頭髪:白髪染めで抜け落ちた 被害者が花王を提訴
毛髪着色料を使用した直後に、頭髪がほとんど抜け落ちたとして、奈良市の50代の男性会社員が20日までに、
製造元の「花王」(東京都中央区)を相手取り、治療費や慰謝料など計約440万円の支払いを求める
損害賠償訴訟を奈良地裁に起こした。
訴状などによると、会社員は04年秋、白髪を染めるため、同社の製品「ブローネヘアマニキュア」を初めて使用。
昨年2月中旬ごろに再び使ったところ、翌日に顔全体がはれ上がり、
約1カ月後に頭髪が脱毛してほとんどなくなり、まゆ毛も抜けて薄くなった。
頭髪はその後生えつつあるが、元の状態には戻っていないという。
原告側は「皮膚科の医師は頭皮に毛髪着色料による皮膚炎を生じたと診断している。
症状が出る直前に会社員が使ったのはこの製品だけ。
外箱には危険性に関する指示・警告も記載されていなかった」と主張。
これに対し、花王広報部は「因果関係がないという立証も含め、裁判で明らかにしたい」とコメントした。
独立行政法人「国民生活センター」(東京都)によると、毛髪着色料の被害相談件数は、
96〜05年度の10年間で計130件寄せられている。【高瀬浩平】
毎日新聞 2006年4月21日 15時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060421k0000e040097000c.html