>>228 >私は音楽家になりたいです。たくさんの人をしあわせにするのが夢です。
>しかしたまに挫けてしまいそうになることがあります。夢を叶えるためにはどうしたら良いですか?
>方法ではなく自分自身のありかたがわからないのです。吉永先生の考えを教えて下さい。
「挫けそうになる」というのは、「練習がキツイ」ということなのだろうか。
それとも、「思ったように上達しない」ということなのだろうか。
大きな原因として、「なりたい自分」と「今の自分」の差に絶望してはいないか、
確認してみてほしいと思う。
ぼくらは、どんなときでも、「今の自分」という状態を獲得していて、
これには、例外がない。
「挫ける」というのは、「今の自分」を「なりたい自分」に変えようとして、
そして、それがあまりうまくいかないように思えるときに、それを諦めようとするときに、起こるのだと思う。
これは、「今の自分」と「なりたい自分」の差が大きくて、
その差の大きさに、おしつぶされそうだということだ。
そんなとき、ぼくは「トンネル堀り」のイメージを考える。
山を抜ける穴。今の暗い世界から、広い世界に出るための穴を掘っているとする。
固い岩がずっとつづいていて、くじけそうだ。
そこを、ほんの1mmずつ、掘って行く。
はじめは爪で掘っていて、指がどうにかなりそうだった。
それが今は、道具を見つけ、1日に1mmずつであれば、体を痛めずに、
掘ることができる。
そうすれば、1000日で、1m進むことができる。
そこに希望を見ようと思ったが、およそ3年で1m。
30年で10m。
自分の一生の長さを考えれば、挫けそうになる。
とてもじゃないが、無理な気がする。一体山の向こう側まで、何mあるのだろうか。
(つづく)
>>588 そしてこの次に、「アスファルトをめくる雑草」のことを考える。
どうして雑草は、アスファルトをめくることができるのか。
一体、何をやったのか。
あれは、おそらくは、まず、入り込むところを探し、
そして、そこに入り込んだら、じわーっと太くなる。
「その場所」に居座って、そこで太くなろうとするのだと思う。
そしてこれを繰り返せば、いずれはアスファルトがめくれ、
広い世界が現れる。
自分が雑草で、天井のアスファルトをめくろうとすれば、
「そんなバカな」とひとは言うだろう。
しかし、そこには勝算のあるプランがあって、
それに基づいた作業が、日々、進んでいる。
そして、ぼくは、ネジのことも考える。
ネジも、その場にとどまってまわっているようでいて、
前に力強く進んでいる。
こう考えて、トンネル堀りに戻ると、つづけられる気がする。
なぜなら、「日々の努力は、実は繰り返しではない」からだ。
トンネルを掘っていても、実は向こう側からも、トンネルを掘っているひとを、
探しているかもしれない。
実際の人生はそうであって、人知れず努力を積み重ねてきたひとを、
人々は待ってくれている。
継続には、単なるかけ算以上の成果が現れることが、よくある。
それが自身に起こることを、信じることだと思う。
【絶対合格のために76】大きな差を超えるために、小さな日々の努力を、作業として続けよう