『SAPIO』 2007年7月25日号
『SAPIO’S EYE』
従軍慰安婦報道でわかった、米国よりひどい「反日大国」フランスの実態
アメリカ下院外交委員会で慰安婦問題に関する対日非難決議案が、賛成多数で可決され、
7月の本会議でも議決される見通しだ。この問題をめぐっては、米国メディアの客観的事実に
基づかない報道が目立ったが、それ以上に連日のように反日報道を展開しているのが
仏メディアである。
例えば「数万人の女性(多くは韓国人)が強制連行され、性的奴隷として売られた。そして
劣悪な取り扱いに耐え切れず、多くが自殺した」(リベラシオン紙)や最有力紙ル・モンドは
韓国人元慰安婦の証言として、「当時14歳の私は日本兵に力ずくで連行され、平壌から大連は
を経由して台湾の慰安所に送られた。(略)船上で、殴られ、犯され、放置された。手は針金で
縛られた」と大々的な典型的反日報道に終始している。
こうしたフランスの反日ねつ造報道に警鐘を鳴らしてきたパリ在住の筑波大学名誉教授・
竹本忠雄氏は、「ル・モンドとリベラシオン、月刊紙ル・モンド・ディプロマチックが“反日トリオ”」
と話す。これらメディアは、在仏日本大使館の訂正文掲載要求に対してもまったく取り合わな
いか、掲載してもあたかも史実かのように「1937年、南京で日本軍による虐殺が行なわれ、
中国側の発表では約30万人が犠牲となった」とコメントを添えるというあり様。
竹本氏と拓殖大学日本文化研究所所長・井尻千男氏ら有識者77人は6月1日と12日の2度
にわたりAFP社を通じて、初めてフランスの主要メディア約200社と約2000社の企業らに
「日本の文化人宣言」を発信した。南京事件など日本の歴史報道について真摯な客観報道を
求める宣言だ。これに対して仏メディアが沈黙(無視)しているのは想定内としても、竹本氏の
もとに「日本は戦争に負けたから何を言われても仕方がない」という意見がなんと
日本大マスコミのパリ市局長から寄せられ、「日本メディアに厚い壁を感じた」と聞いて呆れた。
これでは“反日の壁”は日本メディアも加担しているといわれても仕方ない。
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