ストーリーを読む・リクエストする方へのお願い。
・リクエストの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。
・まとめWikiで既に書かれていないか、既にリクエストされていないか調べてからリクしましょう。
・リク主は依頼したストーリーが書かれたら、書き手に感謝の意を伝えましょう。
・過度のクレクレはスルーや批判の対象になります。気をつけましょう。
・手の空いた方はwiki編集などでスレに貢献しましょう。
ストーリーを書いてくれる方へのお願い。
・外部サイトからの無断転載は禁止です。もし外部サイトの管理人の方から許可を得て転載する場合でも、
許可を得たという事を証明し、さらにそのサイトからの転載であると言うことを明記してください。
・要望に出ているゲームのストーリーはどんどん書いて下さい。
要望に出ていないゲームでも書きたいと思ったら遠慮せずに書いて頂けると読み手が喜びます。
・この板は一般板なので18禁のゲームのストーリーの要望、紹介はご遠慮下さい。
・名前欄に作品名を入れてもらえると、まとめやすくありがたいです。
・時間を置いて数回に分けて投稿する際には、最後に「続く」と御書き下さい。
そうする事でストーリーの投稿の混交を防げます。
・発売して半年以内の新作について語る際は名前欄に
タイトルと新作ネタバレ用の共有トリップの #新作ネタ をつけて下さい。
・これを書こう、と思われた際は「○○○○を書きたい」と意志表明し、予約していただけると、
投稿の重複が防げて大変ありがたいです。
また、書くのはよそう、と思われた時には面倒でも予約の取り消しを御願いします。
・勝手ながら、予約から1ヶ月以上経ったものは予約無効とさせて頂きます。
同じく、最終投稿から3ヶ月経ったものも権利失効とさせて頂きます。
都合により取り消しが出来ない場合の長期間にわたる放置を防ぐ為です。
テンプレ割り込み失礼します。
大変申し訳ありません、残りKBを見ていませんでした。御迷惑おかけします。
未解決のテンプレは前スレの分も集計してから乗せるべきでしょうか。
それとも、wikiのものを貼ってもいいのでしょうか。
●未解決分 ≪part50の352までの時点でのリスト≫
※複数の機種で出ているものも、便宜上、一つの機種の欄にのみ書かれています
■PS3 ・アガレスト戦記 ・INFAMOUS 〜悪名高き男〜
・機動戦士ガンダム戦記 MOBILE SUIT GUNDAM BATTLEFIELD RECORD U.C.0081 ・クロスエッジ ・GENJI -神威奏乱-
・SIREN: New Translation ・白騎士物語 -古の鼓動- ・ソウルキャリバーIV ・ソニック・ザ・ヘッジホッグ
・ティアーズ・トゥ・ティアラ −花冠の大地− ・Dead Space(既出部分の続き) ・トリニティ・ユニバース
・バトルファンタジア(出来ればキャラ別で) ・FolksSoul -失われた伝承- ・BLAZBLUE(出来ればキャラ別で)
・HEAVY RAIN -心の軋むとき- ・ぼくのなつやすみ3 ‐北国篇‐ 小さなボクの大草原 ・ミスト オブ カオス ・龍が如く 見参!
・RESISTANCE(レジスタンス) 〜人類没落の日〜 ・RESISTANCE 2
■PS2 ・アーバンカオス ・イースI・II ETERNAL STORY(既出部分の続き)
・ウィル・オ・ウィスプ(二作目に続くルートのストーリーを) ・ウィル・オ・ウィスプ 〜イースターの奇跡〜
・うたわれるもの −散りゆく者への子守唄−(PC版との違いを詳細に) ・宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲
・宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊 ・AIRFORCE DELTA 〜BLUE WING KNIGHTS〜 ・EXTERMINATION
・S.L.A.I -STEEL LANCER ARENA INTERNATIONAL- ・X−FIRE ・over the monochrome rainbow
・カウボーイビバップ 追憶の夜曲(セレナーデ) ・カオス ウォーズ ・神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア
・仮面ライダー正義の系譜 ・ガラクタ名作劇場 ラクガキ王国 ・ガンサバイバー3 DINO CRISIS ・ガンバード1&2
・機動新撰組 萌えよ剣 ・機動戦士ガンダム クライマックスU.C. ・キルゾーン ・ギルティギア ゼクス プラス
・ギルティギア イグゼクス ・キングダム ハーツ(既出部分の続き) ・キングダム ハーツII(既出部分の続き)
・九龍妖魔學園紀 re:charge ・Kunoichi -忍-
・グローランサーIV Return(既出のフレーネ・イライザ・LN型以外のシナリオを) ・ゲームになったよ!ドクロちゃん
・喧嘩番長 ・GENJI ・高円寺女子サッカー ・ゴッドファーザー ・五分後の世界(特にオダギリとミズノについて詳しく)
・COMBATQUEEN ・XIII [サーティーン] 大統領を殺した男
・THE お姉チャンプルゥ 〜THE姉チャン特別編〜(彩編・咲編を) ・THE 鑑識官 ・ザ・フィアー ・サムライウエスタン
・THE ロボットつくろうぜっ! 〜激闘!ロボットファイト〜 ・3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!
・シークレットゲーム -KILLER QUEEN-(既出のもの以外のルート) ・ジェネレーションオブカオス3
・死角探偵 空の世界〜Thousand Dreams〜 ・四八(仮) ・シムーン 異薔薇戦争 〜封印のリ・マージョン〜 ・灼眼のシャナ
・白中探検部 ・真・三國無双(1〜3、印象的なシーンは詳細に) ・新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド <特別編>
・スーパーロボット大戦OG ORIGINALGENERATIONS ・ステラデウス ・SPY FICTION ・スペクトラルフォースクロニクル
・スペクトラルフォースラジカルエレメンツ ・セイクリッドブレイズ ・ゼロの使い魔 小悪魔と春風の協奏曲 ・ソニック ヒーローズ
・第3次スーパーロボット大戦α〜終焉の銀河へ(セレーナ編) ・超時空要塞マクロス ・ツキヨニサラバ ・ディジタルホームズ
・ティンクルスタースプライツ-La Petite Princesse- ・デストロイ オール ヒューマンズ! ・鉄人28号(できれば詳しく)
・Dog of Bay ・ドラゴンクエスト 少年ヤンガスと不思議のダンジョン ・ナノブレイカー
・ナムコ クロス カプコン(既出部分の続き) ・ハードラック ・鋼の錬金術師 翔べない天使 ・鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女
・爆炎覚醒 ネバーランド戦記 ZERO ・バルダーズゲートダークアライアンス2 ・ヴァンパイアナイト ・彼岸花
・ファンタシースターユニバース(出来ればオンラインの分も) ・ファンタシースターユニバース イルミナスの野望
・フェイズパラドックス ・Fate/unlimited codes(フェイト/アンリミテッドコード) ・プリンス・オブ・ペルシャ 〜時間の砂〜
・PROJECT ARMS ・炎の宅配便 ・ポポロクロイス 〜月の掟の冒険〜(既出部分の続き)
・マナケミア2〜おちた学園と錬金術士たち〜 ・遊星からの物体X episodeII ・ライゼリート
・ルパン三世 ルパンには死を、銭形には恋を ・レイジングブレス
■PS ・R4 -RIDGE RACER TYPE4- ・アインハンダー(エンディングまで) ・アローン・イン・ザ・ダーク 2
・アンシャントロマン 〜パワー・オブ・ダーク・サイド〜 ・EVE ZERO ・雨月奇譚 ・エクサフォーム ・オウバードフォース
・逢魔が時 ・学校のコワイうわさ 花子さんが来た!! ・GUNばれ!ゲーム天国 ・クリックまんが クリックのひ
・CRITICAL BLOW ・クロス探偵物語(6話と7話を) ・ゲゲゲの鬼太郎(バンダイ) ・ゲッターロボ大決戦
・幻影闘技 SHADOW STRUGGLE ・公開されなかった手記 ・高2→将軍 ・KONOHANA:TrueReport ・サイレントボマー
・GERMS 狙われた街 ・シュレディンガーの猫 ・すべてがFになる ・SPRIGGAN 〜LUNAR VERSE〜 ・蒼魔灯 ・黄昏のオード
・TILK-青い海から来た少女- ・テイルコンチェルト ・デザーテッドアイランド ・天使同盟
・東京ミュウミュウ 登場新ミュウミュウ!〜みんなでいっしょにご奉仕するにゃん〜 ・ドラゴンシーズ 〜最終進化形態〜
・トワイライトシンドローム〜再会〜 ・ナイトアンドベイビー ・’70年代風ロボットアニメ ゲッP−X
・2999年のゲーム・キッズ(既出部分の続きを) ・人魚の烙印 ・ネオリュード ・ネオリュード2 ・ネオリュード 刻まれた紋章
・眠ル繭 ・NEUES〜ノイエス〜 ・BOUNTY SWORD DOUBLE EDGE ・ひみつ戦隊メタモルV
・FINAL FANTASY VII(のちょっと詳細バージョン)の続き ・Forget me not -パレット-(「パレット」からの追加分を)
・フォックスジャンクション ・ブシドーブレード ・ブシドーブレード弐
・BLACK/MATRIX OO(既出部分からの続きを。簡潔でもかまいません) ・プラネットライカ(既出部分からの続き) ・ボルフォス
・マーメノイド ・マネーアイドル・エクスチェンジャー ・ミザーナフォールズ ・ミスティックドラグーン ・厄 友情談義
・厄痛 呪いのゲーム ・夜想曲(Wikiで抜けている1話〜3話を) ・聖刻1092 操兵伝 ・竜機伝承
・ルパン三世 カリオストロの城 −再会− ・LULU ・ロストチルドレン
■PSP ・EYE OF JUDGMENT(アイ・オブ・ジャッジメント) 神託のウィザード
・アナタヲユルサナイ ・遠隔捜査 −真実への23日間−
・キングダム ハーツ バース バイ スリープ ・グローランサー(別ルートとそれぞれのキャラクターのEDを)
・JEANNE D'ARC(ジャンヌ・ダルク) ・銃声とダイヤモンド ・新天魔界 〜GOCIV アナザサイド〜
・新世紀エヴァンゲリオン2 造られしセカイ -another cases-(各シナリオをできれば詳しく)
・注文しようぜ!俺たちの世界(スライギーイベントのラストを) ・テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー
・デッドヘッドフレッド〜首なし探偵の悪夢〜 ・VALHALLA KNIGHTS -ヴァルハラナイツ- ・PHANTASY STAR PORTABLE
・ブレイドダンサー 千年の約束 ・ブレイブ ストーリー 新たなる旅人 ・ヘブンズ ウィル ・ポポロクロイス物語 ピエトロ王子の冒険
・MYST(ライム時代とED全種を含めて) ・METAL GEAR AC!D ・RESISTANCE 〜報復の刻(とき)〜
・煉獄 The Tower of Purgatory ・煉獄弐 The Stairway to H.E.A.V.E.N.
■Wii ・アークライズファンタジア ・オプーナ ・機動戦士ガンダム MS戦線0079(ストーリーモードを) ・グーの惑星
・スーパーロボット大戦NEO ・ソウルキャリバー レジェンズ ・ディシプリン*帝国の誕生
・ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔(詳しく) ・ネクロネシア
・ファイナルファンタジーIV ジ・アフターイヤーズ -月の帰還- ・レッドスティール ・ワンピース アンリミテッドアドベンチャー
■GC ・神機世界エヴォルシア ・ターミネーター3:ザ・レデンプション ・P.N.03
・PHANTASY STAR ONLINE EPISODE III C.A.R.D. Revolution ・遊戯王フォルスバウンドキングダム 虚構に閉ざされた王国
■64 ・悪魔城ドラキュラ黙示録(ラインハルト編) ・悪魔城ドラキュラ黙示録外伝 〜レジェンドオブコーネル〜
・シャドウゲイト64 ・爆裂無敵バンガイオー
■SFC ・アイ・オブ・ザ・ビホルダー ・アルバートオデッセイ ・アルバートオデッセイ2 ・アレサ(スーパーファミコン版)
・アレサU 〜アリエルの不思議な旅〜 ・リジョイス 〜アレサ王国の彼方〜 ・イーハトーヴォ物語
・Wizap!―ウィザップ 〜暗黒の王― ・エルファリア2 ・カードマスター リムサリアの封印
・機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122 ・ごきんじょ冒険隊 ・Psycho Dream
・Secret of Evermore(SNESソフト。日本未発売) ・シャドウラン ・少年忍者サスケ ・神聖紀オデッセリア
・神聖紀オデッセリアII ・セプテントリオン ・ゼロヨンチャンプRR-Z ・ソウルアンドソード ・ファイナルファイトタフ
・ブレインロード ・弁慶外伝 沙の章 ・魔女たちの眠り ・魔天伝説 戦慄のオーパーツ ・46億年物語 −はるかなるエデンへ−
■FC&ディスクシステム ・悪魔城ドラキュラ ・SDガンダム ガチャポン戦士5 バトル オブ ユニバーサルセンチュリー
・エスパードリーム2 新たなる戦い ・ガンナック ・ゲゲゲの鬼太郎2 ・御存知弥次喜多珍道中 ・シャドウブレイン
・新・里見八犬伝 ・道(TAO) ・東方見文録 ・ドラキュラII 呪いの封印 ・百鬼夜行 ・魔法のプリンセスミンキーモモ
・未来神話ジャーバス ・魍魎戦記MADARA ・勇士の紋章 ディープダンジョンII ・ラディア戦記
■DS ・赤川次郎ミステリー 月の光 ―沈める鐘の殺人―(あとがきエピローグを)
・Another Time Another Leaf 〜鏡の中の探偵〜 ・あらしのよるに(マルチエンディング全7種類を) ・イナズマイレブン
・犬神家の一族 ・Wizardry 〜生命の楔〜 ・ウィッチテイル 見習い魔女と7人の姫
・L the proLogue to DEATH NOTE -螺旋の罠(トラップ)- ・川のぬし釣り こもれびの谷せせらぎの詩 ・極限脱出 9時間9人9の扉
・きらりん☆レボリューション きらきらアイドルオーディション ・きらりん☆レボリューション〜なーさんといっしょ〜
・きらりん☆レボリューション めざせ!アイドルクイーン ・きらりん☆レボリューション つくってみせちゃお!キメ☆きらステージ
・きらりん☆レボリューション みんなでおどろうフリフリデビュー!
・きらりん☆レボリューション あつめてチェンジ!クルキラ★コーデ ・クイズマジックアカデミーDS
・くりきん ナノアイランドストーリー ・激闘!カスタムロボ ・高円寺女子サッカー2〜恋はネバギバ高円寺〜 ・降魔霊符伝イヅナ
・THE 装甲機兵ガングラウンド ・THE 廃屋病棟 〜呪われた病院からの脱出〜(一周目二周目両EDを)
・サバイバルキッズLost in Blue ・THE 爆弾処理班(既出部分の続きを) ・スターフォックス コマンド ・セブンスドラゴン
・タンクビート ・超操縦メカMG ・ツキビト ・ディープラビリンス ・DEATH NOTE Lを継ぐ者
・DEATH NOTE キラゲーム(既出部分の続きを) ・teresia -テレジア- Dear Emile ・どきどき魔女神判2
・ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー ・ナナシ ノ ゲエム 目 ・パワプロクンポケット8(正史ルートを)
・パワプロクンポケット9(サクセスモードの神田奈津姫の話) ・ファイナルファンタジーXII レヴァナント・ウイング
・BLEACH The 3rd Phantom ・フロム・ジ・アビス
・マジカルバケーション 5つの星がならぶとき ・無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ(既出部分の続き)
・メタルサーガ鋼の季節 ・流星のロックマン3 ・LUX-PAIN[ルクス・ペイン] ・ルナ -ジェネシス- ・ルミナスアーク3EYES
■GBA ・アドバンス ガーディアンヒーローズ ・カエルBバック ・幻想水滸伝カードストーリーズ
・サムライエボリューション 桜国ガイスト ・新・ボクらの太陽 逆襲のサバタ
・真・女神転生デビルチルドレン(光、闇、炎、氷、メシアライザー) ・Z.O.E 2173 TESTAMENT ・続・ボクらの太陽 太陽少年ジャンゴ
・沈黙の遺跡〜エストポリス外伝〜 ・ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート ・彼岸花 ・Vマスタークロス
・ブラックマトリクスゼロ ・ボクらの太陽(既出部分の続き) ・マジカルバケーション ・メタルガン・スリンガー
■GBC ・エストポリス伝記〜よみがえる伝説〜 ・スペースネット ・METAL GEAR Ghost Babel(おまけドラマも) ・メダロット3
・メダロット5
■GB ・王ドロボウJING ・鬼忍降魔録 ONI ・ザードの伝説2(前作やって無くてもわかるように) ・ジャングルウォーズ
・ドラゴンクエストモンスターズ 〜テリーのワンダーランド〜 ・女神転生外伝・ラストバイブル ・女神転生外伝・ラストバイブルII
・メダロット1〜2 ・読本夢五誉身(よみほんゆめごよみ)天神怪戦2
■PCゲー ・アークトゥルス ・暁のアマネカと蒼い巨神 ・アルファ(スクウェア) ・Alone in the Dark(1作目)
・Alone in the Dark 3 ・アローン イン ザ ダーク〜新たなる悪夢〜 ・アローン・イン・ザ・ダーク(2008年版)
・アンタリア創世紀 ・ウィザードリィ3 リルガミンの遺産 ・ウィル(スクウェア) ・英雄伝説V 海の檻歌(既出部分の続き)
・怨霊戦記(もしくはPCエンジンの真・怨霊戦記) ・CHAOS;HEAD(詳しめに) ・ガラージュ
・機動戦士ガンダム アドバンスドオペレーション(エンディングのみを) ・クライブ・バーカーズ アンダイイング ・CLANNAD
・コマンド&コンカー ・サイキックディテクティヴシリーズ(1、2、3、4、5、ファイナル) ・The Witcher ・ザ・スクリーマー
・ジェネシス(スクウェア) ・SystemShock ・SystemShock2
・Sherlock Holmes - The Awakened ・ストーカー 〜クリアスカイ〜
・ストーカー 〜コール オブ プリピャチ〜 ・ストロングホールド ・セツの火
・そう、あたしたちはこんなにも理不尽な世界に生きているのだらよ ・空の浮動産 ・ダイナソア 〜リザレクション〜
・ツァイ‐メタ女‐ ・ディガンの魔石
・テイルズ オブ エターニア オンライン(ロレッタとレニイの関わるストーリー核心部分だけでも)
・デザート・ドラグーン〜砂漠の竜騎兵〜 ・ドラゴンスレイヤー英雄伝説II ・どろろ―地獄絵巻の章―
・ナコルル 〜あのひとからのおくりもの〜 ・「ニード・フォー・スピード」シリーズ
・Heroine Anthem - The Elect of Wassernixe(聖女之歌) ・Heroine Anthem II - The Angel of Sarem(聖女之歌2)
・ファイナルファンタジーXIのウィンダス編
・ファイナルファンタジーXIの追加シナリオ「石の見る夢 ヴァナ・ディール最終頌 魂の返歌」
・ファイナルファンタジーXIの追加シナリオ「シャントット帝国の陰謀 ヴァナ・ディール史上最凶の作戦」 ・Fallout ・Fallout 2
・ふしぎの海のナディア(PC-98、X68000、FM TOWNS) ・BloodRayne 2 ・女神転生IMAGINE
・メタ女〜府立メタトポロジー大学付属女子高校SP〜 ・46億年物語THE進化論 ・忘れえぬ炎
■アーケード ・ESPGALUDA[エスプガルーダ] ・カラス ・がんばれギンくん(詳しく、できれば全コース)
・サイレントヒル・アーケード ・ザ ハウス オブ ザ デッド4スペシャル ・サムライスピリッツ閃 ・ザ・ロストワールド(SEGA)
・ストリートファイターZEROシリーズ ・すっごい!アルカナハート2 〜転校生あかねとなずな〜(ストーリーモードの神衣の会話を)
・「鉄拳」シリーズ(1〜5まで、次の作品のキャラ紹介で優勝したことになっているキャラのストーリーを) ・ドルアーガオンライン
・ドルフィンブルー ・幕末浪漫 月華の剣士 ・幕末浪漫第二幕 月華の剣士〜月に咲く華、散りゆく花〜
・ピンクスゥイーツ〜鋳薔薇それから〜 ・ラジルギ ・ロード オブ ヴァーミリオン
■携帯電話アプリ ・RPGデスメンディナー ・風ノ名前 ・恋のいろは〜さくら咲く春〜 ・恋のいろは〜ひまわり輝く夏〜
・恋のいろは〜もみじ色づく秋〜 ・恋のいろは〜さざんか散る冬〜 ・自分狩り(あらすじはわかるので詳細を) ・シルバー事件25区
・新世紀エヴァンゲリオン外伝 〜真夏の夜の夢〜 ・新世紀エヴァンゲリオン外伝 〜人形達の宴〜 ・人類は一本の塔に想いを込めた…。
・絶滅記念日2〜After the impact〜 ・テイルズオブコモンズ ・テイルズオブヴァールハイト ・テイルズオブブレイカー
・DIGITAL DEVIL SAGA アバタール・チューナー A’s TEST Server 完全版 ・デビルサマナー ソウルハッカーズ Intruder
・24:ザ・モバイルゲーム ・ナノデビル ・ファイナルファンタジーIV ジ・アフター -月の帰還- ・ふしぎの海のナディア
・フライハイトクラウディア ・ペルソナ2 罪 ロストメモリーズ ・ぼくのすむまち ・メタルサーガモバイル ・ルート16ターボ
・ロックマン エグゼ ファントム オブ ネットワーク ・ロックマンDASH 5つの島の大冒険!
・ゲンキモバイルのサイコミステリーシリーズ(「Cold Rain」「Bloody Tears」「横浜牧師館殺人事件」「イザナミの花婿」
「CHAIN-白馬の騎士連鎖殺人事件-」)を詳しく
■同人ゲーム ・アールエス ・アカツキ電光戦記 ・Another Moon Whistle ・犬神
・学校であった怖い話 〜Visual Novel Version〜 ・Gu-L ・さくっとパンダ ・The noose ・スグリ ・SACRED BLUE
・7th Memory ・Seraphic Blue(既出部分の続き)・送電塔のミメイ ・退魔心経
・タオルケットをもう一度2(唐揚げタンポポ) ・ダリヤ 〜 Lasciatemi morire 〜 ・DEMONOPHOBIA(詳しく) ・天使の微笑
・東方靈異伝 ・東方封魔録 ・東方夢時空 ・東方幻想郷 ・東方緋想天 ・東方星蓮船 〜 Undefined Fantastic Object.
・TWilight INSanity ・ひぐらしのなく頃に解(各編の詳しいストーリーを) ・分裂ガール ・HellSinker.
・Persona - The Rapture ・Holy Knights〜忘れられた手紙〜 Director's Cut ・メイドさんを右に
・Rosenkreuzstilette(ローゼンクロイツ スティレッテ)
勝手かと思いましたが、未更新リストにwikiにあるpart50の226から352までの分を加えました。
抜け、ミス等ありましたらご指摘お願い致します。
今回はご迷惑おかけしました。鋼の錬金術師 翔べない天使 続きはまた後日にします。
鋼の人乙
これゲーム発売前にガンガン付属のDVDで思いっきしネタバレかましてたんだよなぁ
先日は失礼しました。鋼の錬金術師 今回で最後まで行きます。
※
しかし、今度はその陸戦キメラが暴走を始める。そして、隠していたはずのアルモニに襲いかかろうとするキメラと兄弟は戦うことに……
<BOSS 陸戦キメラ>
陸戦キメラを倒したエルリック兄弟。救出したアルモニは復調したのか、エドに憎まれ口を叩く。安心したのも束の間、陸戦キメラを殺され怒り狂ったネムダは兄弟を殺せと命令を出す。
とりあえず逃げることにした兄弟の前に、今度は両腕を機械鎧で武装したガンツが立ちはだかる。
<BOSS ガンツ>
ガンツは倒したが、さらに多くの兵に取り囲まれる兄弟。強行突破もできない状態に陥った兄弟の前に現れたのは、
『焔の錬金術師』ロイ・マスタング大佐と、『豪腕の錬金術師』アレックス・ルイ・アームストロング少佐だった。
助け船を出すのかと思いきや、マスタングは兄弟を拘留した後、軍法会議に掛けるのが最良だとネムダに進言する。
怒り狂うエドに「くれぐれも大人しくしろ、脱獄なんか考えるな」と不要なまでに釘を刺して、二人は去っていった。
連行される兄弟のことをヴィルヘルムに伝えたアルモニは、そこで力尽きてしまう。その衰弱ぶりを見て、ヴィルヘルムはアルモニが錬金術を使ったのだと悟る。
ヴィルヘルムとアルモニが去った後、そこに落ちた羽を見つけたグレタは、これで計画を進められると高笑いするのだった。
道を歩くマーゴットは車に水溜りの水をはねられる。車から出てきたマスタングはマーゴットに丁寧に謝罪。お詫びに何処へでも送ると車に促し、マーゴットもそれに応じた。
アームストロングの運転する車内で、しきりに笑うマスタングを横目に、マーゴットは運転席に尋ねる。
「なにかおかしいですか? 少佐」
運転席のアームストロングは真面目な顔で一言、
「いや、よくお似合いですぞ。中尉」
と。マーゴットは潜入中のマスタングの部下、リザ・ホークアイ中尉だった。
ホークアイは、ネムダとヴィルヘルムの裏の関係を報告する。ネムダはヴィルヘルムの違法行為を黙認する代わりにキメラを作らせ、軍の私兵化を進めているとのこと。
マスタングは、キメラの錬成をヴィルヘルムに吹き込んだグレタが怪しいと考え、調査の続行を命じる。
アームストロングはエルリック兄弟を気にするが、マスタングは脱獄した兄弟がネムダの注意を引きつけることを期待していた。
「あんな豆でも、陽動作戦の囮としては十分過ぎるほど活用できるということだ、はははははは」
エドが知ったら怒ると言うホークアイに、マスタングはそれも計算の内、今頃私の思惑に気付いて悔しがっているだろうと更に笑った。
マスタングの思い通りにならないよう、隠密に逃げようとするエドだったが、早々に発覚。結局、思惑通りに大騒ぎで脱獄を開始。
その頃、グレタはネムダと密通していた。アルモニを利用すれば賢者の触媒は完成。強力で従順なキメラを大量生産し、ネムダ王国も夢ではないと持ち掛ける。
そして、ヴィルヘルムはネムダを裏切っていると囁いた。
捕まった際、銀時計を取り上げられたエドは、取り返しに軍施設の本部に乗り込むことを決断。途中、軍がヴィルヘルムを逮捕、
アルモニを連行するつもりだと知る。司令室で銀時計を奪還した兄弟は屋上へ。そこで巨大な空戦型キメラと戦闘になる。
<BOSS 空戦キメラ>
戦闘後、追い付いてきたネムダを兄弟は軽々撃退。軍旗でハンググライダーを錬成して脱出、アルモニと神父の待つ教会に向かう。
アルモニは、錬金術を習ったことがばれて追い出されたらしい。兄弟はヴィルヘルムに逮捕状が出たことを伝え、
アルモニを神父に託すと地下水路から封鎖されたノイエヒースガルドに向かう。
地下水路を進む兄弟は、出口近くで待ち受ける龍のようなキメラと戦闘になる。
<BOSS 海戦キメラ>
出口で気配を感じ振り向くと、神父とアルモニが付いてきていた。アルモニは、どうしてもヴィルヘルムと話がしたいのだと言った。
無事城に着いた4人はヴィルヘルムと再会。アルモニを部屋に隠し、ヴィルヘルムと兄弟、神父は話をする。
どこまで知っていると尋ねるヴィルヘルムに、エドは答えた。アルモニはあんたの娘なんかじゃないと。しかし何者かまでは知らないエドに、
ヴィルヘルムはアルモニの背中に生えた羽こそが賢者の触媒だと語った。尤も、まだ完成ではなく、完成に限りなく近い未完成品だが。
兄弟が帰る前の晩、賢者の触媒の試作品は完成した。ヴィルヘルムはすぐに実験に入り、そこにはセレネもいた。
実験は失敗、リバウンドはセレネを襲い、身体が崩れ始めた。
リバウンドを止められなかったヴィルヘルムは、再度賢者の触媒を使用。セレネは一旦元の姿に戻ったものの、暴走を始めた賢者の触媒は止まらず、
目を開くとそこにはセレネの姿はなく、代わりにアルモニが寝ていた。
ヴィルヘルムは常々、セレネの大人し過ぎる性格を心配していた。それがセレネをアルモニに変えたのかもしれない。
私も、君達と同じ業を背負うべき錬金術師かもしれないとも。
扉の外で聞いていたアルモニは、自分の中の記憶とヴィルヘルムの話のギャップに戸惑い、肩を落としてその場を後にする。
ヴィルヘルムの話は続く。羽根の研究は続けている。最初はセレネを取り戻すためだったが、今はアルモニを生かす為に。
アルモニは羽の力で生きている。触媒の力が他へ向けば、アルモニは衰弱してしまうのだ。故に錬金術を禁止した、そうでなくても羽根の力は弱まっているらしい。
アルモニの寿命が迫っていると知って驚く兄弟に、何が足りないかは分かっている、もうすぐ完成するとヴィルヘルムは言う。
アルモニを人間にする為なら、どんな手でも使うと。
ネムダ率いる憲兵隊とキメラが、城への突入を開始する。その様を、カミラは笑いながら見下ろしていた。
突入してくる憲兵とキメラを食い止めようと、兄弟はたった二人で戦う。同じ時、アルモニはエドへの手紙をしたためていた。
エドに届くよう、神に祈るアルモニの前に現れたのはグレタ。ヴィルヘルムと神父が部屋に向かった時、アルモニの姿は既になく、机には一輪のエーテルフラウだけが残されていた。
憲兵、キメラ、街の錬金術師まで加わり、手こずる兄弟。その時、敵の一団が爆発で吹き飛ばされた。
「手こずっているようだな、鋼の! 戦いには合理性が求められる。数で押してくる相手に個で相対していては、いつかは疲弊し、力尽きることになるぞ!」
現れたのは焔の錬金術師、マスタング大佐。炎の錬金術で次々に敵を蹴散らしていく。それとは別に、隆起する地面に吹き飛ばされる一団もいた。
「そして戦いには美しさも必要だ! 美しき体型には美しき技が、美しき技には美しき力が宿る。見よ! 我がアームストロング家に代々伝わる芸術的錬金法を!」
アームストロングの口上に、一同ドン引き。こっそりいたホークアイは、兄弟にアルモニがグレタにさらわれたことを伝える。
敵は3人に任せ、兄弟はアルモニを救出に塔へと向かう。
城内に入った兄弟の前に、三度立ちはだかるガンツ。今度は、全身を完全に機械鎧で固めている。カミラに感謝すると言ったガンツは、兄弟に襲いかかってきた。
<BOSS ガンツ>
今度こそガンツを撃破して、兄弟は先に進む。道中アルは、街に勝手に集まってきた錬金術師はヴィルヘルムが集めたんじゃないかと疑問を口にし、
エドも、何か目的があって集めたんだろうと同意する。尤も、その目的までは推察できなかったが。
塔の屋上では、囚われのアルモニを前に、グレタとヴィルヘルムが向かい合う。すべてはグレタの企みと気付いたヴィルヘルムに、
よくもオリジナルの羽を隠していたわね、とグレタ。アルモニを人質に取られ、動けないヴィルヘルムにキメラがけしかけられる。
そこへ駆け付けた兄弟の前で、グレタはカミラの正体を現す。カミラは雑魚では相手にならないと、陸海空のキメラ三体を同時に呼び出した。
<BOSS 陸・海・空キメラ>
ボロボロになりつつも、キメラを倒す兄弟。しかしカミラは余裕を崩さない。しかもヴィルヘルムは、カミラの目的を考えればキメラは倒さない方が良かったと言う。
その理由は、完全な賢者の触媒の材料が、錬金術師の血肉を取り込んだキメラだったからだ。カミラがヴィルヘルムに吹き込み、
ヴィルヘルムは完全なる触媒の為にノイエヒースガルドを作ったのだった。
カミラは100年掛けて、ようやく作ってくれそうな術師を見つけたと言った。だが、ヴィルヘルムは試作品を隠した。隠し場所はアルモニの体だった。
最後の仕上げと、キメラの錬成を始めるカミラ。アルモニの頭を掴んで錬成すると、アルモニが苦痛の悲鳴を上げるも、兄弟は満身創痍で動けない。
最後の力を振り絞って、ヴィルヘルムがエーテルフラウをカミラに投げつける。花の強力な触媒効果で、暴走? アルモニの背中から二つの翼が生まれるが、
リバウンドがカミラに跳ね返り、錬成は中断された。
しかし傷だらけになったカミラは、凄まじい形相で再度錬成を試みる。そして、アルモニをも取り込み、巨大で醜悪な合体キメラが生みだされた。
<BOSS 合体キメラ&カミラ>
キメラが消滅すると、後には倒れたアルモニだけが残され、カミラは苦悶の声を上げながら最後は塔から落下していった。
瀕死のアルモニを抱いたヴィルヘルムは嘆く。
「なんてことだ……これではアルモニはもう……」
なんとか助けてくれと懇願する兄弟。ヴィルヘルムは、
「自分は治療の為にアトリエに戻るから散らばった羽根を集めてくれ、羽根に残ったエネルギーを使えばなんとかなる」
と指示し、羽根を集める兄弟に聞こえないよう呟く。
「エドワード君、アルフォンス君、2人ともすまない……。本当に……。アルモニはもう助からないんだ……。だが、これは私が自ら招いた災厄。
あとは私がすべての幕を下ろすよ。これ以上、君達を巻き込むわけにはいかない。分かってくれ、大切な友人の弟子達よ……」
アルモニはヴィルヘルムと仲の良かった頃の夢を見ていた。抱えたヴィルヘルムもその夢に同調し、あの頃が一番楽しかったと懐かしむ。
ヴィルヘルムはアルモニに最後のわがままを許してくれと詫び、お前と私を救う方法はもうこれしかないと呟いて去っていく。
拾い集める内に、エドは何かがおかしいと気付く。散らばった羽根からは何のエネルギーも感じない。
やがて羽根は消滅し、エドは確信する。この羽根がただの残りカスであることと、ヴィルヘルムの嘘を。
兄弟がアトリエに着いた時には、既に夜が明けていた。アトリエの前には、マスタング・アームストロング・ホークアイの三人が待ち受けていた。
アトリエの中に急ごうとする兄弟をマスタングが呼び止め、アームストロングとホークアイは手甲と銃を構える。兄弟を入れてくれるなと頼まれたらしい。
力づくで通ると答える兄弟に、ホークアイはアルモニの気持ちを考えろと諭す。エドは一瞬躊躇い、
「そんなこと関係あるか! あいつは俺の弟子なんだ、俺が必ず助ける! それくらいできなくて、何が師匠だ! 何が錬金術だよ!!」
「どうしてもか……?」
「どうしてもだ!!」
ならば仕方ないと、マスタングも手袋をはめ臨戦態勢に。エドはマスタングを睨みつける。
「俺達は確かに子供さ……だが、いつかは大人になる。けど、アルモニはそうじゃない。今がすべてなんだよ!」
「いつか……こういう日が来るんじゃないかと思っていたよ」
「そこをどけぇぇぇぇ!!」
<BOSS マスタング&アームストロング>
(勝っても負けてもEDに影響なし。普通に進めたレベルでは、まず勝てない強さ)
ヴィルヘルムのアトリエから、眩い金色の光が天に向かって伸びる。光が消えた後、アトリエ一帯は消滅していた。
膝をついて、アルモニの名を叫ぶエド。三人の軍人は、それを悲しげに見ている。
横に立っていたアルは、かすかに残った光の中心に一本の羽根を見つけた。エドが手に取ると、消滅直前のヴィルヘルムとアルモニの記憶が流れ込んでくる。
錬成陣の中心で横たわるアルモニに、ヴィルヘルムは寄り添っていた。
「私は誰よりもお前を愛してきた。だが、お前にとって何が一番の幸せなのか、お前の幸せの為に何をしてやれるのかが分からなかった」
「馬鹿だなパパ……あたしは全部分かってた。だって、パパの娘だもん……」
アルモニが苦しげに呻きながら言う。
「ねぇパパ……あたし、パパの娘だよね?」
「馬鹿はお前だ……当り前だろう」
ヴィルヘルムも笑ってアルモニに答えた。
「そっか……二人とも馬鹿なんだ。やっぱ……親子だね……」
「安心しろ、一人では行かせん……。これは、私達だけの……」
錬成陣の光が溢れ、アルモニの顔が苦痛に歪む。ヴィルヘルムがアルモニを抱き締める中、二人は光に包まれた。
「ごめんね……エド。でも……あたし」
羽根が光を失って落ちる。それが、アルモニがエドに残した最後の言葉だった。
それで満足だったのかと涙するエドに、神父が問いかける。
「あれは……笑っていたかい?」
エドが二人とも笑いながら死んでいったと答えると、神父は言った。
「ならば悲しむ必要はない。二人はきっと幸せだったに違いない。たくさんの過ちを犯したヴィルヘルム殿だったが、最後には最も辛い、最良の選択をした」
それでもアルモニを救えなかったと嘆くエドに神父は、アルモニに教えていた錬金術を教えてくれと頼む。
あの娘の代わりというわけではないが、簡単な術を一つだけ君に教わっておきたいと。そして、いつかアルモニに見せてやりたいと。
兄弟を見守る軍部の三人。マスタングに、ネムダは捕らえたと報告が入る。
エドのお陰でまた忙しくなるが、今回はキメラ事件だけでなく国家憲兵を指揮する将校の不正を暴けた。
「あの子達には辛い結果となったが、これも彼らの功績だ。いつものように、記録には残さなくていいが」
ノイエヒースガルドの駅から旅立つ兄弟とアームストロング。エドは別れ際、マスタングからアルモニの手紙を渡された。
列車の中で、アルがその手紙を読み上げる。
「エドへ。いつか必ず来るお別れの時の為に、この手紙を残しておきます」
手紙はその言葉から始まっていた。
「人は何かの代償なしに何も得ることはできない。錬金術同様、この世の理は『等価交換』。エドはそう教えてくれたよね。でもね、あたしはそんなことないと思うんだ。
いくら代償を払っても得られないものはあるし、逆になにも払ってないのに得られるものもある。
あたしは今まで何もあげてない、何もしてあげられてない。それなのに、あたしは見合う対価を思いつかないほど、大きくてたくさんのものをもらってる。
だからあたしはこう思うんだ。等価交換はこの世の理かもしれないけど、人の理ではないんじゃないか。人はそんな理に縛られない、もっと大きな存在じゃないかって」
ありがとう――それが、手紙に綴られたエドとアルへの心からの言葉だった。直接口では言えないからと、アルモニは手紙に託した。
そして、手紙の最後はこう締め括られている。
「さようなら、元気で。本当に……本当にありがとう。小さくて大きな、私の師匠へ……」
隣で号泣するアームストロングをよそに、エドは最後まで生意気なヤツだったな、と呟く。封筒の中には、花の種が入っていた。
「一度でいいから、アルモニに花を咲かせてあげたかったね」
「錬金術で花を咲かせられなかったから、種をお土産にか。お土産ならもっといいものくれよな、アルモニ……」
アルモニの墓の前で、神父が紙に書かれた錬成陣の上にアルモニの羽根を置く。
「お前の小さな望み……私と一緒に叶えよう。もちろん……彼らも一緒だ」
神父が両手を合わせて錬成陣に手を置く。すると神父を中心に、教会中に満開の花が広がった。
賢者の触媒の効果が解放された瞬間だった。同時に、手紙に入っていた種が淡い光を放つエーテルフラウに成長する。
「そうか……今までのアルモニの錬成は失敗してたんじゃなく、眠ってただけなんだ」
「むぅ……稀代の錬金術師になれたものを……」
「死んだら……死んじまったらそこでお終いさ……」
エドは列車の窓を開け、花を外に飛ばす。舞い散った花びらは、風に乗って草原を、街を通り抜ける。
花びらの通った後が、次々に満開の花で埋め尽くされた。
アトリエ跡にマスタングが供えた花束からも同様の現象が起こり、城は花で一杯になる。言葉を失うマスタングに、泣いてもいいと言うホークアイ。
「馬鹿を言うな!」
顔を歪めたマスタングは、そう言い捨てるとホークアイを伴って歩き去った。
ホークアイ中尉の報告書。
今回の事件のまとめ、賢者の触媒について、ネムダの罪、キメラ開発や事件の主導的存在だったのはヴィルヘルムでなく、
助手のグレタであったこと、などが記載されている。
今回の事件は、触媒の暴走をヴィルヘルム教授がその身を以て食い止め、研究室ごと消滅という形で終わった。関係者の処分は以下の通り。
ガンツ:現在、軍病院に入院中。事情聴取後、軍法会議。ガンツの役割は、錬金術師をヒースガルドに集めることだったと思われる。
ネムダ:軍刑務所に服役中。軍、兵器の私物化、中央への反乱容疑から、現時点で懲役145年。余罪が追及されれば、更に200年は増えるだろうとのこと。
グレタ:消息不明。素性・経歴の一切が不明だが、別称のカミラに関しては時に容疑者、時に協力者として中央の記録保管庫に残っている。
しかし、最古の記録は60年前であり、すべて同一人物と考えるのは非現実的ではないか。死体は確認されていないが、生存の可能性は極めて低いと思われる。
ヴィルヘルム:消息不明。アトリエとともに消滅。非合法な活動、触媒の暴走をその身を持って止めたこと、双方が事実であり矛盾大き人物。
彼が賢者の触媒を得ることで何を求め、何を守ろうとしたのかは定かでない。
以上、報告者、ホークアイ中尉。
追記。騒乱当時、ヒースガルドを訪れていた国家錬金術師がいたが、列車事故の偶然であり、事件への直接的関与は認められなかった。
中央の駅に着いたエドは、不自然にはしゃぎながらアルを急かす。余所見してぶつかった花売りの少女は、アルモニと瓜二つの少女だった。
俯いて唇を噛むエドに、少女は心配そうに声を掛ける。が、
「俺、全然オッケー!」
次に顔を上げたエドは笑っていた。
少女と別れたエドは一瞬顔を曇らせたが、振り切るように力強く前を向き、両手を振り上げる。
「来たぜ、中央(セントラル)!!」
そして、エルリック兄弟の旅は続く……。
以上で、「鋼の錬金術師 翔べない天使」終了です。詳細なような端折ったような、やや半端な感じになってしまったような気もしますが。
システムはPS2三部作の最初なのであまり洗練されてませんが、ストーリーは一番評価が高かったんじゃないかと思います。
今なら中古で千円以下で買えますので、興味のある方は。
乙です!
前スレ
>>350 「"タイトル画面を見たときの"」でググれ
ダブルクォートを付けるんだぞ
規制解除キタ
続きの方はまとめWikiの方の差し替えスレッドに書いてしまったので、どなたかWikiに転載お願いします。
ハガレンの人、クライシスコアの人両方とも乙です。
需要は不明だけど洋ゲーDarksiders、一応新作だと思うから鳥つけときます
ダークサイダーズ 審判の時 <Darksiders Wrath of War>
創生より続く天界と地獄の闘争、いつ果てるとも知れぬ戦いのさ中
焦炎評議会が生まれる、どちらか片方が宇宙の調和を乱すほどの力をつけたとき
評議会は四騎士を送り込み迅速かつ、苛烈な審判を下す。
評議会の前に天も魔も頭をたれる掟がここに生まれた
やがて人類が生まれる、ぜい弱だが狡猾なこの種族が地上に第三の王国を築き
調和の一員になると見た評議会は七つの封印を施し、それを天界と地獄の休戦の証とした。
人類が天と魔と対等に渡り合える力をつけたとき全ての封印が解かれ最終戦争が始まる。
そこには新たな調和が生まれるだろう、またそれに異を唱える者は四騎士によりことごとく誅されるのだ
地球に流星群が降り注いだその日、人類は滅びた。封印が解かれ天軍と魔軍の戦いが第三の王国で始まったのだ
四騎士の一人である戦争<ウォー>が地上に降り立ったことが何よりの証拠だった
だが審判の時においてもまだ人間はぜい弱すぎた、人類にとってあまりにも早いハルマゲドンが始まってしまった。
ウォーは混乱していた、他の兄弟たちの姿は見えず天使や悪魔と対等に戦うはずの人間は惨めに逃げ惑うばかり
さらに裁定者としての無敵の力が次々と失われていく、天使長アバドンを戦いの中に見たウォーは
この異常事態について問いただす、しかしアバドンが騎士を見て発した言葉はさらに奇妙なものだった。
『ありえん!七つ目の封印は解かれておらんぞ!』
全ての封印が解かれたからこそ最終戦争が始まり四騎士が召喚されたのではないのか・・・?
戸惑いをみせたアバドンはその隙を突かれ大悪魔ストラーガに握りつぶされてしまう
さらに力を全て失ったウォーもまた同じ運命をたどった。
『誰もおぬしを召喚してはいない!封印は一つとして解かれてはおらぬわ!』
焦炎評議会に厳粛な声がこだまする、評議会によって呼び戻されたウォーは叱責を受け
それどころか無断で地上に降り立ち魔軍を先導することで調和を乱し、焦炎評議会の名を
貶めたのではないかとの疑いさえかけられる。
何者かに召喚されたことは事実であり、地上に降り立った時すでに戦争は始まっていた
自分の存在が引きがねになったはずは無い、アバドンなら事情を知ってるはずだとの弁明も
当のアバドンが滅した今は無意味だった。
いま地上は破壊者という異名のみ知られている謎の悪魔が率いる軍に占領されつつある
ウォーが名誉を回復するためには破壊者を抹殺し地上を奪還する以外に無い
もし失敗すれば悪魔が評議会に代わり裏切り者の騎士に裁き下す結果になるまで
ウォーは目付役のウォッチャーと共に今一度第三の王国に降り立つ
あの日からおよそ一世紀、人類の世界は完全に廃墟と化していた。
破壊者が魔軍の全権を握って以来、それに従わない悪魔は皆追放され、力を持つものは幽閉された
悪魔の商人ヴァルグリムと魔界の支配者の座を逃したサマエルは利害の一致した数少ないウォーの味方と言えた。
そしてサマエルを幽閉から解くウォー、この自由を得た異端の大悪魔は告げる
破壊者が鎮座する塔は四人の選ばれし者が心臓に蓄えた魔力で結界を張り、さらに塔の内部では
あのストラーガが破壊者を守っている、まずは選ばれし者たちの心臓を俺にささげろ、お前では使い道もわかるまいと。
サマエルにうながされ選ばれし者たち、即ち
ティアマット、グリーヴァー、スティジアン、シリサ
これらの心臓をえぐり出す旅を始めるウォー
途中エルダーの一人であるブラック・ハンマーこと鍛冶師ウルセインと出会い
アバドンの仇と付け狙う天使ウリエルと一戦を交え、はぐれていた愛馬ルインと再開する
そして四つの心臓がサマエルの手に渡った。
※「エルダー」という種族についてゲーム中ほとんど解説されませんが、精霊や妖精のたぐいのようです。
心臓を喰らいサマエルは力を全て取り戻す、心臓が守っていたのは結界ではなくサマエルの魔力だったのだ
憤慨するウォーだが復讐には敬意を払うぞとサマエルは塔の封印をたやすく破り転移門を開く
そう、ウォーの目的はもはや騎士としての名誉の回復ではなく、自分を侮辱した者たちへの制裁となっていた。
ストラーガが守る塔、「黒の玉座」に転移したウォーは意外な人物と出会う。死の天使アズラエルがそこに幽閉されていた
アズラエルは信じ難い真相を語る、あの偽りの最終戦争を引き起こしたのはアバドンだったのだ。
天軍の威信を不動のものにせんと画策したアバドンは隠されていた封印の一つを手に入れ
封印を破壊する力を秘めた武器、ハルマゲドンの剣をウルセインに作らせた。
この二つでさも封印が解かれたように見せかければ魔界の実力者たちは地上におびき出される
それらを抹殺し混乱を収拾することでアバドンは人類に天使の威光を知らしめようとしが
ウォーが現れストラーガに不意を突かれたことでその計画は頓挫してしまった。
アズラエルを開放しストラーガに雪辱を果たしたウォーは崩壊する塔からアズラエルと共にエデンへ脱出する
始祖が追放されてより時の止まったこの聖地には知恵の樹があった
この樹の前に立つ者はあらゆる困難を乗り越える知識と未来を授かる。
破壊者との対決を目前に控えたウォーがその前に立つのは当然のことだった。
ウォーは樹の前で過去を見た
ストラーガに重傷を負わされながらも息の有ったアバドンはかつて同じように樹に力を求めた
しかし野心を見透かされたアバドンは謎の声にとらわれ新たな破壊者へと変貌していた
-暗殺を評議会が行うわけにはゆかぬ、掟を逸脱してでも復讐を果たそうとする者が必要だ-
アバドンの手に封印の一つが渡ったことで既に焦炎評議会の名誉は失われていた
だが奪還と抹殺は暗に済ませねば傷口はさらに広がってしまう
自分の意思でアバドン、つまりに破壊者に復讐を果たそうとする手駒が必要なのだ
そのためには手駒を貶める必要がある、評議会に忠実だが屈辱と憎悪に満ちた処刑人に仕立てなければ・・・
そして未来を見た
「言っただろぉ?片道切符だってなぁ!」
這いつくばる自分の目の前でウォッチャーが勝ち誇っている
「死の宣誓はこれで果たされた」
ウリエルが自分を剣で刺し貫いていた
七つの封印の一つを飲み込んでいる破壊者アバドンにはウォーの剣でも歯が立つはずは無い
特別な武器が必要だ、封印をものともしない武器が。
ウォーは砕かれたハルマゲドンの剣を再生する旅を始めた
そしてウリエルと最後の決闘を済ませる、お互いの命を相手にゆだねる死の宣誓を行った正当なものだったが
勝利したウォーはウリエルへのとどめを無視する、今の目的は別にあるのだ。
ウリエルもまた破壊者との決戦に向け飛び去っていった
ウルセインの手により再生したハルマゲドンの剣を手に、ウォーはアズラエルの助力でふたたび塔に戻る
最上階で破壊者アバドンがウリエルらを蹴散らしている場面に割って入ったウォーはアバドンと最後の決戦を始めた、復讐のために
そしてハルマゲドンの剣により封印の障壁は中和されアバドンは滅した、裏切り者に評議会の騎士が審判を下したのだ
アバドンの手から零れ落ちる封印、ウォーがそれに手を伸ばした瞬間ウォッチャーが本性を現し拘束の闇を放つ
「言っただろぉ?片道切符だってなぁ!」
番犬は檻に押し込められるのが定め、手駒にされた恨みを晴らそうなどと思うことも焦炎評議会は許さない
自由を封じられたウォーはなす術も無く這いつくばってしまう。
その瞬間ハルマゲドンの剣がウォーを貫いた
「死の宣誓はこれで果たされた」、宣誓を行った以上ウリエルがウォーを背後から襲うことは決して不名誉なことではなかった
だがウリエルは間髪いれず封印をウォッチャーの右手ごと破壊する、それは四つの馬の彫刻が施された第四の封印
評議会の場に呼び戻されつつあったウォーは死ぬことで一時的に拘束から逃れ、封印の破壊により自由の身となって復活を遂げたのだ。
こんなことをしてタダで済むかと這いつくばりながらも虚勢を張るウォッチャーの頭を紅蓮の騎士は無造作に握りつぶした
「この場は退くが我々がお前に情けをかけることは無い、これからどうするのだ?たった一人で全てを敵に回してしまったぞ」
「一人じゃないさ」
空の彼方で三つの流星が光を放っていた
一つは死<デス>を象徴するかのように
一つは騒乱<ストライフ>を象徴するかのように
一つは憤怒<フューリー>を象徴するかのように
それぞれの光を放ち、三つの流星は地上に落ちていった
END
29 :
ゲーム好き名無しさん:2010/04/21(水) 22:23:02 ID:tXntgJkJ0
PS2 PSP Wil
SILENT HILL SHATTERED MEMORIESをオナシャス
できれば、全EDを
書けるけどオナシャスとか言う奴の頼みなんか聞きたくねえ
予約していた冠を持つ神の手(リリアノルート)行きます。
とりあえずいちいち世界観とか設定を書くと長くなるんで、用語や人名はWikipedia参照でよろしく。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/冠を持つ神の手 【リリアノ愛情】
王であるリリアノは常に側付きの護衛に守られ多忙な身だったが、
主人公が顔を出すと昼食を共にし、話をする機会を持ってくれた。
ある日、リリアノは主人公を連れ出し、城の外れにある小島へと向かう。
そこは歴代の国王が眠る墓所だった。王が月に一度参らねばならない場所らしい。
花を供えた後、彼女は主人公に言い聞かせる。
「分かっておるな。いずれ、我もお主もここに並べられることとなるだろう」
印を持つということは、即ち神に選ばれたということ。
生きている間は城に。死した後は神の御許に。
自分達は死してなお望みの場所には帰れないのだと、リリアノは静かに語る。
その後も度々顔を合わせたり、舞踏会で踊ったりする内、徐々にリリアノに想いを寄せて行く主人公。
しかし彼女は王であり、何より子供も居る身。
それとなく好意をほのめかしても相手にされず、それどころか子供扱いでかわされてしまう。
そんなある夜、主人公はリリアノから呼び出しを受けた。
彼女は本音で話して欲しいとわざわざ前置きした後、「我がお主を殺すと思ったことはないか?」と、唐突に問いかけてきた。
すぐさま否定すると、彼女はそれを愚かだと笑い、酷薄に言い放つ。
「我の胸一つだ。誰もお前の処刑に反対はせぬ。
王が与える死は正当な死。それが正当でないとされるのは、王が打ち破られた時のみだ」
だから自分を信用すべきではないと彼女は言う。
だが、同時にリリアノはこうも言った。
「ただ一人だけ王が正当なる死を与えられぬ人物が居る。
それが誰だかお主は分かるか?」
「……王自身だよ」
やがて年末がやってきた。最後の日、主人公はリリアノが居る王座の間を訪れる。
彼女は、物言いたげな主人公の様子を察して人払いをしてくれた。
二人きりになった席で主人公は想いの丈を打ち明ける。
それを聞いたリリアノは暫く黙り込んだ後、小さく笑い声を零してそれに答えた。
「我はお主の母になれるかもしれんがな。お主の女にはなれぬよ」
自分達の関係はこれ以上変わる事がない。――変えられないのだと、リリアノは言う。
「だが……そうだな。それでも構わぬとお主が承知するならば、
残された時間、お主と過ごしてみるのも悪くはない」
その言葉に一も二もなく承諾する主人公。
しかしリリアノは、そんな彼に赦して欲しいと懺悔する。
これは自分の弱さから出た望み。主人公を感傷に巻き込んでいるだけなのだと。
意味を把握しかねている主人公に今は分からなくていいと呟いて、彼女は最後にこう告げた。
「お主という存在は、我にとって救いだった」……と。
(愛情ver.A)
年が明け、主人公は次の国王に任命された。
成人した主人公は神殿で神に向かい、「男」になると宣誓した。
王に指名された以上、主人公がリリアノと共に居られるのは正式な譲位が行われる来年までの話となった。
引退した王がいつまでも城に留まれば、いらぬ火種を招いてしまう。
あっさりそう言い放つリリアノを引き止める事ができないまま、主人公は新王となるための準備に追われていく。
そんなある日、宣誓の練習をしていた主人公を見ながらリリアノは呟いた。
「我にとってお主はいつも不可解だった。故に、惹かれたのかもしれぬ。
もし、お主があと二十年ほど前に現れてくれたのなら……」
そんな事を言っても仕方が無いと自嘲気味に笑い、彼女は練習を続けろと急かしてくる。
「立派に役目を果たしてもらおう。誰もが認める王として。
お前は我の最期の仕事になるのだからな」
やがて故郷に隠棲したリリアノは暗殺者の毒牙にかかり、その生涯を終えたという。
(終わり)
(愛情ver.B)
年が明け、王座はもう一人の候補者に渡り、主人公は他の職につくことになった。
成人した主人公は神殿で神に向かい、「男」になると宣誓した。
無事に譲位を済ませたリリアノに付き従い、主人公は彼女の故郷で共に暮らすようになった。
時折、屋敷の裏にある海に面した崖を二人きりで散歩する。
引退してこのかた、リリアノは護衛も置かず無防備に過ごす事が多くなっていた。
「お主は行ってみたいと思うか、あの向こうへ。
我は……分からぬよ。
ここで生き、ここで朽ちる。それが我の選んだ道だ」
海を臨みながら不意に彼女はそんな事を呟いて、いつものように主人公と額を合わせる。
そうすると、互いの印を通じて暖かなものが流れ込んでくるような、不思議な感覚がしてくるのだ。
「お主もまた、何れ流れていくのだろう。
今少し、ここに留まってほしいがな」
小さく囁いて踵を返すリリアノを追いかけながら、主人公は「あと幾度、こうやって散策できるのだろう」と、予感めいたものを覚えていた。
やがてリリアノは暗殺者の毒牙にかかり、その生涯を終えたという。
(終わり)
※補足
・リリアノは王として色々なものを切り捨てて生きてきた人なので、
王でなくなった時は報いを受けなければならないと固く覚悟している節があります。
なので、ゲーム全体を見ても生き残る事の方が少なかったりします。
【リリアノ裏切】
※愛情ルートの条件を満たした上で、相手と同性を選ぶと裏切EDになります。
「女」になると宣誓を終えたその晩、主人公の部屋にリリアノがやってきた。
彼女は何時も通りの毅然とした態度で、女を選んだのは賢い選択だ、それでいいと言う。
やがて無事に成人した主人公は日々多忙を極めていた。
そのためリリアノとまともに顔を合わせる暇もなく、彼女はあっさり譲位を済ませ故郷へと下ってしまう。
突然の訃報が主人公の元に舞い込んだのはそれから暫く後のこと。
いくらもう王ではなく、貴族ですらないとはいえ、リリアノの影響力は未だ根強い。
だから暗殺者を差し向けたのはおそらく……。
そこで思考を打ち切って、主人公は青空へと視線を向けた。
「どちらにしろ、もう彼女はこの地上に存在しないのだ」――そんな風に考えながら。
【リリアノ友情】
主人公は継承者としての才能を発揮し、周囲に一目置かれるようになった。
リリアノはそんな主人公の元を訪れては度々王としての心得を説き、やがて二人は対等な関係を築いて行く。
(友情ver.A)
その一方、主人公は図書室付きの文官(モゼーラ)とも親しくしていた。
彼女は真面目な好人物だが聊か正義感が強すぎるところがあり、特に傲慢な貴族というものを毛嫌いしていた。
ある時、モゼーラは「ネセレ」という人物の話をしてくれる。
リリアノの前の代、つまり四代国王だったネセレは主人公と同じく平民の出で、王宮内ではある種タブー視されている人物らしい。
また風の噂によると、彼は譲位が行われる少し前に謎の死を遂げており、
当時まだ未成年だったリリアノが暗殺したのではないかと、実しやかに囁かれていた。
ネセレに興味を持った主人公は、彼の事を調べようと図書室に向かう。
しかしどういう訳か四代についての資料がまったく見当たらない。
途方に暮れているとモゼーラが声をかけてきた。
主人公がネセレについて調べていると知った彼女は、彼を私室に招き、保管してあった資料を見せてくれる。
「これらは全て、四代国王の治世の証。
いなかったことにされた彼を拾い上げ、形にしたものです」
その資料には四代に対する口汚い罵倒や批判の言葉が連ねられていた。
どうやらネセレは貴族制度を解体しようとしたために、貴族から大変嫌われていたらしい。
数日後、偶然鉢合わせたモゼーラは、どこか真剣な様子で口を開いた。
「貴方ならもう……私が、どうしてこの城に来たか、察しがついていらっしゃるんじゃないでしょうか?」
主人公がそれに正しく答えると、彼女は感心した様子で続ける。
「私は四代国王ネセレ……いえ、産みの父の足跡を捜しにここにやって来たんです」
モゼーラは自分が四代の落胤だと思っているらしい。
しかし決定的な証拠は無く、手がかりは彼女が肌身離さず持ち歩いている一冊の記録書だけ。
ネセレ直筆の品さえあれば照合ができるのだが、
表向きは存在すら消されている四代だけに、それは難しいように思われた。
しかし、主人公は王と継承者しか入る事の出来ない宝器庫への出入りを許される。
それを聞きつけたモゼーラは、ネセレ直筆の記録か何かを捜してきてほしいと頼んできた。
早速リリアノに頼んで宝器庫に向かう主人公。
しかし何事か企んでいる事をあっさり看破され、モゼーラの事を全て白状してしまう。
リリアノは呆れた様子ながらも、何を思ってかネセレが書いた帳簿を渡してくれた。
それをモゼーラが持つ本と比べてみると筆跡はぴたりと一致する。
彼女は、本当に四代国王の子だったのだ。
モゼーラの件は片付いたが、もうひとつ気になる事があり、主人公は再びリリアノの元を訪れた。
ネセレの死――即ち、リリアノが暗殺したという噂は本当なのかということだ。
それを直接本人に問うと、彼女は笑い声を上げた後、存外あっさりと四代の殺害を認める。
「罪とは思うておらぬよ。
同じように、仕方がなかったこととも思うてはおらぬ」
リリアノが叩きつけた告白を受け、主人公は悩んだ末にそのことをモゼーラにも明かす。
彼女はひどく打ちひしがれた様子で、暫く一人で考えたいと、その場を後にした。
やがて年末がやってきた。最後の日、主人公はリリアノが居る王座の間を訪れる。
彼女は、物言いたげな主人公の様子を察して人払いをしてくれた。
二人きりになった席で、主人公はモゼーラについての話を切り出す。
一度彼女に会って欲しい。そう懇願するとリリアノは明らかに機嫌を害した様子だったが、
終いには折れて、モゼーラとの会見の席を設けてくれた。
緊張しきりのモゼーラを連れ、主人公はリリアノの部屋を訪れた。
まず、リリアノはモゼーラがネセレの血縁であるという証拠を要求し、例の筆跡が四代のものであると確かめる。
「お主は四代の名を盾に、我に何を要求するつもりだ?
その名乗りで、何を得られると思っている?」
要求次第では穏便に済まさないということらしい。
しかしモゼーラは気丈にも「貴方の口から真実を」とだけ答える。
暫く黙り込んだ後、リリアノは彼女に四代の死について話して聞かせる。
彼は理想の虜であり、悲願を叶えるためには時間が足りなかった。
故に彼は王座にしがみ付こうとし、その刃は誤ってリリアノの弟へと振り下ろされたのだと。
だからと言って殺すのは正しい方法とは思えないと、モゼーラは食い下がる。
その後も二人の価値観は噛み合わず、話は平行線を辿った。
だが、モゼーラは最後にひとつだけ問いかける。「貴方の理想は何ですか?」と。
リリアノはその質問に答えなかった。
モゼーラは席を立ち、一度ぐらいは本当の両親に会ってみたかったと言い残して退出する。
「……言われてしまったな」
二人きりになった室内で、どこか苦笑気味にリリアノは呟いた。
確かに自分には理想なんてものは無い。常に波風の立たない選択をしてきたからこその安定だと、彼女は話す。
「面白いものだな、つい先ほどまで、この部屋には三代が揃うておった。
全ては繋がり、流れていく。しかし、流れに呑まれて良しとするのも、そうだな、考えてみれば性に合わぬ」
モゼーラとの会見が、リリアノの心境になんらかの変化を与えたらしい。
どこか吹っ切れた様子で彼女はそんな風に呟くのだった。
その後、無事に成人した主人公は日々多忙を極めていた。
リリアノの話によるとモゼーラもあれ以来はりきって仕事に勤めているらしい。
あの調子なら、近い内に元の部署に戻してやれるかもしれないとのことだ。
主人公は、リリアノに譲位が済んだらどうするつもりなのか尋ねる。
すると彼女は挑戦的な目で見返し、こう言うのだった。
「……そうだな、高みの見物と行こうか。
何しろ理想がないとまで言われ、喧嘩を売られてしまったのだからな。
そう抜かすお主たちがどのような世を作るのか、是非見届けてやりたくなるのも道理だろう?」
やがてリリアノは故郷に隠棲し、陰に日向に新たな王を助けたという。
(終わり)
(友情ver.B)
※友情BとCは、モゼーラ関係なく、ただリリアノと友情を深めていれば見れます。
最後の日、二人きりになった主人公はリリアノに今後どうするつもりなのか尋ねた。
彼女は引継ぎを終え次第、城を去る予定だという。
「……お主、わざわざ尋ねてくるということは、何となく察しておるのだろう?
だが、何も言うてくれるなよ。前から決めていたことだ」
己に返ってきたことが己に返る。それだけの事だと、リリアノは目を閉じる。
「納得がいかぬのならばお主は別の道を選べ。
それが、我の救いとなるからな」
年が明け、主人公は次の国王に任命された。
成人となった主人公に待っていたのは、継承の儀のための訓練だった。
なにしろ時間が無い。王として一人前に仕上げるため主人公は多忙を極めていたが、
持ち前の呑みこみの速さが功を奏し、徐々にそんな生活にも余裕が出てきた。
そんな主人公を、リリアノは呆れ半分感心半分な様子で見守る。
「過去と未来を我らは繋ぐ。
少しでも良い未来を、お主が選び取ることを願うよ」
やがて故郷に隠棲したリリアノは暗殺者の毒牙にかかり、その生涯を終えたという。
(終わり)
36 :
冠を持つ神の手:2010/04/22(木) 21:03:56 ID:S3zH7eQe0
(友情ver.C)
※最後の日は友情Bと同じ
年が明け、王座はもう一人の候補者に渡り、主人公は他の職につくことになった。
成人となってみると、外は継承の儀の準備一色だった。
皆が忙しそうに動き回る中、主人公も儀式の手順について叩き込まれ、忙しい日々を送っている。
そんなある日、自分以上に忙しいリリアノが久しぶりに昼食を誘ってきた。
明らかに疲れた様子の主人公を見ながら、彼女はこう言う。
「お主は、王にならなんだ自分の可能性を見せてくれる。
我にとっても、ヴァイルにとってもな。それはある意味……救いなのだ」
そしてリリアノは、ヴァイルが羨ましいと告白する。
もし自分の時に主人公が現れていれば、これから選ぶ道は異なったかもしれないと。
「何、気にするな。お主はお主の道を行けばいい。
いずれ交わるその時は、また宜しく頼むぞ、我が友よ」
やがて故郷に隠棲したリリアノは暗殺者の毒牙にかかり、その生涯を終えたという。
(終わり)
37 :
冠を持つ神の手:2010/04/22(木) 21:06:50 ID:S3zH7eQe0
すまん
最後の方まで名前入れ忘れた挙句、アホみたいに長文過ぎたorz
残りの憎悪・殺害EDは後日持ってきます
暗闇の果てで君を待つ〔DS〕をお願いします
ちょうどやったばっかりだから
暗闇ほ果てで君を待つ(DS)やります
長くかかりましたが、イナズマイレブン投下します
まず注意点を
このまとめはプレイヤー視点ではなく円堂の周囲に起こる出来事を中心にまとめてあります
文中の<、>は試合パートの開始、終了を表しています
文中にも表記してありますが、“フットボールフロンティア”は“FF”と略してあります
プロローグ
放課後、円堂は部室に行く。だが、肝心の部員達は今日もだらけ放題。
そして今日も円堂は、一人だけでもとランニングを始める。マネージャーの木野もやって来た。
その時ストライカー”豪炎寺蹴也”らしき学生を見かけるも、冬海先生に呼ばれて中断し部室に向かう。
「一週間後に帝国学園との練習試合を行います。勝てなければサッカー部は廃部です」
円堂は動揺する部員達を置いて、試合のため新入部員を勧誘すべく豪炎寺蹴也を探し始めた……
第一章・帝国がきた!
しかし既に帰ってしまっていた豪炎寺を探すのは諦め、円堂と木野は気晴らしに鉄塔へ行く。
円堂はサッカーのことで悩むといつもここに来るらしい。そしてその日は木野に、小さい頃に死んだ祖父の残した特訓ノートのことやその中に書いてあるキーパー技“ゴッドハンド”のことを語った。
だが帰ろうとすると、突然不良に絡まれる。そこで助けに入った豪炎寺が強烈なシュートで不良をK.O。
だがチャンスとばかりに勧誘した円堂に対し、豪炎寺は“俺はもう、サッカーはやらない”と言い捨てる。
翌日、豪炎寺は円堂のクラスに転入。再度勧誘しようとした円堂のもとに、雷門夏未が現れた。
“彼がサッカーをやめたのは、彼の妹に関係があるのよ。残りの部員をせいぜい頑張って集めなさい”
円堂は風丸・松野・影野を勧誘し、10番を条件にメガネも勧誘。これで頭数は揃った。
そして一週間後の試合当日。直前になって怖くなり隠れていた壁山を連れ戻し、いよいよ試合開始。
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だが、帝国学園の強さは予想を遥かに越えていた。前半だけで皆はボロボロ、さらに点差は20対0。
「……終わったね。デスゾーンを受けて、立ち上がってこられるはずがない」
「……俺達はまだ……終わってねーぞ!!」「!?」「円堂くん!」
円堂は立ち上がるが、点差は圧倒的。さらに怖じ気付いた目金がユニフォームを捨てて逃げ出すが……
「夕香……お兄ちゃんにもう一度だけ、チャンスをくれ……」
「豪炎寺……!待ってたぜ!お前を……」
10番に豪炎寺を加えて、後半再開。この時円堂の頭には、ゴッドハンドのイメージが浮かんでいた。
その直後、円堂はゴッドハンドを完成させる。そして豪炎寺の必殺シュートが炸裂し、ついに1点奪取。
「円堂に、豪炎寺か……面白くなりそうだ」「鬼道、データ収集は完了だな」
帝国学園側が棄権を申し出たため、試合は雷門中サッカー部の勝ちとなった。
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第二章・夢への発進!
帝国学園との試合から数日後、早くも次の練習試合の相手が決まった。それは強豪・尾刈斗中学。
新マネージャー・音無が加入したものの、“尾刈斗の呪い”の噂や夏未の妨害に部員達は動揺する。
仕方なく小学生チームと一緒に河川敷で練習するものの、豪炎寺に対抗意識を燃やす染岡は焦るばかり。
そんな染岡に小学生チームのコーチ・会田は特訓を授け、染岡は必殺シュートを編み出すことに成功する。
そして試合当日。未だ正式に入部してはいないが豪炎寺を加え、尾刈斗との試合が始まる。
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染岡の必殺シュートが見事に決まり雷門中は一点を先制するが、そうなると尾刈斗も本気を出してきた。
不気味な技”ゴーストロック”で動きを封じられ、為す術なく同点に追い付かれる。
後半に豪炎寺の発案でゴーストロックを破るものの、今度は尾刈斗の不気味なキーパー技が発動する。
「くそう……俺のドラゴンクラッシュが……」「染岡、言っただろ!一人で悩むなって!」
「そうだ……一人で出来ないことでも、二人で力を合わせれば……」
染岡は豪炎寺に提案し、一か八かの賭けに出る。
「まずはお前がシュートをうて!俺がタイミングを合わせてやる!」
「いくぜ!名付けて……“ドラゴントルネード”!」
二人の合体技が尾刈斗のキーパー技を破って決まり、その勢いで雷門中は勝利。
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試合後、豪炎寺は正式に入部。フットボールフロンティア(全国大会、以下FF)への出場も決まった。
第三章・雷門にうずまく陰謀
アメリカ帰りの陽気な転入生・土門が入部してきた。謎の多い男だったが、ともあれ円堂は歓迎する。
そして予選一回戦の相手・野生中の対策として空中技の特訓を考えるが、発見した“イナズマおとし”の秘伝書は破れて半分だけになっていた。
残り半分を探す途中で円堂らは四十年前の伝説の雷門中サッカー部“イナズマイレブン”のことを耳にする。
彼らは昔、フットボールフロンティアの決勝進出を果たしていたのだ。
その後河川敷を占拠していた傘美野中サッカー同好会を降して部室に帰ると、そこに秘伝書の残り半分を手にした土門の姿があった。
だが直後、先に帰った豪炎寺が稲妻病院で謎の黒服と揉めているのを発見する。
豪炎寺を助けて病院に入ると、豪炎寺は妹が入院している部屋で自分がサッカーをやめた経緯を話す。
去年のFF決勝戦の直前に妹の夕香が事故に遭ったため、決勝戦に出場しなかったこと。
それを自分がサッカーをしていたためと思い込み、以降はサッカーをやめてしまっていたこと。
そこで眠り続ける夕香を前にして、豪炎寺はあらためて夕香のペンダントにFF優勝を誓う。
その後豪炎寺は壁山と練習を繰り返し、試合前日になってついにイナズマおとしは完成する。
しかし自分が技の性質上“踏み台”であると知った壁山は、この姿を弟に見せられないと言って意気消沈してしまう。
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いよいよ地区予選一回戦・対野生中戦が始まった。夏未も厭味をいいながら何故か見に来ている。
「いくぞ!壁山!」「ム、ムリっスよ〜!弟の前であんなカッコ悪いところ見せられないっス〜」
「あんなに頑張って練習してたじゃないか!お前のことを笑う奴がいたら、俺がぶっとばしてやる!」
「兄ちゃんは雷門中のエースなんだろ!?」「頼む!壁山!力を貸してくれ!」
「キャプテン……サク……豪炎寺さん……わかったっス!俺、やるっス!」
そしてついにイナズマおとしが決まり、雷門中は勝利。予選一回戦を突破する。
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雷門に帰った後、夏未が強引にマネージャー入りする。これからは晴れてグラウンドも使えるようだ。
第四章・試練の穴を攻略せよ!
予選第二回戦を控えて気を引き締めていたある日、校内のとある不良グループの頭が教室にやってきた。
部室で話を聞くと、(二回戦の相手である)御影専農中サッカー部と揉めた後仲間がおかしくなってしまったらしい。
今は体育館裏で誰彼構わずサッカーバトルを仕掛けているという。
話を聞いた円堂らが校舎裏に行ってみると、不良達が奇妙なヘルメットで操られていたことが判った。
御影専農中サッカー部も着けているというそのメットの対策を考えていると、突如夏未から呼び出される。
向かった先の地下室にあったのは先代イナズマイレブンが使っていた“イナビカリ修練場”だった。
夏未によって修理・改良されたその修練場での特訓を一通り終えて出ると、そこには雷門理事長の姿が。
理事長は過去のイナズマイレブンがなぜかFFの決勝戦に姿を現さなかったことと、円堂の祖父“円堂大介”がイナズマイレブンの監督だったことを話した。
その一方で円堂にこれからの援助を約束し、一つの秘伝書を託す。
それはイナズマおとしを越える技“イナズマ1号”の秘伝書だった。また秘伝書は他にもあるという。
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「おかしい……こいつら、全然疲れないぞ!?」
洗脳によって強化されている御影専農中に苦戦するも、ついにシュートチャンスがやってくる。
「いくぜ!これがイナズマ1号だ!お前らの目を覚ましてやるよ!」
イナズマ1号が決まると、衝撃で御影の選手達の洗脳が解けた。
「こ、こんな展開は初めてだ……監督、指示を下さい!」
「何言ってるんだよ!サッカーは何が起こるかわからないから楽しいんだ!」
その後も試合は続き、雷門中は勝利。
「俺達がおかしくなったのは、帝国学園と練習試合をしてからだ」
「帝国学園……やつらの狙いは、一体何なんだ?」
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第五章・メイド喫茶にご用心!?
準決勝の前日、冬海から“尾刈斗中が秋葉名戸に10対0で完敗、秋葉名戸が次の相手になった”と聞く。
強豪・尾刈斗中が最弱と言われる秋葉名戸に大敗など信じられず、円堂たちは秋葉の調査に乗り出した。
そこで秋葉の生徒がよく集まるという商店街のメイド喫茶に行く(豪炎寺だけは呆れて帰るが)ことになる。
が、メイド喫茶は町内会長によって閉店にされており円堂らは店長に頼まれ会長に開店をかけあうことに。
そして町内会長チームに勝つことで無事再開を許可されたメイド喫茶にて、円堂らは歓待を受けた。
しかし、翌日試合直前になって事態が急変する。円堂と豪炎寺以外のメンバーが謎の腹痛にかかったのだ。
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「ああっ!おまえはっ!」
メイド喫茶の店長こそ、秋葉名戸の監督だったのだ。メンバー達は最悪の状態で試合に臨むこととなる。
それでも円堂の叱咤のおかげでなんとか勝利するが、なぜか秋葉名戸の監督は少しも狼狽していなかった。
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試合後、円堂はチームの皆を自宅の食事に招待した。
昔話が盛り上がったところで円堂は母にふとイナズマイレブンのことを聞いてみたが、なぜか母親は答えようとしなかった。
明けて翌日、少年サッカー新聞に驚愕の記事が。なんと雷門が秋葉名戸に10対0で敗けたというのだ。
動揺する円堂達の前にメイドの一人が現れ真実を告げる。
“秋葉名戸の生徒たちはハッキングで試合結果を書き換えることによってここまで勝ち進んできた”と。
尾刈斗中が敗けたのもそのせいらしい。
怒った円堂らはメイドから受け取った鍵を持ち、コンピュータにくわしい目金を連れてメイド喫茶へ忍び込む。
そして無事ハッキングの記録を入手して夏未に渡したことで、結果がマスコミに公表され事なきを得た。
ちなみに秋葉名戸が出場した理由は、優勝してアメリカ遠征に行き限定フィギュアを買うためだったとか。
第六章・決戦!帝国学園!
最近、土門と冬海の挙動がおかしい。
それでも円堂は気にせず二人に呼ばれて理事長が用意したというバスに乗ってみようとした。
しかしそのバスに乗る直前で春菜が現れ、急を告げる。
話によるとチームや部員の戦力情報を書いた大事なノートを紛失してしまったという。
総出でノートを探す円堂達のところに、ノートを持った土門が現れた。
さらに土門はバスに爆弾が仕掛けられていたこと、冬海と自分が帝国のスパイであることを告白する。
逃げる冬海の追跡は土門にまかせたが、部員達の動揺は収まらない。
しかも冬海がいなくなったことで、雷門中は情報漏洩に加え監督不在という新たな問題を抱えてしまう。
そこで円堂は理事長の提案を受け、ラーメン屋雷雷軒の店長にして元イナズマイレブンのキャプテン「響木正剛」に監督を願う。
が、当の響木はろくに話も聞かず取り付く島もない。
続いて同じく元メンバーだったという会田に願うも、会田も似た反応を繰り返すばかり。
それでも諦めず説得しているところに春菜が来た。
なんでも土門が鉄塔に連れて行かれたのを聞き木野が一人で飛び出したらしい。
円堂らがすぐに鉄塔へと駆け付けると、土門が冬海らに捕われていた。
そして冬海らを追い払い、去ろうとする土門を説得して再びメンバーへと迎え入れる。
すると、それを見ていた響木らが協力を承諾。響木が雷門中の新たな監督となった。
その後は連日新監督による猛特訓が続き、ついに試合当日を迎える。
<
試合が開始されるが、なぜか鬼道の様子までもがおかしい。
「ホイッスルが鳴ったら、すぐにセンターサークルから離れろ……!」
「わかった!鬼道、おまえを信じてみるよ!」
鬼道の言う通りにすると、なんとホイッスル直後に天井から鉄骨が降ってきた。
「……オレたちがもし普通に試合をしていたら、潰されちまってただろうな」
「そこまでだ!ついに現場を押さえたぞ!影山、おまえを逮捕する!」
帝国学園の総帥・影山は、40年前から事件の真相を追っていた鬼瓦刑事によって逮捕された。
また、このことは鬼道によって事前に通告されていたらしい。
「あんな罠など無くとも、我々の勝利は揺るがない……!」
「ああ!のぞむところだ!あの時の練習試合の決着、今度こそ付けてやる!」
特訓を重ねた雷門中と帝国学園、両チームの力は拮抗していた。
「少しはやるようになったな、雷門よ……」
「ああ!試合はまだこれからだ!後半も全力でいくぞ、みんな!」
激戦となったが、試合を制したのは雷門だった。
「俺達、本当に帝国に勝ったんだ!」
「円堂……今回は遅れを取ったが、全国じゃこうはいかないぜ!」
帝国学園は、前回の優勝校として全国大会出場が認められていたのだ。
>
試合後、鬼道と音無の隠された関係が明らかになる。
二人は兄妹であり、鬼道は帝国学園でサッカーをするために唯一の肉親である春菜と別れ鬼道家に養子入りしていたのだ。
第七章・よみがえれ!伝説の男たち
全国一回戦の相手は、四十年前の大会でも雷門中と全国で対戦したという戦国伊賀島中。
響木は忍術の修行をしている彼らに対抗するため、OB直々の特訓によって円堂らに新必殺技“炎の風見鶏”を伝授することを考えた。
だが影山が証拠不十分で釈放されたことが関わっているらしく、OBのうち三人に協力を断られてしまう。
そこで、円堂が彼ら三人に直接会って説得することに。
伊賀島中の妨害に遭いながらも民山と碇は説得したが、残りの備流田はなかなか首を縦に振らない。
ようやく説得したものの、“炎の風見鶏”を止められたら協力してもいいという条件を付けてきた。
それを受けた円堂は、土壇場で新技“マジン・ザ・ハンド”を閃きシュートを止めることに成功した。
その直後秘伝書を伊賀島中に奪われるものの、特訓の末に“炎の風見鶏”が完成する。
<
「じいちゃん……ついにここまで来たぞ。待ちに待ったフットボールフロンティア全国大会だ!
じいちゃんたちが届かなかった夢……きっとかなえてみせるからな」
「四十年前キサマらに負けたあの恨み……今こそ晴らしてくれるわ!」
ついに全国大会一回戦が開始され、雷門中は“炎の風見鶏”を決める。
「よし!炎の風見鶏、決めてやったぜ!」
「うぬぬ……キサマらも炎の風見鶏を極めておったとは。しかし、所詮はうろ覚えのモノ。見せてやれい!本当の炎の風見鶏を!」
「そ、それがお師匠さま……」「出来るわけがない!その秘伝書は偽物なんだからな!」
“炎の風見鶏”が決定打となり、雷門中は戦国伊賀島中を降し一回戦を突破するが……
「円堂くん、頑張って……!」
「お嬢様、大変です!今病院から連絡があって、理事長が、総一朗さまが……!」
試合中、夏未が慌てて退席。なんと、理事長が事故に遭い大怪我をしたというのだ。
>
理事長の意識不明のまま二日が過ぎた頃、監督から帝国学園の試合結果が報じられた。
だが信じられないことに、彼らは一回戦で“世宇子中”と名乗る謎のチームに10対0の完敗を喫し全員が病院送りになってしまったという。
第八章・無限の壁を越えろ!
二回戦の相手は、“無限の壁”と呼ばれる鉄壁の守備を誇る山奥の学校・千羽山中。
その守備を破るため練習に励んでいると、夏未を探して雷門家の秘書がやってくる。
“全ての証拠は、我が娘のもとにある”というメモを理事長の懐から発見したため、そのことを伝えたいとのこと。
そこで円堂らも姿を見ない夏未を探し始めた。
そして彼女にとってもまた思い出の場所であるという鉄塔に行くと、そこに夏未はいた。
傷心の夏未を励ましメモのことを伝えると、彼女は事故の前に理事長からある書類を預かったことを話した。
急いで部屋に戻って確認するも、書類は直前で奪われてしまう。
その後偵察に来ていた千羽山中サッカー部と遭遇した末になんとか書類を取り戻し部室に戻る。
すると、監督が勧誘したという新メンバーを連れて来た。それはなんと、帝国学園の鬼道であった。
鬼道は語る。“世宇子中の強さは人間のレベルを越えている。言うなれば、神のレベルだ。
そして彼らの背後にいるのはあの影山だ。俺は世宇子の強さの秘密を暴きたい”
そしてあらためて確認した書類には、驚愕の事実が書かれていた。
四十年前の事故から今までの帝国学園の優勝は、昨年の豪炎寺の妹の事故も含め全て影山の不正行為の結果であること。
円堂大介の事故死もまた、影山の差し金であったこと。
さらに監督と鬼瓦は今まで隠していた過去を告げる。
影山が元は雷門中のサッカー部の人間であり、優勝を条件に帝国学園に寝返ったこと。
その不正を暴き影山を更正させるために大介は調査を続けていたが、そのために彼は殺されてしまったこと。
それをきっかけにイナズマイレブンがバラバラになってしまったこと。
全てを聞いて怒りに震える円堂だったが、監督に諌められ練習を再開する。
しかし鬼道は協調しようとせず、他のメンバーもまた鬼道の入部を歓迎しない。
それでも練習を続ける円堂らに、監督は“無限の壁”対策として最強のシュート技の存在を教える。
円堂の母からもらった鍵で手にいれた秘伝書の名は三人技“イナズマブレイク”。
円堂は自分・豪炎寺・鬼道の三人でその技を行うことにし、早速練習を始めた。
が、高慢な鬼道と帝国の悪行を知った豪炎寺はどうしても息が合わず、喧嘩別れして練習は中止になってしまう。
迷った円堂は監督に相談し、“チームを信頼すること”を鬼道と共に改めて思い知る。
そして音無に説得された豪炎寺と練習を再会し、“イナズマブレイク”はついに完成した。
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「みんな!オラたちのチームワーク、みせてやるっぺ!」
「チームワークならオレたちだって負けやしない!いくぞ、みんな!」
ついに鉄壁ディフェンス“無限の壁”を誇る千羽山中との試合が始まる。
「豪炎寺、鬼道、準備はいいか!?」「ああ、まかせろ……!」
「フッ、誰に向かって言っている。オレの力、見せてやろう!」
必殺のイナズマブレイクが“無限の壁”を突破し、千羽山中に勝利する。
「オレたちのチームワークの勝利だ!」
「でも楽しかったっぺ!また一緒にサッカーやるっぺ!」
「ああっ、もちろんだ!」
>
第九章・オレは一人じゃない
サッカー協会から、世宇子中が一足先に決勝進出を決めたとの報せが入った。
その報せを受けた円堂らは今まで以上に気を引き締めて練習に励もうとした。
ところが、グラウンドに他校の見慣れぬ選手らが来ており豪炎寺と何やら話している。
それは豪炎寺の古巣で準決勝の相手校・木戸川清修中のエース“武方三兄弟”だった。
豪炎寺を“決勝直前で逃げた卑怯者”と罵ることに怒った円堂は、彼らに勝負を挑む。
しかし三人の必殺技“トライアングルZ”の前に破れ、さらに負傷して気を失ってしまう。
しかもその様子を見ていたメンバー達の士気は阻喪し、練習する気を失ってしまった。
しばらくして目を醒ました円堂は保険医を無視して一人で修練場に行くが、感情的になるばかりで練習にもならない。
失意のどん底の円堂は、さ迷うように鉄塔へと行く。
だがそこにやって来た夏未の叱咤激励により、挫けていた円堂はやる気を取り戻す。
意気消沈していたメンバー達も豪炎寺に説得され、木戸川清修に対する特訓が始まった。
そこで監督が課した特訓とは、OBの放つ“イナズマブレイク”を受け止めること。
そしてシュート直前になって傷が疼き出し危機に陥った円堂を壁山と栗松が庇い、新技“トリプルディフェンス”が完成する。
こうして再びチームの心は一つになった。
数日後の試合前日。練習を終えて明日に備えていると、武方兄弟の勝が一人でやって来た。
“豪炎寺……おまえがサッカーをやめたとか言っている間、俺達は必死で練習した!
おまえがいなくても、木戸川には武方三兄弟がいるってことを教えてやる!”
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「よお、ツンツンくん。今回は逃げなかったんだな」
「ああ、そうだ。俺はここに来た。おまえたちと……勝負とするためにな」
「今度はゼッタイに負けない!いくぞ、みんな!」
試合開始後ボールはすぐに三兄弟に奪われてしまった。
が、“トライアングルZ”を必殺の“トリプルディフェンス”で防ぐことに成功する。
「ちっ……なんだあいつら、この前よりもかなり強くなってやがる」
「でもそうでなくちゃ、この一年間俺たちが努力してきた甲斐がないぜ!」
かつてない鬩ぎ合いとなったが、辛くも雷門は準決勝を制す。
「くそー!なんでだよ!この一年間、必死に練習したのに!」
「しょせん俺達じゃ、豪炎寺にかなわないっていうのか……!」
試合後、木戸川の二階堂監督が豪炎寺を誉め称える。
「豪炎寺、先生はおまえが逃げたんじゃないって信じてるぞ」
「試合からいなくなったのは事実です。みんなに迷惑をかけてすみませんでした」
「あの三人は“準決勝で勝てなかったのは豪炎寺がいなかったからだ。武方三兄弟じゃ力不足だ”と言われ続けていたんだ。
おまえに頼らないと勝てなかった自分達がゆるせなかったんだろうな」
「豪炎寺……こうなったら絶対に優勝しろよ。そして俺達ももっともっと強くなって、また来年おまえを倒す!」
こうして豪炎寺と三兄弟は和解し、再戦を誓い合った。
>
学園に帰ると、鬼瓦に影山の過去を知る手掛かりとなるある資料を見せられた。
そこには影山の父・影山東悟が五十年前に日本代表を外されたことが書いてあった。
影山はこの父に影響を受け、“勝利こそ全て”と確信するようになったのだ。
そして前回の決勝戦においても裏取引要請があり、それを断ったがために豪炎寺の妹は事故にあったこともわかった。
第十章・燃えつきろ!命がけの最終決戦!
決勝戦の数日前、豪炎寺が慌てて部室にやって来た。
どうも町のあちこちから病院に人が運び込まれて大変なことになっているらしく、夕香の様子を見に行ったのだ。
円堂らも練習を後回しにし、急いで病院へと向かう。
しかし円堂らは病院に集まった患者から“雷門中サッカー部が町におかしな水を流した”とのいいがかりをつけられる。
夕香は無事だったものの患者達は正気を失っており、以前の御影と同じ洗脳状態になっていたのだ。
また騒動の最中、理事長が病院を脱出し鉄塔で円堂を待っていることを知る。
理事長は鉄塔に来た円堂に対し、影山が薬物を稲妻町の水に盛ったこととそれを世宇子中の選手にも使っていることを打ち明けた。
そしてそれらを話した後、理事長は雷門中サッカー部に稲妻町そのものを託す。
“影山を倒し稲妻町に平和を取り戻したその時こそ、君達がイナズマイレブンの名を受け継ぐ時だ!
円堂くん、それは大介さんの魂を受け継ぐ君にしか出来ないことなのだ!”
その後サッカー部は、誤解が解け正気に戻った生徒達の激励を受け決勝戦に向かう。
そこで影山が用意した特設スタジアムに入り、ついにFF決勝戦が始まった。
<
「勝ったものこそが正義!勝利こそ全てなのだ!」「変わっておらんな、影山……!」
「キャ、キャプテン!マネージャーがみんないなくなってるでやんすよ!」
「こんな時に、いったいどこに行っちゃったんだ……?」
その頃木野らは、特設スタジアム内から“薬”を発見して奪うべく密かに行動していた。
「世宇子中……やはりあの時のキサマらの力、悪夢なんかじゃなかったようだな!」
「神のアクアがある限り、我等は無敵なのだ!」
世宇子中の使っている薬物は“神のアクア”といわれる危険かつ強力なものであった。
それを飲んで強化されている選手の強さに雷門中は大苦戦する。
一方木野らは、世宇子中の控室でついに後半用の“神のアクア”を発見して処分していた。
「待っててね、円堂くん……円堂くんなら、ゼッタイ世宇子中に勝てるよ……!」
「こ、これは……ただの水じゃないか……!」
「こんな薬は我々の力の一部に過ぎん……ここから先は、実力で勝負してやろう……!」
「のぞむところだ!お互いの全力をぶつけ合って、最終戦といこうぜ!」
「来るがいい、雷門中サッカー部……いや、イナズマイレブンよ!」
世宇子中の“神のアクア”を封じ、稲妻町中が見守る中ついに後半戦が始まった。
そしてお互いが死力を尽くして戦った結果、雷門中サッカー部はついに決勝戦を制する。
>
「やったな、豪炎寺!優勝だぜ!」「ああ……」
「くっ……なぜ勝てない……!勝つことが全てだというのに……!」
「影山よ……負けたことの無いものに、本当の勝利は無いのだ……」
「俺達、なったのかもな……伝説の、イナズマイレブンに……!」
「いや、伝説は……ここから始まるんだ!!」
終わり
行間メチャクチャですみません
乙です。
ドリームキャストソフト「REVIVE〜蘇生〜」のストーリーお願いしますm(_ _)m
>ハッキングで試合結果を書き換えることによってここまで勝ち進んでき
んなアホなwww大会委員は何やっとんだwww
前スレの>358、このスレの
>>53までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
3ヶ月以上経ったので
「アサシン クリードU」
「Call of Cthulhu: Dark Corners of the Earth」
「テイルズ オブ ヴェスペリア(詳細版の既出部分の続き)」
「ラチェット&クランク」を
●途中 の欄から消しました。
テイルズ オブ ヴェスペリア(詳細版の既出部分の続き)をリクエストします
>>31 wiki見たらリリアノ36歳で主人公14歳なのか
ショタコンショタコン
wiki落ちてる?
ごめん、気のせいだった
バーニングレンジャー(セガサターン)をリクエストします、お願いします
>>53 帝国に勝てる訳無いから見逃してたんじゃね?
アニメだと色々卑怯な手は使ったけどサッカーやってたのに
漫画だと(影山から渡された)薬物を雷門イレブンに飲ませて体調不良にしてたけど
PCのラグナロクオンラインをリクエストします。
特に期間限定で今は見られなくなったクエストの流れを
62 :
ゲーム好き名無しさん:2010/04/29(木) 12:55:56 ID:AZEDPZPy0
PS3/XBOX360のニーアレプリカント / ゲシュタルトをお願いします。
63 :
FF7:2010/04/29(木) 16:58:50 ID:7ApHKg8p0
既出部分の続きいきます
64 :
FF7:2010/04/29(木) 17:00:50 ID:7ApHKg8p0
クラウドたちは牧場へ行ったが、チョコボを借りることは出来なかった。
野生のチョコボの捕まえ方をレクチャーしてもらい、チョコボを捕まえて、
湿地帯を一気に抜けた。山を越えるために「ミスリルマイン」に入る。
途中で、クラウドたちの前に、黒いスーツの男たちが立ちはだかった。
「おれが、誰だかわかるか?」
「タークスだろ?」
「知っているのなら話は早い……」
タークスとは神羅カンパニーお抱えの特殊部隊だ。要するに、上から命令されれば何でもやる。
ミッドガルで倒したのはレノという男。ここにいるのはルードとツォン。
そして新入りだという、イリーナという女性だった。
「では、諸君。できれば神羅の邪魔はしないでもらいたいものだな」
余裕ををかましてタークスの連中は去っていった。
ミスリルマインを抜け、「コンドルフォート」という村へ。
そこはたくさんのコンドルが住んでいる所だった。
神羅が作った魔晄炉の上にも、コンドルがいて卵を温めている。
それが神羅は気に入らないらしく、コンドルを追い払おうと、攻撃をしかけてきていた。
コンドルを守ろうとする住民との間で小競り合いが続いているらしい。
(ミニゲームをしてもいいが、とりあえず無視して先に進むことにする)
タークスとセフィロスを追って西へと進み、海沿いの寂しい村へとやってきた。ここがジュノンだ。
下は見ての通り寂しい村だが、上層は大きい飛行場もある、神羅のジュノン支社となっている。
クラウドたちは海岸に行った。そこでは、小さな女の子がイルカと戯れていた。
「あなたたち誰なの?もしかして、神羅の人間?」
女の子はクラウドたちを警戒している。違うと言ったが信用されなかった。
「あれを見て!」
沖の方でイルカがモンスターに襲われていた。クラウドたちはモンスターを倒してイルカを助けた。
海岸に戻ると女の子が倒れていた。息をしていない。
「アレじゃ、若いの、人工呼吸じゃ」
通りかかったおじいさんのアドバイス通りに、クラウドは人工呼吸して女の子を助けた。
その夜は親切なおばあさんの部屋で眠った。
翌朝、目を覚ますと、行進曲が鳴り響いているのが聞こえる。
どうやら、上層から聞こえてきているらしい。
「あのぅ、助けてくれて、ありがとう」
昨日の女の子はすっかり元気になったようだ。女の子に、この音楽は何だと聞いてみる。
「これは、神羅の新しい社長の歓迎式のリハーサルだと思う」
どうやら上層にルーファウスが来るらしい。どうしても上層に行かなくては。
でも、行ける手段が無い。エレベーターには当然乗れない。
「イルカさんの力をかりればなんとかなるかな。ちょっと来て」
イルカはスゴイジャンプ力を持っていた。イルカがのジャンプ力で上へあがる作戦だ。
まずクラウドが一人で行くことになった。クラウドはイルカにに乗り、うまく上ることが出来た。
65 :
FF7:2010/04/29(木) 17:02:43 ID:7ApHKg8p0
柱を上って、クラウドはようやく上層に着いた。飛行場を横切り、通路へ入る。
そこでは神羅の兵士たちがバタバタしていた。どうやらもうすぐ歓迎式が始まるらしい。
クラウドは神羅の兵士に化けて歓迎式に紛れ込むことにした。
「神羅の制服か。初めてそでを通したとき、誇らしく思ったっけ。
いつからだったか……こいつを着るのがたまらなくいやになったのは」
制服を着たクラウドだったが、もう歓迎式は終わっていた。
ルーファウスはセフィロスを追うために、ハイデッカーと共に港へ向かい、船に乗り込んだ。
そこで同じく神羅の兵士に化けている他の仲間と合流し、クラウドも同じ船に乗った。
船倉や甲板で、兵士のフリをしているクラウドと仲間たち。突然、船内にサイレンが鳴り響く。
「緊急連絡!不審人物を発見の報告アリ!作業のない各員は船内を調査。発見しだい通報のこと!」
正体がバレたかと思ったクラウドたちだったが、違うらしい。
不審人物は機関室に向かったらしいので、クラウドたちも行ってみることに。
そこにセフィロスがいた。
「時は、満ちた……」
謎の言葉を残して、セフィロスは消えた。代わりに不気味な化け物が姿を現した。
不気味な化け物を倒すと、その跡に何かが落ちているのを見つける。
「これは、神羅ビルから消えたジェノバの腕だ。セフィロスはこんなものを持ち歩いているのか?」
首を傾げる一同。
船は常夏のリゾート地、コスタ・デル・ソルに着いた。
だがバカンスで来ているわけではないので、浮かれてはいられない。
砂浜に行くと、神羅の宝条がくつろいでいた。クラウドは宝条に近づいた。
「キミは確か、クラウドくん。久しぶりだな」
「何をしている、宝条」
「ふん。私の目的はキミと同じだと思うが。キミたちはセフィロスに会えたのか?そうか、ふむふむ。
ちょっとした仮説を思いついたのだが……。
キミは、何かに呼ばれているという感じがしたことはないかな?」
「俺はセフィロスがいる場所なら、何処へでも行く!あいつと決着をつけるためにな!」
「なるほど。これはイケるかもしれないな。クックックッ」
宝条はさもおかしそうに笑った。
「ここから西のコレル山を越えて進んでる……」
宝条の言うことに従うのは気に食わないが、とにかく西に行ってみることにする。
66 :
FF7:2010/04/29(木) 17:04:41 ID:7ApHKg8p0
コレル山に行くと、セフィロスらしき人物を見かけたという人がいた。
コレル山を越えて、北コレルへ。そこは村というにはあまりにもみすぼらしい、
ガラクタばかりのところだった。
そこの住民たちはバレットに容赦ない言葉を浴びせる。
「どの面下げて戻ってきたんだ?お前のせいで北コレルは瓦礫の町になっちまった」
バレットは走り去った。みんなも後を追って、ひと気の無いロープウェイ乗り場へ。
そこでバレットは、みんなに過去の話をした。
コレルは炭坑の村で、住民はのどかに暮らしていた。
4年前、神羅の幹部がやってきて、神羅がこの村に魔晄炉を作る話を持ちかけてきた。
魔晄炉建設に最後まで反対したのが、バレットと、親友のダインという男だった。
バレットとダインが村を離れている隙に、神羅の軍はコレル村を焼き払い、大勢の死者が出た。
「魔晄炉で爆発事故が起こったんだ。神羅はその事故の責任を、
反対派のオレとダインに押し付けた」
バレットは自分を責めて、苦悩している様子だ。
「オーイ、あんたら!『ゴールドソーサー』に行くなら早く乗っておくれ」
突然間延びした係員の声がした。一同はとりあえずロープウェイに乗り込んだ。
砂漠の中に聳え立つ娯楽の殿堂「ゴールドソーサー」。そこへ行く交通手段は、ロープウェイだけ。
中は巨大なテーマパークであった。
「うわ〜! 楽しまなくっちゃ!そんな場合じゃないのはわかってるけど、ね。
ね、バレットも元気だして!」
「そんな気分にはなれねえ。オレのことは放っておいてくれ」
エアリスはバレットを励ましたが、バレットは一人でどこかへ行ってしまった。
こういうときはヘンに気を使わない方がいいと、クラウドたちはバレット抜きで遊ぶことにした。
「ヘイ・ユー!!暗〜い顔してますな〜。どうですか〜?みなさんの未来占うで〜」
園内をうろついてると、ヘンな関西弁のネコの着ぐるみに声をかけられた。
着ぐるみはケット・シーと名乗った。
クラウドは、セフィロスがどこにいるか占ってもらうことにした。
ケット・シーが差し出したカード(?)をクラウドが引く。
「求めれば必ず会えます。しかし、最も大切なものを失います」
何だか意味深な結果が出た。
「ええんか、悪いんか、ようわからんなぁ。こんな占い初めてですわ。気になりますな〜。
ほな、いきましょうか。占い屋ケット・シーとしては、こんな占い不本意なんです。
きっちりと見届けんと気持ちがおさまらん。みなさんと一緒に行かせてもらいますわ!」
というわけで、ケット・シーもクラウドたちに付いてくることになった。
そろそろバレットを探そうと、闘技場の方へ行くと、人が沢山倒れていた。
「おい、何があったんだ!」
「片腕が銃の男が……」
もしかして、バレットがやったのか?とみんなは眉をひそめた。
「そこまでだ!おとなしくしろ!」
ゴールドソーサーの支配人・ディオが、部下を引き連れて、クラウドたちに迫る。
クラウドたちは濡れ衣を着せられてディオに捕まり、落とし穴のようなところから下に落とされた。
67 :
FF7:2010/04/29(木) 17:07:21 ID:7ApHKg8p0
落とされた先は広大な砂漠。「コレルプリズン」と呼ばれる、天然の監獄だった。
砂漠から出ることは出来ないし、かといってゴールドソーサーに戻ることも出来ない。
そこにはクラウドたちと同様、上から落とされたらしい人たちがいた。
その中にバレットもいた。バレットは、闘技場の事件は自分がやったのではないと言う。
「もう一人いるんだ。片腕に銃を持つ男」
コレル村が焼き払われた日、バレットとダインは兵士の襲撃を受けた。
バレットは右腕、ダインは左腕をやられてしまった。そしてダインは、谷底に落ちて、生死不明。
「オレの右腕は もう使い物にならなかった。オレは右腕を捨て、この銃を手に入れた。
そのときの医者から聞いたのさ。オレと同じ手術を望んだ男が、もう一人いるってことをな。
ただし、そいつは左腕が銃になっている」
そいつがたぶん、ダインだ。バレットはパーティに復帰した。
ダインはコレルプリズンのボスとして君臨していた。
ダインの住処に行く。左手を銃に改造した男がいた。バレットがダインの説得を試みる。
「ダイン、こんなところで何をしてるんだ?関係ない人間を殺してどうなる?何故だ?」
「おれはな、壊してしまいたいんだよ。この世界のすべてを!
この世界にはもう何もない。コレル村、エレノア、マリン……」
エレノアは亡くなったダインの奥さん。そしてマリンは……。
「マリンは生きている。あの後、オレは村に戻った。そこであの子を、
お前の娘、マリンを見つけた。マリンはミッドガルにいるんだ。一緒に会いに行こう、な?」
「そうか。生きているのか……。わかったよ、バレット。やはりお前と戦わなくてはならないな。
エレノアが一人で寂しがってる。マリンも連れて行ってやらないとな」
バレットとダインの一騎打ちになる。バレットが勝った。
「おれはあの時、片腕と一緒にかけがえのないものを失った。どこで食い違っちまったのかな」
「マリンは、マリンはどうなるんだ!」
「考えてみろ、バレット。あのとき、マリンはいくつだった?
今さら、おれが出て行ったところで、あの子にはわかるはずもない。
マリンを抱いてやるには、おれの手は、少々汚れすぎちまったのさ……」
ダインはバレットに、首にかけていたペンダントを投げ渡した。
「そのペンダントをマリンに……。エレノアの、女房の、形見……。
バレット、マリンを泣かせるなよ……」
ダインは死んだ。
「ダイン。お前と同じなんだ。オレだって、オレの手だって、汚れちまってる……」
コレルプリズンから出る唯一の方法。
それは、ゴールドソーサーで行われるチョコボレースに出て優勝することだ。
とりあえずクラウドが出ることになった。エレベーターでゴールドソーサーに上がる。
そして見事に優勝することが出来た。そこへディオからクラウドに手紙が届いた。
クラウドたちにかけられた嫌疑は晴れ、みんなはコレルプリズンから出られることになった。
さらにお詫びのしるしとして、バギーを貰った。
68 :
FF7:2010/04/29(木) 17:09:26 ID:7ApHKg8p0
バギーに乗り込み、川を二つ三つ越えたところで、バギーは壊れてしまった。
しばらく歩いていくと小さな村を見つけたので、寄ってみることに。
そこにある一軒の家へ入る。
「旅の人かい?あんたのその目の輝きは、ソルジャーさんだね?
あんたウチの息子を知らないかい?ザックスっちゅう名前なんたが」
クラウドは、おじいさんに声をかけられた。
「さあ、知らないな」
クラウドにはザックスという名前は聞き覚えが無いらしいが、
エアリスとティファは何か知っている様子。
「そういえば6、7年前に手紙がきて、
ガールフレンドができましたって書いてあったけど、あんたかい?」
おばあさんにそう言われて、エアリスはショックを受けたように家を飛び出していった。
クラウドはエアリスの後を追い、声をかけた。
「エアリス……」
「この村にザックスの家があるなんて知らなかったから、びっくりしちゃった」
「知ってるヤツか?」
「いつか話さなかった?わたし、初めて好きになった人。
ザックス……ソルジャー・クラス1ST。クラウドと同じ」
「クラス1STなんて何人もいないはずだ。でも、俺は知らないな」
「別にかまわないの。昔のことだしね。ただ、行方不明だから心配なだけ。
5年前かな?仕事で出かけて、それっきり。女の子が大好きなヤツだったからね。
どこかで知り合った子と仲良くなっちゃったのよ、きっと。行きましょ、クラウド」
69 :
FF7:2010/04/29(木) 17:11:06 ID:7ApHKg8p0
次回へ続く。
お久しぶりです。
ルーンファクトリーフロンティアの続きを投下します。
わかくさの遺跡を攻略した翌日、ルピア山道に行くと遺跡の入り口を塞いでいたガレキを生長した若木が押しやっていた。
しかし、中に入るにはまだ隙間が足りない。
若木を良く見ると、幹に何かをはめこむくぼみを見つけた。
カンロに、ここにルーンストーンツリー(ルーニーツリーで精製できる石)をはめこんでみるといいとアドバイスをもらうのでその通りにしてみる。
翌日再び山道へ行くと、見事に生長した木がガレキを完全に押しのけた。
中に入るとそこはマグマの吹き出る常夏の遺跡、つるくさの遺跡だった。
この遺跡でも気候がルーンに及ぼす影響を研究していたらしい。
わかくさの遺跡よりも強力なモンスターが生息しており、探索は一筋縄ではいかないようだ。
一方で、くじら島の探索は順調に進み、ラグナはムナビレに到達した。
強い月の光が夜のくじら島を照らしている。
ムナビレにはぽつんと一つ塔が建っていた。
近づいてみると、女の子が塔の周りの花畑に水を遣っていた。
話しかけようとするが、その前に女の子は塔の中に入ってしまう。
塔の扉は固く閉ざされていて入ることが出来ない。仕方なく引き返す。
ロゼッタの雑貨屋に行くと、ロゼッタから強い月の光を浴びて育ったムーンドロップ草はより奇麗に咲く、という話を聞く。
試しにムナビレの畑でムーンドロップ草を育ててみる事にした。
開花の日の夜、ムナビレに行くと、ラグナが育てたムーンドロップ草の前に佇む女の子と出会う。
女の子はエリスといい、この塔に住んでいるようだ。
エリスは太陽の光が苦手で、朝は寝て夜起きている生活を送っている。
お客様が来るのは嬉しいのでいつでも遊びに来て下さいね、と言われた。
それ以来、ちょくちょくエリスの元へ通うラグナ。
ラグナはエリスに、ムナビレの先へ続く道の扉が閉まっていて開かないのだが開け方を知っているか訊いてみる。
残念ながらエリスはその方法を知らなかったが、ひょんな事で開いたりするかもしれませんよと言われる。
それから数日後、エリスの元を訪れると、休息の塔(エリスが住んでいる塔の名前)の前で学者風の男とすれ違う。
男はムナビレの先へ続く扉を開けて去って行った。
これでラグナも先へ進むことが出来そうだ。
エリスによると、男の名前はシェルバインといい、エリスの大切な友達らしい。
そんなこんなで春が過ぎ去り、夏が来る。
夏の1日、農業地区(エリック、クロスの住んでいる地区)に豪邸が建っていた。
その日は入ることが出来ない。
夏の1日は海開きなので水着のヒロイン達とスイカ割りを楽しんだり、
うっかり更衣室を開けてしまったりした。
翌日、改めて豪邸を訪れると、ガルディアの街に住んでいる富豪、ヴィヴィアージュ家の一人娘のビアンカとそのメイドのタバサが出迎える。
トランルピアには避暑のために来たので、夏の間は滞在するという。
くじら島の先に進んだラグナは、わき腹を抜けてしっぽへ到達する。
しっぽに生える巨木の頂点には巨大なルーンが浮かんでおり、どうやらくじら島はこのルーンのおかげで空に浮遊していられるようだ。
なつくさの遺跡の探索も順調で、設置された爆弾を起爆してガレキを退かしたり、くわで掘って岩を転がしたりしながら先へ進む。
そしてたどり着いた最下層で、ラグナは巨大な擬態スライムに遭遇する。
擬態スライムは様々なモンスターに姿を変え、分裂してラグナを苦しめる。
擬態スライムの猛攻に耐え、着実に攻撃を決めていくラグナは辛くも勝利を収める。
こうして、ラグナはつるくさの遺跡も攻略したのだった。
今回はここまでです。
DSの「サクラノート〜いまにつながるみらい〜」をお願いします。
Wii、PS3、XBOX360の「ロックマン10 宇宙からの脅威!!」をお願いします。
このスレの
>>76までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
3ヶ月以上経ったので
「SDガンダム GGENERATION モノアイ ガンダムズ」を
●途中 の欄から消しました。
1ヶ月以上経ったので
「ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊(時の探検隊・闇の探検隊で出てこない追加要素を)」
「東方永夜抄 〜 Imperishable Night.」「ストーカー 〜コール オブ プリピャチ〜」を
●執筆予告がある物 の欄から消しました。
ナイツ・イン・ザ・ナイトメアお願いします
マリエッタはどうなったんだ・・・?
>>1より抜粋―リクの際は、正確なタイトルとハード名を付記して下さい。
失礼しました
『ナイツ・イン・ザ・ナイトメア』
ハード ニンテンドーDS
リクエストします
前ハマったゲームだ
ナイツ・イン・ザ・ナイトメア予約します
83 :
FF7:2010/05/08(土) 22:26:29 ID:SUFDdDbb0
断崖の間に人々が暮らしている、「コスモキャニオン」へとやってきた。
「ただいま〜!ナナキ、帰りました〜」
レッド13はそう言いながら走り去った。
実はここはレッド13の故郷で、「ナナキ」というのは彼の本名らしい。
レッド13という名前は宝条が勝手につけた呼び名だ。
しばらく自由行動することになった。クラウドはレッド13に付いて行った。
「お〜い!ナナキ〜!帰ったのか〜!」
レッド13を呼んだのは、サングラスをかけたハゲの老人だった。
この老人は「ブーゲンハーゲン」という人だ。
「じっちゃん、今行くよ!」
普段の偉そうな態度とは明らかに違う、子供っぽい感じでレッド13は言った。
「ナナキがちょっとだけ世話になったようじゃの。ナナキはまだまだ子供だからのう」
ブーゲンハーゲンはクラウドに言った。
「やめてくれよ、じっちゃん!オイラはもう48歳だよ」
そんなに年を取っていたのかと驚いたが、ブーゲンハーゲンが言うには、
レッド13の種族は長命なので、48歳と言っても人間だと中坊くらいらしい。
レッド13は、早く大人になりたいと思って、偉そうな態度を取っていたのだという。
ブーゲンハーゲンは、実は「星命学」の学者だという。
クラウドは、ブーゲンハーゲンの実験室に招かれ、そこで星命学の説明を受ける。
「人間は、いつか死ぬ。死んだらどうなる?身体は朽ち、星に帰る。
では、意識、心、精神はどうじゃ?実は、精神も同じく星に帰るのじゃな。
人間だけじゃない。この星、いや宇宙に生きるものすべて等しく。
星に帰った精神は混ざり合い、星を駆け巡り、『ライフストリーム』と呼ばれるうねりとなる。
新しい命、新しい精神は、ライフストリームから生まれてくる。
そして、時が来て、死に、また星に還る……。これがこの世界の仕組みじゃ」
「ライフストリーム」とは、この星の精神エネルギーのこと。
生き物だけでなく、星が星であるためには精神エネルギーが必要だ。
その精神エネルギーがなくなったら、星は滅びてしまう。
「これが星命学の基本じゃな」
つまり「ライフストリーム」=精神エネルギー=魔晄。
人類がこのまま魔晄エネルギーを使い続けたら、この星は滅びる。
アバランチの活動目的「星を守る」というのも、星命学の考え方によるものだ。
84 :
FF7:2010/05/08(土) 22:27:12 ID:SUFDdDbb0
しばらく後、くつろいでるレッド13に、クラウドは話しかけた。
「ずっと昔、オイラが本当に子どもの頃だ。……やっぱり、や〜めた。
母さんの話をすると、オイラの胸は誇らしい気持ちではちきれそうになる。
でも、父親のことを思い出すとオイラの胸は怒りで……」
「やはり父親が許せないか」
そこへ、ブーゲンハーゲンがやって来た。
「当たり前だよ。あいつは、母さんを見殺しにしたんだ。
ギ族が攻めてきたとき、あいつはで一人で逃げ出した。母さんと谷の人たちを放り出してさ!」
「来るがよい、ナナキ。お前に見せたいものがある」
クラウドとレッド13は、ブーゲンハーゲンに付いて行った。
不気味な洞窟を通り抜けて、突き当りの壁をブーゲンハーゲンは指す。
「見るがいい、ナナキ。おまえの父、戦士セトの姿を」
そこには、いくつもの矢を受け、石化したセトがいた。
「たとえ、逃げだした卑怯者と思われても、たった一人、ここでギ族と戦った。それがお前の父親セトじゃ。
……クラウド。勝手を言ってすまないがわしら、二人きりにしてくれんかの」
クラウドはうなずいて、来た道を戻った。
「ここで、お別れね。レッド13……」
故郷に残るであろうレッド13を置いて、クラウドたちはこっそり出発しようとした。
「待ってくれ!オイラも行く」
コスモキャニオンを出るところで、レッド13が追いついてきた。
「どうしたんだ?」
「オイラ、少しだけ大人になった。そういうこと!」
クラウドたちは、ニブルヘイムにやって来た。
5年前、火事が起こったはずなのに、ニブルヘイムは昔と変わっていなかった。
「え〜っ!!燃えちゃったはず、だよね?どうして? 私の家もある……」
「俺はウソなんか言ってない。俺は覚えてる。あの炎の熱さを……」
驚くティファとクラウド。
村の人たちに火事のことを聞いてみるが、そんなこと知らないという答えばかり。
「……リュ……ニヨン」
「あれ……を……く……ろマテ……リ……アを手にい……れ
セ……フィロスに……届けるの……だ。そ……して……セフィ……ロスと……ひとつ……に」
「……どこ……で……す……か?セフィ……ロス……さま」
黒いマントに全身をすっぽり覆った、怪しい人物が、村のあちこちにいる。
クラウドがそいつらの腕を検めてみると、「4」とか「5」といった数字のイレズミが入っている。
「セフィ……ロス……さま……近くに……いる……。
……屋敷……の……中……おおぉぉぉ……セフィ……ロス……さま」
黒マントの言う通りに、神羅屋敷に行ってみると、地下室にセフィロスがいた。
「セフィロス!」
「懐かしいな、ここは。ところで、お前はリユニオンに参加しないのか?」
クラウドはリユニオンなんて知らないと答えた。
「ジェノバはリユニオンするのだ。ジェノバはリユニオンして、空から来た厄災となる」
「ジェノバが空から来た厄災?古代種じゃなかったのか?」
セフィロスは何だか難しいことを言う。クラウドは理解出来ずに首を傾げている。
「なるほど。お前には参加資格はなさそうだ。私はニブル山を超えて北へ行く。
もしお前が自覚するならば、私を追って来るがよい」
やれやれ、といった感じで、セフィロスは去っていった。
85 :
FF7:2010/05/08(土) 22:30:19 ID:SUFDdDbb0
ニブル山を越えると、「ロケット村」という村に着いた。
そこには、錆びついた巨大なロケットがあった。
村を回って、神羅のマークがついた飛行機が泊まっているのを見つけた。
クラウドたちが飛行機を眺めていると、そこへ女性がやってきた。
「あの、もしそれが使いたいなら艦長に聞いて下さい。私、シエラと言います。あなたたちは?」
クラウドたちは自己紹介した。
「はぁ。神羅の人じゃないんですね。
もうすぐ、新社長のルーファウスさんがここへいらっしゃるので、艦長は朝からそわそわしてますわ」
艦長に会いに、ロケットのところに行く。そこには、金髪を刈り込んだオッサンがいた。
「オレ様はシド。みんなは艦長って呼ぶけどな。で、なんの用でい?」
飛行機を貸してもらおうと思ったが、シドにあっさり断られてしまった。
仕方なくシドの家に行く。しばらくすると、シドが帰ってきた。
「ケッ!シエラよう。客が来たら茶くらい出せよな」
「ご、ごめんなさい」
「あ〜っ!ハラが立ってきた!おい、シエラ!客に茶ぁ、出しとけよ!わかったな!」
シドはシエラを怒鳴りつけると、家を出て行った。
「いつもあんなこと言われて黙ってんの?」
ティファは目を丸くしている。
「いいえ、私がドジだからしょうがないんです。私があの人の夢を潰してしまったから……」
あの錆びついた巨大なロケットで、シドは宇宙を目指していた。シエラはメカニックをしていた。
準備万端、発射3分前になったが……。
「緊急事態です!まだ船内のエンジン部にメカニックが残っています!」
「何だって!?どこのバカやろうだ?」
「艦長、私です。シエラです。私にかまわず、打ち上げを行って下さい。
どうしても心配だったんです。酸素ボンベのテストで満足いく結果が得られなくて」
このままエンジンが始動すれば、シエラは焼け死んでしまう。
「くっ……シエラのヤロウめ……。オレ様を人殺しにする気か?」
結局、シドは緊急停止ボタンを押した。
「それ以降、宇宙計画縮小が決まって、ロケット発射は中止になりました。
私のせいで、あの人の夢が逃げて行ったんです……。
だから、いいんです。艦長がどう思おうと、私はあの人に償わなくてはなりません」
86 :
FF7:2010/05/08(土) 22:32:25 ID:SUFDdDbb0
しばらく後、ルーファウスが、 宇宙開発部門統括のパルマーを従えてやってきた。
「今日は何の用で来た?」
「タイニー・ブロンコを返してもらおうと思ってな。
我々はセフィロスを追っている。我々は海を越えなくてはならないんだ。
それでお前の飛行機を……」
あの飛行機はタイニー・ブロンコという名前らしい。ルーファウスの言葉に、シドは毒づいた。
「ケッ! 最初は飛空艇、次はロケット、今度はタイニー・ブロンコか。
神羅カンパニーはオレ様から宇宙を奪っただけでは足りずに、今度は空まで奪う気だな!」
そのとき、シエラがこっそりとクラウドに耳打ちした。
「あなたたち、タイニー・ブロンコを使いたがっていましたよね」
クラウドたちはタイニー・ブロンコの所へ。
パルマーは既にタイニー・ブロンコに乗り込み、飛び立とうとしていた。
「そのタイニー・ブロンコは俺たちがもらう」
パルマーを倒して、タイニー・ブロンコを強奪し、乗り込む。
動き出したエンジンは止まらず、タイニー・ブロンコは離陸する。シドが駆けて来て飛び乗った。
だが、高度を上げる前に、神羅の兵士の銃撃によって、尾翼をやられてしまう。
仕方なく海へ不時着。
「こいつはもう飛べねえな」
結局タイニー・ブロンコは、ボート代わりにすることになった。
「シド、あんたはこれからどうするんだ?俺たちは、セフィロスという男を追っている。
神羅のルーファウスもいつか倒さなくちゃならない」
「何だかわからねぇが、面白そうじゃねぇか!オレ様も仲間に入れろ!」
というわけでシドが仲間になった。
「で、どこへ行くんだ?ルーファウスのヤツは、
セフィロスを追って『古代種の神殿』に行くってほざいていたが」
古代種の神殿の情報を得るため、タイニー・ブロンコを使って旅をする。
武器職人が住んでいる小屋がポツンと建っているのを見つけたので、入ってみる。
「ひと足遅かったな。『キーストーン』なら、
ゴールドソーサーで支配人をやっているディオに売っちまったよ」
武器職人が、古代種の神殿に行くには「キーストーン」というものが必要だと教えてくれた。
古代種の神殿には、究極の破壊魔法が眠っているという言い伝えがあるらしい。
キーストーンを手に入れるため、クラウドたちは、ゴールドソーサーへ向かった。
87 :
FF7:2010/05/08(土) 22:34:06 ID:SUFDdDbb0
キーストーンは確かにディオが持っていた。
ディオは、クラウドが大会に出てくれればキーストーンをくれるという。
クラウドは闘技場で戦い、キーストーンを手に入れた。
戻ろうと思い、ロープウェイに乗ろうとしたが、故障中とのこと。
いい機会なので、みんなはホテルに集まって、これまでの旅を振り返ってみることにした。
・クラウドたちはセフィロスを追いかけている。
・セフィロスは「約束の地」を目指している。
・約束の地とは、魔晄エネルギーが豊富にある場所のことだと、神羅の奴らは考えているらしい。
・セフィロスは「約束の地」の他に、「黒マテリア」も探していると、黒マントの男は言っていた。
「その黒マントもわからないわ。数字のイレズミがある黒マントの人たち。何人いるのかしら?」
ティファが首を傾げると、レッド13が言う。
「あのさ。オイラのイレズミは13なんだけど」
そういえば、レッド13にはイレズミがある。そのイレズミは、宝条に入れられたものだという。
「オイラ、ナンバー13だ。オイラも黒マントみたいに、おかしくなっちゃうのかな?」
「今まで大丈夫だったんでしょ?弱気にならないで」
不安がるレッド13をティファが励ます。
その場はそれで解散になり、みんなはそれぞれホテルの個室に引き上げた。
(ここからデートイベントです。好感度によって誘ってくる人が違います)
眠れずに窓の外を眺めているクラウド。ドアがノックされて、部屋に入って来たのは、エアリスだった。
「デート、しない?」
「はぁ?」
わけがわからないままに、クラウドはエアリスと夜のデートをすることになった。
二人はコースターに乗った。窓の外を美しい光景が次々と流れていく。
もうすぐ終点に着くというとき、エアリスはふと呟いた。
「初めはね、そっくりだったから、気になった。別人なのに、そっくり。歩き方とか、癖とか。
あなたの中に、彼を見ていた。でも、違うの。今は、違う……。わたし、あなたを探してる」
「俺はここにいる」
「わかってる。だけど、あなたに、会いたい」
束の間のデートを終えた二人がホテルへ戻ろうとしたとき、キーストーンを持って走り去るケット・シーを発見。
怪しいと思った二人はケット・シーを追いかけたが、追いつけない。
突然ヘリコプターが現れる。ケット・シーは、ヘリコプターに乗ったツォンにキーストーンを渡してしまった。
ヘリコプターが飛び去った後、クラウドたちはケット・シーに詰め寄った。
「ちょちょ、待って〜や。逃げも隠れもしませんから。確かにボクは、スパイしてました。神羅のまわしモンです」
ケット・シーは開き直って、済んでしまったことは仕方ないから、今まで通り旅を続けようと言い出した。
「ずうずうしいぞ、ケット・シー!」
「ほな、どないするんですか?ボクを壊すんですか?そんなんしても、ムダですよ。
この身体、もともとオモチャやから。本体はミッドガルの神羅本社におるんですわ。
そっから、このネコのオモチャ操っとるわけなんです」
ケット・シーはどうやら神羅の人間らしいが、正体は内緒、らしい。
「確かにボクは、神羅の社員や。それでも、完全にみなさんの敵っちゅうわけでもないんですよ」
「正体は明かさない。スパイはやめない。そんなヤツと一緒に旅なんてできないからな。冗談はやめてくれ」
「まぁそうやろなぁ。話し合いにもならんわな。ま、これ、聞いてもらいましょか」
ケット・シーからマリンの話し声が聞こえる。彼はマリンを人質に取っているらしい。
「というわけです。みなさんは、ボクの言うとおりにするしかあらへんのですわ」
「最低だ」
結局、ケット・シーの提案に従い、今まで通り旅を続けることになった。
88 :
FF7:2010/05/08(土) 22:35:35 ID:SUFDdDbb0
タイニー・ブロンコに乗って浅瀬を渡っていったところに、古代種の神殿はあった。
神殿の中に入ってしばらく進むと、祭壇の前にツォンが倒れていた。
「セフィロスが探しているのは、約束の地じゃない……」
ツォンはセフィロスにやられたらしい。彼はクラウドにキーストーンを渡す。
クラウドが祭壇の上にキーストーンを置くと、神殿の奥へとワープした。
しばらく進み、「壁画の間」へとやってきた。そこにセフィロスがいた。
「私は星とひとつになるのだ。この星のすべての精神エネルギー。
この星のすべての知恵、知識……。私はすべてと同化する。私がすべて……すべては私となる」
セフィロスはなんだか意味不明なことをつぶやいている。
「母さん、もうすぐだよ。もうすぐ、ひとつになれる」
「星とひとつになるって、どうするつもり?」
エアリスの問いに、セフィロスは答える。
「簡単なことだ。星は傷ができると治療のために傷口に精神エネルギーを集める。
傷の大きさに比例して集まるエネルギーの大きさが決まる。
星が破壊されるほどの傷ができれば、どれほどのエネルギーが集まる?
その傷の中心にいるのが私だ。星のすべてのエネルギーとひとつになり、
私は『神』として生まれ変わるのだ」
「星が破壊されるほどの傷?傷つける?星を?」
「壁画を見るがいい。最高の破壊魔法、『メテオ』だ」
クラウドが目を離した一瞬のうちに、セフィロスの姿は消えてしまった。
そのとき、いきなりクラウドが笑い出した。
「クックックッ……黒マテリア。クックックッ……メテオ呼ぶ」
「クラウド、しっかりしなさい!!」
エアリスがクラウドを正気に戻すように呼びかけた。
「俺、クラウド。どうやるんだ?」
クラウドは体操でもするみたいに、しばらく体を動かし続けた。
「思い出した!俺のやりかた。ん?どうした?なんか変か?」
まるで何事もなかったかのような顔をしているクラウド。
「何でもないから、気にしないで。ね、ティファ!何でもないよね」
エアリスはティファを振り返った。うなずくしかないティファだった。
89 :
FF7:2010/05/08(土) 22:37:37 ID:SUFDdDbb0
クラウドたちは壁画を見た。メテオとは、黒マテリアを使い、星に隕石を落とす魔法のことらしい。
さらに調べていくと、この神殿そのものが、黒マテリアだということがわかった。
「この、でかい神殿が?これが黒マテリア!?それじゃあ、誰にも持ち出せないな」
エアリスが言うには、ここにある仕掛けを解けば、神殿がどんどん小さくなって、
最後には持ち出せるほどの大きさになるという。
「でもね、仕掛けを解くのは、この場所でしかできないの。
だから、仕掛けを解くと、その人はこの神殿、いいえ、黒マテリア自体に押しつぶされちゃうの」
「なるほど。危険な魔法を簡単に持ち出させないための古代種の知恵か……」
このまま放置することも出来るが、可能ならばセフィロスが手に入れる前に黒マテリアを押さえておきたい。
みんなが悩んでいると、ケット・シーが手を挙げた。
「ボクのこと 忘れんといてほしいなぁ。この作りモンの身体、星の未来のために使わせてもらいましょ」
ケット・シーは神羅の人間だから信用できないとクラウドは思ったが、結局彼に任せることにした。
「あとのことは まかせてもらいましょ!ほんな、みなさん お元気で!」
クラウドたちが神殿を出た後、ケット・シーが仕掛けを解いた。
神殿はどんどん縮んで、黒い小さな球体になった。
クラウドは黒マテリアを拾い上げた。
「ん?これを使うにはどうすればいいんだ?」
「ダメ、今は使えない。とっても大きな精神の力が必要なの」
エアリスはそう言った。大きな精神の力がある場所、それはたぶん、「約束の地」だ。
「セフィロスは、違う。古代種じゃない。約束の地は見つけられない」
「……が、私は見つけたのだ。私は古代種以上の存在なのだ。さあ、クラウド」
セフィロスが現れて、クラウドに向かって手を差し伸べた。
「う……あぁ……」
クラウドは頭を抱えて苦しみ、そしてセフィロスに歩み寄り、黒マテリアを手渡した。
「ご苦労」
セフィロスの姿は消えた。クラウドはエアリスを突き飛ばして駆け去った。
「まっ白だ……。俺はなにをした? 覚えていない……。
記憶……いつからなのか……?全てが夢なら醒めないでくれ」
気がつくと、クラウドは見慣れない風景の中にいた。エアリスがクラウドに近づく。
「セフィロスのこと、わたしに任せて。そして、クラウドは 自分のこと考えて、ね?」
「ここは……どこだ?」
「この森は『古代種の都』へ続く『眠りの森』と呼ばれている。セフィロスがメテオを使うのは時間の問題。
だから、それを防ぐの。それはセトラの生き残りのわたしにしかできない。
その秘密、この先にあるの。じゃ、わたし、行くね。全部終わったらまた、ね?」
クラウドは目を覚まして起き上がった。そこは、どこかの宿屋だった。
エアリスを除く全員がそこにいた。ケット・シーは早々と新しい体を手に入れて、パーティに復帰していた。
先ほどのエアリスとの会話は夢だったのか?
「あのね、クラウド。エアリスがいなくなっちゃったの」
90 :
FF7:2010/05/08(土) 22:39:59 ID:SUFDdDbb0
クラウドたちはエアリスを追って眠りの森を越え、古代種の都「忘らるる都」へ。
そこは半分海に浸かったような場所だった。海に囲まれた神殿の奥に、エアリスはいた。
エアリスに近づこうとすると、クラウドの様子がまたおかしくなる。
「クッ……俺に何をさせる気だ!」
そのとき、頭上から舞い降りてきたセフィロスが、手にした刀でエアリスの体を刺し貫いた。
エアリスが持っていたマテリアが転がって、海に落ちた。
クラウドはエアリスの体を抱きとめた。
「エアリス……ウソだろ?」
「気にする事はない。まもなくこの娘も星を巡るエネルギーとなる。
私の寄り道はもう終わった。雪原の向こうに『約束の地』が待っている」
セフィロスは事も無げに言った。
「エアリスはもう喋らない。もう笑わない、泣かない、怒らない。
この痛みはどうしたらいい?指先がチリチリする。口の中はカラカラだ。目の奥が熱いんだ!」
クラウドは悲しみと怒りが入り混じった表情で言う。
「何を言ってるのだ?お前に感情があるとでもいうのか?悲しむフリはやめろ。
なぜなら、クラウド。お前は、人形だ」
「俺が、人形?」
クラウドが呆然としているうちに、セフィロスは姿を消してしまった。
クラウドはエアリスの亡骸を海の中に沈めた。そして、みんなに言う。
「みんな、聞いてくれ。俺たちは行かなくてはならない。
エアリスがどうやってメテオを防ごうとしたのかは、わからない。でも、まだチャンスはある。
セフィロスがメテオを使う前に黒マテリアを取り返すんだ。行こう!」
セフィロスが言った、「雪原の向こう」に行くために、
クラウドたちは北に行き、「アイシクルロッジ」という村を訪れた。
そこにはガスト博士の家があった。そこに残されたビデオを見ると、
ガスト博士はここでイファルナを保護し、古代種について研究していたらしい。
やがて二人は愛し合うようになり、エアリスが生まれた。幸せな日々は長く続かなかった。
ある日、神羅の奴らがやってきて、イファルナとエアリスを連れ去った。抵抗したガスト博士は射殺された。
大雪原を越えて、最北端の地、「竜巻の迷宮」へ。そこにセフィロスが待っていた。
「セフィロス、ここまでだ!」
「そう、ここまでだ。この身体の役目はな。
我ら、ジェノバ細胞を持つ者たちの役目は黒マテリアを主人のもとへ運ぶこと。主人は、もちろんセフィロス」
どうやら今まで追ってきたのは、セフィロスのコピーだったらしい。
セフィロスのコピーは怪物になって襲い掛かってきたので倒す。跡には黒マテリアが残された。
「ジェノバ細胞……。なるほどな。ジェノバはリユリオンする、か」
クラウドは呟いた。
「本当のセフィロスはこの奥にいるんだ。どうしようもなく邪悪でど、うしようもなく残忍。
黒マテリアは俺たちの手にもどった。後はセフィロスを倒せば、すべてを終わらせることができるんだ」
91 :
FF7:2010/05/08(土) 22:44:50 ID:SUFDdDbb0
規制に引っかかりそうなので今回はこれで
喧嘩番長2(PS2)
喧嘩番長3(PSP)
喧嘩番長4(PSP)
をリクエストします。
FF7の人乙
細かいことまで書こうとすると大変だろうけど続きもがんばってな
94 :
ゲーム好き名無しさん:2010/05/12(水) 07:06:50 ID:H24XWYen0
PSPの「ゴッドイーター」のあらすじをお願いできないでしょうか。
アクション苦手過ぎて半分くらいで止まっています。
たぶんもう自分ではこれ以上先に進めないと思うので、ストーリーだけでも最後まで確認したいです。
95 :
虚空れっぱ:2010/05/14(金) 11:01:19 ID:tuQ5jphR0
こんにちは、はじめまして。
triangle作品 魔導装兵クライ○ハーゼの大筋のストーリー展開(主人公とヒロインが
付き合い始めて〜各種ENDまで)をお願いします。
ちょっとしたクロス作品を考えているので・・・お願いいたします。
酔っ払って目が覚めたら殺人犯になっていた探偵助手の主人公。
元恋人の新人弁護士に調査を依頼し、取調べで事態を悪化させないよう苦労する。
被害者のおっさんと自分は無関係だ!動機がないと訴える中、死んだ両親との関係が発覚。さらなる疑いがかかる。
犯人は主人公を飲みに連れて行った女探偵…だが、全てを裏で操っていたのはある天才心理学者。
主人公と同じ留置所に入っていたエセ文学者だった。でも逃げられる。所長は主人公に謝って自首
女探偵の死んだ恋人の心臓が被害者のおっさんに移植されていて(兄弟)、オカルトなのか恋人の魂が
被害者を動かして所長のアリバイ作りしてたみたいな話だった。
FF7乙!是非完走してください。
でも、シドは「艦長」じゃなくて「艇長」です。
99 :
FF7:2010/05/15(土) 19:17:35 ID:E0BDt2EQ0
>>98 今まで知らんかった、というかちっとも意識してなかったorz
wikiにうpされた分はあとでこっそり直しておきます
てかそもそも参考にした某サイトの記述が間違ってるし
と人のせいにしてみるテスト
100 :
FF7:2010/05/15(土) 19:18:36 ID:E0BDt2EQ0
本当のセフィロスを追っている途中で、突然辺りの風景が消えた。
「何これ?どうしたの?」
「落ち着くんだ、ティファ。セフィロスが近くにいるんだ。何が起こっても不思議じゃない」
しばらく進むと、ニブルヘイムに着いた。
「これはセフィロスが創り出した幻覚さ。俺たちを混乱させようとしているんだ」
クラウドは妙に落ち着いている。
セフィロスが一人のソルジャーを連れてやってきた。5年前の再現だ。
だが、セフィロスが連れているのはクラウドではなく、見知らぬ黒髪のソルジャー、ザックスだった。
「クラウド、これは幻覚なんだから。気にしちゃダメなんだから……」
場面は変わって、今度は炎に包まれたニブルヘイム。神羅屋敷から出てきたのもやっぱりザックスだった。
「こんなの、見たくない」
クラウド本人は余裕をかましているが、ティファはかなり狼狽している。
「セフィロス、聞こえてるんだろ!お前が言いたいことはわかった!5年前、ニブルヘイム。そこに俺はいなかった。
お前が言いたいのはそういうことなんだろ?」
「理解してもらえたようだな」
クラウドの目の前にセフィロスが現れた。
「こんなものを見せられても、俺は何とも思わない。何故なら俺は覚えている。この炎の熱さを、身体の、心の痛みを!」
「さて、それはどうかな?お前はは人形。心など持たない、痛みなど感じない……。
そんなお前の記憶にどれほどの意味がある?私が見せた世界が真実の過去。幻想を作り出したのは、お前だ」
セフィロスが挑発的にクラウドに言う。
「ひとつ聞きたい。何故、こんなことをする?」
「お前には、本来の自分を取り戻してもらいたいのだ。
それにしても、失敗作だと思われたお前が一番役に立つとは。宝条が知ったら、悔しがるだろうな」
宝条の名前を聞いて、クラウドは色めき立った。
「宝条!?俺と何の関係がある!」
「お前は、そう、5年前だ。ニブルヘイムが炎に包まれた、その後に宝条の手で創り出されたのだ。
ジェノバ細胞の驚くべき生命力、能力と魔晄の力が創り出された人形。
セフィロス・コピー・インコンプリート。ナンバリング無し。それがお前の真実」
101 :
FF7:2010/05/15(土) 19:20:28 ID:E0BDt2EQ0
セフィロスの言葉に驚く一同。
「宝条に創り出された?そんなのウソに決まってるわ!だって、私たちにはあの思い出があるじゃない?ほら、給水塔で……」
「何をそんなに恐れているんだ、ティファ?俺のことなら大丈夫。俺はセフィロスの言葉なんて信じない」
「ち、違うの、クラウド……」
「何が違うんだ?俺は、ティファの幼なじみのクラウドじゃないのか?」
「そういう意味じゃない。でも、うまく言葉にできない。クラウド、ほんの少しでいいの。時間を……時間をちょうだい」
ティファはまるで言い訳でもするように、クラウドに訴えた。
「私が説明してやろう」
セフィロスが口を挟む。
「他人の記憶に合わせて、自分の姿、声、言動を変化させるのはジェノバの能力だ。
お前のの中のジェノバが、ティファの記憶に合わせてお前を作り出した。
ティファの記憶の中には、クラウドという名の少年がいたのかもしれないな」
「黙れ、セフィロス!」
「まだわからないのか?村からニブル山へ出発するとき写真を撮ったのを覚えているか?
さて、そのときの写真はどうしたかな?」
セフィロスは目の前に転がっている、写真を撮った男の死体を探って、写真を取り出した。
「見るか?なかなか良く撮れている」
クラウドはセフィロスから写真を受け取って、見た。
やはりクラウドではなく、ザックスが写っている。
「この写真はニセものなんだ。真実は俺の記憶の中にある
「5年前、俺はニブルヘイムに帰った。魔晄炉調査が任務だった。16歳だった。
俺ははりきっていた。なぜなら、その任務は、ソルジャー・クラス1STになって初めての仕事で……」
クラウドはうずくまった。
「俺はいつからソルジャーになったんだ?ソルジャーって、どうやってなるんだ?
何故……思い出せない?俺は……俺は……」
いきなりクラウドは立ち直った。
「そうか。悩むことはなかったな。なぜなら俺は……。行こう、ティファ。俺は……大丈夫だ」
一方その頃。ルーファウスと神羅の幹部たちは、飛空艇で約束の地に降り立っていた。
そこには豊富に湧き出す魔晄と大量のマテリアがあった。
「これぞまさに約束の地だな」
そのとき地震が起こった。
「社長、なんだかイヤ〜な予感がするわ」
スカーレットが言った。そこへ、いきなりクラウドが現れた。
「ここはあんたたちの手には負えない。あとは俺にまかせてさっさと出て行け。
ここはリユニオンの最終地点。すべてが終わり、また始まる場所」
そこへティファ他のメンバーが駆けつけてきた。クラウドは、黒マテリアを手にして、言う。
「ありがとう。あとは俺が、やります。みんな、今までありがとう。それに、ごめんなさい。すいません。
特にティファ……さん。本当にごめんなさい。いろいろ良くしてくれたのに、なんて言ったらいいのか……。
俺、クラウドにはなりきれませんでした。ティファさん、いつか、本当のクラウドくんに会えるといいですね」
あまりに他人行儀なクラウドの言動に、ティファは絶望した。
102 :
FF7:2010/05/15(土) 19:21:57 ID:E0BDt2EQ0
「クックックッ……素晴らしい。私の実験がパーフェクトに成功したわけだな。
お前、ナンバーはいくつだ?イレズミはどこだ?」
宝条はクラウドに近寄ってナンバーを確認しようとした。
「宝条博士、俺、ナンバー、ありません。俺、失敗作だから博士がナンバーをくれませんでした。
博士、ナンバー、ください。俺にもナンバーをください……」
「黙れ、失敗作め……」
あいつは誰だと言うルーファウスの問いに、宝条は説明する。
5年前、セフィロスが死んだ直後に創られたセフィロス・コピーのひとつ。
ジェノバ細胞と魔晄の力で生み出された人工生命。
「失敗作だというのが気に入らないが、ジェノバのリユニオン仮説は証明された。
ジェノバは身体をバラバラにされても、やがてひとつの場所に集結し再生する。これがジェノバの『リユニオン』だ」
セフィロス・コピーが生み出されてから5年。ようやくリユニオンが始まると、
ライフストリームの中で生き続けていたセフィロスの意識は、セフィロス・コピーを操り始めたのだ。
「俺、セフィロスを追っていたんじゃなかったんです。セフィロスに呼ばれていたんです。
セフィロスへの怒りと憎しみ。それは俺がセフィロスのこと、忘れないようにとセフィロスがくれた贈り物。
セフィロス?俺、来ました。黒マテリア、持ってきました。姿を……見せてください。どこにいるのですか?」
クラウドは弱々しく言った。
湧き出している魔晄――ライフストリームの中から、本物のセフィロスが姿を現した。
「ああ、セフィロス……。やっと会えましたね」
「見たか!!セフィロスだぞ!やはり、ここにいたのだ!素晴らしい!ジェノバのリユニオン!」
宝条はうれしそうに歓声を上げている。
「宝条博士、何がそんなにうれしいの?どういうことかわかってるの?
クラウドは黒マテリアを待っているのよ!セフィロスはメテオを呼んでしまうのよ!みんな、死んじゃうのよ!」
みんなは必死にクラウドに呼びかけて、止めようとしたが、無駄だった。
クラウドはセフィロスに黒マテリアを渡した。黒マテリアは魔晄の中で妖しく光った。
「そろそろ、ここから出た方が良さそうだ。君たちも一緒に来てもらおうか。いろいろと話が聞きたい」
ルーファウスが言った。一同は飛空艇に乗り込み、脱出した。
プロローグ
天才マジシャン(自称)の山田奈緒子
自分のステージの後、後輩の照喜名保をステージ袖から眺めていると、
箱の中に入れたクマのぬいぐるみを消す手品をやっている
ステージ裏に散乱した綿や厚みの薄くなった箱の蓋、箱の蓋に付いている金具から、
綿を抜いたぬいぐるみをバネなどて膨らませておき、箱に入れた後、
二重になっていた蓋の留め金を外し、内側の蓋の重みでぬいぐるみを潰す事で、
消えたように見せていることをあっさりと見抜く
と、雇い主に「名保の引き立て役にもならない」といきなりクビを宣告されてしまう
自宅に帰ると、家の前に大家がいる
収入がなくなった状態で家賃を請求されるのは拙い
こっそり入ろうとするが見つかってしまう
家賃の支払いを待ってもらおうとするが、なぜか大家は家賃3ヶ月分が小切手ですでに払われていると言う
嫌な予感を覚えながら部屋に戻ると、案の定上田次郎が待っていた
上田が段ボールで作った館(と上田が称する物)とミカンを見せ、
ミカンの上に段ボール館をかぶせ、持ち上げるとミカンが消えている
部屋を見渡し、買い置きのミカンをあらかた食われた(が、傷んだのは残っている)事や、
段ボール館を作るためにガムテープなどを探して部屋を漁られた事、
愛用のフォークが見当たらない事を確認する
それらのことから、段ボール館の中でミカンが消えたように見えたのは、
箱の内側にガムテープで貼り付けたフォークでミカンを刺しただけなのを軽く見抜く
かかってきた電話に上田が勝手に出る
電話は母親の山田里美からで、用件は仕事で出かけて暫く留守にするということだった
前払いした3か月分の家賃をタテに仕事を手伝え、断るなら小切手を無効にすると言う上田
やむなく上田と一緒に客が待っているという日本科学技術大学に向かう
日本科学技術大学でTVプロデューサーの水島水那子と会う
東北地方の小さな村・水納守村(みなかみむら)にある呪いの館を取材するのだという
呪いの館では10年ほど前から人が何人も死んでいて、それらは事故として処理されてきたが、
大昔の館の主・オヤカタ様と呼ばれた女性のタタリだと噂されているという話だった
一人では怖いからこの話を持ってきたのかと呆れる奈緒子だったが、
家賃のことを再度念押しされ、結局上田に付いていく事にする
104 :
ゲーム好き名無しさん:2010/05/16(日) 12:31:23 ID:UNo1MYrr0
テトリスお願いします
>>104 最低限ハード名つけて貰わないとどうしようもないぜwwwwww
>>106 PSのテトリスX
忙しくてやる暇が無いんだよね
でも友達がストーリーがいいって言うから気になって…
>>107 俺は知らないから語れないが、種類が豊富にある「テトリス」の
題名だけ出して話教えろと言われても書けないだろ?
それにテンプレ読まず言った所で、ルール破りな物は誰も書かないよ
一応後から言ってるから誰かが拾ってくれるかもしれんが
それだってわからんからな
ら、らめぇ、そのブロック嵌めちゃ、らめぇ
「暗闇の果てで君を待つ」
いきまーす。ちょっと長いです失礼します。
山中の廃校に拉致され、指令に従わなければ処刑される脱出ADV。
同じく拉致された6人から、1人とタッグを組む。トゥルーEDのみ、後日談で相棒と主人公がくっつく。
【主人公】
金鳳学院高校2年生。紅一点。
機転の利く少女。つい最近、6年前まで住んでいた町に戻ってきた。
【桜葉克己】
金鳳学院高校2年生。写真部。
主人公の幼馴染。幼い頃から6年前まで、実の兄妹のように育ってきた仲。
やや口が悪いが、明るく気のいい少年。庶民的でまっすぐな根性の持ち主。
パン屋さくらベーカリーの息子で、自分もパン作りが得意。首にかけたゴーグルがトレードマーク。
【秋山朋】
金鳳学院高校2年生。テニス部。
全国クラスのテニスプレイヤー。穂波とのダブルスは有名。
でかくて単純で力任せの男。冗談の通じない野暮天で、友達が少ない。
不器用で要領が悪く、正反対の穂波に割を食わされては苦い思いをしている。
【穂波陽介】
金鳳学院高校2年生。テニス部。
全国クラスのテニスプレイヤー。秋山とのダブルスは有名。
イギリス人とのハーフで、金髪緑眼の美少年。要領の良いタイプ。
総明で愛想もいいが、秋山にだけ自分勝手に振る舞う。
【風野太郎】
羽生田商業高校一年生。
中年ニートの両親と難病の妹を抱える、戦うブロガー。
ブログのアフィリエイト料とWEB制作のバイトで一家を養っている。
お金と自分が大好き。お調子者っぽく振舞うが、抜け目無く金儲けのチャンスを狙っている
【葵水央】
金鳳学院高校3年。生徒会長。
葵財閥の御曹司。文武両道、眉目秀麗と持て囃されている。
厳しいビジネス界で生き抜く為の教育を受けているものの、頭でっかちでトロい。
無垢で素直で一生懸命で、ズレてるおぼっちゃん。
【高坂貴彦】
金鳳学院高校科学教師。
長身メガネ白衣。冷静沈着。規則に厳しいが頼れる教師。
誰にでも敬語を使うが、めちゃくちゃプライド高そうなのが透けて見える。
舞台は秋の七霧岳。
学校行事の林間学校で、ハイキング中に熱射病になった主人公は、
バスでふもとのキャンプまで戻る事になる。バスには同乗者が7人。
主人公を送る幼馴染の桜葉と生徒会長の葵、テニスの大会の為に林間学校を抜ける穂波と秋山、
同じ山での林間学校から脱走した他校生の風野。そして担任の高坂先生と、バスを運転する教育実習生の神子元。
幼馴染と先生以外は殆ど面識もないメンバーだ。
山道を下っていると、不意に前方から閃光が破裂し、バスが事故を起こして主人公は意識を失った。
目が覚めたら、もう夕方も遅く。見知らぬ荒れた教室で倒れていた。
室内には、幼馴染と実習生の神子坂がいて、同じように意識を取り戻したばかりだった。
教室は外から施錠されており、脅迫状のような手紙がドアの隙間に差し込まれていた。
「仮面の死神」なる者から宛てられた手紙には、
死神からの指令を守りながらここから脱出するゲームに招待されたこと、
安易に窓から出たら死が待っていること
この部屋からの脱出のカギは…という文字の横に奇妙な図形が印されていた。
神子元は勇敢にも、手紙を無視して、窓からカーテンを伝って助けを呼びに降りた。
幼馴染と待つうちに、銃声と神子元の悲鳴が響いた。手紙のルールは絶対なのだ。
もう一度手紙を確認した二人は、机から発見した針金を、手紙の図形に合わせて曲げてみる。
それでピッキングすると、呆気ないほど簡単に扉は開いた。
そこは2F建ての廃校だった。
今居るのは2F。1Fに降りる階段にはシャッターが降りている。照明はつかず、頼りは満月の光だけ。
隣の教室からうめき声が聞こえて近寄ってみると、扉上の換気窓に穂波がプーさん状態ではまっていた。
脱出しようとしたが窓が途中までしか開かず、にっちもさっちも行かなくなったらしい。
倉庫の工具箱からバールを見つけて彼を救出すると、中にまだ「ルナ」がいるという。
「ルナ」とは相棒の秋山朋に穂波がつけた仇名らしい。ゴツい秋山には大変ミスマッチだ。
とにかく、筋骨隆々の秋山は換気窓を通れない。3人で頭を抱えていると、扉が吹っ飛んで中から秋山が出てきた。
「この方が早いと言ったろう」と真面目な顔で言う秋山に、穂波は「肩を壊したらどうするの」と毒づく。
名ダブルスと名高い二人だが、オフではあまり気が合わないようだ。
二人の脅迫状には長方形が二つ書かれており、穂波はそれをヒントに換気窓を使ったらしい。
4人で歩き始めると、階段前の理事長室からも話し声がする。
扉のガラスから覗きこむと、生徒会長の葵と他校生の風野がいた。
性格がまるで正反対の二人だが、バスの中では葵の世間知らずさを風野が面白がり、和気あいあいとしていた。
なのに今は、風野が葵を睨み殺しそうな雰囲気で口論している。
こちらに気づかせて話を聞くと、この部屋も鍵がかかっていて、脅迫状にはクモの巣のような模様が描かれているという。
そして、その通りのヒビが壁に走っているらしい。
理事長室の隣は資料室。皆で資料棚をどけてみるとやはり大きなヒビがあった。
秋山に頼むと、体当たりで壁を粉砕してくれる。
中の二人がビビる声を聞きながら、秋山を追って理事長室に入ると、。そこは贅沢な調度品で飾り立てられた部屋だった。
バチバチと嫌な音を立てるシャンデリアと、無残に切り裂かれた豪華なイスに栄枯必衰を感じる。
最後に開かずに残ったのが視聴覚室。隣の視聴覚準備室の連絡扉から中に入ると、
高坂先生が雁字搦めに縛りあげられて転がっていた。
部屋の隅には、見せしめのように、ルールを破った神子元の銃殺死体が吊るされていた。
全員で先生を縛る縄と格闘するが、素手ではとても無理だ。
試行錯誤していると、連絡扉が準備室側から施錠され、スピーカーから校内放送が始まった。
若い女性の声が、楽しげにゲームの内容を告げる。
・「一人飛び入りのゲストが居るようだけど」この中の6人を、その罪に相応しい方法で処刑していく。
・この中に一人、「内通者」がいて「仮面の死神」に協力している。
・最初の課題は、1Fへのシャッターを0時までに開けること。さもなくば刑が執行される。
「姉ちゃん…」幼馴染が呆然と呟く。それは、5年前に失踪した幼馴染の姉、桜葉綾子の声だった。
彼女にはこちらの声や映像が伝わっているらしい。嘆く弟をあやし、
その弟を含めて、6人にキリスト教の「七つの大罪」を割り振っていく。
・真実を求めて、叶わぬ怒りに身を燃やす桜葉克己には「憤怒」の罪を。
・他者に失望される事を恐れて己を偽り、その癖他者に理解を求める穂波陽介に「怠惰」の罪を。
・自分の方が正しいのにと、いつも得をする要領の良い相棒を妬む秋山朋に「嫉妬」の罪を。
・己の進む道に払われる犠牲を知らず、また知ろうともしない葵水央に「傲慢」の罪を。
・己の中に邪な欲望を隠し、隠せぬ者には憤りを覚える高坂貴彦に「色欲」の罪を。
・他者を己の利益の為の手段としか考えぬ、狡猾な風野太郎に「強欲」の罪を。
風野に罪が割り振られて、皆驚く。
風野はたまたま他校の行事を脱走して山中を歩いていた所をバスで拾った、いわば「飛び入りゲスト」なのだ。
「あなたにネット上でこの廃墟の情報を教えたのは誰だと思ってるの?」
彼女は笑い、ゲームの開始を告げて放送を切った。
飛び入りゲストは主人公だった、という事になるが、気になることが一つ。
綾子は幼馴染の姉であり、自分も綾子を実の姉のように慕って育った。
なのに、綾子の声は主人公の事をまるで知らないようだった。
でも幼馴染は、失踪直前に姉が彼の携帯に残した留守電を大切にしていて、今も時々聞いている。
彼が言うなら、あの声は綾子なのだろう。
記憶に残る綾子の顔、白いワンピースを着た、清楚な姿が脳裏に浮かんだ。
今は、先生の縄を解くのが先決だということで、皆で刃物を探す。
主人公が窓ガラスを鋭く割ろうと発案すると、葵が率先してバールをふるった。
呆気なくガラスは割れたが、力みすぎた葵の手からバールが抜け、戸外に飛んで行ってしまった。
バールはこの状況下で唯一の武器だっただけに、雰囲気が悪くなってしまう。
ひたすら恐縮する会長の姿に普段の威厳は無く、皆の白い目が突き刺さる。
ともかくガラスで先生の縄を切ると鍵が開く。とりあえずこれからの方針を立てることになる。
「内通者」がいるという先程の通告で、作戦会議は揉める。
風野の合流やバス事故は、誰かの誘導がなくては偶然に頼りすぎる。この中に「内通者」がいる可能性は大きい。
一人になりたくないが、組むには相手を信じられない嫌なムード。
結局、各自バラバラに探索を始めることになる。
女子の上に丸腰で、内通者容疑の薄い主人公は、護衛を兼ねたパートナーを一人、自由に選ぶ権利を与えられた。
※ここまでが共通ルート。次から真相解明順に各トゥルールートを書いていきます。
脱出作業は全ルート同じなので、詳細は穂波ルートにのみ記載。
真相だけ知りたい人は、最初の<穂波ルート>と最後の<桜葉ルート>だけお読みください。
【穂波陽介ルート】
華奢な方のテニス部員、穂波をパートナーに選んだ主人公。
穂波は一番知能が高く、探索中の「会話」コマンドで、的確な発案が多いが、事件の真相はほとんど明かされない。
第一課題のシャッターを開けるためには、倉庫のブレーカーを上げる必要がある。
親スイッチは固定されているが電力は供給されていない。他のスイッチを押し上げてもすぐに落ちてしまう。
二人で各部屋を調べていると、理事長室で穂波のダブルスパートナー、秋山を見つけた。
彼に示されて見ると、シャンデリアの下で羽虫が山のように死んでいた。
シャンデリアからは爆ぜるような音が聞こえる。漏電しているのだろうか?
こちらにやって来る穂波を秋山が止める。「お前は見ない方がいいぞ」。
それに食ってかかる穂波に閉口して、秋山はどいて羽虫たちを見せた。
その途端、穂波はこちらが驚くほどの激しさで飛びすさり、かばってくれた秋山を罵倒して、走り去ってしまった。
虫嫌いにしても理不尽な言い草に、「穂波君って秋山君にだけキツいよね」と主人公はいぶかしむが、秋山はそれ程気にしてないようだった。
逃げた穂波をいさめて、もう一度理事長室に戻り、漏電したシャンデリアをゴム手袋を使って取り外す。
落ちてきたメモの暗号を解いて、その通りにスイッチを操作すると、電気が復旧して照明が点いた。
久しぶりの明るさに心が和むが、シャッターの先に何があるのかは分からない。
全員で警戒しながらシャッターを開けたが、先には真っ暗な1Fが広がるばかり。
すると、ぱつり、とまた校内放送が始まった。
「まだ誰も死んでないのね、がんばってくれるじゃない。」
次は午前二時までに1F南へのシャッターを開けること、そう指令が下る中、
先も見えない暗い廊下を、葵が急に走り出して消えてしまう。
放送が終わり、とぼとぼと戻ってきた葵を囲んで、会長の奇行を問い質す。
「1Fは放送機材が職員室にしかない。だからそこに急げば取り押さえられるかと思ったが、誰もいなかった。
隣の保健室から物音がしたけれど…」
おとぼけ生徒会長ではすまない言動である。先陣を切って、主人公が尋ねる。何故間取りを知っているのか?と…
「ここに来たことがある」と答える葵に、全員が疑いの目を向ける。
バールを紛失したこと、ここがどこなのか知っていて隠していたこと、
細かな言動も怪しく、風野の糾弾を受け、会長は視聴覚準備室に監禁される。
またバラけて、各自シャッターを開ける為探索を始める。
穂波と主人公は、物音がしたという保健室に特攻してみた。
中には思いがけず中年の男性がいた。「ここを突破しようとしたら敵と見なす」と威嚇してくる。
見れば、足から血が滴っている。警戒を解かせて、保健室内部に入り、応急手当を施す。
彼は綿貫、いわゆる「フリーのカメラマンさ」という奴だった。
取材対象を追ってこの敷地内に迷い込み、銃で撃たれて、窓から校内に逃げ込んだらしい。
そうこうする内に綿貫が倒れてしまう。出血性ショックを起こした彼の為に、灯油とポンプを探し出してストーブを点けてやる。
命を助けてやりながらも、穂波は彼に刺々しく、綿貫も穂波を知っているようだった。
2−2に入ると、秋山が熱心に何かを見ていた。
穂波は主人公と相談の結果、秋山にさっきのことを謝ると決意していたが、
普段にくたらしい態度を取っているだけに、素直に謝るのは相当勇気がいるらしい。
どもって中々切り出せない穂波に、秋山が先に謝ってくれる。
照れくさい雰囲気の中、秋山が「そうだ」と言って穂波の手に何か乗せた。
蛍だった。
穂波は絶叫して蛍を床に叩きつけ、秋山に「絶交」を宣言して走り去る。
秋山に悪意はなかった。ただデリカシーもなかっただけのことなのだが、
秋山も蛍を殺した穂波に怒り、ちょっと手の出しようもなくこれじてしまう。
穂波は、隣の教室に居た。綿貫に会ってから元気もないし、さっきの態度は異常だ。
笑顔で茶化す穂波に、こんな状況なんだから強がらずに何でも相談してほしいと言う。
一転疲れた顔で、穂波はぽつりぽつりと自分の秘密を打ち明ける。
綿貫が追っている取材対象は、穂波自身なのだそうだ。
劣性遺伝の薄い色素が、ハーフの穂波に遺伝しているのは、遺伝子操作で生まれたデザイナーベイビーだから。
父の穂波博士は、ノーペル賞受賞候補とも言われる遺伝子学者だが、我が子に秘密裏に実験を施した。
博士は、奥さんにそっくりかつ最高に才能豊かな女の子が欲しくてついやってしまったようだが、実験は大失敗。男の子が生まれた。
博士は子供を、日本にいる母、つまり穂波の祖母に送りつけた。
運動をしても筋肉がつかない体、従来の医学が体に対応しない不安。
出生の秘密が露見すれば父は失脚し、自分も今までどおりの暮らしはできなくなる。
だから他人へバリアを張るが、そのくせ一人は寂しいから、上辺だけ愛想をふりまいている。
テニス一筋の秋山は、私情でパートナーの穂波を見限ることはできない。
だから、秋山を甘えやストレスのはけ口にして、我が儘に振る舞ってしまうらしい。
でも、先程の態度はそれだけが理由ではない、ともう一つ秘密を打ち明けられる。
日本に送られて、ごく幼い頃、穂波は高齢の祖母と二人マンションでひっそり暮らしていた。
夏場、祖母が寝ついたまま死んでしまった。
ほんの幼児だった穂波にはどうしたらいいのか分からず、数日たち、祖母は腐り始めた。
おぞましく臭う祖母にびっしりたかっていた虫たち…
それ以来、虫を見るたびにその光景を思い出し気が動転してしまうらしい。
それを素直に秋山に打ち明けて謝ったらどうかと勧めるが、穂波は拒絶する。
今のは勢いで打ち明けてしまったが、他人に知ってほしいことではない。
めんどくさい奴だが、それでも秋山と仲直りはしたいらしく、ぼかして「とりあえず謝る」という方針を決める。
主人公がガンガン謎を解き、シャッターを開けるパスワードまで解決したが、電圧が足りない。
地下にある機械室で配電盤を見つけ、病床の綿貫に2Fの電力を1Fに回す方法を教わる。
連携プレイが必要で、頭数が足りないので、ひとまず葵を出して来る。
高坂先生が視聴覚室から校内放送で連絡係を務めると名乗り出た。単独行動になってしまうが、大人なので我慢していただく。
主人公と穂波は教わった通り配電盤と格闘。電力を戻し、1Fにも照明がつくようにする。これで全校内が明るくなった。
不安な夜に、光は驚くほどの安らぎを与えてくれる。和やかな気持ちになり、二人はささやかな勝利に微笑みあう。
現在ほとんど2時。もう6時間も力を合わせて謎を解き続けてきた。
たった6時間かもしれないが、二人には戦友のような絆が生まれ始めていた。
その穏やかな空気を引き裂くように、葵会長の悲鳴が響く。
「高坂先生が視聴覚室で殺されている!早く来てくれ!!」
視聴覚室は施錠され、中では血溜まりに高坂先生が伏せている。
準備室からの連絡扉も施錠されており、防音の為頑丈な扉は秋山にも破れない。
何もルールを破っていないのに先生は殺され、シャッターを開けたのに次の指令は無い。犯人はゲームを放棄して殺人を始めたのだろうか?
恐怖しながらも、蛍光灯の明るさに勇気づけられて、皆散り散りに探索を始める。
穂波と主人公は、未知の領域シャッターの向こうへ挑む。
そこは特別教室棟で、実習教室や、口の字型に囲まれた中庭への入口があった。
調理室には巨大な冷凍庫があり、美術室には何故かアイアンメイデンが飾られている。
用務員室には、やけに荒い作業で板が打ちつけてあって入れない。バールが無いのが悔やまれる。
美術室横の隅に、表示のない扉が施錠されていた。
今までと違い、1F南の空き教室は綺麗に掃除されていた。
よく見ると、大きな染みがうっすらと残っている。それ以外何もない室内の静謐さが逆におぞましい。
もうゲームは最終局面、いつ死ぬかもしれないと自覚した主人公は、穂波に忠告する。
はやく秋山君に謝らないと、もう二度と謝れないかもしれないよと。
穂波はそれに苛立ち、そんな穂波に主人公も苛立つ。
関わらないでと言う割に、自分に過去を打ち明けたり 八つ当りはするくせに、秋山に謝りたいと焦ったり
穂波が他人にどうして欲しいのかわからないと詰る主人公に、穂波が萎れる。
”本当は誰かに頼りたい。でも一度甘えたら、一挙にもたれかかってしまいそうで怖い。”
と打ち明ける穂波に、もたれかかってもいいよと主人公が答える。
穂波は少し泣いて、あまり頼らないようにするから、よろしくねと返した。
落ち着いた穂波と廊下に出ると、シーンとした空気に違和感を覚える。
皆が歩き回る気配、意見を交換する声が感じられない。
探し回ると、綿貫が職員室でぐったりと座り込み、腕からは点滴チューブが伸びていた。
「毒を注入されている」と点滴を取りはらおうとした穂波を、綿貫が弱弱しく止めた。
「これは解毒剤だ。」仮面の男が綿貫に何かを注射し、この点滴をセットしていったらしい。
滑稽な自殺をさせるための細工だったのだろうが、パックの薬品名を綿貫が知っていたのが幸いだった。
そして、それは医学の嗜みがある穂波にも分かったはずだ。スクープを恐れて、反射的に自分を殺そうとしたのだと綿貫は言う。
人の命を何とも思わない、お前達親子は同類だ。そう断罪されて穂波は言い返せなかった。
そこに、久しぶりに校内放送が入り、仮面の死神に処刑の開始が告げられる。
「憤怒に燃える桜葉克己は、どうにもできない巨大な力に圧し潰され
怠惰な穂波陽介は、己の心と同じく冷たく凍えて
嫉妬でがんじ絡めの秋山朋は、窓のない部屋で息を詰まらせ
強欲な風野太郎は、己の姿を描かれる場所で助けを待ち、
傲慢を自覚しない葵水央は、荒れ狂う水にその仮面を押し流される」
そして放送が切れて、最初の処刑を報せるチャイムが鳴った。
<ここからは、各処刑者を見つけ、かなり厳しい制限時間で、助けるアイテムを探し当てなければいけない。>
<憤怒>
機械音を聞きつけて、二人は地下機械室に降りる。
機械室の壁際には、更に地下の水脈へ連携していく巨大な歯車が連なっている。
今はその間から、桜葉の首から上が覗いていた。
駆け寄ると、苦しげな桜葉が、首が上下の歯車にぎっちり挟まれて動けないと苦笑した。
地下からは唸るような機械音。
歯車がその運動をここまで伝えた時、彼の首は押し潰される。そう仮面の死神に言われたらしい
桜葉の頭上、壁に緊急停止ボタンが見える。でも、隙間が狭くて手が届かない。
1F掃除用具入れから火バサミを取ってトンボ帰りし、スイッチを押した。
やがて歯車達が噛み合い始め、緊張の中、本来の設計と逆に回転し、桜葉の首を解放した。
安堵のあまりへたり込む一同だったが、また次のチャイムが鳴り響く。
桜葉は犯人に頭を殴られていて、急ぎの探索には堪えそうにない。
綿貫と一緒に、職員室で待機してもらうことにする。
<嫉妬>
唯一窓のない、2F倉庫を開けると、中から緑色の気体が這い出した。
踏み込むと、座った姿勢で手錠と足枷をつけられた秋山が居た。傍らには、開いたボンベがある。
致死性のガスらしい、と嫌な咳をしながら秋山が言う。
「非常に重いガスだから今は床に溜まってるけど、口の高さまで達したら、俺、死ぬんだと…」
焦る二人を、秋山は「部屋を出て俺をかまうな」と突っぱねる。
秋山の拒絶を、自分への拒絶と受け取った穂波はショックを受ける。
調理室の空きボンベの栓で毒ガスを止め、理科室の塩酸を取ってきて、枷の金属部分に振りかける。
量が足りず、酸化は途中で止まっていまうが、案の定、秋山は枷をぶっ壊して立ちあがる。
唖然とする二人を秋山が促して、ガスの溜まった倉庫を脱出した。
改めて秋山と向き合った穂波は、「僕の事嫌いでもいいから」と、自分の秋山への甘えを正直に告白して今までの振る舞いを謝った。
秋山も、自分の中の嫉妬や葛藤を打ち明け、「別に嫌いじゃない」と穂波を許す。
仲直りした、というより初めて心を通わせたダブルスを、引き離すようにチャイムが鳴る。
秋山の怪力は非常に魅力的だが、まだ咳をしていて具合が悪そうだ。
彼にも職員室で休んでいてもらうことにした。
<強欲>
己の姿を描かれるのは、美術室だろう。
行ってみると、案の定風野がアイアンメイデンの中に繋がれていた。
首輪が風野の身動きを封じていて、開けられた蓋の裏側には、鋭い棘が光っている。
蓋の表の取っ手にロープが結ばれ、それがロープカッターを組み込んだ装置に繋がれている。
時間が来れば、ロープが切られて、アイアンメイデンが閉じる仕組みだ。
ふと足元を見ると、穂波こだわりの靴に目がとまる。そういえば雑談中、靴に鉄板を入れていると話していた。
鉄板入りなら刃を通すこともないだろう。片方脱いでもらって、それをロープカッターにかませた。
あとは首輪を外すだけだが、ネジが小さくてドライバーでは回せない。図書室で眼鏡用ドライバーを見つけ、風野を救出する。
風野は、薬物を吸入させられていて足元が覚束ない。職員室へ行くよう促して、そこにまたチャイムが鳴った。
<傲慢>
水に押し流されると言っても、この廃校は水道すら出ない。
しかしどこからか水音が聞こえてくる。音を追って中庭に出ると、枯れていた池に、水門から水が噴き出していた。
覗きこむと、池の底が抜けて落ち込んでおり、そこで葵会長が暴れていた。
まだ膝までしか水位は無いが、葵は完全にパニック状態でこちらに気づかない。
まず水門を塞ぎたい。美術室から未開封の袋石膏をありったけ運んで土嚢代わりに詰めた。
そうしておいて、一番最初に神子元が伝って降りたカーテンで葵を引っ張り上げた。
何故足がつくのに慌てていたのか聞くと、恥ずかしそうに「水が怖い」と打ち明けられる。
秋の夜にびしょぬれは厳しい。保健室のストーブで服を乾かして職員室に行くように指示する。
<怠惰>
これで全員の安否が分かった。
職員室で皆が休息を取っているのを確かめた二人は、先程擦り剥いた膝を消毒しに保健室へ行く。
治療後、穂波は偵察に出かけていった。主人公はしばらくストーブに当たっていたが、穂波が一向に戻ってこない。
探し歩くと、調理室の冷凍庫が稼働していて、扉が分厚い氷に覆われていた。
覗き窓から、穂波が凍えているのが見える。
電源コードを包丁で切り、アイスピックで氷を掻いて救出した。
飛び出してきた穂波と無事を喜び合う。いい雰囲気になったところに、銃声が響く。
全員が駆けつけると、3−2で高坂先生が死んでいた。
視聴覚室で死んでいたはずの先生が何故ここに?死体を調べると遺書が出てくる。
”今回の事件は私高坂貴彦の単独犯行であり、自分は今までにもここで快楽殺人を続けてきた。
全員を殺し海外へ逃れる望みが断たれた以上、生き恥をさらす前に死を選ぶ”
と先生の字で綴られていた。
事件は終わったようだが、結末はとても納得が行かない。
秋山が、そういえば探索中に一つカメラを見つけたと言い出した。小さなワイヤレスの無線カメラだったそうだ。
風野もいくつか見つけたという。恐らく全部屋に仕掛けられ、どこかに映像が送られていたのだろう。
そんな機材があるのは、視聴覚室か、あるいは開かない美術室の横の扉の中か…。
話し合っていると綿貫が、すぐそこに停めたバイクで麓に助けを呼びに行くと言い出した。
おとなしくしていろと言い残して、綿貫は去ったが、妙に静かだ。
「バイクの音が聞こえない。綿貫はまだ校内にいるんだ。何故だと思う?」
取材はまだ終わっていないからだ。
綿貫はマスコミの人間だ。この事件の一部始終の映像データなんてものを欲しがらない訳ない。
穂波は、出生の秘密を主人公に喋ってしまっている。綿貫の点滴を抜こうとしたところも映っているだろう。
二人は即座に行動を開始する。
開かなかった用務員室の板を燃やし、水門から引かれた水道で消火して中に入る。
そこで懐中電灯を発見して、唯一まだ暗いトイレを捜索、鍵束を発見した。
それで、最後まで開かなかった美術室横の扉を開ける。そこは、校舎と繋がった礼拝堂だった。
主人公と短くお互いの絆を確かめ合い、穂波はすぐに踵を返して職員室に向かう。
もう一人信頼できる仲間が必要だ。
秋山を呼び出して、礼拝堂の中に何か機材があれば全てぶち壊してほしいと頼んだ。
秋山は、まだ辛そうだが理由も聞かず快諾してくれる。
彼と別れて、穂波と主人公は視聴覚室に向かう。
そこにはやはり、PCに向かう綿貫が居た。死体を検分した時に鍵を抜いたのだろう。
乙です
支援します
綿貫は、穂波博士を告発できるだけのデータを確認したとほくそ笑む。
それに、お前が取り戻したがっているデータはここにはないぞ、と告げる綿貫に、穂波は知ってるよと微笑んだ。
不気味そうにこちらを見て、素早くマウスを操った綿貫は
「たった今確認したデータが消えている…」と驚く。
現在進行形で、イントラネットで繋がったマザーPCを秋山が破壊しているのだ。
勝利に喜ぶ間もなく、綿貫が不敵に笑う。
心得のない人間が闇雲に外部から破壊しても、データは復元できる確率が高い。
ここの機材は全て警察に押収され、解析されるだろう。あとは警察内のコネからデータを横流ししてもらえばいい。と
愕然とする穂波と主人公の後ろから声がした。
「僕のデータに何をした…」
振り向くと、黒衣に仮面をつけた背の高い男が立っていた。手にはナイフを持っている。
「お前さえ殺せばあとは病人と女だけだ…」男は明らかに綿貫を狙っている。
綿貫は奥へ後じさり、男は穂波に目をつけた。穂波は、今のうちに逃げろと主人公をかばう。
主人公は逃げない。穂波は焦る。男は面白がり、穂波を嬲り始める。
武器を探す主人公は、男の死角、部屋の奥で武器を探す綿貫と目があった。背後に放送機材がある。
綿貫に目配せすると、綿貫は即座に機材に気づいて持ちあげる。
それを男越しに確認した穂波が男に命乞いを始め、それに興奮している男を、綿貫が後ろから殴り倒した。
穂波がナイフと銃を取り上げて蹴り飛ばし、それを主人公が回収、綿貫が男を取り押さえる。
「ゲームセットだ」と綿貫に宣告され、仮面の死神はがっくりと力を抜いた。
男を縛りあげて、3人とも息をつく。
出し抜けに、「綿貫さん、僕の事告発していいよ」と穂波が言い出した。
何があっても僕を見捨てない人がいるってわかったから怖くない。
そう言う穂波に、綿貫は「命の恩人を破滅させるようなことは、俺には書けねぇよ」と返した。
今度こそ終わった。
夜は明けて、綿貫が呼んだ警察が到着し、皆を車に乗せていく。
皆、毒が抜けたような顔をしていて、不思議な連帯感と親近感を感じている。
それぞれまた会う約束をして、主人公と穂波は次の車を待って二人きりになる。
穂波は、悪い癖でまた恰好をつけようとするが、すぐに撤回する
仮面の死神に指摘された自分の嫌らしい面と向き合えたと微笑み、
主人公に、自分の好きな景色を見せて、どんな顔をするのか見たいと話した。
<後日談>
ゴタゴタを抜けて日常生活に戻った二人は、待ち合わせて穂波の”お気に入りの景色”を見に行く。
そこは、丘から一面の麦畑を見下ろせる場所だった。主人公は感動し、穂波もそれを見て喜ぶ。
麦畑を渡る風に吹かれながら穂波は主人公に告白し、主人公もそれを受ける。
並んで麦畑を見ながら、同じ景色をこれからずっと見ていこうと約束する。
【秋山朋ルート】
屈強なテニス部員、秋山をパートナーに選んだ主人公。
その怪力は魅力的だが、推理力は低く、「会話」コマンドは漠然としたアイディアが多い。
シャッターの開け方他進行謎解きは、穂波ルートと一緒なので割愛。
二人は特に親しい訳でもなく、最初は話も弾まない。
探索で力を合わせるうちに、主人公の機転、秋山の誠実さ、お互いのいい所を見つけ合って打ち解けていく。
理事長室で、シャンデリアの下に羽虫の死骸の山を見つける
穂波ルートと同じように、羽虫を見た穂波は秋山を理不尽に罵倒し出て行ってしまう。
主人公がガラス張りのテラスで満月に感嘆すると、秋山は「月は好きじゃない」と呟いた。
テニス部で初めて穂波に会って、トモはどう書くかと尋ねられ「月が二つだ」と答えて以来、穂波が発案してテニス部中に「ルナ」と呼ばれているらしい。
何度も嫌だと言ったのに、皆に「おいしいイジられ方なんだからいいじゃん」と流される。皆穂波の方を好いて、自分の言い分は聞いてくれない。
秋山は彼らしくない愚痴っぽさで零す。
・1Fへのシャッターを開けると、南へのシャッターを開けるよう指示される。 開け方は穂波ルートと同じなので割愛。
綿貫の助け方も同じ。綿貫が、ここがどこなのかを教えてくれる。
ここは廃校になった「私立黒稜館学院」。葵グループが経営していた寄宿制の学校だった。
設立当初は、隔絶された山中、名家の子女が少人数で家族のように暮らす、ぬくもりのある学校だった。
しかし、次第に問題のある御曹司や令嬢が島流しにされる場所になっていき、末期にはセレブ向けの矯正施設のようになっていたという。
数年前に、礼拝堂とここ中等部校舎だけを残して焼失。原因は解明されていない。
南へのシャッターを開ける為に探索する。
教室で秋山が何かを捕まえた。手を開くと緑がかった淡い光が瞬いた。蛍だ。
二人は顔を寄せ合い、幻想的な光を楽しむ。テニス一筋の堅物のようだった秋山に、虫好きの一面も伺える。
暗い1Fでは蛍も貴重な光源だ。秋山が優しくティッシュでくるみ、ポケットに忍ばせた。
蛍を仕舞うと、ちょうど入ってきた穂波と出くわした。気まずげな穂波に、秋山はさっきのお詫び、と蛍を手に乗せてやる。
秋山は、綺麗なものを見せてやろう、位の気持ちだったのだろうが、虫嫌いにはたまらない。
穂波は絶叫して蛍を床に叩きつけ、秋山を罵倒する。
「お前、人には無茶苦茶するくせに、自分が傷つけられたら随分騒ぐんだな。」
秋山の言葉に絶句した穂波は、「絶交」を宣言して逃げていく。
床に落ちた蛍をそっと秋山が拾う。蛍は潰れて死んでいた。
「せっかくこの季節まで頑張ってたのに。嫌いでも殺すことないだろ。今度こそは俺、あいつから謝るまで許さない」
こじれてしまったダブルスに気を遣いつつ、秋山と二人で探索する。
資料室のトロフィーがテニス大会のもので、秋山が手に取る。すると、カメラが床に落ちた。
無線式のワイヤレスカメラのようだ。壊れてしまったが、中のSDカードは無事だった。一応取りだして持っていく。
・葵を解放して南へのシャッターを開ける。高坂先生が密室で死んでいる。詳細は穂波ルートを。
2F教室のキャビネットを調べていて、秋山が上のラックに頭をぶつける。すると何か落ちてくる。
見てみるとまたワイヤレスカメラ。SDカードを取り出しておく。
教室を出ようとすると、向かいの視聴覚室の鍵が回る音がはっきり聞こえた。
視聴覚室は先生の死体を閉じ込めたまま密室になっているはずだ。その鍵を開けられる人物は、犯人しかいない。
もう廊下に出る余裕はなく、二人は教卓の裏に身を潜める。
足音がして、戸口に人の気配がした。そっと窺うが、黒っぽいシルエットと手に提げたナイフしか確認できない。
通り過ぎてほしい…と祈るのもむなしく、影はこちらに足を踏み出した。
その時、廊下からシャッター音とフラッシュが閃き、影が踵を返した。
階段を駆け下りていく足音、それを追って走っていく影。今のうちにと逃げ出して、ひとまず違う教室に隠れる。
カメラを持っている桜葉が、フラッシュを焚いて囮になってくれたのだろう。手近にいないが二人で感謝する。
そのまま理科室へ行き、ちょっといちゃこいたイベントを済ませて出てくると、校内は死んだように静まり返っていた。
綿貫生存、処刑宣告は大体穂波ルートと同じ。
<憤怒>穂波ルートと同じ手順なので割愛。
桜葉救出後、さっきのフラッシュの事でお礼を言うと、「そんな事してない」と否定された。
<怠惰>
調理室に入ると、冷凍庫が稼働しており、液体窒素のボンベが床に転がっている。
室内に踏み込むと、背後で扉が閉まり施錠された。
とりあえず冷凍庫に駆け寄ると、扉は厚い氷に覆われて、覗き窓から穂波が不安げにこちらを見返してきた。
「早く助けよう。凍傷になれば、あいつからテニスが奪われてしまう」
今回は、包丁が見つからなくても、しばらく氷を掻いたら、秋山は氷ごと扉をひっぺがせる。
軽く霜の降りた穂波を引き摺りだし、二人で手足をこすって温めてやる。
穂波のポケットから携帯が落ち、秋山が拾って持たせてやるが、指が動かない穂波はまた取り落してしまう。
「後で拾うからいいよ。電池1になっちゃったから切ってあるしね。」
と言う穂波に秋山が突っ込む。「お前、電池が減ってきたから切っとくって言ってただろ?1になるまで何に使ったんだ?」
穂波は触れられたくなさそうだが、秋山が食い下がる。
穂波は観念して「さっき2Fでルナの声がして…声をかけようかなと思ったら、仮面の男がその部屋に入って行ったから…」
咄嗟に携帯でフラッシュを焚いて囮になったのだと言う。
穂波は笑うが、秋山は項垂れて、蛍の時に言った事を謝ろうとする。
慌てて真面目なムードを茶化そうとする穂波に、秋山が正面から切り込む。
そうやって距離を取ろうとしているのは知っている。でもそうされたら俺は傷つく。
言い切った秋山に、穂波も俯き、つっかえながら今までの事を謝る。
新生ダブルスが誕生したと同時に、チャイムと共に鍵が開く。
ついていきたがる穂波を職員室へ送り、次の処刑地へ
<強欲>大体穂波ルートと同じ。靴ではなく、拾った縄跳びを床の出っ張りと結んで扉を固定する。
<傲慢>水を止める手順は同じ。
秋山は、バスに乗る前に穂波に川に落とされたので、一人だけポロシャツを着ている。
丈夫な生地のそれをねじって、葵先輩をつかまらせて引っ張り上げる。
<嫉妬>
全員の安否を確認できたので、開かなかった用務員室に挑もうとする…が、後ろから殴られて主人公は昏倒する。
目を覚ますと、倉庫に座り込んでいた。
足元には色のある気体が溜まり、隣には手錠と足枷に繋がれた秋山が座っている。
秋山を救う方法は穂波ルートと同じ。
秋山が枷を吹っ飛ばすと、棚からカメラが落ちてくる。またSDカードをゲット。
二人で倉庫を脱出し、テラスで一息つく。
月光に照らされていいムードになり、秋山は主人公に告白しようとする…がそこに銃声が響く。
駆けつけると、教室で高坂先生と仮面をつけた男が死んでいた。
男の仮面をはがそうとしたが、ぴっちりとした素材のそれは容易にははがれない。
あきらめて、高坂先生の遺体を調べると、遺書が出てきた。内容は穂波ルートと同じく、高坂一人の犯行と書かれていた。
では、この仮面の男は何者なのか?
皆不可解な幕切れに戸惑っていたが、ふと見回すと風野が居ない。
穂波に尋ねるが、穂波も何故か上の空だ。
綿貫が麓へ助けを呼びに行った後、二人は3枚のSDカードの中身を確認してみることにした。
穂波の携帯で再生してみると、その室内での一部始終が、そしてその中の一枚に、銃を携えて窓辺に立つ高坂先生が映っていた。
やはり、高坂先生は内通者だったのだ。
それにしても穂波の反応が悪い。秋山が問い質すと、穂波は懺悔するように胸の内を吐き出した。
カメラマンの綿貫は、穂波の出生の秘密を取材する為に来た。彼は穂波に付きまとっていて、万が一スクープされると自分は破滅する。
綿貫が職員室で点滴されているのを見つけた時、解毒剤と知っていながら、それを引き抜いてしまった。
廊下に出てすぐに、やはり人殺しはできないと思い直して点滴を挿しに戻った。
その一部始終を録画したカメラとSDカードを風野が発見し、その映像を見つけて
恐喝してきたのだと言う。
大金を求められて、断れば風野はそれを公表するだろう。
穂波を助ける、という選択肢以外は秋山にも主人公にもない。3人は頭を寄せて作戦会議を始めた。
秋山と主人公が視聴覚室に行くと、やはり風野がPCをいじっていた。
掘り出し物が沢山あると風野は勝ち誇っている。葵を強請るネタも仕入れたらしい。
そんな風野に秋山が賭けを提示する。こちらは、風野が欲しがりそうなデータの詰まったSDカードを3枚持っている。
風野が3枚全て中身を確認した後、3枚をシャッフルする。風野がそこから1枚選び、中にどのデータが入っているか当てる。
当たればこちらのデータも風野の物。外せば全てのデータを消させてもらう。
風野はSDカードを一瞥して賭けに乗り、こちらの携帯でデータを確認する。
そして、一枚を選び、先生が銃を持っていたデータが中にあると宣言した。
勝利を確信している風野に、秋山が携帯の画面を見せる。そこには違うデータが映されていた。
そんな筈はない!と風野は焦るが、携帯から吐き出されたのは間違いなく風野が選んだSDカードだ。
約束通り、主人公がPCからデータのバックアップを消していく。
秋山は穂波を脅かすSDカードをつまんで掲げ、それを指の力だけでへし折った。
「これで妹を救えると思ったのに…」風野がそう呟いて項垂れた。
実は、3枚のSDカードは全く同じように見えて、1枚だけ容量が違った。
風野は間違いなくそれに気づき、機械に疎い秋山を見下して、勝ち誇って賭けに乗るだろう。
それを見越して、穂波が携帯に違うSDのバックアップを取っておく。
風野が容量の違うSDを確認した後、秋山が携帯で穂波と通信し、そのSDへバックアップを上書きする。
ぴったり息を合わせたインチキだ。誰も、中身を確認した後にその中身が変わるとは予想できないだろう。
綾子の声以外は全てが解決した。
秋山と主人公は朝焼けの中、警察の車に乗り込む前に二人きりで話し合う。
秋山は人が変わったような穏やかな笑顔だ。
自分が正しいんだとふんぞり返って、何もせず相手を僻んでいた、今までの自分をそう自覚できたと言う。
きっと、今までと違うテニスが出来る気がする。試合を見に来てほしい。
そう告げる秋山に、主人公は応援に行くと約束する。
<後日談>
冬が来て、主人公は約束通り秋山の応援に行った。試合が終わり、秋山を待つ。
連れ立ってやってきた秋山と穂波はすぐに口喧嘩を始めるが、以前とは違いじゃれ合っているようにしか見えない。
穂波は一しきり喚いた後、「じゃ、僕原チャリだから。」とごゆっくり、と猛スピードで去っていった。
二人の雰囲気が変わったね、と言うと「前はあれでもまだ遠慮してたらしくてな。最近の毒舌といったら…」
あれ以上遠慮をなくせるものなのだろうか、まぁ秋山もその穂波を遠慮なく流している。
テニスも格を上げたし、うまく行ってるのだろう。
バス停に着いて、寒がる主人公に、秋山が「この中入れ」と自分のコートを広げる。
「噂になっちゃうから」と言うが「俺は別にさしさわりない。お前は問題あるのか?」と返される。
そう言われると、無い。おとなしくコートにくるまれると、秋山の鼓動が速くなっていくのを感じる。
秋山が主人公に告白し、主人公もそれを受け、明日も一緒に帰ろうと約束した。
規制に引っ掛かるのでとりあえずここまで。
闇の人乙です。
暗闇続き行きまーす。
謎解きは省略。詳細は穂波ルートにあります。
【風野太郎】
ちゃらいようでいて抜け目のない他校生、風野をパートナーに選んだ主人公。
風野からのオファーをOKして、面識のない風野とタッグを組む。
やけにおどけて陽気に振る舞う少年だが、苦労を知らない育ちや性善説を見下して馬鹿にしている。
謎解きは前述ルートと同じなので割愛。
風野は、葵先輩が葵財閥の跡取りだと分かってから、やたらと食ってかかる。
何故自分を嫌うのか?改善できる事ならば教えてくれと問う葵に、
風野は、求めればいつでも納得のいく答えがあると思っていること自体が、お育ちの良さの表れだと毒づく。
世の中には、最初から納得のいく答えなど用意されていない、泥沼を這いまわらざるを得ない層が存在しているのだと。
葵は、風野の事を他人の価値観を踏みにじる「傲慢」な人間だと評して去っていく。
改めて葵につっかかる理由を尋ねると、風野は、「葵家の人間が、自分にお綺麗なイメージを持っているのが許せない」と皮肉げに答えた。
理事長室の切り刻まれた椅子を見て、風野が顔を顰める。
尋ねても何も答えないが、何かにゾッとしたようだ。他にも、風野は何か隠している様子を随所で見せる。
・1Fシャッターを開ける。葵を監禁する。詳細は穂波ルート参照。
綿貫を助けて、ここが「黒稜館学院」だと聞く。詳細は秋山ルート参照。
理科室を怖々進むと、背後から「ぐぇっ」と声がした。振り向くと、風野の長いペンダントが鉄骨に引っかかって首を絞めていた。
照れた風野は、これは妹が作ってくれたペンダントだから外せないと苦笑した。
妹は重い病気で入退院を繰り返しており、見舞いに行くと趣味の金属アクセサリーを作ってくれるらしい。
それなのに両親は中年ニートだから、風野のブログのアフィとWEBのバイトで妹とどうにか暮らしている。
そう愚痴りながらも、風野は誇らしげだった。
空き教室に入ると、翼の折れた鳥を見つけた。巣立ったばかりのようだ。
風野は、先程のペンダントトップの金属片で木片を削り、添え木を作ってやる。ここは虫が多いから、飛べなくても生きていられるだろう。
「自分はどういう状況でも少しでも長くあがきたいから、安楽死って何か違うと思うし」
と風野は照れ笑いする。
探索を進めると、床板が腐っている部分を見つけた。
「気をつけろよ、俺はそれ対策に軍用ブーツ履いてきたけど、そんな靴じゃ踏み抜くとケガするぜ」
ダウト!という事で言い争いになる。
風野は、廃墟マニアとして元からここに来るつもりで、林間校舎を脱走しただけだと主張する。
他に他意は無い、と言う風野だったが、
探索中もずっと携帯をいじっている彼を主人公が小突くと、椅子から落ちた風野の手から携帯と何か機械が転がり出た。
風野がすっ転んでいる間に、その機械を拾い上げると、それはビデオカメラのようだった。携帯もカメラモードの画面が表示されている。
それは犯人側が設置した赤外線カメラだった。携帯のカメラモードを通すと、その放光部が探せるらしい。
赤外線カメラの周囲には、SDカードを内蔵したカメラが設置されている事が多い。
そのSDを持ち帰り、ブログで解析してひと儲けするつもりだったそうだ。
知る筈の無い事を知っている風野を内通者と疑うが、風野はそれを晴らす為に全てを白状する。
風野は、オカルトや都市伝説系のブログを運営していて、ネットでは顔が広い。
ある日、この廃校での殺人ビデオがアメリカの動画サイトにアップされているという情報が垂れこまれた。
そのビデオは、椅子に縛りつけられた、ワンピースの綺麗な女が…というもの。それがあの理事長室の椅子だった。
今思えば、この情報自体が犯人側のトラップだったのだが
殺人ビデオが本物だったらめっけもの、そうでなければ廃虚探索特集にすればいいと思い、林間校舎を抜け出した。
その結果、自分が殺人ビデオの登場人物になっているという訳だ。
どんな状況からも利益を探す風野は、この事件もひと儲けのチャンスにしようとしている。
・葵を解放して南へのシャッターを開ける。高坂先生が密室で死んでいる。詳細は穂波ルートを。
図書室で葵会長に出くわした風野は、ギラギラした目で歩み寄る。
「高坂先生、ほんとは死んでないんだろ?」
全く嘘をつく素質の無い葵はすぐにうろたえ、態度で語ってしまう。
風野は、「黙ってて欲しければ、妹の手術代1億2000万を全額負担するという証文を書け」と脅迫する。
「どうして」とまた聞く葵に、風野は、「俺のオヤジとおんなじこというんだな〜」とニヤつく。
風野の父は、葵財閥系列の工場を経営していて、不況の折に工場ごとリストラされた。
「どうして」と食い下がる父を財閥は突き放し、ストレス耐性の低い父母は、何もかも放棄して宗教に走ってしまった。
だから、風野は葵につけ入る隙を虎視眈々と狙っていたのだった。潔癖な葵に「下衆め」と蔑まれるが、風野は全く意に介さない。
美術室で、聖なんちゃら像を見つけ、しばし宗教観について話し込む。
主人公は漠然とした神秘的な存在と、世界の美しい面を信じている。
風野は形の無いものを信じていない。父母の信仰も、再就職に立ち向かうよりも楽な逃げ場にしか見えない。
飯を食うのに必要無いものなんか、要らない。 と風野は断言する。
改めて「オレって結構お前に手の内見せちゃってるよな」と風野は零す。
「オレを裏切らないって約束してくれないか」と言う風野に、主人公は悩む。彼は善人とは言い難い。
覚悟を決めて指きりをする主人公に、風野は彼流の誠意を示す。
曰く”金の絡まない『約束』をしてくれた相手には、裏切られても恨まない。それが何の社会的信用も無い自分に『約束』してくれた人への礼儀”
風野にとっては生命線を預ける信頼の表明だが、主人公には自分の覚悟を軽んじられる言葉だった。
お互いがお互いの反応にショックを受け、価値観の相違で気まずくなる。
処刑の宣告、綿貫生存。詳細は穂波ルートを。
<憤怒><嫉妬>も他と同じだから省略
<怠惰>では、包丁ではなく、例のペンダントトップでコードを擦り切る。
<傲慢>
葵を他と同じ方法で池から引き上げる。
命の恩人に「誠意」を見せろとニヤつく風野に、葵は「それは出来ない。」と答える。
葵財閥の資金を葵水央個人が動かすことはできない。財閥の後継ぎは他に10人程いるから、葵水央の命には1億2000万の半分の価値もない。
そう答える葵に風野は歯噛みする。
”葵先輩を脅迫しても財閥への復讐にはならない。葵先輩も財閥に値段をつけられるような立場なんだよ”と説得する主人公に
風野は荒れながらも脅迫を一旦取り下げた。
探索に戻った二人は、後ろから誰かに殴り倒される。
目が覚めると、主人公は美術室に倒れていて、目の前にはアイアンメイデンに固定された風野が居た。
助け方は他ルートと同じ。
彼を助け出し、床に座り込む。「でかい借り作っちまったな」と落ち込む風野に、主人公がキレる。
「貸しとか損得じゃないってどうしたら分かってくれるの!」と怒る主人公に、風野も「今さら主義は変えられない」と主張する。
価値観の相違に苦しむ二人の口論を遮って、銃声が響いた。
空き教室に駆け込むと、仮面の男と高坂先生が絶命していた。
男の仮面は取れず、先生の遺書には「高坂貴彦の単独犯行である」としたためられている。詳細は秋山ルート参照。
綿貫が助けを呼ぶ為に下山していき、風野はネタを仕入れる為に奔走し始める。
鍵束を見つけて視聴覚室を開け、PCを起動する。パスワードを割り出しながらSDのデータを解析する。
金儲けの種になりそうな映像を探す風野に呆れると、
「お前が俺に会長さんを金づるにするのを諦めさせたからだろ?」とウィンクする。
パスワードを割り出し、録画データを溜めているマザーPCへアクセスすると、異変が起きた。
誰かが現在進行形でデータを消去している。焦る主人公を待たせて、風野はネットを立ち上げて何か操作する。
マザーPCのありそうな場所は、開かなかった美術室横の扉だけ。
扉を開くと、そこは礼拝堂だった。祭壇から、葵会長が悲しそうな眼でこちらを見下ろしていた。
「高坂先生に関するデータは全て消去した」と告げる葵を、風野が煽り誘導する。
「ワンピースの女性の殺害、黒稜館を焼いた映像、全て消去した。貴彦叔父があんなにも快楽殺人を続けていたなんて…」
「葵財閥と政界を繋ぐ高坂家の人間が殺人鬼でした、なんてワイドショーが飛び付きそうだよなぁ」
口調だけ同情的な風野の言葉に、葵がコクンと頷く。この期に及んであまりにも人を疑わない葵に、主人公が警告する。
時すでに遅し、風野は喜色満面だった。「今のはすげぇ重要な証言になるなぁ〜」
「恐喝の種になるようなデータは残ってない」と言う葵に、風野は恐喝は止めたと頷く。
「ただ、何も持ってない人間の方が強いこともあるのを思い知らせてやりたくてね」
今、この会話は高坂の隠しカメラによって録画され、それが風野の自宅へ転送されている。と風野は言う。
それは想定済みだ。と葵は答える。
そしてそれはアメリカの動画サイトにリアルタイムで配信されている。と風野は言う。
葵は言葉を失う。
俺は何も失うものはないんでね、と風野は笑う。
「行こうぜ会長さん。
俺は強請りの未遂で、あんたは証拠隠滅の罪で。」
警察がやってくる前の束の間、風野と主人公は短く約束を交わす。
主人公が葵系列の株を売り、今回の件が発覚し下落したら株を買い戻すこと。(それインサイダー取ry
そして、俺が出てくるまで待っていてほしい、と風野は言い、護送車に収容されていった。
しばらくは、世間は猟奇殺人と葵財閥のスキャンダルに湧き、動画に顔が出てしまった主人公もマスコミに追い回される毎日だった。
うまく株を伝手で売買し、一段落した頃、街角のスクランブル交差点で風野と再会した。
結局拘留だけで済んだ風野は、株で儲けた金でアメリカに渡り、妹と闘病する事にしたらしい。
とりあえずお礼に、とブランド物の高級時計を差し出す風野。「換金性」をプッシュして来るので、また揉めてしまう。
「あの時といい、何かキマんないんだよなー」とぼやきながら風野は旅立っていった。
<後日談>
半年程が過ぎ春が来た。風野からは「妹の手術が成功した」という短いメールが来た切り。
新学期、下校しようとした主人公の前に、まさに成金チャラ男、という風体の風野が現れる。
話題性を利用して、抜け目なく儲けてきたのだろう。そして風野は、金鳳の制服を着ていた。
風野は突然、「黒稜館でのオレは忘れてくれ!」と赤い顔でまくし立てる。夜思い出しては布団の中で悶えていたらしい。
あの頃、俺は世界の価値を下げてその分自分をアゲてたんだと思えるようになった、と言い、風野は指輪を差し出した。
大粒のダイヤが乗った指輪に、また同じパターンの喧嘩が始まりそうになるが
「後ろ暗いところの無い金で買ったものだ。何かの代償じゃなく、お前に贈って、できればただ喜んでほしい」と風野は告げる。
主人公は受け取り、風野は主人公の指にそれをはめて「お前はオレを全部変えたんだよ」と囁いた。
【葵水央ルート】
おぼっちゃま生徒会長、葵水央をパートナーに選んだ主人公。
彼は人が良い素直な世間知らずだが、常に教育されてきた通りに行動するよう躾けられている。
葵の言葉には「〜するべき」が多く、個人的意思が感じられない。
それでも色々話をすると、葵がお笑い芸人を尊敬していることが分かる。自分が人を笑わせるのが不得意だからだそうだ。
持ちネタを聞くと、救いようのない空気になるダジャレを聞かせてくれる。
探索中、妙に攻撃的な風野に絡まれた。風野は、葵の「お育ちの良さ」をディスってくる。
「あんた、こうやって因縁つけられても、相手のことなんか考えちゃうんだろ?」
いきなり一方的に悪意をぶつけてくるなんて、風野くんにも事情があるに違いないとか思っちゃうんだろ?」
そう言う風野に、葵はキョトンとして「私は今、悪意をぶつけられていたのか?」と返す。
風野が辛辣な言葉を投げつけ去った後も、葵は何事もなかったように穏やかな笑顔を浮かべている。
彼は風野の言葉の意味は理解していても、その言葉を発したことの意味、風野の感情を理解しようとはしていないのだろう。
・1Fシャッターを開ける。葵を監禁する。詳細は穂波ルート参照。
1Fへのシャッターを開けた直後、この廃校の地理を知っていることが露見して、葵は内通者として吊るしあげられ監禁されてしまう。
主人公は一時的に高坂先生とタッグになり、閉じ込められた葵を見舞いに行く。
葵は、ここ「黒稜館学院」初等科の卒業生であること、高坂先生と叔父甥の関係であること
そして、高坂もここの卒業生で、葵は中等科に居た高坂といつも一緒だったことを主人公に打ち明けた。
他人の演技をやめた葵と高坂はとても仲が良く、二人で礼拝堂の秘密基地で遊んだ思い出を楽しげに語り合っている。
他のメンバーには秘密に、と約束して高坂先生と探索に戻る。
・葵を解放して南へのシャッターを開ける。詳細は穂波ルートを。
配電盤操作の為に、葵が仮釈放されてまた主人公とコンビを組む。
二人で明かりを復旧させて、微笑み合うも束の間、葵が真剣な目で主人公に秘密を打ち明ける。
「貴彦叔父は、これから死ぬことになっている。しかしそれは偽装だ。そうしてメンバーを抜けて一人で真相を追いたいとおっしゃっている。」
そう言って、葵は高坂が密室にした視聴覚室前まで行き、「高坂先生が死んでいる」と一芝居打った。
先生の死は、皆にすんなり受け入れられたかに思えたが、風野が葵の元へやってくる。
「高坂先生、死んでないんだろ?」
この極限状況で、その事を他の皆にバラされたら、どんな事になるか分からない。内通者としてリンチを受ける可能性すらある。
その他にも、風野は高坂や葵の、外聞を貶める物証を色々握っている口振りだ。
風野は口止め料に「妹の手術代1億2000万」を支払う念書を要求してきた。
去り際に、風野は「あんた先生に、いいように使われてるぜ」と忠告していく。しかし、葵は頑なに高坂を信じている。
葵は小さい頃、何度も溺れたことがあるらしい、今も水が生理的に怖い程だ。
その度に助けてくれたのが、貴彦叔父だった。他の事でも、貴彦叔父はいつも助けてくれた。
優しくて聡明な叔父を、葵は心底敬愛しているのだ。
それでも不安な気持ちがあるのか、葵はいつになく自分のことを話す。
ここに来て初めて、「自分は役立たずなのではないか」と感じているのだそうだ。確かに皆の足手まといになっている。
葵はその原因を「目的が無いこと」だと分析していた。
例えば、秋山の「明日のテニス大会に出る」、桜葉の「姉の失踪を解明する」、風野の「妹の治療費を葵家に負担させる」
に匹敵する強い目的が無い。だから常に行動が場当たり的なその場凌ぎになる。
そして、それは自分の人生そのものにも当てはまることに気づいたのだった。
「なるべき自分」から「なりたい自分」に意識がシフトし、葵は悩み始める。
主人公は「まだ起こってない事はいくらでも取り返しがつく」という、わかったようなわからないようなアドバイスをする。
綿貫が点滴を受け、校舎から人の気配が消え、処刑が開始される。
<憤怒><怠惰><嫉妬>は前述ルートと同じなので割愛。詳細は穂波・秋山ルートを参照。
<強欲>
美術室の扉を開くと、アイアンメイデンに繋がれた風野が露骨に顔をしかめた。
「よりによって会長さんかよ…」
恐喝者を見殺しにする罪、恐喝者の命を助けて葵グループの安全を揺るがす罪。
葵の受けてきた教育では、より大勢の不幸を阻止できる葵グループの安定を取るべきである。
「だからそれを貫けよ!でないと俺は、あんたを憎めなくなる!」
「まだ起こっていない事はどうにかなる。まず君を助けてから、君の脅迫問題に当たることにする。」
葵のネクタイでアイアンメイデンの蓋を床の出っ張りに固定し、眼鏡用ドライバーで風野を救出した。
風野は「それが無いとどう歩いていいかわからないもの」を奪われた気がする、と元気がない。
真面目に対応しようとする葵のとんちんかんな受け答えに、風野が呆れかえり、苦笑する。
そこに、またチャイムが鳴った。
もう処刑者全員の安否はわかっているが、高坂先生が生きていることはこの場の3人とも知っている。
2人は高坂先生を救出に行き、風野は職員室へ休みに行く。
<傲慢>
中庭に出ると、枯れた池の底にポツンと万年筆が落ちていた。
「あれは、貴彦叔父の万年筆ではないか?」
確かに、先生は胸ポケットに鎖付きの万年筆を入れていた。それは葵が誕生日にプレゼントした特注の一点物らしい。
ここで先生の身に何か起きたのだろうか?葵は池底に降りて、万年筆を拾いに行く。
すると、轟音と共に葵の姿が消えた。覗きこむと、偽の池底が割れ、そこから2M程落ち込んだ本当の池底が見えた。
慌てる葵に追い打ちをかけるように、水門が開いて水が池に流れ込み始める。
パニックを起こした葵を置いて、主人公はカーテンを取りに走る。一人では葵を引っ張り上げられず、石像にカーテンを結んで垂らし、よじ登らせた。
生理的に水が怖い、と言っていた通り葵は非常に消耗し、またショックを受けている。
びしょ濡れの葵を連れて保健室に行き、葵をシーツに包まらせて、脱いだ制服をストーブ前に吊るした。
葵は虚ろな目でストーブの炎を見ていたが、「誰が僕を罠にかけたと思う?」と主人公に尋ねる。
言いにくいが、それは高坂先生しかいない。高坂と葵しか知らないデータを使ったトラップなのだから。
「やはりそうか」と呟いた葵は、ボロボロと涙を零し泣き始めた。主人公は葵にしがみつかれたまま慰める。
混乱している葵に、主人公は「先輩の受けてきた教育は、こんな時にどうしたらいいか教えてくれませんか?」と尋ねた。
葵は幾らか落ち着きを取り戻す。不測の事態に動揺せず、常に最善の道を選択する。葵が学んできた事自体は間違ったものではないのだ。
まずは高坂を見つけ、話をするのが一番いい。そう結論が出た時、一発の銃声が響いた。
生乾きの服を羽織り、教室へ駆けつけると、高坂先生が絶命していた。。
左手の傍に拳銃が落ちていて、遺書も発見された。内容は、他ルートと同じ「高坂貴彦の単独犯」という内容。
絶対におかしい。辻褄が合わない。
綿貫が助けを呼びに山を降りていった後、生存者全員で死体を取り囲む。
それぞれの異なった目が、それぞれに矛盾を探し当てて光っている。頼もしい仲間達に、葵は隠してきた秘密を打ち明けた。
高坂と自分が親類であること、高坂の死亡偽装を手伝ったこと。皆はそれでも真相解明に付き合うと言ってくれた。
利き手の違い、模造された万年筆、遺書の内容。矛盾が多すぎる。
しかし顔も服も、高坂先生と同じだ。皆は死体を、容姿を似せた犯人側の誰かだと結論付けた。
まだ開いてない礼拝堂への扉の鍵を見つけて、葵は高坂先生は礼拝堂に居ると確信する。
全員で行こうと言う皆を、葵が止める。高坂は銃を持っている。大勢で行っても混乱を招くだけだ。
葵は「作戦」を話し、皆にある事を頼む。そして葵と主人公は二人で礼拝堂へ足を踏み入れた。
奥の祭壇に、見慣れた白衣の背中があった。
先生は、遺書を信じて下山しなかった葵に失望したと話す。確かに以前の葵ならそうしていただろう。
何故皆を殺そうとしたのか?と問う葵に、先生はよく分からない答えを返す。
ここから先生の厨二病全開の語りが続くが、まとめると
元から生き物を殺したい性質・極度のナルシスト・厨二病を手遅れな程こじらせている という事だと思われる。
それでも、ナルシストが幸いして、高坂貴彦は自分の性質を隠して生きてきた。
しかし、自分と同じ魂を持つ片割れに出会ってしまった事が、歯車を狂わせた。
葵家程ではないが、高坂家も歴史と因習に縛られている。
「双子が生まれたら片方を殺す」というおなじみの因習をゆるーく守り、高坂家は双子が生まれたら片方を遠縁に里子に出す。
貴彦にも双子の弟、秀彦が居た。
二人はお互いの存在を隠されていたが、18歳の時偶然出会ってしまった二人は、お互いが同じ残虐な性質を共有していることを知った。
同じ魂を持つ半身と、血なまぐさい妄想を話し合う内、彼らは欲望を抑えることができなくなった。今回に限って言えば、双子殺しは守られるべきだった事になる。
二人は両親を殺し、それを火事に偽装し、更に貴彦の母校まで焼いた。
貴彦は焼け残った母校を買い取って秀彦に与え、生贄を誘い込んでは、趣向をこらして二人で殺人を楽しんだ。
そして全てを映像として残し、それを反芻し、殺害した対象を慈しむことが、彼らにとっては無上の快楽だった。
しかし今回は失策だった。日本ではもう年貢の納め時だ。秀彦をトカゲの尻尾にして海外に逃亡するつもりだったが
「最後に貴方を殺せて嬉しいですよ」と貴彦は葵に微笑む。
葵が幼いころから、どういう風に殺そうかいつも夢想して興奮していた。
そう言う貴彦に、葵は溺れた自分をいつも見つけて助けてくれた思い出を話す。しかしそれも
「貴方が溺れるよう仕向けていたのは誰だと思うんです?」という答えに打ち砕かれた。
幼い葵に水への恐怖を植え付け、それが生活に支障を来たすのを、若い貴彦は興奮しながら楽しんでいたのだ。
もう何を言っても無駄である。決着をつけることにする。
ナイフを持ち近づいてくる貴彦からじりじり後じさりながら、腕時計を睨む。
間に合わないかと思われた時、地響きの様な音が響いてきた。
高坂が音源を探した隙に、二人は全速力で外へ走る。
数秒後には、仲間達が操作して水門から進路を変えた水の奔流が、この礼拝堂を洗い流すからだ。
水が引き、崩壊したチャペルの残骸を見ながら、葵は叔父への別れの言葉を呟く。
貴彦がこの学園の水路の構造を知っているのに音の正体を見抜くことができなかったのは、葵の水への恐怖を確信していたからだ。
それを葵が逆手に取った。
二人で貴彦の元へ行ったのも、貴彦が水門を操作する時間分くらいは自分を殺さないと知っていたからだ。
「だって、貴彦叔父は、僕に何かを教えるのが本当に好きだったからな。」
葵もまた、貴彦の事をよく知っていたと言う事だ。
そして、この廃校での経験が、葵を貴彦の知っていた葵水央から大きく成長させていたのだった。
綾子以外の謎は解明された。解明されたことによって、この醜聞は世間に広まるだろうが、葵はそれをは恐れることも恥じることも無かった。
<後日談>
1か月程はマスコミに追い回されたが、生存者の殆どが未成年であった事が幸いし、報道は下火になっていった。
主人公は、葵の生徒会長業務を手伝うようになり、今日も二人で生徒会室に居残っていた。
夕日に照らされながら、葵は、興味津津でコンビニおでんのカップを手にしている。
「僕はこの食物を一生食べずに死んで行くのだと思っていた。だからとても食べてみたかった。」
現に、父はこれを食べたことが無いと思う、と言いながら葵は箸をつけた。
「美味しい」と無邪気に喜ぶ葵を主人公がからかうと、葵は少しむくれて大根をくれる。
いわゆる「あーん」を初体験した葵は、くすくす笑い出した。「以前の自分がどういう風に生きていたか思い出せない」と言う。
遠回しな告白に、主人公も同意した。
【高坂貴彦ルート】
一番年長の高坂先生をパートナーに選んだ主人公。
謎解きは他ルートと同じ。穂波ルートを参照。
先生が主人公の携帯を取り落し、バッテリー部分に発信機を見つける。
これで、窓の外に出た途端銃撃される仕掛けがわかった。
高坂は、ジェントルで聡明な教師として振る舞っているつもりなのだろうが、間抜けな言動が目立つ。
・しょっぱなからもう、桜葉と穂波に内通者だと判断されている。
・綿貫のケガを見もせずに、「撃たれていても」と口走り、綿貫に「何故銃創だとわかる」と責めつけられ、言い訳も苦しい。
・秋山に、穂波を内通者として疑うように仕向け、失敗。
秋山と穂波の結託は友情からではなく、お互いをよく知っているから、内通者である可能性を検討し除外できただけなのだが
やけにムキになって二人を仲違いさせようとし、結局論理的に言い負かされる。
更に、他校の風野を捕まえてバスに乗せたのも、バス事故を起こした神子元の助手席に乗っていたのも高坂先生である。
ここまできて分からない方がおかしい。
図書室で二人きりになり、主人公は、「あなたが内通者ですね」と告げる。
「証拠が薄いですね」と微笑む先生に、主人公は
「あなたを告発するつもりはありません」と答える。
呆気にとられる先生とプレイヤーの前で、主人公は
「先生が全員を殺すつもりなら、私も手伝います」と、先生への盲目的な恋情を打ち明けた。
先生は主人公の首を絞めかけるが、「どうしても君を殺せない」と囁く。
これから自分は、配電盤をいじる騒ぎに乗じて、死んだふりをして一行を抜ける。
それから全員を殺していくつもりだったが、
「私は、共犯者である双子の弟に不信感を持っている。私は彼と対峙します。
あなたは、他の全員を殺して、この校舎の最後の生存者になりなさい。」
その時には…と主人公に微笑みかけ、主人公はそれに熱っぽく頷いた。
予定通り先生は最後のシャッター解除と共に死亡を演じ、仮面の死神による処刑が始まった。
今回は犯人サイドが揉めている為か、一度に全員は拉致されず、処刑者以外は呑気にうろついている。
職員室に行くと、綿貫がグッタリと座り込み点滴されていた。
「大丈夫、解毒剤だ…」と笑う綿貫の腕から点滴を引きぬき、点滴パックの中身を床にぶち撒けた。
「まさか、お嬢ちゃんが…」綿貫は愕然としながら痙攣に呑まれていく。
息絶えていく綿貫を確認しながら、決意を新たにする。あと5人殺せばまた先生に会える。
<憤怒>
地下室で、歯車に首を挟まれた幼馴染を発見する。気丈に笑って見せる桜葉を残して、校内を見回る。
手を下す必要は無い。他のメンバーが処刑者を助ける可能性を潰せば、あとは放置するだけでいい。
歯車の緊急停止ボタンを押せる棒状のもの、火バサミを発見する。
それを窓から捨てようとした所に、穂波が室内に入ってきた。
「虫が居たから摘まもうと思って」と誤魔化すと、穂波は真っ青になり、廊下で待ってると言って出ていく。
無事に窓の外へ火バサミを投げ捨てたが、その瞬間、桜葉の笑顔が脳裏に浮かんだ。
ほんの小さいころから実の兄妹のように育った仲だ。思い出は沢山ある。
しゃがみこんでそれに耐え、思わず笑う。
先生を勝ち取るためには、あと4人殺さなくてはならない。
穂波が見ていたのではと不安になるが、廊下に出ると彼はいなかった。
そこに次の処刑を報せるチャイムが響く。
<怠惰>
給食室に入ると、冷凍庫の扉が氷に覆われ、中から音がする。
覗き窓から窺うと、穂波が助けを求めていた。見回して、電源コードの保護を念頭に置く。
そこに、秋山が入ってきてしまう。咄嗟に、「冷凍庫に穂波くんが!」と事実を告げた。
秋山が覗き窓に気を取られているすきに、包丁とアイスピックを回収する。
両方隠している暇は無い。包丁を隠し、アイスピックを秋山に差し出した。
アイスピック一本で厚い氷を掻くのは果てしない作業だった。
扉を開けた時には、うずくまった穂波に白く霜が降りていた。
その傍らに膝をつき、項垂れる秋山を見ていられなくて、主人公は図書室へ逃げ込む。
ここで先生と約束したのだ。もう3人殺したのだ。立ち止まることはできない…。
チャイムが鳴って、主人公は重い腰を上げた。
<嫉妬>
倉庫で、毒ガスの立ち込める中、秋山が枷に繋がれていた。
まだテニスをしたい、助けてくれ、と頼む秋山に頷き、倉庫を出る。
その足で理科室に行き、枷を溶かせそうな薬品類をシンクに捨てた。
しばらく待って倉庫を確認すると、秋山は口から血を、目から涙を流して事切れていた。
武骨でブレない秋山が初めて見せた涙だった。
残りは二人だけ…。次のチャイムが鳴った。
<傲慢>
中庭に出ると、水門が開いていた。池を覗きこむと、抜けた底で葵がもがいている。
残っているのは風野一人。やせ型の彼には、一人で葵を引っ張り上げられないだろう。
池べりにあるのは、しっかりした石像だけ。これさえ始末すればロープ類を結びつけられるようなものはない。
じりじりと石像を押し、池へ落としこむ。あとは保健室の窓から観察することにした。
やがて風野が葵を見つけた。カーテンやロープ、色んなものを池へ垂らしたが、やはり一人では引き上げられないでいる。
これだけ見れば十分だ。最後の生存者、風野をここで待つことにする。
<強欲>
葵を看取った風野が、保健室へ入ってきた。
「最後の二人になっちまったな」とおどけて笑う。しかし目は油断ならない光を放っていた。
彼はどんな状況にも対応でき、誰よりも抜け目無い。
そして、他の内通者候補が消えた今、2−1の答えは簡単だ。機先を制して、主人公は俯いて呟いて見せた。
「風野君、最後にどうして皆を殺したのか教えてくれてもいいでしょ?」
風野の疑惑が揺らぐのを感じ、主人公は更にいじらしい演技を続ける。
主人公が内通者でなければ生存確率が上がると言う願望に負け、風野が主人公を信用した時
その後ろから、先生の白い手が彼のペンダントを掴んで交差させた。
待ち焦がれた人との再会に、主人公は歓喜する。
その主人公を睨みつけたまま、風野は絶命した。
今から弟と決着をつける。美術室横の礼拝堂に後で来なさいと言い、先生は去っていく。
胸を高鳴らせてチャペルの扉を開けると、
そこには、先生と、先生と同じ顔の男がナイフを持ち向かい合っていた。
早すぎた。まだ弟が生きている。逃げようとする主人公を弟が引っ掴む。
弟に人質に取られた主人公は、先生に「私を殺して」と叫ぶ。
私を刺す感触を、私を殺す感覚を先生だけに捧げたいと言う主人公に、弟とプレイヤーがドン引きする。
その隙に、先生が弟の腕に切りつけ、主人公は解放された。
「愛していますよ秀彦…まるで自分を愛するように…」
そう言いながら先生は弟を貫く。弟は二人にドン引きしたまま絶命した。
弟の返り血を浴びたまま抱き合う二人。
いつか先生の手にかかることを知りながら、主人公は二人で生きることを選ぶ。
<後日談>
日蔭者であった高坂秀彦の死体は、高坂貴彦のものとして処理され、先生は”社会的に死亡”した。
そして現在、廃校での連続殺人の重要参考人として主人公は国際的に指名手配されている。
ヨーロッパの何処かの寒村、安宿のベッドの上で二人はイチャついていた。
地図に無い道を北上しよう、と言う先生に、どこに行く道なの?と主人公は尋ねる。
「どこにも」 答える先生に主人公は納得する。
自分たちの道はどこにも通じているはずがない。それでも先の無い二人旅に主人公は幸福を感じていた。
長文乙
終わりかな?
長文すいません
もうちょっとだけ続くんじゃ
最後は全てが解明される幼馴染ルートです。
【桜葉克己ルート】
幼馴染の桜葉とそのままタッグを継続した主人公。
桜葉は、姉の声での放送に動揺している。
お姉ちゃん子だった桜葉は、5年前の綾子失踪からずっと真相の解明を望んでいた。今日それが叶うかもしれない。
桜葉が写真部に入った事が意外だという話題になる。
確かに桜葉は芸術に興味がある子供ではなかった。綾子が大の写真好きだったから、遺されたカメラを彼が受け継いだらしい。
彼女も金鳳の写真部で、ここ七霧岳にもたまに写真を取りに来ていたそうだ。
それを聞いて主人公も思い出した。小学校の自由研究に、綾子の指導で、桜葉と一緒にピンホールカメラを作ったことがあった。
紅茶の缶に小さな穴を穿ち、中に印画紙を貼り付けておく。そうして映したい景色に掲げて待つと、印画紙に目の前の光景が逆さに焼き付くのだ。
懐かしかった。優しかった綾子を思い出し、先程の放送にやはり違和感を感じる。
・1Fへのシャッターを開けて、葵を監禁し、綿貫を助ける。
・葵釈放、南へのシャッターを開け、視聴覚室の密室で高坂先生が死亡。 詳細は穂波、秋山ルートを参照。
他のルートでは開けられなかった、鎖でぐるぐる巻きにされたキャビネットに、桜葉が興味を示す。
機械室でガスバーナーを見つけて、渡りに船とばかりに持っていく。下げてたゴーグルをかけ、桜葉が鎖を焼き切った。
中からは、「AS」と記されたビデオテープが出てきた。テレビは見当たらないが、とりあえず持っていく。
その時、向かいの視聴覚室の鍵が回る音がはっきり聞こえた。視聴覚室は高坂先生の死体を閉じ込めたまま密室になっていたはず。
それを開けられるのは…
桜葉と主人公は一目散に廊下に走り出て、階段へ逃げる。しかし仮面をつけた黒衣の男に追い詰められてしまう。
桜葉は、主人公を先に行かせ、ガスバーナーで脅して仮面の男を撃退する。
思い出話などしつつ探索する。
中庭で、お腹をすかせた主人公に、桜葉がじゃーんとパンを取りだした。
桜葉が練習で作ったパンなのだそうだ。美味しい。さくらベーカリーを継ぐ継がないの雑談から、昔結婚する約束をした話になる。
何だか変な空気になったので主人公は茶化そうとしたが、桜葉は乗ってこない。
そのまま遠回しに告白されるが、桜葉自身が話題を変えて、保留になる。
・綿貫が点滴され、処刑が始まる。穂波ルート参照。
・一応おさらい
「憤怒に燃える桜葉克己は、どうにもできない巨大な力に圧し潰され
怠惰な穂波陽介は、己の心と同じく冷たく凍えて
嫉妬でがんじ絡めの秋山朋は、窓のない部屋で息を詰まらせ
強欲な風野太郎は、己の姿を描かれる場所で助けを待ち、
傲慢を自覚しない葵水央は、荒れ狂う水にその仮面を押し流される」
・処刑者の救出方法全て、前述ルートと共通なので割愛。穂波、秋山ルート参照。
全員を救出し、職員室で休ませている間に、更に校内を探索しようとすると、
思いがけず綾子の声が校内放送で響いた。
「よく頑張ったわね克己、視聴覚室で待っているわ」と。
罠かもしれない。綾子ではないかもしれない。綾子だとしても、二人の知っていた綾子でないのは間違いない。
視聴覚室にいきなり入るのは躊躇われ、隣の視聴覚準備室から様子を窺う。壁の修繕後に、3mm程の小さな穴が開いていた。
そこから室内を覗きたいが、穴が小さいのと眩しいのとで全く見えない。どうも穴のすぐ近くに光源があるようだ。
その時、名案が閃いた。
スクリーンを穴の正面に広げ、照明を落とす。すると、スクリーンに視聴覚室の様子がぼんやりとに映し出された。
綾子が教えてくれた、ピンホールカメラの原理だ。
スクリーンには、逆さの画面の中、暇そうな仮面の男が映し出されている。男は放送機材をいじり、綾子の声で喋り出した。
「どうしたの?克己。私から行った方がいいかしら?」
放送を切った男は、コンソール横のナイフを手に取り、視聴覚室を出て行った。階段を下っていく音が聞こえる。
桜葉はガックリを膝をつき、嗚咽を漏らし始める。主人公が桜葉を慰めようと膝をついた時、後頭部に衝撃が走った。
主人公が機械室で目を覚ますと、目の前で桜葉が首を歯車に挟まれていた。
逃げろ逃げないから喧嘩になり、片思い問題にも論点が飛び火し、気がつけばお互い半泣きで言い争っていた。
こんな時に何をやってるのだろう。主人公は、大急ぎで火ばさみを探し出して緊急停止ボタンを押した。
桜葉の手を握って待つ。やがて機械音が近づいてきて、歯車が逆転し桜葉は解放された。
いい雰囲気になる間もなく、階上から銃声が響いた。
教室で、高坂が死んでいた。傍には遺書があり、全て高坂貴彦の単独犯行だと書かれている。
勿論納得はいかない。仮面の男と、綾子の声について何も分かっていない。
主人公と桜葉は、開かなかった用務員室を開き、そこでテレビとビデオデッキを見つける。
鎖で封印されていたビデオを再生してみると、そこには懐かしい顔が映っていた。
白いワンピースを着た綾子が、あの理事長室の椅子に括りつけられている。ナイフを見せられて、それでも綾子は凛とした目でこちらを睨んでいる。
「弟と引き換えに命乞いをしろ」という仮面の男の要求を、綾子は毅然として撥ねつけた。
「どうしてだい綾子、僕は君をこんなに愛しているのに、僕を信頼してくれないのかい」
語りかける男に、綾子は「それは私が店の倉庫でネズミを捕まえた時と同じ気持ちね」と返す。
相手の生殺与奪を握っている快感を脳が持続させようとしてるだけだと、男の愛を一蹴する。
横から高坂先生の声がして、綾子に何かが振り下ろされる。それでも綾子は弟を差し出せという要求に屈しなかった。
「兄さん、僕ここまでコケにされたの初めてだよ」「この撮影は失敗ですね。」男たちがナイフを振り上げる。
綾子の顔から気丈な笑みが消え、ギュッと眉が顰められる。その瞬間、桜葉がビデオを止めていた。
泣きじゃくる桜葉の横で、主人公も涙を流す。どうして綾子の事を、少しでも疑ったりしてしまったのだろう。
二人は泣き、鼻をかんで立ちあがった。犯人はもう一人いるはずだ。
もう一つ開かなかった扉の鍵を探し出す。
その先は石畳の小道で繋がった礼拝堂だった。
扉を開けると、そこには見慣れた男が立っていた。「高坂先生!?」
「違うわ、私は彼の双子の弟。秀彦よ。」男は綾子の声、綾子の口調で答えた。手には変声機が握られている。バーロry
「姉ちゃんの声を汚すな」と怒る桜葉に、「あなたの中の桜葉綾子を汚したかったのよ」と秀彦は答える。
兄さんには怒られたけど、細工を頑張った甲斐があったなぁーと秀彦は悦び、滔々と語り出した。
桜葉綾子は、高坂秀彦にとって彼を唯一負かした特別な女だった。
誰もが死の間際、秀彦に命乞いをする。難攻不落と謳われた美女は下手な媚を売り、成り上がりの守銭奴が全財産を取引に使う。
皆、自分が人生で築け上げた一番の宝物を秀彦に差し出すのだ。それを憐れみ、慈しみながら絶望に落とすのが秀彦に取って最高の快感だった。
しかし、桜葉綾子だけが、死の瞬間まで一貫して、自分の命よりも大切な宝物があると主張し続け、秀彦を拒んだ。
その屈辱が忘れられず、秀彦はその宝物「桜葉克己」を今回の拉致に加えた。
そして桜葉の本性を暴き、守られる価値の無い人間だと貶め、綾子が下らない物の為に命を落とした愚かな女だと証明する。
それが秀彦の身勝手な復讐だった。
それなのに、桜葉は自分の命と引き換えに主人公を差しだすことを拒んだ。
「自分の命以上に大事なものが無い人生を送ってるお前にそんな事言われても、ちゃんちゃらおかしくて涙が出るぜ」
そう言われて憤怒に燃えた秀彦は、二人にナイフを振りかざす。
桜葉はガスバーナーを突き付けたが、もう戦闘できる程のガスがタンクに無い事を見抜かれてしまう。
祭壇から伸びる通路を秀彦がゆっくり歩いてくる。
主人公は閃き、桜葉に床を指し示した
ほこりにまみれ乾燥しきった床に、バーナーの炎を噴き付ける。一瞬で炎は床を舐めて大きくなり、秀彦へ向かっていく。
秀彦は焦り「僕のコレクションが燃えてしまう!!」と叫んで奥の地下室へと駆けて行った。
乾いた木造の礼拝堂はあっと言う間に火に呑まれる。その傍に二人はずっと立ちつくしていたが、秀彦が逃げ出してくることはなかった。
「あいつこそ、命以上に殺人フィルムが大事だったんじゃねぇか」
「ううん、彼は自分が死ぬかなんて考えてもなかったと思う。自分の命を実感できたことがなかったんじゃないかな」
そんなもの、まっとうに飯食って働いてりゃ幾らでも実感できるのにな…桜葉は彼らしい意見を呟く。
今度こそ全てが終わった。
神子元以外、全員が生存した。
皆晴れ晴れとした顔で、お互いに不思議な連帯感、親近感を感じている。
また会う約束を交わして、桜葉と二人になった。
二人だからここまで来れたと再確認し、主人公は桜葉に写真を撮ってもらう約束をする。
<後日談>
病院での精密検査、綾子の葬式、警察の事情聴取、更に欠席分の補習。
目の回る程忙しい日々の中、二人は補習をサボって、また七霧岳へ登った。
紅葉の中、桜葉特製のお弁当を広げてピクニックをする。
今日で綾子の事を後悔するのを止める。その決意表明の為に、全てが終わったこの山にまたやってきた。
そう言う桜葉に、「無理に止めないで、時々は私に愚痴った方がいいよ。」と主人公は言う。
どんな気持ちであれ、無理に気持ちを押し殺すことは、よくない事だ。
桜葉は、改めて主人公に告白し、主人公もそれを受ける。
キスをするとあろうことか感想を聞かれ、主人公の答えも「なんかしょっぱかった。」
でも、何となく甘いムードにはなったのだった。
以上です。長文失礼しました。削っても削っても長くなって焦りました。
乙でした
教師ルート最早お笑いだなw
ごきんじょ冒険隊(SFC)を予約します。
148 :
FF7:2010/05/18(火) 21:52:13 ID:l0OdJAaN0
ティファたちは神羅のジュノン支部に連れて行かれて、一週間が経った。
あの場所に置いてきたクラウドは、あれからどうなったのかはわからない。
聞くところによると、あの場所の周辺にはバリアーが張られていて、誰も近付けないらしい。
空を見上げると、メテオ――巨大な隕石が迫ってきているのが見える。
ルーファウスは、この事態を引き起こした張本人として、ティファたちを処刑するという。
ティファたちはガス室に連れて行かれたが、間一髪のところでケット・シーに助けられた。
昔シドのものだった飛空艇「ハイ・ウィンド」を奪って逃げた。
「メンバー、足りないね」
クラウドがいないので寂しそうなティファ。とりあえず、クラウドを探すことになった。
もしかしたら、クラウドはライフストリームの中にいるのかも知れない、とレッド13は言う。
「ライフストリームが海底スレスレを通っていて、ときどき地上に吹き出す、
そんな場所があるって話を聞いたことがあるんだ。もしかしたら、クラウドも……」
レッド13の情報に従って、ひなびた温泉村・ミディールに行ったティファたち。
「もう一週間にもなるかのぅ。海岸に打ち上げられた、あの、ツンツン頭の若いの……」
住民がそんなことを言った。
「クラウドよ!間違いない!それで、その人は今、どこに?」
ティファは、クラウドらしき人がいるという治療所に行った。
そこには車椅子に乗ったクラウドがいた。
「ああ、クラウド、無事だったのね?」
「う……ああ……?」
クラウドに必死で呼びかけるティファだったが、クラウドはヘンなことを言うばかり。
「魔晄中毒だよ。それも、かなり重度の、ね」
ドクターは言った。
「私、彼のそばにいてあげたいの……」
ティファはみんなに言った。
ティファをミディールに残し、残ったメンバーで行動することになった。
とりあえずシドがリーダーということになった。
「あの〜、情報があるんですけど」
ケット・シーが逆スパイして得た情報によると、神羅は「ヒュージマテリア」を回収し、
それをメテオにぶつけて破壊しようという計画を進行させているらしい。
ヒュージマテリアとは、普通のマテリアとは比べ物にならないくらいの膨大なエネルギーを持ったマテリアのこと。
世界に4つあり、ニブルヘイムのヒュージマテリアは既に神羅が回収済みとのこと。
コレルとコンドルフォートのヒュージマテリアは神羅に渡すわけにはいかない。
みんなはコレルに急行した。一足遅く、ヒュージマテリアを積んだ列車が走り出していた。
シドたちは列車を止め、ヒュージマテリアを手に入れた。
次にコンドルフォートに行く。神羅は魔晄炉を破壊して中からマテリアを取り出すつもりらしい。
それを阻止して、コンドルの卵を守った。長老からお礼としてヒュージマテリアをもらった。
「ヒュージマテリア……。あとはジュノンの海底魔晄炉のみ、ってか?」
でもその前に、クラウドの様子を見に行くことになった。
再びミディールを訪れたシドたち。そのとき、地震が起こった。ライフストリームが噴き出すらしい。
「何かマズいよ……。揺れがどんどんひどくなってる」
ドクターの薦めに従って、ティファはクラウドと一緒に避難しようとした。
ティファは必死で車椅子を押した。突然、足元の地面が割れて、ティファは地の底へ、ライフストリームの中へ落ちていった。
149 :
FF7:2010/05/18(火) 21:52:54 ID:l0OdJAaN0
ティファは不思議な空間にいた。
「ここは、あなたの夢の中……?それとも、あなたの……意識なの?」
そこへクラウドの意識が姿を現す。
「探してるのね? クラウド、自分を……。手伝うよ、私も。本当のあなたを取り戻すため、一緒に、がんばろ!」
クラウドの意識に話しかけるティファ。
「いつかセフィロスが、クラウドは私の話に合わせて記憶を作り出したって言ってたけど……。
星がとってもきれいな夜、クラウドと私。二人、給水塔でお話した……。これは本当のこと。
だから私は、どんなときでもあなたは本当のクラウドだって思っていたの。
でも、あなた自身は信じていない。やっぱり、この記憶だけじゃ足りないよね。
クラウドが何か言って、もし私もそのことを覚えていれば、それが、あなたと私の思い出……。
ねえ、何か話して。なんでもいいから、あなたにとって大切な思い出を……」
ティファはクラウドの意識に訴えた。クラウドは話し始めた。
ティファがまだ幼い頃、ティファの母親は死んだ。幼少のティファは母親に会いたい一心で、
ニブルヘイムを飛び出してニブル山へ。
そのとき、幼少のクラウドはこっそりティファの後をつけていた。
ティファは足を踏み外した。クラウドは慌てて駆け寄ったが間に合わず、二人は崖から落ちた。
大したケガもせずに済んだが、クラウドはティファの父親からこっぴどく叱られた。
「俺がちゃんと助けていれば……。悔しかったんだ。何も出来なかった自分の弱さに腹が立った。
そんな時だ。セフィロスのことを知ったのは。セフィロスのように強くなりたい。
強くなれば、みんな俺のことを……」
それが、クラウドがソルジャーを目指すようになったきっかけだったらしい。
「そうよ、見つけたわ!クラウドは、5年前に創られたんじゃない。
幼い日の、その思い出は作り物なんかじゃないもの!
クラウド、頑張って!あと少しよ!本当のあなたを、つかまえるの!」
ティファの目前に、5年前のニブルヘイムの光景が広がる。
あのときニブルヘイムにやってきたのは、やはりザックスだった。
魔晄炉にセフィロスとザックスを案内したティファは、セフィロスに斬られた。
ザックスはセフィロスに斬りかかったが、逆にやられてしまう。
「ねぇ、クラウド。あなたは、これを見ていた?」
「見て……いた……」
神羅の制服を着た一兵士が、ザックスの剣を取って、セフィロスを倒した。
それが、クラウドだった。
「そう、これが、俺だ。俺、ソルジャーにはなれななかったよ。恥ずかしくて、誰にも会いたくなかった」
クラウドにやられたセフィロスは反撃し、クラウドを刺した。
だがクラウドは刺されながらも抵抗し、セフィロスを魔晄のプールの中に突き落としたのだ。
「みんな、待ってるよ。帰ろう、クラウド。みんなのところへ」
「ああ、そうだな……。帰ろう、ティファ。一緒に……」
150 :
FF7:2010/05/18(火) 21:56:50 ID:l0OdJAaN0
みんなに助け出されていたティファは目を覚ました。
「ね、バレット。私、ライフストリームの中で、ほんとのクラウドを見つけたんだ。
ううん、私が見つけたんだじゃない。クラウドが、彼が自分自身の力で見つけだしたんだわ」
バレットはうなずいた。
「ああ、わかってる。お前にゃ負けたよ。たいした女だぜ、まったく」
「人間って、自分の中になんて沢山のものをしまってるんだろう。
なんて沢山の事を忘れてしまえるんだろう。不思議だよね……」
一同はハイ・ウィンドの中に集まった。完全復活したクラウドは言う。
「みんな、すまなかった。なんて言ったらいいのか……。俺は元ソルジャーなんかじゃない。
みんなに話した5年前の出来事や、ソルジャーとしての話は、俺自身が創り出した幻想だったんだ。
大見栄きって村を出たのにソルジャーになれなかった俺。それを恥じた弱い俺は、親友だったザックスから聞いた話、
さらに自分で見たことを混ぜ合わせて幻想の自分を創り出した。そしてその自分を演じ続けていたんだ。
でも、身体はソルジャーとほとんど同じなんだ。宝条のセフィロス・コピー計画というのは何のことはない、
ソルジャーを創るのと同じやり方でしかなかったんだ。ソルジャーは魔晄を浴びるだけじゃない。
実は、体内にジェノバ細胞を埋め込まれた人間なんだ……。良くも悪くも、心が強い人間はソルジャーになる。
ジェノバのリユニオンも関係ない。でも、弱い人間は、俺のように簡単に自分を見失ってしまう。
ジェノバ細胞とセフィロス、そして俺の弱い心が生み出した人間。
それがみんなが知っていた俺――クラウドだ。俺は幻想の世界の住人だった。
でも、もう幻想はいらない。俺は俺の現実を生きる」
クラウドたちはヒュージマテリアを押さえるために、ジュノンの海底魔晄炉へ。
間に合ったかと思ったが、ヒュージマテリアは潜水艦に積み込まれてしまった。
クラウドは別の潜水艦に乗り込み、ヒュージマテリアもろとも潜水艦を撃沈させた。
そのとき、潜水艦に通信が入ってきた。
「すみやかにジュノンドックに帰航せよ。ヒュージマテリアをエアポートより搬出する……」
急いでエアポートに向かったが、ヒュージマテリアは搬出された後だった。
クラウドたちはヒュージマテリアを追ってロケット村にやってきた。
神羅のやつらは、ヒュージマテリアをロケットに乗せて打ち上げるつもりなのだ。
立ちふさがったタークスのルードを倒し、ロケットの中へと潜入する。
そのときいきなりロケットが動き出した。どうやら自動操縦装置が作動しているらしい。
シドが自動操縦を切ろうと苦心したが無理だった。
クラウドたちはとりあえず、ロケットに積み込まれているヒュージマテリアを回収しようとしたが、
プロテクトを解除するパスコードがわからない。そのパスコードはシドが昔設定したものだった。
シドのヒントを頼りにパスコードを入力し、ヒュージマテリアを回収する。
脱出ポッドに乗り込もうと思ったところで、突然爆発が起きる。
シドが破片の下敷きになった。クラウドたちはシドを助けようとしたが、上手くいかない。
「オレ様にかまうな。早く行け!急がないと、ロケットがメテオにぶつかっちまうぜ」
「仲間を見捨てて行けるわけがない」
「お前はバカだぜ。ほんとのバカだ。爆発したのは、酸素ボンベ……。
やっぱりイカレてやがったのか……。シエラ、確かにお前が正しかったぜ。
でもよ、オレ様もこれで終わりだぁ」
「何言ってるのよ、シド」
そこへ現れたのは、シエラだった。
「ついて来ちゃった。今、助けるから」
「バカ野郎のコンコンちき!!……すまねぇ」
シエラはシドを救出。ロケットがメテオにぶつかる直前で、
クラウドたちは脱出ポッドに乗り込み、地球へと帰還した。
151 :
FF7:2010/05/18(火) 21:58:31 ID:l0OdJAaN0
結局メテオは何も変わらない様子で空に浮かんでいる。
みんなはメテオをどうにかする方法を考えてみたが、いい考えは浮かばない。
「じっちゃんに会いに行こうよ!コスモキャニオンへ!
きっと何かためになることを教えてくれると思うんだ」
レッド13がそう言うので、クラウドたちはコスモキャニオンへ行った。
ブーゲンハーゲンに事情を話す。
「どうしたらよいか、道を失ったか?そういう時は、自分を静かに見つめるのじゃ」
何か忘れているものがあるはずじゃ。それを思い出せ。
きっとそれがあんたたちの探しているものじゃ」
ブーゲンハーゲンに言われたとおり、みんなは何かを思い出そうとする。
「俺は、エアリスのことを思い出してた。いや、そうじゃない。
思いだしたんじゃない。忘れていたんじゃない。そんなのじゃなくて……。
エアリスは、そこにいたんだ。いつも、俺たちのそばに。
あまり近すぎて、見えなかった。エアリスのしたこと……エアリスの残した言葉……。
セフィロスのメテオを止めることが出来るのは、自分だけだと言っていた」
クラウドが呟いた。でも、エアリスはもういない。
そういえば、エアリスはどうして一人で古代種の都に行ったのだろう?
エアリスの真意を確かめるべく、クラウドたちはもう一度「忘らるる都」に行った。
連れて行ってくれとせがんだブーゲンハーゲンも一緒だ。
「おお、ここは、確かに……」
ブーゲンハーゲンはあちこち調べまわっている。
「わかったぞ。この部屋に渦巻いている古代種の意識は、たった一つのことを訴えているのじゃ。
『星の危機が訪れたらホーリーを求めよ』、とな」
「ホーリー?」
「究極の白魔法ホーリー。メテオと対をなす魔法じゃ。ホーリーを求める心が星に届けば、それは現れる。
メテオも消えてなくなるじゃろう。
ホーリーを発動させるためには、白マテリアを身につけ、星に語りかけるのじゃ。
願いがが星に届くと、白マテリアがあわ〜いグリーンに輝くらしいのじゃ」
以前、エアリスは役に立たないマテリアを持っていると言っていた。
それは白マテリアのことではないだろうか。
だが、そのマテリアは、エアリスが斬られたときに水の底に沈んでしまった……。
他に手がかりは無いかと調べていると、
過去の映像を再生する装置(監視カメラのようなもの)が見つかった。
エアリスが斬られた場面を再生してみると、エアリスから零れ落ちたマテリアは、緑色に光っていた。
「エアリスは、既にホーリーを唱えていたんだ。
エアリスは俺たちに大きな希望を残してくれた。
けれども、それはエアリスの命、エアリス自身の未来と引き換えに……。
ごめんよ……エアリス。もっと早く気づいてあげられなくて。
でも、エアリス……俺、わかったよ。あとは俺がなんとかする」
だが、何故ホーリーはまだ発動しないのだろう?
「邪魔しとるもんがいるんじゃよ」
「あいつか……。あいつしか考えられないな。……セフィロス」
152 :
FF7:2010/05/18(火) 21:59:49 ID:l0OdJAaN0
ケット・シーから連絡が入る。ジュノンにあった大砲が、ミッドガルに運ばれたとのこと。
その大砲は、ヒュージマテリアのエネルギーで運用していたものだが、
ジュノンのヒュージマテリアはなくなったので、魔晄エネルギーが豊富な場所に運ばれたのだ。
一方その頃、神羅ビルの社長室。
「というわけでリーブ君。魔晄炉の出力調整は、君の仕事だ」
ルーファウスは、都市部門統括担当のリーブというヒゲのオッサンに命令した。
「はぁ……」
リーブは気が乗らない、というような返事をした。
しばらくして、大砲の発射準備が整った。
大砲から発射されたビームは北に飛び、セフィロスがいる北の地を直撃した。
作戦は成功したかに見えたが、北から反撃のビームが飛んできた。
ビームは神羅ビルの最上階、社長室に当たり、ルーファウスは死んだ。
ハイ・ウィンドに乗っていたクラウドたちは、北の地に大きい穴が開いているのを見た。
あの中に入れば、セフィロスの元へ行くこともできるだろう。
そのとき、ケット・シーがヘンな動きをして、ヘンなことを言った。
「ちょっと待ってくれ!スカーレット!ハイデッカー!どうなってるんだ?」
同時刻、神羅ビルの会議室にハイデッカー、スカーレット、リーブの三人がいた。
「魔晄炉の出力が勝手にアップして、操作不能なんや!」
リーブたちは焦っていた。このままではミッドガルが壊れてしまう。
しかも、さっきからルーファウスと連絡が取れない。
大砲の側には宝条がいた。
「クックックッ……セフィロス、待っていろよ。もうすぐたっぷりと魔晄を送ってやるからな」
宝条が勝手に大砲に魔晄エネルギーを充填していたのだった。
「やめろ、宝条!ミッドガルが危ないんだ!」
無線機からリーブの声が聞こえてくるが、宝条は無視した。
「宝条、宝条……!」
「おい、ケット・シー!なんとかしろ!」
バレットが言った。
「どうしようもない。宝条が勝手にやってることだ……いや、ことなんや……」
ケット・シーは慌てて関西弁で言い直したが、バレットはニヤニヤしている。
「もう、とっくにバレてるよ、リーブさん!今さら正体隠してもしょうがねぇだろ?」
ケット・シーは観念してクラウドたちに正体をバラし、事情を説明する。
「ミッドガルに行かなアカン!宝条を止めるんや!!」
153 :
FF7:2010/05/18(火) 22:05:51 ID:l0OdJAaN0
ハイ・ウィンドはミッドガルに到着した。クラウドたちはパラシュートで降下した。
途中で、レノ、ルード、イリーナの三人に会った。
「さて……仕事だ」
「あまり気のりはしないが、と」
「私たちに与えられた命令は、あなたたちを発見次第、殺すこと。
もう会社はボロボロだけど、命令は命令なの。タークスの意地と心意気!受け取りなさい!」
だがクラウドには戦う意志は無かった。
「な、情けをかけるつもり!?タークスをなめないで!」
「待て、イリーナ、と」
血気にはやるイリーナを、レノは止めた。
「神羅も、もうおしまいだ。こんな事態になっちまっちゃな、と」
「覚えておきなさい!タークスの意地と心意気……!」
「仕事は終わりだ……」
3人は去っていった。
スカーレットとハイデッカーが巨大マシンに乗って
クラウドたちの邪魔をするが、倒して先に進み、ようやく宝条のもとにたどり着いた。
「ああ、失敗作か」
クラウドの顔を見るなり、宝条は言った。
「お前を見ると、自分の科学的センスの無さを痛感させられる……。
私はお前を失敗作と判断した。だが、セフィロス・コピーとして機能したのはお前だけ。
クックックッ……自分がイヤになるよ」
「何でもいいから、こんなことはやめろ!」
「……こんなこと?セフィロスはエネルギーを必要としているようだからな」
私が少しばかり力を貸してやるのだ」
「何故そんなことを?」
「息子が力を必要としている。理由はそれだけだ。
クックックッ……セフィロスの奴、私が父親だと知ったらどう思うかな。
あいつは私のことを見下していたからな」
セフィロスが宝条の息子と聞いて、クラウドたちは驚いた。
「私の子を身ごもった女を、ガストのジェノバ・プロジェクトに提供したのだ。
セフィロスがまだ母親の胎内にいるころにジェノバ細胞を植えつけて……」
「あんたがこんなことをしているのは、セフィロスへの罪滅ぼし……?」
宝条の笑い声が響く。
「ヒーッヒッヒッヒッ!違う違う!科学者としての欲望だ!
私は科学者としての欲望に負けた。自分の身体にジェノバ細胞を注入してみたのだ!
結果を見せてやろう!!」
宝条は怪物となって襲いかかってきた。宝条を倒し、大砲を止める。
FF7の人乙です。
ヴィンセントとユフィはいない設定ですか?
155 :
FF7:2010/05/19(水) 06:21:00 ID:2sQsOr4f0
>>154 スルーしてるのバレたか
あの二人は隠しキャラだけあって
メインストーリーに絡ませ辛いのでいない設定です
あとで外伝的に書く予定
>>155 FF7おつです
メインストーリーにはあの2人関係ないしねw
続きもがんばれ
PSのテイルコンチェルトはまだ無しかな?
空いているようでしたら予約します。
158 :
ゲーム好き名無しさん:2010/05/19(水) 11:22:55 ID:HnaBdDxy0
Xbox360のの「ニーア ゲシュタルト」
PS3の「ニーア レプリカント」
…どう違うのかとか気になるから、誰かどっちかでもお願いします。
テトリスXにストーリーモードなんてあったっけ? と思って
昔やってたの引っぱり出してみたけどやっぱり無かったよ
>>107は釣りなのか単なる勘違いなのかは知らんけど
未解決一覧に【eM】 -eNCHANT arM-があったので書きます。
■三人の親友
【アツマ】主人公。ヨコハマシティに住む学生。無鉄砲な熱血馬鹿。右腕には別の人格が宿っている厨二病。
【トウヤ】アツマの親友。クールで頭脳明晰の美青年。そのモテっぷりは校内にファンクラブが出来る程。
【マコト】アツマの喧嘩友達。トウヤに惚れてるオカマ。化粧と料理の腕はなかなかのもの。
■その他の仲間
【カリン】ロンドンシティに住むレジスタンスの一員の少女(後にロンドンの姫と判明)。ツンデレ。
【ライガ】カリンに仕える寡黙で大柄な剣士。カリンの命令は絶対。
【ユウキ】ゴーレムハンターを自称する、賞金稼ぎの少女。騒がしい。
■???
【謎の男】アツマのピンチに現れては助けてくれる、サングラスの青年。カリンとユウキからはイケメンと好評。
■敵
【クイーンオブアイス】デビルゴーレムと呼ばれる、ゴーレムの中でも神に近い存在。
ゴーレムといっても妖艶な美女の姿をしている。
千年前に戦争を引き起こし、危険な存在の為封印されていたのだが、アツマ(の右腕)が封印を解いてしまう。
アツマ、トウヤ、マコトの三人は同じ大学に通う親友同士。
考えるよりも先に身体が動く単細胞なアツマ、彼に合わせながらも滅多なことでは動じないクールなトウヤ、
同性であるトウヤに熱烈な好意を抱き、彼と親しいアツマに敵意(?)むき出しのマコト、という良き(?)友人関係を抱いていた。
アツマは先生達に内緒で校内に犬のコータを飼っているのだが、ある日、立ち入りが禁止されている封鎖区画にコータが入り込んでしまう。
コータを捜しに行きたいというアツマ。最初は反対していたトウヤとマコトだが、彼の熱意に押されてついていくことに。
封鎖区画の最深部では、おぞましい雰囲気の女性が冷気を放ちながら眠っていた。コータの姿はない。
女性に歩み寄るアツマ。正確に言えば、アツマの右腕が女性に触れようとアツマの意識を支配していた。
アツマの右腕に触れられた女性は目を覚まし、クイーンオブアイスと名乗った。千年前に戦争を引き起こした張本人だ。
起こしてくれた礼とばかりに三人に攻撃を仕掛けてくるが、トウヤはあくまでも冷静。
「デビルゴーレムと言えど、所詮ゴーレム。魔導器なしでどこまで戦い続けられるかな?」
トウヤの言うとおり、ゴーレムが動くには魔導器という制御装置が必要である。デビルゴーレムも例外ではない。
アツマとマコトが見守る中、クイーンオブアイスとタイマンを張るトウヤ。
トウヤにとってはクイーンが動けなくなるまでの時間稼ぎのつもりだった。
しかし卑怯なクイーンは、隙だらけのアツマに向けて衝撃波を放つ。咄嗟に捨て身で庇い、気絶するトウヤ。
トウヤのことを気に入ったクイーンは、トウヤを自分の魔導器にすると言い出す。
「あたしのトウヤに汚い顔を近づけるんじゃないわよ!」とマコトは言い放つが、
それがクイーンの怒りに触れ、頭上から思いっきり巨大な氷を叩きつけられて姿が見えなくなる。
「さあ行きましょう、可愛いお人形さん」
意識を失ったトウヤを抱きしめながら、クイーンはどこかへと消え去った。
アツマ一人を残したまま、ダンジョンは崩れ落ちていく。
同じ頃、アツマ達の住むヨコハマは、建物も人も何もかも、氷漬けにされていた。
どういうわけか生き延びたアツマは、レジスタンスのメンバーだという少女カリン、カリンの従者ライガ、
ゴーレムハンターの少女ユウキと知り合いながら、
ヨコハマシティに行って生き残ってる人がいないか確かめたら化け物になってたコータと戦う羽目になったり
要所要所でクイーンオブアイス&お人形と化したトウヤが現れ、トウヤから「君のことは前から目障りだった」と言われたり
お前は洗脳されてるだけだ、お前を助けたいということを伝えても「僕は自分の意思でクイーンに仕えてるんだから迷惑だ」と切り捨てられたり
カリン、ユウキという二人の女性に好意を寄せられていながら本人はトウヤとマコトしか眼中になかったり
カリンの故郷であるロンドンシティにも炎帝というデビルゴーレムが封印されていて、お約束どおり封印解いちゃったり
その際カリンは炎帝の魔導器になりかけるが、どういうわけか助かったので、トウヤを助けられる糸口が見えてきたり
要所要所でピンチを救ってくれる謎の男に「トウヤは洗脳されてるんじゃなく、本心からクイーンに仕えてる」
「トウヤはお前の助けなんか望んでいない」と忠告されるがアツマはそれを聞き入れなかったり
アツマの右腕に宿る人格は、クイーンオブアイスと同じデビルゴーレムであるブレインオブヘッドであることが判明しながら、物語は佳境を迎える。
トウヤが洗脳されていないというのは本当だが、アツマに対して冷たい態度をとっていたのは、
アツマが躊躇わずに魔導器である自分を殺せるようにという心配りからだった。
そんなトウヤの心情を汲み取らないアツマに、謎の男は苛立ちを覚える。
クイーンオブアイスの攻撃からアツマを庇った謎の男のサングラスが外れる。彼はマコトだったのだ。
アツマはクイーンオブアイスとの戦いで彼女を弱らせてから、旅の中で体得した技で、
トウヤという魔導器を死なせずにクイーンオブアイスから引き離そうと試みる。
成功したものの、今度はアツマがブレインオブヘッドに乗っ取られてしまった。
トウヤとマコトの親友二人でアツマを助け出し、最後は六人で力を合わせてブレインオブヘッドを打ち倒す。
ヨコハマに戻ってきたアツマ達。復興作業も終わり、お祭りが開かれた。
サブキャラの婚約者とめでたく結ばれたライガ、それとなく好意を匂わすが鈍感アツマに気付いてもらえないカリンとユウキ、
トウヤを背後から羽交い絞めにするアツマ、アツマに感謝しつつトウヤの唇を奪うマコト。
トウヤは脱力しながら、「君達って本当、迷惑……」と口癖を呟いた。
(終わり)
すみません、誤字がありました。
>>163 同性であるトウヤに熱烈な好意を抱き、彼と親しいアツマに敵意(?)むき出しのマコト、という良き(?)友人関係を抱いていた。
↓
同性であるトウヤに熱烈な好意を抱き、彼と親しいアツマに敵意(?)むき出しのマコト、という良き(?)友人関係を築いていた。
何度もすみません。このゲームにはBADエンドがあり、
魔導器であるトウヤを殺すことでクイーンオブアイスの活動を止める、というものです。
トウヤは口癖である「僕の記憶が確かならば……」のあとに「僕と君は……友達だった……」と続け、
アツマが悲しみに打ちひしがれてトウヤの名前を叫ぶ中、息を引き取りました。
eNCHANT arM乙
このゲームこんな話だったのか・・・濃いな
テイルコンチェルト投下します。
本編イベントの一部をカットして書いてますがまとめの上では問題ない…はず。
小題をつけていますが、これは自分でイベントを分けたもので
ゲーム中にそういった表示があるわけではないのであしからず。
・世界観補足
【プレーリー】
本作の舞台。いくつもの浮遊群島で成り立っている国。
5万人の犬ヒトと2千人の猫ヒトが住んでいる。(※普通の人間は登場しない)
遺跡から発掘される不思議な力を持った部品によって栄えてきたが
それらを生み出したとされる古代文明については未だ謎が多い。
【鉄巨神】
古代文明の伝説に登場する恐ろしい巨人。
各地で鉄巨神のものと思われるパーツが発見されている。
通常の発掘部品とは異なるテクノロジーが使われているらしい。
【黒猫団】
身寄りの無い子猫たちで構成された猫ヒトの盗賊団。
あどけない子猫ではあるがミニ戦車等の兵器を扱うので侮れない。
長女アリシア・次女ステア・三女フレアのプリス三姉妹がボスを務める。
【ポリスロボ】
主人公ワッフルの操る二足歩行メカ。
バブル弾を発射して子猫を捕まえ、背後の転送装置で本部に送る。
★オープニング
その日、犬ヒトの警察官・ワッフルは子供の頃の夢を見ていた。
猫ヒトの女の子が一人うずくまって泣いている。
声をかけてもすっかり拗ねた様子で泣き止みそうに無い。
そこで、自分の持っていた青い宝石のペンダントを差し出した。
「これ、あげるよ」
「…いらない」
「そう…」
「…でも、あんたがいらないんだったら、もらってあげる」
「うん、いらないんだ。君にあげるよ」
女の子はペンダントを受け取ると、それを握り締めてにっこりと笑った。
★レサーカの町にて
ワッフルが夢から覚めると朝っぱらから電話のベルがやかましく鳴り響いた。
曰く「レサーカの町で黒猫団出現、子猫の大群が大暴れしている!」
本来は休日なのだが、治安を守る者としてこの事態を放置してはおけない。
ポリスロボに乗ってポルト村を出発し、いざレサーカの町へ。
町では子猫たちが爆弾を投げるわ酒樽に隠れるわ壁に落書きするわのイタズラ放題。
それらをなんとか捕まえて天空の遺跡へ向かうと
そこにいたのは黒猫団のボス、プリス三姉妹!
どうやら彼女達はこの遺跡に眠る“結晶石”なるものを取りにきたらしい。
しかし…
「あれっ、君は…?」「お前は…?」
実はプリス三姉妹の長女・アリシアは
8歳まで隣の家に住んでいた、ワッフルの幼馴染だったのだ。
話をしようとするもアリシアはお前なんか知らないの一点張り。
そして黒猫メカ一号とのバトルへ。
黒猫メカを撃破すると、黒焦げになった三姉妹はそそくさと逃げていく。
「覚えてろワッフル!今度あったらただじゃ済まさないからね!」
「すまさないからねー!」
「…また、やるの?」
名乗っていないはずの自分の名前を知っている―――
やはり幼馴染のあのアリシアなんだと確信するワッフル。
しかしなぜ、彼女が黒猫団のボスなどをやっているのか?
ふと気づくと、アリシアたちが赤く光る石を落としていた。
これが黒猫団の言う“結晶石”らしい。
一体これはなんなんだろう?ともかく、念のため回収しておくことに。
その直後、同僚の警官・パンタ君が署長からの通信を持ってきた。
「黒猫団のボスを倒したそうだな。よくやった!
そこで今後お前に黒猫団退治を選任で任せる」
「え、僕休暇中なんですけど」
「バカモン!住人が困ってる時にのうのうと寝とるつもりか!
子猫たちを一人残らず捕まえるまで休暇はナシだ、わかったな!」
「トホホ…」
こうして、ワッフルの休暇返上の長い戦いが幕を開けた。
★謎の猫ヒト
ワッフルに敗北しアジトに逃げ帰ってきたプリス三姉妹のもとに
シルクハットに杖をついた怪しげなオスの猫ヒトがやってきた。
「間抜け警官ごときにやられるとは、私の差し上げた兵器たちが浮かばれませんな。
約束どおり5つの結晶石を集めていただけるのですかな?」
「次は負けないさ。お前も約束を守れよ」
「それはもちろん。商人は信用が命ですから」
そういいながらその猫ヒトは部屋を後にした。
いなくなったのを確認してから三女・フレアが言う。
「フレア…あいつキライ」
はたして、このネコの正体は…?
★フェルゼン鉱山にて
黒猫団がフェルゼン鉱山の結晶石を狙っているとの噂を聞き早速向かうワッフル。
フェルゼンに着くと、鉱山に似つかわしくない格好の老犬ヒトが
よろよろと歩いてくるのが見えた。
「ど、どうしたんですか!?」
「ひ、姫様が、黒猫団に…!」
話を聞くと、この老人はプレリア王の息女・テリア姫の付き人のじいやで
フェルゼンで発見されたという“鉄巨神の頭”をお忍びで見に来たところ
運悪く黒猫団の飛行船に出くわしてしまったのだという。
これは一大事と、急いで姫救出に向かうワッフル。
入り組んだ鉱山から三姉妹を見つけ出すと、そこには縛られたテリア姫もいた。
アリシアはテリア姫開放の条件として、まず以前忘れていった赤い結晶石を返してもらうこと、
そしてこの鉱山のどこかにある緑の結晶石を探してくることを要求する。
探すついでに子猫たちも捕まえて、ワッフルは要求どおりに結晶石を持ってくるのだが…
「ワッフルは…そんなにこの女が大事なのかよ」
「あたりまえじゃないか。テリア姫は国民にとってかけがえのない人だからね」
「ふん!プレーリーの犬ヒトなんか、もっともっと困ればいいんだ!」
「アリシア…」
「姉さん、約束は約束よ」
次女・ステアが姉をたしなめ、テリア姫はちゃんと解放してもらうことに。
さっきのじいやに姫を任せ、ワッフルは奥へ逃げた三姉妹を追う。
追いついてみるとそこには黒猫メカ2号が待ち構えていた。
「もうここには用がないからね、このドリルで穴だらけにしてやるよ!」
戦いの末に今回も無事勝利を収めるワッフル。
そして今回も黒焦げになって逃げる三姉妹。そんな中、ふとアリシアが叫んだ。
「ワッフルは…猫ヒトの味方じゃなかったのかよ!」
一体どういうことなのだろうか?
ともかく、今回も三姉妹が忘れていった結晶石を回収し、鉱山事件は一段落した。
★プレリア城にて
ワッフルは姫救出の功績を称えられプレリア城に招かれた。
王からの言葉を賜ったあと帰路に着こうとすると
赤いナイトロボに乗った犬ヒトの騎士に声をかけられる。
「私は王宮騎士団長シアン・ガーラント。貴様に勝負を申し込む!」
「はぁ…?」
唐突すぎて呆気に取られるワッフル。
「貴様のようなへっぽこ警官に姫の賞賛を独占させるわけにはいかん。
どちらが黒猫団を退治できるか私と競ってもらおう!
本当の勇者が誰なのか、姫に気づいていただかねばな。ハハハ!」
「えーと…」
わけのわからぬうちに妙なライバルが出来てしまったワッフルであった。
★グリムトにて
以前のじいやからの連絡で、黒猫団がグリムトに向かったとの情報が入る。
グリムトは“鉄巨神の剣”があり観光地としても人気のある場所。
ともかくそこへ向かうと、なんとテリア姫たちも現場へ来ていた!
好奇心かワッフルに会うためか、或いはその両方か、
ともかく我が儘を言ってつれてきてもらったらしい。
しかしさすがに危険すぎるので二人には入り口で待っていてもらうことに。
子猫たちを捕まえ、グリムトにあった紫の結晶石を取り返してから
再び入り口へ引き返すと…またまたテリア姫がいなくなった!?
じいやがちょっと目を離した隙に忽然と姿を消したらしい。
これも黒猫団の仕業だろうか?
慌てて探しに行こうとすると、王宮騎士シアンが登場。
姫を助けるのは私だ!と勇ましく先陣を切る様はまさに騎士…
と思いきや、直後に先から叫び声。
追いかけるとすぐそこに沼にはまって動けなくなっているシアンが。
「ふ、ふん、身を挺して危険を教えてやったのだ。今回は貴様に任せてやる!」
言われたとおりワッフルは沼でもがくシアンを無視して奥へ。
少し先へ行くとテリア姫が普通に歩いている。
捕まったわけではなく、三姉妹の姿を見て勝手に追いかけてきただけらしい。
ならば三姉妹はどこに…?と、その時、上から黒猫メカ3号が出現。
アリシアがメカを降りて猛ダッシュで接近してくる。
「やい!てめー、ワッフルに付きまとってどういうつもりだよ!」
「あなたこそ、ワッフル様のお仕事をわずらわせないでください!」
アリシアとテリア姫、繰り広げられる女のバトル。
二人を落ち着かせようとするワッフルだが、逆に二人から鋭く睨まれる。
「そもそもデレデレしてるお前が一番悪いんだ。その根性叩きなおしてやる!」
何か妙な意気込みでメカに乗り込むアリシア。
が、例の如くあえなく撃沈、例の如く煤まみれで逃走する…
はずだったが、今回は三女フレアが手を滑らせてロープから落ちてしまう。
そこへ颯爽とシアン復活!
「どけぇーい!三姉妹の一人はこのシアンが召し取った!」
アリシアが急いで助けようとするも間に合わない。
とうとう三姉妹の一人が御用となった。
★牢屋にて
プレリア城の地下牢の中、姉を思いながら膝を抱えて泣くフレア。
それでも人前では気丈に振る舞い、頑なにアジトの場所を吐かなかった。
そこへワッフルがやってきてフレアに問う。
なぜアリシアはあれほど犬ヒトを目の敵にするのか?
「それは…犬ヒトが猫ヒトを憎んでるからだって。
このプレーリーは昔は猫ヒトの土地だったんだって。
でもそこへ犬ヒトが侵略してきて、長い間戦争をしてたの。
犬ヒトは遠い祖先の本能で、今でも猫ヒトを憎んでるんだよ」
聞いたことも無い話だった。
フレアもアリシアが誰からその話を聞いたのか知らないという。
フレアは三年前に事故で両親をなくした孤児であり
本来三人は血の繋がった姉妹ではない。
それでも姉となってくれた2人をフレアは深く信頼し、疑おうとしないのである。
プレーリーでは猫ヒトは幸せになれないと考えたアリシアは
身寄りの無い猫たちを集めて猫ヒトの国を作ろうとしているらしいが…
「それと結晶石が何か関係あるのかい?」
「うん。アレを5つ集めると、フールが…あっ…なんでもない」
話を済ませてワッフルが去ろうとすると、最後にフレアが呼び止めた。
「ねぇワッフル。犬ヒトって…ほんとに猫ヒトが嫌いなの?」
「そんなこと、絶対にないよ」
そしてワッフルと入れ替わるようにしてシアンが登場。
「アジトの場所をはかないのなら少々痛い目を見てもらうことになる」
と、冷酷さをアピールしたシアンだったが…
「…痛い」
「へ?」
「痛い痛い痛い!おなかいた〜い!」
「な、何!?大変だ!!おい、大丈夫か!?
えーとこういうときは…ってあれ?」
お人好しすぎてフレアの仮病にあっさり騙されてしまい
看病しようと牢を開けた隙にあっけなく脱獄されてしまうのであった。
★クールラントにて
ある日、ワッフルの祖父・ラッセルから
知人からとある資料を借りてきて欲しいと通信が入る。
ラッセルは飲んだくれで偏屈な男ではあるが
“鉄巨神の伝説”の研究には人一倍の情熱を見せる立派な考古学者でもあった。
頼まれついでに結晶石を見せてみると、なんとこれは鉄巨神と同じテクノロジーで作られているという。
ひとまず結晶石を預けて詳しく調べてもらうことに。
資料を取りにクールラントへ行くと、こんなところにも黒猫団が!
プリス三姉妹の姿は見えないが、今回も結晶石を求めてやってきたらしく
資料と一緒に子猫たちから黄の結晶石も回収。これで結晶石は赤・緑・紫・黄の4つとなった。
戻って結果を報告するとラッセルはその場で早速資料に目を通し始める。
「この資料と結晶石、これで鉄巨神の謎はほぼ解明したぞ」
二人はひとまずワッフルの家に戻って話し始めた。
「まず、古代には二つの文明があったのだ。
二大文明は戦争状態で、鉄巨神はその戦争の為につくられた兵器だった。
しかし際限を超えた力はやがて創造者にも抑えきれなくなり、
鉄巨神は破壊の限りを尽くし、世界は新たなる暴虐に晒されることとなった。
わずかに生き残った者たちは空へ逃れ、鉄巨神が休眠に入った隙に
心臓部から5つの重要なパーツを抜き取り封印したのだ」
これがラッセルの解き明かした鉄巨神の伝説の真実である。
“5つの重要なパーツ”これは間違いなく5つの結晶石のことであろう。
となれば、黒猫団が結晶石を集める理由は…
そこへ突然の地響き。
見れば黒猫団の移動要塞がワッフルの村へ直接攻撃をしかけてきていた。
「聞こえるかワッフル!とっとと降参して結晶石を渡しちまいな!」
アリシアの声が届いてくる。
「アリシア…やっぱりこの結晶石は、君には渡せない!」
ワッフルはポリスロボに搭乗し、黒猫団の本拠地へ乗り込んでいった。
★移動要塞にて
要塞攻略中、シアンが駆けつけてくるが
一人で特攻した挙句に痛めつけられてやはり何もしないまま即戦闘不能に。
壊れたロボでへたり込むシアンを放置してワッフルは攻略を進める。
要塞内の子猫たちを一人残らず逮捕しながら数多のトラップと兵器を潜り抜け、
ついに三姉妹との決戦の時がきた。まずはステアとフレアの二人が向かってくる。
「フレアは、犬ヒトが嫌いなのかい?」
「嫌いじゃないけど…アリシアおねえちゃんが嫌ってるから、あたしもキライ!」
「ステア、君も戦うのか?」
「見極めです」
「見極め…?なんの?」
「あなたのです。では、いきます!」
そして激戦の末にワッフルが勝利。いつものような逃げ場はもうない。
しかしワッフルは二人を捕まえようとはしなかった。
「待ってるよ。君達が自分の意思で犬ヒトと友達になってくれるまで」
残るはアリシアのみ…のはずが、なにやら誰かと話をしている様子。
「私は結晶石を集めさえすれば猫ヒトの国を作る援助は惜しまないとあなたに約束しました。
犬ヒトどもに虐げられる子猫たちを救う為でしょう?」
「でも…そんなの卑怯だ」
会話相手はシルクハットに杖姿の、あの怪しい猫ヒト。
なにやら今後の策についてもめているらしい。
ワッフルが姿を見せるとその男は自己紹介を始めた。
「キシシシ。はじめまして…ですかな?私の名はフールと申します」
その名にはワッフルにも聞き覚えがあった。
違法な手段で荒稼ぎをする危険な武器商人フール。
彼こそ黒猫団に兵器提供をし、結晶石を集めさせていた黒幕なのだ。
「フール、下がってな。ここでワッフルを倒して結晶石を取り返せばいいんだろ」
ワッフルの胸中を余所にアリシアはあくまでも強硬的な姿勢を見せる。
結晶石の力を説明しようとしてもうるさい、どうでもいいと一蹴され
一切聞く耳を持ってくれない。
煮え切らない思いを抱えながら、2人の決戦が始まった。
最後の黒猫メカがメガホンから声を響かせて攻撃してくる。
『ワッフルの、バカーーー!!』
そして決着。
「アリシア、もう止めるんだ」
戦いの後にワッフルが声をかける。が、やはりアリシアは受け入れようとしない。
フールの気球に救出され要塞から脱出していくアリシア。
これにて黒猫団はついに完全壊滅した。
しかし、まだ全てが解決したわけではない。
ワッフルはまず各地に散った三姉妹を探しに行くことにする。
★三姉妹のその後
元気いっぱいで無邪気な三女のフレアは
レサーカの時計塔内部の隅っこで座り込んでいた。
「よくわかんないよ。この町の人たち、誰も猫ヒトを虐めたりしないんだもん」
「だからいったじゃないか。犬ヒトは猫ヒトを嫌いなんかじゃないって」
「そう…みたい」
町の人々の親切に触れてようやく犬ヒトへの誤解が解けたフレア。
ひとまず彼女を家に招いて、2人の姉を探し出すまで待っていてもらうことに。
姉妹のなだめ役で大人しい次女のステアは
グリムトの森で一人佇んでいた。
ステアはアリシアをどう思っているのかとワッフルに質問する。
「アリシアは幼い頃に辛い目にあって、心に傷を負っています。
あなたは彼女の傷を癒すことが出来ますか?」
ポルト村のある住人の情報によれば、昔アリシアの親が重い病気にかかってしまい
周りの犬ヒトたちはなんとか手を尽くそうとしたが
猫ヒト特有の病気であった為にろくな対応が取れなかったのだという。
幼いアリシアにはそれが、犬ヒトたちに親を見殺しにされたように映ったのかもしれない…
ステアの直球で真摯な問いかけに、ワッフルも精一杯に答える。
「心の傷を癒すなんて、大層なことができるかわからないけど…
でも、苦しいって気持ちを聞いてあげることは出来ると思う。
誰にも、何も話せないのが一番辛いんじゃないかな」
「ワッフルさんは正直な方ですね。わかりました。一緒に行きましょう。
そして姉の苦しみを聞いてあげてください」
男勝りで素直になれない長女のアリシアは
暗くなった頃に躊躇いがちにワッフルの家の戸を叩いてきた。
「アリシア!」
「あの…あたい…」
明るさを取り戻し始めた妹達とは対照的に、彼女はなにやら顔色が悪い。
疲れているのだろうか、ともかく三人が揃ってよかったと喜ぶワッフルたちだったが…
その夜、寝ていたワッフルが人の気配を感じて目を覚ますと
持っていた結晶石がなくなっている!
「ワッフル…ごめん」
夜の闇の中で独りそうつぶやいて去っていくアリシア。
彼女の気球が遠ざかっていくのを見たワッフルは急いで後を追っていく。
★鉄巨神復活
アリシアはタマゴ岩と呼ばれる場所にやってきていた。そこにはフールもいる。
このタマゴ岩は鉄巨神の心臓パーツにあたるといわれているのだ。
「首尾はどうでしたか?」
「約束どおり、結晶石を持ってきたよ」
以前、移動要塞内で二人が話していた「卑怯な策」とはこのことだったのだ。
「アリシア駄目だ!その結晶石は…」
ワッフルが制止しようとするも時既に遅く、
とうとう4つの結晶石がフールの手に渡ってしまった。
早速フールが結晶石を天に掲げると石はタマゴ岩に吸い付くようにして飛んでいく。
「これで結晶石は4つ。最後の一つは…」
言いながらフールが懐から取り出したのは、青い宝石のついたペンダント。
「あれは…?」
「あたいのペンダント、いつの間に!?」
アリシアが咄嗟にフールに掴みかかろうとするも
ペンダントはフールの手を離れ、他の結晶石のもとへ飛んでいってしまった。
全ての結晶石が揃い、各地の鉄巨神のパーツが共鳴して一つに集まっていく。
やがて地上から浮遊群島のプレーリーを超えるほどの巨体が組み立てられていった。
「さぁひざまずけ鉄巨神よ!忠誠の証を見せるのだ!」
嬉々とした様子で鉄巨神に呼びかけるフール。
動き出した鉄巨神はゆっくりとタマゴ岩に近づき、そして…
「キシシシシ…し!?」
その大きな手でタマゴ岩を島ごと握りつぶし、最後のパーツを体内に取り込んだのだった。
★突入
潰される直前にタマゴ岩から脱出していたワッフルとアリシア。
しかし逃げる途中、いつの間にかアリシアとはぐれてしまっていた。
ひとまずみんなでプレリア城に集ったが
鉄巨神が復活した今、これからどうすれば良いのか。
古代文明のように自分達も滅びてしまうのか――
途方にくれているうちにパンタ君のところに何者かの通信が入ってきた。
「ごめんワッフル。あたい、取り返さなくちゃ…ペンダント…!」
通信相手はアリシアだった。
彼女は一人鉄巨神に立ち向かい、そしてそのまま鉄巨神の口の中へ飲み込まれていった。
「アリシア!!」
ワッフルはようやく昔の事をはっきりと思い出した。
あの青いペンダントは本当は母親の形見であったが、
泣いているアリシアを励まそうと思わず差し出してしまった事。
そしてその時アリシアが「あんただけは猫ヒトの味方だね」と言っていた事。
うつむくワッフルにテリア姫が呼びかける。
「ワッフル様。行ってあげてください。あの人…きっとあなたを待っています」
どこか悲しげな笑顔を向けながらそう話すテリア姫。
その言葉を聞き、ワッフルも鉄巨神へ立ち向かうことを決意する。
とはいえ、当然鉄巨神に近づくのは容易ではない。
鉄巨神が剣を少し振り上げただけで風圧に吹き飛ばされそうになる。
あまりの迫力に圧倒されて逃げ腰になっていると、背後から何者かの影が。
「しっかりしろワッフル!」
「シアンさん!」
「お前だけに良い格好はさせんぞ」
やってきたのはあの騎士団長シアン・ガーラント。
彼はワッフルをサポートする為に自ら囮役を申し出たのだ。
シアンは鉄巨神の攻撃を華麗にかわしながら撹乱し、
その隙を見てワッフルは鉄巨神の口の中へ飛び込んだ。
★ラスボス戦
鉄巨神の内部は不思議な空間になっていた。
まるで水中のように揺らめき、妙な生き物があちこち泳ぎまわっている。
不安定な足場をたどっていくと、ワープ空間の先に倒れているアリシアを発見。
急いで駆け寄ろうとするワッフルだったが
突如ロボットのような魔物が出現して襲いかかってきた。
どうやらここは鉄巨神の心臓部にあたる場所で
こいつはその防衛システム的な存在らしい。
そのすさまじい猛攻に苦しめられるワッフルだったが、死闘の末についに撃退に成功する。
が――――
突然壁から5つの結晶石が出現。
それが怪しく光ると、なんと先ほど倒したばかりの魔物が復活した!
辛くも二度目の勝利を収めたものの
やはり結晶石の輝きと同時に魔物は復活してくる。
もしやあれが復活に関係しているのか?
そう考えたワッフルは壁の結晶石を一つ、強引に毟り取る。
するとついに防衛システムは停止。
心臓パーツをなくした鉄巨神の体も次々に崩れていった。
★ED
ばらばらになって海の底に沈んでいった鉄巨神の体。
城で待っていた者たちは飛行船で様子を窺いに来る。
奇跡的に生き延び、木片に捕まって波に漂っているフールを完全スルーして
心配そうに海を見つめる面々。
その時、水中から何か急浮上してくるものが…
水面を破って出て来たのは、アリシアを抱え
ポリスロボのジェットで飛び出してきたワッフルだった。
「おーい!」
ワッフルが大きく手を振るとみんなそれぞれに喜びの声を上げた。
そしてアリシアが目を覚ました時、彼女はワッフルの家のベッドに寝かされていた。
そばに座っていたワッフルを見るなり寝返ってそっぽを向く。
相変わらず素直になれない様子だったが
ワッフルがあのペンダントを取り出すと、ようやく顔を起こした。
「これ、あげるよ」
「…いらない」
「そう…」
「…でも、あんたがいらないんだったら、もらってあげる」
「…いらないわけじゃないけど、君に持っていて欲しいんだ」
アリシアはペンダントを受け取ると、それを握り締めてにっこりと笑った。
(終わり)
テイルコンチェルトおつ
遅れたけど暗君の人乙!面白かった
先生ルート自重ww
そしてなんか秋山にいちいちワロタw
同じく遅れたけどクラキミ乙です。
うまく伏線を回収して、段階を経て謎が分かっていくのが面白かったけど
これほんとは攻略順番固定とかないんだよね?最悪幼馴染最初にやっちゃったりしたらどうすんだ…
/ ̄ ̄ ̄ヽ_______\
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/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:人 `ー――''''' / ヽ
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\;;;;;;;;;;;;;;;;;,.-'"  ̄ ̄ ̄ ̄\ .,.-''" |
\;;;;;;/. "" ̄ ̄ ̄ 丿
暗闇の果てで君を待つとeMとテイルコンチェルト乙です
どれもおもしろそう
188 :
ニーア:2010/05/22(土) 08:22:32 ID:KBYPuefJ0
>>158 おまたせ。
【レプリカントとゲシュタルトの違いについて】
ストーリーに大きく関係するところは、主人公がヒロインであるヨナの兄or父という点。
ゲーム的な違いは、英語音声のみor日本語吹き替えのみかという点など。
主人公の住む世界が2作で100年差という違いはあるものの、ストーリー自身には関係が無く、バックストーリーや設定には関係ありそうだが語られていないという感じ。
ストーリーはどちらも同じ。
ヨナへの愛情が、レプリカントだとシスコンでゲシュタルトだと親バカ。
ゲシュタルトの方が親子愛なので自然だが、レプリカントだと幼い妹へ向けた愛にしては過度。
他キャラに関しては同じだが、ゲシュタルトの方が英語で規制がゆるいのか、汚い言葉も露骨な表現も結構ある。
以下ストーリー。
一ヶ月前の発売なのでネタバレにご注意。
(ゲシュタルトをベースに記載しますので、レプリカントのストーリーは文中の「娘」を「妹」と脳内変換してお読みください)
プロローグ
夏の雪が降る新宿。
主人公と病弱な愛娘のヨナは、マモノに襲われる。
娘を守る力が欲しいと一冊の書籍に手を伸ばし力を得てマモノを倒す。
だが、娘は病で倒れこんでしまう・・・。
本編
ニーアは素朴な村に病弱な愛娘のヨナと2人で住んでいた。
そんなある日、ヨナが失踪してしまう。
村を統括しているデボルとポポルという双子から、ヨナは花を探しに石の神殿へ行ったと言われ探しに行く。
祭壇でヨナを見つけるが、結界により助けることができない。
そこで「白の書」と名乗る書籍(しゃべります)と出会う。
なんとかヨナを救出して村へ戻り、双子に白の書について話を聞くと、それについて古い歌があるという。
黒の書が災厄を撒いたら、封印の言葉を手に入れて白の書がそれを打ち払う・・・的な感じ。
とにかくマモノを倒して「封印の言葉」を手に入れればヨナの病が治ると信じて国中を駆け巡る。
途中、両性具有で魔物憑きという苦しみを背負った腕の立つ剣士であるカイネが仲間になったり、
旧世界の遺跡である洋館に住み、石化能力がある目を持つ少年エミールが仲間になったりする。
全ての封印の言葉を手に入れ、後は黒の書を探すのみという段階になったとき、
村がマモノに襲われ、さらには「魔王」と呼ばれる者にヨナがさらわれる。
(魔王には黒の書が付き添い、白の書とほぼ同一能力で、白と黒は両者で一対の存在)
5年後
ヨナを助けるべく魔王の行方を捜していたそんなある日、
ポポルに「魔王と石の神殿は関係あるかも」と言われ、祭壇まで様子を見に行くと鍵を発見する。
どうやら5つ集めて祭壇に行けば奥の扉が開くらしい。
再び各地を駆け回り、5つの鍵を揃えて石の祭壇へ行き扉を開くと、そこは魔王の居城となっていた。
道中で双子に行く手をふさがれ世界の真実を聞かされる。
1300年前、病が世界を苦しめた。
そんなとき、人間から魂と肉体を引き離すとその病にかからなくなることを発見。
これをゲシュタルト計画として進めていた。
今までマモノと呼んでいた者は全て人間の魂である「ゲシュタルト体」
今まで人間と思っていた者は全て器である「レプリカント体」だった。
レプリカント体を管理する者がアンドロイドであるデボルとポポルの双子。
ニーアが白の書と出会って封印の言葉を手に入れることから全て計画のうちだった。
そんなことを聞かされ、双子に実力行使で道を塞がれるが、仕方なく打ち倒して魔王に会う。
するとそこには成長したヨナと魔王がいた。
魔王とニーアが戦っていると、ヨナが「お父さん」と呼んで魔王へ歩み寄る。
「ヨナのことはもういいから、この体を元の女の子に返してあげて」と語ったヨナは、
そのまま日向へ立ち、ヨナの体から煙が抜けて行き倒れこむ。(マモノは強い日の光に当たると煙になって消える性質を持つ)
魔王は雄たけびを上げてニーアへ襲い掛かるが、それを振り払い、魔王を打ち倒した。
(このときまでに、エミールは双子と相打ちで消滅、白の書は魔王戦で消滅)
【Aエンド】
ヨナは倒れたまま起き上がらない。
だが諦めずに話しかけ続けると目を覚ます。
カイネはその2人を見届けると「片付けるべき問題がある」とその場を立ち去る。
村の丘で寝そべるヨナとニーア。だが見た目も年齢も何故か5年前。
シーンは変わり、白い背景に魔王と5年後の姿のヨナ。ヨナは魔王の手を掴んで顔を見上げる。
【Bエンド】
(ボスクラスのマモノの会話に字幕が当てられて、言葉や意味が分かるエンディング。)
魔王は新宿でのニーアのゲシュタルト体であり、ヨナから立ち上る黒い煙は新宿のヨナのゲシュタルト体。
魔王はゲシュタルト体のヨナ(諸事情で崩壊しつつある)を助けるために肉体へ移し、
ここへ向かってくる自分の体に魔王が入れば新宿と同じ状態で再び2人で生きていけると考えていたが、
ゲシュタルト体のヨナは「既に自我が目覚めているヨナの体を乗っ取るのは可哀想」と光に当たって自殺。
気の遠くなるほど長い年月をかけて守ろうとしたヨナを魔王は失い、雄たけびを上げつつニーアへ襲い掛かるが、
ニーアにとっても魔王は「愛娘に害をなす者」でしかなく、やはり魔王は倒される。
真っ白の世界にたたずむ魔王。ヨナを守ることができなかったと自分を責めていると、新宿のヨナの姿で横へ座り、「ずっと一緒にいてくれてありがとう」と言い暗転。
スタッフロール後、エミールが生きていることが発覚して終了。
(ちなみに新宿でニーアが手を伸ばした書籍は黒の書)
【Cエンド】
基本は同じ。魔王を倒してヨナが助かった後からが違う。
カイネは自身の体に憑くマモノを抑えることができなくなり暴走、マモノ化。
彼女が暴走する直前に「殺してくれ」と言った通り彼女の胸に剣を突き立てる。
カイネは「ありがとうと」と告げ、消滅する。
【Dエンド】
(Cエンドとほぼ同じだが、カイネを殺さない場合。)
ニーアの存在と引き換えにカイネが命を取り戻す。
全ての人々からニーアの存在を忘れられ、生きていた証(全セーブデータ)も消える。
カイネはヨナから「貴方が私を助けてくれた」と言われて違和感を覚え、ニーアの姿がフラッシュバックする。
ヨナに大丈夫?と聞かれ「何か大切なものをもらった気がする」とカイネがつぶやいて暗転。
193 :
ニーア:2010/05/22(土) 08:31:09 ID:KBYPuefJ0
以上です。
いい話とか多いんですが、書くと信じられんくらい長くなりそうなので途中イベントはばっさりカットしてます。
細かい設定などは設定資料集待ち。
【舞台設定】
この世界はドラッグ・オン・ドラグーンの新宿エンド後なのだそうです。
(新宿エンドはDODの項目を見てください)
途中のイベントで「赤き竜が・・・」というくだりが出てきたり、病や魔法の大元は降ってきた竜か母天使か・・・みたいな雰囲気があったりしますが、
じゃあ実際どうつながってるのかは全然描かれてないので公式の設定資料待ち。
【エンディングについて】
このゲームはマルチエンディングです。
普通に1周目クリアでAエンド。
クリアデータで2周目を始めるとBエンド。
3周目以降武器を全て集めてラスボス倒すと選択肢によってCかDに分岐します。
乙です。
暗闇の方はやってみたくなったがソフトうってないよおおお
ニーアはDODのあのエンド後とかw
史上最強のネタエンド後の世界観で話つくるとかすごいというかなんというかw
ニーア乙
本当に、本当にありがとうございました
eNCHANT arM乙
すごいざっくりしてるwでもちゃんと分かるw
乙です
しかしマシになったとはいえ相変わらずのマルチバッドエンド
>生きていた証(全セーブデータ)も消える。
!?
>>197 マジで消える
>>192 便乗で
ニーアDエンディングを見る
↓
セーブデータ全削除
↓
新規に始まると消したデータの名前が使用不可
↓
別の名前にしてゲームを再び開始
↓
名前を入力するあのシーンで今回の名前でなく
消したデータの名前を入力すると・・・
これで何が起こるのか教えてくれ
199 :
FF7:2010/05/22(土) 15:55:13 ID:yS6Pskrq0
クラウドたちはハイ・ウィンド内に集まった。
ブーゲンハーゲンの見立てによると、メテオが落ちてくるまであと7日らしい。
7日後までにセフィロスを倒さなければならない。
最終決戦の前に、各々会いたい人に会いに行くことになった。
みんなはハイ・ウィンドを降りていき、クラウドとティファだけが残った。
「ティファはどうする?」
「忘れちゃったの?私、ひとりなんだもん。どこにも行くところがないんだもの」
二人はとりあえず外に出た。
「みんな、行っちゃったね……」
「ああ、俺たちには帰るところも、待っていてくれる人もないからな」
「そうだね。でも……。きっと、みんな、戻って来てくれるよね?」
「さあ、どうかな?」
「それでも私、平気だよ。たとえ、誰も戻ってこなくても。
クラウドと一緒なら、怖くても、負けないよ、私……」
「……なあ、ティファ。俺、ティファに話したいことがたくさんあったんだ。
でも、今こうして二人でいると、本当は何を話したかったのか……」
「クラウド……。想いを伝えられるのは、言葉だけじゃないよ……」
そして、翌朝。
「そろそろ、行こうか」
二人はハイ・ウインドに戻った。そこには誰もいないと思いきや……。
「……もう、いいのか?」
いつの間にか、全員戻ってきていたらしい。
「どうして声、かけてくれなかったの!?」
「邪魔しちゃ、あとでな〜に言われっかわかんねえもんなぁ……」
「……見てたの?」
(好感度が高いとティファは恥ずかしがる)
「さて……全員そろったな」
「みんなで行こう。星に届いたはずなのに、邪魔されて身動きできないでいる、
エアリスの想い、解き放つんだ!」
北の「大空洞」。大砲が大地に開けた穴に、ハイ・ウィンドは突っ込んでいく。
飛空艇を降りて下へとどんどん進み、「星の体内」へ。
セフィロスが繰り出してきた最後のジェノバを倒すと、セフィロスが現れた。
「……セフィロスッ!!」
クラウドたちは、セフィロスが持つ強大な力に気圧されそうになった。
「……ホーリーがそこにある。ホーリーが輝いている。エアリスの祈りが、輝いてる……!
エアリスの想い、俺たちの想い、その想いを伝えるために、 俺たちは来た。
さあ、星よ!答えを見せろ!そしてセフィロス!!全ての決着を!!」
200 :
FF7:2010/05/22(土) 15:56:44 ID:yS6Pskrq0
「俺たちにできるのは、ここまでだな」
セフィロスを倒した後、クラウドは言った。
「ちょっと待てよ!ホーリーは!?星はどうなる?」
いきり立つバレットに、クラウドは静かに答える。
「それは、わからない。後は星が決めることだろ?
さあ、みんな。もう、考えてもしょうがない。不安やなんかは、ここに置きざりにしてさ、
胸を張って帰ろう」
みんなは帰ろうと歩き出したが、クラウドは立ち止まった。
「どうしたの?」
「……感じる。あいつは、まだいる」
クラウドの意識は肉体を離れ、ライフストリームをくぐっていく。
そこでセフィロスは笑っていた。
クラウドは、「超究武神覇斬」でセフィロスを倒した。
クラウドの意識は肉体に戻った。
「わかったような気がする、星からの答え。約束の地……。そこで、会えると思うんだ」
クラウドはティファに言う。ティファはうなずく。
「うん、会いに行こう」
クラウドたちは、ホーリーが発動する直前で飛空艇に乗り込み、飛び立った。
大空洞から飛び出したホーリーは白い光の束となり、ミッドガル目指して飛んでいく。
クラウドたちもホーリーに着いて行った。
一方その頃、ミッドガルのエアリスの家にいるマリン。
「お花のおねえちゃん?」
マリンは何かに気付いたように、窓に駆け寄り、空を見上げた。
ミッドガルの上空数十メートルにメテオが接近している。
重力が乱され、建物が壊されていく。
ミッドガルに到達したホーリーは、円盤状の形になり、メテオを取り囲んだ。
だが、メテオは止まらなかった。
「きっと、ホーリーが遅すぎたんだ。メテオが星に近づき過ぎてる。
これじゃせっかくのホーリーも逆効果だ」
レッド13は溜息をついた。
「あれは!?」
ティファが指差す。
星のあちこちからライフストリームが噴き出し、ミッドガルに向かって地表を流れて行く。
集まったライフストリームは、メテオを包み込み、止めた。
クラウドたちには、ライフストリームの中にエアリスの姿が見えたように思えた。
きっとこれは、エアリスの意思なのだ。
500年後……。
レッド13は、二匹の子供たちと森の中を駆け抜ける。
やがて見晴らしのよい場所に出た。
レッド13の視線の先には、豊かな緑に包まれ、廃墟と化したミッドガルがあった。
Fin
201 :
FF7:2010/05/22(土) 15:57:49 ID:yS6Pskrq0
ユフィの話
クラウドたちは、とある森で、謎の忍者の女の子に出会った。
「だ〜れ?あのコ……」
女の子は問答無用で襲い掛かってくるので、倒す。
「チクショ〜。このアタシが負けるなんて……。
やい、このツンツン頭!もう1回勝負だ!」
女の子はクラウドに再戦を挑んできた。
「興味ないね」
「ム、逃げる気?どうしたどうした!アタシの強さにビビッてんだろ!」
「まあな」
「ホントに行っちゃうからね!ホントのホントだよ!」
「ちょっと待った」
「なんだよ、アタシにまだなんか用?……ハハーン。さてはアレかな?
アタシがあんまり強いんで、ぜひ助けてほしいと。そういうこと?」
「そういうこと」
「そこまで言われちゃ、このアタシも断れないし……。
よし、わかった!アンタらに付いてってやるよ!」
「……さて、先を急ごう」
クラウドは女の子に背を向ける。
「あれ、ちょ、ちょっと!アタシ、ユフィ!ひとつヨロシク!
へへへ……うまくいったよ。あとはアレをナニして……クックックッ……」
そんなこんなでユフィが仲間になった。
タイニー・ブロンコを手に入れたとき、ユフィは西へ行こうと誘ってくる。
誘いに乗って、西にある細長い島「ウータイ」へ上陸した。
「待った待った待ったーっ!!」
ユフィはクラウドたちの前に立って、押し留めようとする。
「アタシ、ここいら辺りはちょっと詳しいんだ。
この先ってさあ、かなりキツイんだよね。だからね、いろいろ準備を……」
「いたぞ、つかまえろ!!」
そこへいきなり神羅兵が現れて、戦闘になる。
神羅兵を倒すと、ユフィの姿は消えていた。
「一体、どうなってるの!?マテリアがなくなってるじゃない!!」
ティファが叫んだ。装備していたものも、予備のものも、全部のマテリアが無い。
「ユフィったら、始めっから私たちのマテリアを狙ってたんだわ!」
202 :
FF7:2010/05/22(土) 15:59:23 ID:yS6Pskrq0
ユフィを追って、ウータイの町へ。そこはのどかな観光地だった。
この町の指導者だという、着物を着た初老の男、ゴドーに会う。
「グガー何か用かな?なにもンガーないが、旅の疲れを癒すことぐらいはグーできるだろう。
ゴガーゆっくりしていきなさい」
ゴドーは寝ながら答えた。クラウドは、ユフィのことを聞いてみた。
「知らぬと言ったら知らぬ!ユフィなどという者はこのウータイにはおらん!」
ゴドーは目を覚ましてクラウドたちを見る。
「見かけない顔だな。このところ、この近くで神羅の兵をよく見かけるが、
おぬしたちと関係があるのか?神羅と揉め事を起こそうというのなら早々に出ていってくれ。
神羅に睨まれたくはないのでな……」
「なんだい、このいくじなし!」
話をこっそり聞いていたユフィは、ゴドーの前に飛び出した。
「そんなに神羅が怖いの?だったら、他の町みたいにさっさと神羅に従ったらいいじゃないか!」
「う、うるさい!お前のようなヤツに何がわかる!」
「いちど戦にまけたらそれっきり?強いウータイはどうしたのさ!」
「これはお前のような子供が口を出す問題ではない!この不良ムスメが!」
「フンだ、このグータラ親父!!」
ゴドーと親子喧嘩を繰り広げた後、ユフィは去って行った。
その頃、ウータイの居酒屋では、レノ、ルード、イリーナの3人が休暇を満喫していた。
「おお、やはり休暇でこちらに来ているという情報は本当だったか!
ついにヤツを発見したのだ!タークスにも協力を頼みたい!」
神羅兵が居酒屋にやってきた。
「……やなこった、と。おれたちは休暇中につき、あんたらのおもりはできないぞ、と」
レノがだるそうに言った。
「しかし、ヤツを探せという指令が本社から君たちにも出されているはず……!
ええい、もういい!タークスの力など借りなくてもヤツを捕まえてみせる!
このことは本社に報告しておくからな!!」
神羅兵は居酒屋を出て行った。
「レノ先輩!本当にそれでいいんですか!?これがプロフェッショナルのタークスなんですか!?」
イリーナが問いかける。
「イリーナ。勘違いするなよ、と。仕事のためにすべてを犠牲にするのがプロじゃない。
そんなのはただの仕事バカだ、と」
レノが答えた。寡黙なルードは何も答えなかった。
「私にはわかりません!……失礼します!!」
イリーナは居酒屋を飛び出して行った。
「放っておけよ。子供じゃないんだ。好きにさせるさ、と……」
203 :
FF7:2010/05/22(土) 16:00:33 ID:yS6Pskrq0
しばらくの追いかけっこの後、クラウドたちはついにユフィを捕まえた。
「もう逃げられないぞ、ユフィ」
「わ……わかったよ……。アタシが悪かった。アンタたちの勝ちだ。
マテリアは全部返すよ……」
ユフィはクラウドたちをユフィの家の地下へ連れて行った。
「……小さいころから聞かされてた。
アタシが生まれる前のウータイは、もっと賑やかでもっと強かったって。
見たでしょ、今のウータイを。これじゃただの観光地だよ……。
戦に負けて、平和を手に入れてでも、それと一緒に何かをなくしちゃったんだ。今のウータイは……。
だからアタシは、マテリアがいっぱいあればきっと……だから、だから……」
ユフィは泣き出した。
「そこの……レバー……マテリア、隠して……」
ユフィが指差したレバーを引くと、上から大きい籠が落ちてきて、閉じ込められてしまう。
「ハッハッハーッ!マテリアはアタシのもの!残念でした!
マテリア取り返したかったら、自分たちで探してみれば?じゃ〜ね〜!」
ユフィは逃げていった。
籠から抜け出し、ユフィを追いかけて隠し部屋へ。
「放せよ!放せってば!ちょっと、イタ、イタタタタ!」
ユフィは何者かに拘束されていた。
「ほひ、ほひ!ほひひ〜〜〜!!」
「お前は、コルネオ!?」
「ほひ〜!やっと新しいおなごが手に入ったぞ〜!いちどに二人も!ほひ〜ほひ〜!」
よく見ると、イリーナも拘束されていた。
「いたぞ、ヤツだ!」
そこへ神羅兵が突入したきた。コルネオは二人を連れて逃げた。
コルネオを追いかけて行くと、タークスと遭遇した。
「フン、コルネオのやつ、あいかわらず逃げ足だけはたいしたものだ、と。
行こうぜ、ルード。タークスの仕事やつにじっくり見せてやろう。
……と、言いたいところだが、イリーナが向こうの手に渡ったとなると、
ちょっとやっかいだぞ、と。そこで……と」
レノはクラウドたちに向き直った。
「……いいだろう。こちらもユフィをコルネオに攫われた。
ユフィがいないと、マテリアも取り戻せない」
「勘違いするなよ、と。お前らと手を組む気などない。
ただ、互いのジャマはしない。それだけのことだぞ、と」
「けっこうだ。俺たちもタークスと協力するつもりはサラサラ無い」
204 :
FF7:2010/05/22(土) 16:03:03 ID:yS6Pskrq0
コルネオがダチャオ像の方に行ったとの証言を得る。
ダチャオ像とは、山に立っている巨大な石像だった。
クラウドたちとタークスは別々に、ダチャオ像を上っていった。
一方その頃、ユフィとイリーナはダチャオ像の顔に貼り付けられていた。
「あ、あんた、私はタークスよ!こんな事して済むと思ってるの!?」
「あ〜ッ!こんなことなら、ナワ抜けの修行マジにやっとくんだったよ〜!」
「どっちのおなごにしようかな?ほひ〜ほひ〜!」
「そこまでだ!」
クラウドたちが駆けつけた。
「動くな!このスイッチを押すと、このまま下に真っ逆さま。つぶれたトマトのでき上がり!」
コルネオはスイッチを取り出した。クラウドたちは動けない。
そこへレノが現れる。
「タ、タークス!」
ルードが隙を突いてコルネオを攻撃。コルネオはスイッチを落とし、足を滑らせて下に落ちていった。
「いいタイミングだぜ。ルード、と」
「あ、ありがとうございます。先輩!まさか、助けに来てくれるなんて……」
イリーナは感激して言ったが、レノはイリーナを叱った。
「イリーナ。甘えるなよ、と。お前もタークスの一員なんだぜ、と」
「は……はい!」
そして、クラウドたちはウータイを後にする。
「フー、これでバッチリ。マテリアは元通り!」
ユフィにマテリアを装備させてもらったが、付け方はメチャクチャだった。
「あん?いいのいいの。細かいこと、いちいち気にしない!
いや〜、それにしても危ないところだったよね〜。
ホント、あのコルネオっての、とんでもない奴だね。あれなら、アタシの親父の方がずっとマシだよ。
そうそう、そう言えばあのタークスの連中、けっこうイイところあるよね。
ま、何はともあれマテリアは無事に戻ってきたし。さ、はりきってみんなで旅を続け……」
一人で盛り上がっているユフィを置いて、クラウドたちは去って行った。
「……って、ちょっと!!ま、待ってよ!
誰が何と言おうと、アタシはアンタたちに付いてくからね〜!
そんでもって、次こそ必ず……」
205 :
FF7:2010/05/22(土) 16:04:35 ID:yS6Pskrq0
クラウドが完全復活した後、ユフィを連れてウータイを訪ねてみる。
ユフィは修行のため、「五強の塔」に登ることになった。
五強聖と呼ばれる五人を4人まで倒し、ついに最上階へ。そこにいたのはゴドーだった。
「お、オヤジぃ!?な、なんでアンタが……」
「聞きたいことは、ワシの体におのれの技で聞くが良い!手を抜くなよ。
ワシを殺すつもりで、来い!でなければ、ワシがお前を殺す!」
ためらうユフィだったが、ゴドーは襲い掛かってきたので、倒す。
「おっ、オヤジ……。やるじゃねーか……」
「お前も、腕を上げたな……やるようになったな ユフィ……。
この水神様(リヴァイアサン)のマテリアを持って行くがいい」
ゴドーはユフィにマテリアを渡した。
「しかし、ゴドー様。水神様のマテリアは、五強の塔を制覇し、
新たに五強聖をおさめる者が持つのが、ならわし……」
五強聖の一人が異議を唱えた。
「ならわし、ならわしって、もー聞き飽きたよ!バッカじゃない!?」
ユフィは言い返した。
「オヤジもそーさ!前に戦に負けたからって、このウータイを、こんなにしちまってさ!
ウータイを、こんな、ひなびた観光地にして、ヨソ者に媚びて……。
そんなんで、いーのかよ!ダチャオ像も、水神様も泣いてるよ!!」
「ユフィッ!!許してくれ。すべてワシの責任だ……。
戦に負け、ウータイをこのようにしてしまったのは、ワシなのだ……」
ゴドーは頭を下げる。
「ユフィ……。ワシ戦に負け、考えた。強さとは、相手を倒すためのものなのか?
他者に対し、見せつけるものなのかとな。力を見せつける強者は、強者を呼ぶ。
それが戦になる。それでは神羅と同じではないか。
お前がウータイのため、マテリアを探しているのは、わかっていた。
だが、ワシが、力を封じているのもまたウータイのためなのだ……。
今、わかったぞ。必要なものは両方なのだ……。
志のない力では、意味がない。力のない志では、それも叶わぬ……!」
ゴドーは、クラウドたちに言う。
そなたたち、ユフィを頼む。そなたたちは、志と力その2つを持っている!」
クラウドたちはうなずいた。
「行けい、ユフィ!ウータイに真の強さを根づかせるためにもな!」
「オヤジ……」
「お前が、戻るまでは、ワシが五強聖をおさめる!行ってこい!そして生きて帰って来い!」
「と〜ぜんだよ!」
クラウドたちは塔を出た。ユフィも出て行こうとしたが、ゴドーに呼び止められた。
「ユフィ、ちょっと待て。
あの連中の持っているマテリアな、戦いが終われば、たぶん用済みになるんではないかな?」
「オヤジ……!」
「行ってこい!最後まで生き残れ!そして帰って来るのだ!マテリアを持ってな!」
おしまい。
206 :
FF7:2010/05/22(土) 16:07:41 ID:yS6Pskrq0
ヴィンセントの話
神羅屋敷で宝条の手紙を見つける。
「私の研究の邪魔をする者を全て取り除かなければならない。タークスのあの男も例外ではない。
私はタークスの男に生体的な改造をほどこし、地下に眠らせた。もし興味があるなら探してみるがよい。
ただし、これはあくまで私が気まぐれで思いついたゲームにすぎない。
無理につきあってくれる必要はない」
手紙の2枚目には、暗号が書かれていた。暗号を解読し、4つの番号を手に入れる。
神羅屋敷の2階にある金庫に、番号を頼りにダイヤルを回すと、扉が開いた。中には鍵が入っていた。
鍵を使って地下室の扉を開けると、そこには棺があった。
棺の中には陰気そうな黒マントの男が眠っていた。
「私を悪夢から呼び起こすのはだれだッ!」
黒マントの男は目を覚まし、クラウドたちを見ると、不満そうな顔をした。
「……見知らぬ顔か。出て行ってもらおうか」
「ずいぶん、うなされていたようだな」
「フッ……悪夢にうなされる長き眠りこそ、私に与えられたつぐないの時間」
「何を言ってるんだ?」
「他人に話すようなことではない。ここから出て行け。この屋敷は悪夢の始まりの場所だ」
「……確かに、そうだな。あんたが言った通りこの屋敷が悪夢の始まり。
いや、夢ではなく現実だな。セフィロスはこの屋敷に来て、正気を失った」
「セフィロスだと!?」
セフィロスの名前を聞いて、男の目の色が変わった。
クラウドは男に、セフィロスについて知っていることを話した。
「セフィロスは5年前に自分の出生の秘密を知ったのだな?ジェノバ・プロジェクトのことを。
……以来、行方不明だったが、最近姿を現した。
多くの人々の命を奪いながら約束の地を探している、と」
「今度はあんたの話だ」
「悪いが、話せない。君たちの話を聞いたことで、私の罪はまたひとつ増えてしまった。
さあ……行ってくれ」
クラウドたちは去っていこうとしたが、気を取り直して男に話しかけた。
「名前くらい教えろ」
「私は、元神羅製作所総務部調査課通称タークスの、ヴィンセントだ」
「タークス!?」
「元タークスだ。今は神羅とは関係ない。……ところで君は?」
「元ソルジャーのクラウドだ」
「君も神羅か。ではルクレツィアを知っているか?セフィロスを産んだ女性だ」
クラウドは首をかしげる。
「セフィロスの母親はジェノバではないのか?」
「それは、間違いではないがひとつの例えなのだ。実際には美しい女性から生まれた。
その女性がルクレツィア。ジェノバ・プロジェクトチームの責任者ガスト博士の助手。
美しい……ルクレツィア」
妊娠したルクレツィアは自ら望んで、実験に身をささげたのだという。
「実験を中止させることができなかった。彼女に思いとどまらせることができなかった。
それが私が犯した罪だ。愛する、いや、尊敬する女性を恐ろしい目に遭わせてしまった」
ヴィンセントは眠らせてくれと言って棺に戻った。
207 :
FF7:2010/05/22(土) 16:12:53 ID:yS6Pskrq0
クラウドたちは地下室を出て行こうとした。
「待て!お前たちに付いて行けば、宝条に会えるのか?」
ヴィンセントはクラウドたちを呼び止めた。
「さあな。でもヤツもセフィロスを追っているとなれば、いずれは……」
「よし、わかった。お前たちに付いて行くことにしよう。
元タークスと言うことで、何かと力にもなれると思うが……」
「よし、いいだろう」
ヴィンセントが仲間になった。
(潜水艦が使えるようになったら、ヴィンセントをルクレツィアの祠に連れて行こう)
クラウドたちは、寂しい小さな祠を訪れた。
「セフィロス……」
中に入ると、女性の声がする。
「この声は!?まさか、ルクレツィアなのか……?」
ヴィンセントが驚きの声を上げる。
「来ないで、ヴィンセント!」
(ここで回想シーンが始まる)
ヴィンセントはルクレツィアと出会った。
次第にルクレツィアはジェノバ・プロジェクトに、そして宝条に傾倒していくようになった。
ルクレツィアが自分から離れていっても、彼女が幸せならかまわないとヴィンセントは思った。
ある日、宝条はヴィンセントに、ルクレツィアを人体実験に使うと告げる。
しばらく後、ルクレツィアがセフィロスを産んだ。
ルクレツィアは体調不良で倒れ、行方不明になってしまった。
ヴィンセントは宝条を責めた。ヴィンセントは撃たれ、宝条によって改造されてしまう。
「この身体は……私に与えられた罰……。私は、ガスト博士や宝条、
そして、ルクレツィアを止める事が出来なかった……。
見ていることしか出来なかった。それが、私の罪……」
祠の奥には、ルクレツィアがいた。
「消えてしまいたかった……。みんなの側いられなかった。死にたかった。
でも、私の中のジェノバが、私を死なせてくれない。
最近、セフィロスの夢を見るの。私のかわいい子供……。
でも、あの子が生まれてから、私は一度も抱いてない。
子供も抱けない、母親だと言うこともできない。それが、私の罪………」
「ルクレツィア、生きていたのか……」
ヴィンセントはルクレツィアに近付こうとした。
「ダメ!!来ちゃダメ!
ヴィンセント、教えて?セフィロス……あの子は生きているの?
5年前に死んだと聞いたわ。でも、最近よく夢を見るの。
それに、あの子も私と同じ簡単に死ねない身体。ねぇ、ヴィンセント、あの子は……」
クラウドが答えようとするのを、ヴィンセントが制して言う。
「セフィロスは、死んでしまったよ、ルクレツィア……」
END
208 :
FF7:2010/05/22(土) 16:20:53 ID:yS6Pskrq0
これにて完結
大分削ったつもりだけど
けっこう長くなってしまったな……
210 :
ニーア:2010/05/22(土) 16:45:20 ID:KBYPuefJ0
>>198 1回目の名前が「イチロウ」で
2回目の名前が「ジロウ」だったとする。
この場合、2回目のAエンディングで本来なら「ジロウ」と入れるべきところを
「イチロウ」と入力するとどうなるのかってことだよね?
結論。
「そんな名前じゃないよ!」と言われて入力画面に戻るだけ。
何度「イチロウ」と入力しても再度入力画面に戻るだけのループ仕様。
マジ綺麗さっぱり存在が消されてますw
FF乙です!ユフィとヴィンセントのイベントまでありがとう!
でもヴィンセントは赤マントの男だぜ!
ナイツ・イン・ザ・ナイトメア投下します。
まず、このゲームは主人公が白い光の玉「ウィスプ」なのですが、このウィスプは自分が何者かの記憶がありません。
また、100人を超えるキャラが登場するので分かりやすくするためにここで名前を出すのは重要人物と一部のキャラのみにします
(キャラそれぞれに名前や設定、台詞は多く用意されています)
このゲームには「マリア編」と「メリア編」があり、2人のヒロインがいるのですがマリア編とメリア編はパラレルの世界であり、マリアが存在する世界ではメリアは登場せず、メリアが登場する場合マリアは登場しません。
この2人はそれぞれ異なる目的がありますが、基本的に彼女らが取る行動はウィスプにとっては同じです(どこのステージで離脱する、など)
設定
セント・セレスティナ島に建つ巨大な古城、アーヴェンヘイム城。
アーヴェンヘイム城には騎士国家、グレイヴニル王国が栄えていた。
勇猛果敢な戦いぶりから獅子心王の異名を持つウィリムガルド王は自ら騎士を率いて戦いに赴き、民にも慕われている賢王。
現在グレイヴニル王国には12の騎士団が存在する。
平和に見える王国だが、内部では2つの派閥ができて対立を深めていた。
長きにわたり異民族(後述のメーセの民、バルモア人など)への差別を続けてきた王国だが、ウィリムガルド王は差別撤廃へ働きかける。
それに待ったをかけた枢機卿ケイプホーンはウィリムガルドの実の息子、ノルディッシュ王子を立てた。
これにより、王派と王子派の2つの派閥ができた。
与している派閥は
ウィリムガルド王派…第1、2、5〜7、9〜11騎士団
ノルディッシュ王子派…第3、8、12騎士団
中立…第4騎士団
となっている。
(だがこれはあくまでも騎士団のリーダーの意向であり、たとえば8騎士団(ノルディッシュ派)に所属していながらウィリムガルド派の騎士なども存在する)
上記で述べた通りグレイヴニル王国には人種差別などの問題を抱えている。
中でも西の荒野に住むメーセの民、飛竜族のティアムート人には、ティアムート人は重税を課せられ、メーセの民人は人が住むことすら難しい環境での生活を強いられている。
ゲームの大まかな流れ
甲冑の乙女(=マリアorメリア)、古城からウィスプ(魂)を持ち出す
→目覚めたウィスプ、記憶が無いので甲冑の乙女を探す
→乙女と邂逅、共に城を目指すことに
→冥界の魔物達が続々と現れるが、ウィスプは特別な力の持ち主らしく身体がなくても騎士を操り魔物を倒していく
→過去を見ることにより、ウィスプの正体はウィリムガルド王だと分かる
→途中、乙女と因縁のある天使(メリッサorマリエッタ)と何度か戦う。乙女と天使は聖杖アンカルジアを探していると分かる
→ウィリムガルドの死の原因はケイプホーンらの陰謀と判明する。さらにケイプホーンの後ろに冥界の王がいるらしい
→ケイプホーンを倒し、冥王のもとへ。だが敗北、乙女の犠牲によりウィスプは辛くも難を逃れた
→乙女の最期の言葉によりウィスプは体を探すために彷徨う。冥王ゾルゴナークは魔女イェルマにウィリムガルドの体を探させる。一方、ティアムート族も王の体を狙っていた
→ティアムート族により王の体は奪われる。追うイェルマ、さらにその後を追うウィスプ
→イェルマはティアムートの住む地に侵入、ウィスプがティアムート族を倒した後イェルマがウィリムガルドの体を奪う
→ウィリムガルドの体を手に入れたイェルマはゾルゴナークに反旗を翻すが返り討ちに。ゾルゴナークのもとへたどりついたウィスプは復活した乙女と協力しゾルゴナークを倒す
→分岐条件によりEDが変わる
重要人物(予めキャラを把握した方がストーリーが分かりやすいと思うので)
ウィリムガルド…第1騎士団リーダー。「獅子心王」とも呼ばれる王様で、自身も武術に長けている。ゲーム開始時既に死亡。本人は自覚していないが「調停者」の末裔。
ウィスプ…ウィリムガルド王の魂で記憶を持ち合わせていない。地上を総べる「調停者」の力を持ち、魂無き騎士達を操り率いて戦っていく。
マリア…マリア編ヒロイン。金色の鎧を纏った乙女。ウィスプを目覚めさせた。聖杖アンカルジアを探している。正体は天使マリエッタで、性格もマリエッタのものに近い。
メリア…メリア編ヒロイン。鈍色の鎧を纏った乙女。マリエッタをひどく憎んでいる。正体はマリエッタの陰の部分で性格はマリエッタに比べ感情的で欲深い。
メリッサ…マリア編に登場する堕天使。マリアと同じく聖杖アンカルジアを探している。正体はマリエッタが陽と陰に分かれた時の陰の部分(陽がマリア)。
ガンツァー…第2騎士団リーダー。大将軍と呼ばれ、人の差別をしない公平な人物として知られる。王亡き後、人が変わってしまったと噂されている。。
ケイプホーン…第3騎士団リーダー。枢機卿であり王国の重臣。優れた知性で王国や王を支えてきたが野心家であり、王国を乗っ取ろうと画策している。
ノルディッシュ…ウィリムガルドの息子。母の愛を知らず育ったため短気で我侭。ティアムート皇女アーリエとの婚姻を控えていたが現在行方不明(行方不明という事すら知らない者も多い)
アーリエ…ティアムート族の皇女。一族の存続のためにノルディッシュと婚姻するが、襲撃に遭い行方不明となっている。
ピスチェ…ケイプホーンが溺愛する孫娘。ノルディッシュと相思相愛の関係にあるが、ノルディッシュが行方不明ということは知らない。
アクリーヌ…第3騎士団に所属している将軍で「狙撃手」と呼ばれる。ケイプホーンの忠実な部下。
レオネル…第3騎士団に所属している将軍で「魔剣士」と呼ばれる。戦うことが何よりも好き。アクリーヌとは犬猿の仲。
イェルマ…第3騎士団に所属している将軍で「魔女」と呼ばれる。貪欲に力を欲している。ケイプホーンの部下だが彼を煩わしく思っている。
アリギエリ…第6騎士団リーダーであり七勇騎士の1人。わずか1年で将軍に抜擢される才能と誰もが認める美貌を持つ。ウィリムガルド王の愛人と囁かれているが、王暗殺の容疑をかけられている。
ゾルゴナーク…冥界の王でケイプホーンとイェルマの召喚により地上に呼び出された。天・地・冥を1つにし、混沌の世界に変えようとしている。
マリエッタ…マリア編の一部とメリア編に登場する天使。自分の力不足を嘆き、さらなる力を得るためにゾルゴナークと契約。結果、それが騎士団を崩壊寸前にまで追い込んでしまった。
ラインハルト…第4騎士団リーダーであり七勇騎士の1人。熱血漢で正義感が強いがそれ故に命を落としてしまう。
モロゾフ…第5騎士団リーダーであり七勇騎士の1人。高齢の魔導師でウィリムガルド王亡き後も最期までノルディッシュ派に抵抗した。
ロンダイン…第7騎士団リーダーであり七勇騎士の1人。モロゾフの良き理解者。モロゾフの命で王の遺体を墓場に運ぶがそこで死亡する。
ヴィシュナ…第8騎士団リーダーであり七勇騎士の1人。ケイプホーンを慕う女暗殺者で、イェルマの動向を探っている。
グラニッツ…第9騎士団リーダーであり七勇騎士の1人。モロゾフの命により古城の捜索をしていたが巨神スコッピオと遭遇し命を落とす。
フラウベリカ…第10騎士団リーダーであり7勇騎士の1人。アリギエリの親友。ケイプホーンに意見したためアリギエリ捜索の命を受け、左遷される。
ジェイミ…突如東の森に現れた人狼。多くの騎士や住人を襲い犠牲者を出している。力が弱まると半分人間になるが、その姿は王国のある人物に似ている。
リヴリア…裁きのリヴリア。ゾルゴナークの忠実な部下で冥界の将軍。王国の外と内の唯一の通行路である砦を守る。
ダウタロス…獣王ダウタロス。魔獣ガルムを操るゾルゴナークの部下で冥界の将軍。古城への結界を張っている。
スコッピオ…巨神スコッピオ。あまりの力にゾルゴナークすら恐れ光を奪い鎖で縛り宝物庫に封じた。
ヴィルゴ…メーセの民の族長。かつて大きな罪を犯したため不死の身体となり、身体が朽ちゆくのに死ねず苦しむ。王国を憎んでいる。
ヴィーニャ…メーセの民の少女。両親を亡くしており、旅人から盗みを働いてなんとか生き延びている。喋ることができず、使い魔のモジャが代弁する。
サキト…ティアムートの結界を守る生命体の道化師。アーリエの心の支えであり、アーリエの力になりたいと思っている。
物語は「ウィスプ、ヒロイン、騎士達、敵の現在の行動、会話」→「ウィスプが魔物と遭遇し戦う」→「ウィスプが戦った地で過去に起こったこと」この3つを繰り返して進んでいきます。
過去に起こったことは時系列がバラバラで分かりにくいので時系列をなるべく整理して書いていきます。
(時系列がいまいちハッキリしていないので多少の前後はしてると思います)
平和なグレイヴニル王国。
城内で派閥はあれど、住人達はいつも通りに生活していた。
ウィリムガルド王には妻がいなかった。ノルディッシュ王子が生まれて間もなく死んでしまったらしい。
母の愛情を知らず育ったノルディッシュは短期で我がままな性格に育った。賢王ウィリムガルドも子育てには向かなかったらしい。
そんなノルディッシュ王子に結婚の話が持ちかけられる。
相手は、王国にとっては古くからの隣人だが関係は決して良いものとは言えないティアムート族の皇女アーリエ。
ティアムート族は度重なる王国からの重税に困窮していた。一族の不満が高まり王国へ戦争を仕掛けようと考える者も少なくない。
ウィリムガルド自身は知る由もなかったが、ウィリムガルド調停者と呼ばれる者の末裔。
調停者とは地上で最も強い存在。戦になればまずかなわない。
ティアムート族は竜の角と翼を持つ人の一族で、人間より遥かに長い寿命を持つが衰退の一途を辿る種族だった。そこにこの重税。自分達に死ねと言っているようなものだと彼らは憤慨する。
賢者アザンは一族を想う皇女アーリエにこう持ちかける。
ウィリムガルドの息子ノルディッシュと結婚する。
王家との婚姻により一族の地位は確固たるものになり、王国と対等になる。何よりも混血とはいえティアムートと調停者の血を継ぐ者が生まれる。
ティアムートが調停者の血筋を取り入れることで一族は発展していける…。
反対は多かった。だが皇女アーリエは一族のためこの案を受け入れる。
一方ノルディッシュ王子は枢機卿ケイプホーンの孫娘ピスチェと相思相愛の関係にあったが、政略結婚によりアーリエとの婚約が決まり、表立ってピスチェと会えないようになっていた。
婚姻のため、アーリエ皇女を古城に呼び、婚姻の宴をする…筈だったが、突然襲撃に遭いアザンはアーリエを庇い死亡した。
アーリエはそれから姿を隠し、行方知れずとなる。ノルディッシュ王子はひどく落ち込んだ。
王子ノルディッシュとティアムート皇女アーリエ。王国とティアムート族の関係は良くないものであったため、
2人の婚姻は非常に大きな意味を持っていた。
生死不明のアーリエ皇女、突然の襲撃…異民族との問題が浮き彫りになる。
ウィリムガルド王は町への視察を考える。民達へ姿を見せることでひとまず安心させようとした。
ウィリムガルド王はノルディッシュにやがては王となる、そのの自覚を持たせようと街への視察に向かわせようとした。
それを止めたのは枢機卿ケイプホーン。曰く、ノルディッシュは先の襲撃事件のことで落ち込んでいるから今回はウィリムガルド王自らが向かった方が良いのではと。
ウィリムガルドは重鎮ケイプホーンの言葉にもっともだとうなずき、視察に行くことを決定する。
それに心を痛める者がいた。第6騎士団の将軍アリギエリである。
アリギエリは騎士団に入りわずか1年で将軍の地位を得る才能と、誰もが認める美貌の持ち主だった。表立って公表していないものの王の愛人であり、城内でも噂となっていた。
アリギエリは今回の視察に嫌な予感がすると打ち明ける。視察が決まってからの準備が早すぎる、と。
ウィリムガルドはアリギエリが留守を守っているから安心だと彼女をたしなめた。アリギエリは自信の髪をお守りとして王に渡した。
そしてウィリムガルドは部下を連れて城を離れる。これより古城は大きく動く。
視察に向かったウィリムガルドは民達にその姿を見せ、各地の騎士達の士気も高まった。
この時、古城ではケイプホーンが恐ろしい動きを見せていた。
決して文字にしてはいけない、この世の禁理が記された「不文律」。
不文律を入手していたケイプホーンは部下である魔女イェルマに渡す。その交換条件としてある協力をする。
ケイプホーンとイェルマはある存在を召喚した。冥界の王ゾルゴナーク。
結界により、冥界では絶大な力を誇るゾルゴナークも地上では思うように動けない。ケイプホーンは強大な力を持つゾルゴナークを利用することを考えていた。
遥か西の地、レモヌーグと呼ばれる人達は天まで届く塔を建てようとしていた。
王国による圧政に民は困窮している。この声を天界の神々に届けるため。
じつは昔にも一度天まで届く塔の建設はされていたが、神々の怒りに触れて塔は破壊されてしまった。その時以来西の地は荒野の続く荒れた大地になり、この地に住む人々は過酷な環境に身を置いてきた。
再び天まで届く塔を建てようとする人間達の行いは、1人の天使の怒りに触れた。
天使の名はマリエッタ。彼女は雷を以て塔を破壊してしまう。
マリエッタは己の管轄能力の無さを嘆いていた。人は太古に過ちを侵した、何故また過ちを繰り返すのだろう。
彼女は自分自身の力が足りないからと考える。その時マリエッタは強大な力を持つ存在を感知した。それこそが冥王ゾルゴナークだった。
地上にいるはずの無い邪悪な存在。だが、その力を逆に利用できるかもしれない。
マリエッタの中の陽と陰。それを切り離せば自分は昇華でき、神々にさらなる貢献ができるかもしれない。
マリエッタはゾルゴナークに取引を持ちかけた。
ゾルゴナークはそれを受け入れる。契約の内容は、ゾルゴナークがマリエッタの陽と陰を分かつこと。マリエッタがゾルゴナークを縛る結果を解除すること。
結果、ゾルゴナークは地上でも力を扱えるようになり、マリエッタの体は2つに分かれた。
マリア(メリア)とメリッサ(マリエッタ)となる。
(マリアの人格が乙女側にいったものがマリア編、マリアの人格が天使の体側に残ったものがメリア編となる)
契約は成立した。マリエッタの陰の体(メリアorメリッサ)はゾルゴナークが手下として使うことに。
力を得たゾルゴナークは冥界から部下を召喚する。
ゾルゴナークが王の間に堂々と居座る中、ウィリムガルド王は視察から帰還する。
帰還したウィリムガルドの前に現れたのは天使メリッサ(マリエッタ)。
メリッサの攻撃により近衛兵達は倒れていくがウィリムガルドだけには効かなかった。
だが次の天使の攻撃によりついにウィリムガルドは絶命する。ウィリムガルドの身体と魂は離ればなれになる。
各地に王の死が伝えられる。困惑する騎士達。
右往左往とした騎士団をひっくり返すことは、枢機卿にとってはたやすいことだった。
ケイプホーンは次の手に出る。王暗殺の容疑をアリギエリにかけ、捕らえようとしていた。アリギエリは逃亡、行方不明となる。
ケイプホーンはアリギエリ以外のウィリムガルド派の人間も次々に消しにかかった。
第5騎士団の将軍である老人モロゾフはケイプホーン派に対抗すべく手を打つ。
王の遺体を枢機卿に渡すまいと第6騎士団将軍のロンダインを遺体の埋葬の護衛につかせ、第9騎士団将軍グラニッツに城内の探索に向かわせる。
しかしモロゾフと志を同じとする者は枢機卿の狡猾なやり方の前に一人、また一人と消えてゆくのだった。
ケイプホーンのやり方に意義を唱える人物がいた。第10騎士団将軍フラウベリカ。
意義を唱えた結果、彼女はアリギエリ捜索の命を出される。事実上の左遷だった。
フラウベリカは腹心の部下に城の留守を任せ、部下を連れて西の地に旅立つ。
こうして城内にウィリムガルド派の人間はほとんど消える。
王亡き後ケイプホーンが王国を乗っ取ろうとしているという話を聞いたノルディッシュは怒りを覚える。
ケイプホーンを失脚させようと、城下町にケイプホーンの悪行の噂を流すよう部下に告げた。しかしそれを聞く者が1人。ノルディッシュ派四天王の1人でありケイプホーンの部下イェルマだった。
イェルマはノルディッシュに魔法をかける。ノルディッシュの姿は人狼の姿になり、彼は自分がかつて人間だったことすら忘れて本能のままに行動する。
何人もの騎士が犠牲になる被害が出る。捕らえられた人狼は東の森へ放たれた。
半身を失ったマリア(メリア)は行動を起こす。古城に保管されていたウィリムガルド王の魂が封じられた壺を持ち古城を脱出した。
王の魂が盗まれたと知った一部の騎士達は、王の魂が盗まれたことを隠蔽しようとする。そして「大切なものが盗まれた、不審者を追い取り返せ」という曖昧な命を出した。
何が盗まれたのかも知らされない末端の騎士達の捜索は混乱を極めた。
マリアは辺境の深き森の奥、古びた教会に身を隠した。そこに王の魂を解放する。
ウィリムガルドはかつて多くの騎士を統べた存在。魂となって尚その力は健在である。マリアは魂の目覚めを待ち、その場を離れた。
やがて目覚めた王の魂ウィスプは一切の記憶を失っていた。
目覚めの際に垣間見た甲冑の乙女を探し彷徨う。
魂魄である彼を食わんとする魔物達。ウィスプは魔物に襲われ命を落とした騎士達の身体にかりそめの命を与えることで彼らを操る。
騎士達の力を以て魔物を倒していく。
ケイプホーンは騎士達に、古城の外の住人達が戦の準備を進めていると告げた。
多くの騎士達が真相を確かめるべく古城を離れ対岸の町に派遣される。
だが住人達は戦の準備などしておらず、騎士達は困惑する。上層部に何かの手違いがあったのかもしれない、確認に戻ることに。
何人かの騎士が古城に確認のために戻るが、彼らが戻ってくることはなかった。それ以前に、古城までたどりつく騎士すらごくわずかだった。
古城に押し入ろうとした騎士達はゾルゴナークが召喚した冥界の将軍達に次々と殺されていた。
ケイプホーンは王国を乗っ取る合間に孫娘ピスチェの部屋を訪れた。溺愛するピスチェにはケイプホーンも甘い。
ピスチェは想い人ノルディッシュ王子についてケイプホーンに尋ねた。
ケイプホーンは優しく、王子は今執務で忙しい、もう少ししたら会えると告げる。
安堵したピスチェを置いてケイプホーンは部屋を出る。
ウィスプの前に1匹の人狼が現れた。人狼を倒すと彼は半分人間の姿になる。
「チ…チチウエ……コ…コンナ……」
人狼は事切れた。ウィスプはその場を後にする。
人狼の断末魔を聞き哨戒に当たっていた騎士達が駆け付けた。その姿を見、人狼がノルディッシュだと気付く。
伝令がいつまで経っても戻らない。残された騎士達は困惑する。
何人派遣しても伝令が戻ることはなかった。さすがに何かあったのではないかと騎士達は不安になる。
一方で古城では突如現れた魔物に多くの騎士達が犠牲となった。多くの騎士達が城を開けたため城内の警部は手薄となっていた。
古城の異変をなんとか外に伝えようとする騎士達。
魔物にやられ、人知れず死んでいくことを嘆く者、泣きながら死後の安寧を祈る神官、最期の最期まで仲間を守るべく戦おうとする騎士、深手を追って助かる見込みの無い部下をこれ以上苦しませないために留めをさした士官。
それぞれの想いを以て死んでいく。ある騎士達もまた追い詰められ、自分達の先が長くないことを悟っていた。
最後の最期まで命をかけて戦う。彼らは1人の少女アンナロッテに望みを託していた。アンナロッテを逃がすために多くの騎士達が犠牲になった。
伝令が戻って来ないため途方に暮れる騎士達のもとにアンナロッテがやって来る。
彼女は深手を負っていた。彼女は命をかけて古城の異変を訴えた。突然城内に魔物が現れた、と。
古城の異変は各地の騎士に伝えられた。そして各地に散らばっていた騎士達は一斉に古城を目指す。
古城で何かあったのではないか、異変を伝えられたアンナロッテの父である騎士フライベアは娘の無事を祈った。
彼には、古城の異変を伝えた騎士が息を引き取ったという事が伝えられていた。
一方ノルディッシュ派の四天王に召集がかかる。即ち枢機卿ケイプホーン、狙撃手アクリーヌ、魔剣士レオネル、魔女イェルマ。だが魔女イェルマは姿を見せない。
王の魂をが盗まれていたことを隠蔽した騎士は処罰したことを淡々と告げるアクリーヌ。
レオネルとアクリーヌはイェルマが姿を見せないことに不平を洩らす。イェルマは何かと単独行動が多く召集に応じないことが多かった。
ケイプホーンはイェルマはまだ利用できると言う。そこで第8騎士団の将軍ヴィシュナを呼んだ。ヴィシュナにイェルマの監視を命じる。
古城を目指す騎士達は、ゾルゴナークが召喚した古城への入り口の砦を守る魔物、裁きのリヴリアによって足止めされ、命がけで突破を試みた多くの命が散って行った。
砦へ続く道に到着したウィスプはついに、探していた鎧を纏った乙女と邂逅する。
マリア(メリア)は古城に目的があり、そのためにウィスプの力が必要なのだと告げた。そして、自分がウィスプを導くという。
マリア(メリア)と行動を共にするウィスプは彼女の力と騎士達の力を操り多くの騎士達が倒せなかった裁きのリヴリアを倒す。
マリア(メリア)はウィスプに聖杖アンカルジアを知らないかと尋ねる。だが記憶を持ち合わせていないウィスプは当然何も答えられなかった。
ウィスプらの元に突然一人の天使が舞い降りる。彼女はメリッサ(マリエッタ)といい、マリア(メリア)と何らかの因縁がある様子。
天使を倒すと彼女は逃げていく。それを追うマリア(メリア)。ウィスプは再び1人で行動することになる。
ひたすら城を目指すウィスプ。その最中再びメリッサ(マリエッタ)と邂逅、マリア(メリア)のいない内にウィスプを始末しようとするが再び返り討ちに遭う。
メリッサ(マリエッタ)は、ウィスプの力が調停者かもしれないと言い残し、逃げ去って行った。
単独行動をしていたマリア(メリア)は自分1人では城に入れないと判断しウィスプのもとに現れ、再び2人で行動する。
ゾルゴナークは異変を察知していた。人間如きに遅れを取る筈の無いリヴリアがゾルゴナークの呼びかけに答えない。
イェルマはそれでも大丈夫だと言った。砦内部には黒騎士がいる。
かつてイェルマはケイプホーンにある鎧を見せた。その鎧はウィリムガルド王が普段着ている鎧と見た目は同一のものであったが、
魔法で作った呪いがかけられた鎧でもあった。イェルマはその鎧をケイプホーンに渡す。
ウィリムガルド王亡き後、ウィリムガルドに忠誠を誓っていた大将軍ガンツァーは自分を責めた。自分がついていれば、と。
その事についてケイプホーンが詰った。悔むガンツァーにケイプホーンはある者を渡す。
それはガンツァーが守れなかった主君の鎧と同一のものであった。
その鎧を纏い、立ち直るよう励ますケイプホーン。仕方なくガンツァーがその鎧を纏うと、ガンツァーの意識は呪いによって蝕まれ、彼の意識は消えうせた。
王亡き後、憔悴していたガンツァーが別人のように変わってしまった。
騎士達の間でそう噂される。それを聞いた第4騎士団将軍ラインハルトは独自で調べてみることに。
ガンツァーのもとを訪れるラインハルト。ガンツァーは異民族制圧を決定し、ラインハルトに兵を挙げるよう命じた。
以前のガンツァーであればそんな事を言うはずはない、そしてその鎧はどうしたのかと詰め寄るラインハルト。
そこにイェルマと彼女の部下達が現れ、ラインハルトもまた命を落とす。
黒騎士ガンツァーと邂逅するウィスプ。ガンツァーはウィスプの気配を感じ、一時的に本来の自分の意識を取り戻す。
ウィスプがウィリムガルドであると察知した彼は、このような某の姿を見せたくなかった、何もかも無念だと訴えた。次の瞬間意識を乗っ取られ、ウィスプとマリアに襲いかかる。
ガンツァーをも倒すと再び自分の意識を取り戻す。全ては枢機卿一派が原因であると告げ、ガンツァーは息を引き取る。
人狼(ノルディッシュ)や黒騎士ガンツァーの死を気配で感じていたケイプホーンは王の魂が自分を討たんと迫っていることに勘付いていた。
ゾルゴナークはまだウィリムガルドの存在に気付いていない。ウィリムガルドの「調停者」たる力、ゾルゴナークに感づかれる前に倒し、モノにしてしまえばと考える。
マリアと共に立ちはだかるゾルゴナークの部下、獣王ダウタロスを撃破したウィスプ。彼らは城内に入れるようになった。
瀕死のダウタロスは主であるゾルゴナークに呼び掛ける。「敵は調停者」と。
調停者の存在を知ったゾルゴナークはその存在を危惧した。地上で最も強い存在、調停者が相手となれば、冥王と言われたゾルゴナークの身の危ない。
その怒りは調停者の存在を知りながらひた隠しにしていたケイプホーンに向けられる。
ゾルゴナークの部下がピスチェの部屋に押し入り、彼女を拉致した。想い人ノルディッシュの名を叫ぶも助けてくれる者はどこにもいない。
ケイプホーンがゾルゴナークのもとに駆けつけるとそこには意識を失ったピスチェの姿があった。
何故調停者の存在を隠していたか問うゾルゴナーク。ゾルゴナークにとっては調停者も取るに足らない存在、報告の必要もないと思ったと報告をする(もちろん虚言)ケイプホーンだが、
ゾルゴナークはケイプホーンの失態の処罰として見せしめにピスチェの姿を鳥の魔物の姿へと変えてしまった。
怯え、飛び去っていくピスチェ。ケイプホーンは孫娘の名を叫び、彼女を追う。
ケイプホーンは使えないと判断したゾルゴナークはイェルマに命じる。調停者ウィリムガルドの身体を奪い、自分のもとへ持ってこいと。
冥王ゾルゴナークはケイプホーンよりも自分の方を買っている、そう聞かされたイェルマは更なる力を要求して引き受けた。
イェルマはウィリムガルドの身体を奪うための手駒を探す。
一方ウィスプ達。マリアは用があるから、とウィスプと別行動を取る。ウィスプはかつて自分の居城だった城を1人進む。
【ここで隠しステージがある。この部屋に乙女や天使が探す聖杖アンカルジアが隠されており、この部屋に入るか、アンカルジアを見つけられるかで後々シナリオが変化】
枢機卿の部下、魔剣士レオネルと対峙し、勝負を挑まれる。
レオネルを倒すと、レオネルはウィスプが調停者、古城の王であると気付き、通りで勝てないはずだと言って死ぬ。
レオネルの死はすぐにケイプホーンの元へと伝わった。
不安を抱くケイプホーンに部下アクリーヌが前に出る。自分がいる、必ず敵を倒してくると宣言した。
そしてウィスプの前にアクリーヌが立ちはだかるも、彼女もまたウィスプの前に倒れる。
ウィリムガルドの身体を探す手駒を探していたイェルマが目をつけたのはアリギエリだった。
王の愛人と噂されながら王暗殺の疑いをかけられ逃亡、行方不明となっていたアリギエリ。彼女は密かにイェルマに捕らえられ、閉じ込められていた。
ケイプホーンは元々ティアムート族であり、一族の禁忌に触れたために角と翼を折られ追放された男だった。
よって彼は自分を認めなかった一族への復讐を企んでおり、(ティアムート族に重税を課したのもケイプホーンと思われる。ウィリムガルドの人格上そのようなことをする理由が無く、重税を課していた事すら知らなかった?)
ノルディッシュとティアムート皇女アーリエの婚姻の際に襲撃し、ティアムートの賢者アザンを死に追いやったのもケイプホーンの仕業であった。
アーリエは逃走し行方不明となっているが、襲撃の際にアリギエリがアーリエ逃走の手助けをしたと一部の騎士で噂されていた。
事実、アーリエ逃走に一枚噛んだのはアリギエリであった。アリギエリもまたケイプホーンと同様に一族の証である角と翼を捨てたティアムート。
ティアムート族の存続のため、ティアムート族は隣人であり敵国である王国の動向を知る必要があった。
そこで賢者アザンはアリギエリをスパイとして送りこむ。その際に角と翼を捨てさせたのだ。
アリギエリの優れた才によって彼女は将軍まで登りつめ、ウィリムガルドの信頼を得た。そして彼の愛人となり情報をティアムートへと流していた。
だがアリギエリはただ1つ失敗を犯す。深入りしないようにとアザンに念を押されていたにも関わらずアリギエリはウィリムガルドを本当に愛してしまった。
イェルマはアリギエリに術をかける。アリギエリは身体の自由を奪われてイェルマの操り人形となった。
続いてイェルマは鳥の魔物と姿を変えられたピスチェの元へ行く。
彼女はもう人としての自我すら失っていた。想い人ノルディッシュの末路や祖父ケイプホーンの現状を考えればそれが幸せかもねと笑うイェルマ。
イェルマはピスチェもまた手駒として使うことにする。
【シナリオ分岐。上記の隠しステージの行動でシナリオが変化する。内容は以下の通り。
マリア編(隠し部屋未発見)…マリア、アンカルジアの気配を察知するものの場所の特定ができず、諦める
マリア編(アンカルジア未発見)…マリア、ウィスプの開いた隠し部屋を発見。アンカルジアの気配を察知するものの場所の特定ができず、諦める
マリア編(アンカルジア発見)…マリア、隠し部屋の奥でアンカルジアを発見して入手。以降、アンカルジアを装備した状態で戦う(グッドエンドの条件)
メリア編(隠し部屋未発見)…メリア、アンカルジアの気配を察知するものの場所の特定ができず、諦める(グッドエンドの条件)
メリア編(アンカルジア破壊済)…メリア、壊れたアンカルジアを見て笑う
メリア編(アンカルジア発見)…メリア、アンカルジアを破壊し、これをマリエッタが見たらどう思うかと笑う】
マリア(メリア)と再会するウィスプ。彼女はこれからはずっとウィスプと行動を共にすると言う。
孫娘のピスチェを失い、部下レオネル、アクリーヌも失ったケイプホーンは窮地に立たされた。ケイプホーンは自分が長くないことを悟る。
彼はウィリムガルドが目前まで迫って来ているのを感じていた。彼はティアムートを追放されてから王国に取りいって国取りのために積み上げてきたもの全てを燃やしつくす。
ついにケイプホーンとウィスプが対峙、ケイプホーンは今までウィリムガルドをいいように操っていた、今更恨みごとは言わないと言った。
だが、こうなったのも全ては天界人(マリアorメリア)によるもの、道連れにすると言い戦闘に。
ケイプホーンを倒すと彼は、ピスチェのことだけが心配だと言い遺して倒れる。
ケイプホーンを倒した後、メリッサ(マリエッタ)と再び対峙、これで最後にしよう、と乙女と天使の最後の戦いに。敗北した天使はそのままどこかへと去っていく。
ゾルゴナークのいる王の間へ。
ゾルゴナークは最初は調停者の存在を恐れたと言う。だが、ゾルゴナークが調停者の身体を入手すればゾルゴナークに逆らえるものはなくなると考えた。
マリア(メリア)の攻撃も効かず、ゾルゴナークの一撃が放たれる。
マリア(メリア)は咄嗟にウィスプを庇う。そして、ウィスプに自分の身体を入手するよう伝えた。
ウィスプは難を逃れる。ゾルゴナークの間には魂を抜かれたマリア(メリア)の身体だけが残った。
第8騎士団将軍であり、イェルマの監視を命じられていたヴィシュナはイェルマを追ううちに多くの騎士達の死体を目の当たりにした。
ヴィシュナはそこでアリギエリを見かける。アリギエリは何かを探している様子だったが目当てのものが無いようでその場を後にする。
ヴィシュナはひとまずアリギエリの後をつけることにする。
第5騎士団モロゾフの命で第6騎士団将軍ロンダインにより運び出されたウィリムガルドの遺体は瘴気の蔓延する地に守られる王家の墓へと運ばれた。
王の遺体を運ぶ際、多くの騎士達が突然現れた魔物によって命を落としていった。
アリギエリは王家の墓に到着するが、墓にウィリムガルドの身体はなかった。
アリギエリを通してそれを知ったイェルマは焦り、ピスチェとアリギエリに捜索の続行を命じ自身も急ぎ捜索する。
その後をウィスプがゆっくりと、確実に追っていた。
王の身体の争奪戦はウィスプとゾルゴナーク勢だけのものではなかった。長らく姿を隠していたティアムート達は、王の身体が連中の手に入ってはいけないと身体を奪いに来ていた。
皇女アーリエの腹心の部下である傀儡の乙女サキトはティアムート族の戦士を連れて王の遺体を運び出していた。
ティアムートは衰退しつつあり、現存の兵を全て集めて王の身体を確保した。だが、これからティアムート族の聖域に帰る前に今いる兵も皆死んでしまうかもしれない。彼らはその覚悟を以て兵として志願した。
サキトはティアムート族を率いて進んでいく。
王の身体を狙うイェルマを見、隙あらば彼女から物を盗もうとする少女がいた。
お付きの鳥モジャを従えた灰かぶりのヴィーニャは灰色の肌のメーセの民(=レモヌーグ人)だった。
劣悪な環境で碌に物も食べていない彼女らはイェルマが王の身体について独り言を言っているのを聞いた。
レモヌーグ人にとって王国は古くからの敵であり、彼女の両親も王国の人間によって殺された。
その王国の王が来ていると知り、王を討ちとろうと考える。ヴィーニャは協力してくれる仲間を探す。
イェルマは1人の老人を見かけた。老人ヴィルゴはレモヌーグ人の長であり、天まで届く塔を建設しようとした罰として死ぬことのできない不死の身体となっていた。
朽ちるのに死ぬことのできぬ苦しみと王国への憎しみを抱く彼にイェルマは力を与える。
イェルマの監視を続けていたヴィシュナはイェルマに呼ばれる。
ヴィシュナはイェルマの単独行動が過ぎている、古城に戻るよう説得する(ヴィシュナは普通の人間。イェルマ等のように気配を感知することはできないのでケイプホーンが死んだことも知らない)
ケイプホーンを小馬鹿にした発言にヴィシュナが怒るが、そこに力を得たヴィルゴが現れ彼女を屠る。
イェルマはヴィルゴを利用してウィスプの足止めすることにして、先を急ぐ。
王に対し激しい怒りと憎悪を抱くヴィルゴはウィスプに襲いかかる。ウィスプはヴィルゴを打ち倒し、彼はようやく死に至る。
族長ヴィルゴの死を感知したヴィーニャは魔物をひきつれウィスプに挑む。彼女も返り討ちにし、ヴィーニャは両親に仇を取れなかったと悲しみながら死んでいった。
イェルマの手駒として使われていたピスチェは久方ぶりに言葉を紡いだ。それは愛するノルディッシュの名前。
ケイプホーンに意見したためアリギエリ捜索を命じられていたフラウベリカは西の地に訪れていた。
第10騎士団の騎士達に1匹の魔物が襲いかかる。魔物の姿に変えられていたピスチェにより部下を殺されたフラウベリカは怒りに燃える。
しかしピスチェによって彼女も命を落とした。
その後訪れたウィスプによって倒され、彼女の呪いが解け人間の姿に戻る。
ノルディッシュ様に最期に会いたかった、おじい様どこにいるの、目の前が暗くて、暗くて…と言って死んでしまう。
王の身体を運んでいたティアムート族達は次々に倒れ、サキトは1人棺を引きずっていた。
後ろから2人の追跡者がいる気配を感じつつ、先を急ぐ。
アーリエは王の身体を取りに行ったサキトの事を心配していた。サキトは彼女の心の支えだった。
アーリエの元にサキトの帰還が伝えられた。王の身体を持ってきた彼女を迎え入れるアーリエ。
サキトの運んできたウィリムガルドの身体をアーリエが結晶の中に封印する。
その封印はアーリエの身に何か起きない限り決して破られることのないものだった。
ひと段落つき、アーリエはサキトに休むよう言うが、サキトは自身の本来の任務、ティアムート族の領地の結界を守るために疲れた身体に鞭打ってアーリエの元を離れた。
ティアムートの隠れ里の在り処を知るアリギエリの後を追っていたイェルマはティアムートの結界内に侵入する。
イェルマはサキトにトドメを差す。その瞬間サキトの気配が消えたが、次の瞬間イェルマはサキトを蘇生させ自分の手駒として扱うことにした。
サキトの気配が戻り安堵するアーリエだが、違和感が拭えない。
サキトの守る結界に踏み込んだウィスプは操られたサキトと戦闘に。彼女を倒しウィスプはティアムート族の最深部を目指す。
ティアムート族の領地を訪れ、イェルマの命のままに歩き続けてきたアリギエリ。
途中同胞のティアムート達を倒してまで進む彼女だが、その身体とは裏腹に自我だけは保っていた。
歩を進めながら考えるのはウィリムガルドのことばかり。
いよいよアーリエの住む建物の手前まで来たところでイェルマが現れる。
アリギエリの案内でティアムートの隠れ家を見つけられた、王の身体までもう一歩だと上機嫌のイェルマ。
イェルマはアリギエリにウィリムガルドの身体を自分の前に持ってくるよう促した。
だが、ウィリムガルドを想い続けてきたアリギエリの心はイェルマの呪縛を解き、アリギエリはイェルマに抵抗する。
怒ったイェルマはアリギエリを亡き者にし、自ら王の身体を奪うことにした。
封印されたウィリムガルドの身体を見つけたイェルマは揚々と封印を解除しようとする。
しかしアーリエによって施された封印は彼女の力では解けず、イェルマは怒りに震えた。
ウィリムガルドによってもたらされたサキトの死、そして身体を取り返さんと確実に迫って来る彼の王の存在に、アーリエは一族の終焉を悟る。
このような事態になってしまったそもそもの発端は、
遠い昔衰退しつつあるティアムート族を憐れんだ当時の調停者(ウィリムガルドの先祖)が、決して文字にしてはいけないと言われた不文律を記しティアムート族に渡した。
それにより調停者は天の怒りを受け、調停者としての記憶と力を封じられてしまった。
その不文律をケイプホーンが見つけ出し、利用しようとしたのだった。
だが、この行いも当時の王がティアムート族を想ってしたこと。アーリエは調停者を責めるつもりはなかったが、ただこのままやられていくわけにはいかなかった。
相棒の竜アイオロスに乗り、ウィスプに勝負を仕掛ける。
ウィスプに敗れたアーリエは身体の居場所をウィスプに伝え、後の世界のことを彼に託して倒れる。
その時ウィリムガルドの身体の封印が解け、身体がイェルマの手に落ちる。イェルマは自分の身体をウィリムガルドの身体に移し、ウィリムガルドの調停者としての力を得たとして高笑いする。
イェルマはゾルゴナークに反旗を翻し、ゾルゴナークですら恐れた調停者の力を以てゾルゴナークを倒し自分が取って代わろうと考えた。
だがイェルマが宿ったウィリムガルドの力はゾルゴナークに遠く及ばず、反逆者イェルマの魂はかき消されてしまう。
ゾルゴナークのもとに再度訪れたウィスプ。
マリア(メリア)の身体に命を与え、ゾルゴナークとの最期の戦いに挑む。
ウィスプが身体を取り戻すために西の地へ向かっていた頃、天使メリッサ(マリエッタ)は傷ついた身体を休ませていた。
【シナリオ分岐。
マリア編…特に何も起こらず、身体を休ませるメリッサ
メリア編アンカルジア発見…マリエッタ、宝物庫で破壊されたアンカルジアを見て絶望する。
メリア編アンカルジア未発見…マリエッタが巨神スコッピオが守るアンカルジアを発見する。自分の持てる力をかけてスコッピオを撃破。アンカルジアを取り戻したマリエッタが本来の力を取り戻す(グッドエンド条件)】
ゾルゴナークを倒したウィスプとマリア(メリア)。彼らのもとに再度天使メリッサ(マリエッタ)が現れる。
→戦闘もしくはED。
マリア編では、マリアがアンカルジアを入手していることとアリギエリの生死(仲間にしていればOK)によりEDが変化します。
■マリアがアンカルジアを持っている場合
ゾルゴナークを取りこみメロド・メルギスとなったメリッサ。マリエッタはアンカルジアを手に、自身の力を覚醒させて(マリアの仮面が取れる)ウィスプと共に最期の戦いに出る。
メロド・メルギスを倒しアリギエリが生存していればED1、味方にいなければED2、メロド・メルギスに負ければバッドエンド4
■マリアがアンカルジアを持っていない場合
マリエッタだった自分が犯してしまった事態の収束のためメリッサを倒すと宣言。メリッサはゾルゴナークの亡骸を取り入れメロド・メルギスと生まれ変わり、最後の戦いが始まる。
メロド・メルギスを倒せばED3、メロド・メルギスに負ければED4
メリア編では、マリエッタがアンカルジアを入手していることとアリギエリの生死によりEDが変化します。
■マリエッタがアンカルジアを持っていない場合
マリエッタ、半身のメリアを止めるべくメリアに勝負を挑む。
マリエッタを倒せばED5、マリエッタに負ければED6
■マリエッタがアンカルジアを持っている場合
アンカルジアを持ち力を取り戻したマリエッタは自分の半身メリアを倒しに現れる。マリエッタはウィスプに選択の権利を与えた。
世界の秩序(マリエッタ)をとるか混沌(メリア)を取るか選べと。マリエッタかメリアどちらを選ぶかによってシナリオ分岐。
→メリアを選択…メリアと共にマリエッタを倒すことに。マリエッタを倒せばED5、マリエッタに負ければED7
→マリエッタを選択…マリエッタが命乞いをするメリアを消してしまう。アリギエリがいればED8、いなければED9
ED1
メロド・メルギスを倒しメリッサは消滅した。マリアはウィスプに本当の姿を現し、天使の姿(マリエッタ)になる。
マリエッタは自分の半身とはいえ神界の存在を討ったことにより、帰るべき神界で自分を待っているのは厳罰だと言う。だがマリエッタはそれを受け入れと言う。
マリエッタは神界へ帰る際にウィスプの魂をウィリムガルド王に還す。蘇生したウィリムガルド王の前から姿を消すマリエッタ。もう二度と会うことはないだろうと。
長かった夜が明け、古城に戻ったウィリムガルドは1人王の間で考え事をする。
そこに最愛の女性アリギエリが訪れる。アリギエリはウィリムガルドのもとに駆け付け、ウィリムガルドを呼び続ける。
多くの王国の人間、大勢の騎士…失ったものは多かったが、彼らは新しい道を進む。
ED2
メロド・メルギスを倒しメリッサは消滅した。マリアはウィスプに本当の姿を現し、天使の姿(マリエッタ)になる。
マリエッタは自分の半身とはいえ神界の存在を討ったことにより、帰るべき神界で自分を待っているのは厳罰だと言う。だがマリエッタはそれを受け入れと言う。
マリエッタは神界へ帰る際にウィスプの魂をウィリムガルド王に還す。蘇生したウィリムガルド王の前から姿を消すマリエッタ。もう二度と会うことはないだろうと。
長かった夜が明け、古城に戻ったウィリムガルドは1人王の間で考え事をする。
多くの王国の人間、大勢の騎士、最愛の女性。多くの者を失うが調停者としての自覚を得たウィリムガルドは王国を建て直すことを1人誓う。
ED3
メロド・メルギスは消滅し、マリアとウィスプは一連の騒動に始末をつけた。
だが、アンカルジアを持たないマリアに神界へ帰る術はなく、またウィスプも自分の身体に戻る手段を持っていなかった。
途方にくれた2人は古城を後にして宛もなく旅に出る。
旅の途中マリアはふとウィスプに語りかける。もしも自分の人格がメリッサの方にいっていたらどうなっていたのだろうかと(メリア編の示唆)
その後2人はどこかへと旅立っていく。
ED4
強大な力を持つメロド・メルギスに敗北したマリアとウィスプ。
メロド・メルギスは世界を混沌の世界へと変える。住人は死に絶え、地上は魔物達が蔓延る世界となった。
ごきんじょ冒険隊いきます。
恐らく手に入れるのは困難なゲームなので、詳しめでいきます。
ごきんじょ冒険隊いきます。
恐らく手に入れるのは困難なゲームなので、詳しめでいきます。
須藤真澄がキャラクターデザインを手がけた、ご近所の平和を守るRPG。
町まるごと一つが丁寧に作り込まれ、イベント数も多い隠れた名作。
多分MOTHER2をリスペクトしている。
平日は幼稚園でのおべんきょうパート。ステータス上げはここで行われる。戦闘による経験値という概念はない。
日曜日は自由に探索できるRPGパート。ステータス条件を満たしていると、毎週何かしらイベントクエストが起きる。
【まな】
主人公。ぱいおにあ幼稚園の年長さん。おかっぱのかわいらしい女の子。
勇気りんりんのつよいこよいこ。というか強すぎ。ロボを体当たりで破壊する。
セリフはないが、顔グラの種類が多くて表情豊か。
【ゆず】
まなの飼いネコ。キジトラのオス。戦闘を手伝ったり、たまーにパーティーを抜けてお金を拾ってきたりする。
まなの会話レベルがあがったら、「おしゃべりできるようになりまちゅ」
モデルは、須藤先生の今亡き愛猫ゆず。
■四月■
■『かみさまにあっちゃった〜ごきんじょきちかんせいです』
まなは、ぱいおにあ幼稚園に通う元気なよいこちゃんだ。
仲良しは、猫のゆずでいつも一緒。
パパは雑誌編集者で、休みの日はいつも寝ている。
お兄ちゃんのしゅんは、サッカー少年だけど勉強家で、ちょっと意地悪。
まなの元気は、売れない絵本作家のママから受け継いだものだ。
今日からまなは年長さん。元気よく幼稚園に行く。
途中で、ななこちゃん親子に出くわして、嫌味と自慢と喧嘩をふっかけられるが、スルー。
ななこ嬢は何故かまなを目の敵にしていて、一々相手にしてられないのだ。
【ななこ】
まなと同じクラス。大企業ワタベグループのご令嬢。
何でもデキる万能美少女なのだが、性格が悪く、自分が一番じゃないと気が済まない。
根っからのいじめっ子で、気に入らない子を痛めつけるのが一番楽しい遊び。
【ななこ隊】
ななこのお取り巻き。揃いの軍服を着た同い年の少年たちの集団。
ほぼ全員どMで、ななこに心酔している。ななこの命令なら法的にグレーな事も遂行する。
例外はマンションに住んでるエップくん。常識人でななこの悪だくみをリークしてくれる。
教室に入ると友達のシクシクが居なかった。
探しに行くと、シクシクは園庭のすみっこで泣いていた。
シクシクはななこちゃんにいつもいじめられている。今日も早速やられたようだ。
ななこと同じクラスになって絶望しているシクシクを、まなは励まして勇気づけ、一緒に教室に行く。
【シクシク】
おとなしくて優しい、そして凄く泣き虫な男の子。すぐに泣くからあだ名がシクシク。
いつも泣いているが、笑顔は戦闘中に回復魔法になる程の可愛さ。美ショタである。
ななこちゃんは、ほんとはシクシクが気になるんじゃないだろうか?シクシク自身はまなに
片思い中。
幼稚園からの帰り道、まなは神様とすれ違う。
追いかけると、神様は「わしが見える子がまだおったとは」と驚く。
神様は、まなを異界の洞窟に送り、勇気ペンダントを取って来るように頼む。
おためし戦闘をなんなくこなし、勇気ペンダントを取ってきたまなに、神様はペンダントをそのままくれた。
神様は、空き地の土管と神に会える空間をつなぎ、いつでも来れるようにしてくれる。
この空間は仲間達の集まる基地になる。
■『なきむしくんこんにちわ』
新学期はじめてのお休みの前日。
帰り際、シクシクがななこちゃんに、明日公園に来るように言いつけられてまた泣いている。
気になったまなは、翌日ゆずと一緒に公園に行ってみたが、そこはななこ隊によって封鎖されていた。
邪魔が入らないようにして、腰を据えてシクシクを痛めつける気だ。
まなはななこ隊をぶちのめしながら公園中央まで進軍する。
広場で、ななこが泣きじゃくるシクシクの前で仁王立ちしていた。
助けに入ったまなに、ななこはパパからもらった、「ななこメカ」をけしかける。
「やすっぽい正義を振りかざした自分の愚かさを呪うことでしゅわ!」
ワタベグループの科学力の結晶、ごみばこメカダストマンと戦闘になる。
まなはダストマンをぶっ飛ばし、ななこは捨てゼリフを吐いて逃げていく。
ななこは退けたが、シクシクは泣きやまない。
「ありがとうまなちゃん、でもぼく怖い…もう幼稚園行きたくない!」
シクシクが走り去った後、まなの勇気ペンダントが光った。神様は「あの子はお前の仲間になるべき子じゃ」と言う。
シクシクの家まで行って、泣いているシクシクを勇気づける。
お友達だから一緒に幼稚園行こう。一緒なら怖くないよ。
そう言われてシクシクは泣きやみ、初めて愛らしい笑顔を見せてくれたのだった。
このように、何か事件起きる→ななこが悪だくみ→まなが阻止する→ななこがななこメカを出してきてボス戦
というのが基本パターンです。
全部書いてるとキリがないので、主要なイベント以外は簡略化、あまり意味の無い話は省略します。
ちなみにこれも省きますが、クエストを解決すると大抵ママが迎えに来て終わりです。
例えダンジョンの中、あるいは高度数千メートルの上空、海の真ん中、果ては違う時代でさえも
ママは状況に応じた手段で迎えに来ます。一番よく使うのはハングライダー。
■『シクシクくんのたからもの』
ななこが、シクシクの大切なおもちゃを取り上げて川に捨ててしまう。
まなとシクシクは、日曜日に川をさらいに行く。
いくら探してもおもちゃは見つからず、河原を下る内に二人は、下水道への入り口に辿りついた。
下水の迷路の先には、ドロドロしたヘドロの化身的な物がいて、そいつが咥えこんでいたおもちゃを倒して奪還する。
■『じゅうどういっちょくせんだぁい』
このところ、体育に力を入れていたまな。柔道道場の娘、やわらちゃんに遊ぼうと誘われる。
【やわら】
熱血柔道少女。掘立小屋のような道場で、父娘で暮らしている。
ガサツで単細胞、男勝りの脳筋スポ魂少女だが、実は…。
日曜日、まなとシクシクは約束通りやわらちゃんちの道場に行く。
やわらちゃんはまなに、「乱取り」と称して、年上の男子練習生とのタイマン勝負を強要する。
なんだか嫌な空気だ。でもぶちのめすまな。
「情けないわね!私が相手したげるわ!いじめっ子のまなちゃんをこらしめてあげなきゃね!」
何か誤解があるような…しかし暴走特急やわらちゃんは理屈では止まらない。なのでぶっ飛ばす。
「ななこちゃんが言ってただけはあるわね…。しらばっくれちゃって、私全部知ってるんだから!」
どうやらやわらちゃんはななこちゃんに騙されているようだ。
そこに当のななこが、ななこ隊と飼い猫のマルガリータを連れて道場に入ってきた。
「だらしないでしゅわね。せっかくあなたを使って生意気なまなさんをイジメたおしてあげようと思ってましたのに。」
ななこはまたも「ななこメカ」をけしかけてくる。やわらちゃんと協力して破壊する。
ななこはまたも逃げていくが、マルガリータとゆずの間には恋が芽生える。
やわらちゃんは、まなに早とちりを謝り、打倒ななこの仲間を組もうと言う。
勇気ペンダントが光り、やわらちゃんが仲間になったのだった。
■5月■
■『しかくいあたまをまるくしよう』
このところ、お勉強に精を出していたまな。
幼稚園の先生に、業者の学力テストを受けるように勧められる。
クラスからで成績のよい子だけが、この日曜日に学力テストを受けるのだ。
ママは大喜びしてご近所に自慢して回り、当日会場まで送ってくれる。
教室に入ると、同じクラスのドクターが居た。
【ドクター】
冷静で頭脳明晰な天才少女。いつも白衣を羽織っている、小さな発明家。
園児なのに、マンションの一室で、サルのサリーと二人で暮らしている。
無表情で大人びているが、たまーに見せる笑顔は年相応に無邪気。
「まなちゃんもテストうけるんだ。お互い頑張ろうね」
しかしこのテストはななこ嬢も受けていた。ななこは、少なくとも同じ幼稚園の中で1番にならないとおさまらない。
それには、天才少女ドクターが絶対邪魔なのである。
ドクターとまなは、ななこ隊に囲まれて殴り回され、気を失ってしまう。
目を覚ますと、会場地下に設置された檻の中に閉じ込められていた。
なんとか檻から抜け出したが、行く手には、大量のななこメカが立ちふさがる。メカの破壊が得意なドクターの力を借りて進むが、
教室に戻った時には、テストは終了していた。
あまりにも卑劣なやり口に激怒したドクターは、まなに一緒にななこをこらしめようと言う。
勇気ペンダントが光り、ドクターも仲間になった。
とぼとぼと会場を出ると、ママが待っていてくれた。笑顔のママに、テストを受けられなかったとはとても言えなかった。
■『サッカーかめんじぇいとうじょう』
かたやななこ隊を従える女王ななこ、かたやゴジリンズを率いるガキ大将ゴジリン。
ぱいおにあ幼稚園の二大勢力である。
ななこに挑発されたゴジリンは怒り、日曜日に球戯場で決闘だ!という話になる。
【ゴジリン】
隣のクラスのガキ大将。ななこ程ではないがいじめっ子。
ぱつんぱつんにはち切れんばかりの巨体は、まさに肉屋の息子である。
【カジオ】
ゴジリンの参謀。要するにスネオ。でも二人は対等な関係のようだ。
ゴジリンと対照的に線の細い少年。ほんのりアッーの匂い。
日曜日、冒険隊は決闘見物に出かけたが、球戯場がななこ隊に封鎖されていて入れない。
嫌な予感…。冒険隊は、エップ君に入場チケットをもらって引き返し、ゲスト待遇で球戯場に入る。
グラウンドには、ゴジリンとカジオが倒れていた。
「うう…ロボットを使うなんて卑怯だぞ…」
全くもってその通りだが、勝ち誇ったななこは、まな達にもななこメカ「ボールソルジャー」をけしかけてくる。
ボールソルジャーはべらぼうに性能がよく、まな達も歯が立たず倒されてしまう。
まなを倒して有頂天になったななこ。倒れ伏す絶体絶命のまな。
「待ちたまえ!」
そこに颯爽と、ヒーローマスクとマントでキメた少年が現れた。
「わが名はサッカー仮面J!」
サッカー仮面Jは反則級に強く、まな達は彼の力を借りてボールソルジャーを撃破する。
戦闘が終わると、ななこはとっくにとんずらしていた。
サッカー仮面Jはまたも颯爽と去っていき、その後すぐに、まなの兄しゅんが迎えに来てくれる。
これ以降、まなのHPがピンチの時はサッカー仮面Jが駆けつけてくれるようになった。
■『ぴくにっく・ぱにっく』
今日は遠足。みんなでバスに乗って出発。
途中の休憩所で、まな達はななこに、崖を見下ろせる展望台に誘い出される。
景色に感嘆していたまなは、後ろからななこに突き飛ばされて仲間ともども崖から転落してしまう。それってもう犯罪じゃ…
幸いにも全員川に落ちて無事だった。ここからどうでもいい展開が続く。
要約すると、落ちたのがカッパの棲み処で、カッパの姫と王子をくっつける手助けをする。
お礼に、と崖上まで戻してもらうと、当然だが先生はまなたちが行方不明だと大騒ぎしていた。
先生はまな達を見て、安堵のあまり泣き出してしまう(責任問題を免れた的意味で)。
その様子を睨めつけながら、ななこは「ちっ運のいい奴らでしゅ…」と呟いた。
それってもうメアリー・ベル並みなんじゃ…
■6月■
■『こころちゃんぴーんち』
隣のクラスが騒がしいので見に行くと、ゴジリンがこころちゃんに詰め寄っていた。
【こころちゃん】
隣のクラスの、薄幸の美少女。絵に描いたような極貧の母子家庭に育つ。
文句なしの可愛さ。結った髪の曲線にすら繊細な美が漂うようだ。褒めすぎだろうか。
とても無口だけど、遊びに行くとニコっと笑ってくれる。
ゴジリンは、何かの返事をこころちゃんに迫っているようだ。
よーく聞くと、こころちゃんは「………ぃ…ゃ……」と言っているが、ゴジリンは聞く耳持たない。
妙に気にかかった冒険隊は、日曜日にこころちゃんの家に行ってみる。
やつれたこころちゃんのお母さんが、こころちゃんが帰ってこない事を心配していた。
探し回ってみると、公園がゴジリンズに封鎖されている。ぶっ飛ばして中に入るとそこでは…
ゴジリンズを神父役に、ゴジリンがこころちゃんとの結婚式を挙げていた。
「ゴジリンはこころちゃんを愛することを誓いますか?」
「誓う!誓う!絶対誓う!」
「こころちゃんは?」
「…………ぃ…や!」
「ja(ヤー) つまりドイツ語で「はい」と言う意味ですね。」
無理強いもいいとこである。乱入してゴジリンを成敗する。
ゴジリンとカジオのタッグはやたら強い。ぶっちゃけレベル相対的にラスボスより強い。
ゴジリン達を撃退して、こころちゃんを家まで送り届けてあげる。
こころ母は感謝して柿をくれる。しかしそれも渋柿。なんとかしてあげたくなる極貧家庭なのだった。
■『こころちゃんだいぴーんち』
こころちゃんが今度は、変態ペド中年親父に性的イタズラ目的で誘拐される。
ゴジリンが、冒険隊と一時停戦し共同戦線を張ってこころちゃんを探す。
町外れの廃墟で、ゲロ以下の存在に手篭めにされかけていたこころちゃん。
ゴジリンは体を張ってこころちゃんを助け、こころちゃんに見直される。
これ以降、こころちゃんとゴジリンはいい雰囲気になり、カジオがMOTHER2のトニーっぽくなる。
今週初めの規制と鯖移転で頭が狂ったかもしれない
というわけで神代學園幻光録 クル・ヌ・ギ・ア いきます
概要
現代編と過去編に分かれていて、それぞれに男女主人公が存在。
現代編1→過去編1→現代編2→過去編2→現代編3→合流編→選択肢により現代か過去の後日談
という感じで場面が切り替わっていく流れ。
登場人物紹介
【現代編主要メンバー】
・司摩 始(しま はじめ 変更可)
現代編主人公。17歳で神代學園高等学校2年。奇妙な夢を見て以来手に
謎の痣が現れて、それから妙な事件に巻き込まれることに。武器は拳。
・御堂 篤(みどう あつし)
17歳。とある組織のメンバーで、鍵と呼ばれる女を捜しに神代町にやってきた。
熱くなりやすい性格。一般人を巻き込むことに定評がある。物語が進むごとに
いじられキャラになっていく。武器は剣。通称アツシ。
・三島 鏡子(みしま きょうこ)
18歳。アツシと同じ組織のメンバーで、彼と共に神代町にやってくる。いわゆる
お色気キャラなポジション。武器はダーツ。通称鏡子。
・日本 円(ひのもと まどか)
18歳。には見えない大人びた姿をした男。アツシと鏡子のまとめ役。だがアツシ
には好かれていない。自身の名前について両親を恨んでいる面も。
武器は銃。通称マドカ
・夜空 満(よぞら みちる)
15歳。には見えない子供っぽい姿をした女の子。組織のメンバーで、上役の指示で
神代町にやってくる。双子のカケルといつも一緒にいる。相当な我がままで言葉も
悪い。武器は大鎌。通称ミチル。
・夜空 三日月(よぞら かける)
ミチルの双子の弟。ミチルについて神代町にやってくる。姿も性格もそっくりで
話す言葉は殆どミチルの復唱。武器はハンマー。通称カケル。
・宝生 骸(ほうしょう がい)
年齢不詳。妖魔事件を専門に扱う妖魔狩人(デビルハンター)。豪快な性格で
アツシとマドカには信奉されている。武器はナイフ二刀流。通称宝生。
【現代編サブキャラクター】
・司摩 誄(しま るい 名字は男主人公により変更)
始の妹。神代學園高等学校1年で16歳。両親が海外のため兄と二人暮らし。
・望月 航(もちづき わたる)
始の幼馴染でクラスメイト。「検証部」と称して始と活動している。
後半の扱いはあまりに不遇なキャラ。通称航。
・坂元 允彦(さかもと のぶひこ)
始のクラスメイト。食いしん坊で穏やかな性格。通称サカモト君。
・高島 真冬(たかしま まふゆ)
始のクラスメイト。知的で情報収集が得意。通称タカシマ氏。
・九藤(くとう)
誘拐事件の取材に神代町にやってきたフリーのジャーナリスト。
・佐伯(さえき)
組織におけるアツシ達の上役。運動嫌いで殆ど地下に篭っているという謎の研究者。
通称伯爵
234 :
ゲーム好き名無しさん:2010/05/23(日) 05:20:46 ID:tVW/Okax0
【過去編主要メンバー】
・岡野 陽子(おかの ようこ 変更可)
大正編主人公。神代女学院に通う17歳。妖魔に襲われ、それを倒す力が発現した
ため、組織「マサク・マヴデヰル」の一員となることに。左手に謎の痣がある。
武器は薙刀。
・ノイン・シュルツ
年齢不詳のドイツ人。組織のメンバーで陽子を組織に誘った当人。外見が現代編の
九藤と全く同じだが…?武器は2丁拳銃。通称ノイン。
・不破 良(ふわ りょう)
17歳。組織のメンバーで極度の人見知り。芝居に例えた言い回しをよくする。
実は華族の出身らしい。武器は長弓。通称リョウ。
・聖 恭介(ひじり きょうすけ)
16歳。組織のメンバーで初対面の陽子に不良よばわりされるほど態度が悪い。
賭け事に例えた言い回しをよくする。孤児であり、昔ファウストに拾われた。
武器は日本刀。通称ヒジリ。
【過去編サブキャラクター】
・松子(まつこ)
主人公の級友。文化の進歩に肯定的な考えを持つ。
・梅子(うめこ)
主人公の級友。保守的な考えを持ち最近の失踪事件も神隠しと呼ぶ。
【ルート共通キャラクター】
・ファウスト
現代でも大正でも、組織「マサク・マヴディル」の長をしている男。人知を超えた
存在で不老不死。ノイン曰く最初に会ったときは誰でもその存在に惹かれるという。
以下本文のキャラ名はゲームのシステムに則り全部通称でいきます。
プロローグ
突然上空を背景として謎の声が聞こえるところからスタート
それぞれ月と日に使える者らしい
月の使者「現世とカクリヨが近しく、カミヨリと呼ばれる節目年」
日の使者「冥府の門を封じる使命を担いし人間よ」
「我が主と人間が交わりし古の盟約に従い、我、汝を幣帛とし、魔を退け不浄を祓う者也」
月の使者「汝、我と契約せよ」→男主人公名前入力
日の使者「汝、我と契約せよ」→女主人公名前入力
「契約は成された」「我が力、汝の内に刻まん」
ここで画面が暗転、始は気が付くと教室内にいて、親友の航(わたる)に声をかけられていた。
妙な夢を見た気がするという始。すると、航に右手がどうかかしたのかと尋ねられる。
確認すると、妙な模様にも見える青いアザが始の手に浮かび上がっていた。
とりあえず痛いものではないので、2人はそれ以上気にせず帰宅することに。
始は今日から入学してくる妹の誄(るい)と一緒に帰る約束をしていたらしい。
待たせたら可哀想、とせかす航と共に待ち合わせ場所の校門へ。
先に来て待っていた誄と合流し、航が誄の入学を祝う。
航は近所に棲んでいて誄ともよく遊んでいた顔見知りであった。
海外にいる両親に誄の写真を撮ることを頼まれていたのを思い出した始。
カメラで撮影していると航が横から出て来て誄の写真を何枚も撮り始めた。
そして、誄とのツーショットを撮ってくれと頼まれる始。
しかし、カメラを渡されたとき、
「誰かウチの子見ませんでしたか?カオリちゃん!」
どこかの母親らしき声が3人の耳に入る。どうやら子供がいなくなってしまったらしい。
「また誰かいなくなったのか」と航。
最近、街では次々と女の子がいなくなるという不可解な事件が多発しているらしい。
誘拐か、あるいは家出か、真相は謎に包まれているという。
怖がる誄を励ます航。
場の雰囲気がまた和んだところで、誄の入学祝いをしようと、「サークル&ワッフル」という店に行く事に。
店内でのささやかな歓迎会の中、部活はどうするのかという話になる。
航と始は、「検証部」という都市伝説や噂の現場に行ってその真偽を確かめる活動を行っていた。
これまでの検証内容を航か誄に説明してると、誄が友達に呼び出されて席を外すことに。
活動の紹介で火が付いたのか、ひさびさに検証活動をしようという航。
噂とは「真夜中に鳴る電話ボックス」というもので、駅前の電話ボックスが夜中の2時に鳴り出し、
その音を聞いた者は何かに襲われるという。
検証を決めた始と航。とりあえず午前2時まで時間を潰すことに。
2人が訪れたのは、「ノイズネット」と呼ばれるネットカフェ。
実はここにも妙な噂が流れていた。その名も「IQ200の超天才児、ムコウ島」。
飛び級で大学に通い、海外の研究機関からも声がかかっていた男が、突然交通事故で死んだ。
そしてそのムコウ島の幽霊が、このノイズネットに出るのだという。
話の途中で、謎の視線を感じる始。これがムコウ島なのだろうか。
しかし、その霊が現れるのは夜中ということで、あまり気にも留めず2人はネットカフェを後にした。
謎の恨めしい視線を感じながら…
午前2時まではまだ時間があるということで、腹ごしらえのためにラーメンでも食おうと
中華料理屋「吃吃(きつきつ)」を訪れる二人。
すると突然、ラーメンをすすりながら2人の金髪の男女の子供が店内から飛び出してきた。
どうやら食い逃げ犯らしい。始が男の子のほうを捕まえると、激しく暴れだす2人。
追いついた店主が2人の子供を店内に連れて行くと、店内からは激しく争う音が。
とりあえず、ラーメンは今度にしようと航と始はその場を去った。
仕方なく「サークル&ワッフル」に戻った2人。
すると、航があまり見かけない制服の男女2人組みを見つける。
航が「女のほう、結構イケてね?」と話しかけてくると、女のほうがこちらへ近づいてきた。
「ねえ、この街初めてなの。案内してくださらない?」
そう声をかけられ、航が嬉しそうに応じたものの、男のほうが女を呼び止める。
鏡子(きょうこ)と呼ばれた女は、連れの男、アツシと口論を始める。
「今こうしてる間にも、この近くにいるかもしれねぇ」
「分かってるわよ。まったく堅いわねぇ。鍵ならちゃんと探すわよ」
よく分からない会話を繰り広げる2人。
「俺たちは人間の女を探しに、わざわざこんなところまで…」
これを聞いた航は、最近の行方不明事件との関連を疑い始める。
これ以上係わるのを避けるためか、始と航は店を出ることに。
いよいよ午前2時が近づき、電話ボックスへ向かうことに。
本当に電話が鳴るのか、そして襲われるようなことがあるのかを検証するのにやる気を見せる航。
2時5分前に設置していた航のアラームを合図に、いよいよ緊張が走る。
ところがしばらく何も起こらない。検証は終了ということで、帰ろうとする2人。
すると突然電話機が鳴り始めた。
唐突な出来事に驚き、とりあえず電話を取ってみようという航。
受話器を押し付けられた始は、電話から雑音交じりの謎の音声を聞き取る。
「……どなた?」
「コチ……は、陽子…… ……貴方……?……」
電話からかろうじて聞き取れる女性の声に耳を傾けていると、突然、電話から
女性とは別の妙な声が聞こえてきた。
「見ーツーケーターヨー……ギャハハハハハ」
驚いて受話器を置く始。
ボックスの外を見ると、いつの間にか奇妙な化け物がそこにはいた。
「な、なんだよコレ?」
あまりの光景にうろたえる航。化け物はまっすぐに始たちの方へ向かってきた。
航が大慌てで逃げようとするが、なぜか化け物たちから視線を離すことが出来ない始。
「オマエヲ喰って、俺タチ強クナル……」
そういって始に襲いかかる化け物。その牙が襲い掛かる寸前、
「危ない!」
声の方を向くと、先ほどサークル&ワッフルでであった2人、アツシと鏡子がいた。
化け物がいる異様な光景に2人は全く動じていない。
昼間のような軽い言い合いをしている中、彼らはこの化け物を「妖魔」と呼んだ。
「アツシ、狩るわよ!」そう言って武器を構える鏡子と、それに続くアツシ。
「おっと。ついでだ、お前も付き合え!」
そして、始もこの戦いに巻き込まれることとなった。
何とかその場の妖魔を撃退した3人。
落ち着いたところで、始は鏡子から、妖魔とは人に害をなす人外の者だと説明を受ける。
これらは黄泉の国や地獄と呼ばれる場所にいて、この世とは次元も違い網目のような
障壁もあり、普通はこっちに入ってこれるはずはないのだという。
「アツシ、やっぱりマドカが言ってた通り…」
鏡子がそこまで言いかけると、アツシがこっちの内情をバラすなと口止めする。
「行きがかり上付き合ってもらったが…お前はここで引き返せ」
そう忠告される始。今、この街は、夜になると妖魔の活動が活発になる危険な状態にあるらしい。
絶対に夜に出歩くな、と始はアツシにきつく言われる。
警告の後、アツシと鏡子はその場を去っていった。
2人を見送った直後、始の携帯に航からの電話が入る。どうやら逃げ出していたらしい。
さっきのが何だったのか、まだ混乱している様子であったが、とりあえず夜も遅いので
明日学校で改めて話そうということに。
一方、鏡子は、先ほどの戦闘での始の様子が気になっていた。
「能力があるってだけで、俺たちと同じ闇に捉われる必要はないんだ」
そうアツシは切り捨てるが、鏡子には始の手のアザが普通ではない、強い力を持つことを感じ、
気にかける必要があると主張する。
自分たちの探す鍵は女であり、その件とは別として始に関しては注意しようと2人は結論付けた。
238 :
ヌギャー:2010/05/23(日) 05:35:23 ID:r0hlfcSC0
連投ひっかかったので今回はここまで
まさかのヌギャーキター
完走までがんばれ
連投ひっかかってました。
ナイツ・イン・ザ・ナイトメア、EDと補足だけ。
ED5
ウィスプと協力し宿敵マリエッタを倒したメリアは1人歓喜する。傷つき倒れるマリエッタの制止を無視してゾルゴナークの亡骸のもとへ。
ゾルゴナークを取りこみメロド・メルギスに変貌。力を求めていたか彼女は歓びに震え、世界を混沌の世界へと変えた。
ED6
アンカルジアを持たず、本来の力を発揮できないマリエッタだが、それでも尚強大な力を持つ彼女の前に消滅するメリア。
マリエッタはウィスプに戦いをやめるよう説得する。もう戦う理由はないのだから。
一連の騒動で神界への扉は閉ざされてしまった。神界はマリエッタを見限ったのだ(神界の権力者ヘクターが地上の戦いが神界へ影響するのを防ぐためマリエッタを切り捨てて道を閉ざした)
マリエッタはウィスプと共に宛無き旅に出る。旅の途中マリエッタはふとウィスプに語りかける。
もしも自分の人格がメリアの方にいっていたらどうなっていたのだろうかと(マリア編の示唆)
その後2人はどこかへと旅立っていく。
ED7
アンカルジアを入手し本来の力を取り戻したマリエッタ。
彼女に敵対する道を選んだウィスプだが、メリアはマリエッタの前に敗れ消滅してしまう。
マリエッタはウィスプをウィリムガルドの身体へと戻し、見限って彼の前から去っていく。
全てを失ったウィリムガルドは誰もいない古城で1人笑い続け、壊れていった。
ED8
秩序と混沌。秩序を選んだウィスプはマリエッタの側につく。アンカルジアを手に入れたマリエッタにウィスプのいないメリアが勝てる筈はなかった。
焦りウィスプとマリエッタに説得を試みるメリアだが、マリエッタはメリアを消しにかかる。メリアの命乞いも虚しく彼女は消滅した。
マリエッタはウィスプに今までの行いの責任は自分にあると言う。ウィスプの魂をウィリムガルドに還し、彼女は重罰が待つ神界へと帰って行った。
長かった夜が明け、古城に戻ったウィリムガルドは1人王の間で考え事をする。
そこに最愛の女性アリギエリが訪れる。アリギエリはウィリムガルドのもとに駆け付け、ウィリムガルドを呼び続ける。
多くの王国の人間、大勢の騎士…失ったものは多かったが、彼らは新しい道を進む。
ED9
秩序と混沌。秩序を選んだウィスプはマリエッタの側につく。アンカルジアを手に入れたマリエッタにウィスプのいないメリアが勝てる筈はなかった。
焦りウィスプとマリエッタに説得を試みるメリアだが、マリエッタはメリアを消しにかかる。メリアの命乞いも虚しく彼女は消滅した。
マリエッタはウィスプに今までの行いの責任は自分にあると言う。ウィスプの魂をウィリムガルドに還し、彼女は重罰が待つ神界へと帰って行った。
古城に1人佇むウィリムガルド。
今回のことで多くの者を失った。王国の住人も、大勢の騎士達も、アリギエリも。
自分が調停者であると知った彼はこれから自分が尽力して王国を建てなおすことを誓った。
以上です。
補足ですが、このゲームのシリーズの裏設定より
この世界は最下層に冥界が、上層部に神界が存在します。神界が冥界からの攻撃の防波堤に築いたのがたくさんの「地上」
ナイツ・イン・ザ・ナイトメアはそのたくさんある地上の1つでの話です。
他、このゲームと世界設定を共有しているゲーム「ユグドラ・ユニオン」や「約束の地リヴィエラ」もナイツ・イン・ザ・ナイトメアと同じくいくつもある地上のうちの1つの話です。
マリエッタはどの作品にも登場しており、(時系列はユグドラ→ナイツ→リヴィエラ)
ユグドラ・ユニオンでは地上と神界の入り口であるへヴンズゲートの番人として登場し、その後に今回のナイツ・イン・ザ・ナイトメアで一連の事件を起こし、
その後神界の重罰を受け堕天してしまいます。
後々冥界となんらかの接触をしてインフェルノスと呼ばれる存在に堕ち、リヴィエラでは神界への復讐を企んでいます。
また、ゾルゴナークは今作で力を失ったものの時間をかけて再生、リヴィエラで冥界の王ハーデスとして姿を変え登場します。
PSP版のナイツでは「ユグドラ・ユニオン」のヒロインであるユグドラがマリアポジションで登場するユグドラ編も存在します。
元々話がしょっちゅう前後する話なのでかなり分かりにくいとは思います。
上手くまとめて下さる方がいらっしゃいましたら後はお願いします。
シリーズ定番の沐浴は今回はありませんw
色々乙です
>ナイツ・イン・ザ・ナイトメア
なんていうかザ・泥沼だな
レモヌーグ人が一番かわいそう
ヌギャーwwww
学園物ですらないんだなw
不覚にも面白そうと感じてしまったw<ヌギャー
>>245までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
パソコンゲームのかたわ少女の静音エンドをよろしくおねがいします
ヌギャー続きいくよー
昨夜の出来事からの翌日、教室で1人で逃げたことを始に詫びる航。
昨夜見た妖怪が、神代町の誘拐事件と係わるのではないか、と疑い始めた。
その話をしている中、クラスメイトのサカモト君とタカシマ氏が近づいてきた。
話の内容を気になり、航から聞き出そうとする2人。航はしぶしぶ放課後に話すと約束する。
中身が中身だけに、人気の無いところで話そうと提案する航。
そして、4人は学校の近くの赤池公園にやってきた。
航は、夕べ「真夜中に鳴る電話ボックス」の噂を検証しようとし、妖怪に襲われたことをサカモト君と
タカシマ氏に話すものの、やはり2人には信じてはもらえず笑い飛ばされる。
しかし、始が実際に襲われたというわけで、サカモト君とタカシマ氏はその話を真剣に聞くことにした。
航は妖怪と誘拐事件との関連性があると主張する。ここで「妖怪」という呼び方がムズかゆいということで
「異形の者」と形容することに。
とにかくその異形の者の目的について、気になることがあり調べてみないと分からないとタカシマ氏が言う。
そこまで話が進んだところで、サカモト君がお腹がすいたということで一旦解散することに。
翌日の昼休み、どこかのグループに混じって昼食にしようとした始のところへ、航が相談事がある、と
神妙な顔つきでやってきた。しかし、その場では丸聞こえなのが気になるようで、放課後赤池公園で
改めて話す事に。
そして放課後、始は赤池公園で待っていた航に、好きな子が出来たと宣言される。
しかもその相手は妹の誄で、その上もうすぐここにやってくるのだという。
とにかく付いていてくれと始は航に懇願された。
やってきた誄に対して、緊張した面持ちで話す航。始は一旦その場を離れることに。
しかし航が話し始めようとしたとき、始は奇妙な気配を感じ取る。
そして池のほうへ目を向けると、昨日出遭った妖魔がいつの間にかそこに居た。
叫び声をあげる航と誄。誄が襲われかけ、始が駆けつけようとした時、
「こっちだ!」
背後から謎の声が聞こえ、そこには赤いシャツの男がいた。男は妖魔を挑発し、自分の方へおびき寄せる。
「いいぜ、俺が相手になる」
男は、始の存在に気付くと、「すまない、巻き込むよ」と声をかけ、始も戦いに加わることとなった。
男が呼び寄せた妖魔を何とか撃退した始。男は九藤というフリーのジャーナリストだと名乗った。
君のおかげで命拾いをした、と九藤に感謝される始だが、九藤の動きは戦いなれているものだと
始の目には見え、どうにも奇妙な感じがした。
九藤は神代町の誘拐事件について調べているらしい。彼も妖魔と事件の関係を疑っているようだ。
縁があったらまた会おう、と言い残して九藤は立ち去った。
そこへ航が大慌てでやってきた。
「どうしよう……始……誄ちゃんがいない……」
泣き出しそうな航の言葉に動揺する始。航は公園内を探すと言って走り去った。
とにかく誄に電話をかけてみる始だったが、全く繋がらない。
始は町中を探し回ることに。途中出会ったタカシマ氏やサカモト君にも事情を話して
協力してもらうものの、誄は一向に見つからない。
途中で前回出会った食い逃げ犯がまた中華料理屋でもめているのも気に掛けず探しても
全く成果は無かった。
誄を探していた4人は一旦赤池公園に集合する。しかし誰も有益な情報を得られてはいなかった。
行方不明事件との係わりを考え不安になる航。警察に行って事情を話すといい、始は他の場所を
探してくれと頼まれる。
誄を探して科学通りを訪れると、いつの間にか夜になっていた。
とにかく家に帰って連絡を待とうとする始。しかし背後に奇妙な気配を感じる。
振り返るとそこには昨日妖魔と戦ったアツシと鏡子が立っていた。
始が忠告を聞かなかったと思い苛立っている2人。そこへまた妖魔が現れる。
自業自得だと言われ、またしても始は戦いに巻き込まれることに。
妖魔を撃退した3人。この町で起こっている神隠しはすべて妖魔の仕業だと教わる始。
2人に誄がいなくなって探していたことを話すと、2人も捜索に協力してくれることに。
とにかく妙な噂の流れているところへ誄の手がかりを探すことにした。
アツシと鏡子は、妖魔が狙うのは力の強い女の子であることと、誄が狙われたことについて、
ある可能性を見出していた。
「いっそ犯人が妖魔じゃないほうがいいのかもな……」
誄が失踪して、何の手がかりもないまま3週間が経過した日の朝。登校した始は担任の口から
航が帰ってこなくなったという事実を聞かされる。
その日の放課後、サカモト君が始を励まそうと話しかけてくる。
一緒に肉まんでも食べて元気を出そうと提案され、吃吃へ向かうことに。
サカモト君と2人で肉まんを食べた後、気晴らしに夕日を見ようと影縫坂へ。
持ち帰り用の肉まんを抱えるサカモト君と話しているうちに、始はこの坂では
影を踏まれると動けなくなるという迷信を思い出し、誄が怖がっていたことを思い出す。
すると、突如サカモト君の手から肉まんがこぼれおちた、全く拾いに行く気配のない
サカモト君のほうを始が見ると、彼は迷信の通り本当に動けなくなっているようであった。
そして、サカモト君の影に妖魔が乗っているのを目撃し、始は戦闘の構えを取ろうとする。
「この肉まんアンタの?」「この肉まんオマエの?」
しかし、その瞬間、背後から聞き覚えのある声が始の耳に入った。
振り向くと、そこには、中華料理屋で食い逃げをしていた男女の双子が立っていた。
始は2人に説教しようと構える。
「できるもんならやってみろ!」「やってみろ!」挑発する双子。
そして何故か彼らと協力して妖魔退治開始。
3人で妖魔を倒し、サカモト君は無事動けるようになった。そして落とした肉まんを供養。
始は双子に興味を持たれたのか名前を尋ねられる。しかし彼らは名乗ることなく
自分たちの事は忘れろといって残ったサカモト君の肉まんを奪い立ち去っていった。
肉まんを惜しみ、始には助けられたことに感謝してサカモト君も帰っていった。
一人になった始は、アツシと鏡子と合流して誄の捜索へと向かうことにした
途中現れる妖魔を退治しつつ誄の手がかりを探す始たちだったが、一向に進展がない。
仕方なく探索を打ち切り、誄が失踪してから1ヶ月となった。
その日の放課後、タカシマ氏から話があるから赤池公園に来て欲しいと頼まれる始。
タカシマ氏は独自に行方不明事件に対して調べており、同じように事件を調べている人と
出会ったと言う。今日始を呼んだのはその人が有力な情報を持っていると思って
待ち合わせをしていたためだった。
そしてそこに現れたのは以前出会った九藤であった。彼もまた行方不明事件と妖魔に関連を疑っていた。
そこでタカシマ氏は彼に情報の提供を求める。
九藤の話によると、実は100年前にも似た様な失踪事件がこの神代町でも起こっていた。
五芒星の形を取っている大通りと、中央にあるトウキョウ塔。これらはその時期に作られたらしい。
九藤の推測によれば、これらは妖魔を封印するために作られたものであるという。
近年の都市計画で五芒星が消失した事と、当時「カミヨリ」と呼ばれ、7月1日に一定の周期で
行われていた儀式が大正以降廃れていったことが、この町の変化に係わるのでは、と九藤は言う。
明日は7月1日、何かが起こるかもしれないとその場にいる全員が予測した。
大正時代の儀式などに関する詳しいことはまだ分からないものの、明日五芒星の中心である
トウキョウ塔に行けば何かがわかるかもしれない。
九藤は大正時代に起きていたことを調べるといい、その場を後にした。
タカシマ氏も明日トウキョウ塔へ行くことを決める。
そしてその日の夜、今日もアツシ達と手がかり探しをしようとすると、彼らから
明日はトウキョウ塔へ行かなければならないので一緒に行動できないといわれる。
そこで始は、誄の手がかりを探すために連れて行って欲しいと頼む。
素人をこれ以上巻き込めないと言うアツシだったが、明日は「マドカ」も到着するから、と
鏡子に説得されて渋々承諾した。
翌日の夜、トウキョウ塔へ向かおうとする始たちは科学通りでタカシマ氏と出会う。
彼は誄と航に関する重要な証拠を見つけた、と始に言いかけたが、アツシと鏡子を見て顔色を変える。
「今度は司摩を連れて行くのか!?」と激昂するタカシマ氏。
アツシと鏡子は、自分達の情報を掴んだタカシマ氏に驚きつつ、自分達の領域の邪魔はさせないと告げる。
彼らが来てから町の怪異が加速している、と2人に対して不信感をあらわにするタカシマ氏を
始は止められなかった。
しかし、2人の覚悟を見出したタカシマ氏は、始を危険な目に遭わせるなら許さない、と言い、
アツシが友達を悪いようにはしない、と誓ったのを見て道を譲る。
そして、3人は改めてトウキョウ塔へ出発する。
トウキョウ塔には、何か異様な空気が漂っていた。そこで、鏡子は始とアツシに
待機するように言い、マドカという仲間に事態を知らせにその場を離れた。
鏡子を見送った2人の前に、行方不明になっていた航が現れた。ずっと誄を探していたという。
その途中、夜中に始の姿を見かけたのがきっかけで、今日は後をつけてきたらしい。
とっとと帰れと勧告するアツシに対し、航は誄がいなくなったのは自分のせいだから
せめて自分で救い出す、と言い放ちトウキョウ塔へ単身突入する。
それを追いかける始、そして2人を追うアツシ。その後ろには彼らの無事を祈る
サカモト君とタカシマ氏の姿もあった。
トウキョウ塔には、虚ろな目をした誄の姿があった。
航が駆け寄ろうとすると、自分達とは別の足音が聞こえた。
「お待ちしていました、司摩君」
そう言って誄の傍らに立ったのは、あの九藤であった。
誄は九藤によって何かの術をかけられているらしい。ずっと騙していたのか、と叫ぶ始。
九藤には今日ここに始を呼び出す必要があったという。
アツシが九藤に対し、何者だと問いただすと、九藤は自身をノインと改めた。
「流石、ファウストの使者。たいした観察眼ですね」
ノインに対して生気を感じない、と言い放ったアツシに対し、ノインはそう答えた。
ファウスト率いる「マサク・マヴディル」とアツシ達を呼び、彼と鏡子、そしてマドカも
ファウストが動くのに備えての調査対象であったという。
ノインが喧嘩を売ってきたとして、相手になると戦闘態勢を取るアツシ。
そこに始と航も加わり、ノインと戦闘を開始する。
しかしノインの圧倒的な力の前になすすべもなく3人は簡単に倒されてしまう。
始たちを戦闘不能にした後、誄を「巫女」と呼び側へ呼ぶ。
「世界を浄化します」と自身の目的を話すノイン。
アツシたちが鍵と呼び探していた巫女は、冥府への道を封じる役割の他、逆に冥府への道を
解放し、世界をリセットする役割をも持つとノインは言う。
アツシは、カミヨリを利用して冥府の門を開くことがノインの目的だと悟る。
灰色の世界を無くし、純粋な闇の世界を作り出す、とノインは狂ったように語った。
しかし、巫女であると思われた誄には無いものがあった。それが始の右手にあった痣。
ノインの目的に本当に必要だったのは始の方であったという。
力に目覚め始めた巫覡となった始を誄のように操って連れだすことは不可能であった。
しかし、誄というカードが手元にあったからこそそれは容易に達成され、
この場に代理巫女になりうる女性と、巫覡の印が揃う事になった。
冥府の門を開くため、ノインは痣の刻まれた始の右手を奪った。そしてその穴埋めと称し、
始の右手のあった場所に「地獄から呼び寄せた」ものを埋め込んだ。
ノインの手元に必要な材料が集まり、いよいよ儀式が開始される。
呪文を唱え終わった誄をノインの手が貫くと、上空に不気味な渦が出現する。
「カミヨリ」が始まったことに狂喜するノインの隙を突き、アツシは始を連れ塔を脱出した。
「家畜が2匹逃げ延びたか…まあ、良い。この世界にもはや逃げ場はない」
そういって笑うノイン。しかし、突如彼を謎の苦痛が襲う。
「ヤツめ、まだ生きて…」
「どうか陽子…世界を、私を救ってください」
ノインが乗っ取られたかのように、ノインとは別の存在が、彼の身体を使ってつぶやく。
「こいつ…そんなにあの女が忘れられぬのか…なら、一層その時代にも
カミヨリを起こしすべて滅ぼしてやる」
「ダメだ。あぁ、陽子、陽子…」
「ふふ、良かろう。そんなにあの女が忘れられぬのなら、
我は、お前の好いた女の血肉でこの渇きを癒そう。今最高のシナリオでな」
一方、神代町のとある場所では、マドカがとんでもない事態が起こっていることに驚愕していた。
鏡子と合流し、事の顛末について報告を受けるマドカ。2人は事件の中心地となっているトウキョウ塔へ急ぐのだった。
マドカと鏡子がトウキョウ塔につくと、そこには傷ついた始を抱えたアツシがいた。
探していた鍵が側にいた始だったこことに気付かず、
さらにはカミヨリを防げなかったことを悔いるアツシと鏡子。しかしマドカの激励もあり、
事態の収拾のために再び立ち上がる。
とにかく上の指示を仰ごうとするものの、携帯は圏外で、ちょうど良い磁場のある場所も
心当たりがなく、途方にくれるマドカ達。
彼らが上空を見上げると、月食が起こっていた。町は妖魔の気に満ち溢れ、もはや奴らの餌場だ、と
アツシは言う。その言葉通り、彼らに妖魔が襲い掛かってきた。
重なる戦闘に疲労するアツシ達。特にマドカは自分の鈍った腕を嘆く。
全滅を覚悟した鏡子達が始に目を向けると、彼の体調が悪化しているのが分かり焦る。
マドカが始を手当てしようと右手を見ると、腕に妖魔が埋め込まれているのに気付く
剣を貸せとアツシに要求するマドカ。しかし元からマドカを好いていないアツシは拒否する。
マドカが言うには、始の手には「マレブランケ」と呼ばれる妖魔の集合体のようなものが移植されており、
今に腕だけでなく魂までもが奪われてしまう危険性があった。
始を救うには今すぐ右手を身体ごと切り離すしかないらしい。
しかしその方法に納得できない鏡子とアツシ達が口論になり、なかなか実行に移せない
時間がない、とマドカが構える。とその寸前、
「にゃーっ」「にゃーっ」
突然の声に驚くマドカ達。そこには食い逃げ犯の双子が立っていた。
どうやらマドカ達とは面識があるらしく、「伯爵のとこの」と言われていた。
双子の女のほうがミチル、男のほうがカケルという。
彼らは、自分達ならば腕を切り離さずとも始を治せるという。
ならばさっそくやってくれというマドカに対し、キッパリ「断る」という双子。
アツシがせかそうと鏡子が懐柔しようとしても一向に首を縦に振らない。
痺れを切らしたマドカがもういいというと、双子は「無料じゃヤダ」と真意を語る。
現金を手渡すと、額に物足りなさそうだが双子は早速術を実行する。
しかし、彼らの予想以上に妖魔の呪いの力が強く、簡単には治せなかった。
おまけに術の影響で発生した瘴気のせいで妖魔を呼び寄せる結果に。
双子は自分達が内部の妖魔と戦う始のサポートをするから、お前たちはやってくる妖魔を倒せと
マドカ達に言う。そしてそれぞれの戦いが始まった。
深い闇の中にいた始。彼の耳に、謎の声が届く。
君は戦わなくてはいけない。
君を侵食するものに打ち勝たねばならない
でなければ、待つのは
闇よりもなお深い深遠――
突然、始の周りの光景が変化した。赤い空に渦巻く雲が見える。その場に、妖魔が立っていた。
始の耳に再び声が届く。その妖魔こそ始の右手に取り憑き、彼を蹂躙しようとするもの、ルビカンテ。
倒さなくてはならない、という声に従い、始は戦闘態勢に入った。
妖魔を倒し、マレブランケ・ルビカンテの力を掌握した始。彼の意識が現実世界に引き戻される。
始の意識が戻ったことに喜ぶアツシ達。双子からは、賭けだったけど大きな力を手に入れてよかった、
といわれる。右手のことといい、まだ状況が把握しきれていない始。誄や航はどうなったかと聞くと、
意地残ったのは俺とお前だけだ、という事実をアツシから聞かされ、彼に陳謝される。
傷だらけのアツシ達を見た始は、彼らを責めようとはしなかった。
とにかくこの場は危険だから場所を移動しようという話になるが、安全な場所なんてないんじゃないか、
という双子の発言に、マドカ達は途方に暮れてしまう。
その時、突然電波が通じなかったはずのこの場でマドカの携帯が鳴った。こんな事が出来るのは
ファウストしかいない、というマドカ。彼が電話にでると、ファウストから彼らに指示が出された。
「過去に連絡を取れ」。一見無茶な内容であるが、ファウストの指示ならば不可能ではないと言う鏡子。
始の案内で、異界に繋がる何かを神代町の中から探すこととなった。
神代町の様子はすっかり変わってしまっていた。学校も荒れ放題となり、ネットカフェも
電気系統がすべて止まってしまっていた。さらには噂のIQ200の超天才児、ムコウ島君までもが
はっきりと見えるようになってしまいこの町の異常は誰が見ても明らかであった。
始たちがやってきたのは、あの電話ボックスである。あちこちが壊された町の中で、電話機が
奇跡的に残っていた。一見ただの公衆電話であったが、電話線が切れているはずのそれから
何故か音が聞こえる。
「とりあえず…ダイヤルをプッシュしてみますか」
過去への手がかりを求め、彼らは受話器を取った。
現代編その1 終わり 過去編1に続く
今回はここまで
お久しぶりです、前回からだいぶ開いてしまいましたが
フリゲKnight Night、続きを投下していきたいと思います
前スレ
>>297 勇者一行は実は全体的にみるとあんまり出番多くないんだぜ
その分濃いけど
あと村長については…うん、まあもうちょっと待て
では次レスより投下、ガネットの回想からです。
あるところに、世界がありました。
世界は、恐怖に包まれていました。
――魔王。世界はたった一人の魔王によって、支配されていました。
恐怖と絶望による、絶対支配。放たれた多くの希望は散り、あまねくは未来への悲観のみ。
その世界は、死んでいました。
ゆっくりと、確実に、死んでいきました。
そんな世界に、一人の少女がいました。
少女は、魔女の家系に生まれました。
幼いころから才能にあふれ、絶望の世界においてなお、希望を持った少女でした。
少女と魔王は、出会いました。
出会いと言うにはあまりに一方的で、あまりに残酷。
少女の村は魔王の手により滅び、少女はひとつの選択を求められました。
慈悲などではなく、ただ“使えそう”だったから。
従いたかったわけではなく、ただ“生きたかった”から。
魔王は、アドニスといいました。
少女は、ガネットといいました。
ただただ、絶対的な支配。力による支配。
逆らうものも、そうでないものも、次々と死んでいきました。
火は燃え、家は崩れ、何も変わらない光景。
ただひとつ、変わっていったのは――
「…結果を示せ。お前なら出来るだろう?ガネット」
「はい、アドニス様。あなた様の、思うがままに――」
それは狂気。それは歪み。
それは――恋でした。
故郷を焼かれ、家族を焼かれた少女がたどり着いたのは――絶対なる力に対しての、愛情でした。
突然。いつだって、それは突然でした。
少女がすべてを失った時も、何かを得た時も、そして今回も――突然、でした。
「…許さない」
「……」
「言い返してくださいよ」
「……」
「殺してくださいよ。なんで、そうなっちゃったんですか。
おかしいわよ…以前までのあなたなら、魔王アドニスなら、私を殺してた…!」
「……すまない」
「やめて。謝るあなたなんて…見たくない」
「すまない、ガネット。俺は――」
――魔王であることを、やめる。
その日、魔王は死にました。
ただの人になるというアドニス。
突然、でした。
残虐にして傲慢、力の象徴であった彼は――その日たしかに。
ガネットの中で、死んだのです。
アドニスは魔王であることをやめ、人間に降伏することを告げました。
そのときの彼は、ただの人でしかなくて。
少女はただ、涙したのです。
まもなくです。ガネットが、すべてを知ったのは。
そこは、隠れ里。心当たりがありました。
魔王アドニスが久しぶりに、自ら出陣し襲った隠れ里。
滅ぼしたと聞いたその村に、アドニスと、少女がいました。
「…やめようと、思う」
「……何を?」
「…魔王」
「そっか。…うん、そっかー…」
「俺は、人になれるのか…?」
「あはは、もう人だよ…アドニスは」
「…そうかな」
「そうだよ」
「…ありがとう、――…」
すべて。すべて、ガネットには理解できました。
目の前の少女が――すべてなのだと。
思えば故に…愛さなければ、憎しみきれないから。
だから、少女は魔王に恋をした。
恋から覚めた少女が憎んでしまったのは、自然の理。
十二時の鐘の響きとともに魔法は解けて――ガネットは、行動しました。
「どうしても、往かれるのですか」
「…ああ」
「人間の城なんかに魔王がいけばどうなるか…分かっていますよね?」
「……ああ」
「どうしても?」
「償いきれないとしても…それが、俺の贖罪だから」
「…あの子の、せいですよね」
「…何故、お前が」
――それは、「魂砕き」の魔法。
名前の通り、人の心を殺す魔法。
魔王の心は――砕かれました。
背後から、油断の一撃。強力な魔王といえど、ひとたまりもなく。
魔王の魂は、死にました。
永遠の眠りについた、魔王アドニス。
穏やかな眠りの中で、ガネットは、行動しました。
すべてを焼き払い、すべてを殺戮し。
最後に残ったのは魔王の骸と、ガネット自身。
「…悔しい?滅茶苦茶にしてやったわ。
……あなたがやろうとした事だものね。悔しいわけ、ないよね。
それって…悔しいな……」
「ねえ、返してよ。あなたが奪ったもの。ぜんぶ返してよ。
返してよ…魔王アドニスを返してよ…!!」
すべてを失ったガネット。最後の最後で彼女が求めたものは、
失われた、魔王アドニスの魂。
けれど魂は砕かれて、失われたものは戻りません。
ならば、作ればいい。
彼の歩んだ道を。
作ればいい。一から、すべてを。
舞台も、役者も、シナリオも、演出も。
魔王アドニスの人生すらも、すべて作り出して。
一から、魔王を作りましょう。
魔王アドニスを、彼の魂を作りましょう。
だからもう終わり。この馬鹿げた物語も――ここで終わらせるわ。
間違って積み上げた積み木は、崩さなければいけない。この世界を作ったのは私。
だから――壊すのも私、あたりまえでしょう?
最後に、愛しいあの人と同じ体をした、あの人になるはずだったあなたに挨拶をしたかった。
「……黙れよ、ガネット」
創造主だか何だか知らんが、これ以上貴様の与太話には付き合ってられんとキーファ。
吾輩たちは誰かのためになど存在しておらん、吾輩は吾輩のために生きている。
たとえ相手が神だとしても、それだけは否定させん。
だから、というわけではないが、アドニスお前も気に病むな。
キーファの言葉に、ナナリー、リュカ、ケイトも賛同します。
誰かに言われたからじゃない、みんなアドニスのことが好きだから、だから此処にいるのだと。
そのやり取りを見て、ほんと嫌になっちゃう、と呟くガネット。
どうしてこうなっちゃうのかしらね。どうしてあなたを――
――二回も殺さなきゃ、いけないのかしら。
ガネットが放った魔力が、アドニスの胸を貫きました。
倒れ伏すアドニス。
私もすぐに行くからね、と笑うガネットに、ついにナナリーがブチ切れました。
「待て、ナナリー!!」
「止めんなケイト!コイツは…コイツが、アドニスを…!」
「状況を見ろ!」
「てめえこそ状況を見ろよ!そこに倒れてんのは誰だよ!?
俺たちの仲間だろうが…離しやがれケイト!!」
ですが、ケイトは言います。相手が創造主だとするならば、一糸も報いることはかなわない。無駄死にだ。
そしてガネットがアドニスにかけた魔法は、魔王アドニスにかけたのと同じ「魂砕き」の魔法。
寂しくなんてないから。すぐに皆そっちに行くから。だから―…
「……油断したな、ガネット」
一瞬の隙をついて、アドニスが放った強力な魔法がガネットに降りかかりました。
「前から君は、詰めが甘かったものね。
だからこそ――僕がつけ込む隙が出来た」
「アドニスくん…?」
「いや、違う。あれは…」
それはアドニスではなく、そのオリジナルとも言うべき存在。
魔王アドニス、その人でした。
(念のため補足ですが、たびたびアドニスにコンタクトを取って来ていた長髪の男性の正体が魔王アドニスです
ナイツ・イン・ザ・ナイトメア書いて下さった方ありがとう。
自分はDS版を最高難易度までクリアしてたけど、ゲーム中では幕間の
回想シーンの時系列がばらばらだったから、以前から物語の内容を
きちんと整理したものを読んでみたいと思っていたんだ。
あなたは私が壊したはず、というガネットに、確かに魔王アドニスは死んだよ、言うなれば僕は残りカス、
君に砕かれた魂の一片だと返す魔王アドニス。
僕は魔王アドニス“だった”者。すべての決着をつけにきた。
どういうことだと尋ねるケイトに、魔王アドニスの魂はほとんどが消えてしまったが、
ほんの少し僅かに生き延びた魂は肉体にとどまり、
騎士団長アドニスの中でチャンスを待っていたと魔王アドニスは答えました。
「待っていたというわけね…私に復讐する機会を…!」
「復讐か。そう呼びたければそう呼べよ。だが僕は終わらせに来た。
僕が始めた憎しみだ、終わらせるなら、僕の手で――」
傷は深く、相手は魔王アドニス。ここにきて、ガネットはとうとう暴走を始めます。
「邪魔よ…みんな邪魔よ!私の世界から…消え失せろおおぉ!!」
強大な魔力が辺りを包み、気がつくとそこは鬱蒼とした森の中でした。
あんなの全部夢だよね、と呟くリュカに、何も答えないナナリー。
そこで初めて、リュカはアドニスの姿が見当たらないことに気付きます。
気が付いたら三人だけが此処に倒れてたんだ、とナナリー。
いわく、ガネットが先ほど放った魔法は、かつてナナリーがかけたものと同じ、異空間に飛ばす魔法だそうです。
ケイトは傍らに落ちていた本を拾い上げ、ここはガネットと魔王アドニスが元いた世界…絵本の外の世界だと言います。
本に記されていたのは、紛れもなく自分たちが今までいた世界の物語でした。
これで、ガネットの言い分が正しかったことが証明されてしまいます。
絵本のストーリーはそのままアドニスたちの旅の記録でしたが、
エンディングの部分だけ強引に書き換えられた跡がありました。
”哀れな魔女の計画は失敗し、魔女は世界を滅ぼすことを決意した。”
”燃え盛る世界。最早誰も止める術を持つものおらず…”
”すべての命は死に絶え、燃え尽き…魔女自身の身すら朽ち果てて。”
”狂った絵本の世界は終わりを迎えた。めでたしめでたし…”
いくらガネットが創造主とはいえ、はい終わり、で世界を滅ぼせるはずはない。
これはおそらく、これから起こるであろうシナリオだとケイトは言います。
止められるとすれば、それは私たちだけだ、とも。
ですが、ガネットに立ち向かうだけの力も、元の世界に戻る手段もありません。
絶望的な状況に、押し黙ってしまうケイトとナナリー。そんな中で、リュカだけが前向きでした。
「大丈夫、ですよ。いつだってそうだったじゃないですか。
無理だって思ったことも、もう駄目だって思った時も、僕たち何とかしてきたじゃないですか」
それだってガネットの仕組んだシナリオの一端なんだろ、と返すナナリーですが、リュカはあっさりと反論して見せます。
「そうかもしれません。でも…そのガネットさんの計画を壊したのも、僕たちです」
神のような、絶対的な存在であるガネットの計画すら破れた。
それはいつだって、アドニスが何も言わずに引っ張って助けてくれたから。
でも、もうアドニスはいない。
リュカは泣きじゃくりながらも続けます。
好きだから。たとえ作りものだとしても、僕が生まれたあの世界が、
アドニスやみんなに会えたあの世界が大好きだから。
と、ふいに皆の耳に、聞き覚えのある声が届きました。
「いつまでうじうじするか見物だったがな。
ま、お前にしては上出来だったぞ…リュカ」
声の主は、紛れもなくキーファでした。しかもなんと生身です。
「あの世界はなかなかに居心地がいい。その世界を我が物顔でどうこうされるのは…
…癪に障るわな?」
ならばどうする?――反逆だ。
奴が神だというならば、神をも殺す覚悟があればいい。
キーファが生身の理由はここでははっきり明らかにされません。本人いわく「魔王城のときと同じ感じ」で、
何者かがキーファに、実体化するだけの魔力を与えてくれたらしいです。
おそらく魔王アドニスでしょうけれど。
まあそれはどうでもいい、とキーファ。一番借りを作りたくない奴に借りが出来た、と嘆きます。
どうやらアドニス、自分が攻撃を食らった際、キーファの魂を最優先で守ったそうで。
そのアドニスがどうなったのかは、咄嗟のことだったゆえにキーファにも分からないといいます。
だが、魔王アドニスの魂もかろうじてだが生き長らえていたんだ。殺しても死ななそうなあいつが、そう簡単にくたばってたまるか。
キーファの言葉に、ナナリーとケイトも浮上。あの場にいた奴は全員こっちに飛ばされたはずだから、
まずは魔王アドニスを探し出して話を聞こう、ということに。
北の方角に小さな集落があるので、まずそこに行ってみましょう。
(余談ですが、アドニスがいないのでここからしばらくは操作キャラがキーファになります
件の集落に着いてみると、住人は全員が幽霊でした(このゲームこういうの多いですね
それも、自分たちの意志とは別に現世に無理やり留まらされているようです。
集落の長である女性に話を聞きます。長は魔王アドニスのことを知っているようで、詳しい話を要約すると、
・この集落は元々隠れ里で、自然と共に行き自然と共に死ぬ、すべてをあるがままに受け入れるという部族が住んでいた。
・魔王アドニスが攻め込んできた時も、滅びを受け入れるつもりだった。
が、一人の娘がそれに抵抗し、結局里は滅びず、そこから魔王と娘の交流が始まった。
・それからしばらく経って、娘が「魔王さんはもう来ないよ」と呟いた次の日、里は炎に包まれた。
おそらく魔王の配下の、魔女の手によって焼き殺された。
ここまでの話で分かる通り、ガネットが滅ぼした隠れ里がここです。
そして、魔王アドニスが”死んだ”地。
自然と共に生き、自然と共に死ぬ里の住人にとって、死してなお現世に縛り付けられている現状は
とてつもなく耐えがたいことなのです。
長は続けます。この大陸はとても小さく、あるのはこの集落と、「交信の神殿」という神殿のみ。
魔王アドニスがいるとしたら、そこしかないだろう、と。
交信の神殿には、数多くの世界との繋ぎ目になっている、という伝承があるそうです。
ここからさらに北上した先の、大森林地帯の中に入り口があるというので、さっそくそこに向かうことにしましょう。
長に礼を言って集落を出ようとすると、長が「一つ言い忘れた」と呼びとめてきます。
いわく、先ほどの話の娘は、村が焼き払われた際留守にしていたため、どうなったのか長にも分からないそう。
たぶん死んでるとは思うが、もしも生きていたなら伝えてほしい。
「いろいろありがとうよ、放蕩娘」と。
今回はここまで。
ちなみにガネットの回想シーンは、ほぼゲーム内の文章そのまんまです。
続きは明日の夜にでも。
いろいろ乙です
>knight night
待ちくたびれて本編やってみて
一気にクリアしてしまった
面白かった
>>265 あれ、俺がいる…
面白かったよホント。続きも楽しみにしてます。
噂のヌギャーも続き楽しみだし、みなさんホント乙です。
遅れましたがナイツ・イン・ザ・ナイトメア
リクエストに応えて頂き本当にありがとうございました
ヌギャー続きいきます 今回は大正編1初めから
舞台は大正時代の神代町。物事がどんどん変化していく町の中、ここでは奇妙な噂が流れていた。
「昨今設置された公衆電話。その電鈴が深夜、突然鳴り響く。それは異界へと通じている」
町に住む少女、岡野陽子は、昨夜奇妙な夢を見た影響か、当ても無く町をふらつきいていた。
気がつけば夜になってしまい、噂の公衆電話の元へと足が進んでいた。
その電話は、噂どおり本当に鳴っている。好奇心からか受話器を取る陽子。
「……どなた?」
そこからは、聞き取りづらいが確かに少年のような声が流れていた。
「此方は、陽子です……貴方は?」
しかし、呼びかけても返事は無く、やがて電話は切れてしまった。
それ以上は何の変化も無く、陽子はその場を去った。
翌日、神代女学院教室内。陽子は昨夜の公衆電話での出来事を、友人の松子と梅子に話していた。
文明の進歩を快く受け入れる立場の松子には全く信じてもらえないが、伝統を重んじる梅子は
陽子の話に不安を覚える。この町では、最近夜1人で出歩くと襲われるという事件が多発していたが、
梅子はそれは神隠しでは、と疑っていた。
公衆電話の噂など、異様な雰囲気となっている神代町。中心にはトウキョウ塔がそびえている。
陽子は友人と共に早めの帰宅をするのだった。
帰宅の途中、陽子は影縫坂では不良らしき少年を、トウキョウ塔では外国人らしき男性を
目撃したものの、特に係わる事も無く家を目指した。
まだ明るいから平気だろうと、近道を使うために例の公衆電話の側を通る陽子。
しかし、いつの間にか周囲は暗くなっており、またしても公衆電話が鳴り出した。
恐る恐る陽子が受話器を取ると、背後から不気味な声が聞こえる。
「みぃ〜つけたッ!!!!」
そこには見たこともない骨のような化け物がいた。突然のことに驚き陽子は町中を逃げ回る。
しかし、化け物を振り切ることは出来ず、結局公衆電話の元へと戻ってきてしまう。
通り魔事件との関わりを考え、恐怖する陽子。助けを呼んでみたがまるで意味はない。
ついに袋小路に追い込まれ、化け物に襲われる。その時、
「好奇心が強いのはいいことだ……だが、物騒な昨今では、あまり感心出来ないな」
突然目の前に謎の男性が現れた。見ればトウキョウ塔で見かけた外国人であった。
男性は化け物を妖魔と呼び、陽子を庇いながら戦う姿勢を見せた。
陽子もまたこの戦いに巻き込まれることとなった。
何故か妖魔と戦うことの出来た自分に、陽子は驚いていた。さらに自分の左手を見れば、
奇妙な痣が光っている。自分がどうなったかと脅える陽子に、男性は優しく声を掛けた。
文化の差による男女間のあり方に戸惑いつつも、男性は陽子に名乗る。
「私はノインと申します」
ノインは陽子を落ち着かせつつ、自分の力を正しい方向に向かわせなければ、先ほどの
魔性と化する未来が待っている。と彼女に告げる。
ノインは突然、明治に無くなったはずの陰陽寮の存在を口にした。その機関は姿を変えて
今でもある人物の手により存在しているという。陽子のような力を持つものを探し出し、
怪異と戦う集団。ノインもまたその一員であった。そして彼は、その組織を統括する人物に
会って欲しいと陽子に頼んだ。彼の導きが今の陽子には必要だと言う。
とにかくその場は一旦話を切り、陽子は明日またノインと会う約束をする。
翌日、公衆電話の前には既にノインの姿があった。昨夜の話にあった機関、
「マサク・マヴデヰル(深淵)」へと向かうことになる。
赤池近くの指定された場所へ向かった陽子は、マサク・マヴデヰルの一員となって戦って欲しいと
ノインに頼まれ、早速機関の長、ファウストと出会うことになった。
ファウストは美しい容姿をした男性で、どこか不思議な雰囲気を持っていた。
陽子が妖魔や組織、自分を誘うことについて尋ねてみても、抽象的な返事しかしない。
ファウストからも歓迎され、陽子は機関の一員となることとなった。
陽子は一旦屋敷を離れ、ノインから他のメンバーを紹介されることとなった。
まず現れたのはリョウと呼ばれた少年。人見知りが激しいらしく、2人はなかなか
打ち解けることが出来なかった。
続いてその場に、ヒジリという少年が現れる。昨日影縫坂で見た不良であった。
ヒジリはノインに対してもトゲのある態度を取り、陽子とも早速険悪な空気をかもし出す。
結局陽子の顔見せは決して良いものとは言えないまま終わってしまった。
屋敷の前に戻ってきた陽子とノイン。そこへ犬が寄ってきて、ノインは犬とじゃれあう。
今までとは違うノインの一面を陽子は見る事となった。
そこへ先ほどのリョウがやってきて、妖魔が現れたと告げる。
しかも存在が感知しにくく、あちこちへ移動しているのだという。
状況から二手に分かれての捜索を提案するノイン。戦いに不慣れな陽子の存在を考え、
3人と1人で動くことになった。
とにかくその妖魔の情報を集めるため、ノインたちは出発した。
人通りの多い文明通りにやってきた3人。通りすがりの主婦の噂話から、建設中のトウキョウ塔の
工事に係わったものが、不可解な死体で発見される現象が起きている、という情報を得た。
早速トウキョウ塔へ向かう陽子達。しかし相手は移動して気配を消す妖魔。その場には何の痕跡も
見当たらなかった。ノインは一旦体制を立て直すことを提案する。その時彼の元に、屋敷前で
出会った犬がまたやってくる。またしてもじゃれあう犬好きノイン。しかし仲間の一人が
犬の持つ怪しい気配を感じ取りノインに指摘する。すると犬はどんどん巨大化し、妖魔の姿となった。
謎の死体も、すべてこの妖魔のせいであった。そして陽子達の妖魔退治が始まった。
何とか妖魔を倒した3人。陽子は場の流れからか、ノインが祖国に妹を残していることや、
メンバーの経歴について聞かされる。
気付けば先ほどの犬も元の姿を取り戻していた。どうやら妖魔に取り憑かれていただけらしい。
単独行動をしたり生物に取り憑いたりと様々な活動形態を持つ妖魔を、力あるものが止めなければ
ならないとノインは言う。さらに陽子は仲間から、巫女さえいれば妖魔が封印できると聞かされる。
しかし巫女という言葉に表情が曇るノイン。封印は巫女が1人で、命を奪われるほどの代償を
支払わなければならないという。その事実に何故か背筋に悪寒が走る陽子。
とにかく任務を終えた彼らは、一旦戻ることにした。
日も暮れて、人通りの少ない路地には数多くの妖魔が暴れまわっていた。
ノイン、リョウ、ヒジリは各々の武器を手に妖魔を殲滅していく。
活発な妖魔の活動に、門が開き始めていることを彼らは感じ取った。
あまりの妖魔の数の多さに疲弊しきっていた3人。そこへ陽子が駆けつける。
援軍の登場に、彼らは体制を建て直し再び妖魔へ向かっていった。
粗方の妖魔を倒し、ひとまず落ち着いた陽子達。そんな中、ノインは陽子の手の痣を気に掛ける。
ノインに出会った時に現れた痣は、いつの間にかかなり濃くなっていた。
ノインは、突然陽子にファウストに会うように言う。それを聞いたヒジリは激しい口調でノインを問い詰めた。
「こいつが鍵だからか?だから俺達は捨てられるのか!?」
状況が飲み込めず、混乱する陽子。熱くなっているヒジリをリョウがなだめた後、とにかく陽子は
マサク・マヴデヰル本部へと向かうのだった。
本部において、陽子はファウストから身体検査をされることになった。一見普通の人間でありながらも
妖魔を倒す力を持つ陽子を興味深く調べるファウスト。本来ならば男性にここまでされることなど
ありえないことで、恥ずかしさから検査を拒否することもあった陽子だが、世界のためといわれたこと、
何故かファウストに見惚れていた自分があった事から、しばらくの間検査を受け入れることとなった。
そしてファウストの目が陽子の手の痣に向けられる。濃くなった痣を見たファウストは、大体分かったと
言い残して検査を終えた。
研究室から出ていた陽子をノインが出迎えた。彼は観劇のチケットを手に入れており、気晴らしに
どうかと陽子を誘う。陽子は彼の申し出を快諾し、早速2人は本部を出た。
劇場では役者に近づく機会もあり、大満足で観劇を終えた陽子。時間が相当遅くなった
こともあり、ノインが陽子を送ると申し出る。陽子の家までの近道となる赤池で、以前話に出た
ノインの妹が実はすでに亡くなっていたということを聞かされる陽子。話の途中で彼女の履物の
紐が切れてしまい、ノインにおぶさっていくことになった。
良い雰囲気になっている2人を後ろから覗くヒジリとリョウ。そんな彼らの前に突然妖魔が現れる。
2人が逃げ回っているとノインたちのところへと着いてしまう。そして全員で妖魔退治をすることとなった。
無事妖魔を撃退した陽子達。妖魔の増加という事実を前に、ノインは陽子達3人に組織の真の目的を語る。
古来よりこの神代町に存在する「神依り」という儀式。これには「巫女」と「巫現」が必要になる。
この儀式は鉄砲伝来の1543年より存在が確認され、人を超え、不老不死の身であるファウストは
それ以来神依りの研究を重ねているのだという。
しかし、これまで巫覡の存在が1度も確認されておらず、儀式のたびに巫女は命を落としているらしい。
マサク・マヴデヰルは最初、巫女か巫覡を見つけ神依りが行われることを目的に行動していたが、
巫女の犠牲を防ぐため、儀式そのものの封印を目指すこととなった。
そのために必要な巫女を見つけるのが現段階の組織の目標となる。もしそれが出来なければ
世界は闇に飲まれる、とノインは告げた。世界を守るという使命を自分達が持っていると。
陽子達は決意を新たに、その場は解散することとなった。
その日から1週間後、ファウストはノインに対し、陽子が巫女であると告げた。
巫女か巫現、どちらかがいれば封印は完成する。しかしノインは前回の儀式において
巫女が死んだという事実があり、ノインは心を痛めていた。
ファウストは、魔力の高いものであれば、命の危険はあるものの巫現の代わりが出来るという。
そしてその役目を買って出るとノインは申し出た。巫女と巫覡、2人とも生き残るために。
神依りが発生する7の月の1日までに封印は行わなければならない。トウキョウ塔において、
陽子とノインにより封印を行うことをファウストは取り決めた。
しかしその前に、神依り封印のためにファウストが政府に手を回して作った五芒星の結界が
妖魔によって破壊されつつあるという問題が発生していた。
まずは組織のメンバーで、結界のポイントに向かうこととなった。
任務へと向かったノインを見送り、ファウストが呟く。
「人の運命はかくも残酷なものなのか…人はデヴィルですら情けをかけるというのに」
儀式の日が近づくにつれて、妖魔溢れる町となってしまっていた神代町。
唯一心の休まるマサク本部にて、封印の決行をノインは宣言する。
巫女も巫覡もいないのに出来るのかとヒジリが異議を唱えるが、ノインは方法があるから
任せて欲しいといい、明日封印が行われることとなった。
明日はメンバーの命の保障は出来ないと通告するノイン。決行に備え悔いの無いように
今夜を過ごすようにと陽子達に伝える。陽子は最後かもしれない夜を、絆の深い人と過ごすのだった。
封印を前にして、ファウストはこの件が片付けば少し休暇を取ろうとノインに言う。
休む暇などあってはならないと反発するノインだったが、自分の真実を陽子に伝えてないことを
ファウストに指摘され言葉を返せなくなる。すべてが終わればしばらくこの国を離れることを
ノインは承諾した。
午前0時、本部に集まる陽子達。封印の鍵はトウキョウ塔に存在する。まずはそこへ向かう前に、
トウキョウ塔を中心に作られた五芒星の各頂点にあたる場所へ向かい、妖魔を倒し封印を行う
必要があった。陽子達は二手に分かれて各所を回ることにする。
ノインと共に最初のポイントへやってきた陽子。そこに巣食う妖魔の一部を倒したものの、
あまりの瘴気の濃さに体調を崩してしまう。一旦体制を立て直すことを提案するノイン。
しかしそこへ妖魔が襲い掛かり、陽子は逃げ回るうちにノインとはぐれてしまう。
一人になったところを追いつめられる陽子。その時、妖魔に自分の事を巫女と呼ばれて動揺する。
「策は成り、そして巫女は死ぬる。闇が帳を降ろしすべては私たちが手に入れる!ぷるうとう様!」
妖魔が陽子に襲い掛かる寸前、ノインが駆けつけた。2人で力を合わせ妖魔を撃退する。
倒した妖魔が自分の事を巫女と呼んだことが気になる陽子。そしてノインから、それが事実だと告げられた。
自分が必ず死ぬといわれている巫女であると知り、恐怖する陽子。そんな彼女をノインは抱きしめ、
殺させないために自分が対となるといって励ます。そして、陽子は自らの役目を受け入れる決意をした。
「君は僕が必ず守る…死なせやしない…」
陽子達は、担当のポイントでの封印を終え、いよいよトウキョウ塔へと向かうのだった。
トウキョウ塔入り口に無事そろった機関のメンバー。陽子は世界のため、改めて覚悟を示した。
塔内部では既にファウストが儀式のための準備を整えていた。印のないノインが巫覡となるため、
ファウストが仲介と成りノインに神依りを行うこととなった。いよいよ封印の儀式が開始された。
ファウストを通じ、光に包まれたノイン。彼が儀式の影響で苦しみ出し、戸惑う陽子。
しかしノイン本人の叱咤を受け、儀式に取り組んだ。陽子はどこからか聞こえる声に従い力を注ぐ。
共に儀式を行うノインの存在が支えとなり、光が満ち、穴が塞がるのが見えた。
犠牲を伴うことなく、儀式は成功した。
「封印は成りました。世界は又存続される…」
ファウストが言う。しかし、ヒジリが何かの異常に気づいた。
闇が閉ざされてしまわぬよう、妖魔が足掻いている。
この妖魔さえ倒せば、今度こそすべてが終わる。陽子達の最後となるはずの戦いが始まった。
戦いは終わった。しかし嫌な感覚がノインから消えようとしない。
倒したはずの妖魔の腕が、陽子に掴みかかる。せめて闇の中へ道連れにしようという、最後の抵抗だった。
闇の先が死の世界であると悟った陽子は、恐怖で動くことが出来ない。妖魔の手が陽子を捕らえる。
しかしその寸前、陽子の身体は何かに吹き飛ばされた。そして彼女の目に映ったのは、
自分の身代わりとなり妖魔に引きずられていくノインの姿だった。
「君の事、ちゃんと帰してやるっていっただろ?約束、守れてよかったよ」
陽子の悲痛な叫びも空しく、ノインの姿は闇へと消えていった。彼の使っていた銃だけがその場に残った。
トウキョウ塔での出来事の翌日。学校の友人はかつての怪奇現象の話でもちきりだった。
しかしそんな事はもう陽子の頭にはない。失意の彼女は町中をノインを求めて彷徨う。
「貴方が居ないのなら、私の生きている意味はなくなってしまう…」
そしてたどり着いたのはマサク本部。中にいたファウストに、ノインはどこかと尋ねる陽子。
しかし彼は残酷な真実を彼女につきつけ、さらには皆の歩く道ももはや分かれた、と告げる。
もはや自分とは二度と会うこともないだろうと言い、ファウストは別れの挨拶をした。
本部を去った後、陽子はかつての仲間と出会う。彼女を元気付けようと町中を探し回ってくれていたらしい。
ノインが消え、ファウストが去り残された3人。今は、涙を流すことしか出来なかった。
気がつくと、陽子は全てが始まった電話ボックスの前に来ていた。
その電話が、また鳴っている。そしてあの日のように、再び受話器を取った。
「繋がった!?ほら、始繋がったよ!」
そこから聞こえるのは少年の声。どなた、と陽子は問う。
電話の向こうの声はノイズが混じり聞き取りづらかったが、相手はお願いがある、と言った。
ノインという人物を殺して欲しいと。陽子はノインが死んだと相手に伝えた。
それを聞いた相手が驚いて言う。じゃあここに居るノインは誰なんだ、と。
突然の言葉に戸惑う陽子。そこにノインが居るの、と何度も繰り返し聞いた。
しかし相手から返ってきた言葉は、ノインが町を破壊し、彼の大事な人を殺そうとしているという事実。
嘘だ、ノインはそんな事はしない、と反論する陽子であったが、相手はこの100年後の神代町に
ノインが居て、大正においてノインを倒さなければ世界が破滅すると言う。
それきり切れてしまう電話。突然の話に、陽子は混乱するしかなかった。
大正編その1 終わり 現代編2へ続く 今回はここまで
ちょっと補足
観劇イベントはノイン以外の相手も選択可能。ただしよっぽどひねくれた選択肢及び
感情値入力しないとノインの好感度がルートが固定されるくらいまで上がるので
実質ヒジリやリョウを選択する余地はないと言っていい。
しかし全ルートやらないと1枚絵アルバムが全部埋まらない厳しい仕様
PS2用ソフト「シード」のストーリーをリクエストします
尚、製作はアートディンクのシミュレーションゲームであって、アップルシードもガンダムSEEDも関係ないです
検索で出て来ない事出て来ない事
一日遅れましたが続き投下したいと思います
>>265,
>>266 なんと!それは申し訳なかったです…
ですが私の書いたもので興味を持っていただけたのなら嬉しいです、
よければ最後までお付き合いくださいませ。
では続きいきまーす
閑話休題4。魔王アドニスって長いので、ここからは公式の愛称である「魔ドニス」を使わせていただきます。
了解の意を伝え、集落を後にする一行。
言われた通り北へ向かうと、たしかに神殿があります。魔法陣から中に入り、仕掛けを解きながら建物内を進むと、
テレビのようなものが置いてある部屋に辿りつきました。
そこに映っていたのは、魔ドニスの旅の記録。
リュカ、ナナリー、ケイトのオリジナルにあたる人物と旅をし、魔王討伐に成功したものの仲間たちは全員死亡。
仲間たちの想いを胸に王城へ戻るも、国王は大陸統一を狙って戦争を起こすことを考えており、
その際魔ドニスを指揮官に据えるつもりだと言われます。
(魔王を討った勇者が出たことでこの国は他国から一目置かれるようになっており、
戦争を起こすなら今しかない、というのと、加えてその勇者(魔ドニス)が指揮を執るなら兵の士気も高まるだろう、という考え
仲間たちがせっかく築きあげた平和を、この人は壊そうとしているんだ。
それならいっそ――俺の手で。
それが、アドニスが壊れた理由。魔ドニスが魔王になった理由でした。
某オルステッドを思い出したのは筆者だけではないはずです。
そのうちに魔ドニスはガネットを拾うのですが、それにはある理由がありました。
お前は俺を憎んでいただろう? 俺を越える魔力の素質があっただろう?
それなら――俺を殺してくれよ。
魔ドニスが少女と出会ったのは、そんなときでした。ちなみに少女の第一声は「意気地なし!」
死にに来たのか、そうでないなら俺に一発見舞いに来たのかと尋ねる魔ドニスに少女は違うと答えます。
「最初は話せばわかると思った。あなたは人間だと思ったから……でも、違った!」
それが悔しい、と泣く少女。
人間じゃないなら、お前に俺はどう見えている?人でなしか?それとも魔物か?
魔ドニスがそう訊ねると、少女は魔ドニスを思いっきりひっぱたきました。
「最初に言ったよ。あなたは意気地なし。人なのに人であることから逃げてる、さいってーの卑怯者よ!」
何度でも言う、この意気地なし。
それが、彼にとっての転機でした。
それから、魔ドニスは毎日のように少女のもとを訪れるようになりました。
くだらないことも、そうでないこともたくさん話すうちに少女は魔ドニスを歓迎してくれるようになり、
魔ドニスの荒みきった心もどんどん癒されていきます。
そして、彼は決意します。魔王であることを――やめる。
ただの人として、新たな一歩を踏み出そうとした矢先に、
すべてを知ったガネットの手にかかり、魔ドニスは魂砕きの術をかけられてしまいます。
もとはといえば、すべて俺のせいだったんだ。俺がするべきだったのは、壊すことではなく。
もしもう一度チャンスが与えられるなら、すべての責任を果たしたい。誰もが笑って終われる、ハッピーエンドを迎えたい。
まだ終わりじゃないと信じよう。俺にはまだ、やり残したことがあるのだから。
これが、魔ドニスの魂(の一片)がアドニスの中に宿るまでの経緯です。
テレビの部屋を抜けて進むと、そこには魔ドニスが待っていました。(見た目アドニス、中身魔ドニスですが
アドニスは無事なのかと尋ねると、彼の魂は僕の中で、かろうじてだけど生きていると答える魔ドニス。
ですが魔ドニスは続けます。「僕は彼にこの体を明け渡すつもりはない」と。
創造主であるガネットに、創造物であるアドニスたちがいくら抵抗したところで勝ち目はない。
だから、アドニスに体を渡したところで無意味だという魔ドニス。
(裏を返せば、魔ドニスだけはガネットの創造物ではないのでなんとかなるかもしれない、ということ
だから君たちにすべてを託すことはできない、という魔ドニスに、何も言い返せないケイトとナナリー。
やっぱりといいますか、言い返したのはリュカでした。
「たしかに、そうかもしれません。でも――僕、勝ちます。
僕はガネットさんを倒すために、アドニスくんに会いたいわけじゃない。
ただ、会いたいから…そのためなら、ガネットさんにだって負けません。
だからもう一度、アドニスくんに会わせてください…!」
こっちのわがままで人の体をよこせと言っているのは分かってる。
それでも、もう一度会いたい男がいるんだ、とナナリー、ケイト。
たしかに無謀かもしれん、だが無茶も無謀も、道理ごと押し通すと決めたのだとキーファ。
君たちの気持ちはよくわかった、アドニスはこんなにも愛されていたんだね、と魔王アドニスは微笑みます。
ならば、見せてほしい。君たちがガネットという壁を壊すことが出来るのか。
君たちの眼前の壁――僕という壁を、壊して見せてくれ。
魂の一片とはいえ、かつては大陸を支配した魔王です。
勝てるのか、と呟くケイトに、リュカは返します。「勝てるか、じゃダメです。勝つんです!」
それによりナナリーも浮上。いまさら口上も無粋だな、とキーファも加わり、VS魔ドニス戦です。
魔ドニスに勝つと、君たちならガネットも打ち倒せるかもしれない、君たちの決意に賭けさせてもらうよと言われます。
最深部まで来てほしいというのでそこまで行きます。
ここは唯一他の世界とこちらの世界を繋ぐ場所。魔ドニスが言うに、「アドニスはかろうじてだけど生きている」の
「かろうじて」は、皆が思っているよりもずっと深刻な状況なのだそう。
ガネットがアドニスに魂砕きをかけた時、魔ドニスは手段を問わずに「アドニスの魂を守る」ことを最優先にしました。
結果どうしたかというと、魔ドニスはアドニスの魂を仮死状態にしたうえで、体の奥深くに隠したのです。
その魂を蘇らせなければアドニスは帰ってこない。そしてそれは、とても大変なこと。
「今からこの部屋と僕の心を繋ぐ。君たちに、僕の心の奥で眠る、もう一人の僕を助けてほしい」
危険は承知です。今更引き下がるなんて選択肢はありません。
ひとつ聞きたい、とキーファ。アドニスの魂を戻した後、貴様の魂はどうなる?
心配しなくていい、魂の優位性を交代するだけだと魔ドニス。
もう一人の僕が表に出て、僕は内側に引っ込む。今までどおりだよ。
よかった、お前の魂がどうにかなったらやっぱ悲しいし後味も悪いというリュカ達に、
君たちにまた会えてよかった、と魔ドニスは笑いました。
「さあ、時間がない。僕の魔力で君たちを送るよ。――宜しくね、皆」
強い魔力に包まれ――気がついたときには、そこはもうアドニスの精神世界でした。
「意外とフツーだな」とケイトは言いますが、魔法陣あるし壁や床は岩っぽいし、これフツーなんですか?
ともかく奥に進んでみると…やっぱりフツーじゃないです。
まず地形がめちゃくちゃです。今まで旅をしてきた場所がベースになってるみたいですが、いろいろ混ざりすぎです。
今まで出会ってきた人も見受けられますが、話しかけるとみんな電波です。
「人は、醜い」「世界は、美しくなんかない」「それでも、世界は進んでいく」…
電波を無視して奥へ進むと…そこには、氷漬けにされたアドニスの体がありました。たしかにこれは厄介です。
どうやって起こす?→とりあえず呼んでみるか、ということで口々に声をかけてみますが、こうかは ないようだ。
「エロ本見るー?(Byケイト)」「お前の母ちゃんでーべそー!(Byキーファ)」で起きてこられても困りますけどね。
と、突然女性の笑い声が響きます。女性は自らを、「アドニスの恐怖」だと称します。
彼女いわく、アドニスは表面上はもう一度皆と戦いたい、旅をしたい、一緒にいたいと思っていますが、
深層心理では「怖い」…世界の真理が、ガネットが、何もできない自分が怖い。
そしてなにより、自分を恨んでいるかもしれない皆が怖い。そう思っているようです。
彼女は続けます。私は「アドニスの一部」である以上、出来るならあなたたちを傷つけたくはない。
このまま立ち去ってもらえたら嬉しい。けれどその気はないというのなら――容赦はしない。
とはいえ、こいつを倒せばアドニスは目覚めるのでしょう。なら立ち去るなんて選択肢はry
ガネットが怖い、負けるのが怖い、それは分かる。が、自分たちのことが怖いというのは許せない。
貴様がアドニスだというのならなおさら、ぶっ飛ばしてやる。
「分かりやすいわね、あなたたち。嫌いじゃないけど…私の定義が、あなたたちを拒絶する!」
というわけで、VSアドニスの恐怖。
下すと、突然地響きとともに地面が大きく揺れ出します。アドニスが目覚めようとしているのだと、
後から来た魔ドニスが説明してくれます。
本来なら彼は来られないはずでしたが、どうやら状況が変わったらしく。
ここはアドニスの精神世界なので、アドニスが目覚めてしまえば崩壊してしまうのだそうです。
最初に来た時の魔法陣を使えるようにしておいたから、崩壊が始まる前に戻れと魔ドニス。
彼はこの場に残り、アドニスの目覚めの手助けをするといいます。
この場は魔ドニスに任せて魔法陣まで戻ろうとする一行でしたが、キーファはこの場に残るつもりのようです。
もともと精神体なんだし大丈夫だ、というキーファを置いて脱出する一行。
てめぇ嘘ついたらぶっ飛ばすからな!(Byナナリー
一行が去ったあと。
魔ドニス「いいのかい、嘘ついちゃって」
キーファ「…貴様に言われたかないわ」
この世界が崩壊してしまえば、この世界に残っている存在は助からない。
引き返すなら今だよという魔ドニスを、キーファは抜かせ阿呆と切り捨てます。
「我が輩の存在は、どこぞの誰かさんの魔力で成り立っておる。
たとえ元の世界に戻れたとして、その誰かさんが精神世界と心中したんじゃ、
我が輩の存在もそう長くは持つまい?」
どうせいつかは消える定め、なら悔いのない最後を選びたい。
貴様だってそうだろう、と返され、魂の一片でしかない自分がそう長くは持たないのはわかってた、と魔ドニス。
だからこそ、出来るだけのことをしたかった、とも。
彼いわく、アドニスの魂は目覚めようとしているけれど、あと一歩のところで踏み出せずにいる、のだそう。
「本当は僕が残って、その一歩になれたらって思ったんだけど…
どうやら、もっと適任がいたみたいだね」
魔ドニスの体から魔力があふれ、引き換えにその体はどんどんと透けていきます。
何をした、と尋ねるキーファに魔ドニスは答えます。
「僕の最後の魔力だ。これで、僕が消えても君は…だいじょうぶ、だから」
色々あったけど…振り返ってみれば、幸せだった。
願わくはこの物語に、最高のハッピーエンドを。
それが、彼の最後の言葉でした。
(余談ですが、このときに挿入されるスチル、消える瞬間の魔ドニスはえらい奇麗です
ここからはキーファのモノローグになります。
王城でアドニスと出会うまでは、ひたすら闇の中を彷徨っていた。
漠然とした意識しかなく、ひどく寂しかった――貴様には分からんだろうな。
あの頃の自分には何もなかったが、今は違う。
アドニスは全然言うこときかなかったし、リュカはうるせーし、ナナリーは面倒だしケイトは変態だし。
色々あったし、頭痛かったけど――けれど、皆憎めなくて楽しかった。
この世界が造られたものだというなら、それでいいじゃないか。自分たちには思い出がある。
言いたかないが…信頼してるよ。だから、簡単に棄てようとなんてすんな。
見届けるだけの力は――今の自分には、もう残されてはいないけれど。
糞かったるかったあの旅も、胸糞悪いこの世界の住人も、忘れねーから。
忘れてやんねーからな。
なあ、アドニス。
――楽しかったよ、ありがとな。
(ここで画面が暗転、場面は精神世界の外。アドニスが倒れている
精神世界を抜けた先は、見覚えのない洞窟でした。
以前アドニス一人で探索した、北の火山洞窟によく似ていますが…
仲間たちがアドニスを発見し、起こしてくれます。第一声は「ハロー」でした。
相変わらずの空気破壊に安心した様子の仲間たち。ですが、すぐに気付かれます。
キーファが、いないことに。
水差すような真似すんなよ、とキーファの名を叫ぶナナリーを、ケイトが静かに制止します。
お前だって分かっていたはずだ、と。
おそらくは魔王アドニスも、というケイトに、全員で生きなきゃ意味ねーだろ、とナナリー。
一気に沈んだ空気を浮上させたのは、アドニスでした。
「…意味はある。僕は忘れない――だから、世界を救おう」
※前述の通りアドニス君の台詞は二択式なのですが、ここでは選択肢が一択しか出ず、
強制的に上記の台詞になります。
これは「アドニスの自我の目覚め」(プレイヤーに左右されない)の表現だそう。
この演出は今後も何度か出てきます。
ついでに、これまでずっと無表情だった彼が初めて笑うのがこのシーンでもあります
そうだな、やれるだけやってみよう、というケイトに続き、リュカとナナリーもやる気上昇。
とりあえずこの洞窟出ようぜということで、出口に向かいましょう。
※自由に動けるようになる直前、キーファの「あとは任せたぞ」という声が聞けます。
そしてこれ以降、キーファがいなくてもキーファの技を使えるように。
火山洞窟を抜けると、外で待っていたのはシンバでした。
お前どこで何やってたんだよと聞けば、今までガネットに捕まっていたのだそう。
本気で消されかけたがギリギリのところで逃げ出して来た、体の調子はあんまりよくないけれど、
そんなこと言ってる場合じゃない、とシンバ。
どうやら世界の真実も、ガネットがやろうとしていることもぜんぶ分かっているようです。
ガネットは世界に大きな穴をあけ、そこから世界を滅ぼそうとしているそうで、
すでに北西諸島の周辺には四つの穴が開いており、今は小島ほどの大きさですが、
いずれは世界全体を飲み込むほどの大穴になってしまいます。
さらに穴からは大量の魔物が噴き出しているため、このままだと穴が広がりきる前に
世界が崩壊してしまう可能性もある、と。
何か手はないのかと尋ねると、穴の中央にはガネットが放った守護者がおり、
そいつを倒せば穴はふさがるはず、とシンバは答えます。
穴の数は四つ、アドニスたちの人数も四人。一つずつ全員で回っている時間はありません。
というわけで一旦解散し、大穴の同時攻略といきましょう。
しかし穴までどうやって行くのか、その方法は簡単に見つかりました。
世界の危機をぼーっと見てるような人はそういません。北西諸島それぞれの村の村長さんが、
協力を申し出てくれたのです。
穴まで案内してくれるというので、ナナリーは臆病者の村付近の穴へ。
リュカは平和な村付近の穴、ケイトは思ひ出の村付近の穴へ、それぞれ行ってくることに。
さて残るはどうしようもない村付近の大穴だけですが…シンバいわく、
あの村は世界の危機が迫っていても、協力なんて頭にないみたいだそうです。
それでも、村の協力がなければ穴までたどり着けません。
シンバに龍に変身するだけの力が残っていればよかったのですが、ガネットに捕まっていた分
消費しており、それも辛い様子。
駄目元で村に出向き、船を貸してもらえないか頼んでみることになります。
村に行ってみると、全体的に諦めモード漂う嫌な感じです。
村長に会えば、相変わらず爽やかに「どちら様でしたっけ?」…この野郎。
かくかくしかじかと事情を説明し、そういうわけで船を一隻貸してくれないかと頼んでみれば、
村長の返事は「お断りします」。
「当たり前じゃないですか。世界の危機が迫れば、やれ一斉に世界が協力するとでも
お思いでしたか?…無駄だというんですよ、世界を救うだなんて」
「あなた方もこの世界の真実を知ったんでしょう? 創造主が壊すと言ったんです、
逆らうだけ無駄じゃないですか?」
ならそうやって何もしないでおとなしく死ぬ気か、というシンバに、
村長は淡々と答えます。
「無駄なことのために必死になって…馬鹿らしいんですよ。
どうせ無駄なんです、諦めましょう?」
なら勝手に諦めてろ、と珍しく(?)吐き捨てるアドニスに、村長はやはり表情を変えずに
そうさせてもらいますよ、と。
さらに村長は続けます。以前あなた、得にもならないこの村を救ってくれましたよね。
あれから村は平和になりましたけど――感謝されるとでも思ってます? ふざけろ、ですよ。
勝手に救世主気取り。馬鹿じゃないんですか? 気持ち悪いんですよそういうの。
熱くなるなんて馬鹿らしい、あなただって本当はそう思ってるんでしょう?
そんな村長に、アドニスは返します。
「悲しい人たちだ。――そう思いたければ、そう思え」
苛立ちを露わにする村長。と、突然懐かしい声が響きました。
「アドニスー!久しぶりだぜー!」
「会いたかなかったけどな」
ドリュー一行です。たしか火山洞窟以来ですか、ずいぶん久しぶりな気がしますね。
お元気そうでなによりです。
そして、村長とドリュー一行は何やら顔見知りの様子。しかもものすごい険悪ムードです。
アドニス、外に来てほしい、とドリュー。なんと大穴まで行く手段を用意してくれたそうです。
これに乗らない手はありませんね。
一部始終を聞き、同じ穴のムジナってやつかい反吐が出るね、と吐き捨てる村長。
ドリューはこともなげに返します。
「なら見てるといいぜ、アンタが諦めた勇者の生き様。
俺たちがどこまでやれっかを――見てるんだぜ、兄貴」
ここで明かされる衝撃の事実!
どうしようもない村長は、実はドリューの兄だったんだよ!
な なんだってー>Ω ΩΩ
知らないよ君なんて、という村長に、俺はよく知ってると返すドリュー。
兄貴、昔は優しかったんだぜ。
外で「彼ら」が待ってるよ、とホランドに促され、村の外に出ると、
そこにいたのは王族トリオでした。
えーっといつから会ってないのか今ちょっと思い出せないんですが、とりあえず久しぶり!
ミカはアドニスを見た瞬間泣きついてきます。かわいいです。
どうしてここに?と聞けば、ドリュー達から全部聞いた、とゲイル。
アドニスたちが魔王城でガネットの話を聞いていたとき、実は背後にドリュー達もいたんだそうで、
これは大変と各村に伝えて回ってくれたそうです。
ずいぶん情報伝達が速いなと思ったら、ドリュー一行のおかげだったんですね。
そこから王族トリオにも伝わり、アドニスの力になりたいと連れてきてもらったようです。
で、「力になる」の具体的内容ですが、
なんと王族用の船を出すので、大穴まで送り届ける役を任せてくれないか、と。
ドリュー達も護衛としてついてきてくれるそうなので、ここはお任せしちゃいましょう。
船は村の南に泊めてあります。準備を整えて、いざ大穴!
※全くの余談なんですが、上記イベントのあとで武器屋に行ってみると、
キーファ専用だったはずの「魔王の太刀」が普通に売られてます。86000Gで。もちろんアドニスが装備できます。
今後のイベントで最強武器が手に入るんですが、ラストまで魔王の太刀装備のまま乗り切った、という
プレイヤーは結構多いようです。かくいう筆者もその一人。
そして説明文がまた切ない。“きっと誰かが使ってた。”
そんなこんなで船に乗り込む一行。操縦はバーンズ王が担当してくれます。
その間にドリュー達は、どうしようもない村との関係について詳しく話してくれます。
三人ともあの村の出身で、ドリューは幼いころから勇者に憧れていたのですが、
村中の人間からお前にゃ無理だと馬鹿にされ、ムカついたから村を飛び出して旅を始めた、という感じ。
そんなのひどい、とミカは言いますが、それをひどいと思わねーのがあの村なんだよ、とイライザ。
出来もしない夢を見るのは愚かだ、身の丈にあった生き方をしろ。
そんなどうしようもなく現実主義な住人が集う、どうしようもない村でしたが、
お前はこういう生き方をしろ、と決められた通りに生きることに我慢がいかず、
俺らで魔王倒して勇者になって見返してやろうぜ!とイライザの提案により、三人は村を出ることを決めたそうです。
その途中で出会ったのがアドニスたちだったわけですが、アドニスには勝てないし魔王はあんなんだし、
やっぱ世界を救う勇者にはなれねーな、と笑うドリュー。
でも、と言いかけたところで、突然バーンズ王から声がかかりました。
前方にご注目あれと言われて目を向けると、大穴から噴き出した魔物の群れがこちらに向かっているのが分かりました。
恐ろしい数です。まともに相手をしていたのではキリがないでしょう。
と、バーンズ王はシンバに声をかけます。「お主…龍じゃな?」
何故分かったのかというと、本人いわく「龍の知識を持つ王…と“設定”されておるみたいでの」
今龍に変身する力は残っとるかと聞かれ、ほとんど皆無っスがここから大穴まで程度なら何とか、とシンバ。
バーンズ王はそれで十分と笑い、「あの大群にばれぬよう大穴まで飛んでくれ。――アドニスを乗せてな」
それしかないぜ、とドリュー。魔物は僕たちが引きつける、とホランド。
てめーをぶちのめすよりは簡単だ、行って来いとイライザ。
そしてバーンズ王はシンバに、もうひとつ頼みがある、といいます。
「ミカとゲイルも、連れていってくれ」
儂ら一行は戦力にならん、儂は船の操縦があるから離れられないが、二人は足手まといになるからというバーンズ王。
「お世辞にも良い王ではない儂じゃがな…やはり、親とは馬鹿な生き物みたいだよ」
笑いながらそう言うバーンズ王に、ミカは強く反発します。それを止めたのは、ゲイルの平手打ちでした。
バーンズ王はアドニスに言います。
「いろいろすまなかったな。そういう定めだとしても、きちんと謝らせてくれ。
――今まで、ご苦労じゃった」
あとは任せてください、というアドニスに、王は何も言わず頷きました。
さあ、そろそろ時間がありません。アドニス、それからミカとゲイルはシンバの背に乗り、目指すは大穴です!
今回は此処まで!もうクライマックス近いですね
続きは明日か明後日かに。
お久しぶりです、続き投下します。
今回からいよいよ本格的に物語が展開していきます。
つるくさの遺跡でラグナは小さな石板を拾う。
この形のくぼみは村のどこかで見た覚えが……。
一方で、再びくじら島のしっぽに行くと、前回訪れた時よりルーンが大幅に減っていた。
これはかなり危険な状態であり、一刻も早く原因を突き止めなければならない。
つるくさの遺跡で拾った石板を、ルーンアーカイブスの隣にある謎の大きな石碑のくぼみにはめる。
すると石碑が動き出し、階段が現れた。
階段を下りるとそこはゆきくさの遺跡という名前の遺跡だった。
とても寒くあちこち凍りついてはいるが、かろうじて秋の野菜は育ちそうだ。
入口付近でラグナは黒いルーンを目撃する。今回の件に何か関係があるのだろうか?
この頃、ラグナはよく夢を見るようになった。
とある魔法生物と、彼を作り出した研究者の夢だ。
彼らは平和に暮らしていたが、やがてルーンが異常に減るという異変が起きはじめる――
そのような中でもゆるやかに月日は流れてゆき、トランルピア村は秋をむかえた。
秋の1日、またまた農業地区に住人が引っ越してくる。
新たな住人の名前はワーグナー。
ラグナに対し何かとつっかかってき、またラグナの過去を知るかのような言動を取る。
マルコやキャンディと一緒に遊んだり、草むしりを手伝ったりと悪い人間ではなさそうである。
注釈:筆者はワーグナーイベントを完了してないので、何故ワーグナーがこのような態度を取るのか知りません。
ヒロインイベントと一緒に進めて後で書いていきたいと思います。
一方、ゆきくさの遺跡探索では、氷の塊を炎の魔法やハンマーで突破したり、冷却機を破壊しながら順調に探索を進める。
そして地下三階、大きな扉の前にたどり着いた。
するとそこにキャンディとミストがやってくる。
キャンディはこの先でくじら島から来たたくさんの精霊達がいると、ミストは誰かに助けを呼ばれているという理由で来たそうだ。
しかし、扉がどうやっても開かない。
が、ミストが近付いてみると、あっけなく開いた。
キャンディが、奥にいる精霊達がとても悲しそう、と言う。奥に進む三人。
するとそこには、巨大な魔法陣の中心に黒いルーンが集まっていた。
部屋には、精霊歌が響いていた。歌っていたのはエリス。だが若干雰囲気が異なる。
どうやら彼女の精霊歌がルーンを集めているようだ。
キャンディが、このまますべての精霊が集まればくじら島が落ちてしまうから、彼女を止めて欲しいと頼む。
エリス(?)に呼びかけるラグナ。
その呼びかけに、エリス(?)は暗く沈んだ様子でこたえる。
「私には、これしかないから……他には、なにもないから……」
そんなはずはない、とラグナはくじら島の出来事を話すが、エリス(?)には全く覚えがない様子。
そこに、男の声が響く。
声の主は一度くじら島で見かけたエリスの“お友達”のジェルバインだった。
ジェルバインは、エリスにお前には何のとりえもない、等とひどい言葉を投げつけ、更にそんなエリスの相手をするのは自分だけだと言う。
私に捨てられたくなければ歌え、と精霊歌を強要するジェルバイン。
やめてください、とラグナが割り込み、そこでようやくジェルバインはラグナに気づく。
話しているうちに、彼はエリスを『白』、『黒』などと呼ぶ。
混乱するラグナを、ジェルバインが嘲笑う。
お前は『白』と『黒』の区別がついていない、と。
そして親切にも説明してくれる。
ここで歌っている『黒』と、くじら島にいる『白』は「今は別人」である。
かつてここに住んでいた1人の少女が話し相手を求め2人に分かれのだ。
「もっとも精霊に近い人たち」と呼ばれる吸血種族の最後の生き残りであるエリスは、一族に伝わる秘術である歌を用い、精霊を自在に操ることができる。
2人のエリスはくじら島のゆきくさの遺跡で歌を歌い続けていた。
2人は元は同じ人物であるためその力は等しく、精霊は2人のエリスの間を巡りこの地のルーンは安定した。
そこでジェルバインはゆきくさの遺跡のエリスに歌を歌わせ、くじら島のエリスに止めさせた。
当然、精霊は地下のゆきくさの遺跡に集まってくる。
そんなことをすればくじら島が落ちてしまう、と止めるラグナに、シェルバインは言う。
「知ったことか!私は私の才能に嫉妬し、私を否定した愚か者共に復讐をするのだ!」
なお止めようとするラグナに、ジェルバインは黒エリスをけしかけてくる。
黒エリスを傷つけず、周りの機械だけを壊して撃退に成功するラグナ。
しかし、黒エリスへの精神操作が解けたのにも関わらず、何かに気づいたジェルバインはご満悦の様子。
まさかエリス以上の歌い手がいるとは、と言う。
そして目くらまし?を使うと高笑いをしながら立ち去る。
気がつくと、ラグナは自宅のベットで介抱されていた。
傍らには黒エリスもいる。ちゃんと正気に戻ったようだ。
エリスが地下で歌わなくなった以上、もうくじら島は心配無いと思ったラグナだが、
キャンディによると前よりも強い力で地下に集められて、キャンディの歌では言うことを聞いてくれないらしい。
それと同時に、ミストが行方不明になったことを知らされる。
わたしのせい、と自分を責める黒エリスを、ラグナは慰める。
すると、白エリスのところに連れて行って欲しいと言いだす。
二人で力を合わせれば、精霊をくじら島に戻せるかもしれない、と。
また、カンロがジェルバインのことを調べてみると申し出てくれた。
注釈その2:黒エリスとの戦闘イベントですが、くじら島しっぽの木再到達までに白エリスの仲良し度とラブ度を上げ、
白エリスがラグナの血を吸うというイベントを起こしていると別のイベントが起こって回避できます。
白エリスのラブ度は簡単に上げられる事、黒エリスが地味に強敵な事を考えると回避するのが賢いのかも。
今回はここまでです。
毎度毎度間が空いてしまってすみません。
なんか気がついたら軽く一ヶ月以上経ってましたが、
かもかてリリアノルートの続きを行きます。
【リリアノ憎悪】
※途中までタナッセ愛情と共通です
(タナッセと婚約→憎み合い→印を奪われそうになる)
印を奪われそうになった五日後、目覚めた主人公はタナッセのことを告発した。
いくら王子とはいえ継承者に危害を与えるのは重罪にあたる。
不届き者には然るべき処罰が与えられるだろう、すまなかったと、リリアノは王として謝罪する。
数日後、主人公はリリアノの元を訪れタナッセの減刑を願い出た。
しかしそれはあくまで上辺だけの言葉。
主人公が内心タナッセに強い憎しみを抱いている事を見抜き、リリアノは苦渋を滲ませる。
「お願いだから余計な希望をちらつかせてくれるな。
我にとって、それはこの上なく魅力的な餌なのだから」
いくら気丈な王であるとて一人息子の処刑に前にして平静でいられるわけがない。
これ以上掘り返さないでほしいのだと、彼女は珍しく懇願するような口調で言う。
更にある日、中庭を散策していた主人公はそこで偶然リリアノと鉢合わせた。
彼女はいい機会だから少し話がしたいと言う。王ではなく、人の話がしたいと。
「我はな、子を成すかどうかはずっと迷っておった。
選定印の発現に血の繋がりは関係ないとはいえ、どうしても期待されるものだ」
リリアノは王としての重責を子供にまで背負わせたくなかったらしい。
彼女の願い通りタナッセは印を持たず生まれてきたが、それが逆に今回の事件を引き起こしてしまった。
これではまるで印とは逃れられない呪縛のようだと、彼女は自嘲気味に笑う。
そして最後に「もう我に近づくな」と主人公に再三念を押した。
「お前は被害者で、あやつは加害者だ。
だが、人としての我は、そうは振舞えぬのだよ」
(憎悪ver.A)
やがて年末がやってきた。最後の日、主人公は忠告を無視してリリアノの元を訪れる。
目的はただひとつ――即ち、殺られる前に殺れ。
人払いをし二人きりになった席で、主人公は隠し持っていた懐剣を迷わず彼女の身体へ突き刺した。
傷口から多量の血を流しながら、しかしリリアノはにやりと笑い口を開く。
「これで全ては正しき場所に収まったというわけだ」
その時、騒ぎに気づいた衛士たちが室内に押し入ってきた。リリアノは保護され、主人公は拘束される。
「ここからどう動かすかはお主の才覚だぞ。お手並み拝見といこうか」
引き立てられていく主人公に視線を向けながら、瀕死のリリアノは尚も言い募るのだった。
罪人が王に任命されるわけもなく、自動的に王座はもう一人の候補者の手に渡ることとなった。
リリアノが負った傷は決して軽いものではなかったが、ぎりぎり死には至らなかったらしい。
主人公は王を暗殺しようとしたのだから極刑を免れないはずなのだが、なぜか牢ではなく部屋に放り込まれ、表面上は今までと同じように過ごせている。
何かの思惑が働いているのか、それとも情が移りでもしたのか。
どちらにしろ、彼は自分の処置が決まるのを、ただ待つ事しかできないのだった。
一方リリアノは傷が癒えた後に故郷へと隠棲したが、暗殺者の毒牙にかかり、その生涯を終えたという。
(終わり)
(憎悪ver.B)
やがて年末がやってきた。最後の日、主人公は忠告を無視してリリアノの元を訪れる。
人払いをし、二人きりになった席で彼女は口を開いた。これは王としての最後の警鐘であると。
「リリアノに気をつけよ。リリアノ・ランテ=ヨアマキスに。
なぜなら、それはお主を恨んでいるのだから」
今回のことはタナッセの自爆だとしても、リリアノは怒りの矛先を主人公に向けることしかできない。
「人としての我がいかに不公正であるのかを、お主はやがて知ることになるぞ。
我が持つ、唯一のものを奪い取ったのだから」
その後、無事に成人となった主人公は比較的静かな毎日を送っていた。
ときたまリリアノと顔を合わせる事もあったが、彼女は不穏な様子ひとつ見せず王として相応しい態度で接してくる。
奇妙に静かな日々は過ぎ去り、ついにタナッセが処刑されるその時がやってきた。
刑は呆気ないほど簡単に執行されたが、彼の首が落とされたその刹那、主人公はリリアノと視線を交錯させる。
彼女の瞳の奥に閃いた剣呑な光を眺めながら、主人公は「これからだ」と覚悟を決めるのだった。
やがて故郷に隠棲したリリアノは陰から権力を振るい、国に影響を及ぼしたという。
(終わり)
【リリアノ殺害】
城での不自由な生活に、いつしか主人公はリリアノを憎むようになった。
表面上は無難な態度を取りながらも憎悪はどんどん蓄積し、やがて明確な殺意として形を成していく。
(殺害ver.A)
最後の日、主人公は日頃の恨みを晴らすべくリリアノの元を訪れた。
人払いをし二人きりになった席で、隠し持っていた懐剣を手に彼女へと飛び掛る。
しかし暗殺は寸前で失敗に終わった。
リリアノは主人公を見下ろして不敵に笑い、どういう訳か「今の事は忘れてやる」と告げる。
「今一度、機会をやろう。
お主の力はまだ小さなものに過ぎない。それを育てるが良い。
お主が再び我にその刃を向けた時が、戦いのはじまりだ」
年が明け、主人公は次の国王に任命された。
成人となった主人公は正式な継承の準備に日々追われていた。
リリアノと対峙する機会は多かったが、余計なことを企んでいる暇もないくらい忙しい。
しかし時折二人きりになると、彼女は何気ない様子で主人公に冷ややかな言葉を突きつけてくる。
「お主に全てを譲り渡そう。我の持つ全てを」
それはリリアノが王として背負う重責であり、力であり、罪のことだ。
一度手にしたら逃れられないが、茨の道を選び取ったのは他ならぬ主人公自身だと彼女は言う。
「そうやって我らは代を重ねていくのだ。
今のお主には分からぬかもしれぬ。けれど、何れお主にも本当に分かる時が来る」
今はリリアノに従うしかできない。だが彼はいつかその力を奪い取るだろう。
そしてその願いが叶う時は、さほど遠い未来ではないのだ。
やがて故郷に隠棲したリリアノは急逝し、その死には主人公の影があったという。
(終わり)
(殺害ver.B)
※最後の日は殺害Aと同じ
年が明け、王座はもう一人の候補者に渡り、主人公は他の職につくことになった。
瞬く間に一年が過ぎ、城は新王の司る領域となった。
居場所を無くした主人公はリリアノに付き従い彼女の故郷に下ることとなる。
「厄介者の寵愛者を前王が監視するのだろう」と口さがない者たちは噂したが、実際の内情は少し違う。
主人公は未だリリアノの暗殺を諦めていなかった。
そしてリリアノもまた、自らに向けられる殺意を承知の上で主人公を受け入れた。
挑戦的に笑いかけるリリアノと密かに武者震いする主人公を乗せ、鹿車は旅路を滑り出して行く。
間もなくリリアノは急逝し、その死には主人公の影があったという。
(終わり)
(殺害ver.C)
※おおまかな流れは友情Aと共通
表面上はリリアノやモゼーラと親交を深める一方、主人公は城内の市に現れる占い師の元に通いつめていた。
彼女は人の心の傾向を操ることができるらしい。
いかにも眉唾な話だが、主人公は占い師にリリアノの憎悪を煽るよう頼む。
同じ事を何度か繰り返したある日、占い師は笑いながら呟いた。
「人の運命を握り、意のままにしたいという欲望。それは人のありふれた願い。
幾度もその手助けをしてきたものよ。私たちは人と共に生きる者だから」
そして主人公を『人の王の子』と呼び、彼に『望みを叶える毒』を授けてくれる。
「それは貴方が憎んだ相手にしか毒とならないもの。
貴方の想いからできたもの。
貴方の想いが消えぬほど強いものならば……それで事を成しなさい」
その言葉を最後に占い師の姿は目の前から掻き消えた。
後に残ったのは、主人公の手に握られた小さな瓶がひとつだけ。
やがて年末がやってきた。最後の日、主人公はモゼーラの元を訪れる。
リリアノがネセレを暗殺したという真相を知り、未だ彼女の混乱は続いているようだった。
これからどうするべきだろう?と、主人公に相談を持ちかけてくる。
そんなモゼーラに主人公はリリアノの暗殺を唆した。
彼女は一瞬驚いたようだったが、冗談ではないと見て取ると思いつめた様子で彼の考えに同意を示す。
「彼女がかつてそうしたというのならば、彼女もまたそうされるのが正しい道……」
とはいえ相手は国王だ。生半可な方法では暗殺など到底不可能に近い。
主人公は占い師から貰った毒の小瓶を、モゼーラへと手渡した。
「分かりました。機会を……伺います。
貴方はどうか、ゆっくりと篭りの時をお過ごし下さい」
年が明け、主人公は成人となるために篭りの期間へと入っていった。
体の変化が終わるまでは絶対の安静を必要とされる。
外部から隔絶され、身の回りの世話をしてくれる侍従としか顔を合わせることもない。
だがある日異変が起こった。
夜になって部屋を訪れたローニカ曰く、リリアノが急逝したらしい。モゼーラは暗殺を成し遂げたのだ。
「この時期にお隠れになられるということは、貴方の身にも大きく影響して参ります。
継承の取り決めも、無効と言い立てる貴族たちが出て参るでしょう」
これから主人公は本当の意味で自らの才覚を試されるのだろう。
ローニカに表情を見られないよう顔を伏せ、彼はいつもと変わらない窓の外の景色に視線を向けるのだった。
(終わり)
※補足
・モゼーラではなくトッズに毒殺してもらうパターンもありますが、
エンディングの内容は大して変わらないのでここでは割愛しました。
・占い師の正体は明かされていません。とりあえず人外なのは確定だと思われ。
以上でリリアノルートは終了です。
サブイベントばっさり切ってるんで、分かり難い部分があったかもしれませんが……。
ついでに他ルートのリクエストがありましたら遠慮なくどうぞ。
knight night、ルンファク、冠乙です
>knight night
どうしようもない村のオチ(どうしようもなく現実的)ってのは意外だったなぁ
どうしようもない村は、現実的というのとは違うように思えるがな
かもかてリリアノルート乙
リリアノ殺害は、リリアノ側が主人公に愛情を抱いてる状態で殺しにかかった時の反応が好きだ
ヌギャー続きいくよー
今回は現代編2から。ものすごく短い
始たちは何とか過去との通話が出来たものの、電話は切れてしまった。
アツシがもう1度かけてみようとするものの、もう電話は何の反応も示さない。
マドカ曰く、今この町は妖魔の影響によるエクトプラズムによって空間に異常が起き、
全く同じ現象が起こった過去に繋がっているのだという。
彼らの元に、謎の紳士が近づく。その姿を見て双子が慌て出す。ミチルは彼を伯爵と呼んだ。
さらにはマドカの顔色も悪くなる。鏡子によれば、彼は本名は佐伯と言う、自分達の上役らしい。
伯爵というのは通称で、普段は魔術の研究で地下にこもっているらしい。
伯爵が現在外から隔離されているはずの神代町に入ってきたことに驚くマドカ達。
彼はそんな様子を気にも留めず、肉体労働者を忘れてきた、とだけ述べた。
伯爵がマドカ達と話し合っている間に逃げてしまおうとする双子。しかしあっさりと見つかってしまう。
「死体など絵に描いたものだと、まだ判らないのか?」
彼の怒りの言葉は、双子というよりミチルにだけ向けられていた。
周りがどういうことかつかめていない中、いずれ知れることだ、と伯爵は言った。
そして話題は今後の対策となる。過去への連絡は出来たものの、その時代でノインは死んでいる。
さらにこちらのノインは行方知れず。つまりは手の打ち様がなくなってしまった。
話の中、伯爵の目は始の手に向けられる。取られたものは取り返さなければならないと彼はつぶやいた。
この町に溢れたエクトプラズムを利用すれば、彼の右手を取り戻すことも可能であるらしい。
状況は良くなってきたと安堵するアツシ達だが、伯爵は戦いに参加する気はないと宣言する。
彼がこの場にやってきたのは、ファウストがかつて失敗したカミヨリ封印の尻拭いのため、
過去へと通じる陣を作るためであった。そのためのエネルギーをトウキョウ塔に集めるため、
7箇所のポイントを巡りそれぞれに霊珠を配置することとなった。
中華料理屋の店主に食い逃げの代償として店を直せといわれて連行された双子と、
町を歩き回りたいと言い出した伯爵と別れて、始たちはポイントへと出発した。
道中で中華料理屋から双子を身請けしたり、妖魔に襲われていた店主やサカモト君やタカシマ氏を
救出したり、伯爵の言う肉体労働者、妖魔狩人の宝生を仲間にしたり、始が新たなマレブランケの力を
掌握したりしながら7つのポイントを巡る始たち。
途中立ち寄ったトウキョウ塔で、航と誄の亡骸を前にノインを倒す決意を新たにした。
その周辺は妖魔に満ち溢れ、全員で手分けして撃退する。粗方倒したところでとにかくポイント制覇を
優先しようとその場を後にした。
霊珠を配置してはそこに群がる妖魔を倒し順調にポイントを攻略していく始たち。しかし、7つのうち
1つの場所が、過去からの妖魔の干渉を受け、近づけないようにされていた。
彼らは電話ボックスへと向かい、再び過去と連絡を取ろうとするのだった。
現代編その2 終わり 大正編2へ続く
大正編2
以前聞こえた未来からの相手に詳しい話を聞きだすため、陽子は何度も電話をかけなおしていた。
しかしその電話が未来に繋がるようなことはない。その場にはリョウとヒジリも同行していた。
カミヨリは封印され、もはや怪異が起こることはない。彼らはすっかり目的を失っていた。
せっかく学生服なのだし学校にでも行こうかなどとリョウが冗談交じりに言ったとき、
突然電話が鳴り始める。ひょっとしたら未来からかもしれない、と陽子は受話器を取った。
しかし、聞こえてきたのはあのときの相手の声ではなく、妖魔の唸り声であった。
大正と未来が繋がり、妖魔はそれぞれを自由に移動できるようになったという。
つまり、カミヨリが封印されたこの大正にも再び妖魔が出現するようになったことを意味していた。
とにかく現れた妖魔を撃退するため、陽子達は武器を構えた。
カミヨリ封印以来の戦闘となるためかすっかり体が鈍っていると嘆くヒジリ。
未来から妖魔が現れるということは、以前行われた封印が不完全であった事を意味する。
しかし、この場にはファウストもノインもいない。後始末をつけられるのは自分達しかいない。
陽子はマサク・マヴデヰルの再建を宣言する。リョウとヒジリは彼女を長とし、ついていくと決めた。
未来から来た妖魔が出たということは、今ならまた未来と接触出来るかもしれないとリョウが言う。
陽子が電話をかけると、以前も話した未来の相手と話す事が出来た。彼から、自分達の妨害を
しているそちらの時代の妖魔を倒して欲しいと頼まれる。
神代を守るため、新生マサク・マヴデヰルの活動が始まった。
未来の手助けのため、7つのポイントを制圧して回る陽子達。その途中、リョウは陽子を
話があると引き止める。
「…もしかしたら、ノインさんは生きているやもしれません」
突然の言葉に落ち着きを失う陽子。リョウは、ポイント制圧の途中で、彼らしき後姿を
目撃したのだと言う。それが本当ならば何故自分達のところへ来ないのか。謎を残したまま、
陽子達はポイント制圧を続けるのだった。
全てのポイントを回り、未来へと報告するために電話ボックスへと戻ってきた陽子達。
いなくなったノインのその後や、自分達を置いて行ったファウストに思いを巡らせる。
その時、陽子の目に懐かしい姿が映った。一瞬だったが間違いなくノインであった。
陽子は思わず1人で飛び出してしまう。影を追った先には、ノインがいた。
思わず彼に抱きつく陽子。これからは俺が一緒だ、と優しい言葉をかけられる。
しかし、その姿や声は間違いなく知っているノインのものであったものの、
陽子はどこか違和感を感じずにはいられなかった。
陽子に追いついてきたヒジリとリョウ。彼らも目の前のノインが何か変であると気づく。
「誰だかわからねェが、ノインを騙るたぁ、ふてぇ野郎だ」
2人はこのノインが偽者であると断定し、陽子を庇うように立ちはだかった。
戸惑う陽子に、ノインは彼女のためにどれほどの苦しみを乗り越えてきたかを熱弁する。
しかし、何を言われても陽子の違和感は消えない。やがてノインは痺れを切らしたかのように、
自分と陽子はもはや相容れないんだな、と吐き捨てた。
「俺は君を許さない!例え世界の果てであろうとお前を追いつめ…その血肉でこの渇きを癒そう」
そう宣言し去っていくノイン。残された陽子は顔が真っ青になるほどのショックを受けていた。
本物のノインはどこかにいる、とヒジリに励まされる。しかし陽子はあれが紛れもない
本物のノインであると確信していた。
陽子が未来に連絡を取ろうとした時、突然日食が起こった。それと同時に妖魔の気配が一層濃くなる。
リョウとヒジリは、未来と同じ事がここでも起こっているのだと考える。この現象にノインが係わって
いるのでは、と気にかける陽子。とにかく情報を得る意味でも、未来と連絡を取ることにした。
未来の相手にポイントを制圧した事を伝えた陽子。続いてノインに出会ったことも報告すると、
ノインはそちらでもカミヨリを利用して冥府の門を開けるつもりでは、と相手が返してきた。
続いてトウキョウ塔へ向かって、カミヨリを阻止してくれと陽子は頼まれた。
トウキョウを、この時代を守ると決めた。迷う暇はない。
3人はカミヨリ阻止のためにトウキョウ塔へ向かうのだった。
過去編その2 終わり 現代編3へ続く
現代編3
過去でも現代の神代町と同じ事が起こっていると聞いた始たちは、事の重大さが
増しているのを自覚する。とにかく最後のポイントでの霊珠配置を行うため出発した。
最後のポイントにはこれまで以上に強い妖魔の気配があった。仲間が周囲を警戒している中、
始は霊珠を配置する。するとこれまで以上に強い力が発生し、また力の強い妖魔を呼び寄せることとなった。
この結果が分かっていたんだろう、と伯爵に愚痴を垂れる仲間たち。とにかく任務完了の為、
妖魔退治を開始した。
全てのポイントに霊珠を配置し、トウキョウ塔へとやってきた始たち。そこには既に伯爵が待っていた。
彼が言うには、配置が終わったわりには集まるエネルギーが半分ほど足りないという。
これ以上どうすればいいのかと戸惑う始たちの前に、組織の長、ファウストが現れる。
足りない分は彼の魔力で補うという方法を取ることとなった。
そしていよいよ過去への道開きが始まった。始と仲間たちは、意を決して光の中へ入っていった。
身を引きちぎられるような痛みに耐え、気がつくと始はトウキョウ塔の中にいた。
目の前にいるのは、あの九藤。さらにはアツシと航、そして虚ろな眼をした誄。
ここは紛れも無く自分達が無残に敗れ去ったあのときのトウキョウ塔であった。
不思議なことに、自分達と九藤以外の時間は止まってしまっている。
「会いたかったぜ九藤、いやノイン!お前には大っきな借りがあるからな」
アツシが捲し立てる。マドカがこの場にいることや、様子の違った始を前に不思議がるノイン。
そんな彼に妹を返せと始は強く言う。ノインは力ずくでやってみろといい、戦いが始まった。
以前以上の強さを持った始たちは、九藤を倒すことができた。始は誄が生きているのを見て、
頭で過去が書き換えられたのを実感した。
九藤はまだ終わりではないといい、その場から逃げ去った。
その瞬間、始は激しい頭痛に襲われ意識を失う。気がつけば、元の時間のトウキョウ塔にいた。
違うのは、自分の右手が戻っていることと、誄が死んでないこと。
しかし、感動の再会の前にまだやらなければならないことが残っていた。
ファウスト曰く、九藤は空間のひずみを作り、現代と過去を集約させることで巫女と巫覡をそこに
揃え、完全な冥府の門を開けようとしているらしい。
その計画を阻止するため、始たちは過去と未来が交錯する地へと向かうのだった。
現代編その3 おわり 合流編へ続く
いろいろ補足と蛇足
・双子の伏線は普通にやってても消化されないので書いちゃうと、実は今いるカケルは人形であり、
本物のカケルは昔プールで事故に遭って死んでいるそうです。伯爵の死体など〜の台詞はこの経緯と
ミチルがネクロマンシーであることの表現。ちなみにこの双子はラーメン屋で10万払って身請けしないと
そのまま今後出なくなります。
・宝生は大半の人物が「ほうじょう」と呼んでるけどマドカのみ「ほうしょう」と呼びます。(ちなみに彼は九藤のことも
「くどう」と呼んでいます。)本来なら多数派を信じるべきでしょうが、マドカの中の人がこのゲームで唯一と言っていい
名のある声優(鳥海浩輔)なのでこっちが間違いとは言い切れません。(アツシなんか「歪曲」を「わんきょく」と読むし)
さらに宝生はステータス画面では下の名前が「凱」になっています。つまりこの人物は正式名称自体がまず謎
・マレブランケは、一定レベルに達するごとに順番に戦えるようになり(強制のルビカンテ除いて計11体)
現代編2か3間に赤池を訪れ倒すことで力を掌握できます。例えるならシャドウハーツのグレイヴヤードみたいな
システムです。だけど倒したところで攻撃力が上がるわけでもなくスキルを覚えるわけでもないので存在意義は
不明です。パスするデメリットといえばスタッフロールで見知らぬ悪魔グラフィックが多数流れて「?」となるくらい。
今回はここまで。多分次で終われると思います。
リクエストは無いけど…
東方風神録を書かせてもらいますね。
プロローグ
外の世界から隔てられた幻想郷。
そこにある博麗神社には妖怪がたむろし、人間はほとんど近づかなかった。
博麗神社の巫女、博麗霊夢はどうすれば信仰を集められるか悩んでいた。
そんなあるとき、博麗神社に一人の人間が訪れた。
山の上の神社から来たというその人間は、霊夢に要求を突き付けた。
信仰を集められない神社は潰してしまうか、山の上の神様に明け渡しなさいと。
その人間が帰った後、霊夢は信仰が集められるなら神社を渡してもいいかなと思ったが、
その話が胡散臭く思え、何より山の上の神様というのが何者なのか気になった。
霊夢は真相を確かめる為、そして信仰を集める方法を探す為、山の上の神様に会いに行くことにした。
自機キャラクター紹介
・博麗霊夢:博麗神社の巫女。博麗神社のピンチを救う為、山の上の神様に会いに行く。
・霧雨魔理沙:人間の魔法使い。霊夢から話を聞き、面白半分で山の上の神様に会いに行く。
キャラクターごとに装備が三種類あり、そのうち一つを選んでプレイする。
装備によってエンディングが変化するが、途中のストーリーはキャラクターごとに共通。
とりあえずプロローグだけ。
続きは近いうちに上げます。
東方花映塚おねがい
続きです。
ステージごとに霊夢と魔理沙両方のストーリーを書いていきます。
ちょっと読みにくいかもしれませんがご了承下さい。
Stage1 妖怪の山の麓
・霊夢ストーリー
落ち葉が舞う山の麓を進んでいくと、何処からか美味しそうな匂いがする。
すると目の前にその匂いの元らしき者が現れた。
彼女は豊穣の神、秋穣子(あき みのりこ)だという。
どうやらこの匂いは焼き芋の香りのようだ。
巫女に焼き芋を食べられると思った穣子は、霊夢を追い払おうとする。
霊夢は穣子を追い返し、神様のくせに弱い穣子を見てうちの神様もそうなのかなと思いつつ進む。
・魔理沙ストーリー
魔理沙は難なく山の麓を進む。
その張り合いの無さに退屈していると、目の前に何者かが現れた。
彼女は八百万の神の一つ、秋穣子。
この先は強い妖怪や神が沢山いる、人間が入れるような場所ではないと、穣子は魔理沙を追い払おうとする。
魔理沙は穣子を追い返し、弱い穣子を見てあまり期待出来ないなと思いつつ進む。
Stage2 妖怪の樹海
・霊夢ストーリー
昼なのに薄暗く、空気が重い樹海の中を進んでいると、何者かが現れ霊夢を追い返そうとする。
彼女は鍵山雛(かぎやま ひな)といい、人間の厄を集めて神々に渡しているのだという。
雛は自分を人間の味方だといい、この先は危ないから入ってはいけないという。
山へ行くためにはここを通らなければいけない。
霊夢は行く手を阻む雛を敵とみなし、倒すことにした。
倒された雛を後目に霊夢はいよいよ妖怪の山に入る。
・魔理沙ストーリー
闘いながら進むと山は遠い。
暇つぶしに語呂合わせで円周率を暗唱しつつ進んでいくと、目の前に何者かが現れる。
彼女はここで厄を集めている鍵山雛。
雛がいるから人間は平和に暮らせるのだという。
人間の平和を守る為、雛は魔理沙の行く手を阻む。
魔理沙に倒された雛は、山へ行こうとする魔理沙に尋ねる。本当に人間なのかと。
語呂合わせで円周率を憶える自分は人間だと、魔理沙は答えた。
東方見聞録お願い
Stage3 未踏の渓谷
・霊夢ストーリー
遂に妖怪の山に入る霊夢。山の上を目指し渓流に沿って進んでいく。
途中、またしても何者かが行く手を阻む。
彼女は河童の河城にとり(かわしろ にとり)。
にとりは例によってこの先は危険だから入ってはいけないと警告する。
霊夢はそんなことは分かっている、自分は山の上の神様に用があるのだから通してくれと頼む。
結局戦闘になり霊夢がにとりを倒すと、にとりは山の神のことを教えてくれた。
元々山の上には何人もの神様がいたが、最近新しい神様がやってきて不穏な動きをしているという。
思わぬところで情報を得た霊夢は河童の許可を得て先に進む。
渓流を上っていくと滝が見えてきた。
・魔理沙ストーリー
邪魔する者を倒しながら妖怪の山を進んでいく魔理沙。
今度は河童の河城にとりという妖怪が邪魔をする。
引き返せというにとりに対して、そう言われると余計に行きたくなると魔理沙は答える。
にとりを倒して先に進もうとする魔理沙に、にとりは気になることを口にする。
最近山の上に不穏な神が居着き、河童も天狗もいら立っているという。
そんなことを口にするとは、ひょっとしてにとりは魔理沙にその神のことを調べて欲しいのだろうか。
ならその不穏な神とやらに会ってみよう。
Stage4 九天の滝
・霊夢ストーリー
大きな滝を上っていく霊夢。この滝を上れば山の上までもうすぐだ。
ようやく滝を上りきったところで霊夢は知った顔に出会う。
天狗で新聞記者の射命丸文(しゃめいまる あや)だ。
文によると侵入者の報告を受け、霊夢と面識のある自分が呼び出されたのだろうとのこと。
霊夢は新しくやってきた山の上の神様について尋ねる。
どうやらその神様は山を自分のものにしようとし、麓まで降りて行って信仰を集めようとしているらしい。
信仰を集める――どうやらその神様が博霊神社を乗っ取ろうとしている神様のようだ。
霊夢は文にその神様のところまで案内してくれと頼むが、文は出来ないという。
文が霊夢を通してしまったら、他の天狗達が納得しない。
だから形式的にでも霊夢と戦わなければいけないのだ。
手加減をしてくれた文を倒し、霊夢は山の上に向かう。
新しく来た神様は山の上に神社と湖ごと引っ越してきたらしい。
早速その神社らしきものが見えてきた。
・魔理沙ストーリー
河童から聞いた神様に会う為、山の上を目指す魔理沙。
途中、知り合いの射命丸文が現れる。
丁度いい、この先を案内してくれと文に頼むが、文は侵入者を追い返しに来たのだという。
魔理沙は天狗に迷惑をかけるようなことはしない、河童から聞いた不穏な神様を倒す為にきたのだと説明する。
文は魔理沙の好きにさせてやりたいが、それは出来ない。
何故なら文は天狗の上司の命令でここを通すなと言われている。
仕方なく魔理沙と文は闘う。ただし形式的に。
文が手加減をして、魔理沙が勝った。
魔理沙は文にその不穏な神様というのは一体なにをして天狗や河童に嫌われているのかと尋ねた。
文によればその神様は山を我がものにしようとしているらしい。
文は魔理沙をその神様の居る神社に案内する。
>>318までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
>>316 ファミリーコンピューターのソフト「東方見文録」の間違いでしょうか?
「東方見文録」ならば既にリクエストが出されており、未解決リストに記載されています
Stage5 守矢の神社
・霊夢ストーリー
突如山の上に現れた謎の神社。博霊神社よりもかなり大きい。
境内を進んでいくと、人間が現れた。
博霊神社を訪れ、霊夢に神社を明け渡せと要求したあの人間だ。
彼女の名は東風谷早苗(こちや さなえ)といい、この山の上の神社、守矢神社の神様に仕えているという。
守矢神社は元々外の世界にあったのだが、最近幻想郷の山の上に神社と湖ごと引っ越してきた。
早苗と守矢神社の神様は妖怪の山と博霊神社を手に入れるつもりだ。
そして幻想郷の信仰心を全て自分たちのものにする。
それは幻想郷の為でもあるのだと早苗は言った。
だが霊夢は反発する。
そんなことをすれば幻想郷にいる八百万の神が黙ってはいない。
いくら博霊神社の信仰が少ないといっても、こんなやつらに神社を明け渡すことはない。
霊夢は奇跡を起こすという早苗と戦い、そして勝つ。
敗れた早苗は何故こんなに強い巫女がいるのに博霊神社には信仰が集まらないのか分からない。
そして霊夢は一連の出来事の黒幕、守矢神社の神様に会いに行く。
・魔理沙ストーリー
山の上の神社に着いた魔理沙はとりあえず境内に入って出てくる敵を倒しながら進む。
すると奥から巫女のような格好をした人間が飛んできた。
巫女のような人間は東風谷早苗と名乗り、魔理沙に何をしに来たのか訊いた。
魔理沙はここにいる悪い神様を懲らしめる為に来たのだと言った。
早苗は魔理沙を懲らしめる為、奇跡を起こす神の力を見せてやろうとした。
二人は闘い、魔理沙が勝った。
早苗はこの山を守矢神社の神様のご神体にしようとしていた。
そうすることが人間や妖怪の為になると思っていたのだ。
早苗を倒した魔理沙は最後の親玉、守矢神社の神様に会いに行く。
Stage6 風神の湖
・霊夢ストーリー
守矢神社の境内を抜けると、そこには不気味な柱がいくつもそびえ立つ大きな湖が広がっている。
霊夢は守矢神社の神様を呼んだ。
目の前に現れる神様、八坂神奈子(やさか かなこ)だ。
霊夢は神奈子に博霊神社の乗っ取りを止めるように言った。
しかし神奈子は博霊神社を乗っ取ろうとしているのではなく、救いたいのだという。
博霊神社にはびこる妖怪を追い払い、人間が集まるようにしたいと。
幻想郷に信仰心を取り戻したいのだと神奈子はいう。
霊夢も神社への参拝客が来たらいいと思っている。
だがそれは自分の力で解決したいのだ。
そのことを神奈子に伝えたが、神奈子は納得しない。
神社は巫女の為にあるのではない。
神社は神の宿る場所。
博霊神社をかけて霊夢と神奈子は戦う。
・魔理沙ストーリー
守矢神社の近くの大きな湖。
ここに悪の親玉、守矢神社の神様がいるらしい。
魔理沙が神様に出て来いと言うと、何処からともなく現れる神様。
八坂神奈子というこの神様に魔理沙は警告する。
山を我がものにするのを止めなければ懲らしめる。
河童や天狗と仲良く出来ないのなら立ち退いてもらうしかないと。
神奈子は山が自身への信仰の対象であり、自分自身であるという。
信仰が失われるわけにはいかない。
だから自分への信仰を邪魔するものは排除しなければならないと。
信仰心のない魔理沙には、何故神奈子が信仰に拘るのか分からない。
警告通り、魔理沙は神奈子を懲らしめる為、戦うことにする。
ストーリーはここまで。
エンディングは後日上げます。
乙です。
秋 静葉や犬走 椛とかの中ボスたちはやっぱ省略か。
まあ会話イベントが無い以上、ストーリーに関わらないもんな。
324 :
ゲーム好き名無しさん:2010/05/30(日) 17:04:36 ID:Ug9CjijG0
網野成保「カゴメ」
綾辻行人・佐々木倫子「月館の殺人」
をお願いします。
325 :
ゲーム好き名無しさん:2010/05/30(日) 17:07:08 ID:Ug9CjijG0
ごめん、誤爆です。無視して下さい。
ギルティギアゼクス プラスを予約します。
正直綺麗にまとめきる自信はないけど…
>>286 今更ですが、全々回の投稿の後凄く気になったのでやらせていただきました
想像よりはるかに面白かったです、あなたの書き込みを見ていなければこのゲームと出会う事はなかったでしょう。
本当にありがとうございました
こんばんは。
遅ればせながら、すべての書き手さん乙です。
ルーンファクトリーフロンティア続きいきます。
くじら島に黒エリスを連れていった。
抱き合って再会を喜ぶ二人。
これから二人で歌い続けて、少しでもくじら島から地下へ精霊が流れるのを食い止めてくれるそうだ。
ラグナはもう一度地下三階の扉の前を訪れるが、扉は強力な魔法で固く閉ざされていてびくともしない。
他の出入り口を探すしかなさそうだ。
数日後、カンロのもとを訪ねると、ジェルバインについて分かった事を教えてくれる。
ジェルバインは元々ノーラッド王国(トランルピア村もノーラッド王国にあります)の王立魔法研究所で働いていた。
そこでは効率の良いルーンの使い方を研究しており、ジェルバインの評判は最悪だったが、実力は折り紙つきだった。
しかし、彼は次第にある研究に没頭するようになる。
それは、ルーンの軍事転用――国で禁じられた、悪魔の研究。
それ故ジェルバインは研究所から追放された。
彼の元同僚の話によると、ジェルバインは自分を追放した研究所、そしてノーラッド王国に復讐を誓ったそうだ。
よって、奴の目的はおそらく国への復讐。
ミストをさらって何を企んでいるのか知らないが、一刻も早く止めなければならない。
教会の隣にある墓地へ行くと、それまでなかった大きな穴が開いており、近くでキャンディが泣いていた。
理由を尋ねると、この穴にドロップからもらった大切な人形を落としてしまい、マルコがそれを拾いにいったまま戻ってこないというのだ。
ラグナが穴に入ってマルコを連れ戻すことに。
穴の中はゆきくさの遺跡だった。ラグナを見つけたマルコが呼びかけてくる。
キャンディの人形を取りに少しだけ奥へ行ったら屋根が崩れて出られなくなってしまっていた。
氷の塊をハンマーで破壊してマルコを出してあげる。
脱出したマルコが何か落としていったので拾ってみると、件の人形のようだった。後でキャンディに返してあげるとして、今は先へ進む。
あの扉の向こうに出られそうだ。
注釈:キャンディに人形を返した時のリアクションで
「何でキャンディと結婚できないんだ」
と嘆いたプレイヤーは数多いるそうな。
ちなみに近くにマルコもいるとマルコもリアクションしてくれます。
筆者はマルコに渡そうとしたらラグナさんに
「これを渡しても意味がないな」
と言われました。お前……。
扉の先では、黒いルーンが前より巨大になっていた。
そこにあらわれるジェルバイン。
「「ようこそ」と言ってやろう。
貴様の存在は気に入らんが、世紀の一瞬を迎えるに観衆無しではいささか寂しいのでな。」
このままでは島が落ちる、止めるんだと止めるラグナに
「だからどうした?」
と言ってのけるジェンルバイン。
村の一つや二つ、どうなろうと知ったことではない、と。
そしてジェルバインが指し示す、黒いルーンの中心にはミストがいた。
ジェルバインは言う、彼女ほど精霊と深く心通わせる人間を見たことがないと。
その能力は「もっとも精霊に近い人々」と呼ばれたエリスと比較しても比べ物にならないほどだ。
今、ミストは声にならない声で精霊に助けを求めている。
その声に呼応して精霊は集まりルーンは巨大化する。
そのエネルギーは膨大で、世界を滅ぼす存在を操るほどだ。
ミストさんに何をした!というラグナに、ジェルバインは平然と答える。
精霊に無意識下で助けを求めるよう、絶えることなく苦痛を与えているだけだ、と。
止めようとするラグナだが、強い力にはじかれてしまう。
「残念ながら遅かったようだ。計画はすべて順調。
彼女とこれだけのルーン、そして魔法生物さえいれば、世界を滅ぼすことができる。
私を否定した世界をな!」
そしてジェルバインとミストは姿をくらませてしまう。
と、魔法陣のあった場所には一冊の本が落ちていた。
本の題名は『時のグリモワール』。
本を拾うと文字が浮かび上がってきた。
『風を感じて空に祈る
光の先へ詩を贈るの
記憶の中で探し求めてく
ただあなた行く当てもなくし
たどり着いたの
心の中にはいつもあなたがいるよ』
ラグナにはどういった意味かよくわからない。
また、後ろのほうは読めないため、カンロに渡すことにする。
カンロに渡すと、快く解読を引き受けてくれる。
ただし、カンロの手によっても解析には時間がかかるようだ。
今回はこれで終わりです。
多分次の投稿でメインストーリーは終われると思います。
正直、投稿始めたころはこんなに長くなると思ってませんでした。
おつー
※このゲームの売りはスリリングな交渉システムですが、
実際の交渉の内容は書いても仕方ないので書きません。
交渉システムがどんなのか知りたい人は動画でも見てください。
警視庁ゼロ課…
警視総監の発案で設立された、犯人との交渉を専門に受け持つ仮設部署。
鬼塚陽一…
ゼロ課に所属するフリーの交渉人(元刑事)。交渉術はニューヨーク市警仕込み。
神崎ひろみ…
ゼロ課の記録係。鬼塚のパートナーとしてともに行動する。
中村…
ゼロ課に所属するプロファイラー。鬼塚と同様にフリーランスとして契約している。
片桐…
ゼロ課のリーダー。
高梨…
ゼロ課のアシスタントの女性。元捜査1課。
グレン・サトウ…
日系アメリカ人。ニューヨーク市警で交渉専門の捜査官をしていて、そのとき鬼塚を指導していた。
捜査官を辞めて東京にやってきた。
エピソード1 「ふたりの世界」
原和也…
原奈津子の弟。奈津子がストーカー被害に遭っているという被害届けを出した。
原奈津子…
27歳。ストーカー事件の被害者。新宿で一人暮らししている。
吉岡…
渋谷区にあるデザイン会社に勤務。奈津子の元交際相手。
桜井…
サクライ結婚相談所の女所長。
本間…
不動産会社の御曹司。結婚相談所を通じて奈津子と知り合い、婚約していたが解消された。
生活安全課からゼロ課に、あるストーカー事件の調査をしてほしいとの依頼が舞い込んできた。
鬼塚と神崎はコンビを組んで調査をすることになった。
鬼塚たちはまず、原和也を訪ね、奈津子のことを聞く。奈津子は今、病院に入院しているという。
そして奈津子は、最近結婚相談所を通じて結婚相手を探していたとのこと。
入院している奈津子に会いに行く。ただの過労が原因らしく、しばらくしたら退院できるらしい。
奈津子は、ストーカーは和也の妄想だと言った。実は和也は、統合失調症なのだそうだ。
次に結婚相談所へ行き、桜井に会う。サクライ結婚相談所の男性会員は、高年収の者ばかりだという。
桜井から本間の名前を聞き出す。
吉岡を訪ねる。吉岡と奈津子が別れたのは一年前だという。
本間の元へ行き、奈津子のことを聞いてみる。本間は、奈津子と婚約を解消させられたときに、
慰謝料として500万円を払っていた。浮気が原因だというが、それは濡れ衣だと本間は言う。
金子ユカという女性と奈津子、そして桜井が結託して本間を騙したというのだ。
奈津子が病院を退院する日、鬼塚たちは奈津子の自宅に行った。
奈津子は駐車場にいた。鬼塚が声をかけようとしたところで、吉岡の車が入ってきて、
奈津子を無理やり車に乗せて走り去った。
鬼塚たちは吉岡の車を追いかけた。吉岡の車は、外車ディーラーのショールームに突っ込んだ。
吉岡は拳銃を所持していた。吉岡は奈津子とショールームの従業員を人質に立てこもった。
緊急配備が敷かれ、ゼロ課のメンバーは、ショールームの前に停められた指揮車の中に集まった。
和也が指揮車に呼び出された。
和也は、自分の病気はもう日常生活に支障がないくらい回復していると言う。
実は、ストーカーの正体は和也と吉岡なのだという。
奈津子が詐欺グループに加担しているのを知り、それを止めようとしてやったことらしい。
そして吉岡は、一番悪い奴が見つかったら、自ら手を下す、と言っていたという。
鬼塚は電話をかけて、吉岡と交渉する。
吉岡はガソリン50リットル、一億円、そして逃走用のセスナを要求してきた。
セスナでは海外には行けない。吉岡には逃げるつもりは無いと、鬼塚は判断した。
人質となっている従業員は四人。
ショールームのオーナー、女性従業員が一人、そして男性従業員が二人。
人質の身元を調べる。オーナーは、銀行頭取の息子だということがわかった。
ガソリンを手配して吉岡に渡す。その見返りとして、人質を一人解放することになった。
鬼塚は女性を解放するよう求めたが、吉岡は男性従業員を解放した。
本間の関係者から、女性従業員と金子ユカは同一人物だという重要な証言を得た。
そしてオーナーは、カモとなる金持ちの男性を桜井に紹介していたのだった。
吉岡は、このショールームの二人が詐欺グループのメンバーだと知っていて、事件を起こしたのだ。
一億円の手配ができた。鬼塚が一億円を持って、ショールーム内に入った。
鬼塚は、一緒にこの問題を解決しよう、
セスナで海に飛び込んで死ぬよりは生きている方がいいと、吉岡を説得。吉岡は投降した。
エピソード2 「さらば船乗り」
マラボワ…
西アフリカにある王国。国内勢力が二分化して内紛状態にあったが、最近やっと休戦状態になった。
マラボワでは隣人を撃つために、ダイヤと銃を交換するという。
野村…
鬼塚に心酔し、捜査1課からゼロ課へと転属してきた若い捜査員。
皆川…
関東を仕切る広域暴力団、皆川組の組長。
村瀬…
リース会社の社長を務める。表向きは一般人だが、事実上皆川組の幹部。
佐山…
皆川組の若頭。皆川組を逃げ出して行方不明になっている。
小森美香…
皆川の娘。母方の姓を名乗っている。
菊地亮子…
佐山の内縁の妻。佐山との取引材料にするために、皆川組に拘束されている。
ゼロ課に野村がやってきた。
ショールーム立てこもり事件で、吉岡が使用していた拳銃は、マカロフだということがわかった。
そのマカロフは、歌舞伎町で売人から買ったという。
最近、大量のマカロフが日本に入ってきたらしい。
かつての知り合いのグレンが東京にやってきているというので、鬼塚は会いに行った。
グレンは鬼塚に、日本に入ってきたマカロフのことを話した。
とある武器商人が、2000丁を超えるマカロフを、マラボワに売ろうとした。
だが休戦状態になってしまったのでマカロフは宙に浮いてしまった。
それを皆川組が買って日本に持ち込んだのだという。
マカロフを追うために、鬼塚たちは皆川組との接触を図る。
まず村瀬に会いに行き、皆川との面会を依頼したが、断られた。
数日後、鬼塚は半ば強引に皆川の元へと連れて行かれた。
若頭の佐山が、2000丁のマカロフを持ち逃げした。皆川は亮子を拘束。
佐山は美香を誘拐し、亮子との交換を要求してきたという。
鬼塚は佐山と交渉するために連れてこられたのだ。
佐山に電話をかけ、交渉する。佐山は気が変わったのか、
亮子ではなく皆川と美香を交換すると言い出した。
娘の命が大事だと言う皆川はその条件で了承した。
翌朝、人質の交換ということになった。
とある歩道橋の両端に皆川と美香は連れてこられた。
二人はゆっくり歩いて中央ですれ違い、人質の交換は成功した。
用がなくなった亮子は解放された。
翌日、亮子は自宅で首を吊って死んでいるのを野村に発見された。
佐山が持ち逃げしたマカロフは、今は使われていない給水塔にあるという情報を得て、
神崎は東京の近郊の給水塔をしらみ潰しに探す。
厚木の給水塔で、腹部に銃弾を何発も打ち込まれて死んでいる村瀬を発見。
側には、マカロフが入っていたであろう空の木箱が転がっていた。
佐山と部下たちは、二名を人質に取り、平塚港に泊まっているクルーザー内に立てこもった。
ゼロ課の面々は港に駆けつけ、佐山との交渉が始まった。
人質一名と引き換えに神崎が人質となった。
次に鬼塚は佐山に、船を乗り換えて国外に逃亡するよう提案した。
佐山は提案を受け入れた。人質一名の代わりに野村が人質として船に乗った。
用意された船に佐山が乗り込んだ。
そのとき、野村がライフルを取って神崎に突きつけた。
亮子と村瀬を殺したのは、野村だった。
野村は村瀬に妹を殺されたので、復讐のために佐山と手を組んで村瀬を殺したのだという。
妹は6発打ち込まれて死んだから、村瀬には12発打ち込んでやったと野村は語った。
亮子は口封じのために殺された。
鬼塚は野村を、お前を死なせたくないと説得。野村は投降に応じて銃を捨てた。
だが、野村は佐山の部下に撃たれて死んだ。
皆川は高価なダイヤを所持して逃走中のところを、警察に保護された。
佐山の裏切りも美香が誘拐されたのも、マカロフを持ち出すための狂言だった。
皆川はマカロフを処分し、ダイヤに変えたのだった。
エピソード3 「帰りのない旅」
日本山サービスエリア…
東名高速沿いにあるサービスエリア。静岡県にあるらしい。
柚木…
本場アメリカで交渉術を学んだエリート交渉人。
小山田…
捜査1課の理事官。ゼロ課のことを目の敵にしている。
鬼塚はグレンに会う。グレンは、サハロフという武器商人を追っているという。
そのサハロフは、エデンボリという武器商人の手駒だ。
グレンは鬼塚に、エデンボリが出入りしている六本木の画廊に行くよう依頼した。
鬼塚は画廊に行った。黒人の女性が受付をしていた。
一度は断られたが、再び行ったときはエデンボリに会えた。
皆川はエデンボリにマカロフを売ったのだった。そのことを追求したが、エデンボリはとぼけた。
次に鬼塚は、武器がほしいからここに来たと嘘をついた。
エデンボリは初対面の人を信用するわけにはいかない、
高速のサービスエリアで武器の取引をしている裏切り者がいるから、捕まえたら考えると言った。
鬼塚はエデンボリの話に乗ってみることにした。
鬼塚はその裏切り者が乗るという新宿発名古屋行きの深夜バスに乗り込んだ。
バスは取引場所の日本山サービスエリアに着いた。
鬼塚の連絡を受けて、ゼロ課のメンバーも日本山サービスエリアに駆けつけた。
そのとき、喫煙所で女性一名を人質に取った立てこもり事件が発生。
犯人との交渉を神崎に任せ、鬼塚は武器取引を追うためにバスに戻った。
神崎は立てこもり犯と交渉し、車で逃走するように説得した。
立てこもり犯は逃走用の車に乗り込もうとしたが、急に気を変えて鬼塚が乗っているバスに乗り込んできた。
バスの乗客三名が、武器取引で得た自動小銃を取り出し、立てこもり犯を撃った。
銃を持った三名は鬼塚を含む乗客と運転手を人質にバスジャックした。
小山田がサービスエリアにやってきて、バスジャック事件を取り仕切った。
柚木が犯人と交渉した。犯人の要求どおりに、逃走用のヘリが用意された。
ヘリと引き換えに、人質の半分が解放された。
犯人が人質を連れてヘリに乗り込もうとする、そのときを狙って犯人二名は取り押さえられた。
解放されたバスの乗客一名が拳銃を取り出し、運転手を人質にバスに立てこもった。
バスの乗客の中にも犯人グループがいたのだった。
鬼塚は犯人と交渉する。犯人は金とバスの乗客二名の身柄を要求してきた。
無関係と思われた乗客二名は犯人の家族だったのだ。
人質を交換するときにバスを降りてきた犯人を確保。
事件は解決したかに思われたが、まだ終わってはいなかった。
ボスと呼ばれ、犯人グループを裏で操っていた首謀者は、
鬼塚の前の席に座っていた地味な男だった。
男を鬼塚は尋問した。男はとぼけたが、鬼塚の張ったブラフに引っかかり、男は犯行を自供した。
エピソード4 「君の冴えない結末」
尾張中央銀行…
愛知県の山奥にあるという、警備が厳重な銀行。完全会員制で、会員しか正確な場所を知らない。
アフリカの涙…
マラボワで発掘された90カラットのブラッド・ダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)。
手にした者は強大な力を得るという言い伝えがある。
暮林…
関西を仕切る広域暴力団、近藤組の若頭。かなりの切れ者。
佐古田…
暮林の部下。
綿貫…
民自党に所属する、現官房長官。「アフリカの涙」の現在の所有者。
バスジャック事件を解決し、ホッとしているゼロ課のもとへ、グレンから一枚の地図が届けられる。
それは尾張中央銀行の場所が示された地図だった。
今、尾張中央銀行の貸金庫には「アフリカの涙」というダイヤが保管されていて、
それを複数の勢力が狙っているとのことだった。
ゼロ課メンバーはホテルで仮眠を取った後、尾張中央銀行に向かった。
尾張中央銀行では、佐古田率いる6名による襲撃事件が起こっていた。
銀行の支配人は殺され、プライベートで銀行を訪れていた綿貫は人質になった。
犯人グループの狙いはアフリカの涙だった。
貸金庫を開けるには綿貫の網膜認証が必要だ。
佐古田は貸金庫を開けろと綿貫を脅したが、綿貫は応じなかった。
銀行内にはグレンが潜入していた。
グレンは鬼塚たちと協力して、佐古田の部下を一人一人拘束していった。
身を潜めていた暮林は警官に化けて堂々とやってきた。
不意を突かれた鬼塚は、暮林に連れられて、銀行内に入った。
鬼塚は暮林と話し合った。
暮林は鬼塚の口車に乗せられて、組長を裏切ることも厭わないと言ってしまう。
その会話は録音されていた。鬼塚は、その録音をネタに暮林と交渉し、二人は協力することになった。
暮林に逃走用のヘリとアフリカの涙を用意する代わりに、鬼塚は現金を要求。商談は成立した。
綿貫を説得し金庫を開けさせ、アフリカの涙は取り出された。
暮林と鬼塚、そして綿貫はヘリに乗って飛び立った。
鬼塚の計略により、ヘリは不時着を装って着陸。綿貫は無事に保護され、暮林は捕らえられた。
銀行にSIT(特殊捜査班)が突入し、犯人グループは全員捕らえられた。
暮林の部下がアフリカの涙を横取りしようとしたが、最終的にはグレンがアフリカの涙を手に入れた。
グレンはゼロ課にアフリカの涙を渡して去って行った。
後日、鑑定の結果が出た。アフリカの涙は偽物だとわかった。
エピソード5 「すべては過去」
溝口多英…
グレンの別れた妻。
ランス・サトウ…
グレンの父。FBIの捜査官だったが、グレンが子供の頃に殉職。
ジェイコブ・サトウ…
グレンの祖父。若いときに鉱脈を掘り当て、鉄鋼王となる。そして――。
サハロフ…
ロシア出身の武器商人。生前ランスが追っていた人物。エデンボリの手駒。
本物の「アフリカの涙」を持って姿をくらましたグレンは、多英の元へ向かった。
グレンは多英にダイヤを売ろうとしたが、交渉は決裂した。
鬼塚たちはグレンを追った。
グレンの自宅に行き、パソコンを調べた。消されたメールの内容を中村が復元する。
グレンは香港に高飛びしようとしていることがわかった。
鬼塚は空港でグレンに会い、説得する。
グレンがダイヤを盗んだのは、金目当てだという。香港に行くのも、ダイヤをさばくためだ。
鬼塚をエデンボリに会わせたり、銀行に向かわせたりしたのも、ダイヤのためだった。
最近、アフリカの涙に付加価値が付いたという。
エデンボリが、ダイヤを3000万ドルで買い取り、さらに武器の販売権をつけると言い出した。
近藤組は、武器の販売権を狙っていたのだった。
グレンは身の上話を始めた。
祖父ジェイコブは若くして金持ちになり、やがて武器商人になった。
マラボワで発掘された「アフリカの涙」は、武器と交換され、サハロフの手に渡った。
サハロフはダイヤをジェイコブに渡した。
サハロフを追っていたランスはジェイコブによって殺された。
多英がグレンに近付いてダイヤを盗み、アフリカの涙は日本にやってきたのだった。
平和を望むグレンは、エデンボリにだけはダイヤを渡せないという。
ダイヤがマラボワに戻れば、ダイヤを巡ってまた紛争が始まるだろう。
「エデンボリ」は通称で、本名はジェイコブだ、とグレンは言った。
エピソード6 「来るべきもの」
権心会…
日本を裏から動かしている政治団体。
エデンボリ…
国際的な武器商人。本名は「ジェイコブ・サトウ」。グレンの祖父。
テンカ・アデュー…
六本木の画廊で受付をしている黒人女性。流暢な日本語を操る。
溝口…
権心会の会長。多英の父。アフリカの涙を狙っている。
ラダ…
インド出身の武器商人。
小山田が権心会に拉致された。
溝口は小山田の命と引き換えに「アフリカの涙」を要求してきた。
鬼塚とグレンは取引場所に行った。鬼塚は偽物のダイヤを渡すことで時間稼ぎをし、
小山田を助けたが、今度はグレンが溝口に捕まった。
鬼塚は指定された場所に向かい、溝口にダイヤを渡した。
溝口は鬼塚に拳銃を渡し、グレンを撃ち殺すように言った。
グレンの持つ拳銃は鬼塚を狙っている。
溝口は、鬼塚が外したら多英がグレンに止めを刺すように言い、カウントダウンが始まった。
鬼塚はグレンの足を撃った。(※1)
多英はグレンに未練があるらしく、撃つことはできなかった。
溝口を説得し、グレンの命は助かった。
これから余興があるというので、鬼塚は溝口に六本木の画廊へと連れて行かれた。
画廊の奥の礼拝堂で、磔にされたキリストのような格好で、鬼塚は鎖で吊るされた。
側にはテンカがいて、銃口を鬼塚に向けている。
画廊では、エデンボリの前に、ラダ、サハロフ、溝口という、
武器売買の利権を狙う三人の男がいた。
エデンボリは三人に、これからゲームを始めると厳かに言った。
まず、ラダが別室に連れて行かれた。
そこでモニター越しに鬼塚とディベート(討論)で対戦する。
鬼塚はラダに勝った。ラダは撃ち殺された。
次はサハロフの番だ。
鬼塚はサハロフに、エデンボリは狂っている、負けたら始末されるぞと訴えた。
サハロフは、エデンボリとの友情に疑問を持ち、反論できなくなった。
少々反則気味に鬼塚が勝ち、サハロフは処分された。
溝口はゲームをする気が無いらしかったが、多英が拘束されているのを知り、勝負することになった。
鬼塚と溝口とのディベートのお題は、神は存在するか否か。
溝口は、神は死んだから存在しないと一方的に主張して話を打ち切った。
鬼塚は、信じる人間にだけ神は存在すると主張。負けになった溝口は殺された。
エデンボリは鬼塚の元へやってきた。
あなたの心の中に神は宿っていますか、とエデンボリは問いかける。
俺は神を信じない、俺が信じているのは俺の仲間だけだ、と鬼塚は答えた。
一方その頃。片桐とグレンはSITの助けを借りて、鬼塚を助けるために、画廊へと突入した。
礼拝堂では、鬼塚とエデンボリの問答が続いている。
エデンボリは、自分は神だと言った。湖へ三度身を投げて、三度甦ったという。
人をゲーム感覚で殺し、そしてこの言動。エデンボリは確かに狂っていた。
そこへグレンがやってきて、エデンボリと対峙した。
エデンボリはグレンをランスだと思い込んでいるらしかった。
撃ちなさいとグレンに迫るエデンボリ。
グレンは撃つことができず、逆にエデンボリに撃たれて倒れた。
エデンボリは、鬼塚を撃てとテンカに命じる。
テンカは、鬼塚を殺すことをためらっていた。
鬼塚はテンカに話しかけ、テンカの身の上話を聞きだした。
テンカはマラボワ出身で、子供の頃両親を亡くし、エデンボリに拾われたのだという。
話を聞いているうちに、テンカの父親を殺したのはエデンボリだということがわかった。
撃てば君は自由になれると鬼塚はテンカを説得。
テンカはエデンボリを撃った。
無事救出された鬼塚は多英を警察に連行した。
肩を撃たれただけで助かったグレンは、エデンボリを羽田空港に連れて行き、逃がそうとした。
エデンボリは、父の死を知ったサハロフの息子に見つかり、ナイフで刺し殺された。
二週間後。グレンはマラボワに旅立つ。
グレンの財団が立ち上がり、マラボワに学校が建てられることになった。
Fin
※1の場面では、誰を撃つか選択できる。
ここで鬼塚(自分自身)を撃つよう選択すると、「失われた世界」へ分岐する。
アナザークライマックス 「失われた世界」
自分のこめかみに銃口を当てた鬼塚。
奇しくも、グレンも自分を撃つという選択をしていた。
グレンはこめかみを撃ち抜いて死んだ。鬼塚とグレンの友情に感嘆した溝口。
精神安定剤を過剰投与され、しばらく死線をさまよった後、気が付くと鬼塚は礼拝堂にいた。
エデンボリは、鬼塚に銃を渡し、自分は四分後に鬼塚に撃ち殺される運命だと言った。
そのとき、片桐たちが画廊に突入してきた。礼拝堂のドアには爆弾が仕掛けられていた。
鬼塚がエデンボリを撃って止めないと、片桐たちが爆死してしまう。
エデンボリの狙い通りに事が進むかと思いきや、運命なんて変えられると鬼塚は言った。
鬼塚はグレンの幻に話しかけた。グレンは起爆装置を撃てと鬼塚に言った。
鬼塚がその通りにすると、爆弾は止まった。エデンボリは片桐たちに取り押さえられた。
帰り道、神崎が運転する車の助手席で、鬼塚は死んだように眠った。
end
XBOX360のアランウェイクお願いします
銃ダイ乙。
いいゲームだなあれは。
しかし、「失われた世界」ってそんな話だっけ…?
もっとなんか薄気味悪い話だった印象があるんだけど…。
エンディングです。
装備ごとのグッドエンディングを上げます。
エンディング
・霊夢A
博霊神社の周りの木々も山の木々に遅れて紅く色づいたころ。
霊夢は山の妖怪達と、新しく山に来た神様を呼んで宴会を開く。
両者の仲が悪くなり、争いなどを起こさないように親睦を深めてもらおうというのだ。
神奈子と早苗は決して悪い神様ではないと言うが、文はまだ胡散臭く思っている。
神奈子は幻想郷に信仰をもたらしに来たという。
信仰とはそこに物があることを敬い、罰が返ってこないように感謝し、心を豊かにすること。
しかし実際にはそんなに堅苦しいことではない。
一緒に宴会で酒を飲み、お互いを信頼し合うことでも信仰と呼べるのだ。
山の妖怪は酒に強い。神奈子も神懸かり的に強い。
飲み足りない両者は次の宴会の予定を立てている。
だが酒が苦手な早苗はちょっとしんどそうだった。
・霊夢B
木々が紅く色づき、博霊神社は美しい景色に囲まれている。
にもかかわらず、人間の参拝客はいない。
どうすれば参拝客が来るようになるのだろうか。
悩む霊夢に早苗はある提案をする。
博霊神社が神奈子を祭ることを拒むのなら仕方ない。
人間の参拝客は諦め、代わりに妖怪に信仰してもらってはどうかと。
神様は人間か妖怪かにかかわらず御利益を与えてくれる。
人間の参拝客がいなくても信仰を得ることは出来るのだ。
霊夢は早苗に、何故外の世界から幻想郷にやってきたのか訊いた。
外の世界では悪質なカルトが流行り、信仰を得ることが難しくなっていた。
神様を信じることと神様にすがることは違う。
それなのに人間は弱いときに神様にすがり、強くなると神様を信じなくなってしまうのだ。
だがそれは人間が信仰心をなくしたのではないのかもしれない。
情報、会社、友人…人間はより身近なものを信頼するようになったのだ。
もしあなたが信仰を得たい神様ならば、人間と友達感覚で接してみればいいかもしれない。
・霊夢C
紅葉の季節。
博霊神社の片隅に何やら鳥の巣箱の様なものが置いてある。
魔理沙が霊夢に巣箱について尋ねると、それは巣箱ではなく小さな神社だという。
その小さな神社は博霊神社に信仰を取り戻すための救世主なのだ。
霊夢は博霊神社に参拝客が来るようにするにはどうすればいいか考えた。
悩んだ末、神奈子の力も借りることにした。
なんでも、神社というのは結構融通が利くらしい。
博霊神社を乗っ取らなくても、その中に小さな神社を建てて分社とすれば神奈子はそこで信仰を得られる。
物は試しだと、霊夢は分社を建てたのだ。
しかし魔理沙はその分社が少し小さすぎるのではないかと思う。
どうやら霊夢は神奈子の力を借りることにわだかまりがあるらしく、分社を小さく作っているようだ。
神奈子の神徳は風雨の守り、五穀豊穣、武運とより取り見取り。
小さいながらもこの分社は好評で、人間の参拝客も少しずつ訪れるようになった。
・魔理沙A
河童や天狗など強い妖怪が支配する妖怪の山。
人間が入ることは許されず、普通なら山の妖怪によって追い出されてしまう。
しかし魔理沙は一度山に入ったことに味をしめ、再び山に入ろうとしていた。
だが今度は様子が違う。
魔理沙を追い返そうとするにとりに、魔理沙は通してくれればまた神奈子を懲らしめてやろうと言った。
しかしにとりよれば、もうその必要は無い。
何故なら山の妖怪達と神奈子は和解したのだ。
元々山は鬼神様のものだった。
その鬼神様がいなくなってから、山には信仰が失われていた。
神奈子がその神徳で信仰を集めることは山の妖怪にとっても利益になるのだ。
和解した両者は宴会を開き、親交を深めている。
追い返された魔理沙は博霊神社に行き、馴染みの妖怪達と宴会を開くことにする。
・魔理沙B
人間も妖怪も寄り付かない魔法の森。
ここに魔理沙の家がある。
信仰の意味が解らない魔理沙は、試しに神社を作ってみることにした。
神社に祭る神様はとりあえず神奈子にする。
あり合わせの木材で小さな箱のような神社を作っていると、いきなり神奈子が現れた。
神奈子を祭る神社があればそれは分社といって、神奈子は自由に行き来出来るのだ。
神奈子は誰も寄り付かない所に神社を作っても意味がないという。
守矢神社も人間が入れない場所に建っているが、代わりに妖怪の信仰を集められる。
人間の信仰は博霊神社を乗っ取り、そこで集めるつもりだった。
魔理沙は神社を作ることを止め、神奈子に信仰の意味を訊いた。
魔理沙が魔法に対して思う気持ち、それが信仰だと神奈子は答えた。
・魔理沙C
博霊神社に秋が訪れ、周りが紅葉に囲まれた頃。
魔理沙が神奈子と早苗を連れて博霊神社にやって来た。
魔理沙は霊夢に、神奈子はいい神様だと言った。
神社には神様がいるべきで、早苗の言う通り神奈子を博霊神社の神様にした方がいいと。
霊夢は魔理沙が敵の手下になり、自分一人だけ仲間はずれにされた気分になった。
魔理沙は湖で神奈子と戦った後話し合い、意気投合した。
神奈子の性格なら山の妖怪達ともうまくやっていける。
神社と神様についての説明も受け、神奈子の言うことが正しいと思った。
魔理沙、神奈子、早苗の三人は挙って霊夢に神奈子を博霊神社に祭ることの利益を説いた。
霊夢は三人がそんなに言うなら博霊神社に神奈子を祭ってもいいかもしれないと考え始める。
しかし同時に、宗教の勧誘は鬱陶しいとも思った。
これで最後です。
見守っていただきありがとうございました。
354 :
たった:2010/06/02(水) 12:29:15 ID:76loypVgO
解決したので
携帯アプリの
新世紀エヴァンゲリオン外伝 〜人形達の宴〜
新世紀エヴァンゲリオン外伝 〜真夏の夜の夢〜
の2つをリストから削除願います。
なぜこれまで注意されても何度も乱立叩きスレ使っていたか答えられないですか?
355 :
ゲーム好き名無しさん:2010/06/02(水) 13:55:46 ID:PSYZdpWh0
解決したので
携帯アプリの
新世紀エヴァンゲリオン外伝 〜人形達の宴〜
新世紀エヴァンゲリオン外伝 〜真夏の夜の夢〜
の2つをリストから削除願います。
東方風神録乙です
>>355 その二つ知りたいから改めてリクエストします
スターオーシャン4インターナショナル/PS3
お願いします
>>358までをWikiに収録、未解決リストに反映しました。
3ヶ月以上経ったので
「テイルズ オブ グレイセス」
「機動警察パトレイバーゲームエディション」
「罪と罰 宇宙の後継者」
を ●途中 の欄から消しました。
次スレ立てを試みましたがうまくいきませんでした。
どなたかお願いします。
スレ立て完了
>>362 スレ立てGJ
規制かかりながらでよく最後までテンプレ投稿がんばってくれたもんだ
>>359 未解決のとこのXBOX360のニーアゲシュタルト、PS3のニーアレプリカントはもうおわってるよ
>>345 事実としては書いたとおりだけど
演出的にはちょっと不気味かもね
東京ミュウミュウ 登場新ミュウミュウ! みんないっしょにご奉仕するにゃん♡
あたし、桃宮いちご。ごく普通の中学生だったんだけど、
突然イリオモテヤマネコの遺伝子と合体させられて、
キメラアニマっていう怪獣と戦うことになっちゃった。
それもこれも、みんな白金のせい。
でも、今回は感謝しなきゃ。
野生動物を守ることを目的としたこの島を、
一般公開前に体験できることになったんだもんね。
普通の動物園と違って、自然に近い状態で動物を飼っているの。
なんか、楽しそうでしょ?
というわけで、8月のある日、あたしたち東京ミュウミュウ5人は、
白金と赤坂さんに連れられて、自然がいっぱいのこの島にやってきたのでした。
まず、これから何日間か泊まることになるコテージへ行った。荷物を置いて一休み。
それから、コテージの周りの森をお散歩したんだけど・・・。
こんなところに、なんでキメラアニマがいるの?この島にもエイリアンがいるの?
あたしたちは変身して、キメラアニマを倒した。
あたしたちは赤井りんごっていう女の子と友達になったんだ。
りんごのお兄さんはこの島のレンジャーをやってるんだって。
りんごはユキちゃんっていう、かわいいフンボルトペンギンといつも一緒なんだって。
ある夜、エイリアンの仕業でユキちゃんがキメラアニマにされてしまったの。
りんごは凶暴化したユキちゃんを説得して、元に戻したんだ。
そのとき、りんごがつけている青い石のペンダントが光って、りんごはミュウリンゴに変身。
赤坂さんが言うには、りんごのペンダントはミュウアクアで、
それがユキちゃんのDNAと反応して変身したらしい。
とにかく、あたしたちが変身する仕組みとは違うらしいけど・・・よくわからない。
こうして、りんごもあたしたちといっしょにエイリアンと戦うことになったんだ。
この島には、ガトーっていうエイリアンがいるってことがわかった。
ガトーはこの島を征服して、キメラアニマ生産工場にしようとしているらしい。
そんなことさせるもんか!
いろいろあってガトーとの最終決戦。
あたしたち6人の合体技「リボーンインペリアルプレアー」でガトーを倒した。
ガトーは語る。地球の未来のことを本当に心配しているのはエイリアンたちだと。
エイリアンは古代種っていう、人間よりももっと古い種族。
地球を汚し、動物たちを絶滅の危機に追いやる人間は排除されて当然なんだ・・・。
でも、人間だって悪い人ばかりじゃない。自然を守ろうとしている人間だっている。
だから、憎しみあうなんてこと、やめよう。あたしはガトーに訴えた。
ガトーは満足そうに笑って、死んだ――ううん、地球に還っていった。
次の日。あたしたちが東京に帰る日だ。りんごともお別れ。
りんごにカフェミュウミュウの場所を教えて、いつかまた会おうって、約束した。
あたしたちは、いろいろな出会いと別れを残して、島を去る。
こういう島を作って、動物を助けようとする人がいる限り、地球はダメになんかならないよね?
ううん、ダメになんかさせない。そのために、あたしたちも、もっとがんばらなくちゃ。
よーし、これからも、地球の未来にご奉仕するにゃん♡
リクした人ももう見てねーよと思うので短めにしてみた
369 :
TOV:2010/06/10(木) 23:24:41 ID:nlvPqiav0
埋めついでにTOV。
2009年12月20日の分の続きから。
ユーリは目覚めたら帝都の自分の部屋にいた。デュークが助けてくれたらしい。
貸していた宙の戒典を回収するために助けたらしく、剣を回収してデュークは素っ気なく立ち去った。
その後を追おうとしたユーリの前にラピードとエステルが現れる。ラピードはユーリがいるとわかっていたらしい。
そのままみんなと再合流すると、リタがエアルを制御する方法を思いついたと言いだした。
そのためにドンが持っていたベリウスの聖核が必要だったのだが、ハリーが盗まれたという名目で貸してくれた。
それを持ってゾフェル氷刃海に行くと、エアルの変換器を作るつもりが、それ以上のものができた。
聖核を経て始祖の隷長が転生した存在、精霊ウンディーネを生み出して、さらにエステルの力も制御してくれた。
精霊はエアルを制御する存在だから、精霊がいれば星喰みをどうにかできるのでは?と新たな希望が生まれた。
ザウデの魔核が本格的に壊れて星喰みが世界中の空を覆うなか、最低限必要な四属性の精霊を生み出す。
ウンディーネの他にフェローがイフリート、グシオスがノーム、クロームがシルフに転生する。
デュークのことを前から知っていたクロームの話によると、デュークが人間嫌いになったのは人魔戦争時に
彼の友であった始祖の隷長エルシフルを帝国が裏切って殺したためであるらしい。
それで人間を信じられなくなったデュークは、人間すべての命を使ってでも星喰みを倒すつもりのようだ。
四属性の精霊が揃ったので、精霊の力を収束する機械を作るためにカプワ・ノールへ行く。
宿屋に泊ったところで大きな振動があり、慌てて外に出てみればアスピオのあたりから変な建造物が現れた。
精霊たちはそれをタルカロンの塔と呼んでいた。デュークはタルカロンの塔で人間の生命力を吸収し、
それをもって星喰みを倒すつもりなのだ。
さらに、そこへユーリを探してソディアたちがやってきた。
フレンがヒピオニア大陸で危ない、という話を聞いてフレンを助けるために向かうことになる。
魔物のあまりな量の多さに、リタが作ったばかりの精霊の力を収束する機械を使わせてもらうことにする。
なんとかリタが作った機械のおかげで魔物を撃退することはできたものの、星喰みに使うにはとても出力が足らなかった。
四属性の精霊だけではなく、世界各地に無数にある魔導器の魔核を精霊にして数で補うしかない。
魔導器がすべて使えなくなるのだから、帝国やギルドの人間に話してこうするしかないと理解を得ることに成功する。
リタが世界中の魔導器の魔核を精霊に転生させるシステムを組んでいる一方、ユーリはフレンと話す。
自分の功績とされていることのほとんどはユーリのやったことだとフレンはいうものの、ユーリはそんなつもりはない。
言葉で上手く伝わらないのでいっちょ戦い、自分たちはお互いに手の届かないところがあり、それを補い合っているのだと
再確認した。
タルカロンに向かい、途中にいたザギを倒し、最上階にいたデュークと対決する。
精霊の力で星喰みを倒せるのだとしても、それは人間に都合のいいように世界を造り変えているわけで、
デュークはそれを何たる傲慢かと非難して結局相いれずに戦うことになる。
なんとかデュークを倒し、精霊の力を星喰みにぶつけたもののあと少し足りない。
エルシフルの望んだものは生きとし生けるものすべての安寧――そのために人は変わっていけるのか、と
ユーリたちの行動を見ていたデュークが星喰みを倒すために宙の戒典で助けてくれた。
彼の助力でなんとか星喰みを倒すことができたのだった。おしまい。
>>368 リクした人です
待っていました
ありがとうございます
乙
初めて会う人は「初めまして」、そうでない人は「またお会いしましたね」、
どうも、「俺」です。
俺が何者かであるか知らん奴には
「涼宮ハルヒの並列」のページの最初の方を読んでいただくとしよう。
いやー、新刊が出ないと枕を濡らす日々が続いていた(大げさ)んですが、
近々新刊が出そうな雰囲気になってきたんで何よりです。
まさか、「涼宮ハルヒの並列」に込めた俺の熱烈ラブコールが原作者様に届いたとか!?
(んな事ぁ無い)
そんなわけで、この物語は「涼宮ハルヒの並列」で味を占めた筆者が
原作者様にエールを込めて贈る一大スペクタクルである。
プロローグ
それは、初夏の日差し眩しい、ある日曜日のことだった。
市内の「不思議探索パトロール」、本日は記念すべき第二回目である。
例によってせっかくの休みを一日潰してあてどもなくそこらをウロウロするという企画なのだが、
どういう偶然だろう、朝比奈さんと長門と古泉が直前になって欠席すると言い出し、
俺は今、駅の改札口で一人、ハルヒを待っている。
俺は腕時計に目をやった。集合時間まではあと30分もある。
こんなに早く俺がやってきたのは、遅刻の有無に関わらず最後に来た者は
皆に奢るという定めがSOS団にあるからで、他意はない。
参加人数は二人なので、これでハルヒの奢りは確定である。
今日はハルヒに色々なことを話してやりたいと思う。
数々のネタが頭に浮かんだが、まあ、結局のところ、最初に話すことは決まっているのだ。
そう、まず、宇宙人と未来人と超能力者について話してやろうと俺は思っている。
程なく憮然とした様子でハルヒはやって来て、俺たちはいつもの喫茶店に入った。
「二回目にしてこれじゃ、SOS団の前途が危ぶまれるってものよ。
次からSOS団の会合は、何があっても絶対欠席禁止よ。
SOS団は必ず全員集合!いいわね、キョン」
て、唯一の出席者である俺に言っても意味無いだろ、と言ってやるかどうか迷っているうちに、
注文したものがテーブルに運ばれてきた。
ハルヒは無言でカフェラテのカップを口に運んでいる。
何も話さないときのこいつは、正直、この国の女子高生としてはかなりかわいい部類に入るだろう。
このまま止め絵にして見つめていられるならそうしたい。
だが、そんなゲームにおけるイベントスチルのような都合のいいことができるわけもなく、
このまま放っておくと再び喋り始めるだろうから、
先に俺が話を振ることにする。
「なあハルヒ、重要な話があるんだが、聞いてくれ。
聞いて喜べ、あの長門有希はなんと宇宙人なんだ」
「へぇ、あの有希が……」
「実はな、朝比奈さんは未来人なんだ」
「なるほどねぇ。みくるちゃんが……」
「驚いたことに、古泉は超能力者なんだ」
「ふぅん。古泉くんが……」
沈黙すること数秒。
「ふざけんなっ!」
ハルヒは叫んだ。まぁ、そう言いたい気持ちもよくわかる。
俺だって同じことを誰かに言われたら、同じ反応をするだろう。
「キョン、よーく聞きなさい。宇宙人、未来人、超能力者なんてのはね、
すぐそこら辺に転がってなんかいないのよ。選んできた団員が全員そんなのだなんて、
あるわけないじゃない!」
かくして、俺が思い切って言ってやった厳然たる真実は冗談と決め付けられ、
挙句の果てにハルヒは財布を忘れたとかで喫茶店の払いは俺がすることになってしまった。
後から考えると、あの一件は、
もしかしたらここでの会話がきっかけだったかも知れない、という気もする。
それが起こったのは、喫茶店での会話から五ヶ月を経て、文化祭を翌日に控えた、
暦の上ではとっくに秋だというのにまるで夏のようにじっとりと暑い、そんな日だった。
第一章
今日は文化祭の前日。俺はとある珍妙な映像作品を文化祭で公開すべく、
昨日から夜を徹して部室のパソコンに向かい、編集作業に取り組んでいた。
しかし、いつの間にか睡魔に撃沈されてしまったらしく、結果、こうして
むさくるしい部室で冴えない朝を迎えたわけだ。
部室の外へ出る。ん?今、小学生くらいの女の子が走っていったように見えたが、気のせいか?
たぶん気のせいだろう。俺は顔を洗って頭をすっきりさせた後、
購買部に行きメロンパンとコーヒー牛乳を調達し、広場に行ってそれを食った。
そこへ、ファンタジー小説から飛び出してきた吟遊詩人のような格好の古泉が通りかかった。
古泉がそんな格好をしているのは、彼のクラスの出し物である演劇で、
何とかという舌を噛みそうな役を演じるからであって、断じてコスプレなどではない。
少し話をしたあと、これから通し稽古があるなどと言って古泉は去っていった。
朝飯を食い終わった後部室に戻ると、そこでは長門がいつものように分厚い本を広げていた。
今、長門は映画の撮影で着ていた悪い魔女の衣装を身に着けている。
これもクラスの出し物である占いの館で、長門が占い師をやるからだった。
そろそろ編集作業を再開するかと思っていたところ、長門は
「まだ時間はある」
と俺に言った。確かに、映画は明日の朝までに完成させればいいし、そう考えるとまだ時間がある。
後から考えると、長門なりに精一杯俺にヒントを出していてくれていたのだが、
そのときの俺はその言葉を「もっとノンビリしろ」という風に解釈し、よって午前中は
校内を散策しつつノンビリすることにしたのだった。
「おかえりなさい。今、お茶を淹れますね」
部室に戻った俺を出迎えたのは、我らが天使、メイド服姿の朝比奈さんである。
程なくして、
「みくるちゃん、お待たせ!焼き上がったわよっ!」
俺と朝比奈さんとの心地良い空間に土足で踏み込んできたのは、ハルヒだった。
「ほら、キョン、受け取りなさい」
ハルヒが差し出したそれはCD−Rであった。
朝比奈さんが歌ったという、映画の主題歌「恋のミクル伝説」がその中に焼き込まれているらしい。
ハルヒと朝比奈さんが部室を出て行った後、こっそり聴いてみる。
聴いた事がないという読者諸兄は一度聞いてみてほしい。
ある意味ですごいモノなのである。
この歌をどうやって映画に組み込むのか、俺は大いに頭を悩ませることとなった。
編集作業もろくに進んでないというのに。
日も傾いてきた頃、いきなり部室のドアが開けられた。
「やあやあ、キョンくん!」
いつものハイテンションで俺の前に現れたのは鶴屋さんだった。
説明しよう。鶴屋さんは朝比奈さんのクラスメイトで、今回の映画制作でもお世話になった人である。
「実はさっき玄関で、キョンくんに会いに来たって言う人に会ったのさっ!さあ、入っといでっ!」
鶴屋さんの後ろからひょっこり顔を出したのは我が妹だった。
「キョンくん、やっと見ぃつけたぁっ!」
妹から俺の着替えと、母親からの差し入れだというおにぎりが入った容器を受け取った。
「ねえねえキョンくん、シャミはー?」
妹が言うシャミとは、シャミセンのことだ。
シャミセンは成り行きでうちで預かることになった猫である。
三毛猫なのにオスだという、それだけでも非常に珍しいのだが、
それよりももっと稀有なのは、彼が人語を解し、自らも話すことが出来るということだろう。
シャミセンがそんなスーパーキャットになってしまったのは、もちろんハルヒのせいなのだが。
登校するとき、俺はシャミセンを連れ出して、学校の近くで放しておいたが……
どこへ行ったんだ?
「シャミ、あたしが連れて帰るぅ!ねぇ、シャミ、どこ?」
妹はシャミセンに執拗にこだわっていたが、行方がわからんのでは致し方ない。
それより、そろそろ暗くなるから家に帰った方がいいんじゃないのか?
「あ、それなんだけど、妹ちゃん、あたしが家まで送って行こうか?」
鶴屋さんは、一度家に帰る用事があるというのでそんなことを言い出した。
そんな鶴屋さんのお言葉に甘えさせてもらうことにして、
校門を出て行く妹と鶴屋さんを見送る俺だった。
「行ったようだな。正直な話、ここに留まらせてくれたことを感謝している」
こいつがシャミセンだ。まったく、計ったようなタイミングで出てきやがる。
シャミセンは、普通の猫のフリをしなくちゃいけない我が家より、
自由に振舞えるここの方がいい、ってなことをのたまいつつ、グラウンドの方へと消えていった。
すっかり夜になった。俺は部室に戻って編集作業に勤しんでいたが、
いつしか睡魔に負けてしまっていた。
第二章
今日は文化祭の前日。俺は部室で目を覚ました。そうか、編集作業の途中で眠ってしまったんだな。
部室の外へ出る。ん?今、小学生くらいの女の子が走っていったように見えたが……。
気になったので追いかけてみたが、見失ってしまった。
俺は顔を洗って頭をすっきりさせた後、購買部に行き朝飯を調達し、広場に行った。
そこへ、劇の衣装を着た古泉が通りかかった。
「あなたの朝食のメニューを当てて見せましょうか?メロンパンとコーヒー牛乳。違いますか?」
え?当たってるが、それがどうかしたか?
「なるほど。これで僕の仮説がひとつ、証明されました」
古泉は気になることを言いながら去っていった。
部室に戻って長門に会い、昼ごろになって「恋のミクル伝説」のCD−Rを渡される。
ん?前にもこんなことあったような……って気のせいか。
午後になり、ハルヒに見つからないところで昼寝でもしようかと、
ひと気の無いところを求め校内をさまよい、非常階段にやってきたところで古泉に会った。
「おや、こんなところにいらっしゃるということは、もうお手隙になられたのですか?」
だったらどんなに良かったか。そうだ、この際だから……。
「お前に聞こうと思ってたことがあるんだ。ハルヒの暴走を止める特効薬ってのはないのか?」
「なるほど、そういうことですか」
俺の質問に古泉はしばし考え込んだ。
「待て、何がなるほどなんだ」
「いえ、今の一言で、少々ひらめいたことがありましてね。
特効薬の件は、また改めてお話いたします」
そろそろ稽古に戻るというので古泉は教室に戻っていった。何のこっちゃ。
日が傾いてきて、そろそろ編集作業に本腰を入れなければマズいなと思いつつ、
俺は部室のドアを見つめていた。
朝から何度か感じている既視感、それが気のせいじゃなければ、
もうすぐあのドアを開けて鶴屋さんがやってくるはずだ。
「やあやあ、キョンくん!」
俺の予想はものの見事に当たっていた。妹から差し入れを受け取った後、
妹と鶴屋さんは騒がしく部室を出て行った。
今度こそ本当に編集作業に勤しもうとした俺だったが、
何故か古泉、長門、朝比奈さんという非日常三人組に、屋上へと呼び出されることとなった。
もしかして、あの「特効薬」の件だろうか。
朝比奈さんや古泉は、今朝から何度も既視感みたいなものを感じているという。
こんなことが前にもあった、というあの感覚である。俺も今朝から感じている。もしかして……。
「わたしたちが同じ一日を繰り返しているから。今日で三回目」
長門にしてはわかりやすい説明だった。またそのパターンなのか。時間がループしているとかいう。
しかし三回目ってのはずいぶんと少ないな。
前回は八千回×二週間とか、実際の時間に換算すると気が遠くなるような回数だったが。
しかも、今回の状況は少々特殊だという。朝になると記憶のリセットが行われるわけだが、
それはごく弱いリセットなのだ。強く意識していれば記憶の維持が可能なほどに。
言い換えれば、文化祭前日が何度訪れようとも、誰もがそれを当然として受け止め、
少しもおかしいとは思わずに普通に過ごしている、ということだ。
さらに困ったことがある。俺たちは校内に閉じ込められたということだ。
皆で校門まで行く。そこから出ようとするのだが、見えない壁に阻まれてしまう。
閉鎖空間を自由に出入りできる古泉の能力をもってしても出ることはかなわない、
通常とは異なる性質の閉鎖空間。これを便宜上「閉鎖的閉鎖空間」と呼ぶことにする。
が、正直、この空間が何と呼ばれようが、どうでもいい。俺はただ、元の空間に戻りたい。それだけだ。
「とにかく、この閉鎖的閉鎖空間は涼宮さんが創造主であるわけですから、涼宮さんに働きかけることから始めましょう。
文化祭前日が繰り返してるということは、涼宮さんがこの日に何らかの未練を残していると考えるのが、最も自然です」
だから、ハルヒの未練を解消してやれって言うんだろ、古泉?
「そういうことです。今回もまた、あなたの力に期待することになりそうです」
ああ、わかった。出来る限りのことはやってみる。でないと、俺もあの映画を永遠に編集し続けることになってしまうからな。
部室に帰ろうとしたところで、妹を送っていくという鶴屋さんとバッタリ会った。
「キョンくんは編集、頑張るのだよっ!そんじゃっ!」
「じゃーねー、キョンくん。ばいばーい」
妹と鶴屋さんは校門を出て行った。二人を見送ってから気づいた。
学校から出られた、ってことは、鶴屋さんや妹は、閉鎖的閉鎖空間の影響下にはないらしい。
でも、あの二人にも文化祭前日は繰り返してるんだよな?よくわからん。
そんなことより、ハルヒの気持ちを文化祭当日に向けることが重要だ。
部室に戻った俺を待っていたのは、読書を決め込んでいる長門と、不機嫌そうなハルヒであった。
やがて古泉と朝比奈さんもやってきた。皆で差し入れのおにぎりを食べることになった。
食後、ハルヒはパソコンを立ち上げて、映画の編集済みの部分をチェックし始めた。
「ちょっとキョン!今朝見たときから、編集済みの部分、増えてないじゃない」
「すまん。今から徹夜でやる」
「そう。……ねぇキョン。今、編集済みの部分をざっと見て思ったんだけど、
なんていうか、こう、動きのあるシーンが意外に無いわね。
うーん、もっと突き抜けた感じが欲しいのよ。例えば、夏のギラギラした太陽の下で、
何かスポーツしてるとか。そうねぇ……野球ね!出来れば野球場を借りて撮りたいわね」
ちょっと待て。今さら、追加撮影なんて無理だぞ。明日はもう、文化祭なんだからな。
「そうよね」
ハルヒはその思いつきを渋々と断念し、その場は収まった。
しかし、ある予感、否、確信を覚えていたのは、俺だけではなかっただろう。
ハルヒの思いつきは、世界に何らかの影響を与えるに違いないと。