>>396-397 ナイジェリア 石油施設の襲撃激化 反政府勢力、外国人人質も
【ロンドン=蔭山実】ナイジェリアで、反政府勢力による石油施設襲撃が激しさを増している。シェル(英・蘭)の石油施設が15日、
反政府勢力の「デルタ人民志願軍」とみられる武装集団に襲われ、施設を警備する軍と銃撃戦になった。
外国人従業員らの人質事件も起きており、これ以上事態が悪化すると従業員を引き揚げる可能性も出ており、情勢次第では原油価格にも影響を与えそうだ。
軍高官によると、15日の銃撃戦で、武装集団は南部の海岸沿いにあるシェルの石油施設を6隻の高速艇で海上から襲撃、施設の一部を炎上させた。その際、双方で数人の死傷者が出た。
シェルの石油施設では昨年末から襲撃が続いている。12月下旬にパイプラインが爆破され少なくとも8人が死亡。今月11日には施設を警備していた米・英人ら4人が誘拐された。
ロイターによると、シェル関係者は「この5日間で4度の攻撃を受けており、この状態が続くと全従業員を引き揚げるかもしれない」としている。
デルタ人民志願軍は、人質解放の見返りに反逆罪で収容されている同軍の指導者、ドクボ・アサリ氏の釈放を要求。「石油輸出ができないように施設をさらに破壊する」としている。
デルタ人民志願軍は、ナイジェリアに豊富な石油資源があるにもかかわらず、石油収入が国民に還元されていないと主張。パイプラインから原油を盗み出し政府から「石油泥棒」とされてきた。(産経) - 1月17日3時0分
米国はサウジアラビア、ロシアに次いで世界第3位の石油生産国であるが、同時に世界第1位の石油消費国でもある。
2002年1月から10月までの10ヶ月間に消費された石油の57.7%は輸入石油であり、輸入先はイラクを含む10ヶ国で80%を占める。
国別ではカナダ(16.9%)、サウジアラビア(13.5%)、メキシコ(13.3%)、ベネズエラ(12.6%)の順となっているが、近年メキシコやベネズエラ等のラテン・アメリカ諸国からの輸入が多くなっている。
日本財団電子図書館 国際海事情報シリーズ77 米国における次世代水上交通システム構築に関する調査
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/00178/contents/0005.htm