■フランス高等教育機関・グランゼコール■

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1エリート街道さん

グランゼコール(Grandes Ecoles)

グランゼコールには国立、私立が存在し、フランス独自の教育機関として名高く、
入学するには難易度の高い選抜試験に合格しなければなりません。
官僚のみに限らず、高いレベルの技術者や経営者など産業界を担う人材や、
芸術、文学、人文科学の専門家を養成しています。
グランゼコールの卒業生は、就職において需要も高く、世界的な評価を得ています。
2年間のリセ準備学級(または予備校)の後、厳しい選抜試験を経て3
年制課程に入学するのが典型的な入学スタイルですが、バカロレア(大学入学資格)取得者を直接募集し、
準備期間を含む5年間の教育課程を行う工学系グランゼコールもあります。
今日では、留学生のために試験と書類審査による特別入学制度があり、
入学時の留学生のレベルに応じて2〜5年の課程へ入学できます。
また経歴次第では書類審査のみで受け入れる事があります。

概ね、フランスのグランゼコールは防衛大学校、防衛医科大学校、
海上保安大学校、気象大学校など日本の大学校に相当する高等教育機関と言える。
また、国立行政学院(ENA)や原子力技術者を養成する教育機関やESSECは
大学卒業者を入学資格として教育する高等教育機関であることから、
アメリカの大学院教育に相当する高等教育機関と位置づけてもいいだろう。
現在のフランスのグランゼコールを概観すると、大学院教育に近い教育機関といってもいい。
フランスのグランゼコールに留学する際には、
日本の4年制大学を卒業していることが前提条件となることは言うまでも無い。
高度なフランス語の技能だけでなく、TOEFL、GMATなど英語のテストでも
高い得点が取れないとフランスのグランゼコールは最近では留学が不可能。
TOEFLやGMATなどといった英語のテストは英語圏以外でも
世界の主要先進国では試験の評価として重要視しているのは言うまでも無い。
フランス留学でも単にフランス語が堪能であれば良いだけではなく、高度な英語の技能や知識も重要だからだ。
2エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:11:54 ID:zuPKQ/Vg
まあ、日本で言えば、大学校では
防衛大学校、防衛医科大学校、気象大学校、海上保安大学校、職業能力総合大学校(職業訓練大学校)、水産大学校
が相当する。

大学院教育で相当するのは
大学の独立大学院研究科や筑波大の大学院、総合研究大学院大学がフランスのグランゼコールに相当するだろうな。
大学の独立大学院研究科は東大は新領域研究科があるし、阪大は国際公共政策研究科が相当する。
平成16年から日本でも法科大学院・ロースクールが出来たが、これらもフランスのグランゼコールに
相当しうる高等教育機関と言える。
3エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:14:06 ID:Y7FQZg9U
なんだかモタモタした文章だなぁ

低学歴の人か外国の人かもしれないね
4エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:17:33 ID:zuPKQ/Vg
http://www.essec-japan.com/qa.htm
フランスの高等教育は大学(UNIVERSITES)とグランゼコール(GRANDE ECOLES)に大別されます。
UNIVERSITEと名のつく学校はすべて国立で、基本的には大学入学資格(バカロレア)を取得した者は誰でも入学出来ます。
それに対し、グランゼコールは、大学と平行しながらも独立している制度で、
入学にはバカロレア取得後2年間(最長3年間)予備学校でグランゼコール入試に備えた勉強を重ねた後、
競争率の高い試験に合格しなくてはなりません。
大学教育の途中あるいは終了後グランゼコールに挑む学生もいます。

グランゼコールはフランス国内、主要都市に訳200校ほどあり、
商業系(ECOLE DE GESTION)と理科系(ECOLE D’INGENIEURES)とに大別されます。
運営には地元の商工会議所が深く関係しており、卒業後、即企業戦力となる人材の養成を目的としています。
学業期間は3年間で(ESSECの場合は、最低18ヶ月間の企業研修が必修のため、
卒業までの平均所要年数は4年)、実務を重視したカリキュラムが組まれています。
政治、行政に携わるのであればグランゼコール卒業後さらにENA(国立行政学院)を卒業しなければ、
高級官僚をはじめとした重要ポストにつくことは難しいとされます。

大学(UNIVERSITES)にはグランゼコールにない学問分野があり、学問水準も決して低くありません。
グランゼコールの1学年の定員は約350名と非常に少なく、入学試験に合格するのが大変なのに対し、
大学はバカロレアさへ取れば誰でも入学できる反面、
資格(3年、4年、修士、博士)をとるのが難しいという違いがります。
そもそもは教育者、医者、弁護士を養成することを目的としていました。

フランスのグランゼコールでも学生はフランス語能力も必要だが、英語の高い技能も身につけておかないといけないのだね。
http://www.essec-japan.com/program.htm
http://www.essec-japan.com/gakuseiukeire.htm
http://www.essec-japan.com/syuusyoku.htm

5エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:19:16 ID:zuPKQ/Vg
INSTN(国立原子力科学技術学院)は、
大学やグランゼコールを出てから行くところであり、
大学院に相当する。
日本では、技術的な分野に属し、
何年かすると知らないうちにEngineerになるが、
フランスではEngineerは資格であり、特別なところを終了しないともらえない。

主にINSTNのシステムに関しての紹介を行った。
原子力関係の先生やエンジニアはどういう風に教育されるのか?
との質問に答える形で、以下の説明が行われた。

1956年にCEA(フランス原子力庁)がINSTNを創立した。
現在でもCEAの組織の中に入っている。管轄は、文部省と工業省になっている。

初等教育中等教育では原子力の教育は無い。
高校の2年3年はフランスでは、文科系と理科系は分かれる。
義務教育のカリキュラムの中には原子力の教育は無いが、
先生が任意に教育をすることが出来る。
フランスのほとんどのエンジニアは、大学ではなくGrande Ecoleを出てから訓練される。
大学は基本的に入試が無く誰でもいけるが、Grande Ecoleは競争率が非常に高い。
大学には、理学部はあっても、工学は無い。
高校までは、特殊なところを除いて、原子力に関して教育しているところは無い。
原子力の場合、アメリカで言うマスターになってから、初めて原子力の教育を受ける。
ただし教育システムは、2+3年となっている。2年は教養、3年が専門。
グルノーブル(ENSPG)、パリ(ENSTA, EPF)のGrande Ecoleで一部原子力の教育をしている。

マスターコースの後に研究に進む人は、DESS(postgraduate university diploma)の資格を得る。
この資格は、アメリカや日本のマスターとドクターの間になる。
医療関係者のためには、放射線薬学、放射線医学の分野も用意されている。
さらに、CEAと協力してPh.Dを養成している。一時期1000人程度いたが、現在200から300人程度になっている。
幅の広いテーマがDr.コースの中で行われている。学生の国籍も様々である。
6エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:20:05 ID:zuPKQ/Vg
INSTNのサイトは、サクレーの他、
マルクール、グルノーブル、カダラシュ、ラ・アーグにもある。
スタッフは全部で107人 
(82人:サクレー、10人:カダラシュ、残り15人は、グルノーブルとラ・アーグのスタッフ)。
原子力、生物、物理材料、化学、マネジメント経済の5分野に分かれている。

原子力工学:1年のコースであり、500時間の教育を行う。
フランスではINSTNだけが原子力のコースを持っている。
原子力工学には、大学の4年生を出てから、一年間数学などの勉強をして、その後に原子力の勉強をすることになる。
Grande Ecoleの場合には、元の所で2年勉強し、3年目をINSTNで勉強することができ、2つの資格を得ることになる。
大学を出た人は、エンジニアとはならない。

INSTNやグランゼコールを出ると、すぐ管理職として仕事を始めることになる。
ポリテクなどを出た場合には、始めは大学卒業の人と給料などが同じだが、だんだん差が出てくる。
INSTNを出るとEDFなどの企業での仕事が待っている。
INSTNは、トレーニング用の原子炉「Ulusse」を持っている。
また、事故のシュミュレータも持っている。
フランスにおける原子力工学の学生の採用は60人程度であり、
卒業は50人弱であるため、売り手市場になっている。
延べ9.5日間の小中学校などの先生に対する教育のコースがある。
この教育は、先生方の個人の希望によって行われる。
学費は、実質的に無料。他の分野ではINSTNのようなものは、無いとのこと。
7エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:20:51 ID:zuPKQ/Vg
フランス原子力関連の視察が特に印象的であった。
まずフランス電力公社(EDF)続いて国立原子力科学技術高等学院(INSTN)を視察し、
フランスと日本の原子力に対しての国の考え方、また国民の考え方の違いを考えさせられた。
INSTNはフランスの世界に誇る原子力工学の高等教育を目的として設立され、通常はグランゼコール
または総合大学から進学する。
在籍期間は入学経路などによって異なるが、グランゼコールからの進学者は1年間、
総合大学からの進学者は2年間である。原子力工学の研究がなされているのはフランスではINSTNのみであり、
卒業者(特にグランゼコールからの入学者)は完全に就職が確保され、しかも管理職として採用されている。
 INSTNの校内を見学したが、小型の原子力発電所が教室に組み込まれ、学生は自由に教材として発電設備を実験でき、
実習もするようである。現在200〜300名が在籍しているとのことであった。
フランスでは、小中学校では原子力教育を行わない。
高校の理数科のみ3年時に放射線と原子炉について教えるが、メインは物理と熱力学である。
高等教育は、総合大学(理学部)とグランゼコール(工学部)の二本立てであり、
グランゼコールの3年目で原子力教育を行う。
 一方でINSTNは、生涯教育機関としての立場から小中学校教師に原子力発電に関する勉強会を実施している。(年間9.5日)
 原子力発電の情報というと、「危険」「秘密」「不明になりがち」といったイメージがあるが、
フランスでは大学研究室を開放し研究者からの「信頼性が付与された情報」として国民に伝達を行い、
研究者と国民のコンタクト促進を図っている。
また、地域のオピニオンリーダーである医師、学者等を通して安全性の広報を行っている。

※グランゼコール…フランス独自の高等教育システム。
工業技術教育を目的としてナポレオンが設立した。
日本の旧制大学に似ており、準備級2年、本科3年の計5年制である。
8エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:21:38 ID:zuPKQ/Vg
フランスの高等教育機関は、3つのタイプに分けられます
1. 大学 (Université)

大学の9割以上が国立です。
フランス中等教育を修了した学生を受け入れ、一般教養などの基礎教育や技能・職業教育を行います。
また大学の専門課程に進むと多数の分野に分かれて研究が行われ、研究者の育成にも力が注がれています。

課程修了後は国家免状、あるいは大学独自の免状を取得することができます。

大学は3課程に分かれています。

第1課程

分野別の基礎知識を得ることが出来ます。
2年間でDEUG ( Diplôme d’Etudes Universitaires Générales:大学一般教育免状 )を取得します。

第2課程

1年目でLicence ( 学士 )を、2年目で Maitrise ( 修士 )を取得します。

第3課程 

職業上必要な免状の取得を目指し、または研究者になるための準備をしつつ、学習の総仕上げをします。
1年でDESS (Diplôme d’Etudes Supérieures Spécialisées :高等専門教育免状、最低3ヶ月の実習を含む、就職希望者向け)、
またはDEA(Diplôme d’Etudes Approfondies :高等研究免状、博士課程への準備課程、研究者志望向け)を取得します。
DEA取得後博士課程に入りDoctorat ( 博士 )を取得します。
9エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:25:02 ID:zuPKQ/Vg
2. グランゼコール(Grandes Ecoles)

グランゼコールには国立、私立が存在し、フランス独自の教育機関として名高く、
入学するには難易度の高い選抜試験に合格しなければなりません。
官僚のみに限らず、高いレベルの技術者や経営者など産業界を担う人材や、
芸術、文学、人文科学の専門家を養成しています。
グランゼコールの卒業生は、就職において需要も高く、世界的な評価を得ています。
2年間のリセ準備学級(または予備校)の後、厳しい選抜試験を経て3
年制課程に入学するのが典型的な入学スタイルですが、バカロレア(大学入学資格)取得者を直接募集し、
準備期間を含む5年間の教育課程を行う工学系グランゼコールもあります。
今日では、留学生のために試験と書類審査による特別入学制度があり、
入学時の留学生のレベルに応じて2〜5年の課程へ入学できます。
また経歴次第では書類審査のみで受け入れる事があります。
10エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:25:53 ID:zuPKQ/Vg
3. 高等専門学校 (Ecoles spécialisées)

専門学校には、国立と私立が存在し、学生は専門的な職業教育を受講できます。
この職業教育は美術、デザイン、映画、写真、音楽、舞踊、料理、看護、福祉、
建築やジャーナリスムなど様々な分野にわたっており、各分野で活躍できる人材の養成を目指しています。
希望者を多数募り受け入れ枠を広く設けている学校から、難易度の高い試験に合格しなければ
入学許可されない学校などレベルも様々です。

◆ フランス高等教育機関への入学

フランスの高等教育機関の入学には、原則的にバカロレア(大学入学資格)、またはそれと同等の資格が必要です。
例えば、大学の第一課程入学希望の場合、高校卒業証書と大学合格証明書(日本の)が必要です。
語学学校やいくつかの高等専門学校には特にバカロレア取得レベルを問わない教育機関もあります。
このように入学条件は各機関によって大きく異なりますので、あらかじめ調べておく必要があります。
日本の高等教育機関で既に勉強していたり、修了している学生は、
各機関が個々に入学資格を満たしているかを審査します。

◆ 免状の対等性について

日本で取得した免状と、フランスの免状との間に公式に定められた対等性はありません。
受け入れ機関のみが学生の入学を許可し、修学課程を決定する事が出来ます。
11エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:26:40 ID:zuPKQ/Vg
では,グランゼコールなど専門学校では何を学ぶのでしょう?
僕は大学のほうの世界にいるのでよく知りませんが, 知っている範囲で簡単に紹介しましょう。
 専門学校というだけあって,もちろん実学です(高等師範学校:ecole normale superieureは別です)。
特にグランゼコールの場合であれば,将来会社に就職し, 幹部職に就くわけですから,
幹部職に求められる能力を養成することになります。
多くが3年程度の養成期間をもち,実地研修(スタージュ)が多くおこなわれるようです。
 グルノーブルにも多くの専門学校がありますが,
例えば,INPGが一応,エンジニア養成の専門学校(ecole d'ingenieur)という形を 取っています
(でも,INPGはちょっと微妙。専門学校でもあるけど,大学でもある)。
まあ,グランゼコールとは言い難いでしょうけど, 就職は相当いいようです。
確か(記憶が確かなら),3年間に少なくとも2回は スタージュをしなければならないと思います。
12エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:30:22 ID:zuPKQ/Vg
その大前提となるフランスの高等教育自体,実は日本とはだいぶ異なったシステムを採っています。
フランスの大学を日本の大学と同じように考えてしまうとちょっと誤解が生じそうなので,そこら辺を今日は紹介しましょう。

フランスの高等教育を考える場合,最初の1, 2年とそれ以降を分ける必要があります。
まず,高等教育1, 2年目を簡単に紹介しましょう。
 1, 2年目にも色々な選択肢があります。
一般的なのは大学のDEUG,IUTと高校に附設しているプレパ(classe preparatoire), BTSです
(これ以外にも医学部系,専門学校系もあります)。よしのすけさんも書いているので,何となくわかるでしょう。

IUTとは大学の管轄で,高等技術短期大学(Institut Universitaire de Technologie) と呼ばれるものです。
そこで取得できる資格(diplome)はDUTと呼ばれます。これは2年間の課程で実践的なことを学びます。
多くが2年目の終わりに実際に研修があり,実践に備えます。しかし,この資格取得後は簡単に就職できるのかとなると,
そうでもなく(もちろん専門による),多くが大学の3年次(licence)やエンジニア養成学校に入るようです。
 例えば,グルノーブルでは,UJF (Grenoble 1)に附設している理科系のIUT 1,
UPMF (Grenoble 2)の経済・社会系のIUT 2があります。
Grenoble 3にあるかどうかは知りません。

次に,プレパと呼ばれる2年間の課程は,グランゼコールなどの高等専門学校受験準備クラスです。
これは高校の管轄で,大変レベルが高く優秀な学生の集まるところです。
実際,プレパに入るには競争試験(concours)があり,バカロレアを優秀な成績で取得しなければなりません。
そして,入ったあとも常に競争精神がつきまとい, 2年目になるのにももちろんconcoursがあります。
 この課程は,グランゼコール受験準備クラスですから,その後グランゼコールの入試に合格しなければ意味ありません。
と言っても,この2年間の課程ののちlicenceに入れることもあります。
ここは大変微妙なところで,大学によるようです。
つまり,管轄が大学と高校とで別れてしまっているのでそう簡単にいかないこともあるようです。
私の友人では,プレパのあとlicenceに入ったひともいれば, DEUGからやり直したひともいます。
13エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:31:12 ID:zuPKQ/Vg
そして次に,BTSですが,正式には高等技術者免状(brevet technique superieur)と呼ばれるもので,
プレパ同様,高校の管轄です。この課程についてはあまりよく知りませんが,
この免状取得後,就職することが多いらしく,
大学のlicenceに入ったり,エンジニア養成学校を受験したりはできないそうです。

とまあ,このように高等教育の1, 2年次でもこれだけの選択があります。
つまり,「フランスの高等教育」と言った場合,大学はその一つの選択肢でしかありません。
1, 2年次であればIUT, BTSが実践的なのに比べ,DEUG,プレパなど日本同様教養課程,
それ以降のベースとなる知識を獲得することを念頭に置いています。
プレパでは実践的なことはまったくやらず,
受験で必要とされる基礎科目(理系であれば,数学・物理)を徹底的に勉強します。
はっきり言って,DEUG・プレパの雰囲気は高校の延長です。
つまり,高校・大学の垣根が低いのです(このことについてはまた今度)。

この段階で日本とだいぶ異なるのは,やはり,優秀な学生が大学にいくのではなく,プレパにいくってことですね。
雰囲気,日本では大学,しかも有名大学に行くことがbien payeの職に就く条件になるでしょう。
しかし,フランスでは大学なんて行ったって金にはなりません。
これらの学習内容の差は高等教育3年次移行で大変顕著になります。
 よしのすけさんが授業で「大学はlicenceから」と先生に言われたと書いてましたが,
確かにその通りなところがあります(専門にもよりますが)。
14エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:31:59 ID:zuPKQ/Vg
高等教育の3年次以降を紹介しましょう。
はっきり言って,高等教育の1, 2年次と3年次以降は,日本の中学・高校程度に 区分されたものです。
そのため,この段階で横に移動するひと,つまり 大学を変えたり別の高等機関に移るひとは多く,
学生のひとつの選択肢として当然のものとして考えられます。
日本では短大から大学に編入したり,学士入学したりすることも ありますが,一般的とはいえないだろうし,
誰もが考える選択肢では ないでしょう。
しかし,フランスでは一般的なことで,
いってみれば,我々が高校入試の際に私立に行こうか公立に行こうか程度の 選択肢なのかもしれません。
しかし, フランスには腐るほどの国立・私立の専門学校があるのです。
その専門学校は,日本でイメージするものとは少し異なります。
もちろん日本の専門学校のように実践的なことを学ぶのですが, その社会的位置づけが大きく異なるのです。
例えば, グランゼコール注1と 呼ばれる専門学校は競争試験も難しくエリート学校で,その社会的地位は 大変高いです。
有名どころなら,日本の東大などに匹敵し, 就職も引っ張りだこです。
これらのグランゼコールと呼ばれる難関校以外にも あらゆるレベルの専門学校があるので,すべての専門学校の
社会的地位が高いわけではありませんが,一般に就職はいいようです。
つまり,一般企業に就職したいのであれば,大学より 専門学校に行った方がいいのです
(企業の研究職はこの限りではありません)。
15エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:33:05 ID:zuPKQ/Vg
これらと反対に,大学ではご存じのように学問をするのです。
したがって,実学とは離れてしまうので,就職には不利です。
では,みんなどうしてるんだ?ということになりますが,
もっとも一般的なのは教員を目指すことだと思います。
例えば,大学4年次修了後,Agrege(高校・大学教授資格)を受験したり,
日本の中学校教員試験に相当するCAPES (高校でも教えられる)注2,
小学校教員用のCAPEを受験したり,受験用の教員養成大学院(IUFM)に いったりします。
特に,Agregeを取っていれば,大学のDEUGなどでも 教えることができ,
ある意味,研究者のエリートコースとも 言えます。
よくあるパターンに,Agregeを取ったあと 博士号を取る,と言うのがあります。
 その他,もちろん最初から研究者になる道もあります。
それは4年次修了後, DEA(5年次,日本の修士課程)を取り,博士論文を書きます。

確かに,AgregeやCAPESは受験倍率も大変高い国家試験で難しく, 希望者も多いのですが,
大学にいく人間がすべて教員志望になるわけでもありません。
しかし,実学を学んでいないのですから,就職はない。
どうしましょう?
 そこで,大学は一般の企業に就職するためのコースを5年次に用意しているのです。
DESSと呼ばれるやつです。ここでは,専門学校のようにスタージュも おこなわれ,
いままで学んだ学問をもとにして 実学を学ぶことになります。
まあ,しかし,1年間のみの課程なので 専門学校より就職は良くないかもしれません。
 これ以外にも,大学では役人試験対策用の課程も用意されている ようですが,
私はあまりよく知りません。すんません。

とまあ,高等教育3年次以降はだいたいこのようになっています。
日本やアメリカとだいぶ違うのがわかるのではないでしょうか。
注1: フランス語でgrandes ecolesなんですが,なんで日本語ではグランゼコールって 言うのでしょう?
注2:CAPES, CAPEは 大学3年次(licence)修了で受験可能。
16エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:34:12 ID:zuPKQ/Vg
大学在学中に横の移動(大学間の移動,他の教育機関への移動)は簡単です。
その大きな理由は大学の制度にも起因します。前回にDEUGとそれ以降が別れており
横の移動が頻繁におこなわれることを書きましたが,実は,
大学のDEUG以外を含めた各学年が明確に別れていることが横の移動を簡単にしていると言えます。
大学の各学年はそれぞれ資格(diplome)を取ることを目的としており,
毎学年ひとつの資格を取っていきます(DEUG, Doctoratは別)。
 そのため,どの学年の資格まで取るかはひとそれぞれの人生設計により,
DEUG取得後やめるひともいれば, LicenceでやめてCAPESを受ける人もいれば,
MaitriseまでとってAgregeを受験するひともいます

そして,この際,大学には入るのではなく,「登録」します。
つまり,資格試験を受ける権利を得るために毎年「登録」するのです。
おかげで(?),フランスの大学は日本やアメリカと異なり,
入学・卒業という概念がありません。
入学式や,涙の卒業式もないのです!

また,大学は資格を取ることを最大かつ最小の目的とするため,
登録して資格が取れなかった場合,その大学にいたという保証はしてもらえません。
仮に保証があったとしても意味をなしません。日本の場合であれば,退学しても履歴書にも「〜大学退学」と書け,
大学も取得した単位に対しては成績証明書も出してくれるでしょう。
でも,フランスではなにももらえません。空白の一年です。
17エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:51:29 ID:zuPKQ/Vg
グランゼコール

Ecole des Hautes Etudes Commerciales (HEC)【高等商科学校】

Ecole Nationale d'Administration (ENA)【国立行政学院】

Ecole Normale Superieure (ENS)【高等師範学校】

Ecole Polytechnique (L'X)【理工科学校】

Ecole Nationale Superieure des Beaux-Arts【国立美術学校】

Ecole Nationale Superieure des Metiers de l'Image et du Son【国立映像音響芸術学院】

Ecole Nationale Superieure des Mines de Paris【パリ国立高等鉱業学校】

Ecole Nationale Superieure des Arts et Metiers de Paris【パリ国立工芸学校】

Ecole Nationale des Ponts et Chaussees【国立土木学校】

Institut National Agronomique【国立農学院】

Ecole Nationale Superieure des Telecommunications【国立通信学校】

18エリート街道さん:2005/06/10(金) 02:57:34 ID:zuPKQ/Vg
フランスの高等教育制度は、大学とグランド・ゼコールという二つの部門から成立している。
ここで、両者はあらゆる面できわだった対照をなしており、
そのことが、フランスの大学が抱える問題をより大きなものにしている。
グランド・ゼコールは、その極度に選別的な入学試験の存在や、学校数、定員の少なさから、
フランスの高等教育におけるエリート主義的な側面を体現している。
フランスの政・財・官界のトップはその卒業者によって占められており、
とりわけそのなかでも、国立行政学院(ENA)や高等師範学校(Ecole normale superieur)、
理工科学校(Ecole polytechnique)などが頂点をなしている。

19エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:03:13 ID:GZb1ojlL
グランドうんこ
20エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:04:05 ID:zuPKQ/Vg
●政治任用職の主たる人材供給源としての国立行政学院(ENA)●

 現在の政治任用のポストの主たる人材供給源としてのENAは、
第二次大戦後に、それまで各省・各職員群ごとに行われていた事務系の幹部行政官候補の採用、
養成を統一的に行うことを目的として1945年に創設された。
ENAは、官僚の社会的威信がナポレオン時代以来の
理工科大学校等のエリート教育機関と結び付いているというフランスにおける伝統を受けて、
最高の官僚養成機関としての地位を確立し、現在に至っている。

 ENA卒業者は、成績順に、本人の希望に従い、
グラン・コールや外務・領事官群、高等行政官群等に配属され、
初任ポストとして本省の課長級(課の規模が大きい場合は課長補佐級)に就くことになる。
その後、公務部内で異動・昇進を重ねるとともに、官吏の身分を保有したまま、
政・官・財の各分野に勤務し、社会全体を通じるエリートとして活躍する伝統がある。
これらのENA出身者が各省の高級職や大臣キャビネのスタッフに就任するのはそのキャリアの一環と評価することができる。
21エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:06:54 ID:zuPKQ/Vg
内容:
(参考)国立行政学院の入学試験及び研修の概要


1.入学試験
(1) 試験の種類等

(2) 試験科目(部外試験の場合)

1) 第一次試験

[基礎的専門知識]

・公法(論文作成1問) 5時間
・経済(論文作成1問) 5時間
・欧州連合に関する問題又は社会問題(資料に基づく文章作成1問) 5時間



[文化一般に関する知識](論文作成1問) 5時間


[学業上の専攻科目(外国語又は社会科学等)]

・外国語(翻訳、外国語訳、文献に基づく論文作成) 5時間
・社会科学等(論文作成) 5時間
22エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:07:32 ID:zuPKQ/Vg
2) 第二次試験

[基礎的専門知識]

・公共財政学(口述試験) 30分
・国際問題(口述試験) 30分
・欧州連合に関する問題又は社会問題(口述試験) 30分


[外国語](口述試験) 30分
[人物試験(人格及び動機の評価)](口述試験 ) 45分
[スポーツ](実技)
23エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:08:24 ID:zuPKQ/Vg
2.研修期間(27月)及び内容

(1) フランス内外の官庁等における実習(12月)

・県庁(6月)
・在外公館、国際機関又は外国政府(6月)

(2) パリ・ストラスブルグのENAでの授業(15月)

・ケース・スタディ、起案練習
・討議、セミナー


--------------------------------------------------------------------------------

(注)研修期間中は、見習職員として給与が支給され、研修終了後は10年間公務にとどまる義務を負う。
24エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:10:34 ID:zuPKQ/Vg
(エリート主義に対する評価)

 このような慣行の背景には、教育による選別を基礎とするエリート主義や
ENA等のエリート養成システムなどについての国民の評価があると考えられる。
ENAについては、その入学者が上流・知識階層の家庭の出身者に偏しているとの批判もあるが、
実際上、人材の選抜・養成の面で成功してきたと考えられている。
(官吏身分の手厚い保障)

 さらに、職業公務員は、自由任用のポストを含めて諸種の公務内外のポストに異動する際にも、
官吏としての身分を相当手厚く保護されているが、
このことが職業公務員の自由任用のポストへの異動を容易にしている面があると考えられる。
他方、フランスの政治家にとってみれば、
このような仕組みは、公務部内での政治的忠誠心を有する者の確保を容易にしているとの見方もできる。

 このような身分保障がとられる前提として、職業公務員の人事管理システムは官職を中心とするのではなく、
属人的な分類である職員群への所属をもって官吏身分を付与するという任官補職の仕組みを中心として構築されている。

25エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:15:02 ID:zuPKQ/Vg
初等、中等、高等教育機関のほとんどが教育省の管轄下にあり、
例外は下記のとおり。
 国立行政学院(内閣)、国立高等鉱山学校(産業省)、国立土木工学院(公共事業省)、
国立美術学校(文化省)、国立国庫・租税・関税学校(大蔵省)、理工科学学校(国防省)、
国立高等電気通信学校(郵政省)、司法官学校(法務省)
26エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:16:31 ID:zuPKQ/Vg
大学入試での日本語の扱い
 バカロレア試験では、第1、第2外国語、又は、選択科目として受験可能。
グランゼコール入試も、以前は、経済系及び文化系グランゼコールの入学試験に
日本語の選択が可能であったのが、ようやく理科系グランゼコールでも選択できるようになった。

27エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:25:06 ID:zuPKQ/Vg
フランスでは大学と高等教育機関・グランゼコールとの二重学籍も可能だ。
http://www.airbusjapan.com/media/cv_p_delmas.asp
フリップ・デルマ
政府関係・コミュニケーション・外交 担当 上席副社長

フィリップ・デルマは1998年5月、政府関係・コミュニケーション・外交担当上席副社長に就任しました。

1954年1月7日生まれ。パリ第11大学で1979年に数学の博士号、そして1982年に経済学の博士号を取得しています。
また、同じく1982年にはフランス国立行政学院(ENA)を卒業しています。
デルマは卒業後、国際通貨基金(IMF)でフランス行政官のアシスタントとなりました。
1982年以降は会計検査院のメンバーも務めます。
1984年、フランス外務省に企画担当として入省し、
貿易問題に取り組む他、欧州のハイテク産業の共同化に従事しました。
1989年にはパリ理工科大学の上級調査員になるとともに、
フランス防衛省のアドバイザーとして極東地域を担当、技術管理にあたりました。
また1991年から1993年にかけて、外務省の国防アドバイザーとして活躍しています。
1994年に政府関係の仕事を離れ、マトラ・マルコーニ・スペースに入社し、
国際関係担当ディレクターに就任しています。
1996年にはマトラの企業戦略担当上級副社長となりました。
趣味は登山。チョ・オユー峰(標高8,201メートル)北壁を制覇した
フランス初の登山チームの一員として参加した実績を持つ他、
フランス探検隊のリーダーとして、
当時、未登頂であったエベレスト山(標高8,848メートル)の
チベット側ルートからの登頂にも成功しました。家族は妻と子供2人。
28エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:29:27 ID:zuPKQ/Vg
学歴社会というより「学校歴」社会というほうが正確だと思います。フランス共和国はその最たるものではないでしょうか?

大学を超越した存在として、グランゼコールという高等教育機関(国立)があり、
フランスの各界における指導層はこの学校の出身者が多いのです。
グランゼコールの中で権威が特に高いのは、エナ(国立行政学院)、
エコールポリテクニーク(理工科学院)、エコールノルマル(高等師範)があります。

日本の東大や合衆国のハーヴァードも相対的には優位ですが、
フランスのグランゼコールは絶対的に優位です
(フランスで指導層になるにはこの学校の卒業者でないとほぼ無理なのです)。
29エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:34:57 ID:dvFEet+t
昭和40年代から、東大教養仏語科ー通産・財務・外務ーENAコースがあるなぁ。


30エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:44:12 ID:zuPKQ/Vg
<フランスの高等教育一般と社会構造について>

さて、私の学生生活に入る前に、フランスの社会における教育情勢について説明する。

グランゼコール制度についてはかなり私も興味をもっていたので、
パリに来てから色々な人に話を聞いたり、文献を読んだりしたが、
入学してから、フランスの教育制度についての講義を受ける機会があったので、
先生に色々質問することができた。まずはここで得た知識をもとに話したい。

簡単に述べると、高等教育機関には国公立大学=ユニベルシテ(Universite)とグランゼコールがある。
バカロレアという高校卒業試験に受かると、高等教育を受けたい人はどちらかに進路を決める。
一般的に人文系(法律も含め)、医学薬学はユニベルシテ、それ以外(政治、理数、経済商業)を志す人は
ユニベルシテの他では公立、私立グランゼコールという選択もあり、ユニベルシテは門戸が広いのに比べ、
グランゼコールは狭き門となっているので2年間プレパ(prepa)と呼ばれる塾に行き、し烈な試験を潜り抜けるらしい。
それで今の社会構造の中では、(医者や薬剤師、弁護士といった有資格者はユニベルシテでも
難関を次第に潜り抜けるそうなのでその人たちを除き)一般の企業に行く人を例に取ると、
グランゼコールを出た人はエリートとされていて、初任給(ユニベルシテの倍)や
最初の役職(幹部候補生なので入社時からマネージャークラス)からして差がついているのだそうだ。
新聞等を読むと、今ユニベルシテの地位低下はフランスの教育省の頭を抱えるところで、
ユニベルシテの商学部もどうにか地位を向上させようといい先生を雇ったり、試みているらしい…。
日本の教育制度の比較でいうと、色々な文献によると、
開校時の横浜国立大学や一橋大学が比較的「商業系グランゼコール」のイメージに近いようだ。
31エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:47:50 ID:zuPKQ/Vg
また、一般に日本でも良く知られていることだが、政治家や官僚になるには、
公立の政治学院(シアンスポ)や理系学院(ポリテク)を出て、
またさらにENA(Ecole Nationale d'Administration=国立行政学院)に行かねばならない。
ENAまで行けず、シアンスポやポリテクで教育を終えた人は(これでも超エリートなのだが)
政治家や官僚になっても中堅どころで終わってしまうらしい(それ以上は絶対に出世できない…)
現在フランスの要職にあるシラク大統領やジョスパン首相(国民の人気が高く、次期大統領として目されている)も
勿論ENA卒業者である(フランス語ではエナルク=Enarque=ENA卒業者、
エナルシー=Enarchie=ENA出身者による国政などの支配的権力という言葉も辞書にも載っている一般用語である)。
そして、国民は自分たちの税金で成り立っているENA出身の人々が国のリーダーシップをとることを喜び、
誇りに思っているのである。

要するに、どの分野でも、グランゼコールがパワーエリートを養成している。
他に人文系では、ユニベルシテに行く代わりにエコール・ノルマル
=Ecole Normale Superieure(高等師範学校)という国公立学校がパリにあり、
この学校もまた狭き門で「選ばれた人」だけが行け、この学校出身者(卒業後は学者や教師になる)は
「ノルマリアン」と呼ばれ、人々の尊敬を受ける、特権階級なのである。
このあたりも日本の昔の師範学校制度と似ている。
ちなみにグランゼコール制度を最初に考え、実際に学校を創設したのはあの偉大なるナポレオン1世である、
ということも付け加えたい。エコール・ノルマルの校門の前にはその説明書きの札があった。
32エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:50:29 ID:zuPKQ/Vg
さて、日本からの留学生も、語学・文学留学でソルボンヌに行く人の他、
政治や経済商学等の専門知識をつけようという人はグランゼコールに行っている。
国家公務員はENAにも行くそうであるし、また、企業や大学の交換留学も
政治系や商業系グランゼコールに行くらしい(私の学校にも大蔵や通産の官僚や企業留学生が留学しているらしい)。

私は春に某調理師学校の夜間ワイン講座に通っていたのだが、
そこに日本のK大学大学院(政治学科)修士課程から交換留学で
シアンスポに来て勉強しています、という青年に会ったことがある。
授業はかなり難しく、ENAを目指すフランス人の競争も激しい、と話していた。
シアンスポは学校の活性化と将来の人脈作りのため、世界中の留学生を受け入れているらしい。

また、夏に主人の大学の同窓生で、現在日本の某国立大学の若いフランス文学の学者にもお会いした。
彼はノルマリアンであり(以前もエコール・ノルマルに数年在籍しており今回は2度目の留学)、
特別に我々も夏休み中のエコール・ノルマルを見学させてもらった。
この学校は、著名な作家や詩人も数多く出ており、フランス文学青年の憧れなのだそうだ。
ENAもそうらしいが、エコール・ノルマルの学生食堂も給仕が控えているそうだ!
(お坊ちゃま・お嬢様が行くという証し?)…
33エリート街道さん:2005/06/10(金) 03:52:20 ID:zuPKQ/Vg
日本とアメリカの「平等教育」(機会の平等・結果の平等かな?)しか知らなかった私は
知れば知るほどすごい落差の広がるこのエリート社会制度にショックを受けた。
ちなみに、私と一緒に「フランスの教育事情」の授業をとっていたアメリカ人はしきりに
「信じられない。18歳でもう一生が決まるといっても過言でないこの制度は間違っている。
アメリカなら大学の後に、ロースクールとかメディカルスクールとかMBAがあり、
進路変更の機会がいくらでもあるのに!」と憤っていた。
アンカーソーの田舎からのぼりつめて大統領になれる、アメリカンドリームが
90年代も健在なアメリカとは確かに大きく違うかもしれない…。
私も凡人なので、個人的にはアメリカンドリームの方が好きだな、と思ったが…。

…おおざっぱであるが、ざっとこれが高等教育制度と社会構造の関係の概要である。
34エリート街道さん:2005/06/10(金) 04:00:12 ID:zuPKQ/Vg
東大教養学部の改組案が明らかになり、ロースクールの実現が秒読み段階に入った。
高等教育を巡る状況は、激変の時期を迎えようとしている。2004年からロースクールが開講となると、
2003年にはロースクールの入試が実施されることになる。現在の大学二年生で法曹を目指す学生は、
これを受験することになる。現在関係者が最も注目していることの一つは、
東大のロースクールの定員が何人になるか、ということである。
一説には200とも500ともいわれるが、この数字によっては受験の世界にも少なからぬ影響がでてくるに違いない。
仮に200とすると、この200を争う競争はきわめて厳しいものとなり、
法曹を目指す東大生でこの競争に残れなかったものは、他大学のロースクールに通うことになる。
例えば、東大法学部を卒業して、中央大学のロースクールに通い弁護士になるなどの場合が多数でてこよう。
またこの場合、財務官僚等がロースクール経由ということになると、
東大のロースクールは、フランスの国立行政学院(ENA)に似た存在になる可能性もある。
そうなると東大ロースクール卒が意味を持つようになり、東大卒という肩書きの威力は一層低下することになる。
一方、定員が500とかいうことになれば、他大学卒業の学生も東大のロースクールに通える可能性が広がる。
そうなると東大法学部に行きたい高校生は、東大法学部だけを目指して一浪、二浪するよりも
私立大学に通って東大のロースクールを目指す勉強をはやく始めた方が賢明であるということになる。
35エリート街道さん:2005/06/10(金) 05:20:54 ID:MGvH3v0e
深夜に乙。読んでないけど

グランゼコールなんて聞いたこともない
とかいうヤシも居るんだろうね。
本当に高学歴が集っていれば、
このスレも落ちまいw
36エリート街道さん:2005/06/10(金) 07:35:34 ID:iSO7/yOk
エコール・ノルマルに憧れる
37エリート街道さん:2005/06/10(金) 12:38:02 ID:ravM6wYY

英語版もあるよ。
http://www.ens.fr/
38エリート街道さん:2005/06/11(土) 18:22:21 ID:McevgaTG
「旧帝国大学」というと東大から東北名古屋九州までを指す広い概念。
しかし
東大と東北等を同列に論じるわけにはいかない(学歴板は甘くない)。
レベルが全然違うし、透明級は首都圏・関東
でかなり馬鹿にされる存在だからだ。
 そこで学歴板では東大・京大を「旧帝国大学」とし、
その他のしょぼい大学群を地方帝国大学、「地底」と取り扱う事とした。
 (これは学歴板の総意である。)
 
 なお、同じ「地底」といっても阪大と透明級の間にもかなりの差があるために
阪大は「最高地底」それ以外を「辺境地底」と区別されている。
39エリート街道さん:2005/06/11(土) 20:32:49 ID:B0XU8g/Q
グランセコールを背景にしたフランス映画があったな
グランゼコール受験専門の予備校みたいなものがあるんだよねw
浪人も多いみたいだし
40エリート街道さん:2005/06/12(日) 02:35:32 ID:0xfAYkF4
確かに第五共和制以降のフランス大統領はドゴール、ミッテランを除き
全てENA出身だし、首相も殆どがENA出身じゃないか?
また、産業界なんかでは日産のゴーン社長もグランゼコールである「鉱山学校」
出身。哲学者サルトルなんかは「師範学校」エコールノルマル出身。

かくのごとく、フランスはグランゼコール出身者が社会の支配層を占めているのが
現状だが例外もある。
それは法律家と医者、聖職者。
これらグランゼコール成立前からある伝統的専門職の養成はやはり「大学」で行なわれている。
だから、大学はグランゼコールに比較して学生の質はダメだが、医学、法学、神学のみは
学生の質は高い。
また、学生の質は良くなくても、やはり基礎的な学問研究は大学で行なわれているため
研究の質はそれほど低くない。
41エリート街道さん:2005/06/12(日) 18:35:13 ID:I7TKngxC
>>39
浪人は多いかも知れないが1浪までしかできないよ。
多浪なんて皆無。
42エリート街道さん:2005/06/12(日) 18:36:16 ID:I7TKngxC
>>40
教育機関としてのグランゼコールと
研究機関としての大学といったところかな?
43エリート街道さん:2005/06/12(日) 23:02:19 ID:Gx+hJwVk
>>42
違んじゃない?
グランゼコールを卒業すると教授になるための試験を受けられる
サルトルは最初は不合格で2年目に首席合格
フィールズ賞受賞者はエコールノルマール出身者が多い
44エリート街道さん:2005/06/13(月) 01:52:35 ID:u8jGtnnP
>>43
だから教育機関なんじゃない?
45エリート街道さん:2005/06/13(月) 10:33:28 ID:L6s29kj3
>>40
ということは、フランスでは医学部の入試は簡単ということかな?
46エリート街道さん:2005/06/13(月) 10:33:54 ID:cumHsmqm
「専門学校の時代が来た。」という本で
著者(中村京大・立命館工作員)
「グラン背コール」を専門学校としてますが、
やはりこの人は強烈なあほ・低地能者だな。
47エリート街道さん:2005/06/13(月) 20:50:25 ID:lotLiter
フランスの医学部の該当するのは、どれ?
なんかフランス映画とか見てると、医学部ってあたかも簡単に誰でも入れてしまえそうな
ふうな描写があまりにも目についたんで。

日本でもアメリカでも医学部っつたらそりゃ入るのも出るのも、さらに国家試験にその後も
超大変なのを思い浮かべるんだけど、
法学部や経済学部らとまるで同列の選択肢みたいな描写があったので驚いた。
これもグランゼコールとやらにうからなきゃ、だめなのかな?

フランスは全然日本やアメリカと教育制度が違うので良く分からん。
仏和辞典とかひけばたぶん表が載ってるんだろうけどさ。
48エリート街道さん:2005/06/14(火) 23:52:50 ID:KewcgKpf
医学部に入るのは簡単でも国家試験が難しいとか?
日本の法学部と司法試験の関係のように・・・
49エリート街道さん:2005/06/15(水) 03:38:39 ID:4+UgLWEA
君たちバカロレアがいかにも簡単みたいな前提で話しているが実はすごい難しいんだぞ?
「バカロレア合格者」っていうだけでも多少鼻にかけることができる。
50エリート街道さん:2005/06/15(水) 04:09:36 ID:RizFCIq5
バカロレアって何?
51エリート街道さん:2005/06/15(水) 06:11:38 ID:uISEQLJG
>>46
中村忠一はなんでも数字でしかみないとこがあるから、マトモな指摘視点もところどころに見られるが、
まあ、典型的な理系バカともいえる。

梅津義郎??とかいうのもそんな感じ。 エール出版とかから本を出す人はだいたい??なのか、元々
学者というモノがそういうモノに過ぎないのかは、わからんが。
52エリート街道さん:2005/06/15(水) 14:27:52 ID:avmMXjqD
中村はたしか京大の文系出身だろw
緻密な解析力はないだろ
53エリート街道さん:2005/06/15(水) 14:46:58 ID:al7DuFbR
バカロレアは確か科目減少でいろいろ受験生に
問題がおきてるんだっけ?w
54エリート街道さん:2005/06/15(水) 21:30:51 ID:5iQVtPE/
TAXIのエミリアンはバカロレア出たの?
出なきゃ、刑事になれんと思うんだが・・・
55エリート街道さん:2005/06/15(水) 23:29:20 ID:al7DuFbR
誘惑は振り切るよw
56エリート街道さん:2005/06/16(木) 15:40:49 ID:DbFzaHmr
「早稲田にはオタクっぽい学生が集まりやすくニートになりやすい。」(和田秀樹)
って最高に面白くない?笑った。俺、受験時代に和田秀樹の本の影響をうけて半ば尊敬もしているから
彼がこんなことを言ってるなんてビックリ。でも、半分冗談でしょ。

    ↑
 いや、全然冗談じゃないと思うぞ。
彼は他大学を貶めまくってるからなあ。
腹の中では死文をかなり馬鹿にしてるのが伺える。
 しかし、早計だけはいままで遠慮してた。なぜなら
和田マスコミ工作員を怒らしたら本を書かせてもらえなくなるからだ。
かわりにマーチをたたきまくり。
おばたと同じ構図だな。
和田工作員のご機嫌をうかがる和田さんとおばた
って基地外だな。はじを知れよ。
57エリート街道さん:2005/06/16(木) 22:58:29 ID:5rxxkvOF
でも早稲田ってフリーターは多いよ。
58エリート街道さん:2005/06/18(土) 02:20:53 ID:eOrtyS19
59エリート街道さん:2005/06/18(土) 18:27:43 ID:glqfj3M3
このスレがまだ落ちていないことに驚いた。
60エリート街道さん:2005/06/19(日) 21:46:13 ID:BqsgmTqG
61エリート街道さん:2005/06/21(火) 19:34:52 ID:ENv4gCEt
62エリート街道さん:2005/06/22(水) 18:31:02 ID:rOTiR8MZ
63エリート街道さん:2005/06/22(水) 18:39:56 ID:CXRjYFS/
グランドバザール
64エリート街道さん:2005/06/22(水) 18:41:06 ID:KUfSY+tY
文系学部無職率データ 無職率=(その他)/(進路報告者数−進学留学者数)

       無職率
東北     42% =270/(761−118) 

大阪     36% =254/(851−145)
早稲田   34% =2131/(7278−947)
北海道   33% =176/(683−150)
名古屋   30% =195/(778−127)

慶應義塾  22% =938/(4849−488)

ttp://www.tohoku.ac.jp/japanese/profile/profile2-9.html#condition
ttp://www.osaka-u.ac.jp/jp/career/data.html
ttp://www.waseda.jp/jp/databook/2004/career.html
ttp://www.gakuji.keio.ac.jp/life/shinro/main/data/2004/jokyo_2004.pdf
ttp://syusyoku.jimu.nagoya-u.ac.jp/syusyoku_jyokyo.htm
ttp://shushoku.academic.hokudai.ac.jp/jo/jo04a.html
※九州大は未公表
65エリート街道さん:2005/06/22(水) 21:17:21 ID:vGQAIucQ
事実、私が在学していた灘高は、東大にこそ多くの現役合格者を出すものの、一方で
その双璧である京大受験に対しては驚くほど弱かった。受験者数そのものが少ない上
に、けっこう落ちていたのである。
 もちろん、試験の傾向がまるで違うという事情もある。しかし、言うまでもなく、
それもまたひとつの情報である。

「試験に受かる人 落ちる人」 和田秀樹 幻冬舎
66エリート街道さん:2005/06/22(水) 21:31:20 ID:QbQ0Oujo
ねぇ、バカロレアって日本だとどんくらいの難しさなの?
旧帝ぐらい?
67エリート街道さん:2005/06/22(水) 23:12:50 ID:S3yMHX+w
>>66
想像だと、慶應商Aぐらいじゃん?
68エリート街道さん:2005/06/23(木) 10:13:03 ID:/t4GQXsR
某灯台教授によると院試なみらしいよ
69エリート街道さん:2005/06/23(木) 19:36:50 ID:QOkqgiSC
簡単だとも受け取れるなw
70エリート街道さん:2005/06/26(日) 01:33:15 ID:pXF1sRs0
グランゼコールもピンキリだから旧帝と考えていればいいんじゃないかな。
71エリート街道さん:2005/06/26(日) 03:07:07 ID:bWmP1pzI


グンゼワコール


72エリート街道さん:2005/06/27(月) 11:05:11 ID:Rfu0kB7M
きゅてーーーー?
73エリート街道さん:2005/06/28(火) 18:08:25 ID:/bnH1EEg
393 :エリート街道さん :2005/06/28(火) 17:41:36 ID:NFEWoYeJ
 おまいら読売の就職ランキング見たか?
一橋・慶應・東京工業・東大・京大・上智が
ビックシックスだと。
 こいつらに7位のICUを加えると、
世界が評価する日本の大学ランキングにぴったり重なる。
 偶然?
 俺旧帝国大学様が日本のベスト7だと思ってたんだけど
うちの大学が入ってないのはおかしい。
投稿やら私立やら負けるとは信じられん。

74エリート街道さん:2005/06/28(火) 18:16:17 ID:osjyEpwz
同志社はグランゼコールのEcole Centrale de Lilleと
ダブルディグリープログラムやってるみたいだね

http://www.doshisha.ac.jp/daigaku/torikumi/wdegree/index.html
75エリート街道さん:2005/06/28(火) 21:50:00 ID:Zeiri3XF
グランゼコールもピンキリだから。
76エリート街道さん:2005/06/29(水) 00:53:56 ID:PKlX9uNs
v
77エリート街道さん :2005/06/29(水) 21:01:36 ID:Zml1DkKo
フランスは、階級制度が温存されていてグランゼコールは下層からは入れません。
78エリート街道さん:2005/06/29(水) 21:09:22 ID:ir4WJEcQ
>>74
同志社すげえな
79エリート街道さん:2005/06/30(木) 01:59:13 ID:s/BDNyxN
グンゼワコールもピンキリだから・・・
80エリート街道さん:2005/07/01(金) 00:39:46 ID:K/Eflh6f
次期大統領もENA出身者になるんだろうか?
81エリート街道さん:2005/07/01(金) 02:18:07 ID:t68mvvSH
エリート街道さん :2005/07/01(金) 01:42:06 ID:37VfccxE
真の一流企業文系就職率
(メーカーは文系の優秀層は行かないので除く)
で比べたら
一橋がダントツで
慶應・東大・上智・ICU・京大・東京工業がベスト7になる。
(神戸が8番目だな) 

地底とか駅弁は極端に落ちる。
このメンバーは外資の特別枠と一緒だな。
(外資はシビアだなあ)。
82エリート街道さん:2005/07/01(金) 02:54:59 ID:FYo5rvdK
>>81
ヨミウリウィークリーではそのベスト7で8位が早稲田。

だいたいベスト7は決まりのようだな。
83エリート街道さん:2005/07/02(土) 23:10:40 ID:Qd/yPSmJ
私の妹ESSECのMBA出て普通のフランス人の倍の給料もらってフランス国鉄を監査してます。
日本人に国鉄を監査させるなんてフランス恐るべし!

ヨーロッパの学歴社会は日本と違って本物、日本も本物の学歴社会だったら大半の日本人は中国人にこき使われるぞ!
84エリート街道さん:2005/07/02(土) 23:34:38 ID:Qd/yPSmJ
フランス日本人向けフリーペーパーにフランスは日本と違って小学校卒業時にバカロレアを将来受験するための勉強をする普通科の学校進学するか
バカロレアを受験しない(出来ない)職業訓練系の学校に進学するかに分かれるそうです。
小学校時点で将来大学に進学できるかどうか決まる超ハードな学歴社会なので注意するように書いてありました。
馬鹿な大学生を減らすためには日本にも必要かも・・・
85エリート街道さん:2005/07/03(日) 09:25:29 ID:WEzMIJwU
パリ大学は大衆大学です!東京大学は?いうまでもありません。
86エリート街道さん:2005/07/03(日) 13:41:41 ID:6Z/+s5Bq
静岡県で工業製品出荷額を見ると浜松市がトップで磐田市、富士市、湖西市、掛川市の順だ。
清水市や静岡市が工業製品出荷額が大きいと言っても
浜松、磐田、富士、湖西の足元にも及ばないよ。マジで。
浜松や磐田、富士、湖西は年間2兆円以上の工業製品出荷額がある。
つまり、浜松市や磐田市、富士市、湖西市は、それぞれ北九州工業地帯の工業製品出荷額を大きく上回るだけの工業製品出荷額に拠る利潤をもたらしている。
富士市は最近、日本経済の不調が表に表れているが頑張って欲しい!
応援するぞ!
87エリート街道さん
国連の正職員になるには大学院修了が必須だし、欧米では大卒ではエリートとして学歴不足です。
日本も就職してから役所や企業が職員をESSEC等の大学院に派遣してマスター取らせてるからそれが欧米でいうところのエリートでしょう。

大卒でいい日本は学歴社会じゃなくって派閥の学閥社会と言うべきか・・・