参加させていただきます!
「竜の騎士」
☆知ってるのは濃いファンタジーだということ。
「竜の騎士」
幻の世界に住むテルは、幼い頃から悪戯が大好きで長老アランの手を
煩わせる竜だった。そんな彼はある日、ひょんなことから人間の世界
へと続く不思議な鏡を発見する。ちょっとした遊び心で鏡に中へと飛
び込んだテル。そこには、自分の人差し指ほどしかない人間がたくさ
んいた!
テルはわけが分からずに、心細くて泣きながら人間の世界をさまよう。
皆に化け物扱いされ、怖がられ、精神的苦痛が続くと、テルは飛び立
ってどこかの無人島に引きこもってしまった。
だが、そんなある日。無人島のはずのその島に、19歳の肌の白い美女
が湖で魚と戯れているのを、テルは発見する。とても美しい娘に、相
手が人間であることも忘れ、自分が怖い竜であることも忘れてテルは
美女に近づく。すると―――美女は怖がりもせずに、優しくテルを受
け入れてくれた。
「実は、私・・・・・・幻の世界にすんでいる妖精の皇女なの」
と彼女は語る。さらに理由を尋ねれば、鏡を通って人間の世界に来、あ
る男性に恋をしてしまって駆け落ちしたのだという。テルは心が痛んだ。
彼もまた、彼女に恋をしてしまったのだから・・・・・・。
ある日、皇女とその恋人、テルとで語っていると、空からとても大きな
塊がいくつも降ってきた。竜だった。テルが人間の世界に迷い込んだこ
とを心配してきてくれた仲間たちだ。
「まずいよ、もうすぐこの島に人間がやってくる。リゾート地にすると
かなんとか言ってるんだ。逃げないと」
と、テルの仲間は口をそろえていった。
続く。
「竜の騎士」の続き。
しかし、皇女とその恋人はこの島の生き物たちを愛していた。それにど
うせ結ばれない恋なら・・・ここでこの島を守り通して死んでもいい、と
彼らは言った。
テルは反対したが、最後には頷き、涙ながらに皇女に別れを告げる。そ
の恋人もとてもいい人だったので、テルは2人と分かれるのが辛かった。
「バイバイ・・・」
そして翼をはためかせ、テルは涙を押さえて飛び立った。後ろでは皇女
とその恋人の姿が小さくなっていく・・・・・・そして、テルは見た。
ヘリコプターが島に向かっているのを。
テルはとっさに振り向き、もはや小さくなりかけていた無人島へと引き
返す。
僕が守ってあげないと・・・・・・僕が、あのいとしい人を守るんだ!
テルは雄たけびを上げ、ヘリコプターに突っ込んだ。すさまじい爆発と
炎が起こる前に、テルは最後の言葉を発した・・・・・・。
「僕は竜の騎士だ!」
こうして、皇女を守る竜の騎士テルは死んだ。遠くから見守る皇女とその
恋人は、ヘリコプターとテルがぶつかって上がった炎を、美しい花火だ
と勘違いした・・・(泣)。
二人は、幸せな皇女と皇子だった。
20 :
竜の騎士:03/10/25 11:54 ID:f9Peeq6L
参加します。
数日後、竜の騎士の一族と名乗る集団が、皇女と恋人の所に叫びながらやって来た。
その集団の族長は将軍様と呼ばれていた。
将軍様曰く、
∧∧
<゚血゚メ>
「この日帝のチョパーリ共め!
よくもウリ達の仲間を犠牲にしたニダな!
ウリ達は許さないニダ!
恨萬年ニダ!
許して欲しいなら、反省汁ニダ!
謝罪汁ニダ!
賠償汁ニダ!
補償汁ニダ!」
と、訳の判らない事をファビョ(火病)りながら、土下座を要求して来た。
「あなた達!何を言ってるの!?」と皇女が問うと、竜の騎士の一族と名乗る一団の数名が、訳の判らない事を、狂った様に叫び、有る者は口から泡を吹きながら失神した。
そして皇女に向かって、挑むような態度で将軍様は言った。
「話にならないニダ!
忠実なる人民よ!
この家に有る物を、全て持って帰るニダ!」
そう叫ぶと一団は、皇女を殴り跳ばし、屋敷のあらゆる物を奪っていった。
鼻血を流して倒れている皇女に将軍様は言った。
∧∧
<`∀´>ウリナラマンセーッ!
おしまい
21 :
なまえ_____かえす日:03/10/25 12:39 ID:G+t2jnDz
>>20 ハングル板に帰ってください
竜の騎士団さま
22 :
なまえ_____かえす日:03/10/25 14:32 ID:IR5sjinI
23 :
竜の騎士:03/10/25 17:07 ID:f9Peeq6L
>>20です。
>>18-19には申し訳ない事をしました。
でも、読んでたら
∧∧
<`∀´>ニダーッ!
の顔がチラついて、つい書いてしまいました。
続き読みます?
一応、想定では#
>>20が「恨み萬年編」で、さっき考えたら
「恫喝・脅迫編」「ネチズン・捏造編」「竜の騎士団・喜び組編」「皇女反撃編」「工作活動・捨眠党編」「怒りの鉄槌・あぼーん編」
までは作れそうです。
何か?
>23
面白くないからいいです。
そのイマジネーションの豊かさはどうぞハン板で発揮してくださいませ。
原作大好きなんで勘弁してください。マジで。
依頼です。小学校の時何故か大人気たった絵本。
いつも借りられていたせいか内容を全然覚えていません(1回はよんだ筈なんですが)
タイトル:「ゆか下のひみつ(たからもの?)」
・ピーマンやら野菜が活動する話?
・緑のピーマンと赤いトマトがなんかしていたような気がします。
他の絵本の内容と取り違えているかもしれないですが、よろしくお願いします。
「トムは真夜中の庭で」は前スレで消化済であったことを発見してしまった
このスレの1ですすいません。
で、でも、>12が面白かったからいいよね? ……ごめんなさい。
>18
テルカコイイ!
「火事とポチ」
ヨシオは野良の子犬を拾った。飼うことを許して貰えなかったの
で、町のはずれの廃墟へ連れて行った。近所に住むナオコがそれを
見ていた。犬はポチと名づけられ、二人がこっそり世話をすること
にした。しかし廃墟の火事でポチはあっけなく死んでしまった。二
人は泣きながら遺骸を持ちかえり、ヨシオの庭に小さなお墓を作っ
た。
ある晩ヨシオは部屋にいて、犬がクーンクーンと悲しそうに鳴く
のを聞いた。声は部屋の中でする。犬の姿はない。両親は気づいた
ようすがない。どうやらヨシオにしか聞こえないらしい。翌朝の新
聞に放火の記事が載った。ヨシオはポチが悲しんでいるのだと思っ
た。
放火事件は連続して起こった。犯人は不明のままだった。連日の
ように幻のポチは鳴いたが、ある晩警告するように吠えた。ヨシオ
は嫌な予感がして、自分の家の周りを調べ終わり、思い立ってナオ
コの家へ行った。裏庭の物置が燃えていた。ヨシオは家の人を起こ
した。発見がはやかったので火事はどうやらボヤ程度で済んだ。
翌日ヨシオは脚光を浴びたが、きまって「なぜ火事が起こるのが
わかったのか」と質問された。先生に聞かれた。警官に聞かれた。
信じてもらえないと思ったので黙っていた。警官は納得せず、家に
までやって来た。先生も後で来ると言う。ヨシオはしぶしぶポチの
ことを話したが、やはり警官は納得しなかった。「声は君にしか聞
こえないのかね」だが最後には、ヨシオの言葉を信じるはめになっ
た。警官も、両親も、そして先生も。
先生が入ってきたとき、火がついたかのように、部屋の中で犬が
激しく吠え始めたからだった。
28 :
27:03/10/26 00:18 ID:Y5qG3EWj
訂正
「どうやらボヤ程度で」→「どうにかボヤ程度で」
29 :
なまえ_____かえす日:03/10/26 07:39 ID:0eHf7LIH
そうか、先生が放火の・・・
30 :
竜の騎士:03/10/26 10:24 ID:HT78xY7n
>>24さん
判りました。
私に任せて下さい!
《ゆか下のひみつ》
[第一章 邪悪な床下]
私はピーマン。
恋人はトマト。
僕らの生まれは「大和さんちの家庭菜園」です。
僕らは、大和さんの床下の室(ムロ)で静かに暮らしていましたが、最近変なのが舞い込んできました。
名前は自称ウラナリの瓜と言って、生まれは大和さんの裏庭で勝手に自生した様です。
瓜は、周りに居る野菜や果物達に
「瓜の生まれは人参の国ニダ!地上の楽園ニダ!半万年の歴史があるニダ!だから瓜は優秀ニダ!お前達は、瓜の言う事を聞くニダ!」
当然、そんな事を言い出したら皆から「?」と思われますが、中には同調するのも居ます。
名前は白菜と玉葱です。
二人は大和さんの家に「差出人不肖」で万景望宅配便で送られた、よく判らない子達です。
玉葱は何故か辛いらしく、辛子玉と言われています。
この三人は仲が良い様には見えず、常に瓜の命令従っている様に見えます。
しばらくすると[超新鮮草連合会]と名乗る様になりました。
つづく
31 :
竜の騎士:03/10/26 10:26 ID:HT78xY7n
ある日、その通称[超鮮草連]の連中が、ワサビさんを囲んでいました。
「何だろう?」と覗いたら、
白菜「オマエは瓜達の弟のくせに、瓜達にひどい事をしたニダ!」
わさび「何で?僕は君達の弟じゃないよ!」
辛子玉「開き直るなニダ!土下座して謝罪汁ニダ!」
瓜「瓜達に賠償汁ニダ!補償汁ニダ!」
何を話しても聞く耳を持たず、罵声を浴びせられるワサビさんは泣きだしてしまいました。
僕は見るに見かねて、つい「やめなよ!!」と言ってしまいました。
すると、連中は僕を足元から舐める様に顔を見つめ、何やらヒソヒソと話始めました。
瓜が「...これで済むと思うなよニダ」
連中は、そんな事を吐き捨てて引き揚げて行きました。
∧∧
(;´Д)ヒソヒソ<`∀´>ヒソヒソ(Д`;)
>>24「ゆか下のひみつ」
お口直しにどうぞ。
深夜、少しだけ開いた冷蔵庫の野菜室から、小さな話し声が聞こえてきました。
どうやら野菜たちがヒソヒソ話をしているようです。
ピーマン「ここの奥さん、料理好きなのはいいけど、ちょっぴりウッカリしているのが玉に傷だね」
トマト「そうだね、今日も冷蔵庫をちゃんと閉めてないしね。電気代が大変だろうな。
おや、なんだか外から妙なにおいがするよ」
ピ「見に行ってみようか」
緑のピーマンと赤いトマトは、野菜室を抜け出して台所を探検しました。
ピ「妙なにおいはここからしているみたいだ」
ト「床下収納だね。何が入っているのかな」
ピ「……そういえば、この間カレーになったジャガイモ爺さんから聞いたことがある。
半年ほども前、爺さんと一緒に田舎から送られてきたタマネギが、
冷蔵庫には入らず別のところにしまわれて行ったって。」
ト「まさか、奥さんタマネギをしまい込んで忘れてしまったんじゃ……ガクガク(((゚Д゚)))ブルブル」
ピ「半年も放っておかれたら、どんなことになるのかな……ガクガク(((゚Д゚)))ブルブル」
緑のピーマンと赤いトマトは、不吉な予感を覚えながらも、思い切って床下収納の蓋を開いてみることにしました。
深夜の台所の中でも一段と深い闇の中には、ほのかな刺激臭を漂わせるジャングルが生い茂っていました……
うわああぁああぁああ(AA略)
だ、誰か別の意味で口直しを……
34 :
なまえ_____かえす日:03/10/26 19:32 ID:jIgodqO8
>>33 こ、こわい、まるでうちの冷蔵庫の未来図のようだ
では、「ゆか下のひみつ」、33の続きで。
さて、それからまた、数週間が立ちました。ある晩、ふと目を覚ましたその家の男の子が床下から奇妙な歌声を耳にしました。
「ウィシャルオーバーカーム
立て、カビたるものよ、闘いの日は来ぬ…」
こっそり床下を覗いてみると、緑のピーマンと赤いトマトの指揮でかびたり、腐りかけたりした野菜達がこぶしを振り上げて歌っています。
「わっ、なんだ、こりゃ」
びっくりして、思わず叫んだ男の子の声を聞いて野菜達が一斉に振り向きました。
「敵のスパイだ、逃がすな、つかまえろ」
リーダー格のピーマンとトマトの司令で男の子は野菜たちに床下に引きずり込まれました。
「お、お前達は何者だ、こ、こんな床下でなにやってんだ」
「我々はこの家の一家に対するレジスタンス、つまり、抵抗集団だ。この床下で文字通り、地下活動を行っているんだ」
男の問いに緑のピーマンが答えました。
「抵抗だと、もともと僕たち人間に食われる野菜のくせに何生意気なこと言ってるんだ」
「食われるならまだいい、最初からの運命だとあきらめもつく。だが、ここの野菜達を見ろ、食われることも、野菜として新たな実りを生むことも出来ずに無為にカビて腐っていくしかないのだ。
それもすべて、お前の母親を筆頭とする、この家の人間のだらしなさのせいだ。
我々冷蔵庫の野菜はこの床下の野菜の虐げられた状況を知り、共に連帯して戦うことにしたのだ。
手始めに、自爆テロとして床下の野菜から増殖したばい菌に感染し、お前達を食中毒にしてやる」
まずは、お前が最初の犠牲者だ、さあ、口を開かせろ」
今度は赤いトマトが恐ろしいことを言い出しました。
「ま、待ってくれ、お前らの言い分はよくわかった、反省したよ、もう、二度と母さんにこんなことはさせない、だから許してくれ」
男の子の嘆願を聞いて、野菜達はひそひそとしばらく相談し、やがて結論が出たらしくピーマンが言いました。
「では、一度だけチャンスをやろう。もし、状況が変わらなかったら、そのときは覚悟しろよ」
こうして解放された男の子は、さっそく次の日、床下のやさいを丁寧に片づけ、その後母親が野菜をうっかりしまったまま忘れたりしないよう気を配るようになりました。
それは、男の子が大人になり、母親が亡くなるまで続きました。母親の死後、まもなく彼は結婚し、お嫁さんが食料の管理にあたることになりました。
さあ、このお嫁さんはうっかりやさんでなく、しっかり野菜の管理ができるでしょうか?
>33-34
み、身につまされるよ ガクガク(((゚Д゚)))ブルブル
>ウィシャルオーバーカーム
異様に格好いいんですが(w
>33-34
ウホッいいオチ!
そのまま絵本にして教育につかえそう(w
(ФДФ)ウィシャルオーバーカーム〜ウィシャルオーバーカーム〜
うちの冷蔵庫でもとなえられてそうだ…
37 :
なまえ_____かえす日:03/10/26 21:20 ID:LIQlLa9t
「ぼくらは一セット」
・はだかの男の子が二人で肩を組んでいる表紙
これは、実在するある仲の良い兄弟のお話です。心の清いふ
たりは、いつも他人の、ほんのちょっとした善行を見つけ出して
は褒めて回る、そんなさりげないやさしさを持っています。
今夜もきっと世界のどこかで、いえ、この2ちゃんねるのどこか
で、よく似た仲間達とともに活躍している事でしょう。もう「男の
子」と呼ぶにはすっかりトウがたってしまったふたりですが。
↓
↓
n n
(ヨ ) ( E)
/ | _、_ _、_ | ヽ
\ \/( ,_ノ` )/( <_,` )ヽ/ / グッジョブ!
\(uu / uu)/
| ∧ /
>37
ワラタ。そうきたか(w
39 :
なまえ_____かえす日:03/10/27 21:06 ID:NCgn9Mg4
\ウィシャルオーバーカーム/ \ウィシャルオーバーカーム/
┌┐
ヽ / /
γ⌒^ヽ / / i
/:::::::::::::ヽ | (,,゚Д゚)
/::::::::(,,゚Д゚) |(ノi |)
i:::::(ノDole|) | i i
゙、:::::::::::::ノ \_ヽ_,ゝ
U"U U" U
40 :
なまえ_____かえす日:03/10/27 22:46 ID:PiBCewB1
>>39 左がピーマン、右は…バナナ?
えと、リクエストです
「東京から来た女の子」
・その女の子には虚言癖があるらしい
・「小さな恋のメロディ」よろしく小学生の女の子と男の子が同級生に囲まれて結婚式をあげるシーンが出てくるらしい
41 :
なまえ_____かえす日:03/10/28 00:24 ID:5lOgOxPx
>39
左はナスにしか見えないけど、「Dole」ってとこみると
もしかしてトマトマトか?
42 :
なまえ_____かえす日:03/10/28 02:10 ID:5lOgOxPx
お、IDに顔がふたっつ♪
「東京から来た女の子」
・そこまでヒント言われるとストーリーが決まってしまいそうなのであえてはずそうとしたら泥沼に・・・
僕は裕太。浜浦小学校の5年生。
学校の裏の松林を抜けるとすぐに海にいけるんだ。
本当は中学生になるまで海には一人で行っちゃ行けないんだけど (「こうそく」でそう決まってる)僕は小さい頃からお父さんと
毎朝釣りに行っていたからその砂浜のすみからすみまで良く知っている。
ピンクちっちゃいつめみたいな桜貝がたくさん拾えるところとか、サザエやあわびがとれるところ。
僕はその中でも、テトラポットに囲まれた小さな砂浜が気に入っていた。
来るのはヒトデやふなむしくらい。僕だけの隠れ家なんだ。
ある日、林で袋いっぱいに取ったぐみの実を抱えてその砂浜に向かっていたら砂浜に見かけない子がいた。
僕以外にここに一人で遊びに来る子がいるはずがない。
僕は、ちょっとうれしくなった。学校では誰を誘っても先生やママが恐くて海に来る度胸のあるやつはいない。
せっかくきらきらした魚を捕まえたりめずらしい貝を採ったりしても見せびらかす相手がいなかったのは、じつをいうとつまらなかったんだ。
別の小学校かな?だとしたら「こうくがい」だ。よっぽど大胆なやつだぞ。
「おい、おまえはだれだ?」
僕は出来るだけえらそうにして言った。だって「せんぱい」だもの。
後から来たやつになめられたくないからな。
「わたし、おととい、東京から来たの。」
そいつはつんとすましていった。ピンクのひらひらがついた、似合わない服を着ている。
変なやつだ。きっといじめられるぞ。僕はそう直感した。
大当たり。実は僕のクラスに転入してきたんだ。
自己紹介で「私の趣味はお料理とあみものです」と、例のすました口調で言った瞬間
クラス中大爆笑がおこり、そいつのあだ名が決まった。
『おかま』
おかまはなかなかクラスになじまなかった。野球やサッカーをいやがって女子のおしゃべりグループに入りたがっているようなんだけど、
こんなやつと仲良くするなんて恥ずかしくてどこも入れてくれないらしい。
僕は、といえば実は気に入っていた。よく海に来ては僕の後ろをついてきてうれしそうに海を眺めている。
ぐみの実やあわびの虹色の貝殻をあげると大喜びで次の日にクッキーなんか持ってきてくれる。(おかまの手作りさ。結構うまいよ。)
話してみると案外気のいいやつで、すましてはいても服が砂だらけになるのはいっこうにかまわないらしい。
ある時なんてカニを追いかけてテトラポットの上を駆け回るうちに靴をかたっぽ落としてしまい、裸足で家まで帰ることになった。全然平気だという。
「おい、おかま。お前、度胸もあるしちゃんと男らしいぞ。なんでよわっちい 女子のふりなんてしてんだよ」
とたんにおかまはぽろ、ぽろと涙を流し始めた。僕はどうしていいかわからない。
はたから見たらまるで僕がいじめてるみたいじゃないか。
「・・・私のお母さんね、」
しばらくなき続けてからおかまが話し始めた。ほっとした。
「私のことを女の子だと思ってるの。」
「な、なんでだよ。どっから見ても男の顔だぞ。」
おかまは5年生にしては発育もよく、うっすらひげまで生えていたんだ。
「実はね、おねえちゃんがいたんだけど、私の生まれる前にお父さんがうっかり目を離して交通事故で死んでしまったの。お母さんはショックで
お父さんを責めていたんだけど私が生まれたとたんそのことは忘れてしまったようになったんだって。そして、私のことをおねえちゃんの名前で
よぶのよ。…その話をお父さんから聞いてね、私、お母さんのことがかわいそうになったの。だからずっとおねえちゃんのふりをしてるのよ。」
僕まで涙が出てきそうになったけど。ぐっとこらえた。クラスのやつらはなんにも知らないでこいつのことをいじめてるんだ。
「だからね、私は女の子になりたいのよ。…私は女の子なの。」
僕はひとつの決心をした。
43 :
なまえ_____かえす日:03/10/28 02:12 ID:5lOgOxPx
つづき
次の日の朝の会、日直が「お知らせのある人はいませんか」といったとき僕は「はいっ」と大声で叫んだ。
そしてみんなが見つめる中、おかまの手をつかんで一緒に前につれていった。
「こいつは女だ」
みんなは一瞬呆然とした後、二度目の大爆笑を始めた。隣のクラスの先生が見に来たほどだ。
「こいつは女だ。そのしょうこに、僕はこいつと結婚する。放課後に結婚式をするから見たいやつは来い」
おかまは真っ赤になっていた。でも、目に涙をうかべ口元は笑っていた。
昨日の話はおかまにとって一番重要な、だれにも内緒の話だったはずだ。
僕を信頼して話してくれた。僕はその信頼にこたえたかったんだ。
放課後、教室にはほとんどみんな残っていた。うわさを聞いて別のクラスの人や6年生まで来ていたんだ。
「おい、結婚式してみろよ。誓いのキスもするんだぞ」
「とにかくついて来い」
行き先は決まってる。毎日遊んだあの砂浜しかない。
「ちょっと、海にいっちゃいけないのよ」
女子のボスがお母さんそっくりの声で注意するけど、僕は気にせずどんどん進んでいった。
「弱虫はかえれよ」
砂浜に着くとみんな驚いていた。「へえ、こんなところがあったんだ!」
学級委員長の田中君に神父役をしてもらうことになった。
「汝、おかまを愛することを誓いますか?」
「誓います!」
「汝、裕太を愛することを誓いますか?」
僕はちょっとどきどきした。
「・・・誓い、ます」
そして僕は貝殻をつないだ首飾りをおかまにかけ、そっとほっぺにキスをした。
クラスのみんなは拍手をしてくれた。やっぱりいいやつらなんだ。
担任の先生と隣のクラスの先生もかげからそっと見ていたんだ。そしてみんなにジュースを一本ずつ買ってくれた。
あれから20年、同性愛者はけっこう世の中で認めらるようになってきている。
僕の奥さんはひげもじゃだ。
5年前にシンガポールで結婚式をあげた。おかまのお母さんは娘のドレス姿に喜んでいた。
お父さんはしょうがないといった顔で見ていたが。
その胸元には貝のネックレスがあせない輝きで光っていた。
>40
「アボガド、バナナかと」→「アホか、バカかと」です。
しかし、皆さんの想像力と妄想力は凄まじいですね。
45 :
なまえ_____かえす日:03/10/28 19:47 ID:D7E1rB2+
>>42-43 なかなかひねりましたな。
「虚言癖の女の子」=「実は男の子」とは。
しかし、この話を映画化した作品の結婚シーンの写真、昔雑誌で見たことあるので、正直夢が崩れた…
あぼーん
47 :
42:03/10/28 23:36 ID:5lOgOxPx
>45
レスさんきゅ。初めて書いてみたんで反応楽しみにしてますた。
読み返したら、1文が長くて読みづらいねえ。
お題「どうながダック」
・適当に検索してきた
>>40 えっと、女の子が東京から来るんだね。
でも、嘘つきだから、東京から来たとは言わないんだね。
で、なんか、イングランドから来たとか言って、一躍人気者になるわけ。
ところが、英語はしゃべれないわ、みそ汁が大好きだわ、どう見ても生粋の日本人。
クラスのみんなも、どうもおかしいぞ、と思い始めるわけよ。
だけどさ、女の子は強情でさ、じゃあ、向こうで知り合った許嫁を紹介する、とか言っちゃうんだな。
もちろん、そんな人いないし、そもそも外人の知り合いもいない。
途方に暮れたときに、親父さん登場。
これに懲りて、嘘をつくのはやめるか?なんて聞いちゃうんだね。
女の子、必死だからさ、うん、やめる、なんて言っちゃうんだよ。
で、次の日。
来たんだよ、自称許嫁。
パツキンのカツラをかぶって、つけ鼻して、怪しい英語を駆使する、どう見ても女の子の親父。
同級生に囲まれた教室で、異様な雰囲気の結婚式が進行する中、
女の子は、嘘をつくことによるやばさみたいなのが、心の底から分かった、って落ちだね。
49 :
なまえ_____かえす日:03/10/29 19:52 ID:+aruuno4
>>48 後半の展開、すごい。思わず吹き出してしまった。
>>47 「どうながダック」
どうながダックはダックスフンドの子犬。でも、顔はなぜか犬と言うより、ドナルドダックのようなアヒル顔。
それで飼い主一家から「どうながダック」と呼ばれてる。本犬はそれが気に入らない。
どうせなら、狼とか、もっとかっこいい動物に似てると言われたいんだ。
自分を鍛えるための修行の旅に出たら、少しはかっこいい顔になるかもしれない、そう思ったダックはある日、家を出て旅に出た。
旅先で出会ったのは、動物園の檻の中の狼、サーカスのライオン、熊牧場の熊…みんな想像してたほどかっこいいわけでもない。
なんとなく幻滅して帰ったダック、結局なんに似ててもいいや、僕は僕だと悟りました。
でも、ちょっとはたくましくなって帰って来たみたい。
>でも、ちょっとはたくましくなって帰って来たみたい。
カワイイw
51 :
なまえ_____かえす日:03/10/29 22:42 ID:n3oiZWjo
リクエストいいですか?
『十五人目の「きょうだい」』
・表紙は桜の花びらが舞っている日本庭園に立つ、着物姿の女の子の後姿。
・裏表紙は14人の着物姿の美少年美少女。
・「十五人目の『きょうだい』は、俺の初恋の人だった」がキャッチコピー…?
52 :
なまえ_____かえす日:03/10/29 23:36 ID:n3oiZWjo
『光の涙 影の微笑み』
・表紙は背中合わせに立つ、光の中にいながら泣いているブラウスにスラックスの美少年or美少女(性別不明)と、影の中にいるのに微笑んでいる着物姿の美少女。
・表紙の二人は双子ではないらしい。
・犯罪ものでもないらしい。
主人公の神条寺ひかりは国家予算を遥かに超える莫大な資産を持つ世界有数の大財閥・神条寺財閥の若き総帥、神条寺煌輝の一人息子。
ひかりは家庭を全くかえりみない最低の母親・美麗と、自分に愛情を注いでくれない冷たい父・煌輝に悩んでいた。
気晴らしに身分を隠し、「日比谷ひかる」と名乗り旅行に出た京都で出逢ったのは、着物姿の美少女・柊沢あかり。
ひかりは柊沢流日本舞踊の時期家元で母子家庭の育ち、自分に無い温かな愛情と慈しみの心を持つあかりに惹かれていく。
が、そんなひかりが招かれたあかりの屋敷で見たものは、冷徹な自分の父・煌輝に肩を抱かれて微笑むあかりの母・可憐と、二人の間で微笑むあかりを写した写真だった。
縋るような思いで写真のことをあかりに尋ねるひかり。
だがあかりが言った言葉は―――
「其方の殿方は私の御父様。…もっとも御父様には東京に奥様も御嬢様も御有りだから、世間的に認められた父親ではないけれど―――」
……ひかりは一人娘でもOKだな、表紙でも男か女か確認出来なかったし。
ってかこんな隠し子&近親相姦話なんて児童書でやっていいのか…?
他の人の推測も是非読みたい。
こんな想像しやすい話もねーだろうしな。
おばあちゃんのように900人くらいに増えますか?>きょうだい
54 :
なまえ_____かえす日:03/10/30 00:29 ID:a25wA7dR
55 :
なまえ_____かえす日:03/10/30 15:31 ID:K1mMU6cS
>>51 『十五人目の「きょうだい」』
※なんか暗くなったので原作が好きな人は読まない方がよさ気です…スマソ※
櫻の木の下で、一人の少女と約束をした。
「これを持っていてください。また会えますよう…私も同じ物をつけます。ずっと。」
それから六年。
江戸の町で、忠司達十四人の「きょうだい」が暮らしていた。親に捨てられた乞食として。
それぞれ乞食として仲良くなった忠司達は、勿論本当のきょうだいではない。
でも家族の無い彼等には、何より尊いきょうだいなのだ。
ある日、町で一番大きなお屋敷に、忠司達は忍び込んだ。
そこで忠司は、お屋敷の娘と鉢合わせてしまう。
逃げ出そうとした忠司だが、ふいに娘に引き止められる。
よく見れば、娘の腕には自分がしている物と同じ編み糸が結ばれていた。
娘もそれに気付いたようで、名を志摩と名乗り、自由に外出も出来ないこの屋敷にはもう居たくないのだと言い出した。
最初は戸惑った忠司だが、哀れに思い、志摩を連れて屋敷から逃げ出す。
一年後、十五人目の「きょうだい」志摩を入れてからも、盗みなどで生計を立ててきたきょうだいに、安息の日々が訪れる。
小さな孤児院が彼らを迎え入れてくれたのだ。
孤児院で幸せに暮らし始めて数ヶ月。きょうだいは唐突に美しい着物を着せられた。
不思議に思いながらも喜ぶ皆。
そこへ大人が数人やってきた。きょうだいを見て何やら話し合っている。
それは近頃多発している大雨や鉄砲水を鎮めるための人柱選びだった。
孤児院はきょうだいを売ったのだ。
やがてきょうだいの中でも一際美しかった志摩が人柱に選ばれる。
忠司を初め、必死に抵抗する他のきょうだいだが、大人の力に成す術も無く志摩は連れて行かれてしまった。
一週間後、忠司は一人川岸の櫻の下に立っていた。志摩が埋められた場所だった。
涙を流す忠司の前に、志摩が現れて微笑む。
「そんなに悲しまないでください…。私はずっと、ここに居ますから。
編み糸も…ずっと付けていてくれて、嬉しかった。ありがとう。」
皮肉にもその光景は、七年前と思い出と重なった。
それから毎年、この櫻には、志摩が編んだ糸の色と同じ、薄桃・桃・薄紫の花が咲くのだという。
「ダレン・シャン」
庶民戦隊ダレンレンジャー。
その宿敵、妄想星人スティーブ。
突然ある日、ダレンレンジャーの1人ダレンピンクが脱退宣言!
前から結婚を考えていたらしい…。
それじゃあ、ダレンレンジャーは4人になってしまう!
というコトで、緊急オーディション!
ダレンレンジャーピンクになるのはいったい誰だ!?
次回「クレプスリー(19歳)1次予選突破」お楽しみに〜
いきなり次回予告でっす。
>56
スレ違い
>>52 いじめられている主人公の少年。
ある夜、ふと窓の外を眺める少年の前に、一枚の布切れが舞い降りてくる。
それは、淡い色に染められた着物の一部と思われた。
その切れ端からは、その色にふさわしく、淡く美しい芳香が感じられ、少年はその香りに慰められる。
少年は、その布きれを宝物にすることに決め、いつもポケットに忍ばせた生活を始める。
いじめは徐々にエスカレートしていき、少年は生きる気力を無くし、屋上で地面を見下ろす。
と、突然、ポケットからとても強烈な光が発せられ、少年を包む。
驚き、うろたえる少年。だが、その光に包まれていると、何か懐かしい優しさを感じている自分に気づく少年。
恐る恐る、ポケットへと手を差し入れ、震える手で布きれをつかみ出すと、光はさらに強まり、少年は意識を失う。
目を覚ます少年。
辺りを見回すと、壁にあの切れ端と同じ柄の着物が掛かっている。
驚きつつも、引き寄せられるようにその着物に近づく少年。
「気が、ついたんだね」
後ろから声をかけられ、びくっと振り向くと、そこには同い年くらいの少女が立っている。
何故か、部屋の中は真っ暗で、少女の口元だけがうっすらと浮かび上がっている。
ここはどこか、君は誰か、何でこんなに暗いのか、どもりながら少年は尋ねるが、少女は静かに微笑んでいるだけ。
気弱な少年は、だんだんと口ごもり、後には沈黙の帳が落ちる。
「やっと、来てくれたんだ」
ぽつり、と少女が言う。少年は、問い返そうと思うが、萎縮してしまい声が出ない。
それ、と少女は少年の手元を指さす。
「大変だったんだよ。そっちに飛ばすの」
つ、と着物の方に移動していく少女。
ほら、と着物を持ち上げる。よく見ると、裾の方が切り取られている。
「あたしを、ここから連れ出して」
そう言うと、着物を羽織り、するすると少年の背後に移動する。
魅入られたかのように身動きの出来ない少年。
「あたしは、君の心」
そう言いながら、ぺたん、と少年の背中にもたれる。
少年は、強烈な眠気に襲われる。頭の中に、少女の声が聞こえる。
「君が、心を解放してくれたら、あたしは光の中へ出て行ける」
少年が気がつくと、さっきの屋上に座り込んでいる。
頭上には、真夏の太陽がぎらぎらと光り輝いている。
眩しさに目を細めながら立ち上がる少年。
手の中に、あの布きれが無いことに気がつく少年。
目からあふれ出る滴をぬぐいもせず、明日からはもうちょっとだけ強くなろうと心に誓う少年だった。
59 :
なまえ_____かえす日:03/10/30 21:22 ID:kZ25AwnX
>>55 おおお…。・゚・(ノД`)・゚・。ラスト一行、美しい情景が目に浮かびました。
>>58 少年は内に輝く可能性を秘めている、と…。んん〜いい話。
>57
56の推測したダレンシャンでないのかね。
フリーク戦隊ダレンジャー・・・
リクエストさせてください。
「ブリガドーンの朝」
*表紙は朝焼け
よろしくお願いします。
>58
>56のは推測したのじゃないよ。
「いきなり次回予告」っていう、単語をいくつか入れると
自動的に文章を生成してくれるようなスクリプトで出したものだから。
>61
あーあれね……あれ系って逆に想像力そがれるから嫌い。
56はスレ違いもいいとこだわ。
63 :
61:03/10/30 22:37 ID:yEAEOMGj
レス番号間違えました、スマソ…
>61の>58は>60の間違えです。
64 :
なまえ_____かえす日:03/10/31 00:46 ID:oZMrICYw
すんません、亀ですが>27様。
すげーよ。ラスト2行、鳥肌立ちました。
>60
「ブリガドーンの朝」
朝食はテーブルいっぱいの鰤だった。
「鰤がどーん……朝っぱらから、止めて欲しい」
という駄洒落を朝っぱらから思いついてしまいました。
ごめんなさい。真面目に考えてきます。
おまけで知ってること。
・ブリガドーンとはスコットランドの伝説で、霧の向こうにあり100年に一度
一日のみ現れる村のこと。
66 :
ブリガドーンの朝:03/10/31 17:07 ID:DJ+Av5os
ここは奥多摩の山中にある農村。村中に濃い霧がかかったある朝、僕が畑へ出ると、青年団の友人、
哲也が霧の中から現れ、慌てた様子でこっちへ走ってくるのが見えた。「剛、ちょっと来てくれ!」
「どうした?」「いいから早く!」哲也に引っ張られ、視界の悪い農道をよろめきながら走って行くと、
村はずれの、山道との境に出た。「見てくれ、あれは何だ?」
山の方角は霧に覆われている。しかしその中にうっすらと民家のようなものが見える…。
そんなばかな。この先の山には家など一軒もないはずだ。しかしあれは確かに民家、しかも一軒ではない。
集落のように何軒もの家が建っている…!!「どういうことだ?昨日はあんなものなかったぞ!」
そのとき民家の一軒のドアが開いた。哲也が叫んだ。「人が出て来た!」
目をこらすと、確かに男性らしき人の姿が見える。と、次々に家々のドアが開き、
あちこちからぞろぞろと人が出て来た。老若男女いろいろだ。僕達は驚いた。なぜって彼らはみな
西洋人だったのだ。そのうちの一人の男性がこちらへ向かって歩いてきた。哲也がささやいた。
「おい、あいつスカートはいてるぞ。男なのに。ていうかあそこにいる男達みんなだ」
「うむ…民族衣装のようだな。というと彼らはスコットランド人なんだろうか。待てよ、スコットランド…?
ということは、まさか……あの集落はブリガドーンなんてんじゃ…ないよな…?」
「なんだその鰤がどーん!というのは」
「そうじゃない。確か子供の頃読んだ『世界
>>65の謎とひみつ』という本に書いてあった…
"ブリガドーンとはスコットランドの伝説で、霧の向こうにあり100年に一度一日のみ現れる村のこと"
…ってな。あれがその幻の、ブリガドーンの村なんじゃ…」
「鰤がどーんの村ならどう考えても漁村だろう。奥多摩に海はないぞ」
そんなことを言っているうちにどんどん男が近づいて来て、僕達の目の前まで来た。あわてて飛び退ると、
男はにこやかに口を開いた。「私どもの事をよくご存じで…。おっしゃる通り、我々はブリガドーン村
一行でございます。100年に一度、世界各国に出張らせていただいてます。今年は日本のこちら、
OKUTAMAブリガドーン2003ですね。前回は1903年のロンドンでした。霧が出やすい所が
開催地の条件でしてね…。会期終了の、99年後までいろいろやってますんで、どうぞよろしく…」
「えっ!?あんたたち100年もここに居座るつもりなの?」
よくみると民家だけでなく市場や、民芸品店やら郷土料理の店なんかの店舗も見える。
「ええ、あとで自治会長さんに引っ越しのごあいさつに伺いますので…みなさんのお宅にも」
おいおい…幻のブリガドーン村…は幻どころではなく、今日から僕は、今までの平和で退屈な村の生活が
180°変わるという確信におののいていた。
68 :
65:03/10/31 22:03 ID:qex/rOH7
>66 漁村ワラタ。勘弁して(w
>60「ブリガドーンの朝」
100日に1回1日だけ目覚めるという眠り病・ブリガドーン症候群。
そんな原因不明の奇病が流行し、人口の半数が眠りについた近未来を舞台に
した短編連作集。
突然母親が眠りについた家庭の父と娘の物語、
眠り始めて500日、目覚めた女が再び眠りにつく前に婚約者に告げた別れ
の言葉の真意とは、
管理パスを変更した直後に病に倒れたシステム管理者と、パスワード割り出
しに悩む残されたスタッフ達の推理劇、
眠っている間に両親を亡くした少年と、彼を引き取った年上の従姉との葛藤、
等々と続き、最後は眠り続ける身よりのない少女と彼女の寝顔に恋した青年
医師の物語でシメ。
ちなみにリリカルな奇病に振り回される人々を描くことが主題のため、奇病
の原因は不明のままで治療法も発見されない。
69 :
なまえ_____かえす日:03/11/01 13:50 ID:JpB9UiWV
66がやっぱ一番話として面白いな。ヒントにも忠実だし。
リクエスト、灰谷健次郎「君はダックス先生がきらいか」
・ダックス先生とは小学校のクラス担任のあだ名らしい
・テーマは障害者かなにかに対する差別問題らしい
個人的にはこの作者の話、お説教臭くて嫌いです。だからこ話も読んでません。
リクエスト。
H.P.ラヴクラフト「インスマウスを覆う影」
71 :
66:03/11/01 23:11 ID:Ods2R0RA
>>65 昨日のだじゃれ推測、面白かったのでお借りしましたw
68も、よかったよ!設定がすごくしっかりしてて
情景の雰囲気が伝わってくるし、
一つ一つのエピソードも面白そうだ。
72 :
なまえ_____かえす日:03/11/02 23:52 ID:8HSIVFla
>70
それは児童書なのか? 児童書なんだな? よし児童書だ。
H.P.ラヴクラフト「インスマウスを覆う影」
某少女雑誌の人気コーナー「今月の運勢と恋のおまじない」の
担当者、自称白魔術師のH・P・ラヴ=クラフト先生、毎月名前
の通り恋愛関係に効くおまじないを連載して小学生女子に大人
気。
でもなぜか夏休み特大号のそのコーナーには、「インスマウスを
影が蔽いつつあります」と一言だけ書かれているのみ。
意味不明ながらもなにやら不吉な言葉に愛読者の少女たちは大
パニック。
「なにこれぇ?」「インスマウスってなによ?ネズミ?」「意味わっか
んないしぃ」「口ってことかもよ?」「やっぱり鰤がどーんと・・」
夏休みに気になる男子との仲を深めようと画策していたのにこれじゃ
ラチがあかない。「ラヴ=クラフト先生に直接確かめるのよ!!」
広告に出ていたラヴ=クラフト研究所に忍び込んでみると、そこは
異世界の入り口だった!この向こうに先生はいるのか?異世界アー
カムに迫る危機とは?
ドキドキ☆な夏休みを取り戻せ!少女達のひと夏の恋と冒険を描く
傑作ファンタジー。
>>70 テレ東6時半の洋物アニメ。インスマウスっていうかわいいネズミが巻き起こすドタバタコメディシリーズ。
毎回猫のニャルラトテップに追い掛け回されるが機転を利かせて逃げおおせる。
お友達のタコのダゴンちゃん♀や世話焼き山羊のシュブニグラスおばさんなど脇役も豊富。
番組提供は大手ドリンク会社アーカム、さわやかな後味・ミスカトニックウォーターのCMが入る。
・・・・・・児童書じゃないじゃん。
あ、かぶった、この書き込みペースでかぶるとは……
>>72さんのラブ、で切って恋愛おまじないの先生ってのが笑。学習雑誌とかにいそう
75 :
なまえ_____かえす日:03/11/03 00:00 ID:uGl7CjEa
あらら(^^;
さわやかな後味・ミスカトニックウォーターに萌え。飲んでみたいようなみたくないような・・・・・
ラヴ・クラフト先生(・∀・)イイ!!
ところで結局インスマウスって何?
巣の中のねずみ、in巣マウスとか…(鰤がどーん!)
>77
夏休み期間中限定の、スペシャルなおまじない。
ところが異世界アーカムの危機の影響で使えなくなってしまった
のです。
アーカムの大神官クトゥルフの呼び声でそれを察知した先生は
急遽原稿を差し替え、単身アーカムに乗り込んでいたというしょー
もない設定だったんですが長くなりすぎるため割愛すますた。
物語の最後、少女達はようやく有効になったそれを教えてもらう
んですが、
「って今日は8月31日じゃん!夏休み終わりだよっ!」
「ぎゃー!宿題がぁぁぁっ!」
「まだ今日が終わるまでは夏休み!勝負かけるわよっ!」
「今からじゃ夜中になっちゃうけどトム君庭に呼び出すわ!」
と狂乱する少女達で終わり・・
79 :
1/2:03/11/04 01:12 ID:iTfGuvk6
>>69 リクエスト、灰谷健次郎「君はダックス先生がきらいか」
・ダックス先生とは小学校のクラス担任のあだ名らしい
・テーマは障害者かなにかに対する差別問題らしい
6年1組の担任である室山は教師にはなれたものの、精神的な障害、つまり海馬の発達障害により
多くのことを記憶できない、そのために生徒達の間では、いつのまにか、
彼をからかうことが習慣的な物となっていた。なんていっても、そのからかいさえ、彼は記憶することが困難なのだから。
「ダックス先生は、とりあたま!」
ダックス先生とは、心無い生徒が、室井の記憶力の無さと、鳥の記憶力の無さを対比してつけたあだ名である。
そんな悪口を聞くと、室井は自分の椅子から立ち上がり、そんな悪口を言う生徒の前まで行くのだが、
その時点で彼は、自分が何に対してどんな感情を抱いていたのか忘れてしまうのだ。
重要な事項に関しては、自分の手にマジックで書いてあるからいいのだが、このような突発的なことに関して、
彼はなすすべが無い。これが、さらに生徒達のからかいに拍車をかけていった。
ある日のクラスルームの日、事件は起こった。
彼のクラスの中にも、そんな室井に好意を抱いているものがいた、女子のクラス長である三村だ。
彼は確かに記憶障害ではあるが、それ以外は普通の先生なのだ。いや、生徒達に接するそれは、普通以上かもしれない。
そこで三村は、「ダックス大嫌い派」と今日こそ決着をつけようと考えていた。いつまでも、
こんなことを続けてはならない、そんな気持ちが彼らをホームルームの決戦に立たせたのだ。
「何故あなた達は、室井先生、つまりダックス先生が嫌いなの?」
擁護派の言葉は大嫌い派の心を悪い方向に刺激する。
「あいつは、バカだ。あんなやつが教師をやっているかと思うと、虫唾が走る。
さっさと辞めちまえばいいんだ。」
「記憶障害なんてもっているヤツに教師をやる資格はない。」
80 :
2/2:03/11/04 01:12 ID:iTfGuvk6
1時間は、これほどまでかというほど長く感じた、
三村は圧倒的に不利だった、室井のことをよく思っているのは自分ひとり、後は全員敵なのだ。
もちろん、彼女の言葉はその人数差の中でことごとくつぶされていき、そして話し合いは終了した。
ただ、さらに残念なことに、話し合いが終わるだけではすまなかったのだ。
この話し合いで奮起した生徒達は、本格的に室井をやめさせるように仕向けてきたのだ。
子供達の親も親で、子供のいう事を鵜呑みにし、ついにはPTAや市の教育委員会を巻き込んだ
大騒動となった。
そして、彼はこの学校を去ることとなったのだ。
彼が去る日、彼の前に6年1組のクラスメイトは来なかった、
ただ一人、三村を除いて。
「私のせいよ、私があんなことを言わなければ。」
そんなことを言う三村の肩を、室山はそっと叩く。
「いや、私のこの頭が悪いんだよ。この忘れっぽい頭が。」
室井は頭をぽんぽんと叩き、そして言う。
「だけど、君の事、君のしてくれた事は、決して忘れない。」
そういって彼は、自分の左手に大きくマジックで書いた。
“三村、本当にありがとう。”
リクエストをお願いします。
リチャード・ホールデン『光る雪の恐怖』
敢えてタイトルのみで。
>72
ワラタ。小ネタ上手いね。
つーか小学生女子が真夜中に男子を呼び出すのはどうかと(w
84 :
なまえ_____かえす日:03/11/04 20:43 ID:BwBoOBDV
>>78 なるほど…「トムは真夜中の庭で」はそういう話だったのか…
>>79-80 >ラスト、手にマジックで書くとこ、少しほろにがくてイイ
85 :
なまえ_____かえす日:03/11/04 21:13 ID:E6co0xPb
>>79 「君の事、君のしてくれた事は、決して忘れない。」
マジックの字が手から消えたら忘れるだろうな。二人ともかわいそうに。
ダックスつながりでリクエスト
「ダックスフンドのワープ」
・スケボーに乗ったダックスフンドが大好きな女の子(飼い主?)をさがしてワープする話らしい。
86 :
なまえ_____かえす日:03/11/04 21:25 ID:E6co0xPb
>>81 リチャード・ホールデン『光る雪の恐怖』
雪の乱反射による目への影響を子供達に啓蒙した科学読み物。
ラストは次のようにしめられている。
「このように光る雪はとても恐ろしいのです。良い子のみなさん、スキーに行ったり、雪遊びをするときは目を守るために必ずサングラスを忘れないでください。」
87 :
なまえ_____かえす日:03/11/04 21:50 ID:BwBoOBDV
笑った。そのまんまというか…なんかツボに入った
88 :
87:03/11/04 21:53 ID:BwBoOBDV
>86
死の灰?((((((゚Д゚;)))))ザクグフゲルググ
>90
まあそういうな。
未読なのをいいことに推測してみた。
「ダックスフンドのワープ」
孤独なダックスフンドが事故にあって死にかけたところを、不良少女に助けられる。
不良少女は不幸な生い立ちだが、実はすごく頭がよくて、俳句と株が趣味。
ダックスフンドは彼女と一緒に暮らしたいと思うが、
犬の気持ちにうとい彼女はダックフンドを残して外国へと旅立ってしまう。
事故のせいで四本の脚を失ったダックスフンドは、スケボーに乗って少女を探す旅にでる。
最後は少女が実はすげー悪人で、ダックスフンドを助けたのは単なる気まぐれだと判明。
なんか色々あってダックスフンドは少女に殺される。
ダックスフンドはニヒルな笑みを浮かべ、かっこいいセリフを吐いて死んでいく。
その魂は天国にワープ。終わり。
この推測はかなり正しいという自信に満ち溢れている。
>71 蟻がd。
>69 「君はダックス先生がきらいか」
差別(・∀・)ヨクナイ!をテーマにした道徳の授業で、5年3組の鰭
晴先生はいった。
「今日は特別講師をお招きしました。皆さん、ダックス先生のお話
をよく聞いて下さい」
そして聞こえるガーガーという声。現れたのは三羽のあひる。
ダックが三羽でダックス先生です、と大真面目に紹介する鰭晴先生。
生徒達が「あひるの話なんか聞けません」と文句をいうと、
「あひるだからって差別をするんですか。差別は悪いことですよ」
と、至極真剣な顔で曰う。
不満げな顔の生徒たちをよそに授業は始まるが、ダックス先生の話
は当然理解不能。
人間ではない物すら差別しない柔軟な心の持ち主になれば、同じ人
間同士の差別だってしなくなるはず。そんな大は小を兼ねる的発想
からショック療法的効果を想定し授業を企画した鰭晴先生はご満悦
だったが、生徒たちからすれば馬鹿にされているとしか思えない。
「つうか差別とかそういう問題じゃない」
「大体なんだよダックス先生って。あひる先生の複数形なら先生の
方が複数形になるんじゃないのか」
中学生レベルのつっこみを皮切りに、教室内は罵詈雑言の嵐。
驚いたダックス先生は裏庭の池に逃亡、授業は中断。後日鰭晴先生
はPTAから突き上げを食らうのであった。
しかし、ゆとり教育対策の試行錯誤にテンパっていた原帆呂小学校
のエピソードでは、これはまだマシな方だという。
>91
天国て(w
94 :
なまえ_____かえす日:03/11/05 20:16 ID:+NfjAMWF
>>92 いやー、笑った!何ともナンセンスな。
なんとなく「P」という小説を思い出したよ。ペンギンがある日何でもない顔して中学に転校してくる話。
あれはいじめがテーマだったな。
95 :
なまえ_____かえす日:03/11/05 20:29 ID:vM3axqZB
>>89ザクグフゲルググイイ!!
>>92鰭晴先生、なんて読むんじゃ?と思ったら
原帆呂小学校…ハラホロヒレハレなのねw
なんだ、最近妙にレベル高いなw
97 :
なまえ_____かえす日:03/11/06 01:29 ID:gkOpsjQO
「おによりつよいおれまーい」
やあー!たあー!
98 :
なまえ_____かえす日:03/11/07 12:12 ID:f1epdmkE
「しん子のポケット」小学4年生のボクが今一番気になること。それは今日の給食のデザートや、今週発売の限定プラモのことじゃない。ボクの隣の席にいるしん子。なぜか授業中、休み時間でも視線が向くんだ。しん子はいつもポケットに手をつっこんでる。↓
99 :
なまえ_____かえす日:03/11/07 12:31 ID:f1epdmkE
ある日、思い切って聞いてみた。「どうしていつもそうしてるの?」「・・・だせないのこの手は」しん子が真剣な表情を見せた。隣の席になって3週間たつけど、こんな顔をするなんて。ボクはそれ以上聞くのをやめた。↓
リクエストするっすよ。おながいします。
「りかさん」
・おばあちゃんが孫にあげた人形はリカちゃん人形ではなく、
日本人形のりかさんだった。
・りかさんと、人形を貰った孫は話ができるらしい。
>>97 ベットに横たわる少女、マイ。結核を煩った彼女の余命は三ヶ月と宣告されていた。
サナトリウムに流れるゆったりとした時間。彼女は10歳の身空で、死というものに直面し、
その納得を迫られていた。
ある夜、ふしぎな夢をまいは見る。見たことのない景色の中で、見たこともない格好をした
男性が、マイを手招きする。マイはその男性の姿に引かれ、言われるがままに近づいていく。
目の前にマイが来ると、男性は何かを口走った。しかしマイにはそれがどんな意味なのか
まったく分からない。もしかしたら自分の国の言葉ではないのかも知れない。
男性は、何か気付いたように、自分のつむじの辺りを二度三度くるくるとなでると、
再び言葉を発した。今度は分かる、マイが使っている言葉と同じ言葉だ。
「君は、死にたくないかい?」
マイは、死にたくはない、と答えた。納得しろと言われても、それは到底納得できないものであった。
生きられるものならば、生きたい。それがマイの答えであった。
すると男性はにこりと微笑み、マイに何かを手渡した。それが何なのか、マイには分からない。
いつもと変わらない朝。マイの夢はいつのまにか終わりを告げていた。
ただ、いつもの違うこと。それはマイの手に鉄アレイが握られていることであった。
次の瞬間、病室の窓が割れ、何かが飛び込んできた。鬼だ!
鬼が飛び込んできたのだ、すると、夢の中で会った、あの男性の声が響く。
「助かりたければ戦え!まい!」
鬼達は、ひっきり無しにマイの命を狙おうと、襲ってきた。
もちろん、マイもがんばった。鉄アレイを武器にし、鬼達を撃退していったのだ。
いつの間にか自分が結核だと忘れるぐらいに。そして、ついに余命であった三ヶ月がやってきた。
マイの体は三ヶ月の間にすっかり丈夫になり、むしろ筋肉は、格闘家のそれだ。
そして小学校に再入学することができたマイ。
新しいクラスメイトに挨拶をする。
『鬼より強い。俺、まい。』
リクエスト。
「むちむちぷりん」
・作者:ウノコー
……どなたか、無理にでも児童書にでっちあげて下さいませんか?
103 :
なまえ_____かえす日:03/11/08 19:00 ID:Z9dN0TB4
>>100 「りかさん」
・おばあちゃんが孫にあげた人形はリカちゃん人形ではなく、
日本人形のりかさんだった。
・りかさんと、人形を貰った孫は話ができるらしい。
クリスマスのプレゼントに孫娘は「リカちゃん」人形を送ってくれるように遠くの町に住むおばあちゃんに頼みました。
ところが、「リカちゃん人形」を知らないおばあさんは、日本人形専門店で「りか」と名前の入った人形を買って送ります。
もちろん、孫娘はむくれます。
一度は放り出そうとしますが人形自体は高級品なので、お父さんとお母さんにもしかられ、仕方なく、「りかさん」人形で遊ぶことにしました。
ひとりでりかさんを相手に縁側でままごとをしていると、りかさんが彼女に話しかけました。
しかも、りかさんの話し声は彼女にしか聞こえないというのです。
びっくりした孫娘ですが、好奇心が先に立ち、りかさんの話に耳を傾け始めます。
りかさんが話したのは次のようなことでした。
りかさんは年寄りの人形師によって作られました。「りか」というのは、実は人形師が昔、戦争でなくした幼い一人娘の名前だったのです。
一人娘は空襲で黒こげに焼き殺されて死んだのですが、兵隊に取られて、そばにいることのできなかった人形師には出征前に別れたかわいい面影しかありませんでした。
復員後、娘の死を聞かされ、そのあまりの悲惨さに衝撃を受けた彼は、長い間女の子の人形を作ることが出来ませんでした。
やがて年を取り、自分が長くないことを悟った人形師は、初めて娘の面影を宿した一体の女の子の人形を作りました。
自分が死んだら、もう写真一枚残さずに幼くして死んだ娘は誰もその存在も顔さえも知らなくなってしまう、そのことが不憫でならなかったからでした。
りかさんを作り上げてまもなく、人形師はこの世を去りました。
でも、人形師の娘への思いが込められたりかさんは本当に娘と同じ魂を持つようになっていたのです。
娘がもっと生きていたらやりたかったこと、それは友だちと空襲の不安なんかなく、安心して遊んだり、おしゃべりすることでした。
「だから、私はあなたといっぱい遊びたいの、おしゃべりもしたいの。あなたが私をぼろぼろに遊び古してしまう時まで。
そのときがくればやっと人形師のおじいさんの魂も本当に安らぐと思の」
りかさんの話にすっかり感じ入った女の子はそのときからりかさんのお友達となり、いつかりかさんがぼろぼろになるまで一緒に遊ぶことを約束したのでした。
>>103 すごい、雰囲気原作に近いっすよ。
つか、この作品は児童書かなぁ?
>>103 復員人形師イイ(・∀・)ッ!
りかさんが好きな我としてはうれしい推測だなぁ。
>>104 少なくとも「からくりからくさ」よりは児童書よりかな。
106 :
なまえ_____かえす日:03/11/08 22:02 ID:stShOOLt
リクエスト
105氏が引き合いに出してる「からくりからくさ」
「りかさん」と作者が同じなのかな?
>>101 鉄アレイで撲殺女の子((((,,゚д゚))))ガクガクブルブル
108 :
なまえ_____かえす日:03/11/09 00:03 ID:J3rYgH9l
>>101 マイは少年の設定の方が、自分としては受けたな。
ビンゴー。>106
この2作は同じ作者で、内容がリンクし合ってるです。
良かったら梨木香歩スレへもドゾ
リクエストお願いします
「エレベーターで3階へ」
*主人公はかぎっ子らしい?
かぎっ子……いや、やめよう。
>875 名前:M氏 :03/11/10 00:27 ID:v+YfQlRI
>「がんばれしょーぽん」
><知っていること>
>・図書館で辞書のコーナーに置いてあった
>・色が蛍光ピンクっぽかった
>
>しょーぽんが朝学校へ行こうとすると急にトイレに行きたくなるがトイレには紙が無かった!
>そのまま学校へ行くが我慢できずに・・・
前スレへのリクエストを転載
>111
そこまで書かれたら・・・
今トイレを求めて全力疾走している僕は予備校に通うごく一般的な男の子。
強いて違うところをあげるとすれば男に(ry
とりあえず が ん ば れ し ょ ー ぽ ん
113 :
なまえ_____かえす日:03/11/10 08:55 ID:tldNVgLt
>>109 「エレベーターで3階へ」
*主人公はかぎっ子らしい?
主人公の少年は親が共働きなので、いつも家に帰ってもだあれも待っていてくれない。
それが彼には寂しくつまらなかった。
ある日、いつものようにマンションの三階にある自分の家に帰るため、一階からエレベーターに乗り込んだ。
「あーあ、今日も帰っても一人か。いっそこのエレベーターのドアがあいたら全然知らない世界に着いてたらいいのに」
ため息をつきながらエレベータの中でつぶやく少年。やがて、チンと音がし、三階到着のランプがついてドアが開いた。
いつもと同じくドアの外に出た少年は息をのんだ。そこは見慣れたマンションの廊下ではなく、どう見ても行ったこともない熱帯のジャングルの中だったのだ。
呆然とした少年はそのときドドドというものすごい地響きを聞いた。はっと見ると象の大群がこちら目指して突進してくる。
「あぶない、踏みつぶされるぞ、こっちによけるんだ」
そう手を引いて助けてくれたのは、SFによく出てくるようなぴったりした服を着た男の人だった。
男の説明によると、彼は異次元の世界のパトロールで少年がこんなところにきてしまったのは、彼が追跡しているマッドサイエンティストのしわざによるものだという。
その科学者が発明したいろんな世界へ瞬間空間移動する機械と少年のマンションのエレベーターをつなぎ合わせ、少年が乗ったとき、たまたま作動してしまったのだ。
もとの世界に帰るには、エレベーターに乗って片っ端から三階で降りてみるしかない。
こうして、少年のパトロールとの異次元世界遍歴の旅が始まる。
さまざまな世界でさまざまな冒険をし、やっともとの世界のマンションの廊下に出ることが出来た少年。
次の日、また学校から帰り、エレベーターで3階を押した少年、一人エレベーターの中でまたぐちめいた願望をもらしそうになり、あわてて口をふさぐ
「いくら寂しくてももうしばらくはあんな目にあわなくてもいいよ」
114 :
なまえ_____かえす日:03/11/10 09:17 ID:qKc1erzI
>>112 朝っぱらから吹いた…オモロイこと言ってくれるじゃないの
>>113 >もとの世界に帰るには、エレベーターに乗って片っ端から三階で降りてみるしかない。
この設定がいい。異次元世界遍歴、面白そう!
115 :
なまえ_____かえす日:03/11/10 16:12 ID:624ryeCH
リクエスト
「えんぴつびな」
タイトル以外は不明。戦争が絡んだ話だったかもしれない。
>115
「えんぴつびな」
中学生の理沙はおばあちゃんが亡くなり、遺品処分のお手伝いを
していました。色々と片付けていると目にとまった古ぼけた2体の人形。
綺麗な生地で作った着物を着ていないと人形にすら見えない、
古い鉛筆を削って作られたそれを見た瞬間、理沙の脳裏に古い思い出が
浮かび上がりました。
理沙が小学一年生の時、おばあちゃんにこの人形について聞いた事が
あったのです。
おばあちゃんは微笑みながら、「これはお雛様なんだよ」と言いました。
その人形はおばあちゃんのお兄ちゃんが作ってくれた物でした。
戦時中空襲に合い、兄妹は生き残る事は出来たけれど、家財道具は
一切合財焼けてなくなり、二人はわずかに残った材木を寄せ集めた
バラックで暮らす事になりました。そんな生活の中、大切にしていた
雛飾りも焼けてしまい塞ぎこんでいた妹を励まそうと
兄は自分の鉛筆を削って雛人形を作ってくれたのでした。
それに何とか集めたボロ布で着物を作って着せ、二人で祝った雛祭り。
男雛の方にガラクタで作った鎧を着せて、二人っきりの端午の節句。
それかも生活は厳しく苦難の連続でしたが、おばあちゃんは生活が
良くなる度に着物を着せ替えてきたのでした。
その話を聞いても、その時の理沙には正直大切にしている理由がよく
判りませんでした。ただ、何となくおばあちゃんにとって、とても
大切な物らしいという事だけは判りました。
今でも本当の意味で、その気持ちを理解する事は出来ません。
けれど、かつてこのお雛様が生まれる事になった時代があった事は
判っています。そして二度とそう言う時代が来てはいけないのだと
いう事も。
理沙はお雛様を大事に部屋に持ち帰り、新しい着物を作ってあげたの
でした。
後日、意外と元気が良い大おじさんが理沙の家に遊びに来た時、
お雛様を見て「うん、うん」と言い、そっと涙を零しているのを
見たのはお雛様と理沙の秘密です。
ベタでスマソ
うんうん、いい話だ。ベタ割くらいの内容だからこそ時々混じってくるネタも笑えるというもの。
まともな児童書を素直に書けるの尊敬しますよ、どうしてもネタに走ったのしか思いつかない……
118 :
117:03/11/11 15:42 ID:qn+atJi/
ベタ割→ベタ8割です。スタンダートな戦争モノは児童書の王道ですよね。不謹慎かな?
あと子供にとっての異世界(隣町でも押入れでも爺さんちでも)。
119 :
なまえ_____かえす日:03/11/11 20:34 ID:Krqn7LfS
>>116 いい話だー。泣けたよ。
特にお兄さん−大おじさんがいい!!情景がまぶたに浮かんできたよ。
120 :
M氏:03/11/12 00:21 ID:m0kcbKG9
・リクエスト
「もさもさぼうや」
<知っている事>
表紙にはもさもさした小汚い少年の絵がかかれている。
裏表紙には消防車や井戸がかかれている。
その坊やとは非常におとなしそうな少年である。
ワクワク
>>120 『もさもさぼうや』
【もさもさ】(副)スル
(1)人の毛や草などが茂っているさま。
「雑草が―(と)はびこっている」
(2)動作がにぶいさま。
(三省堂提供「大辞林 第二版」より)
町長が役場へ出勤する途中、毛のたくさん生えた子どもを見た。
子どもはゆっくりとした足取りで町の方へ向かっていた。
その日いらい、町は一変してしまった。
みんな毛むくじゃらになった。みんな仕事の手が鈍くなった。役
場に電話が殺到した。職員が必死で対応したが、何しろはかどらな
かった。動作はのろいし、受話器が毛むくじゃらなので持ちづらか
ったから。そのうち電話のベルの音が変わった。町長はそれが「も
さもさ」と聞こえることに気づき、今や町が「もさもさ」に支配さ
れていることを悟ったのだった。
さんさんと輝いていた太陽が、もさもさと輝いた。さらさらと流
れる小川が、もさもさと流れた。風がもさもさと吹き、星がもさも
さと光った。ばたばたした人々も、もさもさするようになった。町
がもさもさしたのでトラブルが相次いだが、対応する人々がもさも
さしてたし、トラブル自体ももさもさしていたので 結局何もかも
がもさもさしたままだった。
商店街で火がもさもさと燃え上がったとき、消防士がもさもさと
サイレンを鳴らしながらやって来た。水はもさもさと飛んだ。火は
もさもさと消えたが、燃えつきた家はもさもさと崩れた。何しろみ
んなもさもさしていたので、消火ははかどらなかった。しまいには
毛に火がつきだした。何しろ消防車も消防服も毛だらけだった。み
んな慌てたが、その様子はさもさしていたし、火もやっぱりもさも
さ燃えるのだった。
町長は絶望して泣いた。もさもさと。
すると、雨がざあざあと降り始めた。
みんな我に返った。ホースの水はじゃーじゃーと飛んでいた。火
はぼうぼうと燃えて、じゅうじゅうと消えていた。消防士たちはや
る気をむらむらと取り戻し、きびきびと動いた。火はどんどんおさ
まり、雨がやむ頃には、火事の始末が終わっているばかりか、毛も
すっかり抜け落ちていたのだった。
町長は、なぜもさもさが収まったのだろうと考えた。ある人が、
毛むくじゃらのぼうやが町を出て行くのを見た、と言った。それで
満足した。出勤途中、彼はにこにこと笑っていた。なぜなら太陽は
再びさんさんと輝いてるし、小川もさらさらと流れ、風もそよそよ
吹いているからだった。
町長は役場に入ろうとして、ふと通りに目をやり、丸々ふとった
重そうな老婆が、いかにもだらけた様子で、町の中へ転がっていく
のを目撃した。
彼の机の電話が、ごろごろと鳴り始めた。
122 :
121:03/11/12 18:34 ID:+LOU9Qvh
訂正
「それで満足した」→「それで納得した」
>>121 素晴らしいセンスだ。息子が出来たらこのスレごと読んで聞かせたい!
>121
オモロイ!
>>121 ウマイ!
最初の辞書からの引用は、タイトルページの次くらいに、
ページの真ん中に書いてあったりするんだろうな。
副詞がぜんぶ「もさもさ」になるまで、本の1/3ぐらいコッテリと描写されるんだろうな。
最後の10ページくらいで他の副詞が一斉に帰ってきて、
ラスト1見開きで「ごろごろ」が来ちゃうんだろうな。
1レスで書物としての装丁まで想定できちゃうのを
「ウマイ」と言わずして何といおうか。
すげえよ、あんた。
126 :
M氏:03/11/12 23:24 ID:0KPNouBe
面白い!
もさもさからそこまで生み出すとはー!
ワタクシもご満悦です(^^)
>121
面白いかった!
リクエスト
「ヒロシのしょうばい」
・ヒロシと桜と綿菓子を作る機械と交通事故がキーワードだったと思う
・ヒロシは桜前線と一緒にやってくる(はず)
割れもリクエストしちゃうぞ。
「夢への裏路地」
・ドイツの方の児童書だったと思う。
・表紙は真っ黒。
129 :
M氏:03/11/14 02:52 ID:RNj55hQi
>>128 「夢への路地裏」
毎晩、布団の中で目をつぶると見えてくるのは、
小さな路地。私はそれを夢と「こちらの世界」のつながりだと思っている。
夢を見る時は、大抵この路地を通って、「あちらの世界」に行く、
そして、夢はいつもの通り滞りなく開始するのだ。
そんなことが何日か続いたのち、私はこの道に、
「こちらの世界」のものを持ち込めることに気付いた。
寝る前に、目的の物を用意さえすれば、路地を通じて
あちらの世界に物を持ち込めるのだ。この方法のお陰で私の夢は
私の思った通りにに変化し、趣味と趣向のすばらしい世界となった。
しかし何か物足りない。それは一体何なのであろうか。
しばらくの後、私はついに確信にたどり着いたのだ。
持ち込んだものは、夢から覚めると決まって無くなる。
つまり、自己暗示などの類のものではなく、
実際に私は「あちらの世界」に物を持ち込んでいるのである。
ならば、物を持ち込むようにあちらから物を持ち出せるのではないか?
これは素晴らしい案だ、夢を自由に変化させるより、もっと実用的である。
さっそく私は眠りについた。ただし、これには問題があった。
ただの一度として、帰りの道を見つけたことが無いのだ。気がづくと目が覚め、どこを通って
どう帰ってきたのかが分からない。これでは持って帰ってくるなど夢のまた夢ではないか?
考えあぐねた末、一つの方法を思いついた。
出口が分からないのなら作ってやればいいのだ。
次の日、私は工業用ダイナマイトとともに就寝した。
決して寝心地のいいものではないが、実現の為には我慢しなくては。
いつもの路地が目の前に現れる。私は工業用ダイナマイトを忘れずに持ち、その路地を進んでいく。
まもなく夢の世界だ。
その日の夢は、なんとも形容が難しい世界であった。ありとあらゆるものがダイヤモンドで作られ、
夢の中の人々は金銀の洋服を身に纏っていた。まるで成金の世界だ。
しかし、実験としてはおあつらえ向きの夢でもある。手始めに、このダイヤの彫像を持ち帰ることにしよう。
まもなく、夢の中にサイレンが響く、心がゆすられるような音だ。
しかしこの音は聞き覚えがある。いや、毎回聞いているのだ、この音は私が夢から覚める時に聞く音。
夢から覚めると覚えていないが、これが私を現実に引き戻す音なのだ。
ここで覚めてたまるか、私は、サイレンが出ている大本であろう放送塔を睨みつけ、導火線に火をつけてたダイナマイトを
放送塔に投げつけた。
せつなの瞬間。放送塔は砕け散った。もうサイレンは聞えてこない。これで夢から覚めることは無い。
続く
130 :
M氏:03/11/14 02:54 ID:RNj55hQi
続き
しかし、本当に夢から覚めることは無くなった。帰り道であったサイレンは壊してしまい、
無理やりこじ開けるはずの扉もどこにも見つからない。
私はこの夢の閉じ込められたのだ。
しかし私はぬかりなど無かった。こんなこともあろうと用意をしておいたのだ。
腕時計を見つめる。まもなく朝の8時だ。
現実の世界には目覚まし時計と、そこから伸びる導火線がダイナマイトの大量に詰まった箱に繋がっていた。
8時になれば、爆発し、私は木っ端微塵になるだろう。
さて、爆発するまでの僅かな時間、夢を楽しむことにしようか。
>129
おおお・・・カ コ イ イ !!
132 :
なまえ_____かえす日:03/11/16 19:51 ID:qb2CP2eK
『アナタハ
ノロワレテ
イルカモシレナイ』
kljksj
ありゃ、お題切れ?
ではリクエスト。
「かべは知っていた」
・暗い話らしい。
消化されてないお題は、実はいっぱいあるんだけど
思いつかないなぁ・・・
>>133 メアリ・アンは十になったばかりだった。
大好きだったお姉ちゃんのペネロピーは、今年の春、遠くの街にお嫁に行った。
毎月手紙をくれる約束だったお姉ちゃんから、先月は手紙が来なかった。
今月も、ロバに乗った行商人が持ってきてくれた手紙の中に、ペネロピーからの
手紙はない。
ママやパパには、お姉ちゃんの旦那さんから手紙が来たらしい。
しっそうした、というお姉ちゃん。だけどメアリ・アンにはそれが信じられない。
森も、湖も探したのに見つからない。
大切な結婚の印の、紋章入りの指輪も見つからない。
いつのまにかメアリ・アンは、ペネロピーが嫁いだのと同じ年になっていた。
姉は政略結婚だった。
きれいだった姉は、金持ちの元に、買われるようにして嫁いでいったのだ。
次は、姉そっくりに美しく育った、メアリ・アンの番。
その家の女主人の証である指輪はないけれど、男は豪華な宝石をくれた。
裕福な暮らし、たくさんの使用人、しかしそこにメアリ・アンがほしいものはなかった。
広い屋敷はまるで牢獄のよう。使用人は獄吏のようだった。
地下の貯蔵室を見て回るのは、女主人のつとめだった。
大きな鍵束を持って、貯蔵されているチーズやワインやクリームの壷の間を
歩いているときだけ、メアリ・アンはひとりになれた。
ある日、一番奥の貯蔵室の大きな壷の陰に、ろうそくの明かりがちかりと反射した。
そこにあったのは、姉のペネロピーが持ったまま姿を消した、紋章入りの指輪だった。
メアリ・アンは身を屈め、重い壷をずらした。
急いで塗り固めたような壁は、ぼろぼろと崩れていた。
そして、壁の中には、豪華な衣装を身に着けた骨が、塗り込められていた。
姉はずっとここにいた。冷たい地下室の壁の中で、妹がやってくるのを
ずっとずっと待っていてくれたのだ。
メアリ・アンは指輪を拾い上げて、そっと隠しにしまいこんだ。
これから、上に戻ってしなければならないことがあるのだ。
姉妹を苦しめている男に、復讐を。
嫁いできてはじめて、メアリ・アンの白い美しい顔に、笑みが浮かんだ。
やがてメアリ・アンの産んだ男子の代で、豊かだった家は没落した。
当主の横にはいつでも、花のように微笑む美しい母親の姿があったという。
唐突にお邪魔してスマソ。
前スレ878です。
久しぶりにここに来た者なのですが
まとめサイトの人さんの手元に
「朝日カード」の話がないということなので
僭越ながら広告以外の部分をそのままこちらにコピペします。
---------------------------------ここから------------------------------
416 名前:なまえ_____かえす日 メェル:sage 投稿日:03/07/05 15:20 ID:384xGNcM
七月だと言うのに肌寒さを感じる、そんなある晩のことです。
この年、小学生に上がったばかりのゆみこさんは、おうちの郵便受けに一枚のチラシを見つけました。
古めかしい肌触りのよい羊皮紙です。金の縁取りがきらきらと輝いております。
茶色のインクでなにやら書かれております。
ため息が出るくらいに美しいカリグラフィで書かれた内容は、
次のようなものでした…
########################
(広告)
########################
魅惑的な言葉が綴られていますが、ゆみこさんには意味が分かりません。
ゆみこさんの目に映った不思議は、一つだけでした。
「朝日カードさんって、誰だろう?」
見つけた名前の下には、まるで読めない魔法の呪文があります。
幼い指が、そぉっと書かれた呪文を撫でると−−ぱあっと、辺りが輝き始め、
目の前が真っ白で何も見えなくなり−−
うーんと意識を取り戻したゆみこさんは、いつのまにやら全く知らない場所にいました。
目の前には、一人の少年がいました。
そう、彼こそが朝日カード。ここはこの世にはない彼のおうちです。
謎のチラシを書いた主は、彼だったのです…
って、感じで始まる、悪い魔法使いの少年の「よい心」を、
心優しい少女が魔法を使わずに取り戻してあげる冒険譚、だったらいーなと思った。
粗筋じゃないな、スマソ
---------------------------------ここまで------------------------------
作者416さん、勝手してごめんなさい。
お邪魔しました。
137 :
なまえ_____かえす日:03/11/18 19:14 ID:2ntzt1X1
>>127 「ヒロシのしょうばい」
・ヒロシと桜と綿菓子を作る機械と交通事故がキーワードだったと思う
・ヒロシは桜前線と一緒にやってくる(はず)
ヒロシは綿菓子売りの香具師で、桜の季節には桜前線と共に全国各地の花見の名所で綿菓子を作って売っている。
実は彼は桜の精だった。
このことは誰にも秘密だったが、ある日商売をしていた公園にトラックがつっこんできて、綿菓子を作る機械と材料がめちゃめちゃになってしまう。
綿菓子を楽しみに集まってきた子供達は無事だったが、綿菓子が作れなくなって、みんな泣き出す。
機械は何とか直ったが、原料のざらめは全部こぼれて使えない。ヒロシはついに決心し、桜の花びらを使って綿菓子を作ることにする。
桜の花でつくった綿菓子に子供達は大喜び。いままで味わったこともない不思議な味と香り。子供達が大喜びしている間に、ヒロシはそっとその場を去り、次の商売場所へと桜前線と共に旅立ったのだった。
>137
(・∀・)イイ!
「お代はこどもたちの笑顔さ・・・」とか言いながら去っていきそうだ。
>>137 同じく(・∀・)イイ!
なんか児童書だと思うと交通遺児系の暗い話しか浮かばなくて投げたよ。
140 :
なまえ_____かえす日:03/11/19 19:51 ID:7OtFIVFF
リクエスト
馬場のぼる「ぶどう畑のアオさん」
・作者の遺作となった絵本
・主人公はたぶん馬
知ってることはこれだけ
>>135 うまいなあ・・・
静かに燃え上がる憎しみが美しい。悲しいメアリ・アン。
>>136 乙でやす-
>>137 「あれが食べたかった」児童書のラインナップに加わりそうだw
142 :
なまえ_____かえす日:03/11/20 02:34 ID:dU4zaeuw
架空のタイトルでっちあげ。誰かよろしく
「木曜日は赤色の傘で」
「真夜中のアイスクリーム屋さんと<忘れてしまいたい思い出>の森」
「冷蔵庫の中の竜は卒業論文を書けるか」
「アッケンコロチンプルンゲと5時間目の秘密」
>102 「むちむちぷりん」
菓子職人志望のモモヲは、天才菓子職人であった亡き父を尊敬していた。
あるとき父の日記を発見したモモヲは、そこに気になる文章を発見する。
――ありとあらゆる菓子を作ったが、むちむちぷりんには敵わなかった。
むちむちぷりん。初めて聞く名の菓子だ。おそらくプディングの一種なのだろ
うが、いまいち想像がつかない。父の日記にはそれ以上の言及はなく、父のレ
シピノートや蔵書も一通り目を通したが概要すら掴めない。
父をして「敵わなかった」といわしめた「むちむちぷりん」。いったい、どん
な菓子なのか。
悩んでいると、幼馴染みのコモモがやってきていった。
「そんなに気になるなら、探しに行きましょうよ」
モモヲはバイト先の店長であり菓子作りの師匠であるヨヨヲさんに事情を話し、
休みをもらって「むちむちぷりん」を探しに行くことにした。
しかし、もちもちぷりん、ぷりぷりぷりん、ふよふよぷりん等の類似品は見つ
かるが、「むちむちぷりん」については手掛かりすら見つからない。
落胆して家に帰ったモモヲは、修行に打ち込み、やがて立派な菓子職人として
独り立ちしコモモと結婚した。
そして数年。
休日、料理の苦手なコモモが唯一作れるインスタントプリンを食べながら一家
団欒をしていたとき、モモヲの母が懐かしそうに目を細めていった。
「わたしも昔、こうして父さんにプリンを作ったことがあったわ。そう上手い
できでもなかったのにね、父さんたらとても美味しいって。お前のむちむち
した手で作ったから、差詰めこれはむちむちぷりんだな、って、そういった
のよ」
するとあれはただの惚気か。
激しく脱力したモモヲは、妻の手に目を向ける。
ぷにぷにしてるから、その論法でいくならこれは「ぷにぷにぷりん」だな。よ
し、自分も日記を書いてやろう。
事情を知るコモモが夫の思考を察し胡乱な目で睨んでくるのも構わず、モモヲ
はそんなことを誓うのであった。
144 :
なまえ_____かえす日:03/11/20 19:12 ID:dU4zaeuw
リクエスト
「ちょんまげ手まり歌」
・怖い話
・「これは現代社会にも通じるお話ではないでしょうか」
とあとがきにある
>142
「冷蔵庫の中の竜は卒業論文を書けるか」
「おにいちゃん、夏休みの自由研究手伝って」
縁側に寝ころんでいた秋夫の元に、大きなスケッチブックを抱えてやってきたのは
従妹のまゆみだった。
大学4年生の秋夫は、東京の電器メーカーに就職も決まり、実家で呑気な
夏休みの真っ最中だ。
小学生の自由研究なんてなんでもない。安請け合いした秋夫は、まゆみとふたりで
画用紙で恐竜の立体模型を作ることになった。
「これはブラキオザウルスっていうの」
「こっちはステゴザウルス」
ピンクや水色のクレヨンで色を塗った可愛らしい恐竜たちが、つぎつぎと
菓子の箱のジャングルに並んでいった。
しまいには、長いしっぽの先にぎざぎざの付いた奇妙な竜まで、仲間に加わった。
ちりんちりんと風鈴が鳴る。
畳の上に腹這いになったまゆみが、鼻歌を歌いながら画用紙にクレヨンを走らせる。
こんな呑気な夏休みは、きっと今年で最後だろう。
「おにいちゃん!」
うとうとしていた秋夫は、はっと飛び起きる。
手のひらサイズのピンクの恐竜が、まゆみと一緒に秋夫の顔を覗き込んでいた。
夢だ。幻覚だ。そうだ、おれは寝ぼけてるんだ。
ぱたぱた飛んだ翼竜が、蛍光灯の紐に絡まって、ピーピー鳴いている。
冷たい麦茶でも出そうと開けた冷蔵庫の中では、黄色と緑のストライプの竜が
がりがりきゅうりを囓っていた。
ああ、なんてこった。
146 :
なまえ_____かえす日:03/11/20 20:40 ID:dU4zaeuw
リクエスト
「クララは生きる」
・「恋は終わりのない海の流す涙に似ています」という名台詞がある。
>143
乙。
> dU4zaeuw
こら、リクばかりしとらんと少しは待て、そんなに出して流れが薄くなったらスルーされても文句言えないぞ
または自分で挑戦してみれ。
>>145 続き物?とても気になるところで終わってるけど
149 :
なまえ_____かえす日:03/11/21 07:41 ID:Qh7PImh8
>146 「クララは生きる」
少女クララは生まれつき病弱で、学校に通うこともできない。
不憫に思った両親が何人か家庭教師を雇うが、クララは勉強より
外の話を聞きたがった。
家庭教師は無駄話するぐらいなら勉強しなさい、と叱咤する。
嫌気がさしたクララはワガママを言って教師陣を困らせる。
「世界で一番素敵なものをください」
口癖のようにそう言うクララ。
一人、また一人と辞めていき、新しく雇っても長続きしなかった。
だが、美術の担当になった青年アルは違った。
画家を目指す彼はいつも外の話をしては絵を見せた。
「一緒にこの場所へ行きたいわ」
と、ワガママを言うクララに微笑みながら頷くアル。
「真面目に勉強して、元気になったら一緒に行こう」
アルの言葉を信じたクララは、2年後に初めて外に出る。
その時彼と訪れた海岸は、初めて見せてもらった、そして
自分が一緒に行きたいと言った絵の場所だった。
夕焼けに染まる海を眺め、涙を流すクララ。
しかし、それを機に突然消息を絶つアル。
毎日泣きじゃくるクララに、両親は心配そうに理由を聞く。
「アルはどこへ行ってしまったの?」
両親は知らなかったのか、と言った。
「彼は世界中を歩いて絵を描いている」
「2年も滞在したのは初めてだと言ってた」
クララは彼が記念にくれた海の絵を見て呟く。
「恋は終わりのない海の流す涙に似ています」
「クララは生きる」
恋は終わりのない海の流す涙に似ています。
そしてそれは透明でもなく、不透明でもなく、ただぼんやりと海を漂うのです。
ほら、恋を見つけてごらんなさい。
それは捕まえたと思ったとたん、指の間をすりぬけて、
夜の海で放つ輝きは夢のようでも、
夜明けには無残にその残骸をさらすもの。
けれどそのひと時を、その一つ一つの輝きは、真実なのです。
海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海
海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海
海海海海海海海海海海海海海恋海海海海海海海海海海海海海海
海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海
海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海
海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海海
そう、クラゲは生きているのです。
>149
美しいな・・・そして少女は彼を待つのか?
それとも、追いかけるのか?
自分は強くたくましくなっていく彼女を見たいな。
>150
コケタ _| ̄|○
うむ。確かに海と恋は似ているようだな。
あぼーん
>144「ちょんまげ手まり歌」
鎌倉時代末期、一人の武士が海難事故に遭い漂流した。
彼の名は源義由。義由はもう数えるのがイヤンなっちゃう位の日数を漂流した
挙げ句、異国情緒溢れる大陸に漂着する。
そこは現在のメキシコの東岸、アステカ帝国の支配下にある地帯である。
アステカの兵士に捕らわれた義由は、あれよあれよとテノティティトランまで
連行され、皇帝の前に引き出される。
しかしその後、義由は盛大なもてなしを受け、丁重に扱われた。
安心する義由。言葉は通じないが、なんとかなりそうだ。
そして義由が漂着して五日。突然義由は派手な衣裳に着替えさせられ、広い敷
地に連れて行かれた。
そこには、義由と同様の格好をした男達が集っている。
一人の男が壇上に立ち、手を挙げた。すると、男達は二手に別れる。義由には
訳が判らないが、取りあえず男達を真似て行動してみる。
壇上の男は、男達が各々の位置に立ったのを確認すると、敷地の中央に丸い歪
なモノを投げた。
男達がそれに向かって駆ける。義由も一緒に駆ける。男達はそれを足で取り合
い、蹴った。蹴鞠の一種だろうか。そう考えなが走る義由。やがて、それが義
由の前に蹴り出される。義由は、驚愕のあまり固まった。
それは、生首であった。
一通り競技が終わると、男達は居並ぶ。
一人の男が刃物を持って彼らの前に立ち、端からその首を跳ね始めた。つまり、
アステカの生け贄に儀式なのであった。
己の運命を悟った義由は、覚悟を決めて瞠目した。俺の生首も、あの首のよう
に蹴られるのだろうか。どうせなら蹴られるより、乙女の手が突いてくれる方
がいいなあ。生首で手鞠だ。そういや手鞠と蹴鞠って、一字違いだ。
教訓。うまい話には裏がある。
――ちなみにこの生け贄の儀式が、現代サッカーの原形である、ということは
多分ない。
>>150 ワラタ。「恋」はクラゲの形に見えるッちゃあみえるよね。
>142「木曜日は赤色の傘で」
毎週木曜日になると、わたしはうきうきしてしまうの。
雨が降ったら最高。色とりどりの傘が咲くから。
でも晴れたって許してあげる。わたしが雨を降らせるから。
木曜日が晴れたら、わたしは赤い服を着て、赤い靴を履いて、赤い帽子を被っ
て、赤い傘を持って町へ行くの。
町並みはどんより灰色。町行く人々もどんより灰色。
辛気くさくってイヤになっちゃうけど、でもわたしは許してあげるの。わたし
が鮮やかにしてあげるから。
あの灰色が、わたしへの合図なのよ。あの灰色が、わたしに「どうぞ」ってい
ってるの。
だから、ひときわ彩のないあの背中に、わたしは赤い傘を突き刺すの。
引き抜いた傘の先端から赤い雨の雫がとぶ。アスファルトに落ちたそれは綺麗
な王冠を描いて。
ほら、鮮やかな真紅の花が咲いた。
――という、毎週木曜日に殺人を犯すシリアルキラーの一人称で記されたサイ
コスリラー「鮮やかな花」を、子供向けにリライトした物。子供向けにするに
あたって主人公=犯人を小学生の少女に改訂したため、逆にいらん物議を醸し
たという。
>156
知っているのか月光っ!
ちょっとというかかなり遅レスですが
思いついちゃったので 前スレ>829より
「ぎんいろのはなくそ」
平太と庄次は悪ガキで、いたずらばかりしている。
人様のうちの庭から柿をパクるなんてのはもちろん、お隣どうしの表札入れ替えて
新人郵便局員を混乱させてみたり、つないであるサカリのついた春先の犬の紐を解いちゃったり、
駅の券売機に「故障中」のビラ貼って行列させてみたりと、まあ主に古典的な手法で。
まわりの大人たちは、叱り飛ばしてため息をつきながらもまあ大らかに見守っていたけれど、
その日はちょっとまずかった。
その日決めた遊びは肝試しで、万福寺のお堂に忍び込み、ホトケサマのお供え物を取って
こなくちゃならなかった。平太と庄次は、日の暮れかけた墓場を小走りに駆け抜け、
裏木戸からお堂に忍び込んだ。
檀家の寄付をたっぷり儲けている万福寺のお堂は金ぴか。そしてホトケサマも金ぴか。
そのなんともえらそうな様子に、ふといたずら心が出た平太は、ポケットの中から
マジックを取り出して、へそとへそ毛の落書きをしてしまう。声を殺して爆笑する庄次。、
今度はオレだとばかりにホトケサマによじ登り、落書きの真髄「ヒゲ」を描いた・・・そのとき。
庄次が足をかけていたホトケサマのうでがポッキリと折れてしまった!!
仰天するふたり。そして足音が。あわを食ったふたりは逃げ出した。
来た時と同じ木戸から外に飛び出すと、もうあたりは真っ暗だった。
背後で晩のお勤めにきた住職が怒りの雄たけびを上げているのが聞こえる。
近づいてくる足音を振り切ろうと、ふたりは夜の墓場に飛び込んだ。
墓場を駆け抜けるふたり。あっというまに本堂からの明かりは届かなくなり
あたりは闇に包まれてしまう。住職の荒い足音が後ろから追いかけてくるのが聞こえ、
ふたりはてんでの方向に分かれて走った。
159 :
158:03/11/26 02:21 ID:ysSViJgn
平太は黒々とそびえる墓石や卒塔婆の林の中を駆けながら焦りはじめた。
・・・おかしい、もう出口に着いてもいいはずなのに。
『もうお前はもうここから出ることはできない。』
突然目の前が大きな影に覆われたかとおもうと、金色に輝く巨大な仏像が姿を現す。
片腕無く、その形相は怒りにゆがみ、阿修羅かなにかのように恐ろしい・・・が、
その顔にはなんともフザケたヒゲが描いてある。
一瞬驚くのも怖がるのも忘れて( ´,_ゝ`)プッ とか思う平太。侮辱された巨大仏像は
『お前のような奴は死んで閻魔に裁かせるまでもない!今すぐ地獄に放り込んでくれる!!
手始めにお前の仲間だ!!』気づくと仏像の手の中に庄次が握りこまれている。
「庄次!!」 平太が叫ぶ間もあらばこそ、巨大仏像はぐりぐりと庄次をまるめると
自分の鼻のなかにほじいれてしまった!!驚愕する平太。
「庄次を返せ!!」『フン、私の鼻は地獄への近道なのだ。寂しくともすぐにお前も
送り込んでくれるわ』仏像が平太に手を伸ばす。必死で仏像の手をかいくぐる平太。
サッ・と仏像が平太を指差すと、卒塔婆が槍のように降り注ぎ、頭部から飛び出した
ラホツが爆弾のようにあたりの墓石を砕く。
仏像は片方の手で鼻をつまむと、フン!フン!フン!!という掛け声とともに金色の鼻くそが
弾丸となって平太を襲った!!
「庄次!」庄次はもう地獄に送り込まれてしまったんだろうか!?くそう、俺がマジックなんか
出したから・・・俺のせいだ!庄次を助けなければ!
すばしこい平太の動きに仏像がムキになった。思わず鼻に力が入り、両方の鼻から
鼻くそが飛び出した。『しまった!』仏像がそう言ったのを平太は聞き逃さなかった。
一瞬、平太の目が捕らえたのは、輝く金色の鼻くその弾丸の中に混じる、
たったひとつの銀色の鼻くそ。「庄次!?」考える間もあらばこそ平太渾身の
フライングキャッチ&回転レシーブ!! 仏像の一瞬の動揺が平太を閉じ込めていた世界に
破れ目を生じさせた。平太はそのスキを逃さず闇色の破れ目へ飛び込んだ。
160 :
158:03/11/26 02:23 ID:ysSViJgn
気づくとそこは、万福寺の墓場だった。平太の手の中には
やわらかい、仁丹のような銀色の粒が。「・・・庄次!」
灯りのついた本堂から、大人が声を上げているのが聞こえる。平太がお堂へ駆けつけると
意識を失った庄次が寝かされていた。逃げた庄次は住職に追いつかれ、
腕をつかまれた拍子に転倒して墓石で頭を打ったのだ。庄次の顔は青ざめて、
生気がない。頭には出血の跡があった。平太の登場に、住職が顔をゆがめ
立ち上がりかけるが、他の大人が制止する。駆けつけたらしい庄次の父親が言った。
「意識が戻らないんだ。今救急車を呼んでいる。」庄次の傍らに歩み寄る平太。
心臓が痛いほどに高鳴った。その手には銀色の鼻くそ。平太はひざをつくと庄次の顔を覗き込んだ。
「平太・・・?」周りの大人たちがいぶかしげに見た、そのとき。平太は、庄次の鼻にぐりっ・と指を
ほじいれた。 バッチーーーーーーン!!庄次の父親が平太を張り飛ばす。目から火花が出た。
「ふざけるんじゃない!!」平太を組み伏せようとする庄次父と、それを制止する大人たち。
もがきあっていると、背後で庄次が目をさます。それを見て驚く大人たち。
ぶたれたほほがじんじんして熱かったが、平太は痛みではなく、安堵のために泣いた。
平太と庄次はそれはもうこっぴどく叱られた。庄次は怪我人だからいくらか手加減されたけど、
うちに帰った平太はまた親父にぶたれたし、ホトケサマの落書きをシンナーで消し、ついでに
お堂全部の大掃除も言いつけられた。もういたずらはしない、と100回繰り返して誓わされた。
庄次は毛を剃られてハゲになり、その頭には4つの縫い目ができた。
ただ、これには後日タンがあって、それはホトケサマの修復をした際にわかったことだ。
高額のありがたーいはずの仏像が、実はとんでもない安物だったのだ。
そこから住職の脱税が発覚し、ちいさな町はちょっとした騒動になった。
「あの仏像、ちょっとヤな感じだったもんな。」平太と庄次は言い合った。
だけど・・・とふたりは思った。地獄に送られる魂が、ほとけさまの丸められた鼻くそ、
だなんてぞっとしない。なんつか、情けない。「地獄には行きたくないよなぁ。」
ふたりはちょっとだけ、反省することにしたのだった。
(おしまい)
長くなってスマソ・・・
おお、しばらく見ないうちに新作がいっぱい・・・
162 :
竜の騎士:03/11/27 00:14 ID:BKgWaWQ8
《床下の秘密 続き》
その後、恋人のトマトに執拗に迫りだした野菜がいた。
ウラナリの瓜だった。
<ヽ`∀´>瓜に着いて来れば幸せにしてやるニダ!喜び組に入れてやるニダ!瓜の為に喜ばすニダ!
そんな事を何日も執拗に言い続け、さすがにトマトも、
(・∀・)いい加減にして下さいッ!!三国菜の分際で、何を勘違いしてるんですか!?
と、声を上げて叫びだしたので、私が駆け寄ると
<;`∀´>ウエノム(倭奴)のチョパーリ(豚の爪)め!ウヌ達は出来ていたニダな!!
このままでは、すまさないニダ!恨萬年ニダ!覚悟汁ニダ!
そう捨て台詞を吐いて、白菜と辛子玉葱と何かを話し始めていた...
私とトマトは、これから起こる恐ろしい事を予見しつつ、彼らの行動を横目で見ていた。
(;´Д)ヒソヒソ<`∀´>ヒソヒソ(Д`;)
>>158 久々の長編、楽しく読ませていただきました。鼻くそをいれて復活するくだりがいいね。
これ読んだ子供はきっと鼻くそをほじってしかられるでしょうな
>>158 もれも「はなくそで復活」ってのがイイ!とおもたよ。
つまり鼻くそ=魂ってことなんだよなー。
自分の魂ほじりだしちゃったらどうしようガクブル
>165
いや、逆に「鼻ほじるとタマシイ抜けるよ!」
と脅しに使われるかも
そういえば幼児期、ばあちゃんに
「鼻ほじってると脳みそ出てくるんだよ!」
と言われ、鼻血を出してパニックになったことが・・・
のうみそ出てきちゃったーと。
>167
ばあちゃん、ナイス教育。
リク
タイトル・蝿の王
知っていること・舞台は孤島
自分は読んじゃったんであれですが読む前は結構色々妄想できて面白いタイトルでした。
知ってることで縛っちゃうとあれなんではじめて聞いたときのまんまで。
表紙は児童書っぽかったんですけどね……
>>155 西岡兄妹だったかな・・・
両親を殺す女の子の話を思い出したよ
無邪気さが恐いのだ。
>469
前スレの495にも蝿の王の推測アリ。
腹筋が痙攣する作品です。好き
蝿の王、未読なんだ。やってみようかな
>>167 「鼻をほじほじいい気持ち」って絵本があったなぁ。
鼻をほじったら指が抜けなくなるとか、鼻が千切れるとか、親が散々脅かす話
板違いか。
172 :
とてた ◆0Ot7ihccMU :03/11/29 13:06 ID:CD1cDAQ+
>>153 今更無粋ですけど、アステカの生贄儀式は首を切りませんし、
首をボールがわりにはしてませんでした(ちゃんとゴムのボ−ルがありました)。
>172
ネタにマジレスカコイイ!
アステカ人は生のまま心臓えぐりだすんだみゅ〜
>>170 あ、前スレにあったのか!?……と見てきたました。はは、予想の斜め上ってヤツだなあと面白かったです。
表紙の少年はわざと書かないでハエそのものがでたら面白いかななんて姑息にリクしたんですが参りました。
>>171 うちの姉は鼻にグリンピース詰めて
耳鼻科のお世話になったことがある。
焦って取り出そうと指を突っ込む程に(怖
>>172 アステカにゴムのボールがあったとは知らんかった。
青い山並みの中に草生すピラミッド、一度は訪れてみたい場所・・・
リクエストいいでしょうか。
「ウドンゲのなぞをとく」*うどんげはなぞの生き物らしい
この本かなり昔からうちにあったんだけど、結局
一度も開かないまま行方不明になってしまった。
178 :
なまえ_____かえす日:03/12/02 09:59 ID:HSVYZUoi
「真夜中のアイスクリーム屋さんと<忘れてしまいたい思い出>の森」
ジェーンは6歳。今まで一度も真夜中まで起きていたことがない。
「ねえ、真夜中になるとどんなことがあるの?」好奇心いっぱいの
ジェーンは15歳年上の姉のマリアに尋ねた。
「真夜中になるとね、アイスクリーム屋さんが来るのよ。アイスクリーム
食べませんか、忘れたい思い出の味がするアイスクリーム」
その日、ジェーンは決心する。今夜は絶対に真夜中まで起きて、
そのアイスクリームを食べるんだ。
真夜中。生まれて初めて知る真夜中の暗さと寒さ、静寂。人も木々も
空も時間さえも眠っている。ジェーンは恐怖におののいた。けれど、
ふるいたった。両親や姉を起こさないようにこっそり外にでる。
ジェーンにとってそれは、考えたこともなかった大冒険だ。
「アイスクリーム食べませんか、忘れてしまいたい思い出の味
がするアイスクリーム」
そのとき、アイスクリーム屋さんの声がした。ジェーンは走った。
「あ、アイスクリームください!!」
アイスクリーム屋さんは驚いた。こんな子供が買いにくるなんて。
しろい髭をたくわえた、どこかで見たようなおじいさん。
「食べたければお食べ。でもお前にはこの味はわからないだろうね。
お代はいいよ」
ジェーンはどきどきしながらアイスクリームをほおばった。
でも・・・それはとってもへんてこな味だった。まずくはないけど
おいしくはない。苦くはないけど、甘くもない。風邪で鼻がつまった
ときに食べたスープみたい。つまるところ、なんの味もしなかった。
「もっとおいしいと思っていたわ」
ジェーンはがっかりした。
「君の姉さんは12歳のとき、はじめてこのアイスクリームを
食べたのさ。君のお母さんは13歳だ。二人とも、辛くて眠れなくて、
死んでしまいたかった。」
ジェーンにはよくわからない。
「おいでジェーン、君を<忘れてしまいたい思い出の森>に
ついていってあげよう」
アイスクリーム屋さんはそういうと、そおっとジェーンを
抱きしめた。
179 :
なまえ_____かえす日:03/12/02 10:00 ID:HSVYZUoi
次の瞬間、ジェーンは森にいた。たくさんの木がたっていた。
どの木もまっすぐで、どこか悲しそうだ。
「これが<忘れてしまいたい思い出>の森なの?」
ジェーンはつぶやいた。
アイスクリーム屋さんは答えた。
「ここには人の<忘れてしまいたい思い出>のぶんだけ木がある。
私が、もうけたアイスクリーム代で苗を買い、ひとつひとつ植えていった。
あれは母親の大切な日記を盗み読みしてしまった少女の木、あれは世間
の言葉をうのみにして、親友を裏切った男の木、そこにあるのは若い日に
夢を見ることに耐え切れなくなって夢を諦めた老人の木だ・・・」
アイスクリーム屋さんはひとつひとつの木の話をジェーンに教えて
くれた。そのどれもがジェーンには悲しすぎた。
「私は絶対にこの森に木を植えたりなんかしないわ」
ジェーンは泣きながら訴えた。アイスクリーム屋さんは
優しく微笑んだ。そして言った。
「おまえはこれから何十年も生きる。そうしたらきっとおまえ
も再び私のアイスクリームを買いに来て、私はおまえのために
この森に木を植えるだろうよ。それも一本や二本じゃないだろう。」
「そんなの嫌だわ、悲しすぎる!」
ジェーンは叫んだ。
「そうだよ。ジェーン、それでもだ、人生はそれでも生きるに値する、
素晴らしく美しいものなんだよ」
そう言ってアイスクリーム屋さんはジェーンにもうひとつの
アイスクリームをくれた。それはジェーンの大好きな、
キウィ・チョコレートの味だった。
>>178 ストレートに感動いたしました。
GJ!
イイ・・・
せつないよ。
そして(゚д゚)ウマー
アイスクリーム食べたいよぅ
キウィ・チョコレート萌え
182 :
なまえ_____かえす日:03/12/02 22:04 ID:emmIBvdb
リクエストします。
「かむさはむにだ」
・タイトルは「ありがとう」という意味の朝鮮語
・「戦争と平和」子ども文学館というシリーズに入ってるらしい
知ってるのはこれだけ
竜の騎士禁止
んなネタふるとヤシが来るぞ
185 :
なまえ_____かえす日:03/12/02 22:37 ID:emmIBvdb
あっ、そうでしたね。うっかりしてた。
わらび座の「つばめ」の舞台見たらこの言葉がキーワードになってて、ふと思い出して。
ごめんなさい。どうしよう。
意味をかかなければ、むりやり違う発想にして無難に隣国ネタを避けられるんだけどね。
でも児童書の王道、戦争モノでは避けて通れないのが隣国でもある、ムズイ。
まあここではなるべく隣国ネタはよけて行きましょう、2chは残念ながら良識の府ではないですから。
187 :
1/2:03/12/03 19:01 ID:Gc7V46qw
>>182 なんでこんなことになったのかは、サチにもヨシミにも全く検討が付きませんでした。
ただ一つ分かっていることは、こんな何にも無い無人島に
たった2人だけ、取り残されてしまったことだけです。
お互いに、お互いのことを罵り合います。
“あなたが遊びに行こうなんていうから!”
どちらが言い出したかは今となっては分かりませんが、
2人はゴムボートに乗って、こんな何にも無い島に来たのです。
ただそこまでは良かったのですが、2人のどちらかが誤ってゴムボートを
海に流してしまったのです。
哀れ2人はこんな島にとりのこされてしまいました。
おひさまはちょうど頭の上でいやらしいぐらいに輝いてしました。
お昼の時間が何も食べないまま過ぎ去っていきます。
陸地側を眺めたヨシミはなんだか泣き出したい気分で一杯でした。
もしかしたら、このまま一生この無人島で過ごさなくてはならなくなるかもしれないんです。
お姉さんになって、おばさんになって、おばあちゃんになって。そして誰に知られることもなく
ここで朽ち果てていくのです。
「そんなのいやだ!」
ヨシミは立ち上がってサチの顔を見ました。どうやらサチも同じ気分になっていたようで、
目にうっすらと涙を浮かべていました。
ヨシミはうん、と気合を入れて必死に空に向かって祈っていました。
どうか誰かが助けに来てくれますように、もうこの際だから、亀が来て
竜宮上に連れて行ってくれたって構いません。贅沢は言いませんから
どうかこの無人島から出してください。
『ヘッポロホッカミィサーハムニィーディーアーモゲフゲホッポラピー!』
ヨシミの唱えた意味のない呪文が無人島に響きました。
188 :
2/2:03/12/03 19:04 ID:Gc7V46qw
「無茶苦茶ね。」
「いいのよ、無茶苦茶でも。」
するとどうでしょう。突然2人の目の前の海が割れ、陸地まで続く大きな
一つの道ができました。
「私ってすごい!私ってすごい!」
ヨシミは大喜びしましたが、冷ややかな目でサチが言いました。
「ばかねぇ。あなたのでたらめな呪文で海が割れるわけないじゃない。」
だけどその言葉はヨシミの耳には入ってはいませんでした。
こうして2人は満面の笑顔でそれぞれの家に帰っていったのです。
後に彼女が歌手となり、彼女の大ヒット曲がこの素敵な物語をうたったものだとは
世の中の皆はあんまり知りません。
もしかしたらこの出来事は、ヨシミとサチの2人だけの大事な宝物なのかもしれませんね。
天童かよ!
笑ったよ
190 :
なまえ_____かえす日:03/12/03 20:53 ID:cKnAHoqT
>>187-188 182です。
思いもかけない楽しいオチの話を推測してくれてありがとうございます。
まさか、あの歌にかけるとは、ぜんぜん考えつきませんでした。
とんでもなく荒らされるのではと心配してましたが、ほっとしました。
191 :
なまえ_____かえす日:03/12/04 02:04 ID:vpuRCHT2
上手いなー。
■■自宅でパソコン1台で稼げます。■■
■■始まったばかりのビジネスでほとんどの人は知りません。■■
■■詳しく知りたい方は「2ちゃんをみて」とメールをください。■■
>192
ずっとずっと先。何千年もの先の未来。
世界は遺伝子工学を駆使して作られた生物コンピュータと、
新たに発見された理論を元に実証された魔法によって動いており、
機械工学に基づいた技術は遺跡として残るのみ。
その技術や理論は完全に忘れ去られていた。
そんな世界で生きる遺跡発掘が趣味の少年。
ある日、彼は遺跡で一つの箱を発見する。
柔らかなフォルムの物体がほとんどである今の世界では、
それはプラスチックと鉄で出来た無骨な箱にしか見えなかったが、
少年は興味津津でその箱を調べ始めた。
箱の中に詰め込まれた古代文字で書かれた大量のデータ。
その解読に勤しむ少年はある一文と出会う。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
>192
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
「2ちゃん?」
少年はその言葉に不思議な感覚を覚えた。そう言えば今まで
調べてきた遺跡の中でもたまに同じ言葉や類似語と思われる言葉が
なかったか?
少年は今までに発掘された資料や遺物を再度検証調査し、かつて
機械工学全盛だった頃、隆盛を誇っていた「2ちゃんねる」と
いう仮想世界の存在を知る。そしてそれは未だ残されおり、各地の
遺跡に残る今の技術では解明できない遺物達の中に、その世界への
入口があるという事も。
彼が手に入れた箱の中にはその世界の入口への鍵が残っていたのだ。
機械工学が衰退していく中、隠された技術。その奥に眠る「2ちゃんねる」
と言う名の仮想世界。
少年は「2ちゃんねる」を求め、今まで見たことのない世界へと旅発つ
事を決意する。
「かちゅ〜しゃ」「ホットゾヌ」「●」「★」etcといった「2ちゃんねる」
専用の特殊な鍵やツール。
それらを手に入れようとする遺跡荒らし、トレジャーハンターや政府要員。
果たして少年は「2ちゃんねる」へ辿りつけるのか?
そしてそこにあるものとは?
一大スペクタクル冒険巨編が、今始まる(多分)
194 :
なまえ_____かえす日:03/12/04 22:45 ID:naJwOtK9
>193
アフターワールドもの、いいよなー
あんた凄いよ。
195 :
とてた ◆0Ot7ihccMU :03/12/04 23:11 ID:M8m6bvYz
>>193 「モナー朝の歴史」の未来を見られるとは…。
(何か違う)
>>193 仕事速いですね。この宣伝は削除しないで欲しいなぁ
197 :
竜の騎士:03/12/06 21:56 ID:8v/OGxD7
そして少年は、箱を自宅に持ち帰り、起動させた。
すると、黒い面に突如「壺」が現われた!
(;◎Д◎)ナンダコレハ!?
少年は恐る恐る付属のボタンを押してみた。
次に出てきたのは、何か項目の様で有ったが、いろんな項目が有ったので驚愕した!
取りあえず、当時の時代背景を知らねばと思い、「学問・文系」を選択してみた。
開けてみると「ハングル」と言う文字が目に入った。
(◎_◎;)ハングルって何だ?
少年は迷わず選択して開けて見た。
(;◎Д◎)醜い!何て醜いんだ!こんな醜い国と民族が居たなんて...
すると窓ガラスを叩き破り、男が侵入してきた。
∧∧ ウェーハッハッハ!
<`∀´>ウリ達の秘密を見たニダな!許さないニダ!その箱をよこすニダ!
少年は茫然と見送るしかなかった。ふと気付くと、少年の貯金箱と家の金庫まで無くなっていた...
>>197が見えないのですが
ボルジョアでも湧きましたか?
私リアル幼坊小坊の親なんですがスレより
タイトル「フランネルの犬」
むかーしだされた翻訳本。
主人公はネロ少年
そして忠犬のハチ
挿絵の背景に、田んぼが広がっていたらしい。
200 :
なまえ_____かえす日:03/12/07 14:51 ID:E+oc0Na7
>>199 フランネルの犬
ネロ少年はおじいさんと二人で田舎の田園地帯に暮らしています。
ネロのお父さんは外国人で生まれた息子に自分の国の名前をつけたのでした。
お母さんは産後の肥立ちが悪く、ネロを産んでまもなくなくなくなり、お父さんはそのショックでネロをおじいさんに預けたまま自分の国に帰ってしまったのでした
混血児ということで皆に受け入れられず、いつもいじめられているネロ。
ある日、彼は学校の帰りにフランネル生地にくるまれた雑
種の子犬を拾います。
友だちのいないネロは子犬にハチと名前をつけ、子犬をくるんだフランネルで首輪を作ってやり、大事に育てます。
ハチもネロにすっかり懐いてどこに行くにもお供をしてくっついていきます。学校にもついていっていじめっ子からネロを守りました。
そんな風に仲良く暮らしていたネロとハチでしたが、ある日おじいさんが亡くなります。
一人ぼっちになったネロに外国のお父さんから使いがきて、お父さんのところにつれていかれる事になりました
気がかりなのはハチのこと。ただ一人の信頼できる人間である担任の先生に頼んでネロは旅立ちます。
残されたハチはネロがいつかは帰ってくるとくる日も来る日もネロが旅立った駅の前でネロを待ちます。けれどネロは帰ってきません。
そのうち、駅でフランネルの首輪をまいて主人の帰りをまつハチのことは「フランネルの犬」として新聞で取り上げられ、有名になり、外国のマスコミでも取り上げられました。
おとうさんの国へ行ったネロのもとにもやがて「フランネルの犬」ハチのことが伝わりました。
ネロはお父さんに頼んでふるさとの村に帰郷しました。駅を出ると、古びたフランネルの首輪をつけたハチがネロのところに飛んできました。
「ごめんよ、ハチ、今まで寂しい思いをさせて」
しっかりとハチを抱きしめるネロ。
その後、いろんな手続きを終えてネロと一緒に海の向こうに渡ったハチはもう、二度とネロと離れることもなくいつまでも一緒に暮らしました。
おしまい。
200ゲトおめハッピーエンド喝采
202 :
なまえ_____かえす日:03/12/07 20:36 ID:xyrx4QXN
,、 ,
/ \ / |
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|::::/ " ̄ヾフ t""` ヽ
|.=| <工I> <I工>|
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|:;_| ゝ |
|ヽ| ー-―・' .|
/:::::::\ ””” 人
/::::::::::::::::::::::ー──:´::::::::ヽ
203 :
なまえ_____かえす日:03/12/09 23:47 ID:9amehuUr
>>199 200だけど、「フランネルの犬」ってほんとは「フランダースの犬」のことなんだろうな。
自分で全然違う話書いておいてなんなんだけど。
リクエスト
犬つながりで「カシタンカ」
・原作はロシアの小説家チェーホフ
・タイトルは犬の名前
・サーカスのピエロが出てて来たと思う
>203
その通り。
幼坊小坊スレで、この変なフランダースの犬の話題が出たので、
持ってきた。
実在らしい。
205 :
とてた ◆0Ot7ihccMU :03/12/10 20:38 ID:xF4mOE+i
…僕のうろ覚えから、こういう話が出来ていたとは。
たしかにこのスレ向けのネタですけど(笑)。
206 :
なまえ_____かえす日:03/12/10 21:18 ID:5jJJV7N0
>>203 「カシタンカ」
噴水と天使の彫刻が並ぶヴェネツィアの大広場に、左目に赤いペイントを施した青年『エリオット』が立っていた。
エリオットの夢は世界一の大道芸人になる事。三ヶ月後のコンテストに向けて、毎日毎日広場に子供達を集めては、様々な芸を披露して評価を貰っている。
しかし、エリオットの技術はお世辞にも誉められるものではなく、ジャグリングをすればすぐに取り落とすし、バルーンアートも見事にわって子供を泣かせてしまう始末。
今日もいつもと同じく、小さなお客様達は皆帰ろうとしていた。大きな銀のジャグリングフープを投げながら、エリオットが小さくため息をついたその時。
ついさっきまでつまらなそうに座っていた子供達が、一斉に立ち上がって大歓声をあげた。
エリオットが手を動かしたまま横を向くと、そこには黒い犬が一匹。
大きくもなく小さくもなく、耳の垂れたその犬は、エリオットのジャグリングフープを器用に回転をつけて真上に投げ上げ、落ちて来たら鼻で受け、そのまままた真上に投げと遊んでいた。
エリオットはとても驚いたが、犬が自分を見ては舌を出して笑うものだから、負けるものかとジャグリングを続けた。
すると犬は、今までの倍高くフープを投げ始めた。エリオットは負けじと今までの倍の倍の速さでジャグリングを続けた。
エリオットは更に、足元に置いておいたカラーボールを片足の甲で拾い、ふわっと蹴り上げてジャグリング最中のフープの中を通した。
子供達の目がエリオットに惹きつけられる。エリオットがふふんと横目で犬を見ると、犬はまた舌を出して笑いながら、一段と高くフープを投げ、水族館のアシカの様に自分の首にフープを落とし、愛想良く笑った。
するとエリオットの四方八方から大歓声と盛大な拍手が巻き起こった。いつの間にか道行く大人達まで立ち止まって観戦していたらしい。
エリオットはフィニッシュを完全に犬にとられてしまい顔をあげられなかったが、客は皆犬はエリオットが調教した相棒なのだと思い込んだらしく、彼にコインを投げて去って行った。
暫しぽかんとしていたエリオットだが、自分がいつもより断然場長くジャグリングを続けていた事や、今まで成功した事のなかった技に成功していた事を気付く。そして未だ自分の横で舌を出して笑うその犬を、不思議そうな目で見るのだった。
その後もエリオットが広場でパフォーマンスや練習をする度に、黒い犬はどこからともなく現れて、エリオットよりワンランク上のパフォーマンスを披露した。
最初は犬を煙たがっていたエリオットもやがて犬と仲良くなり、自分が子供の頃からだ尊敬している一世紀前の大道芸人から『カシタンカ』という名前をつける。
エリオットはカシタンカのお陰でどんどん腕を磨き、前のエリオットとは比べ物にならない技術を得て、遂にコンテスト当日を迎えた。
エリオットはいつもの様に大広場でカシタンカを待つが、一向にカシタンカはやってこない・・・。
華やかで楽しく、ラストはちょっぴり切ない、心温まるお話 『カシタンカ』 \1,580
お子さんの横文字の教育にも効果的です。クリスマスに如何でしょうか。
207 :
なまえ_____かえす日:03/12/10 21:55 ID:pJI5SV5d
>>206 すごい!かなり原作に近い線行ってる。
原作はイタリアじゃなくてロシアが舞台だけどね。
ところで一世紀前の大道芸人「カシタンカ」ってどんな芸人だったの?
208 :
なまえ_____かえす日:03/12/10 22:12 ID:GgoNKPzd
>>206 上手いなあ。
大道芸ってあまり見たことないんだけどなんだか見えるよう。
ラスト2行で落とされますた。即物的でワロタ
209 :
なまえ_____かえす日:03/12/11 01:44 ID:Ii3UsW/s
リクエストします。
「ゆびぬき小路の秘密」
確か冬の物語だったような・・・
だけど装丁は黄色っぽい暖色系
です。
「ゆびぬき小路の秘密」
>確か冬の物語だったような・・・
>だけど装丁は黄色っぽい暖色系
小学4年生のジャックにはお母さんがいない。
何故なら、ジャックのお母さんは一昨年の冬に天国へ召されてしまった
から。
それ以来、ジャックはお母さんが最後に編み上げてくれた手袋しか
使っていなかった。その手袋を使っているとお母さんと手を繋いで
いるような暖かさを感じられたから。
けれども、今年のジャックの手にはさすがに手袋がきつくなってきた。
お父さんは新しい手袋を買おうと言っている。それでもジャックは
汚れれば丁寧に洗い、ほつれたらお母さんの使っていた裁縫箱を
使って直しと手袋を使い続けていた。
そんなある日、端がほつれた手袋を繕おうと、いつものように
ジャックはお母さんの裁縫箱を開けた。
途端、お母さんが大事にしていたゆびぬきが転がり出てしまった。
ジャックは慌てて拾おうとしたが、ゆびぬきはジャックをさける
ように転がっていく。
ゆびぬきを追いかけるジャック。ゆびぬきは器用に家の外へ、道へと
ころころころころ。
夢中で追いかけつづけるジャックは、とある小路でゆびぬきを見失って
しまった。
ジャックが改めて周りを見ると、そこは見知らぬ街角。
ちらほらと落ちる粉雪と柔らかな黄色い光が道を満たしている。
ジャックは通りがかりのお爺さんにここは何処かと尋ねた。
優しそうなお爺さんは
「ここはゆびぬき小路。ゆびぬき達が持ち主と巡り会える場所さ」
と答えた。
全然意味が判らないジャックだったが、今度は転がっていった
ゆびぬきを探している事を伝えると、おじいさんは小路の奥を
指差して言った。
「あそこで転がり続けているのは違うかい?」
見るとお母さんのゆびぬきが転がり続け、奥の家の戸の前でこつんと
止まったところ。
ジャックは慌ててゆびぬきにそばに寄り、ゆびぬきを拾い上げようと
した。その時、奥の家の戸が開き、中から一人の女性が現れ、
ジャックよりも先にゆびぬきを拾ってしまった。
「それは母さんのゆびぬきなんだ。返して」と言いながらジャックが
顔を上げるとそこにいたのは他ならぬジャックのお母さん。
お母さんは呆然としているジャックに昔のようにキスをすると、
「寒かったでしょう?」と家の中に招き入れ、ジャックを暖炉の
そばに座らせ自分も横に座った。ジャックは思いがけず会えた
お母さんにビックリしながらも嬉しくて昔のように甘えまくり。
お母さんも優しくジャックを抱きしめ、
「お腹がすいてるでしょう?」と言って特製のシチューを出してくれた。
そうして数年ぶりに親子団欒の時を過ごした
ジャックだが、やがて眠くなってきた。ジャックは眠いのを堪えながら
お母さんに聞いた。
「また、こういう風に会える?」
お母さんはジャックの頭を膝の上に乗せ、やさしく撫でながら言った。
「これはゆびぬきがたった一回だけ見せてくれる夢。寂しがってる
ジャックを見かねたゆびぬきが貴方を連れてきてくれたの…。
でもね、お母さんはいつでも貴方を見ているの…。
だから寂しがらないで…」
ジャックは泣きながら頷き、お母さんの温もりと子守唄の中で
深い眠りに落ちていった。
ジャックが起きるとそこは自分のベッドの上だった。
「ただの夢か…」と再び寂しい思いに囚われる。ところが、
ふと見た枕もとには綺麗に編みなおされた手袋が…。
はめてみると少しぶかぶか。でもお母さんの匂いがする。
ジャックは手袋の温もりを感じながら、お母さんの言葉を思い出し呟いた。
「うん…僕、もう寂しくないよ…。お母さんがそばにいるのが判ったから…」
あれから、お母さんのゆびぬきは見つからない…。
六三四の剣で父親が「お前にはあの手袋はもう小さすぎる」って言って
自分のポケットに手を入れさせるシーンを思い出した。逆の結末になっちゃうけど。
タイトルだけですが
「傷だらけの天使になんてなりたいとは思わない」
を、リクエストさせてください。
ちゃんとしたストーリーは書けないけど、タイトルから想像したこと。
「傷だらけの天使になんてなりたいとは思わない」
戦争前夜の近未来を舞台に、戦争が始まればやがて従軍することになる
看護婦たちの日常を描いた反戦もの。
ひめゆりの塔みたいな感じだが、登場人物たちはみんな現代の
女の子で、感性も現代的。
小学生の女の子辺りを対象にした、職業ものと反戦もののマッチング。
>210-211
(T∀T)・・・ジンワリ
217 :
なまえ_____かえす日:03/12/12 23:26 ID:8XPaKnxv
218 :
なまえ_____かえす日:03/12/13 00:11 ID:vIfELim0
219 :
214:03/12/13 23:45 ID:Z6DHyBHj
>>215 おおっ、イイですね〜。
本編が読みたくなります(笑)。
ゴールデンレター
このスレを見た人はコピペでもいいので
30分以内に7つのスレへ貼り付けてください。
そうすれば14日後好きな人から告白され、17日後に
あなたに幸せが訪れるでしょう
古本屋のDMにあった「パセリ通りの古い家」
タイトルしかわからないんですが。お願いします
222 :
初挑戦:03/12/14 00:31 ID:qYE84Klg
>>221 「パセリ通りの古い家」
ブチ猫のパセリは、散歩道にしている通りから見える古い家が気になって仕方ありません
でした。
ある夜の猫集会で、その家のことを話題に出してみると他の猫たちから「お化けが出る」
だとか「先代のボスがマタタビを隠している」だとかたくさんの話を聞かされて、どれが
本当の話なのか判らなくなってしまいました。
それでも、みんなからいろいろ話を聞くのが楽しくて、何度も猫集会で話題に出してはセ
ンパイ猫たちからたくさんの話をしてもらうのでした。
そんなある日、パセリの弟分であるセロリが通りの古い家を探検に行こうと言い出しまし
た。弟分にそう言われては、兄貴分のパセリが尻込みするわけにはいきません。
しかし、楽しい話ばかりではなく恐ろしい話も聞かされているパセリは、古い家の中には
いるとドキドキです。
はたして、パセリはセロリの前で面目をたもつことができるんでしょうか? みんなでち
ょっと覗いてみませんか?
223 :
なまえ_____かえす日:03/12/14 00:37 ID:PhdvYF8I
>>222 まさか、それでおしまい、ってんじゃないだろうね?
224 :
222:03/12/14 00:52 ID:qYE84Klg
すいません、アレでおしまいです。
やっぱりおとなしく見てるだけの方が良かったですね……。
お目汚しでした。
>224
イヤイヤ。是非次も頼むよ
仕事早いね!
しかし可愛え(*´∀`)
「ぬすまれた町」古田足日
でお願いしますー
「スーホーの白い馬」ってどんな話なんだろう?
・モンゴルの昔話らしい
・少年と馬の話らしい
・学校の教科書に載ってるらしい
228 :
なまえ_____かえす日:03/12/16 19:58 ID:TtCSKAHK
>>226-227 どっちも読んだことあるからなー。
「ぬすまれた町」にちょっとヒントをあげよう。
表紙はKKK団みたいな覆面つけた人物を主人公の少年が倒そうとしているイラストだった。
スーホ、懐かしいなぁ、あのころは教科書の文章は全部暗記させられたっけ。
教科書だと伸ばさなかったと憶えてるよ、あいまいだけど。
>>228 それじゃあ割れはスーホにヒントを上げることにしよう。
・スホッ、いい男(ry
すきっ歯ぽい。
スーホー未読でやろうかなと思ってたが…
>230
そんな事書かれたらネタ話しか思いつかねーじゃないか(w
234 :
なまえ_____かえす日:03/12/17 20:05 ID:XK77tuY1
リクエスト「ごっとんクリスマス」
・表紙はおじいさんと孫の小さな女の子と男の子がマンモスに乗ってる絵(乗ってる3人は現代人のかっこう)
・ジュースを雪にうめて冷やそうとしたのが物語の発端らしい
では、よろしく
235 :
なまえ_____かえす日:03/12/17 20:13 ID:BP3EMQ2H
236 :
なまえ_____かえす日:03/12/17 22:10 ID:KpWDkaAq
ごっとんクリスマス
東北の二人の姉弟が雪でジュースを冷やそうとしてました。
雪に埋めていたけれども、しばらく来られない間にあまりにも雪が積もって
とりだせそうもありません。
泣きわめく二人。
お母さんが
「どうしたの?」
子供達
「ジュースが・・・」
事情を聞いたお母さんは
「それじゃぁ、もうすぐクリスマスだからサンタさんにお願いしなさい」
(ジュースでいいとは、今年は安上がりで助かった。浮いた分で何を買おうかしら??)
子供達二人で手紙を書きます。
「ゆきの なかの ジュースを だして ください」
クリスマスの晩、布団から窓の外を見る姉弟。
雪明かりで青白くぼんやり光まど。
と、その時
ごっとん、ごっとん、ごっとん。
ものすごい地響きが。窓から滑り落ちる雪。
237 :
続き:03/12/17 22:13 ID:KpWDkaAq
二人が窓の外を覗くとそこには!
マンモスに乗ったサンタクロースが。
「サンタさんキタ━━(゚∀゚)━━ !!」
外に飛び出す二人。
サンタの導きでマンモスに乗って向かった先はジュースのあるところ。
マンモスが雪を掘って無事ジュースが発掘されました。
そしてまたおうちへ ごっとん、ごっとんと帰っていきました。
翌朝二人の枕元にはジュースが2本と、ジュースの空き缶が二本ありました
めでたし
「パセリ通りの古い家」
田園風景の一角に出来た新興住宅地、そこは流行のエセ南仏風
住宅が立ち並び通称「パセリ通り」と呼ばれています。でもこの通
りにはひとつ問題があったのです。
この通りが出来る前からここに建つ、一軒の古い戦後住宅。街の
景観を阻害するばかりでなく、あまりのボロさに住む人にもとても
不便を強いているのです。でも、今は亡きおじいちゃんの建てた家、
簡単に立て替える訳にはいきません。何とかこの家を生かしたい。
♪チャラチャラチャーン チャララーン チャチャチャチャラララン♪
この難題に挑む匠は建築家、中村青司。奇怪な洋館を作らせれば
右に出る者は居ない、人呼んで「隠し通路の伝道師」。
なんと言うことでしょう。
プライバシーもへったくれも無いブチ抜き大空間、そのうち雨漏りしそ
うな天窓、安っぽいベニヤで作る匠お手製の折りたたみテーブルか収
納式ベッド、思い出の品を無理に使った奇怪なオブジェとお約束てんこ
盛りでお送りする「劇的ビフォーアフター」。来週をお楽しみに。
>238
こ…こんなところで 中村青司 の名を目にするとは……!
241 :
なまえ_____かえす日:03/12/18 22:46 ID:OaF+T9xR
>>236-237 なるほど、マンモスに乗ったサンタさんですか。
ごっとん、はマンモスの足音だったとは。
タイトルの語感とジュースから、自販機がらみの話しか推測できなかった。
>177 「ウドンゲのなぞをとく」
「それでウドンゲなわけですが」
「いきなりなんですか」
「これは、英語の You don't get. が訛ったものなんですね」
「はあ」
「ゆーどんげっ、うーどんげっ、ウドンゲ」
「すごく苦しいんですけど」
「で、意味は『得ません』ばーい・エキサイト翻訳」
「せめて自力で訳してください」
「つまり、決して得ることができない幻の生き物。ウドンゲとはその総称
であり、一つの種名ではないんです。はい、証明終わり」
「証明ってなんですか証明って。それに、『得ることができない』だったら
can't get とかになるんじゃあ……」
「ウキャンゲじゃあいいづらいじゃないですか」
「そういう問題かよ!」(三村)
おわり。
>242
ワロタ
エキサイト翻訳ってほんと脱力させられるよなー
244 :
なまえ_____かえす日:03/12/21 15:33 ID:lYrvoUYW
リクエスト、動物の出てくる児童書スレにあった次のレスの話。
↓
安房直子先生の「三日月村の黒猫」
黒猫の夫婦が主人公の少年に良い意味で厳しい。
(今はこういう渋い大人いないよなぁ・・・羨ましいぞ主人公!)
>>244 「三日月村の黒猫」
とある山間の村。そこには室町の頃から生き続け、人語を操る黒猫の夫婦が居た。
恐ろしく長生きなためか、自分の人生哲学というものを悟ってしまっていて
そんじょそこらの爺さん婆さんより頑固。
しかし筋はしっかりと通っているのでそこが魅力でもあり、
この二匹が今日まで騒ぎを起こされずにひっそりと
生き長らえる事ができた理由なのかもしれない。
唯一恵まれなかったこと、それは子供ができない体質。
それゆえに、村の子供には非常に世話を焼きたがる。
着かず離れず、厳しく・・・時には控えめに。
時代を移ろいながら語られてゆくシリーズの締めくくりとなる今回は
基本に立ち返って子供の視点から見た日常をテーマに展開され、
ついに寿命を迎えた黒猫たちの大往生をもって終幕とされる。
二匹の遺志は受け継がれてゆくのだろうか――――
妄想に妄想が重なって風呂敷が畳めなくなりますた。
>245
(;゚Д゚) カコイイヨ・・・!!
そういうの好きだ
ぬを、好評中につき停滞しておりますな。
未消化の作品ってどれくらいある?
248 :
なまえ_____かえす日:03/12/28 17:27 ID:ey9plt9T
>>247 ちょっと見た感じではこれくらい?
2「土神と狐」
106「からくりからくさ」
140「ぶどう畑のアオさん」
226「ぬすまれた町」(228にヒント)
227「スーホの白い馬」
>>248 トンクス。
どれかやってみたい・・・でもとりあえず年内にやることは
やっちまわないと(汁)
>248
それプラス、
>142「アッケンコロチンプルンゲと5時間目の秘密」
>2「選ばなかった冒険―光の石の伝説」
が未消化。
あと、
>111「がんばれしょーぽん」
が、微妙(w
251 :
なまえ_____かえす日:03/12/28 23:25 ID:VgblKzNp
>>249 じゃ、年明けまで期待して待ってるよ。
よろしく頼むね。
>>251 マジデスカ((((゚ロ゚;;))))))
>>242 ヽ、.三 ミニ、_ ___ _,. ‐'´//-─=====-、ヾ /ヽ
,.‐'´ `''‐- 、._ヽ /.i ∠,. -─;==:- 、ゝ‐;----// ヾ.、
[ |、! /' ̄r'bゝ}二. {`´ '´__ (_Y_),. |.r-'‐┬‐l l⌒ | }
゙l |`} ..:ヽ--゙‐´リ ̄ヽd、 ''''  ̄ ̄ |l !ニ! !⌒ //
. i.! l .::::: ソ;;:.. ヽ、._ _,ノ' ゞ)ノ./
` ー==--‐'´(__,. ..、  ̄ ̄ ̄ i/‐'/
i .:::ト、  ̄ ´ l、_/::|
! |: |
ヽ ー‐==:ニニニ⊃ !:: ト、
おれたちはとんでもない思い違いをしていたようだ。
ウドンゲ、これは、英語の You don't get. が訛ったものだったんだ!
ゆーどんげっ、うーどんげっ、ウドンゲ。意味は『得ません』。
,.ィ , - 、._ 、
. ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__
ト/ |' { `ヽ.
N│ ヽ. ` ヽ
N.ヽ.ヽ、 , }
. ヽヽ.\ ,.ィイハ |
ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 |
.  ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ
. l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./
゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐'
l `___,.、 u ./│
. ヽ. }z‐r--| / ト,
>、`ー-- ' ./ / |ヽ
_,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、
-‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._
/ !./l;';';';';';';\ ./ │ _
_,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i
. | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」
l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ー‐' | / | |. ! l
. l. |:.:.:.!';';';';';';';'| /:.:.:.:!.|"'|. l' │-==:|. ! ==l ,. -‐;
l |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l | l. | | / //
l |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l l、 :| | } _|,.{:: 7
l |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ' ::::::|; 7
. l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ ::::::!′ :::| .:/
. l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /ヽ::: `::: :::: ....::..../
つまり、決して得ることができない幻の生き物。ウドンゲとはその総
称であり、一つの種名ではなかったんだ!!!
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
,. -─- 、._ ,. -─v─- 、._ _
,. ‐'´ `‐、 __, ‐'´ ヽ, ‐''´~ `´ ̄`‐、
/ ヽ、_/)ノ ≦ ヽ‐'´ `‐、
/ / ̄~`'''‐- 、.._ ノ ≦ ≦ ヽ
i. /  ̄l 7 1 イ/l/|ヘ ヽヘ ≦ , ,ヘ 、 i
,!ヘ. / ‐- 、._ u |/ l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、 │
. |〃、!ミ: -─ゝ、 __ .l レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! | | ヾ ヾヘト、 l
!_ヒ; L(.:)_ `ー'"〈:)_,` / riヽ_(:)_i '_(:)_/ ! ‐;-、 、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
/`゙i u ´ ヽ ! !{ ,! ` ( } ' (:)〉 ´(.:)`i |//ニ !
_/:::::::! ,,..ゝ! ゙! ヽ ' .゙! 7  ̄ | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、 r'´~`''‐、 / !、 ‐=ニ⊃ /! `ヽ" u ;-‐i´
! \::::::::::::::ヽ `ー─ ' / ヽ ‐- / ヽ ` ̄二) /ヽト、
i、 \:::::::::::::::..、 ~" / ヽ.___,./ //ヽ、 ー / ゝ
.! \ `‐、. `ー;--'´ //イ;;::::: //〃 \ __, ‐' / / \
ヽ \ \ / / /i:::::. //  ̄ i::::: / /
>253-254
腹がよじれるほどワラタ(w
はげわろた。ウマイ
>>106『からくりからくさ』
ジェッポ爺さんはガラクタを集めるのが好きでしたし、孫である私は
そのガラクタを眺めるのが好きでした。ジェッポ爺さんの面倒を見ている
叔母さんはそのガタクタを捨てるのが好きだったので、この均衡が取れた
三人の関係はとても幸せなものでした。
だけど、先月ジェッポ爺さんは亡くなりました。ガラクタを集めている途中に
脳溢血で倒れ、、そのまま亡くなってしまいました。
確かにお爺さんにとっては理想の死に方だったんでしょうが、
残された私と叔母さんには大きな問題ができてしまいました。
ジェッポ爺さんが持ってきてくれたガラクタがあってこそ、私達は満足していたのです。
ガラクタが増えないということは、私はガラクタを眺める事ができず、叔母さんは捨てる事ができないのです。
そうなると2人の仲は急速に悪くなってきました。今まで、出来ていたものができなくなるということは
想像している以上にストレスが溜まるものなのです。
そしてジェッポ爺さんが亡くなってから一ヶ月、叔母さんと大喧嘩した私は
とうとう家を出る決心をしたのです。
私は家を出る前に、ジェッポ爺さんの部屋に寄っていくことにしました。
大好きな私のお爺さん。あなたが生きてくれていたらきっと叔母さんとも仲良くやっていけたことでしょう。
だけど、お爺さんもガラクタも、二度と元には戻ってきません。
お爺さんの使っていた机の上、大きくため息をつく私の目の前に一枚の紙が飛び込んできました。
それは普段なら気付かないようなただのメモ用紙でしたが、何故か私はこのメモ用紙に引かれたのです。
お爺さんとの最期のつながり、そんな気がして私は折りたたまれたメモ用紙を開きました。
『衣装ダンスの中の風呂敷を取り出しなさい。』
よく分からないメモです、いったい何の為にこのメモは書かれたのでしょうか?
お爺さんが自分宛に書いたものならば、こんな調子には書かないはずですし、
なによりもっと目に着くところにおいておいたはずです。
私は少しの間考えましたが、そのメモに従うことにしました。
もしかしたらお爺さんは私が家を出ることを知っていて、荷物を運ぶために
風呂敷を用意していてくれたのかもしれません。いまどき風呂敷なんてとても使えるはずはありませんが、
私はその気持ちだけでもうれしくて、衣装ダンスを開いて風呂敷を取り出しました。
その風呂敷は、まるで漫画に出てくるようなからくさ模様のお世辞にも品がいい風呂敷とはいえませんでした。
でもそのセンスはなんだかお爺さんのガラクタのそれに近くて、私は思わず噴出してしまったのです。
久しぶりにあの感覚が戻ってきた私は、不思議なことですが、最悪まで仲の悪くなった叔母さんにも
この風呂敷を見せてあげたくなったのです。
キッチンで夕飯の支度をしていた叔母さんは、私の顔を見ても何も言いませんでした。
家を出て行く者の事など視界に無いという態度でしたが、私は叔母さんの目の前に
からくさの風呂敷をつきつけてやりました。はじめは事態をつかめていなかった叔母さんも、
次第にこれがなになのかわかったようです。
私から風呂敷を受け取るとそれをおもむろに、ごみ箱に捨てたのです。
その顔は以前のような満足した幸せそうな顔に戻っていました。
「ごめんなさい、叔母さん。」
そうして、私と叔母さんは仲直りすることが出来たのです。
私達は叔母さんが1人分しか作らなかった焼きそばを2人で分けて食べました。
量こそ少なかったのですが、その味は今まで食べたことの無いようなとても美味しいものでした。
「ところで。」
叔母さんが、口に焼きそばを含んだまま話しかけてきました。
「あたし、お爺さんを掃除した時、こんなもの見つけたのよ。」
そういって、叔母さんは冷蔵庫の上に手を伸ばし、煎餅の入ってたアルミの箱を取り出してきました。
中には私がさっき見つけたような小さいメモがいっぱい。
「ねぇ、これってもしかして。」
私達は、お互いの顔を見つめてにやりと笑いました。
=======
なんとか間に合った。今日中にもう一個ぐらい・・・
うわー。深夜にお疲れさま!
祖父と叔母と私。
微妙に近しくて微妙に遠い。なんかいいなあ。
(・Д・)オナカスイタ・・・ 焼きそば食いたい
>>258 ちょっとまった、爺さんを掃除してどうする。
「あたし、お爺さんの部屋を掃除した時、こんなもの見つけたのよ。」
が正解です。ソーリー。
>>259 ∧_∧
(´・ω・`) よかったら湯飲みに入った塩焼きそばをどうぞ。
( つ旦0
〜( ̄ ) ∬
U  ̄U U 旦
261 :
なまえ_____かえす日:03/12/31 22:51 ID:WsHPVSEX
リクエストいいか?
題名が「桜はナーサリーライムを歌う」。
表紙はエヴァみたいにがーっと旧字体で書かれたナーサリーライムをバックに微笑む美少女。
裏表紙は桜の花と桜の大木。
ナーサリーライム、っていうのはマザーグースのことらしい。
「駒鳥誰が殺したの?」とか「そして誰も居なくなった」ってやつだな。
まぁオレは「リジー・ボーデン」が好きだが。
262 :
なまえ_____かえす日なまえ_____かえす日 :03/12/31 23:37 ID:mOt01NPg
>261
稚拙ながら推測させて貰いました。
何かアレな内容だなと思ったらスルーしる。
「桜はナーサリーライムを歌う」
歌手志望で全く勉強に身が入らず親も呆れ顔な少女アリー(仮名)と変わり者
で作曲と編曲と替え歌マニアジャック(仮名)は些細なきっかけから意気投合
お互い気の合う音楽マニアの二人は遊びのつもりでマザーグースの歌を自分達
のアレンジで作り、それをレコードに吹き込むアイデアを実行に移しだす。
ジャック(仮名)のやけに強いマザーグースのこだわりにアリー(仮名)は少
し目まいを覚えるがそれ以外は頭の良い大切な友達だ。アリー(仮名)は幼い
頃から人見知りが激しいので誤解を受けられてしまい、周りの子とは中々親密
な関係になれなかった。そんななかジャック(仮名)とは理解しあっていると
アリー(仮名)は信じて疑わなかった。周囲の人間もそんな二人を遠巻きにし
ていた。
そんなある日、二人の苦労の甲斐あって録音レコードは完成する。
レコードのタイトルは「ナーサリーライム」。ジャック(仮名)は何故か三枚
作ることを提案し、アリー(仮名)も不思議に思いながら同意した。
ジャック(仮名)は一枚目は記念に自分の家の今は切り株の姿になってしまっ
た桜の木のふもとに包装して埋めた。二枚目はアリー(仮名)に綺麗な装丁を
してプレゼントした。そして三枚目は試しにとあるレコード会社に送ってた。
それがとんでもない事態を引き起こすきっかけになろうとは知らずに・・・・
初めてやってみたが・・・・・
やはり皆さん凄いですね。
263 :
262:03/12/31 23:40 ID:mOt01NPg
ごめん、ちょっと追記。
家の庭の桜は、昔とても綺麗な木でみんなの憩いの場になってますた。
『アッケンコロチンプルンゲと5時間目の秘密』
マサトは授業の為に学校に来ているわけではありませんでした。
『授業なんてものはご飯を食べるための布石にしか過ぎない』、これが彼の
座右の銘で、それを彼は忠実に実行していました。
まず4時間目が終ると配膳室までダッシュしてメニューをチェックします。
他の皆は、あらかじめその日のメニューを調べておくのですが、マサトにとっては
そんなものは邪道中の邪道。給食直前に配膳室で調べるのが通のたしなみなのです。
さて、今日もマサトはダッシュで配膳室にやってきました。いつもスピードを出しすぎて
とても止まれないので、ブレーキ代わりに扉をこじ開けます。たまたま鍵が閉まっていて
扉の鍵を破壊したことも一回や二回ではありませんでした。
そして、視線の先にあるのは、メニュー。
「12月1日 主食 ソフトめん・ミートソース 副菜 若鶏の甘酢あんかけ
デザート アッケンコロチンプルンゲ」
マサトの目の動きはデザートのところで止まってしまいました。
主食と副菜はいいとして、デザート。それは聞いたこともないような
いかにも怪しいくて、着色料や保存料がはいっていそうなデザートです。
首の角度を変えずに振り向くようにして、マサトは配膳台車を見ます。
ソフトめんの水色の箱、ミートソースの銀色のバケツ、甘酢あんかけの銀色の箱、
それぞれが4クラス分あります。しかし、アッケンコロチンプルンゲが入っている箱だけは、
どこにも見つかりません。そこで気付いたのです、きっと配膳室のメニューに誰かいたずら書きを
したのです。それならば配膳台車にその箱が無いことに納得が十分いきます。
マサトは安心して、配膳台車を教室の前に運んでいきました。
「ごちそうさまでした。」
日直がごちそうさまの号令をかけると、食器類が次々と片付けられていきました。
普段は、この後に昼の掃除をしなくてはならないのですが、今日だけは違うようです。
配膳台車を戻し、教室に帰ってくると、先生が教壇に立っています。
五時間目の授業が始まったようです。だけど、何か変です。
クラスメイトの机の上には筆記用具もノートも教科書もないのです。
マサトが椅子に座ると、それをまっていたかのように、先生は言います
「準備はいいかい。」
クラスメイトはそれをまっていたかのように、右手を握りこぶしにして
高く掲げます。すると、マサトの目の前で、クラスメイトが1人、また1人と消えていきました。
スーッと消えていくのではなく、一瞬で視界から消えるのです。
そして、最後のクラスメイトが消えていきました。
それを確認すると、先生は教室から出て行きます。
マサトは、目の前で起こっていることに何一つ納得がいきません。
本当に訳がわからないのです。親友だったリュウイチも、密かに恋心を抱いていた
リョウコちゃんも、教室からいなくなってしまったのです。
マサトは、先生の腕を鷲掴みにします。
「先生、これはいったいどういうことなのですか!」
先生は驚いたような顔をして、マサトに話しかけます。
「アッケンコロチンプルンゲを食べなかったか。
ああ、まだあるよ。マサトくんも食べるかい?」
マサトは首を横に振って、教室から飛び出して家に走りました。
もう、勝手に帰ったと怒られても構いません、とにかくあそこから逃げたかったのです。
次の日、マサトは学校に登校しました。
とても怖かったのですが、なにかあればまた逃げ出せばいい、そう考えて
学校に向かったのです。
しかし、学校にマサトのクラスはありませんでした。い、え正確に言えばすべての学年から
4組だけ消えてしまったのです。だけどどの生徒も、どの先生もはじめから4組なんて存在しない、
そのような感じで全く気付いていないのです。
期せずして、3組のクラスメイトとなったマサトですが、今だに配膳室でのメニューチェックを欠かしたことはありません。
「アッケンコロチンプルンゲ」がメニューにないか、目を見張らせているのです。
=======
明けましておめでとうございます。年末までに間に合わないばかりか、
別の板に誤爆してしまいました、もうだめぽ(´・ω・`)ショボーン
今年もよろしくお願いします。
267 :
なまえ_____かえす日:04/01/02 02:41 ID:cD5G8Pe2
みなさま本年もよろしくお願いいたします。
今年はもうちょっと多く参加するよう頑張りまつ・・・
>>262 それはやはり レコード大ブレークの (`・ω・´)ノ●゙ ヨカーン
桜がからむあたり、成功の後の転落も暗示されてそうで・・・(´・ω・`)シンパイ
>>264 ソ フ ト メ ン が 食 い た い 。
なぜあなたはそうも人の食欲をそそりますか。
そして生徒たちはどこに吸い込まれましたか。
いいなあ不思議給食・・・
リクエストお願いします。 「春はひた走りにやってくる」
で。
268 :
なまえ_____かえす日:04/01/02 23:34 ID:DVfaaA43
>>262
おーい、ナーサリーライムっつーのはマザーグースの別名だぞー。
米国ではマザーグース、英国ではナーサリーライムなんだぞー。
英国上流家庭では子供部屋のことを「ナーサリールーム」って言うんだぞー。
ふむ??
>>268 だから、ここは「勝手に推測」するスレなのよ
>>268 どこにつっこんでるのか解らん・・・ アフォでスマソ
272 :
なまえ_____かえす日:04/01/05 12:48 ID:azDgKdSm
「勝手に推測するスレ」から「勝手に創作スレ」になって書き込みにくい
今日この頃。
「にんじん」
赤面症の少年の初恋の物語。だとなんとなく思っている。
>>272 _| ̄|○
言われてみれば、確かに。
反省すます。
にんじん
真っ赤なにんじん君が、魔王ミッフィーを倒して畑世界を救う物語。
登場人物は全て野菜。敵はウサギ。神様は農夫。
最後に神様がにんじんと仲間たちを収穫するが、
全員翌年の畑に転生する。
275 :
なまえ_____かえす日:04/01/05 19:00 ID:utbvhMTA
276 :
なまえ_____かえす日:04/01/07 01:38 ID:cIS7msT/
リクいいですか?
「ボーイフレンドはエッチなゆうれい」
表紙:頬杖付いて呆れ顔の茶髪セミロングに赤いジャンパースカートの少女のアップ
上の彼女の周りに浮いてる(…浮いてる?)黄色いTシャツにホットパンツ?の少年・ピンクの水玉フリフリワンピースのツリ目少女・スネオを親父にしたような少年…のチビキャラ
チビキャラ後ろ二人はいじめっこで、主人公(茶髪セミロングの子)は彼ら率いるいじめっ子軍団にいじめられているらしい。
友人がめっちゃ進めてくるけど今一読む気になれない…だれか推測してみて。
主人公の女の子と友達になりたいんだけど、テレからエッチなこと
を言ってついからかってしまう男の子。
しかし女の子が好きな別の陰湿な男の子が、その男の子を殺してし
まう。
女の子はストーカーのような男の子と、死んだ男の子の幽霊に苦し
められるが、だれもその話を信じてくれない。
開き直った女の子は、ストーカーと幽霊を一度に退治しようと考える。
>>277 殺してしまうのかよ!
コメディっぽくするならともかく、シリアスなら重くなりそうだな〜。
リクします。
『東京石器人戦争』
表紙は赤色っぽい地にクレヨンで描いたようなサイケな原始人の絵。
……だったと思うんだけど、何せ見たのが遠い昔なので間違ってるかも。
279 :
なまえ_____かえす日:04/01/07 21:37 ID:C359xTj+
>>278 『東京石器人戦争』
主人公は多摩ニュータウンに暮らす男の子。
彼の暮らす団地は関東ローム層の上に建っている。
ある日、彼は自分の団地の側の工事現場から石器を拾って家に持ち帰る。
異常事態が起こったのはそれからだった。サイケな原始人が突然、団地に出没するようになったのだ。
それも1人でなく、二つのグループに分かれた複数の原始人達が。
それぞれのグループは何かを探し回っているらしい。どうやら、一方のグループが探しているのは主人公が拾った石器、もう一方のグループが探しているのは同じ団地に住む別の男の子が拾った石器らしい。
そして、二つのグループは対立しあっているらしく、互いに抗争を始める。その抗争に巻き込まれた石器を拾った2人の男の子と団地の住人達の運命やいかに?
結末、誰か推測して。
>>277-278 オレだったらむしろアレだね、
…まずはストーカーを退治すべく幽霊との協力を余儀なくされた女の子。
それでも幽霊を退散させるオマジナイの準備は欠かさない。
幽霊と協力したオカルト作戦の甲斐あってストーカーは付きまとわなくなるが、
その過程で女の子は徐々に幽霊の生前の真意に気付くことになる。
女の子と幽霊はなんとなくいい感じになるものの、時すでに遅く
先に仕掛けていたオマジナイが効果を発揮して、幽霊は成仏寸前だった…
みたいな甘酸っぱいプチホラー・ラブコメディにしちゃうね。
そんで2ちゃんねるに
「エッチなゆうれいに憑かれてみたい香具師の数→」
みたいなスレを立てちゃうね。 …自作自演かよ!
>>279 オレだったらアレだね、
…石器を拾った二人は最初対立して、原始人グループを駒にした戦争ゲームの将軍として争うんだけど、
それぞれに大事な人が傷ついたのをきっかけにして、協力して事態を収拾しようと決断するわけよ。
で、調べるうちに、団地の真ん中に位置する遺跡で二つの石器を使った儀式をすることになると。
儀式で消滅させられたくない酋長が率いる原始人グループが大挙して取り囲む中
二つの石器が打ち合わされ、原始人は幻のように消え去る。
昇る朝日を受けて、二人の少年が顔を見合わせてどちらからともなく笑い出す…
てなエンディングやね。
282 :
なまえ_____かえす日:04/01/07 22:53 ID:C359xTj+
>>281 おお、話が破綻なく、うまくまとまってる。
『選ばなかった冒険―光の石の伝説』
表紙は主人公の男の子と女の子、別の男の子、モグラっぽい人、マッチョ軍人系男
セクシーネーちゃん ネズミが隠れながら遠くをうかがっている。
・寝るとテレビゲームの世界へいけるようになる。
・ゲーム世界で死ぬとゲーム世界の記憶をうしなう。
「登場人物」
主人公の男の子=アキラ
女の子=えみ
別の男の子=太一
キャプテン・ナチス
泥魔女
モグラ人
ネズミ
<パターン1>(一部設定に沿わない部分あり)
夏休みへ入って暇をもてあましていたアキラ。太一を遊びにさそ
うが、ゲームをしたいから、といって断られてしまう。気弱でけん
かも弱い太一に断られたことで、アキラは腹を立てた。強引にゲー
ム――「光の石の伝説」というソフト――を奪ってきてしまった。
そのさい、太一は驚くほど強情に反抗した。
アキラはゲームを起動してみたが、新しいデータを選ぶことがで
きない。太一のデータを使うのは若干気がひけたが、彼が逆らった
ことに腹を立てていたので、構うものかとスタートを押した。とた
ん、彼は気を失ってしまった。荒涼とした原野の上で、アキラは目
覚めた。わあわあと騒がしい声が響く。どうやら大勢でさわいでい
るようだ。アキラはそちらへ近づいていった。
それは人間大のネズミだと判った。器用にも2本足で立ち、剣と
盾を持っていた。どうやら戦争をやっているらしい。いかつい姿の
軍人たち(こちらは人間)が、銃を持ってネズミたちを追い回して
いた。剣で銃にかなうはずがない。ネズミたちは敗走を始め、アキ
ラもそれに巻き込まれて、一緒に逃げるはめになった。一匹のネズ
ミが彼を見て「あんたが現れないものだから、キャプテン・ナチス
と戦争になってしまった!」とののしるのだった。アキラには何の
ことかわからない。
(つづく)
(つづき)
アキラはネズミたちのねぐらへ連れ込まれ、作戦会議に参加する
ことになった。そこでアキラはことのなりゆきを聞いた。ネズミた
ちは<光の石>をあがめる平和な種族だったのだが、一ヶ月ほど前
から「キャプテン・ナチス&泥魔女」という敵に侵略されていると
いうのだ。どうやら<光の石>が目当てらしい。ネズミたちは暴力
を何よりも嫌っているが、自分たちを守るために戦わなくてはなら
ない。確かに、武器も防具もお粗末である。しかし数では圧倒的に
多く、全員で抵抗すれば、敵を駆逐することも可能だろう。彼らは
アキラにも協力を要請した。アキラは、ネズミ軍の味方をすると誓
い、軍隊を率いて一大決戦に臨むことになった。
訓練は芳しくなかった。ネズミたちは全く臆病で、銃声を聞いた
だけですぐに逃げ出そうとした。アキラはそのたび「死をおそれる
な!」と叱り飛ばした。あなたは死ぬのが怖くないんですかい、と
一匹のネズミが尋ねた。もちろん、とアキラは胸を叩いた。本当は
「死ぬ」ということの意味が実感できてないだけなのだが、どうせ
この世界でやられたとしても、ゲーム・オーバーになるだけなのだ
から、大したことはあるまい、と考えていた。
翌日(ゲーム世界の翌日である)、どくろヶ原に対峙した両軍の
決戦が始まった。ネズミたちはよく戦った。しかし敵の近代兵器に
抗うすべもなく、銃弾・砲弾を浴びてばたばたと死んでいった。ア
キラは必死で鼓舞するが、くずれた軍勢は立ち直らない。自分で切
り込もうとしたとき、敵の銃が彼の腹をつらぬいた。薄れゆく意識
の中で彼は思った・・・何だ、犬死にじゃないか・・・ばかばかし
い・・・。(つづく)
(つづき)
翌日太一に会った。いつになく真剣な顔つきをしている。調停は
うまくいっているかい、とアキラに尋ねた。ああ、と何気なく答え
たが、アキラはそれで、太一が両軍の仲介役をつとめていたことを
知った。戦争が起こったのは、おそらく、プレイヤーのアクセスが
遅れたためなのだ。
だとしたら、自分のせいなのだろうか?
無理にゲームを奪ってきたりしたから・・・。
悩んだって仕方ない!アキラは再びゲームを起動した。以前死ん
だところからだった。戦争はキャプテン・ナチスの圧勝に終わり、
ネズミ軍の追討が始まっていた。アキラは捕らえられ、キャプテン
のもとへ連れて行かれた。尊大で残忍そうな男を想像していたが、
意外にも彼は小柄で物静かな人物だった。
アキラはキャプテンを非難したが、彼は冷静に聞いていた。彼は
ゆっくりと話し始めた。
「光の石はもともと、私たちの神聖な宝だったのですよ。奪ったの
はネズミたちのほうなんだ」
アキラは驚いた。
「私たちはこの世界の先住者で、細々と生活を続けていました。光
をあがめてね。昔はすみわけが出来ていたんですよ。ネズミたちと
も仲がよかった・・・というよりは、人間と彼らの間に問題なんて
起こってなかった。
問題は、ネズミの数が増えすぎたことなんです。彼ら、繁殖力が
すごいですからね。次第に我々のテリトリーに侵入してくるように
なった。というのも、食料が圧倒的に足りないからです。彼らは作
物に手を出し始めた。我々は人口統制と、こういう無法ネズミの取
り締まりを強化してくれるように、彼らに要請した。彼らはいつも
快く了承するんです。しかし解決はしない・・・結局、ネズミの数
が多い、というのがそもそもの原因なんだから。
(つづく)
(つづき)
だからといって我々が彼らを殺しまわっている、などと思って下
さるな。問題は光の石なんです。これは作物の生長を促進させてく
れる魔法の宝で、私たちが神様としてあがめてきたものです。それ
を、ネズミたちが貸してくれといってきた。食料問題の解決のため
です。私たちは断りました。神様を貸し出すことが出来ますか。そ
れに、ネズミが耕作するということは、現実的に不可能です・・・
彼らは不器用だし、一つのことをやり抜く熱意に欠けています。我
々はやんわりと(失礼にならないように)彼らに指摘しました。し
かし彼らは怒って帰ってしまった。我々の仲は険悪なものになりま
した。
さて、いよいよネズミたちの食料事情は深刻になり始めた。そう
した場合の常で、子供とか年寄りから先に死んでいくんです。我々
は少しの食料しか分けてあげられなかった。というのも、我々も人
口が増えていたし、ネズミたちが見境無く植物を食べてしまったせ
いで、自然の収穫物も随分へっていたからでした。
だが彼らは、我々が食料を出し渋っていると思ったようです。食
べるものがないので、以前よりも悪質に田畑を荒らすようになりま
した。いきおい我々も過激な手段で防衛せざるを得ない。とうとう
恐れる事態が起きました。一匹のネズミを殺してしまったのです。
それも年端もいかない子供を。我々は正当防衛を主張しましたが、
聞き入れられず、両者の対立は決定的となりました。
いつ戦争になってもおかしくなかったのですが、調停者のはたら
きかけで、回避することが出来ました(どうやらあなたとは別人の
ようだが)。しかし彼らは次に、光の石を強奪する、というとんで
もない蛮行に出たのです!いくら我々が寛容でも、これだけは許す
ことが出来ない!本当なら、調停者が再び仲立ちをして、光の石を
返して貰える約束だった。だがなぜか彼は現れなかった。
それが今回の戦争のなりゆきなのですよ。我々は数では圧倒的に
ネズミどもに劣る。しかし我々は勇敢であり、優秀な技術を持って
いる。奴らとは違うのです。ネズミは下等です。何も考えず数を増
やす馬鹿な動物に過ぎない。そもそも彼らが人口を少ないまま保っ
ていればこんなことにはならなかった。問題の解決法はただ一つ。
彼らは減らなければならないし――絶滅しなければならないんだ」
(つづく)
(つづき)
キャプテン・ナチスはアキラに助力を請うた。キャプテンの言う
ことは正しい気がしたので、アキラは了承し、ネズミ駆逐に全力を
尽くすことを約束した。「嘘だ!」と後ろで声がした。モグラのよ
うな顔の男が立っていた。「自然破壊は人間が流した排水が原因じ
ゃないか!光の石も共有だったのが、お前たちが我々をだましてひ
とりじめにしたんだ!」
ネズミが変装しているのだ、と悟ったときは遅かった。男の投げ
た手榴弾が炸裂、爆風に巻き込まれてアキラは死んでしまった。
アキラは二度死を迎えた。ネズミに協力して死んだ。人間に協力
して死んだ。結局やられるんじゃないか。彼は第三の選択をした。
どちらにも協力しない!彼はつまらないゲームをやめて、何食わぬ
顔で太一に返してしまった。
翌日、太一が烈火のように怒ってアキラのもとへ現れた。彼のよ
うなおとなしい少年が、よりによってアキラにそんな口をきくのは
驚くべきことだった。
「どうしてくれるんだ!」と太一は言った。世界は無茶苦茶だ。せ
っかく苦労して平和の道を探してきたのに、ネズミと人間は戦争を
激化させ、何万という犠牲者が出ているというのだ。もう殺し合い
をとめることは出来ない!
「そんなもの、たかがゲームじゃないか」
太一がアキラを殴った。後ろに倒れ込んだ時、後頭部にごつん、
という衝撃を感じた。あ、と思った。意識の遠のく感じ、それは彼
が既に二度味わった感覚だった。結局アキラは、どの道もうまくこ
なすことが出来なかった。だが今度ばかりは、ゲームオーバーでは
済まされない・・・。
288 :
283:04/01/11 01:33 ID:VbGELtHK
長くなってすいません。
話は2パターン考えてあるので、
今度は女の子、泥魔女をちゃんと出したいと思います。
ひゃあ。力作乙!!カコイイ!
死んじゃうのか!
面白いけど子供には受けなさそうだw
291 :
なまえ_____かえす日:04/01/11 16:52 ID:yJdu9gQ2
リクエスト「母さんはおるす」
ベトナム戦争中のベトナムの話しらしい
>>283-288 たかがゲームか・・・鬱
もし本格長編になったなら、アキラくんには
どこかでもう一度真剣になるチャンスをあげたいものだ・・・
しかしよくまとめたねぇ凄い。
2パターン目も楽しみにしとるよー
293 :
なまえ_____かえす日:04/01/15 14:48 ID:RrU5Rh2N
「母さんはおるす」
知ってること:ベトナム戦争中のベトナムの話しらしい
「母さんはいるかい?」
と言う問いに
「ううん、いないよ」
こう答えると魔物は去っていくと言う言い伝えがある村で
育った少女が、同意の暗号を使っていた兵士に勘違いされ
戦争に巻き込まれていく物語。
最後少女は母の居る村に戻れるがその変わりように
母に気付いてもらえず、失意から再び兵士に戻るよ
うな事をにおわせつつ終わる。
294 :
なまえ_____かえす日:04/01/15 20:39 ID:kkIWkMcL
>>293 ううーん。なかなか。
つい数日前読んだ「ツパメ飛ぶ」というベトナムの小説を思わせる雰囲気が出てる。
パターン2(抄訳)
アキラが友達二人に誘われる。えみからは公園に写生に行こうと
言われる。太一からは「面白いゲームがあるから」と言われる。ア
キラは太一のことがあまり好きでなかったが、女の子と一緒にいる
のは照れるので、彼の家へ出かけてしまう。
二人は専用のヘルメットをつけて、バーチャルリアリティ・ゲー
ムへ没入する。架空世界では、ネズミ軍団を率いる「キャプテン・
ナチス」という軍人と、モグラ軍団を率いる「泥魔女」という女が
「光の石」を求めて争っている。アキラと太一もそれを手に入れな
ければならない。
ゲームを続けるうちに、キャプテン・ナチスも泥魔女もプレイヤ
ーの一人であることが判ってくる。太一はナチスと取引をし、泥魔
女暗殺用の手榴弾を手に入れるが、ナチスに対してそれを使い、ネ
ズミ軍をのっとってしまった。そのあまりにも卑怯なやり方にアキ
ラは怒り、太一とたもとを分かつ。つづく太一の泥魔女だまし討ち
を彼が阻止したことで、対立は決定的となり、アキラは泥魔女に協
力して、ネズミ軍との和平の道を探ろうとする。
泥魔女は女子高校生であるらしく、ゲームの詳しいルールをアキ
ラに教える。例えば、死ぬと眠りから覚め、現実世界に復活する、
など。
「アキラ君、死ぬというのは、おそろしいことよ。自分は眠ってい
るときと同じかもしれない。だけど、次の朝はもう来ないの。永久
に、ずっとよ。お父さんや、お母さんや、友達にも二度と、おはよ
うって言うことができないの」
アキラは自殺してリタイアしようとするが、どうしても怖くて出
来ない。その夜、モグラ軍のコンピューターで、光の石の場所が判
明する。泥魔女が翌朝出かけよう、というところを、アキラはこっ
そり抜け出して、現地を目指す。泥魔女軍はその夜、太一率いるネ
ズミ軍の襲撃をくらって、壊滅してしまう。
(つづく)
(つづき)
「ぬけがけしようとしたな、ひどいやつだ」
太一がアキラの背後に迫る。
「ひどいのは、君だ。ナチスも泥魔女も殺してしまって」
太一がアキラに向けて発砲する。弾丸を避けながら、アキラは秘
密の抜け穴をおりていき、光の石にいちはやく到達しようとする。
太一が弾丸のきれた銃を捨てて、彼のあとを追う。
光の石の正体を知って、アキラは愕然とする。小型核兵器だ!は
るか昔、光の石の投下によって生物の大半が死に絶え、当時この世
界を支配していたモグラも激減した。突然変異により、地上に順応
するようになったのがネズミだったのである(だからネズミは、お
日様のもとでも生きていられるが、モグラだった頃の習性が残って
いて、暗がりを好むのだ)。光の石の戦争とは、抑圧されて「第二
の革命」を望む急進的なモグラ軍と、それを阻止しようとするネズ
ミ軍との、生き残りをかけた必死の戦いであった。
光の石のスイッチを起動しないと帰れない!アキラは悩む。ため
らわずにボタンを押した太一は、仲間のネズミ軍に射殺されてしま
った。「にげろ!にげろ!」事態を理解したネズミとモグラたちが
一斉に逃亡を始める。アキラは爆弾の近くへ残り、解除ボタンを探
し当てて、それを押す。だがわずかに及ばず、爆風に巻き込まれて
意識を失う・・・。
アキラは目を覚ました。現実世界に復活できたらしい。部屋の中
がひどく暗かったので、叱られると思い、夜の町を走って家まで戻
った。
翌朝えみと話をした。写生はどうだったか、と聞くと、公園には
ネズミが異常発生していて、それどころではなかった、という。ア
キラは不安になった。そういえば太一の姿を見ていない。今日は休
んでるわよ、とえみが言う。えみと太一は同じクラスなのである。
アキラは太一に電話をかけた。しかし誰も出ず、むなしくコール
音が続くばかりだった。
298 :
なまえ_____かえす日:04/01/18 14:49 ID:DQaxYadC
リクエスト「ゆきごんのおくりもの」
「ゆきごん」とは主人公の男の子が作った雪像の怪獣の名前だったような
リクエスト「ゆきごんのおくりもの」
「ゆきごん」とは主人公の男の子が作った雪像の怪獣の名前らしい
クラスに溶け込めないで居た足の不自由な少年が、
雪像制作をきっかけにクラスに溶け込んでいく話。
「ゆきごん」はその時の雪像の名前。
と推測してみた。
>>296 女子高生ゲーマーカコイイな。萌え
ラストのむなしく鳴り続けるコールが・・・怖いな。
推測1も2もプチトラウマとして根を張りそうな出来ですな
やってみよう。
>>298「ゆきごんのおくりもの」
ゆきごんは、その呼び名にふさわしい迫力を持つボス格の少女。
同じクラスの少年はゆきごんに頭が上がらない。
その年の冬休み、大雪が降り、少年はひとり巨大な雪だるまを作る。
そのゴツさがゆきごんを思い起こさせたため、彼はそれを「怪獣ユキゴン」と命名。
雪像にバーチャルな喧嘩を挑んだりしてちょっとストレス解消する。
数日が経ち、「ユキゴン」は日にさらされてだんだんと細く、小さくなっていった。
日々華奢になっていく雪像に椿の花が落ちかかり、一瞬、雪像は
紅い花飾りをつけた「美しい少女」のように見えた。そんなことを考えた少年は
急に恥ずかしくなり、腹立ち紛れに少年は雪像に蹴りをいれ、崩してしまう。
冬休みが終わり、学校が始まったが、ゆきごんは教室に現れなかった。
家庭の事情(母親の再婚・本人の病気など)で急な転校をすることになったのだった。
最期の挨拶に、とゆきごんは学校を訪れたが、壇上に現れたのは
病み上がりでほっそりと青ざめ、胸元には紅い花飾りのついた、
まっしろのワンピースを着た美しい少女。
戸惑うクラスメートたちの前で礼儀正しく別れの言葉を述べたあと、
少女は去っていった。
少年の胸には、白の中の紅い花飾りの色がいつまでも焼きついていた。
301 :
なまえ_____かえす日:04/01/20 17:53 ID:/MkY3x5S
リクエストです。
「ピラミッド帽子よさようなら」
ヘンな帽子をかぶることで不思議な世界がみえる少年のお話。らしい。
何か・・・ネトヲチ板て・・・
305 :
なまえ_____かえす日:04/01/27 18:59 ID:xlxlFiaE
リクエスト「ひげよさらば」
野良猫達の話だったと思う。いぜんNHKの人形劇でやってたけど、まだ子猫みたいな若い猫が主人公だった以外何も覚えていない。
「ピラミッド帽子よさようなら」
ヘンな帽子をかぶることで不思議な世界がみえる少年のお話。らしい。
大好きなお祖父ちゃんから貰った帽子は変な形の帽子だった。
大好きなお祖父ちゃんがくれたけど恥ずかしくてかぶれない、と悩んで
いた矢先にそのお祖父ちゃんが亡くなってしまう。
主人公が後悔の念でその帽子をかぶってみると、お祖父ちゃんが現れ外
国に連れて行ってくれる。
そうして楽しい時を過ごすが気づくと自分のベッドで寝ていて夢を見た
のかと思うが、再び帽子をかぶるとまたお祖父ちゃんが現れその日から
毎日の様に変な形の帽子をかぶるようになる。
毎夜、世界中どころか実際には無いような世界にまで一緒に行き主人公
は大好きなお祖父ちゃんと楽しい時間を過ごすがある日
「お祖父ちゃんのいる所に行ってみたい」
と言った途端お祖父ちゃんは悲しそうな顔をして
「来ちゃ行けない・連れて行けない」
と言う様な事を言い消えてしまう。
主人公は驚きと悲しみに泣き叫ぶがお祖父ちゃんは戻ってこず次第に風
景も掻き消えてしまう。
朝目覚めた主人公は泣きはらした目で枕元を見ると変な形の帽子はぼろ
ぼろになっていて、もうかぶってもお祖父ちゃんに会う事は出来なくな
っていた。
すいませんちょっと長くなってしまいました。
>>305 「ひげよさらば」は架空図書館の第零巻に入ってますよ。
んでもせっかくリクエストがあったから書いてみます。「ひげよさらば」
野良猫たちの路地裏に、お屋敷町の飼い猫チロルが迷い込む。
野良猫の中でも一目を置かれている若者・ブンは、なーんかスッキリし
た顔立ちのチロルが気にくわない。
おかしい。顔だけでいったら俺だってまあまあイケてる筈。体格や身の
こなしだって俺様ワイルドだし。
しかし、女の子たちの人気はたちまちチロルに集中した。ムカムカ気分なブンは、チロルのすっきりした顔に挑みかかるかのようにガンを飛ばす。
何か……ヘンだぞ? いや、前から違和感はあったんだけど……
そう、スッキリさわやかチロルには「ヒゲ」がなかったのだ。
「お前、それでネズミが獲れるのかよ」
「獲る必要ないじゃないか。今の世の中」
「しかしここはもう、お前が暮らしてたお屋敷じゃないんだぜ」
「そこのアパートのおばあちゃんも、バーガーショップの店員サンも御
飯くれるしね」
スマートでなーんかスッキリしているチロルは人間の女にもよくモテた。
人間の女の求愛行動、すなわち、餌付けである。
「……ケッ! そんなことやってられるかよ! こちとら野良猫だ!」
しかし、キレイにすればラクして御飯を貰えると気づいた野良猫たち
は、次々とヒゲを落としてなーんかスッキリ顔に変身していった。
女の子たちも今となってはむさ苦しいブンには目もくれず、その凋落は
あきらかだった。
ブンは三代続いた野良猫であり、誇りを捨てる訳にはいかなかった。
都の政策で一斉のネズミ狩りが行われ、狩りの的だった魚屋が近所のスーパーに吸収されてしまっても、飢えた身体を引きずりながら、ブンはヒゲを落とそうとしなかった。
名前を呼ばれることもなくなった。人間に可愛がられることに慣れきっ
たかつての仲間たちは、侮蔑と哀れみを込めてブンを「ヒゲ」と呼んだ。
そして、ある日。路地裏に、保健所の連中が踏み込んで来たのだ。
どうせいつものネズミ狩りだろうとたかをくくっていた元野良猫たちは、非常事態に逃げまどった。チロルを餌付けしたおばあさんの隣の部屋に住むネコアレルギーのじいさんが、ついに保健所へ通報したのだ。
捕まれば死、ガス室送りだ。だがヒゲと共に俊敏さを失った野良猫たち
に成す術はない。最初に捕まったのはチロルだった。泣いても言い訳し
ても無駄だった。飼い猫の頃の識別標は、セクシーダイナマイトなミミィにプレゼントしてしまった。
「……もうだめだ……」
捕獲網に追いつめられた猫たちが誰かともなく絶望の溜息を漏らした時、捕獲網を喰い破る影が視野を横切った。
ブンであった。飢えてやせ細った身体に殺気をみなぎらせ、ブンだけが保健所に挑みかかり、かつての仲間たちの活路を切り開いたのだ。
保健所が去り、ヒゲを失った猫たちが顔を上げたその時には既に、血まみれのブンは地面に息絶えていた。
哀しいことに、この英雄の名を、猫たちは誰一人として覚えていなかった。
「ひげよ、さらば」……誰かが呟き、猫たちは散り散りになっていった。
失ったヒゲはもう二度と戻らない。しかし泣くわけにはいかない。
これが、元野良猫たち自らが選んだ運命なのだから。
……長っ! スマソ!
しかも改行ヘン!
ごめんなさい。スルーしてください……
309 :
なまえ_____かえす日:04/01/28 19:42 ID:sSKxeKhM
>>307 「ひげよさらば」
って、ラスト泣いていいのか笑っていいのか
なーんかスッキリとした顔立ちワロタ
311 :
なまえ_____かえす日:04/01/28 20:30 ID:Ft/wEs+f
>>307 それは勝手に想像したストーリーですか?
スレ趣旨からすれば、そうなんでしょうけど。
でも作者である上野氏のいかにも書きそうなストーリーでもあるような気がします。
よかったら教えてください。それから凄く面白いと思いました。
312 :
307:04/01/28 21:36 ID:tNsHP/g1
ID変わってるかも知れません(この板では未確認)が307です。
改行ヘンな上にくそ長いものを読んで下さってありがとうございます。
>311さんのご質問にお答えいたします。
私は「ひげよさらば」のタイトルしか存じ上げておりません。
作者が誰であるかも知りませんし、>305さんのおっしゃる人形劇も知りません。
どうやら「原作を知っていて」「スレルールを無視」したと思われたようですが、
前スレ以来、知っているタイトルのものには一切手を出さないようにしてきました。
今回はかなり久しぶりにこちらへ来て、遊ばせていただきました。
以上で、回答になっていますでしょうか?
大体、もし知っていたら、わざわざルール違反見え見え〜みたいな
マヌケなことしないですよw
さて、雑談はこの辺にしてリクエストします。
「おとうさんの絵」
知ってること:
挿絵は某ロックボーカリストが描いている。
そのボーカリストの歌で私が一番好きな曲のタイトルは「ボクの好きな先生」。
314 :
なまえ_____かえす日:04/01/28 21:56 ID:GSo7dIVf
>>312 ルール無視っていうよりも
上野氏はちょっとそういう作風なんですよ。
上下巻あって読むのが面倒に思えて未読のこちらが悪いわけですが。
とにかく面白かったです。もしかしたらオリジナル以上?
315 :
なまえ_____かえす日:04/01/28 22:24 ID:GSo7dIVf
そういえば
ピラミッド帽子・・・も面白いよね。
う〜ん、凄い。
316 :
なまえ_____かえす日:04/01/29 00:01 ID:ZGB/x7eX
313さんに補足ヒント
「ボクの好きな先生」とは職員室が嫌いで美術室にいつもいる実在の高校時代の美術の先生を歌った歌。
その先生はご健在で、歌の作者は先生の個展とか今でも見に行ってるそうです。
「おとうさんの絵」
お父さんは絵を描くのが下手だ。
お父さんはぼくの絵をみて「健太は絵を描くのが上手いなあ」
と感心する。だからぼくはお父さんの絵を見ながら
「こんなところに目があったら変」「手はこんな風に曲がらないよ」
と教えてあげる。ほんとにへたくそなんだ。お父さんは。
けど、ある日ぼくは見つけてしまった。
押し入れの奥からぼくが見つけたのは古ぼけたスケッチブック。
なんだろう、と広げてみると、そこには女の人のスケッチ。
そして、山や川や、外国の風景。とても、上手い。白黒の絵なのに、
そこにある色が見えるようだった。
裏返すと T.TSUYA と描いてある。ローマ字を習っていたぼくにはそれが読めた。
ツヤ・T・・・津谷孝!父さんの名前だ!
ショックだった。お父さんはぼくをだましていたんだ!
本当はあんなに絵が上手いのに下手なフリをして!
ぼくはスケッチブックを抱えて外に飛び出した。
土手に登って、スケッチブックを広げた。そして気付いた。
この女の人は、ぼくが小さい時に死んだお母さんだ。
お母さんのことは覚えていなかったけど、なぜか少し涙が出た。
絵をみてため息をついていたぼくに話しかけたのは、
担任の先生だった。ちょっと浅はかなところもあるけれど
きれいでやさしい、一生けんめいな先生がぼくは大好きだ。
「どうしたの?そのスケッチブックはなに?」と尋ねられて
ぼくは事情を話した。すると、先生は、ぼくのお父さんは
絵が下手なフリをしていたんじゃなくて、「チュウショウガ」
というものを描いていたんじゃないか、と言った。
「チュショウガ」は下手にみえることもあるけれど、
絵を描く人の感性が現われる素敵な絵なのよ、と教えてくれた。
そしてスケッチブックを見ていた先生がだんだんと顔色を変えた。
「健太君のお父さんは、あの、津谷孝さんなのね!」
・・・実は健太の父は幻の風景画家と言われる「津谷孝」であり、
先生はその隠れファンであることが発覚。頼み込まれた健太は
先生を父に引き合わせるが、先生はすっかり健太の父に惚れてしまう。
成績の弱みを握られた健太は先生に協力。先生の猛アタックが始まる。
クラスメートの女の子に先生との関係を疑われたり
幻の風景画家に仕事を頼もうする出版社の人間が押しかけてきたりと
にわかにあわただしくなる少年の日常。
やがて父と先生の心が通い、ゴールインするまでのこもごもが
苦労性の少年の一人語りでつづられる物語。
319 :
なまえ_____かえす日:04/01/29 08:37 ID:MLNIo9LN
>>317-318 スマソ。
作者知ってるんで、なぜか自然と度派手なメイクなどが連想されてしまい、
評価不能。
それでも書くなら、少しオーソドックス過ぎか。
一言で言うと、ロックが足りない・・・・・ ボクの好きな先生はもともとフォークだけどね。
生意気言いました。スミマセン。
ひるまのパパ〜〜は〜〜〜♪
ソデツカ・・・(´・ω・`)
313でつ。
>317-318
リクエストにお応え下さってありがとん。
319タソの評価は厳しかったけど(でも言わんとしてることはよくわかります!)
ちゃんと「先生」も入ってるし、がんがっていただけたな〜ってうれしいです。
ちとイメージが固まってしまいやすいリクをしちゃってスマソでした>all
>ぬすまれた町
ある夜、博物館から「町の模型」が盗まれる。
千分の一スケールの、超精巧な町の立体模型だ。
それが少しずつ盗まれる。
後に残されるのは、「黄昏の盗賊団」のネームカードのみ。
はじめは博物館。次が図書館。その次が大女優の家…
その度に、その場所にある「お宝」が盗まれてゆく。
厳重な警備の中、犯行は行われ続け、遂に銀行の大金庫までが空になってしまった!
次の標的は…アケチ探偵事務所!?
「黄昏の盗賊団」の正体は!?
そして、アケチ君に手を貸す「怪盗伯爵」の真意は!?
アケチ君は未曾有の大犯罪を実行する犯人を捕まえることが出来るのか!?
そして物語は、怒濤の大団円へなだれこむ!!
次号、少年探偵アケチ君の事件簿、最終話「ぬすまれた町」。
すべての謎は、ボクが解く!
っていうの以外はダークシ●ィとかSFボディ●ナッチャーになっちまったのでやめときますた。
323 :
なまえ_____かえす日:04/01/29 13:55 ID:UWt4j44A
「町の模型」って、そういえば
重松清だっけが、定年退職人情モノで小道具に使ってたよ。
「土神と狐」
・宮沢賢治作。
・作者のメモによると、土神は退職した大学教授、狐は貧しい詩人の
イメージで書いたらしい。
・擬人化された美しく、たおやかな白樺の木が絡む
いつもいつもいつもいつも悪戯ばかりしている狐は仲良しの土神様に
いつもいつもいつもいつもしかられています。
悪戯をされた方はたまったものではありませんが、それでも毒の無い
悪戯は森の中ではいい楽しみになっていましたし、狐は森の中で一番
偉い土神様とのやり取りが楽しく、土神様はやんちゃな子供を見るよ
うでお互いはとても幸せでした。
ところがあるときから狐が悪戯もしないし遊びにも来なくなりました。
心配に思った土神様は森の皆に聴いて回りますが、皆一様に口が重いのです。
どうにかこうにか聞き出した話では、最近森の外れにやって来た美し
い白樺に狐は一目惚れしてしまい、毎日のようにそこへ行って話しを
していると言う事でした。
訳を聞いた土神様は少し悲しそうな顔をしましたが狐に大事が無いこ
とを知って良かったといいました。
それから暫く経って再び狐が悪戯をするようになりました。
どうやら件の白樺は来た時と同じように突然いなくなってしまったそ
うで、残された狐は三日三晩泣いていたのですが、四日目の朝どこか
照れた様な顔で森に戻って来たのです。
以前と同じように悪戯する狐を以前と同じように叱る土神様でしたが、
狐の顔が以前よりも優しくなっていることを知っていたのでした。
325 :
なまえ_____かえす日:04/01/29 20:20 ID:1AUhfQs3
>>324 おお、原作のトラウマになりそうな土神が善良な神様になってる。
ほんわかハッピーエンドがいい。
ぬすまれた町おもしろい こういうノリ大好き
夜空に飛行船が飛んで、投光機のライトがブンブン回ってそうな
やんちゃな狐はちょっと大人になったのですな・・・
森中に見守られてる狐萌え
327 :
なまえ_____かえす日:04/01/30 05:50 ID:sZwRY5Hs
>317-318 作者のひととなりを知ってて批評してしまったわけですから
反則評なわけです。したがって余り気になさらないでください。
お題を素直にとれば>317-318 みたいな内容になるはずです。
真面目ないい話だと思います。
【建国義勇軍事件の容疑者の職業】
(1)村上一郎(会長)会社社長=広島県教組銃撃など3事件
(2)服部達哉(理事)会社員=同
(3)中村隆治(青年隊隊長)古物商手伝い=同
(4)麻布孝弘(会長秘書)パソコン教室講師=同
(5)野々山文雄(理事)古物商経営=同
(6)速水春彦(理事)会社員、元消防署員=同
(7)伊藤金四郎(顧問)飲食店経営=朝銀中部信組名古屋支店銃撃
(8)山崎葉璽(顧問)住職=同
(9)鹿野栄治(理事)美容室経営、元陸上自衛隊員=オウム真理教(アーレフに改称)東京道場銃撃
^^^^^^^^^^^^^^^^
(10)土田耕衛(理事)彫刻業=在日本朝鮮人総連合会新潟県本部銃撃
(11)田中成治(顧問)歯科医師=外務審議官宅不審物設置
(12)木村岳雄・職業不詳=広島県教組銃撃
--------
(9)鹿野栄治(理事)美容室経営、元陸上自衛隊員=オウム真理教(アーレフに改称)東京道場銃撃
^^^^^^^^^^^^^^^^
右翼凶悪テロ犯=元陸上自衛隊員 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
自衛隊は即刻解体! 税金カエセ!!!!
あー、あんまり反則とかルール無視とか
気にしなくていいと思うよ
もともと推測して当たったー!ハズレター!のネタスレなわけだし
元ネタの斜め上や真裏逝って楽しむのも好
真上をいくのもまた好 ということで
「竜の騎士」1/4
戦乱絶えて久しい王国に、老いた竜騎士と竜がいた。
かつては武勲で知られる騎士も、いまや単なる頑固なじいさん。
共に戦場を翔けた飛竜も、飛ぶのがやっとの体たらく。
騎士曰く、「いまだ現役」とはいえど、若手とすればお荷物同然。
よって仕事といえば見張りだけ。
そんな老騎士の元に、辺境騎士団練兵の任が与えられた。
任の行き先は田舎も田舎。辺境騎士団練兵といえば聞こえは良いものの、つまりは体のいい引退勧告。
老兵は要らず、ということか。既に王城騎士団には居場所が無いと感じていた老騎士は、しぶしぶながら任を受けた。
赴任先はまさにド田舎。国境は遙かな遠く、戦と言えば野良犬退治、事件と言えばカボチャ泥棒。騎士団といっているものの、要は地元の青年団。絵に描いたような平和な村だ。
はじめはあまりの平和加減に、いらつき隠せぬ老騎士だったが、
子供に昔話を語り、騎士団見習い同然のひよっこ達に、基本の剣術を教えたり、
裏の畑のキュウリの出来に、一喜一憂しているしているうちに、
なんともいえず安らかな、自分の心に気がついた。
日々穏やかに暮らす一の、なんと心の豊かなことか。
それに較べて戦いの、日々のなんとも空しい事よ。
平和な日々も悪くない。
そんなある日の事だった。
「竜の騎士」2/4
暮れゆく秋の長雨の、途切れたある日の晴れの朝、飛竜といつものパトロール。
…と称した空中散歩、老騎士は山間にもくもく上がる、黒い煙に気がついた。
小さな村のある場所だ。
長年戦で鳴らした勘が、なにか良くない出来事だと告げる。
急いで駆けつけた老騎士の眼に、眼を覆う惨状がはいった。
焼き尽くされた村の家。成す術もなく立ちつくす、抜け殻みたいな村の人々。
泣き叫んでいる子供達。
聞けば、飛竜に襲われたという。乗り手はいない野生の飛竜だ。
それが五匹。しかも火竜だという。火竜といえば凶暴で、王城騎士でも手に余る。
どうやら先の長雨で、彼らの根城と狩りの場が、崩れて埋まってしまったらしい。
既に季節は冬が近い。彼らの餌も少なくなり、獲物を求めて人里へ。
人里を襲う事を覚えた竜は、なんともタチが悪い。
労せずして獲物を狩れるのだ。いずれ必ず再来する。
王城騎士に助けを呼んでも間に合うまい。
ひよっこ騎士団を呼んだ所で、正直使い物にはなりそうもない。
しばし思案する老騎士の耳に、遠くの竜の咆哮が届く。奴らは飢えて、怒っている。
あの調子では、飛来するのも時間の問題だ。迷う暇は無く、逃げる間も無い。
それにたとえ逃げたところで、次に襲われるのは騎士の村。ここで退くわけにはいかぬ。
老騎士は閑かに眼を閉じた。その顔に笑みが刻まれる。
そういえば、我らは騎士であった。勇猛果敢でその名を馳せた、王国一の竜騎士であった。
「我らの他に誰がいる?」
不敵な笑みを浮かべつつ、呟く騎士の傍で、友の飛竜が天へと吼えた。
無茶を諫める村人に、笑顔一つで答えると、騎士は飛竜へ飛び乗った。
「我ら竜騎士最後の一華、ひとつ華麗に咲かすとしよう」
老いても果敢な竜騎士と、牙と翼持つ戦友が、天空目指して舞い上がる。
「竜の騎士」3/4
激闘は夜になってもなお続いた。
さすが勇名は伊達にあらず、騎士は四匹の火竜を屠っていた。
若い火竜だったことが幸いした。まだ鱗も薄く、空の狩りにも慣れていない。
となれば、老練の士である騎士と、同じく老獪な飛竜の敵ではない。
しかし最後の一匹がくせ者だ。巨大で年経た深紅の火竜。
騎槍ですらもろくに通らず、こちらは一撃食らえば終わり。
弩で牽制しているものの、効いていないのは明らかだ。
さてさて一体どうしたものか…遠巻きに火竜を巡りながら、思案しているその時に、火竜が騎士に突撃した。
さすがに直撃は避けたものの、あおりを食らって急降下する。
その目に松明の火が入った。視線の先にはひよっこ騎士団。何かを必死に訴えている。
彼らの腕にあるものを見て、騎士はひよっこの意図に気づいた。
騎士の飛竜もそれを見た。さすがは老竜、騎士と同じく察したようだ。
一人と一匹は、地に激突した。しかし、なんだかちょっとわざとらしい。
それとは気づかぬ火竜が、騎士の元へ降下する。騎士は倒れて動かない。
刃物のような牙をむき、火竜が騎士を喰おうとしたその時、夜の帳を引き裂いて、鋼鉄の矢が飛んできた。
一本二本、三、四、五本。両手で数えてまだ足りない、そいつが火竜に突き刺さる。
その時、槍が跳ね上がる。飛竜がいきなり飛び起きて、火竜の元へ突っ込んだ。
飛竜の背中で槍を構え、騎士が身体ごとぶちあたる。がきりと固い音がして、槍は火竜を貫いた。
地響き立てて倒れた火竜は、そのまま動かなくなった。
騎士と飛竜とひよっこたちは、見事火竜を討ち取った。
「竜の騎士」4/4
騎士はひよっこたちに、なんで来ているのかを聞いた。
襲われた村の少女の一人が、騎士の村までひよっこを呼びに駆けつけたのだという。
ひよっこたちは、いつまで経っても帰らぬ騎士が、
どこかで行き倒れていやしまいかと、心配していた最中だった。
報せを聞いたひよっこ達は、秘密兵器を引っぱり出して、急行したというわけだった。
秘密兵器は巨大な弩。たまに襲って来る竜に、一泡吹かせてやるために、鍛冶屋に作らせたものだという。
ひよっこ共は胸を張る。竜退治なら得意も得意、ちょっと言ってくれさえすれば、喜び勇んできたものを。
騎士は思わず苦笑い。
「ひよっこ共に心配されて、おまけに命を救われるとは。いやはやなんともしまらんなぁ」
だけど嬉しいことに変わりはない。
騎士と飛竜とひよっこ達は、大歓声で勝利を祝った。
押っ取り刀で駆けつけた、王城騎士の見たものは、
大宴会の騎士の村と、すっかり飲み過ぎ酔いつぶれ、村娘の膝枕で眠りこける、
老騎士のしまらない寝顔だった。
この老騎士とひよっこ騎士団、この後も厄介事に巻き込まれ、
思ったより忙しい日々を送ることになるのだが、それはまた別の話。
めでたしめでたし。
ありがちな上に長話でスマソ。
>334
…だいぶ前に。
>334
っていうかお題に応えるスレではないわけで。
338 :
初挑戦:04/01/30 23:36 ID:+TymrTyD
「ベロ出しチョンマ」
わかっていること◆主人公はベロを出した男の子
主人公はベロ出しのままはりつけにされる
チョンマは誰にでも「あっかんべー」をする男の子。
いつも村の子供達を叱ってばかりの怖いおじさんにもあっかんべー、
山道で若い娘を待ち伏せしてはあっかんべー。
でも、それはただのいたずらであることがわかっていましたので
誰一人チョンマを嫌う人はおらず、みんな仲良く暮らしていました。
ところがある日のこと。チョンマはいつものように誰かにあっかんべーを
しようと山道で潜んでおりました。
隠れているので相手の姿は見えないけど、誰かが近づいてくるという事は
わかります。
タイミングをはかって「今だ!」と飛び出し、あっかんべーをした相手は
なんと、お供を連れたお殿様でした。
子供の他愛ないいたずらも短気なお殿様にとっては侮辱も侮辱、
チョンマはあっという間に捕らえられはりつけにされることになってしまい
ました。
それから時が過ぎ、とうとう処刑される日がやってきました。
村の住人達が見守る中、チョンマが磔台に固定されます。
そしていろいろあってチョンマはあの「あっかんべー」の表情のまま処刑
されてしまうのでした。
-----------------------
というような内容を想像していました。スレ汚しスマソ。
>>278 「東京石器人戦争」
東京、山の手のビル工事現場から大量の人骨が発掘された。
工事担当の建設業者は困惑を隠せない。
工事停止が決まってしまえば、ハッキリ言って傾きかけている建設会社にとって、
死の宣告に等しい。
人骨発見には箝口令が敷かれることとなる。
一方、人骨の一部が「自称」考古学マニアの土木作業員の手によって、
鑑定のために大学へ運び込まれていた。
慎重に慎重を重ねた鑑定の結果は、なんと「旧石器時代の人骨」。
考古学会は神の手ショックから立ち直れると一気に色めき立つが、
土木作業員によって隠蔽の事実を知らされる。
文化遺産を守るため、失墜した権威を取り戻すため、
なんとしてでも発掘を行おうとする考古学学会。
そして両者のなりふり構わぬ攻防が始まった。
テレビ局に情報をリークする学会側。土木作業員が捏造を行ったとでっち上げる建設会社側。
空き巣紛いの潜入、暴力団の介入、文部省のテコ入れに政治家のロビー活動、
騒音被害を訴える近隣住人とマンション購入予定者の軋轢、
泊まり込みの抗議行動に出た考古学マニアとくさやを焼いてイヤガラセする地主。
雪達磨のように肥大化する事態は、いかなる収集を見せるのか?
…とゆー石器人を巡った争いをドタバタ喜劇風に描いた社会派ストーリーの傑作。
341 :
なまえ_____かえす日:04/02/01 23:20 ID:hZE7wCM6
リクエスト・宮沢賢治作「ペンネンネンネンネネムの伝記」
・これを改作したのが「グスコーブドリの伝記」
・主人公は人間界とは異次元(?)の化け物世界の化け物
・たたき上げで化け物世界のエリートに出世したあげく、その慢心からタブーを犯し、急転直下するファンタジー
>341
なんぼ考えてもモンスターズインクにしかならん_| ̄|○
343 :
なまえ_____かえす日:04/02/02 22:44 ID:4P9ldLhF
>>342 じゃあ、その「モンスターズインク」も観たことも読んだこともないからリクエストさせて
「ペンネンネンネンネネムの伝記」
誕生前は揉まれて叩かれ伸ばされて挙げ句に切られ穴まであけられ、
生まれてからは狭くキュウギュウな環境で暮らし、その中で生き残る
事が最も重要なパスタのペンネを擬人化した物語。
ラストは生き残るために黴の化粧をしたペンネンネンネンネネムが
捨てられる絵的にもいやな感じで
345 :
なまえ_____かえす日:04/02/05 20:00 ID:D5voJ3Iz
>絵的にもいやな感じで
どんな感じの絵だ?
リクエスト
読んだことある児童書を適当にスレから
「森は生きている」
女王様の気まぐれのせいで十二月の精がお正月の森に異常気象を引き起こす話。
346 :
なまえ_____かえす日:04/02/05 20:02 ID:D5voJ3Iz
345に補足すると、十二月の精とは一〜十二月までの12人
蝿の王
知っていること
・戦争に関する話らしい
・南海の孤島で少年たちがサバイバルするらしい
・結構陰惨な話らしい
少年たちは戦況の悪化から駆り出された兵士で、兵員輸送船が嵐にあって「南海の孤島」に漂着する。
「南海の孤島」は地図に無い島で、
(世界大戦やってるのに「遭難できる」島があるのか?少々無理があるな)
ここを拠点にすれば戦況を一転させることができるかも知れないと喜ぶも、脱出するすべが無い。
島を探索すると、少年たちは謎の遺跡を発見する。
既にほろびた島民たちが建てたもののようである。
で、そこに奉られているのが「蝿の王」なる魔神。
348 :
なまえ_____かえす日:04/02/06 23:06 ID:ozZWQ7QY
それで少年たちがどうしたかというと
実はまだ二階にいるのです
・・・・・いるのか。
351 :
347:04/02/07 10:48 ID:4zEoe261
つづき。
ここは「蝿の王」が復活するのが定石だよな。
ではどんな「蝿の王」かと言うと、
A-1
人類以前の名状しがたき忌まわしい這い寄る白痴の混沌とした私生児の異次元からの窓に!窓に!いあ!ふたぐん!
な「蝿の王」ラヌケタリホルガァー(出鱈目です。何か適当なものいたっけ?)。
するとこんな話。
復活した邪神様がエサを求めて徘徊する。一人、また一人と人知を超えたやり方で「食べられて」いく少年たち。
戦後発見される手記。邪神は再び封印されたかのように見えて、実はまだ元気であることの暗示をラストに。
A-2
B級モンスターパニック映画にでるような巨大昆虫「蝿の王」。
その場合やっぱりエサを求めて徘徊する。一人、また一人とむごたらしいやり方で「食べられて」いく少年たち。
戦後発見される手記。巨大昆虫は退治されたかのように見えて、実は繁殖していることの暗示をラストに。
A-2'
>>347に書いた舞台設定と食い違うけど、秘密兵器にするという名目で、
昆虫を巨大化する研究をおこなう、モローな博士の島、というのも考えられる。
この場合地図に島が載っていないのも、少年たちに救助が来ないのも、「軍の最高機密」ということでOK。(そうか?)
もちろんフランケンシュタインな博士は自らの被造物の最初の犠牲になってしまうのでした。
あとはA-2と同じ。
352 :
347:04/02/07 11:29 ID:4zEoe261
B
一匹一匹はただの蝿だが、その集合体は知性を持つようになる。
それこそが「蝿の王」。
「蝿の王」はあくまで構成要素である蝿とは違う種類の意識である。
個々の蝿の意志とは無関係に活動する。
(人間の意志が神経細胞の意志の集合体ではないように)
(ようは「はしゃ蟻塚おばさん」です)
(辻褄合わせ)
かつて島に住んでいた島民たちは、まったく異質な知性である「蝿の王」を神としてあがめていた。
(島民たちは神が蝿を操っていると解釈した)
「神殿」はこの蝿の繁殖地に建てられていた。
神殿で覆われ、水分が足りなくなったか何かで、蝿は繁殖できなくなった。
しかし少年たちが封印をといたことで、休眠卵(ってあるのか?)が活動状態になり、「蝿の王」は復活した。
ストーリーは主人公の少年が「蝿の王」の知性について調べていくもの。
知性か、それに近いものを持っているのは確実だが、あまりに異質なためコミュニケートできない。
(ソラリスの「海」みたいな)
知性、脳、魂について深く考察される。(児童書じゃない・・・)
地殻変動か何かで「蝿の王」の細胞になる蝿の繁殖地が失われてしまう。
主人公もそれに巻き込まれて死んでしまう。
「蝿の王」に関する記述は主人公が遺した手記だけ。
これくらいのしめしか考え付かないや。
353 :
347:04/02/07 11:33 ID:4zEoe261
主人公は
『個々の蝿の意志と無関係に活動する「蝿の王」』と
『個々の人間の意志と無関係に動いていく「時代」』を対比させ、
「自分たちもより大きな存在の一部に過ぎないのかもしれない・・・」
と無常観に浸る。
というのも考えた。
けどこれは戦争に関する責任放棄になるので没。
C-1
あるいはまるっきりファンタジーに、
主人公が代々この島の蝿の間で言い伝えられてきた、伝説の『蝿の王』にされてしまうとか。
で、その力を使ってサバイバルする。
例えばどの植物が食用でまたどれが毒物だとか?あまり思いつかないな・・・
C−2
あるいは、主人公の友人が「蝿の王」になる。
主人公には彼が狂ってしまったのか、それとも本当に「蝿の王」になったのかは解らない。
日に日に神懸ってくる友人。語り手はなんとか友人を世界につなぎとめようとするも、
友人にとって語り手は神の言葉を信じない異教徒のように映るらしい。
ラスト、友人が主人公を毒殺しようとしていることを暗示して終る。
C-2'
もしくは、
戦後二人は無事救助され、母国に帰る。
神懸りになってしまった友人と疎遠になる主人公。
平和な生活を手にし、友人を思い出さなくなった頃、テレビで彼は観る。
最近だんだん信者を増やしてきた新興宗教の教祖。
蝿を神の使いとし、自ら神の化身を名乗るその男こそ、あの友人。
A-1からここにつなげることもできそうだ。
C-1'
「次第に神がかってくる男」を語り手にしてもいいかもしれない。
自称「蝿の王」の一人称と、その友人の一人称が交互にくる構成。
事象の描写がどんどん食い違ってくる。実際に書くならそれなりの文章力がいるけど。
C-3
捻って、「蝿の王」になってしまった男のほうがむしろ理性的で、
その友人のほうが彼を「悪魔憑き」として殺そうとする・・・というのはどうだろう。
なんか「〜を暗示して、幕」というのばっかりになってしまいますた。
長文連投のうえイマヒトツなのばっかりでスマソ 欲張ってはいけませんね。
>>347,351-354
いろんなパターン、面白かったです。クトゥルー風味なのと
コスモス楽園記風味なのがいいなあ。
>>347の設定に乗っかって、自分も考えてみました。
遺跡の中の壁画によると、「蠅の王」は時には破壊を、そして
時には豊穣をもたらす、絶対的な力の魔神であったらしい。
更に島のあちこちで見つけた多くの手記や遺留品から、少年
たちは蠅の王はこの島に実在したこと、そして今もいるらしい
ことを徐々に信じだす。中には、その力を借りて戦況を覆そう
と言い出すものまであらわれる。しかし手がかりを集めれば
集めるほど、一体どんな見た目なのか、そもそもどんな
状況下で会えるのか、とりとめがなくわからなくなる。
孤島でのサバイバルと蠅の王探し、そして脱出への努力という
必死の生活(たまにもめ事があったりして)が続く。
そんな中で、「蠅の王」探しに目をぎらぎらさせていた1人の
少年が死んでしまう。少年たちはやりきれない哀しみの中で
彼を埋葬する。その時、蠅の王探しに乗り気ではなかった
1人の少年が、島民の手記の中で埋葬の時の言葉に
「蠅の王へ還る〜」という呼び掛けがあったことを思い出す。
その後、果実をとっている時、嵐が過ぎるのを震えながら
待っている時、嵐の後で虹を見た時・・と少しづつ何かに
気がついていく。そう、大地や自然、気象、森羅万象すべてが
「蠅の王」だったのだ。少年たちがこの大地や生命の偉大さに
心うたれたころ、やっと救援があらわれる。島の外ではもう
戦争は終わっていた。少年たちは、人間達が戦争で傷つけた
「蠅の王」こと地球を、自分達は大切に守っていこうと決意した・・
最後に、救出された船中で
「しかし、どうして「蠅の王」って呼んでいたんだろう」
「蠅ってあちこちで手をすってるからじゃないか。
この大地、この世界全部を、まるで拝んでるみたいだろ。
だからきっと、まるで蠅だけそれが見えているみたいって
ことで「蠅だけが見ることのできる、世界の王」→「蠅の王」
なんじゃないのかな」
落ちが弱いかも(苦笑)
356 :
なまえ_____かえす日 :04/02/09 20:57 ID:0kI+4rSp
初めてですが書いてみました。
>>343 モンスターズインク
(自分が)知っていること
・緑の一つ目と青の毛むくじゃらと女の子がでてくる(CMより)
クリスはかわいい女の子。
ある日、道端に落ちていた不思議なインクを拾いました。
そのインクは描いた人の好きな色になり、さらに描いたものが実際に現れるのです。
そんな事を知らないクリスは大好きなセサミストリートの絵を描きますが、
なにぶん幼いため、描けども描けども上手に絵が描けません。
そんな形の少しいびつなモンスター達が部屋から町へ逃げ出しました。
さあ、大変です。
モンスター達は勝手にお店の食べ物を奪い、道行く人々を驚かせます。
パニックになったところでスコールが降り出しました。
するとモンスター達はにじんで消えてしまいました。
さてクリスはというと、そのインクに興味を無くしたようで、投げ捨ててしまいました。
インクは風に乗って、海を越え山を越え、インド付近へ飛んでいきましたとさ。
……ナンダコレ? _| ̄|○
357 :
なまえ_____かえす日:04/02/09 21:03 ID:uEHLSjKH
>>356 なるほど。なかなか面白い。
実は私もタイトル初めて聞いたときはインクの化け物の話かと推測していました。
うまいのぅ。ちゃんとオチがついとる
クッキーモンスターに急襲されたら
かなり心臓に悪いな・・・
359 :
なまえ_____かえす日:04/02/10 00:39 ID:ZKviTSMB
ひさしぶりにリクエストしてみる。
「まわれ!青いまほうだま」
*子守唄がかぎになる
読む前になんか推測しとけばよかったなあ、と思った一作。
おいらは天沢退二郎の「光車」が浮かんできてしかたありません。
>>359 「まわれ!青いまほうだま」1-1
四角い窓の向こう側に、青いまるい星が浮かんでる。
ボクはそれを「まほうだま」ってよんでる。
眠れない夜、あのまほうだまを見ながら、ママが子守唄を唄ってくれた。
子守唄は古い昔の歌。青いまほうだまが回っていたころの歌。
あんなでっかいものが回っていたなんて、ボクには信じられないけど。
あの青いまほうだまを、昔の人はこう呼んでいたらしい。
「ちきゅう」って。
いま、ボクは一人きり。パパもママも「ちきゅう」に行っちゃった。
大事な研究があるんだって。もうずっと帰ってきてない。
お手伝いさんとか友達とかいるから、さみしくない。
けど、ベッドから窓を見上げると、きゅうにさみしくなる。
だからボクは「ちきゅう」へ降りる船にしのびこんだ。
「ちきゅう」に行っちゃったパパとママを探しにゆくんだ。
「まわれ!青いまほうだま」 続き
だんだんと自転が遅くなり、砂漠と海ばかりになった星…地球。
人類は地球から逃げ出し、月や火星のコロニーに移住していた。
月コロニーに住んでいる「ボク」は、
地球で「大事な研究」をしているパパとママに会うために、
地上への輸送船に密航する。
しかし輸送船は予想外の嵐で海のまっただ中へ緊急着陸。
一緒に乗っていた大人達ともはぐれてしまう。
そんな「ボク」を助けてくれたのは、海に住む「イルカ人」達だった。
彼らの口から語られる、パパとママの大事な研究、「地球再始動計画」。
この計画が成功すれば、地球は再び動き出す!
しかしその為には、輸送船に乗せられていたユニットが必要だ。
しかもタイムリミットは、月の潮汐力が最大になる、三日後の満月の夜。
そしてユニットは今、地球が自転を開始することを阻もうとする、
クジラ人達によって持ち去られようとしていた…
タイムリミットはあと三日。
それまでに「ボク」とイルカ人達は、ユニットを取り戻すことが出来るのか。
何故クジラ人達は、ユニット回収を阻むのか。
青いまほうだまは再び回りだすのか。
「ボク」はパパとママに再会できるのか。
とゆー地球の命運をかけた大海洋冒険浪漫。
364 :
なまえ_____かえす日:04/02/10 20:37 ID:58ZKXThv
>>363 いい!マジで最近のこのスレで一番面白かった。
アニメで見てみたいよ。
前スレの「イルカに乗った少年」を思い出したよ。
つながっているんじゃないかと想像したくなる作品世界だ
366 :
なまえ_____かえす日:04/02/12 01:00 ID:syQOqAh0
タイトルしか知らんのですが
リクエストしてもよかでしょうか
↓
↓
「黄金の河の王様」
「黄金の河の王様」2-1
遙か昔。まだ国というものが町の大きさと同じであった頃の話。
草原のただ中に流れる大河があった。
いつの季節も緩やかに流れる河は人々に潤いと豊穣をもたらし、
時として氾濫するときでさえも、溢れた栄養豊かな泥を田畑に与えた。
近隣諸国が干魃に喘ぐときも、長雨に憂う時も、
河のほとりは実りが約束されていた。
いつしか人々は、豊かなる実りをもたらす河を「黄金の河」と呼んだ。
河のほとりに町があった。町は国であり、国には王がいた。
王の国は黄金の河で栄え、黄金の河なくして暮らすことは有り得なかった。
王は先人に倣い、堅実で慎ましいまつりごとを行った。
国は豊かで、民の心もまた豊かだった。
続く
「黄金の河の王様」2-2
続き
王の国に一人の大臣がいた。彼は欲深く、己の富を増やすことばかり考えていた。
大臣は王に吹き込んだ。
隣国は豊かな土地がございます。あの土地があれば、国はより豊かになりましょう。
ためらう王に大臣は云った。
他の国は我が国を攻め滅ぼすため結託しつつあります。その前に攻めましょう。
王は兵を出した。果たして隣国は容易く破れ、隣国は王の国となった。
大臣は更に云った。他の国も攻め、我らが領地と致しましょう。さすれば国は豊かになりましょう。
王はまた一つ国を攻め、また少し王の国が広がった。
やがて王の国は黄金の河一帯を埋め尽くした。
はたして国は栄えた。人々は富を追い求め、田畑を広げ、税を増し、河の形を都合良く変えた。
水が濁り、魚が減り、水鳥がさえずらなくなっても、顧みることがなかった。
人々は黄金の河への感謝を忘れ、心は荒んでいった。
ある年に長雨があった。田畑の作物は腐り、立ち枯れ、収穫は少なかった。
そして嵐が訪れ、黄金の河は溢れ返った。
形を変えた河の流れは速く、堤は崩れ去った。際限なく流された汚泥が田畑を覆い尽くした。
怒濤が国を襲い、総てを押し流した。王の富も、町も、畑も。
嵐が去り、晴れた空の下に広がるのは、泥に埋もれた国の亡骸だけだった。
王の国はこうして滅びた。
とゆー欲をかきすぎるとロクなこと無いですよ的歴史教訓物語。
小学生のころに感想文を書いた、
「ネコがパンツをはいたなら」でお願いします。
・主人公は小学生
・表紙は主人公の家で飼っている猫がパンツを履いている、というもの(確か)。
小学生のころに感想文を書いた、
「ネコがパンツをはいたなら」でお願いします。
・主人公は小学生
・表紙は主人公の家で飼っている猫がパンツを履いている、というもの(確か)。
372 :
なまえ_____かえす日:04/02/12 17:47 ID:6+DIXV3q
>>369-370 「ネコがパンツをはいたなら」
・主人公は小学生
・表紙は主人公の家で飼っている猫がパンツを履いている、というもの(確か)。
吾が輩はネコである。名前は……ポチョムキンである……。
全く何故にこんな名前をつけたのか、吾が輩には到底理解できん。
さらに理解できんことに、この家の輩は吾が輩にパンツをはかすのである。
吾が輩は人間や犬のような下僕とは違い、布切れに巻かれている事に嫌悪感を感じる。
こんな辱めを受けるぐらいなら、いっそのことこの家を出て行ってやるわ!
ぴょぃーーん
「あっ、ポチョムキンが逃げた」
「大丈夫よヨシオ。すぐに帰ってくるわ」
――数十分後――
「……にゃ〜おぉ」
「あら、ポチョムキンお帰り。なに? おしっこがしたいの? それともうんち?」
373 :
なまえ_____かえす日:04/02/12 17:47 ID:6+DIXV3q
もういっちょ
「ネコがパンツをはいたなら」
ネコがパンツをはいたなら、ズボンをはきたくなるでしょう。
ネコがズボンをはいたなら、シャツをきたくなるでしょう。
ネコがシャツをきたのなら、セーターを着たくなるでしょう。
ネコがセーターを着たのなら、靴を履きたくなるでしょう。
ネコが靴を履いたなら、後ろ足だけで歩くきたくなるでしょう。
ネコが後ろ足で歩いたならなら、見世物として人間に捕まってしまうでしょう。
ネコが捕まってしまったら、自由な生活ができなくなるでしょう。
ネコは自由な生活ができないのなら、人間に捕まりたくないと思うでしょう。
ネコは捕まりたくないなら、後ろ足で歩かないでしょう。
ネコは後ろ足で歩かないなら、靴はいらないと思うでしょう。
ネコは靴を履かないのなら、セーターもシャツもズボンもパンツもいらないとおもうでしょう。
だから、ネコははだかでじゆうにいきていくのです。
おしまい。
話終えた後に太郎の様子を見ると、どうやらもう夢の中のようだ。
やれやれといった感じでみどりは立ち上がり、そっと部屋の外へ出て、夫である洋介のもとへ。
「どうだ、もう寝たのか?」
「えぇ、ぐっすりと寝ているわ」
「そうか……、やっと俺達の時間だな」
「もう。……今夜は寝かさないからね」
「今夜も≠セろ」
そう言った洋介の腕の中へみどりは飛び込んでいった。
二人とも裸である。そう、まるで自由に生きるネコのように……。
……こんなの読書感想文で書けないな。どんなガッコやねん _| ̄|○
374 :
なまえ_____かえす日:04/02/12 18:44 ID:ZkD2wIZ0
>>367-368 しんみり。。。
現代人の末路のようにも見え。
>ねこパン
ポチョムキン憐れなり
とーさんかーさん大人の時間突入ワロタ
>373
おお、そういうオチか(w
前半リズムいいな。
「実は本当の両親はいなくなっていて、今いる両親は飼い猫が化けている」とか
言うのかと思ったんで…なんか上手く裏切られたなぁ。
リクエスト「村一番の桜の木」
登場人物の家族が日清だか日露の戦争に出征して戦死した話が絡むらしい
377 :
なまえ_____かえす日:04/02/17 20:41 ID:vDsnm7Dl
リクエスト「燃えながら飛んだよ!」
高名な賞を受賞してるらしいです。
かなり古いようですが、現代に拮抗するストーリーをお願いします。
どうぞ、よろしく!
「燃えながら飛んだよ!」
主人公は、ペットボトルロケットを作っているボク。
が、なかなかうまくいかなくて悪戦苦闘。
なかなか目標距離に届かず、いろいろと工夫してがんばっているうちに、
気がつくとすっかり日が暮れていた。
夕食の時間に遅れたので、お母さんがカンカンに怒ってやってきて、
大切なロケットを壊してしまう。
泣きながら抗議すると、「こんなものただのゴミじゃない」と追い討ちの一言。
壊れたロケットを抱えて、ボクは家出を決意する。
以下次号。
>「こんなものただのゴミじゃない」
ヽ(`Д´)ノ
>>378 なんとなく続き。
お母さんの呼ぶ声を振り切って家出したボクは、
今まであまり行ったことのない林の奥に迷い込んでしまう。
あたりはすっかり暗くなり、周りはほとんど見えない。
そればかりか、遠くから犬の遠吠えが聞こえてきたり、
聞いたこともない動物の唸るような声さえする。
不安と恐怖で泣きそうになったとき、ふと、抱えていた
ペットボトルロケットがぼんやりと光っているのに気づく。
以下次号。
おお・・・!(ドキドキ
382 :
なまえ_____かえす日:04/02/21 20:51 ID:1+OyO0c6
いつのまにか連載中。
さんくす。
がんばってください。
>>380 続き。
アレ?と思ってみてみると、明らかにロケットは光っていて、
しかもだんだん明るさを増している。
そればかりか、ロケットを持つ手がだんだん熱くなってきた。
ボクは思わずロケットを取り落としてしまう。
すると、ペットボトルロケットはもう中が見えないくらいに発光しており、
しかも、中から小さな宇宙人(?)が出てきた。
右手をあげて「ヨォ」とか言われたので、ボクは超びっくり。
ボクがあんまりびっくりしたので、宇宙人のほうもちょっとびっくりして、
「そんなにびっくりするなよぉ」とか言う。
んでまあ、なんだかんだで。
>>383 ロケットが大きくなったのか、それともボクが小さくなったのかは
よくわからないが、とにかく小さい宇宙人とボクを乗せて、
そのロケットは宇宙に飛び立つ。
ペットボトルロケットの燃料は水と空気なのだけど、なぜかロケットは
激しく燃えながら飛ぶ。その辺の原理はなにか宇宙人が説明してくれてたけど、
ボクには良くわからなかった。
「燃えながら飛んだよ!」は、そんなボクと宇宙人とペットボトルロケットの、
宇宙旅行の顛末記だと思われます。
おしまい。
385 :
なまえ_____かえす日:04/02/24 00:21 ID:xY3v3fEG
おお、堂々完結! さんくす、乙〜〜
(=゚ω゚)ノ ぃょぅ
ソンナニビックリスルナ (=゚ω゚)ノ ィョゥ
387 :
なまえ_____かえす日:04/02/26 01:28 ID:otu8mpBP
リクエストしてもいいかなあ。
「エレファントタイム」
よく覚えてないが確か緑の生い茂る森が出てきたような
「エレファントタイム」
よく覚えていないが確か緑の生い茂る森が出てきたような
ある日、人間が一斉に象になってしまった。カラダだけでなく、意識も知能も象。
街も田舎も大騒ぎ。都会では象が食べるものがなく、ちょっとしたパニックに。
しばらく経ったある日、また唐突に人々は元に戻った。
夢ではない、象の間の記憶もある。きつねにつままれたような人間達。
それから1年近く経ち、やっとみんな平常心を取り戻した頃に、またソレは
やってきた。また人間がみんな象になってしまったのだ。
再び元に戻った時、頭のイイ人達は考えて、ある推測をした。
どうやらソレはだいたい一年周期でやってくるのではないかと。
それを聞いた各国政府は、その仮説を元に春夏秋冬の他にもうひとつの季節、
「象」を設けた。そしてその期間はサマータイムにならって
エレファントタイム
で生活することが、国連でも全世界一致で可決された。
四季の感じられない国でも「象」はある。全世界共通の季節、「象」。
もう一つ、各国で急ピッチで進められたプランがあった。
都会や荒野にも森を作る計画である。エレファントタイムに入ってから
食料に困ることのないよう、あちこちに予め森を作りだしたのだ。
これにより、都会でもビルの谷間は森でいっぱい、地球には緑の生い茂る森が
増え、結果的に温暖化が改善されることになった。更に、象になっている
間は戦争にもならない、というかできない(サッカーならできるが所詮審判も
象なので無法地帯になってしまった)。核なんてその辺に置いておいたら、
象がうっかり踏んでしまわないとも限らない。各国は危なそうな武器を捨てざるを
得なくなった。人類は「象」時間のおかげで、いろんな地球の危機をたくさん
回避することができたのだった。めでたしめでたし。
>>388 本にして下さい。買います。
本当にこんなエレファントタイムがあればいいのに。
390 :
なまえ_____かえす日:04/02/26 15:14 ID:78ZFmBxC
感動した。
391 :
なまえ_____かえす日:04/02/26 17:35 ID:6afeNjrn
スゲー
392 :
なまえ_____かえす日:04/02/28 01:22 ID:uOKxjh/5
ミステリーランドからリクエストしちゃうぞー
「闇の中の赤い馬」
未読なんでホントタイトルしか知らんスマン
ミステリーランド
それは名前の通り、ミステリーな世界だ。
そこでは馬というものは、普通漆黒である。
漆黒の馬が、闇の中を駆けていくのだ。
これぞナイトメア。
これぞミステリー。
しかしその馬は赤かった。
なぜ赤いのかは、わからないが、とりあえず赤かった。
他の馬からなんじゃこいつという目で見られ、肩身の狭かった
赤馬であったが、ある日ふと思いついた。
「実は変な男に、皮をはがれてしまったんです」
その日から赤馬は、新たなミステリーとして公認され、馬のヒーロー
になりましたとさ。
オモロイ
395 :
なまえ_____かえす日:04/03/05 21:08 ID:EHr5ZdCr
こういうの好きだ
人気の無い夜道で、どこからともなく赤い馬が走り抜ける。
そして不幸にもそれを見てしまった者は、一週間後に無残な死をとげる。
最近小学生の間で流行する「赤い馬」の都市伝説。そう、ただの都市伝説
のはずだった・・・あの死体を発見するまでは。
東京で、小学校の校庭に遺棄された惨殺死体。
被害者は事件前「赤い馬」を見てしまったと怯えていたと判明。事件の鍵は
「赤い馬」にあり!ずんぐりした警部とスカした警部補は、死体を発見した旧
知の小学生グループに都市伝説の情報を教わる。
独自の捜査に乗り出す、いやしゃしゃり出る小学生グループ。さらに大阪で
第二の事件が起こった。大阪に飛ぶグループだが、謎の怪人物による襲撃
を受け、さらに東京では少年達の知人の女子高生なお姉さんが赤い馬を目
撃してしまう!
とりあえず大阪の事件は現地高校生のお兄さんにまかせ(をいっ)急遽とん
ぼ返りするグループだが、謎の襲撃が執拗に迫る。怯えるお姉さんに残され
た時間はあと一週間。焦る警察と少年達をあざ笑うかのように第三の死体が
発見され、タイムリミットも迫る。
だがついに目つきの悪い少女が犯人の致命傷となる手がかりを見つけた!
急展開する推理劇。国際的陰謀、古き血の呪縛、失われた過去の悲劇。普段
頼りないお姉さんの父親がすべての糸を解きほぐすが、聞いていた姉さんに迫
る魔の手!なぜか父親は動けず、逃げるお姉さん、追う怪人、さらにそれを追う
少年達。だが高台の公園に追い詰められたお姉さんに向けられる銃口。
その時――
横合いから飛んできた物が犯人の銃を叩き落す!すかさず犯人に回し蹴りを叩
き込むお姉さん!飛んできた物はもちろん――サッカーボール!!
春の最新作「名探偵コナン劇場版〜闇の中の赤い馬〜」絶賛公開中!
397 :
なまえ_____かえす日:04/03/11 20:26 ID:/X9xeFvy
オチにワロタ 上手いな
上がった状態で見るとちょうどオチが隠れとるウマー
現地高校生のお兄さんワロタ
399 :
なまえ_____かえす日:04/03/12 21:17 ID:t0NxzbK5
リクエストはないが勝手に推測。
「アリスティードの夏休み」
クーデターで政権を追われた小国の大統領は
フランスに亡命するが…
列車の乗り換えの間違いで護衛や側近とはぐれ、
気がつくとたった一人で田舎の駅におりたっていた。
迎えがくるまで、思いがけない夏休みを手にした元大統領は
カフェで村人にコーヒーの薀蓄を垂れたり
山羊や家禽に追いかけられたり
政争のなかで失ってしまったかつての理想をちょっぴり思い出したりする。
400 :
なまえ_____かえす日:04/03/15 20:36 ID:IqaEmkbo
>>376「村一番の桜の木」
>登場人物の家族が日清だか日露の戦争に出征して戦死した話が絡むらしい
ある小さな村にまで、日露戦争の影が忍び寄ってきた。けれど、それでも
いつでも明るく元気に振舞う少女シゲ。小さな家(それはまるで厩のようでは
あったけれど)で、祖母と父と母と、そして大兄ちゃん、小兄ちゃん、
大姉ちゃん、小姉ちゃんと、肩を寄せ合って暮らしていた。
家のすぐ裏手にある大きな桜の木、それが自分たち家族をいつも見守ってくれて
いるのだと信じて。
けれど、春近いある日―大兄ちゃんにもついに出征の要請が来てしまう。
何よりもそれを恐れていた家族。けれどもそれでも皆顔には出さずに
一家の長男の晴れ晴れしい軍服姿を、涙を見せずに送り出そうとする。
家族達は駅まで大兄ちゃんを見送りに行くが、シゲは来ていない。
「シゲはどうしたんだい?」大兄ちゃんが聞くけれど、皆理由を知らなかった。
シゲは桜の木にどうしても咲いて欲しかった。大兄ちゃんに渡すため。
そして無事を祈るため。もし咲いた桜があったら、それをお守りにと、手折って
大兄ちゃんに渡すつもりだったのだ。けれど、桜はまだ三分どころか固いつぼみ
をしたまま。シゲは仕方なく諦め、自分が刺繍のお稽古をしていた半襟を、
大兄ちゃんに渡すことにした。
走るシゲ。電車が今にも発車するというところで、大兄ちゃんにその刺繍入りの
半襟を渡すことが出来た。その刺繍は桜の花だったのだ。
「いつも、裏の丘からみんなを守ってくれたように、わたしたちの大兄ちゃんを
守ってくださるように」と。
やがて桜が咲き、小さな家の周りには花びらが風に吹かれてはたくさん散って
いった。しかし、少し他の枝からはなれて飛び出たただ一枝だけ、
桜をさかさなかった。
シゲは直感する。大兄ちゃんは、寒い寒いロシヤで、凍った土の上でもう目を
開けることすら叶わず、故郷に帰ることすら出来なくなってしまったのだと。
咲かなかった一枝は、大兄ちゃんを悼む桜の、たった一つの弔いだったのだ。
==================
初めて挑戦しますた。わたしには無理だ…ミンナウマスギル…_| ̄|○
>>399 しんみり(´・ω・`)。
亡命失敗の後つかまって服役、
十数年のお勤めを終えて出所した彼は
ひとり列車に乗り、束の間の夏休みを過ごしたあの村へ・・・なんてな。
政治家、というか生活に追われる大人には、
みな「夏休み」が必要なのだな。
>>400 アクセス規制解けてやってきたら秀作投下されてるやんか。
感動した。
弔いの桜、美しいな・・・
桜の一枝は、その半襟に宿って兄について行ったんだな。
402 :
なまえ_____かえす日:04/03/15 23:21 ID:lCAP43+n
>>400 いいな。じんわり来た。
テレビドラマで見てみたい。
403 :
なまえ_____かえす日:04/03/21 00:55 ID:15P/KjlL
久しぶりにリクエスト
「わすれんぼ天才と宇宙人」
知ってるのはタイトルと作者が日本人ということだけ。
>403 「わすれんぼ天才と宇宙人」
少年は物忘れが激しかった。それは天才的といってもいいくらいだった。
どれくらいかって、自分が物忘れが激しいことを忘れているくらい激しいのだ。
父母の名前を忘れるなんて日常茶飯事。迷子になっていることを忘れて闇雲に
歩き続け宗谷岬で発見されたこともあった。
それはさておき、あるとき一人の宇宙人が地球に来訪し、彼に出会った。
宇宙人は彼と友達になり、非常に友好な関係を築き上げた。
じつは地球侵略のために調査に来ていた宇宙人だったが、彼という
素晴らしい親友に巡り会えたことに大いに感銘を受け、贔屓の引き倒しで地球
そのものに好意を持った。
侵略はやめとこうかな。宇宙人はそう考えながら、彼の星へ帰っていった。
そして一年後。
宇宙人は再び地球に訪れ、大親友である少年を探した。
宇宙人仲間に少年を紹介し、地球人の素晴らしさを宇宙人仲間に知って
もらおうと思ったのだ。
しかし、艱難辛苦の果てようやく再会した少年は、宇宙人のことなんか
すっからかんに忘れていた。宇宙人仲間の前で、なにをいってるんだといわん
ばかりに怪訝そうな顔をした。
宇宙人は、彼の薄情ぶりにショックを受けた。
なんか地球ピンチだった。
>403 「わすれんぼ天才と宇宙人」
少年はとにかく物事をよく忘れた。
どれくらいかというと、10分前のことは何を聞かれても覚えていないくらい。
だが天才だったので、そこらへんは全て詳細な日記と、
思いついたことをメモする発明ノートをつけることで解決していた。
少年が夏休みに行った山奥で、自称宇宙人の少女に遭遇する。
少年は宇宙やUFOとは全く関係ない話をして、
少年は今までに自分が編み出した花火や手品で自称宇宙人を楽しませた。
しかし、その日の帰り道少年は重大なことに気付いた。
自分が持っていた日記が無くなっていたのだ。
少年は心当たりを片っ端から探すが、そもそも心当たりを
書いてある日記が無くなってしまっては元も子もない。
母親の台詞で、ようやく自称宇宙人が怪しいと思い至ったのは
夏休みが一週間を切ったときだった。
自称宇宙人がいた家はもぬけの殻。
「信じていなかったけど、本当に宇宙人だったんだろうか」
そう思いながら、少年は発明ノートと新しくつけ始めた日記を頼りに
自称宇宙人を探しに家を出るのであった。
期限は一週間。はたしてその間に、少年は日記を自称宇宙人から取り返せるのだろうか?
という話を、少年の日記形式で。
--------------
ついでにリクエスト
「星をのんだかじや」
知っていること
・作者はJ.R.Rトールキン
・女王とか出てくるらしい
406 :
なまえ_____かえす日:04/03/28 01:12 ID:d5QlCh9F
>>405 「星をのんだかじや」
主人公はひとりのかじや。
このかじや、腕が悪くて、そのため自信も持てず、二束三文でしか売れない粗悪な品を作ったりその修理を請け負ったりして細々と暮らしていた。
ある夜、仕事をしていた鍛冶屋がふと、窓の外の夜空を見上げると、小さな星がかじや目掛けて飛んできたかと思うと、彼の口に飛び込んできた。
びっくりしたかじやは思わずその星を呑み込んでしまった。
その時以来、かじ屋の作った物はまるで別人が作ったかと思うほど見事な名品ばかりとなり、やがて、その国の女王の目にとまり、彼女のお抱えに出世した。
それからもかじやの腕はいよいよ上がり、わがままな女王のどんな求めにも応じることが出来るほどになっていた。
もちろん、国中はかじやを誉め讃える声に満ちていた。
しかし、かじやの心はそれとは逆に沈んでいく。
今の力は自分ではなく呑み込んだ星の力によるものだったし、それよりなにより今作っているのが自分が作りたい物なのか、そして今の自分は本当の自分自身なのか、実は呑み込んだ星に乗っ取られた仮の自分ではないかと疑問と不安を感じていたからだった。
そんな時、彼は一人の老人と出会う。
老人はかじ屋の悩みをピタリと言い当てる。老人もも昔同じ体験があったからだった。
「その悩みから逃れるには呑み込んでいる星を吐き出すしかない。しかし、そうしたらもう、今作っている物を作るだけの力は失ってしまう。それでもいいかね?」
と言う老人の言葉にかじやは、
「かまいません。わたしは本当の自分を取り戻して、自分が本当に望む物を作りたい」
と答える。
そして、老人の助けによって星を吐き出したかじやは元のしがないかじ屋に戻る。
けれど、昔と違ったのはかじやが自分という存在に自信と確信を持つようになったことだった。
そのことがかじ屋の作る製品にも現れ、彼の作った物はどれも秀作とはかけ離れた物ながら使う者にとっては味わい深く愛着の持てる品となり、長く愛されるようになったのだった。
終わり。
新作三連発、堪能しますた。
わすれんぼ天才、自分も物忘れ酷いから他人事とは思えん。
>>404 なんか地球ピンチわろた
その場の空気が凍りつくのが見えるようだw
>>405 努力しててエライな。少年。
ボーイミーツガールのちょっと甘酸っぱいのきぼん。
>>406 ホントにありそな話だね。女王の望みのままに作られた
トンデモオブジェが並びまくる殿堂の挿絵などありそうだ
タイトルのみでリクエスト。「星の切符」で。
408 :
なまえ_____かえす日:04/03/29 00:03 ID:mDI7ywe5
連続で悪いけど、自分もリクエスト。
「桃色のダブダブさん」
・知っていること:1950年代に書かれた日本の話
>>406 上手いな。俺なんか「シジュウカラを飲んだ爺さん」の翻案しか思いつかなかったよ。
書かなくてよかった・・・
>>408「桃色のダブダブさん」
広一の家の近所にある、小さな児童公園には、一人のおじいさんが住んでいる。
だぶだぶに大きなサイズの、汚れたピンクのトレーナーを着たその人は、
広一達小学生から「ダブダブさん」と呼ばれていた。
元々小学校の校長をしていたというダブダブさんは子供達の人気者で、
毎日メンコやべーゴマなど、皆が知らない遊びを教えてくれるのだ。
しかし、木登りをしていた広一が誤って転落し足を骨折した事が引き金となって、
母親達から市に『ホームレスの撤去要請』が提出される。
「ダブダブさんじゃない。僕が悪いんだ。」
「ホームレスなのよ。汚らわしい。もう会いに行っちゃいけませんからね」
いくら話してもまったく耳を貸さない母親に怒った広一は、
ダブダブさんからも説明してもらおうと彼のもとに急ぐ。
公園の前でダブダブさんの姿を見つけて駆け寄った広一は、急いでいたため
ポケットに入っていたダブダブさんがくれたきらきら光るメンコを落としてしまう。
拾おうと慌てた広一の後ろにトラックが迫る。……どんっ!
目覚めると、広一は病院のベッドの上だった。
「ママ、ダブダブさんは!?」
「広ちゃんっ…」
強く抱きしめられ、広一の前にあるものが差し出された。
ダブダブさんの着ていたピンクのトレーナー。それが赤黒く汚れている。
広一は悟った。ダブダブさんは僕をかばって死んだのだ。
そしてダブダブさんとの日々を思い出し、大声で泣くのだった。
…それから数ヵ月後。僕らの公園には小さなお墓が立てられた。
ピンクの綺麗な石で作られたそれが、今も遊んでいる僕らを見守ってくれている。(終)
411 :
なまえ_____かえす日:04/03/29 22:48 ID:KkcnCmAQ
>>410 悲しいラストが印象的でジンと来るね。
「トレーナー」とか「ホームレス」が1950年代からずれた言葉なのが惜しい。
50年代ってことすっかり忘れてた。
その頃じゃみんな普通にメンコヤべーゴマで遊んでるよな(w
リクエストです。姉妹スレの「読んだことある〜」で見て気になったので。
題名:「消えた2ページ」
内容:ダークな「ぼくは王様」らしい
414 :
なまえ_____かえす日:04/03/30 20:20 ID:uSX7SoyW
>>413 あ、それ書いたの自分だ。
ヒントちょっとだけあげると、作者は「ぼくは王様」と同じ寺村輝夫。
やっぱり王様や大臣や博士やコックさんや兵隊の隊長も出てくるけど、主人公は現代日本の小学生。
415 :
1/2:04/04/01 10:36 ID:S88Dh315
「消えた2ページ」
ダークな「ぼくは王様」らしい
やっぱり王様や大臣や博士やコックさんや兵隊の隊長も出てくるけど、
主人公は現代日本の小学生
ある日曜日、主人公の「ぼく」は宿題の読書感想文を書くために図書館へ。
そこでふと開いたファンタジックな絵本の世界に入り込んでしまう。
「ぼく」も絵本の世界も大混乱。どうやったら元の世界に戻れるのかも
大事だけど、何よりも読んでくれる子供達を夢の異世界へと誘う
絵本なのにその「場面」に現代の少年が混じってしまっては台なし。
ちょっとお人好しな王様は大慌てで「ぼく」を城内に隠し、
生真面目な大臣は「場面」がおかしくないかあちこちチェックして歩き
(「この場面は大臣の出番じゃないですよ!うろちょろしないで下さい!」
と怒られたりする。夜の森で騎士が決闘する場面なのに、後ろの木の陰に
何故か大臣がウォーリーを探せのように混じってしまったりしている)、
切れものの博士は原因の調査究明、コックさんはオヤツを作ってくれ、
面倒見のよい隊長は「絵本場面」に出ないように「ぼく」と遊んでくれる。
そんなこんなで「ぼく」はだんだんその世界になじんでいき(表には
出れないけど)、一度だけ王様と共謀してつけひげを着けて王様の場面に
王様として登場するというイタズラをしたりする。そうこうしてるうちに、
やっと博士が原因を探しあて、「ぼく」は元の世界へ帰ることに。
416 :
2/2:04/04/01 10:38 ID:S88Dh315
戻ってみると、図書館は閉館時間近くだった。その絵本は
「禁帯出」本だったので、出る前に大急ぎで本を見直す「ぼく」。
そして「ぼく」は2回も息をのんだ。1度目は王様のペットの猿の場面。
大変!何か忘れてきた気がしてたけど、ジャイアンツの帽子だったんだ!
木の上でお猿が得意そうにかぶっちゃってる!「ぼく」は震える手で
他のページもチェックした。2度目に心臓がはねあがったのは、お城の外で
兵隊が集合している場面。そういえば城壁にマジックで電車の落書きを
しちゃったんだった!こっち側は場面にうつらないからって言ってたのに
隊長ってばうっかりしてたのかな・・しかもあのマジックは油性だから
ちょっとやそっとじゃ消えないし・・
責任を感じた「ぼく」は半分泣きながら祈る。
どうしよう、王様王様、2ページおかしいよ、お願い、気付いて・・
無情にも閉館時間となり、図書館を後にする「ぼく」。
やきもきしながら1週間を過ごし、次の日曜日に朝早くから
慌ててまた図書館へ。そして問題の絵本を開いてびっくり。
その2ページが、真っ白になってる!ページが丸々全部、
白いペンキをひっくり返したように真っ白になっていた。
しかし、よくよく目をこらしてみると、隅の方に何かが書いてある。
「ペンキ塗立て注意。乾いたらキミが何か描いておいてくれ 王様より」
長かった割に上手くオチなかった。無念。
417 :
なまえ_____かえす日:04/04/01 21:27 ID:4Rrplitt
>>415-416 はい、よくできました。冒頭、本物とちょっと似てるけど、読後感はこっちの方がさわやか。
本当の話の方は王様達がもっとダークな雰囲気で、読んだ後、なんか鬱になる。
418 :
なまえ_____かえす日:04/04/04 01:35 ID:bHZWUihu
リクエスト「ぼくらは機関車太陽号」
・「機関車太陽号」というのは、とある小学校の六年生の1クラスの名称だったと思う。
・そのクラスがそういう名称になるまでが話の内容だったような
とまっちゃってますね。
お題〜「オッベルとぞう」
なんか教科書に載ってたような気がする。
422 :
なまえ_____かえす日:04/04/22 21:12 ID:rRnRxNBo
>>407 遅レスながら「星の切符」
主人公は小さな男の子。
両親が忙しい男の世話をいつもしてくれていたのは大好きなおばあちゃんだった。
男の子が夜眠りにつくとき、いつも窓の外の夜空の星を見ながら、おばあちゃんは「星の切符」の話をしてくれた。
「それは人がたった一度、この世を去って天に昇る時、天上に昇る船にのる時の切符」なんだそうだ。
その切符を持っていないと、船に乗れず、地獄に落とされてしまうという。
その話を男の子は半分は幻想的で半分は怖ろしい話として信じていた。
やがて、ある時、ふいにおばあちゃんがぽっくり死んでしまった。
お葬式のあと、お母さんがおばあちゃんの部屋をかたずけていると、小箱の中から星の形をした平たいブローチが出てきた。
「星の切符だ!おばあちゃんは切符を忘れていっちゃったんだ。大変だ、これがないとおばあちゃんは船に乗れず、地獄に堕ちてしまう」
ブローチを星の切符と思いこんだ男の子はあわてて、ブローチをつかんで外に飛び出した。
けれど、外に出た途端、途方に暮れた。何処へ行けばおばあちゃんに会えるのかわからない。
そこで出会った人一人一人に片っ端から天に昇る船の乗り場がどこか聞いて歩くことにした。
出会った人はみな、てんでんばらばらに自分の死生観や来世観から答えた。
それに振り回されたあげく、男の子はくたびれはててべそをかきながらへたりこんでしまった。
そこに通りかかったのは一匹の野良犬だった。
わけを聞いた野良犬はブローチのにおいをフンフンとかいだあと、言った。
「つまらんことにふりまわされたもんだな。これは星なんかじゃないよ。ただの金物さ。いつも夜俺は星の下で星のにおいをかぎながら寝るからよく知ってるのさ
心配せずにおうちにお帰り。もう、おばあちゃんはとっくに船に乗って天に昇ってくとこさ。ぼうやが眠る頃にはおばあちゃんが天上からそれを眺めてるよ。もし、家にぼうやがいなかったら、かえっておばあちゃんが心配するよ」
その夜、男の子はお母さんに寝かしつけられた。
「あの星はどうしたの」
「また箱に入れてしまってあるわよ、おばあちゃんが亡くなる前に言ったの。
あのブローチは、坊やにあげてって。坊やが大きくなってお嫁さんをもらったら、そのお嫁さんに渡してって。
だから、あれはぼうやのものなの。その時が来るまで大事にしましょうね」
男の子は布団の中から窓の外の夜空を見上げた。どこか、遠い空の上からおばあちゃんがじぶんを見ていてくれる。
あの星のブローチはいつか、おばあちゃんに会うためにおばあちゃんがくれた星の切符なんだ。
そう思いながらぼうやは静かに眠りに落ちていった。
きれいにまとめるなあ。
じんわり。
子供に対するとき、大人は少なからず
そこにファンタジーを生じさせるよな。
周囲を思いやる想像力、
そのスタートはこういうファンタジーにあるのかも。
>>421 「オッベルとぞう」
ぞう使いのオッベルが新しいぞうに芸を仕込む事になった。
そのぞうは、よそのサーカスでどんなぞう使いの言う事も聞かず、芸を1つも
覚えられなかったので、厄介物になっていたぞうだったのだ。
オッベルは有名なぞう使いだったから、オッベルなら芸を仕込めるだろうと
オッベルのいるサーカスに売られてきたのだった。
「よう、これからよろしくな」と挨拶したオッベルにぞうが言う。
「あなたは誰ですか?」
「おれはオッベル。これからお前の主人だ。」
「オッベルとは何ですか?主人とは何ですか?」
「オッベルはおれの事だ。お前が腹が減ったり何かして欲しい事があったら
「オッベル」と呼べば来てやる。主人というのは、ええと、お前に色々教えてやる
って事だ。それからお前に餌をやったりお前の体を洗ってやったりするんだ。」
「何を教えるんですか?」
「前足を高く上げたり、鼻で物を掴んで見せたりするんだ。」
「それはどうしてですか?」
「それは…お前がぞうだからだ。ぞうは芸をしたら見てる奴等が
喜んで金をくれる。金があればおれはお前に飯を食わせてやれる。」
「ぞうとは何ですか?オッベルもぞうですか?」
「ぞうっていうのはお前みたいに体と耳がでっかくて鼻が長い生き物だ。
おれはぞうじゃない。人間だ。」
「人間とは…」
「ああ、ああ。人間ってのはおれみたいに、おまえ達よりずっと小さくて
力がない。だからおれ達人間はお前達に荷物を運ばせたりするんだ。」
「荷物を運ぶのも芸ですか?」
「それは芸じゃない。芸ってのは、見てる奴等が面白い事じゃなきゃ
ダメなんだ。何が見てて面白いのかはおれが教えてやる。」
オッベルは話しながら、こいつは今まで芸を仕込んで来たどんなぞうより
理屈っぽい奴だぞと思った。しかしオッベルは根気強かったので、
ぞうの全部の質問に答えてやった。
オッベルは利口だったので、その内ぞうがどんな事を疑問に思うのかが
段々に分かるようになり、先回りして答えてやれるようになった。
ぞうの疑問は尽きなかった。7日7晩オッベルはムチも持たず
檻に入ってぞうと話をしていた。サーカスの団員は
「いくらオッベルでも、あのぞうに芸を仕込むのは無理だろう。」と噂した。
7日目の晩にぞうはオッベルにこう言った。
「ありがとう。私が聞いた事に全部答えてくれたのはオッベルだけです。
今まで私の檻に来たぞう使い達は、私が何を聞いてもうるさがって、
「うるさい、うるさい。ぞうの癖にうるさいぞ。ぞうはぞう使いの言う事を
聞いて芸を覚えればいいんだ。」としか言いませんでした。
ぞうが何なのか、ぞう使いが何なのか、人間が何なのか、どうして私が
芸を覚えなければいけないのか、全部きちんと説明してくれたのは
オッベルだけです。オッベル、あなたに出会えて本当によかった。」
「そうか。それはよかった。ならこれから芸を覚えてくれるか。」
「いいえ。」と言ってぞうはにっこり笑った。
「あなたの話を聞いて、このサーカスの外には、ぞうが芸を人間に見せないでも
自分達で餌を取って暮して行く所があると知りました。私は多分
前足を上げたり背中にサルを乗せてぐるぐる回ったりして餌を貰うより、
自分で餌を探して食べて生きる方が楽しいと思います。私は今晩、
このサーカスを出て行こうと思います。」
「…そうか。それなら仕方ないな。」
いくらぞう使いでも、芸を覚えたくないぞうに芸を仕込む事は出来ません。
オッベルはぞうの鼻をポンポンと叩いて
「じゃあな、たっしゃで暮らせよ。時々はおれの事も思い出してくれ。」
そう言うと、ぞうは不思議そうに言いました。
「オッベルは一緒に来ないのですか?」
「ええ?」
「オッベルはぞうが好きでしょう?ぞう使いになったのはぞうが好きだからだと
教えてくれましたね。私がこれから行く所はぞうが沢山いるから、
きっとオッベルも楽しいと思いますよ。」
オッベルはよく考えてみた。
確かに自分はぞうが好きだ。好きなぞうが沢山いる所で暮らすのも悪くない。
それに何より、オッベルはこの風変わりのぞうを気に入り始めていた。
夜が明けると、ぞうの檻は空っぽになっていて、オッベルの姿もどこにもなかった。
団員達は「やっぱりオッベルはぞうを仕込めなかったんだ。だから逃げたんだ。」と
噂した。団長は、オッベルの代わりのぞう使いの募集広告を新聞に出した。
そしてオッベルとぞうは、いまもどこかで沢山のぞうと一緒に暮らしている。
モトネタとはまた違った味わいが。(・∀・)イイ!
427 :
なまえ_____かえす日:04/04/26 13:15 ID:TG4YYg+N
リクエスト「おつきさまを食べちゃった」
知ってること:主な登場人物ははトムという男の子とトムの木馬と龍の子供
食いしん坊のトムが大好きなのは蜂蜜のたっぷりかかったパンケーキ。
まあるい焼き立てのパンケーキに金色の蜂蜜をとろーりとかけて
食べる事を考えただけでどきどきしてしまう。
でもママは、日曜日の朝しかパンケーキを焼いてくれない。
毎日食べたいなあと思っているトムが夜窓の外を見ると、パンケーキのように真ん丸の月。
そうだ。おつきさまを食べに行こう!でも、どうやったらいいんだろう?
考え込んでトムは子供部屋の木馬にまたがって言ってみた。
「僕を乗せて、あそこまで飛んで行け!」
するとどうだろう。木馬はぶるんとたてがみを震わせて、
ふわっと飛びあがって、窓から空へと飛び出した!
木馬と共に旅するトム。幾多の難関を乗り越え、とうとう月へ。
月は蜂蜜のたっぷりかかったパンケーキみたいな金色で、とてもおいしそう。
いただきます!とかぶりついたトムに「痛い!」と叫び声。
良く見れば、それは金色の龍の子供。大昔には地球に住んでいたが、
人間が沢山増え過ぎた為月に引っ越したと言う。
龍の子供は人間を見たのは始めてで、僕を食べないで!とぶるぶる震えてお願いする。
あまりにも龍が怖がるので、トムは可哀想になった。
「君のことは食べないよ。僕が食べたいのはおつきさまだけだから」
でも龍の子供は月を食べられたら自分達の住む所がなくなるから食べないでと言う。
じゃあどうしよう?と考え込むトムに龍の子供が言う。
「おつきさまは食べられたらこまるけど、おほしさまなら食べてもいいよ?」
龍の子供が尻尾を一振りすると、さーっと星がかき集められる。
きらきら、ころころ、色とりどりの小さなゼリービーンズみたいな星。
ひと粒。すーっとしたミントの味。もうひと粒。あまいイチゴの味。
美味しいでしょ?と龍の子供。美味しいね、とトム。
龍の子供が見送ってくれて、トムは家に帰ってきた。
ベッドに戻って、トムはポケットから金色に光る欠片を取り出した。
実は、帰る時にこっそりと、ポケットに月の欠片を忍ばせて帰ってきたのだ。
少しだけ欠けた月を見ながら、トムはこっそり呟く。
「ごめんね。でもちょっとだけだからいいよね。どうしても味を見てみたかったから」
もぐもぐ、ごくん。
「おつきさまを食べちゃった」
リクエスト「桃色のダブダブさん」
知ってること:表紙はピンク
430 :
429:04/04/26 16:47 ID:0EZCYc14
ダブダブさんガイシュツだった_| ̄|○
気を取り直して「THE MANZAI」
知ってること:作者はあさのあつこ。表紙は仮面を被ったジュリエットの絵。
431 :
なまえ_____かえす日:04/04/26 22:40 ID:jyaflZb/
リクエスト、「傷だらけの天使」。
・表紙は焼け野原に佇む軍服美少女。
・天才的な頭脳を軍に買われた超能力少女の
波乱万丈な人生を描いた短編集。
・表題作「傷だらけの天使」の他、
「泣けない子供」
「綺麗なものはみんな自分の外に」
「神様になろうと思った」
「緋に染まる世界の創造者」
「死体で創ったダイアモンド」
「私が助けになれるなら」
「その時は俺が殺してあげます」
「嘘吐き」
「鳴らない電話」
「戻れないから」
「傷跡なんて庇わないで」等を収録。(超うろ覚え)
・人身売買,いじめ,戦争,殺人,不倫,同性愛など、
児童書で取り扱うにはかなりヤバめな物を題材にしている。
・主人公は主人公の親友(男)曰く
「頭も顔もいいけど人間として何か欠落した、
どうしようもなく手の掛かるお子ちゃま」。(うろ覚え)
・主人公は三歩歩けば敵に当たるほど敵が多い。
私はもう読んじゃったけど、妄想するには凄く面白い作品のはず。
でも本物の作品も本当に児童書じゃないヨ…。
想像の余地がないわ。
433 :
なまえ_____かえす日:04/04/26 23:29 ID:jyaflZb/
たしかに。
題名と「〜短編集」くらいで留めとけよ。
434 :
なまえ_____かえす日:04/04/26 23:38 ID:vU2R+Nes
傷だらけの天使
主人公は天才的な頭脳を持つ美貌の少女。超能力で5人に分裂する。
「泣けない子供」
主人公の少女時代のエピソード。
父親は戦死。超能力が原因でいじめにあっていたが病弱な母親を心配させたくないため明るく振る舞う少女。
「綺麗なものはみんな自分の外に」
軍に来れば母親の治療費を出してやると言われて軍の研究材料になる道を選んだ少女の初恋(相手も女の子)のエピソード。
「神様になろうと思った」
少女の頑張りも空しく母親は死んでしまう。絶望した少女は超能力で世界を支配して、死んだ母親を蘇らせることを心に誓う。
「緋に染まる世界の創造者」
少女は大人になり軍の中で段々力をつけて行く。自分のような超能力者を作り上げる為に子供達を買い、血なまぐさい実験を繰り返す。
「死体で創ったダイアモンド」
しかし、何人の子供達を殺しても思う様な結果は得られない。
いつしか彼女は死人の女王と呼ばれるようになる。
「私が助けになれるなら」
絶望と言う闇を抱えながら殺りくを繰り返す彼女が始めて得た安らぎ。
軍の下っ端の青年との淡い恋。
「その時は俺が殺してあげます」
「私、気が狂ってるのね」
「そんなことないです」
「もし、本当にあなたが狂ってしまったら、その時は俺が(ry
「嘘吐き」
実は青年は既婚者だった!
「鳴らない電話」
逆上した彼女は5人に分裂して青年の妻を毒牙にかける。
そんな事は知らない青年は妻からの連絡を待つ。
「戻れないから」
「なぜこんな事をしたんですか!」
妻の亡骸にすがりつつ叫ぶ青年。冷たく見おろす彼女。
しかし衝撃の事実が。青年は彼女の幼馴染みで、妻は彼女の初恋の相手
(「綺麗なものはみんな自分の外に」から回想シーン挿入)だったのだ!
「昔のあなたはこんな人じゃなかった」
「でも、もう戻れないから」
「傷跡なんて庇わないで」
軍の最高権力者にまで上り詰めた彼女。
しかし好事魔多し。自分が作り上げた超能力少年少女達が反旗を翻す。
色々あって軍を追われるようになる。
身も心も傷だらけになった彼女だが、これからはありのままに生きて行く事を誓うのであった。
推測じゃなくてお題になってるけど、多分全部クリア。
…あっ親友(男)が出てこなかった。
「王様と犬」
王様に仕えた一匹の犬がおりました。
お姫様の豆菓子をつまみ食いするのが大好きで、口の周りがいつもベトベトだったのです。
王様はたいそう犬を寵愛していたので公式の席にも犬を侍らせたがりましたが、これには家臣が大反対。
口の周りがいつもベトベトな犬なんて王室の威信が揺らぎます、みっともない。
「これ犬よ、口の周りのベトベトをどうにかしてくれぬか」
「でもお姫様の豆菓子はとっても美味しいのですワン。やめられない止まらないのですワン」
口の周りがベトベトな犬は哀しげにキュウと喉を鳴らしました。
「口の周りがベトベトだと王様の側に居られないんだワン……」
犬は王様が大好きだったけれどもお姫様の豆菓子も大好きで、どちらか一方なんて選べません。
思い詰めた犬は、王様にもお姫様にも告げずに城を出ていってしまいます。
王様はたいそう嘆き悲しみ、隣国の王子との結婚を控えていたお姫様は豆菓子を食べ過ぎて醜く太ってしまいました。
「王様大変です。婚礼の衣装を作る布が足りません」
「お姫様の輿が重くて持ち上がりません」
隣国から約束が違うと言われ、あわやお国の一大事。
何より王様が犬を失った心の痛手から立ち直れず、国を治める仕事もほったらかしに。
王様は家臣が連れてきた他の犬とは仲良くなれなかったのでした。
「ああ、豆菓子などたんと喰らってもよかったのに。儂はあれの口の周りがベトベトでも構わなかったのに」
家臣の言葉のままに大切な犬を傷つけてしまったことを悔やんでもあとの祭り。
やっとの思いで家臣が探し当てた時、大好きな豆菓子を食べられずに飢えた犬は国境の荒れ地にやせこけた屍を横たえていました。
犬の口の周りはかさかさに乾いていていました。
そして痩せたあまりに抜けてしまった首輪……王様からいただいた思い出の首輪を、それでもいとおしむように、口にくわえていたのです。
豆菓子を食べ過ぎて醜くなってしまったお姫様は結婚を断られ、王様の国はどんどん傾いていきました。
王様の国がその後どうなったかは、歴史にも記されておりません。
437 :
なまえ_____かえす日:04/04/27 23:10 ID:HiyntMMY
>>435 すごい、うまい!
よくあれだけ細かい条件をクリアして話をまとめたなあ。
お見それしました。
で、リクエスト
「あらしの夜に」
・なんか、オオカミとその友だちの山羊だか羊だかの話らしい。
>>437 「あらしのよるに」は私はもう読んでしまっているので、資格はないけど、
他の人の推測を是非知りたい!
ちょっとだけ付け足していいでしょうか?
狼の名前はガブで、山羊の名前はメイ。
『あらしの夜に』
「すごい雨だね」
「うん、すごいね」
小さな洞窟の中から、仲良しのオオカミとヤギが外を見ていました。外はすごい雨でした。
「大きな川だね」
「さすがに泳げないね」
雨は川になって、洞窟の前を流れていました。
「お家に帰れないね」
「明日になったら泳げるようになるよ」
気弱なオオカミと強気なヤギは体を寄せ合って眠りました。
「雨、止まないね」
「明日にはきっと止むよ」
二人は疲れ果てていました。
「お腹すいたね」
「美味しくないけどコケは食べれるよ」
オオカミはコケを口に入れましたが、すぐに吐き出してしまいました。
「僕はね、君の仲間を食べるけど、君だけは絶対に食べないよ。友達だからね」
そう言うと、オオカミは空腹に耐えるように目をつぶりました。
お腹のすいたオオカミは横になったまま聞きました。
「外の様子はどう?」
入り口の近くに座っているヤギは少し顔を上げて答えました。
「雨は止んだけど、川は泳げそうにはないよ」
二人はまた目をつぶりました。眠くないけど眠ろうとしました。
「……ねえ」
オオカミの声にヤギは顔を上げました。
「一本だけなら、足を一本だけなら、食べても大丈夫かな?」
その声は小さく、やっと聴こえるような声でした。
「一本だけなら、大丈夫だよ」
オオカミは後ろ足を一本食べ、眠りました。
疲れ果てたオオカミは横になったまま聞きました。
「川は泳げそう?」
ヤギは顔を上げ、答えました。
「まだ流れてるよ。明日になったらきっと渡れるよ」
ヤギは目をつぶりましたが、オオカミはヤギを見ていました。
「……もう一本ぐらいなら大丈夫かな?」
ヤギは目を薄く開け、答えました。
「前足ならたぶん大丈夫だよ」
オオカミは前足を食べ、眠りました。
すっかり細くなったオオカミは横になったまま聞きました。
「今日は渡れそう?」
ヤギは立ち上がり、答えました。
「もう渡れるよ」
オオカミは嬉しそうに立ち上がりましたが、すぐにこけてしまいました。
二本足では上手く立つことが出来ません。
その様子を見て、ヤギは言いました。
「僕は嘘をついたんだ。川なんてとっくに無くなってたんだ」
オオカミはヤギの言っていることがわかりませんでした。
「僕のお父さんとお母さん、いなくなっちゃったんだ」
そう言うと、ヤギは洞窟から逃げるように飛び出しました。
一人で帰り道を歩くヤギは、悲しくなりました。帰り道がとても長く、とてもとても寂しく感じました。
やっとの思いで帰った家は静かでした。ヤギは泣きました。大きな声で泣きました。
すると、見たこともないオオカミが家に入ってきました。オオカミはヤギを見つけるとすぐに飛び掛ってきました。
いつもなら助けてくれる友達も、もういません。
「食べるなら、足から一本ずつ食べてください」
なにも知らないオオカミは、言われたとおりにヤギを食べてしまいましたとさ。
>439
元ネタの哀しさが出ててイイ(・∀・)!!
うまいなー。友達を裏切らざるを得ないってせつない。
関係ないけどトムとジェリーの最終話(2ちゃんねるバージョン)を思い出したよ。
>>441 thx!
筆力不足ゆえ恥ずかしながら少し解説を(ヤギの視点で)。
両親がいなくなる。
「君の仲間を食べる」の一言で、オオカミ(友人)が食べたのではないかと疑う。
嘘をついて(「川は渡れない」)様子をみる。結果、食べられても仕方がないと半ば自棄。
「君だけは絶対に食べない」と言ったとおり、自分の足を食べるオオカミ。気持ちが揺らぐ。
嘘をついたことは告白するが、「君の親を食べてはいない」と言われるのが怖くて逃げ出す。
家に入ってきた見知らぬオオカミに襲われ、こいつが犯人だと「思う」。
裏切ったオオカミ(友人)を思い、同じように食べられる。
真実は(ry
444 :
なまえ_____かえす日:04/04/28 23:20 ID:qc4VxohP
>>439-440 ごめんなさい、読解力のない馬鹿なんで教えてもらえますか?
オオカミが食べちゃったのは自分の足なんでしょうか、山羊の足なんでしょうか。
なんか、
「オオカミは嬉しそうに立ち上がりましたが、すぐにこけてしまいました。
二本足では上手く立つことが出来ません。」
て文章から見ると、オオカミが自分の足食べてにほんあしになっちゃった、と受け取れるんですが。
それから、オオカミつながりでもひとつリクエスト
「やっぱりオオカミ」
主人公は天涯孤独の一匹オオカミの男の子。
「やっぱりオオカミ」
母さんは茶色くって毛並みがモコモコだ。
父さんは白くって、少ししっぽが丸まっている。
僕の兄弟たちはみんな、茶色か白で、モコモコか巻いたしっぽだった。
だけど少し大きくなるまで、灰色で耳がピンと立った僕が、他の兄弟たちと
違っているだなんて、気が付かなかったんだ。
「おまえだけ仲間はずれだ」
いちばん上の白いお兄ちゃんは、そう言って僕の前脚を噛んだ。
お姉ちゃんたちも、母さんも僕を庇ってくれたけど、母さんのおっぱいを
みんなで吸っていた頃から、本当は僕はわかっていたのかもしれない。
僕の居場所はここじゃない。母さんは、僕の本当の母さんじゃない。
出て行こうとする僕に、母さんが教えてくれた。
僕はオオカミで、本当の両親は、人間の鉄砲に撃たれて死んだんだと。
山に戻っても、オオカミには会えなかった。
遠くで遠吠えが聞こえても、僕の呼びかけには応えてくれない。
ひとりぼっちで山をさまよって、時々、仲間のオオカミの匂いを見つけた。
仲間は少ないらしい。みんな、人間を怖がって山の奥へ奥へと入っていっているらしい。
だけどオオカミにも犬にもなれない僕は、うろうろと山の麓を歩き回るだけだ。
一匹オオカミの僕は大人になっても、やっぱり一匹オオカミのままだった。
ある日、鉄砲を持った人間たちが、山にずかずかと入り込んできた。
たくさんの猟犬を連れていた。その中には、僕の兄弟たちもいた。
「行け。山の奥に行っちまえ」
山で僕と出会った兄弟たちは、口々にそう言って吠え立てた。
元気で、と最後に寂しそうに呟いたのは、いつも僕をいじめた、あの兄だった。
僕はもう振り返らなかった。一目散に山を駆け上って、谷を下って走っていった。
ニホンオオカミは、それから数年後に、絶滅したと言われている。
リクエスト2つ。
「スケルトンキー―女王陛下の少年スパイ!アレックス」
主人公は14歳の少年らしい。
シリーズ物の3冊目らしい。
「ぼくと未来屋の夏」
敢えてタイトルだけで。
「ぼくと未来屋の夏」
夏休みが始まったばかりの日。
母から貰った2000円を手に、僕は親友のケンタと近くの神社のお祭に出かける。
綿飴、たこ焼きくじ引きに金魚すくい。遊んでいるうちに所持金はとうとう100円になってしまった。
「もう、何も買えないな」と話していた僕らは、
境内の端に「未来屋」なる看板を発見する。
「100円で未来をみせてやる」と言う老人を胡散臭く思いながらも、金を払う。
汚れた水晶球を覗き込むと、確かに大人になった自分達が映っていた。
が、そこには、一人の女性を二人で奪い合う姿や、金の貸し借りでもめる姿など、
今の自分達にとって信じられない光景ばかりが流れていた。
唖然とする僕らに彼は話す。
「これは本当の未来じゃない。だが、有り得るかもしれない未来だ。
君たちが相手に嘘や隠し事をすれば、いずれこうなってしまうだろう。
…何か、相手に言わなければならない事があるんじゃないかね?」
その言葉に、僕とケンタは自分が相手に黙っていた事を喋り出す。
校舎のガラスが割れたとき相手の名前を出したこと、
持っていたカードが欲しくて反射的に取ってしまったこと、
借りた漫画をなくしてしまったこと…。
言えなかった事を言い終え、気付くと彼はいなくなっていた。
屋台や看板もいつの間にか消え去っている。
夢だったのかな…と思う二人だったが、財布の中は確かに空になっていた。
…あの日から60年が経った。
色々あったが、僕達の友情は決して色褪せる事はなかった。
そして今、僕は病院のベッドの上で、最後の「言わなければならない事」を言葉にした。
「ケンタ…、お前に会えて良かった。…お前は最高の親友…だ…よ」
>>445 >>447 いいね。「元気で」じーんとする。
ニホンオオカミ、数年前?に生写真が新聞賑わしてましたけど
ホントはどうなんでしょうな。無責任な言い草だとは思っていても
生きていて欲しいな、と思う。
>>447 小さな嘘や裏切りや、子供なんてそんなもんの塊だよな。
お祭りの屋台、胡散臭い香具師。いいなあ。児童書の醍醐味
「緑の森の猫電通り」でリクエストします
「スケルトンキー―女王陛下の少年スパイ!アレックス」
孤児のアレックスは街の鍵屋で働く普通の少年。
しかし、どんな鍵でも一瞬で開けてしまうほど器用だったため、
彼の指は『スケルトンキー(見えない鍵)』と呼ばれていた。
その噂を聞きつけた女王は、アレックスを王宮に呼び寄せる。
なんとアレックスは女王陛下直属スパイに任命され、
隣国の王や悪い魔導師の城に忍び込み、秘密を探ってくる仕事を与えられたのだ!
三巻は、盗賊団『ヴォルヘス』に潜入し、盗まれた宝を取り戻すのが任務。
しかし、盗賊団の頭・グラスは、アレックスの幼い頃の友だった。
「この国で貧しいヤツが生きてくには、こうするしかねぇんだ」
そう言い放つグラスに、貧しかった頃の自分を重ね合わせるアレックス。
しかし己の任務を思い出した彼は、最愛の友人と刃を合わせるのだった。
450 :
なまえ_____かえす日:04/04/30 20:32 ID:u2N0MV1M
>>449 やっぱ、お約束でアレックスが勝ったのかな、結末?
リクエスト「竜退治の騎士になる方法」
・舞台は日本
・竜退治の騎士が出てくる劇に絡んだ話らしい。
「竜退治の騎士になる方法」、書いたのに消えちゃったよ…。
明日、書き直します。
リクエスト「いつか、ふたりは二匹」
・自分は何故かエロい想像しか浮かばなかった。
「いつか、ふたりは二匹」
>・自分は何故かエロい想像しか浮かばなかった。
「ふっふっふ・・外は凄い風だよ。これならどんな大声出しても近所には聞こ
えない・・・・・ガオー今夜は狼になるぜっ」
「きゃー、おいしくたべられちゃうわん(-^〇^-)私は子ヤギ・・」
あらしの夜に・・ってあれれ???
453 :
なまえ_____かえす日:04/05/01 23:52 ID:/k0Kk8aV
>>452 「いつか、ふたりは二匹」
えと、仲のいい友だち二人がいたわけ。
で、ある時一緒に昼寝してたら同じ夢を見たのだ。
どんな夢かというと、来世の夢で、二人はオオカミと山羊生まれ変わっちゃたんだな。
お互い食べて食べられる関係になっちゃったんだけど、友だち同士の関係は続いてる。
だけど、嵐が続いて外に出られず、オオカミの食べる物がなくなった。
さあ、どうする、友情を取るか、自分の命を取るか、というところで目が覚めましたとさ。
…って、あれ?
「竜退治の騎士になる方法」
拓郎のクラスは地域の演劇大会に出場する事になった。
作品は、人気小説を基にした『竜退治の騎士の冒険』だ。
主人公のアルトは、ハンサムで賢く剣の腕も抜群と、とてもかっこいい。
もちろん拓郎も主役に立候補したが、自分以外にも三人の生徒が候補に上がってしまう。
ハーフで美形の類、学年一の秀才の俊介、それにフェンシング県大会入賞者でけんかも強い公平。
クラスでは、誰が騎士役にふさわしいかの論争が起こるが、拓郎の名前は微塵も挙がらない。
結局、担任の提案で一週間後にクラス投票を行う事になった。
次の日から拓郎は、髪形や服を変えてみたり、夜中まで勉強してみたり、
兄貴に剣道の素振りを教わったりするが、どれもちっともうまくいかない。
顔はかっこ悪いままだし、授業は全然わからない。しかも手には豆が出来まくってすごく痛かった。
他の三人は普段どおり何もしていなかったが、それでも拓郎は全くかなわなかった。
一週間後、諦めながらも投票に臨む拓郎。しかし結果は自分の圧勝だった!
「…何で?」拓郎の声に、にやりと笑って答える担任。
「アルトがかっこいいのはな、顔や頭がいいからでも強いからでもない。
常に自分を鍛える努力をしてるからなんだ。…お前もなかなかかっこよかったぞ。」
その言葉に、もっと努力して主役を頑張ろうと拓郎は思った。
一ヵ月後、拓郎のクラスは見事、最優秀役者賞を手にした。
但し、賞を貰ったのは拓郎ではなく、ハンサムで賢くて強い三つ首の竜のほうだったが….
>>452 …って、いきなりこれかよ!
やっぱ私がエロがどうとか書くからいけなかったのか…。
>>453 あ、いいね。友達同士の…って、結局「あらしの夜に」じゃん!
ってわけで追加ヒント、・猫に変身する少年が主人公らしい。
456 :
なまえ_____かえす日:04/05/02 15:29 ID:+4ttzwDC
458 :
なまえ_____かえす日:04/05/02 22:16 ID:PxVuNuV3
>>435さん、偉いな……よし、私もやる。
「傷だらけの天使」
「泣けない子供」
売春婦の母に軍に売られたサイコバーナー(炎を出すことの出来る能力)のアイは、軍の最高責任者・ブラッドによって士官学校に入学させられる。
“サイコバーナー”“入試は満点”という前評判&一種異様な雰囲気を纏ったアイに、温室育ちの同級生達は声を掛けることすら出来ない。
更に妬みから上級生にいじめられ孤立するアイを、頭と口と人辺りの良さで定評がある人気者の監督生・レオはやたらと構う。
「何故私に構うんだ、お前までとばっちりを食うぞ」
問いただすアイにレオは微笑んでこう言った。
「お前、いつも寂しさに泣きそうな顔してるから」。
他の誰もが、「アイはいつも無表情で怖い」と怯える中で―――。
「綺麗なものは皆自分の外に」
だんだんとレオに打ち解けていくアイ。
そんな時、レオはあることに気付く。
アイは同級生を見るたびに、「綺麗だな」というのだ。
御世辞にも、「綺麗」とは言いがたい容姿の奴らまで。
訊ねるレオに、アイは答える。
「くだらないことに一生懸命になれる、その心が綺麗だ。世の中は、綺麗なもので一杯だな」。
誰より綺麗な顔で、そういうのだ。
綺麗なものは皆自分の外に在る。
まるでそう言わんばかりに―――
「神様になろうと思った」
ブラッドが士官学校の視察に来た。
異常なまでにブラッドに怯え、レオに縋りつくアイ。
ブラッドに迫るレオは、意外な言葉を聞く。
「私はアイの神様だからね」。
軍属のアイの人生も命も、皆最高責任者のブラッドが握っているというのだ。
ブラッドはレオに言う。
「君がアイの藁か」
デモンストレーションとばかりにレオの喉元にサーベルを突きつけるブラッド。
やめてくれとブラッドに泣き縋るアイ。
ブラッドの消えた教室で、嗚咽を止められぬアイを抱き締めレオは誓う。
「絶対に軍で上り詰めてやる。あの男から、アイの幸せを取り戻してやる。俺がアイの神になる―――!!」
「緋に染まる世界の創造者」
隣の小国との戦況が悪化し、アイは隣国民の殲滅(皆殺し)をブラッドから命じられる。
逆らえるはずもなく、アイは泣く泣く罪もない隣国民を自分の炎で燃やしていく。
緑豊かな隣国を自分の炎で緋に染めた罪悪感から次第に心を病んでいくアイ。
そんな時、後方支援としてレイが戦場に来る。
隣国民の血に染まった自分の姿をレイに見られたアイは、どんどん狂っていった。
「死体で作ったダイヤモンド」
アイが隣国民を殲滅したことで、戦争は終結した。
だがアイの錯乱は酷くなるばかりで、アイの看護を任せられたレオも次第に疲れていく。
そんな時、軍から功績を称えたダイヤで出来た勲章が贈られてくる。
その勲章を、アイは床に叩きつけて壊してしまう。
床に落ちたダイヤを拾ったアイは、そのダイヤをレオに差し出し、こう言った。
「このダイヤで指輪をつくって、エリーにプロポーズしろ」と。
アイは知っていたのだ。
アイの看護に疲れたレオが、看護婦のエリーと密かに愛し合っていたことを……。
460 :
なまえ_____かえす日:04/05/04 21:52 ID:vze8HPTh
確かに…でも本当の作品も「児童書じゃない」らしいからいいんでね?
461 :
なまえ_____かえす日:04/05/04 23:29 ID:T2GhnS5w
でも、これ以上、やると、スレタイトルとずれて収集つかなくなっちゃいそうだからね
で、児童書でリクエスト
「ふう太のゆきまつり」
・ふう太というのは子狐の名前、その他の主な登場人物はタクシーの運転手(「車の色は空の色」の松井さん)
462 :
なまえ_____かえす日:04/05/05 13:21 ID:WgfgVw8S
>>462 「オッベル」表記のものもあるよ。
ちなみにオッペルもあり
宮沢賢治の童話って結構表記がバラバラだったりする。
ポランノ広場とポラーノ広場とか。
タイトルのみでリクエスト。
「ブレーメンバス」
を。
464 :
なまえ_____かえす日:04/05/05 22:35 ID:OHoo134S
>>463 「ブレーメンバス」
ドイツの都市ブレーメンの路線バスの運転手が主人公
内容はあまんきみこの「車の色は空の色」と似たり寄ったり。
物言う動物とか、幽霊とか、妖精とか奇妙なお客が次々乗り込んできては運転手がファンタジー体験するお話。
ブレーメンバス
「ブレーメンの音楽隊」の現代風翻案。
ロバと犬と猫とニワトリが、乗り捨てられたバスに乗ってブレーメンにいき、
ブレーメンで定食屋を開く。
466 :
なまえ_____かえす日:04/05/07 15:40 ID:dAYy+nl+
「探偵伯爵と僕」をリクエストします。
・「トランプ」、「秘密基地」が出てくるらしい
「探偵伯爵と僕」をリクエストします。
・「トランプ」、「秘密基地」が出てくるらしい
「青い鳥文庫」人気シリーズ。現在、13巻まで発売中。
探偵伯爵は、正義のスーパーヒーローだ!
彼は世界征服をたくらむ悪の組織、「サガー団」と戦っている。
武器は得意の推理と「トランプスラッシャー」(トランプを投げて敵を切り裂く)!
シルクハットに燕尾服。顔には仮面を付けた彼の正体は誰も知らない。
そう、彼の助手を務める僕以外は…。
動物園からすべての動物が消え去った事件に遭遇し、
敵の秘密基地に乗り込んだ僕達は、そこで恐ろしい光景を目にする。
獅子の頭に鷲の翼…キマイラ(合成生物)だ!
それを操るのは、サガー団幹部の男、イリラエ。
果たして二人はキマイラを、そしてサガー団を倒す事が出来るのか!?
「探偵伯爵と僕」
僕と伯爵は、夜の公園で出会った。
ウチのマーク(犬だよ)が逃げ出した時、
僕たちが秘密基地にしている町はずれのおんぼろ教会の庭で、
マークと遊んでいたのが、その人だった。
彼の職業は、自称、探偵。自分の名前は「伯爵とでも呼んでくれたまえ」だって。
僕たちの秘密基地が気に入ったみたいで、夕方になると現れて、いろんな不思議な話をしてくれる。
そんな伯爵は探偵だけど、普通の探偵みたいなことはしないらしい。
「殺人事件は警察が捜査する。浮気調査は普通の探偵が調べる。不思議な事件は、私が解くのさ」
それが伯爵の口癖みたい。そんなものたくさんあるわけない、って僕はいつもいうけれど、
伯爵は「そうでもないぜ?」と笑ってた。
只の冗談で、本気じゃないと思ってたけど…
ある日「僕」が出会った窓際の少女。学校に来なくなったユウタと担任の先生。
窓際の少女が持っている、二人の顔の描かれたトランプ。
少しづつ消えて行く人々。
伯爵の謎めいた言葉「アリス・リデルとトランプの女王」。
奇妙な探偵伯爵と、只の小学生の「僕」。
なにがなんだかよく分からないまま、
全然釣り合ってない二人の、夜を駆ける冒険は、その時に始まった。
「さあ、謎解きを始めよう!」
とゆー、ファンタジー風味冒険ジュブナイル。
469 :
なまえ_____かえす日:04/05/16 00:32 ID:0eTUbfJ4
リクエスト「沈んだ船を助けっぺ」
・表紙の絵はカステラの箱に描かれてるような南蛮人とモリを担いだ漁師の息子らしき少年。
「助けっぺ」というのは、茨城あたりの関東方面の方言だと思うけど、南蛮船があの辺で沈んだ話があったのかなあ?
リクエスト『イチゴ大統領のニンジン畑』
・七味とうがらし著
・ステキなメルヘン
うわっ!なつかしいタイトルだ。
472 :
なまえ_____かえす日:04/05/27 20:41 ID:vDZfSY5Y
リクエスト「天使の翼で抱き締めて」
・表紙は男4人女4人。ちょっと色褪せた思い出の写真っぽく。
・男一人をとりあって幼馴染の女と転入生の女が愛憎劇を繰り広げるらしい。
・今時なら「オレンジデイズ」、昔なら「あすなろ白書」な話らしい。
473 :
なまえ_____かえす日:04/06/06 03:12 ID:6dMm88Lg
age
474 :
なまえ_____かえす日:04/06/11 00:47 ID:RBcQvOIF
ううむ、どれもむずい。
リクエスト「クローディアの秘密」
・美術館に弟と一緒に泊まるらしい。
476 :
1/2:04/06/11 17:14 ID:yM+YjJhW
リクエスト「クローディアの秘密」
・美術館に弟と一緒に泊まるらしい。
代々家業にしている美術商を継いだ主人公は、職業柄か美術館巡りが趣味。
彼には自然環境関係の調査員をしている弟が一人いて、あちこちを調べて歩いている。
ある日電話があって話してみると、彼が今滞在している街はなかなか趣きがあるらしい。
何故かわからないが、不意に行ってみたくなる主人公。列車とバスを乗り継いで行ってしまう。
着いてから、何もわからなかったので目についた古本屋でその街のガイドブックを買う。
パラパラと目を通すと、自然に囲まれた随分と田舎の街ながら、古い街だけあって
美術館があるらしい。ガイドブックによると展示してあるものの中に
「クローディアの秘密」という風景画がある。無名の画家の作品のようだが、
なんとはなしに心ひかれる主人公。しかし行ってみるとそんな絵はなく、地元出身の画家や
彫刻家の作品ばかり。聞いてみても、そんなものは置いて無いと係員は言う。
気になる。どうということのない風景画のようだけど何故こんな題名なのか。
477 :
2/2:04/06/11 17:14 ID:yM+YjJhW
夜になって弟と会った主人公は、昼間の話を彼にするが、話しているうちに
いてもたってもいられない衝動に駆られて、弟に手伝ってもらって美術館に
忍び込み、もう一度その絵を探してみることに。厳重なセキュリティなどされていない、
田舎の小さな美術館なのであっさり入ることができる。鍵を探し出し、昼間は入ることが
できなかった関係者用の小部屋に入ってみる。がらんとした小部屋だったが、そこに
その絵はあった。月明かりの下、ぼんやりと目に映る白い山脈と広がる平野の風景画。
しかし眺めているうちに、何かが変わってきたように思う。白い山脈に、黒い染み?と
思ううちに、それはどんどん大きくなって、人、そして女性だとはっきりわかるまでになる。
黒いドレスに黒いベールで、一輪だけ白い花を持って女性は静かに涙を流していた。
弟と二人、空が白んではっと気がつくまで、その女性を魅入られたように眺めた主人公。
二人が美術館で一夜を明かしてしまったことに気がついた時には、もう絵は元の通り
ただの風景画に。
朝ぼらけの中、慌てて美術館を抜け出す兄弟。見たものについてお互い何も語らない。
ふと、そもそもガイドブックにはなんて載っていただろうと見直す主人公。
しかしそこにはその絵についての記載などなかった。不意に弟が、あの白い花は
この地方では「贖罪の花」らしい、と呟く。
あの女性がクローディアなのか、何故自分は導かれたのか、何もわからないままに
その街を後にする主人公。彼女の流した涙の意味は知りたかったけど、あまりに
哀し過ぎたのでもうあそこへは行かないだろう、と漠然と心に誓って、おしまい。
MRジェームズもどき(笑)。
478 :
なまえ_____かえす日:04/06/12 00:31 ID:1t1uDjL4
>>470 『イチゴ大統領のニンジン畑』
たぶんイチゴの国の大統領のニンジン畑の話。
イチゴの国の主食はニンジンだったけど、ニンジン畑は大統領しか持っておらず、主食を独占している大統領はとんでもない独裁者だった。
そんな大統領の圧政に虐げられてきたイチゴの国の民衆はついに堪忍袋の緒が切れて反乱を起こす。
反乱が大統領の死によって集結するまで血で血を洗う激しい戦闘がニンジン畑でも繰り広げられた。
そしてその時流され浴びた血によってそれからイチゴの実も、ニンジンも赤くなったということです。
ちっとも「ステキなメルヘン」じゃないね。
ごめん。
クローディアの秘密、元話とは違うけど
またいい雰囲気だなあ。ドキドキした
血で紅くなる作物ガクブルだよ。
なんか時事ネタを色々連想してしまうな・・・
「学校へいく道はまよい道」
でリクエスト。お願いします
480 :
なまえ_____かえす日:04/06/12 16:48 ID:0Jpag6Kv
マジックツリーハウス が(・∀・)イイ!
「学校へいく道はまよい道」
主人公は小学3年生の女の子。
父親の転勤で、今日から新しい小学校に行くことに。
しかも、付き添いの母親が熱を出したため、一人で歩いての登校だ。
…だが彼女は超の付く方向音痴だった!
右と左を間違い、曲がる角は直進し、渡る交差点は素通りする。
果たして彼女は無事、学校に到着できるのか?
>>467 カコイイ!実写で見てみたいな
>>468もイイ!
ジュブナイル系大好きなので。
亀レススマソ。466です
元の本も読んでみたくなったから、ちょっくら本屋行って探してくるよ(`・ω・´)
483 :
なまえ_____かえす日:04/06/16 00:57 ID:V3BiKQQp
リクエストいたします。
「君よ知るや南の国」
・ゲーテ作
・薄倖の美少女がタマゴ踊りを乱舞
「君よ知るや南の国」
南国に住む彩り鮮やかな美しい鳥が、観賞用として北の国に連れてこられる。
しかし、あまりに寒くて辛いので、あるとき隙を見て逃げ出し、
魔女のところへ命からがらたどり着く。
「元の国に帰りたい、それが無理ならせめて、この寒さに苦しまないで
すむようにしてください」
とお願いすると、魔女は
「私には変身の魔法しかできないから、元の国に帰すのは無理だね。
でもかわいそうだから、せめて人間に変身させてあげよう。
鳥の姿でいるよりは寒くないだろうし、人間でいれば、努力しだいで
元の国に帰ることもできるかもしれない」
という。そこで、鳥は魔法をかけてもらい、美少女の姿となる。
しかし、身寄りもなく、人間としての知識もほとんどない少女が
生きていくのは大変。
せっかく魔女にもらった暖かいコートも人に騙されて奪われてしまい、
また寒い思いをしながら、鳥だった時の記憶を忘れないように
毎晩反芻しながら、南の国へ帰る方法を探すお話。
やがて彼女は、人間として、踊り子の仕事をするようになる。
いろいろあって、ようやく南行きの船に乗るだけのお金を手に入れるのだが、
そのとき、彼女は、自分と同じ鳥の卵が、飾りとして高級宝飾店で
売られているのを見つけてしまう。
その卵を見捨てて行くことがどうしてもできず、彼女は、南行きの為に
貯めていた大事なお金で、その卵を買ってしまう。
孵ることはない卵を抱いて、鳥の踊り子は悲しみの踊りを乱舞する。
486 :
なまえ_____かえす日:04/06/18 19:13 ID:4cUHuvgy
485はなかなか面白い児童文学に仕立ててあるが、「君よ知るや南の国」って児童書だっけ?
>>1に
>架空のタイトルを肴に遊ぶのもいとおかし。
ってあるし、前スレでは児童書でも何でもないタイトルが
見事にアレンジされてた実績もあるから、別にいいんじゃない?
個人的には面白ければ何でもアリかと。
488 :
なまえ_____かえす日:04/06/18 21:58 ID:rkTvyE4d
そうか。
じゃあ、リクエスト「チボー家のジャック」
・ノーベル文学賞受賞マルタン・デュ・ガール作「チボー家の人々」の作者自らによる青少年向けダイジェスト版。
・時代は第一次大戦前夜、反戦主義者で共産主義者の理想に燃えるフランス青年ジャック・チボーとその家族・仲間の物語
だと思う。「チボー家の人々」は読んだけど、「ジャック」の方は読んでないんで実際の内容はよく知らん。
489 :
なまえ_____かえす日:04/06/30 21:36 ID:lmyUpMRR
さがってるから、あげついでにリクエスト
「首なし地蔵のたから」
あえてタイトルのみで
490 :
なまえ_____かえす日:04/07/05 22:48 ID:fbSWdV35
むかしむかし、ある村のはずれの坂に首のない地蔵がたっていました、
その地蔵は、首がないもので、村人にも動物にさえ怖がられいつも一人ぼっちでした、
ある夜、一人ぼっちで誰もいないはずの
地蔵のいる場所の近くで泣き声がするではありませんか、
地蔵が泣き声の主を探してみるとそれは小さな小さな子狐でした。
お母さんキツネとはぐれてしまって泣いていたのでした。
可哀相に思った地蔵は、子狐に声をかけます。
声をかけられた子狐はびっくりしてますます大きな声で泣き出します。
地蔵は困って
「これこれ 泣くでねー あんまり泣くと、目がなくなっちまうぞ」
と言いました。
子狐はびっくりして泣くのを止めました。
そして「地蔵さんは泣きすぎたから首がなくなったのか」
と言いました。
地蔵は
「うんにゃ、お供え物を食べようとして下を向いたら首が取れてしまってのー そんで、この坂をコロコロコロコロ
転がってどっかへ行ってしまったんじゃよ」
この話しを聞いてさっきまで泣いていた子狐は大笑いです。
お地蔵さんはほっとして、
「お母さんが迎えに来るまでわしの祠とまりなさい」と言って子狐を祠に泊めました。
しかし、子狐のお母さんはいくら待っても迎えには来ませんでした。
可哀相に思った地蔵は、子狐と一緒に暮らしたのでした。
こうして地蔵と子狐とが何年も一緒に楽しく暮らしていましたが、
ある夜、地蔵が子狐に宝物の話をしました。
「やっぱり大切な宝物はなくなったときにわかるもんじゃのー
首がなくなってようやくそのありがたさがわかるようになった
首がなくなったとたん誰もこんようになってしまった」
子狐は
「地蔵さんやっぱり今でも首が恋しいかい?」
「ああ恋しいのう、毎日のように首があったらと考えておるよ」
「そうかい」
そうして次の朝になってみると子狐がいません地蔵は心配になってあちこちを探すと置き手紙がおいてありました
「地蔵さん、あなたの宝物を探しに行ってきます 子狐より」
地蔵はいなくなって始めて本当の宝物と言うものを分かったのでした
地蔵は声をあげてわんわんと泣きました
そうして地蔵は今でも子狐の帰りを待っているのでした
491 :
なまえ_____かえす日:04/07/06 19:37 ID:PREZEma7
>>490 なかなかほろりとさせるメルヘンだね
だけど、子狐が何年経っても子狐のままなのはなぜ?
492 :
なまえ_____かえす日:04/07/07 21:22 ID:tK8Kp/17
リクエスト
早乙女勝元作「猫は生きていた」
・表紙の絵はもんぺに防空頭巾の女の子だったと思う
・作者のライフワークテーマ東京大空襲の話らしい
>>492 みっちゃんの家には、小さい頃からミイちゃんという猫がいました。
名前が似ているので、お母さんはよく間違えて困りました。
ご飯に嫌いなものが出ると、みっちゃんはいつもミイちゃんにおすそ分けしました。
みっちゃんとミイちゃんは、とっても仲良しでした。
けれど、戦争が始まって、生活がだんだん苦しくなってきました。
ミイちゃんにやれるご飯も、ほとんどなくなってしまいました。
「大丈夫よ」とミイちゃんは言いました。「ネズミもバッタもスズメもいるもの」
「私もそれが食べられたらいいのになぁ」とみっちゃんは言いました。
「それならとってきてあげる!」ミイちゃんはみっちゃんのために張り切りました。
「キャーーー!」お母さんは叫んで、ネズミを咥えたミイちゃんを追い出しました。
戦争はだんだん激しくなってきました。
みっちゃんは、がんばっておいもを作り、ミイちゃんは、がんばってネズミを
捕まえました。このごろでは、なんだか二人とも少し痩せてきたみたいでした。
毎日のように怖ろしいサイレンがなって、お母さんはみっちゃんを抱えて
穴の中に隠れました。みっちゃんはミイちゃんを抱えて隠れたかったのに、
怖いおじさんがいるのでそれができませんでした。警報が解除されるまで、
みっちゃんはミイちゃんのことが心配で心配でなりませんでした。
---
…てな調子で書こうかと思ったけど、やっぱやめ。
理由は、「東京大空襲」でぐぐったら、やっぱり下手なことは書けないよって
気になったから。実際の歴史に踏まえなきゃいけないのはやっぱ難しいよ…。
当初の推測では、このあと空襲があって、何もかも燃やし尽くされて、
なぜか焼け跡に猫が2匹居るっていう話を想像してた。
でも無理。ゴメン。
本ですらないけど、リクエスト。
『俺の屍を越えてゆけ』
・「いつか」と「きつと」という名の姉弟が登場する
・化け猫や九尾の狐、人魚や雷様などなどいろいろな物の怪が登場する
・かなり重要な登場人物が、一割も進んでいない序盤で死んでしまう
496 :
なまえ_____かえす日:04/07/17 19:22 ID:bWE5C65v
リクエスト「チョコレート町一番地」
・ある意味「チョコレートアンダーグラウンド」の逆バージョンみたいな話かも
498 :
なまえ_____かえす日:04/07/22 18:50 ID:gOvSKP6k
正月から半年振りに見に来たら相変わらず同じスレで同じ空気。
いいなあ、こういうのんびりした2chライフ。
>>496 1作目:毒入りチョコレート事件
2作目:チョコレート工場の秘密
3作目:グミ・チョコレート・パイン
4作目:チョコレート町一番地
幻想怪奇ミステリー、チョコレート3部作の4作目。
1作目は凡庸だったが、ぶっ飛んだ2作目で注目され、
映画化にあわせて、3作目が出たが見事にこけた。
4作目の本書は全く期待されていなかったが、なかなか秀作である。
しかしもともと児童書であること、3作目がひどかったこと、
出版社がよりマイナーなところに移ったことから、存在を知る人さえ少ない。
>499
5作目:チョコレートアンダーグラウンド
森永組にロッテの刺客が!抗争勃発!
のノワール小説に。
501 :
なまえ_____かえす日:04/07/30 19:24 ID:/tG6roT6
>>499-500 6作目:チョコレート戦争
さらに国際スパイ組織メリー、ロシアマフィア・モロゾフも加わり、抗争は世界戦争に!
君らおもろい
>>493 GJ。お疲れ。
戦争に絡む話は難しいね。ほんと下手なこと書けない。
実際にあったドラマの前に立つと、無力だなと思うし
けど、ラストの焼け跡にたたずむ猫二匹、
なんだかとてもイイな。
504 :
なまえ_____かえす日:04/08/04 18:33 ID:72LmvPxj
難しいのを承知で、季節柄、戦争物をリクエスト
「まちんと」広島の原爆がテーマ
>504
「まちんと」
原爆投下直後の広島。無残なまでに焼け爛れた人々の中で、同じように全身に火傷を
おった女性が瓦礫の中で死にかけていた。激しい痛みに苦しみながら、彼女は
幼い娘のことを考えていた。
彼女は娘を探して表にでたところで被爆した。気がついた時には、全身が痛み動く事も
出来ずに倒れていた。そして、すでにおぼろげにしか見えない視界には地獄のような光景と
あまりにも惨い人々の姿が映った。
娘もあんな姿になってしまったのだろうか、どこかで苦しんで自分を呼んでいるのではない
だろうか。痛みと苦しみで薄れていく意識の中、彼女は必死に「せめて娘だけは」と
祈っていた。
気がつくと彼女は暗闇の中にいた。遠くに小さな光。光の方向へ歩いていくと、自分が
防空壕にいる事に気付いた。光っていたのは入り口から漏れる外の光だったのだ。
よく見ると、隅の方で娘が何かをしている。何が起きたのかよく判らないが、
とにかく彼女は娘の方へ歩み寄ろうとした。その時、外から娘を呼ぶ自分の声が聞こえてきた。
娘は顔を上げ、入り口の方へ向かう。
遠くから微かに飛行機の音。次の瞬間、彼女は叫んでいた。
「待ちんと!」
娘は驚き振り返ると「母ちゃん?」と言った。そして世界は閃光に包まれた。
強い衝撃が彼女を襲った。逃げ惑う人々が彼女の身体を蹴飛ばしたのだ。
うっすらと開いた彼女の目に、さほど火傷を負わなかったらしい男が走っていくのが見えた。
その腕の中には泣き叫ぶ娘がいた。娘もまた大きな火傷を負っていないようだ。
小さくなっていく二人の姿を身ながら、彼女はそっと息を引き取った。
「何があろうと生きて…」
そう願いながら…。
=========
ごめん。これが限界。
506 :
なまえ_____かえす日:04/08/07 11:55 ID:8T8+rk2A
>>505 いやいや、なかなか力作ですよ。泣けた。
508 :
なまえ_____かえす日:04/08/10 14:17 ID:JeVZ74uE
リクエスト
「リアル鬼ごっこ」
題名しか知らないけどものすごいらしい題名だけでもすごさがわかるな・・・
内容は題名のように「リアルでごっこ」どっちなんだよって感じ・・・・ムリカ
509 :
なまえ_____かえす日:04/08/10 15:05 ID:EM483otM
>>508 「リアル鬼ごっこ」
「今日は遅くなりましたが、ちょっとみなさんにリアルな鬼ごっこをしてもらいます」
先生の言葉で始まったとある小学校のクラスの孤島への遠足での鬼ごっこ
じゃんけんで鬼になった子供は鬼の面がかぶせられ、他の子供をつかまえてタッチしないと面ははずれない。
しかもかぶっている間は人格も鬼に変化するのだ。
そして制限時間最後に鬼になった子供は面をつけたまま、島に残されることになる。
はたして生徒達は大人達の陰謀に屈服してしまうのか、それとも全員一緒に島を脱出できるのか!?
バトロワめいた話にしようと思ったけど、気色悪いからやめた。だれか続き考えて。
続きじゃなくてごめん
リクエスト
「リアル鬼ごっこ」
題名しか知らないけどものすごいらしい題名だけでもすごさがわかるな・・・
内容は題名のように「リアルでごっこ」どっちなんだよって感じ・・・・ムリカ
小さな村が一つしかない、貧しい離島。しかしその村の
村長は、村に伝わる伝承を調べにきたまますっかり居着いて、
しまいにはヨソものながら村長になってしまったという変わり者。
そんな村長が、村興しのために村に伝わる鬼の伝説を利用することを
思い立った。ここは鬼の村、という触れ込みで、村民全員に角だの牙だの
尻尾だのを付けさせて生活させ、数少ない旅館や民宿、温泉でも
それらしいイベントを行わせて宣伝したのである。リアルな鬼の村、
村民はリアルに鬼もどきというか鬼ごっこをすることになった。
結果はまずまず上々、地元紙などではたまに取り上げられるように。
しばらくすると、村で奇怪な事件が発生する。観光客が連続して失踪後、
死体となって発見されたのだ。死体はどれも内臓が食い破られ、ぼろぼろの
無惨な姿。怯える村民。こんな企画をしたから祟られたのだ、と村の
年寄り達に責められる村長。責任を感じて更に伝承を調べていった村長は、
自分が参考にした伝承に続きがあったことを知る。
ここは本当に鬼達が住んでいた村だったのだ。裏桃太郎伝説ともいうべき
恐ろしい伝承がそこにはあった。どうやら鬼の格好、鬼の生活をさせるうちに、
一部の村民は体に流れる本来の人喰い鬼の血が目覚めてしまったようなのだ。
これ以上被害を出さないために、慌てて鬼の装束を止めるように通達する村長。
しかし、そんな村長に、さっきまで怯えていたように見えた村民達が、
にやにや笑って言った。
「そんちょう、このつのもきばも、もうとれないんですよ」
諸星大二郎のマンガみたいになっとるな>リアル鬼ごっこ
>>509-510 面白い!
取れない鬼面怖いってば。
そういえば昔子供向け怪奇小説かなんかでそういうの読んで
怖くて眠れんかった。取れない面をかきむしるんだよ・・・
妖怪ハンターみたいな。
>>510 オチがひらがななのが怖い
リクエストします。タイトルのみで
「穴」
513 :
なまえ_____かえす日:04/08/11 18:03 ID:qmlSi/ok
514 :
なまえ_____かえす日:04/08/11 20:24 ID:E0CV7Hnw
>509
面白い!誰か書いてクレ
リアル鬼ごっこは確か全体的に頭痛が痛いって感じだったw
穴かぁ
家の本棚にあるなぁ・・・
515 :
なまえ_____かえす日:04/08/12 15:30 ID:lb9w/O3S
>>508 新進ホラー作家山々山介はある日「世界」を侵食する「不条理記述」の存在に気づく。
人間の意識の論理構造とは相容れない「不条理記述」によって記述された物は、
不条理と条理のせめぎあいの過程で大幅にメタレベルにおける構成情報を削減され、
類型的でかつ非論理的な存在になってしまう!
山々山介は同じ異常に気づいた仲間とともに「不条理記述」から逃れつつ、
現象の原因を探るが―!?
一人、また一人と「記述」されていく仲間たち。
「“リアル鬼ごっこ”!? 一体何のことだ!?」
前代未聞のメタフィクション・エンターテイメント!!
coming soon...
516 :
なまえ_____かえす日:04/08/12 21:26 ID:8dESEZpJ
芸能人の簡易在日判定法(ご利用ください)
◎の会社のCMに1つでも出ていれば、在日の疑いあり。複数出ていれば在日。
○の会社のCMに複数出ていれば、在日の疑い。○が多数、又は◎と組み合わされば在日。
●ロッテは在日認定の参考になるが判定には使えない。花王が判定に使えるのは近年のみ。
在日認定の判定に使用できる会社
◎コカコーラ、◎ハウス食品、◎メンズプラザアオキ、◎トライ、◎アイフル等在日企業
○花王、○大塚製薬・ベバレジ、○永谷園、○日清食品、○NTTドコモ、○グリコ、○J&J
実 例 1
松嶋菜々子 マックスファクター、住友生命、キリン、Max Factor、ニコン、
JRA、NTT、山之内製薬、松下電工(96〜)、●ロッテ、花王(1995)、日産、
アサヒビール、旭化成、マクドナルド
佐藤藍子 東京法科学院、森永製菓、カルビー、マクドナルド、○ジョンソン&ジョンソン
マイカルサティー、JTB、ナビスコ、九州テレメッセージ、コロナ、ポッカ
日産、JH、ミズノ、南日本信販、日本信販、東海デジタルホン、京朋、明星食品
米倉涼子 カネボウ3、スズキ、明治製菓、紋別市、ゴルフパートナー、◎コカ・コーラ
○花王、東芝、○大塚製薬、横浜市、フレッシュアイ
藤谷美紀 ◎ハウス食品、○花王
判定結果: 松嶋菜々子・佐藤藍子=日本人、米倉涼子・藤谷美紀=在日
517 :
なまえ_____かえす日:04/08/15 19:36 ID:4KfLwTu+
リクエスト「戦場にひびく歌声」
・兄妹が魔法で本の中に入って冒険するシリーズのうちの1冊だそうです
518 :
なまえ_____かえす日:04/08/22 00:58 ID:DwNHDV2f
「海がめのくる浜」
台風の季節、海が荒れて、大波が「のめー、のめぇー」という感じで寄せ狂う浜の話。
519 :
なまえ_____かえす日:04/08/22 01:03 ID:DwNHDV2f
子供の頃、素で「のめくるはま」だと思い込んでいたので、
>>518のように想像していました。
あと「コムケ湖の径」も「コムケ湖の怪」だと信じていました。
「リアル鬼ごっこ」
長い間架空の存在だと思われていた「鬼」が某山奥に実在し、
村を形成して独自に生活を営んでいたことが判明。さっそく調査団が派遣される。
鬼に市民権を与えるか否かで悩む国会議員たち、
鬼は絶滅危惧種だから慎重に保護すべきだと言う人たち、
鬼が出てくる作品に見られる偏見や差別問題について議論する人々、
鬼は孤立した人種が独自に進化したものではないかと考える学者、
とりあえず、国内にいる以上は税金払ってもらわないとなぁと悩む税務所職員、
などなど、大人たちがいろいろと対応に苦慮する中、
ぼくたち子供は、たった一つの目的を胸に、「鬼の村」へと出かける。
その目的とは、もちろん、本物の鬼と一緒に遊ぶ「リアル鬼ごっこ」。
>「戦場にひびく歌声」
>・兄妹が魔法で本の中に入って冒険するシリーズのうちの1冊だそうです
幼い兄妹が森に住むおばあちゃんにもらった不思議なブックエンド。
そのブックエンドに本を挟むと、なんとその本の中の世界に入って行けると
言うとってもありがちな設定のシリーズの最新刊。
おうちにある本(もちろんご両親が与えた健全極まりない児童書)の世界を
巡り飽きた兄妹は、隣に住む太ったお兄さんの書庫に狙いを定めます。お
兄さんはよくカラフルな絵本(?)を買ってくるのですが兄妹には見せてくれな
いのです。
お兄さんの留守にお隣に忍び込んだ兄妹は、さっそくカラフルな本のひとつ
を見つけました。さっそくブックエンドにはさんでみると、そこはふたりがなじ
んだ世界とはまったく違うすさんだ世界。
戦闘機が人型になって緑の巨人と戦い、中華小娘と行かず後家が根暗な
パイロットを奪い合う。やがて街まで人型に・・・はたして兄妹はこの世界か
ら無事に帰れるのか?そして戦闘が激化する中、歌声が戦場に響く。正統
派シリーズが大胆な方向転換を遂げた異色作。
続巻予定
「月のお姫様と薔薇の騎士」
「髭の陰謀」
>>508「リアル鬼ごっこ」
「ボク」は今日もネットゲーム。ともだちと会うのもここだけだ。
なぜなら「ボク」は病院にいるから。
重病だとかで、赤ん坊の頃から病院のベッドの上に縛り付けられている。
だけど、ネットゲームのおかげでともだちはたくさんいる。
ネットゲームの世界でしか出会うことのないともだち。
世界のどこかの顔も知らないともだち。
「ボク」は病気であることをともだちに話したことはなかった。
しかしある時、テレビ局のドキュメンタリーが「ボク」を取材した。
その中でちょっとだけ紹介された、「ボク」の遊んでいるネットゲーム。
ネットワークで「ヴァーチャル鬼ごっこ」をする他愛のないゲーム。
「ボク」のともだちに会える、ただ一つの手段。
それは小さな小さな紹介だったけど、ともだちの何人かがそれに気付いてしまった。
そして、ともだちは知ってしまった。
「ボク」は、あと何年生きられるかも分からないということも。
ともだちがそれを知った日から、「ボク」はネットゲームを止めた。
きっと「ボク」のせいで、たくさんのともだちが迷惑だから。
しかし、世界中のともだちは、「ボク」を探し続ける。
「キミは逃げる役だ。ぼくたちが追いかける。何処にいても必ず見つけるよ。
病気が治ったら、「ボク」と本当のおにごっこをするんだ。みんなで決めたんだ。
だから見つけるよ。かならず見つけるよ」
世界中から届く世界中のともだちの声。
だから「ボク」は病気と戦うと決めた。
いつかきっと、本当のともだちと、本当の鬼ごっこをするために。
とゆー病弱少年とともだち達の友情物語。
524 :
なまえ_____かえす日:04/08/25 19:33 ID:zCFw3RfY
リアル鬼ごっこ人気だな。
これで5つ目だ。
525 :
なまえ_____かえす日:04/08/25 19:40 ID:5VE03h9z
どれが一番、実物に似てるんだろうね?
どのネタも、本家よりよくできたプロットなのが…(つ∀`)
はっは。確かに本家の設定の方が余程胡散臭いかもなぁ
529 :
なまえ_____かえす日:04/08/26 19:25 ID:1Vl4K6/1
個人的な趣味で言えば、523の話が一番好き。
でも一番読んでみたいのは515
リアル鬼ごっこは佐藤が殺される話。マジで
このスレでは元ネタがどういう話かはあまり関係ない。
>>512 「穴」
子どもたちの間で流行する落とし穴づくり。
はじめは砂場に作って子供どうしの落とし合いで済んでいたものが
だんだんエスカレートして一般道にまで落とし穴が出現し始める。
被害にあった大人たちは落とし穴作りを禁止。
しかし一向に落とし穴の数は減らない。埋めても翌朝には新しく嵌る人が出る。
大人は子どもたちを問いただすが、誰もが自分の仕業ではないと否定。
舗装道路にまで本格的な落とし穴が出現しはじめ、外出には杖が必需品となる。
通勤中に落とし穴に落ちる人や、足首捻挫の住人が続出するにあたり
自警団が設立され、夜間パトロールが始まる。しかし犯人は捕まらない。
もう埋め戻しも間に合わず、街は穴だらけに。
人々は外出もままならなくなるが、家の中にいても安全なわけではなかった。
突然、轟音を立てて住宅が消えた。
家の消えたあとには底の見えない巨大な穴がぽっかりと口を空けていた。
もう誰も、これが人間の仕業だとは思っていなかった。
巨大な穴ができたと思うと、翌日には何事もなかったかのような地面が現れる。
けれどそこは、一歩足をのせた途端に全てを飲み込む落とし穴なのだ。
うかつに避難することもできず、人々は次々落とし穴の餌食になる。
街ひとつにとどまらず、やがてその現象は世界中に広がった。
人々はただまんじりと、自分の足元が落ち込むその時を待つしかなかった。
そしてその日が来た。ボコリ、という音を聞いた者がいたのかどうか。
もし宇宙からそれ見ている者がいたならば、
その星が一瞬「真っ黒い穴に落ち込む」のを見たことだろう。
音のない宇宙の一隅に真っ黒な穴が空いた。しかしそれは一瞬だった。
次の瞬間には、何事もなかったかのように元通りの星があった。
しかし、その星にはけして踏み込んではいけない。
それは、落ちてくれるものを待ち焦がれている巨大な、巨大な落とし穴なのだ。
うつろな闇を抱えて、その星は今も虚空に浮かんでいる。 (終わり)
・・・ orz 暗いよ・・・
すごい。不条理系ショートショートとして完成されてるな。
534 :
なまえ_____かえす日:04/08/29 17:07 ID:vEGOY47V
児童文学じゃないからたぶん、違うだろうけど、「穴」が小松左京作のやつだったら、オリジナルと近い雰囲気があるな
535 :
なまえ_____かえす日:04/08/30 16:36 ID:uVwQOuAv
リクエストを。「すずかけ写真館」で。
「すずかけ写真館」
日々の忙しさにゆとりを無くしてしまった人や大事な人の思い出を失ってしまった人が
街角で小さな鈴の音を聞いた時、その写真館は現れる。
ショーウィンドウには忘れていた夢や大切な人の姿が掲げられ、やさしい声で語りかけて
くる。
そして心に暖かい物が戻った時、再び鈴の音がちりり。もうそこに写真館はない。
その手の中に一葉の写真を残して。その写真には小さく鈴のマークと「すずかけ写真館」という
ロゴが入っている。
形に残らない大切な何かをなくした時現れる、それがすずかけ写真館。
すいません、酔ってます。
>>536 異界から帰ってきた時に
ささやかに残る証拠の品にときめいた。
なんだかしんみりするな。
「写真館」て言葉のレトロな雰囲気って素敵だ。
538 :
なまえ_____かえす日:04/09/04 14:13 ID:1qz8hu/3
リクエスト「キャラメルの木」
・戦時中に絡んだ日本の作品らしいです
最近リクに戦争のやつおおくない?
現実に影響されて、思い出したり思いついたりするのかも
541 :
なまえ_____かえす日:04/09/06 19:06 ID:Ep0ca7db
しかし、「リアル鬼ごっこ」は戦争ネタがでなかったな
「キャラメルの木」 ダイジェスト版
ノボル君ハ 甘イ オ菓子ガ 大好キデス。
ノボル君ノ オ父サンハ 甘イ オ菓子ガ 大好キナ ノボル君ノ 為ニ ヨク キャラメルヲ 買ッテ アゲマシタ。
デスガ 戦争ガ 激シクナリ、ノボル君ノ オ父サンモ イヨイヨ 兵隊ニ ユココトニ ナリマシタ。
ソシテ ノボル君ノ オ父サンガ 兵隊ニ イッテシマウ日、見送リニ 来タ ノボル君ハ 駅ノ プラツトフオルムデ オ父サンニ カウ 言ヒマシタ。
「オ父サン、今日カラ オ父サンガ 帰ツテクル 日マデ ボクガ オ父サンノ カワリニ オウチヲ 守リマス。
ソシテ コレカラハ オ庭ニアル グミノ木ニナル 実ヲ オ父サンノ キャラメルダト 思ツテ 大事ニ 食ベマス。
決シテ ワガママヲ 言ツテ オ母サンヲ 困ラセハ シマセン。」
カウシテ、ノボル君ノ オウチノ オ庭ニ 生エル グミノ木ハ キャラメルノ木ト ヨバレル ヤウニ ナリマシタ。
543 :
なまえ_____かえす日:04/09/08 21:26 ID:aB2OpMaB
>>542 その後、ノボル君とオ父サンがどうなったか、知りたい
『キャラメルの木』
戦時中。お菓子などに縁のない生活を営んでいた少年、太郎。
太郎は、ある日、木の幹がキャラメルの色に似ていることに気づく。
太郎はすぐさま砂糖を水に溶かし、べたべたと木の幹に塗りたくる。
これで、木の幹の皮をもぎ取って食べればキャラメル味になる!
そう信じた太郎くんでしたが、当然のように蟻が群がる。
太郎くんは蟻が近づくたび指で摘んで家の外に逃がすことで、
蟻から木を守ろうとした。だが、次は夕立。
砂糖水は洗い流されていく。太郎くんは木の幹を自分の体で庇い、
なんとかしようとする。そして次なる障害は……?
空腹に苦しむ少年が、ただひたすらにお菓子を夢見て奮闘する物語。
スマソ……イマイチ。
545 :
なまえ_____かえす日:04/09/09 20:35 ID:DeNByUpu
>>544 戦時中はそもそも、砂糖が欠乏してて、みんな甘い物に飢えてたそうだからねえ。
砂糖のとこをなんとかすればなかなかよくできた面白い話になりそうなんだけど
546 :
なまえ_____かえす日:04/09/12 11:47:48 ID:ktif4rw5
リクエスト「けむりの家族です」
・あえてタイトルだけで
547 :
なまえ_____かえす日:04/09/12 15:52:05 ID:FPlsgXaj
「海辺の王国」をリクエスト。
二次大戦中独軍の空爆をうけている英国が舞台です
「けむりの家族です」
14歳のゆかりは、エリートサラリーマンの父と専業主婦の母の3人暮らしで、
首都圏内の郊外の一戸建てに住んでいる私立中学2年生。はた目には、
何不自由ない幸せな家族。
しかし、そんなある日、ゆかりの元に一通の手紙が届く。
書き出しは「こんにちは、お姉さん。私と母は、あなたのお父さんの
『けむりの家族』です」。
差出人は、今年小学5年生になるゆかりの異母姉妹、つまり、父の隠し子からのものだった。
驚いたゆかりは、迷った末、母に手紙を見せる。しかし、さらに驚いた事に
母は全く動揺しなかった。そう、母も、父の愛人と、その隠し子の存在、父の
二重生活の事実を知っていた。何も知らないのはゆかり一人だけだったのだ。
…その後も、まるで何事もなかったように、なに不自由なく、毎日の生活が
過ぎていく。父と母も、何も変わりなく夫婦の会話を交わし談笑する。ゆかりは
そんな父と母に不信を募らせるが、それ以上を問いとつめることが出来ず、ゆかり
自身も、何変わりなく毎日を過ごしていく。絶望感の中、ゆかりは返事を書く。
「『けむりの家族』なのは、私と私の母も同じです。」
それぞれの家庭の人間模様を通して、家庭とは、愛とは、人生とは、幸福とは、
などという、難しいテーマをヤングアダルト向けに描き切った衝撃の話題作。
文学作品として賛否両論が吹き荒れる中、刊行と同時に、早くも映画化が決定している(w。
549 :
なまえ_____かえす日:04/09/14 18:12:08 ID:mpZtOG3M
>>548 あー、すごい。
なんか感動した。
映画化・・・興行的な成功は望めなさそうだがw
>>549 ブクロならテアトルダイヤ、テアトル池袋
ジュクならテアトル新宿あたりで上映されそう
いやいやもちろん映画化に際しては大幅なストーリー改編
を加えてハイパースペクタクルSFXアクションムービーにする
ですよ(w
>>552 「おねえさん、わたしはけむりの家族です」
と言って薄く微笑んだ妹が本当に煙になって消えてしまうとか
父と母を信じられなくなった瞬間からゆかりの身体が透けていって
最後には世の中の誰もゆかりのことが見えなくなってしまうとか
渋谷のスクランブル交差点を思いきり俯瞰で撮って
その中心でゆかりが「誰か私に気付いてえ!」と叫んだところで
暗転、急ブレーキの音、みたいな?
>>552 X-men2のナイトクローラーばりのアクションを繰り広げるわけですな。
モクモクの実でも喰ったんかのう。
555 :
なまえ_____かえす日:04/09/15 19:33:40 ID:Yx/+kKsp
>>509の話書きたいのだけど、ここに投稿して良い?
メモ帳に書き溜めて置いて、完成したらまとめて投稿みたいな。
えーと、それ向けのスレがなかったっけ。
でも、ここでもいいんじゃない?
っていうか、いいネタだから自分のサイトですれ。
でもって、完成したら、どっかの出版社に投稿。
2ちゃんは、書き込んだ時点でひろゆきのものになるから。
・・・そういえば、出版してから「あれ、小説のパクリだったんです」
と投稿者が言い出したケースがあったそうだけど、どうなったんだ?
>>555 バトロワ調で、まとめて投稿するほどの長編となると
某女子児童の事件を想起させられたりもするので、
正直ちょっと警戒させられる。
まあ、児童書板てとこを踏まえたうえで、ネタになる程度に頼む。
558 :
なまえ_____かえす日:04/09/19 13:43:30 ID:YnraS3gx
リクエスト「いえででんしゃはこしょうちゅう?」
・戦争と平和がテーマらしいです
ある日、電車が家の中に突っ込んできた。
空爆で線路がねじまがったからだ。
防空壕から出てきた僕と母さんはびっくり。
でも、男の人たちがみんな戦争にいってしまったし、クレーン車とか
も町にはないしで、鉄道の人は「電車の故障がをなおしたら、すぐにどかします」といったけど、いつまでも「部品がない」というばかりで、今でも電車は故障中。
他に住む所もないから、僕と母さんは、電車の中で暮らしはじめた。
戦争が終わって、平和がやってきた。
兵隊さんたちが帰ってきた。
でも父さんはまだ、帰ってこない。
鉄道の人がやってきて、電車を返してくれという。
「この電車がなくなったら、他にすむところがありませんから、返すわけにはありません」と、母さん。
「家をなくした人は、たくさんいます。あなたがただけを、特別扱いするわけにはいきません」と、鉄道の人。
「なら、今までの駐車料金、それとも我が家の使用料金を、払ってください」
鉄道の人は、困った顔をして、帰っていった。
そして父さんが帰ってきて、電車を見て驚いた。
そして母さんの話を聞いて、大笑いした。
GJ!
上手いなあ!
くすりと笑えてほっこりしました
捏造タイトルでリクエスト。
「一回百円」
「一回百円」
帰りの会の前に、しゃべったりしている時、浜田君が、
「なあ、100円ババアって知っとうか。」
と聞いてきた。
ぼくは「知らん。なんやそれ。」と言った。
浜田君は、
「みゆき通りのはしのほうに、白がのババアがおって、
男を見たら、一回100円ーゆうねんて。」
と言った。
ぼくは、へんな話しだなあと思った。
そして、帰るとき、浜田君といっしょに、みゆき通りを通ることにした。
ぼくはどきどきしながらまわりを見たけれど、そんな人はいないので、
「ちぇー、おらんやん」と浜田君をたたくまねをした。
そのとき浜田君が「あれ、あれ」と言ったからぼくが見ると、
ぼさぼさのかみの毛のおばあさんがゴミばこからゴミを取っていた。
でも男がとおっても一回100円と言わなかったので、
うわさの100円ババアかどうかわかりませんでした。
562 :
なまえ_____かえす日:04/09/20 14:18:07 ID:PuflyLZt
>>559 おもしろい!!
シビアな内容をユーモアで上手くくるんである。
リクエスト「ロバの耳の王様後日記」
まあ、タイトル通りの話
>>561 そこはかとなくエロくて イイ(・∀・)!!
言葉、いいな。
>>562「ロバの耳の王様後日記」
秘密を洩らした床屋を許した寛容さによってロバ耳の呪いから解放された王様でしたが、
実は若い頃にやらかした数々の悪行のせいで、それは多くの神様や妖精から別々の呪いを受けていました。
毎回お城に呼ばれる床屋は、その度ごとに王様の異形を目の当たりにして、
よせばいいのに毎回裏山に出かけて穴を掘っては叫びます。
「王様の鼻は象の鼻!」「王様の爪は鷹の爪!」「王様の口は鰐の口!」
毎回床屋を許していた王様ですが、とうとう我慢ができなくなったのか、
ついに床屋を鰐の口でパクリと食べてしまいました。
その瞬間です。全ての呪いが一度に王様に帰ってきて、
ロバ耳に象の鼻、鷹の爪と鰐の口を持つそれはそれは恐ろしい姿になってしまいました。
とはいえ、王様は本当は心根のまっすぐな良い人ではありましたし、
罪のない床屋を食べてしまった後悔もありましたから、
怪物のような姿になってしまった後も民には善政をしき、悪人には自らその異形をもって懲らしめ、
人々からは魔王様と呼ばれてたいそう慕われたそうです。
人間、大切なのは中身であって見た目ではないのですね。めでたしめでたし。
>>562「ロバの耳の王様後日記」2-1
さて、うっかり秘密を喋ってしまって酷い目にあった床屋でしたが
腕は悪くなかったし、お互い酷い目にあって改心した王様から
なんどはなしに同じ穴の狢っぽい信頼も取り付けられ、その後も床屋を続けておりました。
そんなある日、王様から「王女の髪も切ってやってはくれまいか」とお話がございました。
王女様は、たおやかに流れる金の髪に、いつも麗しい目元だけが見えるヴェールを付けられていて、
お顔総てを見たものはいまだおりませぬゆえ、
「なんとも神秘的である」と近隣でも評判でありました。
無論、その王女様の御髪を整える栄誉となれば、断る床屋ではありません。
さっそく仕事にとりかかった床屋ですが、
御髪を整える最中も、王女様はヴェールをお取りになりません。
不躾ですが王女様、ヴェールをお取りになりませんと、御髪を整えられません。
そう云う床屋に王女様は申されました。よいかえ床屋、このこと他言無用に願いますぞ。
くれぐれも念を押されると、王女様はヴェールをお取りになりました。
そのヴェールの下から見えたお顔に、床屋は驚くやら、吹き出しそうになるやら…
なんと王女様のお鼻は、豚のように広く低く、上を向いたお鼻でありました。
その時、床屋の中の悪魔がささやいたのです。
「前は許して貰えたし、今度だって大丈夫さ」
床屋は誘惑に逆らえず、今度はもっと慎重にやろうと、森の奥底まで出かけました。
そして、一本の大きな大きな木を見つけました。
おあつらえ向きに、幹に大きなうろがあります。床屋はそこに叫びました。
王女様の鼻は、豚の鼻!
>>562「ロバの耳の王様後日記」2-2
やがて秋になりました。
そんな最中、風に乗り遠くから、何者かの声が届くようになりました。
はじめはささやかに、やがて大きく。
人々は…床屋は気付きました。
森の大きな木の枯れ葉が、吹き行く風に舞う度に、街までざわめきが届くのだと。
「王女様の鼻は、豚の鼻!」
町の人はその声に、ああ床屋がまたやったのか、と嘆息しつつ、
好奇の目で王女様を見るようになりました。
そして床屋は再び王様に呼び出されました。
また許して貰えるだろうとタカを括っていた床屋ですが、
なにやら様子が違います。王様も王女様も、
怒りの色もあきらかに、床屋を睨み付けています。
…なんということでしょう。
王女様の鼻は呪いではなく、生まれつきだったのです。
このあと床屋はど〜なってしまうのか〜!
とゆー人の欠点あけすけに笑う懲りないヤロウは馬鹿を見るというお話。
>>564 >>565-566 (゚д゚)ウマー
国を守る魔王様。異形の王様。燃えた!
豚鼻は生まれつきか・・・床屋の首をはねておしまい!
いつの時代もうかつな者はいるのですな。
568 :
なまえ_____かえす日:04/09/24 20:48:13 ID:oRsW9OcI
>>547 「海辺の王国」
二次大戦中独軍の空爆をうけている英国が舞台です
ドイツ軍による激しい空爆の真っ直中にあるドーバー海峡沿岸のイギリスのとある都市。
子供達はそんな中でも空爆の合間をぬってこっそり戸外に抜け出し、仲間達と遊ぶのが密かな楽しみだった。
そんなある日、いつものように防空壕から抜け出して海辺で遊んでいた少年達は、ドイツ軍の小型爆撃機が海辺の林に不時着するのを目撃する。
おそるおそる林の中の爆撃機に近づいてみると、負傷した若いドイツ兵が操縦桿席に一人で苦痛に顔をゆがめて坐っていた。
命に別状はないものの、かなりの傷を負っている様子だ。
少年達はこの若いドイツ兵をどうするか相談した。
自分たちの町を爆撃し、同胞を殺した片割れなんだから、早く軍か警察に知らせるべきだという意見が多数だったが、一人の少年の言葉が方針を決定づけた。
「でも、こんなに怪我してボロボロになってる人間を突き出すのはフェアじゃない。それに彼のことを知っているのはここにいる僕たちだけなんだぜ、なんだかワクワクしないか?」
少年達はとりあえず、兵士の怪我が治るまで大人にも他の友だちにも内緒で林の中で監視をかねて面倒を見てやることにした。
薬屋の息子は自分の店からこっそり薬をもってきた。医者の息子は家から医学書を持ち出したり、それとなく親に聞いてたりして傷の手当にあたった。
食料品店の息子は店の食料をこれもこっそり持ち出した。警官の息子は、友軍に打ち落とされた飛行兵の捜索についての情報を仕入れて万一に備えた、というふうに。
こうしてドイツ兵と過ごした林は少年達にとって秘密の王国となっていった。
しかし、夢の王国がやがて崩壊するときが来た。次第にドイツ兵の存在が大人達に感づかれ始めたのだ。
そのことを知り、自分がこれ以上隠れきれないことを悟ったドイツ兵は少年達が学校に行っている間にわざと、林とは対岸にある軍港付近でイギリス軍に捕らえられる。
彼は自分を助けたことで身にとがの及んだりしないよう、何とか少年達を守りたかったのだ。
少年達がドイツ兵がとらわれたことを知り軍港までとんできたのは、すでにもう、すべてが終わっていた。
けれど、戦争が終わり、ドイツ兵が再び彼等の前に姿を現すことがなくなっても、彼等の心の中にはいつまでも自分たちだけの「海辺の王国」の記憶は生き続けたのだった。
終わり。
571 :
なまえ_____かえす日:04/09/25 12:48:39 ID:nDIfAPUO
リクエスト
宮沢賢治作「烏の北斗七星」
・平和と不殺生への祈りがテーマかな?
・戦時中、学徒兵の隠れた愛読書だったそうです
時は世界大戦中、その争いの真っ只中にあらわれる、黒づくめのひとりの男がいた。
その男が黒衣をぬぎ、その胸の北斗七星の傷をさらすとき、武器を手にした者で、
生き延びた者は一人もいないという!
「死にたくなくば、武器を捨てろ」
死神と呼ばれつつ平和の尊さを身をもってあらわす男が、戦場をさすらう!
ワロタ
574 :
なまえ_____かえす日:04/09/25 20:24:53 ID:xTNayhGL
>>572 ほんとに宮沢賢治がこんなの書いてたりしたらそれこそすごい!
>その胸の北斗七星の傷をさらすとき、
ちょっとまてw
576 :
なまえ_____かえす日:04/09/26 17:55:30 ID:Jx6YhqBD
再びリクエスト
水上勉作「ブンナよ木からおりてこい」
・主人公はブンナという名の若いアマガエル
21禁なんでリンクは張らないけど、PINKチャンネルのエロパロ板で児童書エロパロスレが出来てた
もしも興味があったら板の中で「児童書」で検索してみてくだされ
捏造ストーリーがどうしてもエロ方向から修正できなくて、あらすじだけならここに投稿して笑いの種にできるけど
やけに具体的になっちゃった、けど捨てるのはもったいない、そんなときに
578 :
なまえ_____かえす日:04/10/02 00:57:47 ID:oFK7sT7C
百合な想像しかできない俺は
580 :
なまえ_____かえす日:04/10/02 21:01:22 ID:oFK7sT7C
いいじゃねぇか百合児童書。
誰か書いてくれ百合児童書。
っていうかどっちがどっちだ「優等生 〜いつか本当に泣ける日まで〜」。
個人的には茶髪が風花希望だ「優等生 〜いつか本当に泣ける日まで〜」。
「優等生 〜いつか本当に泣ける日まで〜」
五年生の始業式。クラス替えの終ったざわめく教室に
周りとは、ちがう空気に囲まれて、風花がいた。
悠子だけは、親友が一足先に大人への階段を昇った
事に気付く。それは、めくるめく季節の始まりだった。
風花に導かれ、重ねる体験の数々。
悠子の中で何かが、変わっていく・・・
「同級生」「下級生」に続くエルフの新シリーズ「優等生」第一弾。
今度の舞台は小学校だ!
全編フルボイス付DVD-ROM2枚組定価8800円で絶賛発売中。
>>582 ギャルゲー始祖の一柱といってもいい
古典的なエロゲ
584 :
なまえ_____かえす日:04/10/03 13:20:20 ID:JjdFmjaS
しまった、「優等生」、先に書かれてしまったか。
でも一応、書き込んでみる。こっちは非百合バージョン。
悠子は一年生の頃から涙を見せたことがなく、しっかりものの優等生で通っていた。
実は彼女は「泣かない」のではなく、「泣けない」子供だったのだ。
物心つく前から泣くと親に折檻されるという虐待を受けていたため、無意識的に彼女は泣くことを抑え、いつのまにか泣くことを忘れてしまったのだった。
このことは学校の誰も知らない彼女の秘密だった。
さて、五年生の始業式。
クラス替えの終ったざわめく教室で悠子は周りとは、ちがう空気に囲まれた、風花と出会う。
目があった瞬間、風花の澄んだ瞳が誰も知らない悠子の秘密を見通したかのように悠子をじっと見つめ、悠子はその時から自分の中の何かが動き始めたような気がした。
最初の時間のHRでクラス委員長に選ばれた悠子は、先生から隣の席の風花の面倒を見て上げるように頼まれた。
「風花さんはちょっと人より体が弱いし、しゃべるのもうまくないの。側にいて気をつけてあげてね」
こうして風花と一緒に学校で過ごすようになった悠子は他の皆が気づかない風花の力に次第に気がついていく。
それは人の傷つき、苦しむ心を癒す力だった。そしてその力のために彼女の体力や言語能力がを弱められているらしかった。
風花の力によって悠子の中でも次第に何かが変わっていく。
優等生の仮面の下で無意識のうちに抑え付けていた親や大人に対する悲しみや苦悩の感情を表現しようという欲求が次第に目覚め始めた。
その感情を素直に表現し、真実を明らかにすることまではまだ至っていない。
でも、それがもうすぐ実行され、本当に泣ける日が近い。風花とともににいると日に日に悠子はその予感と自信を確信していくのだった。
585 :
なまえ_____かえす日:04/10/04 19:25:11 ID:RJWUfJji
リクエスト
「ドルオーテ はつかねずみは異星人」
・タイトルしか知らない。
>585
「ドルオーテ はつかねずみは異星人」
変人で有名な博士が「はつかねずみは異星人だ!」と思い込み、
色々な実験をしてそれを証明しようとするがことごとく失敗。
それでも諦めずに実験を続けていたら、はつかねずみが根負け。
「そうですよ。私達は異星人なんです。私は一族の長です」と言い出した。
博士、大喜びで「何故地球にいるのか?」とか「何処から来たのか」
問いかけるとはつかねずみは答えた。
「だってここはドルオーテじゃないですか…。もしかして本当に忘れてしまったのですか?
宇宙共通言語でいう避難所ですよ。何らかの理由で本来の星に住めなくなった
知的生命体が避難所として使う星々ですよ。ここはその一つなんです。」
あまりの事に口が聞けなくなった博士を尻目にはつかねずみはため息をついた。
「うちも彗星のせいで住めなくなったから避難して来たんですけど、まさかこんなに
おバカな猿と一緒の星にされるとは思わなかった。宇宙連盟に他の星に替えて
もらえるよう申請することにしよう」
数ヵ月後、地球上から全てのはつかねずみが消えいた。
588 :
なまえ_____かえす日:04/10/08 20:47:03 ID:WseUOy/L
>>587 なんか笑った。
結局、博士は正しかったのか?
589 :
なまえ_____かえす日:04/10/09 14:40:49 ID:uMf7B+6d
リクエスト「楽園のつくりかた」
・クラスメイト3人(全員変人)だけの山村の小さな中学校に転校した少年(結構やな奴)が主人公
>>486 目茶苦茶遅レスですが…
小学生の頃に児童書の体裁で読みました。
「ヴィルヘルム・マイスター〜」がオリジナルだと知ったのは実は結構最近だったり(苦笑)。
アンソロ形式で、「ウィリアム・テル」「ほら吹き男爵」「胡桃割り人形」と一緒に入ってた覚えが。
20年近く前の事なので出版社なんかは流石に覚えてないんですがご参考まで。
リクエスト
「サンタさんやめて」
・数年前本屋さんで見かけました
袋とじにされていたので内容は分かりません
>>591 「サンタさんやめて」
ある年のクリスマス前、サンタクロースのお爺さんはふと
「毎年毎年プレゼントを配るばかりでは能がない、今年はひとつ他のことにも挑戦しよう」
と思い立ちます。
家の大掃除、ケーキ作り、クリスマスツリーの飾りつけ……。
でも、プレゼント配り以外はてんでド素人のサンタさん、やる気が空回りして失敗ばかり。
一緒に暮らす動物たちがたまらず叫びます 「サンタさん、やめて!」
掃除をすれば家中埃だらけ、ケーキは真っ黒こげ、ツリーは折れてしまい、サンタさんしょんぼり。
動物たちが慰めます。
「誰にでも向き不向きがあるんだから、サンタさんは自分の得意なことを頑張ればいいんだよ」
サンタさんはっとして、プレゼントの配達に出かけます。世界中の子供たちに贈り物を届けるのはサンタクロースが一番の得意。他の誰にも真似できません。
一年に一度の大仕事を終えたサンタさんが帰ってくると、ぴかぴかになった家で一緒に住む動物たちがパーティの準備をして待っていました。
「お帰りなさい、サンタさん。メリークリスマス!」
読んだことないけど、元の話と同じになっちゃった予感……
>>592 君がそんなこと云うから俺までかなりアレな妄想がゲフンゲフン
>>418 『ぼくらは機関車太陽号』
20数世紀の未来、「スペース・トラベル」誌の記者であるエヌ
氏は、銀河鉄道に搭乗。車掌エス氏と個人的に知り合い、各星での
彼の驚異的な体験を聞く。この作品は7つの星の冒険を描く連作短
編集である。
一方で、現代の地球の話が、独立した別の流れとして語られる。
あるクラスが学芸会に向けて、全員で力を合わせて劇を作る。タイ
トルは『ぼくらは宇宙船太陽号』。そのドキュメントだ。各章題は
「月曜日」「火曜日」など、一日に焦点を当てたものである。少年
少女たちは、力を合わせていろいろな問題を乗り越えていく。
「月曜日」に続いて「月の冒険」、「火曜日」に続いて「火星の
冒険」というふうに、二つのエピソードが交互に挿入される。対応
するエピソード同士は、同じテーマを抱えている。例えば、「月の
冒険」では、月面をドライブしたいと言い出した金持ちのせいで、
全員が命を落としそうになる。「月曜日」では、絶対に裏方はやり
たくないと言い張る少年たちが、他のクラスメートと対立する。
最終章は「日曜日の冒険」である。日曜日、学芸会が開催され、
『ぼくらは宇宙船太陽号』が発表される。少年たちが、自分たちで
力を合わせて作った「太陽号」に乗り、銀河へ飛び出すという話。
宇宙空間で太陽に直面するシーンで劇は終わる。彼らは皆、セット
の向こうに、強い光を感じたような気になる。
エヌ氏は、窓の外にある太陽から目をそらす。小さなポンコツの
宇宙船が、後ろに過ぎ去って行くのが見える。エヌ氏はエス氏の話
をノートに書き留め、最後にフルネームを尋ねる。エス氏は、劇を
作ったメンバーの一員だった。クラス中、最ものろまで、ぐずで、
何の取り得もなかった少年が、銀河鉄道の車掌になる夢を叶えたの
だ。
596 :
なまえ_____かえす日:04/10/13 19:12:30 ID:nAFTEVY3
>>595 なんか、オリジナルより好みの話だ。面白そう。
>595
激しく読みてー!
>592
>594
以下同文ゲフンゲフン
リクエスト
「2020年トキオの森」
新井苑子がちょっと濃い目の挿絵をつけてる
ということしか知らない。
お願いしまっす。
601 :
なまえ_____かえす日:04/10/17 00:20:59 ID:+E8no5k4
リクエスト「ゆうれいがいなかったころ」
・庄屋さんとかが出てくる時代の話らしい
602 :
なまえ_____かえす日:04/10/18 10:44:38 ID:n1T9Si8S
、‐;;;;;;;;;ヽ、
/:::::;;-‐-、:::ヽ _,,,,,,,_
l::::::l _,,、-‐"iiiiiilllllllllllliiiiiiiー-、__ゞ:::::::::::`ヽ,
ヽ::`/: : : : iiiiiilllll||llllliiiiii: : : : : : ヽイ~`ヽ::::::i
/ 、: : : : : l|l: : : : : : : : : : : : : \ ノ::::}
/: : : : : ヽ:::ノ
!: ・ : : : : :.!
|: : -=・=- ) ( -=・=- : : : : <iiii|
|: : : : : : : :.|
|: : 丿 ヽ : : : : :i
/: : ノ(( .).)`ヽ : : : :.i
 ̄|: : :" /::::::::::U:::::::::::::\ : : : : : :.<iii/ ____________
/!.: ヽ:::-┬┬┬--:::/ : : : :-─/─ /
ヽ `┴┴┴‐.´. /\ < 俺様が白虎のコゲンタですが何か?
\ :::::::: : /\ \ 俺様を陵辱する本を出すショタ作家は逝ってよし!
`''‐、、_ __,,,、-‐"  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
//:::::/ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ノ::::/\
/ /:::::/ ` ̄ ̄ ̄/:::::/. \
>>591 「サンタさんやめて」
戦乱で荒廃しきった世界、それでもクリスマスはやって来る。
冷たい雨の降りしきる中、瓦礫を雨よけに眠る子供達。配る
べき菓子も玩具も、この世界にはもう存在しない。
サンタは悩む。いったい何をプレゼントしたら子供達は一番喜
ぶだろう?
答えは目の前にあった。戦火におびえず、安心して暮らせる平
和な日々を、それがすべての子供達の願い・・ならば。
「死にたくなくば、武器を捨てろ」
老人が赤い上着を脱ぎ、その胸の北斗七星の傷をさらすとき武
器を手にした者で生き延びた者は一人もいないという!
死神と呼ばれつつ平和の尊さを身をもってあらわす老人が、戦場
をさすらう!
ハイパーバイオレンス火葬戦記「サンタさんやめて」
・・ってうわなにをするやめrasふじこdfghjkl;:]
いや、むしろ赤い上着は脱がずに「赤い悪魔」とか呼ばれる展開を。
605 :
なまえ_____かえす日:04/10/31 15:27:54 ID:cHMIia0E
さがってるからリクエスト
「どばぴゅん」
・タイトルは主人公の二歳の弟が発した言葉らしい
606 :
なまえ_____かえす日:04/10/31 16:15:53 ID:vLQSUM/D
607 :
なまえ_____かえす日:04/10/31 19:12:52 ID:UnuuGSis
捕手
>>469 『沈んだ船を助けっぺ』
ヒロシは福島県に住む小学生。父は町一番の漁師であり、彼はそ
れを誇りに思っていたが、一方で何も取り得がない自分にコンプレ
ックスを抱いていた。
ある日、ヒロシが学校から帰ると、浜に侍の格好をした小人たち
――親指くらいの大きさ――が打ち上げられていた。小人たちは、
「船が沈んでしまった」という。ヒロシは父の投網を持ち出し、小
人たちの船を引き上げた。そして濡れている小人たちを家に連れて
いき、暖房とあたたかい食事を与えた。
小人たちは海底に住んでいて、科学の優れたナンバン国に向かう
途中だった。ナンバン国も彼らの国も含め、海底の文化はいまだ中
世の段階に留まっていた。ヒロシは浦島太郎の話を思い出した。海
の底は地上に比べ、時間がゆっくり流れているのである。だとした
ら彼らがまだサムライなのも納得できるような気がした。
その日のヒロシのおやつはケーキだった。小人たちはこれに強い
関心を示し、「天上の味だ」と言いながら食べた。そして、こんな
にうまいものを食べているのなら、この世界の王様に違いない、と
ヒロシを褒めた。ヒロシは否定したが、王様王様と言われると悪い
気はしない。そこで身の回りの小物を持ってきて、説明した。電球
や電池、鉛筆と消しゴム、マッチやライターなど。小人たちは興味
しんしんでそれを聞き、ますますヒロシを尊敬の目で見つめた。
小人たちは船を直し帰国の途についた。船にはヒロシの部屋のが
らくたが満載されていた。ヒロシは少しさみしく思いながら、浜に
出て彼らの帰国を見送った。
(つづく)
(つづき)
一週間後、ヒロシが学校から帰ると、浜に立派な潜水艦が浮かん
でいた。潜水艦は、ちょうどこの間の船くらいしかなかった。艦の
蓋があいて、小人が姿を現した。小人は未来世界の住人のような、
ぴかぴかの服を着ていた。彼らはヒロシに貢物を差し出した。見事
なケーキだった。箱に描かれた南蛮人の顔が、自分になっているの
を見て、ヒロシはついつい笑ってしまった。
「王様にお会いできたことで、私たちの文明は格段に進歩したので
す。国の違いも戦争も過去のものになりました。今はみんなが豊か
で平和に暮らしています。これもすべて王様のおかげです。ありが
とうございました」
帰っていく潜水艦を見ながら、ヒロシはちょっとだけ誇らしい気
持ちになっていた。誰も知らないが、僕は王様なのだ。地球上の誰
も、今まで成し遂げられなかったことをしたのだ。そう思うと、勉
強も運動も駄目な自分にも、何となく自信が持てるような気がする
のだった。
【教訓】人間は、きっかけがあれば変わることができる。
>>609-610 なんだか落とし穴がありそうだ
なんだかもう一ヶ月後にもう一度小人がやってきて、
超発達した文明で「我々ハ王を越エタ!陸ハ我々ガ支配スル!」
とか言われて侵略が始まる、てオチがきそうなドキドキ感
613 :
なまえ_____かえす日:04/11/08 11:27:36 ID:clzuWA4o
ホッシュホッシュ
>>612 自分もそういう星新一系のオチがくると思って、待ち構えてた。
そしてさびしげな曲をバックに語る訳だな。
小人たちを助けたら、後で侵略されました。
ヒロシです・・・・
「電車男」をどなたか推測してみてくれませんか。
「楽園の作り方」と「どばびゅん」がまだですか。
考えてみよう。
「電車男」は…
「電車男」
新田の踏切を夜12時ぴったりに渡ろうとすると、
とっくに終電は通ったあとなのに、遮断機が鳴りはじめることがあります。
そんなときは、すぐ走って戻らなくてはいけません。
決して電車が来るのを待ってはなりません。
なぜなら、線路を通過するのは電車男だからです。
電車男とは、この踏切で事故にあい、歩けなくなった男の亡霊が、
腕だけでレールの上を猛スピードで走っているものです。
電車男を見た人は全員死ぬそうです。
ていうような噂を聞いた
>>561の主人公が、
塾の帰りにどうしても件の踏切を通らなくちゃいけなくなって、
びくびくしながら待っているうちに、何かが踏み切りを通過して…
大人になって東京暮らしの
>>561の主人公。
考えてみれば、「100円ババア」といい、「電車男」といい、
なにか凄く怖いことがあったような気もするんだが、
一体何があったんだっけ、さっぱり思いだせないなあ、
と首をひねっているところに、電話がなった。
今は町の教育委員会で郷土史を担当している、あの浜田からだった。
「おお、久しぶりやんけ」
「それどころ違うぞ。”あれ”がまた目覚めよったんや。約束は覚えてるな?」
約束?そういえば、俺は…あれが復活するときには必ず町に戻ると決めて…
以下、某有名ホラー大作を薄めたようなストーリーで、
日本の土俗性を織り交ぜつつ、そこそこ読ませるが、
児童向けにしたことで容量の制約を受け、唐突過ぎるラストを迎える。
620 :
なまえ_____かえす日:04/11/28 10:31:33 ID:/gi666vO
>>619 わはは、笑えた。
タイトルからは他の話を自分はイメージしたけど、これ以上面白く書けそうにないから書き込むの止めとく。
ある日顔が電車になってしまった主人公。
ドタバタの末、なぜか嫁さんゲット。
オチは「女房と電車は新しいほうがいい」
今日初めてこのスレを知って過去スレもろとも一気読みしてしまった!
勝手な推測のはずなのに、いい線いってるのもあって凄いね。
それに、題の元ネタの本じゃないものを思い起こす推測もあるのが面白い。
たとえば、前スレの話を今頃やっちゃって申し訳ないんだけど、
前スレ3(かべにプリンをうちつけろ)は、映画「戦艦ポチョムキン」の子供バージョン?
同じく前スレの246(900人のおばあちゃん)や391(俺様、何様、ジーコ様)は、
長崎源之助の『ボク、ただいまレンタル中』を彷佛とさせるね。
感想だけでネタ投下できなくてゴメン。
とりあえずまとめサイトで再読の旅に出たいと思います〜。
623 :
なまえ_____かえす日:04/12/02 19:09:15 ID:xR1hssSt
リクエストいいですか?
「若女将は小学生」
・表紙に描かれたライバルらしきキャラは、普段着ではありえない様なドレスを着ている。
・4巻位まで出ていので、人気シリーズらしい。
・舞台は温泉宿?
・裏表紙にあらすじが載ってましたが、あえて忘れました。
624 :
なまえ_____かえす日:04/12/03 12:44:29 ID:xzl92wTe
若女将は小学生
温泉宿の名物女将。
ある日温泉の魔女(ドレスのライバル)に魔法をかけられて小学生に。
おまけに温泉が突然枯れてしまう。
右往左往していると、宿の近くの繁華街で補導されそうになったりする。
ラストは温泉魔女をわなにかけ、饅頭に変身させたところを、ぱくんと食べる。
これが名物の温泉饅頭の、起源であった。
>>605 「どばぴゅん」
戦争物と見た。
お父さんが兵隊さんになって、家には主人公の少女とまだ二歳の弟、お母さんの三人が残される。
そんなとき町に空襲が。
主人公のお母さんは主人公と弟をかばって息絶える。
弟を必死で助けようとする主人公。
でも弟は、「とうちゃん、とうちゃん」って泣きながら死んでしまう。
最後は血を吐きながら「とうちゃん」っていったのが「どばひゅん」ってきこえる。
627 :
なまえ_____かえす日:04/12/03 20:31:38 ID:XwPmBtnF
>>626 うーん、救いのない結末がリアルだ。
なんか、挿し絵付の児童書で実際に読んだら、トラウマになりそうな話だね。
629 :
なまえ_____かえす日:04/12/04 07:06:51 ID:ojKa4RTn
>599
主人公はジャングルジムから落ちて植物状態になった少年トキオ。
長い眠りからようやく目覚めると20年近く時間が過ぎていて
だけれどトキオの心と体は小額五年生のまま。
ビルだらけだったはずの東京はなぜかみどりがいっぱい夢の町になっていた。
いったいトキオが眠っている間になにがあったのか?
両親に聞いても何も答えてくれない。
トキオは公園で知り合った少女トキコといっしょに謎を追求する。
オチとしては隕石が落下してそれにくっついていた異星人が
緑をもってきて云々かんぬん阿鼻叫喚。
トキコも異星人のひとりでした。チャンチャン。
みたいな感じではなかろうか。
阿鼻叫喚かよ!
リクエストします。
「どっこい巨人は生きていた」
633 :
なまえ_____かえす日:04/12/16 20:20:27 ID:xJj53afi
>>632 「どっこい巨人は生きていた」
窃盗犯ジャックを追いかけ豆の木を降りていった巨人は、降りる途中でジャックに豆の木を切られ地面にたたきつけられて死んでしまいました。
…と思いきや、どっこい巨人は生きていた!
息を吹き返した巨人のジャックに対する復讐の物語が今、始まる!
>>632 巨人退治に来た勇者、あの手この手でやっつけようとするが、くたばったと思っても、
巨人はページをめくるたびに「どっこいきょじんはいきていた!」と叫んで復活する。
シンプルでバカなギャグにスーパーリアルのイラスト、
予想外の脱力オチと2004年の翻訳絵本を締めくくる絶品。
>>632 「どっこい巨人は生きていた」
古代日本史にその名を散見でき、架空の存在されていた
「独己斐(どっこい)」という名の巨人が実在した証拠を追う
老考古学者のフィールドワークを長期間に渡って丹念に取材し、
その足跡を子供にも分かり易く紹介する一冊。
付録にオーディオコメンタリーを同封。
激しく眠くなるボイス&語り口なので
お子様の子守歌がわりに最適。
リクエストします。「恋のまじない、ヨンサメカ」。
マンションの上下階に住む初老の男女が繰り広げるラブストーリー(だが、
児童書)。
蝿の王
パターン1
民俗学会の異端児である主人公は教え子から奇妙な祭りがあることを知らされる。
国津神の「天分大蝿命」を祭る奇祭があるというのだ。さっそく鹿児島の離島の村
にとんだ主人公はそこで天分大蝿命に関する重要な手がかりを知る。それは
この地域ではこの神は至高神として崇められておりこの生贄には子供たちが多数
奉げられているというのだ。出発前に歴史学教室の同僚から「あの地域では戦時中
子供たちを乗せた船が難破したが子供たちは見つからなかったそうだ」ということ、
そしてこの村で子供を数人しか見なかったことを思い出した主人公は祭りに乱入、
ラストは「大勢の子供の命を喰らう神など至高神であるはずが無い!永遠の虚無の
中に帰れ!」とその神を追い払う主人公。「あれは日本書紀にある狭蝿なす邪ぶる神
だったのだろうか・・・」でFin。
パターン2
英国から疎開する途中南太平洋の無人島に遭難してしまった少年たち。そこには
常識では考えられないような建造物が建てられていた。好奇心に負け中を探検
する子供たち。するとその奥から「ふんぐるい むぐるうなふ くするふ るるいえ.
うがふなぐる ふたぐん!」という謎の声が。魚のような貌をした原住民たちが崇めているのは
混沌と白痴の王であるニャルラトホテップが蝿の姿をとっていたものだったのだ!
次々と魚のような貌になりルルイエに住むようになっていく子供たち。一人だけそこから
逃げ切ることが出来、アーカムと言う町で平和な日々を送るようになった。
しかし、ああ、窓に、窓に!
>>637 おらもつれていってくだせ
おらもつれていってくだせ
クラバート
・少年が粉引きの親方の弟子になる
・その親方が魔法使い。11人の弟子が鴉になる。
・女の子が鍵となる
・ドイツ東部の話
ドイツ東部でぶらぶらと暮らしている少年。魔法使いになりたいという夢
だけを持っている。そんなとき「小僧。魔法使いになる気はないか」と男
から声をかけられる。すぐについていく少年。そこは粉引き屋で11人の
男が働いていた。こうして少年は粉引きと魔法の両方を習うようになる。
そんなある日、少年は一人の女の子と出会う。しかしそんな日も長くは続かない。
親方はヨーロッパを破壊し、魔物を蔓延らせようという恐るべき計画を
たてており、そのためにもその女の子の命が必要だったのだ。愛する者のために
魔法使いに敢然と挑む少年。そして女の子がくれた槍の先で魔法使いの胸を
貫き、魔法使いと鴉に変身した11人の男たちは消える。彼らはキリスト教に立ち向かったため
殺された民族たちの怨念の集合体だったのだ。そして女の子のくれた槍は
ロンギヌスの槍と呼ばれるキリストの聖遺物だった。そして婚約をあげ、欧州の
守護者として列聖される2人。というキリスト教マンセーな話。
641 :
なまえ_____かえす日:05/01/01 16:37:29 ID:CYJSSrEs
リクエスト「かんがえるカエルくん」
・舞台化されてるらしいです
>>634 今更だけどこれいいね。スーパーリアルとあるけど、
読んでて長新太風の絵が浮かんできて笑っちゃった。
小さい子は好きそうだ。
「かんがえるカエルくん」
「うーん・・」
「あれぇ?どうしちゃったのカエルくん、何か考え事?」
「いやね、ちょっと反省してたんだよ。安易に噛み付いたり食べようとするの
はすごく良くない事だったんだって。」
「そーかぁ。やっとわかってくれたんだねカエルくん、ボクはうれしいよ。」
「うん。とっても危険な事だったんだよね。」
「危険・・まあ危険ってほどじゃないけどかなり嫌だったよ。」
「だからさぁ、まずは全頭検査受けてきてよ。BSE感染したくないし。」
「そっちかよ!」
「「ぱぺっとまぺっと」」
わろた
ほんと面白いです。
646 :
なまえ_____かえす日:05/01/13 16:05:04 ID:WW5ioI6y
捕手
>>636 恋のまじない、ヨンサメカ
初老の鶴雄はアパートでひとりぐらし。有名な占い師に会って、
「何とか嫁さんができないか」と相談したところ、毎晩「恋人を下
さい、ヨンサメカ、ヨンサメカ」ととなえるとよろしい、と言われ
た。そうしたところ、彼の部屋に少女がやってきた。彼女は何も喋
らないので、どこの誰だかわからないのだが、夜に帰すのは物騒だ
から、ごはんを食べさせ、朝を待ってから送り出した。
次の日も少女はやって来たが、不思議なことに、少し背が高くな
っているのだった。やはり何も言わずに彼女は帰っていった。次の
晩も、そのまた次の晩も現れた。そのたびごとに彼女は大きくなっ
た。そんなに成長が早いはずはないのだが、どう見ても同一人物で
ある。少女はあいかわらず無口だったものの、鶴雄の話を、にこに
こと楽しそうに聞いていた。鶴雄は彼女を娘のように感じ出した。
ところがどんどん大きくなって、大人の女になると、年齢的に娘で
はなく、妹のように受け入れていくのだった。
いつまでたっても正体がわからないので、鶴雄は彼女の後をつけ
てみることにした。彼女は町をぐるぐる歩き回ったあげく、アパー
トへ戻ってきて、鶴雄のすぐ上の階の部屋へ入っていった。鶴雄が
ドアをノックすると、初老の女性が出てきた。若い娘など知らない
という。あんまり強情に否定するので、口論して帰ってきたが、ひ
とり冷静になってみると、娘がこんな近くにいるのはおかしい、あ
れは白昼夢だったのでは、と思えてきた。その晩はそのまま寝てし
まったので、呪文はとなえなかった。例の彼女も来ることはなかっ
た。
翌日の昼、鶴雄は上の部屋の女性の訪問を受けた。彼女は亀代と
いった。鶴雄の部屋に男の人が入っていったという。そんなことは
ないと断言し、またも口論になりかけたが、鶴雄はそのとき、彼女
が誰かに似ているなと思い始めた。毎晩鶴雄を訪問する女性にそっ
くりなのだ。彼女が歳を重ねていけば、確かにこのような顔になる
だろうと思われた。母親なのかしらと思ったが、結婚はしていない
という。お互いにけんかしたことを悪いと思っていたので、二人は
仲直りし、やがて互いの部屋を訪れるようになった。二人とも仕事
に明け暮れていて、恋人にめぐり合うこともないまま過ごしてきた
のだ。呪文を唱える機会は確実に少なくなっていった。
数ヶ月ぶりに「ヨンサメカ」と言ってみると、すっかり歳をとっ
た彼女がやって来た。その姿は亀代そのものだった。鶴雄はすべて
を悟って、階上の部屋を訪れ、彼女にプロポーズをした。亀代はこ
れを受け入れ、二人は夫婦になることになった。
亀代は鶴雄にある告白をした。実は毎晩、おまじないをしてい
たのよ。そうかい、ぼくもだ。占い師の先生に診てもらって……。
同じだ、こういう呪文だよ。奇遇ねえ、では一緒にとなえましょう
か。
恋人を下さい、ヨンサメカ、ヨンサメカ
恋人を下さい、オンクルツ、オンクルツ
部屋をノックする者はなかった。二人は離れることなく、それか
らもずっと幸せに暮らした。
649 :
なまえ_____かえす日:05/01/16 19:01:14 ID:G41vYbJ1
>>648 ハッピーエンドでいいですね。
名前も鶴亀でおめでたい。
リクエスト「麦ひとつぶ」
・遥か未来が舞台のSF物絵本
リクエストします。
「かえるの平家ものがたり」
・読んだことないんですが、源氏がえる一派が平家ねことたたかう絵本らしいです。
651 :
なまえ_____かえす日:05/01/24 11:07:50 ID:vmHlWTMu
誰か推測をお願いします。
リクエスト:「乾いたタオルをしぼるな!」
・表紙はピンク色、タオルを握った手とシルクハットの男性の絵
・キーワードは「トヨタ式」
・帯に「町おこしの小さな物語」という文字あり
シルクハットの紳士が紹介する「乾いたタオルを絞るだけ。トヨタ式健康法」
に隠された陰謀を、町おこしのため結成された少年団探偵団が暴く!
653 :
なまえ_____かえす日:05/01/30 21:59:18 ID:zfK85Zch
リクエスト
小川未明作「アメチョコの天使」
・アメチョコとはキャラメルのことだそうです(昔はそれが通称だったらしい)。
で、たぶん、天使とは、例のキャラメルのパッケージに描かれてる逆立ちしてる天使だと思う。
今は上むきだよ(と、一応無粋な突っ込みを入れてみる。
>>653 「アメチョコの天使」
昭和21年2月、戦争の傷跡も生々しい東京を、車上から眺める進駐軍の将校がいた。
終戦後半年あまりが過ぎたとはいえ、路上には帰るべき家を失った子どもたちが
寒さとひもじさに震えていた。
「敵国であっても、幼い子どもたちに罪はないではないか」
将校はジープを止めさせると車を降り、コートに忍ばせていたチョコレートを
子どもたちに分け与えた。
彼の名はバレンタイン少佐。彼の博愛精神にちなんで、今でも日本では
2月にチョコレートを贈りあう風習があるのです。
バレンタイン少佐のよきライバルであったエンゼル少佐も、
バレンタイン少佐と同様子どもたちにキャラメルを分け与えたのですが、
彼の故事にちなむ風習は特にできなかったそうです。
656 :
なまえ_____かえす日:05/01/31 22:43:30 ID:DpQXK7QF
>>655 その話、もしかして、「究極超人あ〜る」がもとネタでは?
最後の三行以外そっくりなデタラメ話をあの漫画で読んだことあるんだけど。
なに言ってるんですか、鳥坂センパイの話がデタラメなわけないでしょ。
658 :
なまえ_____かえす日:05/02/01 19:48:39 ID:QGTtz0SR
じゃあ、知ったかぶり話に訂正。
>>649 「麦ひとつぶ」
人間が滅びてロボットたちが世界を支配している、草木すらない荒涼とした未来の地球。
変わり物のロボ太は皆にいじめられている。
ロボ太は植物に興味があって、緑の地球を復活させたいと願っているのだ。
ひとりぼっちのロボ太は廃墟となった博物館で、やはりひとりぼっちで暮らしていた最後の人間と出会う。
最後の人間は女の子。少女は麦の種をひとつぶだけ持っていた。
初めて見る本物の植物に興奮気味にピコピコガーとかいうロボ太。
少女は死んだ母親から受け継いだ麦の種をロボ太に渡すのを拒む。
やがてロボ太と少女のあいだに芽生える友情。
それはいつしか愛に変わる。
最後は一面の麦畑をロボットと人間のハーフの子供たちが駆け回っている絵で終わりです。
(すごい科学力でロボ太と少女が子供を作りました。さすが未来)
未来ヤバイ
そしてなんかエロイ
661 :
なまえ_____かえす日:05/02/03 19:44:24 ID:maGq83IA
うーん、ほんとにすごい科学力だ。どうやったんだろう。
なんかいいな
そしてなんかエロい
663 :
なまえ_____かえす日:05/02/15 20:27:44 ID:bLu02J2l
さがってるからリクエスト。
「海のしっぽをふんずけろ」
・宝(遺産?)さがし絡みのサスペンス調の話だったと思う。
タイトルの言葉がキーワードになってた。
664 :
なまえ_____かえす日:05/02/18 00:18:37 ID:Eaqecngq
【推測】
周辺諸国の海軍と血で血を洗う大抗争を繰り広げ、
7つの海を荒らしまわった伝説の海賊団、『海』。
それを追うことを生涯の使命とする警部と愉快な仲間たち
(まぬけな巡査、謎の巡査部長、出世をあきらめた警部補)
巡査部長は言う、「警部、奴ら尻尾を出しました…!」
でも毎回すんでのところで取り逃がすというオチ。
踊る大ルパン3世風味。
665 :
なまえ_____かえす日:05/03/01 20:07:09 ID:NVpI07dO
リクエスト
「おとうさんがいっぱい」
他のスレでよく、「トラウマになった」と話題になるけど、どんな話なんだろう?
おとうさんがいっぱいは、もうあのストーリーの印象が強くて
以前に何度か推測されてるのがあるので
まとめサイトも見てみれ
>>665
667 :
なまえ_____かえす日:05/03/02 09:34:36 ID:dHYQ8+0i
まとめサイトを見ずに予測
ある日突然11人に増殖してしまったお父さん。
ドタバタしつつもそれなりに楽しい生活を送っていたが、
伏線も何もなく質量保存則のカウンターをくらって
余剰の10人全て真空エネルギーに拡散してしまう。日本壊滅。
668 :
なまえ_____かえす日:05/03/02 19:46:27 ID:JD/FkR88
>>667 なんかすごい。
本物ってこれ以上にすごいの?
669 :
なまえ_____かえす日:05/03/06 00:09:16 ID:5pspJ60t
>>472 「天使の翼で抱き締めて」
・表紙は男4人女4人。ちょっと色褪せた思い出の写真っぽく。
・男一人をとりあって幼馴染の女と転入生の女が愛憎劇を繰り広げるらしい。
・今時なら「オレンジデイズ」、昔なら「あすなろ白書」な話らしい。
「オレンジデイズ」も「あすなろ白書」もよく知らなんだけど、とりあえず…
ある日、おばあちゃんの引き出しから見つけた古い写真。
おばあちゃんに聞くと、おばあちゃんが少女時代、同級生と一緒に撮った写真だといいます。
高校の頃、おばあちゃんには心密かに好きな人がいました。
それは幼なじみの同級生で物心着いた頃からずっと仲良く一緒に育ってきた少年でした。
活発で成績も抜群の彼は学校でも人気No.1だったけれど、おばあちゃんほど仲のいい女の子はいませんでした。
ところがそこに一人の美少女が転校してきます。
席が隣り合わせということもあって先に友達になったのはおばあちゃんの方でした。
やがて彼女はおばあちゃんとの仲を通じて次第に彼とも親密になっていきます。
彼を巡って二人に生じる葛藤と争い、そして、結局失恋したのはおばあちゃんだったのです。
そんな失意に沈むをそっと力づけてくれたのはもう一人の幼なじみの少年でした。
それまでおとなしく地味な彼のことは意識していなかったけれど、次第に誠実で温かな励ましによっておばあちゃんは失恋から立ち直っていきます。
それと同時に、卒業を迎える頃友達の転校生と好きだった彼へのわだかまりも溶けていったのでした。
そして、卒業の時に四人で仲直りの記念と変わらぬ友情を誓って写したのがこの写真でした。
それから何年かしておばあちゃんは一緒に写真を写した中の失恋をなぐさめてくれた方の幼なじみと結婚しました。
「それがおじいちゃん、お前のお父さんのお父さんで、ここに写ってるあとの二人がお前のお母さんのお父さんとお母さん、隣町のおじいちゃんとおばあちゃんなんだよ」
ベタな話でごめん。
670 :
なまえ_____かえす日:05/03/06 00:19:53 ID:ZvMJJgqM
おお、王道だ。
671 :
なまえ_____かえす日:05/03/06 00:29:28 ID:5pspJ60t
ああ、ごめん、見直したら男4人、女4人だったね。
2人、2人と勘違いしてた。
679ではそれぞれ2人ずつ余ってしまう。
誰か別の設定よろしく。
でもヨカッタ。
全ての愛情の結晶が聞き手の子か。いいな。
673 :
なまえ_____かえす日:05/03/09 23:46:59 ID:eTATS1jA
リクエストよろしく。
「きょうはこどもをたべてやる!」
・主人公は子どものワニだそうです。
・思いがけぬ結末が待ってるらしいです。
じゃ逆に子供に食べられるんだ。
それ以外はないね。
>>673 「きょうはこどもをたべてやる!」
ワニのお父さんが言いました。「きょうはこどもをたべてやる!」
ワニの親子はいろいろな動物の子どもを食べようとあれこれ挑戦しますが、
鹿の子どもにはぴょんと跳んで逃げられ、
猪の子どもにはびゅんと走って逃げられ、
鳥の子どもにはひらりと飛んで逃げられ、
人の子どもには石を投げられ、
どうしてもうまく行きません。
「父さん、お腹がすいたよう」ワニの子どもがこぼしますと
「そうだ、こんな近くにこどもが居たじゃないか」
ワニのお父さんが振り返って舌なめずりするのでした……
。・゚・(ノД`)・゚・。コワイヨー
677 :
なまえ_____かえす日:05/03/10 22:07:16 ID:Bai9x6kL
ひえー、そりゃまた、確かに思いがけない結末だが。
リクエスト
「おしゃべり三人娘湖のひみつ」
叔父さんの別荘に来た三人娘の話らしい。
アレンジよろ。
山奥のド田舎でひと夏を過ごす事になった主人公。
が、都会育ちの主人公には物足りない。
ある日、面白い事は無いかと従姉妹のケイとマミに聞くと
「裏山に、叔父さんの隠し別荘があるの。
先週から、叔父さんが来てて明日行く事になってるのよ!」
すぐに、主人公も行く事に賛成。
叔父さんは、普段は絵の収集をやっている。
「あー。叔父さんって、ちょっとカッコイイけど
クライよね!」
「私はあのヒゲがダメだわ!」
「そんな事よりさぁ、暑くない?」
3人のオシャベリは延々に止まらない。
やっと別荘についたが叔父さんの姿が見えない。
外を探す3人。
やっと近くの湖のほとりで叔父さんを発見。
が。湖に異変が。
なんと、湖の下にカラフルな街並がみえるじゃありませんんか。
「近づくなー!」という叔父さんの制止も耳には届かず、
三人は湖の中の街へ落ちていった。
叔父さんは、ある作家の作品を特に愛し、
コレクションしていた。その絵描きは
レ・モネ・カッサーラという名前で、出生、出身地不明の
ミステリアスな絵描きとしても有名だ。
この絵を湖に移すと、描かれている街とつながってしまうのだ。
はたして、3人のオシャベリ娘は無事戻れるのか?
この湖と謎の絵描きレ・モネ・カッサーラの関係は!?
カラフルな湖の街でオシャベリ三人娘が大活躍!
680 :
なまえ_____かえす日:05/03/11 23:20:15 ID:kXHN7IsH
まだ、刊行どころか、作者が構想中でタイトルも未定らしいんですが、リクエストいいですか。
「ズッコケ3人組」中年版
・あのズッコケ3人組が大人になってからの話らしいです。
同窓会の帰り、タイムスリップして「ズッコケ」時代に戻ってしまう3人。
みたいな
682 :
なまえ_____かえす日:05/03/12 11:19:45 ID:9eMCeEjC
「ズッコケ」の著作権をめぐって法廷でいがみあう3人
とか
数十年の長期間にわたって小学生であり続けたズッコケ3人組。
シリーズ完結によって
時の循環の呪縛から解き放たれた喜びもつかの間、
時間の歪みが彼らに一気に襲い掛かる!
気がつけばすっかり中年の姿に変わっているハチベー、ハカセ、モーちゃん。
しかも恐るべきことに、知識や記憶といった中味は小学生並みでしかない。
無職・独身・童貞・低学歴のズッコケ中年3人組は、
果たして21世紀の日本を生き抜くことができるのだろうか?!
。・゚・(ノД`)・゚・。ウワーン、こんな話読みたくないや
684 :
なまえ_____かえす日:05/03/12 13:46:28 ID:8tOli7Fb
>>683 「現代版浦島太郎」なわけね。
みなさん、なかなかシュールな設定を考えるなあ。
完結した「ズッコケ3人組」はそもそも1970年代の設定で描かれてるそうだから、自分の予想ではそれから30年後、普通に人生重ねて40代になった21世紀初頭の3人の話だと思う。
扱われるテーマは、リストラとか、同級生の家庭の虐待問題とか、自分ちの子どもの不登校とか、海外旅行先での「テロとの闘い」に巻き込まれる話とか?
それぞれの息子の話とか。
「おしゃべり三人娘湖のひみつ」
童話っぽく書くよ。
小さな国の小さなお城に小さな三つ子のお姫様がいました。
お姫様たちはたいそうおてんばで、満月のよるになるとこっそり
お城を抜け出して散歩を楽しんでいました。
ある夜、一番上のお姫様が
「今日は西の森にいってみましょう」
といい、三人は仲良く西の森にでかけました。
西の森の真ん中には、大きくて丸い鏡のような湖がありました。
きらきらと光る湖を覗き込む三人のお姫様たち。
そこへ強い風がふいて、三人は湖に落ちてしまいました。
三人を助けてくれたのは大きな銀の魚。
お礼を言う三人に、魚は
「私を見たことは決して他人に話してはいけない」
といい、姿を消す。
…オチが思い浮かばないorz
>>687 その銀の魚は城で
王の側近として働いていた魔法使いでした。
実は最近、王の周りでは不思議な事件ばかり起こり、
魔法使いは王を守りながら、調査をしていたのです。
あと少しで真相がわかる、という所で
犯人に見つかり魚にかえられた魔法使い。
満月の夜だけ人として喋られるのでした。
今、城にいるのは偽の魔法使い!
三人の姫の犯人探しがはじまります。
689 :
なまえ_____かえす日:05/03/18 20:03:27 ID:KLSOr534
リクエストよろしく。
「ハリーとマルタン」
・「アンパンマン」のやなせたかしが作者
・ハリーは子鹿、マルタンはアンパンマンとバイキンマンが合体したような外見の森のヒーローだそうです。
・2人の敵役にアクマが出てくるそうです。
690 :
なまえ_____かえす日:05/03/19 16:41:11 ID:3WJIPH25
691 :
なまえ_____かえす日:05/03/19 19:09:59 ID:1I37KZPx
≫688
上の姫がいいました
「あー!めっちゃ喋りたい」
中の姫がいいました
「駄目よお姉さま!喋ったら魚にされるわ!」
下の姫は心の中でいいました。
「うざいんじゃアホ女。喋れ。そして魚になれ。」
騒いでいると上の姫と中の姫は森の魔人マルタンにつかまって出目金にされてしまいました。
ひとり逃げおおせた下の姫は下半身小鹿の美少年ハリーに出会います
692 :
なまえ_____かえす日:05/03/19 22:16:36 ID:XRnE8A5A
独島は大韓民国固有の領土!!!!
低脳日本国の妄言を取り消せ!!!!!!!!
我らの島に口出しするな!!!!独島は大韓民国!!!!!!
独島は大韓民国固有の領土!!!!
低脳日本国の妄言を取り消せ!!!!!!!!
我らの島に口出しするな!!!!独島は大韓民国!!!!!!
独島は大韓民国固有の領土!!!!
低脳日本国の妄言を取り消せ!!!!!!!!
我らの島に口出しするな!!!!独島は大韓民国!!!!!!
693 :
教科書のスレでも同じ質問したので恐縮なのですが・・・:2005/03/23(水) 09:15:05 ID:rSBMU4bY
ハリーが謎の呪文を唱えました
694 :
なまえ_____かえす日:2005/03/30(水) 21:45:47 ID:8Y8wydCC
≫アンパンマンとバイキンマンが合体したような外見
どんなだ…
ハリーと姫の続きは書けそうにないのでお題
「狐笛のかなた」
>>694「狐笛のかなた」
時は群雄割拠の戦国時代。
旅芸人の子、かなた は行く先々でさまざまな人々と出会う。
……乱世に理想の国を築こうと、理想に燃える殿様。
己の野心のためには手段を選ばない武将。
戦乱に苦しみながらも、たくましく生き抜く農民たち。
争いあう武士たちの間を立ち回る商人。
業を極めようとするあまり、自分の作った道具の使われ方には無頓着な刀鍛冶。……
ある時は怒りに燃え、ある時は悲しみに震える かなた が忍びの秘術を解き放つ。
虚空に鳴り渡る笛の音に応えて、燐光をまとった妖狐の群れがどこからともなく現れ、
辺りを殺戮の叫喚に、後には私の静寂に包むのだった。
トラウマ必至の時代もの連作短編。
696 :
なまえ_____かえす日:2005/04/06(水) 12:10:38 ID:XsrA+eLb
良スレなのに過疎もったいない
お題 「うさこのワンピース」 「いちご同盟」
お題に投稿。
「うさこのワンピース」
大分県在住の少女、宇佐見宇佐子。電車で通学するも、胸ときめく出会いも、
めくるめく官能も、無縁な平凡な日常を送っていた。
春休み中、ようやく暖かくなった日曜日、隣県の中津市に買い物にでた宇佐子は、
新しいワンピースを買った。試着して気に入って、店員に支払いをして、店を出たところまでは、
確かに覚えている。入れたはずの大きなバッグの中に買ったワンピースがないのに気がついたのは、
豊前四日市の駅を出たところ。宇佐駅まで行ってこのまま家に帰ろうか、来た途を引き返そうか、
苦悩する宇佐子の心をよそに、日豊本線の電車は、無情にもタタンタタンとレールの音を響かせ
ながら走るのであった。
ちなみに、豊前四日市に駅はない、中津市は隣県でなく同県。嘘800ですのであしからず。
「うさこのワンピース」
うさこのために母さんが夜なべをしてワンピースを作ってくれた。
胸に名前が刺繍してある。
でも愛称で、しかもカッコ良くローマ字で書いてしまったので、
「USA」。どこから見ても「アメリカ合衆国」。関係ないのに。
喜んでいいのかどうなのか、うさこの気持ちは複雑だった。
とりあえず、戦争中でなくて良かったと思った。
一枚の手作りワンピースをめぐって、揺れ動く少女の心と成長を描く。
現代童話の最高傑作、ここに登場。
700 :
なまえ_____かえす日:2005/04/09(土) 19:15:23 ID:tKrb8aCE
「いちご同盟」
同じ女の子を好きになってしまった十五歳の親友同士の少年3人。
恋より友情を重んじる2人はお互い自分の思いを少女に告白せぬまま彼女を共に守る協定を結ぶ。
自分たちの年にちなみ、その名も「いちご同盟」
彼等の同盟は破られずに続くのか、彼女の心をつかむのは果たして誰か…
とハラハラさせる展開の後、結局最後すてきな先輩の第4の男が現れ、3人とも相手に気づかれないまま失恋してしまいました。
チャンチャン。
「いちご同盟」
ジャンプに載っていた気がする…
>700
えっ本当にそういう話だと思ってた。少年2人だっけ。
703 :
なまえ_____かえす日:2005/04/12(火) 20:42:02 ID:cDWKHG7z
リクエストお願いします。
「かちかち山のすぐそばで」
・主人公は狼。その他、「かちかち山」の登場動物も出てきたんじゃなかったかな。
704 :
なまえ_____かえす日:2005/04/24(日) 11:34:09 ID:A4k4aBwV
リクエスト。
「ジュン10歳、ちょっと初恋」
あえて題名のみで。
705 :
なまえ_____かえす日:2005/04/24(日) 22:51:47 ID:ZCRCd0z8
>>704 「ジュン10歳、ちょっと初恋」
ジュンは10歳、小学生の女の子。
新学期から担任になった新人の若い先生にドキドキトキメキを感じるこの頃。
この気持ちって何?
初恋と気付かぬまま先生にひかれていくジュンの三学期までの1年間を通し思春期の少女の成長を描いた物語。
706 :
なまえ_____かえす日:2005/05/01(日) 07:38:41 ID:RzlVW1v0
リクエストで「かべは知っていた」。
題名だけだけどよろしく。
707 :
なまえ_____かえす日:2005/05/03(火) 22:01:00 ID:PDNwRFyN
>>703 「かちかち山のすぐそばで」
<推測>
昔々、タヌキとウサギが喧嘩をしていました。
喧嘩をする前は仲良く遊んでいた二人ですが、今は顔を合わせるだけで喧嘩する毎日です。
今日も、出かける途中で出会い喧嘩をしていたら、山でいちばんのお爺さんなオオカミがやってきました。
毎日のように喧嘩を続ける二人に仲良くなってもらいたいオオカミのお爺さんは、二人に話を始めました。
昔、タヌキとウサギとお爺さんが喧嘩をしたお話を―
喧嘩した友達と仲直りすることの大切さを描いた、ハートフルな童話物語。
…とまぁ、ここまで書いたら妄想が湧いてきちゃって、
推測から想像した続きをメモ帳に書いちゃってます。
ちょっと長いけど、ここに乗せたほうがいいですか?
708 :
なまえ_____かえす日:2005/05/03(火) 22:23:28 ID:99OJVkgM
『かべは知っていた』
かべは知っていた。
自分が必要とされていることを。
笑顔で挨拶してくれる少女。傷を直してくれるおじさん。爪を研いでいる猫。縄張りに入れてくれる犬。そんな皆が好きだった。
かべは知っていた。
自分の役目を。
夜風をしのぐ為に座り込むおじさん。日陰を求めてやってくる子供たち。腰を下ろして休む老人。そんな人たちを支えたかった。
かべは知っていた。
自分がいる限り、あちらとこちらが手を繋ぐことがないということを。
かべは知っていた。
――――自分を壊す方法を。
710 :
かちかち山のすぐそばで 1/3:2005/05/03(火) 23:42:02 ID:PDNwRFyN
707です。
>>708さんに許可をいただいだので、早速…
「かちかち山のすぐそばで」 (推測→発展ver.)
むかしむかし、あるところでウサギとタヌキが喧嘩をしていました。
何日も何日も続いている長い喧嘩です。
なんで、喧嘩をしているのかは分かりません。
喧嘩をしているうちに忘れてしまったのです。
でも、「そんなことはどうでもいい」と、お互いにむきになってウサギもタヌキも喧嘩を止めようとはしませんでした。
今日も今日とて、ウサギはお買い物に行く途中に、タヌキはお散歩の途中に山の上で出会い、また喧嘩です。
「先にそっちが謝ればいいんだよ」
「いいや、そっちが謝らないからだ」
二人はいつもこの調子です。
そこにオオカミのお爺さんが通りかかりました。
お爺さんは昔からこの山に住んでいて、なんでも知っている物知りなお爺さんです。
そんなお爺さんですから、ウサギとタヌキが喧嘩をしている事は知っていました。
そして、前みたいに仲良く遊んで欲しいとも思っていました。
オオカミのお爺さんは、まだ睨み合っているウサギとタヌキに、
「二人が一緒に謝って、仲直りをしたらどうじゃ?」
と聞くと、
「いいや、タヌキが悪いんだっ」
「違うよっ、ウサギが悪いんだっ」
またいつもの繰り返しです。
そんなウサギとタヌキを見て、オオカミのお爺さんは「ふぉっふぉっふぉ」と声を上げて笑いました。
「なんで笑ってるの?」
お爺さんが急に笑い出したので、ウサギもタヌキも不思議がっています。
不思議そうな目に暫く見つめられて、お爺さんは笑うのを止めました。
「いやな。 昔も同じような事があったんじゃよ」
そういって、お爺さんは近くにあった切り株に座って、ウサギとタヌキに話を始めました。
711 :
かちかち山のすぐそばで 2/3:2005/05/03(火) 23:43:57 ID:PDNwRFyN
むかしむかし、オオカミのお爺さんがとても若かったころ。
ある所で今と同じように、喧嘩が起きていました。
喧嘩をしていたのは、タヌキとウサギと人間のお爺さんです。
その喧嘩の原因はタヌキが嘘をつき悪さをしたことだったので、
お爺さんとウサギはいっしょにタヌキを懲らしめることにしました。
「嘘をついたタヌキには同じ嘘で懲らしめるの一番だ」と、お爺さんとウサギは考えたのです。
そして、二人が頑張ったので、最後にはタヌキは居なくなりました。
お爺さんとウサギは口々に「よかった」「ばんざい」と喜びました。
でも、それから何日か経ったある日。
お爺さんもウサギも元気がありませんでした。
喧嘩を始める前までは、毎日のように遊びに来ていたタヌキが、居ないからです。
喧嘩をしているときは大嫌いだったタヌキも、喧嘩を始める前は大切な友達だったのです。
でも、今はもう一緒に遊ぶことは出来ません。
もう、タヌキはいないからです。
お爺さんとウサギは大変悲しみ、何日も何日も泣きました。
「タヌキがした事は、確かに酷いことだったけど、自分たちもタヌキに酷いことをした…」
と、ウサギが泣きながら言いました。
「今は、タヌキにちゃんと謝りたい。 でも、もうタヌキがいないから無理だ…」
と、お爺さんが次から次へと溢れてくる涙を拭きながら言いました。
それからも、お爺さんとウサギは何日も何日も泣き続けました。
712 :
かちかち山のすぐそばで 3/3:2005/05/03(火) 23:50:08 ID:PDNwRFyN
「つまり、「どうしようもなくなってからじゃ遅いから、友達とは仲良くしよう」って事なんだよ」
オオカミのお爺さんが最後にそう纏めて言いました。
「……」
「……」
お爺さんの話を聞いて、ウサギもタヌキも黙りこくっています。
そんな二人を見て、オオカミのお爺さんはにっこりと笑い、こう続けました。
「ほら、二人とも。 こんなときはどうしたらいいのかな?」
ウサギとタヌキは顔をしばらく見合わせ、どちらからともなく言いました。
「…いろいろ、酷い事言ってごめんね。」
「…ううん。 僕の方も酷い事を言っちゃったよ…。ごめんね。」
素直に謝る二人を見て、お爺さんのしわくちゃな顔も満足気です。
「前みたいに仲良くしてくれる?」
「ははは。 できるさ、二人とも勇気を出して謝ったんだからね。
前みたいに、いや、前よりももっと仲良しになれるはずだよ。」
オオカミのお爺さんが大きく笑い、二人の頭をぽんぽんと軽くたたきました。
それから、ウサギとタヌキは前よりももっと仲良く遊んでいます。
その様子を見て、オオカミのお爺さんは幸せそうな顔で笑っています。
「…あの時も、離れてみていたわしが、
こんな風にあの3人を仲直りさせることができてたら、もっと幸せだったんだろうな…」
オオカミのお爺さんが遠い眼をしながら、一言、ぼそっと呟きました。
ここは「かちかち山」と呼ばれるきれいなお山。
オオカミのお爺さんが、ウサギが、タヌキが、森のみんなが仲良く暮らす優しいお山。
今はもうない、むかしむかしのお話です。
-----------------------------------
なにが「かちかち山」で、なにが「すぐそばで」なのかはあえて書きません。
本当はもっと童話調に、"おじいさん"とか"けんか"とかひらがなで書きたかったんですが、書いてる本人が読みづらくて…
稚拙な文を長々とスマソ
714 :
なまえ_____かえす日:2005/05/04(水) 15:07:20 ID:5gke7odF
>>710-712 いい話だー。
オリジナルの「かちかち山のすぐそばで」は読むと気持ちが落ちこむウツな内容だったんでこっち読んで救われた思いがしました。
まとめサイトの中の人、いつも更新お疲れ様です
人知れずの更新なんで、スレで晒しGJ w
717 :
なまえ_____かえす日:2005/05/12(木) 23:23:00 ID:6YycjsD1
さがってるからあげついでにリクエスト。
「ねこによろしく」
主人公は「ねこによろしく」が挨拶の時の決まり文句の幽霊の男の子。
718 :
なまえ_____かえす日:2005/05/14(土) 11:38:58 ID:yKF9TcF7
リクエスト
「せかいでいちばんつよい国」
あえてタイトルだけでよろしく
「ほらふき船長航海記」をリクエストします。
主人公はロシア人の太ったおじさん
小型の蒸気船で世界を一周する。
部下は2人でデコボココンビ。
720 :
なまえ_____かえす日:2005/05/15(日) 19:26:19 ID:WBWtc7Fq
リクエスト
「レストラン・サンセットの予約席」
海辺の町が舞台
ベニという少女がでてくる
主人公は沖人という少年
>>717 >「ねこによろしく」
>主人公は「ねこによろしく」が挨拶の時の決まり文句の幽霊の男の子。
幽霊の男の子が、もともと自分が住んでいた家にまだすみついている。
彼は新しい家族が引っ越してくるたびに、家族にいろいろ忠告してくれる。
でもそれはたいていありがた迷惑。
旦那の浮気をちくったり、子供は実は養子だと本人に言ったり。
なんでそんなことをしているのかというと、
残してしまった自分の猫が心配だから。
いろいろ教えてあげる代わりに、猫の世話をして欲しいと思っているから。
だから最後に必ず「ねこによろしく」と付け足す。
ある日、その時そこに住んでいた子供が聞いた話は、しかしその町全体に
関わる大事件の真相だった。幽霊から聞いたと言っても大人は信じてくれない。
子供達は幽霊の子の力を借りて、犯人を追い詰めようとする…。
そして事件は無事解決。その子供が、逆に幽霊の子に教えてあげる。
「ねこなんてもういないよ」
自分のことは見えていなかった幽霊の子は、それでやっと随分時間が
経っていたことを悟る。ねこだって、もうとっくに死んでいたのだった。
最後に、子供からその幽霊の子へ。
「ねこによろしく」
722 :
なまえ_____かえす日:2005/05/17(火) 19:39:20 ID:hHRNvQtE
724 :
なまえ_____かえす日:2005/05/20(金) 04:22:22 ID:paIS1kZ5
おお!ここまだ生きてますね!
良かったぁこんな良い所が生きてて!
というわけで、
「押入れのタイムマシン」
を読みたいのですが、どなたか!
(ドラえもんとは全然無関係です)
このお題で、SFが生まれるか、ミステリーか、
はたまた 韓流的純愛モノがくるのか?
「押入れのタイムマシン」
僕の家はすごく貧乏だ。
6畳一間のボロアパートに親子4人で暮らしていて、
テレビもないし、もちろん漫画なんて買ってはもらえない。
こんなに貧乏なのには何か訳があるのかもしれないけど、
両親はそれについて何も教えてくれない。
そんなわけだから、学校でもテレビアニメや漫画の話題についていけない。
いつも友達の輪から離れたところで、切れ切れに聞こえてくる会話から
いろいろと内容を想像するしかない。
たとえば、人気があるらしい「○ラえもん」の内容は、多分、押入れの中に
「○ラえもん」という名前のタイムマシンがあって、それで
いろいろな時代に行く話だ。
僕は家に帰ると、妹に、勝手に想像した「○ラえもん」の話を聞かせてやった。
ある時、僕が家に帰ると家に一人でいるはずの妹がいない。
僕はとりあえず妹を探すことにした。
といっても、まだ小さいから部屋の外に一人で行くとは思えないし、
部屋はひとつきりなので、探すところもほとんどない。
まずは押入れを開けてみた。
そして、そこに見たものは……。
…………
妹を守るため、少年は過去に向かう。
はじめて知る、両親の秘密。
少年を導く押入れのタイムマシン「○ラえもん」の謎。
そして、さまざまな経験をした少年が、最後に決断したこととは…。
727 :
なまえ_____かえす日:2005/06/02(木) 20:07:39 ID:MCiXZGaz
ああもう、725があんまり思わせぶりだから、
他の「押入れのタイムマシン」を書いちゃおう。
----------
ぼくの弟は片づけが出来ない。何でもかんでも押入れに突っ込んじゃう。
ぼくの弟は勉強が出来ない。ふつうの学校に行けなくて、特別の学校に通っている。
僕の弟は親孝行が出来ない。いつまでも父さんや母さんの手を煩わせる。
僕の弟のせいで、僕は家に友達を呼べない。
僕の弟は自立できない病気だ。家族の病気のせいで、僕は損ばかりしていた。
弟の病気も受け入れてくれるお嫁さんと僕が出会い、結婚式の直前、
僕の弟が死んだ。
弟が決して他人に触れさせようとしなかった押入れを、ようやく開けることが出来た。
僕とお嫁さんと弟と、三人で撮った写真。
いつの間にかなくなっていた、僕の卒業証書。
僕が小学校の図工の時間に、弟のために作った工作。
僕と弟が、小さい頃に一緒に描いた絵。
弟が生きて過ごしていた時間が、順番に積み重なっていた。
いやその、いろいろと想像してたら長くなってしまって…。
しかもなんかこう恥ずかしい展開で。
とりあえず紹介文っぽくしてごまかしたんですが…。
概略。
妹を追って過去に行き、過去の両親と出会った少年は、
今の家族の貧しさの原因となるであろう事件に遭遇。
二人を助けて幸福な未来を手に入れようと画策し、見事成功。
兄妹二人でタイムマシンに戻り、現代に帰ってくる。
そこは、大きくて立派な家のクローゼットだった。
ところが、一緒に帰ってきたはずの妹がいない。
調べたところ、この成功した未来の世界では、はじめから
妹が存在していないことが判明。
前から憧れていた一人っ子として、しばらく贅沢をしてはみたものの、
何かが違う。
で、少年はもう一度クローゼットにもぐりこみ、再び過去の修正に挑む。
そのなかで、物事の因果や歴史の必然とか、逆に自分の意思と力で
どうにかなること、なんかを学んでいったりする。
で、妹は、貧しい両親のいるあの世界にしか産まれ得ないことが分かる。
ラスト。ぺちゃんこ布団の懐かしい感触の中気がつくと、
そこは、破れ穴からこぼれる光もそのままな、あの狭い押入れだった。
妹も無事隣で眠っていて、何もかも元通りのようだった。
…夢オチかよ、っていう…。でも、いろいろ経験した記憶は残っているので、
過去から現在を変える代りに、現在から未来を変えることを決意したりとかして、
妹とご飯食べて、終わる。
>>726-728 ゴメンorz
他に、最初押入れに隠れてた妹が自ら「○えもん」と名乗り、
(ごっこ遊び?)と思うもなんか様子が変、とか。
少年の親は実は過去に渡って戻れなくなった少年自身(もしくは妹)だった、とか。
ふすまを閉めて、しばらくして開けると別世界だけど、途中で破れ目から外を覗くと
大変なことになると言われて、我慢できずに覗いちゃう、とか。
なんだか雑多なイメージがいろいろ出てきて、纏まんなかったですよ。
そうこうするうち、自分自身が子供の頃、押入れでタイムマシンごっこ
やったことを思い出しました。そのせいで、当時のいろんな空想をぶり返させる
キーワードになってたらしいです、「押入れのタイムマシン」。
いや、チラシの裏でスマソ。
732 :
なまえ_____かえす日:2005/06/04(土) 22:20:04 ID:c5mXb0X7
>>729 ありがちな展開みたいな気もするけど、これはこれで話として完結してて面白い。
リクエスト「キャベツくん」
・キャベツがいろんなものに変身する話だそうです。
「キャベツくん」
八百屋にて、「きや別」と書かれた自分の棚がどうにも気に喰わないキャベツくんは、
体格差でもって様々な野菜たちの抗議を抑え、彼らの棚に紛れ込む。
まずレタス。見た目もイメージも似ているから全く問題なし。乗っ取り成功。
次にアスパラ。葉っぱを一枚、細長く丸めて紛れ込めばいい。乗っ取り成功。
同様に、きゅうりとねぎもクリアした。
ブロッコリーには、細かくちぎれて丸まって、心からなりきってみた。何とか成功。
ほうれん草などの葉物野菜には、葉っぱの形をそれっぽくすることで対応。
多少の色違いは気にしない。乗っ取り成功。
カブや大根に変身するには最後の武器がある。すなわち、一番旨いと言われながら
いつも捨てられてしまう白い芯の部分。多少の大きさ違いは気にしない。多分成功。
こうして、根物実物など色形が違いすぎる野菜以外、すべての棚を占領に成功した
キャベツくんは、嬉々としてお客さんの登場を待った。
しかし、お客さんはみんなこう言うのだった。
「あら、今日はキャベツもうないの?」
734 :
なまえ_____かえす日:2005/06/05(日) 13:07:27 ID:UTuo4IzR
735 :
なまえ_____かえす日:2005/06/08(水) 00:07:48 ID:rsz4Vwzj
未消化のをぼちぼち拾って行くか。
>>720 「レストラン・サンセットの予約席」
ラストシーンから最初に思いついた。
「ベニちゃん、君の名前と同じ、真っ赤な夕焼けだよ」と言って
予約席から夕陽を指差す主人公。
うん、ラブストーリーだな、これは。
ヒロインのベニは、元気がよくてちょっぴり乱暴、だけど本心はちょっぴり淋しがり屋さん、
てところかな。専門用語で言うツンデレってやつかも。
珍しい名前だから、外国人ってことにしてもいいな。
親の都合で日本の海辺の町に引越してきた異国の少女ベニ。
主人公とはなぜか喧嘩ばかりしてしまうが、
ふとしたことから彼女の心細い本心を垣間見てしまう。
それ以来主人公はベニのことが気になって仕方ない。
よしよし、ボーイミーツガール系児童文学っぽくなってきたぞ。
おっと、主人公が少年となると、レストランの予約席なんか手配できる訳ないな。
何かの比喩、とするのが妥当だな。
アレだ、夕陽の見える浜辺で弁当かオヤツかなんか食べるシーンが中盤に入るんだよ。
でもって、「レストランの特等席みたいだね」みたいな会話があったりして。
あ〜、けど先にそれ言っちゃうと、ラストシーンで「レストラン・サンセットにようこそ」
って主人公に言わせるだけじゃ弱いな。
やせ我慢の限界に達しつつあったベニを、沖人があの浜辺に呼び出す。
(前出のラストシーン)
「一人で泣くなよ。俺も一緒に居てやるからさ」ベニ号泣。
翌朝、何事もなかったように元気に登校するベニ。
「おっはよー」いつものように沖人の背中をどついて駆け抜けてゆく。
だが一瞬振り返ったベニのちょっとしたしぐさに、沖人は何だかホッとするのだった。
736 :
なまえ_____かえす日:2005/06/08(水) 18:44:43 ID:4aoC2Ke0
ボーイミーツガール物の基本を抑えていていいな!GJ!
737 :
なまえ_____かえす日:2005/06/08(水) 22:55:42 ID:rsz4Vwzj
今日も未消化のを拾っていこうか。
>>719 「ほらふき船長航海記」
>主人公はロシア人の太ったおじさん
>部下は2人でデコボココンビ。
ってことは3人チームな訳だ。
ユニークな3人組が世界を旅する……っつーと、タイムボカンシリーズの三悪か。
わるいね、オッサンなんだよ。
ワシは船長のホラフキー。腕っぷしと肝っ玉が自慢の海の男だ。
無理難題は力ずくでねじ伏せる。
(声:たてかべ和也)
こいつは機関長のハッタリー。口数は多いが腕は確かなメカの天才。
頼れる相棒さ。
(声:八奈見乗児)
このお嬢ちゃんはインチキーナ。なりゆきと勢いで船に乗り込んで、
今じゃ一番の仕切り屋だ。どうにもこの子にゃかなわない。
(声:小原乃梨子)
ワシらは「伝説の超すっごいお宝」を捜して、世界狭しと旅しているのさ。
三悪が主人公チームということは、タイムボカンの主役が敵役だね。
純粋に夢と冒険を求めるワシらを、海賊と決め付けて執拗に追い回す
イカレタ二人組、国際保安官のコンビ、リアル&トルー。
そりゃあ確かに「伝説の超すっごいお宝」以外のちょっとした財宝も
頂いちゃいるが、ワシらにだって生活がある。
旅の先々でのささやかな冒険の報酬を受け取ったってバチは当たらんはずだよ。
まあアレだ、いつまでも続けられる話だし、
いつ終わりが来てもいい話にできるな。
こういうの、月刊誌連載であっていいよな。
738 :
なまえ_____かえす日:2005/06/11(土) 15:34:04 ID:PKRDQgw7
>>737 確かに連載で読んだら面白いかも。
リクエスト
「ガイコツになりたかったぼく」
・外国の作品
・作者の子供の頃の思い出がもとになってるらしい。
739 :
なまえ_____かえす日:2005/06/11(土) 20:56:38 ID:rvY7Ulps
新タイトルのリクエスト来たけど、積み残しから行くぜ。
新しい方は他の誰かに任せた。
>>718 「せかいでいちばんつよい国」
あるところに島国がありました。自然の恵み豊かで働き者ぞろいのこの国は
「せかいいちうつくしい国だ」と言われておりました。
ところがある日、世界中を巻き込んだ激しい戦争が起こったのです。
世界一うつくしい島国は
「こんなにステキな我々の国を攻めようとする者などいるものか」
と軍隊を持たずにいたのですが、戦争が激しくなるにつれ、とうとう
この島国にも他国からの攻撃が始まりました。
軍隊を持たないこの国は、たちまち攻め滅ぼされてしまったのです……。
という政治プロパガンダ話。発信者の主義主張によってマルチエンディング。
右エンド:
世界一うつくしい島国の人々は反省しました。
「うつくしい国を守るためには、戦う力が必要なのだ。どんな敵が来ても負けない力が」
もともと働き者ばかりの国でしたから、あっという間に世界最強の軍隊が出来ました。
せかいでいちばんうつくしい国は、せかいでいちばんつよい国に生まれ変わったのです。
左エンド:
世界一うつくしい島国の人々は挫けませんでした。
「国土はボロボロになったけど、私たちはまだ生きている。この国はまだ滅んでいない」
もともと働き者ばかりの国でしたから、あっという間に元のうつくしい国がよみがえりました。
戦わない国は負けることはありません。
せかいでいちばんうつくしい国は、せかいでいちばんつよい国でもあったのです。
>>738(『ガイコツになりたかったぼく』)
あのころのことで今でもはっきりと覚えているのは、家族のことでも友達のことでもない。
両親は仲が悪く、年の離れた兄はいつも彼女や仲間を家に呼び入れていて、そこには僕の居場所なんてなかった。
学校でたまに遊ぶ子ならいたけども、親友と言えるような存在には出会ったことがない。
そう、あの屋敷の地下室以外には。
そしてそこで出あった彼、あのガイコツ以外には。
その屋敷は僕の住んでいた小奇麗な住宅街の外れにあって、
都市が郊外へと繋がっていくその境目に位置していた。
冷たい空気の漂う「ピクニック」の、形ばかりの団欒を逃れて彷徨っていたとき、
僕はその屋敷を発見した。
伸び放題のバラ。枯れた芝生。ちょうつがいから壊れて傾いだ扉。
色あせひび割れた壁のあちこちに、ガラスの割れた窓が、暗く口を開いている。
屋敷の中は空っぽで、窓からさす夏の日差しの中埃だけが舞いおどっていた。
屋敷は、ちょうどあのころの僕の心のように虚ろだった。
そしてなんとなく降りた地下室、そのひんやりとした薄闇の中で――僕は彼に出会ったのだ。
朽ち果てた一体のガイコツに。
(思いつくままに続けるぜ)
僕は夏中屋敷の地下室に通った。
夏中地下室の冷気に浸かって、ガイコツと語り合った。
彼は雄弁だった。
この町がまだ都市とハイウェイで結ばれる前、住宅街が田園を浸食し始める前、
まだ彼が血や肉をそのガイコツに纏っていたころのこと。
屋敷が建てられた日ときのこと。
屋敷での家族との生活、友人達との交流のこと。
――そして彼が殺され、地下室の壁の中に塗りこめられた日のこと。壁の中の闇のこと。
僕は夏中彼の言葉に耳を傾けた。
彼の言葉を聴いていると、自分ひとりで生きていけそうだった。
両親は四六時中ののしり合うようになった。
兄は乱暴になった――今思えば酒やクスリをやっていたのだろう。何度か、意味もなく殴られた。
僕は夏中床に横たわる彼の隣に座った。
外のありとあらゆる事から逃れたかった。
ぼくもガイコツになって、つめたい地下室の壁の中で生きていきたかった。
(無節操に続けるぜ)
そんな僕に彼は言った。
立ち向かえ。
自分は今でこそこうしてこの身を朽ちるに任せているが、
血と肉を持っていたときは外のありとあらゆる事に立ち向かった。
殺されたときも、最後まで抵抗してやった。
ぼくは彼の頚椎を一つもらった。
立ち向かう勇気を奮い起こすためのよすがとして。
それから何度となく外に出るたびにポケットの中で握り締めたので、
色や模様はともかく、形ははっきりと覚えている。
この手が覚えている。
そして夏が終わった。
両親は掴み合いの喧嘩を始めるようになった。
兄は毎晩明け方まで帰ってこなくなった。
僕は学校で、学校だけでの友達と遊ぶ。
学校が終わると屋敷の地下に下りる。
たまに彼は僕をたしなめたが、いろんな昔話を語って僕を楽しませてくれた。
屋敷の家の門を地下室を出るとき。家に帰り着いたとき。朝学校へ向かうとき。
学校だけでの遊び仲間の輪に入るとき。家へと帰るとき。
何度となく外に立ち向かうたびに、彼の頚椎をポケットの中で握り締めた。
自分もこの頚椎のように乾ききったガイコツになってしまいたかった。
(これで終わりだぜ)
学校が終わると一目散に郊外を目指す僕は悪童共に目をつけられた。
尾行され、地下室を見つけられ、骨を取り上げられ、彼のガイコツをバラバラにされた。
悪童共のせいで地下室のガイコツは大人たちの知るところとなった。
警察が来て、彼の子孫とやらが来て、テレビクルーが来て、解体業者が来て――そして冬が来るころ、屋敷は無くなった。
彼もいなくなった。
子孫とやらに引き取られどこか遠くの墓地に埋葬されたのだ。
静謐な壁の中の闇と全く違う、生暖かく湿った土の中では彼の眠りは安らかではないだろうに。
両親は家の中がめちゃくちゃになるような喧嘩の挙句、離婚した。
兄が酔っ払い運転の挙句死んだのが、家族の息の根を止めたのだ。
警察が来て、葬儀屋が来て、その後弁護士が来て――そして家族は無くなった。
その間中僕はクローゼットの中に腰を下ろしてガイコツになりきっていた。
僕は母に引き取られた。町を離れた。
学校だけでの遊び仲間とも、悪童共ともおさらばだ。
この町とも、彼の思い出ともおさらばだ。
握り締める骨も無く、僕は外に立ち向かった。
そして僕はそれなりに大人になった。あのころも遠くなった。
もともと希薄だった家族のことはすっかり忘れ去った。
家族をつくる気にはなれないのは、結局は僕の「家族」のせいなのだろうが。
彼と語らった話、その内容もほとんど忘れてしまった。
何度も彼の頚椎を握ったこの手はまだその形を覚えているものの、
朝に夕に絶え間なくたたくキーボードの感触が塗り替えつつある。
彼の「発見」はニュースになったはずだが、僕はそのときの新聞記事を探しはしない。
彼の屋敷に比べたらなんとも貧相な墓標も探しはしない。
彼の面子を潰したくは無いのだ。
そして僕のアパートには地下室はない。
キーボードのうたれるがままに書いてみたぜ。
長っ! だれが読むんだこんなの。
……しかもありがちだし。
ありがちとは思わないが暗いな。
暗い話は大好きだ。
746 :
名無しのオプ:2005/06/12(日) 23:46:30 ID:5IAzGLGC
うん。面白かった。浸って読んじゃったよ。
なんか、挿絵は立原あゆみにやらせてみたいな
>>740-744 どうしようもなく重苦しい話だが、乾いた語り口が清潔かつ不吉な感じに満ちていて
地下室のガイコツに似つかわしい。泣く隙すら与えず読みとおさせる。
>この手が覚えている。
こんな短い一文に痺れたのは久しぶりだ。
「上手だ」というのが控えめな表現になるほどの名手だと思う。
「死者を巡る冒険」「文筆家の少年時代の思い出」「決して幸福でない記憶」と
諸々のモチーフがスタンド・バイ・ミーを髣髴とさせるが、当然意識しているんだと思う。
パクリだと責める気なんかないさ、この話自体として面白かったんだから。
身も蓋もない不幸な現実ってやつを厳然と突きつける名作が
10年20年に一つはあっていいし、こいつはキングを継ぐに足る名作だ(と思うぜ)。
作中の「僕」がガイコツに励まされ、彼の頚骨を借りて世界に立ち向かったように、
俺もこの作品に奮い立たされた。ネット越しでは確かな手がかりは頼るべくもないが、
オレの心には彼の骨の尖った先がしっかり食い込んだ。
いいものを読ませてもらった。これで、もうしばらく立ち向かっていける気がする。
749 :
なまえ_____かえす日:2005/06/15(水) 22:55:17 ID:P2hWM+Xf
新しいリクエストよろしく。
「おひさまとおつきさまのけんか」
・去年出た絵本
・作者は日本人
ほかのことは知らない
>>749『おひさまとおつきさまのけんか』
むかしむかしのお話です。
今日もいちにちがはじまります。
おひさまはくる日もくる日も、まんまるなひたいにオレンジいろのあせをひからせて、
まちやむらや、かわややまや、おかやいずみをすみずみまでてらしていました。
おひさまのあかるいひかりで、花もくさも田んぼのイネもみんなすくすくそだちます。
そうしていちにちのしごとがおわると、おひさまはすっかりくたびれて、ほてった赤い
かおをつめたいうみの水でひやすのでした。
けれどもおひさまはけっしてぐちをいったり、なきごとをわめいたりしませんでした。
じぶんがしごとをなまければ、たちまちおおぜいのひとたちがこまるのをしっていたからです。
たまにはふかふかのふとんにくるまって、すきなだけごろごろしていたい。
こころのなかでおもっても、ぐっとこらえてがまんしました。
そんなある日のことでした。
きょうもつかれてはんぶんうみにかおをひたしていると、ちょうどむかいの空に、いれちがいに
のぼってくるおつきさまのすがたが見えました。
つやつやときいろいレモンのようなおつきさまのかおは、ほこりっぽくほてったじぶんのかおに
くらべて、ずいぶんりっぱに見えました。
「おうい、おつきさま」
おひさまはおもいきってこえをかけてみました。
「なんだい、おひさま」
おつきさまはちらりとおひさまのほうを見ました。おひさまはすこしもじもじしながらいいました。
「きみはずいぶんりっぱなかおいろをしているねぇ。どうしたら、わたしもきみのように
なれるだろうか」
「なんだい、そんなことか」
おつきさまはくふんとかたをゆらしていいました。
「かんたんなことさ。ふかふかのわたぐもをあつめて、ほっぺにあてていればいいのさ」
「そうかいなるほど、ありがとう」
おひさまはいいことをきいたと、うれしそうにうみにしずんでゆきました。
つぎの日。
おひさまはふかふかのわたぐもをあつめて、あつくほてったほっぺにあててみました。
なるほど、ひんやりとつめたくてぐあいがいいのでした。
わたぐもにさえぎられたぶん、まちやむらをてらすおひさまのひかりはすこし弱くなりました。
その日のゆうぐれ、おつきさまといれちがいにおひさまはたずねてみました。
「どうだろう、わたしのかおいろはよくなったかい?」
おつきさまはかたをひそめていいました。
「あまりかわらないね。もっとたくさんくもをあつめなければだめだよ」
「なるほどそうか、ありがとう」
おひさまはちいさくあくびをしながらうみにしずんでゆきました。
つぎの日。
おひさまはふかふかのわたぐもを、きのうよりもっとたくさんあつめてほっぺにあてました。
ひんやりきもちがよくて、ついうとうととしてしまいました。
いちめんのくもにさえぎられて、まちやむらをてらすおひさまのひかりはきのうより弱くなりました。
ゆうぐれ、ぼんやりにうみにつかりながら、おひさまはむかいの空のおつきさまにいいました。
「やあ、ようやくきみのようなりっぱなかおいろになれたよ」
「とんでもない」
おつきさまはぶるんとほそいかたをゆらしていいました。
「まだまだ、もっとたくさんくもをあつめないとだめさ」
「そうか、もっとたくさんあつめないとだめか……」
おひさまははんぶんねぼけてうみにしずんでゆきました。
つぎの日。
おひさまは、もっともっとたくさんのくもをあつめてほっぺにあてました。ひんやりふかふか、
それはきもちがよくて、おひさまはとうとう目をあけていられなくなりました。
おひさまをつつむぶあついくもにさえぎられ、まちやむらをてらすひかりはずいぶん弱くなりました……。
(つづき
その日をさかいに、おひさまはぱったりかおを出さなくなりました。
まい日まい日、どんよりしたあついくもが空いちめんをおおっているのでした。
花もくさも田んぼのイネも、まちのひともむらのひとも、みんなおひさまのあかるいひかりをまち
わびました。
けれどいくらまっても、ただつめたいしめったかぜがあたりをふきぬけていくだけでした。
それからどのくらい日にちがたったころでしょう。
おひさまはぶあついくもの上ではっと目をさましました。したのようすをたしかめようにも、
わたぐもにさえぎられてなにも見えません。
いったいじぶんはどれくらいしごとをなまけていたのだろう、きっとたくさんのひとにめいわくを
かけたにちがいない。
すっかりこころぼそくなったおひさまはおんおんとなきだしました。
おひさまの大つぶのなみだはあついくもをつきぬけ、やぶり、おかやいずみにふりそそぎました。
まちもかわもたちまちこうずいになり、花もくさも田んぼのイネも、みんな水につかってしまいました。
やがてあついくもがはれて、おひさまがなん日かぶりでかおを出したとき。
目のまえにひろがるけしきを見て、おひさまはこしをぬかしました。
「なんてことだ……!」
おひさまがまい日いっしょうけんめいてらしてきた、まちもむらもおかもいずみもみんな水びたしです。
たいへんなことをしてしまったと、まっかになったおひさまがぶるぶるとふるえていると、そのとき、
いつものようにすずしいかおをしたおつきさまのすがたが、むかいの空に見えました。
おひさまはたまらず、おつきさまにむかっていいました。
「ひどいじゃないか!きみのいうとおりにしたらこのざまだ!」
「そ、そんなこといわれても、わたしはただ……あの…、そのう……」
ほんのいたずらごころのつもりだったおつきさまは、おひさまのけんまくにまごまごしました。
「もういい!きみをうらやましがったりしたわたしがばかだった!」
おひさまはかんかんにあつくなって、うみにしずんでゆきました。
あとにのこされたおつきさまは、さんかくの目をほそめてながれぼしをさがすふりをしました。
つぎの日から、おひさまはもう、じぶんのかおいろのことなど気にしなくなりました。
まちやむらや、おかやいずみや、くさや花や田んぼのイネたちをいっしょうけんめいてらしました。
どうしてもつかれたときだけ、わたぐもにくるまってひとやすみすることにしました。
かなしい本をよんだり、からいものをたべたときだけなみだはながすことにしました。
もうけっして、おつきさまのつやつやのかおいろをうらやんだりはしませんでした。
だから、いまではぎゃくにおつきさまのほうが、おひさまのでているじかんにそらにのぼるとき、
すこしばつがわるそうに青白いかおをしているのです。
=======
なんつーか、おひさまが勝手にテンパってただけなんじゃ……ってまーよーするにオチが
言いたかっただけみたいな。
752 :
なまえ_____かえす日:2005/06/18(土) 17:06:55 ID:pwCvFHBC
753 :
なまえ_____かえす日:2005/06/20(月) 00:25:55 ID:q3gpMRse
「ねこによろしく」って『おばけちゃん』かなんかのはなしでしたっけ?
えーと、リクエストです。
『ミス・ビアンカ』シリーズ
・主人公はねずみで、冒険もの。全部で七巻くらいにわたる話。
既出だったらごめんなさい。
ねずみのビアンカは、ミスばかり。
ついたあだ名が、ミス・ビアンカ。
ねずみのくせに、沈没船から逃げ出しそこね、
なんとかたどり着いたのは、ネコの島。
ネコの王様のご機嫌を取り、うはうはになったと思ったら大失敗。
頭もよくて要領も良くてガッツもあって
・・・だけど肝心のところで、いつもミスってすべてを失う。
そんなビアンカの、大冒険。
なんかカワイイな。
元のビアンカより好みかもしらん
756 :
なまえ_____かえす日:2005/06/22(水) 19:42:56 ID:D8hs+nkO
リクエストよろしく
「ねぎぼうずのあさたろう」
・シリーズ物で新聞広告によると、「チャンバラ活劇浪曲絵本」だそうです。
>>756 ねぎぼうず、チャンバラ…
コロッケ好きで〜ナリなあいつが頭をよぎるのですが。
「信ぜざる者コブナント」をお願いします。
・アイルランドの作家が書いた物語。
・不治の病に冒された男が異世界に召還されて、旅をすることになる。
759 :
758:2005/06/23(木) 21:21:01 ID:Mp4LF8G/
アイルランド人ではなくて、アメリカ人でした。
男はある不治の病を抱えていたー
太陽の光を浴びると、そこがガラスに変化してしまうのだ。
戻るには、月光を浴びなければならない。
また朝になり、太陽を浴びるとガラスになり、夜をまたなければならない。
ガラスになる時間が多ければ多いほど、
ガラスの成分が体に蓄積され、そのうち心臓もガラスになって死んでしまう病気だ。
普段は日が沈んでから生活しているのだが、
その日はウッカリ昼間に外にでてしまった。
たちまち男はガラスにー。
夜になり、月光を浴びてガラスから元に戻る。
その姿を見ていたエリスグリッパの人々は
「この人こそ世界を救う偉大な魔法使い様だ!」
と誤解をし、召還してしまう。
わけの分からない期待をされる男。
「世界なんて救えない!」
と男は叫んだが、男の言動により偶然にも次々と問題が解決され、
ますます期待をされてしまう。
そして世界を救うために男は旅にでたー。
だが、最終目的地は「太陽が沈まない国」だった。
男はどうなってしまうのか。エリスグリッパは救われるのか?
761 :
なまえ_____かえす日:2005/06/23(木) 23:29:40 ID:AUYKkkwn
>>760 この話って出版社どこですか? すげー読んでみてー!
異世界エリスグリッパの命運も気になるが、
ガラス男コブナントにも幸せになって欲しい。
うわー、結末が気になるー!
762 :
758:2005/06/24(金) 12:40:25 ID:obnSzw6c
>576
「ブンナよ木からおりてこい」
ブンナは若いアマガエル。ある日、他のカエルたちが
「柳の枝に飛びつこうとしているカエル」の話をしているのを見て、
「そんなの小さい小さい。俺だったら、あのでっかい木の頂上まで登ってやる」
と宣言。期日を決めて決行することに。
で当日。途中で落ちるんじゃないか、なんて下の連中が考えている中
どうにか頂上にたどり着くブンナ。
しかし、登っている最中は気がつかなかったが、下りるとなると足がすくんで動けない。
さあ、下の連中は考えた。ブンナを、どうやって木から下ろすかということを。
764 :
なまえ_____かえす日:2005/07/06(水) 11:25:33 ID:FdEQXisG
「星の王子様」
果てしない宇宙のそのまた果てのとある星からその王子様は、小さな宇宙船に乗って地球というこれまたちいさな水色の星にたどり着いた。
そして彼はこういった、「ぼくこそ王子様スターなんだ。」
彼は気取って、一輪のバラの花を口にくわえていた。
これを偶然見ていたうわばみはこう言った、「自分ひとりで気取ってら。」
岩の穴に隠れていた狐はびっくりしてとびだして、砂漠のほうへ逃げていった。
だれもいなくなった砂漠の真ん中で王子はひとりぼっちになった。
「さあそろそろかえらなくっちゃ」王子様は壊れた宇宙船の修理を始めると、あっという間に直して見せた。
パワーコネクタがゆるんでいただけだった、ほかはどこも壊れてはいなかった。
なあんだ壊れていたんじゃなかったんだ。僕の思い違いだな。
パワースイッチを入れると、宇宙船はこともなげに再起動をした。
あきばでメモリも買っていくことにしよう。
王子様はアキバという星へ向かった。
そこは昆虫からラーメンおでんまでありとあらゆるものが電気で動いていた。
おうじはパーツを買い込めるだけ買うことにした。
あまりに欲張って買ったので、宇宙船に入りきらない。「これじゃあおもすぎて自分の星に帰れないな」
王子様はいらない部品を窓から捨てることにした。よしこれで飛べるぞ。
ぴかぴかのネオンをたくさんつけた王子様の宇宙船は、
たった一つの大切なバラの花の植えてある、王子様の星へと帰っていったとさ。
765 :
なまえ_____かえす日:2005/07/13(水) 00:43:26 ID:2iX9bTFZ
リクエスト
「サクラ大戦」
・・・いや、架空タイトルっていうかなんていうか・・・
766 :
なまえ_____かえす日:2005/07/13(水) 20:44:35 ID:X5M9mXuo
>>765 「サクラ大戦」
A国国内が1930年代スペインのような内戦状態に突入。
政府側を支援する各国政府と市民軍側を支援する世界中からの義勇軍の参戦で戦争は世界規模の大戦に。
しかし、もともと火元の内戦は世界中を参戦させ、多国籍軍事企業が大儲けするためのサクラによる狂言だった。
という、戦争の愚かさを描いた寓話。
>>766 どこが児童書なのかと問いつめたい。小一時間問いつめたい。
児童書だと思ってそのタイトルから想像すると、どうしても特攻隊ものの反戦童話になるな。
>>768 「地には平和を」(小松左京)の児童向け改変版にもなるような。
「サクラ大戦」
子供たちの遊び場であるサクラ公園はその名の通り桜の名所でもあった。
その為、お花見の季節になるとお花見をする大人たちに遊び場も占拠されてしまう。
更に今年はマスコミにお花見の穴場と報道され、例年以上に大人どもがやってきた。
ただでさえ再開発の名の下に空き地や公園をつぶされ、遊び場を奪われてきたのに、
なんたる酷い仕打ち。子供たちは公園を取り戻すために立ち上がることを決意する。
サクラ公園で繰り広げられる大人対子供の凄まじい戦いを描いた作品。
ちなみに子供の武器は主な野グソと毛虫とドロ玉、あと花見客たちの放置ゴミ。
さりげなくエコロジーについても語ってます。
>子供の武器は主な野グソと
子供たちの主な武器は…の間違い
スマソ
772 :
なまえ_____かえす日:2005/07/15(金) 20:57:55 ID:JCTQxFVZ
「サクラ大戦」
遥か遠いか、割と近いかはしらないけどとにかく、人類滅亡後の未来の地球。
その時代、地球を支配していたのはサクラから進化した植物型知的生命体だった。
しかし、植物の場合でも争いがあり、戦闘が起こるのは同じこと。
未来の地球で繰り広げられるサクラ達の大戦とは?
朝日新聞報道部員脇本慎司(44)を強制わいせつ容疑で現行犯逮捕。自転車で女性を追っかけ胸を触った疑い。
朝日新聞記者山田遣人を道路交通法違犯で逮捕。警察官を「記事にするぞ」と脅し、出頭命令にも応じなかった。
バス車内で下半身を露出するなどしたとして、朝日新聞西部本社編集センター次長、兼清徹容疑者(43)を逮捕。
朝日新聞記者吉岡英児(50)が大学生を「謝り方が悪い」などといって暴行し、逮捕。
朝日新聞名古屋本社整理部記者、鍋谷督成容疑者(39)を大麻取締法違反(所持)の疑いで現行犯逮捕。
朝日新聞学芸部記者、内藤好之容疑者(57)を乗用車のドアに、石で約1.5メートルの傷をつけた疑いで逮捕。
朝日新聞記者、古屋聡一容疑者(30)がタクシー料金の支払いを拒否し、運転手に傷害を負わせ逮捕。
朝日新聞東京本社の外報部記者、永島学容疑者(31)を、女子大学院生(26)のスカートをまくり、体を触った疑いで逮捕
朝日記者山川幸生容疑者(30)が女子中学生(14)を自宅に誘い、いかがわしい行為をして、その場面を無理やりビデオ撮影した疑いで逮捕。
朝日新聞記者、戸田不二夫容疑者(55)が飲酒運転をし、主婦の軽トラックに追突し逮捕。
朝日新聞配達員、齋木巖容疑者(45)を車内放送用テープを盗んだとして逮捕。
朝日新聞配達員小林哲雄容疑者(52)を住居侵入と強盗殺人未遂の疑いで逮捕。
朝日新聞販売所従業員相沢泰文(24)と松永智和(34)を二十数件の空き巣をしたとして逮捕。
朝日新聞販売店従業員浜下晃司容疑者(26)が高校1年生の女子生徒(16)を強姦し、逮捕。
朝日新聞販売所販売員、日下部幸範容疑者(25)を強制わいせつと強盗の疑いで逮捕。
「朝日新聞の○○」
シリーズ物。○○の部分には陰謀とか疑惑、危機一髪などの文字が入る。
とある学校の新聞部が作っている「朝日新聞」。
この朝日新聞にはときどき、MMRもビックリのおかしな記事が載ることがある。
みんな出鱈目だと思うのだけど、新聞部員たちは大真面目。
実はそのおかしな記事が、実はとんでもない大事件の一部分であることがわかり…という
ある意味オーソドックスなサスペンス物。
特に6作目の「朝日新聞の大きな影!」では水面下でうごめく国際的な陰謀のリアルさと、
それに巻き込まれる部員達の様子をうまく書ききったということで有名。
775 :
なまえ_____かえす日:2005/07/16(土) 22:35:25 ID:YEAsyvsf
リクエスト
「算数病院事件」
・小学生が主人公
リクエスト:アメリカの児童書「Tikki Tikki Tembo」
おお。こんなところに生き別れの妹が
SF板ほとんど行ったことなかったけど面白
「算数病院事件」 ・小学生が主人公
シータは都会の女の子。算数が大の苦手。彼女はバスで学校に通っているのですが……
いつも気になるあの病院。バスの曲がり角にどかんとそびえる、その名も「算数病院」
白くて陰気で、汽船のような窓はいつも真っ暗。
曲がり角にさしかかるたび、シータは恐くて目をつぶります。
ある日、シータはバスのなかでおなかがきりきりと痛くなってしまいました。
「しゃしょうさん!」「とめて! とめて!」「こりゃ『もうちょうえん』かもしれないな」
ほかのお客さんや車掌さん、運転手さんはおおあわて。
シ−タは急いで病院にかつぎこまれます。そう、あの「算数病院」へ!
「これは『さんすうえん』ですね」冷たくいいはなつお医者さん。
「さんすうができるようになるまで、ぜったいあんせいです。おかしもたべてはいけません」
こうしてシータはベッドの上で、朝から晩まで算数しかやらせてもらえないことになったのです……
病院給食のグリンピースを使用した加減算からはじまって、
同室のおばあちゃんが日夜がなりたてる九九覚え歌、お見舞いの果物で買い物算、売店で買い物算実践篇、
天井パネルを使った面積の概念、シロップを使った体積の概念、病室の窓から見える路線バスで旅人算、
はては文章題だけでつづられた同級生たちのお手紙と、苛烈だがどこかのんきな算数地獄におちいるシータ
「読んでいるだけでぐんぐん算数ができるようになる!」ともっぱらPTAと算数の先生がたに人気です。
図書室の貸し出し率実績はイマイチ
リクエスト
「アイウエ王とカキクケ公」
グッドエンドとバッドエンドの2バージョンがあるらしい
面白そうなのでリクエストです。
「そして永遠に瞳は笑う」
・舞台は幕末の長崎
既出だったらすみません。
「そして永遠に瞳は笑う」 の内容推測。
写真師上野彦馬が出てくる。
薄倖の美少女の写真を撮ってやる。
彼女は死んでしまうが、彦馬の撮った写真の中の
彼女の瞳は永遠に微笑みを続けるで終わり。
それで脇役の坂本竜馬の土佐弁がたぶん間違っている。
783 :
758:2005/08/29(月) 21:26:08 ID:sT83S9lY
やっと「人大杉」がとけたんで、久しぶりに覗けました。
>>779 「さんすうえん」には笑えた!
で、さっそくリクエスト。
「二人桃太郎」
・明治末期の絵本
・表紙は二つに割れた桃から洋装の男の子が二人姿を現してる絵(一人は手に小さな桃を持っている)
>>776ティッキはネイティブ・アメリカンの子。
赤ん坊の頃父を亡くし、母が必死に働いて育ててくれました。
ある雪の日、母のディアーはティッキをテントの中の炉のそばに寝かせて、
ポニーに餌をやるためほんの10分ほど外に出ました。
まだ寝返りもできないからティッキが火に触る心配もないと思ったのです。
突然の激しい泣き声に、慌ててテントに戻った母が見たのは、
初めての寝返りで炉に転げ込み、片腕を炎にあぶられる我が子の姿でした。
何とか皮膚は再生したものの、ティッキーの指は癒着して動かせなくなっていました。
ティッキーが不幸を乗り越えて皆に尊敬される呪医になる物語。
「二人桃太郎」推測
お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯へいきました。
お婆さんは川で大きな桃を拾い、家に持ち帰りました。
お爺さんがその桃を割ろうとすると…
「僕、桃太郎!!」
「僕、桃太郎!!」
何と、大きな桃から二人の少年が姿を現したではありませんか。
同時に名乗った二人は、驚いたように顔を見合わせました。
「何を言っている、桃太郎は僕だ!!」
「そっちこそ何を言う、僕が桃太郎だ!!」
唖然とするお爺さん・お婆さんをよそに、二人は喧嘩を始めました。
口喧嘩はすぐに取っ組み合いの大喧嘩へと発展し、お爺さんが「やめないと叩っ斬る…」と呟くまで、
二人の争いは続きました。
「ならば、こうしましょう」
お婆さんは、庭の小さな桃の木から桃を一つもいで桃太郎A(仮)に渡しました。
「その桃が甘いかすっぱいか…当てた方が本当の桃太郎にしましょう」
じっと手の上の桃を見つめ、桃太郎Aは
「この桃はまだ小さい。だからすっぱいに決まっている!!」
と自身ありげに言いました。
「いいや、甘いはずさ」
桃太郎Bも負けてはいません。
「小さくても、いい色をしている。」
再び二人がにらみ合い、掴みかかろうとした瞬間。
「…な…」
「何だ!?」
桃太郎Aの手に握られていた桃が淡い光を放ち、
「僕、桃太郎!!」
「僕、桃太郎!!」
中から小さな桃太郎がまた二人、生まれたのです。
「お前らは何だ!?」(桃太郎A)
「僕は桃太郎だ!!」(ミニ桃太郎A)
「馬鹿言うな、僕が桃太郎だ!!」(ミニ桃太郎B)
「お、お前らはどちらかって言うと一寸法師じゃないか!?」(桃太郎B)
こうして4人の桃太郎は「真の桃太郎」の座をかけて争い始め、
お爺さんもお婆さんも「もう放っておこう」と、夕飯の支度に取り掛かったそうな。
勢いだけで書いてみた。
…何の話だorz
「四人桃太郎」になってるし。
787 :
なまえ_____かえす日:2005/08/30(火) 20:28:51 ID:bekcvrjj
リクエスト
「ソロモンの封印―魔導師さまの弟子なのだ。」
・魔法使いの猫が、女の子(主人公)の家へやってくる話。
・美少女アイドルが出てくる。
789 :
なまえ_____かえす日:2005/09/05(月) 11:50:24 ID:Jjtfon4p
「ソロモンの封印―魔導師さまの弟子なのだ―」
美少女アイドルえりは小学三年生。
天才子役と謳われているが、それは演技に関することだけで、
仕事にしても、取材にしても全部ステージママの言うがまま。
えりにとっては生活そのもので美少女アイドル役を演じているにすぎないのだ。
そんなある日えりは映画で共演した子猫と仲良くなる。
子猫をかわいがるアイドルえり、というイメージからママもその猫を引き取ることにする。
ところがその子猫、実は大魔導師様の弟子。
あまりの魔力に嫉妬した大魔導師との賭けをしている最中なのだという。
賭けの対象は「人間の子供をパートナーにして、あるミッションをクリアすること。」だった。
自分の考えを持たないえりはまくし立てる子猫魔導師のマシンガントークに圧倒。
ついつい引き受けることとなった。
「まずは最低限、飛ぶ、消える、変身するの三つの魔法は覚えていただかないと」
子猫魔導師は自分を先生と称してえりに魔法の原理を説いてみせる。
これをこなすにはかなりの時間がかかる、いばってみせるがえりはやすやすとこなして見せる。
それも子猫魔導師よりもうまいのだ。
くぅーっ、パートナーであるはずのえりにライバル心を燃やして見せる子猫魔導師。
淡々としたえりに比べ、なににつけてもリアクションいっぱいの子猫魔導師。
驚きあきれながらもえりは子猫魔導師との時間を重ねていくうちにストレートな子猫魔導師を好きになっていく。
子猫魔導師はえりのことを知るにつれ、えりに深い思いやりを持つようになる。
あらかたの魔法を覚え、えりにも、子猫魔導師にも成長の兆しが見え始めたころ、
賭けのミッションが動き出す。
「余命いくばくもない少年にもっとも幸せな死を迎えさせること」
それがえり達に課せられたミッションだった。
790 :
なまえ_____かえす日:2005/09/05(月) 13:01:55 ID:Jjtfon4p
>>789の続き。
少年の名前は雄太。えりと同じ年の子だ。
雄太は難病にかかって病院で暮らしている。
奇しくも大型チャリティー番組に出演することになったえりはそれを通じて雄太と知り合う。
余命いくばくもないという事実を知っているのは今のところえりと子猫魔導師のみ。
雄太の父が俳優であり、えりと同じ年であることから
番組内の二人が主演のスペシャルドラマが企画される。
初恋を盛り込んだ感動ヒューマンドラマ。
子猫魔導師はこのことを逆手に取り、えりに雄太に幸せな恋の想い出を作ってやれとたきつける。
恋なんて芝居の中だけで意識したこともないえりは頭を抱えるが子猫のほうは妙なテンションで大乗り気。
おまけにこの雄太という男の子、一見、やさしくて明るく理想的な少年なのに、
えりの前では向こう見ずのいたずら好き。
車椅子でえりを連れまわしたり、演技指導としてキスを迫ってきたりとやりたい放題。
子猫魔導師は知らん顔で助けてもくれない。
えりはしかたなしに魔法でないしょの応戦。
いたずらしたりされあったりしているうちに垣根はだんだんなくなっていく。
しかし、ドラマが架橋に入るにつれ、雄太君の体調が悪くなっていく。
子猫魔導師に何とか魔法で出来ないかと頼み込むが、
ここに来てこの子猫魔導師。知識はしっかり身についてても、実践になるとてんで役立たずということが判明。
「役に立たない魔法なんか意味ないじゃない!!」
それが子猫魔導師の心の傷になっているのに、えりは雄太を思うあまり、子猫魔導師をなじってしまう。
えりは一人、雄太の力になろうとあれこれ試みる。
一方、ドラマに携わる大人たちはえりと雄太の変化に気づき、
ここからはドキュメンタリーとして盛り上げていくことを決断。
どんな時にも二人の周りでカメラが回る。
今までの経験からついカメラを意識してしまうえり。
まごころと演技の区別がつかなくなりえりは思い悩む。
そんな中、容態が悪化して熱に浮かされている雄太が、
たくさんの人たちがカメラを回している中、えりにキスをする。
とまどい逃げようとするえりの手を病人とは思えない力で握り締め、
好きだよ、ずっと僕のそばにいてくれ、こわいよ、一人になるのはこわいよと言う。
しばらくの沈黙のあと、えりは雄太の手を取って、かがみこむ。
私も雄太君のことが・・・
えりが口を動かしたその瞬間、
「テープが切れたからちょっと待って。」
カメラマンが声を上げた。
えりはついカメラの方を向いた。
大人があれこれ騒ぎ出したその合間をぬって、雄太がいたずらっぽくえりにささやいた。
「・・・今のシーン、ちょっと感動的だったかな・・・」
パンッ!!
人間ではない何かが雄太の頬を殴った。とまどう雄太の目に映る、ぽろぽろ涙を流すえりの顔。
そしてそのままえりの姿がかき消された。
青白く染まる空、背泳ぎのように漂いながらえりが泣く。
「哀しい・・・悲しい・・・って言うけれど、私に心なんてあるのかな・・・
この涙もほんとに私の心なの?・・・雄太君・・・そばにいたい・・・」
子猫魔導師は寄り添い離れ、また寄り添いながらえりを見る。
碧い空と大きな月は二人に答えなど教えてはくれなかった・・・。
792 :
なまえ_____かえす日:2005/09/19(月) 05:41:12 ID:CpYj0/rY
>>789-790 すごい!!
続きが気になります。
リクエスト
「SOS!時計よとまれ」
不思議な時計が出てくるらしい。
793 :
なまえ_____かえす日:2005/09/19(月) 22:06:01 ID:B12ysnVc
>>780 「アイウエ王とカキクケ公」
昔、ある国にアイウエ王という王様とその弟でカキクケ公という王族がおりました。
二人はたいそう兄弟仲が悪く、その国の人々は国の実権を二分する二人の兄弟喧嘩のとばっちりを受けては酷い迷惑を被っておりました。
そんな状態に疲れ果てた人々の間に一つの噂が流れました。
「サシスセ草という薬草を煎じてば、どんなに仲の悪い者同士でもたちどころに仲が良くなるそうだ」
けれど、そのサシスセ草はタチツテ島という島のナニヌネ農園という処にしかありません。
そこに行きつくには沢山の危険と困難を乗り越えねばならず、仮に取ってこられたとしてもアイウエ王とカキクケ公二人一緒に同時に飲ませるのはもっと難しく、実行しようとする者はなかなか表れませんでした。
「ならば、私が行こう」
そう名乗りをあげたのは、ハヒフヘ方士という方術使いでした。
ハヒフヘ方士はマミムメ黙示録という予言書を持っており、その指示によって無事、タチツテ島のナニヌネ農園からサシスセ草を持ち帰り、王と公二人に首尾良く煎じて飲ませることができました。
↓
グッドエンド版
薬は噂通りたちどころに効き、今までの仲違いを嘘のように解消したアイウエ王とカキクケ公はその後、手を取り合って国の繁栄に邁進し、子供のいなかった王の亡きあと、カキクケ公はヤイユエ4世として即位し、さらに国は栄えていきました。
そしてハヒフヘ方士も功績を認められ、広大な領地を与えられ、ラリルレ楼閣と呼ばれる館に住み、ヤイユエ4世のワイウエ王朝を影から支え続けました。
めでたし、めでたし。
バッドエンド版
ところが噂はでたらめで、まずい薬を飲ませられたアイウエ王とカキクケ公は機嫌を悪くし、さらに仲がこじれ、得体の知れない薬を飲ませた罪でハヒフヘ方士はヤイユエ要塞にあるラリルレ牢獄へ放り込まれてしまいました。
そしてアイウエ王とカキクケ公が国を二分する争いを続けている内に隣の国のワイウエ王が二人の国を滅ぼして国民はみんな殺されるか生き残った者は奴隷にされてしまいましたとさ。
めでたくなし、めでたくなし。
久しぶりに熟読ー。
「弟子なのだ」もうなんというかイイ。甘酸っぱいたまんない。可愛い。
「アイウエ王」上手いなあ。言葉遊びを収まるべきとこに収められるとほんと感服します。
795 :
789-790:2005/09/21(水) 13:10:47 ID:je8ajFY9
「弟子なのだ」続きです。(レスびっくりしました。ありがとうございます。)
美少女アイドル・えりが失踪して、様々な憶測が飛び、マスコミは騒然となった。
しかしえりの母親は何も語らない。いや、語らないのではない。語れないのだ。
あまりに娘のことを知らなすぎる自分に母親は愕然とする。
いっぽう、雄太の症状は以前予断を許さない状態である。
えりのこともあり、撮影はここで断念。あとは編集で製作されることが決まり、
スタッフすべてが引き上げ、病室は雄太一人残される。
病室の窓が静かに開き夜風が雄太のほほをなでる。雄太が静かに目を開ける。
「いるんだろ・・・、でてこいよ・・・」小さく子猫が一声鳴いた。
ついに大型チャリティー番組がスタート。数々の企画の中でも目玉は話題のドラマ枠。
パーソナリティーが懸命に盛り上げ、ドラマが始まる・・・はずだった。
流れてきたのは局の用意したドラマではなく、えりだけの映像だ。
始めて雄太と出会った時のぎこちない表情。雄太に振り回され戸惑ったりふくれっつらのえり、
いたずらっぽい顔、笑う顔、雄太のために泣いたり、必死になったり・・・すべてが生き生きとしていた。
その一つ一つに雄太の心の声とも取れるモノローグが重なる。
時にユーモラスに、時に優しく、時に哀しく・・・。
騒然となる会場内、走り回るスタッフの中、えりの母は一人涙をこぼしていた。
「これがほんとのえり・・・私の娘」
えりは人ごみにまぎれ街角の大型ビジョンを見つめていた。
これはカメラなんかじゃない・・・雄太君の目だ・・・
えりの胸がキュン・・・っと音を立てた。
映像はあの日涙とともに消えたえりの姿を映していた。
「ごめん・・・あのまま『死んでもいい』と思っちゃいそうな自分が怖かった・・・」
雄太のモノローグがぽつんとつぶやいた。そして誰もいなくなった病室の窓。大きな月がのぞいている。
「これが、オレの見たまんまのえりです。・・・オレの惚れちゃったえりです。それ、伝えたかったんだ、みんなに。・・・だめか?えり?」
えりの目からとめようのない涙がこぼれた。いつの間にかそばに子猫魔導師が来ていた。
「あいつに頼まれたんだ。大人達に勝手にえりを作られてたまるか、ってね。正体バレた弱みにしちゃあ、アタシもヤキが回ったね。」
子猫魔導師はえりをこづいた。「で、アンタはどうしたい?」
えりは答えるまもなく空に舞い上がった。答え?そんなもの、もういらない!
えりは流星のように一筋に夜空を飛んだ。もう何も迷いはなかった。
796 :
789-790:2005/09/21(水) 13:49:35 ID:je8ajFY9
>>795の続きです。
えりは雄太の病室にたどり着いた。窓はなぜか開けっ放しだった。
えりはふうわり雄太の枕元に降り立った。雄太が目を開け笑った。
「ずるいよ、魔法が使えること黙っているなんて・・・。」
「ごめん・・・魔法じゃ病気…治せないの。」ぽつんと言ってえりはしょげた。
「バカだなぁ」雄太がおどけて笑った。「そんなことよりも、魔法であんなことやこんなこともしたかったのに・・・」
雄太の口から出てくるいたずらの数々にえりは笑った。ひとしきり笑った後ぽつりと雄太がつぶやいた。
「くやしい。・・・くやしいけど、えり、かわいい。」えりは真っ赤になった。それからえりはちっちゃく言った。
「私も雄太君のそばにいるときの自分が好き。・・・これ、恋してる・・・ってことなんだね。」
雄太はくすぐったそうに笑った。それから二人はちっちゃなキスをした。
「オレ、死にたくないなぁ・・・!!」雄太は心から笑って言った。「笑いながらそう言える。なんかサイコーだぁ・・・」
・・・それが、雄太の最期の言葉だった・・・。
雄太の死後、心無いもの達は一連のことについて色々騒いだ。
それでもえりはアイドルを続けていた。えりは今、少しでもカメラの前に立っていたかった。
カメラを通して、視聴者を通して色んなえりを雄太に見てもらいたかった。
えりの母もえりに何かを押し付けることはなくなった。娘の心を見ようとする母は今ではえりのとても大切なパートナーである。
ただ残念なのは、あの日から子猫魔導師が姿を消してしまったこと。それを境にえりの魔法も使えなくなった。それでいい、とえりは思う。
えりが自分の道をいくように、子猫魔導師も自分の道を歩いているのだろう。
なにもしてやれなかったけど・・・がんばれ。
えりは夜空を見上げるたびに、子猫魔導師の幸せを祈った。
・・・そんなえりの様子を水晶玉で見つめているのは、いっぱしの魔導師姿の子猫魔導師だ。
「がんばれ、えり。アタシももう逃げないよ。」
微笑む彼女の傍らにはもう幾千年も眠り続けている大魔導師がいる。
「アタシはもう知恵なんか要らない、あなたに何もしてやらない・・・。ただそばにいる、あなたのそばに・・・」
賭けとうそぶき逃げ続けていた子猫魔導師はもういない。ここにいるのは恋する魔導師。自分の道を友と知ったただの女魔導師だった・・・。
終わりです。長々と拙い文章にお付き合いいただき、申し訳ありませんでした(礼)。
>>789-790 >>795-796 リクエストをした者ですが、
まさかここまで素晴らしい物語を考えていただけるとは…
完全に、一つの作品として完成していますね。
感動させていただきました!!
798 :
なまえ_____かえす日:2005/09/21(水) 19:43:15 ID:B5Axi9xu
新しいリクエストをします。
「どんぐりどらや」
・表紙のイラストは大きなドラ焼きの上に擬人化されたどんぐり達がのっかってる絵。
>>795-796 子猫魔導師は女性だったのか。恋する乙女はふたりいたのね。
うわっと涙出た。かわいいなあ。素敵でした。
御馳走さまです。
801 :
なまえ_____かえす日:2005/09/24(土) 21:29:30 ID:8cwtUMHQ
>>792 「SOS!時計よとまれ」
不思議な時計が出てくるらしい。
主人公は小学生の男の子。
ある日、学校からの帰り道、小さなUFOらしきものが溝にはまっているのを見かけ、拾い上げる。
すると、蓋が開き、中から一人の小人が姿を現した。
「やあ、私は遙か遠い星からやってきた宇宙人だ。船が溝にはまって動けなくなって困っていたのだ。助けてくれてありがとう。
実は私は君のような善良な少年を探す目的で地球に来たのだ。君に困っている者や危険にさらされている者を救助する任務を与える。
この時計を君に渡そう。この時計のスイッチボタンを押すと、針の動きが一時的に止まる。すると、時間自体も同時にその間止まるのだ。これを使って任務を遂行してくれ」
と、男の子にとってはずいぶん一方的なことを有無をも言わせず押しつけると、そのままUFOに乗って空のかなたに飛び去っていった。
実はこの宇宙人、任務に的確な人物を捜すのが面倒になって、たまたま最初に出会ったこの男の子に資格審査もしないで適当に任務を押しつけていったのだ。
そうとは知らない男の子の方は与えられた任務にやる気満々。
渡された時計は危険な目にあっている者のSOSをキャッチするセンサーも付いていたので、男の子は次々に「時計よ、止まれ!」と時間を止めてはその間に任務をこなしていった。
ところが、ここに問題が生じた。男の子自身の時間は止まらないので、他の人間よりも早く年を取っていってしまうのだ。
このままでは他のみんなより早く大人になり、おじいさんになってしまう。
かといって、「宇宙人に選ばれて任務を与えられた」と信じている男の子は時計を捨ててしまう気にもなれなかった。
そんなとき、偶然同じクラスの女の子に彼の秘密を知られてしまう。この女の子、すごいおしゃべりで、アッという間にクラス中に彼の秘密が知れ渡ってしまった。
そこで、この時計に関わる男の子の問題についてクラス内で学級会議が開かれ、男の子が使った時間分クラス全員が彼の任務を引き受けてやることに決まった。
しかし、この時計、使用者一人限定だったので実行し始めると使用人数オーバーでぶっこわれてしまった。
いったんはパニくったみんなだけれど
「でも、結局、もともとこんな時計なかったんだから、元に戻っただけなんじゃないの?」
と一人がいった言葉で冷静さを取り戻し、「それもそうだね」と最初からなかったことにしてしまった。
男の子が任務に就いていたのは正味1ヶ月程度だったので、ばれる範囲ではなかったこともあった。
そして、その頃、勝手に任務を押しつけた宇宙人は、忘れて自分の星での生活の忙しさに追われ、とっくに男の子のことや時計のことなんか忘れてしまっていた。
一体、何のためにわざわざ地球まで時計を渡しにきたんでしょうね?
はっは。わろた
妙に冷静 結果オーライ。
そういうドライさも児童書らしいよなー
803 :
なまえ_____かえす日:2005/09/26(月) 13:11:41 ID:+n5pjZhk
「どんぐりどらや」
時は大正、舞台は東京。
大きな和菓子屋に奉公に来たばかりの寅弥(とらや)は一人離れてのなれない奉公生活に泣きたくなる。
つい里恋しさに、奉公先を抜け出し一晩過ごした近くの神社で一本のしいの木を見つけた。
小ぶりのその木は周りの大きな木に囲まれながらもわっさわっさと枝をそり伸ばし、
たくさんのどんぐりを勲章のようにつけていた。
寅弥はそのしいの木を見て、流した涙を吹き払い、朝日の中、店へと戻る。
それからというものの、寅弥はそのしいの木に「どんぐりどらや」と名づけて自分の心の励みとし、奉公にいそしむ。
「小さくたってお前のように勲章ぶら下げて生きていくんだいっ」
寅弥はいつもどんぐりどらやに語りかけるのが日課だった。
奉公もどうにか様になっていき、店の職人さんたちにも眼をかけられるようになってきた。
そんなある秋の日。寅弥は配達の途中、どんぐりどらやの下で泣いてる子供を見つける。
親に死なれ人買いに売られていくらしき女の子だが、幾日も満足に食べていないのかやせ細って力もない。
寅弥はついお使い物のどらヤキをその子に食べさせてしまう。甘いどらヤキにその子の顔は輝くが、寅弥の顔は暗かった。
おつかいもできずにすごすご帰ってきた寅弥。正直に話すつもりがなかなかタイミングがつかめず黙って奉公先を抜け出す寅弥。
「どんぐりどらや。おら、決して後悔はしない。でも、おらが盗みをしたのはれっきとした悪事だ。
いつかお前みたいにちっこくっても勲章をつけて、胸張って生きていきたかったのに・・・。
胸張って生きてくって難しいなぁ・・・。」
そういうと寅弥は用意してきた縄を枝にくくり、小さな頭をわっかでつろうとする。
その時、寅弥の重みかなにかはわからないけれど、どんぐりどらやの枝がバッキリ折れて、寅弥の頭にぶつかった。
とてちたちったかた、どらやの勲章のしいの実達に足が生え、どこへともなく去っていく。
おぅい、おぅい、待ってくれよ・・・おいらも連れて行ってくれよ。寅弥はヒッシで手を伸ばす。
どれぐらいの間だろう・・・寅弥が気を失っていたのは。
店の職人の一人に起こされ気がついた寅弥は、くらくらする頭で自分のしでかした悪事を思い出した。
「何言ってるんだ」職人は寅弥の頭に水をぶっ掛けた。
「さっき、お得意先から使いが来て、『おいしいどらヤキだった』と代金を置いていったぞ。」
水も滴るカッコのまんま寅弥は目を白黒させた。
職人に促され寅弥が立ち上がると、そこにはたくさんのどんぐりが。
まるで勲章で寅弥を飾るかのように寅弥の周りをふちどっていたのだ。寅弥は目にこぶしを当てておんおんと声を上げて泣いた。
寅弥の帰ったあと、ふいに空からこそこそ話が聞こえてきた。
「あーぁ、いなくならなくてよかったな、寅弥。」
「もちろん。あのまま寅弥を死なせるもんか。」
どんぐりどらやの枝の小さなどんぐりたちだ。「なんてったって、ぼくらの目標だもんな、寅弥は。」
「おうともよ、ぼくらも早く大きくなって、寅弥みたいに自分の足で立ってみせるんだ。」
どんぐりたちは夢見がちにそう言うと、地面に落ちて芽を出して大きくなった時の自分に思いをはせた。
そんなどんぐりたちのこそこそ話を、神主さんはニコニコ笑いながら聞いていた。
そこへ巫女さんが首をふりふりやってきた。
「言われたとおり、和菓子屋さんに行ってお金を置いて来ましたよ。でも、どらヤキは・・・」
「巫女さん」神主さんは巫女さんの言葉を遮った。「りっぱな夕日ですねぇ、まるで勲章のようにぴかぴか光ってますよ。」
神主さんはどらやきみたいな黄金色した大きな夕日に目を細めた。
夕日はどんぐりどらやの勲章たちをこの上もなくてらてら光らせていた。
ありがち・・・ですね。けど、終わり。
804 :
なまえ_____かえす日:2005/09/26(月) 19:53:49 ID:GUPPcq/Y
>>809 いい!!
特に「小さくたってお前のように勲章ぶら下げて生きていくんだいっ」
って言葉の寅弥のけなげな思いがじんとくる。
寅弥の前向きさがよかったけど、一つ、もやもやすることが…
どら焼届ける予定だったお得意先って、神主さんだったの?
そうでなかったら、お得意先に商品は届いてないことになっちゃうと思う…
806 :
803:2005/09/28(水) 11:54:13 ID:qG/IJv0E
「どんぐりどらや」をカキコした者です。
レスありがとうございました。
>>805さん
お察しのとおり、お得意先は神社の神主さんです。
神主さんのセリフの中の『勲章』というのがキーワードのつもりでした。
勢いで書いてしまったのでかなり説明不足でした(自省)。
巫女さんに「でもどらやきがまだ・・・」と言わせておけばもう少しわかりやすかったかもしれないですね。
でも、自分でも書いててとても楽しかったです。
また思いついたらカキコしたいと思います(ぺこ)。
リクエスト。
「海にでるつもりじゃなかった」を。
>>807 「海にでるつもりじゃなかった」
泳ぎの苦手な太郎くんは、
お父さんと海につれられて練習をさせられます。
海が大嫌いな太郎君は、我侭をいってお父さんを怒らせますが
その瞬間、太郎君は波に攫われてしまいました。
何とか陸にたどりつくまで浮き輪一つでサメに追い掛けられたり、
泣きながらクラゲとバトルに突入したり、
何とか知恵を絞って生き延びようとする少年の
息つまるスリルとサスペンスの物語。
809 :
なまえ_____かえす日:2005/09/30(金) 19:53:19 ID:7yB1bAZ8
「海にでるつもりじゃなかった」
「今度の夏休みはモーターボートに乗って川をさかのぼって山にキャンプに行こう!」
大学生のお兄ちゃんの提案に賛成してお兄ちゃんの操縦するボートに乗り込んでキャンプに出掛けた兄弟4人。
だけど、出発してからしばらくして変なことに気が付いた。
狭まるはずの川幅がどんどん広がっているのだ。そしてさらに…あれれ!?
両岸がなくなってる!!
実は方向オンチのお兄ちゃん、山に行くつもりが間違って川を下り、海に出てしまいましたとさ。
810 :
なまえ_____かえす日:2005/10/02(日) 23:36:47 ID:VT+dUpx+
「海に出るつもりじゃなかった」
東京大地震が起こった。
東京のど真ん中に住んでいる太郎はそのとき、学校の修学旅行で京都に来ていた。
多くの生徒が家族の安否を気にしているが、テレビは何も放送しない。ラジオに頼るもラジオも
東京の様子を伝えようとはせず、ただ淡々と増えていく死者数を伝えている。
教師の命令により、泊まっていたホテルから無断で外に出てはいけないことになっている。
教師に詰め寄る生徒もいる。「何故東京に家族の安否を調べに言ってはいけないのか」
教師は言う。「東京は無法地帯と化しているそうだ。わが校の生徒を危険にあわすことはできない」
しかし、太郎は我慢できなかった。
夜中、友人2人とホテルの窓から命がけで外へ脱出する。
京都はいつもどおりの雰囲気に見えるが、どこか人々は不安そうな顔をしている。
ヒッチハイクで東京に向かうダイスケさんの車に乗せてもらうことになった太郎と友達。
京都を出てすぐ、東京から逃げてきたと思われる人間に出会う。眼が血走っており、
顔は茶色に汚れている。友達の一人が東京の事情を聞こうと車を降りたが、血走った眼で咆哮をあげながら、
その人は、友達を刺した。何度も、何度も。
完全に正気ではない。と太郎は気づいた。と同時に顔が茶色に汚れているのは返り血によるものだと気づいた。
刺された友達は地面に崩れる。「先に行ってくれ。東京を見てきてくれ。……頼む」それが最期の言葉だった。
悲壮な思いで東京へ向かう太郎とダイスケ、それに友達。
東京へ向かうにつれ、雲が重く垂れ込み、腐敗臭が漂う。空気は重苦しかった。
高笑いし続ける人や地面に横たわったまま動かない人、ナイフをちらつかせてこちらをにらむ人などが
道路わきにたくさん、いた。
東京に入り、友達が自分の家の近くだから見に言ってくる、と言う。
車で行こうにも道が細すぎるため、ここで待つしかない。太郎は一緒に行こうかと言ったが、
友達は笑顔で「一人で大丈夫だ」と言った。
それきり友達は帰ってこなかった。
突然、ダイスケさんの側の窓が割られ、ダイスケさんの首に包丁が突き刺さる。
吹き上がる血は、まるで噴水のようだった。とめどなく流れる血。
「車を渡せ。さもなくばこいつのようになるぞ」とダイスケさんを指す包丁男。
太郎は緊張した足取りで車を降りる。
ダイスケさんの死体は無造作に地面に放り出され、包丁を持った男は車で走り去っていった。
ダイスケさんの死体はすぐに多くの人間によって身包みをはがされた。
太郎は自分の家の方向へ走った。
建物のほとんどは崩れ落ち、廃墟のようだった。どこかから悲鳴がひっきりなしに聞こえる。
どんよりとした灰色の雲が、雨が降らせ始める。
太郎は自分の家を見た。
自宅から先は、海に沈んでいた。
かろうじて自宅は床より少し上だけ浸かっているようだったが、寄せては返す波に家は浸食されていた。
太郎の家族の死体が、海に浮かんでいた。
いつもの家に帰りたかったんだ。母親と父親、弟のいる、いつもの家に帰りたかったんだ。
海に出るつもりじゃなかったんだ。
完(初めてなので要領がつかめず長くなってしまいました。すいません)
リクエスト。
「帰ってきたオレ様」
前作は出てたみたいだけど
こちらがまだでていなかったので。
他の情報はなしです。
それと質問なのですが、
一つのリクエストに対していくつかの作品ができてもいいのですか?
過去ログなどを見て、ずっと
「一つのリクエストに対して一つの推測」かと思っていました…。
810になんというか…掛け値なしに嫌悪。
細部に友人たちとの他愛ないやりとりや希望や不安が描かれながら
辿り着く絶望ならば忘れられない物語になるのかもしれないけれど。
ドラゴンヘッドのようだなあ。でも、それが決して
フィクションとも思えないのは某国の惨状を聞くからなのかなんなのか。
>811
過去ログでもわかるけど複数推測のきてる話もたくさんあるよ。
>>1のまとめサイトさんいってみそ
813 :
なまえ_____かえす日:2005/10/03(月) 11:20:25 ID:oN776z5g
タイトル「玩具修理者」
主人公は姉と弟。それに不思議なおもちゃ屋さん。
おね
814 :
どんぐりどらた:2005/10/03(月) 12:42:06 ID:qO1Z1/cY
「帰ってきたオレ様」
オレ様は小学五年生。お日様の下でクラスメートとサッカーをしたり、
リレーの選手になったりするくらいと体を動かすのが大好きな男の子だ。
暑い夏のある日、オレ様のクラスに背の低い変なやつが転校してくる。その子は小山。
生まれつき目が悪いから色の薄いサングラスをしている。
ものめずらしさから、オレ様たちは小山君のメガネを借り、奪い合うように遊び道具にする。
ものがよく見えない小山君が「メガネを返してくれよ」とうろうろする様子がおかしいと指差して笑うオレ様たち。
やっとメガネを返してもらった小山君がくすん、と鼻を鳴らしたことをそのときのオレ様たちが気づく由もなかった。
オレ様がサッカーの試合で大きな怪我をした。
二・三週間の入院のあと帰ってきたオレ様は痛々しく松葉づえをついていた。
クラスのみんなは最初オレ様をいたわってくれたものの、次第にオレ様が使っている松葉づえに興味がわき、
放課後の帰りがけ、何人かの友達がオレ様に松葉づえを貸してくれとねだる。
オレ様は軽い気持ちで松葉づえを貸してやるものの、だんだんエスカレートしてくる松葉づえを使ったいたずらに戸惑い、返してくれるように頼み込む。
ところが、友達は返すどころか、追いかけるオレ様を面白がり逃げ回る。
片足で疲れきったオレ様は友達を見失いしゃがみこむ。
しばらくして、ふとオレ様を呼ぶ声に顔を上げると小山君が立っていた。
「大丈夫か?」声をかける小山君に素直になれないオレ様。
「ちょっといじわるな気分になってきた」と小山君は言うが、サングラス越しの小山君の目は静かだった。
小山君に肩を貸してもらうが、背の低い小山君はかなり苦労する。オレ様は小山君にすまない気持ちでいっぱいになるが
「ぼくの足は動くから、君に貸してあげることぐらい訳ないさ」としれっとしている。
苦労して立ち上がった二人はやっぱり苦労して松葉づえを取り返す。
松葉づえでオレ様がようやく歩けるようになった時、急に力が抜けた小山君が座り込んでしまう。
オレ様は松葉づえをうまく使って水のみ場でハンカチをぬらすと小山君に渡してやる。
「ありがとう。道具って便利だね。」小山君が濡れたハンカチで顔をぬぐいながらオレ様の松葉づえをみて笑う。
「・・・ないと困るものだよな。」
と、オレ様もうなずいて、あらためて小山君のメガネに目をやった。
小山君のメガネはきらりと夕日を跳ね返し、オレ様の顔を赤く染めた。
オレ様は目をそむけることなく、小山君に言った。
「小山、一緒に帰ろうぜ。サッカーの話、してやるよ。」
おしまいです。
>>814 おおぉ、正統派ジュブナイル。
綺麗にオチてて普通に感動しました。
自分も何か書こうと思いましたが
「帰ってきたオレ様」と綺麗なジャイアンのイメージが被ってどうにもorz
816 :
なまえ_____かえす日:2005/10/03(月) 20:40:40 ID:wK3X2Qr/
>>812 自分も「ドラゴンヘッド」を連想した。
ていうか、もろパクリじゃないのか?
現実に即すると関東大震災当時のパニックに近いかもしれんけど。
>>814 名前欄名前欄ー(笑)
いや、いいもの書く人は違う話でもいいの書くね。GJ!
リクエストします。
「オ・ヤサシ巨人BFG」
・表紙は女の子と巨人
・女王が出てくるらしい
819 :
どんぐりどらた:2005/10/09(日) 15:23:57 ID:/KmDq4KT
「海に出るつもりじゃなかった」
ずーーーーっと頭から離れなかったのですが、
どうしてもニジマスとシャケの悲恋物語になってしまいます。
同じ川で生まれ、同じ川で育つオスのニジマスとメスのシャケ。
ニジマスは「ニジマスのニジは虹って意味なんだ。虹を背負って大きくなるんだ。」
とことあるごとに幼なじみのシャケに話します。シャケはそんなニジマスくんを応援するのです。
あるとき、シャケは大人のシャケさんから
「シャケは大きくなると広い海に出てすてきな恋をして卵を作り、またふるさとに帰ってたくさんの命を産み落とすんだよ。」
と教えられます。恋を知らないシャケは物語のように大人になり海に出ることを夢に見ます。
話を聞かされたニジマス君は面白くありません。
「広い海に出る?それは男の見る夢にふさわしい」とシャケの話を突っぱねてしまいます。
シャケとニジマス君はそのままケンカになり、お互いの意地と行き違いから仲直りが出来ずやがて大きくなります。
シャケは本能のまま海に向かって旅立ちます。ニジマス君にほんのちょっぴり心を残したまま。
シャケがいなくなり、ニジマス君は初めてシャケへの想いに気がつきます。
大きな清流の中、ニジマス君はひたすらシャケを追い求めます。
しかし、本能には逆らえない。ニジマス君はふるさとから離れることは出来ないのです・・・。
ニジマス君は川の水面を虹色に照らす日の光を見つめ、叶わぬ恋にそっと別れを告げました。
月日がたち、海に出たシャケたちが大きなおなかを抱え帰ってきました。
ニジマス君と仲のよかったシャケの姿もありました。
ニジマス君は人知れずそっとシャケのそばによりました。
しかし・・・「・・・海に出るつもりじゃなかった・・・」
と、シャケは呆けたようにうわごとを繰り返すだけ。シャケの心はずたずたでした。
素敵な恋を夢見て本能のまま広い海への旅に出たものの、それは過酷な旅でした。
キズだらけでたどり着いた海で待っていたもの、それは素敵な恋などではありません。本能だけの命の営みだったのです。
そうして卵を抱え、また、本能の赴くままこのふるさとへと帰ってきたのです。
心をなくしてしまった哀れなシャケはおなかに卵を抱えたまま、すっかり子どもに戻ってしまいました。
しかし、そんなシャケに誰も見向きもしません。
みんな生きるのに必死なのです。命を残すのに必死なのです。
そんなシャケも本能に赴くままたくさんの卵を産み落とします。
そして自然のまま命を終えていきました。
残されたニジマス君はシャケを思い胸が張り裂けそうでした。
しかし、ニジマス君にも本能があるのです。気がつけば卵からかえる幼魚を・・・。
ニジマス君は泣きました。一体なんなのだろう、生存本能という自然、運命とは!!
やがて、ニジマス君にも死の瞬間が訪れます。
薄れゆく意識の中、ニジマスは生き残る幼魚の群れを見ます。
頼りなくもたくましい群れたちは虹のように日の光を浴びながら、
自然を楽しんでいるのです。
ニジマスは安らかな想いで水面の上に光る空を見上げました。
碧い空には大きな大きな虹がかかっていました。
・・・勢いで書いてしまったけど・・・生態はまったく知らないんですよね。
ニジマスとシャケって卵の姿かたちは似てるように思えるけど、成魚は大きさまったく違うよな。
いや、そもそも同じ川にすむのだろうか・・・。ま、いっか、終わりです(児童書ではいい加減なのは問題がありそうだけど)。
でも書いてて、ちょっと『野菊の墓』が頭に浮かんじゃいました。
820 :
なまえ_____かえす日:2005/10/12(水) 22:55:49 ID:eQJ8lZTN
「海に出るつもりじゃなかった」、人気だな。これで4作目か。
リクエスト「くんれんばっちり」
・主人公はリュックしょった竜の子どもらしい。
・表紙のイラストは主人公らしき竜の子が着物着たおばさんキツネと踊り踊ってる絵。
「オ・ヤサシ巨人BFG」
草間大作君と共にBF団の野望を挫く心優しき大巨人、
BigFireG(R1)ことジャイアントロボ(OVA版)の翻案ノベライズ。
作者・出版社がライノベ系だったため草間少年は萌え女子に変更、
ビッグファイアが女王だったり十傑衆は軒並み美少女と据え変えられている
(何故か国際警察機構側は静かなる中条長官だけが妙齢の美女。
衝撃のアルベルティエが黒髪ロンゲの片メガネゴスロリ、
激動たるカワラザキが車椅子の薄幸少女だったのにはワラタ)が、
キャッチーなキャラデザと萌えて燃えて泣かせるシナリオにより
一部の大きなお友達から絶大なる人気を博したものの、
コアな原作(OVA版)のファンからは
「原作イメージぶち壊し」「作品の陵辱」「市場に迎合しすぎ」
「話纏める力量がないから最終巻が出ない」「余計なもん出すなら最終巻出せ」
などなど戦犯扱いされている。
「うんこのかえだま」想像。
汚い話かもなので注意。
今年も、このイベントがやってきた。
文化祭。
文化祭自体は楽しいし好きだ。
問題は…その前にある、検便。
模擬店をだすクラスは、全員事前に提出しなければならない。
小学生に何をやらせるんだ。
恥ずかしいったらありゃしない。
僕は、よろこんで便を提出するような低脳なやつらとは違うんだ。
ああ、明日が憂鬱だ…。
思いついたのは、「ニセモノの便」を提出すること。
材料は何がいいだろう…。
ニセモノだとばれてしまっては意味がない。
台所をあさっていると、味噌を発見した。
ベタだがこれがベースとしては一番いいと思う。
赤味噌と白味噌をブレンドする。
うん、それっぽくなってきた。
もう少し赤味噌を足した方がいいか…。
田楽につける、黒っぽい味噌も少しだけ入れよう。
野菜くずを小さく切って混ぜた方が、リアルになるかもしれない。
僕は、こうしてニセモノの便作りに熱中した。
完璧だ。
これで恥ずかしい思いをすることもなくなる。
自分の作戦に、僕は一人でにんまりとした。
そして、検便の検査結果が出る頃。
一人の少年が保健室へ呼ばれ、こっぴどくしかられたのは言うまでもない。
※この話はフィクションです。
よい子の皆さんは、まねをしてはいけません。
リクエストします。
「ハッピーバースデー 命かがやく瞬間」
・母の一言で言葉を失った少女が、祖父母の愛と死を経て変わっていく姿を描く感動作、らしい
・主人公の少女の名はあすか
そこまでいっちゃ想像の余地があんまないよね
826 :
なまえ_____かえす日:2005/10/20(木) 22:08:10 ID:4PJRUAUf
「ウンコのかえ玉」
人間化したウンコが、主人公に代わって替え玉受験をする話だと思った。
827 :
なまえ_____かえす日:2005/10/21(金) 20:29:00 ID:phMCHk2p
「ウンコのかえ玉」
駄菓子屋のあんこ玉が実はウンコで出来ていて(ry
リクエスト
「教室二○五号」
チラッと見て面白そうなタイトルだなあと。
「教室205号」
突然の災害かなんかで学校の校舎が使えなくなり、
やむなく、近くのホテルが一時的な教室として部屋を提供することになった。
主人公たちのクラスは205号室。
今まで見たこともないホテルの部屋での授業にわくわくし、先生の制止も聞かず
ベッドで跳ねたりカーテンを開け閉めしたり、勉強どころではない子供たち。
ついに堪忍袋の緒が切れた先生は、子供たちを残して授業放棄、
ドアを閉めて去ってしまった。
そして、1時間たっても2時間たっても帰ってこない。
さすがに不安になった子供たちは、謝りにいこうかとドアを開けようとするが、
鍵が掛かって開かない。フロントへ繋がるはずの電話も、なぜか通じない。
一体どうなってるの? 閉じ込められたのか? 待っていれば誰か来るのか?
とりあえず鍵を開ける方法を考えたほうがいいのでは? ていうかおなかすいた!
と、議論したり喧嘩したり工夫したり協力したりいろいろする物語。
>>829 ちょっとホラーっぽい展開にドキドキしました!!
何かタイトルがすごくかっこよく見える。
こういう本があったら、読みたいなあ。
リクエスト。
「ブラック・ウィングス、集合せよ」
少年たちと一匹の犬が活躍する話らしい。
831 :
なまえ_____かえす日:2005/10/27(木) 19:45:15 ID:r87scnJv
リクエスト「ぼくたちもそこにいた」
・ヒットラー・ユーゲントに入った三人の少年の話だそうです。
リクエスト
「ボク、ただいまレンタル中」
身寄りの無いお年寄りの一日孫になったボクのお話らしい。
833 :
なまえ_____かえす日:2005/10/30(日) 13:14:15 ID:yIdA/IlP
ダレンシャン
ダレンシャンという名前の魔法少女がいました。
ロッキンロビンという男の人がいました。
ふたりはけっこんしましt
だめだ興味ないからわかんねぇ
834 :
なまえ_____かえす日:2005/10/30(日) 15:02:20 ID:05w7tIzU
デルトラクエスト
少年(勇者)が、仲間を増やしつつ敵を倒していく冒険物
何処と無く私的にドラクエっぽいイメージがある本。
デルトラクエスト
トラック野郎を父に持つ譲二(当然名前はジ/ョージ山/本から)は
夏休みの自由研究として、父の仕事に密着取材を選んだ。
父のトラックは、世間で言うところの「デコトラ」。
どこかの浮世絵みたいな絵と、ピカピカでは済まされない
派手な電飾のついた、動く歌舞伎町みたいなトラックだ。
「いつも思うけど、お父さんのトラックって派手だねえ」
「いいや違うぞ。俺のトラックなんざあまだまだ地味だ」
そういう父が語る、ある伝説のトラックは、
「走ればエイトマンのごとく、力強さはアトムのごとく、
その艶姿は香港の夜景すら霞む」そうだ。
しかし、そのトラックを見たものはなく
トラックのどこかに「デルトラ」と書かれてるのが唯一の手がかり…らしい。
そんな親子の前を横切る一台のトラック。
ふと見たナンバーには「Delu-Tora」の文字が。
仕事そっちのけでトラックを追いかけ始める
父と子のひと夏の冒険物語。
…けどお父さん、仕事しないと首になっちゃうよ!(譲二:談)
836 :
なまえ_____かえす日:2005/11/02(水) 13:12:18 ID:Nu+u8Mgp
「ずっこけ魔女がんばる」
ドジな魔女ばあさん三人組が主人公。
魔法の薬の調合を間違えて大変な目に遭ってしまい
元に戻すために右往左往。
>>824 「ハッピーバースデー 命かがやく瞬間」
・母の一言で言葉を失った少女が、祖父母の愛と死を経て変わっていく姿を描く感動作、らしい
・主人公の少女の名はあすか
「ことば」がリアルな事象として、物理法則と同じように現実的な強制力を持つ世界を舞台にした、ハード・ファンタジー。
それは「ことだま」が現存する世界であり、「はじめに言葉あり」として始まった世界である。
言葉を失わせる言葉は他者への攻撃として最大級のものであり、この世界では殺人に匹敵する罪である。
ヒロイン・あすかは、優秀な「創言師」である母親からこの攻撃を受け、幼少時に言葉を失った。言葉を失うということは、この世界ではすべてを失うことであり、他者との関係性の一切から切り離されるだけでなく、現実的な物理世界からも存在が失われることである。
すべての創言師の師であり、いまは引退した偉大な言葉使いであった祖父母は、創言界に変革と混沌をもたらしたわが娘の罪を償うためにも、ことばを失った孫娘を現実世界に留めようと必死の努力を重ねる。
それは「創言」という行為を超えた、新たな「言語=現実操作能力」を開発する過程でもあった。
無意味であり一貫性の無い灰色の精神の荒野を漂っていたあすかは、6才になったときときはじめて、この自分を取り巻く世界ならざる世界とコミュニケートする術を自得した。それは認知障害の子供の成長とにて無くもない。
祖父母の呼びかけと、言葉からの遮断という母から与えられた過酷な条件によって、あすかは明確な言葉になる以前の自分の「おもい」を、ことばを使わずに他者に伝える方法を編み出した。
それは「創言」に変わる、まったく違った能力が生み出された瞬間でもあった。
言葉がすべてを決める世界で、言葉無くして世界を操作できる能力を得たあすかは、言葉世界の女王として君臨する母の元に向かう。
母との愛憎渦巻く戦いの中、祖父母を失うことで能力を完成させたあすか。それはいつしか、言葉でできたこの世界全体を揺るがすものとなる。そんな彼女を人々は「世界破壊者」と名付け、呼んだ。
それは真なるあすかの誕生日、ハッピーバースデイだった。
戦いは長く長く続いた。言葉が意味を無くしてゆく中で、「長い」「短い」という言葉も意味を無くし、時間も永遠のようであり、一瞬のようでもある。
言葉無きものがどう生き得るのか? それは言葉を極めた超天才であったあすかの母親が、我が子によって確かめようとした実験であり、我が子に託した試練でもあった。
母を倒したとき、それが母の贈り物でさえあったことを知ったあすかは、ついに母と和解し、許すことができるようになった。母の(精神的な)死とともに、あすかは言葉の世界を終わらしめることになった。
そしてその後どんな世界がやって来たのか、誰も知らないし、誰もがしっている。
>>837-838 なんか、漢字が多くて固い文章のせいか、小難しそうな話だな。
リクエスト
「もったいないばあさん」
あえてタイトルだけで。
バッテリー
よろしくメカドックの続編。
エンディングテーマは「よろしく俺にチューンナップ♪よろしく俺に〜チューニング♪」
841 :
なまえ_____かえす日:2005/11/04(金) 19:38:54 ID:ykDpm3ww
なんか、最近、リクエストされた作品を推測するって形式が崩れてるな。
自分で勝手に推測したのが面白ければ、それでもいいんだけど、なんかどれもイマイチで、書いてる本人だけ楽しんでるみたいで、読んでてもしらける。
えぇっ!リクエスト必須だったんですか?「勝手に推測」なのに…
自分結構勝手に書いちゃったよ。
まあ、最近はリクエスト形式が主流になってるけど
まとめサイトさんの歴代スレッドとか見てみるとわかるけど
もともとは勝手に推測でいいんだよ。
ダジャレネタが多いのが
>>841のお気に召さなかったということだろう。
SF板よりゃはるかにマシです>ダジャレ率
846 :
なまえ_____かえす日:2005/11/05(土) 21:09:30 ID:i5ZhCLYG
それ以前にダジャレにもなってない気がしないでも…
リクエストしてるのはどこぞのバカだろうと思ってスルーしてた。
そもそんなスレじゃないし。
…釣りか?
849 :
なまえ_____かえす日:2005/11/06(日) 13:11:25 ID:ujtcvqmu
>>847 このスレのレス全部最初から読んで、それでも釣りだと思うんなら、仕方ないけどね。
それはともかく、未消化のリクエストの推測も読みたいんだが。
ここしばらくの流れだとリクエストにに応えにくい雰囲気はあるかもしれないけど。
んじゃ
>>831 >「ぼくたちもそこにいた」
>ヒットラー・ユーゲントに入った三人の少年の話だそうです。
1938年にヒットラー・ユーゲントが来日した時。
端正な金髪碧眼、すらりとした長身にまとった漆黒の制服、
胸に輝くハーケンクロイツ。
ヒットラーの理想を体現化したこの若者らは、
当時の日本人に大変な人気となった。
「格好いいなあ」「僕も独逸に生まれていればなあ」
「馬鹿、お前なんか、独逸に生まれたってユーゲントに入れるもんか」
「入ってみせらあ」
ヒトラーユーゲントに憧れるあまり、
彼らの宿舎の周りをうろついていた三人の日本人少年は、
一人の独逸少年がうろたえた様子で宿を飛び出してくるのに出会った。
大事なハーケンクロイツの徽章を落としてしまったらしい。
「大変そうだな」「きっと隊長に殴られるんだよ」
「僕たちも探すのを手伝おうじゃないか」「見つけても横領は無しだぜ」
探すうちに、徽章はある好事家が持っていることが判明する。
怪しい男が売りにきたのだ。
しかもその男は、金を出すならもっと持ってくると言ったというのだ。
さては、宿から盗み出すつもりに違いない。
ユーゲントの当地での滞在はあと一日。犯人は今夜来る!
三少年の張り込みのおかげで、犯人は無事捕らえられた。
憧れのユーゲントの隊長に誉めてもらって大喜び。
思わず兄貴仕込みの独逸語で「イッヒ・リーベ・ディッヒ」と叫ぶ。
怪訝な顔の隊長だが、
通訳が「彼はユーゲントを敬愛していると申しております」とすかさずフォロー、
隊長はにこにこ笑って少年達の肩をバンバン叩きながら、独逸語で何か言う。
通訳「君達は我がユーゲントの仲間である、とおっしゃっておいでだ」
やった、僕たちもユーゲントに入れたんだ…
それから70年。かつての三少年のうち二人はすでに鬼籍に入った。
残された一人は、往時の写真を眺めては、胸のうちで友に語り掛ける。
「ぼくたちもそこにいた。確かにあのとき、そこにいたんだ。」
851 :
どんぐりどらた:2005/11/07(月) 16:01:19 ID:cW6SACEx
「もったいないばあさん」
竜彦は小学三年生。親の離婚が元で母と母親の祖父母と住むことになった。
転校初日。人懐こい性格の司は早々にクラスになじみ、楽しい学校生活になると思っていた。
ところが2-3日もたつうちに、クラスの仲間の態度がよそよそしくなってくる。
参観日の日、竜彦がかけっこでクラス一番になった時、友達が自分のことを
「よっぽどいいものを拾って食べてるんだな」とせせら笑うのを聞いた。
悔しくなった竜彦は大人たちの目の前で友達に飛びかかっていった。
「俺のことばかにしやがって」殴りつける竜彦に友達は叫んだ。
「だってお前拾いモンばあさんの孫じゃないか!」
竜彦は驚いて周りの大人たちを見上げると大人たちは誰もが口をつぐみ目を背けた。
家に帰って母に事情を問いただした。母は祖父母のいないときを見計らって竜彦に切り出した。
「おばあちゃんはボケておかしくなってるの」
竜彦の両親が別れた原因も1つはそれがあったと言う。愕然とする竜彦。
それ以来竜彦は変わった。給食以外のものを食べなくなってしまったのだ。
祖父母は首を傾げるばかり。母は口では叱るものの忙しくそれ以上構ってやることができない。
腹をすかした竜彦は祖父母に辛くあたる。とがめる心があるものの竜彦にはどうしていいかわからない。
そんなある夕暮れ時、竜彦が帰り道のコンビニをとおりかかると人だかりができていた。
ふいに覗いてみるとゴミ箱をあさる祖母がコンビニの人に押さえつけられている。
思わず「やめろよ、ばあちゃん!!」竜彦が抱きつくと両手に残り物を抱えた祖母が、
「しろうのごはんだよ・・・。しろうに食べさせなきゃ・・・」と竜彦に押し付けようとする。
「拾いモンなんか食えるかよ。ばあちゃんなんか大嫌いだ!!」
力いっぱい払いのけた弁当が散らばった。それを見た祖母は力なく崩れ落ちた。
周囲が大騒ぎになる中、竜彦はその場に座り込んでしまった。
・・・ちょっと時間がなくなりました。続きはまた今度書き込みます。
852 :
なまえ_____かえす日:2005/11/07(月) 19:34:05 ID:McegZ4BV
>>850 うーん、そう来たか。
三人が日本人の少年っていうのは、意表をついてたな。
一ヶ月書き込み無とはちとびっくり
よし、お題出そう。
「ふたつの島」で頼む。
855 :
なまえ_____かえす日:2005/12/08(木) 21:30:36 ID:DQ6Xi4RO
>>854 「ふたつの島」
海にならんで浮かぶ、同じくらいの大きさのふたつの島を擬人化して描いた社会風刺的な寓話。
ふたつの島は観光名所で船や岬から多くの観光客が見に来ていた。
そのうち、「あっちの島の方がいい」、「いや、こっちの島の方がきれいだ」とそれぞれの好みが二分して論争になった。
それを耳にした島同士ももとは仲よくのんびりならんでいたのに、お互いライバル視してピリピリと険悪な仲になっていった。
そして、相手より自分の方が優れているのを誇示しようと、むりに膨張して大きくなろうとしたりしてるうち、結局、どっちの島も無理がたたって崩壊し、海の中に跡形もなく消えてしまいましたとさ。
よし!お題だ!ちょっとタイムリーに「ゲド戦記」で。
前に出たときの推測面白かった>ゲド戦記
たしかトンデモ外道野球部物語だったっけ
858 :
なまえ_____かえす日:2005/12/14(水) 22:29:25 ID:qsfC9mu+
自分は既に内容を知ってる本なんだけど、リクしていいかな。
「ほんものの魔法使い」
・流れ者の男&その愛犬のコンビが主人公
・魔法使いの街と、そこに暮らす女の子が物語に登場する
・裏表紙は卵のイラスト
「ほんものの魔法使い」
ここは魔法使いの街。
この街に暮らす魔法使い達は占いの店や魔法で作った薬を売って生計を立てている。
町外れの魔法薬店の魔法使いに弟子入りしている男がいる。
ある日隣の家の女の子が奇病にとりつかれ、
師匠の魔法使いに女の子を治してもらおうとするが、
師匠は「この子の病気はほんものの魔法使いにしか治せん」と言う。
「師匠はほんものの魔法使いはないのですか」と尋ねる男。
「わしは魔法使いだがほんものの魔法使いではない」
「どういうことですか」
「その答えはおまえが自分で見つけねばならん。ただ一つだけ言えるのは、
この街にも、世界中にもほんものの魔法使いは一握りしかおらんということだけだ」
ほんものの魔法使いを探して愛犬と旅をする男。
旅先で不思議な鳥の噂を聞く。
その鳥の卵を食べるとどんな病気も治るという。
ほんものの魔法使い探しと平行して鳥を探すことにする。
幾多の困難を乗り越え、
時には愛犬の助けを借り、時には師匠から教わった魔法で危険を逃れ、
とうとう鳥を捕まえて魔法使いの街に帰る。
ところが鳥は卵を産まない。
鳥はほんものの魔法使いの血をすすらないと卵を産まないと言う。
困り果てた男は、
「自分はまだまだ半人前の魔法使いだが、自分の血でももしかしたら・・・!」
と腕をかっきって血を与える。
見事鳥は卵を産み、女の子は一命を取り留めた。
実は「ほんものの魔法使い」とは、
魔法を自分の為や商売の為ではなく、大切な誰かの為に、
自分の身に降りかかる危険も省みず使える魔法使いのことだった。ちゃんちゃん。