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1坂口スピード安吾
薬板に集う本読み諸兄
名著、美文、下卑た駄文とガシガシ紹介してくれたまえ
あらゆる様式の文章の面白さに酔うスレッドです
2名無しさん@_@:2006/11/15(水) 12:10:21 ID:J5KRU9K/0
    ' 「      ´ {ハi′          }  l    阿部高和が2getだ
   |  |                    |  |
   |  !                        |  |    >>3 ウホッ!いい男…
   | │                   〈   !   .>>4 やらないか?
   | |/ノ二__‐──ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ  .>>5 うれしいこと言ってくれるじゃないの
  /⌒!|  =彳o。ト ̄ヽ     '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !  >>6 とことんよろこばせてやるからな
  ! ハ!|  ー─ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l | >>7 いいこと思いついた
 | | /ヽ!        |            |ヽ i !  .   お前、オレのケツの中でションベンしろ
 ヽ {  |           !           |ノ  /  >>8 ああ・・・次はションベンだ
  ヽ  |        _   ,、            ! ,    >>9 ところで俺のキンタマを見てくれ
   \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'′       こいつをどう思う?
     `!                    /      >>10 ケツの穴のひだまで      
     ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |          あまさず写しとってくれよ・・・  
       |\      ー ─‐       , ′ !   
3いっきゅう ◆LSD/LqK14Q :2006/11/15(水) 12:12:02 ID:p5YZ/3mW0
へっ?
4いっきゅう ◆LSD/LqK14Q :2006/11/15(水) 12:33:04 ID:p5YZ/3mW0
悪いけど出かけるのな
5ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
6いっきゅう ◆LSD/LqK14Q :2006/11/15(水) 13:10:48 ID:p5YZ/3mW0
つか 紙スレ立ててくれよ
本文は 紙の錬金術

オレ スレッド、立てられねーよw
わかった?
7ポチ:2006/11/15(水) 14:02:48 ID:5oJMVSY/O
「俺達はちょうど暗い花盛りの楽園にいるようなものだ」野間宏・暗い絵
8名無しさん@_@:2006/11/15(水) 14:38:39 ID:TsMlHapTO
重々しい眼瞼の裏に冴えた大きい眼球のくるくると廻転するのが見えて、
生え揃った睫毛の蔭から男好きのする瞳が、細く陰険に光つて居る。
蒸し暑い部屋の暗がりに、厚味のある高い鼻や、なめくじのやうに潤んだ唇や、
ゆたかな輪郭の顔と髪とが、まざまざと漂つて、病的な佐伯の官能を興奮させた。
谷崎潤一郎『悪魔』
9名無しさん@_@:2006/11/15(水) 15:43:32 ID:TsMlHapTO
酒を持って二階へ戻った。まず女二人の小ジョッキ、次に俺たちの大ジョッキをテーブルに置く。
次の瞬間、それは起きた。
俺は、エキスポートの一パイント入りのジョッキをベグビーの前に置いただけだ。やつはそれを取ると、くびっと一口流し込んだ。
それから、その前に飲んでた空のジョッキを手すり越しに放り投げた。肩ごしに、ひょいっとさりげなく。
よくあるだろ、取っ手がついたどっしりした造りのビール・ジョッキだよ。あれが宙を飛んでいくのが視界の隅をかすめた。
ベグビーの方を振り向くと、やつはにやにや笑っていた。ヘイゼルとジェーンはうろたえていた。俺と同じで、不安で体が凍りついたらしい。
ジョッキは、チンピラのひとりの頭に落ちた。額がぱっくりと割れ、膝を突く。
仲間たちはにわかに臨戦態勢をとり、そのうちひとりはとなりのテーブルに突進して、無実の男の胸倉をつかんだ。
別のやつは、トレイに酒を載せて運んでいた不運な男を叩きのめした。
ベグビーはすっくと立ち上がると、全速力で階段を駆け下りた。そして、一階のどまんなかで立ち止まった。
「ジョッキをぶつけられたやつがいる!おれさまが犯人を見つけだすまで、誰も店から出るんじゃねえぞ!」
ベグビーは大声を出して、何も知らないカップルに命令し、ウェイターたちに指示をした。チンピラたちですら、真に受けている。
10ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
11名無しさん@_@:2006/11/15(水) 22:07:08 ID:uae4g9NC0
一度昇り果てたあたしの身体にゃ、直ぐに火が付いて....
「むっくぅぅぅ。イイよ、イイよぅ....あたしゃまた....」
「それそれ、おまえの於芽壺もいいぞ。」
「あっふぅぅぅ。はぁはぁはぁ。」
「中はまるで火のようだ。おお、やるか?気をやるのか?締まってきたぞ。おおおお。」
「あぁぁぁぁん。旦那ぁ....イイイイイイよぅ......」
あたしの目の中がぴかっと赤くなって。
まるで火が燃えるようで。
縛られた手の拳にぎゅぅっと力が入って、爪先が反り返る。
その刹那。
「おっと。」
そう言いながら、与力の旦那は逸物を抜いちまった。
「はぁぁぁぁん。」
「むぐぅ...ぬぉぉぉぉ。」
すかさず浪花屋の旦那が、留守になった蜜壷に口をつける。
んぐんぐんぐ。
「ふぅぅぅ。これはもう、大漁じゃ。」
12ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
13:2006/11/16(木) 09:09:55 ID:bJJubzfjO
死んでしまえば身も蓋もないというが、果してどういうものであろうか。
敗戦して、結局気の毒なのは戦歿した英霊達だ、という考え方も私は素直に肯定することができない。
けれども、六十過ぎた将軍達がなお生に恋々として法廷にひかれることを思うと、何が人生の魅力であるか、
私には皆目分らず、しかし恐らく私自身も、もしも私が六十の将軍であったなら
やはり生に恋々として法廷にひかれるであろうと想像せざるを得ないので、
私は生という奇怪な力にただ茫然たるばかりである。
坂口安吾『堕落論』
14名無しさん@_@:2006/11/16(木) 10:20:14 ID:nLKigvj+O
ぼくはいま四十歳だが、四十年といえば、これはもう人間の全生涯だ。
老齢もいいところだ。四十年以上も生き延びるなんて、みっともないことだし、俗悪で不道徳だ。
だれが四十歳以上まで生きているか、ひとつ正直に、嘘偽りなく答えてみるがよい。
ぼくに言わせれば、生き延びているのは、馬鹿とならず者だけである。
ぼくは世のすべての老人たちに、面と向ってこう言ってやれる。
尊敬すべきご老人方、銀髪をいただき、ふくよかな香りを漂わせているご老人方を前に置いて言ってやれる!
全世界に向って言ってやれる!
ぼくにはこう言うだけの権利がある。
なぜなら、ぼく自身、六十までも生き延びるだろうからだ。
七十までも生き延びるからだ。そうとも、八十までだって、生きぬいてやる!
いや、ちょっと待ってくれ!ひと息つかせてくれたまえ・・・・

〈地下室の手記〉ドストエフスキー(享年六十)
15名無しさん@_@:2006/11/16(木) 23:05:11 ID:bJJubzfjO
小さな蠅(はえ)よ
おまえの夏の戯れを
私の心ない手が
ふり払った

私もまた
おまえと同じ蠅であり
おまえもまた
私と同じ人間ではないのか?

なんとなれば
ある盲目の手が
私の翼をふり払うまで
私も踊り、飲み、歌うのだから

ウィリアム・ブレイク『経験の歌』より「蠅」の一節
16名無しさん@_@:2006/11/17(金) 21:07:28 ID:zDHpq4W6O
オレはジゴロ
誰かがパーティやってりゃあ、すっ飛んでいく
オレはジゴロ
オレを置いてけぼりにして、人生は過ぎていく
俺はジゴロ
誰もオレのことなんざ、かまっちゃくれない
誰もいない
誰もいない
でも、俺はジゴロ

ジャスト ア ジゴロ/D・L・ロス他
17名無しさん@_@:2006/11/18(土) 18:57:45 ID:i/jq7S2nO
陣中(ぢんちう)だより

拜憩

故國の皆さん益々御元氣のことと思ひます。
いつも銃後(じうご)のことは氣にかけるな、お國に殘つた人達は
小さい子供までも仕事のお手伝いはする、品物の無駄づかひはやめる、といふやうに
ほんとに一生懸命になつてゐるから、安心して心おきなく戦へと言つてくださるので、
我々猛犬軍全員なんの心配もなく、いつもいつも元氣旺盛にやつてをります。
田河水泡「のらくろ決死隊長」
18ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
19名無しさん@_@:2006/11/19(日) 06:20:22 ID:M3lDt8xU0
私たちは、すべてにおいて苦しめられながらも、
窮地に追い込まれてはおらず、
途方にくれながらも、絶望してはおらず、
迫害されながらも、見棄てられてはおらず、
投げ倒されながらも、滅ぼされてはいない。
「新約聖書」コリント人への第二の手紙
20ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
21蓮 ◆LEN//rD8FE :2006/11/19(日) 09:17:25 ID:9YBnXTF30
と、言うわけで。誰か吉川英治の
私本太平記 読んだ椰子いる?
22名無しさん@_@:2006/11/19(日) 09:30:09 ID:Ykoc3wTq0
智恵子は東京に空が無いといふ、
本当の空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切つても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子の本当の空だといふ。

あどけない空の話である。
23名無しさん@_@:2006/11/19(日) 10:01:13 ID:Ykoc3wTq0
6 :元ブロニスト :01/11/25 08:48 ID:4yBS0NTh
以下、20代後半の頃、
(結婚してサラリーマンとして仕事も順調な頃)私の日常です。
毎朝、目が覚める1時間ほど前に妻に気づかれない様に
こっそり60錠をイッキ(もち空腹時)。そしてまた寝る。
→ファ〜ファ〜と体が浮くようなステキな覚醒
昼飯後に42錠イッキ
→午後の仕事が楽しい。特に会議など積極的に発言。脳みそクリア。
帰宅途中に62錠イッキ
→帰りの電車が込んでても気にならん。読書ハマル、音楽ハマル。
→毎晩、充実した「自分の時間」を過ごす。妻は先に寝る。
以上、月〜金これを繰り返す日々。
ストレスなんかとは無縁。
(あるとすれば毎日々、84錠X2ビンGETの薬局巡り)
まず、太る(糖衣錠のせい)、肝臓もちょっとヤバクなった。
けど酒を辞めれば大丈夫。タバコの消費がスゴイ。
常に喉の乾き、ちょっと動くだけで汗がでる。
土日は死んだように寝る。ひたすら寝る。トイレにも起きない。
3年間、サラリーマンとして、夫として、
こんな生活を続けた。でもやっぱいつか破綻するしね。
24ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
25名無しさん@_@:2006/11/19(日) 11:13:08 ID:TuAv83F20
>>9
脳内でイギーポップが歌いだした
26名無しさん@_@:2006/11/19(日) 13:23:37 ID:NpWvYGfeO
上昇します
27勉強中:2006/11/19(日) 14:12:31 ID:A41HCrLaO
たぶん、おれは、麻薬やマリファナやコカインのなかに捜し求めていたものをヤーヘのなかに見だすだろう。ヤーヘこそ最後のブツになるかもしれない。 W
28名無しさん@_@:2006/11/19(日) 14:13:58 ID:Pog8qU8NO
さげます
29名無しさん@_@:2006/11/19(日) 14:14:06 ID:9h2iLn+/0
なんだこのスレw
さすが頭イカれてる奴らだな、きめえww
30名無しさん@_@:2006/11/19(日) 14:55:14 ID:9ACLIYtWO
基地外さんたちが犯罪を犯しませんように



あっ!もう犯罪者かwwwwwwww糞ども死ねwwwwwwww
31名無しさん@_@:2006/11/19(日) 14:55:37 ID:QZMLFREE0
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関はそれなり止まつた
写真の前に插した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう

『レモン哀歌』高村光太郎
32名無しさん@_@:2006/11/19(日) 15:44:24 ID:H7so6vC6O
良スレだね
【鏡の法則】を読み泣きました
33>>32てめえの人生を振り返って泣けよヤク中:2006/11/19(日) 15:45:36 ID:9h2iLn+/0
⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン⊂二二( ^ω^)二⊃ブーン
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34勉強中:2006/11/19(日) 17:13:02 ID:A41HCrLaO
ここいいっす!!勉強になります!!凄い。自伝どっぱくもいいす。↑この絵、スクロールさせてる時、綺麗です
35名無しさん@_@:2006/11/19(日) 19:12:20 ID:H7so6vC6O
加藤廣の【秀吉のイ加】上下巻も読みました
36名無しさん@_@:2006/11/19(日) 19:31:10 ID:at+kM4efO
プーシキン 大体全部読みました。反吐がでました
37名無しさん@_@:2006/11/19(日) 21:06:39 ID:DFFIXB8G0
保守
38名無しさん@_@:2006/11/20(月) 00:15:34 ID:d8ipliQZO
保守
39名無しさん@_@:2006/11/20(月) 01:38:57 ID:jBxKe3zV0
 
40名無しさん@_@:2006/11/20(月) 03:32:04 ID:jBxKe3zV0
 
41名無しさん@_@:2006/11/20(月) 04:29:09 ID:Xo08jLmcO
おおいに語る
42名無しさん@_@:2006/11/20(月) 05:53:09 ID:jBxKe3zV0
 
43名無しさん@_@:2006/11/20(月) 08:39:57 ID:Xo08jLmcO
文豪たるものたまには重い腰をアゲ て卓袱台に蹴躓き猫に熱い茶をぶっかけギニャーと呼ばるる秋それが秋
44ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
45ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
46名無しさん@_@:2006/11/21(火) 01:26:39 ID:prMhlkdH0

郊外に居を移してから僕の宗教的情調は稍(やや)深くなって来た。
僕の仏教は勿論僕の身体を薫染(くんせん)した仏教的気分に過ぎ
ないのである。僕は涅槃(ねはん)に到達するよりも涅槃に迷いた
い方である。幻の清浄を体得するよりも、寧(むし)ろ如幻(にょ
げん)の境に暫(しばら)く倦怠と懶惰の「我(が)」を寄せたい
のである。睡(ねむ)っている中に不可思議な夢を感ずるように、
倦怠と懶惰の生を神秘と歓喜の生に変えたいのである。無常の宗教
から蠱惑(こわく)の芸術に行きたいのである……
ttp://www.aozora.gr.jp/cards/000158/files/843_14595.html
47(*´゜ρ°`*)アッ… ◆MSM044h.oo :2006/11/21(火) 01:59:59 ID:BkL1BLNB0
安吾マダー?
48名無しさん@_@:2006/11/21(火) 04:27:49 ID:CWDaqzf7O
まあね、ここで売ってるのは、ミルクに何かプラスしたもんさ。
ここには酒類販売許可証ってのが無いんだけど、
モロコ(ミルク)に何か新しいベスチ(もの)を入れちゃいけないって法律はまだないからモロコに
ベロセットとかシンセメスクとかドレンクロムなんて入れてベスチを飲んじゃう。
そうすると、すごくハラショーな十五分間が楽しめるんだ。
“神様と天使と聖者たち”がおがめてさ、その一方じゃ、モズク(あたま)ん中でもって
いろんな色がバンバン爆発するのが見ていられるってもんだ。
それとも、よく言われてるように、ミルクの中にナイフを入れて飲んだっていい。

時計じかけのオレンジ
アントニイ・バージェス/乾信一郎 訳
49名無しさん@_@:2006/11/21(火) 06:33:11 ID:cfANFKIO0
 おまえ、この爛漫(らんまん)と咲き乱れている桜の樹の下へ、
一つ一つ屍体が埋まっていると想像してみるがいい。
何が俺をそんなに不安にしていたかがおまえには納得がいくだろう。
 馬のような屍体、犬猫のような屍体、そして人間のような屍体、
屍体はみな腐爛(ふらん)して蛆(うじ)が湧き、堪(たま)らなく臭い。
それでいて水晶のような液をたらたらとたらしている。
桜の根は貪婪(どんらん)な蛸(たこ)のように、それを抱きかかえ、
いそぎんちゃくの食糸のような毛根を聚(あつ)めて、その液体を吸っている。
 何があんな花弁を作り、何があんな蕊(しべ)を作っているのか、
俺は毛根の吸いあげる水晶のような液が、静かな行列を作って、
維管束のなかを夢のようにあがってゆくのが見えるようだ。

『桜の樹の下には』梶井基次郎
50名無しさん@_@:2006/11/21(火) 07:23:02 ID:+Z9AvhTdO
前を見ては、後えを見ては、物欲しと、あこがるるかなわれ。
腹からの、笑といえど、苦しみの、そこにあるべし。
うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠るとぞ知れ。

シェレー 雲雀の詩
51名無しさん@@:2006/11/21(火) 13:11:51 ID:eY5RVnLR0

すべての物質は聖なるかな! すべての人間は聖なるかな!
すべての場所は聖なるかな! すべての日は聖なるかな!
だれもが天使である! 浮浪者は六翼天使のごとく聖なるかな!
気違いはきみや僕の魂が聖なるごとく聖なるかな!
タイプライターは聖なるかな! 詩は聖なるかな! 声は聖なるかな!
聴衆は聖なるかな! 喜悦は聖なるかな!
聖なるかなペテロ! 聖なるかなアレン! 聖なるかなソロモン
聖なるかなルシアン! 聖なるかなケラワック!聖なるかなハンク!
聖なるかなバロウズ! 聖なるかなキャサディ! 聖なるかな未知の男色!
そして苦しんでいる乞食よ! 聖なるかな醜悪な人間天使!
(アレン・ギンズバーグ『吠える』)
52名無しさん@_@:2006/11/21(火) 23:25:04 ID:CWDaqzf7O
片手にピストル
心に花束
クチビルに火の酒
背中に人生を

おまえは良い女だった
半端なワインより酔わせてくれたよ
俺は行かなくちゃならないんだよ
寝顔にキスでもしてあげたいけど、そしたら一日、旅立ちが遅れるだろう
男はいつでも不幸なサムライ
花園で眠れぬこともあるんだよ
部屋から出たなら冷たい木枯らし
おまえのカラダのぬくもりが消えていく
男はいつでも哀しいサムライ
幸せに照れてる事もあるんだよ
片手にピストル
心に花束
クチビルに火の酒
背中に人生を

サムライ/沢田研二
53あぼーん:あぼーん
あぼーん
54名無しさん@@:2006/11/22(水) 17:28:44 ID:3Y6eGl6P0
余の最期の言葉を聞け。汝ら、地上の委員会よ、政府よ、
汝ら権力者よ、汝らのものでないものを手にするため、隠
れて便所で取引をやりおおせる汚なきものらよ。足の下の
地面を売り払え。余は告げん、いたるところにいる人間た
ちのために。繰り返し告げん。いかなる者も排斥はされな
い。報いを受けん者のすべてに道は自由に開く、苦悩の報
いを受くる者に道は開く、と。
 汝ら、なにに脅えて時間へと逃げ込む? なにに脅えて
肉体に逃げ、永遠に虚偽へと逃げる? 永遠に現状にとど
まりたいのか。
 ハッサン・サバーの最期の言葉を聞け。聞け、見よ。し
からずんば、永遠にくたばれ。聞け、見よ、しからずんば、
永遠にくたばれ。なにに脅えて時間に、肉体に、虚偽に逃
げ込む? 余は汝らに告げん。あの言葉を。汝らに言葉を。
汝らに言葉を。初めに言葉ありき。永遠に脅えてくたばる
汝らよ。永遠に存せよ。時間、言葉、永遠から出でよ。虚
偽、言葉、永遠から出でよ。時間から出でて、宇宙へ行け。
恐れるものはない。宇宙に恐れるものはない。絶対のハッ
サン・サバー。恐れる言葉はない。言葉は存在しない。絶
対の、絶対のハッサン・サバー。余は永遠に汝らの言葉を
抹殺せん。余も抹殺せん。ハッサン・サバーの言葉。汝ら
の空に、ブリオン・ガイシンの、ハッサン・サバーの沈黙
の文字を見よ。宇宙の文字を。沈黙の文字を。
 見よ 見よ 見よ
『麻薬書簡』(バロウズ・ギンズバーグ)
55名無しさん@_@:2006/11/22(水) 22:12:34 ID:Ff8scPVT0
日本では覚せい剤はすっげい悪い事だと言われているが、こっちではそんな
ムードがないから逆にシャブ中毒が少ない。日本人はやり始めると暗く、ひとり
罪悪感にかられながら中毒に向かって突き進んで行くのだが、フィリピンでは
周りがあったかいから、シャブをやったということが分かっても罪人扱いしないし
、中毒になったとしても廃人扱いをしない。

『死んでもいい』 浜 なつ子
56Σ(ワヮワ)ノ☆ :2006/11/23(木) 14:49:03 ID:kZNxPHjz0
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57名無しさん@_@:2006/11/23(木) 14:51:58 ID:kZNxPHjz0
おとーさんおとーさん、きょうわ御酒が過ぎてますよ?
亜紀子のいつにないやんわりとした口ぶりにふと目をやるとやおら
亜紀子は左の袖をまくりあげ、卓上椅子から尻を半分だけ床に落とした。
酒量を諌めた会話の余韻か「めっ」をする目をしたままこちらをにらみ
主ル主ルと剣道の小手をあしらったニッポニアタオルを腕に巻いた。
てのごいのかたほうを口の端できゅっと咥えグッパーすると
パパンよ肘浦をタタゐて薄青いが華奢な体に不釣り合いともいえるYの字。
その間、実に、0.002秒。あまりの早業に我が家の飼い猫マヤちゃんも
エサぐいを中断し耳を立てる。政井マヤも当然のようにつきしたがう。
旦那としてはこれ以上オレの家ですきかってやらすわけにはいかない。
とまどい泣き暴れるこども2名を尻目にいちばんかわいい長男由伸を横脇にい
かかえ、口ふさぎ腕を抑えて涙をこらえながら出奔した。
28才。若かった。
サンダルをつっかけ玄関を飛び出せば、そこはゆるやかな傾斜のある広大な
住宅地。閑静とさえ言える。由伸とオレ、ふたりでこの町でどうやって
たべていこう・・そうだ、敷石をめくれ!敷石をめくればそこには土がある!

笑いがこみあげてきた。熱いものが、オレの体の奥底からこみ上げてくる。
灼けるような、すっぱいような、それでいて我慢できる・・これが通過儀礼なのか?
ふとサラシに巻いたヨシ(オレは連帯感をこめて短くすることにした)を見上げると
なーんだなんだ笑っている!さっき泣いたカラスが、もーわろてる!そしていつのまにか
ゆで卵食おうとして殻と奮闘している。オレはひとりごちた
―硬い卵なのに食い物だと本能的に気づいてやがる。怖い―
サンダルつっかけただけだったしだんだんさむくなったので家にもどった。
58名無しさん@_@:2006/11/23(木) 14:56:55 ID:kZNxPHjz0
この間、たったの0.02秒。口とマイクでパーカッションしてあげて悦ばせる。お金手に入ってくる。
わたし幸せ。最近ヨシがよくグズる。亜紀子(妻)がいないといやという。
オレだって惚れて泣かせるのはイヤという。そーういう松タイプの女性ならゴマンといるから
あと十年間寝てろといった。寝る怖育つ。寝る卵の殻がりり育つ。
がりりと、噛む。歯が欠ける。「トーキオには空、ありませんね」
美しいチェコ人はそういうと値段交渉を始めた。くそ、こいつらかなり管理されてやがる。

東京から流れてきた美しく若いチェコ人。ナニしたらナニ千円。ナニつけたらナニ千円。マニュアル化。
輪切り教育の石坂浩二害がここにも顔をだす。
「へー、あんたらしっかりしてんじゃん。東京には空はないが、料金は青天井ってか?」
「ウマイネ―お客酸。」
「チエコシヨウっていうんだよ。高村光太郎だよ。コンチクショー★」
「知ってるよ、有名ねソレ。だってわたしらチェコ人よ、ギャハハ」
笑い方はかわいくねーな。「へえ知ってるんだー」ほんとかよ。
「光太郎が四つん這いになって裸のチエコとお馬酸ごっこだぞ?」

「・・ふーん。ソレ、安くしとくよお客酸」  
59名無しさん@_@:2006/11/23(木) 14:57:23 ID:kZNxPHjz0
男山というのは北海道は旭川の銘酒です。ぼくわそれほど好きでないかも。うまいよ。
ちょっとぉ、のみ過ぎじゃないの?―そう言いながら斜向かいのクッションの上に亜紀子は乱暴に腰をおろした。
だーめーなーんだかーらーぁ?そう言うと「めっ」という目つきでオレを睨む。
由伸はすでに身支度、いつでも出かけられるように玄関で靴を履いて待っている。他の二人の子も泣き暴れる用意もべつにないもんだから、手持ち無沙汰な様子。せかすように両手をグッパ―させたりしてみたり‥
さあ、やおら亜紀子は左袖をたくし上げる、っとその瞬間、ぐちゃん、という音がした。由伸、卵を落とす。しかも生だった。
「 由伸は泣く。誰もが、そう思った」byトモロヲ

パパン!

何事もなかったかのように肘ウラを叩く亜紀子。ブランとノーガードの態で左手の甲にもくっきりと血管が浮き上がっている。ピアニスト‥心の中で何かがつぶやいた。
―パパン!! 更なる平手内にみるみるYの字が浮き上がる。
オレの家でここまで好き勝手されて黙っているわけにはいかない。
オレは物もいわず立ちあがると蛍光灯→オレ→亜紀子という擬似皆既日食を作り出し「ヤメロ」とつぶやく。
ときすでにビッグバンから0.003秒。卵事件あってのことだった。てのごい巻きの口にきゅっきゅっの片膝立ちだのはすでにオレという月の影の下で為されてしまっていた。
オレは家を飛び出そうと玄関口へ向かい、泣き叫び動揺する2人のコラを尻目に由伸を抱えようと‥ 
由伸はうずくまっていた。とびちった卵の殻と広がった卵のヌルリをなんとか清掃しようと両手を使ってかき集めようともがいていた。
60ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
61ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
62ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
63名無しさん@_@:2006/11/23(木) 15:04:01 ID:kZNxPHjz0
白鳥は哀しからずや空の青海のあをにもそまずただよふ 若山牧水
64名無しさん@_@:2006/11/23(木) 15:12:20 ID:GQVJzFDO0
その歌大好きだ・・・・
65蓮 ◆LEN//rD8FE :2006/11/23(木) 15:22:37 ID:1iPDHEU4O

う〜んw
文学してるぢゃねーかよっw
66:2006/11/23(木) 21:46:51 ID:HV+2+mYyO
息を切らし胸を押さえてひさしぶりねとキミが笑う
バカだね、そんなに急ぐなんて、うっすら汗までかいて
何故か今日はキミが欲しいよ違うオンナと逢ったみたいだ
身体にまとった陰りを脱ぎ捨て、かすかに彩づくクチビル
目に見えない翼ひろげて、確かにキミは変わった

歩くほどに踊るほどに、ふざけながら、焦らしながら
薔薇より美しいワアワア
キミは変わった

愛の日々と呼べるほどには、心は何も知っていない
いつでも抱き締め急ぐばかり、見つめるコトさえ忘れ笑いながら風を追いかけ
キミに誘われ行ってみようか
騙したオトコが騙されるとき、初めてオンナを知るのか

目に見えない翼ひろげて、静かにキミは変わった
走るほどに笑うほどに、夢みながら、愛しながら
薔薇より美しいワアワア
キミは変わった

歩くほどに踊るほどに、ふざけながら、焦らしながら
薔薇より美しいワアワア
キミは変わった

君は薔薇より美しい/布施明
67名無しさん@_@:2006/11/24(金) 12:33:31 ID:ab4HOnbL0
t
68勉強中:2006/11/25(土) 14:57:40 ID:GLAHAzfIO
27、W.S.バロウズ『ジャンキー』からの抜粋でした。
69名無しさん@_@:2006/11/27(月) 19:47:17 ID:0uogunKt0
   蜂はお花のなかに、
   お花はお庭のなかに、

   お庭は土塀(どべい)のなかに、
   土塀は町のなかに、

   町は日本のなかに、
   日本は世界のなかに、
   世界は神さまのなかに。

   さうして、さうして、神さまは、
   小ちやな蜂のなかに。

『蜂と神さま』金子みすゞ
70名無しさん@_@:2006/11/28(火) 19:13:16 ID:fk9JdbaU0
ほs
71名無しさん@_@:2006/12/02(土) 19:04:33 ID:J/P6JHBi0
散る桜 残るさくらも 散るさくら(良寛)
72Σ( ▽ヮ▽):2006/12/02(土) 19:09:54 ID:R6XPo47j0
スッポンポン☆mミ
73ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
74Σ( ▽ヮ▽):2006/12/02(土) 19:14:04 ID:R6XPo47j0
むかし高校のときにオレのこと好きだった女の子がさ、フェラチオしてきて
びっくりしたのはタマタマまで舐めてきたのね。あまりにくすぐったくて気が狂いそうになってから
その子のマンコにさわったらものすごい濡れていて、リアルに
「あー高校生なのにフェラチオして興奮してマンコを濡らしているんだなあ、この子」と思っている自分に
なんか気づいておかしかった。ひとつ年上だったけど
75名無しさん@_@:2006/12/03(日) 02:32:27 ID:bb5q6wRp0
聞いてくれ。本当にジギーのギターは凄かったんだ
76名無しさん@_@:2006/12/03(日) 16:15:13 ID:eOtzbq6XO
ここぞと宿を定めねば、道に迷うこともなし(一休)
77名無しさん@_@:2006/12/03(日) 18:04:05 ID:vplbzip50
散れば咲き 咲けばまた散る 春ごとの 花のすがたは 如来常住(一休)
78ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
79勉強中:2006/12/09(土) 11:55:39 ID:4EOfOU0gO
心はいかに己を語るのか。
人はいかにおまえをわかるのか。おまえの生きるさまを理解してくれるのか。
語られた思想は偽りである。
泉を掘りおこし、かき乱せ。
その水を糧とし、そして沈黙せよ。
『沈黙』フョードル・チュッチェフ より抜粋
80ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
81いっきゅうさん ◆KLDaspoI6. :2006/12/13(水) 21:29:18 ID:iTCoWT4v0
ねむくなってきた
82名無しさん@_@:2006/12/15(金) 06:23:09 ID:ppBlF6EL0
保守
83名無しさん@_@:2006/12/15(金) 18:51:25 ID:kG1H058J0
age
84ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
85名無しさん@_@:2006/12/16(土) 23:48:31 ID:NudOWhD6O
サーカス(CIRCUS)〔名詞〕

老若男女の別なく、人間どもが道化役を演ずるさまを、馬なポニーや
象たちが見物することを許されている場所

アンブローズ・ビアス/悪魔の辞典
86名無しさん@_@:2006/12/17(日) 10:30:55 ID:b0C6l2IrO
その踏絵に私も足をかけた。あの時、この足は凹んだあの人の顔の上にあった。
私が幾百回となく思い出した顔の上に。山中で、放浪の時、牢舎でそれを考えださぬことのなかった顔の上に。
人間が生きている限り、善く美しいものの顔の上に。
そして生涯愛そうと思った顔の上に。
その顔は今、踏絵の木のなかで摩擦し凹み、哀しそうな眼をしてこちらを向いている。
(踏むがいい)
と哀しそうな眼差しは私に言った。
(踏むがいい。お前の足は今、痛いだろう。今日まで私の顔を踏んだ人間達と同じように痛むだろう。
だがその足の痛さだけでもう充分だ。私はお前達のその痛さと苦しみをわかちあう。そのために私はいるのだから。
私は沈黙していたのではない。いっしょに苦しんでいたのだ。)

遠藤周作 沈黙
87名無しさん@_@:2006/12/20(水) 08:23:56 ID:zSF0e6rCO
戦後の闇市のバーで二人は出会う
短気で凶暴で堕落を好んだハードコアな男と共にした日々は
数奇で
想像を超えていた
しかし、どことなく優しく、暖かいのは三千代が坂口安吾という
一人の男に本気で惚れていて
また
安吾もそうだったから

「くらくら日記/坂口三千代」
88哀悼 青島幸男:2006/12/20(水) 13:40:33 ID:EtTiV9vx0
あなただけがいきがいなの
おねがい おねがい捨てないで
てなこと言われてその気になって、三日と空けずにキャバレーへ
カネのなる木があるじゃなし、質屋通いは序の口で
退職金まで前借りし、みついだあげくが
ハイ、それまでヨ 
ふざけやがってふざけやがってコノヤロウ
泣けてくる
89名無しさん@_@:2006/12/20(水) 15:16:16 ID:9b6L5X4b0
俺の呪いを大盛りで4つたのむ
90ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
91名無しさん@_@:2006/12/21(木) 07:53:54 ID:W3dC2eHnP
好きにやりなよ できるのなら
そんな素敵な事はない
好きにやりなよ できるのなら
ソレが素敵だ ソレがいい ソレがいい

もう何も話したくない バカバカしくなったんだ
一体やつら どんな神経を どのくらい 持ってんだ?

空はとてもきれい 曇りでも晴れでも
空はとてもきれい パレットは何色

うやましいさ 実に素晴らしい
あやかりたいもんだ
ひがんでるのさ 実に素晴らしい

どうぞ いってらっしゃい  



「 好きにやりなよ」  SION
92名無しさん@_@:2006/12/22(金) 15:50:24 ID:VUUYOWnJ0
薬板らしいレベルに落ちてきたなあ

93名無しさん@_@:2006/12/24(日) 18:52:26 ID:acgizqfEO
「では、あの寝台によこたわっていたあの男は私なのですか?」
と、彼は膝をついて叫んだ。
指は墓から彼の方に向けられ、それからまた元に返った。
「いいえ、幽霊さま!ああ、いやだ!いやだ!」
指はなおもそのままだった。
「幽霊さま!」
と、彼は幽霊の衣にかたく、しがみつきながら叫んだ。
「私の言うことをお聞きください。私は今までの私と違います。このようにお近付きにしていただかなかったら、
ああなったにちがいないでしょう。けれどもあんな人間にはもう決してなりません。
私に少しも望みが無いのなら、どうしてこんなものを私にお見せになるのですか?」
この時はじめて幽霊の手がふるえているようだった。
スクルージは幽霊の前の地面にひれふして言葉を続けた。
「善良な幽霊さま、あなたの本心は私のためにとりなし、憐れんでくださいます。私が心を入れかえた生活に入れば、
こうしてお見せくださいました影を変えられるとおっしゃってくださいませんか?」
親切な手はぶるぶる震えた。
「私は心からクリスマスを尊び、一年中その気持で過ごすようにいたすつもりです。」

クリスマスキャロル/ディケンズ
94名無しさん@_@:2006/12/24(日) 18:56:46 ID:FUs4tF1g0
あー ディケンズのクリスマスキャロル
だいぶ前に買ったけど全然読んでないや。。
おもしろかた?
95名無しさん@_@:2006/12/24(日) 19:18:22 ID:acgizqfEO
今夜読めば、より一層の愛と感動をお約束します^^
96名無しさん@_@:2006/12/24(日) 19:22:26 ID:FUs4tF1g0
うんwそんな長くなかったぽいし読んでみるよ。thx

てイヴに読書とかwまあ、ありっちゃありかもね
97名無しさん@_@:2006/12/28(木) 21:37:51 ID:/M+QLRtc0
   ___  保守
  / || ̄ ̄|| ∧∧    
  |  ||__|| (´・ω・`)   
  | ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/    
  |    | ( ./     /
98Σ( ▽ヮ▽):2006/12/28(木) 21:43:26 ID:bqnZVDLm0
好き勝手☆由伸☆クソスレ
http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/ihou/1167309641/
99Σ( ▽ヮ▽):2006/12/28(木) 22:31:13 ID:bqnZVDLm0
ね、うんこてまんちょでしょ?アラシだめ!由伸より                   
http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/ihou/1167312459/        

このよーに、いくらやっても
アラシはくだらねーから、やめよーぜ☆ 由伸ちゃんより愛をこめて☆
100名無しさん@_@:2007/01/06(土) 08:09:53 ID:lAafB27PO
速度が問題なのだ
人生の絶対量ははじめから決まっているという気がする
太く生きるか
長く生きるか
尽きてしまえば死より他ない

「鈴木いずみ」
101ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
102名無しさん@_@:2007/01/06(土) 08:29:26 ID:lAafB27PO
僕の知人にそれを飲んだら平気でビルから飛び下りちゃうほど頭の中がメチャメチャになっちゃう"エンジェル・ダスト"っていう強烈なドラッグを、金属の小さなカプセルに入れてネックレスにして肌身離さず持ち歩いてる人がいる
「イザとなったらこれ飲んで死んじゃえばいいんだから」って言って、定職になんか就かないでブラブラ気楽にくらしてる

自殺はとてもポジティブな行為だ


「完全自殺マニュアル/鶴見済」
103名無しさん@_@:2007/01/06(土) 15:24:00 ID:lAafB27PO
窮寇は追うことなかれ

「孫子」
104名無しさん@_@:2007/01/06(土) 15:28:06 ID:/UPxzywt0
鶴見済も、その肌身はなさずPCPを持ち歩いている男も、まったくポジティブだとは思えないがw
105名無しさん@_@:2007/01/06(土) 17:01:43 ID:lAafB27PO
かたましく媚ぶる者は、上に対ひては則ち好みて下の過を説き、下に逢ひては則ち上の失を誹謗る

「聖徳太子/十七条憲法」
106名無しさん@_@:2007/01/12(金) 21:01:49 ID:py0Ch9G30
   , ノ)
  ノ)ノ,(ノi
  (    (ノし
┐) ∧,∧  ノ
..|( ( ....:::::::) (
 ̄⊂/ ̄ ̄7 )
 (/ 保守 /ノ
   ̄TT ̄
107名無しさん@_@:2007/01/12(金) 21:04:58 ID:cUTp6FDXO
太郎のうえに雪ふりつむ

108名無しさん@_@:2007/01/13(土) 00:41:57 ID:cmFsY5az0
踏切よ、ここは
109名無しさん@_@:2007/01/13(土) 10:18:57 ID:0ncY6UFHO
グレートギャツビー/フィッツジェラルドを
橋本福夫訳、野崎孝訳と同時進行で読んでるが、
最近でた村上春樹訳を読んだ奴はおるか?

薬板的には中島らもファンが多いようだが
村上春樹を語るヤツはおらんか
110名無しさん@_@:2007/01/13(土) 11:55:51 ID:66/EaYic0
五十音の段て数字にするとしたら

13579
あいうえお

でもいいのですか?どでしょか?
111名無しさん@_@:2007/01/13(土) 12:27:49 ID:kT0+l+aRO
あ→11 い→12
う→13 え→14
お→15

でもいんじゃないかな!?
ポケベルの時代に育ったからかな〜?
112名無しさん@_@:2007/01/13(土) 12:51:58 ID:C6DXzovPO
無限を感じる…

[ウォールフラワー]
113ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
114名無しさん@_@:2007/01/16(火) 16:51:14 ID:hVrPvfzB0
>>109
春樹版ギャッツビーちょっとずつ読んでるよ
橋本版は読んだことないけど、野崎版より表現に人間味があって読みやすい
ライ麦みたくモロに春樹色に染まってるけど名訳だと思う

春樹作品は”世界の終わりと(ry” ”羊をめぐる冒険” ”パン屋再襲撃” 辺りが好き
また新しく長編書いてくれないかな・・・
115Σ( ▽ヮ▽):2007/01/17(水) 02:24:58 ID:s3o674fN0
村上春樹のねじまき鳥クロニクル・・あの閉鎖的な展開はダンスダンスダンスまでの村上春樹的な
風通しのよさがまったくなかった。。村上龍がねじまき鳥〜に関して「うすら寒いものを感じた」みたいな
ことを書いていた記憶があるが、そういう表現がぴったり・・さすが作家は批評も文学的だな、と感心した。

風の歌を訊け、1973年のピンボール、羊をめぐる冒険、ノルウェイの森、ダンスダンスダンスなどで
ひとりの主人公「僕」と「鼠」シリーズになっている。

オレはこのへんを読み返すと札幌の大通公園界隈をがクリアーに浮かぶ。ドルフィンホテルの場所などはまさに
後楽園ホテルとかあのへんだと思いませんか?>札幌の人
116名無しさん@_@:2007/01/17(水) 02:31:04 ID:8e9eenCcO
ランゲルハンス島の午後
117名無しさん@_@:2007/01/17(水) 03:37:22 ID:yn3V8jEEO
花村蔓月好き(^^)♪
118名無しさん@_@:2007/01/17(水) 05:41:54 ID:NaAhAqiR0
うふふ 夢のなかへ うふふ 夢のなかへ うふふ さあ
119名無しさん@_@:2007/01/17(水) 06:50:58 ID:5WcqlJhG0
逃げて逃げて逃げまくらずに
どこかに定着しようと思い出したとたんに
陳腐なものになり果てたんだよ
120名無しさん@_@:2007/01/18(木) 20:52:59 ID:ZZj9yung0
――僕は親不孝だろうか。
――男爵は、そこまで考えて来て、頭から蒲団をかぶってしまった。久しぶりで、涙を流した。
すこしずつ変っていた。謂わば赤黒い散文的な俗物に、少しずつ移行していたのである。
それは、人間の意志に依る変化ではなかった。一朝めざめて、或る偶然の事件を目撃したこ
とに依って起った変化でもなかった。自然の陽が、五年十年の風が、雨が、少しずつ少しずつ
かれの姿を太らせた。一茎の植物に似ていた。春は花咲き、秋は紅葉する自然の現象と全く
似ていた。自然には、かなわない。ときどきかれは、そう呟(つぶや)いて、醜く苦笑した。
けれども、全部に負けた、きれいに負けたと素直に自覚して、不思議にフレッシュな気配を
身辺に感じることも、たまにはあった。人間はここからだな、そう漠然と思うのであるが、さて、
さしあたっては、なんの手がかりもなかった。
121Σ( ▽ヮ▽):2007/01/19(金) 02:26:47 ID:6NOfP9oX0
これわひどい
122坂スピ安:2007/01/19(金) 02:37:09 ID:83mqa1RJO
おもしれーじゃんw
>>121誰が書いたんだべか
春樹訳のギャツビー読んでるヒトいたのね
おれも読むっ!

コテネタ恐縮だがユノビはハルキニストwだと思ってたよ;)
123名無しさん@_@:2007/01/19(金) 02:38:18 ID:83mqa1RJO
あああ作者が知りたいのは>>120
124名無しさん@_@:2007/01/19(金) 02:53:52 ID:83mqa1RJO
アルマーニ・カンブリア・村上リューは「長崎オランダ村」が面白いよ
漫画みてーな雑文だから1:30で読めるが、メシの食いっぷりの描写は秀逸
泳いだ帰りに一人で入ったニースだかのレストラン、
メニューが読めず、テーブルに
トマトジュースの大瓶、ワインのフルボトル、ビールのピッチャー、炭酸水のやはりフルボトルなんかが
ドシドシ並べられて
「言ってくれりゃ良いのによ」なんてボヤくとこ笑える
125名無しさん@_@:2007/01/19(金) 08:25:49 ID:jn07bRHDO
>>123
太宰
126名無しさん@_@:2007/01/19(金) 10:50:50 ID:fUUD+1EyO
テスト
127Σ( ▽ヮ▽):2007/01/19(金) 12:57:51 ID:hk3jAjyp0
ハルキニストって一瞬なんのことかわからなかった・・ダンス〜までは読んでた。
アンダーグラウンドさえ読んでない。あれは読みたいと思ってるけど、他に読みたいものがある。
オレは特定の作者はそのときそのときで嵌るけどマンセーはしない。それどころかその反対の立場で批評している
椰子のも読むし、嫌いだと思った作家も買って読んで本棚においてあることもある。嫌いだけでおもしろいのは
また別だと思う。
でも、村上春樹は特別よかったよ。すごくよかった。片岡義男もそうだけど、翻訳調の文の良さがよくわかる。
片岡義男は青春小説っぽい扱いだけど、オレは好きですね。彼の角川文庫のビートルズ詩集は秀作だと思う。
ほとんど直訳。誰もがやろうとしてできない直訳をあえてビートルズの詩に対して行なった片岡さんはスゴイと思う。
坂口安吾も嵌ったことがある。京都在住の頃のグダグダ人生が結構好きです。あとは、アドルム中毒のころの
奥さんの回顧録が読ませた!
128名無しさん@_@:2007/01/20(土) 06:51:31 ID:UKMTUZ6a0

二つの愛するものの間で引裂かれる苦悩。アドルム中毒。リエも子供たちも
ふり棄てる為の放浪。ぼくはこの為、精神病院にさえ入った。リエの生命を
自分のものとしたい不逞なメチャクチャな願いから、アドルムと酒に酔い、
一日、兇器をとりリエの下腹さえ刺した。リエの目にみえぬ心の傷や身体の
汚れさえ、できれば拭いさりたいといたわり大切にしてきたぼくが、どうし
て現実にリエの玉の肌を傷つける愚行を演じたものか。神聖冒涜の近代人の
病的な倒錯心理かもしれぬ。春婦の肉体を神聖と思いこんだのも既に倒錯心
理とすれば、二重、三重のぼくの偏執や倒錯。
129名無しさん@_@:2007/01/20(土) 19:10:03 ID:9Qs2HK9WO
芸のためなら女も泣かす
130ひみつのまとりさん:2024/09/04(水) 23:57:52 ID:MarkedRes
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ
131名無しさん@_@:2007/01/21(日) 03:06:46 ID:L12qUXRg0
もう、この頃では、あのトカトントンが、いよいよ頻繁に聞え、新聞をひろ
げて、新憲法を一条一条熟読しようとすると、トカトントン、局の人事に就
いて伯父から相談を掛けられ、名案がふっと胸に浮んでも、トカトントン、
あなたの小説を読もうとしても、トカトントン、こないだこの部落に火事が
あって起きて火事場に駈けつけようとして、トカトントン、伯父のお相手で、
晩ごはんの時お酒を飲んで、も少し飲んでみようかと思って、トカトントン、
もう気が狂ってしまっているのではなかろうかと思って、これもトカトントン、
自殺を考え、トカトントン。
「人生というのは、一口に言ったら、なんですか」
 と私は昨夜、伯父の晩酌の相手をしながら、ふざけた口調で尋ねてみました。
「人生、それはわからん。しかし、世の中は、色と慾さ」
132名無しさん@_@:2007/01/22(月) 03:24:34 ID:vE5Ot3f+0
 俺には、時を止めるのに、「この時をおいては」というほどの時はなかった。宿命ら
しきものがもし俺にも多少あるとすれば、「時を止めることができなかった」、という
ことこそ、俺の宿命だったのだ。
 自分には青春の絶頂というべきものがなかったから、止めるべき時がなかった。絶頂
で自分を止めるべきだった。しかし絶頂が見分けられなかった。ふしぎにも、そのこと
に悔いがない。
 いや、たとえ青春を少しばかり行き過ぎてからでもよい。もし絶頂が来たら、そこで
止めるべきだ。だが、絶頂を見極める目が認識の目だというなら、俺には少し異論があ
る。俺ほど認識の目を休みなく働かせ、俺ほど意識の寸刻の眠りをも妨げて生きてきた
男は、他にいるはずもないからだ。絶頂を見極める目は認識の目だけでは足りない。そ
れには宿命のたすけがいる。しかし俺には、能うかぎり稀薄な宿命しか与えられていな
かったことを、俺自身よく知っている。
 それを俺の強靭な意志が宿命を阻んで来たからだ、というのは易しい。本当にそうだっ
たろうか。意志とは、宿命の残りかすではないだろうか。自由意志と決定論のあいだは、
印度のカーストのような、生まれついた貴賎の別があるのではなかろうか。もちろんい
やしいのは意志のほうだ。
 若いころ、俺はそうは思わなかった。あらゆる人間意志は歴史に関わろうとする意志
だと俺は考えた。その歴史はどこに行ったのだ? あのつまずいてばかりいる乞食の老
婆は?
133名無しさん@_@:2007/01/22(月) 03:25:37 ID:vE5Ot3f+0
…それにしてもある種の人間は、生の絶頂で時を止めるという天賦に恵まれている。
俺はこの目でそういう人間を見てきたのだから、信ずるほかはない。
 何という能力、何という詩、何という至福だろう。登りつめた山巓の白雪の輝きが目
に触れたとたんに、そこで時を止めてしまうことができるとは! そのとき、山の微妙
な心をそそり立てるような傾斜や、高山植物の分布が、すでに彼に予感を与えており、
時間の分水嶺ははっきりと予覚されていた。
 もう少しゆけば、時間は上昇をやめて、休むひまもなく、とめどない下降へ移ること
がわかっている。下降の道で、多くの人は、ゆっくりと収穫にかかれることをたのしみ
にしている。しかし収穫なんぞが何になる。向う側では、水も道もまっしぐらに落ちて
ゆくのだ。
134名無しさん@_@:2007/01/22(月) 03:27:41 ID:vE5Ot3f+0
 ああ、肉の永遠の美しさ! それこそは時間を止めることのできる人間の特権だ。時を
止めようとする絶頂の寸前に、肉の美しさの絶頂があらわれる。
 白雪の絶巓の正確な予感の中にいる人間の肉体の澄明な美しさ。不吉な純粋さ。侮蔑
の涼しさ。そのとき人間の美と、カモシカの美とがもののみごとに一致する。けだかく
角を立て、拒絶に潤んだやさしげな眼差しで、白い斑のまじった流麗な前足のひづめを
こころもち浮かせて。かがやく山頂の雲を頭に頂いて。訣別の矜りに充ちて。
 地上に残してゆくもの、時の流れ止まぬ場所に居つづける者たちに向かって、訣別の
手をあげようとしれも、俺にはそんなこととても似合わない。俺が突然街角で訣別の手
をあげたりしたら、まちがえてタクシーが止るだろう。
135名無しさん@_@:2007/01/22(月) 04:48:08 ID:vE5Ot3f+0
 タクシーが止ろうが、一向に俺は構わない。俺は全ての時間を使い尽くすの
だ。新しい経験は値が張る。俺の古い時間ではどのみち購えぬものだ。俺は忘
却を新しい認識の形として覚えようとしているのだ。つまり、俺は時の通貨で
忘却を買おうとしている。前を向いて歩くにはそれしかないように思える。記
憶は忘却へと進化する。新しい体験が次第に習慣へと薄れていくように。その
忘却のなかで俺は肉の美しさを味わい続ける。もっとも卑しい王よりももっと
卑しく、もっとも気高い売春婦よりももっと気高く、俺は覚めぬ夢の中で起き
ていることを選んだのだ。
 俺たちはお互いを見分ける訓練を積まなければいけない。そのための手段と
して快楽を選んだ。その選択が間違いだったとは思いたくない。
136ひみつのまとりさん
あなたの目を盗みましたよ( ̄ー ̄)ニヤリッ