村上春樹風に今日の愚痴を語るスレ

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1はるき
やれやれ、妹のボーイフレンドがうちに来ているが
彼は緊張してめがねを触り、だされたダイキリを
一息に飲んだ。作られたような会話の盛り上がりの
合間には蛇のような沈黙が流れる。
そんな「作られた盛り上がり」を聞いてるだけで
僕はどっと疲れて部屋を出た。
2村上龍:02/03/21 20:01 ID:XzRZHyF.
僕は紺のジャケットに気持ちのよいブルーの靴を履き、
(僕は気持ちのよいブルーの靴が好きなのだ)
エアロ・スミスを口ずさみながら、買い物に出かけた。
僕の気持ちを踏みにじるかのように外は1996年の嵐だった。
やれやれ。
3おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:01 ID:???
娘のボーイフレンドにダイキリを出す家庭カコイイ。
4愚痴を言わずにカキコ:02/03/21 20:02 ID:???
     
5おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:10 ID:O5oJvvrw
お、いいスレがたってる!!
なかなか感じが出てるねえ…
よし、僕も。

僕は冬の服をクリーニングに出しに言った。
陽気なクリーニングやの店員は赤いエプロンをして
ラジオから流れるユーロ・ビートにあわせて体をゆすっていた。
彼はチラッと僕を見て陽気にいらっしゃいませといった。
彼はきっと夜はおはぎなんかを食べるのだろう。
僕はおはぎが嫌いなのだ。
家に帰るとやはりおはぎがたくさんあった。やれやれ
6おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:25 ID:JFJ.VrPU
11時に目が覚めた。
スパゲティをゆでながら、よく冷えたビールを飲んだ。
キーンと耳の奥が心地よく痛み、僕はスパゲティに合うソースと、
今日の予定について考えた。
図書館へ行って本を返し、桜でも見ようか・・・。
どうでもいいことだけれど、満開の桜の木の下に立つと、人は
誰でもバカに見える。

・・・あっ、途中から糸井重里になっちった。
7おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:28 ID:84qZnKyI
春樹ストじゃないけどやってみよーー

朝、遅く目がさめたら今日がお彼岸だと気づいた。
私は黒い薄手のセーターとカーキ色のズボンを履き祖母の墓へ行った。
風は強く髪の毛が顔に絡みついたけれどもそれを気にしなかった。
帰りにリンゴジュースを買って飲みながら車で帰った。
そしてFMラジオを聞きながらタバコを吸って、夕食にスバゲティー・ミートソースを作った。

むずかすぃ。春樹をそんなに読んでないからか?
8おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:32 ID:Fzu7iylg
休みの日に仕事をするのは無能の証拠だと、僕は昔からずっと考えていた。
しかし、僕は働けばならないのだ---僕が好むにせよ好まざるにせよ---、それが僕の生活なのだ。

僕はただ紙に一定の文字を書き写す作業に集中しつづけた。
そしてしかるべき人と会って、しかるべき話をした。
やっとのことで家に帰ったが、僕はひどく疲れていた。そしてひどく混乱していた。
9おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:34 ID:???
今日の春樹大賞は>>8で。
10いわし:02/03/21 20:36 ID:???
タクシーの運転手は唐突に話し掛けてきた。
僕は徹夜明けで疲れていて、夢の中で富士山の上でボートを
漕いでいたところだったので彼が何を言っているか理解するまで
時間がかかった。
時間を飲む?彼は確かにそういった。僕が考えているとまたタクシーの
運転手は話しだした。
「お客さんは時間を飲んだことがありますか?」
「いや、ないな。無駄に時間を使ったという意味ならあるけど。」
バックミラーを覗き込みながらタクシーの運転手は笑った。
それは笑うというより、膨らましすぎて破裂してしまった瞬間の
風船のようなしわくちゃに歪んだビニールのようだった。
「お客さんは時間飲んでそうな感じの顔だけどな。本当にないんですか?」
僕は少し腹が立ってきた。なぜ疲れて寝ているのにこんなに訳のわからない
会話に付き合わなければならないのだ。
「時間は飲んだことがない。そしてあなたが言っている時間を飲む・・」
「お客さん、お客さん!つきましたよ!」

はっと目を開くと僕のアパートの前にタクシーは止まっていた。
僕は夢を見ていたのだ。やれやれ。
118:02/03/21 20:40 ID:Fzu7iylg
>9

さんくす。今ちょっと「遠い太鼓」を見ながら作ってみた。
っていうかみんな文体もちゃんと真似しなよ。キーワードは結構使ってるけど、文体が似てないよ。
>>11
客観的に見て、そこまで言えるほどのものじゃないてば。
138:02/03/21 20:47 ID:Fzu7iylg
>12

そんなこたあわかってます。酔って遊んでるだけだもの。
ただ文体もマネしたほうがおもしろいよーって言いたいだけ。
14おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:49 ID:???
近くのコンビニエンス.ストアにキャットフードと
オイル・サーディンを買いに行ってる途中で彼女に会った。
(彼女の名前はどうしても思い出せない――いや最初から
彼女の名前を知らなかったのかもしれない)
彼女は春なのに黒いカーディガンを着ていた。
そうだ、彼女は真夏でも黒い服を着る、そんなタイプの
女性だった。彼女は僕を見て少し戸惑ったように目をそらした。
少なからず僕の心はさみしかった。
1514:02/03/21 20:51 ID:???
>13=8
8の文章よりは文体を真似してると思うけどどう?
16おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:52 ID:???
>>13
う、うん、遊んでるのはみんな同じ。
1でもないのに仕切るのやめようよ。
17おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:54 ID:???
重箱っぽいが「働けばならないのだ」って変。>>8
188:02/03/21 20:56 ID:Fzu7iylg
>14

僕には判断できないです。

>13

そうだね。まったくその通りです。はんせー。

>17

「働かねば」の打ちまちがいです。
19おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 20:57 ID:Fzu7iylg
>13じゃなくて>16です。ミス。
20おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:01 ID:???
まあまあ、変にどっちがどうとか争わずに。
個人的には、いい感じのレスがついてて、先が楽しみなスレです。
21おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:05 ID:eXjzfTqI
>14
誰がいいとか悪いとか言うつもりはないけど
14さんの文章はかなり似てると思うよ!
感じでてる。うまい。
22おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:07 ID:???
>14
んー、1つだけ言わせてもらえば
>少なからず僕の心はさみしかった。
の一文は春樹らしくないなあ。
2314:02/03/21 21:12 ID:???
>21
ありがとう!!頑張りました。

>22
鋭い突っ込みありがとう!
自分でも実はそう思ってた!
悩んで書いた一文でした。
24 :02/03/21 21:18 ID:???
僕はね、村上春樹の文を読むと
わたせせいぞうの絵が頭に浮かぶんだよ。
25おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:18 ID:OR8J/zPk
朝から外はひどい雨だった。
それでも僕は出かける必要があった。
いや、出かけなければならなかったのだ。
10時になるまで僕はダンキンドーナツで
コーヒーとチョコファッションの朝食を取り
つめきりを借りて左手の爪を綺麗に切りそろえた。
10時になったら僕はひどい雨の中を外に出て行った。
僕は雨にぬれるのが嫌いだったが仕方が無かった。
僕はそこに行かなければならなかったから。
26おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:21 ID:???
浅い眠りから覚めると、まだ夜は明けていなかった。
まだ頭が少し痛む。そう、昨日からずっと風邪で寝込んでいたのだ。
おとなしくベッドの中で本を読んで過ごすことにする。
R・R・ベーアの「一角獣」。幻の獣についての研究書だ。
あまりこういうときに読むべき本ではないのかも知れない。

外はずっと嵐だった。
時折、ベッドから抜け出して、2ちゃんねるにアクセスした。
どうでもいいことがどうでもいい人達によって語られつづけている。
全くおめでたい。
おでんマンのスレを探し出すと、僕もどうでもいいレスをつけた。
27:02/03/21 21:26 ID:???
電話のベルが鳴り出したとき、僕は一人でジャンソン・ケイの小説を
読みながらビールをちびりちびりと飲んでいた。
「今から会えない?」
彼女は唐突にそういうと、電話を切ってしまった。
僕は今日は一人でゆっくりと休日を楽しむつもりで、午前中に
紀伊国屋でシャキっとしたトマトと新鮮ないわしとステキな赤ワインを
買ってきていたのだ。僕の人生はいつも誰かの意思に支配されている。
僕はため息をつくと、彼女のためにスパゲッティをゆで始めた。
彼女はひどく大食いなのだ。僕の後ろでは前の妻と買ったラジオから
60年代の暖かいソウルミュージックが流れていた。
28おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:37 ID:???
「今日はドラマの最終回なの」
突然彼女は話し始めた。
それまで僕はぼんやりと羊と猫が結婚することが
ありえるかどうかについて考えていたので彼女が
行ってるのが何のドラマのことだかわからなかった。
「わたしが唯一見てるドラマなの」
そういえば彼女は木曜日のドラマだけは見れない日は
機嫌が悪かった。1ヶ月前車のエンストで見られなかったので
ひどい目に合ったのを思い出した。
「ねえ、深津絵理とぬくいさんは幸せになるとおもう?」
彼女は嬉しそうに聞いた。「幸せになってほしいけど
矢田あきこも可哀想なのよね」
僕はなんと答えていいのかわからなかった。
大体そんなことはどうでもよかった。
でもそんなことはこんな嬉しそうな顔の彼女にいえない。
一緒に感想を言わなければならない。
やれやれ、今からそのドラマが始まる。
29おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:43 ID:???
>26
オモシロイ!
>27
ニテル!
>28
ドラマ、キニナル!
30おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:43 ID:Xum3n/nE
書こうと思ったけど今日は一歩も出てない。
やっぱスパゲッティ茹でて散歩しなきゃだめ。
31おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 21:44 ID:???
>30
散歩しなうてもスパゲッティ茹でてなくても
何か書いて〜!
32はるき:02/03/21 21:49 ID:v5Iubr/I
なかなか皆さん上手いですね。
とても楽しませてもらってます。
33はるき:02/03/21 21:59 ID:v5Iubr/I
少し重箱つついてみていいですか?

>2
1996年の嵐とは意味不明ですね。
>5
今日は彼岸だから仕方ないということで。
>6
「キーンと耳の奥が心地よく痛み」が感じでてる。
>7
カーキ色のズボンとFMラジオがそれっぽい。
>8
しかるべきのところが春樹っぽい。
でも本当に春樹はいつも混乱してますよね。
>10
笑顔の描写がいい。
>14
コンビニにオイルサーディン売ってるのかなあ?
>25
チョコファッションはミスドでは?
>26
リアリティと春樹ワールドがまざっていい。
>27
締めがいい。やさいの描写が後一息。
>28
タイムリーでいい。

一言勝手に書きました。
34おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 22:04 ID:???
昔の短編集で象が縮んでいなくなるっていう
話なかったっけ?
35おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 22:42 ID:onaUQR26
象工場のはなし?
36おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 22:50 ID:xSa2qREo
つけっぱなしにしたTVの中では、
いかにそのラーメンが美味いか、犬の漫才師みたいなやつらが
訳知り顔で語りあっていた。見ているだけでなんだか胸やけがした。
唯一、ガイド役の女性アナウンサーの声の涼しさだけが救いだった。
僕はその女性アナウンサーをそっと抱き寄せたら、どんな香りがするだろう?
と想像してみたが、うまくいかなかった。とんこつの、ツーンとつきさすような
匂いがしてきそうだ。やれやれ。僕は妻に聞こえないように小さくため息をついた。
別にそのチャンネルじゃなくてもよかったのだ。
ソファの傍らにいる妻との冷え切った空気を少しでも打ち消すために
熱心に見ているフリをしているだけだ。
37おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 22:52 ID:Z.X8HZt.
「象の消滅」では?
「パン屋再襲撃」という短編集にはいってるよ。
38おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 22:56 ID:???
だいたいこれはなんなんだ?
20年前にはやったような服を着て、クラッカーのような耳をした理髪店店員が
櫛を片手に足でリズムをとっている
「しょせんはね、髪は伸びる運命なの」
そんなことはわかっている。
僕は今、涼しい髪型にしたかったのだ。
不機嫌そうな僕に女はクラッカーのような耳を震わせて言った
「伸びる運命にあるのよ」
39おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 23:06 ID:JCWroBB.
お題

製造業なので今日は出勤でした。
でも世間は休みなので問い合わせの電話が
少なくてのんびりした一日でした。


上の文章をハルキ風にして下さいおまえら。
40おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 23:16 ID:Z.X8HZt.
「・・・と書き込むテスト」
やれやれ。僕なら「そうかもしれない」と言う。
もっとも責任を持てないことを言ってるのは僕も同じで
ひからびた糞のようなものだ。違うか?
「どうかしら」
耳のきれいな彼女がクールに首をかしげる。
僕は不親切な公認会計士みたいなビールをすすった。
41おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 23:21 ID:onaUQR26
「そもそもこんなのんびりした休日に、誰も製造業の会社に用なんてないんだ」
僕は鳴らない電話を眺めながらつぶやいた。
「製造業の会社に用なんてないんだ」
もう一度声に出して言ってみた。しんとした部屋で、僕の声だけがやけに大きく響いた。
42おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 23:22 ID:???
>39

僕は工場へ出勤の日だった。
僕が勤めている工場はこのまちでは一番大きな工場だ。
大きな工場というのはどこでもそうであるように
機械を止めたり動かしたりと繰り返すのをきらう。
そういうわけで木曜日の休日の今日も僕は工場へ出勤した。
工場は出勤だけど、他のたいていの会社が今日は休みの日だった。
いつもはうるさくなりつづける工場内の事務所の電話は
今日は取り残されたかもめのように静かだった。
電話の周りには春が始まる季節独特のある種ののんびりとした
沈黙が散らばっていた。
43  :02/03/21 23:30 ID:???
 風は吹き止むどころか、ますますその強さを増し、僕に迫ろうとしてくる。
こんな日は家にいた方がいい、僕は便宜的にそう考え、外に出るのを諦めた。
ヴェーコン・エッグと炊き立てのご飯で軽い朝食を済ませると、
古い夢を読むべく、僕はインターネットを2chにつないだ。


                      つづく‥かも。
44おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 23:47 ID:???
>>39

「だからお宅の靴を履いて出て行ったのですが」
休みの日の工場にかかってくる電話はろくな電話が無い。
「わたしのガールフレンドは出て行ってしまったのです。
お宅の工場が作った靴を履いて」
やれやれ、確かに僕はこの工場で靴を作っているが
ガールフレンドが出て行ったことと何の関係があるのか。
「とにかくお宅の靴に何らかの性質があってそのせいで
彼女は出て行ったと思う。」
僕は久しぶりにかかってきた電話に耳を当てたまま
窓の外の塀のすぐ近くにあるかれそうな木を見ながら
12本目のタバコに火をつけた。
45おさかなくわえた名無しさん:02/03/21 23:59 ID:???
このスレ面白い。
46おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:04 ID:???
>>39
工場長が休みなので、僕の部署の部屋は比較的くつろいだ
雰囲気だった。工場長は犬のように耳がよくて、少しでも
愚痴をこぼしたらすぐさま聞きつけて鞭で激しく床を打った。
穏やかな性格の僕は、彼がいるとひどく気が沈んだ。
しかし、今日は僕の同僚と話をしながら仕事をすることができた。
僕の同僚は片足が悪くいつも引きずりながら歩いている。
だから部屋の入り口にある電話がなると、いつも僕が電話を取りにいった。
今日二回目の電話がなった。
47おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:09 ID:???
たまたま覗いたけどハマッタ。(w
もっと皆さん書き込んで。
48おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:16 ID:???
>>39
僕が勤める象工場は春分の日に休んだりしない。
そんなことでは象工場は成り立っていかないのだ。
象を作るからには春分の日に休んでなんかいられない。
僕はそれをちょっとした誇りに思っているのだ。
ただ春分の日だから僕が勤める象工場は電話が少なかった。
僕は工場の電話が鳴る瞬間が好きなのだ。
電話が鳴る本の0.1秒ほど前に僕はそれを解ることができる。
今日はそういう楽しみを感じることなく象工場の時間は
ゆっくりと過ぎていった。
そのとき突然電話が鳴った。
0.1秒前に僕は何も感じなかった。
こんなことは初めてだ!
僕はある予感がしながら受話器を取った。
電話の相手は羊男だった。
49おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:23 ID:COCRKhHQ
このスレイイ!!
でも春樹読むけどあんましスキじゃないから
中島らも風にしてみる












                                   ダルイ
50おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:24 ID:???
>>37
thanks.
もう10年以上読んでないけど、不思議な雰囲気の話
だった気がする。
明日、本屋にいって買ってこようかな。無償に読みたい…
「パン屋再襲撃」という話も大好きだったなぁ。
ハンバーガー食いてぇ。
51おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:25 ID:dpNtEuCM
みなさんすばらしい!2ちゃんなのに感激した(笑)
個人的には41と44に3000点!
52おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:36 ID:???
実は村上春樹本人が書き込んでたりして…(w
53おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:40 ID:2UuEMg3k
無きにしも非ず。
54おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:51 ID:ltWyUZ26
明日は仕事だ。
たった一日しか休んでないのにもう仕事が始まるなんて
疲れた僕の頭では到底理解できることではなかった。
後一日行けばまた休みだろう。ということもできる。
でも僕の頭ではそういう励ましも何の効き目も持たなかった。
また明日の朝になったら僕は恐ろしいほど凡庸な人たちと
凡庸な場所で凡庸なことを話し合うのだろう。
「世の中には凡庸にしか生きられない人と、そうでない人の二種類しかいない」
あの黒いスーツを着た秘書の言葉を思い出しながら僕は
最後の今日缶ビールをあけた。
55おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 00:55 ID:1if.7pjY
私も>41が好き!
5637:02/03/22 01:14 ID:???
>>50 私も「パン屋再襲撃」の短編は全部好き。
春樹風だと愚痴もユーモラスだから読んでて面白いよね。
57おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 01:28 ID:/El9QQkg
このスレ面白いよ〜
春樹ファンにはたまらん。
58おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 01:43 ID:xoc0LiKY
ブラインド−の隙間からさす白っぽい光に刺激されて目を覚ました。
はっきりしない頭を振りながらキッチンへ行って濃いコーヒーを
飲んでからいつものジーンズとカジュアルなジャケットに着替え、
まぶしさに目を細めながら駅までの道をゆっくり歩いた。
駅に着いてみるとおかしな事に駅員がまるで蛙のような艶のある
制服を着て僕が切符を買うのをじっと見つめていた。
僕はただ僕の行きたいと思う場所に行きたいだけなのにと思いながら
肩越しにその駅員を振り返ると同時に両足に暖かい重みを感じた。
ハッとして動くと僕はまだベットの中だった。
何だまた遅刻だ。どうにでもなれという気持ちでシーツに潜り込んで
蛙のような駅員の姿を思い出そうと必死になった。
でも無駄だった。仕方ないので受話器に手をのばして今日は休むと
会社のお偉いさんに電話することにした。
まったくなんて朝だ。

と言うことで事実会社をずる休みいたしました。
59774:02/03/22 01:54 ID:TwR.etPk
我々人間が牛や豚、鶏などの獣肉を食べる事は間違っている。魚を食べる
事も間違っている。牛や豚、鶏などの動物は我々人間のコンパニオン・
アニマル(共生者)であって、決して食べる対象ではない。肉食は身体に
著しく害を及ぼす。我々人間が完全なベジタリアンになるならば我々の
健康は百パーセント保証されるのである。我々人間は果実や野菜を食べて
生きていくのが最も自然なのである。しかし現実を見ると、我々人間は
当然の事であるが如く、肉を食べ、自ら健康を損ねている。肉食時の便や、
屁は強烈に嫌悪すべき悪臭を放つ。これは肉食そのものに対する我々への
警告であって、肉食はしてはならないということを示唆しているのである。
我々日本人は即刻、肉食を止めてベジタリアンにならなければならない。
古来日本では、仏教の戒めにより肉食を禁じてきた時期があった。しかし
ペリー来航後、明治期の文明開化により我が国には「すき焼き」などの米英
の慣習が伝わった。本格的に肉を食べるようになったのはそれからである。
魚肉食を止めよ。
6039:02/03/22 08:46 ID:tjQOHB5c
皆さんありがとうございます。
なんだか自分の職場が格好良く思えてきたYO!
61おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 09:37 ID:MLtYuYHc
2と48が(・∀・)イイ!

また今日も凡庸で退屈な仕事をするために僕はデスクに座る。
仕事のファイルを開く前に僕は2chにアクセスするのが日課になっている。
それが例えこの死ぬほどつまらない仕事を僕に投げている会社にとって
間違っていることだとしても、そうしないわけにはいかなかった。
約一時間かけて常駐している板を細かく点検し、たまにどうでもいいレスを
つけてから、僕は仕事を始めようとした。時計は10時を少しばかり過ぎたところだった。
やれやれ困ったぞ。いつもなら僕はこの時点で完全に頭が切り替わるのだが、
今日は違っていた。昨日の島本さんからの電話のせいだ。
62おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 12:11 ID:gCnUoerM
僕は目を覚ますとすぐにパソコンの電源を入れ
起動する間にコーヒーを入れ窓を少し開けた。
そしていつものように掲示板をチェックした。
相変わらず意味不明な文字列を書き込む輩がいる。
やれやれ便所の落書きと言われても仕方ない。情けないことに。
63おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 12:24 ID:K7HdCzZE
パチン・・・OFF
64おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 12:48 ID:???
ドルフィンホテルの支配人は伏目がちに僕に言った。
「今日は雨です。お出かけしないほうがいいと思います。」
彼はなぜ怯えているのだ?

僕が部屋に戻るとそこに羊男がいた。
65おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 12:57 ID:Fl2.pDFM
僕はドーナツを食べ、煙草を一本吸い、アメリカン・コーヒーをニ杯おかわりし、
>>51>>55のことを考えた。
僕の作文を評価してくれた>>51>>55のことを。
66おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 13:02 ID:???
「ズボンの裾なんてあなたの人生には何の関係もないのよ」
彼女の言う言葉はいつもなまぬるいクラゲみたいなものだ
「でもあの教師はなおしてこいと言ったんだ。明日は休日なのに」
あの破れたカレンダーみたいな教師は本当に鬱陶しかった。
「ならしかたないんじゃないの?決まっていることなら」
決まっていること?
世の中にはそんなものありはしないのに
彼女はアリがエルビス・プレスリーのことを知らないようにそのことを知らないのだ
67おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 13:11 ID:???
凡庸な毎日もドラマティック(w
もっと書いてくれー。
68おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 13:40 ID:hK56xbps
昼下がりの電車の中は、突然やってきた春に
うまく馴染めないという顔をした人々で混み合っていた。

席に座りプルタルコスの『英雄伝』のページを繰りながら
古代ローマのデルフォイ神殿における昼食について考えている僕の前には
デパートの袋を3つも抱えたおばさんが立っていた。

「ふう」とそのおばさんは言った。
まるで明日には世界が滅亡してしまうかのような声だ。やれやれ。

「席をかわりましょうか」僕は言った。
「ありがとうね」おばさんは言う。「親切にどうも」。

僕は別に親切なわけじゃないんだ。
君より少しだけ体重が軽いというだけのことなんだよ。たぶん。
69おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 13:42 ID:skmAfao2
>>65
(゚д゚)ウマー
70おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 14:00 ID:bSOuW.j6
みなさん、こんにちは。
世の中はもうすっかり春ですね。

春といえばオープン2シーターの季節です。
僕は春になると大抵人ごみを避けて田舎の方に出かけたりするんだけど、
今年はまだ短編小説を書き終えていないので、まだまだ無理そうです。

みなさんも仕事や学校やその他もろもろの事情があるかと思いますが、
春を満喫して下さい。
チャオ

村上春樹 拝
71おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 14:10 ID:???
age
72おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 15:28 ID:???
内臓が引き出される・・・体液を滴らせて・・・
それでも、その目は見開かれたままだ・・・
肉体が焼かれる音が聞こえる・・・じりじりと、一寸刻みに・・・
その刹那・・・俺は思った・・・やっぱ、煮魚のほうが良かったかな?
73 :02/03/22 15:32 ID:???
>>72
なんだおまえはよ
74おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 17:35 ID:???
>>73
ハルキのネット文体はそんな感じ。
75あしか=NHK集金屋:02/03/22 17:39 ID:aT/Wh5Nw
あしかがやって来たのは午後1時だった。

僕はちょうど昼食のスパゲティのために
にんにくを刻みはじめたところだった。
「こんにちは」玄関の前に立ったあしかは言った。
「集金にまいりました」

「集金?」僕は首をかしげた。
「おかしいな。僕のうちにはテレビがないんだ」

あしかはピンと張った髭をなでながら言った。
「ではあのベランダにあるアンテナは何です?」

「いわゆる形而上学的アンテナというやつです」
僕は真面目な顔でそう答えた。「観念的アンテナですよ」
76おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 19:06 ID:2m8XC1.E
雨が降っている。昨日も雨が降った。僕は彼女の帰りを待ちながら、
ラジオを聞いている。わりと幸福な時間だ。
さて、何を作ろうか・・・、ボンゴレ・ビアンコ。フラメンコの
踊り手のような名前だ。僕はペニスに手を伸ばした。勃起している。
ボンゴレ・ビアンコでイッパツ抜いた。
やれやれ・・・今日もやっちまった。ボンゴレ・ビアンコは
思ったよりも淫らな女だった。
77おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 19:25 ID:5kvYrwsI
>>70
最高。
7839:02/03/22 21:15 ID:tjQOHB5c
またまた春樹変換おながいします。

さあ帰ろうと思ったら雨が降ってきました。
自転車通勤なので困ります。
仕方なく雨が上がるまで残業しました。
79関係ない人:02/03/22 21:26 ID:???
このスレ見て 春樹の小説無性に読みたくなって
今日帰りに買ってきちゃったよ。
10年以上読んでなかった。
何しろ、あれはノルウェーの森がベストセラーだった頃だからな。
80おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 21:41 ID:???
だれかミコノスのソマスバー行ったことある奴いる?
81おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 21:48 ID:???
>>75
ケッコウスキカモ・・・
82あしか=NHK集金屋:02/03/22 21:48 ID:???
>>78
急ぐ必要もない仕事をしかたなく片付けるという行為は
のっぺりとしたかたつむりを数えることに似ている。
手ごたえというものがないのだ。

仕事なんて結局はそういうものだ。
かたつむりの世界にはかたつむり的手ごたえがあるのだろう。
まあ、どうでもいいや。

僕は窓の外に降る雨を見ながら考える。
雨に濡れる街、そして僕の自転車について。
83おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 21:51 ID:K7HdCzZE
>82
チョトチガウナァ
8482:02/03/22 21:54 ID:???
>83
テヘ。そう?
ほぼカンガルー日和からの切り貼りなんだけど(w
85おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 21:58 ID:K7HdCzZE
>84
ゴメソ。それは読んだことないや。
まあどうでもいいや。って春樹っぽくない気がシタヨ
8682:02/03/22 22:00 ID:???
>>85
そのセリフは
カンガルー日和という短編集の
「タクシーに乗った吸血鬼」からパクリました。
よければ読んで見てね。って余計なお世話スマソ。
87おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 22:03 ID:K7HdCzZE
>86
アリガトーヨンデミルヨ
88おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 23:23 ID:???
>78

仕事も終わり、事務所の窓から外を見下ろした。
やれやれ。
天気予報の退屈なアナウンサーのいった通り外は雨だった。
僕は仕方なく手にもったカバンを元に戻しコーヒーを沸かすために
給湯室のやかんにかけた。
「だいたい雨が降りそうな日に自転車に乗ってくるなんて」
いつのまにか給湯室に入ってきた僕の相棒が言った。
「自転車になんか乗ったら雨の日は困るだろう。どうかしてるよ。」
僕は買ったばかりの僕の赤い自転車のことを考えた。
自転車は入学式の前の日のランドセルのように今朝は僕を待っていた。
「世の中には乗るのを待っているものがある」僕は言った。
「いわゆる僕の自転車がそうだったんだ」
「解らないよ。雨が降りそうな日に自転車に乗るなんでばかげてる」
相棒は首を振った。
89おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 23:32 ID:???
今日の愚痴

青白い顔をしたその男はいつになくそわそわしていた。
「あの書類はできたの?」彼は突然尋ねた。
「あの書類は今日提出なんだよ。」
彼はイライラとペンで紙をつつき始めた。
「今日提出?」彼女ははじめてきったという風に目を開いて聞き返した。
「早く言ってくれないと・・・まだわからないところもあるし・・・」
「もういいよ。」
青白い顔の男はイライラが絶頂だという風に書類を取り上げて席を立った。
いつもこうだ。
自分が言い忘れた事は忘れて人が悪くなる。
やれやれ。彼女は早く咲きすぎたという感じでひっそりと立っている
窓の外の桜の木に目を移した。
90おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 23:39 ID:???
人生がドラマチックだねぇ〜
村上春樹あんまり読んだことないから書けないけど。
91おさかなくわえた名無しさん:02/03/22 23:53 ID:hghfpY2g
>>78
もちろん厳密に言うならいつも暖かいわけではない。
例年より寒い日もあった。でも現実問題として2002年の春は
大抵が暖かかった。

その日は雨だった。それは桜の咲き始めにじっとりとにじむような
そんな雨だった。僕は自転車できていたので帰ることが出来なかった。
もちろん帰ろうと思えば方法はあったとおもう。むしろ僕は自転車を置いてまで
帰りたくは無かったのだ。
そんな時彼女はふと現れた。誰もいない事務所にまるでそれを知っていたかのように
自然に入ってきた。
「残業しているの?」彼女は静かな声で聞いた。
「一人で残っているのね。静かだから仕事ははかどるでしょう。」
「少しはね。」僕は微笑んだ。

2002年の3月の夕方だった。
92おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 00:02 ID:WTntIljY

人まねなのにみんな個性が出ててイイ感じ!
93おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 00:04 ID:???
>>58
ウマイ!
>>59
スレチガイ?
>>61
「約1時間かけて」ノトコロアリソウ。
>>62
マアマア
>>63
アルアル
>>64
ソノママスギ

勝手に一言感想でした。
94おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 00:12 ID:???
>65
クリカエシガイイ
>66
サイゴノブンガアリソウ
>68
リアリティとオリジナリティアル
>70
チャオがワラタ
>72
74、ホント?
>75
ソックリ
>76
ココマデロコツカ?
>82
「まあどうでもいや」のイチブンダケチガウカンジ

勝手に一言感想2  おわり
95挑戦:02/03/23 00:25 ID:???
>78
事務所の人たちが帰った後僕はもう一本コーラを飲みエンピツを5本削って
書類のクリップを止めなおし机の上のクリップをまとめて磁石のついた小さな
クリップ入れにしまい、ファイルを色ごとに並べなおした。
そしてコーヒーを温めなおした。事務所の机には誰も座ってなかった。
ただそこには沈黙があった。

僕は窓から雨の振る都会の町並みを見下ろしため息をついた。
今夜はやまないかもしれない。
新しいテニスシューズと妻が残していった自転車が雨がやむのを待っていた。
96おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 00:32 ID:???
最近あの人がスレに来ない。どうしてなのだろうか?仕事が忙しいから?
それとも病気なのだろうか?
悪いと思いつつもちょっとだけ書き込みをしてみた。「多分出てこないだろう」
とたかをくくりながら。
「え・・・??」リロードしてみたらあの人が出てきた。
怒った口調で。彼は出てこなかったのではなかった。単にROMっていただけなの
だった。メール欄にこう書いてあった・・・
「絡みを強制しないでくれ」

どこが「村上春樹」風やねん・・・・
97おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 00:32 ID:7X528sHM
続いてほしいのでage!
9878:02/03/23 01:01 ID:???
ありがとうございます。
またもやかっこよい日常になった気分だYO!

>>82
>まあ、どうでもいいや。
はい、まさにそんな感じでした。
>>88
赤い自転車にビクーリ。そのとおりなんですが
>>91
ずっとひとりでした(泣
>>95
結局やみませんでしたよ、ガクーリ
99おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 01:07 ID:fVIWfeig
今日も駄目だ。どうひねっても春樹的生活になってない。
第一春樹的生活は会社員じゃさまにならん。
明日こそ清潔なシャツとコットンパンツを履いて
散歩をしてクリーニングを出してスパゲッテイを茹で缶ビールをあける。
そして好むと好まざるにかかわらず今自分の身に起こっていることを整理する。
100おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 01:08 ID:???
 100
101おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 01:16 ID:???
俺はこのスレのタイトルを読んで、村上直樹風と勘違いしてしまった。(0.003秒)
102顔も名前も出さずに毎月100万円:02/03/23 01:16 ID:D7XNTipg
    
Future-Web(フューチャーウェブ)登場
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103おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 01:18 ID:???
>>102
あんま、似てないよ・・・
104おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 02:35 ID:CxC5p.v6
雨が降っている。
数週間くらい降り続いているような、ひどく嫌な雨だ。
あるいは数週間、ずっと降り続けているのかもしれない。

彼女から聞いた面白いスレッドのことを思い出した。
僕はパソコンを立ち上げ、2ちゃんねるを開いた。
すでに100あまりものレスがあった。
でもここでは100という数はあまり重要ではない。重要なのはレスの内容だ。
長いあいだ僕はいすにもたれながらレスを読み続けた。
あるものは面白く、あるものはいくぶんつまらなく思えた。

読み終えると、はじめから降ってなどいなかったように雨は止んでいた。
ひどく疲れている。ベッドに横になり、目を閉じた。
105おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 04:51 ID:q3LKNNyc
age!
106おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 04:54 ID:c4AGopkI
おならがゆで卵の匂いです。
病気でしょうか?
107おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 05:01 ID:q3LKNNyc
>106
??????????
108おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 05:06 ID:???
そして、その人はこう言った
「あのですね、あなた、あなたは今2ちゃんをやっておられますがね、
正直に申し上げまして、まともな人にはそんなことなかなか出来ないんです。
そういうことをお考えになったことはありますか」
ない、と僕は答えた。 そ ん な こ と 考 え も し な か っ た 。
109おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 09:21 ID:k.5S36Uc
かっこう
110他人の作品を勝手に訂正:02/03/23 09:33 ID:Vgu0xVsM
>>76
>ボンゴレ・ビアンコでイッパツ抜いた。
>やれやれ・・・今日もやっちまった。ボンゴレ・ビアンコは
>思ったよりも淫らな女だった。

僕は安酒場で踊るボンゴレ・ビアンコのことを考えながら
マスターベーションをした。

やれやれ。

彼女が想像以上に淫らだったことで、僕はひどく混乱した。
111おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 09:40 ID:???
>108
そ ん な こ と 考 え も し な か っ た 。

の一部分は太字をあらわしてるのでしょうか?
工夫に1000点
112おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 09:52 ID:???
>106
あるいはそうかもしれない。
ゆで卵を食べながら僕はビールをちびちびと飲んだ。
ジュークボックスからはボブ・スキャングスの新しいヒットソングが
流れていた。
「暮し向きはどうだい?」ジェイはたずねた。
「悪くないよ」ぼくは簡単に答えた。「ただ、病気かもしれない。
ゆで卵の匂いがするんだ」
「わからないな」ジェイは言って具合い悪そうに小指の爪で鼻を掻いた。
「茹で卵の匂いって・・・・」
113age:02/03/23 10:10 ID:ihPvHn02
目覚めたら砂が降っていた、黄色の砂が。
工藤静香を思い出しながら、コーヒーを沸かした。
きゅうりとハムのサンドウィッチを作って新聞を眺めた。
彼が出て行ってしまったあとの部屋は、
フィルターがかかったように象牙色に染まっていた。
114おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 10:31 ID:Vgu0xVsM
>>102
その朝届いたねずみからのメールは、ねずみ講の誘勧誘だった。

 Future-Web(フューチャーウェブ)登場
 なんと10,000円単位の収入

僕はひどく混乱した。このようなメールを送ってくるねずみの
暮らしぶりを考えようとしたが、うまく考えることが出来なかった。
考えあぐねた僕は、とりあえずコンピューターのキィを叩いて返事を書いた。
「逝ってよし」
声に出して言ってみた
「イ ・ ッ ・ テ ・ ヨ ・ シ」
オフィスに居た何人かが怪訝そうにこちらを見たが、すぐにまた自分の仕事に戻った。
115おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 10:34 ID:4IyBxHdE
お好きな方には類似スレ。

http://natto.2ch.net/test/read.cgi/books/1003718447/l50
116おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 10:42 ID:AMwGar/E
ひどく眠い。
時計はすでに昼に近い時刻を指しているのに
僕の瞼は少しずつ重くなっていくのだ。

僕は眠気を追い払うために
コーヒーを口に運びながら、試しに「コーヒー」と綴ってみた。
「coffee」
駄目だ。簡単すぎる。

「スペルが難しそうな単語をひとつ言ってくれないかな」
僕は後ろにいた彼女の方を向いてそう言った。
彼女は僕より英語が得意なのだ。

「スリジャヤ・ワルダナ・プラコッテ」
彼女はささやくように言った。


↓ここからは自分の現実の口調。
「・・・すんません、わかりません。出直します。」
117116:02/03/23 10:57 ID:???
悔しいので綴り調べちまったよ。
「Sri Jayawardanapura Kotte」だった。
「スリ・ジャヤワルダナプラ・コッテ」だったのか・・・。
118おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 12:20 ID:???
このスレ最高!
おもしろすぎる。たまりません・・・!

>110や111のように採点や訂正しあってるところも
おもしろい。し、うなずける。
119 :02/03/23 13:05 ID:???
ちょっと前まで議員板にこの手のスレあったよね。
たしか小泉内閣を春樹風に書くやつ。
どこいっちゃったんだろ。
120おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 14:16 ID:???
おい
121おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 15:20 ID:EWjqQbRc
 ディスプレイに映る2ちゃんねるを見る僕の体はひどく重い。
 まるで今降り続ける雨粒の全てが僕の体だけに降り落ちているようだった。
「またあの2ちゃんねるとかいう掲示板?」と台所でサラダを作る彼女が言う。
 やれやれまた言われてしまった。
「君も見てみればいいんだよ。見なければ何も変わらないし、本当の面白さも伝わらない」
「いやよ。だいたいそんなもの見ている暇があるのなら、美味しいコーヒーの入れ方でも覚えてよ」
 彼女はまだ昨夜の言い合いを覚えているらしい。
 僕は降る雨と彼女の不機嫌さにいささかげんなりしながらそれでも彼女の機嫌を取り戻そうと席を立った。

 

似てませんね・・・失礼しました。
このスレ久々のヒットです。長く続く事を祈ってます。
>108さん
最高です!思わず笑って持っていたコーヒーをこぼしてしまいました。
122108:02/03/23 15:53 ID:???
>>111
そうです。ここはタグで太字に出来ないので、あんな風にしました。
意味を汲み取ってくれてサンクス
>>121
文体、似てるYO!
123おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 16:00 ID:onEW/AmY
胃に残留しているアルコールの不快感に何度か目を覚ましたけど
結局ベットから起きあがったのは夕刻に近い時間だった。
なめくじのような惰眠。暗い空から雨が降り続く。やれやれ、だ。
僕は熱いシャワーを浴びると清潔な服に着替えた。
髪を乾かしながら紅茶を入れようかあるいはビールにしようか思索する。
そしてビールのプルリングを引き抜いた。
どうもいけない。アルコールに頼っている。
せっかくの休日だというのに。僕は言葉に出してみた。
ーせっかくの休日だというのに。
そこで僕は職を失っていたことに気づいた。
「せっかく」という言葉と「休日」という言葉は
あたかも必然性があるような素振りで僕の生活を輪郭づけていた。
まるで昨日までの日が明日以降も続いていくような錯覚に陥っていた。
必ずしも昨日まで日が明日以降も続くとは限らない。
それは好むと好まざるにかかわらず。

なんか違うなあ。
1241以外読まずにカキコ:02/03/23 18:42 ID:???
コツは、春樹特有の比喩をかなりの長文で使うことです。ぽっと出だとあからさまです。
そして言葉づかいを丁寧に、言うことは結構乱暴に。
125おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 21:15 ID:L8Wk/IdM
>>113
キウリ…
126おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 21:17 ID:nLm7ncj6
オーケー、そうしてみることにするよ。
しかしそれにいったいどんな意味があるというんだ?
2ちゃんねる・・・、僕は口に出した。
2ちゃんねるか・・・、って2ちゃんねるかよっ!
127おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 21:41 ID:???
あなたのいない世界なんて考えられない。慶子は言った。でも、僕には考えられる。
僕の存在がない世界。そんな荒涼とした世界に憧れていた自分が愛おしい。
そう、あれはボールゲームが始まる予感のした夜だった。
ボールゲームの始まりを告げるホイッスルは、僕達が考えていた音よりも騒々しく
鳴り響いた。

あれはボールゲームの始まりを告げるホイッスルだったんだろうか。
128おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 22:45 ID:s3hBlaU.
あげてみる。
それでもスレッドは活性化しないのかもね。
129おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 23:14 ID:tTM9pbjQ
お題だしてイイですか?

今日私がしたこと

11時過ぎに起きてテレビを見ながら紅茶を飲み
1時過ぎにインスタントラーメンを食べ、
16年目になる呆けた犬の泣き声を聞きながら(相手をしても姿が見えなくなったら吠える)
夕方までネット&2ch
それからスコーンを焼いた
オーブンが温かいうちにグラタンを作って焼き、
見るものがないから好きでもないのにスケートを見ながら食べた。
今日は顔を洗っていない。髪も梳かしてない。でも歯は磨きました。

全部文章にしなくてもいいんで春樹調でおながいします
130おさかなくわえた名無しさん:02/03/23 23:52 ID:4c2b8f9A
目が覚めたとき時計の針は11時を指していた。
窓から見える外には冷たく透明な雨が静かに降っていた。
僕はとりあえずテレビのスイッチを入れ、キッチンへ行きお湯を沸かして紅茶を入れた。
そして大きく深呼吸をして自分をもう一度現実の中に溶け込ませた。
131おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 00:09 ID:???
春樹はわからんので筒井風にやろうとしたらもっとわからんくなった
132おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 00:23 ID:ByPJTopU
133おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 00:37 ID:???
このスレ最高!!久々に読もうと思ったよ。
134おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 00:57 ID:???
>129
目を覚ましたのは午前11時だった。
こんな時間間で寝ていたのは久しぶりだった。
ぼくはテレビをつけて紅茶を入れるためにやかんを火にかけた。
窓の外では意味も無くはとが鳴いていた。あるいは何らかの意味を持って
ないていたのかもしれない。鳩から見ればむしろ意味が無いのはぼくのほうかも
しれなかった。
昼食は味のしないジャンク・フードをたべた。お湯をかけるだけでラーメンになる
つまらないものだ。味のしないジャンク・フードを食べながら鯨の人生について
考えていた。鯨は生まれてから死ぬまで海の中ですごすのだ。
たとえ陸に上がりたくても大きすぎてそれはムリなことだ。
窓を見たらもう鳩はいなくなっていた。年老いた飼い犬がくーんくーんとないていた。
散歩をせがんでいるようだ。
135おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 01:12 ID:???
>129
犬のなかには雨犬という種類の犬がいる。
散歩をすると必ず雨が降るのだ。
うちの飼い犬はそういう種類の犬だった。
彼を連れて歩くと必ず雨が降る。まるで羊達が羊飼いの笛がなると
寝床に戻っていくように正確におこることだ。
とにかく今日も雨だった。
ぼくはスコーンを焼くためにオーブンを暖めていた。
古ぼけたラジオからは小さな音でドアーズが流れていた。
ぼくは缶ビールを二口飲んでスコーンという言葉の語源を考えていた。
そのとき扉が開いた。
入ってきたのはカンガルーのヌイグルミを着た人だった。
「外は雨だよ。」彼は当然というようにテーブルに腰をかけた。
「スコーンを焼くところだね。あまった熱でグラタンを作るといいよ。」
彼は手にもっていた袋をテーブルに置いた。
「手土産を買ってきたよ。さすがに手ぶらでは悪いと思ってね。」
136おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 01:37 ID:cxpj8zvQ
>129
土曜日の朝、僕は11時に起きて髭を剃り、洗濯物を屋上に干してから
ゆっくりと紅茶をすすった。
久しぶりにスコーンでも焼いてみたい気分になり、オーブンを暖める。
数年ぶりの作業だが体は自然に動いた。
こぢんまりとしたオーブンを暖め、パソコンのスイッチを入れる。
スコーンが焼きあがるまでの間2chでも見て過ごそうと思ったのだ。
ふとスレッド名が目にとまる。「そしてミソサザイ」
僕は少し迷ったがこう書いてみた。
「そろそろミソサザイが焼きあがると思われ…」


このスレって村上春樹限定ですか?
137136:02/03/24 01:38 ID:???
うわーん、オーブン暖めすぎたぁー。ごめんなさい!
138おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 01:46 ID:???
明後日にはここを出ていかなくてはならないというのに、
全然引越の準備ができていない。あっちこっちに荷物を散らかしてはみるのだが、
もともと足の踏み場も無いような部屋がさらにせまくなったような気がして、
ちっとも進んでいないような気分だ。
深層心理では「ここを出ていきたくない」と思っているのかもしれない。
確かに僕の心の中にそういう気持ちもあるのかもしれない。
だけど深層心理なんて自分で分析できたらそれはもう「深層」ではないのだから
こんな分析には全く価値などないだろう。意味さえない。
そんなことを考えているうちに日が暮れて、明日一日で準備を全部しなくてはならないのだ。
なんということだろう。
いっそのこと全部ゴミに出してしまえばどんなにすっきりするだろう。
本当にくだらない、とっておくような価値の無いものばかりだ。
だけど、プリント一枚とってもなにかしら捨てがい、惜しいような気持ちになってしまう。

やれやれ、いつまでも片付かないわけだ。
僕はベッドに横になりながら、「捨ててもいい」と思えるような物たちに囲まれて
暮らしている自分に、少しだけ淋しさを感じた。
それは、自分の人生を自分で価値の無いものにしているような気分だった。
139おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 01:59 ID:???
>138
ものはものだよ。どんなこころもふくんでいないよ。
むりにいみづけるのはやめようではないか。
でも「しんそうしんり」はあまりはるきてきではないとおもわれ。
140おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 02:35 ID:???
類似スレ

◎◎村上春樹的就職活動◎◎
http://school.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1012079239/

推奨スレ
文体模写 スレッド 2
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi/book/965366018/

1の方が面白かったのに過去ログにないや…。
141おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 11:33 ID:???
>136
あるいは限定かもしれない。
でも他の人でも、オーケー、書いていいよ。
142今日の愚痴:02/03/24 11:51 ID:TbBUMMZU
今日は天気がいい春の日曜日だ。大体の天気がいい春の日曜日がそうであるように
窓の外では鳥の声が聞こえ幸せそうな家族や若い恋人たちの雰囲気であふれている。
ぼくはそういう雰囲気の中に入る気が今日はしない。暗い部屋でパーソナルコンピューター
のキーボードを叩いていたいのだ。
でも突然の電話で花見に誘われた。ぼくの頭はまだ寝ていたので無防備だった。
断る言葉を用意していなかったのだ。不意打ちの攻撃に勝つことが出来ず
ぼくは天気のいい春の日曜日に寒い中で桜の花を見るという好意に参加することに
なってしまった。
だいたい、花を見るということに何の意味があるのだ?
ぼくはひどく混乱している。
143おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 14:17 ID:Yx94sp5Q
類似スレ〜一般書籍板版

村上春樹
http://natto.2ch.net/books/kako/980/980740994.html
村上春樹 Part2 〜やれやれ〜
http://natto.2ch.net/test/read.cgi/books/1006326491/l50
144おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 15:16 ID:QYytBW.A
気怠い陽気に誘われて十一時頃に目を覚ますと、何ということだろう、雪がちらついていた。
僕はこの雪もやがて解け逝く運命にさらされるのだと愚鈍な感性の片隅に思った。
弥生も半ばをすぎた今、雪の運命なんて解け逝くのみだ。積もり積もることも許されず、
ただその艶めかしい空気にさらされ、大地に接触をすることもなく消えてゆくのだ。
三月の雪を眺め、こんなにも様々なことを考えているうちにいつの間にか正午をすぎていた。
やれやれ、感慨深いという言葉が背中にまとわりつくような年になってしまったか。
正午をすぎたので昼食兼朝食を食べようと思った。いやしかし自宅で作るのも面倒だと開き直り、
近くの安食堂に行ってみるのもいいと思った。食堂は意外と混んでいた。
なんて言い方は食堂の主人からしてみれば気分のいいものではないが、
こんな古びた食堂でも栄えていると知ると妙に胸の高鳴りを感じざるを得ないものだ。
僕は鯖の味噌煮定食を頼んだ。まあ美味くもなく不味くもなく
ちょうどファーストフードのポテトフライのような差し当たりのない味であった。
145おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 15:32 ID:???
146おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 16:32 ID:sDuuzkiA
もっと見たいage
147おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 17:19 ID:QIajpQjs
優良age
148おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 17:58 ID:gt1J03mI
今日は外で昼食を取った。彼らの中の何人かがガスコンロを持ってきていた。
ガスコンロの上にはぐつぐつ煮えている大きなステンレス製の鍋が載っていた。
あるいはこれが暖かい日だったら楽しい風景だったかもしれない。
またあるいは冬の雪の中であればそれはそれなりに楽しい風景だったかもしれない。
でも残念なことに今日は底冷えのする春の曇りの日だった。
その中途半端な寒さと暖かさが共存する中で彼らは鍋を楽しんでいいのか
寒がって震えていいのか戸惑っていた。そこにはまだ春に慣れない人たち特有の
ある種独特な雰囲気が横たわっていた。
「ビールを飲む?」彼女が缶ビールを二本持ってきた。
「こんな寒い中でビールなんか飲んだら凍えちゃうかしら?」
「南極のペンギンみたいに?」ぼくはビールを空けた。
「そう、南極のペンギンみたいに。」
彼女はぼくの横にすわりもう一本のビールを空けた。
悪くない。
寒い野外で飲むビールは全く悪くなかった。

でもその後寒すぎて凍えて帰りました。(ここは村上風になおせなかった・・・)
149おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 18:47 ID:???
今日も退屈な一日が過ぎてしまった。
朝起きて昼が来て夜寝る。
それだけだ。
やれやれ、市民プールにでも行ってくるよ。
買ったばかりのテニスシューズをはいて。
150おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 18:58 ID:T5/.TEN6
村上春樹好きな人って映画好きなの?
他スレで家には村上春樹の古本しかありませんってレスしたら
映画好き?と言われ好きだけど
151おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 21:35 ID:???
人は何か新しいものに出会ったとき、これ以上ない興味を示すかあるいはまったく興味を示さず、
無視するかのどちらかである。
ぼくは三十路も終わりを告げようとしているこの時期、ようよう運転免許というものを取った。
やれやれ、ぼくは前者のようにこれ以上ない興味を運転というものに持って行かれてしまったようだ。
夕刻間近の午後4時過ぎ、妻が花粉症で表に出られないと言うので、ぼくがかわって近所のスーパーへ
夕食の買い出しに行くことになった。だがぼくはすでに運転の虜となってしまっている故か、
無性に遠くのスーパーまで遠出してみたくなったのだった。
ぼくは20キロほど離れた隣の街にある結構繁盛しているスーパーへ行ってみることにした。
なに、妻に「あなたガソリンが減っているけど、どこか遠くへいらしたんですか?」
なんて聞かれる心配もないだろう。ぼくは胸の高鳴りを押さえつつエンジンをかけた。
ドライブというものはなんと楽しいことか。免許を取り立ての18〜9の若者が目を輝かせて言うような台詞だが、
ぼくは三十路のおっさんにも関わらず素直にそう思った。
ぼくと同い年で18で免許を取った人は、こんなに楽しく新鮮な快感をもう十数年前に終わらせてしまっている
かと思うと、ぼくは照れくさくも何か若者に戻ったような気分に浸った。
まるで車の中だけが10代の時間が流れているような、そんな妙な雰囲気にぼくは酔っていた。
新種の車酔いか、とくだらないことを思っているうちに、目的のスーパーに着いた。
152おさかなくわえた名無しさん:02/03/24 22:35 ID:l2RcoFCY
イイ!
153おさかなくわえた名無しさん:02/03/25 09:01 ID:wjeyeST.
代わり映えのない一日がまた始まろうとしている。
ぼくはいつものように妻の作る朝食を、美味いか不味いか吟味する暇もなく
ただ喉の奥に押し込んで愛車のチェイサーで会社へと向かった。
社に着くと早速部長が近づいてきて言った。
朝っぱらから何事だと思って耳を竹輪にして部長の声を拾ってみる。
「君、昨日の取引先との打ち合わせの件だが・・・・ほら、赤坂でやった」
いつものことだ。さしずめ、赤坂の接待のことが女房にばれて、
体裁をつくろってくれないか、ということだろう。
部長は言葉を続けたが、やはりいつも聞いているような言葉ばかりだったため、
ぼくはいつものように無視して仕事に取りかかった。
「おい、頼むよ。君だけが頼りなんだ」
等と聞こえてくるが、これもいつものこと。外ではタイミングがいいのか悪いのか、
カラスがガァーッとまるでぼくたちを馬鹿にしたように頼りない声で鳴いた。
やれやれ、カラスにも馬鹿にされてしまうなんてよほど落ちぶれたものだ。
「お言葉ですが部長、先日の取引では先方も喜んでくださったことですし、
 社としてはこれ以上なくよい結果だったと私は思いますが」
公私混同をするな、ということを遠回しに言ったが、脳味噌のたりない部長にはどうも難しすぎたようだ。
まったく、貴重な朝の30分を水に流してしまった。
まるで下痢の時の水洗便所のように、意味もなく水を無駄にしたような、いわれのない脱力感を覚えた。
154おさかなくわえた名無しさん:02/03/25 10:11 ID:xIpGppJw
僕は休みの間じゅうずっと自分の部屋のマッキントッシュコンピューターを
起動させていなかったので、このスレを読み終わったのは月曜日の9時42分頃の
会社のイイヤマコンピューターでのことだった。僕が好むと好まざるにかかわらず
2ちゃんねるはウィンドウズで見た方がチャーミングだ。アスキーアートなんか
マッキントッシュでは、まるで女子高校生を電話で買いホテルに連れ込む瞬間を
妻に押さえられたのと同じくらい救いようがない。だから僕は八頭身総合スレは
できる限り会社から見るようにしている。フーンの両親の哀しい話。モナ兄さん。
消化不良を起こしたような不機嫌な顔をしたアナウンサーがこの掲示板群のことを
便所の落書きと言った。けれど確実にそのなかには名スレも存在する。
彼が好むと好まざるにかかわらず。>>93の不器用そうな一言感想はひどく僕を
ゆるがせた。刈り入れされて積まれた牛の餌のような退屈な仕事に切り換えるには
充分すぎるほどに。僕の作文の感想が含まれていたからだ。
155おさかなくわえた名無しさん:02/03/25 23:55 ID:???
久しぶりにまたまた勝手に感想。

>>126
サイゴガチガウ

>>128
クチョウガチガウ

>>130
テレビから紅茶までがもっと細かいほうが・・

>>134
それはムリなことだ   のあたりが少し違う

>>135
正確におこることだ  の比喩がいまいち

>>136
春樹らしいようならしさが無いような・・・

>>138
139が乾燥を言ってるので省略
156おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 00:05 ID:???
>>142
最後は無理やりっぽい
>>144
途中の「やれやれ」以外は似せているのか・・・?
>>148
ペンギンのあたりがありそう
>>149
市民プール行ってそう
>>150
へーそうか・・
>>151
三十路のおっさんという表現は春樹らしくない。
妻の言葉の敬語も違うが運転の楽しさが良くわかる。
>>153
内容が春樹ワールドではないがおもしろい
>>154
好むと好まざるにかかわらず  の使い方にむりあり

勝手に感想言ってるだけなのできにしないで。
     (おわり)
157おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 00:09 ID:7LmiChCE
最近の夫の一番の関心ごとは、異動で新しく部署にやってきた
女性社員のことらしい。背は167センチと高く、折れそうなほど
薄い体つきで独身。30歳。秋吉久美子を思わせる顔立ち・・・
「なんていうかさ、小悪魔的魅力っていうのかな?
生意気な口のききかたも、彼女には似合ってるんだよなあ。」と夫。
こあくまてき!子灰汁魔敵!!小悪魔的!!!な女。しかもまだ寝ていない。
もしかしたら寝ることになるかもしれない、心躍る存在。
かたや妻の私はいつもそこに確実にいる、薬にも毒にもならない存在。
半永久的に黙ってぶら下がっているリビングのカーテンか、玄関の足ふきマット
と、私。夫の目にはほとんど大差なく見えているだけなのかもしれない。
もはや、自分がみじめだとすら感じなかった。私は私自身にあまりに慣れすぎて
しまっているのだ。夫が出勤していった後、今日が不燃ゴミの日だったことを
思い出し、私はキッチンのシンク下に隠していた大量の酒瓶を捨てた。
テレビの中では朝から女性議員が政策秘書の給料をいくら払ったとか、払っていないとかで
彼女の進退問題にまで発展した、たいへんな騒ぎになっているようだった。
時計を見るとまだ9時30分をすこし過ぎたところだった。私にとっては朝の
9時30分も夜の9時30分もほとんど変わらない。ひとりで酒を飲み、テレビ
を眺めているだけだ。今は朝の9時30分なだけだった。
私はビールを飲み、ピーナッツを食べながら、その女性議員に少し同情した。
私に同情されても彼女は1ミリも癒されはしないだろうが。
158おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 05:23 ID:/Re3YOP6
age
159おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 05:47 ID:???
夫が出勤していった後、今日が不燃ゴミの日だったことを
思い出し、私は自分の中に隠していた「私」を捨てた。
160おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 08:10 ID:GptwHXP2
>157
春樹的とは思わないけど、なかなか魅力的。
161おさかな:02/03/26 09:29 ID:???
>>157

文才の無いヒマな主婦
162おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 13:17 ID:t9eqn2nE
一体全体、こんなスレがたっていいのかどうか、僕にはよく分からなかった。
そういうわけで、僕はひどく混乱してしまったし、本当のところ、いささかうんざりもしていた。
けれど、やっぱりそれは、極めて個人的な問題なのかもしれない。
でもなんと呼べばいいのだろう。
単なる書き込みというには、あまりにも簡単すぎる。
そこにはなにかとても複雑なものが隠されている気がする。
それは冬の午後の薄暗い部屋のように、僕の心を少しずつ冷やしていくのだ。
163おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 13:22 ID:t9eqn2nE
それは立派なスレだったと思う。
よく調べてあったし、正義感に溢れていた。でもトレンディーではなかった。
僕は1のタイトルのコピーをポケットに突っ込み、コーヒーをもう一杯飲んだ。
僕は1のことを考えた。生まれながらに失敗の影に覆われたあの不幸な
1のことを。1にこの時代を乗り切れるわけがなかったのだ。
「トレンディーじゃないんだ」と僕は声に出して言ってみた。
無意味で馬鹿馬鹿しい。どうかしてる。
もう2度と1にスレッドなんて建てる資格なんて無いんだ。
164おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 14:15 ID:eKXOc2DU
>162-163

見事!
165おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 20:55 ID:???
>>163
煽り用コピペに保存、と
166おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 21:02 ID:???
>157
160と同じ意見だが、春樹風ではないが文章が興味深い。
ぜひまた続きを書いてほしい。
167おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 21:05 ID:???
>162
なかなか春樹風

>163
なかなか春樹を消化してる感じ。

だがまたスレ立てる資格をくれ
BY1
168おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 21:22 ID:D1TFieeE
遅レスだけど>>135イイ!!
特に「あまった熱で・・・」のくだりがスキ。
169おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 21:30 ID:U7ebzJbI
>168
わたしも135けっこうすき。
続きが読みたい気分。
170おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 21:47 ID:???
参考までに
【ラウンジ(過去ログ)】村上春樹風に田代まさしを騙るスレ(335)
http://corn.2ch.net/entrance/kako/1008/10081/1008138756.html
↑田代祭りのときのスレ。確かスレの杜で紹介されてたと思う。

【一般書籍】こんな(村上)春樹はみたくない。
http://natto.2ch.net/test/read.cgi/books/1003718447/
171おさかなくわえた名無しさん:02/03/26 22:21 ID:rMGhTFzA
>163
偶然だと思うが、昔、これと同じ文を書いたことあるよ。
司法試験板だったと思うけど。
ノルウェイの森だよね。
172ぐち(本音):02/03/26 22:40 ID:kXrthGgo
今日の愚痴

窓に当たる霧雨の音がかすかに聞こえる。
それは雨の音のようでもあり、あるいは遠くの森で
木々を揺らす風の音にも聞こえた。
僕はどっと疲れている。
新年度が始まったばかりの会社で(ぼくの会社は
昨日から新年度体制になる。全くせっかちな会社だ)
慣れない人たちのなれない会話は知らない町の知らない映画のように
僕の心を素通りする。
それでいて一日が終わるとどっと疲れる。
ぼくはただ、パソコンに向かってあまり意味の無い書き込みを
する体力しか残っていなかった。
173おさかなくわえた名無しさん:02/03/29 23:26 ID:wD35lKpQ
良スレage
174  :02/03/29 23:48 ID:???
>172
「あるいは」にはあまり意味を持たせない方がいい。
「どっと疲れる」は春樹的ではない。
「慣れない人〜」の一文はイイ!

勝手に寸評・・・スマソ。
175おさかなくわえた名無しさん:02/03/29 23:49 ID:J5mXuGck
雨はまだ降り続いていた。
おかげで汚れたシャツや下着をたっぷり飲みこんだ洗濯機は、
今日も働くことをまぬがれた。
彼はまだ帰ってこない。
もやもやした怒りが、あふれだしそうになり、
私は彼の飲み残しのビールに口をつけた。
昨夜のビールは、まったくあたりまえのように気が抜けていた。
176  :02/03/30 00:01 ID:???
>175
オンナノコでも一人称は「僕」で、これ基本。
177おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 01:00 ID:???
えらそうに批評してるやつ、コテハンにしれ!
で、お前も何かかけよ(#゚Д゚)ゴルァ

---------------------------
頭の奥で誰かがそう叫んでいた。

僕は目を閉じ首を振り、頭の中をからっぽにした。

まぁいいさ。今に始まった事じゃない。

と僕は思う事にした。

時計の音が規則正しく鳴っていた。
178おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 01:13 ID:???
「歯磨きなんてロンドンの工場みたいなものよ」
彼女は右耳を触りながら言った。彼女はいらだつと右耳を触るのだ
でも彼女のそのしぐさはとてもかわいらしかったので僕はわざと彼女を怒らすことが
すくなからずあった
「あってもなくても一緒なの。ただやらなきゃ気分が悪いだけ」
やれやれ、なぜ彼女はいちいち歯磨きにたいしてこんな怒るんだ?
2002年、宇宙にはまだいけず、ジュースは硬貨一枚では買えない時代の話の始まり
179177:02/03/30 01:37 ID:???
でも見てると突っ込み入れたくなるな。

僕はまるで生理中の猿のような気分になった。

そう、それは猫が「ねこじゃらし」に興味があるのと

同じくらい自然な感情なのだ。
180おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 07:51 ID:6C3Uh1iY
クッキーを食べさせろって、いったい何なんだ。
やれやれ。
181おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 11:11 ID:???
「風水って知ってる?」
彼女は唐突に聞いた。
「部屋を風水風にしようと思うの。」
「よくわからないな」
ぼくは頭が混乱した。
「部屋を風水風にっていうのは。」
「色々あるのよ。北には白い花。西には黄色いもの。南には・・」
「つまり君の言ってることをまとめると部屋のあちこちに色を使うということだろうか。」
「そうね。」彼女はテーブルの上のワイングラスにそっと手を触れた。
「あなたの人生はどんなものだったか話して。」
「平凡な町で生まれて、平凡な学校を出た。小さいときは無口で大人になると
退屈な大人になった。夏はビールを飲んで冬はウイスキーを飲む。」
「おもしろそうな人生だわ。でも風水はもっと人生を楽しくできるの。」
182おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 11:29 ID:???
ワラタ (゚д゚)ウマー
183名無しさん:02/03/30 11:57 ID:tUbKevuM
みんな凄すぎるってば。ワラ
184おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 12:50 ID:???
>181
おもろい〜
185おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 13:01 ID:vYWJzySs
一言批評

>177
4行目の「と僕は思う事にした。」の「と」
がなんか違う。

「規則正しく」はうまい。
186おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 19:55 ID:???
>181
村上春樹あんま読んでないから似てる似てないの
判断は出来ないけど、
普通に読んでいて面白い。センス(・∀・)イイ!
187おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 20:35 ID:CaIQKVHE

勝手に一言批評
>178
すくなからずあった がもう一息。
たとえはありそう

>179
生理中の猿と猫のたとえは合ってない

>180
この言葉に同感
188おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 21:07 ID:???
(゚Д゚)ハァ?
189おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 21:23 ID:???
春樹の小説の本文を直接引用しても「ここの部分がなんか違う」
とか、知ったようにウンコ垂れそうなインチキ評論家がいそうだな・・・

言っておくが初めての書き込みです。
このスレは面白いけど、批評家は糞です。
その批評家を批評している漏れはもっと糞です。
って事はこのレスにレスつける奴は最強の糞と言う事になります。
190おさかなくわえた名無しさん:02/03/30 21:37 ID:FP3qTOYU
最強の糞になってみたいNA!
191おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 02:01 ID:OLocmyLQ
>189
自分は文章書いたけど批評というかコメントつけてくれるのは
結構嬉しいこともある。ノーコメントより。
192おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 02:14 ID:???
ていうか批評ないとさびしい・・
193おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 09:15 ID:???
朝、目がさめてぼくはキッチンに座った。
鮮やかな太陽の光がテーブルを区切っていた。テーブルの上にはかれてしまった
ゼラニウムの鉢植えが乗っていた。誰かが道路に水をまいていた。アスファルト
道路に水をまく音がして、アスファルト道路に水をまく匂いがした。
ぼくは立ち上がって台所でコーヒー豆を挽き、トランジスタ・ラジオをつけた。
そして豆を挽き終わってから本当はアイス・ティーが飲みたかったと気づいた。
ぼくはいつも後になってからいろんな事を思い出す。
そのとき電話が鳴った。「手紙を預かってきたのです」
電話の相手は言った。「ぼくに?」
電話はいやに遠くおまけに混線していた。
「本当はわたし宛の手紙なんだけどあなたに当てたものではないかって気が
するんです。」
「そんな気がしたんですね。」
「そうです。」
しばらくぼくは黙っていた。
194おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 10:34 ID:???
やれやれ
195おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 11:02 ID:c2JMtfJM
今日は模様替えの日だ。
やれやれ一年に一度ほどやってくるこの模様替えの日がぼくは憂鬱だ。
部屋から家具を出して掃除をしてまた家具を並べ替える。
場所を変えて何の意味があるというのだ?
その後幾分か気分が変わるだけではないか!
・・・・・・・・・・
変わるだけではないか!
196195:02/03/31 11:04 ID:c2JMtfJM
書き込んだら幾分意図と違ってしまった。
また挑戦。

・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・  
なぜ点は縮まったのだ?
197おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 12:39 ID:UZtRvvCI
こりゃ。本当に面白い。人生が輝き始めたよ。
198おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 12:59 ID:eTz7gJ9Y
やれやれ、まったく。
199おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 13:27 ID:pQBdILk2
>196
今度は点が多すぎだよ。(W
200200:02/03/31 13:35 ID:???
200
201153:02/03/31 16:37 ID:0M3SJVk.
一体このスレの意図は何なのだろうか。
第一村上春樹などという人物はこのスレを読んで初めて知ったのだ。
つくづく自分は無知であると察した。
「あなた、掃除機をかけるからちょっとどいてくださいな」
「ああ」
この数秒のくだらない会話でぼくの思考回路は一時停止した。
VHSでいうならば、□が二つ並んだあのボタンを押したような状態だ。
しかし僕の思考回路はVHSよりはるかに劣るためそのボタンをもう一度押したからと言って
すぐに先程の記憶が蘇るわけではない。ええと、何を考えていたのだろう、

一体このスレの意図は何なのだろうか。
第一村上春樹などという人物はこのスレを読んで初めて知ったのだ。

ああそうだそうだ、それでぼくは

つくづく自分は無知であると察した。

んだった
「あなた、土曜日の地区の会合に出たときの話なんだけど」
またしても機能の悪い一時停止ボタンが押された。
「ああ」
「駅前の水仙、刈り取られることになったんですって」
「それは残念だ」
「ええ、私も残念でならないの、毎年楽しみにしていたのに」
「記念にいくつか球根を拝借して来てはどうだろうか?」
「それはいいわ、持って帰ってサルビアの横にでも植えようかしら?」
「そうだな、では早速出掛けようか」
202153:02/03/31 16:43 ID:0M3SJVk.
ガーデニング用のスコップとバケツを探したが、
どうしてもバケツが見当たらなかった。
「こんなものがあったわ」
妻がくすくすと笑いながら近づいてきた。成る程、見た私も笑ってしまった。
十数年前まで娘が使っていた砂場用の小さなバケツを嬉しそうに妻がぶら下げていたのだった。
「ははは、それで十分じゃないか」
「そうね、じゃ出掛けましょうか」
いわれのないうれしさを感じた。何なのだろうか。娘はとっくに一人立ちしてしまい、
あのバケツは物置の中で長い時を過ごしてきた。それが見つかったうれしさなのだろうか?
それとも、妻と久しぶりに2人きりで散歩に出られたうれしさだろうか?
まあいい。うれしいのだから理由まで問いつめる必要もない。

その日は結局機能の悪い一時停止ボタンが再度押されることはなかった。
203おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 17:01 ID:QnDUmn8I
目が覚めると夕方の五時だった。
僕はほとんど一日が終わりかけているという絶望感とともに体を起き上がらせた。
やれやれ。
夕方の五時に起きたところで一体何ができるというのだろう?
せいぜい映画のレイトショーを見に行くことくらいだ。
そして部屋に戻ってきて、ビールを飲み干し、スパゲッティをゆでることくらいだ。
何の意味も持たない一日を過ごさなくてはならないという思いで、
僕は顔を洗い、歯を磨き、ひげを剃った。
そして部屋にカチャンと鍵をかけ、吉祥寺までの道を歩いた。
外はまだ太陽が沈んでしまう少し前で、
井の頭公園の桜の花びらの色はなかなか綺麗なものだった。
「まだ間に合うかもしれない」
僕はそう思った。
一体何に間に合うというのだ?
それは僕自身にも分からなかった。
とにかく、まだ間に合うのだ、という気持ちで、
僕はいつのまにか走り出していた。
204おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 21:09 ID:???
あげ
205おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 21:10 ID:???
hoge
206翻訳お願いします:02/03/31 21:24 ID:ZAbZ.dAA
ADSLのためにLANボードをパソコンに入れた。
初めてあけた本体内部は死にそうにホコリだらけだった・・・。

その後CD-RWドライブの調子が悪いのは、増設作業中に何か
やってしまったんだろうか・・・。しょんぼり。
207おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 21:51 ID:Fmyw9KS.
nuzukasii
208おさかなくわえた名無しさん:02/03/31 22:27 ID:xMWCnD2s
彼女が部屋を出て行ってから、僕はひどく混乱した。

なんだか、深い井戸の底に取り残された気分になった。

僕は、余計なことを考えないようにする為に、
市営プールに行き、毎日2キロを泳ぎつづけた。

そして、翻訳の仕事をキチンと片付けることに、集中した。

実際のところそうでもしなければ、
僕自身が誰であるのかも、わからなくなりそうだったのだ。

やれやれ、これも僕の人生なんだ。
そう、呟いてみた。
まあ、こういうのも悪くない。
209おさかなくわえた名無しさん:02/04/01 07:45 ID:OUzVR39I
age
210おさかなくわえた名無しさん:02/04/01 10:22 ID:pE94xDwo
僕は僕自身が先週からひどい便秘だったことを、彼女の媚びたしぐさで
フイに思い出してしまったのだ。どうせコーラックが効いてくるのは
眠りに落ちた頃だろう。いつもそうだ。期待する時間に来たためしがない。
それでまた僕はウンザリせずにはいられなくなるのだ。
211おさかなくわえた名無しさん:02/04/01 11:51 ID:tm.e8pkk
僕はたぶん恋をしていたのだ、8つも下の若者相手に。
僕はいつもこういうことに気づくのにひどく時間がかかる。
僕らは宵越しのカラオケボックスで疲労と疲弊の末、
川の流れのようなキスをした。肩に回された手が
壮年期の熊のように大きく力強かった。
若者はしばし、春の花々をいとおしむように僕を見つめて
キレイだと言った。すごくキレイだから。怒ってる?
怒る。そう僕はそう言われて怒るべきだったのかもしれない。
表面では冷静にふるまったつもりでいて、僕はひどく混乱していた。
僕は君よりも8つも年上なんだよ。君はもっとしかるべき
相手にそのセリフを言うべきなんだ。
だけど、僕はたぶんこの先いったい誰からこんなセリフを言って
もらえるというのだ?言ってもらえて嬉しいと思うことが
正しいのか間違っているのか、僕にはわからなかった。
若者が今をおろしたてのスポンジのように物事を吸収し続ける
のに対して、僕はあまりにも失われ過ぎた。惨めと言ってもいいくらいだ。
僕はもう何も吸収できやしない。失い続けるだけなんだ。
そんなセリフ、僕には毒になりかねない。
212おさかなくわえた名無しさん@211:02/04/01 11:52 ID:tm.e8pkk
とにかく、僕らはそのようにして狭くて安物のソファの上で
二度キスをしたあと、4時30分に閉店のその店を出ると空はまだ真っ暗だった。
そのまま僕らは24時間営業のマクドナルドで始発を待って帰った。
僕が先に電車を降りるとき、僕は若者の頭を撫でてごめんねと言った。
若者はいとおしそうに微笑んで首を横に振った。
今になってみて、その一言は言うべきではなかったのかもしれないと思い始めている。
だが、僕はその場はそう言わずにはいられなかった。

僕 は 君 よ り も 8 つ も 年 上 な ん だ よ。

若者に言い聞かせるというよりは、僕自身に響かせるように。
やれやれ。ものの見事に毒は僕の身体の隅々にまるで封を切って
こぼした墨汁のようにしみこんでいた。
僕はいつもこういうことに気づくのにひどく時間がかかる。

---
すみません、投稿を分けました。
僕というのは実は私のことなのでヲンナです(w
春樹調は一人称「僕」が基本だそうなので(w
213おさかなくわえた名無しさん:02/04/01 14:15 ID:myqcOBYc
ほもかとオモタ
214おさかなくわえた名無しさん:02/04/01 18:56 ID:OUzVR39I
age
215おさかなくわえた名無しさん:02/04/01 23:20 ID:IMesDwrU
>211-212

イイ!
かえって女性だと思うとちょっぴり切ない。
安物のソファ・マクドナルドで始発を待つ・年上の女・・・なんかイイ!
彼は18歳くらいだとさらにいいなあ〜。
216おさかなくわえた名無しさん:02/04/02 20:24 ID:fqS8stUg
age
217おさかなくわえた名無しさん:02/04/02 20:24 ID:fqS8stUg
age
218おさかなくわえた名無しさん:02/04/03 22:05 ID:???
a
219おさかなくわえた名無しさん:02/04/03 22:37 ID:3lcSRO6I
みなさんこんばんは。さて、今日僕はいったい何をしていたでしょう?
ヒント1:家の中ですること
ヒント2:家の外でもできること
でもね、家の外でやってできなくもないけど、やる人は
よほどのマニアだと思いますよ。少なくとも僕はしません。
(そういう方はねずみの耳垢のように細心の注意を払って
くださいね。さもないと捕まります。)
当たった人にはスパゲティ10年分・・・というのはウソなので
どうか本当に応募したりしないでください。では。
220おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 00:12 ID:???
ジドリノスミヤキ?
ぼくはすすで黒く焼けた物をじっと見た。もちろんそれは食べ物であり
(幾分レモンがかかってすっぱいのである。レモンというものは何にかけても
よく似合う)そしてそれはこの土地の名物だった。
そのジドリノスミヤキを食べながらビールをちびちびと飲んでいた。
「ジドリノスミヤキはどうですか?」店の人は笑顔で聞いた。
それは美味しいでしょうと言わんばかりの誇りに満ちた笑顔だった。
「悪くないね」
ぼくは3杯目のビールを飲みながら8切れ目のジドリノスミヤキを食べていた。
221おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 00:14 ID:???
だんだんグチじゃなくなってきてるよ(w
222おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 00:26 ID:hO.abbvA
>219

はあ?
223おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 15:26 ID:fqafk6j2
僕は思った。いまさらどうすればいいというのだ。

もう既に彼女はいないのだ。

あの日、僕にあの言葉を残して消えたのだ。

そう、消えてしまったのだ。

真夏の蒼い空の下で、こう言った。

「あなたは・・・・
224おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 16:14 ID:fqafk6j2
219逝きなさい。(w
225おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 17:02 ID:fqafk6j2
ageageageageageageageageageegaega
226おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 17:50 ID:7JXtvbrA
でも>219のけっこうソレっぽい感じ出てるとオモタ。
短編とかエッセイとかでたまにこんなんなかったっけ?
(あ、内容じゃなくてよ)
227おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 21:17 ID:w2Y8bPTE
どんどん春樹じゃなくなってきてると思われ。
228おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 21:44 ID:ammVGyy.
>226
「カンガルー通信」がこんな感じだったYO!
229iroha:02/04/05 23:08 ID:ABYtCpgM

僕は今、激しく後悔している。今、後悔していると言っても後悔はそれが過ぎた後に
しか出来ないわけだが、とにかく僕はとても後悔している。

今考えてみれば、僕は何故今日、九時から十一時の二時間という僕にとって、
最も自由で気楽な時間にあらゆる選択肢のなかからこの行動をを選んで
しまったのか、僕には解らない。自分でしたことなのに解らない。それが後悔というものなんだろう。

この映画、そう、このスピード2という映画は、僕にはあまりにも
230おさかなくわえた名無しさん:02/04/05 23:24 ID:???
彼の話は長かった。
それはきり忘れたトカゲの尻尾のようであり春の日の
飛行機雲の途切れ途切れのようであった。とにかく彼は
よく話した。しかもその文章に終わりは無かった。次々に続いた。
ぼくは彼の斜めに動く唇と壁にかかってる何年か前から壁に貼ってある
壁紙の端のほうのゆがみを交互に見つづけながらどこでこの話を終わらせれば
一番自然かとタイミングを考えていた。
そのとき携帯電話が鳴った。それは天からの天使が降りてくるときの
賛美歌のようにぼくの胸に幸福に流れた。
とにかくここから立ち上がる理由が出来たのだ。
231おさかなくわえた名無しさん:02/04/06 21:54 ID:R1xYW1aY
>>229
warata
232おさかなくわえた名無しさん:02/04/08 16:47 ID:6BK5lnWU
age
233おさかなくわえた名無しさん:02/04/09 13:08 ID:asWQdzVY
age
234おさかなくわえた名無しさん:02/04/09 14:46 ID:D3/VaEwo
てか、223はいいのか?
235おさかなくわえた名無しさん:02/04/10 22:15 ID:uF7GF2Zg
「お先に失礼します」
僕はそういうと事務所を後にした。
どうでも良い柄の安いスリッパを脱ぐと
無造作に置いてあるウエスタンブーツを履いた。
公園の端に停めた自転車にまたがり、僕は自宅へと向かう。

今夜のご飯はなんだろう。
僕にはもうスパゲティを茹でる気力もない。
ただ自転車を走らせる。
家にはきっと彼が買ってきた出来合いの弁当なんかがあるだろう。
何度か信号無視をしながら――どうせ車はたいして通らないのだから。
とにかく僕は早く家に帰りたかった。
食欲を満たしたいのだ。

自宅のマンションの数メートル前で、あることに気付いた。

 彼 の 車 が な い

彼は未だ帰ってきていない。
つまり、僕の食欲は満たされないのだ。
やれやれ・・・

僕はひどく混乱して、村上春樹の本はアンダーグラウンドしか持っていないのに
思わず書き込んでしまった。

ウエーン(;´д`)おとうちゃん早く帰ってこーい!
236おさかなくわえた名無しさん:02/04/10 22:23 ID:???
ぼ、ぼ僕はち、ちち地図が好きなんだ!
237おさかなくわえた名無しさん:02/04/10 22:33 ID:UjvulpCE
朝起きて、今、夜になったから寝る。
つまり、そういうことだ。
夜になったから、寝る。

パチン・・・・
   ・・・・・・・・スイッチOFF。
238おさかなくわえた名無しさん:02/04/10 22:40 ID:iKMOVrY6
マスターはコーヒーカップを五つほど並べて上からやかんの湯を注いだ。
端から順々にすすいだ湯を捨てていきまた丁寧にお湯を注ぎ始めた。
湯気が立ち上る午後の喫茶店でカウンターに座りぼく達は話をしていた。
「つまり、電話が鳴ったのね。」
彼女は出されたコーヒーを少し引きよせた。
「あなの携帯電話はその時なったのね。」
「そうともいえるし違うともいえる。」
ぼくは湯気の中のマスターの動きを一つ一つ確かめるように
目で追いながら答えた。
彼女は飛びぬけて美人というわけでもないが、十分人目を引くくらいの
美人であった。彼女のマニキュアを塗った爪の先が少しイライラしたように
コーヒーカップを取っ手を触ったり離したりしていた。
239おさかなくわえた名無しさん:02/04/10 23:09 ID:???
そのウサギはひどくおどおどしていた。
まるで何もしてないのに間違ってつかまった囚人のようだった。
耳をぴくぴく動かしおどおどと目であたりを見回した。
そんなウサギの姿を見て彼女はふっと笑った。
彼女はそういうタイプの女性だった。
240おさかなくわえた名無しさん:02/04/11 20:26 ID:???

奈良県出身の夫の声が、やや関西なまりでぼくに呼びかけ
「ごはんはあるね?」と確認した。
午後8時前で、ぼくはもちろん2chをやっていた。頭の中は
台風の中の古びた新聞紙のようにいろんな情報が錯綜していた。
指先にはさっき打った「逝って良し」が記憶の残滓のように張り付いていたし
唇の端には夕食のミソスープがかすかに赤だしを主張していたように
すべての物事がようやく一段落したところだった。夫はもう一度その言葉を
口に登らせた。「ごはんなに?」
「ごはんない」私は答えた。まるで何マイルも先から自分の声が聞こえてきたようだった。

早く帰ってきてごはん食べるのならちゃんと電話いれてください。
241おさかなくわえた名無しさん:02/04/11 23:58 ID:WYkeqbLM
その男と目が合いそのままきっかり30秒たった。
それは偶然だがぴったり30秒だった。礼儀正しい
感覚の後彼女はそのように表情を作ればいいかわからなくなっていた。
彼女はひどく混乱していた。表情を崩すのが正しいのかかたくななものが
正しいのか解らなかった。あるいはどちらも間違ってる気がした。
242おさかなくわえた名無しさん:02/04/15 22:57 ID:pBj4jI4.
ぼくはTVが見たかった。今日の午後9時から新しく始まる
テレビ・ドラマが見たかった。でもそれは許してもらえなかった。
ぼくの前には書かれるのを待っている42枚の書類と
明日の朝早くにやらなければいけないいくつかの準備があった。
やれやれ。
ぼくはタバコに火をつけた。
いつもこうだ。見たいものはぼくは必ず見れない運命になっているのだ。
243おさかなくわえた名無しさん:02/04/15 23:36 ID:U3tVZosw
昼食時に定食屋に彼と行った。
店は少しばかり混んでいた。
店にはなぜかバドワイザーのポスターが張ってあって流行歌が流れていた。
アルバイトの女の子が注文を取りにきて彼はハンバーグ定食。
私は肉じゃが定食を頼んだ。
食事がわれわれのテーブルに届くと彼は一口水を飲んで味噌汁をすすった。
そして食事が半分ぐらい済むと彼は別れ話を持ち出した。
食事の時にややこしい話は好きではないけれで私はそれを聞きながらじゃがいもを箸で突っついていた・
そのまま約40秒間の沈黙が流れ私はうなずいた。
そして食事が終わって彼はマルボロライトに火をつけた。
ふと、自分のつめ先を見ると少しマネキュアが剥れかかっていた。
彼と店を出ると「これからも友達でいよう」といって別れた。
私はそのまま2駅ほど歩いてコーヒーショップに入りコーヒーを頼んだ。
コーヒーをテーブルに置くと私はかばんの中からポーチと財布を取り出してトイレにいって化粧を直した。
ひどく顔色が悪かった。
席に戻り、コーヒーを飲みながらクールに火をつけた。

そして電話を見たら着信が残っていたので誰かと思うと出会い系業者だった。
やれやれ。
244おさかなくわえた名無しさん:02/04/16 22:24 ID:peKVcPTU
>243
2行目 「少しばかり」 よい
4,5行目        いまいち
別れ話の描写      もっと工夫が必要
「ひどく顔色が悪かった」 よい

全体         工夫の余地アリ
245おさかなくわえた名無しさん@211:02/04/17 17:12 ID:fVm5wxPA
このままでは僕はどこへの行けない。
例え毒に侵されているのが僕だけだったとしても、
僕には確かめる必要があった。

若者とはあれ以来、二人で逢っていない。
一度だけ昼食を買いに行ったコンビニエンスストアでばったり会った。
若者は二日酔いだと言って飲み物を探していた。僕と目が会うと
やはり静かに微笑んだ。親密な感じがしたが、ただむくんでいただけ
かもしれない。ポカリがいいよと僕は教えてあげて、自分の買い物と
一緒に会計を済ませた。若者は店の外のガードレールに腰をかけて、
僕が出てくるのを待っていた。
二人で道路沿いの並木道を並んで会社まで、ゆっくり歩いて戻った。
気持ちのいい晴れ方をした午後だった。風がそよいでいて、僕たちを
撫でつけて通り過ぎた。もしもそこがオフィス街のなかの並木道なんか
じゃなくて夜の桜の咲く公園だったとしたら、僕らまた自然にキスをしただろうか。そんなことを感じさせるように
若者は僕を見て微笑んだ。僕もつられた微笑んだ。
僕らはこの時、確実に通じ合っていたと思う。この瞬間だけは
世界中の誰よりも身近で、産み落とした我が子を思うウミガメよりも
相手を思いやり合っていた。

だけど避けられているわけではないが、親密になったとも言えない。
なれるわけがないのだ。若者には若者の時間が流れ、僕には僕の
時間が流れていなければいけない。
僕はときどき、自分が若者よりも8つも年上ということを忘れる。
毒は確実に僕を侵し続ける。
246おさかなくわえた名無しさん:02/04/17 17:17 ID:???
このスレ素敵〜。
後でゆっくり読もうっと。
247おさかなくわえた名無しさん:02/04/17 19:14 ID:Vrdos4jg
今日オイルサーディーンを生まれて初めて食べたよ アゲ
あたしもこれからここをゆっくり読むのだ。
248おさかなくわえた名無しさん:02/04/17 22:29 ID:L7gpCF2w
>245
あれ以来二人では会っていないといいながら二人で会ってるじゃないかい。

全体的な描写 春樹風ではあまり無い。
海がめの比喩 少しだけ努力の跡が見られる。
僕には僕の時間 ここはうまいかも
249:02/04/17 22:56 ID:???
僕は非常に丁寧にノートをめくった。
そして彼女の日記を一文字も見逃さないようにゆっくりと目で追った。

4月13日(土)今日は・・・

また同じところで僕の思考は止まった。見てはいけないものを見ている
罪悪感を感じるには、僕達はお互いを知りすぎていたし、
日記の内容が信じられないほど、僕は彼女を愛していたわけではない。
ただ思考が僕の意思とは別のところで -お腹をすかせたねじまき鳥が
怒ってレコードのコード引きちぎってしまったかのように-
思考が停止する。
ぱちん・・・・off.
250おさかなくわえた名無しさん:02/04/17 23:06 ID:Z.WwoJJY
「お腹をすかせた」の前と、「のように」の後の線が短すぎ
1行目  「非常に」っていうかなあ。
2行目  「ゆっくりと目で追った」 なかなか
251おさかなくわえた名無しさん:02/04/17 23:28 ID:???
どういうわけで彼らと知り合いになったのかは覚えていないが
そのとき僕は非常に明るいスキーずきの若者達と一緒にスキーに来ていた。
大抵の若者の集団がそうであるように半分はふざけるのが好きな若者であり
後の半分はふざけるのが大好きな若者だった。
僕はそういうところにいるのがあまり得意ではない。大体来るべきではなかったのだ。
一人でテラスに出てタバコに火をつけた。

森の木の間に赤色の物がちらりと見えた。
僕はそのときそれはあのクリーニングやのエプロンだという気がした。
彼もあるいはここに来たかったのかもしれない。でもそれは僕には関係ないことだ。
僕は部屋に帰り若者の集団の中から同じく抜け出して一人でいたユキという
女の子と性交をした。

朝、僕は帰りの準備をしていた。ボストン・バックのなかに下着と読みかけの
単行本を2冊、歯ブラシ、髭剃りをいれていた。
ふと何気なく顔を上げると窓の外には赤いエプロンのあのクリーニングやの店員が
忙しそうに歩き回っていた。
252おさかなくわえた名無しさん:02/04/17 23:36 ID:lsfyBSnE
「それに僕は〜だったし〜だった。」
「ひどく〜していた。」
「〜するべきではなかったのだ。」
これだけで春樹調になるね。
253おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 00:23 ID:???
いくつかのレスが目に飛び込んで、僕はひどく動転して
村上春樹なんて読んだこともないのに入力モードをひらがなにした。

そして僕はちょっとマウスから手を離し、ハイネケンをいつものようにバカ丁寧に
グラスに移してから、夜中にふと目が覚めた時、すぐ隣にビーダマのようなクリク
リした目がじっとこっちを見ていた瞬間とか、このボロ家で起こった事をいちいち
思い出した。
254おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 00:55 ID:???
僕も就職活動をするべきなのかもしれないな、と
友人達の近況を聞きながら僕は思った。
でも僕には自分がスーツを着て働いている姿が想像できなかったし、
いまから就活するのは明らかに手遅れだった。
第一、僕は3年も大学にいて12単位しか取得していないのだ。
やれやれ、就職か、と僕は思った。
でも、まず卒業を先に済ませなくてはいけなかった。
物事には順序というものがある。
そして、大抵の場合、僕はいつも順序を見失うのだ。
中退、と僕は口に出して言ってみた。悪くない。
実際、それは悪い響きではなかった。「恋愛」や「存在」に通じるものがある。
ただ、甘酸っぱさも耐えがたい軽さもない、苦くて重いものであるという点では
違っていたのだけれど。
255おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 01:50 ID:9LOJjEh2
age
256おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 01:51 ID:oTmeXmcQ
今日の僕はどうにかしていた。
どれくらいどうにかしていたかというといつものようにやっている
他人の考えを予測することが出来ないくらいに。

気温があがり生暖かい風が吹き出すこの時期が僕は好きで苦手だ。

わけのわからない予感のようなものに僕の足元は揺らされてしまい、
物を一つ言うにもその揺れを感じながら言わなくてはならないことに
いらだだしさと微妙な浮遊感がつきまとうのだ。

友達と“僕が思っている”人に会っていてもふとした瞬間に
それはやって来て地震のさなかに何事もないように
会話をしている自分を思い、
彼女のきれいな頬を見つめながら、でも説明は出来ないと考えて
何事もないふりをする。

意味があったのかどうかわからない時間を今日も過ごした僕は
疲労感を味わいながらキーを叩く。

こうしてタイプする自分の指を見つめながらも“それ”は唐突に
無遠慮に、そしていつものようにやってきて
キーボードの配列を意味もなく見つめたりする。

時間の流れがおかしいのかもとも考えたが
それはあくまで僕の主観であるからやっぱり僕がおかしいのだと
考え、またタイプする。
257おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 02:03 ID:oTmeXmcQ
今日の僕はどうにかしていた。
どれくらいどうにかしていたかというといつものようにやっている
他人の考えを予測することが出来ないくらいに。

気温があがり生暖かい風が吹き出すこの時期が僕は好きで苦手だ。

わけのわからない予感のようなものに僕の足元は揺らされてしまい、
物を一つ言うにもその揺れを感じながら言わなくてはならないことに
いらだだしさと微妙な浮遊感がつきまとうのだ。

友達と“僕が思っている”人に会っていてもふとした瞬間に
それはやって来て地震のさなかに何事もないように
会話をしている自分を思い、
彼女のきれいな頬を見つめながら、でも説明は出来ないと考えて
何事もないふりをする。

意味があったのかどうかわからない時間を今日も過ごした僕は
疲労感を味わいながらキーを叩く。

こうしてタイプする自分の指を見つめながらも“それ”は唐突に
無遠慮に、そしていつものようにやってきて
キーボードの配列を意味もなく見つめたりする。

時間の流れがおかしいのかもとも考えたが
それはあくまで僕の主観であるからやっぱり僕がおかしいのだと
考え、またタイプする。
258おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 11:03 ID:???
なんだい、このスレの連中は、
みんないい人生送っているんだなぁ。
鬱。
259おさかなくわえた名無しさん:02/04/18 23:17 ID:???
>258
春奇風に書くと何とも無いことがひどくハードボイルドに感じられる。
そこには特別なものはあるいは無いのかもしれない。「書く」行為によって
それは何か特別なもののようなーー形而上的に言うとワンランク上のーー
ものに感じられるのだ。ただの日常を長い比喩と詳しい説明とほんの一握りの
フィクションを加えることによって。
260おさかなくわえた名無しさん:02/04/19 00:29 ID:tmr4qEOw
それは奇妙な感覚だった。
自分があるひとつの存在として他人の物語に取り込まれている。
物語は必然だ。それが特別な意味を持たない日の記録だとしても特別な意味を持つ回顧だとしても。
自分はその存在自体が何か重大な意味を持っているかのように他人の物語に登場していた。
それが虚像であるか実像であるかもう僕にはわからない。
「全部本当のあなたよ。だけど全部嘘とも言えるわね。つまり世の中どっちにでもとれるようなことばかりだってことよ。」
だけどすべての人間はすべての事象について意味を持たせたがる。
それは259の言うようにただの日常を長い比喩と詳しい説明とほんの一握りの フィクションを加えることによって。
しかし今こうしている僕はひどく混乱している。
僕と彼女と他人。それぞれの立場が同じくらいだけ少しずつ入れ替わっていた。
本当は253と僕しかいない物語のはずだった。
僕は一人称を僕にするためにこんな面倒なことを始めたのだった。
やれやれだ。
261おさかなくわえた名無しさん:02/04/19 00:45 ID:???
━━━━━阪神大震災は笑えた!
死者1000人ごとにカウントしてたのってオレだけ?
(よっしゃー2000人突破!よーし次は3000人突破
しろーって)
でも結局は6000人しか死んでねえんだよね。全然、騒
ぐほどじゃないし。
阪神大震災は笑えた。まじで
ニュースで知って、手を叩いてわらったなぁ。
おまえらが震災にあってる間、家でみかん食ってた
アホだなーこいつらって思いながら
わざわざ神戸まで行って記念撮影しようかと思ったよ。
でも阪神大震災のおかげで何かしらの利益を得た人だって
いる訳だし、結果的には良かったんじゃないかな。
たしか知事や市長が自衛隊の救援要請を渋っていたけどさ、
あそこらへんって部落が多いからそのまま全滅させたかっ
たんだよね。
今でも仮設住宅に住んでるやつがいるらしいけど、
せこいんだよ!俺らの税金なんだよね。むかつく。
ところで震災直後はあいつらってトイレどうしてたの?
もしかして野グソ?汚ねぇなぁー。
どちらにしろヘリからの映像はまさに温泉町のようで壮観
だった!
気持ちの良い夕刻でした
262211&245:02/04/19 14:50 ID:cJiE0RyM
>213
自分でもカキコしたあと思いました(笑)

>215
感想ありがとうございました。しばらく串規制のせいでレスがつけられなかった
んです。遅レスですみません。さすがに相手はそこまで若くないです(笑)

>248
感想ありがとうございました。春樹風味は難しいです。努力します。
245のカキコは全部一回だけ会ったときのことです。
実際フロアも所属も違うので、顔は滅多に合わせません。
貴重な一瞬でした。

わけあってここでしか吐き出せるところがないので、書き込んだ時は
おつきあいいただきたいと思います。
263おさかなくわえた名無しさん:02/04/21 02:03 ID:5MaMQQGA
今日の昼彼女は言った
「疲れたの、インスタントコーヒーみたいな形だけの仕事やら、
人間関係やらに」
彼女は続ける、多分喋り止めたらインスタントコーヒーの魔物に
囚われてしまうのだろう。
「私は疲れているの、ほんとうに」
僕はめんどくさいからにこにこしていた、彼女の前では反論すること
は正しくない。たとえそこで正論が思い浮かんでも世の中は正論より
もいかにその場を円く収めるか、の方が重要な意味を持つ事だってある。
「だからいいでしょ?明日の仕事場の大掃除を休んだって、貴方と
一緒に一日休んでいたいのよ、それが私にとって一番大切なことなの、
分かる?」
彼女の言い分はわかる、けど、僕は納得がいかない。
皆でする掃除は責任が重いのだ。それは参加しなければいけないことなのだ。
けれど、何を言えば納得してくれるのか、わからなかった。
だから僕は今日もバーに行き一人酒を飲むのだ。
納得できない気持ちをアルコールで薄め、理不尽な怒りをダーツに託す。
そろそろダーツが怒りで真っ赤になりそうだ。やれやれ。
264おさかなくわえた名無しさん:02/04/22 16:21 ID:UJRbn0Lc
「あなたはあなたの好きなようにすればいいわ、私はもう疲れたの。
精神的にね。そして、それはあなたといる限り癒されることはないわ。
わかるでしょう?あなたのことは好き。
でも、それだけではヒトは生きていけないのよ。」
僕は彼女のヒトという言葉に酷く混乱した。
僕にはヒトというものはどこかの偉い威張り腐った教授と呼ばれる
部類が使う言葉だと思っていた。
しかし、僕の目の前には威張り腐った教授ではなく僕が愛した彼女だった。
「ねえ、聞いてるの?」彼女は言った。
265おさかなくわえた名無しさん:02/04/22 16:23 ID:UJRbn0Lc
223→264
266おさかなくわえた名無しさん:02/04/25 23:52 ID:k6Fc33eQ
どらえもんの主題歌の歌詞を春樹風にしてください。
一生のお願いです
267おさかなくわえた名無しさん:02/04/26 09:42 ID:1m5HvrDE
クールになりたいと思っている。

僕はいつも何かを空想し、それを達成することが僕の使命であり、義務であると考えている。

そんな風に僕は様々な夢をもっている(その大半は無価値な、意味のない空想だが)。

それを全てかなえてくれるらしい、本当かい?信じられないな。

不思議な、いうなれば知らぬ間に増えて体を蝕むウィルスのように
(彼等はなぜ自分が生きるために宿主を殺すのか?宿主を殺したら
君達も死んでしまうんだぜ。)不思議なポケットを使ってかなえてくれるらしい。

「時々考えるんだ、空を自由に飛べたらどんなに素敵か。
多分僕は地に足をつけて活動する類の生物ではなかったんだ。
空にはきっと僕自身が僕自身を許せる場所があるんだ。ただ感じるんだよ。」

「月に戻りなさい、君」

そんな・君が・好きだ。

…さん。

266さんの意にそぐわないかもしれませんが、とりあえず考えてみました。
268おさかなくわえた名無しさん:02/04/26 22:29 ID:Sk6iaZPs
>266

あるいはあのようなことが出来たとしたら・・・僕は考えた。
悪くない。もし今、出来たとしたらいいと思うこと
ーーそれは形而上学的に言うと「夢」と呼ばれているものかもしれないーー
が仮にたくさんあるとしよう。それらのものをかなえることができる存在
は、具体的に言うと不思議なポッケ的存在はあるのだろうか。
僕の頭はひどく混乱した。
整理して考えよう。
もし空を自由に飛びたかったとする。それは鳥のようにかも知れないし
飛行機のようにかもしれない。それはここでは関係ないものだ。
「タケコプターなんてどう?」
突然背後から声がした。
振り向くとそこには青くて丸い猫形のロボットがいた。
僕はすくなからずその猫型のものに好感を持った。
そしてよく見るとそこには不思議なポッケがついていたのだ!!
269おさかなくわえた名無しさん:02/04/26 22:40 ID:D9YQ8eN6
ワラタ
270おさかなくわえた名無しさん:02/04/26 22:41 ID:???
>>266
男と女は、銀座のとあるバーで飲んでいた。
「このようなこと、それにあのようなことは以前からできた方がいいのではないかと思っていた。」
「それだけなの?嘘、あんな夢も、こんな夢もいっぱいあるってこと、知ってるのよ。」
女は少し興奮した様子で男に詰め寄った。
「いいや、しかしみんなみんな全てのことはあいつが叶えてくれることになっているんだ。
 すまない。」
そう言うと男は水割りをぐっと煽った。
「どうして!?あの不思議なポッケの事をまだ信じているの?」
「ああ、信じているさ。たとえば、ほら、あの空。空を自由に飛んでみたいんだ。」
店のマスターが無愛想にカクテルを差し出した。
「ハイ、タケコプター。」
男は女に出されたカクテルを差し出した。女は「いらない」とでもいうように首を軽く横に振った。
その時、ある外国人グループが店に入ってきた。
「アン!ヘイ、アン!アン、カモン!」
などとうるさく騒ぎ立てるので、男女は軽いストレスがたまった。
「ワターシ、トッテモダイスキデース」
うるさくてたまらないので、男はマスターにテレビをつけるよう
「マスター、今テレビ何やってますか?」
男が無愛想にテレビのスイッチを入れた。
「・・・ドラえもん・・・」
271おさかなくわえた名無しさん:02/04/27 01:53 ID:7LYdV.r.
201をゲットすることに何の意味があるというのか。
ふと1000だか10000だかをゲットできなかった“かれ”の
ことが頭をよぎった。
272おさかなくわえた名無しさん:02/04/27 01:56 ID:7LYdV.r.
>201だとばかり思って過ごしてきた意味が
まったくなかったことにやっと気付いた僕は変な興奮と同様の混じった
ため息を自分のためにひとつついて見た。
ふぅ・・。
273sage:02/04/27 02:43 ID:wJC2i/6M
僕なんか夜も10時を過ぎるとミコノス島の
修道院の門のように二つの目蓋が固く閉じて
しまってどうしようもなくなるのだけれど。

本当に水丸画伯のワイルドさには参ってしまった。
274名無し草:02/04/27 21:41 ID:???
やっと姉に電話がつながったのは、コンビニを出てからだった。
小銭しか持ってなかった私は、マガジンとサンデーを斜め読みし
レジが込んでいたため、煙草もかわずに店を出た。
どうしても姉に連絡をとらなければならず、ここ三日ほどの間に、電話を頻繁にかけていた。
初め彼女は誰だか分からなかったようだ。
私が名前を名乗ると、間違いだと思いますといった。
無理もない、私が直接電話番号を聞いたことはないし、会話する事自体、二年も行ってなかった。
最後に姉としゃべったのは、祖父の葬式ではなかっただろうか。
久しぶりの姉弟の会話は、ぎこちなく
敬語と方言の混ぜ合わさった、奇妙なものだった。
もし私が連絡を取ろうと思わなければこのまま会話を交わすことなく
それぞれの人生を歩んでいたのではないかと思うほど
私と姉の関係は、希薄なものだった。
私の頼み事は、なかば断られる事を覚悟したものだったが、
彼女はあっさりそれを了承した。
少し毒気を抜かれたような感覚に陥りながらも
私は感謝の言葉をぎこちなくいった。
それだけだった。
体の調子や仕事の事などの話をするわけでもなかった。
切った後、私は奇妙な感覚に陥りながら
姉弟がいるという事を、久しぶりに実感していた。

文章ヘタですね(^^;
まねして書いてみようと思ったけど
似たような言葉の繰り返しになってしまった。
いや、本当に二年ぶりだったんで、書いてみたくなっちゃって・・・
275おさかなくわえた名無しさん:02/04/28 00:44 ID:h.1Aw.tY
みなさんの文章、とても面白いです。
村上風だったり、ときどきオースター(柴田訳バージョン)っぽかったり。
日本語っていいなあ。
276おさかなくわえた名無しさん:02/04/28 20:40 ID:???
>268
イイネ
>274
一人称は基本的に僕がいいのかもYO
277おさかなくわえた名無しさん:02/04/28 21:09 ID:???
やれやれ
今日も1日が死んでいこうとしているのだ

一 体 何 を し て い る の だ ?
278266:02/04/29 00:54 ID:hX4M5WNA
うわ!ほんとにやってくれた人がいる!
すげーうれしい!感想はまた後で書きます
279おさかなくわえた名無しさん:02/04/29 12:03 ID:???
僕の家はワラブキ屋根で、夏になるとたくさんの昆虫や不思議な種類の鳥達が
あつまってくる。
僕が夏があまり好きではないのは、この家で育ったせいかもしれない。
ある夏の暑い日、僕は汗をかきながら、妹と一緒にバナナダイキリのグラスを
ちびりちびりとかたむけていた。(彼女はバナナダイキリがとても好きなのだ)
普通の家庭の、普通の兄弟がそうであるように、僕らも普通に
静かに会話していた。 「ところで、、あれは誰かしら?」
彼女が少し緊張した声で言った。
僕は土壁にうまくはまった窓ガラスから、ゆらゆらと熱さで陽炎が
立ち上る外に目を向けてみた。
そこにはまるで物語から抜け出してきたサンタクロースが、まるで
とても静かなダンスホールにいるかのように、とても涼しげに踊っていた。
彼は赤いエプロンをしていた。
280おさかなくわえた名無しさん:02/04/29 12:11 ID:???
目を覚ますと顔を洗い、髭を丁寧に剃ってから
綺麗に歯を磨き僕は買物に出かけた。
281おさかなくわえた名無しさん:02/04/29 12:16 ID:R9N7idRA
>280

何でもないけどコレ最強。
282おさかなくわえた名無しさん:02/04/29 15:28 ID:FORt2KG.
ふと画面から目を逸らすと、僕はしぃんと静まり返った(どちらかというとそれは
僕にナチの虐殺がひととおり終わった後の収容所を連想させる)事務室をぐるりと
見渡した。
 そこには僕と、いつもの様に『そんなこと分かってるんだから』とでもいいたげに
そ知らぬ顔で静まりかえっている電話機を除いては誰もいなかった。

 やれやれだ。僕は今日36回目のため息をついた。

 なんだって僕は政府がすることにしちゃやけに気の利いている施策によって決定
された三連休の、マルハナバチがぶんぶんと気分良く空を飛んでてもおかしくない
こんな天気の日に一人でこんなろくでもない仕事をしているんだ?

 『それはお前のせいだよ。』マルハナバチが僕に向かって囁いた。
 『こんなところで引継ぎ作業してるのも、お前がはじき出されてよその部署に行く
  羽目になったせいさ。誰のせいでもないよ。』ぶんぶんぶん。
283211and245:02/04/30 18:32 ID:???
金がないはずの若者は4月のある晴れた日曜日の夜に、女子高校生を呼びだして
彼の友人を含む4人でドライブをし、日付を一時間ほど超えた時点で女子高校生を
家まで送り届けた。おまけにその女子高校生は僕の上司の娘で、とりわけ上司が
家族のなかで可愛がっている存在だった。僕がそのような若者の所業を聞いたのは、
明くる日の上司の入院先の病院のカフェテリアでチョコレートパフェを食べ終わって
一息ついていたところだった。

僕は身体の奥からわき上がってくる熱い嫉妬(女子高校生と僕の年齢の間にちょうど
若者は位置していた)を理性で抑えるのがやっとで、おかげで不自然は笑い声を
上げざる得なかった。そんな僕を見て上司は、僕が若者に恋をしているのではと
勘ぐっただろう。僕は努めて冷静に言葉を選んで口にした。
「お嬢さんはまだ、高校生で未成年なんです。責任能力もないし親御さんのお金で
生きている存在です。こんなことは誰もが分かり切っていることです。なのに彼は
部長が入院中の家庭からお嬢さんを連れ回したのです。奥様がお怒りになるのも
当たり前です。例え彼がお嬢さんとおつき合いしている関係であっても、年長者
として、社会人として、間違っている行為だと思います。」
284211and245:02/04/30 18:33 ID:???
「それはそうだ。だけども、娘ももう高校生で、いくら俺が注意して怒った
ところでオトコと夜遊びに行きたいって飛び出して行ったら、いくら俺でも
止めることはできないんだよ。何かあったとしても、本人が身をもって解らなければ
俺が口でいくらその危険性を解いたところで、なにも意味を持たないんだよ。」
上司は一口水を飲むと、新しい煙草に火をつけた。
「あくまでこれは俺だけの考えで、俺の女房やキミが怒るのも常識として理解できる。
怒って当たり前だと思っている。年長者としての配慮にかけた行動だ。
だけど、それでも俺はあの若者をかなり買っているし、バカではないと思ってる。
女房がきっちり娘に対しては叱った。それだけで俺は充分だ。なんでも身をもって
わからなきゃ、なにも身につきゃしないんだよ。」

そうじゃない、そうじゃないんだ。僕は心の中で繰り返した。
上司は知らない。僕が本当は若者の非常識な行動で怒っているというよりも、
女の子を呼ぼうというシチュエーションで自分が呼ばれなかったこと
に対してだということを。
僕は若者に何も言われていないし、僕から若者に何かを言ってもいなかった。
当然だけれども、僕の嫉妬は間違っている。
285211and245:02/04/30 18:37 ID:???
病院から出て、僕は若者に携帯電話から電子メールを送信した。
最初の返事はひどく短く苛ついているものだったが、やがて事の真相が
僕にばれたと知って反省文を何通か送ってきた。言い訳じみていたと
言えなくもなかったけれど、よほど僕にばれることを恐れていたようだ。
B型の若者がかなり自己嫌悪に陥っている様子が、返信から表れていた。
あくまでも女子高校生に対するモノだけであったけれど。
「わかればよろしい。飢え死になさい、馬鹿者。」
僕の返信に若者は、もっと叱ってくださいと言ってきたので僕は
近くのコーヒーショップに入り、ダブルトール2%ラテを注文して、
心を落ち着かせてから携帯電話に向かった。僕の本音も交えたせいか、
電子メールは二通に分かれたが、言いたいことの主旨は伝わったと思う。
「部長はキミをかなり買っているんだ。
それを踏みにじって裏切るような事をするな。」

若者からの返事はなかった。

+++
長くて申し訳ありません。三回に分けてカキコさせていただきました。
つい昨日のことです。かなりショックだったもので…
何も言う権利ないんですけれどもね(´Д⊂
286いかん伝染した・・・:02/04/30 23:40 ID:???
>>283さんは一人称が「僕」だけど女の人?・・・と思ったら>>212に書いてあった。

関係ないがみずほ銀行のトラブルをこんな文体で書いたらどんな表現になるのやら。
行員視点・預金者視点・プログラマ視点で、なんかやたら気取った気障な人間しか
いないような世界観が醸成されていく光景を思い描きつつ,僕はソフトドリンクを
飲み干した。
287おさかなくわえた名無しさん:02/05/01 16:59 ID:ak8WZsiU
http://pc.2ch.net/test/read.cgi/prog/1019137149/

みずほの事ならここに行くといい、ここにはみずほの全て-独善的だが-
が書かれている。
君の言う「こんな文体」で溢れている。
情報を欲する人間に対して世の中はこんなにも優しくなったのだ。
それが良いか悪いかは別として。
288おさかなくわえた名無しさん:02/05/01 20:33 ID:???
212に期待してる
289おさかなくわえた名無しさん:02/05/03 01:35 ID:ts1LLVX.
吉野野のコピペを村上春樹風に…

***原文***
昨日、近所の吉野家行ったんです。吉野家。
そしたらなんか人がめちゃくちゃいっぱいで座れないんです。
で、よく見たらなんか垂れ幕下がってて、150円引き、とか書いてあるんです。
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、150円引き如きで普段来てない吉野家に来てんじゃねーよ、ボケが。
150円だよ、150円。
なんか親子連れとかもいるし。一家4人で吉野家か。おめでてーな。
よーしパパ特盛頼んじゃうぞー、とか言ってるの。もう見てらんない。
お前らな、150円やるからその席空けろと。
吉野家ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
Uの字テーブルの向かいに座った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか。女子供は、すっこんでろ。
で、やっと座れたかと思ったら、隣の奴が、大盛つゆだくで、とか言ってるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、つゆだくなんてきょうび流行んねーんだよ。ボケが。
得意げな顔して何が、つゆだくで、だ。
お前は本当につゆだくを食いたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、つゆだくって言いたいだけちゃうんかと。
吉野家通の俺から言わせてもらえば今、吉野家通の間での最新流行はやっぱり、
ねぎだく、これだね。
大盛りねぎだくギョク。これが通の頼み方。
ねぎだくってのはねぎが多めに入ってる。そん代わり肉が少なめ。これ。
で、それに大盛りギョク(玉子)。これ最強。
しかしこれを頼むと次から店員にマークされるという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らド素人は、牛鮭定食でも食ってなさいってこった。
290おさかなくわえた名無しさん:02/05/03 01:37 ID:ts1LLVX.
どれだけ時間が過ぎただろうか。僕が吉野家についたとき、
そこにはなにやら沢山の人だかりができていた。
その人だかりはまるで僕に牛丼を食べさせまいと言わんばかりに
僕をテーブルに座らせることを阻んだ。
いつもと変わらない、いつもの店の風景。ただ一つ違うのは、
そこに「150円引き」と書かれた垂れ幕がかけられていたことだ。


つづく
291おさかなくわえた名無しさん:02/05/03 02:07 ID:QiKJkSA2
つづき

やれやれ、たかが150円引きでこれか。

つづく
292おさかなくわえた名無しさん:02/05/06 23:42 ID:???
がさがさと袋を開ける音がいっせいに聞こえたきがしたので
僕はふと目を覚ました。いつのまにか寝ていたようだ。
僕は飛行機の中だった。そうだ、ゴールデンウイークの
休日を郊外で過ごし僕は飛行機で帰っているところだった。
目の前には「お休みなのでサービスを控えました。声をかけてください」
のシールが張ってあった。
まだはっきりとしない頭で周りを見渡すとみな何かしらの小さな袋を開けている。
この音で目がさめたのか。僕はまだ頭の中で舞っている小さな「チリ」を払うように
頭をふった。そういえば朝から何も食べてない。
僕は目の前のシールをはがし客室乗務員に声をかけた。
客室乗務員が持ってきたのは飲み物だった。
「お茶とスープとアイスコーヒー、アップルジュースがあります」
にこやかに微笑む彼女に「みなが開けている袋はなんですか?」
と聞こうとしたが上手く言葉が出てこなかった。
もしかしたらみなは自分が持ってきた食べ物をたまたまいっせいにあけた
だけかもしれない。僕は時々物事がよく整理できなくなる。
まだ眠気からさめない僕の頭はひどく混乱にした。
たまたま持ってきた食べ物をいっせいにあけることなんてありえるだろうか?
だいいち、みながあけているのは同じ袋ではないか。なぜ僕だけもらえない?
僕は考えるのをやめた。考えても無駄なことのような気がした。
293名無し募集中。。。:02/05/07 00:21 ID:Rgvrld5I
僕は確実に太りつつある。
294おさかなくわえた名無しさん:02/05/12 00:27 ID:???
僕の目の前で彼女はホルモンと山芋焼きと串焼きを5本
ジャガバター、もろQを食べた。
過食症気味の彼女を見て僕の性欲はすっかりなくなってしまった。
295名無し:02/05/12 01:00 ID:???
>>293
warata
296ヴァニラ:02/05/12 01:14 ID:va8hjvJU
村上春樹はエッセイのほうが好きだな
297名無し募集中。。。:02/05/12 01:20 ID:???
>>296
自分もそれ思う。
村上朝日堂の最初のほうなんてかなり昔なのに
あの頃でああいう感覚を持ってるのはやはり独特。
今読んでも昔っぽい感じしないし。
298名無し募集中。。。:02/05/12 01:38 ID:R2WtokoY
>>266
あんなことができたらどんなにいいだろう。
あの頃僕は思っていた。できたらどんなにいいだろうかと。
あんな夢やこんな夢があの頃僕には数え切れないほどあったのだ。

相棒は僕の夢を一つ残らず叶えてくれた。一つ残らず、だ。
彼は素敵なポケットを持っていた。とてもとても素敵なポケットだ。
自由?あの頃の僕らに自由なんてものがあっただろうか?
だけど僕らは自由に空を飛びたかった。これは欲求であり、渇望であり、
藤子不二男的に表現したとしたら、夢だった。

相棒は僕に言った。
「これがタケコプターさ」

オーケー認めよう。僕は今なら断言できる。
僕は相棒を120パーセント愛していた。
299おさかなくわえた名無しさん:02/05/13 22:14 ID:???
おい、266、添削しろ。
一生のお願いまでしたんだから、みな、一生懸命考えたんだから!
300おさかなくわえた名無しさん:02/05/13 22:33 ID:???
300デゴザイマス。
301   :02/05/13 22:51 ID:T5dpiCo6
あげ
302おさかなくわえた名無しさん:02/05/13 22:51 ID:E4IvSk92
298上手い!!感動したっ!!
303ぱくぱく名無しさん:02/05/13 22:57 ID:???
あんなこといいな できたらいいな
あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど
みんなみんなみんなできたらいいな

こっからわからん
304sine(щ゚∀゚)=◯;)´ν`):02/05/14 14:41 ID:xMk8jQS.
久し振りに学校へ行くと友人がテーブルに座っている。
もう何ヶ月も彼女に会っていない感じがして
無償に嬉しくなったわたしはアメリカンドッグを握り締めた手で
思い切り手を振った。まるで別れを惜しむ親子のように。
すると、一緒に歩いていた別の友人が言う。
「アンタ、ほんとにビッチね」と。
私はあまりに心当たりのない発言に一瞬幻聴かと思ったが、私は確かにその言葉を聞いた。
幻聴なんてありえないのだ。

あーうぜー。
村上春樹うぜー。
とにかく、私が言いたかったのは
友達に手を振ってたのに
一緒に歩いてる奴に私の目にも入らなかった
知能送れの子供の顔にアメリカンドッグ突き刺してたと勘違いされて
ビッチ呼ばわりされたんだよ。
あー腹たった。
これが今日のグチです。
305おさかなくわえた名無しさん:02/05/14 14:47 ID:d/nIIWXg
あんなこといいな できたらいいな
あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど
みんなみんなみんなできたらいいな
↑↑↑↑↑↑↑
         ココが違う。
みんなみんなみんなかなえてくれる
ふしぎなぽっけでかなえてくれ〜る〜
306おさかなくわえた名無しさん:02/05/14 14:52 ID:???
そーらを じゆうに とびたいなー
「はい タケコプター」アンアンアン
とっても だいすき ドラえーもんー
307   :02/05/19 00:10 ID:FqGYuvTs
やれやれ あげるしかないな
308おさかなくわえた名無しさん:02/05/19 08:16 ID:???
どらの命題を出した人、感想くらい言ったら?
309おさかなくわえた名無しさん:02/05/19 20:20 ID:.MrsSpuU
何処かの板にあった、
「カフカの『変身』の冒頭部分をいろいろな作家の文体で模写しよう」
というきわめて優れたスレについて覚えている人はいるだろうか。
既に一年か二年以上も前のことである。

できることなら、僕は、もう一度あのスレが読みたい。

数多くの駄スレと、良スレ(まあこっちはそれほど多くの数ではないのだけれど)
の記憶だけを残して、ログは静かに、そして休むこともなく流れ去っていく。
このスレの趣旨とはちょっと違うのだけれど。
310おさかなくわえた名無しさん:02/05/21 22:13 ID:???
今日も僕は小人達がねじまき時計のねじを回すように
いつもと同じ一日を過ごした。
311おさかなくわえた名無しさん:02/05/21 22:26 ID:epVDOtfg
>>309
http://mentai.2ch.net/book/kako/963/963421916.html

これのことだと思うが。
312おさかなくわえた名無しさん:02/05/21 23:02 ID:???
このスレ、親密な感じですね。
313おさかなくわえた名無しさん:02/05/22 15:06 ID:BIbUxjmE
やれやれ  age
314309:02/05/23 22:49 ID:pHfkY9vo
>>311
あぁ、これだ。
どうもありがとう。
315おさかなくわえた名無しさん:02/05/24 04:02 ID:???
いや、いいんだけど、愚痴じゃないのもずいぶんあるな。
316おさかなくわえた名無しさん:02/05/25 20:44 ID:???
確かに愚痴ではない書きこみも随分増えたようだ。
ドラえもんの主題歌?タケコプター?
一体何の話をしているのだ?今日の愚痴がこのスレッドのテーマのはずじゃないか。
生活となんの関係もない、面白おかしくネタを書きこむスレッドになってしまっている。
しかしドラえもんの主題歌を春樹風にアレンジするというのはなかなか面白いアイデアだし、
実際>>298を読んでも面白かったのは事実だ。
読者だって、生活上の愚痴を読むよりは、もっと心が明るくなるような
面白おかしい書きこみを読みたいだろう。
しかし、面白おかしい書きこみや、それに付随する笑いを求めるというなら、
お笑い板にでも新規スレッドをつくればいいのだ。
317おさかなくわえた名無しさん:02/05/29 10:27 ID:7DQfwh7g
朝目が覚め、いつものように出かける準備を進めていると
不意にそれが無意味なことのように感じられた。
TVに映し出される光景に僕はまたその気持ちを強くした。
おもむろに会社に電話を済ます。今日は休みことに決めたのだ。
318川原泉風:02/05/29 10:33 ID:O61uyjFY
やでやで・・・
319おさかなくわえた名無しさん:02/05/31 01:24 ID:Ad3BhFkI
彼女と別れてからというもの、僕はぼんやりとしたまま数カ月を過ごしてきた
様に思う。そう、まるで風船おじさんが何処までも遠い彼方を目指してそのまま
消えてしまった様に、夢と現実の区別がつかないまま過ごしていたのだった。
でも僕の現実はやはり風船おじさんとは違っていて、今さらながら、別れを告げ
た彼女の消息が途絶えたかに見えたのが、今日になって追い討ちをかけて僕を
傷つける事態が起ったのだ。
まったく、どうして彼女は僕の行く先々へ早回りして足跡を残していくのだろう。
お陰ですっかり僕のいきつけの店もクリーニング店の店主も僕が彼女を失った事
を知っているし、彼女の方が僕に振られたという印象まで残しているのだ。
耳を疑う言葉を聞いて、深くため息をつきながらビールを流し込むように飲んで
「やれやれ」と小さく声に出して言うのが精一杯だった。
結局、やり場の無い怒りをどこにぶつけていいのかも分らず、パソコンを立ち上げ
とある掲示板で見つけた「愚痴を語るスレ」という所にとりとめもなく酔った頭
で書いてしまっている僕がいるわけだ。
320:02/05/31 22:44 ID:???
僕と彼女はいつものように、ごきげんなソウルミュージックを流しながらドライブをした。
彼女はいつもドライブの時は、決まってポテト・スナックを食べた。
まるでポテト・スナックを食べ、コーラを飲んでいる限り、この世界は幸せに
なると信じているかのように彼女の手は休むことなくポテト・スナックを口に
運び、たまにコーラをのどに流し込んだ。ぽりぽり。
321おさかなくわえた名無しさん:02/06/01 14:42 ID:kVnbljzI
http://kaba.2ch.net/test/read.cgi/event/1022659740/
みなさんここにも書き込んでください。
「大長編小説 〜さよなら、2ちゃんねる〜」
322おさかなくわえた名無しさん:02/06/01 21:07 ID:kVnbljzI
ここには本物の春樹さんは登場しないのですか?
323春雄:02/06/01 21:41 ID:KKK/kcSI
テレビを見ると僕の周りの世界ではワールドカップというサッカーの大会が行われて
いるらしいことがわかった。もしかしたら少し自転車を走らせれば顔を塗りたくった
陽気なウルグアイ人や太ったデンマーク人に会えるのかもしれない。だが僕はまた目を
閉じて来週から始まる仕事のことを考え始めた。 パチン オフ
324おさかなくわえた名無しさん:02/06/01 21:50 ID:???
>>323
IDかっこいい・・
325211、245and283:02/06/04 13:46 ID:???
ワールドカップ。
若者が夢中になればなるほど僕からそれは離れていく。
ワールドカップ。
声にだして言ってみた。500マイル以上離れたところから聞こえてくる
風の音のように、やけに不自然に響いた。

今朝の満員電車で見かけた人のように、若者も日本チーム公式ユニフォームを
身につけ、仲間たちといっしょにテレビの前で大騒ぎするのだろうか。
その格好のまま電車に乗ったりはしないだろうか。
そのような考えを巡らせていくうちに、僕とワールドカップは
永遠に平行線をたどり続けるだろうということに落ち着いた。
やれやれ。僕だって若者が大好きな物のことは理解したいと思う。
しかし、僕とワールドカップの間には決して相容れられない何かが確実に
横たわるのだ。それはきっと僕にとって僕から一番離れたところに
存在するものなのかもしれない。僕はサッカーのルールをおそらく
理解することができないし、有名なサッカー選手の名前と顔も一致
しなければ、流行りにのって騒ごうとすら思えなかった。若者だけではなく、
僕の上司すら朝から浮き足立っている、僕の周りの浮き足立った
世界に憎しみすら覚えた。いっそ国家規模のもめ事でも起こって中止
にでもなってしまえばいいとまで思った。
しかし、ワールドカップは確実に存在する。
僕が好もうと好まざるとかかわらず。
326おさかなくわえた名無しさん:02/06/05 18:51 ID:nOlzXYul
>>325
いい( ´ー`)y─┛~~
327:02/06/05 23:44 ID:7ZFYjIkP
僕個人のアイデンティティなんてこの世に存在しないのだ。
アシカがばか丁寧に名刺を渡して、うまそうに麦茶をすすっているのを
ぼんやり見つめながら、僕はそんなことを考えていた。
「ようするに、先生がここで笑って一言感じのいい挨拶を
 して下さるといいんですが、、、」
アシカは熊のプーさんのような無邪気な瞳で僕を見つめながら
僕のアイデンティティを形而上的なナイフで実に見事にそり落としていく。
アシカはいつも僕をそんな気持ちにさせる。僕自身のささやかな
アリの目ほどの希望も想像力も全て象に踏み潰された雑草のように
ぺちゃんこにしてしまうのだ。
328いやいや:02/06/05 23:57 ID:7ZFYjIkP
このスレいい〜♪
329  :02/06/06 00:07 ID:YlAe3T/i
>325

>若者も日本チーム公式ユニフォームを
→ここでは「チーム」はない方がリズムがあっていいと思います。
>僕はサッカーのルールをおそらく理解することができないし、
→おそらく僕はサッカーのルールを理解することができないし、
>僕が好もうと好まざるとかかわらず。
→僕が好むと好まざるとかかわらず。

2段落7〜8行目は見事です。
誠に僭越ながら添削させていただきました。>ウザー
330おさかなくわえた名無しさん:02/06/06 00:13 ID:alglA7CD
>>329
添削大歓迎です。
私も文章を書いたけど反応が無いのでさみしかったものより。
331211、245and283:02/06/06 10:16 ID:6kgQkNig
>326
ありがとうございます。

>329
添削ありがとうございます!ウザくなんかありませんよ。
嬉しかったです。世間的に(´∀`)♪ワショーイなものに否定的なこと
書いたので、ちょっと怖かったのです。

精進します。また書いたらよろしくおながいします。
ここはトリップが使えるのでしょうか?
332おさかなくわえた名無しさん:02/06/07 23:00 ID:d0XD/Uh2
トリップつかるよ。
使ったことないけど
333おさかなくわえた名無しさん:02/06/10 00:48 ID:bK42/xri
今日食べたてんぷら蕎麦は格別に美味しかった。
二匹の海老がふんわりとした衣に包まれている
僕好みのサクサクとした軽めのてんぷらだ。

しかしひどく量が少なすぎたんだ。蕎麦の絶対量ってものが。
8時頃に食べ終えた蕎麦はもうあっけなく消化され
腹部はさっきからコロコロと音を立てている。

しかも衣からにじみ出た油の嫌なところだけが
もったりと胃を満たしているんだ。
なんてひどく憂鬱な気分なんだろう。

そもそもあれで腹いっぱいになる訳がない。
蕎麦湯をいくら持ってきたって無駄なんだよ

それを他の客の分まで飲み干してしまう僕も僕なんだけれど。
やれやれ、僕はいとも簡単に騙されてしまったのだろうか。
ぼったくられたのか、それはわからない。

ああ、ロシア戦に熱狂したサポーター達の
ずば抜けた消化力が
ほんの少しでも僕に存在したなら。


334333:02/06/10 00:55 ID:bK42/xri
やれやれ、果てしなく長い割には
春樹になりきれていないんだよ。
335おさかなくわえた名無しさん:02/06/10 01:33 ID:kmeAReCA
>333
君が気にしなくちゃいけないことなんて
これっぽっちも無いんだよ。
336形而上的な名無し:02/06/11 17:01 ID:LZwGlkRa
誰がなんと言おうと、夏はビールがおいしいですね。
337うぐう:02/06/11 17:23 ID:DCjp46OJ
 やれやれまだ火曜日だというのに、僕の体内のエネルギーはすっかり干上がっているらしい。
Y子は手と口を同時に動かしても、まったく仕事のペースを落とさない。しかしつられて喋るJ子は
さっぱり手が止まっている。今日納品の仕事は2社分あるというのに。自作されたUNIXベースの
サーバからは超絶した高周波がまき散らされ、オフィスのバックノイズの主旋律となっている。
社内メールをCCするほど愚かしくはないが、ログからT嬢のメールだけフィルタリングする。
飛び抜けて私用メールの転送量があるので、お目付役というわけだ。ルールは開示されているが
目にせず気にとめないならないのも同前だ。
他人の現実の姿というのはさして劇的ではないが、T女史のそれもたいしたものではなかった。
いくつかのパターンを組み合わせた局面の断片にすぎない。
泣き言、恨み言、やけくそ、逆切れのあいだをかきわけて、内部漏洩をにおわす文を見つける。
強引なパーミッションでローカルに侵入すると文書箱そのものをコピーして8cmCD-Rに焼きつける。
オリジナルのツリー構造を添付し、ビューワーにはりつける。
ひといきついたところで、当のT嬢が通りかかる。
「あらMさん、まだお仕事?」
「ん、ああ、なかなかまとまらなくてね」
彼女の後ろ姿を見送りながら指の間にはさんだCD-Rで首を切断してみる空想にかられた。
15000prmの回転があれば十分だろう。
インドにはそんな武器が存在するらしいが、僕の頭と同じで1/100も回転すまい。
途切れた思考に対してかぶさるようにY子とJ子の笑い声がひびく、つられて
H子とN嬢が笑いはじめる。臨界点突破だ、チェレンコフ光のイメージがひろがる。
青く冷静な怒りだ、そこらの幼稚園児じゃあるまいし。
「怒らないうちに静かにしてくれる」
静かに言う。
「はーい」
 音声の無意味な終熄。
オフィスはクリックとキータッチと空調とサーバからの高周波のノイズの波に戻った。
338mo:02/06/15 14:37 ID:bLlUUAiJ
僕はその時、本を読んでいた。下らない作家の書いた下らない本を。
突然、携帯電話がけたたましい音を立てた。一瞬僕の思考は停止した。
手元で、赤や黄色に色を変えメールの受信を知らせていた。
僕は、いつも思う。たかが携帯電話だ。なぜ、こんなにいろいろな機能が付いているのだ。
電話が出来ればいいじゃないか。しかし、そんなことを言ったって世の中は
僕を置いてどんどん進化していくのだ。好むと好まざるとにかかわらずにだ。
そんなことを考えながら携帯を見た。メール送信者は、どう友好的に考えても
このようなメールを送られて来るるような間柄ではなっかった。
彼からのメールにはこのように書かれていた。
「思いでは記憶の中にしか存在しないのかな?」
僕は、非常に考えた。だって、このようなことは考えた事はなかったもなかったのだから。
僕は7分考えて、こう送った。
「記憶は、酷く曖昧なものだし忘れられてしまうものだけど、それが美化されたものが
思いでなのじゃないのかな」と。
しかし、僕は夜まで待ったが彼からもう一度メールが来ることはなっかった。





339おさかなくわえた名無しさん:02/06/15 16:21 ID:bLlUUAiJ
あげーん
340おさかなくわえた名無しさん:02/06/16 07:37 ID:ak2kLzTt
朝起きて、猫にえさをやり、コーヒーを沸かすために
やかんを火にかけたところでその新聞は目に入った。
「ヘディングでゴールを決めるヒデ」見出しにはそう書いてあった。
ヒデ?僕はもう一度新聞の見出しをじっと見た。
僕はやかんの湯が沸くまでの間、穴があくほど
その見出しを見つづけてみた。でもそこに書いてあるのは
紛れも無く「ヒデ」という文字だった。
コーヒーを入れて記事に目を通した。
「誰のマークも受けずに」いることが「極めて珍しい」中田ヒデが
こんな「好機」を見逃すはずが無く「試合を決める」シュートをしたと
記事にはそう書いてあった。
341karuki:02/06/17 23:50 ID:s+R2BPOY
僕は丁寧に髭をそると、鏡の前で自分の体を細部にいたるまで
点検した。
毎朝の軽いランニングと、週に3回のプールで3kの水泳をしたおかげで
腹の肉はかなりきれいに殺ぎ落とされていた。
また糖分と油分の選別を行い、食事制限を徹底的にした結果、
頬とアゴのたるみは取れ、肌には20代でも通用するはりがあった。

しかし、僕にとって一番大切なものが確実に消え去っていた。
342おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 00:52 ID:eD+QExaY
>341
何を失ったんだ?気になるよ。
343おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 00:53 ID:4izgbgY/
みなさんは春樹の小説、堂々と人前でよめる?
344おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 00:53 ID:q0giAHda
あっ、俺読んだことねえんだ(^^;)
>村上春樹
345211 ◆cS76pw2A :02/06/18 16:20 ID:Gw9JFL9j
若者が会社を休んで東響ドームにワールドカップのパブリックビューイング
を見に行っているのを、僕は僕の上司から社内メールをもらうまで知らなかった。
僕以外の仕事仲間はみんなその事実をおそらく昨日の時点で知っていたようだ。
僕は朝からとてもいやな気分になった。業務上、僕と若者は接点がないわけではなく、
むしろ緊急に急ぎの仕事を依頼することが多々あった。若者が僕の派遣されている会社に
やって来たときから続いていたことだ。会社を休むということを僕に伝えるのに、
大した手間はかからない。帰り際に一言、「明日休みます。」と社内メールを
出せばすむことだ。若者にとってそれは面倒で退屈極まりない行動かもしれないけれど、
そのようにして社会は、人間関係というものは常に円滑に流れるものだと
僕は考えている。僕だってもちろん、この時期の周りや若者の浮かれ具合から、
事情は察することはできる。ある程度の予想くらいはしていたけれど。

やれやれ。これではまるで僕が一人で拗ねているようにしか見えないな。
最低限、若者は自分の部署の長と僕の上司には連絡していたのだ。
若者は義務を果たして権利を楽しみに、公式ユニフォームを身につけて
東響ドームに行っているのだ。誰からも責められる謂われはない。
そう、若者は間違ってはいないのだ。僕だけが外の雨のなかに取り残された
空き缶のように無視されている。いっそ僕の中の全ての汚い感情も、
飲み残しの液体と一緒に雨に流れてしまえばいいんだ。僕は年齢を重ねている
割にはあまりにも幼稚で嫉妬深かったし、若者のことばかりを考えていた。

つらつらとそんな考えを巡らせているうちに、会議室から歓声が上がった。
トルコ戦を垂れ流しているその部屋に、女子社員がばらばらと群がり
ばらばらと散らばっていった。日本チームが一点入れられてしまったのだ。
僕は少しだけ楽しい気分になった。負けてしまえ。そして、早くこんな
馬鹿げたお祭り騒ぎは終わらせるべきなんだ。ワールドカップやサッカーを
好きな人間ばかりが地球上に住んでいるわけではないんだ。少なからず、
僕は被害を被っているんだ。僕に平穏な日常を返してほしい。僕に若者を
返して欲しい。若者を返して欲しい。同じ建物の中で、社内LANで繋がって
存在しているというささやかな幸せを返して欲しい。僕にだってそれくらいの
ちっぽけな権利くらいある。

やれやれ。これではまるで僕が一人で拗ねているようにしか見えないな。
346おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 23:30 ID:ASXdAH5L
ビールを置いてないって?
僕は驚いて聞き返した。酒屋にビールが置いてないということがどういうことなのか、僕は飲み込めなかった。
水色のまぶたをした女の子の店員が
「代わりにチューハイはどうですか。人気があるんですよ」と言った。僕は首を振りながら酒屋を出た。
347おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 23:33 ID:0HKvDk92
やれやれ。
くたびれたサンドイッチを口に運んだ。
348おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 23:49 ID:aweqPmgs
そのとき韓国戦なんか見るべきではなかった。
僕は少なくとも韓国とイタリアの試合を見るべきでは無かったのだ。
僕は明日早起きをしなければならないある用事があり、そのために
必然的に早く寝なければならないという形而上的な法則の中にいた。
たまたまテレビを回していたら写ったものが韓国対イタリアの試合だった。
そこには激しい盛り上がりがあり、すごい気迫が溢れていた。
僕はうかつにも、夏の終わりに立ち寄った映画館のような気持ちでつい
そのまま試合を見てしまった。
トッティーが退場になったあたりから僕はまんまと魔力にはまってしまった。
そしてどうだろう。今の僕は踊る小人に踊らされているのに興奮して
眠気なんてどこかに連れて行かれてしまったのだ。
やれやれ、また今日も寝るのが遅くなり明日の早起きは出来なくなってしまった。
349おさかなくわえた名無しさん:02/06/18 23:56 ID:a7UmUbHG
>>345
上から気になるところだけ書きます。

「恐らく」は文頭にもってきた方がよいでしょう
「緊急に急ぎの〜」重言です。
「浮かれ具合から、」他に適切な言葉がありそうです(思い浮かばないけど
「ある程度の予想くらいはしていたけれど 」ある程度予測できてはいたけれど
「自分の部署の長」ここまで正確に言うことはないと思います。部長とかでも・・
「外の雨のなかに取り残された 空き缶のように無視されている。」比喩いまいち
「つらつらとそんな考えを」つらつらがひっかかります。
「ばらばらと群がりばらばらと散らばっていった」ばらばらも気になります。
350おさかなくわえた名無しさん:02/06/19 00:00 ID:DaWvH3qL
>>345

「やれやれ〜」の一文が2つありますが・・・強調?

誠に僭越ながら添削させていただきました。
編集者のタマゴです。練習させていただいています。
でもあなたの文章は切なくて良いですね。細かい感情が伝わってきます。
351おさかなくわえた名無しさん:02/06/19 00:03 ID:nAOTnygB
>>346
「僕は首を振りながら酒屋を出た。」
この一文がすべてを物語ってます。うんざりした情景が浮かんできます。
352211 ◆cS76pw2A :02/06/19 11:19 ID:Gq70dF0n
>349=350?
添削とお褒めの言葉ありがとうございます。やはり動揺に押し流されたまま
書いてはいけませんね(笑)。まだ文章を書き始めて半年足らずなのですが、
よろしければいくらでも練習してやってください。
やれやれ〜はわざとです。

余談ですが、カキコしたあとに本当に日本が負けてしまってびっくりしました。
でもまだワールドカップ自体は終わってないので、しばらくサカーファンは忙しい
でしょうね。はーあ(;´д`)…
353おさかなくわえた名無しさん:02/06/22 21:19 ID:kwF5JZ/r
やれやれ、真夏の暑さの中で3本目の缶ビール
をハムサンドと一緒に胃に流し込みながら
僕は僕の細胞が一つ一つ拡散されていくのを感じた。
横では黒猫がじっと座っていた。
354おさかなくわえた名無しさん:02/06/23 09:52 ID:omRm7Rqd
今朝は何の予定も無い。何の予定も無い夏の日曜日の朝が僕は好きだ。
しかも天気がよかった何も言うことはない。今日はまさしくそんな日だった。
僕は自分のために一杯のコーヒーを入れ昨日から気になっていた水道管を
点検し、市民プールに泳ぎに行こうか、それとも部屋の棚の調節のために
ホームセンターに行こうか考えをめぐらせていた。

そのときやってきたのがアザラシだった。
355おさかなくわえた名無しさん:02/06/23 20:44 ID:FRD/beMw
添削ウザ
356おさかなくわえた名無しさん:02/06/23 21:39 ID:f+SXGwpS
さてさて
357おさかなくわえた名無しさん:02/06/23 23:01 ID:r+2ccsLe
絶対なんてものはこの世に存在しないんだ。
僕はそう考えていた。
だって、そうじゃないか。
一年前のあの日、彼は言ったんだ。
「結婚しよう」
ああ、まったくこの世の中には混乱することが多すぎる。
一年前の言葉は現在には通用しないらしい。

僕はときどきあのころを思い出す。
僕と彼が過ごした時間を。
高校一年の夏を。
確かに僕が輝いていた瞬間を。
358おさかなくわえた名無しさん:02/06/24 16:33 ID:0ZLk5721
ストイックとヘドニズムのジレンマだ。
僕はそう考えていたんだ。
先程から本を探す風をしながら僕の尻を触っている奴も、
きっとジレンマに陥っているんだ。
やれやれ。

タダで人のケツ触んじゃねぇゴルァ。
359 ◆7huWNVJs :02/06/24 16:47 ID:8gGqQYgW
>>358
(゚∀゚)イイ!!

妙な喩えが絶妙!
360おさかなくわえた名無しさん:02/06/24 21:08 ID:BhRUc7JB
僕は日に2箱のマルボロを吸う。
もう15年煙草はマルボロと決めているのだ。
仕事を2度変えたし、ギリシャ語もチェロも長続きしなかったが
マルボロだけは変わらない。

このようになんの取り得のない僕ではあるが
特に美人というわけではない人並みの妻をもらった。
そして人並みに子供にも恵まれ人並みの幸せを享受している。
この世は多くの「人並み」で構成されているのだから
とくに文句はない。
人並みに生まれて人並みに死んでいく。
アボリジニと同じことだ。

だが子供の誕生を見てからいつも死と隣り合わせの生を
感じずにはいられなくなった。
「お兄様のことを考えているのでしょう?」
妻が僕にサラリと言う。
そう。
僕は恐いのだ。
黄砂が日本を覆ってしまうくらい恐いのだ。

僕の兄は生まれつきの精薄だった。
そして5年間だけの生をまっとうした。
僕の兄の記憶は不自然な笑顔だけだ。
ひきつった笑顔。

母は兄について多くを語らない。
兄の写真は残っていない。
アルバムにはあどけない僕の写真ばかりが幸せの押し売りをしている。
母は兄の記憶さえも消そうとしたのだ。

今は母の痛みが少し分かる気がする。
その母も3年前に他界した。

僕は子供の写真を撮るのが恐い。
思い出を残しておくのが恐い。

「この子は死んだりしないわよ。」
妻がいとおしそうに我が子を抱く。

そして僕はまたマルボロに手を伸ばす。


361おさかなくわえた名無しさん:02/06/24 21:46 ID:2Q/KQqDz
春樹風ではないかもね。
誰かに似てるかな??
362おさかなくわえた名無しさん:02/06/25 14:42 ID:9IUYxORw
http://sports2.2ch.net/test/read.cgi/wc/1024884184/

むやみな韓国叩きはやめて、こいつに焦点を当てよう
すべての元凶はこいつ、反日煽ってるのもこいつ
363おさかなくわえた名無しさん:02/06/25 16:30 ID:7/C0WgcM
>>359
ありがとうございます。
でもヘドニズムって間違ってるかもしれないです。
364おさかなくわえた名無しさん:02/06/25 17:45 ID:/IiSQQ/t
>>363
359さんではないですが
ヘドニズムって何かなぁと思ってたんだけど…
反吐が出る程〜、みたいな造語かと思っちゃった。。
でも、(・∀・)イイ!!
365おさかなくわえた名無しさん:02/06/26 20:51 ID:4qvPZP1c
サッカーの試合がテレビに映されるのを
ながめながら、缶ビールを3本飲んだ。
366おさかなくわえた名無しさん:02/06/27 00:48 ID:0ze5AaKc
>357
僕はタバコの煙をプカプカくゆらせながら、ずっと考えていた。
君が幸せになるにはどうしたら良いのかってことを。
そうだ。僕はとても素敵なことを思いついた。
パートナー届け。そう、それはきっと楽園への切符だ。
君達はそれをしっかり握り締めて区役所に行き
したり顔で、7.3分けの冴えない職員の目の前に突き出してやるんだ。
その男はまるで南極にパンツ一丁で置き去りにされたみたいに、カタカタ震える手でハンコを押すだろう。
その時僕は遠くからおめでとう、と叫ぶんだ…
やれやれ、また例の世界に迷い込んでしまったようだ。
クルルップ…こめかみが痛む。
367おさかなくわえた名無しさん:02/06/28 16:11 ID:2FuQ2opf
>>366
357です。
わざわざありがとう。
…春樹風にお礼を言いたいのですが無理でした。
368おさかなくわえた名無しさん:02/06/28 17:16 ID:Q2DsuBhT

犯人達に死刑を!!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

【大阪で2年間に数百人を強姦した凶悪犯たちの残虐な犯行・顔写真】

http://www.tanteifile.com/diary/2002/06/27/index.html
http://www.tanteifile.com/diary/list_index4.html

http://tanteifile2.gasuki.com/bbs/readres.cgi?bo=satsujin&vi=1023026334

●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

防犯コピペしる!
                            
369おさかなくわえた名無しさん:02/06/30 18:13 ID:Z0ONJzR+
しゅぽ
370211 ◆cS76pw2A :02/07/01 12:48 ID:MPIuwMTA
僕は僕なりに、興味がないなりにワールドカップやサッカーについて
若者と関わりを持てないか考えてみた。毎朝のラジオ番組のDJがワールドカップ
期間中はことさらにサッカーの話を絶叫していたので、ある程度の事は話題
程度だけれども知識として身についてしまっていた。
僕はサッカーについては全くの素人だし、ルールすらおぼつかないし、
サッカー用語はハットトリックしか知らなかった(昔読んだ雑誌にそれだけ
載っていたのだ)。
ラジオ番組のDJが熱くまくしたてていた話題について、僕はときどきこっそり
社内メールで若者に意見を聞いてみたりしていた。しかし、若者がそれについて
答えることはなかった。それどころか、雑談のメールは一切無視されるようになっていった。
僕は激しく落胆したけれども、考えてみればそれは当然の行為だった。
若者は8月いっぱいで僕らが派遣されている会社を辞めるつもりなのだ。
辞める時は笑って辞めたい。以前若者が僕にそう言っていたので、
僕はがんばりなさいと言った。本当にそう思っていた。本、当、に。
そのためには、僕の出したあしかのあくびほどのつまらない雑談メールなど相手に
していられるはずはなかった。若者が引き受けているシステムやプログラムは、
若者しか完成させることができなかったし、途中で引き継げるスキルのある人間が
システム管理室にはいなかった。僕は若者一人が割をくっているように思えて
ならなかったが、結局のところ僕だって若者のために何かができるわけではなかった。
若者だけでなく、誰かのためにだって何かができるわけではなかった。
371211 ◆cS76pw2A :02/07/01 12:55 ID:MPIuwMTA
僕は若者が僕を遠ざけているように思えてならなかった。
ときどき僕たちは帰りの電車に乗り合わせることがあるが、
いずれの時も若者は本を読むか居眠りをするかしていた。
隣同士に座っていて肩がきゅうくつにぴったりくっついているのに、
僕と若者は500マイルも離れている感じがした。触れあっている部分が
じんっと熱くなったもしたが、そんなふうに感じているのはおそらく僕だけだ。
以前の僕らは触れあわないようにしてはいたものの、そこはかとない親密感に
溢れていたと言っていい。背の高い若者を見上げるようにして、いろいろな話をした。
僕にとって若者はおもしろい弟のような存在だった。
若者にとっての僕は、一体なんだったんだろうと思う。

つまるところ若者にとっての僕とのことは、たわいのない通り雨をやりすごす
ための軒下での雨宿り程度のことでしかないのだ。
軒下雨宿的恋愛。雨が止んでしまえばそれで終わりなのだ。
僕だけが軒下から動き出せないでいるのだ。
若者は僕に何かを言ったわけではないし、僕もうまく若者に伝えられないでいた。
二人でいるにしろ、他に仲間が混じっているにしろ、僕は沈黙が怖くてわざと
大げさに話してみたりしたけれど、話せば話すほど上滑りするだけだった。
僕は若者といろいろな話をして、お互いを深めていきたかった。
しかしそれが若者にとってもはや鬱陶しいだけのものなのだとしたら、
僕はきっと何も言うべきではないのだろう。
僕は黙って全てを忘れるべきなのだろう。年長者としてそうすべきなんだ。
いくら僕がいわし並の脳味噌しかなくてもそれくらい理解することができる。
年長者として。
けれど僕の情念の部分でそれをするのはかなりの労力と時間を要する。
若者の大きな手のひらと、広くつるりとした背中と、しがみついてもゆるがない肩が
他の若い小さな女の子のものになる。そう考えただけで僕は職場だろうと電車のなかだろうと
コーヒーショップだろうと、気が狂うくらい涙が止まらなくなる。
僕は若くもなければ小さくもないし、余計なことしか口に出せなかった。
僕には致命的に可愛げが欠落していた。
こればかりは僕にもどうしようもなかった。

---
ワールドカップが終われば…なんて思ってましたが
関係ないみたいです。・゚・(ノД`)・゚・。
372おさかなくわえた名無しさん:02/07/01 23:12 ID:3++Rxk8R
そのときそのビーバーみたいな顔の男は
ゴリラの手からこぼれたボールを
足で蹴ってネットの中に入れたのだ。
そう、まるでこぼれることがわかっていたみたいに。
まるで最 初 か ら 分 か っ て た よ う に だ。
373おさかなくわえた名無しさん:02/07/01 23:33 ID:Dp1eqWMO

うまいね!傍点を「分かっていたようにだ。」
につければなお・・・。
やれやれ、今日もまたいつもの毎日。
374おさかなくわえた名無しさん :02/07/02 02:20 ID:hL+XS8GO
僕は考えていた。211という名前も顔も知らないある女性のことを。
数ヶ月に渡って語り継がれてきた彼女の物語ももう終わろうとしている。
それは年下の青年に想いをよせる切ないラブストーリーだった。
きっと彼女自身もこうなることはわかっていたのかもしれない。
最初から青年と彼女の間にはとてつもない隔たりがあったのだから。
それは未来や希望や時間だったりする。だけどどうしようもないことだ。
・・・軒下雨宿的恋愛。声に出して言ってみる。
「軒下雨宿的恋愛」
誰だってこの軒下雨宿的恋愛を経験しているはずだ。
あるいはすべての恋愛は軒下雨宿的なのかもしれない。
青年が去ったあとの彼女には地下鉄の長いエスカレーターのように退屈な日常が
待っているに違いない。毎日が急に色あせてしまうことも彼女自身は理解しているだろう。
だけどそれでもそこに居続けなければいけない彼女のことを想うと僕の心は少し痛んだ。

=====
>211
相変わらずお見事です。(・∀・)オミゴト!!
春樹返ししてみましたがいまいち。偉そうなこと言ってるわりに・・。
テンポをつけようと思うと指示語が多くなるし、突拍子もない比喩が思い浮かばない・・・
彼の最終日なんかの様子も個人的に期待してます!
375 :02/07/02 18:38 ID:Uh93NyBO
ひどい朝だった。
二日酔いで仕事を休んでしまったし、かおりからのメールも途絶えてしまったから。
そのうちに僕は、薄暗い部屋の中一人で2ちゃんねるをしていることに耐えきれなくなった。
冷蔵庫から冷えた缶ビールを取り出し飲んだ。
僕の心はもうほとんど決まっていた。
こんな2ちゃんねる生活をこのままずっと続けていくことはできない、と僕は思った。
それが僕の最終的な結論だ。

やれやれ

376おさかなくわえた名無しさん:02/07/02 23:43 ID:2pza40hx
胃の中でさっき食べたホルモンと生ビールがカオスのように
溶け合っていくのを感じながら僕はパーソナル・コンピューターに向かって
掲示板に書き込みをしていた。
同じように掲示板に書き込みをするという行為を今まで1万回以上、
(いや、2万回を超えたかもしれない)繰り返してきたが
今日はなんだかいつもと違っていた。何がどのようにといわれれば
上手く説明できない。
「最近自分の事がうまく説明できないの」
彼女の声が耳の中で何度も聞こえた。僕はひどく混乱していた。
377おさかなくわえた名無しさん:02/07/03 15:01 ID:LlkcB+Su
336イイ
378おさかなくわえた名無しさん:02/07/03 22:52 ID:GrO54mt2
焼き魚定食に焼き魚以外があるとは知らなかった。
少なくともそのときまでの僕は知らなかった。
焼き魚といえば焼き魚だと思って、象の鼻は鼠の鼻より
長いということと同じくらい自信を持って「焼き魚定食」
と注文した。
「から揚げと塩焼きどちらですか?」店の女性は
伝票を書き込みながら当然のようにきいた。
僕はひどく混乱した。どんなに混乱していても
もう一度じっくり考えるべきだったのだ。急いで結論を
出すべきではなかった。でもそのときの僕は慌てすぎて
何故か心にも無く「から揚げで」と答えてしまった。
そうして、出てきた物を見て僕の悪い予感は的中していた。
隣の塩焼きの人のものより30パーセントくらい小さくて
干からびたような魚が出てきた。
僕はひどく落ち込んだ。小さい上にまずそうだ。
やれやれ僕はいつもこうだ。
379おさかなくわえた名無しさん:02/07/04 20:11 ID:aMwOfB97
「それじゃあ、ここで」
と彼女は立ち止まり、僕の目をしっかりとみつめ少しだけ笑みをうかべ、静かに去っていった。
彼女がいなくなったことで、僕は、初めて今日は何も食べていないことに気がついた。
そこで、にんじんとピーマンとたまねぎをそれぞれ3分の1だけうすくスライスして、1枚だけのこっていたベーコンを細かく刻み、にんにくと醤油であっさりといため、最後に、固めにゆでたパスタを入れ込こんだ。
ありあわせでつくったのだが、悪くはなかった。
たまねぎは、新鮮だったし、なによりも、パスタのゆで具合が絶妙だった。
僕は、冷蔵庫からビールをとりだそうと思ったが、窓の外があかるかったのであきらめ、昨日つくったおいた麦茶を取り出した。
そして、ステレオ(7年前に買ったもので僕はとてもそれを気に入っていた。)の電源を入れ、何が入っているかわからないCDのスイッチを押し、パスタを一息に食べ始めた。
しばらく曲が流れなかった。
おかしいなと思いながらボリィウムを上げてみると、突然ギターの激しい曲が流れ出したので、僕は一瞬噴出しそうになった。
それは、くるりの「ワールド イズ マイン」で、3ヶ月前までは、僕が毎日のように聞いていたアルバムだった。
ワールドカップが始まり、僕はそのことを、すっかり忘れてしまっていたのだ。
380おさかなくわえた名無しさん:02/07/06 20:00 ID:I94d3o/y
あるいはそれは風が強すぎたせいかもしれない。
鉄筋コンクリートの駐車場がゆれていた。
そんなところに停めてある車の中で僕は死人のように
熟睡をしていた。
耐えがたい病的な眠気が襲ってきたのは
午後3時31分を回ったところだった。
こんな病的な眠気は初めてだった。
体がしびれてきてゆれてるように感じた。
そこでは寝ることが出来なかったのでやっとのことで
その駐車場にたどり着き車に入って風でゆれる
鉄筋コンクリートの駐車場で僕は熟睡した。
381おさかなくわえた名無しさん:02/07/06 20:04 ID:I94d3o/y
車に入ってかぎをしめた瞬間僕は体が動かなくなり
意識がどんどん真っ黒なところに落ちていくのを感じた。

目を覚ましたのは2時間後だった。
僕は一瞬そこがどこかわからなかった。
僕の頭の中には濃いもやがかかっており、
太陽は少し傾いていた。
肩が動かない。足がしびれている。
僕は体のあちこちを確認しながら少しずつ意識を
覚醒しようとした。
頭のもやは全然晴れなかった。
すべては僕は車に入る前と、あとで変わってしまった気がした。
382おもろい:02/07/07 22:47 ID:9EcqGqB3
あげ

みなさんもっと頑張って
383おさかなくわえた名無しさん:02/07/08 18:07 ID:L+NfCgGh
「今週、飲みにいかないか」
あまりにも突然のさそいに、僕はしばらく返事ができなかった。
窓のそとから、救急車のサイレンと、女の子の笑い声が聞こえていた。
よし、ON,パチン。
「いいですよ、僕は夜の7時には家に戻っています。
最近、たいした仕事もないし、僕でよかったら行きましょう。
でも、なんで僕と飲みにいこうなんて気になったんですか?」
宮崎というその男は、少し微笑んでいった。
「君が最近元気がないようなきがするんだ。
もちろんおせっかいかもしれないが、なんだか、ほっとけないきがして。
嫌ならいいんだ。
僕は考えすぎるところがあって、しかも、おせっかいな男だ。
気を悪くしたならあやまるよ。ごめん。」
「気を悪くしただなんて。
あなたのいうことはあながち間違ってはいません。
僕は最近いささか疲れているし、大事なCDを無くしてしまった。
元気がないと思われて当然かもしれませんよ。」

正直言って、僕は今までこの男にあまり好感を抱いたことはなかった。
まず、声が高くて耳ざわりだったし、時々あまりにも冷たい態度で人と接することがあった。
(普段はわりと、穏やかなのだが、その2面性ともいえる姿を僕は2度ほど見たことがあり
、なぜか、その男の正体はとんでもない奴ではないのだろうかと心のなかで思うようになっていた。)

何故、僕をさそうのだ、僕より、困っていて、大変そうなやつは山ほどいるじゃないか・・・。
僕はわけがわからなくなり、しかしくだらなくなって、考えるのをやめた。
まあいいさ、土曜日の夜、奴と飲む、ただそれだけのことじゃないか。

プツン、オフ。

384おさかなくわえた名無しさん:02/07/13 23:36 ID:FAnO2cbe
「やせるお茶を飲んでみない?」
彼女はそういって僕に中国製のやせるお茶たるものを
僕に勧めた。それは紅茶味のお茶だった。
僕は一口飲んでカップから手を離した。
「ところで」
「このお茶はね・・・・・」
「お茶なんてどうでもいい。僕が聞きたいのは・・」
「分かったわ。あの話ね。」そういって彼女はもう一口中国茶を飲んだ。
そしてあの出来事について話し始めた。それは長い話だった。
アレから1ヶ月、やせる中国茶で死者が出たというニュースのほかに
僕の周りでこれといったニュースは無い。
385おさかなくわえた名無しさん:02/07/16 13:57 ID:XE0p56Kh
突然の電話に僕は動揺をかくせなかった。
彼女は、依然僕が働いていた職場の同期で、もう5・6年は会っていないという人物だった。
「元気?」
「うん、元気にしているよ。何もかわっちゃいない。あれから変わったことと言えば、2回引っ越したことと、ビートルズを聞かなくなったことだ。
君こそ、どうしたの?」
彼女は、しばらく何も答えなかった。
それは、まるで、深い湖み小石を投げいれた時のように、今までなにも感じていなかった静寂が突然僕のまわりをおおった。
386おさかなくわえた名無しさん:02/07/17 22:10 ID:s2hEaP4t
やれやれ、今日もまた彼につかまった。
彼は上司に対する不満を言える相手を探し回ってる。
つかまったら最後、熱弁を30分以上聞かされる。
今まで13回つかまったがその熱弁が30分以内に終わったことは
一度しかなかった。その一度というのはたまたまヤクルトが来たことで
(彼は午前中は必ずヤクルトジョアを飲むことに決めていた)それ以外は
長いときは48分も聞かされたこともあった。
僕はいいかげんうんざりしていた。確かに彼の言い分も一理あった。
だからといってなぜ彼が僕の貴重な朝の30分を(彼女におはようのメールを送る時間を)
彼に踏みにじられなければならないのか。僕はいつも髭を切られているオットセイのような
気持ちでその話を聞いていた。
387おさかなくわえた名無しさん:02/07/20 16:50 ID:6G1PzV+B
338イイ。





OK.繋がってる(w
388おさかなくわえた名無しさん:02/07/26 10:51 ID:eGEEzFm6
338カコイイ!!


アゲアゲ
389おさかなくわえた名無しさん:02/07/31 15:15 ID:CYIFHe2H
みんなうまい!
390ジャージ:02/07/31 15:29 ID:0i6ap6n8
>>1びっくりしたー。
今日学校で現文センター型の補習のときに初めてみた人の名前や。
391おさかなくわえた名無しさん:02/08/02 17:22 ID:7aQSWKzl
僕は朝起きて丁寧に髭を剃り、歯をきれいに磨き終わると
やわらかい綿のシャツとベージュのコットンパンツを履き
買物に出かけた。セミが体内にたまっていく熱を音に変換して、
なんとか体温を保とうと、命を掛けて鳴いていた。
あるいはセミ達の出す音はある形而上学的なもので、僕らがはだしで
外を歩きたくなるような形而学的な象徴であり、
そこにはセミの意図なんて、太陽に照り付けられた砂漠のように
一点の曇りもないものなのか?
まあ、そんなことはどうでもいいのだ。
僕は今日中に掃除と洗濯と料理をしてしまわないといけないのだ。
セミの鳴き声の理由なんてどうでもいいじゃないか。
  セミの鳴き声  
「鳴き声?」僕は光が溢れた車道を運転しながら思わず
つぶやいた。
392おさかなくわえた名無しさん:02/08/02 19:07 ID:mTrOew0Y
僕の職場は、僕の家から車で5分ぐらいの、海が見える高台にあった。
小さな会社で、建物は古く、陰気で、職員はおしゃべりだがそのほとんど愚痴であり、うわさ好きだった。
仕事は遅く、そのくせ、忙しい忙しいが口癖だった。

僕は、その職場の誰にも、心を開くまいときめ、ただ、黙々とキーボードをたたいた。
昼休みは、一人屋上で、ハムと卵のサンドイッチを食べ、よせてはかえす波の動きをみつめた。
その時間はまるで、春の森を流れる小川のようにここちよく、冬のしんしんと降り積もる雪の下の枯葉のように孤独だった。
393おさかなくわえた名無しさん:02/08/02 19:18 ID:4hUmGiD+
暑い日はなんだってこう、ついてないんだ。
朝8時に起きる予定が、目を覚ますと10時を過ぎていて
朝食の卵は冷蔵庫の中でひび割れて中身が飛び出しており、
顔を洗った後タオルで顔を拭きながら歩いていると、
猫のシッポを踏んでしまい、イヤというほど引っかかれた。
やれやれ
これで悪いことは重なるものですよなんて、一般常識を
いうやつがいたら殴り飛ばしたくなる。
僕は気を取り直して、端末に向かってパソコンを立ち上げた。
パチン
394おさかなくわえた名無しさん:02/08/02 22:36 ID:uci/TVv/
最初に2chに出会ったのはいつのことだったろう。
この文章は、そのような、いわば考古学的疑問から出発する。
さまざまなスレにAAが貼り付けられ、種類別に区分され、分析が行われる。
さて最初に2chに出会ったのはいつのことであったか。
395あぼーん:あぼーん
あぼーん
396おさかなくわえた名無しさん:02/08/06 10:35 ID:XN6jZ2uO
ko;
397おさかなくわえた名無しさん:02/08/06 11:51 ID:YZM0ma2S

      
        今、僕はオナろうと思う
398おさかなくわえた名無しさん:02/08/08 22:08 ID:3AlLc7if
大体晴れた日にノンビリ歩いてる猫のことなんて気にしなければよかったんだ。
僕はそのとき小さな黒猫を無視するべきだった。
399age:02/08/12 20:49 ID:x9lB9Pl0
>>395
何がおきた。
400おさかなくわえた名無しさん:02/08/12 22:58 ID:DeZpg3Re
やはりコットンパンツはベージュではなければいけない。
誰が決めたわけではいが僕にはどうしようもないことなのだ。
401おさかなくわえた名無しさん:02/08/12 23:34 ID:WmgXy2Qq
やれやれ。ひどく憂鬱な気分だ。
402おさかなくわえた名無しさん:02/08/13 20:52 ID:8yLPxNp1
その日僕は今まで一度もしゃべったことのなかった上司を説明できないようなささいな理由で殴った。
僕が部屋に戻ると回りの連中は白い目で僕のほうをじろじろみて、足早に席に戻り仕事をはじめるふりをした。
僕は、誰とも目をあわさず、やりかけの仕事をはじめた。
もちろん、手につくはずもなく、僕はいったい今何をしようとしているのか、わけがわからなくなってしまった。
403おさかなくわえた名無しさん:02/08/13 21:48 ID:ex6trnlj
ダウンタウンで殴り合いのけんかをしていた。
やれやれ。
僕はこころの中でそうつぶやいた。
404おさかなくわえた名無しさん:02/08/17 13:52 ID:ZaeurDah
338、381時分的に好きっ
^0^

405 :02/08/19 22:14 ID:QqarpnBK
怒鳴る人に電話をしたのは6回目だった。
1回目はその人は怒鳴らなかった。
2回目以降の電話でその人は必ず怒鳴った。電話で怒鳴ることが
まるで陽だまりの猫が伸びをするのと同じくらい当然と思っているようだった。
あまりにも怒鳴る人のどなり話が長かったので僕は受話器を耳からはずして
考え事をしていた。携帯の通話時間を表す表示が45分20秒となっていた。
やれやれ、僕は頭の中で月に言ったウサギとその家族のことを考えていた。
月ウサギが餅つきに取り掛かろうとしたところでふと気づくと受話器は
静かになっていた。やっと終わった。僕は電話を切ろうとした。
「だからどうして黙っているのですか?!大体聞いてるのですか?!」
怒鳴る人の話はまだ終わっては無かった。
406おさかなくわえた名無しさん:02/08/19 22:43 ID:EjyBUdr3
テレビでは台風に注意しろと涼しげな顔でアナウンサーが繰り返し伝えていた。
ぼくは窓を開けて外を見た。空はすっかり開き直り、家の中と同じようにがらんどうだった。
台風は東京に来るのだ。大阪にはこない。ぼくはコンビニへ行って食料を買いこんだ。
空と家が同じ状態だと自分が雲なのか人間なのかわからないからだ。これで少なくとも
ぼくはがらんどうではない。インスタントラーメンをゆでながらぼくは思っていた。
407  :02/08/20 23:23 ID:alCYMPBZ
そのとき突然秋がやってきた。
お盆という物が終わったそのすぐ後に当然のように秋はやってきた。
あまりにも突然来たので僕は上手く振舞うことが出来なかった。
そのときの僕はどうしていいかわからない子供のように戸惑っていた。
408おさかなくわえた名無しさん:02/08/20 23:27 ID:d9ahpV12
やれやれ、偽者横行か。放置しておくか。
409おさかなくわえた名無しさん:02/08/21 00:18 ID:CtC/p3l9
今日もマクドナルドでは微笑みとポテトが作られ続けていた。
ぼくはカウンターに少し指を置いて考えるふりをしてから言った。
「ハンバーガー10個ください。あ、あとポテトのLも」
前髪がまるでつまようじのように揃った女の子が威勢良く叫んだ。
「バーガー10個でーす」
ぼくは背中に汗が滴るのを感じていた。ハンバーガーを10個注文
したのはぼくなのだろうか。それとも彼女なのだろうか。ぼくは混乱していた。
そしてひどくうんざりもしていた。おまけのように一時貸与された「お待ちください」
のプレートも、店の隅に雑然と並んでいるプロパガンダ・パンフレットも、そして
このつまようじの彼女も、何もかもがぼくをひどく疲れさせた。
410おさかなくわえた名無しさん:02/08/23 07:33 ID:w4FX6+1I
みんなウマイ
411おさかなくわえた名無しさん:02/08/24 01:00 ID:HFBljG9X
みんなもっとガンバレーもっと読みたいよー‐‐―
412おさかなくわえた名無しさん:02/08/25 15:02 ID:MrDCU48Q
書き込み着たいあげ
413おさかなくわえた名無しさん:02/08/26 08:02 ID:EGLnftof
>>409
今まででイチバン面白かった!
ハンバーガー頼んだのが自分か彼女か分からなくなってる
あたりがなんともいえず春樹風なにほいが漂っています(笑)
414おさかなくわえた名無しさん:02/08/26 08:05 ID:EGLnftof
ドラえもんのすごくよかった〜>>298

文章力のある方々、愚痴じゃないけどよろしければ
「サザエさん」も春樹風にしたためてみてください。

♪明るい笑いを振り撒いて〜お料理片手にお洗濯〜♪
♪お魚咥えたドラ猫♪おおっかけて〜♪

どちらでもいいです。楽しみにしてます。
415おさかなくわえた名無しさん:02/08/26 22:01 ID:1RIpmydW
age
416211 ◆cS76pw2A :02/08/28 17:27 ID:CN8mjola
僕が374を見つけたのは、ある昼下がりにこのスレッドを読んでいた時だった。
それは374が、顔も知らない僕のために書いてくれた文章だった。
僕がこの数ヶ月間にわたって垂れ流した想いと結末についての、簡潔に綴った
見事な書き込みだった。
僕はある種の感動を感じない訳にはいかなかった。
本当はもっと前に見つけていたのだけれど、
思いがけない出来事に僕は激しく混乱し、すぐにレスがつけられなかったのだ。
僕の鬱屈した若者への想いは若者に届かないかもしれないけれど、
それが結果的に374を生んだのだとしたら、悪くないと思う。

僕は目を閉じて、曇った梅雨の午後に降る雨を思った。
降っているのかどうかもわからない細かい雨だ。
生まれた町は梅雨がないと若者が言っていた。
若者の町にはゴキブリすらいなかった。
梅雨がないのにどうやって夏を迎えるのだ?
ゴキブリが怖くて東京の夏が超えられるのだろうか?
僕は決してゴキブリが得意ではないけれど、
(世の中にゴキブリが得意な人がどこにいる?)
若者と僕が一緒にいるときにそれに遭遇したとしたら、
僕が退治するはめになるだろう。ある種のとばっちりは
必ず僕にふりかかってくる。皆、それを当然のように
僕に押しつけたがる傾向にあると言っていい。
僕のために気を遣うのが面倒になってくるのだ。
それは僕という存在が不完全過ぎるせいかもしれない。
僕は僕の宿命的に欠落している部分について考えた。
それは夜の海に降る細かい雨を思わせた。

そしてついに、今週の金曜日に若者は会社を去っていく。
374が綴ってくれたような毎日が、次の週も次の月も次の季節も
続いていくことを思うと、頭の奥がぎりぎりと痛む。
おい、どうしてこう物事がうまく進まないんだい?
僕だけがそうなのかい?

+++
>374
レスが遅れてごめんなさい!ありがとうございました。
すっごく嬉しかったです。
終焉にむかってもうひと頑張りしますね。
417おさかなくわえた名無しさん:02/08/28 19:53 ID:L4Pd3Gc2
僕はたくさんの種類の本を読んでみるというよりは、気に入った一冊を何度も繰り返し読むタイプだった。
何気なく手にして読んでみようなんてことはめったになかったし、それは音楽にもいえることだった。
人の感性やなんてどうでもよかったし、人生なんてまるで興味がなかった。

そう、あるレスを読むまでは。

僕は、今まで人を4度好きになったことがある。
1人目は、地元が一緒の背が高い同級生で高校卒業するまでつきあったが、僕は進学を目指し、彼は就職をきめなんとなく気まずくなって別れてしまった。
その後、一度だけあって、かるく握手をした。
2人目は、あまりいい思い出はない。
ささいな理由で別れてしまったが、もう2度と会いたくないし、会うこともないだろう。
いってはいけないようなひどいことも口にしてしまった。
3人目は、心がやすらぐ相手でたいしたとりえはないのだけれど、誠実であり仕事も真面目にこつこつするタイプだった。
彼といると落ち着いたし、優しい気持ちになれた。

もう一人は、年下で、短い恋だった。
つきあったわけではないのだけれど、同じ職場で、テニスが好きなさわやかな青年だった。
飲み会の時には、何故か僕の隣に座り彼女はいないだの、どうして今の仕事を選んだかなど、とりとめもなく話しつづけた。

しかし僕は仕事をやめそれ以来2度と彼に会うことはなかった。
何故なら僕はその時結婚を控えていて仕事を止めることが既にきまっていたのだ。
運命なんてそんなものさ。そう僕は言い聞かせ、新しい土地での新しい仕事に打ち込んだ。
何人かの友達はできたし、仕事にもなれた。
結婚生活もうまくいっている。そう、それでいいじゃないか。

僕はこのレスを目にした時、忘れかけていた、4番目の彼の事を思い出し、なんだか胸が熱くなった。



211さん、頑張って下さい。
楽しみにしています。

418417:02/08/28 19:57 ID:L4Pd3Gc2
長いし、愚痴とはちょっと違う。
ごめんなさい。
419レイコさん:02/08/28 21:59 ID:9K1sMnKp
あの子は何かを求めていたのよ。
近所の顔見知りの子猫がそれを持っていってしまったの。
その猫は普段はおとなしくって、よく一緒に遊んだのよ。
あれは五月だったかしら。天気のいい日で、お日様もかんかん照ってて、
私たちみんなで縁側に出て日向ぼっこをしていたわ。
そこにその猫がやってきて、でもどこか普通じゃなかったのよ。
変な鳴き声あげたりしてね。あれ、おかしいなって思ったの。
そうしているうちに彼女は気づいたのよ、
その猫が彼女の求める何かを持っているということに。
その後の彼女の行動は早かったわ。
その子猫のあとを追いかけまわしてなんとかとか捕まえようとしているの。
それも裸足でよ? 信じられる?
でもあの子、そんなことちっとも気にかけていないようだった。
あの子にとってそれぐらい切実だったのよ。
それぐらい深く何かを求めていたのね。
420海辺のカプカ:02/08/30 02:04 ID:5tnOx9ms
春樹氏の新刊がもうすぐ(9月12日予定)出るよage。
海辺のカフカ 上・下  だそうな。
421おさかなくわえた名無しさん:02/09/01 12:56 ID:cnm/sgOu
age
422おさかなくわえた名無しさん:02/09/01 20:49 ID:tp8WyFgJ
高松が舞台なんだってね、香川出身として嬉しい
やっぱりうどん出てくるのかな
423おさかなくわえた名無しさん:02/09/02 23:17 ID:UxLpNrwx
「わりかしきちんとしないと気がすまないのよ。」
彼女は少しイライラしているようだった。
手にもっていた書類の束を机の上で整えて器用に小さなハンドバッグの中に
直し込んだ。
「端のほうが折れていたりそういうのはあまり好きではないの。こういうのわかる?」
そういって小さなハンドバッグを肩にかけ僕のほうを振り返った。
「なぜ黙ってるの?もう行く時間よ。」
僕は少しイライラしている彼女を見るのが好きだった。
眉間のしわがとても魅力的だった。僕はこうやってずっとイライラする彼女を見ていたかった。
424おさかなくわえた名無しさん:02/09/02 23:35 ID:QXhDiaue
>423
うまい。
そう言う表現よくあるよね >イライラしている彼女は魅力的
でも、何故か、いま、423ぱるきー(春樹)をぶん殴りたくなった。
「イライラさせやがって、眺めてないで謝れや、ゴルァヽ(`Д´)ノ」と。
425374:02/09/04 01:19 ID:EV/i7WcH
僕は正直驚いていた。
彼女は僕の手紙に対して特別な感情を抱いているいるようだったから。
確かに自分宛の手紙を読んで何らかの感情を抱かない人間はいない。
それは人間として当然のことだしそうあるべきだと思う。その感情の種類に関わらず。
しかし感情というのは主観でしか計り知れない。どんな些細な心の襞も他人には理解し得ない。
理解するしないの話は・・・永遠のループに陥るからやめておこう。
今彼女に伝えるべきではない。

さて。さてさてさて・・・。
僕は炒れたてのコーヒーを一口飲んてから腕組をした。
さて。さてさてさて・・・。
その後が続かない。
今彼女にどんな言葉をかければいいのか僕はモニターを見つめながら考えていた。

426おさかなくわえた名無しさん:02/09/08 03:35 ID:z4oWX/Yo
やれやれ、僕はまたオフ会をドタキャンしてしまったようだ。
427おさかなくわえた名無しさん:02/09/12 23:21 ID:XFyNNjh6
アザラシのヤロウは今日もやってきた。
大体アザラシは強引な手口でやってくる。
あの日もそうだった。
428おさかなくわえた名無しさん:02/09/14 11:24 ID:nt9HYKVx
age
429mo:02/09/14 13:15 ID:LwqPbYW1
 338(続
僕はその時、酷く静かな部屋で本を読んでいた。
まるで、世界からこの部屋が消えかけてしまいそうだった。
唯一、この部屋で世界と繋がっている自信を持てるものは
携帯電話だった。
しかし、この一週間携帯電話は一度も僕に対して何かを伝えなかったし
僕も携帯電話に何も伝えなかった。
そんな時、また彼からのメールを受け取った。
携帯電話がまたけたたましい音を立てる・・
頭が痛い・・・
「至急連絡下さい。」
僕は、携帯電話をゆっくり閉じた。
パタンと小気味のいい音をたてた。
430おさかなくわえた名無しさん:02/09/15 21:59 ID:BVEabP01
猫集会はこのところ前ほど頻繁には開催されていなかった。
というのはこのあたりも都市化が進んで猫集会が開けるような
土管が置いてある空き地が少なくなってきているからだろう。
僕は缶ビールの最後の一口を飲み干して階段から腰をあげた。
僕にはやるべきことがたくさんあった。ただ、身体がそれに
付いていかないだけだ。でもそうも言ってられない。
時間は確実にたっている。夏が終わって秋が始まろうと
している9月のように。
僕はイルカに触ったあの、硬く湿った感触を思い出して
自分を奮い立たせて歩き出した。
431おさかなくわえた名無しさん:02/09/15 22:06 ID:yP7s3Gwp
私はトイレに駆け込みドアを閉めると、
おもむろに踊りを踊りだした。
そう、日本名物ちんこ音頭だ。
この手のひねりぐあい、足のまげる角度、さりげない屁…。
すべてにおいてパーフェクトであった。
そして、私の自慢の奇行と呼べるぐらいの、最高の音頭だった。
432おさかなくわえた名無しさん:02/09/15 22:33 ID:j75LZSqA
433おさかなくわえた名無しさん:02/09/15 22:46 ID:z8YbCrT7
>>431
町田康だよ(w
434おさかなくわえた名無しさん:02/09/22 09:23 ID:YQF0reBW
私は久しぶりにこのスレを探してみた。
スレ一覧の上の方には見当たらず、ずっと下の500以下に下がっていた。
最後の書き込みは1週間前だ。
当然このままではしばらくするとdat落ちしてしまう。
僕はかたかたとキーを打ち、書き込みボタンをクリックした。かちっ。
435おさかなくわえた名無しさん:02/09/22 09:28 ID:YQF0reBW
僕は>>434の自分の書き込みを見直してみた。
ひどいな、「私」と「僕」の使い分けができてないじゃないか。
こんな事じゃあ村上春樹失格だ。
少しだけうんざりした気分になり、小さくため息をついた。
やれやれ。
436おさかなくわえた名無しさん:02/09/22 09:42 ID:GWI8bVlb
「村上春樹の新刊が出たんだけど」
彼女はポテトチップスを食べながら僕に告げた。
「そのようだね」
海辺のカフカか。なぜカフカなんだろう。きっとカミュではだめなんだろう。
ツルゲーネフでも、何かが足りないのだろうな。
437おさかなくわえた名無しさん:02/09/27 20:15 ID:FgO/vCOw
「村上春樹風に失恋話をするスレ 」

http://life.2ch.net/test/read.cgi/break/1030292381/
438おさかなくわえた名無しさん:02/09/29 22:56 ID:sdXphGsg
age
439おさかなくわえた名無しさん:02/09/30 18:45 ID:4Ld3Wah1
>>438
sageってる罠。
440おさかなくわえた名無しさん:02/09/30 22:37 ID:oNYCT0I7
佐伯さん。
441おさかなくわえた名無しさん:02/10/02 21:47 ID:4WwxV8iT
サエキトオル・・僕は頭の中で何度もその名前を繰り返した。
その名前は忘れるわけがなかった。あのときのことを忘れられるはずなど
なかったのだ。
そこにいたのはサエキトオルのようでサエキトオルではないようだった。
とにかく彼はふけていた。
442おさかなくわえた名無しさん:02/10/04 11:45 ID:PuDpun2a
やれやれ
443おさかなくわえた名無しさん:02/10/05 00:03 ID:xvnfrNq7
パソコンの前に座って一呼吸おいてワインを一口飲んだ。
さあ、はじめるぞ。
僕はネタ職人としてチョット名が通っていた。
時には激しくときにはまったりと。また時には素人のフリをして
僕の作ったねたはたくさんの人を楽しませていた。あるいは怒らせていた。
2002年の秋はパソコンとビーチボーイズと作られたネタですぎていった。
444おさかなくわえた名無しさん:02/10/05 00:06 ID:3UfJbYT8
そんなにみんな村上春樹を読んでるのか
445おさかなくわえた名無しさん
(ΦДΦ)上へ参りまーす♪