやる時ってそうなんだよね」
「その通りですわ。運動会はかなり前にしたことがあ
りますけれど」
「それってどれ位前なの?」
そのことはあまり記憶にないニホンちゃんはエリザベ
スちゃんに対してこのことを尋ねました。
「わたし達が生まれてる頃のお話?」
「お婆様の頃でしたわね」
エリザベスちゃんは腕を組んでこう答えました。
「確か。それ位前ですわ」
「そうよね。お爺ちゃんの時代よね」
「今となっては昔ですわね。わたくしにしてもその頃
には生まれていませんわよ」
エリザベスちゃんにしてもそうです。それでノウハウ
は実際の経験としては知らないのでした。
それであれこれと悩んで考えて苦労しています。その
中で、でした。
ニホンちゃんはエリザベスちゃんに対してにこりと笑
って告げました。
「それじゃあ頑張ってね」
「え、ええ」
ニホンちゃんのその奇麗な笑顔に同じ女の子でも何と
奇麗なのかしらと思いながら応えるのでした。
「それでは頑張りますわ」
「そうしてね。運動会の時には色々なお家の人が来る
けれど」
「そう、それですわ」
エリザベスちゃんはニホンちゃんの今の言葉に大いに
頷くのでした。
「それで色々なお家から来ますけれど」
「うん」
「その覚書を作らないといけませんわね」
エリザベスちゃんはこのことに気付きました。
「それならでしてよ」
「それならって?」
「乞ご期待ですわ」
今は言おうとはしません。
「すぐに作って皆さんに見せてさしあげましてよ」
「そうなの。じゃあ楽しみに待ってるね」
「ええ、ニホンさんについても書かせてもらいますわ
よ」
エリザベスちゃんは何故か楽しそうにこう言うのでし
た。
「それではそういうことで」
「わたしのことって。何かしら」
ニホンちゃんはそのことが気になりました。しかしで
す。何はともあれ覚書を作ることにしたエリザベすち
ゃんなのでした。
そうしてそれを作ってからです。エリザベスちゃんは
皆に対してその覚書を見せます。
それを見てまず言ったのはです。アメリー君でした。
「僕と、ええと誰だったっけ」
「カナディアンでしてよ」
エリザベスちゃんがそのアメリー君に対して言いまし
た。
「貴方、お隣ではないのでして?」
「それでも忘れる時は忘れるんだYO」
実際に今ここにカナディアン君もいます。しかしなの
です。皆彼のことに気付かずにアメリー君の方ばかり
見ているのです。影が薄いということはとても可哀想
なことです。
「それで僕とカナディアンを間違えないか」
「はい、その通りでしてよ」
「僕は別に構わないんだけれどな」
そんなことを気にするアメリー君ではありません。そ
の前に彼がカナディアン君のことにあまり気付かない
ということが問題なのですが。
そしてです。エリザベスちゃんはさらに言うのであり
ました。
「チューゴについては」
「次は僕あるか」
「ありがとうと言ってはいけませんわよ」
こう皆に話します。
「丁寧な否定をすることが謙遜になるのでしてよ」
「よくわかっているあるな」
エリザベスちゃんの今の言葉に微笑んで返すチューゴ
君でした。
「その通りあるよ。僕はありがとうというよりはそう
してもらった方がいいあるよ」
「そういうことでしてよ。この二人についてはこのこ
とを気をつけなければなりませんわよ」
エリザベスちゃんはまた皆に話すのでした。そうして
その次の人は。
「ブジリーですが」
「ああ、僕なんだ」
次の次の運動会のその人です。名前が出て笑顔になっ
ています。
「それで僕はどうなのかな」
「プライベートなことは尋ねないこと」
エリザベスちゃんのブジリー君への覚書はこれなので
した。
「そういうことでしてよ」
「そうそう、僕ってプライベートのことを話すのって
苦手なんだよね」
ブジリー君もここで自分のことを話すのでした。
「だからそうしてもらえると有り難いよ。エリザベス
もわかってくれてるんだね」
「勿論ですわ。そして」
次の人は誰か。皆固唾を飲むことになりました。
その次の人はです。彼女でした。
「ニホンさんについてですけれど」
「あっ、わたしなんだ」
「ええ。ニホンさんの微笑みは要注意でしてよ」
何かニホンちゃんに対するのは他の人達とは雰囲気が
違います。
「まずは」
「まずは?」
そのニホンちゃんがエリザベスちゃんの言葉に問いま
す。
「何かあるのかしら」
「ニホンさんのスマイルは喜んでいるとは限りません
ことよ」
最初にこう皆に説明するのでした。
「笑いながら怒っていたり恥ずかしがっていたり悲し
んでいたりがっかりしていてもスマイルの場合があり
ましてよ」
「ああ、そうなんだYO」
「その通りある」
そのニホンちゃんと付き合いの深いアメリー君とチュ
ーゴ君がエリザベスちゃんの言葉にその通りだと相槌
を打ちます。
「ニホンちゃんのスマイルってその時その時で違うん
だYO。だから見分けるのが大変でさ」
「間違えてそれで面倒なことになったりするある。こ
れは慣れていても見分けるのが難しいある」
「そうなのかしら」
本人だけがあまり自覚していません。
「わたしの笑顔ってそんなに難しいかしら」
「それにですわ」
エリザベスちゃんのニホンちゃんに関する話はさらに
続くのでした。
「ポケットに手を入れたままお話したりじっと見詰め
たり時間に遅れたり目の前で鼻を噛むと不機嫌になり
ましてよ」
随分と細かい話になっています。
「それに座っているときに靴の裏を見せてはいけませ
んわよ」
「わたしそんなので別に嫌だとか言わないけれど」
「言わないから余計に難しいんだよね」
ブジリー君、見事に正鵠を得ています。
「ニホンちゃんの場合はさ」
「そうそう、それで内心怒っていたりするからな」
「意外と付き合いが難しいあるぞ」
ここでまたアメリー君とチューゴ君が言います。
「スマイルとその細かさがさ」
「困るある」
「そういうことですわ。わたくしも注意しますから
皆さんも注意して下さりますわね」
「まあ料理さえ美味しかったら」
「それでいいけれど」
しかしここで皆エリザベスちゃんに対してこんなク
レームをつけます。
「そっちはどう?」
「できるの?」
「あっ、忘れていましたわ」
エリザベスちゃんはその皆の言葉にです。何かとて
も慌てた感じで言うのでした。
「香にウィンクしたり人差し指でさすようなことは
しないことですわ」
「ここに香ちゃんいるか?」
「いないあるぞ」
またしても来たアメリー君とチューゴ君の突っ込み
です。
「それで料理は?」
「大丈夫あるか?」
二人もこのことをかなり心配しています。
ニホンちゃんもです。かなり不安な顔になっていま
す。
「またあの天むすなのかしら」
「あれは天麩羅の握り寿司でしてよ」
あくまでこう言い張るエリザベスちゃんです。
「見てなさい、その時のわたくしの豪華絢爛たる地
獄のメニューを」
「地獄かあ」
「やっぱりまずいんだ」
「もうブレイクファストだけにしようかな」
「フランソワーズのところに行こうかな」
地獄という言葉が止めになりました。この運動会は
お料理は期待できないみたいです。
英政府観光庁(ビジットブリテン)は、2012年
のロンドン五輪で外国から訪れる観光客を もてなす
ため、他国の文化を解説したエチケットガイドを発
表した。
日本人の笑顔の意味を誤解しないこと、中国人に褒
められても「ありがとう」と言わないこと―― など
のアドバイスを盛り込んでいる。
エチケットガイドで取り上げた各国の文化についての
解説は、それぞれの国の出身スタッフが 執筆した。
インターネットを通じて同国の観光業界向けにデータ
ベースを提供し、ホテル従業員や タクシー運転手など
に他国の文化への配慮を求める。
ビジットブリテン責任者は「海外からの訪問客は、英国
に年間160億ポンド以上を もたらしてくれる。外国
からの訪問客を友好的にもてなすことは、わが国の経済
にとって 死活問題となる」と述べた。
716 :
マンセー名無しさん:2010/08/26(木) 23:31:13 ID:uDrEUJbb
ガイドから一部を抜粋してみると……
日本人の微笑みは喜びの表現とは限らない(怒り、恥じ
らい、悲しみ、失望でも微笑む傾向がある)。 ポケット
に手を入れたまま日本人と話したり、じっと見つめたり、
時間に遅れたり、相手の前で 鼻をかむのは避けること。
座っている時に靴の裏を見せてはいけない。
香港の人にウインクするのは礼儀を失する行為とみなさ
れるので避ける。人差し指で人をささない。
アラブ首長国連邦(UAE)の人は、相手に偉そうな態
度を取られたと思うと ひどく気分を害しかねない。
ブラジル人に年齢や給料など個人的ことを尋ねない。
カナダ人のことをアメリカ人と言ってはいけない。
中国人に褒められても「ありがとう」と言うのは避ける。
丁寧に否定することが謙遜の表現になる。
ttp://cnn.co.jp/fringe/AIC201008130006.html
「お弁当のお話」
皆今日はお弁当の日です。それで皆それぞれのお
弁当を持って来ています。
そのお弁当は皆それぞれです。個性が見事なまで
に出ています。
まずアメリー君です。ハンバーガーにホットドッ
グ、それとコーラです。彼の大好物で揃えられて
います。
チューゴ君は食べる前に御飯を電子レンジであっ
ためてから食べています。彼は冷えた御飯を絶対
に食べません。
イン堂君はカレーです。お弁当ですがそれでもカ
レーです。カレーなくしてイン堂君は語れません。
そしてフランソワーズちゃんは物凄い豪華なもの
を持って来ています。さながらフルコースといっ
た感じです。
「何かいつも凄いな」
「それはお弁当あるか?」
「ええ、そうでしてよ」
アメリー君とチューゴ君のいつもの突っ込みに対
しても自信満々に返します。
「わたくしの様な真のグルメになると。それこそ
こうしたものでなければ満足できないのでしてよ」
「そうだよね」
その彼女の言葉に賛成して頷いてきたのは同じく
グルメであるマカロニーノ君です。
彼はです。パスタを食べています。勿論フルコー
スみたいなお弁当です。葡萄ジュースまであって
とても豪勢です。
「お弁当は豪華でないとね」
「マカロニーノ、貴方パスタはどうやって茹でた
のですの?」
「ああ、ちょっと家庭科室でね」
そこで茹でたというのです。
「それでここまで持って来たんだよ」
「そこまでして食べるのかYO」
「相変わらずパスタ命あるな」
これにはアメリー君もチューゴ君も呆れるしかあ
りませんでした。
「まあ確かに皆の個性ははっきりと出てはいるけ
れどな」
「そうあるな。やっぱり御飯は温かいものに限る
ある」
「そうですわね。まあわたくしのこのお弁当に勝
てる方はいまして?」
「はい、僕」
マカロニーノ君が早速手を挙げます。
「フランソワーズのと違って庶民的だから食べや
すいんだけれど」
「そうですわね。まあマカロニーノのお弁当はわ
たくしの次位にいいですわね」
フランソワーズちゃん、マカロニーノ君には何処
か甘いのかも知れません。こんなことを言うので
した。
「ただ。わたくしには及びませんわよ」
「まあ僕はナンバーワンでなくてもいいけれどね。
それにしても皆それぞれ美味しそうなお弁当を食
べてるね」
「そうですわね」
マカロニーノ君だけでなくフランソワーズちゃん
も皆のお弁当を見て言います。フランソワーズち
ゃんはその手に悠然とグラスさえ持っています。
メニューはポタージュにサラダにオードブルに魚
料理に鴨料理、パン、そしてデザートはフルーツ
の盛り合わせです。お弁当とは思えないまでです。
その豪華なお弁当を食べながらです。皆のお弁当
を見ていきます。
カンコ君のを見ました。皆彼のお弁当については
すぐに納得でした。
「予想通りですわね」
「そうだね」
「ウリのはそれで終わりニダか」
あっという間にこう言われてかなり不満なカンコ
君です。
「他に何か言うことはないニダか」
「ビビンバ弁当キムチどっさりにどう突っ込みを
入れろというのですの?」
「あの、いつものお弁当じゃない」
フランソワーズちゃんとマカロニーノ君がこう彼
に言います。
「他にはカルビ弁当、クッパ弁当、辛いのばかり
ですわね」
「だから言うことはないんだけれど」
「ふん、辛いのこそが一番美味しいニダ」
カンコ君は二人の言葉にいささかすねてしまいま
した。
「この美味しさがわからないとは不届き千万ニダ。
ウリは非常に落ち込んだニダ」
「とか言って弁当もう五箱目だぞ」
「どれだけ持って来たあるか」
アメリー君とチューゴ君が自分のお弁当を貪るカ
ンコ君に突っ込みを入れます。どうも実際はあま
り落ち込んではいないようです。
そのカンコ君の隣にはいつもの様にニホンちゃん
がいます。彼女のお弁当はといいますと。
「あら、これは」
「どうしたの?」
「いいですわね。これは」
見ればです。小さなお弁当箱の中にお握りとおか
ずの野菜のおひたしに鰯を焼いたもの、それとデ
ザートの苺が入っています。中々バランスが取れ
ています。
「小さいですけれどどのお料理もバランスよく入
っていますわね」
「そうだよね。ニホンちゃんのお弁当って」
フランソワーズちゃんだけでなくです。マカロニ
ーノ君も言います。
「一体どれだけ時間をかけましたの?」
「やっぱり相当かかってるわよね」
「これ昨日の晩御飯の残りだけれど」
ニホンちゃんはこう二人に答えます。
「それを入れただけだけれど」
「えっ、それだけですの」
「それでそんなに豪勢になるの?」
「豪勢かな」
こう言われても今一つピンと来ないニホンちゃ
んです。首を傾げさせてさえいます。
「このお弁当って」
「バランスが取れていて美味しそうだけでなく
カロリー計算もできていますわね」
「ヘルシーだよね」
フランソワーズちゃんとマカロニーノ君はまた
言いました。
726 :
マンセー名無しさん:2010/08/28(土) 18:42:06 ID:wM3S8YhE
「お見事でしてよ」
「残りものでそれだけっていうのは」
「ニホンちゃんのお弁当は美味いんだよな」
「あっためれば言うことなしある」
ここでニホンちゃんといつも何だかんだでよく
いるアメリー君とチューゴ君も言います。
「ダイエットにもいいんだYO」
「身体にもいいあるぞ」
「ふん、ニホンの飯はパンチが足りないニダ」
しかしカンコ君はこう言うのでした。彼はまだ
食べています。
「辛さが足りないニダ。そんなものを食べてい
ても元気が出ないニダ」
「そう言う割にはですわね」
しかしここで。フランソワーズちゃんは彼に少
し冷たい調子で告げます。
「貴方、そのお弁当は何でして?「
「見たところニホンちゃんのところのお弁当み
たいなんだけれど」
マカロニーノ君も言います。
「何かわたくし達より小さな子が食べるお弁当
に見えますが」
「それ何?」
「な、何でもないニダ」
カンコ君は二人に対して必死に言い繕います。
「ニホンに言って作らせたものではないニダ。
間違ってもチョゴリと同じ弁当でそれを二人
で同じものを食べているのではないニダ。ウ
リ達は交換でカルビ弁当をやった訳ではない
ニダよ」
「随分説明的な自白だな、おい」
「見事過ぎるあるぞ」
アメリー君とチューゴ君も呆れています。
しかし何はともあれです。どうやらカンコ君
もニホンちゃんのお弁当が好きみたいです。
「まずいニダが食ってやっているニダ」
「はいはい、わかりましたわ」
「もうわかったからね」
フランソワーズちゃんとマカロニーノ君もこ
れ以上彼には突っ込みを入れませんでした。
「まあとにかく」
「ニホンちゃんのお弁当、いいみたいだね」
「わたくしも一度食べてみたいですわ」
「僕もね」
皆ニホンちゃんのそのお弁当を見て言います。
その横で相変わらずニホンちゃんに作っても
らったお弁当を食べているカンコ君がいます。
日本の文化に関心が高いフランスでは、最近、
日本のお弁当が注目されている。 日本に関心
の高い人たちだけでなく、料理に関心の高い
人からも関心が寄せられ ており、「bento」
という表記が使われ、言葉自体の知名度も高
くなってきている。
健康に関するブログ「Prendre soin de soi
Autrement」では、フランス人にとっ ても
魅力的なお弁当について紹介している。
フランスでは学校でも職場でも昼休みは平均2
時間であり、自宅に帰って昼食を とったりす
ることも少なくない。しかし、近隣の英国や
オランダでは昼休みは1時間 ほどのため、
「ランチボックス」文化があることを紹介。
短時間で手早く食事ができる 実用的な形式と
記している。
730 :
マンセー名無しさん:2010/08/28(土) 19:09:36 ID:wM3S8YhE
一方、日本のお弁当は実用的でありながら、
遊び心があると紹介している。ごは ん類、
肉魚類と野菜類など副菜で構成されているお
弁当は、栄養管理しやすいと 述べている。
短時間でバランスのとれた食事ができ、ダイ
エットにも向いていると 説明している。
また、特に幼い子供用に作られたお弁当は創
造力に満ちていると説明。子どもの 食欲をそ
そる工夫があるところにも好感を示している。
筆者は、お弁当を作るのは大変な作業だが、
お弁当箱の種類の多さや、作り手の 想像力を
かきたてるお弁当グッズも多彩であり、「楽
しく」作れる要素もあると述べて おり、食
べる側にも作る側にも楽しいお弁当の世界を
紹介している。
ttp://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0825&f=national_0825_011.shtml
731 :
マンセー名無しさん: