c:餌縷々『アクア=エリアス』† 63Ria

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911名も無き執筆者
>>818 のリレー小説からの続き

「私、どうしたらいいんだろ?」
 婦ぃー巣は途方にくれていた。
 手錠の鍵を探してから2時間、もう夜が明けて朝日が差し込んでいた。
「このままじゃ、このままじゃ」
 春渦様の奴隷としての生活が長かった婦ぃー巣だが、愛するきるひー将軍にこの姿を見せるのは耐えられなかった。
 きるひーの前では清楚でいたい、婦ぃー巣はそう願っていた。
 しかし、現実は残酷なものであった。

「すがすがしい朝やなぁ」
 その頃、きるひー将軍は別宅で朝を迎えていた。
 上機嫌なのは、昨日初めてグランドコロシアムの一人抜きに成功し、俺様サイコー気分にまだ酔っていたためだ。
「婦ぃー巣に会いに行こか」
 きるひー将軍はそそくさと支度をし、婦ぃー巣の住む屋敷へ向かった。

「婦ぃー巣!今来たでー!」
 玄関できるひー将軍の声がした時、婦ぃー巣は床にへたりこんでしまった。
…もう間に合わない、汚れた私をあの人に見られるならいっそのこと、、
 婦ぃー巣が思いつめて床に落ちていたナイフを取って首に当てたその時、
「婦ぃー巣?…婦ぃー巣、やめるんやっ!」
 空いていた玄関から入ってきたきるひー将軍は婦ぃー巣を見つけ、手のナイフを叩き落とした。
「婦ぃー巣!いったい何があったんや!?」
 きるひー将軍は婦ぃー巣をそのまま抱きしめつつ、叫んでいた。
「ああ、きるひー・・・」
 婦ぃー巣はきるひー将軍に抱かれたまま、胸に顔をうずめ泣き崩れた。
…こんな酷いことをしたのは誰なんや!わて絶対許さんで!
 きるひー将軍は婦ぃー巣を抱きしめたまま、復讐を誓ったのであった。