1 :
ゲーム好き名無しさん:
どんどん書けコルゥア!
2 :
:2005/11/21(月) 19:31:50 ID:hP41PRrQ
3 :
ちをこ:2005/11/21(月) 19:32:44 ID:hP41PRrQ
まんこ
4 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 19:47:27 ID:vrVoVmE3
くだらんことは書くなコルゥア!
5 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 19:48:40 ID:PVwi7rP1
ところで何を語るスレ?
7 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 20:09:36 ID:vrVoVmE3
カンカーネェってコルゥア!
8 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 20:13:37 ID:vrVoVmE3
それは、いやそれらが何時その街に現れたのか正確に思い出せる者はいない。
だが、今やそれらは街中を覆い尽くしていた。
腐臭を放ち、苦悶とも悲鳴とも取れぬ声を上げながら、それらは街中を蠢き、運悪く
その前に出てしまった生者達を襲い貪り食らう。
その様を見た者達はそれらをこう呼ぶだろう。
“ゾンビ”と。
気付いた時には、街の大通りを逃げ惑う生者とそれを追うおびただしい数のゾンビ達
が溢れ返り、街は地獄の様相を呈していた。
そこへ複数のパトカーが甲高いブレーキ音を立てながら停止し、そこから武装した警
官達が次々と降り立つ。
「総員降車!前方ゾンビに向けて構え!」
震えを隠し切れない現場指揮官の声に従い、全員が銃を構える。
そのまま、この世の住人足り得ぬ亡者達が射程範囲に入るのを皆が震え、固唾を飲み
込みながら待つ。
「撃てぇ!」
号令と同時に、無数の銃口から大量の銃弾が吐き出される。
何の抵抗も見せずにその銃火の洗礼を受けたゾンビ達が、全身に無数の弾痕を刻まれ
ながらよろめき、倒れていく。
だが、その背後から次々と新たなゾンビ達が現れ、それは次第に警官達との距離を狭
めていく。
「怯むな!ここで奴らを食い止めなければ終わりだ!」
現場指揮官の怒声も最早何の効果ももたらさぬのか、ゾンビ達が警官達のすぐ目前に
まで迫ってきた。
一人の警官が空になったマガジンを交換しようとした一瞬の隙に、ゾンビがその首筋
に食らい付く。
「ぐわあぁぁ!」
警官の絶叫が、他の警官達にパニックをもたらした。
「ひいいぃぃ!」
「来るな!来るなぁ!」
ある者は逃げ出し、ある者は狂ったように銃を乱射する。
狙いを外れた銃弾がパトカーの燃料タンクに突き刺さり、一瞬にしてパトカーが爆
発、炎上する。
「落ち着け、一度後退して隊列をぐわあぁぁ!」
号令の途中で、現場指揮官にもゾンビが襲い掛かる。瞬く間にその体に無数のゾンビ
が食らい付き、その肉を食い千切り、内臓を引きずり出す。
命令系統を失った警官達は最早抵抗らしい抵抗も出来ず、逃げ惑い、ゾンビの餌食と
なっていく。
凄惨な地獄を覆い隠そうとするのか、どす黒い空から、静かな雨が街並みへと降り始
めていた……………
9 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 20:15:21 ID:vrVoVmE3
これをモトにして続けてかけコルゥア!
○○くん:これって...リレー小説ってやつぅ?
そぅに決まってんだろコルゥア!
10 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 20:17:09 ID:PVwi7rP1
だから何を語るスレて聞いてるだろゴラァ
11 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 20:18:52 ID:vrVoVmE3
語るんじゃなく小説を書くスレなんだコルゥア!
わかったかぁ?!
分かったならはょぅかけぇコルゥア!
12 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 20:19:00 ID:kd8w/CfA
「町田」女子高生虐殺事件
・「 血しぶきの飛ぶゲームに快感を覚える 」
・「 ブラッディロア、サイレントヒル知ってるか? 」 ( 15歳未満規制ソフト )
・血を浴びて真っ黒に染まった白い携帯電話を友達にみせ「 こうなる 」
・廊下を走りまわり女子の尻をさわる、突進する、傘でたたく。
・「 カギの入ったバッグを盗んだ 」 とラリーが供述。
・貴重品が入ったバッグが校内で盗難に、被害届けを出さなかった学校。
・クリーニングに出しても消えない真っ赤なブレザー、母親の責任は・・。
・住民の証言「報道されてるような、独りぼっちの暗い子ではない。」
・「メシまだですかーー」 「被疑者は今日も元気です!」
まとめサイト
http://kanto.machi.to/bbs/read.pl?BBS=tama&KEY=1132566461&LAST=50
13 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 20:23:16 ID:PVwi7rP1
>>11ありがとう!だけども小説なんかかけねーよゴラァ
>>137は
>>104よりも高度だが
>>87のようなひねりがないんだよね。
そういう意味ではむしろ
>>4とか
>>13あたりの方が
>>1の意図をちゃんと理解してる。
もっとも
>>125や
>>129みたいなのは論外。
お前そういうのはさ
どっか適当なブログでも借りて、「俺様辛口日記」とでも名付けて、そこでやればいいよ。
オタはキモいとか、大人は汚いとか
好きに言ってればいいよ。
16 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 20:25:26 ID:PVwi7rP1
(σ^∀^)σ
>>11てか、君が小説書けよゴラァ
このスレは
>>1が1000まで自己満足小説を書くスレになりました。
18 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 20:31:41 ID:PVwi7rP1
19 :
殺ゲーマー:2005/11/21(月) 20:37:04 ID:k8rz27Le
朝起きたら隣の毎晩夜中までアニメやエロゲの爆音で煩い豚やろーがゾンビ化して玄関をバカバカ叩いていたので木刀で滅多打ちにして粉砕した。。。
どうみてもバイオハザードです、ありがとうございました。
>>1 はにげだした!
しかし、まわりこまれてしまった!!
______
| たたかう|
| さくせん|
| いれかえ|
||〉にげる |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
21 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 20:44:13 ID:PVwi7rP1
22 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 21:28:59 ID:vrVoVmE3
にげてねぇょコルゥア!
そのころ、ラクーンシティでは・・・
24 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 22:17:11 ID:vrVoVmE3
それだけかぁコルゥア!
コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!コルゥア!
26 :
殺ゲーマー:2005/11/21(月) 22:26:29 ID:k8rz27Le
27 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/21(月) 22:55:25 ID:vrVoVmE3
28 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 22:58:54 ID:PVwi7rP1
おまいらおやすみだゴラァ
29 :
超ゲーマー:2005/11/21(月) 23:08:14 ID:qrrm3qzY
落ちる前に
ゲーマーと殺ゲーマーがゾンビになり僕がたおしに行くぜ
30 :
殺ゲーマー:2005/11/21(月) 23:10:11 ID:k8rz27Le
俺は触手ゾンビになってハメハメヌメヌメしますが何か?
節子「なんでゾンビすぐ死んでしまうん?」
32 :
ゲーマー:2005/11/21(月) 23:13:01 ID:PVwi7rP1
33 :
超ゲーマー:2005/11/22(火) 00:32:04 ID:bpArjOFE
誰も小説書かねーのかよ!
(゚Д゚)ゴラァ
35 :
殺ゲーマー:2005/11/22(火) 01:17:04 ID:yTzN7PWj
ゴラゴラうるせーぞ!
(゚Д゚)ゴラァ
>>34ごちゃごちゃウッセ!糞蟲!お前は向こうで集団オナニーしてろ!こっちは軽くライトに適当に誰もが参加宜しく!
とんだ糞スレだなwww
うんこに「お前臭い」と言っても意味ないよばーか
39 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/22(火) 16:29:50 ID:rjA5nKhz
おいおいみんなでこのスレをくそにしてんじゃねぇーぞコルゥア!
40 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/22(火) 18:02:50 ID:rjA5nKhz
だれかはやくかけぇコルゥア!
41 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/22(火) 18:03:29 ID:SDT4jhPc
うんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこ
42 :
ゲーマー:2005/11/22(火) 18:23:22 ID:2UqmvVfo
ただいま〜だゴラァ
43 :
ゲーマー:2005/11/22(火) 18:43:39 ID:2UqmvVfo
んじゃ、代わりに言うよ。
(・∀・)オカエリ!
45 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/23(水) 00:14:05 ID:q/teCdns
オカエリじゃねぇーょコルゥア!
はょうだれか
>>8の続きをかけコルゥア!
全員ゾンビにしてあげようか……
グフグフ……
47 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/23(水) 20:52:40 ID:q/teCdns
なんだ?!オィ
シャキントセイコルゥア!
〜ファミレスにて〜
どれみ「おんぷちゃん何頼む?」
おんぷ「どれみちゃんと同じのでいいよ」
店員「ご注文はお決まりですか?」
どれみ「じゃあステーキランチ2つで」
おんぷ「じゃあ私もステーキランチ2つで」
どれみ「……………………………………」
49 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/24(木) 02:01:29 ID:hLc+M9cR
> コルゥア!
これだけはワロタ
コルゥア!だけはガチ
50 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/24(木) 02:10:37 ID:hLc+M9cR
ワロタから気が向いたら俺が
>>8の続きとしてオリジナルを作って無理矢理くっつけてもいいが(プロローグとしていい感じに出来てたので)、
だけはガチと言った以上このスレの空気も含めガチ投稿はし辛いな。
>>8の続き
そしてアメリカ政府の放った核弾頭により一つの都市ごと悪夢は吹き飛んだ・・・
終了
52 :
ゲーム好き名無しさん:2005/11/24(木) 17:33:28 ID:hLc+M9cR
>>51の続き
エピローグ
あとに残ったのは、永遠に続くかの様な静寂と、文明という名の瓦礫の山に、毒により生き物が住めなくなった大地だけだった。
この悪夢から生き残った命、希望も、幾つかはいたが、今はその輝きだけを残していた。
砂塵が音も無く舞うと、どこからともなく飛んで来たカラスがいつの間にか瓦礫の上にとまっている。空は徐々に黒みを帯びていた。
少しの間、カラスはカアカアと鳴くと、つまらないといった感じで羽根の毛繕いを始めた。
暫くすれば、このカラスもまたどこかへ飛び立ってしまうだろう。この大地から移された毒と、その身体にまだ残る、極めて小さな無数の命と共に。
全てを覆い隠そうと、どす黒い空から、黒い雨が静かに瓦礫の山へと降り始めていた。
ゾンビが4体。私はその辺で拾った拳銃を使い、二人を倒した。弾は5発残っている。
>>53続きよろしく!
私とした事が、何時の間にか無数のゾンビに囲まれていた。
一発、二発、三発、四発、撃ち込んでみたが到底抜け出せそうにない。
仕方ないがないので、最後の五発目は、自分の頭を撃ち抜いた。
1がまた別としてスレ立てたかった気持ちも解らんでもないが、
軽くライトに適当だとまた違った意味で集団オナニーになるだろ。リレー小説形式なら尚更。
レベルが高い洗練された集団オナニーではない物だけを求めてるのか、レベルが高くなくても誰でも軽くライトに適当に出来る集団オナニーのリレー小説を求めてるのか、
そこがはっきりしない以上スレが伸びる筈もない。あと前者でも伸びる訳がない。
リレー小説として明確に差別化がしたいんだったらちゃんとリレー小説形式でとスレタイなり1に書くべきで、立てた時そこら辺が中途半端だから糞スレ化したんですよ。
別のスレにいた者です。
みなさん!容量オーバーで、スレがストップしてしまいました。
新スレをたてるのか、こちらに合流なのか。どうしましょう?
意見希望です。
58 :
ゲーム好き名無しさん:2005/12/03(土) 21:39:56 ID:B8b6YELU
異形の姿をした人間らしきもの、動物らしきもの、怪物等がある街を徘徊していた。
皆まるで活きの良い餌を探すかのように、街中を徘徊。
人々の頭は絶望感でいっぱいになっていた…。
死にたくない…死にたくない。喰われてたまるか。人々はそう思い、逃げたり、武器を用いて反撃を試みる。
判ったぞ。頭だ…頭を射抜けば即死だ!
人々は銃でゾンビの頭を狙う。ゾンビだって元は人間…故に脳を破壊してしまえば動けぬ道理!
人々は銃で次々と倒してゆく。目の前からはまたもゾンビの群…多勢に無勢の状況だが、心配は無い。
こちらは銃を持っているんだ。頭さえ壊せば怖くない! 生き残れる!
引き金を引いた刹那。
カチ…カチ…
あれ? 嘘だろ!?
おい…!
弾切れ…考えてなかった。そんな…!
無情にもゾンビ共は迫ってくる。人々から涙が溢れ出た。多勢の赤蟻に囲まれた芋虫同然の人々。
ゾンビ共は本能のままに人々へ迫り行く。囲まれた…逃げ場はない…。
鼬の最後っ屁の如く暴れる者、泣き叫ぶ者。刹那…!
ドゴォオンッ!
閃光が見えたと同時に、ゾンビの群が吹き飛んだ。
二人の人間が空中に浮いている。
「人様の住む街を好き放題やってくれやがって」
「おめえ珍しく自分以外の事で怒ってんな〜。ま、良いか!」
「ふん、行くぞカカロット!」
「うし! いっちょやっかぁ!」
fin
┏┓┏┳┓
┏┛┗┻╋┛ \ i
┗┓┏┓┃ ── + ─
>>58 ┃┃┃┃ ┏┳┳┓ // | \
┗┛┗┛ ┗╋┛┃ / / |
┗━┛ / /
 ̄ 二─ _
 ̄ 、 - 、
-、\ \
/ \\ \
// \ヾ ヽ ヽ
/// \ ヾ、 | i
/__( |! `i |
<_,へ >- 、 ,.-、_ | |
\ノ人\ / 、 }! \ | |
\へ〃\/ヾ\_ノ、ノ人 ,.-、 | |
\|\rj\ヾ / \_フ ,/ |! リ |
rm\ノ _ Y Lノ / | |
|ヽ-r< ̄`ヾr' ̄ヽ / / / /
| └、ノ/ ̄`,-`┐ { _/ / / //
レ⌒\!_ ー -{ ノ } / / /
 ̄`ー一 '゙ _//_ /
_二─ "
腐女子みたいなスレだなぁ(^ω^)
そしてゾンビの正常位が始まるのであった…
62 :
新ゲーマー:2005/12/04(日) 16:53:56 ID:Tsnn3A2r
ただいまだゴラァ
64 :
うんこ:2005/12/05(月) 18:53:03 ID:hOGX/Hgi
ただいまだゴラァ
ヒロインがゾンビに倒された瞬間、角度でかなりエロイよな
カカロット「てめえら全員殺す。いや、ぶっ殺す!」
鋭い踏み込みから突きを繰り出す。しかし、勢い余ってつんのめってしまった。
標的がその場に無かったからだ。
次の瞬間、後頭部に手刀を受け気を失うカカロット。
ベジータ「バ…バカな!鈍重なはずのゾンビが?!」
ゾンビA「ゾンビも進化する」
ゾンビB「腐ってばかりじゃないってこった」
ベジータ「!!」
かわす暇はなかった。いや、正確には、充分警戒して構えていたにも関わらず、反応できなかったのだ。
ベジータの両腕は左右とも引きちぎられ、虚空に蹴りあげられた本体は
いくすじもの光弾を浴び砕け散った。
カカロット「べ…ジータ?」
ゾンビC「彼ならもうこの世にないわよ。ひとかけらもね」
そう言い捨てると女ゾンビはかかとをカカロットの頭に叩きつけ、
カカロットはカカロットの姿ではなくなった。
ゾンビA「感染していない人間は皆殺しだ。髪の毛一本残すな」
リーダー格のゾンビの合図を受けると、真昼の町に日が射さないほど
空を埋め尽くしたゾンビの大群は西の空へ移動していった。
67 :
ゲーム好き名無しさん:2005/12/08(木) 20:39:21 ID:IgQSeCmq
とりあえずアゲ
68 :
1:2005/12/17(土) 13:57:30 ID:???
「ジョージ!ヨーコを頼む!」
「さあ!早く行ってちょうだい!」
迷い込んだ市立病院。そこも安全ではなかった。迫り来る暴徒。正体不明の異形。
手を尽くし辿り着いた地下水路。手に入れたファイルによれば、そこから出られそうだ。
しかしボートを走らせた先には、巨大なヒルが待ち受けていた。
とっさに飛び降りた4人。だが、ヨーコはまだ回復していない。
時々うわ言を発する程度だ。ヨーコはジョージが支えている。
ジョージは答えた。その目はケビンに問いかける。
「し、しかし!」
「さっきの船着き場まで戻るんだ!ここで押さえとく!」
「アタシ達でなんとかするから!ほら!さっさとお行きなさいよ!」
「もう!本当の事を言って欲しいってワケ?邪魔って言って欲しいの!?」
アリッサが声をあげた。
ジョージは知っている。これもアリッサの優しさなのだと。
「ならば!せめてこれだけでも使ってくれたまえ!」
ジョージは、内ポケットからカプセルを取り出した。だが数に余裕はない。
69 :
2:2005/12/17(土) 13:57:54 ID:???
「それはヨーコに使うべきだわ。あなただって無傷じゃないでしょ。取っておいて。」
「そうそう!俺たちゃまだピンピンしてるぜ?」
ケビンは腕に力こぶを作ってみせた。その腕には幾多の傷が見える。
それでもケビンの表情には、一点の曇りも無い。
「二人とも、すまない!!」
ジョージは叫び、思いを振り切る。今自分に出来る事。それは無事を祈る事。
そしてヨーコを安全な場所に運ぶ事だ。そう自分に言い聞かせながら。
二人は触手の届かない場所に下がり、お互いを見た。
ケビンはコルト。アリッサはベレッタを携えている。
女ながらタフなアリッサも、かなり消耗が見える。
それにヨーコもジョージも、かなり消耗しているはずだ。
ケビンは残弾数を確認しながら考えた。
「さっさと片づけねえと、やばいな。」
ヒルは、出現した場所の水中に身を潜めている。
接近しない限り攻撃して来ないようだ。
しかしこのままでは脱出できない。
大きく息を吸い込み、前方を見据えながら言う。
「さーてアリッサ。このアトラクション、仕上げと行こうか?」
マガジンを装填し直したアリッサが、それに答えた。
「そうね、そろそろ汚水に浸かるのも飽きたわね。」
「あたしが引きつけるから、その隙にコルトぶちかましてちょうだい。」
70 :
3:2005/12/17(土) 13:58:28 ID:???
ケビンは驚いた。どこにそんな体力が残っている?させられるものか!
しかしアリッサの性格を考え、おどけた口調でそれを悟られまいとした。
「ぶちかま.....女らしい言い方はできねえのかよ!?止めといた方が良いぞ。」
アリッサはヒルを凝視しながら言った。
「ベレッタはワンマガジンだし、コルトも同じでしょ?無駄ダマはないわ。」
正論だがそれを拒むケビンは、コルトをアリッサに差し出した。
「なら俺が囮になる!アンタが撃て!」
ケビンの行為に、アリッサは大げさに首を振る。
「何言ってるの!そんなデカブツ撃てるわけないでしょ!」
「あたしはか弱い市民なのよ!忘れたの!」
ケビンは心の中で吐き捨てた。
「その言い訳はずるいぜ.....」
そしてその言葉は、ケビンの提案を封じ込めてしまった。
アリッサがケビンを見る。その眼差しは彼女の言う、か弱い市民のモノではない。
「レディーファーストって言葉、知ってるわよね?ナイトさん?」
「.........ああ。」
ナイト!?やられた!ケビンは悔やむ。
「ならあたしの提案が先よ。あんたの作戦は次ね。」
「本来は、そう言う意味じゃねえと思うがな。」
精一杯の抵抗を試みるが、アリッサには無力だった。
そういう女なのだ。そしてそんな女だから.....
「仕方ねえ!気をつけろよ!失敗したら、棺桶の中で添い寝してやるからな!」
「まかしときなさいよ!添い寝なんかされてたまるもんですか!」
走り出すアリッサ。
ケビンはグリップを握りしめ、エイミングに入った。
71 :
4:2005/12/17(土) 13:59:08 ID:???
突撃、体当たり、毒液。
それらを軽いステップで躱しながら、アリッサは銃撃を続ける。
その体さばきにケビンは驚嘆し、なおも感嘆した。
「自分で言うだけあるな!すげえぜ!アリッサ!こっちもさっさと決めねえとな!」
トリガーを引くケビン。狙いすました弾丸が、巨大なヒルの柔らかい腹部を貫く。
ヒルがあげる咆哮がこだまする中、2人の攻撃は続いた。
「コルトはこれで3発目ね!こっちも後一発しかない!もう倒れなさいよ!」
体当たりを躱しアリッサが叫んだ刹那、コルトの四回目の銃声が響く。
そして巨大ヒルは苦しそうに身をよじり、水中に頭部を没した。
「落ちたか!?」
「や、やった!?やったでしょ?」
額を腕で拭いながら、ケビンは溜め息をついた。残弾を見る。
「ふぅ。危なかったな。なんとかなったか。残りは3発か。ん!?」
死骸に近づくアリッサ。様子を確かめている。
「う、動かないわね?死んだ?じゃあ、今のうちにトドメね!」
それに気付いたケビンがアリッサを呼ぶ。まだ生死はわからない。
「おい!アリッサ!待てよ!」
「今息の根を止めとかないと、ヨーコやジョージが通れないでしょ?まかしといて。」
「その位なら俺が」
駆け寄るケビン。
その言葉を遮り、アリッサが言った。
「最後くらいやらせてよ。この距離なら一発あれば十分よね。」
下段に照準を合わせるアリッサ。
72 :
5:2005/12/17(土) 14:00:27 ID:???
トリガーを引いた瞬間、水しぶきとともに、水中からヒルの一撃が襲った。
「キャア!う、うそでしょ?」
アリッサははじき飛ばされ、鈍い音とともに側面の壁にぶつかった。
そして壁にもたれながら、その身は崩れて行く。
「アリッサ────ッ!!」
汚水をかき分け、走り寄るケビン。
沈みかけたアリッサの肩をかつぎ、ヒルから離れた。
「ゆ、油断したわ.....このあた.....しが!ゴホッ!ゴホッ!」
「言わんこっちゃねえ!大丈夫か!しっかりしろ!」
腹部を押さえながら、アリッサは気丈にもケビンに言った。
「癪...だけど....ゴホッ!第二..部の時間だ......わ。」
「おい!聞いてるのかよ!アリッサ!」
「また....アンタの....お世話になっちゃったわ.....ね。」
アリッサの体から力が抜けるのが分かる。安堵か?苦痛か?
「当たり前だろ?お姫様を救うのがナイトの役目だぜ?」
「もう良いんだ。後は俺の仕事だ。もうしゃべんなよ?お姫さん?」
ケビンはアリッサを両腕で抱くと、水路をジョージ達の方に向かった。
「しっかりしろよ!もうすぐだ!」
祈る様にケビンは言った。
73 :
6:2005/12/17(土) 14:00:54 ID:???
「ケビン!アリッサ!どうしたんだ!?」
帰還した二人に、ジョージは驚きの声をあげた。(淡い期待もしたが、こうなってしまうとは!)
あの時手伝えなかった自分を悔やむ。
ケビンは水路から上がると、変わらぬ口調でジョージに言った。
「どうもこうも。お転婆なお姫様のおもりは疲れるぜ!」
「お転....婆?アンタほど.....じゃない....わ。ゴホッ!」
「良いから黙ってろって!ほら、下ろすぜ?」
ヨーコの横たわる場所の隣に、アリッサをゆっくりと下ろす。
壁際にもたれるアリッサ。腹部を押さえ苦しそうだ。
ケビンは一瞬彼女を見つめると、ジョージに向き直った。
「さーて、先生!二人を頼むぜ!お客さんを待たせてるからよ!」
ケビンを凝視しながら、尋ねるジョージ。
「やはり、終わってはいないのかい?」
「.....いや、すぐに済むさ!」
腹部を押さえ咳き込みながら、アリッサが声を絞り出した。
「あん...た!?ゴホッ!何を....する気...なの...よ!?」
ケビンがそれを制した。
「しゃべんなって。今は休めば良い。次に力を....借りるまでな。」
「さーて、借りを返しに行くか!」
水路に飛び降りたケビンは、一直線に走り出した。
「待ってくれケビン!」
「ねえ.....ちょっと!アン......タ!」
残された3人。ヨーコは目を閉じ荒い息をしている。
74 :
7:2005/12/17(土) 14:01:19 ID:???
「ジョージ!お願い!アイツの銃にはもうほとんど弾がないの!」
「アイツを!助けて!お願い!」
そう叫ぼうとしたアリッサ。声が出ない。怪我のせいなのか?
違う。アリッサは気付いていた。自分の銃に弾丸が無い事に。
そしてジョージは銃を持っていない事に。そんな彼に何をさせる?
決して身軽とは言えないジョージだ。誰にでも年齢相応の衰えはある。
現に今までの戦闘は、ほとんどケビンと自分でこなして来た。
動かない体がうらめしい。今アリッサの体は、自分の意識外にあった。
「どうしてよ!動ければ、すぐにアイツを追うのに!!」
声にならない叫びが、心に響いた時、ヨーコが言った。
「......ジョージ、ケビンを......助けて.....あげて。」
「え?ヨーコ!?」
「気がついたのかい!?」
弱々しい声、しかし意志の通った声が、ジョージに語りかける。
「生き...て、この街...から。みんな...一緒に」
「あたし..は大丈夫。待ってる....から。ここで.....待ってる...から。」
その言葉を噛み締め、ジョージは立ち上がった。
「アリッサ、すまないがヨーコを頼むよ。」
「ジョージ!?」
普段と変わらないジョージ。だがどこか違って見えた。
「私は医者だ。人を助けるのが仕事さ。」
「残念ながら、化け物の退治方法は身につけていないがね。」
「すぐ戻るさ。ナイトを連れてね?」
ジョージはアリッサに、悪戯っぽくウィンクをした。
「ジョージ、た、頼むわ。でも無茶は....うっ!ゴホッ!」
そんな彼に、今は頼るしか無い。ケビンを。そして未来を。
「まかせてくれ。心配は無用さ。」
傍らの松葉杖を握ると、ジョージは水路を駆け出した。
75 :
8:2005/12/17(土) 14:02:10 ID:???
水路の中程で、ケビンは考えていた。下側を狙わないと、ダメージが通らない。
しかし近づかなければヒルは体を起こさない。近づくとエイミングの暇がない。堂々巡りだ。
その間にも、ヒルは絶え間なく触手でケビンを狙う。
「参ったな、近寄れねえぜ!なんとか腹を撃たねえと!どうする!?スーパーヒーロー!?」
自問するケビン。認めたくはないが、これは不利な状況だ。
その時後方から、水音が聞こえた。誰かが近づいて来たようだ。
(誰だ?アリッサ...なわけねえよな?走りのペースが違う。)
「ケビン!」
「ジョージ!?どうして!?」
隣に立つジョージ。息を整えている。
「私は女性の頼みを断る習慣がないのさ。しかも二人じゃなおさらだよ。」
「二人?ヨーコも?とりあえずは安心だな。」
ジョージは松葉杖を握り、ケビンに言った。
「さあ!私が囮になる。その隙にトドメを!」
「ジョージ!アンタまで!」(まさかとは思ったが、その為に!?)
ジョージは、柔らかい視線でケビンを見る。そして強く言った。
「目の前で怪我人が出るのは、どうも好きになれなくてね。」
「大丈夫!これでも元ラガーマンだよ!同好会レベルだがね。」
力なく答えるケビン。(仲間が居ないと俺は.......!)
「....ジョージ、すまねえ。また借りを作っちまうな。」
「?ケビン?君になにか貸した覚えはないよ?」
「ハッ!まさか!私の財布を拾ったのは君か!」
驚いた様にケビンを見つめるジョージ。
その仕草にいつもを取り戻すケビン。
「何言ってんだよジョージ!」
そのケビンに力強く答えるジョージだった。
「さあ、私が応戦する!その隙にトドメを!」
「すまねえ!!頼む!!」
ケビンはエイミングを開始した。
76 :
9:2005/12/17(土) 14:02:39 ID:???
ジョージはヒルに向かって語りかけた。彼流のリラックスの仕方なのか。
「さて、君。すまないが、そこをどいてくれないか?」
触手の攻撃、それを受け流す。
「......やはりね。では始めるとしよう!」
攻撃を避け、タックル、そして松葉杖を振り下ろす。
だがヒルも反撃を繰り返す。続く攻勢に、ジョージの体は揺れる。
「グッ!これはキツいな....あの頃を思い出すよ。相手は人間だったがね。」
「ガアッ!だがこれが役目なんでね。退けないよ!」
「ジョージ!がんばってくれ!おら!これでどうだ!」
攻め続けるジョージ。その間隙をぬってケビンが銃撃を続ける。
「グハッ!や、やめないか!グウッ.......!」
しかし遂にジョージは崩れ落ちた。ここまで保ったのが奇跡のようだ。
「ジョージ!クソッ!弾はあと一発か!」
崩れ落ちる体を支える様に、水路脇の配管に掴まった。
「そうか、どちらかが倒れるまで....か。」
ジョージはその配管の異様な振動に気付く。
「ん?この配管は!?そうか!」
「ウワッ!」
その時触手の一撃が、ジョージを襲う。意識を刈り取るに十分な一撃だった。
「私はここまで、か。.......だが!」
崩れ落ちながらもジョージの指は、配管を指した。
「ケビーン!撃つんだ────ッ!!」
トドメを刺そうとしているのか、ヒルは頭部をもたげている。
ジョージは水中に消えようとしている。
その意図する事を理解したケビン。
「了解だ!.......ジョージ!」
77 :
10:2005/12/17(土) 14:03:16 ID:???
壁にもたれたまま、アリッサは激高していた。
「何も出来ないなんて!アタシはここで!待つだけなの!」
「何の為に鍛えてきたの!こんな時の為じゃないのよ!」
「お願い!二人とも無事に帰って来て!必ず生きてここを出るのよ!」
満足に力の入らない体に鞭打ち、這いずりながらも水路に向かおうとした。
「!?」
その時何かがアリッサの手に触れる。
ヨーコが体をこちらに向け、手の上にハンカチを差し出していた。
「ケビンが....貸してくれたの。...取って。アリッ...サが持ってて。」
「ヨーコ、あなた!」
「祈りましょう。今はそうする.....しか.....ない.....わ。」
「ヨーコ!」
刹那、地下水路に響き渡る轟音。爆発らしい。
咆哮と水音が巻き起こる。
「!」
「爆発!?何が!?ケビン!ジョージ!」
水路まで這いずるアリッサ。
「アイツは?ジョージは?戻れないなら......そこまで.......行ってやるわ!!」
水路脇に辿り着くと、陽炎と煙の中から話し声が近づいてくる。
「さすが元ラガーマンだよな!あのタックルは伊達じゃなかったわけだ。」
「...ケビン、あのチャージは熟練が必要なんだよ。誰でもってわけじゃないんだ。」
ケビンがジョージに肩貸ししながら、こちらに向かっているようだ。
「もっともあのバケモノには、効き目が無かったようだがね。うっく!」
痛みを我慢するジョージ。それでも声が漏れてしまうようだ。
「何言ってんだよ!バケモノだから効かないんだろ?人間なら一発だぜ!」
たまらず声を上げるアリッサ。表情も明るくなった。
「あ、アンタ!ジョージ!良かった!」
ジョージが壁際に腰を下ろすと、ケビンはうやうやしく礼をとる。
「おう!お姫様!お目覚めでございますか!」
78 :
11:2005/12/17(土) 14:04:06 ID:???
自分の身体状況を確認しながら、ジョージが独り言のように言った。
「良かった。これで約束が果たせた。」
それに問いかけるケビン。不思議そうな表情だ。
「なんだよ?約束って?」
「ビショップがプリンセスと交わした契約さ。」
そこにアリッサが割って入る。だがすぐにうつむいてしまった。
「アンタは気にしなくて良いの!アンタ...は」
「まだどこか具合が悪いのか?」
「プリンセスはお疲れのようだ。私もだし、君もだろう?」
ケビンが気遣うも、ジョージがそれを止めるよう言う。
「だが今のうちに水路を渡ろう。辛いが渡り切ってしまえば、休める所もあるだろう。」
「そうだな。いつそこのドアから、ヤツらが入ってくるかわからねえからな。」
「それが賢明だろうね。」
ジョージの提案にケビンは、安らかに眠るアリッサを両腕に抱きかかえた。
ジョージは気を入れて、ヨーコを抱きかかえた。
「大丈夫かよ?俺が戻って来てもいいんだぜ?」
「この重さなら平気さ。もっともそちらは無理だがね。」
「ジョージ.....歩けるわ。...下ろして。」
ヨーコが言った。上目遣いにジョージを見る。
「ヨーコ、起きたのか?本当に大丈夫かい?」
「ええ、私は何もしなかったもの。歩かせて。」
「そんな気にすんなって。あの場合は仕方ねえ。」
ケビンが慰めるがヨーコは聞かない。こういう時がたまにある。
「わかったよ。キツいときは言ってくれ。」
ジョージはヨーコを、そっと下ろした。
79 :
12:2005/12/17(土) 14:04:46 ID:???
4人は水路を渡り切った。
少し進んだ所に、ちょっとした集材所がある。あまり広くはないが、休憩には十分そうだ。
ジョージが辺りを見回しながら話す。
「ここで少し休もう。ヨーコも落ち着いているようだ。」
「幸いここには暴徒、いやゾンビは入って来ないようだしね。」
弾かれた様にジョージを見つめるケビン。
人間だから暴徒。ならゾンビとは?
ジョージの、医師としての見解なのか?
「ゾンビ?ジョージ、じゃああれはもう」
「ああ、人間じゃないよ。間違いない。あの瞳は人間のモノじゃない。」
「それに、なにかしらの異変が体内で起きているようだ。」
「現にほとんどのゾンビはケビン、君より大きいだろう?」
その言葉に思い直すケビン。
「そういやそうだな。気にする暇もなかったがな。」
アリッサを下ろしながら考える。自分の身長は182cmだ。
彼らはそれより大きい。
「みんなデカイとは思ったけどな。」
そう言うとケビンは、ジョージの隣の壁際に腰を下ろした。
「まあいい!一休みしようぜ!体がガタガタだ!おー痛ぇ!」
「そうしよう。今は休息が必要だ。」
しばし沈黙が流れた。寝息も聞こえ始めている。
ヨーコの様子を確かめたジョージは、考えた。
街の惨状、市民達の変貌。
「これらの原因はなんなのか?私たちはどうなるのか?不安は尽きないがね。」
80 :
13:2005/12/17(土) 14:06:31 ID:???
「おや?」
皆寝静まったようだ。
ふと見ると、ケビンの傍らにアリッサが寄り添っていた。
ケビンの肩に頭を乗せ、安らかなそうな寝顔だ。
「スリーピングビューティー、かな?」
その様子に思い出し、一人水路で思いにふける。これからを、いままでを、そして親しい人を。
「ジェニー。君は今頃どうしているんだい?私を許してくれるかい?」
「シンディに会ったよ。彼女も私のせいで....。迷惑をかけた。」
「彼女に...責められはしなかったがね。無事だろうか?シンディ。」
「ああ、君がここにいなくて良かったよ。こんな惨状、君には見せられない。」
「代わりと言ってはなんだが、この仲間を守りたいと思うよ。私に出来うる限り。」
いつしかジョージも心地よい眠りに落ちて行くのだった。
どのくらい眠ったろうか。
アリッサのけたたましい声でジョージは目覚めた。
「先ほど見たのは夢、なのか?いや、いつもの事か。」
程なくしてケビンが切り出した。今後の行動についてだ。
「なんとか水路は渡り切ったが、どうする?このまま進んでみるか?」
アリッサは水路にうんざりしている。一瞬でも居たくないようだ。
「どこか出口はないの?この湿気たまんないわ。」
水路に沿って歩き出した。どこまで続いているのだろうか。
「ヨーコ、具合はどうだい?辛い時はすぐに言ってくれ。」
「ありがとうジョージ。ずいぶん休めたから、もう平気よ。?あの扉は?」
その言葉に皆が見ると、水路の先に鉄製の扉があった。
「なんだ?この扉?かなり頑丈にできてるな。お、重いぞ?うりゃ!」
ケビンが開けようと試みる。鈍い音とともに扉が開いた。
「あ、開いたわね。どこかに繋がってるみたいね。」
とアリッサ。その空気を確かめ、ジョージも続いた。
「確かに。こちらとは湿度が違うようだ。また別の地下施設かな。」
「とにかく入ってみるか。お嬢様達にカビが生えちまう前によ!」
「そうね、誰かさんにキノコが生える前にね。」
軽い冗談を飛ばすケビンに、アリッサが食ってかかる。
「なに?それなら食って変身してくれよ。スーパーアリッサによ!」
「ラーイマーン君?先生怒るわよ?」
「先生だって?何科なんだよ!社会科か?家庭科は違うな?」
いつもの二人の会話だ。ヨーコとジョージは微笑ましく見つめる。
その時ジョージは足下の物体に気付いた。
「おや、これは、レールだ。敷石?地下鉄かな?ここは?」
ケビンも気付いたようだ。
「そうみてえだが、とにかく進んでみようぜ。」
レールに沿って歩いてみると、前方に大きなゲートが道を塞いでいる。
「なによ!行き止まりじゃないの!」
アリッサは驚いている。ここから戻れと?途方に暮れる仲間達。
だがヨーコだけが、それに見覚えがあった。
「このシャッターは.......ここは、まさか.....」
突然構内に、何かのサイレンが鳴り響いた。
この先には一体何が?
終わり。
うお!とにかくage
あっちが下らない流れになったんで、こっちに期待age
よぅし。いっちょやってみっか。
1.
近頃、街の様子がおかしい。
スコットが婦女暴行の現行犯との取っ組み合いで肩を負傷した。
相手はジャンキーだった。ヨダレをダラダラ垂らして目も危ない。
ここ数日でよく見かけるようになったタイプの"終わってる"奴らだ。
今日のは相棒が怪我をしたけど被害者の女性は皮のコートを食い破られただけで
無傷で済んだ。その点は良かったと言っていいだろう…
結局、この薬中野郎はスコットに襲いかかった直後に私が射殺した。
最近現れるようになった連中に対して我々がとる手段は大概がそうだった。
人間とは思えない様相…考えたくはないが、まるで映画で見るゾンビのようだ。
気味が悪い。今日は酒でも飲んでさっさと寝よう。
2.(非番)
スコットが入院した。
昨日は治療だけで済んだのだが今朝になって具合が悪くなったそうだ。
早速見舞いに行ったのだが顔色が青かった。
あのゾンビ野郎は相棒に噛みついていった。なにかバイキンでも入ったのだろう。
スコットはとても機嫌が悪かったが心配するなと笑ってくれた。
あまり負担はかけたくなかったので10分ほどで病室を後にする。
……署に呼ばれた。昨日の件だ。
巡査長は気を利かせて朝食に誘ってくれた。
スコットの事、被害者の事、そこまではポテトをついばみながら話せたが
加害者――あの男のことになると手が止まった。
解剖の結果、麻薬らしき物は一切検出されなかった。
それどころかその男は近所では評判の良いパン屋の店主だったという。
前科も無く、素行も問題なかったという。付近住民のとも仲が良かった。
ただ、4日前から塞ぎがちになり家に引き篭もっていたそうだ。
そこに原因があるのか?なんにせよ只ならぬ気配がした。
署に巡査長を送った後、新たな犯罪者が連行されるのを見た…狂っていた。
やはりこの街でなにかが起こっている。非番の日も気を許せないな。
3.
朝起きたら雨が降っていた。俺の気分と同じだ。
署に出てみたら連中が慌しく走り回っていた。
昨日の狂人が暴れていると言うのだ。仲間が何人かやられたらしい。
他の奴らに続いて奥に行ってみると事はもう済んでいた。
……死体は二つ。例の狂人と、名も知らない同僚。
男は檻から精神病棟へ移す最中に拘束衣を破って隣の人間の喉に喰らいつき、
すぐ後で銃弾に脳天を貫かれて死んだ。
噛まれたやつは一撃で喉を食い破られて即死。
傍の檻で別の狂人が暴れている。
それを聞いたやつがそいつの檻を蹴りながら何か叫んでいたが涙声で分からなかった。
彼は死んだ巡査の後輩だったそうだ。気の毒でならない。
4.
スコットの容態が急変し、面会が出来なかった。
酷く悪いらしい。病室の窓から少しだけ彼の顔が見られた。
ぐったりとして……死人のような色だった。
また事件があった。今度は仲間のデイヴが助っ人に来てくれた。
死人のような色のヤンキーがヤンキーを襲っていた…ゲロの臭いがキツい。
今回も、やはり撃つしかなかった。被害者は「彼は自分の弟だった」と話した。
クスリは自分もやっているが、こんな状態になるはずがない、と。
結局この被害者を逮捕する羽目になったが彼はまるで生気が無かった。
持っていたのは覚せい剤の一種。
多量に摂取すれば廃人に陥るが、原因はそこにはないと私は思っている。
尋常ではない。何かの感染症の疑いもあるのでは…
今日は気分が悪い。雨も止まない。日記もあまり気が進まない
また事件が起きた。今日は15件。全ての犯人が尋常でない様子だったと聞いた。
5.
事件は増えるばかりだ。
この街は国内でも治安が良いとされていたのに、この急落振りはどうだろう。
遂にニュースがこの街の異常を取り上げ始めた。
「町の住民が狂った!」「善良な市民がゾンビに!」
…なんて見出しをつけるんだ!
だが実際はその通りなのだ。
今日だって二人をこの手にかけた。
彼らは直接私を狙ってきたのだ。私は躊躇せず撃った。
その時に私は驚愕を隠せなかった。
心臓に二発打ち込んでも倒れない。腐臭。腐り落ちる肉。
アーやウーと唸りながらこちらに迫ってくる。
これまでの廃人狂人とは違う。腐乱死体そのままの男女が蠢いていた。
一緒にいたデイヴがショットガンで援護してくたお陰で私は無事だった。
放たれたショットシェルの直撃を受けて二人の化け物の頭が弾けた。
…デイヴは心配してくれたが、今日の私に食欲が戻ることはなかった。
6.
…スコットが死んだ。
彼は最期まで足掻いたそうだ。
私が見た彼の身体は傷だらけで、顔色は死人のそれより悪かった。
まるであのゾンビたちのような……私は何を書いているのだろう。
7.
街がいよいよ荒廃してきた。
あらゆる場所からゾンビ(もうそう呼ぶことにした)どもが湧いて出る。
もはや町に住む全ての人が犠牲者となる可能性をはらんでいる。
その鎮圧のため、今から私もデイヴも駆り出される。
これまでの事例から"逮捕"に至れる者は少ないだろう、と誰かが言った。
私もそう思っている。倉庫からデザートイーグルを取り出した。
相手の数は情報では100以上と聞いた。これまで水面下で潜伏していた者が、
ここにきて一斉にあふれ出したのだ。
――この日記は署の中で書いている。
できれば、無事に戻ってこの続きを書きたいものだ 。
8.
悪い冗談だ。死んだはずのスコットに襲われるなんて
デイヴも巡査長も駄目だった。
カラスや犬までがわれわれの敵だった。
飛ぶ鳥に銃だんを当てることなど私には難かしい事だった。右目が いたい。
デザートイーグルは同僚を葬った一撃がさいごになった。
頭がクラクラする。何度かまれたか わからない。
もうペンも右手でしか握れない。
あめはやまない。臭いも消えない。どこをむいても死体がある。
どれだけ時間がたっただろう。どれだけ仲間がいなくなっただろ。
かがみはないが わたしの顔はきっと ひどいことになっている。
のどがカラカラで 腹がひどくすいている
きっと私もああなるのだろ いや
そうなるまえに自分でしにたい。
日記は置いていく。この記録はきっと無駄ではないだろうから。
この日記を死んだわたしが食べなければよいが・・・
終わり。
「ある警官の手記」が題名。「かゆうま」が元。
日付は面倒なので入れてない。このSSは7.でも8.でも終わりになる。
8.は蛇足だったかも知れない。
うわっ!!
何だろう、この押し寄せる波は!すごい文章だ!
正に事件の当事者そのものですよ!蛇足なんてとんでもない!
別スレに居た方でしょうか?構成が素晴らしい!
それだけではありませんが、とにかく凄い!
攻略本のサイドストーリーとして載りそうですよ!
自分もなにかと思いますが、これの後では気が引けるなあ。
ageさせてもらいます。
>>8はまんまダークボーイさんの「ソードレクイエム」の盗作じゃねーか。盗作する奴がいるとはとんだ
クソスレだな。
92 :
ゲーム好き名無しさん:2005/12/18(日) 16:04:27 ID:rcu42KJj
>>88 「有る死体の手記」
1.
頭を狙った訳じゃないが、ともかくショットガンは当たった。
はじけ飛ぶ脳髄、周囲は血の色に染まってやがてその死体は、
ゆっくりと後ろに倒れて、本当の死体に戻った・・・様だ。
ハンドライトで照らしつつ、ゆっくりと近づく。死体だ、今は。
体中には何十発もの銃傷が有り、返り血で真っ赤に染まっている。
ここに来るまでの乱戦と、その犠牲者の数を思い、身震いがした。
・・・悪い冗談だ、警官のゾンビなんて。
街を少し外れた郊外。周囲は静かで、他に”敵”の存在は見えない。
死体が動かない死体で有る事を確認しつつ、嫌な気分でその死体の懐を探る。
流石警官だ、良い銃を持っているが・・・、もう弾は無いらしい。
何かに毒付きながらふと気付く。・・・手帳?いや、日記帳・・・。
何故この死体がこんな所に居るのか・・・、今は、それは解らない。
ただ自分はその死体を見下ろしながら、危険だとは思いつつも・・・、
少しの時間、そこから動けなかった。
街の方で、爆発の音がした。振り返ると区画の一つがまた、闇に堕ちた。
夜はまだ終わりそうにない。自分はまた、月も見えない夜道を歩き出した。
−−−−−−
何だか面白いと思うのでネタにしつつageてみるw。
保守
>>92 2.
ともかく撃たなくて良かったと安堵しつつ、自分は妻との再開を喜んだ。
住宅街までの道のりは遠かったが、ゾンビ達は街に集中していた・・・、
いや、ともかく人の居る場所に集中していたらしく、そこに着くまでは、
さほどの困難は無く着いた、2〜3体のゾンビと交戦しただけの道のりは、
隣人の死体を撃ちまくったさっきまでと比べたら・・・天国にも等しい。
感覚が狂っていくのを自覚しつつ、ふと銃を向けた先に逃げ出した妻が居て。
・・・自分が嗤っていた事を、彼女の表情で気付いた。
ともかく幸い、発見した車に問題は無く、ガソリンも十分あって。
二人で死体の居ない場所まで逃げた。彼女の話は・・・、自分のそれと、
殆ど変わらない。一人が死体になり、二人に増え、そして。
彼女も一人・・・いや、一体を破壊していた。中年の女性、
ともかく心臓に穴が空いている以外は人と変わらないそれに、
ありったけの弾を打ち込んで、やっと「止まった」という。
彼女には・・・知り合いだった人らしい。二人とも、それで無言になった。
聞き覚えの・・・いや、見覚えの有る名字だと、少し考えた時、
警官だった息子が居た筈だが、彼はどうしただろう?と、ふと彼女が呟いて、
自分はそれでつい、乱暴に車を止めた。雲が晴れ、月が見えて。
・・・或いは、吠えていたかも知れない。ともかく自分は叫んでいた。
悪魔への罵りと、一夜にして罪人になった自分と、その二つの死体に。
うわ、良く考えつくな。
派生らしいけど、色々分岐?させれるのもOB?の魅力だよね。
この調子でGO!
96 :
ゲーム好き名無しさん:2005/12/18(日) 18:57:20 ID:eo+dTHxQ
>>94 3.
都市の出口で陣を構えていた軍隊に遭遇し、乱暴に拘束されるも、
ともかく血液検査の末に陰性だと言われ、自分らはすぐ解放された。
ただ、しばらく都市には帰らない様に。そう念を押されて。
そのまま盗品の車と共に、指定のホテルへと向かう。
パスを見せると直ぐに案内された。二人でホテルに泊まるなんて、
結婚以来久しぶりだったが、正直喜ぶ気には成れず、無言でTVをつける。
自分らが居た都市での、大規模な火災の発生、ヘリコプターから”のみ”の、
そのそらぞらしい映像。もちろん動く死体など画面の何処にも映らない。
溜息をついていると、シャワーを終えた彼女が出てきた。・・・女は強い。
・・・次の日の朝まで、二人は同じベッドの上に居た。
寝た様な気もするが、覚えていない。次の日、彼女の笑顔で目を醒ました。
約一月の間、そのホテルで暮らした我々はやがて、自分らの住居へ帰った。
こびりつく血糊の掃除、ばらまかれた消毒薬?の匂い、割れたガラス窓、
それらの惨憺たる有様に閉口しながら、それでも我が家に居る実感に、
少し明るい気分には成った・・・夜出歩く気分には、まだなれないが。
しかしそれから我々は、うろ覚えで、警官の死体の有る場所を捜した。
見つけた・・・とは思う。既に死体は片づけられて、大地にうっすらと、
血糊の後が残るその場所に立って、自分は持っていたその手記をそこに置いた。
街からは少し離れた場所、街にいた「彼」は、どこかへ向け歩いていたのだ。
・・・それ以上は何も考えず、自分はガソリンを撒き、マッチを擦って放る。
少しの間燃えていたその手記はやがて灰になり、自分達は静かに十字を切った。
言いしれぬ怒りと悲しみと無念さとを、或いは救わない”何か”へ向けながら。
「有る死体の手記」完。
−−−−−−−−
とりあえず3本で終えてみたw。思わず再ageしてみる(^-^;)。
なかなかこう言うの好きだが、3ちょっとアレかもw。
ごちそうさまでした。うーん面白い!
主人公が感染してなくて良かった!
次の作品も期待してます!
こっちもageます。
これらの作品が、まとめサイトに載らないのは悲しいな。
99 :
92:2005/12/18(日) 21:03:02 ID:???
>>97 んどもーw。
>>98 まあその辺は期待してなかろーし。
しかしこういうスレって感想返すの難しいなと時に。
ともかく「有る警官の手記」はヨカタと思う訳だが、
最後の数行が漢字交じりになってるのが少し残念ダタw。
100 :
84:2005/12/18(日) 22:00:56 ID:???
うお。まさか派生するとはw
>>92から続く3作の作者もいいもん持ってるな!Good!
>>99 あれは最後の意地?みたいな。
スコットって「かゆうま」でも出てたな。全然意識してなかった。
上の長編の、ジョージの活躍もカッコいいですね!
なんかジョージっていつもアレだし。
ケビンとアリッサの関係は愛?
102 :
68:2005/12/19(月) 11:01:22 ID:???
>101
感想サンクス!
そうです。愛に成ります。
我ながら、カッコいいジョージが書けたと思ってます。
次をがんばらなきゃ!
103 :
1:2005/12/19(月) 14:33:29 ID:???
燃え盛るホテルから救出され、一時の安堵を得た仲間達だった。
ホテルは様変わりし、邪悪なる居住者に占拠されていた。
空を焦がす劫火は、生きようともがく者をあざ笑うかのように狂う。
幾多の死線をくぐり抜け、救助隊の声を聞いた時、解放されると期待したものだ。
しかし、まだ終わってはいなかった。
「街は一体どうなってしまったんだ?安全な場所はないと言うのか?」
マークの問いかけに、消防士が答えた。
街の惨状も顧みず救助活動を続ける彼ら。英雄は彼らに違いない。
「全くだ。助け出しても襲われちゃあたまらんよ。」
「噛み付いてくるんだからな。重装備で良かったよ。何かの病気なんだろうか?」
その眼差しには、迷いの色も見え隠れする。無理もない。
「どこも酷い有様だが、警察署は安全だろう。何たって法の砦だ。」
「俺達も、いざとなったらそこに向かう手はずなんだ。」
「連絡がつかない仲間も増えて来たし、そろそろこちらも限界かもな。」
その言葉に仲間達は、希望の地、市警庁舎に向かう事を決めた。
「その警察も....あれ?あの人何処行っちまったんだ?」
「ダニー!こっちは終了だ!」
仲間が彼を呼ぶ。それに答える消防士のダニー。
「よし!撤収開始!」
104 :
2:2005/12/19(月) 14:33:59 ID:???
「街を出られる目処が立たない今、これ以上無闇に移動もできない。」
「市警庁舎に向かおう。脱出の手だてがあるやも知れん。」
マークが提案した。これ以上街をさまようのは危険との判断からだ。
「警察?あてになるのか?」
腕組みしたデビットが、怪訝そうに言う。
「デビット!確かにそうだけど、このままじゃ何時かやられちゃうよ!?」
「そのナイフだってさ、いつまでも振り回してられないだろ?」
「そ、そうね。いつまでも逃げ回れるとも思えないし。」
ジムとシンディは、マークの意見に賛成のようだ。
一刻も早く逃れたい。それが今の心理状態だろう。
「堪えてくれデビット。今はそれが最善の方法だろう。」
「....まかせる」
マークの言葉に、デビットは頷いた。
市警庁舎に向かう4人。辺りを警戒し、慎重に進む。
辺りは暗く、路地に幻影を見そうな雰囲気だ。
低いうめき声、炎の燃え盛る音、爆発らしい地鳴り。
ここは皆が知るラクーンでは既になかった。
105 :
3:2005/12/19(月) 14:34:53 ID:???
いくつかの路地を抜けた頃、思い出した様に言うマーク。
「そう言えば、この辺りに銃砲店があったはずだが、どこだったか?」
「マーク、その店知ってるのかい?」
ジムは鉄パイプを両手に持ち、いつでも反撃出来る構えだ。
「ああ、行きつけの店で話題に登ってな。店主の腕はかなりのものらしい。」
「俺の銃を調整した店主が言うには、あの店のカスタムにも負けん、ってな。」
その話に、デビットが聞く。
「何かありそうか?」
「この状況では、あまり期待できんがな。行く価値はありそうだ。」
「弾丸があれば、そっちにも補充できるんだが。」
シンディとジムが携える銃は、既に弾切れだった。
ホテルを脱出するまでの戦闘で、使い切ってしまったのだ。
「そうね。銃は好きじゃないけど、ナイフは使えないから。包丁ならあるんだけど。」
なぜか持って来てしまった、包丁を見つめるシンディ。バーではよく使っただろう。
デビットが振り向いた。
106 :
4:2005/12/19(月) 14:35:45 ID:???
「同じだ。教えてやる。持ってみろ。」
その言葉に構えるシンディ。
「え?こ、こうかしら?」
「.....ふざけているのか?」
呆れたようなデビットの表情。それに気付いたシンディの表情が曇る。
「わたしだって、精一杯がんばってるのに....」
デビットは溜め息をつきながら言う。
「その構えで切れるのは野菜くらいだ。刃をこちらに。体はこうだ。」
シンディの背後から手を取り、型を作る。そして隣に並び体勢を教えた。
「ふむ、さすがだな。デビット、ナイフとは長いのか?」
その手練に感心するマーク。
従軍時代に使った経験はあるが、デビットの域には達していなかったようだ。
「まあな。相棒だ。」
「こ、こんな感じかしら?どう?デビット?」
「そうだ。あとは顔面か心臓にひたすら斬りつけろ。手の振り抜き方は....」
「顔.....ご、ごめんなさい。できそうもないわ。」
突然シンディが頭を下げた。いや、おじぎだろうか?
やさしいシンディには、他人に斬りつけるなど考えられないのだろう。
「フン.....死ぬぞ?」
その言葉に戸惑うシンディ。
「え?死、死んじゃうの!?」
「デビット!そりゃあないだろ!守ってやれよ!仲間だろ!?」
ジムの言葉に、デビットはシンディに向き直って言った。
「.....死にたくなければ離れてろ。」
「あ、ありがとう!」
107 :
5:2005/12/19(月) 14:36:35 ID:???
マークが言う銃砲店、その方向に向かい歩き続ける。
シンディの表情が明るくなったようだ。その様子にジムも取り入る。
「じゃあオレの事も守ってくれよ!いいだろ?」
「ダメだ。」
「なんでだよ!」
「それがあるだろう。」
アゴで促すデビット。
ジムは自分の手にするものを見て、デビットに噛み付く。
「それ...って鉄パイプだろ!」
「振れ。」
「お、終わりかよ!」
その様子にシンディが笑いを漏らす。
(あら?わたし笑ってるのね?)
自分でも不思議だ。この惨事に笑える事が。
共にいる彼らと過ごした時間がそうさせたのか?シンディには分からなかった。
「そろそろだな。あ、あそこだな。皆、気を抜くなよ。」
マークの言葉に皆が慎重を期す。
辺りに人影は?落下物は?爆発しそうな物は?
今のラクーンは完全に危険地帯だった。
ドアノブに手をかけるマークが、ゆっくりとそれを回す。
「む?鍵が、壊れてるな?」
静かにドアを開け、マークが半分程店内に入った瞬間だった。
「止まれ!動くな!」
静かな店内に、怒声が響き渡った。
108 :
6:2005/12/19(月) 14:37:30 ID:???
正面のカウンターに、ショットガンを構えた男がいる。
動きを止めるマーク。後ろのジムが心配そうに尋ねる。
「マ、マーク?今の声は?だ、誰かいるのかい?」
「いや、動くな。....任せろ。」
ジムの後ろにはシンディ、そしてデビットが並ぶ。
動かないマークに、シンディは不安を隠せずデビットに問う。
「な、何なの?どうしたのデビット?なぜマークは、お店に入らないの?」
「先客がいたか?......騒ぐなよ。」
マークは唾を飲み込むと、一息ついて明るい口調で話しかけた。
「なぁあんた、ここの店主だろ?俺はサチェルんとこのなじみなんだが...」
男がその言葉に反応したようだ。銃口が少し下がった。
「.....サッチモんとこの!?.....そ、そうか。まぁ入ってくれ。」
落ち着いた男は銃を下ろした。
「ありがとう。」
その様子に安堵したマークが、礼と共に後ろの皆に呼びかける。
「よし、入ってくれ。」
マークに続く面々を見て、店主のケンドが言った。
「ずいぶんな顔ぶれだな。なんの関係なんだい?で、サッチモは元気なのかい?」
握手を交わしながらも、ケンドはマークに問いかけた。
「いや、俺も半月前に顔を出しただけなんだ。最近は忙しくてね。」
「そうか。電話も繋がらないし、心配はしてるんだが ....」
カウンター越しに話が進む。デビット達は店内を見回していた。
109 :
7:2005/12/19(月) 14:38:24 ID:???
マークのなじみの店主と、ケンドは古い付き合いの様だ。
「サチェルに、ここの評判を聞いててね、譲ってもらえる物があればと思ったんだが。」
「あいつ、人んとこの宣伝する前に、自分のとこなんとかしろよ!あんたもそう思うだろ?」
「そう思うよ。あの店構えじゃあ来るものも来ないな。」
マークは思い出していた。
店の入り口の壁には、大きく「許してくれ!」と書いてあった事を。
「だろ?あいつにはいつも言ってたんだが、聞く耳持たねえんだよ。」
マークは腰のホルスターから、自分の銃を取り出してケンドに見せた。
「これはサチェルが、あんたに見せたいって言ってた銃なんだが。」
目を剥くケンド。銃には目がないようだ。早速手を伸ばす。
「ちょっといいかい?おお?このバランスにバレル。こりゃあサッチモ、儲け無しだったな?」
グリップを握り、スライドを引く。ハンマーの音を聞いているようだ。
「言われたよ。あんただからこの値段だってさ。」
受け取った銃をしまいながら、マークは言った。
店主、サチェルとの事が思い出される。
他の3人は、入り口や裏口から辺りを警戒していた。
「しばらくは....来ないか。」
「え?な、なにが?」
「オレサマの追っかけさ!キャージムー!ってね!」
「お前の?.......消えろ!」
「じょ、冗談だってば!」
110 :
8:2005/12/19(月) 14:39:30 ID:???
「あんたヤツの上客なんだな。あいつ、腕は衰えてねえようだ。安心したよ。」
「まったく、今はどうしているのか。こっちにくりゃあいいのによ。」
心配を語るケンドは、その心境を吐き出す。ずっと一人だったようだ。
「あ!忘れちまうとこだった!武器だったよな?来てくれ。」
思い出した様にケンドが声をあげた。マークが3人を呼ぶ。
カウンターの裏手には、さほど広くないが倉庫があった。
マークに弾丸の箱とショットガンを渡すケンド。
「9mm弾とレミントン、その位しかないが。」
弾丸はそう多くはないが、ショットガンは思わぬ収穫だ。
「十分だ。いくらだい?」
財布を探すマークに、ケンドは両手を振って断る。
「おいおい、サッチモの客からお代は頂けねえよ!」
「あいつと撃ち合うのはゴメンだぜ!人んとこの客を取りやがったな!ってさ!」
「代わりにアイツんとこから、ウェザビーでもせしめるよ。」
そんなやり取りの最中、後方のデビットが呟くように言った。
「.....あのガーバー」
その視線に気付いたシンディ。ケンドに呼びかけた。
「なにデビット?あのナイフが見たいの?あの、そっちのナイフを....」
「ん?こいつかい?まさか、お嬢さんが使うのかい?」
ケンドが呼びかけに答え、ナイフを渡して来た。
「あ、違います...けど....デビット、どう?」
グリップを握り直し、感触を確かめるデビット。
鋭利な刃先の煌めきに、見入ってしまったようだ。
「そっちのお兄さんかい?どうだい?気に入ったかい?」
「ああ、いいな。いくらなら売る?」
デビットがポケットに手を入れた時、ケンドが言った。
「いいよ、持っていきな。ウチの客は銃のカスタムばっかでな、不良在庫さ。」
「すまん。」
うれしそうなデビットは、表情もゆるむ。
(おもちゃを貰った子供みたいね。もっとも物がナイフだけど...)
あまり見た事のない表情に、シンディは感じていた。
111 :
9:2005/12/19(月) 14:40:17 ID:???
「もうちょっと早く来てくれりゃ色々あったんだがな。ご近所さんにやっちまったんだ。」
すまなそうにケンドが言った。日頃の人と成りが分かると言うものだ。
「ありがとう。これで十分だよ。」
「俺達は、これから署に向かおうとしてるんだが、あんたも来ないか?」
弾丸を装填し終えたマークが、ケンドを見る。
ろう城はもしもの危険がある。それに仲間は多い程うれしい。
「署だって?やめときな!廻りが廻りだ。入れねえぜ?」
「だがこのままここにいても救助があるかは.....」
ケンドに向き直るマーク。眼差しは真剣だ。ケンドにも、それはわかるだろう。
「救助があるかは分からんが、爺様からのこの店を見捨てられねえんだよ。」
マークはそれ以上言わなかった。そこまでの気持ちがあるのなら。
それに、署が本当に安全かは確認のしようがない。
「そうか、本当にありがとう。恩に着るよ。」
「道中気をつけてな。騒ぎが治まったら、また店に顔を出してくれ。」
「あとサッチモにあったら、よろしくとな。」
「約束しよう。」
マークが答える。全員がケンドと握手を交わし、店を後にした。
ケンドから教えられた通り、裏口から路地へ進む。
「なぁマーク、あの人あのまま居るつもりかな?」
ジムは立て篭る事には反対のようだ。
「店に愛着もあるんだろうな。それぞれ考えは違うと言う事だ。」
シンディが、銃を手に握りながら話す。
「見かけは恐かったけど、親切な人ね。これで銃も使えるわ。」
ベレッタ程度でも、彼女には重そうだ。
「俺もだよ。鉄パイプとはオサラバさ!」
「持っていろ。無駄にはならん。」
デビットが言った。
何か考えがあるのだろうか?
「へ?そ、そうかい?」
ジムは不思議そうな声で答えた。
112 :
10:2005/12/19(月) 14:41:30 ID:???
辿り着いたラクーン警察署。
そこで仲間達の旅?は終わるはずだった。
だがその周辺は、ケンドの言う通り異様な集団が取り付いていた。
何人いるのだろうか?正面、横、かなりの数に見える。
壊れた路線バスの中から、辺りの様子を見る事にした。
「こ、これって、来た意味があったのかしら?」
「やはり....か」
シンディは目の前の事実に落胆している。
デビットは、最初から期待して居なかったようで、落ち着いたものだ。
「言われた通りか。参ったぞ。」
「ど、どこから入ればいいんだよ?」
ジム、そしてマークは残念さを隠せない。
だが引き返すわけにも行かない。ここまでも平穏無事ではなかったからだ。
「やっぱり現実なのね。あんなにたくさん.....どうするの?」
周囲を見回すと、正面の門から離れた所に一つ、小さな扉がある。
そこは正面よりは暴徒も数が少なく、高さもそれほどではなかった。
勝手口、通用門と言った所だろうか?
それにデビットが何か閃いたようだ。
「俺が囮になる。その隙にあそこを登れ。」
「お、囮!?無茶よ!また怪我しちゃうわ!」
焦るシンディ。無理もない。デビットは余りにも好戦的過ぎる。
「心配ない。お前がいるだろう。」
意外な返事と、デビットの視線に戸惑うシンディ。
「それは....で、でも....」
デビットは放置車輌に近づくと、そのボンネットをこじ開けた。
「援護は要らん。気付かれる。ジム、それをよこせ。」
「パイプ?いいよ。」
113 :
11:2005/12/19(月) 14:42:04 ID:???
「銃声にヤツらが気付く、と言う訳か。デビット、いけるのか?」
「気にするな。武器なら作る。」
心配そうなマークに、デビットは答えた。
取り出したバッテリーと鉄パイプを組み合わせ、武器を作成したデビット。
その技能、そして完成した物に皆が驚く。これは何だろう?
「大層な武器だな。それを使うか。....デビット!無茶はいかんぞ!?」
「わかっている。」
マークの言葉に頷くデビット。
スタンロッドを握り、通用門に向かった。
3人は打ち捨てられたバスの中に隠れ、その時を待つ。
デビットは通用門前に群がる暴徒にスパナを投げ込んだ。
それに気付き、にじりよる暴徒。デビットが叫ぶ。
「こっちに来な!遊んでやる!」
道の反対側に、暴徒を誘導するよう動くデビット。
スタンロッドはなかなかの効果の様だ。デビットが門を指差す。
それを合図に、マークが出発を促した。
「よし!行くんだ!ジム!」
先発はジムだ。
ストリートでバスケをしていたジムは、誰よりもジャンプ力があった。
軽く飛び上がり鉄柵を登る。体勢を整えるとこちらを向いた。
「いよっ...と!シンディ!」
それを聞いたシンディが走る。
「え、ええ!やあっ!」
ジムが上から引っ張るも、タイトスカートは辛そうだ。
なんとか登り切り、玄関広場に入れたようだ。
「いいわ!マーク!」
「どりゃあっ!」
巨体のマークが飛ぶ。
「うわっ!重!」
ジムは自分の全体重をかけ、マークを引っ張り上げた。
なんとか乗り越えたマーク、デビットを呼ぶ。
「デイビ─────ット!いいぞ!」
114 :
12:2005/12/19(月) 14:43:27 ID:???
暴徒をさばき続けたスタンロッドは、ただの鉄パイプになっていた。
それを横なぎに払い暴徒達をひるませると、デビットは一直線に門に向かう。
「フ....ンッ!」
一飛びで門を登るデビット。
身長の分、ジムより高く飛んだようだ。
「ようやくか。デビット、助かったよ。」
マークの言葉に、デビットはツナギの埃を落しながら答えた。
「礼には及ばん。」
その敏捷性に驚くジム。デビットを褒めちぎる。
「良いステップとジャンプだったよなぁ。デビット!バスケは.....」
「下らん。」
「ちぇっ!」
プレイするつもりはないようだ。
その時、デビットの腕についた傷跡を見つけるシンディ。
「あ、傷が...」
「かすり傷だ。」
「いいのよ。こんな時の為にわたしがいるんでしょ?」
「....すまんな。」
「おあいこよ。」
手早く手当をするシンディ。
彼女ならではの気配り、気遣いだろう。
もうデビットも、その方面はシンディを信頼しているようだ。
「さて、中はどうなっているのだろうか。」
玄関に向かう途中も、暴徒達は鉄柵を叩き続けている。
「飽きずに.....よくやる。」
「と、とにかく入ろうよ!」
「中は、安全なのかしら........」
玄関の大きな扉を開けたそこには、女神像が彼らを出迎えていた。
終わり
賞賛age
なんか登場人物がみんなテンション高いな。
バイオの暗い展開を物ともしない力強さを感じる。
GJ!おもしろかった(*´д`)
117 :
103:2005/12/19(月) 21:57:18 ID:???
読んでくれて感想まで!サンキュウ!
テンションが高いのは、生き残る決意の表れと思って下さいな。
今度はゲーム中のシナリオも書いてみようかな。でもな。
とにかくサンキュウ!
103さんはバイオ小説創作スレの「決意の男」さんと同一人物ですか?(書き方が似てる・・・)
119 :
1:2005/12/20(火) 19:03:43 ID:???
1
窓に灯がともり、街は夜の装いまとう。辺りには足早に家路を急ぐ人々。
その中に、仕事を終え通りを歩く女性がいる。彼女の名はアリッサ。
彼女は、最近奇妙な事件の頻発するラクーンに出張取材に訪れている。
皆が敬遠したラクーンへの出張だが、彼女は持ち前の好奇心で引き受けた。
もちろん多額の出張手当もうれしかったが、なによりその事件性に引きつけられた。
(猟奇事件は珍しくないけど、人食いの噂とか怪物とか。気になるわ。)
ラクーンに来て一週間。そろそろ人恋しくなる時期でもあった。
(今夜はここにしようかしらね。ホテルのメニューも飽きて来たし。)
目にとまった酒場、J'sBARのドアを開けた。
「いらっしゃいませ!」
バーテンの元気な声が迎える。
店内には所狭しと酒瓶が並び、木造のフロアにBGMがマッチしていた。
街の人気スポット等とは違うのだろうが、なかなかの賑わいである。
(ふーん。酒の種類はなかなかの数ね。音楽も、悪くないわ。)
(あら、このテーブル面白いわね。)
窓際に樽型の大きなテーブルがあった。そこを選ぶ。
椅子に座り、ノートPCを起動した。
120 :
2:2005/12/20(火) 19:04:23 ID:???
「さて、と。」
同僚からのメールをチェックする。
地元の事件や記事の進行具合、内情の愚痴もあった。思わず笑みが漏れる。
(チーフも相変わらずみたいね。ソーニャもリッチーも苦労してるのね。)
(......ラクーンに来て正解かしらね。)
(えっとメニューは....と。)
ウェイトレスがやって来た。
胸の名札にはシンディの文字があった。
看板娘、といったところだろうか?可愛い笑顔だ。
「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」
「とりあえず、ここのお勧めのメニューで良いわ。あ、脂っこいのは無しでね。」
「お飲物は如何なさいます?」
「ミッキーで良いわ。」
「かしこまりました。」
待つ間トイレに入るアリッサ。
化粧を直し席にを戻ろうとすると、入れ違いに店に入って来た女性とすれ違った。
(....若い子ね?飲みに来たの?あの服は、どこかの制服かしら?)
席に着くと飲み物が届き、最初の一口を飲む。
「うーん、おいしい。仕事の後はやっぱり格別だわ。」
店内の人影を眺めた。職業柄どうしても観察眼が働く。
(ふーん、いろんなジャンルのワーカーが来るのね。)
(あの工具持ちは、配管工かしら?ちょっとただならない雰囲気ね。)
(ジャンパーの2人連れは警備員?ね。あら、片方はできあがってるわね。)
(あの男...あれはキザっぽい感じね。服も高そうだし、伊達男ってとこかしら。)
121 :
3:2005/12/20(火) 19:05:16 ID:???
そしてアリッサの視線は、先ほどから気になっている人物に注がれた。
(それにしてもあの警官、水みたいに飲むわね。勤務中?まさかね。)
(事件について知ってるかしら?聞いてみる価値はありそうだわ。)
グラスを片手に、カウンターに向かうアリッサ。
(さーて、うまくやらなきゃね。)
「こんばんわ、お巡りさん。となり良いかしら?」
素性を見せない様、努めて普通のOLらしく話しかける。
かといってコールガールじみてはいけない。けっこう難しい。
ともあれ相手は酔っているはずだ。そう気にするものでもないだろう。
「ん?なんだいアンタ?となり?空いてるぜ?」
笑顔で礼を言うと、警官の隣の席に腰を下ろした。
「ありがとう。あ、あなた、料理はこっちにね。」
「かしこまりました。」
バーテンの元気な返事だ。
警官とは親しいのだろう。先ほどまで何か話していたようだ。
「で、酔っぱらい警官にどんなご用だい?」
グラスをくゆらせながら、警官の男が切り出した。
(立派な体躯に、精悍な顔立ち.....じゃないわね。何にやけてんのよ。)
(無精髭は嫌いじゃないけど、その職業にはマズいんじゃないの?)
122 :
4:2005/12/20(火) 19:06:40 ID:???
そう考えながら、もっともらしい言い訳をしてみた。
「最近物騒でしょ?あたし旅行に来てるのよ。お巡りさんと一緒なら安全かなって?」
アリッサを一瞥して男は独り言の様に呟いた。
「アンタ、ひ弱そうには見えねえけどなあ。まあ、特に最近は変だがな。」
「そうでしょ?色んな事件の話よね?ちょっと恐いわよね。」
「あれって薬とか言われてるけど、ホントはどうなのかしらね?」
(さーて、どう出るかしらね?守秘義務を...って感じには見えないけど。)
その時ドアが開き、帽子をかぶった一人の青年が入って来た。
雑誌を小脇に抱え、上機嫌で店員に挨拶する。
「よう!ウィル!シンディ!あれ?お巡りさん今夜もかい?」
その声に振り返る男。やれやれ、と言った感じで言う。
「モグラじゃねえか。これは俺の日課だって言ってるだろ?あれ?またそれか?」
青年は声を上げる。そのあだ名が嫌いなようだ。
「モグラは止してくれよ!このパズルが俺の趣味なんでね!まあ、程々にね!」
「ああ。」
青年は窓際の席に座ると、一心不乱にパズルを解き始めた。
「お知り合い?モグラって何よ?」
男に尋ねるアリッサ。色々あだ名はあるが、モグラ?
「地面の下が職場。地下鉄職員だからモグラさ。」
「地下鉄?そう言う意味なのね。でもモグラってのはちょっとね。」
123 :
5:2005/12/20(火) 19:07:26 ID:???
話題がそれてしまった。話を元に戻そうと話しかけるアリッサ。
「それはそうと、薬が原因って言うなら検査すれば分かるわよね?」
男はグラスに浮かぶ氷を見つめながら、吐き捨てる様に言った。
その横顔には、苦悩の表情も見え隠れする。
「薬ならまだましだよな。アイツら異常だよ。」
「異常?どんなふうなの?もしかして、あの猟奇事件とかの話?」
以前に扱った殺人事件を匂わすアリッサ。
(この辺でそろそろ、ポロッと来そうね。)
核心に迫れるかもしれない。アリッサの心は高ぶって来た。
「あれか、やな事件だったよな。」
「ねえ、なにか知ってるんでしょ?教えてよ。」
食い下がるアリッサ。しかし気付かれる訳にはいかない。
いかにも「単なる知りたがり」を装い、問いかけた。
「ずいぶんこだわるな?何が狙いなんだ?」
男がアリッサを見る。だが男はまだ酔いの中にいるようだ。
(もう少し、かしらね?)
「狙い?あたしはただこの事件が気になってるだけよ?」
「おいおい、じゃあ俺が聞いてやるぜ?昨日もプレスルームに居たよな?」
驚くアリッサ。いつの間にか、男の眼差しから酒の臭いは消えていた。
124 :
6:2005/12/20(火) 19:08:04 ID:???
「.....なによ、知ってたの?」
がっくりと肩を落とすアリッサ。ここまでの努力は無駄になってしまったようだ、
「ハハハハ!俺が美人を見逃すわけねえだろう?それにそのIDも外しとかねえとな。」
男が指すそこには、報道関係者を証明するIDカードが胸に光っていた。
「参ったわね。あたしとした事が。忘れてたわ。」
「ってことで話は終わりだ。さあ、どうする?」
男がアリッサに向き直り、いたずらっぽく話しかけて来た。
手には空のグラス。それを振り、おちょくるような視線を投げ掛けている。
「どうするって?....もう!このまま引き下がれるもんですか!」
「乗りかけた船よ。取材は失敗だけど、付き合ってもらうわ。さ、飲むわよ!」
アリッサはイスにかけ直し、自分のグラスを取ると乱暴に飲みだした。
「やけになるなよ。美人がだいなしだ。ま、とりあえず乾杯だな。」
男が酒を満たしたグラスを差し出して来た。アリッサを待っている。
「そんな気分じゃないけど、何に乾杯するのよ?」
「ん?この出会いってやつによ。」
「出会い?やあね、何言ってんのよ。」
「ま、いいだろ?ケビン・ライマンだ。」
その言葉に、アリッサもグラスを掲げた。
「アリッサ・アッシュクロフトよ。」
「じゃあ俺の番だ。アリッサ、あんた結婚してる?それに近いヤツは居るのかい?」
「いきなり口説くつもり?ちょっと、やめてくれない?」
「違うって。記者って人種を知っとくのも、今後の勉強だ。」
「勉強?アンタ、そんな感じじゃないわよ?」
その時バーの扉が開く。
「いらっしゃい.......ハア?客にしちゃあ妙だな?」
バーテンのウィルが呟いた。
終わり
おお!最近は作家が多くて景気がいいなw
これは2以前のラクーンシティの酒場が舞台か。
うっかり記者と酔っ払い警官。いいねぇ。
最後のは続きがあるってことだよな…やっぱゾンビが入ってきただか!?
126 :
119:2005/12/20(火) 22:01:05 ID:???
>118さん
そうです。
127 :
119:2005/12/20(火) 22:04:17 ID:???
>125さん
発生のスタート直前を書いたんですよ。
この後ゲームに繋がる様にしたつもりっす。
感想サンクス!!
やっぱ最近クオリティ高けぇ!!職人さんたちGJです!
OBのメインキャラがらみの作品は、同じ作者さんかな?
(誰のせいでもない。だが...私は.....)
ここはラクーンの繁華街。色々なネオンの並ぶ通りに、彼は居た。
彼の名はジョージ。市内の病院で医師をしている人間だ。
今しがた店を出たばかりのジョージだが、酔っているそぶりはない。
今夜の彼には酔えない理由があった。担当の患者が亡くなったのだ。
(してやれる事は、本当に無かったのだろうか?あれで良かったのだろうか?)
彼のせいでも、病院の誰かのせいでもない。手遅れだったのだ。
だが彼は何かを責める。自分を?廻りを?運命を?
長く医師を務めそれなりの経験もあり、腕は一流と評価されている。
しかしそんな今でも、関わった人間の死に平静ではいられない。
(こんな時、自分は弱い人間だと実感するよ。)
(死に動じないのが強い人間なのか?人の死をも冷静に見下ろせるような?)
いつもしてしまう自問。だが答えが出る事はないだろう。
気がつくとジョージは、普段は訪れない通りに入っていた。
(こちらには、あまり来た事が無かったな。)
>130
通りを見ながらジョージは考えていた。
人通りは多くないが、それなり店舗はあるようだ。
(こんな時でもなければ、歩く事もなかったかもしれないな。)
気分を変えようと、ジョージは通りを歩いてみる事にした。
(おや?ここは?J'sBAR?こんな店があったのか。)
(もう少し飲みたい気分だ。入ってみようか。)
「いらっしゃいませ!」
ドアを開けると、バーテンの元気な声がジョージを出迎えた。
(なかなかの品揃えだな。内装も悪くない。昔からの店だろうか?)
酒瓶の数を見て、ジョージは思った。
「何になさいますか?」
カウンターに着いたジョージに、バーテンが注文を聞いてきた。
「こちらのお勧めの、シングルモルトをもらおうかな。」
「かしこまりました!とっときってヤツをお出ししますよ!」
その声に、同じカウンターに座る警察官らしい男が声を出す。
「おい!ウィル!なんだよ?そのとっときってヤツ?俺にもくれるんだろうな?」
「ケビン。これは特別なんだよ。それに、飲んべえにはこの味はわからないって。」
「チェッ!よく言うぜ!あ、アンタに文句言ってるんじゃねえぜ?」
「ああ、分かっている。気にしないでくれたまえ。」
>130,131
ウィルというらしいバーテンが、女性店員に呼びかけた。
「なぁ、シンディ!バックから、ロックアイス持って来てくれないか?」
「いいわよ。待ってて。」
(シ、シンディ!?ま、まさか!)
全身を衝撃が襲った。その女性を目で追う。その姿に確信を得るジョージ。
(あ、あれはやはりシンディだ!なぜ、こんなところに!?)
「お待たせ致しました。どうぞ。」
ウィルがグラスをジョージの前に置いた。
「あ、ありがとう......」
そのグラスに目を落しながら、自らの罪を回顧するジョージ。
過去にジョージが犯した過ち。それは今で言う不倫だった。
その相手の親友だったのがシンディだ。
その問題が大きくなった時、相手の女性とシンディは病院を辞職した。
色々気遣ってくれて、それゆえ迷惑をかけてしまったシンディ。
いつか謝りたいと思っていた。その彼女がここに居る。
(だが何と言って詫びる?こんなにも迷惑をかけた自分が!?)
苦悩するジョージ。TVでは乱闘事件を報じているが、耳に入らない。
靴音が聞こえる。シンディが戻って来たようだ。
(今さら私が現れたら、彼女を傷つけはしまいか?いや、今こそ私が裁かれる時だ!)
(どのような裁きも受けよう。...全てを彼女に委ねるのだ!)
その時バーの扉が開く。
「いらっしゃい.......ハア?客にしちゃあ妙だな?」
バーテンのウィルが呟いた。
今宵、ジョージを裁くのは彼女ではなかった。
終わり
133 :
130:2005/12/21(水) 18:51:39 ID:???
何か今回はイマイチだな。ごめんなさい。この作は忘れて下さい。
酒場シリーズ第2弾乙!
自身で気に入らなかったのなら致し方ないが、
導入部(
>>130)はとても良いと思う。"苦悩"って言葉がにじみ出てる。
乙〜。
最初はよかったけど、ジョージの不倫てのがなぁ…それ以外はよかったです
(´Д`)ノΘ理不尽にも程がある!
136 :
130:2005/12/21(水) 22:30:41 ID:???
感想サンクス!お言葉に感謝!
途中でアリッサを絡ませるはずが、丸ごと抜けてるし。
それに、あまりドラマがない文章でしたね。駄目だこりゃ。
ジョージの不倫は攻略スレで話題になったヤツでして、
最初期の設定で不倫の末離婚歴があるとか。
そして相手はシンディだと結論づいたようだった記憶が。
でもそれじゃあベタベタな展開だと思い、こういう関係にしました。
次は満足出来る作品を投稿したいと思います。
>130,131
ウィルというらしいバーテンが、女性店員に呼びかけた。
「なぁ、シンディ!バックから、ロックアイス持って来てくれないか?」
「いいわよ。待ってて。」
(シ、シンディ!?ま、まさか!)
全身を衝撃が襲った。その女性を目で追う。その姿に確信を得るジョージ。
(あ、あれはやはりシンディだ!なぜ、こんなところに!?)
「お待たせ致しました。どうぞ。」
ウィルがグラスをジョージの前に置いた。
「あ、ありがとう......」
そのグラスに目を落しながら、自らの罪を回顧するジョージ。
過去にジョージが犯した過ち。それは今で言う不倫だった。
その相手の親友だったのがシンディだ。
その問題が大きくなった時、相手の女性とシンディは病院を辞職した。
色々気遣ってくれて、それゆえ迷惑をかけてしまったシンディ。
いつか謝りたいと思っていた。その彼女がここに居る。
落ち着こうと何気に辺りを見回すと、
警官らしき男と途中で入店した女が話し込んでいた。
(私にもあんな時があったものだ。....っとそんな場合ではないな。)
>130,131,137
「なあアリッサ?あっちのヤツ、様子がおかしくねえか?」
「あたしも気がついたんだけど、変よね?飲まないし、ボーッとしてるし。」
「まさか、アイツも....か?」
「え?もしそうならどうするのよ?」
「決まってる。逮捕だ。」
「いきなり逮捕?」
「今の状況なら問題ねえ。別件で済む。」
「そうならない事を祈るわ。」
二人の会話が聞こえるはずも無い。ジョージは思案中だ。
(だが何と言って詫びる?こんなにも迷惑をかけた自分が!?)
苦悩するジョージ。TVでは乱闘事件を報じているが、耳に入らない。
靴音が聞こえる。シンディが戻って来たようだ。
(今さら私が現れたら、彼女を傷つけはしまいか?いや、今こそ私が裁かれる時だ!)
(どのような裁きも受けよう。...全てを彼女に委ねるのだ!)
二階へ向かうドアが開いた。彼女が降りて来たようだ。
(今だ!彼女に!......シンディ!)
「ウィル!お待たせ!」
シンディはカウンターに入り、ウィルに頼まれた物を渡している。
>130,131,137,138
(い、言えなかった.....私はこんなに臆病だったのか!?)
「じゃあこれ、窓際のジムに頼むよ。」
「いいわよ。」
(よし!今度通った時に言おう!いや、運び終えて戻る時だ!)
そうこう考えるうちに、シンディは料理を運びながら後ろを通ろうとしている。
(まだ気付かないでくれよ.......)
ジョージは無関心を装いグラスをあおる。
「キャア!」
シンディが、持っていたトレーを床に落としてしまった。
ネズミが足下を横切ったらしい。
「あ!お客様!大丈夫ですか!?」
(い、今だ!何気なく返答し、その時言おう!)
「私かね?大丈夫、気にしない........」
しかしシンディが気遣っていたのは、少し離れた場所の配管工だった。
「ああ.....問題ない。」配管工が答えている。
(しまった!私の席からは離れている!....誰かに聞かれたか?)
その時二人の人物が、こちらを見ているのに気付いた。
(うっ!これは危機だ!こ、こうなったら退かねばなるまい!)
>130,131,137,138,139
ジョージはトイレに向かった。
顔を洗い、鏡の中の自分を見つめる。
(なぜ?こうも上手く行かないのだろう?今日はなんという一日なんだ!)
続いて入ってきた男。警官らしい男だ。
「なあ、あんた。さっきから、どうかしたのかい?」
男はバッジを見せながら話しかけて来た。
急な呼びかけとバッジに、少し慌てるジョージ。
「い、いや。なんでもないんだ。考え事をしていてね。」
「なら良いんだがな。最近物騒でね、ちょっと気になってさ。」
「すまない。迷惑をかけてしまったかな?」
「いやいや。わりい、手間かけたな。」
男は出て行った。
(私の行動は、あやしかったようだな。気をつけねば。)
気を取り直して席に戻ると、シンディはカウンターの奥にいた。
警官は隣の女になにか話し、女は頷いている。
(私への疑念は晴れたようだな。よし!次こそ決める!)
シンディはウィルの隣に居るようだ。決意を新たにするジョージ。
隣では配管工が黙々と酒をあおっていた。
「.......落ち着かねえ野郎だ。」
その時バーの扉が開く。
「いらっしゃい.......ハア?客にしちゃあ妙だな?」
バーテンのウィルが呟いた。
終わり
気になった箇所を書き直してみました。
二重投稿っぽくて間抜け、変な感じですが、
これを完成形として下さい。
前回と、まるで様子が変わってしまいました.......
人気の無い地下鉄構内。ジムは考えていた。
先ほどから現れる暴徒達。それは一般市民のようだ。
ここの職員なら制服を着ているはずだ。
皆無事に逃げ延びた。そう確信し、職員通路への扉を開けた。
「み、みんな!ひ、ひでえよ!!」
迫り来る暴徒、その全てがジムにとって同僚だった。
名前を知らない顔も居る。しかしまぎれも無く社内の仲間だった。
震える指でトリガーを引く。何人の仲間を打ち倒して来たろうか。
「こんなのねえよ!どうして!?どうしてこうなったんだよ!?」
しかし通路を進まねばならない。ここを脱出するにはそれしかないからだ。
だがこのような状況であれ、親しかった人や身近な人を殺した。それは事実だ。
その事実がジムの両肩に重くのしかかる。
「あ!ここは!」
懐かしい感覚が甦ってくる。そこはつい昨夜、自分が後にした仮眠室の入り口だ。
「ロッカーに何か入ってなかったっけ?」
恐る恐る扉を開けた。中は静まりかえっている。
その時、確かに気配を感じた。ベッドの方に何か居る。
「またかよ。こうなったら構うもんか!さあ、出てこいよ!」
その声に導かれる様に、一人の暴徒が現れた。女性だったようだ。
「も、もう怖がらないぞ!さあ!消えろよ!」
銃を構え、照準を合わせる。相手はうめきながらも、ゆっくりと近づいて来た。
ジムの目は、無意識に相手の胸元に狙いをつける。
強がりを言っても元は同僚だった人間だ。顔を見てしまうとトリガーを引く指が鈍る。
(女か。誰だろう?いや!考えちゃ駄目だ!)
その意識に見た胸元。名札が見える。
「タ、ターラ!?嘘だろ!?なんでターラがここに!?」
彼女だった暴徒の名はターラ。本社の総務課に勤めていた女性だ。
それが駅の構内に居る。なぜ?理由はわからない。
だが彼女は確実にジムとの距離を縮めている。
「こ、来ないでくれ!来ないでくれよ!ターラ!頼むよ!お願いだ!」
ターラ。同世代のジムにとって、同僚であり、そして思い人だった。
本社勤務の人間とは、あまり面識が無かったジムだが、ターラは別だった。
手続きや監査等で、たびたびここを訪れていたターラ。
管制室のチーフ達と会話する、彼女を遠くから見ていた。
その笑顔、振る舞い、雰囲気。全てがジムを虜にした。
わざと曲がり角でぶつかった時も、彼女は怒りもせずジムにひたすら頭を下げた。
(あ、やさしい人なんだ。お、思った通りだ!)
ますます彼女が気になってしまうジムだった。
仕事が落ち着くと、考えるのは彼女の事ばかり。
(初デートは....そうだな、動物園が良いかな?彼女、動物好きかな?)
(動物嫌いの女はいないはずだし、優しい彼女なら好きに決まってるさ!)
(そして日が落ちたら、あの歩道橋でドラマみたいにさ、告白するんだ!)
(バーにも一緒に行きたいな。彼女を見たらウィルやシンディ、驚くぞ!?)
「おい!ジム!なにボーッとしてるんだ!」
同僚のリッキーの叱咤も上の空だった。
夕方の公園、ビルの展望台、大人びたラウンジ。
そこにいる自分と彼女を思い描いていた甘い期待。
それを描いた相手が目の前に居る。
彼女の顔を正面に見据えた。
愛くるしい彼女の顔、髪、香水の臭い。
どれもが以前とは違っているが、ジムにはどうでも良かった。
「このまま、ターラに......なんか俺、もう疲れたよ。」
「ターラ、君に食べられたら俺、君とずっと一緒かな?」
彼女の口元が自分の首に近づいた。
(ああ、もっと早く抱きしめたかったよ。ターラ.....)
しかし彼女の唇は、ジムに激痛をもたらした。
「う、うああああっ!」
思いがけなく叫びが漏れる。
(い、いや、もうすぐさ。もうちょっとで俺、君と.....)
ドアが荒々しく開けられた。誰か来たのか?もうジムにはどうでも良い事だった。
走りよる人影。それは彼女を押しのけると、斬撃を繰り出した。
「死にたいのか!」
首を押さえへたり込むジム。その眼前で、デビットが彼女に切り掛かっている。
(首から血、血が出てる。彼女が.....あ!....ああ!)
攻撃を受けながらも、彼女はデビットに掴み掛かろうとしている。
斬りつけられるたび口から漏れる声は、かすれてはいるが確かに彼女のものだった。
彼女に自分の名を呼んで欲しかった。語りかけるように、諭すように、甘えるように。
そしてからかうような自分の返事に、頬を膨らませて怒って欲しかった。
すねたようにそっぽを向く彼女を後ろから抱きしめて、やさしく謝りたかった。
そんな一時の希望も、今でもう叶うはずも無い。
彼女が傷付けられるたび、ジムの頭の中には様々な思いが駆け巡った。
「成仏しな.......」
幾度もの攻撃に、彼女の全身が揺れる。それは彼女の最後を告げていた。
「デビット!待ってくれよ!」
だがどうする?このままではどうにもならない。
「?.......今終わる」
デビットの一撃は、彼女の全てを止めた。
ジムが安らぎを確かめたかった、彼女の胸を貫いて。
ターラだったものは、彼女に思いを寄せた男の前で、終わりを迎えた。
「フゥ ....余計な手間を......」
「なんてことしてくれたんだよ!デビット!アンタは....」
「知り合いか?.....フン。」
デビットに駆け寄り、思いがけず胸ぐらを掴み上げた。
「彼女は!彼女は!俺が.....俺がッ!」
「彼女?人間などここにはいない。」
「!」
手の力が抜けて行くのがわかる。
乱暴にそれを振り払われると、ジムは床に崩れ落ちた。
「無駄足か......」
何事もなかったようにノブに手をかけるデビット。ふと足を止めた。
「おい、残るなら自分の頭を打ち抜いておけ。」
デビットの足音が遠ざかる中、ジムは彼女だったものの横に佇む。
「そうか.....もう....人間じゃないのか.......」
無惨に刻まれた体。片腕はもげ落ちていた。
軽やかな靴音をたてていた脚は、その面影も無い。
「人間じゃ....ないのか......」
「まずいか....」
地下通路で暴徒を捌くデビット。だが多勢に押され苦戦している。
しかし的確な攻撃で、標的をしとめていく。
「あと.....一人!」
その時通路に響き渡る銃声。暴徒は崩れ落ちた。
「フン.....来たのか」
銃を構えているジム。デビットに言う。
「だから言ってるだろ!一人はやばいってさ!」
「よく言う...」
「アンタっていつもそうだよな!勝手に突っ走ってよ!」
「俺達の身にもなってくれよ!面倒見切れないよ!」
「さあ、行こうぜ!マーク達も待ってるよ!」
「そうか」
(さようなら、ターラ。俺は、君の分も生きるよ......)
駆け出すジム。その背中には迷いはない。
生き残る。そう心に誓ったのだから。
終わり
なんかキモイ文章だな。
お口に合わなかったらゴメンね。
>>148 個人的には好みの展開だが…ジムは生き残れるのか心配だな。
割り切れてるデビットと対照的なのが面白いね。
>ターナ
昔読んだバイオの小説で主人公の知り合いがゾンビになって、
主人公が泣きながら引き金引く場面を思い出した。挿絵つきでかなり惨い。
間違えた。ゴメン。
(誤)ター"ナ"→(正)ター"ラ"
今年の最後に何か書きたいなぁ…
そのころレオンは大統領令嬢とクリスマスの夜を過ごしていた。
アシュリー「あっ!今まどにサンタさんが?!」
レオン「ウェイトッ!窓に近づくんじゃない」
窓の外ではエイダが踏張っていた。
レオンとクリスマスを過ごすつもりだったが、
あの事件以来全身に発信機やら小型カメラやらを仕掛けまくられたアシュリーに
見つかるわけにはいかなかったのだ。
アシュリー「でも星空も綺麗よ」
レオン「フォロミー。さぁこっちへおいでアシュリー」
ベッドに誘うレオン。うつむきつつ頬を赤らめながらコクリとうなずくアシュリー。
だが顔を上げるとレオンの姿が消えていた。
アシュリー「?リオーン?!」
エイダ「子供に手を出したりしたらどんな免罪符も効果ないわよ?レオン」
レオン「フックショットで吊り上げることはないだろ…なけるぜ」
>ジムが主役
悲しいけれど、良い話だな。なんか感動。次を待ってるよ。
>レオンの話
やっぱレオンってこういう役回り......泣けるぜ!GJ!
>>142-147切ないいい話だな。ジムとデビットには生き残ってもらいたいな。新しい
作品待ってるよ!
154 :
148:2005/12/26(月) 12:04:14 ID:???
感想サンクス!
ストーカーっぽいジムがヤバめだったけど、気に入ってもらえたようで。
もちろんジムもデビットも死にません。
俺設定では8人全員生還だし。
ちなみにターラってのは、気に入りのグラビアモデルだったり。
小説にも出てたのね。>149さん
ジャンプブックスのやつだっけ?>149
北海の妖獣か
あ〜…くそ。短編書こうとして3回も書いては捨て書いては捨てしてる orz
なんか途中で納得できなくなるんだよなぁ。
ちなみに没アイデアを以下に書す。
1:ゾンビになったある男の虚ろな思考。そしてその親友(男)の涙の銃口
2:ラクーンの火事場泥棒の末路。
3:独自にタイラント級を作り上げた科学者と始末人ウェスカー
とりあえず1を書いてみてよ
じゃあ2を希望してみる。
投稿したもん勝ちって事もあるし、書いてみて下さいな。
マトリックスなウェスカーが見たいので3希望〜
散々逃げ回ったが、ついにドジを踏んでしまった。
ゾンビみたいな奴らから逃げて逃げて逃げ回って…俺とアンドレは狭苦しいあばら家に身を潜めた。
周辺から奴らの気配がなくなったのを悟った時俺の身体の力が自然と抜けた。
ジャージが血でぐじょぐじょだ。奴らに噛まれた首筋から流れ出て、止まらない。
俺の口から自分でも絶望だと分かる言葉が漏れた。
「俺は…もう駄目だ…」
自分の身体は自分が一番よく分かってる。
病気ならその限りじゃないが、怪我の場合は、何となく分かる。
「ティム!」
目の前でアンドレが泣いている。10年来の知り合いの涙を…俺は初めて見た気がした。
サッカーのキーパーで鍛えたごつい両手で俺の方を揺さぶる。
「いてて!バッカやろう!俺を殺す気か!」
「バカはどっちだ!せっかく逃げ切ったのに!なに弱気なこと言ってんだ!」
止めたのにコイツはゆっさゆっさと容赦なく身体を振ってくれる。
いつもなら引っ叩くところだが、生憎と自慢の左腕もゾンビもどきに噛まれて上がらない。
「……大体、逃げ切ったわけじゃない。一時的に逃れただけだ」
俺の中には『奴らから完全に逃げ切るのは街を出るしかない』という確信があった。
なにせ街中の住民がイカれちまってるのだ。犬も猫も、ネズミやゴキブリまでが敵だ。
だから、当面の目標は街そのものからの離脱とするべきだろう。
「――そのためには俺は足手まといだ」
「はぁ?何言ってんだよぉ」
情けない声でアンドレが頭をかしげる。そりゃそうだ。肝心の内容を声にしてなかった。
「あぁ…悪い。俺が言いたいのは"街から逃げるには俺は邪魔だから一人で行け"ってことさ」
これから俺たちが取るべき道を、単刀直入に告げた。
「なんだって!」
それに対して感嘆の声を上げる竹馬の友。……傷に響く。
「ふざけ…」
「いいかげんにしろ!アンドレ!」
びくっ。予想できた反応に罵声で返した。
いつもなら大声を出すのは彼の方だ。会話のイニシアチブを俺が握るのは実に稀なことだった。
とても珍しくて…これで最後になるであろう先制だった。
「聞けアンドレ!」
しんどいから、一気に吐くことにした。
アンドレの巨躯が緊張で強張る。
「俺は見ての通り重傷だ。周りにはハーブもない。治療できる場所はなかったよな」
最後は質問にした。アンドレは少し考えてから困り顔で頭を下げた。
「……あぁ」
逃げながら探したけど薬局はどこも荒れてて駄目だった。
病院はゾンビもどき――ひょっとしてあれは本物のゾンビではなかろうか――の巣窟で
とても進入できそうになかった。
――俺が傷を手当てできる環境は見当たらなかった。
そして、もう手遅れなのが薄々分かってしまった。
「このままじゃ俺は奴らの仲間入りを果たしちまう。だから…」
再び泣きそうな顔に豹変しつつ友が頷く。
「俺だけでも逃げて生き延びろ、っていうんだな」
そうだ。分かってるじゃないか。
「幸いベレッタの弾薬はかなりある。おまえの射撃はヘタクソだが…」
「なんとかする!」
力強い返事。やればできるじゃないか。
「ぐふっ」
「!…ティム!」
いかん。思わず血を吐いてしまった。我慢してたってのに、まったく。
さっき勇敢な顔になってた友がまた情けない側面を覗かせる。
俺はそいつに向かって思い切り睨みつけた。
…そいつはハト時計のハトみたいにスッと引っ込んだ。
「いけ!いっちまえ!んでもって生きろ!」
げぼっ!今度はゲロみたいに血を吐いた。叫んだせいでやられた喉が悪化したか。
アンドレの顔がみるみる青ざめるが、今度はヘタレ顔を見せない。
「ティム…ッ!」
ようやく肩から手を離してアンドレが立ち上がる。
「分かった。俺、行くよ!銃の用意して、街の外に向かって突っ走るよ!」
「………」
とても力強い響きだ。俺は安心した。
暗くなりだした意識に甘えてしまいたくなる。
「……そうだ。それでいい」
「……!」
「……………行け………」
――眼前の親友がまた情けない顔をしたが、今度はもう叫べそうもなかった。
………
…………パン。
「……?」
音が、聴こえる。
『…………』
同時に、なにか雑音がする。
……パンッ………パンッ………
目を開けたいけど、開かない。見えない。
『…………ッ!』
この雑音はなんだ?
「ア〜〜〜ッ」
……? なんだ? 今の?
…………パン…
さっきからパンパンうるさいな。なんなんだよ。
『………ム!』
お。これは声だ。やっとわかったぞ!
耳が遠く感じるけど、どうやら相手は近くにいるらしい。
ちかづかないと………
さわっ。
なにかに触れた、気がする。
『……ぃぃっ!』
パンッ!
わっ。あの音がとても身近で聞こえた。
『や……く……ッ!』
パンッ!パンッ!
――どうやら音の主は声の主のようだ。
「ハァアァァァァア〜〜〜〜ッ」
?? じゃあ、この音の主は?
『……てく……!…ィムッ!』
声の主が耳障りな音を立てながら何か言っている。
おかしいな。俺、こんなに耳遠かったっけ?
「ハァアァアッ」
ガッ。
!! な なんだ!? 口に何か入ったぞ??
『うわあぁ!』
カチッ!カチッ!
別の音がする。これは――弾切れだ。
『ひぃぃぃ!』
よく考えたら、これは悲鳴じゃないか。
がぶっ。
!! また口に何か入った。
『ぎ……ぁぁ……ッ!』
また 悲鳴 だ。
カチッ!カチッ…!
だから弾がないんだって。
ガチャン!
? なにか落ちた。
ぐちっ。
『ぎゃああぁぁあぁぁ!』
耳をつんざく悲鳴。
「アァアァァ〜〜〜ッ」
よく聞いたら呻き声にも聞こえる何か。
そして、
『ティムッ!』
聞き覚えのあるようなないような、ないような声。
ぐちゃ。
『がっ!』
また何かが入った。かんでいる。勝手に、かんでる。
ボタボタボタ……音をたてて、なにかが身体にかかる。
あたたかい。
もう あまり 声も きこえない。
くちゃ。くちゃ。
……おいしい。
〜完〜
うわ〜 orz
とりあえず1を書いた。
リアルタイムで書いたので思慮が足りない。
後半が病んでます。後味悪くてゴメンね。
>>166 なかなかよかったよ。特にその後半がよかった。
個人的に俺もゾンビ側視点ていうのを一回やってみたくて、
ゾンビ側の意識の描写とかどう描くのかと興味があったからリクエストしてみた。
参考になりますよ。
ゾンビになった視点からの文章、描写って結構興味あるよな。
割と良かったとオモス
そのころエイダはジャスコに来ていた。
エイダ「ちょっといいかしら?店員さん。
上司や知人にお歳暮を贈りたいのだけど、種類が多くて迷ってしまっているの。
店員さん選んでくださる?」
ハニガン「はぁ。わたくしに選べと申されましても。ご相手の好みというものがありますし」
エイダ「…。」
店内であるにも関わらず、外にいるのと変わらない冷気があたりを包む。
エイダ「何でもいいのよ。失礼の無いものならね」
ハニガン「それではこちらはいかがです?歳末福袋になります」
店員がダストボックス風のケースを開けると、そこには中身の入った大袋があった。
エイダ「…動いているわね。中身はなんなの?」
ハニガン「福袋ですから。」
エイダ「…。」
さらなる冷気が走る。
それまでジタバタ動いていた袋詰めは、霜がびっしりと下り動かなくなった。
エイダ「面白そうね。丁度そういうのが好きな知人がいるの。
じゃあ宛先はレオン・S・ケネディ宅で」
ハニガン「あの」
エイダ「何かしら?」
ハニガン「数量はおいくつお送りしましょうか?」
エイダ「在庫あるだけ全部よ」
数日後
レオン「泣けるぜ」
ジャスコってなんだよ!と突っ込んでみたい。
エイダはレオンが好きなのか?嫌いなのか?嫌がらせだよな。
それともアシュリーとクリスマスを過ごしたのが許せないのか?
ともかくGJ!
>>167,
>>168 感想サンクス。
仲間に「俺を捨てて行け!」ってシーンまではいいけど
ゾンビ後の話は先走りしすぎたかも。
「泣けるぜ」
>>161-165中々ヘヴィな後味がいいね。ゾンビ視点もリアルだった。
個人的には2のラクーンの火事場泥棒の末路を見てみたい。マジで。
173 :
171:2005/12/30(金) 11:01:19 ID:???
インフルエンザにかかりますた('A`)
全然気力が戻らないけど必ず2は書きますデス。
>>68-81面白い!出来れば向こうのスレで見たかったがまあ、見れたからいいや。
続き、待ってるよ!
926 名前:なまえをいれてください メェル:sage 恒例かw 投稿日:2006/01/01(日) 11:03:57 ID:cudk9uiX
ぞうに くてたら もち つまっ
くる
しぬ
小説じゃないけど、笑い過ぎたんで転載。
笑って許して。
そのころレオンは政財界の大物のお忍び旅行護衛任務についていた。
レオン「ここジャパンならウィルスや寄生虫の心配もない。今回は楽な任務になりそうだ。
護衛相手が現場で落ち合うまでわからないのが少々不安だが」
アシュリー「リオーン!ハッピーニューイヤー」
レオン「泣けるぜ」
アシュリー「この国なら誰にも邪魔されずにお正月を過ごせるわね」
レオン「ところでアシュリー、その格好はなんなんだ?ずいぶんゴテっとしているが」
アシュリー「これはジャパンの振り袖というものよ。ゴテゴテして見えるのはそのせいだわ。あとこの鎧兜も」
レオン「かなり防御力が高そうだ。特にこの腹のアーマー部分はキラー7でも貫けないだろう。まさに鎧だ」
日本人「萌えでクビ…萌えでクビ…」
レオン「お!ちょうどいい。彼女を担いでみてくれ」
日本人「萌え〜萌え〜」
アシュリー「きゃー!リオンヘーゥプ!」
グシャ!日本人は重さに絶えきれず潰れた。
レオン「やはり!鎧と変わらん」
???「それは違うわよ、レオン」
レオン「君はまさか!」
エイダ「彼女は元旦におせちやお雑煮をバカ食いして太っただけなのよ、ホラ」
エイダが見せた写真には暴飲暴食して丸々太ったアシュリーの姿があった。
アシュリー「ちょっと何よこの年増のオバサン!余計な事言わないでくれる?」
エイダ「オバ…いい?年増とオバサンは同じ意味よ。被ってしまっているわね。どちらか一つに」
アシュリー「じゃババァ。この露出狂!」
レオン「(アシュリーは口から火薬付きボウガンの矢を撃てるらしい)」
エイダ「このガ…この子はこれだけ硬ければ護衛はいらないわ。
それより私日本は初めてで。エスコートしてくださらない?」
レオン「初めてじゃないだろ。こないだ日本から抱き枕をたくさん送ってきたろう」
エイダ「あれ抱き枕だったの?!」
日本人「まぁお正月なんだしみんなで仲良くお参り行こうよ」
レオン・アシュリー・エイダ「(こいつがまとめたー!)」
>>176GJ!甲冑の次は鎧かい!しかも日本人まとめてるし!いやー笑った。ぜひ続きも見てみたい。頑張れ!
178 :
171:2006/01/04(水) 13:15:42 ID:???
なんとか書き上げたぜ。
リクエストされた『あるドロボウの末路』。
うpさせていただきやす。
泥棒視点なので口調が終始荒々しいです。
179 :
171:2006/01/04(水) 13:17:01 ID:???
1.
ラクーンシティ…最近ニュースなんかで巷を騒がせている"ゾンビだらけの街"だ。
新聞じゃ『死体が歩く!』とでかっく書かれてて「どこのゴシップ誌だよ」と笑ったもんだ。
大体ゾンビなんて映画かコミックのキャラだろ。現代社会つーか現実にそんなオカルトが――――…
「うわ〜…」
俺は街について早々にソレを目にすることになった。
ショックと同時に、呆れて目を覆ってしまいたくなる。
「アァ〜〜」「ウゥ〜」
目前には歩く死体。しかも数十、数百。どいつもこいつも腐ってる。
皮膚は紫っぽくて体のあちこちからドス黒い血が垂れてて、目は真っ白。服は揃ってズタボロ。
そこかしこで団子を作って何かを食べてやがる。クチャクチャと音がする。気持ち悪ぃ。
なんの冗談だよこれ。笑えねぇ。くそが。
「来たのは失敗だったかもな」
隣で絶句していた相方がやっと口を開いた。
さっきまで黙ってたので存在を忘れるところだった。
「そう言うなよリック。こう見えても宝の山だぜ?…きっと」
「そうかぁ?」
なんとかプラスの発言をしようとしたが、ちょっと困ってしまった。
そのせいでリックの声音も腰が引けている。情けねぇ。
そもそもフェンス越しに見てそれじゃあこの先やっていけないじゃないか。
俺たちはこれから、この荒廃した街で火事場泥棒をしよう、ってんだからよ……
180 :
171:2006/01/04(水) 13:18:11 ID:???
2.
この街は政府の指示で完全に封鎖されてしまっている。
あっという間に大きなフェンスが張り巡らされ、外界とは完全に隔離されたのだ。
外からも内側からも、誰も何も入れないように囲いを作った。
最も街に近いところではベルリンの壁みたいのが出来てるという。
曰く「二次災害を防ぐため」だそうだが…街の住人はどうなるというのか(ま、俺の知ったことじゃないが)
「この分じゃあ街の人間もゾンビの仲間入りだろうな」
リックが俺の今思ってた事をそのまま口にした。依然、声は怖がっているままだ。
俺たちはラクーンシティ…正確には街が見える地点に来ている。
フェンスに行く手を阻まれてるが、目の前のは街から距離があるからかそんなに厳重なやつではない。
だが、ゾンビが目の前にいる時点で安全でない事は確かなようだ。
「…だろうな。というか、目の前のこいつらも元は町民じゃねぇのか」
ゾンビの服装は血か何かで汚れているが、よくみればそれは普通に街行く人が着ている物だ。
パッと見ても白人黒人黄色人種、揃って仲良く腐っちまってるがただの人間だ。
だが、もう人間じゃない。
「行こうぜリック。ここで固まってたってしょうがねぇ」
「そ、そうだな。このままじゃフェンスを越えにくくなるだけだしな」
そうだ。今こうしている間にもゾンビどもはこちらに近づきつつある。
奴らの頭は食うことでいっぱいみたいだ。だから俺たち、獲物の匂いを嗅ぎつけたんだろう。
フェンスはよく見る網状の簡素なものだがゾンビには破れそうもない頑強なものだった。
ついでに俺たちにも破れない。そもそも爆弾なんか持ってきてないので…上を越えるしかないのだ。
だが、俺たちには"これ"がある。"これ"であっという間にフェンスを越えるのだ。
リックが俺たちの足に使ったトラックの荷台から鉄パイプや機械類を次々に運び出した。
さっきまでびびっていたが物事の準備はしっかりやる男だ。おれも手伝って大きな"ローター"を引っ張り出す。
そしてバラバラのパーツを組み立てて、一つの乗り物に仕上げる。
――俺様お手製のヘリコプター!これで街までひとっ飛びだ!
181 :
171:2006/01/04(水) 13:19:13 ID:???
3.
バラバラバラバラ……
「やっぱ音がでかいよな」
俺は自嘲気味に漏らした。声が小さいせいでヘリの爆音にかき消されてリックには聴こえなかった。
趣味で作った自家製のヘリをこんなところで活用するとは我ながら奇策だと思っている。
あまり高くは飛べないがジャンプもまともにしそうにないゾンビどもは音に気付いて上を見上げながらも何もできない。
手なんか挙げたって届くわけないだろ。完全にイカレてるんだな。
「でぇ?飛んだはいいが何処に止めればいいんだぁ!?」
「なるべく高いところだぁ!ある程度広くてゾンビがいなくて屋根伝いに降りれるところぉ!」
「あぁ!?注文が多いなぁ!」
俺たちはヘリの音に負けないよう大きな声で話した。
今度はゾンビになった犬がわんわんと吠えてかかる。あれはやり合うと拙い相手だな…。用心しよう。
リックも耳元に汗をたらしている。ずっと下とはいえ周りをゾンビに囲まれているのは気分的に宜しくない。
早々に仕事を済ませてしまいたい。俺たちは場所を厳選して降り立った。
周りに何もない(ゾンビが隠れない)、比較的高くて狭い(ヘリの離着陸が目的)、屋根伝いに降りれる(建物内部を通らない)ところ!
やっと見つけた倉庫の上に降り立ち、俺は手近な廃材でドアを厳重に封印した。
「銃は持ったか!?」
「おぅ!ナイフもスタンガンもあるぜ!」
「よし。もしもの時は火炎瓶だぞ!」
「あぁ、それより……」
「――盗みをしっかり!」
「…だなッ!」
俺たちは別々になって火事場ドロボウを始める事にした。
さァて、こっからが本番ですぜラクーンシティ!
182 :
171:2006/01/04(水) 13:20:25 ID:???
4.
「うほっ!この金時計、スゲェめっけもんかも!」
俺は宝石店を中心に、リックは銀行や郵便局を標的に、と前もって決めていた通りに盗みを働いた。
法も秩序もゾンビだらけの街には届かない。警官だって弁護士だってその辺で人間を食って吠えてやがる。
…予想通り犬は厄介だった。率先して銃弾を浴びせ、ナイフで脳天を突いてトドメを刺した。
ゾンビはゲロも吐く。菌か何かにかかると怖いので遠巻きに射殺する……なかなか倒れないので厳しい。
想像以上にゾンビが多いのが恐ろしい。中枢に近いビル街には間違っても侵入したくなかった。
「リックの奴、大丈夫かなぁ」
携帯はゾンビとの闘いの際に落としたのを誤って踏んじまった。液晶が粉々で使いモンにならない…
我ながら『やっちまった』状態で泣けるゼ。へっ。
銃弾は意外と補充が利くがそれにも限りがある。"どうしようもない状況"んひ陥る前にズラかろう。
最後の名残に胸ポケットに真珠のネックレスを突っ込んで俺は宝石店を後にした。
道中にサファイアまで拾ってジーパンのポッケにしまい込む。ちょっとゴツゴツした。
道路はゾンビで溢れている。
車はそこかしこで火を噴き、水道管は栓が破損して水を間欠泉みたいに派手に散らし、泥水が地を流れる。
死体はゴロゴロ。ガラスが散乱して紙か何かがその辺りを転がる。空は着た時からずうっと曇りの一点張りだ。
「まさにゴースト・タウン……だな」
そんなぼやきを漏らしつつ、十分な収穫を服とリュックに収めた俺はヘリの元へ足早に向かった。
ゾンビどもの呻き声が聴こえる。長居は無用だ。
先程ゲットしたショットガンで強引に突き進むとしようか。
183 :
171:2006/01/04(水) 13:22:42 ID:???
5.
ヘリのある倉庫にはリックと、ゾンビが数人いた。
リックは5人ほどにゾンビを相手に苦戦している。俺も参加して邪魔者を蹴散らした。
「遅いぜ兄弟!!」
「すまん。ちょっとゾンビが鬱陶しくてな!」
「それで収穫は!?」
「バッチリよ!」
俺はジーンズのポケットの中の宝石をこれ見よがしに出してみせた。
リックが『ほぅ!』と喜びの一声を挙げる……と、
視界に黒づくめのゾンビが映った。
かなりガタイの良いゾンビだ。一目で厄介者だとわかった。
自分たちから10mほど離れた位置にいるが、雰囲気が他のゾンビと違って感じるのは白い鉄パイプを抱えているからか。
明らかに只者ではない。俺に背筋に寒気が走った。
「リック!ヘリの準備だ!逃げるぞ!」
「おぅ!」
俺はショットガンを構えてゾンビに向き直る。
この場には見渡す限り眼前の一匹しかいない。邪魔なら片付けるまでだ。
そう思いながら背後のヘリを見る。バラバラと音を立ててエンジンが始動する。
やがてその機体が浮遊感を持ち始めたとき、ゾンビが動いた。
右腕で抱えた白亜の鉄パイプが"パシュッ!”と何かを――
「わああぁぁぁあ……」
ドゴォォ!!!
――――!?
ば、爆発した!?
な、な、何が!!?
184 :
171:2006/01/04(水) 13:24:08 ID:???
6.
爆発。降り注ぐ何か。
……俺の頭の中が真っ白だった。
司会が閃光に包まれる直前に聴こえた相棒の悲鳴。
「リ……」
俺は恐る恐る背後を振り返る。
…そこにはヘリの代わりに、
「リィィィイィィッックゥゥ!!!」
紅蓮の炎の塊と黒焦げになりつつあるヘリの残骸があった。
俺は呆然となった。目の前の光景からして、リックは即死だったろう。
火の粉と共にバラバラと落ちる破片の中には紙幣らしくものが混在していた。
…リックの成果は彼とともに灰になったのだ。
ショックのあまり、俺はその場に立ち尽くすしかなかった。
ズシャ。足音が聞こえる。
その音で俺は即座に我に帰った。背後に敵がいる。
ショットガンを握りなおし、殺意を目に込めて急ターンした。
ゾンビはすぐ傍に迫っているのが臭いと気配で分かった。
そして……
「……S.T.A.R.S.」
眼前にはゾンビを超えた化け物。ズタボロの黒いコートが目に入る。
唇が無く、歯茎が剥き出し。目は黄色く輝き、こちらを睨んでいる。
右手には鉄パイプ、いや、"ロケットランチャー"。
リックとヘリを吹っ飛ばした凶器がある。勝ち目はない。だが…
想像の上をゆく怪物を前にして、俺は驚愕を押し殺して引き金を―――
ぐしゃ。
………引けなかった。否。引くことすら…ままならなかった。
怪物のロケットランチャーが棍棒みたいに振り舞わされる。俺の顔は簡単に潰された。
宝石が、得物が弾みで四方へ散る。それと一緒の俺の命も…そう思ったのが俺の最期の思考、みたいだ。
185 :
171:2006/01/04(水) 13:25:00 ID:???
7.
「……S.T.A.R.S.」
それは目的を持って街に飛来したモノである。いや、投下されたというほうが正しい。
邪魔者は全て排除して良し。それが彼の者に与えられた命令。命令の主が誰かは彼の知るところではない。
特に…S.T.A.R.Sなる組織の者は生かしてはおけないというが…果たして彼にその人物が判別できるだろうか。
片腕には極太のパイプに似たロケットランチャー。人一人を殺すには勿体無い威力を持つ兵器だが、
彼にはその武器だけが与えられた。かつて同属が滅された、ある意味…宿命の武器。
「…S.T.A.R.S.」
彼は今しがた、ゾンビではない生きた人間を倒したが…それは眼前の障害を取り払ったに過ぎない。
つい今しがた撲殺したのは街のこそ泥だが、その怪物はそんなことは気にも止めないし分からない。
"目の前で生きている"
それが己が武器を向けた理由だった。それだけで十分だし、それしか理由が無い。
彼は足元で痙攣する男を踏み潰して先へ進んだ。
今度は走って進む。きっとこの街にS.T.A.R.S.は居る。彼はそう思っている。
――彼が去った後には炎上するヘリと散らばった財宝と、二つの遺体だけが残された。
破壊された二人はゾンビとして蘇生することも叶わず……やがて来る餓鬼どもの餌と化すだろう。 〜終わり〜
186 :
171:2006/01/04(水) 13:27:58 ID:???
終わりますた。
没にした時はハンターにビビって首刈りあぼーんだったけど、
正月ってコトで奮発して彼にw
そういえば追跡者って何人いるんだろう……
スターズだけを追うのがアイデンティティの追跡者がオチってのはちょっとな
あとゾンビだらけの町であるってことを公式に報道はしてないだろ
映画のバイオ1にはデッドマンウォーキング?って載ってる新聞のシーンがあるから、それからじゃない? 映画と同じと考えればそれも別にいいとは思う。
まあああいう新聞が戒厳令下で外部にも入手出来たか否か、出来たならどういうルートでとか、深読みすれば突っ込み所もあるだろうけどね。
俺は最初火事場泥棒っていうと、内部の人間、ほたるの墓みたいなのを真っ先にイメージしてしまったな。
勝手なイメージだけど火事場泥棒っていうのではあれが一番強烈だったから真っ先に浮かんでしまう…。
>>179-185面白かったけど、
>>187の言うとおりオチが追跡者ってのはちょっと・・・
まだハンターの方が自然だった気がする。
でも、面白い。火事場泥棒が主役ってのも新鮮だった。しかしわざわざこんな街に盗みに繰るとは・・・・命知らずだな。
3のウェスカーの話も期待してるよ。
その頃レオン達は正月で賑わう神社まで辿り着いていた。
アシュリー「ワァォ!ここが神社ね」
エイダ「随分混雑している所ね。お肌に悪そうだわ。ここは何という神社なの?」
日本人「ロス・イルミナードス神社です」
レオン「ロシュんッ(舌を噛む)ふぁへるへ…」
アシュリー「ジャパンでは祭壇に向けてコインを投げてお願い事をするのよ」
エイダ「あの赤い服を着た神主がいるところね。
頭に被ってるのは神戸牛の骨かしら?どこかで見たような気がするけど…」
レオン「チャリ〜ン(今年こそこいつらと縁が切れますように)」
レオンたちに気付いた神主がこちらを指差した。
神主「あり(がと)やんした!またど〜ぞ!」
レオン「日本人は礼儀正しいな」
エイダ「ちょ…こいつらの目は!ガナード?!
でもサンプルは確かに谷間にしっかり挟んで…あらやだ、無いわ」
アシュリー「さ、次はおみくじを引きましょリオン」
巫女「ウェルカム!ごっつレアなおみくじだぜ。お宝を売っておみくじを買いな」
レオン「オゥノ〜、日本の通貨がないぞ。エイダ、金貸してくれ」
エイダ「え!?何?さっきの日本人がこのスピネルなら持っていたけど。
てゆうかナイフしかなくて苦戦してるんだけど手伝っ」
レオン「今集中しているところなんだ邪魔しないでくれ。
よし、まず俺が試そう…お!これはパニッシャーだ」
アシュリー「私は…レッド9よ!」
エイダ「武器があるのね?(□)旋風脚!ちょうど良かったわ、
私も(□)蹴る!引かせてもらうわよ。…金の卵?」
巫女「ゲッヘッヘ、サーンキュ。頑張ってねリオン。」
レオン「ああ、お前も商売頑張れよ。
むっ?アシュリー!背中に矢がたくさん刺さってるぞ!?敵か!」
アシュリー「矢?多分破魔矢という物じゃないかしら。ジャパンでは魔除けの一種として矢を祭るのよ」
レオン「そいつはワイルドな国だ。ん?エイダ、早速さっきの金の卵食べちゃってるのか」
アシュリー「もったいない。レア中のレアだったみたいよ」
エイダ「飾っておいても腐らせるだけよ。ふぅ」
レオン「さっきまであんなにいた日本人達がいなくなっている。もう仕事に戻ったのか?勤勉だな」
アシュリー「どう?やっぱりジャパンは楽しいところだったでしょう?」
レオン「そうだな。なんか格好いい銃も手に入ったし。エイダも旨いもの食えて良かったな?」
エイダ「…そうね(泣けるわ)」
191 :
ゲーム好き名無しさん:2006/01/04(水) 21:18:01 ID:K+CRkuAR
192 :
22:2006/01/04(水) 21:31:09 ID:???
193 :
171:2006/01/04(水) 22:08:23 ID:???
>>187-189 厳しい意見をどうも!(難しいな〜)
報道関連は
>>188の言うとおり映画版『1』のラストで新聞になってたのがあったから
ニュースでも出ただろう、ってことで。
追跡者は駄目ですか…勉強になります。
バイオ世界で「ほたるの墓」……想像するだけで可愛そうでつ。
「ゾンビなんですぐ死んでしまうん?」……違う。
>>190 巫女の台詞で吹いたw
これからもこの路線で突っ切ってくれ!
194 :
171:2006/01/05(木) 00:00:47 ID:???
ハンターEND、書き下ろしますた!
195 :
171:2006/01/05(木) 00:01:34 ID:???
『あるドロボウの最期〜ハンターEND〜』
盗みの成果は上々だった。
この街がこんな有り様になってからかなりの時間が経過しているというのに、
宝石店には金目の物がたくさん残っていた。
荒れ放題なのは見かけだけ。誰も手をつけちゃいない。
「ま、ゾンビには関係ないものだろうしな」
割れた窓の外を覗くと、ゾンビたちが列をなして歩いているのが見えた。
かつては着飾っていたであろう彼らの姿は、今は見る影も無く汚れている。
……流石にそんな奴らの身ぐるみまで剥ぐ度胸は無い。
俺は手持ちの銃のカートリッジを新調して脱出の機会を窺った。
裏口は侵入の際にゾンビの奇襲にあって塞いだので、表から出るしかない。
窓はゴミという障害が多すぎる上、軽くやばいウェストを持つ自分では抜けられない。
そんなに食ってるつもりはないのに勝手に膨れるんだもんよ…この腹。
…と、外のゾンビが少なくなった。ゾンビの大群が一過したようだ。
―――抜けるなら今だ!
俺は玄関口から踊り出て集合地点向けて疾走した。
ゴミと死体と車の残骸だらけで走りにくいが、走らないゾンビよりは速く進める。
銃を構えて、俺は一目散に走った、が…
「し、消防車だぁ?!」
眼前に横倒しになってるそれに、俺は急ブレーキを余儀なくされた。
大型の赤い消防車が横転して屍と化している。ゾンビが居ないのが救いだった。
俺は…周りを見渡して経路を探った。さっきまで抑えていた汗が、ここにきて一度に噴出する。
すると、ゾンビの、あの腐臭と呻き声が聴こえてきた。
消防車という壁の向こう側と……
「さっきの大群か!!」
右手側の道路に先程見た10体がいた。人数を考えると相手をするのは、まずい!
ならば後退か左。まず俺は左を見た。……ゾンビの行列!
見ないことにしてUターンを決行!ゾンビは数人が道の端っこ。行ける!
196 :
171:2006/01/05(木) 00:02:26 ID:???
2.
「くっそぉ!」
俺は走った。しゃにむに走った。途中でサファイアとかダイヤがポケットから脱落する。
悔しいが…宝石拾って命を捨てる羽目になるのだけは避けたい。ゾンビが追ってきているのだ。
やたら足の速いのがいる。歩いているのに速い!俺は心底恐ろしく思った。
くそっ。うすのろゾンビのくせに、生意気だ!
焦燥感にかられながら走る俺。
すると、目の前にゾンビのバリケードが見えてきた!
「まずい!」…俺は即座に急旋回を開始。手近な路地に突撃した。
ゾンビがいたが、至近距離から顔面を撃って通り過ぎる。
手が肩を掠めそうになるが、ニアミスで済んだ。もう一体も瞬殺する。
さっきまでの威勢を損なう事無く前進する。窓から伸びる手も避けて、目前の閉まっているドアを開ける!
「ハァア〜〜〜〜〜……」
「ゾンビだぁ!」
ダゥン!ドゥン!続け様に発砲して撃退する。
ゾンビは突っ立った姿勢のまま後ろに倒れた。俺は踏み越えて前進し……
「シャアァアア……」
金網フェンスで仕切られた狭い通路を前進、して……何か出やがった!
「シャ〜!」
大きめの人影が視界の奥で待っていた。人影だけど、どう見てもヒトじゃない。
「何じゃコリャアァ!」
俺は完全に面食らった!何だこいつ!?
目の前には怪物がいる!トカゲっぽいけど大きい!ゾンビじゃない!
「フシィーー!」
荒々しい声を挙げて走ってくる化け物。
ゾンビよりずっと速くて恐ろしい。俺は身をすくませながら相対する。
何だこの街は!一体どうなってやがる!
197 :
171:2006/01/05(木) 00:03:07 ID:???
3.
目の前の化け物を前に俺は立ちすくみそうになるのを堪えていた。
……怪物は全身がコケのような色で、鱗っぽい表皮を持っている。
目は金色で、牙が鋭くて、おまけに手足の爪はナイフみたいに長い。
どうみたってこの世のものじゃなかった。
「シャァァ」
「ひっ」
俺は情けない悲鳴を漏らす。
周りに他のゾンビはいないし、相手は強そうだが一人――いや、一匹だ。
怖すぎて小便ちびりそうだ。そう言えばトイレに一度も行っていない。
懐に吊ったショットガンを取り出して構える。
…奴が来る。
シャキン!怪物の爪が閃く。やっぱりナイフみたいに使うんだな!
がきん、と銃で受け止めたが……弾き飛ばされた!
やばい!死ぬ!
怪物が飛びかってくる!
頭を低くすると怪物が俺を飛び越えて背後に着地した。何という身のこなし!
パニクりながら反転して拳銃を撃つ!
198 :
171:2006/01/05(木) 00:04:01 ID:???
4.
「くっそ!あたれ!あたれぇ!」
無茶苦茶に撃った!何発かが怪物に当たるが、
肩や腰!頭に当たらねぇ!
ドス!肩を怪物の爪が…
「ぎゃあぁああ!」
痛い!俺の、俺の右腕がぁぁ!
さらに怪物が怒りを込めて俺を切り刻む。
「ひああぁぁ!」
俺は無様にも得物を捨てて宝石を捨てて走った。
怪物も走ってくる。走ってくる。
走る!逃げる!死にたくない!
俺は逃げた!目の前にゾンビはいない!通路をただ走るだけ!だけ!
「うああぁああぁあ!」
通路の先に………
「フェンスだぁ!」
閉まってる!閉まってる!迫る!開かない!死にたくない!逃げたい!
フェンスにぶつかって体をグルリと回す!
背後を見る!いる!怪物が!かいぶ…………!!!
「シャァアァアァ!!!!」
跳んだッッッ!?!?―――爪がこっちに……――― !!!!
〜 Dead End 〜
199 :
171:2006/01/05(木) 00:06:17 ID:???
終わり。勢い重視したせいで酷い文章に…
>>195-198主人公の感じる恐怖感や焦燥感がよく伝わってきた。面白い。
相棒がどうなったのかが気になる。
201 :
最近バイオにはまりし者:2006/01/05(木) 02:51:08 ID:b1OFWbB3
あの、ここって名前とかストーリーとか全部自分で模作していんですよね?
だったら書いてみようかなぁ…
バイオ歴三日ですがw
あげちまったorz
1
……いつもの朝なのに、いつものように無駄に眩しくて、自然の目覚まし時計ともいえるあの太陽の光りがない。
……きっと今日は曇っているのだろう。もし雨が降り始めたら学校に行くのがとても面倒だ。自転車に乗りながら傘をさし、あの長い長い坂を上ることを考えると、とても憂鬱になる。
----遠くから太鼓のような音が聞こえた気がした。
ふと時計に目をやる。「…あれ??軽く12時を…回ってる!?」 ベットの布団を勢いよく吹っ飛ばす。と、同時に時計が壊れてないかを確かめる。電池は抜けてないし、針も一秒づつちゃんと動いている。
……しかし、おかしい。なぜ誰も起こしに来ない?父親は仕事に朝早くでるからいないとして、母親は出張の予定もなかったはずだし、第一に妹が起こしに来るはずだ。
…まあ、悩んでいてもしかたがない。まず第一に学校に遅れた言い訳を作らなければ……。
クローゼットから制服をだし、早々と着替えた。
……下に降りようとしたその時だった。不意にドアの外から歩く音が聞こえる。
「…ん??やっぱり誰かいるのか。お〜い!母さんか??それともミシェルか??」
ダンッ!!
いきなりドア勢いよく開いた。
………どうやら俺はまだ寝てるようだ。だってそうだろ??こんなものマンガの世界か映画にしか出てこない。さて、またベットに戻ろう。
…が、足が思うように動かない。なにやってんだよ俺の足。夢なんだから怖くないだろ??動けよ…動け…!!動け動け動けっっ!!!
変わりに腰が地面に尻餅をついてくれた。もう最悪な気分だ。軽くチビリそうだな、俺。
だんだん"それは"近づいてくる。夢でもやっぱ怖いもんは怖いな。そうだ、大体悪夢の最後には叫び声が付き物だ。だったら叫べば終わるんじゃないか??よぉぅし!……
「うわあぁぁぁぁぁっっっ!!!!!」
…んなわけないか、やっぱり。さて、"それは"叫び声などお構いなしに一歩また一歩と、近づいてくる。
夢の割にはよく出来てるな。さすが俺の頭だ。考えることがスペクタクル過ぎるぜ。
もう、"それとは"目と鼻の距離だ。あぁ、大きな口を開けやがっ… パンッ!!パンッ!! 一瞬何が起こったか解らなかった。
ただわかることは、さっきまで大きな口を開けてた"それ"が倒れてくるぐらいだ。いや、結構簡単に言ってるが、例え夢でもこんなものが体に倒れてくるのはごめんだ。
くそ、腰が抜けて動けねぇ。
「どぉおりゃ!!」 …無理矢理反対側に蹴り出した。
……ん?向こうに若い、銃をもった男がいる。…警察のバッチ??ってことは警察か!?
はちゃめちゃだな俺の夢は……夢だよな??「おい!君!大丈夫かぁ!?」
「かろうじて…それよかおたくさん…誰??」
「俺は…初仕事にこんなわけのわからない事件に派遣されたかわいそうな警察だよ。なけるぜ…。」
本当に警察だったのか…。ならきっと色々知ってるかもな。
「なぜ、あんたはここにいるんだ??」
「あぁ、この家から叫び声が聞こえたもんでね。」
…叫んで正解だったな。
「なあ、これって夢か??」
…馬鹿な質問と言えば馬鹿な質問だな。どうせ夢に決まって…
「俺もそういいたい気分だよ。だが、どうやら現実らしいぜ。お互い不運だな。」
おいおい、俺の夢。もう少しマシなこと言う奴を出せよな。だって…
「んなわけないだろ。夢だろ??」
「…信じれないのわかるが事実だ。」
「はぁ!?ふざけるならちゃんとふざけろ!!」
「…じゃあ、確かめるためにこれで撃ってやろうか?」
いや、夢でも銃で撃たれるのはちょっと…。「じゃあ、現実と示す証拠は!?」
「お前さんが死ねばわかるんじゃないか?」なんちゅういい加減な警察だ。って!?
バッシィィイン!!
「痛えぇぇっ!!なにすんだ、コノヤロウ!!」
「目ぇ、覚めましたか生意気な学生さん?」…ムカつくが確かに痛かったな…。
「……ホントに現実なのか??」
「さっきからそう言っているんだが??」 「……さっきまで態度、謝らないこともない…。今、なにが起こってるんだ、警察の兄ちゃん」
「それはだな……。」
続く。 クオリティテラヒクス(´・ω・`) 書いてていやになってくるが楽しいw
とりあえず文章を読んでいるそのままのテンポで後書きを読むと萎えるんで、本文と後書きの間に三〜四行でいいから空きをいれてくれ。
もうすこし本人の見える範囲でもいいから描写を増やしてくれると面白くなる予感。
続きが楽しみな展開だ。お待ちしてます。
いかん。「なけるぜ」って聞くとこのスレじゃレオンしか浮かばんw
汚染されてるぜ俺。
名前とストーリーは自作で良いと思う。
ただオリジナルと著しく違うと突っ込まれるみたい。
改行をしっかりすれば面白くなるんでないかい? 頑張りな〜。
>>204.206
自分はpcが壊れてて携帯房になってるから、どこら辺で改行したらpcでよく見えるかわからないんだよなorz
まあ、出来るだけガンバテミル(・ω・ ゞ)
208 :
最(ry:2006/01/05(木) 23:48:13 ID:???
「それはだな、今見た通り"あんなもの"がここ、ラクーンシティをうめつくしている。はたからみりゃ、ホントゲームの世界だな。」
「"ゾンビ"ねぇ……。それよかあんたみたいに警察とかも動いてんだろ??なにやってんだ??」 「…あまりにも奴らの数が多すぎる。それに噛まれたら、噛まれたやつもあいつらのお仲間になるみたいだしな。」
噛まれたらゾンビになるのか……ん??そういえば…
「なあ、下の階で俺の妹とか母親見なかったか??」 「ん??それらしきもの見てないが……。非難所があるからそっちに行ったんじゃないか??」
「そうか…。まあ非難所にいったんなら安心できる。で、あんたは俺をその非難所まで運んでくれるのか??」 「金を取るといったら??」 「ゾンビになって真っ先にあんたを食べるだろうな。」
「ハハ、そりゃ勘弁だ。ちゃんと運んでってやるよ。」 「…よろしくお願いしないこともない。」
「ふぅ。素直じゃねぇなぁ。…そいやぁ、お互いちゃんと自己紹介してないな。俺は○○○だ。お前は??」 …名前が微妙に被ってて嫌だな。
「俺はリオンだ。以後よろしく。」 「いい名前だ。さあ、こんなところにずっといても仕方がない。あいつらに見つかる前にここから出るぞ。」
……これからゾンビと面あわせになるかもしれない。さすがに素手で戦うのは辛いな。
「なあ、○○○。銃をもう一丁もってないか??」 「持ってるのは持ってるが…まあ、お前には撃てないだろうな。」
カチーン。ちょっと今のはムカついたな。俺にだって銃ぐらい…
「なら、貸してみろよ。ちゃんと撃って見せるから。」
「ああ、いいぞ。とりあえず、奴らにばれたらいけないからサイレンサーをつけとくぞ。」 ふん。とくぞみよ!俺の百発百中の腕を!!
パンっ!
……あれ??なんで真っ直ぐに撃ったのに横に弾が跳んでったんだ??…ってか、あぁあっ!!俺のお気に入りのギターがあぁぁぁ!!!見事に風穴があきやがった……。
くそっ!気晴らしにもう一発!!
パンっ!!
あっ…。
「あぶねぇ!!俺を殺す気がリオン!!」
あれぇ??なんでだ??
「ほら、解っただろ??普通素人は5mのものを狙って撃つのも難しいんだよ。」……ふ〜ん、ケッ。じゃあ、どうやって俺はゾンビと戦えと!?
…あっ、待てよ。たしか親父の部屋にあれが…「ちょっと○○○。待っといてくれ!親父の部屋に行ってくる!」 「気をつけろよ。」
親父の部屋は俺の部屋の横だ。とりあえず、自分の部屋をでて、右を見て、左を見て、手を…挙げる必要はないな。ゾンビがいないのを確認して、親父の部屋に入る。
…確かこの辺に……おっ!エロ本の山発見!じゃねぇよ……何処だ??……おっ……あったあった!! "これ"ならどうにかなるだろ。
"それを"もって自分の部屋に戻る。「ほう。リオンの親父さんは珍しい物を持ってるな。」 「親父が日本かぶれなんでね。日本から秘密に輸入したらしい。」
…"それ"は見た目から重々しさを感じる。 "それ"自体は鞘というものに入っていてそのまま使えないが、鞘からぬくと銀色の光沢のある、鋭い剣がででくる。日本ではこれを"刀"というらしい。
「刀ってのはテレビで見たことあるが、さすがに実際にはみたことなかったな。刀は、一本一本名前があるんだろ??何て言うんだ、それ??」
「確か"小烏丸"って名前。そこそこ有名な刀らしい。」 「で??それで奴らと戦うのか??」 「銃がダメとなりゃ、仕方ないだろ。」
「そりゃそうだな。…じゃあ、準備は出来たか??」
「おう!MDも持ったし、携帯も持った!ついでにポテチもだ!」 「……遠足にいくんじゃないんだぞ…。」 と、○○○は呆れ顔をする。ポテチが嫌いなのか??まあ、いいや。
「じゃ、しっかり守れよ、おっちゃん!」 「…おっちゃんか…なけるぜ…。」
俺はこの家に未練も残さずでていった……----
続く
文字調整とか改行がテラムズカシス(⊃∀`;)ホントはゾンビと戦うところまで書いてたけど…長すぎて弾かれたorz
○○○は自分が好きなように入れてください!w
まあ、大体誰かは解りますね。そのぶん、やっぱり本編のストーリーを結構壊しちゃうっぽいです;まあ、勘弁w
さてさて、クオリティは低いですがまだ続くようなので暖かく見守っていてください!ってか、刀でバイオらしさが無くなったなorz
あと、改行多すぎで弾かれたので多少カッコがつらなってます;
209 :
171:2006/01/06(金) 00:21:39 ID:???
刀だったらお姉チャンバラになっちゃうじゃねえかw
とはいえ携帯でよく頑張った。ブラボーだ。
210 :
最(ry:2006/01/06(金) 00:29:06 ID:???
209>>
確かにお姉チャンバラになるなw
でも、大丈夫!刀はとりあえず一時しのぎで後々ちゃん主人公が使える銃出すから!
211 :
最(ry:2006/01/06(金) 00:31:23 ID:???
さっきからおれ、アンカー付けれてないなorz
>>209俺はお姉チャンバラより「ソードレクイエム」を想像した。
刀でゾンビ斬りまくりってのも面白そうだ。
>>209と言うかお前は人の作品に意見できるほど偉くないだろ。
あの程度の作品しか書けんくせに。
>213
ちょっと待った。
作品の内容や質は関係ないだろう。
感想書くときは、名無しじゃないといけないのか?
その意見だと、名作書いてる人間以外意見や感想言えないぞ?
書き手がお互い刺激し合ってこそ、良い作品が生まれるってもんだ。
もっと気楽に行かないか。せっかくこっちが盛り上がったのに。
213の作品にこのスレの未来を託す期待がかかりますた
>>213 名前の「171」消し忘れた。ごめん。よく忘れるんだ。
それより駄目な点があれば叩いて欲しい。今後の参考になる。
>216
良いんだってば。感想は名無しって決まりは無いし。
名無しにしたかったのに忘れたなら、その限りじゃないけどね。
作風はいいと思うよ。着眼点なんか参考にさせてもらいます。
文体は気にする程じゃないと思う。所詮は自己満だもの。
それでも楽しく読んでもらえればって気持ちは、自分にもある。
だから頑張って書いてるんだけどね。
ただ設定があまりに突飛だと、拒否反応が出る場合もある。けどそれはそれ。
とにかく数をこなすとか、他人の作品を読むとか。
そうやって精進して行くのが書き手だよ。
書いてるうちに、自分でも変わって行くのがわかるよ。
なんか偉そうに書いてしまった。
次をお待ちしております。
213じゃないし別に叩くつもりはないけど、ハンターENDはちょっとなー。特に最後の一行と〆方が…。
ネメシスとかハンターとかって事ではなくて、終わり方はネメシスENDの方が断然良かった。
例えば俺なら。
跳んだッッッ!?!?―――爪がこっちに……――― !!!!
次の瞬間、首に生暖かい感触がすると、俺の視線はぐるぐると宙を回りながら、気付くと地面程の高さにあった。
見上げると、今は少し大きく見えるが見覚えのある服装で立ち尽くしている体、そしてさっきの怪物が立っているのが目の前に見える。
怪物はもう興味を無くしたかのような様子で身を翻すと、風の様にどこかへ消えて行ってしまった。
後に残ったのは、今は俺という主を失った体だけだ。そして俺の体は、まるで力を無くした子供の様に虚空をフラフラすると、地面に倒れ伏した。
俺とした事が、安い買い物をしちまったもんだ。自分の命より高い物はないってのに。
さて、リックのやつは上手くやっただろうか。まあ今の俺にはもうどうでもいい事だった。
こんな感じにするかな。
自分の首が飛んでるのに相棒の心配なんかしてられんよな。
だが首が飛んだ人間の意識はどれほど保てるのか。
小説、特にバイオのようなSFとはいえその辺りが気になってしまう。
これは推測だが首が飛んだ、ということは首から下を失ったという情報が
まず伝わるはずだ。脳へ伝わる信号は正確とはいえないが迅速だ。
身体の部位を欠損した場合、痛みは根元に走る。この場合は首の切断面だ。
脳からの距離が近いゆえ痛みは明確で鮮明だろう。
だが自己がその情報を認識できる可能性は極めて低いと思われる。
脳に通達した痛覚は自我を一時的に侵食する。
「痛い」という感覚&感情は瞬時に意識を妨害するからだ。
そして顔をしかめる・痛む場所を押さえる、という行動を起こす。
だがこの場合は首単体ゆえに表情を変える程度の変化しか出来ないだろう。
あと髪の毛が逆立つ程度か。いずれにせよ無意識な動きだ。筋肉の萎縮だ。
それよりも痛みの度合いだ。基本的に痛みの威力は傷の大きさによる。
この場合…どうなるだろう。それは痛みとして伝わるか?
過度の電圧により電線は断裂するが、このばあいシナプスがそうなるだろうか。
無事ではすまない、というのが私の考えである。
脳全体が致命的な損傷を負うであろう。例えば脳内出血とか。
その状態に陥ると意識はすぐ失われるどころか消失する。
脳内の情報すら損なわれ、その数瞬後にはそれはその者ではなくなり、その後に死ぬ。
もっとも即死に至れば別であるがどちらにせよ死ぬので詮無い話である。
こればかりは医者や殺人者にも分かるまい。飛んだ本人にしか知れないことだが、
そいつは死ぬので感想を聞けるとすれば幽霊になった後だ。
だがそんな存在は不明確であるし、いるとしても死の瞬間は曖昧らしいので参考になり得ない。
……私は何を書いているのだろう。脳医学など"の"の字も知らないのに。
とある一室で、奇妙な会合が行われていた。
タイラント「アンブレラ、潰れたらしいな」
G「えらいこっちゃで。わしらこれからどうして生きていけばええねん」
タイラント「せやからわし一人に任せえ言うたんや。
余計ななんや、追跡者やらなんやら出し腐ってほんま…」
ネメシス「なんや聞きずてならんこと言いなや。
わし頑張ってるやないか。映画観たんか?」
タイラント「一発やろあんなん」
ネメシス「一発なことあるかい!これからバンバン映画出てやな、
オスカーとか取ったるねん」
タイラント「取れるかい」
G「あんさんゲームでがんばらな。映画なんかどうでもええやん。
タイラントはんあれやな、マブカプ2出てはったな」
タイラント「1も2も、ベロニカかて出てるしやな、
それにガンサバイバーやろ、」
リヘナラドール「ごたごたゆうとらんと喧嘩で決めえや。
さっきから聞いとりゃしょーもな」
G「なんや急に。喧嘩しとる場合とちゃうやろ」
リヘナラドール「男やったら拳でケリつけんかい!」
タイラント「最近の若いやっちゃ、血の気ばっか多いのう」
リヘナラドール「なんや。やんのかコラ!あ!?」
ネメシス「やめえや、お前関係ないやん」
リヘナラドール「なんや!腰抜けかお前ら?!
だから潰れるんじゃアンブレラは」
G「おい!言うてええことと悪いことあるやろ!調子こいてんちゃうぞ」
リヘナラドール「お前らまとめてわしがシメたらぁ!」
タイラント「トゲしまえ!お前何熱なっとんねん!」
レオン「(ここ俺んちだよな…泣けるぜ)」
ギャハハハ!笑った!こんな夜更けにGJ!
レオンの家ってのもツボ!ありがとうございました!
>>220GJ!すげえ笑った!やっぱアンタ神だわ。
オチで爆笑した。
>>219 そこまで深く考えてはなかったけれど、
首が切れてもまだ酸素が残ってて脳がすぐに死ぬ訳じゃないから僅かな間は見えてる
という様な話を聞いた事があったり、一人称の主人公視点がメインって所から書いてみたよ。
ネメシスENDは最後主人公達が死んでからは三人称の客観的視点で描かれてあるから、その視点で客観的に描くっていうのもまたいいかもしれないね。
>>220 なんだかべしゃり暮らし思い出したーワァ、エエワァ(*゚ー゚)
貴族の首がギロチンでバンバン飛んでた頃
ギロチンで処刑される事に決まってしまった哲学者(だったっけ?)が、
処刑される前の日に
「自分は、ギロチンにかけられたら気合入れてまばたきしまくるから、
首が飛んだ後もまばたきしていたら、その時間を数えておいてね」
と言い残して断頭台に。
で、その弟子が時間をカウントしたところ、15秒まばたきしていたらしい。
もちろん、首を切られた事による反射的な肉体の痙攣かもしれないけど、
他にその手の記録が残っていない所を考えると、それなりに信頼しても
いいかもしれない。
あのとき、助けてもらってうれしかったから。
こんなカラダになっても、最期まであなたの役にたちたいから。
だから、振り向かないで走って
228 :
最近(ry:2006/01/07(土) 23:37:42 ID:???
……ヴゴホォぉ…。
ごめん、いきなり吐かしてもらった…。なんで普通に人間らしきものが骨肉出して倒れてんのさ…。ってことはゾンビにならずそのまま、お釈迦になる場合もあるのか…。
「おい、リオン。大丈夫か!?」
「大丈夫。胃の中を綺麗に掃除したかっただけだから…。」 「ふぅ…。無理はするなよ。」
「解ってる。…先に進もう。」
----……おかしい。さっきから結構たっているのに、一匹もゾンビらしきものが出てこない。
「なあ○○○。ホントにそんなに数いるのか??実はS.W.A.Tとかが全部駆除したんじゃねぇの??」
「ん…確かに妙だな。俺がおまえの家に行くときはかなりいたんだがな…。」
「よく俺の家までこれたな。」 「誰かさん見たいに銃の扱いは下手じゃないんでな。」
「あぁ、そうですか!ケッ!」
やっぱムカつくなこいつ。くるんなら、かわいいボインな女警察の方がよかっ…「…おい。リオン。見事な大歓迎会だぞ。」
「はい??」
……30メートル先ぐらいから迫ってくる観光グループのようなものが見える。だが、普通の観光グループとは違うところがある。"人間"ではないというところだ。
「ぉぃおいおいっ!!なんか反対側からもきてるぞ、○○○!」
「左が7人。右が5人か…。リオン!!右を頼む!俺は左の客人は迎えてやる。出来るだけの援護はする!」 「援護するたってそっちは7匹もいるじゃないか。こっちはどうにかするから、そっちの始末が終わったらこっちを援護してくれ!」
「…やばかったらちゃんとよぶんだぞ。いくぞ!!」
刀を抜刀する。正直、ああは言ったがかなりビビってる。足がぶるぶる震えている。……だが、んなこたぁ知ったこっちゃない。俺は死ぬわけにはいかない。
妹のことも心配だしな。べ、別にシスコンではないぞ!?決して!!
ぅおっと、もうこんなに近づいてる。……○○○はもう戦ってるな。うしっ!!ぬっ殺!!
「うおおぉぉぉおっっっ!!!!ぉお??」
あら、かわいい犬が三匹もいるじゃないの。しかも、目とか取れてるわ、あは。……軽くこっちのほうが敵多くないか!!??
『ガウッ!!ガウッ!!』
イいぃっ!?3匹全部飛んできやがった!?チッ…!!「どおぉぉりゃゃっっ!!!!!」
ズバッッッッ!!!!…ビチャ、ビチャビチャッ!!
…刀って結構切れるんだな。犬三匹とも体が見事に横一線に切られた。口からわけのわからないものがぐちゃぐちゃ出てくる。うえぇ…また吐きそうだ。だが、出てこないってことはもう吐くものがないんだな、きっと。
さて、切れ味も解ったし、ぱっばっと行きますか。
ズバッッッ!!ズバッッッ!!ズバズバッッッ!!!!
「えっ?」
順序よく始末していき最後のゾンビが残った。いや、正式に言えば"切れなかった"。どこかで見たことある"男の顔"だ。いや、日曜には毎日見る顔だ。
普段は朝早くから仕事に出るが、日曜には必ず椅子に座って白ご飯と"納豆"というものを食べながら新聞を読んでいる。その"納豆"と言う食べ物はものすごく臭くて妹は日曜は近づかない。まあ、"その男"が日本かぶれだから仕方がない。
「お、やじ…??」
229 :
最近(ry:2006/01/07(土) 23:39:50 ID:7rBm+j84
そう、最後に残った男のゾンビは紛れも無く俺の"親父"だった。
なぜ?なぜ?なぜだ!!嘘といってくれ……なぁ……。
刀が手からすべり落ちるそして、腰が落ちる。頭の中が空虚になる。ただ、広がってくるのはいつも別にいいというのに、日本の"江戸"とい時代の話をされること。
『いいか!江戸というのは日本の中の日本のベストオブジャパンな時代だ!』
『何だよそれ。っていうか、前は安土桃山時代が良いって言ってなかったか??』 『ふっ、今の時代は江戸が1番なのだ!この時代遅れめ!』
『はぁ!?三日前に安土桃山時代が良いって言ってなかったか!?』 『さてさて、江戸時代なわけだが…』
『話をそらすな!』 『あい??なんのこと??ハハハ……-----』
涙が溢れ出す。なぜだ??なぜ??まだ話すことはいっぱいあっただろ??もっと日本のことを教えてくれよなぁ……なぁ……。
「リオン!!なにをしてる!!やられるぞ!!」
遠くから声が聞こえる…。○○○の声だ。どうやら、あっちのゾンビは全部かたずいたらしい。そして、後ろから銃声が聞こえ……親父が弾け飛んだ。
「リオン!!どうした!?足でも怪我したか!?」
「…○○○。あいつのとどめ…。俺にやらしてくれ…。」
「ん?別にいいが…??」 「ありがとう…。」
「ありがとう??」
俺は倒れてもがいている、ゾンビいや、親父に近づく。
『ゴァィシャガァァッ!!』 何を言っているのだろうか??…もうしゃべるすべがないようだ。
「親父…これ、解るか??親父が大切にしてた刀だよ。いつも自慢げにみせてたよな。俺は全く興味がなかったけど、今は一番大切な物だよ。
…ごめんな??なんにもしてやれなくて…。だからせめて、俺が天国に連れって行ってやる。母さんや妹は俺が必ず見つけて助けるから、安心してあの世にいけよ…ありがとう…ホントウニ……。」
抜刀する。そして…
ズバッッッ!!!
俺は切った後、泣き崩れた。…俺の涙と同じぐらい雨が振り出した……。
話しがやっと重くなったw長かったんで二部に分けました!
かなり下がってるからアゲ
ハゲっておいwww
232 :
22:2006/01/11(水) 10:21:39 ID:???
>>228-229 親父ゾンビになってたなー。
初め日本刀が出てきた時、「何で日本刀持ってんだ?」と思ったけど、日本マニアだったのか。納得。
「STARS…」
そう声を上げながら近付いて来る怪物。その名はネメシス。
何度ダウンさせても復活する強靱な肉体。そして異常なまでの追跡能力。
こんな怪物は見た事がない。私はこいつから逃れる事ができるのか…。
私はついに追い込まれ逃げ場を失ってしまった。
ネメシス「STARS」
こいつの言っている言葉は…警察の特殊部隊のSTARSのことか?
なら一般市民である私が襲われる道理はない。
私は奴に対して必死に弁明を試みた。
「ま、待て!俺はSTARSなんかじゃない。ただの一般市民なんだ。襲う必要は無いだろ?」
ネメシス「STA…えっ?マジ?」
(こいつ、喋れるのか?)
どうやらやはりSTARSだけが狙いだったようだ。
ポケットから眼鏡と何かの資料を取出し、顔を近付けて凝視している。
ネメシス「あー!これあれだ、年賀状配達してた時のリストじゃん」
どうやら勘違いに気付いたらしい。
さすがにコイツとまともにやりあう気にはならない。私はSTARSを売らせてもらうことにした。
「警察、そこ通り出ても一つ向こうの通りだから。な?」
ネメシス「…ご丁寧にどうも。でもあんた何ーズなの?」
「何ーズって…そうだな、2ちゃんねらーズ?なんてな」
ネメシス「ねえよ、そんなの」
奴の目が光る。
一瞬で振り下ろされた拳が、アスファルトに乾いたビスケットのようなひび割れを作っていた。
「待て!俺はSTARSじゃないと言っただろ?警察は向こうの」
片手で道路脇の道路標識を引き抜くことが、奴の返事が何たるかを意味していた。
ダメだ。奴は嘘つきも敵として認識するようだ。
ネメシス「STARS」
「待て待て待て!今のは冗談なんだ。次は本当のことを言う!」
ネメシス「…」
奴の動きが止まった。
ここでうまく切り抜ければ助かるはずだ。
だが正直何ーズにも所属している心当たりはない。
そして適当に存在しない名前を言っても見抜かれる。ゆっくり考えている時間もない。
今私が思いつく何ーズといったら…。
《ライブセレクション》
rァ デニーズ
ゴスペラーズ
チャイニーズ
なんだこりゃ!?新ジャンルなのか?期待大!!
俺ならチャイニーズなんだが。
続きを速く!
「わたち、チャイニーズあるよ」
咄嗟だったとはいえ、我ながらその稚拙な物真似に不安は隠せなかった。
「ら、ラーメン作れるある。」
中国といってはじめに思いついたネタで必死にジェスチャーする。
だがこんな物真似、子供だってだませやしない。
わかってはいたが、他に手立てはない。このネタで突っ走る以外なかったのだ。
「ほい!出来上がりあるよ〜召し上がれある」
生きた心地のしないジェスチャーがつづく中、つい相手にバトンを渡してしまった。
死ぬのは恐いが、やれるだけのことはやった。悔いはない。
ネメシス「ずずずー…っ」
目の前に異様な光景があった。
ネメシスが、手にどんぶりを持ってラーメンを食べる仕草をしている。
そこにはどんぶりもラーメンも箸もない。つまり、食べる物真似をしているのだ。
ネメシス「ふぅ〜食った食った」
ジェスチャーは通じていた。私は命拾いしたのだ。
奴は案外いい奴だ、こうして冗談も通じる。ちょっと達の悪いやくざみたいなもんなんだ。
ネメシス「しーはーしーはー。オヤジ、勘定。…なわけあるかいぃ!!」
(乗り突っ込み?!)
油断していた私は掴み掛かってきた手に捕まってしまった。
《ライブセレクション》
rァ 目つぶしする
口にゴミを押し込む
鼻に指を入れる
口にゴミを押し込めぇ!!
鼻に指を入れるかな。
この中では死ななくて済みそうな選択肢なんで。
rァ 耳に息を吹きかける
苦しい!このままでは絞め殺されてしまう。やはり何か武器が必要だ。
ポケットを探ると、中には丸まったレシートと糸くずだけがあった。
(ゴミしか入っていない…)
しかし躊躇ってもいられない。わらをもつかむ思いで奴の口にゴミを突っ込んだ。
両手が塞がっていたこともあり、常に半開きな口から喉へ容易にゴミが入っていく。
するとネメシスは呼吸が害されたらしく苦しみだした!
(いまだ!)
私は渾身の力をこめ奴の鼻の穴に指を突っ込みさらに呼吸をできなくさせると、
奴はたまらず腕を放し、私は床に尻餅をついた。
苦しそうに嗚咽を繰り返すネメシス。この隙をつかない手はない!
私はすかさず奴の横へ回り、耳にフゥーッと息を吹きかけた。
突然のことに驚き肩を竦めるた奴は、私の方を振り向き咳き込みながら立ち上がってきた!
(しまった、耳に息を吹きかける間に逃げた方が良かったかも)
奴の巨躯では狭い場所は入れないはず。
私は咄嗟に店と店の間の40センチほどの隙間に体を滑り込ませた。
奴の手が伸びてくるが、案の定こちらまでは届かない。
このままなんとか逆側から抜けられれば…!
しかし行き止まりなら万事休すだ。
《ライブセレクション》
rァ このまま奥へ進む
引き返しネメシスを説得
他の逃げ道を探す
奥へ進もうぜ。
243 :
ゲーム好き名無しさん:2006/01/14(土) 07:23:39 ID:NzeFv4ev
オクへ進むだなw
奥へ進むしかないじゃないか。
狭い溝に腹を擦り付けながら、なんとか向こう側に辿り着く。
振り返ってみると、奴は溝に挟まって動けずもがいていた。
(案外単純だな)
しかしそう思うのと同時に奴の執念深さを思い知った。
これで安心してはいけない。
どこか安全に身を隠せる場所は…ふと、自分が今いるところを見回してみる。
(ここは学校か?)
学校の校舎なら身を隠すところも多い。それにまともな武器だってあるかもしれない。
私はためらうことなく校舎に足を踏み入れた。
おや?廊下の先に人影が見える。
一人より二人の方が心強い。武器や情報も持っているかもしれない。
《ライブセレクション》
rァ 近づく
こちらへ呼ぶ
しばらく様子をうかがう
挑発する。
ここは無難にしばらく様子をうかがう 。
生存者かも知れないから呼んでみよう。
いや、様子をうかがおう。
呼んで見てゾンビだったら襲われてしまうぞ。せっかく追跡者から逃げ切ったんだから慎重に行こうぜ。
むしろ壁に挟まって動けないところに追跡者がロケラン撃つ。
おもしれーこの刷れ
252 :
ゲーム好き名無しさん:2006/01/15(日) 12:40:15 ID:juP3ewD9
タイラントがドアに挟まってるんだが
開けてあげよう(´・ω・`)
「おい、そこのハゲ」
せっかくだから挑発的に声をかけてみた。
だがその人影は、床に向かって何やら一心不乱に作業をしたままでこちらに気付かない。
一体何をしているのだろう…ゆっくりと近付き、床にあるものが何か確かめる。
ある程度近づくと、それが何なのか察しがついた。
しゃがんでいる人影の向こうに、力なく放り出された人の足が見える。
そしてグチャ…グチャ…と聞こえてくる音。
何かとてつもないくヤバい雰囲気が漂っていた。
私はとりあえずこの場を立ち去ろうとした。
ゴツンッ!ゴロゴロゴロ…
足元にあった消火器に足をぶつけて倒してしまった。
さすがに今度はその音に気付いたらしく、ゆっくりとこちらに振り向く。
白く角質化した皮膚。目蓋のない目。そして…真っ赤に染まった口。
一瞬でこいつが何者であるか悟った。
「こんなところでオバQに出会えるなんて。光栄です」
オバQ「…」
「実はさっきネメシスに追い掛けられていて。
今奴は壁に挟まっていて動けず倒せるチャンスなんだ。
できれば協力してほしい」
オバQ「アー…」
「そうか。ありがとう」
こうして私は新たな仲間と行動を供にすることになった。
「まずはそうだな…職員室になら、何か武器が管理されているかもしれない。
最近学校も物騒だからな」
オバQ「ウ〜…」
「え?さすがに武器はないか。警備室とかあればなあ」
オバQ「ガァァァ!」
「そうだ!この消火器は鈍器に使えるぞ」
私は足元に転がる消火器を拾おうとした。
しかし意外に重たく、一旦持ち上げたもののまた床に落としてしまった。
ブシャァァァ
激しく撒かれる消化剤は狭い廊下一面に広がった。
「し、しまった、真っ白で何も見えない。とりあえず」
《ライブセレクション》
rァ あおって煙を消す
その場から逃げる
オバQにアイデアを聞く
オ、オバQ!?
展開が読めない!これは、かなりの才だ!
皆!気を引き締めてかかれ!
オバQに全てをゆだねてみよう!
259 :
1:2006/01/15(日) 21:23:10 ID:???
「さっきは危なかったわね。マーク。」
「ああ、命からがらってとこだな。」
飛び込んだ庁舎のホール。そこには2人の警官がいた。
現責任者のマービン。そして補佐のリタだ。
始めは身構えた2人だが、こちらが市民とわかると警戒を解いてくれた。
仕事の事後処理などで訪れていたホール。
手続きの市民達等で賑わいを見せていたそこは、まるで違う場所に変貌していた。
今は残された警官が現状を死守しようとあがく、戦場の前線基地のようだ。
「ここもまた、か.......」
もはや安全な場所は無い。そう感じるマークだった。
「みなさん!よく無事でしたね!こちらにどうぞ!」
「ありがとう。なんとか辿り着けたようだよ。皆来てくれ。」
マークは右手を差し出した。マービンが力強くその手を握る。
ジム、デビット、シンディも続く。
「君が責任者かね?街の有様は知っているだろうが、警察は機能しているのかね?」
あまりしたくない質問だが、聞いておかねばならない。マークは確認したかった。
「ウィルキンスさん、でしたね?申し訳ありません。既に警察として機能しておりません。」
「機構は分断され、生存者、他の警官等の情報は皆無です。」
「現在私たちは、ここからの脱出を計画しています。心苦しくはありますが....」
やはり最悪なようだ。マービンが驚くべき事を告げる。
260 :
2:2006/01/15(日) 21:24:34 ID:???
(一市民に伝えて良いものなのか?隠すべきではないのか?)
(....それほど事態は切迫している、と考えるべきなのだな。)
自分の見通しよりも悪い状況に、マークは考えを改めざるを得なかった。
黙って聞いていたデビットだが、脱出の言葉に声を荒げる。
もともと公僕を信じないデビットは、マービンを蔑む様吐き捨てた。
「自分達だけでか?フン....笑わせる。それでも番人か?」
脱出の言葉に慌てるジム。憤慨したような、それでいて困ったような。
「ちょっと待ってくれよ!街の皆は置き去りなのかい!ひでえよ!」
「街の人は、アンタたちだけが頼りなんだよ!?」
「現在の街の状況は、ご自身達で確認済みでしょう。」
「生存者が居ても、ここに辿り着く事さえ不可能に近いでしょう。」
「....はっきり言いましょう。ここは、街は終わりです。大変残念ではありますが.....」
マービンが沈痛な表情で答える。責任者としてか、人間としてか。
そこには己の無力さを呪う一人の警官、一人の男がいた。
その気持ちを垣間見て、考えこむマーク。様々な思いが巡る。
(....辛いのだな。自分一人の責任でもあるまいに。)
(人間、どうにも成らない事はいくらでもある。それくらいは誰だって分かる。)
(だが安全に関する事となると、な。誰かを恨まずにはいられない者もおるだろう。)
(よく耐えてきたものだ。 .....あの男にも、こういう気概があれば良いが。)
261 :
3:2006/01/15(日) 21:27:31 ID:???
シンディはかなり落胆していた。ここまでの道のりを考えれば無理もない。
ただショッピングをする様に、歩いて来た訳ではないからだ。
暴徒を避け、燃えさかる炎をかわし、正にここまで辿り着いたのだ。
「じゃあ私たち、ここに来た意味が無いって事なの?」
そんなシンディを慰めながら、今後を考えるマークだった。
「シンディ......道は必ずある。気をしっかり持つんだ。」
そしてマービンに向き直り、疑問を投げかける。計画の進行状況はどこまで?
「ならばどうやってここを出る?廻りは囲まれてしまったようだが。」
マービンは、手元の書類を見ながら言った。何か手だてがあるのだろうか?
「現在調査中なのは、庁舎内にあるはずの換気ダクトです。」
「資料に寄れば、それは外部まで続いているようです。そこから救援を呼びます。」
黙って聞いていたデビットが、すぐさま踵を返す。
脚の運びから苛立ちが感じられる程だ。
「ダクト....か。フン!」
慌ててシンディが呼びかけた。無鉄砲なデビットが心配なのか。
「デビット!?ねぇどこに行くの?」
「探すんだろう。それだけだ。」
デビットのいつもの物言いだ。
口数が少ない彼は、必要な事しか口にしない。
そこに自信の醸し出す威圧感も相まって、人が彼を遠ざける結果と成っている。
だが今までと違うのは、彼を信頼し、また彼自身も信頼し始めている仲間が居る事だ。
デビットの言葉を聞いたジムは、何か考え込んでいる。
「そりゃそうだけど、恐いのはゴメンだよ...オ、オイ!待ってくれよ!」
だが探し出せるのか?署内には、既に暴徒が侵入しているらしい。
262 :
4:2006/01/15(日) 21:28:48 ID:???
マークは決断した。遅れは死に繋がるのを、経験で知っていた。
「私たちも、出来る限り協力しよう。お互いの生存には、それしかない。」
マービンがマークの手を握る。感謝の表れか、先ほどよりも強い力だ。
「ありがとうございます。ウィルキンスさん。各所の仲間にも協力させましょう。」
「署内にはまだいくらか武装も残っています。自由に使って頂いて結構です。」
「シンディ!君は残ってくれ。危険が無いとも限らん。」
シンディに向き直るマーク。長としての指示を出す。
もちろん女性としてのシンディを気遣っての事だ。
「でもマーク!みんなががんばるのに、私だけなんて.....」
シンディは下を向いて黙り込む。
自分だけ安全な場所に残る事に抵抗があるのだろう。
いつも他人を気遣うシンディ。だからこそ、マークはシンディに言うのだった。
「構わんさ。怪我をしたら戻ってくるよ、アイツらもな。その時こそがんばってくれ。」
「わかったわ。ありがとう、でも気をつけてね。」
マークのやさしさに気付いたシンディは、その言葉に素直に従うのだった。
3人が去ったホール。シンディはマービンに問う。
「あの、本当に救援は来るんですか?まさか、みんな死んじゃったなんて事は...」
「それは心配ない。稀にだが無線の混線で、他の通信も入ってくる。」
「ただ連携が取れていないだけさ。連絡さえつけば、応援は必ず来る。」
シンディに言い聞かせるようなマービン。彼女は頷いた。
(お、お巡りさんが言うんだものね。でも、本当に大丈夫なのかしら?)
263 :
5:2006/01/15(日) 21:32:07 ID:???
そこにリタが、缶コーヒーを持って来た。
「レノックスさん?簡単な物しかないですけど、どうぞ。」
「あ、ありがとうございます。あの、あなたは?」
「庶務課のリタ・ヘイワースです。ブラナー代理の補佐をしてます。」
同じような年齢の同性に出会い、少しホッとしたシンディ。
(聞いてみてもいいかしら?)
質問を投げかける。
「ここって私たちのように避難して来た人は、他に居ないんですか?」
少しリタの表情が曇る。先刻の戦闘で、避難して来た市民は全員絶望の状態だ。
だが彼女も警官として、市民のシンディに明るく答える。
「先刻市民の方々を乗せて輸送車、とは言えませんが一台出発しました。」
コーヒーを口にしたシンディ。上目遣いに目を見開き驚く。
「車が?」
「はい。今の所、それが最後ですが.....」
シンディは肩を落した。最後。その言葉がのしかかったようだ。
「そうですか。みんな無事かしら?ケビン、ジョージ.....」
聞き慣れた名前に反応したリタだった。もしかしてこの人はケビンを知っている?
「ケビン?それは市警のライマン巡査の事ですか?」
「はい。あ、当然ご存知ですよね。同じ市警だし。友達のような関係です。」
「最後に出た車がケビンの運転でした。他にここまで一緒だった方々が。」
「え!じゃあケビン、ジョージたちが!うれしい!無事だったのね!」
シンディは飛び上がらんばかりに喜んだ。今の状況にはかなりオーバーではあるが。
リタが時計を見ながら続けた。あれからどのくらいたったのだろうか?
「半日程前の事でした。お医者様と記者の方、学生さんも。」
「その後はここも激変してしまい.....」
「そうなの.......ありがとう。でも元気が出たわ。」
「あたし達もなんとか脱出しないきゃ!何か手伝える事があれば協力させて!」
コーヒーを飲み干し、シンディはリタにそう申し出た。
手伝う事によって、少しでも早くここから出られるなら。
「わかりました。ではそちらの資料内で、建築関係の物を.....」
リタが説明を始めた頃、マーク達は地下に入っていた。
264 :
6:2006/01/15(日) 21:36:06 ID:???
「なあ、マーク。なんだってアイツら牢屋に入ってんだ?」
ジムには理解出来ないようだ。街がこの有様なのに牢屋?
「囚人服の彼らは、犯罪人なんだろう。もう一人は、なんだろうな。」
「あのデビットみたいな髪型のさ、アイツ。あんなに書類が大事なのかい?」
「なにかの資料なんだろうが、文面からして贈賄に関する物なんだろう。」
「街を出たら記事にでもするんだろう。出られたら、か。」
先ほど手渡した、探索中に手に入れた資料。
それを喜んだ彼は、宝石のついたプレートを渡してきた。
「彼も記者なのだろうか?あの女記者....アリッサを知っているかも知れんが。」
「ふーん、まあいいや。あれ?デビットは?」
留置場の入り口までは一緒だったデビット。今その姿はない。
「アイツは屋上に向かったよ。牢屋は好きになれんとさ。」
「やっぱ、入ってた事あるのかな?デビット。どう思うマーク?」
恐る恐る尋ねるジム。仲間を疑うのは気が引けるのだろうが、好奇心が勝ったようだ。
「さあな。だが今は、仲間としてやってくれている。それだけは事実だ。」
マークは冷静に、自分の考えも含めジムに語った。
その答えに安心したのか、ジムはいつもの調子を取り戻し話す。
「そ、そうだよね!?ずいぶん助けてもらったしさ!」
「あのナイフ、カッコいいよな!教えてくれないかなぁ。今度聞いてみようかな?」
「護身術は必要だな。だが、違う使い方をしてはならんぞ?」
「マーク!?当たり前じゃないか!わかってるって。」
駐車場に向かうドアを開けるジム。その視界は、蠢く暴徒を捉えた。
その服装から、元は警官だったと分かる。
「いた!また増えてる!」
「ジム!死角に廻るんだ!」
265 :
7:2006/01/15(日) 21:38:03 ID:???
数刻の後、仲間達はホールに集合した。探していたダクトを発見したのだ。
その仕組みを発見したのはジムだった。
「相変わらず冴えてるね!オレサマの閃きって!」
「仕掛けか。ここは警察署だろうが。」
あきれ顔のデビット。ほぼ全域を探索して来たようだ。
内情をマービンとマークに告げた。
「なあ!誰か!ちょっとは誉めてくれよ!オイってば!」
そして皆はシンディから、ケビンを含む彼らが先に脱出した事を知る。
「そうか、無事だったのか!隣町まで辿り着けただろうか?」
「いいなぁ。じゃあオレたちも、パパッと済まそうぜ?」
「簡単に言ってくれる....」
ケビン達が脱出せずに、大学に向かった事を知るものは居ない。
マービンが感謝の言葉を述べる。後は脱出に向かうだけとなった。
「ありがとう!みなさん!後は救援を呼ぶだけだ!」
「時間がない!リタ!頼むぞ!」
「まかせて!あ、マービン!シンディも一緒に連れて行くわ。」
「なに?レノックスさんも?それは賛成しかねるが....」
驚くシンディとマービンに、リタは説明した。
「一緒に行った方が、ここに籠るよりも安全でしょう?私も2人なら心強いわ。」
マークもそれに同意した。最悪、シンディだけでも助かると信じての同意だった。
「そうだな、シンディ、一緒に行くんだ。心配は要らん!」
「うらやましいけど、そうしなよ!シンディ!」
ジムも賛成らしい。親指を立てて、成功を祈るといった構えだ。
「え?あたしだけ?....皆はどうするの?」
マービンが、リタに無線を渡しながら言った。
「私たちはここで救助を待つよ。構わんさ。」
マークも続く。
「俺たちの事は気にするな。必ず助けを呼んできてくれ。」
「やっぱさ、俺も一緒に......狭すぎだよな。そこ。」
「ジム!まだやることはあるんだぞ!」
「マ、マーク!?じょ、冗談だってば!」
266 :
8:2006/01/15(日) 21:40:53 ID:???
リタがダクト内に進んで行く。
続いてシンディがダクトに入ろうとした時、
黙って腕を組んでいたデビットが呼びかけた。
「....おい」
「え?」
振り向くシンディ。
「....気をつけてな。」
「あなたも。」
頷きながらシンディは答えた。
リタとシンディが去った後、マークはマービンと署内の武器を集める作戦を練る。
しかしジムだけが、スクープをものにした記者の如く喚いていた。
「んん!なんか怪しいぞ!今のやりとり!マークもそう思うだろ?やるな!デビット!」
「ジム、会議中だ。それにさっきのは、ここまでの戦友としてだろう?なあデビット。」
「ん?.....ああ」
「ちぇっ!つまんねえの!ダメだよマーク!一緒に突っ込まなきゃあ!」
「黙ってろ。気が散る。」
デビットの言葉も、今のジムには聞こえない。ジムの独り言はヒートアップする。
「シンディ美人だよなぁ。ま、オレはあの、大学生の子がタイプだけどね。」
「学生?知らんな。」
「あれ?デビットは覚えてないのかい?ほら、黒髪の!」
「バーで一緒だったろ?リュックしょった静かそうな子だよ!」
「お前がか?......無理だな。チッ....乗っちまうとは。」
「悪かったよ!あ、デビット!その、ナ、ナイフの使い方を.....」
ほどなく会談は終了した。マークが指示を出す。
「決まったな。まずは屋上からだ。ジム!来るんだ!」
「オ、オレサマはここを守っちゃあダメかい?」
「....ダメだ。」
「デビット!本気にしないでくれよ!」
267 :
9:2006/01/15(日) 21:43:00 ID:???
「まったく!あのお巡りさんに何て言えば良いんだよ!」
「みんな逝っちまった、なんてオレには言えないよ!」
屋上から戻った3人は、最後を遂げた警官達に衝撃を受けていた。
ジムは取り乱している。もう館内の警官は、マービンしかいないのか?
「お前の役じゃない。だな?マーク。」
デビットが促すと、マークが沈痛な表情で答えた。
「うむ。俺から言おう。心苦しくはあるが、真実だ。彼にも知ってもらわねばな。」
「留置場のヤツらもさ、素直に出てくりゃあいいものをさ!」
彼らは出る事を拒んだ。ジムは、それが気になっているようだ。
「何か考えがあるんだろう。彼らなりのな。キーは渡して来たんだ。」
「それにあの鉄格子は、簡単には破られんだろう。」
マークが玄関の扉に手をかけた時、銃声が響いた。
「...!」
「今の!?」
「何事だッ!」
飛び出した正面玄関前では、マービンが一人の暴徒を打ち倒した所だった。
腹部から相当な出血をしている。かなりの深手のようだった。
マークが駆け寄る。2人も続いた。
「君!しっかりしろ!」
マークが呼びかけた。幸い意識はしっかりしているようだ、
「どうしたんだよ!この倒れてるの誰なんだよ!?何があったんだよ!?」
ジムは、目の前の事実に動揺を隠そうともしない。
「油断した.....リタがこちらに向かっているらしい。連絡があった、....あと少し..なのに!」
デビットがマービンの肩を掴む。
「下がってろ。助けが来たら呼んでやる。」
268 :
10:2006/01/15(日) 21:44:20 ID:???
マービンは額に脂汗をかいている。相当な痛みなのだろう。
精悍な顔が歪む。だが強靭な彼の精神力が、体が倒れるのを許さない。
「つ、辛そうだけど、平気かい?オレの肩を貸そうか?」
ジムは心配そうだ。マービンを気遣う。
「大丈夫、ここを頼む。仲間にも.....知らせないとならん。......デスクに戻るよ。」
「な、仲間!?仲間なんて」
ジムの言葉を遮り、マークが答えた。
「救助が来たら呼ぼう。なに、すぐに来るさ。それまで耐えてくれ。」
「す、すまない。」
マービンは足を引きずりながら、ホールに向かった。
「マーク、ヤツの事だが...」
「気付いたかデビット、彼の傷は深いな。早めにここを出ないと。」
「そのようだ。」
マークとデビットは気付いていた。マービンの傷は、ほぼ致命傷に近い事を。
「もう夜になるんだなぁ.....」
ふともらしたジムの呟きに、2人は空を見上げた。
夕闇が迫る時刻。辺りは暗くなり視界が悪くなる。夜の帳が降りて来た。
しばらくして、マービンの館内放送が流れた。
それを聞いたジムが、ホールへの扉に手をかけた。
「ちょっと、オレ、様子を見てくるよ!いいだろ?マーク?」
「ジム、ここを守るのが俺たちの.........ジム?」
その時ジムの表情が強張る。その様子にマークの言葉が止まった。
正面入り口を見つめたまま、凝固してしまったかのようだ。
「おい?どうした?」
デビットがジムに問いかけたその時。
269 :
11:2006/01/15(日) 21:48:12 ID:???
「あ、あれ....あれ!」
金属音が響き、ジムが指差す先。
振り向いた2人は、暴徒が門を破り侵入してくるのを見た。
正面から、通用口から、地下方面から。
そのあまりの数に、さしものデビットも危機を感じたようだ。
「コイツら!クソ!多過ぎる!」
そしてマークが気勢を上げた。
「遂に来たか!行くぞ!デビット!」
「ああ!....来やがれ!」
「ジム!武器を取れ!」
「ややや、やってやるぜ!」
夕闇に響く銃声とともに、生存を賭けた戦いが幕を上げた。
そのころ車内では、リタとシンディが話し合っていた。
救援と言っても車一台に警官が一人。心細い状況だ。それほど市警は切迫している。
不安そうなシンディに、リタが努めて明るく話す。警官としての態度の現れか。
「無線では全員無事らしいから、大丈夫よ。また皆に会えるわシンディ。」
「そ、そうね。リタ、心配はないわね。後は表に居た人たちをなんとかしないとね。」
「車を着けるだけだから、さほど危険はないとは思うけど。もしもの時は....」
彼女達には、今の署の状況を知る術がない。
「お願いねハリー!ケビンに笑われない様頼むわよ!?」
運転席に呼びかけるリタ。運転席の警官はハリーと言うらしい。
「リタ?わかってるって。く、車の運転ならオレだってできるよ。」
「ハリー?さっきからそればかりじゃないの!本当、頼むわよ。」
街の風景が、署に近づいた事を告げる。
「そろそろ署ね、マービン!みんな!待ってて!」
「マーク、ジム......デビット。お願い!無事でいて!」
車は署まで数分の所まで近づいていた。
終わり
270 :
11:2006/01/15(日) 21:54:39 ID:???
>232 22さん
続きを書いてみましたが、ゲームをなぞるのは書き馴れなくて困りました。
上手く行かない。お気に召さない時はスルーして下さい。
>174さん
遅レスですが、感想ありがとうございました。
そろそろネタ切れですが、もうちょっと書きたいなと思います。
>255さん
ご誘導ありがとうございました。
とりあえず保守
「すまないオバQ。何でも吸い込むその口でこの煙を吸ってくれないか」
無理な頼みではあったが、それにしても返事がない。もうどこかへ逃げてしまったのだろうか?
仕方なく手に持っていたもので煙を扇ぐ。
ガツッ
鈍い音がした。振り回していた消火器の底が何かを激しく殴打したのだ。
とっさに機転をきかせ窓を開け換気を試みると、見る見る煙が薄まっていった。
そしてそこには頭から血を流し倒れるオバQの姿があった。
「オバQ!事故とはいえなんてこった。しかし元々お化けなんだから殺したことにはならないよな」
私はやはり職員室を目指した。銃火器は期待できないが鈍器の類ならあるだろう。
とりあえず近くの教室に入ってみる。
ここは…化学科実験室だろうか?高価そうで難しそうな機器が並んでいる。
向こうにあるのは死体の解剖でもしているのだろうか、人のようなものが寝かされている。
ふと壁に目をやると、非常用なのかライフルが置かれていた。やはりただの学校には思えない。
「幸い弾も充分にある。奴さえ倒せればこの悪夢ともおさらばだ」
ライフルに手を掛ける。
それを外した途端、何かのスイッチが作動した。
『エマージェンシーエマージェンシー』
非常事態を知らせるアナウンスがこだまする。不安になった私は一刻も早くこの部屋を出ようとした。
「なんだ?ドアがロックされている!…この資料は?」
傍らに置かれた資料にドアロックについての記述があった。
〜緊急事態が発生した場合のドアロックについて〜
万に一つも、この部屋から実験体を逃がすことだけはあってはならない。
非常事態発生から3分以内に室内の実験体の生体反応が消えない場合、この部屋ごと爆破処理されるため、
実験体の暴走があった場合はすみやかに備え付けのライフルでそれを阻止すること。
「実験体?さっきの死体のことか。あれを撃てばいいんだな」
先ほど見た死体らしきものが寝かされていた手術台を見てみる。
おかしい。さっきまでそこにいたはずなのに姿がない。
スッスッスッハー…
背後に不気味な鼻息のような音が聞こえる。
振り向くと、さっきの死体がこちらを向いて立っていた。
いや、そいつは人の輪郭をしてはいるが、人ではない何かだった。
《ライブセレクション》
rァ 声をかける
撃つ
逃げる
ここはひとまず声をかけるんだ
いや、問答無用で撃とう。急がないと爆破されてしまうぞ。
オバQに助けを求めたらどうかな。
繝阪Γ繧キ繧ケ蜷帙r蜻シ縺シ縺?繧茨シ?
ネメシス君を呼ぼうよ!
('A`)やぁ
スッスッスッハー…
「あんた、花粉症なのか?」
言葉は通じていないようだった。そもそも何語を話す人種かも見当が付かない。
奴の動きはかなり緩慢だが、その狂気の視線はすさまじい殺気を放っている。
やはり撃つしかない!
私は手にしたライフルを構えた。
(ん?)
ライフルのスコープがおかしい。
スコープの中は何やら青や緑の映像がまだらに表示されおり、まともに見ることができないのだ。
(故障か、くそっ!)
幸い距離は近い。私はライフルからスコープを取り外して投げ捨てた。
そして銃口の先を頼りにし奴の頭に狙いを付ける。
ズドン!
奴の頭は弾け飛んだ。
奴に恨みはないが、気の毒には思わない。あれは間違いなくあってはならないものだった。
奴の体が後向きに倒れこむ。いや、奴は振りかぶっていた!
ガシャァアン!
振りかぶった奴の腕が振り下ろされ、薬品棚のガラスに叩きつけられた。
(こいつ、まだ生きている!)
頭を吹き飛ばしたのに生きている生物なんて聞いたことがない。
『EMERGENCY爆破まであと二分です』
鳴り止まないサイレン。こいつを倒すにはどこを狙えばいいんだ!
(待てよ…さっきのスコープは、奴の弱点を知るための物だったのでは?)
投げ捨てたスコープは奴の後ろにあった。私は額を叩きながら天を仰ぐ。
回りこむには狭すぎる。奴の動きを止めなくては!
ズドン!
私は奴を横から狙い、両足を撃った。
命中とともに奴の両足はもろくも弾け飛び、前のめりに突っ伏す。
(今だ、スコープを!)
私はスコープに向かって走った。
ガァァアアッ!!
おぞましいおたけびとともに、奴は背骨の力だけで飛び掛かってきた。
再生された顔の剣山を合わせたようなその口は、幸運にもライフルが防いでくれている。
(しぶとい奴だ!)
私はもがいて奴を蹴り飛ばし、スコープを拾う。
充分距離を取って慎重にスコープを取り付け、それを覗き込んだ。
(奴の体内に赤く表示される生物が!5、6…いやもっとだ)
シュルルルッ バシッ!
離れていたはずの奴の腕が伸び、私の手からライフルを奪い去っていった。
(そんな!腕が伸びる生物なんて聞いたことがないぞ!)
『EMERGENCY爆破まで残り一分 危険です』
万事休すとはまさにこのことか。
《ライブセレクション》
rァ 見様見真似の北斗神拳で弱点を突く
頑張って爆発に耐える
どっきりだと考えカメラを探す
神拳ww神拳っておいwwんじゃあ神拳でお願いしますwwww
俺も北斗神拳でお願いします。
ド根性を出してライフルを取りにいく。
「スコープから見えた秘孔(勝手に命名)は7つ。はぁあぁ」
私は盛り上がる筋肉でジャケットを破り、高く飛び上がった。
「ほぉぅお!」
奴の体に北斗七星を刻みつけるように突きを入れていく。
先程の頭や足を吹き飛ばした時とは違う、確かな手応えがあった。
奴は秘孔を突かれるたび体を不安定に捩らせ、顔も苦悶の表情に引きつらせている。
「おあたあ!」
最後の七撃目を決め、着地する。
「北斗七死星点。お前はもう、死んでいる」
ガァァアアア!
だが奴は最後の力を振り絞るようにして私に抱きついてきた。
「馬鹿な!すべての秘孔を突いたはず。まだどこかに秘孔が?」
奴の剣山のような口が私の頭をも噛み砕かんほどに大きく開き、こちらに迫ってくる。
スコープはもうない。奴の秘孔は…
「ここだ!ほあったぁあ!」
渾身の力をこめて奴の腰に突きを入れる。
目の前まで迫った奴の顔は止まり、統制を失ったその体は
不安定に拡縮を繰り返したのち、木っ端微塵に弾け飛んだ。
「死兆星…貴様の死は初めから決まっていたのだ」
『非常警戒体制解除されました』
どうやらドアのロックも解除されたようだ。
私はライフルを拾い、この部屋を後にした。
>>284 主人公スゲェ!
リヘナラドールを北斗神拳で倒すとは!
続きが楽しみですな。
久々に来たが
>>220爆笑した、ケンシローもGJ!
そのころネメシスは相変わらず壁の隙間に挟まっていた。
アイアンメイデン「…何してんすか」
ネメシス「お?おお、リヘナラか!丁度ええとこ来たわ、悪いけど引っ張ってくれるか?」
アイアンメイデン「自分リヘナラドールとちゃいましてん。トゲあるとアイアンメイデン言うらしいねん」
ネメシス「ああ、そか。あのな、どっちでもええから引っ張ってくりひん?」
アイアンメイデン「買い物どうしたんすか。みんな待ってっすけど」
ネメシス「やからこないなってもうたからやな、まだ行けてへんねんて。
コンビニの行き方聞こ思たらえらい勢いで中入ってくさかいほんま…」
アイアンメイデン「メモと金ポケットっすか?(ゴソゴソ)自分先買って帰りますきに」
ネメシス「…ならもうええわ。自分で何とかしますわ。はぁーあ」
アイアンメイデン「レオンはん、ワシ買って来ましたー」
レオン「おぅ!お疲れさん。あれっ?ネメシスさんは?」
アイアンメイデン「いや、知らないすけど」
G「おい…知らんわけないがな、見てみぃ金とメモ受け取ったんやろ?」
アイアンメイデン「あー、でもなんか忙しそうにしてはったんで置いときましたけど」
G「なんやわっけわからんな」
タイラント「ほならわし、ちょい見てくるわ」
アイアンメイデン「行かんでええですって。一人でええ言うてましたもん」
タイラント「…そうか?なら、しゃあないなぁ」
レオン「んー困ったな。じゃ帰ってくるまで待とうか」
アイアンメイデン「待たんでええですって」
G「メイデン。鍋やぞ?みんな揃って始めな旨ないやないか」
アイアンメイデン「変わらしませんって」
タイラント「やっぱわし、表見てくるわ。ちょい空気悪いしな」
私はライフルの残弾を確認した。
(残り一発か…しかし身動きの取れないところを脳天を狙えば充分倒せるはず)
?「随分とぶっそうなモノをお持ちのようね。それよりこの住所を探しているんだけど…」
この女は私にとって幸福を呼ぶ女神なのか、不幸に陥れる悪魔なのか。
《ライブセレクション》
rァ この女の道案内をする
ネメシスを倒しにいく
学校内を探索する
親切に道案内だ!
無闇に外に出ては危ないんじゃないか?
ここは学校内を探索しよう。
いやどこも危険か…
「悪いな、今忙しいんだ」
私はその女の申し出を拒否した。私には奴をやらねばならないという目的がある。
女「そう。困ったわね。じゃああなたの用事に付き合うわ。その後でなら案内してくれるわね?」
何と言ってもついてくる気でいそうだ。私たちは学校を出ることにした。
壁の間に挟まったネメシスはまだいるだろうか。
女「あら、誰もいないわよ」
まずい事態になっていた。ネメシスはどうやら自力で壁から抜け出したらしい。
私は周囲を警戒する。奴は一体どこへいったんだ?
女「良かったじゃない。そのメネシスだか何だかいうの、家に帰ったんじゃない?」
確かに、奴の狙いはSTARSだ。もう私のことは忘れたのかも知れない。
女「ちょっとまずいわ」
そう言うと女はスリットからマグナムを取り出し構えだした。
構えた先に、ロングコートを着た2m程の大男がこちらに歩いてきている。
ネメシスとは違うが、太い血管が浮き出た顔に岩のような肌。とてもまともな人間とは思えない。
女「距離が遠いわ。ライフルで撃って」
私は慎重にライフルを構える。そして脳天を狙い射撃した。
ズドン!
確かに命中はした。だが驚くべきことに奴の歩みは止まらない。
額に焼け焦げた筋を一本描いたに過ぎなかったのだ。
(ばかな!ライフルの直撃に耐えたのか?!)
女「ちょっと用を思い出したわ。この武器、使ってね」
次の瞬間女はワイヤーのようなものでビルの上にあがっていってしまった。
手渡された武器は…
「サバイバルナイフって、おい!これ一本で奴と戦えって言うのか?!マグナムを貸してくれよ!」
女「マグナムは弾が貴重なのよ。ごめんなさいね。でもあなたならそれでも勝てると思うわ。じゃあね」
奴との距離が狭まってきた。だが私にはまだ秘策があった。
「悪いな木偶の坊。その巨体じゃこの壁の隙間を通ってこれまい!」
そうである。以前ネメシスを凌いだように、私はまた壁の隙間に入っていったのだ。
(何とか逃げ延びて、また武器を探すしかない)
壁の隙間から抜け出ようとした私に影が落ちる。
見上げた先にはネメシスが立っていた。
激しい勢いで腕を伸ばしてくるネメシス!私は急いで来た方へ戻る。
ガツッ!
戻った先には、さっきのコートの男が左腕から巨大な爪を伸ばし引っ掻いてきていた。
《ライブセレクション》
rァ コートの男と戦う
ネメシスと戦う
壁を掘る
壁を登るんだよ!
壁を掘って逃れる。
295 :
ゲーム好き名無しさん:2006/01/21(土) 18:30:08 ID:kTu0aboC
コートの男と戦ってくれ
壁を掘り進んで戦ってくれ。コートの野朗と
297 :
ゲーム好き名無しさん:2006/01/21(土) 22:27:36 ID:sGkyeyok
だれかギャグ書いてくれない?
ある農村での話―。
村人A「おい、アイツ吉田さんちに逃げ込んだバイ!」
村人B「そんなら!こがん時は古田さんに頼んだが良かよっ!」
村人一同「んだんだ!」
村人B「おーい、古田さん頼んます〜!」
古田さん「ちょ、ちょっと待ってな!頭に被る麻袋の見つからん!」
村人B「あがん奴、古田さんのチェーンソーでぶった斬ってくるっぎん、助かるとバッテンなぁ!」
「ちょ、待っときんしゃいね!…あー、もう紙袋でん良かっ!」
村人B「こがんやって、穴ば開くっぎん大丈夫タイ!」
古田さん(チェン男)「お〜!ほんなごて!助かったぁ〜!…ほんじゃ、こいば被って行こうかね!」
村人A「古田さん、古田さん!もう、エージェント去ってしもうたバイ!」
古田さん(チェン男)「………。(落ち込んでいる)」
ここはどこかの研究所の個室
バーキン「くっくっくっく・・・ついに、ついに一ヶ月間風呂にも入らず研究し続けた‘G’が完成した!」
そこに一人の女性が入ってきた。
「バ、バーキン・・ついにできたのね!?それを見せ・・・うぅ、ぐはぁ!」(バタン)
「ア、アネット?!どうした!?アネット、アネット!・・くそ、‘G’は後だ、誰か助けを!」
彼は‘G’をおき、部屋を出た。
「誰かいないか、誰か・・・・・!あ、ヨーコ君!」
廊下に一人の女性が立っていた。
「一体どうしたんです?はか・・う、うぅ・・」(バタン)
「ヨ、ヨーコ君!?な、何がおこってるんだ!?まさか‘G’が・・いや、そんなハズは・・」
と、その時
ビィーン、ビィーン、ビィーン・・‘BIOHAZARD’・・‘BIOHAZARD’・・
B2廊下でBIOHAZARDが発生・・至急、ガスマスクを装備してください・・くりかえします・・
と、アナウンスが鳴った。
「や、やはり‘G’がもれてしまったのか!?」
と、その時
「博士!何をしてるのです!はやくマスクを・・ぐ、ぐはあ!」(バタン)
アサルトライフルとガスマスクを装備した警備員が彼に近づき、そして倒れた。
「マ、マスクをしていても!?ど、どうなっているんだぁぁぁ!!」
あなたは近づけますか?
一ヶ月風呂に入らず顔を洗わずの中年男性に・・・
古田さんw
チェンソーさん見ると変態仮面思い出す
さてwktkしながら待つか
302 :
ゲーム好き名無しさん:2006/01/22(日) 22:56:55 ID:Efry686z
ガラドール「…エージェント、来んなぁ。」
邪教徒「ああ、来んなぁ…。」
ガラドール「そういやさぁ。俺、最近おっさんの臭いすんのよ。」
邪教徒「そら、キツイなぁ。」
ガラドール「キツイやろ?部屋帰って洋服脱いだら、『ファーッ!』て来るもん。臭いが。」
邪教徒「そうやろ、そうやろ。」
ガラドール「俺は疑ったね。」
邪教徒「はっ?何が?」
ガラドール「そら、疑うやろ!」
邪教徒「だから、何が?」
ガラドール「『えっ、今おっさん通った!?』って。」
邪教徒「それ、嘘やろ。」ガラドール「…うん、嘘。ごめん。」
邪教徒「別にええけどな。」
ガラドール「それにしても、おっさんけえへんなぁ…。…って、おっさん、ちゃうわ!」
邪教徒「何、言うてんの?」
ガラドール「ごめん…。」
ガリッガリッ
私は壁を削ってみようと試みていた。
この辺りはたしか耐震偽造で話題になった建築士が設計していたはず。
案の定、いくら掘っても鉄筋なんか顔を出しやしない。
(建物の中に隠れれば、階段や窓を伝って逃げることができる)
ガリッガリッガツッ
ナイフの切っ先が硬い何かにぶちあたった。
(鉄の板?)
私は位置を変えつつ掘り広げる。しかし鉄の板は大きく広がっていた。
金庫か何かだろうか、押してもびくともしない。これ以上掘るのは無意味だ。
やはり戦うしかないのか…
掘るのに夢中で気付かなかったが、コートの男が誰かと話をしている。
話してる相手は半分しか見えないが、体格的に私と同じかもっと細い。
これまでの連中に比べたら実にまともな容姿もしていた。
「お、おい!助けてくれるのか?」
その男はこちらに気付き、壁の隙間を覗き込む。
目が悪いのか、目を何度も擦っていた。
しかし彼の右肩が縦に裂け、巨大な目が開くとこちらを認識できたようだった。
肩の目玉が大きすぎてか、壁の隙間には入ってこようとしない。
(そもそもコートの男と話していた時点でまともな奴であるはずないよな)
肩を落とした私は、あることに気が付く。壁の掘った部分に足をかけて、登っていけそうなのだ。
(上からならまだ逃げ道はある!)
私は壁に足場を作りながら登り始めた。
騒めきだすネメシス達。私の機転に成す術がないのだろう。
壁を這い上がり、なんとか屋上に辿り着く。
「ここは…ヘリポートか!」
《ライブセレクション》
rァ 発煙筒を使う
隣のビルへ飛び移る
ビル内に入る
飛び移るんだ!
飛び移れ!!!
発煙筒で攻撃しろ!w
飛び移るとニュクスが出てきそうだなあ。
壁の隙間・西
G「おぅおぅ、上まで登りきりよったでオイ」
タイラント「器用なあんちゃんやな〜。でもGがそない睨むからやで?」
G「なんでやねん。そもそもこないな隙間に追い込んだの誰やねんな。お前ら二人やないかい」
タイラント「せやからわしは手ぇ必死に伸ばして助けよぅしてたやん」
G「あんさんな、そないけったいな爪やったらあかんわ。素人はん逃げるで」
タイラント「何がけったいや!可愛らしい爪やないか」
壁の隙間・東
アイアンメイデン「あれ?ネメシスはん抜かはったんや」
ネメシス「おおまた来たんか。や、やっぱ一人じゃあかんくてな、タイラントはんが来てくれはって引っ張ってくれてん。
わしゃもう年やな、力出ぃひんわ」
アイアンメイデン「そら分かってますけど。早ぅ帰ってきて下さいよ、飯食われへんよって」
ネメシス「…おぅ、すまんかったな。タイラントはん!Gはん!飯やて。帰ろ」
壁の隙間・西
G「やからええて。もう放っといたらよろしいがな」
タイラント「あかんやろが。あのあんちゃん気ぃ悪くしてん。鍋くらいご馳走したらな」
G「恐がってはるやん!逃げはってんで?追っかけたらまたややこしなるやんけ」
タイラント「先帰ってええから。鍋始めとってええよ。すぐ戻るさかい」
ビル屋上・ヘリポート
私は発煙筒を手に入れていた。これを使うにはまだ早い。救援を呼んでからでないと。
「隣のビルへ渡りたいが…ビルとビルの間は意外と開いているな。橋になるものを探そう」
ヘリポートの中心辺りまで歩いた瞬間。ビルの下から巨体が飛び上がってきた!
ズズゥン…!
「こいつはさっきのコートの男?!」
コートの男はそのコートを脱ぎ捨てると、剥き出しになって大きく脈打つ心臓をあらわにした。
《ライブセレクション》
rァ やはり発煙筒を武器にする
板材を探しやはり隣のビルへ
ニュクスの謎に挑む
チェン朗「なぁ、母ちゃん!俺の頭に被る麻袋どこやった〜?」
チェン母「アンタの麻袋ね〜、タンスの中に有ろーが!」
チェン朗「あぁ、有った有った…。…って、えぇ〜っ!!何これ!?こがん所に名前書いとっとや!?」
チェン母「なんでって、アンタがいっつも古田さんトコの麻袋と、間違えて持って帰って来っけんやんね!」
チェン朗「うわぁ〜、テンション下がる〜!そいけんて、こがん所に名前書いとったら、ハクの付かんやろーもん!」
チェン母「ハクってアンタ、なぁんば言いよっとね!飯塚さんトコの次男坊は、立派にお役目ば果たしよらすやんね!チェーンソーば二つも振り回してから、頑張りよらすよ!アンタは爪の垢でも、煎じて飲んで来んねっ!」
チェン朗「飯塚さんトコは頭のチィーットばっか、おかしゅうなっとらすもん!」
チェン母「アンタはああ言えばこう言うで、いっちょんキリの無か!早よ、行って来んねっ!」………
数時間後―農村で―。
チェン朗「ウゴァアー!!(チェーンソーを振り回しながら)」
レオン「なぁ…。ちょっといいか?」
チェン朗「…ウァ??」
レオン「額に書いてあるの…名前?」
チェン朗「………。」
…プスンッ…プス…ン…。(チェーンソーが止まる音…。)
ヒッキーは薄暗い部屋にいた
「鬱だ...死のう...」
ガタンッ
奴らが入ってきた
「ハア...もうどうでもいいや...」
ダンッダダダダダダダダダ!!!!
吹き飛ぶゾンビの頭 飛び散る血 手にしたサブマシンガン
表情も変えずヒッキーは言った
「鬱だ...死のう...」
>>308 もう一度壁を降りろと言いたい所ですが、ここは板材を探しやはり隣のビルへでお願いします。
ガリガリガリガリッ!
奴は巨大な爪で地面を引っ掻きながら走り込んできた。
強烈なアッパースイングが屋上を囲うフェンスを易々と切り裂く。
それに比べて私の持つサバイバルナイフのなんと非力なことか…。
(奴と戦って勝ち目はない。何とかして逃げなくては!)
傍若無人に振り回される爪の動きに、私は奴の死角を見いだした。
(左手の爪さえ警戒すればいい。奴の右手側に回るんだ)
思った通り、フルスイングされた爪でも私の動きを捉えることはできない。
(あそこだ!)
奴が切り裂いたフェンスが、隣のビルに向けて垂れ下がっている。その切れ目に私は飛び込んだ。
ギギィィィ〜
私の体重に耐え切れず曲がっていくフェンス。一か八か隣のビルのフェンスに飛び付いた!
ガシャンガシャァン…
間一髪飛び移ることに成功した。そして幸運にも屋上の扉は開いている。
私は迷うことなくビルの中へ駆け込んだ。
狭い非常階段を降り、ドアを開けフロアに侵入する。
(ここまでくればそう簡単には追ってはこれまい。あとはせめて強力な武器があれば…)
ズガァァァァン!
突然目の前の壁が吹き飛ぶ。
奴が、壁をぶちぬいてやってきたのだ。
狭い通路いっぱいに陣取られ、もはや逃げる場所はない…!
《ライブセレクション》
rァ見様見真似で波紋を使う
見様見真似でデルタエンドを使う
見様見真似でキン肉バスターを使う
wwwwwwwwきw筋肉wwバスターwwwwで頼むwwwwww
見様見真似!!波紋もビートを刻むんだ!
ついでに石仮面も出してしまえURYYYYY!
ガガガガガガーッ!
奴の振り上げた爪は、振り下ろされることなく天井に食い込んでいた。
「チャンスだーっ」
私は奴の首を肩に掛け、その両足をつかみ抱え上げて飛び上がる。
「48の殺人技!キン肉バスター!」
このまま地面に叩きつければ奴の息の根を止めることが出来るはず。
しかし奴は、その怪力で体勢を強引に半回転させてしまったのだ!
「し、しまった!6を引っ繰り返すと9になるように、体勢を変えられると
技の掛け手と受け手が逆転してしまうんだった!」
なんと、今度は私がキン肉バスターを仕掛けられてしまったのだ!このままではやられる!
「火事場のクソ力〜っ!」
私は体を軸回転させ竜巻を作り出した!発生した上昇気流が落下を止め、さらに上昇させる!
「叩きつけるのは床だけじゃない!」
ズガァァァン!
ビルの天井に向けてキン肉バスターが決まった。そして落下の際、力を失った奴とまた体勢を入れ替え、床に直進する。
ズガァァァン!!
ダブルキン肉バスターが決まった。奴は口から激しく血を吐き、息絶えた。
「恐ろしい相手だった。たまたま上手く行ったから良かったものの、次はこうはいくまい」
その場を立ち去ろうとすると、なんと奴が息を吹き返し立ち上がった。
完全に消し去る以外に奴を倒すことは出来ないのか?
奴も死力を尽くしラリアートやダブルハンマーを仕掛けてくる。
(奴のむき出しになった心臓…そこしかないッ!)
私はサバイバルナイフを構え、一瞬の隙をつきそれを奴の心臓に突き刺した。
「刻むぞ血のビート!震えるぞハート!!萌え尽きるほどヒート!!!」
私の体が太陽の力を帯び輝きだした。そしてそれは波紋となってナイフを伝い、奴の心臓に走ってゆくッ!
「山吹色の波紋疾走ッ!!!!!」
ブジュワァァァ〜ッ
奴の体が原子レベルで崩壊していく。もう立ち上がってくることはないだろう。
(このシナリオは一体どこへ向かっているのだろう)
一抹の不安を胸に、私はビルを後にした。
タイラント「最近寒いね〜」
G「そうだね〜」
………5分後
タイラント「G君なんか話題出してよ〜」
G「さっきからこればっかりだね…」
タイラント「…そろそろ帰る?」
G「嫌だよ!一人は嫌だよ!」
タイラント「………」
………5分後
タイラント「もう時間なんだけど…」
G「じゃあ良いよ帰れば?そう言う事言うんだ!見損なったよ!」
タイラント「……ブチッ」
タイラントR「ちょっと聞きたい事あるんだけどさぁ。」
タナトスR「何?」
タイラントR「お前の爪って切れ味無さそうだよな。何かこう太くてさぁ」
タナトスR「orz」
ツマンネ
タイラント
人イナス
タイランド
バカじゃねーの
ヴァカに言われたくありません><
早くくだらねぇ小説書けよ
何やってんだ
保守
保守
終 了
329 :
。。。:2006/02/08(水) 04:49:47 ID:TRFOHPkm
再開
終 了
331 :
。。。:2006/02/09(木) 02:09:29 ID:hGm3TpY9
再 開
332 :
。。。:2006/02/10(金) 00:41:08 ID:rt+PuPUw
再 開
333 :
ネンドロで逝ったぜ:2006/02/10(金) 18:14:58 ID:jtrtsomR
弟者「おい兄者、とうとうここにも来たぞ」
兄者「OK、大丈夫だ」
弟者「・・・?何がだ?食われてしまうぞ?」
兄者「我が家の家訓を言ってみろ、
第6条!!!」
弟者「我が家に危害を加うる者、滅ぼさん・・・・、
そうか母者がいたか、流石だな」
兄者「問題はその母者が買い物に逝ってしまっていることだ」
弟者「・・・・・・・・、終わったな俺たち、
それより今玄関で食われている輩は誰だ?
兄者「父者、お前のことは忘れない」
弟者「・・・・・・・、おい、夕飯の時間まで30分どうやって生き延びるんだ?
兄者「安心しろ、弟者、しばらくは餌で持つはずだ」
弟者「兄者、じゃあ父者を外に出したのは・・・・。」
兄者「・・・・・・、弱肉強食という言葉がある」
弟者「意味間違えてるぞ」
仕方ないから俺が保守ってやるか。
過疎ってんなー。さっさと終了しろよ。
>>334 よけーな事すんな、ボケ。
336 :
。。。:2006/02/19(日) 05:55:15 ID:h+TQZp+N
保守w
G「死ね!死ね!よくも俺の腹に銃弾を打ち込んでくれたな!死ね!Gウイルスを返せ!
Gウイルスは俺の物だ!ちっ!こっちはTウイルスのサンプルか!チクショー踏み潰してやる!みんなゾンビになってしまえ!
ハハハハ!見つけたぞ!こっちはGウイルスだな、誰にも渡さん食ってやる!
ハハハハ!Gウイルスはオレだけの物だ!今のオレは無敵だ!オレの研究を嗅ぎまわってたベンとかいう新聞記者とアイアンズを口封じに始末してやる!
何だ貴様は、ここにいるという事は貴様もGウイルス狙ってもぐり込んだネズミか!鉄パイプで叩きのめしてやる!」
マグナム5発であぼーん
339 :
ゲーム好き名無しさん:2006/02/24(金) 06:36:34 ID:775e9LyT
保守
保守。
書き手来ないんだから保守しなくてもいいよ
隔離スレの機能果たしてないし
いつか暇な時に俺が書くから保守でもしとけばいいんだよ。どの道落ちる時は落ちるだけだ。
それにいま本スレに書いてる人とかもう一つのスレに書き辛い人はこっちに書けばいいのにな。
×いま本スレ
○いま自分の街がスレ
だから保守しといてやるよコルゥア!
ちょいドギマギ
348 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/09(木) 12:56:18 ID:jUmzjIAq
保守
349 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/16(木) 23:01:37 ID:Geup97mR
j
350 :
佐々木の場合:2006/03/17(金) 13:22:19 ID:4wHSMD9y
俺の名は佐々木。日本がウイルス汚染で壊滅して二年、アメリカを筆頭に
各国の研究機関が、荒廃したこの国で対生物兵器の実験を行ってきた。
実験対象はゾンビ化した日本人である。
生き残った人々は、殆どが外国に移り住み、一部の者は瀬戸内海の離島
や、被害の少なかった北海道札幌市などを中心に独自の都市形態を築いていた。
自衛隊と米軍による、感染地域と、そこに生きる生物への殲滅作戦によって
破壊された各都市は、もはやその都市機能を失っていた。
特に被害の大きかった東京は、現在も米軍によって隔離され、ゾンビ化した
市民への発砲音が常に飛び交う、まさに地獄の様相を呈していた。
俺が札幌を出て、海路で仙台に着いたのは2008年3月17日。湿った冷たい風が
吹きすさぶ早朝だった。札幌を出発した自衛隊の戦車大隊が仙台市を制圧して
1週間後のことである。
ゾンビ化した人間に知性は無い。とは言え、本能によるものなのか、彼らは
日本のあちこちに集結地を形成し、一定の周期ごとに集団で移動を繰り返す
習性があった。通称「コロニー」と呼ばれだしたその行動に目を付け、
集結しているところを一気に殲滅しようというのが臨時内閣の決定した作戦だった。
米軍のナパーム爆撃などが効を奏し、感染レベルが引き下げられた都市などは
次々に入植者が入り、日本の再興をスローガンに懸命な努力が行われていた。
俺が立った仙台市もそうである。
市内の至る所から噴煙が起こり、日米の連合軍兵士が重武装で配置されている。
二年前の春に、この小さく美しい政令指定都市がこんな状態になることを、一体誰が
予想できたであろう。
戦場カメラマンとして、外国に行くことはあっても、まさか自国でその仕事を
請け負うとは、不覚ながら俺には予想できなかった。
イランへの武力行使をアメリカが議決して数日後に日本の壊滅が始まったのである。
すでに多くの報道関係者が状況を見越してイラン入りしていた。
俺もその一人で、東京が生物兵器らしき攻撃により壊滅という戦慄の一報を聞いたのは
隣国イラクはバグダッドのカフェの中だった。
隣にいたフランス人記者が叫んだ。「佐々木、これは大変な事になるぞ!」
閉鎖された国際空港を避け、台湾経由で新千歳空港に着いたのは2ヶ月後だった。
351 :
佐々木の場合:2006/03/17(金) 13:41:00 ID:4wHSMD9y
人が人では無くなり、人に食らいつく。これはB級ハリウッド映画か
テレビゲームの世界ではないか。俺は凄惨なニュース映像を見ながら
唸った。発生から二年経った今、被害の拡張が止まったように見えるとは言え
そこにかつての経済大国の面影は無い。
破壊された仙台市役所跡に、仮設のプレハブが立っている。
自衛隊と米軍の東北方面本部やプレスルーム、NGO団体などの活動拠点となっている場所だ。
報道規制が行われているため記者らが自由に市内を取材することは出来ない。
許可が下りた地域を、兵士の護衛が付き、決められた時間内のみ取材出来るのだ。
俺はフリーの戦場カメラマンで、友人のイギリス人カメラマンの助けもあって
米軍の掃討作戦に同行する予定になっている。他の報道人よりは自由が効くだろう。
大阪で、規則を無視した民間のテレビクルーが立ち入り禁止区域に入り、ゾンビの
襲撃を受けて惨殺されるという事件があってから、その規制はより厳しくなったのだ。
残されたビデオ映像を見たが、戦場で死ぬのを本望と語るカメラマン達も閉口した。
これから仙台制圧後の連合軍による会見に参加するので一旦ノートを置く。
352 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/17(金) 13:43:59 ID:pe30RsTt
支援
353 :
佐々木の場合:2006/03/17(金) 14:44:32 ID:4wHSMD9y
会見の内容は別段代わり映えのない陳腐なものだった。空爆後に陸自の
攻撃、そして制圧。知能を持たない相手に制圧という言葉が当てはまるのか
疑問だが、いずれにせよこの地域の規制レベルは3段階引き下げられた。
入植可能地域となったわけである。すでに多くの機関がその支援を始めている
ようだ。
歴史的な景観の多い京都周辺や、震災から復興した神戸、原爆ドームのある
広島などは、日本の文化や精神の遺産を失わないように、というアメリカの
配慮から空爆は避けられた。その分、兵士達には地上でリスクの高い戦闘が
求められた。自衛隊、米軍ともに首尾良く任務を遂行したが、公表されていない
犠牲者も少なくないらしい。
ハンヴィーに乗車して市内のパトロールをする一隊に同行している。昼の陽射しも
やはり弱々しい。桜の開花までもう少しか、ふとそんな思いがよぎる。
市内を見て気づいたのは犬の多さだ。もちろん感染したゾンビ犬ではない。米軍や入植者達の
連れてきた、訓練された犬たちである。ゾンビや汚染物質の早期発見を任された頼もしき仲間
なのである。ゾンビに襲撃された時、果敢に相手に食らいついて人間の護衛を果たした犬は
その場で銃殺され埋葬される。ゾンビに噛みつけば、犬も感染するのである。哀しい事実だ。
355 :
佐々木の場合:2006/03/18(土) 15:11:24 ID:NLHRY+Gb
瓦礫の散乱するアスファルト上を、三台のハンヴィーが車列を組んで疾走する。
兵士達の視線と銃口は、廃ビルのエントランスや窓に向いている。少しでも異常
を感じれば、車を止めて捜索を開始するらしい。
俺は、やや憔悴気味の兵士達をファインダー越しに見つめ続ける。
1990年代後半、アメリカのラクーンという街が汚染され、結果、空爆によって付近一帯
の浄化が計られた。当初、放射能汚染やテロリストによる細菌兵器がもたらしたと
されていたその事件は、実はとある企業が開発したウイルスが漏れて引き起こされたらしい
という見解に落ち着いていた。もちろんそれは不確かな情報源をマスコミが脚色して報道した
だけのもので、アメリカ政府がそれを正式に否定したことなどもあり、次第に忘れ去られて
いったようだ。アメリカでは、「第二のロズウェル」などと言われ、一部の人権団体や環境保護団体
が事件の詳細を発表するよう政府に求めたが、時の経過は人の関心を移らせる。
今では、マイナーなゴシップ雑誌やオカルト系のホームページでおかしな特集を組む
程度になっている。
二年前に東京から始まったこの大災害が、そんな過去の事件と深い関係にあるとは
俺も知らなかった。この件については、もう少し後で説明したい。
先頭車両から無線連絡が入った。
JR駅構内で数体のゾンビが確認されたらしい、応援に赴くということだ。
映像で見たことしかない俺は、不安と好奇心に身震いした。感染者たちの
哀れな最後を見ることになるのだ。
JRの大きな建物が見えてくる。すでに周囲は自衛隊によって包囲されていた。
だが、銃声が聞こえない。人の争うような騒ぎ声が聞こえるくらいだ。
ところどころに黒煙を上げる駅ビルの北側に、我々の部隊は到着する。
勢いよく散開する兵士達に付いて、カメラを片手に走り出す。
大きなガラス窓が粉々になった入り口が目に入った。自衛隊員が数名、銃を構えて
立っていた。その先には白い宇宙服のような研究着に身を包んだ5、6名の人々が立っている。
ゾンビは?俺は鼓動が速まるのを感じながら、白服の人々のさらに前方にフォーカスを
会わせた。
駅員とおぼしき人影が、ゆっくり外に出てきた。彼の顔は白く、眼球は黒く濁り、首に大きな
傷を負っている。その傷跡は腐敗が進んでおり、もはや人間だった頃の面影は無い。
恐怖心に震える右手を強く振って、再び構えたカメラのシャッターを押した。
「まだ撃つな!」誰かが叫んだ。白服の一人が、吹き矢のようなものでゾンビに狙いを付けている。
音は聞こえないが、発射された矢が確かにゾンビの太股に刺さった。
356 :
佐々木の場合:2006/03/18(土) 15:47:56 ID:NLHRY+Gb
「改良型の薬品だよ。」隣に立っていた米兵が呟いた。「うまくいけば
ウイルスを死滅させて、人間に戻らせることができるかもしれないってさ。」
別の兵士が言う。「あの駅員を見ろよ、あんな状態じゃ、ゾンビだから生きてる
ようなもんで、意識が戻った途端に天国行きだぜ。」
俺はなおも歩き続けるゾンビを見て呟いた。「あの人は今地獄にいるんだ。
天国に行けるならそれでもいいかもしれないな。」
俄に白服の男達が騒ぎ出した。手を横に振りながら、「駄目だ、失敗だ!」
などと叫んでいる。その訛った英語から、彼らがロシアの科学者だということに
気が付いた。
「時間だ、離れろ!」自衛隊の隊長が周囲の全員に叫んだ。それとともに
銃を構えていた隊員が一斉に銃撃を開始した。
ビルの奥にゆらゆらと歩き出していた駅員が血しぶきを上げて倒れ込む。
「中にあと3体!射殺しろ!」怒鳴り声が響き、米兵と自衛隊員がビルになだれ込んでいった。
白服の男達は、各自防護服を脱ぎながら戻ってくる。その表情は落胆と悔しさにゆがんでいた。
ロシア語で互いに話し合いながら俺の横を通り過ぎていった。
「佐々木。」ふいに聞き慣れた声がした。振り向くと同業者の堀が立っていた。
湾岸戦争の頃からの付き合いで、気の置けない友人の一人である。
大手新聞社に入社して5年、政治部から突然、海外特派員になった男で、上司の「お前は顔が濃いし
イイ身体してるからな。髭伸ばして中東行け!溶け込みやすいだろう。」の一言でヨルダンに飛んだ
という変わった経歴の持ち主である。元々スーツを着て官邸前で立ち続けることに
倦怠感を持っていた堀は、二つ返事で異動に応じたらしい。
「佐々木、いつ着いたんだ?お前台湾を出る直前に連絡よこしてから音沙汰無しだもん、心配するよ。」
俺は久々の知り合いとの再開に心から喜びながらも、ポーカーフェイスで答えた。
「いや、つてがあってさ。米軍と行動することが出来て、仙台入りが早まったんだ。お前こそ
てっきりさっきの会見の時には会うと思ってたのに、見えなかったぞ。」
作者のbobです。つたない文章ですが、もう少し続けて見ます。
バイオの日本版があったらこんな感じかな、と考えながら作ってますので
現実とそぐわない点や、表現が間違っている場合もあるかと思いますけど、
許して下さい。ではでは
>>356 面白いよ!
つづき期待してるのでがんばってください。
358 :
佐々木の場合:2006/03/19(日) 10:41:07 ID:tECcIxCw
357ありがとう。では
「あれ、俺もいたぞ?会見が終わってからプレスルームで休もうと思ってたんだが、
JRで出たって騒ぎ出したからさ、見に行こうと思って来てみたらお前がいたと。」
堀は駅の入り口を見ながら語り出した。
「さっきのロシアの研究員、福岡でも見たけどさ。やっぱり失敗してたな。」
「彼らの目的は何なんだ?」俺は、聞こえだした銃声に気を取られながら聞いた。
「WHOが主体になってるのか、その辺は詳しく知らないんだが、とにかくゾンビ化
した人間の治癒が目的ではあるよな。彼らにしてみりゃ、自国で同じ事態が起こる前に
対処策を作り上げて起きたいだろうしな。今の日本では、公衆の面前で堂々と人体実験が
行われてる訳だ。」
確かに、開発段階の薬品をゾンビとは言え人間に打つというのは、人道的ではないだろうが、
この惨状では、誰もが藁にもすがる思いでいるのだ。異議を唱える者は殆どいないだろう。
「ロシアだけじゃない、フランスやドイツも各地で同じことをやってんだよ。
どこも目立った功績は挙げてないけどな。」堀はため息混じりに呟いた。
突然、駅構内の銃声が激しくなり、周囲を警戒していた自衛隊員達が一斉に銃を構え直す。
二人の米兵が、腕から出血した自衛隊員を担ぎ出してきた。その後ろから、先ほど突入した
部隊がどっと飛び出してくる。
「制圧完了!負傷者一名!」部隊を率いていた自衛隊の部隊長が無線機に叫ぶ。
「ファイヤーアックスを持ってこい!」一人の米兵が叫ぶと、俺がハンヴィーに同乗した兵士が
大きな斧を持ってそちらに走っていった。俺はとっさにカメラを構え、シャッターを
切りまくる。
数人の自衛隊員と米兵が、負傷した隊員を地面に押さえつけ、別の一人が、足でその負傷者の
左腕を踏みつけている。押さえ込まれた隊員は歯を食いしばり、斧を持って近づく米兵を見据えた。
「ようし、吉田。お前は英雄だぞ!名誉の負傷だ!気を失うなよっ!」部隊長がそう叫ぶのを
俺は聞いた。直後、米兵は斧を振り下ろし、負傷兵の、その負傷した腕を切り落とした。
「うううっ・・」左腕を肘のあたりから失った隊員がもだえ苦しむ。
「医療チームは!?早く運び出せ!」隊長が叫び、他の隊員達も顔を上げて周囲に歩き出した。
まもなく失神したその隊員は、俺が同行する部隊のハンヴィーに担架ごと乗せられた。車両は医療棟のある方向へ
砂埃を上げて走り去った。
ゾンビに噛まれた部位を、周囲の四肢ごと切除すれば、それが早期である場合
に限るが、助かる確率が高いらしい。俺は、余りに残酷な現実を目の当たりにして
吐き気を催した。隣に立ちすくむ堀も、すっかり青ざめている。
「最悪だな。」堀が言った。
堀「うんこちんちん。」
数日後、腕を切断された隊員はサイボーグとなって甦ったッ!
1950s/pの力を発揮するアームッ!
30oの鉄板を貫通する威力の重機関砲ッ!
そして肩には紫外線照射装置ッ!
彼が今、世界の為に立ち上がるッ!
「おれたちのたたかいはまだまだこれからだぜ!」
完
May 9, 1998
夜、警備員のスコットとエリアス、研究員のスティーブとポーカーをやった。
スティーブの奴、やたらついてやがったがきっといかさまにちがいねェ。
俺たちをばかにしやがって。
May 10, 1998
今日、研究員のおえら方から新しい化け物の世話を頼まれた。
皮をひんむいたゴリラのような奴だ。
生きたえさがいいってんで、豚を投げこんだら、奴ら、足をもぎ取ったり内臓を引き出したり
遊んだあげくやっと食いやがる。
May 11, 1998
今朝5時頃、宇宙服みてえな防護衣を着たスコットに突然たたき起こされて俺も宇宙服を
着せられた。なんでも、研究所で事故があったらしい。
研究員の連中ときたら、夜も寝ないで実験ばかりやってるからこんな事になるんだ。
May 12, 1998
昨日からこのいまいましい宇宙服をつけたままなんで、背中がむれちまって妙にかゆい。
いらいらするんで、腹いせにあの犬どもの飯を抜きにしてやった。
いい気味だ。
May 13, 1998
あまりに背中がかゆいんで医務室にいったら、背中にでっけえバンソウコウを貼られた。
それから、もう俺は宇宙服を着なくていいと医者がいった。
おかげで今夜はよく眠れそうだぜ。
May 14, 1998
朝起きたら、背中だけでなく足にも腫物ができてやがった。
犬どものオリがやけに静かなんで、足引きずって見に行ったら数が全然たりねえ。
めしを三日抜いたくらいで逃げやがって。
おえら方に見つかったら大変だ。
May 16, 1998
昨日、この屋しきから逃げ出そうとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。
夜、からだ中 あついかゆい。
胸のはれ物 かきむしたら 肉がくさり落ちやがた。
いったいおれ どうな て
May 19, 1998
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 はらへったの、いぬ のエサ くう
May 21, 1998
かゆい かゆい スコットーきた
ひどいかおなんで ころし
うまかっ です。
4
かゆい
うま
363 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/21(火) 14:16:10 ID:umPVdqX4
361、362。スレ違いだ、飼育員日記スレでも行け。
May 16, 1998
昨日、この屋しきから逃げ出そうとした研究いんが一人、射さつされた、て はなしだ。
夜、からだ中 あついかゆい。
チンコのはれ物 かきむしたら チンコ ビンビンになりやがた。
いったいおれ どうな て
May 19, 1998
やと ねつ ひいた も とてもかゆい
今日 ムラムラする、いぬ アナル 挿れる
May 21, 1998
かゆい かゆい スコットーきた
ひどいかおなんで 犯し
うまかっ です。
4
かゆい
うま
365 :
佐々木の場合:2006/03/24(金) 15:46:53 ID:YBJXJ0Y6
ああやって腕や足を失って助かった兵士や民間人は少なくないらしい。
それでも人は生きようとするのだ。自分が斧を持つ立場なら、躊躇せずに
振り下ろせるだろうか。
周辺の掃討作戦や調査も終わり、JR駅は静けさを取り戻しつつあった。
俺は、数名の米兵に護衛されて、構内に入った。
硝煙の匂いが鼻を突く。電力が落ち、照明の消えた構内は煙がゆっくりと
流れている。兵士達の持つフラッシュライトが、煙を突っ切るように長い
光の筋を作っている。
「ここだ。」一人が声を上げた。見ると、三体の死体が折り重なるように
床に転がっていた。その顔や腕には深い傷があり、一部腐敗しているようにも
見える。まさにゾンビの姿だ。三体とも頭を撃ち抜かれており、これが致命傷
になっていることは明白だった。
「おかしいな。」隣に立っていた黒人兵士が言った。「なんで三人がくっつくように
死んでるんだ?」別の兵士が答える。「誰かまとめておいたんだろ?燃やしやすいように。」
「いや、俺たちも自衛隊も、死体処理専門の部隊が来るまでは触ったらいけないからな。
まだ処理班が来てないんだから、たまたま撃たれた時に折り重なってしまっただけじゃないのか?」
最初に死体を発見した兵士が答えた。「てことは、撃たれるときに、互いに身を寄せ合って
かばい合ったか、あるいは盾にしようとしたか。どっちにしろそういう知能が残っていればだが。」
兵士達の会話をぼんやり聞きながら、俺はカメラを死体に向け続けた。
死体の銃創は数え切れない。その他の傷も新しいようだ。腐敗しているように見える部分も
よく見れば、化膿して膿んでいるだけのようだ。
この死体は、ゾンビなんかじゃない?普通の人間だ?
ふとそんな疑問が沸き上がった。
366 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/24(金) 18:43:53 ID:/Rn9gYQq
佐々木GJ 早く続…き…
367 :
佐々木の場合:2006/03/26(日) 16:10:45 ID:AJ+b6cXE
悪夢のような一日が終わり、俺は報道関係者用の宿舎に入った。
頭には、腑に落ちない死体の一件が渦巻いている。もやもやをかき消す
ように缶ビールを飲み干した。ちっともうまくない。一体何だというのだ、
この国の有様は。こんな先の見えない活動を各地で繰り広げて、その先に
どんな復興があるというのだ。よぎるのはそんな失望感ばかりだった。
簡易ベッドに身を投げ、無機質な光を放つ蛍光灯を睨む。俺はここで何を撮り
何を伝えればいいのだろう。
廊下と休憩部屋を隔てるのは、薄いアコーディオンカーテンである。
カーテンを開けて堀が入ってきた。
「やるか?」堀は腰ポケットからしわくちゃのタバコを取り出すと、ベッド脇の
スチールデスクに投げてよこした。「やめて5年だったのに、またヘヴィスモーカー
になっちまった。」堀はタバコに火を付け呟いた。
「知ってるか?盛岡の事件。」
「盛岡?」俺は顔を向けた。
「東北最大のコロニーがあったんだが、移動を始めたらしくてさ。仙台に向かってる
ってんで、早々に爆撃したらしいんだけどさ。どうも誤爆だったらしいのね。」堀が答える。
「誤爆?どういう意味?」俺は起きあがって聞いた。
「お前先週まで札幌にいたんだろ?だったら聞いてるかと思ったよ。陸自の第二師団だっけ?
戦車部隊の。仙台出動前に札幌で式典があったろ?そこに行った奴にきいたんだけどさ、ゲリラ
掃討作戦も兼ねての東北上陸らしいな。」そう言って彼はタバコをゆっくり吸った。
「で、それと誤爆とやらに関係があんのか?」俺は急いて聞いた。
「噂だけどさ、岩手の方にゲリラがアジトを掘ってるんだと。で、そいつらの目的は外国を
日本から追い出すこと。まあ、てめえのケツくらいてめえで拭かせろって思ってんのかな。
とにかく外人に日本で好き勝手させたくないらしいのよ。」
「じゃああれか、自衛隊はゾンビの群れじゃなくてそいつらを叩いたのか。」俺は早口で結論を
出そうとしていた。堀は首を横に振って言う。
「俺もうまく話せないから、我慢して聞いてくれ。とにかくこの状況だ、暫定政府も米軍もその辺の
事実確認はしてないらしい。そのゲリラとやらだって、そいつらの活動を聞いたことなんて
ないだろ?実際にはいないかもしれない訳よ。」
俺は話の展開が読めなくて苛ついた。「で、それがどうしたんだ?」
堀は話を進めた。「仙台に展開する部隊と、盛岡に展開する部隊は最初から分けられていたんだ。
報道じゃあ仙台しか流れてなかったから、もう一つは極秘作戦だったんだろうな。
で、その部隊が盛岡でコロニーを潰してる時に、米軍が上からミサイルを撃ってきやがったと。」
「えっ?」俺は言葉を失った。
「変だろ。なんか変なんだ。で、例のゲリラの話なんだけどさ。」
>>367 いやぁホントに続きが待ち遠しい作品だな
369 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/27(月) 15:58:10 ID:AD/eC5LV
佐々木さんGJ。
「今日、スペンサー卿に呼ばれて、「あるもの」を誰にもわからない所に隠せといわれた。色々考えた結果、僕はあるアイデアを思いついた。
それは、あの狂暴な飼い犬に守らせればどうだろうか?ということだ。
あの犬はいつもお気に入りの大食堂2階の西テラスにいるし、あそこで君の持つ犬笛を使えば、いつでも呼出せるじゃないか。
そこで君にお願いがある。あの犬は君にだけはなついている。
どうか君の手であの犬に、この首輪をつけてはもらえないだろうか?
この首輪には、スペンサー卿から渡された「あるもの」が隠してある。
君は信用できる奴だから、君に頼みたい。
このお礼は必ずさせてもらう。
君が前に欲しがっていた例のものが、ツテで手に入りそうなんだ。
それでどうだろうか?すまないが、よろしく頼む。
ジョン・トールマン」
ウェスカー「スペンサーの隠そうとした物か、調べてみる価値はあるな、・・鍵のダミーか、スペンサーの奴、何でこんな物を?」
エイダ「残念ね!あなたが探していた物は私の組織が回収したわ」
ウェスカー「何!貴様が敵対企業のスパイだったのか!」
エイダ「元研究員のあなたにも捕虜として一緒に来てもらうわ、ここの研究内容はよく知ってるでしょ?」
ウェスカー「待て!私はアンブレラと手を切るつもりだ、私と協力した方が研究成果を横取りするのは効率的だろ」
エイダ「いいわ!変な素振りを見せたら撃ち殺すわよ」
ウェスカー(タイラントをくれてやれば敵対企業も私を信頼するだろう)
371 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/29(水) 02:41:12 ID:dnZn/7Vu
372 :
ゲーム好き名無しさん:2006/03/29(水) 16:48:48 ID:O2Jp8rHe
佐々木GJ
373 :
佐々木の場合:2006/03/32(土) 14:00:10 ID:0TXW7G8y
「ちょっと待ってくれよ。」俺は堀を遮った。
「米軍が作戦行動中の自衛隊に爆撃したって?ありえないだろ!」
堀は煙草の煙を吐き出して言った。「だから、俺も分からないんだって。
この話を聞いたのはさっきのミーティングの後だしさ、そいつもウソ情報
かもって言ってたくらいだもんな。」
「でな、そいつが言うには、ゲリラに武器を流してる人間が自衛隊にも米軍
にもいるらしいんだよ。しかも、その中で指導的な役割を買っていた奴が
盛岡進行部隊にいたらしくて、部隊事滅ぼしちゃえってことになったみたいよ。」
「いやあ、素敵に馬鹿らしい話だな。」俺は笑った。「まあ、どっちにせよ誤爆という
報道が流れて終わりだろうな。」堀も笑みを浮かべて言った。
「とにかくな、明日盛岡に行くぞ。お前さんの同行してる部隊も行くみたいだし、俺は
どっかに隠れて行くさ。」堀は笑いながらそう言い残し、部屋を出て行った。
再び天井に向き直り、俺は考えた。
誤爆?ゲリラ?武器の横流しだと?なんだか随分ファンタジーじゃないか。
うまい具合に話を色づけすれば、ハリウッドあたりが映画化するんじゃないか。
とにかく明日、少なくともその真相の一部は知ることが出来るだろう。もう寝よう。
だが、目をつぶるとすぐに今朝の騒動が鮮烈に蘇る。あの腕を失った隊員は無事だろうか。
そういや、ゾンビの死に方がおかしいなんて話し合ったっけ。あれは ゾンビにしては
きれいだった 普通の 人間
俺はそのまま深い眠りに落ちていった。長い一日が終わった。
374 :
佐々木の場合:2006/03/32(土) 14:59:35 ID:0TXW7G8y
「佐々木、出発だ。」太い声が呼びかけ、肩を揺すられた。
俺が目を開けると、武装した米兵が立っている。どうやら寝坊したらしい。
「すまない、行こう。」俺は起きあがると、カメラマン用のベストとカメラバッグを
掴んで米兵を追った。
三台のハンヴィーが重いエンジン音を上げて停車している。
機銃を構えた兵士が俺を見て、カロリーメイトを投げてよこす。「ゾンビみたいな顔してるぞ!」
「それうまいよな。」隣の兵士が微笑む。俺は部隊長に遅刻を陳謝し、彼は全員揃った
事を確認すると、先頭車両に乗り込んだ。
俺は最後尾のハンヴィーに飛び乗り、車列は崩れたアスファルトを走り出した。
掃討作戦後の捜索を主な任務とするこの部隊は、大規模な作戦に参加しないため、俺のような
民間人を同行させることが可能である。イランにいた時も、イギリス軍にくっついて戦地を回った
ものだ。
「岩手県には、宮沢賢治という作家がいたんだ。心の奥底に触れてくるような
童話なんかをたくさん残した人なんだよ。」
「知ってるよ、銀河鉄道の人だろ。海外でも文学好きなら知ってる人は多いぜ。」
我々は、流れてゆく東北の風景を見ながらそんなことを語り合った。
田舎は都会と違って攻撃を受けてないのか、風景は、昔と変わらぬ日本の春を
演出していた。桜前線が北上すれば、里山も美しい彩りに飾られるのだろう。
武装した米軍と、いかつい軍用車に乗っていることが、あまりに不自然な環境だった。
375 :
佐々木の場合:2006/03/32(土) 15:00:17 ID:0TXW7G8y
やがて、まだ雪の残る田園地帯が広がりだした。ぽつぽつと農家の家が見えてくる。
ハンヴィーは速度を落とし、家々に異常が無いか確認する。
やがて、そのあたりで一番大きな家の前にさしかかった。その時、その日本家屋の玄関から
少年が飛び出してきた。その顔は恐怖に歪んでいるようだった。
「誰か、助けて!お父ちゃんが!」急停止した車列に向かって少年が叫んだ。
次の瞬間、大きな銃声が静寂を引き裂き、少年はもんどり打って倒れた。背中から血が溢れ出す。
「散開しろ!」隊長の怒号が響き、三台のハンヴィーは家から放射状に離れる。
道路を外れ、田んぼの中に車は乗り入れた。
再び銃声が鳴り響き、緊張が一層高まった。
「我々は攻撃を受けている!これより反撃する!」無線機から隊長の声が聞こえる。
同乗するハンヴィーの兵士達も銃を構え、装甲の強化されたドア付近に屈んだ。
「撃て!」無線機から声がすると、他の車両に搭載された機関銃の発射音が聞こえてくる。
どうやら、あの家に向けて発砲しているらしい。俺は身を低くして家の方向にカメラを向けた。
二台のハンヴィーがゆっくり前進しながら発砲を続けている。
「近づくぞ。」俺の乗った車も前進を始めた。
やがて家の壁や窓が砕け散り、古い家屋は見るも無惨な姿になった。
隊長の合図で発砲が止むと、再び静寂が訪れた。「油断するな。」誰かが叫んだ。
粉々になった入り口の引き戸から、男が這うように出てきた。足に被弾しているようだ。
その手には猟銃が握られている。地面に倒れ込んだ男は、じりじりとこちらに向かってきた。
「止まれ、武器を捨てろ。」兵士が叫ぶ。しかし、耳をやられたのか、男はなおも向かってくる。
隊長が男の近くの地面に向かって威嚇発砲した。男はゆっくり立ち上がり、停止した。
「武器を捨てろ!」隊長が叫ぶが、男は動かない。
「待ってくれ、彼は英語が分からないんだ!」俺は叫んで身を起こし、
立ちすくむ男に日本語で語りかけた。
「我々は米軍だ。あなたを保護する。武器を投げ捨てろ。」
男は俺の方を見ると、首を横に振った。そして猟銃を構えた。
次の瞬間、銃を構えていた兵士達が一斉に発砲し、男の身体は踊るように崩れ落ちた。
「家屋の捜索を開始する。」隊長が手振りで合図した。数名の兵士が音もなく裏手に周る。
他の兵士も無言で、壁伝いに窓や入り口付近へ進んでいく。
俺は車から降り、遠巻きに部隊を写真に納め続ける。
数分後、「clear!」という声が家の中から聞こえ、警戒を僅かに緩めた兵士達が出てきた。
「室内には誰もいません。あちこちに血痕がありますが、古いもののようです。」
一人の兵士が隊長に報告する。
376 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/02(日) 07:04:17 ID:6en2SuV/
本として出版したらベストセラーじゃね?
377 :
佐々木の場合:2006/04/02(日) 14:32:00 ID:Y9+yP0MO
俺は、納屋へ向かって走り出す兵士達を横目に、倒れている少年の前に立った。
10歳くらいだろうか。涙が頬を伝った跡がある。水色のトレーナーが血で真っ赤に
染まっている。なんて事だ、向こうで死んでいるのは父親か。だとすれば、父親に
射殺されたということなのか。
ふと少年の背中を見ると、銃創とは違う新しい傷が見えた。トレーナーが破けて、肩のあたり
に、犬に噛まれたような深い傷がある。
まさか?
俺がその事態に気づくと同時に、納屋から叫び声が上がった。
兵士達の声ではない。俺は走った。
「離れろ!」隊長が命令する。兵士達の銃口が納屋の奥に向いている。
俺は夢中で中を覗き込んだ。
小さな耕耘機と、農作業用の資材が積まれた納屋のその奥の暗がりに、鎖に繋がれた
動物がうごめいている。それは再び叫び声を上げた。
薄い陽光が差し込み、兵士達のライトと共にそれを照らし出した。俺は息を呑んだ。
両手足に鎖を繋がれ、凄まじい形相でこちらを睨み付けるのは、動物じゃない。人間だった。
長い髪が顔にべったり張り付き、ぼろぼろになった衣服から、青紫に変色した肌が見えている。
皮膚のあちこちに傷があり、血や汚物でまみれている。変わり果てているとは言え、その骨格や
衣服から、女性だということはすぐ分かった。
「多分、この家の住人だろう。感染して、納屋に隠されてたんだ。」兵士の一人が言った。
食事のつもりだったのだろうか、彼女の足下には、犬や猫とおぼしき骨が散乱している。
さっきの猟銃の男は、このゾンビの夫だったのだろうか、そんな考えが浮かぶ。
「こうなったらもう駄目だ、楽にしてやろう。」俺は隊長に言った。
もう見ていられなかった。犬にでも噛まれたのだろうか、感染した家族を殺せなかったのだろう。
あの少年は母親に近づいたのか、それで噛まれて・・父親はあの子を撃たなくてはいけなかった
のだろうか。
俺は納屋に背を向け、車に向かって歩き出した。乾いた銃声が響き、あのゾンビの
うめき声が途絶えた。
俺は顔を上げ、春が近づく東北の淡い空を見た。遠くの山が、薄い雲を傘にして
ゆったりそびえている。涙が自分の意志に逆らって流れ出すのを、止められなかった。
トム「こんなやつらが何匹もいたんじゃ、脱出も難しそうだな。おれはトム・ブラウン。あんたは?」
ジョンはさっき出あったばかりの女の行動を見ながら思った
何故か女はさっき二人で殺したハンターをナイフで解体している
ムカミ「私はムカミ・カマウ。よろしくね」
トム「そいつの死体を解体してどうするんだ?」
ムカミ「・・・・」
ムカミは質問には答えずに、持っていたリュックから携帯ガスコンロとフライパンを取り出して、加熱し始めた
トムには彼女が何をしようとしているのかまったく解らなかった
フライパンから煙が出始めると、ムカミはさっき解体したハンターの肉をフライパンにのせた
トム「、、、、何をしてるんだ?」
一瞬、この肉を食べる気かと思ったが、そんなはずはないと思い直して口には出さなかった
数分後、肉に火が通ったのか、肉の色は完全に変わっていた
トム「、、、、、、、」
トムはムカミの行動を黙って見ていた
すると、ムカミはリュックから{エバラ 焼肉のたれ・黄金の味}を取り出した
>>378 ちょwwwwwwwなぜ○ューホライズンwwwww
380 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/04(火) 00:48:06 ID:8Ld0SxFF
佐々木さんに期待保守
ほす
382 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/05(水) 09:56:33 ID:AQPKH2XK
うほっしゅ!!
383 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/06(木) 16:53:48 ID:Lzk4lWz5
保守
384 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/07(金) 11:53:54 ID:OKzEBiY4
ほしゅう
385 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/08(土) 10:35:16 ID:K3uiZnv9
ほす
386 :
佐々木の場合:2006/04/09(日) 11:02:10 ID:eXNiLIwy
陽光はゆっくりと強さを増し、うっすら芽吹きだした木々は心なしか
淡い赤や緑に見える。
「ここもすでに汚染区域だったのか。」一見平和な農村風景も、そこで
進行している恐ろしい現実を、もはや忘れさせてはくれない。
「死体処理班は全て出払っているらしい。ここは我々が処理する。」隊長が言った。
兵士達は、おそらく家族であったろう三人の遺体を納屋に集め、火を放った。
女性の鎖は解いてやり、あの少年と男性も近くにあった筵を掛け、死者を弔う最低限の
行為は行えたのではないだろうか。納屋もろとも炎上し、材木が大きくきしんでいる。
兵士達はヘルメットを取り、祈りを捧げている。
盛岡が近づく。俺は、堀が言った事を思い出していた。自衛隊の極秘作戦、ゲリラ、誤爆。
同乗する兵士達は盛岡行きについて、コロニー殲滅後の捜索だと言っている。もし市内に
自衛隊の破壊された戦車があったらどうするのだろう。仮に、ゲリラとやらの
残党が残っていれば、それこそゾンビより厄介な相手ではないか。彼らは米軍を攻撃している
らしい、だったら俺は攻撃の巻き添えを食らって死ぬかもしれん。
「深刻な顔してるな、何を考えてる?」一人の兵士が話しかけてきた。
「いや、さっきの農家のことが辛くてさ。」俺はそう言って、すでに自分がその農家の
ことなど考えてもいなかったことに気づいた。
「あれはひどすぎるよな。子供があまりに可哀想だ。この辺も汚染されてるんだろうが、
媒体はなんだろう。犬か、人間か、どっちにせよ集団で暴れたんじゃないよな、あの男も
子供も感染していないようだったし。」
387 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/10(月) 21:35:02 ID:gN6bvt8M
ほしゅ
388 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/12(水) 16:57:24 ID:e8uF6Gof
ぬるぽ
389 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/12(水) 20:03:25 ID:sHZ1ovXn
ぬるぽ
390 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/13(木) 17:35:38 ID:PtfQVt/u
ガッ
391 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/14(金) 20:18:37 ID:mwMujJC4
保守
392 :
佐々木の場合:2006/04/15(土) 18:10:51 ID:vV3wFomi
岩手県盛岡市。啄木や賢治といった文人で名の知れた都市であり、自然も豊富
で、東北特有の田舎臭さが残る心地よい場所であった。
今やその面影は残っていない。仙台よりずっと小さなこの街も、コロニーが押
し寄せなければ、焼け野原になることはなかっただろう。
俺は部隊が市街に入るとすぐ、誤爆された自衛隊の兵器がどこかにないものかと
目を動かした。しかし、瓦礫の他には何も見つからない。すでに数カ国の研究員
が、自国の軍隊に護衛されて調査を開始しているようだ。彼らの防護服や、国連の
腕章を付けた軍人を見ていると、ここが日本であることが信じられなくなる。
この寒さと、砂漠の代わりに芽吹きだした木々があることが唯一、自分の立っているのが
日本なのだと語っている。
自衛隊誤爆はデマか。堀の奴、余計な情報にビビッたじゃないか。
やがて、コロニーの集結地点に到着した。肉の焼け焦げた臭いはまだ残っている。
周囲に、大量の黒こげゾンビが転がっている。炎上能力の高い焼夷弾で攻撃したのか。
警戒レベルは最大になっている。兵士達は、ゆっくり進むハンヴィーから身を乗り出し
動く物に目を凝らしている。間違って研究員でも撃ってしまったら大変だ。昨年の秋に
起きたフランス人記者への発砲事件では、証拠を遺体もろとも抹消しようとした罪で、
三人の米兵が逮捕されている。そのフランス人も、立ち入り禁止区域で活動していたのだ
から、適切に処理していれば良かったのだ。「とはいえ人間は、置かれた状況のゆえに、間違った
行動を取ってしまうものなのだ。」と、米国の大統領が会見で言っていた。
どうもあの大統領の言葉は理解に苦しむ。見解どうこうより、文法そのものがおかしい。
「ああ、なんてこった!」突然、運転をしている兵士が叫んだ。先を行く車両からも、何かを見つけた
ような無線が入った。慌ただしくなる車内で、俺も急いでカメラを取り出した。
道中で、着用するよう命令された防弾チョッキの重さに辟易する。カメラを持つ
のも億劫だ。この兵士達はさらに重装備なのに、よくまあ走り回れるもんだ。
灰燼のビル群が終わり、やや開けた住宅街が見える。どうやら先頭車両の連中は
すでに何かを見つけているようだ。
393 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/18(火) 01:18:41 ID:IrxG6208
「んはぁはぁ・・ん・・・はぁ・・」
彼女は僕のノビタをなめまわし、ついに口の中にすっぽりといれてしまった。
「う・・あ・・・」
気持ちいい。ぼくは思った。オナニンなんかの比ではない。
我慢できなくなった僕は、彼女の口の中へ、天使の雫を出してしまった。
「ドュ・・ドピュ・・ピュ・・」
彼女が上目使いで僕を見た。その瞬間ぼくの理性が吹っ飛んだ。
彼女を押し倒し、仰向けに寝かせぼくのノビタは、彼女のシズカへ突入していった。
「あ・・・いぃ・・・いぃ〜」
彼女があえぎ始めた。ぼくはよりいっそう腰を振り、ノビタを奥へいれた。
続く?
394 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/18(火) 21:13:24 ID:qb9Bb0um
続いてたまるかアホ
佐々木がんばれ超がんばれ
396 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/20(木) 22:47:24 ID:eTn2RtrG
佐々木の小説見た出版社の方、本出して下さい
397 :
佐々木の場合:2006/04/21(金) 18:45:12 ID:Ut6noS3I
「くそ、植民地がやられてる!」前方を走る車両から無線が入る。
まさか?俺はその状況で不思議なほど冷静に疑問を持った。盛岡の一件は、
戦況はおろか作戦そのものの情報が遮断されていた。そうであれば、制圧後に
のみ入植を許される民間人がいるはずすらないのだ。
「嘘だと思ったがな、本当に攻撃されていたのか。」隣の兵士がそう言って、
慌てて口をつぐんだ。
「嘘って、何か情報があったのか?」俺は早口で聞いた。
「いや、別の部隊が特殊な任務に駆り出されたとかなんとか。盛岡がどうのこうの
言ってたけどな。俺はわからん。」そう言って彼は窓の外に目をやった。
俺はその時、周囲の兵士がその兵士を冷たく睨むように見ていることに気づいた。
彼らは何かを知っているのだろうか。
急ブレーキとともに土埃が巻き上がり、窓から入ってくる。俺は咳き込んだ。
「行け行け行け!」隊長の怒鳴り声が響き、三台のハンヴィーから兵士達が躍り出る。
そこは、市街中心部からやや逸れた住宅地だった。とは言え原型を留めた家は僅かで、
殆どが半壊、全壊状態だった。一見すれば大震災の被害地域に見えなくもないが、
壁などに時折見られる大きな弾痕は、その壊滅が人によってもたらされた物だと言うことを
物語っている。
そして、それら廃墟の中にぽつぽつと、黄色や蛍光色のテントが立っている。
政府が入植者用に認定したものである。
廃墟の中に鮮やかなテントが増え出すことは、その地域の復興の証であり、病んだ日本人に
明るいニュースをもたらす勇気の旗でもあった。「・・の市街に最初のテントが立ちました。」
そんな報道が世界に流されれば、海外に避難している日本人は、同胞の努力と帰還への期待に
涙して喜ぶ。
もちろんテントがそんな効力をもたらすのはそこで暮らし働く入植者達がいれば、の話であるが・・。
これは、一体。俺はその場に立ちすくんだ。
398 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/22(土) 04:11:53 ID:EZZ+uNkO
早くしてくれ〜
399 :
佐々木の場合:2006/04/22(土) 18:52:43 ID:i4ii9CsB
崩壊した住居の間や、空き地には入植者用の大きなテントが立っている。
しかし、よく見ると所々に骨材が折れている箇所やひしゃげたようになっている
物もある。テント生地がやぶけているものも少なくない。
だが、俺が言葉を失ったのは、テントの殆どに飛び散ったような黒いシミが大量に
付着していることだった。明らかに血液だろう。
血の付いた手のひらで、それを擦りつけるように上から下へ辿った跡もある。
制圧後の都市で、残存していたゾンビが入植者を襲った例は少なくない。
しかし、自衛隊や米軍、国連主導の多国籍軍が警護にあたるため、被害は常に
最小限に抑えられてきた。だがこの有様はなんだ?見渡せる限りでは、全滅じゃないか。
俺は言いようのない恐怖に襲われた。一体どうして?
「このあたりはもう駄目だ。コロニーの集団が夜中に襲って来たら、ある程度武装
していても民間人には抵抗の限界がある。」兵士の一人が呟いた。
「だが、死体はどこにあるんだ?さっき見たナパーム攻撃の跡地には黒こげの死体があったが、
ここには無い。空爆も受けてはいないようだし。」別の兵士が聞く。
「あっちだ。」隊長が指さした方向には、学校のグランドが見える。
グリーンのネット越しにぼんやり見えるのは、高さ5メートル程の小さな山だった。
カメラの望遠レンズで覗くと、その小山が実は人間の積み重なってできたものだと分かる。
すでに焼却されたらしく、赤黒く残った皮膚や骨が折り重なり、何人いるのかも
分からない。硬直したまま空に突き出した腕が、何かを掴もうとするように静止している。
気づけば辺りには死臭が満ちており、俺は酷い吐き気に襲われて地面に膝を付いた。
「おい、大丈夫か。」隣の兵士が俺の肩を抱いて立ち上がらせる。
「何で盛岡に入植者がいるんだ。」掠れる声で呟いた。
隊長が近づいてきた。
400 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/22(土) 19:25:02 ID:hNrAaJkK
401 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/23(日) 11:51:13 ID:UAskCJVR
佐々木さん乙
佐々木さん頑張ってください
403 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/24(月) 20:54:36 ID:EsCabAAE
ほしゅ
404 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/25(火) 22:55:25 ID:rbHSKBNY
佐々木さんGJ
405 :
佐々木の場合:2006/04/28(金) 07:29:41 ID:ShlIBrSU
今週は残業続きでして。でも週末に必ず書きますね。
駄文ですけど読んでくださっている方、ありがとう!
406 :
ゲーム好き名無しさん:2006/04/29(土) 00:52:14 ID:l0PPD3GN
>>405 いやいや駄文なんてことないですよ。面白杉です
407 :
佐々木の場合:2006/04/29(土) 18:34:58 ID:RREZ0g9h
「何かの手違いがあったらしい。我々が此処で任されている任務は、生存者の
発見とゾンビの捜索だ。それ以外は何も知らされていないのだ。」隊長が曇った顔で言う。
「でもおかしい。入植者は、自衛隊か米軍の警護下に置かれるというのが規定だろ?
何故こんなことにならなくてはいけないんだ。」俺は口調を強めた。
「盛岡での作戦は全くの極秘任務だった筈だ。誰かが誤った情報を流布しない限り、民間人が
勝手に危険な地域に入るはずないだろう。」
俺は、堀が言っていた誤爆の件を思い出していた。そんな痕跡はなかった。
いや、むしろ自衛隊も米軍も、影も形もここにはない。コロニーを破壊した爆撃の爪痕が残っている
だけだ。白服の研究員すらいないなんて、盛岡で何があったんだ。
突然、テントの一つを捜索していた兵士が叫んだ。「生存者発見!」
数秒後、積み上げられたシュラフの中から、一歳程の赤ん坊が助け出された。
酷く衰弱しており、鳴き声も聞こえないほどに弱っている。すぐに救護兵が点滴の準備を始めた。
「シュラフの山の中に隠されたんだろうな。可哀想に、きっと親は生きてないだろう。」
赤ん坊を抱いて点滴を始めた兵士を見ながら呟く。
「何があったのか、あの子が話せる歳だったらな。」一人の兵士が言った。
「さっきから無線を本部に入れているんだが、応答が無いんだよ。おかしいな。」
通信兵が首をかしげている。
俺は、ぼんやりと状況を見つめていた。この部隊も、本当に何も知らないのだろうか。
積み上げられ火葬された入植者達の死体。少なくとも、襲撃されたこの場所に他の部隊が来たことは
間違いないだろう。
「隊長、我々は単独行動なのか?他に活動中の部隊はいないのか?」俺は聞いた。
「ああ、いつものように作戦後の捜索のみだ。他の部隊が盛岡入りしている情報などは
全く無い。」通信兵を覗き込みながら隊長が答える。
「佐々木、これを見てみろ。」テントを見ていた兵士が呼んでいる。
408 :
佐々木の場合:2006/04/29(土) 18:45:23 ID:RREZ0g9h
「なんか変じゃないか?」近づく俺を見て兵士が話しかけてきた。
彼の指さす場所を見ると、テントの黄色い生地に、何かが引き裂いたような
破けと、弾痕があった。
「ゾンビが襲った跡はたくさん見てきたけど、これは猛獣が引っ掻いたような
傷だよな?」兵士が言った。確かにその切り開かれ方は、長い爪を持った何かが
残したもののようにも見える。
「リッカーは東京で確認された後は、全滅した筈だしな。あいつらではないよな。」
俺がそう言うと、兵士は目を見開いて首をすぼめた。
「おいおい、リッカーだけはごめんだぜ。あいつらを全滅させるのに地下鉄に降りた
時を思い出しちまうよ。」
しきりに周囲を気にしだした兵士をよそ目に、俺はテントの傷を写真に納めた。
そして、ふとおかしな事に気が付いた。
弾痕?
佐々木さんがんばれー
410 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/01(月) 19:56:10 ID:KaQi5SqC
佐々木さん
や ら な い か ?
ある男の日記
1.
いつもとかわらない朝だ。目覚ましが鳴り、朝飯を食べ、仕事にいくという平凡な朝…のはずだった。
町は不気味な雰囲気がただよっていた。いつもなら通勤ラッシュで車のエンジン音がうるさいが、今日は音が…いや、車さえ無い。
仕事場に連絡しても誰もでない。友人に電話しても誰もでない。妙に恐くなり一日家で過ごすことにした。
2.彼女のメリーに電話してみた。家に掛けたら誰もでない…。今度は携帯に掛けてみる。
………出ない…。
意を決して彼女の家にむかうことにした。
412 :
411 駄文スマソ:2006/05/01(月) 21:10:03 ID:Vo6Sr3U+
3.彼女の家についた。車から降り、チャイムをならす。
…出ない…
携帯も出ない、家にもいない…
考え込んでいると後ろから声がした。
誰だ?と振り向くと人が…いや、人ではない!心臓に穴が開いて歩く人間なんているはずがない…!
その人(?)は俺に考える暇も与えず襲い掛かってきた。
ぎりぎりで人(?)かわした俺はすぐに車に乗り家に帰った。
4.家に着き鍵を掛け家に駆け込んだ。まったく意味がわからない。あれは人間ではない。それに帰る途中にもいくつかあんなやつがいた。
また襲い掛かってきたら困る!俺は昔警官だった時もっていたハンドガンをもった。
5.
ドンドン!
玄関からドアをたたく音が聞こえた。まさか奴らが…
ハンドガンを手に玄関にむかう。銃を向けつつドアをあけるとそこには友人のジョンの姿があった。
警戒しつつも部屋に招き入れる。
ジョンはどうやらあいつらが何か知っているらしい。
「町の人間がなぜおかしくなったのかは知らないが、あいつらは生きていて生きてない。生ける屍…つまり、ゾンビ。」
耳を疑った。ゾンビなんてゲームや本でしか見られない空想の化け物だ。しかし信じる以外に道は無い…。とりあえず今日は外に出ないほうがよさそうだ。
乙
なんか主人公の心情があっさりしてるので、
もう少し描写に凝ってみるのもいいかも。
415 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/03(水) 16:03:51 ID:FlHaTUBf
ほ
し
ゅ
ぬるぽ
419 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/06(土) 10:37:14 ID:LLDs00Kp
テント地に空いた無数の弾痕が、人間達の抵抗を物語っている。
最初、俺はそう思った。ゾンビに急襲されれば、恐怖に駆られた入植者が
標的が見えないテントの中からむやみに発砲することもあるだろう。
この国は、崩壊した現在も民間人の銃武装を許可していない。自衛隊をはじめとする
組織された軍隊が治安と警護に当たる以上、非常時とは言え民間人に武器を与えるのは
危険だと言うことらしい。
だが実際には、どこから手に入れたか、銃を持った略奪者が各地で犯罪を犯しており、ゾンビの
いない地域では彼らの方が遙かに危険な現実として立ちはだかっていた。
当然、入植者の中にも非合法なやり方で武器を揃え、自警団を組織する人々が現れる。
臨時の政府もアメリカも、そういった状況を黙認せざるを得ない段階に来ていた。
9mm弾を使う軽いマシンガンが中国を経由して密輸されており、入植者の自警団の多くが
この武器を所持しているらしい。昨年暮れに京都で、略奪者達が復興地域を襲った時、既に小隊を
残して撤収していた自衛隊よりも役に立ったのは自警団だった。20名の略奪隊が全員銃殺され、
入植者達は彼らの遺体を吊した。ニュースに流れる略奪者の無惨な姿を見て、悪寒が走った。
結局、自衛のための銃武装がその国の平和を維持することにはならないということだけは確かだ。
テントの中には、入植者のものと思われる血痕があちこちに飛び散っている。
地面には生活用品などが散乱している。
俺がおかしいとおもったのは、テント内に薬莢が一つも落ちていないという事だった。
中から発砲したのであれば、これだけの数の穴だ、薬莢も大量に落ちている筈だ。
仮に、テント内に侵入したゾンビを外から撃ったとすれば、ゾンビの死体が残っているか、
死体処理班がテントごと燃やすのが普通なのだ。
420 :
佐々木の場合:2006/05/06(土) 10:57:57 ID:LLDs00Kp
「これを見ろ。」米兵が差し出した手には、ライフルの薬莢があった。
それは明らかに、自衛隊の自動小銃に使われる物だった。
「自衛隊はここで何をやっていたのかね。入植者が全滅しちまうようじゃ、
なんのための自衛隊だよ。」兵士が皮肉めいて言った。
よく見ると、足下には薬莢がたくさん転がっている。確かにここで、自衛隊は
発砲したのだ。
だが、いくら大きなコロニーに遭遇しても、こんな事態に陥ることは考えにくい。
多用な重火器を使用する部隊が、入植地域を守れなかった事は無かったからだ。
俺は、自分と隣に立つ兵士、60メートルほど離れた所で通信兵と話し込む隊長、その
周辺に散開して捜索任務にあたる兵士達を見回した。
太陽は春に似つかわしくないほど強い陽射しを降り注ぎ、
灰色の廃墟群に、米兵の迷彩服と黄色いテントを鮮やかに浮かび上がらせている。
何かがおかしい。この弾痕は、外から中に向けて発砲された跡ということか。
逃げまどう入植者達の姿が浮かんできた。
俺は、向こうに見えるグランドに目をやった。あの焼かれた死体の山を見れば何かが
分かるかもしれない。
「ちょっとグランドの死体をカメラに納めたいんだ。付いてきてくれないか。」
兵士は頷くと、無線機に移動することを告げ歩き出した。
振り向くと、隊長が顔を上げ無線機に話しかけている。「気を付けろ。」
兵士の胸に付いたトランシーバーがその声を伝えた。
421 :
411:2006/05/08(月) 04:37:17 ID:???
ちょっとアイデアが浮かばなかったから来れなかったです。
>414
感想サンクス!昔から文才無いからな…。とりあえず頑張ります!
422 :
411:2006/05/08(月) 05:01:26 ID:???
6.
朝がきた…と思い起き上がったがまだ夜だ。昨日は昼のうちに寝てしまった…。
ジョンを起こし、銃をかまえ外を見る。幸い辺りに奴らは見当たらない。しかし皆がゾンビになったわけではないだろう。ジョンも正常にここにいる。メリーも生きているかも…。
とりあえず生存者を探すとしよう。ハンドガンを構えジョンとともに外へ出た
7.
少し視界が悪い。だがなんとかなるだろう。警戒しつつ歩く。
ヴゥぅゥァぁぁァ
ブィゃァァゥァぁ
奴らのうなり声が聞こえる。声にならない声、ひどい響き…
しばらく歩くと人影があった。
生存者か?と近づく。だがそれは『奴』だった。
思わず後退りする。果てしない異臭。肉が腐りきったような臭い。ひどい吐き気に襲われた。
だがなんとか耐え銃を構える。もとが人間だ。急所を撃てば倒れるはずだ。だが…。
今は襲ってくる怪物だが人間は人間だ。少し撃つのが恐い…。
戸惑っているとゾンビは襲い掛かってきた。思わず銃を放つ。確かに心臓をついたはずだ。だが再び襲い掛かってくる。
怯むことを知らないゾンビ。恐ろしい生命力だ。ハンドガンの弾が切れてやっと倒れた。それもジョンの援護があったからだ。
弾も切れてしまった。一先ず戻ろう。
423 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/11(木) 18:45:19 ID:k1DbJvez
陽射しは強まり、鼻を突く異臭も、より酷くなっている。
瓦礫とテントの残骸の間を縫うように進む。あれは高校だったのか。
グランドに併設された大きな体育館が見える。校舎が廃墟と化す程の惨状
にも関わらず、体育館は比較的良い状態で残っているようだ。
やや前を行く兵士の無線機が、時折ノイズを出している。どうも、この界隈は
電波が正常に届かないようだ。
7、8分歩いてようやくグランドに到着すると、遠くからは一つに見えた遺体の山
が、実は二つ並んで作られている事が分かった。人肉が焼けた時の、形容し難い
悪臭がまだ漂っている。
「随分大勢だな。」兵士が呟いた。確かに、二つの山を作る遺体の数は、軽く100体を
超えているように思える。
望遠レンズでは確認出来なかったが、死体の中には入植者特有のバッジを衣服に付けている
ものがある。十分に焼却出来なかったのか、殆ど焼けていない遺体も少なくない。
俺は、一つの死体に近づいて観察した。
驚いたことに、遺体の多くには明らかな銃創が多数見受けられた。
「ゾンビに襲われたんじゃない。」俺は悪寒を感じて退いた。
ここにある死体は、武器で攻撃されたものだ。誰がこんなことを。
「まずいな、なんかおかしい。無線が通じない、戻ろう。」兵士が言った。
その瞬間、隊長等がいる辺りで閃光が走り、続いて激しい爆音が鳴り響いた。
状況を全く飲み込めなくなり、俺はその場に頭を抱えて突っ伏した。兵士が、俺の上に
覆い被さるように伏し、銃を構えた。
無線機から切れ切れに叫び声が聞こえてくる。必死に爆発のあった方向を見ると、
部隊が後退しながら何かに発砲しているのが見えた。銃声も遅れて聞こえてくる。
どうやらハンヴィーの車列が爆発したようだ。
「どこから攻撃を受けているんだ!」兵士が無線機に叫ぶ。散り散りになった兵士達は、
こちらからはマンションの影で見えない辺りに発砲している。
こちらの方角に向かって、数人の兵士達が走り出した。
やがて、マンションの影からゆっくりと砲身が覗いた。砲身?
音は聞こえないが、キャタピラをゆっくり回転させながら一台の戦車が顔を出した。
「戦車だと?あれは自衛隊のヤツだろ。何だってんだ。」兵士が俺の上で叫ぶ。
5、6名の米兵が瓦礫から戦車に向かって発砲している。
424 :
佐々木の場合:2006/05/11(木) 18:46:29 ID:k1DbJvez
422に名前を書き込むのを忘れました。佐々木です。
保守
427 :
佐々木の場合:2006/05/12(金) 17:17:24 ID:jme08g0R
424 422じゃなくて423の名前間違いでしたね。411の作家さん、すみません。
428 :
佐々木の場合:2006/05/12(金) 17:37:13 ID:jme08g0R
地面に伏したままカメラを向ける。
先頭車両の部隊が、固まって発砲しているのが見えた。だが、硬い装甲に覆われた
戦車にライフルで攻撃したところで何の意味も無い。対戦車砲は誰が持っていたんだ。
戦車が主砲を回し始めた。まさか、歩兵を相手に撃つ気か?俺は、口の中に入り込む砂を
吐き出した。
自衛隊の90式主力戦車は、120mm滑空砲を主砲に据えた近代兵器であり、俺が仙台に入る
前には、北海道から一つの師団が東北方面に送られていた。だとすれば、あの戦車もその一台
だろうか。
再び、激しい爆音とともに主砲が発射され、近くにあったアパートが吹っ飛んだ。
「やめろ!糞野郎!」俺を守っている兵士が叫んだ。
噴煙が巻き上がり、もはや戦況を見ることが出来なくなった。
そして銃声が止み、静寂が訪れた。兵士の無線機が相変わらずノイズを発している。
俺は、自分が死体の山にへばりつくように伏せていた事に気づき、慌てて立ち上がった。
429 :
411:2006/05/14(日) 23:50:13 ID:???
7.
銃の整備をする。しかしゾンビの耐久力をなめていた。心臓を打っても倒れないとは…。
生き抜くためにこれでは心細いな。
弾を詰め、弾薬をポケットに積めて警察署へむかった。
8.
警察署は思ったより人が少ない。ジョンが倒してくれたようだ。俺たちは難なく武器倉庫に辿り着いた。
ショットガン…マシンガン…豊富に武器がある。とりあえずショットガンとデザートイーグル、それとS.A.A。シングルアクションアーミーをサイドパックに入れた。
ジョンはマシンガンを手に入れたようだ。
9.
一度家に帰ることにした。とにかく町を脱出しなければならないな。もう外は明るい。今なら脱出路を探せるだろう。外に出ることにした。
10.
もうこの異臭には慣れてきた。まあ慣れた自分が恐いのだが…。
しばらく歩いていると人影を見つけた。S.A.Aを構え近寄る。
それはゾンビではなく、メリーだった…!
「メリー!」
駆け寄る。どうやらまだゾンビではない。生きているようだ。
話によると、家にゾンビが襲ってきたから窓から飛び降り、そのまま逃げていたらしい。とにかく無事でよかった。また俺たちは家に帰ることにした。
保守
432 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/20(土) 14:59:58 ID:WhLxMPg5
噴煙と砂埃が消え、視界が戻った。
戦車から一人の自衛隊員が顔を出して何か叫んでいるように見える。
米兵が数人、物陰から叫び返している。俺は護衛の兵士と共に身を低くしたまま
戦列に向かって走り出した。
こちら側に退却していた兵士数人と合流し、戦車に気づかれないよう近づく。
自衛隊員らしき迷彩服の男が日本語で叫んでいる。「所属する部隊と国籍を名乗れ。」
と言っているようだ。20メートルほど離れた瓦礫に身を伏せる米兵が、「英語で話せ。」
と叫び返している。
「我々はアメリカ海軍だ、捜索任務中だ。」俺は戦車の西側から叫んだ。「あなた方は自衛隊か?」
数秒の沈黙後、「その場に武器を置いて投降せよ。」と英語で呼びかけられた。
「そちらの所属を言え。」米兵が叫ぶ。「我々は米軍だ、投降はしない。」
さらに長い沈黙があった。
一人の兵士が戦車から降りてくる。明らかに自衛隊の装備に身を包んでいる。
「米軍所属の捜索部隊ですか?ホプキンス隊長の部隊ですか?」彼は流ちょうな英語で問いかけてきた。
「そうだ、私がホプキンスだ。」戦車の北側10メートル程の瓦礫から声が聞こえた。
良かった、彼も無事だったのか。俺がホッとして目をやると、両手を掲げた隊長が、ゆっくり戦車に
向かって歩き出すのが見えた。戦車から降りた自衛隊員が振り向く。自動小銃を構えた
別の隊員が、隊長に照準を合わせている。
433 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/20(土) 15:33:16 ID:WhLxMPg5
432も佐々木です。
隊長の隠れていた瓦礫から、狙撃兵が自衛隊員に照準を合わせている。
「お互い撃つな!」隊長が皆に聞こえるように叫んだ。
「我々は、この一帯の安全を確保するため仙台地方支部を出発した捜索隊だ。」
隊長が大きな声で言った。
「我々は、あなたの率いる部隊が盛岡市街で武装勢力から攻撃を受けているという
通報を受けて駆けつけました。ホプキンス准尉ですね?」自衛隊員らしき男が答える。
数分後、二人の話し合いが終わり、我々は戦車の前に集結した。俺は米兵一人一人の
顔を見たが、あの戦闘にも関わらず一人も負傷していなかった。自衛隊の砲手は、こちらの
兵士は狙わずに、近くのアパートなどを砲撃して戦意を喪失させるつもりだったらしい。
とは言え、突然の攻撃を受けた米兵達は苛立っていた。そして、一人の兵士が自衛隊員に飛びかかった。
「この野郎、状況もきちんと確認しないで大砲を撃つヤツがいるかよ!こっちに
死人が出たらお前ら終わりだったんだぞ!」地面に倒され、米兵ともみ合いながら隊員が叫んだ。
「そっちが先に撃ってきたんだ。こっちは正当防衛だ!」
二人を引き離しながら、その隊員の言葉に数人の兵士が顔を見合わせた。
隊長も驚いている。「我々は何の攻撃もしていない。戦車の駆動音が聞こえてきた時点で皆隠れた筈だ。」
俺は、その時自分がグラウンドにいた事を呪った。全く分からないのだ。
「あなた方のいた方角からRPGが発射されている。我々は即座に撃ち返したんだ。」隊員が声を荒げた。
「RPGだと?そんな武器を俺たちの誰が持っているんだよ。」仲間に押さえ込まれた兵士が怒鳴った。
「角度が浅かったから戦車の装甲が弾いたんだ。そうでなかったらどうなっていたか分からない!」
そう言いながら戦車の上に立っている隊員が指さした場所には、確かに黒ずんだ焦げ跡がはっきり残っている。
キャタピラの上、装甲の厚い全部だったのが幸いしたのか、大きな損害は出なかったのだろう。
「とにかく、今は落ち着いて状況を把握しよう。ここも危険だ、我々以外にも何者かがいる可能性が出てきた。」
隊長が指示を出し始めた。ハンヴィーを失った以上、迎えを待つか、徒歩で移動することになるだろう。
俺は、自分がここで何をしているのか分からなくなっていた。
434 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/20(土) 20:05:29 ID:cfqaG8ub
わっふる、わっふる
435 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/21(日) 16:03:23 ID:jTtt/aCd
俺が一人の米兵とグラウンドに着いたと同じ頃、壊滅したキャンプ地で、部隊は近づくキャタピラの音
を聞いていた。
車長、砲手、操縦手の三人を乗せた90式戦車は、その10分程前に三台のハンヴィーを感知し、現場へ急行
していた。
砲手の証言では、最初にハンヴィーの車列を目視したとほぼ同時に、車両の奥からロケット砲が飛んでくる
のを確認したと言う。明らかに米軍の車両である事は分かっていたが、この状況下では攻撃された
以上、反撃しなければならないと判断したということだった。盛岡市内に入ってから、何故か無線やレーダーの
調子が狂い、米軍の信号が確認出来なかったと言う。これは、俺の同行する米軍の部隊でも起きている
現象だった。
隊長を始め、その場にいた兵士達は、戦車が見えた時点で隠れていた。
誰もRPGの発射音を聞いていないのが不思議だったが、戦車の駆動音でかき消される程小さい音でも無いはずだ。
いずれにせよ、この部隊が携行する対装甲兵器と言えば、バレッタのM90くらいなのだ。戦車を持った敵と戦う
訳ではない。相手はウイルスに感染した人間を始めとする動物、という前提の元で配備される以上ロケット砲は持って
いない。
無線やレーザーが通じない状況では、敵か味方かの区別も難しい。仮に我々とは関係ない者がロケット砲を発射した
のであれば、まだどこからか狙われているのは間違いないだろう。
戦車を中心に、その側面と後方を米兵が併走する。両脇にそびえる廃墟と化した住宅を警戒しながらこの一帯を出るのだ。
この調子で2キロほど行くのか。俺はゾッとした。カメラバッグと防弾チョッキを呪いながら汗だくで走る。
「佐々木、お前は戦車に乗ってろ。」隊長が呼びかけてきた。双眼鏡を覗いていた車長が戦車の停止を指示し、
俺は屋根に上った。
俺がすまなそうに手を挙げるのを確認して、戦車は再び土煙を上げる。日は少しずつ傾いていく。東北に入って初めて夜営を体験
することになりそうだ。
436 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/21(日) 17:12:26 ID:PZRiKJVB
面白〜ィよ
保守
ほす
440 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/29(月) 22:49:20 ID:M90dD2N8
保守
441 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/29(月) 23:03:16 ID:NtwP89ko
442 :
佐々木の場合:2006/05/30(火) 18:14:09 ID:6eSW1KKY
考えてみれば、俺は何故夜営を張って寝袋で休む必要があるのだろう。
ここは盛岡だ。仙台本部に戻ることも、新潟方面の自衛隊駐屯地へ向かうことも
出来た筈だ。
どこからか襲撃される恐れがあるというのに、危険地帯で夜を明かすなんて馬鹿らしい。
とは言え、ハンヴィーを三台とも失った上に、米軍、自衛隊双方の無線機は使えなくなっている。
戦車に20名程の人間を乗せる事は不可能だし、隊長の決断に文句を付ける理由は無かった。
暗視ゴーグルを付けた兵士が戦車の上で見張りに就いている。当然戦車の探知機能も目を開いているのだろう。
「夜明けと共に活動を再開する。」隊長が言った。
キャタピラの側に簡素な寝袋を敷き、横たわった。不可解な一日だった。不安や疑問が渦巻き、なかなか
寝付けない。
夢と現実の狭間で、朦朧とした意識の中、誰かが肩を揺さぶっている。星も見えない薄曇りの空、ぼんやり
見えるのは、口元で人差し指を立て、俺を起こそうとする米兵の顔だった。
「どうした?」俺は囁いた。「静かに。何かに囲まれている。」兵士も囁く。
俺は慌てて起きあがった。既に兵士達は皆立ち上がり、暗視ゴーグルを付けて
周囲の暗がりに銃口を向けている。
「佐々木さん、あなたは戦車に入った方がいい。一人分は確保出来る。」自衛隊員が言った。
俺は、中に入ることは拒否し、ハッチに上がる事にした。ポケットに入っていた家庭用のデジタルビデオカメラを
取り出した。ナイトモードとか言う機能があった筈だ。これで少しは状況を納められるかもしれない。
「ゲリラか?」誰かが呟いた。
「わからない、だが確実にレーダーの包囲が小さくなっている。もうすぐその辺に見える筈だ。」
自衛隊員が返す。
しかし、周囲にはその影、物音すらしなかった。俺はハッチから戦車内のレーダー画面を覗き込んだ。
確かに、戦車を中心とした円形のレーダーに、未確認の物体を示す黄色い点が映っている。その
数は10程はあるだろうか。ゆっくりと中心に近づいている。
やべ〜仕事なのに目が離せない。
佐々木氏すげぇよ
444 :
ゲーム好き名無しさん:2006/05/30(火) 18:52:52 ID:FEi+eDzg
>>435 バレッタ×
バレット○(発音はベレットらしい)
M90って米軍使ってたっけ?
あと、RPG程度なら正面からでも大丈夫なんじゃ?キャタピラならヤバイだろうけど
445 :
書き逃げ:2006/05/30(火) 20:11:48 ID:???
レオンは、一切の身動きもせずに、ただ対峙していた。
名前もわからない、異形の怪物。腐り果てたゾンビとも、異様に巨大化したカラスとも異なるクリーチャー。
限りなく人間に近いが、決して人間ではない。彼の目前の生物―果たしてそう言って良いのかは疑問だが―は、そこに立ったまま、こちらの動きを伺っている。どうやら、少しの知能があるらしい。
怪物という名がここまで相応しい生物は、他にいないだろう。身の丈はレオンの2倍以上はある。
先ほど壊された壁の破片が、足下に散らばっていた。怪物の力は、それが証明している。人間の力とは、全く比べものにならない。
レオンは自身に勝ち目が無いことを判っていた。ナイフじゃ、到底太刀打ちは出来ないだろう。それ以前に、ナイフが怪物の異常なまでに発達した肌に突き刺さるとは思えなかった。
体術には自信があった。だが、そんなものはこの状況では何の役にも立たない。レオンの拳一撃では、状況を変えられない。
この怪物を倒すことは、今のレオンの装備では不可能に近い。奇跡でも起こらない限り、怪物は朽ちない。
彼に残されていた選択肢は一つだけだった。逃げる。それ以外に、彼が生き延びる手段は無い。
壊された壁から、漆黒の空が覗く。どうやら朝は、まだ来ないらしい。
うんうん。
面白そう。
やっぱりレオンが出てくるとバイオって感じがするね。
佐々木さんのも面白くなってきたねぇ〜。
レーダーに映るのは何なのか!?
果たして正体は…!
次に期待!!
確かにあそこで壁ぶち破って現れた時は
軽く絶望したもんなぁ…
長編待ちの間に
こういう短いのが入るのはウレシス
450 :
佐々木の場合:2006/06/04(日) 12:15:09 ID:ir1TNiLq
444、449さん 情報ありがとうございます。兵器には疎いので間違いがありましたら
ご指摘ください。
これまでに無い恐怖感が俺を支配していた。もはやカメラのファインダーを覗く
勇気は無かった。薄曇りの真夜中、さほど暗さを感じないのは、空が怪しく発光
しているからだろうか。
「ゾンビなら、」隣でライフルを構えた自衛隊員が囁いた。「うめき声や足音が
聞こえる筈なのに、おかしい。」
戦車内のレーダーに映る黄点は、今や戦車に触れんばかりに近づいていた。だが何の
気配も感じられない。
「おかしい、何か変だ。レーダーがイカれたのか?」戦車内の隊員が言った。
次の瞬間、後方の守備に就いていた兵士等が叫び声を上げた。それと共に銃声が静寂をつんざく。
その場にいた全員が状況を理解するのに時間は掛からなかった。
「リッカーだ!」誰かが叫ぶ。「ライトを点けろ!」隊長が怒鳴ると同時に各々がライトを点灯させ
銃を構え直した。
「一人やられた。こっちだ、撃て!撃て!」怒号が飛び交う。数人の兵士が撃ちまくる先に、ライトで照らし出さ
れているのは、全身が赤く、剥き出しの筋肉組織が脈打つ化け物だった。鋭く伸びた爪のような
手を持ち、3体程が瓦礫の間を飛び交っているように見える。一体が血しぶきを上げて地面に伏している。撃たれて
絶命したようだ。その横で、首を押さえた米兵が倒れ込み呻いている。彼が押さえる首からおびただしい量の血が
流れている。
「佐々木さん、戦車に入ってハッチを閉めろ!」自衛隊員が立ち上がって射撃をしながら叫んだ。
俺がその隊員に向かって顔を上げた瞬間、彼の後方からリッカーが飛びかかり、隊員の首が飛んだ。
俺は理性を失い、自分に向かって倒れてくる隊員の身体を支えながら叫んだ。
自衛隊員を殺したリッカーが俺に目を向け、這ってくる。
人は死ぬ瞬間、覚悟を決めるものだと思っていたが、俺の思考は停止していた。
突然、リッカーの頭が吹っ飛び、俺は体液を顔に浴びた。
「佐々木さん、早く入れ!」ハッチからライフルを構えた砲手が叫ぶ。
佐々木さんのやっぱ面白い。
452 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/04(日) 20:15:57 ID:Ad+nQRjO
この間がとても辛い…
でも最高!!
11
外はもううなり声しかない。時折聞こえる叫び声ももうなくなった。
町から出ようにも森に囲まれ、携帯も電波が届かない町だ。警察の無線もコードが切られていた。
絶望感に頭を抱えていると、ジョンは何かを思いついたように立ち上がった。
警察署の地下に緊急脱出用の通路があるようだ。
それならなんとか町から脱出できるだろう。
俺たちは町から脱出するために警察署へとむかった。
12
俺たちは車に乗り込んだ。
やはりゾンビはいる。いつもは少ないと思える人口も今ではとても多く感じる。
メリーにはS.A.Aを渡した。ハンドガン程度なら女性にも扱えるだろう。
町は夕方になった。闇が徐々に町を包んでいく。
向かう途中不運にも車はガス欠になった。仕方なく歩くしかなくなった。
道を開きながら進んでいく。どれくらいゾンビを倒しただろうか。だがまったく数が減ってないように見える。
弾も無くなって来てしまった。警察署につけば弾薬あるのだが…
歩き続けると警察署が見えてきた。なんとか弾ももった。
俺たちは急いで警察署に駆け込んだ。
454 :
411:2006/06/05(月) 04:51:48 ID:???
ここまで書いてきたけど…
自分で言うのもなんだがはっきりセンスないな…俺…。
文才がまったくなくて見てるこっちが恥ずかしいって文章を書いてしまうよ…。
オセロットがいたら悪いセンスだ…って言われるよ(´・ω・`)更新遅いし
まあ気長に見ててくださいね!
いやだ。
お前の見るくらいなら佐々木さんの見る。
まあまあ気長に見守ってやりましょうよ455さん
>454
何言ってんのよ!書けるだけでもすごいじゃないの!
そうやって色々考えて、良い文章に成っていくのよ。気合い入れなさい!
アタシも初めの記事は苦労したわ。懐かしい思い出ね。
またアタシ達の話が載るかもしれないから、その時は応援頼むわ。
458 :
佐々木の場合:2006/06/11(日) 20:36:15 ID:4BTFIdPR
無様にも、ただ生きたい。人間の自然な欲求だろうか。
目の前のハッチに潜り込むまでの数秒、俺は自分が助かる事しか考えられなくなっていた。
砲手は俺を奥へ押し込むと、ハッチから顔を出して射撃を始める。銃声が聴覚を麻痺させ、
操縦手がレーダーを見ながら叫んでいる内容も聞き取れない。早く終わってくれ。
感覚を失った手のひらにはしっかりとカメラを握っていた。
射撃を続ける自衛隊員の背中をぼんやり見上げる。
「お前は天性の戦場カメラマンだな。」バグダッドのカフェで堀が笑う。
「左手でお茶を飲みながら、右手で被写体を狙うのか?」
指摘されて初めて自分がずっとカメラを掴んでいた事に気づき、恥ずかしさを
憶えてテーブルに置いた。
「なんでかな。別に常に写真を撮ってる訳じゃないんだけどな。むしろお前の方が
写真の数なら上を行ってるよな。バッグに入れておけばいいのにな。砂埃も入るしさ。」
堀が笑う。「だからさ、そこが天性のカメラマンだって言うの。そのカメラはお前の
心臓なの。心臓だけ離れて生きていけないだろ、人間は。」
「そんな臭い哲学は嫌だね。カメラがあればそれでいいみたいな、気取った連中
とは違うよ、俺は。」俺は少し苛立って吐き捨てた。だが堀は続ける。
「だろ?でも、なぜか手放せない。それどころかストラップで首から提げておくのも
落ち着かない。常に手で握っていたい。それほどまでにカメラに執着する、いや、言い方が
悪いな。とにかく同業者の俺が笑ってしまうくらい握ってる。それは何故だ?」
自分の癖をティーブレイクのネタにされて、俺はさらに苛立ちを増していた。「知らない。」
堀はにこやかに頷く。「な?それはお前が天性のカメラマンだからさ。なりたいと思ってなった
俺等とは違うの。カメラを持つべくして、持っている。持たざるを得ない星に生まれちゃったの。」
俺は呆れて返す言葉も出てこなかった。「そうかい、そうかい。じゃあそう言うことで。」
堀は急に真面目な顔に戻って言った。「まあ、俺も変な事ばっかり言うけどさ、これは本心だからな。いつか
必ず、お前だから撮れる写真だとか、お前だから伝えられる事件なんてのが出てくるよ。それも遠くない
未来にね。」
459 :
佐々木の場合:2006/06/11(日) 21:02:54 ID:4BTFIdPR
「佐々木さん!佐々木さん!しっかりしろ、何とか切り抜けたぞ!」
暗闇の中、遠くから声が響き、キンキンと頭を刺す。
「まずい、出血が酷い。このままだとまずいかもしれない。」
誰か怪我をしたのか。また自動車爆弾が爆発したのか?遠くに光が見える。
「佐々木さん、死んだら駄目だ!」
「うるさいな、俺は元気だよ。」
俺は自分の声で我に返った。
米兵達が顔を覗き込んでいる。衛生兵が点滴バッグを掲げて首を傾げる。
「何だ、どうしたんだ。」俺はバグダッドのカフェが夢だった事に気づいた。
そうだ、俺は盛岡でリッカーの襲撃を受けているのだ。だが銃撃も怒号も聞こえない。
「動くな、起きたら駄目だ。」衛生兵が起きあがろうとした俺の胸を押さえた。
「リッカーは片付けた。もう大丈夫だ、安心しろ。」顔を覗き込んでいた兵士の一人が
言った。
そうか、俺は気を失っていたのか。なんてざまだ。非武装とは言え俺はジャーナリストの
端くれだ。同行する部隊が攻撃されている時に気絶してるとは!
自分の不甲斐なさに怒りが込み上げてくる。
「もう大丈夫だ。何も出来なくてすまない。起こしてくれ。」
そう言って無理に立ち上がろうとした瞬間、右の肩から背中にかけて激痛が走った。
思わず情けないうめき声を上げ、再び地面に倒れ込む。
「佐々木、駄目だ!あんたは負傷している!」衛生兵が怒って俺を押さえつける。
「あなたは背中を切られたんだよ、佐々木さん。」戦車砲手が離れた所から言った。
「あの状況だ、気が付かなくても不思議はないな。戦車に入る直前に背中をこう、がりっとな。」
兵士の一人が手真似をする。
「とにかく、かなり出血してる。このまま盛岡を出て自衛隊の病院まで行くからな。頭がくらくらするだろう?」
衛生兵の問いかけが再び遠くなっていく。くそ、また落ちるのか。自衛隊員や米兵も重傷者がいたはずだ。みんなは
どうなったんだ。
あんたはプロですか。
面白すぎる。
461 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/12(月) 06:04:09 ID:HG7avzpw
小説化に一票
う〜先が気になる…
佐々木さんいつも乙です!
楽しみにしてます。
ガンガレ佐々木さん
佐々木さんのやっぱ面白いです
このスレに出版社の編集長はおらんか?いたら小説化を頼む
466 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/14(水) 03:43:07 ID:FDdPVYMO
小説化に二票入りました〜
13(だっけ?)
警察署に付いた。内側ロックをかければ最悪時間稼ぎにはなるだろう。
とりあえず武器庫で弾薬を調達した。地下にも奴らはいるはずだ。たくさん持たなければ。
準備は完了だ。善は急げ、だ。俺たちは地下へ向かう。
14
地下に到着だ。奴らはきっといるはずだ。警戒しながら先に進む。
緊急脱出通路は以下の順らしい。
まず地下道を通り下水道に入る。下水道を抜けると今度は列車で上へあがる。
上にあがったらある施設を抜け、再び列車に入る。その先がヘリポート。
ジョニーが言うからには間違いはないだろう。しかし『ある施設』と言うのはきになるな…。
まあいい。行けばわかることだ。
俺たちは下水道へ向かった
469 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/15(木) 16:38:34 ID:uS3tPtRH
一気に2〜3個投下してほしいな…。
あ、まあ気にせずに。
15
地下に銃声が響く。
普段ならこんな音は聞かない。だが今は近くで聞こえ、しかも自分が音をたてている。
やはり地下にもゾンビはいた。いや、ゾンビだけではない。
大グモに凶暴化した鼠。まさに戦争だ。
しばらく進むと人影が見えた。またゾンビか?銃を構え、ゆっくりと近づく。
そこにいたのは人間だった。いや、人間とは言えない。ただゾンビとは違う怪物だ。
ためらうこともなく相手は両手を振り上げ、攻撃してきた。
みんなは、なんとか後ろに飛びかわした。しかし奴はまた攻撃してくる。
俺はみんなに合図すると、一気に奥に走り、走りながら奴に銃を撃った。
奴はひるみ、地面に手が付いた。この隙に下水への道へ走った。
16
俺たちは下水辿り着いた。奴はもうこない。
奴はいったい…?しかし俺たちに考える暇はなかった。
迫りくるゾンビと蜘蛛、鼠。普段下水にいる生物はみんな敵になっている。
とにかく出口を目指さなければ。邪魔な奴だけを倒し、出口を探す。
どれぐらいの敵を倒しただろうか。くる前は数百とあった弾丸もあとわずかだ。
また進むとロック装置があった。これを操作すればあとは列車に乗るだけだ。ジョンは操作をはじめた。
ウーヴーヴァァ…
ゾンビが侵入してきた!不意を付かれ、近づかれた。しかしひるまず、ショットガンを撃った。
しかし弾が切れてしまった!壁に追い詰められる俺たち。
もうダメか…と思ったその時、銃声とともに倒れるゾンビ達。
まわりを見渡すと、ショットガンを構えた男がいた。
472 :
471:2006/06/15(木) 21:23:54 ID:???
17
俺は男に礼を言った。ゾンビではないようだ。怪物でもない。
男はユーリーと名乗った。知らない顔だ。外からきたらしい。
俺たちは自己紹介をすまし、ロックが開いた場所を進んだ。
18
装置を操作し、列車に乗り込んだ。もう発射準備は完了だ。
ユーリーは、サイドパックに弾薬を詰め込んでいたようだ。
俺たちにも弾薬を分けてくれた。もう弾切れが起こることがないぐらいの量だ。
しばらくすると妙にゆれるようになった。うえを見上げていると、急にあの怪物がおりてきた。
不意を付く行動に驚く暇もなく、突っ込んでくる怪物。
横に避け、デザートイーグルを連射する。しかしひるむことはない。
こんな狭い列車だ。一つ間違えば仲間にあたることになる。
近くにこないと、みんなむやみに撃てない。
何回か避けると、列車のドアが開いた。どうやら到着したようだ。
みんなが急いで外に出る。もちろん奴も出てきた。その瞬間に、みんなが武器を連射した。
すべての武器があたれば一溜まりもなく、倒れてしまった。
奴が倒れたことを確認し、進んでいった。
473 :
佐々木の場合:2006/06/16(金) 16:55:06 ID:p7id2AYM
八戸市は冷たい雨が続いていた。どんよりと曇った空は、太平洋側の小さな街を覆う。
順調に進む復旧活動は最終段階に入り、市立病院跡地に立った巨大なプレハブ施設が
雨にも負けずといった東北人気質を反映するかのようにそびえている。
八戸に展開された米軍の居留地は、周囲を有刺鉄線で囲われ、車両の突入を防ぐコンク
リート製の防護壁が並んでいる。南北2ヶ所のゲート前には戦車が配備され、これ以上無い
警備体制が敷かれていた。
北海道を除いた東京以北の各県最大規模の医療施設があるため、八戸市の米軍居留地には
それだけの警備が必要と判断されたのである。とは言え、この医療施設は民間人を対象に
したものではなく、各国の軍隊や研究者に限定して作られたものだった。
兵士や研究者達の活動特性上、彼らが負傷したり、あるいは感染症を発症する場合、相手に
しているのがウイルスに感染した動植物であることが非常に多い。
民間の病院で治療するのはさらなる感染拡大を生む危険がある。この病院が厳重な防護壁と有刺鉄線に
覆われているのは、外部からの侵入はもちろん、感染者が外部へ出ることを防ぐためでもあった。
夕方のようにくらい午前9時頃、ずぶぬれの米兵を大勢、屋根に乗せた一台の自衛隊戦車が南ゲートに到着した。
おかゆ うまい
475 :
佐々木の場合:2006/06/16(金) 17:15:27 ID:p7id2AYM
俺は、漫然と病室の天井を眺めていた。
仙台でプレス用の宿舎に泊まった夜、堀が入ってきたあの部屋もこんな感じだった。
身体を横に向けながら天井を見る体勢は疲れる。縫合した背中の切り傷が痛むため
仰向けにはなれない。かといって起きあがっているほど体力が回復したわけでもないのだ。
子供時代、右足を骨折して入院したことがあったが、あの時ほど一日が長くつまらないと
感じたことはなかっただろう。今、同じような感覚に襲われ、もどかしさに苛立ちすら覚える。
病室の入り口は簡易ロックの付いたドアがあり、一人の兵士が警備に就いている。
特殊な場所であるため、俺が自由に歩き回ることは許されないのだ。命を助けてくれた事には
感謝するが、これじゃ刑務所じゃないか。
外で警備兵と誰かが話す声が聞こえ、ドアが開かれた。
白衣を着た医者が看護士と共に入ってくる。眼鏡を掛けた若い医者だ。見覚えのある顔だな。
「佐々木さん、調子はどうですか?そろそろ麻酔も切れて痛み出す頃だから、お薬を持ってきましたよ。」
俺の枕元で話し出した医者の横で、看護士が淡々と点滴を取り替える。
佐々木さんがんばれー
477 :
佐々木の場合:2006/06/17(土) 16:56:05 ID:0wVlK3s1
「血液検査をしましたが、Tウイルスへの感染はネガティブでした。名誉の負傷ですね。」
若い医師は眼鏡越しに微笑んだ。
俺は見覚えのある医師に感謝を伝え、小さな窓の外に目を移す。彼は俺の腕を取ると、血圧を
測り始めた。日系のアメリカ人医師だ。中東のどこかで会ったような気がする。
「佐々木さん、あなたとはヨルダンで会った事がなかったですか?国境なき医師団のメンバー
として現地の病院で勤務していた時に、確かあなた方の取材を受けた事があると思ったのですが。」
「ああ!」俺は記憶が鮮明に蘇るのを感じて声を上げた。
「そうでした、あなたはジョナサン樋口先生ですよね?」
およそ三年ぶりの再会を喜び、それまでの活動を手短に話し合った。
この若い日系アメリカ人は、貧困に喘ぐアフリカ諸国や中東の戦地に赴いては医療活動を続けてきた
行動的な平和主義者だった。俺がヨルダンでNGO等の活動を取材した時の一人だった。
「ちょっと出てもらえるかい?」樋口は看護士に言った。
看護士が出て、ドアが閉められるのを確認すると、彼は俺に近づいて囁いた。
「佐々木さん、この施設は表向き軍関係者の病院ということになってるが、実際には生物実験
も行っている研究施設なんだ。」
俺は耳を疑って彼を見た。「君は米軍の関係者だろう?俺みたいな民間人、しかも報道関係者
にそんな事をぺらぺら喋るなんて、どうかしてるんじゃないか?」
彼は目を細めて一呼吸置いた。
「ここで行われている実験は、ウイルスの特効薬、ワクチン、抗生物質なんかの開発目的で行われ
ているんだ。生け捕りにしたゾンビに投薬している。」
俺が怪訝な表情で黙っていると彼は続けた。
「それだけなら各国でやっているし、君も見たことがあるだろう?」
俺は仙台の駅で見た防護服の男達を思い出した。
「例えば、ある病気に効果のある薬品を、規定の量を遙かに下回る量しか服用
しなかったとすると、どうなるか分かるか?」樋口は真剣な表情で問いかけてきた。
「多く服用すれば当然悪影響があるだろうな。でも少なく飲むなら何も起きないんじゃないか?」
「そう、全く効かない。だがそれだけじゃない。例えば、体内に入った細菌を殺すために
抗生物質を飲んだとする。その時、細菌が死滅するまで一定量の服用を続けなければ、その細菌には
その抗生物質に対する免疫が出来てしまうんだ。」
「つまり、次に同じ薬を飲んでも全く効果が出ないということか。」
樋口は頷いた。
「仮に、ウイルス感染の初期段階で効果的な薬品があるとする。被験体に少量を投薬する。そうすると
その被験体はもはやその薬品では助からない状態になる。そしてその体内にいるウイルスは、他の
感染体よりも強力でしぶといヤツに変わっていくんだ。」
478 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/18(日) 04:04:29 ID:zhg7fA8Q
ヤヴァイよ佐々木さん
小説化決定!!
になるといいな
小説化して欲しいですね^^
小説化は無理だね、なって欲しいけど。
こんな小さなクソスレじゃ。
佐々木さんもかわいそうに、こんなクソスレに投稿したばっかりにこんなとこでうずもれちまうとは。
お前等、小説化したいならもっとこのスレのこと広めろよ、ボケが。
481さん
何もそこまで言う必要ありますか?
人に任せないで、自分でも広めたらどうですか
>>481 死ね。氏ねじゃなくて死ね。お前に佐々木さんの小説を読む資格はない。
まあまあ
佐々木さん好きなのは同じなんだし
のんびり待ちましょーや
>>483 テメエが死ねや。
テメエみたいなクソがいるからクソスレになったんだよ。
テメエ見てぇなカスがいると佐々木さんの小説もクソみたいに思われるだろ。
佐々木さんの小説のために消えろ、この世から。
485さん 483さん
両方やめましょうよ。
荒らしてどうするんですか?
みんな荒らしごときスルーしようよ
488 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/21(水) 04:01:25 ID:Eu9hK1F4
佐々木さん早くこないかな〜
ワクワクドキドキ
保守
491 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/24(土) 05:26:15 ID:tRoefles
佐々木さん遅いね。
続きが気になるアゲ
492 :
佐々木の場合:2006/06/24(土) 15:33:38 ID:+gxFm4YZ
「話がよくわからないな。この病院でそういう生物実験が行われているとして、
そんなことは日本中どこでも堂々とやっているじゃないか。仙台の駅で俺も見たよ。」
俺は、ようやく麻酔から覚めた患者に深刻な話を持ってくるこの医師に呆れ顔で言った。
「ああ、そうなんだ。WHOだけじゃない、世界の研究機関が野放し状態でワクチン開発
なんかに勤しんでる。」樋口は天井を見上げて言った。
「それでは都合でも悪いのか?」
俺の質問を遮るように樋口が言う。「悪いなんてもんじゃない。各々の機関同士の連携は皆無に
等しいんだ。どの国も我先にと完成を急ぐんだ。どんな物質を投与したかも定かじゃない。
そうやって薬に免疫を持った感染生物が日本中に溢れてみろ、取り返しが付かなくなる。」
俺はその言葉を聞いて首を傾げた。「実験に使われた生物が殺されずに放される事なんてあるのか?」
樋口は何かを言いかけて口を閉じた。しばらく目を閉じ、静かに口を開く。
「俺のことはジョンと呼んでくれ。」俺が肯くと、彼は微笑し再び話し出した。
(・∀・)
494 :
佐々木の場合:2006/06/24(土) 16:49:59 ID:+gxFm4YZ
「6ヶ月程前、八戸のこの施設に一体の験体が運ばれてきた。生後数ヶ月の赤子だ。髪の毛が変に長い以外は
外見上は何の異常も見られないのだが、検査結果はポジティブだった。多分、感染した
母親が産んで捨てたか、死んだかだと思う。その赤子は、通常見られる急激な病状の変化
も見せず、極めて健康なんだ。我々は、この赤ん坊がウイルス対策の光になる気がした。
感染はしていても健康体でいられるんだからな、これは何らかの抗体を持っているんだろう
と思ったんだ。しばらくは精密検査を繰り返して、ウイルス以外に、本来人体には備わっていない
物質を探した。」樋口はここでため息をついた。
「何か見つかったのか?」俺は静かに聞いた。
「ああ、日本の研究者が投与した薬品と同じ物質をね。」樋口はそう言って窓を睨んだ。
「つまり、その赤ん坊は既に実験を受けていたってことか?」樋口は首を横に振った。
「わからない。赤ん坊を実験対象にした例は報告されていなかったし、母親がそうなら、あんな
健康な赤ん坊を産める筈がない。投薬されると言うことは、その母親はゾンビだろうからな。
とにかく、その薬にウイルスの活動を抑制する効果がある効果があるということは分かった。」
俺は驚いて言った。「それはすごい事じゃないか、なぜそのことを誰も知らないんだ?その日本の
研究機関はどこなんだ?」
「名古屋にある小さな企業だ。元々はアンブレラの子会社で、アジア地区の拠点だったらしい。
アンブレラが倒産する二年前に独立したみたいだがね。」樋口が言った。
俺はその名前を聞いて言葉を失った。ラクーンシティの事故で一躍有名になったその企業の悪名は
忘れたことが無かった。既に倒産して時間が経っているが、日本を壊滅させたウイルスが、アンブレラの
開発していたと言われる物と酷似している事は、一部で騒がれていた。
二年前、日本で突如発生した生物汚染を受けて、アメリカ政府がかつてのアンブレラ社員や幹部を徹底的に
取り調べていたことや、FBIが日本国内に捜査の目を向けていたことは知っていた。
「その会社が作った新薬がウイルスに効くなら、どうしてもっと早く広めないんだ。」俺は頭を整理しながら
言った。
「健康な兵士の中から立候補で選んだ一人を使って、人体実験をやったんだ。つまり、ウイルスを投与してから、
例の薬を飲ませた。
通常は数分、遅くても数時間でゾンビ化するんだが、2ヶ月間発症しなかった。」
でも、二ヶ月経った日に突然ゾンビになってしまったんだ。」樋口はうつむいた。
「それでもすごいじゃないか。無いよりはましだろう。どうして使わないんだ。」
俺は口調を強めた。
樋口は手を振って静かにするよう指図する。「あの薬を打ってからゾンビになったら、もう何も効かない
んだ。焼き殺すしかない。それもただのゾンビじゃない。爪や歯が急激に発達して伸び、ありえない筋力を
持つんだ。万が一研究所から脱走したら大変だ。発症を一時的に抑えられても、結局あれでは最悪だろう。」
俺は整理が付かなくなってまくし立てた。「じゃあ何でその赤ん坊は無事なんだ?どうしてそんな物を投与
された赤ん坊が助けられたんだ?どこで?誰が見つけたんだ?」
「落ち着いて聞いてくれ!」樋口は慌てたように声を上げ、病室のドアに目をやった。
「まず、赤ん坊は無事では済まなかった。その兵士の発症の数日前にゾンビ化して死んだよ。
その赤ん坊がどこで発見されたのか、その記録がおかしいんだ。救出されたのが秋田県だということ
は一致しているんだが、どの部隊がいつ救出したかは記録が曖昧なんだ。そもそも秋田県は、被害の
少ない地域で、かなり初期に入植が行われている。六ヶ月前に赤ん坊がそんな所で救出される事自体
おかしいだろ?みんな普通に生活をしているんだから。」
俺は、樋口の言うことを聞きながら、一つの事実を思い返していた。
「ジョン、俺がここに運ばれて来た時に、赤ん坊も一人運ばれなかったか?」
樋口は知らないと言うように首を傾げた。
「俺の部隊が盛岡に入った時、襲撃を受けた入植者のテント群を見つけたんだ。
そこで一人の赤子を発見した筈だ。確かに見た。あの赤子も長い髪をしていた。」
19(違ったらスマソ)
四人で先に進んでいると、扉のような入り口が見えた。
雰囲気や、置いてあるものからみて工場のようだ。
中に入ろうとすると受信音のようなものが聞こえた。
その方向を見ると無線が落ちていた。逃げる警察の人間が落としたのだろう。
無線に出ると、男の声が聞こえた。
「こ…ら………空にて待…して…る。生存者が…たら信号弾……」ガー…
壊れているようだ…。しかし空に待機しているようだ。まだ助かる見込みはある。
俺たちは希望を胸に工場へ入っていった。
20
中は嫌な雰囲気がただよい、今まで居たことのないほど重苦しい空気がたちこめている。
辺りが暗い、どうやら電源が落ちているようだ。電源装置のヒューズが抜かれている。誰か来ていたのだろうか?
とりあえずヒューズを探さなければならない。大きな建物だ。予備のヒューズはかならずあるはずだ。俺たちは先に進んだ。
21
やはりここにもゾンビはいた。しかし弾薬は足りている。倒しながら先に進む。
だがゾンビだけで終わることはなかった。ゾンビ犬、四本足の怪物、植物の化け物。数えていればきりがない。
だがなんとか電力室に辿り着いた。ヒューズは…予備の超電力ヒューズがあった。これだけで脱出までは持つことだろう。
来た道を引き返し、ヒューズをはめ込んだ。電力が復活し、辺りの電気が付いた。
これでだいぶ探索ができる範囲が広がっただろう。早く列車を探さなければならない。
電力復活により開いた扉に入った。
22
ひたすら先に進むしかない。ほぼ一本道だ。
さっき手に入れたマップを見てみると、地下経由で行くしかないようだ。
地下は緊急脱出の最終ルートだ。生存者がまだいる可能性がある。ヒューズが抜かれていた事もある。
先に進むと、ゾンビが大量に倒されていた。まるで鉄パイプで殴ったように頭がえぐれている。
普通の人間がやったのか?それにしてはなにか…
迷っている暇はない。先に進まなければ道は開けない。俺たちは先に進んだ。
このスレに巡り遭えて良かった
499 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/28(水) 01:39:27 ID:Ndcvw7GL
ほ
500 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/28(水) 04:44:44 ID:c63bfUoZ
しゅ
乳首↓
502 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/29(木) 04:14:32 ID:DNA0bG7e
だまれ
そんなひどい
まんこ
505 :
エドウィン505:2006/06/29(木) 22:52:51 ID:zX6qWVvn
佐々木さん大好きです☆
勝手に佐々木さんがイケメンだと想像してしまうのは私だけですか?
女性の方は来ないのでしょうか・・・
佐々木さん早く来てぇぇぇぇぇぇぇぇ☆
佐々木さんLOVEです(*^∀^*)
佐々木さん中毒者続出中(*><*)ノ
その頃笑天では
508 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/30(金) 05:13:13 ID:0yGJzPmU
509 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/30(金) 14:48:36 ID:ZpjBGz1q
大好きよとアナルを広げ、それを見た木久蔵が
リポDぐらいならおk、と
言った後に
ヌブルヴァッっとぶち込み始めるが
513 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/30(金) 17:46:38 ID:ZpjBGz1q
そこに隠れていた山田君がたまらず奥から飛び出してきて
514 :
佐々木の場合:2006/06/30(金) 17:52:18 ID:oDhiEQY2
樋口は俺の言葉を聞いた途端、大きく表情を変えた。
目を大きく見開き、唇が震えている。何か言葉を出そうとしているが、息が詰まって
何も言えないようだ。
突然、彼の腰に付いていたポケベルらしき機械が電子音を発し、樋口はその音に緊張を解かれた
ように機械の表示に目を落とす。
「酷い状況だったんだ。もしかしたら君の記憶に多少食い違いがあるのかもしれないな。」
彼はやや慌てたようにそう言うと、ドアの方へ歩き出した。
「馬鹿にしないでくれ。俺があの赤ん坊を見た時は、何もハプニングなんて起こってなかったんだ。
写真に納めたんだぞ!」俺は樋口の背中に怒鳴りつけた。
彼は、さらに焦るように振り向くと、「分かったよ、分かったよ。すぐに調べるから。」と言いながら
苦笑いを浮かべ、部屋を出て行った。
俺は小さな窓を見つめて、状況を整理しようと努力した。
仙台を出て、盛岡に入る前に農村を抜けたな。ゾンビ化した女性を納屋で発見した。その夫と子供らしき
二人は銃殺された。
盛岡市内では、入植者の仮設テント群が襲撃されていた。赤ん坊が救出された。死体の山が近くのグラウンドに。
自衛隊の戦車と戦闘になってしまって、いや、あの状況で犠牲者が出なかったのは奇跡だ。
夜にリッカーの襲撃を受けたんだ。俺の目の前で隊員が死んだ。首を切られて。
そこまで思い出した途端、恐怖と悪寒が蘇り、俺は激しい吐き気に襲われた。点滴のバッグを抱えたまま
同室にあるトイレに駆け込み、顔を埋める。背中の傷が胸の深くにまで痛みを伝え、痛みに悶えながら嘔吐する。
「ちくしょう、俺はこんなに弱い人間だったのか。」涙と汗が顔を覆い、便座にうずくまったまま喘いだ。
俺の異変を感じたのか、外に立っていた兵士が飛び込んできた。「あんた、大丈夫か?!」彼は俺の肩を抱いて
支えながら大声で医者を呼ぶ。
無様なもんだ。これだけの不可解な事件に遭遇しながら、その一つの核心にすら迫っていない。病室のトイレで
点滴を挿したまま吐いているのが現実の姿なのだ。
515 :
佐々木の場合 イーサンの日記:2006/06/30(金) 18:18:21 ID:oDhiEQY2
仙台を出て一日?夜間も進むハンヴィーは決して乗り心地の良い車じゃなかった。
自衛隊に吹っ飛ばされたから、もう暫くは乗らなくて済むだろう。あいつらもやっ
てくれるじゃないか。
今日発見したゾンビの数は一体。納屋で鎖に繋がれた女。発症したからと言って、
あっさりとどめを刺せる家族なんて普通はいないだろうな。だから縛って地下に隠したり
するんだ。あの子供も噛まれた跡があったからな。男に撃ち殺されなくても死んでる運命か。
俺も戦場生活は長い方だが、日本は戦場じゃなくて被災地だからな。勝手が違う。ましてゾンビを
殺したからってヒーローになれる訳でもないし、つくづく嫌になるな。
ああ、早くカリフォルニアに帰りたい。もうローズの写真を見てるだけじゃ寂しさは紛れない。
今こうして、戦車の影でペンライトを掲げながら日記を書いている訳だが、無線が通じないってのは
どういう事だ。ゲリラがいるなら、通信妨害なんかやってないで、今攻撃してこればいいんだ。
こっちの機動力は無いに等しいんだからな。
今朝のテントの捜索でヘイツが赤ん坊を見つけた。俺は佐々木に付いてグラウンドに行っていたから
よく分からないが、どうやら他の生存者が車を持っていたから託したらしいな。
その直後に戦車が登場したってことか?でも、あの時は他の生存者なんて影も形も無かった筈だ。
よく考えればおかしな話だよな。隊長も触れないし、他の奴らも何も言わない。赤ん坊を連れて基地に
帰ればヒーローじゃないか。なんで見ず知らずの民間人に渡すんだよ。とにかく、朝には何処かの基地に
入るんだ。もう寝ることにする。
516 :
佐々木の場合 衛生兵ヘイツの記録:2006/06/30(金) 18:36:36 ID:oDhiEQY2
盛岡郊外 新生児 男 ・ 救出 外傷無し 感染の有無 未確認
髪が異常に長い。0.5フィートはあるだろう。
盛岡郊外 28歳 男 ・ 死亡 頭部切断 感染の有無 無し
畑中操縦手?リッカーの攻撃を受け死亡
盛岡郊外 26歳 男 ・ 死亡 頸動脈損傷 感染の有無 未確認
イーサン軍曹 リッカーの攻撃を受け死亡
備考 極秘事項につき、暗号名で記録する。
新生児は(8 15 18 9) 任務詳細は隊長以下2名に
報告
日本人ジャーナリストは八戸の施設に送致
517 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/30(金) 19:09:41 ID:jB4IcBEZ
うっせー、バーカ
俺の日記に かゆうま て落書きしたゾンビ出てこい!!
佐々木氏GJ!!
520 :
ゲーム好き名無しさん:2006/06/30(金) 23:20:56 ID:jB4IcBEZ
こ から ワルどカップ観ま す。
おもし かた です
521 :
オザワ:2006/06/30(金) 23:56:01 ID:wbSUnygN
オザワだァァァァァァァァ
佐々木ちゃんGJ!
すごいよ!
523 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/02(日) 01:50:05 ID:KqFjFqMI
保守
ラクーンシティで
525 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/02(日) 04:09:44 ID:xkoS+j3X
発生したバイオハザードについての関係者の記述↓
526 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/02(日) 07:02:38 ID:eAKgw9Ax
敵いないと思ったら疑うべきだなこれ!
佐々木タンはまだでつか。
528 :
佐々木の場合:2006/07/03(月) 01:22:41 ID:Bfdc09aq
朝が来た、日差しが眩しい。昨日のことが頭から離れない。まだ、状況を整理しきれていないようだ。
コンコン、なにくわぬ顔をした桶口が病室に入ってきた。
『佐々木さん起きていらしたんですか。ちょっと来て頂けますか?見せたい物があります…。』
『俺に?何ですかそれは?』
桶口は小声で言った。
『いいから、黙ってついてきてください。真実を知りたいんでしょう?』
俺に見せたい物?一体なんだろうか。俺は白い宇宙服を着せられ、真っ白い部屋に入った。
『いいですか、決して大きな声をださないでください。』
桶口が指差した方向を見た。その"ある物"はあまりにも凄まじい物だった。
『……っ!』
529 :
496 久々に更新:2006/07/03(月) 02:46:23 ID:IDOZYx9p
23(だっけ?)
しばらくゾンビの死体が続いた。頭が破壊され、足や手はもぎ取られている。
まさにグロテクスの固まりだ。こんなものを始めてみた人は嘔吐するだろう。
しかし俺は慣れてしまった。慣れとは恐いものだな…。
ゾンビの死体はいつのまにか無くなり、曲がり角に入った。
しかし俺たちは立ち止まった。壁に人影が見えたのだ。
内側の壁に張りつき先を見ると、さっき倒したはずの怪物がいた。
驚いて見とれているとこちらに気付き、奴は走ってきた。
とっさに銃を構えて打ち込んだ。だが、どれだけ撃ち込んでも向かってきて、俺を壁につき飛ばした。
ジョン達も撃っているが、奴はひるまず一人一人を突き飛ばしている。
その実力の差は獲物を狩るライオンと逃げまとう兎だ。
ここは逃げたほうがよさそうだ。合図を送るとユーリーは、煙幕を投げた。
奴は視界を奪われたらしく、襲ってくる気配は無い。その隙に俺たちは出口へ走った。
24
必死に出口に走った。奴はこない。どうやらまいたようだ。
みんな怪我はたいした事無く、脱出に負傷はない。
出口を見つけなければ。俺たちは先に進んだ。
エレベーター前に出た。ここもゾンビか倒されていた。
しかし弾丸が埋まっていて、どうやら銃で倒したようだ。
生存者は地下にいるらしい。 まだ生きていれば だが…。
エレベーターに乗った。F2とB1…か。
二階はスタッフエリアのようだ。が、そこに用はない。迷わずB1を押した。
25
B1についた。…奇妙な静けさだ。
【緊急脱出通路 使用中】。ランプは赤く光っていた。
脱出に来た人間が途中感染した可能性もある。気をひきしめて進まなければ。
【緊急脱出通路ルート案内 ご自由にお取りください】…親切な警察署だ。
手にとって見てみた。ルートは一本道のようだ。
ヘリポート行きの列車までは数分でつく。しかし安全確保のため車があるはずだ。
ビンゴ。ちょうどいい車が一台ある。少し都合がいい気がするがな…。
キーを回し、エンジンをかけた。ガソリンは十分だ。俺はアクセルを踏んだ。
531 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/04(火) 00:02:35 ID:Nrxw2n2V
佐々木、佐々木てうっせーんだよ!
533 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/04(火) 03:57:14 ID:yCYlXjS0
佐々木ー佐々木ー
佐々木さーん佐々木さーん
佐々木君!!佐々木君!!
がんばれ佐々木!!
負けるな佐々木!!
535 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/05(水) 01:02:46 ID:HrlPMDdD
このスレの住人は得体の知れないウイルスにでも冒されてんのか?
このスレの住人は得体の知れないウイルスにでも冒されてんのか?
537 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/05(水) 01:05:17 ID:HrlPMDdD
このスレの住人は得体の知れないウイルスにでも冒されてんのか?
538 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/05(水) 01:19:01 ID:1xU35FKo
佐々木ウイルスに感染しますた
かゆ うま
つワクチン
540 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/05(水) 02:15:25 ID:JD1BRTHI
佐々木氏の降臨待ちage
541 :
530:2006/07/05(水) 04:29:24 ID:???
26
俺は車を運転している。いつもなら広い道路を元気に走るのだが…
今では狭い通路で運転している。たった数日で変わってしまうものだ。
そんな愚痴をこぼしていると列車に着いた。
これでこの町とおさらばできる…そうおもった。
…変だな。いつもならこの辺で壁を破って怪物が出てきてもいいのだが…
まあ脱出にかわりはない。俺たちは列車に乗り込んだ。
俺は後ろからの衝撃に気を失いかけた。
後方から何ものかが殴りかかってきた。後ろを見ると、さっきの怪物だった。
手には他の生存者かの死体をもっていた。
さっき戦ったよりも進化しているように見え、ほぼ勝機はなかった。
再び閃光手榴弾を投げてひるんでいるうちに列車に乗り込み、スイッチを入れた。
追ってくる気配はなく、叫び声だけが聞こえた。
27
ついに列車はヘリポートに着いた。数年ぶりに外の空気をすったような気がする。
空に待機しているヘリを確認した。本当に待機してくれているようだ。
信号弾を空に発射するとヘリは下に降りてきた。
終わったんだ…そう実感した。その時だった!
まさに一瞬の出来事。
列車を追い掛けてきたのかあの怪物は、ヘリポートに上がり込んできた。
急いでヘリに乗り込み、離陸してもらった。
だが奴は俺の足に爪を引っ掛け、俺を引きずりおろした。
どうやら俺たちを倒すまで気が済まないようだ。
いいだろう。相手をしてやるよ。俺は銃を構えた。
Last
激しい戦いだった。一対一の死闘。
俺が銃を撃てば奴は殴り、俺が避ければ奴は迫る。
奴の体力は並みのものではない。ゾンビなど列を作るアリに見えてくる。
どれぐらい戦っただろうか。
もう俺の体力はあとわずか。だが奴も少しは隙を見せてきた。
再び銃を構えると何かが落ちてきた。「そいつを使え!」ジョンの声がした。
ありがたく使わせてもらうとする。これで終わりだ…。
俺はトリガーを引いた。
エピローグ
事件から三ヶ月程がたった。
体から生々しい傷は消え、もう元気になっている。
俺のすんでいる町には核が打ち込まれたようだ。
ゾンビは消滅した。もう危険はない。
「あの悪夢の町から救助された4人は、現在も行方不明になっており……」
俺たちは脱出後、姿を消した。
写真などはとられてなく、他の人間には俺たちの正体はわからない。
まだやらなければいけないことがある。
そういい、俺たちが向かった先はアンブレラ社だった。
END
544 :
543:2006/07/05(水) 05:02:19 ID:???
もう三ヶ月ぐらい小説を書いてて、ついにやっと終わりましたよ…。
できは悪い気がしますがまあ自己満足ってことで。
さて、俺も今から佐々木氏応援組に入ります。また短篇書くかも知れませんが…。
今までありがとうございました!
545 :
544:2006/07/05(水) 05:10:39 ID:???
546 :
545:2006/07/05(水) 05:36:53 ID:LkYTbVju
547 :
546:2006/07/05(水) 05:38:58 ID:???
548 :
547:2006/07/05(水) 05:41:44 ID:???
549 :
548:2006/07/05(水) 05:43:43 ID:???
550 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/05(水) 07:57:10 ID:1xU35FKo
>>544 面白かったぜぃ
また機会があったら書いてほしいなぁ
保守ついで
俺もそうだけど、佐々木氏のこと佐々木さんってみんな呼んでるが
作者さんはbob氏なんだよねw
>356参照
bobさんがんばれー!
552 :
エドウィン552:2006/07/05(水) 19:55:29 ID:Pl420bYV
>>528 偽者じゃないですか?!
ID違うし!
文体も違う!
佐々木さんを装わないでくださいな。
佐々木さんはbobさんだけど、やっぱ佐々木さんで☆
なんかしっくり♪
佐々木さんラブです〜☆
555 :
佐々木の場合:2006/07/06(木) 14:20:09 ID:N5+2Vi52
543ありがとう。次回の短編に期待してます。ちなみに552の指摘を見て
528を読んでみましたが、確かにあれは私の書き込んだ物ではありません。
凄まじい「ある物」ってのは気になりますけどね。佐々木は現段階で宇宙服を
着るつもりは無いと思います。
翌朝はすこぶる体調が良かった。昨日までの混乱と苦痛が嘘のように感じる。
とは言え、点滴を繋がれた身でベッドに横たわっている状況に変化はない。
早朝の採血を受け、回復と共に感じ始めた空腹感は、朝食への期待を高めた。もちろん
その期待も、朝食がオートミールだと知ることであっさり消え失せたが。
「オートミールって、要はおかゆじゃないか。」渋い顔で呟いた俺に、「だったらステーキ
でも持ってくる?言っておくけど、トイレは吐く場所じゃないのよ。消化した残り物を出す所
なの。消化も出来ないステーキを、吐かないと言い切れるならいいけど。」恰幅の良い看護婦がきついセリフを
笑いながら言う。「おっしゃる通りです。おいしく頂きますよ、特製のおかゆ。」俺も自分の身の程
を考え、笑って答えた。
ドアが叩かれ、一人の兵士が入ってきた。白に近い金髪と縁なし眼鏡、背が高く痩せて長い手足。
「ヘイツ!」俺は見慣れた仲間との再会に心から喜んだ。前線の部隊に同行する軍医は多くないが
彼は最初から部隊と行動していた。衛生兵としての医療スキル以上のものを持っているため、仲間からの
信頼は厚く、また被災地で感染初期段階の民間人を大勢救出していた。彼の的確な判断がなければ、俺も
ただでは済まなかったかもしれない。
「怪我はどうだ?かなり深い傷だったからな、血が足りなくなったら危なかったけど、その顔を見て安心
したよ。」洗濯した迷彩服を着たヘイツは、そばにあるパイプ椅子を引き寄せながら言った。
「助かったよ、ほんの8時間前は死ぬかと思ってたんだけどな。」俺は苦笑いを浮かべた。
「とにかく早く治して、部隊に同行したいよ。そう言えばみんなはどうしてるんだ。あの自衛隊員以外は
助かったのか?」
ヘイツは少し表情を曇らせ、うつむいた。「イーサンが死んだ。」
しばらく重苦しい沈黙が続いた。イーサンは喉を深く切り裂かれ、声も出せないまま苦悶の表情を浮かべて絶命
したらしい。あの夜、ライトに一瞬照らされた、苦しむ兵士は彼だったのか。
「他の皆はなんとか大丈夫だ。4人は重傷だったけどな、命に別状はない。」ヘイツが努めて明るく言った。
「リッカーの集団に囲まれて攻撃されたんだ。被害を最小限に食い止めたと言ってもいいだろうな。」
>>528はおかしいと思ってたよ。
佐々木氏の真似するなら、ある程度国語を勉強してから来い厨房
スゲースレだな、ここw
時間とって、改めて読んでみるわ
佐々木氏はトリップつけないの?
お前ら、つまんねぇ事で殺気だってんじゃねぇよ。いつから、このスレは佐々木をマンセーするスレになったんだよ…。
560 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/07(金) 10:31:25 ID:yOkZ8Ikf
読み応えのある文を書いてくれれば誰であれ賞賛するさ
だから頼むぞ
>>559
562 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/07(金) 15:50:28 ID:lNvgf8T3
まかせとけ!
ほ
565 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/10(月) 00:20:22 ID:hZqj5ZxY
しゅ?
567 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/11(火) 01:25:38 ID:Vf+5R9Uq
ガッ
しようかな?
どうしようかな?
佐々木氏(bobさん)次回も期待してます
570 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/12(水) 23:32:21 ID:f1tllCf8
なんか、佐々木氏が現れなくなったな……。
偽物のせいかヽ(`Д´)ノ
いや、偽物のあとに佐々木氏はちゃんと小説投下してくれているから大丈夫だろう
マターリ待とう
「ハァ…ハァ…」
容赦なく襲い掛かる人間。いや、この際もはや人間ではない。
扉を蹴破り、目に入ったタンスで扉を固定した。
「アシュリー…」
今は休んでいる場合ではない。
あのタンスがあれば足止めできる。今のうちだな。
斧や鎌を振る狂信者達。人間を操り襲う寄生虫。
そんななかに俺はいる。ハンドガンを片手に。
奴らから逃れると、巨大な化け物があらわれた。
「泣けるぜ」
その言葉はまさしく場にあっていた。
ショットガンに武器を持ちかえ、頭に攻撃する。
奴は怯む事無く拳を振り下ろした。
右に側転し、攻撃をかわす。普通の人にこれは無理だろうな。
体制を立て直し、立て続けに弾のある数だけ連射した。
奴もさすがに効いただろう。跪き、寄生虫を背中から出した。
これはチャンスだと言わんばかりによじ登り、ナイフを振る。
今までストレスが溜まっていたのか?自分でも驚くほどさっぱりする。
奴は暴れた。かなり効いたようだな。
奴は体制を崩し、倒れこんできた。
「泣けるぜ」
再び側転し、かわした。もう起き上がらない。
俺はハンドガンを構え、尖に進んだ
うっせー、バカ
せっかく投下してくれてんのに・・・
>>572、気にせず小説の投下ヨロ
>573のようなヴァカは気にすんな
576 :
佐々木の場合:2006/07/13(木) 18:06:06 ID:nB5k7Uel
「それで、この後はどうするんだ。もう次の任務は決まったのかい?」しばらく
続いた沈黙に耐えられず、俺が口を開いた。
「新しいハンヴィーが来たんだ。負傷した兵士は本国に帰るらしいが、俺は南下する
部隊に付いていくよ。」ヘイツが微笑んだ。そう言いながら、ずっと足下に置いていたバッグ
を取り上げ、俺に差し出す。「相棒を忘れていただろ。」
黒いカメラバッグのジッパーを開けると、綺麗に磨かれたカメラが入っている。俺は、その
存在を忘れていた事に驚いて頭を掻いた。「良かった。どこに行ったか心配していたんだ。」
まるで気に掛けていたかのようにごまかし、それらしくカメラを撫でる。
「戦場カメラマンがカメラを持ってなかったら、ただのお荷物だよ。」ヘイツが皮肉っぽく笑う。
俺は、照れ笑いを浮かべながらカメラを調べた。二日前から入れっぱなしのはずのメモリーカード。
あの中には、盛岡に入る直前からの写真データがたくさん記録されている。
意識の中に、ヘイツが抱き上げていた赤ん坊を浮かべながら液晶画面を見た。最新の一眼レフデジカメは
プロユースで、その発色の再現性などはもちろん、砂や雨に強い事が世界のカメラマンに信頼される大きな
要素だった。
サムネイル一覧を表示しようとする。しかし、画像データは一枚も無かった。と言うより、メモリーカード
そのものが入っていない。
「ヘイツ、このカメラの記録カードを知らないかい?」俺は、自分が少し早口になっているのを感じながら
彼を見据えた。彼は、少し驚いたような顔をして首を振った。「いや、分からないよ。それはフィルムを使う
カメラじゃないのかい?」
俺は、改めて自らに失望していた。愚かだ。肝心の写真が残っていないなら、俺の行動の意味はどこにある
と言うのだ。でもどうして?誰かが故意にカードを抜こうとしない限り、こうなるはずはない。
「ヘイツ、入植者のテントで赤ちゃんを助けたよな。あの子はどうしたんだ?考えてみれば、リッカーに襲
われた時にはもういなかったよな?」カード紛失事件のもやもやを抱えながら聞いた。
「ああ、あの髪の長い子な。君とイーサンがグラウンドの方へ向かった時に、もう一人生存者を見つけたんだ。
彼は車を持っていたし、入植者の証明書を見せたから、仙台に行くと言うのを信じて赤ん坊を渡したんだ。」
数分後、明日には出発する部隊に同行できない事を詫び、ヘイツが病室を出て行くのを見送った。
ここはあまり長居するに適した場所ではないと言うことを伝え、明日来ることになっている、自衛隊の物資輸送ヘリに乗って
札幌へ戻るよう勧めてヘイツは出て行った。
俺も馬鹿だな、意気込んで東北に来たのに数日後には札幌に戻るなんて格好悪い。おまけに新聞社に送るデータの半分が無くなっている。
ここはなんとかして取材を続けられるように計らねば。
そうだ、堀がいた。あいつ、今どこにいるんだ。
577 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/13(木) 19:52:44 ID:kSUc59Wz
そこで亀頭ですよ
うっせー、バカ
主人公:セイル.ジム.ジャックフォウ、27歳
国家が独自に機密と称した軍特殊部隊、AU(アディス・ユグエルス)のサーティーンエージェントの一人。
両親を幼い頃に亡くす、趣味は銃の改造。
ヒロイン:ノア.ブルーシェ、22歳
天然海洋学の第一研究者であるが、その実、未確認生命体研究の極秘エージェントでもある。
わずか16歳で博士号を取得、父は産業物理学者の教授、母は天文学者の権威。
続きは気が向いたら書いてやるよ┐(´ー`)┌
580 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/13(木) 21:46:12 ID:XKdmb0zg
豚ゴリラでよくね?
581 :
我流バイオ:2006/07/13(木) 22:00:03 ID:FjspUpl1
プロローグ
ラクーンシティ崩壊から10年後・・・・・
人々の記憶からラクーンシティという町の名前が
消えかけていた頃、フロリダ州のとある町シリードシティの地下・・・
そこにはアンブレラの隠れていた研究所があった・・・・。
そこでは捨てられていたはずのネメシス計画が復活していた。
計 画 名
「 ネ オ ・ ネ メ シ ス 計 画 」
ネメシスとはかつてラクーンシティに「追跡者」として、
ジル・バレンタイン、カルロス・オリビィラなどを含む
生存者を殺すためにアンブレラから送り込まれた
「最強のBOW」である。
一方そのころ・・・・、地上のシリードシティは、
いつもと変わらぬ毎日だった。
12月23日、明日はクリスマスイブ、町はもうクリスマスムードに染まっていた。
シリード警察の特殊部隊「ライオット」の隊員、ライル・バレットは、クリスマスなど
関係なくふつうの毎日をふつうに過ごしていた。
「どーせ明日も仕事だし、今夜は署の夜勤室でねるか。今スコットがいるだろうけどな。」
スコットとは、ライルの無二の親友で、同期の警官だ。彼も「ライオット」の一員だ。
「よう、スコット。ちょっとここで寝かしてもらうぜ。」
「ん?ああ、かまわんが、どうして?」
「いやァ、アパートに帰るのがめんどくてな。どうせ明日も仕事だし。」
「ははは、お前は相変わらずだな。」
二人はしばらく話した後、眠りについた。
あす、事件が起こるとも知らずに・・・・・・・。
続編が見たい人は
続編みたいとレスしてください。
続編見た…くねーよ
俺は読みたいよ
>>581 書いてくれるつもりあるなら投下よろしく
楽しみに待ってる
マジで待ってるからな!!
佐々木氏のも次回にまた期待大!
どんどん面白くなってくる
587 :
佐々木の場合:2006/07/14(金) 17:44:30 ID:Gm/teWGN
けたたましい物音に目を覚まし、しばらく自分が何処にいるのかが思い出せなかった。
暗がりの中、腕時計に目をやると午前2時を指している。かなりの音がした気がするが、
病室内も外の廊下も静かだ。廊下の照明は半分が点いているため、ドアの磨りガラスから
ぼんやり青白い光が差し込んでいる。
自分の夢やいびきで起きることは少なくなかった。俺は、物音も気のせいだろうと思い、再び
横になった。
枕に頭を付けるか付けないかという瞬間、今度ははっきりと廊下から音がした。ガラスが割れて
飛散するような音だった。
誰かが飛んでくるだろう、わざわざ俺が見に行くこともない。鼓動が強まるのを感じ、深く息を吸った。
すっかり目が覚め、ベッドに起きあがってドアを睨む。陽が昇れば俺も出発する。今から起きていても
いいだろう。目を凝らしながら私服を探した。
廊下を、誰かが歩いてくる音が聞こえる。スタッフの履いたスニーカーの足音のようだ。
丁寧に畳まれた服を見つけ、患者用のローブを脱ぎ捨てた。その時、自分の点滴針が腕にない事に気が付いた。
いつの間に外したのだろう。廊下の足音が近づくのを聞きながらズボンを履く。
ドアに付いた磨りガラスを、影が通り過ぎた。ぼんやり見えたシルエットは、背の高い男性のようだった。あんなにうるさい
音がした割にはずいぶん悠長な歩き方じゃないか。俺は服を着ながらドアを見続ける。
ふと足音が止まった。俺の病室を過ぎて数メートルだろうか。その辺で何か割れたのか?
静けさが戻り、重い空気が部屋に満ちている。いい加減じれったい!俺は見に行ってやろうとドアに向かって歩き出した。
その瞬間、磨りガラスの向こうに、影が映った。その影はドアの向こうでピタリと静止し、確かに顔をこちらに向けている。
随分大柄な男だな、でも何故磨りガラス越しにこの部屋を覗いているんだ。頭の何処かで一瞬、そう考えていた。
しかし、俺の思考は凍り付いた。
その影は、顔を磨りガラスに押しつけたのだ。この時間、この状況で、自分の病室前に、磨りガラスに顔を押しつけて
覗く大男がいたら、一体どれだけの人間が冷静でいられるのだろう。
これは尋常じゃない。停止していた脳の回路が警告を発した。無意識にカメラバッグを手に取り、カメラのストロボをチャージした。
キーンという、小さく張りつめた機械音が鳴り、光量の強いフラッシュが発光の瞬間を待っている。
もし、あいつが入ってきたら、このフラッシュで目を眩ましてやろう。なんとか逃げよう。そう思いながら、だったらストロボをカメラに
装着しておけば写真も撮れるだろう。もう遅いけどな。一人でツッコミを入れた。
588 :
我流バイオ:2006/07/14(金) 18:55:00 ID:kzFJ4uCq
続きはもうちょっと待ってください
磨りガラス越しにこの部屋を覗いている随分大柄な男
とはもしかして・・・ゾンビ?
591 :
我流バイオ 続き:2006/07/15(土) 07:47:42 ID:jGBIMsIK
T-ウイルスはすべてが消されたわけではない。
寄生生態ネメシスは、単体だけ寄生させても、
ラクーンシティに送り込まれたようなプロトタイプ
のようにならないのだ。そこにはT-ウイルスが必要で、
ネメシスを寄生させた人間にTーウイルスを投入することで
プロトタイプのようになるのだ。しかし、投与の量などが、少しでも狂うと、
寄生生態ネメシスは死滅し、T-ウイルスで、ただのゾンビになってしまうのだ。
シリードシティの地下研究ラボは、1体のプロトタイプを作り上げた。
そして、そこから遺伝子操作をした。これは
ラクーンシティよりも知性が発達し、能力が向上した
ネメシスの新しいものである。
しかし、
これが事件の発端だった。
12月18日
ネメシスは、カプセルの前に立つ研究員をみるなり
カプセルを割り、いきなり殺してしまったのだ。
「バイオハザード発生!!!部屋に残っている研究員は速やかに脱出してください!!」
バキッ!グシャ!
「うわアアアアア!!」「ぐっ、ゥああ・・・・」
「シャッターを閉めろ!」「逃げろ、T-ウイルスが漏れた!!」
バキバキ、ガシャ!
「なに?あんな頑丈なシャッターを・・・?」
「た、助けてくれ!!!」
グシャ、
研究員をすべて殺したネメシスは、地上に行こうと
天井に触手を出して穴をあけた。
しかし、上に行ってもそこからエレベーターに乗らないと、
上に行けない。そこは内部のヘリポートになっているのだ。
しかし、換気扇から、T-ウイルスが漏れだした。
「ウオオオオオオオオオオアアアアア!!!!!!!!」
ヘリポートに響くネメシスの雄叫び。
T-ウイルスは、観戦してから6日後くらいに
発症する。ちょうど、クリスマス・イブに・・・・・。
研究ラボは、町の中心部の地下。T-ウイルスは、
よく広がった・・・・・・・・
続く
すいませんけど
T-ウイルスは、観戦してから6日後くらいに
ってとこの観戦間違ってますよ
593 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/15(土) 14:01:49 ID:jGBIMsIK
594 :
我流バイオ 続き:2006/07/15(土) 20:48:07 ID:M1xu1M1E
いつもより早く起きたライルは、妙な胸騒ぎを感じた。
{なんだろう、この胸騒ぎは・・・・}
ふと思うと、スコットをおこして、
「何だよ・・・ライル・・・・まだ3時じゃないか・・・・どうかしたのか?」
「ものすごく胸騒ぎがするんだ。何かあるのかもしれない。」
「おいおい、やめてくれよ。お前のカンはよく当たるんだぜ。」
「だからだよ。」
そういうとライルは窓の外を見た。
おかしい、こんな夜中に集団で町中を歩くとは。
「もしかしたらあの猟奇殺人事件の犯人たちかもしれない。行ってみよう。」
「ああ。」
そういうと、ライルはハンドガン(ライオット用特製ベレッタM92Fライオット)
と、コルトパイソン(マグナム)を装備し、
スコットは、自分流にカスタムした、ベレッタと、
ショットガン(スパス)を装備し、
署の外の集団に近づいた。
「動くな、手をあげろ!!なぜこんな夜中にこんなところを歩いている?」
しかし、こちらに気づいた集団は、こちらに向かってくる。
「動くな!手をあげろ!!」
しかしいくら言ってもこちらに向かってくる。
そして、銃のフラッシュライトで奴らがはっきり見えた。
3〜4人くらいいるようだ。
そして、顔が見えた。
奴らの顔を見た瞬間、2人は息を飲んだ。
生気が感じられないのだ。
2人は発砲した。しかし、奴らはひるむことなくこちらに向かってくる!
「クソっ!何なんだこいつらは!」
「とにかく署に戻って残ってる奴らを起こそう!」
2人は署に戻り、非常ベルをバンと押した。ジリリリリ!
「全員ホールに集合!猟奇殺人事件の犯人らしき集団を発見した!!装備を整えてホールに集合せよ!!」
署に残っていた警官が集まってきた。中にはライオットの隊員、レイラがいた。
「レイラ、ほかのライオットメンバーは?」
「さあ、みんな帰ったんじゃない?」
レイラは唯一のライオットの女性メンバーである。
「ところで、集団はどこに?」
「署のすぐ外だ!奴らは異常だ。銃で撃ってもひるまない!」
「ああ、さっきの銃声はそれだったのね。」
その瞬間、署のドアがバンっと押し開けられた。
「やつらだ!!みんな、撃て!」
バン!バン! ドドド!!ズドン!
やっと奴らは倒れた。しかし、まだ体を痙攣させている。
ライルがとどめの一発を脳天にぶち込んだ。
「いったいこいつらは・・・」
全員ざわついた。
気づいたら、もう朝の7時だった。
続く
595 :
我流バイオ:2006/07/15(土) 20:50:12 ID:M1xu1M1E
ここまでで、
感想、質問ある人は、
まあ、答えるよ。(できる範囲で)
>>595 擬音は使わない方が良いと思う。
「ジリリリリリ」を「けたたましい鐘の音が署内に響く」
みたいにするとか。
そのままで行きたいのなら別にいいですけど。
続きが見たいです
598 :
我流バイオ:2006/07/16(日) 06:55:53 ID:6EzAsxTw
俺も人に評価できるほどの作品を書いてないけど…
銃声は、音を台詞を挟んでまとめるといいと思う。
バンバン! ドドドド!
とかじゃなくて、
バンバン!
「その銃を持っている人の台詞」
ドドドド! ガガガガ!
ナレーション
みたいなね。まあ頑張ってくれ!
600 :
我流バイオ:2006/07/16(日) 07:31:36 ID:AYCFWEsO
>>599 アドバイス
サンクス!
また作品中にその技法
入れるよ。
601 :
我流バイオ 続き:2006/07/16(日) 08:39:51 ID:AYCFWEsO
これまでの話
>>581,591,594
ライルrたちは、集団の死体を鑑識員にまわした。
こいつらは、ものすごく腐っていたのだ。
1時間近く経ってもホールの腐敗臭がとれなかった。
「いったい、奴らは何者なんだ?」
「私も信じたくないのですが、どう検査しても、彼らは死体何です。」
「それはどういうことだ?」
死体が生き返って歩いたというのか。署の全員が信じられなかった。
「とにかく、こいつらが猟奇事件の犯人なのか?」
「はい、たぶんそうだと思いますが・・・。」
「彼らの腹から、被害者のDNAと一致した肉が入っていました。」
「こいつらは一体・・・・?」
そのとき、レイラが署の張り紙をみて、
「ねえ、あいつらの一人、この失踪したこの人に似てない?」
「ん?そういえば似てるような・・・・」
「でも、まさかね・・・」
「とにかく、また奴らが出るかもしれない、一応銃を携帯しよう。」
そういうと、ライルはライオットオフィスにい行き、
ベレッタと、コルトパイソンを服の中にしまった。
「スコットも銃を携帯しとけよ。ん?どうした?」
「ああ、奴らの顔を見てから、気持ち悪くて飯もろくに食えてないんだ・・・・」
「大丈夫だって。もし奴らが来ても、弾丸を脳天にかませばいいさ。」
「ああ、そうだな。」
スコットは、ライルにそういわれると、なんだか体調がよくなったようだ。
PM 3:30
スコットとライルは、近くをパトロールし、奴らの気配が無いか探した。
が、何もなかった。
PM 6:00
あたりが暗くなってきた。
ライルは銃の点検をしていた。
しかし、また妙な胸騒ぎがしてきた。
{また奴らが来たのか・・・・・?}
ライルは、窓を開けた。そして双眼鏡で外を見た。しかしライルの見た先は!
大量のゾンビの集団が、徘徊していた!ざっと70くらいはいるだろう。
「なんだ!あいつらは!!スコット!!来てくれ」
「どうした!?ライル!」
「これをみてくれ!!」
「な、なんだ?これは・・・!?」
「とにかく所長に連絡!、署員は装備を調えろと伝えてくれ!!」
ライルはスコットにそういうと、スコットは非常ベルを鳴らした。
「署員は装備を調えてくれ!!奴らがすごい数で動いている!!非常事態だ!!」
スコットとライルは、ショットガンと、サブマシンガンとベレッタ、手榴弾を引っ張り出してきた。
「みんな、所長からの連絡で動くぞ!それまではホールで待機しろ!!」
署員全員は装備を固めてホールで待機した・・・・!
続く
602 :
我流バイオ 続き:2006/07/16(日) 08:40:35 ID:AYCFWEsO
あ、なんかrがついとる!
ミスッタ・・・orz
603 :
我流バイオ:2006/07/16(日) 08:41:39 ID:AYCFWEsO
ここまででまた
感想などもとむ
>我流バイオ
語尾はなるべく「〜した」「〜だった」ばかり使わない方が読みやすくなるよ。
要するに「た」の使いすぎ。
それと『、』も使いすぎかな〜と。
あとは、言葉にすると長くなるので例として以下参照。
一部、勝手に()内に言葉入れましたが、こんな言葉を入れるとより雰囲気がでるよ、
と言ったもんなのであまり気にせずにヨロ。
例)
ライルたちは集団の死体を鑑識員にまわしたのだが、
こいつらは物凄く腐っていたのだ。
1時間近く経ってもホールの腐敗臭がとれない。
例2)
そのとき、レイラが署の張り紙をみて、
「ねえ、あいつらの一人、この失踪したこの人に似てない?」
と不意に言った。
「ん?そういえば似てるような・・・・」
「でも、まさかね・・・」
「とにかく、また奴らが出るかもしれない。一応銃を携帯しよう。」
そういうと、ライルはライオットオフィスにい行き、ベレッタとコルトパイソンを服の中にしまう。
「スコットも銃を携帯しとけよ。ん?どうした?」
「ああ、奴らの顔を見てから、気持ち悪くて飯もろくに食えてないんだ・・・・」
「大丈夫だって。もし奴らが来ても、弾丸を脳天にかませばいいさ。」
「ああ、そうだな。」
スコットはライルにそういわれると、なんだか体調がよくなったようだった。
PM 3:30
スコットとライルは近くをパトロールし、奴らの気配が無いか(用心深く)探した。
が、何もない。
PM 6:00
あたりが暗くなってきた。
ライルは銃の点検をしている。
しかし、また妙な胸騒ぎがしてきた。
>>604だが、例2)でも追加文章ありました。スマソ…
それから、誰がいつどの台詞を言っているかの描写も適度に入れればgood!
これからもバイオ小説投下、楽しみに待っとるよ。
606 :
我流バイオ:2006/07/16(日) 11:44:17 ID:AYCFWEsO
607 :
佐々木の場合:2006/07/16(日) 13:58:39 ID:7PbjkJCi
薄いドアを隔てた対峙は、時間の経過を止まらせていた。
お互いの動きを確認出来ない筈だが、一瞬でも油断すれば何かが起こる。そう感じた。
磨りガラスに張り付いた顔。廊下の蛍光灯がその輪郭を映す。
少なくともゾンビじゃないな。俺は直感でそう考えていた。ゾンビと化した人間に、ガラスを
破らずに黙っているという行動は不可能の筈だ。
だとしたら何だ。ただのおかしい奴なのか?この夜中に徘徊する厄介な病人だろうか。
その大きな影は、顔をゆっくりとガラスから離した。ほぼ同時に、廊下の向こうから人の叫び声が
聞こえてきた。「見つけた!」「いたぞ!」
良かった。俺は、正体不明の相手に対する恐怖が薄れてゆくのを感じた。そして、ドアノブがゆっくり
回り、ドアが開くのを見続けた。 ドアが開くだと?
完全に開ききったドアの向こうに、裸の男が立っている。その2メートルはあろうという巨躯は、筋肉質の濡れた
皮膚に覆われ、体中に電極の吸盤を付けたままだった。
肩や太股の筋肉が異常に発達しており、あちこちで壊死した組織から体液が流れ出ている。
彼は、いや「彼」なのかは分からないが、声にならない声を上げながら歩き出した。二人の距離は4メートルも無い。
殺される。そう本能が叫び、俺は無意識に目を閉じてフラッシュのボタンを押した。
怪物は大きく仰け反り、この世のものとは思えない叫び声を上げた。
無我夢中で怪物の脇を抜け、廊下に飛び出した。その瞬間、ライフルの射撃音が鳴り、廊下の壁に激突した俺の耳をかすめた。
「やめろ、撃つな!」俺が早かったか、銃撃側が早かったか、同じセリフを叫んだ。
「走れ!」銃を構えた兵士達が大きく手を振る。俺は振り向いて自分の病室を見た。怪物は、ゆっくりと暗い部屋から出てくる。
腰が抜け、四つんばいになって兵士達の方へ走る。再び銃声が鳴り響き、頭上の空気を切り裂いて銃弾の嵐が吹きすさぶ。
駆け寄ってきた二人の兵士に引きずられ、俺は前線の奥に押し込まれた。
幅3メートル程の狭い廊下に、重火器を持った米兵がひしめき合っていた。先頭の数名が、弾を撃ち尽くすまで怪物に発砲し続ける。
俺はまるでサンドバッグのように、兵士から兵士へ抱き抱えられ、奥へ追いやられた。
怪物はうめき声を上げながらも近づこうと這いずっていたが、激しい弾幕の前に、遂に崩れ落ちた。
歓声があがり、数発のトドメを刺したあとに静けさが戻る。と言うより、銃声で何も聞こえなくなっていた。
続きが見たいです。
2メートルの怪物とは一体何か気になります。
609 :
我流バイオ:2006/07/16(日) 16:07:40 ID:1DpUpUjx
これまで
>>581,591,594,601
ライル、スコット、レイラほかライオットメンバーも、
ホールで待機している。ホールのところの観測手は、
「奴ら、こちらに来る気配なし!」
ゾンビたちは、署の前の前の路地裏を徘徊している。
そのとき、一本のアナウンスが入った。
「ライオット隊員は、会議室に集合。繰り返す、ライオット隊員は、会議室に集合。」
{作戦会議か?}
ライルはそう思うと、駆け足で会議室に急行した。
ライルたちが着いてまもなく、隊員全員が集合した。
「ゾンビには銃弾が効かないと言ったな、ライル。」
今話しているのは、ライオット隊長のニコライだ。
「ああ、本当に効かない。ただ、脳天に弾丸をぶち込めばいけると思う。」
「わかった。全員武器庫に行って装備を固めて市民の安全を図れ!!」
ニコライがそういうと、全員武器庫に急行した。次々に重火器が運び出される。
アサルトライフル、グレネードランチャー、ロケットランチャーなどが運び出された。
ライルとスコットは、アサルトライフルとショットガンと、ベレッタとコルトパイソンを、
レイラはグレネードランチャーと、ベレッタを装備した。後の隊員もそういう感じだ。
「よし、ほかの警官とともに市民を中心街の時計台に避難させろ!もうすぐ軍と連絡をとってヘリを回して貰う!」
警官隊は、二つに分けられた。1つは普通警官隊のブラボー・チーム、
そしてもう1つはライオット隊員達のα(アルファ)チームに分けられた。
まずはブラボー・チームが行ってから、その10分後にαチームが行くことになった。
ブラボー・チームがホールのドアを押し開けた!
今から、"生きた屍"から市民を救出するため・・・・・
続く
いいよいいよ〜
がんがん続き頼むよ
佐々木氏のがすっげー怖い!
恐がりやなんで、この緊迫感たまらんよ〜!
我流バイオ氏も続きバリバリ頼んます!
続きの投下、楽しみ!
612 :
我流バイオ:2006/07/16(日) 19:36:19 ID:1DpUpUjx
保守
ア"ー………
614 :
我流バイオ:2006/07/19(水) 08:59:44 ID:i5H1Rfig
ブラボー・チームは、パトカーに乗り、市民の避難経路に
バリケードをはり、ゾンビ共に銃を向けた。
チャッ!
「まだ撃つな!もっと引きつけろ!もうすぐαチームが来る!」
ゾンビが10メートル以内に入った瞬間!
「撃て!!」
バンっ!ガガガガガ!!ドウン!!
次々と弾が命中するが、奴らは倒れても倒れても起きあがってくる!!
ガンっ!ガガガっ!
「怯むな!頭だ、奴らの頭を狙え!!」
グシャっ!ブシッ!
先頭のゾンビを倒したが、まだまだ押し寄せてくる!
「まずいっ!バリケードが突破される!!!」
「ガガガっ!クソっ1来るなアアア!!!うあああああ!!」
ブシュッ、ゴリっ、
「クソッ!生き残ってるやつは逃げろ!!αチームはまだか!!うっ!やめろォォォ!!ゥアアア・・・グシャ」
αチームが来たときは、もうほとんどブラボーチームはやられていた。
「みんな!!これはやばい!!時計塔に逃げろ!!」
ライルが言った。しかし!!なんと大型のトレーラーがこっちに突っ込んできた!!
「まずい!!みんな、よけろ!!」
ドガガガ!!ドン!!
ライルとスコットはかろうじてパトカーの右側に出た。
「レイラー!大丈夫か!!」
「うん、何とか。」
「まずは警察署に戻ろう!!行けるか!?」
「うん!じゃあ生きて警察署に集合ね!きっとよ!」
「ああ、わかった!」
「スコット、行くぞ!」
「ああ!」
二人は走った。途中にいるゾンビはアサルトライフルで撃ち倒しながら警察署に急行した。
ホールはまだ大丈夫のようだ。
「レイラー!!!いるかーーー!」
「ライル、スコット!」
レイラはちょうどホールに着いた。
「よし、これから時計台に行く!!ニコライや、ほかの奴らも行ったはずだ!!」
「どうやっていくの?道は車でふさがれているわよ?」
「電車で行くのがいいと思う。」
「それじゃ駅に行かないとな。」
「よし、武器庫で装備を調えよう!」
武器庫に行った3人は、装備を調え、警察署を後にした・・・・・・
続く
続編遅れてすいません
615 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/19(水) 19:39:32 ID:1MEEKVMQ
佐々木氏のこわ!
続きが気になります。
んー漫画の新刊を待ってる心境ですな。
忙しいとは思いますが、応援していまっせ。
音だ。音が聞こえる。
何だ?何が起こっている?
すぐそこの裏通りから聞こえてくる。
起き上がり、耳を澄ませば、
高い金属音に、悲鳴。
悲鳴?悲鳴だと!誰かが襲われている!
転がっていた鋏を握り締めて、私はアパートから飛び出していた。
今も聞こえる金属音の事を、考えもせずに。
続く?
気が向いたら書きます。
>我流バイオ氏
待ってたよ!
ますます面白くなりそうな予感
だけど時間は気にせず、その分じっくり書いてくれ!
>>616 せっかく投下してくれたのにこう言うのも悪いと思うんだけど、
書くならちゃんと書いて欲しい
そのときの気分で書かれても、読んでるこっちはモヤモヤするよ
応援するから続き頼む!
せっかく面白そうな導入部分なのに、ほったらかすのはもったいない
618 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/19(水) 23:18:12 ID:Mht0B9lL
↑お前優しいな
619 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/20(木) 05:32:10 ID:FmBEg9O6
↑そう言うお前こそ優しいな
↑みんな優しいな
↑いやいや、そう言うお前の方が…。
↑お前が一番優しいよ…
↑いや俺にはかなわない
617
ありがとう。
続きを考えてみるよ。
625 :
佐々木の場合:2006/07/20(木) 17:54:36 ID:sjVaDz89
囁くように話し合う研究者達。各所で後処理にあたる兵士達。
廊下には、病室の窓から射し込む柔らかな朝日が届いている。
大勢が活動していても、外で鳴く鳥たちの囀りが聞こえるほど、現場は静かだった。
動かなくなった化け物の周りでは、研究者が、皮膚や血液のサンプルを採るでもなく、
ただ顔を寄せ合って何か話し込んでいる。彼らの余りに冷静な表情、淡々とした口調は
俺に嫌悪感を持たせるには十分だった。暫くは事情を聞かれてその場に留まったが、用が
済んだと見計らい、走るようにその場を去った。
自衛隊のCH−47J輸送ヘリが、その大きな機体を浮かす二枚のプロペラに動力を伝え始めた
頃、俺はヘイツが早朝に手配してくれたジープに乗って、ヘリポートへ向かっていた。
ヘリポートと言っても元はただの荒れ地で、ささやかながら雑草が刈られた地面に、大きくHの文字が
標されているだけである。全国にこういった臨時発着場がいくつあるのだろう。
「被験者が逃げ出したということだ。」病院前に送りに出ていたヘイツが言った。
「俺も、どこまでを把握しているかと言われれば答えに困る。現にあの怪物の存在すら知らなかったんだ。」
「おかげでいい思い出が出来たよ。」冗談めかして俺は笑った。「しかしあれだな。あんな実験をやってる
なんてことが世間に知られたら大変だな。その事実を知った俺はアメリカに消される心配をしないといけないな。」
ヘイツの目が一瞬曇った気がしたが、彼は馬鹿言うなというような仕草を見せ、ジープの横っ腹を叩いた。「じゃあな。」
一人の兵士が運転するジープの後部座席で、カメラバッグを抱えたまま俺は考えていた。
すんなりあの病院を後に出来る状況だったのだろうか。何故俺は解放されたのだろう。あの程度の事件は、秘密裏に処理する
事でもないのだろうか。
ふと運転席の兵士に目をやると、小柄な若い兵士もこちらにちらっと目を流した。
俺は少し驚いた。彼は汗だくになっているのだ。上気した顔は、苦痛に耐えているようにも見える。
「君、大丈夫か?」俺は体を乗り出して聞いた。
「はい、大丈夫です、サー。」彼は額の汗を拭うと、単調な声で返した。そう言う彼のハンドルを握る手は小刻みに震えている。
「どうしたんだ。体調でも悪いのか?」二機の輸送ヘリが遠くに見えるのを確認しながら、再び語りかける。
「いえ、もうすぐです、サー。」
彼はそう言いながら、ハンドルを左に切った。ヘリポートまで、田畑を抜ける一本道だった。
ジープは、本道から田んぼへ続く畦道を砂埃を上げて走る。どんどん加速していく。
「君、車を止めるんだ。こっちは道が違う!」砂利道で大きく揺れる車内、俺は前のシートにしがみついて叫んだ。
しかし、その兵士はなおも畦道を進もうとする。その表情は苦痛を超え、どこか恍惚の光を放っている。正気じゃない、そう思わせた。
「いい加減にしろ!」
626 :
佐々木の場合:2006/07/20(木) 18:12:33 ID:sjVaDz89
彼の耳元で怒鳴り、そのハンドルを握る腕を掴んだ。
その瞬間、兵士は俺の手を激しく払いのけながら叫び、急ブレーキを踏んだ。
前の座席に放り出された俺は、背中を強打して呻く。その隣で、逆さまになった俺に
目もくれず、彼はジープから降りた。
「車から降りて下さい、サー!」ジープの前に立った兵士が叫んだ。俺は、苦痛に耐えながら起きあがる。
運転席に座った俺を見て、兵士が再び大声を上げる。「車から降りて下さい!これは命令だ!」
彼は、腰に付けているホルスターから拳銃を抜くと、フロントガラス越しに俺に照準を定めた。
「馬鹿な事はやめろ!何のつもりだ!」俺は手を挙げて叫ぶ。しかし、俺が言い終わらないうちに兵士が発砲
した。
乾いた銃声が三度鳴り、俺はフロントガラスが真っ白にひび割れるのを見た。
死んだか。そう思ったのは一瞬で、カギがささったままのジープにエンジンをかける。やみくもにギアを入れ、
思い切りアクセルを踏んだ。
前に立っていた兵士は横に飛んで逃げ、俺はその横を通り過ぎる。なんとかヘリまで行かなくては!そう判断し、
畦道から畑へ突っ込んだ。長い間手入れのされていない畑はデコボコで、だが硬くなった土のおかげでタイヤは地面を
噛む。後ろから銃声が響き、ジープの後部ガラスにめり込む。
「あいつも馬鹿だ。防弾ガラスになっていることくらいわかるだろうが。拳銃の弾が通るかよ!」身を低くしてハンドルを握り
ながら怒鳴った。
お疲れ。
なんだ?兵士がイカレタのか??
続きが気になる
軍が目撃者の佐々木を消そうとしたんだろう。
命令された兵士は殺人経験が少なかったか何かで緊張してたのでは?
とにかくいつものことながら続きが楽しみだ。
道を間違えた。もう、あの金属音は聞こえない。
だが悲鳴は変わらず聞こえてくる。街中から、銃声を引き連れて。
多分、テロか戦争が始まっているんだ。
私の頭にはこれしか浮かばない。
それでも疑問は残る。
どうしてこんなにも呻き声が聞こえてくるのだろうか?
どうして誰にも合わないのだろうか?
人のことは分かる。多分皆隠れているのだろう。
それならこの声は?この呻き声はどうやって説明する
低く、重い呻き声は、この街を包み込むかのように響き続けている。
630 :
乾杯仙人 初投稿:2006/07/22(土) 00:26:09 ID:qGbAan7e
2002年冬
午後2時19分 日本 東京 居酒屋
「乾杯」
「いゃ〜社長おみごとですねぇ〜。」
「君、あんなちっちゃな会社簡単に潰せるのだよ・・・・」
午前8時1分 アメリカ ラクーンシティー ラクーン警察署S.T.A.R.S室内
???「本日より配属されました!!日本出身の大井狼です。」
拍手がわきおこった
クリス「よろしく、隊長のクリスだ」
ミケル「副隊長のミケルです、よろしく。」
クレア「こんにちは、クリスの妹のクリアです」
クリス「いまでは隊員がこれだけか・・・・」
「とりあえず入隊記念だ」
ベレッタを貰った
ウゥーーーン
サイレンが鳴り響いた
「至急ミーティングルームに集合」
「繰り返すミーティングルームに集合」
つづく
631 :
乾杯仙人 初投稿:2006/07/22(土) 00:27:11 ID:qGbAan7e
2002年冬
午後2時19分 日本 東京 居酒屋
「乾杯」
「いゃ〜社長おみごとですねぇ〜。」
「君、あんなちっちゃな会社簡単に潰せるのだよ・・・・」
午前8時1分 アメリカ ラクーンシティー ラクーン警察署S.T.A.R.S室内
???「本日より配属されました!!日本出身の大井狼です。」
拍手がわきおこった
クリス「よろしく、隊長のクリスだ」
ミケル「副隊長のミケルです、よろしく。」
クレア「こんにちは、クリスの妹のクリアです」
クリス「いまでは隊員がこれだけか・・・・」
「とりあえず入隊記念だ」
ベレッタを貰った
ウゥーーーン
サイレンが鳴り響いた
「至急ミーティングルームに集合」
「繰り返すミーティングルームに集合」
つづく
632 :
乾杯仙人 :2006/07/22(土) 00:28:47 ID:qGbAan7e
一つ間違ってのせてしまいました
お詫びいたします。
おお!
一日こなかったら、三人の投稿が!
佐々木氏のは相変わらず面白い
>>616(=
>>632)さんも続きを書いてくれてるし、
乾杯仙人氏も初投下お疲れ!
本当に皆さん、乙です
また続き楽しみに待ってます!
634 :
乾杯仙人 第二部:2006/07/22(土) 04:07:31 ID:qGbAan7e
午後4時00分 日本 東京 東京警察署
署長「なんということだ・・・・」
警官「これは事実です・・・」
ニュースキャスター「ただいま入った情報によると・・・」
「アメリカ ラクーンシティーにゾンビが発生しました。」
「これによりアンブレラ社は特殊部隊を派遣した様子です・・・・」
午前8時54分 アメリカ ラクーンシティー ラクーン警察署
ミーティングルーム室内
署長「各員につぐ、至急軍隊・特殊部隊と共に生存者を救出任務をおこなう」
全「了解!!」
S.T.A.R.S室内
クリス「俺たちの作戦は生存者の確保およびに部隊との合流だ」
「まず・・・」
狼「隊長!」
クリス「なんだ・・・」
狼「資料ではバイオハザード事件警察関係では」
・ジル・バレンタイン
・レオン・S(スコット)・ケネディ
・レベッカ・チェンバース
・バリー・バートン
「この人達はいまどこに?」
クリス&クレア「・・・・」
ミケル「僕も気になります」
クリス「あいつらならこの事件のうちにあらわれるさ・・・」
「とりあえず出撃だ」
ヘリ内
操縦士「着陸します」
病院ヘリポート
クリス「まず下に降り街を検索する。」
全「了解!!」
つづく
↑ひゃ〜!オメー文才無ぇなぁ〜!オラびっくりしたぞ!
会話ばっかだからでしょ。状況描写がないから把握しづらい。
そのまえにクリスいった?バイオハザードのときに?
と思ったの俺だけ?
638 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/23(日) 09:23:36 ID:LOFR11RV
ほ
しゅ…?
とか言う前に、乙>書き手さん達
でだ、文才ないからと言われても投下しちゃダメと言うことはないので安心汁
乾杯仙人氏は、書きながらでもいいので小説読んでみようね
勉強になることが必ずあるから
文章書いて飯食ってる人達なんだから当たり前と言えば当たり前だが、
多少の文面(技)を盗んで自分のものにするという手段もあるよ
パクリはNGだけど
ちなみに海外小説or文学(訳氏にもよるんだが…)もいい勉強になる
そんなわけで、再びの投下に期待
ラクーンシティーにスネークが潜入する話はもう落ちたのか?
ども。この前の
>>411です。
しばらく暇なんでまた小説投下します。
駄文ですか再びよろしくお願いします。
642 :
641:2006/07/23(日) 18:45:35 ID:???
俺はただの一般市民。
力が強いわけでもない。特技があるわけでもない。
もちろん、銃を使ったこともない。
バンバン!
「く…!」
だが俺は戦いの真っ只中にいる。
俺の名はレイ。さっき行ったとおり、一般市民。
この町はT−ウイルスに汚染された。
生存者を集め、作られたグループ、TSPに入れられた。
なんでもT−ウイルスを壊滅させるスペシャルグループらしい。
…ダサい名前だ。
目の前のゾンビを倒すと、無線機から通信が入った。
「レイ、聞こえるか?」
「ああ。よく聞こえる。」
「町中央のデパートで戦闘が発生している。援護しに行ってくれ。」
「…わかった。すぐむかうよ。」
俺は通信を切った。中央のデパート…すぐ近くだな。
俺は向かう途中、TSPの会議を思い出した。
駄文乙
644 :
642:2006/07/23(日) 19:38:42 ID:???
さかのぼること2時間前。
警察署で生存者を集め、緊急会議が行われた。
警察庁の演説が始まる。
「この町はアンブレラのT−ウイルスにより、壊滅状態にある。
警官も80%壊滅している。そこで君たちを集めた。
君たちはこの町を始め、他の町。いや、国を救う、TSPとして活動してもらう。
さて、ここで長い演説をするわけにはいかない。
諸君。サポーターはここで町の様子を探る。君たちはゾンビ達と戦いに行ってくれ。
各自無線機と銃を持つんだ。連絡しあう事ができる。」
皆が無線機と銃を取る。
俺も無線機を取る。
銃は…ハンドガンしかない。しかしへたな銃を取るよりはましだ。
再び警察庁が演説をはじめる。
「では外に行き、ゾンビと戦ってきてくれ。
我々はここで待っているいい報告を待っているぞ。」
のんきな人だ…。みんながそんな顔をした。
「おっと、あんたがレイか?」
誰かが俺を呼び止めた。振り替えると見知らぬ男がいた。
「俺はサポーターのミハエルだ。あんたをサポートするよ。よろしくな。」
軽く握手をし、外に出た。
そう思い返していると、デパートに着いていた。
なかで仲間が待っているんだな。俺は扉をあけた。
まあがんばれ
お疲れ
続き頑張って書いてください。俺は楽しみに待ってます。
647 :
644:2006/07/24(月) 21:15:34 ID:???
扉を開くと銃声が響いている。
どうやら仲間はまだ生きているようだな。
俺は無線機を手に取り、この付近に連絡を取った。
「こちらレイ!生きていたら応答してくれ。」
数秒もせずに応答が入った。
「こちらジョニー。四階で大量のゾンビと戦闘中。援護にきてくれ。」
無線機をしまった。四階か…。
エレベーターは閉じ込められる危険がある。俺は階段で四階に向かった。
ヴううぅぅぅぅ…
ダダダダダダダ…
四階にはゾンビのうなり声と銃声が共に響き渡っている。
俺が四階につくとアサルトライフルを構えている男が見える。
「く…」
壁際に追い詰められている。ここは格好よく決めてやるか。
バンバンバン!
ゾンビに攻撃しなからジョンに近づく。
「なんとか間に合ったようだな。」
「助かったぜ。一気に行くぞ!」
648 :
647:2006/07/24(月) 21:43:22 ID:???
数分後、ゾンビはいなくなった。ホッとして、銃をしまう。
「助かったよ。俺はジョン。フルネームは気にしないでくれ。」
「俺はレイ。同じくフルネームは気にするな。」
しばらく二人で笑い続けた。
するとジョンの無線機に連絡が入った。
「こちらメリー。近くに誰かいる?」
「こちらジョン。一人いるが、信用できるやつだ。」
メリー…?それにジョン…。どこかできいたことがある…。
「ジャックと一緒に中央デパート付近で戦ってるわ。あなたもきて。」
「了解。」
ジョンは無線機をしまった。
「思い出した!ジャック…ジョン…メリー…。あのT−ウイルス事件の生存者。」
「…昔のことだ。さあ、メリー達のところに行くぞ。」
俺は無言でジョンに着いていった。
なかなか楽しみになってきましたよ!?
GOGOGOー!!
↑自演かよ…
>>650 なんでもかんでも自演にしてしまう君に乾杯
うるせー、バーロー。
チョーーー強引な展開は割愛しとこっと
呻き声だけが響き続けている。時折聞こえる銃声はすぐに途絶えてしまう。
私は隠れていた。
理由は、ここに入る直前に見つけた死体だ。
腹は裂け、顔の肉もはがれていた。銃を持っているというのに。
そこ等中で化け物が出たんだ。銃弾の効かない化け物が。
この考えの方が現実的だった。
まだ死にたくない。軍隊が来るはずだ。
もう少し待てば武装した兵隊がたくさんやってくはずだ。
>>654 訂正
まだ死にたくない。のあとに、そうだ!、を入れてください。
>>654 訂正です。
まだ死にたくない。と、軍隊が来るはずだ。
の間に、そうだ!と入れてください。
どうでもいいよ。誰も読まんし。
↑うるせー、バーロー。
660 :
我流バイオ:2006/07/26(水) 19:07:02 ID:O6jJVHEt
ものすごくおひさ 続き待っていた人ごめんなさい
前
>>581,591,594,601,614,
「これからどうする?」
レイラが言った。
「とりあえず、電車で時計塔へ行こうと思う。」
ライルが答えた。
「電車か!その手があったな。」
「しかし、それも無理かもしれない。もしかしたら電車は駅に無いかもしれない。」
「まあ、とりあえず駅に行きましょう。」
「そうだな。」
3人は駅に向かった。よかった。電車はまだ1台ある。
「よかった。さあ、動かして時計台へ行こう。」
ライルは発射レバーをグイッと引いた。しかし、電車は全く動かない。
「あれ?動かない?」
「何かが不足しているんだわ。」
「あ、これじゃないか?」
スコットが指をさした。そこには、ヒューズと、オイルが不足していて、電源コードが
ショートしてちぎれていた。
「これはダメだな。探すしかないか・・・・。」
ライルは肩を落とした。
「手分けして探さない?」
「仕方がないな。ライルはオイルを、レイラは電源コードを、俺はヒューズを探す。行けるか?」
「ああ、それじゃあ今はPM6:00時だから、PM8:00にここへ集合な。」
「わかったわ。それじゃあ行きましょう!」
3人は分かれた
続く
続編遅くなって本当にすみません
へーこんなスレあったんだ。ちょっとROMるか。
うるせー、バーロー
664 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/27(木) 01:17:18 ID:NTQo3pTl
それは20数年前のことだった。
かつてラクーンシティは超巨大な製薬会社アンブレラによって支えられ、又崩壊していった。
あれから20数年。
政府の滅菌作戦により消滅したはずのアンブレラが再び復活したという情報が飛込んで来た。
665 :
648:2006/07/27(木) 02:42:43 ID:???
デパートを出ると、男性と女性が大量のゾンビと二人で戦っている。
ジョンは近付き、俺に話し掛けた。
「レイ!自己紹介は後にしろ。まずはゾンビの相手だ。」
ジョンは言い終わるとすぐにマシンガンを発射した。
俺も負けずにハンドガンで応戦する。
男はショットガンを使っている。女は…?一般人にはわからん。
しばらく戦闘が続くと、ゾンビはあきらめたのか姿をけした。
「なんとか一掃したな。」
ジョンは言った。
「自己紹介がまだだったわね。私はメリー。こっちはジャックよ。」
「俺はレイだ。」
二人で自己紹介をした。
こいつにも聞いてみるか…。
「メリー、あんたはあの事件…」ピーピーピー
「すまない、無線が入った。」
俺は後ろを向き、無線機を手にもった。
666 :
665:2006/07/27(木) 02:57:59 ID:???
「レイ、聞こえるか?」
「ミハエルか。聞こえてる。なんだ?」
「無線がまわりの三人に聞こえないところに移動してくれ。」
ミハエルは小声で喋った。
俺はいったん無線機を戻した。
「すまん、話が長引きそうだ。先にいっててくれ。」
「…わかった。また連絡いれろよ。」
ジョンはそういい、みんな去っていった。
人目が付かずゾンビの気配がない路地に入り、再び無線機を取った。
「なんだ?ミハエル。」
「俺はさっきの話を聞いていたが…。
ジョン達はあのT−ウイルス事件の生存者だ。」
「やはり…そうか。」
「彼らはあの事件から生き延びた数ヵ月後、アンブレラ社にむかったらしい。
そして…」
「ゾンビが侵入してきたぞ!」
無線機のなかから見知らぬ声が流れてきた。
「まずい!ゾンビが警察署にきた!しばらく通信はできない。切るぞ!」
警察署にはたくさんの人間が居る。ミハエル達はだいじょうぶだろう。
通信が切れた後、俺は再びジョンに連絡した。
667 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/27(木) 10:56:33 ID:NTQo3pTl
>>664 「急いで来てくれ!」
電話の相手はライド博士からだった。
事の大きさを知ったコリーナは愛車のジェリーをかっ飛ばして博士の研究所の元へと急いだ。
その頃、バーで呑んでいたケリーにも博士からの要請が届く。
さっそく、愛車のハーレーで向かった。
どんどん投下 カモーン!!
いろんな味があって面白い!
>>664(
>>667)
投下するなら2〜3個以上まとめて、1レスを長めに投下しような。
俺も単発投下してて注意されたから。
670 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/28(金) 06:24:16 ID:K01mAc6W
とりあえずいっぱいちょうだい!!
671 :
我流バイオ:2006/07/28(金) 07:46:44 ID:PzQ0QcsM
前
>>581,591,594,601,614,660
ライルは、ひとまず車用品店に行くことにした。
「とりあえず、ここにはオイルくらいあるだろう。ちゃんと電気点いてるし。」
ライルは店内を探した。すると、なんと、奥の壁に車が突っ込んでいた。
「こりゃひどいな。中で人が死んでるようだ・・・・」
「とにかく、先ずはオイルを探そう。」
ライルは、車の死体に手を合わせ、再び探し始めた。
「ん?この先は修理場か?ここなら・・・」
がちゃっ、バタン
すると、なんと、店の店員のゾンビが店の店員を食べていた!
ゾンビは、こちらに気づくと向かってきた!
「おいおい、店員が店員を食べるなよ・・・・。」
ライルはベレッタを抜いて5,6発を撃ち込んだ。
ゾンビは倒れた。
「こりゃひどいな・・・。」
食われていた人をみて、ライルはつぶやいた。
「とにかく、ここにあった。」
ライルは、オイルを手に取って、外に出た。
「さあ、電車に戻ろう。」
ライルは来た道を戻っていった。しかし、そのとき!
上から人のようなものが降ってきた!暗がりで分からなかったが、
街灯に照らされてそいつは、ものすごく大きなゾンビ、いや、化け物だった!
「ウオォオオオオォォォォォアァァァァァ!」
ものすごい雄叫びが、ライルの耳を刺激した!
「な、なんだこいつは!?普通のゾンビじゃない!」
ライルは肩にかけていたアサルトライフルを取り出した!
ガガガガガガガガガガガガガガガガガン!
ライルはアサルトライフルを全弾撃ち尽くしたが、やつは、
起きあがってきた!
「クソっ!これでも喰らえ!」
ライルはショットガンをやつに向けてブッ放した!
ドゥン!カシャッ!
何とかやつは倒れた。
「なんなんだ・・・?こいつは?ん?なんか服にくっついてる。これは、ショットガンのパーツだな。」
ライルはパーツを見つけたが、これ一つでは、役に立たない。
「もう一つ見つければいいショットガンができるんだが・・・、こいつ、まだ持ってないかな?」
ライルはもう一回探した。なんと、あったようだ!
「よっしゃ!できた!」
ライルは、上機嫌で電車へ戻った。ライルは結構銃好きのようだ。
しかし、ライルが去ってから20分後、やつは起きあがった・・・
続く
次はスコットかレイラの話の予定です。
ライルは、
672 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/28(金) 10:14:59 ID:VU3VfAt6
>>669 スマソ。
664.667
「博士!博士・・・?」
コリーナが目にしたのは、無惨な姿を晒した博士の姿だった。頭は食いちぎられ、内臓は飛び出し、すぐ側には目玉が転がっていた。
「ケリー・・・」
「嘘だろ・・・さっきまで・・・さっきまで・・・くそっ!」
二人はうっすらと涙を浮かべながら博士をじっと見つめていた。
ライド博士の研究所はかなり広い。博士本人も迷うほどだ。
博士が普段使っていた部屋は1階にあるのだが机はかなり荒らされている。
明らかに何者かが侵入した形跡がある。
「ケリー、これは・・・」コリーナが机にあった一枚の手紙を見つけた。
【2025年10月27日、私は大変な物を作ってしまった。分かっていた。自分でも分かっていたのだ。私利私欲のため、人類が滅亡為かねないこの脅威なる・・・】
此処で手紙は途切れている。
「あの博士がそんなこと・・・まさかな」
二人は疑いを持ちながらも、探索を続けた。
「もし、あのアンブレラが復活したという事が本当だとしたら、やっぱり博士はがアンブレラと繋がっていた・・・?」
ケリーは恐怖を覚えた。
地下1階の研究室にはホルマリン浸けの生物が置いてある。
「キャァァァー!」
突然悲鳴が聞こえた。声の方向によると3階にある西側の仮眠室からだ。
「コリーナ!」
ケリーは急いで悲鳴のあった方へと急いだ。
672さん
せっかく親切な方が(単発投稿はよくないと)教えてくれているにも関わらず、全く改善せずに投稿されるのはどうかと思いますが。我流バイオさんも同じです。
少しづつ改善しながら、より良い小説を作っていきましょうよ。
674 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/28(金) 14:45:34 ID:VU3VfAt6
本当にごめん。
文章が長すぎです。って出た時の事ばかり考えちゃってるから・・・。
どれぐらいまで大丈夫なのかが良く分からなくて。
掲示板によって文字数制限が全然違うから。
言い訳なんだけどね。本当に悪かったです。反省してます。
ちょっと半年ROMります。
専ブラつかってないのか?
書きこむウィンドウに制限行数と制限データ数が表示されるぞ。
メル欄にsageもデフォで入るしマジオススメ
676 :
666:2006/07/28(金) 19:15:58 ID:???
「こちらレイ、聞こえるか?」
「こちら、ジョン。早かったな。話は終わったか?」
「ん?あ、ああ。」
さっきのミハエルの言葉を思い出し、動揺してしまった。
「?。さっき、デパートから近くの駅で戦闘中の連絡があった。
今から行くから、お前もこい。」
「ああ、わかった。」
通信を切り、無線機をしまう。
近くの駅か。確かあそこはゾンビの声が多く聞こえたな。
戦っている奴ら、まだ生きてるといいが…。
そう思いながら、俺は駅に向かった。
ダダダダダダ
バンバンバン
駅に着くと、多くの銃声がしていた。
数えきれないほどのゾンビを数人の人間で相手をしている。
ジョンはこちらに気付き、こっちにこい、の合図を送っている。
俺も加勢して、ゾンビを撃つ。
「早かったな、レイ。」
「よし、一気に行くぞ!」
ゾンビをハンドガンで射撃する。
しかし今までとはまったく数が違う。数分たっても数が減らない。
「数が多すぎる…!」
他の仲間は撤退してしまい、いつのまにかジョン達と俺以外いなくなった。
「おい、どうする、囲まれたぞ!?」
駅のまわりはゾンビ以外の景色は無い。そんな感じだ。
「どうするもこうするも…相手がゾンビじゃ手を挙げても意味無いからなぁ。」ジョンは冗談を言っているようだが、真面目のようだ。
じわじわとゾンビは追い詰めてくる…
>>675の方法もあるけど、専ブラ使ってなかったら先にテキストに書いておいて、
それをいくつかに分けて投下するって言う手もある。
携帯の人は同じく文章を先に書いて、まずそれを保存。
その保存した文章を適度に分けて投下すれば、読んでる人も読みやすくなる。
もう一つのバイオ小説スレではそんな風にしてスレ進行してるみたいだよ。
まぁこっちでは向こうほど「文章能力云々」と厳しく言われないから、それだけ気を付けてくれればおk。
それでは書き手さん達、投下ヨロです。
680 :
679:2006/07/28(金) 23:57:37 ID:???
681 :
680:2006/07/28(金) 23:58:12 ID:???
682 :
681:2006/07/28(金) 23:59:32 ID:???
683 :
682:2006/07/29(土) 00:00:15 ID:???
684 :
683:2006/07/29(土) 00:01:22 ID:???
685 :
684:2006/07/29(土) 00:02:08 ID:???
686 :
685:2006/07/29(土) 00:07:56 ID:???
↑で書くの忘れましたが、以上が佐々木氏の目次でした
687 :
686:2006/07/29(土) 00:09:23 ID:???
688 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/29(土) 00:11:01 ID:Iw3oHl2K
佐々木氏の小説は面白い!
続きまっとう―ゼ。
689 :
687:2006/07/29(土) 00:17:43 ID:???
乾杯仙人氏
>>630 >>634 とりあえず、確実に判別できる方だけの目次でしたが、
やたらと幅とって申し訳ありません
今気づいたけど、佐々木氏のは元
>>411さんのまとめてくれたものがあったので
そっちのアンカー使えばこんなに幅とらなかったと……orz
とにかく皆さんの投下に期待してます、はい
690 :
411:2006/07/29(土) 00:47:07 ID:???
691 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/29(土) 01:31:14 ID:ZhdawPq9
>>687 664です。まとめdクスです。
携帯なので単発投下気を付けて書いていきますので、これからもどうか一つ宜しくお願いします。
692 :
佐々木の場合:2006/07/29(土) 17:51:42 ID:+Dvl9Opz
600メートルほどの距離をアクセル全開で飛ばす。時折タイヤが大きな轍に
取られるが、俺はただ脇目もふらずヘリポートを目指した。
二機のCH−47Jがプロペラを高速で回転させ始めている。
数名の自衛隊員が後部ハッチの前で会話をしているように見える。そのうちの
一人が、土煙を上げて近づくジープに気づいたようで、こちらを指さしながら
なにやら叫んでいる。そうだ、俺が行くまで待っていてくれ!心の中で叫ぶ。
隊員達は慌てたように動き出すと、各々携帯する武器を構えてこちらに向けた。
俺は窓から手を伸ばし、大きく振った。
「俺は民間人だ。助けてくれ!」その声が車の音にかき消されるだろうということは
予想出来たし、まして離陸直前のヘリの下にいる隊員達に聞こえる筈もなかった。
それでも、その時の俺は、もう無事だという暗示に掛かっていたのか、隊員達が次に
取るであろう行動を予測していなかった。
あと100メートルで畑を抜けるというところで、前方のヘリに陣取っていた隊員の
ランチャーがポッと光った。直後に爆音が鳴り、反射的にハンドルを切った俺の横を
ロケット弾がすり抜ける。凄まじい爆発がジープの後ろで起こり、車体は前につんのめる
ように浮き上がった。ハードトップの天井に頭を打ち、車体がゆっくり逆さまになっていく
中で腕を突っ張った。
その一連の出来事は僅か十数秒の間に起こったのだろう。だが俺は、逆さまになったジープから
急いで這いだし、カメラバッグを掴み、二発目のランチャーがジープを破壊した時には近くの深い
轍に潜り込んでいた。
自衛隊は、攻撃した対象の確認もせずに飛び立っていった。
「何を慌てて飛び立つ必要があったんだ。」俺は体の土を払い落としながら呟いた。
米軍の車両が猛スピードで近づいてくるとして、それをあっさり攻撃するなんて自衛隊としては
考えられない暴挙ではないか。日米間に大きな問題が起こるぞ。
ふと、ヘリポートの反対側、自分が走ってきた方向を向いた。遥か遠くに人影が見える。
「あいつ、何やってんだ。」
黒髪の若い米兵は、確かにその場所に立っているようだった。ジープが作った
二本の轍が直線状に伸び、その線が交わった位置に微動だにしないあの兵士が立っている。
こちらに顔を向けているのは分かるが、俺に気づいているのか、黒煙を上げるジープを見ている
のか分からない。
「気持ちの悪い奴だ、あいつがこっちに来る前に逃げよう。今日は最悪の日だ。自衛隊も
何をしているんだかわからん。」言いようのない怒りが次々に込み上げてくる。
俺は痛い背中を庇いながら、身を低くして走り出した。
青森の空を昼の柔らかな太陽が照らし、涼しい風が時折体を抜ける。
その時俺は一人になった。
お、佐々木さん久しぶり。そして乙。
新展開の予想wktk。
そして細かいことだけどセリフの最後に句点(。」)はいらんと思うよ。
ほんと細かいことだけど、一応気になったので。
>>694 プロ作家によってはつける人もいるから、気にしなくてもいいんじゃない?
そうか、俺が読んできた小説はみな無かったからさ。
つけてる人もいるならいいか。
という訳で俺の前レスは気にしないでくれ
>>664>>667>>672 「シャァァァァー!」
扉を開けると、醜く晒した未知なる肉体が姿を現した。
「ササッ・・・サササッ・・・」素早い動きで部屋中を這い回る。
「何なんだ、コイツは・・・!?」
ケリーは愛用のハンドガンで何とか応戦するが、全く歯が立たない。「何で効かねぇんだ!」
弾は無情にも弾き返される。(カチャ。)「ケリー!もう弾が無いわ!此処は一旦退散した方が・・・!」
「そうするしかねぇか・・・!」
二人は一先ずこの部屋を出た。
「アイツは一体・・・」
「もしかして博士が急いでいたのって・・・この事・・・?」
(ドーン!!!)
「!?」
謎の化け物は凄まじい破壊力と凄まじい脚力で二人に襲いかかってきた。
武器の無い今のケリーとコリーナには逃げるという選択肢しかない。
だが、此処で逃げてしまっては、STARSの名が廃る。
(ガン!ドガッ!)
「ハァ、ハァ・・・、どっからでもかかって来いや!この化け物野郎!」
「ギィャャァァァー!!」
(バッ!ドッガーン!!!!!!)
「ケリー!これ!」
コリーナが見つけた物は、博士が護身用に所持していた銃だった。
「でかした!コリーナ!」しかし、弾は一発しかない。
明らかにこの不利な状況でどうしようというのか。
「(弾は一発しかない。一体どうすれば・・・)」
「コリーナ、早く撃て!」
「駄目!」
「何故だ!一体何をしているんだ!」
「弾・・・一発しかないのよ・・・」
「何だって!?たった一発じゃ・・・倒せないじゃないか!」
「(コリーナ、落ち着いて・・・落ち着いて考えるのよ・・・絶対何か方法があるはずよ・・・)」
コリーナは自分を何とか落ち着かせ、この化け物を倒す方法を必死に導き出そうとしていた。
化け物はケリーに容赦なく襲いかかる。
(ガバッ!ドガッ!ザクッ!)
「ウッ・・・!何て力なんだ・・・!クソッ、これでも喰らえ!」
ケリーはスキを見つけ隠し持っていたナイフを化け物の目玉に突き刺した。
「ギィャャァァァー!!」
かなりのダメージのようだ。
「コリーナ!分かった、コイツの弱点は目だ!目を狙え!」
「OK!」
弱点が分かった以上方法は一つ。だが・・・・・・。
「ダメ!照準が合わない!左・・・右・・・左・・・」
そして・・・「合ったわ!この怪物め!大人しくあの世でオネンネしなさい!」
(バン。)
単発で投稿すんなつってんだろが
699 :
ゲーム好き名無しさん:2006/07/30(日) 14:31:43 ID:7/i1N6kN
>>698 ちゃんと続いてるとおもうんだが?
なんでも単発発言する君に乾杯
>>698 すいません・・・。
携帯からなので・・・本当にすいません・・・orz
単発のラインが良く分からないんですが・・・。
>>700(半年ROM男って…ちょwwおまwww)
「単発、単発」騒いでるのは、多分、大量投下を期待してるんだと思う
2〜3レス分になるくらいの量を投下しれくれ、と
そうすると読んでる人には読みやすくなるからね
アンカー付けてあっても前回投下分のをいちいち読み返すのが面倒なんだろう
…って、言ってる意味分かるかなぁ?
分かりにくかったらゴメソ
じゃ、佐々木氏に続き、半年ROM男氏、両氏乙
そして続編に期待
無論、他の書き手さん達もね
そういう事だったの?じゃあ、どんどん投下して良いのね?
どんどん投下してよいんだよ
704 :
我流バイオ:2006/07/30(日) 18:50:25 ID:kchoRMjY
前
>>581,591,594,601,609,614,660,671
ライルが「大きな化け物」と戦って、勝った頃、スコットは、
ヒューズがありそうな、大型電気店に行っていた。
「ここならありそうだが・・・」
スコットは探しにかかった。
「この階にはないか・・・。2階にあってくれよ。」
スコットはエレベータのボタンを押した。
ウィーン。
扉がいた。しかしそのとき!
ウウ〜・・・・。 アアアア・・・・
2,3人のゾンビが出てきた。
「うわぁ!くそっ!こいつら!」
スコットは即座にショットガンを抜いた。
ドゥン!カシャッ!ブシッ!ドゥン!カシャッ!
ドサッ、
「ふぅー、なんだよこいつら・・・。」
スコットはゾンビを蹴ってどけてエレベーターに乗った。
2階に着いた。
「頼むからヒューズ、あってくれよ。」
スコットはくまなく探し始めた。そして、
階の一番端の所にそれはあった。
「これなら合うだろう!早いとこ戻ろう!」
スコットがエレベーターの前に行った時、
いきなりエレベーターが上がってきた。
「誰だ?この分だとゾンビだな。もしかしたらスコットかレイラかもしれないな。」
スコットは商品棚の陰に隠れた。
エレベーターの扉が開いた。
スコットが銃を構えた。
「わぁ!スコット、私よ!」
「なんだよ。レイラか。」
「なんだよじゃないわよ!びっくりしたわ!」
「すまんすまん。ところで、電気コードは?」
「まだよ。だからここに来たの。スコットは?」
「ああ、あったぜ。電気コードくらいあるんじゃないか?」
「ええ、探すわ。」
レイラは探し始めた。
「これ、合うかしら?」
「ああ、合うだろ。さぁ、戻ろうか。」
「ええ。」
スコットとレイラはエレベーターに乗って下の階に行った。そのとき、
窓がいきなり破られた!
「ウォォォォォォォォアアアアアアアア!!!!」
なんとライルと対峙したやつが現れた・・・・!
続く
705 :
677:2006/07/31(月) 00:57:14 ID:???
究極のピンチとはまさにこのことだろう。
四方八方ゾンビの大群。攻撃しながら進んでもかならずやられるだろう。
「これを使え!」
どこからか声がした。次の瞬間、上から何かが落ちてきた。
それをジャックがとった。
「遅かったな…。」
ジャックは言った。手に持っているのは…手榴弾!?
「みんな!伏せろ!」
ジャックは栓を抜き、ゾンビにむかって手榴弾を投げた。
数秒後、耳元で激しい爆音が聞こえた。
「よし、行くぞ!」
ジョンの掛け声とともに、俺たちはゾンビの壁を抜け出した。
そして走りながら銃を連射する。奴らが一列になってしまえばこっちのものだ。
しばらく走り、ゾンビは姿を消した。
多少撃ちこぼしはあったが、残ったのは少数だろう。
706 :
705:2006/07/31(月) 01:16:02 ID:???
「おい…さっきのは誰だ?」
「…仲間だ。お前よりは信用できる。」
ジャックは険しい顔で言った。
「は!俺は信用してないってことかよ。」
ここらへんで煙草に火を付けたいが、あいにく煙草がない。
「何を言っている?お前を信用していないとは言っていない。」
反論はできず、ハンドガンに弾を詰め込む。
弾はもうあとわずかだった。
「そんな銃じゃこの先乗り切れないぞ。ついてこい。」
ジャックが案内した場所は、銃屋だった。
「よく通ってる店だ。ここの親父も今はゾンビと戦っている。」
銃屋…。俺には縁のないものと思っていたがな。
とりあえず俺は自分に似合う銃を探した。
そこで目についたのが二丁のハンドガン。
『れっどないん』とか『まちるだ』だとかなんだとか。
人差し指で二つの銃をくるくる回した。
自分がかっこいいと思う瞬間だ…。
「何をしている?弾薬はたくさんあるから持っていけ。」
ジャックのことばではっと我に返った。
とりあえず戦力はアップしたようだ。弾切れも起こらないだろう。
707 :
411:2006/07/31(月) 01:38:09 ID:???
あ、我流バイオ氏乙。
いつのまにか俺のなんかより全然おもしろくなってますね…orz
まあお互い頑張りましょう!
半年ROM男氏もおもしろくなってきたと思います。どんどん投下してください!
708 :
我流バイオ:2006/07/31(月) 07:49:58 ID:cpZHXU/E
前
>>581,591,594,601,609,614,660,671,704
「うわぁぁぁぁぁぁ!なんだこいつは!」
「とにかく普通のゾンビじゃないわ!来るわよ!」
「大きな化け物」は、こっちに迫ってきた。
スコットとレイラは、ハンドガンを撃ちまくった。しかし、全く効かない!
奴は怯むことなく襲ってくる!
「くそっ!これならどうだ!?」
スコットはショットガンをぶっ放した!
ドゥン!カシャッ!ドゥン!
少し奴の体がぐらついた。
「レイラ、グレネードだ!」
「ええ!」
レイラはグレネードランチャーを奴をめがけて放った。
しかし、奴はそれでもやって来る!
レイラはもう一発放った!
やっと奴は倒れた。
「な、なんだったんだ?こいつは・・・・」
「分からないわ。それより早く行きましょう。」
スコットとレイラは店を後にした。
電車に戻って、3人は見つけた物を電車に付けた。
「よし、これで動く!」
「ああ、さっさと行こう!」
「ええ。」
3人は、警察署のあるシリードシティダウンタウンを後にした。
続く
我流バイオ氏の文は流れて読むことができないな
例えば
>>スコットは商品棚の陰に隠れた。
エレベーターの扉が開いた。
スコットが銃を構えた。
を
スコットは商品棚の陰に隠れ銃を構えていると
エレベーターの扉が開いた。
などにするとどうだろう
710 :
我流バイオ:2006/07/31(月) 22:24:51 ID:cpZHXU/E
711 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/01(火) 21:12:11 ID:RzdppsGT
712 :
佐々木の場合:2006/08/03(木) 14:11:21 ID:LaSGt9Ay
太平洋の波は穏やかで、時折吹く風はやがて訪れる懐かしい夏を思わせた。
予想しない出来事の連続。ついには一人で歩いている。
海岸沿いの荒廃した漁村には、あちこちに燃やされたゾンビが転がって
いる。潮の匂いに混じり、腐乱臭にも似た陰気な空気が満ちていた。
ここで何かに襲われたら俺は為す術も無しか。丸腰の自分を呪う。
この国が崩壊して二年。今や戦後の目覚ましい復興を経験した世代は少ない。
何不自由なく生きることに麻痺した若い世代は、突然の大災害から立ち直る
だけの気力をどれだけ持ち合わせているのだろう。積極的に復興に励む者も
少なくないが、多くの日本人は海外から戻る機会が訪れるのをただ待っている
のだ。俺自身、今回の取材が終わればオーストラリアに滞在して待とうと考え
ていた。今こうして、生命の危険を感じながら本州の端で歩き続けるとは夢にも
思っていなかった。
もし生き延びることが出来たら、ここに留まって一からこの国を作り直そう。
何故か穏やかな心が、小さく囁いた。
「あんた、マスコミの人かい?」不意に右手の民家から声がかかり、俺は驚いて
飛び上がった。
一人の老婆が、開いた玄関の前に腰掛けている。頭に白いほっかむりを被り
紺色のズボンを履いているその姿は、田舎の漁村なら何処でも見られるような
おばあちゃんの姿だった。他と大きく違ったのは、その小さな体に似合わない
カラシニコフ小銃を杖のように立てかけていることだ。
713 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/03(木) 15:36:11 ID:SogafbKA
佐々木さんお疲れ様です。
これからも頑張ってください^^
目が離せない展開だ
GJ!
佐々木氏、次回の投下待ってます
716 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/04(金) 02:12:28 ID:aywDxacX
おもろいね〜
続きに期待!!
717 :
佐々木の場合:2006/08/04(金) 20:54:20 ID:gMCfaeOx
暫く顔を見合わせていたが、老婆は再び問いかけた。「あんた、テレビの
人じゃないかい?」
この人は安全だ。あまりに漠然としていたが、本能がそう言っていた。
「テレビじゃないんです。新聞関係の・・・」「ああ、そうかい。俺はまた
青森放送かなんかかと思って。こんな田舎に何しに来たんだ?」俺の解答を
遮るように老婆が問いかけてきた。「仙台から取材を続けてきたんですよ。
途中で・・」そこまで言って俺は口を閉ざした。老婆が腕を乗せていた小銃
をおもむろに取り上げ、腰に下げたバナナ型のマガジンを装着したからだ。
老婆は慣れた手つきで弾を装填すると、表情一つ変えずに構えた。
「ちょ、ちょっとおばあちゃん!危ないからこっちに向けないでくれよ。」
俺は頭を抱えてしゃがみ込んだ。
「あんた、若いのに怖がってんじゃねえよ。俺があんたを殺したところで
何の得も無いべさ。」老婆は銃を下ろして笑った。「ここいらはな、まだ
化け物が出るんだ。村のみんなはほとんどやられちまった。残ってるのは
俺の他に4人だ。」彼女は海の向こうを見透かすように眺める。
「でも、米軍や自衛隊はどうしてるの?ここに来る途中で燃やされた死体を
たくさん見たよ。」俺は立ち上がって聞いた。
「ここには誰も来ねえんだ。誰も来ちゃいけねえんだ。海の神さんが守って
くれるからな、俺たちも自分で闘わないといけねえの。」老婆は、腰から
マルボロを取り出すと安物のライターで火を点けた。なんてたくましい女性
なんだ。この人はおもしろい、もっと話を聞きたい。そう思わせた。
おそらく、一度は避難した場所から故郷の村に戻ってきたのだろう。合法な
手続きを踏まずに安全でない場所へ入植することは禁止されている。それで
も、離れた故郷を思って密かに帰ろうとする人間は少なからずいた。中国や
ロシアから密された武器が、売人を介してそうした民間人に渡っている。
この老婆が持つAKもその一つだろう。
「化け物って、ゾンビのことかい?」俺が聞くと老婆は首を振る。
「ゾンビはもういないよ。みんな死んじまったからな。」
「じゃあどんなやつが出るんだい?もしかして赤いトカゲみたいに動くやつ
かい?」俺はしゃがんで目線を合わせた。
「リッカーじゃねえ。そんな化け物はもう出ねえんだ。」老婆は少し声を
落として言った。「じゃあ・・・」俺が矢継ぎ早に質問しようとするのを
見て、老婆はゆっくり立ち上がった。「もう何も取材出来ることはねえ。
ここいらはつまらん場所だ。あんたももっと都会に行け。早く帰れ。」
ゆっくり村の奥に歩き出した老婆の背中を見て、少し悪かったなと思い
感謝を述べて、逆向きに歩き出す。
しばらく歩いて振り向くと、さっきの老婆が誰かと立ち話をしていた。
相手はちらちらこちらに目をやっていたが、俺は気づかないふりをして
歩き続けた。この場所には何かあるのだろうか。暗くなったらまた来よう。
>>718 俺はトラウマになるほど怖くなかった。
話の方はオリジナルのクリーチャーとかでてきたりしてGJ!
720 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/05(土) 01:12:40 ID:f1oLT+Xi
>>719 でもケイトのゾンビ化はトラウマになったぞ俺は
せめて目はのこせ
721 :
706:2006/08/05(土) 07:33:10 ID:???
三人とも、銃の整備をしているが、俺は銃の知識なんてない。
知っているとすれば、トリガーを引けば弾が出る。弾を補給すれば弾が戻る。それ位だ。
「銃、改造しておいたぞ。」
ジョンは俺に銃を渡した。
「あ、ああ。ありがと。」
銃は特にかわってないような…。
「あと、こいつはレッド9とマチルダだからな。間違えるなよ。」
…ちょっとした豆知識程度に覚えておこう。
ピーピーピー
急に無線機がなりだした。…俺のじゃないな。
「…………ああ、わかった。すぐむかう。」
どうやらジョンの無線機がなったようだ。気付くともう会話は終わっていた。
「おい、近くでまたゾンビがいるらしい。すぐ行くぞ。」
また戦いか…。面倒臭い、というか鬱な気分だ。
そんなこと思う暇もなく、三人は歩きだしていた。
722 :
721:2006/08/05(土) 08:26:35 ID:???
戦闘の場についた。
前と同じように、壁ぎわに追い詰められている。
「見とれている暇はない、行くぞ!」
ジャックはショットガンを撃っている。かなり爽快感がありそうだ。
俺も負けずに戦っている人に近づき、話し掛けながら銃を撃った。
「大丈夫か?俺はレイだ。よろしくな。」
気が弱そうな男と無口そうな男がいた。
「助かった!俺はディークだ。よろしくな!」
「…マイクだ。」
…苦手なタイプだな。
それはともかく、ゾンビは以外に少ない。二人が倒してたようだ。
レッドなんたらとマチルダを連射する。…かっこいいなあ、と自分で思う。
どんどんゾンビの数は減っている。今回は以外に楽に勝てるな、と思ったその時!
グオオオオオオオ!
「なんだあいつは!?」
ゾンビとは違う、妙な化け物があらわれた。
奴はドラム缶を積んだ車に突っ込んでいった。
「ま、まずい!伏せろ!!」
即座に右に飛び込んだ。
しかし、三人は炎の壁の反対側にいるようだ…。
>>721-722、乙
おもしろいよ〜!どんどん投下投下!!
…ところでもう一つのバイオ小説スレ、過疎ったあげくなくなった? (((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
期待age
沢山の書き手の方々の御好意で、このスレもここまで辿り着いた。
ここも容量オーバーで消えるかもしれないが、これで思い残す事は無い。
思えば別スレで言われた事がきっかけだった。
「感想書く時は名無しに戻れ」
読んだ瞬間、とても複雑な感情にとらわれた。
感想はその人の思いを他人に伝えるもの。素直な気持ちだ。
もちろん感想にも色々あり、好意的なものばかりではないだろう。
そういった感想を持った事は無かったが、
少なくともそのような感想の場合は、私は投稿を避けてきた。
私のその思いが、必ずしもその作者さんにプラスになるわけではないからだ。
逆に、とても感心、感銘を受けた作品には必ず感想を書いていた。
トリップでは無かったが、記名で投稿を心がけていた。
先人達は、そうしたやりとりで切磋琢磨し、スレを盛り上げて来たのだから。
なぜあの書き込みにこだわったのかは、今も分からない。
わかっているのは、こちらに来て書き込んだことは、間違いではなかったという事だ。
今の自分のバイオへの思いは、文章で表すほどでは無くなってしまったようだ。
何も投稿できない私が、こんな事を書いても容量を無駄にしているだけだろう。
しかし最後に一言だけ書かせて欲しい。ありがとうみなさん。
727 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/07(月) 02:54:56 ID:IQxxNfVd
わけわかめ
730 :
( -д-) 、ペッ :2006/08/08(火) 13:41:30 ID:1C1gJDGJ
1892年5月―。
合衆国大統領の娘「アシュリー」が何者かの手によって誘拐された。
この情報を合衆国エージェント「レオン」にまで届く。
1892年7月―。
アシュリーはヨーロッパの北の方に、ある村で目撃されたの情報があった。
レオンは、大統領からの依頼としてアシュリーを救出との指令を受ける。
1892年7月末―。
レオンはアシュリー救出へと目撃のあった村へとバイクを飛ばすのであった。
何日もの日を重ねついに例の村へと到着…。
村の外れにある民家へと入るレオン。
そこには一人の老人がいた。アシュリーの写真を見せたが、期待してた答とは裏腹に、
怒るだけで何も答は返ってこなかった。
立ち去ろうとした時、後ろから斧を振りかざし命を取られそうになるが、間一髪で避けた。
銃口を向けるが、老人は怯む事なく襲ってくる。
銃を一発放ったが痛いと感じていないのか?何発も何発も撃ちやっと倒れた。
何かが可笑しいと村の中心へと向かうと、そこには武器を持った村人達が。
何が起こっているのはサッパリ分からない。絶対絶命のピンチがレオンを襲う。
>729
お探しのページが見つかりませんでした。
>726
これって決意の男さんだろ?
貴方の、そして賛同の方々の書き込みが、このスレの最初だった。
大変お疲れさまでした。
向こうに行く道は炎の壁で完全にふさがれた。
しかし…奴はなんだ?ゾンビとは違ったが…怪物だったな。
そう考えてると、通信が入った。
「こちら、ジョン。聞こえるか?」
「こちら、レイ。聞こえるぞ。」
「道はふさがれたな。こっちは安全だが、そっちは?」
「こっちも安全だ。閉じ込められたわけじゃない。」
「とりあえず、合流しよう。広い町だ。合流ルートはあるだろう。」
「ああ、わかった。…ん?通信が入った。切るぞ。」
ジョンは了解、と言った気がしたが、全部聞かずに通信を切った。
「こちらミハエル。大丈夫か?今の爆発でお前を見るカメラが壊れた。」
「ああ。ドラム缶が破壊されただけだ。負傷はない。」
「そうか…。さっきも言ったが、カメラが壊れた。お前を見守ることはできなくなった。」
「大丈夫だ。何かあったら連絡する。」
「わかった。じゃあな。」
通信を切り、ディークとマイクを見る。…妙な雰囲気だな…。
「…行くぞ。」
マイクが言った。俺たちもマイクに着いていった。
ほ
ちょっと最近、過疎ってる
サミシス…
736 :
733:2006/08/13(日) 02:58:24 ID:???
重い沈黙が空気を暗くしている…。
マイクは一言もしゃべらず、ただ歩き続けている。
ふとディークを見ると、青い顔をしていた。
「大丈夫か?」
俺はディークに声をかけた。
「なんか変だ…かゆくて…」
「!」
バーン!!……
「ぐわあぁぁぁ!」
一瞬、何が起こったかわからなかった。
マイクの撃った弾丸はディークの頭部にあたり、断末魔の叫びが聞こえた。
「な…何をするんだ!マイク!!」
「…死体をよく見ろ。」
ディークの体を見ると、さっき見たゾンビのような色があった。
「そいつは感染していた。完全になる前に殺したほうが被害が少なくすむ。」
「だ…だからといって…」
「おまえも殺されたいのか?」
「く…。」
銃口を向けられて、どうすることもできなかった。
保守捕手
職人さん乙保守
ディーク…感染してたのか…
ちょっとショッキング映像を見た気分orz
だが面白い!
職人さん、乙
次回の投下もwktkして期待
ほ
741 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/16(水) 16:43:35 ID:4Vggj++K
も
742 :
411:2006/08/16(水) 17:50:32 ID:3xFX411e
最近俺しか来てませんね…。佐々木さん達…。
まさかゾンビに・・・
え、野茂がゾンビに・・・
そこへ、 トルネード! で進化した ソフトンが あらわれた。
「おじょうさん。僕の頭をなめるかい?」
745 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/16(水) 21:34:35 ID:go/PteDF
佐々木さん待ち
職人さんたちまだかな
747 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/17(木) 14:24:43 ID:WH4nhVhM
新しく書くのはだめですかね?
どうぞどうぞ
750 :
佐々木の場合:2006/08/18(金) 07:48:15 ID:vhckefbG
すみません。少し忙しくて書き込みが出来ませんでした。
週末には書き込みたいと思っております。
いつも面倒な文章で申し訳ないですが、読んでやってくださいね。
751 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/18(金) 15:00:31 ID:t8pciWvw BE:313625546-2BP(0)
どんなやつ書いてもいいのかい?
舞台とか
人の名前
佐々木さ〜ん!
面倒なんてとんでもなかです!
いつも楽しみに待ってますよ!
>>751氏
バイオハザードの舞台背景なんかを使ってれば
大丈夫なんじゃないでしょうか…?
ここまでの流れとか読んでみれば
参考になるかと。
個人的には職人さんが増えるのは
嬉しいので是非。
753 :
736:2006/08/18(金) 20:18:00 ID:???
さっきまで重かった沈黙が、さらに重くなっている。
俺は沈黙という雰囲気が一番嫌いだ。特にぴりぴりしている雰囲気が。
ピーピーピー
「うわ!」
急に無線機が鳴りだした。
「さ、先に行っててくれ。」
「……」
マイクは黙って先に行ってしまった。
「こちらジョン。今どこだ?」
「一本道を歩いているところだ。場所はわからんな。」
「そうか…。いま警察署から連絡が入った。どっかのレストランで戦闘中だってさ。」
「『どっかの』って…。まあ、見つけたら声をかけるから。」
「わかった。切るぞ。」
無線機を戻す。……マイクは先に行ったな。
俺も追い付こうと、歩きだした。しかしその時!
ビュ!
「!!」
岩が上から落ちてきた。とっさに後ろに飛び、かわした。
やればできるもんだな…かっこいいぞ、俺!
そんなくだらないことを考えていると、再び岩が落ちてきた。今度はさっきよりでかい!
今度は横に飛び込み、建物内部に入った。
754 :
753:2006/08/18(金) 20:30:51 ID:???
とっさに建物の中に入ってしまった。入り口は閉じられてしまったな…。
閉じられた入り口を見ていると、後ろに気配を感じた。
「誰だ!?」後ろを向き、銃を構える。
パチ…パチ…パチ…
暗やみのなかから拍手が聞こえる。
「お見事。奇襲をかけたつもりがまんまと避けられるとはね。」
「誰だ!おまえは!」
相手は少し考え、言った。
「今はその時ではない。おまえにはこいつの相手をしてもらおう。」
そう言い終わると、後ろの岩が崩れる音がした。
振り向くと、さっきドラム缶を破壊した怪物があらわれた。
「生きていたらまた会おう…。」
さっきまで話していた相手はいつのまにか消えていた。
「どこに行った!?」
俺が探していると、怪物は俺を殴り飛ばそうとした。
間一髪でかわし、銃を構え直した。
「どうやら相手するしかなさそうだな…。」
755 :
佐々木の場合:2006/08/20(日) 11:04:40 ID:O2zA03NS
八戸市のやや北に位置する小さな漁村。名前も知らないこの村で、名前も
知らない老婆に惹かれ、夜の訪れを待った。
言うまでもないが、いつ危険が訪れるとも知れない漁港で、それも朽ちた
漁船の中で時間を潰すのは簡単では無かった。時間の経過は酷く遅く感じ
た。
月明かりが穏やかな海を照らす。沖へ向かって伸びる防波堤と、そのコン
クリート壁に寄りかかるように並ぶテトラポット。状況が許すなら、あの
防波堤を先端まで歩いて仕掛けの一本も投げたいところだ。心地よい夜釣り
を満喫できたろう。
日中訪れた時と村の雰囲気は変わらなかった。家々に明かりが灯ってい
ない事と、人気が全く無いということを除けば、やはり見慣れた村の姿な
のだ。
恐怖心を全く感じていない自分がいた。荒廃の日本に戻ってきて、ウイ
ルスや感染者に対する警戒心がこんなに薄れていた時は無かったと思う。
ここにはそう言った類の危険が無い。本能が無意識にそう感じ取っていたの
かもしれない。そして俺は、自分がずいぶんと大きな口笛を吹いていることに
気づいた。背中に突きつけられた銃口と、それを持った男が「うるさい。」と
声を上げた時に。
大柄な日本人が月明かりの下に立っていた。短く刈り込まれた髪、無精髭、
たくましい腕にはAK自動小銃が握られている。
「何故ここを離れなかった。」太い声が問いかける。「お前もあいつらの
関係か。」男は片手で銃を向けたまま、くわえていた煙草にライターで
火を点けた。正体も分からない俺を前にして、その所作に動揺は見られない。
「俺は」俺は何と言って良いか分からなかった。「俺はもう帰る場所が無い
んだ。車も救助も無い。たまたまここにたどり着いて、普通の人間に会えた
から、どうしても離れられなかったんだ。」何を言ってるんだ?何故懇願する
ような弁解を並べる?
男は煙草の煙越しに少し笑ったようだった。そして小銃のショルダーストラップ
を外すと、俺に銃を差し出した。腰に付けたマガジンポーチも一緒に。
「そうか、だったらこれを持っていけ。海岸沿いに南下しろ。2qも下れば役場の
ある大きな漁師町がある。あそこには車もたくさんある。ここを離れろ。何も助けて
やれねえけど、ここにいたら駄目だ。」
半ば強引に俺の手を取り銃を握らせると、男は腕を組んで海の方を向いた。
その横顔は、何かを言ってももう聞く耳を持たない、いや何も喋る事を許さない緊張
に満ちていた。腕に抱いたカラシニコフを見下ろし、もう一度男の顔を見て、俺は再び
来た道を戻り出す。昼間と同じような格好だ。この村には二度も追い返されたわけか。
数歩も進まない時、後ろの防波堤のあたりから大きな鳴き声がした。猛獣が吠えるような声だった。
反射的に俺が振り向くと、男もこっちを見ていた。吠える声は激しさを増す。
そしてその声に混じって、あの老婆と思われる女性の声が聞こえてきた。まるでその唸り声をあやす
かのように語りかけているのだ。
「ばーちゃん。」男は首を振ると防波堤に走り出した。青白く浮かぶ長いコンクリートの壁。
その先に、確かに蠢く影が見えた。俺は男の後を追った。
756 :
認定委員会:2006/08/20(日) 12:01:21 ID:???
良スレ
佐々木さん乙
はっきり言って佐々木さんの面白すぎます!!
続きに期待サゲ
佐々木さん町サゲ
760 :
754:2006/08/23(水) 08:33:29 ID:???
さっきの人間のかわりに入ってきた怪物。ゾンビとは違う…さっきみたような奴だ。
どれぐらいの力か…。俺は銃を連射した。
全弾命中した。しかし、奴はまったくダメージを受けずにこっちにむかってきた。
「な…!」
あまりの耐久力とスピードに驚いたが、右に飛んだことで奴の攻撃をかわした。
しかし奴はすぐむきをかえてこちらにむかってきた。
避ける事ができず、奴の攻撃をもろに食らってしまう。
「く……。」
奴も姿勢を崩してからの攻撃なのでダメージはさほどなかった。
休む間もなく向かってくる怪物。再び右に飛び、頭部に銃を連射した。
さすがの奴も二丁拳銃を食らったらダメージを受ける様だ。仰け反っている。
二つのハンドガンだからリロードに時間が掛かる。
だから片手でリロードをする。もう慣れたがな。
そんな事を考えてるうちに奴は体制を整えてこちらに向かってきた。
「くそ!まだ元気なのかよ!」
761 :
760:2006/08/23(水) 08:50:29 ID:???
さっきから避けながら撃つ、を繰り返してるが、奴は攻撃をやめない。
恐ろしい体力と頑丈さだな…。
ふと、まわりに目をやるとさっき見たドラム缶が見えた。
あれは使えるな…。そう思い、俺は奴をドラム缶まで引き寄せた。
そして、ドラム缶を蹴り、中のガソリンを奴にかぶせた。
そのガソリンを銃で撃ち、炎上させた。案の定、奴も炎に包まれた。
さすがの奴もくたばるだろう。と思ったが…
奴は炎を振り払った。
「おいおい!勘弁しろよ!」
しかし奴は、逃げるように窓から飛び出した。
「ふう…。助かったか。」
俺は一休みしたのち、入り口に近い窓から飛び出した。
GJ&保守
そろそろ保守
764 :
761:2006/08/28(月) 19:20:01 ID:7XTk7DS4
奴に殴られた傷は思ったよりも少ないようだ。痛みもそれほど感じない。
マイクは行ってしまった。一人、小さな路地を歩く。
その時、後ろから歩く音がした。
しかし振り向いても誰も居ない。気のせいか?
そう思いながら再び歩き始めると、横からナイフが飛んできた。
すれすれのところの壁に刺さった。誰かいるのか?と、振り向こうとすると…
「動くな。」
後ろから誰かの声がした。
背中に何かがあたる。どうやら銃のようだ。
後ろの誰かはナイフをとり、首に突き付けた
「武器をこちらに渡せ。」
言われるがままに銃を後ろに渡す。何も抵抗できなくなってしまった…。
「そのまま振り向くんだ。」
ナイフを後ろに回した。そして俺は振り向く。
その時はじめて男の顔を見たことがない顔だった。
「注意力がないな。俺がゾンビだったら今はもう生きてないぞ。」
そう言いおわると、男は俺のかたを銃で貫いた。
「ぐわあぁぁぁ!」
激痛が肩に焼き尽く。あまりの痛みに地面にころっがってしまう。
「どうする?命乞いなら聞いてやるぞ?」
765 :
・・・:2006/08/28(月) 19:30:09 ID:XYX8FFCS
・・・・・・
頭に銃を突き付けられたが、俺は肩を押さえ睨み付けた。
「ふう…。ジャックが認めただけのことはあるな。いい度胸だ。」
男は銃を突き付けたまま俺の肩に包帯を巻く。
「誰だ?おまえは。」
「ユーリーだ。…4人目の生存者といったところだ。」
「4人目の生存者…?まさかあの事件の?」
「ああ。そうだ。あいつらは隠したがっていたがな。」
「そうか…。そうだ、俺の銃を返せ。」
「ふん、俺はまだおまえを信用したわけではない。まだ銃を向けられているのを忘れるな。」
ユーリーは銃を強く握る。まだ信用してない…か。
俺はあることを思い出し、ユーリーに問い掛けた。
「そうだ。さっきジャックから通信が入ったが、どこにいるか知っているか?」
「知っている。今も奴らゾンビと戦っている。案内するからついてこい。
まだ銃は向けているからな。抵抗するな。まあ銃も武器もないがな。」
そんなことを言いながら、俺はユーリーについていった。
767 :
佐々木の場合:2006/08/30(水) 17:33:50 ID:nkYhSfs+
防波堤の先端に、あの老婆が確認出来る。両手を摺り合わせ、目の前に立つ
大きな影に懇願するように頭を何度も下げている。
「一郎、一郎。」彼女はそう声を上げているように聞こえた。さっきの男は
そちらへ向かって走り出し、防波堤の先端に近づいていた。「ばあちゃん、戻れ!」
俺は男の後を追って走ったが、肩から提げたカラシニコフの重さに唸った。老婆との
距離は20メートルほどあるだろうか。晴れ渡った空に浮かぶ月の明るさは、その老婆の
向こうに立つ影の姿を大きく鮮明に写しだした。それを見て、俺の足はもつれその場に
転んだ。「あいつは、あの病院の化け物じゃないか。」声が上ずってしまう。
海から上がってきたのか、その化け物の体は水を滴らせ、やはり隆起した肉体と人間
離れした大きさを持っている。体のあちこちに破けた衣服が張り付いているが、あとで
思い返せばあれは元は人間だったが何かの原因で巨大化したものであることを推測させる
に難くない。
「一郎、母ちゃんだよ。もう大丈夫だから、安心して帰りな。」老婆が優しく語りかける。
巨人は、さっきまで上げていた唸り声を止め、ただ仁王立ちして老婆を見据えている。
「ばあちゃん、一郎はもう何を言ってもわからねえんだ。危ないから、早く逃げろ!」
さっきの男が老婆の肩に手を回し、こちらに引っ張ってこようとした。しかし、老婆は
その手をくぐり抜けるようにかわすと、男に殴りかかった。「馬鹿野郎!お前のせいで一郎が
こんな目に遭ったんじゃないかね!この子をこんなにして、逃げたいんならお前がどこへでも
行っちまえばいいべや!」男は、老婆が小さな体で殴りかかってくるのを黙って受け止めている。
その二人のすぐ先にあの化け物が静かに立っているのだ。まるでギリシャの彫刻のように。
罵声を上げ掴みかかる老婆の腕を掴み、男は静かに言った。「そうだ、俺が悪い。でも一郎も
悪い。みんな悪い。ばあちゃんは悪くねえ。俺は、俺のやり方できちんとカタを付けるから、だから
もうばあちゃんはここを出なくちゃならねえ。」そう言って、男はこちらを見た。
「あんた、ばあちゃんを連れて逃げてくれ。さっき言った通りに行けば車も見つかる。」
腕を掴まれたまま鬼の形相で男を見上げていた老婆が、急に脱力してくずおれた。
それと同時に、化け物が雄叫びを上げて両手を天に突き上げる。
「早く、ばあちゃんを頼む!」男は老婆を抱えてこちらに走り寄ると、俺の肩に彼女を預け、
再び怪物の方へ向き直った。「一郎、この化け物が!」男は空に吠える怪物を凌駕する大声で
叫んだ。怪物はゆっくり彼を見る。
俺は老婆を抱えたまま防波堤を逆に走り出した。
久々の佐々木氏キター!
Bobさん乙デス!
続きも楽しみにしとります。
769 :
我流バイオ 続編遅れてスマソ:2006/08/30(水) 19:19:40 ID:1bp4u30g
ものすごく間あけてスマソ
>>581,591,594,601,609,614,660,671,704,708
ライルは電車のレバーを引いた。
ガチャッ、
ガタン、ガタン
電車が動き出した。
「ここから時計台までどれくらいだったっけ?」
ライルが言った。
「確か、2,30分で着くんじゃないか?」
スコットが答えた。
「とにかく、20分はかかるわよ。」
レイラも続けていった。
「まぁとにかく、電車動かしていれば着くだろ。」
ライルが言った。他の二人はそれもそうだとうなずいた。
電車が揺れ続けて10分ほどたった頃・・・・・
バリン、ガシャン!
突然、後ろの方で窓の割れる音がした!
「な、なんだ?」
「何かが窓を突き破ったんだ!」
「一体何が突き破ってくるのよ?時速今60キロよ!」
3人は驚いた。
「とにかく見に行こう。よし、俺が行ってくる!」
ライルはショットガンを持って言った。
「気をつけてな。もし、やばかったら、俺も行く!」
スコットは言った。ライルはうなずいて、扉を開けた。
ライル達が乗っている電車は、3つの連結でできている。
ライル達が聞いた音は、一番後ろの連結からだった。
ライルが、2つめの連結、そして、3つめ・・・
ガチャッ、
扉を開けたとき、ライルははっとした!
ライルガ見た物は、爪が長く、全身が鱗のような物で覆われた、化け物だった!
「な、何だこいつは!?」
「どうした!?ライル!?」
「スコット!こっちには来るな!」
ドゥン!カシャッ!
ライルのショットガンの銃声が響いた!
続いて化け物の咆吼がとどろいた!
「糞っ!死ね!」
ライルがもう一発、二発と撃ち込んだ!
ガァァァ!!!グゥゥ・・・・
「はぁ、はぁ、何なんだこいつは!?危うく引っかかれるところだったぜ・・・・」
ライルは肩を落とし、フゥッ、と深呼吸をして、
戻った。
続く
続編遅れてホントにスマソ
770 :
我流バイオ:2006/08/31(木) 08:43:07 ID:X01+lhB8
>>581,591,594,601,609,614,660,671,704,708,769
「一体何だったの?ライル?」
レイラが息をハァハァ切っているライルに聞いた。
「ぁ、ああ、何か普通のゾンビじゃない、化け物だよ・・・・。何とか殺したがな。」
ライルが言った。
「もしかして、大男のゾンビたいな奴か?」
スコットがハッとして言った。ライルは首を横に振って言った。
「お前も奴に会ったのか・・・。しかし、奴じゃない。とにかく見れば分かるさ。もう死んでるから・・・」
「ああ、一応見てくる。」
スコットはそう言うと、ハンドガンを構えて
一番後ろの連結へ行った。
「レイラは大男のゾンビを見たか?」
ライルが聞いた。
「ええ、スコットと会ったときに電気店で会ったわ。」
レイラはうなずいて言った。
「あ、そろそろ時計台よ。」
「ああ、もうすぐだな。スコットー!もう時計台だぞー!」
ライルはスコットを呼んだ。
「ああ、分かった。」
スコットは2つめの連結の扉を開けて、
ライル達が居る連結の扉を開けようとした。
ガシャン!
しかし、そのとき、後ろの方でまたガラスの割れる音がした。
そして、その後聞こえてきたのは!
「ウォォォォアァァァァァ!!!!」
ものすごい雄叫びが、ライル達の
耳を刺激した!
「やばい!奴だ!奴が来やがッた!」
スコットが叫んだ!
「スコットー!こっちに逃げろ!」
ライルはスコットに叫んだ!
スコットがこちらに扉を開けるのと同時に奴は2つめの連結に入ってきた!
「このままじゃこっちに奴が来る!迎え撃つか!?」
ライルはアサルトライフルを引っ掴んだ!
「ライル!もう時計塔よ!」
「くそ、どうする!?」
「ライル、窓から時計塔へ飛び込もう!この電車ごと奴をぶっ潰す!」
スコットが言った。
「それしかないな!よし、1,2,3でどびだすぞ!」
ライル達は身構えた。
「1,」
「2,」
「3!」
ウォォォォアァァァァァ!!!
「飛び出せ!」
奴が来るのと同時にライル達は飛び出した・・・・
ライル達は
771 :
ゲーム好き名無しさん:2006/08/31(木) 15:25:55 ID:xKQ9/snd
(・∀・)
書き手さん達、いつも乙です
楽しみにしてますんでこれからもヨロ
そしてGJ!!
773 :
我流バイオ:2006/09/02(土) 13:41:27 ID:rRpFPD5Q
>>581,591,594,601,609,614,660,671,704,708,769,770
ドン!ガシャン!バキバキ!ガシャーン!
電車は無惨に時計塔の噴水に突っ込んだ。
「くっ、うん!?」
ライルは気絶していたが、目を覚ました。
すかさず起きあがって辺りを見回した。
「スコット!レイラ!どこだ!?」
ライルは叫んだ。
「くそっ、どこだ?」
ライルは電車の自分の辺りを探したが、二人はいなかった。
「もしかすると時計塔にもう入ったのか?」
ライルは時計塔に入れる扉を探して入った。
扉を入ると、中はキレイなホールだった。
「このホールは結構広いな。スコット!レイラ!いないか!?」
ライルは叫んだが、返事は帰ってこなかった。
「仕方ない、どこかにいるはずだ。探すか。」
ライルは、ホールから、近くの扉に入った。
一方、そのころ、スコットとレイラは・・・・
「ぐっ!くそっ!頭が痛いな!」
「大丈夫?スコット?」
「ああ、ライルは?」
「それがあなたが目覚めるまで探したけど、この近くにいないのよ。」
ライルは、レイラと入れ違いに時計塔に入ってしまっていた。
「まぁ大丈夫だろ、あいつは頑丈だから。」
「きっと大丈夫よね。もしかするともう時計塔に入ったのかも。」
「そうかもな。じゃあ、行ってみるか。」
2人は、近くの扉から、時計塔に入っていった。
続く
774 :
766:2006/09/04(月) 04:14:27 ID:???
ユーリーに言われる道を歩いていくと、見覚えがある広い路地に出た。
辺りを見渡すと、5、6匹ゾンビがいた。
「く…こっちに気が付いたようだな。ユーリー、銃を!」
手をユーリーに向けたが、銃を渡してくれる気配はない。
「サバイバルはいつでも戦闘だ。戦いから目を背けたら死ぬことになるぞ。」
「意味わかんねえよ!」
「いわば丸腰のやつがいつ狙われるかわかんないってこと。
常に戦いはおわらない。この状況で戦うこともあるってことだ。」
「いや…意味わからん。武器もなしにどうやって戦うんだよ!」
「ナイフは常に装備しておけ。近距離ではナイフが有効な場合もある。」
と、言うとユーリーは俺にナイフを差し出した。
「おいおい、これで戦うのか?」
「当たり前だ。ナイフの使い方ぐらい覚えておくことだな。」
話していると、ゾンビはこちらに向かってくる。
「もう話してる暇は無いな。行くぞ!」
775 :
774:2006/09/04(月) 04:29:14 ID:???
ナイフ一本で戦えって言われてもいきなり実戦じゃあな…。
このナイフ、ユーリーに投げ付けてやりたいものだ。
そんなことを考えてる暇はないようだ。ゾンビはこちらに向かってくる。
「くそったれ!もうやけだ!」
ゾンビに突っ込み、ナイフで腕を切り裂く。
腕はすんなり切れ、地面に落ちていった。
き…気持ちいい…。なんて言ってもいられない。
腕なんか気にするか!と言わんばかりに俺に向かってくる。
後ろに下がって間合いをとり、後ろに回って今度は足を切る。
案の定ゾンビは転ぶ。
そこをねらい、頭にナイフを突き刺す。
頭にかましたのでもう起き上がる気配は無いようだ。
しかし一匹だけにかまっていられない。
つぎつぎ襲い掛かってくるゾンビ。
俺はまず最初のゾンビの懐に飛び込み、胴体に突き刺す。
そのまま切り裂き、さらに頭に一発。
次のゾンビは横から一気に頭を刺す。
最後のゾンビは十分離れて、頭にナイフを投げる。
ナイフは頭に突き刺さり、最後のゾンビは動かなくなった。
ユーリーの拍手が聞こえる。
「なかなかやるな。そのナイフはおまえにやるよ。まだいっぱいあるからな。」
スペアのナイフは50個程あるようだ。
「ついでに銃も返しておくぜ。」
二つの銃も返してもらった。
「さあ、ジャック達が心配だ。行くぞ!」
776 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/07(木) 19:23:18 ID:8AYFbnSQ
保守
777
778 :
佐々木の場合:2006/09/09(土) 15:04:02 ID:aoEqteBn
小柄な老婆とは言え、万全でない身体で背負うのは容易ではなかった。
ただ、後ろから聞こえてくるあの男の断末魔の叫び声が俺の足に拍車を
かける。一瞬振り向いた時に見えたのは、あの怪物が男の腕を引きちぎる
瞬間だった。恐怖に嗚咽を上げながら走る。もしあいつがこっちに走って
きたら、その時は老婆を捨てて逃げよう。俺にはもはや人道主義とか、
利他的な気持ちなんてものは残っていなかった。
もううんざりだ。東北に来てからは、何処に居てもいつの時間もこうだ。
何がバイオハザードだ。何が自衛隊だ。何がアメリカだ。何が復興だ。
みんな糞野郎だ。こんな島国、さっさと沈んでしまえ!
汗だくで走り続けて数分後、太平洋沿いの国道に出た。東の空が僅かに
白みだし、やや荒れ出した波を黒々と浮かび上がらせる。意識を取り戻した
老婆が降りるというので降ろし、すっかり曲がった腰をゆっくり戻した。
シャツで汗を拭いながら、すっかり大人しくなって佇む老婆を見る。こう
して見ればやはり何の変哲もないかわいらしいおばあちゃんなのだ。気が付
かなかったが、彼女は腰に拳銃を吊っていた。最終的に自分を守れるのは
自分だけということか。こんな日本の片田舎に生まれて数十年、こうして銃
を携帯して恐怖から逃げる人生を彼女は予想していたのだろうか。
「いんや、違う。俺は逃げてるんじゃねえ、おっかない物なんてなんもね
え。」突然老婆が口を開いた。俺は自分の念を読まれた気がして驚いた。
「おめえは怖がってる。何が怖い?」彼女は俺の目を見透かすように見た。
「おばあちゃん、俺は世界を廻っていろんな戦争を見てきたんだ。その時は
怖いって思ったことは一度もなかったんだよ。」彼女の目を見返すと、何故
か話したくなり、口が自然に開いた。
「目の前で兵士が死んでいくのを何度も見たし、罪のない子供が戦火に巻き
込まれるのも見た。でも怖いって思ったことはないんだ。」
老婆は明るさを増す東の水平線を見て言った。「でも今はおっかねえんだ。そう
だべ?おめえが怖くねえのは、テレビの人だったからだ。おめえは戦場に体
がいながら魂は安全なところに置いておいたんだ。こっちでドンパチやって
ても俺の居場所はここじゃない、帰る場所があるんだよって思ってたんだ。
うまく撮れたら俺はヒーローだ。戦場の焼け野原に咲く一輪の花みたいに、
汚れを知らない子供達のつぶらな目を撮ろう。そうすればピュリッツァー賞
だって狙える。そんなジャーナリストがいっぱいいるんだ。おめえもそうや
って考えていたから、怖くなかったんだ。でも今はどうだ。誰がおめえの撮
った写真を見る?誰がお前を安全な場所に連れて行ってくれる?PRESSって
書いた腕章かベストを着ていれば撃たれないところじゃねえんだ。いつだって
喰い殺される危険が後ろにくっついてんだ。今までみたいに軍隊の護衛なんて
いない。おめえは一人だ。」
wktk
続きに期待sage!
2時間前に見つけて今読み終わった
佐々木さんSugeeeeeee!!!
期待sage!
ユーリーの案内でみんながいる店についた。
しかし普通に入るのもなんだな…。
ここは隠れて隙間からのぞいてゾンビがあいつらに噛み付く!って時に飛び出して…
「何を変な妄想しているんだ。さっさと入るぞ!」
ユーリーの声で目を覚ました。まあ適当に加勢をするか…。
ドアを勢い良く開ける。
が、そこにいたのは多数のゾンビの死体と一人の男だった。
後ろを向いていたが、みんなとは少し違う。
男はこちらに気付くと、もっていた銃で攻撃してきた。
左に飛び込んで間一髪、かわす。
「まて!俺はゾンビじゃない!」
そんな呼び掛けも聞かず、男はさらに連射してきた。
それを転がりながらかわし、身近な机を倒して盾にした。
やつの銃撃は納まった。すると、隣からユーリーがやってきた。
「おまえがおとりになっているうちに死体を調べたが、あいつらの死体はないようだ。
今もここに隠れているだろう。」
そう聞いて、俺はホッとした。
「しかしやつはプロだな…。あの正確な射撃はやっかいだ。
それに持久戦を誘っているな。相手が動きをみせるのを待つしかない。」
「何分だ?」
「何時間単位だ。」
頭がくらくらする。俺は待つのが嫌いなんだ…。
「隠れるぐらいなら一気に勝負して死んだほうがましだ!」
783 :
782:2006/09/11(月) 01:06:15 ID:jytQjhvX
机から飛び出し、敵がいる机に向かって二丁の銃を連射する。
しかし、頑丈な机でまったく割れない。
しばらくすると弾切れが起こり、俺は補給する。しかしその隙をやつは見逃さなかった。
バンバン!
敵が撃った弾は銃にヒットし、遠くへ飛んでしまった。
敵はさらに俺にも撃とうとした。
「そうはさせるか!」
俺はナイフを取り出し、敵に投げた。
敵は机のなかに再び入ったので、すぐに銃を拾った。
再び男に向かって銃を向けた。しかし…
後ろで『カチャリ』と金属音がした。いやな予感は当たり、さらに銃声がする。
金属音がした時に左に飛び出したから急所には当たらなかったが右腕をかすめた。
すぐ二人目の男のほうを向き、落とした銃を拾おうとした。
しかし、男はその銃を撃ち、遠くへ跳ねとばした。さらに左手の銃も撃とうとした。
「二度も同じ手は通用しない!」
すぐに左手で男の銃を撃つ。さらに男にも撃とうとしたが…
男は人間とは思えない身体能力でムーンサルトをした。
男は俺の背後に回り、もっていたナイフで切り掛かった。
ドドドドド!
ジョンがマシンガンで男のナイフを撃ち飛ばした。
マシンガンの弾は男を追い掛けるように撃つが、すべて避けられる。
あれ?ムーンサルトってどんなのだったっけ?
784 :
782:2006/09/11(月) 01:30:21 ID:jytQjhvX
バンバン!
後ろではユーリーとジャック達が男と戦っているようだ。
こっちもこっちで大変だが、やつは銃をなくした。こっちが有利だ。
「あまいな。」
「え?」
心を読まれたような気がするが気にしない。
「やつはおまえとは違いプロだ。
予備の銃、予備のナイフ、そして緊急時の体術まで覚えている。」
「はあ…。準備のいいやつだな。」
「それに後ろの男とこっちの男はいいコンビだ。
あっちは銃撃戦に強い。正確な射撃と冷静な判断。まさに銃撃戦の男だ。
もう一人はさっき言ったとおり、体術とナイフの使い手だ。
二人はコンビネーションもいいが個人戦も強い。」
「ふーん。」
「…」
長々と説明したのを一言で帰されて少し機嫌を悪くしたようだ。
それはともかく俺たちはこっちの男をつぶさなければ。
銃を構えながら男に近づく。一番奥で待ち伏せしているようだ。
奥の手前で少し待ち、一気に突撃する!
バンバン!
いきなり弾を二発撃たれたが、あたらなかった。
俺も負けずに連射するが、まったく当たらない。恐ろしいスピードだ。
さらに撃とうとするが、敵は俺の銃を手で奪い取った。
「俺がほしいのはおまえらの命ではない。戦力だ。」
男は初めて言葉を発した。
「大体おまえらの戦術は読み取れた…。またあおう。」
男はさっき撃って壁にめりこんだ弾を撃った。
すると、煙幕が辺りを支配した。
銃はいつのまにか俺の手に挟まっていた…。
奴らはいったい?
785 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/12(火) 03:41:04 ID:cLv7kbem
バンバン!バンバン!
ババンババンバンバン!ビバノンノッ!
786 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/12(火) 23:08:24 ID:IrNuIQ0g
佐々木さんおもしろい!頑張ってください!
ごっちゃになるから他の人の作品まだ見てないけど今から見ます〜期待age
え?俺が保守してるよ!
スレ消費するからと思って最近あまり書き込んでないんだけど、bobさん、411さん、滅茶苦茶GJ!
最近見かけませんが我流バイオさんもがんばって
これからも投下期待してage
789 :
784:2006/09/15(金) 23:21:13 ID:K8ltWUAx
男たちが立ち去ったあと俺は無線機を手に取り、ミハエルに通信した。
「こちら、レイ。ミハエル?」
「こちらミハエル。ちょうど今通信しようと思っていた。」
「なんだ?」
「ゾンビが軍隊を組むようにしてここ、警察署に向かっている。
決戦のときかもしれない…。すぐ戻ってきてくれ。」
「ゾンビが…?わかった。すぐ戻る。」
「それで、おまえが伝えたかったことは?」
「警察署に戻ったら話す。じゃあな。」
無線をきる。
「みんな、大丈夫か?」
…みんな、無線機で誰かに通信しているようだ。
ユーリーは無線をきり、俺に言った。
「レイ、警察署に戻るぞ。」
「ああ。俺もさっき聞いた。行こう!」
知識を持たないゾンビが軍隊を組んで突撃……。
もしかしたらこの事件には黒幕が?さっきの奴らも…。
いや、考えすぎ…か。
気付くと警察署に着いていた。
790 :
789:2006/09/15(金) 23:39:51 ID:K8ltWUAx
もう辺りは少し暗くなっている。決戦にはもってこいの天気と言ったところだ。
警察署前では生き残った人間達がいる。
「いよいよ…か。」
銃を取出し、どこかの漫画のようにトリガーに指をいれ、クルクル回す。
バン!
しかし、銃は暴発してしまう。
「あ‥危ねえじゃないか!」
「す、すまない。」
何やってんだ俺は…。
そんなふうに遊んでいると、ゾンビがかすかに見えてきた。
正面、右の道と左の道。三方向に別れてきやがった。
だんだんと近づいてきて、奴らのうなり声も聞こえてくる。
バンバン!
ドドドドド…
ドガーン!!
もうハンドガンやマシンガンを撃っている奴がいる。
バンとドドドはまだしも…ドガーンはないだろ!
まあそれは置いといて、俺も撃とうと銃を構えたが…
「まだ撃つな。」
ジャックが止めた。
「マシンガンはまだいいが、ハンドガンは近距離のほうが威力が高い。狙いもつけやすい。」
「へ〜…。」
「とにかく勝負は近づいてからだ。一気に行くぞ。」
791 :
佐々木の場合:2006/09/16(土) 15:02:01 ID:rd5kdZIt
単なる偏見だが、東北の一漁村に住む老婆の口から、ジャーナリストの
決して否定できない灰色の部分を突かれ、俺はうつむいて黙った。
想像しないほど彼女の語り口は流暢で、語彙も豊富だった。上気した顔は
赤らみ、小さな肩を上下に震わせている。
「確かに、おばあちゃんの言うとおりだ。僕には何も言えないよ。」俺は
ため息混じりに呟いた。小銃のストラップが肩に食い込み、我慢できずに
銃を地面に置いた。
「じゃあ、どうしよう。」俺は汗だくになったシャツを脱ぎ捨て、素肌に
薄手のジャケットを羽織った。
「生きて日本が治るのを観るか、死んで忘れられるかだ。」老婆は言った。
「俺はこの国をこんなにした奴らを黙って許す気はねえ。大事な息子まで
あんな化け物にされちまった。絶対に許さねえ!」
数十分後、あの男の言っていた通り大きな漁港を見つけ、幸いにもキーが
刺さったままの1ボックスを確保出来た。その街もやはり人影など全くない
陰鬱な静寂が満ちていた。人間はおろか、猫や鳥の気配もない。まさか海の
中の魚も消えてしまったのかと思わせるほどの無機質な空気感があった。
米軍は俺がどの部隊に同行し、どの医療施設に収容され、いつ逃げ出した
かを把握している筈だ。もし国道を始め主要道路に敷かれているであろう
検問に引っかかれば、間違いなく連行されるだろう。いや、俺を殺そうとし
たのはあの若い兵士だけだ。樋口や他の米軍関係者も俺に危害を加えたり
監禁しようとしたことは無かった。もし殺すならとっくに殺している筈だ。
後ろを見張ると言う老婆を後部座席に載せ、漁港で軽油を満タンにした車の
アクセルを踏む。誰が自分を守ってくれるのか分からない、そんな状況を
こういった場所で味わうことになるとは思わなかった。どこへ行けば安全か
もわからないのだ。推測の域を出ないとは言え、あの一件から米軍への恐怖
を拭えない。仙台へ戻るより北上してなんとか北海道に戻れないだろうか。
頭の中が、これから起こりうるあらゆる状況を整理しきれずに悲鳴を上げる。
「運転に集中すれ。」老婆がバックミラー越しに言った。
792 :
FBI:2006/09/16(土) 15:13:48 ID:/yTucLTx
____
/∵∴∵∴\
/∵∴∵∴∵∴\
/∵∴\/ \|
|∵/ (・) (・) |
(8 J |
| ___ |
\ |__//
\___/
■■■■■□■■■■□□■□□
■□□□□□■□□□■□■□□
■■■□□□■■■■□□■□□
■□□□□□■□□□■□■□□
■□□□□□■■■■□□■□□
※コピぺしてね。
793 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/16(土) 18:16:37 ID:a+2MExqX
>>all
小説の腕ないねw
まあ「小説の腕」と書くぐらいだからw
普通は文才だよなwww
それはそうと皆さんgjですから、気にせずがんばってください。
「料理の腕」なんかはあるけどな
なら腕の料理でFA
佐々木氏はやっぱいいな!
どれだけかかってもいいから、最後まで全部読みたいお!
800 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/19(火) 15:08:54 ID:KZ+d4NZ2
ささきさん続編期待!
801 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/19(火) 15:19:33 ID:OHoxT1B2
佐々木氏の小説オモシロス
今の終わったら第二部あるのか?
このスレで書く小説は「biohazard」というゲームの設定で書いてるの?
それともオリジナルの設定を持ち出して書いたほうがいいの?
ゲーム設定を踏襲していれば、自由でいいのでは?
804 :
790:2006/09/20(水) 00:39:15 ID:jSnVQmJL
>>802 俺の小説はゲーム版バイオハザードとの接点は特にないよ。クリーチャーだけ。
その内ジルとか出るかもしれないけど。
↓↓↓↓ここから小説↓↓↓↓↓
戦闘開始から数分。
かなりゾンビを倒したが、まだかなりの数だ。負傷者も増えてきている。
それでもこちらが優勢だ。相手は近距離攻撃しかしてこない。銃のほうが断然有利だ。
さらに数分たち、ゾンビの攻める数も少なくなってきた。
この勝負はいけるな…。そう思ったが…。
「ん?なんだ?あれは。」
誰かが声を出した。俺も奥の方を見てみる。
そこには、ゾンビとは違う赤い四本足の怪物がいた。
「リッカー…か。」
「え?」
ジャックが声をだした。
「あいつにハンドガンは効かない。お前はゾンビを倒せ。」
ジャックはそういい、怪物にショットガンを食らわしている。
俺も負けずにゾンビにハンドガンを。
「ぐわぁ!」
前の人が悲鳴をあげる。リッカーが飛びながら攻撃してきたようだ。
さらに飛んでこようとしたが、ユーリーとジャックがショットガンで仕留める。
805 :
802:2006/09/21(木) 19:58:42 ID:kT/GLiZ7
>>804 だから駄作なんだね。
佐々木氏を見習いなさい。分かったね。
>>801 第二部あったら良いけどな。
その場合、同じ主人公か、新主人公かも気になる。
まあ、佐々木氏が第二部書く気があるのかは分からないけど。
>>805 俺はオリジナル専門と決めてるから。
糞なら見なければいい。
808 :
佐々木の場合:2006/09/24(日) 14:37:22 ID:IBMawiFE
90年代後半、アメリカの片田舎で起きた謎の汚染事故。ラクーンという小さな
街を世界に知らしめた大事件だった。
先に書いたようにそれは事件の詳細が明らかにされず、第二のロズウェルと
言われて騒がれたが、数千の人間が死亡する大事故でありながら、2006年頃には
9.11の方が人々に強烈な記憶を植え付けていた。
その年の暮れに突如日本で発生した生物汚染とラクーンシティを結びつけて考えた
人間は少なかっただろう。二年経った今でも一般にはテロだったと信じている人が
少なくないし、俺自身もその見解を捨てたわけではなかった。北朝鮮や中国、国内の
カルト教団やイスラム原理主義者が起こしたのだろうという根拠のない推測が、在日
朝鮮人や宗教団体への迫害という形に変わり、災害の被害者に混じって罪のない人々の
血も流された。政権交代したばかりの政府は浮き足だって判断ミスを連発し、国連介入
という、有数の先進国には恥ずかしい姿を世界に晒した。
東北にとってはまだ早いが、各地で桜が咲き誇る時期だ。カメラマンのバイトを
していた頃、桜の名所を回って観光客を撮影する仕事をしていた。北海道には
ソメイヨシノより蝦夷山桜が多い。鮮やかなピンクに染まるソメイヨシノのほう
が好まれるが、蝦夷山桜は開花と同時に葉も開き、淡いピンクと柔らかなグリーンの
コントラストが美しかった。
しとしとと降り出した雨がフロントガラスを濡らす。海岸線を避け、やや中道を走る
ワゴン車には穏やかな空気が満ちていた。
ふとバックミラーに目をやると、老婆が座席に横になり寝息を立てている。
まだ名前も聞いていなかったな。年は俺の母親より一回り上といったところだろうか。
助手席に置いたAKに目をやる。
少なくとも、安全だと言える場所に着くまでにこいつを使う機会はやってくるだろう。
今の俺にとって最も不安なのは、こいつを使う相手がゾンビなのかそれとも人間なのか
ということだ。ホプキンス体長の部隊はどうなっただろう。彼らに会えれば安心できる
のだが。盛岡に単身向かうと言っていた堀のことも心配だった。
自然にアクセルを踏む足に力が入る。強まる雨に視界を邪魔され、ワイパーを最強にしよう
と左手を挙げた瞬間、20メートルほど先の路肩から何かが飛び出してきた。慌ててブレーキを
踏む。濡れた路面をタイヤが滑り、車体は横滑りする。後ろで座席から転がり落ちた老婆の
怒鳴り声が聞こえる。
道路に濡れ鼠のように立ちすくんでいたのは堀だった。
佐々木氏いつもGJ!ありがとう!
めっちゃおもしろくて、続きが待ち遠しいです。
810 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/24(日) 18:48:50 ID:wq1JLmVd
佐々木さん投下ありがとうございます。
堀がなぜいるのかが気になります
堀の登場は予想外。wktk
佐々木さんGJ!
790さんもGJ!名前あったらうれしい
>>805は料理の腕ないんで気にしないようにね
813 :
804:2006/09/25(月) 16:41:16 ID:JgnMXYDn
ちょっとだけPC使えるようになったからPCで小説書いてみる。
「気をつけろ!やつはゾンビよりも殺傷力が高い!!」
ユーリーが叫ぶ。
ゾンビより数は低いが耐久力がqwsfでrgthyふじこl;p・
やっぱりPCじゃむり!携帯じゃなきゃ・・・
また夜に携帯から書きます。
おい今まで携帯から投稿してたのかよ・・・・
これはこれで凄い
PCで書くのに慣れといたほうがいいと思うぜ?
何で佐々木氏はsageないんだろ?
816 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/25(月) 22:41:41 ID:lGGBAAGl
Mrササキは最近ちょっとテング
どうでも良いがお前ちょっとID凄いな
818 :
813:2006/09/26(火) 03:01:15 ID:O3Ze0SqN
>>814 長い間携帯使ってるからまだPC初心者だからね…。
ちょくちょくやって慣れていくよ。
↓↓↓↓↓ここから小説↓↓↓↓↓↓
リッカーはゾンビより耐久力が高い。
結果的にゾンビより強いということだ。
戦いが始まり、30分ほど。敵もこちらも少しずつ数が減ってきている。
リッカーの軍隊は一気に勝負を決めるように、襲い掛かってきた。
俺もハンドガンで応戦するが、まったく効いてない。
なんとか近づかせないように倒すが、
倒しそこねたリッカーが俺を目がけて飛んできた。
ドドドドド!
空から機関銃の音が聞こえる。
空をみると、ヘリがリッカーを撃っている。増援のようだ。
あっという間にほとんどのリッカーが倒れていく。
今度はゾンビのミサイルを撃つようだ。構えている。
しかし…
ドガーン!
ミサイルの音。同時にヘリが爆発した。
奥の方を見ると、見覚えある男がロケットランチャーを持っていた。
「ゾンビ達は任せたぞ!俺は奴を追う!」
「お、おい!俺もいくぞ!」
俺はユーリーと共に男を追った。
>今度はゾンビのミサイルを撃つようだ。構えている。
ゾンビの?
 ̄
「ゾンビに」だと思いますよ
スマン、誤爆したようだ。
前、容量が減るから名無しに戻れって言われたから名無しだけど。
822 :
ぼんびー :2006/09/27(水) 20:07:59 ID:IaayRPZR
俺の名前はウィル、名前が普通すぎるってのは放っといてくれ、結構
気にしてるんだ。
実はこれでも新聞記者をやってる、ラクーンシティっつうド田舎の会社だがな・・・
さて、本題に入りたいと思う、実はこのウィル、絶体絶命
のピンチにいるんだ、え?何でかって?まぁ、それはこれから
話すさ。
「ウィルさん、この前の事件の記事、あがってますか?」
仕事場の女が訪ねる、俺は首を横に振った。
「悪いな、まだネタ、入ってなくてな、言われたとーり
今度現場に行って確かめようとは思うんだが」
何とかごまかす、実はサボりたいがためにやらなかっただけだ。
「そうですか・・・、『あの事件』は絶対に他社に取られないように
したいので、速めにお願いしますね」
実はこの女、一見部下のように見えるが、実は上司
、しかも社長と来たもんだ!今時、女社長に何て
滅多にお目にかかれないだろうなぁ。
あ、この女社長が『あの事件』って言ってんのは
『ラクーン森の狂気者』
ってやつ、一見ありがち(ねえよ)な事件だが
これがまた酷い事件でな、ニュースで聞いたが、食い千切られた
ハムみてぇな死体がごろごろしてるって話だ、そこにこの鬼が
行けって言いやがる、酷くねえ!?
しょうがないから、俺は明日に出発だ・・・あぁ、もうダメポ・・・
お、新人か?
なんか変な改行なのは携帯だからか?
まあなんにしてもがんばれ
824 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/27(水) 20:47:04 ID:HQchFMaA
825 :
ゲーム好き名無しさん:2006/09/29(金) 23:08:59 ID:uAaL68ie
よっこらセックル
よっこらせっくす
827 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/01(日) 22:59:12 ID:DFlQoqFc
よっこいセックル
828 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/03(火) 13:07:05 ID:9Mo4yk04
どっこいセクシー
829 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/05(木) 06:18:07 ID:N2K732Eb
ドリルクリトリス
830 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/06(金) 02:27:21 ID:WN+t1unX
そして誰もいなくなったな…。
831 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/06(金) 05:50:18 ID:OSOSGtkL
俺はいるけどな。
保守してれば来るさ
ささきさんマダー?
835 :
818:2006/10/08(日) 04:03:40 ID:OGVM6Q77
男を追って警察署から離れた場所にやってきた。
辺りを見回すと、ドラム缶の上に男がいる。
「やはり、追い掛けてきたか‥。」
男はドラム缶に座り、話してきた。
銃をかまえ、俺が聞く。
「おまえはいったい誰だ?どうしてここにいる?」
「おっと…、話し合いは二人だけでいい。」
男がそういうと、男に従うようにゾンビが集まり、ユーリーを襲う。
「くそ!俺は先にあいつらのところに戻る!こいつは頼んだぞ!」
ユーリーはゾンビに押し戻され、ジャック達の元へ戻っていった。
「おまえはいったい!?なぜゾンビを操れる!?」
「俺はおまえと同じ人間だ。少し、力が違うがね。」
男は立ち上がり、再び話し始めた。
「ゾンビ達はT-ウィルスによって作り出された生物兵器だ。
そして俺たちはそのウィルスを開発した、アンブレラの使者だ。」
「アンブレラの…使者?」
「そう。我々はアンブレラの作り出した新ウィルスによって力を手に入れた。
そして我々の力により、世界をアンブレラの世界に変える。それが我々の役目だ。」
「ふざけるな!」
俺は男の乗っていたドラム缶を撃ち、爆発させた。
「そんなもの、この体にはきかない。」
しかし男は無傷のままだった。
「とにかく、アンブレラはこの町を取り戻したとしても、また次の町を狙う。
楽しみにしておくがいい。」
そう言い残すと、男は去っていった。
836 :
まな2nd ◆9sRC108MHs :2006/10/08(日) 05:17:16 ID:2rHuSPmS
私は自演大好き人間。
自演無しでは生きていけない
837 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/10(火) 04:42:28 ID:uBnNrSpl
ほす
佐々木さんの文章をみて感銘しました。
稚拙な文章ですが、感想か何か頂けると嬉しいです。
ごうごうと吹雪いている。どうにも止みそうにない。12月、個々は北陸、石川だ。
9、11以降、世界各国でテロが勃発、戦時中に日本で研究されていたとされる細菌兵器が何らかの影響で外に漏れたとされている。その犯行は中東、北朝鮮、諸説あるが具体的な事はまだ分かってはいない。
いや、あの利権まみれの政治家どもが何かしら隠しているのかもしれないが…。
今現在、戒厳令が出されているが、とてもじゃないが家に閉じ籠れる状態ではない。電気やガスは数日前に止まり、食料も乏しく籠城戦だ。
SATの部隊が全国的に展開されているようだが、膠着状態らしい。父親が新聞記者であるから得られる情報ではあったが、これでは死を待つだけである。母親と妹は震えているだけの状態だ。
時たま外から銃声や人々の喚き声が聞こえてくる。しかし幸にも雪により外界から敵が入ってくることはないようだ…
引き出しを開けてみる。闇市で何とか拳銃を手に入れた。45ACP弾のSOCOMだ。マンストッピングパワーに長け、ゾンビ相手には丁度いいだろう。自分の好みで選んだというのもあるが…
アメリカンスピリッツをふかしつつスピリタス一杯を一気に飲み干す。今からどうするか?
私は家族を連れ、自衛隊駐屯地を目指すことにした。
839 :
BKB:2006/10/11(水) 13:38:52 ID:xdEjaRdm
昨日は派手に飲みすぎた。
いつの間に寝たのか、まったく記憶がない。
景気づけの前祝とはいえ、毎度の事なのだからいい加減反省してもいいんじゃないかと、
二日酔いの頭でぼんやり考えるのだがこれも毎度のこと。
ウイスキーやビールの瓶が、ピザの空き箱に混じって狭いアパートの床一面に散乱している。
ベッドから起き上がり、なぜかピザの空き箱をかぶって床に寝ていたジョンソンを、軽く蹴りを入れて起こす。
身長2m、体重130kgの巨体につま先がめり込むが、まったく反応がないので耳元で怒鳴る。
「さっさと起きろジョンソン!いよいよ決行だぞ!」
「ぁあにきいぃもはようううぅ」
気色の悪い声でうめきながらも、子供のような無邪気な笑顔をして見せる。
ジョンソンが寝惚けながらもなんとか動き出すのを確認して、もう一人を探す。が、そのへんには姿が見当たらない。
また狭い所に入り込んでいるんだろうと、クロゼットやテーブルの下を探し回って、結局ベットの下にいるのを発見した、
「起きろカイル」
「おはよう、アンディ兄さん」
ベットの下から生白い顔だけを器用に出してさわやかに挨拶するカイル。
「ああ、おはよう。ジョンソンを何とかしてやってくれ」
手のかかる弟どもを起こして、俺も自分の準備に入る。
洗面所でアスピリンを飲み下し、ジョージ・クルーニー似(と思いたいが実は悪人顔だとよく言われる)の顔を洗って目を覚ます。
ちなみに俺達は実の兄弟ってわけじゃない。顔を見れば一目瞭然だが、ジョンソンは黒人、カイルは白人、
俺はラテンやらヒスパニックやら、12ヵ国くらいの血が色々混じっちまってる。
法律的には赤の他人だが、俺を兄貴と慕ってくるんだ、これがまた。
洗面所を出て手早く着替えを済ませ、道具の準備に取り掛かる。
ダンボールに入っているハンドガンなどの銃器に弾丸を装填し、腰のホルスターに入れて身につける。
ジャケットのポケットにも予備の弾を入れておく。備えあれば憂いなし。
ショットガンやライフルなんかの長物にも弾丸を装填し、全部まとめて大きめのスポーツバックに詰め込んだ。
そしてもうひとつのバッグに、必要な道具が全て入っているかを確認する。
準備も終わり、カイルの介抱でジョンソンがうめく肉塊からようやく人間に復帰したようなので、
二人を近くに呼んでこう言う。
「いよいよ今日が決行日だ。
狙うはラクーン中央銀行の金庫に詰まった10億ドル。
ラクーンシティにあるアンブレラ関連の企業全ての現金がここにある。
これをモノにすれば、死ぬまで遊んで暮らせることは間違いねぇ。
これが俺たち三兄弟の最後のヤマだ。俺たちバンクキラーブラザーズの名前を歴史に刻んでやるぜ!」
840 :
BKB:2006/10/11(水) 13:40:13 ID:xdEjaRdm
銃の詰まったスポーツバックを担ぎ、アパートから出て車に向かう。
年代落ちのボロいジープだが、「森の狂信者事件」とかいうののせいで警察が取り締まりを強化しているらしく、
指名手配犯の俺達は派手には動けず、ラクーンシティで調達できてブツを乗せられるのはこの車しかなかった。
バッグを荷台に投げ込み、俺は当然運転席に乗り込む。
カイルは助手席に座り、ジョンソンはデカい体を荷台とバッグの隙間に詰め込んだ。
全員乗り込んだところでエンジンスタート。銀行に向けて車を走らせる。
「よし、獲物を出しておけ」
ジョンソンがバッグを開けて、カイルに銃を渡しているのを横目で見ながら車を走らせていると、
ふと俺は何かがおかしいことに気づいた。
妙に町が荒れている。そこらじゅうに車が放置されているし、火事なのか煙まで上がっている。
「カイル、様子がおかしいぞ」
「ああ、昨日テレビでやってたよ。暴動があったんだってさ」
「そういうことはもっと早く言え!
あとジョンソン!本番前だってのにビールなんか飲んでんじゃねぇ!」
「町中で暴動が起こってるらしいから、逆に警察はこっちに気をとられないんじゃないかな。
アンブレラも特殊部隊を出して鎮圧に当たってるらしいよ」
確かに通りでは、道路の真ん中に倒れているやつや、一人を集団でリンチしている様子も見える。
ショーウインドウを割られた店や、銃声が聞こえるところから見ると
確かにこれならこちらに注意が向きづらいとは言えそうだ。非常に運転しづらいが。
違法に調達した警察無線からも、混乱した様子が伺える。
そうこうしているうちに銀行に到着し、車を正面に止まっていた黒いバンの前につける。
見ろ、この見事な縦列駐車。
カイルはハンドガンを両手に持ち、ジョンソンもライフルとバッグを構えて降りてくる。
俺はショットガンと腰にハンドガンを2丁づつ。
さて、いよいよ本番だ。毎度の事ながらこの緊張感がたまらない。
「よーし、ショータイムだ!」
841 :
BKB:2006/10/11(水) 13:41:41 ID:xdEjaRdm
武装強盗の基本は、最初にガツンとやって、反抗する気力を起こさせないこと。
派手な音で意識を集中させて、すかさず命令を刷り込めば人間は意外と素直に命令を聞くもんだ。
バーン!動くな!金を詰めろ!てな具合にな。
今回もその例にならい、総ガラス製の観音開きのドアを蹴り開けると、すぐさまショットガンを天井に一発。
すかさず「全員動くな!動いたやつからぶっ殺す!」と叫んぶ。
すると、
中にいた30人近い人間が、声も無しに一斉にこちらを振り向いた。
その光景に、俺の背中が総毛だった。
なにかおかしい、違和感で全身に冷や汗がにじむ。
入ってすぐのロビーには、背広を着たサラリーマンや主婦っぽいのがいるが、
どいつもドス黒い肌の色をして白目をむいている。
カウンターの向うには受付嬢。そのブラウスにべっとりついた赤いものはいったいなんだ?
その後ろにはデスクがあり、かつては管理職であっただろう真っ赤な物体が転がっている。
「兄さん、こいつらってゾ」
「ゾ・・・って言うな」
「兄貴、こいつらゾ」
「だからゾ・・・って言うなって!」
俺の脳裏を子供のころの思い出がフラッシュバックする。
親父がビデオを借りてきた。喜ぶ俺。バタリアン、リビングデッド、死霊のえじき。
泣き叫ぶ俺。爆笑する親父。無理やり見せられる俺。爆笑する親父。小便漏らす俺。
いや、こんな記憶は存在しない。忘れたはずだ。
大体現実にこんなことはありえない。魔術?放射能?ブードゥー?バカですか?
論理的に考えてそんなものが存在するはずがないなんて明らかだ。
だが周りを見ると、寝起きのジョンソンのような声を出しながら、ゾ・・・どもがこちらに向かって来ようとしている。
気色の悪いその姿と、過去の陰惨かつ凄惨なトラウマのおかげで俺は一気にキレた。
「こないで!ぼくのそばにこないでよう!」
俺はそう言い放つと、近くにいた背広の顔面にショットガンをぶっ放し、
吹き飛んだそいつの頭を見てさらにトラウマ再発動。
俺の頭のヒューズは宇宙のかなたに飛んでいった。
842 :
BKB:2006/10/11(水) 13:43:50 ID:xdEjaRdm
錯乱した俺はやつらに次々とショットガンを撃ちまくる。
弾が腕に当たれば肘からもげ、腹に食らわすと真っ二つに千切れ飛ぶ。
撃ってる間に冷静になって気づいたのだが、やつらの体はやたらもろい。
これは楽勝かと思ったが、いかんせん数が多い。
が、ショットガンを撃ちつくし、ハンドガンを予備弾まで使い尽くしたころには、
あたりに動くものの姿はいなくなっていた。
「ジョンソン、弾と銃をよこせ。デザートイーグルがあったろ。
あとさっきの俺の台詞を今すぐ忘れろ」
デザートイーグルを二丁受け取り腰に下げると、俺達は仕事にかかった。
金庫はアンブレラ製の最新式のデジタル制御だが、カイルは一流のクラッカーだ。
加えてトレントという情報屋から、金庫を開けるためのCD−ROMを買ってある。
早速カイルは持ち込んだノートPCを銀行の回線につなぎ、仕事に取り掛かった。
その間、俺はすることもないので死体の物色にかかる。
死体の懐をあさってみるが、血まみれだし半ば腐っているしで正直気持ち悪い。
思い出が蘇りそうなのでさっさと諦めたが、どうもおかしな服装をしたやつらがいることに気づいた。
黒い制服に黒い防弾服。袖には傘のマークのエンブレム。アンブレラの警備員か?
だが、現金輸送なら営業が終わってから来るだろうし、銀行の警備員なら色の違う制服のやつがそこらに転がっている。
妙に武装が厳重なのも気になる。サブマシンガンに防弾チョッキ?北アイルランドじゃあるまいし。
そいつの懐には車の鍵と指令書と思われる紙が入っていた。
「兄さん、終わったよ」と、金庫の扉が開いたというカイルの声がかかったので、ついでに聞いてみる。
「鎮圧に出たっていうアンブレラの部隊だが、何色の制服を着てたか覚えてるか?」
「白だったと思うよ。どうかしたの?」
まぁ、今は金庫の中身を片付けよう。
この疑問は後回しにして、鍵と指令書をポケットに入れ、俺は目先の仕事にとりかかった
843 :
BKB:2006/10/11(水) 13:44:46 ID:xdEjaRdm
金庫の中には札束が唸っていた。さすがに10億ドルなんて金は見たこともない。
ここまで来ると、なにやら魔術的な力すら感じられるほどだ。
1億ドルで約10s。10億ドルで100s!おお、紙よ!!
冗談はさておき、金庫内に備え付けてある手押し車を引き出し、バッグから取り出した麻袋に札束を詰め込むように
カイルとジョンソンに指示を出して、俺は貸金庫のほうに手をつける。
貸金庫は引き出しのたくさんあるロッカールームのようになっている。
これもデジタル制御でロックされていたが、カイルの手によってなんなく解除されていた。
とりあえず手当たり次第に開けて、貴金属類と証券株券の類をバッグに詰め込む。
こちらもなかなかの収穫で気をよくしていたのだが、情報屋に頼まれていた事があったのを思い出した。
「たしか番号は2236・・・これか」
貸金庫に入っている、ある物を情報屋に渡すという交換条件で情報をもらったのだ。
収穫は十分だし、約束は守れと母さんも言っていたしな。
ロッカーを見つけて中味を見ると、アンブレラのマークが入ったDISCが3枚しか入っていない。
「兄さん、積み終わったよ」
「こっちも終わった、収穫も完璧だ。そうとなったらこの気色悪い町をさっさと出るぜ」
さすがに10億ドルは手押し車一つには納まらず、2つの山になっていた。
カイルとジョンソンがそれぞれ30sと70sづつを運び、俺は周囲の警戒に当たる。
金庫室から出て、死体の散乱するロビーを、あっちにどかし、こっちにどかししながらガタガタと走り抜ける。
銀行の正面玄関を出ようとしてふと思いついた。
あのアンブレラの警備員の持っていた鍵は玄関前のあのバンのものじゃないか。
鍵を見るとダッヂと書いてある。バンの後ろにもダッヂのエンブレム。間違いない。
ちょうどいい、あのオンボロジープよりよっぽどいい車だし、ついでにいただいていこう。
10億ドルにジョンソンを積んでも楽勝そうだしな。
妙な展開の割にはいい調子に進んでいることに気をよくしていたが、
玄関のガラス越しに外を見ると、銃声が引き付けてしまったのか、通りにはうろつく人影が集まってきていた。
通りにみっしりというわけではないが、それでも見える範囲に100人ほどがふらふらと歩き回っている。
うかつに出て行ったら、あっという間に囲まれて、金を積み込んでいるうちにガブリ、となりそうだ。
しばらく考えてみたが、結局はシンプルイズベスト。
俺はデザートイーグルを腰から引き抜き2丁拳銃。
援護しろ、と弟達に言うと、ガラスの扉を押し開けて通りに飛び出した。
844 :
BKB:2006/10/11(水) 13:45:59 ID:xdEjaRdm
いい事を教えよう。
デザートイーグルを片手で撃ってはいけない。反動で手がおかしくなるぞ
4発ほど撃って俺はそれに気づいた。
5発目で右手の、6発目で左手のデザートイーグルがすっぽ抜けて、あさっての方向に吹っ飛んでいってしまう。
だがそれでなんとかバンに到着。だがもうすぐそばにやつらがいる、腐臭がはっきりと感じ取れるほど近くに。
反動で痺れる手でポケットからキーを取り出し、乱暴にロックを解除すると同時に袖をやつらに掴まれた。
俺はドアの取っ手に手をかけて、全力で引き開け、やつらにドア枠をぶち当てる。
いい手ごたえと共にやつらの歯やら目玉やらが吹っ飛び、何とか振りほどくことに成功した。
キーを引き抜いてドアの開いた隙間に足を突っ込み、バンの中に体を滑り込ませて全身全霊の力を持ってドアを閉じる。
クソ、ドアに挟み込んじまったやつらの指が足元に転がってやがる。
ともあれピクピク動くその指のことは忘れ、スターターにキーを突っ込み、エンジンを掛ける。
前にオンボロジープがあるので、ひとまずバンをバックさせ、ハンドルを切って前進。バンの後部を玄関に向けた。
途中で何体か轢いちまったが気にしない。
そのままバンをバックさせ、銀行の玄関ドアをぶち破り、半分ほど突っ込んだところで急ブレーキ。
バンの後ろに移動して、両開きの後部ドアを開けた。
「待たせたな!」
「そんなに待ってないよ、兄さん」
「決め台詞だから気にするな」
麻袋一つに1億ドル。計10個をバンに積み込む。
こういうときにジョンソンは頼りになる。10kg入りの麻袋を、中味が入っていないかのように軽々と放り投げる。
5分も立たずに積み終わり、俺達は定位置に納まった。
間髪いれずにそのまま発進して囲みを突っ切り、とりあえずやつらの少ないほうに車を走らせる。
「やったぜ!」「やったよ兄さん!」「やったあぁぁ」
歓声が車内を包む。これで仕事は成功したも同然。
あとは事前に決めた逃走ルート通りに進むだけだ。
と、もう一つやっておかなければならないことがあったのを思い出した。
荷物の中から、貸金庫から取ってきた3枚のDISCを取り出してカイルに渡す。
「カイル、このDISCをコピーしておいてくれ。まぁ保険だ。
現物は渡せといわれているが、コピーするなとは言われてないしな。
ついでにざっと目を通しておいてくれ」
「わかったよ、兄さん。ガードがかかってると思うから少し時間がかかるだろうけど」
そして俺は、運転しながらポケットから黒ずくめのアンブレラの警備員が持っていた指令書を取り出す。
どうもこれが気になっていた。重武装の警備員にあのゾ・・・共、妙に繋がる気がしてならない。
所詮犯罪者の勘ですがね、と自嘲しながら目を通していて、俺は凍りついた。
『番号2236の貸金庫より、DISC3枚を回収し、焼却処分せよ』
SAT→SWAT
846 :
BKB:2006/10/11(水) 13:46:59 ID:xdEjaRdm
これは一体どういうことだ?
アンブレラのDISCと処分命令。情報屋とアンブレラ。重武装の警備員とあの街の様子。
考え事をしていたいたせいで、通りから路上に飛び出てきた人影に反応するのが遅れた。
妙にでかいコートの男。スキンヘッドのように見えるがどこか違う。
そこまで見えたところでコートの男と正面衝突した。
人一人轢いたとは思えないほど重い衝撃が、バンを急停止させる。
突然の出来事に混乱していると、俺の真横のドアが鋭い金属音と共に引っぺがされる。
そこから太い腕が伸びてきて、俺の首がものすごい力で掴まれた。
そのまま俺は車の外に引きずり出され、首を掴まれたまま宙吊りにされる。
「S.T.A.R.S」
男はひび割れた声でそう言うと、俺の首を掴んだ手に力を入れた。
俺の体の中に骨のきしむ音が響く。ヤバい、首の骨が折れちまう。
「あにきぃいいい!!」
後部座席のドアが勢いよく開き、ジョンソンが飛び出してきて叫んだ。
そのままジョンソンは、雄叫びを上げてコートの男に殴りかかる。
ジョンソンの右の拳が男の顔面を直撃して、男は俺の首を離して2mほども吹き飛んだ。
だが、男はすぐさま立ち上がってジョンソンに向かって歩き出した。今の一撃がまるで効いていないかのようだ。
俺は放り出されて瓦礫の中にしゃがみこみ、首の痛みに耐えている。
ジョンソンはまたも男を殴りつけるが、男はその拳を捕まえると、逆に一撃を加える。
ジョンソンの歯が血飛沫と共に砕け散った。さらに一撃。さらにもう一撃。
そして男は、ぐったりとしたジョンソンの腕を両手で掴み、恐ろしい力で握り潰した。
大事な弟の悲痛な絶叫が響き、俺の目の前が怒りで真っ赤に染まった。
「俺の弟に手を出すんじゃねぇえええええ!」
俺は叫んで男に向かって走り出し、その顔面に飛び蹴りをくらわせ、着地すると同時に右手に握った瓦礫をやつの喉に叩き込む。
「兄さん!どいて!」
弟の言葉に反応してその場に伏せると、カイルの放ったハンドガンがやつの胴体に次々と撃ち込まれる。
少しは効いたのか、それとも急所に命中したのか、やつはその場にしゃがみこんだ。
その隙を突いて、俺は意識の朦朧としたジョンソンを、なんとか後部座席に運び込む。
素手じゃ勝てそうもない。荷物の中から銃を探していると、急な加速で俺は後部座席を転がった。
いつの間にか運転席に移っていたカイルが車を走らせていたのだ。
「止めろカイル!やつをぶっ殺す!」
「無理だよ兄さん。DISCにあったんだ、あいつはアンブレラの作った生物兵器なんだよ。
銃なんかじゃあいつを殺すことはできないんだ」
「関係ねぇ!ジョンソンにあんなことされて黙ってられるわけねぇだろうが!」
俺はハンドガンを拾い、後部座席の窓から身を乗り出して男に向かって撃ちまくる。
死ね!今すぐ死ね!と叫びながら銃を乱射する俺にカイルが言う。
「兄さん、やつは殺すよ。ただ、それは今じゃない、後だ。
後で必ず戻ってきて、あいつの細胞一つ一つまで完璧に殺してやろう」
冷たい殺意のこもったカイルの言葉で、俺はようやく冷静になった。
銃を置き、ひとまず泣いているジョンソンをあやして手当てにかかる。
カイルのああいう台詞も久々に聞くな、なんて考えながら。
847 :
BKB:2006/10/11(水) 13:51:46 ID:xdEjaRdm
逃走用の車を隠してあるところまで、森やら小川やらを越えながら、俺達は何とかたどり着いた。
車を変えて市外に脱出したところで、ラクーンシティの方角で爆発と同時にキノコ雲が巻き上がるのが見える。
ラジオによるとどうやら核爆発のようだ。まったく派手な証拠隠滅だ。
コートの男もこれで死んじまったかな。
俺達は5時間ほど走り、金を隠してから闇医者のところでジョンソンの手当てをしてもらうことにする。
手当てを待つ間に、カイルにDISCの中味を説明してもらった。
アンブレラの裏の顔
T-ウイルス
B.O.Wといわれる生物兵器
ラクーンシティで行われていた実験
どうやらこのDISCは生物兵器のカタログのようなものだったらしく、生物兵器についての簡単な説明と
さまざまな実験場での戦闘データや、実験予定などが入っていた。
だがカイルによると、法律的な手段に訴えるにはこれだけでは足りないらしい。
「いくらでも捏造がきくからね」
ジョンソンの回復を待っていると、情報屋から電話が入った。
居場所を教えた覚えはない。
DISCはこれから指定する場所に持って行くように。そこにアンブレラに敵対する人達がいる。
それだけを告げると電話は切れた。
警戒しながら向かったが、どうやら話は本当だったようだ。
指定の場所に待っていたやつらはDISCを手に入れたことに非常に喜んで、
これで積極的な対応ができると礼までしてきた。
情報屋についても話を聞いたが、こいつらの前にも姿を現さず、有益な情報を伝えるだけだと言う。
俺達の場合もそうだった。メールのやり取りだけ。
胡散臭いとは思ったが、独自ルートで裏付けが取れたので信用していたのだが。
まぁ、恐らくアンブレラの内部告発者と言ったところだろう。
そいつらとアンブレラについてしばらく話していると、
隣に座っていたジル・バレンタインとかいう女にこう聞かれた。
「それで、あなた達はどうするの?アンブレラは資本と暴力の力で事態を隠そうとしてる。
アンブレラと戦う人は多ければ多いほどいいんだけれど」
俺は答えた。
「弟をあんな目に合わせたんだ、アンブレラにはきっちり報いを受けさせてやるさ。
そうそう、資本の力といえばなんだが、とある事情があって
10億ドルほど手持があるんだが、何か欲しいものはないかい?」
< END >
848 :
BKB:2006/10/11(水) 13:53:40 ID:xdEjaRdm
割り込んじゃってごめん。
待ったんだ。俺は一応待ったんだよ。
一気に上げたから、ということで勘弁してくれ。
ああ、作者さんが別か。じゃあSATのままでいいのか。
スマソ!
BKBさん面白かったです。
続編があったら読みたいです
陰陽さんに期待!日本が舞台で第二の佐々木になる予感!
BKBさんもGJ!しかし、トレントさんを出すとわww
852 :
陰陽:2006/10/11(水) 22:00:37 ID:TPMMdsWb
>>838〜
冷えた体には酒が一番だ。段々と体が火照ってくるのを感じる。外はどんよりと暗く、静寂である。町の全ての機能は停止している。静寂…迷宮にでも迷い込んだ様相だ。一体私達の誰がこの状況を予測できただろうか…
「母さん、少し外の様子を見てくるよ。落ち着いてまっていてくれるかい?」
「お前も母さんを頼んだよ?」
二人に話しかけたが、一度頷いたきりで閉口した。
家のバリケードを退かし外に出てみる、相変わらず吹雪いている、視界は悪く3メートル先も見えない…何とか愛車のSURF迄たどり着く…
ドン!
ドン!!
ドン!!!
何かが車を叩いている、いきなりの音に驚き、私は即座にSOCOMを構える。
(来い…来いよ…ゾンビどもが…)
グリップが汗で滲む。
853 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/12(木) 17:52:29 ID:+8gIYYtI
顔は痩け、着ている衣服も随分汚れているが、そこに立っている男は
間違いなく堀だった。
「堀!こんなところでなにをやってるんだ。」運転席の窓を開けながら
呼びかける。激しい雨がその声をかき消したように感じ、再び声を上げよ
うとしたが、堀が僅かに微笑んで片手を振ったので噤んだ。
「参った参った。」苦笑いを浮かべながら助手席側に向かって堀が歩き
出す。体を伸ばしてロックを解除しようとした時、老婆が身を乗り出して
俺の腕を掴んだ。
「この男が化け物じゃねえって、おまえさんには分かるのか?」
堀は笑いながら助手席のドアに手を伸ばし、ロックされていることに気づい
た。「カギ、カギ。」そう言いながらドアを指さす。「寒いから早く開けて
くれ〜。」戯けて見せる姿は普段の彼そのものだった。
「大丈夫だ、この人は古い友達だから・・」そう言ってドアに手を再び
伸ばそうとした時、堀が激しく窓を叩き出した。ロックされたドアレバー
を何度も動かす。その形相は恐ろしい程に歪み、冷たい雨に打たれても上気
し、大きく見開いた目は俺を見据えている。
「早く開けろ!佐々木!」彼はドアを叩きながら叫んだ。その豹変ぶりに
俺は恐怖し思わずアクセルを踏んだ。しかし、急ブレーキでエンストして
いた車が走る訳もなく、ただ重いペダルは全開まで踏み込まれていた。
堀の形相はさらに凄みを増し、ガラスを割るような強さで叩き続ける。
「だらしないな。」老婆は助手席に手を伸ばしAKを取った。エンジンを
始動させながら、老婆が銃を構えるのを見つめる。
「馬鹿、やめろ!」堀は叫んで車から離れた。そして車の進路を塞ぐように
前へ立ち、なおも乗せるように懇願する。
「車を出すか、俺が撃ち殺すかだ。」老婆が強い口調で言い放つ。
「堀、すまない。どいてくれ!」目の前で手を振りながら叫ぶ男に叫び返
す。堀は絶望的な眼差しで俺を見、自分が飛び出してきた雑木林に目を移した。
俺は、彼が虚ろな視線を送る先に顔を向けた。薄暗く靄のかかった林、その
奥の暗がりで、確かに何かが蠢いていた。
854 :
佐々木の場合:2006/10/12(木) 17:55:24 ID:+8gIYYtI
すみません、久々の書き込みで自分の名前を書き忘れました。
853は佐々木のbobでした。
書き手さんたち乙。
なんか活気づいてきたようでウレシス。
しかしどの作品も先が気になりますな…
堀はどうしたんだ?感染してたのかな?
857 :
陰陽:2006/10/12(木) 20:16:55 ID:AcU+yhIw
>>838〜
>>852〜
震える手でSOCOMを握りしめ、引き金を引く…
ダン!ダン!ダン!
フロントガラスにヒビがはいり45ACP弾の乾いた重低音が木霊する。
「ちょと、止めろ!!撃つんじゃない!俺だ、吉田だ!!」
いきなり出てきて車を叩くこいつの神経を疑う、フロントガラスは誰が弁償するんだ?ゾンビの方がよっぽど達が良い。暫く観察していたが…仕方なく、車のドアを開けてやる。
「えへへ、悪いな。と言うかいきなり撃つなよ…何で銃持ってるんだよ?俺にも貸せよ?」
下卑た笑い声が気に食わないが、小学以来の悪友であったりもする。
楽天家気質の吉田ではあったが流石にこの状況には恐怖を隠せないようであった。所々に擦り傷があり、必死に逃げて来たようだ。
「お前の家族はどうなったんだ?車はどうした?」吉田の質問を無視して私は問いかける。
「分かんねーよ、気付いたらこの有り様さ。車も誰かが使ってるみたいだしな。」
脅されてるのか、堀?
佐々木さんお疲れです。
多分、堀は米軍に脅されてんじゃないんですかね
860 :
835:2006/10/14(土) 09:12:06 ID:qiSoIKAk
男が去ったあと、俺は再び戦いの場に戻った。
戦いはなかなか有利で、もうゾンビやリッカーの半分以上が倒れていた。
俺がいた場所に戻ると、ユーリーが話し掛けてきた。
「戻ったか。あの男はどうした?」
「逃げられた…というより退散したというか…まあどっか行っちゃったよ。」
「そうか…。とにかく、こいつらを倒すのが先だ。」
それもそうだ。もう大体勝ったようなものだな。もう増援はないだろう。
…と思ったら、またゾンビ達の奥からまた違う生物が出てきた。
「ハンターか…」
ジャックはため息をついていった。
「はんたぁ?」
「リッカーのようなやつだ。こいつもゾンビなんか目じゃない。」
「うぅ…勝てると思ったのに…。」
「最後の砦が出てきてしまったようだな。」
ハンターは素早い動きでこちらに迫ってきている。
こいつらを倒せばこっちの勝ちだな…。
861 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/14(土) 09:40:34 ID:h9uks2kV
>>857あなたの小説かなり、面白いです!!頑張ってください!!
面白い!
楽しい時間をありがとう。
863 :
陰陽:2006/10/14(土) 11:40:32 ID:4+dbnMJF
>>861さんありがとうございます!!創作意欲が湧きます。駄文ですが宜しくお願いします。
>>838〜
>>852〜
>>857 吉田を車に乗せ、辺りを哨戒してみる。割れたフロントガラスから風がピュ―ピューと吹き込んでくる。若干、腹がたつが何も言わないこととする。
「なぁ…これからどうするんだよ?」
吉田が私の煙草をふかしながら問いかけてきた。
「聞かれても困る質問だな…解らんよ。」
道に轍ができていることから他にも生存者や逃げている人がいるのだろう。
道を走っていると炎上している車をみつけた。中に人がいるようだが、助かりはしないだろう…
「待て!ちょっと待ってくれ!!」
吉田が勝手にサイドブレーキを引く。
車は雪で滑り、横転しそうになる。今度ばかりは流石に怒り浸透。
大声で「馬鹿野郎!!この…」と言いかけた時、吉田が「あれ、俺の家の車だよ!!中に誰かいる…」
確かに誰かはいるが…微動だにしない。あの火の中だ、生きている訳がない。はずだが…吉田と一緒に車まで近づいてみる。
「親父!お袋!」と吉田が叫ぶ。
…沈黙…
吉田の嗚咽と火のはぜる音だけが聞こえる…「もう行こう…?ここにいる訳にはいかない…」
「…分かったよ」吉田。
その場を離れようとした時車の中から何かが蠢いた。その生き物、いや、生きた死体はゆっくりと立ち上がりこちらに向かってきた。
864 :
860:2006/10/14(土) 17:00:38 ID:qiSoIKAk
ちょっと時間差でごめん。
陰陽さんは携帯かな?もうちょっと改行をやったほうがいいですよ。
しかし、小説はうまいですね。お互い頑張りましょう。
ちょっと偉そうかな?
↓↓↓↓ここから小説↓↓↓↓↓
もうゾンビはいなく、敵はハンターだけになった。
ハンターにはハンドガンがまったく効かない。もう俺の役目は終わりかな…。
そう思っていると、ジャックは銃を俺に差し出した。
「こいつを使え。ハンターにも通用するはずだ。」
「これは…?」
「デザートイーグル…マグナムだ。
反動がでかく、連射はできないが、お前の二つのハンドガンよりは威力がある。」
「デザートイーグルか…。サンキュー。使わせてもらうぜ。」
マグナムを受け取り、ハンターに一発撃ち込んだ。
ハンターは一撃で悲鳴を上げて倒れた。
「おお!すごい威力だ!」
これがあれば俺もハンターに対抗できるだろう。
865 :
陰陽:2006/10/14(土) 18:06:07 ID:4+dbnMJF
バイオハザード外伝〜空は暁にそまる〜
けたたましい銃撃とゾンビの呻き声が鳴り響いている。
ガガガガガ…マシンガンの音がゾンビを一蹴するが、俄然ゾンビの数が多すぎる…防戦一方、引くことができない当に背水の陣。
「こちらブラボーチーム!!アルファチーム応答してくれ!?応援はまだか!?」
ピピ…ガガ…ザザー
トランシーバーの調子も悪い。
「こ…ら…アル…チ…今から…応…行…お」
ブラボーチームが全滅寸前の時に彼等はやって来た。
ザッザッザッザッザッ…
「かなりの人数で応援に来てくれたようだ!!俺達は助かるんだ!!」
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッ
(^ω^)「VIPから来ました」
ゾンビ「アウー」
(^ω^)「ビキビキ」
ザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッアウーザッザッザッザッザッアウーザッザッザッザッザッザッザッザッザッザッアウーザッザッザッザッザッアウーザッザッザッザッザッ…アッザッザッザッザッザッ…
ゾンビの群れを圧倒的な力をもって制圧。
彼等は舞い上がり空は暁に染まった…
866 :
陰陽:2006/10/14(土) 18:07:35 ID:4+dbnMJF
改行気を付けます。
>>865はネタです。連投失礼しました。
868 :
がな〜ど:2006/10/15(日) 19:51:58 ID:xkI2Pq/c
UB社の残した負の遺産をめぐる争いは、ラクーンシティの悲劇から数年たった今でも続いていた。
独立超法規組織 U.C.B.Tは、B.O.Wの傑作「タイラント」タイプのデータを取得し、独自の開発を進めていた。
そして、200X年9月1日、傭兵部隊 Blood Lust はさる依頼人から一つの仕事を引受けた。
「今日、深夜0時にロスのナイトクラブでS.T.A.R.Sのメンバーが密会する手はずになっている。
位置は別途封入した地図に示してある。彼らを敵B.O.Wの攻撃から守り、安全地帯までエスコートせよ。」
リッツ「久しぶりの仕事だね。それに、依頼主はまた「あの人」かい。この報酬の分配の仕方といい、額といい、
きな臭いことこの上ないんだけど。」ハンク「か、金には、なる。」ログウェイ「どの道、U.C.B.Tの連中とはやりあわなくてちゃならん。利害関係は不気味にも一致している。」
セラフ「装備は重装だな。想定できる事態すべてに対応できるようにすること。」リッツ「おい、スノウ! 君、ま〜た刀一本で行くのかい?」
スノウマン 「二本だ。」リッツ「変わんないっての。」ログウェイ「戦場には自分の手になじんだ装備が一番だ。オレもいつものでいく。」
やれやれ、とため息をつきながら、リッツとセラフは装備を整えた。
件のナイトクラブの位置は、たどり着くのに苦労するが、脱出ルートはいたってシンプルな構造をしたところにあった。
つまり、自軍より強大な戦力に追いまくられての退却戦を想定してのことだろう。
そこまでリスクを犯す必要がどこにあるのか?ともセラフは思ったが、
傭兵風情の知るようなところではなかった。
セラフ「どうもいやな感じだ。」
ハンク「ん〜?」
防音効果の効いた頑丈な扉。この向こうは巨大なダンスホールになっている。
この建物が正常ならば、この先には、踊り狂う若者やタトゥーを入れる男、薬を呷るヤツに、
カードで大負けする馬鹿どもがあふれているだろう。
ログウェイ「ま、どっちにしても・・・。」ガギィ・・・と鈍い音を立てながら巨大な卑金属製の重い扉が開く。
ログウェイ「糞掃除するってことに変わりはないようだな。」
扉の向こうにまっていたのは、阿鼻叫喚の様だった。獣のように喚きながら交わるカップル。
自分の指を噛み千切る女。浴びるように酒を流し込む者。銃を乱射して走り回る子男。天井に張り付いたハゲ。
そのいずれも、人間の形をしているが、肌は青白く、目には生気はなく、狂気のみがうずまいていた。
リッツ「報告にあった例に比べるとやりやすそうだね。」
ハンク「は、派手にやろうぜ。」
スノウ「ん。」
こちらに気付いていない暴徒たちに向かって、無言で構える5人。
ハンク「グォオオオオオオ!!!」
巨躯の男ハンクが咆える。それにのせるかのように、ログウェイがLAWランチャーを
群集の只中に打ち込み、リッツのアームスコーが榴弾の雨をふらせ、四散する
肉片のうち、再生しやすい部位(頭や胸部)をセラフが対物ライフルで粉砕する。
暴徒たちも負けてはいない。手に手に割れた瓶やナイフ、瓦礫を持ち、ありえない速さで
5人目掛けて突進する。それらにぶつからんばかりの勢いで迎撃するのが、刀一本で
無数化け物を切り伏せるスノウマンであった。暴徒が1動くうちに、スノウマンは5も6も行動し、
その動きにはまったく無駄がない。濁流のような暴徒の群れもものの数秒で打ち砕かれ、
5寸刻みにされた暴徒の肉片は、乾いた土のようにボロボロと床に落ちていく。
ハンクも肉弾戦で奮戦する。タイラントの腕もへし折る彼の膂力の前に、さしもの
化け物たちも虫けら同然に吹き飛ばされ、叩き潰されていく。
開戦から2分。そこには、死に底なった暴徒にガソリンをかけてはマッチをプレゼントする
リッツの姿と、本部と連絡をとるセラフ、酒を胸に流し込むハンクに、武器の点検をしているログウェイの
姿を残すのみだった。
To Be continued...
869 :
陰陽:2006/10/16(月) 14:41:45 ID:D3eEgASR
>>838〜
>>852〜
>>857〜
>>863 女性が窓際に立っている。近くを見ているようだが、視線は遠いところにあるようだ。
「母さん、お兄ちゃん大丈夫かな?」
長い沈黙と不安に耐えられなくなったのだろう。何かをしたい、何かしなければならないという気持ちが彼女の口を開かせた。
「大丈夫よ…あの子はきっと帰ってくる。それまでにできることは私達が家を守ることなのよ?頑張っていきましょう?」
それ以上、母親は何も言わなかった、こういった異常な事態に対する言葉の綴りを持ち合わせていないのであろう。又、今言った言葉も自分に言い聞かせる為のものでもあったのだろう。
永遠とも思える時間、降り続ける雪も彼女達の心の闇を一層深いものにしていった。
870 :
陰陽:2006/10/16(月) 15:08:26 ID:D3eEgASR
>>838〜
>>852〜
>>857〜
>>863〜
>>869 ゾンビ達が吉田と私の後ろをゆっくりと追いかけてきた、その体は炎で焼け白く乾いた角質と伸びきった皮膚、爛れ落ちた肉で、何かの薬品の様な異臭を放っていた。
「親父、お袋!!」吉田は叫ぶ。
返答はない、ゾンビはただ「あぁううう」「ああぁああ」と声を漏らしているだけだ。
吉田は自らゾンビに近づいていく。
「馬鹿!!早く戻れ!死ぬぞ!?」
吉田に言葉は届かない…彼はゾンビに向かって更に近づいていく。
「ああぁうぅ…よ、し、、、だ?」ゾンビが何かそう言った気がした。
吉田は涙を流している。
「これを使え!!」
雑に乱暴に投げつける様ではあったが、吉田を助けたい一心でSOCOMを渡した。
「駄目だ…駄目だ…駄目だ!駄目だ!駄目だ駄目だ!駄目だ!!俺には撃てない!!来るんじゃない!」
「うわぁああああああああ!!!」
タン!タン!鋭い銃声が響き渡る。
ゾンビの頭は風でちぎれるかの様に吹き飛ぶ。吉田は目を閉じたままだ。
「お前ら、大丈夫か?」
何とも大柄な男が立っている。手にはベレッタとCOLTSAAが握られている。本来、ベレッタは女性的な銃だ。似合わない…が今回は助けられた。この大柄な男が撃ったのだ。
吉田はまだ呆然としている、親の死を理解できていないようだ。
871 :
陰陽:2006/10/16(月) 15:28:56 ID:D3eEgASR
>>838〜
>>852〜
>>857〜
>>863〜
>>869〜
>>870 大柄な男「かぁー!!やっぱ、ダムダム弾の威力は違うわ!9パラでさえこれだもんな!」
男はどこか楽しげで意気揚々としている。
「何でぇ?銃持ってるじゃねーか?それも極上。SOCOMをよー」
生粋のガンマニアらしい。
「助かった、礼を言わせてもらう。貴方の名前は?」
私がそう言いかけた時、吉田がいきなり男に「何故撃った!?お前が撃ったのは俺の親だ!!」と問い詰める。
「…俺が撃たなきゃ、おめーさんは死んでるよ」男の口調はいい加減だが、言葉には深い重さを感じられる。根は優しいのかもしれない。
吉田もそう感じ取ったのだろう、まだ混乱しているようだがそれ以上は何も言わなかった。
872 :
陰陽:2006/10/16(月) 21:26:48 ID:D3eEgASR
勢いで文章書くと駄目ですね…読んでて恥ずかしい…連投失礼しました。
結構いいと思いますよ。
頑張ってください。
>>872 話がおもしろいよ!
楽しんで読んでます。
○豪華客船の乗員が次々にTウィルスに感染!<ゾンビ・クルーザー>
○地震で地下鉄から出られない状況でTウィルスの間の手が<最終屍姦電車>
○家で少年が留守番してるとおびただしい量のゾンビの群れが玄関前に!<留守番ハザード>
>>875 どれが読みたいって事か?
とりあえず全部読んでみたいです
878 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/21(土) 15:19:49 ID:gMLyrdPh
全部イラネ
(いきなり投下スンマセン・・・流してくれてもOKです)
プロローグ
いつからだろう・・・俺の生活が変わったのは・・・
いつからだろう・・・この街が変わったのは・・・
いつからだろう・・・ 亡者達が 動くようになったのは
今日も仕事、明日も仕事、俺達に未来はあるのだろうか。
家に帰れば風呂に入って布団に包まって寝るだけ。
会社に行けば、上司に怒鳴られ、企画書を必死に書けば、採用
されずに捨てられる。
妻もいなけりゃ子供も居ない、家を借りて一人暮らし。
辛い、辛い辛い辛い、俺が、この世の中を変えてやる。
一人屋根のしたに男の不気味な笑い声が響いた。
BIO HAZARD
(豹変)
辺りは静まり返っている、人々は戸締りをして、明かりは
ほぼ、電灯だけだった。
山中にある田舎町、『ラクーンシティ』、この町を悲劇が襲った。
ウィーン ウィーン
???「何だよ・・・こんな時間に、携帯・・・アイツからか・・・」
男が寝床から眠そうに手を伸ばす。
???「もしもし・・・」
「リック・・・俺だ・・・!死体が・・・死体が動いてやがる!」
リック「こんな時間に何だ、今お前の冗談に付き合ってる暇はねーんだよ」
冷たく返事を突き返すと、ガゥンと電話から派手な銃声が聞こえた。
リック「オイ!?銃撃ってるのか!?どうしたんだ!」
「だから今言ったとおり・・・う、うわぁ!・・・来るなァァァ アアァ!!!」
死体が・・・動いてる・・・ リックは頭をフル回転させた。
あの叫び声と唸り声は尋常じゃない、アイツは嘘はつくが、あそこまで
派手な冗談はつかない、銃声も、肉が弾け飛ぶ音も、だが今一番
ありえない事は『死体が動く』 コレだ。
アイツの言ってることは嘘じゃないかもしれない、信じない、
信じたくない。
リック「シノン!シノンッ!返事しろ!」
何回も何回も呼びかけるが返事が無い。
嫌な予感が胸を過ぎった、『死んでる?』まさか。
気付いた時には俺はもうバイクを飛ばしていた。
ジャケットを羽織ってホルスターに念の為、銃を掛けた。
リック「!?何してるんだアイツ等は・・・」
道路の真ん中で男が4、5人ほど固まって、何かを
口に運んでいた、食べ物を喰っているようには思えない。
尋常な雰囲気じゃない。
銃を構えながら、男達に一歩一歩近づいた。
悲劇にも近づきながら
881 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/22(日) 22:53:52 ID:j+tklLRe
ほしゆ
882 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/22(日) 23:05:56 ID:e2L8NASF
森村ハニーのラクーンシティ ファン感謝祭
883 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/22(日) 23:09:33 ID:XDTFR7P7
森村ハニー大好き
おっぱいの美しさは必見!芸術品の域!
毛は濃い
884 :
864:2006/10/23(月) 06:45:29 ID:PwyTsw39
マグナムを貰ってから一気に立場逆転だ。
迫ってくる敵をバシバシと撃ちまくる。
「お前で最後だ!」
最後のハンターを撃ち抜くと、こいつが怪物だと思わせるような悲鳴で倒れた。
「終わった…のか?」
地面を見渡す。無数の隊員の死体が転がっている。
数十人いた部隊がもう十人以下か…。
グオォォー‥
遠くで何か叫びが聞こえた。どこかで聞いたことがある。
「な…なんだ?」
ジョンが不安そうな顔で言った。
叫びが聞こえた方向を見てみる。
かすかに見えるのは、前に戦った人型の怪物だ!
「くそ!ラスボスの登場か!」
やつは走ってこちらに向かってきている。
885 :
ゲーム好き名無しさん:2006/10/23(月) 10:27:34 ID:lVtv9003
あいつらの焼ける匂いがいい。
厨房の頃、キャンプでとんでもないものをこっそり燃やしたのを思い出す。
あん時はありったけの虫と小さな鳥の死骸だった。
自家製スモークの出来上がりw
3日前に死んだボブは、ご丁寧にガソリンまでぶっかけてたが、
あれじゃあ、ガソリンのせいで肝心な匂いが薄れる。
ま、そんなボブも大好きなガソリンごと燃えちまったし、
あんま死人の悪口も言えないしな。
だいぶ暗くなってきた。
そろそろあいつらが来る頃だ。
ウヨウヨ蠢く群れに焼夷弾を投げ込むのは、わくわくする。
想像しただけで射精しそうだよw
焼夷弾の残りは6個。
あいつらの数は、何百?何千?
でもそんなことはどうだっていい。
肝心なのは、あいつらを焼き払うという、俺の最大の楽しみが、
死ぬその瞬間まで続くということだから。
間違えてageちゃいましたスマソ
887 :
885:2006/10/24(火) 23:06:34 ID:M7+fh+Nr
無神経にスレの流れお構いなく書いてしまい、レス止めちゃったみたいで・・・
すみませんでした。
そんな事はないよ。
たまにはageてみる。
書き手さん来てー
佐々木氏は来ないかな。
892 :
880:2006/10/28(土) 19:07:04 ID:HOkc4/N6
リックは銃を構えながら男達に近づいた、足音が
コツコツと聞こえるが、男達は無視しているのか
気付いていないのか、反応しなかったよく
「アンタ等、そこで何してるんだ?」
リックが不審そうに声を掛けるが男達はまたもや無視、
手を動かしては口に運び、手を動かしては口に運び、
これの繰り返し。
(やっぱり尋常じゃないな・・・どうするか・・・)
数秒考えて、リックは男達に近づく事にした
銃をギュッと握り締め、ゆっくり近づいていく
相手は男が数人、銃を持ってるとはいえ、
逆にボコられてもおかしくは無い。
「おい、こっちを向け」
ようやく気付いたようで、ようやくこっちを振り向いた。
「なッ・・・!!?」
状況が豹変した、相手は人間じゃない化け物だ
原型は人間かもしれないが、奴等はところどころが
腐り、皮膚が剥がれ、臓器が丸出しになってる奴も
いた。
リック「何なんだ!お前達は!?」
チャッと安全装置を外して銃を速攻で連射した。
火薬が弾け、撃ち出された銃弾が化け物達を貫いた。
血が地面に飛び散り、ボタタタッと赤い跡を作った。
でも、でも奴等は た お れ な い
リック「嘘だ!銃だぞ、何で倒れない!」
リックは驚愕した5発ほど弾を放ったが、一人も倒れない。
見た目どおりこいつらは化け物だ。
893 :
佐々木の場合:2006/10/29(日) 17:40:35 ID:XxUOSJzP
薄暗い林の奥で、幾つかの人影がゆっくり蠢いている。
一瞬ゾンビの群れかとも考えたが、次第に明るくはっきり見えだした姿に
それが間違いだと気づく。
生ける屍と対峙するのと、狂気の人間と向き合うのとでは、状況の違いを
考慮に入れても、俺は前者を選ぶだろう。
数人、いや数十人の民間人が、各々手に棒のような武器を持ちこちらに向かって
来ている。
先頭を行く数人が嬉々とした奇声を上げたかと思うと突然走り出した。距離に
して20メートル程だっただろうか。
堀は、濡れる車のボディにしがみつき、屋根に上ろうとする。
「出せ!」老婆が叫んだか空耳か、俺は車を急発進させた。走ってきた二人の
男がフロントガラスに向かって石を投げつける。一瞬でガラスは真っ白に割れ
視界を塞がれる。「くそ!」助手席に置いてあった自動小銃のマガジンでガラスを
落とそうと叩くが、ひび割れても丈夫なフロントガラスはぼそぼそと崩れるだけ
だった。
運転席の窓を開け、顔を出してアクセルを踏む。鈍い音と衝撃が下から伝わる。
堀が屋根から滑り落ち道路脇に投げ出された。その時、ただ無我の理性がそうさせた
のか、俺はブレーキをかけると外に飛び出し、呻く堀を抱き上げた。
すぐ横の藪を掻き分けて、数人の男達が迫ってくる。堀を引きずるように抱え
ワゴン車に向かって走る。後部座席の老婆がスライドドアを開き、銃を構えた。
乾いたバースト音が響き、俺は熱い銃弾が耳元を掠めるのを感じた。振り向くと
二人の男が角材を振り上げたまま、頭から体液を吹き出して崩れていく。
老婆の弾幕に援護され、堀を後部座席に担ぎ入れる。急いでドアを閉め、運転席
のドアに手を伸ばした瞬間、横っ面を思い切り殴られ、頭が真っ白になった。
キーンと耳鳴りのような異音が頭を巡り、周囲の音が完全に聞こえなくなる。
白く飛んだ視界に、俺を鉄パイプで殴った男が映り込む。焦点の定まらない目と、
上気して赤くなった顔、怒りとも喜びとも取れる表情のまま、彼は再びパイプを
振り上げる。全てがスローモーションのように感じた。
目の前で、その男が胸に銃弾を浴びて吹っ飛ぶのも、その後ろからさらに数十人
が走ってくるのも、夢の中の出来事のようだった。冷たいアスファルトと叩き付ける
雨、ただ頬を伝う血の温かさが妙に心地良かった。
佐々木さんお疲れさまです。
ボブさんおつかれさまです
一体何事…?
なんにしろお疲れさまです。
堀コマンダー
898 :
ジンロ:2006/11/01(水) 21:52:31 ID:StyVnuV8
俺も触発されたので投下しますね。
拙い文章ですがお目汚しお許し下さい・・・・
俺は今までいくつかの戦場を渡り歩いてきた。
地獄の様な戦場、だが、時には笑い、悲しみ、仲間と死線を乗り越えて来ることが出
来た。
しかし、ここは何だ?
地獄と形容するのですら生ぬるい・・・・・
俺はいつもの気怠い日々を過ごしていた。
傭兵として戦場から身を引き、今では戦闘インストラクターとして働く日々、これはこれでやりがいは合ったが、何度も命をやりとりしていた体に、平和な日々という物は毒らしかった。
そんなときに飛び込んで来た話がとある企業の私設軍隊の話だ。
企業の名前は「アンブレラ」
世界に展開する一流企業だ。
一流企業が裏の仕事を任せるために私設軍隊を作るのは良くある話だ。
俺は破格の報酬と待遇に・・・・・何よりもう一度戦場の風を嗅ぐために誘いに乗った。
いくつかの任務を終え、いつの間にか部隊長の任を受けるまでになっていた。
そして、部隊長として最初の任務がこれだ。
「クソ、一体何なんだ!?」
部下の一人、ブライアン伍長がそう呟いた。
敷設された軍用テントの中で俺を含めた部下の4人が集まっていた。
見張りの交代まで後、3時間ある。
「上の方からは何も教えられてないんですか?」
そう言って来たのは部隊一冷静な男、コールマン軍曹だ。
俺は黙って首を横に振るとシガーに火を付けた。
「いや、命令はあくまでここの死守だ。もし、脱走者を発見し次第射殺せよとだけだ。」
「所詮、俺達は駒ですか・・・・」
俺は煙を外に逃がそうとテントの入り口を開けると目に飛び込んで来たのは、高さ5メートルはあろうかという無骨なコンクリートの壁だ。
夜風に乗って形容しがたい怨嗟の声が聞こえてくる。
その声を忌々しく顔を歪め、火を地面でもみ消し入り口を閉じる。
899 :
ジンロ:2006/11/01(水) 21:53:58 ID:StyVnuV8
「い・・・・いつまで続くんですか・・・・」
そう、震える声で言ったのはウチの部隊で唯一女性、衛生兵のエレンだ。
「心配するな、任期は1週間と言う約束だ。もう少しだけ我慢してくれ。」
そう言うと遠くで銃声が聞こえた。
皆一様に傍に置いてあった。アサルトライフルを手に立ち上がりかける。
俺はそれを手で制すとテントから顔だけだして外を確認する。
また、銃声と共に笑い声が聞こえてきた。
そして、テントに戻る。
「暇つぶしにアレでも潰してるんだろう・・・」
その言葉に安堵の表情と共にライフルを元に戻して、座り直した。
「今、見張りについてるのは、確か・・・・」
「ああ、ダリオのクソ野郎共だ!」
ブライアンは吐き捨てるようにそう言ってカップに入ったブランデーを飲み干した。
今はここまでですまた明日にでも投下しますね・・・・
900 :
892:2006/11/01(水) 23:11:36 ID:uV7wUu8f
>>898 スゴイ文才ですね、お互い頑張りましょう
全部の弾を使い切り、頼りの銃が使えなくなり、ジリジリと壁に追いやられた。
もはや、打つ手は無くなった、目の前にはこの世のものとは思えない怪物どもが
唸り声を上げながら一歩一歩、ゆっくりだが、着実に、残酷に、近づいてくる。
「ち、畜生!こんな所で死ねるか・・・!」
半狂乱で落ちていた空ビンなどをあさって思いっきり投げつけた、
だが弾丸に貫かれても死ななかった奴等だ、そんなもので死ぬ訳が無い。
弾かれて砕けたビンは地面に虚しく散らばった。
突然の出来事だった、リックは誰かに腕を掴まれ、ハンカチか
何かを鼻に当てられた、必死にもがこうとしたが、掴んでいる力は
かなり強靭で、はずせないことが分かると
クニャクニャと地面にへたり込んだ、匂いは甘く、
とても濃厚な匂いがし、目がボヤけると、スゥッと目の前が
漆黒の中に落ちた。
化け物の唸り声も恐怖も感覚も、一瞬で弾けて消えた。
リックは不意に目が覚めた。
「う・・・」
大きな音がして周りからは、化け物じゃない、
人間の声がする、思い切って声を出そうとしたが、声が掠れて
まともに声が出せない。
「あ、目が覚めた?まだ喋らない方がいいわよ、アナタの体、少し
感染していたから、悪化しちゃうわ」
女の声がする、盲点が定まらないので良く姿が分からなかったが
しっとりとした声は、善人な気がした。
もう一人の人間は男だろうか、屈強そうな体格をして、車を運転
している。
「あの・・・あんた達が助けてくれたのか?助かったよ、ありがとう」
何とか聞こえる声を出せて、内心少し安心した。
周りに人間が居るという安堵感に少し嬉しく思えた。
「なぁ、エリア、コイツを助けてどうするつもり何だ?少ししかない
ウィルス抗生剤を一本まるまる使っちまって?」
ゴツイ男が半分怒鳴り声で言うとエリアと言う女性はあやす様にそれに答えた。
「大丈夫よ、少しと言ってもまだ5本はあるでしょう?それに最低限の
注意を払えば、一本も使わずに行けるわよ」
男は肩をすくめて(そうは簡単には行くかねぇ)とぼそりと呟いた。
892さん、ジンロさんお疲れさまです
お久しぶり。
職人さん達が増えてきたんで酉付けてみた。
皆さんも早めに付けたほうがいいですよ。
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前にみたあの人型の化け物。前はうまく逃げたが、今回は決着だ。
マグナムを構え、奴に向けてトリガーを引く。
カチカチ…
弾が出ない…弾切れか…!
仕方なくマグナムをポケットにいれ、二つのハンドガンを出す。
こちらに向かってくる奴に、銃を撃つ。
しかし、いつもの事ながらまったく効いている様子なくこちらに来る。
ここにいるみんなで撃っているはずなのに…やはり化け物だな。
「おいおい、どうする?まったく効いてないぞ!」
俺はみんなに言った。
「黙って撃ってろ。少なくてもダメージはある。」
ジャックが冷静に答える。
こっちに向かってくるのをやめさせないといけないのに…。
「こいつを食らえ!」
ユーリーは、何かを投げる。あれは…手榴弾か?
前、手榴弾を投げたのは、こいつだったのか………?
ドガーン!
「グオオォォ!!」
手榴弾の爆発は奴にヒットし、叫び声をあげている。
奴は叫び声をあげた。が、また立ち上がり、再びこちらに向かってくる。
「くそ!まだ生きてるのかよ!」
俺も再びハンドガンを構え、奴に撃つ。
しかし、さらに動きが速くなったような気がする。
速い動きで俺に近付き、殴りかかってきた。しかし、横っ飛びでかわす。
「みんな散らばったほうがいい。一ヶ所に固まるな。」
ジャックがまた冷静にみんなに言った。
確かに一ヶ所に固まらないほうがいいだろう。
ばらばらになり、再び奴を撃つ。
しかし、手榴弾でも死ななかった。奴を倒すことはできるのか…。
そのまま撃っていると、ヘリの音が聞こえた。
その方向を見ると、もう一つの警察署のヘリがあらわれた。
904 :
ジンロ:
今日も投下です。
「私、あの人達嫌いです!」
そう言ったのは、先程までテントの端で震えていたエレナだ。
俺とコールマンは顔を見合わせ肩を竦める。
俺達の部隊とダリオの部隊は何かと反目してきた。
任務を遂行する上で何度かかち合ったことがあり、その際にいざこざが絶えなかった。
やり方の違いはあった。だが、それだけではない!
ダリオ達のやり方は、手段のために目的を選んでいる節があった。
人質の交渉するために出撃したにも関わらず、人質ごと犯人を射殺したこともあった。
(アンブレラ社)も、それを許容していた節があったのだが・・・
「いつもは反目しているが今回だけはなるべく協力してくれよ?もし、アレが外に出ることが、あればコトだからな・・・・」
俺がそう言うと渋々ながらも、皆頷く。
皆もわかっているのだ・・・・いや、あの光景を見て解らぬものなどいない。
死者の群れが跳梁跋扈し、生者を喰らっていく。正門で遭遇したあの光景を・・・・
アレ等が外に放たれ、世界中がこの街・・・ラクーンシティと同じようになっている光景を想像するだけで、背筋に冷たい物が走る。
「時間まで銃の手入れを忘れるな。それとあまり飲み過ぎるなよ?特にブライアン・・・」
俺の言葉に反応したブライアンは、注ぎかけていたブランデーをピタリと止めバツの悪そうな顔で懐に入れた。
それを見て苦笑を漏らすと、俺はテントの外へと足を向ける。
「どちらへ?」
コールマンが、俺の背中にそう問いかける。
「ああ、少し夜風に当たってくる。」
そう言うと「僕もお供します。」っとコールマンもテントから這い出した。
外は相変わらず渦巻く怨嗟の声と、時折聞こえる銃声。まさに地獄だ。
俺達はテントから少し離れた場所にある車に寄りかかりシガーに火を付ける。
「あのゾンビ達どこから現れたんでしょうか?」
その言葉に、俺はゆっくりと煙を吐き出し「さぁな・・・」とだけ答える。
「俺達に取っては原点は関係ない。求められる物は経過と結果だ・・・」
そう言うと車に背を預け、ズズズズッと座り込む。
コールマンは車のボンネットに飛び座る。
「経過と結果・・・・ですか・・・・」
そう呟いて、コールマンは後ろに手を付いて体を反らし、夜空を見上げる。
俺もつられて空を仰ぐ。
煌々と月が世界を、俺達2人を優しい光で照らしていた。
「何も考えず、行動することは容易い。しかし、そこには意志がない。死して歩くに等しい。」
ふと、そんな言葉が頭を過ぎり無意識に口に出ていたようだ。
コールマンはその言葉に姿勢を戻し、こちらを見つめる。
「深い言葉ですね・・・ゲーテですか?」
「いや・・・俺の祖父の口癖だ。子供の頃は何の事かまったく解らなかったが・・・・・今なら何となく解るような気がする。」
俺は立ち上がるとズボンをパンパンと土をはたき落とす。
「そろそろ、帰るぞ。少しでも休んでおいた方がいいからな・・・」
「了解です。少尉」