ストーリーを読む・リクエストする方へのお願い。
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・時間を置いて数回に分けて投稿する際には、最後に「続く」と御書き下さい。
そうする事でストーリーの投稿の混交を防げます。
・発売して半年以内の新作について語る際は名前欄に
タイトルと新作ネタバレ用の共有トリップの #新作ネタ をつけて下さい。
・これを書こう、と思われた際は「○○○○を書きたい」と意志表明し、予約していただけると、
投稿の重複が防げて大変ありがたいです。
また、書くのはよそう、と思われた時には面倒でも予約の取り消しを御願いします。
・勝手ながら、予約から1ヶ月以上経ったものは予約無効とさせて頂きます。
同じく、最終投稿から3ヶ月経ったものも権利失効とさせて頂きます。
都合により取り消しが出来ない場合の長期間にわたる放置を防ぐ為です。
(前スレからの続き)
よろよろと街へとあがると、民間人を避難させているB.S.A.A.らと遭遇。のろのろとだが着実に避難が進んでいる。
「これで、終わったのね」「ああ、終わった」 ヘレナが言い、レオンも答えた。
だが、その予測は甘かった。ハニガンから連絡が入る。シェリーと連れの男が、何者かに誘拐されたらしい。
発信機の信号によれば、彼らの居場所は海底油田。間違いなく、ネオアンブレラの息がかかった拠点施設である。
なぜさらわれたのか? 思い当たる理由はひとつ。先ほど受け取ったデータを、まだ持っていると勘違いされたからだ。
つまり、敵組織の狙いはこのデータだ。急いでデータ内容をチェックする二人。
「これはどういうこと? C−ウィルスの脅威から世界を救う方法って…… ジェイク!?」 驚く二人。
海底油田に最寄のB.S.A.A.部隊の照合を頼むレオン。ハニガンによれば、最寄なのはクリスらのチームらしい。
急いでクリスに連絡を繋いでもらった。クリスは現在、戦闘機に乗っているらしい。
「レオン、今どこにいる!?」 こちらの用件を言う隙もなく、クリスが慌てたようにいった。
「ターチィの街のはずれだが、どうした?」「レオン、急いでそこから逃げろ!!」
だが、遅かった。ミサイルがどこからかまっすぐに飛来し、ターチィ上空で爆発したのである。
紫色のガスが飛び散り、街中に広がる。……そう、C−ウィルスだ。ターチィの街は、瞬時に地獄へと化した。
……最悪の夜が、始まった。
【レオン編】 CHAPTER 5
ターチィの街は地獄と化した。市民のみならず、B.S.A.A.の隊員たちもゾンビに成り果て、襲い掛かってくる。
クリスは、戦闘機のコクピットからレオンへと呼びかける。幸い、レオンらはガスの直撃を浴びていなかった。
クリスが今にもターチィに引き返してきそうに思えて、レオンは制止した。彼らには、もっと大事な任務がある。
海底油田へと向かい、C−ウィルスから世界を救う鍵を握る二人を救い出してもらわなければならないのだから。
「一人はシェリー・バーキン。もう一人は、ジェイク・ミューラー。……あのアルバート・ウェスカーの息子だ」
レオンが、シェリーから受け取ったデータに書いてあった衝撃の事実を告げた。クリスは驚き、叫ぶ。
「レオン……。エイダ・ウォンは死んだ」
クリスが、自分の目で見た衝撃の事実を告げ返した。レオンは驚き、言葉を詰まらせた。
さておき。少しでも多くの人々を救い出すべく、B.S.A.A.を手伝うことにしたレオンとヘレナ。
街中にガスが充満しているが、ガスは地表に広がるように設計されているらしく、超高層ビルの上層階までは届いていない。
そこなら、緊急避難場所として、そして屋上からヘリで脱出する出口として使うことができるだろう。
「よし、クアッドタワーへ向かうぞ」
レオンの提案に、ヘレナは頷く。
B.S.A.A.隊員たちと縦列フォーメーションを組んで進む。しかしすぐに生存者の保護どころではなくなった。
テロ攻撃のウィルスが強力すぎるのである。もはや街で出会う人影はゾンビばかりであった。
レオンはt-ウィルスに対して完全な抗体を持っているのだが、その彼でさえ、呼吸ごとに体力が奪われているのが分かる。
濃厚な霧の直撃を食らえば、一息吸うまでもなく衰弱死してしまうであろう。生き延びて進むだけで精一杯だ。
霧のない場所を見つけて走り、建物の中に逃げ込んだ。だが、ゾンビが窓を割って侵入してくる。霧も流れ込んできた。
とにかく、走る、走る、走る。生き延びるにはそれしかない。
ゾンビに追いつかれた。B.S.A.A.の隊員の一人が、ゾンビたちを一身に引き受けて、レオンたちに叫んだ。
「振り返るな、いくんだ!」 彼は建物の中に残り、自らの手でドアを硬く閉めた。
気がつけば、何人かいた隊員たちも、残るは一人だけだった。車を見つけて、三人で乗り込む。
霧の濃い地帯を通り抜けることに成功したものの、道路が事故車で埋まっており、タワーまではたどり着けなかった。
レオンらは降りて進むことを選んだ。隊員は「生き残りを探す」と言って車で別の道へと向かった。
ゾンビと戦いながら進む。そこに、石油を満載したタンクローリーが突っ込んできた。衝突、爆発、炎上。
爆発に吹き飛ばされて、ヘレナはダメージを追う。レオンは彼女を励ました。
そこに、小型の戦闘ヘリ。パイロットの顔はフラッシュライトの裏に隠れてよく見えないが、レオンははっきりと見た。
「……エイダ!? 死んだはずじゃ……!?」
その呼びかけに答えているつもりか、ヘリがガトリングガンを乱射。レオンらに襲い掛かるゾンビをなぎ倒していった。
ハニガンとの通信が回復した。彼女に状況を聞いてみるが……返事は予想通りの「地獄」だった。
彼女のナビで、タワーへの最短ルートを教えてもらう。だが、その途上にはゾンビの群れや事故車の河が待ち構えていた。
さらに、墜落した戦闘機が落下してきて火の海になったり、乗せてもらったヘリがパイロット死亡で墜落しかけたり……。
さんざんな目に遭いつつ、ようやくタワーに到着。だが、彼らを迎えてくれたのは、B.S.A.A.隊員の死体の山だった。
いや、もう一人いた。その姿を見て、レオンは呟く。「……懲りないヤツだ」
そう、シモンズだ。
またも獣状の形態へと変異するシモンズ。だが、先ほどよりもさらに身体が大きい。変異が暴走しているようだ。
そこに、エイダの乗ったヘリが登場した。ガトリング砲でシモンズに攻撃を加える。
「わかったぞ エイダ…! 私の命令を無視し、ウェスカーの息子を連れ去った理由が!
貴様、よりによってヤツの“血”で、C−ウィルスを強化したな!!」
叫ぶシモンズ。その言葉を証明するかのように、変異は暴走を続け、みるみる巨大化していく。
シモンズは、ティラノサウルスを思わせる二足歩行の巨大獣へと変身した。だがその頭部全体は巨大な眼球で出来ている。
まぶたの代わりに、花弁のように牙が並んでおり、それで食らいついて攻撃してくる。
戦っていると、さきほど別れたB.S.A.A.隊員が銃座つきトラックで合流した。さっそく乗り込んで使わせてもらう。
だが、しばらく戦った後、シモンズの攻撃を受けてトラックは吹き飛ばされ、隊員は下敷きになって死んでしまった。
シモンズがとうとう沈黙した。それを見届けたエイダのヘリは、タワーの屋上へと向かって飛んでいった。
レオンらは、それを追って、エレベーターで屋上へ向かうことにした。
「あなたにとって、彼女はどういう存在なの?」 ヘレナが尋ねた。レオンは答えに詰まって、少し考える。
そして答えようとした、そのとき、爆発でエレベーターが外れた。ジャンプしてワイヤーにつかまり、自力でよじ登ることに。
必死でよじ登る二人。そんななか、もう聞き慣れてしまったあの声が響いた。シモンズ、三度復活である。
エイダが、今度は生身でそれに応戦した。手を貸したいところだが、両手ともふさがっている。祈ることしかできない二人。
だが、エイダは攻撃を受けてしまい、気絶してしまった。エイダの危機に、レオンは己の身の危険も顧みず、跳んだ。
エイダらがいる足場へ無事着地し、エイダを抱き上げて呼びかけるレオン。
「エイダ、聞こえるか? こんなところでくたばるオマエじゃないだろ? 悪運の強さはお互いさまのはずだ」
「お前に用はない、レオン! 彼女から離れろ! エイダ、さあおいで…… 私だけがお前の理解者だ……!」
意味ありげな言葉を吐くシモンズが、爪を飛ばす攻撃をしかけてきた。レオンは、エイダの盾となってそれを背中に受ける。
「……変わってないわね」
エイダが目覚め、レオンを見つめる。いつもの謎めいた笑みではなく、暖かく柔らかい笑みを浮かべたように見えた。
レオンとエイダ、そして離れた位置から援護するヘレナの3人で共闘する。だが真に怪物となったシモンズはしぶとい。
レオンが吹き飛ばされた。片手で足場の縁に掴まるが、シモンズにその手を踏みつけられる。
「助かりたいか? 死にたくないだろう!? ならば命乞いをしろ!」 サディスティックに見下すシモンズ。
その背後から、エイダが近づく。脇腹にクロスボウの矢を深くねじ込み、さらに抱きかかえて共に飛び降りた。
そして自分だけは空中でワイヤーフックを使い、華麗に向かいのビルへ。シモンズだけが、まっさかさまに落下していく。
見詰め合うレオンとエイダ。傍にいた時間はほんのわずか、また離れ離れになった。笑顔を残し、立ち去るエイダ。
「……お前はいったい誰なんだ? なぜ俺を助ける? エイダ!」 レオンの呼びかけにも、何も答えない。
思えば、レオンはエイダのことを何も知らない。目的も素性も、エイダ・ウォンという名前が本名なのかさえも。
「……レオン、行ってもいいのよ。追わなくていいの?」 ヘレナが言った。だがレオンは「いいんだ」と短く答えた。
ヘレナの情報端末に、メッセージが届いていた。発信者はエイダだ。
『もう少し長く遊んでいたかったけど、もういくわ。それと屋上にあなたたちへのプレゼントを用意しておいたわ』
屋上へ上がった二人。そこで、エイダが先ほど乗っていたヘリがあるのを発見する。あれで脱出できる。
だが、既に屋上もゾンビで溢れはじめている。ヘリポートまで、それらをかき分けて進まなければならない。
ヘリまであともう少しというところで……またも、シモンズ。
さすがにダメージが大きかったのか、触手を伸ばしてゾンビに突き刺しては捕食し、失った肉体を補っている。
いや、それどころか、吸収を続けてどんどん巨大化を繰り返している。頭部の眼球は大量増殖し、もはや昆虫の複眼状。
手足の数は増え、さらに羽まで生えた。そのフォルムは巨大な蝿のよう。いわば「蝿の王」大悪魔ベルゼブブだ。
「ここがお前の墓場だ。もう死ぬ準備はできたか、シモンズ?」
「もう十分よ、地獄があんたをお待ちかねよ!」
渾身の決戦となった。おりしも、空には雷雲が立ち込めている。避雷針が落ちていたので、レオンは一計を案じる。
それをゾンビに突き刺して、シモンズがそれを捕食するように仕向ける。そこに雷が落ちれば、シモンズはダメージを受ける。
なんとかシモンズをひるませて、ヘリへとたどり着いた二人。そこには、エイダからのプレゼントがもうひとつあった。
……お約束の、ロケットランチャーだ。
慣れた手つきでそれを構えて、シモンズの頭部へと狙いを定めるレオン。発射、着弾、炸裂。シモンズは叫び、そして落ちていく。
空中で人型に戻るシモンズ。そしてタワー中央ホールに聳え立つオブジェに突き刺さり、動かなくなった。
シモンズの体液がタワーの床を染めた。……上から見下ろすレオンには、その模様が、あのアンブレラのマークに見えた……。
ヘリのコクピットを開ける二人。そこに、もうひとつ、エイダからのプレゼントを見つけた。コンパクトだ。
その中には、あるデータチップが隠されていた。端末を取出し、すぐに内容を確認する。
それは、シモンズがテロ首謀を自白している映像と、ほかさまざまな証拠が入っていた。これがあれば、二人の嫌疑は解ける。
……二人はヘリに乗り込み、飛び立った。目指すは、合衆国。
絶望の夜は、こうして終わりを迎える……。
【レオン編】 Ending
日時不明。さわやかな青空が広がる昼下がり。
ヘレナは、墓前に花を添えた。仇を討ったことを、妹に報告していたのだ。
デボラの遺体はここにはない。トールオークスごと消滅してしまった。でも、魂はここに眠っていると信じている。
振り返り、レオンとハニガンに礼を言うヘレナ。「これで思い残すことはない」と。
いかなる理由があろうと、彼女はテロに手を貸した大罪人だ。万を超える命を奪った罪を償わねばならない。
だがレオンは彼女に、DSO制式拳銃を手渡す。復帰の誘いだ。驚き、理由を尋ねるヘレナ。
「調査委員会が証拠を正式に採用したのよ。世間に公表はできないけど、ね」 ハニガンが、法的な理屈を言った。
「大統領なら、きっとこうしたはずだ」 続けてレオンが、私的な理由を言った。
はじめは疑いもあったが、今ではもう、彼らは立派なチームだ。ヘレナは微笑み、銃を受け取った。
本部に戻るため、車へと向かう三人。と、ヘレナがレオンに向かって、何かを投げた。
……それは、あのエイダのコンパクトだった。
「次、会ったときに、彼女に返すんでしょ?」
ヘレナは、悪戯な笑みを浮かべて言った。そして、あっけにとられるレオンを尻目に、さっさと車に乗り込んでしまう。
「……女ってヤツは(Women...)」
レオンは苦笑いし、どこかで呟いた覚えがある言葉を、また繰り返すのだった。
まとめWIKIのこのスレへのリンク誰か更新してくれ
レッドデッドリデンプションを予約していた者です。
グランドゼフトオートシリーズで有名なロックスタースタジオが作った
西部劇版グランドゼフトオートと言えるゲーム、
レッドデッドリデンプション行きます。
プレイしたのが随分前なのであいまいな部分も多いですがご容赦を。
【アメリカ編】
『登場人物』
(ジョン=マーストン)
主人公の凄腕ガンマン。以前は義賊的ギャング団に所属していたが、
後に足を洗い、家族を持って牧場を経営していた。
アメリカ政府の連邦捜査官に妻と息子を人質に取られ、
所属していたギャング団の主要メンバー達を抹殺する事を命令される。
(ビル=ウィリアムソン)
元ギャング団の一員でジョンの仲間だった男、
今ではフォート=マーサー砦に部下の無法者と共に住んでいる。
アメリカ編でジョンが追う人物。
(ボニー=マクファーレン)
ジョンの牧場とは別の牧場を経営する女性。
傷つき倒れているジョンを助けてくれた優しい女性であると同時に、
牧場を守るために果敢に危機に立ち向かう男勝りな面もある。
(リー=ジョンソン)
ボニーの牧場のすぐ近くにある町『アルマジロ』を守る保安官。
腕も立ち市民からも尊敬される立派な人物。
(ナイジェル=ウェスト=ディケンス)
小奇麗なスーツと帽子を身につけた詐欺師の老人。
屋台を兼ねる馬車で各地を回り、何にでも効果があると謳って
インチキ薬『エリクサー』を売っている。
自分の商売を神話や偉人を例えに出して自画自賛したり、
詐欺だと真っ向から言うと拗ねたかのように怒ったりする。
興奮するとチョコマカと動きながら話したりする仕草が
可愛く見えない事もない愛すべき詐欺じいさん。
(セス=ブライアー)
気の触れた墓荒らしの男。
「生きた人間より死体の方が優しくてあったかい」
と言い、死体と話したりダンスをしたりしている。
また、生きた人間との関係を持たないせいか
身だしなみに気を使わず、半年も風呂に入ってないとか。
(アイリッシュ)
ロクデナシのアイルランド人。
アイリッシュという名前自体がアイルランド人という意味であり
本名は不明。いつもくだらないことをしたり人を騙したりしてるが、
仲間思いの一面もある。また、武器の調達に長けている。
『シナリオ』
(オープニング)
時は、既にアメリカの東西を横断する鉄道が走り、
自動車すらも実用化され始めた西部開拓時代の末期。
アメリカ政府に妻子を人質に取られ
かつての仲間を殺すのを命令されたジョンは、
案内役と共にビルのいるフォート=マーサー砦へやってきた。
ジョンが外から呼びかけると、城壁の上にビルが現れる。
「お前を殺しに来たんじゃない、助けに来たんだ!話を聞いてくれ!」
「そんなの嘘だ!俺を舐めるなよ!?ふざけやがって!」
ビルはジョンをライフルで撃つとジョンが倒れたのを確認して
嘲りながら砦の中へ消えて行った。
ジョンが目を覚ますと、ベッドの上だった。
ボニーというジョンと別の牧場を経営する女性が
通りがかりに助けてくれたらしい。
感謝したジョンは、しばらくボニーの牧場の手伝いをすることで、
助けてくれた恩返しと、治療費の支払いをした。
その後ジョンは牧場を離れ、ビルを倒すために砦を攻略するべく、
情報集めと仲間集めを始めるのであった。
(リー=ジョンソンと共に平和を守る)
とりあえず、近くの町『アルマジロ』へ来たジョンは、
アルマジロを守る保安官リー=ジョンソンに会う。
ビルを倒すという目的を話すと、
リーも無法者ビルを殺す事を望んでいるようだった。
リーはビルを倒す手伝いをする代わりに
無法者との戦いアルマジロを守る手助けをするように持ちかけ、
ジョンはそれに応じ数多くの無法者を倒した。
ジョンの活躍に感心したリーは、ビルを倒す手伝いを約束してくれた。
(ナイジェルの詐欺のお手伝い)
アルマジロ近郊で横倒しになった馬車の中から
ナイジェルという老紳士の助けを呼ぶ声が聞こえたので、
ジョンはナイジェルをアルマジロの医者の所まで運んだ。
数日後ナイジェルはすっかり元気になったようで、
再び怪しげな薬を売りに行くつもりらしい。
ジョンはそんなインチキはやめろと止めようとするが、
逆にナイジェルに丸め込まれ、
インチキと知りつつ薬を売る手伝いをする羽目になった。
薬を売る村の手前で一旦別れ、
ナイジェルが薬の宣伝を売っている所に通りすがりを装って近づき
ナイジェルに「この人に薬の効果を試してもらいましょう」と薬を飲まされ、
飲んだジョンが薬とは無関係の元々の銃や喧嘩の腕前を披露して
薬が素晴らしいものだと見物客に見せつけるという、
古典的な詐欺商法だ。
遠くにある家の飾り物や放り投げた帽子を銃で穴だらけにした上に
インチキに決まってると怒ってきた男を殴り倒すのに成功した結果、
薬はその村で飛ぶように売れた。
後日別の村で同じように薬を売ろうとした際には、
「こいつが例のインチキ薬売りとその仲間か、ぶっ殺せ!」
と、集団に追いかけられ散々な目にあったりもした。
他にも馬車レースに挑戦したりしてナイジェルのために働いた後、
ジョンの目的を知ったナイジェルはその手助けをすることを約束した上に、
打倒ビルに役立つ人間を紹介してくれた。
(墓荒らしセスのお宝探し)
ナイジェルに言われた教会裏の墓地へ行くと、
みすぼらしい男が墓から死体を掘り返していた。
彼はセス=ブライアー。死体が大好きな基地外墓荒らしだ。
死体から取った宝の地図が仲間に盗まれたから取り返すのを手伝ってほしいと
セスに頼まれたジョンは、ビルと戦う時の手助けを条件に了承した。
セスの仲間は留置所に捕まっているようなので、
ジョンが馬泥棒をして保安官を引き付けてる間に、
セスが仲間の所へ行って宝の地図を受け取った。
地図に書いてある宝の元へ行こうとすると
宝の噂を聞きつけたトレジャーハンターの一団が二人を襲ってきたが
なんとか撃退し、宝の入った箱を見付ける。
だが、その中身はガラスの目玉だけだった。
「そんな、ガラスの目玉だなんて!死体なんてもうこりごりだ!」
「結果はともかく手伝いはしたんだ。今度は俺を手伝う番だからな」
(アイリッシュのガトリングガン)
ナイジェルに紹介された、
アイリッシュという武器の調達が得意な男を探していると、
馬小屋の中から争う声が聞こえた。
入ってみると一人の男が二人組に、銃を盗んだ事を責めながら殴られている。
殴られているのがアイリッシュだと知り助けてやった後に
強力な武器の調達を頼むと、とある小屋へ案内され、
この中に武器があるが中にいる悪者を排除する必要があると言われた。
仕方なく突入して敵を全滅させたが、中には何もない。
そしてアイリッシュもいつの間にかいなくなっていた。
どうやら、アイリッシュが敵を殺したいからと嘘をついたようだ。
また、数日後に会いに行くと修道女に絡んでいたので、
今度はアイリッシュを投げ飛ばして懲らしめ、修道女を助けた。
その後、性懲りもなく再びジョンを騙そうとするアイリッシュだった。
このロクデナシに愛想を尽かしかけながらも
強力な武器を手に入れる為にもう一度会いに行くと
今までにない真剣な表情で、仲間を助けてほしいと頼まれる。
行ってみると、本当に誰かが捕まって殴られているようだ。
ジョンが助けるため敵に挑むと、アイリッシュも果敢に戦う。
どうやらこの男も仲間を大事にする気概はあるらしい。
仲間を助ける事に成功した後、
アイリッシュはビルと戦うためのガトリングガンを用意することを
約束してくれた。
(フォート=マーサー砦攻略)
共に戦ってくれる保安官たち、奇襲の手助けをしてくれる詐欺師、
砦の内部に入り込み援護をしてくれる墓荒らし、
ロクデナシの用意してくれたガトリングガン、
それらと共にジョンはフォート=マーサー砦へ戻ってきた。
ナイジェルの馬車は薬の屋台としても使えるようにするために
開閉できる屋根があるので、まずはその中にジョンとガトリングガンを隠す。
そしてナイジェルは馬車で砦の見張りに、薬を売りに来たと話し、
砦の中に入れてもらう。
無法者の集まりである砦の面々は、一般市民と交流を持たないために
ナイジェルの悪い噂をまだ知らないのだろう。
「フォート=マーサー砦のみなさん!
このナイジェルのエリクサーは、万病予防・健康増進・五感発達・若返り、
なんでもありの素晴らしい薬です!では、ご覧ください!」
そう高らかに叫んで屋根を開けると
ガトリングガンを構えたジョンが姿を現し、
のんびり見物していた悪党共はあっという間に掃射され全滅した。
ガトリングガンで倒せる敵を全員倒した後、
砦の内部に残る敵を倒すため先へ進むと、
リーやその部下たちが共に戦ってくれた。
セスも、自ら戦ってるようには見えないが、
内部偵察などの援護をしてくれているのだろう。
(そしてメキシコへ)
こうしてビルの部下たちはあえなく壊滅したがビルは見つからない。
残った数人の部下たちにビルの居所を聞くと、
ビルは数日前に砦を出て、メキシコに向かったとの事だ。
ジョンはビルを追う為にメキシコへ向かうことにした。
幸いここはアメリカ最南端の地域、川を渡ればすぐメキシコだ。
アイリッシュもメキシコへ行くというので一緒に川を船で渡ろうとすると
アイリッシュを恨む一団に川の向こうから狙い打たれるという
散々な目にあったが、なんとか全滅させメキシコに到着する。
アイリッシュと別れの挨拶をして、
メキシコでのビル探しを始めるジョンだった。
その後、アイリッシュと会うことは二度と無かった。
後の新聞に、身元不明のアイルランド人が武器の暴発で死亡という記事が
掲載されるが、それがアイリッシュかどうかは分からない。
【メキシコ編】
『登場人物』
(ランドン=リケッツ)
ジョンが子供の頃からアメリカで伝説となっていた老ガンマン。
今ではメキシコで人を守るために戦っている。
真面目なだけでなくポーカーを嗜んだりもするカッコいい老兵。
(アジェンデ大佐)
メキシコ軍の大佐で、多数の革命軍や市民を血祭りにあげており恐れられている。
(デ=サンタ大尉)
アジェンデ大佐の部下だが、大佐と違って気さくな性格。
だが同時にメキシコ軍の任務には忠実である。
(アブラハム=レイエス)
メキシコ革命軍リーダー。人望と智謀を合わせ持つリーダーにふさわしい男。
ただし女性にはだらしなく、何人もの女性に婚約した気にさせておきながら
レイエス本人はそのつもりは無いようだ。
『シナリオ』
(伝説の老ガンマンとの共闘)
ジョンがメキシコ上陸後に近くの町に入ると、いきなりゴロツキに絡まれた。
帽子を奪ったり土下座を強要するので怒って撃ち殺すと、
それを見ていた老ガンマンがその腕前を褒めると共に、
ゴロツキとはいえ容赦なく殺した事を責めてきたりもきた。
この老人こそ、ジョンが子供の頃にあこがれていた伝説のガンマン、
ランドン=リケッツだったのだ。
彼に銃の稽古をつけてもらった後、リケッツと共に治安の悪い街を守った。
その後、リケッツはアメリカへと帰って行ったので、
ジョンもビルを探す旅を再開する事にした。
(メキシコ軍との共闘)
ビルを探すためにメキシコ軍と接触した方がいいと考えたジョンが
メキシコ軍本部を訪れると、デ=サンタという男が相手をした。
「貴様、メキシコ軍に人探しのお願いだと?」
「ああ、そうだが」
「メキシコ軍大尉たる私にそんな事を頼むとは…覚悟はできているんだろうな!?」
「………」
「………ククッ、ハッハッハッハァー!悪い悪い、冗談冗談!
ちょっとからかっただけだよ、驚いた?」
「まあ、周りの兵士に銃を突きつけられながらそんな事を言われるとな」
「悪かったよ、とりあえずテキーラ飲むかい?」
こんな感じでデ=サンタに歓迎されたジョンは、
ビルを探してもらうという条件でメキシコ軍と共に革命軍と戦い、
そのうちにデ=サンタの上司アジェンデ大佐とも面会できるようになった。
だがメキシコ軍と行動を共にしてもビルの情報がなかなか入ってこないので、
もう一方の軍、革命軍とも接触を図る事にした。
(革命軍との共闘)
革命軍の指導者レイエスに会うと、メキシコ軍と同様に
ビルを探すのと引き換えに革命の協力を頼まれたのでジョンは承諾し、
今度はメキシコ軍と戦うことにした。
そんな中、レイエスと婚約しているという女性の話を聞いたが
レイエスに聞いてみると、そんな覚えはないと言う。
しかも女性の名前を間違って覚えていた。
そんなある日、レイエスがメキシコ軍につかまり処刑されそうになるが、
その女性の捨て身の攻撃で、女性の死と引き換えにレイエスは助かった。
その時はレイエスも彼女の死を悼んだが、名前は間違って覚えたままだった。
(裏切り)
メキシコ軍と革命軍の両方でビルの情報を探していたある日、
デ=サンタからビルを捕まえて教会に監禁してあると聞かされる。
早速デ=サンタと共に教会へ行くが、人がいる様子は無い。
不思議に思っているといきなり後頭部を殴られ、
目を覚ますとロープで縛られた上に、デ=サンタに見下ろされていた。
実はビルとメキシコ軍は繋がっており、最初からジョンを利用した後
ビルのために殺すつもりだったようだ。
だが、処刑される前にレイエスが革命軍を引き連れて助けに来てくれた。
ジョンは脱出して銃を取り返すとデ=サンタを射殺した。
(革命の日)
そしてとうとう革命軍がメキシコ軍本部を総攻撃する日が来た。
ジョンも参加してメキシコ軍を蹴散らしとうとう本陣に辿り着く。
アジェンデ大佐とビルは本陣を捨てて逃げようとしたがそれを阻止する。
アジェンデ大佐とビルはそれぞれ、レイエスとジョンがとどめを刺した。
こうして革命は成功し、ジョンもビルの殺害に成功した。
ジョンはこれからのメキシコが良くなっていくことを祈りつつ、
レイエスと別れアメリカへ帰るのであった。
ちなみに数年後、メキシコの新しい指導者となっていたレイエスが
従わない民族を虐殺している事が新聞に書かれる。
アジェンデ大佐同様、冷酷な独裁者となってしまったのだ。
【連邦捜査局編】
『登場人物』
(エドガー=ロス)
連邦捜査局の一員で、ジョンの妻子を人質に取って
ジョンに昔の仲間の殺害を命令している張本人。
詳しい役職は分からないが、かなりの高齢である事と
多数の部下を引き連れている事からかなり上の人間のようだ。
(ハロルド=マクドーガル)
人類についての研究をしている学者。
インディアンに対する差別心を持っており(当時の白人の中では多数派だが)
上記の研究も白人とインディアンの遺伝子上の優劣についてという差別的な内容。
さらには薬物中毒だったり、自然や動物に対する敬意を払わなかったりと、
全体的にダメダメな男。
(ナスタス)
ハロルドの研究に従事しているインディアン。
ハロルドの差別発言に嫌な顔をしつつも
インディアンの地位向上のためにも黙々と従っている苦労人。
(ダッチ=リンデ)
ジョンが所属していた義賊的ギャング団のボスだった男。
つまり、ジョンが最後に倒すべき敵。
ビルよりもカリスマも智謀も段違いで、
今でも多くの部下と共に悪事を働いている。
『シナリオ』
(ダッチを追え)
アメリカへ戻ったジョンは、連邦捜査局のあるブラックウォーターという町へ行き、
エドガーにビルを殺したから家族を返せと求めた。
だがエドガーは、ギャング団のボスのダッチがまだだと家族を返すのを拒否する。
そんな時、ダッチが近くの廃船に潜んでいるという情報屋からの情報が入り、
エドガーの部下が運転する車に乗って共に廃船へ向かう。
だが廃船には誰もおらず、不思議に思いながら廃船の中を進んでいくと、
一番奥に例の情報屋が縛られていた。
縄を解き、その情報屋が「これは罠だ!」と言うと、
それと同時に船の外から多数の襲撃者が雪崩れ込んできた。
必死の思いで情報屋を担いで逃げるジョンだった。
その後も、ブラックウォーターの銀行をダッチが自ら出向いて襲ったりと、
大胆不敵な犯行を繰り返すダッチ。
ダッチが間近に迫ってきているのに結局逃げられ殺せなかったジョンに、
エドガーは、元の仲間だから殺せないのかと嫌味を言ってくるのであった。
(学者様とインディアン)
ブラックウォーターの町で知り合ったハロルドとナスタスと共に
インディアンの住む山まで行くことになったジョン。
通り道の近くでおとなしくしている熊を大した意味もなく撃ち殺すハロルドに
多少の怒りを持ちながらインディアンと接触すると、
インディアンが発砲してきてナスタスは殺されてしまった。
実はインディアン達はダッチと組んでいたのだ。
ジョンとハロルドは慌てて逃げ出しブラックウォーターへ帰った。
その後ハロルドはダッチやインディアンに狙われているので故郷へ帰ると言うので、
駅まで護衛してやることにした。
住んでた部屋を囲まれて屋根伝いに逃げるという危険な方法で何とか町を出て
駅に到着したハロルドは、ジョンにお礼を言うと汽車で故郷へ帰って行った。
ハロルドのその後だが、数年後の新聞に、ハロルドが何かの建物の屋根に上って
「ワインを寄越せ!」と叫んで暴れたという記事が掲載されていた。
薬物の影響か、インディアンの襲撃のトラウマのせいか、
インディアンを野蛮人だと蔑んでいたハロルド自身が野蛮人となってしまったのだ。
(ダッチの最期)
ハロルドとナスタスの命がけの行動のおかげで
ダッチがインディアンと共に雪山の居住区に住んでいると知ったエドガーは、
居住区への大規模な攻撃をする事を決定した。もちろんジョンも参加する。
居住区ではダッチが遮蔽物に守られた機銃の台座に座り弾を乱射してくるが、
台座の近くのたいまつを打って機銃の台座に着火させて機銃を使えなくすると
ダッチは山の上へ逃げて行った。
ジョンはそれを追い、とうとう山の上の方の崖に追い詰める。
「俺は、俺たちは時代に負けたんだ。もう俺たちの居場所はどこにも無い…」
そう言い残すと、ダッチは崖から飛び降り自決した。
ダッチも当初は理想を掲げて義賊的ギャング団を結成したのだが、
時代が変わり世間に認められなくなった事で狂ってしまったのだろう。
(時代がどうとかの詳しい話は分かりません。
アメリカの歴史の知識が必要なのだと思います。)
ジョンは山を下りてダッチの死体の元へ行った。
そこへエドガーが来ると、拳銃を寄越せと言ってきた。
もしや、用済みになった俺を殺すつもりか?とジョンが思ったかは知らないが、
ジョンは少しだけ迷ってから拳銃を渡した。
するとエドガーは、ダッチの死体に一発発射してから銃を返す。
「この方が報告書のウケがいいんだ」
そう言ってから引き揚げていくエドガーだった。
そんな理由で元仲間の死体を撃たれた事に対し複雑な心境だったが、
自分や家族の為にも耐えるジョン。
ともかくこれで仲間は全員始末した。家族も返してもらえるはずだ…
(これ以上書くと2chのシステムに「やはりあなたは書き込みすぎたようです、バイバイさるさん」とか言われて
しばらく書き込みできなくなるので、ここまでにします。
明日あたりに本編のラストまでと、追加シナリオのアンデッドナイトメアを書きます)
【家族との日常編】
『登場人物』
(アビゲイル=マーストン)
ジョンの妻。以前のギャング団の仲間の一人だった。
ギャング団の一員なだけあって気が強くしっかりもの。
料理の腕はイマイチだが、食べられないほどではない。
(ジャック=マーストン)
ジョンとアビゲイルの間にできた一人息子。
牧場の仕事を手伝える位の体力はあるが、銃やナイフ、射撃や狩り等には不慣れ。
そのかわり勉学面に優れ、本を読むのが好きなようだ。
(おじさん)
マーストンの牧場に以前から住んでいる老人。
あまり真面目に牧場の仕事をしない怠け者。
ジョンやジャックの血縁上の叔父ではなく、
年代が上の男性という意味での「おじさん」なのだと思われる。
もちろんちゃんとした名前もあるはずだが、
日常の会話はもちろん墓にすら「おじさん」としか書かれず、本名は不明。
『シナリオ』
(家族の帰還)
エドガーに家族を牧場に送り届けたと聞き、牧場へ帰ることにしたジョン。
到着すると、既に妻アビゲイルはジョンへ振る舞うための料理を作っていた。
「いなかった間に料理学校に通ったのよ」なんて冗談を言いながら、
相変わらずの腕前で料理をするアビゲイル。傍らには息子ジャックもいる。
こうして、以前の家族生活に戻ることができた。
(牧場主としての仕事)
帰ってきて家族とともに一夜を過ごした次の日の朝、
一番最初にジョンがやった事は、おじさんに怒る事だった。
ジョンや家族がいない間の牧場の手入れを任せていたのに、
ロクに手入れがされていないのだ。
怒られてもあまり反省しないおじさんを尻目に、
牛の放牧や野生の馬の捕獲、穀物貯蔵庫の掃除などの牧場の仕事を、
ボニーの牧場を手伝った頃を懐かしみながらこなすジョンだった。
そんなある日、当のボニーから手紙が来たのをアビゲイルが見つけた。
「私は文字は読めないけど、女性から手紙が来たのは分かるわ。どういうこと?」
と冗談っぽく言うアビゲイルに対して
「お前の思ってるような間柄じゃないさ、牛を何頭か売ってくれという頼みの返事さ。
せっかくだから彼女の牧場まで一緒に来たらどうだ?きっと気に入るぞ」
と同じく冗談っぽく笑いながら言うジョン。
二人で牧場に行くとボニーが出迎えてくれて、
アビゲイルとボニーは打ち解けてすっかり仲良しになった。
(親子関係の難しさ)
息子のジャックは、牧場の仕事をしっかり手伝う働き者ではあるが、
それ以外ではあまり体を動かさず本を読むのが好きで内向的な様子を見て、
男らしさも持ってほしいと思ったジョンは
「本は面白いか?狩りも面白いぞ。一緒に出掛けようか」
と、親子で馬に乗って狩りへ出かける事にした。
近くの雪山へ行き凶暴ではない動物を見付けると、
まずジョンがお手本として一発で仕留め、その肉や皮を綺麗に死体から取る。
ジャックも慎重に狙ってから引き金を引いて見事に獲物を仕留め、
不慣れなうえに動物の解体を怖がってもいたが、それでもなんとかやり遂げる。
帰る途中に交易所に寄って肉と皮を売り払い、これで狩りの一連の流れは終了。
ジャックはとても喜び、また行きたいと言うので、
一人で勝手に行かず俺と二人で行くんだぞと注意するジョンだった。
だが数日後、ジャックは勝手に狩りに出かけてしまった。
しかも狙う相手はグリズリー。弾丸を数発直撃させても簡単には死なない強敵だ。
その事をおじさんから聞いたジョンは
「なぜそれを聞いて黙って行かせた!もしジャックに何かあってみろ、
グリズリーに襲われた方がマシな目にあわせてやるからな!」
と怒鳴ると、ジャックの馬の足跡を追っていった。
雪山の頂上へ行くと、ジャックはグリズリーに追い詰められている所だった。
ジョンは素早く銃をグリズリーに向け、急所へ向けて弾を連射して仕留めた。
「まったく、これからしばらくは牧場の外へ出してやらないからな!
…それにしても、なんでこんな危険な事をしたんだ?」
「僕が強くて役に立つって父さんに思ってもらえれば、
もうどこにも行かないと思ったんだ!」
ジャックは政府に捕えられてる間に、父親が元ギャングだと言われたり、
ジャックがまだ小さいころに普通に話していた元仲間を
お父さんが殺しに行ったと言われたりして、
お父さんが何を考えているのか分からなくなり、
また別の理由でどこかへ行ってしまうのを恐れていたのだ。
「お前がそんな事で悩む必要は無いんだよ、俺はずっとお前と一緒にいるよ」
こうして、危ない目にあったものの親子の溝は埋まっていった。
(日常の終わり)
ある日、ジョンが家から出て牧場の仕事をしようとしていると
おじさんが、呆然とした表情で双眼鏡を渡してきた。
望遠鏡を覗くと、見えたのは完全武装で近づいてくる多数のアメリカ兵。
アメリカ政府はジョンの改心を信じていないのか、
悪党を殺すため元悪党の手を借りたという汚点の証拠を消したいのだろう。
どちらにしろ、迫りくる兵士の任務がジョンを殺す事なのは明らかだ。
「アビゲイルとジャックを呼ぶんだ!」
そう叫ぶとジョンは銃を手に取った。
ジョン一家とおじさんはたった四人で、
地の利や連携を生かして果敢に兵士を倒していったが、あまりに多勢に無勢すぎた。
数に物を言わせた攻撃により、とうとうおじさんが致命傷を受けて死んでしまった。
この数を相手に勝つのは不可能だが
今なら兵士が一箇所に集中しているので脱出できそうだと考えた三人は、
馬に乗って脱出するために馬小屋へ入った。
「まずはアビゲイルとジャックが一頭の馬に乗って逃げるんだ。
俺はそれを見届けてから逃げる。俺は必ず逃げた後、お前たちを見つける。
だから俺のことは考えず、自分たちの安全だけを考えて逃げるんだ。
アビゲイル、ジャック…愛してるよ」
アビゲイルとジャックが馬に乗って馬小屋の裏口から脱出したのを見届けると、
ジョンは馬には乗らずに、馬小屋の表の出入り口へ向かった。
表の戸を少しだけ開けてみると、多数の兵士が銃を構えているのが見える。
今なら、さっきジョンが言ったように裏口から馬に乗って逃げて、
二人を追うことも出来るだろう。だがジョンはそうしなかった。
ここで逃げてもいつかは殺されると諦めたのか、
ここで殺されればアビゲイルとジャックは政府に追われないと思ったのだろう。
ジョンは表口の戸を大きく開けて外に出て、銃を構える兵士たちの前に立った。
そして自慢の抜き打ちで数人の兵士を倒したが、そこまでだった。
残りの兵士に銃を連射され体を穴だらけにされたジョンは、
あえなく崩れ落ち、死んだ。
ジョンが動かなくなった後、エドガーが兵士たちの後ろから出てくると、
葉巻に火をつけて、ニヤニヤしながら一服すると帰っていった。
兵士たちの指揮はもちろん、ジョンを殺すことを決定したのも彼だろう。
逃げていたアビゲイルとジャックは、牧場からの多数の銃声を聞き、
ジョンが心配になり牧場へ戻った。
そこには兵士は既におらず、ジョンの死体だけが残っていた。
二人は最愛の夫・父を失った事を悲しみ、
翌日、牧場の片隅にジョンとおじさんの墓を作った。
(そして3年後)
3年後、雨風にのために古ぼったくなっていたジョンの墓の隣に、
真新しいアビゲイルの墓が出来ていた。
ジョンを失ったショックもあるのだろう、流行病で亡くなったのだ。
その墓の前には、母をも失い天涯孤独となったジャックがいた。
成長したジャックは3年前とは違い、
ガンマンの風格を漂わせる一人前の男となっていた。
銃の腕前も今なら父にも引けを取らないだろう。
父の遺品のガンマンの服が良く似合っている。
父・母・おじさんの墓にお参りをしたジャックは、
とある目的のためにブラック・ウォーターへ向かった。
ブラックウォーターの連邦捜査局の近くで、
連邦捜査局の一員と思われるスーツ姿の男を見かけたジャックは声をかけた。
「すいません、エドガー=ロスという方をご存知ですか?お届け物があるのですが」
「ああ、あの人か。会ったことは無いが、凄い人だったらしいな!
聞いた話によると少し前に、沢山の勲章を貰って引退したそうだ。
今では川のほとりの家で静かに暮らしているそうだよ」
「そうですか、ありがとうございました」
一般市民の多くはジョンを使い捨てにしたことを知らず、
多くの悪党を相手に戦い市民を守った立派な人物だと思っているのだろう。
それどころかジョンの事を知っても、悪党はそんな扱いをしてもいいと思い、
悪党同士を殺しあわせる見事な方法だと手放しで称賛する人もいるかも知れない。
それにエドガー=ロスの無法者に対しての冷酷なやり方は
市民を守る思いの裏返しなのかも知れない。
だが、ジャックは今からやることを止めるつもりは無かった。
言われた通りの場所へ行くと、小さな家の外の庭の庭で老婆がくつろいでいた。
「すいません、エドガー=ロスさんのご家族の方ですか?
実はエドガーさん宛ての手紙を預かってまして」
「あらやだ!主人はもう引退したのに、政府は死ぬまで働かせる気!?」
でも、それをあなたに言っても仕方ないわね、ごめんなさいね。
主人なら、この川の向こう岸で狩りをしているわよ」
「ご丁寧にありがとうございます」
エドガーは妻にとって良き夫なのだろう。ジャックも家族の大切さ、愛しさは良く分かる。
それでも、行動を中止するつもりは無い。
川の向こうに行くと一人の男がいたが、エドガーでは無かった。
「すいません、エドガー=ロスさんがこのあたりにいると聞いたのですが」
「ああ、兄貴の事か。兄貴ならこのまま川を下って行った所にいるよ。
兄貴は気が短いから怒らせるなよ」
「はい、ありがとうございました」
ジャックはお礼を言うと、エドガーの元へと行った。
エドガーは、3年前の時のような高級そうなスーツではなく庶民的な服を着て、
のんきに鳥を撃っていた。
「すいません、エドガー=ロスさんですか?」「そうだが、誰だ?」
「…ジョン=マーストンを知っているな?」
「…あの時の子供か!?良く覚えているぞ。変な事を考えるんじゃない、とっとと帰れ!」
「嫌だ!逃げるものか!」
その時エドガーは鳥を撃つための散弾銃を手に持っていたため
とにかく殺そうとするだけならば簡単だったのかもしれないが、
男の流儀にならい、拳銃での決闘に応じた。
互いに腰の拳銃に手をかけ、合図とともに腰から抜いて数発撃つ。
銃声がやむと、エドガーの体は崩れ落ち、川の中へ沈んで行った。
それを確認したジャックは無表情のままその場を後にする。
心の中にあるのは喜びか、悲しみか、それとも虚無感か、
その表情から読み取ることはできない…
END
【アンデッド・ナイトメア編】
これはいわゆる追加シナリオです。
本編の説明ではまだ死なないはずの人物が死んでしまったりと
矛盾している所もありますが、パラレルワールド的なものと考えて
割り切っていただけると助かります。
『シナリオ』
これは、ジョンが牧場に帰ってからエドガーに殺されるまでの間に、
もしかしたらあったかもしれない物語。
ある日家で過ごしていると、おじさんの様子がおかしかった。
ウーとかアアーとか呻きながらよろよろと歩き、
いきなりアビゲイルに噛みついたのだ。
理性を失い家族を襲うおじさんをやむを得ず射殺すると、
今度はアビゲイルがさっきのおじさんみたいに理性を失い、
ジャックに噛みついた。するとジャックも同じく変になってしまった。
まだ西部開拓時代末期ゆえにゾンビというものを知らないジョンだったが、
家族がおかしくなり、それが伝染する事には気づいたジョンは、
二人を縛り上げて部屋に監禁して食料を置くと
「俺が治し方を探してくるまでおとなしくしてるんだぞ」
と言って旅に出た。
このゾンビ化現象はアメリカとメキシコの各地で起きており、
弾薬の需要が跳ね上がったり生産や運搬といった経済活動が崩壊したせいか
弾薬を購入できず困難な旅となったが、松明での火炎打撃攻撃や教会の聖水、
ディケンス謹製の、ゾンビの死体を弾丸とするラッパ銃やゾンビ寄せ薬、
リケッツが発案したゾンビ寄せ薬付きダイナマイト等を使って
各地のゾンビ騒ぎを解決しながら情報を集めていったジョンは、
最終的にレイエスのいる、メキシコ軍の本部だった建物に辿り着く。
そこではレイエスがゾンビとなって女性を襲っていたので
レイエスを撃ち殺すと、その女性が今回の騒ぎの原因を教えてくれた。
レイエスが地下遺跡から自らの威光のために仮面を持ち出したせいで
古代の封印が解かれてゾンビ現象が広まったという事らしい。
その女性に頼まれて地下遺跡へ行きゾンビの猛攻を退け、
最深部に仮面を元通りに安置する。
特に変わった事は起きないが、これでゾンビ騒ぎが納まるらしい。
女性はありがとうとお礼を言った後、いつの間にか姿を消していた。
彼女は古代遺跡を守る霊か何かだったのかも知れない。
ジョンが家に帰ると、アビゲイルとジャックは元に戻っていた。
こうしてジョンは平和を取り戻すことができたのだ。
だがその平和も長くは続かなかった。
数日後、墓荒らしのセスが地下遺跡へ忍び込み、あの仮面を盗んでしまい、
そのせいで再びアメリカ・メキシコ全土にゾンビが溢れる事になった。
(ちなみにセスから仮面を取り戻す事はできません。
シナリオクリア後もゾンビが存在し続けたままゲームを続けられる事の
理由づけみたいなものです)
それからさらに数日後、ジョンは手作りの墓の下で眠っていた。
パラレルワールド的な様子を見せたこの世界でも、
エドガーによって殺されたことには変わりないのだろう。
当然ながら墓も、その下で眠るジョンも、微動だにせずに静寂を保っている…
と思いきや、いきなり墓の下からジョンが地面を突き破って地上に出てきた!
そう、彼もまたゾンビとなったのだ。
だが、ただのゾンビではない。教会でもらった聖水を一緒に埋葬されたせいか、
人の心を保ったままゾンビとなったのだ。
ジョンが時折発するうめき声やよろめいた動作はゾンビそのものだが、
銃を使いこなしたり馬に乗ったりする知性のある行動を取れるので
人間にゾンビだからと攻撃されることは無いはずだ。
ジョンは平和を取り戻して安心して眠るためにも、
戦いの中へ自ら身を投じるのであった…
END
以上です。例によってここでは紹介しなかったサブシナリオも沢山あり、
西部劇時代ならではの世界観をたっぷりと味わえます。
スレ建てさんもバイオさんもRDRさんも乙
なんだけどバイオ6wikiにクリスとジェイク編あるけどこれは…
レッドデッド乙!
相変わらず洋ゲーはDQNだらけだなあ
30 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/07(水) 23:02:27.01 ID:NoufebQm0
新スレ建て乙です
今回から真ルートを投稿します
ワイツとヴァルモンが命を落とした
トリンガーはロデリックを賞賛しつつ去っていった
失意のアシュレイはラーパスへ戻る
ブルーマントルは彼を責めずその出生の秘密を語る
アシュレイはグッドウッド3世の実子でシャルルは双子の兄だったのだ
掟により殺されるところを母マチルダの訴えによりモルデンの子として育てることになった
シャルル亡き今王家の血を受け継ぐのはアシュレイ一人
意気込むアシュレイはブルーマントルから、
アポイナ山に住む大賢者エルパランスに会えと言われる
7章 大賢者エルパランス
ゲネスの真実とその背後の謎の力を知るため報告の為にカストールへ向かわせたスタンリーを除き
一行はアポイナ山へ向かう
しかし奇妙な霧と謎の鎧の騎士パウルスの一団、幻想騎士団に囲まれてしまう
倒しても倒しても現れる騎士達、そこにスタンリーとアシュレイらの旧友、ジェシカが駆けつける
ジェシカから騎士はさまよえる霊で癒しのアイテムで倒せる伝えられ、
エミリアが父ブルーマントルから託された水晶の光で浄化させる
パウルスらは安息の地へ向かった、そしてエルパランスが姿を見せる
エルパランスはゲネスを操る者のことを語る
その名はマグダフ、彼はエルパランスの弟子だったが
ある時ギアランの杖を持ち出し姿をくらませたのだ
ギアランの心臓の欠片、闇のグラセウムをはめ込んだギアランの杖はマグダフの手に渡れば
国一つを簡単に奪う程の力を発揮すると言う
その力に対抗するためにはグヴィンの肺、光のグラセウムを有する武器、もしくは未知なるグラセウムを有する武器が必要となる
エルパランスもその在処は知らないがジェシカの知り合いのグラセウムの研究者がイーティアに居るとの事
イーティアへ向かうことにする一行、エルパランスは最後にアシュレイに自分の背負うものを忘れず、
決してくじけてはいけないと言った。
支援
32 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/07(水) 23:17:04.36 ID:NoufebQm0
8章 グラセウムのありか
イーティアに到着した一行、しかしイーティアはゲネスの支配下にあった
例のジェシカの知り合い、ニコラスもゲネスの配下に連れ去られていた
そんな中、ルシッドという男が追われていた
彼はスタンリーの武術仲間でイーティアの役人だったがゲネスの施政官、コランタンに反抗し
仲間の役人一同と反乱を計画していたが失敗し仲間はほとんど捕らえられてしまった
ルシッドはアシュレイに助力を要請する
受け入れた一行は仲間が捕らえられた地下牢へ向かうがブランが防犯の罠にかかってしまい
コランタン達に迫られるも正攻法で返り討ちにする
敗れたコランタンは突如現れた少女に殺される
アシュレイは少女、ステラを説得するが聞き入れてもらえなかった
助けたニコラスからグラセウムのことをいろいろと教えられ彼とルシッドを加え
伝説のグラセウムがあるとされる山間の鍾乳洞へ向かう
9章 最初の挫折
鍾乳洞へたどり着いた一行、しかしトリンガーに尾行されていてその部下トルボラの部隊を差し向けられる
トルボラを退けるも彼はトリンガーに殺され現れたステラに洞窟のグラセウムを奪われる
トリンガーは彼女からグラセウムを受け取りここで闘って死ねと言い捨て逃亡した
一行は敗ったステラを殺すことなく別の方法をさがすことにする
見逃されたステラはどことなく去っていった
今回はここまでです
【クリス編】 CHAPTER 1
2013年6月29日、東欧某国。
男が、酒に溺れていた。年齢は中年か。隆々とした体躯と体中に残った傷跡。まさに歴戦の勇士の体であった。
そんな男が、明らかに荒れた様子で呑んでいた。暗く、そして危険な空気を漂わせて。
客は誰も近づかない。店の雰囲気も暗くなっていた。店も客も、明らかに迷惑していたが、男はそれでも酒を呑んでいた。
ついには、バーテンの女性に絡み、客の一人と乱闘を始めた。男は荒れに荒れて、落ちるところまで落ちていた。
青年が、男の乱暴を止めた。近寄りがたい雰囲気で呑んでいた男の隣にわざわざ座ってステーキを食べていた青年だ。
彼は【ピアーズ・ニヴァンス】と名乗り、男に【クリス・レッドフィールド】と呼びかける。
ピアーズは、クリスのことを半年間も探し回って、ようやく見つけ出したのだという。
だが、クリスにはピアーズと面識がなかった。いや、思い出せなかった。彼は半年前に記憶喪失に陥っていたのだ。
ピアーズは携帯端末を取り出し、写真を見せた。彼らが半年前に共に戦った任務の写真だった。
ほかにも、たくさんの男たちが彼らのチームだった。ピアーズは端末で仲間たちの写真を表示し、クリスに突きつける。
「事実から目を背けることは許されない、あんたは過去と向かい合うべきだ。
見ろ、見るんだ! みんなあんたにすべてを託して死んでいった仲間だ! そうやって目を背けて、なかったことにする気かよ!」
ピアーズの熱弁もむなしく、クリスはなにも思い出せない。しかし、ひとつだけ、クリスの頭を刺激するものがあった。
ピアーズのジャケットの肩に縫い付けられた、【B.S.A.A.】のエンブレム。
「そうだ。あんたの帰るべきところだ。みんなが待ってる。あんたを迎えに来たんだ、隊長」
ピアーズはそう言った。ほかにも数人の男たちが、クリスの傍に集まってきた。彼らは、クリスを慕う部下たちだった。
(俺は何から逃げていた? その答えを知らなければ、永遠に前に進めない……。)
記憶は相変わらず蘇らない。だがクリスは、この男たちの隊長として、再び戦場に立つことにした。
そこに、自分の失われた記憶が、自分の人生の意味があると信じて……。
翌6月30日。中国、偉葉(ワイイプ)。生物兵器【ジュアヴォ】を用いたテロ事件が発生。B.S.A.A.が鎮圧に向かう。
テロ組織は、国連職員数名を拉致し、とある雑居ビルに監禁しているらしい。その救出が、彼らの任務だ。
クリスは、アルファチームのリーダーとして戦うことになった。その隣には、ピアーズが従っている。
到着したクリスらを真っ先に出迎えたのは、カメラマンとリポーターだった。それらを押しのけて、クリスらは進む。
奇妙な仮面(京劇に使うものだろうか?)を被ったテロリストと遭遇。なんと、頭に銃弾を受けても活動している。
「ジュアヴォと遭遇! イドニア内戦時と同じ特徴を確認した!」
ピアーズがH.Q.(ヘッド・クォーター=本部)に報告するのが聞こえた。
ジュアヴォとは、人間同様の思考能力と武器活用などの応用力があるB.O.W.だ。さらに変異する性質も秘めている。
彼らは人に見えるが、もう人ではない。無抵抗の市民にも容赦がない、恐るべきバイオ兵器へと堕ちてしまった存在だ。
ジュアヴォは武装していた。ロケットランチャーを取り出して、B.S.A.A.のヘリを墜落させる者までいた。
それらと戦うクリス。記憶はまだなくとも、身体で覚えた戦いのカンは鈍っていないらしく、快進撃を続ける。
別チームの一人が、ジュアヴォに首を絞められているのに遭遇。ピアーズは細く息を吐いて、狙いを定めた。
見事、ジュアヴォの肘関節に命中。ピアーズは狙撃を最も得意としており、その腕は天才的である。
するとそのジュアヴォの腕が、急激に変異を始める。これが、ガナードやマジニと決定的に異なる特徴だ。
驚異的な再生能力により、ダメージをきっかけとしてより怪物的でより強力な特徴を備えた個体へと変異を遂げるのだ。
敵の反撃によって、部下の隊員が一人死亡した。その姿を見て、クリスの記憶の断片がフラッシュバックする。
一瞬、それに気をとられたクリスだが、ピアーズに肩を叩かれて我に返った。考えにふける時間はない。
クリスは任務に集中し直し、素早くチームに指示を出す。迷いはなく、内容も的確だ。
目標地点の雑居ビルにたどり着いた。だがチームの消耗が激しい。突入前に、他チームの到着を待つことにする。
ワラワラと湧いてくるジュアヴォたちを殲滅し、無事合流を果たしてビル内に突入した。
H.Q.の指示に従い、7Fへ。下半身全体が変異し、まるでクモかゴキブリのように走り回るジュアヴォが登場、
人質をがっちり抱きかかえてあっちこっちに逃げ回る。人質を傷つけないよう注意しつつ攻撃、救出に成功。
続いては1F。人質周辺の敵を一気になぎ倒し、安全を確保。……したと思った次の瞬間。
人質の背後に突然ジュアヴォが登場、刃物で人質の喉を切り裂こうとしている。
脳内物質による錯覚か、クリスには周辺の風景がスローモーションに見えた。狙いを定め、ジュアヴォを撃ち抜く。
他チームのメンバーからも続々と人質救出の連絡が入る。どうやら全員の救出に成功したようだ。
あとは脱出するだけだ。すべてのメンバーが脱出したら、汚染拡大を防ぐため、このビルは爆撃される。
だがあと一歩で脱出というところでビルが崩れ、クリスとピアーズだけが中に取り残されてしまった。
H.Q.に急いで連絡を取るが、もう爆撃は始まってしまった、とのこと。
「マズいな 仲間の爆撃で殉職なんてゴメンだぜ」
3Fまで戻り、バルコニーから外へ飛び出した。次の瞬間、ミサイルが着弾し、爆発。間一髪だった。
爆発と崩落が収まってから、クリスらは雑居ビルの跡地を確認しに向かった。
残骸の中には、ジュアヴォたちの成れの果てと思われる、黒粘土の人形のような物体がゴロゴロしていた。
その“サナギ”をみて、フラッシュバックと頭痛に襲われるクリス。半年前の記憶が、蘇る……。
36 :
ゲーム好き名無しさん:2012/11/09(金) 12:36:28.37 ID:LkMlojea0
>>28 ごめんそれ俺です
前スレ265ね
規制でどうにもならんのでWikiに直書きしといたら
こっちにもう書かれちゃってたっていう……
なんでまあこっち気づいた時点で半分がた行っちゃってたんで
取り敢えず最後まで書いといた
後は煮るなと焼くなとお好きに
っていうか機種変して初めて携帯で書きこもうとして知ったけど
規制関係なしに書き込み自体できないのな、これ……
前回は規制で書き込めなかったので
ちゃんとエピローグまで投下します
野球をする以上、ここまで戦ってきた仲間とライバルの想いを裏切ることはできない。
敵がいなくなっても魔球が投げられなくてもずっと一緒と説得する主人公に、
紗矢香は自分のいないところでヒカルと仲良くしていること、自分をのけ者にして
ドリームマシンを壊し「カタストロフ」を阻止しようとしたことも全部知っていると告げた。
主人公は紗矢香を危険な目に遭わせないようにシズヤから止められていたと弁解するが、
紗矢香は自分を置いてどこかに行ってしまうんだと涙ぐむ。
自分と主人公が一緒にいられる世界を望む紗矢香は、主人公に試合を負けるよう超能力をかけた。
事象の可能性を変える超能力に主人公はやる気やガッツのみならず特殊能力も剥奪され、絶不調に陥ってしまう。
(やる気・ガッツが0、ノビ×・キレ×・寸前×・スロースターター・センス×など多数のマイナス特殊能力を取得)
主人公はずっと一緒にいながら紗矢香の本心に気づいてやれなかったことを悔い、
しかしやっぱり野球で負けるわけにはいかないと奮起し、最後の試合に臨んだ。
試合は一対一の攻防を続けたが、気力が根こそぎ奪われ魔球を投げられない
主人公にボラックホールズは容赦なく打ち込み、点差を広げていく。
打線も、相手投手の170Km/hの豪速球とLv7ナックルに翻弄され、三振と凡打の山を積み重ねる。
そして試合は最終回を迎え、フィンチーズは絶体絶命の危機に立たされてしまう。
主人公は最後の力を振り絞り、世界のため、紗矢香のために最後のイニングへ臨んだ――
・バッドED
ブラックホールズに勝利し、具現化の消失で主人公たちの魔球が失われた。
ショックを受けた紗矢香は主人公のもとを去り、夢の世界へと閉じこもった。
紗矢香は夢の世界で主人公と一緒に怪物と戦う日々を過ごしていたが、
現実世界で眠り続ける彼女は時折笑い、苦しみ、涙を流していた。
主人公はせめて夢の中の自分が紗矢香を守ってくれるよう、祈ることしかできなかった。
・ノーマルED
ブラックホールズに敗北してしまい、具現化が世界に固定されてしまった。
そして月日は流れ、世界中に怪物が出没するようになり、
主人公と紗矢香は魔球と超能力で怪物を退治し、街のヒーローになっていた。
自身の望みが叶ったこの世界の現状に紗矢香は「これで本当によかったの?」と戸惑っていた。
・トゥルーED
激しい戦いの末、ブラックホールズに勝利したフィンチーズ。
その影響で世界中の具現化現象が急速に衰退していく。
一方、レッドとの戦いに敗れたジオットは「カタストロフ」が終わったことを悟り、自暴自棄になる。
レッドから、「カタストロフ」崩壊の原因は人々がこの出来事をリアルと感じていなかったことを指摘した。
元の日常を期待して、モニターに映る出来事を他人事のように感じ取る。
たとえ怪物が暴れようが宇宙人が舞い降りようが、自分たちの世界とは別世界での出来事。
そんな無情な現実が空想を打ち消したのであった。
無理矢理引き上げられたマナは「カタストロフ」の崩壊により急低下し、当分「カタストロフ」は訪れないだろう。
レッドはそう告げて立ち去り、一人残されたジオットの前に異空間への穴が出現する。
ジオットはその穴に誘われるように身を投じた。
グラウンドでは具現化の消失により、ブラックホールズの面々はブラックホールへ消え去さろうとしていた。
しかし紗矢香は主人公が試合に勝ってしまった事実を認めようとせず、球場の外へ飛び出した。
慌てて追いかけようとする主人公だったが、突然全身に激しい痛みが襲いかかる。
具現化が消え魔球を失った反動で主人公たち魔球使いは激痛に苦しみ、悶えていた。
シズヤの力で何とか痛みが治まった主人公は紗矢香を追いかけ、これまで隠してきた事情を説明し、誤解を解かせる。
全てを知った紗矢香は、主人公に試合を負けて欲しかった理由を打ち明けた。
最近紗矢香の父親があまり家にいることがなく、あまりキャッチボールもしなくなった。
やがて家に帰ってくることも少なくなり、母親は必ず帰ってくると信じていたが、
まだ幼い紗矢香には理解できず一人寂しい思いをしていた。
そんなところ、公園で主人公に出会い、魔球を通じて仲良くなった。
だが一緒に過ごしていくにつれ、主人公を父親の姿と重ね合わせ、いずれ主人公も
自分のもとを去っていくだろうと思い込んでしまい、今回の行動へ至った。
紗矢香は自分のわがままで主人公の思いを踏み躙ったことを謝り、主人公は紗矢香を許してあげた。
全てが解決し、一件落着となったところでシズヤは、ある人物を触媒に具現化によって生まれた存在であることを明かした。
シズヤは主人公と紗矢香を利用し、具現化を世界に固定しようと企て姿を現したと語るが、主人公たちは
今回の事態を引き起こしてしまった彼女なりの罪滅ぼしであることを看破していた。
二人にあっさり見抜かれたシズヤは主人公たちと過ごした日々を感謝し、静かに消え去った。
「二度とシズヤさんには会えないの?」と紗矢香は主人公に尋ねると「自分たちがずっと願えばまた会える」と返し、
再会の時を胸に秘め、二人は日本へ帰った。
月日は流れ、主人公は火星への宇宙飛行の訓練を受けにアメリカへ旅立つことになった。
「カタストロフ」の後、行方をくらましたジオットが「カタストロフ」と平行に推し進めていた計画であり、
主人公はその火星ロケットの搭乗者に選ばれた。
湯田はもう一度考え直してくれと説得したが、火星に行くなら今しかないという主人公の答えは変わらず、
山田と落田から主人公が帰ってくるまで新たな特訓メニューを作ろうと宥めた。
外に出た主人公はヒカルとの待ち合わせ場所へ向かい、久々の再会を果たした。
あれからジャジメントは解体され、未だ混乱の残る世界を収めるため、ヒカルたちヒーローはその活動に追われていた。
ヒカルは主人公たちとの一年間の思い出を振り返る中、主人公はもう一度野球をやろうと誘ったが、
それは普通の子がやるべきと断られる。
いつも地球のどこかでキミを見守っていると去ろうとしたヒカルに主人公は失われたはずの「魔球」を投じた。
火星から帰ったら直接返してくれよと主人公はヒカルに約束し、去っていった。
それから主人公のもとに紗矢香がやってきた。
紗矢香も主人公と一緒に火星ロケットに搭乗することになったのだ。
父親は反対していたが五十鈴とその友人(浅井漣。12の彼女候補)に説得され、最終的に折れたようだ。
主人公と紗矢香はお互いの喜びを胸に抱き合った。
しばらく地球を離れることになるが――宇宙に飛び立っても自分たちはずっと一緒だ。
数年後、火星に到着した主人公と紗矢香は地球に向けて帰還しようとしていた。
火星で様々な実験を行っているが、もちろん甲子園に向けて野球の練習も怠っていない。
地球に帰れば主人公は高校生、紗矢香は中学生になる。
これから二人の関係は変わるかもしれない。
でも主人公と紗矢香が一緒にいることは、この先もずっと変わらないだろう――
完
捕捉
・五十鈴の夫とピンクの彼氏
おそらく10の主人公・12の主人公のこと。
どちらも二股疑惑が浮上している(10主人公は和那と不倫、12主人公はクリスマスでピンク以外の女と一緒)。
・ジオットの行方
異空間に飲み込まれた先で裏サクセスの札侍編の世界へ流れ着き、
裏サクセス恒例の悪役カメダ(表サクセスの亀田にあらず)のガンダーロボの次元移動装置を掌握し、
別の世界へ移動できなくなったカメダに引導を渡す。
・シズヤの正体と本当の目的
紗矢香の願い・主人公の魔球・「過去に願いを叶えてきた者」を触媒に
生まれた存在で、作中の行動は全て紗矢香の願いを叶えるためのものだった。
「11」に登場したシズヤと瓜二つだが、別個体である。
・外藤の『あいつ』の発言
初代主人公(1・3)のこと。
「3」の定期イベントで再会するので死亡したのは「5」以降の時期だと思われる。
トツゲキ甲子園では極亜久高校のキャプテンとして存在が明かされている。
・14の主人公の両親
外藤の発言やミーナと大神の調査とリセット座談会での会話内容から
初代主人公と唐沢ヒナコ(3の彼女候補)であることを仄めかされているが、
明確な描写が少ないため、結局のところは謎。
・デリックのコーチ
パワプロシリーズでお馴染みの猪狩進。今回は名前のみの登場。
パワポケではスポーツドクターの道を歩み、現在はデリックの専属コーチを務めている。
デリックの投球フォームは進がプロペラ団に改造された姿・野球マスクのトルネード投法のもの。
・荒井三兄弟とアルベルト
いつものように登場。
荒井三兄弟は毎度の如く主人公宅に押しかけ、メガネ達と対面。その後自分探しの旅に出た。
アルベルトは1〜14・ダッシュを通して唯一のレギュラーとなり、30年にも渡る骨折を克服。今作を以って引退。
・没シナリオ
リセット座談会で「1」のビルの倒壊事故に巻き込まれ入院していた主人公が目を覚まし、魔球をはじめ、
タイムマシンやサイボーグ、プロペラ団に至るすべての出来事が夢オチだったというシナリオが開発中に存在していたことが語られる。
しかし、完結作でこのオチはあんまりとの理由で没になった。
42 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/11(日) 19:58:40.63 ID:+MYysdX70
真ルートの続きを投下します
10章 殺し屋ステラ
ケラソスへ向かう一行、通行許可書を持たないため山道から向かう
女でも鍛えているエミリア、ジェシカは平気だがテスには辛かったようで
彼女は高熱を出してしまい看病のために休息していたところにトリンガーの声が聞こえてくる
彼は戻ってきたステラから盗んだグラセウムを取り戻そうとしていた
悪いようにはしないと言うトリンガーだがステラは信じない
アシュレイ達はテスと彼女を看病するスタンリーを除きステラの元へ向かう
木を切り倒し川の向こうへ渡りトリンガーらと闘い打ち倒した
トリンガー「飼い犬に手をかまれるとはこのことか・・・・くっ!!」
ステラは助けてくれたアシュレイにトリンガーの元から盗んだあの鍾乳洞のグラセウムと
伝説の武器、グヴィンの剣を渡して眠りにつく
一行は彼女を仲間に加え先を急ぐ
11章 中立国ケラソス
ケラソスへたどり着いた一行は部隊を分割し少数で忍び込み残りは日没を待ち入るという策をとる
まずアシュレイがミシリア、フロロ、サックス、ブランと共に入り込んだが
フロロがティトーという少年に弟子にしてくれとせがまれる
彼を連れ戻そうとするその父して商人のマーリオだがそこにデミアンという兵士に難癖をつけられる
それにティトーが楯突きアシュレイ達を巻き込んでの戦闘になってしまう
打ち負かされ逃亡するデミアン
アシュレイはマーリオからケラソスは王ロイシュナー公の側近ドーラとその妹ドリーが城に入ってから
おかしくなってしまったと知らされ、彼の納める荷にまぎれ城に入り込むことにする
43 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/11(日) 20:09:37.64 ID:+MYysdX70
12章 疑惑の姉妹
ケラソス城へ入り込んだ一行
しかしドリーに見つかってしまい、
入国許可書と彼女の配下だったデミアンが密告した前回の戦闘の件により投獄されてしまう
牢に放り込まれたアシュレイらの前にケラソス軍であるセドリックが現れ、彼らを牢から逃がす
セドリックはドーラとドリーはケラソスをゲネスへ売り払おうとしていると言う
アシュレイは彼が計画するクーデターに協力することにした
マグダフの側近ゲーリングがケラソス城を訪れ奴とドーラ、ドリーに言われるままゲネスとの同盟を結ぼうとするロイシュナー
そこに駆けつけるセドリックだが隠れていたゲネスの兵に囲まれる
潜んでいたアシュレイは助けようとするもデミアンの部隊に阻まれてしまう
そこにスタンリーがステラの手引きで駆けつけ形勢逆転、
ゲーリングは逃亡しドーラ、ドリー、デミアンは一行に敗れ去った
ドリー「どうして、私たちが・・・・マグダフ様・・・」
ドーラ「クククッ、エルヴァンディアの残党なんぞに敗れた私が悔しいっー!!」
正気に戻ったロイシュナーだがすでにゲネスの軍勢はケラソスへの侵攻を始めていた
アシュレイ達は迎撃へ向かう
13章 ケラソス攻防戦
ケラソスを攻略せんとするゲネス海兵隊、その将アルガントはゲーリングに四天王の座を約束され意気込むが、
アシュレイ達とロイシュナー率いるケラソス軍は協力し彼を返り討ちにする
アルガント「四天王になれず、命が尽きるとはクク・・・」
ロイシュナーはエルヴァンディアと同盟を結ぶことを決める
セドリックはケラソスを救った恩を返すために一行に同行することに、
一行はロイシュナーの情報から次の目的地をグヴィンとギアランの闘った地、ジュメ島にし
そこに向かうため港町ハイタイドを目指す
14章 一兵士の心
アルガントの敗北を知らされたマグダフは力をつけているアシュレイ達を疎ましさを感じる だがゲーリングは既に次の刺客を放っていた
その頃、アシュレイ達は川辺で休息を取っていたそんな中流されてきた少女ルネを助ける彼女はルシッドから弓の教えを受けた少女だったのだ
その直後、川が氾濫し動きを封じられたところをシーワードという男に襲撃される
シーワードは元はエルヴァンディアの兵士で平和を求めていたと言う
彼はゲーリングにアシュレイを殺せば平和は訪れると吹き込まれていて闘いを挑むが返り討ちにあう
シーワード「敗れたか・・・どうやら、オレもここまでのようだ・・・
「残念ながら神はお前たちに味方したらしい・・・」
「最後に一言だけ言わせてもらう・・・どうか、オレのような心を持った兵士だけはもう産まない世にしてくれ・・・」
「頼んだぞ・・・」
アシュレイはシーワードのような純粋な兵士までも手駒にしてしまう
マグダフの力に戦慄を覚える
44 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/11(日) 20:14:38.45 ID:+MYysdX70
15章 四天王タイロン
シーワードの敗北を知らされたマグダフはとうとう四天王の投入を決断する
タイロン「ゲネス軍北部方面司令官タイロンただ今到着した」
ハーキュリー「南部方面司令官ハーキュリー」
デスティーア「西部方面司令官デスティーアだ」
ドロイゼン「ゲネス軍東部方面司令官ドロイゼン」
まずはタイロンがアシュレイの討伐へ向かう
ハイタイドの平原での接戦の末一行はタイロンを下す
タイロン「オレ様がやられるだと・・・宴の準備は整っているというのに・・・」
勝ったもののアシュレイ達は四天王の力に恐怖を感じていた
今回はここまでです
まとめになかったようなので2001年の発売GBCソフト「水木しげるの新・妖怪伝」いくますね
このゲームは妖怪のカードで戦う、実在のカードゲーム「新・妖怪伝」をゲーム化したもの
ストーリーモードでは、ちょっとしたストーリーに沿いながらカードバトルをすることができる
主人公は普通の少年で、水木しげるといえば鬼太郎だが、彼もチョイ役で登場する
カードのルールは話にほぼ関与しないうえに、
専門用語がやや難解(カードゲームはそういうものだが)なので割愛します
主な登場人物
主人公・・・デフォルトネームなし。「僕」もしくは「主人公」で表記。
のんのんばあ・・・主人公の街に住むお婆さん。
妖魔・・・人間を嫌う謎の人物。
あきら・・・カードゲームに詳しい人物。
おおっ、苦しいぞぉ――!
忌まわしきにっくき人間と妖怪どもめ――!
まずは人間を地獄に落とせ――!
そうだ我ら「妖魔」の復活のときは近い――!
いま生み出すときがきたぁ
樹海の地中から這い上がってきた、謎の人物。
抵抗する番人を蹴散らし、祠(ほこら)を破壊して中から何かを奪い去っていった。
お役目様「どうしたんじゃ、いったい何事じゃ!」
番人「うかつでした、「妖魔の札」を奪われました。」
お役目様「なんと、それはいったい…もしや! これは、報告せねば。」
【1年後・・・僕の家】
最近、地震が多い気がすると会話をする主人公と父親。
父親は冗談めいて妖怪の仕業かもしれないぞと言う。
僕「お父さん、妖怪ってほんとうにいるの?」
父「昔、おじいさんに聞いたよ。富士山の下には、悪い妖怪たちがいるんだって」
しかし、妖怪たちはもう今はいないかもしれないのだと言う。
主人公が理由を聞くと、人間が自然を減らしたことで妖怪たちの住む場所が減っていると言った。
僕「かわいそうだね」
父「そうだね、誰かが言ってたけど、見つけたら保護しなきゃってね。」
主人公は父親にねだって、最近流行しているカードゲーム「新妖怪伝」を買ってもらった。
喜んで友達の家に行く主人公。お父さんは主人公が出ていった扉を見て、
父「ご先祖様の血かな。」
とつぶやいた。
主人公は友達であるけんじの家に遊びに行き、初めてのカードバトルをする。
勝つと、新しいカードとバトルについてのアドバイスをくれる。
【のんのんばあ】
ある日、主人公は神社で一目小僧を見かけた。驚いて声を上げると、小僧はすぐに消えてしまった。
主人公は慌てて近所のおばあさん、のんのんばあの家に行く。
(この街の舞台が島根県周辺であることや、のんのんばあから、主人公のモデルが誰なの察しが付く)
ばあ「どうしたんじゃ慌てて」
僕「山のお社で僕、妖怪を見たんだ!」
ばあ「ほお! お社で見たのかい? どんな妖怪だった?」
僕「えーと、目が一つで小坊主さんみたいだった。」
のんのんばあは、今度お社で妖怪を見たら動かずにいてごらんと言う。
主人公が再び山の上の社へ向かうと、一目小僧が現れた。
のんのんばあの言うとおり、主人公がジッとしていると、小僧が近寄ってきた。
小僧「あっ、やっぱりこの子の匂いだ。」
僕「えっ、な なんなの? ・・・・・」
小僧「やっと見つけた。おとうに教わった匂いとおんなじだ」
僕「にんにくの臭いかな?」
小僧は主人公に古びたカードを渡した。
小僧「今度はわしら妖怪は、何もしねえし、できねえ。お前たち、人間のせいだからよ。
でもよ、わしらが受けた恩を忘れるわけにもいかねえからな。だから、それ渡した。
この世界は人間だけのものじゃないこと、忘れるなよ」
そう言って一目小僧は消えてしまった。
主人公はのんのんばあの家へ戻り、渡されたカードを見せた。
ばあ「これはカードではなく、札(ふだ)というものじゃよ。この札のことを知りたいかい?
いろんな場所へ行って、色んな人に聞いてご覧。誰か何か知ってる人がいるかもしれないからね。」
僕「のんのんばあは、知らないの?」
ばあ「・・・・・さあねえ。」
僕「わかった! 頑張って、他の街でも調べてみるよ。」
ばあ「また何かあったらおいで」
のんのんばあの家を出て行く主人公。その後を見て、のんのんばあはつぶやいた。
ばあ「これもさだめなのかねぇ・・・」
【ふくおか】
まずは福岡のカードショップへ行く主人公。
カードショップのデュエルルームでは、新妖怪伝のプレイヤー達が集っている。
デュエルルームで勝つと、カードマニア「おたくろう」の情報を知ることが出来る。
早速その人を紹介してもらい、家に尋ねることになった。
おたくろうの家は、机の上にカードが撒き散らされ、壁にはゲームのポスターが何枚も貼られている典型的なオタクの家だった。
おたく「やあ、きみか。じろうくんから聞いているけど、“強い”らしいねぇ。何か聞きたいそうだけどその前に、一勝負どうかね」
おたくろうとカードバトルに勝つと、おふだの情報を教えて貰える。
関西にいるある人物が、こういったおふだに詳しいらしい。
【福岡ドーム】
福岡ドームに向かうと、怪しい人影が。おふだについて尋ねようと近づいてみると、無視される。
めげずに声をかけると、
??「なんだ、しつこい人間だな! 人間はすべてゴミなんだよ!」
などと言う。出会い頭にこんなことを言う人がいたらまずは関わらないようにするのが普通の反応だが、主人公はそのへんのメンタルが強いらしい。
僕「ちょっと聞きたいんだけど・・・」
??「ふん、俺様の目的か? 俺様の名前は「妖魔」!」
僕「いやそうじゃ・・・」
妖魔「まあいい、いまカードとやらを試しているところだ。バトルしてやる! 「霊力」が低すぎるやつから、取れるまでもないけどな」
僕「れっ、れいりょくって??? そ、それに、突然言われても・・・」
妖魔「貴様など、問題にならん!」
バトルに勝つと、妖魔は「ふん、生意気な人間め・・・覚えていろ!」と捨てぜりふを残して立ち去った。
次の街、「おおさか」に行けるようになる。
【おおさか】
主人公はおふだに詳しい人物を探して、大阪へ向かった。
大阪のカードショップのデュエルルーム全員に勝った瞬間、どこから噂を聞きつけたのか、その人は現れた。
あきら「聞いたで聞いたでぇぇぇ! 強い奴は、誰やぁ。」
主人公は見てもらいたいものがあるといって、あきらにおふだを見せた。
あきら「こっ、これは・・・」
僕「なにか知っていますか?」
あきら「よーし、男の勝負やー。うちへおいでなぁ」
そうしてあきらは行ってしまった。
デュエルルームの人に住所を教えてもらい、あきらの家に向かう。
一人暮らしらしい男性の家、猫を1匹飼っているらしい。
あきら「やあ、さっきは失礼した」
主人公がふだのことを教えて欲しいというと、その前にカードバトルをしろという。
あきら「君がその札の持ち主にふさわしいかどうかを見なければならないからね。どうするんだい?」
バトルに勝つと、主人公の話を聞いてくれる。
一目小僧の話を聞くと、あきらが反応した。
あきら「!? 君のご先祖に「まさむね」という名前を聞いたことはあるかい?」
僕「うん、あるよ」(プレイヤーにとっては初耳である)
あきら「そうか、そういうことなのか! ことを急がなければいけないかもしれない・・・。」
そして、君についてきて欲しいところがあると言い、主人公は戸惑いながらついていった。
【まふうしゅうそうほんざん】
(ゲームではひらがな表記なので、確かではないが、おそらく魔封宗 総本山)
何やら和風の神聖な建物に連れ込まれた主人公。
あきらは、そこで一年前にあったことを話した。
あきら「一年前、恐山である札が盗まれてね。その昔、妖魔一族の封印によってできたものなのだ。それを使って、妖魔一族が復活しようとしているらしい」
その復活を阻止するために必要なのが、主人公の持つふだ、「退魔封印札」らしい。
話によると、これはただの札ではなくこれそのものが妖怪なのだそうだ。
主人公は祭壇の部屋で、おばあさん・・・魔封宗のお役目様、しずか様と面会する。
しずか「あなたからは、かすかに「まさむね」と同じ霊力を感じます。懐かしいですね・・・」
しずかは、退魔封印札の由来を話した。
その昔、人間に悪いことをする一目一族がいました。それは人間の妖怪の掟を破るものでした。
魔封宗は、一つ目一族を退魔すべく、追い詰めました。退魔とは、すべての消滅と地獄への道を意味します。追い詰められた一つ目一族は観念しました。でもそのとき、一族には多くの子供の一つ目たちもいました。
一つ目一族が掟を破ったのには、理由がありました。人間が、自然を減らしたことで、住む場所を失ったからでした。
しかし、掟を破ることは本来、許されないことです。まさむねは子供の妖怪である一つ目小僧を見て言いました。
「そなたたちが悪いのではない。我ら人間が悪いのだ。」
そう言って一つ目一族の罪を許してしまったのです。まさむねは魔封宗の掟を破ってしまいました。まさむねは霊力を封じられそして、ここを追放されたのです。人間に恩を感じ、自らの罪を悔いた一目一族は子どもたちと一部の者を残して、退魔封印札となりました。
その札は、そういった事情があるのです。だからまさむねの子孫である、あなたに渡されたのでしょう・・・。
僕「この札が妖怪だなんて・・・」
しずか「今、妖魔一族たちが復活しようとしています。」
僕「他の妖怪たちは何もしてくれないのですか?」
しずか「今の妖怪たちは、あのときの一つ目一族と同じで、人間など、滅びてもよいのだと思われています。
ですから、私達人間だけで何とかしなくてはならないのです。そのために、退魔封印札が必要となるのです。」
僕「わかりました。僕は何をすればいいのでしょう?」
しずか「妖魔一族の化身が人間になりすましているようです。それを、探しだしてください。そして、そこにいるあきらに連絡してくださいね。お願いしましたよ。」
僕「わかりました」
【霊力】
主人公がデュエルルームに向かうと、そこにいた人々の様子がおかしい。
話を聞こうとすると、「今なんか力抜けてるから、話でけへんわ」としか言わない。
主人公は急いであきらの家に向かい、デュエルルームのことを話した。
あきら「何やて! あれから調べたんや。どうやらこのカードは、勝つごとに相手の霊力を奪うみたいや。」
僕「それで、デュエルルームの人たちは・・・」
あきら「一度霊力を取られても、すぐに回復するから大丈夫や。霊力を集めている奴は、妖魔一族や! 集めた霊力を起爆剤に封印を解くつもりなんや。
とにかく、そいつを早く見つけて何とかせなあかん! まだ大阪にいるかもしれへんから、探してみてくれへんか?」
僕「わかりました」
通天閣に行ってみると、観光双眼鏡を覗いている妖魔がいた。意外とかわいいやつだ。
妖魔「くくっ、ここから見ると人間も大したことないなっ」
僕「おっ、おい! お前は、何を企んでいる! 妖怪だってことはしってるんだ!」
妖魔「ほほぅ、俺様の正体を知っているのか。お前・・・只者じゃねえな!」
一歩身を引き、おふだを取り出す。
僕「僕には退魔封印札があるんだっ!」
妖魔「何だっ、それは! 何を持っていようがお前なんぞ、怖くないぜっ!
そのうち人間はまとめてぼろぼろにしてやるからそれまで待ってろ! そこをどけ!」
主人公を突き飛ばして、妖魔は出ていった。
僕「なっ、なんで・・・」
気落ちしながら、あきらの家の家に戻る主人公。
あきら「大丈夫か?」
僕「大丈夫ですけど、この札何も起きなかった」
あきら「全くこの札は何も力を出さなかったんかいな」
僕「全く何も。何か掛け声とかがいるんでしょうか? たとえばマンガでいう「合体!」みたいな合言葉みたいな・・・」
あきら「そうやな、しずか様にもう一度聞いてみようか」
魔封宗総本山にて。
しずか「そうでしたか、それはすまないことをしましたね。説明が足らず。
その退魔封印札は一度しか、力を発揮しません。その札を使う人間の霊力が必要になります。
今のあなたはまだまだその霊力が足りません。」
僕「では、僕も妖魔と同じように霊力を人間から集めろと」
しずか「そうですね。相手の人に影響はないはずです。少し元気を分けてもらうようなものですからね」
僕「わかりました、妖魔を探しながら霊力を集めてみます」
いちど恐山へ行くと良いと言われ、主人公は恐山に向かった。
【恐山】
荒れた道に、無数の地蔵と、風車。聞こえるのは風の音だけ。
僕「ここが恐山かぁ。地獄の一丁目って感じだね」
祠のような入り口を発見し、入ってみる。
僕「こんなところに、こんな場所があるなんて」
奥へ進むと、祠の前に2人の番人が並んでいた。
番人「ここは子供の来るところではない! すぐに立ち去りなさい」
番人「立ち去らねば、痛い目にあうぞ」
僕「どうしても妖怪札のことが聞きたいのです」
番人「なに、妖怪札だと! ますます怪しい。」
そこへ老人が現れた。
お役目様「何じゃ騒々しい。また、鬼蜘蛛でもきたか? ん? ひょっとして例の子供かな?」
僕「はい、ここにくるように言われましたので」
お役目様「話は聞いておる。妖怪札のことじゃな」
僕「はい」
お役目様「妖怪札はその昔悪しき妖魔たちが暴れた時じゃ。魔封宗と、良い妖怪たちとで協力し、戦った。
そして、霊峰・富士の地下深くに閉じ込めたのじゃ。その時に封印してできたのが妖怪札というわけじゃ。
もし、妖怪札の封印が解ければ、妖魔は復活する。その札が人間の姿をした妖魔に奪われてしもうた。
ここのほこらの結界が、なぜ役に立たなかったのかも分からぬ。さて、今度はお主の知っておることを聞かせてくれぬか。」
主人公はこれまであったことを話した。
お役目様「なるほど、人間の霊力を集め、それを利用するんじゃな」
僕「はい」
お役目様「しかし、奪われた妖怪札はどのようにしてそのカードとやらに・・・」
僕「そうですね、調べてみる必要があるかもしれません。ありがとうございました」
お役目様「気をつけていきなされ」
新たなマップ「とうきょう」へ行けるようになった。
【とうきょう】
東京のカードショップに行き、店員から新妖怪伝を制作している会社名「やのわん」を教えてもらう。
株式会社やのわんへ行ってみるが、誰もいない。
ショップに戻り、デュエルルームで情報を集める。新妖怪伝を元にしたゲームソフトが開発中で、
その制作がプライムシステムという話を聞き、会社を尋ねることにした。
【プライムシステム】
普通のオフィスに何人か社員さんが働いていた。
社員の人に、やのわんに誰もいなかったことを伝えた。
社員「まさか! ちゃんとした会社だからそんなことないと思うけど・・・。誰に会いたいの?」
僕「新妖怪伝を作った人に会いたいのですが・・・」
社員「じゃ、チュンさんか。連絡してあげるよ。けど、彼少し変なんだ。
何かにとりつかれているみたいな感じでさ、会社の中でもウワサになっているほどなんだ。」
僕「いつからなんですか?」
社員「ちょうど新妖怪伝を作り出した頃からみたいなんだ」
再びやのわんへ向かう。呼びかけると、奥からふくよかな男性が出てきた。
チュンさん「僕だけど、何か用?」
僕「社員さんから、連絡来てませんか?」
チュンさん「ああっ、君か、連絡のあった人って。僕が新妖怪伝を作ったチュンです。よろしく」
僕「はじめまして、少し聞きたいことがあるんですが、聞いていいですか?」
チュンさん「取材かなんかかな? 話せることならいいよ」
僕「新妖怪伝を作るきっかけとなったのは何なんですか?」
チュンさん「きっかけねぇ、なんだったかな・・・」
僕「鬼蜘蛛とか妖魔とか知りませんか?」
チュンさん「・・・・? ・・・・!
うっ、ううっ、わっ、わからない。何も言えない・・・。
頭が痛い、すまない。今日は帰ってくれないか・・・」
【ようかいはかせ】
仕方がないのでショップのデュエルルームに戻って探索をする。
そこには我らが鬼太郎がいた。
鬼太郎「君から妖力の気配! 一体全体?」
僕「実は・・・」
チュンのことを鬼太郎に話した。
鬼太郎「なるほど、それはただごとじゃないね。妖力や霊力のことをよく知っている人がいるんだ。
その人なら何かわかるかもしれないけど・・・君にどれだけの霊力があるかでその人を紹介してあげよう。」
僕「バトルをする」
鬼太郎「妖怪アンテナびんびんで行くぞ!」なんだそのセリフ
鬼太郎「君なら安心して、その人に紹介できるよ。その人は妖怪博士と言うんだ。
色々と妖怪のことを知っている人なんだ。今の時間なら関東タワーにいると思うから行ってご覧。」
【関東タワー】
関東タワーには、窓から風景を見つめている壮年の男性がいた。
僕「すいません、妖怪博士ですか?」
博士「久しぶりにその名前で呼ばれるの。いかにもわしが妖怪博士じゃ。」
僕「少し、お話聞いてもいいですか?」
博士「いいじゃろ、どんな話かな?」
主人公はいままでのことをすべて話した。
博士「なるほどの、人間もいよいよ終わりになるのか。それも仕方ないわ」
僕「そうしないためにも・・・」
博士「今まで人間たちは妖怪たちに酷いことをしてきたんじゃ。自然を壊し住む場所を追いやったんじゃからの。
一日も早く、保護してやらんと。じゃがそのチュンとやらは妖怪に操られているのかもしれぬ。何か刺激を与えると思いだすかもしれんな」
僕「刺激・・・」
博士「敗北感などを与えると心に隙ができたりする」
僕「敗北感・・・!? カードゲームで、勝てば・・・」
博士「なにかわかったのなら、ことを急ぎなさい。妖怪たちによろしくな」
【やのわん】
主人公は再び株式会社やのわんへ向かった。
チュンさん「また君か。君と話すると、頭が痛くなるんだ。悪いけど、帰ってくれないか!」
話はいいから、カードバトルをして欲しいと提案する。
チュンは製作者である自分が負けるわけがないから、それくらいならいいと承諾した。
バトルに勝つと、チュンは頭を抑えだした。
チュンさん「まっ、まさか!? うっ、また頭が割れそうだ。」
僕「今だっ! チュンさん この新妖怪伝はどうして作ったんですか?」
チュンさん「わっ、わから、あいつ・が・・変な・札を・持ってきて・・・
霊力を集めるから言うとおりにしろって・・・ううっ」
僕「集めた霊力をどこで使うかわかりますか?」
チュン「わ、わからない」
僕「妖魔はどこから来たか、知ってますか?」
チュンさん「ふっ、富士の樹海にある、古い神社・・・ああっ・・・」
チュンは部屋の奥へ行ってしまった。
僕「奴は富士の樹海から・・・あきらさんに知らせないと!」
主人公は大阪へ行き、あきらの家を訪ねた。
あきら「そうか、妖魔はチュンさんを利用してカードを作らせたのか。」
僕「流行りのカードゲームを使って人間の霊力を集める」
あきら「実は、北海道で妖魔を見たという連絡が入ったんや。悪いけど、行ってみてくれへんか」
僕「えっ! 北海道まで・・・わかりました」
主人公の交通費はどうなっているのか気になる。
「さっぽろ」に行けるようになった。
続きは数時間か後に投稿します〜
【さっぽろ】
札幌の大通り公園を探索していると、奇妙な話をする老人と出会う。
時計台で雪女を見かけたというのだ。主人公は詳しく聞かせてほしいといった。
老人「あれは確か、ある日の朝、散歩に出かけた時じゃった。たまたま、札幌の時計台の前を通りかかった時じゃった。」
・・・
時計台の屋根で震えている雪女。
雪女「お、おのれ人間! よくも騙しおって。我を騙し、「氷の水晶」を奪い取りおって!」
その下には、妖魔が水晶を持って立っている。
妖魔「おっと、無理に動かないほうがいいよ。」
雪女「人間のくせに奇妙な術を使いよって・・・お、覚えておくがいい
この世界を凍りづけにしてやる」
妖魔「どうぞ、ご自由に。そうなるのを高いとこで、見物してるよ。」
雪女「おのれ・・・人間めぇぇぇぇ!」
雪女を残し、妖魔はどこかへ行ってしまった。
雪女「にっくき人間め! 氷の世界に閉じ込めてくれるわっ!」
・・・
老人「わしは、見たんじゃ! まもなくこの札幌も終わりじゃ。
雪女の怒りを受けて、氷の中に閉じ込められてしまうのじゃ」
僕「その話をしていた人はどこかに行くと言ってませんでしたか?」
老人「そういえば、高いところから見物するとか言っておったの」
僕「高いところ・・・あそこかな? 以前もそうだったし。おじいさん、ありがとう」
老人「お前さん、この世を救ってくれるのかい?」
【テレビ塔】
高いところ・・・テレビ塔の窓辺に、また観光双眼鏡を覗いている妖魔が立っていた。
僕「探したぞっ! 妖魔!」
妖魔「んっ、何だまたおまえか」
僕「お前の好きにはさせないからなっ!」
妖魔にカードバトルを挑み、勝つ。
妖魔「れっ霊力が、俺の霊力が! くそ、覚えていろ! いつか必ず人間どもを滅ぼしてやる!」
妖魔は何かを落として走り去った。
僕「ああっ、これは! 雪女の氷の水晶」
時計台へ急ぐ主人公。
【時計台】
時計台はさきほどとはうって変わって、雪で真っ白な姿になっていた。
屋根の上に雪女がいた。
僕「雪女さん、話を聞いてください」
雪女「お前はわれが見えるのか? ならば、あやつの仲間じゃな!?」
僕「いいえ、違います。あなたに返したいものがあって、氷の水晶です。」
主人公は氷の水晶を差し出した。雪女は水晶を受け取った。
雪女「おおっ、まさしく氷の水晶じゃ。 どういうことじゃ!?」
僕「氷の水晶を奪ったのは人間の姿をした妖怪・・・妖魔一族なのです。」
雪女「まことか!」
僕「はい、その妖魔からそれを取り返してきました。」
雪女「お前は一体・・・」
これまでの話をすべて雪女に話した。
雪女「そうかい、そんなことに・・・。・・・すまなかった。人間に罪はなかったの。
人間もまだまだ捨てたものではないのかもしれん。いつか役に立とう」
雪女は消えてしまった。
僕「何とかなった。あきらさんに報告しておこう。」
主人公は時計台を後にした。
あきらの家にて。
あきら「北海道ではたいへんやったなぁーそんなことになるとは・・・」
僕「でも妖怪が人間のことをどう思っているかが、わかった気がします。」
あきら「せやな、今回のことも人間が悪くて、起きてしまったことやし」
僕「そうですね」
あきら「今のところ、妖魔はどこで何しているか、わからんしな。
けど、強い対戦者を求めてるのは確かやと思う。そのうち新妖怪伝の全国大会もあるやろうし。」
僕「全国大会は妖魔にとって絶好の場所ですね」
あきら「そやな。ところで、急で悪いけど、名古屋行ってくれへんか?」
僕「名古屋?」
あきら「名古屋にもカードの強い奴がいて、たしか、名前は・・・忘れた。なんや、食べもんみたいな名前やった気がするわ。そいつ、妖魔のことなにか知ってるかもしれへんからな」
僕「わかりました。」
あきら「大変やけど、頼むわ」
「なごや」へ行けるようになった。
【なごや】
カードショップのデュエルルームで情報を集める主人公。
そこで、「さぬき」という人物の名前を聞く。
僕「食べ物の名前って、さぬきさんのことかな?」
どこにいる人なのか聞くと、「きしめんが好きだからきっと、きしめん屋にいる」だそうだ。
きしめん屋に向かう主人公。
僕「あのー、すいません」
店長「へい、いらっしゃい! 何にしましょう」
僕「えっ、あっ、きしめんをひとつ」
店長「あいよっ、すぐできるからね。 へい! お待ち!」
僕「ズズッ、ズズズ・・・おいしいや。さすが、名古屋のきしめんですね。」
店長「そうだろう! 気持ちを込めて作っているからね。」
僕「あっ!? いや、すいません、ここにさぬきさんって人は来ましたか?」
店長「へっ? 来るも何も、そこできしめん食べてる人だよ。」
店内できしめんを食べている、サラリーマン風のおっさんに声をかける。
僕「すいません、さぬきさんですか?」
さぬき「!? ・・・そうだけど、なにかようかい?」
僕「いえ、実はさぬきさんが新妖怪伝に強いって聞きまして。」
さぬき「ほほう、で、僕と勝負でもしたいのかな? だけど、簡単には勝てないよ。僕のデッキにはね。
よし、先にデュエルルームに行ってるから、きしめん食べてからおいで。」
食べ終わったさぬきはさっさと店を出ていってしまった。
店長「いつもああなんだよなぁ、きしめん食べたらカードなんだ。あの人は。強いって評判だから、頑張りな!
前祝いに今日のきしめんはただにしておくよ。頑張ってきな!」
太っ腹な店長に感謝した。
ショップへ。
さぬき「おっ、きたね。どうだい、きしめんは? 旨いだろ!! お腹も膨れたし、しようか?
君が勝ったら、名古屋一だ」
主人公はバトルに勝った。
さぬき「君にきしめんを食べられたのが、まずかったかな・・・まぁ、勝負は勝負だ。
君は礼儀正しかったからね。あいつはしてなかった。」
僕「あいつ?」
さぬき「ああっ、いきなりきてカードゲームでバトルさせろって、来た奴がいてね。」
僕「ひょっとして、その人の名前妖魔っていいませんでしたか?」
さぬき「うーん、確か、そんな名前だったかな。」
僕「どこに行きましたか?」
さぬき「さあ、まだ名古屋のどこかにいるんじゃないの?」
僕「あ、ありがとうございました」
さぬき「また、カードゲームしに来てくれよ。きしめん食べて待ってるからなっ」
【名古屋城】
名古屋城を探索していると、名古屋名物・金のしゃちほこを見ている妖魔を発見した。
僕「妖魔、今度は逃さないぞ!」
妖魔「人間ってのは、つくづくお金にこだわる妖怪だね。俺達のほうがよっぽど、良い世界を作れるぜ」
僕「そんなことはないよ、人間だって良い人はいっぱいいるんだから。」
妖魔「まぁ、いい。今度カードゲームの全国大会を開いてやる。それが最後のお遊びだっ。そして、妖魔一族の復活さ!」
僕「妖魔、またチュンさんを利用したな」
妖魔「あの男には、まだ利用価値があるからね。出る出ないはお前の勝手だから、好きにしなっ。」
新妖怪伝の全国大会は東京の関東ドームで行われる。
主人公は急いで東京へ向かった。
【関東ドーム】
関東ドームで大会の受付を済ませ、会場に入る。
第一回戦で戦うのは、地元の友だち。
そして二回戦では、福岡で出会ったオタクのおたくろう。
三回戦では鬼太郎とバトルし、主人公は大会を順調に勝ち進んでいく。
僕「お父さん、どこかで見てるかなぁ」
会場に放送が入る。
『ピンポンパンポン! 予選が全て終了しました。
三回戦を勝ち抜かれた方は、チャンピオンホールまでお越しください』
大仰なバトルテーブルの一方に立つ主人公。
対する相手は、まだ来ていない。
司会者「レディース・エンド・ジェントルメン! いよいよ、新妖怪伝の日本一が決定するよ!
勝ち残った二人の少年。勝つのはどっちだぁぁぁぁ!
・・・・・・・・・あれ? もう一人の少年は? もう始めないといけないのですが・・・」
チャンピオンホールに、姿を見せずに声だけが響いた。
妖魔「フッフッフッ、愚かな人間どもよ 我が目的は果たした。いよいよ我ら妖魔一族の復活の時が来た!
恐怖と絶望の中で苦しむがいい。ハッハッハッ!」
司会者「なっ、なんだぁー???」
混乱するチャンピオンホールに、あきらが駆けつけた。
あきら「大変だっ、妖魔はもう、この会場にはいない。」
僕「じゃ、妖魔はもう・・・」
あきら「ああっ、あの場所へ行ったのかもしれない。すぐに追いかけてくれ。魔封宗の方々に連絡するから。」
僕「わかりました」
急いで会場を出ていく主人公。
【富士樹海】
茂みに囲まれた暗い一本道を進む主人公。
奥へ進むと、崩れた鳥居の奥に妖魔が立っていた。
妖魔「よくもこんなところまで追いかけてきたものだっ。どうしてそんなにまで人間のためにする必要があるのだ」
僕「僕も人間だからさっ!」
妖魔「じゃ、その人間は、今まで何をしてきた。この世界のどこかでいつも戦争や人同士のいじめがあったり、自然を壊し、他の生き物の命を平気で奪ってきたくせに。
我ら妖魔一族を悪く言うが、お前達人間こそ・・・俺たち以上の、妖怪じゃないのか?」
僕「・・・・・・・・・
確かに僕達人間は、化物に見えるかもしれない。戦争もなくならないし、友達をいじめたりもしている・・・
でも、いつか・・・
すべての生き物が幸せになるように、諦めてはいけないんだ
だから、だから、今君たちに負けるわけには行かないよ」
妖魔「何を今更。もう遅い・・・」
鳥居の奥の建物へ進んでいく妖魔。後を追う主人公。
床に不思議な紋様と、巨大な封の字が描かれた、その部屋自体が祭壇のような場所。
部屋の一番奥の壁は破壊されており、穴の向こうで怪しげな橙色の光がうっすら、ゆっくりと明滅している。
妖魔はその壁に向かっている。
妖魔「おおっ、我らが妖魔一族たちよ。忌々しい結界を破る時が来ましたぞっ。」
駆けつけた主人公が言う。
僕「おい、待て! お前にはやり残したことがあるぞ!」
妖魔「!?」
振り返る妖魔。
僕「やり残したこと? なんだそれは!」
僕「この僕と全国大会での決着をつけていないぞ!」
妖魔「何を今更、そんなことはもう、どうでもいいことだ。」
僕「嘘だね、本当は決着を付けたいはずだよ。そして、感じているはずだよ。カードゲームの楽しさってやつを。」
妖魔「何を! お前一人叩きのめすことぐらい、簡単なことだっ! 何が楽しいだ。つまらん。」
僕「じゃ、決着をつけよう! それからでも遅くはないだろ?」
妖魔が詰め寄る。
妖魔「つくづく人間は愚かだな。いいだろう、ならばお前の望みを叶えてやろう。この世で最後のカードバトルをなっ!」
妖魔の容貌がみるみるうちに崩れていき、妖魔は正体である醜い鬼蜘蛛に姿を変えた。
ラストバトル開始。
バトルに勝利すると、妖魔は地面に膝をつく。
妖魔「なっ、何故だぁ――! たかがこんな人間ごときに、何故負ける」
僕「カードゲームはドキドキワクワクして、人と楽しんでするものさ。カードゲームを心から好きなら、負けても、相手を恨まないよ。
だから、強くもなれる。ただカードを利用した、お前には負けないさっ」
妖魔「くっ、クソ! 俺だって・・・本当は・・・」
妖魔は手を天に掲げた。
破裂音とともに、部屋で激しい光が明滅する。
妖魔「ええいっ! 今こそ復活の時だぁ――!!!」
カードゲームが面白いだと、何が面白いだ・・・何が楽しいだっ そんなもの・・・」
突然、主人公の懐から退魔封印札が飛び出した。
妖魔「なっ、何だそれは!?」
崩れた壁の穴からも、恐ろしい声が聞こえる。
妖魔一族「再び、我らを封印するのか! そうはさせん!」
穴から激しい稲妻が走り、主人公に襲いかかる。
僕「うわっ――!!」
しかし、氷の水晶が主人公の前に現れて、稲妻を受け止めた。
僕「ゆっ、雪女さん?」
水晶は砕け散ってしまった。
僕「大切な水晶が・・・」
雪女「さぁ、早く封印を!」
僕「はっ、はい。」
主人公が「退魔封印」と叫ぶと、退魔封印札が空中にビタリと張り付かれたように硬直し、激しい光が部屋を包んだ。
妖魔「おおっ、封印されてたまるかぁー! まだやりたいことがあ・・・」
妖魔一族「我らの復活を邪魔し、再び閉じ込めおって! 面白くなし! だがいずれ、この結界がなくなるときもこよう。
お前たち人間の悪い心が広がっていくだろうからなぁ。それは止まらないぞぉ。それが人間だ。ふっはっはっはっ」
妖魔「また、ヤミの中か・・・ちっ
カードゲームなんて面白くなかったぜ・・・」
言い残して、妖魔は消えた。
塞がれた壁に近づく主人公。
僕「妖魔、君も人間だったらよかったのに・・・
妖魔・・・・」
決戦を終えた主人公のもとに、しずかとあきらが駆けつける。
あきら「おおっ、やったか。妖魔一族の復活を防げたようやな。」
僕「彼は「鬼蜘蛛」ではなく、僕のライバル「妖魔」でした。」
しずか「よくやりましたね。ご苦労様です。あなたは今回のことで、多くのことを学んだようですね。」
僕「はい。人同士のふれあいの大切さと、楽しく遊ぶことです。憎しみからは何も生まれないこと。」
しずか「そうですね、人間の憎しみや恨みの心がなくならない限り。いつか妖魔一族を復活させてしまうことになるでしょう。」
そのとき、天から油すましが降りてきた。
油すまし「人間たちよ、よくやった。あっぱれである。退魔封印札は勤めを果たし、我らが世界に戻った。
そなたのような、人間がいる限り共に暮らせる日が来るやもしれぬ。
この日を忘れることなく、そのカードで遊ぶがよい。」
僕「はい」
しずか「やがて、すべての生き物が仲良く暮らせる日がくるとよいですね」
僕「そのためにはもっと人間が、頑張らないといけないですね」
しずか「「命を大切」に出来る心とね。」
ここでスタッフロール。
ED曲とともに、再び全国各地の知り合いの元を訪ねていく主人公の映像が映し出される。
最後は、主人公の街のお社で、あの時の一目小僧と主人公が仲良く並んでいる。
おわり
ちょっとしたストーリーモードとか言いつつ20レス越えてしまいました
最後に出てきた「油すまし」ってのは、分かる人には分かるかもしれませんが妖怪の一種です
なぜ彼が妖怪代表のような顔で出てきたのかは自分にもわかりません
結構マイナーなゲームらしく、ここに知ってる人が1人でもいれば嬉しい
バトルは慣れるのに時間がかかるが、それなりに面白いので妖怪好きの人はぜひー
乙
そのゲームは知らないが、油すましだけは知ってる
乙でした
油すましは人気キャラだよね
他作家の作品でも引用されてるくらい
そうなくても妖怪の出てくる漫画は妖怪デザインが(c)水木なことがよくあるが
ルイージマンション、まだ?
希望以来だけど、無理?
日本語でおk
>>68訳:
『(前にリクもしくは予約があったけど)
ルイージマンションのストーリーは未投稿ですか?
他の方の投下が無いなら私が投稿したいのですが、
私が勝手に投稿してはダメですか?』
【クリス編】 CHAPTER 2
半年前、2012年12月24日。東欧、イドニア共和国。
クリスは、B.S.A.A.アルファチーム隊長として、バイオ兵器を用いている反政府ゲリラたちの鎮圧に来ていた。
複雑な内政事情により内戦が絶えないこの国は、まさにテロ組織が隠れ潜むのにぴったりの土地である。
部下の一人が、殉職した。敵の情報を持ち帰ってくるのに無茶をしたらしい。
「B.S.A.A.の使命は、バイオテロを根絶することだ。俺たちは捨て駒じゃない」
「大切なのはおまえたちが生き残り、同志を増やしていくことだ。ここにいるひとりひとりが希望だ」
クリスとピアーズは、部下たちにそう語った。
部下が命を賭けて入手した情報を確認した。反政府ゲリラたちは新型のB.O.W.ジュアヴォを用いているらしい。
ゲリラがそれを開発したわけがないだろうから、その背後に何らかのバイオテロ組織がいることは明白だ。
気を引き締めて任務にかかるよう、クリスは発破をかけた。
落ち着かない様子の部下に、クリスは声をかけた。彼の名は【フィン】。今回が初陣らしい。
「いいかフィン、俺たちは家族だ。家族を信じろ」 クリスは、フィンの肩を叩いて微笑んだ。
移動中、さっそく敵部隊と遭遇。すぐさま市街戦に突入した。
思い思いの服装と武器を手にしたゲリラたちとしばらく戦ううちに、ピアーズがあることに気づいた。
「弾を少しも恐れちゃいない…… 普通じゃないですよ、こいつら!」
クリスも同じことを感じていた。一見普通の人間に見えるが、どこかが違う。これがジュアヴォか。
作戦通りに着実に進んでいくアルファチーム。その道中に、驚異的な巨体のB.O.W.が登場した。
頭は建物の屋根よりさらに高く、その手足は大型トラックがミニカーに見えるほどに大きい。
現地の言葉で「巨人」を意味する【オグロマン】という名のB.O.W.であった。
「規格外もいいところだ! 新種のオンパレードだな!」
巨体にふさわしいタフさで、しとめ切れず逃げられる。そのついでに道を崩されて、遠回りを強いられた。
「あんな新種、報告されてませんよ!」「新しく投入されたんだろう」
ピアーズの疑問に、クリスが答える。どう考えても、ただの反政府ゲリラではない。
さらに進んでいく。が、B.S.A.A.の装甲車が地雷を踏んで走行不能になってしまった。
対戦車地雷まで出てくると、テロというよりもはや戦争だ。戦いはどんどん激しくなっていく。
徒歩で進んでいくが、ルート上で列車が横転している。……そう都合よく? 明らかに、足止めするワナ。
案の定、ジュアヴォたちがワラワラと湧いてくる。工兵フィンに爆破準備させ、他の隊員たちで応戦した。
線路沿いに進んでいくと、鉄橋に到着。ブラヴォーチームの負傷兵が1名、橋に取り残されているのが見えた。
さらに奥には、ぱっと見は旧型だが相当改造されているらしい戦車。さらに奥はバリケードで封鎖されている。
ブラヴォーチームと合流、正面と側面の二手に別れて攻略することにした。
狙撃の名手であるピアーズは側面部隊のほうが向いているだろう。クリスはそちらへピアーズを送った。
フィンが先行、クリスもそれを追う。だが、足を踏み入れたとたん、橋が爆破された。
崩れそうな橋にしがみつき、這い登るクリス。フィンに引き上げてもらって、なんとか命拾いした。
戦車とまともに遣り合っては勝ち目はない。ピアーズになにか有効な目標はないか聞いてみる。
彼はタンクローリーを発見し、狙撃。爆破、炎上。戦車と周辺のジュアヴォは巻き込まれて灰になった。
クリスとピアーズは合流し、橋の上部を確保。しかし敵はさらに増援を送ってくる。
フィンに負傷兵の様子を聞くが、足をやられていて動けないらしい。
「隊長! 私たちにはかまわず、先に行ってください!」
「部下を見捨てて逃げるような真似はしないさ、ここで待っててやる、引きずってでも連れて来い!」
ワラワラとわいてくるジュアヴォを必死に防ぐが、倒しても倒してもキリがない。装甲砲台まで出てきた。
だがフィンも新人ながらなかなか骨がある。負傷者を担いで、クリスらの下へしっかり合流した。
その彼に、橋を爆破するよう指示するクリス。フィンは絶妙なタイミングで爆破し、装甲砲台を下へ落とした。
これで追われる危険は大きく減少した。クリスらはやっと橋から撤収した。
負傷者をブラヴォーチームに任せて、アルファは作戦を継続することに。すると、予期せぬ客と遭遇した。
まだ若い男女の二人連れで、女性のほうが「合衆国エージェント、【シェリー・バーキン】」と名乗った。
「シェリー? ラクーン・シティ事件の? クレアから聞いている。妹が世話になっているな」
クリスは、初対面ながらも縁深い相手との出会いに、顔を綻ばせた。
「クリス、後ろのヤツは反政府ゲリラです」 ピアーズが目ざとく見つけ、クリスに報告した。
シェリーは慌てて、彼は故あって自分が保護した人物で、生粋のゲリラではなく傭兵である、と弁護する。
だが青年、「カネ次第で怪物とだって隊列組むぜ」と不謹慎な冗談を吐き、ピアーズはそれにカチンと来る。
一触即発になったが、喧嘩が始まる前に、ゲリラとの戦闘が始まった。
上空に謎のヘリが登場し、それがぶら下げていたB.O.W.を投下したのだ。超巨大な怪物、オグロマンである。
「安全なところへ下がっていろ!」
「いいえ、戦わせて! もう……守られる立場は卒業したの!」
クリスの心配をよそに、シェリーは協力することを提案。クリスもそれを快く受け入れた。
B.S.A.A.エコーチームが増援に駆けつけているが、敵組織の高射砲が邪魔でヘリが近づくことができない。
B.O.W.の相手をしながら高射砲を破壊する、二面作戦が必要になる。
工兵であるフィンが、高射砲に爆薬を仕掛ける。その間、クリスらは援護に徹した。
オグロマンを撃破するが、2体目が登場。さっき逃がしたヤツだ。
時間が経ったからか、むき出しだった背中の弱点が中に引っ込んでしまい、金属のパーツがちょこんと見えるだけになっている。
ある程度ダメージを与えた後、ビルの屋上から背中へと飛び移り、力任せに引き抜く。ヘリからの爆撃で、怪物は絶命した。
無事エコーと合流できた。クリスはヘリコプター部隊に、シェリーらを本国へ連れて帰るように指示を出した。
歩み去ろうとする青年……【ジェイク・ミューラー】に、クリスが声をかけた。「……どこかで会ったか?」
ジェイクは一瞬ためらってから、減らず口を叩いた。「B.S.A.A.のアホ面どもの見分けなんかつくか」
「テメェ、いい加減に!」ピアーズが激高するが、クリスが止めた。
「逃がしてよかったんですか? あいつら傭兵にやられた仲間だってたくさんいるんですよ!」
アツくなってクリスにつっかかるピアーズ。だがクリスは冷静にそれをなだめた。
「俺たちは戦争に来たんじゃない。B.S.A.A.の使命はバイオテロと戦うことだ。それを忘れるな」
シェリーらと別れ、アルファチームは目標であった庁舎内部へ突入した。
敵の大部隊がいるかと思いきや、誰もいない。代わりに、人型の奇妙なオブジェが立ち並んでいた。
「これ… ヒトですか?」
「生体反応アリだ、まるで“サナギ”だな」
不気味な展開に戸惑いながらも、B.S.A.A.隊員は調査を進める。
部隊を分けて探索を進めるよう指示するクリス。ピアーズとフィンとで、奥を調べることにする。
すると、生存者らしき人影が見えたので、追う。青いドレスに整った黒の短髪という、場違いな格好の女性に見えた。
オフィスらしき部屋に着いた。それを見計らったように、そこにあった“サナギ”が、突如変異を遂げた。
甲殻類のような体表に身を包んだ重量級B.O.W.【】である。非常にタフで、排除するのは骨が折れた。
庁舎奥へと進む。そこには、大量のクスリのアンプルが散らばっていた。
「【C−ウィルス】……反政府ゲリラはそう呼んでいたわ」
アンプルに気をとられた3人の隙を着くように、女性が話し掛けてきた。青いドレス、黒の短髪のアジア人女性。
「【エイダ・ウォン】。ここの職員よ、捕まっていたの。……保護してもらえないのかしら?」
銃を突き付けられた女性は、余裕ある態度を崩さずにそう言った。クリスらは当然、それだけでは疑いは解かない。
女性は薄く笑いを浮かべると、ある情報を口にした。
「【ネオアンブレラ】。反政府組織に協力していた組織がいたの。確かそいつらがそう名乗っていたわ」
エイダと名乗る女性は、テロリスト一味ではないようだが、妙に余裕たっぷりな態度が気になる。
クリスは、女性を保護するようフィンに指示したが、同時に警戒は解かないようにとピアーズに耳打ちをした。
ホールに戻る。エイダの案内で直通の近道を通った。と、ホールにあったサナギがすべて孵っている。
チーム全員と合流してこちらの数も増えているが、それ以上にサナギから出てきたB.O.W.の数が多い。
こいつらを掻き分けて正面から退出するは不可能と判断し、上階へと逃げることにする。
庁舎の中はサナギだらけで、行けども行けどもB.O.W.に遭遇する。だが数は少なくなっており、対処しやすい。
チームは一丸となって出口へと向かった。あと少しで脱出できそうだ。
……そのとき、ピアーズがふとあることに気がついた。慌てて周囲を見渡す。そして叫んだ。
「さっきの女がいない!」
そして、ワナが作動した。前を走っていたクリスとピアーズは運よく逃れたが、他全員が鉄格子に閉じ込められる。
「エスコートしてくれてありがとう。お礼にイイモノあげるわ」
ワナを作動させた張本人であるエイダ・ウォンが、やはり余裕のある勝ち誇った声で言った。そしてあるモノを投げる。
野球のボールほどの大きさで、無数に針が仕込まれた装置。それは、B.S.A.A.メンバーたちの真ん中で炸裂した。
無数の針が隊員たちへと突き刺さる。針には、C−ウィルスが仕込まれていた。
クリスは鉄格子を叩いた。開かないとわかっても、しがみついて必死に叫んだ。
しかしクリスの呼びかけもむなしく、クリスの目の前で、部下たちはC−ウィルスでサナギと化してしまった。
鉄格子が開き、サナギのひとつが羽化する。絶望に呆然とするクリスは、殴り飛ばされ、後頭部を強打してしまった。
クリスの意識は薄れていく。視界は闇に覆われ、音もかすれていく。
だが意識を失う寸前まで、クリスの視界から、変わり果てた部下たちの姿が消えることはなかった……。
【クリス編】 CHAPTER 3
……回想は終わり、場面は2013年6月30日のワイイプへと戻る。
B.S.A.A.の火炎放射隊が、雑居ビル残骸で発見されたサナギを丁寧に焼却していた。
その姿を眺めながら、クリスは低く冷たい声でピアーズに質問した。「エイダ・ウォンはどうしている?」と。
「記憶が戻ってるんですか?」 ピアーズは驚き、説明を始めた。「あの女は、ネオアンブレラと関係していて……」
「この街にいるかいないのかどっちだ!?」 遮るように、クリスが怒声を上げた。余計な情報は要らない。
「……目撃情報あり。この街にいます、絶対に」 その気持ちを察して、ピアーズは端的に答えた。
クリスはすぐさま、今後の指揮をすべて自分が執ると宣言。他チームも含めた部隊再編をすばやく指示した。
負傷者の保護やこのビル跡地の処理にあたるチームを作り、残りの活動できる戦力はすべて追跡チームとした。
目標はたたひとつ。部下の仇である憎きテロリスト、エイダ・ウォンの追跡・捕獲である。
早速移動を開始する、と、廃墟の地下から、ヘビ状のB.O.W.がヌルリと登場したのに遭遇した。
どういう仕組みか、いわゆる光学迷彩の原理で、周辺の光景と同化して透明になる能力を持っているらしい。
B.O.W.あるところにテロリストあり。このB.O.W.を追跡すれば、エイダの元に辿り着くであろう。
追跡の最中、部下が食らいつかれ、そのまま連れ去られた。再び部下の命が奪われたことに、ますます激昂するクリス。
公園を抜けて、雑居ビルへ。大都会の裏通りのゴミゴミした集落を超えていく。
すると、街を彷徨っているシェリーとジェイクを発見した。
「あいつら生きていたのか! イドニアから半年、行方がわからなくなっていたんです」
とピアーズが、ここ半年の情勢を知らないクリスに説明した。そこに、重装甲の武装ヘリが登場する。
さらにはジュアヴォたちがワラワラと湧き出し、シェリーらを包囲する輪を作った。
「あいつら、ネオアンブレラに追われていたのか!」 ピアーズが、謎が解けた、という感じで叫んだ。
「よし、怪物どもを大掃除するぞ」 クリスはそう決断し、部隊に攻撃を命じた。
B.S.A.A.アルファチームは彼らを援護し、武装ヘリとジュアヴォに攻撃を仕掛ける。
シェリーらを安全なルートに誘導しようと通信兵が呼びかけるが、通信機器が壊れているのか無視しているのか、
二人からの返事はなく、誘導することは不可能。その場に留まる二人をとにかく守る形での戦闘になった。
今回のジュアヴォは、腰から下が完全に変異し、バッタの足のようになった姿をしていた。
すさまじい跳躍力でビルを飛び越え、高い安定性で武装ヘリの上に着地して銃撃をしてくる。恐ろしい生物兵器だ。
だがB.S.A.A.も歴戦、身体能力で劣っていてもそう負けはしない。ジュアヴォを殲滅、ヘリも撃墜した。
ジェイクと目が合うクリス。だが、お互い言葉を交わすことはなかった。立ち去っていくシェリーとジェイク。
「あの二人を保護しましょう! アイツらだけじゃ危険です!」 ピアーズが提案した。
「……放っておけ 行くぞ」 しかしクリスは冷たく却下。彼の目には、エイダの追跡しか映っていないかのようだ。
人命を何より大事にしていたクリスのものとは考えられない命令だ。驚いたピアーズは、珍しく反対した。
「隊長、行かせちゃダメです! ネオアンブレラに追われてるんですよ!?」
「俺たちの目的はB.O.W.の殲滅だ! 何度も言わせるな! エイダ・ウォンの居場所を突き止める!」
「……隊長、お願いだ、冷静になってくれ……」
ピアーズの願いもむなしく、クリスは聞く耳を持たなかった。
先へ進むアルファチーム。廃墟付近でB.O.W.に連れ去られた部下の死体を見つける。ひどい有様だった。
クリスの頭に、ますます血が昇った。ピアーズの反対も無視して、廃ビルへの強行突入を指示する。
だが、立体的な構造で隠れるところも多い建築物は、ヘビ型B.O.W.にとっては格好の狩場だ。
通風孔から、天井裏から、窓から、突然飛び出してきては、隊員が一人ずつ襲われ、殺されていく。
クリスは完全に逆上している。ヘビの気配を感じ、そちらへ一目散に突っ込んでいった。
チームワークを省みない、明らかな暴走だ。返り討ちに遭いそうになり、ピアーズに救われた。
「ひとりで突っ走るなんて、なに考えてるんだ!?」 ついにピアーズは我慢の限界に達し、クリスに噛み付いた。
「決めるのは俺だ、ついてこれないヤツは切り捨てていくぞ」 だがクリスも、方針を曲げる気はない。
チームに険悪な雰囲気が漂う。そんな中でも、一人また一人と隊員たちは命を散らしていく。
ビル内でB.O.W.と戦闘、弱らせて裏路地へ追いやった。
そこでB.O.W.は、透明化を解除し、表面を硬質化して防御を固める戦術に切り替えてきた。銃弾は通用しない。
クリスらは、ビルの電源を使って電撃を浴びせる作戦を実行し、ついに仕留めることができた。
B.O.W.を仕留めたが、しかしそれは小目標に過ぎない。クリスは、既に二人しかいなくなった部下に告げる。
「エイダがまだだ。あいつを片付けない限り、何も終わりじゃない」
まだ冷静になりきれていないクリスに、ピアーズはなおも慎重策を提案する。だが、その台詞をさえぎるように、
「私を探しているのかしら?」
妖艶な女性の声が響いた。忘れもしないこの声。青のドレス。間違いない、エイダ・ウォンだ。
だが、銃を構える暇もなく、エイダの放ったウィルス弾が、最後の部下、マルコに命中した。
見慣れてしまった、もう見たくなかった、あの変異が起こってしまう。マルコは、怪物になってしまった。
エイダはさっさと逃げてしまった。クリスらは、部下であった怪物と戦わねばならない。
エイダへの怒りをますますたぎらせるクリスだが、半年前のトラウマが蘇り、銃を構えることをためらう。
「こうなったらもう殺すしかない。俺たちが仲間としてコイツにできることは、もう……」
ピアーズが、戦うことを促す。クリスも覚悟を決めて、マルコを、いや、B.O.W.を、射殺した。
B.O.W.の死体から、C4爆弾が転がり落ちた。マルコは工兵で、爆発物担当だったのだ。
その忘れ形見を拾い上げ、クリスはそれを鍵のかかった鉄格子に叩き付けるようにして設置。道を作り、進んだ。
完全に頭に血が上っているクリスを見て、ピアーズは落ち着くように言った。
「おまえはここまでされてなんとも思わないのか!」 クリスはなおも興奮してピアーズにも噛み付く。
しかしピアーズは反論した。今のクリスは、明らかに復讐に取り憑かれ、正気を失っている。
「B.S.A.A.の使命なんかどうでもよくなってるんだろ!? 今のアンタの姿を、フィンたちに見せられるのかよ!」
その指摘にクリスは顔色を変える。しかし、大切な部下を、自分の記憶を、奪ったエイダへの怒りは収まらない。
売り言葉に買い言葉の勢いもあって、気に入らなければ着いてこなければいい、一人でも進む、とクリスは宣言した。
しかしピアーズはあくまで共に行動すると言った。「今のアンタは危なっかしすぎる」と。
H.Q.と情報をやり取りした結果、スラムを抜けて、南の港湾方面へ向かうことにした二人。
道中、ジュアヴォ編隊に襲われつつも、それしきで足止めされるほどヤワではない。突破して進んでいく。
むしろ防御網にぶつかるたびに、目指す標的に近づいているという確信が深まり、足取りは力強くなっていく。
ボートに乗り込むエイダを肉眼で確認。ここで捕らえる、と思ったが、そこに武装ヘリが登場した。
やむなく追跡を中断し、港の高級レストランに逃げ込んで応戦。見事、武装ヘリの撃墜に成功した。
だが、エイダには逃げられた。H.Q.にエイダの逃走先を確認。どうやら近くに研究所があるらしい。そちらへ向かう。
到着すると、ちょうどドアをくぐるエイダを発見した。誰かと話している最中なのか、ドアの中に気をとられている様子だ。
反射的に発砲するクリス。だが命中しなかった。エイダはフックショットですばやく脱出した。
「逃がすか……!」 クリスは低く呟き、すぐさま追跡。
いかにも研究所然としたエリアに踏み込む。案の定、侵入者を阻む仕掛けが満載であった。
「よく来たわね。ここは私のお気に入りの場所…… せっかくだから楽しんでいって?」 エイダが姿を見せ、挑発した。
仕掛けを解除し、追いかける。部屋に閉じ込められて新兵器の実験台にされたりもしたが、突破して追いかけた。
そしてクリスとピアーズで挟み撃ちにし、角に追いやった。ついに、ついに追い詰めた。
しかし、クリスの背後から、何者かが妨害に入ってくる。不意を突かれたものの、クリスはしっかりと応戦した。
乱闘の末、銃を突きつけあう二人。お互いの顔を見つめあい……そして、気づく。
「……クリス?」「……レオンか!」
そう、彼らはDSOの【レオン・S・ケネディ】と、その同僚の【ヘレナ・ハーパー】だった。
「彼女を殺させるわけにはいかない、彼女はテロの重要証人だ」 レオンが言った。
「証人? 彼女はテロの首謀者だ!」 クリスが反論し、「違う、首謀者はシモンズだ!」 またレオンが言い返す。
「俺たちは、部下を皆殺しにされた!」「俺たちは、アメリカ大統領と市民7万人を失った!」 お互い、一歩も譲らない。
「ネオアンブレラだぞ? この名前が俺たちにどういう意味を持つのか……!」
「わかってる!」
「どうあってもこの女を信じるというのか?」
「……信じる」
クリスの問いに、レオンは明確に答えた。
そうこうしている隙に、エイダは閃光手榴弾を投げて、すばやく逃走した。
ピアーズが発砲するが、すべて空振り。またしても、エイダに逃げられてしまった。
追跡を妨害され、少し苛立つクリスだったが、しかし、戦うべき敵、目指す目的は同じだというレオンの説得に折れる。
「……エイダはB.S.A.A.が追う、お前らはシモンズを追ってくれ」
「……クリス、お前を信じるぞ」
レオンは別れ際に、クリスにそう呼びかけた。クリスは、少し曖昧に頷いた。
H.Q.によれば、エイダは軍港に向かったという。そこには、数日前に突然連絡を絶ってどこかに消えた合衆国の空母が、
突如姿を現して停泊しているという。まず間違いなく、ネオアンブレラが奪い、テロに利用しているものに違いない。
真っ赤なスポーツカーでハイウェイを飛ばすエイダ。B.S.A.A.の二人は、それを追うべく銃座つきトラックに飛び乗った。
トラックの銃座を握るクリスは、運転席に座ろうとしたピアーズを呼び止めて、言った。
「……おまえのいうように、俺は目を背けていたのかもしれない、すべての過去から」
自らの過ちを認めたクリスの顔は、いままでの濁った怒りが薄れ、かつての爽やかさを取り戻していた。
クリスがようやく本当の自分を取り戻した姿を見て、ピアーズも彼への信頼を回復させる。
「行けるか、ピアーズ?」「任せてくださいよ、隊長!」
スポーツカーとトラックが、ハイウェイをひたはしる。敵が妨害してくるので、クリスは銃座を乱射して蹴散らした。
H.Q.にハイウェイの封鎖を要請するが、人員が割ける状態ではないとのこと。となれば、自力で追いつくしかない。
エイダの乗ったスーパーカーが乗り込むのと同時に、空母は離岸してしまった。
しかし二人はトラックを全力で走らせてジャンプさせ、無理やり空母の甲板へと乗り込んだ。
トラックから投げ出された二人は甲板上を転がる。事故同然だが、なんとか空母に乗り込むことに成功した。
80 :
メイドさんを右に:2012/11/17(土) 01:52:43.65 ID:av8f1KQ40
未解決一覧より「メイドさんを右に」を
81 :
メイドさんを右に:2012/11/17(土) 02:17:52.08 ID:av8f1KQ40
※しばらく全裸でお待ちください
・ストーリー
中世ヨーロッパにあったような気がする平和な小国トラソッノレバ二ヤ。
色々あってヴァンパイヤ一族が復活したような気がしたので、そういうことになった。
なので、ヴァンパイヤハンターであるレイチェル(職業:メイド)が大急ぎで退治しにいくことになった。
(以上公式サイトより)
魔城に侵入したレイチェルは鉄球を振り回ししつつ、ひたすら右へ進み、
触れたら即死するトラップや巨大オオカミ型ロボや弾をばら撒く小便小僧などを撃破していく。
魔城の最深部には一人の長耳巨乳美女が待ち受けていた。
彼女の名はフランシア。同作者の別作品『ジャバウォックの花嫁』の主人公である。
(なお、『ジャバウォックの花嫁』にはストーリーらしきストーリーは無く、フランシアの設定も詳細不明)
フランシア「我が魔城へようこそ。で、何の御用かしら?」
レイチェル「えーっと、おまえをたおしにきたので、とっとと滅んでください」
フランシア「ふん、小娘風情が。よかろう、遊んでやろうか」
てなわけで最終決戦を挑んだレイチェルは、(難易度ナイトメアなら冗談抜きで)壮絶な死闘を繰り広げ、
ようやくフランシアを打ち倒すが、自らも疲れ果ててその場に倒れる。
レイチェル「手間かけさせやがって、もう。さあ、朝日でも浴びてとっとと滅びろ!!」
フランシア「・・・何それ?」
レイチェル「・・・え?いやだから、あんたら朝日を浴びると灰になって・・・」
フランシア「ヴァンパイアどもじゃあるまいし、アホか」
レイチェル「つかぬことをお伺いしますが、あなたヴァンパイアさんでは・・・?」
フランシア「ヴァンパイア一族の城はうちの隣だろ?」
レイチェル「な、なんだってー?!」(SE:ブッブー♪)
終
(どの難易度でもストーリーは同じです)
本郷のストーリーを投稿しようと思ったんですが、Wikiに千尋以降のストーリーが更新されていない…。
自分で更新してもいいのよ?
新作『ブレイブリーデフォルト Flying Fairy』を投下します。
後半、本筋の流れがわりと込み入ってくるため、
サブシナリオや各キャラの細かいドラマは削って芯の部分だけをまとめた内容になってます。
ご了承ください。
羊飼いの少年ティズの住むノルエンデ村は、突如出現した巨大な穴によってティズだけを残し壊滅。
大穴から溢れ出した闇と怪物たちが世界にさまざまな災厄をもたらし始める。
クリスタルを崇める“クリスタル正教”の巫女アニエスは、異変調査のためノルエンデ村跡地を訪れた所を、
アンチクリスタル主義を掲げ正教と敵対する“エタルニア公国”の追っ手に襲われ、ティズに助けられる。
クリスタルの精霊を名乗りアニエスに同行する妖精エアリーの話では、
世界に存在する4つのクリスタルに巫女が“解放の儀式”を行えば、世界から闇を浄化できるという。
エタルニア公国元帥の娘でありながら、公国の非道なやり方に反発し軍を抜けた少女イデアと、
未来の出来事が書かれた謎の日記を持つ記憶喪失の青年リングアベルを仲間に加え、
公国と戦いながら世界を巡ってクリスタルを次々に解放していく一行。
すべてのクリスタルを解放したことで出現した光の柱の中で、エアリーが最後の仕上げをする直前、
妨害に現れた公国の暗黒騎士アナゼルと戦うが、その割れた仮面の下から現れた顔はリングアベルと瓜二つだった。
驚く一行を光が包み、気が付くと、世界がゲーム序盤の状況に戻っていた(クリスタルは未解放、倒した敵幹部たちも生存)。
そのことを認識しているのは主人公一行だけで、なぜこうなったのかエアリーにも解らないらしい。
時間が過去に巻き戻ったにしては、以前とは微妙に違いがある(NPCの人格や状況に細かい差異があるなど)。
戸惑いつつも、再び4つのクリスタルを解放して回る主人公たちだが、
老師ユルヤナ(以前も助けてくれたアニエスの後援者)は彼らを「別の世界から来た者」だと看破した。
ここは元いた世界の平行世界だったのだ。
平行世界は無数に存在し、リングアベルもまた別の平行世界から飛ばされてきたアナゼルだった。
リングアベルの本来の世界では、ティズたち一行は謎の強大な魔物に殺されたらしい。
老師がティズとアニエスだけに語ったところによると、
遙か昔にアニエスそっくりな“天使”が現れ、“巫女を惑わして災厄をもたらす者”の存在を予言して死んだという。
また、クリスタルがなくても人は生きていけるし、壊してもいつか再生するという秘密を告げられる。
※以降、シナリオ分岐
前回と同じく4つのクリスタルをすべて解放すれば、
また別の平行世界に飛ばされ、同じことを繰り返すループになる(サブイベントの展開、NPCの生死など細かい変化あり)。
ループのどこかのタイミングで、クリスタルを解放する際にエアリーの制止を無視してボタンを連打し続ければ、
クリスタルが破壊され“終章”に突入。
破壊せずにクリスタル解放→次の平行世界に移動を4ループ繰り返せば“真終章”に突入する。
・終章
エアリーが醜悪な魔物(リングアベル本来の世界でティズたちを殺した魔物)の本性を現わし、真の目的を告げる。
それはすべてのクリスタルが解放=暴走した際のエネルギーを利用し、平行世界同士を繋ぐことだった。
これを繰り返して無数の平行世界を繋げば、エアリーの創造主である破壊神ウロボロスが降臨するという。
エアリーは11億年にも渡って、すでに幾万の世界を繋げてきた。ノルエンデ村の大穴は世界が繋がったことでできたもので、
エアリーはそこから今回の世界に現れてアニエスたちに嘘を吹き込み、利用したのだった。
(老師に巫女を惑わす者=エアリーの存在を告げた“天使”は、以前の世界で騙されたことを知ったアニエス自身)
計画を妨害されて怒り狂うエアリーを倒せばエンディング。主人公たちはそれぞれ元の世界に戻る。
※ゲームの副題「FLYING FAIRY」から頭文字のFを抜くと「LYING AIRY(=嘘つきエアリー、終章のタイトル)となる。
・真終章
十分な数の世界が繋がったことで破壊神ウロボロスが降臨する。
ウロボロスの目的は無数の世界を喰らって力に変え、神々の平和な世界“神界”へと攻め込むことだった。
(神界=プレイヤーのいる現実世界と思われる。操作キャラであるティズに「神界のものが介入している」発言、
「あれが神界だ」のセリフと共に3DSのカメラを利用して現実の映像が映し出されるなど)
主人公たちはエアリーを撃破し、老師たちの助けを得てウロボロスに挑むが、
世界を破壊して無限に再生(フレンド登録した他プレイヤーの世界が破壊される演出が入る)するウロボロス。
諦めかけたその時、クリスタルの力で他の世界に呼びかけ、
平行世界の主人公(他プレイヤーのパーティ)たちがそれぞれの世界の破壊を阻止している間に、
ウロボロスをついに撃破することに成功する。
エンディング、元の世界に戻る主人公たち(リングアベルは本来の世界に戻ってエアリーに三人が殺されることを防ぐような描写あり)。
最後にティズは「借りていたものを返さなきゃ」と言って弟の墓前で眠りにつく。
(ティズも冒頭で死んでおりプレイヤーが介入を終えたことで息絶えたともとれる描写だが、はっきりとは語られない)
乙
あの妖精が黒幕とか恐ろしいな
はからずも兄貴がやってるとこだから分岐の条件だけ教えてやろう
補足すると、中盤からエアリーには怪しい部分が目立ってくるので(人命よりクリスタル解放を優先するとか)
多くのプレイヤーは「こいつなんか怪しくないか」と考えると思う。
個人的に秀逸だと思うのは、「ファイナルファンタジーを意識したゲーム」という印象自体がミスリードになっていること。
プレイヤーがまさかクリスタルを壊してもいいとはなかなか思い至らないとか、
「略称をFFっぽくするためでは」と言われていたサブタイトル自体に仕掛けがあったりとか(FFじゃないのでFとFを抜くと真の意味が分かるという説も)。
ジョブにスーパースターや商人、最初はお城の周りでスライムと戦うなどドラクエを意識させるネタも入ってるので、
妖精が黒幕はドラクエ9を踏まえたミスリードかもしれない。
89 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/17(土) 21:03:55.16 ID:IV+I6xKs0
真ルートの続きです
16章 村を救えッ!
食料を調達しようとする一行
しかしオーランドという男に野盗に勘違いされ攻撃されてしまう
誤解を解くと彼の村は野盗に襲われ危機に陥っているという事情を知らされる
ブランは共感したのか野盗退治に残ろうとし、
アシュレイ達は当然のように彼に付き合う
その夜、オーランドの村に女盗賊リギア率いる野盗が襲撃してきた
一行の前に返り討ちにあったがリギアは最後に戦争で夫や恋人を失い、
生きていくためにはこうするしかなかったと漏らした
アシュレイはこんな悲劇を繰り返さない為にも
世の中を平和にしなければならないと意気込む
オーランドも村の安全も大事だが世界の平和も大事だと言い一行に加わった
17章 ハイタイドの港
自由港湾都市ハイタイドに入った一行
マーリオの知り合いの船乗りフェイキンに会おうとしたがちょうど逮捕されていて
管理官事務所に向かい彼の身柄を引き取る
話を付けジュメ島へ出航しようとするもそこをゲネスの管理官ヴァンサンに止められる
何とか許可を得るもアシュレイが見つかってしまい闘うことになる
時間を稼ぎ出航、ゲネスに逆らったフェイキンはこれからは一行に同行することにする
90 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/17(土) 21:05:34.42 ID:IV+I6xKs0
18章 ジュメ島の攻防
ジュメ島へ到着した一行はグラセウムが祀られる祠へ向かう
その前に空からハーキュリー率いるカイト部隊が立ちはばかる
一行は空からの攻撃に苦しみながらも何とかハーキュリーを倒す
ハーキュリー「こんなところで死ぬなんて・・・私の美学に反するが・・・」
勝利した一行は祠へ向かうもそこに突然ドロイゼンが現れエミリアと彼女を助けようとしたジェシカが捕まってしまう
ドロイゼンは祠のグラセウムを取り、
りアシュレイにこれまで手に入れたグラセウムを渡すように言い去っていった
直後、嵐が起こり一行はひとまず洞窟へ逃げ込むが・・・
19章 再びハイタイドへ
嵐を乗り切った一行はハイタイドへ戻った
ステラが灯台の地下牢に二人は閉じこめられていると調べそこへ向かう
ドロイゼンはゲネスに戻っていて代わりに牢番のカドルッスが一行の前に立ちはばかる
ジェシカとエミリア、更にハイタワーとゼノという二人の男を助け出し
カドルッスを退けた
カドルッス「どうしてだ、暗闇はオレの独壇場のはずなのに・・・オレは・・オレは・・」
ハイタワーとゼノはアシュレイの母、マチルダに使えていた
二人はアシュレイらに彼女はゲネス国王の娘だったがちょっとした怪我が元で重い病にかかり亡くなったと、
最後まで二人の息子を愛し信じていたと告げる・・・
20章 武器商人ダンカン
ついにゲネスへ向かう一行
ひとまずマーリオの商人仲間の豪商ダンカンの屋敷で一夜を過ごすことにする
アシュレイはハイタイドでの救出が簡単に行き過ぎたと疑問を感じていた
また、ニコラスは屋敷の古文書からこの先のモスカ鉱山からグラセウムが産出されていることを知るが以前に読んだときには無かったはずの記述を不審に思う
その頃ダンカンはアシュレイらを急襲しようとしていたがステラに阻まれる
アシュレイらに気付かれ正面からの戦いに破れたダンカンは屋敷を爆破し
一行を巻き添えにしようとするも逃げ切られる
ダンカンを狂わせた富と権力 その流れを断ち切るために世の中を平和にしなければならないとアシュレイは誓う
今回はここまでです
>>88 乙でした
仕掛けのあるシナリオは面白いね
ラストはとんだ鬱ゲーだが…
THE裁判員は全体の流れを紹介したものが既に投稿されていますが、
各話の内容について説明したものを書きたいと思います。
とはいえ、プレイしたのがずいぶん前なので間違っていたり曖昧だったり、
プレイが下手だったために分からなかった事などもあるので
バッサリとカットしたり曖昧にしたりしている部分もありますがご了承ください。
【オープンニング】
『メイン登場人物』
(五條 誠司)
物語の最初に理由も分からず殺害されてしまい幽霊となってしまった男。
自分を殺した犯人の裁判で容疑者が無罪となってしまったために
それが悔しくて成仏できず、裁判所で裁判を傍聴して過ごすようになった。
その後、後述のヤマヤマ4号の助けを借りて、裁判を正しい方向へ導くために
裁判員の一人に憑依して他の裁判官・裁判員を説得していく事になる。
天国行きが決定しているだけあって全体的に善良な人物。
生前は商社勤めで数多くの会社と交流があったため、
様々な業界についての広く浅い知識を持っており、それが役立つこともある。
ちなみに普段の表情が目を閉じているように見える、いわゆる『糸目キャラ』で
各話で憑依する対象も全員が糸目キャラなので分かり易い。
(ヤマヤマ4号)
あの世の閻魔大王の部下である、奇妙な存在。
動物のぬいぐるみをつぎはぎしてウサギの形にしたかのような姿をしている。
天国行きのはずなのに成仏しないせいで地上に留まっている誠司の元へ行き、
成仏できない理由が「間違った裁判に対する無念さ」だと気づき、
誠司を裁判員に憑依させる能力と、発言の真贋を見抜く能力を使い
誠司の手で裁判を正しい方向へ向かわさせることで、
裁判に対する無念さを軽減させて成仏させようと思いつく。
明るく気さくな性格で表情も普段はにこやかだが、
怒った時には怖い表情を見せる事も。
また、裁判の中で出会う人物に勝手にあだ名をつける癖がある。
(土井 宗達)
誠司が関る5つの裁判全てにおいて裁判長を務める初老の男性。
威厳があって少し怖いが、実際にはそれほど怖い人ではない。
長年の経験があるだけあって冷静に証拠や証言を吟味して常識的な判断をするが、
それゆえに証拠や証言に間違いがある場合は普通に間違った結論を出してしまい、
長年裁判官として務めた自信もあってなかなか意見を変えなくなってしまう。
とはいえ、新しい証拠が出てきたり以前の証拠が間違いであると証明されれば
ちゃんとそれを認めて正しい方向へ考えてくれる。
ゲーム上では、味方担当(すぐに主人公の望む判断をしてくれる)の場合もあれば、
中ボス担当(9人の中で2番目位に判断を変えてもらうのが難しい)の時もある。
ヤマヤマ4号につけられたあだ名は『てっぺんハゲ』。
頭の頂点のあたりだけハゲていて、その外側には髪の毛が生えているからだ。
(仙波 鉄哉)
土井と共に、5つの裁判全てにおいて裁判官を務める壮年の男性。
土井程では無いが裁判官としてそれなりのキャリアがあり、
その経験を元に冷静に証拠や証言を調べて正しい判決を下そうと考え、
そのために証拠や証言に間違いがあればそのまま間違った方向へ考えてしまい
一度そうなるとなかなか判断が変わらないという土井と似た傾向がある。
ゲーム上での立ち位置は、味方担当〜小ボス(3番目位の難敵)担当。
ヤマヤマ4号につけられたあだ名は『むっつりパーマ』。
普段からむっつりした小難しい表情をしている事が多いのと、
髪の毛にパーマがかかっているからというそのままの理由。
また霊感が強く、誠司が裁判員の一人に憑依する際に寒気を感じる。
(秋月 芽衣子)
土井と共に、5つの裁判全てにおいて裁判員を務める女性。
本来の年齢は既に20代後半だが、童顔なためにもっと若く見える。
土井や仙波と同じく冷静に証拠や証言を元に正しい判断を下そうとするが、
まだ経験が浅いためか土井や仙波よりは説得されやすい。
ゲーム中での立ち位置は味方担当〜中立ぐらい。
ヤマヤマ4号につけられたあだ名は『金髪童顔ちゃん』。理由はあだ名そのまま。
余談だが、画面上での表情のパターンが他の人と比べて豊富に用意されている、
明らかに製作者にひいきされてるキャラ。
『シナリオ』
善良な普通のサラリーマン五條誠司は、人気のない通りで不意に男にナイフで刺され、
なぜ自分が死ななければならないのかと考えながら、
非人間的な冷たい表情の犯人の顔を見ながら息絶えた。
その後犯人は捕まり殺人事件という事で裁判も行われたが、
有能な弁護士の手腕によって犯人は無罪となってしまった。
その数か月後、誠司は自分が殺された事件の裁判が行われた裁判所の中にいた。
そこではとある裁判の最中で
検事が書類を見ながら容疑者が有罪だと力説しており、
誠司はその検事の隣に立って書類を覗き見ている。
普通、関係ない人間が傍聴席ではなくそんなところで見物していたら追い出されるが、
誠司は誰にも見咎められなかった。それはそうだ、誠司は幽霊なのだから。
そんな誠司に、つぎはぎのウサギのぬいぐるみのような生き物が声をかけてきた。
この生き物も誠司同様、普通の人間には見えないようだ。
こいつの名はヤマヤマ4号。あの閻魔大王の部下だと言う。
ヤマヤマ4号は、五條誠司という男が成仏しないようなので
誠司の元へ行き成仏させるようにと命令されて人間界に来たのだ。
誠司は今時珍しい天国行きの人間であり、
天国行きの人間は少ないのに地獄行きの人間がやたら多いという
天国と地獄の人口バランスが崩れている現状を少しでも改善するためにも、
誠司にはちゃんと成仏して天国へ行ってもらいたいらしい。
誠司は、成仏を拒んでいる自覚は無いからそう言われても困ると反論する。
ヤマヤマ4号は誠司と話しているうちに、
誠司が死後ずっと裁判所で裁判を傍聴している事などから、
自分が殺された事件の真犯人が無罪放免となった事を無念に思っており、
それが成仏できない理由ではないかと推理する。
そこでヤマヤマ4号は、自分の能力で見抜いた裁判の真実を手がかりに、
裁判員の一人に憑依して他の裁判官・裁判員を説得してもらい、
正しい判決を下させる事で、無念を和らげて成仏してもらうことを思いついた。
それは本来あるべき状態から捻じ曲げるような事だと誠司は反論するが、
ヤマヤマ4号は、今まさにここで行われている裁判で
本当は無罪である被告人が有罪にされそうになっていると教え、
それを見過ごしてもいいのかと誠司を説得する。
結局、善良な人間性を上手く突かれた誠司は提案に乗ることにした。
こうして誠司とヤマヤマ4号の、
裁判員制度が採用される裁判への介入が始まったのであった。
【第一話:有罪を訴える被告人】
『登場人物』
[被告人・証言者等]
(山口 まつり)
この裁判における被告人の女性。
上司の長瀬達夫の所有する車で酒酔い運転をして人を轢き殺してしまったとして、
危険運転致死の罪に問われていて、本人もそれを認めている。
以前は暴走族に所属するレディースで、その頃は悪い事もしていた。
今では一見おとなしい性格だが、感情が高ぶるとレディースらしい口調になる。
どうやら長瀬に惚れており、自分が有罪だと言うのもそれが関係していそうだ。
(長瀬 達夫)
山口まつりの働く会社の上司。今回の裁判で証言者として証言台に立つ。
事件発生当時は山口の運転する自分の車の助手席に座っていたという。
事故の時の運転手が本当は山口まつりでないとしたら、怪しいのはこの男だ。
[検事・弁護士]
(加勢 憲吾)
今回の裁判を担当する検事。代々検事を仕事にしている検事一家の出。
・普段から裁判での勝率が検事全体の平均より低い、
・裁判員への説明の際に一般人の理解力を考慮せず難しい説明の仕方をしてしまう、
・誠司を殺した犯人の裁判を担当した時も無罪にしてしまった、
・このゲーム中でも最終話以外は全部負ける、
といった悪い点が目立つ、正直言って検事側の無能担当といった人物。
ミスっぽいミスを犯すようなあからさまな無能ではないが
物事の流れが上手くいかずに負けてしまう事が多い。
犯罪を許さない気概が強く、有罪の見込みが他より弱い裁判を買って出るのが
裁判での負けが多い理由なようだ。
ついでに言うと大多数の人がまずいという裁判所内の食堂の食事を
美味しいと思っている残念な味覚の持ち主でもある。
昔に担当した裁判で被告人の家族に暴行を受け、
それが原因で足が不自由になり杖を使って歩いている。
(ゲーム内の描写では歩くシーンが無いのでプレイヤーが気づく機会は無く、
人物の設定を見る事で初めて分かる事)
ヤマヤマ4号につけられたあだ名は『ギョロ目』。
ギョロっとした目をしているという単純な理由。
(東 情太郎)
今回の裁判を担当する弁護士。弱者を守る事を重視している人権派弁護士。
今回の裁判も、裁判の概要を資料で読んでその内容から無罪を確信し、
無料で弁護を引き受けて担当している。
後の第三話の裁判では「無意味に個人を裁こうとする国家権力に対抗する」
という事で過激派を弁護士したりと、左翼的とも取れる行動も取る。
だが今回の裁判のように助けても何の得にもならない人をを弁護したり、
引退後は思想活動をするわけでもなく実家の農園を手伝っている事を考えると、
上っ面だけの人権屋ではなく本当に人権を大事にする人なのだろう。
[裁判員]
(越後 考一)
糸目キャラであり、今回誠司が憑依する相手。
営業の仕事をしている会社員。
気が弱いために仕事が上手くいかず転職を考えているらしい。
(町城 安里)
ゴスロリファッションを好む、音楽の学校に通う若い女性。
学費のためにメイド喫茶で働いている。
物事をはっきり言う性格なので周囲の人間に距離を置かれてはいるが、
意味もなく失礼な事を言うわけではなく、決して不快な人間ではない。
また、食事のマナーに厳しいのに
加勢検事と同様の残念な味覚を持つというアンバランスな面もある。
今回の裁判へのスタンスは、元レディースへの好意も嫌悪感も特に無く、
普通に裁判員として頑張ろうと思っている。
(松園 正照)
既に30代なのに定職に就かず家に引きこもり
ネット掲示板で偉そうな事を書いて暮らしているという、
ネットの口だけ野郎のステレオタイプのような男性。
このゲームが紹介されるときに「おまいらが登場するぞ」と書かれる原因。
以前に新卒として入社した会社が
ノルマがきつく鉄拳制裁が当たり前の教材販売会社というブラック企業で
3か月で辞めることにしたという不幸な過去を持つ。
また、ゲーム機やチケットのネットオークションで生活費を稼ぐ
いわゆる転売ヤーであり、親に頼った生活をしているわけでは無い。
(人によっては親のスネかじり以上に嫌悪するかも知れないが)
今回の裁判では、「元レディースのDQNビッチは死刑だ!」
というネット弁慶のらしい主張をして有罪にしたがる、
ボス担当(9人の中で一番説得が難しい相手)の裁判員となる。
とはいえ本気で心の底から『DQNだから冤罪でも有罪になって良い』
と思っているわけではないので、しっかりした説得には耳を傾ける。
現役暴走族メンバーや本職の裁判官に対して面と向かって
上記のような主張を臆面も無くできる妙な勇気があるという面もある。
(小山 昇)
現役の暴走族メンバーである筋骨隆々な男性。
職業はタイル工であり、仕事は真面目にやっている。
既に20代後半だが高齢化が進む暴走族の中では最年少であり、
暴走族を若返らせるためにスカウトを頑張っているとか。
今回の裁判では、「元レディースが事故なんて起こすものか」
という暴走族メンバーにしても単純すぎる考えと、
山口まつりへの一目ぼれという二つの理由で、
ろくに詳細も分からないうちから無罪だと決めつけてそれを主張する、
困った奴ではあるが今の誠司にはありがたい味方担当の裁判員となる。
(麻井 さくら)
ごく普通の主婦のおばさん。
今回の裁判へのスタンスも、普通の主婦なりに頑張るという普通なもの。
と思いきや、終盤で意外な活躍をする。
(高野 朋子)
以前は少女漫画を描いていたが後に推理漫画がヒットして以来
推理漫画をメインに書いているという経歴を持つ女性漫画家。
特殊な職業の人だが、今回の裁判の中ではあまり特殊な行動をしない。
今回の裁判へのスタンスは、推理漫画家なだけあって中立を保ち、冷静。
『シナリオ』
まだ裁判員に憑依するという決断ができない誠司は、
とりあえず現在ここで行われている裁判の概要を聞くことにした。
被告人の山口まつりは、酒に酔った状態で車を運転している最中に、
人を轢き殺してしまったとして危険運転致死の罪に問われているのだ。
加勢検事は、様々な書類を読み上げていた。
それらの書類には事件そのものについての事以外にも、
山口がどれだけ以前に悪事を働いていたのかも書かれていた。
加勢は、山口は以前はレディースとして凶暴な言動をして暴れまわり
他人に暴力を振った事で警察に捕まったことが何度もあると主張した。
裁判では、弁護士が被告人への刑罰を少しでも軽くしようとするように
検事は被告人への刑罰を少しでも重くしようとし、
そのための材料として、被告人の性格や過去の言動の
悪い面だけを高らかに主張するのは、検事側の常套手段なのだ。
スーツを着た立派な大の大人が他人の悪口を語るという
不慣れな人なら不快に感じかねない情景を目の前にしている誠司だが、
数か月以上も幽霊として裁判を傍聴しているだけあって平然としている。
「あれ、検事は書類を風呂敷なんかに包んでいるぞ。なんでだ?」
というヤマヤマ4号に、
「検事局は伝統的に風呂敷を使ってるんだ。それに風呂敷は鞄と違い、
中身が無い時は折りたたんで小さくして持ち運べるから便利らしいよ」
と、教えてあげる程に余裕のある誠司だった。
そして山口は、自分が酒酔い運転をして人を轢き殺した事を認めていて、
何の反論もせずただただ聞いていた。
今度は東弁護士が、被告人を守るための主張をする番だ。
被告人自らが罪を認めており、弁護士が事前に提出しておいた証拠も
無罪の主張ではなく、有罪を認めた上での刑の軽減のためのもの。
それゆえ、東が今から行う主張もそういったものである…と思われた。
「弁護側は、被告人の完全無罪を主張します」
その発言に、発言者以外の全員が驚いた。誠司とヤマヤマ4号もだ。
「東弁護士!事前の打ち合わせと言ってることが違うじゃないですか!
提出されている証拠品も、そういった目的での物ではない!
これはどういう事ですか!?」
と、色めきだちながら加勢や土井裁判長が問い詰めると、
「ええ、ですから変える事にしたんです」
と、東は平然とした顔で答える。
「東さん、私が有罪だと言ってるんです、私がやったんです!
勝手な事をしないでください!」
と山口も東に問い詰めると、東は説得を始めた。
「山口さん、いくらあなたがそう言っても主張を変えませんよ。
私は事件の概要を書類で読んだ時に、あなたは無罪だと確信したからこそ、
あなたの所へ手弁当で駆けつけた(無料で仕事をしに来た)んだ。
事情は分からないが、罪が無いのに認めて罰を受けるなんて間違ってるよ。
だから、私は完全無罪を主張させてもらう。
…本当に心の底からそれが嫌なら、私を解任しても構わないんだよ?」
「それは…」
「それをためらうという事は、やはり心のどこかで、
そうしたくない、後悔したくない気持ちを持っているのではないかね?
だから、このまま押し通させてもらうよ?」
「はい…」
「まあそういうわけですので裁判長、弁護側は完全無罪を主張します」
「そんないきなり勝手な、弁護人の断りもなく主張を変えるとは…
もし完全無罪を主張したのに有罪になった場合、
当初の予定通り罪を認めた上で減刑を望んだ場合と比べ
罰の重さは段違いに重くなるだろう。それは被告人への重大な背信だ。
もし有罪になった場合、あなたは査問会にかけられる事になる。
弁護士資格の剥奪すらありうる。それでも良いというのかね?」
「構いませんよ。では主張を変えるに当たりまして、
証拠品の訂正をさせていただきます、
まず証拠品一覧のコレとコレは、刑の軽減目的でしたので取り下げます。
その代わりにこの証拠を新しく出します。
それとこの証拠品も無罪の主張には役に立たないので取り下げて…」
東がマイペースで証拠品をホイホイと入れ替えていくのを、
土井裁判長は半ば呆然としながら承認していくのであった。
これで今日の法廷は終了なので、土井裁判長は執務室に戻ると
東のこれまでの弁護士としての活動について調べてみた。
「どうやら東弁護士は、今までにも何度か同じ事をしていたようだ。
刑の軽減が目的だと見せかけて、後から完全無罪を主張する。
これは、カウンター効果を狙っての作戦だ!」
弁護士側が最初に、有罪を認めた上で刑の軽減をしたいと主張すれば、
検事側もそれに対抗するために
有罪を証明する事より刑を重くする事を重視した証拠集めをする。
そして、できるだけ遅いタイミングで完全無罪の主張に変えれば、
弁護士が密かに完全無罪を勝ち取るための準備をしていたのに対し
検事側は有罪を証明する準備をしておらず、
有罪か無罪かを争うのにおいて不利になるという作戦だ。
この作戦は、長年裁判に関っている土井すらも驚いていることから、
一般社会とは違う面も多々ある法曹界においても非常識なのだろう。
そんな卑怯とも取れる手段を使ってまでも東は被告人を守りたいのだ。
さて、今日の法廷は終わったが、裁判員たちの話し合いはこれから。
裁判長を含める3人の裁判官と一般市民から選ばれた6人の裁判員、
計9人が、その時点での証拠や証言を元に有罪か無罪かを話し合うのだ。
(本来は有罪の場合は刑の重さも決めるがこのゲームにその要素は無い)
そしてヤマヤマ4号は裁判員の中の一人に憑依して、
山口を無罪にしようと誠司に持ちかけた。
ヤマヤマ4号は『嘘の煙』『真実の光』という、
人が嘘をついたり本当の事を言ったりした時に
人から発せられるものを見て、発言の真贋を確実に判断できる。
そして山口が「私が車を運転して人を殺しました」と言った時、
嘘の煙が出ていた。本当の轢き逃げ犯人別にいるのを庇っているのだ。
目の前で無実の人が罰を与えられる方向に進んでいるのは分かるが、
それでも勝手に他人に憑依するような事を躊躇する誠司。
迷っていると、裁判員の一人である越後がいきなり具合を悪くした。
裁判員として人を裁く事の重圧に耐えられないようだ。
あまりの体調の悪さを見た裁判長は、彼を裁判員から外そうとする。
「体質的に憑依できるのは彼だけなんだ、彼を帰してしまったら、
もう裁判に参加するチャンスは来ないぞ。
そうしたら山口は罪を犯していないのに裁かれちゃうんだぞ。
それでもいいのか〜?」
善良な性格を見抜いたヤマヤマ4号に煽られた誠司は、
越後への憑依を決断した。背骨のあたりから乗りかかるがコツだ。
「これが憑依するって事なのか…あ、すいません!もう大丈夫です!
体調が良くなりました!ご迷惑をおかけしました!
さあ、裁判員としての話し合いを頑張りましょう!」
傍から見ても、人の具合が悪くなったかと思えば急に良くなり、
それまでやる気がなかったのが急に乗り気になったという
少し妙な状況だが、霊が憑依した事など分かるはずも無く
とりあえず体調が回復して良かったと安堵する残りの面々だった。
裁判官の仙波は「寒気がする…なにかが『いる』ぞ!」
と霊の存在を感じて震えたが、騒ぐわけにもいかず黙っていた。
こうして裁判に参加できるようになった誠司は、
話し合いの中で8人の説得を試みてみた。
先ほどの加勢検事や東弁護士の提出した証拠の中から、
無罪を裏付けそうな要素を探し出し、8人にその事を言ってみる。
『助手席に座っていた上司の長瀬が事故で怪我した体の部分は、
事故の状況から考えて運転席に座っていたと考えた方が自然な場所だ』
『車は同乗者の長瀬の物だ、他の人に運転させて自分が助手席に乗るより
長瀬自身が運転して他の人は助手席に座らせる方が自然だ』
『車の行き先は長瀬の家だった、長瀬が運転していたのかも』
これらの疑問をぶつけてみると、
小山は「やっぱそうだよな!元レディースが事故るわけないよな!
山口さんは無罪に決まってるぜ!」
と誠司の説得に同調し、他の人を説得する手助けをしてくれた。
DQNは逝ってよしと軽々しく有罪を決めつけている松園や
今までに多数の犯罪を繰り返す凶悪犯を見てきた裁判官3人は
山口の以前の悪行のために簡単には無罪を信じられないようだが、
少しは無罪の可能性を感じ始めているようだった。
他の3人は、それなりに無罪である可能性を考えてくれた。
今日の話し合いは終了したので解散することになり、
誠司は越後の体から外に出た。
越後は憑依されていた最中の事は覚えてないようで
何があったのか思い出せず戸惑っていると、
ゴスロリファッションな女学生の町城に食事に誘われた。
誠司に憑依され、果敢に説得しているのを見て気に入ったようだ。
果敢に説得したのは誠司なのだが、
憑依してデートにまで行くのはさすがに悪いと思った誠司は、
そのまま越後と町城が食事に行くのを見送った。
次の日の裁判では、事故の目撃者や救出にあたった救急隊員、
そして事故当時の同乗者である長瀬、
そして被告人の山口本人から証言を聞くことになった。
証言者から有用な情報を引き出すためには
証言者に対する裁判員の質問タイムの前から越後に憑依しておいて
越後の体を使って質問をする必要があると考えた誠司は、
再び重圧で気分が悪くなり帰ろうとする越後に慌てて憑依した。
目撃者や救急隊員の証言の後の長瀬の証言は、
山口の事をあまり真剣に庇わず、
山口が犯人だとさっさと証明してしまおうという口ぶりだった。
今までの状況から、本当は長瀬が運転して事故を起こした張本人で
山口が自分に惚れていて罪を庇おうとしているので、
これ幸いと罪をなすりつけようとしていると気づいた誠司は、
強い口調でその可能性を指摘して情報を引き出そうとする。
証言者が真犯人だと決めつける様な発言をしたことを
仙波裁判官に怒られてしまったが、
その甲斐があって有用な情報が手に入った。
そして質問の最後に、今まで目立たなかった主婦の麻井が言った。
「長瀬さん、この証言者としてのあなたの証言が終われば、
あなたが退廷した後にすぐに
山口さんも発言の機会もなく退廷させられてしまい
懲役刑になったらその後は、もう会う事は無いでしょう。
最後に、何か伝えたいことがあったら言っておいてはどうですか?」
長瀬は、『山口にはもう発言の機会は無い』というのを鵜呑みにして、
いつ山口に真相をバラされるのかと内心気が気ではなかった時に
そう言われて一気に安心したのだろう、
「お前のせいでとんだ迷惑だ、二度と俺に近寄るんじゃねーぞ!」
と酷い暴言を吐いた。そして長瀬は、土井裁判長の
「ではこれで証人の長瀬達夫さんへの質問を終わります。
続いて被告人・山口まつりの証言に入ります」
という宣言を聞いて顔を青くする。
「おい、まつりはもう発言できないって言ったじゃねーか!」
「あら、違ったの?ごめんなさいね」
悪びれる様子もなく麻井は平然と謝るだけであった。
天然なのか、長瀬の心理を見抜いての計算ずくなのかは分からないが
自分に恋する女性を平然と見捨てる卑劣漢に罠を仕掛けて
壮絶な自爆をさせるという恐ろしい活躍を見せたおばちゃんだった。
「うっひょひょー!こりゃあ面白い事になったぜ!
これで山口は証言の中で真実をブチまけるだろうさ!
さあ、地獄の窯が開くぞー!」
とヤマヤマ4号はとってもご機嫌だったが
その予想に反して山口は、あそこまで酷い事を言われても
長瀬を庇うのだった。もうひと頑張りする必要があるようだ。
被告人の山口への質問の際は、
まずは小山が、あなたは無罪のはずだと力説すると
それまでおとなしい口調だったのに
いきなりレディース口調になって反論する。
次に松園が、「お前みたいなDQNは死刑だ」と暴言を吐くと、
土井裁判長に「いい加減にしろ、この差別主義者が!」と怒られ、
「あなたが私を一番酷く裁いてくれそうね、私に重い罪をお願いね」
と山口に懇願される。
味方と思っていた人に雷を落とされ、憎んでいる人種に懇願され、
真逆の事が立て続けに起こり混乱する松園だった。
全ての証言を聞き終えて法廷は閉廷され、2日目の話し合いが始まる。
山口が運転をしているとしては不自然な数々の状況証拠と、
長瀬の態度の怪しさや憎らしさから、
小山以外の7人も無罪だと思う気持ちが強くなっているようだった。
誠司は、とどめとばかりに全員に無罪だと力説する。
そして話し合いは終わり、全員で採決を取る。
9人の中の過半数の5人以上が無罪に投票すれば山口は無罪となる。
もちろん誠司は憑依したまま無罪に投票するので、実際は8人中4人。
さらに、小山も当然無罪にするだろうから7人中3人でいいのだ。
そして、投票の結果は…
次の日、法廷で被告人山口まつりに、無罪が言い渡された。
轢き逃げの真犯人が長瀬だという証明こそできなかったが、
『疑わしきは無罪』という言葉もあるように
有罪判決は被告人が犯人だという確信がある場合にだけ下される。
こうも本当に有罪なのか怪しければ無罪になるのは当然なのだ。
無罪になったものの、山口の顔は晴れない。
最愛の人に手酷く捨てられた心境はどのようなものだろうか。
しかもその後の生活も大変だった。
会社から解雇され、ネットカフェ暮らしを余儀なくされたのだ。
東弁護士は山口に、長瀬を民事で訴える事を提案する。
その提案に乗って裁判を起こして勝てば
長瀬から慰謝料をふんだくって
この境遇から脱出できるかも知れないが、
それを実行するかは山口次第である。
ちなみに越後と町城のデートの結果だが、
越後は町城に、食事のマナーが悪いとはっきり言われてフラレたらしい。
これを機に、食事マナーを改善して欲しいものだ。
(第一話はここまでです、第二話以降も近いうちに投稿します)
104 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/19(月) 09:43:51.24 ID:rh7+mthi0
21章 死闘、ゲーリング
モスカ鉱山で発掘作業の指示をしているゲーリング
彼はマグダフをも倒そうとしている
そこへドロイゼンが現れマグダフの指令を伝え
ゲーリングの軍勢の一部を借り去っていった
そして一行は鉱山に到着した、そこへ警備が手薄になったと書かれた矢文が届く
怪しみつつも攻撃を実行する一行
追い詰められたゲーリングは秘密の抜け道から抜け出そうとしたが
既に塞がれていた、そこにはドロイゼンの紋章が残されていた
退路を断たれたゲーリングは正面突破を図るも敗れ去る
ゲーリング「ま、まさか、味方に裏切られるとは・・・」
「おまえらも気をつけろ・・・人の心の奥底はわからぬもの」
「善と思っていた心が実は悪に染まり悪だと思っていた心に善があったということもある・・・」
「一番の味方があるいは敵かもしれぬぞ・・・」
勝利したアシュレイはグラセウムの悪用を防ぐために鉱山を爆破する
ドロイゼンはマグダフに自分の行動をごまかしながらゲーリングの敗北を報告する
ドロイゼンの真意を見抜きつつも構わず出撃するデスティーアだった
22章 四天王、デスティーア登場
モスカ鉱山を後にした一行、その行く手の大平原の城では
デスティーアの魔道士軍団が待ちかまえていた
一行は魔術と結界に苦しみつつも彼を倒す
破れたデスティーアは最後に野心を漏らしつつドロイゼンの真実を暴露させようとする
そして一行の前にとうとうマグダフが現れた
23章 対決、マグダフ
マグダフの攻撃は一行の体力を半減させる、更に1ターンに一度アシュレイ以外のキャラを戦闘不能にしてしまう
攻撃も通じずアシュレイ達は逃げるしかなかった
勝利したマグダフはこの機に乗じてゲネスに反抗する者を一掃しようとする
そこにデスティーアが飛ばした鳩からドロイゼンの真意を知らされるも
既に知っていてドロイゼンは自分には勝てないと断言する
105 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/19(月) 09:46:55.63 ID:rh7+mthi0
24章 カストール攻防戦
アシュレイ敗北の知らせは奮闘していた反ゲネス勢力を意気消沈させ、
ゲネスの反撃を許してしまう
カストールの王城にもドロイゼンの軍勢が迫っていた
モルデンとラーパスを占領されつつも何とか逃げおおせたブルーマントルは
それまで国で祀っていたグラセウムを持ち出し一矢報いようとするが
ドロイゼンの持つグラセウムの力に追い詰められる
そこへアシュレイ達が帰還、前と後の両面攻撃で逆転する
ドロイゼンは奮闘するも突如苦しみだしそこを付かれ敗北した
ドロイゼンはモルデンとブルーマントルに語りかける
かっての自分の名はジーザスだと
その名を聞き驚く二人、ゲネス王の息子でマチルダの弟の名であったから
ドロイゼンは幼少に不治の病にかかり辺境で療養していたが
奇跡的に回復し都に戻ったときには既にゲネスはマグダフに支配されていた
ゲネスの正当な後継者としてマグダフを倒そうとしたが、病が息を吹き返し
残された時間が少ないことからカストールとラーパスのグラセウムを手に入れようとしたが・・
ドロイゼンはアシュレイにジュメ島で手に入れた光と闇が混ざり合ったグラセウムを託しマグダフを倒して欲しいと願う
アシュレイは引き受ける
ドロイゼン「ありがとう、おまえとはもっと早くに出会いたかった・・・」
アシュレイ「ドロイゼン」「ドロイゼンーーー!!」
ドロイゼンの敗北を知ったマグダフは自分の直属部隊機甲旅団の封印を解く
25章 アシュレイの反撃!
機甲旅団はケラソスを攻撃目標とする
アシュレイはロイシュナーから救援要請を受けモルデンとブルーマントルからそれなりの効力を持つグラセウムを託されケラソスへ向かう
機甲旅団の小数に見せかけ攻めてきたところを隠れていた兵で囲む必殺技 アリジコク
に苦しみつつも打ち破り長エルグランを倒す
エルグラン「マグダフ様、エルヴァンディアは強おございます」
「ど、どうかご油断めされるな・・・」
一行はこのままゲネスの首都マバロを目指す
今回はここまでです
PSPの「彼岸島」をお願いします。
GTA SAのストーリーが途中で終わってるのに未解決に入ってないのは何故?
PS VITAのアサシンクリード レディリバティのストーリーをリクエストします。
Fallout:newvegasのストーリーを書いてるんだけど、wikiに文字数制限とかないよね?
ないならいつ終わるかわからないがDLCとコンパニオンクエスト込みで書ききるんだけど
有るには有るけど、複数ページに分ければいいのだから影響は小さいかと
というかwiki更新報告の人、しばらく居ない…?今度時間見つけてやる必要が有るか。前スレまでのデータ残ってないけど
だれかゲーム版「コロッケ!」シリーズやってくれないかな?
テンプレも使えない馬鹿はタヒねばいいのに
THE裁判員の第二話行きます。
【第二話:天文学的確率】
『登場人物』
[被告人・証言者等]
(篠原 雄大)
銃器の密輸の罪で逮捕されたベンチャー会社社長。
子供っぽい性格で、くだらない理由で他人に対して怒ったり、
堅実な仕事をつまらないからと放棄したりと性格に難がある。
金のために平気で親友を騙したりと、人間性にも問題がある。
いい加減な考えで会社を経営していたために
徐々に会社が傾いていき、一発逆転として銃器の密輸を企てた。
(呉 佐和子)
篠原の元妻。後に篠原の性格についていけなくなり離婚。
結婚当初はレースクイーンとしての美貌があったが、
結婚後にストレスのせいで激太りし、
今では語尾に「ぶふぅ」「ぼひゅう」とか付ける
デブデブしい女になってしまい、離婚後もそれは変わらない。
こんな体形の原因を作った夫に復讐するべく証言者となる。
(立石 亜弓)
篠原の婚約者である高校生。
本来は金髪で派手な服装のお嬢様なのだが、
篠原を庇う為に証言するため法廷を訪れる際は、
篠原の指示で黒髪で制服を着た地味めな格好をすることで
清楚さを醸し出している。
必死に証言中に篠原を庇おうとした結果、
壮大な失敗をしてしまう事から頭は悪いようだが、
「篠原の性格の負の面にあえて気づかないようにしていた」
という、ある意味生き方の上手な面もある、のかも知れない。
[検事・弁護士]
(野川 大輔)
今回の裁判を担当する検事。
がっしりした体形で、派手さは無いが堅実な仕事ぶりを見せる。
加勢検事と異なり、素人である裁判員でも分かるような
分かり易い説明をしてくれたり、
この話と第三話の両方で勝ったりと良い面が目立つ、検事の有能担当。
(村枝里美)
今回の裁判を担当する弁護士。
子持ちのおばさん弁護士で、呉のようなデブではないが
ふっくらとした体形をしている。
声が小さかったり自信の無い態度を取ったり、
実際に弁護の腕前も良くないという弁護士側の無能担当。
ヤマヤマ4号につけられたあだ名は『ダメ弁』理由は言うまでもない。
[裁判員]
(家永 康)
糸目キャラであり、今回誠司が憑依する相手。地味目な普通の若者。
若い頃に海外のバイトで篠原と同僚だった事がある。
(郷原 庄三)
元投資家だったが、家永と同じバイトで出会って以来の親友だった篠原に
先物取引でハメられ破産し離婚することになった事から篠原を憎悪し、
あえて今回の裁判で篠原を無罪にして、
自由にしてから自分の手で殺そうとしている。
そのために、他の裁判員たちも篠原を無罪にしたがっていると知り、
自分の目的を隠して、裁判員で一致団結して無罪にしようと持ちかける。
裁判員の中で一番無罪にしたがっているボス担当裁判員。
(池内 葉月)
会社員の女性。
以前に篠原の愛人だったことがあり、その頃は優雅な生活をしていた。
今回無罪にする事で篠原に恩を売り、再び優雅な生活を得ようとしている。
(三ツ橋 友紀)
パティシエ(菓子職人)の女性。
篠原に、男女関係ではなく純粋にパティシエとして気に入られており
独立開業の資金を用立ててくれる話がついているため、
独立開業資金を逃さないために篠原を無罪にしようと考えている。
(梶倉 浩明)
発明家であり、自分の発明品を売る会社の社長でもある初老の男性。
『絶対に風に飛ばされないハンガー』を売り出すための資金を
篠原に貸し付けてもらえる約束をしているので、
金づるを逃さないために篠原を無罪にしようとしている。
ちなみにそのハンガーは後に、風に飛ばされている様子を撮影した動画が
ネット上の動画配信サイトに投稿されてしまったらしい。
(笹部 守)
喫茶店を経営する、ダンディな雰囲気を持つ男性。
篠原が若い頃にバイトに行っていた国のコーヒー豆を気に入っており、
その国の政治体制のせいで入手が難しく
篠原の会社を通さないと手に入らないので、
自らのコーヒーのこだわりのために篠原を無罪にしようとする。
コーヒーの知識は相当なもので、
自費出版したコーヒーの本、数百部が完売する程。
『シナリオ』
前回の裁判から数か月ほど月日が流れたが、
誠司はまだ成仏しておらず今まで通りに裁判を傍聴する毎日を送っていた。
そこへヤマヤマ4号が様子を見に来て、
ついでだからと今ここで行われている裁判を一緒に見物する事にした。
今行われている裁判は、ベンチャー企業の社長の篠原が、
銃器の密売を企てていたが倉庫に保管していた銃器を偶然発見され、
銃刀法違反等に問われているというもの。
誠司は生前は商社勤めだったためにその会社や篠原の事も軽く知っており、
篠原は悪い噂の絶えない男だったというのをヤマヤマ4号に教えた。
今回の検事は加勢検事と比べて順調に裁判を進めている上に、
弁護士は声が小さく自身のなさそうなおばさん。
誠司によるとこの弁護士は以前の裁判で
普通なら執行猶予が付きそうな麻薬不法所持の外国人に
実刑判決を下させてしまう程の腕の悪い弁護士らしい。
さらには篠原が罪を否認した時に『嘘の煙』が体から出ているのを見て、
実際にこいつは銃器密売をしていた、有罪になるべき人間だと知る。
誠司とヤマヤマ4号は有罪になるのは確実だと考え、
篠原もこの絶望的状況では有罪は免れられないと諦めていたが、
裁判員6人の顔ぶれを見た途端に表情が希望に満ち溢れた。
「こりゃあいい!天文学的確率って奴じゃないか!」
ヤマヤマ4号は、裁判が間違った方向に行くのを誠司に変えてもらい
それで裁判への無念さを軽減して天国に行ってほしいと思っていたが、
元から正しい方向へ向かうのなら誠司が手を出すまでもないな、
と思いながら裁判員が話し合いをする会議室へ行くのを見守っていたが、
裁判員たち6人がその途中で寄り道をして6人で少し話し合い
それが終わった途端、心を大まかに読む能力によって
理由は分からないが6人の心境が無罪寄りになった事を知る。
つまりこのままでは、理由は分からないが6人全員が無罪に投票し、
有罪になるべき人間が無罪になってしまうのだ。
ヤマヤマ4号は誠司に、篠原を有罪にするべく、
体質の合う家永という男に憑依する事を勧める。
誠司は、一度やった事とはいえ他人に憑依して体を支配する事をためらうが、
ヤマヤマ4号に煽られて、再び憑依による裁判への介入をするのであった。
3人の裁判官たちはしっかりとした有罪の証拠があり
無罪であるという証拠は乏しいことから有罪だと確信しているが、
5人の裁判員たちは、なぜか無罪を主張する。
「会社の経営が傾いてきたから銃器密売に走ったと検事の説明があったけど、
財務諸表を見る限り大丈夫じゃないのかな?」
「倉庫で見つけたってあるけど、誰かが勝手に銃を置いて行ったんじゃない?」
と言ってくるので誠司は、
『検事さんが補足してくれた説明を元に考えればやはり経営状況は悪かった』
『銃器は倉庫の奥の方で発見され数も多く、こっそり置きに行けないだろう』
と説得する。土井裁判長も民事裁判の会社関連の裁判経験の豊富さから、
この財務諸表は会社の危機的状況を表していると援護してくれた。
なぜ6人の裁判員は無罪にしようとしているのか?
そんな謎を残したままその日の話し合いは終わった。
帰り道に、無罪を一番強く求めていた郷原に呼び止められ
「おいおい、無罪にしようって話なのに、なんで有罪だと説得してるんだよ!
ともかく明日はしっかりしろよ!」と、良く分からないことを言われた。
翌日、篠原の元妻の呉と、銃の取引に協力した暴力団員が証人として出廷した。
呉は篠原の人間性と、結婚していた頃の会社経営のいい加減さを証言した。
暴力団員は、別件で捕まって検察の尋問に素直に答えていた時に
この事件の話も一応聞かれたため、覚えがあると素直に答えたと言い、
銃器の運搬方法を事細やかに説明し、検事もそれが事実であることを説明した。
また、銃器の密輸元は篠原が若い頃にバイトで行った国だという説明もあった。
元妻と仕事仲間に不利な証言を積極的にされることからも、
篠原の人間性がろくでもない事が分かるというものだ。
それでも5人の裁判員たちは無罪を主張するが、
誠司は篠原の人間性や、明らかに銃器の密輸や運搬が事実であると説明し、
乗り移った家永以外の5人を説得する。
ここまであからさまな証拠を出された5人は少しずつ諦め始めたが、
それでもまだ無罪という主張を崩さない。
帰り道に、誠司は家永に乗り移ったままの状態で、再び郷原に呼び止められる。
「いい加減にしろよお前!俺たち6人は、各々の利益のために
あいつを無罪にしようって、おととい話し合ったじゃないか!」
そう、6人は全員篠原と何らかの繋がりがあり、
自らの目的のために有罪だと思いつつも無罪にしようとしたのだ。
もちろん、裁判の関係者と関係のある人間は普通は裁判員から外されるのだが、
一見繋がりの無いと思われる者達だったのでそのまま裁判員になれたのだ。
郷原が去って行った後、恣意的に無罪にしようとしている5人を
どう攻略しようかと憑依を解いた後で考えていたその時、
当の家永が話しかけてきた。霊感が強く誠司たちが見えるのだ。
誠司は家永に勝手な憑依を謝るが、家永は怒るどころかお礼を言ってきた。
篠原からの金銭の謝礼を得られる事を期待して篠原を無罪にしようとしたが、
誠司の有罪だという説得を知って、やはりそれはいけない事だと思い直したのだ。
家永は誠司に、『篠原は外国でバイトしていて政府とゲリラが争っていた頃に、
ゲリラと怪しい取引が出来ないかと接触を試み、
取引のネタが増える為に政府とゲリラの争いが激化する事を望んでいた』
というとっておきの情報を教えてくれた。
明日の篠原への質問の際に突きつければ何らかの反応が期待できそうだ。
次の日は篠原の婚約者、立石が弁護士側の証人となる。
傍聴人として来ていた呉と、
「あなたも私と同じように不幸になるのかしら?ぶふぅ…」
「黙れトド女!私は彼とハッピーエンドになるんだもん!」
と口げんかをして土井裁判長にたしなめられた後、証言を開始する。
会社の事を全く知らない素人ながら、
「篠原の会社は大丈夫だ、だから悪い事なんてしない」と必死に証言するが
必死になりすぎ興奮しすぎたせいか、とんでもない誤爆をかましてしまった。
「彼の会社は大丈夫!暴力団が抗争で使う道具で大儲けするって言ったもん!」
「こ、このバカ女ー!」
そして被告人の篠原の証言の後、篠原への質問の時間が来た。
誠司は、他の裁判員5人は当たり障りのない質問をするだろうと考え、
あえて油断させた後で鋭い一撃を加えるため、最後に質問する事にする。
他の5人の「無罪だと思います」「うん、ありがとねー」といったヌルい質問で
油断しきった篠原に、昨日家永に教えてもらった事を突きつけた。
「お前はあの国でバイトしていた時、ゲリラと接触を図っていただろう!?
その時からお前は、ゲリラからの銃器の密輸を計画してたんじゃないのか!?
それにその時お前は、武器の総量が増えるからと政府とゲリラの争いが激化し
戦いがさらに悲惨なものになるのを望んでいたんじゃないのか!?」
それを聞いた篠原は、顔を青くして言葉に詰まり、うめく。
この発言の証拠は無いが、
篠原の青ざめた表情はそれが真実だと言っているようなものであり、
裁判員の5人にも強烈な印象となって残ったであろう。
最後に野川検事が、会社の経営面から有罪を立証する証拠として、
会社を立て直すための事業計画についてのさらなる指摘をした。
「銃器密売以外の会社に利益を出すための事業がほとんど無いようですが」
「だから、あるって!有望なパティシエへの独立開業資金の貸付とか、
アイデア商品を続々と発明する会社への投資とか!」
「しかしそれらの計画は、まだ大まかな計画だけであって
詳しい計画内容や資金調達方法についてはまだ何も決まっていません。
やはりこれは見せかけだけのもので、
本当は会社を持ち直す手段は銃器密売以外には無いのでは?」
と野川検事が冷静に指摘すると、それを聞いていた
当のパティシエやアイデア商品会社社長である三ツ橋や梶倉は、
彼を無罪にしても資金を貸し付けてもらえるのか疑問に思い、
無罪にする意欲を失いかけているようだった。
再び愛人になって優雅な生活をしようと思っていた池内も同様だ。
閉廷後の最後の話し合いの場で、さらにもう一つの援護射撃が来た。
銃器密売はどのくらいの刑になるかという質問に対し秋月裁判官が、
ただの銃刀法違反ならともかく密売目的の所持は重罪で
場合によっては無期懲役とありうると説明してくれたのだ。
それを聞いた郷原は
「そうか、あいつを一生塀の中に閉じ込める事ができるのか!
ならば俺が手を下さなくとも…」
と、無罪にして自らの手で復讐するより
有罪にして厳罰を与えた方が良いと考え始めた。
それでも5人の裁判員達は未練がましく、
『暴力団の抗争に使う道具で会社を立て直すと言っていた』という証言に対し
「それって車の事だよ、カーチェイスで使うんだ」
「暴力団が直接対決で使う道具、それはスタンガンだ!」
とか言ってたが、
「車なんて他にも調達方法があるだろ、なんで篠原の会社にわざわざ頼むんだ!」
「任侠映画で有名俳優がスタンガンを持つのを想像してみろ、カッコ悪いだろ!」
と的確にツッコミを入れていくと、さすがにそう考えるのは諦めたようだ。
さらには、篠原が政府とゲリラの派手な殺し合いを望むほどの非道な人間な事と、
彼を無罪にしても利益を得られない可能性が高い事が、
無罪を主張する意欲を失わせていった。
そして最終的な有罪か無罪かの投票が行われる。
誠司が憑依する家永は当然有罪、裁判官3人も普通に有罪にする。
後は5人のうち1人以上でも有罪にすれば、篠原は有罪となる。
破産と離婚をさせられた郷原は無罪にするのを諦めきれないかもしれないが、
他の4人は篠原のあまりに酷い人間性や、無罪にする理由が希薄になった事で
有罪にする可能性は十分にある。それに期待しよう。そして投票の結果は…
次の日、篠原に判決が言い渡された。
「被告人篠原雄大を、10年の懲役に処す!」
それを聞いた篠原は仰天する。
「そんなまさか!あの6人の中に2人以上もバカがいたってのか!?
10年だと…もう立ち直れないじゃないか…
いやまて!裁判は三審制なんだ!まだ次がある!
今度はこんなショボイ弁護士じゃなく、豪勢な弁護士軍団を雇うぞ!」
そう考え持ち直す篠原だったが、そうはいかなかった。
第二審への控訴は却下され、実刑10年が確定したのだ。
(これは別の裁判員ゲーム『有罪×無罪』の裁判長の話だが、
第二審への控訴は判決の内容に不服があれば無条件に出来るのではなく、
控訴した側が新しい証拠等を出す必要がある。
それに、裁判員制度の対象となった第一審の判決は、
一般市民である裁判員が下した判決を簡単に無為にしないために、
控訴されにくい性質があるらしい)
篠原は、懲役になってしまったのは仕方ないから
今度は獄中で自伝を書いて一儲けしようと考えてるらしい。
とりあえず出版者に連絡をしてみたそうだ。
取り合ってくれる出版社があるのかどうかは分からないが。
立石は、後に別の青年実業家と結婚した。その人が真っ当な人であり、
彼女も人を見る目を磨いていることを祈るばかりだ。
こうして、偶然選ばれた裁判員の6人全員が
被告人全員と関係があり利益のために無罪を望む人だという
天文学的な確率の偶然によって判決を捻じ曲げられそうだった裁判は、
正しい判決が下ることを望む幽霊が裁判に参加したという
確率を超越した奇跡によって正しい判決が下されたのだった。
第二話は以上です、第三話はまた後日。
【第三話:絶対固定量刑】
『登場人物』
[被告人・証言者等]
(久宝寺 千鶴子)
日本を変えようとしている女革命家。
既存の革命団体には所属していない一匹狼。
革命思想を持ちながらも最初はその高い能力で国家公務員になり
内部から日本を変えていこうとしたが
それが不可能と理解し、退職して革命家となり
某軍事国家へ行き語学力と智謀でクーデター軍のために働き、
さらにはクーデター軍の高官と結婚して地位を高めた。
(革命のためだけの結婚ではなく愛もちゃんとあったらしい)
その後、軍事国家内で起こしたクーデター軍の内乱と呼応して
日本へ連れてきたクーデター軍の兵士を率いて
日本国内でクーデターを起こそうとしたが、
行動開始の直後に、軍事国家での内乱が鎮圧されたという報告が入り、
弾丸の一発も撃たず即座に行動を中止し
ほぼ全員が服毒自殺し久宝寺とアハメドだけが自殺前に捕えらえたため
被害は一切出なかったのだが、
それでもクーデターを行った事には変わりないと、
外患誘致罪で起訴される。
グラマラスな体に、ぴっちりと肌に密着したノースリーブの服と、
かなり魅力的な外見をしているが、
険しい表情と荒々しい雷のような髪の質感のために
恐ろしさを感じさせる風貌をしている。
(中には「だが、それがいい」という人もいるだろう)
(遠沢 乙女)
過激派革命団体の一員で、爆発物でのテロにより
子供を含めた数人を殺傷した罪で、既に死刑判決が確定している死刑囚。
久宝寺を尊敬しており弁護するために弁護側の証人となるが、
久宝寺の能力の高さや美貌に嫉妬している面もある。
・意図的にブスに描かれている
・久宝寺の美貌や能力に嫉妬する
・久宝寺が後に脳腫瘍で死亡する
・既に死刑囚である
といった特徴からモデルは山岳ベース事件で有名な永田洋子と思われる。
(永田洋子は『総括』という名のリンチによって同志を何人も殺害し、
その被害者の一人は永田に美貌に嫉妬された女性だと言われている。
その後死刑が確定し死刑囚となり、近年脳腫瘍が原因で病死した)
(アハメド=ラーゼム)
日本でのクーデター参加者で久宝寺以外に生き残ったもう一人の兵士。
まだ若い少年で、久宝寺に淡い恋心を抱いてもいたが
クーデター軍の上司と部下という関係なのでそれを隠し、忠誠を誓っている。
[検事・弁護士]
(野川 大輔)
第二話でも登場した、今回の裁判を担当する検事。
今回もそつのない仕事ぶりで被告人の有罪を実証しようとする。
(東 情太郎)
第一話でも登場した、今回の裁判を担当する弁護士。
何の被害も出していない人間が死刑となる事も許せないが、
その判断を一般市民たる裁判員に下させることも許せないと、
久宝寺を弁護する事を決意した人権派弁護士。
[裁判員]
(小林 房江)
糸目キャラであり、今回誠司が憑依する女性。
人気歌手で、歌手としての名前はFukko。
一見さっぱりとした明るい女性だが、持ち歌は暗く陰鬱な内容で、
自身も自殺未遂を何度か起こしていたりと、
心の中には暗い部分を持っているようだ。
(春里 望)
誠司と生前つきあっており近いうちに結婚する予定だった女性。
今でも誠司の事を想っているようだ。
今回の裁判へのスタンスは、
恋人の死を体験したからと特別な考えを持っているわけではない、
一般的な女性として普通のもの。
だがそれは、人を死刑にするのは気が引けるという事から、
若干ではあるが有罪に傾きにくい事を意味する。
ちなみに誠司と出会ったきっかけは学生時代の自作映画の撮影。
その時作った映画は最近になって動画投稿サイトに誰かが投稿し、
かなりの人気が出ているのだが誠司はそれを知らない。
(仲本 淑子)
死刑反対を訴える市民団体『なくしたもののひかり』の代表。
両親を殺害し死刑になった人間が何の反省も見せないまま刑死したのが
死刑反対団体を立ち上げた理由であり、
人権をダシにして権利を要求するような輩とは違う、真の市民活動家。
今回の裁判では有罪=死刑なので、
何としてでも無罪にしようとするという、文句なしのボス担当。
ただ、外患誘致罪ではなく別の罪状で久宝寺を裁くべきと言っており、
久宝寺を野放しにして良いと言っているわけではない。
また、普段の死刑反対の論議へのスタンスは
相手の話も聞いて論理的に反論するという理性的なものなので、
有罪にするべきだという説得もちゃんと聞くため攻略できる可能性はある。
(別当 鈴也)
無気力で浮世離れした、はかない雰囲気を持つホスト。
裁判員としての意欲も無く当初は裁判などどうでも良かった。
法廷で久宝寺を一目見た瞬間に一目惚れし、彼女を無罪にしようとするが
「俺を恋愛地獄に落とそうとするこの危険な女がこの世にいてもいいのか?」
という考えから久宝寺の死を望んだりもする相反した考えも持ち、
結果的には中ボス担当の立ち位置となる。
また、彼女への恋愛感情が有罪か無罪かを判断する材料となっているので
説得に対する反応も常人のものではなく、まともな論議をしにくい。
(楓 兵衛門)
第二次世界大戦時に日本兵としてお国のために戦った老人。
昔に日本を守る戦いに参加した事もあってか、
久宝寺がクーデターを起こそうとしたのが本当なら厳格に裁こうとする上に、
元軍人な事もあって久宝寺のクーデターの準備の証拠を見て中身を理解でき、
彼女の国家転覆を図る明確な意図を見て取れると考え有罪判決を下そうと考える、
味方担当の裁判員。
(藤波 志加三)
中学校で教師をしている若い男性。中学生にはシカゾーと呼ばれている。
今時の中学生は問題もそれなりに起こし、苦労しているそうだ。
今回の裁判へのスタンスは普通の一般男性そのもので、
学校の教師だからといって特別な感情や思想を持っているという事は無い。
余談だが、爽やかさと力強さを併せ持つ美形であり、彼と誠司を横に並べて
「片方は、とあるゲームの主人公です。どちらでしょう?」
と聞いてみたら十中八九、こっちの方が選ばれそうだ。
『シナリオ』
第二話の裁判から数か月後、今日も裁判を傍聴しようと誠司が裁判所へ来ると
裁判所の周辺に多くの団体や多数の人間が集まり騒然としていた。
「屑が死刑になり日本の癌が一人消える事を喜びましょう!」と叫ぶ右翼団体、
「久宝寺は無罪だ!政府が偉大な思想家を殺すのを許すな!」と叫ぶ左翼団体、
「死刑反対!死刑は国による殺人です!」と叫ぶ死刑反対団体、
「おお、こりゃあすげえな!千人いるんじゃねえか?」と騒ぐ野次馬達、
そんな人たちがひしめき合っていた。
そんな彼らが久宝寺の名を口にしたのを聞いた誠司は
「ああ、久宝寺のあの事件か!」
と、生前に久宝寺の逮捕が報道されたのを思い出しながら知った。
久宝寺は日本を革命するためにクーデターを起こしたがすぐに逮捕されたと、
日本のニュースを知らないヤマヤマ4号に説明した。
法廷に入った誠司は、裁判員の中に恋人の春里を見つけて驚く。
今回の裁判で裁判員に憑依すれば春里と話せるのかもと考える誠司だった。
野川検事は、分かりやすく久宝寺の罪状や過去の経歴を説明するついでに、
事件の前に彼女が放送したクーデターの意思表明のビデオ映像を元に
音声や映像を加工されたパロディ動画が作成されてネット上で公開され、
そのいくつかは再生数数十万単位となる程の人気を博していると説明した。
この世界の某動画サイトでは、「久宝寺は大変な革命をしていきました」
「久宝寺のパーフェクト革命教室」「レッツゴー!久宝寺」
とかいう題名の動画が人気を博しているのだろう、多分。
対して東弁護士は、
「クーデターに参加した者達は結果的には何の危害も加えておらず、
それにも関らず被告人が死刑にされる事に納得できない。
それだけではない、政府はこの裁判に裁判員制度を採用することで
一般市民に外患誘致罪の被告を有罪にさせようとしている、
つまり、一般市民に政府の敵と見なした者を排除する片棒を担がせることで
市民全体の思想を政府の望む方向へ動かそうという思惑が見て取れる!
さらには、有罪にする事で死刑という判決を決断させられる裁判員は
間接的に人を死に追いやるという苦しみを背負わされることになる!
私は、そのような事を企てる政府に対抗するべく、完全無罪を主張する!」
と、強大な権力への抵抗のための弁護を表明する。
そんな東弁護士に久宝寺は、
「私は革命のために生き、そのためには死ぬ覚悟もある。
知ることを全て話し、結果が外患誘致罪による死刑判決ならば従おう。
確かに私は、即中止したとはいえクーデターを実行したのだから。
革命に命をささげた結果がこれなのならば悔いは無い。
今回の弁護、感謝する。よろしく頼む」と言った。
無罪を積極的に望むわけではなく、かといって有罪を望むわけでもなく、
裁判では正直に証言し、その結果に身を委ねるつもりのようだ。
そして、被告人を守ろうという職業意識を持ち、
思想の違いはあれど権力が間違っている事をしようとしていると思ったら
それに果敢に抵抗するという気概を持つ東弁護士に敬意を持ち
感謝しているようだった。
そんな久宝寺を見た裁判員の一人、別当がいきなり呻き始めた。
「なんだ、この心の中で燃える炎は!?
あ、あの女、俺を灼熱の恋愛地獄に落とそうとしているのか!?」
一目惚れであった。
そしてヤマヤマ4号は久宝寺が自分がクーデターを起こしたと言った際に、
体から『真実の光』が発生するのを見た。
彼女がクーデターを起こしたのは真実のようだ。誠司は、
「本当にクーデターを起こしたのならば、外患誘致罪で裁かれる事こそが、
正しい判決なのだろう。裁判に参加して、有罪の方に導こう」
と考える。だがこの時誠司はまだ、
『外患誘致罪で有罪にする』というのが何を意味するのか知らなかった。
いつも通りに閉廷後、裁判官と裁判員が会議室で議論する事になった。
ヤマヤマ4号に、小林という女性が憑依に適していると聞いた誠司は、
「すいません、ちょっとよろしいでしょうか?」
と小林に声をかけた。第二話で憑依した相手の家永に助けられ感謝された後、
やはり勝手に憑依して勝手に言動するのはいけない事だと考え、
ちゃんと話して許可を得てから憑依する事にしたのだ。
幸い、憑依できる人間には誠司とヤマヤマ4号が見えて話もできる。
体に憑依させてもらい裁判を正しい方向へ持っていきたいと頼むと、
「幽霊に憑依されるなんて面白そうね、いいよー」
と気軽に許可してくれたので、遠慮せずに憑依した。
ちなみに男が女の体に憑依するというシチュエーションなのだが、
誠司はスケベな行動をするどころか、それを匂わす発言すらしない。さすが天国行きの善人だ。
憑依が完了した後で周囲を見渡すと、仲本という女性の裁判員が
「こんな、死刑か無罪かしか無い裁判なんて不当です!
私は、この裁判が続行する事に断固反対します!」
といきり立って裁判官たちに食って掛かり、なだめられていた。
死刑か無罪のどちらかだという話に疑問を持った誠司は、
「外患誘致罪というので有罪になっても、死刑とは限りませんよね?
死刑か無罪しか無いというのは大げさではありませんか?」と聞いてみると、
「あなたは昨日の話を聞いていなかったのですか!?」
と怒られる。誠司は昨日の話なんて知らないし
知っているはずの小林は現在体を誠司に貸していて意識が無いので、
良く分からないからもう一度説明してほしいと頼んでみた。すると秋月裁判官が説明を始める。
「外患致死罪というのは国家に対する反逆なので殺人等より重く、
有罪になると必ず死刑になるんです。
普通、犯した罪に対してどのくらいの刑罰が与えられるかは
当然一つ一つの犯行の状況や事情で変わりますが、
その変わる幅は、罪の種類毎に元から決められた一定の範囲内でのことです。
例えば殺人罪は死刑か、無期懲役か、5年以上の懲役、
これら3つの範囲内で刑が決まります。
そして外患誘致罪は、その範囲が『死刑』しか無いのです。
つまり外患誘致罪で有罪になった被告は必ず『死刑』になるのです」
そう、今回の裁判では有罪判決にすること自体が死刑判決を意味する。
だから裁判所の周囲の団体や東弁護士は死刑の事を何度も言っていたのだ。
誠司は悩んだが、久宝寺もそれを知った上で有罪でも良いと言っており、
彼女が正しく裁かれるのを望んでいるというのなら、
望むとおりに有罪にする事が正しい事と考えた。
少しの間だけ憑依を解いた誠司は小林に、
「有罪ならば死刑になると知った上で有罪にしようとするのを
あなたの体を使って行いますがいいのですか?」
ともう一度聞いてみる。自分の体を使って死刑にさせたというショック以外に、
死刑反対団体からの個人攻撃の目標にされる事等も心配したのだろう。
「死刑でもいいよ、好きなようにやっちゃって」
と快く承諾してくれたので、久宝寺を有罪にする決意をする誠司だった。
そんな判断ができるのも、自ら幽霊となった事で
死とは永遠に消滅する程の恐ろしいものではないと知ったからかも知れない。
討論が始まったので、まずは春里に説得ついでに話しかけてみた。
自分が誠司だというわけにはいかず近況などを自然に聞いてみた所、
まだ誠司の事を忘れられないようで、その様子を見て心を痛める誠司だった。
その後、他の人とも話してみると、
裁判官の3人は罪を正確に裁き国を守るという職業意識と
普段から有罪と思った被告人に刑罰を下していることから、
久宝寺を有罪にすることに積極的だった。
仲本と別所以外の3人も、久宝寺がクーデターのために準備した
計画書や銃器や爆弾という証拠も踏まえて、有罪でも良いと思っていた。
別所にも話しかけてみたが
「あの女は俺を恋愛地獄に落としたんだ、俺はどうすればいい?」
等とわけのわからない事を言っていたが、とりあえず有罪だと説得すると、
「あの女は俺を恋愛地獄に落とした地獄の女、この世にいるのは危険すぎる」
と意味不明な事を言いながら有罪にする事も考えてくれた。
その日の議論が終わって裁判員が裁判所から出た後、
仙波裁判官は土井裁判長に、この裁判の疑問をぶつけていた。
「なぜ政府はこのような裁判に裁判員制度を使うんですか!?
東弁護士の言うとおり、政府は明らかに何らかの意図を持っています!
それでもいいのですか!?」
「だからどうだというのかね?
政府が何らかの意図を持ってこのような裁判を仕組んだとして、
事情に関らず公平に罪を裁くべき裁判官はどうするべきだというのかね?」
「そ、それは…さ、裁判官は、事情に関らず公平に罪を裁くべく、
そのような背景に気を取られずに裁判を進めるべきだと、思います…」
「それでいいのだ、仙波裁判官。それにな、私も抗議はした。
一般市民にそんな事をさせてもいいのかと、抗議はしたのだよ…」
「土井裁判長…」
土井が同じ疑問を持った上で職務に忠実であろうとしてるのを知り、
仙波も覚悟を決めて裁判に取り組もうと決意するのであった。
次の日の法廷では、遠沢乙女という死刑囚の女性革命家の証言を聞く。
誠司は、裁判官や裁判員の顔をじろじろ見ている遠沢を不気味に思いつつも
彼女の話に耳を傾ける。
彼女は組織は違うものの同じ革命家として彼女の事を良く言おうとするが、
発言が全て革命を肯定し政府や一般市民への攻撃を称賛するようなもので、
久宝寺や革命主義そのものの危険性を感じさせるような逆効果の物となった。
革命を称賛する時に感動のあまり涙を流す遠沢の様子を見て
「きんもーww」と、気持ち悪がりながら笑うヤマヤマ4号だった。
その日の話し合いでは仲本以外の全員が久宝寺の危険性を感じとり
有罪だと強く思うようになったようで、このままいけば有罪にできそうだ。
だがその頃、遠沢は密かに革命団体の連絡員と情報交換し、
とある計画の準備を指示していた。
その翌日、法廷では久宝寺以外で唯一自殺しそこねた兵士、
アハメドから話を聞くことになった。
彼も久宝寺の意思を尊重するべく、全てを正直に話すので
彼からクーデター計画の話を細かく聞く誠司だった。
そして少しの休憩を入れてから昨日証言した遠沢から再び話を聞くことになるが、
その休憩の最中に、いきなり裁判官3人が慌てだして別室へ入った。
それと同時に憑依している小林の携帯にメールが届いたので、
メールを覗き見るのは悪いという事で一旦小林の体から出て、
目に見えない幽霊に戻って裁判官たちの様子を見に行く事にした。
「私の孫を誘拐しただと!?あいつらめ!」
「妻を誘拐したと、写真をメールで送ってきました!いったいどうすれば!?」
「私のお母さんが!土井裁判長、仙波裁判官、私はどうしたら…」
どうやら、裁判官3人は何者かに家族を人質に取られているようだ。
そして小林の所に戻ると、メールの内容を見せてくれた。
「お前のマネージャーを預かった、助けてほしければ無罪を主張しろ」
という、監禁されたマネージャーの証拠写真付きの脅迫メールだった。
「なるほど、裁判官さん達3人は法曹だから個人情報もちゃんと管理されていて、
革命派は盗み見れば簡単に住所を知ることができる。有名人の私も同様。
その4人に、死刑反対の仲本さんを加えれば無罪にするのは過半数の5人か。
でも、私のマネージャーはどうなってもいいよ、有罪にしちゃって!」
と、あっさり言ってくれる小林だが、やはりそういうわけにはいかない。
ずっと休憩のままにはできないので、とりあえず法廷を再開する。
証言台に向かう遠沢は無罪を確信しニヤニヤと笑っていた。
あの女の思うままにさせてなるものかと考えた誠司は一つの案を思いつく。
「そうだ、あいつが尊敬する久宝寺に脅迫をやめさせるんだ!
久宝寺は公平に裁判が行われるのを望み、これを知ったら止めさせるはず。
そして俺は幽霊だ、あいつに知られずにその事を伝えられる!」
幸い久宝寺は誠司の声を聞きとれる程の霊感があったようで話を聞いてくれた。
「あの女は脅迫によって無罪にしようとしている、やめさせてくれ!」
「死刑になりそうな裁判で幽霊に話しかけられる事になるとはな。
だが私が、無罪になれるチャンスを自らの手で無為にすると思うか?」
「するとも!なぜなら、あんたは久宝寺千鶴子だからだ!」
「なるほど、分かった。止めるタイミングは私に任せてもらうぞ」
遠沢は証言台に立つと、狂喜の笑みを浮かべて叫ぶ。
「お前らに話す事など何もない、ただ私は勝利の宣言をするだけだ!」
だがその直後に、久宝寺は遠沢に吼えた。
「そのくだらない計画を止めろ、この恥知らずが!」
吼えられてひるんだ遠沢は、涙を流しながら計画の中止を宣言する。
その様子を見た裁判員や傍聴人達ほぼ全員は、
何があったのか分からなずいきなりの怒号に驚くばかりだったが、
別当だけは「狼が犬に『俺はお前と違う』と言ったのさ」と、
彼なりに感じ取った事を言うのであった。
裁判官3人は急遽休憩時間を設け、再び別室に入る。
「分かるか、おじいちゃんだよ?怖かったかい?もう大丈夫だよ」
「俺だ!大丈夫か!?そうか、無事だったか…」
「良かった、本当に良かった、お母さん!」
3人は携帯で人質に取られた家族と会話し、無事を確かめたようだ。
小林のマネージャーも解放されたようで、泣きながら電話をしてきた。
「それにしても、パンツ一丁で縛られたマネージャーの写真おもしろーい!
しばらく待ち受けにして、からかってやろっと」
と、マイペースで言う小林だった。
その後、予定通りに遠沢への二度目の質問が行われた。
久宝寺に人質計画を拒否されたせいか、久宝寺の危険性を訴えるような
久宝寺の有罪の疑いを強くする証言をした遠沢に対し、裁判員だけでなく、
人質を取られた怒りを持つ裁判官も強烈に責めたてるのであった。
そして最後に久宝寺が証言台に立ち、
正直に自分の知るクーデターの背景や準備の様子を話す。
久宝寺の証言が終わった後、別当は久宝寺に声をかけた。
「俺はお前のせいで恋愛地獄に落ちた!俺はどうすればいいんだ!?」
というわけのわからない質問をする別当に対し、
「お前は自由だ。お前の望むままに動け」
というわけのわからない返答をする久宝寺。
「そうか、そうだったのか…」
よくわからないが、久宝寺への一目惚れに心の中で決着をつけたようだ。
その日の法廷の終了後、最後の話し合いが行われた。
誠司は久宝寺やアハメドの語ったクーデター計画の詳細や
遠沢が語った久宝寺の危険性を元に有罪だと説得した。
裁判官3人はもちろん裁判員6人も、
それぞれに差はあれど有罪の方へ考えが傾いているようだった。
話し合いが終わった後、有罪か無罪かの投票が行われる。
9人中5人が有罪に投票すれば有罪となるが、
裁判官3人と誠司は有罪に投票するので、
残りの5人のうち1人が有罪に投票すればいい。
多分大丈夫だと思うが…
支援
翌日、法廷で久宝寺に刑が言い渡される事になった。
その時、土井裁判長は
「まず判決を言い渡す前に、この判決に至った理由を伝える」
と言い判決の理由を読み上げ始めた。それを聞いた東弁護士は
「助けられなかったか…すまない、久宝寺君…」
と悔しそうに肩を落とす。
誠司はこういった状況は初めてなようで、
「あれ、なんで東弁護士は判決を言ってないのに有罪だと分かるんだ?」
と首をかしげるので、ヤマヤマ4号が説明をした。
「誠司がいつも見ている裁判では判決を言い渡す時、
最初に懲役何年とか無罪とか言ってから、その理由を言うだろ?
だが一つだけ例外がある。それが死刑判決の時だ。
被告人が死刑を言い渡される時のショックを少しでも和らげるため、
先に判決の理由を言ってから最後に死刑だと言うのさ」
そう説明している間に判決理由を言い終わったようで、最後に
「よって、被告人を死刑に処す」
と言った。久宝寺はそれを聞いても表情を変えず、
裁判を的確に進めてくれた裁判長に礼を言うのであった。
その後、久宝寺は控訴せずそのまま死刑判決が確定した。
だが、死刑が執行されることは無かった。
一年後、久宝寺は知らない間に進行していた脳腫瘍によって病死したのだ。
それが報道された時、「死刑判決から逃げた」と言う人もいたという。
遠沢乙女は、今回の人質事件の影響があったのかは分からないが、
裁判の数か月後に死刑執行された。
アハメドは、日本政府の手によって
クーデター軍と敵対する国の政府に引き渡され、後に銃殺刑になったという。
東弁護士は、今回の事でショックを受けたのか弁護士を引退した。
その後、弁護士事務所を若手弁護士にまかせて実家の青森へ帰り、
親の経営するりんご園の手伝いをしている。
(第三話は以上です、第四話はまた今度)
乙です〜
乙です
絵が古臭くて食わず嫌いしてたけど結構面白そうだな
第四話を始める前にお詫びを。実はこのソフトは既に手元に無いので
人物名はウィキペディアや攻略サイトを元に書いていたのですが、
四話以降はそれらを見ても名前の分からない人物が何人かいるので
今後の内容で名前の分からない人物は、(仮)と付けた上で
人物の立場や、あだ名のようなもので表記させてもらいます。
【第四話:7人目の裁判員】
『登場人物』
[被告人・証言者等]
(仮)(被告人)
今回の裁判で、偽札作りの疑いで訴えられた老人。
職場の同僚に暴行を加えたり好きだったホステスを殺したりと
何度も犯罪を繰り返してきた前科四犯の凶悪な男だが、
今では老いでボケてきており、凶悪さは鳴りを潜めている。
前科四犯という過去から有罪を疑われているが今回は全くの無実。
(仮)(少女A)
被告人の老人と仲の良い未成年の少女。
法廷でも、未成年という事で氏名は公表されず『A』と呼ばれる。
被告人が一人で暮らしていてかわいそうに思って仲良くなり、
その後遊びに行って一緒にゲームとかで遊んだりするらしい。
偽札を拾った後、出来心で使おうとしてしまいバレて補導された、
という事になってるが、実は高校の先輩と一緒に偽札を作り
その罪を被告人になすりつけた真犯人。
父親が警察の人間で、父親の友達の警察官に
被告人に罪をなすりつける手伝いをしてもらった。
人物ファイルによると、「このゲームの登場人物の中で
一番悪質な人間なので、逆に可愛く描写した」との事。
(仮)(コワモテ警察官)
被告人の老人を尋問し、証拠集め等にも関った警察官。
上記の通り、友達の娘である少女Aの犯行を隠すために
被告人が有罪にしようとしており、
そのために証拠の捏造や自白の強要をした。
[検事・弁護士]
(加勢 憲吾)
第一話でも登場した検事。
今回も、犯人に思えるが実は無実な被告人を訴える裁判を担当し、
誠司によって無罪にされてしまう。
(村枝里美)
第二話でも登場した弁護士。
第二話の後で話し方や態度を堂々としたものにするために
アナウンサー学校等で勉強したようで色々とパワーアップしており、
ヤマヤマ4号に「荒ぶるゴムまり」という、
力強いがやはり失礼なあだ名をつけられる。
[裁判員]
(仮)(圓楽師匠)
糸目キャラであり、今回誠司が憑依する相手。
服装こそ和服でなくジャンパーを着ているが、
落語家という職業と言い、縦長な顔といい、
どう見ても圓楽師匠です、本当にありがとうございました。
誠司曰く、年老いてますます盛んな健康体で
今まで憑依した中で一番居心地が良い体らしい。
(服部 紗仁阿)
インド人クォーターの女子高生。
カラオケ好きだが、ハイテンション過ぎて友達が引くので
一人でカラオケに行く事が多いという、
綺麗な容貌の割にはちょっと残念な所がある子。
イメージイラストではかなりセクシーなステージ衣装をしているが
これはあくまでイメージであり彼女はアイドルとかではないので、
ゲーム中はおろか普段の生活でもこういった格好は
一切しないと思われる。残念。
ヤマヤマ4号につけらえたあだ名は『中辛ちゃん』。
インド人クォーターだからカレーに関するあだ名をつけたのだろう。
(里見 秀之)
三十代前半の司法浪人の男性。
30歳を過ぎてもまだ司法試験に合格できないが、
それでも夢を諦めずに日夜勉学に勤しむ真面目な男性で、
服装や顔からのその様子が見て取れる。
司法試験に何度も落ちているからかどうかは分からないが
髪の毛が若干薄くなってきており、
法廷内で帽子は被れないので薄い髪の毛を隠せないのだが、
それを気にする様子は無い。
勉強の成績は、基礎はできているが柔軟性が足りないそうだ。
ヤマヤマ4号に『若ハゲ』とストレートに呼ばれる。
(森村 雅子)
元大蔵省官僚の年配の女性。夫は国会議員。
見事なまでの上流階級の人間で、
前科を重ねている被告人への侮蔑感が普通の人より強く、
また、元大蔵省官僚なために偽札作りへの怒りも強いため、
この裁判におけるボス裁判員となる。
また、上流階級の生活に慣れていて世間の常識とのズレがあり、
他の人には通じる説得が通じない事もある。
だが、絶対に被告人を無罪にはできないとまでは思ってないので
他の話のボス担当よりは攻略しやすい。
余談だが、姿形が第三話の仲本淑子とかなり似ている。
イラスト担当者さん、元々は同じ人物として書いた絵を
使いまわしたでしょう、怒らないから正直に言いなさい。
(平泉 真梨子)
普通の主婦の女性。第一話の主婦のような活躍もせず本当に普通。
(勝呂 真)
誠司を殺した犯人として逮捕され、その後裁判で無罪になった男。
裁判開始当初の裁判員の一人が欠員になり、代わりに裁判員となる。
殺人事件の犯人として起訴された人間なので
裁判員として不適切に思えてしまうが、
裁判で無罪となった以上は何の罪も無い一般人という扱いなのだ。
だが誠司は死の間際にこの男の顔を見ており彼が犯人と思っている。
今回の裁判では、誠司の憑依した圓楽師匠が
死んだおじいちゃんに似ているという事でなついてきて、
誠司の望む無罪判決を同様に望む味方担当となる。
『シナリオ』
第三話の裁判から1年以上経ったが、
まだ誠司は成仏せず裁判を傍聴していた。
そこへ久しぶりにヤマヤマ4号が来た。
ヤマヤマ4号によると、脳腫瘍のために病死した久宝寺も、
地獄に来ていない事から成仏していない事が分かるそうだ。
ちなみにヤマヤマ4号曰く、地獄は一般人が想像するような
苦痛しか無い悪夢のような所ではないらしい。
天国が時間の流れすら無い
何もない場所で永遠の安らぎを得られるのに対し、
地獄には欲望を満たすためのあらゆるものが存在し
地獄の住人はそれを奪い合っているとのこと。
中には「地獄へ来て本当に良かった!」と喜ぶ人もいるとか。
そんな話をしながら、誠司とヤマヤマ4号は
今ここで行われている裁判を見物していた。
今回被告人が問われてる罪は通貨偽造、つまり偽札作り。
それも犯罪組織が作ったような大掛かりな精巧な物ではなく、
個人がプリンターで印刷した、あまりにお粗末な物だ。
本来は裁判員制度が採用される裁判は
人の死や放火や誘拐等が関係する重大な犯罪の裁判だけだが、
この世界では裁判員制度を取り入れる範囲が少し広くなったようだ。
検事の席では加勢検事が被告人の罪状等を訴える。
被告人の老人は、過去に職場の工場で同僚に暴力を振るったり
気に入ったホステスに現在で言うストーカー行為をした上に殺害し
懲役13年の判決を受けたりした前科4犯の極悪人であること、
預貯金が乏しく金が必要になり、
格安で勉強できるパソコン教室で勉強した知識を使って
パソコンを使って粗末な偽札を作った事を読み上げられていた事、
既に被告人が自白をしており罪を認めている事を述べた。
対する村枝弁護士は、第二話の時とは比べ物にならないほどに
はっきりとした口調や態度で被告人の無罪を訴えた。
その内容も、加勢検事の発言への反論となる的確なものだ
だが、被告人の老人がボケており、「俺がやった」と言ったり、
少ししたら「俺じゃねえ」と言い直したりではっきりとしない。
だが、ヤマヤマ4号は「俺じゃねえ」と言ったときに、
『真実の光』が被告人の体から発せられるのを見た。
誠司は、老人の凶悪な過去のために有罪になりかねないと考え、
今回の裁判にも憑依して参加し、無罪にしようと思い立った。
法廷が終わり、裁判官と裁判員の計9名が話し合う会議室へ行くと、
裁判員が普段は6人なのに5人しかいないのに気づく。
どうやら1人は急用で来れなくなり、別の人が後で来るそうだ。
それを待っている間に、ヤマヤマ4号が憑依相手として
顔の長い、還暦を迎えてそうな男性を指さすので話しかけてみた。
この圓楽師匠のような落語家の男性は誠司に話しかけられると、
幽霊の存在を驚きつつも憑依に同意してくれたので早速憑依。
年を感じさせない立派な健康体に憑依できて誠司の気分も良い。
そこへ、欠けた裁判員の代わりとして来た裁判員が姿を現すと、
そこにいる8人全員が驚いた。
入ってきたのは、以前に誠司を殺害した犯人として逮捕されたものの
後に裁判で無罪となり釈放された、勝呂という男だったのだ。
いくら裁判で無罪になったものの殺人犯かもしれない男の登場に
裁判官3人や裁判員4人もそれなりに緊張したが、
一番警戒したのは、勝呂が犯人だとはっきりと知っている誠司だった。
死の間際に見た犯人の非人間的な冷たい顔をした男は、
確かにあの勝呂だったのだ。
だが勝呂は、誠司が憑依している圓楽師匠の顔を見ると、
「おじいちゃん、おじいちゃんだ!」
と、いきなり子供っぽい態度でなついてくる。
幼いころに死んだおじいちゃんと圓楽師匠を重ね合わせてるようだ。
そんな様子を見て誠司も他の7人も警戒心を解いたようで、
いつも通りの裁判の話し合いを始めるのであった。
『被告人はパソコン教室で学んだ知識を使い偽札を作った』
『被告人の部屋から偽札の印刷に使われたプリンターが発見された』
『被告人は定職に就いておらず生活が苦しく、すぐにお金が欲しかった』
という法廷内で加勢検事が出した有罪の証拠に対する、村枝弁護士の
『パソコン教室の先生によると、授業の内容についていけておらず、
パソコンの技術はろくに身についていなかった』
『プリンターだけが発見されてパソコン本体が無いのはおかしい』
『父親が最近死んでおり、その遺産として100万円近くがあり
それがまだ通帳にあるのが確認された、少しは生活に余裕があった』
という的確な反論を元に裁判官や裁判員を説得していくと、
森村は、あんな前科4犯の凶悪犯に有利な方へ事が運ぶのが気に入らず
金銭感覚が一般人と違うところがあったので
「100万円なんてすぐ無くなってしまう程度の金額でしょう、
やはりあの男は金に困っていたんです、偽札を作ってもおかしくない」
などの反論をしていたが、パソコン知識が習得できてない事と
パソコン本体が見つからない事については普通に分かるようで、
少しは無罪の可能性も考えているようだった。
逆に勝呂は「僕はおじいちゃんと一緒にするよ」と、
誠司の憑依する圓楽師匠に丸投げしてしまっているので、
「自分で考えなくては駄目だよ」と、ついつい諭してしまう誠司だった。
他の6人は、それなりに無罪の可能性を考え始めていた。
その頃、村枝弁護士は被告人の住居の近くに来ていた。
村枝は携帯電話で息子に帰りが遅くなると連絡を入れた後、
「これで勝てば私の評判も良くなり、高額の民事裁判の依頼も来る。
そうすれば子供たちにも良い生活をさせてあげられる。
アナウンサー学校にも通ったんだし、前より良くなってるはず。
証拠探しを頑張らなくっちゃ!」
と、気合を入れながら証拠集めを開始するのであった。
次の日、捜査を担当した警察官と、被告人と親しかった少女『A』、
そして被告人自身が証言する事になったが、
その前に枝村弁護士によって、事件当時に被告人が住んでいて
警察の調査でプリンターが発見されていた部屋は、
窓が壊れていて物を投げ入れる程度なら誰でもできたという
新しい証拠が出てきた。
先日も言われたプリンターのみの発見という証拠と組み合わせれば、
誰かがプリンターを投げ入れて罪をなすりつけたと考えられる。
警察官は被告人を一睨みし、怯える様子を見てから証言を始める。
その怪しい様子から、ガタイの良い警察官が年老いた被告人を脅して
自白を強要したのではないかと考えた誠司は
その事を質問時に問いただし、自白の可能性の強さを指摘した。
少女Aは、拾った粗悪な一万円札を出来心で使ったと証言し、
普段の被告人の様子などを話した。
その様子は、ある程度は被告人に同情し有利な証言をするという、
罪をなすりつけた真犯人としてはなかなかに狡猾なものであった。
最後に被告人から話を聞く事になったが、
その質問タイムの中で森村が被告人に酷い事を言った時、
ボケ老人に過ぎなかった被告人の態度が豹変した。
「ふざけるなバカ野郎!ぶっ殺すぞ!」
前科4犯の凶悪犯らしい荒々しい口調での野太い大声に、
法廷内にいた者全員が驚いた。秋月裁判官に至っては泣きそうだった。
だがすぐに元のボケ老人に戻ったので、質問タイムが続く。
その最中に被告人は、仙波裁判官に奇妙な事を聞いた。
「偽札作りってのは、もし初犯だったらどのくらいの刑なんだ?」
「初犯だったら、懲役数年といった所だが?
だが、あなたは既に前科があるのでそれどころでは…」
「何年もの懲役だなんて!ああ、俺はどうしたらいいんだ!
俺は悪くないし、あの子も悪くないんだよう!」
他人をかばっていると白状しているのも同様なセリフだが、
ゲームのお約束とでも言うべきか法廷内の誰もその事に思い至らない。
こうして関係者全員への証言と質問タイムが終わり、法廷は閉廷され、
いつも通りの裁判官と裁判員計9名の話し合いに入る。
誠司は、『怖そうな警察官によって被告人は自白を強要されたのかも』
『窓が開いていたならば、プリンターだけを勝手に投げ入れて
罪を着せられる。それならばパソコンが見つからないのも合点がいく』
といった点から8人を説得していく。
話し合いが終わると、有罪・無罪を決める投票に入る。
今回は誠司自身と、憑依している圓楽師匠になつく勝呂の二人しか
確実に無罪に入れる人がいないので厳しい状況だ。
他の7人中3人以上が説得に納得して無罪に入れればいいのだが…
次の日、法廷で被告人に無罪が言い渡された。
無罪と言われても良く分からないボケ老人な被告人に、
村枝弁護士が分かりやすく無罪になった事を説明すると
「だから俺は何もやってないって最初から言ってたじゃねえか!
なのに何日も閉じ込めて、こんな所へ来させやがって!土下座しろ!」
と怒鳴り、土井裁判長の退廷命令によって係員に連れ出されてしまった。
怒るのは分かるが、法廷内でそんな乱暴な言動をしてはいけないのだ。
その様子を傍聴席で見た少女Aは
「あいつが無罪になるなんて…私の事を言わないように念を押さないと!」
と、つぶやくと急いで被告人の所へ行った。
閉廷後、例のコワモテ警察官が加勢検事に、
今回の偽札事件の犯人をもう一度捜すための捜査に加わりたいと言うが
「捜査から外れてもらうぞ、身内をかばうという小さな悪事のために
他人に罪を着せるという大きな悪事を行った悪党めが!」
と啖呵を切られて拒否されてしまった。
加勢検事も、今までダメな部分が目立ってたが
こういった検事としての矜持を持つしっかりした部分もあるのだ。
ちなみにその後少女Aは、
性懲りもなく学校の先輩と共にパソコンで偽札を作っている時に
捜査員に部屋に踏み込まれて捕まってしまい、
ボケ老人に罪をなすりつけるという悪質なやり方なせいもあって
未成年なのに補導ではなく逮捕という形になったという。
裁判終了後、圓楽師匠に勝呂が話しかけてきた。
一緒に食事に行きたいと言うのだ。
誠司はこの2日間の間に勝呂が人間らしい態度を取るのを見て
本当に自分を殺した殺人犯が勝呂なのか疑問に思っていた。
もしかしたら、冷たい表情こそしていたものの通りがかっただけであり
真犯人は誠司を刺した後すぐに逃げ去っていたのかも知れない。
それに、顔も長時間見続けたわけではない。本当は別人だったのかも。
そう悩んでいると、圓楽師匠が
「どうやら誠司君はこの子とゆっくり話をしたいみたいだね。
私の体を使っていいから、この子の話を聞いてあげてやってくれ」
と言ってくれるので、お言葉に甘えさせてもらうことにした。
料理屋の和室の中で話をする事になった誠司と勝呂。勝呂は、
「おじいちゃん、僕もう大人になったんだ、お酒も飲めるんだよ」
とにこやかに話しながら飲むので、誠司はそれに付き合う。
飲み食いしながら楽しく会話を続ける二人だったが、
勝呂がまだ小さい頃に死んでしまったおじいちゃんに会うために
何をしたのかを話し始めると誠司の顔が凍りついた。
「おじいちゃんが死んでから、死とか命が良く分からないから
毎年おじいちゃんの命日に動物を殺してみたんだ。
最初は虫だったけど、そのうち猫とかウサギも殺してみた。
それでも良く分からないから、ここ数年は人間を殺してるんだ。
プロレスラーとかサラリーマンを殺してみたんだよ…」
それを聞いた誠司は、勝呂の身勝手さや幼さに悲しくなった。
「何が大人になったよだ!ガキじゃないか!」
そう心の中で叫ぶ誠司だった…
(第五話はまた後日。まだ書いていないので少し遅くなるかも知れません)
乙
ちなみに登場人物名は…
被告:神田敬太郎
糸目:吟遊亭酒楽
少女A:少女・A
捜査官:俵頭光
乙です!
人名補足も乙!
DSの大神伝リクエストしたいです。
142 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/26(月) 21:36:58.18 ID:Teqqty0g0
26章 首都決戦!!
要塞化したマバロに攻め込んだ一行
その前にキャストル率いるマグダフ親衛隊が立ちはばかる
アシュレイの説得にもマグダフはこの世の宝と聞き入れないキャストルを倒す
キャストル「なぜ、おまえたちにはマグダフ様の御気持ちが分からないのだ」
「マグダフ様はギアランの神の力を使ってこの国の平安を取り戻そうとしてるだけなのに・・・」
その言葉にマグダフの行為の是非を疑問に思いだすアシュレイ
そんな中、ニコラスがある文章を目にした
「・・・ここはグヴィンとギアランの争いし地なり、
再びこの地を訪れるもの、その禁を犯さん」
「もし禁を犯しこの地よりこの地よりグラセウムを持ち出せばグヴィンとギアランの魂は
蘇り再び争い世は乱れるだろう」
「再び世の乱を治めたくばグヴィンとギアランの心臓を持ち寄り
魂のグラセウムとともに納めるべし・・・」
今まで二人の神の復活に利用されていたことを知りいさどおる一行は
もう一度封印を行うことを決意する
27章 マグダフとの最終決戦
最後の部屋に到着した一行
そこに居たのは赤子の様にマグダフを探すゲネス国王
マチルダも探す彼を用済みとして殺すマグダフ
マグダフは言う 権力を持つ者が競い合うから争いは起こる
ならば権力が一つになれば争いは起こらないと
その理想をある程度理解しつつもアシュレイは返す
争いは権力が起こすものではない
互いを理解しないことが原因で起こる
二人の神の争いもマグダフの戦いも自分のことしか考えない心が起こしたもの
仲が悪くなっても互いを思いやる心は生きていける
神や権力に頼らずとも仲間と共に理想の世界を作っていく
例え自分が滅ぼされてもその意を次ぐ者が必ず現れると
マグダフはこれ以上の話し合いは無駄と切り捨て戦いを始めようとする
望むところだとアシュレイ
戦いの末マグダフを倒しギアランの杖を手に入れる
マグダフは敗北を認めつつも第二、第三の自分は現れる
それを終わらせるためにはグヴィンとギアランを倒すしかないと言い残す
143 :
エルヴァンディアストーリー:2012/11/26(月) 21:42:45.48 ID:Teqqty0g0
28章 最終決戦
アシュレイ一行はグヴィンとギアランを再び封印するためにジュメ島に向かった
姿を現した二人の神はアシュレイ自分の心臓を渡せと言い相手の教えを否定し合う
アシュレイ「いい加減にしろっ!!私は善でも悪でもどちらでもない!」
「大切なのはみんな一生懸命生きているということだ」
「たとえ善でも悪でも一生懸命おのれの使命を全うして仲間とともに生きてゆく」
「それだけだ・・・」
「己の主張ばかりで他の者の言葉に耳を傾けない神など私は信じぬ!」
「だからグヴィンとギアランもここに封印する!!」
グヴィン「そうはさせぬぞ!!」
ギアラン「我は全能なり!!はむかうか!!」
そして姿を見せる光輝く仲間達
アシュレイ「グヴィンにギアランよ、人間をバカにするな!」
「確かにお前達から見ればちっぽけな存在かもしれない・・・」
「だが、その生き方に不安があろう!!」
「この世界を作り上げるのは私たち人間なんだ!断じてお前達ではない!」
そして始まる最後の戦い
相反する神の欠片の力を使い二柱の神を打ち破った
ギアラン「この島にまた、閉じこめられるのか・・・人間ふぜいが、やるな・・・」
グヴィン「けして・・・このままでは・・終わらぬぞ・・・・」
戦い終わりアシュレイはカストールへ還った
彼はとうとうエルヴァンディアの王 グットウッド4世となる
スタンリー「おめでとうアシュレイ!」
ジェシカ「がんばってね!アシュレイ!!」
サックス「本当にうれしいですアシュレイ様」
モルデン「ここまでよく頑張った」
「しかし、ここからが大変だぞ」
アシュレイ「わかってます。でも、大丈夫 ぼくは一人じゃない」
「こんなにたくさんの仲間に支えられていますから」
かくしてグラセウムを巡る人々の争いは終わった
カストールの皇子アシュレイはエルヴァンディア国王となり平和の道を歩んだ
だが、これで全てが終わったわけではない
この世にグラセウムが存在する以上、
グヴインとギアランの因縁は消えることはない
いつかはその芽が芽生える時が訪れるであろう
いまはしばしの平穏の時を迎えているに過ぎないのだ
エルヴァンディアストーリー これにて全ルート投稿完了です
小出しの投稿は初心者にしても酷すぎたと反省しています
メインクエスト:They Went That-a-Way
詐欺師やハエを撃ち落としつつプリムへ到着したが、なにか様子がおかしい、進んでいくとNCR(新カリフォルニア共和国、ウェイストランド最大の派閥)の兵士に呼び止められる。
なんでも脱獄囚が街を占拠したらしくプリムは立入禁止、というか入るに入れない状況らしく、とりあえずキャンプにいるヘイズ少尉と話をするよう勧められる。
彼と話をすると、街を占拠しているのはグッドスプリングを襲撃したのと同じパウダーギャングで、ちょっと前に近所の刑務所であるNCRCFから脱獄しそこらじゅうに散らばっているのだそうな。
とはいえこれでは埒が開かないので、プリムにいるモハビエクスプレスの管理者に会うため無理矢理入ることにする。
橋をダッシュで抜けようとすると・・・閃光! どうやら地雷が仕掛けられていたらしく脚の感覚が無い、やむを得ず一時撤退し、キャンプのベッドを借りて休むことととする。
軽く一時間寝ただけなのに脚のどころか全身の傷が全て完治している、ウェイストランドには謎が多い。
残りの地雷を撃ち破壊しつつプリムへ入ると、早速脱獄囚達が待ち構えていた。なんとか撃退していくと、管理事務所の壁にもたれかかって死んでいる一人の男を発見する。
彼はダニエル・ワイアンドというらしく、モハビエクスプレスの伝票を持っていた、彼も運び屋だったらしいが彼が運んだのはただのガラクタ・・・なぜ?
ついでに管理事務所の中に入ると壊れたアイボットを発見した、手持ちの材料で修理すると元気に動き出したので、連れていくことにした、名前は側面のプレートからとってED-Eとした。
付近のギャングを掃討しカジノへ入ると多くの住民が立て篭もっているところだった、代表でありモハビエクスプレスの経営者であるジョンソン・ナッシュに自分を撃った男をとっちめる方法を聞くと、
今ギャングに捕まっているビーグル保安官代理を頼るのがベストと言われた。他にも、自分が受ける前にこの仕事をキャンセルした男がいたなどのことを聞いた。
なんでも私の名前を見た瞬間表情を変え、名前が本当かなどと尋ねたという。気になるが今はそんな場合ではない。
やむなく保安官代理を助けるため、ギャングの蔓延るバイソン・スティーブホテルへ向かいギャングを蹴散らし、保安官代理を解放する。
彼の話を聞くと、自分を撃った男達は南東にあるニプトンを経由しノバックへ向かうのだそうだ。
保安官いわく砂漠は危険なのでノバックへ行くにはニプトンを経由するよう釘を刺された、旅路は長くなりそうだ、ついでにED-Eは持って行っていいのだそうだ。
ついでにプリムの新保安官探しも頼まれたが、面倒なのでカジノにいたカウボーイロボットのプリム・スリムを再プログラムしてやった、彼はいい保安官になるだろう。
(サブクエスト:My kind of town、候補は三人いて、元保安官マイヤーズ、外にいるNCR、そしてプリム・スリムとなる、スキルがあるならスリムが最短)
Fallout:newvegasのストーリー書いてるんだけど、完全なオープンワールドゲームで主人公の性格設定も明確に正史となるストーリーもないもんだから
メインクエストを軸にDLCや仲間クエストといった前作や同会社の他ゲームで正史にされた内容や、ゲーム中で固定に配置されたアイテムやイベント、小ネタをこんなふうにSS形式で書いてるんだけど問題ないかな?
>>142 もしかして:いきどおる
>>143 名前欄にゲームタイトルが入ってない
改行が少なくて読みにくい
どういう形式にするかは書き手の自由
数字もわからん奴がドヤ添削
>>148 前スレでFONV書込あったけど、別の人かな?
さっきwikiに前スレの内容掲載したんで内容的に被らないような文章にしたらイイと思うよ
前スレ(part63)の
>>299までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
・147のダンボール戦機に関する書込(wikiの修正依頼)は一々チェックするのが
面倒だしよくわからんかったので放置
・300以降のバイオハザード6の書込内容がwikiダブってるっぽい
内容が違うっぽいんだけど、スレの趣旨と違ってどうしたもんでしょうね
『登場人物』
[被告人・証言者等]
(勝呂 真)
大好きなおじいちゃんの死後、
死や命を理解しもう一度死んだ命にふれるために
毎年おじいちゃんの命日に動物を殺し始め、
ここ数年は人間を殺した連続殺人犯。
今回は、まだ10歳にも満たない少女を殺した罪で起訴された。
命と言うものを理解したい、死んだ人間にもう一度触れたい、
といった事だけを考えていて無罪判決は二の次のため
裁判の事などどうでも良く、不利な事でも平気で証言する。
両親が医者で本人も医者になる事を望まれているが
本人の学力が致命的で試験に何度も落ちている、というのが
おじいちゃんの死で狂った一因なのかも知れない。
(仮)(警察官)
勝呂が殺害後にうろついているのを発見した警察官。
何もやましい事は無く、正直に証言する。
余談だが、人相や体形は違うものの
髪型や服装が第四話のコワモテ警察官に似ている。
イラスト担当者さん、元々は同じ人物として書いた絵を
使いまわしたでしょう、怒らないから正直に言いなさい。
(仮)(女教師)
色っぽい容貌のお色気女教師。
島津弁護士に金で買収され弁護士側の証人となる。
普通、フィクション内のお色気女教師は
なんだかんだで生徒の事を大切にして生徒を助けるが、
この女教師は色気でトラブルを次々と起こす困った先生で
他の先生からの評価も、先生としての能力も低い。
(仮)(同級生)
勝呂の同級生の、日焼けしている遊び人風の男。
定職に就かず、自分にはギャンブルの才能があると思い込み
パチンコや競馬等で散財した結果、多重債務者になってしまい
その借金を返すために島津弁護士に買収され証人となる。
[検事・弁護士]
(加勢 憲吾)
第一話と第四話で登場した検事。
誠司の裁判の時と同じ被告を同じ罪状で訴えるという裁判を
同じ弁護士を相手に行うという事で気合を入れるが、
太刀打ちできないほどの実力差を見せつけられる。
【第五話:その、判決】
(島津 見城)
数年前の誠司が殺された裁判で勝呂を無罪にした弁護士。
今回も同様に勝呂を弁護し完全無罪を狙う。
・検事側の被告人を半ば無意識のうちに誘導して
弁護側の証人に有利な事を言わせるという特殊能力じみた実力
・某法律相談バラエティに出演している程の有名人
・財力に物を言わせ人を買収して証人にするという汚さ
・報酬や名誉のために、被告人が真犯人だと知りながら
完全無罪を勝ち取ろうという社会正義に背く精神
・イケメン
といったボス要素を併せ持つ、最強のラスボス弁護士。
そんな彼も今回の裁判では、守るべき被告人が
無罪なんかよりもっと大事なものを手に入れたがっていて
全く協力的ではないという唯一にして最大の弱点を持つため、
そこに勝機があるのかも知れない。
また、怪獣のフィギュア集めという意外な趣味を持っており
弁護士事務所のサイトに怪獣フィギュア紹介コーナーがある。
[裁判員]
(仮)(ニート)
糸目キャラであり、今回誠司が憑依する相手。25歳男性。
大学卒業後、人と争うのが苦手なせいか就職が決まらず、
親も彼の意思を尊重しすぎたのがニートになった理由らしい。
(町城 安里)
第一話でも裁判員になったゴスロリ好きな女学生。
一度裁判員になったら5年間は再び裁判員にはならないと
よく言われているが、それは半強制的に指名される期間であり、
裁判員に指名された人が望めば短い期間でまたなれるので
第一話で裁判員になった時に面白く思い再び裁判員になった。
再び裁判員になるにあたり裁判について勉強していて、
「疑わしきは無罪、確信がある時にだけ有罪にする」
という原則を守ろうと心に誓った結果、ボス担当となる。
特別な事情や思想も無く上記の事を守るだけなのだが、
他の裁判員が大いに心を動かされて有罪に心が傾くような
重大な証拠を目の前にしても「そういう考えもあるよね」
と言うだけで心を動かさないという、本作最強の裁判員と化した。
余談だが、裁判員への証拠を使っての説得に対する反応が
上記のようにそっけない一言だけで済まされる、
というのは町城以外が相手の時にもこのゲームで時々あり、
しかも後の話になるほどその割合が増えていく。
テキスト担当者さん、各裁判員の各証拠に対する反応を
書いていくのが面倒になったんでしょう、
怒らないから正直に言いなさい。
(古田 雷全)
剣道の道場を経営している剣術の先生。かなりの達人であり、
人を殺した経験こそ無いものの人の殺気を読むことができ、
勝呂が放つ殺気から人を殺したことがあるのを感じ取れるため
他の裁判員より有罪寄りな味方担当だが、
根拠が殺気と言う個人的に感じたものに過ぎないせいか
今までの味方担当ほどには論議の手助けはしてくれない。
(渡辺 万物)
ラーメン屋『イケ麺』店長。店のオリジナルTシャツを着ている。
ムキムキな肉体に薄いTシャツという男性的な肉体美を誇り
女性はもとより男性にもモテそうな顔をしている事から
彼の店の客には彼が目当てで来店しているソッチ系の人も多く、
「公園のトイレの近くのベンチで作業着を着て座ってそう」
と町城に言われたりもするが、全くのノンケである。
(水島 真子)
花嫁修業中の未婚負け組を自称する30才女性。
実は精神科医だが、裁判員同志が話し合う場でそれをバラすと
被告人が本当に犯人だった場合に殺人の動機が不明なだけあって
頼られ過ぎると思い、職業の事は黙ってた。
性格も容貌も問題なさそうだが、
精神科医という仕事のために男性との出会いが無いらしい。
(是原 素美)
普通の主婦。今回の主婦も第一話のような凄い事はやらない。
『シナリオ』
第四話の裁判の数か月後、勝呂が殺人罪に問われる裁判が行われた。
今年のおじいちゃんの命日に、10歳にも満たない少女を殺したのだ。
ちなみにその命日とは、憑依した状態で誠司が勝呂と酒を飲んだ翌日。
「何故あの時俺は、無理やりにでも止めなかったんだ!予測できたのに!」
と後悔する誠司を、悔やんでも仕方ないと慰めるヤマヤマ4号。
真実の光や嘘の煙を見るまでもなく、本当に勝呂が殺したのは明らかだ。
裁判の冒頭で少女の母親に発言の機会が与えられた。
「あなたは許せない。だからこそ死刑という簡単な逃げ道は与えない。
一生かけてあなたが何をしたのか思い知りなさい」
加勢検事も母親の望みを聞き入れ、死刑ではなく無期懲役を求刑する。
次に、加勢検事と島津弁護士が最初の証拠の出し合いをした後、
互いの証拠に対して、これを認めてもいいのかと異議を唱え合い
加勢の異議は全て却下され、島津の異議は全て認められた。
別に、土井裁判長は弁護側をひいきしているのではない。
客観的に見て検事側の異議は不適切で、弁護側の異議は正しいのだろう。
初っ端から実力の差を思い知らされる加勢検事だった。
初日はそれで終了なので、9人での話し合いに入る。
「疑わしきは無罪」を過剰なまでに実践する町城には苦戦したが、
他の8人は意外と有罪に心が傾いてきていた。
やはり無罪になったとはいえ一度殺人で起訴されたのが響いているようだ。
2日目、検事側の証人である警察官が証言を始める。
「事件現場付近で、被告人がナイフを持ってぼーっとしてた。
雨が降っているのにそれを気にせず、目の前で佇んでいた」
という証言に対し島津弁護士が
「それは、雨が降っているのにどうやって雨宿りをしたらいいか分からず、
あなたの前に言って無言で助けを求めていたのです、そうに違いない!」
と芝居がかった口調で語ると、警察官もそんな気がすると言い始めた。
「なんだよあの弁護士、劇の役者のように滑らかに有利にしているぞ」
「それも、全て計算ずくではなく半ば無意識にだ。手ごわいぞ誠司!」
誠司は島津弁護士の手腕に驚きつつも、
先ほど許可を得て憑依したニートの体で島津弁護士に対抗する。
「でも雨宿りしたくて困ってたなら、あなたがいたら話しかけませんか?
その時あなたは勤務中で制服だったから助けを求めやすいと思います。
だから、検事側の言うように殺人を済ませて気が抜けていたのでは?」
と言うと、警察官もそれはそうだと考え直す。
「ほほう、私に対抗する裁判員がいるとはな」
島津弁護士はまだ余裕だったが、勝呂が
「このままでは死と命について何もわからない。
いっその事ここで本当の事を全て言ってしまうか」
と呟くと、顔を青くしながら必死になって説得した。
裁判長は、まだ証拠が十分に揃っておらず判断は下せないとして
審議を明日以降まで持ち越すと宣言する。
それを聞いたラーメン屋の渡辺が
「今日で終るって聞いてたのに!ラーメンも裁判も、伸びるのは嫌だ!」
と言うと、町城が
「そんな裁判に非協力的な事言うと、ラーメン屋の悪い評判が立つよ」
と説得する。渡辺は自分のラーメン屋の事が知られはしないと思ってたが、
耳を澄ますと傍聴席のあたりから、
「あの人、『イケ麺』の店長じゃない?」「あ、本当だ」
と、何人かの声が聞こえてくる。
「何故俺が『イケ麺』店長と分かる?…うちのTシャツ着てるからか!」
話題の殺人事件の法廷という事で傍聴人も多い。
結局、渡辺は文句を言うのをやめる事にした。
その日の話し合いを始めようとした時、渡辺が土井裁判長に話しかけた。
「すいません、裁判とは関係ないのですが外食業として言っておきたい。
この裁判所の食堂の食事、あれはなんとかならないのですか!?」
町城以外の裁判員たちもそれに同調していた。
ここの食堂のマズさは、憑依したまま何度か食べた誠司も知っている。
「それについては、毎年私が代表者として陳情しているのだが…」
すまなそうに土居裁判長が言うと、渡辺も仕方がないと納得した。
「私はここの料理美味しいと思うのにな…」
悔しそうに呟く味音痴の町城だった。
3日目、高校時代の勝呂の担任だったお色気女教師が証人となった。
「誠司、あの女は島津弁護士に金で雇われ、有利な発言をする気だぞ」
「そんな事が裁判で許されるのか!?」
「金の受け渡しや口裏合わせなんて、秘密裏にやればバレないのさ」
島津弁護士の入れ知恵の甲斐もあり勝呂に有利な発言をする女教師に対し、
誠司はこれまでに手に入れた証拠を元に少しでも情報を得ようとする。
その様子を見てた勝呂は
「こんなことを繰り返しても死や命の事を理解できない」
と言うので、島津弁護士は
「大丈夫、私なら分かる!何しろ私は『弁護士センセイ』だからね!
センセイは偉いから何でも知ってるんだよ!」
と必死になってなだめる。その様子を見た誠司は
「勝呂にとっては有罪も無罪もどうでもいい、死と命の理解が全てなんだ。
島津弁護士は以前に無罪になったからと安易に勝呂の弁護を受けてしまった。
名誉を求めるからこそ、勝呂は絶対に弁護してはいけない人間だったんだ!」
と、島津弁護士が勝呂の手によって追い詰められているのを実感していた。
島津弁護士は、明日まで裁判を延長し別の証人を出したいと言ってきた。
加勢検事はそれを渋るが、長引くほどボロが出て有利と考えたヤマヤマ4号は、
近くに寄って煽ることにした。幸い声が聞こえる程度の霊感はあるらしい。
「相手の誘いに乗って証人を認めるんだ!そうしないとお前は無能だぞ!」
「なんだこの声は…それに、俺が無能だと!?」
ここ最近負け続きだった加勢検事にとって無能呼ばわりは堪えたようで、
加勢検事はそれに応じた。土井裁判長も許可を出した。
その日の話し合いで、勝手な裁判の引き延ばしで立場が悪くならないかと、
剣道道場経営者の古田は気になったようで土井裁判長に聞いてみた。
「お上は、建前では裁判員制度がどうこう言ってるが、
本音は素人に首を突っ込んで欲しくないはずだ、
勝手な延長など立場が悪くならないかね?」
「確かに、建前の後ろには本音がある。
だが、逆に言えば本音の前には建前があるのだ。
裁判のために必要な事だと私が言えば、建前のために断れないだろう」
「なるほど、あなたが責任を負うという事か。
私もその気概にに応え、裁判員としての役目を果たそう」
古田以外の裁判員も、土井裁判長の覚悟を知って気合を入れた。
「こうなったら店なんて言ってられない、とことん付き合うぜ!」
ラーメン屋が心配だった渡辺も、やる気を出した。
その日の話し合いは、弁護側に有利な証言へのカウンターが主になり、
それほど有利にはならなかった。
その日の帰り道、ニートが町城に食事に誘われた。
第一話の事を思い出し、今度はうまくいくといいなと思いつつ
憑依を解いてニートと町城が二人で出ていくのを見守る誠司だった。
4日目。誠司が裁判所に来ると、
ニートと町城が苗字ではなく名前で呼び合う仲になったのに気がついた。
ニートの親が食事マナーをしっかりと教育していたおかげで、
町城に気に入られたようだ。あとは就職すればリア充勝ち組になれるはず。
その頃、土井裁判長は書記官の女性と話をしていた。
「そういえばあの件の判決はいつ出る事になっていたかな?」
「それなら10月に出る事になっています」
「そうか、その頃には既に高知へ行っているな」
「えっ?…土井裁判長、まさか…」
「うむ、少しやりすぎたようでな、とうとうお上から転勤を命じられた。
かなり頭に来てるようでな、昨日帰る前に駐車場で、とある国会議員に
『君がやってるのは法治社会への挑戦だ』とまで言われたよ。
…そんな悲しそうな顔をするな、まだ数か月は一緒に仕事できるのだから。
さあ、今日の裁判の準備をしようかね」
法廷が始まると弁護士側の証人の、スーツ姿の勝呂の同級生が入って来る。
シャツの襟がはみ出てネクタイは曲がりまくりのだらいない恰好を見て、
島津弁護士は冷や汗を流しながら内心毒つく。
「なんだよあいつは…たった20分前に完璧にスーツを着せたってのに!」
島津弁護士はスーツなど着たことも無いこの遊び人にスーツを着せ、
見かけを立派にすることで証言の信憑性を上げようとしたのだが、
少し目を離しただけでこんなザマにしてしまうほどのだらしない奴なようだ。
そんな同級生が証言したのは、勝呂に
「実家からプラムを送ってもらったんだ、一緒に食べようぜ。
来る時はナイフを持ってきてくれ、ちょうどいいのが無いから」
と頼んだというもの。凶器と思われるナイフを勝呂が持っていた事に、
殺人以外の理由付けをしようという腹らしい。
その発言が嘘だという証拠は出せないが、嘘と分かっている誠司は、
今までに得た証拠をぶつけて少しでも有利な情報を引き出そうとした。
その後、被告人である勝呂の証言に入る。
勝呂はこの時、裁判の事は完全に上の空になっていた。
何故なら、誠司が、つまり自分が殺したはずの人間が裁判員の中にいるのを
今までの誠司の果敢な裁判への参加を見たせいか感じているからだった。
不利な事も全て話しきった後、勝呂は裁判員の席へ叫んだ。
「そこにいるんだろう、死んでしまった命が!それに触れたいんだ!」
そう叫ぶと裁判員の席の方へ手を伸ばす勝呂。
自分を殺した殺人犯とはいえ切実に叫んだのを聞いた誠司はそれに応じ、
被告人席へ手を伸ばすと勝呂の手に触れる。
だがすぐに両者とも係員に引き離されてしまった。
被告人と裁判員が勝手に近寄ったらそうされるのも当然。
勝呂はもちろん誠司も仙波裁判官にこっぴどく叱られてしまったが、
必死に謝ってなんとか退廷処分は免れた。
勝呂は、大好きなおじいちゃんそのものでは無いものの、
死んだはずの存在に触れられたことで満足感を感じていた。
これで、勝呂の長年の苦しみも終わった。
後は、有罪にして正しい裁きを与えるだけだ。
最後の話し合いで同級生や勝呂の証言を元に説得し、最後に多数決を取る。
今までの裁判と違い、相手の証言への反証はできたものの
殺人を行った証拠自体は加勢検事が最初に出したものと
勝呂本人などが証言した勝呂の異常さ以外に出せなかったが、
どうやら他の8人に説得が通じたようで、多数決で有罪となった。
「やったぞ誠司、お前を殺した犯人をお前自身の手で有罪にしたんだ!
これでお前も成仏できるだろ?そしたら俺も天国級のボーナスをもらえる!」
「ヤマヤマ4号、天国級のボーナスって何だ?」
「天国級のボーナスといったら天国行きに決まってる!
天国に行ったら天国に先に行った俺の飼い主の膝の上でお昼寝するんだぁ…」
「という事は、お前は閻魔大王の部下を辞めるのか?
なら新しい部下が必要になりそうだけど、どうやって補充されるんだ?
やはり死んだ人間の中から選抜されるのか?」
「人間が部下になれるかよ!人間は死んだら天国か地獄へ行く。
閻魔大王の部下は、動物がなるんだ」
「それで、お前は動物のような体だったんだな」
「だが、動物がそのまま部下として働けるかと言うと難しい。
そこで閻魔大王は良い方法を思いついた。
動物の魂をつなぎ合わせて一つにするのさ。そうすればちゃんと働ける。
この時に重要なのは同じカルマ、
つまり同じ相手に同じ方法・同じ理由で殺された動物を合わせる事だ」
「そうか、お前が継ぎ接ぎのぬいぐるみみたいな姿なのはそのためか」
「…それにしても、俺が天国に行く事で少しだけ惜しいと思うのは、
地獄の鬼に会いに行って勝呂を特別苦しめてもらおうとお願いするのが
出来なくなった事だ…勝呂に切り刻まれた仕返しをしたかったのによ」
「なんだって?…そういえば、勝呂は毎年人間を殺し始める前は、
毎年動物を殺してたらしいけど、まさかお前…」
次の日、勝呂に懲役15年が言い渡された。無期懲役にはならなかった。
刑を言い渡された勝呂は
「もう死と命に対する答えは出た。だから今回の殺人以外に、
去年と一昨年にやった殺人の事も正直に話したいと思う」
と言った。それを聞いた島津弁護士はキレて顔を真っ赤にすると
「ふざけるな!お前の両親がどれだけ金を積んだと思ってる!?
そんな事を聞きたければカウンセラーにでも行けってんだよ!」
と怒鳴りながら勝呂を殴り倒して蹴り続け、
土井裁判長に退廷を命じられ係員に外に出されてしまった。
島津弁護士は、今回の事で弁護士権限を停止されてしまう。
いつかは弁護士に復帰できるだろうし資産に余裕もあるだろうが、
テレビ出演は自粛する事になり評判もガタ落ちになるだろう。
勝ち組人生からの転落である。
それを見届けた誠司とヤマヤマ4号は、
成仏の前に秋月裁判官の様子を見に行った。
実はニートが1日目の帰宅後に、ネットで
「五條誠司って奴が裁判の無念を晴らしたいと憑依してきた」
と書いており、それを本人から聞いたヤマヤマ4号に
「地獄行きにするぞ」と脅されて2日目の帰宅後に急いで消したのだが
消す前に他の人の手によってネットの他の場所にコピーされていたのだ。
それを読んだ秋月裁判官が、以前からたまにあった
裁判員の態度の急な変化と照らし合わせて考えて、
本当に誠司の幽霊が憑依して裁判に参加していたのかと
幽霊がいる証拠を探していたのだ。結局は確証を得られず諦めたのだが、
誠司の方も幽霊探しに気付き、成仏前に挨拶しようと思ったのだ。
だが、秋月裁判官の近くへ寄って声をかけるが気づいてもらえない。
「おーい、秋月裁判官、芽衣子ちゃん、金髪童顔ちゃ〜ん…
駄目だ、まったく気づいてもらえない」
「あ〜、こりゃ霊感が全く無いな。まあそれでも物を動かしたりして
気づいてもらうという方法があるけど、どうする?」
「いや、やめておくよ。やっぱり、霊の事なんて知らない方がいいんだ」
「そうか…これで、お前の心残りは完全に消えたな。
頭の上の輪っかも消えている。成仏できる証拠だ」
誠司が死んでからも誠司の事を忘れられなかった恋人の春里も、
今回の裁判の傍聴に来た際に指輪を、
それもファッション用に個人で買うような物ではない贈り物の指輪を、
指にはめていた。新しい出会いがあったのだろう。
「ところで誠司…ありゃ、いない。もう成仏したんだな。
じゃあ、俺もそろそろ行くかな」
そう言ってヤマヤマ4号も現世からあの世へ帰って行った。
その数か月後、勝呂の誠司殺しとその前の年のプロレスラー殺しの
裁判が行われていた。検事は第二話と第三話で出てきた野川検事、
弁護士は第二話と第四話で出てきた村枝弁護士。
裁判長は判決を読み上げる時に、第三話の時同様、
判決そのものを言う前に判決に至った理由から話し始めた。
それが何を意味するのかは、
ここまで読んできた方ならもうご存知だろう。
判決を下された勝呂が最後に法廷で言ったのは、
「ありがとう、そして、ごめんなさい」だった。
最後にエプロン姿の女性の膝の上で気持ちよさそうに寝る
ヤマヤマ4号の絵が出てきて、この物語は幕を閉じる。
END
以上です。
望む判決にする方法が『逆転裁判』や『有罪×無罪』のように
真実を説明して完全に納得してもらうのではなく、
個々では弱い状況証拠や物的証拠を積み重ねて
「これだけ証拠があるなら、あなたの言う事が正しいのだろう」
と納得してもらうという、
実際の裁判に近いやり方だという意味ではリアルなゲームです。
それに合わせて説得のためのゲームシステムも独特で楽しめます。
だが残念ながら、裁判員制度の施行というイベントを狙って
時事ネタ的に発売されたゲームなので続編が出る事は無いでしょう。
お付き合い頂きありがとうございました。
乙でした!
結構ストーリーがしっかり組まれてるんだな
店で見かけたら買ってみるわ
>>149 あれま前スレであったのか知らなかった・・・
前スレの人とは違って一部のサブクエストとDLC込みで書いてるんですが
続けても問題ないですかね?ただ文章量が100KB近く行くのは間違いないと思うんですが
*決戦の間・本郷*
蛇恍院、何処からか総帥の声が響き渡る。
大納「須恵家が滅ぼされてからの長き戦い、今こそ終結の時を迎えた。
踏みにじられた我々の恨みを晴らすその使命に耐えられるか、どうか…お前の腕、見せてみろ!」
本郷「やってやろうじゃねぇか!」
捨陰党の忍が現れた。
5人程、始末すると総帥の声がした。
大納「確かに、お前の腕、認めよう。鳴鏡館へ向かえ! 我々の太刀、夕霧を取り戻すのだ! 師範代の居ない鳴鏡など恐るるに足らん!」
本郷「ちょっくら、行って来るわ!」
船着き場、刺客を4人程、始末。
ナイトストーカーが現れた。
本郷「へぇ…忍者か…。」
ナイトストーカー「如何にも。私はナイトストーカーと呼ばれる者。鳴鏡に成り代わって、お前を倒す!」
素早い攻撃をかわし、始末。
本郷「とっとと行くとするか!」
本郷「やってやるとは言ったものの、気が乗らねぇな…。ま、辰美とは決着を付けないとな。その為にも行くか!」
そこに五十八がやって来た。
五十八「何をこんな所で油を売っておる!」
本郷「よぉ、爺様。何、そんな怖い顔してんだよ。」
五十八「お前こそ、こんな所で呑気にしている場合じゃ無かろう! 気になって追いかけてみれば、案の定!」本郷「なぁ、ほっとけば消えちまいそうな敵にこんなにムキになってんのはどうしてなんだよ?」
五十八「我らの思いを愚弄するか! 全く、お前なんかに任せられんな! …ん? ちょうど良い、ワシの戦いを見て気合いを入れ直すんじゃ、この愚か者が!」
そう言って行ってしまった。
本郷「やれやれ…気を付けろよ、爺様!」
(ここから五十八にバトンタッチ)
新ジャックビル屋上、刺客を5人程、始末。
御門が現れた。
五十八「捨陰の恨みをワシが晴らす!」
御門「相手にとって不足は無いわ!」
素早い攻撃をかわし、始末。
五十八「修行が足りんのう。」
(ここから本郷にバトンタッチ)
安志田川鉄橋下、ホッキョク・ツバメが現れた。
本郷「ちょっと、苦手なタイプだな…。」
ツバメ「ホッキョク・ツバメという名前、聞いた事ある? …アタシの事よ!」
タックルして、始末。
ツバメ「夕霧で…お前達、捨陰党の怨念を解放しようというのか…?」
本郷「怨念? 今時、怨念か…。これは『弔い』だぜ!」
鳴鏡館道場、刺客を3人程、始末。
風閂が現れた。
本郷「お前は風閂だな!? お前なんかと戦ってる暇はねぇんだよ!」
続きます。
続きです。
風閂「御挨拶だな…。これでもかなりの腕だぜ…?」
上手く攻撃をかわしつつ、始末。
本郷「まだ、先は長いな…。」
復元天守の門前、嬢が来ていた。
嬢「夕霧、手に入れたのね! 凄いじゃない! 皆、喜ぶよ。早く帰って報告しようよ!」
本郷「まだだ。」
嬢「えっ、何で? 何でまだなのよ?」
本郷「まだ、これで斬らなきゃならない者が居る。」
嬢「鳴鏡の者達? でも、それが今回の使命じゃ無かったはずよ。必要以上に人を斬る気なの…? そんな人とは思わなかったわ!」
本郷「そうじゃねぇよ! この夕霧で鳴鏡が守ってる者を、鏡家の末裔を斬る…! 捨陰党の長い間の使命なんだそうだ。」
嬢「血を…絶つって事なの…? なんだか…私には、重すぎるわ…。 ここだけは私が手伝うから、後は任せたわよ!」
(ここから嬢にバトンタッチ)
復元天守の屋根の上、刺客を5人程、始末。
サザンカが現れた。
嬢「あ、貴方、何者…?」
サザンカ「フン、私はサザンカ。聞いた事があるだろ?」
上手く攻撃をかわし、始末。
嬢「任せたわよ…!」
(ここから本郷にバトンタッチ)
紫翠窟、刺客を4人程、始末。
辰美が現れた。
本郷「久しぶりだな、辰美! 今度は負けねぇぜ!!」
辰美「何度戦っても同じだよ…フン!」
どうにか攻撃をかわし、始末。
本郷「さすがだな、辰美…。お前と戦えて良かったぜ…!」
続きます。
続きです。
踏鞴神社境内、神主が待ち構えている。
本郷「これまで戦ってきた仲間の弔い…今からさせて貰うぜ! これで終わりだ!!」
玄鷹「長い間、鳴鏡と共に守り続けてきた鏡家の血筋、終わらせる訳にはいかない!」
ギリギリまで間合いが縮まってから始末。
玄鷹「は、早く…お逃げ下さい…!」
本郷「奥だな…!?」
神社本殿に向かった。
踏鞴神社本殿、死装束を身に纏った女性がいた。
本郷「アンタが…? アンタが…鏡家の末裔かい…?」
已綱「来ましたか…。」
本郷「ああ、来たぜ。アンタを斬らなきゃ、浮かばれねぇ奴らがいるんだよ! さぁ、かかって来な!!」
夕霧を手に迫るが、彼女は全く戦う意思が無い…。
已綱「そう…貴方達の目的は貴方達の夕霧で私を斬り、血を絶やす事…。800年前に私達の先祖、鏡家は同志であった須恵家を裏切り、滅ぼした…。
長い間、積み重ねられた須恵家の恨み、晴らす方法は一つしかないようです…。さ、鏡家の末裔の…この私をお斬りなさい…。」
彼女は何もして来ない…。
どうする…?
続きます。
続きです。
*ED・斬る*
本郷は彼女を斬った。
已綱「うっ…!」
断末魔を上げ、倒れる。
已綱「ひたすら…意味も無く、守り続けてきた鏡家の血も…今、私が絶える事で…全て、終わらせる事が…出来る…。」
彼女は息を引き取った。
本郷「アンタ…本気で死にたかったのか…。初めて見たぜ、アンタみたいな奴。俺には考えられねぇ…。けど、アンタみたいに重い血を引いた者はそんな事、考えちまうのか…。悲しいモンだな…。」
*ED・本殿を去る*
本郷は彼女を斬らずに、本殿を出た。
本郷「なぁ、ご先祖さんよ…? 須恵家の恨み、晴れてねぇかもしれねぇけど、晴れた事にしといてくれよな…。戦おうとしねぇ奴なんてよ…腰抜けだぜ…! 俺に言わせりゃあ、もう斬る価値もねぇ…! もう十分だろ…な…。」
以上です。
次はトニー・梅田です。
>>162 気になるならwikiに直接上げちゃえば?
そんでこっちに書きました報告すればいい
>>162 問題ないと思うよ
スレの方は短時間で5連投位すると規制にひっかかるから
時間感覚あけるか数日わけて投稿すればいいし
ページ容量の制限に引っ掛かるわけでもないし
>>152 俺がthe爆弾処理班やってたときは4話の車掌の立ち絵が2話の犯人の使い回しで
「変装だろ!おまえが犯人だろ!」って思いながらやってたぜ
あぼーん
テンプレも使えない馬鹿はタヒねばいいのに
本スレから誘導されて、ここのまとめwiki読めって言われたのにそのまんま質問しちゃうんだもんな
バカとしか思いようがない
あぼーん
あぼーん
バカにつける薬はねーな
あぼーん
あぼーん
つーか普通にNGワードに入れておけばいいと思う
特にイラついてかまってる人には頼むよ
あぼーん
>>181 では作品の正式タイトルとゲームハードを添えてから、もう一度リクエストすればいい
しないなら無視されて終わるだけだ。その場所のルールに従え
ってかなんだ?もう書かれてるんじゃないのとしか
小泉今日子ください
あぼーん
PCゲームの「Still Life2」リクエストします。アドベンチャーです。1はクリアできたんですが。
よろしくお願いします。
あぼーん
Fallout:newvegasのストーリーをDLC含め書いていた者だけど、
メインクエストの第一部が書き上げられてページ容量的にもちょうどいいからとりあえずここだけ先にwikiに上げちゃっていいかな?
それと4つルートがあってストーリーが分かれているから、タイトルは以前書いた人と分けるために
Fallout:newvegas(別人版・序盤)
↓
Fallout(別人版・[勢力名]ルート)みたいにしたいんだけどいいかな?
他に分かりやすいタイトルがあったらお願いします
あぼーん
もしシャドウハーツ2の事でしたら既にまとめwikiに収録済みになってますよ。
【クリス編】 CHAPTER 4
無理やりな着艦の痛みにうめく暇もなく、二人は立ち上がって銃を構えた。すぐに警備のジュアヴォが押し寄せてくる。
今までの中国の街中で出会ったジュアヴォは、本格的な武器こそ持っていたが、服装はラフだし戦術も雑だった。
一方こちらはネオアンブレラの精鋭のようで、完全武装し、狙撃兵など複数の役割に分かれて統制の取れた攻撃をしてくる。
エイダが船橋へと入っていくのが見えた。それを追おうとする二人だが、階段を外され、隔壁が下ろされてしまった。
「やってくれたな…… どうしますか?」「作戦に変更なしだ、エイダを追う」 ピアーズの質問に、クリスは力強く答えた。
ジュアヴォたちに邪魔されながらも、甲板上を走り回って進路を開いていく二人。
空母に搭載されていたミサイルを操作し、隔壁にブチ込んで壊した。階段はレバー操作で元に戻した。
赤いジャケットと革のパンツ姿のエイダが、ワイヤーフックを駆使して華麗に進んでいく。二人はそれを追い続ける。
しかしエイダは、その気になればたやすく振り切れるのに、あえて姿を見せて誘導しているかのようだ。
ピアーズはそれを、エイダがこちらを振り回して挑発しているものと受け取って、腹立ち紛れに悪態をついた。
そうこうしていると、聞き覚えのある声が電話で話しているのが聞こえた。……ついにエイダに追いついた。
「あなたがわたしにくれたもの そっくりお返しするわシモンズ。あなたは人間でなくなるだけよ。……全人類と共にね。
今日までの世界を築いたのはあなたとあなたのファミリーよ。でも明日、目にするのは……まっさらな世界よ」
黒い短髪。青いドレス。エイダは通話相手を嘲笑い、通話を打ち切る。そして二人の追跡者に気づくと、また逃走した。
艦橋の頂上に辿り着いた。ここからではもう、空でも飛ばなければ逃げ道はない。ようやく、追い詰めた。
「懲りないわねぇ。バケモノになった部下たちは、きちんと始末できたの?」 しかしエイダは二人を嘲笑う。
「挑発に乗っちゃダメだ、隊長!」 ピアーズが叫ぶ。だがそれは余計な心配だった。クリスはもう、自分を取り戻している。
クリスの構えた銃が火を噴いた。だが、撃ち抜いたのは体ではなく、彼女が持っていたウィルス針を発射する銃。
「B.S.A.A.には使命がある。……一人なら、忘れていたところだ」 クリスは語った。エイダへと、自分へと、ピアーズへと。
そして、エイダへ告げる。「投降しろ」と。怒りもある。憎しみもある。しかし復讐に心を曇らせることは、もうない。
「……もう遅いわ、沖にむかった別の空母が、もう発射準備を始めている」 しかしエイダは余裕を崩さず言った。。
なにを、は、エイダは言わなかった。しかしクリスにはすぐ予想がついた。
さきほど、この空母でも見かけたもの。そして、3年前、ウェスカーが世界中へのウィルス撒布に使おうとしたもの。
「……ミサイルか!」
「あのラクーンの光景が蘇るの。でも今回は規模が違うわ……全世界でよ」 エイダの口元が、邪悪に歪んだ。
そのとき突然、ヘリコプターが現れた。驚く二人。だがエイダもまた驚いて振り返っている。
ヘリから身を乗り出していた黒服の男が、彼女の胸に弾丸を撃ち込んだ。そしてそのまま飛び去っていく。
「……あの男……考えることは一緒だったようね…… でももう、誰にも止められない……!」
致命傷を負い、血を吐きながら、それでもエイダは勝利を確信した笑みを浮かべる。そしてそのまま、船橋から落下した。
慌てて駆け寄り、下を覗き込むクリスとピアーズ。甲板には、ぴくりとも動かない体と、飛び散った血の跡が見えた。
あまりにもあっけなく、エイダは死んだ。理解しきれない謎を残して。
しかし、感慨に浸ったり、疑問に惑ったりしている余裕はなかった。テロは今なお進行中なのだ。
ピアーズはエイダが置いていったトランクをすばやくチェックした。
「新型の注射器のようです。二本ぶん開いてる……!」 1本はマルコに使ったものだろうが、あともう1本は?
「調べてる時間はない」 クリスは短く言った。怪物と遭遇したら、そのときに対処するしかない。
そして残った1本の押収を命じた。本部に持ち帰れば、分析用のサンプルになる。
「至急、所在不明の船舶を確認してくれ!」 クリスはH.Q.に強く要請した。
「首都機能が完全にマヒして、向こうの司令部と連絡が取れない、少し時間をくれ」 とH.Q.は答えた。
合衆国ではつい昨日、大統領がテロによって死亡。その空白を補うはずの補佐官も、私用で行方知れずになっている。
そんな状況で機敏に対応しろというのも無茶かもしれないが、しかしそんな悠長なことを言っていられる状況ではない。、
「急いでくれ! このテロすべてが陽動だ! ヤツらの目的は……全世界だ!」
それだけ伝えて、通信を切るクリス。そして二人は空母の格納庫へと向かった。おそらく、戦闘機があるはずだ。
格納庫へ向かう扉を開くには、3つのパスコードがいる。いつもの面倒な足止めに苛立ったが、集めなければ先へ進めない。
千切れても破片のまま動き回る不死身のB.O.W.【ラスラバンネ】に邪魔されつつも、パスコードを揃えて戦闘機を強奪した。
H.Q.からの連絡で、所属不明の空母があるとわかった。甲板に怪しげなミサイルがあることも確認された。
「エイダは世界中でラクーンを再現すると言っていた…… なのに、用意したのはミサイル1発?」
疑問に思ったクリスが再確認するが、しかし可能性のある船舶はそれしか見つからなかったという。
なんとなくイヤな予感を覚えつつも、ミサイルを止めるべく、二人を乗せた戦闘機は空を駆けていく。
空母は巡洋艦数隻に守られている。戦闘機だけですべてを撃沈するのは、とても可能とは思えない神業である。
だが、元空軍のエースだったクリスと天才狙撃手ピアーズの腕と、B.S.A.A.の強い信念があれば、不可能も可能になる。
巡洋艦と高射砲をすべて破壊し、着艦。ピアーズが甲板に飛び降りて、ミサイルへと走った。クリスは機銃で援護した。
すると、甲板にあった巨大なコンテナが壊れて、中身がこぼれ出た。それは超巨大B.O.W.、オグロマンだった。
「エイダめ、まさかここまで想定して!?」
クリスが機銃で応戦している隙に、ピアーズがミサイルの発射装置を解除した。カウントダウンが止まった。
あとは急いで脱出だ。クリスは甲板のクレーン近くへと機体を寄せて、ピアーズを無事回収した。
……しかし、その瞬間を狙ったかのように、ミサイルが再起動した。またしても騙された。もう解除は間に合わない。
こうなったらミサイルを破壊するしかない。海や空へとウィルスは拡散してしまうだろうが、街中で炸裂するよりはマシだ。
空母に向けて戦闘機の誘導ミサイルを撃ち込む。……しかし、破壊は失敗。ミサイルは真っ直ぐに陸地へ飛んでいく。
ちょうどそのとき、【FOS】という組織のオペレーターから連絡が入り、DSOのレオンが通信を求めていると言われた。
「レオン、今どこにいる!?」 繋がるや否や、レオンの用件を聞く余裕もなく、クリスは慌てて尋ねた。
「ターチィの街のはずれだが、どうした?」「レオン、急いでそこから逃げろ!!」
だが、遅かった。空母を離れたミサイルは、ターチィ上空へと真っ直ぐに向かい、そこで爆発したのである。
紫色のガスが飛び散り、街中に広がる。……そう、C−ウィルスだ。ターチィの街は、瞬時に地獄へと化した。
その惨状を、レオンの口を通じて聞かされるクリスたち。怒りと責任感とで、街へ向かおうと操縦桿を傾けた。
しかし、その様子を察したレオンに制止された。クリスらに、もっと大切な任務を頼みたい、という。
ネオアンブレラの拠点である海底油田へと拉致された、世界を救う鍵を握る二人を救い出してもらいたい、と。
「一人はシェリー・バーキン。もう一人は、ジェイク・ミューラー。……あのアルバート・ウェスカーの息子だ」
レオンが、衝撃の事実を告げた。クリスは驚き、叫ぶ。
「レオン……。エイダ・ウォンは死んだ」
クリスが、自分の目で見た衝撃の事実を告げ返した。レオンは驚き、言葉を詰まらせた。
情報交換を終えて、通信を切った。
目指すは、海底油田。そこがきっと、最後の戦いの場所となるだろう。
【クリス編】 CHAPTER 5
夜は更けていく。時刻は夜半を回り、暦上では7月1日となった。
クリスとピアーズは戦闘機を操り、海底油田に繋がる海上プラントへと侵入した。
警備は下部に集中しているらしく、上部から下部へと繋がるエレベーターまではあっさりと到達できた。
「皮肉なもんですね」と、エレベーターの中でピアーズは言った。
ジェイクの父親、アルバート・ウェスカーは、バイオテロによって世界を破滅させる陰謀を巡らせた男だ。
しかしその息子は、バイオテロから世界を救う鍵になりえる男として、陰謀に巻き込まれている。
そして、そのジェイクを救い出そうとしているのが、ウェスカーを殺した張本人であるクリス。
それは確かに、皮肉にも思えた。だがクリスは「運命なのかもしれない」と言い換えた。
「……ウェスカーを倒したとき、俺の戦いはいったん終わりを迎えた」
クリスはそう続けた。発端である【洋館事件】以来、12年に渡る因縁は、ウェスカーの死によって終わった。
本当は、クリスが銃を撃ち続けねばならない理由など、もうなくなっているのかもしれない。
「ジェイクの救出が終わったら、俺は銃を置く。これからのことはお前に託す。大丈夫さ、お前ならな」
クリスは、ピアーズにそう伝えた。部下は、頼れる相棒に成長した。ピアーズになら、後を任せられる。
「さて……最後の仕事だ!」
侵入してさっそく、セキュリティルームに到着した。すばやくコンソール操作するクリス。
シェリーとジェイクが監禁されている部屋を発見したので、そのロックを解除しようとする。
が、やはり一筋縄ではいかないようで、警報が鳴ってしまった。解除できたかどうかはわからない。
なんにせよ、直接監禁場所へ行かねばなるまい。研究施設層へ向かう二人。
ピアーズと別行動をとったり合流したり、ジュアヴォと交戦しながら下へ下へと進む。
海底油田は複数ブロックに別れた構造であり、目指す研究施設層へは通路接続の操作が必要らしい。
それには各ブロックごとの気圧の調整など、全自動とはいえ複雑な手順が必要で、その間待たされる。
そして案の定、確実に足止めできるポイントとして、ネオアンブレラはそこに防衛線を用意していた。
「ようこそ侵入者…… あなた方は国連軍かしら? 状況から考えればB.S.A.A.が一番ありえるかしらね」
続々と集まってくる警備部隊と戦っている最中、エイダの音声が響いた。生前に録音したものだろう。
「ミサイルと共に産声を上げるこの世の地獄、その地獄にさらなる破滅をもたらす存在“ハオス”。
ここはハオスが目覚め、解き放たれる場所。ハオスの目覚めとともに私の望んだ世界は幕を開けるのよ」
エイダの音声は狂気的な野望を滔々と語った。エイダの真の狙いは、ここに眠るB.O.W.の解放らしい。
世界各地でのウィルス撒布テロも、あのミサイルすらも、この「ハオス」とやらのための囮に過ぎない。
未知の驚異的B.O.W.の情報をH.Q.に連絡したいが、深い海の底まではさすがの通信衛星も届かない。
クリスとピアーズは二人でこの状況をなんとかするしかない。
研究施設層との接続が完了、防衛部隊と戦っていてもキリがないので、振り切って奥へ進んだ。
すると、既に監禁部屋を脱出していたシェリーらと遭遇。意外とあっさりと合流できた。
「あなたたちが助けてくれたの?」「さすが正義の味方だな」
シェリーが生真面目に二人に礼を言うのに対して、ジェイクは相変わらず斜に構えた台詞を吐いた。
「……よく見れば父親の面影がある」 そのジェイクに対して、クリスはそう言った。
「親父を知っているのか?」「ああ。……俺が殺した」 それを聞き、ジェイクはクリスに銃を向ける。
「撃ちたいなら撃て。君にはその権利がある」 クリスはそれに対して抵抗も見せず、そう言った。
「なぜ親父を殺した? B.S.A.A.としてか? あんた個人として?」 ジェイクが質問した。
「……両方だ」 少しだけ考えて、クリスは正直に答えた。
ジェイクは、クリスに向けた銃を発砲。だが弾丸は、クリスの頬をかすめて、後ろの壁に穴を開けた。
「……こんなことやってる場合じゃねぇんだよ」 ジェイクはそう言った。
「言っとくが、話が終わったわけじゃねぇぞ? お前にはまだ訊くことがヤマのようにあんだよ」
その憎まれ口が、彼なりの精一杯の答えだった。
脱出を目指し、四人で行動することに。ここは、サイロ状(巨大な円筒形)の構造になっており、
そのド真ん中には超巨大なサナギがぶら下がっていた。おそらくは、これが例の【ハオス】だろう。
エレベーターを発見し、上部へと進む。ジュアヴォたちに妨害されるが、四人で共闘し撃退した。
だが問題は、機械が作動し、「ハオス開放」のプロセスが始まってしまっていること。
このサナギが目覚めれば、おそらくは……世界の終わり、であろう。
エレベーターで昇りつつ、サナギに攻撃する四人。だが針でつつくようなもので、効果は見えない。
ついに、サナギが羽化した。中から出てきたのは、ドクロ状の頭部を持ち、全身が透き通った軟体の怪物。
何本か触手を持っており、人型というよりは、クラゲやイカをベースにしたかのように見える。
その巨大な手が、四人を見つけて攻撃してくる。その一撃は足場を簡単に粉砕した。
「お前たちは先に行け! これは専門家の仕事だ」 と、クリスらはジェイクらに逃げるよう促す。
反発して戦おうとするシェリーだが、ジェイクはその手を強引に引いた。
「他にやることがあんだろ!?」というジェイク。そう、彼らの仕事は、生還して世界を救うことだ。
ジェイクらを逃がすための囮となって、クリスとピアーズはハオスをひきつけて走る。
足場はどんどん壊されていくが、なんとか逃げ切って最上部に辿りつき、エレベーターに乗った。
だが、あらゆる障害物をあっさり破壊して突き進んでくる相手から逃げられるわけもなく、追いつかれた。
結局、正面から戦うことになった。手持ちの武器を駆使して攻撃を加える。多少は怯ませることができた。
だが、ハオスが大暴れしたせいで、研究施設層はいたるところから浸水している。脱出せねばならない。
中央層へと、通路を走って戻る。だがまた活動開始したハオスが、通路を壊しながら追いかけてくる。
閉まっていく隔壁に、スライディングで滑り込む。最後の隔壁は、クリスが間に合うまでピアーズが体で押さえた。
なんとか中央棟へ戻れた、と思ったのもつかの間。ハオスが巨大な触手を一振りした。
直撃を受けたピアーズは吹き飛ばされ、壁に衝突。……運悪く、壁の一部が右肩を貫通してしまう。
さらに巨大機械を投げつけるハオス。ピアーズは避けられない。右腕が完全に挟み潰された。
クリスも一撃を受けて昏倒する。ハオスはそれを掴みあげて、締め上げる。握り潰すつもりか。
激痛と出血に朦朧としつつも、ピアーズはあることに気がついた。
……空母でエイダから回収した、特別製のC−ウィルスの注射器が、懐から落ちて転がっている。
他に、手はない。 ピアーズは、右腕を根元から引きちぎった。這って進み、注射器を拾って……
それを、右肩へと打ち込んだ。
失った右腕が、瞬時に再生された。……ジュアヴォのような、変異した触手状の腕が。
特別製のウィルスの力か、その腕には、電撃のようなビームを放つ能力が備わっているようだ。
クリスの手持ちの銃火器と、ピアーズの右腕の能力とで、ハオスと戦うことになった。
ある種のクラゲは、死亡するとサナギ状になり、また誕生する、不老不死の性質を持つものがいるという。
ハオスもそれに似た性質を持っているのか、いくらかダメージを与えるとサナギ状に変化してしまい、
そこから再誕したときには以前のダメージがまったくなくなっているという、不死身に近い性質があった。
だが、絶対の不死身などありえない。サナギ状のときに攻撃すれば、不完全な状態で復活させられる。
そのときに短時間だが弱点となる臓器が見えるので、ナイフを突き刺してやれば、ダメージになる。
長い戦いの末、ついにハオスが沈黙した。ドロドロと溶けて、黒く濁ったカスになった。
ピアーズに肩を貸すクリス。ピアーズの変異は、まだ右腕だけで済んでいるようだ。若干混濁しているが、意識もある。
クリスはピアーズを励ました。ジェイクの体のウィルス抗体から治療法が見つかれば、助かるはずだ。
それまで、ウィルスに体を乗っ取られないように耐えればいい。そういって、二人で脱出を目指す。
二人は、脱出ポッドのある部屋に辿り着いた。クリスは機械を操作する。ポッドのひとつが開いた。
ピアーズに肩を貸し、ポッドの中に入れようとしたとき…… 不意に、ピアーズがクリスを突き飛ばした。
ポッドの中に転がるクリス。ピアーズは、ポッドに乗らずに外からその扉を閉めた。
「ピアーズ! 何をしている! 開けるんだ! 二人でここを出るんだ! だめだピアーズ! 諦めるんじゃない!」
クリスはそう叫んだ。だが、ピアーズにはわかっていた。ウィルスの侵食は進んでいる。自分はもう助からない。
いや、本当はクリスも気がついていた。既にピアーズの変異は、肩や首を超えて顔の半分まで進んでいたことに。
ポッドが射出された。クリスを乗せて、海の中を進んでいく。ピアーズの姿が、海底油田が、遠くなっていく。
……ポッドを追いかけるように、油田から巨大な青白いモノが飛び出してきた。……ハオスだ。
だが、特大の電撃が、ハオスを襲った。ピアーズの最期の攻撃だった。彼は最後まで、B.S.A.A.として戦い抜いたのだ。
その直後に、沈んでいくハオスを巻き込んで、海底油田は大爆発を起こした。
……ポッドが、海に浮かんでいる。東の空は赤く染まっていた。絶望の夜の終わりを告げる朝明けである。
クリスはそれを眺めると、自分の右手に視線を移した。
そこには、B.S.A.A.のワッペン。ピアーズに突き飛ばされたときに、彼の制服の肩から偶然むしりとったものだ。
ほんの2日前には記憶を失って呑んだくれていた自分が復帰できたのも、ピアーズのこのワッペンを見たおかげだ。
恩人であり、大切な相棒である男は、もういない。形見のワッペンを、クリスはぐっと握りしめた。
……遠くから、迎えのヘリの羽音が聞こえた。
【クリス編】 Ending
日時不明。少し陰鬱な印象を与える曇り空。
東欧の酒場にて、クリスはステーキを食べていた。
そこは、かつて記憶を失った彼が酒に溺れていた酒場だ。そして、ピアーズと再会し、己の道を取り戻した場所。
そのときピアーズはこれと同じステーキを食べていて、なかなかうまいと言っていた。
「隊長、指令です」
クリスを呼ぶ声がした。クリスの部下のひとりだ。
その顔は、ピアーズではない。フィンでも、マルコでもない。他の部下たちでもない。彼らはもう死んだのだ。
だが、彼らの残した希望は、決して死なない。決して死なせはしない。クリスが、B.S.A.A.が戦い続ける限り。
「……わかった。案内してくれ」
クリスは席を立ち、堂々とした足取りで歩み去った。
戦士はまた、戦いに赴く。
その背中に、仲間たちから継いだ遺志を背負って。
あぼーん
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| ( ゚ω゚) お断りしますが、よろしいですか? |
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あぼーん
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(⌒丶((⊂ ) ノ\つ)).!/ リ、丶 ヽ `` ー‐一 '´ /
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、 `~|:::::: ヽ ヘ } ::::_,」 /:.:.:.:.:.:\\丶、___,ノ/ ト、
` .ε≡Ξ ノノ `J ::: :::lト、:.:.:.:.:.:.:.:\\`' 、__, '" ハl l
ノ | |::: ::: :::::: :::::: :: :: :::::l lミヽ、:.:.:.:.:.:.:.\\ /::::l ト- 、、
あぼーん
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/ __| ヽ あ
/ / \ '、. ま
| |=- 廾、/⌒ヽ、. り
| T '’".; "’ '.|7 、  ̄`ヽ. 私
___ヽ.{ ,.'-_-'、 { 〈 .) を
./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´ .!:ト、.ー三- ,ノ 、 i i .|ー‐- ノ 怒
{ ヽ、. _ ヽ;;;;;;: '〈ノヘ .i .| |-'r─''''´ ら
\ 〉`ー─⌒\ U∪ / せ
\ \ ヽヽ ⌒ /. な
\ \ i ・ ・ / い
\ ⌒\ { ‖. 方
∨ ト、つ| ‖ が
\ 、、 、\ x / い
`ーヽ〉ー'ミ、`ー───''´⌒}. い
/⌒ヽ、\ ──'''´ i
{ i \ヽ、 |
{ ノ } 》ッ、ヽ i
! {_ノ《∪》\ ヽ
| 〈 { \ |
i ヽヘ ∨ ヘ `i
∨ } \ ∨ `ー |
∨ | \∨ ∨
∨ | ∨ ヽ
∨ } 〉 }
∨ | / /
〉 〈 / /
/ ) / /
(ニ)OOOo / /
AA見れないからww頭大丈夫かこいつ?ww
頭大丈夫か?はどう考えてもあんた
>>171に腹が立ったんだろうがそろそろ自重しないと通報するよ
↑教えもしないで通報します
>>206 まとめwikiは読まないのか?
お前の為にリンク貼ってくれた人までいるし携帯からでも読めるだろう
まあ、故意にやってるとしか思えないし荒らし認定されて当然だと思うがな。
地獄堕ちのくせになにが昇天だよw
誰かWIKIとここのリンク張ってくれない?
あそこ62で止まってるんだよ
編集しようにもログインしないとできないから頼むわ
誰かがしてくれるまでごねたもの勝ちなチョン並がそこら中に涌いてるな
↑チョンさん!日本語で書いてください!
未解決のアガレスト戦記をクリアしたので書きます
214 :
アガレスト戦記:2012/12/09(日) 15:54:00.57 ID:609+JzEh0
アガレスト
神の体を基とし、5の大陸が世界を構成してるが互いに行き来は不可能
ほかの大陸など存在しないと思ってる
それぞれの大陸にとても高い柱がある
神々の争い
アガレストには3個の神々の戦いが存在する
光と闇の神に分かれる戦い
光の民が闇に堕ちる戦い
闇が討たれる戦い
の三個である
種族
ハイエルフ:最高神が創造したエルフ
エルフ:地が薄まったハイエルフ
ダークエルフ:闇の軍勢に加担した褐色肌のエルフ
シリアム;闇夜の王が創造したエルフ
ハルピュイア:有翼人。
リュレント:樹で多くの知恵を持っている
ネルス:小さいが鍛冶や魔法の才能に恵まれてる
ネココロム:獣人族。多彩な見た目がある
ユリシース:人魚。
人間:世界の多くを支配してる種族。他種族を嫌ってる
魂の器
各大陸にある柱を封印するための器
条件は人を惹きつける魅力があるか否か
神の血を受け継ぎし乙女
神々の戦争で生き残った者の血を引く者
器と三人の乙女が犠牲になることで柱は封印される
215 :
アガレスト戦記:2012/12/09(日) 16:18:54.85 ID:609+JzEh0
レオンハルト 没23歳
ルクレリア大陸にあるグリダマス国の没落貴族
金色の剣を用い戦う姿から、金色のレオと呼ばれる
死んだ際に謎の美女ディシャナに子々孫々まで続く契約を持ちかけられ魂の器になる
天才肌で指揮能力などにも優れてるが若干抜けてる
ディシャナ
謎の美女で死んだレオンハルトの夢に現れて、契約を持ちかけた人
感情表現が乏しいが、知識はリュレント以上ある
エリス
現存してる中では2人しか存在しないハイエルフの一人
レオンハルトが死ぬ原因を作った
ウィンフィールド
ルクレリア大陸の辺境地出身
グリダマス軍に家族恋人を殺されて力を求めて魔王の腕輪を盗みゲリラ活動をする
ラディフォール・フォン・ビュッセル 没25歳
レオンハルトの息子。本名はラディウスでグラッセア大陸の貴族の養子になった際に名前を貰ってる
幼少期にグラッセアに行き、ビュッセル家養子になった
レオンハルトの才能は受け継がれず、努力でカバーするタイプ
戦闘以外はほぼ全てが苦手である
トーマ 没29歳
レオンハルトの孫。ラディウスの願いにより
ウィンフィールドの教育により女好き
だが女好きはウィンフィールド同様に本当の自分を隠す行為として行っている
明るい性格で凍てついた全てを溶かす光を持ってる。祖父同様天才肌
デュラン 没18歳
レオンハルトの曽孫。死ぬ運命から逃れられない事を知ってるため極度なネガティブ思考
レオンハルトとディシャナの契約が強くなり、ディシャナの正体に気づくも言えず
本来は優しい性格だが、ネガティブ思考かつひねくれ者のため気づくのはごく少数である
ヒロインやらと交流していく内に運命を受け入れ犠牲になる
レックス
レオンハルトの玄孫。先祖代々受け継いだ金色の剣を使い最後の戦いに挑む
レオンハルトの才能、ラディウスの努力、トーマの明るさ、デュランの優しさを引き継いでる
今まで一緒に旅してきた仲間たちは言う もっとも強い子孫だと
216 :
アガレスト戦記:2012/12/09(日) 16:47:12.43 ID:609+JzEh0
第一世代
辺境地への侵攻に端発したルクレリアの動乱で『金色のレオ』の異名を持つレオンハルトが目にしたのは
グリダマス軍による一方的な破壊と殺戮だった。
エルフの少女エリスを助けたレオンハルトは騎士の道を捨て運命の渦の中に飛び込んでいく
道中仲間になった三人の女性
シリアムのフューリア、旅芸人のルアナ、騎士のエレイン
彼女たちはディシャナから告げられたレオンハルトと共に封印される 神の血を受け継ぎし乙女 だった
戦乱は激戦の末にリグルス国王とグリダマス皇帝の終戦協定で集結を迎えた
レオンハルトは世界の柱となる乙女と封印され、英雄と英雄の仲間がいなくなり
ルクレリア大陸は騒然とした
第二世代
レオンハルトの魂を受け継いだラディウスはビュッセル家の養子として父レオンハルトの仲間に囲まれ
平穏な日々を過ごしていた。だが義父の死をきっかけに内戦が始まり、戦乱は大陸全土に広まった
道中幼なじみのヴァレリア、巫女の夜宵、ネオコロムのシェルファニールと共に封印される
誰が勝ったとも、誰が負けたとも言えない戦いは一人の人がいなくなり収まった
第三世代
ウィンフィールドが持ってる腕輪が魔王の手に渡ったら世界が破滅する事を知ったトーマは
腕輪を破壊するためフェンディアス大陸へ
魔王の腕輪を破壊するため『ハスカリヌの鎚』の素材を集める事に・・・
道中エルフとダークエルフのハーフのラヴィニアとファイーナ、そして冒険家のノアと共に封印される
トーマの活躍は闇の軍勢に極寒の大地で凍てついた全てを包み込み氷解させるかのような暖かい光をもたらした
英雄がいなくなり、フィンダステの人々は悲しんだが
世界は光の戦士と彼に寄り添う三人の乙女に守られている という言葉を後世に伝えていく
217 :
アガレスト戦記:2012/12/09(日) 17:22:27.81 ID:609+JzEh0
第四世代
多くの犠牲の上に光は輝きを増して、闇はなお深き影へとその身を潜ませていた
己の人生に先がない事を教えられていたデュランは父親とは正反対な性格になってしまう
なかなか心を開こうとしなかったが
女界族のヒルダ、ハルピュイアのシルヴィ、祭司リュリュと触れ合い、心を開いていく
だが仲間であるバシュタールの裏切りによってデュランたちは窮地に立たされるも無事に難を逃れる
そして全てを受け入れたデュランは自らその身を捧げた
第五世代
世界を覆い尽くさんとする闇は次々とその勢力を伸ばしている
バシュタールの裏切りによって闇はさらに濃さを増している
レオンハルト、ラディウス、トーマ、デュランと脈々と受け継がれていた血の宿命を断ち切るために
金色の剣を携えた戦士が最後の大陸へと降り立つ・・・
〜ディシャナ〜
未加入でダークorノーマルEND
光の戦士レックスはディシャナに光と闇どちらの味方なのか問う
ディシャナははぐらかすも、デュランが正体に気づいた事、レックスも気づいてる事を言うと
契約で結ばれている貴方は私の半身。ならば私の力もお貸ししましょう
と光の軍勢に加担して味方である証明をしてくれる
〜ベアトリス〜
第三世代主人公トーマに憧れる女性。第三世代加入のアルベルティの孫
トーマに憧れてはいたが、レックスが好き
〜ミュルミナ〜
未加入でダークorノーマルEND
大陸で唯一のハルピュイアになったミュルミナ。バシュタールへの復讐を果たすため
単身向かおうとするが、レックスに説得され同行する
〜バシュタール〜
未加入でダークorノーマルend
正体は第二の神々の戦いで闇に堕ちたグルグ(魔王の部下)の王。ZEROでサマリルに洗脳されて以降1000年間奴隷のように使われている
レオンハルトに敗れた黒の騎士で、ラディウスに救出された際にサマリルから解放されるも
サマリルに従わせれて殺戮を行ったと言い聞かせて罪の意識から逃れていたが
レックスとディシャナの説得により光への帰還を果たす
218 :
アガレスト戦記:2012/12/09(日) 17:28:22.78 ID:609+JzEh0
〜ダークEND〜
魔王サマリルを倒したレックスたちは闇に呑まれ闇夜の王カオスの半身として神に戻ったディシャナを倒す
倒しても神のため、どうしようもなくレックスとディシャナを封印する事で抑える事に
〜ノーマルEND〜
魔王サマリルを倒した後、各世代と同様にレックスを封印する
〜真ルート〜
ディシャナの正体は闇夜の王カオスの光だった。
カオスはディシャナの潜在意識に 人々が解放を願ってるか否か と埋め込み魂の器を探すように指示
カオスは人々を完全に神の手から解放し自分たちで生きれるようにしようとしてたが
人々が解放を望んでるか調べるためにディシャナを作り出した
神を殺すと世界が滅ぶが、いずれ神に世界が乗っ取られるぐらいなら挑む!っという事で
ディシャナは残り少ない神の力を使い魂の器と神の血を受け継ぎし乙女を復活させる
5人の神を倒し、最後の神カオスを倒したレックスたちは魂の器たちとラルヴァの自己犠牲によって
世界の崩壊を少しだけ抑える事ができた
ディシャナはカオスの手によって人に作り替えられ、新しいアガレストでも生存する事ができた
そして・・・神に作られたアガレストは神の死によって真のアガレストになり長き闇が晴れ太陽の光が光差し込む
これからも闇は現れる。だがその度に光が現れて闇を倒すだろう
終わり
乙!
未加入でってのはそいつを仲間に入れてないとノーマルorバッド確定ってこと?
Prototype2のストーリーをどなたか頼みます
>>1-2を100回音読してからやり直してください
Prototype2のストーリーをどなたか頼みます
あぼーん
わざわざコピペしてくる奴も
わかってるなら触んな
シカトシカト
他人事のフリをしても即バレ
↑なww馬鹿はすぐ触るだろww
ばーーーかww
↑わざわざ携帯で2chやっているぐらい2chに入れ込んでる。つまりキチガイ
↑基地外ww
ID変えるの忘れてるぞ
どんだけ必死なんだよ
必死ってまだ使う人いたんですねww
マニュアル人間が俺に触るなよばーーーかww
>>231 いつもID変えて粘着するのは貴方だったんですね
必死ですね
>>231 ID変えた方が必死なのに
変えてないのに必死とか
貴方かなり必死ですねww
これが火病か…
プ
238 :
ゲーム好き名無しさん:2012/12/16(日) 05:42:14.87 ID:gXrh243w0
未解決よりPSP,3DS,Vitaのタイムトラベラーズを書かせていただきます
空に穴が開いた日。
この現象は後に「ロストホール」と名付けられる。
それから18年後――
↑タイトル入れるの忘れてたorz
登場人物
神谷 壮馬
刑事編主人公。警視庁刑事部捜査一課緊急出動斑(略称ESS。創作で、機動捜査隊+SITのようなイメージらしい)所属。
どんな現場からでも生きて帰ってくることから、「不死身の刑事」と呼ばれる。
妻子を誘拐され、渋谷を奔走する。
野中 譲二
ESSの警部補、神谷の先輩であり恩人。
沢木
ESS専任管理官。実は神谷の妻子を誘拐したのはこの人。
伏見 雛
キャスター編主人公。テレビファイブの女子アナ。
父・明に憧れ、真実をつたえるためにアナになった・・・のだが、バラエティにばかり出させられている。
ドクロの怪人の謎を追うが・・・
北条 百合華
雛の先輩で、テレビファイブの人気ナンバーワンアナ。
情報通で、デビルイヤーと呼ばれている。
高井戸 盛人
雛の上司で、バラエティ番組の敏腕プロデューサー。
局内では「視聴率の神の子」と呼ばれていたが、今年なぜか放送部に異動。
蔵元 源
報道部のベテランカメラマン。雛とともに謎を追う。
只野 英雄
人気アングラサイト「ネットリークス」運営者。かけるの同級生だった。
深瀬 有理
高校生編主人公。スポーツも勉強も学年トップ。科学部。
アメリカンジョークが大好き(選択肢でジョークをえらぶと大体うまくいく)。
小暮 修一郎
生徒会長。科学部。
中山 雅人
ハッキングが得意な科学部員。
新道 みこと
パワーローダー大好きな科学部部長。ハ○ヒっぽい性格。
詳細は後述
糸山 純子
科学部顧問。愛称は糸ちゃん。
ルサンチ☆マン
ルサンチ編主人公。本名は犬山かける。
リアルライフヒーロー(アメコミのような服を着て、自警団のような活動をする人。発祥はアメリカ)。
彼女持ち。
山吹 千里子
かけるの彼女。
ナパ・ポーパオイン
タイ出身、かけるの近所のコンビニのバイト君。
時々ムエタイの試合にも出場している努力家。
田中 善雄
ホームレス。ルサンチ編終盤にやたらと活躍するおじいさん。
マジコンプレックス/青年マッハ
かけると同じリアルライフヒーロー。本名は鯉村 卓/速水 護。
本間くん
かけるの同級生だった。いまではスケルトンの部下として犯罪行為に加担している。
新道 究悟
詐欺師編主人公。
量子力学専門の天才物理学者だが、学会を追い出された。
今では詐欺行為をしている。
篠原 桃香
新道の助手。プロポーション抜群。
円城 義樹
円城エモーションエンターテイメントの代表。
新道の詐欺の被害者。
甲斐 俊介
昔新道と共に研究者だった男。
新道 みこと
究悟の娘。
スケルトンの企む「東京消滅」を阻止するために、4月28日の無限ループを繰り返しながらタイムトラベラー(主人公達)を導く。
5人全員のクリア(最終的には2つのストーリーになる)をすると彼女を主人公とした「タイムトラベラー」がプレイできる。
スケルトン
みこと達の敵で、その正体は甲斐俊介。
18年前のロストホールと同じような現象を引き起こし、東京消滅を企む。
眠いのでこれくらいで・・・
今日夜から本編突入させていただきます!
未解決リストにあるP3Pを予約します
タイムトラベラーズはまだ発売から半年経ってないから
ちゃんと新作トリップ付けてね。
タイトル名が長くて名前欄に「#新作ネタ」と入れられないなら、
レスの中に「◆l1l6Ur354A」でもおk
◆l1l6Ur354A
14:00-
男は走っていた。
かけがえのない人のために、渋谷の街を全力で走っていた。
それは数十分前のこと。
警視庁刑事部捜査一課緊急出動班――ESS所属の神谷壮馬(かみやそうま)のケータイに、差出人不明のメールが届いた。
添付されていた画像に写っていたのは、目隠しをされた神谷の妻と息子。
今朝、二人の明るい笑顔に送られて家を出てから、わずか7時間。
妻と息子は何者かに誘拐された。
神谷は犯人に従うしかなく、同僚に隠したまま、渋谷駅前の交差点へと急いだ。
渋谷の交差点は、いつも通りの人ごみだった。
次になにをすればいいのかわからないので周囲をうかがう。
すると、奇妙な光景が目に入った。
大きなカバンを持った一人の少女が横断歩道のど真ん中で立ち止まっているのだ。
なんだ・・・あの子?
一人取り残されているうち、歩行者信号が赤になってしまった。
少女はカバンを置き、静かに道路を渡っていく。
あのカバン・・・なんだ?
犯人からメールが届いた。すぐさま確認する。
<交差点にカバンが置かれているだろ?>
<中を開けてみろ>
<大事なものが入っているはずだ>
・・・何が入っているんだ?
神谷は反射的に交差点へと飛び出していた。
「大事なもの」という言葉が神谷の心に爪を立てた。
大事なものって何だ?
はやる心を抑え、静かにカバンに触れた。
覚悟を決め、一気に開ける。
すると出てきたのは怪しい機械。デジタル表示がカウントダウンをしている。
これはまさか・・・爆弾?
◆l1l6Ur354A
残り時間は三十秒を切っていた。
これを持って移動する時間もない。下手したら街中で爆発してしまう。
だったら・・・俺が止めるしかない。
神谷は装置を調べた。
ビスに留められた爆破デバイスを確認する。
緊急停止装置がついている。これで爆発を止められるかもしれない。
迂闊にいじれば爆発するかもしれないが、なにもしない訳にもいかない。
――やるしかないんだ!
ゆっくりとネジを緩め、カバーをはずす。
残りは十秒。間に合うか?
みれば赤い「CLEAR」というボタンがついている。
ボタンを押すと、カウントがとまった。
・・・よし、解除した。
そう安堵した瞬間、今までよりも速いスピードでカウントが再開した。
「何!?どうして止まらないんだ!」
カウントがゼロになった。
が、何も起こらない。
緊張の糸が切れ、神谷は大きく息を吐いた。
信号が青になったんだろう。座り込んでいた神谷を、歩行者が不思議そうにながめながら歩いていった。
すると、電話が鳴った。すぐに出る。
「今のが本物なら・・・どうなっていたかな?」
合成音声。犯人か。
「どういうつもりだ?」
「指示にさからうな、ということだ。・・・渋谷駅発14時20分、1番系統のバスをジャックする。それを手伝え」
「家族は無事なんだろうな?」
「今は二人とも・・・いや、三人とも無事だ。女の腹には赤ん坊がいるみたいだな」
「くっ・・・」
「忘れないで・・・家族の命は、お前の行動次第だ」
電話が切れた。
なぜ誘拐してまでバスジャックの手伝いをさせるのか、大きな疑問はあるが、今は思いを巡らす余裕など無かった。
頭の中にあるのは、家族二人の事だけだ。
◆l1l6Ur354A
・ ・ ・
私はただ、悲しかったんです。
お父さんがかわいそうで、ただ悲しかったんです。
アルコール依存症による急性肝硬変でした。
数ヶ月前からお医者さんから覚悟するように、と言われていたので心の準備はできていました。
お母さんやお父さんと親しい人たちも、同じ心持ちだったはずです。
それなのに。
私以外、誰も病室に顔を出しませんでした。
確かに仕事をやめ、酒におぼれ、勝手に体を悪くした人なので、皆が離れた原因はそこにあるのかもしれません。
でも、それには理由があったんです。
・・・空に穴が開いた、ロストホールが起きたあの日。
あの日を境に、お父さんは変わってしまったんです。
「・・・雛」
「何、お父さん?」
「真実を・・・真実を伝えてくれ。ロストホールの真実を、私の代わりに・・・」
「お父さん・・・」
「雛、ニュースキャスターになれ。真実を伝える女になれ」
今、究極の選択が迫っている。
過去や未来に存在しているもう1人の自分と会う・・・。
それは是なのか、非なのか。
答えを間違えれば、全てが終わる。
しかし、それでもえらばなければならない。
「決めました!」
ボタンを勢いよく押す。
それと同時に、雛の体は勢い良く空中へととばされた。
「ええええええー!」
「雛さーん、残念でした、ハズレでーす。答えは油揚げでしたー。今のお気持ちはどうですか?」
スカイダイビングをしている為、先輩アナ――百合華の声はほぼ聞こえない。だが、すべての力をふりしぼり、叫んだ。
「私は・・・真実を伝えたいんですーーー!!」
「はーい、伝わってますよ、真実」
こうして、スカイダイビングクイズのロケは終了したのであった。
(続く)
*決戦の間・トニー梅田*
蛇恍院、何処からか総帥の声が響き渡る。
大納「須恵家が滅ぼされてからの長き戦い、今こそ終結の時を迎えた。
踏みにじられた我々の恨みを晴らすその使命に耐えられるか、どうか…お前の腕、見せてみろ!」
トニー・梅田(以下トニー)「俺に任せな♪」
捨陰党の忍が現れた。
5人程、始末すると総帥の声がした。
大納「確かに、お前の腕、認めよう。鳴鏡館へ向かえ! 我々の太刀、夕霧を取り戻すのだ! 師範代の居ない鳴鏡など恐るるに足らん!」
トニー「OK!」
君ヶ浦、刺客を4人程、始末。
墨流が現れた。
トニー「フゥ〜怖い顔。笑って♪笑ってぇ♪」
墨流「…斬ル!」
上手く攻撃をかわし、始末。
トニー「ゆっくりオヤスミしてな♪」
そこに嬢がやって来た。
嬢「こんな所まで居たわね! 覚悟なさい!」
トニー「No!No! 俺は味方さ。」
嬢「貴方が!? そんな嘘、通用する訳無いでしょ!?」
トニー「君は魚屋の嬢。よく知ってるぜ。」
嬢「本当に捨陰党なの〜? 鳴鏡にいるとも思えないけど。捨陰党にアンタみたいなのが居るってのも信じたくな〜い…。」
トニー「こんなNiceでCoolな俺、信じられ無くても仕方ないねぇ♪ …おい、ったら!」
嬢「私よりお気楽な人が居るとは思わなかったわ…。ほら、お客さんだわ! 取り敢えずここは私が行くから。」
(ここから嬢にバトンタッチ)
神望崎灯台、刺客を5人程、始末。
辰美が現れた。
嬢「さぁ、行くわよ!」
辰美「君はここから先には行けないよ…!」
どうにか攻撃をかわし、始末。
嬢「あの人、行っちゃったの…? なんだかよく分かんない人…。」
(ここからトニー・梅田にバトンタッチ)
安志田川鉄橋下、ホッキョク・ツバメが現れた。
トニー「この俺も、そろそろ本気を出さないとヤバいかな?」
ツバメ「私はホッキョク・ツバメ…。フフン…お前、意外に出来るようだね!」
タックルして、始末。
ツバメ「夕霧で…お前達、捨陰党の怨念を解放しようというのか…?」
トニー「怨念? 怨念ねぇ…。別に…俺達は夕霧を取り返したいだけさ。」
続きます。
続きです。
鳴鏡館道場、刺客を3人程、始末。
御門が現れた。
トニー「夕霧を貰いに来たぜ。」
御門「私は鳴鏡の御門。貴方…何者?」
素早い攻撃をかわし、始末。
トニー「お前が夕霧…。((^3^)Chu♪)会いたかったぜ♪」
復元天守の門前、ハイウェイマンが来ていた。
ハイウェイマン(以下ハイ)「無事か!? 手を貸そう! ここから先は奴等も必死になっているはずだ。そう簡単には行かないぞ!」
トニー「後はこの夕霧を持って帰るだけ。問題ないだろ?」
ハイ「いや、踏鞴神社に行ってその夕霧で鏡家の末裔を斬らなければならない! それを伝えに来た。」
トニー「ふぅん、ま、確かに夕霧を取り戻すだけじゃ話は着かねぇよな…。」
ハイ「その通りだ。…くっ! 来たか!? 詳しい話は後でする! 待っていろ!」
トニー「そんなに焦るなよ〜。行きゃいいんだろ?行きゃ。」
(ここからハイウェイマンにバトンタッチ)
復元天守の屋根の上、刺客を5人程、始末。
風閂が現れた。
ハイ「まさか、こんな所で会うとはな…。」
風閂「ふむ、聞いた事のある声だな…。」
上手く攻撃をかわし、始末。
ハイ「…ん? トニー!? 行ったか!?」
(ここからトニー・梅田にバトンタッチ)
迷ひ橋、刺客を4人程、始末。
空蝉が現れた。
トニー「へぇ、空蝉の爺様か。なら、もうすぐって事か。」
空蝉「お主、タダ者では無いな!?」
どうにか攻撃をかわし、始末。
トニー「タダ者じゃ無いぜぇ〜♪ 意外に強いだろ?」
踏鞴神社境内、神主が待ち構えている。
トニー「さってと、お前が最後だな? 悪いが手加減しないぜ♪」
玄鷹「長い間、鳴鏡と共に守り続けてきた鏡家の血筋、終わらせる訳にはいかない!」
ギリギリまで間合いが縮まってから始末。
玄鷹「は、早く…お逃げ下さい…!」
トニー「奥にいるのか!?」
神社本殿に向かった。
踏鞴神社本殿、死装束を身に纏った女性がいた。
トニー「へぇ〜…。」
已綱「来ましたか…。」
トニー「ああ…斬らなきゃなんない人が居てね…。」
彼女は全く戦う意思が無いようだ…。
続きます。
続きです。
已綱「そう…貴方達の目的は貴方達の夕霧で私を斬り、血を絶やす事…。800年前に私達の先祖、鏡家は同志であった須恵家を裏切り、滅ぼした…。
長い間、積み重ねられた須恵家の恨み、晴らす方法は一つしかないようです…。さ、鏡家の末裔の…この私をお斬りなさい…。」
彼女は何もして来ない…。
どうする…?
続きます。
已綱「そう…貴方達の目的は貴方達の夕霧で私を斬り、血を絶やす事…。800年前に私達の先祖、鏡家は同志であった須恵家を裏切り、滅ぼした…。
長い間、積み重ねられた須恵家の恨み、晴らす方法は一つしかないようです…。さ、鏡家の末裔の…この私をお斬りなさい…。」
彼女は何もして来ない…。
どうする…?
続きます。
続きです。
*ED・斬る*
トニーは彼女を斬った。
已綱「うっ…!」
断末魔を上げ、倒れる。
已綱「ひたすら…意味も無く、守り続けてきた鏡家の血も…今、私が絶える事で…全て、終わらせる事が…出来る…。」
彼女は息を引き取った。
トニー「なんか、スッキリしねぇモンだな…。けど、確かにな…。これで終わらせられる…か。…もう、犠牲になる者は居なくて済むんだな…。」
*ED・本殿を去る*
トニーは彼女を斬らずに、本殿を出た。
トニー「どんなに深い恨みがあったとしても、戦わない者を斬って恨みが晴れるとは思わないぜ。これはこれで良いじゃねぇか♪ 明日は明日の風が吹く、ってね♪」
以上です。
次はハイウェイマンです。
*決戦の間・ハイウェイマン*
蛇恍院、何処からか総帥の声が響き渡る。
大納「須恵家が滅ぼされてからの長き戦い、今こそ終結の時を迎えた。
踏みにじられた我々の恨みを晴らすその使命に耐えられるか、どうか…お前の腕、見せてみろ!」
ハイウェイマン(以下ハイ)「ははっ!」
捨陰党の忍が現れた。
5人程、始末すると総帥の声がした。
大納「確かに、お前の腕、認めよう。鳴鏡館へ向かえ! 我々の太刀、夕霧を取り戻すのだ! 師範代の居ない鳴鏡など恐るるに足らん!」
ハイ「御意!」
船着き場、刺客を4人程、始末。
御門が現れた。
ハイ「参る!」
御門「私は鳴鏡の御門。…えっ!!?」
素早い攻撃をかわし、始末。
ハイ「…すまない…。」
そこに寒雲が来た。
寒雲「怪我でもしたか?」
ハイ「いや、心配無用だ…。」
寒雲「こんな所に引きこもってるとはな。フン、何を考えている?」
ハイ「いや、別に…。」
寒雲「戦う気の無い者は去るがいい…。」
ハイ「何を言うかっ! こう見えても私は武士の道を求めている! 捨陰を主(あるじ)に選んだのは、私自身だ。 迷いは無い…!」
寒雲「フン、迷いか…。いいだろう…ここは私が行ってやる。その間に、迷いとやらを払っておくんだな…。」
(ここから寒雲にバトンタッチ)
新ジャックビル地下、刺客を5人程、始末。
辰美が現れた。
寒雲「斬られたくなけれは…去れ!」
辰美「この僕は斬られ無い…斬られるのは貴方だ!」
上手く攻撃をかわし、始末。
寒雲「ハイウェイマン…お前の武士道、見つかる事を祈るぞ…。」
(ここからハイウェイマンにバトンタッチ)
鳴鏡館前、ホッキョク・ツバメが現れた。
ハイ「忍者党はどうした!?」
ツバメ「詳しいわね…? …でも、刃物だけじゃ無いのよ!」
タックルして、始末。
ツバメ「夕霧で…お前達、捨陰党の怨念を解放しようというのか…?」
ハイ「怨念…? 怨念を解放すれば、捨陰の力は恐ろしい物となる…そう言われてきたんだが…。」
続きます。
【星:真田(恋人版)】
卒業前に校内を見て回っている真田。
影時間に関する記憶を失っているため、高校3年間をボクシングだけに打ち込んだと思っている。
そこに引っかかりを覚えるが、記憶ははっきりとしない。
「お前とは、よく出かけたな。楽しかったよ。
…寮が同じてなければ、お互い全く知らないままだったかもな。不思議なもんだ…。
俺は、もうすぐ寮を出ていく。今までのように、いつでも傍にいられるわけじゃない…。
…だが、変わらないからな。その…お前への…気持ちは。
だ、だから、寂しがるなよ…」
赤面しつつ恋人である女主人公への想いを改めて告げる。
そして話題は荒垣のことへ移る。
記憶の修正で、荒垣は傷害事件に巻き込まれたことになっていた。
一緒に卒業できるはずだった彼が、事件に巻き込まれたことに納得が行っていない様子。
「未だに…納得できない。未だにな…」
【隠者:長谷川沙織】
所属していた委員の先生から手紙を渡される。
転校先の学校生活について書かれている。
毎日笑って話せる友達が出来たとあるが、女主人公のように沙織のことで怒ってくれる人はいないそうだ。
女主人公が唯一の存在であることを実感しているが、
その存在を忘れたかのように新天地で楽しく過ごすことが恩返しになると思い日夜過ごしている。
また、沙織が過去に愛した人は既にこの世の人ではないことを知らされる。
その後受けた両親から沙織への責苦や、恋人を追い詰めてしまった悔恨のために後を追うことも考えたが彼女は生きている。
こうした自分の弱さを女主人公に告白出来なかったことを詫びる沙織。
新天地では自分の好きなように振舞えているが、同時に責任の重さも噛み締めている。
いつかは生きていて良かったと両親への感謝を告げられるようになれるだろうと、手紙は女主人公への感謝の言葉で締められていた。
【正義:天田(恋人版)】
真田への忘れ物を届けに高等部にやってきた天田。
女主人公を見つけるとホッとした顔を見せる。
忘れ物といえば、と彼は荒垣について触れる。
影時間に関する記憶を無くしているため、一時期同じ寮にいただけの先輩という記憶の修正がなされている。
ただ、荒垣のことを思うと何かをしなくてはいけないという気持ちに駆られると、天田から語られる。
そして春休みに、どこか二人で旅行に行かないかと誘われる。
修学旅行に女主人公と一緒に行けなかったことをずっと気にしていたらしい。
しかし、寮の人から変な目で見られるだろうから…と思い直し、買い物にしようかと最提案する。
母親が死んで以来、休みが楽しみに思えると赤面しながら告げられる。
子供扱いしないで一人の男として想ってくれたおかげで自分は前を向くことができた、と改めて愛の告白をする天田。
照れたように慌ててその場を去っていった。
【剛気:コロマル】
神社の境内に立つコロマル。
女主人公に鼻を擦り寄せてくるその身体を撫でると、気持ちよさそうにしている。
コロマルは飼い主であった神主さんを思い出しているのか、お社の前から動こうとしない。
女主人公は黙ってしばらく付き添った。
以上
続きです。
鳴鏡館道場、刺客を3人程、始末。
風閂が現れた。
ハイ「やはり、お前がいたか! 夕霧、戴きに参った!」
風閂「…ん? 聞いた事のある声だな…。お前だけには渡さねぇぜ!」
攻撃をかわしつつ、始末。
ハイ「呪われた怨念…それを解き放すといわれてきた夕霧…。しかし、そうでは無い…! これは鏡家の末裔を斬る為に作られた物…。」
そこにトニー・梅田(以下トニー)が来ていた。
トニー「Hey! トニーが助けに来たぜ♪」
ハイ「助け、か…。私を本当に助けられるのは、一体何だろうな…?」
トニー「何の事言ってんだ? 俺は強いぜ♪ 十分、助けになるって、安心してなっ!」
ハイ「…フン!」
トニー「信用して無いね? ま、見てな!」
ハイ「何も背負って無い者…何も知らぬ者の強さか…。」
(ここからトニー・梅田にバトンタッチ)
迷ひ橋、刺客を5人程、始末。
ナイトストーカーが現れた。
トニー「よっ! 俺と戦ってみるかい?」
ナイトストーカー「私はナイトストーカーと呼ばれる者…いざっ!」
素早い攻撃をかわし、始末。
トニー「俺の強さ、分かってくれたか?」
(ここからハイウェイマンにバトンタッチ)
踏鞴神社参道、刺客を4人程、始末。
空蝉が現れた。
ハイ「空蝉殿! 長き戦い、終わらせに参りました!」
空蝉「お主…分かった、本気で参ろう!」
どうにか攻撃をかわし、始末。
ハイ「…空蝉殿…!」
踏鞴神社境内、神主が待ち構えている。
ハイ「この無益な戦い、ここで終わらせる為に来た!」
玄鷹「長い間、鳴鏡と共に守り続けてきた鏡家の血筋、終わらせる訳にはいかない!」
ギリギリまで間合いが縮まってから始末。
玄鷹「は、早く…お逃げ下さい…!」
ハイ「奥か!?」
神社本殿に向かった。
踏鞴神社本殿、死装束を身に纏った女性がいた。
ハイ「貴女が…?」
已綱「来ましたか…。」
ハイ「鳴鏡の真の主(あるじ)は貴女でしたか…。私は…貴女を斬りに参りました…!」
続きます。
続きです。
彼女は全く戦う意思が無いようだ…。
已綱「そう…貴方達の目的は貴方達の夕霧で私を斬り、血を絶やす事…。800年前に私達の先祖、鏡家は同志であった須恵家を裏切り、滅ぼした…。
長い間、積み重ねられた須恵家の恨み、晴らす方法は一つしかないようです…。さ、鏡家の末裔の…この私をお斬りなさい…。」
彼女は何もして来ない…。
どうする…?
続きます。
続きです。
*ED・斬る*
ハイウェイマンは彼女を斬った。
已綱「うっ…!」
断末魔を上げ、倒れる。
已綱「ひたすら…意味も無く、守り続けてきた鏡家の血も…今、私が絶える事で…全て、終わらせる事が…出来る…。」
彼女は息を引き取った。
ハイ「偽られた鳴鏡よりも捨陰の思いを武士道と信じた時から、捨陰に身を寄せた…。しかし、鳴鏡の主(あるじ)である貴女は決して武士道を汚しているのでは無かった…! …見事な最期です…。かつて、鳴鏡に仕えていた私は、今…誇りに思います…!」
*ED・本殿を去る*
ハイウェイマンは彼女を斬らずに、本殿を出た。
ハイ「…やはり、私には斬れぬ…! しかし…これで良いのかも知れん。私は…私自身の武士道を歩む事にしよう…!」
以上です。
これで全員終わりました〜♪\(^o^)/
DMC4の詳細版のストーリーがまだ終わっていませんので書こうと思うのですが
ここに書いてwikiにあげるときに混乱が起きませんかね? バイオ6みたいに。
wikiにあるのは直接投稿されたものなので…
ブシドーブレード弐の人乙
しかし長かったなあ
こんなに長くならんよう気を付けつつPS2のTHE鑑識官を予約しよう
>>260 すみません、それ書いた奴なんですけど最後までやったらダメでしょうか
ここまで牛歩やって最後も人に尻拭いさせるのでは心苦しい
あと顎と神しかいないし年内には終わらせられると思うんで
アーケードの怒首領蜂最大往生頼む
>>263 どうぞどうぞ。 私の方こそ失礼いたしました。
にしても顎てwww
>>264 >>1を100回音読してからもう一度リクエストしてみてはいかがでしょうか?
…合ってると思うぞ?
自治厨のフリをした嵐かも?
正解!
あんたキレキレっすな!
さすが冬休み効果
newvegasの詳細版を書いていると以前言った者だが、
全ルートの上DLCも細かく書いていたら300〜400KB行きそうなんだが大丈夫だろうか
wikiに直接上げるならワープロモードの方がいいのかな?
272 :
ゲーム好き名無しさん:2012/12/30(日) 05:27:08.62 ID:MPp2ObI80
タイムトラベラーズを投下してる者です。
今まとめて書いてるんですが、これ全員細かく書いてたら時間と容量がえらいことになりそうなんですが平気ですかね・・・。
一応TTフォン(クリア後要素)の方も書くつもりでいます。
↑すま、sageるの忘れてました
274 :
ゲーム好き名無しさん:2012/12/30(日) 11:12:28.56 ID:wEhn0oBy0
詳しく書けるだけ詳しく書いてほしい
個人的にはクリア後要素とかは買ってからのお楽しみに残してもいいと思う
読んでおもしろそうだと思った人が買うモチベにもなるし
>>272 全部書き手さんの自由ですよー
詳しく書いていただければそれに越したことはないですけど
書き手が苦痛に感じるなら省略しても良いですし。
ストーリーを紹介するのが目的なんじゃなくて
ストーリーを紹介して楽しむのが目的なスレですので。
>>271 スレ的には何の問題も無いけど、間違いなく連投規制に引っかかりまくるから、
このスレに書くのはおすすめできない
wikiの掲示板の差し替え・追加スレに投稿して、
こっちには掲示板の方に書き込んだっていう報告だけすればいいんじゃね
龍が如く5マダー?
>>276 ありがとう、実際にプレイしながらイベントや台詞まで把握しつつ書いてるから
後何ヶ月かかるかわからんけどやってみるよ
未解決から『ルナ2 エターナルブルー』
〜プロローグ〜
天空に浮かぶ青き星はかつて女神アルテナの庇護の元、生命に満ち溢れていた。
だがある時、破壊神ゾファーがどこからともなく現れ人々の負の感情を煽り始める
人々はお互いを疑い、憎み、争うようになり青き星は荒廃していった。
アルテナとゾファーの戦いの末、ゾファーは封印されるが
もはや人の住める環境ではなくなった青き星からアルテナは人々と共に
新たな大地『LUNER』へと移り住むのであった。
その伝説が忘れられる程に永い時を経て物語は始まる―――
〜本編〜
考古学者の卵である少年ヒイロは毎日遺跡に潜り盗掘…もとい発掘を行なっていた。
そんなある日、ヒイロは青き塔と呼ばれる遺跡で謎の少女ルーシアに出逢う
不思議な雰囲気を持つ彼女は「アルテナに会わなければ」と呟いて去ろうとするが
彼女を放っておけなかったヒイロは自分がアルテナに会わせてあげると言い出す。
そこへ女神アルテナを崇拝するアルテナ神団が現れ
ルーシアを『魔王』と呼んで討伐しようとするのであった。
アルテナ神団の妨害をすり抜けながら旅を続けるヒイロの前に
女神アルテナに反逆しドラゴンマスターアレス(前作の主人公)に倒された
魔法皇帝ガレオンが現れ、思わせぶりな発言をして消えてしまう。
その後、長い旅を経てようやくアルテナのいる場所に辿り着いたのだが
今のアルテナは名前を騙っているだけの偽物で、復活した破壊神ゾファーの手先であり
本物のアルテナは遥か昔に人間に転生して女神としての役割を終えていた。
(※この辺りの詳細は前作である『ルナ ザ・シルバースター』を参照)
アルテナの代わりにルーシアが世界中の魔法力を集めて
ゾファーを再び封印しようとするが、魔法力の解放を寸前で何故か止めてしまう。
アルテナの力とは『創造』であり、その為にはまず『破壊』する必要がある
その規模は星を丸ごと呑み込む程であり、かつてアルテナは
ゾファーの封印と引き換えに星一つを滅ぼしてしまった
即ち、青き星を直接滅ぼしたのはゾファーではなくアルテナだったのだ。
そして今、ゾファーを封印する為にその力を解放するという事は
この世界『LUNER』を滅ぼしてしまう事に他ならない
ヒイロ達との長い旅で育んだ想い出がルーシアの決断を鈍らせてしまう。
その一瞬の油断によりルーシアはアルテナの力と一緒にゾファーに取り込まれ
破壊の力と創造の力が合わさり最強に見えるゾファーに手も足も出ないヒイロだが
旅の最中、何度も敵として立ちはだかったガレオンに叱咤され戦う力を取り戻す。
人間の力を見下し圧倒的な力で勝ち誇るゾファーだが、ヒイロ達は諦めない。
ルーシアと共にゾファーを討ち滅ぼし、神の時代を完全に終わらせた。
全てが無事に終わったかに思えたがルーシアはヒイロに別れを告げ、青き星へと帰ってしまう
いつの日か来るであろう青き星の再生を、たった一人で待ち続ける為に眠りにつくのであった。
〜クリア後の後日談〜
ヒイロはルーシアが眠る青き星へ行くと決め、世界中を走り回って情報収集した結果
世界のどこかにいる星竜に認められれば青き星に行けるとわかり
星竜を見つけ出しボッコボコにして青き星へ向かう。
ヒイロに気付いて目覚めたルーシアと共に、再生が始まった青き星でキスを交わす二人で締め。
おしまい。
281 :
ゲーム好き名無しさん:2012/12/31(月) 00:34:28.12 ID:PvOnRYbJ0
ルナ2乙乙、懐かしいわー
ぶっちゃけ本編はほとんど伏線投げっぱなしで設定資料集とかで語られてます。
そういうのはメインストーリーの中でやれと思いつつ
未解決から『エンドオブエタニティ』いきます。
補足が必要なら書きます。
〜プロローグ〜
遥かな未来、世界はこれ以上は無い程に荒廃し、地球は存亡の危機を迎える。
人類は最後の手段として『バーゼル』と呼ばれる巨大な塔を建造した
最初は塔の周りに住んでいた人々だったが、いつしか塔の中に住むようになるが
そこでは『ゼニス』と呼ばれる神が存在し、人間の寿命はそのゼニスが決定するという
絶対的なルールが存在するものの、バーゼルの中にはそれなりに秩序が築かれていた。
そんなある日、民を束ねる教皇が若くして亡くなった。
慈愛に満ち、民を心から愛した教皇を心から尊敬し
愛していたラスボスのロエンは悲嘆に暮れる毎日を送っていたのだが
一人の研究者からゼニスの正体を見せ付けられてしまう。
神 は た だ の 機 械 な の で す !
ロエン「皆の愛した教皇は死んだ!何故だ!?」
研究者「この機械がそう決めたからさ」
ロエン「ファック!」
という事実を知ってしまったロエンは研究者の囁く言葉に心を揺さぶられる
ならばこの機械を、このシステムを、私達の支配下に置いてしまえばいい。
自分達だけ真実と力を手に入れろと…神と自分達を信じて生きる民を欺き続けろと言うのか…?
それは、民を等しく愛した教皇に唾棄するに等しい行為。
迷いはあった、しかし愛した人を奪ったガラクタへの憎悪は止められなかった。
そして20年の時が流れる―――
〜本編〜
ゼファー、ヴァシュロン、リーンベルの三人は
PMF(Private Military Firmsの略で簡単に言うと荒事専門の何でも屋)として仕事をしていたが
その中で彼等は『天頂の星』と呼ばれる石に関わる事になる。
一方ロエンは自分の実験によって毎年一人ずつ
20人もの子供を失った事への罪悪感に苛まされていた。
神の支配からの解放の為とはいえ、命を弄び奪ってしまった事に変わりはない。
今の自分のやってる事を亡き教皇が見たらどう思うだろうか?
苦悩に身を焼かれる日々を過ごしていた時、実験によって死んでいるはずのリーンベルに出会ってしまう。
何故お前が生きている…?奇跡が起きたとでも…?
奇跡が起きれば神の運命から逃れられると…?
何もせずにただ待っていれば助かると言うのか…!?
ならば自分のした事はただの無意味な殺戮に成り下がってしまう。
何が正しいのかわからなくなったロエンはゼファー達に戦いを挑む。
自分の圧倒的な力でゼファー達が倒れれば
リーンベルの生存は何かの間違いとして処理し今のやり方を貫く。
だがもしも、ゼファー達が自分の力を超える事を示す事が出来たのであれば
『奇跡は起きる』という事実と、自分が間違っていた現実を受け入れて死ねる。
実験で命を奪ってしまった子供達への償いの言葉を押し殺し、ロエンが牙を剥く。
銃撃が飛び交う死闘の末にゼファー達は勝利した。
心臓を撃ち抜かれ死ぬはずだったロエンだが
皮肉にも自分の身に起きた奇跡によって生き残ってしまう。
カーテンコールのように外の世界から降り注ぐ花びらが舞う中で
最早戦う意味を失くしたロエンは立ち尽くすだけであった。
戦いを終え、バーゼルの外へと旅立たとうとするゼファー達を
豊かな自然を取り戻した世界が優しく出迎えるのであった。
おしまい。
EoE乙です
リーンベルは何故生きていたんでしょうか?
ちょろっと補足
『天頂の星』
バーゼルには人間と対になる天頂の星と呼ばれる石が存在し
先に人が死ねばその石が砕け、先に石が砕ければその人が死ぬという一対の物で
自分の命に対応する石に強い光を当てると、自分の目と石が蒼く輝く現象が起きる。
ロエンの実験は何か色々調べながら子供達の石を
毎年一つずつ砕いていくモノで20番目(最後)の実験体がリーンベル。
街中にいるNPCがある実験の途中で一人の少女の石をすり替え
少女の手の中に埋め込んだ、という事を告白するような会話がある。
エンディングにて太陽に手をかざすリーンベルの掌と目が
蒼く輝いているのでこの少女がリーンベルで間違いない。
実験から助かった理由は奇跡とか関係なく、ただ単に石がすり替えられていたから。
『聖刻』
バーゼルにおいて発現する謎の現象で本作における『奇跡』はこれの事を指す。
これが発現すると、どんな致命傷を受けようと無傷で生き延びる。
口から銃を突っ込まれ脳に銃弾をブチ込まれようが
数千m上空から地上に叩き付けられてもノーダメージ。
発現の際に光輝く紋章のような印が残るのが特徴で
最後にロエンが助かったのもこの聖刻が発動したから。
尚、これが発動する条件は『善や悪を問わず己の信念を貫こうとする事』らしい。
未解決から『テイルズオブグレイセス エフ-未来への系譜編-』
本編は既に収録されているので基本的な情報はそっちを参照。
戦いの末にラムダがアスベルの中で眠りにつき
未だ世界各地に暴星魔物が現れるものの平和になったエフィネア。
そんな中でソフィは自分と人間の違いに悩んでいた。
これから先、何十年かすればアスベル達が寿命を終えてしまう事に気付き
半永久的に生きる自分が嫌でも人間ではない事を思い知らされるソフィ。
そんな時、突然謎の魔物と少女が現れ襲い掛かってくる
アスベル達の光の力も通じず苦戦するのだが
覚醒したラムダが力を貸してくれたおかげで撃退に成功する。
様々な情報を集めた結果、1000年前に枯渇したフォドラの星の核が再び活動開始
フォドラ荒廃の原因は人間だった為、消し去るべき存在として襲撃してきたのであった。
フォドラの星の核へ乗り込んだアスベル達を待ち受ける謎の少女
人間に対する憎悪と怒りを纏いフォドラクイーンの姿を現す。
アスベル達は激戦を制したがそれでもフォドラクイーンの激情は収まる気配すらなく
再び原素を集めて力を蓄えようとするが、アスベルとラムダの協力で無力化に成功。
そしてラムダはフォドラクイーンの力を抑えながら共に眠りにつくと言う
その眠りの中で人間達の事をわかってもらう為の対話を続けると。
幸いにも自分の時間は沢山ある
何十年、何百年、もしかしたら何千年とかかるかも知れない
それでもわかってもらう事を諦めずに手を差し伸べ説得してみせる。
かつて、自分を信じてくれたアスベルがそうしてくれたように…。
一連の戦いの中でソフィは自分の命の意味を知る。
アスベル達が繋ぎ止め、歩み続けた未来への系譜を
いつか目覚めるラムダ達へ伝える為に彼等を見守る事なのだと。
最後はフォドラの原素を受け継ぎ成長したソフィの独白で物語は終わる。
おしまい。
本編中に舞耶達がJOKERを追っている頃、別の人物も独自に事件を追いかけていた。
『宮代詩織(みやしろしおり)』という名の女性警官は
自分の弟を殺した須藤達也を追い続け、須藤とJOKERの関連性を見出し
そして自分を囮にJOKER呪いを行なって須藤をおびき寄せようと考えた。
(JOKER呪い:電話でJOKERに殺したい相手を告げると殺してくれるというモノ)
しかしペルソナ使いにただの人間が勝てるはずもなく、目論見も虚しく無惨に殺されるはずだったが
そこに前作の記憶を思い出した達哉が現れ須藤を退ける。
その後、達也から聞きだした情報は普通ならどれもこれも一笑に付すような事ばかり
だが自分の目の前で異常を見せつけられては信じざるを得ず
何より、達哉がウソを言ってるようには思えなかった。
敵の計画はなおも進み続け、やがてJOKER呪いをした者を
悪魔化するという人体実験に至るのであった。
囮とは言えJOKER呪いをしてしまった詩織も例外ではなく
ほぼ完全な悪魔となって達哉に襲い掛かる。
何とか彼女の心を戻そうとするが、人間としての心は無意識の海に散逸してしまっており
達哉達がそれを残さず集められれば可能という事だった。
深淵の神が蠢く領域を駆け抜け、達哉達は詩織の心の欠片を集める事が出来た
しかし、詩織の深層意識は達哉に殺意を向けてくる。
詩織は自分の弟が達哉の代わりに殺されたのだと知ってしまったのだ。
前作である向こう側の世界で達哉が須藤に刺された事件はこちら側では起きず
ラスボスのニャルラトホテプがその穴埋めとして詩織の弟が殺される因果を紡いでしまった。
達哉に負うべき責任など一つもない、全ての元凶は運命を嘲笑う神ニャルラトホテプだとわかっている!
だけどそれでも心のどこかで思ってしまう、達哉のせいで弟が死んだのだと。
達哉はその想いも受け止めてニャルラトホテプとの最終決戦へ向かう。
それからどれだけの時間が経ったかはわからないが詩織は病院で意識を取り戻した。
彼等は無事なのか?戦いは終わったのか?何もわからない。
ただ、自分の知る達哉にはもう会えないということだけは理解し、涙を流すのであった。
>>287までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
Wikiの掲示板内にある差し替え・追加スレッドからも
・ムーンライトオワタ、・シルバー事件 をWikiに収録しました。
最終投稿から3ヶ月以上経ったので
・ダンボール戦機 ・八つ墓村 ・超操縦メカMG ・大神 ・戦場のヴァルキュリア3
を ●途中 の欄から消しました。
最終投稿から1ヶ月以内の執筆予告は無い様なので、
●執筆予告がある物 の欄からは全て消し、該当作品なしとしました。
■PS3 の欄にあった「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」ですが、
リクエストしたpart62-134さんが、既にアーケード版がWiki内にページ作成してあるにも関わらず
「ハードはアーケードとPS3とXBOX360の3つです」と書いているので、
既出に気づかずにリクしただけであると判断してリストから一旦消しました。
激しく乙です
それでは早速
PS3とXBOX360で出ている
「ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ」(家庭用)の
ストーリーモードをリクエストします
アーケードとは違うらしいので
3DSのダウンロードゲーム
「脱出アドベンチャー 旧校舎の少女」
「脱出アドベンチャー 魔女の住む館」
をおねがいします
292 :
ゲーム好き名無しさん:2013/01/03(木) 18:47:19.30 ID:vUU8Dny20
いきなりですまんがストーリー。
夕暮れ時の高校。陸上部の活動を終えた主人公・ニトロ君は、ふと下駄箱にラブレターらしきものが入っている事に気付く。
「放課後、体育館裏で待ってます。」差出人不明のその手紙を握り締め、彼女居ない歴=実年齢のニトロ君は体育館裏へ急いだ!誰も居ない。
「帰っちゃったのかな・・・手紙、部活前に気付くべきだよな。」走ることしか能の無い。
日本語で
風来人のシレンと語りイタチのコッパは
旅の途中で道に迷い『イノリの里』と呼ばれる村に辿り着くが
そこで不治の病に侵された少女『おユウ』と、その恋人の『ジロきち』に出会う。
おユウの病状はもう手の施しようがなく、余命も残されていなかったが
不幸に生まれた者は不幸なまま死ぬなんて認めない、とジロきちは村に残る言い伝え
『フォーチュンタワーの頂上に辿り着けば運命を変えられる』という伝説に一縷の望みを賭ける。
見てみぬフリ等出来ないシレンとコッパはジロきちと共にフォーチュンタワーに挑む。
幾多の障害を切り抜けタワーの頂上に辿り着くのだが
ジロきちの奮闘も空しく、おユウは息を引き取ってしまう。
運命神リーバ(シレンの世界の最高神みたいなもの)の化身は
ここまで辿り着いた褒美として、運命のダイスを振って
最高の目が出ればおユウの命を戻してやろうと言う――代償としてジロきちの命をもらう、とも。
犠牲が出る前提の賭けに抗議するコッパへ淡々と語るリーバ
プラスとマイナスで差し引きゼロ…これが宇宙のルールだとバッサリ切り捨てる。
自分が死んだとしても、おユウが生き返るのであればと
ダイスを振ろうとするジロきちだったが、その直前にコッパがリーバへ提案を申し出る。
自分達がリーバと勝負して勝つ事が出来ればルールをほんの少しだけまけてくれと
リーバは挑発まがいの提案を受け入れ、自分に勝てれば犠牲はなしにすると約束する。
運命を乗り越えてシレン達はリーバに勝利したが、まだ手放しに喜ぶことは出来ない
ジロきちが犠牲になる必要はなくなったが運命のダイスを振って
最高の目を出せなければ、結局おユウの命は戻らないのだから。
願いを込めてダイスを振るジロきちと見守るシレン達の前で
運命のダイスはゆっくりと回転し見事に最高の目が揃う。
リーバの約束通り運命が書き換えられ、おユウは死の直前まで時間が巻き戻り
死がなかった事になり、しかも不治の病も完治していた。
早速村に戻ろうとするシレン達だったが、去り際にコッパがリーバへ疑問を投げかける
あんたはダイスの目を操作出来るんじゃないか?と。
神をイカサマ師呼ばわりするなと言ってシレン達を見送ったリーバは、ぽつりと呟く。
「まぁ、たまにはイカサマもよかろう…誰かの為に命を懸けるなら運命すらも味方するだろうて」
おユウが生き返った事でお祭り騒ぎの村人達に見送られ再び旅に出るシレン達
しかし、またしても道に迷い歩き続けた挙句、イノリの里へと戻ってきてしまった。
シレン達は暫くの間、この村に留まることになったのは言うまでもない。
おしまい。
〜基本的なストーリー〜
緩やかに滅びが迫る黄昏の世界の片隅に住む主人公のアーシャは
数年前に失踪してもう亡くなったと思っていた妹のニオが今も生きている事を知る。
そしてその手掛かりが自分が普段から知らずに使っていた錬金術にあると聞かされ
錬金術を学びながらニオを探し出し、無事に連れ戻す事が出来ました、めでたしめでたし。
〜サブイベント等の情報から推測する真相のようなもの〜
錬金術で華やかな文明を築いていた人々だったが
後世にて『大破壊』と呼ばれる何らかの災厄が起きる事を知り対策を開始する。
その内の一つがシェルターのように一時的に安全な所へ避難させるというもので
(大雑把に言うと人間をデータ化して保存するシステム)
大破壊が過ぎ去った後、安全が確認され次第避難させた人を戻すはずだったが
大破壊の影響で本編ラスボスである管理者のシステムに何らかのエラーが発生し
管理下におかれている場所(主に遺跡)にいた人間を無差別に取り込んでいた。
これにニオが巻き込まれ本編の物語が始まる事になる。
明かされてない設定だらけだし、クリア後のおまけでスタッフが
ラスボス戦の歌詞には意味があるけどネタバレだから言えない的な事を書いてるので
続編を出して、そこで色々と伏線を解消する気なのは間違いないでしょう。
全部RPGツクールのゲームですが、@作者 Aタイトル Bツクールのバージョンで
@曽我部一郎 A梓999 BRPGツクール Dante98
@take A四次元の恋人 BRPGツクール2000
@もにゅもにゅ Azero-questions BRPGツクールVX
の三作品をお願いします
サクラ大戦(セガサターン)のストーリーがないので
投下してみようかと思ったのですがゲームの扱いとしてこちらでも大丈夫でしょうか?
それともギャルゲの方が相応しいですかね?
公式での扱いは「ドラマチックアドベンチャー」なのですが。
ギャルゲ板はもうスレ無いよ
それと、ギャルゲwikiにシリーズ全部ある。
まあ簡略だけど
WIKIに有る「ボクと魔王」って要約版しか無かったっけ?
前見た時は詳細が書かれてたと思うんだけど…
もしかして似たような作品と間違えてる?
魔王物語物語辺りと間違えてるんじゃ?
バックアップには特にないみたいだな
御二方、ありがとう。
何かと間違えてるんだね。
記憶では、何の変哲もない村だかって所で女の子が出てきて、魔王が表意してないと魔法が使えないみたいな話だったと思う。
後、国王と姫と王子がセーブポイント持って色んな所に現れた気がする。
魔王物語物語ではないと思う、初めて見たのが3、4年前だから。
もしかして:Knight Night
>>304 おっ、その名前に見覚え有る。
ありがとう、きっとそれに違いない。
>>298 >>299 既にありましたか、確認不足で申し訳ない。
流れ的にここには投下しない方がよさそうですね。
してもいいと思うけどなあ
ギャルゲ板のほうとこっちの両方に載ってるやつも結構あるし
投下する分には歓迎ですよ
あっと本題忘れてた、3DSの善人シボウデス予約する
プレイしたのはvitaだけど問題ないはず
イナズマイレブンGO2(簡易版)
ホーリーロード優勝後、松風天馬は沖縄で子どもたちにサッカーを教えていた。
ホーリーロードから2ヶ月が経過し、雷門中に帰ってきた天馬。しかしサッカー部は消滅しており、誰一人サッカーの記憶を失っていた。
そこに未来からの使者、アルファが天魔からサッカーを消すために現れる。
アルファに圧倒される天馬を助けに来たのは未来からの少年「フェイ」とクマのぬいぐるみのような生物「ワンダバ」
彼らはサッカーを守るため、天馬を助けに来た。
「ミキシマックス」と呼ばれる、選手のオーラを合成する未来の力により、なんとかアルファを退けた天馬達。フェイから話を聞く。
使者を送り込んでいるのは未来意思決定機関「エルドラド」という組織で、
未来は「セカンドチルドレン」と呼ばれる恐るべき子供たちに支配されているのだという。
セカンドチルドレンを生んだ原因がサッカーにあるので、サッカーを消滅させ、セカンドチルドレンを歴史から消そうとしているという。
天馬とフェイ、雷門中のサッカーを守る戦いが始まった。
まずは雷門中のみんなにサッカーを取り戻すために、10年前の雷門中へジャンプする。
しかしアルファ率いるチーム「プロトコルオメガ1.0」の力は強大で負けそうになるが、
剣城の兄、優一の助力もあり、プロトコルオメガ1.0を倒す。
雷門中にはサッカーが戻ってきたが、代わりに「サッカー禁止令」が敷かれ、満足にサッカーが出来ないよう歴史が改変されていた。
「サッカー禁止令」を解く為に新たなチーム「プロトコルオメガ2.0」と対戦を行うが
無残に敗北し、円堂監督が「スフィアデバイス」と呼ばれる機械に封印されてしまい、奪われてしまう。
雷門中のメンバーもほとんどが洗脳されて、サッカーの意欲を無くしてしまう。残ったメンバーは化身を使えるメンバーのみ。
残ったメンバー達は特訓のため、かつて苦闘を繰り広げたゴッドエデンで練習を重ね
ついに天馬も化身アームドができるまでに成長する。
プロトコルオメガを倒す手がかりとして、「マスターD」という人物が残した未来に伝わる「覇者の聖典」を手に入れるべく未来に飛ぶ。
色々あって「覇者の聖典」を手に入れたが解読ができない。
しかし覇者の聖典を書いた人物が円堂守の祖父、大介であることがわかり、
大介の生前(現在では既に逝去)に飛び、解読してもらうよう説得する。
しかしそこにもプロトコルオメガ2.0が出現し、天馬達は善戦するも敗北してしまう。
負けた影響により大介も封印されそうになるが、持ち前の精神力が影響して完全に封印はされず
「クロノ・ストーン」と呼ばれるしゃべれる石の姿になってしまう。
雷門中のみんなは洗脳されたまま、サッカー禁止令もあり途方に暮れるメンバーだったが
覇者の聖典に書かれた内容が「時空最強イレブン」であることをクロノ・ストーン化した大介から聞く。
「メンバーに織田信長を入れる」等、あまりにも骨頭無形で実現不可能なチームに見えたが、
タイムマシンを使い、過去の偉人達からオーラをもらい、ミキシマックスすれば
時空最強のイレブンを作れるのではないか、ということに気づく。
サッカーを守るために時空最強イレブンを作る旅が始まる。
以下時空最強イレブン作りのダイジェスト
・1の力「真実のゲームメーカー」 ・・・織田信長
神童が担当。木下藤吉郎(秀吉)の力添えもあり、信長のオーラを手に入れ、プロトコルオメガ2.0を倒す。
ここで雷門中のみんなの洗脳が解ける。しかし同時に「菜花黄名子」という正体不明の少女が
雷門中サッカー部にいつのまにか入部していることに気づく。
正体は分からないが裏表のない黄名子(主力武器・餅)も雷門イレブンに加わる
・2の力「カリスマディフェンダー」 ・・・ジャンヌ・ダルク
蘭丸が担当。「プロトコルオメガ3.0」が一瞬登場するが、セカンドチルドレンの凶悪犯「ザナーク」が率いる
「ザナーク・ドメイン」に一瞬でやられ、洗脳される。
プロトコルオメガ3.0はさっさとやられ、ジャンヌ・ダルク(メガネっ娘)の力をもらい、蘭丸は覚醒する。
・3の力「正確無比のミッドフィルダー」 ・・・諸葛孔明
・4の力「鉄壁のキーパー」・・・劉玄徳
太陽か白竜が担当。バージョンによって変化。劉備は信助が担当。
劉備が孔明に会いに行くために雷門イレブンもついていくことに。
途中でザナーク・ドメインとも戦うが、ザナークの力が暴走したので試合は中断。オーラは手に入れたのでおk
・5の力「スーパートリッキーミッドフィルダー」・・・坂本龍馬
・6の力「電光石火のスピードストライカー」 ・・・沖田総司
龍馬は錦、沖田は剣が担当。
龍馬はめちゃくちゃ太っていたが立派な男だった。大政奉還をかけてザナーク・ドメインとサッカーバトル。
ワリと熱いやつだったザナーク。勝ったのはいいが、エルドラドのチームではなかったので何も取り返せなかった。
大政奉還は成り、龍馬は錦に将来痩せることを約束する。
・7の力「フライングディフェンダー」 ・・・翼竜
・8の力「ダイナミックミッドフィルダー」 ・・・すごい恐竜
原始時代でタイムマシンの事故により原始時代に残された子供「トーブ」と出会う。
フェイが恐竜の子供「ビッグ」と仲良くなり、ミキシマックス。
トーブも天馬達の仲間になり、彼の育て親「トーチャン」とミキシマックスをする。
「パーフェクト・カスケイド」というまるで機械のようなチームに苦戦するも、なんとかオーラはゲットした。
試合の途中で黄名子が、誰にも見せたことがなかったフェイの化身を知っているなど、
謎の行動を見せるようになる。菜花黄名子・・・何者なんだ
・9の力「ファンタジックリベロ」 ・・・マスタードラゴン
・10の力「キングオブミッドフィルダー」・・・アーサー王
原始時代からチームのキャプテンとして素質がないと悩んでいた天馬だった。
次の世界は絵本の世界「アーサー王と見習い剣士」というファンタジー世界にジャンプする。
しかし途中でタイムマシンが暴走し、雷門中メンバーとは離れ離れになってしまう天馬。絵本のストーリーをなぞるように円卓の騎士へと参加した天馬(ちなみに円卓の騎士は雷門中メンバー)
そこへ 黒騎士に扮したパーフェクト・カスケイドのキャプテン、レイルクが現れ、黄名子をさらっていく。
なんとか黄名子は助けたがパーフェクト・カスケイドとの試合が開始された。
その試合でパーフェクト・カスケイドの正体は実はアンドロイドで人間ではないことを知る。
絶体絶命のピンチの中、マスタードラゴン(なぜか黄名子の事情を知っているようだ)に力をもらう。
天馬もキャプテンとしての素質を理解し、アーサー王とミキシマックスに成功する。
相手を剣で切りつける「王の剣」の力によりサッカーに勝利する。
10人の時空最強イレブンが集まった雷門だが、
パーフェクト・カスケイドを倒したことで未来に連れて行かれる。
そこには今まで自分たちが戦ってきた「エルドラド」の重役たちと、豪炎寺、鬼道であった。
エルドラドの本部は壊滅状態で何があったのかと聞くと、
「セカンドチルドレン」達が攻めて来て、本部を壊滅に近い状態に追いやったのだという。
「エルドラド」はセカンドチルドレン達を生まれさせないためにサッカーを消そうとしていたのだ
超能力を持つセカンドチルドレンを野放しにしておくと未来の世界がセカンドチルドレンに支配される、
と天馬達に説明し、セカンドチルドレン達と戦うよう協力を要請する。
そこへセカンドチルドレンが現れ、エルドラド本部を大きなサッカースタジアムへと変貌させる。
セカンドチルドレンを率いるのは「SARU」と呼ばれる少年、サリュー・エヴァン。
どう見ても天馬そっくりの彼は雷門イレブンに未来の運命をかけた戦い「ラグナロク」を提案する。
サッカーを守る戦いをしてきた天馬達だったが、今度は未来を守るためにセカンドチルドレンのチーム「フェーダ」と戦うことになった。
ラグナロクは3試合行われ、先に2勝した側の勝利、というルールに設定される。
雷門イレブンは今まで戦ってきた「プロトコルオメガ」や
「パーフェクトカスケイド」と混同チームを組み、SARU達に戦いを挑む。
一試合目はザナーク率いるセカンドチルドレンのチーム。
SARUの命令に従い、剣城・フェイ達のチームと試合を行うが、ザナークは試合中にSARUのやり方に疑問を持ち始める。
試合中にSARUが超能力でフェイに話かける。
するとフェイの様子が変化し、いきなりオウンゴールを決めてしまう。
実はフェイもセカンドチルドレンの一人で、サッカーを消させない為にSARUが雷門中へ送り込んだ刺客だった。
フェイも超能力によりそのことを忘れさせられており、いきなりのフェイの裏切りにより混乱するチーム。
試合は無残にも敗北してしまう。
あまりに卑怯なやり方にザナークはついにチームを抜けることを決意し、雷門に加勢する。
しかし大介に「弱点がある」と指摘されたザナークはそのままどこかへ行ってしまう。
2試合目はプロトコルオメガ1.0〜3.0の混同チーム。
息が合わずに苦戦するも、神童の「神のタクトファイヤーイリュージョンによりチームがまとまる。
エルドラド最強の必殺シュート「オメガアタック」により、2試合目は勝利する。
3試合目はフェイ率いるチームと天馬達の対戦。
仲間たちと頑張って獲得したミキシマックスの力を惜しげもなく使うフェイに苦戦する天馬達。
しかし天馬の必死の呼びかける。
黄名子も自分がフェイの生まれたと同時に死んだ母親であることを明かす。
黄名子は彼の夫(今まで天馬達を支援していた謎の男の正体)により説明を受け、送りこまれたのだという。
フェイはSARUのやっていることが間違いであることに気づく。
フェイは再度、天馬達の仲間になり、試合の途中でザナークが帰還する。
11の力である「台風」とミキシマックスしたザナークは
必殺技「グレートマックスなオレ」で1点をもぎ取る。
試合は引き分けに終わる。
1勝1敗1引き分けになったラグナロク。
セカンドチルドレン達はその力ゆえ、寿命が非常に短く、
特別な手術を受け、力を封じなければ早く死んでしまうことも分かった。
手術を受けさせるためには彼らをサッカーで倒し、無能さをわからせるしか無いのだ。
ついに試合は最終決戦。
試合直前にクロノ・ストーンとなった円堂監督も元に戻り、監督して駆けつける。
SARUの率いるチームと、ザナークを加えた円堂守率いる時空最強イレブンとの真の最終決戦になる。
SARUの圧倒的な力により大量得点を奪われるが、
時空最強イレブン11人の力がひとつになり、天馬は「最強イレブン波動」を習得する。
天馬の力に圧倒され、今までSARUの圧倒的な力で固まっていたチームがバラバラになるのでは、とSARUは恐怖する。
しかしSARUのチームメンバー達も最後まで諦めておらず、SARUにも大切な仲間がいたことを知る。
試合は天馬達の勝利に終わる。最後に天馬はSARUと友人になれた、と握手を交す。
SARU達も負けたことにより、セカンドチルドレンの力を封じる手術を受けることを決意する。
そしてフェイ達との別れ。フェイ達は雷門のメンバーとサッカーしたことを忘れないよう心に誓う。
ワンダバは言う。「行き先は希望溢れる我らが未来だ!」フェイ達は未来へ帰っていった。
天馬は冒険を振り返り、まるで夢のようだった。ありえない大冒険の連続だったけど
たくさんの友達ができた、素敵な夢だったなとつぶやく。
エンディング後、フェイはタイムジャンプで一人の人物に会いに行く。
病院らしき場所に入院している彼女は言う
「また会えたやんね。うちから赤ん坊のフェイが生まれてくるやんね」
フェイの生まれる直前、死ぬ前の黄名子だった。
フェイも黄名子もこれから黄名子が死んでしまう、お母さんになれないことを分かっていた。
しかし黄名子はこれでいい、と言う。
「歴史は変えられるでしょ?フェイ。
赤ん坊の貴方に会うために、このインタラプトを乗り越えて新しいタイムルートを作る」
そこには幸せそうな成長した黄名子の姿があった。
フェイは彼女に抱きついたり、母と呼ぶこともせず、そのまま立ち去った。
場面は変わって、フットボールフロンティアで優勝した直後の円堂守のシーンへ。
そこにタイムジャンプしてきた天馬達(フェイやワンダバもいる)が現れる。
天馬は円堂にサッカーの試合を申し込む。二人「サッカーやろうぜ!!」
・・・to be continued(終)
※補足
・SARUの正体は明言されず
・ヒゲを纏った老人「支援者X」は常にSARUのアドバイザーとして側にいたが、
その正体はフェイの父親で、SARUを監視する目的で近づいていた。その為にフェイは親に捨てられたと勘違いしていたが、
実は常に側でフェイのことを見守っていた。鬼道や豪炎寺を未来に誘ったのも彼。
314 :
ゲーム好き名無しさん:2013/01/10(木) 14:56:32.29 ID:tYkZhSj00
アーマードコアってフォーミュラフロントだけないね
同人ゲームのタオルケットをもう一度「1」予約します
>>314 NBの次ぐらいに乏しいからな。欲しいならざっくりと書くが
>>307 >>308 そういうものなのでしょうか?
では各話毎の要約版でよろしければ後程投下してみようかと思います。
まともに書くととんでもない長さになりそうですし。
>>315 プレイ済みの者ですが楽しみにしてます!
1のストーリーめちゃめちゃ好きだー
サクラ大戦期待。
無理せずに自分の書きやすい長さでかいてほしいけど、
長いほうが好きなので結果的に長くなっちゃっても
削ったりせずにそのまま書き込んでほしい。
320 :
ゲーム好き名無しさん:2013/01/13(日) 00:03:08.37 ID:9cOkNOCz0
ラチェット&クランクの続き行きます。
数々の惑星をまたにかけ冒険を続けたラチェットとクランクは、
ついにクォークと出会うことに成功。打倒BBBへの協力をお願いする。
これを了承したクォークに彼のアジトへと招待された2人。だがそれは罠だった。
クォークはBBBのスポンサーのもとで活躍しており、最初から彼とグルだったのだ!
なんとかその場を切り抜けるものの、2人の仲は険悪になってしまう。
まあそんなこんなで冒険を繰り広げるうちにBBBの目的がついに判明。新しく作ったツギハギ惑星を衛星軌道上に設置するために、
ラチェットの故郷を破壊しようというものだった。
立ちはだかるクォークやBBBの部下を倒し、遂に惑星ベルディンにて対峙するラチェットペアとBBB。
今、最終決戦の幕が下りた!
言い忘れていましたが、クォークは死んでいません。インチキ商売を生業とするセールスマンのお仕事をしてるみたいです。
321 :
ゲーム好き名無しさん:2013/01/13(日) 00:18:02.84 ID:Oh5691zC0
巨大ロボで襲い掛かるBBBに対し、すべての武器を駆使して闘うラチェクラコンビ。
そんななかBBBは自らの野望の本当の目的を語りだす。
自分の故郷の惑星を汚くしたのは自分自身であり、金儲けのために
自分の同族たちを利用していたという「まさに外道」な欲望を語りだすBBB。
そして奴は惑星破壊兵器のスイッチを押し、ラチェットの故郷を吹き飛ばそうとしていた。
クランク「まるで・・・悪魔の計画ッス!」
ラチェット「やるぜクランク!カウントダウンを止めよう!」
破壊兵器デ・プラネタイザーのスイッチを押して軌道を停止しつつBBBのロボを攻撃する2人。
ありったけの武器をぶっ放し、敵のライフを削りまくる!
かくして彼らの奮闘のおかげで、BBBは倒され、銀河系に平和が戻り、
ラチェットとクランクは最高の仲良しコンビとしてその名が知れ渡ったとさ。 −Fin−
乙!
でも最初の投稿いつだった?
第一章【曲がり角の呪い。】
ダンボール箱が積まれたトラックの荷台の中。
たくさんのダンボール箱の内の一つに、ふかふかのタオルケットが入っていました。
主人公もーちゃすは引越し先に到着するまでこのタオルケットに包まって眠ります。
・・・ガコン、と走るトラックが大きく跳ねました。でこぼこの石か何かを踏んでしまったらしいです。
そして、その拍子にもーちゃすの入ったダンボールは海に投げ出されてしまいました。
もーちゃすが目を覚ますとそこは浜辺。どうやら無人島に流れ着いたようです。
彼の周囲には同じように漂流したらしい三人の少女(?)が居ました。
銀髪で大人しそうな少女、ラザニア。
赤毛で二人よりも大人の女性、ぱりぱりうめ。
青髪ツインテールで気の強そうな少女、コンチェル。
(ちなみにこの三人、主人公の引越し先に住んでいます。)
彼女たちはこの場所のことを「曲がり角の呪い島」と呼んでいるそうです。
理由は簡単。もーちゃす含めた四人が歩く際に弧を描いて曲がろうとすると、
何処に居てもこの島の中心地にある赤いバッテンが書かれた場所に(物理的に)飛んでいってしまうのです。
「だから自分たちはロボットのように四方向で歩くしかないのよ」とコンチェルは言いました。
まるでテレビゲームのキャラクターのようです。
もーちゃすは三人から「島から脱出するためのいかだ作りを手伝って欲しい」と頼まれました。
とりあえず島を探索していると、コンチェルから「島を案内してあげようか?」と提案されます。
(その際「勘違いしないで」「興味ないんだから」「でも仲良くしてあげても」的なツンデレセリフを貰えます。)
島の奥まで歩いていくと不思議な洞窟を見つけました。
コンチェルによると「今までここは(怖くて)あまり探索したことが無い」とのことです。
二人で奥まで進むと、一体のロボット(チビロボ)と出会いました。
チビロボは二人を見つけると「データも取れたしもういいか。脳みそもらうぞ!ぐへへ!」と襲い掛かってきます。
・・・訳もわからず何とかチビロボを撃退し、さらにいかだの動力になりそうなエンジンを手に入れた二人。
早速浜辺に帰ってラザニアとぱりぱりうめへ報告し、明日の朝には島を出発することになりました。
その日の夜、もーちゃすはコンチェルに連れ出されます。
彼女は上着を脱ぎ「胸を見て欲しい」と言いました。・・・正確には胸の真ん中。おっぱいじゃないです。
・・・どうやら何か硬いものが彼女の体内に埋まっているようです。
「この島に来る前には無かったのよ。」
コンチェル言われて確認すると、もーちゃすの体にも硬い何かが埋まっています。
悩もうにも答えなんて出るはずがありません。
一抹の不安を残し、四人は島を脱出しました。
しかし無事に町へ帰った後も、四人は呪いを怖がってロボットのように歩くことを止めませんでした。
第二章【タオルケットでかっちんこ】
漂流から暫く経って。
もーちゃすの家へラザニアがやって来ます。
「学校への登校、辛くても頑張りましょうね。皆いつかロボット歩きを理解してくれますよ。」
どうももーちゃす、この歩き方のせいで「ロボ人間」と呼ばれ、学校では虐められているようです。
放課後、逃げるように学校の屋上へ向かうとコンチェルに勇気付けられます。所々ツンデレですが。
「じゃあ私は先に帰るけど・・・急いで来たら待ってるかもね。」
そう言い去るコンチェル。
――校門前でラザニアがコンチェルに問いかけます。「もーちゃすさんは?」
「もーちゃすね、忙しいから先に帰って、だってさ。」
もーちゃすが校門前に行くとコンチェルだけが待っていました。
「薄情な女の子ね、ラザニアって。先に帰ったわよ。」
・・・コンチェルは木の陰からラザニアが覗き見ていることに気付きません。
「仕方が無いから私が一緒に帰ってあげる。」
「コンチェルさん!やっぱり騙してたんですね!」
・・・その日の夜、もーちゃすの家に一本の電話が掛かってきました。
何やらロボットの声がヒソヒソと聞こえてきます。
しばらく黙っていると、受話器からラザニア(?)の声が聞こえてきました。
「ラザニアです♪私今学校の教室にいるんだけど、お洋服着てません♪助けに来て欲しいな♪」
(どう聞いても罠です。本当にありがとうございました。)
とにかく学校に向かい、ラザニアの後姿に話しかけようとすると・・・。
「ぐへへ、久しぶりだな四番目!」
ラザニアはチビロボに早変わり。どうやら変装していたみたいです。
「お前で最後だ!島まで強制連行してやる!」
そう言ってチビロボはもーちゃすを追いかけてきます。
「脳みそ〜!脳みそ取ってやるぞぉ!!」
物騒な台詞に慌てたもーちゃすは角を曲がる際、ロボット歩きではなくカーブして走ってしまいました。
気が付くと地面には赤いバッテン。
しかし周囲には見覚えがありません。地形から察するに、怪しい研究施設の一室のようでした。
ラザニア、コンチェル、ぱりぱりうめの三人もいます。
どうやら皆、同じように電話で誰かしらに呼び出されて・・・騙されたようです。
「脳みその時間だ!」
一体のチビロボが部屋にやってきました。
「まずは四番、お前だ。青髪の三番も来い!」
・・・部屋の外に連れ出された瞬間、コンチェルがチビロボに攻撃します。
「ほら!逃げなさい!私が何とかしてあげる。」
戸惑うもーちゃすにコンチェルは「はやくしろっ!」と声を張り上げました。
多くのチビロボに追われるも、何とか脱出したもーちゃす。
ちなみにこの時、研究施設内で書類を調べることができます。
(No.1がぱりぱりうめ、No.2がラザニア、No.3がコンチェル、No.4がもーちゃすであることが判明します。)
研究施設を出ると、そこは曲がり角の呪い島。
もーちゃすは最初に流れ着いた浜辺まで走りました。
逃げ場はありません。
浜辺に流れ着いたとっても寒い冷蔵庫の中へ、タオルケットで寒さを凌ぎつつ、もーちゃすは隠れます。
「死んじゃう!!」
手術台に固定されたコンチェルが叫びます。
――しかしその叫びも空しく、彼女はチビロボに生きたまま頭を開けられて脳みそを採取されてしまいます。
(ゲーム画面はドット絵ですけど結構グロいです。)
「さあ、残りの奴も脳みそ採取だ!」
血で染まった真っ赤な体で、チビロボは楽しそうにそう言いました。
場面変わって冷蔵庫の中。三人のうち、誰も浜辺に来る気配がありません。
「やっぱり皆を助けに行こう。」
そう決心したもーちゃすですが、冷蔵庫ですので内側から扉が開きません。
・・・そしてそのまま、もーちゃすは寒さのせいで凍ってしまいました。
(電源?凍死?つっこんではいけない。)
また、この辺りからふふふさんというオバケが登場します。
RPGによくいる、イベント前のセーブポイントの横でアイテムを売っている商人・・・のような存在です。
彼女と話しかけると、彼女は決まって最後にこう言います。
「また来世♪」
第三章【解凍日/開封日】
打って変わって明るい施設。
少女のロボットがかちんこちんに固まったもーちゃすを見て呟きました。
「うーん、やっぱりこれ生きてますね。もめん様に知らせないと・・・。」
少女は冷蔵庫のことを"かなり昔のボックス機械"と言い、もーちゃすを解凍しました。
もーちゃすは訳が分からず少女に話しかけます。
「私は形式番号R-45190H-Bです。覚えるのが面倒なら"アームストロングたん"で良いですよ。」
「では氷の生物さん。未来の世界にようこそです。」
アームストロングたんことアームたんに話しかけると、いろいろ質問することができました。
Q.「今は西暦何年か?」
A.「西暦とは2012年に終わった年数を数えるものでしょうかね。・・・ということは200万年前の生物?」
Q.「ここは何処か?」
A.「ここはもめん様のスクラップ工場。いらない部品や古い部品を処分するところなの。」
スクラップ工場を歩いて行くと、一匹だけ機械ではないポン族が立っていました。
(ポン=タオルケットシリーズに毎回登場するパンダのような外見の生物)
彼こそがもめん様。スクラップ工場の主任です。
「外を知るには外に出るのが一番早いかもね。」
アームたんに変装用のきぐるみ(?)ロボットを用意してもらい、それを着てもーちゃすは外に出ます。
宇宙のように流れる星空。機械で再現された木々。浮いた道路。
そして何処を見渡してもロボットしか居ない世界。
もーちゃすは外を知るため、今を理解するため、一人で歩き続けます。
「スクラップ工場のポン型ロボット、噂じゃ本当は生物らしいって。」
ロボットたちの噂話。どうやら生物は既に滅んだ存在のようです。
「完璧な自我プログラムを作るには後一人の人間が必要らしいぞ。」
ロボットたちは200万年経ってもNo.4、つまりもーちゃすを探しています。
・・・そうして町を探索し終えたもーちゃす。
スクラップ工場に戻ると、巨大なカプセルの中にもめんの生首が浮いていました。
「何も驚くことは無い。このロボットの世界で生物と言えば僕だけだ。」
もめんはガラガラの声で言いました。
「夜はこうしてお年寄りにならないよう、首だけになって水に浸かってるのさ。」
「君は"No.1〜No.4の事件"を見てきた生き証人なんだ!」
もめんはもーちゃすが人間と知ると、過去にあった事件を教えてくれました。
――昔々、ある博士に作られたロボットがいました。
ロボットは四人の選び出された子供たちのデータを集め、完璧な思考プログラムを開発しようとしました。
ロボットたちは四人のデータを正確に収集する為、四人を「島」に飛ばしました。
その後改造を施し、ロボットのように行動させて実験データを収集しました。
――ここからの記録はありません。何が起こったのかは不明と記されていました。
ただ、完璧な思考プログラム完成せずにロボットが暴れた、とだけ。
もめんとアームたんは「この悪夢を終わらせる為に、実験体を回収している」と言いました。
「君は最後の実験体No.4!見つからないとされていた実験体!君が居れば・・・きっと!」
「ヤツらから地球を取り戻すんだ。」
もめんは言いました。
「実験体を奪おう。」
・・・その晩、もーちゃすは夢を見ました。
宇宙のような空間。
もーちゃすの目の前に、小さな、小さな小鳥が一羽。
「ちゅん」と小鳥は鳴きました。
朝。もめんとアームたん、三人で「実験体の奪取作戦」を決行することになりました。
向かう場所は隣町にある実験体が保管されたビル。
電車に乗るとNo.3という青いロボットをたくさん見かけました。
「あそこにいるロボットは君と同じ人間だった青髪の女の子。それの擬人化プログラムロボットだ。」
もめん様が小さな声でぼそりと教えてくれます。
「これから僕たちはあのロボットたちの基礎、つまりNo.3を盗みに行くのさ。」
――場面が変わって今からざっと200万年前。
島の浜辺。チビロボたちに囲まれたラザニア。
下半身が千切れてしまい、見当たりません。彼女は既に死んでいます。
「おいおい、いいのか。No.2を殺してしまったぞ。」
「構わないね。脳みそさえ無事なら後の部分はどうなろうと勝手さ。」
チビロボたちは「ぐへへ」と笑います。
「さて。残りの実験体、No.1も脳みその時間だ。」
視点はもーちゃすたちへと戻ります。
夜になり、もーちゃすたちはNo.3を奪取する為に行動を開始します。
警備ロボットのセンサーを掻い潜り、ビルの奥へと進むと一匹のウサギロボットに出会いました。
可愛い外見とは裏腹に生物を見下し、攻撃を仕掛けてきた彼の名前は非常残酷うさぎ。
三人は何とか彼を退け、No.3保管庫の鍵を手に入れます。
・・・そうして最深部で待っていたのはカプセルの中で眠り続けるコンチェルでした。
怪我一つ無く、彼女は眠り続けています。
「ずっとこの中で、何百万年も保管されてたんですね。」
アームたんはその機械のボディを使い、そっとカプセルごとコンチェルを体へ収納しました。
その後、三人(とコンチェル)はもめんの用意した宇宙船に乗り込み、地球を脱出します。
非常残酷うさぎがNo.3たちに向かって怒鳴りました。
「くそ、あのポンとかいう生物!No.3たち、奴を捕獲しろ!No.3本体を何としてでも奪い返せ!」
No.3が乗った多くの小型宇宙船が追いかけてきます。
ですがその宇宙船も、アームたんが放った強力なビーム(アームストロング砲)によって全て打ち落とされてしまいました。
もめんは宇宙船内にあるスタジオを使い、地上の電波を乗っ取り、TVを媒体に自身の映像を流します。
・・・彼の悲願であった全ロボットへの宣戦布告です。
第四章【No.3−No.3! けるばぁすでぅーさ!けるばぁすでぅーさ!】
時間は少し巻き戻って。
一体のNo.3ロボでの視点から話が進みます。
彼女も非常残酷ウサギに呼び出され、No.3本体やNo.4を捕らえる為に宇宙へと向かいました。
――そしてアームストロング砲によって撃墜されてしまいます。
地球ではないどこか別の星。
道化師やピエロを彷彿とさせる不思議な生物が一人、空を見上げて呟きます。
「ああ、また小さな光だ。また命が消える・・・。」
No.3は気が付くと知らない星に居ました。
どうやら墜落してしまったようですが、幸いにも彼女の体は故障していないようです。
しかし周囲には同じく墜落して壊れてしまったNo.3たち。
さらには通じない通信機と動かない宇宙船。
「こわい・・・いやっ!」
ロボットである筈の彼女は怖がります。
・・・彼女が乗っていた宇宙船の傍に、小さなネジが落ちていました。
このネジは墜落の衝撃でNo.3から外れたネジ。
今までNo.3の感情を押さえつけていた部品。
No.3は本来の心を取り戻します。彼女が昔から持っていた大切な、大切な彼女の心を。
だからこそ、No.3は現状を怖いと思ったのです。
――この瞬間、彼女はNo.3ではなくコンチェルになりました。
宇宙船の傍にあったテレビが緊急放送を受信します。
それは、もめんがつい先ほど放送した宣戦布告の内容です。
もめんは「No.4の本体を手に入れた」と宣言し、彼の横にはもーちゃすが立っています。
「あ、・・・もーちゃす。」
コンチェルは呟きます。
「私、もーちゃすに会いたい・・・もーちゃすに会いたいっ!」
彼女は星を探索することにしました。
星を歩くと、不思議な形の石のような何かをたくさん見かけました。
壊れたコンチェルもたくさんいました。
彼女たちの傍には墜落の衝撃で取れたネジの山。
既に壊れているにも関わらず、彼女たちが皆悲しそうな顔をしているのは、
きっと最後の最後に感情を取り戻したからでしょう。
壊れかけのNo.3が不思議な生物に向かって叫んでいるのが見えました。
「死ぬのは嫌!会いたい、あの人に会いたい・・・助けて・・・お願い助けてっ!」
不思議な生物はとても悲しそうに答えます。
「ごめんね、ごめんね・・・僕には君が助けられない・・・っ!」
そのまま壊れかけのNo.3は壊れてしまいました。
不思議な生物は悲しみます。
「また・・・また繰り返す。また繰り返す・・・あぁ・・・。」
コンチェルを見つけると、不思議な生物は彼女をとある場所へと連れて行きます。
「僕が助けてあげられなかった命・・・985665体目・・・。」
連れて来られたのは、星を歩くときに何度も見かけた不思議な形の石の前。
――この石は、彼にとってのNo.3たちのお墓でした。
「・・・あなたは誰なの?ここにずっといるの?名前はあるの?」
「僕がいる理由はない。名前なんてない。・・・僕は誰でもない。」
「私、帰りたい。」
「僕にはどうすることもできない。・・・僕には何もできない。」
不思議な生物は語ります。
「ここには君のようなものがたくさん落ちてくるんだ。」
「みな、助けを求めてくる。愛する人の名前を呼んで。
でも僕にはどうすることもできない。
いつも・・・死んでいくものを見るだけ・・・僕には何もできない。」
「僕は君が愛した人の代わりになれる?」
「なれる訳ないでしょ!」
コンチェルは悲しそうに言いました。
「私だって・・・本当のコンチェルじゃない・・・。」
「・・・そうか。愛するものっていうのは代わることはないんだね。」
視点は再びもーちゃすたちへ。
身を隠すために宇宙船の自爆スイッチを押したのは良いものの、
もめんとアームたんは、もーちゃすと逸れてしまいました。
もめんの体のこともあり、二人はひとまず秘密基地であるの衛星まで逃げ込みます。
アームたんはもめんが水に浸っている間、もーちゃすを見つける為に再び宇宙を彷徨います。
・・・そうして辿り着いたのは宇宙人、ちゅちゃーん族の住む惑星でした。
ちゅちゃーん族は不思議な種族で、彼らの言う言葉はアームたんにはあまり理解できません。
「宇宙の始まりからいる我々は、この星には始まりから住んでいる。」
「繰り返しを恐れるな。永遠の孤独を恐れるな。」
「全てはちゅん様の為にあれ。」
ちゅちゃーん族の村の奥、長の家にもーちゃすはいました。
もめんが秘密基地でアームたんたちの帰りを待っていると、誰かが秘密基地へと入ってきます。
「ああ、アームたんだ。」
しかしもめんの目の前に現れたのは、非常残酷うさぎでした。
今のもめんは水に浸った生首の状態で、彼には何も抵抗することができません。
「でかいこと言ってた割にいい結末だな。」
そんなもめんのことを非常残酷うさぎは嘲笑います。
「――およそ200万年。」
「?」
「お前たちロボットがここまで来るのにかかった年数だ。」
もめんは言いました。
「ロボットは生物を越えられない。お前たちには心が無い。越えられないよ。」
その言葉を聞いた非常残酷うさぎは、もめんの入ったカプセルを・・・割りました。
「・・・なんてことは無い。たった今、越えたよ。」
「待っていたよ、No.4。」
秘密基地へと帰ってきたアームたんたちを出迎えたのは、非常残酷うさぎでした。
「も、もめん様を・・・どうしたの!」
「さあね、死んでるんじゃない?」
アームたんは凄まじい剣幕で非常残酷うさぎへと飛び掛ります。
「ちぃ!何だこのロボットは!?」
「人間様!どこかに隠れてて!アームの巻き添えをくらいますよっ!」
二体の取っ組み合いが始まります。
もーちゃすは慌てて秘密基地の奥へと逃げ込みました。
ですが隠れることができそうな場所は、"なぜかあるハイテク冷蔵庫"ぐらいしかありません。
彼はタオルケットを持って、意を決してそこへ入りました。
「もめん様・・・今お傍へ。」
・・・そして、アームたんは自爆装置を作動させます。
「人間様・・・どうか・・・どうかご無事で。」
冷蔵庫の中。勿論誰も来る気配がありません。
「アームストロングさんを助けに行こう・・・!」
今度こそ、と決心したもーちゃすですが冷蔵庫の扉が開きません。
・・・次第に彼の体は寒さで固まり始め、再び凍ってしまいました。
とりあえず書けた四章までを投下しました
途中名前欄の番号を書き間違えしちゃってます、ごめんなさい
後日続きを書き込みます
タオルケット乙です!
噂に聞く以上に鬱でハードだなあ
乙です!
続き楽しみ
サクラ大戦投下します。
因みにこのゲーム、かなりの頻度で選択肢が出てきて中にはその後の展開に影響する物もあります。
投下するのは私が通ったルートになるので実際プレイする場合は多少違った展開になりうることをご了承下さい。
あとまともに書くととんでもない長さになるので、時限イベントの類は省いています。
336 :
サクラ大戦:2013/01/14(月) 02:07:13.22 ID:BJ/lTFaJ0
◆用語解説◆
・帝国華撃団
霊力を武器に、帝都を脅かす者達と戦う秘密部隊。
表向きは帝国歌劇団として東京・銀座の大帝国劇場で公演をしている。
・花組
霊能力者で構成された帝国華撃団の戦闘部隊。主人公はここの所属。隊員は大神を除き全員が若い女性。
・霊子甲冑
蒸気と搭乗者の霊力を動力とする兵器。花組隊員は有事の際、霊子甲冑「光武」に乗って戦う。
・黒之巣会
人型蒸気「魔操機兵」を主戦力とし、政府転覆を狙う悪の組織。
・降魔
古の怪物。霊力による攻撃でないと倒せない。外見はエイ○アンそっくり。
・蒸気
サクラ大戦の世界の主要エネルギー。大体の物はこれが動力。
337 :
サクラ大戦:2013/01/14(月) 02:08:52.07 ID:BJ/lTFaJ0
◆主要登場人物◆()内は年齢
・大神一郎(20)
主人公。海軍の士官学校を首席で卒業したエリート。熱血漢で真面目な好青年なのだが
時折「い、いかん…体が勝手に…」と女性のシャワーや風呂を覗いたりする。
二天一流の剣術の使い手で、光武搭乗時も二刀流で戦う。
・真宮寺さくら(17)
メインヒロイン。魔を祓う「破邪の血」を受け継ぐ真宮寺家の娘。
明るく真面目な性格だが、恋愛になるとヤキモチ焼きな一面も。
大神が他の女性にデレデレすると鬼嫁モードに突入する。剣の達人で、光武搭乗時も刀を武器に戦う。
・神崎すみれ(16)
財閥の一人娘で自他共に認める帝劇のトップスタァ。プライドの高いお嬢様だが、
根は優しく努力家。光武搭乗時は長刀を武器に戦う。
・マリア・タチバナ(19)
ロシア人と日本人のハーフで射撃の名手。劇では男役をこなし女性人気が高い。クールな性格。花組の副隊長的存在。
光武搭乗時は銃による後方射撃を担当。
・アイリス(9)
本名はイリス・シャトーブリアン。フランスの大富豪シャトーブリアン家の一人娘。
最年少ながら花組一の霊力の持ち主。年相応に無邪気で天真爛漫だが子ども扱いを嫌う。
光武搭乗時はテレポートなどの超能力を活かして戦う。
・李紅蘭(17)
三つ編みとメガネがトレードマークのメカニック。中国出身だが関西弁で話す。
妙な機械を発明してはよく爆発を起こして黒コゲになるお笑い担当。
光武搭乗時はミサイルによる範囲攻撃を担当する。
・桐島カンナ(19)
琉球空手の達人で肉体も性格も女とは思えないほど豪快。そして大食い。
すみれとは喧嘩するほど仲がいい間柄。光武搭乗時は武器を使用せず、蹴りや拳といった体術で戦う。
・米田一基(62)
帝国華撃団の創設者で劇場の支配人兼帝国華撃団司令。一見飲んだくれのジジイにしか見えないがかつては軍人として多大な戦果を挙げていた。
・藤枝あやめ(23)
帝国華撃団副司令。花組の面々を時に厳しく、そして優しくサポートする皆のお姉さん的存在。
・天海
黒之巣会の首領。かつて徳川幕府を陰で操っていた人物。
現代に蘇り、西洋の文化に染まった日本を幕藩体制に戻すべく暗躍する。
・葵叉丹
黒之巣会幹部の一人。魔操機兵の設計は彼が担当している。
表向きは天海に従っているように見えるが…?
第一話「帝都・花の華撃団」
時は太正12年の日本。
帝国海軍の士官学校を首席で卒業した大神一郎は、
秘密部隊「帝国華撃団」花組隊長への就任を命じられる。
そこで大神を待ち受けていたものは、平和を守る秘密部隊の任務ではなく、
東京・銀座にある大帝国劇場でのモギリの仕事だった。
しかもメンバーは皆女性で、戦闘訓練をするどころか女優として舞台に立っている。
支配人の米田一基に話が違うと問いただす大神。
「お前何か勘違いしてねぇか?ここは帝国『歌劇団』だぜ」
そう返され、大神は落胆の色を隠せない。
「平和を守るという俺の仕事は…どこに行ってしまったんだ?」
悩みながらもモギリの仕事をこなしつつ、メンバーの真宮寺さくら、神崎すみれ、
マリア・タチバナ、アイリスと交流を深めていく大神。
そんなある日、劇場内に突如鳴り響く警報。
さくらに案内され地下へ降りると、歌劇団メンバーと米田の姿が。いつもと服装が違う。
「大神、歌劇団はお休みだ。帝国華撃団は本来の任務に戻ったのだ!」
帝国歌劇団とはあくまで表向きの姿、その実態は帝都を守るため霊力を用いて戦う秘密部隊「帝国華撃団」だったのだ。
大神たちは霊子甲冑「光武」に乗り込み、謎の組織「黒之巣会」が出現した
上野公園へ向かう(光武のないアイリスのみお留守番)。
大神は初陣ながら隊長としての指揮能力を十二分に発揮し、
黒之巣会の魔操機兵を撃破。幹部の一人、葵叉丹を撤退させることに成功した。
その後祝勝記念に花組隊員+米田支配人と上野公園でお花見。
大神と花組隊員との距離も縮まったようだ。中でもアイリスは特に大神の事を気に入った模様。
「アイリスねえ…お兄ちゃんの事気に入ったわ。
アイリスの恋人にしてあげるから…浮気しちゃ、ダメよ?」
第二話「敵の名は黒之巣会」
平常運転に戻った帝劇に、花やしき支部での任務を終えた李紅蘭が戻ってきた。
「ウチが来たからにはもう安心やで。大船に乗ったつもりでいてや」と紅蘭。
そのセリフとは裏腹に到着早々乗ってきた蒸気バイクを爆発させ真っ黒コゲになっていたが。
アイリスの話によればそれはいつもの事らしい。
紅蘭も到着早々花組公演「愛ゆえに」に参加することになった。
しかしその公演でさくらがドジをこき、舞台を滅茶苦茶にしてしまう。
その日の夜、壊れたセットを舞台で一人直すさくらを見かねて大神は手伝いに入る。
途中さくらが用事で舞台を去っている間も黙々と作業を続けるが、うっかりトンカチで自分の指を打ってしまう。
そこに、舞台袖の方から謎の女性が登場。
「頑張るのもいいけど、ほどほどにね」
女性は大神の怪我を手当てし、去って行った。
「きれいな人だ…。だ、誰なんだろう…あの人は…」
思わず顔を赤らめる大神。その直後、背中に激痛が走る!
振り向くと、そこにはさくらが。目を吊り上げ、明らかに怒っている。
「いいっ!!さくらくん!い、いつからいたんだ!?」
「なんだか、随分楽しそうでしたね?いいな、恋人みたいで」
彼女は怒ってその場を去ってしまった。どうやら先ほどの一部始終を見られていたらしい。
さくらが去った後、大神は床に置かれた弁当を発見する。
ひょっとして俺のために?大神はさくらを追いかけて謝罪と弁当の礼を伝える。
その後自室に戻った大神は先ほどの女性の事を思い出していた。思わず顔がにやける。
「…今夜はいい夢が見れそうだ」
次の日、花組のみんなでセットの修理の続きをしていると、
芝公園に黒之巣会が出現したとの情報が入る。
武装飛行船「翔鯨丸」で芝公園に向かう(アイリスはまたお留守番)と黒之巣会の魔操機兵が帝都タワーを襲撃していた。
このままでは帝都の通信網がパーになってしまう。
マリア、紅蘭機が後方射撃で道を切り開き、その隙に大神、さくら、すみれ機が攻め込む。
大神たちは複雑な地形をものともせず敵を全滅させる。
すると黒之巣会の首領、天海が新たな魔操機兵・影をけしかけてくる。
立ち向かう大神たちだが、影は一向に倒れる様子がない。
まるで亡霊と戦っているかのようだ。その時謎の声が聞こえてくる。
「敵の本体を探知したわ!これから翔鯨丸で砲撃します!」
地面に向かって翔鯨丸の砲撃が炸裂する。着弾点から現れたのは…別の魔操機兵。
「あれが本体のようね…あれを倒せば亡霊も消えるはず。あとは頼んだわよ、大神隊長」
現れた本体を集中攻撃で撃破すると、影も同時に消滅した。
翔鯨丸に帰還した大神は紅蘭から帝国華撃団の副司令を紹介される。
副司令…藤枝あやめは、昨晩大神を手当てした女性だった。
「あなたには期待しています。しっかりね、大神くん」
またもやあやめさんにデレデレする大神を見て、さくらはあ〜あ、と呆れるのだった。
第三話「俺は隊長失格!?」
黒之巣会のアジトでは天海が計画を妨害されたことに腹を立てていた。
そこに黒之巣会幹部の一人、蒼き刹那が現れ天海に進言する。
「華撃団の強さは隊長である大神一郎とタチバナ・マリアの統率力にあります。
つまりその二人さえいなくなれば…」
どうやら刹那はマリアに関する情報を掴んだらしい。
「ほう…よし、刹那よ。この度はお前に任せよう…見事華撃団を打破してみせい!」
お任せあれ、と不気味な笑みを浮かべる刹那。
「くくく…人には誰しも触れられたくない忌まわしき過去がある…
さてタチバナ・マリアよ…どう出るかな?」
場面は変わって帝劇。花組の皆は公演で使ったセットの修理のために舞台に集結していた。
だが、マリアの様子がどこかおかしい。ぼーっとしている様子で声をかけても反応が鈍い。
どうやら最近ずっとこの調子らしく他の皆も心配しているようだ。
その時、セットの巨大な柱が倒れてくる。何とか支えようとする大神。
その頑張りも虚しく力尽きあわや下敷き、という所で柱が止まる。
「まったく、だらしがないねぇ。この程度の事で」
振り返ってみると柱を片手で軽々と支える大きな女性がいた。
「カンナぁ!おみやげは?」
「カンナさん!…無事でしたの!?」 喜ぶアイリスとすみれ。
その女性…桐島カンナは琉球空手の達人で、修行のため花組を一時的に離れていたのだという。
何でも沖縄からの帰りの船が沈没したため泳いできたらしい。…凄い女だ。
何はともあれ、これで花組全員集合である。
その日の夜、大神は部屋に戻る途中床にロケットが落ちているのを見つける。
そこにマリアがやってきて、自分のものだと言うので返却。ロケットを受け取ると礼を言って去って行ってしまった。その表情はどこか暗い。
(あのロケット…最近マリアが元気がないことに関係しているのだろうか?)
巻き起こる爆発、鳴り止まぬ銃声、戦士たちの叫び、そして悲鳴…
雪の降りしきる戦場に少女は立たされていた。
激しい銃撃戦の中、黒いサングラスをかけた男性の胸を一発の銃弾が貫く。
少女の前で呻き声を上げ倒れる男性。それを目の当たりにした少女は悲痛な叫びを上げる。
「隊長ぉーーーー!!」
…その叫び声と共に、マリアは目を覚ました。
「…夢か。また、あの時の…」
直後、帝劇に響き渡る警報。
「…嫌なことは重なるものね…」
黒之巣会の魔操機兵が築地に現れた。
大神たちは出撃し、魔操機兵を次々と撃破していく(アイリスはまた(ry )。
中でもカンナの活躍は素晴らしく、蹴りと拳でどんどん道を切り開いていく。
そしてついに大神たちは黒之巣会幹部、蒼き刹那と対峙。
が、そこに逃げ遅れた子供が転がり込んでくる。
(ここで選択肢が出てきて、大神の取った行動でその後の展開が変化します)
子供を助ける⇒大神が刹那の攻撃から子供を庇い負傷
タイムオーバー⇒さくらが刹那の攻撃から子供を庇い負傷
どちらにせよ、子供は助かるが刹那を取り逃がしてしまう。
その後何とか一命を取り留めた大神(さくら)。
回復後、大神はマリアに戦場での行動を非難されてしまう。
「あなたは…隊長失格です!」
大神にそう告げ、マリアは去っていく。
俺の判断は間違っていたのか?自問自答する大神。
(確かにマリアの言うことにも一理ある。だが、あの時もし子供を見捨てていたら…俺は一生後悔し続けただろう)
もう一度マリアと話し合うために彼女の下へ。
「もう私に構わないで下さい!お話することは何もありません!」
大神を振り切って帝劇の外へ飛び出すマリア。その時、突然刹那の声が聞こえてきた。
「帝国華撃団、タチバナ・マリア!ロシア革命の闘士…
あるいは…クワッサリーとでも呼んだ方がよろしいかな!?」
素性を仲間に知られたくなければ今すぐ姿を見せよ、とマリアを挑発し声は途切れた。
「私があのような挑発に乗るとでもお思いですか?」
心配する大神にそう告げて去るマリアだが、この後彼女は一人光武に乗って出撃してしまう。
作戦室で、大神たちはあやめさんからマリアの過去を告げられる。
マリアはロシア革命の際、革命軍の中心におり、その戦いで兄のように慕っていた隊長を失った。クワッサリーとはその時のマリアのコードネームだそうだ。
自分たちの援軍が遅れたために隊長が命を落としたと悔やんだ彼女は、
以後戦場での判断ミスに厳しくなったのだという。
築地へ向かう花組だが、到着時にマリアの姿はなく、彼女のロケットが地面に落ちているだけだった。
大神は一人ボートに乗り込み、マリアの救出へ向かう。
ボートで向かった先の小さな廃屋に刹那とマリアはいた。
マリアは十字架に貼り付けにされているが無事なようだ。
「これは罠です!逃げて!」 叫ぶマリア。
「…罠かもしれない。俺の判断ミスかもしれない。でも、ここで君を見捨てることは…俺にはできない!」
「私なんかのために…本当に…」
大神とマリアのやり取りを遮るかのように刹那が動く。
「くさい芝居もここまでだ!続きは冥土でしてもらおう!!」
刹那の長く鋭い爪が大神の体を傷つけていく。
「少尉ぃーっ!!」
マリアの叫びも虚しく、とどめの一撃が振り下ろされようとしたその時、
大きな揺れが廃屋を襲い刹那は気を取られた。
翔鯨丸の砲撃による援護だ。直後、光武に乗った花組が現れる。
「こないな時のために、各隊員の制服の襟に発信器がつけてあるのんよ」と紅蘭。
それでこちらの場所が分かったというわけだ。
追い詰められた刹那は魔操機兵・蒼角に乗って襲い掛かってくる。
大神はマリアの縄をほどき、それぞれ光武に搭乗。
機動力を活かして逃げ回る刹那機の動きを集団で囲って封じる花組。
「貴様らよってたかって攻撃しおって!」と刹那が訴えてくるが勿論無視。
「スネグーラチカ!」「狼虎滅却…快刀乱麻!」
マリアと大神の必殺攻撃が蒼角を貫き、刹那は機体と共に爆死。
戦闘後、自分の行動を反省するマリアに、大神は気にしなくていいよと落ちていたロケットを返す。
受け取ったロケットを大事に握りしめ、礼を言うマリア。二人のやり取りを見て、
「何ですの!?このラブラブチックな雰囲気!?」とすみれ。
「お兄ちゃんはアイリスの恋人だよ!」とアイリス。
「大神さんって結構浮気者なんですね…」とさくら。
「へえ〜。大神はんも隅に置けんお人やな」と紅蘭。
彼女たちの反応に大神は思わず苦笑いするのだった。
第四話「暴走!暴走!大暴走!」
事務所で伝票整理の仕事を終え、部屋に戻ろうとした大神の所にさくらがやってくる。
何でも台詞合わせの最中にアイリスがいなくなり探しているらしい。直後アイリス登場。なんだか嬉しそうだ。
「ねえ、お兄ちゃん。明日アイリスとデートしようね!」
これには大神もビックリである。デートと聞いて表情が険しくなるさくら。
何でも明日はアイリスの10歳の誕生日だという。誕生日といえば1年に1度の特別な日。
アイリスの勢いに押され、大神はデートの約束をする。
そして翌日。大神とアイリスは浅草を回ってデート。
その途中活動写真館に立ち寄ることになったのだが、上映されていた作品(ホラー)を見たアイリスは恐怖心から霊力を暴走させてしまう。
結果、活動写真館が崩壊することになってしまった。
「ああ…活動写真館が…何てことだ… アイリスのこの力…これはいったい…」
帝劇に戻った大神は米田とマリアにこっぴどく叱られる。
活動写真館を1つ潰したのだから無理もない。
アイリスにも何らかの処罰が必要、と言うマリアに対し、アイリスは
「アイリス悪くないもん!」と機嫌を損ねて自室に閉じこもってしまう。
途方に暮れる大神に、カンナ、紅蘭、すみれが協力を申し出る。
(3人の中から1人を選んでアイリスを説得してもらう。選ばれたキャラは好感度↑)
が、アイリスの部屋から戻ってきたのはボロボロになったカンナor紅蘭orすみれだった。
彼女たちによればどうやらアイリスは人の心を読めるらしい。これではお手上げである。
アイリスは自室でぽつりとつぶやく。
「お兄ちゃん…はやく…はやく大人になりたいよ…」
次の日、大神もアイリスの説得を試みる。
また今度デートのやり直しをしようと持ちかける大神だが、アイリスは機嫌を損ねたまま。
「だって…アイリス、お兄ちゃんと出かけても手も組めないし、
アイリスが子供だから楽しくなさそうなんだもん」
そんなことはないと返す大神。
「だったら…キスして!」
まさかの発言に戸惑う大神。その心を読まれたのか、アイリスに拒絶されてしまう。
「お兄ちゃん…ウソついてる!愛してなんかいない!キスしたいとも思ってない…
アイリスのこと…お兄ちゃんは、やっぱり…子供だと思ってるよ!」
泣きながら彼女は飛び出し、届いたばかりの光武に乗って帝劇を出て行ってしまった。
そんな時、黒之巣会が浅草に出現したとの情報が入る。
運がいいのか悪いのか、アイリスの向かった先も浅草。彼女の救出と黒之巣会撃破のため大神たちは出撃する。
浅草に着いた大神達はまずアイリスの救出にあたる。
大神とさくらが説得に向かうものの、アイリスは聞く耳を持たない。
皆に子ども扱いされ、ウソをつかれた事で人間不信になっているようだ。
(ここで選択肢登場)
パターンA:アイリスを説得
「聞いてくれアイリス。確かに俺はウソをついた。俺は今の君を一人の女性として考える事はできない。
でも俺は…君と出かけることが楽しかった。一緒にいて本当に楽しかった。
将来の事なんか誰にも分からない。…今はこれじゃダメかな?」
大神はアイリスに自分の素直な気持ちを伝える。
偽りのない言葉にアイリスは心を開き、光武のハッチを開けて満面の笑みで大神の胸に飛び込む。
そんな彼女に大神はそっと口づけをするのだった。
パターンB:アイリスを叱る
駄々をこねるアイリスを、いい加減にするんだと叱る大神。
「まわりをよく見てみるんだ!皆帝都を守るために必死になって戦っているんだぞ!」
子ども扱いして皆本気で心配してくれないと嘆くアイリスに大神は素直な気持ちを伝える。
「子供でいいじゃないか。俺は今のアイリスが好きだよ」
「アイリス。誰にでも子供だったときはあるのよ。
それに大人になってしまうとどんなに戻りたくても子供に戻ることはできないわ」
とさくらも優しくアイリスを諭す。
「それに君は俺たちの大切な仲間じゃないか」
偽りのない言葉にアイリスは心を開き(ry
アイリスを戦力に加えた花組は黒之巣会の魔操機兵を次々と撃破していく。
彼女のテレポート能力を駆使して閉じられていた雷門の扉を開くと、
黒之巣会の幹部、白銀の羅刹が魔操機兵・銀閣に乗って登場。
兄・刹那の敵討ちだと戦いを挑んでくる。
そのパワーに苦しめられる花組だが、
アイリスの癒しの霊力のおかげでピンチを脱却。
見事勝利することができた。羅刹は機体と共に爆死。
数日後、大神は宣言通りアイリスとデートのやり直しをさせられるのであった。
第五話「花と咲かせよ!乙女の意地で!」
その日、帝劇は大荒れになっていた。すみれとカンナが喧嘩していたのだ。
原因は公演「西遊記」の最中、カンナが誤ってすみれの衣装を踏んづけ、転ばせてしまった事にある。
二人とも怒り心頭で説得が通じる様子もない。その後、大神は偵察任務を命じられる。
現在は廃屋となっている深川の旧華族の屋敷で黒之巣会の目撃情報が入ったためだ。
偵察のメンバーは大神、すみれ、カンナの3名。
険悪な雰囲気のすみれとカンナに頭を痛めつつ、目標地点へ向かう。
屋敷を探索することになったものの、すみれとカンナの喧嘩が再度勃発。
仲たがいした2人は別行動を開始してしまう。
とりあえずカンナの後を追い、2人で行動することに。その途中、広間ですみれを発見。
怪しい影を見つけたのでこっそり後をつけていたのだという。
その影が入って行った扉に3人で入ると、黒之巣会の魔装騎兵が壁にお札を貼っている所に出くわす。
気付かれないように近づこうとしたその時、カンナの腕にヘビが落ちてくる。
彼女はパニックに陥り、それに気付いた魔装騎兵に逃げられてしまう。
「あなたのような役立たず女、知りませんわ!」
怒ったすみれは魔装騎兵を追って部屋から出て行ってしまった。
ひとまずヘビに噛まれたカンナを応急手当てする大神。
カンナのヘビに対する怯え方は尋常ではなかった。訳を聞くと、
子供の頃ヘビに噛まれて以来トラウマになっているのだという。
直後、カンナが痛みを訴える。
(まさか、ヘビの毒が…!?)
弱気になるカンナを励まし、大神は屋敷で見つけた解毒剤で手当てを施す。
屋敷の探索を続行した大神とカンナは再びすみれ、そして魔操機兵を発見する。
が、今度はすみれの手に蜘蛛が落ちてきて彼女がパニックに。
「チクショウ、なんてこった!こんなヒステリー女のために!」
怒ったカンナは魔装機兵を追って部屋から出て行ってしまった。
蜘蛛に噛まれたすみれを応急手当てし、わけを聞く大神。
子供の頃一人ぼっちの時に蜘蛛の巣に絡まって以来、蜘蛛がトラウマになってしまったというすみれ。
彼女もカンナ同様痛みを訴え、大神は解毒剤で手当てをする。
再度屋敷の探索を再開し、カンナと合流。なんだかんだでお互い心配していたようである。
魔操機兵の後を追って屋敷の外に出ると、
黒之巣会幹部の紅一点、紅のミロクが地面に機械のようなものを埋め込んでいる所に出くわす。
様子をうかがう大神たちだが、ミロクに気付かれてしまう。
さくら達が到着するまでの時間稼ぎにと、黒之巣会の目的を聞き出す大神。
ミロクが言うには、屋敷が放っている霊力が計画に邪魔だったためお札を貼って封じていたのだという。
「お前たち、何を企んでいる!」と叫ぶ大神。
「それ以上を知る必要はない…なぜなら、お前たちはここで死ぬのだからな!
羅刹、刹那の仇…取らせてもらうぞ!」
あわや大ピンチ、という所でさくら達が翔鯨丸で駆けつけてくれた。
大神、カンナ、すみれも光武に乗り込み、魔操機兵を倒していく。
ミロクは紅蜂隊と呼ばれる特別な魔操機兵をけしかけてくるが、それも全滅。
「これで終わったと思うなよ」 捨て台詞を吐いてミロクは姿を消した。
戦闘後、今回の一件を経て仲直りした…と思いきや再び喧嘩を始めたすみれとカンナを見て、大神は苦笑いするのだった。
第六話「帝都大崩壊!?」
夏公演が終わり、花組の皆で打ち上げをすることになった。
準備が終わり、打ち上げが始まるのだが、買い出しに行ったさくらが戻っていないことに気付く。
そのさくらを、紅蘭の提案でお化けの格好をして驚かすことに。
暫くすると、さくらが戻ってきた。彼女が部屋に入ろうとしたその時、雷が鳴り響く。
直後、響き渡るさくらの悲鳴。
「さくらくん!どうした?大丈夫か!?」 すぐさま駆けつける大神たち。
そこには、まるで子供のように怯えうずくまっているさくらの姿があった。
「か、雷様に…お、おヘソとられちゃう!」
ポカーンとする一同だが、さくらの怯え方は尋常ではない。
そこに館内放送で大神に呼び出しがかかる。
仕方なく皆にさくらを任せ、大神は米田のいる指令室に向かう。
指令室に着くと、米田とあやめさんが待っていた。
何でも黒之巣会の目的がついに判明したらしい。その目的とは、帝都に魔術をかける事。
魔術が完成したとき、帝都に壊滅的な被害が及ぶことは想像に難くない。
「それだけは何としてでも阻止しなければならん!」と米田。
彼はこれまでのデータから黒之巣会の次の襲撃地点が日比谷公園と予想。
大神以下、花組に第一級戦闘配備のまま待機するよう命じる。
指令室を出た大神の前に、さくらが現れ声をかけてくる。
「ちょっと…いいですか?」
さくらに連れられて、更衣室に。そこで彼女の過去話を打ち明けられる。
幼い頃、ある日祖母の言いつけを破って友達と外で遊んでいた時の事。
突然空が真っ暗になったかと思うと雷が落ち、友達が雷に打たれてしまった。
それ以来雷が怖いのだという。
「おかしいでしょ?光武に乗って戦うパイロットが…雷様を怖がるなんて」
落ち込むさくらにそんなことはないと声をかける大神。
その時、再び雷のような音が鳴り響き、悲鳴を上げるさくら。
(この音は雷の音ではない…爆発音だ。まさか…黒之巣会が!?)
大神の予想は当たっていた。帝国華撃団の本拠地、大帝国劇場を、
式神を放って見つけ出した紅のミロクが攻めてきたのだ。
しかも、攻撃によって崩れた瓦礫で大神たちは更衣室に閉じ込められてしまう。
さくらは爆発音が雷だと思い込み、怯えている。
(さくらくんを何とか落ち着かせなければ…) 意を決した大神はさくらを力強く抱きしめる。
「え!?お、大神さん…」 戸惑うさくらに大神は優しく声をかける。
「さくらくん…もう雷様は心配いらないよ。俺がずっとこうやって抱いていてあげる。
こうやっていれば、雷様にはさくらくんのおへそは見えないからね」
「クスッ…大神さんたら…」 さくらも落ち着きを取り戻したようだ。
この後大神とさくらは更衣室に落ちていたマリアの練習用の銃を使って壁を爆破し脱出に成功する。
その頃、大神、さくら不在の花組はミロクに苦戦していた。
そこに二人が合流。形勢逆転しミロクの魔操機兵・孔雀を撃破。
が、直後天海の魔術「六破星降魔陣」が完成し帝都は壊滅的な被害を受けてしまう。
ミロクの攻撃は搖動に過ぎなかったのだ。
更に、突然さくらが意識を失ってしまう。
サクラ大戦乙です
明らかに団のメンバーに外国人混じってるみたいだが
軍の秘密組織なのにいいのかそれは
それとも国どうしの戦争なんてありえない平和な世界なのかな
人類VS降魔(魔族)の構図が出来てるから
外国(人間同士)の戦争は基本的なはないって世界観。
というかやってる暇がない。
第七話「決戦 命の限り!」
大神はあやめさんと医務室に向かう。
医療ポッドの中には一糸まとわぬ姿で意識を失っているさくらがいた。
大神がいくら呼びかけても反応はない。
あやめさんいわく、さくらは六破星降魔陣の余波で、
トランス状態(一種の催眠状態)になっているのではとのこと。
花組の皆も心配する中、作戦会議室へ向かう。
会議の末、敵の本拠地を一気にたたく事に決定。
天海を倒せば魔法陣も止められる、という算段だ。
蒸気演算器で妖力の最も大きいポイントを割り出し、その地点へ出撃する大神。
だが、待っていたのは天海ではなく、葵叉丹と大量の魔操機兵だった。絶体絶命。
そのピンチを、トランス状態から回復したさくらが救う。
「敵の本拠地が分かりました!あたしについてきてください!」
彼女の援護で見事その場を脱出することに成功。
花組が去った後、葵叉丹は不敵な笑みを浮かべる。
「天海か華撃団か…どちらが勝つもよし…フフフ」
翔鯨丸に戻った皆に、さくらは意識を失っている間夢のようなものを見た事を告げる。
夢の中で幼少期の自分が出てきて、敵は魔を封じた門の上にいると教えてくれたらしい。
その言葉に驚く米田とあやめさん。
二人は、五年前起きた「降魔戦争」について語り始める。
当時米田とあやめさんは、さくらの父・真宮寺一馬と、
光武の設計者で天才科学者の山崎真之介共に帝国陸軍・対降魔部隊に所属。
4人は古の怪物・降魔と戦い、太古の呪法をもって降魔を帝都の地下深くに封じたという。
その呪法を使った代償に、真宮寺一馬は命を落としたそうだ。
米田とあやめさんの推測では、さくらに流れる破邪の血が夢という形で敵の本拠地を知らせてくれたのではないかとの事だ。
その本拠地とは日本橋。大神たちは出撃し、隊を2つに分けて打倒天海を目指す。
大神率いる突撃班は黒之巣会の本拠地に潜入。
魔装騎兵の製造工場を全て破壊し、天海のもとへたどり着く。
「100年早いわ!」と魔操機兵・天照に乗って襲い掛かってくる天海を何とか撃破。
が、再生力能力持ちの天海はすぐさま復活してしまう。
もう片方の部隊も合流し再度天海を追い詰める。それでもなお、奴は倒れない。
「うおぉぉぉ!くそぉ!もう復活させてなるか!ヤツを…天海をこの世から消し去るんだぁっ!」
大神が叫んだその時、異変が起きる。花組の霊力が大神のもとに集まっているのだ。
「くらえ、天海!これが正義の力だぁぁぁ!」
皆の思いを胸に、大神はありったけの霊力を天海にぶつける。
そしてついに、大神たちの攻撃が天海の再生能力を打ち破った。
崩壊する黒之巣会の本拠地から脱出した花組を待っていたのは、米田とあやめさんだった。
「それにしても…地下で俺たちを救った光はあの何だったんだろう?」 疑問に思う大神。
米田は大神に告げる。
「あれが彼女たちが帝劇に配属になった理由さ」
「あれが彼女たちの霊能力なんですか?だとすれば…」
「それだけじゃねえ。おめえの力でもあるんだ。大神、おまえ何で花組の隊長になれたと思う?」
米田に聞かれ、それは自分が光武を動かせるからでは、と返す大神。
「それだけか?…触媒なんだよ、お前は」と米田。彼は話を続ける。
花組の霊力は確かに他の者に比べて抜群に秀でているものの、バラバラに存在していては意味がない。
時に背反さえする彼女たちの霊力を統べ、一つの大きな力にまとめ上げる事。それが大神の力だという。
何はともあれ、帝都に平和が戻ったのだ。大神たちはその喜びを分かち合うのだった。
とりあえず書けた7話まで投下しました。
続きはまた後日書き込みます。
第八話「平和な日々はデートだよ!」
黒之巣会との戦いから三か月。大神たちは帝劇で正月を迎えていた。
皆が新年の抱負を語ったりして喜ぶ中、
「治にいて乱を忘れず。…平和な時でも油断しねえこった」 と米田。
この後大神は花組隊員のうち一人を誘って初詣に出かける事となる。
(6人のうち好感度が上位3位以内の隊員が対象。誘ったキャラが最終的なヒロインとなる)
ヒロインと一緒に初詣を満喫する大神。
途中、人気のないところでヒロインといい雰囲気になるものの、
他の花組隊員と出くわしてしまう。
自分たちも初詣に来たとのことだが、どうやらこっそり後をつけられていたようだ。
直後、マリアが不穏な気配を察する。その気配の先にいたのは、葵叉丹。
「黒之巣会め!まだ生き残っていたのか!?」 叫ぶ大神に対し、
「そんなものはどうでもいい。天海など所詮徳川に飼われていた坊主」と葵叉丹。
どうやら表向きは天海に従っていただけのようだ。
彼は自分の目的が人間を滅ぼすことであると語る。
「いでよ!!降魔!!」
葵叉丹が叫ぶと、見た目がまんまエイ○アンな古の怪物、降魔が出現。
大神たちはすぐさま光武に乗って戦う。だが、降魔の強さは魔操機兵の比ではなかった。
翔鯨丸の援護射撃のおかげで弱った降魔をかろうじて撃退することに成功。
だがその直後、光武に異変が起きる。
「みんな、脱出するんや!もう…もう光武は限界なんや!」
光武が壊れてしまった。悲しみと、もしまた降魔が現れたらという不安の中、
花組は帝劇に帰還。
新たな敵、降魔の出現によって帝都の人々は脅えて家に閉じこもってしまい、
帝都の経済はガタガタになっていた。
大神は米田に呼び出され、さっさと対策でも考えやがれ!と一喝される。
大神が部屋を去った後あやめさんと米田はつぶやく。
「先の黒之巣会との戦い…詰めが甘すぎましたね」
「葵叉丹…天海のヤツより厄介かもしれねえな…」
対策を考える大神のもとに、紅蘭から悪い知らせが舞い込んでくる。
「結論から言うと…光武を直せる見込みがかなり低そうなんや」
例え直した所で、降魔に勝てるとは考えにくい。
光武に代わる新たな兵器を作ろうにも莫大な資金が必要となる。
経済がガタガタの現在、その余裕はないというわけだ。
こればかりは大神一人でどうにかできるわけでもなく、米田に相談。
「悪いようにはしねえ。ただ、ちょいと時間がかかるからな」
彼は協力を約束してくれた。
新兵器の問題は米田に任せる事にし、大神は花組のメンバーに、
訓練の提案を持ちかける。霊子甲冑は搭乗者の霊力が高いほど力を発揮する。
搭乗者自身が強くなれば戦闘力も強化される…そういうことだ。
だが、特訓に賛成派のさくら、マリア、カンナと
反対派のすみれ、紅蘭、アイリスと意見が真っ二つに分かれてしまう。
最終的には各自の判断に任せるという結論に達した。
3週間後、修行賛成派のメンバーは修行を終え帝劇に戻ってきた。
久々の再開ということで大神が皆の話を聞いて回っていると、警報が鳴り響く。
降魔が銀座に出現したのだ。ここでよい知らせが届く。
それは新たな霊子甲冑の完成だった。新型霊子甲冑「神武(じんぶ)」に乗り込み出撃する花組。
神武の性能は凄まじく、光武では大苦戦した降魔を次々と撃破していく。
そして花組は魔操機兵・火輪不動に乗り襲い掛かってきた降魔・猪と対峙。
自分の力に酔いしれる猪をおだてて隙を作り、撃破に成功した。
戦闘終了後、花組は打倒葵叉丹を誓うのだった。
第9話「現れた最終兵器」
藤枝あやめは悪夢にうなされていた。
遠くに立つ謎の人物。その姿はぼんやりとしてよく見えない。
「あなたは…誰…?」 あやめが呼びかけてもその人物は不敵に笑うだけ。
その姿が徐々にこちらへ近づいてくる。
「誰?誰なの?…え?きゃあー!」
悲鳴と共にあやめは飛び起きる。…得体のしれない不安を胸に抱きながら。
ある日大神が降魔について調べていると、米田に地下倉庫に来るよう命じられる。
地下倉庫へ向かうと、米田だけでなくあやめさんもいた。
そこで大神は、帝劇の最重要機密「魔神器」の存在を知らされる。
魔神器とは剣、鏡、珠からなる古の祭器。
善なる心の持ち主が持てば魔の力を抑える事ができ、
逆に邪悪な心の持ち主が持てば魔の力が強まるいわば増幅器。
天海の魔術によって降魔封じの封印が解けた今、
この魔神器が地下深くに封じられた降魔たちを抑えている最後の砦なのだという。
米田は葵叉丹の目的がこの魔神器にあるのだと推測する。
魔神器は数百年前、殺戮のために作られた城、聖魔城の封印を解く鍵になっており、
葵叉丹は封印を解くために必ず魔神器を奪いにやってくるというわけだ。
魔神器が隠されている場所の鍵は米田とあやめさんの二人にしか開けられないという。
この事を誰にも口外しない事、そして魔神器周辺の警護をあやめさんと一緒に固めるよう米田に命令され、大神は地下倉庫を後にした。
あやめさんと今後の対策を練っていると、珍しく彼女が弱音を吐く。
死と隣り合わせの魔物との戦いを続けているうちに、人間らしさを失ってしまったみたい、
女なのに無理して偉ぶって副司令なんてやってきたせいかしらと。
「そんなことないです!俺、そういうあやめさん…いいと思います!人間としてとても尊敬しています」
大神は反論する。
あやめさんは礼を言うと、大神の顔に油がついているのを見つけてハンカチでふき取る。
思わず顔がにやける大神に、あやめさんは言う。
「いいわね。大神くんは素直で。自分を偽らないでいるのは大切なことよ」
謙遜する大神にあやめさんは話を続ける。最近自分が自分じゃないような気がして、と。
「これからも自分に正直な大神くんでいてね」
その夜、大神が今日一日の出来事について振り返っていると、ヒロインが部屋を訪ねてくる。
あやめさんとどこに行って何をしていたのか、と。
どうやらあやめさんとのやり取り(デレデレしていた所)を見られてしまったらしい。
誤解を解こうにも魔神器の事は話せない。
仕方なく、敵の撃退方法について相談していたということで納得してもらう。
その後、劇場内を見回る大神。
「赤い月…か… 不気味な夜だな…あとは地下を見回って、と」
地下へ降りた大神はあやめさんを見つける。すると突然彼女が苦しみだした。
あわてて駆け寄る大神。だが直後、あやめさんに物凄い力で首を絞められてしまう。
その顔は普段の優しい物ではなく、殺気に満ちている。
(ここで選択肢)
パターンA:抵抗する
抵抗しようとする大神だが、力が入らない。
この後大神を探して地下へ降りてきたヒロインが間一髪のところで止めに入り、
あやめさんは正気を取り戻す。
直後、帝劇に鳴り響く警報。大神は心配するヒロインをひとまず先に行かせる。
苦しむあやめさんは大神に一丁の拳銃を手渡す。
「もしも…もしも私に何かあったら、その時は迷わず私を撃って!…これは命令よ」
戸惑いながらも銃を受け取り、大神は出撃する。
パターンB:呼びかける
苦しむ大神の必死の呼びかけであやめさんは正気を取り戻す。
彼女は大神に懇願する。私を強く抱きしめていて、と。
戸惑いながらもあやめさんを抱きしめる大神。
(この瞬間を、大神を探して地下に降りてきたヒロインに目撃されてしまう)。
直後、帝劇に鳴り響く警報。苦しむあやめさんは大神に一丁の拳銃を手渡す。
「もしも…もしも私に何かあったら、その時は迷わず私を撃って!…これは命令よ」
戸惑いながらも銃を受け取り、大神は出撃する。
大神たちが出撃したのち、嫌な胸騒ぎを覚えた米田は地下倉庫へ。
そこにいたのはあやめさん。だが様子がおかしい。
「う…く…叉丹…様…」
「あ、あやめっ!…しまった、魔神器が!」
ついに降魔たちが帝劇を襲撃してきた。花組は降魔を全滅させたのち、
魔操機兵・氷刃不動に乗って襲い掛かってきた降魔・鹿と対峙。
自分が最強と信じて疑わない鹿をこの程度かと挑発し、取り乱した隙をついて撃破する。
戦いを終えた花組の前に、葵叉丹が姿を現す。その腕には、魔神器を抱いたあやめさん。
葵叉丹の手によって、あやめさんが降魔・殺女に変えられてしまう。
大神たちの叫びも虚しく殺女は葵叉丹に魔神器を手渡し、彼と共に姿を消してしまう。
「お前たちの知っているあやめはもう死んだのだ」 そう言い残して。
あやめさんを失い悲しみに暮れる花組。
こんな時だからこそ、と大神は花組の皆を元気づけて回る(この時ヒロインと特別な会話があり)。
この後米田が花組隊員にも魔神器の事を打ち明けていると、
殺女が降魔を率いて襲い掛かってくる。
正気に戻ってくれという花組の訴えも届かず、
殺女は大神を痛めつけた後、葵叉丹の命令で去って行く。
大神たちは失意の中、殺女と一緒に魔操機兵・紫電不動で襲撃してきた降魔・蝶を撃破。
その直後封印を解かれた聖魔城が東京湾に出現してしまう。
最終話「最後の審判」
葵叉丹の野望を打ち砕くため、花組は翔鯨丸に乗り込み、
密かに建造されていた空中戦艦ミカサの援護のもと聖魔城へ向かう。
ミカサの主砲で城門に穴をあけ侵入する花組。
城内では葵叉丹の反魂の術によって蘇った猪・鹿・蝶が待ち構えていた。
しかも、前よりも格段に強くなっている。
敵を止めるため、一人、また一人と倒れていく花組。
聖魔城中心部に辿り着いた時に残っていたのは、大神とヒロインの二人だけだった。
中心部で大神とヒロインは殺女と対峙。
手を出すなとヒロインに告げ、大神は一人殺女を説得。
だが殺女への声は届かずいたぶられ、とどめの一撃が振り下ろされたその時、
ヒロインが大神を庇う。傷つき倒れたヒロインを見て、大神は覚悟を決めた。
「俺はね…あやめさん…たとえ邪悪の化身となっても…俺はあなたに惹かれていた…
世界が滅んでも全てを失っても、あなたのいた日々に帰りたい…心のどこかでそう思っていた…
でも…みんなが…そして、あなたが教えてくれた!
負けてはならない時がある!全てを捨てても進まねばならない時がある!」
壮絶な一騎打ちの末、立っていたのは大神だった。
せめてあなた自身の手で、私にとどめを刺しなさい、と殺女。(ここで選択肢)
とどめを刺す⇒大神がとどめを刺して殺女死亡
タイムオーバー⇒現れた葵叉丹の攻撃から大神を庇い殺女死亡
続いて葵叉丹の魔操機兵・神威と戦闘。ヒロインと共にこれを打ち破る。
追い詰められた葵叉丹は殺戮兵器「霊子砲」を発動。
もはやこれまでかと思われたその時、砲身にミカサで米田が特攻をかける。
終わった…大神がそう思った時、葵叉丹が悪魔王サタンとして覚醒。
人類を根絶やしにするため、圧倒的な力をもって世界各国を攻撃しはじめた。
それでも屈するわけにはいかないと大神とヒロインがサタンに挑もうとした時、
死んだはずの殺女の肉体が光に包まれ、天使ミカエルとして覚醒。
サタンといいミカエルといい、超展開である。
ミカエルの力で、倒れた花組隊員も全員復活。サタンとの最終決戦に臨む。
戦いの末、大神たちはついにサタンの弱点、天使体を破壊。
「あなたを許します、共に天へ帰りましょう」 とミカエル。
サタンはその誘いを拒否し、消滅。ミカエルは天へ帰ろうとする。
悲しむ大神を諭すように、その額にミカエルはそっと指をあてる。
「コラ!なんて顔してるの!男の子でしょ…しゃんとしなさい!」
表情、声、しぐさ…その全てが間違いなく大神の知るあやめさんそのものだった。
「じゃ…またね…大神くん…あなたと出会えて、嬉しかった…」
天へ昇っていくミカエルを大神は敬礼して見送る。
「あの…いいんですか?大神さん…」 とさくら。
大神は笑顔で答える。
「ああ、いいさ。俺には皆がいる…大切な皆がね」
・さくらED
戦いが終わった後、一人修行の旅に出るさくら。
彼女はそのことを大神への手紙として残していた。私のわがままを許してほしいと添えて。
それを知った大神はいてもたってもいられず蒸気バイクでさくらを追いかける。
汽車に乗っていたさくらは窓の外に蒸気バイクで追いかけてくる大神を見つけ、
窓を開けて彼の胸に飛び込む。二人はそっと口づけを交わすのだった。
・すみれED
ダンスパーティーの会場ですみれに手を差し伸べ共に踊る大神。
楽しい時間は過ぎ去り、12時の鐘が鳴り響く。
「12時の鐘が鳴ったよ」
「…わたくしにかけられた魔法はそんなことではとけませんわ」
二人はそっと口づけを交わす。
・アイリスED
特別休暇を取った大神はアイリスと一緒にフランスへ。
アイリスの実家シャトーブリアン家に招かれ、彼女の両親と会食をする大神。
「ねえお兄ちゃん、お父様もお兄ちゃんを気に入ったみたいよ」 とアイリス。
「そ、そうかい?」 苦笑いする大神。
「アイリスぜーったい綺麗になるんだから、浮気しちゃダメよ?」
釘を刺されてしまい、大神ははいはい、と返すのだった。
私が確認したEDはこれだけになります。
マリア、紅蘭、カンナEDご存じの方がいましたら投下していただけると助かります。
以上でサクラ大戦投下完了となります。
このゲーム、文章だけでは伝えきれない(私の文章力不足もありますが)良さが沢山あるので、
ギャルゲーだろ?と偏見を持たずに是非プレイしてみてください。
戦闘パートがありますが比較的簡単なので難しくて詰む、ということはないはず。
今からやるなら1と2がセットになったPSP版か、ある程度のスペックが要求されるもののPC版がお勧め。
時間があれば2や3のストーリーも投下するかもしれません。
乙!
結局九歳女児とくっつくエンディングもあるのかよ
半端ねえな主人公
戦闘に歯応えあればね……
【ジェイク編】 CHAPTER 1
時は2012年12月24日。場所は東欧、イドニア共和国。
寂れた村の、薄汚い建物に、その男はいた。短く刈った坊主頭、頬に走る刃疵。動作は気だるげだが、油断なく構えている。
彼の名は【ジェイク・ミューラー】。金で雇われて命を懸ける、いわゆる傭兵である。
彼はこともなげに、首筋に“ある薬”を打ち込んだ。周辺を見渡すと、他の男たちが、同じように薬を打ち込んでいる。
「これ、効いたかい? 栄養剤らしいが…… 俺にはわかんねえ」
冗談めかして、誰に聞かせるでもなく呟くジェイク。彼自身には何の変化も見られなかった。
……しかし、彼以外の男たちは、皆、急速な変異を遂げてしまう。顔は醜く腫上がり、突如血に餓えたように他人を襲う。
傭兵の一人が、ジェイクに襲い掛かってきた。それをこともなげに捌き、殴り、蹴り、投げ、壁に叩きつけるジェイク。
「俺たちは金で雇われた身だ。意味わかるな? ……仲間でもなんでもねぇってことだ」
容赦なく、とどめの横蹴り。傭兵は力尽き、崩れ落ちる。その死体は、何かの化学変化か、みるみる消し炭へと変わった。
「あなた、薬を打ったのね?」
突如現れた謎の女性……金髪の、まだ若い女だ……が、ジェイクに話し掛けてきた。
「薬に興味があるのか? なら、下で配ってる姉ちゃんに聞きな」
ジェイクは答える。女性は、その返事の内容にではなく、ジェイクがまだ人間的な返事ができることに驚いていた。
「……やはり、あなたには抗体が……!」
女性が話を進めようとするが、その暇はなかった。薬によって怪物と化した傭兵たちが襲い掛かってきたのだ。
女性はジェイクに、ダストシュートを使って脱出するよう促す。状況が把握できないまま、ジェイクはとりあえずそれに従う。
下水へと抜けた。女性は、合衆国エージェント【シェリー・バーキン】と名乗ったが、ジェイクは特に興味を抱かなかった。
紛争地帯の貧しい家庭に生まれ、絶望に晒されて育った彼には、所属意識どころか、信念も希望もないのだ。
信じられるのは、自分の力と、金だけ。依頼さえあれば誰とでも組むし、誰とでも戦う。この女は依頼主、それだけで十分だ。
協力して寂れた村を抜け、脱出を目指す。
道中、B.S.A.A.の部隊と遭遇するが、発砲された。ジェイクは現在、反政府ゲリラに雇われた身で、その服装をしている。
B.S.A.A.とはもともと友好関係とは言えないし、ましていまや彼以外全員怪物化している。撃たれるのも無理はない。
ある程度進んで休めるところに着いたので、そこで小休止ついでに話を進めることにした。
「20万ドルだ。それとB.O.W.は別料金、1体につき1000ドル」
さっそく契約条件を切り出すジェイク。しかしシェリーは「雇いに来たんじゃない」とそれを否定した。
「欲しいのは、あなたの『血』。それが世界を救う鍵になる」
彼女は語る。ゲリラたちが変異した化け物は【ジュアヴォ】と呼ばれているバイオ兵器である。
新型ウィルス【C−ウィルス】によって生み出されるもので、近々C−ウィルスを用いたバイオテロが計画されているらしい。
テロを防ぐには、ワクチンが必要だ。ワクチン開発には、ウィルス抗体が必要だ。そしてそれは、ジェイクの血の中にある。
話を聞いたジェイクは、微笑を浮かべた。世界を救う英雄になる栄光も重圧も、彼には関係なかった。
「……5000万ドルだ。値引きは一切なし。それで俺の血を売ってやる」
協力して先へ進む二人。岩肌にへばりつくように作られた、今にも崩れそうな建造物を抜ける。
道中、道が大きく崩れ落ちている。ジェイクは手ごろな鉄の棒を見つけると、体操競技のようにしてたやすく飛び越えた。
「どうした、早く来いよ」「……そんなアクロバットはできないわ。別の道を探してみる」
いまいち呼吸が合わない二人だが、そんなこんなで共に進んでいくうちに、川のそばに出た。
向こうに見える鉄橋の上では、B.S.A.A.とゲリラとがやりあっているようだ。
「橋を攻めんのは無謀だぜ、切り札の戦車があったはずだ。B.S.A.A.の連中はもうすぐ棺オケだな」
「そんなことない、必ず勝つわ……。彼らには強い信念があるもの」
ジェイクは冷笑したが、シェリーは彼らを弁護した。とはいえ、どちらが正しいのか、見届けている時間はない。
B.S.A.A.のヘリに見つかり銃撃を食らったり、ゲリラのベースキャンプに入ってしまいひたすら逃げ回ったり……。
散々な目に遭いながらも、ようやく市街地へと近づいてきた。とりあえず、戦場の最前線からは離れられただろう。
しかし、一息つく暇もなく、新手のB.O.W.が登場。ツギハギの肉体を、さらに金属パーツで補強したような巨体の怪物だ。
【ウスタナク】、通称【捕縛者】である。右腕はアタッチメントになっており、状況で武器を付け替えて襲ってくる。
現在は捕縛用のクローを装備しており、ジェイクを掴んだら背中にある拘束機にくくりつけ、そのまま拉致するつもりのようだ。
「逃げるわよ!」シェリーが叫ぶ。 「くらいやがれ!」無視してジェイクはガスボンベを銃撃した。
しかし、ひるんだ様子もなく、巨体の怪物は再び歩みを進めてくる。
「……なるほど、逃げるが勝ちだな」 二人はひたすらに逃走した。
高山地帯の下水溝の出口は、住宅地の上部だった。民家の屋根に転がり落ちるジェイクとシェリー。
狭い窓を選んで飛び込んだことで、なんとか巨体の怪物の追跡を断ち切ることができた。
「何モンだ、あいつは?」「追っ手よ。あなたを捕まえるための」
ジェイクの問いに、シェリーが簡潔に答える。それ以上議論している暇はなかった。歩みを止めるのは危険だ。
ひたすらに進み、廃工場へと辿り着いた。が、見つかったようだ。懸垂下降で兵隊が降りてくる。
さらには、ウスタナクまで追いついてきた。進路のドアはロックされており、解除している余裕はない。迎え撃った。
激しい戦闘の末、ウスタナクにダメージを与えることに成功。しかし、老朽化していた廃工場の床が抜け、二人も落下してしまった。
廃工場の地下は静かで、少し落ち着いて話ができそうな状況だった。
「カネでドンパチやってる傭兵が死に方にゼイタクは言えねぇが、こんなワケのわからねぇ状況で殺られちゃ納得いくわけねぇ。
あのイカれた巨人はどちら様だ、きちんと説明してくれ」
ジェイクの要求に、シェリーは応じて答える。
「ジュアヴォと同じ、C−ウィルスで作ったバイオ兵器。バイオテロ組織“ネオアンブレラ”の追っ手よ。
研究のために、抗体を持つあなたが欲しいのよ。生け捕りが無理なら死体でも……」
話の大きさに唖然とするジェイク。シェリーは彼を励ますように、必ず守ると繰り返した。ジェイクは世界を救う存在なのだから。
「世界を救うのは俺じゃねぇ、『俺の血』だろ? カネと引き換えのな」
しかし、ジェイクはその言葉を冷たく返すのだった。
先へ進むと、B.S.A.A.の部隊と遭遇した。シェリーがI.D.を示すと、隊長らしき男が彼女を知っているようだった。
「シェリー? ラクーン・シティ事件の? 妹から聞いている。アルファチーム・リーダー、【クリス・レッドフィールド】だ」
隊長は二人を快く歓迎する。が、その傍らにいる若い隊員が、ジェイクの服装が反政府ゲリラのものだと気づき、反発する。
シェリーは事情があって保護したと説明するが、ジェイクは彼女の気苦労などどこ吹く風で、ケンカなら買う態度を崩さなかった。
だが、ケンカが始まるより先に、敵組織の攻撃のほうが早かった。ヘリコプターで、異常にデカイB.O.W.が運ばれてきた。
数階建ての建物よりもなお大きいその怪物は、現地の言語で「巨人」を意味する、【オグロマン】という名を持っている。
「安全なところへ下がっていろ!」
「いいえ、戦わせて! もう……守られる立場は卒業したの!」
クリスの心配をよそに、シェリーは協力することを提案。クリスもそれを快く受け入れた。
B.S.A.A.エコーチームが増援に駆けつけているらしいが、敵組織の高射砲が邪魔でヘリが近づくことができない。
B.O.W.の相手をしながら高射砲を破壊する、二面作戦が必要になる。
「クリス! あの大きいのは私たちに任せて!」「『私たち』って俺もかよ? メンドクセぇな…」
シェリーの提案に、ジェイクは軽く舌打ちする。が、結局は生き延びるには協力して戦うしかないのも事実だった。
1体を撃破するが、2体目が登場した。こちらは先ほどの個体と違い、背中の弱点が露出していない。
ある程度ダメージを与えた後、ビルの屋上から背中へと飛び移り、力任せに弱点を開く。ヘリからの爆撃で、怪物は絶命した。
クリスがB.S.A.A.の輸送ヘリを手配してくれた。それで国外へ脱出できる。……うまくいけばだが。
歩み去ろうとするジェイクに、クリスが声をかけた。「……どこかで会ったか?」
ジェイクは一瞬ためらってから、いつもの減らず口を叩いた。「B.S.A.A.のアホ面どもの見分けなんかつくか」
若い隊員が激高するが、クリスが止めた。
ヘリ機内。シェリーは本部と条件の交渉をしている。ジェイクの要求額は法外だが、金銭で話がつくなら早いと踏んだか、
合衆国は取引に応じるそうだ。「話が早えや」と無邪気に喜ぶジェイク。しかし突如顔を曇らせ、シェリーに質問する。
「ところで、さっきの男…」「クリス?」「ああそれ。あの男… …いや、なんでもない」
口ごもるジェイク。シェリーは詮索しようかどうか迷うが、その答えを決める前に、飛行機は振動に襲われた。
ウスタナクだ。やはりそうやすやすと脱出させてはくれないらしい。
なんとか攻撃を繰り返すが、振り落としきれず、ヘリは機関部がやられて墜落。二人はもう1機のヘリに飛び移った。
そこに、敵組織の戦闘ヘリが登場。ウスタナクはそれの脚部に掴まっている。
右腕のパーツは、ジェイク捕獲用の爪状から戦闘用のガトリングガンに変更されていた。
「…最悪の展開だぜ」
戦闘用ヘリ3機の編成で、ウスタナクはヘリからヘリへと飛び移りながら攻撃してくる。
機銃で狙うが、ヤツの耐久力は尋常ではない。ヘリを狙ったほうがよさそうだ。
ヘリを撃墜したが、同時に体当たりも食らってしまい、こちらのヘリも墜落を免れない状態に陥った。
しかもウスタナクはしつこくへばりついてくる。「いい加減落ちやがれ!」 ジェイクの銃撃で、ようやく敵は転落した。
だが、ジェイクとシェリーももう限界だ。転落する。だが、その一瞬前に、転がり落ちてきたパラシュートをキャッチできた。
ジェイクがすばやく装着し、シェリーは必死でしがみつく。パラシュートが、開いた。
しかし、ヘリのローターがパラシュートの布を半分引き裂いてしまう。二人は雪山の中へと落ちていった……。
【ジェイク編】 CHAPTER 2
ジェイクは意識を取り戻した。掌を見ると、赤い血がべっとりとついていた。
しかしジェイク自身に痛みはない。……ふと気づく。胸に圧し掛かるもう一人の重みに。
血は、シェリーのものだった。その背中には、ヘリの破片が深々と刺さっている。
「……どうすりゃいい……?」「……抜いて」
考えるジェイクに、シェリーは苦しそうに言った。正気を疑う目で、ジェイクはシェリーを見返す。
モノが刺さった傷は、抜いたら出血が激しくなる。これは常識だ。このサイズの傷では、間違いなく死ぬ。
それでも、シェリーには錯乱などの兆候は見られない。正気で言っているのだ。ジェイクはそれを信じて、破片を抜いた。
すると、シェリーの背中にざっくりと開いた傷口は、みるみるうちに消えた。衣服の破れ目以外、痕跡は見当たらない。
「……マジかよ。俺の血より、アンタを研究したほうが世界の役に立つんじゃねぇか?」
「……研究はされたわ。嫌というほど」
ジェイクの、驚きからこぼれた不謹慎な軽口に、シェリーは暗い顔をして答えた。
シェリーは、落とした端末を拾い上げて操作した。……そしてすぐに異常に気づいた。ジェイクのデータがない。
墜落のショックでチップが散乱してしまったらしい。幸い、落下した位置は発信機のおかげで把握できている。
吹雪の雪山だが、捜索に支障はない。偶然山小屋も発見した。早く捜索を終えて、あそこで休息をとろう。
雪山を捜索中、まるで彫刻の作りかけのような、人型のおぞましい“なにか”を発見した。
「ジュアヴォの成れの果て、“サナギ”みたいなものよ。そして最後は……怪物に生まれ変わる」
シェリーのその言葉に答えるように、サナギの背中が開き、おぞましいクリーチャーが飛び出してきた。
「……抗体とやらに心から感謝だぜ」 ジェイクは、珍しく皮肉抜きで呟いた。
メモリーを拾い集めて、山小屋に入った。外の吹雪は強くなる一方で、止むまでは行動の起こしようがなかった。
沈黙の重さにいたたまれなさそうなシェリーを察して、ジェイクは彼女の身体の秘密について、話題を振った。
彼女はまだ幼い頃の過酷な体験を語った。14年前……1998年にラクーン・シティで起こった、あの惨劇のことを。
彼女にとって、それは家族を失った思い出だが、しかし同時に、かけがえのない友人と出会った思い出でもあった。
「命懸けで守ってくれたレオンとクレアを見て思ったわ。どんなに悪い状況でも、決してあきらめてはいけないんだって」
……感傷的なムードは、突然の銃声で打ち破られた。マシンガンやスノーモービルで備えたジュアヴォの集団に包囲されている。
「……悪い状況だ。篭城戦だぜ」
爆弾、銃撃、スタンロッド。猛攻を受けるが、凄腕の傭兵であるジェイクは難なくそれらを撃破する。
が、敵はクリーチャーだけではなかった。爆発音のせいで、雪崩が発生したのだ。スノーモービルを奪って、急いで逃げ出す。
「雪崩にまで追われるなんてな! 神サマにも見捨てられたか!?」
「心配しないで! 私だけは絶対に見捨てないから!」
モービルで一気に突っ走り、最後はモービルでジャンプし、それを踏み台にもう一段ジャンプ。走って走って、洞窟へ入った。
運よく、雪崩は洞窟の入り口で止まった。氷解や岩石が詰まってくれて、かつ洞窟が崩れないでくれた。本当に幸運だった。
洞窟の出口を探して少し進むと、すぐに明らかに人工の扉が見えた。なにかの施設の一部らしい。これなら出られそうだ。
……しかし、ドアを開けた先には…… ウスタナク。まだ生きていたようだ。だが、何かを待っているようにじっと動かない。
周辺には、なにやら青い光を放つ虫のような生物。そこにジュアヴォが近づいて虫の光に触れたら、捕縛者は一気に動き出した。
ジュアヴォを掴み、握り潰し、放り投げる。……どうやら、虫状のお供クリーチャーを用いて敵を探索する機能もあるらしい。
虫の光に触れないようにしながら、そっと先に進んでいく二人。
ようやく抜け切った……と思いきや、凍結した床を踏んだとたん、音に反応したウスタナクに見つかってしまう。
「ちくしょうめ、走れ!」 結局は全力疾走だ。狭い隙間にスライディングで滑り込み、一時的に逃げ切ることに成功。
しかし、外に出るためにはカードキーが必要だ。さきほど哀れにも被害に遭ったジュアヴォの死体がカードキーを握っている。
虫の視界に入らないように、また凍結した床を踏んで音を立てないように、慎重に二手に分かれた二人。
ジェイクがリモコン爆弾でウスタナクの気を逸らしている隙に、シェリーがジュアヴォの死体からカードキーを回収、再合流。
ドアのカードキー認識音に反応し、突っ込んでくるウスタナク。二人はすばやくドアを閉める、が、巨人の馬鹿力は抑えられない。
次々と重厚なロックがかかったドアを開けては先に進む二人。次々とドアをぶち破っては追いかけてくるウスタナク。
このままではいずれ追いつかれる……そう思ったとき、二人はあるものは発見した。それは……岩石掘削用の重機。
早速乗り込み、起動する。さすがの不死身の巨人も、大型重機のパワーには勝てず、巨大ドリルに貫かれた。
ようやく洞窟を抜け出した二人。シェリーの味方との合流地点はもうすぐだ。敵の待ち伏せがあったが、慌てず応戦する二人。
だが背後から、まだ生きていたウスタナクが襲い掛かる。殴られてシェリーは吹っ飛び、ジェイクは叩き付けられた。
動けないジェイクに、謎の女が近づいてきた。短髪のアジア女性で、雪山だというのに露出が多い青のドレス姿だ。
「……よお、誰かと思えば、栄養剤配ってた姉ちゃんか」
「あなたがウェスカーJr?」
ジェイクの呼びかけを無視して、謎の女……【エイダ・ウォン】は勝手に話を進めた。
「アルバート・ウェスカー。世界の破滅を目論んだ、素敵な大馬鹿者。あなたのお父さんよ」
エイダは、謎解きのパズルピースを残すように、それだけを言い残した。そして合図を出して、そのまま引き上げていく。
それに答えるように、ウスタナクは大きな足を振り上げて、そして、ジェイクの上へと……。
【ジェイク編】 CHAPTER 3
……それから半年。ジェイクらは、謎の組織に監禁されていた。白い床、白い壁、白い扉。白一色の奇妙な施設であった。
2013年6月30日。今日も今日とて、スーツ姿で京劇の仮面をつけたジュアヴォたちが、ジェイクを移送すべく扉を開ける。
半年の間、何度も繰り返された光景。だが、今日はいつもとは違う日となった。
「……そろそろいいか。オマエらのことも大体分かったし」
ジェイクは流暢な中国語でそう呟き、手錠をつけられたまま戦える格闘技「カポエラ」の要領で、ジュアヴォに襲い掛かる。
彼の生い立ちから考えて、中国語やカポエラを正式に学んだことがあるとは思えない。
中国語に関しては、施設に閉じ込められている間に構成員たちが交わす会話を聞きかじっただけでマスターしてしまったのだろう。
カポエラについても、おそらく真似しただけか、あるいは存在も知らずに適当にやったらそれっぽくなっただけなのかもしれない。
いずれにせよ、彼の知能と身体能力が驚異的であることを示しているといえる。
呆気にとられるジュアヴォたちをよそに、倒した見張りから手錠の鍵と端末を奪ったジェイクは、ジュアヴォたちを挑発した。
そのまま全員を素手で殴り倒すと、電源装置の鍵を奪い取り、監禁施設の電源を落とす。そして、脱走を開始した。
別の場所で同じく監禁されていたシェリーも、停電に乗じて脱走を始めていた。
敵の館内放送でそれを知ったジェイクは、道中で発見したマシンガンつきの監視カメラの操作装置を使い、シェリーの援護をした。
シェリーが、監禁施設エリアを抜けるドアのロックを解除した。ジェイクもカメラでそのコードを盗み見て、ドアを開ける。
そして二人は合流する。シェリーを発見し、思わず顔に喜色を浮かべるジェイクだが、ふとあることに気づいて慌てて目を背けた。
ジェイクの反応を見て、自分が薄手の白衣1枚しか着ていないことを思い出し、シェリーも慌てて見られないように隠れた。
ラブコメばりの気まずい雰囲気だったが、ちょうどそこはロッカールームだったので、二人とも衣服を整えることにした。
偶然だろうか、半年前に奪われた装備もあった。有難く回収し、身につけることにする。
手持ち無沙汰に、雑談をした。今わかっていることは、ここは中国のどこかにある、ネオアンブレラの施設であることだけだ。
ジェイクが盗み聞いたところによれば、連中は、彼の体の抗体を用いてC−ウィルスを強化する研究をしているらしい。
事の重大さに驚きつつ、他に何か聞いたことはないか、と尋ねるシェリー。その言葉に、ジェイクは表情を曇らせながら答えた。
「……アルバート・ウェスカーって知ってるか?」
シェリーは誤魔化そうとするが、下手な演技は簡単に見破られた。 ジェイクは「……知ってたんだな」と不機嫌に呟く。
アルバート・ウェスカー。旧アンブレラの「ウェスカー計画」で造られた、人工の天才。
知的・身体的素質の両面において超人的であるだけでなく、さらにはあらゆるウィルスに対する抗体と適合力を持ち合わせている。
3年前、バイオテロにて世界を滅ぼす一歩手前まで行ったものの、凶悪ウィルス「ウロボロス」によって怪物と化して死亡したという。
「俺はてっきり、おふくろを捨てたただのチンピラだと思ってたぜ!」 ジェイクは叫んだ。
彼は怒っていた。いままで知らなかった自分の父親の秘密に。シェリーが、それを知っていながら隠していたことに。
欲しくて貰ったわけではない「呪われた血」に。望みもしないのに戦いに巻き込まれ、こうして拉致されたことに。
そして…… 父親に捨てられ、生きていくことに希望も信念もないまま傭兵になるしかなかった、自分自身の境遇に。
ジェイクのその言い分を聞いて、シェリーは複雑な心境に至った。二人の境遇は、あまりにも似ていた。
彼女の父親はアンブレラの幹部研究員で、あのラクーン・シティ事件を引き起こし、自らにウィルスを投与して怪物となった。
そして彼女はその父親に襲われて感染、「呪われた血」を持つ身となった。望まない生活を続けてきたことも、同じだ。
だが彼女は幸運にも、レオンとクレアに出会った。その経験が、彼女に強い希望と信念とを与えていた。
だから彼女は、政府からの長い研究にも耐えたし、その後はエージェントとなって自分の力で道を切り開くことを選んだ。
シェリーには、戦う力を持ちながら、自分で道を選んで切り開いていくことをしないジェイクが、身勝手に思えた。
だから、少し苛立ちをこめて、言った。「あなたと父親は関係ない。信念が持てないのは、自分の問題だわ」と。
衣服と装備を整え終わった二人は、脱出を再開する。例のごとく、研究所エリアを抜けると、まるで趣が異なる建物となった。
いかにも中国風なゴテゴテとした飾りに溢れた豪邸である。その規模に驚きつつも、二人は足を止めずに進み続ける。
警備隊のジュアヴォとときおり交戦しつつ進んでいくと、ロビーのような場所に出た。大きな扉は、おそらく玄関であろう。
そのドアを抜ければ外に出られるだろうが、この状態で外に出ても二人は孤立無援である。
「上層部の指示を仰がないと、外へ出ても行き場がないわ」
「その通りだな。どこかで連絡取り合うのが先か」
二人は脱出よりも、通信設備の探索を優先することにした。
ロビーにおいてあるデカくて福福しい銅像に、硬貨の投入口と、なにか注意書きがあるのが見えた。
どうやら、職員のIDメダルを投入する仕掛けらしい。道中倒したジュアヴォから奪ったものがあったので、入れてみる。
すると、仏像が稼動して、閉じていた道が開いた。 「……なるほどな、だいたいわかったぜ」
邸内を走り回ってメダルを集め、再びロビーに戻ってきた二人。仏像にメダルを入れると、通信室のドアが開いた。
そこはこの施設のデータ管理室もかねているらしく、半年間の実験データもそろっていた。運良く、通信端末も見つけた。
ジェイクおよびシェリーに対する様々な実験のデータを回収しつつ、上司に連絡を取るシェリー。
「今、中国にいるって。助かったわ。行きましょ、もう用はないわ」 シェリーが言い、ジェイクも同意した。
さきほどは後回しにした玄関を、今度こそ遠慮なく通ろうと、近づいた、そのとき。
轟音を立てて、戦車が突っ込んできた。戦車といい、豪邸を贅沢に破壊する行為といい、資金には困っていないようだ。
遠慮なく主砲をぶっぱなしてくる戦車。当然太刀打ちできないので、施設の奥へと逆戻りするしかない二人。
ひたすら奥まで逃げたところで、人工庭園に出た。ジュアヴォの待ち伏せに遭い、さらに戦車も追いついてきた。
なんとか逃げる方法はないかと、ジェイクは自慢のアクロバットで、普通は届かない離れたビルへと飛び移る。
そこには真っ赤なスポーツカーと、真っ赤なスーパーバイクがあった。ジェイクは迷わずバイクを選び、エンジンをふかす。
シェリーの元へと向かい、後ろに乗せると、ここでもまた天才的な運転技術を披露して、戦車を振り切って脱出した。
二人を乗せて、バイクは走る。目指すは、シェリーの上司との合流、そして国外脱出だ。
これで終わり?続くの?
PC用フリーゲームの「たゆみ。」をお願いします
test
これでオッケーなら書き込む
382 :
ゲーム好き名無しさん:2013/01/25(金) 11:38:54.95 ID:f+ntCcsx0
って、途中割り込みはルール違反か
すいません
前にフライハイトクラウディア書いた人の最後の投稿から
3ヵ月経ってるならいいんじゃない?
PSPの勇者30 secondを、wikiに無い様なので予約します。
再プレイして確認しながら書くつもりなので、投下は少し後になります。
ありがとう
Wikiのリクにあったから、初めてと思う
というわけで、書き込みます
軍事大国カイゼルシュルト、魔法国家セントミラ、機械文明が発達したルセムルクなど大小の国家が存在する空の世界、クラウディア。
主人公レイナスはカイゼルシュルト軍の少尉であり、王の命令を受けて親友でもありライバルでもある同期のロナード、上司のドモラ中尉と共にバーデルゼンへの侵攻を開始していた。
レイナスとロナードがまずは先兵として隊を率いて上陸し、司令塔制圧にかかっていた。それも時間の問題だと思われていた頃、後続部隊としてバーデルゼンの島付近に控えていたドモラ隊は、カイゼルシュルト王より突然の命令変更を言い渡される。
それはバーデルゼンの全ての兵士、及び全ての市民を抹殺せよという信じがたいものだった。
その頃レイナスはバーデルゼンの兵士に猛攻を仕掛け、ついに司令塔へ乗り込む。司令塔には避難した民間人もいる。
レイナスは部下に、たとえ戦争であっても無力な民間人を斬るために軍人になったわけではない、と民間人には手を出さないよう命令して司令室を目指す。
屋上の司令室には司令官のがルボアが待ち受けていた。どうにかガルボアを倒し、司令塔の制圧を完遂する。
しかし屋上へと出たレイナスが目にしたのは、司令塔へ避難していた民間人の累々たる死体だった。
誰がこんな事を、と憤るレイナスの耳に女性の悲鳴が突き刺さる。
駆けつけた先にいたのは、今まさに女性を斬り伏せるロナードの姿だった。
思わず詰め寄るレイナスに、ロナードは冷めた目を向ける。そこにロナード隊の兵が本船より受けた命令の変更をレイナスに伝える。
『バーデルゼンの全ての兵士、及び全ての市民を抹殺せよ』
激高するレイナスは、いくら本船からの命令であっても聞けないと叫ぶ。その時、ロナードの冷たい刃が振り下ろされる。
ロナードは本気でレイナスを斬ろうとしていた。
咄嗟に応戦するが、とても勝ち目はない。
周りの兵士達は謀反だ! 反逆者だ! とレイナスを追い立て、ロナードにとどめを刺すように言う。しかしロナードの手はすぐに動こうとはしなかった。
レイナスはその隙をついてどうにか塔の中に飛び込むと、ここからの脱出を試みる。
しかし塔の外に出たレイナスを、ドモラが待ち構えていた。
レイナスは思わずドモラに叫ぶ。
「ドモラ中尉! なぜあんな命令を!」
「陛下のご命令だ……。レイナス……、それ以上邪魔をすれば反逆罪だぞ」
反逆者となれば軍から追われる立場になるのは必至。
しかしレイナスは己の信念を貫くことを選ぶ。
「何もしていない民間人を殺すことはできません!」
若き部下の覚悟を見たドモラは自らも戦斧を抜くと、部下達に命じる。
「反逆者レイナスを捕まえろ!」
同時刻、カイゼルシュルトのバーデルゼン侵攻に偶然巻き込まれた商人ベルンハイムと同乗者のニアは、負傷した街の人々の救助にかかっていた。
そこに追手から命からがら逃げてきたレイナスがやって来る。足取りもおぼつかず、その場に倒れてしまうレイナスを、ニアは渋る船長を押し切って助けるのだった。
<レイナス回想>
士官学校時代、レイナスとロナードは親友と同時にライバルであり何かと張り合うことが多かった。
今日の試験課題は、遺跡から火石を持ち帰るというものでありチーム戦となる。士官学校の講師も務めるドモラは遺跡へ向かうルートで、炎食の渓谷を使うことは禁ずることを命じる。
そうして試験は始まった。
レイナスはチームを率いるリーダーであり、ロナードも同じ立場――。
前回の試験では負けたが、今度は勝つ。レイナスはロナードに俺達のチームの力を見せてやると告げて出発する。
<回想終了>
目覚めるとそこはエアシップ――エアベルンの中だった。船長のベルンハイムとニアに状況を説明され、改めてレイナスは、自分が反逆者という立場になったことを認識する。
「どうして……助けてくれたんだ? 俺は……罪のない人々を手に掛けた軍の兵士だ……」
「あなたには罪のない人々は殺せない……。当たってる?」
ニアが船長を押し切ってまでレイナスを助けたのは、直感的にそう感じたからだった。
優しさと強さを同時に持ち、己の信念を貫く――。
そこに部屋を出ていたベルンハイムが大慌てで戻ってくる。
魔獣(=モンスター)が船を襲っているというのだ。
争乱に巻き込まれたおかげで積荷を壊され、船にまで損害が及んだことを嘆くベルンハイムは、肉体労働で返せと言っていたが、どうやら早速役に立てそうだ。
盛大に改行をミスりました。すみません。
この投稿から改善しています。
(以下続き)
魔獣を追い払い、エアベルンは修理のために魔法大国セントミラヘ向かう。しかしカイゼルシュルトが他国へ
侵攻している影響で警戒態勢にあるセントミラから警備隊が出てくる。ベルンハイムの機転により入港を
果たしたレイナス達を、セントミラに雇われた傭兵のハントが出迎えた。
船から出てきたニアを鼻の下を伸ばして迎えるハントだったが、レイナスが出てきた瞬間に銃を向ける。
レイナスはまだカイゼルシュルト軍の軍服を着たままだったのだ。
「カ、カイゼルシュルト軍だ! 取り押さえろ!」
ハントは愛用のクリスタル銃を構え、警備隊と共にレイナスを捕える。レイナスとベルンハイムは気絶させられ
セントミラ城の地下牢獄へ、ニアはどこかへと連れて行かれるのだった。
ひんやりとした牢獄でレイナスが目を覚ますと、そこにはベルンハイムだけだった。鉄柵の向こう側では獄卒が
見張っている。そこに更にハントがやって来て、ニアがいないことを気にするが、獄卒は傭兵などには
教えられないと退ける。
そこで再びベルンハイムが機転を利かせる。船にある金の延べ棒を渡すから取引をしようと言うのだ。
獄卒は300本貰うことを引き換えに、ニアがどうなったか教える。
ニアはヴァイスという人物が直々に調べることになっていた。
「調べる?」
「陛下が何かをお探しらしい。今頃、裸にひんむかれて……」
と、そこでハントが突然牢の中に入ってくる。その手にはレイナスの剣と、ベルンハイムの小型爆弾があった。
獄卒は慌てるが、ハントは獄卒に銃を向けて雄叫びをあげる。
「……気が変わった。女の子を裸にひんむくだって!? ぜってぇ許さん!」
獄卒を叩きのめして牢から出たレイナスとベルンハイムはハントに礼を言うが、どうやらハントはフェミニストらしく、
可愛い女性のためと思えば、国のひとつぐらい潰してやるぜ。と笑う。
しかし具体的なニアの居場所は分からない。ひとまずヴァイスという人物を探すことにするが、
他の獄卒や兵士達に見つかってしまう。
「今度は脱走者扱いか……」
レイナスは溜息をつきつつ、剣を構えるのだった。
その時、牢獄の隅でその様子を伺う者がいた。細身の女性と部下らしき者だ。どうやらレイナスのことを
知っているようだが、接触せずにしばらく泳がせておくことにする
「私は弾薬庫の仕掛けを準備する。お前達は船に戻れ」
部下達が去った後、女性は笑みを口元に浮かべた。
「ふふ……。やるわね、レイナス」
厳戒態勢が敷かれているセントミラ城をこのまま突破していくのは困難とみたハントは、
倒した兵士の服と鎧を拝借して変装することを思いつく。
一方セントミラ城の王の間では、セントミラ王とヴァイスが、ニアに事情を聞いているところだった。
王はバーデルゼンが全滅したことをニアから聞かされ驚きを隠せず、ヴァイスは強硬なまでの
カイゼルシュルトの侵攻には何かあるはずと考えを巡らせる。
しばらく考えを巡らせていたヴァイスだったが、やがて王に向き直ると、
「エアゲートと何か関係があるのかも知れません。調査を急がせてはいただけないでしょうか?」
王もそれに同意したその時、三人のセントミラ兵が王の間に駆け込んでくる。牢獄から脱獄した者が
ヴァイスを探して城内に侵入したというのだ。
「……私を?」
訝しむヴァイス。その言葉を三人は聞き逃さなかった。
「あんたがヴァイスか。陛下、申し訳ありませんが……ヴァイス殿を人質にさせていただきます」
変装を解いたハントがヴァイスを手早く拘束し、レイナスとベルンハイムがニアを保護する。
ヴァイスを抱えたハントは最後にセントミラ王に一礼するとそのまま王の間を飛び出していった。
しかし王は、よりにもよってヴァイスを人質にとった脱走者達に哀れみと同情を隠せずにいた。そこへ別の兵士が
飛び込んでくる。
カイゼルシュルト軍が大型空中戦艦ヴァルハイトを従えて、セントミラ国境を越えたというのだ。
一方レイナス達は追手をどうにかかわしてエアベルンへ辿り着く。だが離陸した彼らの前に現れたのは、セントミラ国境を
越えてやって来たカイゼルシュルト軍だった。反逆者を見つけたカイゼルシュルトは、こちらにも攻撃を仕掛けてくる。
どうすべきか判断を迫られるレイナス。
「ここはセントミラに加勢しよう! このままセントミラが攻撃されるのを、黙って見ているわけにはいかない」
ここでもレイナスは自分の身より信念を貫くことを決めたのだ。
それを見て、ヴァイスが協力を申し出る。
「手伝いましょうか? あなた達がカイゼルシュルトを叩くのなら、今は味方です」
魔法も少々使えますのでと不敵に微笑むヴァイスに、ハントがはっと声をあげる。
「まさか、お前……雷光のヴァイスか?」
「ハント・ザ・マジックスナイパーに名前を覚えられているとは、身に余る光栄ですね」
ヴァイスは雷魔法の練達者として名を馳せるセントミラの若き宮廷魔術師であり、ハントは魔銃と呼ばれる特殊な
クリスタル銃を扱う百戦錬磨のスナイパーだった。
レイナスの剣技、ハントの魔銃、ヴァイスの雷魔法、ニアの施術(=治癒術)で次々と相手を蹴散らしていく。
一方、本作戦の指揮を執っていたドモラは、エアベルンにヴァルハイトを近付けるよう指示する。自らも戦斧を振るって
戦おうというのだ。そしてその後ろでは、ロナードが寡黙に佇んでいた。
やがてセントミラ本隊も出撃し、このまま優勢になるかと思われたがセントミラの武器庫が爆破され、戦況は
再び混乱する。さらにドモラのヴァルハイトがついにエアベルンに迫る。
レイナス達は巨大な戦斧を振るうドモラに苦戦するが、どうにか凌ぐ。だが次に現れた相手に、レイナスは
仲間を下がらせ一人で剣を構えた。
ロナードである。
「これは俺達の問題だ……。絶対に手を出すな……。
親愛なる我が友よ……。せめて俺の手で、眠らせてやる」
しかしロナードは強かった。レイナスは再びロナードの剣に追い詰められてしまう。
それなのに、とどめを刺せというドモラの怒号が飛んでも、ロナードはレイナスにとどめを刺そうとはしなかった。
今がチャンスとベルンハイムがエアベルンを撤退させる。ドモラも即座に追おうとするが、そこにセントミラ上空に
赤い閃光弾が放たれた。それはセントミラの勝利を示していた。
こうしてカイゼルシュルト軍はセントミラより撤退していった。
エアベルン船内ではレイナスがニアに施術を受けていた。どうにかカイゼルシュルト軍を追い払えたことに安堵する
面々だったが、ヴァイスの表情は険しい。彼はロナードの首筋に、ある痣を見つけたのだ。それは彼が調べている
『エアゲート』に関連していた。
ヴァイスはレイナス達に聞いてほしい話があると言って、もう一度王に会うよう頼む。
一方、ドモラはカイゼルシュルトに帰還し、カイゼルシュルト王に報告へ向かっていた。だが王はそれに対して
何を言うでもなくただ一言「神の塔へ行け」と虚ろな目で告げる。しかも今回はロナードではなく、最近カイゼル
シュルトに姿を現した謎の人物、ザマを連れて行けというのだ。
怪しげに笑うザマを薄気味悪く思いながらも、ドモラは神の塔へ向かう。
セントミラ城にて、レイナス、ニア、ハント、ベルンハイムの四人は再び王に謁見する。
そこで話されたのは、エアゲートという突如空に現れた穴のことだった。それは最近カイゼルシュルト領の上空に現れ、
そこから少しずつ未知の魔獣が現れているというのだ。
エアゲートは昔にも存在しており、その時はある装置によって封印された。今なぜそのエアゲートが現れたのかは
分からないが、その装置に何らかの障害が発生したものと考えられる。
よってカイゼルシュルトとバーデルゼンに、セントミラは協力を仰ぐが、その直後にバーデルゼンはカイゼルシュルトにより
全滅させられ、セントミラも襲撃を受けることとなった。
自分も参加した作戦にそんな裏が隠されていたとは知らず、ただ驚くしかないレイナス。カイゼルシュルトがエアゲートと
何か関係しているのは明白だった。
「我々は何が起きようとしているのか突き止めたいのです……。そのためには、みなさんの協力が不可欠です」
国がおかしくなった原因がそこにあるなら協力しない手はない。レイナスは快く引き受ける。
しかし肝心の装置がどこにあるかは分からない。まずはそこから調べる必要があるかと思われたが、
「神の……塔……」
そう呟いたのはニアだった。神の塔とはプテリュクスにある機械の塔で、前時代の遺物である。
なぜその場所に装置があることを知っているのか不審に思うヴァイスだったが、ニアはそれを語ろうとはしなかった。ただ、
自分は味方である。信じてほしいと言うだけで。
こうしてハントとヴァイスを新たに仲間に加え、レイナスはプテリュクスの神の塔へ向かう。
しかしその道中、エアベルンをエアゲートが襲う。あわや吸い込まれるかとなったその時、ニアが転送魔法を使うと言う。
だがそれはクラウディアには存在しないはずの魔法だった。ヴァイスの制止をはねのけ、ニアは魔法を発動させる。
レイナスは夢でかつての自分を見た。あの士官学校での試験、レイナスは禁止されていた炎食の渓谷を通っていた。
しかしあまりにも強すぎる魔獣達に苦戦を強いられ、レイナスを含め全員が疲労困憊していた。もう限界だという部下を、
俺達の絆があれば乗り越えられると進むレイナスに非難があがる。もうついていけないと、一人が逃げたのを始め、
次々に逃げ出しついにレイナスは一人炎食の渓谷へ取り残されてしまった。
ハントの声に目を覚ましたレイナスは、自分がプテリュクスの街近くにある森にいることに気付く。だがニアやヴァイス、
ベルンハイムの姿はない。さらには、周辺を調べたハントによるとドモラの戦艦を見つけたというのだ。
カイゼルシュルトも神の塔へ向かっていることを悟ったレイナスは、自分達もそこへ向かうことにする。
森を抜けた先のプテリュクスの街でヴァイスと再会し、神の塔へ着いたレイナスは中に入る。しかしそこにはいくつもの死体と
夥しい量の血だまりがあった。そしてその中にニアが立ち尽くしていた。
呆然と振り返るニア、疑問を募らせるヴァイス。しかしレイナスとハントはまったく気にせずニアとの再会を喜ぶ。
魔獣や制御不能となったセキュリティロボット、数々のドアロックを解除してついには最上階にある装置に辿り着く。
だがそこには既にドモラがいた。さらにザマが装置を完全に壊し、レイナス達の前に姿を現す。
「ザ、ザマ……!」
「クックックッ……。こんなところでお会いするとは……」
初対面のはずのザマをニアは知っていた。さらにカイゼルシュルトに関わっているのか問う。
するとザマは笑いながら自分がカイゼルシュルト王を操り、国全体を動かしていることを話す。憤るレイナスは、ザマを
倒せば王は元に戻るというニアの言葉に、彼に剣を向ける。しかしザマはドラゴンを召喚し、この場から消えてしまう。
このままドラゴンと戦うしかないのかと思われたが、タイミングよくベルンハイムがエアベルンで現れる。ドモラの協力の
もとレイナス達は神の塔から脱出する。その直前、ドモラはレイナスに告げる。
「あいつも……操られているぞ……」
ロナード――。レイナスの脳裏に親友の姿が浮かぶ。
無事に空へ脱出した一行だったが、ヴァイスがニアを問い詰める。エアゲートを封印していた装置のありかや、ザマを
知っていたこと、クラウディアには存在しないはずの魔法を使ったことなど、あまりにも疑問点が多すぎる。
いつ裏切るか分からないと問い詰めるヴァイスと、ニアを信じるハントは一触即発の状態になる。
そこにレイナスの、ニアが裏切るわけないだろ! という声が響く。
「ニアはもう……仲間だから……」
誰にだって知られたくないことがある。しかしそれは裏切りではなく、仲間に嫌われたくないだけとレイナスは言う。
ハントはもともとそんなものは気にしない。
それまで詰問していたヴァイスはそんな二人に、単純な人達だと言いながらも、自分もレイナス達の仲間に入りたくなったと
本音を口にする。レイナスはそんなヴァイスにも、もう仲間だと告げるのだった。
こうして絆も深まった一行は、ザマを倒すためにカイゼルシュルトへ向かう。
カイゼルシュルト軍の陽動をベルンハイムが引き受け、レイナス達は城壁から城内に侵入する。
侵入したそこには、ザマが待ち構えていた。
その隣には、親友ロナードの姿も――。
ザマはレイナスとロナードを殺し合わせようというのだ。
手を貸そうとする仲間を制して、レイナスは一人ロナードと対峙する。
「お前はずっと気付いてくれるのを待っていたんだな……」
レイナスとロナードの剣が交差する。ロナードの長刀から激しい剣撃が繰り返され、レイナスは受けるので精一杯だった。
しかし今度こそ親友を救いたいという思いが届いたのか、ロナードの剣に迷いが生じ始める。
やがて冷たい光を宿していたロナードの瞳に、正気の光が見えた。自らの意思でザマに施された術を解いたのだ。
しかしそれを見たザマは、使えない人形に用は無い、とロナードを吹っ飛ばしてレイナス達の前に自ら立ちはだかる。
ついにザマとの直接対決である。
一方吹き飛ばされたロナードは壁に叩き付けられ気を失っていた。その中でザマに術を施された時のことを思い出し、
ようやく覚醒する。
目の前で親友レイナスがザマと戦っている姿を見て状況を把握したロナードは、窮地のレイナスを助けるために
戦いの渦中に身を投じる。
ロナードの助けもあって、レイナス達は苦戦の末どうにかザマを倒すことができた。しかしザマは謎の言葉を残す。
「お前達は何も分かっていない。やがて変化が起きる……。全ての事象は……我々が下すのだ……」
ザマの亡骸を後にして、レイナス達は玉座へ急ぐ。そこにはザマの術が解けたものの気を失っている王が倒れていた。
ずっと赤い世界の夢を見ていたという王に、おそらくエアゲートの中の世界ではないかと推測するヴァイス。
レイナスは魔獣を葬って欲しいという王の願いを託される。
「カイゼルシュルトの名にかけて世界を頼んだぞ!」
その時カイゼルシュルト上空に以前に見た時よりさらに大きさを増したエアゲートが出現する。そこからは
見たこともない魔獣がどんどん溢れていた。
あまりの大きさに絶句する一行に、ついにニアが口を開く。
「みんなに話したいことがあるの……」
ニアによると、エアゲートはエルディアという別世界に繋がっているという。エアゲートの先は、元は魔獣研究所だった
アルペイトケイヴ。そこに、フューゼという魔獣を生み出す魔獣が現れ、エルディアの人々は生み出されたその魔獣と
何年も戦い続けているというのだ。フューゼには何度も戦いを挑んだがその度に敗北してきた。
その話を聞いたレイナスは仲間を振り返る。何も言わずとも全員解っていた。
ロナード、ハント、ヴァイス、そしてニア。全員で、クラウディアとエルディアのために、フューゼを倒すことを決意する。
エルディアは赤い大地がどこまでも続く荒れた世界だった。そこに天高くアルペイトケイヴがそびえ立っていた。レイナス、
ロナード、ニア、ハント、ヴァイスの五人はついにそこに降り立つ。
中は壁や床が奇妙に脈打ち、まるでひとつの生き物のようだった。手強い魔獣や入り組んだ通路を抜け、一行は
ついに最下層に辿り着く。
フューゼは三つの顔を持つ巨大な魔獣だった。想像を絶する相手に思わずたじろぐ仲間を鼓舞し、レイナスは
世界を守るために剣を抜く。
からくもフューゼを倒したレイナス達を、突然の揺れが襲う。あまりの激戦にアルペイトケイヴが崩れようとしているのだ。
急いでエアベルンに戻ろうとするが、フューゼは完全には倒れていなかった。しかし応戦していては逃げ遅れてしまう。
ヴァイスは咄嗟にニアと協力して転送魔法を発動させる。しかしその寸前で、ロナードはただ一人、フューゼに
止めを刺すために魔法陣から離れるのだった。レイナスの呼ぶ声虚しく、ロナードの姿は消えた。
エアベルンの甲板へ無事に脱出できたレイナス達を見て、ベルンハイムはすぐにこの場を離れようと言うが、
レイナスはアルペイトケイヴを見つめる。
「あいつが待ってる……」
レイナスはニアの制止を振りきって再びアルペイトケイヴに降り立つ。
「みんな、ありがとう……」
最下層ではロナードが満身創痍で倒れていた。そこにレイナスが駆け寄る。助からないことを知っていて
なぜ助けに来たと問うロナードに、レイナスは『あの時』のことを話し始める。
それは士官学校の試験で遺跡に火石を取りに行った時のことだ。禁止されていたルートを行ったことで、
レイナスの仲間は全員逃げ出した。
友情、信頼、絆。現実の前では何の意味も持たないことを、レイナスはとっくに解っていた。だが認めたくなくて、
知るのが怖くて、友人や仲間に見捨てられることに怯えて必死に強がっていたのだ。
そして――、そんな自分が嫌いだった。
あそこで死を覚悟していたあの時に、ロナードは来た。
汗と魔獣の返り血で全身ぐっしょりで、体中傷だらけになりながらロナードは事も無げにこう言った。
「レイナスじゃないか。こんな所で何やってるんだ」
と。
昔話から戻ったレイナスはロナードに言う。
「だから来たのさ……。同じことを言いにね」
「……馬鹿だな」
死を前にしているとは思えない笑い声が二人の間に響く。
その時、突如二人の前にフードをかぶった三人の人間が現れる。3種植合成種だとか、空の者だとか、
E.B.Sだとかいう単語を口にする者達にレイナスは警戒心を露わにするが、三人はまったく意に介さない。
さらにアルネウスの光やファルバナなど聞いたこともない単語が飛び交う。
やがてリーダーらしき男が何かを言うと、レイナスとロナードの足元に魔法陣が浮かぶ。それは転送魔法の
魔法陣だった。
一瞬の後に、レイナスとロナードはアルペイトケイヴから消える。
甲板ではレイナスとロナードをどうにか救えないのか、しかし何もできないことを悔やむニアとハント、ヴァイスの
それぞれの姿があった。
そこに空間が歪み、レイナスとロナードが現れる。
二人の無事と再会を喜ぶニア、ハント、ヴァイスにレイナスは笑顔を向ける。
「みんな……。ただいま……」
以上です
少々ツッコミどころがあるストーリーだったり、消化不良な点があったりしますが
10年近く前のモバイルゲームなので致し方ないとご容赦ください
シリーズ化していて、現在4まで出ています。3で1から続く話は終わって、
4はまったく別の独立したストーリーになっています
書き手さん方乙です。
フライハイト乙です
スマホも無かった時代の携帯アプリにしてはしっかりした話だね
>>401までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
| \
|Д`) ダレモイナイ・・トウカスルナラ イマノウチ
|⊂
|
イース2の続き投下します
長い間が開いて申し訳ないorz
ジラの家の地下室になだれ込んだ魔物を一掃し、突き破られた壁の向こう側を調べると、
そこは聖域トールの一部へと繋がっており、アドルは心の神官ファクトの石像を発見する。
イースの本最後の一冊、ファクトの章を返還したアドルは、ファクトからの導きを受ける
「魔の力は日々強まり、もはや我々が施した術も破られようとしている。
すべての災いの源はサルモン神殿にある。神殿に赴き、魔の元凶を封じるのだ。」
サルモンの神殿を目指し、アドルはランスの村を旅立つ
途中、ノルティア氷壁で氷獣ティアルマスの襲撃を受けるも、魔法の力で撃破。
しかし、溶岩地帯バーンドブレスにある小さな村まで着いたとき、思わぬ足止めを受けてしまう
なんでも、神殿へと続く跳ね橋が壊れてしまったため、直すまで誰も通す事ができないらしい
なにか隠し事をしているかのような村人達の態度が気になったアドルは
知恵の神官ジェンマの魔法、テレパシーを使い魔物に姿を変えると
先ほどアドルを追い返した橋番から意外な言葉をかけられる
「あんた達に言われたとおり、赤毛の剣士は追い返したよ。
しかし、彼はいずれまたここへ来るだろう。その時、俺はなんて言えばいいんだ」
魔法を解除し、人間の姿に戻ったアドルは橋番から事情を聞きだす
少し前に、魔物を引き連れた黒衣の魔導士が村に現れ、橋番の息子タルフをさらっていったらしい
息子の命が惜しければ、赤毛の剣士にこの橋を通させるな、という言葉を残して……
アドルはさらわれたタルフの行方を求めて、溶岩地帯を探索する
そこで、魔物達から隠れ住んでいた聖獣ルーと出会ったアドルは、
人間の子供が毒ガス地帯の向こう側へ連れて行かれるのを見たという情報を得る
ルーから渡されたロダの葉の力で毒ガス地帯を切り抜けると、岩壁の向こうからかすかな声がする
どうやらここに閉じ込められているのがタルフのようだが、岩壁は厚く、アドルの力ではどうにもならない
その時、タルフがアドルに向かって語りかける。
ここにはタルフの他に、キースという名前の魔物が閉じ込められているらしく、
そのキースがいうには、黒い真珠さえあればここから脱出する事ができるという
近くにある奇妙な祭壇から黒い真珠を入手し、岩壁の隙間からタルフに投げ渡す
危ないから岩壁から離れてろ、というキース。次の瞬間、岩壁は強大な力で砕かれていった。
アドルがタルフの元へ向かうと、すでにキースは反対側の壁を砕き走り去って行った。
タルフが言うには、キースは魔物なのに言葉も通じるし悪い奴じゃなかった、らしい。
タルフよりもずっと前から閉じ込められていたらしいが……
タルフを救出し、溶岩の村へと帰還すると橋番はアドルへの協力を約束してくれた。
橋を渡り、再びサルモンの神殿を目指すアドル。
バーンドブレスの守護者ゲラルディを倒し、溶岩地帯を抜けると
ついにサルモン神殿への玄関口、ラミアの村へと辿り着く
ラミアの村に入ると、神殿から鐘の音が聞こえてくる
この村では魔物たちが人間狩りを行っており、神殿にさらった人間を鐘つき堂で処刑しているらしい
村にはさらわれた人々の、遺体の無い墓が数多く建てられていた
サルモンの神殿へと向かうアドルだが、村の門番であるゴートという青年に呼び止められる
彼は、昨夜の夢の中で女神のお告げがあり、アドルが来る事を知っていたらしい。
何の手立ても無しにサルモンの神殿へと向かうのは危険だというゴート。
まずは、村に住むハダトという老人に会うことを勧められる
ハダトに会い、話を聞くアドル。
ハダトの息子サダも、さらわれた婚約者マリアを助けに神殿へ向かったっきり帰ってこないとの事。
もし生きていたら、神殿から連れ戻して欲しいという依頼を引き受けたアドルは、ハダトから「リラの貝殻」を渡される
これがあれば神殿内でもハダトと会話が出来るらしい
サルモンの神殿。かつて、双子の女神と六神官が治めていたイース王国の中枢も、
今は魔物達の本拠地となっていた。
テレパシーの魔法を使い魔物に変身したアドルは、自分がアドルを倒してきたと門番を騙し、潜入に成功する
今回はここまで
日付が変わるまでには続きが投下できると思います
おつです
イースは一時期ファルコムがキャンペーンで無料配布してた6とオリジンしか
やったことないが、なんかぽつぽつとその二作で出てきた単語も入ってるな
勇者30 secondを投下します。
今日はとりあえず最初のシナリオまでです。
○プロローグ
女神歴500年。
超速の勇者、ナルシストな魔王、超攻撃的な王女、超ド根性の騎士……
四人の戦士と、時を操り彼らを助ける気まぐれな女神が、死闘の末に魔王達から世界を救った。
それから100年。
再び運命の歯車は、世界を破滅へと導こうとしていた――
【はじめに】
主人公や時系列が異なる複数のシナリオを攻略し、最終シナリオでは各主人公が集結して決戦に挑む……という流れは前作を踏襲していますが、今作ではシステムが全て「勇者30」の物に統一されています。
その分システムとグラフィックが強化され、キャラクターやストーリーも濃くなっています。
ミニゲーム集という意味合いもあった前作に比べてRPG色がより強いです。
前作で好評を得た王道でアツイ演出や、豪華な作曲陣によるBGMは健在です。
【シナリオ一覧】
前作ではシナリオ(ゲームモード)の攻略順にある程度自由が与えられていましたが、今作は最初はOVERTUREしか選べず、クリアすることで順繰りに開放されます。
○勇者30 OVERTURE
前作での決戦から100年後、女神歴600年の物語。主人公のユーシャが、回り始めた運命の歯車に巻き込まれていく。
次のシナリオであるJUDGEMENTの事実上の前編。
○勇者30 JUDGEMENT
「OVERTURE」の事実上の後編。主人公は同じくユーシャ。王国を追われたユーシャが、「復讐」の為魔王との決戦に挑む。
○勇者30 REVOLUTION
ユーシャの時代から200年後、機械文明が発達した女神歴800年。勇者の血を引くおてんば少女・ユシアの冒険活劇。
○勇者30 RAGNAROK
女神歴999年。荒廃した世界を舞台に、破天荒な主人公・ユウジャと神々の戦いを描く。
○勇者30 DESTINY
「運命」との決着をつけるべく、天界に乗り込み最終決戦に臨む。
各シナリオのキャラクターが合流。主人公は再びユーシャが務める。
・主人公と主要人物
○ユーシャ
OVERTURE・JUDGEMENT・DESTINYの主人公。
ブレイブ王国・王宮直属遊撃隊の隊長。
前髪の金色のメッシュと、感情が昂ると現れる背中の片翼が特徴。クールで真面目な性格だが、困った人を見捨て置けない優しさも併せ持つ。
○ユシア
REVOLUTIONの主人公。
200年前に世界を救ったユーシャの子孫であり、彼女もそれを誇りとしている。
「勇者らしく」あることを夢見ているが、おてんばで世間知らずなのが玉に瑕。
○ユウジャ
RAGNAROKの主人公。
破天荒で粗暴な性格だが、友情に篤く正義感が強い。
世界を荒らす神々を倒しながら旅を続けており、「ゴッドハンター」の異名を持つ。
○時の女神さま
前作より引き続き登場。時を操り、ユーシャ達のパートナーとして旅を助ける。
おちゃめでちょっと過激な発言がチャームポイント。
相変わらず超が付く守銭奴である……
○ヤーシュ
遊撃隊の副隊長であり、ユーシャの良きライバル。
ユーシャ以上にクールな性格で、任務には非常に忠実。
また、育ての親である女王マリアを深く慕っている。
とある事件により、彼の運命も大きく変わっていく。
○おじさま
クリスタルに閉じ込められていた壮年の男性。
一切言葉を発しないが実力は確かで、勇者一族の危機を度々救う。
彼は一体何者なのか――?
・その他重要人物
○ガイ
OVERTURE・JUDGEMENTに登場。遊撃隊の隊員で、ユーシャの友人。
軽い性格で女好きだが、根は真面目。
○シエル王女
OVERTURE・JUDGEMENTに登場。ブレイブ王国の王女。母に似て心優しい性格だが、無鉄砲。ユーシャに淡い想いを寄せる。
○マリア女王
OVERTURE・JUDGEMENTに登場。ブレイブ王国の女王。心優しい性格であったが、最近様子がおかしいと噂されている。
○アテナ
REVOLUTIONに登場。帝国の皇女。非常に高飛車で、ユシアをライバル視して彼女の前に何度も立ちふさがる。
○クゥ
RAGNAROKに登場。歌族の1人。生まれつき目が見えない。とあるきっかけでユウジャの旅に同行することになる。
・前作キャラ
○ナイト
前作の主人公の1人。今作ではイジられキャラ。クラスチェンジを担当する。
○マオウ
前作の主人公の1人。もちろんミレニアも一緒。今作では称号の数に応じてご褒美を与える役割を担う。
○フランシスカ
前作では敵であった元無限武器魔王。今作では武器の合成を担当する。
【勇者30 OVERTURE】
《Q01 冒険の始まり》
ユーシャ・ヤーシュ・ガイの所属する「ブレイブ王国王宮直属遊撃隊」。
王国や各地からの要請を受けて任務をこなす、いわばエリート傭兵のような存在である。
3人は、100年前の決戦後から蔓延っている残党魔王の討伐の為サイショール城へと赴いていた。
そこに現れたのは残党魔王ザント。
彼はなんと、30秒で世界を破滅させる恐怖の「ハメツの呪文」を唱え始めたのだ!
「あの魔法は100年以上前の勇者により失われたはず……」
そう驚くヤーシュであったが、3人は30秒で以内でザントを倒すべく任務を開始する。
村の前に陣取っていたスライムを蹴散らすと、突如ヤーシュとガイの姿が消え、ユーシャの周りの時が止まった。
驚くユーシャの前に、一人の女性が現れた。
時の女神と名乗る女性は、ハメツの呪文発動の臭いを嗅ぎつけて、金儲k……彼に協力する為に現れたという。
「時を操って力を与える代わりに、あなたは金を払う。最高のギブアンドテイクね★」
実に怪しい女神だが、ユーシャは彼女と契約を結ぶ。
超速レベルアップの力を得た彼は、ヤーシュ・ガイと共に見事ザントを打ち倒した。
《Q02 最後の残党》
城へ報告に戻るが、王曰く残党魔王は東にもう一匹いるらしい。
ガイはゲンナリするが、任務である以上仕方ない。
女神の力を借りながら、3人は最後の残党魔王・ザンデストを倒して無事任務を終える。
帰りの道中で盗賊団を倒す事になったり色々あったが、無事に城にて報告を済ます3人。
そこに、ラミスと名乗る一人のブレイブ王国兵士が現れた。次の任務を伝えに来たという。
今回はブレイブ王国女王・マリアが直々に発令した任務で、ユーシャ単独で遂行せよとの事。また、任務の内容は極秘である為、道中にてラミスからユーシャに直接伝える事となっている。
そして、ガイとヤーシュには王宮に帰還せよとの命令が出た。
ずっと3人1組で活躍してきたのに、突然の極秘任務。
ユーシャとヤーシュは「少し不自然ではあるが、女王の命令だから間違いはないだろう」と納得する。
ガイは最近の女王の様子がおかしいと噂されていることもあり、「嫌な予感がする」といぶかしむ。
しかし、友としてユーシャを快く送り出したのだった。
《Q04 深き森》
ガイ・ヤーシュと別れ、目的の大陸に到着したユーシャとラミス。
そこで、ユーシャに任務の内容が伝えられた。
今回の任務は「エイトエレメンツ」の討伐。
彼らは魔王よりも恐ろしい8体の怪物で、数百年前からこの大地に潜み世界の破滅を目論んでいるのだと言う。
そして、ラミスはもうひとつユーシャに伝える。北の森に彼に会いたいと言う人が居るらしい。
森に向かうと、そこには王宮にいるはずのシエル王女がいた。
遊撃隊の一人から今回の極秘任務の事をコッソリ聞き、居ても立ってもいられなくなり駆けつけたと言う。
心配だから任務に同行させて欲しいと頼むが、ユーシャはこれを拒否。任務は極秘であり、ましてやシエルを危険な目にあわせてはならない。
ユーシャに諭され、彼女は王宮へと帰る事を渋々了承した。
任務に戻る二人。
北の森を進もうとすると、樹の形をした巨大な魔物が現れた。
彼はエイトエレメンツの一人・ウッドドラゴン。ユーシャ達に、30秒以内に大陸から離れないと、「ホロビのブレス」で大陸ごと滅ぼすと警告する。
エイトエレメンツを倒すのはユーシャの任務だ。森を抜け、奴を倒さねばならない。
松明の火を用いて道を切り開いて進んでいく。
入り口では、王宮に帰るはずが森に隠れていたシエル王女を助け出した。
シエル王女は帰ると偽ったことを反省しつつも、ユーシャ達に激励の言葉を掛けて今度こそ王宮へ帰っていった。
そして、ユーシャ達は無事ウッドドラゴンを討伐する。
しかし、ウッドドラゴンはタダでは倒れなかった。置き土産に、ユーシャの片翼に呪いを掛けたのだ。苦しむユーシャだが、呪いは弱くまだ何ともないようだ。
こんなところで任務を棄てるわけにはいかない。ユーシャとラミスは森を抜け大陸の奥へと向かった。
その後も、成り行きでついてきた魔法使いルルフィの力も借り、破竹の勢いでエイトエレメンツを合計4体討ち倒す。
しかしその一方、エイトエレメンツが最後っ屁に放つ呪いが蓄積し、ユーシャの体はどんどん蝕まれていた……痛む身体を押して彼は任務を続ける。
《Q08 キャッスルナイツ》
次なるエイトエレメンツを探し、ユーシャ達は次の大陸に渡った。
港からは北と西に分岐しており、まずは西へ向かうユーシャ達。そこで、偶然ガイと再会した。
彼は、この先の城から依頼されたモンスター討伐の先行隊として派遣されていると言う。
エイトエレメンツが絡んでいないとも限らない。ユーシャ達も協力することにした。
城へと赴いた一行。しかし、そこはすでにモンスターに包囲されていた。
ガイによると、本隊が到着するまであと「30秒」。それまでどうにかして城を護らねばならない。
城にいたナイト(前作のアイツ)の助けも借り、無事に城を護り切ることができた。どうやらエイトエレメンツは関わっていなかったようだ。
ユーシャ達はガイと別れる。再びエイトエレメンツを求めて、今度は大陸の北に向かうことにした。
「最近女王の様子が特におかしい」、「ラミスはいくら調べても素性が分からない怪しい奴だ。あまり信用しないほうがいい」
別れる前のガイの言葉が気になったが、ユーシャはそれを心の隅に置いて任務を再開した。
《Q09 迫りくる恐怖》
ユーシャ達は北の山脈で、落とし穴作戦を用いてエイトエレメンツ・ダイノドラゴンを討伐した。
一行は更に北へと向かう。途中の関所で、シエルとヤーシュに再会する。
シエルは、ユーシャに会いたくてまたしても王宮から抜け出したようだ。
偶然ながら、幼馴染3人が久しぶりに一同に会した。幼少の思い出話が始まる……
幼い頃、ブレイブ王国の砂浜で記憶を無くして倒れていたユーシャ。
そんな彼を引き取って育てたのは、他でも無いマリアとシエルであった。
そしてヤーシュ。彼もまた、早くに両親を亡くしマリアの元で育てられていた。
マリアとシエルに取って、ユーシャとヤーシュは家族同然の存在であるのだ。
そして、自分の母親代わりを務めてくれたマリアに恩を返すべく、遊撃隊を目指すヤーシュ。
そんな彼に影響されて、ユーシャも彼女の役に立ちたい一心で遊撃隊を目指したのだった。
ユーシャはヤーシュと修行を重ねるうちに並々ならぬ才能を開花させ、いつしかヤーシュを追い抜くほどになっていた――
2人と別れたユーシャ達は、任務を再開した。女王の恩に報いる為にも、この任務を無事に終えなければならない。
《Q10 剣士のプライド》
北の山地にて、老剣士ローケンの力を借り、亀のエイトエレメンツ・ロックドラゴンを打ち倒す。
これで残るエイトエレメンツはあと2体。しかしユーシャの体は、女神に心配される程呪いに支配されていた。
ついに、ユーシャは神殿の前で行き倒れてしまう。
突然のことに狼狽えるナイト。
そこに、再びヤーシュとシエルが通りかかる。
「時の神殿で歌を聴いたら、今度こそ城へ帰りますよ!」
またシエルのわがままがヤーシュを困らせているようだ。
倒れているユーシャを見て、驚き心配する2人。酷い高熱だが、ヤーシュによるとただの病気ではないそうだ。(ユーシャと女神以外呪いのことは知らない)
どうするべきかと悩むところに、側の神殿から美しい歌声が聞こえた。
すると、立ちどころにユーシャの熱は引き、彼は何事も無かったかのように起き上がった。
彼を救ったのは、この「時の神殿」に滞在していた歌族のルゥ。
歌族とは、「時の歌」を完成させることを使命として旅を続ける種族だ。
彼女にお礼をして神殿を後にする一行。
シエルとヤーシュに任務について強く心配されるが、ユーシャは寝不足と誤魔化して乗り切った。
いつ再び倒れるか分からない身体だが、ここで諦めては今までの苦労が無になる。そして、自分を極秘任務に選んでくれた女王に報いる事もできない。
何よりも、これさえ終われば晴れて王宮に帰れるのだ。
呪いで蝕まれた体を押し、ユーシャは最後の戦いへ向かった。
《Q11 デュアルタワー》
ユーシャ達は更に北へと向かう。そこに2匹の竜が現れる。フィジックドラゴンと、マジックドラゴン。
彼らが最後のエイトエレメンツだ。
呪いで蝕まれた体で2体を相手にしなければならない。この上ない劣勢だが、逆にユーシャは、同時に始末できて好都合と考えた。
最後の力を振り絞り、デュアルタワーに鎮座するドラゴン2匹を討伐した。
「キサマはあの血筋の者、なのになぜ封印を解く……?
キサマが何者かは知らんが、我らの代わりに役目を果たしてもらうぞ……!」
そう言うと、最後の呪いをユーシャに与え、力尽きた。
直後、大海が割れ、地底との扉が開いた!
四天大王と呼ばれた魔王を始め、封じられていた沢山の魔王が飛び出していく!
そして、そこにラミスが姿を現す。
彼は正体を現した。死神魔王ラミデスと名乗る彼は、一兵士ラミスに化けてユーシャを導き、魔王の封印を解こうとしていたのだ!
「貴方は女王にも裏切られ、運命にも裏切られたのです!もちろんですが……裏切られるほうが悪いのですよ♪」
そう言うと、どこかへ去っていった。
女神は、今更エイトエレメンツの正体を思い出した。彼らは、何百年もの前の勇者が魔王達を封印する為に用意した獣だったのだ。
「エイトエレメンツを倒したら、魔王が復活しちゃう!」そう警告するが、時既に遅し……
《Q12 漆黒の翼》
呪いに堪え切れなくなったユーシャはついに暴走を起こしてしまう。背中の白い翼は既に漆黒に染まっていた。
何と彼は、自身でハメツの呪文を唱え始めてしまった。自分の手で世界は滅びてしまう!
ユーシャは珍しく、女神に助けを求める。
しかし、こうなってしまった以上女神にもどうしようもない。
彼女は、わざとモンスターにやられる事を提案するが、暴走したユーシャが強過ぎてその作戦は失敗。
女神は北の洞窟に強い力を感じた。洞窟の中には、クリスタルに閉じ込められた壮年の男性が。
ユーシャは最後の希望を彼に求める。彼はクリスタルから姿を現し、ユーシャの呪われた翼を一刀両断した。
ハメツの呪文の詠唱は止まったものの、結局ユーシャは力の暴走により爆発を起こしてしまう。
意識を失うユーシャ。
彼は、様々な時代の時の記憶、その背後から糸を引いている「意思」の存在、そしてマリアから伸びる邪悪な影を見た……
「そうか、そういうことか……
全てが騙され、裏切られている
俺は、、、許さない。
――こんな運命を
……復讐を
こんな運命への
復讐を!!」
勇者30 JUDGEMENTへ続く
連投規制に引っかかってしまいました。
とりあえず今回はここまでです。
ストーリーは濃くなったとはいえ、ストーリーは相変わらずクエスト式なので主要人物・ボス以外はだいぶ省いています。
420 :
ゲーム好き名無しさん:2013/01/27(日) 14:55:14.72 ID:djuDO7SV0
PCフリーゲーム「青鬼」をお願いします
バージョンや人物やEDが様々なので大変だと思いますが宜しくお願いします
イース2の続きです
>>408 他のイースシリーズとリンクするような部分はできるだけ意識して書いてます
そのおかげでやや冗長になってしまってますが……
神殿内を進むと、魔物の幹部ザバと部下達が会議を行っていた
会議の内容を盗み聞きしたアドルは、捕らえられていた人間たちが脱走し、地下水路へと逃げ込んだ事を知る
救出のため地下水路へと向かうアドルの前に、黒衣の魔導士が現れる
「……稚拙な。それで魔物に化けたつもりか?」
アドルが人間である事をあっさりと見破ったその魔導士は、名をダレスと名乗った。
今引き返すならば見逃してやろう、というダレスの忠告を無視し、アドルは先へ進もうとするが
ダレスはアドルの命を奪おうとはせず、人間の姿に戻れなくなる呪いをかけ去っていった。
地下水路を進み、脱走者達が隠れている部屋を発見したアドルだったが、
魔物の姿である上に言葉も通じず、怯えた脱走者達は扉を厳重に抑えてしまった。
ハダトの知恵を借りようとリラの貝殻を使うも、アドルの言葉はハダトにも通じない。
ラミアの村の考古学者レグ爺ならば魔物の言葉がわかるかもしれない、と教えられたアドルは、
一旦ラミアの村に戻り、レグ爺に会いに行く事に。
アドルが人間である事を見抜いたレグ爺。
レグ爺の家の地下には古井戸があり、その水を聖なる杯で汲んで飲む事で呪いは解けるらしい。
光の神官ダビーの魔法、ライトにより神殿内に隠されていた聖なる杯を発見。無事に人間の姿に戻る事が出来た
改めて脱走者達に会いに行くアドル。彼らは、アドルがバーンドブレスで助けた魔物、キースの手引きにより逃れられたと言う
そしてそこには、ランスの村のリリアの姿もあった。いまやイースの国中で人間狩りが行われており、彼女も被害にあったようだ
再会を喜ぶアドルとリリアの前に、ダレスが再び現れる。アドルをずっと尾行していたのだ。
「ここにいたか人間ども……。生贄になるのがそこまで嫌ならば、ここで石になるがいい」
ダレスはアドルを嘲笑うかのように、アドルを残しその場にいた人間全員を石化させ去っていった。
目の前で他の人間を石に変えられた悔しさを噛み締めるアドルだが、ここで立ち止まるわけにはいかない。
神殿本館への道を遮る大蜘蛛の魔物、ドルーガーを倒し、サルモン神殿を奥へと進むと剣士の石像を発見する
脱走者達と同じく石化された人間。ハダトに連絡を取ると、それはハダトの息子サダに間違いないという
さらに進み続けるアドルは、神殿の一角に潜んでいたとある魔物と出会う
「あんたがアドルか。俺の名はキース。バーンドブレスでは礼も言わずに悪かったな」
魔物でありながら人間を助け、他の魔物からも追われていたキース。彼はアドルに重要な事を告げる。
「先ほど、生贄の人間が鐘突き堂に連れて行かれた。処刑するためだ。
鐘の音が5回鳴った時、マリアという娘の命が消える。頼む、マリアを助けてやってくれ」
鐘突き堂の入り口では、魔物の幹部であるザバが待ち構えていた。
強敵ザバを倒し、鐘突き堂の大広間に入ると、そこには祭壇に繋がれたマリアの姿が。
「きちゃだめ!あなたまで死んじゃうわ!」
祭壇には結界のせいで近づく事ができない。鐘の音を阻止するため、アドルは鐘突き堂を駆け上がった。
鐘の音が1回、2回と静かに鳴り響く。4回目の鐘が鳴り響く時、アドルはようやく鐘のある最上階へ到達する。
そこには、ダレスがいた。ダレスはアドルに語りかける。
かつて女神と共にこのイースを治めていた六神官。その子孫を探し、血を絶やすために生贄の儀式を行い、
人間たちを処刑し続けてきたのだという。
ダレスの手によって、5回目の鐘の音が無常に鳴り響く。急ぎ、祭壇まで引き返すアドルだったが、
祭壇の上のマリアは既に横たわったまま動かなくなっていた
今日はここまでです
勇者30 secondの続きを投下します。
初書きですが、なかなか短く纏めるのは難しいですね……
重要な場面はどうしても長くなってしまいます。
【勇者30 JUDGEMENT】
《Q13 脱獄30》
爆発によって気を失ったユーシャ。気が付くとそこはブレイブ王国の牢獄。
彼は魔王の封印を解き放った大罪人であるとして投獄されてしまったのだ。
身包み剥がされ、このままでは何も出来ない。
時の女神とは独房に置いてある女神像からなんとか連絡が取れるが、本人は来られないようだ。
大人しくして様子を見ていた所に、シエルが兵士に変装してこっそり面会に訪れた。
彼女によると、マリアは以前にも増しておかしくなってしまったと言う。
マリアの理不尽な命令に逆らったガイも別の牢獄に投獄してしまった。
遊撃隊は解散され、側近に選ばれたヤーシュは以前にも増して彼女にべったり。ただの独裁者のイエスマンと化してしまった。
お忍びで来ているシエルには時間が無い。
今の王国の現状を伝えると、「ユーシャを信じている。」そう言い残して城へ帰っていった。
そして、入れ違いにマリアが現れた。
「育ててやった恩をこのようなとんでもない仇で返すとは何事ですか」
あの時見た、マリアから伸びる邪悪な影を思い出すユーシャ。今のマリアは偽者だ。そう確信した彼は、彼女に問う。
「1つだけお尋ねしたい事があります……」
「――お前は何者だ」
正体を見抜きかけているユーシャだが、マリアは一切動じない。
軽くあしらって高らかに笑うと、マリアは城へと帰って行った。
そして、ユーシャに驚愕の事実が伝えられた。
大罪人ユーシャの公開処刑を、30秒後に執り行うと言うのだ。
こうしてはいられない。ユーシャは向かいの牢に居たコールと、時の女神の協力を得て見事牢獄から脱出。
ひとまず絶体絶命の危機を脱したユーシャであった。
《Q14 処刑をとめろ》
大罪人ユーシャの脱獄。
王宮のマリアの元に、すぐにその報が伝えられる。
これでひとまず一件落着かと思われた。
しかし、更なる危機が訪れる。暴君マリアの矛先は娘であるシエルに向いたのだ。
なんと、牢獄にてユーシャと密会していたことは彼女にばれていた。
大罪人に加担した罪は重いとして、シエルを30秒後に処刑すると宣言する。
流石にこれにはヤーシュも困惑。
しかしマリアは、必ず王宮に攻めに来るであろうユーシャを討てと命令する。
ヤーシュにとって、マリアの命令は絶対だ。すぐに迷いを振り切った彼は、喜んでこれを引き受けてしまう。
ユーシャには、時の女神を通してその事実が伝えられた。
ユーシャは一緒に脱獄したコールと共に、奪われた装備を取り返しつつ王宮へと攻め込む。
城と女王を守るのは女王から命を受けたヤーシュ。
友と戦う訳にはいかない。
ユーシャは今の女王が偽者であること、極秘任務と称して自分を騙したのは彼女であることをヤーシュに訴えるが、完全に女王の言いなりである彼には全く通じなかった。
かつての戦友同士の直接対決。勝ったのはユーシャであった。
「女王様……お逃げ下さい……」
そう言い残してヤーシュは吹き飛ばされてしまう。
ヤーシュが消え、一人残された女王マリア。
「ケヒッ、もう女王に化けてる必要もないか」
そう言うと、彼女は正体を現した。
処刑魔王パニッシャー。彼はずっと女王に化け、魔王軍団復活の為暗躍していたのだった。
元々正体を見抜いていたユーシャ。驚くことなく、冷徹な表情で彼に問う。
「1つだけ教えろ。本物の女王はどこだ」
パニッシャーは勝ち誇った様子で答える。
「そんなに会いたいならすぐに会わせてやるよ。俺様の腹の中でなあ!」
何も答えないユーシャ。
その直後、ユーシャから発せられたオーラが辺りを包み込んだ。
静かなる憤怒と凄まじい気迫を纏いながら、無言でパニッシャーにゆっくりと近づいていく。
「く、来るな!貴様は何者だ!」
「…………お前が一匹目だ」
おののく彼を、ユーシャは一刀両断。しかし致命傷を与えるには至らなかった。
「まだ生きていたか。トドメだ」
剣に構えるユーシャを制止し、パニッシャーは取引を持ち掛ける。
本物の女王の場所を教える代わりに、自分を見逃してくれというのだ。
しかしその直後、パニッシャーの足元からワームホールが現れ、パニッシャーは彼方へと吸い込まれてしまう。
「雑魚のくせに口が軽いですねえ」
ラミス……いや死神魔王ラミデスが姿を現した。
本物の女王は何処だ、と問うユーシャ。
「人間の生死などどうでも良い。最も、生きていても死んでいても彼女は無限の苦しみが待っていますがね」
ラミデスは高らかと笑う。
「そして、地獄の苦しみが待っているのは、何も女王だけではありませんよ」
そう言うと、ラミデスはマリアの死体を目の前に召喚する。
思わぬ光景に絶望を隠せないユーシャ。
「安心して下さい。これは魔力で作ったダミーです。しかし、これをアナタの友人が見たらどう思うでしょうねえー」
そう言ってユーシャを嘲け笑うと、ラミデスは消えていった。
(これが……狙いか……)
ただ唇を噛み締めるしかないユーシャ。
そこに、傷だらけのヤーシュが戻ってきた。
地面に転がるマリアの死体を見つけるや否や、ヤーシュは絶望に叫ぶ。
最愛の母でもあるマリアの死に、彼は言葉では現せない憎悪と絶望に囚われてしまった。
側には、剣を握り立ち尽くすユーシャ。当然、彼の怒りは彼へと向く。
「ユーシャ……おまえがやったのか?!答えろ!」
今にも斬りかかりそうな勢いであったが、先程の傷が痛み何も出来なかった。
この状況ではどうしようもない。魔王の策略と弁明しようが無駄だ。
そもそも、この件がなくともユーシャは世間一般では大罪人だ。
女神は、一先ず王国から出て東に向かうことをユーシャに提案する。
ヤーシュに背を向け歩き出すユーシャ。
「そうか……お前がやったんだな……ユーシャ……許さんぞ……」
ユーシャは振り返ることもできず、黙って城から去るしかなかった……
今日はここまでです。
乙ですー
乙です。
私も「ここは長くなってでもしっかり書きたい!」と思ったら
どんどん長くしてしまいます。
乙!
俺もそうだな
書き手さん乙
俺は逆だなぁ
細かいところが知りたきゃプレイすりゃいいじゃん、と思うし
元々下手で冗長になりがちだから、推敲で出来るだけ削るようにしてる
乙乙
まぁ元々細かいところを省いて王道展開詰め込んだ作品だし
削れる所が少なくなっちゃっても仕方ないよな
作品と書き手で長さなんてまちまちなんだし、好きなだけ書けばいいと思うよ
批判だらけになるのって、
「台本かよ。」ってぐらい各キャラの台詞全文書いてる。なんて時ぐらいだよな。
勇者30 secondの続きです。
ブレイブ王国を出ようと東に向かうユーシャ。国境近くに差し掛かった所で、聞き覚えのある声で呼び止められる。
ガイとシエルであった。どうやらガイも、何とか脱獄を果たしたようだ。
ガイによると、ヤーシュはあの後王国を出てどこかへ去ってしまったと言う。
今の彼は何をしでかすか分からない。ガイは、魔王討伐に向かうユーシャに代わってヤーシュを追うとの事だ。
シエルは亡くなった(実際は生死不明)マリアの跡を継ぎ、そしてユーシャの身の潔白を証明する為に精一杯努力するという。
ユーシャを励まし送り出す二人。彼らに後背を任せ、ユーシャは王国を後にした。
ルルフィ達OVERTUREの仲間もここで合流。
かくして、人からも魔族からも追われる事になったユーシャの「復讐」の旅は始まった。
当面の目的は自分を陥れたラミデスの討伐と、解き放たれてしまった魔王の掃討だ。
《Q16 勇者城、起動!》
ブレイブ王国東の荒地にて。
周辺の村人の迫害を受けながらも、ハープが得意な少女・リィナの力を借りて門番魔王ケルベロスを打ち倒した。
更に北東に進むと、辺り一帯に地鳴りが響く。
なんと巨大なジェリーが、妙ちきりんな城を壊そうと、体当たりを繰り返し仕掛けている。
この城は、伝説に謳われた「勇者城」。選ばれし者の力があれば動かして操縦できるというのだ。
その時、北に巨大な魔王デガーシュが現れ、ハメツの呪文を唱えはじめた。何と彼は500年の時を超えて復活したという。
今すぐ止めねばならないが、巨大故に生身では歯が立たない。
勇者城を動かしてぶつければ奴に対抗できるというが、今のままでは起動できない。
城を管理していたダイクンが、生活苦の為に足のパーツ「聖剣シロノアシ」を売ってしまったというのだ。
元無限武器魔王・フランシスカの妨害を受けながらもパーツを無事に買い戻し、ユーシャ達は勇者城を起動させる。
奇っ怪な見た目ながらも、勇者城は非常に強い。その勢いのままデガーシュを正面から蹴散らしてしまった。
適当な理由で城に居候を始めたマオウとフランシスカも加え、更にユーシャ一行は賑やかになる。
新たな拠点と仲間を得たユーシャは、更に北へと進むのだった。
《Q21 雪崩の大地》
四天大王の内二人・憤怒のゾゾラースと暴虐のタイランツ、
前作にも登場して復活を果たした黒騎士ザインとブルウッドを次々と打ち倒したユーシャ一行。
旅の中で、様々な事実が明らかになっていく。
この世の根幹を司る時と生命の流れ・タイムストリームの存在、
魔王を束ねる者の名は「超大魔王メツヴォロス」であること……
ユーシャに流れる血は特別であること……
そしてシエルの必死の努力が実ったのか、ユーシャに対する迫害の眼差しは次第に弱まっていった。
ユーシャ一行は、雪の降り積もる大陸へと到着した。
東に伸びる大陸を進む一行。そこに、突如大雪崩が発生。ユーシャ達は離れ離れになってしまう。
偶然出会ったガイと喋る犬オルトロスと協力し、仲間を助けつつ魔王ブリーザを倒した。(口調はDBのアイツのオマージュです)
ガイと別れ、ユーシャ一行は更に大陸の奥へと進む。
一方その頃――
ヤーシュも、この雪の大陸を彷徨っていた。
マリアから賜った最後の任務・ユーシャの討伐を果たすため、そして母の仇を討つため……
そこに、死神魔王ラミデスが彼の前に姿を現す。
ラミデスはヤーシュに、ある話を持ち掛ける。
今のままでは、人外の血を持つユーシャには勝てない。しかし、北の凍てつく城にある魔剣を手に入れれば力が手に入り、そして願いが叶うというのだ。
誰の目から見ても明らかな明らかな甘言であるが、復讐に囚われているヤーシュはラミデスの話に乗り、城へと向かってしまうのだった。
ブレイブ王国を出た時から、彼に何故か付いてくるコウモリに、ヤーシュは自分の気持ちをぶつける。
「モンスターのくせに、俺に同情しているのか……お前には俺の心の闇などわかるまい……お前には関係ないことだ……俺は……俺は……!」
そして、大陸を北に進むユーシャ一行の前にも、ラミデスは姿を現した。
挑発的なラミデスの口調に動じず、ユーシャは質問をぶつける。
「この前の質問に答えろ。女王マリア様をどこへやった?」
「殺してはいませんよ。ただし、生きていることが辛くなる程の呪いをかけましたがねえ」
そう答えると、ラミデスは高らかに笑った。
そして、ラミデスは話を変える。
「北の凍てつく城には貴方の大切な友人のヤーシュが囚われています。
貴方が来ないと、ヤーシュを処刑してしまうでしょう。
と言うわけですので、早急に凍てつく城に足をお運び下さい。」
彼はこうユーシャに告げると、北へと去っていく。
これは挑発か、何かの罠か。はたまた何かの時間稼ぎか。
しかしヤーシュの危機だ。用心しながらも、ユーシャは凍てつく城へ向かうことにした。
《Q22 凍てつく城》
城に到着したユーシャ一行を、ラミデスが出迎える。
「貴方とヤーシュの再会を感動的なものとするために、私はハメツの呪文を唱えると致しましょう!」
こう言って呪文を唱えると、またしても去っていった。
30秒以内にヤーシュを救わなければ。
ユーシャ達は、滑る床を乗り越えて城を登っていく。
城の中層にて、ヤーシュと再会する。
ヤーシュの無事を喜ぶユーシャ。しかし、ヤーシュはユーシャへの恨み言を吐きながら容赦無く襲いかかって来た。
ユーシャは再び説得を図るが、ヤーシュには効かない。それどころか、ユーシャへの憎悪は以前よりも増していた。
やむを得ずヤーシュを倒すが、ハメツの呪文はまだ止まっていない。
ユーシャは、城の上層で鎮座していたラミデスを倒す。
人を愚弄し、ユーシャとヤーシュ、そしてマリアを陥れた卑劣な魔王・ラミデスはここに倒れた。
またどこかへ去ってしまったヤーシュの行方は気掛かりだが、ユーシャの第一の目的は超大魔王メツヴォロスを倒す事だ。
ユーシャ一行は、再び旅を再開する。
その頃、凍てつく城にて――
ヤーシュは、城の中にてラミデスの話していた魔剣を手にしていた。
「あのバケモノ……ユーシャを倒す為なら、俺は人間など辞めてやる……」
ヤーシュに付いてくるコウモリは、なんとヤーシュの言葉でマントに変化した。
彼はただのコウモリではないようだ。ヤーシュはマントを身に纏い、結いた長髪をほどいた。
「俺は、最早遊撃隊の戦士などではない。ユーシャを追い、世界を翔ける魔剣士だ……」
こうして、ヤーシュは修羅の道へと身を投じていった……
今日はここまでです。
ラミデス、前作のサーシャといいホントに徹底的に悪役してますね……
正直メツヴォロスなんかよりよっぽど印象に残ってます。
この言い方だとサーシャが悪役みたいだな……
訂正……
×サーシャといい
○サーシャの時と言い
書き手さん乙です
イース2の続き投下します………がその前に次スレ立てた方がいいですね(現在482KB)
立ててきます
マリアを救えず、失意のままサルモン神殿を探索するアドルは、やがて女神の王宮に辿り着く。
「神殿内にある夢見の石像という魔法具に黒い真珠をはめ込み、鐘撞き堂の最上階で掲げれば、
石にされた人々を元に戻す事が出来る」
王宮で女神からの導きの声を聞き、夢見の石像を入手するアドル。
黒い真珠……キースがバーンドブレスの岩壁を砕くのに使ったあの道具は、今はタルフが持っているはずだ
タルフに会い、黒い真珠を渡してもらおうと一旦神殿を脱出。タルフの方もラミアの村まで来ていたらしい。
黒い真珠なら肌身離さず持っていたというタルフだったが、なんとポケットに開いた穴のせいで落としてしまったようだ。
もしかしたら、黒衣の魔導士に拾われてしまったかもしれないと焦るタルフ。
タルフが言うには、アドルが溶岩の村を出た後にあの黒衣の魔導士を見かけ、後をつけているうちにこの村に来たそうだ。
黒衣の魔導士……おそらくはダレスであろう。ならば黒い真珠も神殿内にあるのかもしれない。
サルモン神殿へ戻ろうとするとゴートから気になる言葉をかけられる
「空気が妙に暖かくなってきているんだ。イースが地上に降り始めているのかもしれない」と。
魔物に変身し、神殿内に入ろうとすると門番から「会議がようやく終わった」との声をかけられる
会議中にダレスが何かを持ち込んだせいで長引いていたらしい
もしやと思い会議室へと潜入すると黒い真珠を発見。幸い、ダレスがいなくなっていたため簡単に持ち出す事ができた
女神の導きの通り、黒い真珠をはめ込んだ石像を鐘撞き堂最上階で掲げるアドル。まばゆい光が神殿中に降り注ぐ。
祭壇上のマリアの遺体はすでに片付けられていた。彼女を救えなかったのは残念だが、石化した人たちは戻せたはずだ。
女神の王宮へと戻ると、女神の声がアドルに届く。魔の元凶を封じるため、女神たちのいるイース中枢へと来てほしい。
六神官の子孫たちにも、中枢へと来るよう呼びかけたと。最後の戦いが近づいていた。
石化の呪いが解けたサダに会い、婚約者マリアを救えなかった事を伝えるアドル。
サダは、もう自分には必要のない物だと、持っていたクレリアソードをアドルに託し、村へと戻る。
サダの無事をハダトに伝えると、ハダトは至急渡したいものがあるという。
外の空気は大分変わっており、イースが地上に近づいている事がはっきりとわかった
ハダトに会いに行くと、クレリアアーマーを託される。
ハダトの家には代々、魔法金属クレリア製の剣と鎧が伝わっていたが、
クレリアシールドだけは地上にあるため渡す事ができないそうだ。
一方、石化の呪いが解けた脱走者達は、キースの手引きで神殿から脱出する。
しかし、気が付くとリリアの姿だけは無かったという。
最後の戦いに向け、サルモン神殿の地下、イース中枢を目指すアドル。
中枢への入り口では、因縁の敵ダレスが待ち構えていた。
貴様がここまでやるとは思わなかったぞ、と語るダレス。
「このダレスみずから貴様に引導を渡してくれる。女神どもの希望とやらもここでついえるのだ。
魔法より生まれし我らから見れば、神官どもが授けた術など児戯も同然」
言葉の通り、ダレスには一切の魔法が通用しなかった。フャイヤーの魔法はかき消され、
時の神官メサの魔法、タイムストップを試みれば逆にアドルの時を止められてしまう
しかし、クレリアソードで傷を与え、死闘の末にようやく倒す。
あとは中枢へ向かい、魔の元凶を封じるだけだ。
中枢には既に、キース、タルフ、ゴート、そして死んだはずのマリアが駆けつけていた。
マリアの家に代々伝わる腕輪が、マリアを死から守ってくれたらしい。
アドルはさらに、リリアとも再会する。アドルが心配になって一人神殿を捜していたリリアは、
二人連れの女の子と出会い、アドルに渡してほしいとある指輪を託されたらしい。
ここまで魔物に襲われなかったのは指輪のおかげだと語るリリア。
アドルはリリアから「女神の指輪」を受け取る。
中枢の奥にある装置を調べると、アドルは見覚えのある場所へと飛ばされる。
そこは、地上の冒険で女神像が安置されていたという、あの廃坑の奥の神殿だった。
あの時は台座しか無かったその場所に、今は力を失った双子の女神が呪縛されていた。
アドルはその2人をよく知っている。地上の冒険で出会った少女フィーナと詩人のレアだった。
アドルが呼びかけても2人は目を閉じたまま動こうとしない。
その時、最奥へと繋がる扉から「魔の元凶」の邪悪な声が響く。
「讃えよ 魔の偉大さを 祝え 魔の時代の到来を
二人の女神は我が力に屈し 女神を支えし六神官も今は亡い
今こそ約束の時! 魔が人間に代わり 世界の全てを支配する時が来たのだ」
「そうはいかねえぜ!魔物さんよ!」
突然の声に振り返ると、そこには地上で出会ったゴーバンとルタ・ジェンマが駆けつけていた
「もう イースは地上に降りているんだぜ
忘れてもらっては困るな。地上には トバの末裔でもあるこの盗賊のゴーバンがいる事を!」
アドルはゴーバンから銀のハーモニカを、ルタからはクレリアシールドを渡される
銀のハーモニカの音色で女神の呪縛を解くと、レアとフィーナは改めて自分たちが女神であった事を打ち明ける
かつて、女神達が魔を封じ込めた時、魔法から生まれたクレリアという金属も地中深くに封じた
しかし数百年の時が流れ、クレリアは銀として掘り出されてしまった
そのために魔の力は増し、ダルク・ファクトによる封印の解除を許してしまったという
力を増した魔の元凶を再び封じ込めるには、剣士であるアドルの力が必要だとレアは語る
フィーナは、アドルに会いたかったと告げると、女神である事を隠していた事をアドルに謝る
魔物を封じても、魔法そのものを封じなければいつの日か魔物も復活してしまう
この国に真の平和をもたらすためには、魔法の力の源である魔の元凶を封じなければならない。
女神の祈りにより、アドルの剣にイースを結集した力が宿る
イース最奥へと到達するアドル。そこには、巨大な黒真珠があった。黒真珠が語りかける
「我が名はダーム 魔法の力の根源にして 魔の根源
真にイースを創世せしは我が力 真にイースを支えしは我が力
愚かなる人間よ 絶望の果てに我が糧となれ!」
「魔王ダーム」として具現化した黒真珠の力がアドルに襲い掛かる
しかし、アドルの持つ女神の指輪の力によりダームは一瞬ひるみ、その隙に倒すことに成功する。
ダームを倒した時、アドルは自分の持つ魔法の力も失われていくのを感じた
女神の王宮に戻ると、フィーナとレア、6人の神官の子孫、
そしてリリアが、アドルを待っていた
キース・ファクトの姿は人間に戻っていた。かつて魔物に妹を殺され、憎しみに染まった彼だが、
自らも魔物に変えられた時、魔物もまた、憎み、殺す事しか知らない哀れな存在であった事を知ったという
ゴーバン・トバは、人間を豊かにするため生み出したはずの魔法の力によって、人間が滅ぼされようとした矛盾を語った
タルフ・ハダル、マリア・メサ、ゴート・ダビー、ルタ・ジェンマらも平和になった喜びを思い思いの言葉で語った
リリアもまた、アドルの無事を心から喜んでいた。
レアは語る。700年の時を経て、天空と地上に分かれた人間が再び一つになる日が来た。
これからは、女神も神官も必要の無い時代。女神達は魔法が蘇らないようこの世界を見守っていくと。
そして、王宮のバルコニーにはアドルとフィーナだけが残された
フィーナは静かに語り始める。神殿でアドルと出会い、地上で暮らした日々の中で、すべてがわかったような気がしたと。
自分の知らない世界に素晴らしい人々が暮らしている事、この世界には女神も神官も必要の無い事、
そして、女神達のイースはもう、過去の国であるという事が。
フィーナはアドルに会えた事が一番嬉しかった。アドルとは、女神としてでは無く、一人の女の子として話す事ができたから。
「ときどきでいいから、思い出してください。私のような女の子がいたって事を…。」
微かに光る涙を振り払い、アドルの元を去るフィーナ。一人残されたアドルはただ一言、フィーナの名を呟いた。
ランスの村に戻ると、ドギが真っ先に駆けつけアドルを祝福した。そこには、人々の笑顔があった。
やがて、イースの地下深く、フィーナとレアは黒真珠を抱き、永い眠りにつく。
アドルは様々な思いを胸に廻らせ、サルモンの神殿を見つめていた。
イース王国に纏わる冒険日誌「失われし古代王国」はこれで終わりになります
アドルの冒険はこの後「セルセタの樹海」(イース4)や「フェルガナの誓い」(イース3)に続きます
>>421でも書きましたが、他のイースシリーズと繋がるような単語はできるだけ拾って書いたんで
単に1・2のストーリーを知りたいだけの人にとってはかなり長くなってしまいました。申し訳ない。
ついでに言うとこのゲーム、魔法が重要なキーワードになってるんで六神官魔法は全部書き出そうかと思ったんですが、
大地の神官ハダルの魔法「リターン」心の神官ファクトの魔法「シールド」。
この2つはストーリーに絡めて書き出す場所が無かったです。リターンは町への帰還魔法。シールドは防御魔法です。
ラスボスを倒した時、アドルの最大MPが0まで減っていく演出が切ない。
ではでは、今後は微力ながら未解決リストをいくつか消化させていただきます。
まずはPSVitaソフト「忍道2 散華」を予約します。投下はもう少し後。
ふむふむ
イース2と次スレ立て乙です。
二人の女神とかトバ家とかファクト家とか、他作品とつながりが感じられていいね
話は変わりますがどなたか漫画サロン板のスレがdat落ちしちゃってるのでまた立ててもらえませんか?
私は立てられませんでした。
頻度は少ないけどまだたまにストーリー書いてくれる人もリクエストする人もいるし……
未解決内にある、DSの『大神伝』を予約します
勇者30 secondの続きを投下します。
とりあえず500KBになるまで使わせて頂きます。
《Q23 サイコハック》
雪の大陸の北にて、人間に取り付き操る力を持つ、四天大王の1人・欺瞞のヴェトラを倒した。
どうせ倒されても、メツヴォロスが復活させてくれるとヴェトラは勝ち誇る。
そんなヴェトラのもとにメツヴォロスが現れた。ヴェトラを復活するのかと思いきや、出来損ないとしてヴェトラを葬ってしまった。
ユーシャと、超大魔王メツヴォロスの初対面。
ここで、ユーシャは500年前の伝説の勇者の子孫であること、
時の女神は、まだ少年だったユーシャの命を狙うメツヴォロスから彼を救ったこと(成り行きだが)、
そして、その際に500年先の現在に飛ばされてしまったことが明らかになった。
メツヴォロスはここで始末しては面白くないとして、ユーシャを魔界へと誘う。
復讐を果たす為にも、逃げる訳には行かない。
ユーシャ達は最終決戦に臨むべく、魔界へと向かった。
《Q24 反逆するものたち》
魔界に入ったユーシャの前に、最後の四天大王・反逆のジャアブルが立ちふさがる。
ユーシャの持つ力を奪い、3倍にしてコピーするという脅威の能力に苦しめられるが、勇者城の力で「勇者のつるぎ」を手にしたユーシャによって倒される。
もう一度、ユーシャの力を奪わんとして起き上がるジャアブルだが、突如彼を剣の一閃が貫く。なす術もなく倒れてしまった。
それはヤーシュであった。魔剣を手に入れた彼は、ユーシャを倒すべく魔界へと追ってきたのだ。
ラミデスの甘言に乗り、更に魔剣の力に囚われてしまったヤーシュには、最早どんな言葉も通じない。憎悪に満ちた復讐鬼と化してしまっている。
今にも斬り掛からんとするヤーシュだが、そこにガイが止めに入る。彼もまた、ヤーシュを追って魔界入りしていた。
ヤーシュは、北の浜へ来いとユーシャに言い残し、去っていった。
ガイを仲間に加え北へ進む一行の前に、約束通りヤーシュが現れる。
ユーシャに決闘を申し込むが、あっさり敗れてしまう。
「魔剣の力をもってしてもなぜ勝てない……俺がまだ魔剣を制御出来ていないだけなのか……たとえ何十年、何百年掛かっても、貴様を倒してやる……」
そう吐き捨て、彼は退散して行った。
不老不死と魔の力を得た彼は、これから執拗にユーシャを追ってくるだろう。彼の行方は気になるが、今はメツヴォロスを倒すのが優先だ。
一行は、メツヴォロスとの決戦に臨むべく北へと進む。
《Q25 勇者30 JUDGEMENT》
遂にユーシャ達は魔界の奥地、メツヴォロスの領域へと到着する。いざ最終決戦。
メツヴォロスは世界を滅ぼし、更にすべての魔王を蘇らせるという特別仕様のハメツの呪文を唱え始めた。
直後、ユーシャ達はメツヴォロスの攻撃によってバラバラにはぐれてしまう。
仲間を捜すユーシャとガイの前に、復活した四天大王が立ちはだかるが、これを難無く打倒しながら無事に全員集合を果たした。
残るは城に鎮座するメツヴォロスを倒すのみ。
ユーシャ達は総力を挙げてメツヴォロスに立ち向かうが、彼の圧倒的な力の前に敗北してしまう。
メツヴォロスは城の地下に降り、人が立ち入る事叶わぬマグマの奥で、再びハメツの呪文の詠唱を始めた。
万事休すか――
誰もが絶望したその時、ユーシャがただ一人立ち上がり、メツヴォロスの元へと歩み出した。
煮えたぎるマグマを物ともせず、ユーシャは一歩一歩先へ進む。それは彼の覚悟と、その体に流れる勇者の血がなせる人域を超えた業であった。
そして、ユーシャはメツヴォロスと対面する。
「ブレイブ王国王宮直属遊撃隊は、任務を遂行するまで死ぬ事は許されない……」
ユーシャとメツヴォロスの一騎打ち。勝ったのはユーシャであった。
魔界を束ねる超大魔王・メツヴォロスは遂に滅びた。
「幼い頃、マリア様から受けた最初の任務、「困った人を助ける事」……今ようやく完了しました……」
感慨に浸るユーシャを、光の流れが包み込む。
タイムストリームだ。人間の領域を超えた力を出したため、彼の肉体は消滅してしまう。時と空間の流れに還っていくのだ。
「そうか、俺も……」
「しかし、これでやっと……」
彼の最期の表情は、安らかながらも、どこか決意に満ちていたようにも感じられた。
勇者30 REVOLUTIONに続く
【勇者30 REVOLUTION】
《Q26 禁断の宝石》
時は女神歴800年。ユーシャと魔王軍の戦いが伝説として語られる平和な時代。
私立女神学園の生徒にしてとある国の王女であるユシアは、近日開催される学園祭の主役となるべく、大きく立派な宝石を捜していた。
発明家を祖父に持つユシアの親友・ナナコと、ユシアのお付きでもある凄腕?スナイパーの男子・レバンと共に、ユシアは宝石が隠されているという噂の南西の洞窟へと向かう。
学園しか知らない王女の最初の冒険。
ケンジャ先生から提示された門限は30秒という脅威の短さであったが、彼女は(こっそりついてきた時の女神のお陰で)無事に宝石を持ち帰ることに成功した。
《Q27 学園襲撃》
学園祭当日。先日持ち帰った宝石を手にしてご満悦のユシア。その時学園の北東に、帝国三将軍の一人・猛将グスタフ率いる帝国軍が現れた。
どうやら、「クロノクリスタル」なるものを奪いに来たらしい。
グスタフは学生にそれを取られてしまった事を聞き付けると、「ハメツシステム」でこの大陸を更地にしてから宝石を取り返すと言い放つ。
現在学園と帝国は友好関係にあるが、そんなもの彼には関係ないようだ。
このままでは30秒で学園は滅びてしまう。
自分に流れる勇者の血に誇りを持つユシア。彼女は、学園を守る為に立ち上がった。
そして、ケンジャ先生が正体を現す。何と彼は時の女神の仮の姿だったのだ。
ナナコとレバン、そして時の女神と共にフログロスG1を倒し、何とかハメツシステムの作動を阻止した。
帝国軍を追い払ったユシア達は学園へ戻るが、なんとそこに猛将グスタフが現れた。
ユシアの持つ宝石を奪い取ると、彼は軍艦で逃げてしまった。
悪人を討ちとらんとすっかり勇者モード(ナナコ談)のユシアに、金目のものを取られて怒り心頭の時の女神。
彼女らは、ナナコとレバンを連れてグスタフを追い、そして奪われた宝石を取り返す事にした。
こうして、ひょんなことからユシアの旅は始まった。
しかし、これが世界の命運を分ける旅になろうとは、この時は誰も想像だにしなかった……
《Q29 二人のプリンセス》
まずは船に乗るお金を工面しなくてはならない。
お金を稼ごうと、バイトを募集していると言う北東の村に来たユシア達。そこに、帝国の皇女を名乗るアテナなる高飛車な少女が現れた。
99秒でどちらが多くお金を稼げるか、という勝負をユシアに吹っかけたのだ。
勇者の名にかけて負けるはずが無い、とユシアはそれに乗った。
勝ったのはユシアであった。悔しがるアテナの元に、一人の青年が現れる。
なんと彼は、200年前、復讐の念に囚われ魔剣に魂を売った修羅の騎士・ヤーシュであった。
魔王との決戦によりユーシャが消滅してからというもの、不老不死の彼は、勇者の血を引く者を求めてさまよっていたのだ。
今は、アテナに雇われて一時的に護衛をしているようだ。
ヤーシュはアテナを連れて帰ろうとするが、その時、彼の魔剣が疼く。そう、魔剣は勇者の血を引くユシアに反応したのだ。
実に200年ぶりである仇敵との遭遇。ヤーシュはすぐさまユシアに斬り掛かるが、その瞬間何者かが彼を止めに入る。
それは、エイトエレメンツによるユーシャの暴走を救った、あの壮年の男性であった。圧倒的な力を持つ彼は、ヤーシュをあっさり跳ね除ける。
ヤーシュはこの場は預けて帰っていく。ヤーシュに置いていかれたアテナも、慌てて去っていった。
ユシアが感謝の言葉を述べようとしたその瞬間、男性はどこかへ走り去ってしまった。
ヤーシュと同じように時を超えて現れた謎の男性。彼は一体何者なのか――
ユシア達は、グスタフを追うべく港へと向かった。