ストレッチは筋肉によくない? ハムストリングに負担
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/kenko/061223/knk061223001.htm 太ももの裏側の筋肉ハムストリングを痛めるスポーツ選手は案外多い。やっかいなのは原因が特
定しにくく、回復まで時間がかかることだ。けがを防ぐとされるストレッチ運動も、この筋肉については
むしろ、危険視する考え方が支配的になってきた。
米プロフットボール、NFLでは、アリゾナ・カージナルスのワイドレシーバー(WR)ラリー・フィッツジェラ
ルドが3試合を欠場したのをはじめ、ハムストリング損傷を理由にフィールドを不在にする選手が多い。
ワシントン・レッドスキンズのセーフティー(S)トロイ・ビンセントもその1人だが、「痛みは突然やって
きた」と戸惑いを隠せない。
ひざをひねったからひざが痛むという単純なものではなく、多くは原因がわからない。しかも回復には
数週間から数カ月を要し、痛みを感じないからと復帰してまた痛めることがしょっちゅうなのだ。
ピッツバーグ大医療センターのタニア・ハーゲン助教授ら専門家によると、ハムストリングの損傷は、
試合の序盤(ウォームアップ不足?)と終盤(疲れ?)に起こりやすい▽筋肉のはりなどの予兆がある
▽他の筋肉(とくに太もも表側の大腿四頭筋や骨盤まわり、背中の下部)の方が発達している選手
がなりやすい−などの特徴がある。
ハムストリングを痛めないためには、ウォームアップが肝要。サイドラインにいるときも、走ったりバイクを
こいだりし、そうでなければ暖かい格好をする。一方、テーピングは効果がなく、ストレッチ運動はむしろ
避けた方がよいという。
インディアナ大スポーツ医療センターのダグラス・マキーグ所長は「ストレッチ信仰を捨てるためのデータ、
証拠はいくらでもある。とくに(ハードルを飛ぶような格好で足を伸ばす)ハードラーズ・ストレッチはハムス
トリングに負担をかけるだけ」と話している。(USA TODAY)
(2006/12/23 12:30)