【ロケランは】バイオ小説創作スレFILE4【反則】

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1新米警官
バイオハザードシリーズの小説創作しようという無謀なスレッド第4弾。
基本は一般作。R指定がギリギリの範囲。イラストも募集中。
ついでにネタ募集中。
※注意※
当スレは、レス数が1000に満ちることなく、容量が512kbを越えて
書き込めなくなる事がありますのでご注意ください。

バイオハザード作品集
【本編】
BIOHAZARD
BIOHAZARD 2
BIOHAZARD 3
BIOHAZARD CODE:Veronica
biohazard
biohazard 0
【外伝】
BIOHAZARD GUNSURVIVOR
GUNSURVIVOR 2
BIOHAZARD CODE:Veronica
GUNSURVIVOR 4
BIOHAZARD HEROES NEVER DIE
BIOHAZARD GAIDEN
BIOHAZARD OUTBREAK
※マイナーチェンジVer.は除く

↓前スレ
【タイラント】バイオ小説創作スレFILE3【タナトス】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1133009532/l50

バイオハザードアウトブレイク過去ログ倉庫
http://2.csx.jp/users2/outbreak/

バイオハザード小説スレまとめ
http://2.csx.jp/users2/outbreak/nov/index.html
2新米警官:2006/02/04(土) 19:57:12 ID:???
「そうだね、何から話そうか?」

 と、眼前の男は穏やかに微笑み、手にしていたカップを優しく撫でた。
その手首には、黒皮のバンドの腕時計が柔らかく外からの光を
反射させている。

「正直に言うと、今でもひどいペテンにかけられていたんじゃないか、
そう思おうとする時もあるんだ。むしろ、思いたいんだろうな。」

 午後の研究室。
 あの街が地図の上から消え去って以降、彼や、彼とともにあの街を
脱出した人たちは例外なくマスコミに追いかけられ、満足に外出も
楽しめない日が続いていた。
 最近はずいぶんとマシにはなっていたが、やはり気軽に外の
カフェで談笑するよりも、こうした閉ざされた空間で語らう方が気楽な
ようだ。

「夜明けとともに、消えた街。そして、人であることを奪われ、命も失った人々。
悪夢だ、と忘れる事は、あまりにも傲慢な行いだと思う。
 だから、私は語ろう。あの街で過ごした最後の日々のことを。」

3新米警官:2006/02/04(土) 20:03:04 ID:???
というわけで、保守代わりに短いの書いてみました。

職人様たちのご来訪をお待ち申し上げております。
4ゲーム好き名無しさん:2006/02/04(土) 20:26:01 ID:???
>>1
乙かれ〜です
б(><*)
5U.B.S.S:2006/02/04(土) 20:28:31 ID:???
1さん》乙です!m(_ _)m
630:2006/02/04(土) 20:36:24 ID:???
新米警官さん、スレ立て乙でした。
いいですね短編。こういうの好きです。
7101:2006/02/04(土) 22:23:44 ID:???
広大な湖の上に存在する、ちっぽけな孤島。
本来なら誰にも犯されることの無い自然をたたえていただろうが、
今は血塗られた戦場と化したこの場所を、俺は走っている。
過酷な戦闘を幾度と無く乗り越え、
想像を絶する怪物を駆逐してきた身体は既に限界に達している筈だった。
だか、止まってはいけない。止まれる筈がない。

大統領令嬢たるアシュリーを拉致した教団ロス・イルミナドスと、
そのカリスマたる教祖オズムンド・サドラーの目的。
それを阻止しなければどうなるか、考えたくもなかった。

人体に寄生してその思考を乗っ取り、
宿主を「支配者」の操り人形たる「ガナード」と化す寄生生物プラーガが
一度合衆国の中枢に放たれれば、それは瞬く間に国を、そしていずれは世界をも蝕むだろう。
この僻地で息を吹き返した災厄の種は、それほどまでに剣呑なものだった。

「・・・最初は単なる「大統領令嬢救出任務」だったのが、最終的に「世界征服阻止任務」になるとはな・・・なけるぜ。」

俺が半ば自嘲気味に呟いた時、背後に壮大な爆発音が響いた。
大音声の発生源を探すべく振り返ると、そこにあったのは炎上し、
小型ミサイルでも撃ち込まれたのか最早原型を留めないまでに破壊された建物。
爆発によって発生した熱風が、遅れて頬を撫でていった。
それを確認すると同時に、インカムから場違いなまでに陽気な声が響く。

「やったぜ!」
「・・・マイク、ここはもう大丈夫だ。いくらなんでも無人の拠点にミサイル撃ちこむことないだろう・・・。」

俺が半ば呆れ気味に声をかけたのは、彼の頭上を優々と飛行する戦闘ヘリの操縦士。
ガトリングガン2基に加え小型ミサイルまで搭載したそれは、
ガナードがひしめくこの要塞の如き砦の殆どを壊滅させていた。
彼の的確な援護が無ければ、この場を生きて通り抜けることなど到底不可能だっただろう。

「そんなカタい事言うなよ!ひょっとしたら生き残りがいたかも知れないぜ!」
「・・・かもな。」
「テンション低いなぁ。まぁいい。ちょいと先に行ってるぜ!」

どこまでも陽気な言葉を残し、マイクの駆る戦闘ヘリは俺の頭上を通過。敵地の奥に向かっていった。
それを見届けた後、目の前のゲート開放レバーを操作し、道を塞いでいたシャッターを解除。
手摺りを飛び越えて地面に着地し、扉を抜けて再び疾駆する。
周辺の異常なまでの武装やガナードの配置数から考えて、
サドラーが居るであろう場所がそれほど遠くないことが予想できた。
8101:2006/02/04(土) 22:25:12 ID:???
休んでいる暇など無い。サドラーに連れ去られたアシュリーを一刻も早く助け出し、
そして俺達の体内に潜むプラーガが成長しきる前に除去手段を見つけねばならないのだ。
そう自分に言い聞かせ、俺は風化を始めている石柱が並ぶ遺跡を駆け抜けようとした。

その足が、不意に止まる。

石柱の陰から、スタンロッドを手にしたガナードが、
背後の扉から、大鎌を振りかざしたガナードが、
岩陰から、ボウガンを構えたガナードが、
見る見るうちにその数は増え、あっという間に無数のガナードが出現し、俺を完全に包囲していた。
反射的に周囲を見回し突破口を探すも、
ガナードは不気味な笑声をあげながら逃げ道を塞ぎ、間合いを詰めてきていた。

俺がこの場にいるガナードが戦闘経験を積み、
操り人形と化した今もそれを生かした戦法を使うことが出来ることを悟った時には、
既に逃げようの無い包囲網が完成していた。
常人なら恐慌に陥るであろう状況。だが俺はあくまで冷静に現状を分析し、活路を見出そうとした。

もし発砲しようと銃を構えれば、背後のガナードからの容赦ない攻撃で死ぬ。
バックパックから閃光手榴弾を取り出そうとすれば、ピンを抜いて炸裂させるまでに全方位から攻撃されて死ぬ。
強引に走り抜ける、ナイフで接近戦を挑む。
いくつかの策を考えるも、どれも成功の可能性は低く、失敗すれば死ぬ。
かといってこのまま止まっていても、数秒後に集中攻撃されて死ぬ。

完全な手詰まり。

分かりきっていた絶望的な結論に達した瞬間、ガナード達の汚泥が煮立つような嘲笑を切り裂いて、ある機械音が聞こえた。
音源を探ると、海に面した崖、そしてそこから浮上してくる戦闘ヘリ。
それを俺が目視した時には、既に2基のガトリングガンの砲門が回転を始めていた。

「伏せろ!」

爆音を隠そうともしないヘリに、ガナード達が気を取られた刹那の隙。
それを逃さず、俺は手近の岩陰に飛び込む。
次の瞬間、唯一の希望―――即ちマイクのヘリから放たれた銃弾が、数多のガナード達に炸裂していた。
連射性に優れるガトリングガンから放たれる鉛製の死神が、
人間とは思えぬほどの体力を持つガナードに的確に収束され、その命を奪っていく。
飛行するヘリに対抗出来る武器を持っていないガナードは、成す術も無く攻撃を受けるしかなかった。
その断末魔を聞きながら、俺は銃声が収まるのを待った。

雨霰の如く降り注ぐ銃弾に殆どのガナードが倒れ、
運良く生き残った1体のガナードが銃撃によって倒れた石柱の下敷きになったところで、
ようやくガトリングガンの回転が停止。硝煙をあげながら戦闘の終了を告げた。

隠れていた岩陰から立ち上がると、そこにはガナードの姿は無く、
代わりあったのはに死体と血肉と内臓で構成された大河。
9101:2006/02/04(土) 22:27:56 ID:???
「助かったよ。帰ったら一杯やるか。」

それらが融解し、砂に吸収されていく音を聞きながら、俺はインカム越しに救いの主たるマイクに感謝を告げた。

「あぁ、いい店があるんだ!」

相変わらずの陽気な声。
それに釣られて、思わず笑いそうになった。
エージェントとして様々な同業者に会ってきたが、ここまで底抜けに明るい奴はそうそう居ない。
ここからではコックピットのガラスに遮られて姿までは見えないが、いい奴なんだろうなと思う。

「何ぼやぼやしてんだレオン!さっさと仕事終わらせて帰ろうぜ!」
「あぁ、そうだな・・・そうしよう。」

それからはマイクとの共闘で残るガナードを撃退し、アシュリーもエイダの援護もあり助け出すことができた。
脱出経路を探す途中、教祖たるサドラーが立ち塞がりもしたが、
エイダが投げいれてくれた特殊弾頭を装填したロケットランチャーの前に灰燼に帰した。
そのサドラーが所持していたプラーガのサンプルこそエイダに奪われたものの、
当初の目的たるアシュリー救出は達成できたので結果オーライだろう。

それからマイクのヘリに乗り込み、合衆国への帰途についた。
マイクは俺の予想したとおり、陽気な顔と性格をした黒人で、
大統領令嬢たるアシュリーにも気兼ねせず話しかけていた。
飛び立った直後、別方面に飛び去るエイダが載ったヘリをマイクが敵機と勘違いして撃ち落しそうになったり、
それを俺が止めようとしたはずみでヘリが揺れ、
アシュリーが危うく転落しそうになったが、危ういところで助け出すことができた。
アシュリーからは「殺す気なの!」と怒鳴られ叩かれたが、その顔には笑顔。
俺もアシュリーの拳を受けながら笑い、マイクも笑声をあげていた。
ルイスのことは残念だったが、冥福を祈った。
今回の出来事は狂気と陰謀と欲望、そして血に塗れていたが俺はそれを乗り越え、生きている。
それだけで十分だった。
これから暫くは平和な休暇が取れるだろう。海外に遊びに行くのもいいかも知れない。
幸福な思考に、口元が綻ぶのが分かった。



「―――て、――オン、起きて、レオン!」
10101:2006/02/04(土) 22:29:55 ID:???
「・・・アシュリー?」


そこで俺は目覚めた。
どうやら、帰還中のヘリ内で眠ってしまったらしい。
隣には俺の肩を揺らすアシュリーが居た。

「もう、やっと起きた。仮にも一流エージェントなのに、そんなのでいいの?」
「・・・あぁ、すまない。」

どうやら夢を見ていたようだ。
一縷の望みをかけてコックピットを見ると、そこには陽気な黒人・・・ではなく、カタそうな面構えの白人。
俺としたことが、眠っただけではなく都合のいい夢まで見ていたらしい。
実際、マイクはあの崖でガナードのロケットランチャーで撃ち落され、死んだのだ。
孤島からの脱出はヘリではなくエイダが残してくれたジェットスキーで果たし、それで陸地まで移動。
その後ハニガンからの通信が回復し、現在地を伝えた後に迎えのヘリが到着し、合衆国に帰還する事になったのだ。
確か、乗り込むときにパイロットがケビン、と名乗っていた気がする。

「・・・いい店って、どこだったんだろうな。」

一言だけつぶやき、俺はヘリから降りる。
何となく上を見上げると、そこには何事も無かったかのような晴天だけがあった。
その光景に何の感慨も感じず、俺は歩き始めた。
11ゲーム好き名無しさん:2006/02/04(土) 22:33:56 ID:???
「なけるぜ…」ってレオンの台詞、
どっかで聞き覚えがあると思ってたんだけど、
元ネタはダーティハリー4のハリーの台詞(口癖)だよな。
12101:2006/02/04(土) 22:34:14 ID:???
どうも、101です。
まず最初に、>>1さん乙でした。

前スレに投下しようとも思いましたが、途中で容量オーバーにしちゃうかも、と思ったのでこちらに。
実はこの話を書いている最中に30さんの作品が投稿され、
4の話、しかも夢オチという点まで共通していたので思わずボツにしようかと思いましたが、
本人から了承が取れたので投稿してみました・・・よかったでしょうか(汗

前回のOBネタは続きが思い浮かばなかったので、思い切って一番好きな4の小説にしてみました。
もう少しだけ、あと1つのオチを入れるまで続かせるつもりです。
13ゲーム好き名無しさん:2006/02/04(土) 22:53:19 ID:???
>>11
言ってる英語のセリフは違うみたいだけどね。

>>12さんGJ!
ほんとにマイクはいい奴だったんだな…。
14ゲーム好き名無しさん:2006/02/04(土) 23:23:43 ID:???
>>13
英語違うのか〜。
まあ訳が同じだね。
特に今は亡き山田氏の声の名台詞が印象的で覚えていたよ。
15ゲーム好き名無しさん:2006/02/05(日) 01:01:32 ID:???
遅れましたが、>>1さん乙です。
16101:2006/02/05(日) 01:25:46 ID:???
>>13さん
感想ありがとうございます。
自分もマイクはかなり面白いと思っていただけに、すぐ後に死んだ時はもうショックでしたね。

で、訂正です・・・。すみません。

>>8の「音源を探ると、海に面した崖」・・・というのは「音源を探ると、湖に面した崖」の間違いで、
>>9の「別方面に飛び去るエイダが載ったヘリ」は「別方面に飛び去るエイダが乗ったヘリ」の誤字でした。

あと、>>8の「その足が、不意に止まる。」という文だけ三人称視点になってしまっているので、
そこの部分を「だが、不意に俺は停止を余儀なくされた。」と読み替えてください・・・。

多くて申し訳ないorz
17ゲーム好き名無しさん:2006/02/05(日) 01:48:40 ID:???
それはいいですが、とりあえずは前スレから埋めません?
18ゲーム好き名無しさん:2006/02/05(日) 02:57:37 ID:???
>>1スレ建て乙です。
>>17さんの言うように前スレが終わってないので、前スレから埋めた方が良いです。
19ゲーム好き名無しさん:2006/02/05(日) 09:21:16 ID:???
>>7-10
GJ!!
最近4ものが多くて嬉しい俺ガイル
20ゲーム好き名無しさん:2006/02/06(月) 17:23:53 ID:???
保守
21ゲーム好き名無しさん:2006/02/06(月) 18:19:03 ID:c5U2KoxZ
スレオモスレー
もっと小説書いてください面白いです
22ゲーム好き名無しさん:2006/02/07(火) 23:31:32 ID:q0d5wiso
21さん
あなたも書いてみたらどうですか?
23ゲーム好き名無しさん:2006/02/08(水) 01:40:25 ID:???
sageろカス共
24椿レイ:2006/02/08(水) 07:35:04 ID:???
あたしの名前はレベッカ・チェンバース。
元STARSブラブォーチームの隊員。
ラクーンシティ事件からかなりの年月が流れ、政府はこの出来事を『過去』の事としてお蔵入りにしている。
あたしはバイオハザード事件と呼ばれている『洋館事件』を体験した。
事件はクリス、ジル、バリーという三人の英雄により解決しの薬品会社というアンブレラの表の顔をはぎ取り、アメリカ全土にアンブレラの裏での試みを知らしめた。
アンブレラは世間から監視されるようになり事件はこのような事件はラクーンシティ事件で最後となった。そしてだんだんと人々はこの事件のことを忘れ平穏な毎日をくらしていた。
2006年となった今、世界は戦争などが飛び交う中『平和』という言葉を一番に生きている。
しかし、その中であたしはアメリカ全土の終わりを…いや、世界の終わりを確信していた。
25ゲーム好き名無しさん:2006/02/08(水) 10:46:07 ID:???
↑前スレ埋めろ
26ゲーム好き名無しさん:2006/02/08(水) 13:10:13 ID:???
そうだそうだ。ここに投稿せずに前スレに投稿しろ。
27ゲーム好き名無しさん:2006/02/08(水) 21:50:48 ID:???
>>22
文才ないんでもっと修行してから投稿します
28一応:2006/02/10(金) 00:50:10 ID:???
前スレ
512KBにより終了
29256:2006/02/10(金) 14:14:55 ID:???
‘フラワーショップ エレン’


’皆様、始めまして、私の名前はエレン・サトラーです。
先日、この町で、子供の頃からの夢だった花屋さんを開業しました。
品揃えは抜群なので、店を見かけたら是非一度お尋ねください。
場所{6丁目ー3−14ー4}TEL{012−333−6295}’


「これで・・よし、と。」
一人の女性が、警察署の総合掲示板にチラシを貼り付けている。
小さいながらも、スズランの絵が描かれているかわいらしいものだった。
他にも、銃器店や動物園のチラシ等が張られている。
「どうも、ご苦労様。代金を払っておきますね。」
女性の後ろには、お金を持った男性警察官が立っていた。
女性――エレン・サトラーは、この警察署に大きな植木鉢届けに来たついでに、
チラシを貼ったのである。
「それでは、またどうぞよろしくお願いします!」
と、彼女は代金を受け取り、元気よくあいさつした後、警察署をあとにした。
「今日はいい宣伝ができたわね〜。」
と、配達用の車を運転しながら、彼女は嬉しそうにそう言った。
数分後、車は‘フラワーショップ・エレン’に到着した。
車を降り、裏口から店に入るエレン。店先の‘CLOSE’の表示を‘OPEN’に変えた。
午後2時――店の客入れ時だが、配達のため少し店を閉めたのだ。
花屋の店員は、店長であるエレン一人である。
「さぁって、と・・」
ポーチュラカに水を与えながら、彼女は客入れを待った。
30256:2006/02/10(金) 14:17:01 ID:???
どうも、前スレからちょくちょく書いている256です。
学校が早く終わったんで、ちと新スレにカキこんでみました。
一応、続きます。
31ゲーム好き名無しさん:2006/02/10(金) 19:15:38 ID:???
256 無理しなくていいからwww
32ゲーム好き名無しさん:2006/02/10(金) 22:15:36 ID:???
確かに。意味も分からん
33ゲーム好き名無しさん:2006/02/10(金) 23:21:59 ID:???
意味も分からんってまだ導入部なんだから。
34ゲーム好き名無しさん:2006/02/10(金) 23:59:39 ID:???
>30さん
前スレの、報告と締め、ありがとうございました!
35ゲーム好き名無しさん:2006/02/11(土) 00:53:45 ID:???
>>32

おそらく>>31が言いたかったのは
学校が早く終わったからって、急いで書き込みする必要は無いよ、暇な時にでも投稿してね。
って意味だったのでは?
36U.S:2006/02/11(土) 01:10:56 ID:???
ミッション1・救出

AM 4:30
―連合軍特殊部隊ベースキャンプ内―

…ジリリリリッ!

…おいおい、こんな朝っぱらから出撃要請ベルがなってやがる。
「何だってんだよ…。」
そう言いながらも、俺の身体は、けたたましいベルの音に反応し、否応なしに着替えを始める。便利な身体になったもんだぜ…。
周囲を見渡すと、同様に簡易式の二段ベッドから飛び起きて、着替える仲間達の姿…。

俺達は仮眠室を飛び出し、ブリーフィングルームに向かう。
喧騒が響く廊下…。ゴチャゴチャして落ち着かねぇトコだ。大体、こんな狭い場所にいらない機材やら、使途も分からん部品を大量に放置しやがるから、邪魔になってしょうがねぇ。

「…なぁ、グリフィス。今日はなんだと思う?」
ブリーフィングに向かう途中、グリフィスの背中を見付け声を掛けた。
「さあな…、感染者の鎮圧ってとこか?」
小走りに走りながら、グリフィスは首を窄め素っ気なく応える。
「…よぉ、知ってるか?昨日から“SEAL”の奴等がこのキャンプに参加してるらしいぜ。」
声がする方に視線を移すと…ベルバトフだ。ヤツも同じく合流し、肩を並べ小走りに走りだす。
この、俺・グリフィス・ベルバトフというメンバーは、入隊当時から同じ部隊で腐れ縁ってやつだ。毎日、同じ面並べやがってウンザリしちまうぜ。

「…SEALが?もしかして、それが今回の出撃に関係あんのか?」
俺はベルバトフに聞き返した。
「さあな…、それにSEALだけじゃない。最近じゃあ、“デルタ”も司令部に出入りしているらしい…。」
なんだそりゃ?やっかいな事にならなきゃいいんだがな。
グリフィスも怪訝そうな表情を浮かべながら、呟いた。
「…ただごとじゃねぇな。」
同感だ…。こんな日は大抵、良くない事が起きるからな…。

一抹の不安を胸に、俺達は揃ってブリーフィングルームに入室した。


続く
37U.S:2006/02/11(土) 02:07:22 ID:???
「今日、諸君らに集まって貰ったのは他でもない…。」
お決まりのいつものセリフを口頭に、ホワイトボードの前に立ちブリーフィングを切り出すのは、数々の勲章を授与し“オーガ”との異名を持つグラツキー・バーンウルフ大尉だ。

彼の指揮下にある部隊は、今まで必ず生還してきた。その為、世間からは“合衆国の英雄”などと、半ば神格化されている。
その反面、黒い噂も彼の周囲には絶えない。『実は、アンブレラのスパイ』だとか、『手柄を金で買う男』など様々だ。
まっ、真偽の程は定かじゃねぇけどな。

俺達は、ハイスクールで先生の授業を受けるガキ共の様に、椅子に腰掛け今回の任務の概要を聞く。

「今回の任務は、急を要する…極秘任務だ。」
やはり、嫌な予感が当たった…。いつものグラツキーなら、ドスを聞かせた低い声で威圧する様に話すんだが、今回は何か様子が違う。何処か、不安を抱えてる様な話し方だ。

「今回の任務は“要人救出”を君達に担ってもらう。」
グラツキーの言葉に俺は首を傾げた。
それのどこが極秘なんだ?第一、今まで、救出任務なんて幾度となく、俺達はこなしてきたんだ。
まぁ、要人てことで何かワケありなのかもしれんが…。
「この任務を打診してきたのは、“アンブレラ・コーポレーション”だ。」
アンブレラ!?なんだってアンブレラが、俺等に出撃要請なんか…?

ブリーフィングルーム内からは、どよめきの声が上がる。…そりゃあ、無理もねぇ。
グラツキーはそんな事には気にも留めず、ブリーフィングを続ける。
「…アンブレラ所有の研究施設で、新型バイオ・ウェポンの開発中、不慮の事故により“LEVEL 5 隔離エリア”から“変異性バクテリア”が施設内を汚染した模様。これが、AM12:15の事だ…。」
ほらな…?だから、言ったろ?こんな時は、大概ろくでもない事が起きやがるって…。


続く
38U.S:2006/02/11(土) 02:12:05 ID:???
すみません、全スレ745の続きです。m(_ _)m
39U.S:2006/02/12(日) 02:37:07 ID:???
…カツンッ…コツ…コツコツ。

その時、俺達の背後にある出入口の方から足音が響く。
(ん?誰か来たのか?)
そう思い振り返ると、二人の体躯の良い軍人が歩いてくる。
…全く見た事のねぇ奴等だ。部隊の皆も一様に、二人の顔を物珍しそうに眺めている。

二人が入室して来るのを見て、グラツキーが口を開いた。
「…紹介しておこう。君達の今回の任務に同行する、“SEAL”の二人だ。」
グラツキーの隣に立つ、“SEAL”と呼ばれる二人は、黒人の丸刈りと白人の長髪の何ともチグハグなコンビだ。

「…私は“SEAL”のクライフ・バクスター少尉だ。こちらも同じく、ライズ・チェンバース少尉…。」
黒人の長身の男が、自分と金髪の男の身分を名乗り始めた。
「…ライズだ、仲良くやろう。」
ライズは俺等に向かって、身に付けていたサングラスを外し、軽く手を挙げ挨拶をした。
黒人の男はともかく、ライズとかいうこの男は振る舞いといい、格好といい…どうもチャラそうな奴だ…。
SEALの挨拶が終わると、再びグラツキーの説明が始まった。
「さぁ、ここからが本題だ…。今回の任務の目標となる最重要人物“ファブリシア・アシュフォード博士”。このアシュフォード博士をバイオ・ハザードに見舞われた研究所から救出する事が、我々の今回の任務となる。」

グラツキーがそこまで話すと、クライフ少尉は前に一歩出て口を挟んだ。
「しかし、君達の任務はそれで終了ではない。この作戦の最も重要な任務…それは“博士の身柄の拘束”である。」

…どういう事だ?拘束?保護の間違いじゃねぇのか?
段階を踏まえず説明を始めたクライフを、抑止する様にグラツキーが切り出す。
「疑問を持つ者も居るだろう…、作戦の詳細を説明しよう…。…概要はこうだ、我々は要請通りに博士を“救出”する。そして一旦、保護した博士の身柄はアンブレラには引き渡さずに、こちらで預かるという事だ…。」

なんだって!?そいつは…!!
「我々の本当の任務は、博士をアンブレラから“誘拐”する事にある…。」


続く
40256:2006/02/12(日) 02:46:30 ID:???
ラクーンシティにフラワーショップ・エレンが開業し、すでに数週間がすぎていた。
店長・エレンの熱心な宣伝行動があってか、店の名前は町中に知られ、客すじも上々だった。
すでに‘常連客’と呼べる存在も何人かおり、フラワーショップ・エレンは少しづつ町に溶け込んでいった。

1998年7月の正午頃――毎年の事ながら、うだるような暑さで町はぐったりしていたが、一箇所だけ、
まったく雰囲気の違う場所があった。
そう、フラワーショップ・エレンである。
店先にはハイビスカスなどの色鮮やかな花や観賞用植物が置かれ、さらに店長・エレンが店の周辺の
日光の影響で鉄板と化したアスファルトにくまなく水をまくため、見た目・空気と共にじつに
爽やかであった。
そんな花屋に今日もまた、一人の常連客が足を運ぶ。

「こんにちは、エレン。」
店内に足を入れた女性客が、レジカウンターの方へそう声をかける。
「あらシンディ、いらっしゃい!」
カウンター奥のスタッフルームから、店長兼店員であるエレン・サトラーが新品の植木鉢を持って
現れ、女性客にそう声をかけた。
「この前オススメした‘アサガオ’、どうだった?」
持っていた植木鉢をカウンター端に置いた後、エレンは女性客――シンディに声をかける。
「ええ、すっごく気にいったわ。成長がすごく早くて・・今日の朝も綺麗な花、咲かせたし。」
カウンターに近づきながら、シンディはうれしそうに言った。
「それはよかった。前も言ったけど、あの花は日本の花の中でも一番楽しめる花だもんね。」
エレンは心の底から彼女に‘アサガオ’をすすめてよかった、と思った。
「それで・・今日はなんのご用?」
店員として、エレンはシンディに話しかける。
「んー、今度は花じゃなくて観賞用植物にチャレンジしようと思うんだけど、何かいいのある?」
と、シンディが言うと、
「いいタイミングね。実は観賞植物でかなりオススメの物があるのよ。」
と言いつつ、エレンは観賞植物コーナーに移動する。そして何かを持ってまたカウンターに戻ってきた。
「・・よい、しょっと。 これよ。」
彼女がカウンターの上に並べた物――それはそれぞれ色のちがう草が植えられた
3つの植木鉢であった。
41ゲーム好き名無しさん:2006/02/12(日) 03:05:09 ID:???
はいはいハーブ、ハーブ
42256:2006/02/12(日) 03:25:14 ID:???
はいはい正解、正解
43ゲーム好き名無しさん:2006/02/12(日) 22:39:29 ID:???
はいはい過疎過疎
44ゲーム好き名無しさん:2006/02/13(月) 09:18:24 ID:???
250さんの作品はえらく不評だな。前の作品もそんな感じだったし。
それはそうと遂に前スレが埋まったな。
45ゲーム好き名無しさん:2006/02/13(月) 09:19:02 ID:???
間違えた。256だった。
46ゲーム好き名無しさん:2006/02/13(月) 12:38:04 ID:???
俺は嫌いじゃないですよ。
>256
47256:2006/02/13(月) 16:55:57 ID:???
‘新発売・3つのカラーハーブ
 近年、近くのアークレイ山で発見されたハーブです。見てくれは地味ですが水は3日に1回程でOK、
 肥料等もいらないうえ、光合成も必要としないので室内・室外のどちらで育成してもOK。とても丈夫なハーブです。
 さらに最近では医学で薬にも利用され始めている、とてもすぐれた植物です。誰にでも簡単に飼えますので、
 ぜひ一度、お試しください。’

店に置かれた多少長めの宣伝ポップ。エレン・サトラーが目をつけた3種のハーブは、まさしく宣伝に偽りなしの植物である。
常連客・シンディにハーブを勧めて数日、口コミでハーブを見に来る客が増えだした。
値段もグリーンハーブなら1ドル強と安めなので、見に来た客はたいがい試しに買っていった。
(ちなみに、レッドハーブは3ドル程、ブルーハーブだとその倍である。)
傷の治療にはかなりの即効力で、例えば切り傷にグリーンハーブをすり潰したものを塗ると、
ほんの数十秒ほどで完治してしまう。これを見たエレンは、ハーブが医学会に全て買いじめされない内に
自分の店に大量入荷したのだ。そしてさらに数週間後、ラクーンシティではハーブがブームとなった。
小銭で買え、応急の傷薬としてはもちろん、地味とは言え綺麗な形に育つので老若男女問わず愛され始めた。
1998年、8月の初期の事である。
48101:2006/02/13(月) 17:48:36 ID:???
>>10

目覚めると、そこには一面の白。
視覚に続いて他の感覚がが目覚め始め、そこでようやく自分が仰向けになっている事に気付いた。
俺がどことなく既視感を感じるこの清潔的な空間が病室であることに気付くまでにかかった時間は、ごく僅かだった。
暖かな布団と柔らなシーツが俺を再びの眠りに誘っていたが、それを無視して体を起こす。

見渡すと、やはりそこには予想通りの景色。
腕に繋がっている点滴らしき袋の中身は半分程度残っており、付近の棚にはいくつかの薬品。
窓にはカーテンがかけられているものの、外から差し込む陽光を完全に駆逐できていないところを見ると、
時間帯はまだ昼のようだった。

「気付いたかね?」

声に反応して視線を平行移動させると、そこにはスーツに身を包んだ威厳のある男性。
付近に同じくスーツに身を包んだ屈強な男が一数人居たが、明らかにこの場を支配しているのはその男だった。
どこかで見た顔だと思い、記憶を検索。即座に思い出した瞬間、驚愕とともに俺の呼吸が一瞬途絶した。

「だ、大統領!?」

予想外の出来事に声を跳ね上げ慌てて姿勢を正すが、俺が横になっている時点でどう考えても無礼だった。

「はは、そう身構えなくてもいいよ。別に君を処罰しに来たわけじゃないんだ。むしろいくら礼を言っても足りないくらいなんだがね。」

そこで大統領は「少し話がしたいんだが、外してもらえるかね。」と言って付近の護衛を下がらせ、
一息つくと視線を俺のベッドに落とした。

「娘を救ってくれてありがとう。一人の親として礼を言うよ。」
49101:2006/02/13(月) 17:50:08 ID:???
>>48

彼の視線を辿ると、そこには俺のベッドに突っ伏している金髪の女性。
服装こそ違うものの、アシュリーだと判断するのは容易だった。

「休むように言ったんだが、君が起きるまで傍に居るといって聞かなくてね。もっとも寝てしまっては意味もないが。」
「アシュ・・・いや、お嬢様は大丈夫なのですか?」

ようやく平静さを取り戻した俺は、言葉を選びつつ話しかけた。

「見ての通りだ。外傷はほぼ皆無。精神的なダメージはあるだろうが、それほど深刻でもないようだ。
まぁ、問題があるとすれば睡眠不足程度かな。そうそう、君に何度も助けられたと言っていたよ。」
「そうですか・・・。」

言葉を返しつつも、俺は思考する。
いくら娘を助けられたとはいえ、たかがエージェント一人の見舞い如きに大国の主たる大統領が直々に来るとは思えない。
普通なら感謝状なり言伝なりで済ませる程度だろう。
その大統領がここに来て、しかも感謝を告げるということは、必ず何か別の目的がある筈だった。
だが・・・何だ?何がある?

「おっと、そうだった。君も目覚めたことだし、ちょっと人を呼んでくるよ。待っていてくれ。」

そんな俺をよそに大統領は告げると、部屋を出て行ってしまった。
俺は一息つき、寝起きで頭がよく回らずに答えが見つからない思考を停止した。
だが、数分後に先程とは違う数人の男を連れて戻ってきた大統領の一言で、
その答えは簡単に理解することが出来た。


「さて、それじゃあ今回の任務の内容を事細かに説明してくれるかな?記録は彼らがやってくれる。
――――私も聞きたいんだが、構わないね?」

悪夢はまだ、俺を放してはくれないようだった。
50ゲーム好き名無しさん:2006/02/13(月) 19:37:02 ID:???
おお(・∀・)!!レオンに新たな任務が!!!
51究極生命体T・男の話し:2006/02/13(月) 23:40:21 ID:???
前スレ754の続きです。
―――
「真実は実際に目にしないとわからないものなのさ。」

男は酒を飲みほしながら言った。


≡≡≡
俺の名前はマルコ。
ここロンドンのバーでマスターをやっている。
さっきまで常連のイアンが、今日レアなレコードを手にいれたというのでその経緯を、
俺と、そして話しに割り込んできた客、謎の男とで聞いていた。

そのイアンの話しというのは、
なんとゾンビに会い、そして襲われた…という馬鹿げた話しだった。

が話しが終わった時、突然イアンが気分が悪いとトイレに立った。

イアンが来るまで残された俺は謎の男の不思議な魅力からか、男の話しを聞くことにしたのだった。
≡≡≡

「ところで私の話しを聞くのは構わないが店はいいのかい?」

店内には3人、俺とこの男と他に客が一人。
といってもその客というのは、カウンターの端で酔い潰れて寝ている。

「そういうのは客がいる時に言ってくださいよ。」

笑って答えてみた。

「そうか。では、話そうか。…アンブレラ事件、さっき君達は原子力事故と言ったね。」

「確かアメリカのどっかでの大事故で、かなりの犠牲者が出たとか。」

そういうと男はニヤリと笑った。
52メグ:2006/02/13(月) 23:43:42 ID:???
前スレでミスがありましたm(_ _)m

マルコ達が知ってるのはラクーン事件ではなくアンブレラ事件です。

文字のミスはもっとありますがorz
53256:2006/02/14(火) 00:07:53 ID:???
‘フラワーショップ・エレン’が開業し、約2ヶ月。その日、店ではセールが行われていた。
店内は常連客や初来客などで賑わっていた。
一番人気はグリーンハーブだが、その他の花などもよく売れていた。
午後3時――店内が空いてきた頃、一人の常連客が来店した。
「ハーイ、エレン。」
シンディだ。
「いらっしゃい、シンディ。仕事はこれから?」
エレンが聞く。
「そうよ。ちょっと時間があったからよってみただけ。それにしても・・すごい人気ね、ハーブ。」
「あなたがハーブお買い上げ第一人者なのよね。宣伝、ありがと。」
「いーえ、私は友人一人に勧めただけよ。それがこんなに広まるなんて・・。」
「なんにしても、あなたのおかげよ。これ、粗末だけどお礼。」
と、エレンはおもむろに何かをシンディに差し出した。
「エレン、これは・・?」
「私のお手製、ハーブケースよ。開けてみて。」
と、エレンに言われ、その小さな箱のふたを開けてみた。中には緑、赤、青のハーブがそれぞれ入っていた。
「へー、結構凝ってるわね。」
「救急箱の感覚で使えると思うわ。」
「便利そうね・・ありがたく使わせてもらうわ。・・・じゃ、そろそろ行くわね。」
「またのご来店、お待ちしておりまーす。」
シンディは店を出る。その入れ替わりに、花屋に最近かよいだした客が入ってきた。
「ハァァーイ! エレン! まだあまってるかい?」
スーツ姿の中年男性だ。
「いらっしゃい、ハミルトンさん。大丈夫、ちゃんととっておきましたよ。」
と、エレンはきれいにカッティングされた3色のハーブを差し出す。
男性――ジョージ・ハミルトンはラクーン大学関係者で、独自にハーブで薬を作る研究をしてるらしい。
「どうも。そうそう、エレン・・ここの商品に、アンブレラ製の肥料を使用しているかい?」
と、ジョージはエレンにハーブと入れ替えに代金を渡しながら、真剣な顔でそう聞く。
「いいえ、使っていませんが・・もっとも、アンブレラ製の肥料は一応買ってはあるんですけどね。」
「そうか・・いや、どうも最近、アンブレラの薬品にはいい噂がなくてね。例の館事件は知ってるかい?
どうもアレにからんでいるらしくてね。特殊警察部隊が対峙したという怪物達・・。」
そう、知る人ぞ知る、あの事件である。
「うーん・・あれって、ただの作り話じゃありませんでした? 
・・でも、怪しい噂のあるような物を使うわけにはいけませんね。」
エレンは一応、納得した。
「そうか。いや、ちょっと気になっただけだよ。じゃ、またよろしく頼むよ。」
「ありがとうございましたー!」
ジョージは店を出た。
「アンブレラか・・気をつけとこ。」
そして、エレンの忙しい一日はすぎていった。
54究極生命体T・男の話し:2006/02/14(火) 00:22:12 ID:???
「無理もない…アメリカの人間でさえも馬鹿にする始末だ。
だがあの事故の生き残りは皆、口を揃えこうゆうだろう“地獄”と…。

…そう、あれは1998年のことだった・・・」

***
鼻を刺すキツい臭いで私は目を覚ました。
起き上がると、節々が痛む。暗闇の中を手探りで見回すとどうやら下水道のようだ。

だが私には何故自分がここにいて、何故倒れていたのか分からない。
自分の名前さえも…。

私は記憶を失くしていたのだ。

しばらく考えこんだが、こんな所でじっとしていても仕方がないと思い立ち上がった。
幸い、扉のロックが外れており先に進むことができた。

扉の先にはボロボロの服の男が一人たっている。
『すまないが、出口は何処か教えてくれないか?』

私がそう聞くと男は何も答えず向かって来た。

服以外に男をよく見ると、なんと体中が傷だらけで破けた皮膚から血が滴り落ちている。
そして顔は奥歯が見えるほど口がちぎれ、そして何よりも目が人間の目ではなかった。

***

俺は唾を飲み込んだ。

「そ、それって。」

男は答える。

「そう、ゾンビだ。」

***

私は直感的に危機を感じ来た道を引き返した。
55究極生命体T・男の話し:2006/02/14(火) 00:59:30 ID:???
逃げはしたが扉の先は行き止まり、振り返ると奴はこちらに迫ってきている。

『何なんだ!お前は何がしたいんだ!』

奴は答えない代わりに噛みつこうとしてくる。

追い詰められて、背中が壁に当たった。もう逃げれないと思った私はこいつを倒す決心をした。

奴が段差を上り、フラついたスキをつき、奴の頭に蹴りかかった。

・・・が、あろうことか私は蹴りの勢いで下水の水の中に転倒してしまったのだ。

さっと身を返すしたが、もう手遅れ、奴が私に覆いかぶさってくる。

こいつは必死で噛もうとするが、私の方も必死で抵抗し、そして何とか突き放すことができた。

しかし、もちろん終わった分けではない。

『…何か武器はないのか!!』

周りには何もない…。
が、そこへ一つの空き瓶が流れこんできた。

シメたと思い、そいつを手に取ると、向かってくるゾンビに全力で殴りつけた。

のはいいが、ゾンビは一瞬怯んだけであまりダメージを受けなかったようだ。
だが私は諦めず、割れた瓶をゾンビの顔面に突き刺した。
すると、ゾンビはうめき声を上げ崩れ落ちた。
56究極生命体T・男の話し:2006/02/14(火) 01:35:41 ID:???
ゾンビが起き上がってこないのを確認すると、その部屋を後にした。

少し変な感じが頭を過ぎる。
さっきの蹴りは何故外したのか、イメージでは確実に奴の頭部にヒットしていたはずだったのに。滑った、という感じではなかった…。

もう一度、蹴りを試してみたが同じようにスッテンコロリンと見事に倒れてしまった。

変な違和感を感じたが、私の運動神経が鈍いということで納得しておいた。

先には腐った犬や、大グモなど数々のモンスターが襲い掛かかり、傷を負ったりしたが何とか外の景色を見ることができた。

***
「そのモンスター達との戦いの話しは?」

「大したことはない。
第一、話すなると長すぎて君が飽きるだろうよ。」

「そ、そうですか。」

大したことだとは思うが。
***
話しを戻そうか。

外の景色といっても実際外に出れたわけじゃない。地下を進み、ある階段を登ると廊下に出た。

窓にはシャッターが閉まっていたので、そこからは出れなかったのだが、窓とシャッターの隙間から外が僅かに見えた。
もう、外は暗闇だった。
57究極生命体T・男の話し:2006/02/14(火) 02:19:51 ID:???
扉は2つあったが一方しか開かず、そちらに行くしかなかった。
そういえば、地下でも分かれ道はあったが不思議と一つの扉しか開かず、仕方なく進んで来た。

『…一体何なんだ。』

また、疑問が増えた。



だが、考えている余裕はない。
次々と迫り来るモンスター達の攻撃を捌きながら扉という扉を抜けていった。

そして連戦はまだ続く。
目の前には脳味噌剥きだしで長い舌を自在に動かす化け物。どうやらこいつは目が見えないらしい、音で判断しているようだ。

私の手には途中手に入れたファイティングナイフがある。

息を殺し、足音を消して近づくと化け物の脳に一気にナイフを突き刺した。化け物は私の体に舌を巻きつきたが、それは弱々しく、やがて力尽きた。

続く戦闘で私は戦いに慣れていた。

『…一丁上がりだ。』

またしても変な違和感に襲われたが、今度は原因が分からない。しかし、問題の解決はここを脱出してからだ。
58究極生命体T・男の話し:2006/02/14(火) 02:57:03 ID:???
私はミスをしてしまった。


それは止まらない化け物を薙ぎ倒していくと、静かな廊下に出た時のこと。
連戦の疲れもあったのだろう。私は、ふと気を緩してしまう。

すると突然、無数のツルが私に向かって伸びてきた。しまった、そう思った時、もう全身にツルが絡みつき身動きが取れなかった。

ツルの先には2bはある巨大な植物が花、いや口を開け私を飲み込もうとしている。
私は死を覚悟した。
脳裏にある名前が浮かぶ。

“ハンク”

何を意味するのかは分からなかったが、ただその名前だけが頭を過ぎった。
私の名前なのだろうか。
死は目の前だ。私の頭に口から液が垂れた。

その瞬間、
一発の銃声が響き、私を捕まえていたツルが緩み私は床に崩れ落ちた。

『な、何だ!?』

見るとそこには、男が私に背を向け怪植物と対峙していた。

『大丈夫か?』

『は、はい!あなたは?』

彼は答えずに怪植物目掛け手榴弾を投げつけた。手榴弾は爆発し、辺りの煙りが立ち込める。煙りのせいで男の顔が見えない。

『すまない、助かった。あなたは?』

『…今はまだ答えられない。
……死ぬなよ。』

そういうと彼は煙りの中に消えていった。
59メグ:2006/02/14(火) 03:04:32 ID:???
今日は終わりです。
あともう少し続きます。
読んでくださった方、ありがとうございました
m(_ _)m


訂正
>>58
『は、はい!あなたは?』


『あ、ああ!あなたは?』
でした。
60ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 04:18:31 ID:???
あっそ
61ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 08:58:43 ID:???
>>60そういうのやめろ、カス。
62ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 09:22:49 ID:???
書いてから、読み返して推敲してないなぁ、と思える作者が続いてるな。
もし携帯からの投稿なら、一気に携帯のメモ帳に書いて保存して、
それから通して読み返してみるのをオススメする。
そんだけで、本当に色々変わってくるから。
63256:2006/02/14(火) 09:37:32 ID:???
・・・一応、読み返してる俺はどーなんだ・・。
64ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 09:44:00 ID:???
>>62
そう思ったら、その箇所を具体的に言ってみてもいいんじゃまいか?
批判じゃなく、あくまでアドバイスとして。
そうすればその人も気付きやすいし、小説のレベルも上がると思うが。

うやむやに指摘すると、関係ない書き手も不安になると思われ。
65ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 12:17:11 ID:???
しかし最近のはレベル低いぞ。全般的に。
まとめの1スレ目でも読んできてくれ。
66ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 13:04:52 ID:???
全体的っても、特に目につく箇所とかあるだろ?それを言ってあげればいいじゃまいか。
ただ漠然と「レベルが低い」ってだけじゃ分かりにくいかと。
それが言えないなら、小学生の文句と変わらないぞ。
67ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 14:49:53 ID:???
そもそも連載形式なのが増えすぎ
68ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 15:44:39 ID:???
このスレに小説を投下したことあるけど、推敲は大切だよ。
読んでくれる人に対してもだけど、やっぱりよりよい物を書きたいのは自分のためだからな。
>62が誰宛か書かないのは
未熟だと名指しされた人のショックを考えて、あえてじゃないのかな。
それぞれより良い小説を書けるように心がけてみようよ。

連載小説については、勿体ないなーと思う。
話をぶつ切りに投下するよりも、書き上がってから書き込むのは難しいことなのだろうか?
携帯からでも未送信メールとして保存してからコピペすればまとめて投稿できるよ。
全文をまとめて推敲することで、文章全体に統一感が出るし
同一の表現を多用する事を防ぐことが出来る。

読み手としても、例え良い小説でもスレをまたがったり散らばってたらチェックするの辛いよ。
読むのが面倒くさいという理由だけで読み飛ばされてしまうなんて、本当に勿体ない。
69256:2006/02/14(火) 16:05:33 ID:???
早い話、俺が前スレで始めて書いたビーンとバースの話みたいなもん?
あれ、色んな意味でいっぱいいっぱいで書いたんだよなぁ。
あと前スレの俺のブラッドの話にしたってタイラントの話にしたって時間をみはからって
コツコツ続けたもんだからなぁ。まとめ投稿する技術もないし、時間もない。
今書いてる話も完結させたいけど・・ぬぅ・・。
70ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 16:11:12 ID:???
>69
自意識過剰すぎる
71ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 17:04:06 ID:???
>69
なあ、ここに粘って書き込みする時間はあるんだろ?
時間がないって、小説は時間に追われて書く物じゃないと思うぞ。
書いて投下して書いて投下して、それをコツコツとは言わない。
ただ思いつきで書き散らしてるって言うんだよ。

話を分けるにしたって一話ごとの文章量がなさすぎちゃだめだろう。
週刊ジャンプの連載漫画だって、毎日1ページずつ読まされたらかなわないぞ。
起承転結をきちんと作って分けるとか、エピソードごとにテーマを持たせるとか。

方法があるのに技術がないとかわからないとか言うのは大抵
全く努力しない奴の常套句だからやめといたほうがいい。
お前はそれ程の努力も払わないというわけだ。読者に対してじゃないぞ、お前の小説に対してだ。

上記は256にだけに対して書いているんじゃない。細切れ連載野郎に対してだ。
256hsここで絡まれるのは文章の質の問題よりも、自分から絡まれにいってるから。
コテで人に絡みすぎるから悪目立ちしてんだよ。
72メグ:2006/02/14(火) 19:11:37 ID:???
もう書き込まない方がいいですか?

携帯に保存できるってことスッカリ忘れてましたm(_ _)m
73新米警官:2006/02/14(火) 19:23:28 ID:???
>メグさん
そういう書き方をするのはやめませんか?
書き込むなという書き方をしてる人はいないと思うし…
連載型でも叩かれたりしてない人もいます。
>>71氏が言ってることの肝は、
「書き散らすんじゃなくて、まとまりなどを考えて推敲しよう」
ってところじゃないかと思います。
どうした方がいい、とかちゃんと考えを述べてくれているだけ、
むしろ親切な人じゃないかと。
74ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 19:27:14 ID:???
>連載型でも叩かれたりしてない人もいます。

ここ間違ってる
75ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 19:30:45 ID:???
ハンクの続きマダー?
76ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 19:37:52 ID:???
連載にするなら、ワンシーンごと、ある程度のまとまり(量的というよりは、内容的に)ごとに投下すべき
内容がまとまっていないと読み手も内容を理解しにくいし、
書き手としても見返しにくく、だらだらと書き散らす結果になりがち

という話だろ

77ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 20:03:08 ID:???
>>73
すいません、軽率でしたm(_ _)m
気をつけます。

>>76
ですねm(_ _)m
区切るなら、まとめて区切るようにします。
78ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 22:14:39 ID:???
『何が欲しい? 』
ここから出られたら。

俺は過去最高にムカついていた。とんでもない街だ。とんでもない運命だ。ここには今、地獄が溢れてる。
セガールもシュワルツネッガーもここにはいやしない。約束されたハッピーエンドなどここにはない。悪趣味なバッドエンドも。
俺は生き残る。何があっても生き残る。そう決めた。
折れた水道からもぎ取ってきた鉄パイプをゾンビに突き出す。昔からゾンビを倒したければ太陽の光か坊さんの文句、
でなきゃ頭を叩き潰すと決まっている。けれど鉄パイプではゾンビの頭を叩き壊すには足りなかった。叩き潰す前にこっちが
折れちまうことは、ここ数日続いているゾンビとの「戦争」で痛いほど俺にはわかっていた。
喉元を鉄パイプで突かれ、ゾンビがそのまま転んだ。その隙に俺は逃げる。シュワルツネッガーよろしくゾンビの群れを相手に
戦うなんて俺にはできない。やろうとすれば、死ぬだけだ。
デッキブラシ、鉄パイプ、拳銃、斧…果ては頼りない小さなハンマーまでこの街の「人間」は武器にした。ゾンビは聞く耳も
理解する頭も持ち合わせちゃいない。噛まれたらそこでジ・エンドなんだ。そんなら力づくでもご退場願うしかないだろう?
…勝てるかどうかは別として。
『こっから出られたら何が欲しい? 俺がなんとかしてやるから』
人間様の知能はこういうときに役に立たないもんだ、と俺は思った。銃があるから大丈夫、だなんて嘘だ。見ろ! 町中には
警官のゾンビが銃ホルダーに突っ込んだまま歩いてる。特殊部隊までいやがる。戦争の兵士は何ヶ月も掛けて「作る」もん
だが、ゾンビはもっとお手軽だ。カップラーメンみたいに、ゾンビは増えてく。
質対量なら、量が勝つだろう。余程超人じゃなけりゃ。
『何? そんな気前のいいコト言っちゃって』
俺は超人でもなんでもない。
けれど俺は生きる。
79ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 22:15:34 ID:???
『うるせぇ、カッコつけさせろ』
俺は、二時間前までは一人じゃなかった。
こんな俺でも、スーパーマンでもヒーローでもない俺でも、いっちょまえに好きな女が居たんだ。それでオフの日にはそれなりに
カッコつけてデートして、誕生日には何が良いか雑誌買い込んで探して。そんな関係だった。
街がこんなことになった時、俺は仕事放り出してあいつのアパートに走った。
『アタシはね』
あいつは変わり果てたルームメイトを、椅子で殴り倒したところだった。俺を見つけると、顔真っ赤にして首を振った。あいつと
背の低いルームメイトは、仲が良かったんだ。何時ものようにふざけてじゃれあうように、歯を剥き出して襲い掛かったんだろう。
昨日の夜には同じメシ食ってテレビ見てふざけあったやつが、今日自分を食うために牙を剥くなんて、誰が想像できるってんだ?!
それでなんとかあいつを奮い立たせて、俺たちは逃げた。最初はゾンビを倒そうともした。けれどムダだと判ってからはひたすら
逃げた。
俺はカッコ良くあいつを守るのではなく、あいつの手を引いて逃げるしかできなかった。
情けなかった。
『この街をでたら、贅沢をするのよ』
俺はカッコいいヒーローなんかじゃないけど、それでもあいつの前ではヒーローになりたかった。
逃走は、数日続いた。けれどそれは、長い時間じゃなかった。
あいつは、あの背の低いルームメイトを、見捨てられなかったんだ。

80ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 22:16:15 ID:???
『とびきりの贅沢を』
ルームメイトを殴り倒す前に、あいつは噛まれてた。
変わり果てた友人に、わずかばかりの理性を期待しちまったんだ。それが神様に届いたらどれ程素敵だったろう。
けれど朗らかな笑顔のかわりに振ってきたのは、ただのゾンビの牙と呻き声だったんだ。
『笑わないでね』
街を流れる川に向かって走る俺の前に、またゾンビだ。女のゾンビだ、ちくしょう!
あいつからなくなっていく記憶と理性を、なんとかつなぎとめようとして、俺はあいつに尋ねた。
―ここから出たら何が欲しい、と。
カッコ良くありたかった。
『ここから出たら、ニューヨークに行くの』
女のゾンビは化粧が見える。どんな気持ちでその紅いルージュを引いたんだろう。俺には知る由も無い。
真珠のピアスが涙みてぇに光って見える。良い女だったんだろうな。あいつも、良い女だった。
俺には勿体無ぇくらいに。
『そしたら、エンパイアステートビルに登って、キング・コングみたいに叫んでやるの。飛行機は落とせないけど』
『なんだそりゃ、バカみてえ』
『やっぱり笑った』
『ごめん』
あいつの夢は、大きくて、小さくて、子供じみていて、バカみてぇだった。いい女だった。
俺は何時ものように答えるのがやっとで、ちっともカッコ良くなかった。
目の前の女ゾンビの腹を蹴る。思いのほかあっさりとゾンビは吹っ飛ぶ。
『アンタの名前を叫ぶのよ、ビルの上で』
それっきり、あいつの全てが止まっちまった。
スーパーマンみてぇに時ほ戻せたらどんなに良かっただろう。
俺は、走る。脱出路を探して。俺は死なねぇ!
あいつの死体は綺麗に焼いた。ガソリン盛大にぶっ掛けて焼いた。ゾンビになんかなりたくないと、あいつは言った。炎は
あいつを天国に行かせてくれただろうか? 良い女なんだ、俺が行くまで愛してやってくれよ、神様。
俺は生きる。そう決めた。
スーパーマンじゃない。なんでもない情けない俺だけれど。
ここから出なきゃならない。
ここから出て、ニューヨークに行くんだ。
エンパイアステートビルに登って、映画のキングコングみてぇに、叫んでやる。
バカみてぇに。

―バカみてぇにお前の名前を、叫んでやるから。

だから、俺は、生きるんだ。
待ってろ。
とびっきりカッコ良い俺を、見せてやるから。

Fin
81ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 22:17:09 ID:???
流れを読まずに短いの投下でした(´・ω・`)ノ
82ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 22:22:38 ID:???
>>81
感動した。
83ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 22:30:01 ID:???
>>81
キングコングが泣いた。
84ゲーム好き名無しさん:2006/02/14(火) 23:03:13 ID:???
>>81
愛してる。嘘。でも感動した。
85ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 00:03:33 ID:???
なかなかよかった。
スピーディーでテンポがいいし、語り口と恋人像がいいね。
86U.B.S.S:2006/02/15(水) 00:34:04 ID:???
「…ッ!…ハァッ!…ハァハァハァ…!」

悪夢から覚めるように勢いよく体を起こし、寝台から飛び起きるハンク。
彼は自身に起きた事を、全く把握できず混乱してしまう。…そして、フラッシュバックする様に、記憶の断片が頭を過っていく…。

「…此処は!?…一体?」呆然としながら周囲を一通り見渡すと、医学に使用される様々な器具や投影されたままのスライドが置き去りにされている。
どうやら、手術室の様だ…。
自身は手術台に寝かされており、部屋は薄暗く非常灯の灯りだけが頼りとなっている。

「…ロベルト。…クリス。」
鋭く痛む頭を抱えながら、記憶の糸を懸命に手繰り寄せる。…が、記憶はトニーニョに一撃を与えられた所で途切れていた‥。

「…グッ!…ォオァ!」
受けた傷のせいだろうか、突然として激しく胸が疼きだす…!鼓動は高鳴り、脈動は激しくなる!
(…な…なんだ…!?胸が…!)
余りの事に、急いで傷の具合を確認すべく、上半身に纏ったコンバットスーツの一部を捲り上げる。

(どういう事だ…!?)
しかし、そこにあるはずの傷は無い…。
(…どこかに有る筈だ…!)
身体中の至る所を見渡すが、それらしい外傷すら見当たらないのだ。

ハンクは夢でも見ていたかの様な錯覚に、陥いってしまう。
(何なんだ…!一体どうなっている?)
「…ロベルト!…クリス!…ヴァネッサ!」
身近な名前を叫ぶが、誰も居ない部屋には彼の声だけが響く…。

その時…廊下側の磨りガラスに蠢く物体が、彼の視界に入った…。


続く
87ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 00:53:35 ID:???
空気読めないのがきたな
88ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 01:06:09 ID:???
>>78のを読んでいたら気付いたんだが、これひとつも「人物の名前」が出てこないんだな。セガールとかはおいといてww
恋人の名前とか、主人公の名前とか。重要な奴の名前がない。
名前がでないから一般人のひとりっぽくて、なんかいい。
89U.B.S.S:2006/02/15(水) 01:11:48 ID:???
彼は磨りガラスの向こう側に気配を感じた。…確かに何か居る様だ…。

スッと伸びた影は人影のようで、ズルズルと愚鈍な動きで部屋の入り口に移動し始める。

(…まさか、感染者か!?)
そう考えるのと同時に素早い動きで、ハンクはガンホルダーに手を掛ける。
…だが、そこにある筈の肝心のハンドガンは…無い…。

(…チッ!しまった…。)手術台の側面に飛び降り、台を遮蔽物にして肩に装着しているナイフを手に取り警戒する。

…ゴトンッ!…ガタガタッ!
出入口の扉を上手く開けられないのか、謎の人影は激しい音を立てている。

身を屈め息を潜めたまま、ハンクはその様子を伺う。
…ゴトッ…ゴトゴトッ!…ドンッ…ドンッ!…メキッメキッ…!

鉄製の扉が悲鳴を上げる様に、激しく軋みだす!
物凄い圧力に耐えられず、遂に扉は徐々に変形し始めた!


続く
90U.B.S.S:2006/02/15(水) 01:15:59 ID:???
》87さん
すみませんでしたm(_ _)m
これで、書くのを自粛します。お邪魔してすみませんでした。
91ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 01:17:48 ID:???
>>81
最高に良かった
ファンになりそう
92ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 01:33:06 ID:???
空気読め
93ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 01:38:14 ID:???
>>92
誰に言ってんの?
94ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 01:48:14 ID:???
>>90
いやいや、誉めはしたけどここは81の単独のスレなんじゃないからいいんですよ。
空気読めとかくだらん事言ってる人なんて華麗にスルーしましょう。
大体81も空気読んではないしね。
95ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 01:54:14 ID:???
さっき連載について話題になってたのにまったく気にとめてないのが空気読めなんじゃないの?
96ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 02:15:23 ID:???
そっちの意味か。
俺は書き手がまだ若いんだろうから創作のテンションとか読んで欲しい気持ちもあってだとは思って大目には見れるが、
まあ>>68とかに書いてあるのは長編を書く手法としても有用だとは思うから参考にはして欲しいとは思うね。
97ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 02:21:26 ID:???
何言ってんだ?じゃあ、連載モノは投稿すんなって事か?
何、勝手にルール決めてんだ。
アンタみたいのが居るからスレが過疎化すんだよ。
大体、空気読めだのワケわからんねぇ事言ってんなよ。
98メグ:2006/02/15(水) 02:27:45 ID:???
すいません、みなさん私が未熟な癖に長編をやったばかりにm(_ _)m

一応最後まで、まとめてみたので終わらせようと思うのですが、今投稿してもよろしいですか?
99ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 02:28:17 ID:???
こんな小説スレの敷居を高くしてどうするんだってトコはあるよな。ある程度の事は大目に見てやるってのも大切だとは思うよ。

せっかく、前スレからの書き手もいるんだし。
100ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 02:33:24 ID:???
>>98
どうぞどうぞ
101ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 02:35:26 ID:???
98
いちいち断る必要なんて、無いと思いますよ。
皆が書き込みたい、SSを書き込むべきでしょう。誰かに断らないと書き込めないなんて、おかしいですからね(_ _)
102究極生命体T・男の話し:2006/02/15(水) 02:37:42 ID:???
>>100
ありがとうございます、では。
m(_ _)m

>>58の続きです。

―――
私は急いで後を追ったが、男の姿はなかった。
男は一体何者だったんだろう、何故助けてくれたのか?

ただ、とても懐かしい感じだった…まるで親のような…。

***
「今でもその御人を捜している…。」

「まだ会えていないんですね…。」

「そうなんだ…。」

話しを語りながら男は悲しい顔をした。その表情から、どれだか会いたいかがわかる。

『敵を薙ぎ倒していった』
…このツッコミは後にしておくか。

***

そして再びモンスター共の中を突き進む。
次第に私の体が敵の返り血で赤く染まっていった。


そんな中、長い舌の化け物3匹を瞬殺し、扉を開けると広いホールの2階に出た。

手摺りから下を見ると、ホール中央に女神像があり、警察署の入口もある。
そこから出ようと1階に続くハシゴを降ろそうとしたがピクリとも動かない。仕方なく開けられる扉を開けた。
ここまで一本道だ。
103究極生命体T・男の話し:2006/02/15(水) 02:42:26 ID:???
>>101
どうもすいません
m(_ _)m

でも、やっぱり投稿は緊張するんです(;_;)
―――
部屋の中には、どでかい鉄の箱が置いてある。開けてみると、そこは真っ暗で、まるでブラックホールのような……。

箱の暗闇に手を突っ込み、手に触れた物を取り出すとスプレー缶だった。説明書きを読むと、スプレーを吹き掛けるだけで傷が癒えるらしい。

私は、不思議な鉄箱やスプレーのことは考えず、ただ体にスプレーをかけた。

次へ進もうと扉に手をかけると、遠くでヘリの音が聞こえてきた。

『助かった!』

そう思い、扉を開けて走った。ヘリの音が奥の扉の向こう側から聞こえる。
そこから外に出れるようだ。

夢中で走る私はまだ気付いていない、これから“ヤツ”との戦いが待っていることを…。


ここに来て一番驚いた。
なんと天井が崩れ、そこから先ほどの怪植物と同じくらいの大きさの大男が降りてきたのだ。

その大男は分厚いコートを着ていたが、コートの上からでも厚い筋肉がわかった。
そいつは辺りを見回すと何かを悟ったように私の方に向かって来た。
104究極生命体T・男の話し:2006/02/15(水) 02:46:59 ID:???
何が何だかわからなかったが、一瞬で目が覚めた。
大男が私を目掛けて大振りの右ストレートを放ったからだ。

何とか避けることができたが、不幸なことに扉は大男の後ろにある。

やるしかないみたいだ。私はナイフを握りしめ飛び掛かった。

しかし大男はアッサリと攻撃をかわす。
そして私の片足を掴み、振り回し始めた。

『ジャ、ジャイアン…』

ジャイアント・スウィング!?と言おうとしたのだが反動で言えなかった。

そのまま放り投げられ、かなりのダメージを負ってしまい、立ち上がれずに次の攻撃をも許してしまう。

今度は私の首を片手で掴み軽々と持ち上げた。
必死に抵抗したが私を掴む手は頑固として動かない。
意識が遠くなっていく…。

大男が残った手で最後のストレートを決めようと構えた。

今度こそ死ぬ。もう駄目だ…。静かに目を閉じた。

『…死ぬなよ…。』

『えっ?』

私を助けてくれた御人の言葉が過ぎる。

そうだ!まだだ、まだ終わらんよ!

カッと目を見開くと、ナイフを大男の右目に突き刺した。

すると私を掴んでいた手を離しうずくまりだしたので、チャンスとばかりに奥の扉に走った。
105究極生命体T・男の話し:2006/02/15(水) 02:51:38 ID:???
そこは屋上だった。上空にはヘリが飛んでいる。
『ここだー!助けてくれ!』

残る力全てで必死に体を動かす。

どうやらヘリは気付いたようで、こちらに向かって来てくれた。

だが後ろからは片目の潰れた大男が追い掛けてきていた。

ヘリを見上げると武装ヘリのようだ。
なんて都合のいい!

『助けが必要なのは君か!?』

ヘリのスピーカーからそう聞こえた。

私のことを助けに来たのか!?

不思議に思ったが、まず奴を倒すことが先決だ。
『あいつだ!あのコートの大男を撃ち殺してくれ!あいつは化け物なんだ!』


ヘリは『了解。』というと大男に照準を合わせ、ガトリングを撃ちこんだ。

無数の弾丸を受けながら大男は私を見つめていた。

『…覚えていろ。必ずや貴様に復習してやる…』
そう聞こえたのは気のせいだろうか。大男は倒れた。
106究極生命体T・男の話し:2006/02/15(水) 02:56:04 ID:???
降りてきたヘリに乗り込むと、何故だか私の顔見たヘリの乗員が『ぎょ!』と、まるで日本のマンガ、池原しげとのロックマンに出てくる敵キャラのような反応をした。

そこまで私はボロボロだったのだろうか。

それよりも何故、日本のマンガを思い出したんだ?

『だ、大丈夫ですか?』
『ああ、見かけは酷いが少し休めば大丈夫だ。
…それより何故私が助けを求めていることを知っていたんだい?』

『そ、それは先ほど“ハンク”と名乗る男から、屋上に助けを求めにやってくる者がいるという連絡を受けて…』

残念なことに“ハンク”は私の名前ではなかったようだ。

『そうか…、でも何で君はそんな、アタフタしているんだ?』

『そ、それは…』

話し相手が口ごもってしまったので、何気なく窓の外を見た。

町は燃えている、下にはまだ地獄が続いているのだろう。

ボーっと窓を眺めていたが、突然私は気付いてしまった。
それは窓ガラスに映っているはずの私の顔が映っていない。正確には映っているのだが、そこに映し出されていたのは真っ白な物体なのだ。

『何だこれは!』

自分の体を触ってみる。…凹凸が無いのだ。
私は悟ってしまった・・・。
107究極生命体T・イアンの異常:2006/02/15(水) 03:01:15 ID:???
***
「一体、何を?」

少し投げやりで言う。
目の前で話している男はちゃんとした姿がある。俺も悟った、こいつは完全にイカれていると。

「それは・・・」

謎の男が続きを話そうとした時、トイレからイアンが戻ってきた。

「イアン、気分はどうだ、スッキリしたか?」

しかしイアンは何も言わずこちらに向かってくる。

「おい…まさか…。」

嫌な考えが過ぎる。

「これがアンブレラが生み出した…Tウィルスの力。
元々人間に合わないからか、これに感染した者は知能は無くなり、代謝に異常をきたし皮膚が腐り、激しい飢餓におそわれ…いわゆるゾンビとなる。」

謎の男が言う。

「あんた何言って…」

「Tウィルスが漏れ、町はゾンビが溢れ地獄と化した。
異例の事態に政府は全てを無かったことに、…そう町を消すことにしたのさ。…核でな。
これが1998年に起こったアンブレラ事件の真相だ。」
108究極生命体T・イアンの異常:2006/02/15(水) 03:04:30 ID:???
「そんなことあるわけ…」

「見るんだ、彼は噛まれた時に感染したのだろう。残念だがもう助からない。

…核で全てが吹き飛んだようにみえた、だが感染は人のみでは無かったのだ。魚、鳥、虫などに二次感染し、その驚異は空や海からアメリカを越え、静かに全国へ広がっている。」

「あんた一体…?」

「真相を知った私は、旅に出た。旅の目的は2つ。
助けてくれた御人を捜すこと、そしてもう一つは、この世界からTウィルスを消すことだ!」

男はスッと立ち上がり、
「戦闘形態!」

そういうと男の姿がみるみる変化していき、男は真っ白の四角い塊になった。
その手にナイフを取るとゾンビイアンに向かっていった。

塊は華麗なステップでイアンの攻撃を避けた。

「これが日本の豆腐屋で学んだ奥義…荷重移動!
ゾンビごときの攻撃なぞ当たらない!」

白い塊がゾンビイアンの首を落とすという異常な光景。俺は混乱した。
一体俺、どうなって…。

「この奥義を身につけるために苦労したもんだ。覇恥露苦という車に乗せられて紙コップの水を…。」

駄目だ!理解できない!この塊は何を言ってるんだ!
109究極生命体T・屋敷を潰せ!:2006/02/15(水) 03:08:14 ID:???
「マルコ君。彼の言っていた屋敷の場所はわかるかい?」

「あっ…あ、ああ、たぶん。」

屋敷の場所をできる限り説明してやった。

「これは貰って行くよ。恐らく仕掛けがあるだろうからね。」

塊はイアンの持って来たレコードを手に取ると、
「さようなら、マスター。」

そう言って塊は店から出ていった。


取り残された俺が呆然としているとカウンターの端で酔い潰れていた客が口を開いた。

「…奴の名前は、To-fu。行く先ざきでTウィルスの化け物共からナイフ一本で戦い続ける孤高の戦士…。
助けられた人々は親しみを込めて彼をこう呼ぶ。究極生命体…Mr.Tとな。」


…ああ、ありがとうMr.T。
そして、俺は明日から精神病院に通おうと決めた。

End
110メグ:2006/02/15(水) 03:14:11 ID:???
終わりです。
読んでくださった方、ありがとうございます
m(_ _)m

実はギャグでした、っていう・・・いや、何かすいませんorz
111ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:15:03 ID:???
》109
お疲れ。
112ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:18:08 ID:???
豆腐ってあれか、2のミニゲームみたいなので出てきた奴か
113ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:19:57 ID:???
そうみたいだよ。
114ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:20:51 ID:???
>>110
ジャイアンとクワトロの所でまさかと思ったら、最後は異次元に迷い込んだ様な気分になれました。
115ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:23:15 ID:???
>メグさん
良かったね、反響は中々じゃないかな。
116ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:23:29 ID:???
バイオファンで豆腐を知らないやつはモグリ
117ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:24:42 ID:???
>>111
ども(^^;;

>>112
そうです。あれは当時衝撃でした。


81さんみたく上手くまとめれないよ〜。
あぁ、未熟ですわ
(´・ω・`)
118ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 03:28:04 ID:???
>>114
ちなみに、わかってらっしゃると思いますが覇恥露苦は、ハチロクです。
イニDの(^^;;

>>115
よ、良かったです(/_;)
119BIO:2006/02/15(水) 04:00:28 ID:???
俺があの忌々しい寂れた村から逃れて一ヵ月…。
新しい拠点を得るべく合衆国にまで来ちまった。

デケェ空港を出ると、身を刺す様な猛烈な寒さに襲われた。
「…うう、こんなボロいフードコートじゃ凍死しちまうぜ…。」
俺は寒さに凍えながら、さっき空港のロビーに居たオッサンに教えて貰ったタクシー乗り場に向かった。

(んっ?あの黄色い車がタクシーか?よしよし、早いトコ乗り込んで…。
確か手を挙げれば、乗れるんだったな…。)

(…おいおい!止まらねぇじゃねぇか!ふざけやがって!
俺を田舎者だからって、馬鹿にしてやがるのか?
…チッ、まぁいい歩いて行ってやるさ!)

―数時間後
(…フゥ。ここまで、結構遠かったぜ…。
それにしても、都会の人間は冷てぇヤツラばっかりだ!道を聞いても教えてすらくれねぇ…全く…!)

(…と、住所では…この辺りのアパートメントに住んでるって、あのセクシーネェちゃんに聞いたんだが…。
…おっ!此処じゃねぇか?…“メゾン・ド・エージェント”…間違いねぇ…。)
俺は足早に目的の部屋へと向かった…。

―――――――
メゾン・ド・エージェント101号室内――

…ドンドンッ!…ドンドンッ!

けたたましいノックの音に起こされ、俺はベッドからゆっくりと身体を起こした。
(…誰だ?こんな朝っぱらから、激しくドアを叩くヤツは…、ドアが壊れちまうぜ…。
ウッ…、頭痛ぇ…。昨日は飲みすぎちまったからな…。せっかくの非番だってのに…!)

…ドンッドンッ!ドンッ!
「…分かった!分かったよ、今開けるから待てよ!」(ったく…、昼まで寝ようと思ってたのによ…。)

俺は眠い目を擦りながら、玄関のドアに歩み寄り声を掛けた。
「…誰だ?」


つづく
120BIO:2006/02/15(水) 04:26:13 ID:???
すると、ドアの外から聞こえてきたのは…。

「俺さ…、俺だよ。解るかい…?…ストレンジャー。」

俺の眠気は一気に吹き飛んだ!
(ス…ストレンジャー!?…そんな風に俺を呼ぶヤツは…!)
恐る恐る覗き口を覗いてみる…。そこに見えたのは、見覚えのあるボロいコートを身に纏い、ザックを背負った男が一人。

(…おいおい!冗談はよしてくれっ!なんでお前が此処に居るんだ!?)

「…ヘッヘッヘッ。どうした?ドアを開けてくれよ、ストレンジャー?」

(こいつ…、完璧に部屋に入るつもりだ…!…と…とにかく、ここはやり過ごそう!)
…俺は声色を変え、返答した。
「…此処には“ストレンジャー”なんて方は住んでらっしゃいませんよ〜。」
(ごまかされてくれぇ〜!頼むっ!)

「ウェッヘッヘッ!何を言ってるんだ、ストレンジャー…!さっき、誰だって言ったじゃねぇか…!」

(こいつ、結構…頭良いぜ…!?)
だが、俺にはそんな感心をする暇は無かったんだ…。
「…ストレンジャー!?もしかして、開けねぇつもりだな!?」
(当たり前だろ…。)
「そっちがその気なら、しょうがねぇ…。このマインスロアーで強行突破…ウェッヘッヘッ!…しっかり、ガッツいれといたからよぉ。…無駄にホーミング弾だぜ…、ストレンジャー!」
俺は体中の毛穴から汗が吹き出すのを感じた!


つづく
121BIO:2006/02/15(水) 05:03:24 ID:???
「…ちょ…ちょっと、待てっ!お前、大体何しにきたんだ!」
俺はドアを堅く閉ざしたままドア越しに声を掛ける。(こんな場所であんな物ブチかまされたら、今日からホームレスになっちまう!)
俺が質問すると、奴は急におとなしくなると静かに話し始めた…。

「…聞いてくれるのか、ストレンジャー?…実はな、お前が教団をぶっ潰した後…あの農村には何にも残らなかった…。お宝もお前に粗方、回収してもらったし、武器を売ろうにも売る相手も居ねぇ…。」
(長くなりそうだな…面倒だが、聞いてやるか…。)俺はドアに寄り掛かったまま、ゆっくりと床に腰を落ち着けた。

「…だから、来たのさストレンジャー!」
(早っ!!もう、話し終わりやがった!…大体、『だから』って何が、『だから』だよっ!)

…バキィッ!!

俺が油断した隙に部屋のドアは、鈍い音と共に蹴破られてしまった!

奴は他人の部屋に押し入って言った。
「…ヘッヘッヘッ!ウェ〜ルカ〜ンムッ!」

俺はドアの下敷きになったまま思った…。
(ウェルカムじゃなくて、テメェが勝手にきたんだろ…。)

――――――――

俺は壊れたドアの補修をしながら聞いた。
「…で?これから、どうすんだよ?」
(何で俺が、お前の面倒見なきゃいけないんだよっ!)
「ストレンジャー、まだエージェントやってんだろ?」
「…?…ああ、それが?」「ウェッヘッヘッ!なら、俺がお前の仕事をサポートしてやるよ!そうすりゃ、無敵さっ!俺の独自のシンジケートやコネを使やぁ任務もスムーズにいくじゃねぇか…!」

俺は作業の手を止め、キッチンの冷蔵庫から二本の冷えたビールを取り出した。

つづく
122BIO:2006/02/15(水) 05:27:45 ID:???
俺はビールを投げ渡して言った。
「…それで?お前の狙いは他にあるんだろ?」
奴はビールを上手くキャッチして、蓋を開けながら応えた。
「…アンタにゃ、隠し事は無しだストレンジャー…。…実は様々な銃器や兵器を、まずはアンタの仲間から…そして、行く行くは合衆国政府と取引するのが俺の夢さ…!」

そう言った奴の顔は輝いて見えた。
不覚にも、こいつの夢に多少は付き合っても良いとさえ思えてしまった。

ビールを一息に飲み、奴に俺はゆっくりと言った。
「…くれぐれも邪魔すんなよ…。」
「…!!……分かってるさ、ストレンジャー!…セ〜ンキュゥ、セ〜ンキュウ!ウェッヘッヘッ…!」
奴はそう言いながら、笑みを浮かべビールを飲み干す。
(まっ、とりあえず害になる事は無さそうだ。それに、あの村から生きて帰れたのも、何だかんだ言ってコイツのお陰でもあるしな…。)

俺には、こうして新しい相棒ができた…。
様々な問題を抱えたまま、俺達は新しい任務に着く事になるだろう。



「…おい…、一つだけいいか?」
「何でも言ってくれ、ストレンジャー!」
「…俺を呼ぶときは“ストレンジャー”はやめて、“レオン”って呼んでくれ…。」
「お安い御用さ…ストレンジャー!」
「……………………。」


つづく…かも?
123ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 07:09:57 ID:???
商人フキワロスwwwwwwwww
124ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 08:00:38 ID:???
>122
GJ!マインスロアーにガッツいれてるところが細かいw
125ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 10:18:17 ID:???
>>90
そんな残念なこと言わないでくださいよ。続き楽しみにしてますから。
U.B.S.Sさん、がんばってください。

自分は今まで面白いと思ってもそれほど積極的にレスはしなかったんですが、
これからも書いてもらいたいと思った作品にはちゃんとレスをつけるべきだなと思いました。
書き手の人としては反応がないと不安になるでしょうし、そうすると変な茶々を入れる人が
一人いただけでみんなに否定されたように感じてしまったとしても無理ありません。

自分が面白いと思った作品を今後も読み続けたいと思ったら、そんなネガティブな書き込み
など無視できるように、例え一行でも好意的な書き込みをしなきゃいけないなと。
黙っていても書き続けてくれるなんて思っていたのは虫が良すぎたと反省してます。
126ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 10:54:56 ID:???
空気読めとかいったバカの所為であの素晴らしい小説の続きが読めないなんていやだからな。
>>87の方が空気読めない大バカだ。
だからU.B.S.Sさん気にせず続き書いてください。
127ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 12:24:06 ID:???
>U.B.S.Sさん

カムバック!エニ〜タイ〜ム!
128ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 12:55:49 ID:???
>18 =>26 =>44 =>60 =>126
怒る気持ちも解るけど、もうそろそろsagaるの止めてくださいな。
>87の趣旨は前の流れから言って、「U.B.S.S.は書くな」じゃなくて「まとめて書き込め」ってことでしょ。(違ったらごめんね)
前スレを良く読んで見ようよ。連載の間に話が挟まれて他の人の作品も読み辛くしてるでしょ?
連載のお見合いっていうのかな。それが一番顕著だったのがU.B.S.Sさんのだよね。
私には前スレは全部U.B.S.Sさんの小説の入れ子になってしまっている様に思えるくらいだよ。
彼(彼女?)の登場は特に法則もなくっていきなり書き込んじゃうからかなって思う。
もう少しまとめて、あと途中でやってたみたいに(1/3)(2/3)(3/3)ってしてもらいたいなあ。
U.B.S.Sさんの作品好きだから、また書き込んでね。その時はもうちょっと見やすくして貰えたら嬉しいです。
129128:2006/02/15(水) 12:58:13 ID:???
あっ一行目間違えた。>60さんごめんなさい!
>61
130ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 13:16:25 ID:???
グダグダうるせぇんだよ、死ね。
131ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 13:18:01 ID:???
>sagaさん

でも[saga]ってわざとですか?

[sage]ですよ[sage]

サゲですよ。

AじゃなくてE。

ちなみにsegaでもないですよ。
132佐賀さんまとめ人:2006/02/15(水) 14:26:02 ID:???
失礼しマース、名言まとめてみました!

94 名前:22 [saga] 投稿日:2005/12/09(金) 00:45:58 ID:???
東京ヴァイオ早く終われよ。引っ張りまくるな。東京脱出で終わらしてたら
秀作だったのに(今は駄作。ここから面白く終わらせれたら秀作になる可能性はあるけど)

95 名前:22 [saga] 投稿日:2005/12/09(金) 01:02:03 ID:???
まじでさっさと終われ。「デ○ノ」とか連載してる少年誌みたいに引っ張るな。
よほどうまい腕を持ってないと、引っ張り続けたら駄作になるだけ。あとシェリー
は小説書くな。シェリーの書いた小説はハッキリ言って駄作だらけだ。読む気もせん。

まとめ人:あれ?佐賀さん前スレで連載駄目って書いてるじゃないですかぁ〜!


297 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/01/04(水) 19:38:46 ID:???
>>295また批評かよ。うぜぇ。

299 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/01/04(水) 20:12:22 ID:???
そうですよ。うぜぇなんて言葉使っちゃ駄目ですよ。せっかく親切にも批評してくれてるんだから。

681 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/02/05(日) 02:54:59 ID:???
マトメさんのレスを見てたら、UBBSさんの作品が一個抜けてるのに気づいた。
まあ、これだけの作品をマトメたんだから一個くらい抜けてるのも仕方ないな。
過去ログ倉庫もそろそろ更新しないかな。

703 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/02/06(月) 10:56:54 ID:???
今確かめたら確かに>>438が抜けてた。まあ、済んだ事だからしょうがないけど。
>>702
面白そうな新作が来たな。この話は世界規模みたいだな。
所で>>702を書いたのはU.B.B.Sさんなのか?ハンネが微妙に似てるんだけど・・・・

まとめ人:あれ?佐賀さん自演ですかぁ〜?
133ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 14:31:47 ID:???
330 名前:256 [2<] 投稿日:2006/01/06(金) 18:58:26 ID:???
度々すんません、ライマンでした・・・。

331 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/01/07(土) 03:49:00 ID:???
バカじゃねぇの。

282 名前:256 [2<] 投稿日:2006/01/03(火) 17:34:10 ID:???
あのー、もうぼちぼち俺の方も再開していいすかね。

283 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/01/03(火) 18:47:16 ID:???
>>282勝手に再開すれば?

453 名前:ゲーム嫌い名無しさん [saga] 投稿日:2006/01/16(月) 20:14:46 ID:???
やっとウザい物語が終わった。

今スレ
44 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/02/13(月) 09:18:24 ID:???
250さんの作品はえらく不評だな。前の作品もそんな感じだったし。
それはそうと遂に前スレが埋まったな。
45 名前:ゲーム好き名無しさん [saga] 投稿日:2006/02/13(月) 09:19:02 ID:???
間違えた。256だった。


まとめ人:256さんの不評も佐賀さんの自演だったんですね!さすがぁ〜!
あっ!U.B.S.Sさんへの毎回の賞賛はまとめきれませんでした!ごめんなさい!
134ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 14:43:04 ID:???
>>132-133
確かに悪いことかも知れないけど、こうゆう書き方イクナイ。

>sagaさん
これからは気をつけてください。



もうやめましょう。
135(1/3):2006/02/15(水) 17:37:12 ID:???
僕が生まれる前、まだお母さんのおなかの中にいた時の事を、今でもちゃんと覚えてる。
ゆらゆら体が揺れて心地よくて。外の音がぼんやり響いてくるんだ。

「この子、男の子かしら、女の子かしら?」

「どっちにしたってマルタに似たらおてんばになるなあ」

「いやだわ、おじさん。この子が生まれたらそんなこと話さないでよね」

聞こえていたのは、隣のダビドおじいちゃん、お母さんの話し声だった。



「お母さんっておてんばだったの?」

その日、僕はふと思いついてお母さんに確かめてみた。
お母さんはお皿を洗う手を止めて、僕のおでこをチョンっとつついた。

「ダビドおじさんに聞いたのね?」

「違うよ!」

僕はおなかの中で聞いたことを全部話した。
お母さんが水車によじ登って壊しちゃったこととか、卵を爆弾代わりに戦争ごっこをして怒られたこととか、
崖から岩を落として大騒ぎになったこととか…。
お母さんは僕の話を聞いてくれたけど、何故かだんだんと目が怖くなっていった。



「それでどうなったの?」

ラファエロが興味津々で聞いてきた。

「お皿をそのままにして、おじさんに文句言いに行っちゃった。それから戻ってきて、『嘘つきはおやつ抜きにします』って」

「酷い話だなあ!」

ふとっちょのマヌエルはまるで自分の事みたいに大声で非難した。
あんまり声が大きかったから、『話だなあ!』『なあ!』って声が周り中から返ってきた。

「シーッ!ここは音が響きすぎるんだから大声出すなよ」

僕らの中で一番年長のホアキンがマヌエルの口に人差し指をあてた。

ここというのは僕たちが秘密基地と呼んでいる、教会までの洞窟の中のことだ。
礼拝がない日以外は普段誰も通らないし、入り口には鍵がかかっている。
毎週火曜日と木曜日、ホアキンが家からこっそり鍵を持ち出すことに成功すると、
僕たちはここで秘密会議を開くんだ。
136(2/3):2006/02/15(水) 17:42:50 ID:???
>135
ろうそくの光の中、僕たちはその日の議題について話し合った。
本日の議題は、『なぜ、子供と言うだけでなめられるのか』

「大人達はなにもわかっていないんだ。子供が、大人が思っているよりもずーっと、
ものを考えている。わかっているっていうことをさ」

「わたしもお母さんがお父さんの悪口言うの、ちゃんとわかってるわ。
お父さん、リマから帰ってくるといつも香水の臭いがついてるのだって」

「そりゃあ、浮気か女遊びだな」

「大人は子供に、好き嫌いしちゃ駄目って言うのに、浮気なんてもっと駄目なことじゃない」

「悪いことする大人はおやつ抜きにしたらいいよ!」

「賛成!」
「賛成!」

「おやつ抜きはやりすぎじゃないかなぁ〜?」

マヌエルだけはそう言ってオロオロしてたけど、とりあえず会議は多数決で終了して、僕たちはそーっと秘密基地を出た。
これから農場でニワトリを追っかけ回して遊ぶんだ。
農場の扉の前で、ホアキンが、急に思い出したように立ち止まった。

「あ、そうだ。今度から会議は、別なところでやろう」

「どうして?」

あそこだから雰囲気が盛り上がったのに。僕にはその提案が信じられなかった。

「俺だって変えたくないけどさ。今度教会に、新しい牧師様がいらっしゃるって、お父さんが言ってたんだ。
そうなると礼拝の時以外も、人が通るかもしれないだろ。まずどのくらい通るようになるのか、確かめなくっちゃ」

「そうか…ちぇっ、あそこすっごく居心地良かったのになあ…。暗くて、音が響いて」

仕方ないと思ってもやっぱり、自然と口がとがってくる。そんな僕の頭をホアキンは撫でてくれた。

「お前それ、胎内回帰願望って言うんだ」

「タイナイカイキ?なにそれ?」

初めて聞く言葉に、目を丸くすると、ホアキンはニヤッと笑った。

「まだまだお母さんのおなかの中が恋しいってことさ」
137(3/3):2006/02/15(水) 17:49:45 ID:???
>135 >136


「プラーガに対して体積が少なすぎたか……失敗だな」

「甲殻が露出してしまっていますねえ。いかがなさいますか?」

「村は平静を装わねばならん。外に出しておくわけにもいくまい。
かといって我々と血が混じった者を殺すのも忍びない。
……そうだな。城内に閉じこめておけ。部外者除けくらいにはなるかもしれん」

くぐもった音に混じって聞こえてくるそんな会話を、僕たちは腹を立てて聞いていた。
偉そうな感じの人は村長さんだ。僕たちの秘密基地だった場所の先に家を建てた人。
そのせいで洞窟の秘密基地は永遠に使うことが出来なくなった。

「ちょっと今の聞いた?」

「聞いた。聞いた」

「また大人たちになめられてる!」

「くそう。俺たちもやれるって事、みせてやろうぜ!」

「賛成!」
「賛成!」
「村長さんもおやつ抜きだ!」



そうして僕たちは、ちょっと暗くて、音がぼんやりと響く、この洞窟みたいな秘密基地の中で活躍の瞬間を待っているんだ。

廊下から二人分の足音が近づいてくる。

「わたしたちと違うわ!」

「部外者だ!!」

みんながざわめく中、ホアキンに変わって今は一番年長の僕が、指示を出す。

「慌てるな。逃げられないように引きつけるんだ」

重い音を立てて、扉が開いた。

「それ、みんなで飛び出せ!!」



END
138135:2006/02/15(水) 17:59:38 ID:???
グハッ!
>135
×礼拝がない日以外は普段誰も通らないし、入り口には鍵がかかっている。
○礼拝がない日は普段誰も通らないし、入り口には鍵がかかっている。
139ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 18:24:36 ID:???
村に子供が居ない理由、か・・・。
あのEDの紙芝居はいつ見ても怖い。

>>135氏GJ。
140ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 18:32:02 ID:???
>>137
チーン(_ _)
御愁傷様
>子供

お疲れ!

あと(/)ってやってるからレスアンカーつけなくてもいいと思うよ。(文句じゃないからね。)
141ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 18:49:13 ID:???
>>81
感動しました。
142ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 21:03:31 ID:???
>>135氏面白い、良いですよ、
バイオ最高だぜ。
143ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 21:37:19 ID:???
いつのまにか小説まとめが更新されてるな。
管理人乙。
144ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 21:45:44 ID:???
>>143
更新してる?
作品が増えてないような気がするんだが…。
145ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 21:48:05 ID:???
>144
前スレのログとdatがupされてるな
146ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 22:13:59 ID:???
小説欄も更新して欲しかったな。
147ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 22:16:11 ID:???
遅レスだけどメグ乙彼。
豆腐ネタ面白かったよ。小説は技巧が全てじゃないっしょ。また頼むな〜。

>81もすごくいいな。短い文章なのに情景が浮かんでくる。

>120 武器商人とレオンのやり取りがオモロイwあり得そう。
148ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 23:23:47 ID:???
また過疎化しそうだな・・・・最悪だ・・・・
149ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 23:35:34 ID:???
かなりのペースで新作投下されてるこの状態でどうして過疎化などと思うのか
小説スレとしてはかなり恵まれてるほうだと思うぞ(ペースは)
150ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 23:36:17 ID:???
>>148さん
わざとですか?

>>131を見ましたか?
151ゲーム好き名無しさん:2006/02/15(水) 23:45:24 ID:???
もう自演野郎はほっときなよ
152ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 01:21:54 ID:??? BE:166224427-
専ブラであぼーん推奨:saga
153序章:2006/02/16(木) 04:36:38 ID:???
…正義とは何だ…?この世での絶対的な正義…。
俺はずっと、その答えを模索しながら生きてきた。
だが、ある時出会った一人の男が俺にこう言った…。「絶対なる正義…それは、圧倒的な力!人知をも超越し、歴史をも塗り替える程の力だ…。」

その男は俺の目前で、その人知を超えた力の片鱗を披露した。
俺は畏怖した…今まで遭遇した事の無い、異質なる恐怖…。
しかし、俺は同時に強い憧れを抱いていた。その“圧倒的な力”…“絶対的な正義”に…。

「どうだ…、私の元で働く気は無いか?もし、その気があるなら、いずれは私と同じ力を与えようじゃないか。」
力を欲していた俺は、その男の申し出を二つ返事で承諾した…。

あの男の元で働く日々…。ある時は暗殺、ある時は掃除屋…。俺は言われるがままに、与えられた任務を完遂する。
しかし、一向に奴は力を与えようとはしない…!
俺の渇きは増すばかりだった。
(力…力が欲しい…!何者にも負けない圧倒的な…!)

ある時、男が言った。
「…次の任務は極めて重要な任務になる。今回の計画が成功を収めれば、我々…力ある者達が、“この腐った世界の舵”を執る事ができるだろう!」
男は冷たい微笑を浮かべていた。
“力ある者が統治する世界”…俺が模索してきた物はきっとそこにある…。

今から向かう、ヨーロッパのとある地方にある農村…そこが件の計画の目的地となる。
諜報員の情報だと、あるカルト教団が奇妙な寄生体の研究、実験を行なっているらしい。
俺の任務は“教団への潜入”と“寄生体のサンプルの奪取”…。
潜入の手筈は、既に整えた。合衆国大統領の娘を拉致し、教祖への手土産にしてある。
後は、如何に教祖に取り入りサンプルに近づくかだ…。


つづく
154序章:2006/02/16(木) 05:13:44 ID:???
しかし、聞いた話だと“あの雌猫”も計画に参加するらしい…。
奴はどうも信用に置けない…、女って奴は大抵ヘマをしやがるからな。
まぁいい、サンプルに最も近いのは俺だ…!


――――――――
潜入し、かなりの時間が経つが一向にサンプルに近付けない…。
どうも、サドラーは俺を信用していないらしい、俺がアメリカ人だからか?フザケタ野郎だ…、手土産だけブン取りやがって!
…しかし、別の形で俺の働きに報いてやると言っていたが…。


――――――――
…クックックッ!素晴らしいっ!実に素晴らしい…!手に入れた…圧倒的な力…!人間を超越した…力…!
しかし、これだけでは不完全だ…。この寄生体の力とあの男の持つ力…それさえあれば、世界を変える事ができる…!
だが、もたついている暇は無い。“あの女”がいよいよ本格的に、この計画に噛んでくるらしいからな…。早く“サンプル”を手に入れなくては…。


――――――――
サドラーが玉座に着いたまま、俺に指令を下す。
「…合衆国のエージェントが、大統領の娘を救出する為、村に侵入したらしい…。即刻、排除したまえ…。」
…エージェント?馬鹿な奴だ…こんな地獄にわざわざ死にに来るとはな…。
なんでも、サラザールの坊っちゃんは、幾度となく仕留め損なっているらしいが…。
だとすれば、多少は骨の有りそうな奴だが…。まぁ、退屈していた俺を楽しませてくれ…。


…レオン!貴様だったのか…!
クックックッ!奇妙な物だ、こんな場所で会うとは…。
…昔のよしみだ、貴様は“俺のこの手”で葬ってやろう…。


「…ショータイムだ、レオン…。」


序章“クラウザー”終わり
155ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 11:27:44 ID:???
お前等死んじまえ
156ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 12:48:17 ID:???
は〜い☆
157ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 13:01:56 ID:???
どうしようもないな。スルーしよう。
158ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 13:20:59 ID:???
>>157
どうしようもないのはお前だろ。いい加減にしろ。
159ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 14:09:48 ID:???
このスレおもしれー
>>7-10
うんうんマイクには生きてて欲しかったなー
>>78-80
泣けるなー最高
>>51>>54-58>>102-109
テラワロスwww
>>153-154
おお!クラウザーの話面白そう!


このスレ良スレですね。
これからも見に来たいけどイイッスか!
160ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 14:26:32 ID:???
二度と来るなよー☆
161ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 14:38:01 ID:???
>159
読者が増えるのは大歓迎さ。
あんたこそ最高!
感想をどんどん書き込んでスレをもり立ててくれよ!
ここ数日の投稿ラッシュで盛り上がってきたなあ。
162ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 16:31:37 ID:???
>>159
気に入ったらぜひまとめサイトの過去作品も読んでみてください。
163ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 19:21:37 ID:???
>>162すみませんまとめサイトは何処にあるんですか?
164ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 19:22:14 ID:???
普通スレのまとめというものは>1とかテンプレにあるものだ
165ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 19:26:49 ID:???
>>164
分りました!ありがとうございます!早速行って読んできます。
あ、前回言い忘れたけど、>>2のSSも良かった!ホント良スレだ。
16630:2006/02/16(木) 20:28:29 ID:???
異国の地にさらわれて来て、たった一人で暗い教会に閉じ込められていた私を
颯爽と助け出してくれたそのエージェントは、鍛えられた肉体に美形の顔立ち、
しかも腕前はピカイチで、私は最初彼にメロメロだった。

でも、世知辛い世の中、現実は得てして醜いモノな訳で・・・

「あー、こいつたんまり貯め込んでやがる」

エージェントレオン・S・ケネディは倒れた村人の懐を漁って現金を抜き取っては
カラになった財布をそこら辺に投げ捨てている。さっきなんか私も手伝わされて
他人の家の棚や引出しから金目のものは残らずかっさらってきた。
ちょっと、それじゃどっちが犯罪者だかわかんないじゃないのよっ!
これが合衆国屈指のエージェントがすることなの!?

「この野郎、財布すっからかんかよっ!シケてやがる・・・
ん、アシュリー、何だその目は?」

私は上目遣いでエージェントレオンを見ながら顔を引きつらせていた。
額にはたくさんの縦線が入っていたに違いない。
でも、今はこの人に頼らないと私の命なんて数分も持たない。これも現実。

「え?い、いえなんでもないのよ」
「そうか?」

エージェントレオンは疑い深そうな目で私を見ている。
ふと、彼は自分の手に握られた金貨に目を落とした。

「これのことか?
いいか、アシュリー。母国からの補給が期待できない敵地において、金で武器が
買えるだけでも幸運だと思え。こうして集めた金は俺たちの命に直結している。
生き延びるには代償が必要だということをよく覚えておけ」

ええ、ええ、そうでしょーとも。

私はエージェントレオンが背中を向けたのを見計らって思いっきりあかんべーをして
やった。彼には痛くもかゆくもないんだけど。

「さぁ行くぞアシュリー。その袋を忘れるな」

エージェントレオンはそばに置いてある大きな袋を指さして言った。
16730:2006/02/16(木) 20:30:18 ID:???
私はうんざりした表情を隠すことができず、動作も緩慢になる。

「えー、またですかぁ〜」

「当たり前だ。
今度また武器商人に会うまでその財宝は大切に持って行く。金になるからな。
いいか、乱暴に扱うなよ。キズモノになったら高く売れない」

なんで腕っぷしの強いエージェント様が持たないのよー
・・・まぁ、こんなサンタクロースみたいな大荷物背負ってちゃ戦えないってのは
わかってるんだけど。私はもうへとへとよ。

「ん?何か言ったか?」
「い、いえ、なーんにも!」
「そうか、じゃあ行くぞ」

そう言うとエージェントレオンはすたすたと先に立って歩き出した。
私は肩でぜーぜー息をしながら袋を担いで大人しく付いて行くしかない。
閉じこめられている間ロクに食事も与えられなかった私はハッキリ言って
おなかがすいているのよ。もうふらふら。
足元が覚束なくなって倒れそうになり、前を歩くエージェントレオンのケツ・・・
い、いえ、お尻に思いきりぶつかってしまった。

ぐしゃっ

なんか変な音がして、彼のザックから半透明のドロっとした液体がにじみ出てきた。

「うぇっ!な、なによこれー!?」
「あーっ!!」

エージェントレオンはあわててザックを開くと絶望の表情を浮かべた。

「あーあ、せっかく集めた卵が・・・
金色のもあったんだぞ。これだけで12000は堅かったのになぁ・・・」

ハァ〜、この人にまかせておいて本当に大丈夫なの?
ああ、カミサマ・・・私は生きて家に帰れるのでしょうか・・・
いろんな思いが頭をぐるぐる回って、私は目の前がまっ暗になる思いだった。
ホント、泣けるわ。


 E N D
168ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 20:35:33 ID:???
ワロス。
実際のところは違うんだろうが、ゲームプレイそのままだとこうなるんだろうなぁ。

>>30氏GJ!
169ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 21:07:16 ID:???
>>166
30さんお疲れです!

「泣けるわ」がいい味だしてマス!

うちのレオンもこうかも(^^;;
170残酷な現実:2006/02/16(木) 23:29:12 ID:???
レオンは慣れた手つきで散弾銃の狙いを定めると、盾ごとガナードを吹き飛ばした。
だが、気がつくともうそこには次の敵が姿を現している。

ヤツラは戦闘服に身をつつみ、斧やハンマー…様々な武器で私達を執拗に追い掛かけてくる。

レオンは敵を引き付けながら壁を背にし、一気に相手にするつもりだ。
一言も口を聞かない彼を見て、私にも緊張がはしる。
しかし敵は一向に減らず、弾だけが減っていく。
私の不安をよそに彼は背を向け、ただただ敵に銃弾を浴びせていった。

(駄目よ!これまでもレオンと一緒に乗り気って来たじゃない!レオンを信じなきゃ!)

信じる、そう信じるしかないのだ…。


そして、ついに聞こえてきてしまう…“あの音”が…。

“あの音”を聞くたび、私の頭は狂いそうになる。

(ヤメテ!お願い、“あの音”をト…メテ!)

レオンは急に走りだした。“あの音”に向かって…。

(レ…オン……)


薄れゆく意識の中、私は必死で彼の背中を追う。

ついに“あの音”が姿を現し、レオンは果敢にも立ち向かっていく。

“あの音”が手に持った悪魔を振りあげると同時に、すかさずレオンは照準を向け、銃弾を放った!
171残酷な現実:2006/02/16(木) 23:34:48 ID:???
突然の出来事に私は一瞬何が起きたのか理解できなかった。
目の前にはレオンの亡骸が転がっている。

…そう先に動いたのはレオン、だが彼の放った弾は空をきり、銃の反動で体勢を崩した彼は悪魔の洗礼を受けたのだった。

私のためにレオンは死んだ…。

「レオン…お願い、目を開いて…。」

無論、彼は動かない。

「嘘だといってよ…ねぇ、レオン…」

現実とは、いつも残酷なものだ…。

私はこう思うのだ……。



マッドン(巨大チェーンソー男)最強…。

そして私はまた新しいレオンと共に戦い続ける。ハンドキャノンを手に入れるために!




エピローグ

「象でもぶっ倒すつもりか?ヒッヒッヒッ。」

私は勝った…。


End
172ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 23:37:27 ID:???
>>170
ワロスw
シリアスかと思ったら、マーセとはね。確かにレオンにとってあのステージは鬼門だわな。
最後で笑わせてもらった。GJ!
173メグ:2006/02/16(木) 23:43:36 ID:???
短いの投稿してみました(・・;)

マーセナリーズです。(ま、またミニゲームネタでスマソ;)

実は…でした系ですが、
今回のは「実は」と「実話」かけてみたりして・・・いえ、何でもないですorz
174ゲーム好き名無しさん:2006/02/16(木) 23:50:33 ID:???
>>172
どもですm(_ _)m

読んでくれた人ありがとうございました!

ハンクもキツかったです…。

でも、キャノンを構えたレオンはカッコヨカッタ(>_<*)
175256:2006/02/16(木) 23:59:59 ID:???
‘ほんの少し’
という魔性の言葉をご存知だろうか?
徹夜で大量の仕事を片付ける時、‘ほんの少し’と言いつつ寝たらいつの間にか朝になっていた。
試験まであと少し、だが‘ほんの少し’と思いつつテレビを見ているといつの間にか試験日だった。
ダイエットに成功、‘ほんの少し’と甘えつつケーキを食べたらいつの間にかリバウンドしていた。
等、一度は経験してないだろうか。
‘ほんの少し’は、いずれ無限大に広がっていく言葉なのである。

アメリカ郊外・ラクーンシティの住民達も、この魔性の言葉にとりつかれ命が脅かされた。
例えば、花屋を経営するエレン・サトラーのように・・・。


9月
店の一大セールにより、ハーブ各種は勿論、その他花や植物達もほぼ完売状態であった。
そのため、エレンは店に大量の品物を入荷した。
それにより、肥料の使用度も増える。ここでエレンはあるミスを犯した。
新たな肥料の購入を忘れたのである。
それに気づいた時は、すでに入荷品のほとんどに肥料を使用していた。
肥料を使用していないのは、2,3本のバラのみである。
要するに、全ての花に肥料を使用する寸前に肥料のストックがきれてしまったのだ。

「微妙、ねぇ・・。」

正確には、肥料がキレイさっぱりに無くなったワケではない。
アンブレラ製の肥料が未使用で残っている。
先日、常連客であるジョージに使用注意されたモノだ。

(そういえば、この会社の薬品って、あんまり使ったこと無いのよね。)

エレンは少しずつ、よからぬ事を考え始めた。

(ハミルトンさんはああ言っていたけど・・・まぁ、‘ほんの少し’だけ、実験程度になら・・
バラは非売品にしたら問題ないでしょ。)

彼女はついにアンブレラ製の肥料を数本のバラに使用した。

念のため、彼女は肥料のパッケージの注意書き・使用材料を見てみた。
・・・別段、他の会社の肥料との材料・成分の違いはないようだ。
使用成分の部分に‘T’という記号がある事以外は・・・。
176256:2006/02/17(金) 01:11:35 ID:???
9月下旬
エレン・サトラーは、あきもせず花達の世話をしていた。
午後8時、閉店後のことである。

時期終わりとなったヒマワリをカットしたり、次何を入荷するか考えている内に、
彼女はふと棚に上げられているバラ達を見た。
 あれもそろそろ、時期終わりかな・・・
と、彼女は考えた。それと同時に、ある事に気がついた。

棚に置かれているバラの10本の内の2本が、異様に成長しているのだ。
他のバラに比べ、背丈が5cm以上高いうえ、一回り大きい。
2本のバラの植木鉢にはそれぞれ‘A’と書かれてある。
数日前、アンブレラ製の肥料を使用したモノである。
異様な成長の原因は大体理解できる。問題は、その唐突さである。
1時間前まで、ここまで異様な大きさでは無かった。この1時間で、急激に成長したのだろうか?
エレンは不気味さを覚えた。
気をまぎわらすためか、彼女はトイレへと向かった。

5分後
用をすませた彼女は、元の位置へと戻ってきた。
そして、またもや異様なモノを見たのである。
2本のバラはまたも、成長している。
――たった5分、たった5分目を離しただけで、背丈10cmほども伸びているのだ。
バラの成長限界は超えている――!
不気味を通り越し恐怖を覚えたエレンは、店の倉庫に駆け込んだ。

「何か・・除草薬のような物は・・・」

彼女は、倉庫を探索しあの2本のバラをなんとか処分しようと道具をさがす。
後々思えば、ここでグズグズせず店をさっさと脱出するのが正解だった。
177256:2006/02/17(金) 01:40:37 ID:???
数分間、エレンは倉庫内を探索していた。

ガシャ、ガシャン!!

突然、店の方から何かが割れる音が響き渡る。察するに、2つの植木鉢の落下音だろうか?
倉庫内を歩き回っていたエレンは、音を聞きピタリと立ち止まった。
数秒の沈黙ののち、彼女はそっと、そぉっと倉庫出入り口ドアに近づく。
ドアノブをそっと握り、ゆっくり、ゆっくりと5cmほどの隙間を開ける。
そして、店の様子をそっと覗いてみた。
――案の定、床に例の2つの植木鉢が落ち、破損していた。
・・だが、肝心の中身が見当たらない。エレンはまた、ドアの隙間を5cmほど開き、店内を覗いた。

・・・蛇?だろうか・・何か細長いものが2つ、店の中央で魚のようにビチビチ跳ねている。
・・・だがそのカラーリングは・・赤と緑・・彼女はまさかと思いつつ、その2つの物体を眺めた。
・・・物体は少しずつ・・少しずつ大きくなってゆく・・・。
・・・緑色の部分が・・少しずつ・・‘立ち上がっている’・・・
・・・やがて、赤色の部分・・バラの花のような部分が・・大きくなり・・口のような形となる・・
・・・なおも大きくなり・・しまいには2m弱の大きさに変貌した・・・
・・・やがて形を整え・・一つの生物として・・独立し始めた!!
・・・この間、約数分・・史上最強の‘植物’、‘イビー’の誕生の瞬間である・・!!
178ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 02:15:23 ID:???
イビーって、確か蔓みたいな植物だったよな?
バラじゃない気がするんだが。
そもそもプラント42の改良種だし。

というか本来隠すべき存在であるTウィルスを、市販の肥料に混ぜるか?
いくらアンブレラでも、それは無いだろ。
179まとめサイト”管理”人:2006/02/17(金) 04:33:05 ID:???
更新途中ですがタイムアップになってしまったので、
続きはまたしばらく後になりそうです。申し訳ない。
スレの流れがいい調子ですね。職人さんがたには頭がさがります。
180ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 06:18:14 ID:???
>>179
スレのまとめお疲れです。
連載方式の解説などありがとうございます。
181256:2006/02/17(金) 08:02:04 ID:???
細かい設定はきにしないでください・・ハイ・・
バラに見えたんですよ・・俺には・・
あと、Tってウイルスである以前に生物を蘇生とかさせるみたいな特殊な薬品だと思うたら・・
映画版の設定でした、ハイ・・
182ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 08:23:51 ID:???
>179
更新お疲れ様です。ちょこちょこ小説を書き込んでいる者です。連載に関する記述を読みました。
3スレ目はDATだけの更新なのかなと思ってたんですが、成る程。まとめ作業にも影響してたんですか。
まとめ管理人さんの苦労まではあまり思い至らずすみませんでした。
頭が下がるのはこっちの方ですよ。スレが落ちても小説を読んでもらえるのは非常に嬉しいことです。
183ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 09:12:43 ID:???
>>179
お疲れ様ですm(_ _)m
184ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 15:05:24 ID:???
>>181
アレの何処がバラに見えるんだ?プラント42ならまだ見えなくも無いけど・・・・
まあ、本家バイオも突っ込みどころ満載だからこれくらいならいい・・・・んじゃないかな?
185ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 19:55:59 ID:???
Sな俺としては、256氏が困ってる様子がかわいくてたまらない
186便乗の人:2006/02/17(金) 21:49:42 ID:???
〜色付き棒人間は何でも出来る〜


色付き棒人間(の一部)は狙撃されてもFINEを保つ事が出来る。

色付き棒人間(の一部)はDANGERになっても緑ハーブ1個でFINEになれる。

色付き棒人間は「ンフ」や「ンー」などの極めてアバウトな言葉でも意思疎通出来る。

色付き棒人間はたとえ地雷やレーザーがあっても突っ込む勇気がある。

その勇気が報われているかどうかは別として。

色付き棒人間はたとえ戦闘の最中でもアイテムを渡す優しさがある。

その優しさがピンチを招くのは別として。

そんな棒人間が好きさ。
187便乗の人:2006/02/17(金) 21:51:47 ID:???
どうも、以前電話相談のネタを書いてた者です。
自分で書いてて思ったんですが、棒人間というかNPCって感じですね…。
というかこれは小説と言えるのかどうかも疑わしい(え
188ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 22:06:59 ID:???
強いて言うならポエムか?
189ゲーム好き名無しさん:2006/02/17(金) 22:22:37 ID:???
コピペの改変かなんかかと思った
190ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 02:40:55 ID:???
棒人間て??
191MONSTER:2006/02/18(土) 04:05:18 ID:???
アンブレラ地下研究所 
そこの研究室で何人かの研究者や技術者が集まりパーティを開いていた。
研究室の真中で巨大な水槽がある。中には人らしきものが水の中で泳いでいた。
一人の男が水槽を見て「これはすばらしい、なんて美しいんだ」といった。
そして、ほかの研究者や技術者が水槽を見て男が言ったこと同じことを言った。
「すばらしい」「なんて素敵なんだ」「これが未来を作るんだ」
そして、ある研究者がマイクを持っていった。
「みなさん、どうですか私の芸術はこんなものは絶対に誰にも真似はできません」
マイクを持った男のネームプレートには{ヤコブ ファロベック}と書いてあった。
ヤコブはワイングラスを持ちそれと同じように研究差いつにいた全員がワイングラス
を持ち
「さあ、私たちの未来のために乾杯」とヤコブが言ったそのとき研究室のドアが開き
銃を持った男たちが入ってきた。
192ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 04:44:14 ID:???
↑元グリマー
193便乗の人:2006/02/18(土) 07:00:39 ID:???
>>190
MrゴールドとかMsウォーターとか
194ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 08:01:14 ID:???
>>190
>>193さんが書いてるような名前の、アウトブレイクのオマケキャラです。

 ○
/|\


( ̄ー ̄)こんなのです。
195ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 08:03:49 ID:???
↑足ズレちゃった
(-_- )ヽ
196東京バイオ:2006/02/18(土) 13:53:05 ID:???
受験だったから全然更新できなかったorz
覚えてる人いますでしょうか?(´・ω・`)
197MONSTER:2006/02/18(土) 14:32:51 ID:???
>>192
ええ、グリマーだとかっこ悪いと友人や家族から言われたので
198ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 15:27:41 ID:???
>>196
待ってたよ。また期待してる。
199ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 16:50:00 ID:???
>>196
覚えてますよ、続き楽しみにしてます。
200ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 17:07:23 ID:???
>191
グリマー=MONSTER
前に連載していた話はどうなりましたか。それとも続きなのでしょうか。
浦沢直樹の影響が多々見られます。もう少しご自分でストーリーを考えてみましょう。
>1の小説まとめサイトを見ましたか?
今までの小説がOB・グリマーと言う所にまとめてありますよ。
各話の繋がりが弱いです。全話を通して致命的な文法ミスが目立ちます。
もうすこし落ち着いて、メールや紙媒体に書きためて読み直してみると、ぐっとミスも減りますよ。
201ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 17:09:16 ID:???
失礼しました。まとめサイトではBO・グリマーという所にあります。
202ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 18:40:41 ID:???
>>191
全然まとめサイトの連載物を投稿する時の注意書き読んでませんね。
後、一話一話が短すぎです。
203101:2006/02/18(土) 20:57:18 ID:???
>>49

随分と長く感じられる時間が過ぎ去り、俺は思わず重い息を吐く。
もうこの部屋には俺しか居ない。
用事を済ませた大統領一行は、アシュリーを連れて出て行ってしまった。
帰り際に大統領が「ありがとう」と言ってはいたが、その表情と声には全く感情がこもっていなかったように感じられた。
軽傷とはいえ一応入院中の俺に長時間の説明と質疑応答を要求してくる点といい、
優しげな物腰とは裏腹に、大統領は随分遠慮の無い人間らしかった。

今回の事件の説明に関しては、かなり身長に言葉を選ぶ必要があった。
どこまで隠し、どこまで話すか。
しかもその思考を悟られないよう細心の注意を払って喋り続けたため、精神的疲労はかなりのものだった。
不幸中の幸いだったのが共に説明をしたアシュリーが賢明だったことで、
俺が喋ったことに不自然な表情を見せたり、下手な発言をすることも無かった。

もっとも、ハニガンらの調べで教団ロス・イルミナドスや寄生虫プラーガの話はあらかじめ知っていたらしく、
それらの話をしても、大統領や記録関係者は大して驚いていなかったが。
プラーガについては地方によくある民間伝承の類だと思われていたらしいが、俺の説明でその存在が確信できたらしい。
アシュリーともども精神鑑定にかけられても不思議ではないほどに突拍子も無い話だと自覚していたが、信用されたようで安心した。

また、今回の事件で暗躍していた「裏切り者」、即ちジャック・クラウザーの事は全て話した。
自らの死を装い、長い時間をかけてほとぼりが冷めた後で組織に干渉して情報を奪い、教団に筒抜けになるよう仕向けていたからだ。
今後とも同じようなケースが起こらないとも言い切れないため、情報管理体制をさらに強固にする必要が有るだろう。

しかし、エイダの事は話さなかった。いや、話せなかった、という方が正しい。
一応、第三の組織が暗躍していた痕跡があり、プラーガのサンプルが奪われた可能性がある、とは話しておいたが、
ここでエイダの存在を公にし、彼女の邪魔をするような真似は出来なかった。
彼女はウェスカーの組織に属してはいるが、その目的はウェスカーとは異なるものであるような気がしたからだ。
・・・というのは建前で、実際のところ彼女の「悪いようにはしない」という言葉を信じたかっただけなのかも知れない。
俺としたことが随分甘い判断をしたものだ・・・とも思ったが、時は既に遅い。
204101:2006/02/18(土) 20:58:29 ID:???
>>203

結局、エイダにとって俺はどういう存在なのだろうか?
敵意を向けてきたかと思えば、次の瞬間には妖艶に微笑んでいた。
救いの手を差し伸べてくれたかと思えば、俺の質問も答えずに去っていった。
起死回生の手段たるロケットランチャーを投げ入れてくれもしたが、
よく考えるとサンプルを手に入れる為に俺を利用しただけのように思える。

これらの事実から考えると・・・・・・・・エイダにとって、俺は利用価値のある駒、ということなのか?
・・・・・・・どうやら俺には、どこまでも女運が無いらしい。

嫌な結論が出ると同時に再び溜息をつき、何気なく窓の方を見ると、そこには夕焼け。
どうやら感覚だけでなく、実際に長時間が経過していたらしい。
疲労感を覚えた俺はそのままベッドに身体を横たえ、睡眠の安息に精神を売り渡す事にした。

◇      ◇      ◇

喧騒に包まれ、絶え間なく人々が忙しそうに行き交う室内。
そこで俺は自らのデスクに突っ伏し、書類を眺めていた。ただ眺めていた。
ちなみにこれは次の任務の説明用に渡されたもので、30分後にミーティングがあるらしい。
今日のところはそれだけで済むらしいが、明日には即任務が開始されるとの事だ。
理不尽な現実に思わず書類を引き裂きそうになったが、ミーティングの時に不便な思いをするだけなのでやめておいた。

確かに俺は軽傷だったし、程なく退院した。それは認めよう。
だが、何故あるべき休暇を無視して退院後即出勤しなければならないのか、それは誰にも分からなかった。

やる気どころか正気さえ失いそうな感覚の中、数人の知人が「久しぶり」とか話しかけてきたが、
それすらも適当に返すか無視していた。
俺は今日に入ってから何度目になるかも分からぬ溜息をつく。
205101:2006/02/18(土) 21:00:05 ID:???
>>204

デスクから離れた俺は、ミーティングまでの時間を潰すために自動販売機でコーヒーを購入。
近くの長椅子に座りつつ飲みはじめた。
その独特の苦味と芳香が心地よく感じられ、荒れ果てた精神がいくらか修復された。
書類には大体目を通したから大丈夫だろう。どうせ後から説明される筈だ。

「あれ、レオン?レオンじゃない?」

どこかで聞き覚えのある声がした。
振り返ると、そこにはスーツに身を包み、眼鏡をかけた浅黒い肌の女性。

「・・・ハニガン?」
「そうよ。久しぶりね。実際に会うのはこれが初めてだけど。」
「・・・そういえばそうだな。」

声の主は、アシュリー救出任務で俺のサポート役を務めてくれたイングリッド・ハニガンだった。
彼女もここに休憩しに来たらしく、手には紅茶を入れたカップが握られていた。

「大変だったわね、今回の任務は。にしては復帰が早いみたいだけど・・・休暇は?」

ハニガンが俺の隣に座りつつ話してくるが、俺はさぞ嫌な顔をしていただろう。

「残念だが見事に無視された。上の連中はどうやら俺を過労死させるつもりらしい。」
「あら、可哀想に。けど、貴方はそれだけ使える人材ってことよ。」
「使い捨てるつもりじゃなければいいんだがな・・・。」

ハニガンは愉快そうに笑っているが、反比例して俺の機嫌は悪くなっていく。
・・・駄目だ、話題を変えよう。

「そういえば・・・そうだ、任務の途中にマ・・・じゃなくて戦闘ヘリが援護してくれたんだが、あれは君が手配を?」
「あぁ、あれ?そうよ。だって貴方が直接通信してきたじゃない。
音が妙に悪かったけど場所まで丁寧に教えてくれたって、通信を受けた人が言ってたけど?」
「・・・・場所まで?」
206101:2006/02/18(土) 21:01:49 ID:???
>>205

妙な話だ。
確かに俺は孤島の通信塔から援護要請をしたが、
それは何らかの妨害電波の影響でこちらには届かなかった筈だ。しかも場所まで言った覚えはない。
にもかかわらず、その後マイクが援護に駆けつけてくれたので疑問に思っていたのだが。

・・・待て、普通に考えて、教団の連中が自らが使うであろう通信施設をわざわざ遮断するか?
あれだけ巨大な施設や強力な装備を整えていたとなると、
その補給や資材の搬入のため、どうしても外部からの支援が必要となる筈だ。
それは即ち外部からの協力があるということで、その協力を自ら断ち切るとは考えづらい。

となると、残る可能性はエイダらの第三の組織のみだ。
クラウザーというスパイを送り込んでいたなら、妨害行為や爆薬の設置なども容易く実行できたはずだ。
勿論通信の妨害も第三の組織の仕業だろうし、そしてその妨害にエイダが干渉できたとしたら・・・。
俺の声を録音・解析し、それに似せた音声データを作る程度ならば、エイダには造作の無いことだろう。

「・・・助けられてた、って事か。」
「え?」
「あ、いや。何でもない。」

疑問が一つ解決したところで、俺は残り少なくなったコーヒーを口に含む。
何故だかその味がさっきより苦いような気がしたが、気にせず言葉を続けた。
一番気になっていた事を聞いておきたかったのだ。

「なぁ、ハニガン。そのヘリのパイロットがマイク、って名乗ってたんだが、どんな奴だったんだ?」
「・・・マイク?」

俺の言葉を聞いて、何故かハニガンは黙り込んでしまった。
死んでしまった者の事を単刀直入に聞いたのがまずかったのだろうか?
俺は思わず目を逸らし、慌てて続けた。

「いや、作戦行動中に度々助けられてな・・・。顔は見てないんだが、話した限りではいい奴だったんだ。
それで、時間があれば葬儀にでも、と思って、な・・・。」
207101:2006/02/18(土) 21:03:05 ID:???
>>206

ハニガンは相変わらず黙り続けている。
ひょっとして泣いているのだろうかと思って視線を上げると、そこには涙・・・ではなく、言葉を失ったハニガンの顔があった。
その目は心底呆れ、いや、それすらも通り越して哀れみさえ浮かんできている。
俺が予想外の展開に呆然としていると、ハニガンがようやく言葉を紡いだ。

「・・・あの、レオン?勘違いしてるみたいなんだけど・・・
そのヘリを操縦していたのは人間じゃなくて、AI(人工知能)を搭載した機械よ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」

予想だにしていなかった言葉に、俺は間抜けな声を出すことしか出来なかった。
今の今まで普通の人間だと思っていたのが、よりによって人工知能だと!?
俺はそんなものの夢をみて、挙句冥福まで祈っていたというのかっ!
そんな俺にとどめを刺すように、ハニガンが続ける。この上ないほどの憐憫を込めた声で。

「忘れたの?私の通信。貴方が教会からアシュリーを連れ出した後にヘリを向かわせたけど、撃墜されたって教えたでしょ。
 今回もそうなりかねない状況で、人を乗せたヘリを向かわせられるわけないでしょ。」

考えてみれば当然至極、当たり前の判断だった。
そして実際ヘリは撃ち落され、火で炙られた鉄塊になったのだ。俺の目の前で。
だが、疑問はまだあった。

「だ、だが、そのヘリから俺に通信があったんだぞ!?普通の人間のような言葉遣いだったんだが・・・。」
「あぁ、そういえばヘリを手配する時に開発者から聞いたんだけど、
貴方が機械不信だといけないから、AIに開発者の性格データを転写しておいたそうよ。
AIが何か言ったなら、それはそのまま開発者の言葉ってことになるんじゃないかしら。」

ハニガンの言葉で、俺の疑問と精神が見事に氷解していくのが分かった。
俺は思わず両手で頭を抱え、黙り込んでしまう。
目の前の理不尽な現実と自らの滑稽さに、口から魂が出てきそうだ。むしろ出て行って欲しい。
漫画の一コマなら、間違いなく俺の周りには大量の黒い縦線と青白い人魂があるのだろう。
208101:2006/02/18(土) 21:04:25 ID:???
>>207

「・・・まぁ、誰にだって間違いや勘違いはあるわよ。じゃあそろそろ私は行くけど・・・あ、そうだ。」

ハニガンの言葉に釣られて頭を上げると、彼女はボールペンとメモ帳を取り出し、何かを書き始めた。
走り書きを終えたハニガンは、そのメモを千切ると俺に手渡す。見ると、そこには短い数字の羅列。
2回ほど読み返して、ようやくそれが電話番号だと分かった。

「何かあったら電話して。悩み事程度なら聞くわよ?借金と犯罪の相談はお断りだけど。じゃ、またね。」

言うだけ言うと、ハニガンは長椅子から立ち上がり、俺が何かを言う暇も無く立ち去ってしまった。
そこでようやく、俺は孤島から脱出した後の通信で、彼女に冗談交じりに電話番号を教えてくれるよう言ったが、
任務中を理由にあっさり断られたことを思い出した。つまり、これは彼女の好意・・・・ではなく慰めなのだろう。
今の状況で言い寄っても、音速どころか光速でフられるのが目に見えている。

失意と共にふと腕時計を見ると、既にミーティングまであと僅かだった。
出来るものならボイコットしたかったが、そんな事をしても俺の生活が危うくなるだけなのでやめることにした。
半ば強引に気を取り直し、カップに僅かに残って冷え切ったコーヒーを飲み干す。
立ち上がって空になったカップを屑籠に放り投げると、それは淵に当たって跳ね返されて床に落下。俺の足元に転がった。
・・・どうやら、俺は女運が悪いわけではなく、運そのものが悪いらしい。
俺は、心の底からの溜息と共に言葉を紡いだ。

「Story of my life......」


END
209ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 21:19:22 ID:???
101さん
マイクって腕が映ってたじゃないか・・・と言う人がいるだろうけど
それを差し引いても面白かったよ。
ただ、新しい任務の前で終わってしまったのが残念かな。
210ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 21:26:23 ID:???
>208
GJ
レオンの様々な「泣けるぜ」の中でも、ED後のオマケに出てきたヤツですね。
俺っていつもこうだよな、とか、またかよ…。な意味がまさにぴったりでした。
211ゲーム好き名無しさん:2006/02/18(土) 22:00:20 ID:???
>「Story of my life......」
某刑事がダイハード2で言ってたね、このセリフ。

とにかくGJ。AIと聞いてMGS2を思い浮かべたのは(ry
212256:2006/02/19(日) 00:51:52 ID:???
‘リトル・ショップ・オブ・ホラーズ’
という映画がある。
ストーリーは、花屋を経営する男が‘オードリー’という花を発見し、飼育する。
だが実はオードリーは人を捕食する人食い花だった・・というものだ。
が、ジャンルはミュージカルコメディで、オードリー自身踊ったりと結構愉快である。

‘フラワーショップ・エレン’
は現在、ある意味映画と似た状況にある。
だが、誰も踊ったりしないし、愉快な音楽も流れはしない。
どちらかと言えば、修羅場である。

店内で‘イビー’が誕生し約数十分、店内はわりと静まりかえっている。
ただし、イビーの発する不気味なうめき声のような音を除いて。
あいも変わらず、花屋店長・エレン・サトラーは、倉庫の中から銃数センチ開いたドアの隙間から
店にたたずんでいる2体のイビーを見ていた。

(なんとかして・・警察に通報しないと・・・)

電話は店内のレジカウンターに設置している。
だが・・通報するより先に逃げたほうがいいのではないか・・?
と彼女は考え始めた。
213256:2006/02/19(日) 01:18:53 ID:???
    
‘フラワーショップ・エレン状況図’

            表通り(道路)
 
(北)                              (南)
         出入り口(作業をしていたため開きっぱなし)
   ━━━━━━   ━━━━━━
   駐  ┃           ┃
   車  ┃     (イビー)      ┃
場  ┃                □(トイレ) 
     ┃               ┃
      ┃                □(倉庫
      ┃ (イビー2)          □およびエレンの現在地)
      ┃  ━━━━━━       ┃
      ┃  ┃(カウンター)      ┃
      ┃  ┃            ┃
      ━━━━ーー━━━━━━━━━━
          □□(スタッフルーム、鍵がかかっている)
          (裏口)
214256:2006/02/19(日) 01:19:51 ID:???
ぐお、失敗した!
215256:2006/02/19(日) 01:22:31 ID:???
‘フラワーショップ・エレン状況図’

            表通り(道路)
 
(北)                              (南)
         出入り口(作業をしていたため開きっぱなし)
   ━━━━━━   ━━━━━━
駐  ┃           ┃
 車  ┃     (イビー)      ┃
場  ┃                □(トイレ) 
      ┃               ┃
      ┃                □(倉庫
      ┃ (イビー2)          □およびエレンの現在地)
      ┃  ━━━━━━       ┃
      ┃  ┃(カウンター)       ┃
      ┃  ┃             ┃
      ━━━━ーー━━━━━━━━
          □□(スタッフルーム、鍵がかかっている)
          (裏口)
216256:2006/02/19(日) 01:23:37 ID:???
ごめん・・ちょっとサイナラ・・
217ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 01:26:16 ID:???
ここまで来ると釣りに思えてくる件について。

にしてもAA(?)で小説の補足をするのは初めて見たな。
218ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 02:54:49 ID:???
そっとしといてやろうぜ…、ワケわからんのはスルーが一番だ。
219ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 03:01:48 ID:???
なぜここまで256氏が蔑ろにされてるのかがわからん
普通に文章とかうまいと思うのだが・・・
220ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 03:33:44 ID:???
文章云々が問題じゃなくて、変なAAやごめんだのサイナラだの蛇足な部分が多すぎるんじゃね?
こういうの多いと読む気失せる。
221ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 06:56:08 ID:???
>>220

あの…もしかして
>>173>>174みたいな投稿後の文も蛇足だったりします?

あんま書いてる人いないし…。
222ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 07:26:07 ID:???
>221
書いてない方がいいと思ったらそうすればいいし
書きたいと思ったらまあ ほどほどにな
223ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 07:47:51 ID:???
>>222
うぃす。
気をつけます(_ _)
224ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 15:43:44 ID:???
>>216
もう続きは見れないのか
225ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 17:38:48 ID:???
>>212
ここ>>178,181,184ね、
もしかしてリトルショップオブホラーズをイメージしたのかなと実は思った。
けどタイトル微妙にド忘れしてたからその時こうやって書きはしなかったんだけどね。
のちに書いてたんでやはりイメージしてたのかと書き込みしましたよ。まあ俺もイビーは薔薇だと思わないまでもリトルショップオブホラーズをイメージはしたから、それはそれでいいかなと。
それに何よりイビーっていう食人植物のイメージ自体もリトルショップオブホラーズのそれから来てる所(というか元ネタ)もあるだろうと思うので。
226ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 18:22:51 ID:???
>>200-202
グリマー氏がどうかは知らないが、携帯からではまとめサイトは見れないので注意
227ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 19:27:14 ID:vkMR9q9/
続き書きます

αチームのマイクのチームは、地下2階の入り口付近で感染者達と交戦していた。
ジョン「クソ、なんだよ畜生。弾が、無くなっちまう。隊長俺はまだ死にたくない。」
マイク「落ち着け。正確に、感染者の頭を狙うんだ。いいな?」
ジョン「了解」
ズダダダ、ズダダダ、パン、パン、パン、
ジョン「もう無理だ。俺たち全員助からないんだ。」
そのとき、一体の感染者がジョンの腕に喰らい付いた。
ガシュ!!
ジョン「うわー噛まれた畜生来るな、来るなー」
といってマイクはMP5を乱射した。
ズダダダダ、ズダダダ、ズダダダダ
マイク「落ち着け、ジョン。まだ噛まれてもワクチンを打てば助かる。」
ジョン「うるさい。ワクチンが無いじゃないか現に今。もういい俺は一人で行動する。」
と言ってジョンは走っていった。
マイク「クソ、まったく手のかかるやつだ。」
と言ってマイクは、メモ用紙に、こう書いてマイクのあとを追っていった。
メモ用紙にはこう書いてあった。
   ヘルベルト達へ
私はジョンを追うので後でまた会おう。
マイクより
[sage]
228ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 20:20:04 ID:???
何これ?突っ込んでいいの?
229ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 20:21:34 ID:???
>228
まかせた
230ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 20:56:57 ID:???
227さん

もう、このスレに来ないでください。
お願いします。
231ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 21:06:52 ID:???
スルーをいい加減覚えないか
いいと思ったらGJし 自分の好みじゃなかったらスルーするでいいじゃないか
232ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 21:12:25 ID:???
まあまあ、そんなに熱くなるなって
233256:2006/02/19(日) 23:14:36 ID:???
213

215
は視野に入れないでください。
234ゲーム好き名無しさん:2006/02/19(日) 23:37:08 ID:???
なら最初っから書き込むなよ
235256:2006/02/19(日) 23:39:24 ID:???
エレンは状況を確認した。

店の出入り口は先程まで作業をしていたので開きっぱなしである。鍵を開けたりする手間はない。
だが、一匹目の‘イビー’が・・店の出入り口付近でうろうろしている。と言っても、
‘本体’は突っ立ったままで、代わりに、腕・・と言うより‘触手’がうねうねと動いている。
触手は販売用の花や植物の植木鉢達に対し破壊の限りを尽くしていた。

花達は家族同然であるエレンにとって、その光景はまさに地獄絵図であった。

が、そんな事を考えている余裕はない。ひとまず彼女は出入り口への突破はあきらめる事にした。
と、その時、店の外から何か聞こえてきた。

「付近の住民の方々、現在緊急避難命令が発令されています! 至急、救助ヘリが待機している、
南側のラクーン市民広場に集まってください! 繰り返します!」

警察のアナウンス・・・!!
おそらく、店の付近をパトカーか何かで走っているのであろう。
今すぐ飛び出したいところだが、あの2体のイビーがそれを邪魔している。
エレンは直接パトカーに助けを求める行動はあきらめ、自力で市民広場へ向かう事にした。
236256:2006/02/20(月) 00:03:20 ID:???
とにかく、広場へ向かうことにしたエレンだが、いかんせん2体のイビーが邪魔である。
彼女は店内を覗くのはひとまずやめ、現在自分が隠れている倉庫を見渡した。

窓のたぐいはない・・倉庫からの脱出は不可能だ。ある物といえば・・・
スコップ、長さ1m強のシャベル、そして花・植物飼育用の土入りパックである。
‘緊急避難命令’が発令されていると言うことは、外も何かしら起こっていると言うことだ。
つまり、店の路地に止めてある配達用の車を使うのが得策だと言える。
整理すると・・・

・最終目的は南側ラクーン市民広場への到着。
・エレンのいる倉庫には先程のべた3種類の道具がある。
・2体のイビーはそれぞれ出入り口、レジカウンター付近にいる。
・外も大変な状況らしいので、移動には車を使った方が安全。
・車を止めてある路地裏は店のスタッフルームを出たところ。
・スタッフルームへの扉はレジカウンターのすぐ近く。
・スタッフルーム及び車の鍵はレジカウンターの小物入れにある。
・イビーの能力は未知数。

はたしてエレンは店から脱出できるのだろうか・・・?

237256:2006/02/20(月) 00:26:21 ID:???
それから数十分間、エレンはその場でもたもたとしていた。
なかなか突入をする決心がつかないのである。
だがすでに、警察のアナウンスも聞こえなくなった。
救助ヘリもいつまでも待ってくれるワケではない。
・・・意を決し、エレン・サトラーは3つの道具を持ち倉庫から飛び出す!

バン!!

勢いよく倉庫の扉を開けたため、大きな音が店内に鳴り響く。
それに反応し、頭・・のようなモノを倉庫側にむける2体のイビー。
エレンの存在に気づいたとたん、イビー達は先程とはうってかわって激しく動き始めた!!
カウンター側のイビーが口・・のようなモノを開きエレンに襲い掛かる!
とっさに、エレンは持っていた道具――土入りパックをイビーに投げつける。
パックが頭に直撃、その衝撃でパックが破け大量の砂がイビーに炸裂する!!
ひるむイビー。そのスキにエレンはレジカウンターへ全速力で向かう。
とっさにカウンターの小物入れから2つの鍵を取ったエレンは、素早く
スタッフルームの扉前に立つ。
鍵を鍵口に差し込むエレン。だが・・扉が開かない!!
238256:2006/02/20(月) 00:43:37 ID:???
理由は簡単、スタッフルームの鍵と車の鍵を間違えてのだ。
慌てて鍵を差しなおすエレン。手ごたえのある感触がした。
素早くスタッフルームに駆け込み、そのまま裏口から路地裏に脱出する。
車の鍵を開け、運転席に座り、エンジンをかけた。

ブルルルン・・・

映画でよくある、エンジンがかからない!! という展開は逃れたようだ。
ひとまず車を路地から出し、車体正面を南に向けたのち車を止め、車内に積んであった
ラクーンシティの地図を取り出し、車内ライトをつけ、ルートを調べ始めた。

(ここを道なりに行けば広場へは着くけど・・・この細道を通って大通りを横切った方が・・・)

エレンは必死に広場への近道を調べている。
が・・・その時!!

ガン!!

大きな音がした・・エレンは地図から目を放す。
・・・なんと、イビーが車体正面ガラスにへばり付いていたのだ!!
239ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 00:52:17 ID:???
小説なんだから文末に!!とかつけるのはどうかと思います。
240ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 00:58:56 ID:???
>>239
いや、小説でも普通に!は使われてるぞ?
241ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 01:03:07 ID:???
そうか?
>はたしてエレンは店から脱出できるのだろうか・・・?
>・・・意を決し、エレン・サトラーは3つの道具を持ち倉庫から飛び出す!
>鍵を鍵口に差し込むエレン。だが・・扉が開かない!!
>・・・なんと、イビーが車体正面ガラスにへばり付いていたのだ!!

こういうのはあんまり小説では見かけないと思う
242ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 01:10:57 ID:???
>>239は「!」を使いすぎって事を言いたいの?
それとも「!」自体使うなって事?
243ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 01:12:23 ID:???
それは多分書き手の文体次第だと思うよ。それこそ人により文体もそれぞれあるからな。
まあ小説って形態の上でお約束みたいな物は少しはあるけどね。それでも小説は余り無い方だから自由な表現が出来る。
最低限はこことか見るとよく解るよ。
http://www.asahi-net.or.jp/~mi9t-mttn/cstory/write11.html
もっと詳しく知りたい人はトップメニューに飛んで色々見てみたら参考になります。
244ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 01:14:46 ID:???
>242
241で言われているような、実況中継みたいな文章を指して言ってます。
最初の方は違ったので、どんどん書き手が熱中してきたのかな、とも思いますが…
245ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 04:22:39 ID:???
あれだ、256はもう書き込むなって事だ。
246ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 04:49:48 ID:???
sega乙
247ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 04:55:04 ID:???
呼んだ?
248ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 16:43:44 ID:???
>>246
違う違う
segaじゃなくてsaga。
そしてこのレスもあぼ〜ん
249ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 18:43:00 ID:???
あの〜ここでは誰でも小説を投稿してもいいんですか?
250ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 18:52:19 ID:???
>>249
叩かれても泣かない
煽りには反応しない
最後まで書く
中途半端なことはしない

以上を守れればok
251ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 20:22:03 ID:???
>>249
あと、ゲーム中の人物やらを扱う場合は、ネット上で
調べられる範囲だけでも設定を抑えておいた方が
ギャラリーのリアクションが良い気がする。
ゲーム中からの小ネタなんかも受けがいい感じ。
252ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 20:22:26 ID:???
>>250
わかりました。
253ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 22:16:09 ID:???
>>252
がんばれ!

もし携帯だったら、メモ帳かなんかに保存して、読み直してから一気に投稿したほうがいいよ。
254ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 23:14:49 ID:apTqjeLf
僕はもう書き込んではいけないんですか?
255ゲーム好き名無しさん:2006/02/20(月) 23:39:19 ID:???
>>254
荒らしじゃなかったら、1から読んでいけば、聞くほどのことじゃないってわかるでしょ?

以下スルー。
256256:2006/02/20(月) 23:59:16 ID:???
失礼。
257ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 00:15:48 ID:???
>>256
このスレでも256を取るとはねw

がんばれ!
258ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 00:22:20 ID:???
頑張らなくていいよ。
259ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 00:43:57 ID:???
>>258
saga乙
260ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 00:58:30 ID:???
ヤーヤー めようぜ。
261ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 02:17:30 ID:???
呼んだ?
262ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 04:58:15 ID:???
せーがー♪
263256:2006/02/21(火) 05:35:41 ID:???
がたがた言ってんじゃねーよ・・。
264ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 05:57:44 ID:???
偽か?
265ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 06:43:46 ID:???
アリーヴェデルチ。
266256:2006/02/21(火) 07:45:29 ID:???
あべっ
偽者出ちゃったよ・・
267ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 08:27:06 ID:???
16×16
268256:2006/02/21(火) 13:44:03 ID:???
偽物が大量に・・・。
269256:2006/02/21(火) 14:20:53 ID:???
俺が本物だよ
270ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 15:07:49 ID:???
U.B.S.Sサンはもう続き投下してくれないのかな(´・ω・`)

俺的には専ブラ入れてれば気にならないから良かったんだが
携帯とかで見てる人居るなら、ある程度纏めて投下のがいいのか。

とにかく俺は応援シテルゾ!カムバック!
271ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 15:44:28 ID:???
こんな空気だから書き込みにくいんじゃね?
272ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 19:41:41 ID:???
俺も応援してる!戻ってきてくれ〜!
273U.B.S.S:2006/02/21(火) 22:25:18 ID:???
暖かい応援有難うございます(_ _)

最近、私は書き込みをしてませんでしたが、こまめにこのスレの皆さんのSSを拝見させて頂いてました。

私は携帯からの書き込みなので、なるべく皆さんにご迷惑を掛けないようにしたいのですが、要領が悪く、またお叱りを受けるかもと思い、書き込みを自粛してました。

ですが、応援して下さってる方々がいらっしゃるので自分なりに工夫をして、再度書き込みを始めてみようと思います。
至らない所も多々あるかもしれませんが、暖かく見守ってくだされば幸いです。
これからもよろしくお願いしますねm(_ _)m
274ゲーム好き名無しさん:2006/02/21(火) 22:33:34 ID:???
よし来た、大変な時もあると思うけど応援してるよ。
275ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 01:31:53 ID:???
またきたのか
276ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 02:47:00 ID:???
↑こういうのが一番空気読めてない
277ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 02:54:32 ID:???
携帯なのでを理由にしないようにな
278ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 02:56:39 ID:???
↑いい加減うざい
279ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 03:18:31 ID:???
しつこい奴だよな。大体、そんなにテメーは偉いのかと。
280ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 03:33:21 ID:???
まったくだな。
大体、きちんとした理由を言うならともかく理由も言わず難癖だけつけるお前は荒らしと同等。
これ以上スレの空気悪くするようなレスするな。
281ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 05:25:47 ID:???
スレ荒れてんなー。
運よく隔離の役割果たしてたもう一つの小説スレが止まってんのが原因か?

どなたか、流れ変えに一発投稿してくだされないかな。
282ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 22:44:35 ID:???
えっと…そんじゃ予告だけ

・昔ROMってたスレを文章化してみてる最中。
・場所はラクーンシティでもなければスペイン語が聞こえる
・村や島でもない。
・ゲーム中の登場人物を出す予定は無い。
・途中で、下手すればピンキー板のどこかに移動する可能性アリ。

と、まぁこんな状況です。
完成するまでこのスレ残ってればいいんだけどなぁ
283ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 23:03:25 ID:???
小説なんてホイホイ出来るものじゃないんだから大人しく待つべし
284ゲーム好き名無しさん:2006/02/22(水) 23:07:54 ID:???
282

別に予告なんていらないのでは?
285ゲーム好き名無しさん:2006/02/23(木) 01:13:17 ID:???
誰も期待もしてないのにな
286ゲーム好き名無しさん:2006/02/23(木) 09:10:31 ID:???
予告の人へ

バイオが元だと分かりにくいなら、少し期間を開けた方がいいとオモ。
ただでさえ今は消防が張り付いてるし、例え面白くても
口実さえあれば叩かれるだろう。
創作やらオカルト板、外部板もあるし、よければそっちも検討してみてくれ。
287ゲーム好き名無しさん:2006/02/24(金) 01:51:43 ID:???
読み手の質が低下してるな
288ゲーム好き名無しさん:2006/02/24(金) 10:59:48 ID:???
そいや家庭用ゲー板にもメル欄にsagaって入れてるやつがいるんだけど、
こっちのsagaと同一人物かもな。
ちなみにデッドライジングのスレにいた。
289ゲーム好き名無しさん:2006/02/24(金) 13:36:36 ID:???
東京を舞台にした小説を書きたいのだが
290ゲーム好き名無しさん:2006/02/24(金) 17:35:33 ID:???
書き手へ


・投稿は自由です。

・まとめて、読み直してから投稿しましょう。

・他の人が投稿してる時はかぶらないように、終わってから投稿しましょう。

・予告はいりません。
291ゲーム好き名無しさん:2006/02/24(金) 17:40:01 ID:???
あと、できればスレを1から読んで、どのような感じでやればいいのかを見ときましょう。

見れる人は前スレやまとめサイトも確認しとくといいです。
292ゲーム好き名無しさん:2006/02/25(土) 00:12:33 ID:???
一応、まとめサイト読みました。今のところ、どういう書き手が連載してますか?
293ゲーム好き名無しさん:2006/02/25(土) 01:14:32 ID:???
>>292
前スレやこのスレを見ても、わかりませんか?

それとも、もしかして290に書いてある
>他の人が〜

というのを「連載が終わるまで投稿禁止」と勘違いしていますか?

もしそうなら、それは↑の意味ではなく、「他の人が投稿している時間に、被って投稿しないように」という意味です。

わかりずらくて、すみませんです。
294東京バイオ:2006/02/25(土) 11:14:49 ID:???
俺は10分ほど浅い眠りについた。
ほんの10分だったがやはりあの悪夢の断片というものを見てしまい、
うなされていたようだ。

ケビン・・・・。ケビン・・・・。

誰かが俺の名前を呼んでいる・・・。
少しずつ意識が覚醒してくる感覚がしてくる。
声のぼかしが無くなり、はっきりしてきた。

「ケビン!大丈夫か!」

その声と共に俺の意識は完全に覚醒した。

「なんだ、テイラーか。」

「なんだって・・・・お前こそ大丈夫か?うなされてたぞ。」

俺は頭を掻きつつ起き上がる。
隣にはM4が置いてあった。
愛用の銃だ。

「忘れてた。まだ任務中だったな。」

「ああ。」

とテイラーは頷く。

俺は大あくびをし、体を伸ばした。

295東京バイオ:2006/02/25(土) 11:15:30 ID:???
「もうそろそろ出発らしいから準備しとけよ。」

テイラーは靴紐を縛りつつ言い、
隊長の所へ歩いていった。

「早く帰りたいよ・・・・全く。」

と俺は愚痴をこぼす。

「出発するぞ。」

隊長が隊員へ呼びかけると同時に隊員は

「Yes,Sir.」

と返した。

中隊は守備陣形を組み、敵の攻撃に備えながら進軍し始めた。

俺は中衛か・・・。

中隊の真ん中辺りにいることからそう予測した。

「前方にヘリポート発見、とまってるのはアパッチのようです。」

雑音の入った声がイヤホンから聞こえてきた。

アパッチってのは確か戦闘ヘリだったよな。
暴れられたら困るぜ・・・・まったく。
アンブレラ社のことだからTウィルス搭載ヘルファイアとかいう、
危ねぇ細菌兵器を作りかねないな。
まぁ、それが現実にならないことを祈るだけだ・・・。

「とりあえずキャンプに戻るぞ。
アパッチに見つかったら厄介だ。」

隊長は手で仰ぐようにして隊員に撤退命令を出した。

「Yes,Sir.」
296東京バイオ:2006/02/25(土) 11:16:44 ID:???
5分程して中退はキャンプについた。

「戦闘ヘリだなんて・・・・。
全く恐ろしいぜ・・・。」

俺は椅子に腰掛け呟いた。

ふいに隊長の声が聞こえてきた。

「対戦車ミサイルは俺たちの分隊にあるか?」

隊長が隊員に訊ねる。
聞かれた隊員は辺りを見回すと

「あります。」

と一言だけ答えた。

その直後、隊長のイヤホンから音が漏れた。

「少し静かにしてくれ。
司令部から命令が入った。」

隊員はそれを聞き入れたように口を閉じた。

「了解です。」

聞き終わったみたいだな。
たぶん作戦指令だと思うが・・・。

「司令部から命令が入った。作戦名は『トロイの木馬』だ。
詳細は後の会議で教える。それまで少し休憩しててくれ。」

トロイの木馬・・・・?
あの話か・・・。
木馬の中に兵隊を入れて、他の軍は撤退させておいて
夜になってから攻撃し一気に滅ぼしたんだっけな。
まぁいわゆる夜襲って奴か。
現在という舞台で俺達は『トロイの木馬』という物語を演じるわけだな。
これで戦争が終わればいいんだけどな・・・。

俺は思うと、依然として重たいまぶたをゆっくり閉じた。
297ゲーム好き名無しさん:2006/02/25(土) 21:19:49 ID:???
ヘタクソ!
298ゲーム好き名無しさん:2006/02/25(土) 23:18:13 ID:???
いい加減にしろよクソ消防。
さっさと消えろ。
299ゲーム好き名無しさん:2006/02/26(日) 16:59:59 ID:???
>>296
久々にキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
いつ東京が舞台になるのかが楽しみでしょうがない
煽りは気にせず投稿して下され
300ゲーム好き名無しさん:2006/02/26(日) 18:36:46 ID:???
煽りは良くないが、確かに文面は多少荒いような…。
301ゲーム好き名無しさん:2006/02/26(日) 19:04:57 ID:???
違う人か?
302ゲーム好き名無しさん:2006/02/26(日) 21:39:40 ID:???
U.B.S.S氏の小説マダー?
303ゲーム好き名無しさん:2006/02/27(月) 18:56:49 ID:???
作品のタイトルは名前欄に書けばいいのでしょうか?
どうすれば文章が書けるのでしょう?SF小説10冊は読んだんだけどねw
304ゲーム好き名無しさん:2006/02/27(月) 19:05:33 ID:???
>>303
それは俺が知りたい所だが、絵と同じで好きな小説を書き写してみるというのもいいらしいよ。
小説作法とかが知りたいのならばそういう本かネットででも調べて下さい。
初期的で簡単な作法なら、前にも書いたけどhttp://www.asahi-net.or.jp/~mi9t-mttn/cstory/index.htmlここのサイトがなかなか解り易くて結構詳しく載ってます
305ゲーム好き名無しさん:2006/02/27(月) 22:28:58 ID:???
SF小説10冊www
306U.B.S.S(1/1):2006/02/28(火) 00:01:02 ID:???
89の続き


『ミシッ!…ミシミシッ!…バキャッ!!』

とてつもない破壊音と共に、ゴムの様にひしゃげ弾き飛ぶ鋼鉄製の扉!

『…ドスッ…ドスドスッ!』

その足音は、まるで大型の肉食獣を彷彿させる。
部屋の入り口から姿を見せたのは、人とはおよそ掛け離れた生物…。
もちろん人間では無く、ゾンビでも無い…。ハンクが今まで目にした事のない規格外のクリーチャーだ。

手術台の影で息を潜め、その様子を伺うハンク。
(やれやれ、一難去ってまた一難…ってヤツか…。)その化け物と対峙するには、あまりに頼りない一本のナイフを彼は強く握り締めた。
絶望を感じながらも一筋の光明を信じ、唯一の武器であるナイフによる一撃をクリーチャーのどの部位に浴びせるかを考える…。

クリーチャーは二足歩行をし、形は辛うじて人型を保っているものの皮膚は硬質化し爬虫類の皮膚の様だ。体長は2〜3メートルで、衣服は纏ってこそいるがボロボロに破れ、至る所からその皮膚が露出しているのだ。

「…ハァーッ!シューッ…シュー…。」
奇妙な唸り声と独特の呼吸音を発しながら、身を低く構えているクリーチャー。赤く光る両眼を素早く動かし、部屋の中を警戒しているのだろうか舐める様に辺りを見回している…。


つづく
307ゲーム好き名無しさん:2006/02/28(火) 19:28:49 ID:???
>>306
待ってたよ!
最近このスレも微妙な雰囲気醸し出してるヤツがいるけど
オレは応援してるから気にしないでどんどん書いてくれー
308東京バイオ:2006/02/28(火) 20:56:07 ID:???
>>300
うーん、しばらく投稿してなかったので、荒くなくなるまでしばらくまってくださいorz
あらすじ程度でまとめてそれから文章作ってるので・・・・・
309東京バイオ:2006/02/28(火) 21:17:18 ID:???
>>296
「説明は以上だ、質問があるものは?」

隊長が問いかける。
俺は立ち上がり

「いいえ、ありません。」

とだけ言うと腰を下ろした。
腰を下ろすと同時に砂埃がモワッと広がる。
この砂埃のせいだろうか、喉の渇きが収まらない。
俺は今も尚、喉にストレスを感じつつも咳をするのを我慢している。

「以上で、解散。
作戦開始時刻は翌日の午前2時だ。
遅れないように、まぁ遅れるはずないだろうが。」

と冗談っぽく隊長が忠告した。

「Yes,Sir.」

いつもどおりキャンプの中に隊員の声が響き渡る。

「ああ・・・、喉が痛い・・・。」

俺は独り言を漏らした。
それを聞いていたテイラーは水筒を無言で差し出してくれた。

「・・・ああ、ありがとう。」

俺は受け取り、がぶがぶと水を喉に流し込んだ。

310東京バイオ:2006/02/28(火) 21:18:06 ID:???
「まさか敵の本拠地に忍び込むなんてな。
俺らの中隊は危険すぎるぜ・・・。」

テイラーは水を飲んでいる俺の隣に座り込み、呟く。
俺は水を飲むのを止め

「まぁ、バレなきゃいいんだ、バレなきゃ。」

と軽く言った。
俺たちの命がかかっているのは嫌というほど分かっているが、
こんな極限状況の中、明るくせずに生きていられるものか。

「そうだな。」

テイラーは頷くと上を見上げた。
その上にはもちろんキャンプの布しかないわけだが。

「お母さん、何してるんだろうなあ・・・・。」

テイラーが呆けたように言った。
しみじみとした雰囲気がテイラーから伝わってくる。

「まぁ、この任務さえ終われば帰れるんだ。
絶対に生き残ろうな。」

と言い、俺は手を差し出した。
テイラーはがっちりと俺の手を掴むと

「ああ。」

とテイラーが力強く言う。
だんだんと握る力が強くなっていくのを感じる。
俺はそれから暖かい何かを受け取った。

『友達ってのはやっぱりいいもんだな・・・・。』

俺は久々にそう感じ、体を仰向けにした
両手を頭に添え、足を組むと

「絶対に、絶対にな。」

ともう一度いい、テイラーに背を向けた。
見えはしなかったが、無言で頷いようだ。
311ゲーム好き名無しさん:2006/03/01(水) 17:56:59 ID:???
まだU.B.S.Sでやってんのかよwwwww
312ゲーム好き名無しさん:2006/03/01(水) 21:47:37 ID:???
↑まだ煽りやってんのかよwwwwwww
313256:2006/03/01(水) 23:55:36 ID:???
その姿は、赤い部分を頭および口とし、緑の部分は胴体および触手…。
怪奇植物‘イビー’は、現在ワゴン車の正面ガラスにべったりとへばりついている。
そのワゴン車の車体には、‘フラワーショップ・エレン’と描かれてある。
花屋の宣伝or配達に使用するものだ。左ハンドル使用だ。
車内の運転座席には一人の女性――花屋店長エレン・サトラーがガラス越しにぼうぜんとイビーの姿を眺めている。


そういえば…古いパニック映画でこんなのがいたような…‘オードリー’…じゃなくて…
ああ、そうそう…‘トリフィド’…


彼女はずっとそんな事を考えていた。
当然、古いモンスター映画の事を思い出している場合ではない。だが、あまりにも
非現実すぎる経験を立て続けに体験したため、精神が多少不安定になっているのだ。

数分経過…

彼女は、おもむろに自分の店の様子を見てみた。その瞬間、彼女の目は覚めた。
2体目のイビーが、彼女の店を、花を、植物をものの見事に破壊しつくしていたのだ…。
イビーの辺りには、店の窓ガラス、植木鉢等の破片がちらばっていた…。
そして、2体目のイビーはワゴン車に近づき…ゆっくり、ゆっくりと車の前右ドアにへばりついた。
314ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 00:11:42 ID:???
チンコ
315256:2006/03/02(木) 00:17:49 ID:???

ワゴン車にへばりついた2体のイビー。
エレンは、何も言わず、だがものすごい顔をしてペダルを踏んだ。
ワゴン車はイビーをはり付けたまま発車する。
正面ガラスにへばり付いているイビーだが、ガラスをすべて覆っているというワケではないので、
かろじて運転するのにに支障はない。
エレンは、イビー達をその場でどうこうするよりも、運転で振り落とす方が安全だと判断した。
目的地は…そう、救助ヘリが待機しているという南のラクーン市民広場である…!

車は全速力で大通りを走行する。時より、イビーが触手でガラスを叩いたが、彼女は気にしなかった。
彼女は今、車で最短距離で広場へ向かう事しか頭に無いからである。

ドンッ  ドンッ

…勢いあまってか、ワゴン車は人影のようなモノを吹っ飛ばしてしまった。
だが、彼女はそれにまったく気づいていない。
もっとも、彼女が当て逃げ犯になってしまったワケではない。
何故ならその人影は、‘生きる屍’…つまりゾンビだからである。
死んでいる。法律上、すでに人間ではない。

車はスピードを落とし、狭い路地裏に入る。
右に曲がり、左に曲がり、また左に曲がり…
カドを曲がる度に車体は大きく揺れるが、2体のイビーはまったく動じていない。
ハンドルを握るエレンは、額に大量の冷や汗を流していた…。
316ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 00:23:07 ID:???
チン子
317256:2006/03/02(木) 00:31:11 ID:???
路地裏をさまよって数分…すると…夜9時にも関わらず…異様に明るい閃光…
広場だ!
ワゴン車はまた全速力で走りだし、路地裏を脱出する。
広場の柵代わりの花壇を見事に飛び超えると、広場中央の様子がハッキリ見えてきた。

大型の設置ライト…大型のヘリ…そしてアサルトライフルを装備した人間達!!
エレンはとたん喜びの声をあげ、車の急ブレーキをかける。

キ・キ・キ・キキーッ

全速力から突然ブレーキをかけたため、車は大きく反動する。
今度はさすがのイビー達もよろめき、車から飛び離れた。
エレンは急いで車を降り、救助隊員達のもとへ駆け出した。
318256:2006/03/02(木) 00:47:02 ID:???
エレンに気づいた隊員の内の一人が、来い、と手招きをする。
同時に、エレンのワゴン車…およびイビーを発見した他の隊員達は一斉にライフルを構える。

「なんだあれは!?」

「見たことの無いタイプだぞ!」

「近づくな! 牽制し続けろ! 恐らく植物タイプだ! ダニー、火炎放射器はあるか!?」

「申し訳ありません、現在火炎放射器は別の班が使用しております!」

「ちぃっ、そうか。 よし、B、Cチームは引き続き住民の非難、Aチームは未確認生物の排除だ!! いいな!?」

『了解!!』

約二十人程の隊員達が、隊長らしき人物の指示の元動きだす。
エレンは隊員の一人に招かれ、救助ヘリの中へと入っていった。
319ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 01:01:46 ID:???
チンコ
320256:2006/03/02(木) 01:16:20 ID:???
未確認生物…‘イビー’を倒すべく、Aチームは2体のイビーの約10メートル周囲を取り囲んだ。
手榴弾を使う手もあるが、いかんせん、場所が悪い。住人が非難する場所に
穴をボコボコあけるワケにもいかない。

Aチームの一人…ヘリを背に向けている者が隊長の合図でイビーに対しアサルトライフルを10発ほど打ち込んだ。
…全弾命中。イビーは体液を撒き散らす。効いている。イビーはまだすましてはいるが、確実に効いている。

「よぉし! ライフルを目標に構え!! 同士討ちはするなよ! 確実に当てろ!」

『了解!!』

そして…またも隊長の合図により、今度はAチーム全員のライフルが2体のイビーを狙い…
…一斉射撃!!

ガガッ ガガガガッ ガガガッ ガガガガガガッ

歯医者のそれに近い、あまり長くは聞きたくは無い音が、広場に響く。
音が響くたび、2体のイビーは形を崩していく…
ヘリの窓からその様子を眺めていたエレンは、なんとも言えぬ感覚であった。

あんなに手強かった怪物達が、何も抵抗できず、削れていく…

エレンは力を持たない人間の弱さと、力を得た人間の恐ろしさを両方味わったような気がした。

そして…2体のイビーは…大量の弾丸を喰らったのち、その場にボロクズのようにどさりと倒れた。

「隊長、これは一体、なんなんでしょうかね。」

「さあ、な。植物である事、‘ハンター’の類ではない事は確かだが…‘生物兵器’のリストには無かった。
俺達が知らなかっただけか、あるいはウイルスによる完全なイレギュラー体なのかもしれん。」

イビー‘だった’ものを前に、男達は語り合う。

救助ヘリの離陸時間は、もうすぐだった。
321ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 01:24:21 ID:???
チン子
322256:2006/03/02(木) 01:38:54 ID:???
最後の救助呼びかけをして数十分、救助ヘリにはCチーム・住民含む約40人が搭乗していた。

もちろん、その中にはエレンもいる。

人々が疲れでうなだれる中、彼女は様々な事を考えていた

この状況、あの怪物、店の常連客はどうなったか、これからどうするのか、etc…

恐らく、そんな事を考えてるのは彼女だけではない。ヘリに乗っている住民・全員だ。

ラクーンシティの市長はこの町は最高だ、と他の地域に誇らしげに自慢・宣伝をした。

警察署の署長、ブライアン・アイアンズも、R.P.Dがある限り、治安は完全だ、と言い切った。

それらの発言は、ものの見事に伊達であることが判明した。

ヘリの住民の中に、制服姿の警官がまじっているくらいだ。

…だが、彼女はそれ以上、何も複雑の事は考えなかった。

ただ、もう一度、町で花屋をやり直せないか、と。 ただそれだけを考えていた。


……町がミサイルの雨で地上から消滅するその瞬間までだが。


‘フラワーショップ・エレン’

END
323ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 01:45:13 ID:???
チンコ
324ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 01:50:38 ID:???
>323
325ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 02:08:15 ID:???
>324
GJ
326ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 02:29:44 ID:???
チンコ
327ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 04:50:33 ID:???
>東京バイオさん
>256さん

この流れの中で投稿お疲れ様です!

煽りは気にしないように、煽りに一々反応してるのも、どーせ煽ってる本人でしょうから、こっちも気にしないように!

荒らしはスルーでいきましょう。
328ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 05:09:24 ID:???
256さんって、文才ありませんね!o(^^)o
お疲れさまです!
329U.B.S.S:2006/03/02(木) 06:13:40 ID:???
306の続き


(くそ…、どうする…。奴が気付く前に仕掛けるか…!?)
しかし、ナイフで仕掛けるのはあまりに無謀な選択だ。鋼鉄の扉を破る程のパワーを持つクリーチャーに、殆ど生身であるハンクがかなうはずも無いのだ…。

(…だが、行くしかないな…。)
そう覚悟を決め、ナイフを構えながら手術台の影から飛び出すハンク!

「…っ!…どこだ…!」
しかし、そこにいるハズのクリーチャーの姿は既に無かった…。
一瞬の出来事に彼は唖然としてしまう。

「…フゥー…!…フシュルル…!」
あの独特の呼吸音が聞こえてくる…。その方向、わずか彼の数十センチ後方…。
「…しまっ…!!」
ハンクが声を上げるよりも速く、人間の一回りも大きい片腕が彼の首を掴む!
『…カーンッ!カラカラカラ…!』
乾いた音をたて、唯一の頼みの綱であるナイフが手からこぼれ落ちてしまう。

「…ぐぁっ!!」
クリーチャーはそのまま軽々と彼の身体を持ち上げてしまう!
ハンクは呻きながら、振りほどこうと足をばたつかせるが、全く意を介さず相手は首を締め上げる!

「…ハァーッ!…ハァーッ!!」
クリーチャーの深紅の両眼は、苦悶の表情を浮かべるハンクに向けられている。その様子からは、意志といったものは感じられない…。
まるで、苦しむ彼を見て楽しんでいるかの様にも見える。

(…い…意識が…!ま…ず…  い… …。)
呼吸さえ困難になり、徐々に失われるハンクの意識…。

「…シューッ!…シュルルル…!」
そんな彼を嘲笑うかのように首を締め上げる力は更に強くなっていく…!

つづく
330U.B.S.S:2006/03/02(木) 06:45:45 ID:???
『…メキッ!…ミシミシミシッ!』
加えられた力により、首の骨が軋む音が一層鮮明になる!
遂に途絶えようとするハンクの意識…。
(…っ!…こ…の…まま…で は    ………   ……。)


(…………………まだだ…。…死ぬには…早い………………使え………。)
意識を失った彼の脳内に何者かの声が響く。

(………手に入れた…力を…。)

『……ドクンッ……!!』彼の心臓が力強く脈を打つ。

その瞬間、閉ざされかけていたハンクの瞳は勢い良く開眼された!
彼の鮮やかな蒼い両眼が光る…。

「…ウォアァァッ!!!」地の底から響く様な雄々しい声を上げ、ハンクは右腕でクリーチャーの首を力強く掴む!
彼の顔には先程までの苦しげな表情は無く、反対に攻撃的にしっかりと相手を見据え今にも飛び掛からんとする様な表情をしている!

続く
331ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 14:29:17 ID:???
>>310
戦場での友情みたいで(・∀・)イイ!!雰囲気かもし出してます
もう少し文章荒れてなくて周りの様子が分かるようになればGoodだと思う
332ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 16:05:33 ID:???
死守
333256:2006/03/02(木) 16:16:54 ID:???
元グリマーさんへ
あなたが前書いていた小説の設定を少々拝借してもよろしいでしょーか。
334グリマー:2006/03/02(木) 17:55:58 ID:vIjFN5NE
256さん
やめてください。
335ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 18:29:49 ID:???
>>333 256
設定というものを、小説を載せるステージでしかないと思っているのか?
設定は物語の源であって、ストーリーはそれに沿って進んでいく。
ストーリーを書く事よりも、設定を練り上げる事の方が難しい。皆、悩み、時間をかけて納得出来るものにする。
このスレの小説も、バイオハザードというゲームの設定を借りてはいるが、読む側も書く側もそれを承知しているし
作品に対する好意、尊敬を忘れてはいない。

>>333の使い方では「少々拝借」という言葉が慇懃無礼としか取られない。
「これからおたくの設定を使わせてもらって、似た様な小説を書くが、よろしいか?」
と言われて、どうぞと言う人もいないだろう。
もし自分が256に設定を使われたのなら、作品を汚されたと思うだろう。
元グリマーが拒否してくれて良かった。見直した。
336ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 19:17:57 ID:???
>>256
とりあえず乙。
最後まで作品を書き上げたところはいいと思う。

けど、作品を通して何を表現したかったのかがよくわからないな。
ハーブのルーツやOBキャラとの接点、イビーの誕生やエレンの脱出行動など、
色んな要素が詰め込まれてるけど、何を主に据えているのかが明確でないと、
思いつきで書き始め、行き当たりばったりで書き終えた印象はぬぐえない。

文章表現とかもまだまだ粗があると思うし、色んな小説を読んだりして参考にするといいんじゃないかな。
個人的にライトノベルとかがいいと思う。

それと、まとめサイトは必ず読んだ方がいい。
まとめ作業を円滑にする為に、前の話のレス番号にアンカーを張るとか、そういう配慮も必要だよ。
337ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 19:38:25 ID:???
>335
概ね同意。
だけどさー特に消防厨房には、壮大な設定だけ作って満足してるヤツ多くね?
設定作るだけで盛り上がって、未完成作品がゴロゴロ。
設定は話の中心かもしれんけど、あくまでストーリーを完成させるためのものなんじゃないの。
338ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 21:37:45 ID:???
>>337
大体同意。
俺は設定よりもストーリーや展開を考える方が難しい。
まあ設定を考えるのが難しいってそういう人もいるって事は、どっちが難しいかは人に依るって事なんだろうね。
ちなみに設定云々の話は別に本人がよければいいと思う。
俺なら箸にも棒にもかからない様な駄作を誰かに引っ張りだして書いてもらえたらそれを見てもまた一つの勉強になると思うしね。
まあグリマー氏がダメって言ってる以上本人の意思が一番優先されなきゃいけないのは間違い無い。
339256:2006/03/02(木) 21:39:31 ID:???
すんません、書き方がまずかったっすね。
実際は、これから書こうかと思考している物語の設定が

・舞台はラクーン事件から数年後
・主人公は上司から仕事の依頼を受ける
・主人公が現地に立つ

というような所がグリマー氏の作品とかぶってたもんで、ああいうカキコをしました。
まぎらしくてすんませんでした。

あと‘エレン’ですが、もっと深く書く予定でしたが(イビーはエレン自身が倒す等)、
スレの状態が少しかんばしくなかったんで、正直無理やりシメてしまいました。
受験も終わったし、次はもっと熱を入れて書こうかと思っています。

かさねがさねてグリマーさん、スレ住民の皆さん、本当にすみませんでした。
340ゲーム好き名無しさん:2006/03/02(木) 23:13:58 ID:???
256

書くのは、もう少し間を置いた方がいいんじゃない?
341ゲーム好き名無しさん:2006/03/03(金) 00:00:37 ID:???
>>256さん
自分は毎回楽しく読ませてもらってます。頑張ってください。(無責任な応援でごめんなさい)
342ゲーム好き名無しさん:2006/03/03(金) 00:13:55 ID:???
これだけ叩かれてんだから、少しは考えた方がいいよ
343ゲーム好き名無しさん:2006/03/03(金) 00:28:43 ID:???
いっそコテはずして、小説以外のコメントも無しで投下するようにするとか
344ゲーム好き名無しさん:2006/03/03(金) 01:34:42 ID:???
少し活気が戻って嬉しい(^-^)

でも、俺にとって1番難しいのは、投稿のタイミング(´・ω・`)
345ゲーム好き名無しさん:2006/03/03(金) 03:01:23 ID:???
>344
同じだwww
荒れてないかなーって時に投稿しようとしたら
東京バイオさんが連続投稿していて
「つづく」も総数も書かれなかったから、しばらく待ちぼうけー。
でもその間に、駄目な所が見つかったので書き直してます。
結果としては良かったのかな。
346ゲーム好き名無しさん:2006/03/03(金) 16:46:01 ID:???
>>339
>あと‘エレン’ですが、もっと深く書く予定でしたが(イビーはエレン自身が倒す等)、
>スレの状態が少しかんばしくなかったんで、正直無理やりシメてしまいました。
>受験も終わったし、次はもっと熱を入れて書こうかと思っています。

以前も指摘されたと思うけど、スレの状況とか受験とか、
そういう事があっても小説を無理に締めていい理由にはならないと思う。
スレの状況が悪いと思ったなら良くなるまで待てばいいだけの話だし、
受験で忙しかったなら筆を止めておけばいい。

確かに書き手は歓迎だが、だからといって書き手でさえ無理な展開だと思うような小説が読みたいわけじゃない。
そんなんじゃ今みたいに叩かれるに決まってる。

書き上げた物語をすぐ読んでもらいたいって気持ちは分かるけど、
その前にちゃんと推敲して、本人が納得した物語を投稿するのが礼儀だと思うよ。
347ゲーム好き名無しさん:2006/03/04(土) 04:48:27 ID:???
小説スレでならした俺達投稿部隊は、住人にダメ出しされ自治厨に叩かれたが、スレを脱出し、地下に潜った。
しかし、隔離スレでくすぶっているような俺たちじゃあない。
バイオハザードとさえ名が付けば気分次第でなんでも書いてみせる日本語知らず、
オリジナルキャラを主人公にし巨大なアンブレラを粉砕する、俺達、投稿野郎αチーム!

俺は、リーダー東京バイオハザード。通称東京バイオ。
オリジナルキャラと特殊任務部隊物の先駆け。
俺のような長期連載作家でなければ百戦錬磨のつわものどものリーダーは勤まらん。

俺はU.B.S.S。通称携帯マン。
自慢の不定期連投に、他の作家はみんなマゴマゴさ。
ハッタリかまして、映画からモノローグまで、何でもインスパイヤしてみせるぜ。

よおおおまちどう。俺様こそ256、通称クレイジー256。
作家としての腕は天下一品!
出張りすぎ?過剰反応?だから何。

B・O・グリマー。通称グリマー。
予告の天才だ。2行でも予告してみせらぁ。
でも本編だけは勘弁な。

俺たちは、道理の通らぬ小説スレにあえて挑戦する。
頼りになる神出鬼没の、投稿野郎、αチーム!
スレが過疎ってるときは、いつでもいってくれ。
348ゲーム好き名無しさん:2006/03/04(土) 06:09:38 ID:???
>>347
ちょとワラタw

U.B.S.Sさんはマジでメモ帳で保存すればいいのにって思う。
んで、メモ帳に書いたのをコピー→貼り付け、ってすれば5〜10分でまとめて投稿できるのに…。

東京バイオさんは長く頑張ってんなー、俺も見習わなきゃ。

256さん、受験中に投稿とか…無理しなくていいのに…。
暇ができたらでいいですよ(^^;;

グリマーさん……(笑)
349ゴ〇ウ:2006/03/04(土) 07:35:21 ID:???
ふぇ〜!このスレ荒れてんなぁ!オラびっくりしたぞ!
350ゲーム好き名無しさん:2006/03/04(土) 17:13:32 ID:???
どうしたゴロウ?
351東京バイオ:2006/03/04(土) 17:41:51 ID:???
>>345
すいません、これからはつづくとか入れときますorz
>>347
不覚にも笑ってしまったorz
352ゲーム好き名無しさん:2006/03/04(土) 23:18:47 ID:???
>東京バイオ氏
自分のSSについての感想以外にも、他の人のレスもそれなりに
読んでおいた方がいいと思うよ。
前スレで説明してる人がいたはずだ。

名前欄にタイトル(投稿番号/予定投稿総数)
というスタイルをとる人と、
一投稿ごとに最初に(投稿番号/予定投稿総数)の
二つの方法をとる人が2chだと多い様子。
353256:2006/03/05(日) 00:13:54 ID:???
‘U.R.T’   06年3月末までに終了予定


人間という生物は、常に新しいモノを求め、刺激を好む比較的珍しい生命である。
そんな人間特有の現象と言えば、いわいる‘ブーム’というものである。

文化の先端、アメリカ合衆国では、西暦2002年に
‘U.M.A’
というモノがブームとなった。

ネッシーやイエティのたぐい、いわいる‘未確認生命体’である。

発端は、1998年、アメリカ郊外で起きた人類史上最も悲劇的な事件だと言われている、
‘ラクーン・シティ 消滅事件’ である。


薬品会社であるアンブレラ・コーポレーションがスポンサーを勤めるラクーン・シティ。
シティの中にあるアンブレラの薬品研究所で悪質ウイルスが発生。シティ全体がウイルスに汚染され、
死者が続出。政府は、ウイルスがシティ外部にもれてしまう前にシティごとウイルスを消滅させる事に決定。
政府機関は空中戦闘機によるミサイル一斉射撃および単発大型ミサイルを発射。
それらをひっくるめた軍事コード、 
‘ダブルエックス’ を決行。
最終的に、10万人の死者を出したのち、この事件は‘一旦’幕を閉じた。


だがその数ヵ月後、とある本が出版された。

アリッサ・アッシュクロフト著、
‘生物兵器の脅威’ である。
この本には、人々にとって脅威的な事が書かれてあった。
354ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 00:18:50 ID:???
>‘U.R.T’   06年3月末までに終了予定

バロスwwwwwwwwwwwwwww
355ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 00:44:03 ID:???
>>353
いわいる(何故か変換できない)256へ
今まで何度もでているけれど、続編がある場合には、何話まで連投するのか書かれていないと、
次の人の投稿が間に挟まれてしまい読みづらくなる。

256は人の迷惑になることをしているんだという自覚を持って欲しい。
256の小説が投稿されても良い評価がされないのは、256の文章が稚拙な点もあるが、
256がスレの空気を読まないでレスするからなんだ。挑発に乗って煽り返したり
連投を突然開始したり。
投稿するまでの間隔が1時間以上開いて、何度も投稿されると迷惑なんだ。
全話まとめて新規メールの本文として保存してからの書き込みを勧める。
というかそうしなさい。
落ち着いて文章全体を眺めれば「いわいる」等といった日本語の誤りや
「伊達」や「治安が完全」にみられる誤用は防ぐことが出来るぞ。……多分。
356256:2006/03/05(日) 00:53:51 ID:???
ゴリラと恐竜を組み合わせたような異様な怪物、‘ハンター’

人の命令をある程度理解し、怪力で、2mはある大男‘タイラント’

その他、怪獣映画の常連のような怪物達が、イラスト、著者アリッサの解説付で描かれている。

‘生物兵器の脅威’
が発売された頃、巷ではすでに‘ラクーンの怪物’という単語が飛び回っていた。
ラクーン事件から生き延びた人間達が、皆口を揃えて
「怪物に襲われた」
と新聞やTVのインタビューでコメントしたからである。
だが、実際に事件を体験していない者達は、  幻覚だ、ガセだ、狂ったんだ…
などと、興味本意はあるものの、生還者達の言葉をすぐに疑った。

そこに現れたのが、ラクーンを襲った怪物の事が書かれた
‘生物兵器の脅威’…である。

著者・アリッサ・アッシュクロフトは、事件の生還者であり、現役の新聞記者である。
さらに、その後の健康診断でアリッサの脳波は正常である事を確認。
少なくとも、一般人のたわごとではない事が認められた。
そしてさらに、これまた事件の生還者であり、元アンブレラ関係者ヨーコ・スズキの
関連講演により、その本に書かれてある事は信憑性が高いという事も世間にある程度認められた。

こうなると、世間の目は違う。
現実に、こんな怪物がいたのか… どうやって誕生したのか… 等々。

これに目をつけたのが、TV会社や映画会社である。
‘実際にいたかもしれない恐ろしい怪物’
というのは、彼らにとってはかっこうの獲物なのである。
すぐに、怪物特集の特番やホラー映画が製作された。
これらの影響により、先程言った‘U.M.A’ブームへと発展したのである。

メディアは、この時、
政治面ではアンブレラの生物兵器開発疑惑…
娯楽面ではアンブレラの生んだ怪物ブームと、まさにアンブレラ一色であった。
357ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 00:54:40 ID:???
これはもうだめかもわからんね
358256:2006/03/05(日) 00:56:14 ID:???
まとめ投稿って







どうやんの…
359ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 01:06:15 ID:???
メモ帳に全部書いて細かく区切ってコピペして、30secごとに投稿すればいい。
360256:2006/03/05(日) 01:09:39 ID:???
メモ帳ね。
メモ帳…メモ帳…
えっと…メモ帳…って…いずこ…
361ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 01:21:09 ID:???
256、U.B.S.Sでもわかる 携帯からのまとめ投稿の仕方。
1.メモ程度で良いので紙に大まかなストーリーの流れ、テーマを書いておきます。

2.携帯のメール操作画面で、新規メール作成を選びます。

3.件名は適当で、小説のタイトルにすればより解りやすいかも。

4.本文に小説本体を書きます。時々1.の手書きのメモと見比べて、。

5.1件で納まらないときは、また別にメールを作成。件名は タイトル2,タイトル3等と解りやすく

6.メールを保存しましょう。送信しないでも保存が出来ます。友達に送って読んでもらっても良いね。

7.さて、小説を書き上がりました。深呼吸して、最初から最後まで読んでみましょう。

8.誤字、脱字はないかな?同じ言葉をしつこく出し過ぎではないかな?

9.それでは実際に投稿します。メールを送信フォルダから読み出して、本文をコピーします。

10.携帯で2chの投稿画面を開き、メール欄にsage入力、本文に先程のメールをペースト。

11.1回で終わらないので、メール→コピー→2ch→ペーストを繰り返します。

12.最後になったらENDもしくは続く。しかし一回で終わらせた方が良い。
362ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 01:23:31 ID:???
スタートメニュー→アクセサリ→メモ帳。探せ。
マカーはシラネ

ついでに言うと脳波で正常うんぬんよりも精神鑑定のがわかりやすいとオモ
256のは内容は面白いと思うんだが文章表現と小説の投稿があまりにもアレすぎる部分が多い。
参考までに日ごろ本を読むのか、どんなのを読むのか聞きたい。
363ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 01:23:52 ID:???
>>361の優しさに全米が泣いた。
364ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 01:36:34 ID:???
めんどくせぇから、もう256が書き込みを止めてくれりゃあいい。
365ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 01:43:55 ID:???
>364
それをいっちゃあおしまいよ
366ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 06:27:34 ID:???
↑寅さん
367ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 07:18:38 ID:???
このスレのみんなって優しいねぇ〜(>〜<*)

256さん?
ちゃんとやんなきゃ駄目ですよ(-ω-#)

あと、予告はいらんよ。
>3月末までに終了予定
って、“予定”なら書かなくていいっつーの!
368ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 08:46:48 ID:???
しぇりーとかいう消防ばりに逆ギレした返答した奴がやるかなぁ?
所詮は俺設定だけが大事なU1予備軍に見える。
ラノベとかゲームやアニメ以外の小説読んだ事なさそうというか。
369ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:18:10 ID:???
何、このスレ?

このスレの住人は、書き手にもっと敬意をはらった方がいいんじゃないかな?
370ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:27:16 ID:???
ここまでアホに優しいスレもないと思うが。
今暴れてるガキ共が沸いたことで、初期の書き手はみんな去ってしまった。…というと語弊があるな。
まあ、このスレは書き手と読み手が話し合いながら進んできたんだ。
up神マンセーというスレではない。
371ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:37:22 ID:???
早い話、ウンコスレって事だろ?
372ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:41:32 ID:???
そんなに書き手に不満があるなら、無理してこのスレに来る事無ぇのになwww
373ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:44:15 ID:???
>>369
書き手です。1スレ目から何度か投稿させていただいております。(コテではありません)
今起こっている問題は、書き手側から書き手側への苦情が発端ではと思います。
はっきりと書かれていない方もいますが、自分の他にも、書き手の方が書き込まれていますね。

バラバラの連載投稿によって他の方の小説が挟まれて見づらくなる。
投稿を躊躇する人まで現れている。
まとめサイトによって、スレが落ちても小説を見られるようになっているのですが、
そのまとめ作業でも複雑なサンドイッチからの抽出が足かせとなっている模様です。

流れをよくご覧になればお解りだと思いますが、連載陣に対して、
どうすれば周りを巻き込まないですむのかというアドバイスが数多く書き込まれています。
残念ながらそれらが無視されてしまっているので、苛立ちや煽りレスが増えているのです。

sageも知らずに2chに書き込むコテハンにも、sageのやり方を教え、出過ぎると叩かれるぞとたしなめる。
逆にここまで辛抱強い、半分は優しさで出来ているかの様なレスを読んでいると、ここは本当に2chなのかと
思うくらいですよ。
374ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:47:54 ID:???
↑そうそう、クソ野郎どもは書き込むなってこった。
375ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 22:50:09 ID:???
バファリンみてぇなスレだな
376ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 23:16:45 ID:???
ただし、バファリンと違って価格は通信費のみだ。



しかし何度読んでも、ジムデビ猫でほろりとくる。
ツンデレアリッサも萌えるし、エレベーターガールには何度かゲージを赤に
されたいい思い出がある。

ところで…この流れで答える人がいるか分からんが、>>2の「彼」は
ジョージだと思っていていいんだろうか?
377ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 23:21:17 ID:???
腕時計が強調されてるしそうかもな
378ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 23:29:35 ID:???
無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!!!!
379ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 23:45:45 ID:???
>>377
一人称「私」だし、腕時計ピックアップだし、やっぱり情事だよな。
ありがとう。
380ゲーム好き名無しさん:2006/03/05(日) 23:55:10 ID:???
おいおい自演かよ…。
381ゲーム好き名無しさん:2006/03/06(月) 03:23:28 ID:???
最近の書き手達へ

決して書き込むなと言ってるわけじゃないですよ。
ただ、最低限スレの主旨に従えって言ってるんです。

sage進行、予告などの余計な文、長期の場合はある程度まとめて投稿、そして投稿する時は他の書き手の迷惑にならないように保存しているのを一気に投稿。

携帯だから無理というのは無しです。
携帯でも保存できます。

今は俺しかいないからって、遅い&一レスだけの投稿もいけません。

そういう場合は、せめてタイトル横にでも(1/4)などをつけ、いつ終わるのかを明確にしましょう。

でも、256さん?
2chで「携帯のメモ帳がわかりません」と聞いて、答えて貰えるなんて奇跡ですよ。
お礼くらい言いましょう。
382ゲーム好き名無しさん:2006/03/06(月) 04:15:32 ID:???
>381
もっともなこといってるようで態度が悪すぎるな
383361:2006/03/06(月) 04:43:27 ID:???
>>381さん
まとめ投稿の仕方を書き込んだ者です。
私は別に256さんにお礼を言ってもらいたくて書いたわけではありません。
256さんが他の方の邪魔にならず、完成した作品を一度に書き込んでくれたらそれでいいです。
384381:2006/03/06(月) 04:58:57 ID:???
>>382-383
ゴメン(´・ω・`)
気をつけます。
385東京バイオ:2006/03/06(月) 21:41:09 ID:???
>>352
これからは予定投稿数とか書くようにします
ちなみにほとんどのSSやレスには目を通してるつもりですが、もしまたおかしな事をしてしまった事があったら教えてください
386ゲーム好き名無しさん:2006/03/06(月) 23:04:26 ID:???
だから、そういうのはもういいよ
387ゲーム好き名無しさん:2006/03/07(火) 01:23:37 ID:???
決意の男さんみたいに、一気に投稿が良いね。
長編は難しいだろうけど。
388256:2006/03/08(水) 08:02:40 ID:???
‘U.R.T’ 前編  「発端」


人間という生物は、常に新しいモノを求め、刺激を好む比較的珍しい生命である。
そんな人間特有の現象と言えば、いわゆる‘ブーム’というものである。

文化の先端、アメリカ合衆国では、西暦2002年に
‘U.M.A’ (ユーマ)
というモノがブームとなった。

ネッシーやイエティのたぐい、いわゆる‘未確認生命体’である。

発端は、1998年、アメリカ郊外で起きた人類史上最も悲劇的な事件だと言われている、
‘ラクーン・シティ 消滅事件’ である。


薬品会社であるアンブレラ・コーポレーションがスポンサーを勤めるラクーン・シティ。
シティの中にあるアンブレラの薬品研究所で悪質ウイルスが発生。シティ全体がウイルスに汚染され、
死者が続出。政府は、ウイルスがシティ外部にもれてしまう前にシティごとウイルスを消滅させる事に決定。
政府機関は空中戦闘機によるミサイル一斉射撃および単発大型ミサイルを発射。
それらをひっくるめた軍事コード、 
‘ダブルエックス’ を決行。
最終的に、10万人の死者を出したのち、この事件は‘一旦’幕を閉じた。


だがその数ヵ月後、とある本が出版された。

アリッサ・アッシュクロフト著、
‘生物兵器の脅威’ である。
この本には、人々にとって脅威的な事が書かれてあった。
389256:2006/03/08(水) 08:03:30 ID:???
ゴリラと恐竜を組み合わせたような異様な怪物、‘ハンター’

人の命令をある程度理解し、怪力で、身長2mはある大男‘タイラント’

その他、怪獣映画の常連のような怪物達が、イラスト、著者アリッサの解説付で描かれている。

「生物兵器の脅威」
が発売された頃、巷ではすでに‘ラクーンの怪物’という単語が飛び回っていた。
ラクーン事件から生き延びた人間達が、皆口を揃えて
「怪物に襲われた」
と新聞やTVのインタビューでコメントしたからである。
だが、実際に事件を体験していない者達は、 
  幻覚だ、ガセだ、狂ったんだ…
などと、興味本意はあるものの、生還者達の言葉をすぐに疑った。

そこに現れたのが、ラクーンを襲った怪物の事が書かれた
「生物兵器の脅威」…である。

著者、アリッサ・アッシュクロフトは、事件の生還者であり、現役の新聞記者である。
さらに、その後の精神鑑定でアリッサは正常である事を確認。
少なくとも、一般人のたわごとではない事が認められた。
そしてさらに、これまた事件の生還者であり、元アンブレラ関係者ヨーコ・スズキの
関連講演により、その本に書かれてある事は信憑性が高いという事も世間にある程度認められた。

こうなると、世間の目は違う。
現実に、こんな怪物がいたのか… どうやって誕生したのか… 等々。

これに目をつけたのが、TV会社や映画会社である。
‘実際にいたかもしれない恐ろしい怪物’
というのは、彼らにとってはかっこうの獲物なのである。
すぐに、怪物特集の特番やホラー映画が製作された。
これらの影響により、先程言った‘U.M.A’ブームへと発展したのである。

メディアは、この時、
社会面ではアンブレラの生物兵器開発疑惑…
娯楽面ではアンブレラの生んだ怪物ブームと、まさにアンブレラ一色であった。
390256:2006/03/08(水) 08:04:13 ID:???
話を‘U.M.A’……ユーマ・ブームに戻そう。

2002年、全米で高視聴率を獲得しているTV番組がある。

「驚愕!! まだ見ぬ世界の謎!!」

当然、ユーマ関係である。
元々、この番組はブーム以前から深夜に放送していたのだが、視聴率は並み以下であった。
が、ブーム到来後、この番組の視聴率はウナギのぼり。
ブームに乗かった類似番組が多い中、この番組は他の番組と比べユーマへ対するこだわりが違っていた。
そのためか、一気にゴールデンタイム番組にランクアップし、多くのファンを得ることとなった。

物語は、ここから始まる。
391256:2006/03/08(水) 08:05:02 ID:???
「ディレクター!! 昨日放送した我々の番組はまたまた大盛況です!
視聴率もついに30%を突破しました!!」 

アメリカ・ユタ州にある、とあるTV会社所有の5階建てビル。
そのビルの妙に散らかった一室で、何か書類を持った若者がそう興奮していた。

「そうか…そうだろうな。俺達が渾身をこめて造ったんだ。面白くないハズがない。」

椅子に座り、銜えタバコをしながらそう自信げに語るのは、ディレクターと呼ばれた40歳ぐらいの
さほど贅肉のついていない標準体型の男である。
男の胸のバッチには、 ‘グレン・フォーグラー’ と書かれてある。
さらに、若者のバッチには ‘ディック・ビンソン’ と書かれてある。

彼らは 「驚愕!! まだ見ぬ世界の謎!!」 の制作スタッフなのである。

「よぉし…会議をやろう。次のネタがある。」

グレンはそう言うとタバコを処分し、椅子から立ち上がり、部屋を出ようと歩き出す。

「じゃあ、皆を呼び出しますね。」

すれ違い間際、ディックがそう言うと、グレンは左手を軽く上げそれに答える。

5分後。

こじんまりとしているが、会議用デスク、椅子、パソコン、プらジェクター、大型スクリーン…と、
設備は立派な会議室に、7人の人間が椅子に座っていた。
先程のグレンとディックもいる。意外だが、番組スタッフは、これで全員である。
放送元のTV会社・スポンサー等の人間を除いた、番組制作チーム…一人二役中心で、7人。
「驚愕!! まだ見ぬ世界の謎!!」 は元々、低予算深夜番組。この人数で今までやってきた。
番組が人気になった現在もだ。とはいえ後々、スタッフは増える予定だし、
もっと大きなビルに引っ越す予定ではある。とにもかくにも、今はまだこの人数でやりぬいている。

今、会議室は薄暗い。プロジェクターを利用しているからだ。
「じゃ、ま、とりあえず、こいつを見てくれ。」
パソコンの前に立ったグレンがそう言うと、椅子に座った残る6人がスクリーンに注目する。
392256:2006/03/08(水) 08:06:02 ID:???
‘インターネット・ニュース速報
 ルイジアナ州山奥にて、男性が行方不明’

‘2002年6月中旬、ルイジアナ州の「バリアント」と呼ばれる密林に覆われた山で、
 バリアントの近くの村に住んでいたロウ・タドゥーさん(36)が行方不明となった。
 タドゥーさんは、友人であるギブ・リーさん(35)とバリアントの中にあるという湖に釣りに行ったのち、
 音信が途絶えたのだと言う。その数日後、リーさんのみが帰宅。タドゥーさんは帰ってこなかった。
 タドゥーさんの妻、エミリさん(33)が警察に通報、湖付近をくまなく調査したが、
 何も発見できなかったと言う。 なお、リーさんは現在精神不安定らしく、
 「タドゥーはカエルに飲み込まれた。」
 などとうわごとを言っているのだという。’


「…これはつい1時間前にネット上で流れ出したニュースだ。どうだ、何か匂わないか?」
パソコンをいじりながら、グレンは喋る。

「カエル…ですか?」
そう言ったのは、番組カメラマンであるラッセル・ハートンである。
グレンを除くスタッフ6人は、パソコンの画面が映し出されたスクリーンを見ている。

「そうだ、ラッセル。んで、早速だが、明後日現地に行くことになった。ロケだ。」

「ええ!?」
グレンの言葉に、他の6人は驚く。

「や、でも、判断早すぎやしませんか? ディレクター。行くにしても、準備とか…」
そう言ったのは、ディックである。
が、すぐさまグレンが発言をした。

「…実はだな、このニュースは、俺が独自に知ったワケじゃあない。情報ソースは、‘U.R.T’だ。」

「U.R.T!?」

6人は、グレンの言葉にまたもや驚いた。
393256:2006/03/08(水) 08:08:34 ID:???

U.R.T。

それは 「アナブリヂド・リサーチ・チーム」 の略である。
完全なる調査チーム…
2000年に結成されたその組織は、その名の通り様々な事柄を世界規模で徹底的に調査する組織である。
唐突に結成されたため、最初は少しうさんぐさられたが、世界人口の正確な調査、年間交通事故数(世界規模)
などのその他あらゆる物事・事件等を的確に、かつ神妙に調査するので、まあ、そういう組織なのかと
少しずつ世間に認められていった。なお、団員数はなんと約500人はいるという。


「…俺の個人的な知り合いで、団員がいるんだよ、URTの。
それでだな、今から40分ぐらい前に、そいつから電話があったんだ。こういうニュースが流れてるって。
んで、話を進めていくうちに、どうもURTもこの事件を調査したいんだそうだ。
そこで、そいつが俺達と共同調査したいと話だしたんだ。URT組織の望みらしい。」
グレンがそこまで言うと

「あのURTが、ついにユーマにも首を突っ込みだしたんですか。」
と、ディックが言った。

「まあ、向こうはカエルよりもロウとかいう奴の行方調査が主なんだろうけどな。
で、向こうは団員2人と調査用資金をよこすそうだ。場合によっては、人数追加もOKだとさ。」
グレンがここまで言うと、今度は

「へえ」
と6人が納得と喜びが交じり合ったような声を出した。

「でも…いくらなんでも都合がよすぎませんか? 特に、資金を出すなんて…。」
そう疑問を言ったのは、ラッセルである。

「…まあ、URTの事だ。変な心配はしなくていいと思うが…。」
と、グレン。

「いいじゃないですか。乗りましょう、その話。資金調達のコネを作るチャンスかもしれませんよ?」
タイムテーブル等…主にデスクワークを担当するビル・マッケンジーがそう言う。
他の者も、その発言に対しうなずく所から、ビルと同じ考えらしい。

「お前らのこった。そう言うと思ったよ。よし、まとめるぞ。現地に向かうのはいつも通りに、
俺とディック、ラッセル、タクマだ。ビルとジョンとスチュワートは留守番。
現地組はこの後打ち合わせをする。以上っ。」
グレンのツルの一声で、会議は終了する。会議に用した時間は10分もかからなかった。
彼らは、こういう事に無駄な時間はかけない……そういう性格なのである。
394256:2006/03/08(水) 08:09:21 ID:???
会議の明後日…7月1日。

日曜の明け方。まだ世間は睡眠をとっている時間帯。
某TV会社が所有する5階建てビルの屋上で、4人の人間が朝日を見ながらぼうっと立っていた。
「驚愕!! まだ見ぬ世界の謎!!」 の収録スタッフである。

グレン・フォーグラー。
番組のディレクター兼、プロデューサー。
彼は今、中身がパンパンに詰まったリュックサックを背負い、タバコを吸っている。

ディック・ビンソン。
番組のリポーター兼、番組の視聴率・反響のチェック担当。
4人の中でもまだ20代前半と若く、きりりとしたいわばハンサム顔である。
そのためか、番組の人気の秘密はリポーターである彼にもあるのではないかと噂されている。
彼もまた、パンパンに詰まったリュックサックを背負っている。
ディックが今、手に持ち読んでいるのは、ベストセラー「生物兵器の脅威」の文庫版である。

ラッセル・ハートン。
番組カメラマン兼、通訳。
細身であるが、彼は重さ20kg以上もある撮影機具をなんなく持ち上げる力持ちである。
彼は今、暇つぶしにか朝日を小型カメラにおさめている。
足元には例の撮影機具が置かれてあり、彼の背中には、小さめのナップサックが背負われている。

タクマ・ショウガ。
ラッセルの助手兼、音声。
あごにうっすらと髭を蓄えた、日本人男性である。4人の中では比較的、縦にも横にも大きめの体型である。
無口な彼はラッセルと同じく、足元に機具を置き、ナップサックを背負っている。
ちなみに、居残りスタッフは現在自宅で睡眠中である。

彼らはURTの迎えのヘリを待っている。昨日、電話でURTとそう打ち合わせたのだ。
ひとまずヘリでルイジアナ州まで飛行、そこでジープに乗り換え、現地へ向かう…とのことだ。

10分後。

グレンらがまだか、まだかとしびれをきらし始めたころ、どこからともなく
ヘリコプターの飛行音が響いてきた。URTだ。
グレンは手を広げヘリに存在を気づかせる。グレンを発見したヘリは、
ビルに近づき、そのままゆっくり屋上に着陸した。プロペラローターは回ったままだ。

「あなたがたですね? お乗りください、早速、出発します!」
ヘリの中から顔を出しそう叫んだのは、URTとプリントされた帽子をかぶった男だ。
グレン達は重い荷物を運びながらヘリに乗り込み、席に座り込んだ。そして、その直後…彼らは、眼を閉じた。
395256:2006/03/08(水) 08:10:01 ID:???
4人は飛行するヘリコプターに乗っていた。正確に言うと、URT団員1人とヘリの操縦者で合計6人である。

まだ午前10時。昨夜、ロケ準備のため徹夜をしたグレン達は、ヘリ内で爆睡していた。
そのためか、同席したURT団員は名もなのれなかった。

昼ごろ、ヘリはルイジアナ州のどこかの町はずれの広場に着陸。
荷物を持ったグレンら4人と団員1人がヘリから降りた後、ヘリはまた離陸し、帰っていった。
広場には、大きめのジープと、ジープのそばで1人の男が待機していた。彼もまた、URTの団員である。
グレンら側にいた団員がジープ側の団員に駆け寄る。
グレン達がURT団員に近づき、眼を合わすと、2人は自己紹介を始めた。

「始めまして、私が今回あなた方と行動することになった、ビルディスト・ラジンです。どうぞよろしく。」
ビルディストと名乗った男はそういうと、グレンらと握手を交わした。
身長は約180cm、動きやすそうな服装、がっしりとした体格、力強そうな腕、角刈り系の髪型……。
‘調査団’というイメージからかけ離れたその姿に、グレン達は少し驚いた。

「えー、私の名は、アレン・ディアスです。よろしく。」
もう一人、帽子をかぶったアレンはさっきグレン達を向かえに行ったので、すでに‘始めまして’ではない。
立派なあごひげ、茶髪。さらにビルディスト以上にがっしりした体格。
彼もまた、イメージからかけ離れた容姿である。

グレン達も、一通り自己紹介をすませた後、6人はジープに乗り込んだ。

「それでは、まずは現場付近の村へ向かいましょう。」
ハンドルを握ったアレンがそう言うと、エンジンをかける。
7月の蒸し暑い陽射しの中、ジープは北に向けゆっくりと広場から発車した。


‘U.R.T’ 前編  「発端」

 END  
  
 中編に続く
396ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 12:03:43 ID:???
256は可哀相な子ですので、今後は放ってあげておいてください。
397ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 13:01:24 ID:???
分りました。
398ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 14:24:24 ID:???
>>396-397
256さん、何か悪いことやってます?

メモ書いて投稿してるし、見た感じ普通だと思うのですが。

長編っていっても、ちゃんとまとめて分けてるみたいだし。
399ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 15:01:08 ID:???
>>398
ただのアンチか荒らしだろ。スルー汁。
256氏の小説も、なかなか良くなってきたと思うよ。

難がない訳じゃないが、これからに期待。
400ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 15:07:10 ID:???
細かい言い回しが結構きになるな。無理に難しい言葉を使おうとしないほうがいいと思う。
401ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 16:21:33 ID:???
でもまぁ良くなってきたな、これからに期待できますね。
402ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 16:31:31 ID:???
>>256
とりあえず頑張った。まとめての投稿で前よりは読みやすくなった。
ただ一点上げるとすれば…。
ユタからルイジアナまではホカイドーから沖縄までより遠い。
ヘリよりもジェット機を使う方が現実的に思う。
403ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 21:45:48 ID:???
256は少し誉めると頭に乗るから気を付けろっ!
404ゲーム好き名無しさん:2006/03/08(水) 21:58:47 ID:???
大丈夫 よく見るとだれも誉めてない
405ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 00:04:36 ID:???
256は散々な言われようだな。
これを機に書き込みを止めれば?そしたら、このスレも荒れなくなると思われ。
406ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 00:50:06 ID:???
ただの粘着だろ
407ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 01:06:15 ID:???
まぁ、そう言うな。反省(?)して色々改良してる分、まだマシだろう。
408ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 01:09:44 ID:???
要約すると、このスレの皆は256のオ〇ニーに付き合ってるヒマは無いって事だろ?
409ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 01:11:16 ID:???
散々ってほどいわれてるわけではないだろ。
無茶苦茶なことを言われているわけでもない。
410ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 01:22:16 ID:???
まぁ、どうでもいいっちゃぁどうでもいい。
411ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 02:44:08 ID:???
変な消防が沸いたせいでスレの雰囲気が一気に悪くなったな
消防が沸く前は256ぐらいの作品でも叩かれなかっただろうに
412ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 03:13:43 ID:???
でも、これが現実だからしょうがない。
413ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 03:24:40 ID:???
このスレが好きな俺としては、256のバイオとは何の脈絡の無いストーリーはイヤだ。

そんなのは、他の創作スレにでも行ってやって欲しい。
414ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 04:14:04 ID:???
>413
バイオと関係のない話ではない。
先の話ではイビーが出てきたし、一番最初はブラッドの話だった。
好みの話じゃなかったら読み飛ばせばいい。専ブラで256をNGワードに設定すれば無問題。

このスレが好きな俺としては、是非413に、お手本となる『バイオと脈絡のある』話を書いてもらいたい。
415ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 04:28:54 ID:???
読んで思ったんだが、“今回”の256の話はバイオに擦ってないだろ…。
だって、バイオ関係のストーリーじゃなけりゃ、わざわざ此処に書き込む意味は無いんじゃない?

あれ?もしかして本人…?
416ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 05:42:22 ID:???
そう熱くなるなよ。

両者言いたい事は分かるが、俺も確かに今回の256の物語はこのスレの趣旨とはズレたなとオモタ。
417ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 06:55:25 ID:???
全部読まないことにはなんとも言えない
418ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 10:53:33 ID:???
↑だから、そう熱くなんなって言ってんのに…
どうしてこうも自分の意見を、他人に押しつけたがるんだ?
419ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 11:06:35 ID:???
随分乱暴な物言いのレスが増えたな。
面白い面白くないは別にしてちゃんとバイオの世界観を下敷きにしてるからありだろ。
420ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 11:35:46 ID:???
まあ全部終わってからでいい話>趣旨と合っているか否か

>グレン達は重い荷物を運びながらヘリに乗り込み、席に座り込んだ。そして、その直後…彼らは、眼を閉じた。

>まだ午前10時。昨夜、ロケ準備のため徹夜をしたグレン達は、ヘリ内で爆睡していた。
そのためか、同席したURT団員は名もなのれなかった。

ちょっとこのへんがもにょった。
「爆睡」はシリアスではオススメできないかも試練。
421ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 11:37:22 ID:???
まぁ、人の感じ方は多種多様なんだから…。
それに多くの人間の目に触れるこういう場所に書き込むって事は、批判されるというそれなりの覚悟はいると思う。
それが嫌なら、書き込まなきゃいいわけだし。
422ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 11:45:13 ID:???
あんまり256を責めないでよ!文句をつけるのは話が終わってからでいいでしょ?
ち…違うわよ!別に256を庇ったワケじゃないんだからね…!
…256…これから、もっと良いストーリー書きなさいよね…。(まったく…世話が焼けるんだから…。)
423ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 18:22:52 ID:teooCSmy
256も少しずつ成長してるわけだし、少しぐらい変でも見守ってやろう。
がんがれ。
424ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 05:12:21 ID:???
>418携帯房乙
425ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 05:57:43 ID:???
だから、そういうのやめれ
426ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 06:34:14 ID:???
アリッサ姐さんが>>422で256をかばったから、自分は
今回はこれ以上バイオを無視したつくりにならない限り、
静観しようと思う。
427ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 07:34:10 ID:???
>426
今までもこれくらいのレベルでバイオの世界観だけを使った小説は沢山あったわけだが、
なんで一人で息巻いてるんだ?
428ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 08:09:10 ID:???
もういいって。
みんな、しつこすぎ。
こんなんじゃ誰も投稿しなくなりますよ。

あと、いちいち荒らしに反応しないようにしましょうよ。
429ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 08:29:30 ID:???
>427
うーん。まったく同意見だ。
これを書いては野暮だが、256の前編の中に、
バイオの話がもっと絡んでくると思わせる前振りがある。
それを差し引いても、他の人の作品と比べて256の最新作が特別バイオから離れているようにはみえない。
バイオと離れているから書き込むなと言う意見は、良く読んでいないのではと思う。

256については、文章があまりにも稚拙すぎるのと、それまでの態度で追い出したいという人が多くいるだろう。
しかしこのスレがバイオハザードの小説を創作して投稿するスレである以上、それは横暴ではないか。
嫌いな人は読まなければいい。それだけじゃないか。
自分は以前は読み飛ばしていました。最近は多すぎる突っ込みどころに、悶えるのが楽しくなってきたけど。
430新米警官:2006/03/10(金) 11:13:26 ID:???
 すこぶるつきの、いい女。
 彼女に対してのその評価に異論を唱えるものは、まずいないだろう。
 ミドルボブに切り揃えられたブルネットをかきあげれば、マグナムを
片手で弾倉が空になるまで撃ちきる力があるとは思えないほっそりとした
首筋が顕わになり、思わず見とれてしまう。
 だが、こちらの視線をそよ風ほどにも思っていないように、オレンジの
ルージュを施された唇から漏れた言葉はひどくそっけなかった。
 「図々しい話ね?」
 そう言うとしばらく冷ややかな沈黙を保っていたが、つややかな唇は
ほどなくして再び開いた。
 「洋館から帰ってきて、こっちの言う事を聞こうとする奴は、ほとんど
いなかったわね。そして、街が消えて…そうしたら、話したくても話せない
くらいに、話はややこしい方向に進んでいてくれたわけ。」
 嘆息が一つ。
 それは、失われた街に対しての彼女の悲嘆をほんの少し閃かせて、
淡くリフトのモーター音に溶けて消えた。
 「でも…まぁ、あなたになら話してもよさそうね。…どうせ、他の人にも
聞いて回っているわけでしょう?」
 皮肉げに片方の眉を上げると、操作パネル脇の手すりに身を預けて
彼女は視線を窓の外へと投げた。そこには、ただ、夜の街の灯りが連なり
流れていく外の景色が見えるだけだ。
 それを眺めたまま彼女が出した声は、知性という手綱をしっかりとかけられて
いたにも関わらず、触れればそこに滲む血を見る事ができるようだった。
 「…私の話は、長くなるわよ…あの街の話は。」
431ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 11:51:11 ID:???
427、429は自演。


まったく泣けるぜ…。
432ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 12:15:13 ID:???
しかし>>431は気づいていなかった
自分もその自演の中の1人だということに・・・
433ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 17:22:42 ID:???
しかし、全てを把握していたつもりでいた>>432でさえ、気付いていなかったのだ。
彼もまた、知らぬうちに>>256の掌で踊らされている事に・・・。
434ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 22:51:11 ID:???
そう、彼等の物語はまだ始まったばっかりなのだ…。
435ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 23:16:28 ID:???
これが一行小説ってやつか
436ゲーム好き名無しさん:2006/03/10(金) 23:20:49 ID:???
437の背後に忍び寄る、怪しい影…。
437ゲーム好き名無しさん:2006/03/11(土) 00:02:09 ID:???
>>430
続き……ありますよね?

待ってます!
438ゲーム好き名無しさん:2006/03/11(土) 00:19:01 ID:???
>437
前もこんな感じのあったけどこれで終わりでは
439永遠に初心者:2006/03/11(土) 00:30:17 ID:???
 全力を出して逃げた筈だった。
 囲まれない様に考えて逃げてきた筈だった。しかし、もうそれを考える必要もなくなった。
 完全に囲まれてしまった。こんな狭い路地ではどう動いても助からないだろう。
化け物共が見えないからといって建物に注意を払わず通り抜けようとしなければよかった。
 奴らがじりじりと迫ってくる。こんな所で俺は死ぬのか。夢と呼べるような夢も持たず、只その日その日を生きていくだけで熱中できることも無く、燃える様な恋もせずに虚しく死んでいくのか。
そう考えている内に奴らの中の一匹が覆い被さってきた。そしてそいつに続く様に他の奴らも覆い被さってきた。
 死んだら天国に行けるだろうか。俺が死んだら誰か悲しんでくれる人がいるだろうか。もうどうせ助からないんだから無駄な事を考えるのは止めよう。
 そう思った時、サイレンの音が何処からともなく聞こえてきた。
 助けが来たんだ。きっと助かる。
「助けてくれ」
 力の限り叫ぶ。
奴らを退かそうとじたばたするが、奴らが動く気配は全く無い。
腕を噛まれる。痛い。血が流れている。こんな所で死にたくない。
「助けてくれ」
再び叫ぶ。
人間の足音が近付いて来る。
死にたくない。虚しい人生だって構わない。生きたい。誰か、助けて。

 路地に銃声が何度も響く。
 もう化け物共は動かない。
 「助けて」
 力無い声で傷付いた男が言う。
 助けに来た警察官達が
 「もうコイツは駄目だ。諦めろ。」
「でも・・・・」
 「じゃあ、お前が楽にしてやるんだな。」
 その会話を男が理解するより早く銃声が再び路地に響いた。
440永遠に初心者:2006/03/11(土) 00:35:32 ID:???
新参者ですが、宜しくお願いします。
一話完結の話を書いていきたいと思いますので駄目な所があったら、どんどん言って下さい。お願いします。
441ゲーム好き名無しさん:2006/03/11(土) 01:27:25 ID:???
>>438
終わりなんですかねぇ。

>>440
新しい書き手さんですね(^-^)
乙です!
期待してますよ。
442ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 01:57:58 ID:???
‘U.R.T’ 中篇  first part 「収録」

ジープが広場から発車して約数時間。
先程まで民家がちらほらとあった外の風景も、少しずつ緑が多くなってきた。
車内では、TV収録スタッフ、およびURT団員達の計6人がそれぞれ雑談をしていた。

「アレンさん、ヘリの中では失礼しました…。」
そう言ったのは、ジープの助手席に座っている収録スタッフのリーダー、グレンだ。
グレン達は、数時間前に搭乗していたヘリの中で熟睡していたため、
同行人であったアレンとは一切会話していないのだ。

「いいえ、気にしないでください。むしろ、ヘリの中で準備の疲れを取ってもらったようでよかったですよ。
我々の方があなたがたを忙しくさせたようなもんですから。」
と、ハンドルを握りながらアレンが言う。
アレンの言う通りか、ヘリの中ではぐったりしていたディック達は今では生き生きとしている。

「まぁ…そうかもしれませんね。それにしても、URTがドキュメンタリー番組の取材に協力してくれるなんて、
思ってもみなかったですよ。」
と、グレン。

「いえ、ここだけの話、我々は結構色々なTV番組に協力しているんです。とあるバラエティー番組とか。」
アレンの言葉に、グレンは へぇ、と唸った。

「ちなみに、なんですけど…私らの番組、観た事ありますか?」
番組の責任者でもあるグレンは、少し小さな声でアレンにそう聞いてみた。

「ええ、最近見始めましたよ。前の‘スカイフィッシュ’はとても面白かったです。
わざわざ日本のコウベに行ってまで、アレを撮ったんですか?」
と、アレン。彼が観賞したのは、グレン達の番組のスカイフィッシュという新手の虫型ユーマの特集である。
日本のコウベ上空に飛行していた多数のスカイフィッシュの映像は、視聴者に衝撃を与えた。

「ええ、今回と同じメンバーでね。私達も、最初ユーマ専門学者からコウベに行けって言われた時は驚きましたよ。
まぁ、結果オーライでしたけど。ついでに、うちのタクマの里帰りもかねました。」
と、アレンが番組視聴者である事が判明したグレンは嬉しそうに言う。
ちなみに、今、ジープ車内の3列目座席でディックと会話しているタクマは日本・コウベ出身である。

その会話の直後、ジープは走る道をコンクリート道路から土道へと変えた。森が近づいてきたのである。

443256:2006/03/13(月) 01:58:51 ID:???
森の中のほとんど獣道というべき、狭くボコボコした道をジープは走る。
そのため、車内は大きく揺れ、車酔いする者が続出した。
URT団員・アレンとビルディストを除いて。

「いやぁ…あんたがた、強いですねぇ…。」
と、大きめのエチケット袋を左手に握りながら、グレンが言う。

「…いや、そうでもないですよ。…正直、結構きついです…。でも、もうすぐ着くのでそれまでの辛抱です。」
ハンドルを強く握りながら、アレンはそう言う。彼の眉間には、わずかにしわがよっていた。

「いえいえ、かなりのもんですよ。見た所、私と同じくらいかそれ以上の年みたいですし…し、失礼。」
そう言いつつ、グレンはエチケット袋に顔をつけ、嘔吐する。
アレンはつられ嘔吐をしそうになったが、なんとか耐え、ジープを運転し続ける。

数十分後。

森林、そして悪路を脱出したジープは、その場に停車する。20m程先に集落が見える。村に到着したのだ。

「うう…」

まず最初にラッセルが、重い撮影機具を持ちながらゆっくりとジープから降りようとする。
しかし、彼も車酔いしたらしく、足元がぐらついている。
そんな彼を手伝ったのは、ビルディストである。酔っていない彼はラッセルの代わりに機具を降ろしてあげた。

「す、すいません。」
と、言いつつ、ラッセルはその場で機具のセッティングを始める。
グレン、ディック、アレン、タクマの4人もジープから降り、深呼吸で外の空気を存分に味わった。
ラッセルの助手であるタクマもセッティングを始める。

「よぉし、まずは村の風景を撮ろう。ディック、ラッセル、タクマ、頼むぞ。」
酔いがさめたグレンがディレクターとして命令する。
TVカメラのセッティングを終えたラッセルは、早速カメラを構える。
タクマはディックにマイクを渡し、村の特徴を入念に確認する。

「グレンさん、我々は宿のチェックインに行ってきます。一通り撮り終わったら、宿に来てください。」
と、アレンとビルディストは再度ジープに乗り、その中からグレンに声をかける。

「わかりました。」
と、グレン。ジープは発車し、村の中へと消えた。

「よし…準備はいいな?」
グレンの言葉に、ディック、ラッセル、タクマはOKサインを出す。

「本番開始前、3……2……1……!!」
グレンは手を縦に勢いよくきる。撮影が始まった。
444256:2006/03/13(月) 01:59:35 ID:???
「ここが、‘バリアント’から最も近い位置にあるバシュル村です。
元々、田舎暮らしに憧れた人々が集団で移住した村で、約25家族・55人が生活しています。
主に果物栽培で生計を立て、家は木製でありながらも、とても頑丈に造られており……」
番組人気リポーター、ディック・ビンソン。彼は村をバックに、ハキハキと村の紹介をしている。
カメラを構えるラッセルも、どことなく楽しそうである。
数分間、村の紹介をした後、撮影はいったん中断する。

「よし、このまま宿に行こう。看板が出てるハズだ。」
と、グレン。メンバーは機具を担ぎながら、バシュル村の中へと入っていった。

村はわりと広々としており、出合った村人達も丁寧にグレン達に挨拶をする。
グレン達は思ったよりもほのぼのした雰囲気に、いつの間にか旅行気分に浸っていた。
と、視線の先に、先程のジープがあった。3階建ての建物の横に停車している。
建物には、
‘宿とBARのマルク’
という看板が立てられてある。目的地の宿だ。
グレン達はやれやれといった様子で中に入り、ロビーにいたアレン達と合流する。

「あなた方の部屋は3階です。荷物を置いてからこれからの予定を確認しましょう。」
と、アレンが301と書かれた部屋の鍵をグレンに渡す。

「301号室が4人部屋、202号室が2人部屋です。我々は202に泊まりますので。」
と、ビルディスト。ロケ班とURTは別々の部屋のようだ。

「わかりました。じゃあ、10分後にここで。」
と、グレンが言うと、各々は自然に解散した。

宿3階…グレンが301号室の鍵をはずし、中へと入る。他の3人もそれに続く。

「おぉ、ベッドだ、ベッド。」
重い機具を運んでいたラッセルは、機具を部屋の隅に置き、4つある内の窓側のベッドにダイブする。

「…まだ寝るなよ。」
その様子に、隣のベッドの上で音声マイクのチェックをしていたタクマが冷静に言い放つ。

「まぁまぁ、5分ぐらい許してやれ、タクマ。ヘリもジープも居心地は良くなかったからな。」
と、これまた別のベッドで寝転んだグレンがそう言った。
445256:2006/03/13(月) 02:00:25 ID:???
5分後。

宿の廊下を、まだ半分目を閉じているラッセルをディックが引っ張る。
ラッセルとディックはぐらついた足付きで階段を下る。1階ロビーにまた6人が集合した。

6人は、ロビーのソファに座り、打ち合わせを始めた。

「今、夕方4時半ですからね。インタビューしてから湖に行くとここに帰るのは夜遅くになっちゃいます。」
ディックが腕時計を見つつ、そう言う。

「…ラッセル、設置カメラは何台持ってきた?」
と、グレン。

「小型タイプが3台ほど。」
目を覚ましたラッセルが答える。

「んじゃ、今からインタビュー、今日はそれで終わりにしよう。明日は湖付近にカメラを設置、張り込みだ。
アレンさん、あんた達は?」
グレンはそう言いつつソファから立ち上がり、アレンらに問う。

「同行しましょう。我々もそれが目的でここに来たんですから。」
アレンも立ち上がり、そう言った。
446256:2006/03/13(月) 02:01:05 ID:???
「……と、いう訳でして。‘バリアント’について、何か教えていただけないでしょうか?」

村の宿のフロントにて……宿の主人、マルク・オーディに、ディックがインタビューをしている。
その様子を、ラッセルが構えるTVカメラが記録していた。

「そうですねぇ。とりあえず、あの辺りは夜10時以降は立ち寄っちゃいけない事になっていますな。
前までは野生のイノシシなんかも出ましたからね。最近はそうでもありませんが。」
と、腕組みをしながらマルクが言う。

「イノシシ? バリアントにはイノシシが生息しているんですか?」
と、ディック。

「ええ。たまーに、バリアントでイノシシを狩って、皆で日本料理のイノシシ鍋なんか食べてましたけど、
最近ではてんで見なくなりました。ここ2ヶ月ぐらいですかね。」
マルクがそこまで言うと、ディックが問い始める。

「イノシシ以外にも、バリアントには何か出ないんですか? 野犬や、クマとか、‘巨大ガエル’とか。」
ディックは、最後の部分を強調する。

「犬やクマは聞きませんなぁ。カエル……ん? それって、ギブが言っていたカエルの事で?
いやいやいや、なんせアイツは今、頭がアレですかんね。奴の言っていた事なんてアテになりませんよ。」
左手人差し指を自分の頭に向けクルクルさせながら、マルクが言う。

「そうですか…。では最後に、エミリ・タドゥーさんのお宅の場所を教えていただけませんか?」
と、ディック。

「え? …うーん…なんにせよ、今だにロウは行方知らずですからねぇ。
あまり奥さんを刺激しない方がいいとは思いますがね……。まぁ、教えるだけ教えておきますが。
この宿を出て北方向に約100mの所です。」
と、しぶしぶマルクが言う。

「わかりました。ご協力、ありがとうございます。」
と、ディックは丁寧に挨拶する。

「……カット!  マルクさん、どうもすみませんねぇ。また、お世話になりますんで。では。」
グレンがそう言いながら、メンバーと宿の外に出る。

「よし、このままタドゥー家に直行だ。できる限り情報を集めよう。」
グレンが仕切り、6人は歩きだす。
447256:2006/03/13(月) 02:01:46 ID:???
「…ええ。もう半月経ちますが、まだ主人の行方はつかめていません。
本当に、何が起こったのか…。」

ソファに座りながらそう言っている小柄な女性は、現在行方不明中のロウ・タドゥーの妻、
エミリ・タドゥーである。
グレン達は今、タドゥー家のリビングでエミリにインタビューをしている。

「ではエミリさん、詳しい事情を。」
ディックはそう言い、マイクをエミリの口元に近づける。

「はい…。 先月の14日、主人とギブさんが‘バリアント’の湖に釣りに出掛けたんです。
午後6時くらいでした。9時までには帰るって言ったんですが、結局、11時になっても帰ってこなくて…。
一応、主人は古い種類ですが携帯電話を持っていて、私は何度もかけてみました。ですが、反応が無くて…。
次の日に、村の人達や警察が森に探しに行ってくれたんですが、結局、何も見つからなくて…。
3日後、ギブさんは帰ってきましたが、すっかり変わり果ててしまっていて…もう、何がなんだか…。」

と、エミリは泣きそうになりながら話す。

「落ち着いてください。今回はURTが来ているんです。何かご主人の手がかりが掴めるかもしれません。」
と、ディックがなだめる。

「URTが…? 本当…ですか?」

「ええ、今、後ろにいる内の2人です。ですから、お任せください。」
URTと聞いたとたん、エミリは少し明るい顔になった。

 (おい、ディック。)
そこに、グレンがそっとディックに耳打ちをする。

 (もうそろそろ終わらせよう。あまり長くなったら奥さんが何をしだすかわからん。)
 (了解っ)

「ご協力、ありがとうございます。では最後に、ギブ・リーさんのお宅の場所を……」
448256:2006/03/13(月) 02:02:33 ID:???
「……は? ははは? ロウ? どこかって? 何回言わせんの? 何回何回何回?」

ここは、ギブ・リーの自宅…ではなく、村の診療所の病室である。
グレンらはギブ・リーにインタビューしようと一度ギブ宅に訪問したのだが、家にいたギブの家族から
本人はこの診療所に入院していると言われたのだ。そしてこの診療所に来たのだが、
医師はTV撮影は許可できないと却下。 交渉の結果、数人だけが病室に入り、
用件だけを聞きメモをとることにしたのだ。
病室には今、ベッドにいるギブ、ディック、タクマ、アレン、医師の4人がいる。
ディックはギブに話しかけ、タクマとアレンがメモをとっている。

「ギブさん、落ち着いてください。もう一度言います。あの日、何があったんですか?」
ディックは優しい声で、ゆっくりとギブに問う。

「だからさだからさ、俺とね、ロウはね、湖にね、ね、釣りにいったんだ、わかる? ん? ん?
でさ、でさ、釣りしてたらさ、青いでっかいカエルがさ、いきなりね、えーっとね、えーとえーと、
そーそー、湖から飛び出してね、そのままロウを食べちゃったの、ね、ね、わかる? それでさ、
俺びっくりして逃げたんだけどね、森の中でね、虫みたいな奴に追いかけられちゃってね、
帰ろうにも帰られなくてね、結局さ、なかなか帰れなかったの、わかる? わかる?」

という言葉を、ギブはかなりの早口で喋る。
タクマとアレンはそれを必死にメモをした。

 (重症ですね…。原因はなんでしょうか。)
メモをしつつ、アレンは医師に耳打ちをする。

 (ううん…やはりロウさんが何かしらの事故にまきこまれ、それを見たギブさんに
  大きなショックを与えたのでは…。彼の言うカエルや虫はショックが生み出した幻覚なのでしょう。
  後日、彼を大きな精神病院に入院させるので、そこで何かわかるかもしれません。)

その会話から数分後、ディック達は病室を出る。
アレンは病室を出る間際、もう一度ベッドに横たわり大声をあげているギブを見て、歯を噛み締めた。

「みんな、気をつけろぉ、カエルに喰われちまうぞぉ。あは、あはははははっ!」

こうして、初日の番組収録は終わりを告げた。


‘U.R.T’ 中篇  first part 「収録」

END

中篇 last part に続く
449ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 04:56:51 ID:???
チンコ
450ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 15:10:40 ID:???
>256さん
お疲れ。

う〜ん、最後まで見ないことには何とも言えないけど、
とりあえず、まずアレンとグレンかな。

主要人物の名前がかぶるのはよくない。

それに、いちいち誰が何を言ったとか、誰と誰が話してるとか、ここには誰〜がいるとかを書いているがイマイチ。

よく言えばわかりやすいと言えるけど悪く言えば面白みがない。
表現の見せどころですよ。

細かいこというと、スカイフィッシュのことも。スカイフィッシュを実在物として書くなら、名前を変えた方がよかったし、馬鹿にするんだったらもっと細かく書くべき。

これではアレンがスカイフィッシュなんかに信仰的なのに巨大カエルには否定的と、矛盾にとらえてしまう。

まぁ、でも終わりよければすべてよし!
がんばって!

>>449
ディック=チンコ
といいたいの?
残念だけど、ディックという名前はあるよ。
451ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 15:34:25 ID:???
>>450
ただの粘着消防だろ
452ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 15:59:33 ID:???
450の文章も相当なものだな…
453ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 17:49:16 ID:???
なかなか良くなってきてるじゃないか
454256:2006/03/13(月) 21:52:08 ID:???
いつも書いてて思うんですが、人の文章を読んで勝手にあーだこーだ言ってる人達は何様なんですか?
評論家気取りもいい加減にしてほしいです。
人の挙げ足ばかり取ってムカつくんですけど。
455ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:19:29 ID:???
>>454
偽は消えろ。
456ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:19:32 ID:???
偽だな。
最近の本物の256はちょっとやそっとの批判には反応せん。
457ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:19:41 ID:???
>>454
お前こそ何様だ?
こういう公の場に出すんだから当然批判だってあるんだよ。
だけどお前みたいにいちいちキレてたらきりが無いし、作品の問題点も改善されないんだよ。
だからムカついてもグッとこらえて指摘された所を見直して改善していくのが正しいんだよ。
東京バイオさんとかUBBSさんとか見てみろ。
お前みたいに逆ギレしないできちんと受け止めているだろうが。
そんな態度じゃあ誰も読んでくれなくなるぞ。
ただ、ただ、最近は「ここを直したらいいよ」っとアドバイスせずにボロクソに批判だけしていくバカが増えてきたのも事実だけどな。
458455:2006/03/13(月) 22:20:42 ID:???
>>456
結婚……する?
459ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:21:00 ID:???
何だ偽だったのか。
真面目に書いてバカみたいだぜ。
460ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:23:56 ID:???
偽か本物かは知らんが、少なからずとも256本人の本心は捉えてると思う。

でも、はっきり言うときゃ言うヤツなんだなとオモタ。
461ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:28:52 ID:???
「えっ、キレてるんですか?」


256「キレてないですよ。俺をキレさせたら、たいしたもんだ。」
462ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:33:00 ID:???
スレが腐りかけてんな。

いや、少し前までが神がかっていたのか?
463ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 22:38:34 ID:???
同感。前スレが好きだった、この頃の僕。
464ゲーム好き名無しさん:2006/03/13(月) 23:15:54 ID:???
いいかげん言い争うのはやめようぜ。
まともに投稿したい人がいても投稿しづらい状況だよ。
465256:2006/03/14(火) 01:48:07 ID:???
‘U.R.T’ 中篇 last part 「前夜」

初日の収録を終えた6人は、宿のBARで夕食を食べながら雑談していた。
彼らはすでに‘仕事仲間’と言うより‘友人’という関係になっていたので、丁寧語は使っていなかった。

「それにしても、やっぱユーマって面白いよ。あのギブの目撃証言を聞くだけでもワクワクするし。」
と、チキンを食べながら、ディック。

「少なからず行方不明者が出てるんだ。あまりワクワクだなんて言うなよ。」
パンをかじりながら、ビルディストが言う。

「…ごちそうさん。先に部屋に帰って寝とくよ。」
と、アレンが皿にフォークを置き、そのまま部屋に帰っていた。
その様子を、ラッセルがじっと見つめていた。

「…ん? アレンに何かくっついてるのか?」

「え? いや、別に何もないよ、タクマ。ただ、ちょっとな。」

そうか、ならいい、と、タクマはあえてそれ以上なにも問わなかった。

「あいつ、食うの早いな。これから飲もうと思ってたのに。」
「まてまて、明日もあるんだから酒なんて飲むなよ。」
グレンの言葉に、素早くビルディストがつっこむ。

「いや……俺達はな、大きな仕事の前夜には酒を飲むと決めているんだ。二日酔いしない程度にな。
その方が当日やる気が出てくるんだ。」

「タクマって酒の事になるとうるさいんだよな。」
「…余計な一言だ、ラッセル。」

「しかし…どっちにしろ、俺は酒を飲まないんだ。先に部屋に帰っとくよ。」

「……マルクさん、彼に小ジョッキでビールを。」

「いや、おい、タクマ、お前、何言ってんだよ。かってに注文するなよ。
……まてまてまて、グレン、いらない、いらないって。無理やり飲ますな、こら、グレン!」

「大丈夫大丈夫、ほんの少しだ。この程度なら二日酔いしないって。ほら、グイ、グイっと!!」
466256:2006/03/14(火) 01:48:50 ID:???
「……かぁっかっかっか……そうそう、俺はラクーンシティで仕事をしたことがあるんだよぉ。
それも、かぁっなり危険な仕事でなぁ。やりごたえはあったがな。あっひゃっひゃ。」

顔を真っ赤にしながら、そう言っているのは……ビルディストである。

「俺はなぁ…そこでゾンビどもをぶち殺す仕事をしてなぁ。スナイパーライフルで撃ちまくったんだよ。
100体は殺したぜぃ。……いや、まてよ、99体目は人間だったか? はぁっはっはっはっ!!」

その姿を、グレン達は呆然と眺めていた。

「車酔いには強いのに…酒にはダメダメらしいな。」
「グレンさん…あんたが無理やり飲ませたんでしょうが。」
「……ディック。たかが小ジョッキ3分の1程度でこうなると思うか?」
「……いいえ。」

「皆そろって何故シケたツラしてんだぁ? ここからが面白いんだ。その時、俺たちはな、
アップルインっつぅホテルの外の道路とかに、地雷を設置しまくってたんだよ。で、そこにゾンビが通る。
んで……ドカン、だ。見てて愉快だったぞぉ。普通の人間も何人か、とばっちり喰らってたがな!!」

意味わかんないよ、こいつ…と、グレン達は酒を飲ましたことに少しずつ後悔し始めた。

「ところが、だ。俺達がまだ仕事をしてるっつぅのに、上司の奴ら‘ダブルエックス’を発動しやがったんだ!
知ってんだろぉ? ダブルエックス。俺、頭にきてなぁ。仕事を放ってヘリで脱出してやったよ!!
あぁっはっはっはっはっはっはっはっはっ………むぅぅ……。」

騒ぐだけ騒ぐと、ビルディストはその場で眠り込んでしまった。

宿主兼、BAR店主マルクが、冷たい目を向けた。

「…ご馳走様。」
グレンが代金をテーブルに置く。

ラッセルとタクマが眠り込んだビルディストをかつぎ、そそくさとBARを出た。
467256:2006/03/14(火) 01:50:02 ID:???
「むむむ……ん? ここは……」

ビルディストはゆっくりと目を開ける。天井が見える。…つまり、202号室のベッドで寝ているのだ。
腕時計を見ると今……7月2日、午前2時。

「……お目覚めか、ビルディスト。」

アレンの声。彼は部屋の椅子で何か小さな物体を触っている。

「ったく……お前は酒にあわない体質なのに…。グレン達がお前をここまで担いできたんだぞ。」

「そのグレン達に無理やり飲まされたんだよ。俺に文句を言うな。」

「まったく。酔った勢いで何か変な事を言ってなきゃいいがな。今日の事はもうURT本部に報告しておいた。
明日は重要な日だ。もう寝よう。」

「本部は万が一の時に備えてちゃんと待機しているんだろうな?」

「ああ、それも確認した。通信一本で来てくれるよ。」

「そうか…。じゃ、まぁもう一回寝るか。おやすみ。」

「ああ、おやすみ。」

ビルディストはベッドに潜り込む。

アレンは椅子から立ち上がり、手に持っていた物体を再度眺めた。

「……なるべく、コイツを使う事が無いように願いたいな……。」

アレンが持っている物体。それは、銃。

一般的に言えばハンドガン。

正式名は、

‘M92Fカスタム  サムライエッジ’



‘U.R.T’ 中篇 last part 「前夜」

END

後篇 first part に続く。
468ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 20:50:01 ID:mIqCzRXz
‘M92Fカスタム  サムライエッジ’
3に出てきたやつですね。あれはS.T.A.R.S
専用ではありませんでしたか?
469ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 21:46:49 ID:???
可能性その1
アレンはスターズのおっかけで、ケンドの店でゴネて無理やり
手に入れた。
可能性その2
アレンの正体はバリー
可能性その3
ぶっちゃけゲーム内の単語を使いたかっただけ。設定はどうでもいい。



とまあ、ネタはともかく、アーノルドの部下らしき人間の登場は意外でした。
完結まで頑張ってください。
470ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 22:16:54 ID:y4GMY8Ce
アナブリヂド・リサーチ・チームってのは世を忍ぶ仮の姿。
実はアンブレラをブッ潰すために活躍するUmbrella Resistance Teamだ!

・・・なんて安い展開じゃない事を祈っておこう。
471256:2006/03/14(火) 22:30:13 ID:???
470、その通りです。
てゆーか、あんまりゴチャゴチャ言わないで貰えますか?
472ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 22:32:24 ID:???
また偽か
473ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 22:53:16 ID:???
懲りないな偽・・・。
474ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 22:57:10 ID:???
面白いなこの流れ
475256:2006/03/14(火) 23:13:52 ID:???
偽、偽って…。
…まぁいいけど、アナタ達は黙って読んでりゃいいんですよ。
476ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 23:17:47 ID:???
>475
偽物確定だな。
256なら今頃続きを一生懸命書いているはずだ。
477ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 23:21:43 ID:???
>475
偽なら偽らしくホンモノっぽくふるまえよ
478ゲーム好き名無しさん:2006/03/14(火) 23:23:50 ID:???
しかし紛らわしいな。
今後偽者が出てこないように、256には次回投稿時にトリップを付けて欲しいものだ。
479256:2006/03/14(火) 23:54:50 ID:???
今、家に帰る途中なので続きはまだ書いてません。

偽者だろうが、本物だろうがどうでも良いんです。とにかく、批判なしで読んで頂ければ、自分としては満足なんでその辺を宜しくお願いします。
480ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 00:00:33 ID:???
あ〜あ、黙って偽ってことにしときゃいいのに…。
また、荒れるぞ。
481ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 00:10:55 ID:???
展開についてツッコミいれられたくないなら一気に投下すればいいんじゃない
投下した分までで感想を書かれるのは連載するなら当然の事
全体で感想が欲しいなら一気に投下するしかないな
批判がイヤならにちゃんねるじゃなくどっか別な投稿サイトに行くのがいい
正直このレベルで誉められたいとか笑わせてくれる
482256:2006/03/15(水) 00:14:54 ID:???
あ〜、すみません。
上のは偽者なんで無かった事にして下さい。
483ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 00:17:13 ID:???
本物の場合。
それは、とにかく触れずにスルーをしてくれという事か。
まあ俺はざっと流し読みするだけだからそうそう批判なんてするつもりもないが、
批判をするなとそう言われてまで読むって気もしないな。

偽物の場合。
本物はトリップを付けた方がいい。
484256:2006/03/15(水) 00:20:37 ID:???
分かりました、次回の投稿からトリップていうのをつけようと思います。
485ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 00:27:31 ID:???
なんだこれ?256はイカレてんのか!?お前みたいなヤツは投稿すんなよ。
486ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 00:54:01 ID:???
>>479>>482>>484
これも偽臭いな
487ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 01:01:31 ID:???
↑もう、どうでもいいだろ。偽でも何でも…、いつまでもそんな事言ってっから、荒らしが反応すんだよ。
488ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 01:09:45 ID:???
そうだな、スマソ
489ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 04:55:20 ID:???
ハンク…(´・ω・`)
490 ◆rSXVmY40Is :2006/03/15(水) 10:32:06 ID:???
I am  256
491ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 11:10:29 ID:???
エキサイト テキスト翻訳 ttp://www.excite.co.jp/world/english/ の結果
I am  256

私は256歳です。

それはさておき、256(本物)がトリップを披露するのは、話の続きを投稿した時の方がいい。
騙りを防げるから。
492ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 12:32:28 ID:???
>470 :ゲーム好き名無しさん :2006/03/14(火) 22:16:54 ID:y4GMY8Ce
アナブリヂド・リサーチ・チームってのは世を忍ぶ仮の姿。
実はアンブレラをブッ潰すために活躍するUmbrella Resistance Teamだ!

・・・なんて安い展開じゃない事を祈っておこう。


そういう書き方するから、安い設定に見えてくるとオモ

256がその部分をどう表現するかによって印象が変わってくるとオモ

まぁ、全ては256の腕次第。
493ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 15:33:59 ID:???
あんたいつもズレた擁護してんな
494ゲーム好き名無しさん:2006/03/15(水) 15:35:23 ID:???
この展開ならスレ誕生以来初めて1000行くかもな。
495ゲーム好き名無しさん:2006/03/17(金) 01:13:10 ID:???
当時1スレ目を見ていた自分。どれもこれも神がかっていた作品ばかりだった。
だが今はどうだ? 見ろ!スレがゴミのようだ!!
まとめサイトが生きててよかった
496GOLD:2006/03/17(金) 19:56:54 ID:???
私の名前はGOLD。棒だけの世界から飛ばされた異界人です。
私は今、とても危険な状況にたたされています。
グレッグ博士という人間が創り出した、通称「タナトス」と戦っているのです。
強いです。やばいです。
凄い長身に鋭い爪。もしかしたら、ここで死ぬのかもしれない。そんな考えすら、浮いてきます。しかし
仲間も4人、死にました。果敢に戦い、散ってゆきました。そんな彼等のためにも、負ける訳にはいかない。
先ほどの考えを拭い去り、ナイフを一本手に取りました。そして、怪物にむかって言いました。
「…ナイフさえも突撃銃と化し、それはニコライのごとく。あらゆる戦いを一人で抜き去り、それは死神ハンクのごとく…
そんな私を人はこうよぶ…『血糊のMr.GOLD』!!命が惜しくなければ…かかってこい!!!!」

タナトスは猛スピードでむかってきました。
リズムをとり、軽いステップでそれをよけます。手首を捻り、ナイフを振ります。
奴もそれを読んでたのでしょう。よけられました。しかし、甘い。バックステップからの切り付け。
股から血が噴きでます。さらに股の内側に来たナイフを引き、腹に突き刺します。
すぐにそれを引き抜き、心臓部を……今度は私が甘かった。左手のひらにナイフを受け止められ、
やつの巨大な右腕が、私を横倒しにしました。
さらにやつの足が腹部を直撃。さすがに腹が立った私はスネにナイフを突き立ててやりました。
「弁慶の泣き所」を突かれ、倒れるそいつ。
497GOLD:2006/03/17(金) 20:27:51 ID:???
倒れている間に、なんとか立ち上がり、頭にむかってナイフを振りおろします。呆気なくそれは避けられ、
足をつかまれ、振り回されました。挙句の果てにはぶん投げられ、階段に直撃。
しばらく、意識が飛びました。棒人間とて、やわではありません。多少ぶちキレた感じに、どなりつけました。
『ぼー人間なめんなよぉ!!!』
立上がった怪物に、ナイフを投げ付けました。私の狙い通り、ナイフは心臓部に直撃。怯んだ怪物に
走って近付き、ナイフを抜き、もう一度つきさしました。すると、雄叫び上げてタナトスは倒れました。
私も…ふう。




どうやら私は2日程倒れていたようです。投げられたのが相当効いたようです。
……?
目の前に…白い塊が……「よぉ。」塊が挨拶をしてきたので、「やぁ。」と私も返しました。それからです。私と豆腐Jr.の戦いが始まったのは。


(終わり)
498GOLD:2006/03/17(金) 20:30:47 ID:???
すいません。本能の赴くままに書いてみました。どこからでも、叩いて下さい。
499ゲーム好き名無しさん:2006/03/17(金) 21:46:47 ID:???
>>498
んじゃ遠慮なく
1.タイトルの横か冒頭に(番号/予定投稿総数)をつけると、他の職人さんの
 迷惑になりにくいですよ。
2.たぶんギャグSSだろうから、無粋とは思うのですが棒だけの世界から
 やってきた棒人間が自分をニコライやハンクになぞらえるのは「?」です。
3.GOLDの主観で語っているためでもありますが、途中で状況がわかりにくく
 なる部分があったのが残念です。
4.それらを差し引いても、ちょっとニヤリとさせられました。

 お疲れさまです。もうちょい色々な表現方法とかを手に入れての
次回作をお待ちしております。
500ゲーム好き名無しさん:2006/03/17(金) 22:31:36 ID:???
FF面白いよ。
501GOLD:2006/03/18(土) 02:02:04 ID:???
>>499
1の予定投稿総数、気をつけます…2のハンク、ニコライはやはり無理やりすぎました…
もっと本やらを読んで勉強します…
502ゲーム好き名無しさん:2006/03/18(土) 06:12:20 ID:???
>>495
今のスレがゴミのように思うのは、1スレ目の人たちが離れていったからだと思う。
45さんなどは2スレ目まで来ていたが、今は離れていった。
決意の男さんが良作を投稿してスレを盛り上げた時もあったが、くだらない流れになってきたときに離れていった。
UBSSさんや東京バイオさんなども最近めっきり姿を見せなくなった。
30さんは唯一1スレ目から来てくれてるから、ここらで面白い作品を投下してくれたらまた盛り上がるんじゃないかな。
503(1/3):2006/03/18(土) 08:55:48 ID:???
生暖かい風に乗って、焦げた臭いが漂ってくる。
見渡せばまだ火がくすぶっている所もある。
昨日起こった大火事に消防は機能せず、街はすっかりとその面影を変えてしまった。

ズルリ、ズルリ。
瓦礫の間からゆっくりとした足取りで彼らが近づいてくる。
手持ちのカメラは100ミリまでズームできる。
しかし、ぼんやりとした夕刻の明かりでは、ピントの合う範囲が狭まってしまう。
周りの情景にも照準を合わせるには、標準サイズでの撮影がベストだ。
崩れかかった建物の、壁の隙間から陽光が差す廊下。
私はこの場に留まって、ゾンビとの間合いを計っている。

落ち着いて、引きつけて。

その様子に気づいた仲間の一人が悲鳴を上げる。

「先に行って!」

視線を移さず、声を投げる。


新聞記者は創作作家ではない。現実に起こったことを記録し伝達する媒体でしかない。
正確な描写で物事を捕らえ、それをそのまま読者に伝える。
その輪郭を確かなものにするのは、感情を抑えた筆致だ。
そして更に必要とされるものは、動かしがたい証拠なのだ。

『気の強そうな目だな。
その瞳に映るものを逃さず、しっかりと記録しろ』

――そう言ったのは、一体誰だったろう?

504(2/3):2006/03/18(土) 08:56:57 ID:???
シャッターを切った直後、
ファインダーを覗く目の反対側の壁が倒れかかってきた。
私は素早く体を退いてかわした。
轟音と共に土煙が高く舞い上がる。
口元を袖で押さえ、正面のゾンビに対応するために銃を抜くと、
既にそれらは地に伏せ、起きあがる様子も見せなかった。


振り返ると、とうに先に行ったと思っていたケビンが銃をホルスターに仕舞うところだった。

「勘が良いな」

「写真を撮る時には両目を開けているの」

これはプロなら当然の事だ。
視野を広く保ち、不意のシャッターチャンスに備えるために。

「成る程、射撃の腕が良いわけだ」


射撃にも撮影と同様の技術が求められる。
利き目で照準を見据え、同時に逆の目で周りを確認する。
『撮影の訓練にもなる。一石二鳥だろ』
そう勧められたのだ。
記者なら自分の身を守れるようになれと。


誰か、近しい人に、昔――

505(3/3):2006/03/18(土) 08:58:11 ID:???
瓦礫の中を踏み分けて仲間達が引き返してきた。
無鉄砲な行動は、仲間を危険に陥らせることに繋がる。
私は判決を待つ被告人のような心境で、最後尾のヨーコが辿り着くまで待った。
やがて全員が揃い、しばらく彼らの内だけで視線を巡らすと、
改めて私に向き直ってジョージが口を開いた。

「次からは撮影の時には声をかけてくれ」

叱責の言葉を覚悟していたが、仲間からかけられた言葉は温かいものだった。
先刻悲鳴を上げたヨーコも、目を潤ませながらも頷いている。

一度は明らかになったゾンビウィルスの情報が、すぐに打ち消され無かったことにされた。
巨大企業の情報操作が今この街を危険に陥れていることを、皆解っているのだ。

「……ありがとう。もう無茶はよすわ」

気に掛かる何かを求めて過去に遡ろうとする意識を、無理に引き戻した。
今は目の前の現実だけに集中する。
この惨事から生き残り、全てを世界に伝えるために。


そのことが今は思い出せない『誰か』の想いに報いるただ一つの方法なのだと
、何故だか確信があった。




仲間達はまた前に進み始めた。
私はその背中を、一枚、カメラに収めた。

服に付いた砂埃を両手ではらって歩き出す。
後ろでまた、壁の崩れる音が鳴ったが、私は振り返らなかった。
506ゲーム好き名無しさん:2006/03/18(土) 09:37:23 ID:???
GJ!!
507ゲーム好き名無しさん:2006/03/19(日) 14:56:03 ID:???
ジョージ「うんこちんちん。」
508ゲーム好き名無しさん:2006/03/20(月) 05:12:50 ID:???
保守……する意味あるのか…。

いったい
このスレ
どーなつ
509ゲーム好き名無しさん:2006/03/21(火) 21:59:01 ID:???
45さん音沙汰なし。
ジムの人も音沙汰なし。
30さんも前スレ以来音沙汰なし。
シェリー…も…音沙汰なし。
UBSSさんも音沙汰なし。はよハンク戻ってきて。
なんだかんだで話題のネタだった256すら発展なし。
グリマーは…まぁ…うん。
その他、GOLDさん等その他新人さん達も音沙汰なし。

う、うわああああああああ グリマーでもいい、だ、だれかああああああ
510ゲーム好き名無しさん:2006/03/21(火) 23:28:39 ID:???
とりあえず春休みが終わるまでは現状維持の方が良いだろう
511GOLD:2006/03/22(水) 20:39:07 ID:???
>>509
も、もーちっとまって下さい…
512ハレスト:2006/03/22(水) 22:43:59 ID:???
春休みに投稿しますので待っていただけますか?

513256 ◆eCIyafgL6c :2006/03/22(水) 23:00:29 ID:???

この名でいずれ投下しますんで…
514永遠に初心者:2006/03/23(木) 07:52:24 ID:???
   実験体 1/3
 ある日、突然住んでいた所から変な所へ仲間と一緒に連れてこられた。一体何をされるのだろうか。とても不安だ。

 連れてこられてからしばらく経った筈だが、何もされない。よくよく考えてみると元々住んでいた所より狭いが仲間も居る。食べ物も充分にある。常に明るい事を除けば此処は快適な所なのかも知れない。

 それは突然だった。いきなり宙に体が浮いたかと思うと、針にでも刺された様な痛みが走り、不覚にもそのまま気を失ってしまった。
気が付くと元の場所に戻ってはいたが、体の中を今までとは別のものが流れている様な気持ち悪さと刺す様な痛みが残っていたので、眠りにつくことにした。

 目が覚めると仲間達が小さくなっていた。いや、自分が大きくなったのかもしれない。確かに周りを見渡してみると元から狭かったのが更に狭く感じられる。
それよりも、普段より強い空腹を感じるのは何故だろう。仲間達が美味しそうに・・・・いや、きっと自分は疲れているんだ。疲れているのだからそう見えるのだ。空腹を抑える為、疲れを癒す為、再び眠りにつくことにした。
515永遠に初心者:2006/03/23(木) 08:38:23 ID:???
  実験体 2/3   
 再び目が覚めると仲間達が全員居なくなっていた。何処かに連れていかれてしまったのだろうか。とても寂しい。
腹の中でいつ食べたか分からない何かが暴れているが、そんなことよりも仲間達の方が心配だ。皆どうしているだろうか。

 最近、目があまり良く見えなくなった。そして、体が以前よりも大きくなった気がする。今居る所は狭くてたまらない。もっと大きな所に行きたいものだ。
それにしても、最近の腹の減りかたは自分でも恐ろしいものがある。

 眠っていると、いきなり地面が揺れしばらく騒がしい音と揺れが続いていたが、急に止まったかと思うと、私は宙に放り出された。
しばらくの間、前後不覚に陥っていたが、良く見えない目で見回すとどうやら新しい所へ連れてこられたらしい。前より広くなり嬉しい限りだ。
516ゲーム好き名無しさん:2006/03/23(木) 09:22:15 ID:2GVH3ftU
尾張でワシを見つけよ
さすればネタを授けん
k.k
517永遠に初心者:2006/03/23(木) 09:22:51 ID:???
  実験体 3/3 
 新しい所を一通り動いたが、仲間達は一人もいないようだ。一体どうしているのだろうか。元気にやっているだろうか。寂しさが募っていく。
しかし、こっちに来てからというもの食べ物は大きくなり空腹に悩むことは少なくなった。仲間達にも分けてやりたいものだ。



 長い間食べ物を食べていない。ああ、最後に食べたとても大きくて活きの良かったのが忘れられない。腹の中で暴れるあれが。またあれが食べたい。食べたい。食べたい。食べたい。食べたい・・・・・・・・・


 カンカンカンカンカンカン
その鉄の上を走る音をソイツは聞き逃さなかった。ソイツを動かすものは最早食欲だけだった。ソイツは何とか昇れそうな場所を見付けると地上に姿を表し、空腹を満たせる喜びからか、はたまた、二匹の獲物に対する威嚇なのか
ゲロリと鳴いた。
518永遠に初心者:2006/03/23(木) 09:27:06 ID:???
バイオ0であまり出番のなかった蛙君を扱ってみました。批評、文句のある方は遠慮せずにバシバシ言ってください。
519ゲーム好き名無しさん:2006/03/23(木) 12:02:00 ID:???
>518
投稿間隔あきすぎ 1時間1レスって…
520永遠に初心者:2006/03/23(木) 16:15:23 ID:???
>>519
確かにそうですね。打った後で間違えた所を探したり、自分なりに推敲をしていたらこんなにかかってしまいました。とにかく、指摘ありがとうございます。
次に投稿する時は全ての作業を終わらしたものを素早く投稿するようにします。
521GOLD:2006/03/23(木) 21:33:31 ID:???
救世主(3/1)

「ヒッヒッヒッヒ…ストレンジャー!!」

クラウザーを倒し、大量のガナードに三途の川を渡らせ、さらにそのさきに進んだところ、ついに囲まれてしまった。
やつらは待ち伏せをしていたのだ。奴等は近付いてきている。そんな時、助けてくれたのがこの男だった。

ズドドドドドドド!!!
トンプソンの乾いた音が響く。すぐ後、2、3人のガナードが倒れた。
「ストレンジャー!驚いたか!」「大変そうだったから助けに来たぜ!」
二カッと笑うと、銀色の巨大拳銃、ハンドキャノンをコートの中から2丁取りだし、両手に持ち、構えた。
「ヒッヒッ!死にな!!」ガナードの目が見開く。
ズドンッ!!ズドンっ!!
50AE弾がガナードの体を次々と貫いていく。計12発。全て撃ち終わり、仕事を終えた拳銃をコートに戻し、俺もラクーンで使った
最終兵器、ガトリングガンの準備を始めた。
こんな物をこの孤島で持っているのはあいつしかいない。そう、
武器商人である。
522ゲーム好き名無しさん:2006/03/23(木) 22:56:57 ID:???
>520
内容としては悪くなかったよ 携帯か?ガンガレ
523GOLD:2006/03/23(木) 23:07:52 ID:???
救世主(3/2)

慣れているのか、1分たらずで準備をすませてしまった。そして、「ストレンジャー!!危ないから隠れな!!」
急いで俺は柱に隠れ…あぶねっ!!
ヒュルルル……ドガガガガガガガガガガ!!!
あと1歩遅かったら蜂の巣になるところだった……。ガナードは当然、成す術もなく倒れていく。
驚いたのが、ここからだった。弾が切れ、ガトリングガンを地面におくと運良く生き残ったガナードに、
人とは思えない速度で、近付き、殴り倒した。殴られたガナードも反撃を試みるものの、無駄だった。
すね、頭、腹と次々に攻撃をいれ手いき、崖の橋まで飛された所で、突然
「ストレィンジャー!!!」
と怒鳴り、回し蹴りをあびせた。数10m程空の散歩をして、断末魔の叫び声をあげ、ガナードは海に沈んだ。

俺は唖然とそれを見ていた。さらに商人は残りのガナードに踵落とししたり、頭を引き膝で頭を潰したり、と
次々と倒していった。
ほぼ全員が倒れた所で、商人は俺に向かって言った。
524GOLD:2006/03/23(木) 23:38:35 ID:???
救世主(3/3)

商人は言った。
「俺がなんでこんなに強いか気になるか?ストレンジャー。まあ、聞けよ。ヒッヒッヒッ」

2ヶ月前、古城。オレは一人の男に出会った。黒いサングラスに金髪のシュワルツェネッガー見たいな男だ。
そいつに商売を持ち掛けたらいきなり殴られ、武器もほとんど全部奪われ、途方に暮れてたんだ。
すると、恐らくあいつが落としたと思われる、飲み物?があった。
少しイラついてたんだろう、そいつを飲んでやったんだ。ドロドロしていて、やな感じだった。
それから、オレの秘密の武器庫に行き、ハンドキャノンやらガトリングガンやらをとって来たんだ。
そんときだ。ガトリングガンの重さがおかしい。こんなに軽かったか?よくみりゃ、腕の筋肉が…筋が…でてやがる!
コイツはすげー力だ!そういえば以前からツケばっかしてなかなか金を払わねぇ馬鹿野郎が居たから、
乗り込んで払ってもらおうとした。したら文句をつけて来やがったからな、首を絞めてやったんだ。
やっちまった。殺しちまったんだよ。それにしてもコイツはすげー力だ。そこで、ストレンジャーを助けてやろうと思ったのさ。


これが真相だ。オレにはすぐに解った。T―ウィルスだ。

まあ、コイツが満足してるのならいいのかな。

525GOLD:2006/03/24(金) 11:14:20 ID:???
すいません…3つにまとめきれませんでした…
526永遠に初心者:2006/03/24(金) 11:48:33 ID:???
>>522
ありがとうございます。
5271/9:2006/03/25(土) 05:19:41 ID:???
お初です。迷いましたが、せっかく書いたのでUPしてみます。無駄に長いです。
ジャンルはバイオOB2、オンラインでの突破パニックVHの今日の1プレイにほぼ準じて書いています。これは後ほど。
初めて投稿するので、至らぬ点があったら申し訳ありません。



かつて、大量に犇くゾンビをデビットが起爆装置で吹き飛ばしたその場所は、
今や静寂が埋め尽くし、瓦礫の町並みを残すのみだった。


仲間に悪態を吐きながらも、卓越したナイフ捌きや危機回避能力で
数々の怪物から皆を護ってくれたデビット・キングは、今はもうこの世には、居ない。

私の隣に並ぶヨーコを助けるために、
デビットはハンターと呼ばれる異形の怪物の群れの前に立ち塞がり、絶命したとヨーコ本人から聞かされた。
無口な配管工は、最後までその正体を明かさぬままで、逝った。



命辛々、研究所から脱出した私――ジョージ・ハミルトンと、ヨーコ・スズキ、
そしてケビン・ライマンの三人は下水を流され、再びラクーン・シティの見慣れた町並みに辿り着いた。

一時の安堵に浸る間もなく、私達はすぐさま次の脅威に晒された。
各所に設置された地雷と、不可視のスナイパーから。

だが、警察官であるケビンのお陰で、私達はその両方からの被害を殆ど受けずに済んだ。
研究所内でも「あの」タイラントを精密射撃により一時的に無力化したりと、
彼が居なければ、私とヨーコは道中で命を落としていただろう。

途中、スナイパーに足を撃たれたリンダと再会し、
地雷・スナイパーと、新たに現れたゾンビの脅威を退けつつ、
安全地帯であろうマンションに辿り着いた。

そこに辿り着いた時、ヨーコが原因不明の頭痛を訴えた。
傷ついたリンダと共に、私がここで暫く介抱する旨をケビンに伝えると、
「ヘリが来てんだろ?んじゃ、俺がちょっくら話付けて来るわ」と、
彼にしては何時も通りの軽いノリで、一人マンションから飛び出していった。
5282/9:2006/03/25(土) 05:20:46 ID:???
ヨーコの頭痛の原因は、アンブレラ――この悲劇を引き起こした原因に連なるものだった。
取り戻した記憶の断片を聞かされ、私はますますこの事件を世に知らしめなければならないと、再び強く決意した。

ちっぽけな正義感に私が胸を焦がしていると、ヨーコが「私はもう大丈夫。行きましょう」と訴えた。
私が頷こうとした時、窓の外から風切り音が聞こえてきた。

「まさか……!」

そのまさか、だった。
私達三人が窓に張り付いて見えたものは、無情にも飛び去るヘリだった。

「なんてこと……」
リンダがうなだれる。ヨーコも顔色が絶望を感じていた。

……だが、まだ諦める訳には行かない。
どんな窮地でも冷静であること。それこそが、私の最大の武器だ。
それに、彼さえ居れば。

「まずは、ケビンと合流しよう」
「……!」

ヨーコの顔色が変わった。
……一瞬曇ったように見えたが、頭を上げて見えた顔は、まだまだ戦えるようだった。

私は、さっきのヘリにケビンが乗ったとは考えられなかった。
それは、道中の彼の行動から分かることだ。彼が私達を見捨てて一人で脱出することなど、絶対に有り得ない。

窓の近くにある地図を一瞥する……やはり、まだ脱出口はある。
このマンションの屋上から、ハイウェイに連なる道にさえ出られれば。

そうして傷ついたリンダを一旦この場で休ませ、私とヨーコはヘリの周辺にいるであろう、ケビンを迎えに行った。
5293/9:2006/03/25(土) 05:22:43 ID:???
歩道橋の下の向こうのおぞましくも懐かしい風景と、
私達のために死んでいった一人の男の事に思いを馳せていた時、左手から足音がした。

それは腹部を手で押さえた、痛々しい姿のケビンだった。

「わりぃわりぃ……ちょっとスゴイ奴が出て…てな、
 ヘリの野郎は…いつを見て驚いて行…ちまったようだ……」

すぐさま私は携帯していた最後の救急スプレーをケビンに向け発射した。
少し楽になったようだが、ケビンの顔は強張っていた。

「で……どうす…か?ジョ……ジ」

何時もの軽い声で言ったつもりだったのだろうが、声が掠れていた。
私は嫌な予感がして、スーツの中を漁りながらケビンに状況を伝えた。

「――あ、ああ、マンションの屋上がハイウェイと繋がっているようでな、
 どうにかそこまで辿り着ければ、車さえあればなんとかなるかもしれない」

くそ、手持ちのハーブは解毒のものしかない。
治療が出来る緑のものさえあれば……

「よしきた、さっき……のマンションの屋上……な」
「……!ケビン、待て!なんのつもりだ!」

私の言葉を聞くや否や、ケビンは一人駆け出してしまった。
追おうにも、スーツの中を散らかして不意を付かれた私と、足の遅いヨーコでは追いつけない。

急いでマンションへの道を戻りながらも、道中にハーブが無いか確認する。
ふと気付いたのが、狭い住宅地の路地の壁に、爪で切り裂いたような跡が残っていた。
その痕の大きさは、研究所で見たハンターとは比べ物にならないほどだった。
ハンターすら、赤子のように扱う実力を持ちながら、あれほどの傷を負う相手とは一体何なんだ……?
5304/9:2006/03/25(土) 05:23:40 ID:???
マンションの階段の前に辿り着いた時、リンダは行く前と同じようにそこに居た。

「リンダ、ケビンは!?」
「え、えぇ、必死に顔で階段を駆け上って行ったわ……まさか、あの様子だと彼……」

その先の言葉は聞こえなかった。私が無意識のうちに聞くことを拒否したのかもしれないが。

「ヨーコ、リンダを頼む。私も先に上に行っている!」
「分かったわ、任せて」

吐き捨てるようにヨーコに伝えると、私はマンションの階段を駆け上がった。
階段の彼処に、ゾンビと思われる人間の死体が何体も倒れていた。恐らくケビンの仕業だろう。


屋上のドアを開け、目に飛び込んで来たのは緑色のハーブだった。
すぐさま手持ちの青ハーブと混ぜ合わせ、メディカルセットで素早く抗ウイルス剤を生成した。

そして、前に進もうと目を向けた時――ビルとビルの隙間に、ぶら下がっているケビンの姿が見えた。

「あ、あ…、ジョ、…ージか?みっと…ねぇ姿…見せち…ったな」

「……ケビン、何を言ってるんだ?君の身体能力なら、問題ないだろう
 さ、私もそっちに行く……早く上がってくれ 私が落ちそうになったら助けてくれよ?」

「……ジョ……ジ」
「どうした?……何、片手でぶらさがっているんだ、早く上がってくれ!」
「そら……」

ケビンが投げてよこしたのは、ずっしりと重い、マグナムリボルバーだった。
弾は二発しか入ってないようだが。

「……私はこんなもの使いこなせないよ こういうのは、君がよく似合う」
「待て待て……そ…ら」

次に飛んできたのは、サブマシンガンだった。
残弾は……15発。

「ケビン、何のつもりだ。早く上に上がってくれ」
「まぁまぁ、……れで最…後だ」

最後に、鉄パイプにバッテリーを取り付けた、スタンロッドを投げてよこした。
5315/9:2006/03/25(土) 05:24:34 ID:???
……もう、嫌な予感などではない、紛れも無い現実だった。

ビルに掛けていない方の手を見と、手の甲に、酷い火傷の後が見えた。

「ケビン、それは下水で私が……」
投げた火炎瓶が。一度、ゾンビと一緒にケビンにまで被害が及んでしまった。

「…ぁ…?ぃや、別に…そっちは…大したことじゃ…ぇよ、
 それよ…さ、医者だ…ろ?……気付い…んだろ……?」

「――ああ」

気付いてる。君が――あの忌まわしい、ゾンビに成り掛けてしまっているのが。

「情けねぇ……が、後は頼…だぜ
 あの世でデ…ットと、酒でも…み交わし…るさ」

「……私は当分、そっちに行くつもりはないぞ」

「くくっ……そうだと…ぃいな」

最後に小さな笑い声を残し、ケビンはビルから手を離した。
闇に吸い込まれていく姿を、私は見えなくなるまで見送った。


背後で、ドアの開く音。
ヨーコがリンダに肩を貸している姿が扉の向こうから現れた。

「――ケビンは?」
ヨーコが私の足元に散らばる武器を見ながら、不安げに訊ねた。
私は黙って、首を横に振った。

「……そう」
それで、ヨーコは全てを察したようだ。

「いきましょうか……彼の分まで」
行って、生きる。それが私達をここまで導いてくれた二人――いや、多くの人達のためだ。
5326/9:2006/03/25(土) 05:27:09 ID:???
私がビルを渡り、ハイウェイに降り立った時、最後の障害は現れた。

巨大な"肉の塊"――左胸の位置には、タイラントが変態を遂げたような姿のものが取り込まれていた。
パニックに陥りそうな思考を意識を総動員して沈める。冷静に、心を平静に。


"肉の塊"の移動速度は酷く愚鈍だった。
巧く引き付け、ビルの隙間から遠ざけたところで、ヨーコの様子を確かめようとした。

「ジョージ!」
その時、リンダの高い声が響いた。
悲痛な声色に、もう何度目かも分からない嫌な予感を感じた。

「ヨーコが……!」
「!」

後ろの"肉の塊"が私に意識を向けてないことを確かめ、再びビルからビルへ渡る。
目に飛び込んで来たのは狼狽するリンダと、うつ伏せに倒れているヨーコの姿だった。

「……」
冷静に、脈を確かめる。

完全に停止していた。心臓の方まで。



私は……医者だろう!目の前で、何人の人間を見殺しにしてるんだ……!
5337/9:2006/03/25(土) 05:31:39 ID:???
「……記憶を取り戻したショックかもしれない……暗示の可能性も……」
リンダが呟く。
これも、アンブレラの仕業の一つなのか。許せない。

「……?」
ヨーコの手に、何かが握られていた。
固く閉じられた手をそっと解いてみる。

「JAPANのお守り、か」
日本語は分からない。何の意味かも分からない。
が、私はそれを強く握り締めた。そして、後方の"肉の塊"を見据える。

……この生物も、アンブレラのもたらした厄災の一つに違いあるまい。

そして、ヨーコのナップザックの中を改め、足元に落ちているマグナムリボルバーとサブマシンガンを手に取る。
ナップザックの中にはグレネードランチャーとその弾薬、ショットガンにアサルトライフルに救急スプレー、
未使用のロケットランチャーまであった。それと……これはカーターの持っていた、タイラントの起爆スイッチか。
これは、タイラントが取り込まれているあの生物に有効なはずだ。

ナップザックをビルの向こうに投げる。

「リンダはここで待っていてくれ」
「……分かったわ」

ビルを渡り、人生の中で一番の重装備を身に付ける。
……これだけ武器があっても、たった二人さえ救えないのか……



起爆スイッチを手に取り、"肉の塊"の前に立つ。
スイッチをONにすると、振ろうとした腕が下がり、膝から崩れ落ちた。
そして腹部の中心が露出し……コア、か。これが弱点か!?

無防備な"肉の塊"にロケットランチャーを構え、コアに発射する。
続いて弾薬を15発詰め、フル充填したサブマシンガン30発と、アサルトライフル30発を全弾コアに打ち込む。

これでも、まだ死なないのか!
5348/9:2006/03/25(土) 05:37:01 ID:???
立ち上がり、腕を振るい、触手を動かし、肉弾を出して襲い掛かってくる、"肉の塊"。

コアは閉じ、攻撃を喰らい、息が苦しくなってくると同時に、身体を何かが蠢くような感触がする。

ヨーコのナップザックにある救急スプレーは、既に使ってしまった。

まだ……死ねない……!

肉弾を避け、傍にあったトラックの後部に乗り込み、体力を回復出来るものを探す。
デッキブラシに、マグナムリボルバーの弾……入った所から隠された位置に、救急スプレーを発見した。
すぐさま私用し、ショットガン・マグナムリボルバー・グレネードランチャーを持って飛び出す。


デビットが修理してくれたショットガンで膝を着かせ、
ケビンが残したマグナムリボルバーでコアを露出させ、
ヨーコが持っていてくれたグレネードランチャーでコアを攻撃する。

硫酸弾が尽きる頃、ついに"肉の塊"は崩れ落ち、蒸発した。


リンダを車に乗せ、

使うことのなかった、抗ウイルスを詰めたカプセルシューターを持ち、

天に向け、一発だけマグナムリボルバーを放った。



その銃声は、一つの戦いの終わりを意味していた。



消え逝く街を見つめながら、共に戦った三人へ祈りを奉げる。

――三人の魂が、歪んだこの街から離れ、安らかに眠らんことを――



『若い三つの命を失わせ、私だけを生かした神へ。

 これを、貴方からの罰だと受け取った。

 この命続く限り、彼らのような犠牲者を一人でも減らすために戦い続けることを、ここに誓う。』


                                         ジョージ・ハミルトン
5359/9:2006/03/25(土) 05:46:16 ID:???
次回作予告:

あの街の消滅から三年、Tウイルスやアンブレラのことを公表し、
数少ない悪夢の街からの生還者として知られるジョージの前に、再びアンブレラの魔の手が迫る。

主役は42歳、男のダンディズムが炸裂する"ジョージ・ハミルトン"その人。
さらに登場するヒロインは、ご存知ハーブと超回避のあのご令嬢。

調合のレシピは50種類以上、脅威の七色のハーブと、
パワーアップした『散弾型カプセルシューター』や新近接武器『メス』を使いこなせ!

『バイオハザードDB (Doctor Break) 』

coming soon...



とまぁ最後は冗談ですが、初のkせうに9スレも消費して失礼致しました。
『……』が多すぎたり、改行が多すぎたり、未熟者ですいません。結局プレイ日記ですいません。

ええと、オンラインでの突破のパニックVHの話なんですけど、文章中のことはほぼ全て事実です。
フリーの知らない人とのゲームで、かなり感動的だったので衝動的に書いてみました。
掛かった時間は2時間半くらいです。

ゲームの流れは実際に
デビットがヨーコを庇って死亡⇒ケビンが下水前にタイラントを撃破⇒
ケビンがほぼ地雷を無力化⇒マンション前で私(ジョージ)とヨーコとリンダは待機⇒
ヘリが行ってもケビンが残っていたので、向こうまで行って合流⇒ケビン瀕死でゲージ90%以上⇒
回復したらケビン猛ダッシュで屋上へ⇒屋上でぶら下がった状態でゲージ100%(=落ちる)⇒
ビルに飛び移ってニュクス登場したら、ヨーコ死亡(恐らく回線落ち)⇒文章中の通りにニュクス撃破で脱出。
な感じでした。話としてはケビンの45オート持ってくとかの方がよかったんですが、無駄に状況をこだわってみました。

それでは長々と失礼しました。わざわざ全部読んでくれた方、ありがとうございました。
536ゲーム好き名無しさん:2006/03/25(土) 09:16:27 ID:???
烈しくGJ!!!
537ゲーム好き名無しさん:2006/03/25(土) 14:37:06 ID:???
久しぶりに来たら新作が!職人さん達GJ!
続き楽しみにしてます
538ハレスト:2006/03/26(日) 22:38:05 ID:???
227の続き……書きたいと思います……。すいません。

αチームは地下三階の第三警備室へと向かっていた。
ライアン「特にこれと言った感染体は無いな。」
と言って歩くライアンにカールは、
「しかしこの地下三階には、確かβ01が保管されていたはずですよね?」
とライアンにカールは訪ねた。するとライアンが、
「しかし、そう多くβ01が保管されていないはずだ。居たとしても、5体位だと聞いている。」
と、言った。と、その時!ガシャン!!
数メートル先の研究室からβ01が3体防弾ガラスを破って出てきたのだ。
ライアン「!敵だ各員一体ずつ集中攻撃しろ。」
「了解!」
ズダダダダ、ズダダダダ、パンパンパン
敵もマグナムで、応戦してきた。
バン、バン、バン、
ライアン「おい、あと少しだ頑張れ」
と、ライアンが言った。そして2分後……
ライアン「大丈夫か?みんな。」
ケン「俺は大丈夫です」
カレン「私も大丈夫です」
カール「俺も何とか」
と言っていると後ろから何かの足音が1つ、2つ、と、聞こえてきた
539ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 01:46:27 ID:???
はじめて見たけどみなさん上手ですねぇ
すごい!
540ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 07:27:02 ID:???
ハレストは下手だけどな
541ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 21:55:47 ID:???
批判はお願いされた時以外書かない。
気に入らなかったらレスしない。

これテンプレにしない?
542ハレスト:2006/03/27(月) 22:15:51 ID:???
僕は…どうすればいいのですか541さん
僕はどういった所を直せばいいのですか?
543ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 22:40:07 ID:???
αチームは地下三階の第三警備室へと向かっていた。
「特にこれといって妙な様子はないな」
警戒しながらも速度を緩めずに歩くライアンに、カールが訪ねた。
「しかしこの階には、確かβ01が補完されていたはずですよね?」
「それほどの数ではないはずだ。あるとしても、五体くらいだと聞いている」
言葉を口にし終わるか終わらないかの瞬間だった。

・セリフの前に名前かかない
・会話するメンバーを絞るのは正解
・β01をもうちょっと描写しよう
・あと微妙に日本語がおかしい
・戦闘シーン短いのにあとすこしだがんばれはどうか
544ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 22:48:56 ID:???
>>541
そうだな、携帯組には悪いけれど自分的に「駄目だ」と思ったら
専ブラのあぼーん機能を使えばいいわけだし。
荒れるよりは、スルーする方がまだいい。
職人が失言する率もそれだけ下がるわけだし。
545ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 23:35:46 ID:???
>>542
541ではないんだが、アドバイスとしては「小説を沢山読むこと」。
それも、ネットで読める二次創作系のものではなく、
書店でベストセラーとして売られてるような本をね。
最近のばかりじゃなく、古くても名作と言われてる物もオススメ。
(金出して買わなくても、面白そうなのを覚えておいて
図書館で借りればタダで済むし)

「質の良い文章」は、簡単に身につくものじゃないけど
沢山いいものを読めば自然に分かってくる。全てはそれからだ。

ちょっと偉そうな言い方でスマソ。
546ゲーム好き名無しさん:2006/03/28(火) 08:24:01 ID:???
まぁ、ハレストはアレだけどな。
547ゲーム好き名無しさん:2006/03/28(火) 17:19:46 ID:???
>>542
>>545の言うように本をたくさん読むことだな。
後自分の作品とグリマーの作品を読み比べてみろ。
548ゲーム好き名無しさん:2006/03/28(火) 17:46:39 ID:???
>>547
>読むことだな。
>読み比べてみろ。

こうゆう書き方するから
読み手=偉そう

となり荒れていくのではないですか?
549ハレスト:2006/03/28(火) 21:38:38 ID:???
ありがとうございます。しばらく勉強してから投稿したいと思います
550ゲーム好き名無しさん:2006/03/29(水) 04:55:39 ID:5eksdIOv
保守
551ゲーム好き名無しさん:2006/03/31(金) 07:03:22 ID:???
>>548
はいはい、あなたさまの言うとおりですよ。
私が悪うござんした。
あなたさまの言う事がいつも正しいですよ。
これからもその自己中ぶりで世の中を正していったら宜しいですよ。
552永遠に初心者:2006/04/03(月) 14:10:36 ID:???
   ある街での恋
 ジルに初めて会ってから何時間経っただろうか、ずっと頭からジルの事が離れない。胸が締め付けられるようだ。
 ジルは俺の事をどう思っているのだろう。ジルに近付こうとしたヘリをつい嫉妬で打ち落としてしまったが、まだそのことで怒っているだろうか。
でも、プレゼントを毎回持っていってるし、(自分の手で渡せないのだが)ジルを攻撃していた変な男も天井に突っ込んでジルを守ったし、ジルもこっちの事を悪くは思って無い筈だ。
そうだ、きっとそうだ。あの攻撃的な性格も触れようとすると凄い勢いで避けるのも照れ隠しで、酸をかけたり銃で撃ったりするのも愛情表現の一種なんだ。
 なんだか希望が湧いてきたぞ。そうだ、本当の自分の姿でジルにこの気持ちをぶつけよう。うぉぉぉ、ジル、待ってろよ。
553永遠に初心者:2006/04/03(月) 14:12:16 ID:???
いつものように文句、批評お願いします。
554ゲーム好き名無しさん:2006/04/03(月) 17:49:33 ID:???
なぜか256のブラッドの話を思い出した。
でもプレゼントん所とかでワロタ
555ゲーム好き名無しさん:2006/04/03(月) 20:35:40 ID:???
工場廃液みたいなのかけられても惚れぬくネメシスたんは
男ですね。
後でマグナム弾倉空になるまで撃ち込まれるけれど、思わず
がんがれ、と呟いてしまう勢いが素晴らしいです。
ミハイルやカルロスは恋敵に見えていたんだろうなぁ…

で…読者からの要望ですが。
ギコナビ使いのPC者としては、適宜改行されていると
見やすくて嬉しいです。
それくらいで、一発ネタとしてはむしろ上に部類されるのではないかと思います。
556ゲーム好き名無しさん:2006/04/03(月) 20:54:36 ID:???
>>554ー555
レスありがとうございます。
>>555さん適宣改行とはどのような具合にすればいいのでしょうか?
557ゲーム好き名無しさん:2006/04/03(月) 21:16:53 ID:???
>>556
文が長くなったら、適当に改行することじゃないか?自分も専ブラ使いだが、ちょい見づらい。
フレーム幅は個人個人で違うが、自分の環境だと

> ジルに初めて会ってから何時間経っただろうか、ずっと頭からジルの事が離れない。胸が
締め付けられるようだ。
> ジルは俺の事をどう思っているのだろう。ジルに近付こうとしたヘリをつい嫉妬で打ち落として
しまったが、まだそのことで怒っているだろうか。

くらいの幅の改行だとしっくりくる。
まぁ、小さいことといえば小さいことだし、なにより今回の作品はオモシロスなので問題なしw
558突然だが書き込んでみた:2006/04/03(月) 23:14:36 ID:???
蒼月は、豺狼を優しく包む。
その剥き出した欲望を。

全ては愚かなる者の、業。
摂理に逆らう力に捕われし者は、ただ生にさまよう。

蒼月はただ与える。
業に捕われし、さまよい人に慈しみを。




アチャー(ノ∀`)
559ゲーム好き名無しさん:2006/04/03(月) 23:49:11 ID:???
>>557
説明ありがとうございます。
どうやら見やすい文は書けそうにないです。
560ゲーム好き名無しさん:2006/04/05(水) 23:04:31 ID:???
>>559
じゃあ書くな。
努力もしないでそんな発言する奴にココにいてもらいたくない。
消えろ。
561ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 11:25:25 ID:???
>>560
いつもの悪い癖が出てしまってそれが琴線に触れたのなら謝ります。
次に書くときは>>557さんの幅に合わせる努力をしますがその幅で皆さんは見やすいでしょうか?
562ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 17:05:55 ID:???
>>561
×琴線に触れた
○癇に障った or 気分を害してしまった

>>560
消えろなんて言い方すんのは止めようよ…



そういえばバイオ5の動画が最近流れてるけれど、舞台設定とか
誰が出るとか、そういった情報は全く流れてこないな。
あのヒゲ面がクリスなら、この所影が薄かったこともあるし
なんかすっごい期待してしまうんだが。
563ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 17:20:01 ID:???
>>561
携帯だよな?
だったら下の方にある前とか次とか1-ってある所に、
AAってあると思うんだけど使った事ある?
564ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 17:26:36 ID:???
>>562
間違いの指摘ありがとうございます。
それはそうと、クリスはマグナムを使うイメージしか浮かばないのは自分だけでしょうか?
565ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 17:29:12 ID:???
>>563
まったく無いです。
566ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 19:16:28 ID:???
>>565
それ使えばPCから自分のレスかが見られるよ
それを参考にしたらちょっとは見やすいんじゃないかな?
使い方簡単だから使ってみて
567ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 19:18:51 ID:???
>>566
×レスかが
○レスが
568ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 21:16:12 ID:???
>>566
説明ありがとうございます。
569ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 21:59:21 ID:???
ヒント:メ欄“saga”
570ゲーム好き名無しさん:2006/04/07(金) 22:07:32 ID:???
saga・・・・・
恥ずかしい限りで。
571永遠に初心者:2006/04/10(月) 20:09:52 ID:???
ケルベロス
 俺は他の奴らとは違う。真っ直ぐ敵に向かったりしないし、
窓がある所をわざわざ通って敵に向かったりもしない。
 そもそも他の奴らはドーベルマンって種類らしいが
俺はチワワだ。わざわざ奴らの真似をする必要はないし、
この体に生まれてきたのだからこの体を利用するしかないだろう。
 人間共を騙すのなんて簡単だ。何処かの建物に隠れていて
人間が外の奴らと闘って傷付いて入って来たら
少し震えながら出てきてやれば人間共はすぐに油断する。
そして、近付いてきたら首めがけて噛みつけば簡単に餌にありつける。

 どうやら新しい餌がやって来たようだ。
いつも通り近付いて来やがった。馬鹿が、俺の餌になるっていうのに。

しかし、その愚かな犬だったものは今から飛び付こうとしている人間が
大の犬嫌いでチワワだろうが飛び付いてきたら
躊躇なく銃を撃つ人間だということには気付かないだろう。
しかし、その愚かな犬だったものは飛び付こうとしている人間が
恐ろしい目で自分を睨んでいることに体に穴が空く前に
気付くことは出来るだろう。
572永遠に初心者:2006/04/10(月) 20:11:00 ID:???
いつも通り文句・批評お願いします。
573U.B.S.S:2006/04/13(木) 11:27:27 ID:???
89の続きです。
少しスレが盛り下がっている様なので少しづつでは有りますが投稿させて頂きます。


「…死ぬ覚悟をするのは、今日これで二度目だな…。」
頼りなく光るナイフを握り締めるハンクの手のひらに汗が滲む。
このまま扉を破られてしまえば、得体の知れない化け物とナイフひとつで一戦交えなければならなくなる…。

―――――――――。

(……!?…音が…止んだ?)
先程まで部屋中に響いていた破壊音が鳴り止んでしまったのだ。嘘の様な静寂が辺りを包む…。

恐る恐る遮蔽物の影から周囲の様子を伺う………。…部屋の外に気配は無い様だった。
(…やれやれ…助かったな…。)
安堵し軽く息をついて脱力するハンク。

…ジ…ジジジッ…ガガッ!
その時!携帯していた無線に突然ノイズが…!微弱だが電波を傍受している様だ。
「…なんだっ…!?」
急いで無線を手に取り、周波数を調整し音声からノイズを除去する。

『…ガガッ…!……えるか…。…応…せよ!』
音声が少しづつ鮮明になりはじめる。あと少し微調整を加えれば、十分聞き取れそうだ…。
『…こちら、“フェアリー23”…ナイトシーカー隊、聞こえるか?』
「(…回収部隊!)…ああ、聞こている!こちら、シーカー1だ!」
ハンクは息を弾ませ応答する。
『…シーカー1!部隊は無事か!?当方、君達の隊のヘリの残骸を発見したが…。…状況を報告してくれ…一体どうなってる!!』
「…話せば長くなるが、簡単に言うと…此処はリゾート地じゃない…地獄の底だって事だな…。」
『…地獄??…とにかく、君を回収しよう…現在地を教えてくれ!周囲にヘリが着陸出来そうな場所は有るか?』
「…まだだ。」
『シーカー1、何を言っている!?』
「部下が残っている…、部下をみつけて…回収はそれからだ。」
『…私は君の部下が到底無事だとは思えんが?可能性は数%も無いだろう…!』「…それは、部下を見捨てる理由にはならんな。第一、俺には数%あれば十分だ。…なんせ、死神だからな…。」
そう言うと彼は、ふと含み笑いを見せた…。


つづく
574ゲーム好き名無しさん:2006/04/13(木) 13:24:51 ID:???
ハンクキターー(゚∀゚)ーーー!!GJ!!
575ゲーム好き名無しさん:2006/04/13(木) 18:56:15 ID:n1ZHkALj
U.B.S.Sさんがやっと戻ってきてくれた!
これからも頑張ってください。楽しみにしてるので・・・。

256はもうこないのか?続きが気になる。
57630:2006/04/13(木) 19:27:35 ID:???
体から流れ出る血と一緒に、自分の気持ちまで出て行ってしまうような気がする。
モニカの意識は次第に薄れ燃え尽きようとしていた。

『ごめんね・・・ネッド』



扉が開閉する音がした。誰かがターンテーブルエリアに入って来たんだわ。
あたしたちを追ってきたハンターはみんなで倒した。
また新たな追っ手が来たのかしら・・・

デビットとジョージが様子を見て来ると行って機関車のデッキから降りて行った。
あたしも心配になって彼らの後ろからこっそりついて行く。
そこにあたしが見たのは、突っ立ったデビットとかがみ込んだジョージのもとに
倒れている誰か。その人は黄色いアンブレラのジャケットを着ている。
・・・モニカだわ。

あたしはさっきIDカードを拾ったときに、彼女の行方を心配していた。IDカードを
こんなところに放り出してどこに行ったのだろう、と。最下層の鉄道が動かない以上、
セキュリティロックがかかった研究所から脱出できる場所はここしかないはずなのに。

57730:2006/04/13(木) 19:28:37 ID:???

「ヨーコ、こいつは知り合いなんだろう?」

デビットが複雑な表情であたしを振り返った。

「まだ生きてはいる。だが・・・」

そう言ってジョージは首を左右に振った。
あたしは反射的に駆け寄ってモニカの顔を覗き込んだ。

記憶はまだ半分以上戻っていない。でも、取り戻した一部の記憶の中を探ってみても、
モニカに対していい印象はなかった。いつもあたしに辛く当っていたような、
そんなネガティブなイメージしかない。
それでもなぜかあたしは胸を締めつけられている。あたしたちと一緒に行動して
いればこんな姿にならずにすんだかも知れないと思うと、まるで彼女のこの姿が
あたしの責任のように感じられる。

あたしはモニカが何か握りしめているのに気付いた。
この緊急時に持ち出そうとしている以上、彼女にとって大切なものなのだろう。
あたしはモニカのことをもっとよく理解しておきたかった。
もう力の入っていない手からは簡単にそれを引き出すことが出来た。

封筒だ・・・

それはモニカに宛てた手紙だった。差出人は・・・
ネッドとだけ書かれている。
あたしは今自分が置かれている状況も忘れて、夢中になってその文面を追った。

57830:2006/04/13(木) 19:29:37 ID:???

-----------------------------------------------------------------------------
モニカ、返事が遅くなってすまない。

ここ一週間というもの、僕は意識があったりなかったりで手紙を書いている余裕が
なかったんだ。でも今はもう大丈夫。先生もこれでしばらくは安定するだろうと
言っていたよ。

それより僕は君の体の方が心配だ。僕は24時間医療チームが看ていてくれるけど、
君はそうはいかないんだからね。この前見舞いに来てくれたときの顔色、今までの
君からは想像できなかった。
勿論、君が僕の治療費のために無理な仕事を進んで引き受けていることは知っている。
とてもありがたいと思っているよ。でも、君が体をこわしたら意味がない。
僕は大丈夫だから、君もせめて休暇をとってくれ。治療費よりも君が元気な顔を見せて
くれることが僕にとって素晴らしい薬になるんだ。

月末には来てくれると信じてるよ。
愛するモニカへ。
ネッドより。
-----------------------------------------------------------------------------

57930:2006/04/13(木) 19:30:36 ID:???

あたしは手紙を大切に封筒に戻すと、モニカの手にしっかりと握らせた。

モニカも被害者だったのかも知れない。
今回の事件の根幹に関わっているらしいあたしはモニカよりはるかに罪が重いわ。

「ヨーコ、時間がない」

ジョージがそう言ってあたしの手を引く。
二三歩足を進めてターンテーブルに乗った途端、床が上昇を始めた。

モニカの姿がだんだん遠ざかって行く。
あたしは心の中でつぶやいた。

『モニカ・・・ごめんなさい』



『・・・ネッド
あれをお金に換えれば、あなたは普通の生活に戻ることができるのよ
でも・・・ごめんね
あたし、あたしは・・・』

モニカの体を食い破った変異体は、上昇するターンテーブルを追って猛烈な速度で
縦坑を登って行く。恋人の生命を繋げる糧に変わるはずだった変異体は、皮肉なことに
モニカ自身の命を奪い去って行った。
純粋な気持ちから始めたことだった。しかし、密かにプランを検討していくうちに、
この邪悪な遺伝子の産物は、モニカの心の闇にも作用した。モニカは治療費の捻出と
同時に、自らの虚栄心も満たされるような方策を選んでしまったのだ。

薄れて行く意識の中でモニカは恋人の名を呼ぼうとした。
だが、彼女の口が再び開くことはなかった。


 E N D
580名もなき兵士:2006/04/13(木) 21:37:24 ID:???
俺はU.B.C.Sの隊員だ、この町に来てもう2時間たつ。俺のチームははどこだ?あの化け物は何なんだ?こんなのブリーフィングで聞いてないぞ。あの化け物に噛まれてしまった出血が止まらない。もうすぐ化け物になっちまうのか?9mm弾何かじゃ歯が立たない。
581名もなき兵士:2006/04/13(木) 21:39:04 ID:???
奴らは平気で襲ってくる。体が熱い、故郷に残してきた家族が心配だ。死にたくない、まだ子供が7才なのに…。もう助からない…ダメだ…カチャッ…パン!
582ゲーム好き名無しさん:2006/04/14(金) 03:27:31 ID:???
>>573
続きだ−−−−−−!!
やっと戻ってきてくれましたね!
マジで続き楽しみだ!ハンクカッコいい!
45さんとかも戻ってこないかな。
>>576-579
GJ!さすがはベテラン30さんです。
ゲームではムカツク女っていう印象しかなかったけど、これを読んだあとは「あの人にもあの人なりの事情があったんだな」と同情しましたw
583ゲーム好き名無しさん:2006/04/14(金) 03:39:14 ID:???
30さんにしては珍しくありきたりな印象
584ゲーム好き名無しさん:2006/04/14(金) 07:25:43 ID:???
だな。
失礼だけど、何と言うか・・・・普通だったな。
変にいい人として描かないで徹底した悪役として描いたら逆にすごい話になったかも
58530:2006/04/14(金) 20:08:56 ID:???
30です。
ご意見ご感想どうもありがとうございました。
失礼なんてことはないです。ありがたい助言としてよく検討させていただきます。

自分の作風として、出てくる人物がみんな根っからの悪者ではなくなってしまうという癖が
あります。今回はそれだけに頼ってしまい、ほかの要素が足りなかったかも知れません。
次回はもっと楽しんでもらえる作品を持って来ます。

どうもありがとうございました。
586ゲーム好き名無しさん:2006/04/14(金) 20:20:50 ID:???
U.B.B.Sさんに聞きたいんだけど、>>306>>329-330はなかった事になるんですか?
587U.B.S.S:2006/04/14(金) 22:01:57 ID:???
586さん指摘ありがとうございます。色々あって度々中断してしまったので勘違いをしてしまい失敗しました。
今回の物語を正規のものにしたいと思います。大変失礼しましたm(_ _)m
588ゲーム好き名無しさん:2006/04/14(金) 23:34:04 ID:???
なるほど。分りました。
589256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:01:33 ID:???
‘U.R.T’ 後篇 first part 「設置」

7月2日午前

村の朝は早い。まだ朝7時だが、村の人口の半分以上はすでに起床、果物栽培の準備をしていた。
なるべく人の目につかないように出発したかったグレン達であったが、時はすでに遅かった。
大きな荷物を担いだ怪しげな6人の男。村人達はそれをジロジロと眺める。
グレン達はそそくさと出発した。


村から出発し、約5分。
グレン達はやたらと樹が生い茂った場所に到達した。
まるで異界への扉のようなその場所… ‘バリアント’ の入り口である。
そこには、人1人がやっと通れる程度の細い道がある。
グレンが先頭を歩き、他の者もそれに続く。
一番重要な撮影機具を運ぶラッセルとタクマは、重い機具を肩に持ち上げ、
苦痛の顔でそこを歩き始める。

悪戦苦闘しながら細い道を進み、約10分
狭い森のトンネルを抜けると、目の前に唐突に広いスペースが現れた。
6人は、広い草原に到着した。

「――なんだ。こんな広い場所があるんだったら、ここにヘリを停めりゃあよかったのに。」
グレンの言うように、草原にはヘリが7・8機は余裕で着陸できるスペースがあった。

「…確かに。しかしこんな所があるだなんて俺達も知らなかったな。なぁ? アレン。」
「村人はここを利用しないんだろうか。」
「さあな。もうここはバリアントの一帯だかんな。多用はしないんじゃないか?」

「…どうします? ディレクター。ここも撮影しときましょうか。」
「…いや、フィルムは大事に使いたい。撮るとしたらフィルムが余ってたらにしよう。」

6人は草原の真ん中を進み、再び森の中へと入っていった。

590256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:02:48 ID:???
すでに道とは呼べないような場所を、グレン達は突き進む。

――不思議なことに、これまで彼らは野生動物を目撃したり遭遇したりしていない。
蚊などの昆虫すら、まだ数える程しか見ていない。
これほどの森林――というよりジャングルならば、歩いているだけで蚊やハエがまとわりつき、
腕や足にはヒルが喰らい着いているのが普通である。
だが、彼らにはそんな様子はない。防止スプレーのたぐいもさほどしていないのにもかかわらず。

気温は28度。 暑いことは暑いが、予想ほど汗はかかなかった。
とはいえ……石や大木の根っこがあちらこちらに広がっているため、とても歩きにくい。
そんな場所を絶対に壊してはいけない物を持って歩くのだから、冷汗はよくかく。


「ディレクターぁ…この道でいいんですかぁ? やはりガイドくらい雇った方がよかったんじゃ…。」
「…うるせぇ、この道であってるんだ。ぎゃあぎゃあ騒ぐな!」


…当然、ストレスもたまるものである。


…メンバーに重たい空気が流れつつ、約20分経過。

グレンら一行がほとんど無言で歩いていると…強い風が森を騒がし始めた。
それにより、ジメジメしていた森の中が急に清々しくなった。
そして……わずか、わずかではあるが、波のような音が聞こえだした。

それを聞いたグレン達は自然に早足になり始める。


「…ディック、ラッセル、タクマ……準備だ…!!」
591256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:03:42 ID:???
「…ここが‘バリアント’の中心部に位置する、ナリク・ラート湖です。
名前の由来は、1900年代前半、生物学者ナリク・ラートがこの湖を発見したことが由来です。
面積約13ku、最深30mのこの比較的大きな湖は、ナマズやザリガニなどの生物が数多く生息しており…」


広大な湖の岸で、レポーター…ディックが湖の紹介をしている。
ディックの言う通り、ナリク湖は広大である。また、周りが森であるため、不思議な
雰囲気がただよっている。これならば、ネッシーの1匹や2匹はいそうである。
風が湖にほんの小さな波を起こしている。静かな湖だ。
…だが、この湖のどこかには、行方不明者ロウ・タドゥーの水死体があるのかもしれないのだ。

…しばらくののち、撮影が終わった。



「…よし、予定通り、テントを張って、それから監視カメラの設置だ。」

6人は湖の岸から10mほど離れた場所に移動し、ディックのリュックから折りたたまれたテントを取り出す。
パンパンで重かっただったディックのリュックは、一気に軽くなった。

ディックとタクマ、そしてアレンとビルディストが協力し、テントを組み立て始める。
グレンとラッセルは、湖を見ながら会話していた。

「今9時か。11時までにはカメラを設置したいな。」
腕時計を見つつ、グレンが言う。

「3箇所に設置するんでしょ? 1つはここに設置するからいいとして、後の2つはどこに?」

「こいつを見てくれ。この湖は円いから、3方向からの撮影がしやすい。だから…」
丸と何らかの印が書かれたメモ帳を手に、グレンが説明する。

説明が終わった頃、ディックがグレン達を呼んだ。テントができあったのだ。
592256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:04:18 ID:???
「…つーわけで、時間短縮のため、2手に別れるぞ。俺とアレン、ビルディストが北側、
ラッセルとタクマが南側。ディックは留守番。随時、無線で連絡するように。以上っ。」

テント前に1台目の監視カメラを設置、起動させたのち、グレン達は解散した。
居残りのディックはテントの中に入る。

折りたたみ式とはいえ、テントの中は広く、大人10人は軽く座れるスペースがあり、
テントの隅には小さな3つのモニターが置かれてある。
3台並んだ内の真ん中のモニターには、テントの目の前に広がる湖とその岸が映し出されている。
つまり、設置した監視カメラの映像をここで見るのだ。
ユーマ関係のロケならば、よくやる撮影手段である。

ディックはモニター前にどっしりと座り込み、画面を眺めつつ、ちらりちらりと本を読み始めた。

ベストセラー、アリッサ・アッシュクロフト著・‘生物兵器の脅威’の文庫版だ。


  「ギガバイト」

 地下鉄線路に出現した…巨大なノミである。
 比喩表現ではなく、文字通り体長6〜7mはある超巨大ノミ虫だ。
 恐らくウイルスの影響により、偶然誕生した固体であろう。
 私が遭遇した汚染生物の中でも、先程紹介した「ゾンビ・エレファント」と1、2位を争うほどの大きさである。
 なお、後に紹介する「ニュクス」 は恐らく増殖・収縮自由自在の生物兵器であるため、ここでは例えない。
 話を戻すと、ギガバイトの周辺には随時、先程紹介した「メガバイト」がまるでギガバイトの親衛隊の
 ごとく付き纏っていたため、恐らくはギガバイトは地下鉄線路周辺に巨大ノミ達のテリトリーをはり、
 そこでいわば女王アリのようにメガバイト達を操っていたのであろう。
 私達はギガバイトに対しショットガン等で……
                                                  
                                                   ’
これは、本の43ページ目に書かれている内容である。
「ギガバイト」と書かれたタイトルの横には、不気味なノミ虫が描かれてある。

この本は、だいたい数ページごとに、生物兵器および汚染生物の名前、そのイラスト、
その特徴とその生物とのアリッサ自身の遭遇体験談が書かれてある。
なお、生物兵器の名前に関しては、4分の1程はアリッサが独自に名づけたそうだ。

ちなみに、41ページには「メガバイト」、45ページには「グリーンゾンビ」が解説されている。
593256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:04:58 ID:???
ディックがすっかりモニターを見ることを忘れ、本に熱中している頃、突然無線機が鳴る。定時連絡だ。

『あー、こちらグレン、こちらグレン、現在目的地に移動中、そちらに何か変化は無いかー、どうぞ。』

「異常、無し、以上!!」

ディックはテンポよく答えると、すぐさま無線を切り、また本を読み始めた。



「…あれま、あの野郎、もう切っちまった。…どうせまたあの本でも読んでるんだろうな。」
湖の砂浜を歩きながら、グレンは無線機をポケットにしまう。

「本って、例の生物兵器の脅威ってやつか?」
グレンの横で、設置予定の監視カメラを担ぎながら歩いているビルディストがそう言う。

「ああ、目を放せばたいがい読んでるな。最近あのたぐいのもんばっかり見てるよ、俺ら以上に。
‘超人・タイラント’とか‘リッカーVSプレデター’とかの映画も試写会に行ったほどだよ。」

グレンがあきれた顔で言う。
カメラ設置場所まで、あと100m。

594256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:05:35 ID:???
例の本…生物兵器の脅威…が出た後、本に書かれてある怪物達はSF本や映画のいい材料になった。


まず、ただでさえ多いC級ゾンビ映画が星の数ほど公開、その他怪物ホラーも同じく数多く公開、
TVゲームもやたらとパニックホラーアクションやガンシューティングなどが発売された。
さらにブームを世間一般に広げるために、TVアニメや幼児番組なども制作されている。

主人公達がゾンビなどの怪物達と生きるために戦い、仲間達と友情を深める「デッド・サバイブ」や、
2頭身にディフォルメされ、服を着たハンターがアルファベットなどを教える「えいごをたのしもう!」
など、その他様々…。

グレンが言った「超人・タイラント」は、ハリウッドが大金をかけ制作した実写映画で、
バットマンなどのいわゆるアメコミ・ヒーロー風のアクション大作である。
殺人犯によって家族を失い、この世の全ての犯罪者を恨む主人公が、
この世の悪を制裁するべく正義のヒーロー、タイラントに変身する…
という、ヒーローものならよくありそうなストーリーだが、主役を後に州知事になる大物俳優が
演じるということで、話題を呼んだ。

同じく、「リッカーVSプレデター」は、タイトル通り人気キャラ・プレデターとリッカーが対決する話である。
科学者達が遺跡を調査していた所、突然タイムワープが起こり、
5世紀の世界に迷い込む…。そこではリッカー達が我が物顔で生息していた。
さらにそこに現れたのが、リッカー狩りをするべく、未来よりやってきたプレデター達であった。
こうして、リッカーとプレデター、そして人間の三つ巴が始まる…。

ちなみに、この映画の企画当初では、プレデターをリッカーではなく、あのエイリアンと戦わせる
予定だったらしい。だが、「ラクーンの怪物」のブームに沿うという事で急遽、
プレデターの対戦相手をリッカーに変更した…という裏話がある。


これらの「ラクーンの怪物」ブームに、ディックは見事に感染されたのである。
595256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/15(土) 00:06:21 ID:???
「……そういえばラッセル。今回のロケ、リズさんは承諾したのか?」
グレン達とは反対方向……湖の南側でカメラの設置をしているタクマがそう言った。
タクマの隣でぼうっと座って湖を眺めているラッセルが口を開く。

「するわきゃねぇだろ。一昨日、今回のロケの話をしたとたん荷物持ってどこか行っちまったよ。」
「……スカイフィッシュのロケの時もそうだったな。リズさんはなんでこの仕事を毛嫌いするんだ?
前はそうでも無かっただろ。」
ラッセルの発言に、カメラのピント調節をしつつタクマがそう言った。

「…お前…知らなかったか?……リズの両親、つまり俺の義両親はな、例のラクーン事件で…そう、
消滅しちまったんだ。家ごとキレイさっぱりにな。だからさ、ラクーン関係で稼ぐ奴らは
あいつにとっちゃ怨みの対象なんだよ。もちろん、俺達もな。」

ラッセルがそう言った後、しばらくの沈黙の時が流れる。
カメラマン、ラッセル・ハートンは、ロケメンバーの中でも数少ない既婚者である。元々同じ職場で働いていた
ラッセルとリズ・セアンは、それが縁で4年前に結婚、周囲が羨む程の幸せな夫婦となった。
その後、リズの心優しい両親は定年退職、ラクーン・シティに引越し、これまた幸せに暮らす…はずだった。
が、引越し直後。ラッセル達が引越し記念パーティーを開いた一週間後。
死者10万人を出したラクーン消滅事件が発生。
知らせを聞いたリズは泣き崩れた。体中の水分が枯れるほどに。

さらに、リズの兄、クラークは、当時アンブレラ・コーポレーションの株を買い占めていた。
だが事件後、事件の発端であるアンブレラの株価は崩壊、同時にクラークの理性も崩壊し、
クラークはビルから飛び降り自殺を図った。死には至らなかったが、クラークは重症を負い、現在も
病院で寝たきりだという。
並み以上に家族思いのリズは、立て続けに起こった不幸の後、温和だった性格がガラリと変わってしまった。
ラッセルが買ってきた‘生物兵器の脅威’をビリビリに破いたり、
TVでラクーン関係の特集をした際、椅子をTVに叩きつけTVを壊したり、
アンブレラ幹部の記者会見中、警備員を押し抜き無理やり殴り込んだり(罰金5万ドル)……

「……そういえば、そんな事件もあったな…。」
「っておい、忘れてたのかよ。ニュースでもやってただろ。しかも罰金5万ドルだぜ? 払ったけどさ。」
「……そのわりには、離婚しないんだな。もう離婚しても誰も不思議に思わないぞ、ラッセル。」
「いや、まぁ、その…あれだ、リズの…腹ん中にはな、その…まぁ…うん。そういうことだ。」
「……そうか。…とりあえず、おめでとう。……ベビーカーでも送るよ。」

2人はカメラ設置を終え、ディックに連絡をとった後、テントへと帰っていった。


‘U.R.T’ 後篇 first part 「設置」

END

後編 second part に続く。
596ゲーム好き名無しさん:2006/04/15(土) 06:48:56 ID:???
256さん》リズっていうのは普通、エリザベスっていう女性の愛称ですよね?愛称にさんづけはおかしいと思いますが…。
597ゲーム好き名無しさん:2006/04/17(月) 14:08:37 ID:Namo2tWm
>>256さん
面白いね、続き頑張ってください。
598ゲーム好き名無しさん:2006/04/17(月) 14:27:06 ID:???
おっ、いつのまにか糞糞スレが元の良スレに回復しだしたな。
599ゲーム好き名無しさん:2006/04/17(月) 14:38:21 ID:???
>>598
・・・そう言う不謹慎発言するとまた荒れる種になるだろ。
600ゲーム好き名無しさん:2006/04/17(月) 17:19:58 ID:???
>>599
そうだよな……余計なことだったわ、スマネm(_ _)m
601ゲーム好き名無しさん:2006/04/17(月) 23:55:19 ID:???
U.B.S.Sさんの再登場が大きかったな。
602ゲーム好き名無しさん:2006/04/18(火) 19:53:58 ID:???
それと30さんのな。
603ゲーム好き名無しさん:2006/04/20(木) 13:56:40 ID:???
また過疎ってる・・・念のためageとくか。
604ゲーム好き名無しさん:2006/04/20(木) 16:12:50 ID:0Mlk1N+w
6480円。
http://lairi.ve.shopserve.jp/
605ゲーム好き名無しさん:2006/04/21(金) 15:30:18 ID:???
ageるか・・・人いるのか?、雑談すら無いとは。
606ゲーム好き名無しさん:2006/04/21(金) 21:07:58 ID:???
今長編ストーリー進行中なのはUBSSさんと256だよな?
他いたっけ。
607ゲーム好き名無しさん:2006/04/22(土) 19:47:21 ID:???
>>606
居たいうな気がするけど・・・とりあえず保守。
しかし急に消えたなスレの住民が・・・居るよね?orz
608ゲーム好き名無しさん:2006/04/22(土) 19:48:51 ID:???
しまった・・・sageだったぜorz
迂闊だった。
609ゲーム好き名無しさん:2006/04/23(日) 18:04:54 ID:B+BN1TVy
256さんおかえりなさい!
楽しみにしてるんでがんばってください!
610ゲーム好き名無しさん:2006/04/24(月) 19:41:29 ID:???
保守・・・これで5日程書き込み3レスぐらいならマジで過疎スレになるな・・・。
61130:2006/04/25(火) 19:09:38 ID:???
「おい!誰だ、また電源を落としたのは・・・
あ、ヒルツおまえ知らないか?ここの電源を切ったやつを」

「ああ、マロリーさん。私ですよそれ」

「何だと!あれほど切るなと言ったじゃないかっ」

「だってマロリーさん。『あの大型エレベーターだけで我が大学が支払う電気代の
12%もの電力を食ってやがるから絶対に毎日帰るときに切れ』・・・
ってそう言ったのはマロリーさんですよ」

「ええい、言った言った言ったとも!
だがなぁ、ヘンな業者が取り付けたキーのせいで電源の再投入がえらいやっかいに
なってしまったんだ。おまえだってそんなことぐらい知ってるだろう」

「ああ、そのパネルキーでしょう?そんなの簡単じゃないですか。ちょいちょいって
ボタン押せばものの数秒もかかりませんよ」

「何をっ!?えらく軽口を叩くじゃないか。じゃあおまえこれやってみろ」

マロリー主任はそう言って4×4のボタンが並んだパネルを指さした。

「はいはいわかりましたよ。
えっと、今日のパターンは・・・ああ、これね」

ヒルツ係員はそう言いながらあっという間にパズルを解いてしまった。
電源が入ったことを示すピーという電子音が響き、パネルキーは全部点灯した。

「ほら、今の5秒もかかってないでしょ」

マロリー主任は真っ赤な顔でいまいましそうにヒルツ係員を睨みつけて爆発した。

「俺はもう30分以上もやってたんだ!
そんなに早く出来るんだったら言われる前にさっさとやれっ!!」

61230:2006/04/25(火) 19:11:35 ID:???
マロリー主任はなおもひとりでブツブツ言いながら配電室を出て行った。
腹いせに蹴飛ばした棚が思いのほか頑丈だったため、右足を押さえて飛び跳ねながらの
ご退場だ。ヒルツ係員はあきれ顔でそれを見送った。

「やれやれ。いつもこれだもんなぁ
こんな簡単なパズルがどうして解けないんだ・・・
あ、だからマロリーさんは主任止まりなのかな」



「ああーギネス商会かね?営業のホールデンくんはいるか・・・
おい、いったいいつになったらあのやっかいな電飾キーを撤去しに来るんだ!?
昨夜もヒルツのやつがスイッチを切ったもんだから今朝電源を入れるのに四苦八苦
したんだぞ。
何?要領はお教えしましたがだと?
なぁ〜にが要領だっ!
いくらやったって全然スイッチが入らんじゃないか!
あんな不良品さっさと引き取ってもらわにゃ毎日の業務に差し支えてかなわん。
早く元のキーに戻せ。いいな、今日中に何とかしろよ。でないと我が大学には
出入り禁止だからな!覚えとけっ!」

あまりの大声に耳から1メートル離して受話器を持っていても充分に内容が聞き取れる
ほどだった。ホールデン営業部員はうんざりした顔で受話器を事務員に返した。

「やれやれ、まったくマロリーさんには困ったもんだな。
彼以外みんな問題なく使ってるって言うのに・・・」

2メートル離れていても話の内容が丸聞こえだった事務員も同情して言う。

「でも、それならどうして撤去なんて」

「あの地下区域の責任者がマロリーさんだからさ。
まったくついてないよ。何が『我が大学には出入り禁止だからな』だ。自分の大学
みたいなこと言っちゃって。不祥事起こして地下勤務に左遷されたのは誰だよ」

ホールデン営業部員は仕方なく工具と機材を車に積んで大学に向かった。
61330:2006/04/25(火) 19:13:20 ID:???
「しかし、このパネルキーがこんなに売れないとは思わなかったな。
半年間営業して結局大学の地下とホテルの2件だけとは・・・
このままじゃ見本市でこの製品を買い付けて来たオレの評価が下がる一方だ」

ホールデン営業部員は憂鬱な気持ちでハンドルを握っていたが、突然彼の目の前に
何かが飛び込んで来た。

「うわっ!」

あわててハンドルを切ったギネス商会の車は、道路脇のコンクリート塀に激突して
大破した。何とか一命を取りとめたホールデン営業部員が、額から流れる血で視界を
遮られながら必死に車から這い出して来た。

「なんなんだ一体・・・ぐっ、こ、骨折したかな。足に力が入らない・・・」

腹這いになってうめきながら前を向いたホールデン営業部員の目に誰かの足が見えた。
何かで黒っぽく汚れたスニーカーを履いている。見廻すとさらに数人の靴が見えた。
ああ、助かった・・・
そう思って視線を上げた彼が見たものは、すでにこの世のものではなかったのだ。



「遅いっ!遅いぞ!ホールデンのやつは一体いつになったら来るんだ!!」

マロリー主任の怒りは頂点に達しつつあった。
彼の周囲にある机や戸棚で原型を保っているものはひとつもない。みんな角が
へこんだりガラスにヒビが入ったりして黙って怯えている。

「あーもしもし、ギネス商会かね!?」

たまりかねて電話を取り上げてみたものの、受話器からは何も音が聞こえて来ない。

「もしもしっ、もしもお〜し!・・・どうなってんだっくそっ!!」

マロリー主任は遂に電話機をキャビネットに叩き付けた。ガラスが砕けるけたたましい
音に自分でびっくりした彼は、背後に誰か立っていることに気付いて二重に驚いた。

「ぎゃっ!!・・・な、何だ、ヒルツじゃないか」

61430:2006/04/25(火) 19:15:06 ID:???
見るとヒルツ係員がうつむいて立っている。

「ええい、鬱陶しいな。何だその暗い顔は!
だいたいおまえがあの電飾キーを気に入って付けようと言い出したのがいけないんだ。
その言葉を信じた俺はおまえに顔をつぶされたのと同じだっ!」

ヒルツ係員は上目遣いにゆっくりとマロリー主任に近付いて来た。

「な、何だその目は・・・白目なんか剥きおって。
おいヒルツ、な・・・
いや、まぁ誰にでもミスはあるからな、お、おまえが反省しているならいい。
このことはもう言わないことにしようじゃないか。なっ。
俺もちょちょちょっと言い過ぎたかも知れんし・・・
お、おい、こ、こっちに来るな。おまえ何か腐った物でも食ったんじゃないか?
ヘンな臭いが・・・」

近付いて来るヒルツ係員に睨まれてじりじりと後ずさりしていたマロリー主任だが、
とうという部屋の隅に背中が当たって身動きが取れなくなった。

「ヒルツ・・・
ああああ、そうだ、来週の会議でおまえを主任補佐に推薦しようじゃないか!
どうだ。給料も上がるぞ。俺には及ばないがなわはははは・・・あ、いやその
わわわわ悪いようにはせん!だからその・・
や、やめろっ・・・やめてくれ〜っ!!」



ラクーン大学の地下は静まりかえっていた。
いずれこの地は市街からの脱出を賭けた戦いの場となるのだが、それまでしばしの間、
屍たちの徘徊する沈黙の世界が続くのだった。


 E N D
615ゲーム好き名無しさん:2006/04/25(火) 21:21:59 ID:???
>>614
30さん乙です、ラクーン大学の話面白いですね
主任はヒルツ係員に襲われてしまいましたが運が無いな。
次も楽しみにしています。
616ゲーム好き名無しさん:2006/04/26(水) 13:42:50 ID:???
あれ?燃料投下されたのに書き込み無いな・・・。
念のために保守。
617ゲーム好き名無しさん:2006/04/27(木) 00:26:47 ID:???
保守・・・書き込み無いな、このスレもう終わりか?orz
618ゲーム好き名無しさん:2006/04/27(木) 00:53:59 ID:???
>617
文章はポンポン湧いてくる物じゃないんだから。1日投稿が無かったくらいで嘆かない。
619ゲーム好き名無しさん:2006/04/27(木) 11:34:57 ID:???
>>618
分かりました、過去ログにはすぐ落ちないだろうし大丈夫かな。
620永遠に初心者:2006/04/28(金) 19:42:14 ID:???
変化 1/2
 「変わる」と言うことは難しい。
全ての物にそれは大きな壁として存在する。
そして、人間でも動物でもないその者達にも例外なくその壁は存在した。
 ある街のお洒落なバー。そのバーのドア。ドアノブを捻り、押すか引くかすれば
簡単に開くドア。それどころか、体当たりをすれば開いてしまうだろうドア。
しかし、その者達にとってそのドアはとてつもなく大きな壁だった。
 その者達の中でその壁を初めて越えようとしていた者はきっとこう考えていただろう。
「いつも通り窓ガラスを割って通って行った方が良いのではないか。」
「おれがこんなことをして良いのだろうか。」と。
621永遠に初心者:2006/04/28(金) 19:59:41 ID:???
変化 2/2
しかし、その者は大きな一歩を踏み出した。
その一歩はまさにその者にとっては小さな一歩だったが、その者達にとっては大きな一歩だった。
その者はドアに何度も体当たりをする。
ドアが木がきしむ音と共に歪んでゆく。
ガシャン、という音と共にドアが外れる。
そして、その者は外れたドアを踏みつけ先へ進む。
一歩一歩確実に、ゆっくりと階段を進む。
その階段はその者達にとって新たな世界への階段だったのかもしれない。
622永遠に初心者:2006/04/28(金) 20:06:33 ID:???
アウトブレイクを最近やって、ゾンビがドアを開けて来てビックリした勢いのまま書き込み。
文句、批評がありましたらお願いします。
623256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 22:55:47 ID:???
‘U.R.T’後編 second part 「上陸」

午前10時半。

予定より早くカメラを設置し、テントで合流したグレン達は、今後の予定を打ち合わせていた。

「…よし、いいか? これからすぐに潜水撮影を始める。酸素ボンベはあるな?」
グレンがテント内で他の5人にそう指示する。
ビルディストが大きなバッグからバッグと同じ大きさ程の潜水用ボンベとウェットスーツを取り出した。
(実はこのロケで最もかさばる道具なのだが、怪力のビルディストはそれを楽々と持ち運んでいた。)
ビルディスト、アレン、タクマはテントの外に出て、湖の砂浜に移動した。
その後、アレンがそそくさと服を脱ぎ始める。
水中撮影約役は、URT団員であるアレンが勤めるのだ。
本来、潜水はタクマの十八番なのだが、今回の撮影ではより潜水能力に優れているアレンが潜る事となった。

白昼堂々、下着姿になったアレン(男しかいないので遠慮はしない)は、ビルディストからスーツを手渡された。

「……アレン。その傷は?」
タクマがアレンのごつい左肩を見てそう言う。
アレンの左肩には、かなり深い傷跡がある。引っかき傷のようにも見える。

「ん? ああ、これはだな、…その、昔負った傷さ。かっこいいだろ?」
「……くく、男の勲章…というヤツか?」
タクマはアレンの かっこいいだろ? という思わぬセリフに、思わず微笑した。

アレンは慣れた手つきでスーツを着、水掻きを着用、タクマとビルディストに
酸素ボンベをつけてもらった。それと同時に、テントから他のメンバーが出てきた。

「がんばれよ、水中撮影ってのはユーマ番組の肝だからな。しっかり頼むぜ。」
グレンがそう激励を言いつつ、アレンにゴーグルと小型水中カメラ、無線機を渡す。
その後ろでその様子を、ラッセルはしっかりとカメラに収めていた。

「じゃ、行ってくるぜ。」

アレンはゆっくりと湖へと入って行った。

日光が湖を照らす。泳ぐには絶好の天気だった。

624ゲーム好き名無しさん:2006/04/28(金) 22:56:08 ID:???
ゾンビカワユスwww

初代バイオにて、食堂にゾンビがやってきた時の「ギニャー!」な
気分もちょっと思い出しましたよ。
淡々とした、あくまでも第三者的な視線を保っていて、いい感じ。
625256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 22:56:26 ID:???
アレンが湖に潜り約10分。ディックとラッセルはテントに戻り、3台の監視カメラの
映像チェックを開始した。グレンとタクマは浜でアレンの報告を待ち、ビルディストは
湖の周辺を調査し始めた。

「…なぁ、ディック。今回のターゲットは巨大ガエルだろ? その本にカエルに関して何かないか?」
テント内でソルトクラッカーをかじり、3番監視モニター(湖の北側)を眺めながらラッセルが言う。

「んあ、ちょっと待てよ………んー、凶暴化したワニの事なら書いてるけど、カエルは無いな。」
その本…‘生物兵器の脅威’を読みつつ、1番監視モニター(湖の南側)を眺めるディックが言う。

「そうか。まあいいや。…1つ聞きたい事がある。さっきタクマにも聞いたんだが、お前、
アレンを前にどこかで見た事は無いか?」

「アレンを? …いや、今回始めて会ったけど。どうしたんだ?」

「いや、なんかな。俺、アレンを前どこかで見た事がある気がしてな。会話もした気がする。
TVの取材だったと思うんだが…。」

「…記憶に無いなぁ。あんな大柄で髭面だったら記憶に残ってるはずだけど。
そういや、お前、酒場でもアレンの事ジロジロ見ていたな。」
「…いや、まあ、いいさ。どこかで思い出すだろ。」

しばらくの会話の後、2人はまた無言でモニターを眺め始めた。


『……ホー…こちら、アレン。今、水深10m程で撮影中…ホー…』
テントの外の、物静かな砂浜。
そこにいるグレンの持つ無線から聞こえてくるのは、今湖中で水中撮影中のアレンの呼吸音の混じった声だ。

「OK、‘ベイダー’。水中の状況を説明してくれ。」

『…ホー…誰が帝国軍リーダーだ、グレン…ホー…水はそんなに濁ってない。湖底がはっきり見える。
 ……1つ聞きたいんだが、このナリク湖は生物がたくさん生息しているんだろ? …ホー…』

「ああ、ナマズ、ザリガニ、その他なんでもござれだ。……それがどうした?」

『潜ってかれこれ10分経つが…ホー…なんの生物もいやしないぞ……ホー…貝も…小魚も…』

アレンの報告に、グレンとタクマの表情が急に強張る。
「…本当に何もいないのか? アレン。」
『…ホー…ああ。…静かなもんだ。不気味なほどな。』
626256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 22:57:07 ID:???

生物がいない。
グレンはふいにこれまでの取材を思い出した。
村の宿主マルクは、‘ここ最近イノシシがいなくなった。’と言っていた。
行方不明者、ロウ・タドゥーの妻、エミリは、‘夫は釣りに行った。’と言っていた。
つまりつい最近まで、この‘バリアント’には野生生物が多く存在した事になる。
…だが、グレン達ロケ班が村を出発し、この湖に到着するまで、彼等は野生動物はおろか昆虫すら
あまり目撃していない。さらに、生物が数多くいる事で有名なナリク湖に何もいない…。

グレンは少し寒気を覚えた。隣にいるタクマもグレンと同じ反応をしている。
…だが同時に、生物がいない、という事は、‘何か’がそれらを消した、とも考えられる。
問題はその‘何か’が何であるかである。
例えば…密猟者。イノシシなどを狩り、外国に売りさばいている可能性もあるが、蚊のような昆虫まで
いなくなるのは説明がつかない。
この森にいる生物のほとんどが夜行性だとも考えられないし、
近くに村ができたため、人間を恐れどこかへ移住した…という考えも、無理がある。
ならば…暴食で水陸両用の巨大生物が、突如この地に現れ、昆虫やイノシシ、湖の魚介類を食べつくし、
最終的に人間…ロウ・タドゥーを襲った。と、考えれば…。
この説も色々と問題はあるが、他の説よりは説得力がある。
これは前回のスカイフィッシュと同様か、あるいはそれ以上の収穫かもしれない。
グレンは予想以上の結果を得れそうな事に、その顔はわずかににやけていた。


同様の事を、水中のアレンも考えていた。だが、彼のゴーグルから覗くその顔は険しい。

(……決定打だな。早い所、本部に戻りたいが……まあいい、もう1日じっくり調べるか…。)

同時に、湖の南側で通信をジャックしていたビルディストも……。

(…ハ、結局そうなんじゃねぇか。わっざわざ……。)

そう思いつつ、ビルディストは浜のすぐ近くの草むらを掻き分けていた。
627256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 22:57:48 ID:???
正午。かなり重要となるであろう映像をカメラに収めたアレンが、水中から湖面に顔を覗かせ、
手を振って浜のグレン達に無事を知らせる。
同時に、グレン達のもとに海岸沿いにビルディストがのそのそと近づく。こちらはあまり収穫はないようだ。

浜で合流した4人は、まずアレンのスーツと酸素ボンベを取る作業を行い、アレンが着替えた後、
テントの中へと入って行った。
テント内でまず6人はアレンが収穫してきた水中映像を確認し始めた。
2番モニターにコードをつなげ、映像を再生する。

まず最初に、水色の世界が映し出される。アレンの解説によれば、浜から30m、水深3mの所だそうだ。
水は透き通っており、湖底も確認できる。…が、生物の影は無い。

「…な? 妙だろ。何もいやしない。」

映像は湖底にぐっと近づき、湖底ギリギリを映しつつ進んでいる。ここまでの展開はかなり速い。
アレンの潜水能力の高さを物語る。
映像は水草が密集している場所にたどり着く。
映像に突如、手が現れる。アレンの左手だ。手は水草を掻き分け、何か生物がいないか探る。
…だが、小魚や小エビが出てくる様子はない。…手が何かをつかんだ。…大きな貝。タニシだろうか。
…と、思いきや、ただの岩であった。岩を慌ててポイと捨てる様子に、テント内に微笑が走った。
その後、岩場、流木、様々な場所をカメラは映し出したが、結局の所、生物は確認できなかった。
しばらく後、映像が終了した。

その後、テント内では議論が行われた。何故生物がいないか、湖にはプランクトン程度しかいないのか、
まるで死海だ、ロウ・タドゥーの行方不明と何か関係あるのか、巨大ガエルとの接点etc……。
結局、議論はまとまらなかった。いつもの事だが。

今後の予定は、午後9時までテント内で監視モニターを確認し、その後モニターをセットしたまま宿に帰り1泊、
明日深夜撮影のモニターのチェックをし、適当にまとめてとりあえずロケ終了、との事だ。

628256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 22:58:28 ID:???

日はとっくに暮れ、午後8時。
風は吹いていないが、蒸し暑くは無い。
…湖の周辺、もとい‘バリアント’は静まり返っている。鈴虫すらいないのだろうか。

テント内では、缶詰で夕食をとっていた。

「えー、ここで皆様にご報告があります。」
突如、テント内で声を上げるのは、ディック。

「ここにいるラッセル・ハートンの奥さん、エリザベスさん……イコール、リズが妊娠6ヶ月だそうです!」
ディックの声と共に、男達の祝いの言葉と拍手が飛び交う。
等のラッセルは どうも、どうもと言いつつ恥ずかしげに微笑んでいた。
タクマだけは冷静に1番・2番・3番モニターをチェックしていたが、実はこの報告を1番
嬉く思っているのはラッセルの親友であるタクマ自身であった。

1番モニターには、月の光で輝いている水面。2番モニターには、テントの前に広がる湖とその砂浜。
3番モニターには、1番モニターと同じような映像が映し出されている。

テント内では男声合唱で祝いの歌が響き渡った。
629256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 22:59:14 ID:???
午後9時半。
本来なら、暗い山道を懐中電灯を手に歩いて村の宿へ向かっている頃である。
…が、6人のロケ班はまだテント内でくすぶっている。監視モニターにかじりついているのだ。
薄暗いテント内では先程とは打って変わって思い雰囲気が流れている。

今日はテントですごそう言うグレン達。一刻も早く宿に戻ろうと言うアレン、ビルディスト。
TV会社側とURT側で意見は真っ二つであった。

激しい意見が飛び交う。…グレンとビルディストだ。

「村の奴らも心配するだろう!! そもそもここいらは10時以降は立ち入り禁止なんだぞ!?」
「今回は重要な手がかりを見つけたんだ。これ以上の進展があるかもしれない。」
「手がかりを見つけたんなら今日はここいらでいいだろう! 明日また来るんだろ!? 
監視カメラも設置してあるんだ!! ここにいる理由は無い!!」

「…いいか、TVの視聴者は監視カメラの映像なんてうさんぐさがれるんだ。ここで俺達が残って……」
「うるせぇ!! いいか、グレン、俺達URTはこういう状況で何をすればいいかキッチリ
学習しているんだ!! ここは俺達の言うことを聞け!!」
「そっちこそよく聞け、ビルディスト! 俺達はな、昔トラがでる山で8日間過ごした事がある!!
こちとらこういう状況には慣れているんだ。帰るんならあんたらで勝手に帰ってくれ!!」

「…てめぇ……調子に乗るなぁぁ!!」

ビルディストはグレンに突進をしかけるが、あわててアレンがそれを強引に止める。

「落ち着け、ビルディスト!! ……なぁ、村人が心配するのは間違いない。
せめて、あと1時間ぐらいで今日の所は切り上げないか? な?」

「……わかった。……それで…いいよ。」
グレンはしぶしぶとアレンの意見に従う。
不機嫌なビルディストはその場で寝転んでしまった。ディックとラッセルはそれらの様子を呆然と眺めていた。
3台の監視モニターを淡々と覗いているのは、タクマだけだ。

630256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 23:00:04 ID:???
…午後10時20分。
監視モニターには、相変わらず湖の水面と浜を映している。
先程からビルディストは寝込み、アレンは腕時計を眺め、約束の1時間はまだ経たないかと座り込み、
グレンとラッセル、タクマはモニターを覗き込み、ディックは帰りの仕度を始めている。

25分。
ビルディストはムクリと起き上がり、荷物をまとめる。帰る気満々である。
アレンも もう行こう、と、せかし、ラッセルとディックはモニターを眺めるのをやめ、
荷物の整理を始める。タクマも、モニターを覗きつつ仕度をしている。
グレンのみが、しつこくモニターを覗いている。
1番モニター…先程と変わらず。
2番モニターも…異常なし。
3番モニターも…同じく。

29分。
グレンもしぶしぶ帰る仕度を開始する。
すでに準備を終えた他の5人は、座りながらその様子をぼうっと見ている。
…グレンがバッグを背負うと、他の5人は立ち上がり、テントの出入り口の方を向いた。
グレンもゆっくり立ち上がる。
最後の最後に、グレンは3台のモニターをちらりと見た……。


「―――ちょっと待ってくれ……これは……なんだ……?」

グレンの言葉に、テントを出ようとした5人は立ち止まる。
631256 ◆oN2wI8aXwo :2006/04/28(金) 23:00:59 ID:???
1番モニターには…月と星の光が輝く幻想的な映像。
3番モニターには…わずかな風で起こる小さな波の映像。

2番モニターには…テントの前に広がる、砂浜に、湖……。

        そして、砂浜に佇む‘影’。

その‘影’は、ふいにモニターに近づいてくる。つまり、テントに、だ。

グレン達は、その映像を呆然と眺める。
あまりに唐突な出来事に、どう反応すればいいのかわからないのだ。

‘影’が近づくにつれ、そのシルエットが露わになる。

丸っぽい胴体に…丸の横から生えたような細い手…

そして大きな…2本足。

「……くそ……‘γ’……!」

ふいに、ビルディストがワケのわからない単語をつぶやく。 そして――

「いいか、お前等……何も言うな……ここから早く逃げろ…早く!!」
モニターの前に立ち塞がり、懐から銃を取り出しグレン達に構えた。

同じくアレンもビルディストの隣に立ち、銃を構える。‘サムライエッジ’だ。

「…お、おい、そりゃどういう事だ、てか、その銃は……」

グレンの言葉を聞き終わらないまま、アレンとビルディストは共に銃のトリガーに指を近づける。
それを見たグレン、ディック、ラッセル、タクマは慌てて外に飛び出した。

「…最悪のパターンだな、アレン。」
「ああ…仕方……あるまい。」
アレンは懐から通信機を取り出した。
それと同時に、2番モニターが突然映らなくなってしまった。


‘U.R.T’後編 second part 「上陸」

END

後編 last part に続く。
632ゲーム好き名無しさん:2006/04/29(土) 03:24:41 ID:???
>>620-621
短いけどなかなかいいね。
633ゲーム好き名無しさん:2006/04/29(土) 20:36:54 ID:???
>>620=>>625
おお!おふた方乙、良いね。
634永遠に初心者:2006/04/29(土) 23:03:56 ID:???
>>624>>632>>633
ありがとうございます。
そう言って貰えると嬉しいです。
635ゲーム好き名無しさん:2006/04/30(日) 13:13:37 ID:???
保守。
636ゲーム好き名無しさん:2006/05/01(月) 20:02:52 ID:???
保守するか・・・。
637ゲーム好き名無しさん:2006/05/02(火) 12:03:28 ID:???
この頃東京バイオさん見かけないなぁ・・・・・
どうしたんだろ。
期待してるのに
638ゲーム好き名無しさん:2006/05/02(火) 16:10:19 ID:???
忙しいのかな・・・まあしょうがないのかな。
639ゲーム好き名無しさん:2006/05/04(木) 12:57:24 ID:???
東京バイオさんが来ないのはやたら煽ってくる連中がいるからいやになったんだよ。
640ゲーム好き名無しさん:2006/05/04(木) 16:02:13 ID:???
でも今は少し過疎ってるけどな・・・。
641ゲーム好き名無しさん:2006/05/04(木) 21:46:39 ID:???
>>639
正解かもな
まぁ東京バイオさんだけが戻ったとこで何も変わらないと思うんだ
言い方は悪いが

東京バイオさんがまだいたなら
あの文章のタッチで追いつめられた警官の最期を書いてほしかったわ
戻ってきてほしい・・・・
642永遠に初心者:2006/05/06(土) 23:27:23 ID:???
 彼のそれは変わった。
 体から伸びたそれは前よりも長くなって、さらにパワフルになった。
 前のそれでもせめてきたら、逃げ出したくなる程だったけど、
今のは見ただけで、逃げ出したくなってくる。
 それから、今までとは違うせめ方もするようになって、困惑してしまった。
それに、会ってからまだ間もないのに四六時中私に迫ってきて、
相手する私も大変だ。

 どうやら、彼が来たようだ。ドアを壊す音がする。前まではドアを壊してくる
なんてことはしてこなかったのに。
ドアが崩れる音がした。私はドアがあった方を銃を構えながら振り向く。
ドアがあった場所には腕からはえている触手を振り回す彼が
とてつもない殺気をこちらに向けている。
私は銃口を彼に向け、こう言った。
  「くたばれ、化け物。」
643永遠に初心者:2006/05/06(土) 23:32:29 ID:???
下らない文です。追跡者第2形態の話です。
文句がある方はお願いします。
644ゲーム好き名無しさん:2006/05/07(日) 09:03:34 ID:y6ymFEx9
文句って言い方はないんじゃない?言うなら意見や感想でしょ?
645ゲーム好き名無しさん:2006/05/07(日) 09:40:14 ID:???
>>644
自分の文で気分を害した人が出るような気がして。
今度からそうします。
646ゲーム好き名無しさん:2006/05/07(日) 10:39:34 ID:???
文章の巧緻を云々する前に、なんか別なコトをたくさん
言わなくちゃならん気がするんだがw


キメラを題材にしたSSってあったっけ?
ハンターやら烏、犬、タイラント、ゾンビがメインのSSなら、あるんだけど。
蛆をポロポロこぼしながら追っかけてくるキメラを、キモゲロく
書いてくれる猛者はおらんものか。
647256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/07(日) 18:47:30 ID:???
少々お待ちを。
648ゲーム好き名無しさん:2006/05/07(日) 18:54:50 ID:???
期待して保守。
649ゲーム好き名無しさん:2006/05/10(水) 00:12:48 ID:???
保守。
650ゲーム好き名無しさん:2006/05/10(水) 01:17:52 ID:???
彼は今日ある人に出会った
それが全ての始まりだった
彼は葬儀屋で死体を焼いていた
家に骨が置いてあり一見気持ち悪いがここは土地が少ないので
墓が作れず皆彼に預けていた
ある日車に乗って外人がきた
その外人が写真を彼に見せた
彼は写真の人物を知ってたのでちょっと待っていろと言った
彼は作業を終えたばかりで鎌を手に持っていた
彼が外人に近づくと外人は銃で撃ってきた
私たちは寄生虫を体に寄生させ免疫力や体力を上げていたため彼は生きていた
でも流石に撃たれれば殺されると思い彼は手に持った鎌で対応をしたが
彼は外人に殺された
銃声を聞いた村人が来た
彼の家の前に車が止まっててその車はサイドブレーキがかかって無かった
村人達はいそいで駆けつけたので農具を持ったままだった
落ちるといけないのでまず車をストッパー代わりにしようと動かし
外人の車の後ろにつけた
だが外人達は勘違いしたらしく銃を撃ってきた
村人達が銃で怯んでるとき
ついに車が後ろに下がってストッパー代わりの車にぶつかり
そのまま橋の杭にあたり橋が壊れた
そして二台の車は谷に落ちた
しかたなく家をみようと村人達は扉を開けようとした
しかし古いのであかなかった
651ゲーム好き名無しさん:2006/05/10(水) 01:36:27 ID:???
そのとき外人が二階の窓から飛び出してきた
村人達は大丈夫か?なにがあった?と聞いたが
外人はそのまま銃を撃ち村人を殺した
そのままその外人は村の方に向かい
出会うだびにに村人を撃ち殺した
途中の小屋でつらい顔をしていた
事故で頭に槍が刺さった死体をみたのだろう
いつもの三人組はある女性が殺されるのを見ていた
外人は村に向かっている
村では外人の死体があったので焼いていた
この村では彼が居ないときはよくあることだ
三人組は村一番の金持ちに妻が殺されたと言った
金持ちの男は泣きながら大声を上げどこかへ行った
ついに外人が村に来た
銃で村人をどんどん撃つ
村人達はこれ以上犠牲を出さないよう自分を犠牲にして外人に向かっていった
そのとき金持ちの男がチェーンソーを持ってきた
いつもより太く感じた
どうやら服やマスクの下に防弾用の何かを入れてるようだ
金持ちの男はよっぽど悲しかったのだろう
外人をいつ殺してもおかしくない感じで向かっていった
しかし外人に殺された
ついに私の前に現れた
652ゲーム好き名無しさん:2006/05/12(金) 00:10:42 ID:???
保守。
653ゲーム好き名無しさん:2006/05/14(日) 07:13:22 ID:???
保守するのはこれで最後にしよう・・・。
654ゲーム好き名無しさん:2006/05/15(月) 21:53:14 ID:rqeJTLRt
保守。
655ゲーム好き名無しさん:2006/05/16(火) 22:09:07 ID:???
ほしゅ
656ゲーム好き名無しさん:2006/05/18(木) 21:46:53 ID:/JETCKUu
待ってるんでがんばってください!
657ゲーム好き名無しさん:2006/05/20(土) 20:40:21 ID:???
age
658ゲーム好き名無しさん:2006/05/24(水) 20:42:32 ID:IcImP4EK
保守!!!
659ゲーム好き名無しさん:2006/05/26(金) 21:55:52 ID:???
過疎って来たなぁ・・・・・保守。
660ゲーム好き名無しさん:2006/05/29(月) 16:22:49 ID:???
保守
661256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:39:52 ID:???
‘U.R.T’後編 last part  「彼等」

現在、森は暗闇に包み込まれ、どこに何があるかわからない状況にある。
だがそんな中、激しい息切れをしつつ森を駆け回る2つの影があった。
タクマ・ショウガとラッセル・ハートンだ。

「ハッ……ハッ……まて、待てよ、タクマぁ!!」
先頭を行くタクマを呼び止めるのは、
その5m後ろでTVカメラを背負いつつ必死に走るラッセルである。

「…ん……!? ラッセル、カメラなど置いていけ! 走りにくいだろう!!」
一旦足を止め、ラッセルの方を振り向くタクマ。それと同時に、ラッセルも足を止め、何か言い出す。

「いや…それ以前に…なんで俺達、こんな所を走ってるんだ…?」
「…アレン達にそう指示されたからだろう?」
「正確には…あいつ等に銃で脅されたからだ!! なんなんだありゃ!! まったく意味が…」

その時。 暗闇の森林に響き渡る、2発の銃声。
銃声はタクマ達が走ってきた方向から聞こえた。……あのURT2人だ。

「あの音は……タクマ、戻ろう!!」
「……バカ言うんじゃない、銃を撃っているという事はそれだけ危険だという事だぞ!!」

「…逆にこんな何もいない森で銃を撃つって事は、それ相当の何かが現れたって事だろう!?
という事は、俺達の求めた獲物が…そうだ、あの2人、スクープをURTで独占するつもりだ!!
だから俺達をテントから追い出したんだ!! そうだ、そうだ!! 今すぐ戻ろう!!」

「……このバカタレがぁ!」
突然、タクマはラッセルに近づき、ラッセルの右頬に平手打ちをする。

「……あの2人の眼を見ただろう……? あれは本気だ! 独占なんかじゃない、
俺達をその何かから逃がすためにあの行動をとったんだ! 
そんな事もわからんのか、ラッセル!!」
ラッセルは頬をおさえつつ、タクマを呆然と見る。
長年タクマと一緒に仕事してきたラッセルだが、タクマのこんな表情を見たのは初めてだった。

「…すまん……そうだよな、この状況は…普通じゃない。ノコノコ出ていったら……」
その時。 再び、銃声が森林に響き渡る。今度は4発だ。

「……そうさ、ラッセル。あの2人が時間を稼いでる間に、なんとかこの‘バリアント’から
脱出するんだ。…その前に、早い所グレン達と合流しよう。全てはそれからだ。な?」
タクマはそう言いつつラッセルの肩を叩く。普段から無愛想なタクマにしては珍しい行動だ。

「…ああ。わかったよ。……よし、行こう!!」
改心したラッセルはカメラをその場に置き、再び走り出した。
…だが、5m程走った所で、ラッセルは異変に気づく。
タクマの走る音が聞こえない。気になったラッセルは、後ろを振り向いた。
662256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:41:07 ID:???
「おい、どうしたんだ、タク………!!!」

ラッセルはタクマを見た瞬間、目が大きくなった。

…タクマは先程と同じ場所で、こちらを向いて立っている。
…だが、白のシャツを着たその上半身は真っ赤に染まっている。…大量出血だ。

「タクマ!! どうしたんだ!!」
「く…るな……ラ…セル…!」

タクマは先程のテントでのアレンとビルディストと同じような眼をしている。
口から吐血をし、かなり苦しそうだ。ラッセルはその姿に足が震えてしまい、動けなくなった。
さらに、よく見ると……タクマの胸部分から何かが突き出ている。
白く、鋭い‘それ’は……爪だ。つまり、大きな爪がタクマを後ろから刺したのだ。
状況を理解したラッセルは、それこそ小便が漏れそうになった。

「た…のむ、逃げ……」
爪がタクマの胸から消えたかと思うと、タクマはその場にドサリと倒れる。
それによって、ラッセルはタクマを襲ったのが何者であるかが見えた。
暗闇とはいえ、目は慣れたし、5mしか離れていないのでその姿がよくわかった。

その姿を見た瞬間、ラッセルはあるモノを思い出す。
‘生物兵器の脅威’で10ページにわたって紹介されていた、生物兵器‘ハンター’だ。
だが、その皮膚の色は、本に描かれていたような緑色でなく赤色だ。
さらに、顔の部分はヤケドでもしたかのようにボコボコで、全体的に不安定な姿をしている。
本に書かれていた‘ハンター’との共通点は、シルエット、そして両手の鋭い爪。
その右爪は血まみれで、どうやら右腕でタクマを襲ったようだ。

状況を理解したラッセルだが、いかんせん、どうすればいいのかわからない。
どうにかしてタクマを救い出したいが、‘奴’はじっとラッセルを睨んでいる。

……ラッセルはとっさに判断した。‘奴’がタクマにトドメをさす前に、
自分がオトリになり、なんとか助けを求めれば…。

「……このクソッたれ!! 殺れるもんなら…殺ってみやがれ!!」
ラッセルは度胸を絞り出し、中指を立て‘奴’挑発をする。
‘奴’はあからさまにその醜い顔を歪ませた後、空に向かって咆哮をした。
それを見たラッセルは、何も言わずそのままその場から走り去った。
‘奴’はとっさにそれに反応し、その素早い動きを披露しようとした……が、
突如、‘奴’がその場に豪快に転んだ。
663256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:41:43 ID:???
‘ハンター・β’

それが‘奴’の正式な名称である。
いかなる時でも、その頭の中には‘殺す’という感情しかない。
ジャンプ、チームプレー、首狩り…。‘殺す’ためのテクニック。
巨大な培養液入りカプセルの中で誕生した‘奴’は、それらの行動を学習した。
誰に教えてもらったかは、覚えていない。
だが、それこそが‘奴’の楽しみであり、唯一の生きる意味なのである。

今日も今日とて、彼は自分のホームグラウンドで獲物を探していた。
だがここ最近、てんで獲物がいなくなってしまった。
イノシシの横っ腹を切り裂き、内臓をえぐりだした後おいしくいただくのが
何よりの楽しみだったのに、それができない。が、場所を変えるワケにもいかない。
‘この森を出てはならない’という‘司令官’の命令が厄介なのだ。
もちろん、イノシシを狩りすぎた彼が悪いのだが、そんな事までを
考えるような脳ミソは彼の頭の中には無い。

……この日、彼は偶然にも絶好の獲物を発見した。
2人のサル……いや、人間だ。
人間は最高のおもちゃである……と、学習していた彼は、ぎゃあぎゃあと騒いでる
人間2人にそっと近づき、1人の背中をブスリ、と自慢の爪で思い切り刺しこんだ。

 おお。 これだ。 

皮膚に爪を差し込む感触、砕ける背骨の感覚、
内臓がつぶれる時の心地よい小さな音、爪が胴体を貫く開放感……。
この数ヶ月、欲求不満だった彼はとても満足した。

 そうだ、人間はもう1人いる。
 とりあえず今襲った人間はその場に置いといて、もう1人の方も襲おう。
 そして、2つの人間の死体で思いっきり遊んで、腹いっぱい食べよう。

おもしろい事に、もう1人の方は自己アピールをしている。
思わず顔がにやけた。久しぶりの感覚だ。
彼は嬉しさのあまり、空に向かって大きな声で叫んだ。

 これを……これを待ってたんだぁー!!

突然、もう1人の方が180度ターンをし、その場から走り去った。

 さあ、楽しい追いかけっこの始まりだ……!

彼がそう思って足を動かしたとたん、足を何かにつかまれ、その場で転んでしまった。
足をつかんだ手の主は……そう、先に刺した方の人間だ。
664256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:42:35 ID:???
追いかけっこを邪魔された彼は、すぐに立ち上がり、
自分の足をつかんだ人間の手の手首部分を刈り取った。

 …まあいいさ。僕の足の速さなら、走っていった方の人間なんてすぐに追いつく。
 とりあえず、まずはコイツで遊ぼう。

彼はそう思い、右腕を構えた。

 さあ、どうしようかな。先ずは内臓を取り出そうか。
 それはワンパターンかな。そういえば、まだ人間に首狩りってやった事ないなぁ。
 でも、コイツは寝込んじゃったな。立った状態で狩りたいけど…。
 よし、首狩りはもう1人の方でやろう。コイツは、とりあえず目玉を……

彼が思考していると、突然、‘コイツ’が立ち上がった。

 あ゛? なんで立てるんだ? コイツ。
 もう動ける状態じゃないハズなのに。
 でもちょうどいい。これなら首狩りが試せる。

彼は体制を立て直し、首狩りの準備をする。
…が、彼が再び右腕を構えるよりも早く、‘コイツ’はタックルをしかけてきた。
その奇襲により、彼は勢いよく飛ばされ、そのまま仰向けに倒されてしまった。
さらに、仰向けになった彼に‘コイツ’がのしかかる。
彼はのしかかられたと同時に、顔に激痛を感じた。
 
 コイツめ。あくまでも抵抗するつもりか。

どうやら‘コイツ’は、どこからかナイフを取り出し、彼の顔に差し込んだようだった。
激痛と同時に、彼は右腕を‘コイツ’の首部分に思い切り横に振った。
…が、手元が狂ったためか、ヒットしたのは首部分ではなく顔部分だったようだ。

 クソ。もう一度。

だが突然、彼の目の前は真っ暗になる。それと同時に、
またもや激痛が彼の顔に走った。…今度はかなりの痛みだ。

 …い、痛い。痛いイタイいたい痛い……

こんなにも痛みを感じたのは、生まれて初めてだった。

その数秒後。断末魔を叫ぶと、彼は死んだ。以外にあっさりと。
665256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:43:29 ID:???

‘称賀 卓真’

日本神戸で生まれた彼は、物心がついた頃から無口だった。
性格も暗かったため、友達も少なく、虐めの対象になる事も少なくなかった。
彼の唯一の楽しみは、誕生日に買ってもらったカメラを持って山に登り、
野生動物を写真に収める事だった。

高校卒業後、本人の願望でアメリカに留学。
英会話を必死に勉強し、そしてカメラ撮影の技術を磨いた彼は、
某TV会社に入社。
彼はそこでラッセル・ハートンと出会った。

ラッセルは様々なTV会社や新聞社からスカウトを受けるほどの
有能なカメラマンで、タクマ自身、ラッセルから様々な技術を学んだ。
それと同時に、ラッセルの性格はどこか抜けており、その抜けた部分を
タクマがフォローする…。2人はしだいに有名なカメラマンコンビになっていった。
ラッセルが同僚と結婚し夫婦生活を始めた後も、
仕事場ではタクマとラッセルは常に一緒に行動し、様々な功績を残してきた。
そして、グレン達と出会い、‘驚愕! まだ見ぬ世界の謎’という
ヒット番組を生み出した。


 …これが走馬灯か。

いつの間にか、我が人生を、タクマは振り返っていた。
胸が痛い。いや、痛いどころの騒ぎではない。
呼吸が苦しい。いや、できない。
 
 …化け物が。不意打ちしやがって。

タクマはうつ伏せになって苦しんでいる。

 …ラッセル。何をやっているんだ。早く逃げろ。
 そうだ、逃げるんだ。それでいい。
 
 …あの馬鹿、自分がオトリになろうってか?
 
ラッセルがどこかへ走り去った後、タクマを襲った何者かがそれを追おうと
タクマの目の前で、走り出す体制になった。
タクマはとっさにその何者かの足を右手でつかんだ。

 
 …ラッセル。オトリ役はお前じゃない。この俺だ。
666256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:44:10 ID:???

タクマの体は、もはやボロ雑巾のようにズタズタであった。

胸にポッカリと穴が開き、恐らくは肺であろう部分が体内から飛び出し、
大量出血で顔も服も何もかもが真っ赤に染まり、
さらにたった今、右手が切断された。
犯人はタクマの目の前にいる赤い怪物だ。

ボロ雑巾姿のまま、タクマはムクリと立ち上がった。
その行動に、赤い怪物は少しばかり動揺した。
赤い怪物が何か行動をする前に、タクマは激しく吐血しながら体当たりをした。

 …そういえばや、火事場のクソ力 って言葉、何かであったな。

タクマはとっさに懐に隠しておいたサバイバルナイフを取り出し、
そのまま倒れた赤い怪物にのしかかった。
のしかかったと同時に、左手に握りこんだナイフを怪物の顔であろう部分に
深く刺しこんだ。怪物は悲鳴をあげると、倒れた状態のままもがくように右腕を振った。

激しい痛みと同時に、タクマは目が見えなくなった。
怪物の右腕がタクマの両目をかっさらったのだ。

それにかまわず、タクマは怪物の顔に刺さったナイフをもう一度握りなおし、
そのまま深く、深くナイフを差し込んだ。
赤い怪物は奇声をあげ、数秒暴れた後、息絶えた。

タクマはのしかかるのをやめ、そのまま怪物の死体の隣に仰向けに寝転んだ。

 …ゾンビみたいだな、俺。

肺が体内から紛失したため、息切れもできない。
タクマの生命は、もはや無いも同然だった。
667256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:45:20 ID:???
寝転んだタクマは何を思ってか、自分の胸部分を左手で探り始める。
ひどく、小さなゴツゴツした物体。…骨だろうか。
タクマは細かく砕かれた骨がいくつあるか数え始めた。

 …ひぃ…ふぅ…みぃ……結構あるな。

モウロウとした意識の中、タクマは自分の内臓を探り続ける。
何故こんな事をするのか。それはタクマ自身もわからなかった。
いくつかの骨をどこかへ放り投げた後、手はさらに体の内部を探る。

 …本来ならここに肺があるんだろうが…

考えてみれば、背骨を砕かれ、肺を失った状態でよく体当たりなどできたものだ。
…タクマはあるモノを触った。…心臓だ。
心臓はピクリとも動いていない。当然だが。
タクマは内臓探りをやめ、左手を地面に置く。
手のひらは血をべったり付けたためか、妙にニチャニチャしている。
…タクマは仲間の事を考え始めた。

 …グレン。俺が出会った‘上司’の中で最もしたたかな男だった。
 うまいこと言いくるめて親会社から2倍額の取材費をせびったり、
 仕事の内容にクレームをつけられたら、逆にクレームした側の矛盾点や
 不必要部分をあげて謝らせたり…。面白い男だった。
 
 …ディック。俺達の中じゃ浮いた存在だった。
 入社した頃はよく皆から注意を喰らっていたが、今じゃそうでも無い。
 …ったく、あのお坊ちゃまが、よくぞあそこまで成長したもんだ。
 
 …会社の居残り組は今なにをやってるんだろうか。
 おおよそ、コソコソ隠れて会議室のプロジェクターでアダルトビデオ上映会でも
 やってるんだろうけどな。
 
 …そういえば…あの男……アレン…。ラッセルが妙に気にしていたが…
 一体なんなんだろうか……。

 …眠い…。    …異様なまでに…。

 …もういいかげん…この嫌な痛みも…おさらばしたい…
 
 …でも…最後に…ターキーを…飲みたかったな……

       ……ラッセル

 …ごめんなラッセル … ベビーカーは… 無理そう… だ…

        …ごめんな
668256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:46:50 ID:???
星が美しく輝く夜空。
グレンとディックは、広い草原の真ん中で立っていた。
この日の朝、ナリク湖に向かう道中に通ったあの森の中の草原だ。
グレンは懐中電灯を照らしながら辺りを見渡している。
ディックは激しく息切れをしている。
彼が着ている灰色のシャツは汗でかなり濡れている。
グレンの白色のシャツも同様だった。

「ディ…ディレクター……ラッセル達は…」
息切れをしつつ、ディックが言う。
「くっ……。わからん。通信機も手元に無いしな…。」
と、グレンが懐中電灯を北の森に向けると、突然森から何かが飛び出した。
驚いたグレンとディックは、ここに来る途中に拾った太い木の枝を構える。
……しだいに、何が飛び出してきたのかがわかった。

「おおーい! グレェェン!! ディィック!!」
「ラッセル!?」
仲間の姿を確認した2人は、すぐさまラッセルの元に駆け寄る。
あのテントで別れてから約1時間ぶりの合流だ。

「ラッセル!! タクマはどうした! 一緒じゃないのか!?」
「…ふぅ…ふぅ…落ち着いて聞いてくれ……俺とタクマは…タクマが…」
「お前こそ落ち着け。…………よし。…で、何があったんだ…?」

「森の中でタクマと逃げていたら…化け物に襲われて…」
ラッセルは焦りを見せながら、2人に状況説明をする。
時より、ラッセルは興奮したり、泣き出しそうになったりと、
とにかく感情が表に出ていた。

「ちょ…ちょっと待ってくれ、ラッセル。…‘ハンター’だって!?」
「ああ。体色なんかは違っていたが…あの姿は本で見たあの…」
ラッセルが全て言い終える直前に、北の方の森林からガサリと音がした。
3人はとっさに音ののした方に振り返り警戒をする。

「あれは…アレンに…ビルディスト!!」
音の主は、例のURT2人組であった。
その姿を確認したラッセルは、すぐさまその2人に走り向かう。

「お前等…銃を貸せぇぇぇぇ!!!」
怒りがこもったような声を叫びつつ、ラッセルはアレンに突進をする。
アレンはそれをとっさに回避し、勢い余ったラッセルは転んでしまった。

「何をするんだ、ラッセル! 早く村に逃げるんだ!!」

「馬鹿言うんじゃねぇ、まだ森ん中にゃタクマがいるんだ!!
助けに行くぞ!! 化け物がいるんだ!!」
起き上がりつつラッセルは叫び続ける。
669256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:47:31 ID:???
「化け物だって…!? どんな奴だ!!」
ラッセルの言葉に、ビルディストが喰い付く。

「本に書いてあった‘ハンター’の…赤色な奴だ! 早く行こう!!」

「赤色の…ハンター…?」
その言葉を聞いたビルディストはアレンに近づき、コソコソと話し始める。

「まずいぞアレン…。βタイプまで紛れ込んでやがる。」

「そうらしいな。…連絡しておいて正解だったな…。」
そんな2人の姿に、ラッセルは怒りに満ちた。

「…貴様等…銃を貸せってんだ…内緒話なんかしてる余裕はねぇぇ!!」

「うるさい!! …いいか、ラッセル。もうすぐ俺達の仲間が救援に来る。
今持っている銃はもう弾薬が少ない。タクマの救出は仲間が来てからだ……。」
アレンは冷静にラッセルに言う。
ラッセルは何か反論をしようとしたが、状況を察してか静かになった。
その後数十秒、場は静まり返る。

「ん……? お、おい、あれは……あれは!?」
静まり返った空気をまた騒がすのは、南の方の夜空に手を向けたディックだった。

その場にいた面子はとっさに南の方の空を振り向く。
…見ると、わずかだが、小さないくつもの光が点滅している。
さらに、音が耳に響いてきた。…ヘリコプターのプロペラ音。
複数の音が重なり合って聞こえてくる。飛んでいるヘリはどうやら
1機や2機ではないようだ。この草原に向かっている。
さらに、ヘリが草原に近づくにつれ、どんなヘリが飛んできたのかも判明する。
…大型のヘリ。それも、怪獣映画に出てきそうな物騒なヘリだ。
数も判明した。大型のヘリが5機、小型ヘリが1機……。

あまりに壮絶な光景に、グレンとディックは凍りつく。
ビルディストは懐中電灯をヘリ軍に照らし、何か合図をしている。
…ラッセルとアレンは睨み合っている。2人とも先程までヘリ軍を眺めていたが、
ラッセルが突然アレンに話しかけたのだ。
670256 ◆oN2wI8aXwo :2006/05/29(月) 21:49:11 ID:???
「……なんなんだ? …ラッセル。」
「2,3ほど質問したい事があってな。
この大げさなヘリ軍団はあんたの言っていた仲間なんだな?」
「ああ。」
「それと…アレン、あんた昔……ラクーンシティに居た事は無かったか?」
「…何故こんな状況でそんな事を聞くんだ?」
「なに、ワケのわからない事が立て続けに起こったもんでな。
1つずつ整理していかないと頭がパンクしそうなんだ。」
「ラクーンシティの事だが…。その質問の答えはイエスだ。」
空を迂回しているヘリの内の1機が、ビルディストの合図に気づいたのか、
ライトをこちらに照らしている。

「もう1つ。
あんたはラクーンシティで…警察関係の仕事をしてなかったか?それも…かなり特殊な。」
「そんな事まで聞いて何になるんだ? 
さすがにその辺はプライベートに関わる。返答はできん。」
「じゃあ、俺は今から自分の過去話をする。
なぁに、すぐ終わる。ちょっと聞いていてくれ。」
草原の真上に、ヘリ軍が進む。
多数のヘリによる風圧で、森と草原はざわめく。

「俺は何年か前、今とは別のTV会社で働いていたんだ。
で…ある時、特殊部隊‘S.T.A.R.S’の取材があってな。
俺はその本部があるラクーンシティに足を運んだんだ。」
ヘリ軍は降下し始める。
辺りは騒音の渦に巻き込まれるが、ラッセルは構わず話を続ける。

「…そうそう、思い出してきたよ。
色んな連中がいた。やたらとうさんくさいリーダー……バルハート、だったかな。
妙に熱血男な感じの…クラウス? とか…根暗なブラッタ。」
「…違う。クリスにブラッド……そして、アルバート……。」
「そうだったな。それに…あんたもいたよ。
貫禄があって…髭面で…それに、その持ってる銃を自慢していたじゃないか。
‘サムライナントカ’って名前だったな。違うか? アレン。
いや。…バリー…。」

「バリー……バートン……!!!」
ヘリはそれぞれ距離をおき、順に着地する。
合計6機のヘリが草原に着地した。
そして、5機の大型ヘリの中からそれぞれ武装した男達が現れたのであった。

‘U.R.T’後編 last part  「彼等」 

END

最終編 first partに続く。
671知人:2006/05/29(月) 22:32:13 ID:Mx7N9qoZ
乙!
バリーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
過疎ってきているが256、俺はおまいを応援する!
がんがってくれ!
672ゲーム好き名無しさん:2006/05/31(水) 19:53:27 ID:???
保守
673ゲーム好き名無しさん:2006/06/01(木) 23:19:57 ID:uqFMW812
保守
674256 ◆oN2wI8aXwo :2006/06/03(土) 00:21:20 ID:???
えー、今さらですが感想とツッコミよろしく。
675知人:2006/06/03(土) 21:27:15 ID:pbNVCc6P
今までで俺は一番好きだったな。
あんまりつっこむところ見つからんが
あえていうならタクマしぶとすぎwww
でも、かっこよくてよかった。
俺は256の作品ではこれが一番好きかな?
676ゲーム好き名無しさん:2006/06/04(日) 05:30:43 ID:???
俺も256の作品ではこれが一番好きだな。
タイラントの話が今まで一番だったけどこれが一番でいいや、面白い。
前編と中篇の静かな展開も昔のB級ホラー映画っぽくていいし、後編の盛り上がりも最高だな。
しかし既に>>469でアレンの正体を推察してたやついたんだな。

677ゲーム好き名無しさん:2006/06/04(日) 09:38:27 ID:???
スレも枯れてきたところでお気に入りの作品でもあげてみる。
オレは1スレ331のシンディの話だな。
最初のシンディの行動の意味が最後に判明するところが切ない。
678ゲーム好き名無しさん:2006/06/04(日) 21:07:29 ID:???
・デビ、ネコ、ジムの脱出行
・シンディのハーブ
・バイオメンバーin仕事人

この三つが常に順位を入れ替えているけれど、ほぼ変わる事が無い。
ジムのアウトブレイクも大好き。
679新米:2006/06/06(火) 21:10:47 ID:???
――――199X年
一つの街が地図から消えた・・・・
その街の名は「ラクーンシティ」人々が死の町と呼ぶ街である。
一言に死の町と言っても様々な物がある。
しかし、今回言われている死の町は文字通りなのである・・・




「おい、起きろ!!」一人の青年が横で寝ている友人「ディック」に声を掛ける。
「なんだよ?昨日の晩あれほど呑んだんだ、もう少しぐらい寝かせてくれよ」
ディックは、先程声を掛けられた友人「アキュリー」に向かって文句を言う。

「そんな場合じゃないんだよ、なんだか外が騒がしいんだよ」
ディックはそう言われ、耳を澄ましてみると、どうやらアキュリーの言葉に嘘はないと確信した。
そう、確かに外は騒がしく。銃声や人々の泣き叫ぶ声や、うめき声が聞こえる。

「どうもおかしくないか?まだ土曜の朝だぜ?なんかの撮影でもやってんのか?」
アキュリーはそうディックに問いかけると、ディックはわからないことを示す合図を送る。
「アキュリー、気づいたのは何時ごろからだ?」
「俺が騒音で完全に目を覚ましたのが7:30位だからその10〜20分前からだと思う」

ディックは少し考え込むように俯き、外を確認すると言って窓を開けた。


「!!!!!!!!!!」


窓を覗いた瞬間に、ディックの体は震え始め「ビシャン!!!」という音が似合うほど強く窓を閉めた。

「おい!どうしたんだよ!ディック!!」
アキュリーは動揺しつつもディックに問いかける。

数分経った後、ディックは重い口を開いた。
「いいか、俺が今からどんなことを言っても絶対に笑うなよ」
その表情には、何時もの明るい表情は無く暗澹とした表情だった。
680新米:2006/06/06(火) 21:11:33 ID:???
「俺が窓を開けて見たものは正に『地獄』だった。
人々は異形のモノから逃げとまどい、そして警官たちは銃を手にそのモノ達を止めようとしていた。
しかし、そのモノには物理的な攻撃は効かないかの様にゆっくりと、しかし確実に歩みを進めていった。
逃げ遅れた者は捕食にされ、捕食にされた者は今度は捕食する側になって人々を襲っていく・・・」

すべてを話し終わったディックの額には汗が浮かんでおり、瞳には生気が無くなっていた。

「なぁ・・・・その異形のモノってのはどんな形だったんだ?」
アキュリーはディックに問うと、ディックは俯きながらこう言った。



「そう、あれはまさしく映画などで見るような・・・




     ゾンビだ





                     」
681新米:2006/06/06(火) 21:15:05 ID:???
「じょ、冗談キツイぜ!!酒でも飲みすぎてまだ起きてないのか?」
アキュリーは笑いながらそう言ったが、次第にその笑みは薄れていく・・・
「ほ、本当なのか?その・・・ゾンビが居たってのは・・・」
アキュリーはディックに暗い面持ちで問いかける。
「あぁ・・・間違いない、アレはゾンビだ・・・」
何時に無く真剣な表情のディックにアキュリーも事の重大さに気づく。

「おい!!!!これからどうするんだよ!!外にはゾンビがうようよしてるんだろ?
それなのに、こんなボロアパートに居ていいのかよ!!!おい!!何とか言えよ!!!!!!」


「うるさい!!!!!!!少しは落ち着け!!!!この状況下だ、焦るのはわかる!
でもいまここで喚いてもどうにもならないだろ!!!!」
ディックはアキュリーにそう言い放つと、ぽかんと口を開けているアキュリーを尻目に金庫を開ける。
「いいか、よく聞け。幸いな事にこの近所に銃を置いてる店があったよな?
それにこの金庫の中には銃が一丁だけある、しかし一丁じゃアキュリーお前の分が無い。
だから今から俺が先導していくから、その店まで行く。行けるな?」

えらく冷静なディックを見てアキュリーも落ち着きを取り戻したようで、力なく頷いた。

「よし、なら早めに出よう。いくらゾンビでも頭を打ち抜けば死ぬようだ。
射撃の腕なら任せろ、こう見えても高校のときはケンドウと射撃をやっていた。」

「でもちょっと待ってくれよ、いくら銃があるからって相手はゾンビだぜ?
それなのに真正面から行ったら食われるだろ?」
アキュリーの冷静なツッコミにディックは言葉を詰まらせる。
682新米:2006/06/06(火) 21:15:36 ID:???
「う・・・・・・そうだ、管理室に行こう。そこなら裏道にでるドアの鍵があるはずだ」
そう言うとディックは何かを思い出したかの用に銃をアキュリーに預け、部屋の奥へと消えていく。

「おい!お前銃はいいのかよ?」
アキュリはディックに向かって少々怒鳴り声で言うが、ディックは右手を上げて大丈夫の合図を示す。

「お前は銃を持て、俺にはコレがある。」
そう言うとディックは置くから持ってきた長細いものを置き、布を外す。
その中には、正に外国人が見たら「Ohサムライ」とでも言いそうな立派な日本刀が布の上に置かれる。
「この刀の名前は身砕、我が身を捨ててでも道を突き進めと言う意味で日本にいる師匠に銘々してもらった」

そう言うとディックはその刀、「身砕」に口に含んだウォッカを思いっきり吹きかける。
「おい、何してんだよ刀に酒なんて掛けたって飲まないぜ?」
アキュリーはそう言うとディックから渡された銃「SOCOM Mk.23」に初弾を装てんしスライドを戻す。
「コレはお清めといってな、本当なら日本酒がいいんだがここにはないからな・・・」
そう言うと刀を一振りし、鞘に収める。
「そんなことより、その銃の扱いには気をつけろよホットロードだ。」
ディックはアキュリーに忠告をするとアキュリーは驚いた表情で銃とディックの顔を交互に見る。

「マジかよ!どこでそんな代物手に入れたんだ?軍隊の武器庫からでも盗んできたのか?」
アキュリーは興奮した状態でディックの問いかける。
「軍隊の友人に脱退した時に譲り受けたんだ『いいか、この銃を使うときはどんな状況でも道を開いてくれる。あとはお前の心だ』ってな」

そういうとディックは革靴から動きやすいスニーカーに履き替える。
アキュリーは暫し銃に見とれていたが、ディックを見習いスニーカーに履き替える。

その直後に、ドアをバンバンバン!!!と叩く音が静かな部屋に轟いた。
683新米:2006/06/06(火) 21:19:54 ID:ijsgfE31
「とうとう来たか?」アキュリーが不安げに尋ねると
ディックは「そうのようだ」と返答する。
アキュリーは銃をドアに構え、ディックは包丁を手にドアを開ける用意をする。
アイコンタクトで、開けるぞとアキュリーに伝えるとアキュリーはOKを示すように首を縦に振る。
バンッ!!
ドアを開けた瞬間、一人の警官が倒れてくる。
「おい!大丈夫か!しっかりしろ!!」
アキュリーが警官を抱えながら言う。
「生存者か・・・・まだ居たのか・・・急げ、もうこの街に生きている人間なんて数えるほどしか居ない・・・
皆食われたよ・・・家族も、恋人も、同僚も、皆な・・・」
警官の頬を一筋の涙が伝う。
アキュリーとディックは警官をソファーまで運び、傷の様子を見る。
「無駄だ・・・俺は噛まれた、噛まれると奴らのようになるんだ・・・
あのおぞましい姿に・・・クソッ・・・」
警官はそう言うと、自分のこめかみに銃口を向ける。
「止せっ!!!!」


わずかな差で乾いた銃声と共にこめかみに9mmの穴が開く。
その周りには、頭から出たモノが散乱する。
「うっ・・・・」アキュリーは口に手を当ててトイレへと駆け込む。
「はぁ・・・はぁ・・・ディックは平気なのか?」
そう言うとアキュリーは床に座り込む。
「あぁ、俺は大丈夫だそれよりもさっき言っていたことは本当なのか?」
「なにがだよ?」アキュリーは冷蔵庫の中からミネラルウォーターを取り出し口に含む。
「噛まれたらゾンビになるって事だよ、首筋を見ろ。
そこには、人が引き千切ったかの様な痕が付いていた。
684新米:2006/06/06(火) 21:21:56 ID:ijsgfE31
どうですかね?見てる人居ます?
685ゲーム好き名無しさん:2006/06/07(水) 01:21:11 ID:???
明らかに他人の作品のパクりと思われる部分が多すぎる、っつーか殆どパクりだろ。
キチンとしたオリジナルにした方がいいと思う。
686ゲーム好き名無しさん:2006/06/07(水) 20:14:42 ID:???
なんかこの作品見たことあるような気がします・・・
687ゲーム好き名無しさん:2006/06/08(木) 06:35:26 ID:???
・・・これはまた過疎るな('A`)
688ゲーム好き名無しさん:2006/06/08(木) 22:48:36 ID:???
ダークボーイさんの「ソード・レクイエム」から所々パクってるな・・・・
せっかく256のお陰で人が集まってきたのに過疎るようなことすんじゃなぇよ。
689ゲーム好き名無しさん:2006/06/08(木) 22:58:52 ID:???
>>684
お前はもう来るな。
690ゲーム好き名無しさん:2006/06/08(木) 23:16:21 ID:???
>>684 さん 
オリジナルの小説を自分で書いて、出直してきてください。
691ゲーム好き名無しさん:2006/06/09(金) 04:17:48 ID:???
>>688
懐かしい名前が出てきたな・・・あのサイトbbs荒れてから行かなくなったな。
まあこれ以上叩いても過疎るだけだからもうやめようぜ?
692ゲーム好き名無しさん:2006/06/10(土) 03:40:44 ID:???
>>691
「超駄文録」のBBSが!?
いま全然荒れてないぜ、平和なもんだよ。
693ゲーム好き名無しさん:2006/06/10(土) 03:53:44 ID:???
>>692
ごめん言い方が悪かったな、そこじゃなくて
その人の小説が掲載されてたサイトだよ、バイオ4でゾンビが出なくて
発狂でもしたのかってぐらい結構荒れて正直引いてしまってね・・・。
好きなサイトだったが・・・でもまぁ、終わった話だけどな。
694ゲーム好き名無しさん:2006/06/10(土) 04:00:37 ID:???
保守。
695ゲーム好き名無しさん:2006/06/10(土) 11:57:04 ID:???
>>693
ああ、あそこか・・・・
あそこは確かにひどかった。
今は管理人がBBSを一から作り直したけど、それッポイのまだチラホラいるしなぁ・・・
まあ、終わった話と言えばそうだけど。
696ゲーム好き名無しさん:2006/06/12(月) 06:34:21 ID:???
保守。
697ゲーム好き名無しさん:2006/06/13(火) 20:07:38 ID:???
お初です。流れも読まずに2ch初心者が投下しますよw

孤立した町=このスレ 保守=信号弾 荒らし=ゾンビ 主人公は唯一人、生き残った人

あらすじ
 主人公が仲間と力を合わせて戦っていたのも遠い日の出来事。今は一人孤独な戦いを続けていた。
定期的に挙げる信号弾もむなしく救援は来ない。それどころか時折信号弾に誘われて残ったゾンビが
現れる始末。
 ある日とうとうキレてしまった主人公は信号弾を狂ったように打ち上げる。今までより遥かに多い
ゾンビの群れ。「これで終わりにできる」という安堵と死の恐怖とのせめぎ合いの中主人公はゾンビとの
おそらくは最後の死闘を繰り広げる。主人公が選んだ道はサバイバルという地獄か?永久の安らぎか?

なんてのをこのスレみてて思いついたw
698ゲーム好き名無しさん:2006/06/14(水) 06:35:09 ID:???
>>697
多分・・・俺が保守し続けてるな、途中でこりゃもう駄目だw
と思い来なくなったが、少しだけ気になって見たら小説が投下されてて
あ、来てる・・・もしかして、と思いまた上げようかなって所でorz

もう保守しなくても良いのだろうか・・・東京バイオ氏やハンクの人も30氏
も去った・・・好きなスレだったぜ、さようなら(´・ω・`)
699ゲーム好き名無しさん:2006/06/14(水) 19:44:03 ID:???
東京バイオさん達早く戻ってきてくれ
700ゲーム好き名無しさん:2006/06/14(水) 20:12:11 ID:???
 頭を打ち抜かれたゾンビが足元に転がっている。硝煙の匂いがまだ残っている。
銃口もまだ熱いだろう。腐肉の焼ける匂い。銃の反動と頭蓋骨を砕いた感触を
いまだ現実のものと感じながら主人公(なんて名前がいい?)は虚ろな目で辺りを
見回した。 
701ゲーム好き名無しさん:2006/06/14(水) 20:14:00 ID:???
↑誤爆 まだ書きかけ ハズカシス
702697:2006/06/14(水) 21:05:43 ID:???
>>697の続き
 頭を打ち抜かれたゾンビが足元に転がっている。硝煙の匂いがまだ残って
いる。銃口もまだ熱いだろう。腐肉の焼ける匂い。銃の反動と頭蓋骨を砕い
た感触をいまだ現実のものと感じながら主人公(なんて名前がいい?)は虚ろな
目で辺りを見回した。ここは何処だろう・・・。必死に戦っているうちに町外れ
の廃墟に逃げ込んだようだ。外にも三体ゾンビが倒れている。その場にへたり
込む。疲れきっていた。口の中がカラカラだった。空は白んできたが中は
真っ暗だ。「まだ、生きてる。」そうつぶやく。
 痛い。体じゅう生傷だらけだった。いくつかは奴等にやられた傷だろう。
否定しようにも無理だった。そのうち俺も皆みたいに・・・。いずれはなるだろう。
ある仲間は襲われた直後に。ある者は傷も治りかけ食欲も出てきて
皆希望を持った次の晩に。個人差はあったが、皆結局はゾンビと化していったのだ。
 何のために・・・。またその思いにとらわれていた。何のために・・・。
 ゾ ン ビ と 化 し た 仲 間 に 止 め を 刺 し て ま で ! ! !
 朝日が廃墟の中を照らした。貪るように顔に浴びた。涙がにじむ。
気が付くと泣いていた。もう、声も上げられないが号泣していた。
 このまま朝日を浴びながら眠ろう。目覚めたら・・・終わりにしよう・・・・・・。
安らかだった。全ての音が遠のいていった・・・。・・・・ひとつ。ひとつだけ
聞こえてくる音があった。なんだろう?もういい、眠いんだ。ほっといてくれ・・・・・。
声だった。

「おい!生きてるのか?おいっ!」

            妄想が広がったんで書いてみた。けなしてくれ。
703U.B.S.S:2006/06/15(木) 08:37:58 ID:???
573の続きです。
多少、文面が粗いですが御了承下さいm(_ _)m


「…そうか。任務より人命が優先というわけか…。シーカー1、君は軍人として失格だな。」
無線の向こうの声の語気が強くなった様に聞こえた。しかし、続けて男は話し続ける。
「…だが、私はそういう男は嫌いじゃない。…いいだろう、退去時間を先に延ばそう。」窓の外には漆黒のヘリが音も無く刑務所上空で待機しているのが見えた。
ローター音が殆んど聞こえないのは消音機構が組み込まれているからだろう。
ハンクは機体を窓越しに見上げ「…すまない…」そう呟く。
「ただし!待てるのは二時間だ、それ以上の猶予は無理だ。」
男はハンクに注意を促す。
「…十分だ、二時間あれば昼寝までできるさ。」

すると、ヘリから何か落下するのが見えた。「…シーカー1。どうやら私はちょっとした落し物しちまったらしい。」
「落し物??」
窓の外、落下傘が風を受けユラユラと揺れながらコンテナがゆっくりと降りてくる。
「ああ、本部へ輸送途中の新型汎用兵器なんだが…。」
「兵器…。」
「弱ったよ、多分その辺に転がってると思うんだが…。まぁ、こういう事態だからな。上層部には紛失したと報告しておくか…。」
それを聞いたハンクは何故か笑いがこみ上げてきた。
こみ上げる笑いを噛み殺しながら、
「…紛失…ね…。」


続く
704ゲーム好き名無しさん:2006/06/15(木) 17:15:28 ID:???
>>703
久しぶりに来た?乙です。
705ゲーム好き名無しさん:2006/06/15(木) 17:57:10 ID:Zf+x+67g
結局堪えきれずハンクは大笑いした。
706ゲーム好き名無しさん:2006/06/16(金) 00:06:12 ID:???
>>703
久しぶりに続きが来ましたね。
もう続き見れないかと諦めかけてましたよ。
無線の男ナイス。
707ゲーム好き名無しさん:2006/06/17(土) 22:42:05 ID:+SfibaJJ
U.B.S.Sさん乙です。
続きがみられて幸せです!
708ゲーム好き名無しさん:2006/06/19(月) 20:55:19 ID:???
256、U.B.S.Sさん帰ってきたみたいだからもう投稿しなくていいよ。
709ゲーム好き名無しさん:2006/06/19(月) 21:06:58 ID:???
>>708
そういうこと言うなよ、また過疎るだろが、このアホンダラ
710ゲーム好き名無しさん:2006/06/19(月) 22:30:26 ID:JVveyE9B
>>709その通り!
>>708小説読ませてもらってるのに投稿するなってなんだ。
自分が読まなきゃいいだろ。自分中心で考えんな。
元々、ここは小説を書き込むスレなんだよ!
256さん気にせず続きをお願いします。
711ゲーム好き名無しさん:2006/06/19(月) 22:31:34 ID:5fDfb+kK
712ゲーム好き名無しさん:2006/06/19(月) 23:57:49 ID:???
>>709>>709二人に同意だな。
>>708
せっかく投下されたのにそう言うこと言うなよな…自粛しろ。
713ゲーム好き名無しさん:2006/06/19(月) 23:59:33 ID:???
安価ミスった…>>709>>710だなorz
714 ◆M58QRixMKw :2006/06/20(火) 07:13:03 ID:BSZ+hzCQ
「THE Phantom‐another of BIOHAZARD‐」
715ゲーム好き名無しさん:2006/06/20(火) 17:13:13 ID:???
確かに256の文章はUBSSさんや30さんと比べると多少粗いが自分の見せたい世界観はしっかり描かれてると思う。
つーか708は最近の256の小説をちゃんと読んでないだろ。わりと続きが気になる内容だぞ。
716ゲーム好き名無しさん:2006/06/20(火) 21:52:36 ID:???
ホントの事いっただけでこんなに批判されるとはな。
ここの住人は血も涙も無い鬼みたいな奴等ばかりだな。
ここは優しさのかけらも無いスレだ。
717ゲーム好き名無しさん:2006/06/21(水) 12:47:08 ID:???
>>716
あのね…>>708なら自分の発言をよく読み直してくれ、
評価とは全然関係ないだろ?
718ゲーム好き名無しさん:2006/06/21(水) 21:51:45 ID:???
708や716の理論で言うと、
「うまい人だけウェルカム。下手な奴は恥じかく前にクソして寝ろ。」
ってか? 違うだろ。そんなんじゃ「うまい人」は増えやしない。「下手な奴」は減りやしない。
719ゲーム好き名無しさん:2006/06/22(木) 22:33:09 ID:???
皆さん落ち着きましょうよ
720ゲーム好き名無しさん:2006/06/26(月) 22:28:25 ID:???
まずは保守してからだ。
721ゲーム好き名無しさん:2006/06/28(水) 14:39:41 ID:pSwiD/Nk
過疎化してきたので宣伝age
722ゲーム好き名無しさん:2006/06/28(水) 17:08:55 ID:???
なんで・・・なんでこんなことに・・・

今俺はあるアパートの一室に篭城している。
外にはもはや生者は見当たらず、死して尚、生肉を欲する、かつて人であった者達がうごめいている。

アンブレラさえこの街になければ・・・。

俺は10数日前のことを思い出していた。
723ゲーム好き名無しさん:2006/06/28(水) 19:36:40 ID:???
お、ひさしぶりにまともな小説が投下されてる
724ゲーム好き名無しさん:2006/06/28(水) 21:23:59 ID:???
書いたのはいいが途中で詰まった(´・ω・`)
状況描写が出来ないのが痛すぎる(ノД`)
725ゲーム好き名無しさん:2006/07/01(土) 19:32:26 ID:2udZhXEY
ぁあぁぁぁあああぁぅぁあああ…………

―さっきから発してる言葉の意味が分からない。苦しいのかな…?
目の前の人はずっと、ずっと…苦しそうに呻きながら私に近付いて来る。

ぅあぁうぁあああぁ…

…怖い人だな。関わりたくないなぁ。でも、かなりフラついてるなぁ〜この人…。そんな苦しいのかな〜。放置はできないよな。いや…でも怖いなぁ。なんか悪臭がするし。近寄りたくもないなぁ。でも近寄って来てるし…
どうしようかなぁ?

とりあえず他の人を探そ。それでなんとかしてもらおう。
726ゲーム好き名無しさん:2006/07/08(土) 04:34:55 ID:???
保守する意味なんて無い
727ゲーム好き名無しさん:2006/07/08(土) 10:17:38 ID:???
結局保守してるじゃんw
とりあえず256待ちだな、奴は忘れた頃に一気に投下するからな。
728ゲーム好き名無しさん:2006/07/10(月) 00:13:39 ID:???
>>726
ツンデレだww
マジで誰か早く投稿しないかな。
もう一つのバイオ小説創作スレは活気付いてるのに。
729ゲーム好き名無しさん:2006/07/13(木) 03:30:43 ID:nHDEPihx
保守
730ゲーム好き名無しさん:2006/07/13(木) 21:19:05 ID:0uyQmgr1
256そろそろ来てくれないか・・・。
731永遠に(ry:2006/07/13(木) 22:21:17 ID:rGJVBYwX
一体どれだけの時間が経ったのだろうか?
何時までこんな所で待っていれば良いのだろう?
獲物が来たら降りていってソイツを食べる。
ただそれだけ、ただそれだけなのに。

近くで待っていた奴らはもう別の場所に移動してしまった。
ここにいるのはもう俺だけだ。
移動すれば餌にありつけるかもしれない。
しかし、だがしかし、ここまで来たからには
もう退くことは出来ない。
そう、これは俺の威信を賭けた選択。
もう移動するなんてことは出来ない。
一日だろうと、一ヶ月だろうと、一年だろうと待ち続けよう。
獲物が来るまで待ち続けよう。
これは誓いだ。自分自身に対する誓いなんだ。

もし、こんなことを考えずに下の通りを見張っていたらこの憐れな化け物は
この通りを通る最後の人影を見逃すことも無く、飢えたまま炎に
焼かれることも無かっただろうに。
732永遠に(ry:2006/07/13(木) 22:23:43 ID:rGJVBYwX
3のスルーされる運命の下にいるブレインサッカーのお話でした。
意見、批評があればお願いします。
733ゲーム好き名無しさん:2006/07/15(土) 23:24:43 ID:???
もう投稿すんな
734ゲーム好き名無しさん:2006/07/16(日) 07:22:20 ID:???
と、文才がまったく無い者が言っております
735ゲーム好き名無しさん:2006/07/16(日) 07:42:52 ID:???
>>733
自分で見てもどうだかなって思いますけど、あまりにも過疎が酷かったもので。
736ゲーム好き名無しさん:2006/07/16(日) 14:46:25 ID:???
737256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 10:21:33 ID:???


 そもそも、我々の最終目的とは何なのか?
 
 世界征服? 金儲け? 単なる破壊行動? 地球滅亡? この世の神になる事?
 
 否、人類および地球の救済である。

 そのためには人口を少々減らさなければならない。
 
 何故か? 
 
 人間が増えれば増えるほど地上の余裕は無くなり、
 資源は必要以上に減り、地球は侵されてゆく。

 以前なら、世界規模の戦争等で適度に人口が減っていったものだが、近年は平和すぎる。
 
 人間は愚かで皮肉だ。平和と豊かさを求めれば求める程、自らの首を絞める事になる。

 だからこその、我々という存在なのだ。違うだろうか?

                                          ’


‘U.R.T’最終編 first part 「表裏」
738256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 10:22:07 ID:???
グレン・フォーグラーは、現在自分の身の回りで起こっている事態が理解できなかった。
テントで銃で脅され、暗い森の中を逃げ回り、なんとか一息ついたかと思いきや、
タクマがハンターに襲われたと聞かされ、さらには大量のヘリコプターが現れ、
目の前に次々に着陸したかと思うと、その中から武装集団が現れ……。

自分達はTV撮影に来ていただけだ。
どこをどう間違えればこのような事態に陥るのだろうか?

グレンはひとまず落ち着いて周りを見渡した。
ついぞ10分前まで、この辺一帯は静かな草原だった。
だが今では、大型機含む6機ものヘリが着陸し、ライフルを背中に背負った人間達がウロウロし、
深夜12時前なのにも関わらず大型ライトにより辺りは昼のように明るかった。

隣にいるディックはグレン以上に凍り付いている。無理もないが。

グレンは大型ヘリに注目した。
よく見ると、そのヘリは軍用のものではなく、どうやら民間用のヘリを多少
改造した物のようだ。ミサイルや機関銃の類は無い。
さらに、小型ヘリの方に関してはTV撮影にも使うようなごくごく一般的な機体だった。
グレンはヘリの操縦ライセンスを持っているため、ある程度ヘリには詳しいのだ。

だが、その機内が異様だった。小型ヘリの方はともかくとして、大型ヘリの中には
大量のショットガン、アサルトライフル、ガトリングガン、それぞれの弾、
さらには映画で見たことのある大型ミサイルのようなものまでが備わっていた。

「戦争ができるな……。」
5機ある内の1機でこれなのだから、残りの機体の中にあるであろう重火器と合わせると、
そうとうな数になる。並みの軍隊でもそれほどの数は持ってこないだろう。

グレンは、まだ凍り付いているディックを引っ張り、アレン達の元へと歩き出した。
739256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 10:22:40 ID:???
「…最初、お前に会った時、どこかで見た顔だな、とは思ってたんだ。
まさかバレちまうとはな…。そうさ、俺の本名はバリー。もう隠す必要もあるまい。」

「…正直、それに関しては後でいい。先ずはタクマを…!」

「わかってる。今から至急仲間を救助に向かわすから、ちょっと待っていてくれ。…北だな?」

「ああ。頼む。急いでくれ。」
ビルディストはすでにヘリから降りた数人の男達に状況を話している。
アレン…もといバリーは、それに向かい走りだした。

「ラッセル。」
ラッセルの元に、グレンとディックがたどり着いた。

「タクマは大丈夫なのか?」
と、なんとか我を取り戻したディックが言う。

「ああ。あいつは随分としぶといんだ。必ず助かる。…俺が1番よく知っている。」
「…わかってるさ、それくらい。」
あまりの異様な状況に吹っ切れたのか、グレン達は妙に落ち着いているようだった。
と、ふいに、目の前に見慣れない男が現れた。
アレンと比べると身は小さく、若いが、その男の放つ‘気’からは寒気すら感じられた。

「こんな事に巻き込んでしまって申し訳ない。とりあえずこっちに来てくれ。状況を説明する。」
と、男が誘いをかける。唐突だったが、アレンはどこかへ消えてしまったし、
ここでぼうっとしているわけにもいかないので、グレン達はひとまずその男の指示を受けることにした。
740256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:44:39 ID:???
グレンら3人は大型ヘリの中に案内された。
やはり、ヘリの壁には重火器がびっしりと備わっており、数人の男がそれらを点検している。
ヘリ内は広く、たとえ両脇が銃で埋まってようと窮屈には思わない。
少々落ち着いた所で、案内した男がグレン達に振り返る。

「俺の名はピーター・レルフ。一応、この団体のリーダーを務めている。
なんでも質問してくれ。君達にもう隠し事などしようなどとは思わない。」
ピーターと名のった男は、冷静に言い放つ。
グレン達は質問しようにも、あまりにも疑問点が多すぎて、何から聞き出せばいいか判らなかった。
ひとまず、グレンが最初の質問をする事にした。

「えっと…とりあえず、あんたらは‘U.R.T’なんだな?」
「ああ。」
「だとすると、少し変だぞ。URTはあくまで‘調査団’であるハズだ。
軍事並みの戦力を持つ必要はあるのか? ここに腐るほどある武器は皆本物だろう?」
「その通りだ。…今俺の脇に置いてあるスティンガー・ミサイル。これも本物だ。」
「‘URT’ってのはそもそもどう言う意味なんだ? 
アナブリヂド・リサーチ・チームだなんてのは嘘なんだろう!?」
「ああ。URTという略名に深い意味は無い。
…しいて言えば、‘アルファベットが適当に並んでいる’というのが意味か。」
ピーターの言葉に、グレン達はさらに混乱した。

「じゃ…じゃあ、あんたらは一体どういう組織なんだ!?
世界規模でいったい何をやりたいんだ!!」
グレンの言葉に、ピーターは少しばかり考え込んだ。

「…長くなる。1度だけ言うから、よく聞いていてくれ。」
741256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:46:00 ID:???
U.R.T。

そもそも、この組織を最初に発案したのは他ならぬピーターである。
とあるきっかけで株式薬品会社‘アンブレラ’と因縁関係になったピーターは、
同じくアンブレラに恨みを持ったバリー・バートンと知り合い、
この組織を築き上げ、今に至っている。

…いや、もっと詳しく説明しなければなるまい。

全ての発端は、アンブレラの引き起こした‘ラクーン消滅事件’にある。
これがキッカケで、アンブレラの世間での評価と信頼は奈落の底まで落ち、
アンブレラ社はほぼ壊滅状態であった。
が、しかし、アンブレラは世間が思っている以上に‘裏’の部分が深く、
‘表’が全世界から非難を受けている間も、‘裏’はせっせと活動をしていた。
その活動とは、‘表’の再建である。
‘表’を再建するには、第一としてこれまで起こした失敗を世間の記憶から忘れさせる事。
失敗とは‘ウイルス’および‘B.O.W’の存在が世間に漏れてしまった事だ。
‘裏’の第一行動として行ったのがシティ消滅の直接の原因となった‘ダブルエックス’。
‘裏’は仕事が早い。ラクーンにウイルスが広まってほんの短期間でこの大掛かりな行動に出た。
これにより、ひとまずいくつかの証拠を消滅させることに成功した。
研究所…感染者…B.O.W。
第二行動として現在進行で行っているのが‘事件の生存者や事実を知る者の拉致および抹殺’である。

つまり。ピーターとバリーはアンブレラの‘裏’に追われる存在なのだ。

密かにピーターとバリーは、仲間を探し始めた。アンブレラに追われる者同士で集結し、
身を守ると同時にアンブレラに復讐をするためだ。
仲間となりうる人間は予想以上に多く、ラクーンシティの一般市民の生き残りはもとより、
今回の事件でアンブレラに嫌気が差した‘U.B.C.S’の隊員(ビルディストがそれに当てはまる)や、
アンブレラの研究員の一部、さらにはアンブレラの秘密を知っており、
なおかつその存在が気に入らない空軍の関係者等、短期間でありとあらゆる人間が集まった。
(アンブレラの生物兵器に関しての本を書いたアリッサ・アッシュクロフトや、
 元アンブレラの研究員であるヨーコ・スズキなど、なおさらである。)
おおよそ数百人の仲間ができたピーター達は、次の行動をとった。

アンブレラと対するための組織の結成である。
742256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:48:38 ID:???
とは言え、アンブレラの‘裏’を密かに調査するためには、自らの存在も極秘でなければならない。

ならばアンブレラと同じく裏で行動すれば良いのか? いや、アンブレラも
‘極秘の調査’には厳重に警戒しているであろう。アンブレラもまた、追われる身だからだ。
ピーター達は逆転の発想で、世間から信用を得る事にした。つまり、堂々と行動するのだ。
世間から信用を得れば、世間から嫌がれているアンブレラは下手に手を出せないであろう。
それに、変に裏でコソコソするよりはアンブレラに感ずかれにくいという可能性もある。
それが、ピーター達の結論であった。
まずは組織に正式名をつける事にした。名が広まれば、自然と世間に溶け込めるからだ。
正式名に関しては様々な議論が飛んだ。
‘アンブレラ・バスター’などは当然ご法度。
‘〜調査団’等も避けた。堅苦しい名は、世間一般には親しまれにくいかもしれないからだ。
では、現在、世間一般に信用され、国に問わず知名度の高い組織の名前とは何か?
例えば…‘F.B.I’ ‘W.H.O’ ‘C.I.A’ 。
他にもあるだろうが、ここまで述べた名前には1つの共通点がある。
そう、「適当に並んだアルファベット」だ。
もちろん、FBIにしろWHOにしろ、何かしらの略語ではあるが、
このようにアルファベットを並べることにより堅苦しくなくなり、
響きがそれっぽく聞こえるし、何より誰ににも覚えられやすい。
つまり、アルファベットが3〜4文字程度並んでいればどんな名でもいいのだ。
M.A.Tだろうが、T.A.Cだろうが、Z.A.Tだろうが……。
こうして、組織の正式名が決まった。その名が…U.R.T。
その名のついた由来は‘適当’である。

ちなみに、‘アナブリヂド・リサーチ・チーム’とは、誰かが勝手に後で付けた名である。


「そ…そ…そんなものなのか!?」
ピーターの説明に、グレン達は驚愕と言うよりは呆れはててしまった。
だが、よく考えれば自分達はURTという名をブランド名感覚で覚えたのも確かだ。
ピーター達の判断は間違っていない…というより、正解だったのかもしれない。

「じゃあ。俺達がこんなイザコザに巻き込まれた理由を教えてもらおうか。」
と、ラッセル。

ピーターは再び口を開いた。
743256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:49:14 ID:???
URTはひとまず人口の調査や年間死亡事故率作成など、統計的な活動を開始した。
遠回りではあるが、世間に信頼を得るためだ。最初のうちは派手な活動は控えた方がいい。
しばらくし、「URTって、色んな事を調べる組織なのかな?」と世間に認識され始めた頃、
URTは本格的な活動を始めた。URTの‘裏’の結成だ。
当然、「アンブレラの裏」に対抗すべく‘裏’である。
この時点でURTの団員はすでに500人を越えていた。
その内、‘裏’の活動をカモフラージュすべく約300人が‘表’として普段通りの活動をこなし、
残る200人が‘裏’へと回った。
‘裏’が最初に行ったのが「アンブレラの裏」の調査。これにより、様々な事実が判明した。

豪華客船スペンサー号でのウイルス汚染。
同じく豪華客船スターライト号でのウイルス汚染およびラクーンシティ生存者の拉致事件
(こちらに関してはバリー自身が直接関わった)。
孤島―ロックフォート島を統治するアシュフォード家とアンブレラの関係、そして島での汚染事件。
アンブレラの研究所の利益によって成り立っていた町でのウイルス汚染事件
(ラクーンシティとはまた別で、ピーターがアンブレラに怨みを持ったキッカケでもある)等等。

これらの事件は全てラクーンシティ消滅後に起きた事件であり、
「アンブレラの裏」が活動を続けている裏づけとなる。
恐ろしい事に、いずれの事件の全てにおいて、新たなる‘B.O.W’の存在が確認されており、
どうやらアンブレラは未だに何処かで生物兵器を研究・開発しているようなのだ。
事態を重く見たURT‘裏’は、世界の何処かにあるであろうアンブレラの
秘密研究所の場所を徹底的に調査した。
様々な調査や、URTに寝返った元アンブレラ関係者の情報から、ある場所が浮かび挙がった。
ルイジアナ州の森林地帯、‘バリアント’である。
そして今度は‘表’による現地付近の調査により、
バリアントに秘密研究所が存在する可能性が高くなったのだ。

ピーター達は会議を行った。

2回目のバリアントでの調査を行うか否かである。実は最初の現地調査では決定的な証拠がつかめず、
あくまで‘可能性がある’程度の結果しか得られなかったのだ。
再度調査に向かい、そして研究所の存在の有無を確定をさせたい。
しかし、あまりしつこく現地調査を続けると「アンブレラの裏」に目を付けられる可能性がある。
アンブレラのスパイがURT内に潜入していないとも限られない。
長時間の議論の末、1つの案が出た。
ブームに乗っかるのだ。
744256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:49:51 ID:???
巷では、ユーマ――未確認生命体という存在がブームになっている。
バリアントでの現地調査理由を‘ユーマ探索’という事にしておけば、ある程度言い訳がつく。
が、しかし。
そもそも、このユーマ・ブームの発端は、アンブレラのB.O.Wの存在であるとも言える。
このユーマ・ブームにも「アンブレラの裏」は敏感になっているハズである。
ピーター達は頭を抱えた。何かいい方法はないのか……。

そんな時、とある事件が発生した。

それこそが‘ロウ・タドゥー行方不明事件’であった。
地元の警察もさじを投げたというこの事件に、ピーター達は現地調査のチャンスでは、と考えた。
さらに。
URT内に、ユーマを取り扱った人気TV番組のプロデューサー、グレン・フォーグラーと
関わりがある人間がいる事が判明したのだ。
早速URTはそのプロデューサーに、行方不明事件にユーマの臭いがする、
資金は出すから共に現地に行かないか…と誘った。
そして、プロデューサー側はこの話に了解したのだった。

こうして、‘URTが再びバリアントに出向かう理由’が出来上がった。

‘URTは、先日、バリアントでの地質調査を行った。
 その後日、バリアントで民間人の行方不明事件が起こった。
 URTは行方不明者の探索協力のため、
 同時期にバリアントにTV撮影に向かう
 「驚愕! まだ見ぬ世界の謎」
 のロケ班と合同になり、
 再びURTはバリアントに出発する事にした’

ここまでは、なんとか順調だった。ここまでは。
745256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:50:24 ID:???
現地に向かうのは‘表’ではなく‘裏’に所属するバリー…もといアレンと、ビルディスト。
URTのリーダ格であるアレンに、アンブレラの裏切り者であり、なおかつ戦術に優れている
ビルディストは強力なコンビであると言えた。

‘アレンとビルディストはロケ班と共に行動しながらバリアントを探索せよ。
 探索の報告内容によっては、後日、バリアントにURT‘裏’総員で突入する。
万が一、探索中に民間人であるロケ班に危機が及んだ場合は、状況を問わず、
 URT本部に応援を要求すること’

これが2人に与えられた指令であった。
つまり。


「―アレンとビルディストは、君達ロケ班に溶け込んで存在をカモフラージュしながら、
ここいら周辺を探索していたんだ。アンブレラの尻尾をつかむための
最大の証拠、B.O.Wの痕跡が無いかどうかね。」

B.O.Wの一種である‘ハンター・γ’。
その容姿は‘フロッガー’というあだ名が付くほどカエルに酷似しており、
なおかつ人間を飲み込むほど巨大であった。

ロウ・タドゥーを飲み込んだのは、恐らくナリク湖に放し飼いにされていたハンター・γ。
ギブ・リーが目撃した巨大な虫とは、恐らくは昆虫型B.O.W。
そして、タクマを襲った怪物は、ラッセルの言う特徴から察すると、‘ハンター・β’。


「え? …ちょっと待てよ。まさか、俺がテントでモタモタしてたから、
結果的にタクマは襲われたってのか? ええ?」
自己嫌悪に陥ってるのは、他ならぬグレンである。
数時間前、早く帰ろうというアレン達の意見を無視し、グレンはテントに根付いていた。
あの時、アレンとビルディストは自分達を危険から放そうとせかしていたのだ。
ラッセルとディックも、徐々に自分達がいかに重要な事件に巻き込まれているのかが
判ってきたのか、あせり始めていた。

746256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/17(月) 18:51:03 ID:???
重苦しい空気が流れる機内に、突然無線のノイズ音が鳴り響いた。
ピーターは懐から無線機を取り出し、通信を始めた。

「こちらピーター、どうぞ。」
『こちらアルファーチーム、本部より北東約500メートルの場所に到着、2つの死体を確認、
 1つはハンター・βの死体だと思われる、どうぞ。』
「2つ? もう1つの死体は何者か、どうぞ。」
『OK、今確認している。…血まみれの服を着ている、恐らく普通の人間だと思われる。
 頭部は破損しており、恐らくハンターと格闘をして相打ちになった模様。
 ……ちょっと待て、今何か発見した様だ。…何? テレビカメラだと?』


「…なんだって!?」
ピータのやりとりを聞いて、一番に反応したのはラッセルだった。
と、その場を180度ターンし、外へ猛スピードで駆け出していった。

「ラッセル!?」
グレンとディックも後を追う。
その場に残されたピーターは、その様子を冷静に眺めつつ、通信を続けた。

『どうしたピーター、妙に騒がしいぞ。』
「…今そちらに例のロケ班3人が向かった。3人がそちらに着いたら適当になだめてくれ。」
『ロケ班? ―そうか、この死体は――』
「俺もそちらに向かう。その場を動くなよ。」
『了解、通信を終える。』
ピーターは通信機を懐にしまう。
ピーターはその場にいた部下に指示し、アサルトライフルを一丁、手渡してもらった。
アサルトライフルを背に背負うと、深呼吸をしつつ、ピーターはヘリの外に出た。
外にいる部下の話によると、武装をしていない連中が3人、北東に駆け行ったらしい。
ピーターは適当な部下を2人引きつれ、東北へと歩き出した。


‘U.R.T’最終編 first part 「表裏」

END

‘U.R.T’最終編 second part に続く。

747ゲーム好き名無しさん:2006/07/18(火) 18:42:31 ID:HIVLne4T
256乙。
だんだん表現が作家らしくなってきたと思うのは
俺だけか?
748ゲーム好き名無しさん:2006/07/18(火) 21:45:38 ID:???
お疲れ。
いや、俺もうまくなってきてると思う。
749256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/18(火) 23:30:40 ID:???
感想、ツッコミ、よろしく。

あ、ちなみに746で‘北東’から最後‘東北’に変わってますがミスでは無いのであしからず。
750ゲーム好き名無しさん:2006/07/19(水) 03:47:37 ID:???
256、パクリはよくないぞ
751256 ◆oN2wI8aXwo :2006/07/19(水) 12:25:32 ID:???
…え? パクリ? 誰かと何か設定とか被っちゃった?
752ゲーム好き名無しさん:2006/07/19(水) 20:14:02 ID:???
俺はパクってないと思う。
753ゲーム好き名無しさん:2006/07/19(水) 23:15:55 ID:???
俺だってパクってねぇよ
754ゲーム好き名無しさん:2006/07/20(木) 06:21:22 ID:gRYHjJV2
昔万引きした。でも自主した。








俺だってパクってねえよ
755ゲーム好き名無しさん:2006/07/20(木) 06:25:32 ID:???
じゃあ、俺も。
756エリオット:2006/07/20(木) 21:32:38 ID:???
ネイサンとサミュエルをパクりますた
757ゲーム好き名無しさん:2006/07/20(木) 22:07:54 ID:???
この人はこのスレ知らないのかな?どうせならこのスレで書いて欲しい気もする…
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/netgame/1153307859/l50#tag13
758ゲーム好き名無しさん:2006/07/21(金) 08:01:35 ID:???
何故私は生きているのだろうか?これほど飲んだというのに。
瓶の中の錠剤は数えるほどしか残っていない。
それだというのに体の症状は軽い倦怠感と吐き気。到底死ぬほどではなかった。

外からは声が聞こえる。彼らの声が。
街を包み込むようにして。

私にはもう生き残れるという考え方は出来なかった。
街の人間が抵抗しているとは思えなかったから。
生きているかどうかすら怪しかったから。

もう、だめだ。
これ以上聞くことは出来ない。
私は窓を押し開ける。そして、身を乗り出す。
私は、これで、楽になる。
彼らの声が、少しだけ大きくなった。



終わり。
759《ゾディアック》:2006/07/24(月) 23:53:27 ID:???
ACT1
BLACK BOX

「実に残念だ…。まさか君が“ユダ”だとは…。」

その男の声で俺は目を覚ました。
「………!?」
自身に照らされているライトが逆光になり、男は一人で俺の方からは相手の顔は見えない…。
辺りを見回すと、見慣れない機材が無造作に置かれており倉庫の様だった。
「…アンタは誰だ?」
俺は男にそう呼び掛けながら、ライトの光を手で遮ろうとした…が。
後ろ手に椅子に手錠をかけられており、それは叶わなかった。

「君は優秀だ…。…いや、優秀過ぎたというべきか…。」
男は目の前のデスクにもたれかかりながら、手に持った書類らしき物を俺の足下に投げよこした。
書類が落ちると同時に埃が舞い上がり、カビ臭い匂いが鼻についた。
俺は書類の書面を椅子の上から伺う。

「……!」
俺は息をのんだ。何故なら、その書類には今までの経歴から家族構成…ありとあらゆる俺自身の情報が記されていた。
男はおもむろに煙草を取りだし、火をつけながら言う。
「…分かるな?これ以上知らばっくれても無駄だという事だ…。」

続く
760《ゾディアック》:2006/07/25(火) 04:45:03 ID:???
「…一体…何の事だ?」
恐らくその時の俺の声は、脅え震えているように聞こえていただろう。
「…クリス君。私は無駄な事が嫌いでね。例えば…部下が同じ失態などを繰り返したりすると大変腹が起つのだよ。同じ質問を繰り返す事も然り…分かるかね?」
やたらと柔らかい物腰で男はそう言うと、煙草を口にくわえ吸う素振りを見せた。すると、どうだろう!男が一息に煙草を吸うと、一瞬の内に真新しかった煙草はフィルター部まで灰と化してしまった!

「もう一度聞こう…君は“キマイラ”を何処に隠した?」
そう言った男の声は、明らかに苛立ちを感じさせた。
「“キマイラ”?…なんの事だ…?」
「…分かった…いいだろう!君は私の大切な物を返したくないという訳だな。…ならば、私も君の大切な物を奪う事にしよう!」
「…大切な…物…?」
「…そう、君のこの世でたった一人の肉親である“彼女”の命を頂く…。…こういうのはどうだ?」
すると、粗雑に置かれた機材の内のモニターに一人の女性が映し出された。

映し出された女性は俺のよく知る人物だった…。
「…ク…クレアァ!!」


続く
761《ゾディアック》:2006/07/25(火) 07:42:37 ID:???
―アフリカ大陸ソマリア非武装地域・48時間前―


「…クレア・レッドフィールド。アポは取ってある筈よ。」
そう言いながら、私は厳重な警備をなされたゲートに立つ衛兵にIDを提示した。
焼けつく陽射しが肌をジリジリと焼く。アフリカ特有の灼熱の暑さ、軍所有のジープには屋根は無くエアコンなんてもっての他だ。
「…暑いわね。」
私が言うと衛兵は応えた。
「今日なんてマシなもんさ、ソマリアの本当の暑さはこんなもんじゃない…。」
「本当の暑さ…か。」
私は溜め息を吐いた。この灼熱の暑さより、更に熱い日があるのを想像すれば、それだけで嫌気がした。
すると、衛兵は幾つか無線に応答した後で目前にあるゲートを上げた。
「確認が取れた、先に進んでくれ。」
返されたIDを受け取り、私は建物内に車を進ませた。


続く
762ゲーム好き名無しさん:2006/07/27(木) 19:47:40 ID:???
保守
763ゲーム好き名無しさん:2006/07/30(日) 09:30:39 ID:ZFpwbLSU
保守
764ゲーム好き名無しさん:2006/08/01(火) 20:55:51 ID:???
保守
765ゲーム好き名無しさん:2006/08/02(水) 11:27:10 ID:???
保守ばっかりしやがって!!保守。
766ゲーム好き名無しさん:2006/08/03(木) 22:47:37 ID:???
保守・・・。
767ゲーム好き名無しさん:2006/08/07(月) 03:39:25 ID:???
過去ログも更新されなくなって久しいな・・・・保守。
768ゲーム好き名無しさん:2006/08/07(月) 16:19:14 ID:???
スレの容量ってどうやって確認するの?
769スタープラチナ:2006/08/08(火) 01:26:44 ID:???
そんな事も分らんのか?無知なバカめ。
保守保守保守。
770ゲーム好き名無しさん:2006/08/08(火) 12:38:18 ID:???
どうやって調べるか分からないから、聞いている
771ゲーム好き名無しさん:2006/08/08(火) 16:52:38 ID:???
256が小説ん中でGAIDENのネタを含めてる件について。
772名無しのゴンベエは何処にいる?:2006/08/08(火) 20:19:21 ID:???
>>771
スターライト号の所な。
773ゲーム好き名無しさん:2006/08/08(火) 22:13:54 ID:???
あんなクソゲーでも、ちゃんとネタとして取り入れてる256の優しさに2ちゃんが泣いた。
774ゲーム好き名無しさん:2006/08/14(月) 14:38:39 ID:???
保守
775ゲーム好き名無しさん:2006/08/15(火) 15:09:06 ID:???
保守
776ゲーム好き名無しさん:2006/08/16(水) 20:59:49 ID:???
保守
777ゲーム好き名無しさん:2006/08/17(木) 19:15:12 ID:???
http://www.ash-bhre.com/cf/cf.cgi?mode=all&namber=1180&rev=0

バイオの時系列論議板です。非常に興味深い内容が多いです。
小説を書く上で参考になれば幸いです。
778ゲーム好き名無しさん:2006/08/17(木) 19:44:22 ID:???
http://www.ash-bhre.com/cf/cf.cgi?mode=all&namber=1180&rev=0

バイオの時系列論議板です。非常に興味深い内容が多いです。
小説を書く上で参考になれば幸いです。
779ゲーム好き名無しさん:2006/08/20(日) 12:16:36 ID:h4lDNszm
保守
78030:2006/08/23(水) 21:11:32 ID:???
とうとうオレたちとあと一人になっちまったな。
ヤツが感染していないといいんだが・・・
なぁおまえ、呑気にミルクをなめてる場合じゃないんだぜ。
その度胸、どっから来るんだ?オレにも分けてくれよ。
チキンなオレにも、さ。



オレと相棒はボートで川を下ってラクーンシティからの脱出を試みた。
川面はおだやかで何事もなく、オレはそのまま街を出てまたいつもの生活に
戻れると思っていた。
だが、そんな妄想を抱いていたオレは相当におめでたいヤツだったという訳さ。
しばらく下って行くと、川下に大型のクルーザーが停泊しているのが見えた。
近付くにつれてわかったことは、それが軍の船で、オレたちはなすすべもなく
ただそこに向かって流れて行くしかないということだった。

でも、兵士たちは意外とフレンドリーだった。
オレたちは簡単な検査を受けたあと、別の場所に移動させられることになった。
オレは相棒と引き離されるんじゃないかと心配したけど、そんなことはなくて
正直ホッとしたよ。

オレたちと同じように各地から脱出してきたらしい人々が集められて、中型の
バスに乗せられた。十分ほどで着いたのは見慣れないスポーツセンターのような
建物だった。ここがラクーン市内なのかどうかわからない。バスを降りたオレたちは
全員その建物に入るように言われた。

「君たちにはしばらくのあいだここで休んでもらう」

ちょっと階級が上そうな軍服を着た兵士がそう言ってオレたちを広い部屋に入れた。
15メートル四方ってところかな。その割に家具はソファが数個壁沿いに置かれて
いるだけでとても殺風景だった。床には建築資材のようなものが散乱している。
窓は壁の上の方に小さいのが点々とあるだけで外は空しか見えない。
兵士はオレたちを部屋に入れるといきなり扉を閉めた。しんと静まった部屋に鍵を
掛ける音が響く。

「おい、何をするんだ!」

78130:2006/08/23(水) 21:12:12 ID:???
みんな一気に緊張した。せっかく地獄から脱出したと思ったらこんな部屋に閉じこめ
られたんだからな。外の兵士がすまなそうな口調で言う。

「食事はちゃんと支給する。悪いがしばらく我慢してくれ」

訳がわからなかった。
みんなで口々にわめきたてたり扉を蹴ったり叩いたりしたが、兵士はもう戻って
来なかった。しばらくしてオレたちは落ち着きを取り戻し、思い思いにソファに
体を預けて自分たちの今後について思いを巡らせていた。
室内に監禁されたのはオレと相棒の他に8人。夫婦と子供の3人家族、腕にタトゥーを
入れた男、若いカップル、学生風の女二人だった。



最初に事が起こったのは初めての食事が支給されてしばらくたってからだった。
いきなり学生風の女が悲鳴を上げたんだ。
咄嗟に視線を向けると、その女は連れの女に羽交い締めにされていた。
何やってんだ?と思ったが、すぐに事情がわかった。
連れの女は感染していたんだ。
もう厭と言うほどこんな場面には遭遇して慣れっこになっていたはずだった。
でも、さっきまでは脱出できたと思って気が緩んでいたせいか、やはり後味の
いいもんじゃないよな。タトゥーの男と家族連れの父親とオレの3人でその女を
黙らせた。散乱している資材の中にはおあつらえ向きに鉄パイプもあったんだ。
それを使ったよ。

静寂が戻ると、扉が開いて白い防護服に身を包んだ兵士が数人入ってきた。
そして動かなくなった女を運び出して行く。その間にも、オレたちが逃げ出さない
ように一人が銃を向けて見張っていた。
なるほどね。そういう訳か。
こうやって感染者を選別しようってことか。鉄パイプなんか用意しやがって。
まるで生き残りゲームだ。デビットならきっとこう言うぜ

「ふざけてやがる」

78230:2006/08/23(水) 21:13:03 ID:???
それからみんな必死になって出せとわめき立てたが、誰が感染しているかわからない
状況では開放される見通しはまったくない。やがて疲れ果ててみんな口を閉じた。
室内に重い空気がのしかかっていた。

運ばれて行った女の連れは一人でしくしく泣いている。誰も近付こうとしない。
そりゃそうさ。可哀想だけど彼女、噛まれたんだよ。
彼女の心配より、室内のみんなはいずれ発症する彼女から自分たちをいかにして
守るかで頭が一杯なのさ。みんな手元に鉄パイプを置いて彼女から目を離さない。
残酷な話だよな。

翌日はその女とカップルの男の方が発症した。
厭な仕事を終えるたびに防護服野郎が骸を運び去って行った。
筋書きは最初から出来ていて、あとはオレたちがそれに沿って芝居を演じている
って訳さ。畜生っ!!最後まで残ったらここから出してくれるのか?

そう言えば、最初に検査を受けたときに感染しているかどうか聞かれたっけ。
デイライトのお世話になったオレと相棒は胸を張ってNOと言ったさ。
でも、もし感染しているとわかっていても、そこでYESと言うヤツはいないだろう。
その場で処理されて終わりだからな。だからオレたちも信用してもらえなかった訳だ。
だったら聞くなよと言いたいけど、ま、もうどうでもいいやそんなこと。



家族連れの父親がオレの方にゆっくり歩いて来た。
オレは鉄パイプを握った手に力を込めて警戒しながら見ていた。
「なんだい?」

父親は声をひそめて言う。
「すまない。実は・・・妻が・・・」

オレは、子供を自分によりかからせてソファでぐったりしている女の姿を横目で
チラッと見て言った。
「奥さんが?」

オレにはそいつの言葉の続きがわかった。

「・・・感染しているらしいんだ」

78330:2006/08/23(水) 21:13:40 ID:???
ビンゴ

「・・・子供が危ないぜ」

「そうなんだ。頃合いを見計らって子供を連れてくるからしばらく君のそばに置いて
くれないか。君は場慣れしてるようだし」

「ああ、いいよ。あんたは?」

父親は辛そうに顔をゆがめて言った。
「私は・・・妻を楽にしてやらないと・・・」

「・・・そうか。わかった。加勢しなくていいのか?」

「私がやられたら頼むよ」

そう言い残して彼は自分の家族の元に戻った。
まったく残酷過ぎるぜ。なぁ、相棒・・・
相棒は丸くなってすやすや眠っているだけだった。



そして予定されていた通りの修羅場がやってきた。

父親が子供をオレに預けるのとほぼ同時に、彼の妻は発症した。
彼は泣きながら自分の妻に鉄パイプを振り下ろした。でもやっぱり本気で力を込める
ことは出来なかったようだ。そりゃそうだろう。オレに女房がいたらきっと同じだ。
隙をつかれて父親は転倒した。オレは泣き叫ぶ子供をカップルの生き残りの女に預けて
タトゥーの男と共に鉄パイプを持って駆けつける。
だが、妻の方を黙らせたときには彼はすでに血まみれになっていた。

「私が死んだら妻の横に葬ってほしい・・・そう軍の人に言ってくれませんか」

オレは頷きながら彼の手にその妻の手を握らせた。

「ありがとう・・・それから、子供を頼みます」

彼はそう言って息絶えた。発症する間もなかったようだ。
オレはどうにもやりきれない気持ちでタトゥーの男と顔を見合わせた。
ヤツも辛そうな表情をしていた。

78430:2006/08/23(水) 21:14:55 ID:???
その時背後で悲鳴が聞こえた。
振り返ると、さっき子供を預けた女だ。

どうした!?

見ると女の手から血がほとばしっている。
そしてその傍らには口を血で真っ赤にした子供が立っていた。










78530:2006/08/23(水) 21:15:40 ID:???
で、オレと相棒とタトゥーの男だけが残ったって訳さ。

「なぁ、このウィルスの潜伏期間はどのくらいなんだ?」
ヤツが壁により掛かって座ったまま言う。

「さぁな。人それぞれみたいだぜ」

ヤツはつまらなそうにうつむいて自分の爪を見つめながら続けた。
「おまえ、感染してないんだろうな」

オレは言ってやった。
「もちろんさ。オレはワクチンを打ってるからな」

ヤツが視線を上げる。
「ワクチン?そんなものがあるのか?」

「あったんだよ。でももうない」

ヤツはやっぱりなという表情で笑った。
「おまえのその猫はどうなんだ。化け猫にでもなられちゃかなわん」

「猫って言うな。オレの相棒だ」

そんなやりとりがどのくらい続いたか・・・
オレは自分が感染していないことはよくわかっている。
だが、ヤツはどうだ?いざとなったらもう一対一だ。おまけにオレは親愛なる
相棒を一人で守ってやらなければならない。チキンなオレにできるのか?

78630:2006/08/23(水) 21:16:14 ID:???
そもそもこのウィルスの正体は何だ?
噛まれれば感染するのはもうよくわかっているが、空気感染はしないのか?
多分、軍でもよくわかってないんだろうな。でなきゃ兵士たちでさえ気の毒そうな
表情で見守る、こんな残酷で時間のかかる選別の仕方はしないだろう。
対応が完全に後手に回っている。今のところ効率的な判定方法なんて存在しないんだ。

「脱出してきた者が全員感染しているとわかれば話は早い。皆殺しにしちまえば
いいんだからな。それをやらないってことは、まだ軍にも決定的な情報がないって
ことだし、多少なりとも良心が残ってるのかも知れん」

ヤツがぽつりとそんなことを言った。

「だがな、人手は明らかに足りてない。ここだって兵が常駐している訳じゃないしな。
そのうち手詰まりになったら見境なく殺すだろう」

「そんな無茶な!」

「市外の人間を守る方が優先だからだ。おまえだって軍の立場ならそうするさ」

オレはよくわからなくなった。
外の人間を守るために感染者は殺されるしかないのか?
さっきから疑問ばかり頭に浮かんできて目眩がするよ。


78730:2006/08/23(水) 21:16:47 ID:???
最初にそれに気付いたのはやっぱり相棒だった。
耳をそばだてて何かを聞き取っている。オレはソファの上で眠い目をこすりながら
起きあがった。

「どうした?」

相棒は扉の方を見ていた。
しばらくすると遠くからかすかに銃声が聞こえてきた。だんだんこっちに近付いて
来る。タトゥーの男も起きあがってお互いに顔を見合わせた。
すると誰かが走ってきて扉にぶつかり、大きな音がした。あわただしい金属音と
共に扉が開く。そこには迷彩服の兵士が立っていてオレたちを手招きしている。

「ここは危険だ!出ろ!」

兵士の戦闘服は血のようなドス黒い染みがあちこちに出来ている。
ゾンビの集団がこの付近までやって来たんだろうか。

「いいのか?」
ヤツが兵士に歩み寄った。

「君たちはもう感染の可能性はない。早く安全な場所に逃げるんだ」

兵士はハンドガンを二丁くれた。それを受け取ったヤツがひとつをオレに投げて
寄こした。ヤツは慎重に銃を点検している。オレは弾が満杯なのを確かめると、
ハンドガンをジーンズの腰に突っ込んで足下の鉄パイプを手に持った。

「この建物はすぐに爆破される。早くここから出るんだ」

そういうと兵士は銃声のする方へと走り去った。
あたりは一層騒がしくなっている。何だか獣みたいな唸り声も聞こえてくる。
こうしちゃいられない。相棒を先頭に、オレとタトゥーの男は兵士と反対の方へ
走った。

78830:2006/08/23(水) 21:17:21 ID:???
背後から何かが壁や天井を走って来るような音がする。
振り返るとそこにはでっかいヤモリのような生物が、ギザギザの歯をむき出しにして
オレたちを睨みつけていた。
そいつがぱっと飛びかかってきた瞬間、オレの横で銃声がした。
タトゥーの男がハンドガンを撃ったんだ。ヤモリは怯んで二三歩後退したが、まだ
ぴんぴんしている。

「早く逃げろ!」

ヤツが叫んだ。
相棒とオレは走った。ヤツも発砲しながら走る。
だがヤモリのスピードはとんでもなく早かった。もう追いつかれる!
そう思った瞬間、腹に響く低い音がして頭の上から瓦礫が降ってきた。
軍が建物を爆破したんだ!
無数の瓦礫の直撃から守るため、オレは必死になって相棒の上にかぶさる。
そしてあたりは真っ暗になった。


78930:2006/08/23(水) 21:18:06 ID:???
もうオレ、死んだのかな・・・
いてぇ・・・
痛いってことはまだ生きてるのか。
しかし体がいろんなものに埋まって動けない。
オレの体の下には相棒が丸くなっていた。大丈夫か?

オレが何とか瓦礫を押しのけると、隙間から相棒が外に飛び出した。
おい、気を付けろよ。まだヘンなのがうろついてるかも知れないからな。
やっとの思いでオレも外に這い出る。建物は見事に崩れ落ち、跡形もない。
ただの瓦礫の山だった。タトゥーの男はどうしただろう。

「おーい」

呼んでみたが返事はない。
近くの瓦礫をひっくり返して探してみたが、ヤツは見つからなかった。
ふと背後でガラガラと音がしたのでヤツかと思って振り返ると・・・
瓦礫の中から腐った手が何本も突き出ている。
何ともおぞましい光景だぜ。
こりゃ呑気にここで人捜しをしている場合じゃない。

あの屈強そうな男が、そう簡単に死ぬ訳ないよな・・・

オレは自分にそう言い聞かせてその場を立ち去ることにした。
建物の周囲を見渡してみると、ここに来るときに乗ったバスがあるじゃないか。
オレと相棒はバスに駆け込んだ。

79030:2006/08/23(水) 21:24:38 ID:???
運転席に座って周囲を見回すと、キーは床に落ちていた。あわてて拾って鍵穴に
挿そうとしたが、焦っていてなかなか入らない。
その間にもゾンビが押し寄せてきて、バスの車体を叩く音が聞こえていた。
やっとのことでキーを回すと、苦しそうにエンジンが回ってバスは動き出した。
何体かのゾンビが車輪の下で砕ける音を聞きながら、バスを敷地から道路に出す。

「どうする相棒?」

相棒はダッシュボードに乗って外を見ている。
その先を目で追うと橋が見えた。

「そうか、またボートか・・・
それが一番安全かもしれないな」



オレたちのボートは同じ場所に係留されていて、無事に船を出すことができた。
しばらく川を下ると空に光る点が見えた。それは幾筋もの線になって川上に向かって
飛んで行く。オレは緊張しながら相棒とともに空を見つめた。
地平線に溢れ出す光・・・
まさにオーマイガッだよな。
タトゥーの男が言っていた通り、とうとう軍は見境がなくなっちまったらしい。

でも、オレたちは生き残った。
デビットやあのタトゥーの男だって生きていないはずはない。
だってこんなチキンなオレが生きてるんだからさ。
なぁ、そうだろ?
相棒は澄んだ瞳で振り返って、同意の言葉を述べた。

「にゃあ」


 E N D
791ゲーム好き名無しさん:2006/08/23(水) 23:47:25 ID:???
乙です「にゃあ」

タトゥーの男は、0のビリーかなぁ、なんて想像しながら
読んでました。
最初の頃に比べると、動揺したりする事が少なくなっている
ジムが、なんとなく物悲しくなったりしましたわ。
修羅場の場面の描写が簡潔なのが、かえって想像力をかきたてられて
読み応えがありました。
792ゲーム好き名無しさん:2006/08/24(木) 20:22:31 ID:???
楽しませてもらいました!
乙です。

面白かったデス。
軍の心境とか、判別方法が分からないとか、なんか新鮮で。
793ゲーム好き名無しさん:2006/08/26(土) 11:25:50 ID:???
30さん乙です!
ジムと猫とデビットの話の続きが読めるとは・・・(つ∀`)
794ゲーム好き名無しさん:2006/08/30(水) 16:12:05 ID:/gaKPBwC
保守
795ゲーム好き名無しさん:2006/09/02(土) 03:36:18 ID:???
30さん、面白かったよ 乙!
796ゲーム好き名無しさん:2006/09/08(金) 23:08:31 ID:uPX1U4SZ
保守
797ゲーム好き名無しさん:2006/09/12(火) 06:19:25 ID:N14SE6jD
保守揚げ
798旧45:2006/09/19(火) 23:17:34 ID:X1ofr0KN
ラクーン市警には偉大なる円卓の騎士の王と同じ名を持つ警官がいる。
その警官の名はアーサー。非常に正義感が強く、制服警官の鑑のような人物だ。
彼は自分の名を誇りに思っているし、その名に違わぬ働きを見せる。

アーサーが警察官を目指したのには、彼の家系が大分に影響を及ぼしている。
彼の家系は元をたどればイギリスの騎士にあたる家柄らしいのだ。
故あって先祖は故国を追われたが、新天地たるアメリカで保安官となり
代々、この地方の治安維持を担っていたのだ。
これらの先祖や仲間達に比べると、アーサーの活躍はそこまで派手ではないが
ラクーンシティの一警察官としての働きはS.T.A.R.SやSWATに劣るものではない。


そのアーサーが警察官としての最後の職務を
果たすことになろうとは、誰も予想だにしていなかったに違いない。

彼の最後の出勤となった日は残暑の残る9月の終わりであった。
その頃、世間では謎の人食い病が頻発しており市警も厳重な警戒態勢を強いていた。
アーサーはその日も交通課としての職務をまっとうしていた。
通学途中の学生であるショーンから大学で飼っているハサミムシの研究の話を
延々と聞かされつつも、街の平和を願って交通整理に没頭した。

それらの地味ながら重要な仕事を終えて市警に戻った彼に緊急の課題が与えられた。
ブライアンズ署長直々のお達しである。突然の呼び出しに署長室に馳せ参じた彼に
署長は苦虫を噛み潰したような顔で数枚の書類を手渡した。
内容を要約すると、暴動が起こっているので通りを封鎖しろということらしい。
同じように書類を手にしているレイモンドが署長に説明を求めたが
署長はその肥体を隠すようにして奥の部屋に閉じこもってしまった。
多くの署員達が署長の態度に一抹の不安を覚えたが
職務に忠実なアーサーはそれに異論をはさむことなく、準備にとりかかった。

アーサーの迅速な行動のおかげで、一同は目的地へ
所定の時間よりも30分も早く到着することができた。
799旧45:2006/09/19(火) 23:19:23 ID:X1ofr0KN
ここでアーサーが任されたのは付近住民への非難勧告である。
今回の作戦の指揮権はレイモンドが握っており
アーサーをこの任につかせたのは、彼が交通課の警官として
日頃から周りの住民に声と顔を知られ、好かれているのを認識していたからである。

アーサーは上司が作成した文書の通りに警告を行って回ったが
そこに書かれてある文章を読むたびに心が痛んだ。
何故ならばそこには警告に従わないものの命は保障しないと書いてあるからだ。
元来、警察官の使命とは市民の安全を守らなければならないことだ。
だから、本当ならば警察官は自分から助けにいかなければならないはずだ。
もちろん、今の緊迫した状況では暴徒の排除と市民の救出を両立させるのは
難しいということ自体は分かっているのであるが、それでもこのような
市民を突き放すような勧告を与えなければならない現状にアーサーは憤りを感じた。


彼がやるせない思いで一通りの区画を回りきった時のことだ。
発生は思いもよらぬところから起こった。
アーサーのパトカーの助手席側のドアに何かがぶつかった。
不審に思った彼がパトカーから降りて助手席側へ近付いてみると
人間よりも大きな何かが蠢いているのが見えた。
恐る恐るその物体にライトを当てた瞬間、それはいきなり踊りかかってきた。
自分でも信じられないほど大きな悲鳴をあげ、運転席に乗り込んだ彼は
その物体を前輪に巻き込みながら、普段ならば絶対に出さない速度で
作戦本部へと引き返した。

現場から数キロ離れた本部へ醜態を晒して戻ってきた
アーサーを迎えたのは驚きと戦慄、そして驚愕であった。
彼が他の警察官に手土産として持ち帰ってきてしまったのは
とんでもない大きさのハサミムシであったのだ。
しかもこのハサミムシ、アーサーに襲い掛かってきたのだから
人間を捕食する可能性があるかもしれないのだ。
800旧45:2006/09/19(火) 23:21:44 ID:X1ofr0KN
もはや本部は暴動に対処するどころの騒ぎではなくなった。
他にもこのような化け物がいるのではないかと署員達は混乱に陥った。

そこへ追い討ちを掛けるかのごとく凶報が入ってくる。
ヘリからの連絡でその巨大ハサミムシが警戒ラインにまで接近しているというのだ。
それを聞くと同時に、数多の悲鳴が迫ってきた。

署員達の目に入ったのは、例のハサミムシに追われている市民達の姿であった。
皆、酷い怪我を負っており、力の弱い者から鋭い刃の餌食になっていた。
恐らく、暴動の正体はこの異常に成長した害虫どもの仕業に相違ない。

その場にいる全員が思い思いに拳銃を構えたが、レイモンドは一時撤退を命じた。
とてもではないが、迎撃するには間が悪い。
場合によっては流れ弾が市民に命中するかもしれないからだ。
アーサーもその命令を最もだと賛同し、撤退準備を始めた。
市民達には悪いが、今の浮き足立った状態では満足に応戦もできない。
この場で全滅するわけにはいかないのだ。

だが、彼は準備こそしたものの、撤退を実行に移すことはなかった。
見てしまった。そして聞いてしまったのだ。
逃げ惑う市民達の中からアーサーの名を呼ぶ声を。
その声の主はショーンだ。
今朝、何の興味もないハサミムシの研究の話を延々と喋り続けてくれたあの若者だ。
ショーンが顔の半分を血に汚して必死に助けを請うのだ。


もう見捨てることはできない。考えるよりも先に身体が動いた。
周りの警官が制止するのを振り切り、拳銃を片手にハサミムシに突撃する。
鋭利な牙がショーンの頭を噛み砕く寸前、弾丸がその無機質な眼を突き破り
怪物の身体を大きく仰け反らせた。
そこへさらに弾を打ち込み、怪物の戦意を喪失させる。
蟲の強力な握力が緩み、ショーンの身体に自由が戻った。
801旧45:2006/09/19(火) 23:23:47 ID:X1ofr0KN
首尾よくショーンを警官隊のもとへ送ると
彼はまたしても怪物どもの群れに突入していった。
そして何度目かの救出劇の後、とうとう力尽き
その首と胴は死神の無慈悲な刃物で両断されたのである。



アーサーはあの騒動の最中、まさに円卓の騎士であった。
その名に恥じぬ、勇猛果敢な働きを見せた。
もしも彼がアメリカでなく、イギリスに生まれていたら
間違いなく大英帝国の女王から騎士の位が授けられたであろう。

だが、もはやラクーンシティもなく、大英帝国にも所属していない
彼に対してできることは、ただ、その勲功を讃え冥福を祈るのみである。
802旧45:2006/09/19(火) 23:26:53 ID:X1ofr0KN
パソコンが故障して大分ご無沙汰していましたが
これからたまに投稿させていただくかもしれません。
久方ぶりで粗が目立つかもしれませんがよろしくお願いします。
803ゲーム好き名無しさん:2006/09/19(火) 23:32:00 ID:GUrZsD46
>>旧45氏

GJ!です。
久々に楽しませて頂きました。
これからの投稿も楽しみに待っております。
804ゲーム好き名無しさん:2006/09/19(火) 23:48:18 ID:zX8zaq6x
ご帰還、歓迎します!
ここもすっかり閑散としてしまいましたけど、
また45さんの作品が読めると思うとワクテカです。
805旧45:2006/09/20(水) 00:57:54 ID:1gBf1iFI
すいません。少しばかり訂正を・・・

798
×強いていた→○敷いていた

799
×非難勧告→○避難勧告

改めて見ると変換ミスが多いもので。
806ゲーム好き名無しさん:2006/09/22(金) 21:14:18 ID:tESkU/v7
待ってました!

助けられ、あの街から脱出できた市民の心に
「あの勇敢なおまわりさん」の記憶が残っていれば
いいなぁ…
807ゲーム好き名無しさん:2006/09/27(水) 22:27:30 ID:Ixp+/FyD
保守
808ゲーム好き名無しさん:2006/09/29(金) 03:19:21 ID:iDnL7aNU
別スレの作品も、まとめサイトに収録を嘆願します。
捨てるのは惜しい。
809ゲーム好き名無しさん:2006/09/29(金) 20:40:44 ID:BRvZ2/Q4
>>808
コイツ何バカ言ってんだ。筋違いもはなはだしい。いっぺん死んで来いよ。
810Y:2006/10/05(木) 16:51:12 ID:UgOv3PGR
9月23日AM8:25

ラクーンセントラルスクール。
ラクーンシティ中心部に建つこの学校は小等部・中等部合わせて生徒数1000名ほどの学校だ。
都市部と比べると少し学校だが、元々アンブレラ社のおかげで活気づいたような町だ。
アンブレラ社がラクーンシティに入って来る前はこの半分もいなかっただろう。

テッド・リースはこの学校の5年生。
テッドは中等部二年の姉新聞社に勤める父親、主婦の母親の4人家族で暮らしている。

「おはようフレッド」
「おはよう。今日一時間目から算数だぜ。宿題やってきた?」

答えたのはフレッド=ウィリス。テッドの幼稚園からの友人だ。

「やってないよ。プリント三枚とかやる気しないよ」
「だよな。天才エンリケクン、答え移させてくれ」
「またかよ。たまには自分でやれって…」


呆れ顔で振り向いたのはエンリケだ。
彼はテッド達が三年生のときに転入してきた。彼は頭が良く、転入早々に国語と算数のテストで満点をとり、一気にクラスの人気者になった。
父親の働いているアンブレラ製薬の研究員になることが夢で、皆にしつこいくらいによく話していた。


「一生のお願い!」

「お前何回一生のお願い使ってんだよ…仕方ないなあ…あ、アーサー先生がきたぞ。あとで見せてやるよ」

ガラリと戸を開けて担任のアーサー先生が入ってきた。
立っていた生徒は急いで自分の席に戻った。
811Y:2006/10/05(木) 16:53:16 ID:UgOv3PGR
「おはようございます」
挨拶が終わると、アーサー先生は急に真剣な顔つきで話し始めた。
「みんなおはよう。早速算数の授業を…と思ったが、今日は一時間目の算数はなくなりました」
クラス中が一瞬わっとなったが、すぐ静かになった。
…ただ一人フレッドは除いて。
「もっと喜べよテッド。宿題ださなくていいんだぜ!」

テッドは何も言わずに前を指差した。
真剣な顔でアーサー先生が自分を見ていることに気づいたフレッドはすぐに静かになった。
少し間を開けてから先生は続きを話した。

「…一時間目は算数の代わりに体育館で大切な話をします。」

また一瞬だけクラスがざわついた。

「静かに。体育館でも静かに話を聞くんだぞ。
そろそろ6年先も移動してるころか…みんな廊下に並んで。体育館に行くぞ」

テッド達5-4の生徒は背の順になって体育館へ歩き出した。
体育館に向かう途中にフレッドが話しかけてきた。

「体育館で大切な話ってなんなんだろうな」
「わからないけど、最近よく起きてる失踪事件の話かも」

「被害者は消えていて、現場には血の痕だけが残っているっていうヤツだろ?毎日そのニュースやってるから覚えちまったよ」
812Y:2006/10/05(木) 16:55:05 ID:UgOv3PGR
フレッドの言うように、テレビのニュースはこの死体失踪事件で持ちきりだ。それはラクーントゥデイでも同じだった。
事件の記事には必ず
「死体がない!?」

「消えた被害者」

「歩く死体」

だのの煽り文句が書かれていた。
ふとテッドは昨日の父親との会話を思い出した。

「父さん、歩く死体なんていないに決まってるよね」

「歩く死体?ああ、新聞を読んだのか。電話があったんだよ。いなくなった友人が血まみれで歩いてたのを見た人がいるんだ、ってね。
そのことを聞いた奴らがゾンビだの死体が歩くだの書いた訳だ」

「お父さんはゾンビなんていると思う?」

「いるわけないだろう。さ、もう寝なさい」
「おいテッド、どうした?」

「別に。ちょっと昨日のことを思い出してて」

「ふーん」

体育館につくと、六年生は既に座っていた。五年生はその横に並んだ。
813Y:2006/10/05(木) 16:56:16 ID:UgOv3PGR
「六年生、起立」

六年生の担任の各先生が号令をかけ、起立させる。

「おはようございます」
体育館に生徒達の声が響く。
二回目の挨拶が終わると、横に立っていた教頭先生が前にでてきて話を始めた。

「おはよう皆さん。今日は皆さんにとても大切な話があります」

その時、後ろからフレッドのヒソヒソ声が聞こえた。
どうやら一つ前のポールに話しかけているようだ。

「なあ、来てる先生が少なくないか?」
「え?」
「周りみてみろよ。六年の先生は2人しかいないし、俺たち五年の先生もアーサー先生と1組のバレンタイン先生しかいないじゃん。あと教頭」
「あ、本当だ」

え?と思いながらテッドが周りを見回すと、確かに体育館には教頭を入れても5人の先生しかいなかった。

「…先生方が少ないことが気になっている人も何人かいると思うので、先に話しておきます。今日休まれている先生は全員ウィルス性の皮膚病で入院しています。生徒も小等部だけで三十人近く欠席していて…」

急に教頭先生が話を止めた。
814Y:2006/10/05(木) 16:56:56 ID:UgOv3PGR
「どうしましたか?ホフマン君」

六年生の並んでいる列から手が上がっていた。ひどく焦っているようだった。

「せ 先生ジェームズが…いきなり倒れてきて…」

すぐに先生達が集まってきた。

「ジェームズ君?ミスタージェームズ!顔が真っ青だわ…バレンタイン先生、職員室に行って救急車を!クライン先生はジェームズ君を保健室へ!」


「はい!」
バレンタイン先生が飛び出た後に、倒れた生徒を担いでクライン先生が走りでていった。
「アーサー先生、私はジェームズ君に付き添っていかなければならないので、後のことを宜しくお願いします」
教頭先生も、そう言い残し、体育館をでた。
815Y:2006/10/05(木) 16:57:56 ID:UgOv3PGR
「電話が繋がらないって…どういうこと…?」
リドリー=バレンタインは、病院に電話が繋がらないことに焦りを隠せずにいた。
(もう一回…番号間違えてたかしら)

電話番号を確認しながら、一つずつボタンを押していく。

トルルル…

トルルル…

しかし、待機音が虚しく続くだけ。

「やっぱり繋がらないわ…」



「バレンタイン先生、どうしたんですか?」
バレンタインの焦っている顔に気づいた先生が声をかけた。

「生徒が倒れてしまって、救急車を呼ぼうとしてるんですが病院に電話が繋がらなくて…」

「…?病院に電話が繋がらないはずがないでしょう」

そう言いながら、受話器を取って番号を押す。
…しかし誰も電話には出てこない。バリン先生は静かに受話器を置いて言った。

「何故誰もでないんだ…バレンタイン先生、生徒の容態が心配です。
僕の車がありますからそれで病院まで連れて行きましょう」
816ゲーム好き名無しさん:2006/10/05(木) 17:57:02 ID:Kci2Ifnm
新作新作!
楽しみにしとります!
817ゲーム好き名無しさん:2006/10/05(木) 22:12:34 ID:QRonI5+I
禁断の子供視点だね
続きが楽しみだよ
818Y:2006/10/08(日) 21:30:50 ID:qFZXV6/b
教頭先生達がいなくなったあと、体育館は生徒達の話し声で埋め尽くされていた。あんなことが起きた後では無理もないが。

「みんな静かに。静かにしなさい!」

体育館にアーサー先生の声が響いた。
うるさい話し声がピタリと止み、ひそひそ声だけが聞こえるようになった。

「みんなが話をしたい気持ちはよくわかる。だけど教頭先生の話の続きをするのが先だろう?」

少し間をあけて、先生が話し始めた。

「みんなは最近頻発している失踪事件は知ってるな?実は大切な話と言うのはその事件に関係することなんだ」
テッドたちの予想は当たった。
819Y:2006/10/08(日) 21:31:21 ID:qFZXV6/b
「バレンタイン先生!救急車はまだなの?」教頭が保健室に飛び込んできた2人に言った。

「救急車は来ません。病院へは私の車を使って行きます」
「…?そんなこと」
「電話が繋がらないんですよ!詳しい話は後で、生徒を病院まで連れていくのが先です」
教頭の言葉を遮ぎるようにバレンタインが言った。
2人の先生の顔に、いつになく焦りが見えていることが、冗談ではないことを物語っている。

「…わかりました、病院へは私とバリン先生の二人でいきます。後の先生方は体育館に戻っていて下さい」

教頭がベッドに横になっている生徒を抱え上げながら言った。

「バリン先生、行きましょう。皆さん後のことを宜しくお願いします」
820Y:2006/10/08(日) 21:32:09 ID:qFZXV6/b
「…3日前に四年生の生徒が一人、何者かに襲われた。それは最近の猟奇事件の犯行と全く同じで、現場に残されたのは血の痕だけで死体はなくなっていた。
頻発している事件があったのはすべて夜だ。みんな、夜は絶対出歩いちゃダメだ。防犯ブザーも必ず身につけるんだぞ。これで話は終わりだ。
今日はこの後B時程(掃除なし)平常授業で集団下校…」

「先生、質問いいですか」
六年生の生徒が手を上げた。

「先生、大切な話をするのに、なんで四年生や三年生を集めずに話をしたんですか?」

「そう言えばまだ言ってなかったな…四年生以下の生徒は自宅学習になってる。事件に巻き込まれたのは低学年の生徒だったから、次に」

「えー!」

「まじかよ!」
先生の声は生徒達の不平不満でかきけされた。
そこにバレンタイン先生とクライン先生が戻って来た。
「あ!リドリー先生たちだ!」

「ジェームズ君は大丈夫なんですか?」


話はまだまだ終わりそうにない。
821Y:2006/10/08(日) 21:32:55 ID:qFZXV6/b
「(さっきのこと…最近の事件と何か関係があるのか…?)」
バリン=ビークスは車のエンジンを掛けながら考えていた。
何回かキーを回した後、エンジンが掛かった。
「行きましょう」
三人を乗せた車が発車した。
病院は車でなら15分程でつく。
車は路地を抜け、通りに出た。
「今日は妙に人通りが少ないですね…」

「そうですね…地下鉄に乗っていた人も数十人くらいしか見かけませんでした」
バリンの呟きに教頭が答えた。
822Y:2006/10/08(日) 21:34:37 ID:qFZXV6/b
道なりに進んで行き、角を曲がろうとした時。
道路のど真ん中に人が数人しゃがみこんでいる。
「うわっ!!」
バリンは急ブレーキを掛けて車を止めた。
「どうしたんです!?」
「前に人が…」
教頭先生がシートの横から顔を出して、前を見た。

人が数人しゃがみこんでいる。

この道は彼らを回り込んで進む程、大きい通りではない。バリンは車から出て言った。

「すいません!車が通れないのですぐにどいて下さい!」
だが彼らは全く動こうとしない。
(無視してるのか?クソ)
考えながらバリンは彼らに近づいた。

「今すぐどいてくれ!こっちは急いでるんだ!」
言い終わった後、バリンは彼らがただしゃがんでいるだけではないことに気がつく。

(なんだ…なにかをかじってる…?)
そのとき。彼らがムクリ、とだるそうに立ち上がった。そして、隠れていたものが見えた。

「ひ、人を食ってのか!?」
立ち上がった男達はおぼつかない足取りでバリンの方に向かって来た。

「うわあぁ!」
バリンは情けない声を発しながら、自分の車まで走った。
823aaa:2006/10/09(月) 13:06:43 ID:usurB5nb
Y氏乙
824ゲーム好き名無しさん:2006/10/11(水) 18:18:34 ID:mXDhQAz0
保守
825Y:2006/10/15(日) 00:42:59 ID:Q8MM6aId
転びそうになりながらも、なんとか車まで辿りつく。しかし、バリンは車に乗ることは出来なかった。

「…何をしている……?」
さっきまで意識を失っていたはずのジェームズが、教頭の首に噛み付いていた。
出血量からして、教頭が絶命していることは明確だった。

「何をしているんだァァァーーーーー!!」バリンは絶叫した。

だがこの間にも、殺人者たちは迫ってきていた。
頭では早く逃げなければ、と思っているのだが、足がすくんで動かない。

殺人者たちは目前、あと1メートル…その時。
殺された死体が起き上がった。
腹から肋骨が見える。間違いなく生きているはずがない。それなのに、立ち上がった。ゆっくりと、立て膝をついて。

(これは、悪い夢なのか?夢だったら覚めてくれ…)

殺人者の1人がバリンの肩に噛みついた。激痛にバリンは悲鳴をあげた。
2人目、3人目も噛み付いてきた。
その場に押し倒されたバリンは、薄れゆく意識の中であることを理解した。

(なるほど、死体が残らないわけだ…私の死体も…多分……)

意識が、途切れた。
バリンが学校に戻ったのはその30分後だった。
826ゲーム好き名無しさん:2006/10/15(日) 02:34:30 ID:R+Ssvsav
これは怖い。
そして先が気になる。
Y氏ガンガレ
827aaa:2006/10/21(土) 15:19:20 ID:oVDWGSe8
このスレは見捨てられたのか?
828ゲーム好き名無しさん:2006/10/22(日) 00:12:40 ID:QVeiDDoW
>827
民度が低いからじゃね?
809みたいにさ。
829ゲーム好き名無しさん:2006/10/22(日) 22:37:58 ID:vegsTzDR
それは関係ないと思う。
一言レスも悪いのでここまでで。
830Y:2006/10/24(火) 18:05:01 ID:UIFCtlcI
投稿頻度が低くてスマソ 

後で続きうpします。
831Y:2006/10/24(火) 20:31:04 ID:UIFCtlcI
あの後、先生達は生徒全員から質問攻めにあい、
結局テッドたちが体育館から教室に戻ったのは二時間目が始まってから30分も経過した十時だった。
戻ってきたアーサー先生もくたびれた表情をしていた。

「これから授業やんの?あと20分で中休みじゃん」
テッドがフレッドに話しかけた。

「なんか今日ついてるよなw」
と、フレッド。


「ほらそこ、静かに。あと20分しかないけど授業はちゃんとやるぞ。
教科書57ページを開いて、昨日の続きからマフチス君、読んで」

「はい」
832Y:2006/10/24(火) 20:31:35 ID:UIFCtlcI
バリンは立て膝をつきながら、ゆっくりと立ち上がった。
辺りを見回す。
車の中では教頭とジェームズがしきりに窓を叩いている。


バリンは低い声で唸りをあげた。

俺についてくれば肉を喰えるぞ、と。

仲間が一人、また一人と集まり始めた。
車から出てきた教頭たちもそれに加わった。

大群が動き始めた。
833ゲーム好き名無しさん:2006/10/25(水) 17:23:26 ID:uw0fyaou
ワクワク
834ゲーム好き名無しさん:2006/11/03(金) 19:11:44 ID:uNs2sfE7
テカテカ
835Y:2006/11/03(金) 21:42:23 ID:djQDmJ8A
「(20分とはいっても、やっぱり国語の時間は長く感じるよな…)」

テッドは頬杖をつきながらボーっとしていた。

その時、前の席のシビルから紙がまわってきた。

「(お。何かな…)」
手紙には、


中休み何する?

バスケ
サッカー
バトミントン
ベースボール

・フレッドからテッドへ


とかかれていた。


「(そうだなあ…昨日はバスケだったからなにやろう)」
そう考えながらチラリと窓の外を見た。




「うわああ!」
外の光景に、テッドは思わず声をあげた。


「どうした?」

「なに、なんなの?」

「外をみろ!」
テッドの声に従うように、クラス中の生徒が窓に貼りついた。

そこで生徒たちがみたものは。
836ゲーム好き名無しさん:2006/11/07(火) 18:18:55 ID:z+KRbLOY
Yさんお疲れ様です。
続きが気になります。
837ゲーム好き名無しさん:2006/11/12(日) 22:29:54 ID:pxGCLwlz
保守
838ゲーム好き名無しさん:2006/11/12(日) 22:39:59 ID:Aie025ow
共産
839ゲーム好き名無しさん:2006/11/17(金) 01:41:57 ID:Z9s2VTPA
ほっしゅ
840Y:2006/11/17(金) 17:40:39 ID:WJk1PSuP
生徒たちがみたものは人だった。
しかしその人数が尋常ではなかった。
学校の前の通りが完全に埋め尽くされているほどの人。一体何百人いるのだろうか。

「学校見学にきたのかなw?」
「バカ。そんなんじゃないに決まってんだろ、あの人数じゃ…」

フレッドのふざけ半分の発言にエンリケが素早く答えた。
皆が口々に話し始めた時、教室の扉を開けてバレンタイン先生が入ってきた。

「アーサー先生、ちょっと…」


「バレンタイン先生!…みんな、中休みだが先生が戻るまで教室の外に出るんじゃないぞ」
そう言い、二人は廊下に出た。

「バレンタイン先生、外の人たちは一体…」
「そのことを話し合うために先生を呼びに来たんですよ。他の先生方は既に集まっています」

「…わかりました、急ぎましょう」
841新米警官:2006/11/17(金) 18:35:28 ID:YeL+0Mjj
 肉厚な掌の中では、武骨なデザインのビール瓶も華奢で
優美なラインを誇る芸術品に見えた。
 少々、というよりはかなり膨らんだ胴回りだが、年月により
蓄積された脂肪の下には、まだまだその膂力を残している
筋肉の気配が息づいている。
 顔に刻まれた年輪から見れば、むしろ意外な気がするが、
口の周りのヒゲには白いものはまだ含まれていなかった。

 「…あんな事件の事を聞きたがる奴がまだいたのか。」

 その語尾を不意に疲労を覚えたようなため息がすくう。
 説教でもしてやろうか、と考えているようにこちらを見る黒い瞳が
細められるが、何を思い出したのか、首を左右に振って彼は
腰掛けていたベンチから立ち上がった。
 髪の無い頭部に、太陽が眩しく照り返る。
 ポロシャツの張り切った生地を更に引き伸ばし、大きく伸びをすると
彼はこちらを見下ろした。

 「妻と息子には、一切接触しないと約束するなら、話してやろう。」

 芝生は緑、穏やかに過ぎていく午後のひと時。
 木立のざわめきを伴奏に、彼はその惨劇を…友の命を飲み込んだ
災禍の日々のことを語り始めた。
842ゲーム好き名無しさん:2006/11/19(日) 22:37:07 ID:13qPgVXB
保守
843ゲーム好き名無しさん:2006/11/21(火) 16:37:14 ID:pGgcHQ/q
私の名前はエロ美!ぴちぴちの57歳よ!さぁ男湯にでも行くかー。
844ゲーム好き名無しさん:2006/11/21(火) 20:16:34 ID:WHnIdaQr
「またか。。。」
 矢はゾンビを大きく外れて飛んでいった。
 武器を求めて街中を探索し、
弓具店を見つけた当初は大喜びしたものだったのに。
 実際に弓矢を使ってみたら、
筋肉痛と手の豆に悩まされるだけで
動かないゾンビにだってロクく当たりゃしない。
 運動が苦手なニートには過ぎた武器だね、これは。
「ゲームみたいに火薬を先っぽに付けてみたいですよね」
 阿部君がそう言った後、アハハとやけに朗らかな笑い声をあげる。
 バイオハザードが起こる前だったら、
自分の運動神経の鈍さを笑われたと勘ぐったかもしれない。
 年上の俺に敬語で接してくれるとは言え、
見掛けも中身も体育系なノリの阿部君は、
以前の世界での俺だったら極力近寄りたくないと思うタイプの人間だ。
「そう言っても仕込む技術が無いしね」
「火薬自体も無いですしね。カンシャク球とロケット花火で、
ってわけにもいきませんし」
 無駄口を叩きながら、次の矢を継げる。
「おっ、当たった!話しながら気楽に打つのがポイントと俺は見るね!!」
「大声出したからゾンビが来ちゃいましたよ。アハハ」
845ゲーム好き名無しさん:2006/11/21(火) 20:18:41 ID:WHnIdaQr
 都市部でバイオハザードが発生してから二ヶ月が過ぎた。
 災害から逃れた人々は小規模のコミュニティを築いて毎日を暮らしている。
 政府(と言っても実質は軍事官僚ばかりが生き残ったようだが)の方針によって
大規模コミュニティは禁止されている。
 集団の中でt-virus感染者が暴れた場合に、
感染が増大し全滅する可能性を恐れての処置なのだと思われる。

 ゾンビの群れの一人にならず、どうにか生き延びれた俺は
今では警備兵として日々の糧を得ている。
 正直、体力も、格闘の経験も無い俺がゾンビと戦うなど
不釣合い極まり無いと思うのだが、農作業や機械の知識の無い俺は
「消費しても構わない一兵卒」として見込まれているようだ。
 食料になるモノ(南無南無)が限られていたことが幸いして、
昨今はゾンビの数もまばらになり、本日はワゴン車に乗って
安全区域を広げるべく遠征中、と言うわけだ。
846ゲーム好き名無しさん:2006/11/21(火) 20:22:19 ID:WHnIdaQr
「やっぱり弾は一人二発は取っておきたいね」
「いや、高橋さんの考えすぎでしょ」
「なんの。人生経験の長さがこの灰色の脳に告げている。
阿部君が反対しても私と山本君はそう考えてるよ」
 矢を腹に刺したままこちらに向かってくるゾンビから逃げるべく、
エンジンをかけている高橋さんが俺に話を振る。
「確かに妙な注意だったよ。五発、五発ってやたらに弾数を強調してさ」
「山本さんまでそんな。我々、第三班は刀折れ矢尽きようとも
最後の一兵までお国のために尽くす所存であります!」
「弓折れ矢尽きる、が正しいんじゃないかな?」
 30mほど車を走らせれば、先程のゾンビは目的を見失って立ち止まり、
腹に矢が刺さっていることすら忘れている。
 室内ではドアを閉じるだけで追跡しなくなることと言い、
あいつらは三歩ですべてを忘れるトリ頭だ。

 ガソリン、食料、医薬品ect. 
 遠征した警備兵の役得であるモノを積み込み、
明るいうちにコミュニティへ帰還。
 今日の往復の運転シフトから外れている俺は、
後部座席でウトウトしながら考える。
 俺はこの状況をそれなりに楽しんでいるのではないだろうか。
 ゲームの主人公たちとは程遠いストーリーだったが、
無事生き残れた。脇役その7くらいとしては十分満足な結果だ。
 だが、同時に将来的にバイオハザードが収束した場合、
日常への回帰が果たしてできるかどうかを不安に感じる。
 もし俺が主人公であったとしたらゾンビが消えた後、
普通の社会人として暮らし、普通の幸せを得ることが出来るのだろうか?
〜終〜
847ゲーム好き名無しさん:2006/11/21(火) 20:23:19 ID:WHnIdaQr
 他スレでカキコされていた「東京バイオ」のキーワードに触発されて、
「きっと、こんな話だろうな〜」と書いてみました。
 書き終わったらバイオの世界観では無くなってましたとさ。あうあう(;^ω^) 
848ゲーム好き名無しさん:2006/11/22(水) 00:51:19 ID:Q0Cn7bsX
ニートの俺は仕事を探す為職案に訪れていた。気に入った工場の求人を持ち受付へ行こうとした直後だ…何か様子がおかしい。急いで受付へ行くとオバサンが受付の女の子に噛みついてるではないか!いやオバサンだけじゃない!周りの客も明らかにおかしかった!
849ゲーム好き名無しさん:2006/11/22(水) 00:57:04 ID:Q0Cn7bsX
俺は急いで鞄を持ち出ようとした…がすでにゾンビ化した奴らが唸りながら俺の側ににじり寄って来たのだ!「うわああああああああああ!」恐怖のあまりションベン汗鼻水涙が止まらない!
850ゲーム好き名無しさん:2006/11/22(水) 01:01:59 ID:Q0Cn7bsX
俺は走った!鞄を振り回しながら!そして自転車に乗り武器を買う為近くのデパートへと走って行った!デパートには親友の 尾丸がいる!しかし途中でゾンビに噛まれた。尾丸後は頼む…
851ゲーム好き名無しさん:2006/11/22(水) 01:20:04 ID:Q0Cn7bsX
尾丸はデパートの便所で糞をしていた。「ふ〜快便♪快便♪…あ、まだ出そう」その時外から唸り声がした。「あ〜入ってまーす!」唸り声は止まない。「だから入ってますってば〜!」それでも唸り声は止まない。尾丸は仕方なくズボンを上げ扉を開けた
852ゲーム好き名無しさん:2006/11/22(水) 01:23:14 ID:/jwD72XS
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853ゲーム好き名無しさん:2006/11/22(水) 01:24:57 ID:Q0Cn7bsX
ゾンビがいた。「???」扉を閉める。もう一度開ける。ゾンビがいる。「…!!!」勢い良く扉を閉め鍵をかける。「…やべぇよ!やべぇよ!」ゾンビは流してないウンコが臭いのか入ってこようとしない
854ゲーム好き名無しさん:2006/11/23(木) 01:41:53 ID:FmWSnLHS
尾丸はトイレ窓から脱出し電車に乗り無事脱出 めでたしめでたし
855ゲーム好き名無しさん:2006/11/23(木) 18:57:07 ID:AL+D1XYi
オマル=尾丸→うんこ
856ゲーム好き名無しさん:2006/11/24(金) 01:09:51 ID:1bG6W/lJ
尾丸は外に出安堵した…が、その時だ…「きゃわわわ〜」女の子が一体のゾンビに襲われていた!尾丸は近くにあった鉄パイプを手にとりゾンビに殴りかかった!「やああああああ!…あ?」尾丸はゾンビに噛まれゾンビの仲間になった。女の子曼弧ちゃんは逃げた
857ゲーム好き名無しさん:2006/11/24(金) 19:35:26 ID:AX5bRVxy
クリス「ロケラン!!」
ボ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!
世界は滅びた・・・・・
そして、クリスは脱出した

                                   完
858ゲーム好き名無しさん:2006/11/26(日) 10:49:51 ID:ny2WCe+H
>>857
どんな弾使ったら世界が滅ぶんだよ
859ゲーム好き名無しさん:2006/11/26(日) 19:57:13 ID:+dRBIJDB
それよりも、世界を滅ぼした後で、どこへ脱出するのか気になる。
860名無したんはエロカワイイ:2006/11/27(月) 05:37:33 ID:uR0U1dcD
多分宇宙へと・・・
861ゲーム好き名無しさん:2006/11/27(月) 14:41:21 ID:Z3ecawy7
ニートがいた
ニートはゾンビだった
しかし、ニートにも意地があった
ニートではなく、ゾンビとしての意地が
862ゲーム好き名無しさん:2006/11/27(月) 21:51:24 ID:iQylcFV+
DOA1のパクリっぽいがそれを抜きにしてもクリスの「ロケラン!」と滅んだ後に脱出の下りは、天才的だな。
863ゲーム好き名無しさん:2006/11/27(月) 22:06:56 ID:XN31FSYI
ニートゾンビ。仕事しない。だから人間を襲わない。働き者ゾンビに養ってもらっている。
ホームレスゾンビ。同じく働かない。他のゾンビが襲った後の人肉をあさって食べる。

普通のゾンビ 人を見ると必ず襲い掛り噛みつき仲間にする または食べる
864ゲーム好き名無しさん:2006/11/28(火) 14:40:50 ID:Ig3Z2fdn
日本はゾンビにのっとられた。生き残りの人間はひっそりと地下で暮らしている。ゾンビに見つからないようひっそりと。だが逃げたわけじゃない。
865Y:2006/12/04(月) 14:49:58 ID:sg7/Mdfp
アーサーたちが職員室についた時、他の教師たちは集まって話をしていた。

「アーサー先生!」
声の主は理科講師のバーグレーだ。

「バーグレー先生、外の人達は一体…」


「私達も今それを話し合ってたんですよ。たった今、ベルタ先生が様子を見に出て行ったところです」
バーグレーは厚レンズのメガネを整えながら言った。
と、ここでアーサーはある事に気づいた。
「バーグレー先生、教頭とバリン先生は…」

「2人はまだ学校に戻っていないんです…携帯電話も繋がりませんでした」
アーサーの後ろにいたリドリーが答えた。

彼女の顔は不安で満ちていた。しかしそれは彼女に限ったことでない。
もちろん、アーサーも。

「私も外の様子を見てきます!」
そう言い、アーサーは職員室を飛び出した。
866ゲーム好き名無しさん:2006/12/04(月) 15:29:35 ID:KkVvaQEP
ズズズ・・・ズズズズズ・・・・・
ゾンビが足を引きずっていた
ゾンビA「おい、この部屋の鍵を取りにクリスが来るぜ!!」
ゾンビB「も〜、だからヤなんだよこういう部屋は・・・」
バタンっ
ドアが蹴り破られた!クリスが入ってきた!!
クリス「ファッキュー。」
クリスはロケットランチャーを手に持っていた
ゾンビA「うわっ・・・やべっ!!」
ゾンビAはクリムゾンヘッドになって逃げ出した
ゾンビBは足を引きずっているため逃げられない
ゾンビB「あ、やべぇやべぇ、ああやっべぇ何コレ?」
クリスがゾンビBに向かって走ってくる
ゾンビB「死にたくないよおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・」
サクッ サクッ
クリスはちょうどナイフプレイ中だった
ゾンビB「なんだよ・・・ビックリさせんなバ〜〜〜カ・・・バ〜カ・・・」
ゾンビは安堵した、そして死んだ
ゾンビB「セーブしとけばよかったぁ・・・」
867ゲーム好き名無しさん:2006/12/04(月) 20:17:23 ID:CkuMPX7P
ここはセクロス学園☆可愛い女の子ばっかりいる学校なのよ♪今日す〜〜〜っごく怖い事件がありました!なんと学校にゾンビが現れてみんなのお尻をなめなめしてくるの

868ゲーム好き名無しさん:2006/12/09(土) 03:00:31 ID:7b98mFjo
>>867
エロパロ板行けや、やっと向こうでバイオパロの次スレが立ったんだぞ。
869ゲーム好き名無しさん:2006/12/09(土) 03:32:01 ID:tDXsJf6h
↑小説創作はここだけじゃないの?
870ゲーム好き名無しさん:2006/12/11(月) 10:44:27 ID:G0eHrAgw
保守
871ゲーム好き名無しさん:2006/12/18(月) 10:56:37 ID:SOi7EEUW
保守
872ゲーム好き名無しさん:2006/12/19(火) 21:22:29 ID:ToKdWL6N
知識は全く無いが書いてみたい。
誰かいる?
873ゲーム好き名無しさん:2006/12/19(火) 21:41:51 ID:doUQy6Xk
いるよ
歓迎する
874872:2006/12/19(火) 22:59:24 ID:ToKdWL6N
ありがとう。
頑張ってみるよ。
875ゲーム好き名無しさん:2006/12/21(木) 00:05:21 ID:VmV3pNZw
覚えていたのは右腕の感触だ。

溶けた鉄をぶちまけられたような熱さがあって……それと、下水の匂い。
闇。 ライターの灯り。 一昨日の呑気なニュースばかりが散りばめられた新聞紙。
ああ……段々思い出してきた。
あいつだ。 チョコを分け合ってた食ってただけなんだ。
あいつが、あいつが突然俺の腕に、噛み付いて、ああ。
狂ってた! あいつの目がまるで死んだように虚ろで!
死体みたいで!
……はは。 あははは。 自分で言っておいて何だが、死体みたい、か。
死体なんてそこらへんに転がってるな。
いや、そこらへんを、うろつき回ってる。 って言うのが正しいのかな?
ははは。

……ありがとう。 助けてくれて。 生きている人間に会えて嬉しいよ。
876ゲーム好き名無しさん:2006/12/21(木) 00:07:14 ID:VmV3pNZw
872じゃないが、暇だから書いてみた。 続きなんて要る?
877ゲーム好き名無しさん:2006/12/21(木) 18:29:37 ID:ypra6u98
噛まれてるって事は、レアケースでもない限りゾンビになっちゃうのか…

なんかサスペンスみたいになりそうだな。
続き、自分は読みたいです。
878ゲーム好き名無しさん:2006/12/25(月) 15:05:14 ID:mED0FKYG
>>866
ちょwwwwww吹いたwwwwwwwwwwwwwwwwww
879ゲーム好き名無しさん:2006/12/28(木) 13:20:10 ID:pXD08iSe
ウェスカー「ここまでやるとは…なぜだ、なぜ私が負けるのだ」
クリス「俺は自分の力を限界まで引き出しただけだ。一方お前は過ぎた力を手にしただけでそれを使いこなせなかった。そこに付け入る隙があった。」
ウェスカー「確かに認めよう…貴様の悪あがきの力を…だが、我が待望を貴様のような虫ケラごときに邪魔させるわけにはいかん!」
クリス「ま、まさか…Gウイルスを散布するつもりか!?やめろ、そんなことをしたら、お前も無事では済まないぞ」
ウェスカー「百も承知だ、手に入らぬのなら自らの手で壊す…アンブレラの宿命と因果に従うまでのこと!」
威厳ある声「…それは困るな。傀儡は傀儡らしくするがいい」突然ウェスカーが串刺しになる
ウェスカー「ぐわあああ!」
クリス「何が起きたんだ!?」
威厳ある男「ここにいる小僧にウイルスについて教えた事。事故に偽装してラクーンにウイルスを散布しウイルスの潜在力を確かめた事。そして何よりGウイルスを完全な物に進化させる事。全てはこのオズウェル・E・スペンサーの企みによるものだ。」
クリス「!!!」
スペンサー「ここまでたどり着いたおぬしならワシの望みもわかるだろう?」
クリス「ああ…だがお前の好きにはさせない!」
スペンサー「ふむ…困ったことだ。だが、その前に後始末をするとしよう。」
ウェスカー「…オ…オズウェル…E…スペンサー…」
スペンサー「ご苦労だったなウェスカー。だが所詮、おぬしらは成したことの真価も知らずに悪びれるだけの未熟者に過ぎん。これ以上Gウイルスを預けておくわけにはいかぬ」
ウェスカー「貴様…」
スペンサー「ただ、おぬしがワシの手足として色々と動いてくれたのも事実…せめてもの礼として私が完全なるGとなった暁には忠実なる下僕として甦らせてやろう。楽しみにしているがいい。」
ウェスカー「うおあああ!?か…身体が…と…溶ける…怖い…死ぬのが…怖い…誰か…助け…」ウェスカー死亡
880ゲーム好き名無しさん:2006/12/31(日) 12:04:40 ID:yMfyaEvx
大晦日保守
881ゲーム好き名無しさん:2007/01/06(土) 22:47:06 ID:IvjqnVXS
遅めの新年保守
882ゲーム好き名無しさん:2007/01/13(土) 07:42:44 ID:5SQPrUBQ
保守
883ゲーム好き名無しさん:2007/01/18(木) 18:25:30 ID:Hj+BbH9Q
保守
884takawo:2007/01/20(土) 17:38:29 ID:bblX4CFH

夜のセントラルパークに2人の男が立っていた。

「ドローヴァー!そろそろ約束の時間だが、その男はまだ来ないのか?」
初老の男は苛立っていた、彼は時間にルーズな人間は信じないという考えであった。
ドローヴァーと呼ばれた若い男は困惑しながら答えた。
「ムスティン部長、彼は時間は必ず守ると聞いていましたが・・・」

5分後、2人が待っている男はまだ現れない。
「帰るぞ!俺は時間を守らないやつは信用できない。」
待たせている車に向かうムスティンにドローヴァーは慌てて言った。
「ちょっと待って下さい。今回の作戦に彼は絶対に必要です。どんなに困難な依頼でも、成功率は99.99%と言われている程の人間です。」
「20万ドルという大金の仕事に遅れてくるような奴だ!仕事もいい加減に決まっている。」

ドローヴァーは黙って後に続いた。ムスティンは同期の中で、一人だけ定年後の転職先の目処が立たない為、最近は特に苛立っていることが有名だからだ。
そんな状態の彼をを引きとめようとしても、意見を聞かないうえに嫌味を言われることをわかっていたからである。

ムスティンとドローヴァーは待たせている車に戻り、後部座席に乗り込んだ。

車が動き出し、しばらくするとムスティンは戻るべき方向とは違う方向に車が移動している事に気付いた。
「おい!どこに」とまで叫んだ所で、ムスティンは車を運転している人間が、見知らぬ人間だと気付いた。

「用件を聞こうか」と車を運転している男は言った。

「どうしてこんな場所で?さっきの場所はあなたが指定した場所なのに。」とドローヴァーが言うと、
「初めて会う依頼者を信用出来る程、俺は自信家じゃないんでね。CIAの人間が俺に何の用だ?」と男は言った。

「A社という製薬会社が非合法な研究をしているという情報があり、A社に潜入した職員が全員行方不明になってしまいました。これ以上職員を失うわけにはいかないので、あなたに依頼したいのですが。」
ドローヴァーが依頼内容を伝えると男は車を止めて答えた。
「やってみよう」

男は車から降りると、制服の上着と帽子をドローヴァーに返して
「間抜けな運転手はトランクの中で寝ている。カネが入金され次第、仕事を開始する」
と言うとそのまま去っていった。


3日後の夜 男はA社の地下1階に潜入していた。
男はある異変に気付いた。

...to be contenued
885ゲーム好き名無しさん:2007/01/26(金) 14:48:13 ID:5oWa5xyy
それってデューク東洋?
886ゲーム好き名無しさん:2007/02/04(日) 17:19:34 ID:e2X8wvmj
保守
887ゲーム好き名無しさん:2007/02/04(日) 18:17:21 ID:mIcSLR5I
誰かタイラントになった人とかネメシスになった人とかの話書いてくれないかな

ネメシスは…映画だったらアリスの恋人(1日だけ)って設定だったけどね
888OUT BREAK After Story:Kevin Ryman 1/2:2007/02/08(木) 14:45:42 ID:l11wfhnI
ラクーン事件・・・あの地獄から生きて脱出してからもう一年が過ぎようとしている。
あの後、転属となった新たな職場では平穏な日々を過ごしている。
――初日から大遅刻をかまし上司にこってり絞られた以外は。
以前と同じく細々としたトラブルはあるものの至って平和な日常だ。
ラクーン事件のことは誰にも話していない。話したところで薬中か狂人と思われるのが
関の山だろうしな。
書類仕事を済ませ、家―この街に来て借りた安いアパートメントだが―に帰る。

ヘルメットと一緒にバイクの鍵をベッドに放り投げ、家を借りたときに置いてあったソ
ファに腰を下ろす。テーブルの上に出しっぱなしのケースを手元に引き寄せ、蓋を開け
る。ケースに収められているのは大型の拳銃だ。
45オート―あのラクーンの地獄を共に戦い抜いた”相棒”だ。いつものように分解整備
し、何の気なしに構えてみる。幾度となく仲間と自分の命を救ってくれた相棒・・・。
だが、懐かしいグリップの感触が今日はなぜかあの地獄はまだ終わっていないと語りか
けてくるように思えた。
「ふん、俺らしくもねぇ。」
楽観的な自分とは無縁の不安を打ち消すようにかぶりを振る。ベッドの上に脱ぎ捨てて
あるジャケットを羽織り、行きつけのバーへと向かう。こんな日は酒を浴びるほど飲ん
で泥のように眠るのが一番だ。

店先に愛車を停め、バーへの扉を押し開ける。まだ夜の7時過ぎだが常連客がいくらか
集まり、店は賑わいでいた。
「よぉ、ケビン。今日は早いな。サボりか?」
話しかけてきたマスターに片手を挙げて会釈しながらうんざりした様子で答える。
「おいおい、俺だってしょっちゅうトラブル起こしてるわけじゃねぇよ。」
カウンター席に腰掛けるとマスターがスコッチを出してきた。この店に通い始めてもう
半年になる。ケビンが最初に注文するのは決まってスコッチだ。マスターは常連客の好
みを熟知していて、黙っていても酒が運ばれてくる。
ショットグラスに注がれたそれを一息で飲み干し、お代わりを注文する。
いつもは一杯やれば嫌な気分も不安も吹き飛ぶ。しかし今日はなぜかあの日の光景が・・・
人が人でなくなり、昨日まで親しかった隣人を貪り食らう・・・あの地獄絵図が頭の中から
離れてくれなかった。
889OUT BREAK After Story:Kevin Ryman 1/2:2007/02/08(木) 14:46:34 ID:l11wfhnI
飲み始めて二時間ほど経ち、酔いが程よく回り上機嫌になってきたところで店の空気が変
わった。客がドアを開けた瞬間に急に空気が冷えた気がした。
この空気はまるで自分が初めてこの店に来た時のような、よそ者が入ってきたという無言
の圧力をかけられたあの時のような感じだった。基本的にこの店は常連客連中しか来ない。
なぜなら誰も気づかないような路地裏にひっそりとたたずんでいるからだ。近隣の住民が
稀に来ることはあるが、顔なじみなのでこんな空気にはならないはずだ。
怪訝に重いケビンが入り口に顔を向けるとそこにはいるはずのない人物が立っていた。
短めに刈り込まれた黒髪、身長は高く肩幅も広いがっしりとした体格。口元を引き結んだ
精悍な顔立ち。忘れようはずもない、ラクーン市警時代には射撃大会で腕を競った相手。
自分の憧れであったS.T.A.R.S.に所属していた男。
そこに立っていたのは元S.T.A.R.S.アルファチーム隊員、クリス・レッドフィールドだっ
た。クリスは表情一つ変えずにこちらへと歩み寄ってきて隣に座った。ブランデーを注文
すると、静かに口を開いた。
「久しぶりだな、ケビン・ライマン。覚えているか?」
「忘れるはずがねぇだろ。クリス。」
注文した酒が出てくるとクリスはケビンに話があると言い出し、揃って奥のテーブル席へ
と移動した。しばらく互いに口を開かなかったが、ケビンが焦れたように口を開く。
「で、何の用だ。そもそもアンタは行方不明のはずなんだけどな。」
「そう邪険にするなよ。俺たちはキミの腕を高く評価している。あの地獄から無事生還し
ただけでも大したものだ。」
ケビンは軽く舌打ちをし、そっぽを向いてしまう。
――あのざわつきはコイツのせいか?クソったれ。
「俺たちはアンブレラを叩き潰す。キミの助けを借りたい。」
「ご大層な話だな。世界各国に支社と研究機関を持った巨大企業にケンカ売るつもりか?」
「あぁ、あんな悲劇は二度と起こしてはいけない。―いや、俺たちが起こさせはしない。」
そこまで聞いて酒をあおる。いつもは美味いはずの酒が今はなぜか血の味がした。
「キミは表面上はいい加減そうに見えるがその実正義感が強い。信用できると思ったから
こうしてコンタクトを取った。」
そう言うとクリスは胸のポケットから一枚の紙を取り出しテーブルに置いた。横目で追って
みたが、折り畳まれていて中身は見えない。
「もし、その気があるならそこへ連絡してくれ。」
そう言うとクリスは二人分の勘定を払い店を後にした。

ケビンはしばらく無言で窓の外を睨んでいたが、その紙を掴みあげると乱暴にポケットにね
じ込み、店を出て家路へとついた。

家に着き、缶ビールしか入っていない冷蔵庫から数本取り出し、ソファに座る。
ポケットから紙を取り出し、眺める。破り捨てようとも思ったが、
「とりあえず見るだけ見てみるか・・・。」
広げた紙に記されていたのは電話番号と短い文章だった。
――合言葉は”今日はいい天気だな。傘はもう要らないな。”――
失笑し、テーブルの上に紙を投げ出す。本棚からケースを掴み、中の銃を取り出す。
所々に傷がついた相棒はこう語りかけている気がした。
「どうするんだ?俺はまだまだイケるぜ?」
口元に笑みを浮かべ、ケビンは携帯電話を手に取った。
890OUT BREAK After Story:Kevin Ryman:2007/02/08(木) 14:48:37 ID:l11wfhnI
すいません、上ので2/2です。
クリスが来るわけないだろとかいろいろツッコミ所満載だと思いますが
なんとなくアンブレラをクリスたちが叩き潰したとしたら
ケビンらにも参加して欲しいなと思い妄想していたものです

お目汚し失礼しました
891ゲーム好き名無しさん:2007/02/08(木) 19:01:44 ID:SDDFjjbN
>>890
いい味出してるな。GJ!
After Story ということならケビン以外のキャラもリクエストしたいね。
892ゲーム好き名無しさん:2007/02/09(金) 02:17:08 ID:aw9kkzT4
保守
893ゲーム好き名無しさん:2007/02/09(金) 03:14:18 ID:vGcvtMrS
二人の若者が街を歩いている。
毎日が同じ繰り返しの日々に少々物足りなさを感じていた。

その時若者の目にあるものが止まった。
それはある特殊な部隊の隊員を募集するチラシだった。
「年齢、性別、学歴不問、体力自慢の有志大歓迎」
これはいい刺激になりそうだと若者の二人は応募してみることにした。
・・・・・、すぐに入隊できた。
とりあえず、武器の扱い方、基本的な知識を学び、軽〜い訓練受けた。
入隊して一週間が絶った頃、二人はこれは何かおかしい、と気付き始めていた。
普通、軍隊や特殊部隊の訓練はもっと厳しいはずなのに、あまりにも楽過ぎると。
そんなある日、上司に二人は呼び出された。
すると突然、今からラクーンへ行けとの命令が。
二人は上司の言っている意味が全く解らなかった。
そもそも、ラクーンなんて街は知らないし、見たことも聞いた事も無かった。
そして何の説明も無いまま、二人は無理やりラクーンへと連れて行かれた。

ドンッ。
二人はそれぞれ武器が入ったバッグを渡された。
そして上司は去って行った。

状況把握がまだ出来ない。
二人はとりあえずボヤキながら歩き出した。
周りを見ると、崩壊した建物が、そして大量の死体が転がっていた。
街としての機能を完全に失っているラクーン。
二人は何の恐怖も感じないのか。
ただ刺激を求めていた彼等にはいい刺激にはなるかもしれないが。
とその時、ジャックスが何かを見付けた。
その後を追うオリコ。
「一体何を見付けたんだジャックス」
オリコが言った。
「・・・・・。」二人は驚愕の光景を目の当たりにした。



人が人を食べている。見たこともない光景に二人はただただそれを眺めているしかなかった。
「なんなんだよここは」
オリコが言った。
「とりあえずここは退散した方が正解っぽいな」
ジャックスがそう言うと、二人は、そっと足を後ろに擦らせていった。
しかし、二人はそいつに気付かれてしまった。
「マズイな」
ジャックスが言った。
と同時に二人は振り向き、全速力で走り出した。
そこそこ足の速かった二人はそいつを巻く事に成功した。
894特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 02:59:44 ID:DGe07UPj
「そりゃ……ねえだろ……神様……」

 そう虚空を見つめながら呟いた俺の横。
 少女がひとり、安っぽい横長の椅子に横たわっていた。
 金髪セミロングの、愛らしい少女だった。
 俺は違うが、世にはびこるロリコンどもが見たら、
有無を言わずに反応しちまうであろう、そんな幼い美貌を持っていた。

 知り合ったのは今日。そして、お別れするのも、今日になりそうだった。
895特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:00:06 ID:DGe07UPj
 ある日。世界が一変した。
 この街のいたるところで徘徊する化け物。
 アンデッド……ゾンビ……そんな単語を耳にした際、
真っ先に思い浮かぶであろう風貌の怪物ども。

 そんなヤツらに蹂躙されつくされた街、ラクーンシティ。
 俺の故郷は今、数日前とは比較も出来ないほどに……暴虐と、非情と、悲哀に満ち溢れていた。
 今日も今日とて、職場である製鉄工場の勤務に勤しんでいた俺が
異変に気付いたのは……いつだったか。

 発注した材料を中々届けにこない業者。
 配達に出たまま、一向に戻らないトラック。
 珍しくも、クレームというストレスを吐き出さない電話。

 どれもこれも……そう、ありえない事じゃなかった。
 普段はない。でも、たまにはある。そんな出来事。
 ……確かに、そう、確かに、極めて珍しいが、無い訳では無い。
 だが、それらが連続して起きた時……。

『あまりない』+『あまりない』=ありえない

 という公式がなりたった時……俺はやっと、ほんの僅かな違和感を覚えたのだ。

 それでものん気に仕事を続けていた俺を、異界と称しても差し障りのない世界へ
引きずり込んだのは……今でも頭にこびり付いて離れない、工場長の絶叫だった。
896特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:00:57 ID:DGe07UPj

 それから先の事は……正直、あまり覚えていない。
 無我夢中というヤツだろうか……気付けば俺は、誰のものとも知らない
民家のガレージ(車はなく、酷くガランとしていた)に隠れていた。

「……クソッたれが……」

 そう呟いて気付く。多分、逃げ出してから、コレが初めて発した自身の声だ。
 それ程までに、先ほどまでの俺は余裕ってものがなかったのか。
 逆に言えば、今の俺はほんの少しでも、心に余裕を持てたのだろう。

「さて……どうするか……」

 もちろん、この街から逃げ出すに決まっている。
 だが、ただ闇雲に逃げ回れば良い訳じゃない。
 道路のいたるところに、ヤツらの進行を抑えるためだろう、警察が張ったバリケードがある。

 手段としては……バリケードの配置をマッピングした地図か何かを手に入れて、
最短ルートを割り出し車で一気に突っ切る。
 もしくは……地下か。
 いくらなんでも、そっちまでバリケードで道を塞がれていたりはしないだろう。
 そんな所にゾンビの大群が居るとも思えない。

 ただ、単純に地下へと言っても、障害はもちろんある。
 大まかな検討を付けて突っ走っても、複雑に道が入り組んでいた場合、樹海の遭難者よろしく
同じ所をグルグルと回り続けかねない。
897特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:01:43 ID:DGe07UPj
 それに……この状況下で、ずっと自分ひとりというのも、精神的に厳しい。
 肝試しと同じだ。ひとりで行くとどうしても心細くなるが、ふたり以上居れば互いに依存しあって
恐怖心や緊張というモノに耐性が出来る。
 集中力は大事だが、糸は引っ張り続けていれば、プツンッ といってしまうのだ。


 ……そういえば、この家の人間はどうしてるだろう?
 他者の存在を頭に浮かべた時、俺はやっと自分が身を潜ませている民家の住人へと意識が向いた。
 既に逃げ出しているか、はたまた俺と同じように隠れているのか……それとも……。

「……探索してみる……か?」

 別に広い家じゃない。サッと調べてサッと終える事も出来る。
 ……だが、待て。
 探索して、仮に家の誰かと遭遇したとしよう。

 その場合、普通はそのまま同行する事になる。
 こんな所に隠れ続けるという事は、それだけ心細いに違いない……という可能性が高い。
 そして、その人間が使えないヤツだったらどうする?
 歳くったジイさんやバアさん。もしくは、身体に何かしらの障害を抱えている人間。
 幼い子供など、連れて歩くには何かと都合の悪い人間だったら?

 他人の足を引っ張るのはごめんだが、逆に引っ張られるのも勘弁願いたい。
 ……しかし、自分以外の誰かに居てもらいたい、という欲求はとても誤魔化せるほど小さくなかった。

 こういうのをなんと言ったか……日本で使われる言葉で……虎の穴がどうとか……。
 ……覚悟を決めよう。ギャンブルはあまり好きじゃないが……見返りを求めるなら
それなりの代償も覚悟しなきゃならんのは、万事共通だ。
898特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:02:17 ID:DGe07UPj
 ガレージの奥にあった勝手口のノブを回す。
 中に化け物が居た場合、あまり大きな音を立てると気付かれる恐れもある為、
俺はそっと中を覗き見た。
 勝手口は台所の脇に繋がっていたらしい。すぐ真横にキッチンが見えた。
 そして、見える範囲では、人間も化け物も、誰も居ない。
 人間の息遣いも、化け物のうなり声も、小さな物音ひとつしない。

「…………」

 静寂が支配する空気の中、そのまま家へ上がる。
 手には工場から持ち出した鉄パイプ。握る部分に布を巻いた、俺の相棒だ。
 ……とは言っても、別にコレで化け物を何体も葬ってきた訳じゃない。せいぜい逃げる隙を作る程度だ。
 だが、それで十分。コイツがなけりゃ、逃げ惑う事すらままならなかったに違いなかった。

 閑話休題。

 家の探索を再開する。
 いくら物音がしないって言っても、化け物がボーっと突っ立ってるだけって可能性ももちろんある。
 出来うる限り慎重に、注意深く探索を続けた。

 1階に異変はなかった。続いて2階だ。
 階段を登る。僅かに軋む音がやけに、身体の内側に響く。
 次の瞬間にでも、上から化け物が落下してくるような……そんな想像を、
あえて可能性のひとつとして受け入れ、歩を進めた。
899特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:03:17 ID:DGe07UPj
「…………!?」

 まず一つ目の扉を開こうとした俺の手が、不意に止まる。
 ……誰か、居る……。
 中から、確かに誰かが居る気配がした。

 別に俺は、何かしらの武道やら武術やらに精通してる訳じゃない。
 しかし、極限まで張り詰めた意識が触覚を鋭敏にしているのか、確かに肌で感じた。

 ……落ち着け……冷静になれ……。

 仮にこの中にゾンビが居たとしても、その場合はすぐさまドアを閉めちまえば良いだけの事だ。
 ヤツらが、『ドアはノブを回して開ける』なんて事を実践出来るほどの知能を持っていない事は、
既に分かっている。
 仮にドアをぶち破って出てきたとしても、それを果たすまでにはどうしても時間が掛かる。
 その間に逃げ出せば良いだけだ。

 そう自分に言い聞かせて、俺はノブを回した……。
900特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:03:47 ID:DGe07UPj
 結論として、中に居たのは少女だった。
 突然開いたドアに仰天し、同時にカエルのように固まっていた。
 ……関係ないが、蛇に睨まれたカエルが固まるのは、別にビビって固まってる訳じゃないらしい。
 確か、そんな特集を以前テレビで観た覚えが……いや、そんな事はどうでも良い。

 彼女は名をジェシカといい、歳は13歳。
 異変が起きてから、ずっと家の中に隠れていたそうだ。
 家族の事を聞くと、父と母が居たが、二人で何か相談らしき事をした後、

「ちょっと、様子を見てくる」

 と言って、二人揃って家を出てしまったらしい。

 ……何を考えてるんだ? そりゃ、家に居ればこの子は多少なりとも安全だろうが……。
 普通、こんな少女をひとりぼっちにさせたりするか?
 様子を見に行くにしても、母親が残るなりなんなり出来たはずだ。
 ……まあ、先ほどの俺のように、ひとりでは心細かったのかも知れないが……。

 どうにも釈然としない。同時、彼女の両親に少々の怒りが沸く。

 自分で言うのもなんだが、彼女は俺が守ってやらなければ、この街から生きて出る事は不可能だろう。
 彼女曰く、運動はそこそこ得意らしいが、それでも所詮はまだ子供だ。
 まあ、正直な所。脱出を図る為のパートナーとしては厳しいが……それでも精神の安定は保てるだろう。
 ……彼女を道具として見ているようで、我ながらそういう思考は好きになれなかったが。
901特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:04:38 ID:DGe07UPj
 ともあれ、まずは彼女に俺の考えを話す。

「……という訳なんだが、何か質問は?」

 一応、そう問いかけて見るが、正直応えは期待していなかった。

「……あの、警察へ行くのはどうでしょうか?」
「……ほう、どうしてだ?」
「警察がまだ機能しているのなら、保護してもらえるでしょうし、
仮に機能を失っていたとしても、脱出に関する有益な情報を得られる可能性は高いと思います」

 ……失礼ながら、思ったよりは頭が回るらしい。

「……オーケイ、その線で行こう。ところで……ご両親の事は……良いのか?」

 言ってから気付く。失言だったか……。しかし、ジェシカは

「……良いんです……なんとなく、もう帰ってこないような気がしていましたから……」

 俯きがちではあったが、気丈にもそう答え、自らを鼓舞するように俺の前を歩き出した。


 彼女の家の車は両親が乗って行ってしまったらしい。
 ……イヤな考えだが、やはり彼女の両親は、彼女ひとり残して逃げてしまったらしい。
 どうにも解せない点があるが……まあ、こんな状況下だ。
 どんな行動に出ても不思議はない、といえば不思議はないか……。

 そして、俺と彼女の脱出作戦が始まった。
902特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:05:49 ID:DGe07UPj
 群がる敵を振り切り、塞がれた道に舌打ちしつつ裏路地を駆けずり、高い塀をよじ登り、
彼女に手を貸して引っ張り上げ、俺じゃ入れない小さな穴を彼女が潜り、中のカギを外してもらうなど。
 即興で結成された割には、そこそこ良い感じのコンビネーションだった。

 そして、とうとうたどり着いた警察署前。
 ……長かった……正直、体力的にそろそろ限界だった。
 ジェシカを見ると、彼女の顔にも疲労の色が濃く浮き出ていた。
 すぐさま中に飛び込んで、一時の休息を得たいという欲求が沸いてくる。

「入るぞ」
「……はい」

 だが、まだ油断は出来ない。警察がまだ機能しているのか……それは甚だ疑わしかった。
 ココに来るまでに、いくつも見た警官のゾンビ。
 道を塞ぐように配置されたパトカーが、異様なほど心に暗い影を落としてくれた。
 ……この扉を開けたら、ホールはゾンビだらけでした……そういう可能性だった多分にある。

 俺はひとつ、深呼吸をしてから、警察署の扉を開いた。

 ……中は、中央でコンピューターが起動している以外、静か過ぎるくらい静まり返っていた。
 同時にソレは、少なくともこの場が安全である事を示していた。

「ふぅ……」

 そのまま腰を地面に落とす。行儀が悪いが、気にしてなど居られない。
 隣を見ると、ジェシカも安堵の溜息を漏らしつつ、しゃがみ込んでいた。
903特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:07:10 ID:DGe07UPj
「さて、ここからどうするか……」

 そう呟いた俺の耳が、何か得体の知れない音を拾った。
 ……なんだ?
 背筋を悪寒が這い上がってくる。いやな予感がする……。
 ジェシカを見ると、彼女は疲労で意識が薄らいできているのか、しゃがみ込んだまま、
頭が軽く船をこぐように上下していた。

 とにかく、まずは彼女を起こそう……とした、その時だった。

 ピチャ……ピチャ……

 上から何らかの液体が降って来た。
 …………
 更に増したイヤな予感と共に、上を見上げると……

 ヒュッ……ビシャッ!

 突然上から、俺とジェシカの目の前に得体の知れない化け物が落ちてきた。
 ……なんだ、こいつは……。

 明らかにゾンビとは違う。発達した鋭利そうな爪、脳が露出した頭部、
吐き出す吐息は、威嚇の唸り声にも似ていた。
 全身の筋肉が表に出てきたかのような赤い肌。
 体型は人間のソレに近いのに、過剰なまでの4足歩行。


 身体はヤツを向いたまま、俺は横目でジェシカを見やる。
 ……彼女は、俺と初めて会った時と同じように、ヤツを凝視して固まっていた。
904特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:08:25 ID:DGe07UPj
 まずい! そう思ったが、しかし迂闊には動けない。
 下手に行動を起こして、ヤツを刺激するのは得策ではない。
 そういう意味では、パニックを起こさなかった彼女は不幸中の幸いかも知れないが、しかし……。

 ヤツは動かない。俺もジェシカも動けない……このまま、この睨み合いが永遠に続くかと思われた時だった。
 不意に、ヤツがこっちとは見当違いの方向に歩き出したのだ。

 …………?
 ヤツの行動が理解できない。
 化け物であるヤツの行動を理解なんて出来るはずがないのかも知れないが……。
 いや、そもそも……敵……じゃないのか?

 そう思って、立ち上がりかける……瞬間、唐突にヤツはちょうど、
犬がお座りをするような体勢を取った。
 まるで、耳をそばだてているかのような……。

―――もしかしてコイツ……視力がないのか?

 そういえば、先ほど正面からヤツを見据えた時、露出した脳に押しつぶされるように、
眼球が確認出来なかった。

 ……俺はしばらく立ち上がりかけた中腰のまま、ヤツが警戒を解くのを待つ……。
 再び、ヤツがうつ伏せの体勢になった所で、俺はソッとポケットからコインを1枚取り出し、
ヤツの目の前へ投げて落とした。

 チリンッ、チリン

 という音が、ホールにこだました途端。
 ヤツは弾かれたように、目の前の空間へ跳躍! 勢いに乗ったままその鋭利な爪を振りかざした!
905特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:10:03 ID:DGe07UPj
 ……確定、ヤツは敵だ。同時に、視力はおそらく0か、それに近い事も分かった。
 代わりに聴覚が発達しているのだろうが、俺達の呼吸音を感じ取れない時点で、脅威という程でもない。
 ……さて、逃げるか倒すか……普通に考えて、この警察署で情報を集めるとしたら
このホールは何度も行き来する事になるだろう。
 一旦どこぞのドアから逃げて、再びこのホールに戻ってきた際、ドアを開けた瞬間に
殺される……なんてのはゴメンだ。

 覚悟を決める。
 ジェシカに目配せし、ついでに身振り手振りで離れるように指示を送る。
 中々に聡明な彼女の事だ、あの化け物の特性は理解しただろう。
 彼女は足音を立てないよう、そっと俺の側から離れていった。

 鉄パイプを握る手に力が篭る。
 ……せめて、銃のひとつでもあればな……ない物ねだりをしても仕方ないか……。
 音を立てないよう、細心の注意を払って靴を脱ぐ。

 ……幸い、穿いていた靴は運動靴で、革靴と違いあまり音は鳴らないが、それでも完璧には消せない。
 ヤツに気付かれないよう接近するためには、靴下を履いた状態がベストだった。
 靴下の向こう側に、冷たい床の感触……手に持った靴をヤツの近くに投げると同時、俺は静かに歩みだした。


 コンコーン

 という音と共に、靴が地面に落下する。
 自身の聴覚で捕らえた異音に、ヤツはすぐさま反応。
 そのまま横薙ぎに爪を繰り出す……が、当然そこにあるのは俺の靴のみ。
 あまりに軽い手ごたえにヤツが訝しむ間もなく、時間差で投げたもう一足の靴がヤツの背後で音を立てる。

 素晴らしい反応速度でヤツが背後を振り向き様爪を繰り出す直前、俺は今まで保ってきた静寂に
怒りを爆発させるかのよう、地を蹴った。

「!?」

 異なる方向に音を感じ取ったヤツは、一瞬の躊躇いを表すかのように動きを止める。
906特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:12:06 ID:DGe07UPj
―――今だ!!

 ヤツのむき出しになっている脳ミソに向けて、俺は大上段に振りかぶった鉄パイプを振り下ろす!!

 ガインッ!!

 俺の相棒たる鉄パイプはしかし、ヤツの頭部には炸裂せず、したたかに地面を打ちつけた。
 巻いた布のおかげで、衝撃がモロに伝わる事はなかったが、そんな事は思考の埒外だ。

―――なんっ……!?

 驚愕に見開かれた俺の目に、振り下ろされた鉄パイプのすぐ真横で、勝利を確信したかのように
舌を伸ばすヤツの姿が映った。
 まさか……振り下ろされる鉄パイプの空気を割く音に反応したのか!?

 ピヒュッ!

 先ほどのヤツのように動きを止めてしまった俺に向って、ヤツの高速の舌が伸びてくる!
 ……残念ながら、ヤツのような超反応を持っていない、到って普通の人間である俺は
せいぜいが身を捻る程度の抵抗しか出来なかった。

 ブシュッ!

「ぐっ! が、あ……ぐぅ……!」

 ヤツの舌が、まるで槍のように俺の左腕を貫いた!
907特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:13:49 ID:DGe07UPj
―――この……バケモンが!

 痛みに萎えかける身体を、この痛みを与えてくれやがった怒りで奮い立たせる。
 腕を貫いたヤツの舌を、再びヤツの口内へ納まる前に、俺は鉄パイプを捨て残った右手で掴む!

―――伊達に、工場ン中で毎日毎日力仕事に勤しんでた訳じゃねーんだぞ!!

 右手に全身の力を込めるよう、強く強くヤツの舌を握りつぶす!
 案の定、ヤツは苦悶のうめき声を上げながら、必死に両手の爪を振り回す。

―――そりゃそうだろうさ……舌を思いっきり握られりゃ、誰だって痛いよな!

 そのまま、俺はヤツごと引っ張るように走り出した。
 そして、遠くから見守っていたジェシカに目を向ける。

「鉄パイプを!」
「……!」

 短いやり取りで、俺は自分の意思を彼女に伝えた。
 彼女が駆け出す。先ほど俺が捨てた鉄パイプを彼女が拾い、化け物を引きずり回す俺に向ってくる。
 ……後は、左腕で鉄パイプを受けとって、なんとかヤツにトドメを……それが、俺のプランだった。

 しかし、併走するように俺のすぐ側まで来た彼女は俺に鉄パイプを渡さず、
おもむろにそれを振りかぶると……

 ゴシャッ!!

 ヤツの脳ミソに向って振り下ろしたのだった。
908特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:15:16 ID:DGe07UPj
 ヤツの脳が弾け飛び、同時に身体のあらゆる活動が停止する。
 ……驚いた。まさか、彼女がこんな……
 ジェシカは、ヤツが動かなくなったのを確認すると、そのままその場にへたり込んでしまった。

「お、おい、大丈夫か!?」
「……は、はい……」

 そういうが、今ので彼女も相当に消耗してしまったらしい。
 ……そりゃそうだよな……誰かを殴るなんて経験した事もなさそうな彼女が、
化け物とは言え、脳ミソ粉砕なんていう大惨事を演じてしまったんだから。

「無茶しやがって……俺に渡してくれれば……」
「その左腕で、ですか?」
「…………」

 言われて気付く。
 さっきまでは、おそらくアドレナリンやらなんやらで痛覚が麻痺していたのだろう。
 今さら、一気に痛みがぶり返してきた。

―――ああ、確かにこんな腕じゃ……鉄パイプ受け取った瞬間、痛みで投げ出してただろうな……。
909特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:16:07 ID:DGe07UPj
 ともあれ、危機は去った。
 一旦、このホールから離れるとしよう。
 ジェシカの手を引いて、そう提案すると彼女も同意してくれた。
 ……いつまでも、化け物の死体とご一緒したくはないしな。

 入ってすぐ左の部屋は待合室だった。
 幸い、ゾンビやらなんやらの脅威となるモノはなく、俺達はようやくの休息を得た。
 彼女の家から持ち出した救急箱から包帯と消毒液を取り出し、貫かれた左腕に応急処置を施す。

 そうして、やや憔悴した様子のジェシカに、待合室の椅子で睡眠を促した俺は、
自分の異変に気付いていた。

―――こりゃ……絶対おかしいよな……。

 貫かれた左腕を中心に、妙な熱と疼きを感じる。

―――そういや、工場長に噛み付いたアイツも、最近こんな感じで調子が悪いとか言ってたっけ……。

 つまりは……そういう事なのだろう。
 猶予がどれほどかは分からない、だがおそらく自分は、ヤツらと同じ存在になる。

―――冗談じゃないぜ……。

 チラリとジェシカに目をやり、彼女が眠っているのを確認してから、

「そりゃ……ねえだろ……神様……」

 俺はそう呟いた。
910特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:16:42 ID:DGe07UPj
 手紙を書く。相手はジェシカだ。
 内容は、

 俺に、ヤツらと同じようになる兆候が出た。
 だから、お前と一緒には居られない。
 鉄パイプはお前にくれてやる。俺の相棒だ、大事に扱ってやってくれ。
 さっき倒したバケモンみたいには中々いかないだろうから、基本として牽制に使うといい。
 役に立ちそうなものは全部置いていく。
 ……これから先、お前にはたくさんの困難が待ち受けていると思う。
 だがお願いだ、希望を捨てずに、生き抜いてくれ。
 俺の分まで、最後まで足掻いてくれ。
 別に、今回の事件の真相を突き止めてくれなんて言わない。
 ただ、生きていてくれさえすれば、それで良い……。
 お前と過ごした時間は短かったけど……悪くなかった。
 それじゃあ……


「……行っちゃうんですか?」

―――!?

 弾かれるように振り返ると、横になったままジェシカがこちらを見ていた。

「……行っちゃうんですか?」

 再度の呟くような質問に、俺は一拍の間をおいて答える。

「……ああ」
「…………どうして?」
「……まあ、簡単に言うとだ……どうも俺は、ゾンビになっちまうらしい」

 自嘲気味に言うと、ジェシカは俯いて……

「……やっぱり、そうなんですか……」

 ……なに?
911特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:17:36 ID:DGe07UPj
「やっぱりって……どういう意味だ?」
「お父さんとお母さんも……そうだったんです……。
 身体がダルいとか、なんだか痒いとか……家を出て行く前に、良く独り言を漏らしていて……。
 ……左腕をポリポリ掻いてたから……もしかしたらって……」

 ……ああ、そうか、そういう事だったのか。
 彼女の両親は彼女を置いて逃げたんじゃない。
 少しでも、彼女を危険に晒したくなかったんだ。
 もしかしたら、治療法を探しに行ったのかも知れない。
 もしかしたら、ただ出来うる限り彼女から遠ざかりたかったのかも知れない。
 もしかしたら、自殺を図ろうにも、上手く踏ん切りがつかなかったから、車を利用したのかも知れない。

 いずれにせよ、彼女の両親は……彼女を見捨てた訳じゃなかったんだ。

「お願いします、行かないで下さい……」

 ジェシカが椅子から離れ、こちらに歩いてくる。

「もう、ひとりはイヤなんです……寂しくて、悲しくて……もう、ひとりぼっちは……」

 気丈に耐えていた彼女は、もう居なかった。
 ……そうだよ、彼女はまだ13歳なんだ。
 まだ、親離れをしきるような歳でもないじゃねーか。

 彼女の両親は立派だ。娘のために、自分の命を投げ出した。
 ……だが、それは必ずしも正しいとは言えない。
 だって、彼女が悲しんでる。こんなにも、涙を溢れさせている。

 ……なあ、ジェシカの親父さんにおふくろさんよ。
 あんたらは、あんたらなりにジェシカを守ろうとしたよな?
 だったら、あんたらの遺志を受け継いで、俺も俺なりに彼女を守る事にするぜ。
 どこまで出来るのかは分からない。最後まで貫き通せないかも知れない。
 それでもやるって決めたんだ。―――コレでも、一度決めた事は貫徹する主義なんでな。
912特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:18:59 ID:DGe07UPj

「……はあ、畜生が。どうにもこうにも、随分と弱気になっちまってたみたいだ……」
「……え?」
「なあ、見てみろよこの文章。ナヨっちいっていうか、女々しいっていうか……
 本当に俺が書いたのかって、問いただしたくなるよな」
「…………」

 完成間近だった手紙を、彼女の目の前でヒラヒラと振ってみせる。

「最後まで足掻け……か……誰かに言う前に、まず自分で実践しろって話だよな」
「あ、あの……それじゃあ……」

 希望の灯が灯りだした、彼女の瞳を見返して、俺は言った。

「ああ、最後まで一緒だ。俺は、絶対にヤツらみたいにはならない。
 必ず、治療法を探し当ててやる。……だからさ、一緒に居てくれるか?」


「……はいっ!」


 そう、強く返事をした彼女の顔は、俺が初めて見る笑顔だった。
913特に深い意味はない駄文ですが。:2007/02/13(火) 03:20:17 ID:DGe07UPj
 そして、俺達は新たな一歩を踏み出す。
 本当のパートナーとして、この悪夢から抜け出す、長い長い道のりへの第一歩を。


「……あ、そういや、まだ言ってなかったっけ……」
「? 何がですか?」
「俺の名前。俺はケインっつーんだ」
「……どことなく、死亡フラグな香りがします」
「なにその不吉な名称」
「だから、私も言っておきます。私の名前は、ジェシカって言うんです」
「知ってる」
「このやり取りで、きっと死亡フラグも消滅です」
「……そいつは何よりだ」
「それにしても、あの時の最後のセリフ。まるで告白みたいでしたね」
「違うし、俺はロリコンじゃないぞ」
「私のこと、嫌いですか?」
「そういう言い方は卑怯だ」
「残念、作戦失敗ですね」
「っつか、お前ってそんなキャラだったのかよ」
「誰だって、初対面の人には自分を偽るものですよ」
「……まあ、そりゃある程度はそうだけどよ」

 そんなやり取りと共に進む道は、たとえどんな困難が待っていようとも、暖かい何かで満ちている気がした。
914ゲーム好き名無しさん:2007/02/13(火) 03:23:57 ID:DGe07UPj
うわぁ……ロクに推敲もせずに投稿してみましたが……。
まあ、うん。数ヶ月ぶりになんでも良いから書き散らしたくなっちゃいましてね……。
一気にガーっと書き上げましたが、しかし酷い出来栄えだなおい。
テーマも何もあったもんじゃないし。

えー……スレ汚し失礼致しました。
915ゲーム好き名無しさん:2007/02/13(火) 19:43:49 ID:cyHLcGPb
>>914
めずらしくスレがのびてると思ったら、長編の投稿があったとは!
久しぶりに読み応えのあるストーリーを堪能させてもらいました。
少女の両親が姿を消した理由を、主人公が身を持って感じ取るくだりは見事でした。
またの投稿を期待しています。続編でも新作でも、どちらでも歓迎しますよ。
916ゲーム好き名無しさん:2007/02/16(金) 14:02:53 ID:xe7DiR6Q
保守
917ゲーム好き名無しさん:2007/02/18(日) 01:44:25 ID:v6kxF6rC
チャーリー(主人公)16歳の心優しい青年。

マイク16歳で殺人ゲーム好きなクールな青年
バイオレット16歳の金髪女。たたら気が強く銃の腕前もなかなかの物

ウォンカ実年齢45歳の男、しかし女性のような美しい容姿をしている。体がか弱く戦いには向いてない
918ゲーム好き名無しさん:2007/02/23(金) 07:14:20 ID:TgrhHSJt
保守
919ゲーム好き名無しさん:2007/03/01(木) 15:58:07 ID:OhDo7QEB
保守
920ゲーム好き名無しさん:2007/03/03(土) 22:41:42 ID:W/KR1tFK
このスレで必須項目な映画ってある?
921旧45:2007/03/07(水) 02:04:50 ID:QSjvXOey
ラクーンシティの住人であるフィリップが
身体の変化を感じ取ったのはあくる日の午後であった。

彼はその日もいつも通り仕事を終え、仕事帰りの夕飯をどうするか悩んでいた。
一人暮らしの男にとって、夕食の献立を考えるのはなかなかに難しい。
見た目の凛々しさに反し、意外と優柔不断な彼は悩み抜いた末に
いつもの倍の食材を買い込んで帰った。

特に何か手の込んだ料理をつくろうという訳ではない。
その日は彼にとって特別な日であったわけでもないのだ。
仕事のストレスが溜まって、ついつい衝動買いでもしてしまったのか。
残暑の厳しい季節だというのに、迂闊な行動をとってしまった。
仕方がないので、彼はその食材を全て使って豪華な夕食を楽しんだ。

その日の翌日のことである。
フィリップはまたしても大量の食材を買い込んでしまった。
どうにも妙な話なのだが、彼は半ば無意識の内にマーケットへ足を運び
食べ物を片っ端からカゴへ入れていたようだ。
この二日間の普段では行わない行動を考察した結果として
得られた答えは、彼は非常に空腹であるということだ。

その翌日のまた翌日。
その日の彼は仕事を途中で抜け出して近所の飲食店へ向かった。
この日、彼の勤めている会社「アンブレラ」では
とある不祥事が発覚し、上から下への大騒ぎだったのだが
彼はそんなこともお構いなしに高カロリーなドーナツを頬張っていた。
ようやく食欲を満たした頃には、既に就業時間が過ぎていたが
彼は会社には戻らず、そのままマーケットへと足を向けた。


それから例の惨劇が始まり、その一部始終が終わるまでの間に
彼がマーケットから出てきた姿を見た者は誰一人としていない。
922ゲーム好き名無しさん:2007/03/07(水) 02:49:53 ID:TyxiElxM
>上から下への大騒ぎだったのだが
「上を下への大騒ぎ」の間違い。
92330:2007/03/08(木) 22:14:16 ID:2R2Njgol
45さん!
懐かしいですねぇ、お久しぶりです。
短いながらも楽しませていただきました。

自分もここは時々チェックしていますが、作品のアップはめっきり・・・
このスレにとっては、書き手だけでなく読み手のみんなも減ってしまったのが
大きな痛手のように思います。時おり新たな書き手さんが作品をアップしてくれても、
あまり反応が返って来ないのでなかなかモチベーションがあがらないのではないかと。
かく言う自分は、それ以前にアイディアが枯渇してしまって、なかなかひとつの作品として
完成させることができません。

アウトブレイクの続編、なんて夢みたいなことは言いません。
せめて早く5でも出てくれれば、ここもまた少しはにぎやかになるんじゃないでしょうか。
924ゲーム好き名無しさん:2007/03/09(金) 13:17:57 ID:ArZ+BqtW
ここってバイオとか関係ないゾンビ物でもいいの?
925保守:2007/03/13(火) 15:02:59 ID:6+Hi2zST
>>920
そういうのは特には無いんでは。
敢えて言うなら映画のバイオがあるんだから映画ならそれ見るっていうのも。
>>924
バイオ小説創作スレだからバイオと全く関係ないのはいかんでしょう。
逆に言うなら世界観がバイオならゾンビ出なくてもまあいいかと。
926ゲーム好き名無しさん:2007/03/14(水) 14:11:11 ID:2wnJJ3kc
>>925
ロメロ四部作を挙げない事に絶望した
927ゲーム好き名無しさん:2007/03/14(水) 19:48:54 ID:6Ff4ZctZ
>>926
バイオだからロメロは必須じゃないし、ロメロよりは映画版かなと思って。まあ見たら参考にはなるだろうけどね。
928ゲーム好き名無しさん:2007/03/19(月) 00:30:42 ID:kWReKo/C
OB新作を願いつつ保守。
929ゲーム好き名無しさん:2007/03/20(火) 21:13:37 ID:br43LfUa
あまりバイオと関係ないゾンビ物なら投稿できるけど・・・・・・やめといたほうがいい?
『バイオ4が起こる前のパラレルネタ』ってことにもできるけど
930ゲーム好き名無しさん:2007/03/21(水) 08:52:22 ID:HmTXqupJ
いやいや、歓迎ですよw
931ゲーム好き名無しさん:2007/03/25(日) 09:17:40 ID:D3ntRzwvO
バイオハザードバトル・ロワイアルしたら盛り上がりそう
932ゲーム好き名無しさん:2007/03/25(日) 22:18:32 ID:U3ONmQch0
設定(ルール)を頼む
933ゲーム好き名無しさん:2007/03/29(木) 05:31:03 ID:zqGurlgwO
保守
934街の青年:2007/03/29(木) 06:58:14 ID:ca1DHNmo0
 先程まで青い空だったと言うのに。まるでこの世の終わりを告げるかのように青空を覆ってしまった雲のクソッたれが。
 そこは地獄と称してもなんら問題の無い場所だと思えた。
 未だ炎上し続けている車の残骸。遠くで徘徊を続けるゾンビども。窓ガラスを割られた家といった物が視界の中に入る。
 俺はただ普通に暮らしていただけだってのによ。何でこんな事になってんだよ。俺が何したってのか、誰かに語ってもらいたいところだが
生憎この街にはもうゾンビぐらいしかいないだろう。
 何度かツルんだ友人。頼りがいある先輩。俺の道を切り開いてくれた教師。
 優しく自分を気遣う母。厳しいが尊敬できる父。軟弱でだらしのない弟。
 みんな死んじまった。こんな時ぐらい差別したって良いだろうが。俺には赤の他人が遠くで死のうと関係ない。
 こんな時ぐらい差別してくれたって良いだろうが。なんで俺の知ってる奴じゃないんだよ。
 もし差別していたとしていたとしても、俺一人生かす事ねぇじゃねぇか。俺一人生かす事に何の意味があったんだよ。俺一人で生きていく
事になんの意味があるんだよ。

 なんで俺の友人はゾンビに噛み殺されていたんだよ。
 なんで俺の先輩は幾ら傷付いても人を助けようとしてんだよ。
 なんで俺の教師はガキどもを守ろうと必死なんだよ。
 なんで俺の父は俺達を守ろうとしてんだよ。
 なんで俺の母も俺達を守ろうとしてんだよ。
 なんで俺の弟はどっかの馬鹿野郎にゾンビと勘違いされて殺されてんだよ。
935街の青年:2007/03/29(木) 06:58:52 ID:ca1DHNmo0
 なんで俺一人だけ生き残ってるんだよ?なんでだよ。教えろよ。
 ふと、音がした。その音の方向を見てみるとそこにはゾンビがいた。
 ゾンビになかなか見つからないような路地裏に隠れていたがとうとう見つかっちまったか。逃げようと一瞬考えたが、止めた。逃げたってなんになるってんだ。
 俺も死ぬんだな。そう思った。そういえばなんで俺は逃げてたんだろうか。今まで必死に逃げていたのかすら分からなくなってきやがった。もう何もかもどうでも良くなっていた。
 …ああ、なんてこった。このゾンビ、見てみれば俺の弟だ。俺をよく頼ってくる気弱な弟。見間違いようのない。胸を撃たれて死んだはずの弟だ。俺だけの、バカでも可愛いたった一人の弟だ。
 俺を追いかけて来てくれのか?昔のように。この死に損ないの俺を迎えに来てくれたのか。
「………」
 俺は弟の名を呼んだ。何故だかどうしようもなく泣きたくなった。よく分からない充実感のような物が俺を満たしていた。
 弟を抱きしめようと、力を振り絞って両手を広げる。
 これで俺も、いつまでもこんな悲しい気持ちで生きていくこともないだろう。ありがとう。迎えに来てくれたのがお前で、嬉しい。俺だけが生き残る訳じゃあなかったんだな?俺もこれ以上生きて無くて良いんだよな?
 弟が俺の目の前まで迫ってきた。ゾンビじゃあない。これは俺の弟なんだ。でもなんでだ?なんで俺を見て泣いてる弟が思い浮かぶんだ?こんな時に。
 なんでだ?
 疑問が浮かんだその時だった。俺の耳を大きく刺激するような音が響いたのは。俺に近付いてきた弟がその音に吹き飛ばされるようにして、横に飛んだ。
 …なにが起こった?
「おい、大丈夫か!」
 声が聞こえた。ゆっくりと俺が目をそこに向けると、そこには銃を構えた一人の男が立っていた。
 誰なのだろうか。俺の弟はどうなったのだろうか。
「…しっか……ろ!」
 近付いてくる男の声が遠い。
 俺は、弟が飛んだ方向を見据えた。何故かそこに立っている弟は、もう泣き止んでいた。良かった、泣き止んでくれたのか。ほっとしたら、急激に体がだるくなってきた。
 最後に弟は俺を見据えて口を開いた。
 何故か、あまり聞き取れなかった。そう言って、弟は僅かにその目元に涙を溜めて、弱々しい微笑みを浮かべて、最後には消えた。
 それを見届けた瞬間、俺の目の前は真っ暗に染め上げられた。
936街の青年:2007/03/29(木) 07:00:23 ID:ca1DHNmo0



「…どうした?ずっと窓の外を見て」
 ヘリの操縦をしている男が急に俺に話し掛けてきた。
 俺はこの街から脱出できた。ゾンビ…俺の弟はこのヘリを操縦している男に頭を撃ち抜かれ完璧に死んだ。
 あの後俺は、この男に助けられ、ある場所に一機残っていたヘリで何とか脱出を果たした。
 何故、俺はあの時生きようと思ったのか。それにようやく気が付いたんだ。
「声…」
 ゆっくりと俺はそれを口にしていた。
「声?声がどうかしたか?」
「あの時、弟の声が聞こえたんだ」
 弟が。最後に俺に向けて言ったあの言葉。どうにか生き残り、この街を脱出した後で俺はその内容が分かった。
 勘違いだったかもしれないが、俺はあの時弟が言った言葉がようやく理解できたんだ。
 …最後になんて言ったと思う?あの弟…。


『僕の分まで生きて。お兄ちゃん』
 

 …けっ。言われないでも、生きてやるよ俺は。俺はいつまでもお前に頼られるような兄貴でいてやる。
 こんなとこで死んだら、かっこわりぃからな。
 暫くお前の今いる世界で待ってやがれ。俺もそのうち行ってやる。たくさんたくさん楽しい土産話持ってってやる。
 だから…だから、待ってろよ。俺が来るその日までよ。


Fin
937ゲーム好き名無しさん:2007/03/29(木) 07:07:38 ID:ca1DHNmo0
このスレを見て閃いた物です。すいません、つい書いてしまいました。
もし、スレを汚しているというのでしたら申し訳ありません。
楽しんで頂けたのなら幸いです・・・。
938ゲーム好き名無しさん:2007/03/30(金) 13:16:01 ID:863V4a/S0
>>937
久々に見てみたら新作が! GJです!
たまにはバイオキャラじゃなく、こういう名もなき一市民視点もいいね。
939ゲーム好き名無しさん:2007/03/31(土) 20:38:28 ID:M3eXH5tP0
保守
940ある男の日記(1/3):2007/04/04(水) 07:26:01 ID:p5P4Letp0
8月6日

 俺は自称、家族を世界一愛す男だ。
 仕事でなかなか帰る事は出来ないのだが、それでも俺は家族を想って、仕事を続けた。
 足が不自由な妻に、軽度の知的障害を持つ息子。こんな障害を抱える二人だが、それでも俺はこの家族を愛している。
 いつも家族の写真を肌身離さず持ち歩いている。息子のメッセージが、その写真の裏に書かれている。
『パパ。はやくかえってきてね』
 これは俺の励みとなっている。俺はいつも今日こそは帰ってやるみたいな気持ちになる。
 しかし仕事は忙しく、案の定帰れずに、泣く泣く職場に残り、いっつも同僚に励まされている。全く情けない。
 そんな俺に朗報だ。五日後に、久し振りの休暇が取れるという話だ。家に帰れると思うと、嬉しくて涙が出てきそうだ。
 …そうだ。どうせだったら妻と息子を驚かしてやろう。いきなり帰ってきたら二人とも驚き、喜んでくれるだろう。
 あっ、途中でお土産でも買ってやろう。そしたらもっと喜んでくれる筈だ。
 楽しみだ。実に楽しみだ。彼らの驚いた姿を思い浮かべると、胸が躍る。その時俺は妙な笑みを浮かべていたのだろう。周りの友人が変な目で俺を見ていた事から間違い無いと判断した。
941ある男の日記(2/3):2007/04/04(水) 07:27:17 ID:p5P4Letp0
8月9日

 とうとう明日だ。
 明日の仕事を終えれば、その後は待ちに待った休暇が貰える。ようやく俺も我が家に帰れるのだ。
 子供の時のように興奮し、寝られるような気はしなかったが、明日に備え寝る事にしよう。
 準備は既に整っている。
 …そういえば今日は変な日であった。
 何というか慌ただしい一日であった。一体何があったのか。この仕事に深く関わってる訳ではない俺にはさっぱり分からないが。
 明日何事も無ければ良いのだが…。いきなり休暇を取り消されたらたまったものではない。
 とにかく俺に被害が及ばなければ何でも良いわけだが。
942ある男の日記(3/3):2007/04/04(水) 07:28:28 ID:p5P4Letp0
8月10日 
 
 …一体何なんだろうか。
 最高の一日になる筈だったのに、手の平を返すようにして最悪の一日になっちまった。
 
 化物が急に俺と仕事の同僚の前に現れ、襲い掛かった。その化物の所為で、俺の同僚は何人も死んだ。
 俺達は散り散りに逃げたが、果たして何人生き残れただろうか。もしかすると俺が最後の一人なのかもしれない。
 こんな日記を書いてる場合では無いのだが、状況を整理したかった。俺の頭はこの異常事態に多少パニックになってる気がしたからだ。
 俺が逃げた先には、運良く化物どもはいなかった。
 そんな中で何とか武器は手に入れた。鉄パイプ。俺が手に入れられたのはそれくらいだ。
 自分の身を守るには、心許ない武器であったが、やるしかなかった。
 …そう。俺は帰らなくてはならない。
 家族は、俺を待っている。
 俺も、家族に会いたい。
 もし、それを邪魔するのなら。
 乗り越えてゆくだけだ。
 例えどんな物であったとしてもだ。
 俺は戦う。生き延びてやる。絶対にだ。何があっても生き延びるんだ。
 奴等になんか食われてやるか。俺は、最後は家族に看取られて安らかに死んでやる。そう決めた。
 どんな凶悪な化物が襲ってこようが、関係ない。
 この俺の思いは、奴等ごときに断ち切れない。
 俺は決めた。家族の元へ帰ったら何をするかを。
 まずはこの仕事を辞めよう。そして家族の傍に出来る限り居るようにしよう。そしたら花屋でも開こうか。
 妻も昔はそんな仕事を夢見ていたといつか語ってくれた覚えがある。花屋か…悪くないよな?
 そしてそこで楽しく暮らすんだ。優しい妻と息子と一緒に花屋を開くんだ。


 …さて。そろそろ行くか。いつまでもこの場所に留まってちゃ、ヤバイだろうからな。
 この鉄パイプで何処までやれるか甚だ疑問ではあるが。
 何とかなるさ。
 俺は自分にそう言い聞かせ、この場所から脱出する為、歩き出す。




 ―――明日までには、きっと帰ってくるから。
943ゲーム好き名無しさん:2007/04/04(水) 07:32:07 ID:p5P4Letp0
ついつい書いてしまいました。
これを見て楽しんで頂ければ幸いかと…。
944ゲーム好き名無しさん:2007/04/04(水) 20:00:55 ID:BQ1i9iqO0
逃げてー、早く逃げてー!と思わず応援したくなるお父さんですね。
この人は単身赴任で、ラクーンとは別な郡に家族と住む家があるのだと
信じたい…
945ゲーム好き名無しさん:2007/04/05(木) 01:01:45 ID:Jd6LfRI90
8月って事はラクーンシティ以外の場所でウィルス漏洩?
ラクーンシティのアレは9月〜10月だし。

ともあれ、シンプルな作りでしたが中々に面白かったです。
946ゲーム好き名無しさん:2007/04/10(火) 09:22:29 ID:rucRnD4SO
保守
947ゲーム好き名無しさん:2007/04/12(木) 18:50:17 ID:KtuNcnpm0
保守
948ゲーム好き名無しさん:2007/04/12(木) 23:58:59 ID:ynWER27u0
http://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/b/biohazard33.html

エロパロスレから発掘。エロはほぼ皆無だけど面白い。
949ゲーム好き名無しさん:2007/04/14(土) 13:32:33 ID:vo9SnNgQ0
保守
950ゲーム好き名無しさん:2007/04/20(金) 08:53:03 ID:bki7b7exO
保守
951ゲーム好き名無しさん:2007/04/23(月) 17:00:09 ID:ux1esOb30
保守
952ゲーム好き名無しさん:2007/04/26(木) 10:07:05 ID:NHBJEHnT0
保守
953ゲーム好き名無しさん:2007/04/28(土) 20:55:10 ID:s33rmsAi0
保守
954ゲーム好き名無しさん:2007/04/29(日) 22:35:51 ID:8jv367aw0
次スレはどうする?
955ゲーム好き名無しさん:2007/05/02(水) 05:47:52 ID:pctuliCaO
>>970ぐらいかな。
956ゲーム好き名無しさん:2007/05/08(火) 16:27:53 ID:BcgVfqEc0
では、マターリと保守。
957ゲーム好き名無しさん:2007/05/08(火) 18:12:18 ID:LaZSRvx00
自分も保守
958ゲーム好き名無しさん:2007/05/10(木) 10:17:40 ID:s+1skCbO0
次スレ建ててもまもめサイトが機能して無いなら意味無いじゃん
959ゲーム好き名無しさん:2007/05/10(木) 19:11:38 ID:s+1skCbO0
間違えて「まもめ」になってたww
960ゲーム好き名無しさん:2007/05/11(金) 20:47:59 ID:VaeUihof0
「まもめ」だったのかwなんか気付かなかったわwww
961ゲーム好き名無しさん:2007/05/12(土) 16:53:43 ID:fOuqKvfU0
俺も最初気づかんかったww
てか、真面目に次スレどうすんの?
962ゲーム好き名無しさん:2007/05/12(土) 17:34:41 ID:Ndaihzuk0
まもめサイトですがログだけならうぷできるよ、まもめはもう少し待ってくれ
963ゲーム好き名無しさん
じゃあ、次スレ建てるのは問題ないと