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ゲーム好き名無しさん :
2013/08/18(日) 10:32:38.32 ID:NVH91tIK0
ストーリーを読む・リクエストする方へのお願い。 ・リクエストの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。 ・まとめWikiで既に書かれていないか、既にリクエストされていないか調べてからリクしましょう。 ・リク主は依頼したストーリーが書かれたら、書き手に感謝の意を伝えましょう。 ・過度のクレクレはスルーや批判の対象になります。気をつけましょう。 ・手の空いた方はwiki編集などでスレに貢献しましょう。 ストーリーを書いてくれる方へのお願い。 ・外部サイトからの無断転載は禁止です。もし外部サイトの管理人の方から許可を得て転載する場合でも、 許可を得たという事を証明し、さらにそのサイトからの転載であると言うことを明記してください。 ・要望に出ているゲームのストーリーはどんどん書いて下さい。 要望に出ていないゲームでも書きたいと思ったら遠慮せずに書いて頂けると読み手が喜びます。 ・すでにwikiに載っているストーリーの補足も書いて頂いて結構です。 ・この板は一般板なので18禁のゲームのストーリーの要望、紹介はご遠慮下さい。 ・名前欄に作品名を入れてもらえると、まとめやすくありがたいです。 ・時間を置いて数回に分けて投稿する際には、最後に「続く」と御書き下さい。 そうする事でストーリーの投稿の混交を防げます。 ・発売して半年以内の新作について語る際は名前欄に タイトルと新作ネタバレ用の共有トリップの #新作ネタ をつけて下さい。 ・これを書こう、と思われた際は「○○○○を書きたい」と意志表明し、予約していただけると、 投稿の重複が防げて大変ありがたいです。 また、書くのはよそう、と思われた時には面倒でも予約の取り消しを御願いします。 ・勝手ながら、予約から1ヶ月以上経ったものは予約無効とさせて頂きます。 同じく、最終投稿から3ヶ月経ったものも権利失効とさせて頂きます。 都合により取り消しが出来ない場合の長期間にわたる放置を防ぐ為です。
ストーリーを教えてもらうスレ暫定Wiki - 未解決一覧
http://www8.atwiki.jp/storyteller/pages/14.html (これまで、ここには未解決リストの内容すべてを転載することになっていましたが、
未解決リストの容量が大きくなってきたためかなりの連続投稿を要してしまいます。
2chの書き込みシステムに「忍法帖」が導入された関係もあり、連続投稿が難しいため
代わりに、上記のようにWikiの未解決リストページへのリンクを貼ることで
代用させていただきます。)
前スレの容量が一杯になって書き込めなくなるまでは、なるべく前スレを優先して使用してください。
テンプレ以上
>>1 スレ立て乙です。
CALLING〜黒き着信〜の続きを書きます。
ほら、ここから入れそうだ。 待てよ。マジで入るの? これって不法侵入にならない? なんだよ。怖いのか? バカ。怪我してもしらねぇゾ。 ちょっと写真撮るだけだって。こんな身近に雰囲気のイイ廃墟があるんだし。取り壊される前に記録しておかないと。 ここってアレだよな。5年前の……。 そう。入院患者や病院関係者が連続して死んだあの事件の。 結局、あの事件で死んだ人の死因ってナゾのままで終ったんじゃ? 院内感染とか言われてたけど……『呪い』って話もある。 ウソっ。マジで……? ●哭ノ章 コクノショウ 神楽凛 神楽「日比野鏡子……この名前、どこかで……」 神楽は日比野鏡子のハガキに書いてあった電話番号で、転移する。 病院。手に持っていた蝋燭の火が消える。テレビの下からコール。携帯電話を入手。通話する。 日比野『あの子を……あの子を助けたかった……』 振り向くと、看護婦の幽霊(日比野鏡子)が部屋から出ていっていた。出ると看護婦が廊下を歩いて行くので追いかける。 ナースステーションで看護婦が両手で目を覆っている、看護婦が消えた所で日比野の日記を入手。 「4月1日 担当の患者さんに挨拶してきました。名前は、朝霧麗子ちゃん。 受け答えはきちんとしてくれたけど、なんだかとても静かで内向的な印象。 入院してるほかの子供ともうまく馴染めていないみたい。緊張してるのかな。 麗子ちゃんが毎日楽しく笑って過ごせるようにがんばろう」 看護婦と麗子が並んで笑顔の写真。今まであった幽霊の少女が、朝霧麗子である事を神楽は知る。 部屋を出ようとすると自転車に乗ったピエロの人形が走ってきて止まる。 廊下を歩いていると朝霧麗子が現れる。 朝霧「みんな私をおいて、どこかに言ってしまうの……、暗い闇の中で独りぼっちなの……、寂しいよ……」 朝霧麗子と戦闘。ただひたすら回避して逃げる。画面が真っ赤な時は一撃死。一定時間逃げると消える。 204号室で録音再生。岸辺道人と朝霧麗子の会話。 道人「おや、れいこちゃん。今日は顔色がいいねぇ?」 朝霧「さっきね、チャットの友達がここまで来てくれるって約束したの、……まだ先の事なんだけど、待ち遠しいな」 道人「ほう。それは楽しみだ。でも、会う時にはもっと元気にならんとな」 朝霧「うん。じゃあね、おじいちゃん」 廊下に置いてあった車椅子の上のラジオカセットから、電池を抜き取る。背後に日比野さんが登場。 日比野「あの子を……あの子を助けたかった……」 その後、202号室で日比野の日記2を入手。 「6月19日 お見舞いに来ていたお母さんが麗子ちゃんに携帯電話を渡していました。 この病院では談話室での携帯電話の使用を許可しています。 このご時世、病院とはいえ携帯くらいは使えないといけないみたいです。 これから更に仕事が忙しくなるそうで、これまでの様にお見舞いに来れない分、 せめて声だけでもいつでも届くようにとおっしゃっていました。 ためしにと電話をかけてお母さんとお話しする麗子ちゃんは、 びっくりするくらい生き生きとしていて、素敵な笑顔だったな」
手術室で日比野の日記3を入手。 「9月12日 麗子ちゃんが楽しそうにしているのを見ました。 何かあったのかなと思って聞いてみたら携帯でチャットしているみたい。 なんでも待合室においてある雑誌にそういった記事があったとか。 解放された談話室から鼻歌が聞こえてくるくらい。 ふと気付くと、私の携帯にメールが届いていました。麗子ちゃんからでした。 近くにいるのにわざわざメールしてくるなんて。よっぽど携帯が気に入ったのかな。 今の麗子ちゃんにとっては、唯一、外の世界と繋がる事のできる手段なのかもしれない」 204号室で日比野の日記4を入手。 「11月17日 今日、病室に行くとひびの入った携帯電話が床に転がっていました。 このところ、お母さんに電話をしても留守番電話が多く、たまに繋がっても結局その事で言い争いになって、 つい頭にきて携帯電話を床に投げつけちゃったみたい。 でも、きっと麗子ちゃんは後悔してる。お母さんは仕事で忙しいんだって、ちゃんとわかってるから。 麗子ちゃんに病院の固定電話を使わせてあげられないか師長に相談してみると、快く了承してくれました。 さすがにいつでも、というわけにはいかないので、消灯時間前の20分という条件付き。 チャットは談話室のパソコンでも出来るから、明日にでも使い方を教えてあげよう」 神楽「この子……一体どのくらい入院していたのだろう。長い入院の末に……やっぱり……」 食堂で日比野の日記5を入手。 「12月19日 相変わらず、麗子ちゃんのお母さんから電話はほとんどありません。 こちらからかけても、めったに出る事はないみたい。いつも留守番電話ばかり。 倒れたりしていなければいいけれど。 お母さんからの電話が来ているときは麗子ちゃんの体調も安定して、 外科手術に取り掛かれるほどになるかもしれないと期待されていたのに。 最近はずっと沈みっぱなしでまるで初めて会った時のよう。 時間があくたびに麗子ちゃんの所へ行くけれど、やっぱり寂しそう。 なんとか元気にしてあげたいのにな。」 神楽「あの看護師さん、ずっとあの子を見守ってきたんだ……霊になってもまだ、その気持ちを持ち続けているんだ……」 食堂でノイズを録音、再生する。 道人「あぁれいこちゃん。こっちにおいで。」 朝霧「……岸辺のおじいちゃん。」 道人「紹介しようか……私の奥さんだ。」 朝霧「こんにちは。朝霧麗子です。」 千代「こんにちは。岸部千代です。いろいろ話はきいてるわよ……」 道人「れいこちゃんはスゴイんだ。私のパソコンの先生だぞ。」 千代「あら、そうなの……? 私も教えてもらおうかな。」 道人「何を図々しく……お前はタケシに教えてもらえばいいじゃないか。」 朝霧「隣の談話室にパソコンあるの。メールとかチャットができるから遠くの友達ともお話ができて楽しいの。」
301号室で日比野の日記6を入手。 「3月14日 麗子ちゃんの手術から1週間。経過が思わしくない。 手術自体には問題はなかったはず。なのに症状の改善は全く見られない。 むしろ、手術で体力を消耗してしまい術前より悪い状態だ。 情緒不安定になりがちで食事も受け付けないようになってしまっている。 ついさっきまで私に顔を押し付けて1時間も泣きじゃくっていた。 いまは静かに寝ているけれど少し腫れているまぶたが痛ましい。なだめる事しかできないなんて歯がゆくて仕方ない。 最近はチャットを見に行く回数も減っているみたい。 どうしたんだろう。今度、時間がある時に私ものぞいてみようかな。」 神楽「日記を読むと、あの看護師さんの想いが流れ込んでくる。私に、何かを伝えようとしてる……」 黒猫がいたので着いて行くと302号室に入って行ったので、開けると境界の狭間に落ちそうになる。 ナースステーションの黒電話が鳴る。 「救急隊からの受け容れ要請あり。受け入れる事になりました。1階で受け容れ準備お願いします。」 神楽「1階? 1階に行く必要性が……? でもどうやって……」1階への道は閉じられていて、行く事が出来ない。 すると日比野鏡子の幽霊が後ろに立っていて、消える。足元に名刺が落ちていた。 黒宮病院院長 黒宮芳夫 997−447−619。 電話して院長室に飛ぶ。机の引き出しを引いて携帯電話を取ると、院長の霊が襲い掛かってきて退ける。 廊下への扉が開いたので廊下に出る。処置室の前でノイズがあり録音して聞く。 「左下肢、骨折の可能性大です。左脇腹に打撲痕。痛みがある様です。頭も強打している様ですが意識はあります。」 「しっかりしてください! 私の声、聞こえますか!」 そして神楽凛は子供のころを思い出す。トラックにはねられて、運ばれた病院。 神楽「この病院……そうか、あの交通事故の時、運び込まれたのはここだったんだ……」 過去の看護師の日比野と、病床で横になる神楽。 日比野「今日は、顔色良いね。元気になってきた?」 神楽「……うん。あ、あの……ちょっと聞いてもいいですか?」 日比野「なあに?」 神楽「事故にあった日……私……、この病院で人と会う約束してたの……。でも、ハンドルネームしか知らなくて……」 神楽「ここに入院している人だと思うんですけど……。『黒猫』ってハンドルネームの人なんですけど、知りませんか?」 日比野「……知ってるわ。……つい先日、元気に退院していったの。」 神楽「ホントですか!?」 日比野「でも、ごめんなさい……、病院の規則でこれ以上患者さんの情報は教えられないの。」 神楽「そう……ですか。」
神楽「そうだ、日比野さんだ。私を担当してくれた看護師さん……。でも、どうして日比野さんが霊に……?」 持っていた電話が鳴る。相手は白江だった。 神楽「あれ? も、もしもし?」 白江「その声は……? まさか君が出るとはな……。そこは黒宮病院だな?」 神楽「ええ、どうして白江さんが……?」 白江「病院へ『転移』しようと思ったんだが……、ま、それはいい。それより、よく聞くんだ。」 白江「『境界』にはいろんな場所が点在するが、これらが発生した事の発端は、その黒宮病院にはるはずだ……」 神楽「それって、どういう事……?」 白江「平たく言えば、『黒のページ』を使って我々を『境界』に引きずり込んだ犯人がいる……!! う、うわっ!!」 神楽「!? 白江さん!? もしもし!! 白江さん!!」 電話が切れる。 神楽「私達を『境界』に引きずり込んだ犯人って……?」 そして霊の気配、辺りを見回すと朝霧麗子が出てくる。 朝霧「独りぼっちはつらい……寂しい……だから、みんなを呼んだの……。あなたも……あなたも、ここの一部になるの」 朝霧麗子、以前と同じで一撃死を注意して回避を何度もする。時間が経つと消える。 院長室に行き、また日比野の幽霊が立っていた棚を調べると、日比野の日記8を入手。 「7月14日 午後3時50分、岸部さんがこの世を去りました。 新しく孫ができたみたいだよ、と笑っていた顔が頭に焼きついて離れない。 看護師になってから、幾人かの患者さんを見届けて、そのたびに泣いてしまっていたけれど、 こんなに大泣きしてしまったのは初めてだ。先輩に背中をさすられてしまうなんて看護師としては恥ずかしい事。 でも我慢できなかった。岸部さんのベッドにしがみついて泣き叫ぶ麗子ちゃんを見たら、とても耐えられなかった。」 神楽「!! 岸部さんって! 看護師さんも岸部さんもみんな、あの子に繋がっている……?」 待合室のカウンターに行くと日比野の幽霊。調べると日比野の日記9を入手。 「7月26日 麗子ちゃんの状態は深刻だ。 身体は日に日に痩せていて、食事はほとんど食べなくなってしまった。何度促してみても食欲が無いという。 最近、まったくお母さんと連絡が取れなくなってしまった事も原因の一つになっていると思う。 実は先月分の入院費の払い込みがなく経理では困っているらしい。お母さんも、ずっと苦労をしているので心配だ。 さっき麗子ちゃんの様子を見に行ったら、放っておいてと言われた。 でも黙って頭を撫でてあげたら少しだけ甘えてくれた。 やっぱり意地を張ってるだけなんだ。本当は寂しくて辛いんだよね。 来週ネットの友達が会いに来てくれるという事になったみたい。 麗子ちゃんにとって、ここしばらくで唯一のうれしい出来事のようだ。 これをきっかけに少しでも前向きになって欲しいと思う。」 神楽「!! ネットの友達が会いに……?」 玄関でノイズを録音し、再生する。 朝霧「もう1時間か……。こないのかな……今日の約束は、ウソだったのかな……。他の人と同じだったのかな……。」 朝霧「うわべだけで、私の事なんか何とも思ってなかったのかな……。……信じていたのに……」
処置室に行くと日比野の幽霊がいて消える。日比野の日記10を入手。 「8月1日 困った事になった……。 今日、同僚の日高さんの愚痴を聞いていた。最近の麗子ちゃんについてだ。 病状も良くないのだけど、精神的にもかなりネガティブになってきている。 それで身近な私たち看護師にあたる事も多くなっている。私たちにとっても、とても辛い状況だ。 日高さんもストレスを溜めていた様なので少し口を聞いていたのだ。 その話の内容を麗子ちゃんに聞かれてしまったのだ……。うっかりしてた……本当に……。 それから口を一切聞いてくれない。食事も投げ散らかすようになってしまった。 あんなになついてくれていたのに……。もう一度、元の関係に戻れるか自信が無い……。」 日比野の声が聞こえた。 「私は……あの時……、麗子ちゃんを独りにしてしまった……。一番支えが必要な時に孤独にしてしまったの……」 神楽「日比野さん……『黒猫』さんは元気に退院したって……、もしかして、あれはウソだったの……?」 廊下を歩いていると、日比野の幽霊がエレベーターに入って行った。エレベーターの前に、鍵が落ちていて入手。 日比野の携帯電話にかけて転移。落ちていた携帯電話を入手。 2階ナースステーションの扉の鍵を開けて、日比野の日記7を入手。 「4月10日 インターネットの掲示板やチャットが荒れているという話は聞いた事があったけど、実際に目の当たりにするとかなりショックだ。 ましてや身近な人がその標的になっているなら、なおさらだ。 なんであんなにひどい事を書き込めるんだろう。 入院生活の長い麗子ちゃんにとって病院も病気も日常だ。 だから、そんな話題が多くなるのは当然の事なのに……。 それを、うるさがったり面白半分に茶々を入れたり……、彼らは麗子ちゃんの送ってきた生活も家族の疎遠も知らない。 知らなければ何を言ってもいいの? そんなの悲しすぎる。」 神楽「あ、荒れているチャットって……も、もしかして……」 目の前のパソコンが起動する。 チャットで病院の話をする黒猫を煙たがっている三人と、酷い事を書かないでと書くリン。 三人が退室した後に入室してリンに礼を言う黒猫。 神楽「!! これは私が参加してたチャットサイトだ……。どうして、これが……。『黒猫』さんって…………」 背後に朝霧麗子の幽霊が出るが、振り向くと消える。 部屋を出ると日比野の幽霊が歩いているので、ついて行く。パソコン談話室の前で消えるので、続いて入る。 過去の映像が流れる。日比野と朝霧麗子。 日比野「……麗子ちゃん、今日はここにいたの? そう……少し顔色もいいみたいね」 日比野「……さ、そろそろ検査の時間よ。1階で先生が待ってるわ。」 立ち去る朝霧。日比野がチャットルームを見ると、落ち込んでいる黒猫にリンが会う約束をしていた。 神楽「やっぱり……。あの時、会う約束をした『黒猫』さんがここに入院していた朝霧麗子……。そして、私は……」 神楽「会う約束をしていたのに……事故にあって。」 神楽は入院していたころの記憶を思い出す。
朦朧とした意識で、窓を見る病床の神楽。 窓際に立つ少女。 扉を開けて驚いた顔で、止めようと走り出す日比野。 神楽「うそっ……!! 夢だと思っていたのは入院の時の記憶……。……『黒猫』さん。……あれは『黒猫』さん!?」 頭を押さえて首を振る神楽。振り向くと日比野の幽霊が居て、目があう。 日比野「麗子ちゃんは、心のどこかでまだ待っているはず……。あの子をいま救えるのは……、きっとあなただけ……。」 神楽「待ってる……? 黒猫さんが……いまでも?」 消える日比野。黒宮の携帯電話にかけて転移。携帯電話を入手した後、1階の玄関で座って待つ朝霧に歩み寄る神楽。 神楽「あなたが……『黒猫』さんだったのね。」 神楽「聞いてくれる。……私、約束をやぶったわけじゃないの。あの日、ここへ向かっていたのよ。本当に……。」 神楽「でも、途中で交通事故にあって。そしてここに運びこまれて……。」 神楽「偶然だけど、隣のベッドにいたんだよ。もし、私が目を覚ますのが、もう少し早ければ……」 神楽「これは言い訳だよね……約束守れなかったのは事実だから。」 神楽「ごめんなさい……ごめんなさいって、今更だよね。もう、取り返しつかないよね……」 神楽「もう、私がここの住人になるのも、時間の問題だと思うの……。そうなったら『黒猫』さんと一緒にいるよ、私。」 神楽「なら、もう寂しくないよね……? 辛かった事も、それで忘れられる……?」 歩きだして神楽の横を通り過ぎる朝霧麗子。そのままどこかに歩いて行くので、追いかける。 画像が全体的に暗い。時間でどんどん恐怖メーターが上がっていくので、早く追いかけないとゲームオーバー。 302号室、朝霧麗子の病室に入る。すると窓際に少女の幽霊が立っている。 神楽「ダメェエエ!!!!!!」 走り出し、朝霧麗子を抱き止めようとする神楽凛。 しかし幽霊には触れられず、その勢いのまま窓の外へ。朝霧麗子を通り過ぎて、神楽は境界の狭間へと落ちていった。 その後、朝霧麗子は生きていたときのように窓から飛び降り自殺をした。 岸部千代が病室のベッドで目を覚ます。横に座っていた男が岸部千代に気付いて立ちあがり、話しかけてくる。 「あ、ばあちゃん!? 分かる!? オレ、タケシだよ!」 「良かった……! ま、待ってて。みんなを呼んでくるから……!」 「とうさん! かあさん! ばあちゃんが! ばあちゃんの意識が戻ったよ!!」 立ちさるタケシ。岸部千代は体を起こし、側にあった携帯電話を手に取る。 そこには岸部道人からの着信履歴があった。 「隠された章を受信しました」 1週目は必ずバッドエンドで終わり。
2週目はまた最初から、一旦かきこみ止めます。
隣への扉を開き、鏡の並んだ美容室の部屋へと移動する。放浪者のメモ10がすぐに落ちていた。 「スタッフルームと繋がるドアに鍵がかかっていなかった。夜に人が出払った後だとすれば無用心過ぎるわね。 やっぱり何か変。それにさっきから妙な視線を感じる……、長居はしたくないわね。」 外へつながる扉を開く。天野のメモの通り、何も無い空間があった。 白江「!! 何だこれは……! 一体どうなっている!?」 美容室を探すと、一番奥の物置にロッカーの鍵があり入手。「この鍵を使えばロッカーを開けられそうだ。」 突然、気配に後ろを振り向くと美容師と思われる女性の幽霊が、誰も座って無い椅子に向かって髪を切っていた。 消えると同時に部屋全体が暗くなる、電灯も点かない。ロッカーに行き鍵を開けると懐中電灯を手に入れる。 懐中電灯で照らし美容室の方に行くと、客が待つためのソファーに天野貞夫の幽霊が俯いて座っていたが、消える。 白江「! ……今のは、まさか?」天野が座っていた場所に、天野の取材ノート2が落ちていた入手する。 「まず、美容室hの女性美容師死亡事件。 死亡した美容師は加藤美野里、20歳。その年の春から働き始めた新人美容師だった。 店長の話によると、その日は片付けを彼女に任せて先に帰宅した。翌日、出勤してみると、 彼女は床に倒れており既に冷たくなっていたという。前日の彼女は普段どおりで特別変わった様子は無かったそうだ。 店内には荒らされた様子も無く、また彼女の財布などもそのままバッグの中にあり、 携帯電話は彼女自身が握り締めていたという。いちおう確認をとってみたが、店内にパソコンは無いという。 『黒のページ』の手がかりは無いか。しかし不可解な点が多いので関係ないとは言い切れないな。」 白江が音に振り向くと天野の幽霊がスタッフルームに入って行った。「……間違いない! 天野!」 追いかけてスタッフルームに入るとマネキンの頭が全部おちている。部屋の奥まで行くと女性の幽霊が一瞬、出てくる。 振り向くと倒れていたマネキンの頭達が全て起き上がって、ロッカーとは逆の隅の冷蔵庫を見ている。 冷蔵庫を調べると、下に天野の走り書き2が落ちていて入手する。 「しばらく店内を探索したがたいしたものはなかった。使えそうなのは女性のものと思われる携帯電話くらいだ。 この電話……繋がるんだろうか。物の試しに、取材で使った電話帳から適当にかけてみる事にする。 997−118−029 997−494−582」 とりあえず携帯電話に入力する。すると見知らぬ部屋にいた。ホテルの一室のようだ。 白江「どうやら本当に移動できるようだな……」 バスルームを開けるとカーテンの向こう側で女性がシャワーを浴びている影が映る。カーテンを開くと誰もいない。 浴槽に天野の取材ノート3が落ちているので入手。 「次はあるホテルで起きた死亡事件。思慕したのは出張中だった会社員の女性、名前は東海林恵子。32歳。 チェックアウトの時間を過ぎてもフロントに現れない事を不審に思った従業員が鍵を開けると、 彼女はイスに座った死んでいたそうだ。テーブルには一台のノートパソコン。右手には携帯電話が握られていた。 彼女の上司が前日の午後10時頃に彼女とメールのやり取りをしている事から、死亡したのはそれ以降という事になる。 しかし電話はしていないという。室内に荒らされた形跡は無く、 完全な密室であった事から警察は事件性は無いと判断したようだ。しかし死因は公開されていない。」 風呂を出ようとすると扉が開かない、何度も前後させて開けると東海林恵子の幽霊がいて襲ってくる、振り払う。 部屋の棚を調べると天野の走り書き3を入手。 「こいつは驚いた。まさか携帯電話で移動できるとは。 どういう原理なのかはさっぱりわからないがコールした向こう側の携帯電話の場所まで移動できるらしい。 しかしどういうわけか自分の携帯電話にかけても通じない。真っ先に思い浮かんだ番号なのだが……。 事はそう上手くはいかないようだ。」 ベッドの上にホテルのメモ「369」。スーツケースに369と数字を入れ開ける。中には携帯電話が入っていた。
突然、ノイズが聞こえるので録音して再生する。 東海林『来月から社内の配置転換で担当が変わるの……そう。月イチで出張して来れなくなるわ。』 東海林『しょうがないじゃない……、自腹でここまで来れるほど、いい給料は貰ってないの。』 東海林『これからはあなたが来てくれる? ……ほぉら、やっぱりダメじゃない……。』 東海林『だったら、もうこれっきりの方が良いと思うの……』 白江はもう一つ天野の走り書きにあった電話番号にかける。転移する。 白江「……移動はできても、携帯電話は置いてきてしまうようだな……」 そこはネットカフェの個室。扉は開かないので外には出れない。携帯電話を拾い入手。 天井の棚に、天野の取材ノート4を見つけて入手。 「次はキャラバンというネットカフェで起きたフリーターの死亡事件。利用者の男性が突然意識を失ったというもので、 死亡した男性は根岸克也。29歳。当時、店内には客が複数入っていたがこれといって不審な人物は見当たらず、 男性の知人などもいなかったため過労による心臓麻痺と処理された。残っていたチャットのログを調べたところ、 『黒猫』というハンドルネームの人物の書き込みで終わっていた。『黒猫』とはいったい……?」 携帯電話にメールが入る。そこに最初の部屋(涼谷の部屋)の写メが写っていた。ノイズが入るので録音再生。 根岸『あ、電話……、一体誰からだぁ……? あー……もしもしぃ? ……あ! あぁ、藤村さんですか……。』 根岸『……。でですねぇ……代金のほう、もうすこし待ってくれませんか……、実はバイト、リストラされちゃって……、』 根岸『あてにした給料が入らなくなっちゃったんで……、ホント、スミマセン……、ちゃんと払いますから……』 パソコンの電源が入り、根岸の幽霊が座ってキーボードを打っている。立ち上がると襲ってくるので振り払う。 さっきの写メールの部屋に行くために、携帯電話で番号を打つ。涼谷の部屋に転移する。 携帯電話を入手。パソコンを調べると黒のページの一番下に新たな番号が増えている。997−657−281。 白江「新たな番号が……これもアイツなのか?」天野がいれたとおもわれる電話番号をいれて転移する。 転移した場所は学校の4回女子トイレ。女子高生の幽霊(小倉舞)が白江を見て驚き、手にメモ帳を去って行く。 白江「!? ……あれはオレのメモ帳! いままでの転移先の番号が書かれているのに……! 取り返さなければ……!」 懐中電灯を付けて、脇に置いてあった携帯電話を入手。トイレから出ると美術室と思われる写メールが届く。 305の教室に入り、放浪者のメモ1を入手。 「暗くて怖い。なんだよここ。気がついたら知らない場所にいるなんておかしい。そうだよ、これは夢だ! そうに決まってる! で、でもなんだか妙な音が聞こえる。なんだか不気味だ。背筋がぞっとする。 それにこんなに暗くちゃなにもできない。何か明かりになるものはないかな……」 ロッカーから天野の走り書き4を入手。 「一通り手元にある番号にかけてみたがそのうちのいくつかの番号は受話されてしまい『転移』はできなかった。 内容は無言電話がほとんどだったが、妙な声が聞こえてくるものもあった。 聞くだけで不安を掻きたてられるような不気味な声だった。死んだ人たちだろうか。」 3階を歩くと男(涼谷しんいち)が悲鳴をあげながら走り、三人の女子高生の幽霊に追いかけられているのを目撃する。 白江「! まだ霊になってない人間がいるのか!? 見込まれてしまっているな……、うまく逃げ切れれば良いが……」 2階の美術室へと入り探索。天野の取材ノート5を入手する。写メールを送ったのは天野の様だ。 「そして、一ヶ月前に私立昭成高等学校で起こった女子生徒死亡事件。同じ学校の人間が3人も立て続けに死亡した事で、 話題になっていた。死亡した3人は学校では有名な問題時で評判は良くなかったらしい。意識を失った3人が、 発見されたのは放課後のパソコン室。その後、病院へと運ばれるが、それぞれ数時間後に心肺停止。 第一発見者は同校2年の男子生徒で、歴史の課題の資料を探すためにパソコン室へと立ち寄ったらしい。」 白江がノートを呼んでいると、神楽凛が美術室に入ってくる。 白江「幽霊かと思いきや、生きているお嬢さんの登場とは……」 神楽「だ、誰っ!?」 白江「おどかしてすまない。オレは白江真。弱小出版社で編集者をしている者だ。」 界ノ章 了 この後、醒ノ章。憑ノ章を挟む。
ここで一旦、止める。順番がグダグダになってすいません
Fallout:newvegasのDLCLonesome road、ストーリーはひと通り書き終わって あとは各勢力ごとの会話文の変化やバッドエンド後のエピローグだけなので進捗率90%といったところです
シャイニング・ハーツ書きます ・ストーリー前半 海に浮かぶ孤島「ウィンダリア島」に、ある日一人の青年リックが漂着します リックはとある少女(パートナー)に介抱されますが、目を覚ました彼は過去の記憶を失っていました ただ、彼は初対面のパートナーの名前だけはなぜか知っていたのでした (パートナーはアミル、ネリス、エアリィのいずれかを選択します。選ばなかったキャラは登場しません。まあ台詞は全員同じなんですが) とりあえず、身寄りの無いリックはパートナーの住む難破船に居候することになります しかもパートナーは働き口まで探してくれます。なんか手際いいな〜と思ったら、この島では記憶喪失の人間が漂着するのは「よくある事」なんだそうです そんなこんなで、リックはパートナーの勤める「マデラのパン屋」で働くことになりました 魔女マデラが経営するマデラのパン屋は、人間が嬉しかったり悲しかったりした時に出す「ココロ」というエネルギーでパンを作る魔法のパン屋でした リックは島民に美味しいパンを届けてココロを分けてもらい、集めたココロでまた美味しいパンを作って絆を深めていきます 島の生活にも慣れてきたリックは、ある日嵐の後の浜辺で倒れている少女を見つけます 彼女が漂着してから、穏やかだったウィンダリア島に少しずつ異変が起こり始めるのでした
漂着した少女は例によって記憶喪失だったのですが、症状は今までの人より深刻なようで、ほとんど廃人同様でした そんな少女を心配したリックとパートナーは自分たちの作った魔法のパンを差し入れに行きます すると、無気力だった少女に生気が戻ると同時に、少女のペンダントから大きな鍵が現れ、どこからか「鍵を泉に捧げなさい」という女性の声が聞こえてきました リックたちが鍵を泉に沈めると、その晩大きな嵐が島を襲います 夜が明けると、なんとリックたちの住む難破船が立派な船に早変わりしていました。そして水平線の向こうには昨日までは存在しなかったはずの新しい島が… 少女の名前は「…クヤ」らしいのですが、パートナーが「カグヤ」と聞き間違えてしまい、本人もはっきり思い出せていないので、カグヤと呼ぶことになりました カグヤは魔法のパンが大変気に入ったらしいので、彼女を元気にするためにリックとパートナーは毎日パンを届けることにしたのでした ココロのこもったパンを食べる毎にカグヤは快方に向かっていきます。意外と腹ペコヤンチャ少女だったことが判明したりします 感情の乏しかったカグヤが様々な感情を取り戻す度にペンダントから鍵が現れ、その鍵を泉に沈めると嵐が起こります そして次の日になるとまた世界に新しい変化が起きるのです もちろん、良い感情ばかり取り戻すわけではなく、中には怒りや悲しみを思い出すこともあります そして度々リックの前に現れるカグヤに似た女性「サクヤ」は、全てを取り戻す事が必ずしも幸福ではないという趣旨の発言を繰り返します リックとパートナーは悩みながらもカグヤの心を解放していきます。一方その頃、カグヤを狙う何者かがウィンダリア島に近づいていたのでした… これで実質ストーリーの7割ぐらい進みました 発売前に大プッシュされていたミストラル(ミスティ)とクイーンはまだ出ません…
後半に進む前に、本編で全く明かされない超重要設定を書いておきます ・3つの世界 このシリーズではエルデ、エンディアス、ウィンダリアの3つの世界が存在します エルデは現代の地球、エンディアスは剣と魔法のファンタジー世界です。前作ティアーズとウィンドはエンディアスの話です エンディアスはEND-THE-EARTHなので未来の地球とかいう裏設定があるらしいですがこれはハーツにはたぶん関係ないと思います ウィンダリアは少々特殊で、異世界で死んだ者や絶望した者の魂が導かれる箱庭世界です 島民はほぼ全員が「記憶を失って漂着した異世界人」なので、純正ウィンダリア人はいないと思われます 云百年前の人間が王子を名乗ってたりするので時の流れがあるのかも怪しいところです リックは元の世界でパートナーと知り合いだったので名前を知っていたんですが、その辺りは後述
・ストーリー後半 ウィンダリア島に海賊団アークバッカニアがやってきます 船長のディランは豪快な男で、カタギには手を出さない良い海賊?らしいのですが、時を同じくしてリックとパートナーは「ペンダントを探す海賊」の噂を聞きます カグヤの持つペンダントがディランに狙われていると考えた二人は、自ら囮になって海賊を誘き出します ですが多勢に無勢でピンチになってしまい、駆けつけたディランに助けられます。どうやら誰かがディランに罪を着せようとしていたようです 本当の敵はどこにいるのだろうと二人が考えていると、今度は謎の海賊にカグヤが襲われます 彼らの正体はミストラル率いる海賊団セイレーンでした キャラグラ付きの幹部が何人か出てきますが、いかんせん出番が少ないので参謀ポジのバルダー卿だけ覚えていればいいと思います バルダー卿はリックとパートナーを人質にカグヤを連れていこうとしますが、謎の力に覚醒したカグヤに撃退されます しかし次の日、リックたちが目を離した隙にセイレーンがカグヤをさらってしまいました カグヤを助けるためディランに協力を求めに行くと、ディランの仇敵であるアイザックという男が現れ、なぜかセイレーンのアジトを教えてくれます セイレーンのアジトで幹部をボコりながらカグヤの元に行くと、首領であるミストラルが現れます 精霊使いである彼女は、カグヤのペンダントが強い精霊力を持つことを知り、我が物にしようと企んでいました 追い詰められたミストラルはペンダントの力を解放しようとしますが、ペンダントはウンともスンともいいません。ペンダントはカグヤ以外には使えないようです その時バルダー卿が現れ、リックたちもろともミストラルを攻撃しようとします なんと最初からバルダー卿は偽物にすり変わっていたのでした ポッと出のキャラが実は偽物だった!とか言われてもプレイヤー的には困りますが…
バルダー卿の正体はアイザック率いる海賊団ガイルバンカーの機械兵士でした アイザックはカグヤとペンダントを手に入れるためにリックたちとセイレーンを共倒れさせようとしていたのです 偽バルダー卿とアイザックに襲われて絶対絶命のリックたちでしたが、卑劣な手段にキレたカグヤによって撃退され、ペンダントから憎悪の感情である黒の鍵が現れます 憎しみの感情を取り戻したとはいえ、基本良い子なカグヤはミストラルを許し、リックたちとウィンダリア島に帰ります 一方、正体を隠す必要がなくなったガイルバンカーは大船団を率いてウィンダリア島を包囲します こっちは帆船なのに向こうはネオアトランティス並みの近未来戦艦で乗員は自律機械兵士です なんとか撃退したリックたちですが、その頃カグヤは過去の記憶が戻り、これ以上島の人々に迷惑を掛けられないと思った彼女はクイーンという名の機械兵士に連れられてアイザックの元に向かいます リックとパートナーはカグヤを連れ戻しに向かいますが、カグヤに拒絶されます アイザックはカグヤの力を平和利用するとかなんとか言ってますがまあ明らかに嘘っぱちです それでも、カグヤが帰ることを拒んでいる以上どうすることもできず、二人は肩を落としながら帰っていきます 自分たちの言葉ではカグヤに届かない…と失意のままに島に戻ったリックたちですが、マデラや島の仲間たちに諭されて本来の役目を思い出します パン屋の役目はパンを焼く事。そして魔法のパンはココロを込めて作るもの。 基本に立ち返った二人は、カグヤのためにありったけの想いを込めたパンを作ります カグヤにパンを届けるためガイルバンカーを追うリック。今までの仲間も着いてきて、みんなでカグヤを迎えに行きます。この辺りのストーリーは修学旅行っぽくていい感じです。 アイザックに借りを返すという名目でセイレーンも力を貸してくれます。彼らの援護を受けながらリックたちはガイルバンカーの旗艦に乗り込みます
立ちはだかるクイーンを倒してリックとパートナーはカグヤと対面します ココロのこもったパンを食べて二人との絆を実感したカグヤはこちらに戻ってきます そしてここに来てようやくアイザックの目的が判明します アイザックはこの世界の海底に眠る「匣」とかいう古代の遺物をカグヤに起動させて世界を滅ぼすつもりらしいです クイーンなどの機械兵士も実は古代兵器で、プログラムを弄られてアイザックに従わされているとのこと 彼をこのまま放置すると危険なのでアイザックを倒しに行きます リックたちは加勢に来たサクヤと共に、匣の力を得てパワーアップしたアイザックと戦います キューブの形のキューブアイザック、そしてポリゴンを拡大しただけの巨大アイザックなどの手抜きボスを倒すと、アイザックはなぜか憑き物が落ちたように穏やかになって昇天します。 これで一件落着と安堵するリックたちでしたが、別れの日はすぐそこまで近づいていたのでした… ウィンダリアに帰ってきたカグヤは、穏やかな日常を過ごしながら、これまでお世話になった(パン的な意味で)お礼に、マデラに手編みの靴下をプレゼントします その帰り道でペンダントから黄金の鍵(明言されてませんが愛の感情?)が現れ、カグヤはリックとパートナーに別れの時が来たことを告げます その夜、いつもの泉で待っていたのはカグヤとサクヤでした カグヤの本当の名前は「サクヤ」…つまり二人は同一人物だったのです カグヤ/サクヤは元の世界(エルデ、エンディアス)で重要な使命があったのですが、それに疲れ、ウィンダリアに逃げてきたのがカグヤだったらしいです リックたちとの交流でもう一度使命に向き合おうと決心したカグヤは、サクヤと共に元の世界に帰っていきます。 「最後の鍵はあなたの大切な人と一緒に沈めて」と言い残して… リックは今まで通りこの島で暮らし続けるのでしょうか。それとも大切な誰かと一歩踏み出すのでしょうか…
これでメインストーリーは終わりです 誰かと鍵を沈めるまでゲームは永遠に続きます 執筆者は「俺はカグヤが好きなんだよー!」と一人で鍵をぶちこんだら上からカグヤが落ちてきました。他のエンドはまだ見てません ここからはパーティメンバーの紹介と個別イベントです なんで後ろに書くのかというと、ほとんどの仲間は最後のカグヤ救出以外滅多にメインストーリーに絡まないからです ・シャオメイ よろず屋店主の猫娘です。その正体は島を騒がせる怪盗ブラックテール 実はアークバッカニアの一員だとか元の世界ではサクヤのペットだとかよくわからない裏設定があるらしいです 個別イベント:怪盗稼業の手伝いをさせられます。といっても遺跡探索とか子供のぬいぐるみ奪還のような微笑ましいものばかり ・ローナ お城のメイドをしている狼の獣人です。なぜか刃物の達人 個別イベント:元の世界での記憶を失っていたローナですが、面識があるらしいハヤネという剣士や、里の頭領と出会うことで記憶を思い出していきます。 ローナとハヤネは隠れ里の出身で「霊刀・雪姫」の継承候補でしたが、雪姫を狙うアイザックが里を滅ぼしてしまい、ローナだけが生き残ったようです アイザックを倒して仇を討った後、ローナはハヤネの姿を借りた雪姫の化身「裏雪姫」を倒して雪姫を継承します 裏雪姫がなぜハヤネの姿をしていたのかは不明です シャイニングブレイドでも雪姫は登場するみたいですが、性格外見記憶がまるで違うらしいです ・ディラン 海賊団アークバッカニアの船長。ウィンドの獣人王ロウエンと同一人物という設定らしいですが本編で気づいた人は天才だと思います。画像検索すれば意味がわかります 裏設定ではタイムマシンで過去未来を行き来しながらアイザックと戦っているらしいです。タイムマシン…? 個別イベント:〇〇海賊団が暴れてるからとっちめに行こうぜ!→倒す→やるじゃねえか! これだけです。本当にこれだけです
・メルティ 吸血鬼の魔女っ子です。アイス研究が趣味 元の世界で友達がいなかったのでウィンダリアに引きこもっています。使い魔のソルベエを連れています 実は魔王の娘でソルベエの正体は父親だそうですが、本編に全く反映されていないので… 個別イベント:アイスの材料探しを口実にメルティの引きこもり解消+婿探しにソルベエが奮闘します。最後に婚約指輪まで渡されます ・アルヴィン 気難しいエルフの青年です。ティアーズに登場するエルウィンの兄です。ハーツにはエルウィンも登場しますが、彼女も何かに絶望してしまったんでしょうか… 彼はこの世界の精霊を守護する役目を負っているらしいので、ウィンダリアの真相は知っているようです 個別イベント:アルヴィンと一緒に各地を巡って傷ついた精霊を助けます ・ラグナス ウィンダリアの王子です。ゲームだけだとホモっぽいただの王子なんですが、ウィンダリアの真相を知ってから彼の発言を聞くと、彼がこの世界の守護者的存在であることに気付きます 何百年王子様名乗ってるんでしょうか… 個別イベント:幽霊船の夢を見たラグナスはこれを何かの啓示だと考え、ウィンダリア近海で幽霊船を探します 幽霊船の船長ゲルドはこの世界に来た人の例に漏れず、記憶を失いながら何かを探していました ゲルドの探していたのは妻と娘だったのですが、二人が既に死んでしまっていることを思いだし彼は絶望します ラグナスは世界の守護者としてゲルドを放っておくわけにはいかないと考え、リックたちに協力を求めます リックの焼いたゲルド家族の思い出のパンによってゲルドの魂は解放されたのでした ・ルフィーナ ラグナスの妹です。ウィンドのクララクランの遠い先祖だそうです。大人っぽいお姫様という感じですが設定通りだととんでもない実年齢に 個別イベント:パン屋稼業と海賊退治に疲れたリックたちをお茶会でもてなしてくれます。ただしお茶請けの材料は現地調達です
最後にストーリーの補足です。あまり補足になっていませんが ・アイザックの正体 正直よくわかりません。次作のブレイドでも登場したんですが執筆者はブレイド未プレイなので詳しく知ってる方がいればお願いします ・リックとパートナーの過去 ノベル版設定ではエンディアスの戦争でパートナーが死に、絶望したリックはウィンダリアに流れ着いた…ということらしいです ただ、時系列的に過去となるブレイドでは、パートナーは精霊的な存在になってピンピンしているそうです ・サクヤ/カグヤの使命 ハーツでは明かされないまま終わってしまったのですが、シリーズ関連商品から類推すると 1、神器(シャイニング世界の超兵器または生物兵器)の化身で管理者 2、ウィンド主人公たちの通うエルデ(地球)の高校教師 3、闇の勢力に対抗する光の軍勢「シャイニングフォース」のリーダー 4、光と闇の勢力を拮抗させ、戦いを絶えず続けさせる調停者。灰色の魔女 の4つを兼任していると思われます これだけ掛け持ちしていればカグヤがサボタージュするのも納得できます 3と4は完全に矛盾していますが、このシリーズはガンパレ並みに設定が錯綜しているので気にしたら負けです ・ウィンダリアとカグヤの関係 これもゲーム中で語られませんが、ウィンダリアはサクヤ/カグヤの作り出した世界だと考えるのが妥当です あと、ミストラルとクイーンは仲間になりません 説明書にクイーンフィギュアの広告まで入ってたので、いつ登場するのかと執筆者はワクワクしていましたが、二人とも終盤でちょっと登場するだけでしたorz
乙でした 未プレイだが、読んだかぎりではすごい地雷臭がする
シャイニング・乙
乙 シャイニングソウルシリーズしかやってない俺は勝ち組だったんだな…
シャイニングのひと、いろいろと乙でした
System Shock 2が直接投下されてるが、あれで終わりとして扱っていいのか? 未解決一覧から消していいのか、それとも書き込み途中?
●このスレの
>>30 までをWikiに収録
・以下を追加
黄昏のオード
剣と魔法と学園モノ。3
CALLING〜黒き着信〜
シャイニング・ハーツ
・以下を追記
真・女神転生W
●差し替え・追加スレッドの
>>599 までをWikiに収録
・以下を追加
らんま1/2〜白蘭愛歌〜
CALLING〜黒き着信〜
東方靈異伝 〜 Highly Responsive to Prayers
東方封魔録 〜 the Story of Eastern Wonderland.
THE 廃屋病棟 〜呪われた病院からの脱出〜
ジャングルウォーズ
●未解決一覧
・以下を消去
Dead Space 2を消し忘れ
剣と魔法と学園モノ。3
黄昏のオード
CALLING 〜黒き着信〜
シャイニング・ハーツ
らんま1/2〜白蘭愛歌〜
東方靈異伝 〜 Highly Responsive to Prayers
東方封魔録 〜 the Story of Eastern Wonderland.
THE 廃屋病棟 〜呪われた病院からの脱出〜
ジャングルウォーズ
●書き込み途中
・以下を追加
Call of Duty BlackOps2[6月]を追加忘れ
・以下を消去
・Fallout: New Vegas(詳細版)[5月]
機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122[5月]
●執筆予告
・以下を消去
アリスマッドネスリターンズ(PS3)[7月]
未解決一覧から「逆転検事」投下します。 事件解決までのおおまかなストーリーとそこに至るまでの伏線については できるだけ書くようにしましたが 序盤の細かい論証などは一部省略しています。ご了承ください。
3月14日午前2時。主人公・御剣怜侍(みつるぎれいじ)検事は1ヶ月間の海外出張から帰国した。 一度、検事局に顔を出しておこうと自分の執務室を訪れた御剣は 部屋の中に転がっていた男の死体に驚く。 唖然とする御剣の背中に、何者かが銃を押し付けた。この男を殺した犯人なのか? 「私の執務室で事件を起こしておいて、逃げきれるなどとは思わないことだ」 御剣の宣戦布告に侵入者は答えず、一発の威嚇射撃を残して去っていった。 すぐに顔なじみの刑事・糸鋸圭介(いとのこぎりけいすけ)が駆けつけて捜査が始まる。 落ちていた警察手帳から、被害者は刑事の仲間戸真治(なかまどしんじ)と判明。 そこへ、突然ひとりの騒々しい男が割り込んできた。 彼の名は優木誠人(ゆうきまこと)。仲間戸のパートナーだった検事である。 仲間戸との別れを惜しむ優木をよそに御剣は捜査を進めるが、奇妙な点が見つかる。 凶器は部屋の床に落ちていた仲間戸の拳銃だが、その銃から撃たれた弾丸は一発きり。 しかし、室内には被害者とは別に、あの威嚇射撃の弾痕が残っている。 その上、仲間戸の背後にあった本棚は殺人事件の前に何者かがファイルを動かし 被害者の死後、またファイルを本棚から引っ張りだした形跡がある。 この矛盾や犯人の不自然な挙動は何を意味するのか? そんな御剣の捜査とは別に、本棚に「イトノコギリ」という血文字が残っているのを見た優木は 御剣の留守中、部屋の管理を任されていた糸鋸が犯人だと言い出した。 だが御剣はその推理を一蹴。血文字が書かれていた本棚のファイルのひとつが 明らかに血文字が書かれた後、一冊盗まれていたのだ。 本当に糸鋸が犯人なら、その時点で血文字を放っておいたはずはない。 推理を否定された優木はあっさりと主張を撤回。「本命の容疑者が別にいる」と 警備員の須々木マコ(すずきまこ)を連れてくる。彼女は糸鋸の後輩だった元婦警で 逆転裁判2、3にも登場していた女性。転職の果てに検事局の警備員に就職していた。 マスターキーを預かる彼女なら執務室にも出入りできたと優木は語る。 マコは反論するが、その主張は「事件の起きた頃、マスターキーは盗まれていた」 という頼りないもの。しかも、いつの間にかマスターキーが戻っていたというからかえって怪しい。 優木は「容疑者と親しい君たちには任せられない。この事件は僕が担当する」と 御剣たちを現場から追い出してしまった。 廊下へ追い出されてしまった御剣たち。しかし、もちろん捜査を止める気はない。 「どうやって犯人は鍵のかかった部屋に入れたのか?」そのヒントは廊下にもあるはずだ。 調査をしながら、マコにマスターキーの件を詳しく問いただすと 事件の少し前、自分の執務室(御剣の隣の部屋)の鍵を忘れた優木検事のために マスターキーを使って扉の鍵を開けたという話が出てきた。 マスターキーは貸出禁止なので、用事が済んで部屋を閉めるときも改めてマコが閉めに行ったのだが その時点ではマスターキーを盗まれていたため、鍵を掛けたふりでごまかしたという。 だが奇妙なことに、優木の執務室のドアにはしっかり鍵がかかっている上に 仲間戸刑事が生前に残した連絡メモが挟まったままになっていた。 さらに、優木のドアの前にこれみよがしに置かれていたバスケットのゴールポストが 最近動かされた痕跡を見つけた御剣は、推理によって優木が犯人であることを確信する。
現場へ戻った御剣は、捜査中の優木を「おまえが犯人だ」と告発する。 御剣の部屋のナンバープレートを自分の部屋のそれとすり替え、さらにゴールポストを隣に動かすことで マコに部屋の違いを意識させないまま鍵を開けさせ、御剣の部屋に忍び込んだ。 だが御剣の部屋を探っている時に、優木に会いに来た仲間戸がそれを見つけてしまい 優木は口封じに仲間戸を殺したのだ……という御剣の推理に反論できない優木。 ところが、話が死体発見直後、御剣と「犯人」が出会った話になると、優木の表情が明るくなった。 「その時間、僕は仕事で少し離れた警察署にいたよ。アリバイ成立だね!」 問い合わせてみると確かにその通り。これでは優木は犯人でないことになる。 自分の推理に穴があったか?嬉々としてマコを連行しようとする優木の前で 急いで事件を再吟味した御剣はあることに気づいた。 「2発の弾丸、部屋を2度荒らした痕跡……侵入者は二人いたのだ! 被害者を殺した最初の侵入者と、私が会った二人目の侵入者は別人だ!」 こうなると、優木のアリバイは無意味になる。話をはぐらかそうとする優木の言葉を聞いているうちに 御剣は彼が「仲間戸から預かった2つの証拠品」と口にしたのを確かに聞いた。 仲間戸が優木の執務室のドアに挟んだメモによれば、証拠品の数は3つのはずだ! 指摘されて青くなった優木を無理やり身体検査すると、血がべっとり付いたビデオテープが出てきた。 コレが決定的な証拠となり、優木は仲間戸刑事の殺人容疑で緊急逮捕されたのであった。 こうして殺人犯は逮捕された。しかし謎はまだいくつも残っている。 御剣の執務室から古い事件ファイルを盗んでいった「二人目」の侵入者の正体、 頑なに黙秘している優木検事の背後に見え隠れする巨大な犯罪組織の影。 そして、御剣の執務室を捜査中に発見された「三本足のカラス」の紋章が入った謎のカード。 それはかつて、義賊と呼ばれた怪盗「ヤタガラス」が使っていた印だった。 「事件はあの時すでに始まっていたのだ……」 御剣が思い出したのは2日前、海外出張から帰国する飛行機内での出来事……
3月12日午前6時。ヨーロッパから帰国する御剣は大型旅客機の機内ラウンジでくつろいでいた。 その時エアポケットにより機体が大きく揺れ、地震にトラウマのある御剣は気絶してしまう。 10分ほどしてから目を覚ました御剣はエレベータで客席に戻ろうとするが 開いたエレベータの中には、乗客の一人が死体になって転がっていた。 そこへちょうど現れたCAの木之路いちる(このみちいちる)によって、御剣は犯人として拘束されてしまう。 だが、犯罪目撃者の尋問であれば御剣の専門分野。 御剣は難なく木之路の主張を論破し、彼が犯人でないことを納得させる。 これで問題なし……と思いきや、次に立ち上がったのは乗客のひとりでボルジニア国の大富豪ジンク・ホワイト氏。 神経質でいつも時計を気にしている彼の証言によると、被害者のアクビー・ヒックスは 午前6時にエレベータでラウンジに向かった。その時ラウンジにいたのは御剣だけなのだ。 確かに状況を見れば御剣が怪しい。彼は濡れ衣を晴らすべく、自ら現場捜査することを申し出る。 木之路が機長から許可を取り、彼女の監視下で捜査が始まった。 彼女の報告によれば、エコノミーやビジネスクラスからはラウンジに入れない。 つまり御剣含むファーストクラスの乗客のみが容疑者となる。 現場を捜査するうちに御剣が見つけたのは、エアポケットの揺れでエレベータ前にこぼれたジュースの染みと その上を通って機内ショップの方へ歩み去る一組の足跡。 つまり、誰かがエレベータに死体を残してそこを離れたことを意味するものだ。 「エレベータに乗っていたのはアクビー一人だけだ」と主張するジンクをより詳しく尋問するうちに 気の早い彼が、飛行機に乗った時点で時計を到着地日本の時刻に合わせていたことが判明する。 しかし、機内の時刻は中継地である西鳳民国(せいほうみんこく)の時間に合わせてあり 日本の時刻とは3時間の開きがあるのだ。つまり、ジンクの被害者目撃は午前3時の話になる。 犯行時刻に3時間もの幅があるなら御剣の容疑は晴れる……と思ったところで もう一人のCA、白音若菜(しらおとわかな)が新たな証言をした。 飛行機は午前4時から5時の間、西鳳民国で給油と荷物の積み下ろしを行った。 5時の時点で一度乗客の点呼を取ったが、そのときアクビーはまだ生きていたというのだ。 そして御剣は、5時から6時までひとりでラウンジにいた。つまり、結局犯行が可能なのは御剣だけだ! 御剣は捜査で集まった証拠品を使って反論する。先ほどの足跡、そして 現場にあった凶器の貯金箱が、機内ショップに置かれていた商品である事実。 事件が機内ショップとも関係するなら、「ラウンジにいた」だけでは犯人であることの証明にはならない。 機内ショップも捜査……しようとしたところで白音のツッコミが入る。 機長は捜査の許可など出していない、これまでの捜査許可は全て木之路の独断だというのだ。 木之路は無言でその場を去り、改めて(正規の許可を取って来た)白音の監視下で捜査が再開される。 「ボルジニア語の読み書きができる」以外、全てが適当な白音に調子を狂わされつつ捜査を進める御剣。 機内ショップに入ると、陳列棚のガラス戸が割れてガラスが床に散らばっていた。 棚の外へガラスが散っているので、エアポケットの揺れで棚の中の貯金箱が飛び出したと推理できる。 だがそれでは、被害者が殺された時点で貯金箱はまだ棚の中にあったことになる。 犯行と凶器の食い違いに、白音は「ショップ担当の木之路さんなら戸を割らずに鍵を開けられた」と指摘。 棚の鍵を持つ彼女なら、そのような工作をすることができた、と言うのだが……。 もう一つ見つかった証拠品は、やはりショップに置かれていたキャスター付きスーツケース。 2つ並んだスーツケースのうちひとつは、車輪止めもなく置かれていて非常に危なっかしい。 鍵がかかっていなかったので中を改めると、そこには血まみれの布と血痕が残されていた。 このケースで死体を運んだのだとすると、やはりラウンジは事件現場では無さそうだ。 ひととおり捜査が済んだところで、まもなく目的地に着陸との機内放送が入る。
日本の空港に到着し、一度機を降りた御剣。 そこに、逆転裁判2・3にも登場している顔なじみの狩魔冥(かるまめい)検事が現れた。 無線で伝えられていた情報を元に御剣を逮捕しようとする冥をなだめ、まずは現場を見ろとうながす。 機内に戻り、現場検証を終えた冥と御剣が対峙する。冥は御剣の犯行を立証しようとするが すでに手広く現場捜査をしている御剣の方が証拠も多く有利だ。御剣は自らの推理を披露する。 「犯行後のエアポケットで棚から飛び出した貯金箱と、ショップに置かれた血痕付きのスーツケース。 犯人は別の場所からスーツケースで死体をエレベータに運び、ケースをショップの商品に紛れさせる。 そして落ちていた貯金箱を凶器のように見せて現場を工作し、さらに気絶していた私に被害者のサイフを押し付け 濡れ衣を着せたのだ」 犯人がスーツケースや血染めの布を残していた点から、あまり工作の時間がなかったことがうかがえる。 どこかに真の凶器が残っている可能性が高い。それを見つければ捜査は一気に進むはず。 だが御剣の推理に対して冥は「貯金箱はやはり真の凶器かもしれない。棚の鍵を自由に開けられれば」と返す。 そう、ショップの鍵を持っていて、しかも事件直後に現場に現れた木之路こそ真犯人かもしれないのだ。 CA控え室で木之路の尋問が始まる。まずは事件直前、木之路がショップを訪れていた件について。 ショップ担当として自分の担当区域を見まわっただけだと語る木之路に、御剣は残酷な現実を突きつける。 件のスーツケースは社内公募で木之路のデザインが採用されたものだが、売れ行きは良くないらしい。 彼女はそれが気にかかって、頻繁にショップを見回っていたのではないか。 御剣の指摘に木之路はうなだれる。彼女はケースの売行き不審に責任を感じ、自腹で度々購入していた。 貨物室にはまだ結構な在庫があるが、それは間もなく処分されてしまう予定だという。 犯人が使ったケースは貨物室から持ちだされたらしい……だがそこで冥が鋭い指摘を入れる。 貨物室に入るには専用カードキーが必要。そしてそのキーは木之路の管理下にあるはずだ、と。 木之路がチェックすると、キーが紛失しているのが分かる。しかし冥は、それが偽装工作だと言って譲らない。 結局、木之路は最有力容疑者として連行されてしまう。 確かに現状では彼女が疑わしい。しかし御剣はどうしても彼女が犯人だとは思えない。 最初に御剣を疑ってしまった償いとして、越権を承知で捜査を手伝ってくれた彼女には誠意を感じたからだ。 彼女を助けられるとしたら、それは真犯人を捕らえること。真実を求めて御剣たちは貨物室へ踏み込む。 長い階段を降りて、大きな貨物室に入った御剣たち。 その床にアクビーの割れた眼鏡のレンズが落ちている。やはり彼はここに来ていたのだ。 冥の言葉によれば、彼の正体は国際警察の捜査官。冥と組んで、世界的な密輸組織の摘発に当たるはずだった。 彼は密輸の証拠をつかもうとして貨物室に入り、組織の人間に殺されたのではないか……。 だが冥は、貨物室に入るキーを持っていたのも、凶器の貯金箱を用意できたのも木之路だけだと主張する。 彼女の推理を覆すなら、凶器が偽物だと証明しなければならない。 丁度そのとき、貨物室にある自分の荷物を返せと詰め寄るジンクが警察官と押し合いになり 階段の手すりを越えて大きな荷物の上に転げ落ちたのを見た御剣ははっと閃いた。 「凶器は見つからなかったのではない……大きすぎて気付かなかったのだ!」
御剣の推理は、アクビーの死因である打撲傷は鈍器によるものではなく 倉庫の階段から突き落とされた「墜落死」だというものだ。 それを立証するには、まず階段の真下にある巨大な荷物が事件当時「なかった」ことを証明せねばならない。 ジンクが言うには、この荷物は出発地のヨーロッパから買い付けてきた石像。 その通りならこの像はずっとここにあり、アクビーが墜落死する空間的余裕は無かったことになるが……。 国際警察が追っている密輸組織の件がある。この像にも組織の手が及んでいるかもしれない。 アクビーの遺した資料と照らし合わせると、この像が贋作だと分かる。 本物はヨーロッパから運び出されること無く、中継地の西鳳民国で偽物が積み込まれたのだ。 像をどかして床を調べると、大きなルミノール反応が。やはりここが殺害現場で間違いない。 ……とすると、ひとつおかしな点がある。 アクビーの死亡時刻は、西鳳民国で荷物が運び込まれる4時より前。 だが、白音は「5時の点呼の時にアクビーは生きていた」と証言していた。 事実に反する証言で捜査を混乱させた彼女こそ真犯人なのでは? 白音が呼び出され、木之路も立ち会いの上で彼女の尋問が始まる。 証言の嘘、そして偽の美術品に関するボルジニア語の預かり証を発行していた件が突き付けられるが 白音は寝ぼけ顔でそれらをサラリとかわす。 いずれもミスやささいなすれ違いであり、殺人犯である証拠にはならないと言うのだ。 まだ見落としている証拠はないか……考えをめぐらした御剣はひとつの品に思い至る。 アクビーの携帯電話。彼が持ち歩いていて、しかし死体からは発見されなかった物だ。 真犯人は何か意図があって携帯を持ち去ったのではないか? アクビーの電話番号を知る冥が試しに電話をかけてみると、CA控え室から着信音が響く。 なんと、木之路のロッカーから携帯が出てきた! おそらくは真犯人の工作だろうが、木之路にまた不利な証拠がひとつ出てしまった。 しかし御剣はうろたえない。真犯人が一度この携帯を持ち去ったからには、これ自体に何か意味があるはず。 携帯の液晶画面は割れていたが、冥によれば中身は無事であり、データが取り出せた。 それは飛行機が西鳳民国に到着する前、石像が貨物室に無かったことを示す証拠写真。 殺人事件を示すものではなさそうだが……御剣は、そこに写った段ボール箱の山に目を留める。 ボルジニア語の書かれたその箱は、ジンクによると「衣装」と読める。 そう、殺害現場の血痕を拭き、スーツケースに押し込まれていた布はここから取られたのだ。 ボルジニア語の表書きを読んで中身を知ること、そしてこの荷物が西鳳民国で運び出され 証拠が残らなくなるのをあらかじめ知っていたこと。それができたのは白音以外にありえない! 今から西鳳民国の空港に問い合わせて荷物を押さえれば、決定的な証拠になる。 そう告げられて、ついに白音も自白せざるを得なくなった。 国際捜査官を名乗り、倉庫に入って写真を撮り始めたアクビーの口を封じるため 白音はアクビーを突き落とし、偽装工作を行ったのである。 事件は解決した。白音が逮捕され、木之路は濡れ衣を着せられずに済んだことを喜ぶ。 だが、白音は密輸組織の実態については怯えるばかりで話さないという。よほど根の深い問題らしい。 そして、新たな現場を求めてまた旅立つ冥は最後に御剣へ情報を語る。 冥とアクビー以外に、もう一人密輸組織を追っている国際警察の捜査官が居るという。 そのうち、御剣もその人物と会うことになる。謎めいた予告を残して冥は去っていった。 いぶかる御剣に応えるように、彼の携帯が鳴る。それは新たな事件の発生を告げる電話だった……。
3月13日午前10時。御剣はある任務を帯びて、遊園地「バンドーランド」を訪れた。 第2話最後の電話は御剣の後援者である富豪、天野川丈一郎(あまのがわじょういちろう)からのもの。 丈一郎の息子、天野川光(あまのがわひかる)が誘拐され、身代金一億円を求める脅迫状が届いた。 身代金の受け渡し役に、信頼できて目端が利く人物が必要ということで 帰国したばかりの御剣に白羽の矢が立ったのである。 2話でもらったスーツケースに一億円を詰めて遊園地に入った御剣に、携帯で誘拐犯から連絡が入る。 園内のあちこちを回ったあげく、たどり着いたのは不気味な「ホラーハウス」。 指示されるまま奥の部屋に入り、身代金を置いて部屋を出た御剣は 突然、何者かに後ろから殴られて気を失ってしまった……。 気がつくと、御剣は倉庫らしき部屋の中にいた。 柱に体を縛られており身動きが取れない。なんとか抜け出せないかともがいていると 上の方にある窓から、笑いながら謎の女の子が現れた。 女の子は、「2代目怪盗ヤタガラス」を自称する一条美雲(いちじょうみくも)。 検事の前で大泥棒を名乗る彼女とかみ合わない会話が続く。 幸い、携帯電話が手元に残されていたので糸鋸刑事に救援を求めるが 電話に出た「国際警察の捜査官」を名乗る人物は「救援に割く人手はない」と要請を一蹴。 仕方なく、御剣と美雲は倉庫内の品々を使ってなんとか部屋を脱出した。 倉庫を脱出し、遊園地の「ウエスタンランド」に出た御剣の前に 先ほどの捜査官、狼士龍(ろう しりゅう)が現れた。 なぜか御剣に敵意をむき出しにする狼によって警察の捜査権は掌握されてしまい 御剣は捜査から外され、糸鋸も狼の下に組み込まれる。 代わって御剣の助手に名乗りを上げたのは、「“真実”を盗む」と息巻く美雲だった。 御剣の記憶によれば「怪盗ヤタガラス」が狙うのは金品ではなく 企業の不正に関する情報を盗んで暴露すること。ある意味「“真実”を盗む」とも言える。 家に帰れという御剣の説得を美雲が聞く様子もなく、仕方なく彼女を連れての捜査が始まった。 最初に話を聞いたのは、現場に駆けつけた丈一郎。 被害者の光に関する情報を訪ねてみると、光だけでなく執事の小倉真澄(おぐらますみ)とも 先日から連絡が取れなくなっているという。事件と関係あるのだろうか。 続いて御剣が話しかけたのは、近くで踊っていた着ぐるみの「タイホくん」。 美雲が茶目っ気を出して着ぐるみの頭を取ると、そこから顔を出したのは 「逆転裁判 蘇る逆転」にも登場した無能警官、原灰ススム(はらばいすすむ)だった。 園内の客に配慮して、着ぐるみで変装しながら捜査をしていると言うのだが 奇妙なことに、彼自身がタイホくんに扮しているにもかかわらず 「園内に1体しか居ない」はずのタイホくんとすれ違ったらしい。 どうやら誘拐犯は、倉庫から予備の着ぐるみを着込んで逃走したようだ。 にわか雨の後なので、地面はぬかるみ足跡をたどることができる。 着ぐるみの足跡を追って、近くにあった車庫のシャッターを開けた御剣たちが見たものは 車庫の中に転がった、小倉執事の死体だった。駆けつけた狼は 「銃刀法の関係上、この周辺で銃を持っているのは警官だけだ」と言って原灰を容疑者として逮捕する。 御剣は現場の不自然さを指摘するも、捜査権を握っている狼は聞く耳を持たず 原灰を連行し、御剣たちを現場から追い出してしまった。
死体発見現場を追い出された御剣たち。だが、捜査の合間を縫って顔を出した糸鋸の情報によって 「目撃者」がいるというステージエリアへ向かうことになった。 そこで待っていたのは、かつて「蘇る逆転」で対面し 今はアメリカ留学から休暇で帰国中だという宝月茜(ほうづきあかね) そして、マスコットキャラ「タイホちゃん」の着ぐるみで登場した“オバチャン”大場カオル(おおばかおる)。 どうやらオバチャンが、殺人の瞬間を目撃したらしいのだが 興味のないことにはトコトン適当なオバチャンの証言はどうも要領を得ない。 そこに美雲が取り出したのは、大ドロボウの秘密兵器「ぬすみちゃん」。 彼女が小さな機械を操作すると、周囲の風景が丸ごと立体映像に切り替わってしまった。 本来は盗みのシミュレーション用なのだが、これを使えば過去の出来事でも目の前で検証ができる。 さっそく、オバチャンの証言に添って殺人事件を再現してみると どうやら、殺された被害者は着ぐるみを着ていたらしいことが判明。 茜の科学捜査による足跡検出もその推理を裏付ける。 オバチャンは2階席で昼寝をしていて事件を目撃したため、現場が良く見えていなかったのだ。 そこにまたしても割って入ってきた狼捜査官は、被害者が射殺されたこの目撃証言こそ 原灰が犯人である証拠だと主張する。 だが、御剣はこの推理には未完成の部分が残っていることを指摘する。 現時点での推理は「ステージ上の犯人が、下にいた着ぐるみの被害者を撃った」。 だが死体の傷は、弾丸が腹から肩へ突き抜けたことを示していた。 ならば状況は「下にいた犯人が、ステージ上の被害者を撃った」でなければならない。 これを以って、殺人は着ぐるみを着て逃走中の誘拐犯同士による仲間割れであると主張し 原灰は犯人ではあり得ない、と御剣は主張する。 そこへ、手錠をかけられた青年がふらふらと現れて倒れこんだ。 その青年こそ、誘拐されたはずの天野川光その人である。 自力で監禁場所から抜け出してきたという彼の証言から、誘拐犯の中に女性がいたことが明らかになるが 狼捜査官は光も、オバチャンたち目撃者もすべて自分で囲い込み、またしても御剣を追い払ってしまう。 御剣はウエスタンランドへ戻り、丈一郎、そして天野川家の使用人で光のガールフレンドだという 織戸姫子(おりとひめこ)に光が発見されたことを伝える。 もちろん、殺人事件の謎が残っている以上は御剣もここで終わるつもりはない。 ダメ元で、犯人一味が隠れていた倉庫を捜査できないかと警官に訪ねてみると 警官は「糸鋸刑事に頼まれているから」と通してくれただけでなく、捜査資料まで渡してくれる。 被害者の小倉は、実は脱獄したまま行方不明だった犯罪者「鞍馬純夫(くらますみお)」だったという情報だ。 倉庫に入って捜査を行った御剣は、そこに残されていた痕跡から、誘拐犯が3人いたという推理を導く。 殺された執事、光が見たという「女」の他に、もうひとりの誘拐犯がいるということになる。 ちょうどそこへ、倉庫内の着ぐるみを出そうとしたスタッフが現れたのだが 倉庫内を見たスタッフは、悪役キャラ「ワルホくん」の着ぐるみがないと騒ぎ出す。 ワルホくんは普段園内におらず、定時のショーにだけ出演するキャラクター。 つまり本来なら、倉庫には2体のワルホくん着ぐるみがあるはずなのに2体ともなくなっている。 倉庫内にあった8体の着ぐるみのうち、本来の用途で出払っているものが3体 誘拐犯が着て逃げたであろうものが3体。それとは別にワルホくん着ぐるみが1体持ちだされているのだ。 行方不明のワルホくん着ぐるみは、倉庫内のごみ処理コンテナに押し込まれていたのがすぐ発見される。 だがその手からは、据付の銃が剥ぎ取られていた。空砲しか撃てないモデルガンだとスタッフは言うが……。
倉庫を出た御剣の元へ、糸鋸が駆けつけた。正門前でタイホくん着ぐるみが発見されたのだという。 着ぐるみの中から発見されたのは「HIMEKO・K」の名前が入った翼のペンダント。。 狼捜査官はこれを見て、誘拐と殺人の犯人は姫子であると告発。姫子があっさりと自供したことで 全ての元凶は彼女だったという方向に傾きはじめた。 しかし、御剣は納得しない。彼女の自白は御剣の推理する真犯人と符合しないからだ。 御剣は反証として、死んだ小倉が身に着けていた馬のペンダントを取り出す。 それは姫子の翼型ペンダントと組み合わされて、ペガサスのペンダントになるよう作られていた。 脱獄囚だった小倉と幼くして生き別れた一人娘、それが姫子なのだ。娘を犯罪に引きこんで裏切る父親がいるだろうか。 「親子だからこそ強く結託して犯罪を企む可能性もある」と反論する狼。だが、それも御剣の想定内。 なぜなら、誘拐犯は3人だからだ。疑われもせずに逃げおおせている3人目が存在する。 御剣が告発した「3人目」の名は「天野川光」。そう、これは元々、光を中心とした狂言誘拐だったのだ! 放蕩息子の光は個人的な借金を抱えており、その返済のために金を必要としていたのである。 では、殺人事件の犯人は?姫子は、ステージエリアで確かに自分が小倉を撃ったと主張。 だが御剣は、小さな矛盾からその証言を突き崩す。ステージエリアで姫子が出会ったのは 頭だけをワルホくんに取り替えることで小倉になりすました光だった。 光はあらかじめ、ワルホくん着ぐるみから取ったモデルガンを姫子に「本物の銃」と言って渡しており トリックによって「姫子が小倉を撃った」と姫子自身が思い込むよう仕向けたのだ。 なぜか?それは、光が小倉を殺した犯人であり、他人に濡れ衣を着せる必要があったからだ。 姫子は反論する。倉庫を出る少し前に、裏切ろうとした小倉が倉庫の奥に閉じ込められているのを見た。 その時点で小倉が生きていたなら、時間的に光が小倉を殺せたはずはない……。 しかし、その主張はむしろ御剣の抱えていた疑問の一つを解決した。 どうして誘拐犯は、身代金と共に御剣までさらって倉庫へ運び込んだのか?おそらく、その時点で小倉は死んでいた。 気絶させた御剣に着ぐるみの頭をかぶせ、小倉に見せかけることで姫子を騙したのである。 滔々と推理を述べる御剣に「どれも推測にすぎない」と一歩も譲らぬ狼捜査官。 決め手となる証拠はないのか?あるとしたら……小倉が殺された「真の殺害現場」。 御剣の誘拐が、小倉の死後に企まれた隠蔽計画のためであるなら、殺害はそれ以前。 おそらく、御剣がさらわれた「ホラーハウス」が鍵だ! 御剣は狼に、ホラーハウスの現場検証を要請。狼もこの提案に乗って捜査を開始しようとするが それを遮ったのは、光をかばっていた丈一郎だった。彼はつい先程、遊園地の経営会社に金を積んで ホラーハウスの権利を買い取ったと主張、権利者として現場検証を許可しないと宣言する。 どうやら彼は、すでに光から事件の真相を聞き出しており、光のために真相をもみ消すつもりらしい。 光が狂言誘拐を企んだことまでは、ごまかしきれなくなった光自身が認めたが このままでは、殺人の容疑は金の力でごまかされ、姫子が犯人として裁かれてしまう!
捜査が手詰まりになったかと思われたその時、美雲が得意げに「ぬすみちゃん」を取り出した。 捜査資料の中にあったデータを打ち込むと、周囲はホログラフィに覆われてホラーハウスの情景が再現された。 もちろん、ホログラフィから物的証拠は出てこない。だが精密なシミュレーションとロジックを組み合わせれば 真実に近づくことは可能なはずだ……! 御剣が注目したのは、自分を背後から襲った犯人が誰で、どこに隠れていたのか。 廊下は一本道で、隠れるような場所はない。だが廊下の奥に「倒れたタイホくん」の人形があった。 これがただのオブジェではなく、着ぐるみでオブジェになりすました犯人だったなら 背後から御剣を襲うことは可能といえる。 だが、狼がその推理に反証を突きつける。遊園地のパンフレットにホラーハウスの紹介もあり そこには「消えるタイホくん」として、廊下に倒れているタイホくんが出たり消えたりする仕掛けが記されていた。 つまり、最初からホラーハウスの仕掛けとして人形が置かれており、犯人の隠れ場所には成り得ない。 推理の矛盾を突かれて状況を調べ直す御剣は、「消えるタイホくん」の胸に掛かったベルトが なぜか左右逆になっていることに気づく。そう言えば、ホラーハウス内にはやけに鏡が多い……。 御剣は「消えるタイホくん」が、鏡を使った大仕掛であると看破する。 真っ直ぐな廊下は実は丁字路になっており、普段は壁に見せかけた大扉で塞がれている。 大扉の裏は鏡になっていて、扉が開くと分岐が鏡に映り、見た目は真っ直ぐな廊下に見える。 そうやって2つの廊下を切り替えることで、人形が出たり消えたりを演出しているのだ。 ……とすれば、犯人は扉の裏側に隠れることができたということになる。 御剣は思い出す。一度ホラーハウスで奥の部屋に入り、身代金をおいた直後、ガラスの割れる音がしたことを。 それこそが小倉が射殺され、鏡の大扉が割れた時の音だ。 御剣が部屋から出た時見た「タイホくん」は、アトラクション用の人形ではなく 着ぐるみを着たままそこに投げ出された小倉の死体だったのだ。 そしてその工作ができたのは、小倉とともにホラーハウス内にいた光しか居ないということになる。 元々メンタルの弱い光は、殺人の瞬間を正確に言い当てられたことで屈服し、泣きながら容疑を認めた。 事件は解決した。光は狂言誘拐と殺人、そして丈一郎も証拠の隠蔽を罪に問われ逮捕される。 だが、狼はそれ以外にも、密輸事件について丈一郎を問い詰めるつもりらしい。 そこへ、第一話の優木検事と仲間戸刑事が現れ、捜査への協力を申し出るが (時系列上、第2話→第3話→第1話なので、まだ仲間戸は生きているし、優木も逮捕されていない) 狼はその申し出を無視し、丈一郎を連行していく。 どうやら「天野川コンツェルンの周囲に、密輸組織に協力する悪徳検事がいる」という情報をすでに得ており それが御剣に対する攻撃的な態度の元にもなっていたようだ。 だが、それ以外にも狼の言動には、検事そのものに対する不信感がにじみ出ている。 御剣に事情を問われた狼の助手、シーナ捜査官はその理由を「法廷のせいで狼家が失墜したから」と語る。 狼家は西鳳民国の犯罪捜査を長く手がけてきた名家。だが、近年は検察による証拠の捏造が横行し 現場捜査を行う狼家は軽んじられるようになった。だから彼は検事を信用しないのだ、と。 一方で、美雲は今回の事件について糸鋸とひとしきり話した後 「私たち、『はじめまして』じゃないんだよ」と言い出す。 以前に出会ったことがあったのか?思い出せずに首を傾げる御剣に、美雲が見せたのは一枚の白布。 それを見た時、御剣は思い出した。7年前のある事件のことを……。
PSゲーム「serial_experiments_lain」の詳細なあらすじをご存知の方はおりませんか? よろしくお願いします。
7年前のあの日……御剣検事の法廷デビューに“なるはずだった”事件。 それはとんでもない騒動から始まった。 コードピア国大使館前で起こった、大使館職員の銃殺事件。 殺人の瞬間を捉えた警備カメラ画像があることから、有罪判決は秒読みと思われていた。 しかし、容疑者の真刈透(まかりとおる)は、法廷でそれまでの否認から一転 「自分は怪盗ヤタガラスから依頼された実行犯だ。そしてヤタガラスはそこにいる検事だ」 と、この事件の担当検事だった一条九郎(いちじょうくろう)を告発したのである。 容疑者にされてしまった一条検事に代わる担当検事として 師匠の狩魔豪(かるまごう)と共に、後学のため傍聴していた御剣に白羽の矢が立ったのだ。 資料に目を通す御剣に、狩魔検事は今回の事件と「KG-8号事件」の関連性をほのめかす。 KG-8号事件、それは3年前、天野川コンツェルンの密輸疑惑に絡んだ殺人事件。 コンツェルンの社員が証言台に立つ直前に殺され、コードピア大使館の職員が容疑者となったが 結局、容疑者は無罪となった。その裁判の担当検事も一条だったという。 2つの事件の相違点は、今回の事件の影に見え隠れする「怪盗ヤタガラス」のみ。 御剣が法廷に立つが、引き継ぎを行うはずの一条検事が現れない。 そこへ飛び込んできたのは、新人刑事の糸鋸圭介(これが御剣と糸鋸の初対面である)。 彼は、控え室で一条検事と真刈が死んでいると報告する。 現場に急行した御剣が出会ったのは、真刈の担当弁護士だった葛氷見子(かずらひみこ)と 証人として出廷する予定だったという刑事、馬堂一徹(ばどういってつ)。 さらに、アメリカ留学から一時帰国中の冥(当時13歳)が、御剣への対抗心むき出しで割り込んでくる。 馬堂刑事は、御剣や冥を子供扱いして現場に入れてくれないが 狩魔検事の鶴の一声で、御剣たちが事件の捜査を担当することになった。 控え室には、折り重なって倒れた真刈と一条検事の死体。 ナイフを持った真刈の死体の上に、拳銃を持った一条検事の死体が重なっている。 拳銃は証拠品として一条検事が持ち込んだものだが、ナイフは出所不明。 被告人である真刈が持ち込めるはずはないから、一条検事の持ち物だろうと推測される。 現場を一瞥した冥は、対立した二人が争い、相打ちになったものと断定するが 御剣は、丁寧に集めた証拠品から、冥の推理が含む矛盾を突く。 検死によれば一撃で即死したはずの一条検事の死体が、真刈の死体の上にあること さらに左利きの一条検事が右手に拳銃を握っていることなど。 細かい点で、二人が争っての相打ちという推理には矛盾がいくつも上がってくる。 殺人現場には三人目の「真犯人」がいて、現場を偽装した。御剣はそう推理する。 だが、控え室の外では糸鋸刑事がずっと見張りをしており、誰も通らなかったと証言しているのだが……。 そこへ、葛弁護士が、裁判長(逆転裁判シリーズおなじみのあの爺さんである)を連れて登場。 裁判長によれば、糸鋸刑事が持ち場であるはずの控え室前にいない時間があったとのこと。 糸鋸刑事は、被害者の他に控え室に入ったものはいないと証言していたが 彼自身が殺人犯だとすれば、その主張も無意味になるのではないか?
御剣と冥は、狩魔検事の元へ戻り捜査状況を説明する。 被告人と担当検事が死んだ今、公訴棄却で捜査も無用となるはずなのだが 状況に違和感を抱く御剣は、無理を言って捜査続行の許可を得る。 聞き込みによって得られる新たな情報。 葛弁護士は、KG-8号事件で殺された被害者の姉で、関連事件の弁護を通じて情報を集めているらしい。 そして、馬堂刑事もKG-8号事件で被害者の警備を担当していたという繋がりがあった。 一方、容疑者となってしまった糸鋸刑事だが、その振る舞いはどうにも不自然だ。 自分が不利な立場になるのは分かっているのに「控え室前にいたのは自分だけ」と言い張っている。 真相を知るべく、御剣は控え室前の廊下を調べることにした。 廊下を調べた御剣は、ソファに付けられた糸鋸刑事の手形と、床に落ちた餡この欠片を発見する。 そしてソファの上には、窓辺に飾られたサボテンと、割れた風船の切れ端。 これらの証拠から推理を進めた御剣は、裁判長の元を訪れて彼を尋問する。 裁判長は廊下から中庭を挟んだトイレの窓から、廊下に誰も居ないのを見たと証言していたが 実のところ、糸鋸刑事は窓辺のソファに腰掛けてどら焼きを食べていただけ。 窓の位置関係から、ソファに座った糸鋸が見えなかったにすぎない、というわけだ。 裁判長が聞いたという「銃声」も、他者の証言と時間が合わないことから 窓辺のサボテンに引っかかった風船が割れた音だ、と御剣は看破する。 糸鋸が現場を離れていた、という疑いは晴れた。が、もう一つの疑惑が上がってくる。 廊下には糸鋸以外に誰かいた。そして、糸鋸はその人物をかばっているのではないか……? と、そこへ現れた少女を御剣が取り押さえる。糸鋸を糾弾する御剣に怒りの視線を向けるその少女は 法廷を見学していた一条検事の娘、美雲(10歳)であった。 すでに一条検事の死についても聞いているようで、話すうちに美雲は泣きだしてしまう。 涙を吹こうと差し出されたハンカチの代わりに、美雲が御剣の胸元のクラバットで鼻をかんでしまう一幕もあったが 落ち着いた美雲の証言によって真相が明らかになる。 「知らない人から物をもらってはいけない」という、父親との約束を重んじる美雲に対し 美雲と二人で自販機のどら焼きを買った糸鋸は、美雲のために彼女のことを隠し続けていたのだ。 愚直極まりない行動だが、これで糸鋸の嫌疑は晴れた……と思いきや 葛弁護士は「糸鋸が事件現場の前を離れていないなら、犯行のチャンスが有ったのは彼だけだ」 と、むしろ糸鋸が犯人なのは確実だという主張を展開、再び糸鋸は連行されてしまう。 事件現場の隣にある別の控え室で、御剣は馬堂刑事と相対する。 銃声がしたとき、馬堂はこの部屋に葛弁護士とともに待機していたという。 馬堂と葛、そして一条検事の関係を問うことで、御剣は事件の裏にある闇に踏み込んでいく。 KG-8号事件で妹を失った葛、そして捜査を担当していた一条と馬堂。 彼らは、事件の背後で暗躍していた巨大な密輸組織を各々の職務を通じて追っていたが 組織の闇は恐ろしいほど深く、組織の全貌は一向につかめなかったという。 一方、今回の事件で名前が出た怪盗ヤタガラスだが、真刈がヤタガラスでないのは確実だと馬堂は請け合う。 標的に関する正確な情報収集、警備を突破する高度な窃盗術、そして現場に証拠を残さない狡猾さ。 ヤタガラスの特徴とされるこの3点に、真刈の犯行は全く合っていない。 なにより、ヤタガラスが今回警察に送りつけてきたという「証拠品」が何だったのか 真刈は答えることができなかったのだ。 しかし、ヤタガラスを騙った真刈と、ヤタガラスだと告発された一条が同時に殺された今回の殺人。 ヤタガラスが何らかの形で関係していることは間違いないと御剣は考える。 そこへ、法廷係官が「証拠品受け渡しの用意が整った」との知らせを持ってきた……。
法廷に入り、裁判長立ち会いの元で証拠品を受け取る御剣。 一条検事が持っていた今回の裁判の証拠品と、彼の遺品となった捜査手帳がそこに含まれている。 だが、手帳の内容に目を通した御剣はある疑問を抱く。 一条を刺したナイフ。容疑者の真刈が凶器を持ち込めない以上、これは一条が証拠品として持ち込んだ物のはず。 だが、手帳にはナイフに関する記述がない。その一方で、ヤタガラスが送ってきたという奇妙な形の「鍵」が 並べられた証拠品の中に入っていないのだ。 御剣は、存在しないはずの「ナイフ」と、あるべきなのに無い「鍵」の関連に目をつける。 ナイフの柄の部分をいじると、柄はナイフの刃を包むように開き、中から「鍵」が飛び出した。 このナイフこそ「ヤタガラスの鍵」だったのだ。 どうやら一条も、この鍵がナイフにもなることを知らなかったらしい。とすると、この鍵を凶器に使えるのは 鍵の元の持ち主……すなわち、怪盗ヤタガラスその人ではないのか? そしてもう一つ、あるべき証拠品がここにない。裁判の中で一度公開された、犯行時の映像。 銃声まではっきり記録されていた警備カメラの映像ビデオがなぜか紛失しているのだ。 御剣は事件現場に戻り、そこにいた馬堂に「ヤタガラスの鍵」の仕掛けについて伝える。 思った通り、馬堂もこの鍵の仕掛けを知らないまま、消えた鍵の行方を探していたのだ。 馬堂から話を聞くうちに、御剣は今まで気づかなかったある矛盾に気づく。 法廷の控え室は機密保持の観点から、防音にも力が入っている。なのに、なぜ馬堂は事件の瞬間 隣の部屋からの銃声をはっきりと聞くことができたのか? 事件現場の窓は何故か開いていた。そして、馬堂と葛がいた隣の控え室の窓も開いていた。 それは、葛が香水をこぼしてしまい、部屋に匂いがこもってしまったからだ。 おかげで、馬堂たちは銃声を聞いてすぐ現場に殺到した。だが、それが真犯人の思惑通りだとしたら? 御剣はある推理を元に、現場にあったテレビとビデオデッキを改める。……御剣が予想したとおり そこに紛失していた証拠品のビデオがあった。犯行の瞬間の「銃声」が入っているビデオが。 法廷に戻った御剣は、糸鋸が犯人だと主張する葛に対し、実際の裁判のように向い合って、反論を展開する。 「真犯人」は、30分前に二人を殺した後、控え室の窓を開け、証拠品のビデオを掛けっぱなしにした。 そして30分後、ビデオが犯行の瞬間を映したときに響いた銃声を、皆は「犯行の瞬間」と思い込んだのだ。 だが、隣の部屋まで銃声が聞こえるには、もう一手「隣の部屋の窓を開けさせる」ことが必要だ。 香水をこぼすという「事故」で、窓を開けさせた葛弁護士こそ、一連のトリックを用意した「真犯人」である! 御剣の真剣な表情を茶化すようにたびたび爆笑する葛を、御剣は冷静にロジックで追い詰める。 一条も馬堂も知らなかった「ナイフに変形する鍵」を使って一条を殺害できたのは 鍵の送り主であるヤタガラスのみ。つまり、葛こそがヤタガラスなのだ。 御剣の追求に抗しきれなくなった葛は、ひときわ大きな笑いの後にその指摘を認める。 自分こそがヤタガラスであること。だが同時に、密輸組織の人間でもある。 だから真刈に口封じの殺人を依頼し、その真相に気付きかけた一条を真刈ともども始末したのだ、と。 御剣は葛を逮捕しようとする。が、葛は素早く拳銃を取り出し、それを御剣に向けた。 とっさのことで体がすくみ、動けない御剣。そのとき、法廷の隅で様子をうかがっていた美雲が叫んだ。 「お兄さん、右によけて!」具体的な指示に反射的に従うことで、御剣は銃撃を交わす。 だがその隙を突いて、葛は「ヤタガラスの鍵」を奪ったまま逃げ出してしまった……。
葛の自白と逃走により、糸鋸の容疑は晴れ、事件は一応の収束を迎えた。 結局、葛は捕まらず、彼女の動機など具体的な真相は暴かれぬままになってしまったのだが 御剣によって無実が証明され首もつながった糸鋸刑事は御剣に心酔するようになり 以後、彼の部下として大いに奮闘することになったのである。 そして、結果的に御剣の命の恩人となった美雲とは、その後会う機会はなかった…… ここで、時系列は第3話終了時点まで戻る。 美雲が取り出した白布……あとで洗って返してくれと、彼女に預けたままだった御剣のクラバットを見たことで 御剣は、あの事件で会ったのが2人の最初の出会いだったと改めて認識したのである。 だが、不可解なことがひとつある。あの事件では、ヤタガラスの正体は葛だったということで決着した。 なのに、なぜ美雲は「2代目ヤタガラス」を名乗って現れたのか? 疑問をぶつけられた美雲は答える。最近になって父の遺品を整理した際に 父、一条九郎こそが本物のヤタガラスだったという記録を発見したのだと。 信じがたい話だが、美雲が持つ「ぬすみちゃん」は、子供が用意できる代物ではないのも事実だ。 そして美雲は、先日「ヤタガラスの予告状」が届けられたという新聞記事を見せた。 父がこの世にない以上、このヤタガラスは偽物。おそらくは葛につながっているはず。 偽ヤタガラスを捕まえて真実を明らかにするのに、御剣の協力がほしいと美雲は訴える。 御剣としては、真実を明らかにするためとはいえ「盗み」という手段は認められない。 だが、7年前の事件、そしてたった今の事件でも美雲は自分を助けてくれた。 それにあの事件のことが未だ引っかかっているのも事実。 「盗みはしない」という条件で、御剣は美雲への協力を誓った。
ここで、ようやく時間軸は第1話の時点に戻る。 御剣は一連の事件を回想しながら、昨夜の事件(第1話)のことを思い返す。 殺人犯とは別に、事件ファイルを盗み出したもう一人の侵入者は「ヤタガラス」の関係者だったのだろうか? 静かに考えを巡らす御剣に対し、美雲は一刻も早く偽ヤタガラスを捕まえようと息巻いている。 事件を追って御剣たちが訪れたのは、「アレバスト王国」と「ババル共和国」の大使館。 それは、あの「コードピア」が、その後の内乱で東西に割れた国の名前である。 両国の大使館も、コードピアのそれを二分割して使っているという奇妙な状況だ。 一方で両国再統合の動きもあり、今日は両大使館の間に設けられた「永世中立劇場」において 両国合同のイベントが企画されている。そして、そのイベントがヤタガラスの標的とされているのだ。 劇場に入ってみると、そこで行われていたのは「大江戸戦士トノサマン」と「忍者ナンジャ」の 日本特撮ヒーローショー。トノサマンの隠れファンである御剣は密かに喜ぶが ヤタガラスが現れる気配はない。やはり空振りか……そう思っていたところへ 「アレバスト大使館にヤタガラスが現れた」との叫び声が上がる。 美雲はアレバスト大使館に駆け込もうとするが、そちらへの入口は封鎖されていたため 警備の薄いババル大使館側から回りこもうとする。御剣も慌ててそれを追った。 ババル大使館の中庭で美雲を見失った御剣が目撃したのは、突然の火事で炎に包まれる 大使館の建物であった。これもヤタガラスの仕業なのだろうか? 消火が済んだところで大使館の執務室に駆け込んだ御剣が見たのは 狼捜査官の助手シーナと糸鋸刑事が、美雲の身柄を巡って争っている姿だった。 さらにそこにはもう一人、大使秘書のマニィ・コーチンが死体になって転がっていたのである。 怪しい人物を追って大使館内に入った美雲は、執務室で死体に出くわし そこをシーナに発見され、地元警察から警備のため派遣されていた糸鋸との間で 彼女を殺人容疑者として逮捕すべきか押し問答になったらしい。 御剣はシーナの行動に異を唱えようとするが、大使館という場所柄、地方検事の御剣に捜査権限はなく シーナは御剣を無視したまま美雲を逮捕しようとする。 そこへ、国際捜査官として活動中の冥が、駐日ババル大使のダミアン・ヒンジ氏と共に現れた。 御剣はとっさに「自分は冥の助手である」と名乗り、ダミアン大使に捜査の許可を求める。 唐突な発言に眉をしかめる冥だが、御剣を自分の下に置くという状況に思うところがあったらしく 彼が助手として捜査に加わることを認める。こうして、御剣は現場の捜査権を得た。 被害者のマニィを調べた御剣は、彼がKG-8号事件の容疑者であったことを思い出す。 さらに驚いたことに、彼のポケットには7年前の事件で葛に持ち去られた「ヤタガラスの鍵」があった。 いくつかの証拠、そして密輸事件を追っていた冥がこの場にいることから推測して どうやら密輸組織の黒幕は、旧コードピア大使館であるこの場に潜んでいるらしい。 執務室に、固く閉ざされた金庫があるのに気づいた御剣は、もしやと思い鍵を金庫の鍵穴に差し入れる。 すると、金庫が開いた。やはりこの鍵はここで使われていたものだったのだ。 さらに金庫は二重になっており、その奥には密輸された美術品と密輸の書類が入っていた。 ……ひと通り捜査が済んだところで、御剣はシーナと相対する。 現場で美雲が凶器のナイフを握っているのを見たというシーナ。落ちていたナイフを拾っただけと主張する美雲。 ナイフを改めた御剣は、刀身が血まみれなのに柄には血が付いていない不自然さに気づく。 どうやらこのナイフは柄と刀身が簡単に外せるらしい。ババルの国章である「蝶」の紋が入った柄を外してみると 刀身には「花」の紋が。これはアレバスト王国のものではないか! 凶器は執務室に飾られていたババルのナイフだと思っていたが、どうやらババルのそれと対になる アレバストのナイフらしい。アレバスト大使館に入ってもいない美雲がこのナイフを用意できるわけはないので 彼女の殺人容疑は退けられるが…果たして、このナイフはどうやって大使館の境を越えてここに来たのか?
いったん劇場まで引き返した御剣たちそこで出会ったのは、アレバスト大使館を捜査中の狼と 駐日アレバスト大使のカーネイジ・オンレッド翁。 彼らの話によると、アレバストでも大きな事件が起きたようだ。 自分の部下であるシーナとの諍いをすでに聞いている狼は、御剣のアレバスト大使館入りを阻もうとするが そこに現れたダミアン大使が口を利いてくれたおかげで、御剣と冥はアレバスト大使館に入れることになる。 移動中に、冥から密輸に関する詳細な情報を聞く御剣。 今回の狙いは、ババルの特産品とされる「ババルインク」。ババルでしか作られないこのインクは 偽札を作るのに最適とされ輸出が制限されている。密輸組織はこのインクを大きく扱っているらしい。 アレバストの大使執務室に入った御剣を出迎えたのは、なんと着ぐるみのトノサマン。 着ぐるみの頭を外すと出てきたのは、逆転裁判シリーズでもおなじみ御剣の悪友、矢張政志(やはりまさし)だった。 天性のトラブルメーカーなこの男、アレバスト大使館で起きた殺人事件の容疑者にされてしまったらしい。 狼捜査官、そしてヤタガラス事件と聞いて駆けつけた馬堂刑事も交えて捜査が始まる。 こちらの被害者は、怪人☆仮面マスク2世。逆転裁判3に登場した怪盗の模倣犯である。 死因は撲殺。現場には、血まみれになったトノサマンの刀が残されていた。さらに悪いことに 事件直後、矢張は執務室の真上にある暖炉の煙突に入ろうとしていたところを拘束されたという。 友人として彼の人となりを知る御剣は彼が殺人犯ではないと確信しているが、状況は極めて不利だ。 隣の部屋で休憩中だったヒメサマンの役者が、前任者急病のためピンチヒッターで入れ替わっていた オバチャンだったという衝撃の事実により、状況はますます混迷を極めていく。 ひと通り捜査を終えたところで、御剣はまず矢張の尋問から取り掛かる。 屋根の上にいた理由を、サンタクロースの真似だと主張して譲らない矢張であったが 御剣はあっさりとそれを論破する。矢張はヒメサマン役の交代を知らず、元の役者(もちろん若い女性)を追いかけて 煙突からヒメサマンが休憩中の部屋へ忍びこむつもりだったのだ。 執務室の暖炉は、抜け穴で隣の部屋とつながる仕掛けがあったが、構造上煙突も共有されており そのため煙突に入ろうとしていた矢張は、執務室へ忍びこむように見えてしまったというわけだ。 現場周辺での不審な行動にはこれで説明がついた。では、現場にトノサマンの刀があった点についてはどうか? 御剣は、この刀が演劇用の模造刀で、人を撲殺するほどの強度はないと主張するが、狼は反論する。 大使館内で血液反応が出た品はこの刀だけ。これ以外に凶器たりえるものは無いのだ。 ……だが、御剣は狼の緻密な捜査にひとつ抜けがあることを指摘した。 執務室に安置されていたアレバストの国宝「ダイカイ像」。 元々コードピアの国宝だったが、2国分裂以後、なぜか両国ともそっくりの像を所有しており 自分たちが持っている像こそ本物で、正統政府の証だと主張している両国紛争の火種だ。 本来なら大使とその秘書クラスしか触れないこの像にうかつに手をかければ国際問題になってしまう。 だが、御剣の指摘を受けた狼は、カーネイジ大使を無視して像の科学捜査を強行する。 像から出たのは血液反応と、何者かの手形。さっそく指紋の照合が行われるが その結果、なんとこの手形はババルで死んでいたマニィのものだと判明する。 つまり、この像はいつの間にかババル側のそれとすり替えられていた、ということだ! アレバストのナイフがババルにあった謎を解くどころか、さらなる「密輸品」が増えてしまったではないか。
ババル大使館に戻ってきた御剣。報告を受けたダミアン大使は、すでにババル側の像を鑑定していた。 予想通り、こちらにあったのはアレバストの像。なぜ分かるかといえば、像が「本物」になっていたから。 そう、ババルの像は偽物だと大使は知っていた。その上で、国のメンツ上ごまかし続けていたのだ。 2国の大使館を凶器が行き来する不可思議な殺人事件。鍵になるのは、両方で目撃情報がある「ヤタガラス」。 そのヤタガラスが最初に現れたという、アレバストの中庭へと御剣は向かう。 真ん中に大きな池のある中庭、そこで今夜、カーネイジ大使の演説が行われる予定だった。 だが、その直前、スポットライトにヤタガラスの影が浮かび上がったという。 パニックに陥った観客によってライトが倒され、混乱のうちに影は消え去ったが たしかにマントを翻したような大きな影が映った……と、警護を担当していた狼が語る。 だが、現場を見渡した御剣は、そこに仕掛けられたトリックに気づいた。 庭に飾られた複数の彫像、それに予め計算された角度から光を当てることによって異形の影を映す仕掛けである。 ライトの点灯で自動的に影が映し出されるこの仕掛けがあったということは、逆に言うと 仕掛けが発動した時点でヤタガラスはここに居なかった。 ヤタガラスはババル側におり、こちらには仕掛けを用意した「共犯者」がいた、と御剣は判断する。 そのとき、馬堂刑事が新たな証拠品を持ってきた。現場付近にいた女性ジャーナリスト (実は、逆転裁判シリーズに登場していた『大沢木ナツミ』である)が撮ったという写真。 なぜか言葉を濁す馬堂にその写真を見せてもらった御剣と冥は絶句する。 その写真は、中庭の上を真っ直ぐ飛ぶ、大きな影を映し出していた。 ババルからアレバストの方向へ飛んでいったという影。これが怪盗ヤタガラスなのだろうか? その正体に迫るべく、御剣は影の起点となるババル大使館へと戻る。 御剣はババル大使館、マニィが殺されていた執務室へと戻ってきた。 そして美雲の「ぬすみちゃん」で、事件直後の現場を再現する。 大きな疑問点は、美雲が目撃した謎の人影。執務室へ入ったその人影を美雲は追っていたのだが 部屋の中にそれらしき人物はおらず、隣の部屋から駆けつけたシーナに美雲自身が疑われてしまった。 ふと御剣は、左右対称の大使館を2つの国が分けて使っている点に着目し 暖炉の中を調べると、アレバストと同じように隣の部屋への抜け穴が開いた。 だが、犯人がここを通って逃げたなら、隣の部屋にいたシーナが気付かないはずはないのだが……。 永世中立劇場で御剣はシーナを詰問。自分の部下が疑われて苛立つ狼を退け、シーナは直接御剣と向き合った。 殺人現場から暖炉の抜け穴を通り、隣の部屋へ抜けた「ヤタガラス」。それをシーナが目撃していないのは 彼女こそが殺人犯ヤタガラスだからだと告発する御剣に、シーナはそれまでの寡黙さが嘘のように 甲高い笑い声を上げ、饒舌になる。その振る舞いは、御剣たちにある人物を思い出させた。 そう、彼女こそ、7年前の事件で逃走していた葛弁護士その人だったのだ。 彼女は密輸組織のスパイとして、素性を隠して国際警察に潜り込んでいたのである。 父の仇を前に思わず身を乗り出した美雲を人質に取り、この場を逃げ出そうとしたシーナ=葛の背後に こつ然と現れた馬堂が銃を突きつけていた。そして、ついに御剣はヤタガラスの正体を知る。 葛が企業の内情を、一条が犯罪の手口を含む情報を提供し、馬堂が捜査の現場で証拠をもみ消す。 ヤタガラスとは、法の限界を知る者たちが創りだしたチーム名だったのだ。 だが、葛はヤタガラスの一員であると同時に、実在しないKG-8号事件被害者の姉を装って 一条と馬堂に近付き、スパイとしてヤタガラスの行動を牽制していた。 その関係が破綻したのが、第4話の事件の真相だったのである。 強引に突破しようと動く葛。だが次の瞬間、狼が馬堂と葛の間に割って入り、足に銃弾を受けながらも葛を取り押さえた。 狼によって連行される直前、葛は御剣にあることを語る。「今夜、私は誰も殺していない。真犯人は別にいる」 全てが嘘だった女の証言だが、その言葉は奇妙な真実味を持って響く。密輸組織の首領がまだ隠れているのだ。
葛が連行され、馬堂もヤタガラス最後の一人として自供し、糸鋸に自らを逮捕させる。 その直前に馬堂が御剣に託したのは、第1話で御剣の部屋から盗まれた事件ファイル。 (そう、第1話の「侵入者」の正体は馬堂だったのだ) そのファイルには、かつて一条が手に入れた「マニィがKG-8号事件で受け取った組織の指令書」が隠されていた。 そしてもう一つ、KG-8号事件の裁判で一条が盗まれた、証拠品のビデオテープが出てくる。 天野川丈一郎が隠匿していたものだが、彼が第3話で逮捕されたためガードが崩れ、流出したのだ。 第1話の優木検事は、これらの証拠品を組織側に取り戻そうとして暗躍していたのである。 すでに時刻は午前0時過ぎ。カーネイジ大使は、式典再開の準備のために捜査の終了を要求してくる。 まだ「密輸された凶器」の謎が解けていない御剣としては、ここで終わらせたくはないのだが……。 そこへ戻ってきた狼捜査官は「事件の真犯人がわかった」と宣言する。 狼が告発したのは、なんと冥である。両国大使館の入国許可を持っていた彼女なら犯行が可能だというのだ。 冥は怒り狂うが、狼も一歩も引かず、事件解決のためもう一度アバレスト大使館の捜査を申し入れる。 カーネイジも仕方ないという様子で許可を出し、一同はアバレストの執務室へと移った。 アバレスト大使館の執務室で、御剣と狼が対峙する。狼の主張は 「演説の直前、冥はカーネイジ大使を呼ぶため執務室に入っている。犯行はその時行われた」というもの。 これに対し御剣は、冥から直接証言を求め、そこに見えた小さな違和感から推理を組み立てていく。 窓辺のプランターから引きぬかれたトケイソウの支柱、壁に飾られたボウガン、そして天井のファン…… まず、ボウガンで「長いワイヤーの両端を結んだ支柱」を打ち出し、ババル側にいた共犯者のシーナに受け取らせる。 ババル側でワイヤーの端を結んで円を作り、それを天井のファンに引っ掛けてベルトコンベアのように 両国のダイカイ像を運んで交換した。これが「空をとぶ影」の正体だったのだ。 そして御剣は告発する。この仕掛けは大使館の内部に精通した人物でなければ思いつけない。 犯人はアレバストの執務室にいた、大使館のベテラン。つまりカーネイジ大使しかありえない! 疑問点があるとすれば、なぜ彼はアレバストの「本物のダイカイ像」を放出して、ババルの偽ダイカイ像を求めたのか。 それは偽ダイカイ像を調べればすぐ明らかになった。中空になった像の中に、偽札の原盤が隠されていたのだ。 カーネイジ大使こそ、この大使館に潜んでいた密輸組織の首領だったのだ。 だが、カーネイジは大胆にもしらを切り通す。自分が密輸組織の人間だという証拠はない、と。 ここで御剣は決断を迫られる。馬堂が残した証拠品を使うべきだろうか? これが密輸組織の首領を脅かす品なのは間違いない。だが、これは違法なやり方で確保された証拠品なのだ。 法の番人として、違法な証拠品を使うべきなのか。それとも、違法な証拠品でも真相に迫れるなら活用すべきか。 悩んだ結果、法の限界も人の信念によって超えられると信じ、御剣は馬堂の遺した証拠品を取り出す。 ビデオテープは、KG-8号事件の現場となったマンション入口の防犯カメラの映像。 そこには、組織の指令書を持ってマンションに入るマニィと、彼が乗って来たコードピアの公用車が映っていた。 その映像を拡大すると、公用車に載っていたのがカーネイジであることも明らかになったのである。 この証拠によって、KG-8号事件、そして密輸組織との関連を決定的に突き付けられたカーネイジは それまでの腰が曲がった弱々しい姿から一転、反り返った尊大な姿勢に変わる。 だがその直後、彼はあっさりと自首を宣言。逮捕して締め上げようとして、御剣たちははたと気づく。 事件現場は大使館の敷地内。そして彼は現役の大使。二重の「治外法権」により、彼は日本の法では裁かれない。 故郷アレバストの法廷に送られ……そして、組織と癒着した法廷によって無罪判決を得るだろう。 これがかつて一条や馬堂を絶望させた「法廷で裁けぬ犯罪者」の正体だったのだ。 愕然とする御剣たちに、カーネイジは大使館からの退去を命じた。
カーネイジを取り逃し、大使館からも去らねばならぬ御剣たち。しかし美雲はまだ諦めない。 なぜカーネイジは即時退去を命じてきたのか?それは、知られてはまずいことがまだあるからだ。 美雲のこの指摘によって、御剣はふたたび立ち上がる。 まず劇場内を調べたところ、正門前に飾られたトノサマンと大使たちの集合写真の中で カーネイジの持っていた花束の中に、マニィ殺害の凶器である花の紋入りアレバストナイフが紛れていることに気づく。 密輸組織の仲間だったマニィとカーネイジが仲たがいし、カーネイジがマニィを殺害。 密輸に関する証拠をすべて死んだマニィに押し付けて逃げる計画を立てた…… 両国の大使館に分かれて働いていた2人が会い、殺人事件が起きたのは、実はこの中立劇場ではないか? だとすれば、カーネイジを守る二重の治外法権のひとつが消える! 御剣は冥から、劇場と大使館を繋ぐ通路の監視カメラ映像を受け取り、人の出入りをチェックする。 不自然なことに、マニィがババル大使館に入った映像がない。やはりこの事件にはまだ裏がある。 そのとき、カーネイジが劇場に現れた。故国の警察に出頭するため帰国するというのだ。 だがそれこそは彼が逃げ延びるための手段。なんとしても引き止めねばならない。 駆けつけたダミアン大使が、同じ大使としての立場から証言を要求し 美雲は、父の形見である捜査メモをちらつかせて彼に証言を強要する。 だが、それだけの手札を動員しても、大使として治外法権に守られているカーネイジには届かない。 万事休すかと思われたその時、席を外していた狼捜査官が再び乗り込んできた。 彼が突きつけたのは、カーネイジを大使の職から解任するというアレバスト本国からの緊急人事。 狼は、名門としての狼家のコネクションをフル動員してアレバストに圧力をかけ、この決定を引き出したのだ。 盾を失ったカーネイジとの対決が始まる。御剣は、トノサマンの小道具である手押し車を示して 劇場でマニィを殺したカーネイジが死体を舞台用の手押し車に詰め、何も知らない矢張に運ばせることで マニィの死体をアレバスト大使館へ隠したことを暴く。……だが、そこから死体をババル大使館へ運ぶ方法が分からない。 ここで手詰まりなのか?そのとき飛び込んできたのは、トノサマンとヒメサマン、すなわち 矢張とオバチャンのお騒がせコンビであった。あきらかに状況を分かっていない2人だったが アレバストでなくしたぬいぐるみが、なぜかババルでびしょぬれになって発見されたという矢張の話を聞いて 御剣はついに、死体をアレバストからババルへ運ぶトリックの正体を見抜く。 建物の他の部分同様、中庭の池も両大使館で左右対称になっており、2つの池が地下でつながっていた。 まずババルにいた共犯者の葛が火事を起こす。消火のため、貯水槽でもある池から水が抜かれる。 その際カーネイジはアレバストの池に死体入りの手押し車を浮かべ、ババルの葛は自ら池に入る。 貯水槽の水が抜かれることで自然と水位は下がり、両者は池の底に到達する。 そこで葛は手押し車をババル側に運ぶ。やがて貯水槽に水が足され、葛と死体はババルの地上に上がることができる。 これが、死体をババル大使館へ「密輸」した謎の答だったのだ。 死体移動のトリックを暴かれてなお白を切るカーネイジを決定的に追い詰めるため 論戦の主題は「殺人の瞬間のアリバイ」に移っていく。 劇場ではトノサマンショーを見ていて、席を外す時間はなかったというのがカーネイジの主張だが そこに割って入った矢張のお喋りから、カーネイジが「劇中で使われなかった必殺技」の名前を口にしたことが判明する。 スタッフ以外がそれを知る方法は、劇場控え室のホワイトボードを見ることだけ。 やはりカーネイジはショー上演中に席を抜け出し、控え室に入り込んでいたのだ。 死体移動に小道具の手押し車が使われていたことといい、もしや控え室こそ殺人現場だったのでは? だが、ここまで来てなおカーネイジは罪を認めない。控え室で殺人が行われた証拠も そこに自分が居合わせた証拠もない、と言い張るのだ。 確かに、控え室もすでに狼の部下たちが捜査を済ませているが、特に変わったものは発見されていない。 極限までカーネイジを追い詰めながら、最後の詰めに至る証拠が存在しないことになってしまう……。
緊迫した場の空気を断ち切ったのは、全く状況が分かっていないオバチャンだった。 彼女が差し入れとして出したのは、彼女曰く「すぺしゃる」な銘菓「とのさまんじゅう」。本来なら包みに描かれた扇が ただの丸印のはずなのに「日の丸」になっているという代物だという。 それを見て、御剣ははっと気づく。この赤い丸は血痕だ。もとは控え室に置かれていたはずのまんじゅうに 血が付いていたとすると、これはそこで殺人が行われた証拠になるのではないか? さっそく包み紙が鑑識に回される。しかし、それを見てもカーネイジは動じない。 それが被害者の血痕だったとしても、自分が殺人現場に居合わせた証拠にはならない、と言うのだ。 ところが鑑識からは「これは血痕だが、血液型がマニィとは一致しない」との報告が返ってくる。 これでは何の証拠にもならない……と思いきや御剣は、彼の「ライバル」のような逆転の発想に至る。 殺人現場に会った血痕が被害者のものではない。ならば「誰の血痕ならありうるのか」? そう、答えは「加害者の血痕」。カーネイジがマニィを殺す際、反撃を受けて傷を追った証拠だ。 御剣はさらに一歩踏み込み、マニィが使った凶器が「ヤタガラスの鍵」であると指摘する。 密輸の罪をマニィに全て押し付けるため、カーネイジは密輸金庫の鍵を隠すわけにいかなかったのだ。 「殺人現場で、被害者と流血沙汰を起こしていた」ことまで証明されては、さすがのカーネイジも逃げられない。 ついにカーネイジは力尽き、殺人事件の容疑者として逮捕された。 こうして、密輸組織と怪盗ヤタガラスをめぐる一連の事件は終結した。 組織の首領であるカーネイジが逮捕されたことで、密輸と偽札に関する捜査は大いに前進している。 一方、父親の仇を討った美雲だが、大泥棒ヤタガラスの名を返上するつもりはないらしい。 だが、「真実」を盗むヤタガラスが活躍するのは、真実が隠されようとするときだけ。 法の番人が勤めを果たし、真実が明らかになっていればヤタガラスが盗みを行う必要もないのだ。 美雲の期待に答えるべく、御剣はこれからも法の力、そして法を運用する人の力を信じて 真実を追い求めていくことを誓うのであった。
乙でした!
だいぶ前にやったな逆転検事、御剣が何度もやられた顔をしていた気がする
エルシャダイクリアしたから書きたいんだが 神話に詳しくないからかストーリーの細かいとこが難解すぎて書ける自信がない・・・
大丈夫だ、問題ない
シンワヲベンキョウシテ ストーリーヲトウカスルノデス
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SIMPLE2000シリーズ THE鑑識官 登場人物 【江波識子】……主人公。半官半民の捜査機関『南東京市科学研究所』の新人鑑識官。 【江波査之介】……識子の先祖の霊。十手に宿っており識子にだけ姿が見え話をすることができる。 【鑑太】……数百年生きているであろう江波家の猫。神通力を使い、人語を話すことができる。 【寒川怜】……女刑事。識子と度々同じ事件を担当する。 【江波徹子】……識子の叔母で南東京市警察署長。『THE推理』が初出。江波家は江戸時代の同心から続く警察一家。 【落葉巡査】……いつも現場で識子に状況を教えてくれる人。瓜二つのいとこ(やはり巡査)がいる。 ※南東京市科学研究所の各課担当者 【岩原所長】……コワモテの怖いオジサマ。失敗してゲームオーバーになると大目玉をくらう。 【シモーヌ】……指紋課の担当。混血児。所の専任であるため識子とはリアルで接触する。 【古畑博士】……法医課の担当。死体大好きな変態博士だがたまに辛辣。 【芦茂博士】……科学課の担当。識子を毎回口説こうとして華麗にスルーされる。 【物部博士】……物理課の担当。無愛想でいつも仏頂面。歴史好き。 【植木虫助】……生物課の担当。昆虫大好きで昆虫の話になると舌が止まらない。 【車早太郎】……交通課の担当。自動車メーカーの方が専任であるためすぐ自動車の営業をはじめる。 【かんこ】……情報課の担当で疑似人格インターフェイス。所の受付などもやっている。 ※<>で区切っているのは調査パートです。 【File01・『猫と十手と私』】 『キコエマスカ?……ワタシノコエガキコエマスカ……』 「にゃおお〜ん」 変な夢と息苦しさに目覚めると、いつの間にか布団の上に乗っていた見知らぬ猫が跳び去っていった。 ここは東京の下町にある私の親戚の江波家本家が代々住む木造家屋。一昨日はお祖父様のお通夜でその後片付けが終 わった後、私はそのまま二階に泊めてもらっていたのだ。 「こ、こらっ!…………きゃあっ!」 寝惚けていると突然階下が騒がしくなり、続いて何かがぶつかる音と人の倒れる気配がした。急いで階下に降りると、 そこには昨夜から残っていた徹子叔母様と倒れている月島おばさん(手伝いに来てくれていた近所の縁戚)の姿があった。 「私は台所で炊事をしていたのよ。月島さんは茶の間で掃除。そうしたら『こらっ』って声が……何かがぶつかる気 配がして急いで見に行ったら、倒れていたの。でもおかしいわね。他人の気配はなかったし、襖も閉まっていたのよ。 今日は科研に挨拶に行く日でしょ?そろそろ用意しなさい。私は連絡済だから部下が来たら交代するわ」 ちなみに私は職場が近いこともあって、今日からこの家に住むことが決まっていた。 「ん?新人の鑑識捜査官か。江波警視正の姪だそうだな。まあ、今日は各課の担当者に挨拶して帰れ」 でもコワモテの所長と各課の担当者に挨拶して帰ろうとしたあと、なぜか所長から呼び戻しを受けた。 「さっそく仕事だ。新人研修だと思ってくれ、江波警視正からの御指名だからな。今朝7時頃、大京区2丁目の民 家で事件が起こった。50代の女性が殴られ香典がなくなった……知っているか?」 「はい。今朝立ち会いましたが、香典がなくなったのは知りませんでした」 「本来、捜査官の親類縁者に関する依頼は受けない。だがこれは個人からの依頼だ。現場に詳しい君がやるんだ」
「みぎゃー!」 家に帰るなり、今朝の猫が現れ威嚇してきた。続いて現れた月島おばさんは、包帯を巻いたままだった。 「それはあなたの猫よ。この猫はね、あたしが子供の頃からずううっとこの家にいるのよ」 「おばさん、今朝のことを……」 「それがネェ……今朝のことは何も覚えてないのよ」 「ああ!おめぇ!入院してなきゃだめだって!すいませんねぇ、識子ちゃん。ウチのやつ、疑われてないかい?」 おばさんを心配して駆け付けた月島おじさんに聞いても、警察が抱く狂言の疑いを覆すような手がかりは得られなかった。 <自宅の茶の間で穴の開いた寿司ネタ・不明な繊維・小さな足跡を入手> 「これは猫科の動物の毛だね」 「小さいし4つの違う足跡があるから、小動物の足跡ではないかしら」 猫が寿司をくすねていたことは判ったけど、侵入したはずの泥棒と香典の行方はわからないまま。 そこで泥棒の侵入経路を諮るために家の見取り図を見ていると、構造にある矛盾が浮かび上がってきた。 「あれ?仏間と茶の間は同じ間取りなのに、仏間は八畳で茶の間は六畳なの?茶の間の大きさが変だわ」 不自然な茶の間をもう一度調べてみると、なんと回転扉になっていた掛け軸の裏に隠し部屋があり香典はそこにあった。 しかしそこに置かれていた不思議な十手も手に取ってみると、今朝から度々聞こえていた耳鳴りと共にいきなり人影が現れた。 「ついに見つけてくれましたね……怖がらなくてもいいのです。拙者はあなたの先祖なのですから。江波査之介と申します」 「きゃあああああーっおばけー!こんなオバケ屋敷出ていってやる!」 私は命からがら(?)外に逃げて、冷静に考えを整理することにした。 「足跡から判断して、『何か』に驚いた猫がマグロを取り落として逃げ出したのね。そうだ、さっきのオバケは知ってるかな?」 「知りません……拙者は……あなたとしか同調できませんから」 「ひーっ!知らないなら出てこないでよぉ」 「すいません。どういうわけかあなたとは相性がいいようですね。あなたの見聞きしたことは拙者にも伝わってしま うのです。だいたい、この準密室に猫と犯人はどうやって出入りしたのでしょう?」 「隠し部屋をもう少しよく調べて見なきゃならないようね」 <隠し部屋で香典箱の指紋・回転扉上部の血痕と皮膚痕を発見> 箱には関係者の指紋しか発見できなかったけど、部屋が掃除されていたにも拘わらず入り口の回転扉上部には血痕と皮膚痕が見つかった。 「回転扉に付着していた(皮膚の)位置が被害者の傷の位置と一致したよ」 「隠し部屋を知っていたことから江波家の構造に詳しい人間が犯行に及んだことが推定される。近所の人も家族同様 に出入りしていたみたいだから候補者が多すぎるわね。しかも香典は隠し部屋にあった……どういうことかしら?」 「そういうときは、深呼吸をすると落ち着きますよ」 「すー、はあ……なんでここに出てくるのよ」 「あなたが十手を持ってきたからです。コレは拙者の依代なので……あ、他の人には見えないですよ」 事件があった時のことを、私は自分でもう一度思い出してみた。 「『こらっ』という声は……目下のもの……子供かなにかを叱る時のものではないでしょうか」 さらに考えてみれば、隠し部屋は掃除してあったのに香典の箱は指紋だらけ。証拠を消すならどちらも綺麗にしておくはず。 「では、音について考えてみましょう。おそらく、おばさんが怪我をしたときの音ではないでしょうか?」 「おばさんは、床の間に足を向けてうつ伏せに倒れていた。扉の付近には、怪我の痕跡が必ず残っているはずだわ!」 「識子ちゃん、おまたせ。血痕は被害者のものだよ」 待たれていた芦茂博士の鑑識報告によって全ての証拠が揃い、事件の全体像が見えてきた。 「月島おばさんは掃除をしていた……仏間を掃除している時に、不用心だからと香典を隠し部屋に入れ……さらに隠 し部屋を掃除していて猫がマグロを食べているのに気付き、部屋から飛び出そうとして扉の上部で頭を打って気絶した……」 こうして、事件は無事解決した。
その後も私は、実は何かと都合がいいために『オバケ屋敷』にあの幽霊と猫と一緒に住んだままだった。 「査之介は、どういう怨念があって成仏できないの?」 「怨念なんてありません……拙者が八丁堀同心の時、解決できなかった事件がありまして。今回使った便利なカラク リ道具。あれが当時あれば、解決できたのに。それが心残りです」 「ふうん……今までずっと、あの十手の中にいたの?」 「いえ……よく覚えていませんが、何回か意識が戻って一族の事件の解決を手伝った記憶が……夢かもしれませんけど」 「そこでうるさく鳴いてる猫、どうやって襖から部屋に入ったのかしら?まあ、どうでもいいことなんだけど」 「どうでもいいことじゃねえぜ!早くメシを作るのにゃー!」 「あれ?オマエは鑑太か?それとも鑑太の子孫かな」 「ん?たしかにオレは鑑太だけど、おめえはいってえ誰だ?」 「査之介だよ……宝永の大地震、覚えてるか?」 「しらにゃいな。識子、ごはんに味噌汁かけてニボシの2、3匹のっけてくれや」 「ひー!オバケにネコマタ……こんな家、出ていってやる!」 【File01・終】
【File02・『死合』】 朝四時に電話で叩き起こされたのは、初出勤の日のことだった。 「仕事だ。すぐに来い。おまえ、ついてるぞ。最初から[殺し]が担当とはな。現場の地図を送るから、早く行け。 まだ詳細はわからんが、部屋中真っ赤だそうだ。警察ともうまくやってくれよ」 現場である紡績工場の跡地までは自転車で30分。急いで支度を済ませると、査之介が姿を現した。 「拙者も連れていってください!何かお役に立てると思います」 私は十手を持って(査之介を連れて)現場に向かった。 しかしせっかく急いで向かった現場のプレハブ小屋には、先に警察が到着していて結局待たされてしまった。 「よろしく。南東京署の寒川よ。でも、初動調査には間に合わなかったわね。ガイ者は10分ほど前に救急車で運ばれたわ」 「……死亡していたんですか?」 「さあね。でも、血塗れで瞳孔も開いていたわ。もう少し、ここで待っているのよ」 「匂いは最初の数刻で失われてしまいます。血の匂いの他に、何か別の匂いはありませんか?」 「そう言われてみれば、何の匂いだろう。かすかに漂うこの匂い……」 考えているうちに、寒川刑事が捜査を終えて引き継ぎに戻ってきた。 「ガイ者の身元はまだ不明だけど、多分ここの関係者ね。身長が2m近くあったし。発見者は新聞配達で、早朝四時 くらい。昨夜22時に練習生が引き揚げた後誰も目撃者はいないわ。それでは……現場は保全してちょうだいね」 寒川刑事らは、保安要員一人を残して帰っていった。 「お役目ご苦労様、落葉一郎でアリマス。科研の方なら、ご自由にお調べになって結構でアリマス」 <プレハブ小屋で壁の血痕・壁の血痕の人型の空白・床の血痕・床の血痕を空ける巨大な手形(掌紋)・現場を立ち去ったと思われる独特の足跡・足跡から見つかった奇妙な植物繊維・ゴングの指紋・野球道具を発見> しかし私がそれらを押収して帰ろうとした時、突如暴漢が現れ落葉巡査を一撃で気絶させた。 その暴漢が続いて私に襲いかかってきたその時。 「カナシバリの術にゃ〜!」 「う……動きが止まった?怪しい技を使うのね〜。この男は何者かしら?」 勝手に付いてきた鑑太の神通力に動きを止められた暴漢は、やがて来た救急車によって被害者と同じ病院に運ばれていった。 持ち帰ったゴングの指紋とマットの掌紋は過去のデータには無かったけど、血液の方はA型B型二人分の血液が確認された。 「江波くん。今朝未明に蘇生したあの大男、身元がわかったよ。力王丸だ」 力王丸とは現在はプロレスに転向した大人気レスラーで、以前は『猛牛部屋』に所属していた力士だったという。 「少し思い出しましたよ。あの足紋の擦ったような跡……あれはあの職業独特の……」 「江波さん。おまたせ。あのサンプル、稲科の植物だ。一般に『ワラ』と呼ばれている稲を乾燥させたものだ」 「力王丸は猛牛部屋の力士出身……そして現場に残っていたスリ足と草履。猛牛部屋をあたってみるわよ」 向かった猛牛部屋で、猛牛親方に力王丸について聞いてみた。 「…………ええと……そのう……アレは暴れ者ですが、一本気な男で恨みを買うような奴では……」 「相撲を辞める時に、ゴタゴタのようなものはあったのですか?」 「いいえ、弟弟子や後援者たちの惜しむ声はありましたが、気持ちよくこの部屋を出たはずです」 結局猛牛部屋では親方が口籠もって重要なことを聞けず、警察病院の方に行くことにした。
警察病院への路上で、寒川刑事に遭った。 「怨恨殺人の未遂の線で進めているわ。被害者は死にかけていた上に、満身創痍で1ヶ月の入院よ」 まだ言い返すことはできなかったけど、私は怨恨殺人の線には納得せずに寒川刑事と別れた。 しかし警察病院に入って勝手に面会してみても、現場で襲ってきた男は沈黙したまま。 「……識子どの、この草履を見てください。この文様は?さっきの猛牛部屋で見ませんでしたっけ?」 私はもう一度猛牛部屋に行き、親方に今度は暴漢のことを聞いてみた。 「朝恐竜の付き人の畳盛ですね……さっきも警察の方に聞かれました。力王丸とは面識もないと思います」 「では……力王丸さんと朝恐竜関さんとの関係は?」 朝恐竜は猛牛部屋の人気力士で、何を隠そう私も大ファン。しかし暴れん坊として世間を騒がせているためか、私が 警察ではないと知るまで親方の口は重かった。 「彼等は好敵手でした。力王丸が2年先輩でしたが、相撲の才能では朝恐竜が上でした。体重も上でしたし、何より 重心が低い相撲型の体型でした。力王丸は筋骨型で、いくら食べても限界がありました。力王丸も出世していました が朝恐竜はついに力王丸を抜き……そして力王丸は引退したのです。でも、それでどちらかが恨むというようなことは……」 ほどなく朝恐竜関もやって来たけど、やたらピリピリしている朝恐竜関と私は感激を押し殺しつつ話した。 「ケガをなさっているようですが」 「稽古だよ稽古!これくらいの傷は普通だろっ!」 <警察病院で力王丸のパンツとブーツ・畳盛の掌紋を入手> しかし現場の大きな掌紋は二人のそれとは一致せず、立ち去った足紋も血の付いていない畳盛さんの草履ではなかった。 一方、資料として届いた新聞に朝恐竜関と力王丸さんの壮絶な十両優勝戦(朝恐竜関の勝利)のことが書いてあった。 「当時力王丸は十両筆頭、朝恐竜は新十両でしたが……その申し稽古はどちらかが気絶するまで続くんです」 「仲が悪かったのは本当ですか?」 「うーん、いいえ。よく一緒に遊びに行っていました」 「仲が良かったのに気絶するまで真剣勝負を?どういうことなんでしょうか?」 「『死に生くことをいわずして、ひたすらに力較べせむ』、当麻蹴速が野見宿禰に語った言葉です」 「どちらが力や技がで優っているのか命なんか考えずに闘おう、という意味です」 査之介は説明してくれたけど、このときの私にはまだ親方の言葉の意味はわからなかった。 <大部屋で野球ボール・朝恐竜の手形・干してあったまわしと浴衣を入手> ラボでこれまでの証拠をもう一度調べてみると、ゴングの指紋と畳盛さんの指紋が一致。さらにマットの掌紋と朝恐 竜関の手形も一致したため、二人が現場にいたことが明確な事実となった。 しかしそれに加えて畳盛さんの浴衣から力王丸さんの血液反応が出たところで、一つ疑問が持ち上がった。 「ここに立っていた付き人畳盛は、ゴングを鳴らす役だったのかもしれないですね……」 「でもね、ゴングを鳴らす槌は近くになかったの。何でゴングを叩いたのかな」
警察病院に再度足を運び畳盛さんに聞いてみたけど、相変わらず押し黙ったまま。 仕方なく今度は力王丸さんの部屋に行ってみると、力王丸さんは意識を取り戻したらしく面会を許してもらえた。 「俺は……何も言いたくない。俺が被害届を出さなければそもそも事件にならないだろ?」 「そういうわけにはいきません。民事ならともかく、これは刑事事件になっています」 そこに猛牛親方と朝恐竜関がやってきて、力王丸さんが私と話しているのを見るとやがて二人は事情を話してくれた。 「……その生き死にはよそにして、ただひたすら力較べせむ」 「あれは試合だったのですよ。何の遺恨もありません。当麻蹴速と野見宿禰の試合のあと蹴速は死んでしまうのですが、 我々は……蹴速はそれで満足だったと思うのですよ。自分の力、習い覚えた技を出し切れる相手がいたことは幸せなことなのです」 「親方の言う通りです。俺たちは、双方承知の上で正々堂々と闘った。結果として、皆さんに迷惑をかけてしまいま した…………ファンにも申し訳なく思っています。このケリは、近日中にきっと決着をつけます」 「明日、警察に出向いて全てをお話しします。ファンにもお詫びしなければ」 しかしそうして万事丸く収まろうとしているところに、いきなりやって来た寒川刑事が割り込んできた。 「朝恐竜関、殺人未遂容疑で任意同行願えますか?」 「待ってください、寒川刑事。聞き取り調査では……」 「じゃあ、合意の上での闘いであったことを証明して。今日の日没まででどうかしら?物証と推理を示して見せて」 私は事件の成り行きを説明したけど寒川刑事は信用せず、私は今日中にその証明を約束させられてしまった。 「朝恐竜関が殺人未遂に問われてる……ってことは、力王丸さん達がこの決闘を始めたことが証明できれば」 もう一度それぞれの物証をよく見てみると、ゴングには槌とは思えない縄目の付いた跡が見つかった。 続いて大部屋にあったボールを調べてみると、それには力王丸さんの掌紋がベッタリと見つかった。 「朝恐竜関が深夜の道場を訪れる。二人は恒例の力較べをしようと睨み合う。力王丸が畳盛に怒鳴る。『ゴングを鳴らせ!』。 しかし、不馴れな畳盛は戸惑って鐘を鳴らせない……そこで、力王丸が落ちていたボールを掴んでゴングに投げつけた」 こうして結論に至った私と査之介が寒川刑事に語って聞かせると、意外なことに彼女はあっさりそれを信じた。 「もともと力王丸が訴える気が無い以上、殺人未遂で起訴するのはムリっぽかったのよ。我々は、私闘を認めるわけ にはいかない立場よ。朝恐竜関と力王丸さんにもそのへんを……責任をわかってもらいたかっただけ」 こうして事件は無事解決。朝恐竜関と力王丸さんはファンに全ての顛末を話し、以降は年に一度プロレスでの直接対 決(相撲協会公認)をする慣わしとなった。 【File02・終】
【File03・『上手な死体』】 派手に遅刻したある朝、小言を覚悟して呼ばれた所長室には既に来客がいた。 「紹介しておこう。東京地検の剣崎さんだ。剣崎さんは警察・科研を監督する立場にある方だ」 「君はたしか今年から配属された江波くんだったね?今後ともよろしく」 挨拶を簡単に済ませて剣崎さんが出ていくと、所長から任務を言い渡された。 「多魔蘭湖で男性の死体が見つかった。地元警察は釣り人が過ってボートから転落しスクリューに巻き込まれた事故 と判断したが、遺族が反発して司法解剖を求める異議申し立てを起こした。とりあえず地元警察にかわって科研が解 剖とそれに伴う調査にあたることになった。解剖は古畑博士が担当する。おまえは調査担当だ」 私が早速調査に向かおうとすると、シモーヌさんが声をかけてきた。 「何年か前、話題になったのよ。多魔蘭湖の多魔ちゃん。多摩川のタマちゃんとは似ても似つかぬ代物よ」 「昨日の午前6時、朝釣りをしていた観光客が無人ボートを発見して近くの水面に浮いている死体を見つけたのでア リマス。死体は左足大腿部を切断してましたが、その大腿部は見つかっていないのでアリマス。被害者の名前は田山 直哉さん。現場に止まっている車が被害者の自動車だと思います」 <発見現場で船のスクリュー・船の釣竿・自動車・車内にあった固形物・車内の砂・> 現場のボートには釣竿と空のボックス、車の中には奇妙な砂とワックスのような塗布物があり私は一通り写真を撮っ た後それらを持ち帰った。 帰り際に貸しボート事務所の管理人さんに話を聞くと、借りに来た被害者の話を聞かせてくれた。 「土曜日の午後5時ごろだったかな。話し方に特徴があったからよく覚えとる。語尾にスッスとつく男じゃった」 しかし次いで死体の話も聞くと、管理人さんは何やら意味深なことを話した。 「上手なんだよなあ。ボートから落ちて死んだのに、ボートにほとんど揺れた形跡がないんだよな」 その後は多魔ちゃんの証拠だという胡散臭い写真を受け取って、私達は現場を後にした。 ラボに帰ると、古畑博士の司法解剖結果が届いていた。 「大きな力がかかって大腿部が切断されている。これが原因で大量の血を失った。次はこれだ。両手首に紐で締めつ けたような斑が残っているな。死体は痣を生じるような着衣やアクセサリーを身につけていなかった」 「腕から先の皮膚の色が違うんですが?」 「ただの日焼けだよ。次は解剖について話そう」 「あのー、ちょっと聞きにくいことなんですが……足の切断なんですが、ボートのスクリュー以外が原因ということ はないでしょうか?多魔ちゃんとか……」 「多魔ちゃんだって?それはおもしろいな。そうなると、多魔ちゃんはよほど大きな生物だ」 古畑博士はそう言ったけど、物部博士は異常を感じ取っていたようだった。 「このスクリューで足を切断?どうも切断面が気にかかるんだよ。まだ具体的にナニとは言えないが」 「胃の内容物は小麦粉、魚肉、わさび、海苔といったところだな。死亡したのは食後1時間といったところだね」 「多魔蘭湖周辺の砂ではないね。これは工場で砂に似せて人工的に造られたものさ。竿はキス釣り用の竿だね」 「これを見てよ。ワタリガニの幼生だよ。もちろん海洋性生物だ。見つかった蛆は平均して2ミリ程度。つまり孵化 直後、最短で12時間といったところだ。ただ、蛆は水死していたよ」 他の証拠品の情報も一緒にまとめてみると、多魔蘭湖での溺死事故はさらに疑わしさを増してきた。 「被害者は本当に多魔蘭湖で死亡したかが疑わしいわ。まずこの釣竿は海釣り用で、バス釣りのメッカの多魔蘭湖で 使うのはおかしいわ。死体からも海洋性のプランクトンが十二指腸から見つかった」 「被害者のハヤ駕籠(車)も。舟を借りた場所から徒歩で一時間もかかるところにわざわざ移動はさせないでしょう」 「つまり、被害者は湖で死んだのではなく海で亡くなった。そして、なにか事情があって多魔蘭湖へと運ばれてきた」 「調べていた人工砂だけど、納入先は今年の夏オープンを目指し急ピッチで建設が進むホテルニュー大嵐だ。本来、 海水浴に適さない岩だらけの海岸に人工砂浜ビーチを作っている」 「田山氏の情報の続報です。金曜日午後10時半、大嵐海岸近くのコンビニで買い物をしているのが確認されました」 私達は本当の現場はそこだと当たりをつけ、コンビニとホテルニュー大嵐のある大嵐海岸へと向かった。
「今野安雄っス。店長からこれを渡すようにと預かってます」 渡されたのは田山氏のレシートで、そこには金曜日午後10時38分にパスタとチョコと水を買った記録があった。 「これは当店だけでしか買えない大嵐おおわらいパスタっス。賞味期限は土曜日の午後1時っス。週末に万引きがあ って監視カメラの映像をチェックしていたら、多魔蘭湖で事故死した男性とそっくりな人が映っていたので警察に電 話をしたっス。これがそのビデオです。あの大きな建物は建設中のホテルっス。となりの空き地は駐車場っス」 一通り話を聞いてからついでに多魔蘭湖に行き、管理人の孫からあの写真がウソであるというしょうもない話を聞いてから帰路についた。 帰って防犯カメラの映像を確認するとたしかにそこにはコンビニに入る田山氏が映っていたけど、不思議なことに車 が停まっていたのは向かいのホテルニュー大嵐の駐車場だった。 「体にわいた蛆の成長から、田山氏の死体は最低でも12時間は陸に放置されていたはずよ。ともかく、金曜午後10 時半から日曜午前6時までの31時間半の田山氏の足取りは依然として不明なの……どうして田山氏はコンビニでは なく、向かいの駐車場に車を停めたのか……ホテルニュー大嵐、あそこにはゼッタイにナニかがあるはずよ」 私達はホテルニュー大嵐に向かった。 私が鑑識官であることを知ると、ホテルニュー大嵐のオーナー金尾為三氏とチーフ弱夫木氏はなぜか動揺していた。 「日中は業者が出入りしてますが、夜は私と弱夫木が泊まりこんでいます。金曜日は深夜まで業者と打ち合わせをし ていましたよ。寝たのは午前1時です。土曜日に業者がやってきたのは午前9時ですね。それからずっと仕事です よ。業者が帰った時間ですか?午後5時をまわってたかな。それから午後9時都内の自宅につきまして、すぐに寝 ましたよ。午前6時ですか。自宅で寝てましたよ」 「自分は弱夫木聡といいまスス。金曜日は社長と一緒に業者と打ち合わせをしてたッスス。寝たのは午前2時ッスス。 午前6時に起きて周囲を掃く掃除ッスス。社長が起きてからは一緒に仕事ッスス」 しかし土曜午後のアリバイを聞くと、弱夫木氏はさらにあからさまな動揺を見せた。 「じ、自分は急にた、体調が悪くなって実家に帰らせてもらったッスス。時刻は午後3時くらいだったと記憶してお りまッスス。自宅は大嵐海岸から車ですぐのとこにあります。そ、その日はすぐに寝たッスス。日曜午前6時ですか。 自宅で寝てましたッス。多魔蘭湖であがった死体?そそそんなの知らないッスよ」 聞き取りを終えて駐車場を調べた私達が目にしたのは、駐車場と人工ビーチを隔てるフェンスに開いた大穴だった。 「フェンスに穴が開いてるわ!ここからビーチに抜けられそうね」 <ホテル駐車場で路面の砂・路面のタイヤ跡・ビーチの奇妙なゴミを発見> さらに破れたフェンスには、何やら繊維のようなものが引っ掛かっていた。 「間違いなく田山氏の車のタイヤ跡ですね」 「識子ちゃん、例のヤツ(固形物)とうとうわかったよ。サーフィンで使うワックスだよ。繊維は人造繊維だね。被 害者が着ていた上着の成分も同じだったよ」 「被害者の車から採取された砂と同一の化学組成だ。大嵐海岸に建設中のホテルに納入された砂だったな。こっちは サーフボードの残骸だ。それも真ん中からバッサリ破壊されている」 「サーフィン関連の証拠が次々に見つかっているそうだな。それで気が付いたんだが、手首の写真のことで思い当た ることがあったよ。サーファーが着用するウェットスーツなんだけどね、かなり手首を締め付けるんだ。あれを着用して死亡するとこのような痣が手足首に残る可能性があるね。過度の日焼けもサーファーだったら説明できる」 古畑博士の言葉で、ついに事件の全体像が見えてきた。 「田山氏は自動車をホテルの駐車場にとめていた。そして、フェンスの穴を通り抜けてビーチへ侵入した。つまり田 山氏は、ここでサーフィンをやっていたのよ」 「それでは、いよいよ被害者の死因について推理する番です」 「このふたつ(死体の足とサーフボード)の切断面には共通する部分が多いわ。もしかして、サメ!?そういえば、 年に数件サーファーがサメに襲われる事故が発生しているわ。観光客がサメに襲われて一番困るのはホテルニュー大 嵐よ。そこで事故の隠蔽工作を行うことにしたのよ。淡水湖である多魔蘭湖へ死体を運んだのね。ボート乗り場に現 れた田山氏の正体はホテル従業員の弱夫木だわ」 こうして事件は解決。ちなみに鑑太はあのゲテモノパスタを気に入ったらしい。 【File03・終】
【File04・ルージュの脅迫状】 ある日の夕方ラボにて仕事をしていると、鑑太がバラエティ番組に熱中してしまっていた。 「『クレームがくる弁護士相談室 今夜は朝まで訴えてやる!』今夜最初の相談者はストーカー被害ですけども」 「ストーカーってぇ、お手紙を沢山くれる人ですかぁ?私にもいますよぉ。私はぁ、私の故郷のぉ、ポロリ星からの お手紙だと思ったんですけどぉ。でも、ちがくてぇ。なんかぁ、ストーカーさんという人からぁ送られてきたらしいですぅ」 変な自称異星人アイドルが出てくると査之介までが夢中になってテレビを消さず、結局徹夜(本当に朝まで番組は続 いた)して眠い目をこすりながら所長の呼び出しに応じるハメになった。 「門田房の助というという富豪を知っているか?現在、門田氏はタレントのマネージメント業にのめり込んでいる。 最近、その所属タレントがストーカーに狙われているらしいのだ。今のところ大した実害は無いが、事が大きくなる 前にというのが依頼人の希望でな」 「ワシはよく知らんのじゃ。テレビで知ったばかりなんよ。仕事は全部高畑に任せとるからな。高畑か?ワシの右腕 や。仕事はできるし、人望も厚い。最高のマネージャーやね。さっそく、呼んでくるからちょっと待っててちょうよ」 どんな人が出てくるかと思っていたら、入れ替わりにやってきた高畑氏は意外にも好青年風の男性だった。 「社長はお気に入りのワインが無くなったのでパリに買い出しへ行きました。二ヶ月は帰ってこないでしょう。実は 最近、事務所に脅迫状が届くようになりました。被害者は夏川ナナ。ウチで売り出し中のアイドルです」 もらった写真に写っていたのは、まさしく昨夜の自称異星人アイドルだった。 「これがその脅迫状です。それからこんなものがずっと届くように」 『ナナちゃんは僕のものだ、ナナちゃんを食べてしまいたい。ナナちゃんは……(以下略)』 脅迫状は大量の封書と電子メールで、送り主は『ナナちゃんを世界一愛している・ナナの愛ひとりじめ』となっていた。 「ナナは素直でいい子ですよ。ただ、逆恨みを買うこともたまにはあります……僕の調べでは芸能界でナナに恨みを 持つ人物は二人います。砂田純二、河豚田公子の両名です。砂田はジゴロタレントでナナも誘われたらしいのですが、 軽く受け流したようです。その後の砂田は荒れていました。これは余談ですが、彼にはカツラ疑惑がかかっています。 河豚田は、前までウチの事務所に所属していたんです。それが事務所の方針でマネージメントを少数に絞り込むと いうことになって、当時泣かず飛ばずのアイドルだった彼女をクビにしたわけです」 「その後にアイドルを捨ててブレイクしたわけですよね。結果的にはクビにされてよかったのでは?」 「でも当の本人はそう思ってないようです。ウチの事務所に恨みを持っていて、ナナは無視を決め込まれています」 <事務所で砂田が贈った花束・河豚田のサイン入りCDを入手> 「もういいようですね。僕は『クレームがくる弁護士相談室』の収録でウメテレビに行きます」 しかしラボに帰って物証を調べてみても、せいぜい容疑者二人の指紋が採取できた程度。メールの発信元も公衆端末 で所在は不明、脅迫状の筆跡も該当データなしだった。 「本人から直接聞いてみればいいじゃねえか」 「依頼内容を伏せれば、なんとか聞き出せるかもしれませんよ。それに高畑さんを頼れば容疑者たちにも話が聞けるかも」 「……確かにそうかもね。よし、じゃあウメテレビに行ってみますか」 「アポあんの?ないならダメに決まってるでしょ。あんたみたいな怪しい奴」 「入れてあげてくれないか。僕の知人なんだ。彼女を入れてあげていいだろ」 「たっ、高畑さんじゃないですか。もう、それならそうと……さぁ、どうぞお入りください」 不遜な守衛に阻まれているところに中から高畑さんがやってくると、なんとか無事に入ることができた。 「まぁ、うまい具合いにごまかしてくれればいいでしょう。ちょうど収録が終わったところなのでレギュラー陣が控 え室に戻ってます。砂田さん、河豚田さんもいますよ」
「砂田さんはナナさんに軽くあしらわれて激怒したって聞いたのですが」 「まぁ確かにあの時は頭に来たけど、冷静に考えてみたらたいしたことじゃないよね」 「ナナさんの挨拶を無視したって聞いていたんですが」 「挨拶を無視したって思われたのはあの子が『昨日ポロリ星に里帰りしてたんですよぉ』とか、言ってくるのよ。バ カは相手にできなかったの。確かにクビにされた時は悔しかったわよ。でもね……今は感謝してるの」 「今回の脅迫状について何か思い当たることはありませんか?」 「私はぁ、ポロリ星のお友達からのお手紙だと思ったんですよぉ。そういえばぁ、カバンに入ってるぅ、口紅が無く なっているんですよぉ。とってもぉ、お気に入りのぉ、どデカ口紅なんですけどぉ」 しかし容疑者は別段怒っている様子はなく、何より夏川ナナ本人の言葉が突飛すぎて大した話は聞けなかった。 帰ってきたものの大した成果も上がらずラボでうなだれていた私の耳に、急報が飛び込んできた。 「ウメテレビの控え室で男性の死体を発見。至急、現場に向かってお前の担当との関係を調べろ」 「被害者は砂田純二。人当たりはよく、恨みをかう性格ではなかったそうでアリマス。索条のものによる絞殺で遺体 はうつ伏せで発見されました。凶器はまだ未発見でアリマス。容疑者は控え室のあるフロアを利用できて犯行時刻の 辺りに現場付近にいた人物(ナナ・河豚田・高畑・不遜な守衛)に絞られるでアリマス。中でも夏川ナナと河豚田公 子の両名は控え室前の廊下でうろうろしていたことを目撃されておりマス」 現場に急行し落葉巡査から説明を受けて砂田氏の控え室に入ると、そこの鏡には口紅で例の脅迫文が書かれていた。 『ナナちゃんを困らせた恨み、ナナちゃんの怒り……(以下略)ナナの愛ひとりじめ』 脅迫状の事件とこの殺人が無関係でないと確信した私は、死体の手元に落ちていた毛髪を採って一旦ラボへと帰った。 「脅迫状の文字と極似。しかし一致はせず。この文字はハネの部分が特徴的」 「被害者の検視が終わったよ。死亡推定時刻は午後4時から4時半の間と推測される」 「それから博士、被害者の手に握られていた毛髪の依頼をしたいのですが……」 「これは人毛じゃないぞ、人工毛髪だ。まあ、かつらや植毛の類だろう」 古畑博士には砂田氏の毛髪も鑑定してもらい、その間にさっきは会えなかった河豚田さんと夏川ナナに話を聞くことにした。 「私はただ、砂田さんの部屋から呻き声がしたから様子を伺いに廊下に出ただけ。何かトレーニングをしてるときの 声だと思ってすぐに引き返したわよ。そんなに疑うなら、私の鞄の中に怪しいものがあるか見てみなさいよ」 しかし、渋りながらも口紅とネックレスと貸してくれた河豚田さんに比べ夏川ナナは相変わらず手に負えなかった。 「ナナさん、鞄の中身を見せて頂けませんか?」 「えーっ、いやですぅ。高畑さん、この人がいじめるの」 「ナナが怯えているじゃないか。かわいそうに。ナナは砂田さんの死とは無関係だ!出ていけ!」 なぜか高畑さんの激しい怒りを買い、かろうじて査之介にねだられて書いてもらったサインのみを持ち帰った。 「これは凶器ではないな。被害者の首の索痕と一致しなかった。それから砂田氏の髪は、普通の地毛だったが……?」 口紅とサインも鏡の文字とは一致せず途方に暮れていると、またも緊急の連絡が入ってきた。 「ウメテレビの守衛、守田衛介が自宅アパートで変死しているもよう。現場に急行してください」 「守田衛介29歳。広島県出身で現在一人暮らし。首を吊ったことによる窒息死です。自殺の線で堅いみたいですよ」 <守田の部屋でナナサイン入り等身大ポスター・大きな口紅・パソコンデスクの下にあった失禁の跡・床に落ちてい たソースの容器とストッキングにも付いた異物・守田直筆のメモ帳・梁に括られた縄・その真下の横倒しの椅子を発見> さらに調べてみると、起動したままのパソコンには遺書らしき文章も写っていた。 『ナナさんに脅迫状を送ったのも、砂田さんを殺したのも僕です。死んでお詫びします。『ナナの愛ひとりじめ』こと守田衛介』 それを裏付けるような夏川ナナのグッズも部屋に大量にあり、守田氏が夏川ナナの大ファンだったこともわかった。
「このソースは本当の地域限定品です。ネット販売も通信販売もしておらず、こちらでは入手不可能です」 「ストッキングに付着していたのはソースに間違いないよ。口紅と鏡の文字の紅も成分が一致したよ」 ポスターのサインと直筆メモの筆跡を調べてもらっている間に、遺体の検視結果が出ていた。 「死亡推定時刻は午後5時から5時半の間だろう。索条による絞死で使用した縄は砂田を殺害したものと同一のものだ。 しかし、もう一つ死後にできた索痕が見つかってな」 さらに物部博士も疑問を呈していた横倒しの椅子の写真を見てもらうと、古畑博士もまた同じ疑問を感じていた。 「自殺を図った場合、椅子は倒れない。もし倒れても前か後ろだ」 さらにパソコンデスクの下にあった失禁の跡から、守田氏がパソコンデスクの前で死んだことが明白となった 「識子さ〜ん、筆跡鑑定の結果が出ました。メモ帳とポスターの直筆サイン。二つの物証の筆跡は、一致しませんでした」 「それじゃあ、過去の筆跡のデータと照合してみてくれる?」 「守田さんのメモ帳と封書の脅迫状は、筆跡が一致しました」 「ナナさんのポスターのサインとナナさん直筆サインは筆跡が一致しませんでした」 「守田さんのメモ帳と、口紅で書かれた鏡の文字は筆跡が一致しませんでした」 「ナナさんのポスターのサインと、口紅で書かれた鏡の文字は筆跡が一致しました。それでは、人工毛髪の購入者リ ストの調査を続行いたします」 筆跡鑑定が全て終わったところで、いよいよ全ての物証が揃った。 「ナナさんに最初の脅迫状を送った『ナナの愛ひとりじめ』と名乗るストーカーは守田さん。封書の脅迫状と自筆の メモ帳の筆跡が一致したからね」 「それでは識子どの、やはり砂田さんを殺害したのは守田さんなのでしょうか?」 「いいえ、違うと思うわ。守田さんの文字と鏡の文字は筆跡が一致しなかった。でも、鏡の文字の筆跡とナナさんの ポスターのサインとは筆跡が一致した」 「ということは、ナナさんが犯人?」 「ナナさん直筆サインとポスターのサインは一致しなかった。ポスターのサインを書いたのは本人じゃないってこと。 ナナさんのサインを真似しても誰にも怪しまれず、ナナさんの大ファンであった守田さんにサインを本物だと錯覚さ せる事が可能な人物。ウメテレビの控え室で砂田さんを殺害し、その全ての罪を守田さんに被せ自殺に偽装して 守田さんを殺害した人物。この犯行が可能な人物は一人しかいないわ。そう、この連続殺人の真犯人は高畑よ」 「……ということで高畑さん、あなたが犯人ですね」 「そこまで言うなら、証拠はあるんだろうな」 「ええ、ありますよ。靴を脱いでみてください。あなたの靴下には広島限定ソースが付着しているはずです。地域限 定品で、こちらでは入手不可能なんですよ。そのソースが守田さんの家にはあったんです」 高畑は明らかに動揺しながらもまだ開き直っていたけど、かんこさんからの連絡が決定的な証拠となった。 「砂田さんが握っていた人工毛髪の購入者リストにあなたの名前があったそうですよ、高畑さん」 「そんな……僕は……ナナと……ナナの……ために……」 動機は、すべてナナのため。 恋をしてはならない相手を愛してしまったためだった。 「落ち着いて聞いてください。先ほど高畑さんが殺人容疑で緊急逮捕されました」 「でもぉマネージャーなんてぇ代わりはぁ、いくらでもいるからぁ大丈夫ですよぉ」 「確かに彼のやったことは憎むべきことです。でも、そんな言い方……」 「うるさいわね。私には関係ないわ。誰が誰を殺そうが私は私の道を行くだけ!私も忙しいの。終わったらさっさと帰って」 その後、動揺かあるいは敏腕マネージャーを失ったせいか夏川ナナはちょくちょくボロを出すようになったようだ。 【File04・終】
【File05・霧の館】 所長からの呼び出しに応じると、そこには珍しく寒川刑事がいた。 「今回の仕事は警察と合同調査だ。昨夜、霧沼樹海の麓の警察に大学生の二人組がこの写真を持って現れた。廃虚の 洋館を見つけたようだが、これはそこで撮ったものらしい。白骨死体が写っているそうだ。二人の仕事は洋館の場所 まで行き死体が本物であるかどうかを確認し遺体の収容手続きをすすめる。事件性があれば引き続き調査だ」 渡されたのはピンぼけ写真一枚。これだけでは信憑性に乏しく警察は単独で動けないらしい。 「発見現場は霧沼樹海。富士山の黄泉ヶ原樹海と並び自殺の名所といわれる場所だ。昼夜を問わず深い霧に覆われ磁 石や携帯電話も役にたたない。当然ヘリも容易には近づけない。自動車で行けるところまで行って、あとは徒歩だ。 現場に到着したら遺体の搬送用ヘリを誘導するんだ。説明は以上だ」 「大学生が白骨死体を見つけたのは霧沼樹海にある廃虚です。麓の集落に残る噂ですが、戦前に反政府分子が山に入 ったきり戻らなかったことがありました。彼らは樹海内に活動拠点をつくる目的で入山したと思われます」 カメラの予備バッテリー等を準備し、私たちは霧沼樹海へと向かった。 「車が乗り捨てられてるけど、ここから先は本格的な山道になるわ」 寒川刑事の言う通り車が一台乗り捨てられその先は過酷な山道になっていたけど、ともあれ私達は件の廃虚に到着した。 「銃撃戦や放火の痕跡もあるわね……私は通信機で現在位置を報せてヘリの出動を要請するわ。奥が写真を撮った地下室よ」 <廃虚の地下室で4つのナップザック・固体に塗れた頭蓋骨・紋様の描かれたカーペット・壁の血文字『ココハジゴ クダ ドウシテコンナコトニナッテシマッタノカ』を発見> 怪しい地下室に入ると、写真は本物だったらしく4体もの白骨死体が見つかった。一方で奇妙なことに、死体の一つ の体内になぜかこの地下室の鍵があった。 「これを使えば部屋は内側から鍵をかけられるわね。でも逆に、これさえあれば確実にドアは開く。それなのに、な ぜ4名はこの部屋に留まったのかしら……?」 捜査を終えて地上に戻ると、寒川刑事は連絡を終えていた。 「搬送ヘリは視界が悪すぎて着陸できないから今日は飛ばない。明日の朝、天候の回復を待って迎えに来るわ」 結局夜営をすることになったけど、私は白骨死体がすぐ近くにある状況で眠ることができなかった。 そんな折、異音がしたナップザックを開けてみると中から鑑太の姿が。 「ふあ〜、よく寝たにゃあ。ジャマなものはオレがポイポイ捨てておいてやったから」 「も〜、科研の備品をなくしたことが所長にバレたらクビなんだから。今から探しにいくわよ!」 鑑太は忍び込むために予備のバッテリーを捨ててしまっていて、私はわざわざそれを探しに車の乗り捨ててあった車 道終点まで下山しなければならなかった。 「ん?あの車を見てください。廃虚で見たのと同じ印がありますが」 「なんかボロボロね……何年も放置されているみたい」 <乗り捨ててあった車から紋様の描かれた雑誌・車内の指紋を発見> 廃虚に戻った頃には既に朝になっていて、また寒川刑事と歩いて(ヘリは死体の搬送で満杯)下山する羽目になった。
「江波くん。さっそく例のホネ見せてもらった。男性1名と女性3名だ。男性の推定年齢は60歳。これは後で他の 課に分析を依頼するといい。女性はいずれも20代だ。とくに骨折などの痕は見られないね」 「抗癌剤に含まれる物質が検出されてるよ。この量だったら、かなりの期間服用していたみたいだ。鍵の黒ずみ は酸化銅皮膜だ。大気中ではちょっとここまで黒ずむことはあまりないね」 一方で一つだけあった頭蓋骨は4体よりかなり古く、蝋が塗ってあり蝋燭として使われていたことが窺えた。 「4名分の指紋がハッキリ採れてたわ。警察が保管する指紋ファイルに1名分の指紋が登録されていたわ。『根住耕 平』。18年前、詐欺罪で起訴され実刑判決を受け服役してるわ」 「『ザ・真空管ワールド』。健康サークル『真空管協会』の機関誌として発行されていました。季刊誌として17号まで出て2年前廃刊になっています。この雑誌は4月1日に書店に並んだ15号です。真空管協会のマークのようです。 カーペットの紋様と放置車の雑誌は一致し、これであの放置車と白骨死体の関連は確実になった。 「着替え、雨具、非常食、財布などが入っているな。現金もカードもそのままだ。1名がドナーカードを持っていた。 『ナガハマキョウコ』23歳。ん?ナップザックの表面に何か付着しているな。これは植物のようだ」 「これは『くっつき虫』だな。正式にはイノコヅチ。花期は8〜9月だ。これは種子だから、もう少し後かな」 「失踪人の名簿の中にありました。長浜京子さんは南東京市に住所がありますね〜」 ほとんどの証拠の分析は終わり、いよいよ白骨死体の身元がわかってきた。 「洋館で死んでいた人たちですが、真空管協会に所属していた人たちだと思われます」 「イノコヅチの種が衣服などに付着して運ばれるのは9〜10月。通常空気中で人体が白骨化するのに1〜3年かかる。 車内から見つかった雑誌が書店に並んだのが2年前の4月。 つまり事件が起こったのは2年前の秋よ」 「普通に考えますと、4人は瞑想の行き着く果てに自ら餓死という運命を選んだことになりますが」 「ドナーカードが見つかったし、壁の血文字を見れば自殺じゃないわ。少なくとも全員の合意によるものではないわね」 「それは解せませんな?部屋の中に鍵がありましたね。つまり内側から外へ出られるのですよ?」 どうにも鍵のことに説明がつけられず推理に詰まった私たちは、とりあえず長浜京子さんの自宅へ聞き込みに向かった。 長浜さんの自宅で、京子さんの母・節子さんから話を聞くことができた。 「はい、2年前の9月15日です。朝、ハイキングに行くと言って出かけました。2泊して帰ると言っていました。 山梨の方と聞いていましたが。自殺は絶対にありません。自分から命を投げ出すような子じゃなかったですから。 付き合いはあまりなかったようです。携帯電話も失踪する1年ほど前に解約してましたし。ただ全く人付き合いがな いわけでもなくて、月に1度ほど週末に精神世界についての研究サークルだと言ってどこかへ出かけていました。私 も京子の行方の参考になればと部屋を調べてみたんですが、何も見つけられませんでした」 「お時間をとらせてしまって、ホントに申し訳ありませんでした。それでは、私は……」 「あの、ちょっと待ってください。このぬいぐるみなんですが、あの子が一番大事にしていたものなんです」 手渡されたのは、首元に見覚えのあるブローチが付いた手作りの熊のぬいぐるみだった。 「これは、すでに名前が出ている健康増進サークルの会員バッチです。団体名は真空管協会で代表は中橋龍尊(58)。 独自の瞑想法によって精神の平安を目指すサークルです。中橋のワンマン団体で、趣味で若い女性ばかりを会員にし ていました。最高の瞑想は代表中橋の直接指導の下でしか効果は発揮しないとされ、そのために代表にとって極めて 都合のいい団体運営へと歪められていたようです。中橋の本名は『根住耕平』で15年前都内で協会設立。2年前、 突然の代表の失踪により団体は瓦解。その数年前より代表はしばしば身体の不調を訴えており、そのことと失踪にな んらかの関係があるのではと疑われています。瓦解直前の活動会員数は100から200名程度と推測されます」 「かんこさん、代表以外で今現在行方不明の会員をリストアップして」 「浅川翔子、北海道出身で失踪当時24歳。小宮芳子、大阪府出身で失踪当時22歳。長浜京子、東京都出身で失踪当 時23歳。以上の3名です」 「例の放置車の所有者が判りました。氏名は浅川翔子です。2年前から行方不明で北海道の家族から失踪届が出ております」 これで完全に全ての証拠が出揃い、真相を推理し所長に報告した。
「中橋代表の骨から抗癌剤の成分が見つかっていたわ。中橋は病苦から自ら命を絶つことを決心したの。 でも一人で死ぬのではなく、気に入った会員を巻き添えにして無理心中するつもりだったのよ。中橋は会員に気づかれないように鍵を飲み下した。 鍵の不自然な酸化は胃液のせいよ。やがて全員が窒息死し、そして長い年月をかけ死体は朽ち果て鍵は再び姿を現したの」 「なぜ中橋は樹海内のこの廃虚を知ってたんだ?それと蝋燭代わりに使われた頭蓋骨は一体誰のものなんだ?」 「あの洋館ですが、戦前に政治結社のシンパであった大富豪が建てた別荘のようです。 政治結社は当時の政府から大弾圧を受けていたようで、隠れ家として建てられました。 所有者の氏名は根住耕三郎。根住耕平はその子孫にあたる人物で、一つ多い頭蓋骨は根住耕三郎本人です。 隠れ家が憲兵隊の襲撃を受けた時、建物は破壊されたようね」 推理を報告書にまとめてもいくつかの謎を所長に尋ねられ、現れた寒川刑事の説明に助けられる形になってしまった。 「完璧だと思ったんだけどなあ。あーあ、捜査官の道は厳しいな〜!」 「どうした、江波くん。顔色がすぐれないようだけど。キミは射撃を除けば完璧だったね。頑張れよ、期待してるからね」 「ハイ、剣崎検事。がんばりまーす!さあて、仕事仕事っと。ルンルンルン……」 「ムチャクチャ現金なヤツだにゃ」 「識子どの、わかりやすすぎます……」 【File05・終】
【File06・虫の知らせ】 家で暑さにだらけていたところ、出し抜けに所長から電話がかかってきた。 「休日なのにかわいそうだが、これは出動命令だ。現地報告を見ておけ」 「今朝、伊逗の甘木山で農薬散布のヘリコプターが人間が倒れているのを発見。場所は山の中腹あたりの滅多に人の 行かない箇所。現地の警察が調査中。科研に出動要請あり」 「科研には寄らなくていい。現場に直行してくれ。倒れていた男性は昆虫採集が目的だったらしいで虫の話になるか もしれないが……捜査の途中では植木君に電話で相談するなよ。帰ってきてからにしろ。今日中に戻ってこい」 「識子、オレもリュックに入って寝て行くから」 足手まといと思ったけど、神通力で体が涼しくなる鑑太も連れて私たちは伊逗の甘木山へと向かった。 山に着くなり狩りを始めた鑑太を放っておいて、現地の警察に属する落葉巡査のいとこに報告を聞いた。 「発見の報告から一時間後、署員が現場に到着して男性の死体を発見したのです。現場は蜜柑畑や雑木林です。 被害者の足元に虫籠が落ちていましたので署に保管してありますが、写真は撮ってあります。被害者の名は虫奈良大介。 愛媛県在住で旅行中でした。死体は現在検視中です。この暑いのに長袖長ズボンでした」 「よーし、腕捲りしてやるぞぉ。今日はかなり暑いしね」 <発見現場で木に付着していた血痕と皮膚・後ずさりする被害者の足跡を発見> かすかに硫黄のような臭いのする現場を離れ被害者がいたと思われる近くの広場に移ると、そこになんと植木博士が現れた。 「所長の虫籠の写真を見せられて意見を聞かれてね。多分アオスジアゲハですと答えたら、所長はそそくさと帰ろう とした。それで僕に隠そうとしているのは虫の事件にちがいないとピーンときて、有休とってきちゃったよ。死んだ 虫奈良君は我々虫屋の世界ではちょっとは名の知られた収集家でね。被害者は多分、一人だよ」 「どうしてですか?」 「自分だけが知っている採集の穴場を知られたくない。それに珍しい虫を共同で捕まえた場合、所有権の喧嘩になる」 <広場で被害者とは別の足跡・コップを使った地虫の補虫罠・補虫罠のバターに付いた指紋を発見> 「被害者の宿泊先もわかりました。同宿の仲間が二人います」 被害者と同宿の友人はやせ形の羽田さんと太った桑田さん。それに旅館の女将にも話を聞くことにした。 「俺は蝶の専門家でね。単独で蝶谷を捜してたから、宿を出てからは虫奈良君とは会ってないよ」 「この虫籠の蝶はあなたのものですか?」 「い、いや、知らないね。普通種のアオスジアゲハでしょ?そ、そんなもん全然、興味ないよ」 明らかに動揺していたけど、とりあえず指紋と足形をもらって次の桑田さんに話を聞いた。 「ボク、甲虫マニアです。特に好きなのはオサムシですけど。虫奈良くんとは朝に会ったきりです」 桑田さんの方はなぜか体をムズムズさせていたのが気になったけど、ともかく彼からも指紋と足形をもらった。 「三人ともお得意さんでして。数年前から、この時期になると昆虫採集とかで三人でお泊まりくださるのです。仲が 悪いということは無かったと思いますが……今朝も、朝早くからお出掛けになりました。別々だったと思います」 一通りの話を聞けたため、姿を現さない鑑太はどのみち明日も来るのだからと山に置いて帰ることにした。 「致命傷と思われる頭部の強打に伴う擦過傷と樹皮の写真は、矛盾がないと言えるね。あとは資料を見てくれ」 『死因は頭部の強打によるショック死。皮膚の水膨れはなんらかの刺激物と思われるが、直接の死因とは関係ない。 シャツには小さな染みがあった。ポケットから黒い粉の付いた脱脂綿と油性の黒の染料が見つかった」 「このシャツの染みは、硫黄酸化物だね。毒物だけど、普通は殺人には使わないね」 「補虫罠の指紋は虫奈良さんのものね。でも判定不能の指紋も2、3付いてたわ。他の人間がいたとしたら、どこかにバターで指紋を付けてるかも。足紋は皆同じね。でも明らかに体重差のある2種があったわ」 これで現場に桑田さんがいたことはほぼ明らかになったけど、未だ証拠は足りず明日の捜査を恃むことになった。
翌日再び伊逗に赴いたけど、私も拾った鑑太も異様に体が痒く桑田さんのように体をムズムズさせる羽目になった。 「現場に原因があったのかな?」 現場近くの広場に再び赴くと、補虫罠に何やら虫がかかっていた。 「それがミイデラゴミムシ。通称ヘッピリ虫だよ。この辺にはたくさんいるようだね。触っちゃいけないよ」 植木博士はまた有休を取ってきたらしく、現場にいきなり現れたると痒みの原因を教えてくれた。 「伊逗ツツガムシだ。これに咬まれるととても痒い。草原の昆虫採集には、長袖長ズボン軍手長靴が鉄則なのさ。お っ、これは泰山木。この辺では珍しいな。泰山木はミカドアゲハの幼虫の食樹として知られていて……」 一人で喋る植木博士を伴い、私たちは再び宿へと聴取に向かった。 「今日は大漁だったよ」 「あ、ほんとだ、いいカタのが採れましたね。でも、数が多すぎますね。少しは加減しなきゃ……」 「ほっといてくれよ。絶滅危惧種じゃないだろ。保護活動なら……俺だっていろいろやってるよ」 羽田さんは今日も採集に行ってきたようだったけど、桑田さんは違うようだった。 「今日は熱が出てずっと寝ていたよ……なんだか凄く痒いし。例えば、このふくらはぎ……」 「昨日採集された虫をお預かりしてもよいですか?」 「うひょ〜!これは、伊逗オサムシ!確か1996年以降に採集の記録がない、幻の……これは放してあげなければ」 「な、なんですか。法律に触れるわけじゃないでしょ。僕のものですからね」 植木博士と違い二人には加減がないらしく、彼らは険悪になってしまっていた。 「お二人とも、この宿には明日まで宿泊の予定です。甘木署では現場の足場が悪いことから、転んで頭を打ったとい う見方が固まりつつあります。このまま何もなければ、お帰りになると思いますが……」 「……明日までに真相を明らかにしてみせますよ。被害者の虫籠と2匹の蝶も、資料としていただきたいのですが」 「あれ?これは……」 帰り際、植木博士は預かった蝶を見て怪訝な顔をしていた。 「(桑田のふくらはぎは)伊逗ツツガムシの咬傷だね。それほど危険ではないが、発熱することもある」 「オサムシからバターによる指紋が出たわ。被害者の虫奈良さんのものね」 「虫籠の蝶はミカドアゲハのつがいだね。黒い染料で修正してあるので一見、アオスジアゲハに見える」 これで決定的な証拠が揃い、いよいよ明日は真実を明かす時となった。
「羽田さん、桑田さん。お二人とも隠していることがありますね。死んだ虫奈良さんと誰かが一緒にいたのは、明ら かに体重の違う同じメーカーの長靴を履いた足跡からも明らかです」 「そりゃ、桑田だなぁ。俺は痩せてるもんな」 「そ、それなら羽田だって重い荷物を持ってれば……」 「現場にはツツガムシが生息していました。あなたも現場にいたのです」 「ツツガムシなんて、別の場所にもいるかもしれないじゃないですか」 「あの日、虫奈良さんと別々に行動していたと仰ってましたよね?あなたの採集したオサムシに、なぜ虫奈良さんの指紋が?」 「……うう、事故だったんですよ。たまたま、同じ草地に虫奈良君も罠を仕掛けていて。僕が仕掛けた罠にあの伊逗 オサムシがかかっていたんですが、後から来た虫奈良君が僕が盗んだんだろうって奪い合いになったんです。その時 ミイデラを投げつけたら、虫奈良君は跳び下がって頭をぶつけて倒れて……怖くなって逃げ帰ったんだ」 「おそらく……過失致死になるでしょう」 「あーあー、あさましいねえ」 「羽田さん、あなたのしたことも感心できませんね。希少種ミカドアゲハに細工して普通種アオスジアゲハに見せか けるとは。虫奈良さんと共謀してミカドアゲハを放蝶していたのでしょう?」 「何回か伊逗に来るうち、幼虫の食樹である泰山木の存在を知ったからなのね」 「この温暖化が続けば、遅かれ早かれ伊逗もミカドの生息範囲になったさ。泰山木だって、人間が持ち込んであちこち植えたから広がったんだ。蝶の神様だって同じ意見らしいぜ。今日も珍種が大漁さ」 羽田さんが持っていた蝶は、みな絶滅危惧種の希少な蝶ばかり。しかしその時、大風が吹いたかと思うと死んでいた はずの蝶が一斉に飛び逃げ去ってしまった。 「ど、どうしたんだ?ちゃんと蝶の胸を圧して全部圧死させたはずだ……!」 「へへへっ!つむじ風の術!これでちったあ反省するだろって」 こうして事件は解決したけど、植木博士は東京に帰って来ず伊逗でサボッて所長を怒らせていた。 【File06・終】
【File07・凶走のカーテンコール】 休日に『湯島桜木公園』の『不喋池』をぶらついていると、既にお約束となっている呼び出しがあった。 「今月に入って轢き逃げ事件が2件も発生している。被害者はいずれも若い女性だ。しかも昨夜になってまた若い女 性が轢き逃げされた。被害者は意識不明のまま入院中だ。今回、交通課の事故調査員(車さん)と組んでもらう。お 前はこれまでの事件概要を把握し3度目の犯行現場を調査するんだ」 「事件現場は国道Q号線のあたりだときいております。事件後に検問が行われてて、昨夜は渋滞がすごかったです ね。そうそう、事件の資料なんですがご覧になりますよね」 『事件1:被害者は森下早苗(19)・新郷女子短期大学1年・事故日は3日午後10時20分・現場は国道R号線泰矢町4丁目』 『事件2:被害者は仁科麻里(20)・欧段大学文学部2年・事故日は11日午後10時10分・現場は国道P号線番場町1丁目』 どちらも自転車での帰宅途中に背後から車に接触され軽傷を負ったという事件で、犯行に使用された車も盗難車であり容疑者の特定が困難となっていた。さらにどちらの現場からもブレーキ痕や擦過痕は発見されていないという。 「問題の盗難車ですが、南東京市警察署へ行けば調査することが可能ですよ」 私たちはとりあえず、南東京市警察署へと向かった。 『発見された盗難車は警察が念入りに調査したが、指紋や毛髪などの遺留品は発見できず。どちらの車もミッドシッ プという型で、方向転換がききやすく速度も高いが車内が狭い。被害者の塗膜片とバンパーに付いている塗膜片は一 致しさらに現場から発見された塗膜片と車の塗料も一致』 ちなみに盗難車の所有者は、車内の狭さに拘らず二人とも結構な大柄だった。 「車は乗り捨てられるまで、犯人が運転してたはずよね……きっと運転席は犯人のサイズに合わせてあったはずだわ」 推測通りシートの位置はどちらの車もかなり前に固定され、シートをずらしてみると赤い毛髪を発見。早速所に持ち 帰ろうとしたところ、帰り際に寒川刑事と鉢合わせした。 「次の被害者が出ないよう、私が駆り出されたってわけ。この事件は早期解決が重要よ。何かわかったらすぐ教えて」 「この毛髪の持ち主は20代男性だ。血液型はBだった。一旦脱色した上で赤く染められていて、染められてからの びた部分が約5ミリだ。人間の髪が延びるのは1日約0.3〜0.4ミリだ」 「車の持ち主とは別人の髪の毛ね!盗難車が発見されたのが2週間前だから、毛を染めたのは約1ヶ月前ね」 「このヘアカラーは輸入品でね。国内にわずかしかない製品だよ。美容院にしかないと思うよ。あと、厚生省が認可 してない物質が含まれていたって判明してね。すでに輸入が禁止された代物なんだ」 購入した美容院と顧客の情報をかんこさんに照会してもらったところ、全てに一致する人物が一人いた。 『氏名:引田勇(21)・欧段大学文学部3年・身長161cm・血液型:B型』 この男は2番目の被害者と同じ大学に通っている(後で自供した事実によると、最初の事件では暗がりでよく似た女 性を間違えてはねてしまったという)こともあり、情報を警察に送ってしばらくすると寒川刑事から連絡が入った。 「捜査官が訪れるやいなや、逃走したと連絡が入ったばかりよ。緊急手配したから、捕まるのも時間の問題ね」 「ところで、3度目の犯行現場を念のために調査したいのですが」 「そうね、新たな証拠も期待できそうだし私が案内するわ。場所は国道Q号線美坂町2丁目路上よ」 3度目の犯行現場へと到着すると、そこにはすでに寒川刑事がいた。 「被害者は羽田美衣子、19歳で穂同共立女子大一年生よ。病院に運ばれて手術を受けたけど、今も意識は戻ってな い状態ね。昨夜ミュージカルと観たあと友人たちと別れ、自転車で帰宅する途中に衝突された。発見者は現場から走 り去る車を見たと証言してるわ。被害者の遺留品ならあるけど、犯人のものと思われる遺留品は発見されてないわ。 Q号線の主要ルートで昨夜から検問が開始されてるけど、現在に至っても怪しい車は発見されてないわ」 <犯行現場で肌色の塗膜片・自転車の塗膜片・自転車とは違う色の塗膜片・血痕・自動車の擦過痕を入手>
「被害者をはねた車の落とした塗膜片ですね。車種が特定できるはずです。お預かりした物証はこれから分析していきます。」 車さんは諸々の物証を分析してくれたけど、なぜか肌色の塗膜片だけは判らず他の部署に廻してほしいと言われてしまった。 そこでその塗膜片の鑑定を芦茂博士に依頼して待っていると、寒川刑事から連絡が入ってきた。 「たった今、第三の事件に使用された盗難車が発見されたわ。今から来られるかしら?それと、あれから引田を緊急 逮捕したわ。今取り調べの最中だけどいずれの犯行も全面否認しているようね。自供させるには決定的な物証が必要よ」 私たちは、急いで盗難車が発見された湯島桜木公園の入り口へと急いだ。 <盗難車の発見現場で盗難車の写真・付着した塗膜片・事件現場のそれと酷似している運転席にあった肌色の塗膜片を発見> 一通りの調査を終えたところで、寒川刑事に盗難車の持ち主についての報告が入っていた。 「東条晃一って……あの元『白虎隊』の?」 「そう。10年前に芸能界デビューして以来、白虎隊のリーダーとしてTVのバラエティで大活躍!現在公演中のミ ュージカル劇『ビビータ』では主役としてカムバック!さっそく彼に事情聴取しないと……じゃ、失礼するわ!」 寒川刑事は明らかにハイテンションなノリで行ってしまった。 「間違いありません。割り出した車種はこの写真のものですよ」 付着していた塗膜片の鑑定結果から見ても、この盗難車が第三の事件に使われたことは明白だった。さらに芦茂博士に依頼していた肌色の塗膜片と、今回盗難車の運転席から発見した肌色の塗膜片も同じ物質であるという。 「いろんなことが判ってきましたよ。ついでに事故の様子を再現しながら説明します。被害者が自転車で交差点を横 断しようとしたとき、右側から車が走ってきました。問題はこの瞬間、運転者はブレーキをかけたのかという点です」 「きっと、擦過痕はブレーキをかけたときについたものです」 「そのとおりです。しかし、もう手遅れでした。このブレーキ痕から見て車は一旦停止してますが、血の痕が地面に 微かですがこすれた状態になっています。運転者は一時的に車を降り、被害者を抱き起こした可能性が高いですね」 意外な事実が明らかになると、捜査の展開も別の方向に進み出した。 「第三の事件は独立した別の事件よ!最初から被害者にぶつけてそのまま立ち去っていた犯人が、この犯行に限って ブレーキを踏むなんて不自然よ。そうなると、第三の犯行の盗難車が気になるわ」 私たちは東条晃一に話を聞くため、彼の泊まる帝都ホテルへと向かった。 「ブラボ〜ォォォォォォッ、ラブ!」 帝都ホテルのロビーには、歌を歌いながらローラーシューズで滑走する異様にハイテンションな人がいた。 「もしかして……東条晃一さんですか?いきなりなんで、こんなとこで滑って歌ったりするんですか?」 「若い頃のテンションを落とさないためさ。今上演されてる舞台でも、ローラーアクションを見せるためローラーシ ューズをつけていつも滑ってるのさ。こんなふうにね」 「ところで……私が話を訊きたいのは、車が盗まれた状況なんです」 「愛車を劇場の駐車場に停め、楽屋入りしたのが午後4時さ。それから公演を終えてホテルに戻ろうとすると……僕 のマチルダ(愛車)がどこにもいないんだ。盗まれたのに気づいたのが午後10時頃だったな。仕方なくタクシーを 拾い、ホテルに到着したのが……たしか午後10時40分だ。それからホテル近辺の酒場でスタッフの打ち上げに顔 出して、朝まで飲んでたよ。そういうわけで盗難届出すのが遅れたのさ」 「そういえば、さっき同じようなことを女性の刑事にも訊かれたな。彼女、白虎隊のこととても詳しかったな。おっと、そろそろ時間だ。打ち合わせにいかなくちゃ。最後に何か訊いておくことないかい?」 最後に東条氏の部屋番号を訊き、捜査の許可をもらってから別れた。 <東条の部屋の洗面所で肌色の粉末を入手>
「これは……今までの塗膜片と完全に一致するよ!メーキャップだね、舞台やテレビの。おしろい、ドーランの類いだね」 ここでこれまでの証拠を整理しようとしていた矢先、寒川刑事から連絡が入ってきた。 「発見してくれた毛髪のおかげでやっと引田が自供し始めたわ。でも第一第二の事件しかやってないと主張してる」 「今回の犯行は別の人物による犯行の可能性が高いものと思われます。美坂町2丁目路上ではブレーキ痕が発見され ましたが、第一・第二の事件現場からは発見されていません。ミュージカル役者の東条晃一が有力容疑者です」 「あなた、本気で言ってるの?あなたがそう考える根拠は一体何なの?」 「これらの粉末は事件現場より採取されたものです。さらに先ほど帝都ホテルの洗面台より同じ粉末が発見されたば かりです。その部屋に宿泊していたのは東条晃一でした。あの粉末の正体はメイク関連のものです。おそらく東条は 劇場からホテルへ戻る途中、事故を起こしてしまった。慌てて急ブレーキをかけても間に合わなかったんです。」そ れから車を停めた東条は、被害者の生死を確認する際に痕跡を残してしまったんです」 しかしこれが結論だと思った推理も、寒川刑事に矛盾を指摘されたしまった。 「被害者をはねた後、現場から離れた場所で犯人は車を乗り捨ててるわ。事件が発生したのが大体午後10時15分 頃。それから25分後に東条はホテルで目撃されているのよ。盗難車の発見現場に車を乗り捨ててからタクシーを拾 ったとしても……10時30分頃開始した検問のせいでホテル前の国道は渋滞になってたのよ。 どうやっても午後10時40分にホテルに戻るのは不可能なのよ!いったいトッキーはどうやってホテルに戻ったの?」 「それは……湯島桜木公園をおそらく通ったんだと思います」 湯島桜木公園は、盗難車の発見現場とホテルが道路で挟んで向かい合う位置にあった。 「ここには確か……防犯用監視カメラが設置されてたはずだわ。あの日も30分感覚で撮影していたと思うから、す ぐ画像を送ってもらいましょう」 すぐに送られてきた画像には、公園の中央にある不喋池のほとりを走る人影が写っていた。しかし…… 「もしこれが東条だとしても……問題はまだあるわ!盗難車を乗り捨てた地点からホテルの手前へ向かうのが最短 距離なのよ。でも問題の写真の人影は迂回路で写ってるじゃないの。なぜ、こんな遠回りしなきゃいけないのかしら? それに全力疾走したとしても残り10分でホテルに着くのはどちらのコースも不可能なの。ちなみにホテル周辺の調 査でバイク・自転車の類は一切発見されてないのよ」 たしかに人影が写っているのは、不喋池を取り囲むD字型の環状路のうち発見現場とホテルを結ぶ砂利道の直線路と は逆の曲線路の方だった。 「東条を容疑者にしたかったら、今言った点に納得いく説明をしてもらわないとね」 「あきらめるのは、まだ早いです。公園とやらに行ってみましょう。きっと手がかりがあるはずです」 <不喋池の環状路で小さな擦過痕と塗膜片を入手> 「確かにタイヤの痕なんですがかなり小さいものですね。自転車よりもかなり小さいものです」 「ウレタンの原材料で、用途が幅広いから厄介だよ。例えばローラー・建築資材・運動用具……」 これで東条晃一が何を使って近道を走ったのかが判ってきた。 「公園で発見した物証で、どうやってホテルに戻ったのかハッキリわかったわ。そう、いつも東条が履いていたロー ラーシューズよ。車を乗り捨てたあと、ローラーシューズで滑走し公園を通過した瞬間この写真が撮られたんだわ」 「被害者のバッグと衣服の分析結果が出たよ。被害者の着衣からドーランの粉末が発見されたよ」 今度こそ証拠が固まったところで、寒川刑事から連絡が入ってきた。 「あなたの主張してる容疑者、明日から海外へ向かうそうよ。急いでホテルにいらっしゃい」
ホテルのロビーには、すでに寒川刑事と東条晃一が話していた。 「早くすませてよ。僕、今夜で楽日だしね」 「あなたのドーランが被害者の服から採取されてます。そして、これは事件当日10時30分に撮影されたものです。 この影は、あなたですね?愛車を乗り捨てたあと、ローラーシューズで滑走しホテルに戻ったんでしょう?」 「……ああ、その通りさ。僕は今までプロとしてここまでやってきた。 事故のことがばれると確実に芝居に穴が空く……プロとしてそうするわけにはいかなかったんだ……そうだ、君たち!罪は償うからさ。できれば猶予を……」 「残念だけどそれはできません。私たちもプロなんです」 「…………わかった。……確かにプロだもんな。君たちも……」 こうして事件は解決。瀕死の被害者は鑑太が知り合いの『天神』に頼んだために回復に向かっているそうだ。 【File07・終】
【File08・江戸の闇】 「ご苦労だったな。しばらく休暇を取っていいぞ。何だったら科研で自由研究をしてもいい。論文を書けば昇級できるぞ」 久しぶりの長い休暇をもらった私は、査之介と鑑太の要望で東京見物に行き江戸懐古館へと向かった。 「識子どの、大江戸捕物展をやってますよ。ああ!あれは!拙者が書いた調書とその証拠品です。拙者の最後の事件でした。しかも未解決なのです」 「それは、心残りかもね」 「……お願いがあるのですが。なんとかして、この展示品を借り出せないでしょうか?」 「昨日、所長の言ってた自由研究ってえことにすればいいんじゃねェか?」 「いい考えですね!今世の鑑識技術を使えば、真相が明らかになるかも……一生のお願いでござる」 「仕方がないわね……所長に話してみるかな」 期待に反して所長は快諾し、休暇を潰しての未解決事件の捜査が始まってしまった。 「懐古館長の藻尻です。資料の貸し出しですか?面白い企画ですね。是非協力させてください」 <懐古館から査之介の調書・捜介の指紋・密書・血塗れの木枕・布切れを入手> 「かいつまんで事件を説明しましょう。当時、将軍が次々と死にまして次期将軍を誰にするかで激烈な暗躍闘争があったのです。 拙者の従兄弟・江波捜介は幕府の隠密として梅平家の密偵の捜査を行っていました。梅平家の依頼で、捜介は家臣として潜入中でした。 梅平家にはもう一人、忍田影丸という先輩がいたそうです。梅平家の大名屋敷に、情報を漏洩している曲者がいる……その人物の特定が目的でした。 宝永4年の11月24日に敷地内のできたばかりの土蔵で密談が行われていたのですが、密談の最中に外で『曲者待て!』と声がして…… 何者かが逃げる気配ともう一人が追い掛ける気配がしたそうです。その後、10町も離れた場所で侍同士の斬り合いがあり二人が死にました。 その一人が……捜介でした。相打ちになった相手は別の隠密・影丸らしいのです。二人とも死んでしまったので、どちらが密談を聴いていたのかわかりません…… 拙者は捜介の潔白を証明するために奔走したのですが、翌日持病の労咳が悪化して拙者も死んでしまったらしいのです」 やがて調書を見てみると、そこに付録して捜介の指紋と密書とある借金の借受け書が見つかった。 「この木枕に残された血は、瀕死の捜介のものなのです。もう一人の忍田影丸は虫の息でしたが、幕臣が引き 取っていったそうです。影丸は幕府の隠密でしたから」 「この黒い付着物は……B型の血液だね」 「不鮮明だけど、たしかに耳紋が付いているわ。でも、何か黒い粉末状のものがたくさん付いてるの」 「元素分析をしてみたよ。主な成分は、珪素……石質だってことだ。火山灰だな」 「これは、捜介と闘った侍が裾を刀で切られて残していったものです」 「ん?青灰色の布かと思ったら、細かい模様がびっしりと……」 「それは江戸小紋かもしれません」 「この破れ方は刀によるものではなく、袖を強く引っ張られたことによって破り取られたものだね。でもこれ は上物らしいな。この細かい模様は梅の文様だね。梅平家にしか許されなかったものだ」 『梅平ハ美戸ト組ミテ記州様ヲ推ス者也』 「美戸は梅平と同じ将軍家の血縁の親藩、美戸藩だ。記州様は記州藩の君主……後の徳川良宗だね」 墨で書かれた密書の端には、書き手の曲者がつけてしまった指紋がついていた。 「密書の指紋とこの借受け書の指紋は明らかに別人のものね。でも、同じ人物の右の親指と左の親指の可能性が残っているわ」 「良い資料を手にいれたな。ご先祖の調書を論文のために自由研究か。それは良い功徳になるな。志半ばで倒れられたご先祖も、これで成仏なされるのではないかな」 「成仏?成仏しちゃうんですか?」 「い、いや物の例えだ。既に極楽往生なさっているに違いない。ところで、お墓参りは行ったのか? 同心与力の家柄ならば、矢中墓地に必ずあるはずだ。この調書は私が現代語に翻訳しておこう」 一通りの鑑定を終えた私たちは、とりあえず矢中墓地にあるという捜介さんのお墓へと行ってみることにした。
しかしいくら探しても江波捜介のお墓は無く、仕方なく住職に聞いてみると意外な答えが返ってきた。 「記録では、亡くなられてから数年後に柳田家の墓に埋葬されたようです。当時の後側用人柳田吉保の後遺言だったとか」 「梅平家も将軍家の血筋です。捜介は柳田吉保の密偵だったのかもしれません」 「査之介さんとやら、何が心残りなのかは知りませんが……全て忘れて成仏なさるのが一番ですぞ」 住職には、査之介の言葉が聞こえていたようだった。 所に帰ると、物部博士が翻訳を終わらせていた調書には梅平家上屋敷と書かれていた。 「大石川庭園ですね。郷土史料館もありますよ」 「もしかすると当時の土蔵が残っていて、証拠も残っているかも……」 <大石川庭園の土蔵で壁の耳紋を発見> 「土蔵の密談の日に、猫がくわえてきたのだとか」 「あ、それオレだ!捜介が追跡中に曲者の耳を切り落としたのを見て、後で梅平屋敷に戻ると思って届けたんだったっけ……」 「干からびてしまってもう我々にはわかりませんが、この耳と壁の耳紋は同じだったと言われています」 大石川庭園史料館の館長から耳のミイラを借りると、私たちは一旦所に戻った。 「さすがにこんなになっていては正確な鑑定はできないわ。強いて言えば、白い粒子が両方にいくつもついていたわね」 「耳からは、持ち主がO型だということしかわからなかった。この白い粒子も、石質だということしかわから ない。少なくとも漆喰じゃない。安山岩という火成岩質だし、成分的にはこのあいだの黒い粒子と似ているね」 そこで二つの粒子を大石川庭園史料館の館長に見せてみると、当時のある大事件について話してくれた。 「これはもしかすると……火山灰かもしれません。壁耳事件の日に富士山が噴火したのです。江戸の大学者・ 新井百石の日記『おりたく紫の記』に詳しい記録があります。それによると最初は白い灰が、そのあと黒い灰 が降ったとあります。原本のコピーがありますからお貸ししましょう。当時の火山灰のサンプルもあります」 「25日になって、今回の灰が富士山の噴火のためであるとやっと伝わったらしい。黒灰、と書いてあるから途中で灰の色が変わったのは確かなようだね。新井百石は有名な大学者だし、日記は正確だと言われているよ」 借りたサンプルの火山灰も、これまでに入手した粒子と完全に一致。いよいよ真実は明らかになった。 「土蔵の耳紋と耳のミイラはほぼ同じもの……それに、ミイラからは白い火山灰が発見されたわ。そうなると、 黒い火山灰は捜介さんが犯人でないことを証明しているわ。捜介さんが曲者を発見して追跡を始めた時、既に 火山灰は白から黒に変わっていたのね。最初は白い火山灰、後では黒い火山灰が降っていたから捜介さんは立ち聞きしていなかった……スパイは耳を落としていった影丸だったのよ」 捜介さんがなぜ柳田家の墓に埋葬されたのかは、査之介が語ってくれた。 「隠密は老中を通じて密かに下命されるのですが、当然その上には吉保殿がおられたのでしょう。捜介に汚名 が着せられても、立場上かばってやることはできなかった……しかし自分が死ぬ時に何も言わず自分の墓に入 れてやることで、少なくとも江波家や同心仲間には理解されたはずです」 事件を解決して家に帰った私たちは、捜介さんの無念を偲んだ。 「当時お主を間者扱いした人たちの疑念は、今晴らすことができたが……あのときに何もできなかった拙者を許してくれ……」 「アリガトウ……査之介、迎エニキタヨ……イッショニイコウ……」 「うん……そうだな。いろいろ、心残りもなくなったし……それじゃあ、識子どの。拙者はこの機会に成仏いたします。さようなら……」 「さ、さようなら……(査之介がいっちゃう……査之介が薄くなっていく……いかないで!)」 「がってんおまかせだぜ!」 「な、何をするんですか!ああ、捜介が逝ってしまった」 「ハア?おまいらが逝きたくない、逝かないで、と……思っていたのが聞こえたからつかまえたんだぜ?」 「あーあ。拙者は識子どのが心配で成仏しそこねたわけですか」 「なによ!あたしはもう一人前なんだから!さっさと成仏しちゃえば良かったのよ!」 「どうですかねえ。識子どのがもう少ししっかりなさたら、次の機会にはそうしますよ」 (コイツが居た方が面白いから、またそんときはつかまえてやるぜ) こうして、先祖のオバケとの生活はまだまだ続くことになった。 【File08・終】
【File09・歪んだ正義(前編)】 深夜1時。 恒例となっていた緊急呼び出しも、寒川刑事と剣崎検事まで加わったその日は異様だった。 「これから話す内容は極秘事項だ。1時間前、知事公邸に電話があった」 『私が知事の赤島だが、君は……?』 『名前……そうだな。ジャッカルとでも言っておこうか。そんなことはいい。用件だけ言う。今わたしの手元 には人質がいる。名前はタドコロヤスコ。このままじゃ明け方には死ぬな』 『何を言ってるんだ?要求はなんだ?』 『要求?それは考えてなかったな。じゃあ、都庁前広場でホンダラ節でも歌ってもらおうか』 『こんなときに冗談はやめたまえ……』 『けっこう本気だったんだがな。まあ、せいぜい頑張ってみてくれ。すべてが終わったらまた連絡する』 「以上が電話の内容だ。今回は知事のたっての希望で地検・警察・科研の精鋭スタッフで対処することになった」 詳しい事件の内容は、所長秘書プログラムが教えてくれた。 「昨夜午後11時30分ごろ、田所泰子さん(21)が火野市郊外の駅から自宅に向かって500mの地点で何者か に連れ去られました。被害者の所持していた携帯電話が最後に電波を発した場所は、火野森林公園駅の付近で す。それから知事公邸に電話がかかってくるまで20分。そこが誘拐現場でしょう」 電話の録音テープの分析を物部博士にまかせ、まずは現場の検証から始めることになった。 「地面が濡れていますが、昨夜は台風が通過したため短い時間でしたが激しい雨が降ったのでアリマス」 <誘拐現場で車の乾き跡・泥の上の複数の靴跡・煙草の吸殻を入手> 「これは国産煙草のハイランプだね。愛好者のうちの94%が男性という銘柄だよ。吸口からは唾液が検出され たけど、残念ながら警察の情報ファイルにはなかったな」 「これは雨が降っていたときに自動車を停めていたせいで、濡れなかった場所のようですね。この大きさから 推測すると、ハッチバック車でしょうか」 「靴のサイズから男性女性1名ずつ。とくに男性はかなり大きなサイズで歩幅もあるわ。走っていたようね。 女性の足跡には途中で真横に向いた所があるわね。これは走りながら、後ろを振り返ったということよ。男性 の靴跡は珍しいわ。市販のシューズじゃないようね。メーカーに問い合わせてみる」 これでとりあえず、誘拐事件の流れは理解することができた。 「犯人は雨の中で車を停めて、煙草を吸いながら誘拐する人物を物色していた。そこに田所さんが通りがかった。 車の横を通りすぎたところを犯人は捕まえようとした。彼女は空地へと逃げたけど捕まり、車に押し込まれた」 その時、ちょうどシモーヌさんから問い合わせの答えが返ってきた。 「5年前スポーツ洋品メーカーのA社が、プロ野球チーム西新宿ボブキャッツの選手に提供したスニーカーの フットプリントと一致したわ。サイズは30cm。さすがにこのサイズだとチームでも数名だったはずね」 「該当する人物は山元明(30)。元西新宿ボブキャッツ投手。東京都火野市すずめ台在住。4年前に選手を引退 して最近はラジオのパーソナリティなど芸能活動を行っている。今わかっているのはこれだけです」 「わかったよ。電話の音声データだけど元プロ野球選手の山元明で確定だ。ただ、ひとつ気になることがある。 知事と犯人の声の間に何かを叩いているような音がするんだよな」 未だ気になることはあったけど、とりあえず被疑者を所長に報告し警察の行動結果を待つことにした。
午前5時。 山元宅に突入した寒川刑事たちからの連絡は、明らかに不穏だった。 「ん?何か音がする……エンジンの音……車庫かしら?踏み込むわよ……ごほっ、ごほっ!」 慌てて自分達も現場に行ってみると、すでに寒川刑事たちの作業は終わっていた。 「遺体はさっき運び出されたわ。被害者は車のマフラーから伸ばされたチューブをくわえさせられ死亡していたわ」 <山元宅のガレージで埃まみれの自動車・車内の土・車内の毛髪・車内の吸殻・棚のスニーカーを発見> 所に帰ると、すでに司法解剖が終わっており結果を聞くこともできた。 『死因は一酸化炭素による中毒死。死亡時刻は午前3時頃。胃からまだ溶けきっていない睡眠薬が見つかった」 「この車種なら、アスファルトに残った乾いた場所の大きさと一致します」 「誘拐現場で採取した吸殻と同じ種類だ。唾液のDNAも同一だったよ」 「誘拐現場に残された足跡はこのシューズで間違いないわ。付着している土が犯行に使われた車にも残っているはずね」 「シューズの土にも車の土にも、誘拐現場の土は見つからないな」 「あれ?この中に被害者の毛髪は一本も見当たらないぞ」 午前9時。 錯綜する情報に混乱しているところに、山元明が拘束されたという報せが入ってきた、 「わたしはやっていない、と煙草を持つ手を震わせて弁明している様子です。ちなみに煙草の銘柄は外国煙草 のマルパソです。2週間前からこれを吸っているそうです。昨日午前12時に自宅を出て午後1時火野市小学校 グラウンドの少年野球のコーチを行う。午後4時に練習を終了し午後5時にPTAと居酒屋で親睦会。そこに捜 査員が現れるまで飲み続けていたと主張」 しかし、まだ私には納得がいかなかった。 「一応アリバイはあるわ。それに殺害現場の車庫に停めてあった車は埃をかぶっていたわ。実際にこの車が犯 行に使われていたなら、当日降った雨が埃を洗い流したはずよ。吸殻も、本人がここ最近吸っている銘柄とは 違う。山元氏のスニーカーに付着していた土も、車内からは見つからなかったわ」 「犯人からかかってきた電話の声は間違いなく山元氏本人でした。この事実はどうです?」 「犯人からの電話の録音をもう一度聴いてみて。パソコンのキーボードよ。つまり犯人は山元氏のラジオ番組 などで録音した音声をパソコンに読み込み、音声読み上げソフトを使って電話をしてきたのよ」 そのことを剣崎検事に報告すると、私たちは一旦の帰宅を命じられた。 午後10時。 仮眠から起きるとちょうど剣崎検事から呼び出しがかかってきて、私はまたも急いで所長室に向かった。 「午後9時、また女性が誘拐された。犯人から第一報が知事に届いたのは午後10時だ。今回も音声がある」 『この前の事件に関しては心から同情するよ。今宵もとっておきのネタを提供しよう。また女性をひとり手に 入れた。名前はタニグチアケミ。今回はお金をいただこう。現金で1億だ。アンタの一存で動かせる機密費は それぐらいはあるだろ。民間人の女に現金入りのバッグを持たせ午後11時、水森公園噴水前で持たせろ』 『人質は無事なんだろうな』 『夜明けまではな……』 「身代金を運ぶ役目、私にやらせてください」 「むざむざ死にに行くようなものよ。私が行きます!」 「きみは民間人ではない。それに犯人は警察の情報に通じているかもしれん……江波くん、やってもらえるか?」 大役を志願した私はラボで準備を整えるとともに、博士たちから激励の言葉を受けた。 「水森公園について説明します。敷地面積は約60ha。東エリアは博物館・うんどうひろば、西エリアはどうぶ つエリアなどがあります。犯人の指定場所はどうぶつエリアの南にある『ちゅうおうひろば』の噴水の前です」 「これがアタッシュケースだ。本物の一億円が入っている。私が中身を確認して閉めたから、間違いはないは ずだ。噴水の前で相手からなんらかの接触があるまでは、そのまま待ってもらいたい。緊急事態の際には、通 信機を使って話してくれ。公園の外に待機している特殊部隊がすぐに駆け付ける」 検事からアタッシュケースを受け取り、私(とこっそり査之介と鑑太)はいよいよ公園へと出発した。
午後11時。 噴水の前に着くと、いきなりそこの公衆電話が鳴り出した。 「……ちゃんと、ひとりで来たか?」 「ええ……人質は無事なの?」 しかし犯人はその質問に答えないどころか、なぜか無言のまま電話を切ってしまった。 「そこから犯人は見えるか?おまえの行動を監視しているはずだ。不穏な動きはするな」 「識子どの、これは好機かもしれません。電話の音を耳を澄ませて聞けば、場所が推測できるかもしれません」 「所長。いまの電話のやりとりですが、環境音だけ増幅してこちらに送ってもらえませんか」 送られてきた音には、二つの特徴的な音があった。 『キョケ、キョケ、キョケ、キョケ……トゥクトゥクトゥクトゥク……』 「キョケ、キョケ、といっているのは鳥が驚いた声かもしれません」 「トゥクトゥクといっているのはバイクの音だわ。鳥の鳴き声は犯人の電話口と私のところで届く時間に差が生じたの」 「ニワトリ小屋は江波くんのいる場所のすぐそばだ。となると、犯人がいる場所までは340m」 公園の地図から居場所を推測すると、噴水から340mでかつそれを監視できそうな見晴台だとわかった。 その時また公衆電話が鳴り出し、私は応対とアタッシュケースを鑑太にまかせ犯人の元へ急いだ。 「とうとう捕まえたわ」 「捕まえられるかな?いくぞ……」 フルフェイスで顔を隠した犯人が警棒を出してきたその時、突如背後の噴水で爆発が起こった。 「鑑太は大丈夫でしょうか?」 「だいじょーぶじゃにゃーい!にゃにゃにゃー!!」 黒こげで走ってきた鑑太が犯人を気絶させ、何が起こったのか訳のわからないうちに犯人の逮捕は成功した。 午前1時前。 私は博士たちから歓迎を受けてから、寒川刑事も待つ所長室に赴いた。 「それにしても、待ち合わせ場所に爆弾を仕掛けるなんてどこまでも卑劣なヤツね」 「犯人は南東京市警察署に連行された。早速だが、まだ人質は救出されていない。犯人の自宅の捜索へ向かっ てくれ。現場から採取したアタッシュケースの残骸は、お前に渡しておくからな」 「犯人は桐谷達彦(26)。アメリカ・マサチューセッツ州在住。現在は留学の休暇で帰国中で、港南区のマンシ ョンに住んでます。父は与党の大物国会議員桐谷茂です」 アタッシュケースの残骸の鑑定を物部さんに任せ、私たちは犯人のマンションへと向かった。 <犯人のマンションから左利き向けに置かれたパソコン・ノート・釣り欄に赤丸が入ったスポーツ新聞・ピッ キング用具・ふやけたガムテープ・車内の指紋・タイヤに付着した異物を入手> 「被疑者の車内から採取した指紋の中に被害者2名の指紋が見つかったわ。ピッキング用具にも被疑者の指紋 が付いていたわ。新聞の釣り欄には親指の指紋がベッタリついていたわ。赤いペンで21:48・5:15と書かれているわ」 「被疑者は犯行の数日前から当日にかけて、南東京市湾岸の地図に何度もアクセスしてますね」 「ガムテープの濡れた部分は海水だ。タイヤに付いていたのは馬糞だよ」 証拠は集まり、二つの誘拐事件の真相は明らかになった。 「ピッキング用具を使って桐谷は山元氏の家に侵入して、吸殻とスニーカーを持ち出して故意に現場に残したのよ」 その時、突然に警察署長の江波のおばさまから連絡が入ってきた。 「署に来て取調べを手伝ってもらいたいのよ。桐谷があなたを指名したの」
午前2時。 「何を訊いても完全黙秘。被害者の所在は依然として掴めない状況なのよ」 「動機なんてあるわけないだろ。だってやってないんだから」 「じゃあ、山元氏をターゲットに選んだ理由もわからないというわけですか」 「子供の頃、野球選手にサインをねだって拒絶されたことはあるかね?あれはかなり傷つくぞ」 「それが山元氏を事件に巻き込んだ動機なんですか?」 「さあな。俺は犯人じゃないからなあ」 「お父さんは国会議員ですね。あなたはお父さんを含めいろいろな人に迷惑をかけたと思いませんか?」 「迷惑だって?それがなんだっていうんだ!」 「あなたが爆弾を仕掛けたんでしょ?」 「違うったら、違う!どうせ信じてくれないだろうが」 終始不遜な態度で事件のことを直接は喋らなかったけど、爆弾のことを聞いた時だけは態度が僅かに違っていた。 しかし夜明けまでは間がなく被害者の捜索を優先して所に帰ろうとした時、桐谷は呟いた。 「ちょっと待てよ……ヒントをやろう。俺は釣りはしない」 午前4時半。 私たちはなんとか今ある証拠を使って、被害者の居場所を割り出すことにした。 「被害者は桐谷が何度もチェックしていた地図の場所にいる。釣りをしないということは、スポーツ新聞の釣 り欄で干満情報を見ていたに違いないわ。あの数字は今日の満潮時刻よ。人質は海岸のどこかに縛られているのよ」 「でも、一口に海岸といっても広いですよ」 「タイヤに馬糞がつく可能性があるのは競馬場よ。ここを通り抜けて行ける埠頭は第二埠頭よ!」 間一髪、被害者の救出は間に合った。 二日後。 休みをもらった明け方に所長室に出勤すると、そこでは剣崎検事らが一斉に暗い顔をしていた。 「桐谷が保釈された。桐谷の父親は大物国会議員だ。そちら方面から検察上層部に圧力がかかったんだろう。 今は選挙期間中だし、与党の支持率後退を狙った謀略だと抗議したんだろうな」 「選挙期間中は政治的な逮捕を控える傾向はある。実際桐谷は君以外には完全黙秘を続け、立件できるだけの 証拠は得られてなかった」 「ヤツはすでに拘置所を出て父親が手配した都内のホテルに移ったわ」 怒り心頭の私が抗議していると、所長へ電話がかかってきていた。 「桐谷が自殺したそうだ」 【File09・終】
すいません今日はここまでです 最後のFile10は今月中に投下します
未解決にあるソフトをプレイしているけど、仕事が忙しくてあまり進んでいない・・・ いつ頃投下できるかわかりませんが、念のため予約した方が良いでしょうか?
>>88 出来るようになって終わってから予約しろよw
万が一にも他の人がやり終えてて書くかもしれないじゃん?
予約されたら書く気しないかもしれんし
>>89 わかりました
20日まで連続出勤でプレイ再開は遅くなりますので、後日改めて予約します
PSPゲーム、コープスパーティブラッドカバー リピーティッドフィアー のストーリーを、まとめにある続きから教えていただけませんか?
【File10・歪んだ正義(後編)】 「桐谷が自殺したそうだ」 「じゃあ、さっそく現場へ……」 「今回はいい。警視庁の別の部署が担当するそうだ。江波もラボに戻れ」 「司法解剖は古畑さんが担当するんですか?」 「それはないと聞いている。今回の事件には科研のメンバーは一切関わらないようだ」 今日は有休を取れと言われて帰ったけど私たちはこんな結末に納得できるはずもなく、私たちは現場の帝都ホテルへと向かった。 1304号室の現場保全には、いつも通り落葉巡査があたっていた。 「落葉巡査。お願いがあります。私にも現場を見せてください」 「それはダメでアリマス。この事件の鑑識は警察の科捜研が担当しているでアリマス」 「だったら、話だけでもお願いします」 「……しょうがないでアリマス。午前11時、フロント係が部屋に電話をしたが返事がなかったそうでアリマス。高 鳥サブマネージャーがマスターキーを使って鍵を開けると、バスルームで自殺死体を発見したでアリマス」 それ以上の話すら教えてくれなかったけど、食い下がってなんとか許しを得ることができた。 「ただし5分間だけでアリマス。まもなく鑑識班が昼食から戻ってきますから。現場からは何も持ち出さないでください」 <桐谷の部屋で脱ぎ散らかした服の写真・血塗れのバスタブと落ちていたカミソリの写真・桐谷の遺言録音を入手> そこにあったノートパソコンに起ち上がっていた音声ソフトを動かしてみると、桐谷の遺言が流れてきた。 『今、すごく反省しています。亡くなった田所泰子さん。被害にあわれた谷口明美さん。爆弾で殺そうとした江波識子さん。 そして関係者の親族のみなさま。つらい思いをさせてすみません。私、桐谷達彦は死んでお詫びします。それでは、みなさん、さようなら』 次にロビーで第一発見者である高鳥サブマネージャーを見つけて話を聞いてみると、高鳥氏は私を科捜研の一員だ と勘違いしたらしくすんなりと話を聞くことができた。 「午前11時すぎでございました。フロント係から1304号室のお客様のことで部屋に何度電話してもお返事がない と連絡を受けました。部屋係とマスターキーを使って、室内を確認いたしました。そうしましたら、バスタブでお客 様が血を流しぐったりされていたのでございます。すぐに救急と警察に連絡しました。お医者様はお客様を診てすで に死亡しているとおっしゃいました。お客様は服を脱いでバスタブに入り動脈を切って自殺を遂げていました。遺体 は警察病院に運ばれました」 私たちは所に戻り、証拠の鑑定とともに古畑博士になんとか検視結果を教えてもらえるように頼んでみた。 「警察病院の監察医は僕の教え子だったな。しょうがないな。電話で聞いとくよ」 「声が妙に暗い感じなんだが、100%同一人物に間違いない。データは資料室に送っといたから」 「これは死体の拡大写真だ。死因はこの傷からの失血だろう。左腕にカミソリによる切り傷が1本だけ見える。躊躇 い傷はない。死亡推定時刻は今日の午前9時から10時の間だ」 「胃の内容物から大量の催眠剤が見つかったよ」 証拠が集まってくるにつれ、桐谷の自殺にはますます疑問が持ち上がってきた。 「この写真を見る限り、桐谷の腕に躊躇い傷はないわ。それから、カミソリを持ったのは右腕となるわね。桐谷は左 利きだったはずよ。脱ぎ散らかした服は自殺の特徴である身の周りを整理することと矛盾するわ」 「それに、自殺すると発見者や警察に己の裸が見られることがわかっているわけです」 「これは恥ずかしいことよね。録音遺書にも人名の中で引っ掛かるものがあるのよね。『きりや』を『きりたに』と 読んでるの。つまり誰かに読まされていることを伝えたかった……」 さらに犯人の目星をつけるために過去に同様の事件がなかったかどうか調べてもらうと、警察の機密情報から一件の 類似事件データ『幼稚園児死傷事件』が見つかった。 「被告人A(22)は合法ドラッグで酩酊状態のまま車を運転。自動車は道路を横断中の幼稚園児の列に突っ込み、 死傷者9名の大惨事となった。Aは責任能力を問えないと判断され立件は断念された。保釈の2日後、自宅浴室で 自殺しているAが見つかった。遺書はパソコンに音声データで残されていた」 『今、とても反省しています。亡くなった桜井みかちゃん、田島裕子ちゃん、川田元気くん、そして、すずらん幼稚 園のみなさま。つらい思いをさせてごめんなさい。私、◯◯は死んでお詫びします。ご迷惑をおかけしました』 同様の事件の存在に他殺の確信を持ったけど犯人の目星まではつかず、私たちは思いきって所長に直談判することにした。
その直前、剣崎検事からいきなり電話がかかってきた。 「もしもし、江波くんか?ちょっと君の様子が気になったんでね。今晩帝都ホテルで人と会うんだが、よかったらそ の前に一緒に夕食でもどうかね?」 断って所長室に行ってみても、所長はやはり首を縦には振らなかった。 「地検は立件しない方針を固めた。それより、どういう了見で勝手に現場のホテルへ行った?ともかく桐谷の事件は もう終わった。おまえの他殺説は絶対誰にも話すな。話は終わりだ。家に帰れ」 家に帰って項垂れていると、唐突に落葉巡査から電話があった。 「ちょっとお話があるのでアリマス。電話では話せないのでアリマス。昭和名画座に来ていただけませんか?」 慌ただしく電話を切った巡査になんの疑問も抱かず映画館に行っても当の巡査の姿はなく、そこで暇潰しに映画を見 ていると真後ろから話しかける声がした。 「振り返らないで。そのままの姿勢で聞いてほしいのでアリマス。法律には様々な抜け道があります。知っての通り、 それが結果的に悪をのさばらせる温床になっています。誰かがそれを糾さなくてはいけない。それが、我々『火刑法 廷』の役目なのでアリマス。我々は熱に浮かされたような無秩序な集団ではないのでアリマス。アナタは心がまっす ぐな人です。我々の仲間に加わる資格は充分です。やり甲斐は保証します。どうでアリマスか?」 「ひとつ聞いていいですか?アナタが桐谷を殺したんですか?……そんなわけないですよね?」 「社会改革という大きな目的のために小さな死は仕方がないのです!そのことは、わかってください」 「いいえ、わかりません!たしかに、私も桐谷が保釈された時はやりきれなかったわ。でも自分が罰を下すのは違う と思う。落葉巡査の方こそ、過ちに気づいて!それじゃ、私はこれで!」 「待ってください!あなたは自分の置かれた立場が全然わかっていない!あなたは知りすぎている。それに、あなたは選ぶ側じゃない。 これが本当にラストチャンスかもしれないんでアリマス!止まるんでアリマス。ここから出ていっちゃいけない!」 映画館を出ると、見ていたらしい査之介が話しかけてきた。 「拙者の時代にもいましたよ。法では裁けない極悪人を闇で裁こうとする私刑集団は。拙者も識子どのと同じ意見です……あぶない!」 突然の銃声に驚いて、私は見知らぬ街を無我夢中に逃げた。 家に帰れず行くあてもなく、なぜかおばさまや剣崎検事にも電話が繋がらない。 そこで仕方なく、寒川刑事を頼ることにした。 「あの、唐突なんですが今晩そちらに泊めていただけないでしょうか?」 「まあ、いいわ。あまり遅くならないうちに来てよ」 寒川刑事のマンションで見たニュースでは、すでにさっきのことが報道されていた。 「本日午後7時ごろ、城西区名画座通で発生した警官射殺事件の続報です。亡くなったのは、南東京市警察署の落葉 一郎巡査です。後頭部に銃弾を受け即死でした。警察では犯行時刻行動を共にしていた知人の行方を追っています」 「落葉巡査と行動を共にしていた知人ってアナタよね、江波さん……?」 「寒川さん、話を聞いてください。その後は、寒川さんの好きなようにしてくださってかまいません」 私が今までのことを話すと、意外にも彼女はそのまま信じてくれた。 「あなたの話、信じるわ。で、これからどうするつもりなの?冷静になってこれまであったことを振り返ってみたら」 考えに考えた末、私は結論を出した。 「寒川さん。科研本部へ行ってきます。今動かないと、真実は永遠に闇に葬られる……そんな気がするんです」 「わかったわ。死なないでね。これでも、アナタと組むのけっこう気に入ってるんだから」
とりあえずそのままの格好というわけにはいかないので、科研には出前に変装して入りシモーヌさんに協力を求めた。 「私になりすまして情報にアクセスしたいというわけね?いいわよ。そういえば、アタッシュケースの残骸が届いてるけど」 「時間になったら爆発する仕掛けだ。より焦げていたのは鞄の内側だよ。これはどういうことだかわかるかね?」 「ということは、アタッシュケースを最後に閉じた人物が私や桐谷を殺そうとしたってこと……?」 「巡査の司法解剖を行ったのは全く面識のない人物だ。解剖後、すぐに出国しているな。どうもエライ人物が圧力を かけてハワイ在住の名誉教授を担ぎ出した形跡がある。すでに捏造データにすり替えられている可能性もあるな」 それでもなんとか証拠を探すために、今度は所長室を探ってみることにした。 「所長は帰ったけど、あの部屋には手強いやつが一匹いるでしょ?一か八かだけど、私に任せて」 所長秘書インターフェースの対応をシモーヌさんに任せ、私たちはなんとか所長室に潜入した。 所長室にはなぜか落葉巡査の司法解剖報告書があり、ダイヤル式の小函からは事件に使われたと思われる拳銃が見つかった。 『背後から銃弾を一発撃ち込まれ、即死状態であった。弾は旋条痕が識別できないほど変形。拳銃は現場にあった落 葉一郎巡査の所持品と確認。銃弾は2発発射されていた。また拳銃からは江波識子の指紋が検出されている。彼女は 同日夕刻より行動を共にしていた。死亡推定時刻は狙撃時刻とほぼ同時の午後7時と推測される。事件の瞬間を目撃 した人物は現時点では現れていない』 しかしそれらを見ているところで、部屋に戻ってきた所長に見つかってしまった。 「所長、どうしてアナタの部屋に落葉巡査殺しの証拠品が揃っているんですか!?所長が火刑法廷の黒幕なんですか?」 「軽々しくその名前は口にするな。あまりにも危険だ。今回おまえが巻き込まれたようにな」 「そろそろ全てを話してもいい頃なんじゃないの」 同時に現れたのは、なんと江波おばさまだった。 「岩原所長とは、1年前から極秘である事件を追っているのよ」 「1年前可菜川県内で起こった幼稚園児死傷事件のことは知っているだろう。あの犯人が保釈後に不可解な自殺を遂 げたことに関心をもち調べ始めた。だが調査をはじめてまもなく、事件の背後には恐ろしい組織が介在していること を知った。敵はわれわれ捜査当局の内側にいる」 「そう。それもかなり上層部に。私たちは慎重な上にも慎重を重ね、捜査を進めてきたの」 「ということは、私がそれを全部ぶち壊したと?」 「一部はな。でも悪いことばかりじゃない。今回の件で敵も証拠を残した。おかげで、組織の全容はあらかた掴むこ とができた。黒幕は剣崎検事だ。アタッシュケースに爆弾を仕掛けたのは最後にアタッシュケースを閉めた剣崎だ」 「待ってください!そうなると、爆弾は桐谷を殺害するためではなく最初から私を……?」 「この際だから、一つ謝っておきたいことがある。警察の内部情報に接続する時に若い女性になりすました」 「つまり、ずっと前から事件の情報を閲覧していた人物が剣崎検事の前に現れウロチョロしはじめたと?」 しかし、剣崎検事をいかにして逮捕するかは難題だった。 「まずおまえへの疑いをなんとか払拭したいな」 「でも、私には巡査を殺す動機はないし硝煙反応だって出ないはずです!」 「奴らはそれくらい捏造する。私は江波警視正と今後について話があるから、おまえはラボに戻って証拠を調べておけ」 「検視は大体終わったよ。さきほど所長からゴーサインが出て急遽、葬儀場に駆け付けたよ。もし銃を発射していたなら 掌から火薬残渣が見つかるはずだが、残念ながら検出されなかったな。頭部の銃創には火薬輪があったよ。死亡6時間以内に 食事はとっていなかったが、胃の中から未消化の植物の葉っぱが見つかった。胃に入って1時間程度のようだな。ただ気になるのは、再解剖のことを検察は把握してなかったようだな」 「これは蝿取り草の葉っぱだよ。それにしても、普通食べないよ」 未だ決定的な証拠に欠く私たちは、所長室に戻って思いきって所長に進言した。 「所長、剣崎検事の自宅を強制捜査できないでしょうか?」 「強制捜査ってアナタ、相手は検事なのよ!?」 「いや、悪くないかもしれない……どのみち、ここから先は一か八かの賭けの連続だ!」 私と江波おばさまは、常世区にある剣崎検事のマンションへと向かった。
「昭和名画座通警官射殺事件に関して、証拠隠滅のおそれがあるため強制捜査を行わせていただきます」 「これだけのことをして何も証拠を見つけられなかったら、タダではすまさんぞ」 「江波、私は奥のリビングを調べる。オマエは玄関のあたりだが、その前に検事から話を聞いておけ」 現役の検事への尋問はかなり緊張したけど、なんとか心を落ち着け問いかけた。 「今晩の行動を教えていただけますか?」 「午後7時半、帝都ホテルに着いて警察本部長と会食だ……」 「7時半以前のことが知りたいんです!つまりアリバイはないということなのですね?」 「そ、そうだ……」 「あなたは落葉巡査をご存知ですか?」 「会ったこともないし面識もないね」 「あなたは銃を撃ったことがありますか?」 「あるわけないだろ!いい加減にしないか!」 <検事のマンションで葉っぱのちぎれた観葉植物・一枚だけ洗っていた洗濯物を入手> 「終わったようだな。江波くん。キミのこれからの人生は後悔の連続になるだろう」 「その言葉、そっくりアナタにお返しします」 しかしその場で決定的な証拠を見つけることはできず、私たちは肩を落として科研に帰った。 「江波、もう我々は後戻りできないところまで来た。立件可能な証拠が見つかれば我々の勝ちだ。ダメなら我々は終わる」 「えっ、これどこで手に入れたの?これだよ、さっき巡査の胃から見つかった植物の葉は!蝿取り草だよ」 「ダメだ。もし火薬残渣があったとしてもこの分析器の精度では無理だ。サマー9ならなんとかなるかもしれないな」 あとは、その大型放射光施設からの報せが希望だった。 「緊急メールが届きました。送信元は国立放射線研究所からです」 『結果[火薬残渣アリ]』 私たちはそれらの証拠を持って、既に剣崎検事が連行されている南東京警察署に向かった。 「あなたの部屋にあった蝿取り草の葉っぱの一部が落葉巡査の胃から発見されました。落葉巡査は嚼まずに飲み込ん だので、ちょうど大きさも一致しています。落葉巡査は自分の死の可能性も予感していたから、あなたの部屋にいた ことがわかるサインとして蝿取り草を咄嗟に口にいれたのです」 「そんな物証で公判を維持できると思っているのか?」 「これがあなたが犯罪に関与した動かぬ証拠です!検事の衣類から火薬残渣が検出されました。剣崎さん、アナタは 銃も撃ったことがない落葉巡査も知らないと言いましたね」 「さすが江波くん。感服した。そうだよ、君の指摘どおり私が落葉を処分した。我々は秘密結社だ。君に正体を明か し勧誘も拒否された。処刑する、これ以上の理由があるというのかね?私はね、最初から君を殺すべきだと主張して いたんだよ。ただ、落葉がチャンスを与えてほしいと懇願したのだ。自業自得だよ」 「剣崎検事、アナタには組織のことをすべて話していただきますよ」 「それはどうだろう……私の仲間がそんなことを許すかな?」 「危い!伏せて!」 その時一発の銃声が轟き、剣崎検事は倒れた。 ライフルの銃弾が取調室の小さな窓から侵入し検事の頭部を貫通。即死だった。 結局剣崎検事は事件について多くを語らぬままこの世を去り、書類の上では事件は終結した。でも本当に終わったのだろうか。 剣崎検事は今際の科白で『私の仲間』と言った。言葉通りの意味なら、組織は生き延びている…… 火刑法廷はふたたび歴史の闇へと沈んでいったが、いつの日か恐怖と共に我々の前に姿を現すことだろう…… その時こそ、私は逃がさない。 それから私はあいもかわらず科研の一員として、信じられないような激務に耐えているのです。 これはこれでやり甲斐を感じていたりする今日このごろなのであります。 【File10・終】
これでTHE鑑識官は終わりです どなたかFCのファイアーエムブレム外伝をお願いします 特に『暗黒竜と光の剣』との接点を教えてください
パスワードが必要だから、wikiのメニューの項目にあるスレを65から66に変えられない
99 :
ゲーム好き名無しさん :2013/09/22(日) 20:29:13.35 ID:6StAsDVj0
3DS「ファイアーエムブレム覚醒」をお願いします
未解決一つ書き上げたので投下したいんですが、ここに投下して大丈夫でしょうか? まとめwiki側の掲示板に投下した方がいいならそうします いずれにせよ投下自体はするので、携帯アプリ「テイルズオブコモンズ」予約します
むしろここじゃいけない理由がわからない
>>101 何やら同時進行してるようでしたので、念のため優先があるのか確認をと
問題ないようなのでテイルズオブコモンズ投下します
他のテイルズアプリはプレイできなかったので他の方よろしく
テイルズオブコモンズ〜変わりゆく世界 信じる想い 共に歩んでゆくRPG〜
1レスで分かるテイルズオブコモンズ
人と精霊が、生まれてから死ぬまでずっと命を共有し、共に生きる世界・ディオニス。
二大国家による大戦の頃から何故か精霊が誕生しなくなり、人々は精霊を模した機械と共に生きるようになった。
しかし戦争の影響か、次第に自然や生態系に異常が発生し、人々は救済を求めるようになる。
そんな折、戦後初めて精霊を得たアルヴィンとセフィナが救済に必要な道具を見つけ出し、世界救済は間近となる。
ところが味方のフェルスが彼らを裏切り、道具を奪って世界崩壊の儀式を行ってしまった。
世界に絶望していたフェルスは、人間を間引いて、選ばれた人のみが救済を受けるべきだと考えていたのだ。
儀式により復活した古の精霊の王は、フェルスの考えとは違い、人を絶滅させようとした。
王は、勘違いに愕然とするフェルスを取り込むと、王を倒さんとするアルヴィンらに語った。
太古、人は精霊によって生み出されたが、やがて精霊に刃向かうようになった。
一人の精霊が、双方の命を共有させることで争いを収めたが、今度は人同士が争うようになった。
精霊が誕生しないのは、精霊がそんな人を拒んだからだが、人はそのことに気付かず代用品まで創る始末。
これほど愚かな生き物はこの世界には不要。我々が始末をつけるのは当然のことではないか。
私たちは友として、彼らと共に生きていたい――言葉に詰まったアルヴィンらに代わって、その精霊達が言葉を返した。
種族や性別、国や文化が違おうと、人や精霊は共に生きていける。二人は精霊と共に王へ戦いを挑む。
破れた王は、人の心と力を見守ってみようと言って命の共有を解くと、全ての精霊らを引き連れ空へと消えていった。
何度となく戦争を繰り返してきた二国だったが、この混乱の中で絆を強め、ついに一つの国となる。
それからしばらくして、精霊が生まれると言い伝えられる場所に、一体の精霊が姿を現すのだった。
完
以下詳細版に続く
テイルズオブコモンズ詳細 アルヴィン 主人公。ユピテル人とユンファヤング人のハーフ。両親はすでに亡く、叔父とユピテルで暮らす。 子供っぽく少々我儘だが、徐々に成長して周囲を見るようになる。機械を扱うのが得意。十代後半。 セフィナ ユンファヤング人の少女。華皇旅団本部のある町に一人住んでいる。ユピテルが嫌い。 困っている人を放っておけない。アルヴィンと接するうちユピテルへの見方が変わっていく。十代後半。 清雲 華皇旅団の地方隊長のユンファヤング人。二人の保護及び教育係。天然ジルフィクシィを持つ。 ユンファヤング王への忠誠は厚いが、どちらかに偏ることなく客観的に物事を見られる大人。四十代? ユウ 出身地など、名前以外が謎のド天然少女。やはり天然ジルフィクシィを持つ。 助けてくれたアルヴィンを兄のように慕う。外見より幼く、独自のあだ名を含め変わった喋り方をする。 ディオニス………世界の名前。物語開始十六年前まで、二国が三度にわたる世界大戦を行っていた。 ユピテル…………大統領を元首とする国。科学技術に優れ、発展著しいためか古いものを軽んじる傾向がある。 ユンファヤング…王を元首とする国。伝統を重んじるため古風なものが多い。軍の他に優秀な忍びを有する。 華皇旅団…………二国の民からなる、華皇輪という秘宝を探す組織。大戦後に和平の象徴として創設された。 天然ジルフィクシィを持つものが主なメンバーの様子。 華皇輪……………6枚からなる鏡の総称。世界の根幹に関わる秘宝だが、物語当初に発見されているのは1枚のみ。 ジルフィクシィ…一人に一体憑く精霊のようなもの。生死を主の人間と共にする。 大戦の頃から自然のもの(=天然)が現れなくなり、現在は機械のジルフィクシィ(=人工)を使っている。 天然、人工を問わず、ジルフィクシィが死ぬ(機能停止する)と主である人間は仮死状態に陥る。 ※TOCにおけるアルヴィンは、TOX及びTOX2のアルヴィンとは一切関係ありません。
第1章 母の故郷へ向かい旅をしているアルヴィンは、不思議な歌を追って森の奥の神殿に辿り着く。 神殿にはセフィナがいたが、彼女は歌の主ではなく、ただ天然ジルフィクシィの出現を祈っていただけだった。 そんな風に二人が互いの事情を話していると、突然の光と共に二体の天然ジルフィクシィが現れる。 天然ジルフィクシィの出現に戸惑う二人。そこに謎の幼女が現れ、天然ジルフィクシィに襲いかかった。 腕の立つ幼女に圧倒され絶体絶命となった二人だったが、幸運にも通りがかった清雲に助けられる。 アルヴィンとセフィナは「戦後初の天然のジルフィクシィの主」として華皇旅団に保護されることになった。 華皇旅団の本部にて、被保護者兼旅団員となった二人は、清雲と共に華皇輪を探す任に就く。 旅を始めて間もなく、不思議な歌を耳にした一行は、奇妙な隠し通路の先に華皇輪を見つける。 奇妙なことに、不思議な歌はアルヴィンとセフィナにしか聞こえないようだった。 清雲は一連の出来事を自身の王に伝えるべく、ユンファヤングの都へと向かうと告げた。 ユンファヤングの都で王に謁見したアルヴィンらは、ユピテルの大統領へ書状を届けることになる。 森の神殿で襲撃を受けた幼女の言動が、かつてユピテルに存在した宗教団体の思想と酷似していたのだ。 一方、アルヴィンは、己の父がユピテルの騎士、母はユンファヤングの隠密だったと知り、複雑な気持ちを抱く。 (アルヴィンの父母は、互いの身分を知らずに出会い結ばれたが、戦争中は各々の国の命に従い戦った) ユピテルへの道中、謎の集団に襲われはしたものの、一行は無事ユピテルの都へ到着する。 だが大統領は清雲の黒幕=ユピテル説を一蹴し、ことによってはまた戦争になると脅しをかけてくる。 その後一行はアルヴィンの家で今後を話し合うも、セフィナがアルヴィンとの意見の相違から家を飛び出す。 アルヴィンが清雲に窘められていると、外から悲鳴が聞こえてくる。道中襲ってきた集団にセフィナが浚われたのだ。
第2章 世界に二人だけの希少な存在であるアルヴィンとセフィナは、各所から狙われていた。 セフィナを一人にしたことを悔いながら、アルヴィンらはユピテルの秘密組織の研究所へと向かう。 見張りを上手くかわし、セフィナを見つけた一行だが、研究所は証拠隠滅のため火に包まれてしまう。 来た道を炎に呑まれ絶体絶命となったとき、アルヴィンとセフィナがあの歌を耳にする。 導かれるように歌を追った先には、戦時中に掘られたと思しき、ユンファヤングへ通じる隠し坑道があった。 坑道を進む途中、一行は例の幼女に襲われているらしい(?)ユウを見つけ、助太刀する。 相変わらず天然ジルフィクシィを狙う幼女を倒すと、自ら宗教信者の生き残りを名乗って消えた。 ユウを加えた一行は、拉致されていたセフィナの体調を考え、坑道出口近くの寺院で休息をとる。 ここでまた歌を耳にした二人は、寺院地下にてまたしても華皇輪を発見する。 旅団本部に華皇輪を預け、アルヴィンらは一連の報告のためにユンファヤングの都へと向かう。 城にて、一行と王が収集したユピテルの情報を総合して推察していると、慌てた様子の隠密が現れる。 華皇旅団本部が何者かに襲撃され、保管していた華皇輪三枚全てが奪われたというのだ。 王の命により隠密の里に向かった一行は、隠密の長からユピテルの長官が怪しいという話を聞く。 再びユピテルへと赴いた一行は、大統領が仕事、長官が休暇でそれぞれ不在だと知る。 何故要職の人間が二人同時に不在なのか。大統領不在の隙を狙って、長官が何かをするのでは? 急ぎ一行は街から離れた長官の屋敷へと向かうも、長官は屋敷の奥で変わり果てた姿となっていた。 アルヴィンは屋敷にいた騎士を問い詰めるが、大統領の命で不審な動きのある長官を調べていただけだった。 騎士は代わりに自身の調査結果の一部を明かし、華皇旅団地方隊長の一人に不審がある、と語った。
第3章 ユピテルの都に戻ると、大統領の不在に加えての長官の急逝に不穏な空気が広がっていた。 ユンファヤングに向く疑いの目に複雑な思いを抱くアルヴィン達だが、一度旅団本部へ戻ることに。 ところがその旅団本部のある街も大騒ぎになっていた。旅団本部が爆破され、総司令が暗殺されたらしい。 ユピテルの高官に、旅団の総司令……嫌な予感を覚えた一行はすぐさまユンファヤングの都へ向かう。 一行の予想通り、幸い軽傷に終わったものの、ユンファヤング王も襲撃を受けていた。 そこへ暗殺された筈の総司令が現れ、旅団襲撃はユピテルの騎士の仕業だと告げる。 絶対的な証拠はないものの、提示された状況証拠により、次第にユピテルを疑う空気が漂う。 ともあれ、世界の根幹に関わる秘宝を奪われた今、残りを掌握する他に道はない、と総司令は言った。 ユピテルの調査は隠密らに任せ、アルヴィンらは残りの華皇輪を探すことになる。 あちこちから得た情報をもとに、一行は残された三枚の華皇輪を次々に発見していく。 最後の華皇輪を入手した時、不思議な歌の主である女性・カナは、華皇輪を頼むと言って消えた。 ジルフィクシィが現れなくなった頃から、世界の気象や生態系は日に日に異常を増している。 何かが、ディオニスに起きようとしているのだろうか。華皇輪を持って、一行は旅団本部へと急いだ。 華皇輪発見の報告の最中、不在だったユピテル大統領が世界に向けての通信を行った。 「ユンファヤング及びユピテルは、ここ最近の混乱には無関係であり、全ては長官の一味の策謀である」 戸惑う一行に、総司令が「例の宗教団体は、かつて大統領が組織したもの」という衝撃の事実を告げる。 総司令の話をどう考えるべきか。通信のことも含め真実を聞くため、一行は大統領が身を潜める要塞へと急ぐ。 静まり返った要塞の奥には、ユピテル騎士団員達の亡骸と、旅団の一員であるフェルスとキーナがいた。 すっかり荒れ果てた様子の室内に驚愕しつつ、アルヴィンは二人に説明を求める。 大統領の身内であるフェルス達は、ユピテルの挙動に疑念を抱き、話を聞くべく要塞へ進入した。 しかし問答無用と騎士団を仕向けられ、応戦する間に、大統領は行方不明の華皇輪を持って姿を消したのだ。
第4章 大統領の逃亡で元首を失ったユピテルは、同じユピテル人である総司令が大統領を代行することになった。 ユンファヤングで王に報告を行った一行は、「天地龍脈解放」という華皇輪を使った救世の儀式があることを知る。 そのために旅団は華皇輪を探していたのだが、実はまだ、「龍脈文書」という儀式の説明書が必要らしい。 救世の道具とされる華皇輪だが、強大な力を持つがゆえ、使い方を誤れば世界崩壊をも引き起こしてしまうのだ。 アルヴィンらは文書を入手するため、忍びからの情報をもとに砂漠の果ての大遺構へと向かうことになった。 異常気象に荒れる砂漠を抜け、途中漆黒の翼なる珍妙な三人組に遭遇しながら、アルヴィンらは遺構に辿り着く。 遺構の最奥では、姿を消していた大統領が総司令を襲撃しており、一行に気付くとすぐさま逃走した。 総司令は一行と同様に文書を捜索し入手したのだが、その文書を狙っていた大統領に襲われたらしい。 ともあれ、これで状況は一転して大統領に不利となった。あとは奪われたままの華皇輪を見つけるだけだ。 遺構から戻って休息に寄った街で、清雲は子供から一行宛の大統領の密書を受け取る。 内密に一行だけに会いたい、という密書。大統領の真意を問うため、一行は指定された場所へと向かう。 漸く対面した大統領は予想外の真相を語った。黒幕は大統領ではなく、華皇旅団総司令その人だったのだ。 フェルスも総司令の仲間であり、要塞での一件は、真相を知る大統領を消して黒幕の疑惑を事実とするため。 (ただしキーナに関しては、フェルスを愛するがゆえに良いように操られている、と大統領は苦い顔をした) 華皇輪強奪も、旅団襲撃も、長官襲撃やユンファヤング王襲撃に至るまで、全て総司令の自作自演だったのだ。 総司令の目的は、世界の救済と、争いの原因にもなる華皇輪を闇に葬ることだ、と大統領は言う。 しかし目的が正しければ手段を誤っていい筈がない。大統領は総司令を見つけ連行するよう一行に告げた。 総司令は、今は閉鎖された宗教施設の地下で、酷い傷を負った状態で発見された。 辛うじて意識のあった総司令は、一行にフェルスを止めろと告げ、何があったかを告げ、息を引き取る。 フェルスは、世界崩壊という目的のために、総司令に従うフリをして時期を見計らっていたのだ。 キーナと、フェルスに心酔する旅団地方隊長を連れ、フェルスはユピテルのエルプズ塔へと去った。 道具が揃ってしまった今、世界崩壊まで時間がない。アルヴィンらは急ぎ塔へと向かう。
最終章(1/3) 塔に到着した一行は、塔の機能を統括する機械のところへ向かうが、そこには例の幼女が待ち受けていた。 フェルスが天然ジルフィクシィを餌に呼んだ幼女だったが、もはやアルヴィンらの敵ではなかった。 ついに力尽きた幼女は、天然ジルフィクシィが羨ましかったと本心を零すと、永い眠りについた。 時が違えば或いは、と落ち込むセフィナ。そこに機械を操作していたアルヴィンが顔色を失くして戻った。 フェルスは、全ての人工ジルフィクシィの機能停止、つまり世界中の人間の仮死を狙っていたのだ。 機械を使用不能にした一行だったが、直後に巨大な地震が発生し、遠方に天高く光の柱が立ち上った。 旅団本部のある町に戻ると、人工ジルフィクシィが機能停止し、その主である多数の人々が仮死状態になっていた。 機械は停止させた筈……一行は光の柱が立ち上ったという旅団本部を調べることに。 隠された地下室の奥には儀式場があり、傷ついた姿のカナがいた。ついに世界崩壊の儀式が成されてしまったのだ。 カナは苦しげな様子で、全ての始まりである森の神殿に来るように告げると消えてしまう。 町で聞いた「巨大なジルフィクシィに似た影」の目撃談を不気味に思いながら、一行は森へ向かう。 森の神殿の奥、アルヴィンとセフィナのジルフィクシィが現れた部屋で、一行は救済への決意を新たにする。 通路を進み、立ち塞がった地方隊長を退けるも、神殿に入った筈のフェルス達の姿はどこにもない。 アルヴィンらは、最奥の部屋で見つけた転送装置のような光へ飛び込んだ。 転送先は一面の銀世界だった。フェルスを追うため雪道を進む一行は、ねこにんの村を見つける。 休息を求めて入ったその村は、なんとユウの故郷であり、ユウは暫く行方不明になっていたらしい。 行方不明の間に発生した村の問題を、意気込むユウに引き摺られて一行は解決し、ねこにんの村に再び平和が戻る。 安心する一行の耳に、カナの歌が聞こえてくる。急ぎ声の方向へ向かうと、ねこにんに囲まれたカナがいた。 フェルスが行った崩壊の儀式が、ジルフィクシィの王ヤルトウェイを生み出してしまったとカナは語る。 このままではヤルトウェイは世界を崩壊させてしまう。阻止するにはヤルトウェイを倒さなければならない。 それではフェルス達はどうなるのか?その質問にカナは答えず、雪原の先にある空中都市に来るよう告げて消えた。
最終章(2/3) 明日が最終決戦になるのかもしれない。ユウの家でそれぞれ夜の時間を過ごす一行。 ユウは久しぶりの我が家に安心したのか、眠気に襲われて幸せな夢の中に落ちていった。 清雲とそのジルフィクシィは、かつての大戦前夜を思い出し、明日の共闘を誓い合った。 セフィナとアルヴィンは、広場のベンチで空を見上げて、この旅で得たことについて語り合った。 正反対の価値観の持ち主であった二人を含め、皆大切な仲間となれたように、きっと誰もが理解しあえると。 村の北の森から、ディオニスの遥か上空に浮かぶ空中都市へ転送した一行は、ヤルトウェイがいるという神殿へ急ぐ。 度々導くように現れたカナは、空中都市とジルフィクシィ、そして天地龍脈解放とは何かを語っていった。 空中都市はもともとジルフィクシィの都であり、最奥の神殿は歴代の王の住まう場所だったこと。 天地龍脈解放とは、太古に封印されたヤルトウェイの強大な力を、救済の力として利用するものであること。 信じがたいことではあったが、繋がっていく事実に納得せざるを得なかった。 古びた神殿の封印を解きながら先に進むと、探していたフェルスとキーナが待ち受けていた。 フェルスは、人類は一度滅亡せずにはまともな再生などできず、自分はそのために選ばれたのだと信じ切っていた。 アルヴィン達を放置したことを失敗だったと言い捨てたその顔に、初対面時の優しい先輩の面影はない。 フェルスに従うと決意したキーナも説得には応じない。二人を止めるには戦うしかなかった。 追い詰められたフェルスは、「自分は選ばれた筈なのに、なぜ力をくれない」とヤルトウェイに問いかける。 が、勘違いも甚だしいと鼻で笑ったヤルトウェイは、用済みとなったフェルスとキーナを己に取り込んでしまう。 二人を返せと一行は迫るが、ヤルトウェイは聞く耳を持たず、封印される前から見てきた人の傲慢さを語る。 ジルフィクシィによって作られたにも関わらず、ジルフィクシィに刃向かった人は、ヤルトウェイを封印したこと。 あるジルフィクシィの女王が、両者の命を共有させることで争いを収めたが、今度は人同士で争い始めたこと。 挙句ジルフィクシィの代用品を創りだし、ジルフィクシィが現れなくとも何も感じなくなったこと。 全ては人の、自らを正義と決めつけて他者を受け入れず、排除しようとする性質に端を発していること。 そしてジルフィクシィが現れなくなったのは、そんな人の傲慢さをジルフィクシィが拒んだのが原因であること。 衝撃的な事実に言葉を失う一行。 勝利を確信したヤルトウェイは、一行のジルフィクシィ達にそんな傲慢な人など捨ててしまえ、と語りかける。 ところがジルフィクシィ達は口々に、主と自分たちは互いに望み望まれている。これからもそれは変わらないと返した。 逆上したヤルトウェイは、ジルフィクシィ諸共一行を消さんと襲いかかった。
最終章(3/3) 激闘の末、アルヴィン達は勝利を収める。 互いに強く望みあって出会えたアルヴィンやセフィナのジルフィクシィは、創造主を超える奇跡の象徴だった。 再び現れたカナは、私たちは誤っていたのかもしれないとヤルトウェイに語りかける。 ジルフィクシィと人の命の共有は、呪縛でしかなかったのかもしれない――寂しげに言うカナに、アルヴィンらが反論する。 確かに自分達とジルフィクシィは縛られているが、無理矢理共にいる訳ではなく、望んで共にいるのだと。 人の争いも、そもそもは互いに良かれと思う心と価値観の差に起因したもので、人は争いを望んでなどいなかったと。 少し考え、ヤルトウェイは言った。人が我らを超えられるのなら、今度こそ互いを認め合えるかもしれない。 ならば我らジルフィクシィは空に還り、人が真の平和を手に入れられるかどうか見守ることにしよう、と。 フェルスとキーナを返してヤルトウェイは消え、カナもまた、人のこれからに期待していると告げて消えた。 そして一行のジルフィクシィ達が輝き始める。ヤルトウェイが告げたとおり、別れの時が来たのだ。 再会を信じ、それぞれのパートナーに別れの挨拶をする一行。 ジルフィクシィと人は、本当はずっと昔から、目に見えない深いところで繋がっていたのかもしれない。 ならば遠からずまた会えるだろう。そう言い残し、ジルフィクシィらは空に還っていった。 多大な時間がかかるだろう。問題も数多と出るだろう。けれど強く願い行動していけば、いつか奇跡は起こせる筈だ。 その日、旅団本部のあった街で、復帰したユピテル大統領とユンファヤング王が宣言し、両国は一つの国ととなった。 人々が歓声を上げる中、風に揺れる国旗は、かつての華皇旅団のマークが描かれていた。 森の神殿の奥で、アルヴィンとセフィナはそれぞれのジルフィクシィに最近の出来事を報告していた。 まだジルフィクシィ達は戻ってきていないが、初めて出会ったここからなら、彼らに届く気がしていた。 ふとアルヴィンが時間を確認して慌てだす。清雲との約束の時間に遅れていたのだ。 また来るとだけ挨拶して、慌てて神殿を駆け出していく二人。 誰もいなくなった神殿に光が満ちる。光が収まったその場所に、一体のジルフィクシィの影があった。 完 補足 ユウ 外見や言葉遣いは趣味で、実はねこにん。何気に公式イラストでも耳が見えない。 偶然空中都市に迷い込み、足を滑らせるも傘でふわふわ落下し無傷、その後アルヴィンらと出会ったらしい。 フェルス ユピテル大統領の養い子で旅団の一員。孤児を理由に苛められたこともあり、本当の家族を求めている。 自分にのみ聞こえる「声」を本当の家族と盲信し従っていたが、「声」は現実逃避からくる幻聴だった。 キーナ 華皇旅団頭領(父)とユピテル大統領(母)の娘。フェルスに恋愛感情を抱き、強く依存している。 父母は考え方の違いから離婚しており、父を嫌う様子が度々見られるが、本心ではない。 カナ 不思議な歌の主。一行を時に導き時に助ける。「歌姫伝説」として昔から語り継がれている。 明言はされていないが、人とジルフィクシィの命を共有させた女王の化身だと思われる。 モバイル版でもシリーズお決まりの要素は幾つかありました。
去年くらいにGBAのデビチル闇の書書いた人です あれから光の書も発見してプレイしたんだけど規制やらで書き込めなかった 次レスから始めます
メインの登場人物は前に投稿した闇の書と変わらない 前に書いてなかったランドと光の書ではよく絡む反乱軍のメンバーの紹介をしておく ランド(名前変更可能) ジンのパートナー。ソルレオンと言うデビル。光属性。 シュン ヴァルハラ出身のデビルチルドレンで反乱軍のエース的存在。 ジュディ 反乱軍のメンバー。 ナオミ 反乱軍のメンバーで酒場でピアノ演奏をしながら情報収集をしている ドレイル 反乱軍のリーダー。実は・・・ ブル&ガイ ミノタウルスの兄弟。終盤仲魔にすることができる。 場所はヴァルハラの時の塔。 亜美と呼ばれる少女が1人の少年(シュン)と何か話している。 亜美は「光と闇の力」を探すために何処かに旅立とうとしているようだ。 場所は変わり、いきなり「ノルン」と名乗る女神が現れる。 名前を聞かれ(ここで主人公の名前を入力、ここでは「ジン」にしたことにする)、答えるとノルンの後ろの扉から転生の旅が始まる・・・ またまた場所は変わり、200X年の10月、東京原宿の地下街にあるゲームセンター。 「バトルネット」と呼ばれるデビルを戦わせるゲームで遊んでいたジンの元にレナがやってくる。 「学校で凄いものを見つけた」と言うレナと一緒に小学校へ。 ジンとレナはまだ授業が終わっていないアキラを誘いに行くと、ちょうど授業が終わりアキラが教室から出てくる。 レナが見つけた「凄いもの」とは「デビル図鑑」と言う本らしい。しかもデビルを呼び出す契約の言葉まで書いてあるんだとか。 デビル好きなジンは大はしゃぎ。デビルを呼び出そうと張り切っているとアキラの教室から見たこと無い女の子が現れる。 彼女は「亜美」と言い、今日アキラのクラスに転校した来たらしい。 何故デビルを呼び出そうとするのか?と問う亜美に「自分達は不思議クラブだから」と説得するレナ。 少し考えた後、亜美も同行することに。 図書室に行くと、レナがデビル図鑑を探している。ジンも一緒になって探すが見つからない。 後からやってきたアキラがデビル図鑑を見つけてくれた。 そしてジンとアキラは呪文を唱えだす。
ケヤガ・カ・リカヒ レフ・アチミ・ミヤ イニシエの ケイヤクにしたがい 姿を あらわせ ・・・コーーーーール! すると本当にデビル・ガーゴイルが現れてしまう。 「ヴァルハラ」と言う場所から来たというガーゴイルを見てデビル好きのジンは大興奮。 このガーゴイルはヴァルハラを支配しようとする帝国軍のデビルで、ヴァルハラから姿を消した亜美を探してやってきたらしい。 レナは果敢(無謀?)にもガーゴイルに突っかかり、案の定捕まる。 すると亜美がデビライザーとヴェネコンをジンとアキラに渡す。 渡されたデビライザーをガーゴイルに向けると、デビライザーから激しい光と共に1体のデビルが現れる。 そのデビルはジンのことを「デビルチルドレン」と呼んだ。 デビルの名は「ランド」(変更可能)。ジンのパートナーとなるデビルである。 戦闘の末、ガーゴイルを撃退することに成功する。 ガーゴイルは「この世界に未来はない!時のユガミに閉じ込められた世界は滅ぶしかないのだからな」と言い残して姿を消す。 図書室を飛び出した亜美を追って学校の下駄箱の近くに行くと、中央に謎の渦。これがガーゴイルの言っていた「時のユガミ」らしい。 触ればどんなものか分かるだろう、と4人で時のユガミに触れる。 ・・・と、下駄箱から少し離れたところに戻っている。ユガミに触れたことで時間が戻ったらしい。 亜美は自分が「ヴァルハラ」と言う異世界から来たことを告げると、時間が無いからヴァルハラへのゲートがある屋上の小部屋に来てくれと言い行ってしまう。 「仲魔を休ませてから追いかける」と言うアキラを残してジンとレナは屋上の小部屋へ急ぐ。 ジンはレナはこの世界に残るべきだと言うが、レナは自分だって何かの役に立てるはずだとゲートへ入ってしまう。 ジンはレナを追いかけてヴァルハラへと続くゲートに入った。 目を覚ますと、見知らぬ場所(時の塔)の休憩所のような部屋の中。 部屋から出るとレナと亜美が見知らぬ少年と共に居た。 少年の名は「シュン」ヴァルハラを制圧しようとする「帝国軍」と戦う「反乱軍」の一員で、彼もデビルチルドレンだそうだ。 3人は先に反乱軍のアジトに行ってしまう。 途中立ち寄ったハーミットと言う村で反乱軍の一員、「ジュディ」が帝国軍に捕まりそうになるのを助ける。 辿り着いた反乱軍のアジトで反乱軍のデビルと腕試しをして時間を潰していると ちょうどリーダー、「ドレイル」が帰って来たのでそのまま作戦会議が開かれる。 シュンとレナがヴァルハラを救うために必要な「光と闇の力」を探すために魔界へ行くことに。 ジンは反乱軍と協力し、時のユガミを消すために必要な「時の鎖」を持つデビルが居ると言うハイドラの町を目指す。
ハイドラの町に着くと、ちょうどシュンとレナが魔界から帰って来た。 「光と闇の力」についてはあまり収穫はなかったようだが、何とアキラに会ったらしい。 アキラは魔界を旅し、すでに時の鎖を手に入れているそうだ。 そして本題。今回の作戦は「炎の煉獄」に捕らわれている反乱軍の仲間を助けに行くこと。ジンはその煉獄の鍵を本隊に届ける仕事を頼まれる。 鍵を持つブルはハイドラ鉱山の中に居るそうなので、迷路のようになっている鉱山を進んでいく。 ブルに会うと、鍵はハイドラの町に居る仲間に預けたと言われ町に戻ることに。 今度こそ鍵を受け取ると、そこにジュディとガイが飛び込んでくる。 何と本隊が帝国軍に襲われてしまったのだ。同行していたレナは捕まってしまったとか・・・ 「業火の谷」で待ち伏せしていた帝国軍を蹴散らし進むジンだが、健闘むなしく捕まってしまう。 しかし持ち物検査はされなかったのか、煉獄の鍵が手元にあるのでそのまま脱獄。 するとランドがランクアップ(この時の選択肢で魔法型かパワー型に分岐) やっとの思いでレナを見つけるが、レナは「この煉獄の何処かに時の鎖を持っているデビルが居る、私のことよりそのデビルに会うことを考えて!」と言い残して帝国軍に連れ去られてしまう。 立ちふさがる帝国軍の将軍、アンドロマリウスを倒すとレナの望みを叶えるために煉獄の鍵を片っ端から開放し、ついに時の鎖を持つデビルを見つけることができた。 (鍵を持っていないデビル達からも「シュンとドレイルは上手く逃げたらしい」「反乱軍の作戦がどこかから漏れている」と言う話を聞くことができる) ハイドラの町に戻り、レナを助けられなかったことを伝えると、ガイはレナを助けるためにも「光と闇の力」を探してほしい、その力はジン達の世界にある「魔界」にあるはずだと教えてくれる。 とりあえず時の塔から小学校に戻り、下駄箱にあった時のユガミを時の鎖を使って消す。 小学校のすぐ外や公園へ続く道にもユガミは発生していた。 すると公園の中に居た少年が「あそこに居る変な奴らがこの渦を作っているのを見た」と教えてくれる。 変な奴とは帝国軍のデビル。会話を聞いていると、何と反乱軍のリーダー、ドレイルが裏切り者だと言っている。 ともかくそのデビルを倒すと、「魔界はもう終わりだ」と言って消滅する。 学校の屋上の小部屋に戻るとちょうど魔界ゲートが開いたのでそこから魔界へ旅立つことに。 魔界ゲートのすぐ近くにある町、ヒューイではデビル達から 「魔界の王ルシファーが死んだ」「少し前に2人の人間がこの町に来た」「ヴァルハラから来た2人組にルシファーが殺された」と言う話を聞く。 しかし真偽の程が分からないのでルシファーのお膝元の町、セントラルランドへ。 ここでシュンがルシファーを殺したと言う話を聞くことが出来た。ルシファーの死は事実のようだ。 実際、ルシファーの城であるダークパレスへ行くと玉座の間で「フォロウ」と言うデビルが部下と思われる「グルヴェルグ」と言うデビルと何か話している。 「ヴァルハラの皇帝の言うとおりになった」とは・・・? 簡単に挨拶を済ませ、時の女神達に時のユガミのことを相談すべく玉座の後ろにあるゲートから「オルゴールルーム」へ向かう。 時の女神・ウルド、ヴェルザンディ、スクルドはルシファーの死により魔界が滅びようとしていることをジンに伝える。 シュンによるルシファー殺害も、時のユガミも、全てはヴァルハラの皇帝達の仕業。 その皇帝達は光と闇の力を恐れている。しかし光と闇の力について知っていたはずのルシファーが死んでしまった今、ジンは自分がどうすればいいのか女神達に問う。 女神達は「ルシファーの形見」があれば、ジンをルシファーが殺される前の時間に送り込むことができるかもしれない、と言う。 未来の魔界にある形見を見つけ出してくるよう頼まれたジンは時の塔にある時の最果てから未来の魔界へ行ってみることに。 ここでランドがランクアップ(選択肢により魔法型、万能型、パワー型に分岐)
時の最果ては様々な時間に通じる扉がある狭間の空間。 今まで通れなかった扉を通り辿り着いた未来の魔界はヴァルハラとの戦争の末に荒れ果てていた。 フォロウには王は務まらない、それを分かっていて帝国軍はフォロウにルシファーを暗殺させて魔界の王に仕立て上げていたのだ。 王家の墓からルシファーの形見を発見し、オルゴールルームへ戻る。 時の女神達はルシファーの形見と自分達の力でジンを「ルシファーが殺される直前」に送り込んでくれる。 送り込まれたの先に居たのはルシファー、フォロウ、そしてシュンとドレイル。 「光と闇の力について教えて欲しい」と願うシュンに「君にはその資格が無い」と断るルシファー。 「どうしても教えてくれないのなら力づくで聞き出してやる!」と言うシュンの言葉と同時に、フォロウがルシファーの動きを封じる。 慌ててシュンを止めるジン。しかしシュンは「お前まで邪魔をするのか!」と襲い掛かってくる(正確にはシュンがコールした仲魔だけど) どうにかシュンを退けると「よくも邪魔してくれたな!」とフォロウが続けざまに襲い掛かってくる。 それも退け、無事にルシファーの暗殺を阻止することができた。 ジンの力を認めたルシファーは「光の御子からの手紙を持つものにだけ伝えられることがある」と教えてくれた。 早速光の御子からの手紙を探したいところだが、シュンとドレイルのことも心配なので2人が向かったと言う氷の魔界へ向かうことに。 氷の魔界で人間の2人組が氷の神殿へ向かったと聞き、神殿の奥へ進んでいくと時の最果てへのゲートがあった。 ゲートの前にたたずむドレイル。 「もう帝国と戦う力は残っていない」と言うドレイルにジンは「最初から戦う気などなかったのだろう」と原宿で帝国軍のデビルの話を聞いたことを告げる。 シュンが現れ、嘘だ、何故だと問い詰める。 ドレイルは、ジンがヴァルハラに来る前に帝国に捕まっていたのだ。 皇帝達の前に引き出され、もう逆らうことはできないと確信した・・・ 「こんな世界に生まれちまった俺たちが悪かった」「黙れドレイル、貴様ああ!」シュンがドレイルを攻撃する。 ジンに「時の鍵を手に入れろ」と言い残し、ドレイルは息絶えた・・・ ゲートを通り時の最果てに着くと亜美が居た。 亜美は悪い知らせ―レナが処刑されたこと―をジンに伝える。 「私がレナを巻き込んでしまったから・・・」としきりに自分を責める亜美。 ジンもまた、レナを救えなかった自分の無力さに打ちひしがれていた・・・ その時、作業をしていたデビルが今まで通れなかった扉が通れるようになったと教えてくれたので入ってみるとそこは過去の光の神殿。 神殿の奥でルシファーがヴァルハラを創るために旅立とうとしている光の御子と何か話していた。 2人が去った後、神殿にある宝箱を開けるとそこには光の御子からの手紙と「時の鍵」が入っていた。 今まで時のユガミを消すために使っていた時の鎖は1度使うと無くなってしまったのだが、 時の鍵は何度でも使える上、時の鎖では消すことの出来なかった大きなユガミも消すことが出来る。 だが、ユガミをいくら消しても意味は無い。やはり帝国軍をどうにかしなければ。 過去の世界で手に入れた手紙をルシファーに渡すと、ジンこそ光の力を受け継ぐに相応しいことを認めてくれる。 そして光の力がある光の神殿への道を教えてくれる。
光の神殿で宝箱を開けると、そこには光の御子からのメッセージと「血脈の証」が入っていた。 光の御子と闇の貴公子は自分達が創ったヴァルハラが原因で今回の事件が起こることを知っていたのだ。 そこへ帝国軍の将軍・ビフロンスが現れ戦闘に。 ビフロンスを倒すと、血脈の証が輝きだしその力がランドに宿りランドが最終形態へ(この時の対応によって魔法型・魔法寄り万能型・パワー寄り万能型・パワー型に分岐) 光の力を手に入れたことをルシファーに報告すると、アキラがヴァルハラのエリュシオンと言う町に居ることを教えてくれる。 時の最果てに戻ると、そこにはシュンの姿が。 反乱軍は壊滅し、亜美までも帝国軍によって処刑されてしまったと聞かされる。 自分達の負けだと嘆くシュンに喝を入れ、レナや亜美のためにも皇帝を倒す力を得るためルシファーの元へ急ぐ。 エリュシオンの中央の塔の中で、同じように闇の力を手に入れたアキラと再会。 皇帝を倒すと言う約束を確認した2人はアヴァロンと言う町の先にある皇帝の居城、ティルナノーグへ向かう。 ティルナノーグの皇帝の部屋の目前でアキラと合流。 光属性の兄と闇属性の弟、2人の皇帝に対してジンとアキラはそれぞれ自分の力を反対の力を持つ皇帝と戦うことに。 苦戦の末皇帝を倒した2人だが、皇帝達はそれぞれ「光の狭間」「闇の狭間」に逃げてしまう。 ジンとアキラはそれぞれ後を追い、ジンは闇の狭間の最奥に辿り着く。 そこにはこの世界が生まれた時に生まれた魔物、「クェーサー」が眠っていた。 クェーサーは皇帝を取り込むと、ヴァルハラを創った力が自分を生み出したこと、時間と空間が生み出す全てを破壊することが望みであること、自分が全ての黒幕であったことをジンに話し始める。 世界の運命を任されたデビルチルドレンとして、ジンはクェーサーと戦い、勝利する。 すると光の御子に連れられて、エリュシオンの塔の内部のような場所へ。 光の御子と闇の貴公子はレナと亜美を蘇らせた上、1つ願いを叶えてくれると言う。 「新たな転生を」「更なる冒険を」「しばしの休息を」(解説は前に闇の書で書いたのと同じ)
以上です 闇の書と共通の所は流用してます せっかくレナや亜美と一緒にヴァルハラに来たのに「先に行くから」と置いてけぼりで結局1人旅する寂しさ 光闇の両方ともプレイしてみたけど、結局何だったの?ってことも結構あってちょっと勿体無いと思った
乙! デビチルのアニメ見たい
シャドウランもすでにwikiにあるが、未解決一覧から消していいのだろうか?
シャドウランは書かれているのはSFC版のみで メガCD版は未執筆だから消しちゃだめだぞ
●このスレの
>>119 までをWikiに収録
・以下を追加
「逆転検事」「SIMPLE2000シリーズ Vol.70 THE 鑑識官」
「テイルズオブコモンズ」「真・女神転生 デビルチルドレン 光の書」
●差し替え・追加スレッドの
>>627 までをWikiに収録
・以下を追加
「ゲゲゲの鬼太郎(PS)」「カードマスター リムサリアの封印」
「式神の城U」「エスパードリーム2 新たなる戦い 」
「アクトレイザー」「勇士の紋章 ディープダンジョンII
」
●未解決一覧
・以下を消去
「逆転検事」「SIMPLE2000シリーズ Vol.70 THE 鑑識官」
「Fallout:New Vegas(Lonesome Roadのストーリー)」消し忘れ
「テイルズオブコモンズ」「真・女神転生 デビルチルドレン 光の書」
「ゲゲゲの鬼太郎」「カードマスター リムサリアの封印」
「式神の城2」「エスパードリーム2 新たなる戦い」
「アクトレイザー」「勇士の紋章 ディープダンジョンII
」
・以下を追加
PS「serial experiments lain」(詳細なあらすじを)
FC「ファイアーエムブレム外伝」(「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」との関係を詳しく)
3DS「ファイアーエムブレム覚醒」
●書き込み途中
・以下を消去
「Call of Duty BlackOps2」
●執筆予告
・以下を追加
「Fallout」【9月】
Rokko Chan(ロッコちゃん)が未解決一覧の同人ゲーの所にあったので要約して書く。が、 製作者サイト行けば詳細が普通に書いてあるのでそっちを見に行った方がいい。 ゲーム内にも特にストーリーないし。 時は未来。生まれつき体が弱く死の病を患っていた寝たきりのロッコちゃんは皆の役に立ちたいという願いがあった。 父親はアンドロイド研究者のセイン博士。娘の願いをかなえるため同じ記憶を持ったロボットを作る。 人間のロッコちゃんはコールドスリープ。 開発が成功した後、時を同じくしてドクターマッドが特殊な電波で、世界中のロボットを操り暴走させた。 人の心を持ったロボット、ロッコちゃんは操られなかった。 人の役に立ちたいロッコちゃんは、セイン博士が止めるのも聞かず戦いに行く。 操られたロボット達六体を倒し、マッドの居城を攻略し、最後にはマッドの乗った兵器を破壊して、土下座させる。
遅れたが乙
126 :
ゲーム好き名無しさん :2013/10/07(月) 22:13:50.32 ID:jioTTvDc0
未解決一覧の同人ゲームにタオルケットをもう一度〜fury〜があったけれど、 明日書いてもいいですか?
「逆転検事」にちょっとだけ補足。 第5話で狼が冥を犯人と告発するシーンがありますが、 後にこれは演技だったと判明します。 カーネイジが強引に捜査を打ち切りにしようとしてきたので 捜査を続行させ証拠を集めるために、わざと冥を告発する芝居をうったわけです。 カーネイジは「これで冥が犯人になれば好都合」だと思い、捜査の許可を出した。 それが狼の狙い通りとも知らずに。
128 :
ゲーム好き名無しさん :2013/10/08(火) 19:43:43.98 ID:O71p9mtl0
未解決一覧にあった、タオルケットをもう一度〜fury〜の内容ですが、 要約したほうがいいですか?
好きなように書けばいい
130 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/08(火) 23:14:48.25 ID:O71p9mtl0
では、詳しく書きます 一章の前に、少しだけ話があったりします。 登場人物 ぱりぱりうめ…夫を亡くした、二児の母親 ぷっち…ぱりぱりうめの妹 亡くなった夫の墓参りをしていた、ぷっちとぱりぱりうめと、2人の赤ちゃん。 夫と秘密の話をしたいと言い、先にぷっちを帰らせます。 ぷっちが帰って行ったあと、小鳥が2人の赤ちゃんに近づいてきました。 まるで2人にあいさつをしに来たみたいだと、うれしそうに近づくぱりぱりうめ。 「くすくすくす♪」と笑う小鳥は、目の前にいた赤ちゃんの一人を… ぱりぱりうめの悲鳴を聞いて、急いで戻ってきたぷっち。 しかし時すでに遅く、大勢の鳥にやられ、頭の半分が欠けた状態で転がっているぱりぱりうめ。 それでもかろうじて生きていたぱりぱりうめが最後に言った言葉のとおり、ぷっちは一人残された赤ちゃんを守っていこうと決めました。
131 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/09(水) 00:14:36.66 ID:f749Or8k0
第一章「星宿りの日」 登場人物 カッチル…物語の主人公。ぷっちに育てられた男の子 ろっぺんちゅ…積極的な女の子 ぽんぺ…内気な女の子 ぷっち…カッチルの育ての親 星宿りの日…人物ではありませんが、一応説明として、 ・十五年に一度、死んだ魂が現れる日 ・既に死んでいる人の中で、一番思いの強い人が現れる 星宿りの日をいっしょに過ごそうと、積極的に誘うろっぺんちゅと、 なかなか話を切り出せないままでいるぽんぺ。 (2人が学校から帰った後、どちらかの子を誘うことができますが、 この時ろっぺを選ぶとバグで先に進めなくなるので、ぽんぺを誘わせてください。) 道中、道を遮る人参を倒し、魂と会うために必要になる星宿りの枝を買った二人。 夜になり、屋上でいちゃいちゃした後、ぷっちに言われたように墓のある丘へ向かいます。 そこでぷっちは過去にこの場であったことを話している途中、空から鳥がやってきました。 その姿を見て、すぐ逃げるように言うぷっち。 しかし墓の前に着地し、処女処女ばかり言う女によって 後ろでずっと一部始終を見ていたぽんぺはあっという間にさらわれていきました。
>>127 「逆転検事」のストーリーを書いた者です。補足ありがとうございます。
「あれ?その件書いてなかったっけ?」と思って見直したら本当に書いてませんでした。
そこを書かないと狼が見当違いな推理をしたことになっちゃうのに俺ダメじゃん。
「逆転検事2」の方も書こうかと思ってまとめてましたが
この一件でちょっと凹んで念入りに推敲中……
未解決一覧にあったPSソフトのLULU、まとめ終わりました。 タオルケットをもう一度の方が終わったら投下させてください。
134 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/09(水) 20:08:55.40 ID:f749Or8k0
遅れましたすいません。急いで書きます。 書き忘れていました、前出てきた女の名前はにゃにゃもといいます。 第二章「不本意な結婚だと思う」 ぽんぺがさらわれて数年が経ちましたが、いまだにぽんぺは行方知れずのままでした。 あの後カッチルはろっぺんちゅと結ばれ、ぷっちも2人を邪魔しないようにするため、知り合いの博士の所に行くそうです。 そんなぷっちに旅行鞄を渡し、しばらくして家を去った日の夜。 屋根の上でろっぺんちゅは、優しいから自分と結婚してくれたのだろうけれど、 カッチルが本当はぽんぺの方が好きで、今もずっと待っているのだろうという事、 しかしそれでもカッチルの事が好きだという事を話しました。 その後カッチルは、遠慮するろっぺんちゅを押し倒し、あれこれしたそうです。 ここで画面が殺風景な部屋に変わります。 壁にはりつけられているぽんぺと、 あの日ぽんぺをさらっていった、鳥を従えているにゃにゃも。 実はさらわれた理由は、鳥と人間の混ざった「愛の唇星人」をつくらせるためでした。 要は鳥に何度も犯され、奇形の子供を生まされていたということです。 殺してほしいと必死に頼む中、また一匹産まれてくる唇星人。 にゃにゃもはそれを見て楽しみ、既に産まれていた唇に、もう一度彼女を犯すよう命令をしました。 ぽんぺが犯され続け、苦しんでいるとは知らないカッチル。 ろっぺんちゅとのおたのしみの後、一階に置手紙を見つけました。 今は知り合いの博士の所に住んでいるという事、そしてずっと隠してきた、 ぷっちは本当の母でない事、本当の母(ぱりぱりうめ)は昔に死んでしまった事などが書かれていましたが、 それでもカッチルにとっての母親はぷっちのようです。 手紙の中にあった、もしかしたら妹は…や、世界が終るかもしれないという意味深な言葉に首を傾げながら、 久しぶりに昔死んだ妹の墓参りに行くことにしました。夜ですし、行くところも限られます。
135 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/09(水) 20:46:12.05 ID:f749Or8k0
妹のお墓の前に、昔どこかで見た女が一人。 にゃにゃもはカッチルの方に振り向き、嬉々として今ぽんぺの置かれている状況を話しました。 ぽんぺをいぢめるのが楽しくてしょうがないらしく、カッチルとの関係も知っていたにゃにゃもは、土産話のためカッチルを殺そうとします。 これをなんとか退けたカッチルに悪態をつきながら、逃げていくにゃにゃも。 帰ってきたにゃにゃもは、餓鬼に負けたと大変怒り、そのすべてをぽんぺにぶつけるそうです。 第三章「狂った女とふざけた女 ふぬけの男と馬鹿な取り巻き」 それから数年が経ちました。ある日突然現れたにゃにゃも率いる唇軍の猛撃に、人間はなすすべもなく、 男や非処女は唇の量産に使えそうにないからと次々に殺しまわり、 処女は捕まえられ、唇製造機にされてしまいました。 唇製造機の断末魔を楽しそうに聴き、残った死体で遊ぶため、にゃにゃもはいつもそれらの傍にいました。 あの時カッチル達は、ぷっちの手紙に入っていた秘密のロッカーの鍵を使い、 もう誰もいない学校にある隠し部屋の中で、子供2人とひっそりと生活をしていました。 しかし食べ物の心配もありました。外は唇達が占領していてとても危険ですが、 赤ちゃんに飲ませるミルクを調達するため、ある程度育った娘のみんぽぅを赤ちゃんといっしょにお留守番させ、 2人は危険な外へ、ミルクを調達しにいきました。 画面が変わり、ロボットのたくさん並んだ研究室のような部屋。 狼狽する科学者あごちゅと、血まみれになり横たわるぷっち。 ぷっちを助けるため、しかたなくロッカー(学校の隠し部屋)の電力を使います。 ロッカーの電力が一時的になくなってしまい、外に放り出されてしまったみんぽぅと赤ちゃん。 その場に留まっているのも危険ですし、どこか安全な場所を探しに行きます。 電力が回復した後、ミルクを調達した2人が戻ってくると当然ですが誰もいません。 必死にみんぽぅ達を探します。
136 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/09(水) 22:12:59.57 ID:f749Or8k0
屋上で、唇に囲まれたみんぽぅを発見。唇を倒し、みんぽぅを助けます。 しかし、いっしょにいた赤ちゃんはにゃにゃもらしい人物に連れて行かれてしまったようです。 連れて行かれた赤ちゃんを探すために、カッチル達は町(村?)の外へ出ます。 山道を登り、カッチル達は一軒の不思議な風貌の建物へたどり着きます。 奥には黒いロッカーしかありませんでしたが、ぷっちの残したロッカーの鍵を使うと、 さらに奥に部屋があるのがわかりました。 それを進んでいくと、そこには血まみれのぷっちと、科学者のあごちゅがいました。 あの後ぷっちは蘇生できませんでしたが、ぷっちの記憶をロボットに入れることで ぷっちをワープ機能付きのロボットとして復活させていたのでした。 あごちゅによると、ぷっちは唇によって致命傷を負わされていたらしく、 ぷっちの頼みだからと言って、彼女の作ったロボット達を連れ、カッチル達に加勢する事になりました。 機械に強いあごちゅによって、壊れた電車も思い通りに走らせる事ができます。 そうしてたどり着いたある町は、カッチル達の町にいた唇と容姿の違った、新型の唇達に占領されていました。 赤ちゃんのため、この町でもとりあえず探してみます。 町の奥には、町の雰囲気に似合わない建物がありました。 血だまりの多い通路を進むと、ある部屋に着きました。 その中にいたのは、行方知れずだったぽんぺと宙に浮かんでいる女(にゃにゃもではないです) それとずたずたになった赤ちゃんでした。 襲ってきた女を倒し、ぽんぺを救出するカッチル。 ずたずたになった赤ちゃんを見て、泣き崩れるろっぺんちゅ。 そして2人が結婚したのを悟ってしまったぽんぺ。 長い時間の中で、ぽんぺは人間の肉以外食べられなくなってしまいました。 そこで差し出されてしまった赤ちゃんは、餓えに我慢できなくなったぽんぺに食べられてしまったようです。 ぷっちのワープ機能により、とりあえず戻ってこられたカッチル達。 しかし赤ちゃんの事で落ち込んだろっぺんちゅは部屋から出てこられませんでした。
↑読んでてふと思い出したので 最近iOSで再発売されたというイタチョコシステムの「あの素晴らしい弁当を2度3度」 お願いします
138 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/09(水) 23:22:57.64 ID:f749Or8k0
赤ちゃんを失ってすっかり心が傷ついたろっぺんちゅを、夫として慰めるカッチル。 ろっぺんちゅのお願いで、カッチルはその夜はろっぺんちゅとずっといっしょにいました。 この件で心が傷ついたのはろっぺんちゅだけではありませんでした。 ぽんぺが一番愛していたカッチルは、いつの間にか別の女にとられていました。 いっしょに星宿りの日をすごしたのも、キスをはじめてしたのもぽんぺでした。 そんな時に、カッチルとろっぺんちゅの子供であるみんぽぅと会いました。 その子の面影は、どこかあの憎い女に似ているような…。 そう思うと悔しくて、つい彼女に暴力をふるってしまうぽんぺ。 我に返った後みんぽぅに謝り、そのままどこかへ出かけてしまいました。 第四章「いらっしゃい。えぇ、えぇ。 いらっしゃい。えぇ、えぇ」 残虐非道な行動をとり続けるにゃにゃもでしたが、どうやら彼女の過去が原因になっているようです。 彼女は昔、どこかから鳩姉妹(前にぽんぺの前にいた女)に連れてこられたらしく、 ぽんぺと同じような扱いをうけてきました。 そんな生活を続けてきたのですから、彼女の鳥への反抗心も日に日に増していきました。 場面が変わって、あごちゅの研究所。 顔の腫れたみんぽぅに気づき、昨日会ったことを知るろっぺんちゅ。 今度はそのぽんぺが見当たりません。 もし外に行けばどうなるか…おそらくまた捕まり、繁殖用に使われてしまうのでしょう。 なぜ話さなかったのか、あごちゅはみんぽぅを責めます。 ろっぺんちゅはみんぽぅを庇い、悪いのはぽんぺだといいますが、 ぷっちは、カッチルが悪いと思っているようです。 外に出た後、あごちゅは皆でぷっちの墓を建てようと提案します。 ぷっちにとっては、とても貴重な体験です。 そのお墓がアイスの当たり棒だったので、ぷっちは少し怒っているようですが、 お墓が目立ってしまえば唇に見つかる危険性もありますし、しょうがない事なのです。
139 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/09(水) 23:24:07.98 ID:f749Or8k0
すいません、続きはまた明日のせます。
140 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/10(木) 19:21:41.66 ID:ragZCrvb0
研究室から外に出て森を彷徨っていたところ、唇にお持ち帰りされたろっぺんちゅ。 彼女を見張っていた鳩かずえ(鳩姉妹の姉の方)が殺されたのを知ったにゃにゃもは怒り、味方であるはずの唇の 首をとばしてしまいました。 それから敵であるカッチル達の居場所を吐かせたいにゃにゃもでしたが、 今でもカッチルの事を思っていたのか、にゃにゃもの拷問にもなかなか屈しないろっぺんちゅ。 にゃにゃもによる拷問のため、腕をもがれさらに弱った彼女の部屋に数十体の唇が放たれたのでした。 昔、鳩姉妹からきつい仕打ちを受けていた頃に、にゃにゃもの所にある人物が現れます。 鳥を恨んでいたにゃにゃもは、彼女にきつく言いますが、おこわは彼女と友達になろうとします。 彼女の姉である鳩姉妹の仕打ちも謝るおこわに、にゃにゃもも心を開きます。 こうして彼女たちはお友達の関係になりました。 電車に乗り、今度は赤ん坊とぽんぺのいた町よりもっと遠くの街につきます。 カッチル達はそこで、唇達に実験台にされかかった気の毒なねずみちゃんを助けます。 ねずみちゃんはお礼にと、彼らのすみかに招待しました。 そこで出会ったねずみ船長から、ねずみのすみかである下水からある不思議な研究所につながっているということを聞き、 さらにお土産にと強力な装備品を授けてもらったのでした。 ねずみ船長から言われた通りに進むと、不思議な研究所に着きました。 が、その研究所は何かの肉片や眼球で大変に散らかっており、 杭に突き刺さった眼球や胴体、削られたのか半分になった女の子、半分欠けた生首に、半ば化け物のようになったぱりぱりうめ似の女の子。 ドット絵でよかったと思うくらいに凄惨な場所でした。 途中で襲ってきた鳩ぽっぽちぃを倒し、先に進みます。 そして研究所の奥地で、カッチルとぽんぺは再会したのでした。
141 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/10(木) 20:27:36.13 ID:ragZCrvb0
…にゃにゃもによる拷問の末、達磨になったぽんぺ。 生命維持装置で辛うじて生き残っていますが、おそらくもう感情すら残っていないでしょう。 彼女を楽にさせると、遠い昔に一緒に買った星宿りの枝を落とします。 すっかりぼろぼろになったぽんぺから離れようとしないカッチル。 それを止めさせようとするろっぺんちゅとのやりとりを、部屋の外で待ちながら耐えているみんぽぅ。 見張りのぽっぽちぃが殺されたとは知らず、にゃにゃもはおこわの所に行きます。 彼女はおこわと二人だけで過ごすためだけに、人間や鳥を殺しまわっていたようです。 ぽんぺにした事を嬉々として話すにゃにゃもの事を、おこわはあまりよく思っていないようです。 第五章「セックスレス」 それから四年と二か月が経ちました。 あれから不思議なことに、ぽんぺが死んだ後次々に唇達が死んでいきました。 あごちゅはその中の死骸の一匹を「キャサリン」と名付け、ずっと研究を続けていきました。 それも、食事の時も連れて行くような熱心さです。 生物学は苦手らしいあごちゅでしたが、研究の末にある仮定を出します。 母体であるぽんぺと唇は、精神的か肉体的につながっているのではないのかと。 そうこうしているうちに、唇の数は日に日に減っていきます。 しかし、あの日からカッチルとろっぺんちゅの仲はどんどん悪くなっていきました。 カッチルはぷっちの時とは違って、立派なお墓を建てました。唇の量も減っていますし。 ろっぺんちゅはそんな彼を見たくなかったようで、お葬式には出ていません。 人間が滅亡しかけている今、あごちゅは少しでも人間を増やしたいらしく、夫妻の仲をかなり心配しています。 そして、十五年に一日である星宿りの日がやってきました。 しかし人類が窮地に立たされている今、それを祝う心の余裕もありません。 そんな場にいるみんぽぅにも変化がありました。 親が不仲で、食事の場もなんだかぎすぎすしていて、 ついに親に反抗的になってしまいました。 ぽんぺの事以外は無反応になってしまったカッチルと、心の中で娘に謝っているろっぺんちゅ。 この頃にはもう彼女は、カッチルが自分を愛してくれていないと悟っていました。
連投規制かな? 支援
143 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/10(木) 21:11:00.38 ID:ragZCrvb0
星宿りの日星宿りの日の夜、 ろっぺんちゅには、ぽんぺに食べられてしまった赤ちゃんが、 そしてカッチルには、きれいな姿のままでいるぽんぺが見えていました。 第六章「博士の異常な殺人」 家庭に嫌気がさしたみんぽぅは、あごちゅの作ったロボットのアームたんの注意を無視し、 ついに家出をしてしまいます。 そうこうしてたどり着いたのは、カッチルが元々住んでいたあの家、 そしてその奥に、なぜか改良型唇と、死んだはずのぽんぺ。 一人だったみんぽぅは、その2人に気絶させられてしまいます。 気が付けば、改良唇は殺されていて、近くにいたぽんぺらしき人物は、笑いながら去っていきました。 怖かったので、とりあえず帰る事にしたみんぽぅ。 研究所に戻ると、あごちゅ達の目線の先にぽんぺが立っていました。 ぽんぺはこちらに振り返ると、頭がぐにゃりと歪み、そしてそのまま破裂しました。 その後みんぽぅは、さっきあった事をあごちゅに話します。 「大丈夫だ、責任はとってもらう。」 その言葉が気がかりでしたが、みんぽぅはもう眠る事にしました。 顔の歪んだぽんぺの夢をみたみんぽぅ。 さっきいた部屋に、隠し部屋があったのを見つけます。 好奇心で、その中に入っていくみんぽぅ。 隠し部屋には、沢山のぷっちと唇がいました。 奥へ進むうち、はりつけにされているぷっちや、真っ赤な目をしたろぼぷっちを見かけます。 そしてさらに奥のロッカーの中の部屋。 はりつけにされているぷっちと、それを観察しているあごちゅ。 みんぽぅはあごちゅを騒動の元凶かと疑っているようですが、あごちゅはそれを否定します。
144 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/10(木) 22:07:02.28 ID:ragZCrvb0
支援ありがとうございます、話はもう少しだけ続きます。 あごちゅは、みんぽぅにある実験を見せます。 はりつけぷっちをクローンと呼んだあごちゅは、ぷっちの助けを求める声にも耳を貸しません。 そうしているうちに、ぷっちから唇が生まれていきます。しかし、唇が生まれた瞬間に2人とも死んでしまいます。 このクローンぷっちは、出産をすると自動的に死ぬように改造されており、 この実験で、母体と唇は精神的につながっている事を話し、 これからあの研究所に行き、母体である女達を一人残らず殺すという事を言いました。 ぷっち本体が埋葬された後、あごちゅにこっそり回収され、ここのクローンが造られたという事を聞いたみんぽぅ。 いやな予感がして、あごちゅにある質問をします。 予想は的中し、あごちゅはクローンのため、ぷっちを唇に殺させたという事を話します。 そして自分以外の人間がどんなに狂っているか、自分がどれだけこの騒動を収めるのに苦労したのかを熱烈に話した後。 みんぽぅはきっとあの時犯されたのだと思っているあごちゅは、 検査もしないままみんぽぅを気絶させるかした後、彼女の子宮を取り出します。 もう彼女は子供も産めない体になってしまいました。 第七章「博士はいかにして夫婦の愛を取り戻すか?狂人なりの正義。」 娘とあごちゅがいない事、そしてぷっちがおかしくなっていると言っているろっぺんちゅについていくカッチル。 あごちゅの残したらしい手紙には、娘をさらったからワープ機能で来いという趣旨が。 おかしくなったぷっちにワープさせてもらい、ある建物の中に着きます。 建物の廊下には所々おかしいぷっちと、ぽんぺの死体が転がっていました。 奥の大部屋にたどり着くと、そこにはあごちゅと正常そうなぷっちに、ぐるぐる巻きにされ拘束されているおこわ。 そしてたくさんのぽんぺがいました。 あごちゅは大勢のぽんぺを見せた後、ぽんぺを下げるような言い方をした後。 マシンガンを出したあごちゅは、そこにいたすべてのぽんぺを撃ち殺し、 自分のした事の責任をとるために、自分の腹にも撃ち込みました。
145 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/10(木) 22:34:09.37 ID:ragZCrvb0
カッチルの目の前でたくさんのぽんぺを殺し、 オリジナルぽんぺの腐った頭部を見せ、ぽんぺをさらに下げる言い方をするあごちゅ。 これらの行動は、カッチルにぽんぺの事を幻滅させ、ろっぺんちゅと再び仲をとりもどすために行ったようです。 あごちゅは実験の事を言い、これらを細胞一つ残させず燃やすように皆に言い、息を引き取りました。 あごちゅの言う通り、ぽんぺはその後すべて燃やされ、カッチル夫妻も少しだけ仲良くなり、 みんぽぅも保護されました。 ぷっちはあごちゅから、みんぽぅにした処理の事を聞きましたが、皆に言うことはありませんでした。 第八章「馬鹿女のお手本 売女に入れ込むなよ。」 戻ってきたにゃにゃもは驚きました。 製造機はすべて死に、おこわも拘束されていましたし。 にゃにゃもはおこわに、製造機になるよう命令しましたが、 その会話の途中でおこわは平和の方を望んでいたこと、 そしてもう処女ではないということを話しました。 処女厨のにゃにゃもは怒り、ついおこわを殺してしまいました。 そうして完全に壊れたにゃにゃもは…… 最終章「楽しい虐殺の終わり まだ殺したりない。 まだ殺したりない。 まだ殺したりない。」 あれ以降、おかしくなったぷっち。 おかしくなったのはぷっちだけではないようで… 窓に張り付く、無数の肉塊。 にゃにゃもは自分を改造し、カッチル達を道連れにしようと、カッチル達のいた町を肉塊に飲み込ませました。 このままではカッチル達を追うために、世界中に肉塊が侵略してきます。 そういう事で、肉塊の中にいたにゃにゃもを倒しました。 倒れそうなにゃにゃもは、一番近くにいたカッチルを道連れに、死んだようです。 カッチルも死に、彼が向かった先には懐かしい姿。 ぽんぺは彼が迎えに来るのをずっと待っていたようです。
146 :
タオルケットをもう一度〜fury〜 :2013/10/10(木) 23:01:31.02 ID:ragZCrvb0
それから長い月日が経ちました。 肉塊はまだカッチルの町を覆っているようです。 そして生き残った彼女達は、今は海岸の近くの家に住んでいるようです。 ぷっちはあごちゅが死んでおかしくなったまま。 ろっぺんちゅは娘の事も気にせずに、星宿りの日をただずっと待っています。 しかし、彼女の前にカッチルは現れないでしょう。 きっと彼は、もうぽんぺの元へ逝ってしまったのです。 そしてみんぽぅは子宮をなくし、男でも女でもなくなり。 そんなみんぽぅには、今になってあごちゅの考えがよく分かるようになりました。 もしかしたら、大事なのは私たち個人ではなく、少しでも人間の数を増やすことだったのだと。 あとは自分がただ死ぬのを待ち続けるだけとなりました。 (ここから嫁によってエンディング分岐があるようです。 嫁がろっぺんちゅだった場合、実はにゃにゃもはまだ肉塊のままで生きていて、征服の時期を待ち続けているという展開になります。 ぽんぺ嫁はバグのため、エンディングまで行けられませんが、 タオルスレで誰かが、あごちゅの実験室のはりつけぷっちから唇が生まれるとか言っていた気がします。) けっきょく、にゃにゃもはあの時連れ去られた赤ちゃんというわけです。 星宿りの日、運命の再会を果たしたという事です。 それと肉塊にゃにゃもを倒すと、星宿りの枝を落とします。 おそらく相手はおこわで、いっしょに星宿りの日を祝ったのでしょう。 次、シリーズお馴染みの「なんつって♪」エンドを原文ママで書きます。 苦手な人は飛ばしてください。
よんえん
>>145 これで終わりかな?乙
いつ読んでも不思議過ぎてよくわからん
149 :
fury :2013/10/11(金) 07:13:41.33 ID:Xap1xolZI
すいません。146です。 原文ままは都合上できなくなりました。 規制くらったので遅れてしまいました。 大変失礼しました。 ちなみに、なんつっては夢オチからカッチルが草を生やしまくり、 ちん○んを出そうとする話です。 本当に失礼しました。 機会があればまた未解決とか書きたいと思います。
>>149 乙です
furyは一度遊んだことがあるが、改めて文字にして読むとエグいな…
その次のがぅがぅの花嫁は明るいのに
151 :
LULU :2013/10/11(金) 10:21:52.69 ID:nYLita1Z0
未解決リストにあったPSソフトのLULUいきます。 登場人物 ・ルル……絵本の中に住む10歳のお姫さま。とてもかわいらしいが、歳相応におてんばな一面も。 ・ネモ……本の外の世界にある惑星ソリュスからやってきたロボット。メガロ・ポロからある命令を受けて、旅をしていた。 ・メガロ・ポロ……惑星ソリュスの王様でありながらネモを作ってしまうほどの科学者。 挿絵で見るかぎりでは、ルルと同じ年頃の少年。ネモの回想にのみ登場。 予備知識としてシステム 電子絵本を謳うだけあって、本当に本を読み進めていくだけ。 画面には赤い表紙の本が表示され、そこにかかれている文章や挿絵をクリックすると絵が動き出すという仕組み。 第一章 ルル むかしむかし、ある本の中にルルというとてもかわいいお姫さまが住んでいました。 美しいお城に若く優しい王さまとお妃さま。それにたくさんのドレスやおもちゃに囲まれて、 まさに何一つ不自由ない暮らしをしている……はずのルルでしたが、その姿はどこか寂しそう。 そう、ルルには兄弟や友達が一人もいなかったのです。 子供の声ひとつ聞こえず、誰かが遊ぶ気配すらない庭園をひとりさびしく歩き回り、そして時折ためいきをつくのでした。 第二章 出会い そんな退屈な毎日に、ある日突如として変化が訪れます。 お城の庭園に、巨大な宇宙船が落ちてきたのです。 ルルが勇気をふりしぼって見に行くと、中から金属製の奇妙な生き物がでてきました。 彼はネモと名乗ると、宇宙船が壊れてしまい、結果素敵なお庭をだめにしたと詫びました。 こうなるとルルはもう好奇心を押さえられません。 宇宙船を修理する間、お城に滞在しておはなしをきかせてと頼みます。 ネモが礼儀正しく招待をうけると、ルルは引っ張るようにしてお城の使われていない部屋へ案内するのでした。 第三章 惑星ソリュス お城についたネモは、さまざまな冒険の話を始めました。 自分を作ったのは惑星ソリュスの王さま、メガロ・ポロだということ、 メガロ・ポロは一人ぼっちが大嫌いで、ガラクタを集めてロボット王国を作ったこと、 そしてメガロ・ポロはロボットだけでは寒々として退屈だと考えたことなどを話しました。 「“暖かさ”を手に入れるため、僕、宇宙へ派遣された。 だけど、まだ“暖かさ”のナゾ、とけない」 そして、宇宙船の修理が終わったら調査を続行するつもりだ、と付け加えました。 するとルルは調査の旅への同行したい言いだしました。 ネモはこっちの世界を知らないから、案内をするというのです。 ルルがあまりに熱心に頼むので、とうとうネモはルルの望みをかなえてくれることになりました。
152 :
LULU :2013/10/11(金) 10:27:09.30 ID:nYLita1Z0
第四章 旅 いよいよ旅立ちのときがきました。 二人が宇宙船に乗りこむと、本の中から宇宙へと飛び出して行きました。 ところがです。 本の中の住人であるルルは、本の外に出てしまうと一枚の紙きれでしかなかったのです。 クルクルっとまるまって、ルルはすっかりパニック状態です。 取り乱したルルをみて、ネモは緊急着陸装置を作動させるしかありませんでした。 しかし、あわてたネモは操作を間違ってしまったのです。 すさまじい衝撃とともに不時着したのは、サハラ砂漠の真ん中。 途方にくれる二人でしたが、やがてヒトコブラクダ通りがかると、 ネモはヒトコブラクダが上手に熱を発散させていることに興味を持ちます。 言うことを聞かないヒトコブラクダを一生懸命メガロ・ポロの元へ連れて帰ろうと奮闘するネモを見て、ルルは笑いながら言いました。 「あのねぇ、ネモ。王さまが探しているのは人間の暖かさで、動物の体温じゃないのよ」 ネモはその言葉にすっかり考え込んでしまいました。 一方、のどの渇いたルルは、ラクダに乗って水を探しに行こうと提案します。 しかし、照りつける太陽に二人はすっかりまいってしまいました。 ネモは最後の力をふりしぼって立ちあがるとふしぎな力でページの上に浮かびあがり、ページをめくってしまったのです。 ルルが気がついたときには、ネモをすっかり見失っていました。 ふたりは離ればなれになったのです。 (ここで挿絵のネモをクリックするとネモが本の上に浮かびあがる。 そしてよろよろと歩いて本の隅まで行くと、勝手にページをめくってしまう。 ネモはページに巻き込まれてどこかに消え、物語は第五章の冒頭まで飛ばされる) 第五章 ジャングル 一人になったルルは、それでも原生林まで行けばネモも探しに来てくれるだろうと元気に旅を続けました。 ジャングルでは時折あらわれる珍しい動物たちにすっかり癒されますが、呼べども呼べどもネモは現れません。 その頃、本の上でルルを探していたネモは、本の中でルルを探すことにしました。 ついた先は東洋。中国や日本でルルを探しますが、手掛かりは得られません。 ネモは捕鯨船の中にもぐりこむと、すっかり途方に暮れてしまいました。 第六章 ネモを探して 一方、親切な探検家に出会ったルルは、近くの村まで案内してもらっていました。 探検にいきさつを話すと、探検家はネモを探す手伝いをすると約束してくれました。 そのネモは、捕鯨船の乗組員に見つかり、北極に置き去りにされてしまっていました。 凍てつく寒さに、ネモの体は凍りついていきます。 しかし、ネモの発信したソリュスへのS.O.S信号は、幸運にもルルの元に届きます。 村にいたパイロットの無線が、ネモの信号をキャッチしたのです。 こうしてルルとパイロットは北極に向けて飛び立ちました。
153 :
LULU :2013/10/11(金) 10:33:58.24 ID:nYLita1Z0
第七章 北極 なんとかネモを見つけだしたルルですが、時すでに遅し。 ネモはカチンコチンに凍りついた後だったのです。 しかし、ルルがネモを抱きしめて一生懸命に呼びかけると、ゆっくりと氷がゆるみ始めました。 機能が回復しはじめたのです。 ネモは自分の体を不思議な力で満ちていることに気がつきした。 ネモを気遣うルルの心が、アンテナを通して伝わってきたのです。 あわててその不思議なデータを回路に取り込みながら、ネモは言いました。 「そうか、探していたのはきみだったんだ」 ネモはついに“暖かさ”を見つけたのです。 第八章 家路 ようやくお城に帰ってきた二人。 ネモは一緒に惑星ソリュスに来てほしいとルルに頼みましたが、ルルはもう宇宙船には乗りたくありません。 そこでネモはルルを三次元に変換をすることを考えつきました。 しかしその挑戦は何度やってもうまくいかず、疲れ果てたルルはもう本の世界を離れたくないと叫びました。 するとネモは今度はもっといいアイデアが思いつきました。 ルルを本のまま持っていけばいいのです。 そしてそれは、マニュアルばかり読んでいるメガロ・ポロに、 想像力や感動を与えてくれる本を読ませてあげることができる方法でもあるのです。 宇宙船は次の章、サハラ砂漠にあるというルルの言葉を聞くと、あっという間にルルを切り取ってしまいました。 そしてルルを小脇に抱えると、今できたばかりの穴から次の章へと滑りこんで行きました。 (ここで挿絵のルルをクリックすると、ネモがルルを切り取ってしまう。 それからその切り取った穴を通りぬけ、次の章へ行き、その切り口に切り取ったルルのページを丁寧にはめこむ様子が見られる。 物語は自動的に次の章の冒頭へ飛ばされる) 第九章 本 砂漠へ戻ってきたネモは、かつて置き去りにしてきた宇宙船に乗りこみます。 しかし、今度はひとりきり。 ネモはルルを置いていってしまったのでしょうか。 宇宙船がソリュスへと遠ざかっていき、本がやがてちいさな点になる直前に、ネモはそれをつかみとりました。 本をそっと開いてみるネモ。 その中では、ルルがネモに向かってにこやかに手を振っているのでした。 FIN
154 :
LULU :2013/10/11(金) 10:45:45.82 ID:nYLita1Z0
以上でLULU終了です。 動くビジュアルノベルといったようなな作品なので、隠しEDとか裏設定とかはありません。 蛇足ではありますが、もしこのソフトに興味をもってもボリュームを求める人やゲーム性がないと嫌な人、 読書が苦手な人にはお勧めできません。 逆に、長時間ゲームができない人(読むだけなら一時間、クリックポイントを探しても3時間あれば終わる)、 美しい挿絵や音楽(あんまり曲数ないけど)、大貫妙子さんの朗読を楽しみたい人、癒されたい人にはお勧めです。 PSの他にSS、ピピン@、Win、Mac版があり、PS版ならヤフオクで100円から手に入るようです。
“乙”をするため、僕、スレへ派遣された
ポケットモンスターX・Yをお願いできないでしょうか
いつもの「テンプレ使え」馬鹿さん乙
160 :
ネクロネシア :2013/10/18(金) 23:36:10.89 ID:6uAg/qbK0
未解決一覧にあったネクロネシアを。 ■ネクロネシア Wiiで2006年発売。TPSの巨大昆虫島脱出アドベンチャー。虫の造形が気持ち悪いグロゲー。 夜の島の中を巨大な昆虫などの化け物に襲われ、逃避・撃退していくアクションゲーム。 ●登場人物 レイ:主人公。大学生であり、ミシェルに片思いしている。奥手な性格。虫が嫌い。 ミシェル:レイと同じ大学生。昆虫に関しての研究を専攻している。 マイク:レイと同じ大学生で高校時代からの友人。常に猟銃を手に携えている。惚れっぽく恋人を何度も変えている。 ハリー:リンの会社に雇われた昆虫博士、臆病者。 リン:失踪した彼氏を探してこの島に来た。ある会社の社員。 ロバート:リンの彼氏で会社の同僚。この島を研究しており、ミシェルが読んでいる本の作者。 夏休み。船に送られ、絶海の孤島ベルゼバーブ島にたどり着いたレイとミシェルとマイク。 ミシェルはこの島に昆虫の研究を、学友であるレイとマイクは元リゾート地であるこの島に観光に来ていた。 レイはミシェルに惚れており、告白したいと思っているがなかなか勇気が出せないでいる。 マイクは銃を構えてこの島を見渡す。まだ昼だというのに太陽は見えず、霧が濃くて薄暗い。 さっそくミシェルは人間の頭よりも大きな蠢く虫を見つけ、楽しげに持ち上げ二人の男に見せびらかす。 気持ちの悪い虫に頭を抱えるレイとマイク。あんな性格でなければ彼氏もいくらでもできただろうにとマイクが言うと、お前みたいに彼女を何度も変えている奴に言われたくないとミシェルが言った。 マイクにレイはミシェルにいつ告白するんだと聞くと、この旅行中にすると言った。 ミシェル曰く、この島は世界でもっとも昆虫が進化した島であり、ここの昆虫を研究すれば医学はもっと進歩するだろうと言った。 夜。テントを張り、焚き火を囲む三人。ミシェルは本を読んでいる。 レイはミシェルに告白しようと、二人きりで散歩しないかと誘う。 するとマイクは先に話があると、ミシェルに付き合ってくれと告白した。驚くレイとミシェル。 考えたいからと一人で散歩に行くミシェル。二人になったレイがマイクに怒るが、恋愛は早い者勝ちで友人でも譲る気はないと言った。 その後、ミシェルを向かえにマイクは行った。一人きりになり俯くレイ。 いつまでたっても戻ってこない二人に、心配になったレイはライトと木の棒を手に、探しに行くことにした。 近くの小屋に先にここに来た者のメモがある。このメモは先に進むといたるところにあり、この島で生き残るためのヒントを書いてある。 テントにミシェルの鞄があるが、鍵がかかっており開ける事は出来ない。 霧の深い島を探すと地震。 すると目の前にミシェルが昼間に持ちあげていた巨大昆虫が目の前に落ちていた。左右の崖から次々と虫が出てくる。 あたり一面、虫だらけでライトの光によってきたようだ。次々にレイに迫ってくる。 その後も群れで飛んでくる魚や、こちらよりもデカイ巨大カマキリや触れると即死の小さな虫の群衆等から逃げる。
161 :
ネクロネシア :2013/10/18(金) 23:37:39.47 ID:6uAg/qbK0
いくらか先に進み、ある小屋に入ると二人の男女が言い争っていた。 女性はリン、男はハリー。昆虫博士のハリーがこの島で役に立たない事をリンが怒っていた。 その後、この島を脱出したほうがいいのだが武器を落としたので外に出られない、ハリーはレイに途中で落とした鞄の中の武器を持ってきてほしいと頼まれる。 ミシェルを探しているのにというレイに、見殺しにする気かと言われ、しぶしぶ引き受ける。 鞄の鍵を持ってカマキリのいる場所へ行き、鞄の中から殺虫剤を手に入れ戻る。 するとリンとハリーが巨大カマキリに襲われていた。走って逃げている途中、こちらの三倍以上でかいゴリラが上から降ってきてカマキリを踏みつぶす。 そしてハリーを捕まえ、地面にたたきつけた。動かなくなるハリー、リンは悲鳴をあげる。 レイは以前に読んだ、顔に石をなげると良いというメモの通り、顔に石を投げつけて攻撃する。 一定ダメージを与えると、巨大ゴリラは木に激突したくさんの虫が降ってくる。 身体中に虫がまとわりつかれた巨大ゴリラは、逃げていった。 二人を見失い、とりあえず進む。その後も大カマドウマ、巨大芋虫、巨大ゴキブリ、巨大カエル、大蝿、大蜘蛛、さらに巨大ゴリラも何度か登場する。 逃げたり倒したりしながら進むと、ミシェルの悲鳴が聞こえる。 見上げれば遠くの橋の上で巨大蜘蛛に襲われている二人。猟銃を構えたマイクは橋から転げ、片手でぶら下がっている。ミシェルは恐怖のあまり気絶した。 すると見知らぬ男が気絶したミシェルを抱えて、立ちさる。どうやらマイクは気付いてないらしい。 途中の触れると爆発する腹の膨れた蟻が生息する巣を破壊し、橋まで進むレイ。たくさんの蜘蛛を薙ぎ払い、橋の隅に蜘蛛の巣を張っている大蜘蛛の足を攻撃。マイクが橋の端に掴まっている。 すると巨大蜘蛛はレイを攻撃する時に橋を破壊。レイは橋を渡るが、マイクは少しでレイの手が届く所で落下していた。 進むと小屋。メモを読むとたくさんの女達に言い寄られたという話が書かれている。 外に出ると胸の膨らみが女っぽいが、尻尾が生え顔や身体がトカゲのような二足歩行の化け物たちに囲まれていた。 飛びかかってくるトカゲ人間を撃退しなんとか脱出する。 その頃、リンはトカゲ人間に襲われ絶体絶命のピンチだった。 その時、銃声が響く。トカゲ人間は倒れリンが振り向くと先ほどミシェルを抱えていた男が銃を持って立っていた。 二人は顔見知りらしく、男はロバートと呼ばれた。 砂地を進むレイ。そこに途中のメモに書いてあったクジラを食べそうな巨大ミミズが地面から出てくる。 大きな口に牙が生えた超巨大なミミズ。逃げ回るしかできないが相手の方が速い。 そこにリンを背負ったロバートが現れる。ロバートはリンを下ろして手榴弾を投げつける。 爆発にひるみ砂の中へと潜り込むミミズ。次の手榴弾を構えるロバート。 しかし突然、飛び込んできたミミズにロバートは食われる。悲鳴をあげて走るリン。だがミミズは追いかけ地面からリンを喰らった。 そのままミミズの気配が無くなり、レイは先へと進む。
162 :
ネクロネシア :2013/10/18(金) 23:40:12.31 ID:6uAg/qbK0
洞窟の中で四足歩行の人面獣を撃退しながら進む。洞窟を抜けた先は古い寺院だった。 寺院の内部にも虫がはびこる。メモによるとこの寺院には人が住んでいたらしい、何か研究をしていた様子。 一方、ロバートにここまで運びこまれたと思われるミシェルが目を覚ますと、窓の外に巨大なゴリラがいた。 暴れる化け物、ミシェルは逃げる。巨大ゴリラの一撃が壁を破壊し、壁向こうの洞窟への道が開かれる。そこへ逃げ込むミシェル。 その道へと進むレイ、途中ミシェルが落としたのであろう本ネクロノーツが落ちていた。 ネクロノーツのしおりが挟んである所を読むと、このベルゼバーブ島の中央には強力な磁場が発生しており、それが生物に影響を与えているらしい。 さらには時空間を歪ませ、過去へとつながる時の洞窟が生まれる可能性があると書かれていた。 洞窟の中はガスが充満している。ボロボロのミシェルが大蝿の集団に襲われているので助ける。 ついにレイはミシェルと出会う。ミシェルは礼を言い、テントウムシのキーホルダーのついた鞄の鍵を渡された。 マイクの安否を気遣うミシェルだが、レイは答えず脱出を優先する。 ゆっくりとしか進めないミシェルを守りながら、レイは虫を殺して洞窟を脱出しようとする。 ネクロネシアの紋章が壁に刻まれた、吸いこまれそうな底の見えない大空洞があった。 地震が起きて瓦礫が落ちてくる、ミシェルをかばうレイ。そこに巨大な触手が現れ、レイを弾き飛ばしミシェルを捕まえた。 触手はミシェルを捕まえ高く持ち上げ、壁に叩きつける。そのまま地面に落ちて鈍い音を建てた。 レイはすぐにミシェルのそばに近寄ろうとするが、またも触手に殴り飛ばされる。 ふらつきながらも立ち上がるレイ、背後には大空洞。 瓦礫が落ちて、レイはそのまま大空洞へと落下した。 レイは目を覚ます。手の中にはミシェルからもらったキーホルダー付きの鍵。 顔をあげると焚き火の向こうにミシェルとマイクがいた。二人の無事を喜ぶレイ。 しかし何を寝ぼけているのかとマイクは笑う。 今は最初にキャンプを張って焚き火をつけたばかり。レイはいつの間にか眠っていたらしい。 つまり今までの島での過酷な出来事は全て夢。レイは信じられない気持だったが、夢でよかったとも思った。 ミシェルがその時、レイの手の中のキーホルダーに気付く。レイはミシェルからもらったものだと言ったが、ミシェルは同じ物を持っているのでそんなはずはないと言う。 その後、ミシェルはレイが眠っている間にマイクと内緒話していたらしく、その話の続きをするために一緒に散歩に行った。 夢の中と同じでマイクが告白したのだろうと察したレイは、悪夢の続きだと嘆いた。 いつまでたっても二人が帰ってこない。探しに行く前に夢で手に入れたキーホルダー付きの鍵でミシェルの鞄を開いた。 中にはハンドガンがあった。また自分の荷物を見れば、夢の中で手に入れたアイテムを全て所持していた。 銃を手にレイは二人を探しに行く。 夢と同じく巨大昆虫がうようよいる。さらに前回より配置や、化け物が強化されている。 探している途中の小屋の中で、リンとハリーの言い争いを見る。夢の中と同じ内容にレイは驚く。 早く脱出するようにレイは言うが、周りは巨大カマキリだらけで無理だと言うハリー。 ならカマキリの巣を破壊してくるとレイ。近くにあった巣を破壊する。 破壊してから小屋に戻り二人に報告すると、突然、巨大ゴリラが小屋の屋根を破壊、ハリーを捕まえる。 助けに追いかけるレイ、その間にリンは逃げだす。顔を攻撃し、たまらず巨大ゴリラはハリーを手放して逃げていく。 助かったハリーはレイにお礼を言い、近道を教えてくれる。一人で先に港のボートへと立ち去るハリー、レイは山を目指した。
163 :
ネクロネシア :2013/10/18(金) 23:41:41.70 ID:6uAg/qbK0
巨大な蛾の巣を、メモの人が隠しておいた火炎瓶で焼き尽くす。 マイクがいつの間にかぶら下がっている、巨大蜘蛛が巣食う橋。子蜘蛛の巣にもにも火炎瓶を投げつけ焼き尽くす。 怒った巨大蜘蛛がジャンプし、レイの上にいる橋の上に飛び込んでくる、そのまま戦闘になる。 橋が壊されなかったのでマイクも落ちずに引っ張り上げられる。マイクはレイに礼を言い、命の次に大事な猟銃を渡された。 ミシェルを手分けして探すことになる。恋愛は早い者勝ちだと言うマイクに、もう後悔したくないレイは先に見つけると宣言する。 別れ前にマイクの鞄の鍵を貰う。橋のすぐ近くに落ちているので使うと、猟銃の弾とガスマスクを手に入れた。 リンがトカゲ人間に襲われているが、ロバートが銃で助ける。 砂地をレイが歩いていると巨大ミミズが地面から現れる。今度はロバートは出てこない。 爆発する蟻の蟻塚が砂地にあるので、側によってすぐに距離を取って喰わせる。すると一撃で倒せる。 ミミズが倒れた後にロバートがリンを背負って登場する。 シェリルを探している事を伝えると、ロバートが保護している事を聞く。意識が戻り次第、帰らせるつもりだったらしい。 こんな島に住んでいて、何故か冷静でいられるロバート。レイにもさっさと帰る様にロバートは言う。 リンが言うにはミシェルが持っていた本、ネクロノーツの作者だと言う。それを聞いたレイは自分の体験について聞く。 この世界を夢という形で一度体験していると言う話。 それは夢などではなく、最深部にある時の洞窟を越えて意識が過去へと戻ったと言う。 また最深部にはベルゼバーブという化け物がいて、二人を洞窟で襲ったのはそいつだろうと、ロバートは言った。 ロバートはベルゼバーブの正体について詳しく聞いてくるが、一度ミシェルを失った事で焦るレイは寺院へと急いだ。 洞窟を抜け、寺院を登り、ミシェルが保護されている部屋へと辿り着く。 無事を確認し合い、抱き締めあう二人。マイクも無事である事を教える。 マイクの話をした時に、とっさにレイはミシェルに告白する。一日に二回も告白されるなんてと混乱するミシェル、レイはともかく島を出ようと言った。 他にも人が来ている事を言うと、その中にミシェルがファンであるロバートがいる事を聞いて、急に恥ずかしがる。 ボロボロの服のまま一緒にいたくはないらしい。レイは他の部屋に服を探しに行く。 近くの部屋でロバートとリンが言い争いになっている。 ロバートはリンを捨て、3年前からこの島に住みついて研究をしているらしい。リンを巻き込む気が無かったと。 ここの生物たちは、この島のガスを吸って急速に進化した。この生物から得られるタンパク質は医学の進歩に役立つ、その研究をしていた。 なら会社でやればいい、一緒に帰りましょうとリンが説得を続ける。すると突然、ロバートは苦しみだす。 ここの島のガスを吸い続ければ、突然変異的に進化する。それは人間も例外ではない。 一緒に帰ろうと言うリンに対しロバートは謝罪し、ここの昆虫から作った血清をリンに手渡した。ガスの影響を抑える効果がある。 しかしもうロバートの身体は限界に来ていて血清も意味がない。研究の成果でもあるこれを持って島を出て行ってほしいと頼まれた。 ロバートは大量の血を吐いて、倒れた。 血まみれのロバートの死体の側で、リンはレイに彼との昔話を少しする。 そしてリンは血清をレイに手渡す。もう研究する気も無いし、彼が死んだ理由の物を持っていたくないと言った。
164 :
ネクロネシア :2013/10/18(金) 23:42:47.60 ID:6uAg/qbK0
リンは会社のヘリを呼んでくると言って寺院から出ていった。 レイもミシェルを呼びに行こうとする。その時、大きな音がする。。 行ってみると時の洞窟への道を巨大ゴリラが破壊して作っていた。夢の通りならミシェルがそこに逃げ込んだはずである。 巨大ゴリラとの戦い、岩を投げたり突撃したり掴んで握りつぶそうとして着たりする。顔を銃などで何度も攻撃すると怯み、柱にぶつかってその上の石像に押しつぶされる。 しかし巨大ゴリラは石像を押しのけ、立ち上がりドラミングをした。そのまま力付き倒れた。 ミシェルを追って時の洞窟の中へ。ガスが溢れているので、ガスマスクを付ける。 奥に行くとせき込んでいるミシェルを見つける。近づくとネクロノーツの紋章が書かれた壁が破壊されて岩が落ちてくる。 そこにいたのは見上げるほど大きな、壁に張り付けられた巨大なハエ。触手を伸ばしてミシェルを捕まえる。 レイは助けようと戦う。たくさんの大蝿や地面に溢れる蛆虫。腕を払ってきたり、岩を降らし、毒ガスをまきちらす。 攻撃し続けると苦しみだし暴れ、ミシェルを放り投げる、レイはしっかりとキャッチした 洞窟の壁が崩れ、大岩が振る。そしてその一つの巨大な岩がベルゼバーブの頭を潰した。 そのまま動かなくなるベルゼバーブ。レイは付けていたガスマスクをミシェルに付けて、血清を打った。 目を覚ますミシェル。2人は洞窟を脱出する。 寺院へと出て、ガスマスクを取るミシェル。そのまま何もいわず、二人はキスをした。 ヘリが飛んでくる。マイクやリンも無事なようだ。 リンとパイロットが揉めている。さきほど拾ったハリーも含めて四人しか乗れないらしい。 ヘリをもう一度往復するのに二時間もかかる。ヘリは近くに一機しかない。 マイクは一番、生き残る可能性があるのは自分だから自分が残ると言うが、ミシェルを先に見つけた自分の方が運があるとレイは言った。 どちらにしろ島の中央から離れた方がいいと言うリン。必ず生きて帰ってきてというミシェル。 物語は最後はハッピーエンドに決まっていると、レイはヘリを見送った。 港にあるボートを目指して走るレイ。 その頃、寺院内ではロバートの死体が起き上がり、ハエの羽根を生やし、顔の半分が赤い複眼の化け物と化していた。 帰り道は今までにないくらい虫が蠢く。 そして途中、もはやロバートの面影が全くないハエの化け物が飛んできた。 空を飛びまわり体当たり、たらした体液は踏むとダメージ。たくさんのハエを呼び寄せる。 歩いている状態だと範囲の広い腕振りまわし、そして大量の体液を空へと吹きだし、ウジ虫と体液を雨のように上から降らす攻撃をしてくる。 倒すとついに動かなくなった。 レイはボートに乗ると、朝日に向かって発進する。 ヘリに乗ったミシェルが心配そうに海を見ていると、ヘリを追いかけるようにボートが走っていた。 スタッフロール 終わり。
投下終了。こっちはさるさんが怖いんだよな
乙
「逆転検事2」を書こうと思ってるのですが、よろしいでしょうか?
では、そろそろ書き込もうと思います。 前編 西鳳民国(せいほうみんこく)の大統領が来日。 ひょうたん湖公園にて演説イベントが行われた。 ところがそのイベントの最中に銃声が鳴り響き、イベントは大混乱。 イベントに参加していた検事局長はこの事件を捜査させるため 御剣怜侍(みつるぎ れいじ)検事を呼び出す所から始まる。 さっそく御剣は部下の糸鋸圭介(いとのこぎり けいすけ)刑事とともに現場を捜査する。 その捜査中に二人の人物が現れ重要な情報をくれる。 一人目は速水ミキコ(はやみ みきこ)。ルポライターの女性。師匠がいるらしい。 イベントの様子を録音していた。 二人目は前作「逆転検事」から引き続き登場の一条美雲(いちじょう みくも)。自称、大ドロボウ「ヤタガラス」の二代目の少女。 イベントの様子を写真に撮っていた。 さらに捜査をするうちに公園のゴミ箱から拳銃を発見。 恐らく暗殺者はこの拳銃を使用したのだろう…
懸命な捜査の末、一人の容疑者が現れた。 田中太郎(たなか たろう)と名乗る男性である。 (この時御剣達はまだ気づいていないが、どう見ても逆転裁判2最終話に登場した虎狼死家 左々右エ門(ころしや さざえもん)である) 御剣は田中を尋問し、いくつか怪しい点を見つけたものの、どうも決定的な証拠がない… それどころか田中の発言から新たな容疑者が現れる。その人物は…速水ミキコ。 大統領の命を狙った暗殺者の疑いをかけられ、必死に否定する速水。 そこで速水は「黙っていた事がある」と言ってそれを話そうとした…その時。 大統領のボディーガードチームのサブリーダー、内藤馬乃介(ないとう まのすけ)が現れ待ったをかける。 内藤の知らせにより、大統領は無事だったが、代わりに大統領のボディーガードチームのリーダー、外城(とじろ)が死亡した事が明かされる。 そして内藤は今後の捜査は西鳳民国の警察が行うと発言。御剣は捜査を外されそうになる。 ところが、その時田中が虎狼死家 左々右エ門としての本性を現し内藤を捕まえナイフを突きつけてきた! 「さるお方」の依頼で大統領の命を狙っていた虎狼死家だが少々計算が狂ってしまった、とのこと。 虎狼死家の要求は「御剣に捜査を続行させる事」 なぜそんな要求を出してきたのかはわからないが、ひとまず御剣は捜査を続けられる事に…
後編 大統領の避難している専用飛行機へと足を踏み入れた御剣たち。 そこに被害者である外城の死体が転がっていた。 大統領は扉の向こうの部屋に閉じこもっている。 さっそく捜査をはじめる御剣。さまざまな情報が手に入る。 その中にツノが片方しかないウシのぬいぐるみがあった。 内藤いわく大統領の大切な品らしいが…? ある程度情報が集まったところで虎狼死家は「あとはお任せします」と言ってその場を去っていった。 内藤が解放され、虎狼死家がいなくなったことでようやく大統領が姿を現す。 そして再び「捜査は西鳳民国の警察が引き継ぐ」と言って御剣を追い出そうとする。 ここで御剣は持っていた証拠品を一度全部奪われてしまう。 だが、ここで御剣は大統領を上手く言いくるめる事に成功。 捜査は続行、証拠品も返してもらう。 さらに大統領から事件に関して証言をしてもらい…その結果、冒頭の銃声は内藤が発砲したものだった事が判明する。 つまり今回の暗殺未遂事件は自作自演だったのだ。 支持率低下に悩む大統領が「暗殺に屈しない強さ」をアピールしたくてやったとのこと。 そして速水も白状する。「取材を条件にこの自作自演の暗殺劇に協力していた」と。
しえん
しかしそうなると、何故外城は死んだのだ? ここで内藤は速水を殺人犯として告発する。 公園のゴミ箱にあった拳銃、あれで撃った弾丸が外城の命を奪ったのだと。 対する御剣は内藤こそが外城を殺した犯人だと告発。 この飛行機の中で内藤が外城を撃ったのだ、暗殺者の仕業に見せかけて、と。 そうして飛行機の中から外城を撃った時の弾丸が発見された。 これの線条痕(せんじょうこん)を見れば、どの銃から撃たれたのかわかるはず。 これがゴミ箱から発見された拳銃と一致しなければ…速水は犯人ではない証明になる! ところが…鑑識の結果、拳銃と線条痕が一致した!? 一転して追い詰められる御剣だが、ここで気づく。 そういえば証拠は一度奪われている。この時に内藤が自分の銃とすり替えたのでは!? その事を指摘するが内藤は証拠なんてないと強気。 しかし御剣は拳銃に内藤の指紋がついている、しかも証拠を預かっただけでは決してつくはずのない場所にと指摘。 これで拳銃のすり替えが証明され、ようやく内藤は外城殺害の犯人として逮捕された。 内藤はチームのサブリーダーという地位に満足できず、リーダーである外城を邪魔に思っていた。 リーダーになりたい内藤がこの偽の暗殺事件に乗じて外城を殺害したのであった…
こうして事件は解決した。 速水にかけられた暗殺者の容疑は濡れ衣だった。 もっとも偽の暗殺事件に協力していたのは事実なので、そっちで警察の事情聴取を受ける事になるが。 それについては速水も反省する。 しかし…虎狼死家はまだ暗殺の依頼をはたしていない。 大きな事件に発展しなければいいが… 第1話 おわり
前編 内藤と面会するために留置所を訪れた御剣、糸鋸、美雲。 ところが、そこに突然の知らせ。 内藤が殺されたのだ!! ここで解説。 今作では留置所と刑務所が同じ建物に入っています。 留置所エリアと刑務所エリアに分かれており、二つのエリアは連絡通路で繋がっている。 もちろん警備は厳重なので許可なく行き来はできない。 そして内藤はまだ刑が確定していなかったため留置所に入れられていたはずなのだが… 何故か彼の死体は刑務所の作業部屋で見つかったのだ。
さっそく捜査を始める御剣たち。 そこに一人の男性が現れた。 彼の名は信楽盾之(しがらき たてゆき)。弁護士である。 御剣の知り合いのようだが、信楽は御剣を「裏切り者」と呼ぶなど、ちょっと冷たい態度。 彼は裁判で内藤の弁護をする予定だったのだが、内藤の死亡を聞きつけやってきたのだ。 ともあれ、信楽も加えて捜査をさらに進める。 ・この刑務所の囚人たちは腕輪をつけられている。刑務所の各所にこの腕輪に反応するセンサーがあるため所内を自由には動けない。 ・この刑務所の方針で、囚人にはそれぞれペットとなる動物が用意されている。動物は刑務所内でもかなり自由に動ける。 などがわかった。 さらに囚人の一人、折中秀治(おりなか しゅうじ)からもいくつか情報を得る事もできた。 しかしそこに現れた二人の人物。 一人は水鏡 秤(みかがみ はかり)。裁判官の女性。 もう一人は一柳弓彦(いちやなぎ ゆみひこ)。新人検事の男性。 水鏡は「検事審査会」のメンバーでもあり、御剣をこの事件の担当から外し弓彦を新たに担当にする、と発言。 当然御剣は反発するが、抵抗するなら検事バッジ剥奪もありえると言われ、やむなくここは一旦引き下がる。 そこに信楽の一言。「今日の事はあの人に報告しておくから」 はたしてあの人とは…?
中編 翌日。 なんとか内藤殺害事件の捜査をする方法はないものかと思案する御剣の元に糸鋸から連絡が入る。 昨日の事件の容疑者が逮捕された、と。 さっそく面会に行く御剣と美雲。 留置所で対面した容疑者は猿代草太(さるしろ そうた)という名のひどく臆病な青年。 内藤とは親友の間柄で一度面会にも来ているという。 草太は「自分は内藤を殺してなんかいない」と主張。御剣たちは彼の無実を信じる事にする。 しかし捜査権のない自分達ではじゅうぶんな情報が得られない…と思ったその時、信楽が現れる。 彼は草太の担当弁護士としてやってきたのだ。 そこで思いついた、彼の助手という名目で捜査をすれば良いと。 とはいえ信楽は御剣に冷たい態度、簡単には認めてくれない。 しかし御剣が頭を下げてまで頼み込む真剣な姿に心を動かされた信楽は改めて自己紹介。 実は彼は亡くなった御剣の父、御剣信(みつるぎ しん)弁護士の助手だった人なのだ。 「あの人」とは御剣の父の事だったのである。 信楽は「完全に君を信用したわけじゃない、昔の君とは違う事を行動で示してくれ」といい、御剣を臨時助手として認めてくれた。
捜査を再開した御剣はまずは死体の第一発見者に話を聞く事にする。 現場に向かう途中でこの刑務所の所長、美和マリー(みわ まりい)という女性と出会う。 美和からは昨日、この刑務所で動物ショーが行われたという話が聞ける。 そして第一発見者として御剣たちの前に現れたのは山野星雄(やまの ほしお)という囚人の男性であった。 (逆転裁判1の第一話の真犯人だった男である。懐かしい!) 山野の証言をあれこれ探ってみると、実は山野の腕輪は壊れておりセンサーに反応しない事がわかった。 刑務所のセキュリティの甘さにあきれながらもさらに深くつっこむと、とんでもない情報が聞ける。 内藤の首元に大きな犬がかみついていたと言うのだ! まさかその犬が内藤を殺した? そして御剣にはその犬を飼っている囚人について心当たりがあった。 その囚人は特別独房に収監されていると聞き、さっそく行ってみる。 そこにいたのは鳳院坊了賢(ほういんぼう りょうけん)という名の老人。 盲目ではあるが、こう見えて凄腕の殺し屋。盲導犬にして猟犬でもある「クロ」とともに多くの暗殺を成し遂げた。 しかし御剣に罪を暴かれ、こうして刑務所にいるのだ。 さっそく了賢に色々話を伺う。 了賢は独房の中で木で彫り物を作ったり、手紙で通信チェスをしているようだ。
了賢の話を聞き終えた御剣は今度は内藤が収監されていた留置所の監房を捜査する。 そこで、いろんな情報が手に入る。内藤が出血した痕跡、通信チェスをしている手紙。 そして…監視カメラの映像。そこには内藤?に動物が飛び掛る映像が映っていた! これは重大な手がかりだ! さらに、内藤が看守を殴った事件があり、それ以後内藤の監房のカギがなくなっている事もわかった。もっとも内藤は否定したらしいが… と、ここで水鏡と弓彦が登場。 草太が犯人だという水鏡たちの主張に真っ向から対立する御剣。 弓彦の推理はかなりいい加減で、御剣は容赦なくムジュンを指摘する。 しかし、ここで水鏡から重大な事実が明かされる。 実は草太は「タチミ・サーカス」の団員で事件当日、動物ショーのため刑務所に来ていた。(タチミ・サーカスは逆転裁判2第3話からの再登場) その時に草太が内藤を殺したのだと水鏡たちは主張。 御剣は不利な状況に立たされた。
後編 改めて草太から話を伺う御剣たち。 彼は動物ショーの準備の最中に一度無許可で内藤の監房に行っている事がわかった。 草太が疑われているのはその辺が理由のようだ。 ちなみに内藤と草太は互いにたった一人の幼馴染。両者ともちゃんとした家族がいない。草太は幼い頃に唯一の家族だった父を失っているという話も聞ける。 続いて動物ショーが行われた中庭を捜査する事に。 そこで草太の上司であり、動物ショーのスタッフでもあったミリカと出会う。(彼女も逆転裁判2第3話からの再登場) さらに美和所長も現れ、動物ショーを見ていない囚人が3人いると知らされた。 うち二人は山野と了賢である事はわかっている。あと一人は?
次は糸鋸刑事が連れてきた警察犬での捜査。 警察犬は折中の独房に反応、調べてみると…なんと独房内に抜け穴が!? その抜け穴を通ると…なんと内藤が収監されていた留置所の独房に繋がっていた! そこで大変な事に気づく、折中はどこに行ったのだ?まさか抜け穴から脱獄!? すぐさま捜索が行われたが折中は見つからなかった… 折中の脱獄は気になるが、ひとまず御剣は事件の捜査を続行。 ここまで集まった情報から、最も怪しい容疑者は了賢と判断。彼に話を聞くために再び特別独房へ。 そこで先に来ていた水鏡たちと鉢合わせ。当然またしても対立する。 水鏡たちの主張は「内藤が看守からカギを奪った。そして草太が監房を訪れたタイミングで独房から脱出。草太の手引きでサーカスに使う備品の中に隠れていた、しかし草太に裏切られ殺された」というもの。 それに対抗するため、御剣はさまざまな状況から了賢が犯人だと主張。しかも凶器と思われるノミまで見つかった。ノミには了賢の特注である鈴も付いている。
対する了賢は動機がないと発言。しかし御剣は了賢と内藤が通信チェスで繋がっていたと判断。 だが了賢はこれを「ただの偶然」と一蹴。さらに「クロが内藤の死体をこの独房に持ってきた。疑われると思ったので作業部屋に移させて凶器だけ抜かせた」と発言。 山野が見たのはちょうどこの時だった。 つまり…了賢がやったのは死体移動と凶器を抜いただけ、殺人には無関係、と言うのだ。 しかも、凶器のノミを調べた結果、内藤以外の指紋は出なかった。つまり了賢は凶器に触れていない。 まさか…了賢は犯人ではない!? もう一度、監視カメラの映像をチェックする。 そこで御剣はとんでもない事実に気づく。 この映像に映っているのは内藤だと思い込んでいた、内藤の監房なのだから。 しかし、抜け穴が通じていた事から、これは実は折中だった事がわかる。 飛び掛っていた動物も了賢の犬ではなく、折中のペットの小熊だったのだ。 さらに新たな情報、内藤が看守を殴ったという件だが、内藤はこの時自分も気を失っていたと発言していたらしい。
そこに捜査の進展を確かめに美和所長が現れたので、ここで報告。 「折中は看守に変装してまだこの刑務所にいる」と御剣は推理する。 まさにその通りであり、それから間もなく折中は発見された。 折中なら内藤の事件について何か重要な情報を知っているかもしれない、と早速取り調べ。 その結果色々な事がわかった。 内藤の監房のカギを奪ったのは折中。内藤と看守を抜け穴からの不意打ちで殴り気絶させたのだ。内藤が殴ったというのは間違いだった。 カギを奪った後、いったん自分の独房に戻り、その後刑務所内から最も人が消えるタイミングを計った、それが動物ショーの開催中。動物ショーを見なかった囚人の3人目も折中であった。 内藤の監房にあった血痕も、折中が殴ったせいで出血したもの。 脱獄の計画の一部始終を言い当てられ、とうとう折中は降参。奪っていたカギも差し出した。 折中がカギを持っていた事が明らかになった以上、水鏡たちの推理も外れた事に。
支援
さて、そうなると内藤を殺した犯人は?抜け穴を使えた折中か? しかし折中は殺人に関しては否定。 さらに抜け穴は元々中庭の枯れ井戸と繋がっていて、自分はその続きを掘っただけだと。 そこで水鏡はひらめく。折中が内藤を殴ったとしても、気絶したとは限らない、脱獄するために折中と内藤が手を組んだのでは? 折中にカギを開けてもらい、その後はやはり草太の手引きを受け、そして殺される。 死体は中庭に運ばれた後、井戸に落とされた。それを了賢の犬が発見したのだ。 ちょうどその頃は中庭で動物ショーの真っ最中。草太はそのショーに出演はしていたが、15分ほど退場するシーンがある。死体を井戸に捨てるにはそのタイミングしかない、と。 …ようするに、結局水鏡たちは草太が真犯人だという主張は変える気はない、という事である。 とはいえ互いにまだ証拠が足りない、翌日中庭を再捜査する事に。
後編2 刑務所の中庭にやってきた御剣たち。水鏡と弓彦はまだ来ていない。 今のうちに中庭を捜査するのだ。ここで美雲の持つアイテム「ぬすみちゃん」の出番。 情報を入力する事で現場を再現した立体映像を出せる優れもの。ただし情報が間違っていると再現も変になってしまうが… さっそくこれを使って現場を再現し、捜査。 草太は動物ショーの中でゾウに吹っ飛ばされ退場するシーンがある。ミリカの証言から、吹っ飛ぶ際には井戸に用意した仕掛けを使用していたと判明。 その仕掛けには重りを井戸に落とす事も含まれている。しかし再現した映像では重りの数が足りない。 そこで糸鋸刑事の持ってきた金属探知機で重りを捜索。中庭の隅にある池近くの草むらに隠されているのが発見される。 なお、この池にはワニが住んでいるのだが、なぜかこのワニにも金属探知機が反応した。 重りが隠されていたという事は…重りは内藤の死体にすり替えられたという事では!? さらに捜査を続けると、中庭には配電室への扉がある事もわかった。しかも死体発見前日深夜に扉が開けられた形跡もあった。配電室の鍵を管理しているのは美和所長だ。まさか… 大体の捜査が終わった所で水鏡と弓彦が到着。 さっそくここまでに集めた情報から導き出された推理を二人にぶつける。 そして出た結論…真犯人は美和所長だ!!
さっそく美和所長に話を聞く事に。もちろん美和は殺人を否定。 だが御剣は見抜く、まず所長には共犯者がいた、その名は山野。 彼の腕輪は壊れていたので刑務所内でもけっこう自由に動ける。彼が配電室のブレーカーを落とし、一時的にセキュリティを沈黙させ、その間に内藤の死体を中庭に運んで重りと死体をすり替えたのだ。 それに対し美和は…意外にも山野との協力自体は認める。 彼女は了賢に脅されていたと言い始めた。「拙僧には刑務所の外にも部下がいる。家族の命が惜しければ所内での待遇には気を使ってもらおう」と。 やむなく美和は了賢の望む物を与えるため、井戸のルートを利用した。そのために山野も仲間に引き入れたのだと。 一見筋は通っているようだが…それでも美和が犯人ではない証拠にはならないと御剣は主張。しかし証拠がない… そこで助けてくれたのは信楽。「所長さん、犯人に心当たりがあるんじゃない?」と発言。これで美和の証言を誘う事に成功した。 その証言から、実は美和が内藤を尋問していた事が判明した。御剣と同じ様に美和は通信チェスの手紙から内藤と了賢の繋がりを推理、さらに彼女は「内藤は自分を殺しにきた了賢の部下」だと思った。それが内藤を殺害した動機だ!
だが美和も食い下がる。内藤の傷はかなり深い、凶器のノミでは小さすぎてそんな傷はつけられない。 またしても追い詰められる御剣。だがここで御剣は「発想を逆転」させる。 推理は外れていたのではなく、外されていたとしたら? この事件の捜査で最初に疑ったのは了賢だ。それが犯人の狙いでは? 了賢を邪魔に思っていた美和は、了賢を内藤殺人の犯人に仕立て上げ、別の刑務所に追いやるのが目的だった。 ノミは了賢が犯人だと思わせるための偽装工作だ! けど、それなら真の凶器は何? 御剣は了賢が現役の頃に使っていたナイフだと主張。ナイフは了賢が逮捕された時に押収され所内で保管されている。 美和ならそれを持ち出せるはず。あとは…どこに隠してあるか、だ。
所内はくまなく探索したが見つかっていない、セキュリティの関係上刑務所の外に持ち出されたという事もありえない。 証拠が見つからなければ、美和を犯人とは証明できない。 「まるでどこかのハッタリ弁護士にでもなった気分」で御剣は異議を唱え、必死に考えて出した答え… 中庭の池に住んでるワニの体内では?先程金属探知機が反応したではないか! ミリカならワニの口を開けられるという事で協力してもらい…ついに凶器のナイフを発見した。 凶器から内藤の血も確認され、とうとう美和は内藤殺害の犯人として逮捕された。 しかし…本当に内藤は了賢の部下だったのだろうか? 美和の早合点という可能性もあるが… こうして無事に草太は釈放された。 そして信楽は御剣に問いかける。 「信さんの後をついで、弁護士になる気はない?」 気が向いたらいつでも来てよ、と言い残し信楽は去っていった。 その言葉に御剣は迷うのであった… 第2話 おわり
前編 信楽に呼び出された御剣は「12星座美術館」を訪れていた。 そこで信楽は語り始める。18年前、この場所で起きた「IS−7号事件」を。 それは御剣の父「御剣信」弁護士と、かつての師「狩魔豪(かるま ごう)」検事が戦った裁判でもあった… (狩魔豪は逆転裁判1最終話のキャラ。前作でもわずかに登場している) 舞台は18年前に遡る。 信と信楽(当時助手)は留置所を訪れていた。依頼人に会うために。 依頼人は天海一誠(てんかい いっせい)。有名なパティシエである。 彼の屋敷でお菓子コンテストが行われたが、天海の作ったお菓子の中から死体が発見された。 被害者は氷堂伊作(ひょうどう いさく)。コンテストの参加者である。 天海は氷堂殺害の容疑者として逮捕されたのだ。 天海自身は容疑を否定、信も彼の無実を信じて現場の捜査に向かう。
現場である屋敷に到着すると天海の助手である緒屋敷司(おやしき つかさ)と出会う。 彼女が死体の第一発見者らしい。 彼女も天海の無実を信じており、どうか助けて欲しいと信に頼む。 さっそく死体の見つかった天海の部屋に行くと馬堂一徹(ばどう いってつ)刑事と出会う(前作「逆転検事」からの再登場) 馬堂刑事は当初、弁護士である信が捜査する事を拒否するが、信が誠実に頼み込み、見張りつきという形で許可してくれた。 さらに部屋にはコンテスト参加者の一人である風見豊(かざみ ゆたか)もいるので話を伺う。 コンテストの優勝賞品は天海の所有している「究極のレシピ」である事、それが天海の部屋に飾られている事がわかった。 そして問題の死体が入れられていたお菓子を調べてみると、一部に荒らされた形跡があった。 鑑識の結果、お菓子からコンテスト参加者であるデリシーの指紋も発見された。 これはデリシーに話を聞く必要がありそうだ。 しかし、今彼女の部屋には狩魔検事が…!
前編2 デリシーの部屋に行くとデリシーと狩魔検事に出会う。 狩魔は信を見下す態度をとるが、デリシーの部屋の捜査だけは許可を出した。 デリシーに話を聞いてみると、実はお菓子が荒れていたのは彼女が少し食べてしまったかららしい。 殺人はしていないと彼女は強く否定するが、彼女のお菓子を調べてみると、重要な証拠品が見つかった。 一つは岩塩ランプ。この岩塩ランプには血が付着している!どうやら犯行に使われた凶器のようだ。 もう一つは特殊な装置で光る布。これはお菓子の飾りに使う代物だが…これはコンテストのルールに違反している。 他にも色々おかしい点が見つかり、この時点ではデリシーはかなり怪しいと判断。 一度狩魔と話し合う事にする。
しかし狩魔は手強い、信の推理にも難なく反論してくる。だが信も食い下がる。 その結果…実はデリシーはパティシエではなく薬剤師である事がわかった。 天海のお菓子が食べてみたくてコンテストに参加したという。 さらに天海以外にも、氷堂のお菓子も少し食べていたと発言。 被害者の部屋に入っていたというのは重要な情報である。 確かめるために氷堂の部屋に行ってみる。 しかし…そこにあったはずのお菓子がなくなっていた!?
中編 ここで舞台は現代に戻る。 信楽いわく、「氷堂のお菓子は氷で出来ていた、恐らく溶けてしまったのだろう」と。 その溶けてしまったお菓子を再現したものが、今回この美術館で公開される。 それを見るために信楽はやってきたのだ。 さっそく二人は氷菓子が公開されている「冬の宮殿」という部屋に入る。 そこでいろいろと調べていると、部屋の外から悲鳴が!? 慌てて外に出ると「秋の宮殿」という部屋の前で一人の男性が倒れていて…そしてその前で御剣の旧友、矢張(やはり)が怯えてへたり込んでいた!(今作の矢張は逆転裁判3最終話で見せた「天流斎マシス」としての姿で登場) 一体何が起きたのだ?と、ここで御剣が気づく。部屋の中から毒ガスが発生している!男性はこれを吸って倒れたのだ!
乙です 支援
被害者の男性はすぐに治療を受けて一命はとりとめたが、現在意識不明の重体だ。 そして信楽から、毒ガスの被害者は風見である事が明かされる。 そこに現れたのは緒屋敷。少し前まで女優として活動していたが引退してこの美術館の館長となっていた。 さらに風見の治療はデリシーが手伝っている、とのこと。 「IS−7号事件」の関係者が勢ぞろい、はたして偶然なのか…? そこに事件の事を聞きつけてきた糸鋸と美雲が到着。 まずは糸鋸が毒ガスの発生現場である「秋の宮殿」を捜査、すでに毒ガスはおさまっている。 糸鋸の発言によると「秋の宮殿」なのに中は冬の宮殿と同じくらい寒いらしい。 そういえば矢張は何か見ていないのだろうか?さっそく聞き込みをしてみる。 すると、実は矢張は「秋の宮殿」の様子を絵に描いていた事がわかる。 それは「うお座の彫像が血の涙を流している」という不気味な絵だった… 矢張が怯えていたのはこれを見たせいだったのだ。
その後「秋の宮殿」に入ってみるが、その内装は「冬の宮殿」そっくりだ、一体何故? これはいろいろ調べる必要がありそうだ…と思ったところで水鏡と弓彦が参上。 この事件は弓彦が担当するらしく、さっそく彼の推理を聞いてみるが…またしてもかなり適当な内容。矢張にすら「こいつ馬鹿なんじゃねぇのか?」と言われる始末。 まず容疑者として疑われたのは矢張だが…御剣は難なくそれを論破した。 続いて疑わしいのはデリシー、毒ガスを発生させるための薬品は入手が難しいが、薬剤師の彼女なら? 中編2 さっそくデリシーに話を聞く事になった御剣たち。 彼女の発言から、恐らく風見は「うお座の彫像」が入っているケースを開けたために毒ガスに襲われた事がわかる。 矢張が見た「血の涙」のようなものは毒ガスの発生原因である薬品だったのだ。 しかし何故彼はケースを開けようとしたのだろうか? さらにデリシーは毒ガスの原因となりうる薬品が少し前に盗まれたと発言した。 どうもデリシーが犯人というわけではなさそう…ここで御剣は推理する。 こんな大掛かりな仕掛けを事前に用意できるのは…館長である緒屋敷しかいない。 彼女が犯人ではないだろうか?現時点では証拠はないが…
と、ここで新たな事件が発生! 美術館の広場にある噴水から死体が発見された! さらに、「冬の宮殿」に飾られていた氷菓子がまたしても溶けてなくなってしまった! まるで18年前の再現だ… もうこれは偶然じゃない、今回の事件には「IS−7号事件」が大きく関わっている。 この事件を解決するためにはもっと「IS−7号事件」の事を知る必要がある。 再び信楽の口から「IS−7号事件」の顛末が語られる…
中編3 物語は再び18年前に。 狩魔検事に追い出され氷堂の部屋は捜査ができない信。 そこに現れた緒屋敷が語り始める。 緒屋敷は天海に拾われた捨て子だった。彼女にとって天海は恩人であり、父親も同然の存在なのだ。 天海を救うために、何か手伝いたいという彼女の申し出に、信は氷堂について知ってることはないかと尋ねる。 彼女は溶ける前の氷菓子を写真に撮っていたのでそれを手がかりとして入手する。 さらに馬堂が見せてくれた氷堂の部屋の写真、そしてデリシーの証言から、意外な事実が発覚する。 氷堂の正体はパティシエではなく彫刻家「ポール・ホリック」だったのだ。 そして氷菓子が溶けてしまった原因は(恐らく)緒屋敷が氷菓子の写真を撮る際に誤って電源ケーブルを抜いてしまったためであった。
中編4 翌日。天海に経過報告をするために留置所を訪れた信たち。すでに緒屋敷も来ている。 しかし天海は警察の執拗な取調べで憔悴しきっていた。 彼の好物であるチョコレートを差し入れする事でどうにか持ち直し(本来差し入れは禁止だが馬堂刑事がこっそり通してくれた)おかげで彼からもいくつか貴重な情報が得られた。 風見のお菓子は準決勝までは味もデザインも好みだったが決勝戦のお菓子はいまいちだった。また、準決勝で作られた風見と氷堂のお菓子は形は違ったのにどちらも同じ味だったと。 そして天海は緒屋敷に語りかける、「私のために生きる事はない」と。天海の役に立ちたい緒屋敷はショックを受ける。 天海いわく、彼女がポール・ホリックの作品を集めたりお菓子作りを手伝ったりするのも全て天海のため、自分の好きな事はいつも我慢している。彼女の人生をムダにさせたくない、と。 天海もまた緒屋敷を実の娘のように思っているのだ… そして、面会の終わりに信は天海に呼びかける。警察は天海の自白を狙っている、今はどうか耐えて欲しいと。
再び現場で捜査。とは言っても噴水広場以外は狩魔のせいで捜査できない。 それでも諦めず信は広場を調べ、いくつか重要な情報が見つかる。 優勝商品である「究極のレシピ」の正体はお菓子のレシピではなく、味覚障害を治す新薬の調合書である事。それをコンテスト参加者全員が知っていた事もわかった。(薬剤師であるデリシーが参加したのもそのため) それと、関係あるかはわからないが、準決勝までは風見の息子が毎回コンテストに遊びに来ていた事も聞ける。 あとは風見にも話を聞きたいが狩魔に妨害される。そこで狩魔に直接話を聞く事に。 信の推理は、「コンテストで風見と氷堂は協力していた」というもの。準決勝のお菓子はデザインが違うだけで素材も味も同じである事が根拠だ。それを狩魔は意外にもあっさり認める。準決勝までは協力していたが決勝では風見が断ったと。 そして一枚の写真を見せられる。風見と氷堂、そして風見の息子と氷堂の息子が映っている。二人は元々知り合いだったのだ。 しかし信は見抜く、本当は決勝でも協力していた事を。そして何らかの形でその関係が壊れていたのならそれが動機になるのでは? さらに「死体の解剖記録がない」事から信はある事に気づく。死体は警察が回収したと思っていたが、本当は何者かに隠されたのでは? だが狩魔は信の推理を認めない、決着は法廷に持ち越される事に。
後編 そして、現代。 信楽からその後の裁判について聞かされる。結論から言えば…信は敗れてしまった。 狩魔は裁判に勝つためにあらゆる手を使ってきた、そのため決着がつくまで1年もかかった。 信は死体が見つかっていない事を指摘したが、狩魔はニセの解剖記録を用意していた。 そして「緒屋敷を犯人として逮捕する」と脅され、とうとう天海がウソの自白をしてしまった事で信は劣勢に。 だが信は事前に馬堂刑事に頼んで取調べを録音してもらっていた。 それで自白が強要されたものであると指摘。狩魔の不正が暴かれ、彼は当時の検事局長から処罰を受けた。これが狩魔検事にとって唯一の処罰である。 だが、それでも有罪判決は覆らなかった。 信は再審して天海の無実を訴えようとしたが…直後に別の事件に巻き込まれ、志半ばで命を落としてしまった… (逆転裁判1をプレイした人ならおわかりであろう、DL6号事件である) 信楽はあの日一緒に帰らなかった事を後悔していた。 そして狩魔の弟子になった御剣を裏切り者と憎んでいた事を謝罪する。
御剣は検事と弁護士という立場を越えてこの事件の真相を探ると決意。 まず噴水で見つかった死体だが…それは「IS−7号事件」の被害者、氷堂である事を突き止める。18年前に失われていた死体だ。 その後も噴水広場でいろいろ探索。矢張が描いた絵も意外な証拠となる。 信楽の話から、風見と氷堂の息子が事件の頃から行方不明になっている事もわかる。氷堂の息子は警察が見つけ遺品を届けたらしいが、風見の息子はいまだに行方がわかっていないらしい… 緒屋敷は事件の後、天海の親族に追い出され、その後は女優として活動、そうして溜めたお金でやっとこの屋敷を買い戻したという話も聞ける。
後編2 いよいよ緒屋敷に詳しい話を聞いてみる事に。 その結果、実は18年前の事件で氷堂のお菓子が消えたのは溶けたからではなく、彼女が盗んでいた事が発覚。 氷堂=ポール・ホリックの作品を好んでいた天海のために、彼の遺作を保存しておきたかったからと白状する。 そして御剣は指摘する、氷堂の死体はその氷菓子に偽装されていたのだと。光る布を使えばそれが可能だ。 彼女はその事を知らずに盗んでしまった、つまり図らずも死体を隠してしまったのは彼女だったのだ。 この屋敷を買い戻し、冷凍倉庫に保存されていた氷菓子を見てようやくその事に気づいた彼女は今回の計画を思いつき実行した。 「冬の宮殿」で展示されていたのは再現されたものではなく、18年前に作られた本物だったのだ。 御剣は考える、氷菓子に死体が紛れている事は緒屋敷と真犯人しか知らない、氷菓子が公開されるとなれば確実に処分にくるはず。 犯人をおびきよせつつ、証拠となる死体を守る…そのために毒ガスを仕掛けたのだと。 「秋の宮殿」と「冬の宮殿」がよく似てるのも、真犯人が「秋の宮殿」を「冬の宮殿」と間違うように仕向けたから。 すべては真犯人を見つけ、天海の無実を証明するため。 という事は…「IS−7号事件」の真犯人は…風見!?
後編3 緒屋敷のためにも「IS−7号事件」を再捜査しようとする御剣だが、水鏡が反対する。 彼女はあくまで当時の判決を重視、今更再捜査など認めないと。 しかし御剣は「検事審査会に報告するなら好きにするといい、ただしこの事件は最後まで捜査する」と徹底的に反抗。 そこへ一命をとりとめ、意識の回復した風見が現れた。 さっそく風見に色々と話を伺う。 彼は実は当時味覚障害になっていて、それを治すために「究極のレシピ」がどうしても必要だった。 しかし風見は菓子は作れるがデザインセンスがない。一方で氷堂は彫刻家なので菓子作りは素人。 そこで二人は手を組んだ、どちらが優勝してもレシピの中身を見せ合う約束で。 さらに、風見は味覚障害なので自分で味見ができない。息子に味見させて味を調整していた事もわかる。 そうして風見と氷堂は協力しあう事で勝ち進んできたが…決勝で氷堂は風見を裏切り、風見の菓子作りに協力しなかった。 その上、決勝には味見役の息子も来なかった、恐らく氷堂の妨害で。 そのため優勝はとても狙えなくなった風見はレシピの中身を写真にとり、情報を盗む事を計画。 だがその現場を氷堂に見られ、ばらされたくなかったら金をよこせと脅された。 それこそが殺害動機だったのだ。
乙しえん
しかしここで風見は開き直った。 この国の殺人は15年で時効になる。18年前のこの事件を今更罪には問えない、と。 だが御剣は指摘する。風見は事件の後、菓子作りの修行のため外国に行っていた時期がある。その間は時効が停止すると。 風見が外国に行っていたのはちょうど3年…18−3は15… だが、風見は御剣をあざ笑う。そう、彼はこれも計算に入れていた。 事件は12月、そして今は4月。つまり正確には事件は18年と数ヶ月前。ちょうど3年では…まだ足りない!! しかし…もう一つ手はあった。天海は裁判で「共犯者」として有罪になっている。共犯者の裁判中も時効が停止する。 天海の裁判は決着まで1年かかっている。それも差し引く事で…風見の時効は成立していないと証明。 ついに風見は逮捕された。
こうして「IS−7号事件」はついに解決した。 同時に毒ガスの件で緒屋敷も逮捕されたが、彼女は事件を解決してくれた事を御剣に感謝する。 その後御剣たちは天海に報告をするため留置所へ。天海も御剣たちに感謝し、「今度は私がツカサを待つ番だ」と。 信楽はこれから天海の冤罪を晴らすつもりのようだ。けど天海の冤罪が証明されたら風見を捕まえられないのでは?という美雲の言葉に信楽は「法のムジュン」という言葉を残した。 そして最後に信楽は御剣に問いかける。「検事として犯罪と戦うのか、弁護士として人を助けるのか、よく考えて欲しい」と。 その言葉にまたも御剣は迷うのであった… 第3話 おわり
前編 とうとう検事審査会への出頭を命じられた御剣。糸鋸は心配でたまらない様子。 そこに武藤瞳子(むとう とうこ)という看護師が御剣を尋ねてきた。彼に会わせたい人物がいると。 武藤が連れてきたのは包帯をあちこちに巻いた少女。彼女は記憶喪失になっているらしい。 ここに連れてきたのは少女が御剣の名刺を持っていたからだ。他に何か身元がわかるものはないだろうか? すると、なんと彼女は「ヤタガラスのバッジ」を持っていた! まさかこの少女は…美雲!? 記憶喪失の影響で彼女はすっかり性格が変わってしまい、かなりおどおどした態度に。 なんとか彼女の記憶を戻してやりたい御剣。 美雲の所持品から、彼女が「ビッグタワー」にいた事がわかり、そこで手がかりを探す事に。 その屋上でいろいろ探索していると美雲が「赤いレインコートの人物」と出会い、その後突き落とされたと思い出す。 しかしビッグタワーは50階、その屋上から落とされて生きていられるはずがないのだが… そこに突然警官が現れる。なんとこのビッグタワー内で殺人事件が起きたと言うのだ。 しかも被害者の名前が…「みくも」!?
前編2 事件の現場へ急行した御剣たち。 現場は50階にある「検事審査会」の審議室。こんな所にあったとは。 現場には武藤とその祖母、伊丹乙女(いたみ おとめ)の姿が。伊丹が死体の検死をしているのだ。 さらに、御剣とは旧知である検事、狩魔冥(かるま めい)までも現場に現れる。何故彼女まで? 検死が終わった所で御剣たちも死体を確認。被害者は女性、しかし美雲ではない。 どういうわけか被害者は美雲の「約束ノート」を持っていた。このため名前を「みくも」だと思われたのだ。 約束ノートは前作の事件のあと、証拠品として警察が保管していたはずだが、いつの間にやら失われていたらしい。 捜査を続けようした所で、水鏡と弓彦が登場。 二人は被害者の正体を知っていた。被害者は「籠目つばさ(かごめ つばさ)」。弁護士であり、審査会のメンバーでもあった。 そして、美雲を容疑者として逮捕すると言い出した!
当然御剣は納得しない、その根拠を問う事に。 そこで水鏡は被害者が持っていた手紙を出した。 それは被害者と美雲が協力して審議室から何かを盗み出そうとしていた事を匂わせる内容だった。 そしてその関係が破綻し殺害に至ったと。 しかし御剣はそれが真犯人の偽装である可能性を示す。 と、そこに現れた一人の男。名前は「一柳万才(いちやなぎ ばんさい)」。 一柳弓彦の父であり、元検事局長、そして今は審査会の会長である。 万才は「早期解決のため」と言って、美雲の逮捕を強引に進める。 御剣は反対するが、万才に逆らえば検事バッジを失ってしまう。 だが御剣は…「目の前の真実を見逃すのが検事の宿命なら、検事の肩書きに未練はない!」と、自ら検事バッジを返上してしまった!! それにショックを受けた美雲はその場を走り去ってしまい、御剣は一人で追いかけていった。
中編 検事局にある自分の部屋に戻ってみたが美雲の姿はない。 どこに行ったのか…と困っていた所に現れたのは信楽。 検事審査会で起きた事件はニュースになっており、気になって駆けつけたとの事。 御剣は信楽に事情を話すと、まずは美雲の記憶喪失の原因を探ってみようとのアドバイス。 二人はビッグタワーの屋上に行き、捜査をしていると…そこに隠れていた美雲と遭遇。 美雲自身は「記憶はないけど、多分自分が殺してしまった」と思っており、その記憶が戻れば御剣の検事バッジも戻ってくるのでは…と考え、思い出すためにここに来ていたのだと言う。 御剣が「無茶は感心しない」とたしなめていると、屋上に備え付けられているテレビから事件のニュースが流れる。 しかし、そのニュースを見て御剣は気づく。検事審査会の審議室は50階にあり、その上が屋上。 なのに画面に映っているビッグタワーには50階と屋上の間にもう一階あるのだ。 このビッグタワーには「隠された51階」が存在するのでは。 屋上を調べてみると、51階への秘密の通路を発見。美雲が落ちたのはここだったのだ。 早速行ってみよう…と思った所で宝月茜(ほうづき あかね)が登場。(科学捜査官を目指している少女。蘇る逆転からの再登場で前作にも出ている) 事件の事を糸鋸から聞いて駆けつけてくれたのだ。 彼女も加えて、一行は51階へ。
中編2 51階はいろんな物が保管されており、まるで倉庫のようになっていた。 しかしよく見ると、その中に過去の事件で使われた証拠品がたくさんある。第1話で見かけた「ツノが片方しかないウシのぬいぐるみ」も… 何故こんな場所に?色々調べてみると、どうやらこれらの証拠品が売り物にされているようだとわかった。 さらに探索を続けていると、突然物陰から現れたのは大沢木ナツミ(おおさわぎ なつみ)!逆転シリーズおなじみの女性カメラマンだ。 彼女からもいろいろ話を聞いてみる。その話の中で速水ミキコが彼女の弟子である事が判明。 彼女の情報から、ここで証拠品や密輸された美術品を売買する闇オークションが開かれている事が明らかに。 ナツミはスクープを狙って、昨日からこの51階に張り込んでいたのだ。 オークション会場はこの51階にあるリフトで行ける下の階、ナツミはリフトと床の隙間からこっそり覗いていた。 そこで彼女はオークションのマスターの姿も見ていた!と言っても顔は仮面のせいでわからなかったが… だが彼女の証言から、被害者の籠目がマスターと同じ格好をしていた事がわかる。では籠目がマスター?
さらにナツミから重要な証言。この51階でマスターと何者かが何かを話した後、突然叫び声が聞こえた。ナツミは物陰に隠れてそれを聞いていた。つまり殺害の瞬間に居合わせたのだ。 この少し後にナツミがこっそり撮った写真も入手。 その写真には…赤いレインコートの人物が写っていた!後姿なので何者かはわからないが、恐らくは犯人だろう。 しかし…ナツミはこの後被害者の死体を見ていない。どこに隠されたのだろうか? ここで茜の出番。彼女の科学捜査で血液の反応を調べてもらう。 その結果、倉庫内にあった衣装箱から反応が。犯人はここに死体を隠したのだ。
倉庫内の捜査が終わった所で、今度はリフトに乗って下の階へ。 降り立った場所は…検事審査会の審議室!?ではここがオークション会場!? 当然、捜査をしていた弓彦や冥に見つかってしまう。 そこで冥が闇オークションを追っていた事がわかり、冥にここまで得た情報から導き出された推理を話す。 ナツミの「事件後もオークションは続いていた」という証言から籠目はマスターではなく客だったという結論が出る。 しかしそこで水鏡と万才が登場。美雲を捕らえようとする。 もちろん御剣は反論。赤いレインコートの人物を新たな容疑者とするが…調査の結果、この赤いレインコートの人物は被害者、籠目である事が判明。御剣の推理が外れてしまった。 さらにここで美雲の記憶が少し戻り…その赤いレインコートの人物が美雲の目の前で倒れていたと言う。 美雲自身が自らを犯人だと認めてしまった。 美雲は逮捕され、御剣も美雲の逃亡を助けたとして逮捕されてしまう…
後編 留置所に入れられてしまった御剣。 そこに糸鋸が面会に来た、と聞かされ面会室に行くと…そこで待っていたのは水鏡だった。御剣に会うため糸鋸の名前で呼んだのだ。 彼女は問う。何故審議会に逆らうのか、勝ち目なんてないのに、と。 それに対して御剣も語る。「昔の自分ならこんな無茶はしなかった。昔は自分の正義を信じていたが、「ある男」によってそれを打ち崩され…それ以来他人を見る目が変わった。糸鋸や美雲、その他捜査員、彼らに支えられているのだ」と… それを水鏡は「大変興味深かった」と言い去っていく。 留置所の監房に戻る御剣、そこに今度は美雲を連行する万才が現れる。 御剣は美雲は無実だと訴えるが、美雲自身が自分を信じられないでいた。 そしてそんな御剣の姿をあざ笑う万才…だが御剣は気づく。いくらなんでも不自然すぎる、と。 ここで万才を問い詰め…美雲の逮捕は万才によって仕組まれていた事を確信する。 万才は美雲に濡れ衣を着せようとする真犯人がいるのを承知で逮捕したのだ。 「美雲を犯人にすれば全て丸くおさまる」「僕くらいになると真実なんていくらでも作れる」と言う万才の発言に御剣は激怒する…
そしていよいよ、検事審査会による御剣の審議が始まる。 そこでも御剣は美雲の無実を主張。新たな推理を語り始めた。 赤いレインコートの人物を当初は犯人だと思っていたが、被害者であると言うなら…被害者は事件のあとも少しの間生きていて、ちょうど美雲と遭遇した時点で息絶えた。美雲の記憶はその時のものなのだ。 そして、証拠品と状況を照らし合わせて出た新たな事実…検死結果が間違っている!! これは一大事、とすぐさま伊丹と武藤を呼び出す事に。 伊丹達が来るまで少し時間がかかるのでそれまで、別の角度から事件を検証。 闇オークションのマスターは何者なのか? ここで御剣は言う、そもそもこの審議室が闇オークションの会場に使われていたのがおかしい、ここは関係者以外は簡単に入れない。つまり…マスターは関係者なのでは? そしてその疑惑を…万才に向ける!当然万才も反論する。「美雲が犯行を認めている」と。
そこでもう一度美雲に話を聞いてみる事に。 美雲は「もっと悪い事してるかもしれない、御剣さんに迷惑をかけたくない」と言うが、御剣は「君は義賊ヤタガラス、殺人など犯すはずがない。自分を信じろ」とあくまで美雲を信じ励ます。 それに応えるかのように…美雲は思い出した。自分の目の前で倒れていた赤いレインコートの人物が…「ウシのぬいぐるみ」を持っていたと! これは今までになかった情報だ!水鏡もこれを新証言として認める。万才は反対するが水鏡が上手く万才を言いくるめる。まるで水鏡が御剣を助けるかのように… 美雲の言うウシのぬいぐるみとは、例の「ツノが片方しかないウシのぬいぐるみ」のこと。 早速調べてみると…実はこのぬいぐるみには録音機能があり、ツノを動かす事で録音した音を再生できる事がわかった。 再生してみると声が聞こえてくる。「隠しきれまい、そのヤケドは」。その後悲鳴が…これは殺害の瞬間だ! ちょうど被害者である籠目も手にヤケドの痕がある、間違いない。 そしてここまで得られた情報からわかった事…犯人はマスターだ! さらにマスターは審議会関係者。審議会会長である万才は一番怪しい。だが…証拠がない。
しかも直後にナツミが「思い出した!」と新証言。「事件後も客の数は変わっていなかった」と。 客である籠目が殺されたなら一人減っていなければおかしいのに…「ただその後オークションハンマーの音が聞こえなくなった」とも。 これでは御剣の推理が成り立たない! 万才はこれで審議を終わりにしようとするが水鏡が食い止める。まだ検死結果の矛盾が残っていると。 またしても水鏡が助けてくれた? と、ここでようやく伊丹と武藤が到着した。 ここで伊丹と武藤に検死結果について聞いてみる事に。 すると伊丹は検死結果を武藤に口頭で伝えていた事がわかった。つまり検死結果を書いたのは武藤である。では…武藤が検死結果を改ざんした? 何故こんな事をしたのか、と聞くが武藤は「言えない」と発言。「言いたくない」ではなく。 そこで御剣はひらめく。武藤は共犯者だったと。 それなら事件後も客の数が減っていない事も説明がつく。武藤が死んだ籠目の服を着て成りすましていたのだ。 ならば武藤は真犯人であるマスターを知っているはず。武藤は否定するが伊丹の説得により、ようやく話し始める。
マスターは籠目に襲われる事を予期していたらしく、返り討ちにするための計画に武藤が呼ばれた。 倉庫に武藤が隠れて、事件の後籠目の服を奪って入れ替わる。オークションは仮面を被るルールがあるので服が同じならまずばれない。死体は衣装箱の中に隠した。なお籠目に赤いレインコートを着せたのは武藤。 これでナツミの証言ともつじつまが合う。また、この事件の少し後、大きな音を聞いて気を失っていたとナツミが発言。 武藤はその後、マスターの指示で衣装箱を落札して倉庫内に戻ってきた所で美雲が倒れていたのを見つけた。屋上から落ちて気絶していたのだ。 屋上に行った被害者が入り口を開けたままにしていて、目の前で倒れた被害者に驚いた美雲はそれに気づかず足を踏み外して落ちたのだろう。ナツミが聞いた音は美雲が落ちた時のものだ。 そしてその後、被害者にマスターの服を着せ、マスターに見せかけたのだ…もちろんマスターの指示で。 武藤の証言はさらに続く。入れ替わるにしても髪型だけはごまかせないので事前にマスターが用意していたカツラを使った。何故かカツラはストレートとウェーブが用意されていた、武藤はストレートのものを使ったが。
こうして武藤は自らの罪を告白した。しかし…かんじんのマスターの正体は本当に知らなかった。マスターは常に仮面で顔を隠していたらしい。 そこに冥が現れる。糸鋸が調べてわかった新情報を伝えに来たのだと言う。 被害者は頭を円筒形の鈍器で殴られていた、と。 これでわかった事、殺害に使われた凶器はオークションハンマーだ。 事件後ハンマーの音が聞こえなくなったのも、ハンマーに被害者の血が付着して、処分しなければいけなくなったからだ。 すぐさまハンマーの捜索が行われる事に。 後編2 ビッグタワー内をくまなく捜索したが…凶器のオークションハンマーは発見されなかった。 これでは情報が足りない…証拠品さえあれば… もはやこれまでか…と思われたその時、なんと水鏡が万才を告発した! 水鏡は「IS−7号事件」の資料を提出する。 この事件で狩魔検事は死体の情報を捏造した。死体が隠されていたから。 だが実は狩魔検事を陥れるために、死体が消えた事を狩魔検事に伝えなかった人物がいた。 その人物=「当時の検事局長」に命令されて伊丹は「IS−7号事件」の偽の解剖記録まで無理やり作らされた。 そうして狩魔検事に唯一の処罰を与えた当時の検事局長… それはまさしく、一柳万才!! (逆転裁判1に狩魔豪が検事局長に処罰を受けるシーンがある。この時の検事局長が実は万才だった)
もちろん万才はしらを切るが…武藤はマスターに「犯行を手伝わないと伊丹が「IS−7号事件」で記録を改ざんした事をばらす」と脅されていたと暴露。 やはりマスターは万才では?しかし顔はわからない…が、ここで武藤から新たな情報。 マスターの仮面は顔が一部だけ露出していて、そこにイレズミがあったと。万才の顔にイレズミなど見当たらないが… さらにわかった新情報。籠目は事件当時手袋をしていた、ならば手のヤケドの痕は見えない。 ならば誰のヤケドが見えていた?それは犯人に他ならない。犯人にもヤケドの痕があった。 ぬいぐるみに録音されていた声、あれは犯人ではなく被害者、籠目の発言だったのだ。 武藤が見たイレズミ…それはイレズミではなくヤケドの痕だったのではないだろうか、と御剣は推理。 つまり犯人=マスターは顔にヤケドの痕がある。 万才はそんなものないと否定するが、ここで弓彦が感づいてしまう。 息子である彼は知っていたのだ、万才の秘密を。 父親が犯罪者である事を認めたくない弓彦は万才をかばおうとするが…それを万才は「役立たず」と冷たい言葉。 しかも弓彦が学校を首席で卒業したのもいろんな賞をとったのも全部万才の圧力によるものであり、それに気づかなかった弓彦は本当に馬鹿だ、とひどい暴言。 信じていたものに裏切られたショックで弓彦はどこかに行ってしまった…
「検事審査会会長としても、父親としても、最低の人間だ」と御剣は怒りを隠さない。 水鏡も「息子を何だと思っているのですか」と言うが、万才は「使い勝手の悪いコマ。君だって僕に近づくために弓彦を利用しただろう」と言い返す。 水鏡はそれを否定はしなかったが、弓彦が彼なりに一生懸命頑張っていた事は認めていた。だからこそ万才の態度が許せない。 ともかく、万才は何らかの方法で顔のヤケドを隠しているはず。 そこで御剣は気づいた。手がかりは…武藤が見たウェーブのカツラ。 あれはカツラではなく万才のつけひげだったのだ。弓彦は万才がつけひげでヤケドの痕を隠している事を知っていたから、誰よりも先に気づいてしまった。 万才のつけひげを取るとアゴの部分にヤケドの痕があり、これが証拠となって万才は籠目殺害の犯人として、とうとう逮捕された。 万才は無事に留置所に収容された。が、彼は「手紙だけは自分の工作ではない」と語っているらしい。 そうして、水鏡から今回の事件の裏事情を聞かされる。 籠目つばさにはかつてジャーナリストの恋人がいた。恋人は闇オークションを追っていたが真実に辿り着く前に殺された。 籠目は万才に復讐するために闇オークションに潜入していたのだ。結果的に返り討ちにあってしまったが… ここで御剣は悟る。水鏡の真の目的は「検事審査会の闇」を暴く事だったのだと。
語り終えた水鏡はこれから美和マリーの裁判があるからと去っていく。が、去り際に籠目が持っていた「約束ノート」を美雲に返してくれた。 これを受け取った美雲は、亡き父親との約束を思い出し…それがきっかけとなってようやく記憶が完全に戻った。性格も元に戻る。 ここで御剣は気になっていた事を質問する。記憶を失う前に何があったのか? 美雲は何者かに呼び出されてひょうたん湖に向かい、そこで赤いレインコートの人物に薬を嗅がされ眠らされた。 目覚めるとそこはビッグタワー屋上で、そこで赤いレインコートの人(これは籠目)が倒れているのを見つけ、驚いた拍子に51階の倉庫に落ちてしまった…とのこと。 美雲を襲った「赤いレインコートの人物」は何者なのだろうか… ここで51階の倉庫にあったトランシーバーが鳴り始めた。 そこから語りかけてきた声は…なんと虎狼死家 左々右エ門!! 虎狼死家は語る。この事件は本当の意味で解決していない。事件を裏から演出した“黒幕”がいると。 被害者が持っていた手紙、あれもおそらく黒幕が用意したのだろう。 御剣はなんとしても真実を暴く決意を固めた。 第4話 おわり
前編 ストーリーは4話からの続き。 ビッグタワーを出た御剣はこれから事件の黒幕を探そう、と思っていた所に突然、間宮由美子(まみや ゆみこ)という女性が大慌てで現れた(逆転裁判1第3話より)。 彼女が死体を発見したというのだ。また事件かと御剣は間宮に現場まで案内してもらう。 現場はビッグタワーの裏の空き地。「大怪獣ボルモス」という映画の撮影に使用しているそうだ。 間宮は撮影のスタッフであり、準備のために現場に一番乗りしたら死体を発見したらしい。 現場の一角に国際捜査官、狼士龍(ろう しりゅう)が何やら沈痛な面持ちで立っていた。(前作「逆転検事」からの再登場) その足元には…なんと西鳳民国の大統領が死体になって転がっていた!! しかも大統領の倒れている場所にはまるで怪獣の足跡のようなものが… これを見てナツミはボルモスが出たと興奮する。 彼女はビッグタワー51階の倉庫で張り込みをしていた時、窓の外に怪獣の目らしきものを見たと言う。 自国の大統領を殺されて狼はかなり荒れているが、なんとかなだめて話を聞く事に。 狼の父親はかつて大統領の腹心とも言える人物だった、信頼の証として遺言状まで預かっていたと。 しかし12年前を境に大統領は人が変わったように冷たくなり、狼の父との付き合いもなくなってしまったらしい。
ともかく手がかりを求めて死体を調べる。大統領の死体の胸元に黄色いシミのようなものがある。これは何なのだろうか… さらにまわりの状況を調べてみると…スタジオの屋上に置いてある「ボルモスの頭の模型」が地面に落ちた形跡も見つけた。 この模型はかなり重たい。もしや大統領はこの頭につぶされて死んだ? と、ここで映画の主演である子役、相沢詩紋(あいざわ しもん)が現れる。なんとも無愛想な子供である。 彼は昨日スタジオで撮った写真を持っていた。昨日の時点では足跡はない。 ここで狼から一つの手がかりを見せてもらう。それはビッグタワー屋上の監視カメラに映っていた一昨日の映像。 なんとそこには、水鏡と大統領が一緒に映っていた!?生前の大統領に最後に会ったのは水鏡だったのだ。 狼は水鏡が大統領殺害の犯人ではないかと推測する。監視カメラにはその後水鏡が一人で戻ってくる姿が映っているが、大統領は映っていない、恐らく屋上から突き落とされたのだと。 闇オークションの倉庫である51階への隠し通路を使ったのでは、とも思ったがそこに張り込んでいたナツミが大統領を見ていないためその線も消える。 しかし、それは一昨日の夜の話。死体が見つかったのは今日。一日空白がある。死体はいつ現れたのか…
と、ここで間宮から新情報。実は昨夜、詩紋がここで一人、練習をしていたと言う。 彼なら何か知っているのでは?早速話を聞こうとしたが…いつの間にか詩紋は姿を消していた。 すぐさま狼は詩紋を探しに飛び出して行く。 一方で御剣は水鏡に話を聞いてみる事に。今なら美和マリーの裁判をしているはず。 御剣と美雲は法廷へと向かうのであった。 前編2 美和マリーの裁判が始まる。 担当弁護士は籠目だったのだが、彼女は死亡してしまったので、代理として信楽が担当する。 担当検事は弓彦だったが、彼はいまだに行方不明。代理として冥が担当する。 さっそく冥は内藤殺害事件の証拠を提出しようとした…が、証拠であるナイフと鈴のついたノミがない!? 証拠を管理していたのは弓彦だ。彼は証拠をどうしたのだろうか? 信楽は裁判の延期を提案、しかし水鏡は却下。証拠がないのなら美和は無罪とし、裁判を終わらせようとする。 何故?美和が犯人である事は水鏡も捜査の現場にいて知っているはずなのに。 ここで冥は一時休廷を申し入れる、その間に証拠を見つけてみせると。 信楽もそれに賛成し、水鏡もそれを認めた事で、裁判は休廷となる。
乙あり!
この裁判を見ていた御剣と美雲も、これには納得いかない。確かに証拠は見つけたのに。 そこに草太とミリカが現れる。裁判を見に来たのだ。 しかし証拠紛失で裁判は休廷。下手したらまた草太が逮捕されるかも? 冥と信楽も困った様子でその場に現れる。見かねた御剣は失われた証拠を探してくる事に。 証拠の在りかは弓彦が知っているはず。まずは弓彦を見つけださねば。 また捕まりたくない、と草太とミリカが手伝ってくれる事に。さっそく二人は弓彦を探しに行く。 御剣と美雲も、弓彦を探しに出発…しようとした所で今度は水鏡と遭遇。 ここで水鏡が大統領と会っていた件について問いかけるが…彼女はその件については黙秘する。 しかし大統領がボルモスの映画の撮影所で死んでいた事を聞いて大きく取り乱す。 ここをきっかけに色々話を聞いてみると…意外な事実が発覚した。 なんと詩紋は水鏡の息子だった!! しかも、その詩紋が何者かに誘拐され、その犯人から美和を無罪にするよう脅迫されていたのだ!! それを聞いた御剣と美雲は詩紋の捜索もする事に。 水鏡は彼らを信じ、なんとか裁判を引き伸ばして時間を稼ぐと。ただそれでも2時間が限度。それまでになんとかしなくては。
ビッグタワー前で詩紋の情報の聞き込みをする御剣たち。 そこで荷星三郎(にぼし さぶろう。逆転裁判1と2に登場した俳優)と出会い、彼から情報が得られる。ロケバスに入るのを見たと。 しかしその後またいなくなってしまい、その先は知らないらしい。 ロケバスを調べると、詩紋が昨夜に練習した時の映像が残っていたので入手。 さらに、ここでひさしぶりに速水が登場。なんと彼女は誘拐の現場を目撃していた。 彼女の情報によると犯人はタクシーに乗っていったらしい。さっそくタクシーの運転手にかけあって、犯人を乗せて行った場所まで乗せてもらう事に。 辿り着いた先は…一柳万才の家!?では誘拐犯は万才?しかし奴は逮捕されたはずだが… ともかく万才の家を探索。ガレージを調べていると…奥の扉から物音が!まさか詩紋が中に? 扉を開けてみるとそこに…縛られた弓彦が転がっていた!! ここが万才の家という事は彼の家でもあるはず。何故自宅で監禁されているのか? ともかく彼を解放し、話を聞いてみる。
どうやら彼は万才の手下によって誘拐されたようだ。つまり誘拐の黒幕は万才。 しかも彼は詩紋と間違われて誘拐されていたのだ。 さらにいろいろ話してみると、弓彦は証拠品を万才に預けていた事がわかった。 どうやら万才の目的は美和を無罪にし、真相をうやむやにする事のようだ。 父親に裏切られた上に誘拐、監禁された事で弓彦の精神は深く傷ついていた。 さすがに放っておけないと感じた御剣は弓彦を励ます。 そして互いに話し合った末に一つの結論が出た。それは「父親とは違う検事になる」という事。 その後弓彦は再びどこかへ走り去ってしまった。 御剣と美雲は詩紋の捜索を再開するためビッグタワー前に戻る。 ここで法廷にいる信楽に連絡。証拠の行方は万才が知っているはずだとの情報を伝えるため。 と、ここでビッグタワーから弓彦が現れる。すぐにどこかへ行ってしまったが… 彼はビッグタワーで何をしていたのだろうか。もしかして51階の倉庫に行っていたのでは? さっそく51階に行って確かめてみると…美和が万才に送った書類を発見。内容は内藤に関する報告だった。さらに「12年前に埋めたものは回収しておいて」という言葉。一体どういうことなのだ?
51階の捜索を終えて屋上に上がると、ここで虎狼死家が登場。彼からもいくつかの情報が得られる。 まず、大統領暗殺の依頼は無効になった事。というのも依頼人がウソをついていたらしく、これを重大な裏切り行為と見た虎狼死家は依頼を破棄し、依頼人を探しているのだ。 そしてその依頼人は御剣が探している人物と同一人物であろう、と。 さらにもう一つ、とんでもない情報。了賢が刑務所を脱獄したのだ。 虎狼死家との会話を終え、ビッグタワー前まで戻ってきた所で「連絡があるかもしれないから」と預かっていた水鏡の携帯に着信が。 電話に出てみると…その相手は御剣が探している「赤いレインコートの人物」だと名乗る。 その人物は「籠目を万才に殺させたのは俺」「万才を捕まえてほしくて美雲を襲った。美雲が疑われれば御剣が捜査してくれると思って」「詩紋を誘拐したのは俺」などと話す。 しかもその人物は御剣たちの行動に関してやたら詳しかった。どういう事だ? 調べてみると…美雲の持っていた「ヤタガラスのバッジ」に盗聴器が仕掛けられていた。襲われた時に仕込んだのだろう。 この後、再びビッグタワー前で捜査。速水が無線を傍受したものを録音したテープを入手。 草太とミリカも現れたので弓彦が見つかった事を報告。この後彼らはサーカスの公演があるらしい。
そして、単独で捜査を続けていた糸鋸とも出会う。 御剣は検事としてではなく友人として、糸鋸に協力してほしいと頭を下げた。 糸鋸もそれを引き受け、まずはここまでわかった情報を提供。 美雲は「赤いレインコートの人物」に睡眠薬で眠らされた後、ビッグタワーの屋上まで運ばれている。 つまり監視カメラにその時の様子が映っていると思い、映像をチェックしたが…映っていなかったとのこと。 どうやって美雲を屋上まで運んだのだろう? そして詩紋の誘拐に関しても、いくつか情報が集まり…ついに詩紋の居場所について見当がついた! もう時間がない、詩紋の捜索は糸鋸と美雲に任せ、御剣は法廷へと向かっていった。 法廷には万才が呼び出されていた、証拠のありかを聞き出すため。しかし万才はあくまでしらを切る。 ここで御剣はビッグタワー51階で見つけた書類を提出、万才と美和のつながりを証明する。 だがそれでも万才はしらを切り、水鏡に「最後の手段」をちらつかせて脅す。 つまり言外に「誘拐した詩紋を抹殺する」と言っているのだ。 (万才は、部下に誘拐させたのが詩紋ではなく弓彦だということを知らない。水鏡も同様)
と、ここで法廷に弓彦が到着した。なんと新しい証拠を持ってきたと言うのだ。 さらに美雲と糸鋸から連絡が入る。ついに詩紋を発見、無事保護したとの事。 これでようやく水鏡も本気を出せる。裁判はここからが本番だ。 弓彦が持ってきた証拠とは何なのだろうか?それは…なくなったナイフとノミ。見つかったのか!?と思いきや、それは見つからなかった、と。 弓彦は今朝万才が証拠を捨てに行っていた事を思い出し、さっきまでゴミ処理場で探していたのだが…一人ではとても探しきれず、見つかったのは新聞紙に包まれていた鈴だけ。ノミについていた鈴だ。 「必死でゴミあさりをした結果がこれとは期待を裏切らないね」と弓彦の努力をあざ笑う万才。 だが諦めるのはまだ早い。持ってきた証拠品を調べてみる。 残念ながら鈴だけでは証拠にはならない…だが鈴を包んでいた新聞紙に指の跡が! さっそく鑑識に調べてもらうが…これは手袋の跡、指紋は出てこない。
だが、ここで弓彦は気づいた!この指跡についているニオイ…同じニオイが万才の家のガレージにもある! 御剣も同じ事に気づき、さらに付け加える。この指跡は万才が使っている手袋の跡だと。 万才は「そんな手袋どこででも買える、証拠にはならない」と言うが、御剣は万才の手袋にしかない特徴が新聞紙の指跡にもあると指摘。 いよいよ焦り始める万才。法廷で証拠隠滅が証明された以上、もう万才は逃げられない。 「僕がいなくて生きていけると思ってるのか」と弓彦を責めるが、弓彦は「もう大丈夫さ。御剣検事が俺に道を示してくれた。俺はもう親父の背中を追いかける子供じゃない。今までありがとう…さようなら」と万才と決別。 ついに自ら万才に引導を渡したのであった… ノミとナイフは改めて捜索される事に。ゴミ処理場を探せばきっと見つかるだろう。 ナイフが見つかれば、美和の有罪も証明できる。計画の失敗に取り乱した美和はうっかり万才との繋がりも口走った。やはり美和と万才はグルだったのだ。 これにて裁判は無事終了…と思ったその時、狼が乱入! 彼は大統領殺害の容疑者として水鏡、そして詩紋を疑っているのだ。 この時、詩紋を連れた美雲と糸鋸も到着。 彼らを交えて、改めて現場検証をする事に…
支援
中編 再び現場である撮影現場に戻ってきた一同。 まず水鏡が一昨日大統領と会ったのは何故なのか? 相変わらず水鏡はこの件に関して黙秘を貫く。 ここで御剣が出したのは詩紋が昨夜この場所で練習していた時の映像。 この映像には怪獣の足跡も映っている。昨夜の時点でもう足跡は存在したのだ。 さらに狼は映像に映っているキグルミの背中のチャックが開いてる事を指摘。 つまりこの時何者かが中に入っていたのだ。 狼はここで水鏡と詩紋が共犯だったのでは?と推理する。大統領を屋上から突き落とした後、このキグルミの中に死体を隠していたのだと。 だが御剣は死体の状況とキグルミの中の汚れ方から、それはありえないと反論。 ではキグルミの中に入っていたのは誰だ?状況から考えると…それは万才だ! 美和からの報告書にあった「12年前に埋めたものは回収しておいて」という言葉から、万才はこの場所で何かを掘り出したのだと推理。 怪獣の足跡の正体は万才が何かを掘り出した跡だったのだ。掘り出している途中で詩紋が現れたのでキグルミの中に隠れたと。
ここで鑑識から大統領の解剖結果が届いた。大統領の死因は「圧死」。右手から硝煙反応も出たらしい。 圧死ということは、やはりボルモスの頭につぶされたのでは? では何故ボルモスの頭は落ちたのか? 実は詩紋は練習の際にストーブを消し忘れてボヤを起こしていた事が判明。 ボルモスの頭を支えていた台が燃えて崩れた。そのためにボルモスの頭は落ちたのだ! 詩紋が水鏡と電話をするため一度現場を離れ、戻ってきた時に落ちていたボルモスの頭とその横で倒れて死んでいた大統領を見たのだと言う。 さらに水鏡の情報から、大統領の胸についていた黄色いシミは「シシユリ」という花の花粉である事がわかった。 一昨日タワー屋上で大統領と会った時に渡したものだろう、と。 詩紋が死体を発見した時、死体の上にぺしゃんこにつぶれていた花束を見つけていた。 花束も一緒につぶされたために大量の花粉がついていたのだ。 詩紋は水鏡がこの花を持って出かけるのを見ていたため、母親が疑われると思い花束は捨てていた。
で、結局大統領を殺した犯人は?やはり詩紋が落としたボルモスの頭で死んだのか? しかしここで御剣は別の可能性を指摘する。それはキグルミの中に隠れていた万才。 ここで狼は12年前にあった事件「SS−5号事件」を思い出す。もしかして何か関係が? こうなったら美雲の「ぬすみちゃん」で再現してみよう…と言いたいが、捜査資料がない。機密扱いで閲覧できないのだ。 狼自身も当時の新聞で報道されていた事くらいしか知らない。 それでもいいからまずは話を聞いてみる事に。 「SS−5号事件」…それは12年前に起きた「大統領誘拐事件」だ。 誘拐された大統領は身代金と引き換えに無事救出された。 その後、狼の父親が捜査した結果「美和マリー」が容疑者として逮捕されたが…裁判で無罪になってしまった。 狼の父は身も心もボロボロになって警察の仕事から身を引いたという… さすがにこれだけの情報では再現はできない…と思っていた所に、裁判の後始末を終えた信楽と冥が到着。 冥が「SS−5号事件」の捜査資料を持ってきてくれた。しかし機密扱いの資料をどうやって? 実はこの捜査資料が閲覧できなかったのは万才の圧力のせい。この事件の担当検事は万才だった。 だが先の裁判で万才は失脚、おかげでようやくこの資料が手に入った、というわけだ。 これで「ぬすみちゃん」で再現ができる。
捜査資料によると、現在ビッグタワーが建っている場所は12年前は児童養護施設が建っていた。 大統領はその場所で誘拐された、そして当時その施設の所長が美和だった。 はたしてそこにどんな関係が…「ぬすみちゃん」で再現し、検証。 まず、この誘拐事件を目撃していたカメラマンが現場で殺されている。その恋人が籠目つばさであった事がわかる。 さらに、万才は誘拐犯の仲間だった事も判明。 そして…現場には殺されたカメラマン以外の血痕も存在していた。これは誰の血痕だろう。 現場には当時施設にいた少年が火事を起こしていた形跡もあった。という事は…その少年は事件を目撃しているのでは? 捜査中に狼は思い出す、かつて父がこの事件を捜査した時に見つけた証拠品の事を。部下に命じてそれを取り寄せてもらった。 それは火事を起こした少年が描いた絵。そこには大統領と…了賢の姿が!? なお、これを描いた少年は数日後に行方不明になっている。まさか事件を目撃したせいで…
狼の父が保管していた証拠品はもう一つあった。それは…何かのツノのようなもの。 どうやらこれは例の「ツノが片方しかないウシのぬいぐるみ」の失われたもう一つのツノであるようだ。 このぬいぐるみには録音機能がついている。もう一つのツノには別の音声が記録されているかも。 さっそく試して見る事に。 するとそこには…「相沢アミ」という女性が大統領に向けたメッセージが入っていた。 そして明かされる衝撃の事実…相沢詩紋は相沢アミと大統領の間に産まれた子だと! 詩紋は大統領の隠し子だったのだ!! 相沢アミは水鏡の従姉妹であり、彼女が亡くなったため、その子供である詩紋を養子として引き取ったのだと言う。養子である事自体は詩紋も知っている。 彼女が一昨日大統領と会った理由はアミの死と詩紋の事を知らせるためだった。黙秘していたのは、詩紋と大統領の関係を秘密にしていたかったから。 さらにダメ押しとばかりに、西鳳民国から送られてきた大統領の遺言状。そこには詩紋を実の息子として認めると書かれている。 もはや間違いない…詩紋は大統領の息子だ。
訂正。 「ウシのぬいぐるみのツノ」を保管していたのは狼の父ではなく警察局でした。 少年が起こした火事の証拠品と保管されていました。
中編2 御剣は推理の結果、一つの結論に達した。 「SS−5号事件」は大統領誘拐事件ではなかった…詩紋に会うために施設を訪れた大統領はそこで了賢に暗殺されていたのだ!! 誘拐事件、としたのは目撃したカメラマンがわずかに証拠を残していたため、辻妻あわせのための偽装工作だ。 了賢に暗殺の依頼をした「主犯」は大統領の影武者。本物を殺して入れ替わっていたのだ。その影武者に協力していたのが万才と美和。 (ちなみに犯行動機は「自分だって大統領と同じ事ができる」という嫉妬心。ようは内藤が外城を殺したのとほぼ同じ理由。ある意味似たもの主従だった) その後、本物の大統領の死体は埋められていた。ということは、昨夜万才が掘り出したのはその死体!? 鑑識に調べてもらい、土の中に死体が埋まっていた事が確認された。さらに万才の家から白骨死体を発見、それは間違いなく大統領のものだと。 やはり本物の大統領は12年前に死亡していたのだ… そして狼は気づいた。狼の父はあの絵を持っていたのだから、大統領がすでに死亡している事に気づいたのだろうと。 しかし、それをあの時公表していれば西鳳民国は支えを失い混乱していただろう。 だから狼の父は死ぬまでこの事実を隠し続けていた。 その結果、狼家が没落するとしても。
ここで話を聞きつけて現れたのは…了賢! 了賢が脱獄したのはある人物を探すためだと言う。 しかもその人物は御剣たちが探している「黒幕」と同じ人物だろうと。 了賢の話によると、大統領を暗殺した後、口封じのため影武者、万才、美和たちは了賢を殺そうとしていたらしい。 しかしそれを知った一人の少年が了賢を逃がし、わざと火事を起こして足跡を消したのだ。 さらに言うとこの少年と了賢が出会ったのはこれが最初ではない。 最初に出会ったのは18年前の冬。了賢は偶然、車に閉じ込められていた二人の少年を見つけた。あまりの寒さでドアが凍り付いて出られなかったのだ。了賢が見つけなければ凍死していただろう。 了賢は二人を助け近くの児童養護施設に預けた。そして後で知ったがこの時凍死しかけたショックで二人は記憶の一部をなくしてしまったらしい。 ここで御剣は気づく。これは「IS−7号事件」が起きたのと同じ日だと。確かあの事件で氷堂の息子と風見の息子が行方不明になっている。 了賢が見つけた二人の少年こそがその息子たちだったのだ。
そしてその後も了賢と少年は手紙でやりとりしていたのだが、最近になってそれが止まった。 それが気になって脱獄してきたのだ。 (ちなみにここで了賢が美和を脅迫していた件の真相がわかる。了賢はかつて美和が関わった大統領暗殺の事で脅していた。ようは美和の自業自得) 了賢の手紙といえば「通信チェス」。確かその相手は内藤だった。ここで内藤の遺品を調べてみると…実は内藤は「IS−7号事件」の被害者、氷堂の息子であったと判明する。 ということは内藤が黒幕?いや、彼はもう死亡している、犯人ではありえない。 だが、了賢の話からさらに新事実。了賢と内藤の間に何者かが入っている。その人物こそが黒幕! 恐らくその人物は風見の息子だと推理。一体誰なのか? ここで御剣は思い出す、確か内藤には幼馴染がいた。 そう…確か彼はサーカスの団員であった。 サーカスが所有しているバルーン(気球)で空を飛べば、エレベーターを使わずに美雲をタワー屋上まで運ぶ事もできる。 ナツミが見た怪獣の目のようなものはバルーンの模様だったのだ。 「猿代草太」。 彼こそが黒幕だ! 黒幕の正体を突き止めた所で再び了賢はどこかに消えてしまう。 父親を殺した実行犯である了賢に詩紋は怒りを見せている…
後編 タチミ・サーカスのサーカス小屋へとやってきた御剣たちはもさっそく草太とミリカのもとへ。 ミリカの証言から、バルーンを管理していたのは草太である事がわかる。 草太は疑うなんてひどいですと泣き付くが、もう御剣は騙されない。 そんな御剣の態度に…ついに草太が本性を現す。今までの弱気な態度から一転、不敵な態度に。 まず草太にぶつけるのは詩紋の誘拐について。 美雲に呼ばれ参上した茜の助けを借りて、それらしき痕跡を発見する…が、決定的な証拠にはならない。 次は了賢と内藤の手紙のやり取りの間に入っていた件。草太の部屋に手紙が残っていれば証拠になる。ところが…草太は手紙を全て処分してしまっていた。証拠は隠滅された後だった… と、思いきやここでミリカが発言。なんと今朝内藤からの手紙が届いたと言う。そんな馬鹿な、彼はもう死んでいるのに!? 手紙を確かめてみると、中身は通信チェスの続き。そして消印は内藤が殺される前日。つまり手紙は遅れて届いていた。サーカスは居場所を転々としているので手紙が遅れて届くのはよくある事なのだそうだ。 思わぬ形で内藤に足を引っ張られた事を毒づく草太。内藤は友達ではなかったのか?そこで草太は内藤に対する恨みを語る。
18年前に行われたお菓子コンテスト、その決勝戦に向かう途中で内藤に捕らえられ、父親のもとに行けなかった(内藤自身は父親=氷堂に命令され仕方なくやっていた)。 あげくに車の中に閉じ込められて凍死しかけた。了賢が通りかからなければ本当に死んでいただろう。 そして後にわかった。あの事件で草太の父は内藤の父に殺されたと。内藤は草太の父親殺しに協力したのだと。 だが…草太は勘違いしている事を御剣は指摘する。あの事件で死んだのは内藤の父、氷堂。草太は犯人である風見の息子なのだと。 記憶を一部失っていた草太はあの日殺された氷堂が自分の父親だと思い込んでいたのだ。 内藤のせいで父親を失ったと思っていた草太は、その恨みを晴らすために「美和に殺されるように」こっそり誘導工作していた。 なのにそれが勘違いだと知って草太は激しく動揺する。
これで草太は自分が了賢の通信チェスの相手、そして一連の事件の黒幕である事を認める。 草太は12年前大統領の暗殺を目撃した。かつての恩人である了賢は逃がしたが、そのせいで暗殺を目撃した事がばれ、美和にひどい尋問を受け続けた。怖くなって施設を抜け出したが万才が追っ手を放った。 頼れる大人もいなかった草太は各地を転々と逃げ回る生活を送っていた。サーカスに入ったのもそれが理由だ。 検事局のトップ万才、刑務所所長になった美和、そして偽者とはいえ一国の大統領…これらを敵にまわしては、草太はまともな生活は送れなかったのだ。唯一、恩人である了賢だけが彼の心の支えとなっていた。 御剣は警察の力を頼ろうとは思わなかったのかと言うが、万才がいる以上どんな証拠もにぎりつぶされて終わりだ、事実今日の美和の裁判がそうなる所だったと草太は反論する。 詩紋を誘拐したのは証拠に関係なく強引に有罪にするためだと御剣は推理。しかし草太は誘拐についてはあくまで認めない。 犯行の動機は復讐だということはわかった。だが草太は「殺してはいない、籠目と万才に手紙で互いの秘密を教えた、後は彼らが勝手に殺しあっただけだ」と言い張る。 もっとも、第2話で逮捕されたのはさすがに計算外だったが、御剣のおかげで助かったと嫌味を言う。
なんとか草太を殺人教唆と証明できないだろうか?彼が「殺した」と直接言った事は…あった。 それは一度御剣に電話をかけてきた時だ。そしてあの時…速水が無線を傍受して録音していた! それが証拠になるはずだ!! と、思いきや…肝心のそのセリフが録音されていない!? 実はあの盗聴器はリモコンで電源をオンオフ切り替えられる代物で、傍受されてると感づいた草太はあの時電源を切っていたのだ。 どこまでも狡猾な草太…結局速水のテープはムダだったのか?いや、そんな事はない。ここで御剣は一昨日の録音データを確認する。 ちょうど草太が気絶した美雲をバルーンでビッグタワー屋上に運んでいる時である。何か手がかりは録音されていないか? と思ったその時、銃声が聞こえた!この銃声は何なのだろうか? そういえばあの時、屋上には水鏡と大統領(偽)がいたはずだ。そして大統領の死体には硝煙反応があった。 大統領に見つかって発砲されたに違いない!水鏡は「そういえばあの時、大統領は何かに気づいて先に自分を帰らせた」と証言する。 そしてバルーンのカゴに弾痕も発見された、これは間違いない!
だが何故大統領は発砲してきたのか?草太いわく、大統領は水鏡を殺すつもりだったらしい。 詩紋の存在を知っている水鏡から偽者である事がばれるのを恐れたのだ。 ところがそこに偶然草太が現れた。殺害を見られてはまずいと、いったん水鏡を帰らせた。 この時点では水鏡は偽者だと気づいていなかったから、殺すのは後回しでもいいと判断したのだ。 そうして、乱入した草太の抹殺を優先したのだろう、と。 草太は大統領に発砲された事自体は認めたものの、その後は逃げたと証言。 しかしそれはウソだ、美雲を屋上に置いていったのだから逃げたはずはない。 では発砲した後大統領はどうしたのか? 監視カメラには映っていない以上エレベーターは使っていない。 51階にいたナツミが大統領を見ていないから倉庫に行ったわけでもない。 ならどうやって大統領は屋上から出たのか? 草太のバルーンに乗って降りたのだ!それ以外に方法はない!だが当然草太は否定。 詩紋の情報をエサに説得したのでは、と御剣は言うが発砲してきてる相手に説得なんて無理だと論破される。
ここで信楽からアドバイス。偽大統領がバルーンに乗ったか否かではない、乗ったとしたらどんな状況だったのかと考えては? それはまさしく「発想の逆転」。生前の信も使っていたやり方だ。 そして御剣はひらめいた。発砲された草太は自衛のため、とっさにバルーンでの体当たりを敢行したと推理。バルーンは浮くとはいっても実際の重量は何百キロとある。それにつぶされて大統領は死んだのだ。 死体なら大統領本人にバルーンに乗る気があろうとなかろうと関係ない。そうして大統領の死体をカゴに入れて運んだ。 何故わざわざ死体を運んだか?この日はビッグタワーで籠目が殺される事件が起きるとわかっていたため、大統領の死体まで見つかってはそっちの計画に狂いが生じると思ったからだ。 草太は「死亡推定時刻」が合わないと反論するが、御剣は冷凍倉庫に死体を保管して死亡推定時刻をずらしたと推理。草太の父、風見が氷堂の死体を氷菓子に隠したのと同じ手を使うとは皮肉だ。 もちろん、いつまでも冷凍倉庫に死体を隠しておくわけにもいかない。だから昨夜、倉庫から死体を出しタワーに移そうかと思った時、偶然詩紋がボヤを起こしボルモスの頭が落ちたのを目撃、これにつぶされて死んだ事にしようとあの撮影所に死体を置いていったのだ。
草太はこれでもしらを切るが、調査に行っていた糸鋸が到着。タチミ・サーカスが冷凍倉庫を借りている事の確認がとれたという。 ミリカは冷凍倉庫を管理してるのは草太だと証言し、草太は追い込まれる…が、草太はまだ食い下がる。 俺が大統領を殺したという決定的な証拠はない、と。 しかし御剣は証拠ならあると断言。それは大統領の胸についていたシシユリの花粉。 花束が一緒につぶされていたのだから、バルーンにも花粉がついているはずだと。 草太はそんなものついてないと強気だが相手は粉末、目に見えるとは限らない。 茜に調べてもらった結果、花粉が残っている事が判明。間違いなく大統領の胸についていたものと同じものだと。 もう間違いない。大統領を殺したのは草太だ!ついに決定的な証拠をおさえられた草太は叫んだ。 「俺は悪くない!悪いのは全部偽大統領や万才たちだ!誰も助けてくれなかった、警察も信用できなかった!だから他の奴らを利用した!それの何が悪いんだよ!」 だがその叫びはむなしく響く…
ついに草太の犯行を証明したところで虎狼死家が出現。 大統領が偽者であった事をわざと伝えなかった事、虎狼死家までも騙し操ろうとした事、それはまさしく虎狼死家の嫌う「信頼関係の裏切り」である。その罪を償ってもらうと。 今まさに草太の命が虎狼死家に奪われようとしたその時… 今度は了賢が乱入、虎狼死家を食い止めた!? 了賢は互いに命を救いあった草太に、いつの間にか情が移っていたのだ。 草太には刑務所できちんと罰を受けさせる。同業のよしみで勘弁してやってくれ、と。 ここで了賢と殺りあうだけのメリットはないと感じた虎狼死家は今回は退いてくれる事に。 了賢は御剣に感謝する、草太にはお灸をすえる必要があった、それを代わりにやってくれたのだ、と。 用件の済んだ了賢はまた刑務所へ戻ろうとするが、そこで詩紋が呼び止める。 そう、彼にとって了賢は実の父を殺した仇なのだ。 ここで了賢はナイフを詩紋に貸し、これで拙僧の喉を一突きしてみせろと言い出した。 しかし…詩紋は断った。復讐して楽になるのは自分だけ。母がその何倍も苦しんでしまう。 了賢は絶対に許さないけど、罰を与えるのは自分ではない。そのために母や御剣たちがいるのだ、と。 その後、了賢は去っていく。草太に「刑務所こそが拙僧たちの家」と言い残して。
しえん
エンディング こうして多くの人を巻き込んだ一連の事件は終わりを告げた。 そして、御剣は決断した。「私はやはり検事として生きていく」と。 信楽が理由を尋ねると、御剣はかつて信楽が言った言葉を再び持ち出した。 「検事として犯罪と戦うのか、弁護士として人を助けるのか」 御剣の出した答えは「検事として人を助ける」事だった。 猿代草太…元をたどれば彼は被害者。親を失い孤独だった。司法に助けを求める事も出来ず、復讐に手を染めるしかなかった。 御剣は彼のような人間を助けたいと思ったのだ。 彼が法に頼る事が出来ていれば今回の事件は起きなかった。法を悪用する万才の存在が彼を追い詰めてしまった。 法は使う人次第で人を守る事も、人を傷つける事もできる。それもまた「法のムジュン」である。 法のムジュンを正せるのは法に携わる者だけ…猿代草太を救えるのは弁護士ではない。法の番人の検事だと。 御剣は法のムジュンと向き合う事に決めたのだ。 もちろん大変な事だ、だが誰かがやらねばならない事である。 信楽は「君ならできるよ、信さんの息子だもの」と励ました。 そうして、御剣は水鏡から正式に検事バッジを返してもらった。これで御剣検事、復活である。
御剣は水鏡にも感謝する。水鏡は審査会の中から審査会の腐敗を正そうとした。 そういう戦いもあるのだと気づかされた。水鏡のおかげで法のムジュンと戦うという新たな道を見つけたのだと。 水鏡も「あなたならきっと法を成長させてくれる」と期待してくれている。 また、「美和の裁判ではふがいない所を見せてしまった。次は完璧に裁判官の職務を全うしてみせる」と。 しかし御剣は「私の知る“最高の裁判官”はとても人間味にあふれた人だ。完璧である事だけが正しい事ではない」と語る。(明言はされないが、おそらく逆転裁判シリーズおなじみの裁判長の事) そういう裁判官のあり方もあるのかと、水鏡は感謝。 完璧でなくても少しずつ成長していきたい。互いに成長してまた会いましょう、その時を楽しみにしていると。 一度は検事でなくなった御剣だが、再び検事になって帰って来た。 新たな道を歩むために。そして真実に辿り着くために。それがどんなに困難でも。 この歩みを止めようとする者には容赦しない。それがどんな相手でもこう叫んでみせる。 「異議あり!!」
その後 速水&ナツミ 相変わらずスクープを追い続けている。 虎狼死家 左々右エ門 次の仕事が入るまで、しばらくはおとなしくしているつもりのようだ。 折中 懲りずに脱獄のチャンスをうかがっている。 山野 美和の共犯だったため刑期が延びた。 ミリカ 草太の事は残念だったが、これからも頑張る、と。 了賢 これからは草太もいる、退屈はしなさそうだ。 天海&緒屋敷 緒屋敷の面会にやってきた天海。緒屋敷のために毎日会いに来ると。 デリシー 今度はお菓子を使った薬を開発しようかと考えている。 矢張 彼女にふられてしまったようだが、全く懲りていない。 信楽&馬堂 「IS−7号事件」の裁判のため、馬堂が証言してくれる事に信楽は感謝。 武藤&伊丹 記録改ざんの件は脅されていた事が証明され、軽い罪ですみそうだと。 茜 これからまたすぐにアメリカに戻らなければいけなくて大変らしい。
冥 父親が偉大である程、子供の使命は重い。弓彦の生き方はこれから試されるだろうと語る。 狼 西鳳民国は俺と部下たちで復興させてみせると意気込む。 弓彦 もっと勉強して親父を見返す、御剣にだって負けないくらいになるぞ、と。 荷星&間宮 事件の記事で話題を呼び、ボルモスの映画は大盛況だったらしい。 水鏡&詩紋 詩紋は父親のためにシシユリを一輪飾りたいと。ならばもう2輪、私とアミの分も必要ねと水鏡は言う。 御剣、美雲、糸鋸 糸鋸は今回の活躍で御剣に給料を上げてもらった(おそらくシリーズ初) 美雲は真実を盗み出すチームを作りたいと言うが、それならもうある、自分たちならどんな事件も解決できるッスと糸鋸が言う。 御剣は弁護士の父とは違う道を選んだが、辿り着く先はどちらも同じ“真実”だと考えている。 仲間と一緒なら迷いなく歩む事ができるだろう… 逆転検事2 おわり
これで逆転検事2のストーリーは終わりです。 今作のストーリーは本当に長いです。これでもいくらか省略しています。 字数制限とさるさんにかなり悩まされましたが… なんとか最後まで書けてよかったです。 最後までお付き合いいただきありがとうございました。 余談。 第5話開始直後の捜査パートで特定の場所を二回調べると成歩堂と真宵が出てきます。 ストーリーには一切関わらずセリフもありませんが。
大作乙! 成歩堂が出てこないとは意外だな
乙です。
>>259 逆転検事シリーズでは成歩堂が直接話題になることは無い。
逆裁シリーズをプレイしていれば「ああ、これは成歩堂のことを言ってるんだな」
と分かるセリフが一部に出てくる程度。
だからこそ、面と向かっては言わないだろう御剣の成歩堂に対する評価が見えて面白いという点もあるが。
乙 時系列的に、このあとぐらいに成歩堂が弁護士バッジをはく奪される事件になるんだっけな 逆転裁判4に続く
乙です 逆転検事2は3話4話5話がどれも最終回並みの内容でほんとおもしろかったな ちょっと旧キャラ使い過ぎな所があるけれど
それで結局、System Shock 2は未解決一覧から消していいのか悪いのか誰か教えてください あとwikiの管理人さん、メニュー変更にはパスワードが必要なんだけどメニューにあるスレの変更は出来ないんでしょうか?
●このスレの
>>262 までをWikiに収録
・以下を追加
「Rokko Chan」「タオルケットをもう一度〜fury〜」
「LULU」「ネクロネシア」「逆転検事2」
・以下を追記
「逆転検事」
●差し替え・追加スレッドの
>>656 までをWikiに収録
・以下を追加
「アーバンカオス」「ヴァンパイアナイト」
「ガンサバイバー3 DINO CRISIS」「タコのマリネ」
●未解決一覧
・以下を消去
「Rokko Chan」「タオルケットをもう一度〜fury〜」
「LULU」「ネクロネシア」「逆転検事2」
「アーバンカオス」「ヴァンパイアナイト」
「ガンサバイバー3 DINO CRISIS」「タコのマリネ」
・以下を追加
「あの素晴らしい弁当を2度3度」
●執筆予告
・以下を消去
「Fallout」
あの素晴らしい弁当を〜は携帯ゲーでいいのか? パソコンにもあったみたいだが
PSPのソードアート・オンライン インフィニティ・モーメントお願いします
PSP碧の軌跡 PS3閃の軌跡 お願いします
PSPアキバズトリップをお願いしたいです。
268 :
ゲーム好き名無しさん :2013/11/12(火) 18:42:07.13 ID:asLSZdbx0
PSのオメガブースト お願いします
今日はこの「ストーリーを教えてもらうスレ」の十周年の誕生日だったりします
>1 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日:03/11/16 15:46 ID:Osxb1Yi8
>自分でやるのが面倒だけどストーリーが知りたい、という
>ゲームのストーリーを教えてもらうスレです。
おめでとう
この十年の間、そしてこれから先も、
「このゲーム面白そうだな。買ってやってみるか」とか
「前作の話忘れたから続編買ってなかったけど、思い出したから買いなおそう」
という人が少しでも多く居てくれたならいいですね
「このスレでストーリー読んだから買わなくていいや」という人ばかりだと
ゲームを作る業界自体に悪影響を及ぼすスレになってしまうので、、、
それはこのスレに関わるゲーム好きの誰にとっても嫌な事ですし
>>264 Wiki更新乙です!
>>263 2006年にWikiができたばかりの頃、管理人さんによってWikiに
ゲストアカウントのIDとパスワードが掲載されていました。
それを知っているので直せます。後ほど直しておきます。
乙! 俺もここに載ってる未解決を見てゲームやったりまとめたりしてるわ
Wikiに項目がありましたが途中で更新が止まっているようなので執筆しました。 このゲームには2つEDがあるようなのですが、Youtubeやニコニコで検索しても見つからない為、 とりあえずノーマルEDと思われるほうを執筆していきます。 また、長くて面倒くさいという人の為、ラストに要約も書いておきます。
1922年2月16日、アーカム精神病院。 無数の文字と奇怪な文様に埋め尽くされていた独房にて、一人の患者が首吊り自殺を試みていた。 巡回していた医者が必死に彼の身体を抱え上げようとする中、 彼が持っていた日記が落ち、旧神の印(エルダーサイン)とも呼ばれる五芒星形の文様が記されたページが開いた…… 01.PROLOGUE 1915年9月6日。主人公の刑事ジャック・ウォルターズはマサチューセッツ州のとある屋敷に呼び出されていた。 彼は孤児だが優秀な能力を持っているうえ、時折「未来を覗き見るような幻視」を見ることが出来、 それによって数々の難事件を解決に導いてきたらしい。 屋敷には「イスの信仰者」なるカルト宗教団体が数ヶ月前から住み着いており、 前日の晩に銃撃騒ぎを起こして警官隊に包囲されている。 教団の教祖はジャックとの交渉にしか応じないと主張しているが、ジャックは彼らの事など知らなかった。 屋敷の状況を聞き、交渉に向かおうとするジャック。 しかし、突然屋敷からの銃撃が始まった為、已む無く丸腰のまま屋敷に突入する事に。 屋敷の中では狂人達がジャックを歓迎する様子を見せ、ジャックを撮った写真が何枚も貼り付けられている等、 彼が以前から「イスの信仰者」に監視され、屋敷に来ることを予知されていた事が発覚する。 屋敷の地下に進んでいくと、狂人が作り出したとは思えない未知の機械類が設置されていた。 そのうちの一つを起動させると、激しい光と共に奇怪な怪物(イスの大いなる種族)が現れる。 迫り来る怪物を前に、気を失ってしまうジャック。
02.VISIT TO THE OLD TOWN 6年後の1922年2月6日、ジャックは気を失ってから6年間の記憶を喪失し、警官を辞して私立探偵となっていた。 記憶喪失の間は、各地を旅して魔女信仰などオカルト関係の知識を得ていたようだが、 自身が何故、そのような事をしていたのかは全く見当がつかなかった。 (なお、警官隊は屋敷の地下に機械類も怪物も発見することはなかった模様) そんなある日、ジャックの下に一件の依頼が届く。 「インスマウス」と呼ばれる寂れた漁村で行方不明になった青年、ブライアン・バーナムを探してくれというものだ。 バーナムは「ファーストナチュラル食料品店」インスマウス支店長だったが、 店で強盗事件が発生してから行方不明になっていた。 ジャックは更なる捜査のために、不快な噂の絶えないインスマウスを訪れる 長くなるので省略するが、インスマウスでは以下のような事が情報が得られる。 ・インスマウスは、「マーシュ家」が率いる「ダゴン教団」なる組織に支配されている。 ・ダゴン教団は「大いなるダゴン」との取引によって金鉱石を入手し、マーシュ精錬所で大量の金を精製している。 ・引き換えに「大いなるダゴン」側は、ダゴンの子孫である魚人「深きものども」と人間との異種交配を要求している。 ・そのせいかインスマウスの住人には魚臭く、目が飛び出て鱗のような皮膚を持つ「インスマウス面」が多い。 ・政府もインスマウスに関して調査を行っているらしく、諜報員のマッキーがマーシュ精錬所を調査している。 ・ファーストナチュラル食料品店の強盗事件は、バーナムが金を持ち逃げする為の自作自演だった。 ・バーナムは事件で得た金を使い、インスマウスの名家令嬢ルースと駆け落ちしようとしていたが、ダゴン教団に捕まった。 ・ルースはバーナムがまだ生きていると語り、彼と共に町から脱出させてくれと依頼してきた。 また、調査中に訪れたウェイト家では、留守番していた10歳の少女ラモーナと出会うが、 ウェイト家を探索中に「深きものども」と化したラモーナの母親と遭遇。 それはジャックを見た途端に興奮し、閉じ込められた檻を破壊してラモーナを殺害してしまった。 町から出る唯一の手段であるバスが、故障によって動かなくなる為、(事前の会話から嘘だと分かるが) ホテル「ギルマンハウス」に宿泊することになったジャックだが、支配人ギルマンが客を殺す「幻視」を見る。 幻視に従って支配人室に侵入すると、以前に訪れた客の屍骸が転がっていた。 ギルマンハウスが殺人ホテルである事は明白だが、ジャックにも他に行くアテはなかった……
03.ATTACK OF THE FISHMEN 寝床でジャックは夢を見ていた。「イスの大いなる種族」達が住む偉大な都市「ナコタス」の夢を。 ジャックに対して、「お前は私達の未来であり過去である」と語る大いなる種族達。 やがて場面が切り替わり、ギルマンハウスのロビーにインスマウスの住人達が集まっている様子が見える。 彼らはやがてジャックの眠る部屋へ向かい、彼への殺意を口にし始めた…… 目を覚ますと悪夢の通り、部屋の前に武装した住人達が集まり、ドアをこじ開けようとしていた。 慌てて逃走を試みるジャック。ギルマンハウスを出て工場や路地裏を逃げ回るも、住人達はしつこく追撃してくる。 地下に逃げ込もうとするが、そこには「ショゴス」と呼ばれる怪物が住んでいるらしく、強酸のゲルに阻まれる。 ラモーナへの罪悪感から来る幻覚や、前章で捜査に協力してくれた住人達が次々に殺されていく恐怖の中、 バーナムが刑務所に捕まっているという情報を得て、幻視の力で住人達をやり過ごしながら刑務所に向かうジャック。 04.JAILBREAK 刑務所へと辿り着いたジャックは遂に武器(バールや銃)を手に入れる。 インスマウス面どもを殲滅しつつバーナムを脱獄させると、ガレージに放置されたトラックを脱出することに。 バーナムからは「ルースから貰ったブローチを取り返してくれ」などという面倒な依頼も押し付けられるが、 それをこなしてガレージに戻ってきた頃にはトラックが発進可能な状態になっている。 05.ESCAPE FROM INNSMOUTH バーナムが運転するトラックはインスマウスの住人達から十字砲火を受けるが、 ジャックが荷台から応戦し町から出ることに成功する。 だがルースとの合流地点である缶詰工場にも既に敵が先回りしていた。 しかも、敵の中には今までのインスマウス面より更に魚人化が進行したおぞましい者も多い。 ルースは屋根裏に隠れていたが、早く迎えに行かないと屋根裏の柱が崩壊して死亡してしまう。 (死亡してもゲームオーバーになることはないが) 缶詰工場からルースを連れ出し、ついにバーナムの脱獄に成功したかに思われたが、 待ち伏せしていたインスマウス面によってバーナムは頭を撃ち抜かれ、 ルースはトラックごと爆死してしまう。荷台から転落したジャックも力尽き、意識を失う。
06.THE MARSH REFINERY 目を覚ますと、ジャックはFBIのジョン・エドガー・フーバー捜査官に拘束されていた。 フーバーはマーシュ精錬所がどのような手段を使って金を大量製造しているのかを調べていたのだが、、 (といってもダゴン信仰やショゴスに関する話などは信じていない) 諜報員のマッキーが行方不明になったことを機に、マーシュ精錬所への強制捜査を実行に移そうとしていた。 更にフーバーは、ジャックに対して(拷問じみた強制的な)協力を依頼する。 2月8日。 精錬所長セバスチャン・マーシュの息子、ジェイコブ・マーシュを確保すべく、 マーシュ精錬所に訪れたジャックとFBIの一同。 その入り口はブローニングM2機関銃で護られ、内部にも無数のインスマウス面が徘徊していた。 更に精錬所深部へ進んでいくと、ジェイコブはゲル状の怪物「ショゴス」をけしかけてきた。 ショゴスのおぞましい姿に発狂しかけながらも、工場の機械などを使ってやり過ごし、 地上に戻ってくると、フーバーがジェイコブを逮捕しているところだった。 しかし、フーバーは更に「地下に潜って精錬所の秘密を調べて来い」などと無茶な命令を下してくる。 やむなくショゴスをかわしながら地下に潜ると、クトゥルフを崇める祭壇を目撃。そこで謎の「赤い宝玉」を入手する。 直後に精錬所の爆破が実行され、精錬所に隠された大量の金と共にショゴスは地の底に沈んだ。 しかし、クトゥルフの祭壇を目撃したことでジャックの悪夢や幻視はますます激しくなりつつあった。 07.THE ESOTERIC ORDER OF DAGON 2月9日。 精錬所から得た資料によってマーシュ家が犯罪に関わっている事は明白になった。 フーバーはFBIと軍の共同作戦を実行し、マーシュ家とインスマウスへの攻撃計画を実行に移す。 しかし、マーシュ家は元フリーメイソン会館である巨大な屋敷にて篭城を開始。 屋敷に近づいた兵達は、何らかの魔術によって次々に発狂してしまう。 そこで海兵隊と、(フーバーの命令で無理やり)FBIエージェント扱いになったジャックが、 マーシュ家が密輸用に利用している地下通路から屋敷に侵入し、制圧することになった。 しかし、海兵隊は次々に凍った川へと転落していき、 最後に残った一人も「クトゥルフの落とし子」によって食い殺されてしまう。 屋敷に侵入するとマッキーが牢獄に閉じ込められているので、彼を解放する手段を探す事になる。 玄関には見た者を発狂させる文様が刻み込まれている上、 幾つかの扉は青いバリアのようなもので塞がれている為、「ダゴンの書」を入手し、 そこに記載されている呪文を読むことによって扉を開けていく。 マッキーを解放すると、彼の手を借りて屋敷の地下にあるクトゥルフ祭壇へと向かう。 (祭壇に向かう途中に隠し扉が閉まってしまう為、また単独行動になる) 祭壇ではマーシュ家の頭目ロバート・マーシュが秘密儀式を行っていたが、逃げ去ってしまう。 後を追おうとするが、地下通路の床が途中で崩落、ジャックは水中に転落してしまった。
08.A DANGEROUS VOYAGE 2月10日。海上を漂流していたジャックはウラニア沿岸警備艇に救助される。 しかし、警備艇はマーシュ家の本拠地があると思われるインスマウス沖の「悪魔の岩礁」へ向かっていた。 岩礁に近づくと、水中から「深きものども」が出現して船員達に白兵戦を挑んでくる。 更に岩礁では深きものどもの呪術師が儀式を行っており、通常では考えられない大津波が警備艇を襲う。 呪術師たちを艇の主砲で倒して難を逃れるが、船員はほぼ全滅し、警備艇のエンジンは破壊されていた。 船体下部に向かい、警備艇のエンジンを修理して甲板に戻ってくると、 全長10m以上の体躯を持つ巨大な魚人、深きものどもの長「父なるダゴン」が姿を現す。 再び主砲を操り、零距離射撃でダゴンに致命傷を与えるが、ダゴンは最期の力で船を横倒しにしてしまう。 再び海上へと投げ出されるジャック…… 意識を失った彼は、再び「イスの大いなる種族」の夢を見ていた。 大いなる種族は突風を操る「盲目のもの」と呼ばれる怪物の脅威に「高圧電撃放射兵器」で対抗し、 彼らを地下深くに封じ込めることに成功したというが…… 09.DEVIL'S REEF ジャックが目を覚ますと、たった一人で「悪魔の岩礁」に漂着していた。 彼は自分が見る「イスの大いなる種族」の夢に関して疑問を抱き始めていた。 夢はあまりにも現実に迫っており、自分の脳が生み出した妄想とは思えなかった。 あれは夢ではなく、失われた6年間の間に体験した「記憶」なのではないか? 悪魔の岩礁は幾つものトラップによって侵入者を阻んでいたが、 刑務所で入手したルースのブローチと、精錬所で入手した「赤い宝玉」によって道が開く。 その先には、猛烈な風が吹き出す、恐ろしく深い穴が存在していた。 この穴は夢の中で「盲目のもの」が閉じ込められたという穴に酷似しているのだが、 他に道もない為、穴の中へと飛び降りて行くジャック。
10.AIR FIELD TUNNEL 猛烈な風によって転落死を免れたジャックは、「深きものども」の本拠である海底神殿に辿り着いていた。 海軍の潜水艦が海底神殿に雷撃を行っているようだが、バリアによって阻まれている。 バリアの解除方法を探して探索を開始しようとするが、ロバート・マーシュに捕まり、監禁されるジャック。 しかし、独房のトイレから脱獄を果たし、再び探索を開始する。 途中、ロバートの目の前に落下してしまうアクシデントが発生するものの、 彼は直前にセバスチャンと身内争いを起こして傷ついていた為、ナイフで容易に倒す事が出来た。 バリアを発生させている「母なるハイドラ」の祭壇に進まなければならないが、 祭壇への入り口は重い扉で護られており、正規の手段では進むことが出来ない。 放棄された旧区画から侵入できるようだが、そこには「遥か昔から幽閉された怪物」が棲むという。 更に探索を進めていると、序盤で「イスの大いなる種族」を出現させた奇怪な装置を発見する。 それはワープ装置だったらしく、光を潜り抜けた先には「高圧電撃放射兵器」が放置されていた。 電撃で「深きものども」を殲滅しながら旧区画に潜入するジャック。 そこには、かつて「イスの大いなる種族」を追い詰めたとされる「盲目のもの」が潜んでいた。 高圧電撃放射兵器を最大出力で連射し、彼らを地の底に沈めつつ先に進む。 祭壇には深きものどもの長にして、「母なるハイドラ」が鎮座していた。 バリアを展開するハイドラには高圧電撃放射兵器も通用しない。 周囲のギミックを発動すればハイドラの足元に注水し、そこから通電させる事が出来るのだが、 幾つかのスイッチは高所にあり、ジャックの身体能力では届かない。 ここでジャックは「幻視」を超えた新たな能力に目覚める。 精神統一によって、周囲の「深きものども」の精神をジャックし、操る事が出来るようになったのだ。 この能力を活かして、次々にスイッチを押していくジャック。 やがてハイドラの足元に水が流れ込む為、高圧電撃放射兵器を最大出力で発射する。 「母なるハイドラ」は遂に有史以前から続く生涯に幕を下ろした。 ハイドラの死と共に神殿を守るバリアが消失、潜水艦の魚雷攻撃で神殿が崩壊を始める。 ジャックはワープ装置を起動させ、元フリーメイソン会館の屋敷へ脱出する。 ちょうどその場に居たフーバーとマッキーの目の前で力尽き、倒れるジャック。
ED:SHADOW OUT OF TIME 6年前の回想が始まる。ジャックは「イスの大いなる種族」の一員となっていた。 大いなる種族は時間を超越して他の生物と精神を交換、利用する生命体であり、 ジャックの精神は自身の肉体を乗っ取られている6年の間、彼らの肉体に入って生活していたのだ。 (ナコタスは有史以前に存在していた都市の為、正確には「6年前」ですら無い) やがて、「盲目のもの」の襲来によってナコタスでの生活は終わりを告げるのだが、その際に驚くべき事実を聞かされる。 ジャックの父親は息子と同様、ジャックが受胎する直前に「イスの大いなる種族」に精神を交換されていた。 その影響でジャックは人間と、大いなる種族のハーフというべき存在になっていた。 「幻視」は想像力の産物などではなく、他人の未来や過去の思念を読み取る超能力だったのだ。 全てが明かされた後、ジャックの精神はナコタスでの記憶を消去され、1922年において本来の肉体に戻った。 しかし、インスマウスでの事件は、ジャックがナコタスで得た「人間には耐えられない程の知識」を呼び起こし、 同時に「幻視」能力を多用した事で、彼の精神を完全に破綻させてしまった。 かくして1922年2月16日、アーカム精神病院にてジャックは首吊り自殺を遂げた。 医者の処置も虚しく、彼の心音はやがて弱まり、途切れた……
クトゥルー神話知ってる人向け要約: 「インスマウスを覆う影」をベースに「超時間の影」要素を混ぜた作品。 主人公はダゴンとハイドラと盲目のものを叩きのめすが、発狂して自殺しまった。 クトゥルー神話知らない人向け要約: この世界には「クトゥルー」という邪神がいて、それが目覚めたら人類は滅亡する。 クトゥルーの部下、「ダゴン」と「ハイドラ」は主を目覚めさせるべく暗躍しており、 「インスマウス」という町の人間を魚人化させる事で陰謀を進めていた。 インスマウスで事件に巻き込まれたジャックは、 結果的に「ダゴン」「ハイドラ」などの怪物を撃破してクトゥルー復活を阻止するが、 「クトゥルー」関連の知識は得れば得るほど人間の精神に悪影響をもたらしてしまう上、 ジャックは自分が人間と、(クトゥルーとは別種の)怪物のハーフである事に気付いてしまう。 結果、その事実にジャックの精神が耐えられずに発狂、自殺してしまった。
補足: 海底神殿に「盲目のもの」がいたり、「イスの大いなる種族」の装置があったのは、 「海底神殿そのものが、かつてのナコタスの施設を流用したもの」だったからと思われます。 なんか他に分からん点などあったら質問してもらって構いません。 各クリーチャーの設定に関してはwikipediaなどで検索するという手もありますが、 クトゥルフ神話という作品群は、作者や作品によって設定、解釈が異なる点も多いので、 それらを鵜呑みにするよりは「ラヴクラフト全集」などを読むほうが良いでしょう。 以上です。
皆さん乙です
乙、流し読みだけど面白かった。 全体が長いからもっと簡潔な言葉と描写じゃないと、普通は読み辛いかもな
俺はこれくらいかそれ以上がいいな もっと詳しく長くてもうれしい
元ネタが執拗にクドい描写で知られる小説なんで感覚が麻痺してたかもしれません・・・ 原作小説読んでること前提のストーリーなんで省略しづらいってもあったんですけど
夜行性ヒョウロンカキドリ
わざわざ要約もしてくれてるし気にならなかったわ
こんなスレにまでチョウセンヒトモドキが湧いてる…
ここって書き手が好き勝手自由に書き、 読み手も好きなレスを読み、そうでないレスを読み飛ばすスレでしょ
290 :
梓999 :2013/11/27(水) 22:08:53.98 ID:Pm68EyOy0
結構ふるいフリーゲームの梓999が未解決にあったので ただ記憶違いしてるかもしれない RPGツクールで作った戦闘の無い会話と移動だけのゲーム 主人公の少年ホープは世の中が嫌になって、線路に飛び込んで自殺する。 気がつくと見知らぬ電車の中。助手と言う男に切符を拝見と言われるが、持っていない。 見逃す代わりに仕事を手伝えと言われ引き受ける 乗客たちの切符を見ていく、女の子の人形が落ちていたので落とし物だと思って拾う。 最後尾の機関室でキリコという機関士に会う。ここで石炭を燃やして列車を動かしているらしい。 車両を歩いていると赤い服の幼い女の子に人形を奪われる。どうやら盗んだと思われたようだ。 追いかけて謝ると笑って許してくれる。 そこに男の叫び声が響く、見に行くと乗客が苦しんでいた。しかし周りの人も誰も無関心。 キリコに話をすると、助かる薬を貰える。さっそく乗客の所に行き飲ませると死ぬ。 戻って話をすると死ぬ事で救われる薬だと言われる。人殺しと、怒ってぶん殴る主人公。 もう一度、乗客の所に行くと死体が石炭になった。 機関室の入口まで行くとキリコの声、この列車は自殺者の乗る列車、死者の魂が石炭になり、それを燃やして進む列車。 ホープもキリコもいずれそうなると言う。キリコに恐くないのかと訪ねるが、そのために乗車したと言われた。 震えあがるホープ。座席につき死にに来たんだから別に怖くないと必死に自分に言い聞かす。 車両を歩いていると赤い服の女の子が泣いていた、人形を無くしたらしい。 探し出して渡すとお礼にとバッチを貰う。見るとそのバッチはキリコの帽子にもついていたバッチだった。 キリコの元へと行く。するとキリコが毒薬を飲んで倒れていた。 死ぬのは怖くないと思っていたが、いざ一人で死んでみると怖いなと言うキリコ。 側にいると言うホープに、礼を言って事切れる。せめて石炭になる前の人の姿のままで、装置に入れて火葬した。 車両を歩いていると封筒が座席にあった、中にはロッカーの鍵と手紙。いのちのでんわにかけてみろとキリコ。 ロッカーからテレホンカードを入手し、電話機にかかれていたいのちのでんわにかけてみる。 するとホープが自殺すると言っていなくなった事を心配し泣く母親、さらに自殺者がでたと聞いて泣く姉と妹の声。 それを聞き終わり、生きたいと何度も叫ぶホープ。先頭車両の操作室へと向かう。
291 :
梓999 :2013/11/27(水) 22:10:04.23 ID:Pm68EyOy0
前は開かなかった扉が開く。操縦席の先頭車両、中央に車掌がいた。 操縦席の他、「パパ ありがとう かとうあずさ」と書かれた似顔絵が張られている、荷物があるが触らせてくれない。 車掌の加藤鉄郎に挨拶する。列車を止めてほしいとホープは頼むが、車掌は骸骨に変身し止められないと叫ぶ。 何度も何度も生きていたいと頼みこむと、条件を出される。それは他の乗客の自殺を止める事。 もし一人でも自殺を止めて一緒に下車するのなら、列車を止めて構わないと言われた。 ホープは戻り、さっそく残っている乗客三人に頼むが断られる。助手に話すとバッチをもらえる、助手も石炭になる。 このバッチは人の過去の記憶に入る事が出来るらしい。ちょうど乗客三人分ある。 軍人の男。彼は昔、日本の戦争から帰ってきた。 家族も家もなくなっていたが、妹だけは生き残っていた。しかし目は見えず、足も動かず、命が危ないらしい。 医者に入院費を待ってもらい、なんとか治療費を稼ごうとするが、元軍人だという事で断られ続ける。 もはや生命保険しかないと自殺を決意するが、そんな金では妹は喜ばないとホープが自殺を止める。 思いとどまり妹の元に行くが、妹は死んでいた。世の中の何もかもが嫌になり、結局、線路に身を投げた。 その後、妹の担当医は最初から治療する気がなく。男の生命保険だけをせしめて笑った。 女子高生。彼女には友達がいた。 友達は男達のグループに犯され脅され、最後には自殺する。それを知った女子高生は男達の元に行き皆殺しにした。 線路の前に立つ女子高生、ホープは止めようとするが、これから先の世の中と戦う気はないと身を投げた。 強そうな男。彼は子供の頃、孤児院で友達と、保母さんと過ごしていた。 しかし孤児院は以前から立ち退きを迫られていた。そしてある日、孤児院は全焼し男以外は全員焼死した。 男は大人になってから犯人を突き止めて、皆殺しにしていく。そして最後の関係者の事件をもみ消した警官を殺した。 その時に銃で撃たれ血の跡を残しながら、線路の前に立つ。 止めに来たホープに、孤児院の仲間達の骨が詰まった箱を一緒に投げ込んでほしいと頼んだ。
292 :
梓999 :2013/11/27(水) 22:12:21.82 ID:Pm68EyOy0
結局、誰の自殺も止められず石炭だけが残った。しかし全ての話を聞いた後に、突然あらたなバッチが手に入った。 降りる事を諦めず先頭車両に行くホープ。しかし加藤鉄郎はいなかった。 荷物を探るとこの列車の車両が書かれている、そこに機関室の後ろに梓中枢という場所があると書いてあった。 さっそく行ってみるが後ろにはいけない、もしかしてと石炭を燃やす装置の中を見る。 意を決して炎の中にホープは飛び込む。バッチが輝く。 加藤、加藤の娘、そして加藤の友人のキリコが列車に乗る前に他愛のない話をしている。 熱く、壊れた列車の中。落盤事故で壊れたらしい。中は死体だらけ。 進むとキリコがいた。キリコはしつように薬をホープに進めるが、生きる事をキリコに教わったと逆に説得する。 するとそこに落盤が起こる。キリコはホープをかばい岩に押しつぶされる、止めてほしいとホープに頼み生き絶えた。 一番奥に行くと加藤鉄郎、そして中央で眠る、列車にいた赤い女の子の加藤梓がいた。 この列車が走る限り娘が消える事はないと鉄郎は言う、梓が泣いているとホープは説得する。 しかし聞く耳を持たず、鉄郎はホープに襲い掛かった。そこに梓が起き、ホープを守った。 列車が止まる。娘の屍の前に立つ鉄郎。 人形を持って行ってほしいと言い、ホープは人形を手に列車を降りた。 気付けば飛び込む前の線路の前に立つホープ、手には人形があった。
終わり
おつですー
おつでした
●このスレの
>>295 までをWikiに収録
・以下を追加
「梓999」
・以下を追記
「Call of Cthulhu: Dark Corners of the Earth」
●差し替え・追加スレッドの
>>674 までをWikiに収録
・以下を追加
「シャドウブレイン」「クリックまんが クリックのひ」
●未解決一覧
・以下を消去
「梓999」「シャドウブレイン」「クリックまんが クリックのひ」
・以下を追加
PSP「ソードアートオンライン −インフィニティ・モーメント−」
PS3「英雄伝説 閃の軌跡」
PSP「アキバズトリップ」
PS「オメガブースト」
●書き込み途中
・以下を消去
「真・女神転生W[8月]」
>>269 メニューのスレを直していただいてありがとうございます
>>296 ●未解決一覧追加
PS3「クロスエッジ」
PS3「超次元ゲイム ネプテューヌ」
PS3「超次元ゲイム ネプテューヌmk2」
PS3「神次元ゲイム ネプテューヌV」
PSVita「超次次元ゲイム ネプテューヌ Re;Birth1」
PSVita「超次次元ゲイム ネプテューヌ Re;Birth2」
PCE SUPER CD-ROM2「機装ルーガ」
PCE SUPER CD-ROM2「機装ルーガII」
PCゲー「魔晶伝紀 ラ・ヴァルー」
PCゲー「コズミックソルジャー」
PCゲー「サイキックウォー」
PCゲー「クルーズチェイサー ブラスティー」
PCゲー「夢幻戦士ヴァリス」
3DS「星霜のアマゾネス」
PS3「圧倒的遊戯ムゲンソウルズ」
PS3「圧倒的遊戯ムゲンソウルズZ」
PS3「フェアリーフェンサー エフ」
PS3「超ヒロイン戦記」
PSVita「限界凸騎モンスターモンピース」
3DS「ロストヒーローズ」
3DS「閃乱カグラ 少女達の真影」
3DS「閃乱カグラ Burst 紅蓮の少女達」
PSVita「閃乱カグラ SHINOVI VERSUS 少女達の証明」
外部リンク
http://www.youtube.com/ http://www.nicovideo.jp/
乙
PSVitaのSOUL SACRIFICE (ソウルサクリファイス)をお願いしたいです
新参だが未解決リストに追加される基準って何なんですかね? 持ってるゲームが未解決リストに入ってると書いてもいいのかとwktkするけど誰かの執筆予約かと思うとgkbr
>>300 リクエストがあったけど、まだ誰も書いてない(執筆予約してない)状態だったと思う
今のところ執筆予告もないみたいだし(wiki参照)、
書いてもいいんじゃないかな
差し替えスレにマイナーゲーが一杯投稿されてるな 山ほどレトロゲーとか持ってんの?
yuutube
PCエンジン版魔晶伝紀ラ・ヴァルーのラストバトル 長く苦しい戦いの末、ついにザンゼリアンの根城に辿り着いたアラン。 そこに待っていたのは、ザンゼリアンと縄に縛られ、囚われの身となったフェティーシア姫だった。 ザンゼリアン「小僧。ラ・メールを持ってきたな。これで伝説の大結晶「ラ・メール」と「ル・シエール」が揃う。 わしは名実共に、この国の支配者となれるのだ。生意気なグンタードや、エルフの女王を滅ぼし、魔物とモンスターが徘徊する、 わしの世界となるのじゃ。フ、フハハハハハハハハ!さあ小僧!ラ・メールをよこせ!!」 フェティーシア「渡してはいけません!こいつに渡しては、世の中は…!」 ザンゼリアン「ほう、渡さぬ気か?ならば、死ぬがよい!!」 ついに最後の戦いが始まった!そして、ついに宿敵のザンゼリアンを倒した。これでヴェスガロスの国もまた、平和が戻るだろう。フェティーシアが言った。 フェティーシア「さあ、お父様の所に帰りましょう。」 アランはフェティーシアと共にザンテリア王の元へ帰った。
>>304 PCエンジン版魔晶伝紀ラ・ヴァルーのエンディング
ルッカ村長「もっとよく顔を見せて下され。おお!目覚め草を取ってきて下さったアラン殿か!
あんたのおかげでわしはボケ老人にならずに済んだ。のう、アラン殿。いっそ、わしに代わって村長をやってはくれんかのう?」
ゼリアの娘「人間の姿であなたとお会いするのは初めてです。でも、春の国で既にお会いして
いるのですよ。覚えていらっしゃいますか?あなたのおかげで私は動物の姿から元に戻れました。こうして、本当の姿でお会いできた事、感謝に堪えません。」
ミレーヌ「ヘレンガシムの体内に閉じ込められていた時、私は、全ての希望を失っていました。
でも、それももう遠い過去の事ね。ありがとうアラン。あなたがくれた希望、忘れないわ。」
ミレーヌはそう言うと、アランの頬に軽くキスをした。
ホビットの村長「よくぞ戻られましたのう。無事で何よりじゃ。差し上げた鎧はお役に立ちましたか?
いつの日か、我が村に立ち寄って下され。」
エカテリーヌ「私の夫ザンゼリアンが元凶となって、多くの人々を悲しませる結果となったのですから。
私は、あなたとお会いした冬の国の洞窟で、夫のために、亡くなった方々の魂を弔いながら、余生を送ろうと思っています。」
ソフィー「アランさん。私、メチージュに捕らわれていた時、夢を見たの。あなたが助けに来てくれる夢を。
でも、今の私にはもっと素晴らしい夢があるんです。私とあなたがこの国で一緒に暮らす…そんな夢。」
グリーフィア「我が家には代々「裸体を見せた者を夫とすべし」と定められています。白鳥から元の姿に戻った私はあなたに見られてしまいましたから、あなたは私の夫。」
彼女は、アランにウィンクを返し、冗談ですと笑った。
ロリアン「よくぞこの国に平和をもたらしてくれました。アランよ。私は全ての人々を代表して感謝します。あなたの心にある月の輝、星の導き、太陽の恵み、優しさや、勇気や、愛を、いつまでも失わないように。」
フェティーシア「私は人質にとったザンゼリアンはあの城の中で、人助けだと思って私を連れてきたあなたの事を、愚か者だと笑っていました。
でも、私はザンゼリアンこそ愚か者だと思っています。勇者よ。これからはあなたに代わって私達が国の再建を果たすつもりです。ご苦労様でした。そして、ありがとう。」
グンタード「よくやったぞアラン!ザンゼリアンを倒しル・シエールを手に入れてきたな。わしの娘を助けてきてくれた礼も言おう。
では、その邪悪な石を打ち砕くのだ。アラン。2つの大結晶を床に叩きつけろ。」
しかしアランはそんな事が出来なかった。
グンタード「壊すのだアラン!壊さねば、また、第2第3のザンゼリアンが現れる。壊す以外に真の平和を取り戻す方法はない!」
アランが2つの大結晶を壊そうとした時
ロリアン「いけません。アラン。大結晶を壊せば、この姉妹の命はありません。壊しては駄目!」
アランは構わず壊す事を決めた。
ロリアン「では、ザンゼリアンを倒すためにその身を削ってアランを助けたソフィー達は…」
それでもアランは構わず壊す事を決めた。
ソフィー「私はどうなってもいいのアラン。大結晶を壊して!」
グンタード「その身が滅びるのは私とて同じ事だ。しかし…しかし、壊さねばならぬのだ!!やれ!アラン!」
アランは手に持っていた2つの大結晶を高々と揚げ、思い切り床に叩きつけた!
そして、3人の姉妹は苦しみ、倒れた。
悲しむグンタード。
その時、ル・シエールとラ・メールが輝き、
グンタードに髪が伸びた。
目を開けるミレーヌ。
笑うルッカ村長とホビットの村長とロリアンとエカテリーヌ。
城の外の方向へ指をさすフェティーシア。
崩れゆくザンテリア城。
魔晶伝紀 ラ・ヴァルー
終
GOD EATER 2のストーリーをお願い致します
308 :
ゲーム好き名無しさん :2013/12/27(金) 13:25:50.02 ID:guGmzz8A0
フォールアウトの人乙です 読みごたえあったし面白かった
アリスマッドネスリターンズをすごく簡単に 前回のアリスインナイトメアで、火事で家族が死に、自分だけが生き残った罪の意識から立ち直ったアリス 新たにバンビー先生の元で治療を続けていた バンビー先生はアリス以外にもたくさんの子供の精神科医をしている バンビーのやり方は、とにかく忘れさせる事。過去の辛い記憶を封印させる事だった 現実で外を歩くことは許されているアリス。暴力や酒、売春がまかり通るロンドンの街を歩く 突然、現実からアリスの精神世界ワンダーランドへと移り変わる 妄想世界のアリスは髪が長くなり服装も変わる。これから先、現実と妄想を何度も行き来するが、現実の方もどこか壊れている ワンダーランドでは新たに現れた、汽車が世界を壊しまわっている 色々と世界を歩き回り、過去の火事の時の記憶を思い出していく 火事は一階の書斎で、ランプを猫が蹴飛ばしたせいで起こったとされているが、アリスの記憶では猫もランプも二階にあった 両親が鍵のかかった姉の扉を開けようとして、一緒に死んだとされている。しかし姉は鍵をかけるのを嫌がっていた 姉には当時、医者のストーカーがいた そして思い出す、姉の部屋に誰かが忍びこみ、そして火をつけて逃げ出して行ったことを その忍びこんだ者の顔はバンビーだった バンビーは精神科医として子供を引き取り、裏では子供の精神を壊して人身売買を行っていた またアリスの精神も破壊して売ろうとしていた(売春だったか、自分のものにしようとしていたのかは、忘れた) 全てを思い出したアリスは、現実で駅のホームにいるバンビーの元に行く そしてワンダーランド内では汽車に乗り込み、全てを忘れろと言うラスボス巨大なバンビーを倒す 駅のホームに一人いたバンビー。アリスはバンビーを罵倒し警察に訴えると言った 誰がイカれ女の言う事なんて信じるかと、バンビーは笑った。 アリスはワンダーランドのアリスへと変身する。そして線路にバンビーを突き飛ばした 汽車にはねられるバンビー 駅のホームから出るアリス。外にはワンダーランドが広がっていた おわり
執筆予告とか途中が全然ないなー
Fallout2とTacticsも持ってるからやりたいんですけど 日本語訳されてないから偉い時間かかるんですよねー・・・
●このスレの
>>309 までをWikiに収録
・以下を追加
「魔晶伝紀ラ・ヴァルー」「アリス マッドネス リターンズ」
●差し替え・追加スレッドの
>>762 までをWikiに収録
・以下を追加
「ルパン三世 ルパンには死を、銭形には恋を」
「らんま1/2 とらわれの花嫁」「御存知弥次喜多珍道中」
「厄 〜友情談義〜」「マネーアイドル・エクスチェンジャー」
「サイレントボマー」「ブレインロード」「ラディア戦記」
「未来神話ジャーヴァス」「ブリガンダイン グランドエディション」
●未解決一覧
・以下を消去
「アリス マッド ネスリターンズ」
「ルパン三世 ルパンには死を、銭形には恋を」
「らんま1/2 とらわれの花嫁」「御存知弥次喜多珍道中」
「厄 〜友情談義〜」「マネーアイドル・エクスチェンジャー」
「サイレントボマー」「ブレインロード」「ラディア戦記」
「未来神話ジャーヴァス」「ブリガンダイン グランドエディション」
・以下を追加
>>297 を追加(「魔晶伝紀ラ・ヴァルー」は除外)
PSVita「SOUL SACRIFICE (ソウルサクリファイス)」
あとONIシリーズの鬼忍降魔録ONIの名前を修正。
>>309 アリス乙
前作も含めて「めでたしめでたし」で終わらないのが独特だよね
自分の精神をすべて受け入れることを肯定しているのが良い
>>310 今回、途中って言っても本筋にはほぼ絡まないんだよ
イカレた愉快なキャラクターやグロ美しい世界を堪能するゲーム
本筋は「姉殺しの真相が分かった」ってので十分説明できる
>>314 いや、ここで執筆予告したり執筆中の作品が少ないって感想じゃないかな
俺も歳とって攻略速度が著しく落ちて貢献できてないな
割と規制巻き込まれが多いから予約は出来ないな そして予防が出てる作品でプレイしているのがあまり…
実はPS3版ガンダム戦記はジオン編だけ出来てるんだが連邦編無いんで投稿するか否か
先にジオン編だけ投下して、連邦編は完成してから改めて投下すればいいじゃないか
●未解決一覧追加 アーケード(AC)「アルカナハート」 アーケード(AC)「アルカナハート2」 アーケード(AC)「アルカナハート3」 ゲームギア(GG)「LUNAR!さんぽする学園」 SS「魔法学園LUNAR!」 FC&ディスクシステム「キャプテン翼II スーパーストライカー」 FC&ディスクシステム「ファイヤーバム」 FC&ディスクシステム「シルヴィアーナ」 MSX2「サイコワールド」 MSX2「ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー」 SFC「アクトレイザー2 沈黙への聖戦」 SFC「ウィザードリィ外伝IV 胎魔の鼓動」 SFC「美少女戦士セーラームーン ANOTHER STORY」 GB「ウィザードリィ外伝I 女王の受難」 GB「ウィザードリィ外伝II 古代皇帝の呪い」 GB「ウィザードリィ外伝III 闇の聖典」 同人ゲーム「クロス・テアトル」 同人ゲーム「ヴァンガードプリンセス-先陣の姫君-」 同人ゲーム「東方星母録」 同人ゲーム「東方星母続録」 PC-FX「女神天国II」 PCゲー「夢幻戦士ヴァリスII」 PCゲー「ドラゴンスレイヤー」 PCゲー「ザナドゥ」 PCゲー「ザナドゥ・シナリオII」 PCゲー「ロマンシア」 PCゲー「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」 PCゲー「ドラゴンスレイヤー英雄伝説II」 PCゲー「プリンセス・ミネルバ」 PCゲー「ウルティマ アンダーワールド」 PCE「ヴァリスIII」 PCE「ヴァリスIV」 PCE「風の伝説ザナドゥ」 PCE「風の伝説ザナドゥII」 PCE「コブラII 伝説の男」 PCE「バステッド」 PCE「女神天国」 PCE「シルフィア」 PCE「美少女戦士セーラームーン」 メガCD「らんま1/2 白蘭愛歌」 PS「らんま1/2 バトルルネッサンス」 3DS「ゼルダの伝説 神々のトライフォース2」 3DS「ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル」 3DS「ブレイブリーセガンド」 PS3「ライトニングリターンズ ファイナルファンタジーXIII」
>>319 PS3「ロストプラネット エクストリームコンディション」
PS3「ロストプラネット2」
PS3「ロストプラネット3」
PS2「ロマンシング サガ ミンストレルソング」
3DS「ファイアーエムブレム 覚醒」
DS「ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」
DS「ファイアーエムブレム 新・紋章の謎〜光と影の英雄〜」
DC「BLACK/MATRIX AD」
Wiiウェア「ソーサリーブレイド」
PSP「VALHALLA KNIGHTS2 -ヴァルハラナイツ2-」
PSVita「VALHALLA KNIGHTS3 -ヴァルハラナイツ3-」
PSVita「限界凸騎モエロクロニクル」
SFC「アラビアンナイト 砂漠の精霊王」
FC&ディスクシステム「サムライソード」
FC&ディスクシステム「カリーンの剣」
FC&ディスクシステム「アテナ」
FC&ディスクシステム「愛戦士ニコル」
FC&ディスクシステム「アスピック 魔蛇王の呪い」
FC&ディスクシステム「アルマナの奇跡」
FC&ディスクシステム「ウルトラマン倶楽部 地球奪還作戦」
FC&ディスクシステム「ウルトラマン倶楽部2 帰ってきたウルトラマン倶楽部」
FC&ディスクシステム「ウルトラマン倶楽部3 またまた出現!!ウルトラ兄弟」
FC&ディスクシステム「ウルトラマン倶楽部 怪獣大決戦!!」
FC&ディスクシステム「エレクトリシャン」
FC&ディスクシステム「銀河伝承 GALAXY ODYESSEY」
FC&ディスクシステム「消えたプリンセス」
FC&ディスクシステム「聖剣サイコカリバー 魔獣の森伝説」
FC&ディスクシステム「奇々怪々 怒涛編」
FC&ディスクシステム「クレオパトラの魔宝」
FC&ディスクシステム「磁界少年メット・マグ」
FC&ディスクシステム「水晶の龍」
FC&ディスクシステム「セクションZ」
FC&ディスクシステム「タイタニックミステリー-蒼の戦慄-」
FC&ディスクシステム「ディープダンジョンIII 勇士への旅」
FC&ディスクシステム「ディープダンジョンIV 黒の妖術師」
FC&ディスクシステム「デッド★ゾーン」
FC&ディスクシステム「遠山の金さん すぺえす帖 Mr.GOLD(ミスターゴールド)」
FC&ディスクシステム「ドクター・カオス 地獄の扉」
FC&ディスクシステム「魔塔の崩壊」
FC&ディスクシステム「迷宮寺院ダババ」
FC&ディスクシステム「モンティのドキドキ大脱走」
FC&ディスクシステム「リサの妖精伝説」
>>320 FC&ディスクシステム「飛龍の拳 奥義の書」
FC&ディスクシステム「飛龍の拳II ドラゴンの翼」
FC&ディスクシステム「飛龍の拳III 五人の龍戦士」
FC&ディスクシステム「飛龍の拳スペシャル ファイティングウォーズ」
FC&ディスクシステム「飛龍の拳S ゴールデンファイター」
FC&ディスクシステム「SD飛龍の拳」
FC&ディスクシステム「夢工場ドキドキパニック」
FC&ディスクシステム「レリクス 暗黒要塞」
FC&ディスクシステム「ワードナの森」
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FC&ディスクシステム「影の伝説」
FC&ディスクシステム「魔界村」
FC&ディスクシステム「がんばれゴエモン!からくり道中」
FC&ディスクシステム「がんばれゴエモン2」
FC&ディスクシステム「がんばれゴエモン外伝 消えた黄金キセル」
FC&ディスクシステム「高橋名人の冒険島」
FC&ディスクシステム「高橋名人の冒険島II」
FC&ディスクシステム「高橋名人の冒険島III」
FC&ディスクシステム「高橋名人の冒険島IV」
FC&ディスクシステム「スペースハンター」
FC&ディスクシステム「アイギーナの予言」
PSVita「GOD EATER2」
PCエンジン「邪聖剣ネクロマンサー」
PCエンジン「改造町人シュビビンマン」
PCエンジン「改造町人シュビビンマン2 新たなる敵」
PCエンジン「改造町人シュビビンマン3 異界のプリンセス」
PCエンジン「魔物ハンター妖子 魔界からの転校生」
PCエンジン「魔物ハンター妖子 遠き呼び声」
DS「SaGa3 時空の覇者 Shadow or Light」
3DS「新・世界樹の迷宮 ミレニアムの少女」
PS1「トゥームレイダース」
PS1「トゥームレイダース2」
PS1「トゥームレイダース3」
PS1「トゥームレイダース4 ラストレベレーション」
PS1「トゥームレイダース5 クロニクル」
PS1「トゥームレイダー 美しき逃亡者」
PS1「トゥームレイダー レジェンド」
>>321 FC&ディスクシステム「ドラゴンボール 神龍の謎」
FC&ディスクシステム「ディーヴァ ナーサティアの玉座」
FC&ディスクシステム「スーパーチャイニーズ」
FC&ディスクシステム「スーパーチャイニーズ2 ドラゴンキッド」
FC&ディスクシステム「スーパーチャイニーズ3」
FC&ディスクシステム「たけしの挑戦状」
FC&ディスクシステム「闘いの挽歌」
FC&ディスクシステム「聖飢魔II 悪魔の逆襲」
FC&ディスクシステム「時空の旅人」
FC&ディスクシステム「熱血硬派くにおくん」
FC&ディスクシステム「月風魔伝」
FC&ディスクシステム「ミラクルロピット 2100年の大冒険」
FC&ディスクシステム「魔城伝説II 大魔司教ガリウス」
FC&ディスクシステム「天下のご意見番 水戸黄門」
FC&ディスクシステム「アラビアンドリーム シェラザード」
FC&ディスクシステム「ゾイド 中央大陸の戦い」
FC&ディスクシステム「スペランカーII 勇者への挑戦」
FC&ディスクシステム「キョンシーズ2」
FC&ディスクシステム「インドラの光」
FC&ディスクシステム「星をみるひと」
FC&ディスクシステム「ルパン三世 パンドラの遺産」
FC&ディスクシステム「時空勇伝デビアス」
FC&ディスクシステム「銀河の三人」
FC&ディスクシステム「ゲゲゲの鬼太郎2 妖怪軍団の挑戦」
FC&ディスクシステム「コナミワイワイワールド」
FC&ディスクシステム「ガーディック外伝」
FC&ディスクシステム「仮面ライダー倶楽部 激突ショッカーランド」
FC&ディスクシステム「オリュンポスの戦い 愛の伝説」
FC&ディスクシステム「不動明王伝」
FC&ディスクシステム「超惑星戦記 メタファイト」
FC&ディスクシステム「ドラゴンボール 大魔王復活」
FC&ディスクシステム「亀の恩返し〜ウラシマ伝説〜」
FC&ディスクシステム「エイト・アイズ」
FC&ディスクシステム「貝獣物語」
SFC「スーパーチャイニーズワールド」
SFC「スーパーチャイニーズワールド2 宇宙一武闘大会」
SFC「スーパーチャイニーズワールド3 超次元大作戦」
SFC「スーパードラッケン」
>>323 PS3「ドラゴンズクラウン」
PSVita「超女神信仰 ノワール 激神ブラックハート」
PS「ストライダー飛竜1&2」
PS3「ストライダー飛竜」
WiiU「ベヨネッタ2」
3DS「デビルサバイバー2 ブレイクレコード」
PCゲー「Xak」
PCゲー「XakII」
PCゲー「XakIII」
PCゲー「FRAY」
メガCD「魔法の少女シルキーリップ」
PS3「エクストルーパーズ」
DS「オール仮面ライダー ライダージェネレーション」
PSP「オール仮面ライダー ライダージェネレーション2」
3DS「スーパーロボット大戦UX」
SFC「新・熱血硬派くにおたちの挽歌」
SFC「初代熱血硬派くにおくん」
メガCD「バトルファンタジー」
PCエンジン「スターブレイカー」
AC「マジックソード」
PCエンジン「ムーンライトレディ」
SFC「制服伝説プリティ・ファイター」
PS「ハードエッジ」
SFC「ラッシングビート」
SFC「ラッシングビート乱 複製都市」
SFC「ラッシングビート修羅」
PS「ボイスファンタジア 失われたボイスパワー」
SFC「BUSHI青龍伝〜二人の勇者〜」
PCエンジン「OUTLIVE」
PCエンジン「クレストオブウルフ」
PCゲー「Xak-ガゼルの塔-」
メガドライブ「ザ・スーパー忍」
メガドライブ「ザ・スーパー忍II」
FC&ディスクシステム「ファリア 封印の剣」
SFC「幻獣旅団」
GB「アウトバースト」
SFC「ダンクエスト〜魔神封印の伝説〜」
SFC「スターダストスープレックス」
SFC「レナス 古代機械の記憶」
SFC「レナスII 封印の使徒」
SFC「超攻合神サーディオン」
AC「シャドーフォース-変身忍者-」
PS「宝魔ハンターライム」
PS「ロストソード 失われた聖剣」
自分で追加しろ しかもwikiにすでにいくつかあるし
既にwikiに書かれているものもあれば、デビサバ2ブレイクレコードみたいにまだ発売されていないものまである
まともなリクとはとても言えないし、
>>319-322 >>324 はスルー推奨
未解決にあった『ドラゴンナイツグロリアス』を投下します 依頼が全EDをということだったのでEDに関わるところは本筋から外れる部分も全て書いていきます 『<』は選択肢によって分岐する展開です メインキャラ勢 【ダイク】……主人公。ドラゴンの声を聞き、会話することができる。 【パット】……クールなイケメンで外国人。筆記実技ともに優秀だが、実は…… 【リリス】……最強の美少女。実技試験でハンデをつけさせられるほど強いが、言動は非常識で筆記はまるでダメ。 【チコ】……口が悪く喧嘩っ早い暴れん坊。こいつも筆記はダメ。 【ボーボ】……オッサン研修生。筆記は頑張って及第点を出してくれる。 ヒロイン勢 【ポーチェ】……『ブルーグラス』のウェイトレス。彼女と一緒になるEDは格別に多い重要人物。 【マリアン】……海鮮問屋の娘。イベントさえ起こせば苦労してアルバイトせずともデートできる。 【ティナ】……『レッドシャーク』の娘で高飛車なヒロイン。アルバイトで優秀な成績をあげないとデートできない。 重要人物 【プリル】……聖地でドラゴンの世話をする『ドラゴンフェアリー』という妖精の一人。夢の中に登場する。 【グリフ】……ダイクの義父。ダイクの父親の親友で、その亡き後ダイクを引き取って育てた。 その他の物語やEDに関わる人物 【グーリコ】……ボーヘイム村長の息子でいじめっ子。第一章での彼との別れ方が後のEDに影響を与える。 【マディガン】……スラムを仕切るボス。勝負の結果でのEDがあるが、スラムに立ち入らなければ出会うことはない。 「やっと起きてくれたようだね。つながって嬉しいよ。あたしのマインド・メールを受け止めてくれたのって、あんたが最初だからさ。 初めまして。あたしの名前はプリルってんだ。よろしく。あんたに興味がわいちゃったよ。なんたって、二人は運命の糸で強〜〜〜く結ば れてんだから。あんたがホンモノであることをあたし、祈ってるよ。ホンモノだったら、会えるはず。忘れないでね。あんたは、これから ドラゴンと一緒に多くの…………あっ!」 【第一章】 奇妙な夢から醒めて微睡んでいると、突然誰かに殴られて目が覚めた。よく見ると、そこは見慣れない風景(牢獄)。 「おう、こら。何ニヤけとんのじゃ。われのせいでくさいメシ食わされとんのに、よう幸せそうな顔して寝とれるのう!」 なんとなく思い出してきたぞ。この赤髪の男せいで、僕はこんなところにいるんだっけ。 「君、静かにしたまえよ。こんなことになったのも、もとはといえば君が暴力を……」 「なんやと、このボケ!貴様がトロイから、こっちまでパクられたんやんけ!!」 赤髪の男と向こうの寝台に座っているおじさんが、またケンカをはじめてしまった。これじゃあ昨日の二の舞じゃないか。 それをなんとか力ずくで引き離すと、もう一つの寝台に座っていた美青年がようやく口を開いた。 「殴り合いなら、外でやってくれ。俺には、ドラゴンナイツに入るという目的があるんだ。お前らもこれ以上問題を起こすと、スタート地 点にさえ立てなくなるんじゃないのか?」 二人は美青年に諭されて黙って寝台に戻ったけど、この状況が変わったわけじゃない。 ドラゴンナイツの入隊試験を受けるはずが牢屋で捕まっているなんて、父さんが知ったら…………。 家を出てから、なんだかんだいってもう2週間になるのか…………。 (上記の場面は時系列においては二章終盤で、ここからは2週間前からの回想になります。そのため、ここに辿り着くまでに迎えるバッド EDは全てこの場面に帰結します。ちなみに選択次第では看守を倒して脱獄を企む場合も)
いよいよ、待ちに待った日の朝がきた。15歳になってからは、指折り数えて今日のくる日を待っていたんだ。 今日、僕は家を出る。そして、旅立つんだ。夢をかなえるために。ドラゴンナイツになるという夢を。 「……やっぱり、お前はドラゴンナイツに入りたいのか?」 いつもなら僕を起こしになんか来ない父さんの姿は、ちょっと寂しそうだ。 「もちろん!」 『竜を駆り、男は初めて己の中に漢を宿す』 カグランテスで生まれ育った者なら知らぬ者はいないほど有名な言葉だ。カグランテスで生まれた男ならば、誰だって憧れるのが当たり前さ。 もちろん、誰もが入隊できるわけじゃない。厳しい訓練に耐えることのできた、ほんの一握りの男だけが選ばれた最高の騎士になれるんだ。 でも、チャンスは誰にでも平等にある。家柄もお金の関係ない。試験は誰でも受けられる。15歳以上の健康な男子であればね。 そして今日から2週間後、ドラゴンナイツの入隊試験が行われる。毎年何千人もの男たちが鎬を削り、その中からほんの数名だけが入隊を 許可されるらしい。まさに、男の中の男って感じだ。 「別にお前を悩ませるつもりはない。父さんは引き止めたりしないさ。さあ、一緒に朝食を食べよう。そしたら、出発だ」 他の親はみんな息子の旅立ちの日を喜んでくれるみたいだけど、どうして父さんは悲しそうな顔をするんだろう。 食事を終えてすぐ、僕は旅の準備に取り掛かった。 ドラゴンナイツの入隊試験はカグランテスの首都ハルキリアスで行われる。試験とは実戦さながらの研修で何ヵ月も続くらしい。でも、希 望者には専用の宿舎が与えられ試験期間中の生活には困らない。 僕が部屋を出ていこうとすると、父さんがやってきた。 「いよいよ行くのか。私はお前に何もしてやれなかった。この15年間、ただがむしゃらにお前を育ててきた。そのお前が、夢をもって旅立 とうとしている。私にできることを用意しておいた。だが、すべて与えるのは逆にお前のためにならないと思う。だから、一つだけ選ぶといい」 (剣・鎧・金貨のつまった袋から一つを選択。今回は剣を選んだことにします) 使い古されていたが立派な剣だ。昔、父さんは冒険者だったらしい。きっとこの剣はその時のだろうな。 「その剣は、父さんの思い出の剣だ。きっとお前の力になってくれる」 「ありがとう、父さん。この剣でドラゴンナイツになってみせるよ」 「ダイク!」 突然、父さんが僕を抱きしめた。 「最初お前を引き取ることになったとき、正直父さんは困ったよ。自分みたいな男に子供が育てられるのか、まったく自信はなかった。だ から、自分の子ではなく他人の子として育てようと決心した。そうすれば愛情もわくことなく、いつも冷静を保っていられる。でも不思議 なもんだ。長い時間は父さんの心をゆっくりと変えていってしまった。いつしかお前のいない人生など考えられなくなっていた。誰よりも お前を愛してしまった。結婚もしたことのない私が、子供を得られたことを神に感謝までしたよ。私はお前を誇りに思っている。そして、 お前をどこに出しても恥ずかしくない男に育てたつもりだ」 「何だよ、父さん。もう永遠に会えなくなるわけじゃあないのに。僕も立派なドラゴンナイツになって父さんに思い切り楽をさせてあげるよ」 「……ドラゴンナイツか。しかしな、ダイク。ドラゴンナイツに入ることが真の男みたいにいわれているが、父さんはそうは思わない。お 前はりっぱな男になった。ドラゴンナイツに入らなくても、もうお前がホンモノの男だと信じているよ。父さんが教えられることは、みん な教えたつもりだ。それでもダメなら、いつでも家に戻ってこい。ここはお前の家だから。父さんは、いつもこの家で待っている」 やっと憧れのドラゴンナイツになれるというのに涙が止まらない。 「……さあ、行ってこい。そして、やるだけやってこい。父さんは、いつでもここで待ってるよ」 僕は父さんにもらった剣を持って、15年間暮らした我が家をあとにした。
いよいよ、ボーヘイムともお別れだ。ちなみに、まだボーヘイムから入隊した者はいない。去年も村一番の金持ちの息子グーリコが(父親 が多額の寄付金を積んで)受けたけれど、残念ながら落ちてしまった。 その時、当のグーリコが取り巻きを連れて現れた。とにかくイヤな奴だから、きっと待ち伏せしていたんだろう。 「お、お、お、おい、ナマイキ小僧。お、お、お前、ドドドラゴンナイツになりたいそうで、笑わせちゃうぜ」 グーリコは僕がつい今しがたもらった剣に目を付け、因縁を付けてよこせと言ってきた。 (ここで戦う・反抗する・差し出すの選択が出る。戦って勝たない限りどれを選んでも奪われるが、ここでの選択が後のEDに影響をおよぼす) そして拒否した僕の体を取り巻きに抑えさせて剣を取り上げると、次の瞬間その取り巻きにも信じられないようなことを言い出した。 「お前にドラゴンナイツに入れる力があるか、オレ様ちゃんが確かめてあげますだぞ。どいつか、この剣をサハギンの洞窟へ隠してこい」 サハギンの洞窟といえばモンスターが犇めく危険な洞窟で、例えグーリコの命令でも行こうという者はいない。 「な、何だ、おめえらよぉっ!い、いいぜ、オレ様ちゃんが行く!ダイク、返してほしければ、洞窟へきてみろってんだぞ」 グーリコは取り巻きにしばらく僕を抑え付けるように言い含めると、一人で洞窟へと向かってしまった。 ……どうしよう。サハギンの洞窟へ取り返しに行くか?あきらめてハルキリアスへ急ごうか? (ここで洞窟に向かうかそのままハルキリアスに直行するかの選択。直行すると第二章に飛ぶが、後のEDに影響をおよぼす) 僕は、急いで山道を登っていった。 するとやがて目の前に、不気味な洞窟が姿を見せた。その入り口を調べてみると新しい足跡がくっきりと残っている。 僕はか細く揺れる明かりを頼りに、洞窟の中に入っていった。 <洞窟の中で戦闘に敗れた場合(回想前の牢屋の場面に飛ぶ) う、うーん、あれ、ここはどこだ? 「おい、うなされとったみたいやけど、大丈夫か?」 「我々は重大な責務を負ってこの基地に潜入したわけだ。捕まってしまったが、それももう終わる。安心するんだ」 「安心?あなたたち、誰です?」 「気が動転するのはよくわかる。しかし、もう引き返す必要はない。この要塞に仕掛けられた七つの時限爆弾は、あと数十秒で爆発する。 任務が成功し、我々も命をかけた甲斐があったというものだ」 「な、何をいってるんですか、あなたたちは?僕は、ドラゴンナイツに入隊するためにハルキリアスにやってきて、そしてなぜか牢屋に……」 「かわいそうになあ、すっかり頭が変になってしまってなあ。ライアン二等兵、心配するな、もうすぐ天国に行ける。我々は、よくやったのだ」 「うむ。ボーボ軍曹。あと5秒だ。4……3……2……1……みんな、天国で会おう!」 >ED15・さらばライアン二等兵 洞窟の最深部まで来ると、何やら薄気味悪い鳴き声が聞こえてきた。その鳴き声に混じって人間の泣き声も聞こえる。 そこにはリザードマンが三匹とグーリコがいたけど、そのリザードマンたちはグーリコをめぐって何やらもめているらしい。 「うわぁ〜ん、助けてくだしゃぁ〜い。たたた食べないでってば。うわぁ〜ん、わん、わん」 僕はリザードマンを倒し、グーリコと洞窟を脱出した。 「ダイク〜!ああ、ありがとよぉーいおいおい。ほほ本当は、オレ様ちゃんたら、お前のことうらやましかったりしちゃったんだよ。オレ 様ちゃんはドドドラゴンナイツに落ちちゃったけど、お前は受かるかも。いっぱい、応援しちゃうからよぉ」 僕はグーリコと和解して剣も取り戻し、改めてハルキリアスへと向かった。 【第一章・終】
【第二章】 僕がハルキリアスに着いたのは、入隊試験が始まる3日前だった。 とりあえず僕がしなければいけないことは、入隊試験の申し込み手続きだ。直接ドラゴンナイツまで行けばできるらしい。 それが済んだら宿屋の確保もしなければならない。 (ここからハルキリアス内を自由行動) サラシュタン城の裏手に、ドラゴンナイツの本拠地がある。研修もここで行われるんだ。 そこで僕が入隊試験の受付に並んでお金を払い手続きを済ませたその時、異変が起こった。 いきなり視界からすべてのものが消え暗闇に放り込まれたかと思うと、頭の中に突然、はっきりとした重々しい声が響き渡った。 「少年よ、来るがいい」 僕は暗闇のなかをさ迷うように歩いた後、同じ声に促されやがて足を止めた。 「少年よ、まだ完全ではないのだな?残念だ。残された時は少ない。はたして、間に合うか……」 その独り言のような声も、いきなり頭に走った激痛によって僕が踞ると消えてしまった。 殴ったのは声の主かと思い顔を上げると、目の前には巨大なドラゴンがいた。 けど僕を殴ったのは当然そのドラゴンではなく、近くにいるチンピラのような三人組の男たちだった。 「おい、一般庶民。貴様、なぜここにいる」 「おう、小僧。空竜隊エース、マイケル様がお前ごとき平民にわざわざお声をかけてくださったのだ。答えんか、こら」 「やめろ、やめろ、ガベロ。お前が殴ったらひ弱い小僧は死んでしまうよ。殴るよりもつねる方が、気持ちいいのだ」 「えーい、ガベロもラムゼイもやめろ。我らは誇り高きドラゴンナイツだ。だから、気に食わぬときは一思いに殺してしまえばいい。 もう一度聞くぞ、一般庶民。ここは我らドラゴンナイツの竜舎だ。なぜここにいる?返答次第で殺すぞ。ん?」 三人組の中のマイケルと呼ばれた男は腰にさした剣を引き抜くと、その切っ先を僕の眼前にちらつかせながら問いかけてきた。 そこで僕はやむなく起こったことを正直に話したけど、マイケルという男は余計に機嫌を悪くしいよいよその剣を振り上げた。 それに対し僕が抵抗しようとしたその時、竜舎のドラゴンが一斉に大声で騒ぎ始めた。 「何事だ!普段おとなしい竜たちが興奮してるぞ。小僧、助かったな。お前の顔、覚えておくからな。行くぞっ!」 ……僕はドラゴンたちに助けられたのか?そんな……まさか……? 慌てて逃げた三人組と入れ替わるように、彼らとは違う鎧を着た優しそうな男が走ってきた。 「君は……試験を受けにきたんだね?僕の名前はバーナード。地竜隊の隊員だ。どうして君はここにいるんだい?」 この人にも起こったことを正直に話したけど、やはり軽くは笑われてしまった。 それでもバーナードさんは僕を外まで案内してくれた後、試験への激励の言葉をかけてくれた。 試験はあと3日後か。それまでどうしよう。 <恋人たちの散歩道に行った場合 場違いな場所に迷い込んだ僕がそこを出ようとすると、何やら女の子が声をかけてきた。 その子は僕と同じくカップルだらけの場所に一人で歩いていて、誰かと喧嘩でもしたのか怒っている感じだった。 「悪いけどさあ、ちょっとだけ恋人になってくれない?ここ、一緒に歩くだけでいいから」 恋人役を引き受けるなんて、われながら大胆だったかも。いまだかつて、女の子とデートなんかしたことなのに。 そんなこんなで恋人役をするうちにマリアンという名前を聞けたけど、彼女はぽつりと暗い表情で呟いた。 「……なあ、あたしって臭くないか?」 「臭くなんかないよ」 「うそつき!!みんな、みんな、うそつきだよ!!」 彼女は突然泣いたようになって走り去っていったけど、やがて遠くから振り返って手を振ってくれた。 「おーい、悪かったなぁ、無理なこといってさぁ。ありがとうよーっ!ダイクーっ!」 >
<スラム街に行った場合 怖い物見たさでスラム街に入っても、見るようなものはなかった。 しかし僕が帰ろうとしたところに、なにやら明らかにマトモじゃない三人組が声をかけてきた。 「ねえ、ボクちゃん。ボクたち、生きてくだけで大変なの。かわいそうだと思うでしょ。だから、有り金置いてってね」 しかし威勢のいいのも口だけで、いざ戦って負けると捨て台詞を吐いて逃げていった。 「今度会ったら、ただじゃおかねーからなぁ!」 > 僕はとりあえず街の高級ホテル『ローズロッサ』に泊まることにしたけど、どうもそこはすでに予約で一杯のようだった。 しかし僕が諦めてそこを出ようとしたところで、やたらと大きな声で抗議している人がいた。 「私は三週間も海を越えて来たんだ。それが予約がないとダメって、融通のきかない奴らばかりだ。金はちゃんと払うよ!」 「わが国の習慣でこの時期は入隊試験を受ける方を優先的にですね、お泊めする方針でございまして……」 「だったら、話が早い。私も入隊試験を受けにきたのだ。優先的に部屋を用意してもらいたい」 その人は30は確実に越していそうなおじさんだったけど、驚いたことに今年の入隊試験を受けに来たらしい。 しかしそれでも既に満室であろうこのホテルに部屋を用意できるはずもなく、結局彼はつまみ出されるように追い払われてしまった。 「キミも、私のことを笑いたいのだろう?いいよ、笑いたければ笑いたまえ。これでも私は、まだ36歳なんだからな!」 「僕は笑ってません。それに、何歳になってもドラゴンナイツを受けようと思う姿勢は立派だと思います」 僕らはともに宿の見つからない田舎者の受験者ということで意気投合し、試験での再会を願ってその場を別れた。 次に行った宿屋『猫目亭』も満室だったけど、おかみさんはそこにいた客の美青年に相部屋を提案してくれた。 しかしその美青年ときたら、二人部屋を一人で使っているくせに宿代を半分にすると言われても全く譲ろうとしなかった。 「申し訳ないが、あれは俺が借りた部屋だ。入隊試験が始まるまで、静かに一人でいたいんだよ」 「そこを何とか。宿代は僕が全部払ってもいいですから」 そこまで言っても彼は全く相部屋にする気はなく、結局おかみさんまでも呆れさせながら部屋へ帰っていってしまった。 「そうだ、酒場に行ってみるといいんじゃないかね。アルバイトをする代わりに泊めてくれるところがあるかもしれないからね」 そう言われて高級酒場『レッドシャーク』に行きアルバイトの提案をしてみたけど、応対した女の子の高慢なことといったらなかった。 「ここはね、普通あなたがこれないような高級店ですの。あなたのように学のない方を雇うことなんてできませんわ。あら、なにかし らその目。その目は私をバカにしてるのかしら?おとーさまーーー!」 「なんだね、我が愛しのティナ」 女の子の呼びに応じて現れた店主と思しき強面の男に殴られ、僕は酒場をつまみ出されてしまった。 僕はまだ諦めず、庶民派の酒場『ブルーグラス』に行き店員の女の子に同じ提案をしてみた。 「あの、試験が始まるまでの間だけでいいんですよね。今マスターに頼んできますから。あ、私ポーチェっていいます」 ポーチェさんは先ほどのティナという娘とは全く違う穏やかな女の子で、僕とは同い年とは思えないほどしっかりしていた。 「あ、あの、バイト料はあんまり払えないけれど、大部屋でよければ泊まれるそうです」 当然僕はその話に飛び付き、ウェイターの仕事と引き換えにようやく試験が始まるまでの宿を手に入れることができた。 次の日。 「おはようございます。ダイクさんは夜だけ手伝ってくれればいいので、昼間は市内見物でもしていてくださいね」 (自由行動にするか店を手伝うかの選択が2回発生)
<自由行動中に一度スラム街で不良を倒した上で再びスラム街に入った場合 やっぱり、またここにきてしまった。危険だとわかっていても、なぜかここに足が向いてしまう。 するとそこに昨日の不良たちがまたやって来て、僕は思わず身構えた。 「俺たちさ、いい話持ってきたんだよ。ここを仕切っているのが、マディガンってぇいけ好かねぇ野郎でさあ。そいつをやっつけられ れば、もはやスラムで怖い物なしだ。いっちょ、腕だめしってのはどうだい?」 彼らに誘われるがまま黙ってついていくと、やがて熱気溢れるストリート・ファイトの会場へと案内された。 「しっかりと、目に焼き付けとけよ。ここが、お前の死に場所なんだからよ。マディガンさーん!」 「こいつか、俺様をバカにした田舎もんってのは。俺が出るまでもねえや。てめえら、スラム名物百人抜きで歓迎してやんな」 <<ミニゲーム『百人抜き』に失敗するかその後のマディガン戦に敗けた場合 「んー、この程度の奴、暇つぶしにもなりゃしねえな。殺しちまってくれ」 「へーい、この前の恨み、はらさしてもらうぜ、ボクちゃんよぉ。うりゃっ!」 ……僕の意識が薄らいでいく。まさか、こんなところで一生が終わるとは。 父さんの言いつけを聞かずに、いい気になってこんなところに入り込んだ僕が悪いのか。 さようなら、父さん……ドラゴンナイツよ、永遠に…… (牢屋の場面に飛ぶ) 頭が痛い。そういえば、だれかにひどく殴られたような記憶がある。それにしても、ここは一体どこなんだろう。 だんだんと、目が慣れてきた。とても殺風景な部屋だ。窓がない。まるで、誰かを閉じ込めるために用意された部屋じゃないか。 記憶がはっきりしない。いや、それどころか、自分のことを思い出そうとするとひどい頭痛がする!! ……とにかく、ここから出なくちゃ! 「開けてください!開けてください!僕は……」 >>ED21・ヤミノサナギ なんとか、全員を倒すことができた。 「ほぅ、やるじゃねえか。そろそろ、俺様が遊んでやるよ。スラム名物百人抜き、百人目はこのマディガン様だぁっ!」 しかし、マディガンも僕の敵ではなかった。 「ま、参った。降参だ。このスラムで相手になる奴なんていやしねえよ。相談だけど、このスラムの帝王になっちゃくれないか?」 「そうだよ、ダイクさん。俺たちのリーダーになって、本物の男ってやつを見せてくれよ」 <<スラムの帝王になることを選択した場合 本物の男か……なんだか僕に本当にあっているのはここじゃないかって気もし始めてきた。 よし、決めた!ここで彼らの頼みを断ったら、男じゃない。僕は本物の男さ。スラムの帝王になってやる! ここに、スラムの若き帝王が誕生した。 その後、父と会うことは二度となかったが後悔することはなかった。ドラゴンナイツとも幾度となく小さな諍いを起こすこととなった。 しかし、彼らはドラゴンナイツの敵ではなかった。ダイクの記憶はスラム街に住む一部の人間たちに留められ、時が過ぎるとともに風 化していった。それが、伝説の男になれなかったダイクの全てだった。 (牢屋の場面に飛ぶ) 「何、寝惚けとんのじゃっ!早よ起きろっ!」 「あ、アニキ。俺、ドラゴンナイツを目指してたらスラムの帝王になっちゃった夢見てたんすよ」 「この前、俺らが刺したおっさん……死んだで。さっき、仲間の二人が連れてかれた。もうすぐ、俺らも連れてかれる。長いようで短 い付き合いやったなあ。一緒にドラゴンナイツを落ちたのが一年前。お互い、転げ落ちるような人生やったなあ。次に生まれてくるん やったら、ドラゴンナイツで会いたいもんやなあ」 「人生を遊んだ罰が下ったんだ。覚悟を決めな」 ……こうして、僕の短い人生は終わった。みなさん、さようなら。 >>ED06・スラムの若き帝王
さすがにそんな話を受けることはできなかったけど、それを聞いた彼らは一様に落ち込んでいた。 どうも彼らは根っからの悪じゃないようだけど、ともかく僕は彼らに立ち直るように説いてからそこを後にした > <二日続けて店を手伝う選択をした場合 やっぱり無理を言ってお世話になったんだからな。できる限り手伝わなくちゃ。 「えっ!本当ですか!?他のバイトさんは夜にならないと出てこないんです。手伝っていただけるととても助かります」 僕は夜のアルバイト開始時間まで、ポーチェさんと二人きりで下準備をしていた。 (次の日も店を手伝う選択をした場合) 僕は今日も店に残ってポーチェさんの手伝いをすることにした。 「ありがとうございます。ダイクさんがずーっとここで働いてくれたら嬉しいのに……なーんてね、変なこと言ってごめんなさい」 「そんな……全然変なことじゃないよ。うん、全然変じゃない」 僕は、どうしてしまったんだろう。町にいくよりも、彼女と一緒にいるほうが楽しい。 この日1日、僕は彼女のそばにいるだけでとても幸せだった。時間が経つのが、とても早かった。 > ここでのアルバイトも今日が最後。いよいよ、明日からはドラゴンナイツの入隊試験が始まるんだからな。 そうして普段より気合いを入れてウェイターに精を出していると、お客の一人にあのローズロッサで会った人がいた。 「おお、キミは!?いやあ、奇遇だ。私は武器屋でアルバイトをしていたよ。ずーっとやり続けて、眠くなったら好きな時間に寝るんだ」 そのとき、店に兵士と思しき数人の客が入ってきた。彼らを見たお客の騒ぎ声を聞いてみると、なんとドラゴンナイツらしい。 「ありゃあ地竜隊のエース、シグナスじゃあねえか」 「放せ、こら。放せ言うとんじゃ!」 シグナスさんは、おそらくドラゴンナイツではない男の首根っこを掴んで押さえ付けながらウェイターの僕を呼んだ。 「この店で一番強い酒を2杯持ってきてくれないか。おーい、みんなぁ、今日は俺のおごりだ。好きなものを飲んでくれ」 店に歓声を巻き起こしたシグナスさんは、押さえ付けた男に向き直った。 「ここで俺と酒の飲み比べをして、勝ったら今回のことは水に流してやる。それから、賞品として俺の財布もつけてやろう」 どうやらこの男は、ドラゴンナイツの財布を盗もうとして捕まったらしい。 店は一つになってこの勝負に注目していたけど、やがてその雰囲気を感じ取ったポーチェさんが苦言を呈してきた。 「みなさん、目が据わってきたというか泥酔しているというか、このままじゃ大変なことになりそうで」 「警備隊を呼んだ方がいいですよ。僕がそっと抜け出して呼んできます」 しかし僕が外を巡回していた警備隊に通報して戻ってくると、すでに店は大変なことになっていた。 「俺の勝ちや。お前、さっきの一杯こぼしたやんけ!」 「キミ、何なんだね、キミは。もとはといえば悪いのはキミのほうじゃないか」 スリの男が騒ぎだしそこにあのおじさんが乱入してきたけど、当のシグナスさんは飲むだけ飲んで寝込んでしまった。 そこで得意になったスリの男がシグナスさんの財布を奪うと、他の地竜隊員と店の酔っ払いも巻き込んだ大喧嘩が始まってしまった。 当然僕も巻き込まれ、さらにはそこに折悪しく『猫目亭』に泊まっていたあの美青年が店に入ってきた。 「おう、あいつが俺らのリーダーや。あいつに命令されて、財布盗ったんや!」 「そこまでだ!みんな、おとなしくするんだ!」 ちょうどそのタイミングで、先の警備隊が仲間を連れてやってきて事態は鎮圧された。 しかしドラゴンナイツと比べて僕らの扱いはぞんざいで、僕らは話をろくに聞いてもらえないまま護送馬車に詰め込まれてしまった。 馬車に乗せられたのは僕とスリ男とあのおじさんと、宿屋の美青年の4人。みんなろくすっぽ口も利かない。 けどそんな僕たちも、馬車が着いた目的地を見ると騒がずにはいられなかった。 「ここは監獄やんけ!警備隊の本部に連れて行くとちゃうんか!」 「警備隊本部は明日からの入隊試験で大忙しなのだ。まあ落ち着いたら、詳しい取調べをしてやるさ」 「俺かて、明日の入隊試験は受けるんや。何かあってみぃ!ただではすまさへんで!」 こうして僕は、牢屋に入れられた。 (回想ここまで。ここで冒頭の牢屋の場面に繋がる)
……いったい、いつまでこうしているんだろう。もう、ドラゴンナイツの試験は始まっているはずだ。 「迎えだ、出ろ」 連れて行かれた待合室には、制服を着たいかめしい男が待っていた。 「お前たちか、酒場で暴れて捕まった4名というのは。私の名はタートス。ドラゴンナイツ研修生の教官を務める者だ。もう、研修に 関する説明も部屋割りも全て終わっておる。お前たちは間に合わなかったのだ。それを伝えに来た。しかし、酒場で働くポーチェとい う少女が直訴しにきた。ドラゴンナイツを相手に騒動を起こすなどもっての他だが、我々にも責任はあるようだ。よって一応は迎えに来た」 やった、これで望みが出てきたぞ! 「……それでは、お前たち4名を確認する。まず、チコ。年齢16歳。特技ケンカ。三ヶ月前に地元の大通りで30人を相手に立ち回り、 全員を病院送りにする。禁固3年の監獄送りとなるところ、ドラゴンナイツに入隊すれば無罪放免となるという話を聞き入隊を希望す る……次、ボーボ。年齢36歳。特技海釣り。漁師として20年以上働くも、かねてより夢であったドラゴンナイツの夢を捨てきれず挑戦。 次、パット・デュケン。年齢17歳。バルセンテス出身。特技学問および魔法。幼少のころ異国の人間でありながらも自らの命を救っ てくれたドラゴンナイツに憧れ研究」 タートス教官は4人分の書類を読み上げた後、僕らを馬車に乗せ研修生の宿舎へと連れて来た。 しかし馬車が宿舎に着いた途端、教官はそこまで来ておいて僕たちの受け入れに難色を示し始めた。 「とりあえずここまで連れてきてはやったが、それでも正式にお前たちを研修生とみなすかどうかは悩むところだな……よし、これか ら私が10の質問をする。ただし、答えるのは1人のみだ。我らドラゴンナイツは、連帯責任を主とする。貴様ら4名の中で誰か1人、 代表者を立てろ。その人間が見事全問正解すれば双方とも水に流し、4人とも研修生として宿舎に案内しよう」 (タートス教官の質問。パットに任せればそのまま通過できる) <自分で答えて間違った場合 ドラゴンナイツに落ちたというショックに、僕はわけもわからず町をさ迷い歩いた。 どれほど歩いたのか、ふと立ち止まり辺りを見回すとそこは僕がアルバイトをさせてもらった『ブルーグラス』の前だった。 そこでポーチェさんにさよならを言おうかと逡巡しているところに、やがて彼女の方から姿を見せた。 「あら、ダイクさん。今日は、ドラゴンナイツの……」 彼女はすぐに事態を察したけど、またすぐに笑顔に戻って僕を店のなかに招き入れた。 「ポーチェさんに会ったら、なんかすっきりしちゃったよ。ありがとう、いろいろ世話してくれて。ドラゴンナイツには落ちちゃった けど、これで終わったわけじゃない。僕は……」
<<ブルーグラスで働くことを選んだ場合 ポーチェさんは僕のほうが驚くほど喜んでくれたけど、正式にお世話になるのであれば、マスターにちゃんと断らなければならないだろう。 そういえば、いつもポーチェさんが間に入ってくれるばかりで、僕はまだ一度もマスターに会っていなかった。 「あ、あの……ごめんなさい。実は……マスターなんていないんです。このお店、私のなんです」 僕は、彼女の告白に耳を疑った。詳しい話を聞いてみると、今までこの店は彼女と両親の三人で切り盛りしていたらしい。 両親は一年前に事故で二人とも亡くなり、それ以来彼女はたった一人でこの店を守っていたのだ。 いつも一所懸命な彼女に、そんなわけがあったなんて……ドラゴンナイツに落ちたぐらいでくよくよしていた僕は、なんて甘かったんだ。 「これからは、僕に何でも相談してください。僕にできることだったら、なんでも力になりますから」 「はい。これからも末永く、よろしくお願いしますね」 その日から僕はドラゴンナイツのことを忘れ、ブルーグラスをハルキリアスで一番の店にするために死に物狂いで働いた。 そしていつのまにか僕とポーチェさんはよき相談相手でありよき恋人同士になっていて、ある晴れた秋の日に小さな教会で結婚式をあげた。 やがてブルーグラスは、今やハルキリアスで知らぬ者はいないほどのお店になっていた。 庶民的な店ながらドラゴンナイツも時々やってきて、特にシグナスさんは来ると店のお客さん全員に奢るからとても助かっている。 本当はボーヘイムから父さんを呼びたかったのだけれど、父さんはハルキリアスにくることをなぜかとても嫌がった。まあ頑固な父さんの ことだ。ゆっくりと時間をかけて説き伏せることにしよう。 今、僕たちはとても幸せだ。ドラゴンナイツにはなれなかったが、僕とポーチェを結ばせてくれたきっかけはドラゴンナイツだ。 だから店に彼らがやってくると、僕は感謝の気持をこめてもてなすようにしている。すべての人に夢を与えてくれる本物の男たちをたたえて。 >>ED05・名店ブルーグラス <<故郷に帰ることを選択した上でポーチェと親密な場合 「……そうですか、帰ってしまわれるのですか。あの……私のこと、邪魔でしょうか?」 突然の質問に、僕はちょっと驚いた。 「とんでもない、そんなバカなこと……僕、好きです。ポーチェさんのこと、大好きです」 僕は、ボーヘイムに帰ってきた。ボーヘイムでは、この2週間がまるでウソだったかのように今までと同じ日々が続いた。 僕は、父さんの仕事を手伝うことになった。毎日一緒に山に上り、木を斬り薪を作る。 何ヵ月も過ぎると、1通の手紙が届いた。ポーチェさんからだった。 やがて手紙をやり取りするうちに、3年の月日が過ぎた。 「きちゃいました。お邪魔じゃないですよね」 今、僕たちは親子3人で仲良く暮らしている。 そうそう、もうすぐ家族が4人になる。僕と、ポーチェの子だ。男の子だといいな。 男の子なら、きっとドラゴンナイツになる夢を持つのだろう。できることなら、かなえてやりたい。 だから、今日から毎月5ゴールドずつ多く貯金をすることにした。そして、使われることなく物置にしまわれ続けていた父の剣と鎧を毎日磨くことにした。これから15年後、僕とポーチェの息子が旅立つ時のために…… >>ED08・文通の末に <<グーリコを洞窟に置き去りにした上で故郷に帰った場合 しばらく離れていた村では、大事件が起こっていた。 「お〜い、ダイク。大変なんだよう。グーリコさんがサハギンの洞窟に行ったまま、まだ戻ってこないんだぁ!」 「大人にも話して入り口まで探しに行ったんだけどさ。でもみんな怖がって、中まで確かめてくれないんだよぉ」 僕たちが洞窟に入ってしばらくすると、そこに懐しい顔を見つけた。 「お、おおお前さんは、懐しい、な、な生意気さんだな。なな何か、昔にイヤな思い出もあったような気もしないような。こ、こここ こはお、おお俺様の基地になりましたので、おおお客さんには、キチんとした格好で入ってきてもらいたいんだな」 驚いたことに、グーリコの周りには恐しい形相のリザードマンや嫌な音をたてるキラーラビットがわんさといるではないか。 一緒に来たグーリコの取り巻きたちはいきなり僕の頭をつかんで地面にこすりつけると、自分達も地面に突っ伏した。 「このダイクともども、僕たちを子分にしてください、お願いします!」 「そ、そそ、そそそこまでされちゃったりしたら、おお俺様ちゃんとしては子分にして差し上げなければならないと思うのですが」 こうして僕とグーリコたち、そして愉快なモンスターたちとの永い永い共同生活が始まった…… >>ED02・怪獣王ここにあり
PC同人ゲームの「海賊高校生」をリクエストします。
さるさん食らってしまいました 続きはまた今月中に始めます
遅れ馳せながら乙、シナリオライターの名前で「ああ…」と思ったけど興味持って調べてみると割りと面白そう やっぱゲームは先入観で決めちゃ駄目だね
<<グーリコに物を差し出した上で故郷に帰った場合 父さんは暖かく迎えてくれたけど、案の定グーリコには笑われ今まで以上にバカにされた。 そのうち僕は、いつまでもブラブラしているわけにもいかずグーリコの親父さんが経営する果樹園で働くことになった。 持ち場の監督がグーリコだったのでしつこい嫌がらせをされたが、それぐらいのことは別に大して気にもならない。 そして年月が過ぎ、僕は同じ果樹園で働く女性と結婚し男の子が生まれた。 きっと、この子もドラゴンナイツになる夢を持つのだろう。できることなら、かなえてやりたい。 そして、僕が果たせなかった夢を息子に託したい。 だから、今日から毎月5ゴールドずつ多く貯金をすることにした。そして、使われることなく物置にしまわれ続けていた父の剣と鎧を 毎日磨くことにした。これから15年後、僕の息子が旅立つ時のために…… >>ED01・きっとこの子も <<グーリコと戦って勝つか救出した上で故郷に帰った場合 僕は半年ほどハルキリアスでふらふらしていたけど、やがて食うのもままならなくなりボーヘイムへと帰った。 しかし、僕の家には誰もいなかった。父さんは3ヶ月前に病気で死んだということだった。 途方に暮れる僕に優しくしてくれたのは、意外にもグーリコだった。 僕たち二人はサハギンの洞窟に行きそこで見つけた宝物を売る商売を始め、さらに洞窟を観光地にすると商売はさらなる成功を治めた。 今ボーヘイムはそこそこ有名な観光地になり、僕はグーリコの片腕として共同経営者になっている。人生どうなるかわからないものだ。 もう僕は父が死んだときの年齢を超えてしまったけど、未だに独身だ。縁談が無かったわけではないが、僕は子供を持ちたくなかった。 もし男の子が生まれれば、きっとその子はドラゴンナイツになりたがるだろう。それが怖かった。子供に、僕の夢を見させることが。 これから先も、僕は子供も伴侶も持たないつもりだ。それでいいのだ。僕は、満足しているのだから。 >>ED03・子供も伴侶も > 「それでは、お前たちをこれから研修生用の宿舎に案内する。お前らは全員同室だ。これから先も、行動を共にすることが多くなる」 「5人部屋だと聞いているが、俺たちは4人で使うのか?」 「後1人は、お前たちみたいに問題を起こすことなく既に部屋に行っている。まああいつの場合は、その存在自体がすでに問題だがな」 僕たちが案内された部屋にいたのは、なんと…… 「は〜〜〜い、脇役の諸君。よーこそ、いらっしゃいましたぁ」 部屋にいた女性の姿に、パットを始め僕らは驚きを隠せなかった。 「女……?ふざけるな!ドラゴンナイツは女人禁制のはずだぞ!」 「彼女の名前はリリス。知っているな?」 リリスの名前は、今やドラゴンナイツの隊長の名前と同じくらい有名だ。なぜなら彼女は、4年に一度カグランテスで開かれる無差級 代武闘大会に去年出場し、優勝をかっさらった女の子だからだ。若干15歳の天才女性格闘家の噂は、ボーヘイムでも持ち切りだった。 「リリスに関しては空竜隊ルーベンガルツ隊長の許可により特例を設け、研修だけは受けさせる。それとも、お前らの中で誰かこの女 にかなう者はいるか?」
<リリスに挑戦して勝った場合 世界一強い女が聞いて呆れるよ。そりゃあ確かに手強かったけど、僕で勝てないほどの相手じゃない。 世界一強いはずの女の子は結局僕に勝つことはできず、この噂は瞬く間に広まった。 もう僕はドラゴンナイツを受けるどころではなくなり、すぐに国王と謁見することになった。 国王は僕をすぐに気に入ってくださり、ぜひ王女と結婚してほしいと仰ってくださった。さらにはゆくゆくこのカグランテス王国を治 めてほしいとまで仰った。王女も、僕のことをとても気に入ってくれた。 父さんも、すぐにハルキリアスに呼ばれた。とても来るのを拒んでいたけど、国王の頼みとあってはこないわけにはいかない。 僕の父さんを見て人々はなぜか驚いていたけど、話を聞くと僕はそれ以上に驚いた。 父さんは地竜隊の前々隊長だったのだ。引退した後、自分の正体を知らぬ人たちに囲まれて今までのことは忘れる静かな生活を望んで いたとか。しかしもはや正体を隠せるわけもなく、これからは後輩達の指導にあたるらしい。 リリスはというと、実は今も懲りずに僕に戦いを挑んでいる。結局ドラゴンナイツを諦め、騎兵隊長を引き受けるという条件を飲むこ とで毎日一回だけ挑戦を受けることにした。 僕も、もっと修行しなければ。未来の国王として、この国をより平和に導くためにも。 >ED13・世界最強の漢 「現役のドラゴンナイツが10人束になっても勝てぬのだ。特例を設けざるをえまい?」 「そうなの、私ね、とても強いの。それにね、ドラゴンナイツが男性しかなれないというのがとても納得いかないの。だって強くて皆 さんのお役に立てれば、男でも女でも関係ないでしょ?ドラゴンナイツの規則を塗り替えてやろうと思って挑戦しにきたの」 しかしタートス教官が部屋を出ていくと、リリスの態度は途端に横柄になった。 「あなたたちは、脇役なの。主役はわ・た・し。あなたたちには、今すぐここから出ていってもらいます」 「お嬢さん、ドラゴンナイツに入るつもりならもう少し勉強した方がいいんじゃないのか?研修が始まると、一旦同室になった者は何 があろうと運命共同体。最終試験が始まるまで、同室の誰か一人でも脱落者が出れば、その部屋の者は全員脱落する」 まさかの厳しい規則に、パットを除く僕たちは全員驚愕した。 「本当にドラゴンナイツに入隊したいと思うなら、何があろうと俺たち5人は助け合っていかなきゃならないんだ」 こうして、僕たちの研修生活が始まった。 これから先、僕達5人は力を合わせて研修をこなしていかなければならない。 【第二章・終】
【第三章】 ……研修を受け始めて1ヶ月が過ぎた。あっという間の1ヶ月だった。 とりあえず今日は休日だが、己の足りない部分を補うために休みという名目の時間が用意されているだけで実質休むものはいない。僕は何度も逃げ出そうと考え、その度に仲間に励まされた。逆に僕が励ますこともあり、助け合うということも僕がいかに甘く世間知 らずだったかということもわかった気がする。 それでも1ヶ月も過ぎれば不思議と慣れて余裕が出てくるもので、そろそろ本当の訓練とやらに挑戦したい欲まで出てきた。 リリスを探しにふとトレーニングルームに行くと、人気のリリスにはまた人だかりができていた。 「だから、私は興味がないの」 「リリスさん、どうして、私の誘いを断るのですか。私をご存知でしょう?あのビリー・シュワンツですよ」 ビリーは今年の研修生の間では一番の注目株だ。なぜならあの空竜隊のエース、マイケル・シュワンツ(二章参照)の弟だからだ。 兄貴も嫌な奴だったが、弟もその血を引き継いで嫌な野郎だ。それでも、甘いマスクと親子三代に亘るドラゴンナイツという肩書きに 人気は高い。悔しいが、実際ビリーも兄貴譲りの実力はある。 「おい、ビリー。リリスが邪魔だって言ってるだろ。いい加減に諦めて、遊びにでも行けよ」 「お前、リリスさんが好きなのか?それで俺にやきもちを焼いてるのか」 「そうだよ、だから消えな」 「もう、笑わせないで、二人とも。私がもてるのはわかっているけれど、ダメダメね。でも、私を巡って二人の男が火花を散らす。女 心ってそういうのに弱かったりするの。これから二人が私のために戦って、勝った方の話を聞いてあげるわ」 ビリーは僕に敗れると、捨て台詞を残して去っていった。 「ダイク、覚えてろよ。俺は、リリスさんを諦めたわけじゃないからな。勝負は預けておくぜ」 (上記はリリスを探し且つ気のある選択をした場合の展開で、選択次第ではチコかボーボがビリーと揉めています) 今日も短い1日が終わった。そしてその日、僕は久しぶりにあの不思議な夢を見た。 「やあ、ダイク!久しぶりじゃないか、覚えてるかい?プリルだよ。あんた、だんだんホンモノの男に近付いてきたね。ババリーニの 大樹で会おうね。絶対、会える。あたしたちは、運命の糸で強ーく結ばれてんだから。待ってるよ、ダイク!」 僕は飛び起きると、急いで支度を済ませ朝礼へと向かった。 「諸君、おはよう。先週末、めでたく研修生が200名を切った。今年は脱落者が異常に多い。昨年の3倍のペースだ。よって今週から カリキュラムを実地訓練へと移すことにした。金曜は、今まで通り筆記試験を行う。ただし、合格ラインを選出された部屋代表者2 名の合計160点に変更する。土曜日にはこれより毎週、部屋毎に4名の代表者を選出し指定のバトルフィールドへ行ってもらう。そこ でそれぞれ部屋毎に与えられた課題をこなしてもらう」 今週から今まで以上に本格化した訓練が始まったけれど、僕は少しも苦にならなかった。みんなも、心なしか目が輝いている。 (これから毎週、筆記試験と実地試験に自分が出るか否かを決める。パットたちに任せれば必ず通過できるが、週のうちどちらにも出 ないと『サボり』となり仲間との仲が険悪になる。出ても不合格だった場合は二章で教官の質問に外れた場合と同じ結末を迎える。 実地試験が終わったら次の日は休日の自由行動となり、これを4週繰り返す。なお試験の内容は本筋と関係ないので省く)
《1週目》 今日は待ちに待った日曜日だ。 せっかくの休日だから、町にでも行ってみよう。 <二章で不良とマディガンを倒した上で再びスラムに行った場合 そういえば、あの不良3人組やマディガンはどうしただろう。しばらく会ってないが、久しぶりに様子を見に行ってみるか。 「あっ、こりゃアニキ。ずいぶんとお久しぶりです。ささ、マディガンさんもアニキに会いたがってやしたよ」 しかし不良たちの誘いに応じてマディガンの所に行ってみると、案の定と言うべきか彼らの態度は一変した。 「俺たちはよ、あれからメチャクチャ訓練して強くなったんだ。今度は手加減なんかしねえでぶっ殺す!」 <<不良たちとの再戦に負けた場合 ……ダメだ、こいつらとてつもなく強くなっている。とても敵わない。 「へっへっへ……これで仕返しはすんだぜ。あ〜、すっきりした」 「ダメだ。ぶっ殺すんだ。死ね!」 僕は不良たちの刃に倒れ、意識が遠のいていった。 こんなところで人生を終えるのか…… >>ED10・不良リベンジ 「ダメだ。やっぱり、つええや。マディガンさ〜ん、お願いしまぁ〜す!」 「久しぶりだなあ、小僧。あのときは世話んなった。あれから俺も強くなってな。もうお前なんかにゃ負けねえよ。かかってきな」 <<マディガンとの再戦に負けた場合 「うわっはっはっは。どうだ、これがマディガン様の実力よぉ!前はつまらねえ説教たれやがって、お前らぶっ殺していいぞ!」 僕はマディガンに敗れスラム街の荒くれ者たちに襲われると、そのまま意識が遠のいていった。 こんなところで人生を終えるのか…… >>ED18・逆襲のマディガン 「いやあ、やっぱり強いなあ。ダイクさんにかなう奴なんて、いるわけねえよ。やっぱり、スラムの帝王になってもらいたいなあ。そ んで、一緒に世界制服しましょうよ。ね、今度こそ反省しますからあ」 「好きにするがいいさ」 こんな連中に、かまっていられない。スラム街なんて、やっぱりくるもんじゃなかった。 > <『ブルーグラス』に行った場合 「まあ、お久しぶりです!あれ以来ご無沙汰だったので、心配していたんですよ。研修の方は、順調に進んでいますか?」 「うん。それより何かお礼をしたいんだけど、よければ次の日曜日どこかに行かないか?」 「えっ、本当ですか!?来週はちょうど私、お店を休んでも大丈夫なんですよ。わぁー、楽しみです。来週の日曜、約束ですよ」 僕たちは、来週デートをする約束をした。 >
<『レッド・シャーク』でアルバイトを願い出た場合 「アルバイトをしたいんですの?……見るからに、学のなさそうな顔をしてるわねえ。あなた、ドラゴンナイツの研修生ね……まあ、 この時期まで残っているってことは、そこそこ見込みがあるのかしら。いいでしょう。アルバイトをしてみなさい」 僕はアルバイトの後、ティナにデートを申し込んでみた。 「私はね、ドラゴンナイツの方以外興味はありませんの……でもあなただってその可能性がまったくないとは言えないわけですし、 いいですわ。来週の日曜日、私を迎えにいらっしゃい。レディとの付き合い方を教えてあげますから」 僕たちは、来週デートをする約束をした。 > <海鮮問屋『シーラグーン』に行った場合 軽い気持ちで立ち寄ったためかすぐに追い返されてしまったけど、やがてそこに見知った顔が姿を現した。 「あ、お前」 そうだ。この子は前に公園に行ったとき、いきなり恋人になってくれとか言ってきた子だ。 「どうしたんだい、マリアン……ひょっとして、彼は友達かい?マリアンの友達なら、最初にそう言ってくれればいいのに」 「友達なんかじゃないよ!」 「あ、マリアン!あの子ったら、もう……きっと照れてるんだよ。まあさ、これに懲りずに今後も付き合っておくれよ」 走って行ったマリアンを追っていくと、彼女は浜辺にいた。 「私のこと、覚えててくれたんだ。一度会ったきりなのに……お前、なんか雰囲気変わったな。あの時は、もっと自信なさそうで弱そ うだったのに。お前もドラゴンナイツになりたくてここにきたんだろ?どうだよ。なれそうか?」 「なあ。もしよかったら今度の日曜、遊びに行かないか」 「いいよ。待ってるよ。約束、破るなよな」 僕たちは、来週デートする約束をした。 >
《2週目》 せっかくの休日だから、町にでも行ってみよう。 誰か誘おうか? <リリスを誘って出かけた場合 「ねえ、聞いて、聞いて。私ね、やっと少年の名前を覚えてたのよ。これ、どういうことだかわかる?私が、あなたに好意を持ってる ってことなのよ。これからは、堂々とリリスちゃんと口をきいていいし、一緒に歩いてもいいのよ。よし、出かけましょうか」 僕たちは、束の間の休息を一緒に楽しんだ。 (リリスはどこに連れて行っても真面目なイベントがありません) > <パットを誘って出かけた場合 「奇遇だな。今日は、俺も町に出かけようと思っていたところだ。ついでだから一緒に行くか」 僕はパットを『猫目亭』に連れて行ってからかったりした後、ふらりとローズロッサに行ってみた。 「おや、君は男性にしては珍しい香水をつけているんだね」 「昔よく遊んでくれた隣の家のお兄さんがつけてたんだ。本当だぜ」 通りすがりの人に対するパットの言動になんとなく不審を感じたけど、僕は気にせず今度はパットを2人乗りボートに誘ってみた。 「まったく子供みたいな奴だな、お前は。じゃあ、ちょっとだけ漕いでみるか」 その時、後ろからきたボートに追突され僕たちは落水してしまった。僕は暴れるパットを抱きかかえると、そのまま岸まで泳ぎ着いた。 しかし改めて触れたパットの体の感触は、なんと男のそれじゃあなかった。 「ばれちゃったなあ。今までずっとみんなのこと、だましてきてたのに」 「大丈夫、リリスがいるじゃないか。女だって、実力があれば絶対にドラゴンナイツになれるよ」 「あいつはどんな男もかなわない特別な力を持っている。俺はこうでもしなけりゃスタート地点にさえ立てないんだ。それなのに……」 「大丈夫さ。僕は、絶対にこのことを誰にも言わない。信じてくれ!」 「ばれたのがお前でよかったよ。正直お前に誘われてうれしかったし。なあ、ダイク。女だとばれた俺でも、誘ってくれるか?」 <<パットを受け入れる選択をした場合 「……本当は、一人で心細かったんだ。でも、これからお前と二人のときだけは女に戻ってもいいかな?」 「ああ。本物のパットを見てみたいよ」 「楽しみにしてろよ。俺、これでも結構かわいいんだぜ。それから、俺の本名はパトリシア・デュケン」 僕たちは、来週デートする約束をした。 ちなみにパットは、部屋に帰ってからもいつもと変わらぬ素振りを見せている。たいしたものだ。 >> <<パットを拒否する選択をした場合 「でもよ、最終試験が始まるまでは仲間なんだ。俺のことは嫌いだろうが、我慢して付き合ってくれ。俺も、普通にお前と付き合う」 「……わかった、パット……僕は、お前のこと親友だと思っている。今日のことは、何も見なかったことにする」 パットは先に帰ったけど、部屋ではいつも通りに僕を迎えてくれた。 >> >
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今日のところはここまでです まだ続きます
「ルパン三世 カリオストロの城 −再会−」が未解決にあるので適当に、1997年発売のプレステのアドベンチャー キャラ説明とか、映画の内容とかは別に調べてください。あと記憶違いがある 映画「ルパン三世 カリオストロの城」の後の話 主人公はここに訪れた観光客。カリオストロの城は一般客に公開された観光地となっている ルパン三世はカリオストロ公国の英雄として扱われている 基本的には観光地を回り、ルパンゆかりの場所に行き、その説明・音声・絵コンテ・映像を楽しむファンアイテム その中で唯一、ゲームと言えるのがヴァーチャル館 チケットを手に入れてから行くと、一般公開されていないが特別に遊ばせてくれる ヴァーチャルマシンに入ると、ルパン三世が自分に挨拶して消える 目を覚ますとカリオストロの城下町に出る。ここではルパン三世はテロリストとして扱われている 今まで英雄だと言っていた町の人々は、ルパン三世からの爆破予告に恐れをなしていた 町中を歩いていると突然、爆発。すると画面が真っ暗になる ヴァーチャル館の人が自分を起こして謝罪する。なんでも近くで爆破事件が起きて、その衝撃で壊れたらしい ゲーム内の事が現実に起こるなんて、広場に行けば爆発して壊れた建物 とりあえず、すでに夜になっていたので宿屋に行く 部屋に行き休もうとすると、部屋がノックされ、怪しい男が現れる。特に話もせず、銀色の指輪を託して去っていった 次に宿屋の主人がノックしてはいってくる。何でも間違えて、すでに宿泊客のいる部屋を紹介したらしい 平謝りし本当の部屋へと連れていかれる。指輪をどうしようと考える主人公。ベッドを調べると閃光弾が何故かあった 電気を消して寝ていると、ノック。何事かと起きると、天窓が破壊されて黒装束の男が飛び込んでくる そのままタイミングよく避けて攻撃する戦闘が始まる、しかしいくら殴っても相手は動じない 閃光弾を使って何とか逃げ切る 夜の飯屋で飯を食い、あれは何だったのかと考える主人公 そこに謎の男が現れ、助かりたければ船に乗れとチケットを渡される 他にどうしようもないと小船に乗る主人公。辿り着いた場所にチケットをくれた男が現れる 男は変装を外す、ルパン三世だった 主人公は実は観光客を装った裏の人間で、今回ルパンに雇われていた 所がヴァーチャル館は記憶の書き換えができる機械で、それによって何人もの人間が記憶を書きかえられたと言う ルパン三世はこの国でまたも何か陰謀が行われようとしていると嗅ぎつけ、クラリスを守るという約束のために来た しかし直接会えば、クラリスが事件の関係者だと思われかねない、そこで主人公を雇った 何かの事件が起ころうとしていると感じているのはルパンだけでなく、銭型警部がカリオストロ城内を警備している ルパン三世は主人公にクラリスに手紙を届けてほしいと頼む、記憶を取り戻すために主人公は引き受ける いくつものトラップを潜り抜け、途中であった次元や五エ門に助けられ、警備兵と戦い倒す 途中で、死んだはずのカリオストロ伯爵の幻影を見る。賢者の石があれば復活できると言った 警備兵や銭型の服を着て、忍びこむ主人公。クラリスの元にたどり着き、手紙と指輪を届けた 何かが起ころうとしているのは、クラリスも感じているらしい。記憶の為、もう少し探りを入れることにする主人公 途中、主人公の事を知っている女中と会う。彼女は峰不二子だった 不二子は今回、ルパン三世とは別行動らしい。彼女の目的はカリオストロの宝「賢者の石」だった 鉱石を金に変え、万病に効き、死者の蘇生すら可能と言われる賢者の石。主人公の記憶も取り戻せるかもしれない
執事であり戦闘集団カゲの首領だったジョドー、今は心を入れ替えて国のために働いているとクラリスは言っていた しかし今回の事件も彼が関係していると言う。面白いものが見れると彼の部屋を覗く ジョドーは何者かと電話していた。そして賢者の石に関する本が倉庫にあるので兵士たちに探させると言っていた 不二子が音を立てて、ジョドーがどこかに去っていく。中を調べる、ジョドーの衣服を発見 さらに電話すると聞いた事のある声を聞く、賢者の石はまだ見つからないのかと言って切れた グスタフ隊長の元に行き、ジョドーに化けて、やっぱり自分で探すと宝物庫の鍵を借りる そして不二子と共に宝物庫を探す。ここでもカリオストロ伯爵の幻影、不二子は驚くが今は出来る事をしましょうと言った 宝物庫内に本はなかった、クラリスの元に行って聞くとどうやら王家専用の宝物庫があるらしい。 何かの助けになるかと伯爵の部屋の鍵を渡される。クラリスはその後、侵入者がいるから危ないと別の場所に移された その後、不二子とルパンに出会う。ルパンは賢者の石に興味が無いが、別行動でクラリスを助けるのに邪魔をしないよう そんなことをおどけて言って去っていった、主人公と不二子は伯爵の部屋へ そこで手に入れたアイテムで謎を解くと、隠し扉を発見、ここが王家の宝物庫だった 主人公と不二子は調べると、賢者の石に関する本を手に入れる しかし内容は古代ゴート文字で全く読めない。読めそうなのはクラリス ルパンと合流し、共にクラリス救出に向かう 以前クラリスが閉じ込められていた塔、ボタンを押せば渡り廊下がひっつく 中に入るが、そこに待っていたのはジョドーとたくさんのカゲ。そして映画で結婚式を取り仕切る予定だった大司教だった ジョドーの電話の相手は大司教で、彼は賢者の石を求めていた。ジョドーもまた人を蘇生する力のある賢者の石を求めた そのため表面上は真面目に働き、裏ではヴァーチャル館で記憶を書き変え自分のために働かせていた 主人公もまたルパン達と共に本を手に入れさせるため、記憶を奪って泳がせていたらしい 本を持っていなかったルパンと不二子は、以前よりも強固となった地下へと落とされる そして主人公は本を奪われ、クラリスは連れ去られ、塔の中へと閉じ込められた 脱出できないかと部屋内を探る主人公。そこにクラリスのメモがあった そこには賢者の石の場所に繋がると言われる乙女の涙という鍵があり、これを処分してほしいと書いてあった そこにカリオストロ伯爵の幻影が登場。相変わらず賢者の石で蘇らせてくれと言っている 柱を調べると、映像を浮かび上がらる機械が設置されている事に気付いた 脱出の手段は無い、強固な窓ガラスの外を見る。 すると下からヘリコプターが浮かび上がり、天井からルパンが顔を出す、そしてロープをたらし主人公を救助した そのまま脱出するが撃墜される。ぎりぎりヘリから脱出するルパン達 時計塔。ルパン一味、クラリス、ジョドーに大司教、部下のカゲ達、そして主人公が広間にいた。クラリスは人質となる 大司教は説明をし始める。伯爵は失敗し罠にかかった、本当の宝は遺跡ではない 本を読むと銀と金の指輪をはめるのが本来逆だったことが分かる、そしてその通り嵌められた すると時計塔が動き、扉が現れる。ところが扉は開かない どうして開かないのかとクラリスを問い詰めるジョドー、教えないと言うクラリス 不二子が主人公に聞く、もしかして何か知っているのではないかと このままではクラリスの身が危ない。宝は持ち主を選ぶとルパンに言われ、乙女の涙をジョドーに渡した
扉を開けて中に入る一同。宝箱があり、大司教が開ける。そこには賢者の石があった 長年求め続けた物を手に入れ、両手に持ってかざす。外から太陽の光が差し込む 太陽の光が賢者の石に当たると、ひびが入り砕け、そして砂となってしまった 賢者の石は闇の存在であるとのいい伝え、それはつまり太陽の光に当たると砕けてしまうという事 砂となって零れていく賢者の石。落胆し膝をつくジョドーと大司教 結局、主人公の記憶は治す事は出来なかった。なら俺たちの一味になって、その方法を探すかとルパンが言った 主人公は承諾した 場面が切り替わり、いくつもの扉が目の前に現れる 開いて進むとガイドの娘。ヴァーチャルマシンご利用ありがとうございます、楽しんでいただけましたかと言われた このまま、また現実のカリオストロの下町を歩いてムービーとか設定とかを見て回る カリオストロの城を観光。ここに入ると町に戻れない そして最後にクラリスの部屋へと行く。するとそこにクラリスがいる 「おかげでこの城はまた救われました、ジョドーと大司教はこれに懲りて国に尽くすそうです、ありがとうございました」 「え? あれはヴァーチャルゲームの話じゃ……?」 スタッフロール 終。
やったことないけど、初期のソニックシリーズってストーリーあったか?
<ティナとデートの約束をしていた場合 僕はティナと色々なところを巡った後、彼女が好きそうな御屋敷街へと行ってみた。 「ここは、やっぱり憧れてしまうわねえ。私も、いつかこういう御屋敷街に住んで見せますわ」 彼女ほどの人がこの御屋敷街に住んでいないことに僕が驚くと、彼女はなぜか不機嫌になりだした。 その時、そこにティナと顔見知りらしい見るからに裕福な男性が現れた。 「やあ、ティナじゃないか。ノースはどうだ?お父さん、少しは腕を上げたか?いつでも、雇ってあげるからな」 「はい……お父様に伝えておきます」 あまりにしおらしい彼女の態度を不審に思っていると、やがて彼女はレッドシャーク店主である父のことを語ってくれた。 「私のお祖父様、スラム街の出身なの。それで、さっき会ったお金持ちの家の専属料理人として働いたの。お父様もお祖父様の後を継 いで立派な料理人になったわ。それで、働いて貯めたお金で店を持てるまでになったのよ。そのお店『レッドシャーク』も大繁盛して、 お父様は念願だったこの御屋敷街に家を買おうとしたの。でもね、スラム街出身者はドラゴンナイツにならない限り駄目なんですって」 どうりで、ティナがドラゴンナイツにこだわるわけだ。 「お父様、どんなに頑張っても自分の夢を叶えられないのよ。だから私はね、どんなことをしてでも絶対にドラゴンナイツのお嫁さん になるの。いい?あなた、絶対にドラゴンナイツになるのよ!そして、私をお嫁さんにしなさい!私、待ってるからね。世界一いいお 嫁さんになるから、忘れるんじゃないわよ!」 僕は、必ずやドラゴンナイツになることをティナに約束した。 > <マリアンとデートの約束をしていた場合 僕はマリアンと色々なところを巡った後、彼女と出会った『恋人たちの散歩道』へと行ってみた。 「……なあ、初めて出会ったとき私が何て言ったか覚えてるか?」 「『私って臭いだろ?』」 「なんだ、覚えてたのか。私さ、あの時好きだった人に振られちゃったんだ。私がいつも食材を届けに行くレストランのコックさん。 会って以来、ずーっと好きだった。それで、ラブレターまで渡しちゃってさ。なんか笑いながら受け取ってくれて、私さあ、もう舞い 上がっちゃった……それがさあ、ある日いつもみたいに魚を届けに行ったらさ……うう……私、魚臭いから嫌いだって。彼が他のコッ クさんたちと笑いながら話してた。あいつ、私がいるのに気付いて舌をペロッと出してさ。そして、またみんなで何事もなかったよう に話してんだもん。だからここにきてカップルに石でもぶつけて八つ当たりしてやろうと思ったらさ、なんか余計に自分がミジメにな っちゃって……そんとき、あんたに遇ったんだよ。ごめんよ、変なこと頼んじゃって……うぇぇぇぇん、うぇぇぇぇぇん……」 「今は僕がいるだろ」 「優しいな、お前。あいつよりも、お前の方がよっぽどカッコイイよ。お前、絶対ドラゴンナイツになれ。そしたら、みんなに自慢し てやるよ。私は、ドラゴンナイツの隊員とデートしたことがあんだぞって。お前、優しいからきっとすっごくもてるんだろうなあ。私 ももっといい女だったら、真剣に立候補するんだけど……えへへへ……なんか泣いたらさ、すっきりしちゃったよ」 僕はマリアンを励まして、デートを続けた。 > <ポーチェとデートの約束をしていた場合 僕はポーチェと色々な場所を巡った後、『ビビの噴水広場』へとやってきた。 「実は、私この噴水の真ん中に立っているビビの銅像が大好きなんです。今はほとんどの人がビビの伝説を忘れてしまったけれど、私 は覚えています。お母さんが、毎日のように聞かせてくれたから。どうですか、ダイクさん?ビビの伝説の話、知りたいですか?」 ポーチェは、その昔自らを犠牲にしてカグランテスを救ったという魔女ビビの伝説を語って聞かせてくれた。 >
《3週目》 今日は、日曜日だ。 今日の予定は…… <パット(パトリシア)とデートの約束をしていた場合 僕とパトリシアは『彫刻の森(植え込みの芸術)』へとやってきた。 「ドラゴンナイツになれなかったら、芸術家になりたいな。静かな田舎で、時間を気にせず何かを作ることにただただ没頭するの」 僕たちはさらに色々な場所を巡った後、『恋人たちの散歩道』へとやってきた。 「まさか、この格好でダイクとこうしてこんなとこを歩けるなんて夢にも思わなかったな。ねえ、ダイク。二人揃ってドラゴンナイツ になることができても、休みの日は女の子の私を会ってくれるかな?」 「そのときは、普段も女性だろ?」 「リリスのことを言ってるの?そうだね、本当にリリスもドラゴンナイツになれたとしたら歴史が変わるだろうね。私も、男装しなく てもいいかも。でも、リリスが万が一落ちてしまったら私はずっと男装してなければならないと思うよ。でもその前に、まず入隊試験 に合格しなくちゃね。何言ってるんだろう、私ったら。あはははは……」 僕はパトリシアの男装に不安を感じつつも、デートを続けた。 > <サボリを2週以上繰り返して仲間との仲が破滅的になっている場合 午前中にぶらりとトレーニング場に言ってみると、他の研修生たちの噂が聞こえてきた。 「なんでもダイクのヤツが、試験を他のヤツラに任せっきりで女に現をぬかしてるらしいぜ」 最近みんなの態度が冷たいのは、僕が原因だったなんて……素直に謝れば、赦してもらえるだろうか。 <<この状態でマリアンと親密な場合 僕はマリアンに相談に乗ってもらうため、彼女とデュポン公園で待ち合わせした。 するとそこに現れたのは、なんとマリアンとビリーだった。 「実はとうとう私にも恋人ができたんだ。だから、ダイクに紹介しようと思って。えへへへ」 「そういう事だ、ダイク。俺は今からマリアンとデートなんでね。これで失敬するよ。あーはっはっはっは!」 そういうと、二人は公園から去っていった。 なんだか風の音や小鳥のさえずりさえも、僕のことを嘲笑っているように感じてならない。 「そりゃないよ、マリアン……」 >>ED16・小鳥さえも <<この状態でティナと親密な場合 僕はティナに相談に乗ってもらうため、彼女とデュポン公園で待ち合わせした。 「わたくし、とうとう眼鏡にかなう男を見つけましたのよ。今日はダイクに特別に紹介してあげますわ」 「え!?ちょっと待ってよティナ。今日は僕との約束が……」 「なにを仰ってるのかしら。あなたなんかよりよっぽどドラゴンナイツに近い男がいるっていうのに」 そこに現れたのは、なんとビリーだった。 「そういうことだ。俺達はおまえのような一般庶民と遊んでいる暇など無いんでね。これで失礼するよ」 「…………それでは失礼します。ダイク、さようなら……」 最後に見せたティナの表情は、とても寂しそうだった。 心なしか瞳も潤んでいたように思えたのは、気のせいなのだろうか? その後、頼るものもなく失望に打ちのめされたダイクの姿を研修所内で見たものはいない。 >>ED20・寂しげな瞳
<<この状態でポーチェと親密な場合 僕はポーチェに相談に乗ってもらうため、彼女とデュポン公園で待ち合わせした。 するとそこに、あのビリーがなんとポーチェさんを伴って現れた。 「あ……ダイクさん……」 「どうした?ポーチェ、ダイクのことを知ってるのか?」 「いえ、そんな……わたし、知りません」 「お、おい、ポーチェ……僕だよ、ダイクだよ」 「ほんとに知らないんです……ビリーさん、わたし先に行ってますね」 そう言うと、ポーチェは逃げるようにいなくなってしまった。 「そういうわけで、俺はデートの途中でな。おまえと遊んでいる暇はないんだよ。あっはっはっはっは!」 相談しようと思っていたポーチェはビリーにとられ、部屋のみんなからは総スカン。 最悪だ…… >>ED17・最悪だ…… 「み、みんな、ちょっと聞いてほしい事があるんだけど。いいかな?」 しかしみんなは聞いてくれるどころか、僕の姿を一瞥しただけで部屋から出ていってしまった。 こんな中に日は過ぎてまた試験日がやってきたが、僕たちのバラバラになったチームワークでは過酷な試験を乗り切れるはずもなかった。 <ED23・壊れた連帯 (試験と休日の繰り返しはここまで。ちなみに◯週目としたのは便宜上のことで、実際にイベントを起こすのは何週目でもかまいません) 「やったね、ダイク。ついに、会えるんだね。ババリーニの樹の下で待ってるよ。夢の中じゃなくて、現実で会えるのを楽しみにしてるから」 「召集ー!召集だ。緊急呼出だぞ。全員、訓練場に集合だ!」 いつもの夢で微睡む耳に召集の声が聞こえると、僕らは急いで訓練場へと集合した。 「今年度の研修もいよいよ大詰めを迎えた。5320名いた研修生もわずか20名となった。これより、最終試験を行う!!場所はカーベク ス山、ドラゴンの聖地だ!」 【第三章・終】
今回もここまでです 最終章も含めて今月中に完遂させます
【最終章】 ついに、僕たちはカーベクス山に連れてこられた。このカーベクス山の内部にはいくつもの切り立った崖に囲まれた別世界があり、そ こがドラゴンの聖地と呼ばれている。聖地には、海と地下水脈でつながっているのか海水の湖まであるらしい。 「ここまで残った20名の諸君。いよいよ君たちともここでお別れだ。君たちはここまでこれたことを、充分誇りに思っていい。あと は、実力以上に運が必要なのだ。それは、最終試験を経験すれば君たちにもわかるだろう。たとえドラゴンナイツになれなくとも、君 たちは今後の人生に自信をもって臨んでほしい。これより先、最終訓練はドラゴンナイツの現役隊員が受け持つことになる」 タートス教官達が姿を消すと、入れ替わるように見知った顔の男が現れた。 そうだ、彼はあの時の…… 「私が君たちの最終試験の説明を行う、地竜隊所属のバーナードだ。これより君たちは、30分間隔で各部屋ごとに分かれ聖地へと続 く洞窟へ入ってもらう。この洞窟を抜けなれば、聖地へは辿り着くことができない。それでは、早速1組目から行ってもらおうか」 最初の組はここまで残っていたビリー達の部屋で、その後30分ごとに他の部屋も入っていき最後は僕らの部屋だった。 そうして洞窟に入ってすぐのところにいたのは、かつて竜舎で会ったあのラムゼイだった。 「お前たちはこれから先5つの洞窟のどれか1つに入り、その先に待ち受ける試練と戦うのだ」 言われてみると洞窟の奥は5つの道が続いており、僕たちは1人ずつ思い思いの穴を選びその奥へと入っていった。 そして僕が入った穴の奥に待っていたのは…… 「これは、これは……最後に誰が来るのかと思えば、あの時の一般庶民。私を覚えているか、ん?」 忘れるわけがない。空竜隊のエースでありビリーの兄、そして竜舎で僕を殺そうとした男マイケル。 「空竜隊のエースの地位、遊び半分でなれるものではないことを、貴様の身体に教えてやる!ガベロ、ラムゼイ!狩りだ!」 「きひひひ……マイケル様、こいつが最終組でよかったですね。何が起きても誰も見ていないし、怪しまれないですよ。こいつがマイ ケル様のいる洞窟を択んだ時は、笑いが止まりませんでしたね」 「小僧。今回は、誰も助けてくれん。ちなみに私がこの洞窟を通るものに与えていた試練は、『私の体に触れてみろ』というものだった。もっとも私の弟のビリー以外に、それをできたものはいなかったがな」 「いやあ、さすがビリー様でございますよねえ。私がそれとなく合図をしたら、ちゃんとこの洞窟を択んでくれました」 僕は、彼らの態度に我慢ならなかった。 「汚いぞ、お前ら!」 「それは弱者の吐く台詞だな。世の中、勝ったものが正しいのだ」 <マイケル・ガベロ・ラムゼイとの戦闘で一人も倒せず負けた場合 「貴様は、負け犬だ。少しは根性だけでなく実力も兼ね備えた奴だと思っていたのだが、とんだ見当違いだったようだ。この先の脇道 を進め。そこから外に出ると、不合格者を回収する馬車がきているはずだ。それに乗って帰るんだな。そして、身の程を知るがいい」 ……確かに、命までは取られなかった。しかし、落ちたのだ。最後の最後で。 ……このあとの僕の人生に、一体何が残っているというのだろうか。 マイケルが言う通り、脇道に沿って歩くとまもなく外に出た。そこには……リリスやパットたちの姿はなかった。 迎えにきた馬車に揺られながら、僕は彼らの健闘を祈った。 ここまで頑張ってこれたんだ。 僕は、自分を慰めた。 ドラゴンナイツに栄光あれ! >ED22・負け犬の身の程
(以下はガベロとラムゼイのみ倒した場合) ……だめだ、僕の負けだ。 マイケルの剣先が、僕の鼻先に向けられた。 「貴様のような品性の欠けた田舎者は嫌いだが、ラムゼイとガベロを倒した実力は認めよう。合格だ」 ……信じられない言葉だった。僕はてっきり殺されると思っていたのに。 「何を不思議そうな顔をしている。私は空竜隊のエースとして、一人でも多くの実力者をドラゴンナイツに迎え入れたいのだ。貴様の ような奴でも、少しは役に立つだろう。さあ、貴様の顔を見ていると気分が悪くなる。さっさと行け」 僕はマイケルから合格の許しをもらうと、傷ついた身体を引き摺りながら先を急ぐことにした。 少し進むと、そこは洞窟の中にしては少し開けた場所に出た。 そこには、ひどく傷ついたチコがいた。 「ここにくるちょっと前にな、海竜隊のエースとかぬかすやつがおってよ。つよいねん、こいつ。俺なんか全然かなわへんかったけどよ、 根性は認めたるから先に進めってよ。へっへ、諦めが悪うて得したわ。お前はどうだったんよ」 僕は、マイケルのことを話した。 「へぇ、ちゅうことはそれぞれの洞窟に何ぞ課題があるっちゅうことか。まだ地竜隊のエースがおったとしても、あとの2つは何やろな? でもどうせ当たるんやったら、あの地竜隊のエースのシグナスってやつとやりたかったな。あいつには恨みがあるからな」 僕らが傷ついた身体を休めながら3人を待っていると、ボーボが暴走気味に走ってやってきた。 「もう、頭が変になりそうだあっ!」 ボーボの話によると、洞窟の試練でドラゴンナイツ800年の歴史をただひたすら書かされていたらしい。 さらに待っていると、やがてリリスもやってきた。 「久しぶりに疲れちゃった。とっても大きな知らないモンスターがいたから、食べてたの」 そして最後の一人であるパットを待っていると、そこに聞き覚えのある声が響いた。 「そいつなら、連れてきてやったぜ。本来なら失格者はこのまま追い返すとこなんだがよ、お前たちには貸しがあるからな」 シグナスさんの肩には、傷だらけのパットが担がれていた。 「それにしても、あの時のお前らがここまで残るとは思わなかったよ。お前らが牢屋に入れられたのは、俺にも責任がある」 「パットが不合格っちゅうんか!?」 「まあ、根性は認めるがな……だめな理由は、こいつが女だからだ。おっと、お嬢さんがお目覚めのようだぜ」 ……だめだ、ついにばれてしまった。今まで誰にも気付かれなかったのに。 「女が男に化けて研修を受けに来るなんて、毎年のことだ。他国者のふりをしてよぉ。でもよ、ここまで残った女は初めて見たぜ」 リリスを初めとして僕らは皆シグナスさんに食い下がったが、やがて彼は呟いた。 「……女は、ドラゴンに乗れねえのさ。これは絶対の秘密なんだけどよ、ドラゴンはなぜか絶対に女を乗せねえんだよ」 衝撃の事実に僕らは落胆したけど、リリスはなおも諦めなかった。 「いいわよ。じゃ、ドラゴンと話す。直にドラゴンと話して、リリスちゃんを乗せてもらうもん!」 「そうだ。ドラゴンと話せばいいんだよ!ホルス王子(後述)はドラゴンと話せたわけでしょ?それにドラゴンが女性を乗せない理由 を誰も知らないなら、確かめる必要があるんじゃないですか」 「……仕方ねえ野郎たちだな。わかった。好きにしろよ。その女連れて、とっとと行っちまえ!」 ……こうして僕たちは、再び5人揃って先を目指すことになった。
僕たちは洞窟を抜け、ついにドラゴンの聖地にやってきた。 最終試験、ババリーニの大樹とプリル……すべての答えはここにある。 そんな僕たちの前に立ちはだかったのは、各竜隊の長である三人の隊長だった。 「私は空竜隊の隊長、ルーベンガルツだ。最終組はなかなか優秀だな。全員そろってのご登場か」 「私は海竜隊の隊長、ギルティだ。運のあるものを歓迎する。以上だ」 「俺は地竜隊の隊長を務めるグリッケンだ。それでは、最終試験の内容を発表する。ギルティが言うように、もはやあとは運しかない。 最終試験とは、君たちがするのではなく君たちがされるのだ。あとは、ドラゴンが自らドラゴンナイツにふさわしい者を撰ぶ。お前た ちは、ただじっとその瞬間を待っていればいい」 「そんな……ドラゴンに撰ばせるなんて、それじゃあ、我々が今まで行った訓練は何だったのですか!?」 「勘違いするな。我々はドラゴンを飼っているわけではない。ドラゴンと常に対等な立場で付き合っている。だから俺達だって、ドラ ゴンに撰んでもらえなければ隊長はおろかドラゴンナイツになることさえできなかったのだ」 「だったら、思っていたより簡単じゃないの。たまたま今までドラゴンに撰ばれる女性がいなかっただけてことね」 「たしかに、そうとも言えるな。今までに何人もの女性が秘密裏に試したという話は、俺も聞いている。もしその人間のことを気に入れば、ドラゴンは自分の背にその人間を乗せてくれるだろう。その時初めて、ドラゴンナイツに認められるのだ」 僕らは、それぞれの竜種が棲息する場所へと散っていった。 僕は地竜の住処に行ってみたけどどのドラゴンにも相手にはされず、湖に行ってもボーボともども結果は同じ。 そこでボーボを連れて他の皆がいる空竜の住処に行ってみると、空には竜に跨るビリーの姿があった。 「俺はドラゴンを手に入れた。これでれっきとした空竜隊の隊員だ。あーっはっはっは!」 他の皆もドラゴンに乗れていなかったけど、その時突然ボーボがウイングドラゴンに攫われてしまった。 「怖がらなくても大丈夫。お前はドラゴンに撰ばれたのだよ」 ……これが、ドラゴンに撰ばれるということなのか。ボーボは、ついにドラゴンナイツへの切符を手に入れたんだ。 「やったぞ!私はドラゴンに撰ばれたのだ!男36歳、私はドラゴンナイツになる夢をかなえた」 「どうしてボーボが撰ばれとんのに、俺が撰ばれへんのんじゃ!おい、ダイク、他へ行くぞ、他んとこへ!」 ボーボを除いた僕らは、もう一度地竜隊の住処へとやってきた。 すると…… 「あ、地竜がこっち向かって走ってくるよ」 「チコ、お前に向かって突進してきてるよ」 思わず逃げ回るチコにドラゴンサウルスはやがて追い付き……その身体にじゃれついた。 こうしてとうとうチコも最終試験を突破したけど、僕とパットとリリスはなお突破できないまま。 「そうか。気のすむまで探すといい。残っているのはお前たち三人だけだ。今までの苦労を無駄にするな」 「おう、お前ら、負けるなよ。絶対諦めんなよ。何日かかっても付き合うたるさかいな。諦めんなよ!」 しかし、 僕たち3人はいくら聖地を廻ってみてもドラゴンは全く反応しないまま。 ババリーニの大樹のことも見当はつかず、竜舎に迷ったときのように竜の話が聞けるかと思ったけどそれもできなかった。 「悔しいのはよくわかる。俺は、お前たちを立派だと思うぞ。お前たち3名、ここまでよくやった」 僕は、考えるより先に口走っていた。 「理由なんかどうでもいい。今まで僕のしてきたこと、涙をこらえてつらい訓練を頑張ってきたこと、その結果を見たいんだ!ドラゴ ンナイツになれない理由がドラゴンに撰ばれないというんじゃ、僕は納得できません!だから……だから、僕は絶対に諦めない!!プリ ル……プリル!聞いてるんだろ!会いたいって言ったのはお前じゃないかっ!!応えろよ。応えてくれよっ!!!!」 ……奇跡は起きた。 聖地の中心にあった大樹から、いきなり穏やかな光が放たれた。 「待ってたよ、ダイク。ようやく呼んでくれたよな。さあ、会いにこいよ。あたし、待ってる。ババリーニの大樹の下で」
僕らは、皆で大樹の下へとやってきた。 「よお。初めてだな、ダイク。本物だぞ。本物のプリル様だ。もうわかっていると思うけれど、あたしはドラゴンフェアリー(※)だよ。 もっとたくさんいるけれど、みんな恥ずかしがり屋だから姿を見せないんだ。こうしてあたしが見えるってことは、ホンモノの男って いう証拠なんだ。やっぱり運命だ。運命はあったんだ!うれしいなあ、ダイク。もう、離れないぞっ!」 僕は、ただ一方的に話すプリルに面食らっていた。 「わかってるよ、あんたのききたいことは。とりあえず、ドラゴンナイツ入隊おめでとう!」 「おめでとうって……ちょっと待ってくれよ。僕は、どのドラゴンにも撰ばれなかったんだ」 言われて周りを見てみると、僕らはこの聖地にいる隊長たちのドラゴンも含む無数のドラゴンたちに囲まれていた。 「私のプロメテウスまで、言うことをきかないじゃないか……こんなこと初めてだ」 「なあ、プリル。この集まったドラゴンたちの中からどれかを撰べってことなのかい」 「違うよ。どれかを撰ぼうとしても、みんな恐れ多くて逃げてっちゃうよ。あんたのドラゴンは、もうじきここにやってくる」 「おう、ダイク。どうでもええけどな。お前、さっきから樹に向かって何をゴチャゴチャ話しとんねや?」 ……どうやら、プリルの姿は他の人間には見えないらしい。僕にだけ見えて、僕とだけ話ができるのか。 「ほら!ダイク!!あんたのドラゴンがやってきたよ!!」 そいつが現れると、すべてのドラゴンは道を開けた。僕は、ゆっくりを僕の方に近付いてきたドラゴンに目を疑った。 「カイザードラゴンは、この聖地から出るどころか人前に姿を現すことすらまずないはずだ。あの少年は何者だ?」 「少年よ。ガイアを通して一度だけ話したな。あのころに比べ、見違えるように立派になったな。さあ、きなさい。私のもとに。怖が ることはない。ずっとお前を待っていたのだから」 「本当か……?カイザードラゴンがあの少年を受け入れているぞ。信じられん。私は夢を見ているのか?」 「それよりあの少年、気になるな。どうも、カイザードラゴンと会話しているのではないか?だとしたら、その方が脅威だろう」 「まさか……本当だ。じゃあ、あの少年はホルス様の生まれ変わりだとでもいうのか!?」 「少年よ、お前の名は?我が名はバムルだ」 バムルといえば、ドラゴンナイツ誕生の際に初代隊長のホルス王子が駈っていた伝説のカイザードラゴン。 「私は、千年生きてドラゴンナイツの全てを見てきた。今ここに、ホルスとの約束の時が迫っている。だから私は、地上に行かねばならぬ。お前が私を連れて行ってくれるか?自信を持て。私はお前を撰んだ。互いによき友となろう」 「さっそく地上へ行こうよ。詳しい話は、そのあとそのあと」 「ダイク。おめでとう。お前、すごいよ。私も、もう諦めがついた……でも、よければ理由が知りたいんだよ」 僕はパットに促され、地上に行く前にバムルになぜ女性がドラゴンナイツになれないのかを訊いてみた。 「それは、ホルスとの約束だからだ。私はホルスと互いに約束を交わした。その時、ホルスは男だけでドラゴンナイツを結成したいと 言ったのだ。ドラゴンナイツの目的は愛する者を守り、自国を守り、末永く平和を継続することだ。お前は愛する者を守りたいのか? それとも愛する者を戦いの場に置きたいか?ドラゴンナイツの者がお互いに愛し合えばどうなる?その戦いは愛する者を守るための 戦いではなく、愛する者を犠牲にする戦いになるかもしれぬ。だから、ホルスは誓ったのだ。私はドラゴンの王として、その教えを今 まで守り通してきた……ダイクよ、今一度お前に問おう。ホルスは間違っていたのか?ドラゴンナイツは女を必要としているのか?」
今日もここまでです
乙。面白そうだなあ
携帯アプリの「ルナルクロス〜蒼月の天使〜」をご存知の方がいらっしゃいましたらお願いします。
買おうか迷っているところなのでPSP/PS VITA GOD EATER 2のストーリーをお願い致します
よくみたらもう490KB超えてる、次スレ誰かお願いします
乙 俺が代行に頼んだんだけどもしや自力で立てた?
埋めるか
埋めがてら、未解決にあったPSvita/SOUL SACRIFICE(ソウルサクリファイス)投下します。 先に文中の語を補足すると 人型→人間が魔物になったもの。魔法使いの主な仕事はこれの排除だが、「人殺し」扱い。 生贄→動植物、上記の人型などの魂を右腕(魔法を使う腕)に取り込むこと。相手は死ぬ。 聖杯→大事なものと引き換えに何でも願いを叶えてくれる、(一応)伝説上の代物。だいたいの人型はこれのせいで魔物化する。 主人公はひとりの奴隷である。 世界は滅びかけており、その原因である魔法使い「マーリン」の生贄になる順番を待つだけの存在だった。 しかしある日、「リブロム」と名乗る生きた本を手に入れる。 なんでもリブロムは、かつてマーリンの相棒だった「ある魔法使い」が遺した日記帳であり、その記述を追体験できる魔導書らしい。 他の奴隷たちはリブロムを読み終わる前に生贄にされてしまったが、 追体験から知識と魔法を身に着けマーリンの正体を知れば、奴を倒して生き延びることも可能だという。 わずかな可能性に賭け、主人公はリブロムを読み始める。…… 魔法使いを束ねる組織「アヴァロン」、彼はその加入試験を受けていた。 同時期に受験を志願した魔法使いと二人で目標の魔物を倒し、その上であるものを生贄にすれば 合格だというその試験は、受験者の半数以上が死に至る過酷なものである。 合格すれば一人前とみなされ、公式に人型の討伐を請け負うことになる。 彼のパートナーはニミュエという女だった。 自制できないほどの殺戮衝動に苦しみながら悪態ばかりつくニミュエだったが ある晩、涙を零したニミュエの背を彼がさすってやったことをきっかけに彼らは打ち解ける。 その後も旅は続き、ついに目標の人型を生贄にした。激戦の末、彼らは生き残ったのだ。 しかしこの試験において、死亡者が半数を下回ることはない。 何故ならば、最後に生贄にしなければいけないのは同行者の命だからである。 葛藤しながらも彼らは戦い、そして勝ったのは彼だった。 ニミュエを生贄にすると、ニミュエの記憶や思い、彼女を苦しめていた殺戮衝動までもが右腕に流れ込んできた。 その中には、「オマエと違うかたちで出会えていたら……」「今までありがとう」という素直な気持ちがあった。 「殺戮衝動は、自分の出生の秘密からくるものだ」「引き継がせて申し訳ない」という謝罪もあった。 彼はこれ以降、仲間を手に掛けた罪悪感と、ニミュエから受け継いだ殺戮衝動に苦しむこととなる。
――時は流れ、彼は次の相棒であるマーリンと旅をしていた。出会いは数年前に遡る。 予知能力を持つマーリンが、「呪われた魔法使い(=彼)が世界を滅ぼす」という未来を阻止しようと、つまり彼を殺そうと、彼を訪ねてきたのだ。 しかし、「気が変わった」のだという。 マーリンは予知能力の代償として、「異様に早く老いる体」を持っていた。 生贄を取り込むことで若返るが、三日と持たずにまた生贄が必要になる。 難儀な体を持つもの同士相棒になろうと、右腕の殺戮衝動に悩む彼を誘ってきたのだ。そして彼もそれを受け入た。 それからは、相応の代償を捧げればどんな願いも叶うという「聖杯」を探す旅をしている。 彼らは切に「普通の体」を欲していた。殺戮衝動から解き放たれ、終末を防ぐためにも。 周囲からするとマーリンはひどく気まぐれな人間であるという。旅の最中にも、マーリンは突然「息子」に会いたいと言い出した。 時に、生贄にした(元)人間の記憶が自分のものと混ざり合うことがある。マーリンに息子はいない。 以前生贄にした人間は「息子」がよほど大事だったのだろう。その「息子」のいた村も、既に別の魔物に滅ぼされていたのだが……。 彼らは聖杯の手がかりを得るために、人型ばかりを狙っていた。人間の魔物化には聖杯が関わると言われているからだ。 また、人型を倒せば彼の殺戮衝動も鎮まる。倒した魔物は、マーリンが生きるための生贄になる。 彼らの利害は一致していた。ただ、聖杯探しは難航していた。 ある時取り込んだ生贄は、ひどく妻を愛していた。その記憶に従いたどり着いた妻のもとには、ある女がいた。 はじめに取り込んだ「夫」自体が彼らをおびきだす罠だったのだ。 その女は「モルガン・ル・フェ」、自称マーリンの元相棒だ。 「隣にいるから」という理由で彼を妬み、繰り返し彼らに襲いかかっては、マーリンに心中をねだる。 マーリンのみならず、彼もまたモルガンを嫌っていた。容貌がニミュエに瓜二つなのだ。 マーリンはモルガンを「ばあさん」呼ばわりするが……。 おまけにモルガンの過去は彼の母親と一致している。そして、彼は母親の顔を思い出すことができない――。 モルガンは逃がしてしまったが、夫の死により魔物化した妻をも、彼らは生贄として取り込んだ。 「魂だけでも、腕の中で再会させたい」と願いながら。
聖杯は見つからず、彼は徐々に魔物に近付いていく。アヴァロンが始末に乗り出す程に。 魔物化する前に彼を殺すのが、相棒であるマーリンの役割だった。早く殺せとつっかかる彼とマーリンはついに決別し、戦い始める。 そんな事態をモルガンが見逃すはずがない。楽しくてたまらない様子の彼女に、彼らは詰め寄った 二人の諍いは、その「芝居」は、見事にモルガンを釣り上げたのだ。 この女が「母親」だ、と確信する彼に、「私の"娘"はオマエなんかじゃない!!」と激昂し魔物化するモルガン。 モルガンの顔がニミュエに見えたのは、「母親」の記憶がモルガンと一致したのは、モルガンが「ニミュエの母親」であるためだった。 自分自身で気付けたものの、彼の記憶もまた混濁していたのだ。 ニミュエの狂気の根源は出生理由にあった。ならば母親を殺せばこの衝動は収まるのではないか――彼はそう読んだのだ。 戦闘の末、息も絶え絶えになったモルガンは「自分を生贄にしてほしい」と頼んできた。 モルガンの魂を得て、ニミュエの殺戮衝動は収まった。右腕のニミュエに、彼はおやすみを告げる。 「彼が世界を滅ぼす未来」は、ここにようやく阻止されたのだ。 そして、モルガンの記憶はマーリンを狂わせた。 ……昔、「マーリン」という悪の魔法使いがいた。 年老いては生贄を用いて若返る、不死の禁術を使っていた。 予知能力さえあった。あまたの生贄のうちの誰かから引き継いだのだろう。 そのマーリンを倒し、世界を救った「無名の魔法使い」がいた。彼は現れた「聖杯」に世界の再生を願い、マーリンの体を生贄にした。 しかし無名の魔法使いの記憶は次第に乱れ始め、自分をマーリンだと思い込むようになった。 引き継いだ禁術と予知能力も、生まれ付きであると。 モルガンはその「無名の魔法使い」の相棒だったのだ。 相棒を失ったモルガンは孤独に打ちのめされ、聖杯にすがり、ニミュエという分身を生み出した。 しかし、ニミュエもモルガンを捨てる。モルガンは、生きる意味を見失った。 最後くらいは誰かと一緒にいたい……そんな思いから相棒を追っていたのだ。 彼とマーリンの出会いも、モルガン=ニミュエの宿った右腕と「無名の魔法使い」の記憶が作り出したものだったのだろうか? 様々なショックから失踪したマーリンを彼は見つけ出した。 そして、かつてニミュエに言えなかった、素直な思いを告げる。 お前が誰だろうと知ったこっちゃない、分身も記憶も関係ない、お前は自分の大事な相棒だ、と。 沈黙の後、ありがとう、と呟いたマーリン。真相を乗り越え、彼らは真の絆を手に入れた。 聖杯が現れたのは、その瞬間だった。
正確に言うと、マーリンにだけ聖杯が見え始めたのだ。 狂ったように笑うマーリン。 欲望に見合った代償ができれば聖杯は勝手に現れる。それだけのことだった。 彼を生贄にすれば、マーリンの願いが叶う。そこに葛藤はあっただろうか。あったならば救いはある、と彼は思う。 ……芝居などではない殺し合いが、始まった。 戦いが終わってみれば、跪いているのはマーリンの方だった。 だが、二人も相棒は殺せないと悟った彼は生贄になることを決めた。自分に右腕をかざすマーリンの涙を見届け、眼を閉じる…… しかし、マーリンは結局彼を生贄にせずその場を去った。 再び追った彼が見つけたのは、マーリンの面影すらない化物だった。 相棒にせめて人間らしい死を与え、自分も後を追おうと彼は決める。 圧倒的な力の前に、千切れ、壊れた体が肉塊と化す。が、驚いたことに、化物はそこに自らの血をそそいだ。 彼の体は蘇った。 混乱しながらもまた襲いかかり、殺されかけては蘇る。なぜ情けをかける?あれはまだ相棒なのか?戦いを繰り返せというのか? 何回も、何日も、何年も、何年も何年もそれが続いた。 ……不死の血のせいで彼は死ねなくなったが、体はもはや人の形をとれなくなった。 やがてマーリンの周りは、生贄用の人間と檻で埋め尽くされた。 彼は考えた。「この人間たちに思いを託したい」。残った力が彼の体を、思いを伝える「本」へと変えていく。 ……「ある魔法使い」とは、リブロム自身だったのだ。 すべてを知った主人公は、リブロムの意志を継ぎマーリンに挑むことを決意する。リブロムは生贄となり、すべての力を主人公に託した。 現れた「ある魔法使い」を目にしたマーリンは驚く。マーリンも、今なおリブロムを大切に思っていたからだ。 ……やがて戦いも終わった。マーリンと、マーリンが使えなかった聖杯を前に主人公は気がつく。これは、「マーリン」と「無名の魔法使い」の逸話と同じではないのか……?