【ロマサガ】マルディアス学園【ミンサガ】

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1ゲーム好き名無しさん

まだマルディアス学園が創立して間もない頃、女生徒に魔性の美人三姉妹がいました。
付き合った男を次々に不幸にしてゆき
それをトラウマ自分語りする美人メンヘル一年生・シェラハちゃん。
破壊行為が大好きでチャームポイントは
タカビーナルシスト逆切れ八つ当たり露出狂の古風でつつましい日本美人二年生・サルーインちゃん。
骨格美人の三年生・デスちゃん。
彼女達はたぶらかした男達を率いて、生徒会長エロールちゃんに生徒会戦で戦いを挑みました。
激しい選挙運動で公害レベルでした。とくにミニオンちゃん達、の中でもヘイトちゃんが公害レベルでした。
生徒会長の座が危うくなってきたエロールちゃんは、貧乏な奨学生ミルザくんを宝石で釣りました
のではなく全校生徒を愛する生徒会長の役目として10個も宝石を施してあげました。
超セレブのお金持ちで超美人でいかにもSっぽいサルーインちゃんに密かに憧れていたMのミルザくんは
サルーインちゃんが生徒会長になって他の男に更に人気が出ることを断固阻止しようとしました。


※ロマサガを使って遊んでるスレだと割り切ってください。
※リレー小説形式です。次に書く人が自由に展開させていきましょう。
※ちょっとした雑談、小ネタもどうぞ。


派生元、もっと詳細なネタが見たい方はこちらもどうぞ↓
ミンサガのミニオン様はエロカワカッコイイ
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gamechara/1117463661/l50
2ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:31:15 ID:???
ごめんなさい「2」って入れるの忘れた上に
前スレも張り忘れました
前スレ
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1119522135/l50
3ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:31:58 ID:???
登場人物紹介その一

★サルーインちゃん  破壊行為が大好きな超タカビーなお嬢さま。そのナルシストっぷりは常時半裸で
  自分を飾らない潔さ。ネクタイは飾りに入りません。反面ファーストキッスも今だ守ってる
  貞淑で身持ちの固い古風で純情派和風美人。エロールちゃんとは永遠のライバル。

★エロールちゃん 「わたくしはこの学園、この街の全てを愛していますわ」を乱用する
  マルディアス学園の生徒会長。博愛主義を標榜して憚らないが一部で天然腹黒がバレている。
  表の顔と裏の顔『詩人』を使い分け、いい具合に調整している。

★ミルザくん  出稼ぎの為に上京してきた貧乏奨学生。「金、金、金!」がモットーの騎士団寮に寄宿している。
  毎日バルハルモンスターのバイトをして食い繋いでいる。潜在的Mで、Sっぽいサルーインちゃんに
  憧れており、『運命の赤い糸石』を求め学園中を奔走する。

★シェラハちゃん  サルーインちゃんの鬱病の妹。付き合った男を次々に不幸にして
  道端の人を捕まえては自分語りする。
  ミルザくんに肩入れをする。

★デスちゃん  サルーインちゃんのお姉ちゃんで骨格美人。三姉妹の仲で唯一正常だがマイルームから出てこない。
          アルドラちゃんをダークの姿にした。

★ワイルちゃん  ごく普通の子。サルーインちゃんへの信仰度は最も高く、
   サルーインちゃんのやる事成す事全てに疑いを持たない。
   その分、サルーインちゃんをけなす者、邪魔する者には容赦しない。
   クジャラート舎でミルザくんに接触した。
   風の術が得意。         

★ヘイトちゃん  公害。
   常ににぎやかで、サルーインちゃん一味のムードメーカー兼トラブルメーカー。
   変装が得意。スケートが趣味。彼氏持ち?
   ワロン寮でミルザくんに接触した。

★ストライフちゃん  人を虫けら呼ばわりするヤンキー気取りの優等生。水泳が得意。
     水中以外の場所では極度のアガリ症&恥ずかしがりやさん。
     意外とお茶目?

★アルドラちゃん  ミルザくんの事が大好き。
       ある日呪われた『ダーク 』の姿になってしまい、美貌と自信を失う。
       サルーインちゃんを心から嫌う。
4ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:32:31 ID:???
登場人物紹介その二

★オイゲンくん  ミルザくんの親友にして兄貴分。
     頭脳派で大人っぽく、ミルザくんとは正反対の性格。
     だからってSなのかどうかは不明。

★ツフ  バルハラントの村に住むスケバン。
    趣味はいい男探し。特技はスピアー。
    アルベルトをさらう。

★ナイトハルトくん 何やら何か偉い人。イスマス寮ディアナの婚約者。
      色々と謎の多い人物?糸石の一つアクアマリンと関係があるらしい。

★ファラ  クジャラート舎でウハンジに襲われていた所をミルザくんに助けられた。
  以後ミルザくんに惚れてしまう。
  ジャミル曰くサルーインちゃんがお前で俺がお前みたいな感じで。ありゃ?何がなんだか

★ジャミルくん  サルーインちゃんに一度告白して振られたクジャラート生。
    ミルザくんと意気投合する。ファラが好き。

★アルベルトくん  お姉ちゃん大好きなイスマス寮長ルドルフの息子。
    ミルザ曰く『妖精みたいな男の子』。
    ツフに惚れられてしまった。

★ディアナちゃん  イスマス寮長ルドルフの娘で、ナイトハルトくんの婚約者。
      器量もよし、性格もよし、しかも戦えると三拍子そろった才女。

★コルネリオ   ローバーン公。サルーインちゃんに一度ふられた?
     ワイルちゃんの下僕になった。

★ゲラ=ハ   ワロン寮のゲッコ族の青年。人間寮生との和解を望んでいる。誠実で素直。

★ラミアちゃん  謎の魔術師に仕える女モンスター。サルーインちゃんの弱点をつかむ。

★???  誰も見たことが無いと言う幻の島に住む謎の魔術師。
    まぁ、大体正体は分かるが、名前伏せとくか。

★アイシャ  『あたしタラール族のアイシャ!あたしタラール族のアイシャ!シャシャシャタラールアイシャ!族!』
     『あたしタラール族のアイシャ!アイシャ!アイシャ!アイシャ!アイアイタラール族!』
5第13話 続き:2005/07/13(水) 05:35:28 ID:???
・・・雷鳴が鳴り響く、その高く聳える魔の住み着いたような島・・・

デーモンコマンド「マ、マスター!!ついに究明しましたよ!!
      『水のアクアマリン』の在りかを!!」
ウェイ・クビン「すでに知っているわ!『クリスタルレイク』であろう!!」
デーモンコマンド「うぐっ!!ま、また手柄を取り損ねた〜・・・」
ウェイ・クビン「しかも近くに、クリスタルレイクでなにかイベントが開催されるという!
       そこにはあの『アメジスト』を掠め取っていったミルザ、そして
       サルーインちゃんも招かれるという・・・」
デーモンコマンド「・・・!ま、また『糸石』を先に攫われてしまうかもしれないんですかあ!?」
ラミアちゃん「ばか!私達が潜入して必ず糸石を先に手にするのよ!!ねえマスター!」
ウェイ・クビン「・・・それが問題だ。クリスタルレイク内にあるということは確かでも
       あの広大な湖のどこにあるのか?それが判明しておらん。その上にイベント間近
       ということで今は厳重な警備体制が張られておるしイベント当日となれば確実に
       探索など不可能だ・・・しかし一体このイベントの意図はなんなのだ?
       今までクリスタルレイクは立ち入り禁止区になっていたというのに出し抜けにこの
       人を何人も寄せ集めるような真似。・・・解せぬ・・・解せぬぞ・・・
       なにかがある。わしの邪魔立てをする・・・ミルザでもサルーインでもない!
       わしには見える!わしの前に黒い翼が立ちはだかっているのに見える」
ラミアちゃん「(マ、マスター独り言はじめちゃった・・・)で、では在り処が曖昧な
       『アクアマリン』をどうやって手にしろっていうんですかぁ〜!」
ウェイ・クビン「・・・・・・・・『糸石と糸石は惹かれあう』・・・・・・・・」
リザードロード「・・・・・マスター、まさか!」
ウェイ・クビン「・・・これは大きな賭けだ!だがこの方法は一番確実性があるのだ、
       『運命』という味方をつけることが出来るのだからな!・・・失敗してはならんぞ、
        決して失敗は許されぬ!・・・しかしわしはやろう、『黒い悪魔』を破り去るために!」


『クリスタルナイト・・・開幕ーーーーーーー!!!』
パアン!パアン!・・・華やかな花火と共にクリスタルレイクプールは記念すべき開場をしました。
ミルザくん「うわあーーーーーーーーすっごいなあ・・・!わくわく」
オイゲンくん「なんかプールって言うよりもテーマパークみたいな感じだな」
ミルザくん「僕こんなところにこれるのもうこれからの一生にないだろうなあ・・・!うきうき」
オイゲンくん「・・・・・実は結構悲しい内容を嬉しそうに言ってるな」
???「ミルザさん!」
ミルザくん「ん?・・・あっゲラ=ハ!!」
ゲラ=ハ「お元気にしていましたか?お久しぶりです」
ミルザくん「元気だって元気だって!それしか持ち物ない貧乏だから僕!」
???「おーーーーいミルザーーーーー!」
ミルザくん「んん?・・・あっジャミル!!」
6ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:37:10 ID:???
ジャミル「いよう!元気にしてたかよ!?恋の行方ののほうはどうだ〜いひひ俺はまあなかなか・・・」
ミルザくん「ななな・・・!!不躾な!ほ、ほっといてくたまえよ!つーか自慢かよ!!」
ゲラ=ハ「この方は・・・?」
ミルザくん「ああ、あのね、こいつはジャミルって言って、こっちは僕の同期のオイゲンで・・・」
ジャミル「俺はジャミル、よろしくな!」
こうして四人は瞬く間に仲良しになってしまいました。
???「アハ、アハハハハハしょーもない水溜りだな!!」
ミルザくん「(ドキーーーーーーーーン!!)はうっ!!こ、この声は・・・!」
ミルザくんが振り向くと・・・
シェラハちゃん「姉さん、一応これは湖と言う名称なのよ・・・」
デスちゃん「しょーもない水溜りとこき下ろしつつもものすごく目をきらきら輝かせてるな」
そこにはあのセレブ三姉妹、愛しのサルーインちゃんの姿がありました。・・・もちろん水着です!
シェラハちゃんは黒の透けるレースのようなきわどい水着、デスちゃんは白装束のような水着、
サルーインちゃんは血が情熱に燃え上がるような真っ赤な水着でした!スタイルは最高に抜群!!
ミルザくん「プフーーーーーーーーーーゥ!!!(鼻血噴出)・・・ふっこんなこともあろうかと思って
      鼻にティッシュ詰めてきておいてきた僕はさすが万事おこたりないぜ・・・」
オイゲンくん「水中用の鼻栓さ!とかせこいいいわけも出来て一石二鳥だしな」
ゲラ=ハ「・・・・いつも殆ど半裸の人の水着姿を見て興奮するものなのでしょうか?」
ジャミル「それが恋する青少年のサガってやつなのさ」
ゲラ=ハ「・・・私はまだまだ人間達のことを沢山学ばねばならぬようです・・・」
『マルディアス学園の素晴らしき生徒諸君!』
そこで拡声器での声がプール中に鳴り響きました。
ナイトハルトくん『今日という日に諸君らにお集まり頂けた事まことに嬉しく思う。
      ローザリア舎が名誉をかけて開設したこのテーマパーク、ぜひとも隅々までお楽しみあれ!』
わーーーーーーーーーーーーーーー!!!ついに、一大イベント『クリスタルナイト』の開幕です!
ミルザくん「すっごーい・・・僕、今日の贅沢のこと忘れない・・・!それに
      サルーインちゃんのみ、水着姿・・・・・・・・・・!!」
恍惚とテーマパークを少しの間見渡した後振り返ると、そこには愛しのサルーインちゃんの姿・・・
水の中にそっと足を漬からせていくその光景は、ミルザくんには水の仙女のごとく映りました。
サルーインちゃん「アハアハハハハそおれっ!!・・・・ぶっ!?」
サルーインちゃんは静かに足を水につけていたかと思ったら一転、子供のように無邪気に飛び込みました!
・・・しかし!
サルーインちゃん「ぶはあばばば・・・・・!!」
シェラハちゃん「ちょ、ちょっと姉さん!?」
デスちゃん「足でも吊ったのか!?しっかりせんかサルー・・・」
ミルザくん「うわああああああああサルーインちゃーーーん!!!」
ミルザくんがサルーインちゃんを助けようと超ダッシュしてきた瞬間!!
ナイトハルトくん「サルーインちゃん!大丈夫か」
ミルザくん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」
7ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:37:55 ID:???
いつのまにかナイトハルトくんがサルーインちゃんを持ち上げ、溺れているサルーインちゃんを助けていました。
サルーインちゃん「ぜーはーぜーはー・・・っおのれナイトハルトーーーー!
         なぜ水深180m以上と明記してないのだえええいこのゴミ!粗大ゴミ!!!」
ナイトハルトくん「・・・ぷっ、ふ、だってカナヅチなのに子供みたいに飛び込むあなたが悪いのだよ!」
看護婦さん「だ、大丈夫ですかぁ〜?」
・・・・・呆然とミルザくんはその光景を見つめていました。
・・・・・・・それはまるでドラマのような美男美女・・・(看護婦さんと会話内容は削除されています)
しかもそんなミルザくんの耳に飛び込んできた会話がありました。
シェラハちゃん「カナヅチと聞くと何も思い出せないわ・・・姉さんってカナヅチだったの?」
デスちゃん「・・・・・そういえば昔から海とかに行く時も浅瀬でしか遊ばない子だったが・・・」
―――――姉妹ですら知らないサルーインちゃんのカナヅチを知っているナイトハルトくん!?
ミルザくん「・・・・・・・・・・・・・・・(くらっ)」
オイゲンくん「おーいミルザ、ミールーザー、サルーインちゃんの水着姿だけでのぼせちまうのは
      流石に早すぎるんじゃないのー?」
ミルザくん「・・・カナヅチ・・・カナヅチ・・・トンカチ・・・カナヅチ・・・」
ジャミル「おいおいミルザ、よくわかんねえけど今懸賞金付きイベントの受付やってるぜ?
     水中モーターレースみたいだけど・・・おーい?」
ゲラ=ハ「全く聞いていませんね」
ジャミル「しょーがねーなー、代わりに名前書いてきてやろっと。・・・・・
     (参加者の主だったやつは・・・ウハンジとトゥーマンね・・・ふふん『ちょうどいい』・・・と)」
パトリック「バファル舎バンザーーーーーーイ!!!
      (会計係のこの私は最近赤字続きでやばいのだ・・・!絶対優勝せねばー!!)
豪華プールの一大イベントは、さっそく盛り上がりつつありました・・・。

・・・がさっ
ワイルちゃん「・・・・・アーアー、潜入無事完了、応答願います」
ストライフちゃん「ふつうに隣にいるのになんで無線ごっこしてるんだお前は」
ヘイトちゃん「興奮してるのねエ絵えええい!!◆戯!!それでもへェイトには及ばないわん☆」
ミニオンちゃん達はこっそりクリスタルレイク内に潜入していました。
ストライフちゃん「しかしクリスタルレイクプールと言っても本当に一部分だけ開発したに
      過ぎないんだな。私達のいるところはなんの手も付けられていないところだ」
ワイルちゃん「それはそうでしょう、クリスタルレイクはローザリア舎全寮から水を引かれている
      水源地でもあるんですから全開発なんて出来ませんよ、それでもあのプールは広大ですけど」
ヘイトちゃん「あひゃーーーーっちゃ!!ヘェイト見つけちゃッとぁあああ!!☆★e!!
      あそこの水中の奥に用水路の大元があるフェ!!!」
ワイルちゃん「ちょ、ちょっと近づいちゃ駄目ですよヘイトちゃん!!吸い寄せられて溺れちゃいますよ!!」
ストライフちゃん「全く・・・しかし人気のないところで思う存分泳げそうだな・・・!!」
ワイルちゃん「ストライフちゃん似合ってますその水着!!すごく引き締まって素敵!!
       (いつもと同じの競泳水着だな・・・違いがわからなくてごめんなさいストライフちゃん・・)
       ね、ねえ私のこれどうでしょう?花柄がちょっと大きくて大胆かなと思ったんですけど
       淡い赤だしそれもポイントになるかなーなんて・・・!えへへ」
ヘイトちゃん「ヘェイトの水着はどうよどうよォオ!?」
ワイルちゃん「・・・名状し難き・・・」
ストライフちゃん「・・・深遠からの恐怖が・・・」
ヘイトちゃんの水着がどんなものかはさておいて、ミニオンちゃん達も(サルーインちゃんを忘れて)
クリスタルレイクの片隅で楽しんでいました。
8ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:38:56 ID:???

???(・・・・・・うまくやったのか?)
看護婦さん(もちろんよ・・・・・でも・・・ああこんな作戦って・・・!)

サルーインちゃん「えーーーーーーーーーーーーーなんでよ!!!!」
デスちゃん「駄目なものは駄目だ。カナヅチなのになんでプールに入れる!!」
シェラハちゃん「駄目なものは駄目と聞くと悲しいことを思い出すわ・・・
     とりあえずマンションプレゼントしてって言ったら預金通帳を震える手で見せて
     駄目なものは駄目って汚ねえ泣きづらして言った借金持ちの男の話」
デスちゃん「おまえほんとひどいな。・・・じゃなくてあーもうだからサルーインは駄目!!
     ただでさえお前は危なっかしいしょーもない体は大人で頭脳は子供の可愛い妹なのだから!!」
サルーインちゃん「うるせえよさりげなく貶めやがってこの骨太姉貴!!見ておれ泳げなかろうが
     この世のありとあらゆるものは全て私に屈服するのだ!!水も同じくな!!氷幻術!!!」
氷幻術!サルーインちゃんがその魔法を唱えた瞬間一気にプールの一面が凍りつき、サルーインちゃんは
ふわりと飛んでその凍りついた表面に立ち、モデルポーズをしました。
サルーインちゃん「アハ、アハアハハハハハ!どうだ私の真の力、見たか!」
デスちゃん「お前プールって泳ぐものなんだが本末転倒って言葉知ってるのか?」
サルーインちゃん「ほんまつてんとうとはなんの粉末だ?氷幻術!!氷幻術!!!アハハハハハアッハ」
広大なプールがどんどん凍り付いていきます。泳ぐ場所がねーよ!と苦情が来そうなものですが
なにせ招待された人数が人数なので殆ど気がついていない・・・と思いきや。
客1「う、うわあああプール全体が凍り付いているううーーーーーーーーー!!!」
客2「やばい、はまった!うわーーーーーーー助けてくれーーーーーーー(泣」
サルーインちゃんが調子に乗って氷幻術をかけすぎた結果、第一、第ニ、第三まである
プールのうちサルーインちゃん達のいる第一プールの全体が凍りついてしまいました!
サルーインちゃん「さあ、全ては私の舞台だ!!アハハアハハハハハハハハ!!!」
デスちゃん「・・・死神様こんな妹がある日可愛い骨のような妹に変わっています様に・・・」
シェラハちゃん「全ては私の・・・と聞くと悲しいことを思い出すわ・・・
      水に入らなくても男共の視線は全て私の谷間のものって話・・・うふふふふふ」
デスちゃん「死神様もはや全然悲しい話でもなんでもないネタ切れの
      自慢話の妹をかわいい骨のような妹に変えてくださいますように・・・・・・」

ゲラ=ハ「水面を歩いている女性がいる!人間にはあんなことも出来るのですね・・・!」
ジャミル「ゲラ=ハ、ゲラ=ハ、あれは・・・・・まあそういうことにしといてもいいや」
ミルザくん「水面を渡るサルーインちゃん・・・ああっ水の仙女のようだ・・・!!」
オイゲンくん「氷の上歩いてるだけだろ。(キッパリ)・・・つーか俺達泳げねえじゃん・・・」
プーーーーーー・・・と大きな音が鳴り響きました。
9ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:39:48 ID:???
ジャミル「おっと、こりゃ第三プールで開催されるモーターレースの合図だぜミルザ」
ミルザくん「ええっ!!ぼ、僕・・・ただの一時でもサルーインちゃんから目を離すなんて耐えられないああっ」
オイゲンくん「おまえなー・・・」
ジャミル「いや!そういうと思ってたよ!じゃ、山分けってことで俺が変わりに出場してきてやるさ!」
ミルザくん「えっまじで!?なんで!!ジャミルお前って実はいい奴!?」
ジャミル「今更気付いたのかよ!ははっまあ山分けだぜ?てことでじゃあ俺はちょっくら優勝
     してくるぜーーーー」
ジャミルはさっそく一番広く造られている第三プールへと向かっていきました。ニヤリと笑いながら。
ミルザくん「ジャミル・・・ちょっと不良に見えて実はいいやつっていいやつ度が倍増するよね・・・!
      ・・・ふう、サルーインちゃん・・・・・・・」
ミルザくんは氷原の(実際は凍ったプールの)サルーインちゃん鑑賞にふけりました。
その妄想は徐々に膨らんでいきミルザくんはサルーインちゃんと二人でフィギアスケートしている
映像を思い浮かべたり氷山で凍える寒さを凌ぐために二人裸になって寄り添ったり
オイゲンくん「あんまり妄想すると本当にそっちの世界行っちゃいそうだからやめろよ」
ミルザくん「あっ!!」
その時でした、サルーインちゃんが氷原の上で転びそうになっているのにミルザくんは気付いたのです!
ミルザくん「はああサルーインちゃーーーーーーーーーーーーん!!!」
ミルザくんは凍ったプールの上をサルーインちゃんを支えようと駆け抜けました!!!
べちゃっ!!
サルーインちゃん「・・・・・・・・・・・・・」
ミルザくん「・・・・・・・・・・・・・・。」
・・・転んだのはミルザくんの方でした。サルーインちゃんはちょっと気分も上々で小躍りし、
跳ねてみただけで転びそうになど全然なってなかったのに、いきなり突進してきたミルザくんをするりと避けたら
見事なまでにまぬけに転倒してくれたのです。
ミルザくん(・・・・・・・僕って・・・・・・・何やってんだろう母ちゃん・・・・)
サルーインちゃん「・・・・・・・・・・・・・ぶっ!」
ミルザくん「・・・う?」
サルーインちゃんはそんなミルザくんを見て思わず噴出してしまったのです。
サルーインちゃん「アハッハハハハハハ!!!ゴ、ゴミのような奴らも生きてる内に一度は
      楽しませてくれることもあるのだな!ほら!鼻が潰れた道具の一人、道具ならしっかり立たんか」
ミルザくんは一瞬目を疑いました、サルーインちゃんが転んだ自分に手を差し伸べてくれている光景が映ったのです。
サルーインちゃんにとってはただの気分がいいからの気まぐれに過ぎませんでしたが、ミルザくんには――
ミルザくん(妄想の続きか!?(こんな時だけ現実的に戻るミルザくんでした)い、いや妄想でもいい!!
      サルーインちゃんが僕に手を・・・・・――――――!)
ミルザくんがサルーインちゃんの手を取ろうとしたその時でした。
サルーインちゃん「!!―――――――ああ!!?」
ミルザくん「サルーインちゃん!?」
10ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:40:28 ID:???

デスちゃん「――――どうした、あの愚妹の様子がおかしい!!」
シェラハちゃん「―――氷が割れたの!?・・・・・ちがう、引きずり込まれてるわ!!」

ミルザくん「サルーインちゃん!!――――サルーインちゃん!!!」
差し伸べられたサルーインちゃんの手は『凍っていたはずの水面』に水の渦がまいて
引きずり込まれていき、サルーインちゃんは『水』の中へと消えてしまったのです!
ミルザくん「サルーインちゃん!!!?」
ミルザくんもサルーインちゃんが引きずり込まれた所から水中へと行こうとしたときには
すでに『サルーインちゃん自身がかけた氷幻術』の分厚い氷がそこをさえぎっていました!
ミルザくん「どういうことなんだ!?『あれは確かに水だったぞ!?』・・・ここは確かに
      氷が張っている―――――――サルーインちゃんは!?」
デスちゃん「どうしたというのだ!!」
ミルザくん「デスさん!?・・・訳がわからないのです!!氷面がいきなり『水の渦』となって・・・
      サルーインちゃんを引き込んだ後に元の分厚い氷に戻ってしまったのです!!」
ミルザくんはそういってガンッ!!とその地点を力いっぱい蹴り叩いて見ました。
シェラハちゃん「無駄よ、姉さんの幻術の力は半端ではないわ、私達の火術でも溶けることも
      壊れることもないでしょう、・・・その幻術の力を破って『一瞬の渦』を作ったとは一体!?」
オイゲンくん「どうしたんだ!!」
ゲラ=ハ「ミルザさん!!」
ミルザくん「二人とも!!」
一同がミルザくんの元に駆けつけたその時―――暗黒の雲がクリスタルレイクの空を覆い尽くしました!

『我は魔の島の主ウェイ・クビン―――――――真のイベントとはこれだ、
 麗しの深紅に輝ける君―サルーインちゃんをその手に取り戻せよ!!『取り戻せるならな!』』

デスちゃん「・・・『ウェイ・クビン』だと――――――!?」
ミルザくん「―――――――――サルーインちゃん!!!」

ストライフちゃん「――――今の、聞こえたか!?」
ワイルちゃん「ま、またサルーインちゃんの身になにかが!!!」
ヘイトちゃん「本当にトライアングル・フォーメーションのトキがやってきたようねィイええ!!!」

看護婦の衣装が乱暴に脱ぎ捨てられました。
ラミアちゃん「どういうことなの!!こんなことあたしたち聞いていないわ、
      ・・・いいえあれは『マスターの声ではないわよ』!!!」
リザードロード「・・・もちろんマスターではない・・・!私たちに命じられたのは
      『サルーインの体に魔のエメラルドを付け水のアクアマリンを惹き寄せる』ことのみだ!!」
デーモンコマンド「これは・・・陰謀だ・・・マスターの名まで知れてしまった!!
       このイベントははじめから見えざる敵の陰謀だったのだ!!」]
11ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:41:18 ID:???

ミルザくん「くそっ!!壊れよ、壊れよ、壊れよ、壊れよ!!(ガン!ガン!)」
デスちゃん「(愚妹の口癖はわざとやってんのかなー)ミルザよ、いくらお前のレフトハンドソードでも
      この氷を砕くことは不可能だ・・・」
ミルザくん「しかしサルーインちゃんが!!!サルーインちゃんがこの氷の下に引きずりこまれたのです!
      今も息も出来ずに水の中に・・・・・・・・!!!」
ナイトハルトくん「どうしたことなのだ、これは」
オイゲンくん「ナイトハルトさん!・・・(く、ここはあんまり気分のいいやりかたじゃねえが・・・)
      サルーインちゃんが氷の張ったプールの中に閉じ込められたのですよ!?
      これでもし彼女の身に何かあれば主催者のあんたの責任になってきますぜ・・・!?」
ナイトハルトくん「・・・・・・・第一プールは第二・第三プールとつながりがなく独立した
      プール・・・どこからか水中に入り込むということは不可能だ」
シェラハちゃん「―――――おお、姉さん!!悲しい話リストのトップになっちゃうわよ!?姉さん!!」
ナイトハルトくん「いや―――君は、ゲッコ族だな?」
ゲラ=ハ「はっ!?・・・はい、私はワロン島生まれのゲッコ族、ゲラ=ハです」
ナイトハルトくん「ゲッコ族の唾には強力な酸が含まれていると聞いたことがある。
      もし術法の火で解けないような強力な魔力の氷でも、酸ならばあるいは魔力を無効化して
      溶かしてしまうことが出来るかも知れん。やってくれるか?」
ミルザくん「―――――――ゲラ=ハ!!」
ゲラ=ハ「・・・・・・・確かに仰るとおりです、氷を溶かしたことはありませんが――――
     やってみましょう!!!」
デス&シェラハ「おお!サルーインちゃん、無事でいてくれ!!」
ナイトハルトくん「・・・頼むぞ・・・」

(その為に呼んだのだからな・・・)

その頃第三プールでは・・・
ジャミル(なんだなんだ?またサルーインちゃんに何かあったようだが・・・
     まあさっさとこっちを済ましちまえやいいことだ!)
ガン!!!
水中モーターがぶつかり合い、その疾走を弱め、ついには二つがつながりあったまま止まっていました。
ウハンジ「ちい・・・おのれ最初からお前の魂胆など分かっていたぞ!この華やかなイベントに乗じ、
     水中の事故と見せかけてわしを消すつもりだったということはな!!」
トゥマン「ふ・・・そののろまそうな頭でなかなか察しがいいところが最も気に食わないところだ・・・
     だが幾らお前がその頭を使い逃れようとて神秘の力の前には無力なのだぞ」
ウハンジ「何をごちゃごちゃいっている!!お前が『事故』に見せかけてくれる前に、
     わしがお前を『事故』に見せかけてやるわい!」
ジャミル「うわわわあああああーーーーーーこれどうやって操作するんだーーーー!?」
ウハンジ&トゥマン「!?」
12ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:42:09 ID:???
ガガン!!!
ぶつかり合っていた二台のモーターにさらにジャミルのモーターが突っ込んできました。
ウハンジは体制を崩しましたがかろうじて尻をつくことだけは免れ、トゥマンはというと
こちらのほうが衝撃が酷く大きく転倒してしまいました。
ウハンジ(ここが好機!!)
ウハンジは大きく転倒し焦って起き上がろうとしているトゥマンを水中へと押しだそうとしました。しかし!
トゥマン「待てィ!!この生徒がどうなってもいいのか!お前のエスタミル寮の生徒だぞ!!」
ジャミル「ひいぃ〜〜〜〜〜〜、お、お助けをウハンジさま〜〜〜〜〜〜〜!!」
ウハンジ「なっ・・・!!」
なんとジャミルは起き上がった体制のトゥマンに捕らえられ、首にナイフを突きつけられてしまったのです!
トゥマン「お前のところの生徒が不慮の事故で死んだとなれば、お前も付いて居ながらの管理不十分、
     もし見捨ててその後に私も事故として処理したとしたら、エスタミルとタルミッタの反目状態が
     お前がやったのだという風聞を呼び起こし、お前の地位を危うくするだろう!」
ウハンジ「ぐ・・・く・・・!!」
ジャミル「ひええ〜〜〜、(くねくね)お助けを〜〜〜(くねくね)
     おいらはなんも悪いもんじゃございませ〜ん(くねくね)」
トゥマン「ええい!!くねくね動かずおとなしくせぬか!!」
そう言うとトゥマンは体制を立て直すと、ジャミルをぽいっと水中へ投げ捨ててしまいました。
ジャミル「ひゃあ〜〜〜ありがてえありがてえ〜〜〜!!生きてるって最高!」
ジャミルはそこからさっさと居なくなってしまいました。
ウハンジ「・・・・・どういうことだ、あの生徒を切り札にするつもりではなかったのか!?」
トゥマン「ふっ、切り札など用意しなくても私には偉大なる守護神様が付いておられるのだ!!
     『水龍の腕輪』よ!!この者を溺死させたまえ!その力を我に、なにとぞ、なにとぞ――――」
ウハンジ「―――――――――ああ、可愛い娘よさらば!!!」
・・・・・・・・・・・
ウハンジ「・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」
トゥマン「・・・・・・・・・・・・・・・あれ?・・・・・・・・・・・・・・・ない、
     ない、ない、ない!!!『水龍の腕輪』が、なーーーーーーーーーい!!!」

ジャミル「・・・へへーん、ちょろいもんだぜ!これで噂に聞いてた水を操れるという『水龍の腕輪』
     ゲットだぜ!!・・・・・さて、なんか妙なことになってるらしいが、俺もいっちょ行って見るか!」

ゲラ=ハ「――――――――開いた!!穴が開いた、溶けました!!これで人一人十分
     入れる大きさです!」
13ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:42:48 ID:???
ミルザくん「ゲラ=ハ・・・・・!!ああ、よくやってくれた!!・・・君の舌、凍傷に!」
氷を溶かすため何度も何度も舐めたゲラ=ハの舌は、痛々しく腫れてギザギザの傷が出来ていました。
ゲラ=ハ「・・・これしきのことは、何でもないことですミルザさん。それよりもはやく、
     サルーインさんを助けに行ってください!!ゲッコ族の私にも分かります、
     大切な人なんでしょう!!」
ミルザくん「―――――――ゲラ=ハ、デスさんシェラハさん、オイゲン、ナイトハルトさん・・・」
ナイトハルトくん「ミルザくん、クリスタルレイクには奇妙な伝承があるのだ。
      巨大なイカのモンスターが住み着いており、人を食らうという――――」
ミルザくん「――――――僕、行きます!!」
ミルザくんは銀色の光を暗黒に覆われた天に掲げ、そのレフトハンドソードを持って
水中へと入っていきました。
・・・・・ブクブク・・・・・表面の氷が光をさえぎり、乱射して視界はまるで不思議な海の底のようです。
『巨大なイカのモンスターが住み着いており、人を食らうという―――』
一瞬でそのナイトハルトくんの言葉が蘇ってきました。眼前に一瞬気付かないほどの暗闇が突如現れ、
それがイカの形をしていると気付いたのです!そして―――――
ミルザくん「サルーインちゃん!!!」
何本ものおぞましい触手の一本に、サルーインちゃんがぐったりと絡められていたのです!
ミルザくん「サルーインちゃん!!――――うわああああああああ!!!!」
ミルザくんはレフトハンドソードで勢いよくイカのモンスターに飛び掛りました!
しかし攻撃はあまりに簡単に跳ね返され、ミルザくんの体もモンスターの弾力に跳ね返されます!
ミルザくん「く・・・!し、しかし『思っているより身が軽いし、息が苦しくない・・・』
      ―――そうか!!僕は『水の精霊球』を持っていたんだ!!・・・・よし!!
      サルーインちゃんの絡められている触手だけに狙いを絞り、まずはサルーインちゃんを救い出す!!」
ミルザくんがそう方針を決めると、即座にサルーインちゃんの絡まっている触手を切り付け、突き刺し、
叩きを入れますが、一向に跳ね返され、全く歯が立ちません。
ミルザくんは焦りを感じながらサルーインちゃんの顔を見ます。蒼白で、まるで生気を感じない
幻のような――――――もしすでに死んでしまっていたら!!
ミルザくん「・・・うわあああああああああーーーーーーーーーーーー!!!」
ミルザくんは何度も何度も立ち向かっていきます・・・

・・・ポチャン・・・
「ぷはっ!!!」
見渡すとそこはなにか静かで、物悲しく、美しい洞窟・・・
「一体なんだったというのだ・・・」
その青銀色の洞窟の中で目に痛いほどの深紅の水着を着た女性が、小さな泉状になっているところから
這い出ました。
???『手荒い真似、ご無礼を。しかしその荒唐さがあなたに似つかわしい気がしてな、サルーインちゃん』
サルーインちゃん「――――――――お前は!?」
14ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:55:04 ID:???
その小さな青銀色の洞窟に、一つの玉座らしきものがありました。そしてそこに座っているのは・・・
『黒い鎧』でした。中身は?まるで暗黒、人が着ているのか空洞なのかも分からないその『黒い鎧』が、
まぎれもなくサルーインちゃんに話しかけてきたモノでした。
サルーインちゃん「貴様は一体!?・・・おい、こんなイベントあるなんて聞いてないぞなんだこれは!
     おいナイトハルト!!責任者出て来い!!」
???『ふっふっふ・・・あなたは実に混沌として・・・おもしろい。イベントといえば確かに
    イベントかも知れぬな。それ、あなたが通ってきた『水鏡』を見るがよい』
サルーインちゃん「『水鏡』・・・?――――!!」
サルーインちゃんは目を疑いました。そこには水中でイカのモンスターと対峙しているミルザくん、
そして絡められてぐったりとした『自分自身』のすかたがあったからです!
サルーインちゃん「なん・・・なんだこれは・・・・・!」
???『自分の姿がそこにあって驚いたか?ふふふ、しかし無論あなたのほうがずっとずっと
    うつくしい・・・真昼の月が決して太陽の輝きに勝てぬように』
サルーインちゃん「どういうことだ!!なんで私が二人いる!!いいやこんな『偽者』が!!
     お前は一体何者だ!!おのれ、なんのつもりでこの私にこの狼藉を―――」
???『さすがはあなたは真実のサルーインだ、偽者とよくわかっている。太陽の眩しさに
    なにもかもが白く映るミルザのようなめくらとは違うというわけだな。
    あれは水のゆらめきが作り出すまやかしのあなただ・・・愚者め、ミルザ!
    その虚ろな命のない瞳を見れば偽者だと分かって当然だというのに!』
サルーインちゃん「答えよ!!お前の名を言え!!」
???『私は誰かに「カヤキス」と呼ばれたことがある・・・それでいい。それより
    ほら!見るがいい!哀れな盲が必死で愛しき幻の為に戦っている様を!!
    ほうら!あなたの幻影の残りカスを必死で必死で救おうとしている健気な様を!!』
サルーインちゃんは『水鏡』を見ました。ミルザ。何度も自分の目の前を通り過ぎていったおかしな
男――――その男が今『自分』を救おうと戦っている。真実はあまりに無意味だというのに!
サルーインちゃんきっと「カヤキス」を見据えました。
サルーインちゃん「・・・・・貴様は・・・・・!」
カヤキス『―――!?』
サルーインちゃんの胸の辺りが不気味な光を発します。「カヤキス」ががたんと音を立てて動きました。
カヤキス『・・の輝き――――まさか―――――『糸石』は『糸石』と惹かれあう――――
     まさか!!!』
サルーインちゃんの胸からの輝きは不気味な邪悪さと公平なる真実の光をもって
カヤキスを照らし出しました。カヤキスの黒い鎧が歪み、中に人の顔が見えそうな気がしましたが
カヤキスが手で覆い隠しました。
カヤキス『神も知らぬ真理と知識をあたえたもう、『魔のエメラルド!!!』』
15ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:56:45 ID:???
そうです。サルーインちゃんが溺れかけナイトハルトくんと看護婦に化けたラミアちゃんがその時
こっそりサルーインちゃんの胸の谷間に入れた『魔のエメラルド』が輝いていたのです!!
憎悪と・・・哀切との混じった顔を、サルーインちゃんはミルザと自分の偽者が映る『水鏡』に向けました。
サルーインちゃん「私はここから入ってきたのだ。・・・入り口から出て行ってなにか失礼があるか?」
カヤキス『―――――まさか!!よせ、どこに出るかわからないのだぞ!!それにあなたはカナヅチのはずだ!
     クリスタルレイクの奥底などに出たら――――』
サルーインちゃんは侮蔑と嘲笑の入り混じったあまりにも美しい笑みでカヤキスを見返しました。
サルーインちゃん「お前はこの私が湖を血で満たす戦いを、このよく映る鏡から優雅に鑑賞しているがいい!!」
バシャン!!・・・サルーインちゃんは『水鏡』の中に飛び込みました。


ミルザくん(く・・・!『水の精霊球』の力を借りてももう・・・限界だ苦しい・・・!)
ミルザくんは戦い続けていました。しかし一向に切れぬこの軟体生物に捕らわれたサルーインちゃん。
ミルザくんは一瞬絶望しました。・・・しかし決意をした顔を上げました。
ミルザくん(諦めよう・・・そしてこの『水の精霊球』をサルーインちゃんに渡すんだ!そして
      なんとか息を持ってもらい・・・僕は他のみんなに助けを求めにいく・・・それくらいの
      力は、まだ、なんとか、残っているはずだ・・・サルーインちゃん・・・どうか・・・)
サルーインちゃん「このおおうつけ者!!そんな幻覚とこの美しい私の区別が付かないか!このばかめ!!」
ミルザくん(―――――――サルーインちゃん!?)
背後から聞こえたその声、力を振り絞って振り向くと、そこにはサルーインちゃんの姿―――
今ミルザくんは気付きました、この生気にあふれた瞳こそ、この世で唯一のサルーインちゃんの証ではないか!
しかしサルーインちゃんは苦しそうにもがいていました。「カナヅチ!!」ミルザくんは思い出したように
水の精霊球を本当のサルーインちゃんに渡しに行こうとしましたが、もがきながらサルーインちゃんは
呪文を唱えました。
サルーインちゃん「・・・・・・・・・・・・ウインドウカッター!!!」


クリスタルレイクに竜巻が起こりました。凍りついた水面が砕け、ダイヤモンドダストのように
破片がキラキラときらめいています。
シェラハちゃん「これは・・・!!!」
デスちゃん「全力でのサルーインちゃんの風術だ!」
オイゲンくん「ミルザは・・・!!」
ゲラ=ハ「ミルザさん・・・・・!!!」

16ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:57:31 ID:???

ミルザくんとサルーインちゃんは氷の破片できらめく竜巻の中心の目の中に浮かび上がっていました。
ミルザくん「無事だったのか、本当に君は生きているのかサルーインちゃん!!」
サルーインちゃん「このピチピチした美貌を見て分からんかうつけ者!!それより
      お前のほうが無事でないだろうが!それより聞け、ここには
      『水のアクアマリン』があるぞ!!」
ミルザくん「―――――――なんだって!?」
サルーインちゃんの胸に隠された『魔のエメラルド』の力で、サルーインちゃんの頭には次々と
真実が浮かび上がってきます。
サルーインちゃん「私が氷の上で水の渦に引き込まれたのも、『アクアマリン』の力。
      あのイカは『糸石』を守る金庫番だ、そして『アクアマリン』を持つものの
      忠実なしもべ!!私のあのいまいましいかわいくない幻覚を見せたのも、
      お前と戦ったのも、すべては主の命令と見て間違いない!!」
ミルザくん「――――アクアマリンがここに・・・!」
サルーインちゃん「・・・「糸石と糸石は惹かれあう」・・・」
そう言ったサルーインちゃんの胸から光があふれ出しました。
ミルザくん「――――サルーインちゃん、まさか!!」
サルーインちゃん「私は今一度あの金庫番に捕まる、次は偽者ではなく真実の私、
      そしてこの『魔のエメラルド』を持ってな。さすれば自然とやつは案内してくれるはずだ、
      クリスタルレイクのいづこかにある『水のアクアマリン』の元へ!!!」
ミルザくん「―――ばかな!!やめるんだ、やめてくれ!!あの化け物は切っても切っても
      びくともしないんだ!!『水のアクアマリン』は水中にあるだろう、
      君はカナヅチじゃないか!!・・・死んじゃうよ!!お願いだ、糸石なんてどうでもいい、
      元の、いつも神様さえあざ笑ってる君と、それを見ている僕でいいじゃないか!元に戻ろう!?」
サルーインちゃん「おい貧乏人!!いつまでも僕は貧乏人です!とか言ってていいのか!?」
ミルザくん「ぐ」
サルーインちゃん「あの化け物を倒す手はある、目を見開けば手段は見えてくる、見よ!・・・私が捕らえられ
      『水のアクアマリン』の在り処が分かったら、ミニオンたちのところへ行け!!
       出来れば水を増幅できる何かがあればいいのだが・・・しかし行けば分かる、ミニオンたちの
       ところだぞ!あと・・・・・・・・」
サルーインちゃんはそっとミルザくんの手の平を開けて、その中からさっき偽者のサルーインちゃんに
渡そうとしていた『水の精霊球』をなでるように優しく取りました。
ミルザくん「――――――――!」
サルーインちゃん「私に渡したかったのだろう?ま、しょうもないお守りとして受け取ってやる
       ・・・・・・・・感謝しろよ、ミルザ!」
そう言ってとんっ、とサルーインちゃんはミルザくんの体を押し、その反動で自分だけ氷の破片の舞う竜巻の
外へと出て行きました。
ミルザくん「・・・・・・・・・・・・・・・ああ・・・ああ!!!」
17ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 05:58:38 ID:???

シェラハちゃん「ああ、姉さん!!!」
デスちゃん「サルーイン!!」
竜巻から飛び出し、氷の破片で切り刻まれて血まみれになったサルーインちゃんが宙を舞い、クリスタルレイクに
バシャーンと落ちました。クリスタルレイクにサルーインちゃんの誰より赤い血が流れていきます。
ゲラ=ハ「助けないと!!」
オイゲンくん「―――――――待て!!!」
水面が沸きあがり、そこから巨大なイカのモンスターが現れたのです!!
シェラハちゃん「ああっ―――――!?」
デスちゃん「あれが奇妙な伝承のモンスターか!?ナイトハルトよ!!」
ナイトハルトくん「・・・・・・おそらく」
そのモンスターは触手で血まみれのサルーインちゃんを掴むと、あっという間に再び水の中に
沈んでいってしまいました。
シェラハちゃん「おお――――ああ姉さん!!姉さん!!姉さん!!!!姉さん!!!!!」

ストライフちゃん「・・・・・サルーインちゃんだ!!見たか、間違いなくサルーインちゃんだ!!」
ワイルちゃん「血が、血が!!血まみれでした!!あのモンスターは一体!?」
ヘイトちゃん「ひゃああああああ!!!サルーインちゃん!!!死んではイヤアアァ亞!!!」

ジャミル「・・・・・・・サルーインちゃん!?一足遅かったか、俺のいない間に何があったんだ!?
     ・・・・・『水龍の腕輪』よ、願かけるぞ・・・・・悲劇なんて俺は絶対に見ねえぜ!!」

ミルザくん「―――――――サルーインちゃーーーーーーーーーーーーーん―――――――!!!」

ナイトハルトくん(・・・どうやらサルーインちゃんの血が『水のアクアマリン』まで
      案内してくれるようだな・・・そして『他のどれかの糸石』まで彼女がもっているらしいとは・・・
      ・・・・・・・・このゲーム、なかなかいいエンディングを選べそうだ)


「バファル寮、バンザーーーーーーイ!!バファル寮、バンザーーーーーーーイ!!!
 ぜえ、ぜえ、・・・これは何週すれば優勝なんだ?・・・バファル寮、バンザーーーーーーイ!!」



・・・つづく
18前スレ399:2005/07/13(水) 06:14:29 ID:UhvS3uVb
前スレに書き込んでたらいきなり途中で容量オーバーになってしまったので、
焦って新スレを立てさせてもらったら「2」って入れるのを
忘れてしまいました・・・すみません。本当に申し訳ありませんが前スレ住人の方々が
混乱すると思いますので、こちらの新しいスレが落ち着くまでは目立つよう
書き込む方はageる方向でお願いをしたいです。私のうっかりから申し訳ありません。

他にもなにかうっかりがあったら本当に申し訳ない・・・!


では、次の人、続きお願いします〜。
出来たら5、6人とかの長編が出来たりするといいね!
(投稿した内容の中のなにこれ矛盾?みたいのはわざとだから、それもご了承を!)
19ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 10:48:42 ID:???
くねくねワロスw
スレ建て乙
まぁ細かいことはキニスンナ
20ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 12:26:08 ID:???
よーし書くぞー
ついでに前スレの奴メモ帳に全部保存しとくか・・・
21ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 13:43:04 ID:???
主要登場人物の女性キャラの中で、
エロールちゃんだけいまいち魅力を感じない。
つか萌えない。
職人さん、誰か見せ場を作ってあげて。

つかサルーインとデスとシェラハとミニオンズとアルドラが可愛すぎ。
やばい、やばいよ。
22ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 13:43:58 ID:???
スレ建て&作品乙
コメディから冒険にまで息もつかずに変わってく様がイイね
>>20
あのさー思い立ったら…とかいうけどはっきり言って
前スレ見てて続ける話の後半日も立たずに次の話書きこむ人は
話をひねってなかったり前の人が折角張った伏線を繋げる気もなく放置したりと
結構な人が多かったからもうちょっと時間おいて
考え膨らませてみたりしてみた後でも遅くないと思うよ?
いや君だけじゃなく全般の話で君のレス見て思い出しただけだけどね。
前スレのレスにあったようにじっくりでもいいから良作品が見たいと思うようになった。
偉そうにスマソ。

というか過去ログ取ってないの?
23ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 16:22:29 ID:???
>>22
書き手を信頼しなさい・・・
とは言えないかこりゃ
ダメすぎだったら禁断の行為、『スルー』に手を出せばいい。
24ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 18:25:05 ID:???
>>23
今までスルーなんてされたことなかったじゃん
あー・・・俺も正直投稿は一日一回ぐらいでいい気がする外伝とか別にすれば
長文化が進んでるし一回でも出来がいいのは十分読み応えあるし
読むのにも書くのにもそんなに時間ないから
続き書きてーって考えてても帰ってきたらもう続き書かれてる!とか
しかも俺が考えてたほうが面白かったのに(自惚れだが)!
とかあるから結構きつい。書き手が少ないっつーけどさ
書きたくてもなかなか書かせてくれないんだよ先に書いちゃう常連がいるから
それに一日ぐらい置いた方が感想書きやすいんじゃないの読んでる人も

ていうか>>22はスレ立て人に乙もなし自分が続き書こうとしているっぽい
新作に対してもなんのコメントもなしでいきなりよーし書くぞーのみの>>20
不安を覚えただけだと思うけどね、>>1
25ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 19:31:06 ID:???
>>18
新作&スレたて乙!楽天的なシーンから戦闘まで盛りだくさんでいい感じだ。
サルーインちゃんが、はじめてカワイイというよりかっこよく感じたぜ!
そういえば石の守護獣は初めてなのな。あとはカヤキスの中の人は・・・まさか棒読みの病弱なオヤジさん!?いや、それは捻って見すぎかも。
まぁ何より今回一番ツボにきたのは、
な に 着 て ん の ヘ イ ト
ふんぐるいーむぐるうなふー いあ、いあ、はすたぁ!!なのかw

>>22
そうさなー。いくら書いたもの勝ちとはいえ、やっぱりある程度こっちの方向に・・・みたいな思惑は、書いた人にあると思う。
そのための伏線なんだろうし。
伏線を判別したりするのもなかなか難しいところがあるから、完璧にはいかないんだろうけど。
でもやっぱり、続きを書く人は、前の人の残した要素みたいのを上手く活かしてくれると、前に書いた職人も喜ぶだろうと思われ。
だからそういう意味では、>>23の言うように、投稿したあとに一日ほど置いてみるのがいいかもね。

あとは書くにしても、邪神からミニオンズからミルザ達から全部動かそうとするんじゃなくて、ジャミルの動きのみだけ進めておくとか。
そうすれば書く時の負担も減って、複数の人が介入しやすくなるか?
26ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 19:35:57 ID:???
>>24
大体同意。
俺は書くの遅いから今は外伝しか作ってない。
まぁ外伝は外伝で投下のタイミングがわかりにくいけど。話の流れぶったぎる可能性もあるし。
早く続きを読みたいって人もいるだろうから今の流れを否定することも出来ないんだが。
2725:2005/07/13(水) 19:37:24 ID:ehxIHWqG
>>23じゃなくて>>24でした。あとageときます
28ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:19:54 ID:???
なんか物凄い投稿しずらくなったが、ない頭しぼって頑張って書いたんだから投稿しよう。ごめんなさい。

>>1
本スレにも張ってたね。お疲れ様。
さっきお疲れ様って言わないでごめんなさい。

>>18(も>>1も同じ人だけど)
ギャグもシリアスもいい感じだー。おつかれさまー。
ジャミルの好感度が大分あがったw
なんか江戸っ子みたいだね。下町ばんざい!みたいな。ごめんなさい。
あなた様の伏線は僕がいただきます。ごめんなさい。
今から投稿します。ごめんなさい。
29ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:23:01 ID:???
シェラハちゃん「ああぁぁ!!姉さん!!なぜ!?なぜ姉さんが!!」
デスちゃん「あんな海深くで殺され、死体が上がってこなければ強引に蘇らせる事も出来んぞ!」
ゲラ=ハ「あんな巨大な海洋生物は見たことありませんぞ!?」
オイゲンくん「なんだあのモンスター・・・!」

突然現れた巨大なイカにサルーインちゃんが引きずられていきみんながパニックになっている中、ナイトハルトくんが思い出したように言いました。
ナイトハルトくん「おいかけよう!今ならまだ見える場所にいるはずだ。サルーインちゃんを取り戻すぞ!」
ナイトハルトくんのその言葉に、その場にいる全員は一斉に頷きました。
デスちゃん「あんな妹でも私の可愛い妹・・・絶対に死なせんぞ!」
シェラハちゃん「姉さんには悲しい話なんて似合わないわ!」
ナイトハルトくん「いま私が助けるぞ!」
三人が、大きく開いた湖の穴に、一斉に飛び込みました。
オイゲンくん「くそっ。そういえばミルザが帰ってこないぞ・・・俺もとりあえず中に入るしかないな・・・!」
ゲラ=ハ「行きましょう、オイゲンさん!」
続いて、オイゲンくんとゲラ=ハも湖へと飛び込みました。

ワイルちゃん「私たちも行きましょう!」
ストライフちゃん「モチロンだ!お前らちゃんと私について来るんだぞ!」
ヘイトちゃん「言われなくても分かってるぅぅ〜〜!!!」
ミニオンの三人組も、先に行った彼らと一テンポ置いて、湖に飛び込んでいきました。

・・・事の一部始終を見た数人の一般兵士が、呆然とそれを見つめています。
兵士A[おい、見たかあのイカ・・・」
兵士B「ナイトハルト様も行っちゃったなぁ・・・というか、今さっき変な女の子三人組がいなかったか?」
ジャミル「はい、じゃま!どいたどいたぁ!」
兵士A「のわっ!」
兵士B「のわわぁっ!」
かかしのように突っ立ってい話し込んでいる兵士を押しのけ、第1プールへと走り寄っていくジャミルくん。
ジャミルくんは水龍の腕輪をしっかり腕に通すと、「とぉっ!」と湖に飛び込んでいきました。


血を流したサルーインちゃんを掴んだまま、物凄いスピードで海を泳いでいくイカのモンスター。
ミルザくんにとって、愛する人が血を流しながらモンスターにつれていかれるのを見て、
そのまま一度帰るという行為はとてもできるものではありませんでした。
ミルザくん「今はもう一時も無駄にする事は出来ない・・・大丈夫だ。一人で何とかなる!あのバカイカ・・・待ってろよっっ!!」

ナイトハルトくん(サルーインちゃんが引きずり込まれた原因は、なにかは分からぬが糸石以外の何物でもあるまい。
          ・・・捕らわれ役がまさか彼女になってしまうとは、多少当初の予定と食い違ったが・・・
          それよりも遥かによい終結が見えるぞ・・・ふふふ。)
30ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:24:25 ID:???
物静かで、ただ青と銀の光のみが暮らしている洞窟。
王座に座った鎧の男『カヤキス』は、水鏡を見ながら一人呟きました。

『すべて当初の予定通り進行しているな。あとは他の邪魔者どもを分散させ、
あの二人だけをここに呼び寄せれば、2段階目終了・・・
そして二人をここで始末すれば、3段階目は終了だ。』

カヤキスは、右手に持っている『青い宝石』をうっとりと見つめました。

『・・・ふっ、我ながら見事なまでの暗躍ぶり・・・
なぜ魔のエメラルドをサルーインが持っていたのかは知らぬが、何かあっての事だろう。
・・・それよりも、一気に糸石3つを持ち帰れば、あの方はどう迎えてくれることか・・・
ふふふっ、では必死な連中どもにこの事を伝えておいてやるとしよう。』


デスちゃん「ナイトハルトよ。この血は恐らく・・・」
ナイトハルト「うむ。サルーインちゃんの物だ。」
赤黒い血が海の中をふわふわと漂い、一本の道のようにどこかへ向かっています。
シェラハちゃん「あのイカ、随分早く行っちゃったのね・・・」
デスちゃん「とりあえず、この血を辿っていけばあのイカにも追いつける事だろう。急ぐぞ!」
ひたすらに血を追い続ける3人。
その中、オイゲンくんとゲラ=ハはサルーインちゃんとは関係のないもう一つの不安をぬぐえないままに泳いでいました。
ゲラ=ハ「オイゲンさん。ミルザさんは一体どうしたのでしょうか・・・」
オイゲンくん「分からない・・・あのイカに連れて行かれたか・・・
        それともやられてどこかに沈んでしまったか・・・」
ゲラ=ハ「どちらにしろいやなシナリオである事には変わりありませんね。」
オイゲンくん「あいつのことだから・・・あいつのことだから・・・きっと海の中で迷子になってたり、そのくらいの事さ・・・
        あいつのことだから・・・」
オイゲンくんは歯噛みしました。

一同に重油を流し込んだかのようないやな沈黙が流れます。
31ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:27:18 ID:???
しばらく立った後の事です。5人は、周りの異常さに気づき始めました。
今までははっきり見えていたサルーインちゃんの血、人が、どんどんぼんやり、虚ろになっていきます。
デスちゃん「なんだこれは・・・?霧・・・?海の中に!?」
ゲラ=ハ「どういうことですかコレは!?」
次第に『5人』はうろたえ始めていきました。
ナイトハルトくん「・・・こんな・・・!」
シェラハちゃん「みんな!私の手をにぎって・・・あんまし広くは無いけど、はぐれたらあぶ・・・ゴホ、ゴホゴホ!!」
何故か次第に量を増していく『霧』。
シェラハちゃんが手を伸ばしますが、誰も掴もうとはしません。いや、掴む事が出来ません。
オイゲンくん「くそっ、邪魔だ!このモヤモヤ・・・!ゴホゴホ!くそぉ!」
デスちゃん「誰も・・・誰も見えん!血も!くそっ、サルーインがゴホ、待ってるというのに、ゴホゴホ!うおお!」
ナイトハルトくん(なんだこの霧は・・・・?こんだ湖ではこのような異常な事は普通は起こり得まい!
          ならば、何者かの幻覚?いや、これは幻覚ではない!ならば・・・なんだ?)

ストライフちゃん「・・・霧?なんだ、前が見えにくくなったぞ!」
猛スピードで泳いでいたストライフちゃんの動きが鈍りました。
ヘイトちゃん「ちょっとストライッフちゃんってば速すぎもうヘェイトばてばてばてええええええええええええ」
ワイルちゃん「はぁはぁ・・・こりゃあいい運動になりますね・・・って・・・ストライフちゃん?」
目を泳いでいたはずのストライフちゃんが、すぅっとぼやけて消えていきます。
ワイルちゃんとヘイトちゃんは、言いようのない焦りを覚え、顔を見合わせました。
ヘイト&ワイル「えっ!?」
お互いの顔がもぼやけ消えかかってきています。
というよりも、なにか『煙』のようなものが覆って・・・?
ワイルちゃん「みんなっ!気をつけ・・・ゴホッ!」
ヘイトちゃん「な、なんなのコレあぁぁ〜〜!ゴホッゴホゴホ・・・」
ワイルちゃんとヘイトちゃんは、あっという間に別々の方向へと泳いでいってしまいました。
しかし、そんな中ストライフちゃんだけは持参の水中眼鏡をかけ、視界が完全にふさがる前に猛スピードで血を辿っていました。
ストライフちゃん(すまん二人とも・・・早くこの血を辿り終えなければ、この煙は完全に視界を覆ってしまう。
          おそらくはサルーインちゃんを狙う者の仕業・・・ここは手柄を譲ってくれ二人とも!)

ジャミルくん「しかしまぁ、遊びに来たはずが、プールの化け物イカとサルーインちゃん探しの旅になってるとはなぁ・・・運命ってのぁ、面白ぇや!」
サルーインちゃんの血の粕を辿りながら泳いでいくジャミルくん。
次第に、謎の煙がジャミルくんにも襲い掛かってきます。
ジャミルくん「ぐわっ!なーんかぼやけてきたぞ・・・ああっ、血を見失っちまう!」
ジャミルくんはうろたえましたが、瞬間水龍の腕輪の存在を思い出しました。
『クジャラートの守護者、水竜。ある人はたんなるモンスターとも呼ぶけれど、とりあえず力があるのはホントらしいよ。
その鱗は使ったものを人魚に変え、その腕輪は水を自在に操れるらしいの!あら、なぁに?持ってきてくれるのー!?だからジャミルって好きよ』

ジャミルくん「・・・よし、さっそくコイツの力を使うときが来たようだな・・・うりゃあ、一発かますぜ!」

ジャミルくんが水竜の腕輪に向かって「この煙を払ってくれ」そういった瞬間、水竜の腕輪から声が聞こえてきました。
『また力を使うものが現れたか。・・・これは『水のアクアマリン』の力!?
・・・なるほど厄介だな。だがお前の願いは捨て置かぬぞ!』
突然水竜の腕輪が光ったと思うと、謎の煙はじゅうっと一点に集まりました。
まるで誰かに握りつぶされていくかのように煙はちじんでいき・・・跡形も無く消え去りました。
ジャミルくん「おお・・・これが水竜の腕輪・・・!ありがとう水竜さま!
        さぁて、引き続き野次馬しに行きますか!」
32ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:30:12 ID:???
ラミアちゃん「うああ・・・大丈夫なのかなエメラルド・・・」
デーモンコマンド「バカが。マスターを信頼しろ。」
人目につかないような場所でクリスタルレイクを覗きながら、3人のモンスターは話し合っていました。
リザードロード「・・・しかし、やはりマスターの言うとおり人間はあなどれないな。・・・確かに、頭が悪いわけではない。」
デーモンコマンド「黒い悪魔・・・なんていうのは言いすぎだと思うけどな。んっ、っつか黒い悪魔ってもろ私じゃねーか!?」
ラミアちゃん「あははは!何バカなこと言ってんのお前?あははは・・・」
デーモンコマンド「・・・前々から思っていたが、口の利き方に気をつけろ。下郎。」
ラミアちゃん「・・・・・・・・・」
リザードロード「待て!」
ラミアちゃん・リザードロード「あん?」
リザードロード「『水鏡』から声がするぞ!・・・人間の声・・・?」
ラミアちゃん・デーモンコマンド「なんだと!?水鏡だと!?」
ラミアちゃん「って・・・なに?」
デーモンコマンドとリザードロードは、水鏡を覗き込みました。
『長い間ルスにしていたが、おかげで貴様らを出し抜けそうだ
将魔の格はもういらん マスターの右腕は俺だ
抵抗したいのなら、『水』へこい 案内してやる
隠者もとい黒い悪魔より』
リザードロード「・・・・!」デーモンコマンド「・・・!!!」ラミアちゃん「・・・・・!!!(ノリ)」
デーモンコマンド「まさかあやつめ・・・私達を出し抜こうとしていたとは・・・」
リザードロード「確かに、関わる糸石は『3つ』!最初からここまで狙っていたとは思えないが、まさか・・・」
ラミアちゃん「あのー、なんの話してんのー?ばかー?」
デーモンコマンド「陰者とは、奴の異名だ。その『属性』から、奴は裏で動くのが得意だった。
          ・・・余裕を見せおってあのクソが・・・それにしても『黒い悪魔』とは皮肉のつもりか?
          ・・・まぁ、よい。『水』へ行くぞリザードロード!」
ラミアちゃん「あー、もう、黙って聞いてれば!相手も将魔でしょ?要するにあんたらみたいな奴なら別に心配な・・・」
デーモンコマンド「・・・マヒ凝視。」
ラミアちゃん「ぴぎゃっ!」
デーモンコマンド「俺達二人は、将魔の中でも格下にフレンドリー&やさしいといういわば格下のオアシス的な将魔なのだ。
         しかし、俺達以外の4人は違う!みなお互いへの仲間意識は皆無。身内内で常に手柄を先取ろうとぴりぴりしている。
         そのせいか、みな自由奔放なのだ!俺達二人のように魔の島にとどまっている事はほぼない。各々が糸石などの手柄を狙い全国を奔走している。
         そのうちの一人が、今の『陰者』だ。まさかこんな所で手柄を狙っているとは・・・」
ラミアちゃん「ようするにあんたら二人は将魔のなかでも格別に雑魚ってことか。」
デーモンコマンド「・・・死の凝視。」
ラミアちゃん「ぴぎゃっ・・・って、それはないないないない」
リザードロード「実力は誰も大して変わらん。」
デーモンコマンド「そういう事だ。とにかく『水』へ向かうぞ!・・・案内してくれるらしいからな。」
ラミアちゃん「私もいきますー!ぜってー行きますー!」
デーモンコマンド「勝手についてこいこの下郎!リザードロードも・・・」
リザードロード「俺はいかないでいい。」
デーモンコマンド「はー?なんでやねん。」
ラミア「臆病風にふかれたかー?」
リザードロード「もともと俺はここに長居しているべきではないのだ。
         事の情事が大体分かった今、俺はもうここにいる必要はない。さらば!」
そう言うとリザードロードは、スッと消えてしまいました。
デーモンコマンド「・・・なんだアイツ。」
ラミア「よーし、とにかく行くぞー。私達二人でマスターの評価二人占め!」
33ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:32:56 ID:???
ミルザくん「ここに水のアクアマリンがあるのか。そしてサルーインちゃんも・・・」
ミルザくんは、巨大イカを追い続け、ついにアクアマリンの洞窟へとたどり着いていました。
あたり一面から青銀の淡い光がにじみ出ている中、目に染みるような赤い『血』が点々と床に垂れています。
ミルザくんはしばらく肩で息をしながらその場に座り込んでいましたが、意を決したように立ち上がりました。
ミルザくん「サルーインちゃん・・・待っててね・・・絶対助ける!」
そう言ってミルザくんが走り出そうとした瞬間・・・

「どうやら私だけがここにたどり着いたようだな・・・」

独特の調子がある声。一度耳につけば離れない、あの声。
ミルザくんは、後ろを振り向きました。
そこには、服の水をぱんぱんと払い落とす『ナイトハルトくん』の姿がありました!
ナイトハルトくんが頭を上げました。目が合います。
ミルザくん「・・・ナイトハルトくん・・・」
ナイトハルトくん「ミルザ殿・・・」
二人は、お互いの名を呼び合いました。どちらも心なしか嫌そうな顔で。

ミルザくん(確かにあのイカと戦う仲間が増えたのは嬉しい。けど、けど・・・正直・・・
       くそっ、美男で強くて声が特徴的だからってなんでよりによってアンタが来るんだよ!)
ナイトハルトくん(なんでお前生きているんだ・・・あれだけ水の中から上がってこないから死んでいたのかと思えば・・・
          これでは私の活躍が目立たないではないか!ああ、最高のエンディング画面がいま霞んだ!)

・・・・・・
二人の間に気まずい雰囲気が流れます。
沈黙がしばらく続きましたが、ナイトハルトくんが不意に言いました。
ナイトハルト「あな、あなたもここにきていたのか。事態は一刻を争う。共に行こう」
ミルザくん(はうっ!!)
ナイトハルトくんのその一言に、ミルザくんは心打たれました。
ミルザくん(な、なんて紳士なんだ・・・僕とは全然違う・・・
      ははは、そうだよな。僕ったらバカみたいだ・・・
      そうだ。今はライバルうんぬんの問題じゃない!サルーインちゃんを助けることだけを考えるんだ!)
      「はい!一緒に行きましょう!」
ナイトハルトくん「よし、行こうか。共にサルーインちゃんを助けよう!」
         (ふ、バカめ。なぜそう人を信頼することしか知らぬのだお前は?これがわからない。
         あの化け物イカに倒されように仕向けてやるぞ。アクアマリンとサルーインちゃんの評価は私のものだ!)

こうしてミルザくんとナイトハルトくんはサルーインちゃんを助けるために洞窟を進むのでした。
34ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:37:49 ID:???
カヤキス『愛しきサルーインちゃんの心を射るために、自寮のどこかにあるというアクアマリンを探し出した・・・
     アクアマリンを見つけるためにはもう一つ糸石が必要だという事を理解した・・・
     そして一番身近にあるアメジストを手に入れるためにディアナに接触したが、アメジストを逃した・・・
     必死でアメジストを盗み出した者を見つけ出したら、そいつは自分と同じ目的を持つものだった・・・
     アクアマリンが狙われぬために、あわよくばアメジストをも奪えるように、ダークもといアルドラを使った・・・
     ダークを打ち倒し、奴は偽のアクアマリンを手にした・・・こうして奴はアクアマリンを探そうとはしなくなる・・・
     そして、奴のアメジストを使い水のアクアマリンの場所を明らかにさせるために、奴を『クリスタルナイト』に呼んだ・・・
     奴のアメジストがアクアマリンと反応し、アクアマリンの場所が明らかになる・・・
     アクアマリンを既に手にしたと思い込んでいる奴は決してそこには向かおうとしない。
     その隙に、自分一人だけそのアクアマリンの元へと行けばいい・・・
     自分の手はほぼ汚さず、かつ名誉も守りきれる。完璧な作戦だった!
     なるほど、陰で黒い悪魔と呼ばれるのも頷ける。
     だが、その作戦の前に多くの影武者をクリスタルレイク調査に向かわせ、多量の死体を残したのは余計だったな・・・
     ・・・ふふ。奴には丁重に礼をくれてやろう。
     ・・・サルーイン誘拐の事や、ミルザの件も全てあいつのおかげで閃き、実行に移せたのだからな!
     ついさっき失敗はしたと思ったが・・・更なる利子もついて結局は予定通り。
     観客はすでに『lここ』に向かっている・・・予想以上にいい結果を迎えられそうだ!』



デスちゃん「ふむ。洞窟のようだな・・・だが、サルーインの血痕が見当たらんな・・・」
オイゲンくん「んな事はどうでもいいだろアンタ。普通あれだけの距離を渡ったら血なんて止まる・・・とりあえずおくに進もう。」


ワイルちゃん「はぁ・・・とりあえず洞窟に着いたようですね・・・大イカはこういう洞窟の奥深くに住んでるものです。行きますか!ってのわっ!」
シェラハちゃん「あなた、ワイルちゃん・・・?きゃーーっ!?なんでここにいるのーっ!?悲しい?これ悲しい!?」
ワイルちゃん「あいやいやいやいや気にしないでとりあえずサルーインちゃんを助けに・・・」
シェラハちゃん「まさかアンタ忍び込んだ!?忍び込むなんてそんな危険な事・・・いい?忍び込む事により起こった最も不幸な話を・・・」
ワイルちゃん「あぁ〜〜ん、とりあえず行きますよ!」


ゲラ=ハ「ここは洞窟のようですね。みなさんとは離れてしまいましたが・・・いまこそミルザさんの恩義に答えるとき!」


ヘイトちゃん「うきゃーーーーっ!!??みんなーっ、みんなーー〜〜っあぁぁん!!一人にしないでよぉ怖いよーーー!!びぃぃぃぃーーーー!!!」



つづく。

35ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:41:13 ID:???
書き終わりました。('A`)
自分では意外な展開やったつもりですけど('A`)
リレー小説ではストーリーが崩壊しない程度の意外性があった方がいいってどっかで聞いたから('A`)

ってわけで誰か続けてくださーい。がんばって!
36ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:45:03 ID:YQdw12b0
なんかさっきから言い訳臭くてすまぬけど、
矛盾は
37ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:48:16 ID:???
なんかさっきから言い訳臭くてすまないけど、
完全な矛盾は作ってないつもりだぞ。
矛盾ぽいとこは全部辻褄あわせできる!

つぎの人がん…ば……
38ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 20:51:43 ID:???
36は間違えて途中でやっちゃったやつです…
スレ汚しほんとにスマソ…
39ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 21:03:18 ID:???
>>37
リアルで投下に遭遇してしまった・・・お疲れ様。
でも、折角議論中だったんだから、あと一日は待てばよかったのに・・・
書いた文は消えないんだから焦らずともさ。

カヤキス?もウェイの計画の内だったのか?ラミアちゃんたち陰謀っつってた気が??
じゃあナイトハルトがやったのかな、ウェイクビンの名前暴露は。
ナイトハルトの陰謀ってサルーインちゃんだったのか・・・モテモテだなサルーインちゃん。
まあ書き手しだいで幾らでもこれから話の行方はが変わってくるけど・・・
あとミルザは現在アメジストを身につけてたの?
そういやつけててもおかしくないのか。
ミルザとナイトハルトの心の内のやりとりあほくせーw

伏線は張っても次の人の解釈しだいで幾らでも変わってくるものだから
辻褄あわせとかそういうもんじゃない。安心しなよ。
40ゲーム好き名無しさん:2005/07/13(水) 23:44:52 ID:???
とりあえず、今のこのスレの空気はよくねぇよ。
とても投稿できるような雰囲気じゃないし。
いっそのこと別にスレたてた方がいいんじゃねぇの?
41ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 00:35:52 ID:???
まぁ別スレ立てるこた無いだろ。ただでさえミンサガは乱立で叩かれてるからな。
>>37なにはともあれ乙。
ウェイの名前暴露は殿下かねやっぱ。
カヤキスはウェイ絡みの仕業ってことか?アルドラを仕向けたのは殿下だったような。まぁその辺りは色々説明はききそうだね。
あとは6匹の悪魔中3匹目の出番なわけだ。なんだろう。隠者って印象からするとゴースト系かね。
まぁ気楽にいこうよ。プロの出版物じゃないんだから。途中経過での多少のズレはまぁあれだ。
ロマンシングってことで。

ここまでの途中経過をまとめてみたい気もする。
まぁ単に今回も出番無さそうな土の人を使ってあげたいだけなんだがな(*´ω`)
42ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 00:42:10 ID:???
唐突に外伝を投下 す る よ !
43アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:43:36 ID:???
この話は完成していたものの、投下のタイミングを誤り、出すに出せなかった俺の未練がましさの産物だ。したがってこの話は本編とは関係ない。
流れとしては第9話でミルザに突進して来る母ちゃんに対して
よけきれない!(これが現行のストーリー)
にア母ちゃんの『ぶちかまし』を見切った(゚∀゚)!
こちらを選んだ場合のものと考えてくれ。
なお現行のストーリーに水を差すな(#゚Д゚)ゴルァ
という人用に、名前欄にアナザーストーリーといれとく。ウザいと思った人はNG登録しといてくれ。
あとパロディ多め。サガと関係ないのもあるし。話も長い。3話分あるけど完結してないし。
不快だったらすまん。
以上を踏まえて読んでみてくれ。
44アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:44:57 ID:???
今日も学園はいい天気だ。突き刺すような日差しが私の肌を容赦なく焼いている。
夏らしいといえばそのとおりだが、こうも連日だとさすがに嫌気が差す。
そういえば紹介がまだだったな。
私の名はストライフ。サルーインちゃん様のミニオンだ。

幕間劇2「わりと普通な一日」

ワイルちゃん「ねぇ、ストライフちゃん。これから買い物行きませんか?」
幼さの残る顔立ちの少女が私に話し掛けてくる。
こいつはワイル。本人曰くサルーインちゃん様の一の僕だそうだ。一応私達ミニオンのリーダーだ。
・・・もっともリーダーの権限なんぞ欠片も無く、損な役回りばかりやらされているが。
まぁ、本人は幸せそうなので私の口出しすることではないな。
ストライフちゃん「このクソ暑い中か?こんな日に外に出るのはセミか植物くらいだ。ホームレスだって屋内にいるぞ。私は遠慮しておく」
ワイルちゃん「ええ〜、せっかくサルーインちゃん様から『すか〜ぶ山のいわおこし』を買って来いって指令をいただいたのに〜。
今こそ私ミニオン達の有能さをアピールするチャンスだと思いませんか?」
ただのパシリだろう。それは。
ヘイトちゃん「いい〜若者がhikikomori?それってば青春の無駄遣いだわ☆★♯m〜〜〜>?+*」
・・・・この物体はヘイト。一応ミニオンの一人だといわれているようだ。
まともに働いているところを見たことが無いが。
『馬鹿と天才は紙一重』という言葉は、こいつの為にある言葉かもしれない。
こいつは古の術法やまったく体系の違う術を幾つも解読、習得している。おかげで単純な戦闘力はミニオンの中で一番だ。
世の不条理を感じずにいられない。
ストライフちゃん「いきなり沸いて出てくるな。貴様のせいで部屋の不快指数が早くも限界突破しそうだ」
ヘイトちゃん「ひど〜〜^^いい。抜き身のナァ〜イフのような言葉が私を傷つけルゥ〜〜*+>==〜★」
かけらも傷ついていない表情で返してきやがった。
45アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:48:19 ID:???
ストライフちゃん「そうか。なんなら貴様の耳を削いでやろうか?
そうすれば傷つくことも無かろう。今なら格安だぞ?」
ワイルちゃん「・・・お金取るの?」
多少引き気味にワイルが突っ込んでくるが、無視することにする。
ヘイトちゃん「ざぁ〜ぁあんねんでした^〜@;@。
耳を削いでも鼓膜があればきこえますぅ*>Pwh●」
ストライフちゃん「いいヒントだ。この際だから首を落としてやる。そうすれば悲しむ事も無くなるぞ?」
言葉を切るとともに剣閃を飛ばしたが、楽に避けやがった。勘の良い奴だ。
ヘイトちゃん「ストライフちゃんったらやさしくな〜〜=〜いぃ」
ワイルの陰に隠れつつヘイトが言ってくる。
ストライフちゃん「当たり前だ。私が優しいわけないだろうが」
この言葉を聞いて、ワイルの陰に隠れているヘイトがニヤニヤしだした。本格的にイカレたか?
ヘイトちゃん「そ〜〜だよね〜〜。ストライフちゃんはやっさしくないよねぇぇ〜〜*{‘{}★。
どのぐらいやさしくないかというとぉぉ@:・、橋の下の捨て猫をほぉっておけずに毎日エサやりにイって、ブラッシングして、挙句、『元気にしてまちたか〜リリィちゃん、はぁと』ッて赤ちゃん言葉使って、
私とワイルちゃんを抱腹絶倒の刑に処すくらいやっさしくないでぇぇっす★=L+*<>+*」
ワイルちゃん「いや、わ、私はそんなに笑って・・・」

ストライフちゃん「見てやがったのか貴様らぁぁーーー!!!!!!!」
46アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:49:17 ID:???
感情のままにヘルファイアをぶちかます。
ワイルちゃん「はう!?」
しかしヘイトの奴はさっさと逃げ出しており、逃げ遅れたワイルが直撃を食らった。トロい奴だ。
ストライフちゃん「ちょこまかと逃げ回るなーー!!」
連続して術法を放つが捕らえられない。ええい、くそ!腹の立つ奴だ!
ヘイトちゃん「やぁめてよねぇぇ〜〜。本気で戦ったらストライフちゃんがわたしにかぁなう筈ナァいでしょぉ@;、。・¥☆」
もういい、わかった。――――お前は殺す。
相手が避けるなら回避しきれない密度の攻撃をしてやれば良い!!
ストライフちゃん「くたばれ!!」
私は風の術法最高位の吹雪を解き放った。が、ヘイトは炎の壁でそれを防ぐ。
セルフバーニングか!抜け目の無い奴だ!くそったれが!
結局私の吹雪はワイルを凍らせただけで終わった。
ヘイトちゃん「ストラーイフちゃぁぁん。だめだめ、戦いはいつもクゥゥゥルあぁぁぁんどクレバァァァァ。熱くなったほうの負・け★」
ストライフちゃん「うるさい!黙れ!」
まずいと分かっていても挑発に乗ってしまう。怒りのままに放った攻撃は術法も斬撃もことごとく、かわし、防がれ、いなされてしまう。くそ!冷静になるんだ!
ヘイトちゃん「逃げるのも飽きたから〜〜、こぉげきたぁ〜〜いむ;。:・g★
いっくわよぉぉ:¥、¥−^つ『アゴニイ』+『ロッククラッシュ』=『アゴクラッシュ』」
ストライフちゃん「ぐわぁぁぁぁぁ!!!!」
瞬間、信じられないほどの痛みが全身を貫き動きが止まってしまう、が一秒ほどでその痛みが嘘のように消える。
ストライフちゃん「っっくは!?」
だが一秒はあまりにも致命的な時間だ。迫りくる岩塊を避けきれず直撃を食らう。
大したダメージじゃない。・・・だがなんだあの術は?
ヘイトちゃん「まだまだいくわよぉぉおっぉ:。・>*つ『アゴニイ』+『エアスラッシュ』=『アゴスラッシュ』」
再び襲い掛かる激痛、消失、そしてかわし切れない熱を帯びた刃。直撃。
ヘイトちゃん「もういっちょ!つ『アゴニイ』+『幻夢の一撃』=『アゴの一撃』」
ストライフちゃん「貴様もうアゴって言いたいだけだろ!!」
ダメージは小、突っ込みつつも収穫はあった。あの痛みは幻痛だ。精神力で抑えられるはずだ。
ヘイトちゃん「そっぉんなこと:・@¥^ありませ〜〜ん『アゴニイ』+『石の雨』=『アゴの雨』
襲い来る激痛を強引に無視、次いで降りかかる猛威の岩石をかわし、砕き、すべて後方に流す。
ワイルちゃん「ぐぇぇぇえぇ・・・」
背後でうめき声。まだいたのか、ワイル。
47アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:50:25 ID:???
ストライフちゃん「どうした。終わりか?ご自慢の術はもう私には効かんぞ?」
挑発しつつ、術を仕込む。
ヘイトちゃん「かっち〜〜〜ん。一個くらい克服したからって調子に乗らないでほしいわ。
まだまだストライフちゃんを倒す術はいくらでもあるしいぃぃ」
どうやら術を破られたことが相当自尊心を傷つけられたらしい。口調が素に戻っている。
・・・いい傾向だ。思わず笑みが浮かぶ。
それがまた癇に障ったらしい。
ヘイトちゃん「ハン!こいつを喰らっても笑ってられるかしら?喰らいやがれ!
つ『スーパーソニック』+『稲妻キック』=『うあああああああ!!!スゥゥパァァァ、稲妻キィィィィック』」
全方位に音速の衝撃波が放たれる。なるほど、こいつはかわせないな。後方のワイルが痙攣する音が聞こえた。
次いで岩壁をも砕く勢いでヘイトが突っ込んでくる。・・・本気で殺す気か?あいつ。
しかし、ヘイトが私を貫く直前に仕込んでおいた術が発動する。
触れたものを石へと変える暗黒の氷壁、『ブラックアイス』が。
私は空中で石へと変わりつつあるヘイトに拳を思いっきり叩き込んだ。
ストライフちゃん「・・・ふぅ。」
思わず息をついた。私の足元には顔がへこんだまま石になっているヘイトが転がっている。
これで27勝22敗2分け48ノーコンテスト、貯金5つ目だ。
石像になったヘイトの顔に浄化の水をぶっかける。
ヘイトちゃん「ぷわ!げほ、げほ。ねぇねぇなんでぇぇ?なんで『スーパーソニック』聞かなかったのぉぉぉ、。;@p。:@・・??★」
首をぶんぶん振りながら効いてくる。まぁ首以外は石だから当然だが。
私は無言で耳にかかった髪をかきあげた。
ヘイトちゃん「ああ〜〜〜★w^:sr、ふじこw・、。;:『精霊銀のピアス』ぅぅ。ずぅるぃぃp:・:¥@m☆」
負け犬の遠吠えはいつ聞いても心地よいものだな。
48アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:51:35 ID:???
ストライフちゃん「さて、貴様は私に大変いいアドバイスをしてくれた。クール&クレバー、実にいい言葉だ。私が勝てたのはこの言葉のおかげといって良いだろう。
そこで私はお前に褒美を与えたい」
ヘイトちゃん「褒美?」
ストライフちゃん「そう、褒美」
ヘイトちゃん「なになに?なぁにくれるぅのぉぉ@;。w¥★?」
目をきらきらさせながら聞いてくる。
ストライフちゃん「うむ、お前の進路だ。
1.なぜかそこに転がっているコムルーンハンマーで粉砕、景気よく中身をぶち撒ける
2.ダンジョンの天井に罠として仕掛けられ、侵入者に激突、粉砕、景気よく中身をぶち撒ける
3.万有引力の法則を証明するため、スカーブ山から投下、自由落下、粉砕、景気よく中身をぶち撒ける
好きなのを選んでかまわないぞ」
これ以上ないくらいの笑顔で微笑みかけてやる。
ヘイトは顔面に冷や汗を滝のように流しつつ、
ヘイトちゃん「4.私に浄化の水をかけてみんなで幸せになるって言うのはぁ・・」
ストライフちゃん「ふむ。4.ノースポイントの崖から投擲、自由落下、水没、水圧により粉砕、景気よく中身をぶち撒ける、魚の餌になる、か。
エコロジーな奴だな。よし、善は急げ、だ。イクゾー」
ヘイトちゃん「きゃぁぁぁーー、いやぁぁぁーっていうかたぁすけてぇぇぇぇーーー!!」
???「こら!ストライフちゃん!やりすぎですよ!」
背後からの声。振り向くとそこにいたのはワイルだった。
いつの間に復活したんだ?
49アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:52:46 ID:???
ワイルちゃん「もう、ヘイトちゃんも反省しているみたいですし、許してあげてください。ね?」
・・・・なんというか毒気を抜かれた。
ある意味一番の被害者であるこいつにこう言われてはいつまでも腹を立てている自分がガキみたいじゃないか。
私は無言でヘイトに浄化の水をかけてやった。
ワイルは満足そうにうなずくと、
ワイルちゃん「じゃあ仲直りの印にみんなでケーキを食べに行きましょう!
グラン・タイユの新作『虹の散水塔』、美味しいらしいですよ!」
こんな時、こいつはリーダーらしいと思う。自分を抑え、和を取る。私にはできないことだな。まぁ単純なだけかもしれないが。
ストライフちゃん「あそこは接客係のリチャードが馴れ馴れしいから苦手だ。
ヴェスティアのほうがいいな。あっちの新作『ウインドミル』も評判が良いぞ」
ヘイトちゃん「ケェェ〜〜キなんか食べたらふぅとるわよぉぉ^−^:、★」
ストライフちゃん「やかましい!!」
開口一番これだ。こいつの頭には空気を読むという言葉は存在しないらしい。
ヘイトちゃん「そぉぉれにいぃぃ、ストライフちゃんの大きな胸がぁぁtpwqラ:@またおおぉぉきくなっちゃうわよぉぉlmwsz@、」
ストライフちゃん「何で知ってやがる!!この野郎!!」
思わず激昂しかかって、気付く。やられた。誘導尋問だ。
ストライフちゃん「誘導尋問か。貴様は本当に人をおちょくる天才だな」
ヘイトちゃん「ちっが〜〜うわよぉぉ@;>?遠見の鏡でじっさいにみてたのぉぉ@;w8:ストライフちゃんてばうぅ〜らやぁぁましぃぃ〜〜〜〜:¥、@★」
ストライフちゃん「貴様覗き見していたのか!!!」
ワイルちゃん「ストライフちゃんいけません!!」
背後からワイルが抑えてくる。
ヘイトちゃん「ほぉらぁ@1qふぉーともあるよっぉぉぉ」
挙句、盗撮か。
ワイルちゃん「ストライフちゃん駄目です!抑えてください!お願いですから!
ヘイトちゃんも煽らないでください!!」
半泣きでワイルが喚いている。
ストライフちゃん「放せ。ワイル」
ワイルちゃん「駄目です!ストライフちゃん冷静じゃありません!」
ストライフちゃん「いいか、ワイル?私は今、口腔及び鼻腔から冷静に酸素を取り入れ、赤血球によりそれを冷静に運び、冷静に活力を得ている。
また、眼球を保護するために冷静にまばたきをしており、胃の腑でも昼食に取ったスペシャルタマゴサンドを冷静に消化し、冷静に養分を全身に巡らせている。
だから私は今この上なく冷静だ。さっさと放さないとお前の命を奪うぞ、冷静に」
自分でも何を言っているのかいまいちよく分からなかったが、ワイルは戒めを解いた。
そんなに引きつった顔をするな。私は冷静だ。
50アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:53:51 ID:???
ストライフちゃん「ヘイト。一つ聞かせろ。フォートはそれで全部か?」
ヘイトちゃん「じつはぁぁ5枚ほど売っちゃったぁぁ:。;w3&%テヘ★」
度を越えた怒りは血の気が引くというのは本当だな。今私が考えているこの部分、
確か理性とかいったか。これがすごい勢いで削られていくのが分かる。
すべてがなくなる前に言っておこう。
すまんなリーダー。
最後の一欠けらの理性でそう呟いたあと、

ストライフは跳躍した


響く怒号、けたたましい哄笑、哀切の悲鳴が轟くマルディアス学園。
しかしそれは特に珍しいことではなくわりと普通な一日なのでした。




サルーインちゃん「いわおこしマダー?(・∀・/)/∪チン☆チン☆」
幕間劇2「わりと普通な一日」

51アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:55:36 ID:???
マルディアス学園の中でも最も訪れる人の少ない場所、冥部。
その部屋の中で、デスちゃんは苦悩していました。
デスちゃん「あの時は深く考えていなかったからな・・・。どうしたものか・・。
どこかに手ごろな器はないものか・・。・・?これは・・?
・・・やってみるか」

第十話『それぞれの幸せ 前編』

私は今、マルディアス学園の名物の一つ、『ニューロード』をノースポイント方面に北上している。
今日はアサシンギルドクラブの入部希望者の面接日だからだ。
私が誰であるか名乗る必要は無いだろうが、一応挨拶しておこう。
私の名はストライフ。サルーインちゃん様のミニオンだ。

私は今、非常に機嫌が悪い。いや、正確には「今も」だ。
その原因は数日前のヘイトがしでかした事だ。
あの紙一重級の馬鹿は、無駄に高い技術を駆使して私のプライベートを覗き見し、盗撮までやらかした。しかもそれを不特定多数の男子生徒に売り飛ばしさえした。なんと言う非道か。
私が報復として右手の生爪を剥がしたことを、責められる人はこの世にはいないだろう。
その後、左手のつめと指の間に針金を捻じ込みながら売り払った実枚数を優しく聞いたところ、
あいつは十二枚と答えた。
ありえない。完全に予想の斜め上をいかれた。あいつは五枚ほど、と言ったはずだ。「五枚ほど」が何故十二枚になる?四次元世界の論理か?
今思い出してもハラワタが煮え繰り返る!
ふと気が付くと、もうそこは面接会場であるパブの目の前だった。無意識のうちにずいぶん歩が進んだようだ。
私は身元を隠すための紅い魔道衣を今一度整え、パブの中へと足を踏み入れた。

安い酒の匂いと、紫煙が漂う空間の片隅に彼らはいた。
一人は鈍色の全身鎧と成人の半身を隠せるほどの大盾を持った屈強な男。
もう一人は青い髪をした寡黙そうな男。こいつは・・魔道士か?
ストライフちゃん「お前らか、我がアサシンギルドクラブに入りたいという酔狂な奴らは」
戦士風の男「ああ、給料が良いし、腕を試す機会も多そうだ」
青髪の男も静かにうなずいた。
52アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:56:55 ID:???
ストライフちゃん「いいだろう。では一人ずつこちらの部屋に来い」
戦士風の男「よし!じゃあ俺からだ」
大男が私に続き部屋に入ってきた。
ストライフちゃん「ふむ。ではまず名前、出身、それから特技を言ってみろ」
ベア「俺の名前はベア。帝国出身だ。得意技は『パリィ』だ!」
ストライフちゃん「『パリィ』とは何のことだ?」
ベア「敵の物理的攻撃を剣で弾く技だ。」
ストライフちゃん「ああ、ディフレクトの事か」
ベア「違う!『パリィ』だ!ディフレクトなんかと一緒にするな!」
・・・・なにやら譲れないものがあるらしい。
ストライフちゃん「で、パリィとディフレクトはどう違うんだ?」
ベア「良くぞ聞いてくれた。『パリィ』がディフレクトより優れている点、それは盾を併用できる所だ!」
・・・・何を言ってるんだ、こいつは。
ストライフちゃん「・・・まぁいい。では早速そのパリィとやらを見せてもらおう」
言い放つとともに懐に忍ばせておいた短剣で乱れ突きを放つ。しかしベアはその刺突の内四発を弾き、残り二発を盾で受け流した。なるほど、言うだけのことはあるな。
ストライフちゃん「?どうした。何故反撃して来ない?」
ベア「何を言うか!『パリィ』しているんだから反撃などできん!」
頭が痛くなった。
だが、人手不足だからな。それなりの技量を持っている以上こんな奴でも採用しないわけにはいかん。
ストライフちゃん「最後に質問はあるか?」
ベア「アサシンギルドクラブは独自の情報網を持ってるんだよな?」
ストライフちゃん「ああ」
ベア「このフォート、俺の宝物なんだがこの娘に会ってみたい。探してもらえないだろうか?」
そう言いながら取り出した写真には、着替え中の女の子が写っていた。
ストライフちゃん「お前かーーーーーー!!!!!」
電光石火の一撃が唸った。
ベア「ぐは・・」
ベアは仰向けに昏倒し、何故かスライドしてゆき、壁に激突して動かなくなった。
私は倒れているベアに「イーヴィルウィスパー」をかけ続けてやった。
53アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:58:02 ID:???
―――5分後
ストライフちゃん「お前の名前は?」
ベア「パリィです」
ストライフちゃん「お前の出身は?」
ベア「パリィです」
ストライフちゃん「お前の特技は?」
ベア「パリィです」
ストライフちゃん「お前の宝物は?」
ベア「パリィです」
正答率25%。大丈夫だな。
ストライフちゃん「面接は終わりだ。向こうで待っていろ」
ベア「パリィです」
・・・・20%か。

続いて青髪の男が部屋に入ってくる。
ストライフちゃん「まず名前、出身、それから特技を言ってみろ」
青髪の男「・・・・・・・・・・・」
しかし男は口を開かない。すると男はどこからとも無く取り出した紙にいきなり文字を書き始めた。
ポルナレフ[俺の名前はポルナレフ、ダーム出身だ。特技はモンスターの肉やメカのパーツを摂取し、体を変態させることだ]
どうやら口が利けないらしいな。
ストライフちゃん「中々面白い特技を持っているな。だが、モンスターの肉はともかく『メカノパーツ』とはなんだ?」
ポルナレフ[メカの部品のことだ]
ストライフちゃん「『メカ』とはなんだ?」
ポルナレフ[動く機械のことだ]
ストライフちゃん「『キカイ』とは・・・もういい」
非常に不毛な会話をしている気がする。
ストライフちゃん「実際にやってみろ」
するとポルナレフは肩をすくめて、紙を見せた
ポルナレフ[残念だったな、今日は持ってきていない]
殺してやろうかと思った。
次いでポルナレフが紙を見せた。
ポルナレフ[だがモンスターの肉は持ってきている。たっぷりと見るがいい]
そしてポルナレフは懐から出した肉に喰らいつき、咀嚼し、嚥下した。
54ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 00:58:55 ID:???
リアルタイムで投下現場直撃できますた。
3人の日常がよくわかったw
オモシロスwwwwwww
お疲れ〜
55アナザーストーリー:2005/07/14(木) 00:58:56 ID:???
あっという間にポルナレフの体が変化し―――コロコロムシになった。
・・・・・。私は無言でそれの掴み上げ、握り締めた。
ストライフちゃん「それでお前はそんな虫ケラになって何ができるというんだ?ああ?」
掌中の虫ケラが必死に糸を吐き抵抗している。面倒になったので放り投げるとポルナレフは元の姿に戻った。
ポルナレフ[肉が悪かった]
決まり悪そうに紙を見せる。なんかもう怒る気もしない。
ストライフちゃん「はいはい、じゃあ最後に質問はあるか?・・・いや私が質問をしよう。
これを知っているか?」
そういってさっきベアから没収したフォートを見せる。
それを見たポルナレフは眉根を寄せ渋い顔押している。
ストライフちゃん「いや・・なんでもない忘れてく・・」
ポルナレフ[それは俺が持ってない奴だ。ゆずってくれ頼む!]
ストライフちゃん「前言撤回だこの変態がーーーー!!」
本日二度目の怒声が響き渡った。

日はすっかり傾き、空を徐々に闇が侵食しつつあった。
ストライフちゃん「いいか。アサシンギルドクラブはタルミッタ寮の西にある。詳細はその地図に書いてある。・・・迷子になるなよ?」
ベア「パリィです」
ポルナレフ[・・・・ニク・・・]
こいつらのことを考えると頭が痛い。帰ってから再教育する必要があるな。
ストライフちゃん「少し風に当たって帰るか・・・・」
ノースポイント寮の岬へと足を向けた。
56アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:00:27 ID:???
そこには小さな先客がいた。誰かに花を供えているようだ。
???「誰?」
ストライフちゃん「すまない、邪魔をしたな少年」
???「僕女の子だよ?」
ストライフちゃん「重ね重ねすまないな、お嬢ちゃん。差し支えなければ名前を教えてくれないか?」
ジェシー「僕はジェシカ。兄ちゃんたちはジェシーって呼ぶよ。お姉ちゃんの名前は?」
ストライフちゃん「私は・・ストライフだ」
ジェシー「いいお名前だね!」
花の咲いたような・・しかしどこか陰のある笑顔でジェシーは微笑んだ。
ストライフちゃん「ありがとう。・・・さっきの花は誰に?」
ジェシーの笑顔が強張った。
ジェシー「大兄ちゃんと母ちゃんに・・・。二人がウコム様を怒らせちゃったから・・・」
・・・ああ、思い出した。あの時の家族の子か。
ジェシー「大兄ちゃんと母ちゃんは間違ってたんだ・・・幸せなれるなんて・・」
ストライフちゃん「それは違うぞ」
ジェシー「え・・?」
ジェシーはいまにも泣きそうな顔を上げた。
ストライフちゃん「確かに方法はまずかったかもしれん。
だがその二人が幸せを掴もうとしたのは家族のため、ジェシーのためだったはずだ」
ジェシー「それは・・」
ストライフちゃん「だから・・ジェシーがその想いを否定しちゃ駄目だ」
ジェシー「・・・うん。お姉ちゃんは優しいね」
ストライフちゃん「私は優しくなんて無い。」
ジェシー「ううん、優しいよ。・・・あのね・・お姉ちゃん・・その・・」
ジェシーはなにやらもじもじしながら言いよどんでいる。
ストライフちゃん「なんだ?いってみろ」
ジェシー「ぎゅーってしても・・いい?」
ストライフちゃん「・・・ああ」
素直に了承する自分に軽い驚きを覚えた。
ジェシーの華奢な体を胸元に迎え入れ、優しく腕をまわす。ジェシーが小さな腕でしがみついてきた。
ジェシー「ぅぅぅぅぇぇぇ・・ぁぁぁぁぁわわああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああ」
私の腕の中でジェシーは慟哭した。
57アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:01:26 ID:???
ジェシー「ありがとう、お姉ちゃん。僕きっと幸せになるよ」
元気が戻ったようだ。もう笑顔に陰りは無い。
ストライフちゃん「ああ、達者でな」

???「ジェシーーー。どこだーーー?」
ジェシー「あ、小兄ちゃん」
小兄ちゃん「ここに・・いたのか・・・」
ジェシー「あのね、小兄ちゃん、僕の大丈夫だから!」
小兄ちゃん「・・・そうか。・・うん!なら安心だ。さあ、ルーイ兄貴も待ってるぞ。
帰って晩飯にしよう」
ジェシー「小兄ちゃん」
小兄ちゃん「ん?」
ジェシー「幸せに・・なろうね!」
小兄ちゃん「・・・ああ!」

私は少し子供に甘いな。帰り道にそんなことを考えていた。
ストライフちゃん「幸せか・・・」
我知らず言葉が漏れた。私にとっての幸せとは・・・なんだろう。
考えてみたことも無かったな。
時間はある・・・ゆっくり考えてみるか。
考えているうちに寮についた。

寮について最初に出会ったのは・・・ヘイトの奴だった。・・・最悪だ。
しかも奴は顔に花のような笑顔を貼り付けこっちを見ている。猛烈に嫌な予感がする。
そしてそのまま両手広げてこっちに走ってきやがった。
ヘイトちゃん「お姉ェェェェェちゅわぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんん☆☆★##@:**♭♭♪♪」
全体重を右足に乗せて渾身の右を叩き込む『ジョルトカウンター』をヘイトの顔面に打ち込んだ。冗談抜きでヘイトの体が一回転した、しかし手ごたえが無い、幻体か!
ヘイトちゃん「おねぇぇぇぇちゃぁぁんやさしくなぁぁぁぁいい*@@##♭」
背後から煽るヘイトの声が聞こえる。
ストライフちゃん「どこで見てやがったこの出歯亀野郎!!」
ヘイトちゃん「ちょっと不良な女の娘と真っ直ぐなショージョのはぁとがキュンっとなるはぁぁぁとうぉぉぉみぃぃぃぐなストーリーをみのがすわけなぁぁぁいじゃなあああいいい@、・#%&」

ジェシー、私も幸せを見つけたぞ。
この公害を根絶することだ


第十話『それぞれの幸せ 前編』

58アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:02:58 ID:???
某日某時刻某所沖
その日の海はどこまでも穏やかだった。
???「どうするこれ・・・?」
???「拾っちまったもんを捨てるのもなぁ・・」
???「一応持っていくか、売れるとは思えんが俺らの商売は験が大事だ。
これを捨てて、運まで落ちちまったら事だ」
???「お前妙なところにこだわるな・・・」

某日某時刻某所地下
そこで彼女は目を覚ましました。
しかし、視覚、聴覚、の二つがかろうじて使える状態にすぎませんでした。
体は指一本動かすことができませんでした。
女(あたしゃ・・・だれだい・・・?)
どうしても思い出せませんでした。しかしすぐにどうでもよくなりました。
彼女の耳に話し声が聞こえてきました。
???「ここはもうもたないな」
???「これはどうする?一応生きてるようだが」
???「一応鍵だけ開けて、放って置け。逃げ出そうが、あいつらに食われようが俺達の知ったことじゃない」
そして人の気配が消えました。
次の日、彼女の耳に入ったのは滴る水滴の音、それだけでした。
―これなら耳なんて無くてもいいじゃないか。
彼女は『聞く』のをやめました。
次の日、彼女の目に入るのは常に同じ光景、首も動かせないためそれが変わることはありませんでした。
―これなら目なんて無くてもいいじゃないか。
彼女は『見る』のをやめました。
次の日、彼女は自分が何もしていないことに気付きました。
―これなら生きて無くてもいいじゃないか。
彼女は『生きる』のをやめました。

第十一話『それぞれの幸せ 後編』

59アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:04:29 ID:???

運河を隔てて南北に分かれているエスタミル寮。その南側の一室で、なにやらよからぬ事を話している二人組みがいました。
ジャミルくんとその相棒ダウドくんです。
ジャミルくん「だから〜奴隷商人の市場だぜ?ゼッテーなんかいいもん残ってるって!」
捲くし立てるジャミルくんに、弱気に、しかし冷静にダウドくんが反論します。
ダウドくん「で、でも夜逃げじゃなくて引き払っただけでしょ?めぼしいものが残ってるとは思えないけど・・・」
ジャミルくん「バッカ、そんな弱気でどーするよ?男には攻めなきゃいけないときってのがあるんだ。いまがその時だ!」
ダウドくん「ジャミルが守りに回ったことなんてないじゃん。いつもオイラが尻拭いしてるし」
しかしジャミルくんは華麗に聞き流します。
ジャミルくん「男が細かいことを言うな!さっさと準備しろ!待っててくれよ、ファラ!きれいなアクセサリー持って帰ってくるからな!
それでそれを受け取ったファラは俺にこう言うんだ。『ありがとうジャミル。やっぱりジャミルが一番素敵!』ってな!それで俺はこう言うんだ・・・」
ジャミルくんはすでに妄想の世界に旅立ってしまいました。
ダウドくん「決定事項なら相談する意味がないじゃん・・・」
と嘆息しつつ、(それに奴隷市場にあるアクセサリーなんて手枷、足枷くらいしかないんじゃないかな?)と心の中で突っ込みました。
ダウドくん「ジャミル〜、」もう準備できてるよ。行くならさっさと行こう」
ジャミルくん「ファラの澄んだ瞳に思わず俺は・・・ん?ああ、行くか!」
ジャミルくんのおかげですっかり切り替えの早くなったダウドくんでした。
60アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:05:35 ID:???
エスタミル寮地下下水道は南北に分かれたエスタミル寮をつなぐパイプラインです。
しかし、海上交通網が発達したため現在交通手段として利用しているのは余程の吝嗇家か筋金入りの貧乏人だけです。
そのため、後ろ暗い事のある人間や、はぐれモンスター達の温床となっています。
―その通路の一角、
バシャ!側溝に矢を受けたリザードマンが倒れこみました。
ダウドくん「ふぅ。・・ねぇジャミル。なんかおかしくない?確実に普段の倍は『はぐれ』にあってるよ?引き返したほうがいいと思うんだけど」
ジャミルくん「わかってねーなお前は。いいか?『はぐれ』どもがこれだけ沢山いるって事は、奴隷商人はそれにびびって夜逃げした、と推測できる。つまり現場にはお宝がたんまりって分けだ」
ダウドくん「でも情報屋は『引き払った』っていったんでしょ?」
ジャミルくん「情報を鵜呑みにしすぎるのは危険だぞ?ダウド」
(自分に都合のいい推測の方が遥かに危険だと思うけど)と思いましたが口にはしませんでした。言っても聞かないからです。
ジャミルくん「お!目標発見!いくぞ!」
ダウドくん「あ、待ってよジャミル〜」
扉に向かって走り出すジャミルくんをダウドくんは慌てて追います。
――その時
・・・・・・・ドォォォォォン
という音と共に地面が少し揺れました。
ダウドくん「ジャ、ジャミルやっぱなんかヤバイよ、オイラすごいやな予感がする!」
ジャミルくん「ビビリは帰れ」
振り向きもせず告げました。にべもありません。
ダウドくんは泣く泣く付いていきました。

黴臭い室内には人の気配は感じられませんでした。それどころか小動物の姿もありません。
ダウドくん「ネズミもいないなんて・・やっぱり変だ・・」
ジャミルくん「お宝お宝♪」
・・・・・ドォォォォン
再び地面が揺れました。気のせいかさっきより音が近いような気がしました。
ダウドくん(さっさと探してトンずらしよう・・!)
ダウドくんはそう心に決めました。
ジャミルくん「しけたとこだな。なにもねぇぞ」
ダウドくん「だから最初に言ったじゃん・・うぁあ!」
ジャミルくん「どうした?宝か?」
ダウドくん「ひ、人がいるよ!」
ジャミルくん「人ぉぉ?」
そこには40歳くらいの女性がいました。エスタミル風の服装をしていましたが、その顔が浅黒く日焼けしていることにダウドくんは違和感を覚えました。
ジャミルくん「死んでんのか?」
ダウドくん「いや微かだけど呼吸してるよ。連れて帰ろう」
ジャミルくん「やれやれ、お宝を見つけられない上にお荷物を背負い込むのかよ」
口ではそういいつつも反対はしないジャミルくんを見て、ダウドくんは微笑みました。
・・・ドォォォォォォン
激しい揺れと共に扉が吹っ飛びました。そして通路側からモンスターが押し寄せてきました。
61アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:07:09 ID:???
ジャミルくん&ダウドくん「!」
入り口は完全にふさがっています。
ジャミルくん「くそ!ダウド強行突破するぞ!」
ダウドくん「そんな!この人はどうするの!?」
ジャミルくん「置いとくしかねぇだろ!」
ダウドくん「そ・・そんなのジャミルらしくないよ!」
ジャミルくん「さっきとは状況が違うだろうが!」
ダウドくん「こんな弱ってる人を見捨てて逃げて!それでファラに顔向けできるの!?」
ジャミルくん「ファラは関係ねぇだろうが!俺達だけでも逃げられるかどうかわかんねぇんだぞ!」
ダウドくん「関係あるよ!ジャミルは・・ジャミルはカッコよくなくちゃ駄目なんだ!
絶対に見捨てたりしちゃだめなんだ!」
ジャミルくん「どーしろってんだ、くそ!」
激しく言い争う二人に一匹のモンスター、モーロックが槍を突き出してきました。
ジャミルくん「しまっ・・!!」
―カッ!
今まで人形のように動かなかった女が目を見開きました。
そしてダウドくんの腰から短剣を抜き放ち、モーロックの槍を弾き飛ばしました。
ダウドくん「おばちゃん気が付いたの!」
しかし、ダウドくんの声には反応せず、小さく呟きました。
おばちゃん「おれは・・・だれだ・・・?」
ダウドくん「え?」
その声にはじめて自分の周囲に人がいることに気付いたのか、おばちゃんはダウドくんを見上げてこう呟きました。
おばちゃん「おれは・・・だれなんだ・・?」
62アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:08:18 ID:???
ダウドくん「いや・・オイラに聞かれても・・」
ジャミルくん「ダウド!何ボーっとしてやがる!前!」
スケルトンと切り結んでるジャミルくんが声を上げました。
ダウドくんが振り向くとそこには自分に向かって突進して来る一角蝶が目に入りました。
ダウドくん「うわ!」
おばちゃん「邪魔をするな!」
おばちゃんは高速で飛来する蝶を、それを上回る速度の斬撃で叩き落しました。
そのまま、回し蹴りのポーズを決めて叫びました。
おばちゃん「器用さがアップ!!」
ジャミルくん「やってる場合か!」
突っ込みつつジャミルくんが二人の所に戻ってきました。
ジャミルくん「だけど、あんたなかなかやるな。これなら強行突破できそうだ!」
おばちゃん「強行突破?そんな必要はない。みんなまとめて叩き潰してやる!」
そう言い放つとおばちゃんは短剣を片手に空中を舞うように飛び回りました。
中年太りしたおばちゃんが空中を跳ね回る光景は華麗というより、一種悪夢のようでした。
その夢に出てきそうな光景にモンスターも、ジャミルくんたちも金縛りにあったように動けませんでした。
そしておばちゃんが着地すると一斉にモンスターたちの体に裂傷が現れ、倒れて行きました。モーロックも、ゾンビも、リザードマンも、・・・・ダウドくんも。
ジャミルくん「ダウドーーーーーーーーーーーーーー!!」
おばちゃん「愛がアップ!!」
ジャミルくん「だからやってる場合か!何でダウドまで斬ってんだよ!」
おばちゃん「すまん・・。うまく体が動かなくてな・・」
ダウドくん「いたいよ・・ジャミル・・しにたくないよ・・」
ジャミルくん「そんな傷で死ぬか!」
ダウドくんに『マジックヒール』をかけてやりながら突っ込みます。
ジャミルくん「さあさっさと帰る・・」
ドゴォォオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!
かつてない激しい揺れと共に、壁をぶち破ってそいつは現れました。
その巨体は空を突くほどといわれる、その豪腕は鉄をも砕くといわれる、
その咆哮は全てを凍りつかせるという、そしてその異形の単眼は見るものの生気を根こそぎ奪い去るという、
風の巨人サイクロプスが。
63アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:09:38 ID:???

ダウドくん「ジャ、ジャ、ジャ、ジャ、ジャミル!ど、ど、ど、ど、ど、d」
ジャミルくん「落ち着け!」
ジャミルくんは周囲を見渡しました。(入り口はあのデカブツが作った瓦礫で埋まってやがる!手段は二つ!
1.あいつの攻撃をかわしながら、瓦礫をどける・・・だめだ!片付く前に30回は死ぬ!
2.隙を突いてあいつの後ろの穴に逃げ込む・・・確実に二人はやられる。それにあの先が出口である保証もない!
くそ!それじゃあ・・)
おばちゃん「戦るしかないだろう・・!」
ジャミルくん「奴を倒す手段があるのか!?」
おばちゃん「ああ・・だが時間が必要だ・・。足止めができるか・・?」
ジャミルくん「やらねぇと、死ぬ。なら無理にでもやってやる!行くぞダウド!」
ダウドくん「う、うん!わかったよジャミル!」
ジャミルくんとダウドくんは二手に分かれてサイクロプスをけん制します。
ジャミルくん「けっ!うわさに聞くほどでかくねぇじゃねぇか!」
しびれ突きでけん制しつつ、ジャミルくんが軽口をたたきます。
ドゴン!!
巨大な瓦礫がジャミルくんの脇を抜けて後方の壁に激突しました。
ダウドくん「ジャ、ジャミル!なめてかかっちゃ駄目だ!あんなの喰らったら肉煎餅になっちゃうよ!」
ジャミルくん「ちょっと自分に嘘を突いただけだろ!キモい事言うな!」
サイクロプスの攻撃を捌きつつ、ジャミルくんは冷静に考えていました。
(相手の制空権が広すぎる!このままじゃジリ貧だ!)
64アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:10:46 ID:???
ジャミルくん「まだかよ!おばちゃん」
おばちゃんは懐から出した針をサイクロプスめがけて投擲しました。おばちゃんの手を離れた針は水の毒蛇へと変化しサイクロプスの目に喰らいつきました。
「ぅぅttyltyl、yぉぇdflrlr!!!」
人間には理解できない声でサイクロプスは咆哮し、暴れだしました。
ダウドくん「うわ!」
ジャミルくん「おい!さっきより酷くなったぞ!」
おばちゃん「視界を奪うのが目的だ」
そう告げるとおばちゃんは姿勢を低くし、一気に間合いを詰めます。
ジャミルくんはサイクロプスの周囲に風が集まっていることに気付きました。
ジャミル「やばい!物陰に隠れろ!」
室内に凄まじい冷気が暴れ狂いました。しかしおばちゃんは体の表面を凍りつかせながらも、その暴風域をぎりぎり突破し、サイクロプスの股の間を抜けて背後を取りました。
そのまま短剣を根元まで突き刺し一気に背中を切り裂きました。
「あlslkjfdsじゃsjふぁさshんヴぉあぁl;あお!!!!」
おばちゃんは声を上げてのけぞるサイクロプスの首に組み付き、短剣を一閃!
冷気に凍る室内に血の薔薇が咲きました。
65アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:12:19 ID:???
ダウドくん「あの技は暗殺剣、瀑洲他武!」
ジャミルくん「知っているのかダウド!?」
ダウドくん「うん・・・。
遥か古代リガウ島で恐るべき暗殺剣が考案された。
ただ一振りの短剣で標的の体から全血液を奪い死に至らしめるという暗殺剣である。
この技を受けたものは急所から瀑布(ばくふ)の如く出血し、倒れたその身が洲となり、
また他に武器を用いないことから瀑洲他武と呼ばれ恐れられた。
なお余談ではあるが、「大量の液体が流れ出る」、「沈めたその身が洲となる」、
「一つを除き武器を持ち入らない」という共通点から現在用いられている
「バスタブ」が瀑洲他武の名にちなんでいるのは賢明な読者諸君の推察の通りである。
『暗殺剣と浴槽』って本に書いてあったよ」
ジャミルくん「どこで見つけたんだそんな本・・」
敵を倒し、気が緩んだ二人の目に倒れ付したおばちゃんの姿がうつりました。
ジャミルくん&ダウドくん「おばちゃん!」
二人は急いでおばちゃんの下に駆け寄り、助け起こしました。
おばちゃん「すまない・・」
ジャミルくん「なに言ってんだ。俺達二人はおばちゃんに助けられたんだ。こんなことぐらい何でもねーよ」
ダウドくん「そうそう。オイラ達の命の恩人だよ」
おばちゃん「すこし・・思い出したことがある・・」
ジャミルくん「思い出すって・・なにを?」
ダウドくん「おばちゃんは記憶喪失なんだよ、ジャミル」
おばちゃん「俺は・・ある組織の下に集められた男の子の中一人だった。毎日厳しい訓練を課せられた。」
ダウドくん「おばちゃん男だったの!?」
おばちゃん「やがてあたしゃ4人の子供を産んだ。俺は他人を蹴落としてでも上に行くことしか教えられなかった。他の感情など覚えたこともなかった。でもあたしゃ子供達を愛してたんだ・・・」
ジャミルくん「なんかお前色々とおかしいぞ?」
ダウドくん「まぁまぁ、きっとまだ記憶が混乱してるんだよ。そういえばおばちゃん、名前は?」
おばちゃん「名前・・・?俺の名前は・・・・・ク・・・そう、『ダーク』だ」
おばちゃん・・ダークにダウドくんは笑顔で話し掛けました
ダウドくん「ダーク、オイラたちと一緒に行かない?いいよね?ジャミル?」
ジャミルくん「いいんじゃねーの?腕は立つようだし」
投げやり風ですがジャミルくんも賛意を示しました。
ダーク「お前達といれば・・俺の記憶も戻るだろうか?」
ダウドくん「わからないけど・・でも一人で出来ることには限界があると思うよ?」
ダーク「そうだな、お前達と共に行くことにしよう」
ジャミルくん「よぉーし!そうと決まればとっとと帰ろうぜ」
ダウドくん「その前に瓦礫をどけないと」
ダーク「奴らの仲間が来るかもしれん。こっちの穴もふさいでおいた方がいいだろう」
ジャミルくんは肩を落として嘆息しました
ジャミルくん「前途多難だな・・・」
66アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:13:37 ID:???
ダウドくん「ん?」
瓦礫を除去していたダウドくんは違和感を覚えました。
レンガを漆喰で固めた壁の模様の一部が食い違っていたのです。
怪訝に思い押してみると壁が動きました。
ダウドくん「ジャミル!隠し扉があるよ!」
ジャミルくん「何?それはきっとお宝に違いないぜ!」
ダーク「行くのか?」
ジャミルくん「もちろんだ!それにお前の記憶の手がかりもあるかもよ?」
ダウドくん「いやさすがにこんなところにはないんじゃ・・・」
ダーク「よし、行こう。モンスターがいるかもしれん俺が先に行く」
ダウドくんが控えめに突っ込みましたが、ダークはやる気満満です。

隠し扉の先は細い通路でした。
そして五分ほど歩くと中央に大きな穴があいた広い部屋に出ました。
ジャミルくんは周囲を探りましたがすぐに肩を落としました。
ジャミルくん「行き止まりだ」
ダウドくん「この穴の下になんかあるのかな?」
そう言ってダウドくんは穴を見下ろしました。
ダウドくん「ひぃ!」
ジャミルくん「どうした!罠か!?」
ダウドくんは腰を抜かした状態で穴を指差します。
ダウドくん「ひ・・・・ひとが・・!!」
ジャミルくんが穴を見下ろすとそこには堆く積まれた死体と骨の山がありました。
おそらく奴隷商人たちが死んでしまった奴隷を捨てたのでしょう。
ジャミルくん「ひでぇことしやがる・・・!!」
ダーク「あれはなんだ?」
ダークの指差した方向には成人男性ほどの大きさの白い塊がありました。
よく見るとそこかしこにそれは設置されていました。
そしてそのうちの一つが突然爆ぜました。中から出てきたのは大人ほどの大きさの一つ目の赤ん坊でした。
ジャミルくん「!!」
繭から生まれ出たそれは産声も上げず近くにあった死体を喰い始めました。
ジャミルくんは全身総毛立ちました。
(あれが全部成獣になったら・・!)
ジャミルくん「くそったれの奴隷商人共が!とんでもねぇもん残していきやがって!
ダウド!ダーク!急いで帰るぞ!ウハンジとトゥマンの野郎に知らせるんだ!」
ダウドくんは声もなく首をがくがく振ります。ダークも静かに頷きました。
ジャミルくん「あんな化け物どもに俺達の寮を荒れされてたまるか!
・・・それが済んだら奴隷商人共てめぇらの番だ!絶対に・・・・・許さねぇ!」
揺るがぬ決意を胸にジャミルくんたちは走り出しました。
67アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:15:25 ID:???
同日同時刻コパー峠

騎士団寮域とクジャラート寮域を隔てる峠。
そこに俺はいた。何をするでもなく。
もう全てがどうでもいい。
そこに誰かがやってきた。背にギターを担いでいる。吟遊詩人か。
詩人「隣に座ってもいいですか?」
???「好きにしろ」
詩人「ありがとうございます。お名前は?」
アルドラちゃん「・・アルドラ」
詩人「ずいぶんと落ち込んでいるようですが何かあったんですか?」
自分でも信じられないことだが何故か素直に口が動いた。いや、俺は誰かに聞いてもらいたかったのかもしれない俺の苦悩を、悲しみを。
詩人「なるほど、それでそのような酷い顔をされているのですね」
アルドラちゃん「ああ、全く酷い姿にされたもんだ」
しかし、詩人は首を振った。
詩人「そうではありません、私が言っているのはあなたの目の事です。あなたの目は澱み濁っている。まるで生きていることに絶望しているかのようです」
アルドラちゃん「その通りだ。私は絶望している。こんな姿にされたのだ、当然のことではないか?」
詩人「もとの姿に戻ればいいではありませんか」
アルドラちゃん「簡単に言うな!そんな方法があればやっている!」
詩人「戻る方法を探してみたのですか?」
アルドラちゃん「!」
言われて気付いた。そんなことはほとんどしていなかった。やっていたことといえばミルザとサルーインの中に嫉妬していただけだ。
いや、足を引っ張ってさえいた。
自分は何の努力もせず他人の足を引っ張る・・・それは最も自分の嫌っていた人種だ。
詩人「差し出がましいことを言うようですが、幸せというのは道を進んだ先にしかないものです。
それがすぐそこにあるのか、遥か遠くにあるのか、
それは人それぞれです。しかし歩みを止めうずくまっている人が手に入れることはまず、できません。
あなたは誰かに助けてもらわなければ何もできないお姫様のようにありたいと願っているのですか?」
68アナザーストーリー:2005/07/14(木) 01:18:45 ID:???
俺は近くの小川を覗き込んだ。
なるほど、酷い目だ。店で売っている魚の方がどれだけ生き生きしていることか。
今の俺の目はまるで腐魚のそれだ。
小川の水で顔を洗い、もう一度覗き込んだ。
・・・よし!これが俺の目だ。
俺は詩人に言ってやった。
アルドラちゃん「俺がお姫様のようにありたいと思っているか、だと?
笑わせるな、騎士が助けに来ないならドラゴンも悪い魔法使いもまとめて叩きのめすのが俺の生き方だ!」
詩人は目を細めて微笑んだ。そしてギターを爪弾きつつ語りだした。
詩人「いい目になりましたね・・。あなたのためになるかわかりませんがこんな話があります。
いまから数十年前クジャラート寮にその人ありと歌われた伝説の暗殺者がいました。
名はダーク。素性が知れておりながらその強さゆえ誰も彼を止められなかったといいます。
彼は非公式のクラブ、アサシンギルド同好会を率いクジャラート寮を裏で操っていたといいます。
あるとき彼は唐突に姿を消しました。その理由は定かではありませんが、彼が死んだと考える人は皆無だったといいます」
詩人「あなたのその姿は伝承の中にあるダークの姿に似ています。何かの手がかりになるのではないでしょうか?」
アルドラちゃん「この姿が・・・?」
詩人は静かに頷いた。
詩人「もしよければ四寮長を尋ねてみてはどうでしょう?彼らは古のときよりこの学園にいます。
何か知っているかもしれませんよ?・・・それではわたしはこのへんで」
そういうと詩人は俺に背を向け、立ち去ろうとした。
アルドラちゃん「待ってくれ!最後に一つ教えてくれ!・・・あんたはなんで俺を『助けて』くれたんだ?」
詩人「私はこの学園に生きる全ての者を平等に愛しています。
ですから特定の人を助けたりはしません。普段は。でも・・・たまには気まぐれも起こします」
そう言って微笑んだ。
アルドラちゃん「きまぐれか」
詩人「そう、きまぐれです」
アルドラちゃん「そうか、きまぐれか・・・ック。プッククハハハハハ、あーはっはっはっは!」
俺は唐突に笑い出してしまった。こんなに笑ったのはいつ以来だろう?
気がつくともう詩人はそこにはいなかった。
あんたのおかげで助かった。ありがとう。
アルドラちゃん「さて、まずはマラル湖だ!」
待ってろよ、ミルザ!きっともとの姿に戻って――


―――お前を振り向かせて見せる!

第十一話『それぞれの幸せ 後編』

69ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 01:24:08 ID:???
俺一人で30レス近く使っちゃったな。
正直すまん。
俺はこのスレが過疎らなければそれでいいと思う。
マターリ行こうや。
70ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 02:11:34 ID:???
>>69
リアル直撃しますたw大作乙〜
ワイルちゃんがいなければミニオントライアングルはまず成り立ちませんねw
今は悲惨なアルドラも、「何が何でもお前を振り向かせて見せる!」的なキャラに
なっていくといいかもね。
ミンサガ屈指のネタキャラ棒読みの元にいるんだしギャグ分にもなれそうだw

で、本編のほうの続きは
>>34からだね。そっちも期待だ!

>>40
職人達も書いて見たい人も沢山いることは嬉しいことだしさ、
様々な人たちの集う掲示板だから色んな都合があるし、その辺で彼らの摺り合わせが
必要になってくるのは仕方ないさ。
スレ方針の話し合いが必要になってくるのは人が多いという嬉しい証だってw
俺は「一日一作ぐらい」って案にけっこう賛成かな。新作見てからすぐ書き始めたって
投下を一日待てばいいだけの話だしさ。
何回も推敲できるし、もっと膨らませられたりしていいんじゃないか?
まあ二人書いた人が出ちゃった!とかになったら・・・次の書き手が
どちらから続きを書くか選ぶ、みたいなシビアなところが出てきてしまうだろうけど。
俺も書き手やっててまあ暇人だから先に書かれちゃうとかはあんまりないけど、
一日に何作も投稿されてると伏線とかの情報量が増えて、把握に時間かかっちゃって
続き書きづらくなるってのはまああるんだよなー。
今までのスレのやり方だと、先に投稿したもん勝ち!みたいな焦りがあったから
>>37の気持ちもわかるよ。もっとマターリ書いていきたいから、
「一日に一作ぐらい」って案に俺は一票だー。まあ続きははやく読めるほどイイ!!
ってひともいるだろうけど、他の職人さんたちの意見はどうすか?
あと読者さんたちもいたら、意見あったりしたら聞かせてもらえると参考になりそう。
71ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 05:24:03 ID:???
>>70
俺は軋轢が無い様にスレが進んでいったら良いなと思ってます。
AA板にある、長寿スレが考えたルールは参考になるかもしれませんね。
便乗させて頂いて、ショート・ショートなどを貼らせて頂こうかな…
と思います
72ショート・ショート:2005/07/14(木) 05:38:00 ID:???
「とある日のミルザくん」
オイゲンくんの視点でお読み下さい。

迫り来る期末テストに向けて勉強中、
今回はかなり気合い入れて睡眠は机の前。
そんななか詩人からなんか手紙が届いた、内容はミルザくんが怪我して入院したとの事。
とりあえず心配なのでお見舞いにロレンジの実と、サルーインちゃんが通った道の
近くにある石を持っていってやった、見たら軽傷なので心底ホッとする。
ミルザくんは見舞い品に大層喜んでくれて、石に頬摺りしながら事のあらましを語ってくれた。

で、それがこのあらまし。
ミルザくん「いやー果樹園のバイトしてたらモンスターの巣みたいの見っけてね?
その巣を元から絶とうとギュワーーッとかイってたらいつの間にかモンスターに囲まれてたんだよ!」
うん、うん
ミルザくん「だから目の前のナッツ200匹切り伏せてやっと帰って来たんだよー」
いや200匹にしては軽傷過ぎないか?勿論ミルザくんが軽傷ですんで良かったんだけどね?
ミルザくん「いやいやこのレフトハンドソードのおかげだよ」
世間の常識に照らすと、200匹相手にしたらどんな名剣宝剣でも
折れるかLPが尽きるかの二択だと思うんだが。
ミルザくん「…あっいやナッツじゃなくてイフリートだったよ、100匹程」
イフリート100匹相手したらいかなる強者でも消し炭に昇華しちまうぞ、おい!?
ミルザくん&オイゲンくん「………」
ミルザくんが武勇伝をやや大きめに言ってるのか、紛れもない事実なのかこれがわからないが、
まあこの事の真偽よりも大事な事があるので、お茶を濁して帰ることにした。
そんな事よりも、もっと大変な事が巻き起こるだろうと感じていたからだ。

…まず期末テストか…


パクリですみません…衝動を抑えられませんでした…すみません…
73ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 10:14:02 ID:???
小ネタ乙!サルーインちゃん(が近くを通ったところの)石に頬擦りするミルザカワイスww

とりあえずちゃんとした方針がまとまるまで、外伝とか小ネタじゃない
本編の続き投下は一時停止しようぜ。議論中にまた波紋を呼びかねないから。
ちゃんと話し合って職人たちがやりやすいような方針まとめてさ、もしその話し合いが
すごく長引いて、レス続きで本編がかなり前のほうになっちゃったとしたら、
新スレ立てて、ちゃんとまとめた方針ルールのテンプレ張って、
本編>>5-17>>29-34も張りなおして、
このスレは削除依頼出して新しいスレで再開、でもいいじゃん。
問題が出てきてるのに目を瞑って、ずるずると後まで引きずるのが一番嫌だよ。
前スレの最後のほうでもなんか出てたじゃん、いい加減決着ちゃんとしようぜ。
俺は書きたい人たちがなるべく多く参加できていくようなスレになって欲しいと思う。
74ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 15:38:51 ID:???
>>37
乙〜。
ウェイの暴露はナイトハルトがやけくそになってやったんかな。
カヤキス?がどうせ誰も知らんだろうと思ってやった可能性もあるが。
とりあえず、カヤキス?とか他の3人はみんなウェイの命令ではなくて独自にやってんのかな。
カヤキス?のやろー「陰謀の裏で陰謀する俺の暗躍っぷりスゲー」的なナルシス発言してるし。
まぁ、決めるのは全て次の書き手なんだろうけれども、
とにかく、3つ巴どころか4つ巴くらいになりそうなのでこれからの展開が楽しみだー
ナイトハルトはミルザのよきライバルになりそうな気もしないでもない・・・

>>69
大作乙〜
ミニオンどもの生活もいいが、ばあさんダークの「○○がアップ!」にはやられたwつっこみも
もしかしたら前スレの>>319かな?
とにかく、よくやった。楽しく読ませてもらったyp
本編のアルドラは・・・とりあえず邪眼の魔よけはがしてあげて、
消えるなり学園で平和に暮らすなりの役にさせてあげたいな。

>>72
ショート乙〜。
好きな人の歩いた近くの石にほお擦りなんてやるのミルザだけだw
オレでもやんねーぞ。もちろん友達もやんねーぞ。(当たり前だ!)
そういやー、これ学園ものだったな・・・期末テストか・・・話のネタになるかもなー


一日一作でいいかな。
なんかそうすると週刊誌みたいなわくわくが楽しめるし・・・
あと、予約してから規定時間以内に投稿しなけりゃ完全スルーとか・・・そりゃいかんか。
とりあえず、『俺書きすぎてルナー』と思う人はちと自粛したほうがいいと思う。
このスレに書き手何人いるんだか知らんが、みなレベル高いと思うし・・・
とりあえず、職人同士がいがみ合わないようなマッタリしたスレになればいいな〜。前スレの最初のほうみたいにさ。
75ゲーム好き名無しさん:2005/07/14(木) 22:23:21 ID:TSmXxBi7
ミルザとアルドラとミニオンズとサルーインがお気に入りだー。
ラミアちゃんが単なるバカなとこもイイ!
職人さんがんばれー
7669:2005/07/14(木) 23:24:24 ID:???
>>感想くれた人
ありがとう。感想もらえるとすげぇモチベーション上がるわ(*´∀`)
正直パロディやりすぎたと思って((( ;゚Д゚)))ガクブルだったよ。
元ネタ全部わかる人がいたらいい友達になれそうだw
>>72
外伝なんだからそんなに気負わなくてもいいって。
マターリ行こう、マターリ
>>74
ノシ
よく覚えてたねw

俺は外伝書いてる方が性にあってるから今後もその方向でいくことにするよ。
投下した話の続編じゃなくて、アルドラとミルザの出会いとかそのあたりで。
勝手なこと言って申し訳ないが
本編の方は他の職人さんにお任せします。
がんばってください!
77ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 01:15:01 ID:???
>>69
面白い!死ぬほどワロタ。つーかストライフちゃんかわええな。
実は猫好き→バレて爆笑は王道だね。榊さんかと思ったが、サンデーのケンイチかとも思った
パリィ懐かしいなーwあれは技扱いだから防御するだけだったなそういえば・・・
バックスタッブってなんだっけかな。ロマ3?
なにはともあれ大作ありがとう。堪能した!

>>72
ミルザの変態度がますますアップしてるのがタマランw
そういや学生なんだよなこいつら。
普通に武器もって戦争してるから忘れてたぜ。けどこういう当たり前のように武器が伴う学園ものはおもろいねー

1日1作で、レスやらをつけて、ゆっくり進む。
本編の話が一話終わったら、しばし幕間番外編タイム。
なるべく多くの人が参加できるように、本編書いた人は書き過ぎないようにする。

このくらいかなー思いつくのは。なにはともあれマッタリいきたい。俺は今のミンサガ関連のスレではここが一番好きだから、つぶれて欲しくないよー
78ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 11:52:14 ID:???
話はほぼまとまったか?「一日一作」、でおk?か?

じゃあよし、俺が明日の朝から夜までに現在の本編の続きを書く!
もしかしたら13話は完結させてしまうかもしれん!
他に書きたい人はいないか?いたら声を上げろい!

・・・と、こんな感じで本編の続きを書こうとしてる人は
「続き書くよ宣言、これぐらい時間かかると思うよ宣言」をする、
あとあくまでもだが「続行しそうか完結させちゃいそうか一応明言」する、
もちょっと俺が考えてみたルール案だ!面倒だが更なる面倒
(俺も続き書きたかったのにー、もうちょっと膨らませたかったのにー、など)
を少しでも防ぐ対策として考えてみた!いかがだろう?
ちなみに上記の宣言は例ではなく本当に俺の宣言です。無論討論はまだ続けるから
却下だ虫けら下郎身の程知らずってなるのも覚悟してます。審判よろしく頼む!
多分みんな思いは同じだな、楽しくマターリ行こうぜ。

>>76
外伝も楽しみにしてるが本編が恋しくなったらたまには帰ってこいよチクショー!
79ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 14:42:13 ID:???
>>78
その宣言方式いいな。俺も乗った。
んで、実は俺も書きたいのだが、どうだろう?
ちなみに自分の場合は、
予定投入時間:今日の深夜1時頃
予定進行度:13話まだ終わらず。詰め戦闘の一歩手前くらい?
こんなかんじ。
審判宜しくお願いします!

まだ討論として意見があれば是非是非。その場合は却下でも無論おkですよー
8078:2005/07/15(金) 16:29:09 ID:???
>>79
さっそくライバルが現れやがったな!!
はいじゃあお先に書いてくださいどうぞ!

このまま他に意見が出ないようだったら方針はほぼ固まったかな、
ってことでさあ待ちわびた再開だ!!でいいんじゃないか?
他にも書きたい人がいたらちゃんと挙手しといた方がいいぞー
俺は基本的には完結より続行希望の方を優先させたいと思うかな。
81ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 16:50:23 ID:???
>>78
了解!んじゃ執筆はじめるでよー。
一応自分なりに考えたカヤキスさんの正体をここで出すつもりです。
82ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 17:07:59 ID:???
>>81
前の文前々の文と自分の文をよーくみ比べて、
矛盾がないかどうかちゃんと確認するんだぞ。
と、一読み手からのえらそうなアドバイス。ごめんなさい!
83ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 19:29:17 ID:???
クリスタルレイクの底には、青い燐光を放つような洞窟が、口をあけている、といいます。
サルーインちゃんを追う9人が、煙の中を懸命に泳ぎ、その入り口にたどり着いた、といいます。
しかし、洞窟は一つではなく、複数存在していた、といいます。
そして、彼ら勇敢な9人は、運命のイタズラというか、こういう場合における、大宇宙のお約束として、
――見事に分散してしまった、といいます・・・

デスちゃん「なんというか、意外と狭いな。これなら探すのも苦にはなるまい。」
オイゲンくん「ただ、奥まで行くのは相当キツいぜ・・・見ろ!モンスターだ!」
見る限り分岐点の無い道。それは同時に回避する猶予も与えられない道ともいえます。
2人は正面から当たる覚悟を決め、それぞれの獲物を構えました。
――これが、アクアマリンの洞窟Aでの出来事。

ワイルちゃん「ちょっとだけ広そうですけど、今のところ危険な気配は無いですね。
それにしてもキレイ・・・」
シェラハちゃん「洞窟というと悲しい話を思い出すわ。水曜日にやっていたTV特番の話。
明らかに人に慣れているヘビ、発泡スチロール丸出しの岩、さらには『誰も踏み入れたことのない洞窟』の『真ん中』とか言っちゃうネタ

番組なのに、隊長だけは大マジだったという話。彼はいまだに、伝説の野人ナトゥーは居るんだ!と信じているそうよ。
・・・ホントはいるのかしら?」
ワイルちゃん「知りません!!」
――これが、アクアマリンの洞窟Bでの出来事。

ヘイトちゃん「きぃぃぃぃやぁぁぁぁぁあぁあああヘェェエェェイトォォォちゅわぁぁぁぁnどぅあぃぃいぷぅぃぃぃいいいんちぃぃぃい

いいい●√〆!☆」
あまり広いとはいえない洞窟内で、大勢のモンスターの中を、
ヘイトちゃんがくるくるくるくる回っています。
奇声を発しながらも、的確に攻撃を避け、またこちらの打撃を与えているのは、さすが・・・
ヘイトちゃん「きぃぃぃやあぃぃっぁあぃあぁああうあうあうあうああ☆♂★†」
・・・ヘイト・・・
ヘイトちゃん「くぅおわいよぉぉうおうおうおうおうおひゃああああああ★∈●Д●!」
・・・・・・ちゃ・・・・・。
・・・これ以上の説明は必要なさそうです。
――これが、アクアマリンの洞窟Cでの出来事。

ミルザくん「はっ!!うりゃっ!!
(ナイトハルト君、強いな!!こんなに心強い味方はなかなかいないよ!!)」
ナイトハルトくん「イクゾー ヤルナー
(あーミルザの野郎しぶといなー死なないかなー突然死なないかなーなんの脈絡も無く死なないかなー英語で言うならサドンデス。)」
お互いの思惑はどうあれ、流石は学園で1,2を争う使い手の2人。みるみる奥まで進んでいきます。
と、2人の先に、大きな木製の扉が見えました。
「あれは・・・まさか」「恐らく、アクアマリンの台座だ」
言うやいなや2人は駆け出しました。2人とも抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げております。
もっとも、ミルザ君は純粋な理由で。ナイトハルト君は負けたくないという理由からなのですが。
そして2人同時に扉を蹴破った先に見えたものは。
2人「・・・無い!台座にアクアマリンが無い!!サルーインちゃんもどこにも居ない!!!」
――これが、アクアマリンの洞窟Dでの出来事。
84ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 19:30:14 ID:???
そして。

ストライフちゃん「・・・ふう。どうやら、ここまで辿り着いたのは結局私だけか。」
ゲラハくん「いえ。私もここまで辿り着きました。」
ストライフちゃんが見上げると、そこにはゲラハくんが腕組みをして立っておりました。
ストライフちゃん「なるほど。流石はゲッコ族・・・何を見ている?」
ゲラハくんの視線の先には、今ストライフちゃんが通ってきた湖へ通じる水面があります。
・・・ところが、水面の一部が怪しくゆがんでおりました。
ストライフちゃん「これは・・・水鏡。そうか、これを使っていやがったか。ナメたマネを・・・」
ゲラハくん「・・・それについて考察するのはとりあえず後回しにしましょうか。
奥に行く道から、お客が来ましたよ。」
洞窟の奥から、ずしり、ずしりと響く足音が聞こえます。
・・・1匹のオーガが、毒坊主に火をつけながら歩いてきました。2人を認識し、毒坊主を放り投げ・・・
ゲラハ「遅い!!」
オーガが投げのモーションに入った時には、既にゲラハくんが清流を思わせるような体さばきで、オーガの懐に入り込んでおりました。
ゲラハくん「無足、流体拳!」ゲラハくんの掌が、オーガのみぞおちに打震を打ち込みました。
ゲラハくん「さぁ、続けてお願いします!」「・・・ほぉ。お前も体術を使うのか。・・・なら私も術はやめだ!!」
言うやいなや、ストライフちゃんは飛び上がり、空中できりもみをしながら、電光をまとって蹴りこんできました。
めぎっ、という形容しがたい音の後、顔面をへこませたオーガは地面を削りながら吹き飛んでいきました。
オーガの巨体が、電気実験のように小刻みに震えています。もはや立ち上がることはできないでしょう。
ゲラハくん「お見事です。驚きました・・・」
それを聞き、ストライフちゃんは口の端を吊り上げて言いました。
「私は策を弄するのは好きだが、罠に落ちるのは大嫌いなんだ!
このうっぷんは、直々に拳で晴らさせてもらおう。行くぞ虫けらども!!」
ゲラハくん「えっ!!虫!!虫どこ虫!!」
ストライフちゃん「・・・その、なんだ、言葉のアヤって奴で・・・」
――そして、これがカヤキスの待つ、アクアマリンの洞窟Eでの出来事。
85ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 19:31:00 ID:???
一方、時同じくして、洞窟の奥。
巨大なイカが立ちふさがる、その奥の部屋。
とてもとても美しい、一人の眠れる美女がおりました。
その美女、サルーインちゃんは血を失ってしまったためか、ただでさえ白い肌をより白くさせ、力なく横たわっておりました。
いつものタカビーさを感じさせない閉じた目は悩ましく、その唇は果実のよう。
そして、視線をさげれば・・・なんというか、その、ほら、すげー胸が。
カヤキス「・・・アメジスト、この谷間にあるんだよな・・・
・・・なんて立派な、やぁらかそうなオッパイだ・・・ごくり。
・・・いかんいかん!!目的は石だ!!ミルザがいつ来るやもしれんのだ!!
・・・でも、もう純粋だった子供でもないのだ。そろそろ大人の階段を昇っても・・・」
そしてカヤキスは遠き日に思いをはせてみました
カヤ「ねぇお母さん!赤ちゃんてどこからくるの?」
カヤ母「あっ、いや、その、キャベツ畑。そう、キャベツ畑から来るのよ!」
カヤ「ふーん。お母さんのあそこってキャベツみたいなんだね!!」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」・・・どうやらカヤキスのトラウマスイッチを連射してしまったようです。
カヤキス「っ、う、う、男になったらーー!!」
「下がれ下郎!!」
カッ!と目を見開いたサルーインちゃんが、絶空閃を放ちました。
カヤキスの足元に激しい爆裂が起きます。カヤキスのまとっていた鎧の、具足の部分が粉々に消し飛びました。
しかし――
サルーインちゃん「・・・なんだと?」


一方、アクアマリンの洞窟Dでは、ミルザくんとナイトハルトくんが、がらんどうの台座の前でうなだれておりました。
ナイトハルトくん「バカな・・・何故だ!あのイカは守護獣だ!
守護獣が生きているということは、台座からは石を持ち運んだものがいないということだ!ならばこそ、イカはここに戻るはず!
・・・何故だ!何故、石もイカも見当たらぬ!これがわからない!!!」
ミルザくんはぴくりとも動きませんでした。未開の土地で突然眼の光を奪われたかのような絶望感に押しつぶされそうです。しかし・・・

――おかしい。何かがおかしい。
86ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 19:31:20 ID:???
ミルザくんの中にある、ひとかけらの疑問が、絶望に染まりきらない最後のカギとして、脳裏に残りつづけました。
何かおかしい。自分はとても単純なことを見落としてはいないか?
そもそも、あそこにイカはいた。しかし石は見当たらなかった。何故だ。守護者は遠隔操作できるのか?
・・・いや。守護者の使命は護ること。見えなくなるまで離れるということはありえないのではないか。
ならばどうすればいい。あの、サルーインちゃんを襲った場所にイカを動かすには。
――守護者の護るべきものは、場所ではなくて石そのものだ。ならば、石のある所が守護者がいるべき所になる。
しかしあのとき、側に石の存在など見え――

ここではた、とミルザくんの動きが止まりました。歴史の授業における、遺跡のメカニズムについての話を思い出したのです。

そしてミルザくんは、ナイトハルトくんの肩を掴んで叫びました。
「サルーインちゃんの居場所がわかった!ナイトハルトくん!さっきのイカが現れた、だいたいの位置がわかりますか!?」」
そして言うやいなや、出口にむかって走り始めました。ナイトハルトくんが慌てて後を追いかけます。
ナ「どういうことだししゃどの!説明してもらおう!」
ミ「ナイトハルトくん!アクアマリンを狙った犯人は、サルーインちゃんをさらうために守護獣を使うことを考えついたんですよ!
どういう方法かはわからないけど、アクアマリンに、守護獣を避けて触れることができれば・・・
・・・その犯人の位置が、守護獣に対して絶対の安全地帯になります!
そして、アクアマリンの側を、守護獣は離れられない。さらに守護獣は近づくものに対して無差別に攻撃をするのだとしたら
こんなに良い兵隊はいません!」
ナ「なるほど。しかし!イカが現れたときには近くに石などなかったろう。
それに、血のあとが見えた。それを追って我々はここにきた。
やはりイカが恐るべき速度で連れて行ったのでは?」
ミ「いいえ!どんなに水中でも、透明度の高いクリスタルレイクの水の中ではそうそう見失うことはありえません。
むしろ、あの血は犯人にとって想定外なんですよ!我々の目をかわし、水からサルーインちゃんを引き上げたものの、
予想以上に流れた血は、洞窟の『本来の』出口から外にもれた。だから慌ててあんな眼くらましをしたんです!」
ナ「待てししゃどの!『本来の』出口といったな!ではそれ以外の出口があるとでもいうのか?」
もう2人は出口に近づいています。出口の直前でミルザくんは止まり、そして深呼吸をして、答えました。
「ナイトハルトくん。遺跡のメカニズムの授業でやりませんでしたか?

――転送装置について。

あれは広大な神殿の移動の簡略化や、外部からルートをわからなくするために魔術処理されたものですよね。
客観的にはものすごく離れた場所同士でも、特定の廊下から行けば、ものの数歩で辿り着ける。
・・・これは憶測ですが、守護獣の移動パターンは、『石から何歩以内』という考えかたなのではないですか?
イカにとってはものの数歩。しかし、その移動の路上に、魔術処理した転送ポイントをかませれば・・・」
ナイトハルトくん「・・・なるほど。確かに守護獣にとってみれば、石からは離れていない。
転送ポイントがあれば、あの巨体が瞬時に消えたのもうなずける。
そして、転送の術法は特殊な方式だ。常に転送の機能を働かせるようにするために、そう簡単には解除はできない。
――皮肉なものだ。サルーインちゃんが最初に襲われた場所こそが、遠方にいる犯人への近道だったというわけか・・・」
「(サルーインちゃん・・・!無事でいてくれ・・・!!)」
2人が水面に顔を出します。と、遠方からモーター音が聞こえてきました。
ジャミルくん「ミルザー!駄目だ!湖面を回ってみたが、影も形も見えねェよ!!」
ミルザくん「ジャミル!ナイスタイミング!僕らを乗せて第一プールの方へ!詳しい話は行きながら!!」
87ゲーム好き名無しさん:2005/07/15(金) 19:31:54 ID:???
ナイトハルトくん「このあたりだが・・・しかしどう見つけるか。場所を確定させる手段が必要だ。」
ジャミルくん「へへっ。今一度、水竜様の力を借りるとするか。ミルザ!ナイトハルト!いいか!集中して探せよ!
今から湖全体の水を一定の速度でゆらめかせる!」
・・・水の動き、屈折率、なんでもいい!違和感のある場所を探せ!!」
水竜の指輪が淡い輝きを放ち、ジャミルくんの手から光が流れだしました。同時に、湖自体が律動を開始したのです。

デーモンコマンド「湖が・・・これは隠者の仕業か?いや、そんな力は無いはずだ」
ラミア「将魔さまぁ〜〜その隠者って誰なんですかぁ?そろそろ教えてくださいよぉ。私もご同行するんですからぁ〜」
デーモンコマンド「そういえばそうだったな。下位ユーザーフレンドリーな将魔ともあろう私が、ついうっかり。
奴が『隠者』などと呼ばれているのは、奴の名前からだ。
奴の名前には、『心の中に潜む恐怖』という意味合いをもっている。だから隠者なんだよ。」

ミルザくん「見えたぞ!!!」
水中の一角。周りに比較対照もなく、簡単に位置を見失ってしまいそうな場所。
しかし今度ばかりは誰も見失うことはありませんでした。周囲の震動よりワンテンポ送れて水が流れている奇妙な個所があります。
それは円形の、まるで鏡のような姿をしており、どのような水のゆらめきにも、その形は変わることはありませんでした。
ナイトハルトくん「・・・ありがとう。ミルザ。君の発想のおかげだ。
私も一つ気づいたことがある。守護者に隠れて石に近づいた犯人だが、・・・壁や地面に潜行できる不死型か、空間を越えられる魔族型のモンスターかもしれん。・・・油断するなよ。」
ジャミルくん「よーし!んじゃ行くぜぇ!!」
ミルザくん、ナイトハルトくん、ジャミルくんがしっかりと肩を組みました。
その後方からジェット噴射のように水の流れが彼らを押しやります。
彼らは弾丸のように水鏡――アクアマリンの洞窟Eの、もう一つの入り口へと向かっていきました。


サルーインちゃん「・・・なんだと?」
サルーインちゃんの視線の先には、ふわふわと浮かぶカヤキスの姿が。
視線をそのまま落としてみます。絶空閃で吹き飛ばしたその先には、足がありませんでした。
・・・いいえ。
カヤキスには、もとより足が無いのです!
カヤキス「やれやれ、荒々しいお目覚めですな、破壊の姫よ。
あくまでもスマートに(そしてちょっとエッチに)決めたかった所ですが。まぁ仕方ありませんな。
マスターの威光を知らしめ!ローザリアに暗い恐怖の影を落とす!そして石を奪い去る!完璧です!!」
・・・ナイトハルトの影武者の姿見を借りてみるのも一興かとも思いましたが。破壊されてはしかたありませんな・・・」
サルーインちゃん「貴様・・・名を名乗らんか下郎!」
ぱきん、ぴきん、と黒い鎧が弾け飛んでいきます。そして中から溢れた『それ』が、一つの形を成しました。
足が無く、爪の生えた巨大な手と、仮面のような頭、そして黒いローブからなる、1体のモンスター!

「我は6将魔が一人!『スペクター』なり!」


続く!
8879:2005/07/15(金) 19:33:27 ID:???
なんとか書き終わりました。
他の人のにつなげて書いたのは初めてなんだけど、上手く処理できてたかな・・・
まぁやるだけのことはやった!!
そんでは出かけてきます。次の人ヨロシク!!
89ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 00:21:51 ID:???
>>88
乙〜!カ、カヤキスの正体スペクターが可愛いやつで萌えたw
あとゲラハ萌えw
ミルザとナイトハルトはなんかなんとなく微妙にナイスコンビだな・・・
腹の内のデコボコ具合が。
いよいよ盛り上がってまいりますた!!て感じで燃えるーーー!!

じゃあ早いけど一応宣言しときます、次書きたいよー!
予定投下時刻:明日の夜から明後日の朝にかけて
一応完結に向かいそうです。長くなったらギリギリのところで続く!になるかも?
他に書きたい人いませんかー?あと感想書きたい人もどんどん書いちゃえー!
90ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 03:09:09 ID:???
>>88
乙かれ
殿下、器がちっちぇなw
さて、気になった点を挙げてみる。
サルーインちゃんの胸元にあったのはエメラルドだよな?
後、いいまわしをもう少し工夫したらもっと読みやすくなると思う。
以上気になった点。
尊大に感じたらスマソ
91ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 13:06:04 ID:???
>>88
おつかれさま〜。面白かったw ヘイトちゃんとかキャベツ辺り。
転送装置うんぬんのところは、頑張って考えたね、と感心したよ。
あと、やっと棒読みが見れるキャラになってきたぞ。よかったよかった。
スペクターくんは微妙にボケキャラ入ってんのなw
とりあえず、スペクターくんには期待してるぞ〜。ダーク以上の強さキボンヌ
それと、今回のスペクターで6将魔のメンバーが全員明らかになったような気がする。
デーモンコマンド、リザードロード、スペクター。法則に当てはめていくと自然と残りの三人のモンスターが・・・
これ決めるのはすべて書き手サンだけど、参考程度に。


続き期待するぞ〜。頑張れ職人サン!
92ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 20:07:08 ID:???
ここで唐突にこのスレ4人しかいないんじゃないか説を出してみる。
93ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 20:17:58 ID:???
あー言っちゃったよ。
不安に思いつつも敢えて口にしなかったのにw
94ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 20:52:57 ID:???
ROM専の俺がきましたよ
95ゲーム好き名無しさん:2005/07/16(土) 22:30:43 ID:???
>>89
サンクス!カヤキスにちょっとアホなことをさせてみたくなりまして、ついカッとなって(略
では続き楽しみにしてるよ!ガツッと盛り上げちゃってください

>>90
そうだよ、確かに魔のエメラルドだった!スマン、おもいっきり間違えていたよ
それに読み直すと結構誤字やわかり辛い点があったなぁ・・・。はっきり指摘してくれて非常に助かりました。

>>91
ありがとう〜初めて殿下をいじってみたけど、なかなか愛らしいね、これはこれで。
やっぱりあの口調のせいか・・・
スペクターがどんなになるかは、次の職人に期待だぜ!

では名無しに戻ります。4人しかいなくても俺はかまわないぜ!
96ゲーム好き名無しさん:2005/07/17(日) 08:54:25 ID:???
何人見てるとかあんま気にするなよ。
同じくROM専の俺もいるし
97ゲーム好き名無しさん:2005/07/17(日) 12:47:50 ID:tkfrBokJ
>>89
マダー?
9889:2005/07/17(日) 21:00:51 ID:???
一応報告、ごめん予定時刻以内には確実に投稿出来そうにない(´д`)
書きたいけどほんと遅くなりそうだし先に続き書きたいってひと
マジで書いちゃっていいから・・・マジスマン・・・!
99ゲーム好き名無しさん:2005/07/17(日) 21:44:36 ID:???
諦めるな。君が書くんだ。
自分のコレから書く内容に自信があるだろう?いいか、君が書くんだ。
100ゲーム好き名無しさん:2005/07/17(日) 23:35:11 ID:???
100げっとぅおおぉぉぅおうぅぅ〜※§★☆
書き手のみぃなぁさぁんっ#&@〜がむばってねぇ〜〜ん はあと

ROM専の者より
101ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:00:07 ID:???
よし!じゃあ>>89
ができるまでの間、俺の外伝でも投下しとくよ。
一応30分後に投下するつもりだけど、
もしそれまでに投下するつもりの職人さんがいたらレスください。
102ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:30:06 ID:???
私は今、エロールちゃんの下で働いている。
事の発端は3ヶ月前に遡る。
私の、・・その・・た、大切な人シリルが大ケガを負ってしまったのだ。
原因は迷いの森の本体を、謎の狼藉者によって傷つけられたことだ。
瀕死の状態にあったシリルを助けてくれたのがエロールちゃん、というわけだ。
エロールちゃんはこう言った。
エロールちゃん「シリルくんの傷は深く、癒えるまでに相当の時間と労力が必要ですわ。
彼のケガが癒えるまでの間、私に力を貸していただけませんか?」
と。
シリルの命の恩人だ。私は喜んで手を貸すことにした。
―――そして今に至る。
手を貸す、と言ってもやっている事は事務仕事だった。最初のうちは。
次第に頼まれる仕事の内容がエスカレートしてきた。
支持票集めのための根まわし(勿論、現金による実弾射撃あり)、
後援会のコンパニオン役(バニーの格好をさせられた)、
対立候補の支持者への妨害(DOA(生死を問わず)とかいってるし)、
果ては対立候補の暗殺(さすがに直接的には言われなかったが、
サルーインちゃんが突然死んだりしないかしら、と事あるごとに囁いてきた)・・・etc
さらに、この頃は渋る私に対してシリルを人質のように使うようになった。
私のことを白犬とか呼ぶし!(私は銀狼だ!)
正直ストレスのあまり円形脱毛症になるんじゃないかと危惧していた、がそれも後一週間で終わる。
最初に交わした契約ではあと七日でシリルの治療が終わることになっているのだ。
私はエロールちゃんの呼び出しを請け、生徒会室に向かっている。
どんな難題を押し付けられることやら・・・。
そうそう、私の名前はエリス。エロールちゃんに運命を絡め取られた哀れな人狼だ。

            幕間劇3『エロールちゃんと愉快な下僕たち』
103ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:33:03 ID:???
エリスちゃん「失礼します。」
ノックをした後、返事も聞かず中に入る。
そんな私を咎めるでもなく偽善的な笑みを投げかけてくる女――エロールちゃん。
エロールちゃん「いらっしゃい、白犬ちゃん」
エリスちゃん「銀狼です」
エロールちゃん「大差はありませんし、そんなことはどうでもいいことですわ」
立場が対等ならこの女を正座させて
犬と狼の違いを半日かけてレクチャーしてやりたいところだが、ぐっと我慢する。
あと少しだから。
エリスちゃん「今日はどのような用件で?」
エロールちゃん「そうそう、エリスちゃんが些細なことにこだわるから話がそれてしまいましたわ。
私の仕事の邪魔をしては駄目ですわよ?白犬ちゃん♪」
・・・・このアマ。
エリスちゃん「はいはい、全面的に私が悪かったです。この空が青いのも、
海が青いのも、雨が降らないのも、
世界から貧困と疫病がなくならないのも、
クジャラート寮で諍いが絶えないのも、ゲッコ族が捕まってたのも、
そして、なんとなく味噌汁がまずいとかそんなくだらない理由で
明日世界を滅ぼす大魔王が復活しそうな気がしなくもないのも、
私のせいです。ごめんなさい。許してください。・・・満足ですか?」
エロールちゃん「ええ、とても♪」
この女の頭に『皮肉』と言う文字はないらしい。
104ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:35:48 ID:???
エリスちゃん「じゃあさっさと用件を言ってください、この腹黒女」
エロールちゃん「最近シリルくんの枝振りがよくありませんの。
この際全部枝打ちしようと思っているのですけど・・・」
エリスちゃん「すいません私が悪かったです勘弁してください」
エロールちゃん「また話がそれてしまいましたわ。
学習する、と言うことはすばらしいことですわよ?白犬ちゃん?」
もう皮肉を言う気にも慣れない。さっさとこの超弩級腹黒女領域から逃げ出したい・・・。
エロールちゃん「まぁいいですわ。用件を伝えましょう。
今週のメルビルタイムスをご覧になりまして?」
エリスちゃん「ええ、『生徒会選挙に対する一般生徒の意識 前編。』って奴が載ってましたね」
エロールちゃん「その記事に載っていた『あなたが望む次期生徒会長』のコラムによると、
私の支持率は40%、サルーインちゃんは47%となっていました。
これはどういうことです?何故私が負けているのでしょう?」
ああ、それで焦っているのか。
エリスちゃん「聞くところによると、
彼女の手の者があなたの『本当の性格』について伝道しているそうですよ?」
エロールちゃん「性格が悪いのは相手も同じでしょう?情報操作とは卑怯ですわ!」
・・・自覚あったのか。
エリスちゃん「ただ性格の悪い女と、いい娘ぶった性根の腐った腹黒女なら、
後者の方がはるかに印象悪いですから。
それに『情報操作』っていうのは、
『情報をありのままに提供するのでなく、内容や公表の方法などに介入して影響を及ぼし、
世論形成をある方面に有利になるよう操作すること。』
と言う意味です。
この場合彼らは脚色もなしにあなたの性格の悪さを伝えているわけですから、
『情報操作』には当たりませんよ?」
エロールちゃん「ご高説ありがとう。ところでご存知ですか?
ルームインテリアではお馴染みの『リース』。
あれをヤドリギで作ると実によいものが出来ますの。
シリルくんくらい大きい木なら良質で太いヤドリギが採集できそうですわ♪
それでは、いまからヤドリギの種を植えに・・・」
エリスちゃん「嘘ですごめんなさい許してください」
エロールちゃん「口さがないものは長生きできませんわよ?白犬ちゃん♪」
シリルさえ人質にとられてなきゃこんな女に・・・!
105ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:37:35 ID:???
エロールちゃん「言葉遊びも飽きましたわ。本題に入りましょう。
白犬ちゃん、あなたにしてもらいたいことは一つ、
サルーインちゃんの支持率を下げること、以上。
手段は問いません。期限は一週間。来週号のメルビルタイムスが出るまで。
さあ、おかえりなさい」
いうなりさっさと追い出された。まぁこんな所に長居をするのはこっちから願い下げだけど。
とはいってもどうしよう?情報戦を仕掛けようにも、
サルーインちゃんは開き直っているから効果なさそうだし。
扉の前で逡巡していると、その奥からあの腹黒女の声。
エロールちゃん『早くお帰りなさい。私の部屋の前が獣臭くなってしまいますわ』
怒りのあまり血液が逆流しそうになって・・・閃いた。
手段は問わず・・・か。
私は笑みを浮かべつつ立ち去った。


―――、一週間後
契約の最終日。わたしはエロールちゃんの前にいた。
今日発売のメルビルタイムスを抱えて。
エリスちゃん「どうぞ。これが私の仕事の成果です」
エロールちゃん「ありがとう、あなたの仕事をみせていただきますわ」
エロールちゃんはパラパラとページをめくっている。
106ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:39:24 ID:???
エロールちゃん「まぁ!サルーインちゃんの支持率が11%まで落ちていますわ!
・・・って何で私の支持率が2%ですの!?
それになんでアムトちゃんが80%越えで一位になってますの!?」
[アムトちゃんを選んだ理由〜男子生徒編]
「厳しさと優しさを兼ね備えているから」
「ょぅι"ょ (;' Д`)ハアハア」
「ょぅι"ょ (;' Д`)ハアハア」
「同上」
「同上」



[アムトちゃんを選んだ理由〜女子生徒編]
「候補の中では一番まともそう」
「やっぱり愛の女神だし」
「聖杯騎士団の神官騎士アグネス様素敵!抱いて欲しい!」
「同上」
「同上」



エロールちゃん「・・・この学園にはペドとレズしかいないのかしら?」
エリスちゃん「最近は『百合』って言うらしいですよ」
エロールちゃん「そんなことを聞いているのではありません!
何故このようなことになっているのですか!?」
食って掛かってくる。
エリスちゃん「手段は問わず、とのことでしたので、
アムトちゃんが立候補するらしいという噂を流布しました。
結果見事サルーインちゃんの支持率を下げることに成功しました」
エロールちゃん「私の支持率まで下がっていますわ!しかも地味に差が開いているし!」
エリスちゃん「私は『どんな手を使ってでもサルーインちゃんの支持率を下げろ』
と命を受けました。
『エロールちゃんの支持率を上げろ』とも『支持率の差を縮めろ』
とも言われておりませんので」
私はしれっと言ってやった。
エロールちゃん「ぐぅ!」
107ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:41:26 ID:???
よし!一本とってやった!
エロールちゃん「はぁ・・もういいですわ。
それにしてもアグネスちゃんやアムトちゃんみたいなキャラが私にも必要ですわね・・」
エリスちゃん「第一秘書のニーサちゃんがいるじゃないですか」
ちなみに私は工作員その一だ。エロールちゃんに呪いあれ。
エロールちゃん「ニーサちゃんはトロいけど優しくて美人なお姉さんキャラですので。
凛々しいアグネスちゃんポジションには私がつくとして・・・・、
エリスちゃん・・・・、幼女になりませんか?」
エリスちゃん「出来ません」
とんでもないことを言う女だ。
エロールちゃん「大丈夫!私の力を使えば・・・」
エリスちゃん「可能不可能ではなく、い や だ といってるんです。メリットもないし」
エロールちゃん「特殊な趣味を持ったお兄さんたちにモテモテですわよ?」
エリスちゃん「それはむしろ罰ゲームです」
エロールちゃん「随分と強気ですわね。いいのですか?そんな態度を取って?」
だが私はあくまで強気に言ってやった。
エリスちゃん「残念。現時刻10時をもって契約期間は終了よ」
エロールちゃん「あら、残念。名残惜しいですわ」
エリスちゃん「私は清々したわ」
エロールちゃん「これは選別です。受け取ってください」
そういってエロールちゃんは小包を取り出した。
エリスちゃん「ありがとう」
帰りに捨ててやる。
エロールちゃん「そうそう、シリルくんですけどね。もう迷いの森に返していますよ」
エリスちゃん「なんですって?」
エロールちゃん「ですから早く帰ってあげてください。それではごきげんよう。白犬ちゃん♪」
エリスちゃん「銀狼だ!!」
そう叫ぶとともに私は一気に走り出した。
会えるんだシリルに!ああ!早く帰ってシリル顔が見たい!
シリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリル
シリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリルシリル
エリスちゃん「シリル!!!!!」
そう叫びつつ迷いの森にある小屋の扉を乱暴に開けた。
108ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:44:43 ID:???
シリルくん「んん〜?ああ、エリス。おかえり〜」
そこにはいつもと変わらないのんびりとした表情のシリルがいて――
いつもと変わらない逞しい体躯を持ったシリルがいて――
いつもと変わらない声で話し掛けてくるシリルがいて――
たまらなくなった。
抱きついて泣いた。
シリルくん「ど、どうして泣いているの?エリス?」
エリスちゃん「うるさい!どれだけ私が苦労したと思ってるのよ!
どれだけ私があなたのこと心配したと思ってるのよ!」
シリルくん「とりあえず落ち着いて。だ、抱きつかれていたら恥ずかしいよ」
エリスちゃん「嫌なの?」
涙で濡れた目で見上げる。
シリルくん「嫌じゃないです」
エリスちゃん「私・・今回がんばったんだから・・、
ヒック・・ちょっと位・・ご褒美があってもいいじゃない・・グス」
シリルくん「(なんだかよくわからないけど)うん」

――30分後
シリルくん「落ち着いた?」
気遣わしげな視線を向けてくるシリル。
エリスちゃん「ん。もう大丈夫。シリルの方こそ大丈夫なの?」
シリルくん「僕の方はバッチリ。いや〜エロールちゃんのおかげで助かったよ〜」
素直に感謝できない。
シリルくん「エリスの方は?さっきの様子じゃなんか大変だったみたいだけど?」
エリスちゃん「え?あ?わ、私?私は大丈夫!もう全然!」
全然大丈夫じゃなかったけど。特にコンパニオン(バニー)は抹消したい記憶だ。
109ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:45:55 ID:???
シリルくん「そうか〜。よかった。あれ?その包みは?」
エリスちゃん「ああ、エロールちゃんがくれた餞別よ・・・?」
しまったあああああああ!!!捨てるの忘れてたああああああああ!!
シリルくん「へぇ〜、開けてもいい?」
ああ、知られた以上もう捨てるわけには行かないし!
エリスちゃん「ま、待って!私が開けるわ!」
シリルを巻き込むわけにはいかない!
中に入っていたのは。缶詰だった。
あのアマ、あくまで私を犬扱いする気か!
いや待て。あの女ならマッチ箱にだって爆発物を仕込みかねない。缶詰だって油断は出来ない!
シリルくん「なにやってるの?エリスちゃん?」
注意深く缶詰を探る私にシリルくんが声をかける。
エリスちゃん「静かに!」
シリルくん「はい・・・」
最後に振動系・・これは帰るとき走ってたからいまさらだな。
エリスちゃん「ふぅ・・じゃあ開けてみましょう」
パキッ!!
瞬間、異臭。
エリスちゃん「キャイン!!」
シリルくん「うわ〜栄養がありそうな匂い〜ってエリスちゃん!!どうしたの!!」
『バルハラント産シュールストレミング』
そんなラベルが張ってあった。
遠のく意識の中、私は思った。
あのアマ・・いつか喉笛を食い千切ってやる・・!
私の意識は闇に落ちた。
110ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:48:08 ID:???
――エロールちゃんの執務室
エロールちゃん「引き金を引いたのはあなた自身ですわよ」
ニーサちゃん「なにかおっしゃいました?」
エロールちゃん「ただの独り言ですわ。ニーサちゃん今日はもう上がってもかまいませんわ」
ニーサちゃん「それではお先に・・・」
ニーサちゃんが部屋から出て行き私一人だけになった。
エロールちゃん「さて報復は済んだけれど・・、
今回の『恩を売って下僕をゲット!大作戦』は失敗ですわね」
やっぱり忠実な下僕が必要ですわね。そうなると・・・
『信頼を勝ち得て私に心酔している部下を作る・・』
だめですわ。ニーサちゃんクラスの頭がよw・・純粋な子はそうはいませんわ。
それに工作員には向かないし・・。
『色々と薬物を・・・・』
これもだめ。人形に工作員は出来ませんわ。
となると・・『利害の一致している人間を取り込む』
やっぱりこれしかなさそうですわね。
エロールちゃん「・・・となると候補は二人。この子は・・・だめですわ。
妨害工作が出来るとは思えませんし。・・じゃあこの子ね。
学園にいないという噂も聞きましたが、まぁ私の手にかかればすぐにでも見つかりますわ」
エロールちゃん「待っていてください・・・すぐに迎えにいきますわ」
執務室の中でエロールちゃんは邪悪な笑みを浮かべた。

幕間劇3『エロールちゃんと愉快な下僕たち』

111ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 03:56:07 ID:???
さて、>>21の要望に沿ってエロールちゃんに見せ場を作ってみた。
萌えるかどうかはあなた達次第だw
お嬢様言葉が胡散臭かったらすまん。想像で書いた。
あと『リース』とか『シュールストレミング』とかの意味がわからんかったらごめん。
ググってくれ。
では一応ageとく。
112ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 19:32:11 ID:???
>>111
おつかれさままん。
エロ黒い・・・黒すぎる!
やぱこーゆーキャラがぴたりんこはまってる?のか?
しかし、お嬢様言葉とはまたなつかしいものをw

本編に期待しますぜ。がんばれ〜
113ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 21:31:37 ID:???
はたしていま>>89はなにをしているのだろうか・・・
物語を書いているのか、それとも・・・
11489:2005/07/18(月) 21:37:24 ID:???
>>113
ごめん、書いてる書いてるもう少し!!ほんとにごめんよ
>>111
気を使ってくれてありがとう、そしてワラタよw
これぞエロールちゃんだな!!
115ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 21:51:03 ID:???
>>89
お、頑張れ〜期待してまってるよ
>>111
エロちゃん外伝乙。やっぱ黒いなこの人w
アムトちゃんは幼女なのか。というかエロとサルよりアムトちゃんの方がマトモに治世しそうな気がする・・・
11689:2005/07/18(月) 22:59:16 ID:???
これから投稿します。遅くなってごめん!
かなり長くなってしまったこと、ややこしくなってしまったことをまず断っておきます。
それとちょっと読む前に申し訳ないんだがちょっと解説を入れなきゃならないのが、
(一応ネタバレかもしれないから一行空けるね)

「取水口」って本当のあれじゃなくて、「プールの水を吸い込む排水口」みたいなのを
想像してください。一応本文にも書いてあるけど、
つじつまあわせでかなり苦しい点があるかもしれない。

じゃあ投稿します!
117ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:01:18 ID:???
ミルザくん「サルーインちゃん・・・!どうか無事でいてくれ・・・!」
ナイトハルトくん(ミルザ殿・・・どうか無事じゃなくなってくれないかなあ〜)
ミルザくんとナイトハルトくん、ジャミル達は遂に傷つけるサルーインちゃんの待つ
アクアマリンの洞窟Eに入り込み、中を躊躇もなく駆け抜けているところでした。
ジャミルくん「ぐえ!!!」
ナイトハルトくん「どうしたミルザくん!!♪・・・なんだよオマケのほうかよちっ」
ミルザくん「ジャミル!?」
ミルザくんが見ると、ジャミル君の首にリザードの舌がまきついていることがわかりました。
ミルザくん「これは・・・・・・」
ストライフちゃん「ミルザか!?お前達もここへ来たのか!!」
ミルザくん「ストライフちゃん!?・・・ゲラ=ハ!!お、おい何やってるんだよ
      ジャミルの首から舌をはずしなさい!!」
ゲラ=ハ「はっ!!・・・す、すみません・・・虫に見えたものですからつい
     種族として生き抜くための厳しい自然の本能が」
ジャミル「ゼーハーゼーハー・・・おいゲラハ!!!俺のどこが虫に見えるんだよコラ!!」
ストライフちゃん「色とかじゃないか?」
ナイトハルトくん「耳が昆虫の羽のようにも見えるな」
ミルザくん「何を今更お前触覚あるじゃないか。・・・はっ!!む、虫とジャミルの関連性なんて
      どうでもいい!!それよりサルーインちゃーーーん!!!みんな、行こう!!」
ナイトハルトくん「イクゾー
      (仕切ってんじゃねえよああでもそういわれるとついこう答えちゃう・・・!)」
ストライフちゃん「ふん、行くぞ虫けらども!!」
ジャミルくん「・・・触覚じゃねえよ髪の毛だよ・・・!!ちくしょー俺泣くぞ・・・!!」
ゲラ=ハ「・・・教えてくださいジャミルさん・・・虫と虫けらの違いを学ばねば
     私は人間と友達になれないのでしょうか・・・・・・!!(泣)」
ジャミルくん「うるせえよ何でお前が泣いてんだよ泣く立場は俺だろ!!
      俺は虫でも虫けらでもねえ!!人間なんだ!!・・・なんでこんなところで
      部分だけ見ると感動的な台詞言わなきゃならねーんだよあああ!!!」
ストライフちゃん「おい虫けら何をごちゃごちゃやってる!!さっさと来い!!」
ジャミルくん「うるせええええええええ!!!(泣)」
そう言いつつも駆け出したジャミルくん・・・集結した五人はその身もその意志も一丸となって
サルーインちゃんを救うため冷たさの漂う奥へと向かっていきました。

サルーインちゃん「なんだと!?」
美しい顔を驚愕に歪ませるサルーインちゃん。
スペクター「ふふん、わが正体に驚いたか?さもあらんことよ、美しい乙女!」
スペクターは勝ち誇った堂々たる様子でサルーインちゃんを見返します。
サルーインちゃんはきっとスペクターをねめつけました。
118ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:02:35 ID:???
サルーインちゃん「名を名乗れと言ったが自己紹介しろとは言っておらんわ!!
     お前の職業とか趣味とか特技とかまじでどうでもいい!!いきなり初対面で
     名前名乗ったあとに自分の詳細なプロフィール語りだす男って最悪!!初対面で
     千年前の愚痴言い出す男なみに最悪!!つーかごちゃごちゃ言ったから
     名前がどれだかわからなかったわ!!というかよく考えたらお前の名前自体
     どうでもいい!!家に帰れ!!」
スペクターくん(ガーーーーーーーーン!!!)
かなりかっこつけたつもりだったスペクターくんは初めて近づけた女性にいきなり
こっぴどくこき下ろされて、かなりのショックを受けました。
スペクターくん「そ、そんなに長い自己紹介しなかったつもりだもん!!ていうか
     趣味と特技は言ってねえよ!!ていうか趣味と特技なんてないもん!!(泣)
     名前くらい覚えてくれたっていいじゃん!!帰る家なんて僕にはないもん!!(泣)」
サルーインちゃん「だから聞いてねえんだよこの無趣味特技欄真っ白が!!お前壊れちゃえよ!」
スペクターくん「結構細かいところまで聞いてるじゃないか!!(泣)」
スペクターくんは女性への憧れを壮大に崩壊させられたことでかなり激昂してきました。
スペクターくん「もう良い!!わ、私はあなたと掛け合っているほど退屈を
     持て余しているわけではない!!程なく正義面したミルザがあなたを
     救いにやってくるだろう、私の為にアメジストをたずさえてな!!
     ・・・その前にあなたから返してもらわねばならぬものがある、さあ!
     『魔のエメラルド』、その白い胸から返して頂こう!!」
サルーインちゃん「―――――アメジストだとぉ!?」
サルーインちゃんの短い叫びが終わりもしない間にスペクターくんの黒い手が伸びてきました!
ミルザくん「待てーーーーー!!!サルーインちゃんに汚い手で触れるな!!」
スペクターくん「!」
突如レフトハンドソートを左手に、スペクターくんに飛び掛ろうとしたミルザくんが現れました!
スペクターくん「僕手は洗う習慣あるから汚くな・・・じゃなくて来たな!『アクアマリン』よ!!」
ミルザくん「―――――っ!!!」
飛び掛ったはずのミルザくんの前に一瞬にしてあのおぞましい巨体、大イカが出現し
ミルザくんは思い切りその巨体にぶつかって、勢いよく跳ね返されてしまいました!
ミルザくん「――――く!!」
ゲラ=ハ「大丈夫ですかミルザさん!」
ナイトハルトくん「・・・これが転送装置の力か・・・!」
ゲラ=ハに受け止められたミルザくんは即座に体制を持ち直し、
怒りに燃えた目でイカを見据えました。
ミルザくん「邪魔だ!!!そこをどけえーーーーーーーーーーーーー!!!」
ストライフちゃん「ばかな!ミルザ怒りに任せての無謀などやめろ!!」
ミルザくんは今までの経験も忘れて切れないイカに再び飛び掛りました。
水中の戦いではサルーインちゃん救出という第一の目的の為に慎重と冷静とを無くさなかった
ミルザくんでしたが、今は目の前をさえぎる邪魔な壁を打ち壊そうと後先も考えず全力で
立ち向かっていたのです。
119ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:04:05 ID:???
きらめく切っ先に全ての力を込めたミルザくんにイカの触手が伸び、その強大な力で
ミルザくんをなぎ払おうとしました!
サルーインちゃん「馬鹿者よさぬか!!やめろ―――!!」
ジャミルくん「駄目だミルザ!!―――――あの捨て身では避けきれない!!あっ―――!!」
ジャミルくんが反射的に目をつむり、そろそろとまぶたを開けると、
カキン!槍を華麗に操り、触手を逸らしてミルザくんを助けたナイトハルトくんの姿がありました。
ミルザくん「ナ、ナイトハルトくん・・・!助けてくれたのか!!
      (怒りに我を忘れたバカな僕を助けてくれるなんて・・・なんていい人なんだ!!
       オイゲンに続く第二の親友が僕の学園ライフに現れたかも・・・・・!!)」
ナイトハルトくん「大丈夫か、ミルザどの。心中察するが今は冷静さこそ必要な時だ。
      今命を無駄にするような若気の至りはよくない。
      (こんな死に方されちゃあ思いっきりサルーインちゃんの心に残ってしまう!
       もっと「あれっ死んだんだー」みたいな?「あれっ髪切ったのー?」って
       髪を切ってから一週間後に言われるあの感覚みたいな?そんな感じで
       「なんかいつの間にか死んでた」じゃなくちゃ駄目駄目駄目!!)」
ミルザくんとナイトハルトくんは構えを直すと、じりじりと慎重に大イカのスキを
見計らおうとします。しかしミルザくんにはもう心の隅に絶望の影が射しはじめていました。
ミルザくん(何度切りつけても無駄だったこの化け物に・・・どう立ち向かう術がある?)
ミルザくんはイカのうねる触手の隙間からのぞく傷だらけのサルーインちゃんの姿を見て
ますます心を痛めました。そのサルーインちゃんはというと、
ストライフちゃんに焦燥した様子で話しかけ始めました。
サルーインちゃん「ストライフ!!なぜお前しかいない、ミニオンは三人だろう!!
      三人揃ってこそのミニオンであろうが!お前ら一匹だとただのゴミって
      いい加減自覚しろよ!!」
ストライフちゃん「そ、それが分散してしまって・・・ってなんかさりげなく
      すごいひどいこと言ってるじゃねえか!!ほっとけよ!!自覚してるよ!!」
サルーインちゃん「自覚してたのか。・・・あああどうでもいい!!何故別れ別れに
      なってしまった!!おのれっそもそもミルザ以外が追ってくることを
      考慮しなかった私のミス・・・じゃないもんエロールちゃんの卑劣な罠だああぁ!!」
ストライフちゃん「エロールちゃんは今回一切関知してません」
ジャミルくん「なんかここまで自分の失敗を認めようとしないですごい脈絡ない責任転換
      出来る人も結構すごいな」
ゲラ=ハ「あの生徒会長にも同情されるべき要素が一つぐらいはあるんですね」
サルーインちゃんが焦りを隠しきれぬその時に耳障りな嘲笑が洞窟に響き渡りました。
スペクターくん「ははははは!!せいぜい足掻いて私を楽しませてくれたまえ!!
      サルーインちゃんも『魔のエメラルド』もアクアマリンも私のものよ!!
      ミルザ、精一杯足掻いて私の可愛いしもべに嬲り殺されたあわれな君からは、
      大切な形見として『幻のアメジスト』を私がちゃんといただいてあげよう!!」
ストライフちゃん「――――ミルザ!?貴様『アメジスト』を持っているのか!?」
120ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:05:08 ID:???
戦いの姿勢をしっかりととっていたミルザくんでしたが、言われてはっとしたように
水着の下腹の辺りを探りました。
ミルザくん「そう言えば、一応空き巣も心配だしと思って持ってきたけど、
      首にかけてて目立つような真似してたらそれも強盗されそうだと思って
      ストッキングに入れて腹に巻いて水着の中に隠してた・・・・・・・・」
ストライフちゃん「・・・貧乏人の警戒心とは流石だな・・・・・―――――!!!」
スペクターくん「!!」
ミルザくんがそっとアメジストを取り出すと、アメジストは光り輝き、
サルーインちゃんの胸元の奥の『エメラルド』もまた光を放ち、
そしてまた、スペクターくんの『アクアマリン』もスペクターくんの半透明の体の中から
まぶしい光を放ち、その在りかを確と示していました。
ミルザくん「――――――それは『アクアマリン』!!お前の暗黒の体内にひそませていたとは!!」
スペクターくん「・・・・これは!!糸石が共鳴しているというのか!!・・・のれェェ
      わざわざ体内に隠していたものがこんな形でばれようとは!!」
サルーインちゃんの目が光りました。
サルーインちゃん(『アメジスト』は『アクアマリン』と違い持ち主のミルザは支配しきれていない。
      『これだけ近ければ私の魔力が操れる!!!』―――そして『アクアマリン』!!)
サルーインちゃんは目にも止まらぬ様な速さでさっとスペクターくんに『何か』を投げつけました。
――――カン!
スペクターくん「―――――――――――!?」
悪霊系のスペクターくんの体はほとんどの攻撃をもすり抜けます。そしてその時も、
サルーインちゃんが投げたものはスペクターくんの体を通り―――中にあった
『水のアクアマリン』にぶつかってともにスペクターくんの体からすり抜けて行ってしまったのです!
スペクターくん「なにを!!おのれこれで味な真似でもしたつもりか、私の体を離れようと
      そんな近くのアクアマリンなどすぐに取って―――――!!?」
スペクターくんは地に目をやり、その目を疑いました。自分の体内から飛ばされた
『水のアクアマリンが二つある!!』
ミルザくん「・・・・・・・・あ・・・・あれは!」
ナイトハルトくん「アクアマリンが・・・二つある!?同じものがふたつある!!これがわからない!」
ミルザくんは気付きました、サルーインちゃんが投げたのは
『自分が渡したアクアマリンの形を繕った『水の精霊珠』だ』ということに!
スペクターくん「これは・・・一体!!」
サルーインちゃん「ゲッコ族!!『本物のアクアマリン』のほうを舌で取れェ!!!」
スペクターくんが当惑したすぐにサルーインちゃんはゲラ=ハへと叫びました。
ゲラ=ハ「・・・・!!し、しかしどちらが本物が私にもわからな――――あっ!!」
ゲラ=ハは考える前に舌を伸ばし、イカの触手の隙間をすり抜けて二つ並んだ『アクアマリン』の
片方を掴んでいました。ミルザくんのアメジストが光っていました。サルーインちゃんは
一方の『アクアマリン』をアメジストの幻惑の力で虫に見せかけたのです!
121ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:07:16 ID:???
ジャミル「ゲラ=ハ!!よくやったはやく―――――・・・!」
ゲラ=ハ「うっ!!!」
掴んだと思った『アクアマリン』はスペクターくんの間髪入れぬヘルクローが、
ゲラ=ハの舌を攻撃し取りこぼした瞬時にスペクターくんの禍々しい爪の中へと
奪い返されてしまいました。
スペクターくん「舌癖の悪いトカゲとは全くいまいましい生物だ・・・!!私から
      くすねられるものと思ったあなたが少しばかり愚かでしたね、破壊の姫・・・!?」
スペクターくんがアクアマリン奪還に無我夢中になっているその時に、
サルーインちゃんは忽然と姿を消していたのです。
ミルザくん「あっあれ!?サルーインちゃんは・・・」
サルーインちゃん「こっちだばかものども!!」
その声はミルザくんの背後から聞こえました。ミルザくん達は驚いて振り向きました。
サルーインちゃんの姿がありました!
サルーインちゃん「『アクアマリン』は一旦諦めるぞ!!今は私の持つ『エメラルド』を
      守り抜くことを優先する!!逃げるが勝ち!!勝つのは常に私!!
      だからこれは逃げではない!!さっさと退却だ!!!」
サルーインちゃんはそういい切ってすたたたたーーーーーと走り去っていきます。
ミルザくん「ま、待ってサルーインちゃーーーーーーん!!君は傷だらけじゃないか!!
      お姫様抱っこして僕が運んであげるからちょっとストップしてーーーーー!!」
ストライフちゃん「さりげなくいい思いしようと思うなさもしい虫けら。仕方ない、ならば従うか!」
ジャミルくん「危険は避けるのが泥棒の基本ってね・・・ちと惜しいが、まあ仕方ねえや!」
ゲラ=ハ「私のミスのせいですみません、すみません!!虫だと思ったのにーーーーー!!」
皆がサルーインちゃんの後に続いていきます。スペクターくんは『アクアマリン』を握り締め
余裕の姿勢を崩しません。
スペクターくん「ふん、なかなかさかしい姫君だ。どうやってあの大イカからすり抜けて
      あちらまで渡ったか見なかったが・・・まだまだこどものずるがしこさよ!!
      所詮私の手中に『アクアマリン』はある!!これがある限り大イカを操り
      どこまでもあなたと取り巻く小人達を追い詰めよう!!大イカ!!転送し、
      入り口で待ち構えるのだ!!行け!!!」
・・・・・・・
大イカは一向に動く気配がありません。スペクターくんは一瞬にして困惑しました。
スペクターくん「どうした大イカ!!行け!!行かないか!!!・・・・
      なぜ動かん!!動け、大イカ!!『アクアマリン』の支配者たる私が――――」
???「残念だったな、『アクアマリン』の支配者よ!」
スペクターくんは上から響いたその高慢にして高潔なる声にばっと面をあげました。
―――大イカの上に優雅に立つ、破壊の女王サルーインちゃんの姿がそこにあったのです!
122ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:08:10 ID:???
スペクターくん「なっ・・・・・!!さ、さっきあなたは!!」
サルーインちゃん「少しばかり私は憤っているぞ!!あれを『まやかしの私』と気付くやつが
      全くいないとは!!!この輝くオーラがまるで段違いだっつーの!!!
      お前ら貧乏だからって金惜しんでないで眼鏡買ってこい!!・・・と。
      まあお前ももう察しが付いたことだろうがあれは『幻のアメジスト』の力を借り
      私が作った幻覚。・・・そして奴らには外に出てもらった、
      こんな狭苦しいところではなく『外』で全員集結してもらうのよ!!」
スペクターくん「何を言っているか!何を・・・そ、それよりこの『アクアマリン』は!!」
サルーインちゃんは大胆不敵な彼女にだけ許された微笑を返しました。
そして谷間に手を入れると、すっと取り出したのです、『もう一つのアクアマリン』を!
スペクターくん「―――――――たばかった、最初からたばかったのだなサルーイン!!」
サルーインちゃん「アッハ!!ゲラ=ハに取らせようとしたほうが本物だと勝手に思った貴様が
      間抜けだ、それにどうだ?『本物のアクアマリン』は貴様なんぞより本物の
      私にこそふさわしいと思わぬか?・・・貴様などゴミのような輩には千年早いわ!!!」
スペクターくんはわなわなとその半透明の体を揺らし、意にも介せずサルーインちゃんは
大イカの表面をそっとなでました。
サルーインちゃん「こんな気色の悪いやつをよくもかわいがっていられたものだ・・・
      しかし確かに『真の支配者』には従順なことだな。まあせいぜい用が済むまで
      この私もかわいがってやろう・・・さらばだな!今度はもっと気の利いた
      自己紹介を考えてくるがよい、つかの間のアクアマリンの支配者よ!!」
スペクターくん「待てェ!!!」
スペクターくんが叫んだと同時にサルーインちゃんと大イカは転送して行ってしまいました。
スペクターくんは勢いに任せて偽のアクアマリン、『水の精霊珠』を地に叩きつけました。
スペクターくん「おのれ!おのれ!おのれ!最後までコケにしよって・・・私の手から
      逃れられると思うな!!この六将魔スペクターをコケにした報いは重いものだ!!」
スペクターくんは洞窟の壁をなんの差し障りもなく通り抜けようとしました。
しかし突然!ガッとその身を攻撃されたかと思うと、誰もが去ったと思われたその洞窟内には
まだ一つの人影が残っていたのです。・・・長く黒い槍、ナイトハルトくんでした。
ナイトハルトくん「ここから通すわけにはいかないな、私はここに来た時から気付いていたのだ。
      ここから出せばことは面倒、お前の始末を引き受けるのも悪くはない。
      ・・・・・・今回はミルザに手柄を渡してやるのは致し方ないな、
      私の目的は目先などではなくもっと遥か彼方にある・・・・・
      長期プラン、計画性のない男は結婚相手としてよくない。先見の明を持ち、
      老後まで安心の人生設計こそが肝心。私の人生プランに抜かりはない。
      しかし保険会社はどこがいいのか、いまだにこれがわからない」
スペクターくん「何をぶつぶつボケ老人みたいにほざいている!!私を止められると
      思っているのか!!私は物質など物ともせずに空間を漂う旅人!!
      お前がいくらここに留めようと思っても・・・・・――――――!?」
ナイトハルトくんはニヤリと笑いました。
123ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:09:42 ID:???


サルーインちゃん(・・・魔のエメラルド、水のアクアマン、汝ら我が真の力を
      引き出せ・・・このクリスタルレイクの全域に、響けよ!!!
      『幻のアメジスト』、その力を今こそ示せ!!!)


ジャミルくん「・・・・・・ミルザ、『アメジスト』が・・・・・」
ミルザくん「・・・・・・・・光っている・・・・・・・・・?」

―――――洞窟A。
デスちゃん「本当にサルーインはここにいるのか・・・ああ妹よ、こんなことなら
      もうちょっと今まで育ててやった苦労の仕返しをしておくんだった!」
オイゲンくん「・・・・・あんたの愛情は見事に歪んでますね・・・・・
      ――――!?・・・サッサルーインちゃん!?」
デスちゃん「なに!?サルーイン!?」
デスちゃんとオイゲンくんは驚きました。そこにサルーインちゃんの姿をはっきりと
認めたからです!
デスちゃん「・・・おお!!サルーイン、サルーイン!!無事だったのか!!
      人様に心配をかけるなと姉ちゃん昔っから言ってただろうが!!あとで
      謝りに家を回るのがめんどくさいから!!!サルーイン、ああ良かった・・・!」
デスちゃんがサルーインちゃんに触れようとすると、サルーインちゃんは飛び退って
甲高く高笑いをあげました。
サルーインちゃん『アハアハハハハ!!!この骨太姉貴!!牛乳でも飲んでろよ
      成分がカルシウム100%のいいオ・ン・ナ!!アハハアハハハハ!!!』
・・・デスちゃんは唖然として・・・・・・・・その後猛烈に怒りだしました。
デスちゃん「この社会不敵合格妹ーーーーー!!!今度という今度はただでは済まさん!!!
      世間から抹消してくれる世間の晒し者にならぬよう煉獄最下層に
      永遠につないでいてくれるーーー!!!姉ちゃんが永遠に嫌がらせしてやるーーー!!!」
サルーインちゃん『アハアハアハハハハハ!!!』
サルーインちゃんは逃げていき、デスちゃんは全力で後を追います。オイゲンくんは呆然と
しながらも、一応何となく後に続きました。
オイゲンくん(・・・すごいもん見たけど・・・・・・・く、くだらねー・・・・・)
・・・・・こうしてデスちゃんとオイゲンくんは洞窟の外へと向かっていきました。

―――――洞窟B。
シェラハちゃん「悲しい話〜悲しい話〜あ〜も〜めんどくさくて悲しくなってきた」
ワイルちゃん「しぇ、シェラハちゃん!!!サルーインちゃんの一大事なんですよ!!!
      サルーインちゃんのことが心配じゃないんですか!!」
シェラハちゃん「心配と聞くと悲しいことを思い出すわ・・・姉を心配してやまない妹の話・・・・・」
ワイルちゃん「あ・・・・・・ご、ごめんなさい・・・大切なお姉さんを心配じゃないわけが
      ないですよね・・・・・私が浅はかでした」
124ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:11:02 ID:???
シェラハちゃん「・・・・・姉さん・・・・・姉さんどこにいるの?姉さんを探してる間に
      悲しい話のネタが全部切れてしまいそうなほどに探してる時間が長く感じるのよ!!
      サルーイン姉さん!!」
サルーインちゃん『悲しい話と聞くと悲しいことを思い出すわ・・・・・』
ワイルちゃん「――――――サルーインちゃん!?」
二人が振り返ると、サルーインちゃんがいつになく気だるげな表情をして、
・・・そうちょうどいつものシェラハちゃんのように、そこに妖しげに佇んでいました。
シェラハちゃん「姉さん!!姉さんなの!ああ、悲しい話リストに載らなくて良かった姉さん!!」
シェラハちゃんが抱きつこうとするとサルーインちゃんはするりと避けて、
シェラハちゃんは豪快に転びました。・・・顔を思いっきり地面に引きずってしまったようです。
サルーインちゃん『いつも悲しい話をしている女の話。いつもいきなり脈絡なくみんなの
      楽しい会話に割り込んできて、超長い自分語りしてその場を闇に落として、
      しかもその話がとてもつまらなくてそれはそれは時間が長く感じるの・・・・・
      そうそう・・・その話のシリーズによく出てくるキーワードが
      『黒髪の絶世美女』なんだけど・・・・・ぷっその顔では言えたものではないわね』
シェラハちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
むくりと上体を起してサルーインちゃんのほうを向いたシェラハちゃんは、鼻がぺちゃんこに
つぶれ、顔は泥だらけで白い肌が台無し、・・・そしてなによりその目は怒りで鬼のごとく
釣りあがっていました!
シェラハちゃん「パクってんじゃねええええええええバカ姉貴!!!なーにが悲しい話だよ
      ざけんな!!!はあ!?悲しい話だあ!?ふざけんなてめーーーー
      こちとら100冊リスト作ってる玄人なんだよ!!!素人はすっこんでろ!!!」
サルーインちゃん『100冊リストと聞くと悲しいことを思い出すわ・・・・超資源の無駄アハアハハ』
全力疾走で追いかける鬼と化したシェラハちゃんからサルーインちゃんは軽やかに逃げていきます。
ワイルちゃん「ちょ・・・ちょっとなんでいきなり姉妹喧嘩になってるんですか?
      ていうか二人とも早すぎですよ!!待って下さいよもーーーわけなかんない(泣)」
・・・・・こうしてシェラハちゃんとワイルちゃんは洞窟の外へと向かっていきました。

―――――洞窟C。
ヘイトちゃん「アイエェエえエェェ!!!!キャヒヒャアアアアアアア!!!!・・・へえへえ、
      ヘェエエイトオオオォォオ!!!!ガンバ☆・・・へえへえへるふぁああああい!!!」
一人で闘っているヘイトちゃん。その奇声のお陰で攻撃力は七割り増しで健闘ぶりを発揮していましたが
遂に力果て尽きそうになっていました。
ヘイトちゃん「・・・へェイトはもう駄目です。サルーインちゃん、先立つ不幸を・・・
      ・・・ふっ死に際には真実の自分が見えるといいますが・・・
      このシリアスモードこそ真の私だったのかもしれませんね・・・変態という名の
      仮面を被って私は自分の真の姿を隠してきたのかもしれません・・・・・・」
サルーインちゃん『イヤァyaaaァアアンヘェイトちゃあぁぁああん挫けちゃイヤyaaaaAAアアぁ!!Щ』
ヘイトちゃん「この声は・・・・・・・・サッサルーインちゃん!!!?」
125ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:13:01 ID:???
目を瞑りかけたヘイトちゃんに奇声が浴びせかけられました。そう、サルーインちゃんです!
サルーインちゃん『ヘェイトはいっっっツモちょっぴり公害で挫けないオンナノコデショオオ!!!?
      シリアスなんて駄目駄目ン★へェイトにこのサァルーインちゃああぁぁん!!!は
      これからヘイト語を教えて貰おぉうと思ってるのに死んジャイアアアアアアアン!!!』
ヘイトちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!
      さ、サルーインちゃんがこのヘイト語を教えてもらいたいだと!?」
ヘイトちゃんはカッと目を見開きました。
ヘイトちゃん「サルーインちゃんならキイイイイイっと分かってくれると思って
      ましたわあぁぁあああアアアア℃!!!!へェイトは孤独独逸から逃げるために
      シリアスモードなんて使い分けて自分を偽ってたんですう数ウゥううゥぅううウ!!!
      でももうヘイト語読解者はもう一人じゃなははぁああ愛い!!!ab愛地球博!!!
      サルーインちゃんの為にヘェイトは死にまシェーーーーーーーーン!!!聖林!!!」
サルーインちゃん『一緒に逝きましょおおおおおう!!!!さあ☆逃げるわよぉおオオ!!!』
サルーインちゃんの後に続き真実の自分を見出したヘイトちゃんはすたこらと逃げていきました。
・・・・・こうしてヘイトちゃんは洞窟の外に向かいました。

水上から見る水面は今だ血の煙の名残があり、陰惨な様相を呈していました。
ラミアちゃん「さーて準備は万端ですよ!!行きましょうデコマさま!」
デーモンコマンド「・・・・・待て!!湖面の様子がおかしい」
ラミアちゃん「えっ何ですか!!折角今年おニューの水着に着替えたのに!」
デーモンコマンド「そういう張り切りようか。・・・・・・全員・・・・・あがってくる?」

・・・・パシャッ!!
デスちゃん「こらあああーーーー私の唯一の恥の妹オぉーーーーーー!!!!どこいったああああ
      出てこんかーーーー!!!今からでも姉ちゃんがしつけやり直してくれるーーー!!!」
オイゲンくん「・・・ぷはっ!・・・よくわからねえがサルーインちゃんは無事だったてことか?」
シェラハちゃん「見失った!!見失ったわ!!!どこ行ったの大馬鹿姉貴!!!!
      お前の0点の答案にまつわる悲しい話全集大長編を暴露してやらああああああああ!!!」
ワイルちゃん「あ・・・あれっ?サルーインちゃんがいなくなっちゃった?
      どういうことなんですかもうーーーーーー???」
ヘイトちゃん「・・・ぷふぁふぁあァアアァアア!!!サルーインちゃあぁあああん!!!
      まずはヘェイト語の第一基礎として発音練習ですゥウウ!!!サウェェェアァァァァロロォールノォ
      どォこ行ったんですかサルーインちゃアァアん!!!基礎が大事なんですよ基礎がア!!!」
・・・・・そして。
ミルザくん「・・・・・ぷはっ!!!どうしたことだ!!途中でサルーインちゃんを
      見失ってしまった!!ああっ傷が開いて今も水中にいるとしたら・・・・!!」
ジャミルくん「・・・そんなはずはないはずだぜ!水面に出るほんのさっきまで俺達は
      サルーインちゃんの後を追いかけていたんだからな!」
ゲラ=ハ「一瞬にして消えたように思えましたが・・・一体彼女は人間ですか?」
ストライフちゃん「ちっまた厄介なことになってきたな!・・・・・ん?
      ワイル!ヘイト!それに皆・・・勢揃いで湖面に上がっている?」
サルーインちゃん「揃いも揃って探し物か!真実の私ならここにいる!!」
126ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:14:52 ID:???
その声に一斉に一同が振り向くと・・・巨大なイカが水面から浮かび上がったと思うと、
その頂点にサルーインちゃんがあまりにも堂々たる様で立っていました!
ミルザくん「サルーインちゃん!!!」
デスちゃん「こらあああああ何イカの上で気どっとんのじゃこの真性ナルシストの妹がああぁ!!!
      下りてこいやあああ穢れきったその魂この姉が裁いてくれるわああぁああ!!!」
シェラハちゃん「イカの上でもモデル立ちかよいい気になってんなあ姉ちゃんよォオオ!!!
      そんなにイカが好きならデスの姉ちゃんがさばいてくれるってよォオオ!!!
      おいだれか包丁持って来い!!今日の夕飯はイカとサルーインの刺身だ刺身ィ!!!
      悲しい話がまた一つ出来たわああ愛しいイカと共に高級料理になったバカ姉貴の話!!!」
ミルザくん「きっ君たちはなんて話してるんだ!!こんな状況でさ、サルーインちゃんの
      イカの女体盛りだなんては、破廉恥な話はやめたまえ!!!!」
デス&シェラハ「んな話してねえよ破廉恥なのはてめえだよ鼻血拭けよ妄想狂!!!」
ゲラ=ハ「・・・・・・この人たちは・・・何を言ってるのか私には理解できないんですが
     私の人間を理解しようとする努力が足りないんでしょうか?」
ジャミルくん「俺も解らないから見なかったことにしといてやってくれよ」
オイゲンくん「・・・・・・・・俺なんでミルザと友達やってんだろう」
サルーインちゃん(・・・・・確実に水上に上がらせるために幻覚で煽ったのがやり過ぎだったのか?
       こんなに怒ることないじゃん・・・いつものことなんだから・・・(汗)
       ・・・ち、魔力を消耗しすぎている・・・早く済ませねば・・・
       ―――――――『ミルザ!!!』)
ミルザくん(!!!)
ミルザくんの脳に直接響くようなサルーインちゃんの声。『糸石』を持つもの同士だけが
直接心と心で対話できる、これも『糸石』の力の一つのなのでした。
ミルザくん(サルーインちゃん!君は一体・・・そのイカにどうして君が乗っているんだい!?)
サルーインちゃん(私は今『水のアクアマリン』を持っているからだ!!)
ミルザくん(えっ!?)
サルーインちゃん(ことの仔細は今は必要ではない!!今私が伝えようとしていること、
      お前はそれを聞け!!いいか、たとい私が『水のアクアマリン』を持っていたとしても、
      このイカがいる限りクリスタルレイク内から持ち出すことは不可能なのだ!!!
      それはあの幽霊体であるスペクターがわざわざ『クリスタルレイク内』に留まっていた
      ことからも、そういう理由があったからとしか考えられぬ!幽霊体ならばクリスタルレイクの
      外から遠隔操作して、お前が死ねば一瞬にして空間を移動しアメジストを取りにこれるし、
      私がこのイカに捕まればそれも一瞬にして取りに来れるはずなのだから!
      クリスタルレイク内にいる限りこのイカは私が操れる、しかし
      このイカを倒さぬ限り真に『アクアマリン』を手に入れることは出来ない!!)
ミルザくん(・・・・・・そんな!!しかしそのイカをどうやって倒せばいいのか・・・・!!
      僕にも、誰にも、・・・・・その力は今はないんだよ!!!)
サルーインちゃん(自分の力を過信しているからそうなる、身の程知らずめ!!!
      『自分の力』ではないものに目を向けてみよ!・・・クリスタルレイクに阻まれるならば、
      私が逆にクリスタルレイクを道具のように使ってくれる!!)
ミルザくん(―――――サルーインちゃん!?どういうことなんだ!?)
127ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:16:11 ID:???
サルーインちゃん(私の言葉、聞けよミルザ!!!お前は私のこれからすることをしかと
      見ておれ、そして私が呼んだら必ず来るのだ、いいか、『来るのだ!!』)
ミルザくんはサルーインちゃんにもう一度心で呼びかけようとしましたが、
すでにサルーインちゃんの心は違う方を向いていました。
サルーインちゃん「ミニオン!!!お前たち揃ったな!来よ!!!私の後に続くのだ!」
ワイルちゃん「はい!?・・・さっサルーインちゃん!?」
サルーインちゃんはイカになにやら命じると、イカはその巨体では考えられぬような速さで
クリスタルレイクのプールを抜け、開発されていない方向へと向かっていきました。
ミニオンちゃん達三人は顔をしかめました。
ヘイトちゃん「何よぉオオサルーインちゃんてばいきなり初日からレッスンサボるつもりかよぉオオ!!!
       待てェエえいヘェイトはそんなに甘ァーいティーチュァーではないわアアァ!!!Å」
ストライフちゃん「今度は何を言い出している公害。それよりあっちは・・・・・
       私達が最初にいた方じゃないか?」
ワイルちゃん「・・・・・・・・・行きましょう、私達はサルーインちゃんの僕!!!」
ミニオンちゃん達は普段はめったに発揮されぬ希少な協調性を持ってサルーインちゃんと
イカの後を追っていきます。
デスちゃん「ええい今度は何をする気か知らんが逃さんぞ愚妹!!!お前の失態の為に
      いっつも土下座するのは姉ちゃんなのだ!!!もう土下座には飽きたんじゃあああ!!!」
シェラハちゃん「はあああふざけてんじゃないわよ馬鹿の姉貴が!!!人を無視してんじゃねーぞコラ!
      イカと逃避行なんて悲しい話でも三流どころだっつうんだよああん!!?だったら私が
      もっと悲しくしてやらあ待ちやがれええええ!!!」
残された憤怒の姉妹二人も後を追います。
オイゲンくん「・・・・・・なんともいいがたい混沌っぷりだが俺達も追おうか」
ジャミルくん「おれ女の兄弟は居なくて良かったなあって心から思った」
ゲラ=ハ「・・・サルーインさんとあのイカの動きは明らかに何か意図があるものに
     思えます。・・・行くべきでしょう」
ミルザくん「――――――行こう!!」
四人がサルーインちゃんの後を追おうとした時、オイゲンくんはちらと木陰に目をやりましたが、
すぐに目を元に向けると、一行と共にサルーインちゃんの元へ向かっていきました。
デーモンコマンド「・・・・・ち、目ざとい奴が居るものだ、見つかったぞ」
ラミアちゃん「ええ!!ラ、ラミアが新品の水着を着たオーラ効果のせいでしょうか!?」
デーモンコマンド「お前に突っ込む気力も惜しいから何も聞かなかったことにして続けるがな、
       どうやらスペクターの奴はぬかったらしい、あのイカを操れていることには
       サルーインが『水のアクアマリン』を持っていることは確実。・・・ばれたとはいえ
       行かねばなるまい、第一あの女からは『魔のエメラルド』も回収しなければならんのだからな」
こうして、全ての人々と思惑は共にサルーインちゃんの元へ・・・。
128ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:18:09 ID:???

ワイルちゃん「ここは最初に私達が居たところ!」
ヘイトちゃん「あーアアーあのきゅーーーーーって吸い込まれるところがあるトコロд」
ストライフちゃん「『排水口みたいになってる取水口』だろ。・・・!読めたぞサルーインちゃんの思惑!!
       ―――しかしそれはあまりに!?」
サルーインちゃん「その通りだ、お前たち!」
三人「サルーインちゃん!!!」
サルーインちゃんはイカの上から、威厳を持って言い放ちました。
サルーインちゃん「私はナイトハルトから相談を受けていたことでクリスタルレイクの構造を把握していた。
      水中に入り取水口を三角に囲め!!そうしてトライアングル・フォーメーションの
      力、見せ付けてみろ!!!」
ワイルちゃん「サルーインちゃん!!それは、つまり・・・
       取水口を破壊することによって水を吸引するその大穴にそのイカを!?
       ・・・・・しかしサルーインちゃん『あなた』は!」
サルーインちゃん「いいからやれ!!私の命が聞けないか!!!」
デスちゃん「待てエエエい何をしているか愚妹ーーーーー!!!お前はもうなんもすんな!!!」
シェラハちゃん「超お得悲しい話をリアルタイムでご体験よーーーーーー!!!」
サルーインちゃん「デス姉、シェラハ!!!決してそれ以上来るな!!お願いだからそこで見ていて!」
デス&シェラハ「――――――・・・・・?・・・・・!」

ミニオンちゃん達はすでに水中に入り込み水を吸い込んでいる『取水口』を
見事な三角形に取り囲んでいました。
ストライフちゃん(本当にやるのだな)
ヘイトちゃん(危険なギャンブルこそハマッチャああァうモノ!!!)
ワイルちゃん(私達は自分達の術の勢いで遠くへ吹き飛ばされるんですよ・・・行きましょう!!!)
ミニオン「「「トライアングル・フォーメーション!!!『三柱神・神罰!!!』」」」

ドカーーー・・・ン!!!!!!

シェラハちゃん「・・・・・・・・・・ね、姉さん!!!」
デスちゃん「サルーイン!!」
サルーインちゃん(うまく・・・やったな・・・・・・!!)
クリスタルレイク全域が震撼しました。壊されてタガが外れた取水口は水を激しく吸い込んでいき、
――近くにサルーインちゃんが置いた大イカは取水口に吸い込まれそこにしっかりと嵌ってしまいました!

ジャミルくん「なんだあ!?今度はなんだってんだよ忙しい日だな!」
オイゲンくん「・・・・・わかったぞ!サルーインちゃんの作戦は!!
       『取水口』をぶち壊して水の吸引力がでかくなったところにあのイカを嵌めるのか!」
ゲラ=ハ「・・・・・・では彼女はどうなるのですか!?本人はあのイカにくっついているのですよ!」
ミルザくん「・・・だ、大丈夫だ!サルーインちゃんは『水のアクアマリン』を持っている!
      そうである限り水の脅威に打ち負けることはない!!」
(これではまだ終わりではない!!!)
ミルザくん(――――――サルーインちゃんの声!!!?)


サルーインちゃん(ミルザ!!!『来い!!!』)

129ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:19:48 ID:???

・・・・・ところかわってスペクターとナイトハルトくんのいる洞窟・・・・・
ナイトハルトくん「・・・・・ふ・・・・・サルーインちゃんがなにか派手にやらかしたようだな。
      ああいう女性にはしっかりとした私のような男性がピッタリ!と大半の少女雑誌は書いている。
      週刊誌から月刊誌まで幅広く購入し研究を怠らない私は偉い人なのだ」
スペクターくん「いい年してよく少女雑誌なんて買い込めるな!!研究ってアホかオメーは!!
      ・・・・・そ、そんなことよりこれは!!!」
ナイトハルトくん「ふっ見苦しいぞ男のジェラシーは・・・・・!本当は少女雑誌を買ってみたくて
      仕方ないくせに!!少女雑誌をレジに持っていく勇気のない奴など真の男ではない!!」
スペクターくん「う、うるせえやい!!どうせ俺は男じゃねーよ!!・・・・ああだから違う!!
      『そんなことよりこれはなんだ!!』」
スペクターくんのその身に、変装の時身につけていたあの黒い鎧・・・その場に散らばったあの鎧、
『カヤキス』と名乗った時の鎧が次々に張り付いてゆくのです!
ナイトハルトくん「・・・・・なかなか頑張ったようだが、お前の唯一の失敗はわざわざ
      本格を気取って『本物のカヤキスの鎧』を着たことだな・・・・・それを盗み出すことなど
      お前のような物質界の法則に縛られぬものには容易いことだったのだろうが、
      身に着けてみて分からなかったのか?その鎧にはお前と似たような・・・そうだな、
      『怨念』が染み付いていることに気が付かなかったのか。それは我が先祖、カール二世から
      伝わるものだ。」
スペクターくん「なんだとお!?わ、私を縛り付けるほどの『怨念』!?・・・あ・・・あ!」
ナイトハルトくん「お前が慎重に策を進めているうちに長く身に着けすぎたということだ。
       幽霊体であったことも災難だったな、肉体を持つものよりも直にそれに触れるのだから。
       その『黒い悪魔』の鎧にお前は侵食され、そして吸い取られていたのだ、徐々にな」
スペクターくんに次々に張り付き、覆っていくその黒い鎧。スペクターくんは動けなくなり、
徐々にその様子も変わっていきました・・・・・まるで黒い悪魔に乗っ取られるように。
スペクターくん『・・・・・私はカヤキスと呼ばれた・・・・・』
ナイトハルトくん「遂に乗っ取られたか。我が先祖にこんなおぞましい出会いとは、流石
       黒い悪魔は伊達ではない。しかしその鎧はすでに時が過ぎて我が物でもあるのだぞ。
       さっさとそいつから剥がれて力を吸い取るのをやめて元に戻れ」
カヤキス『・・・・・私はカヤキスと呼ばれた。私には愛した人がいた・・・・・しかし
     結ばれなかった。私はローザリア舎の為に戦い、鎧は黒く染まり、黒い悪魔となった』
ナイトハルトくん「死人にくちなしと言う、もう気が済んだろう、黙るがいい」
カヤキス『・・・私はカヤキスと呼ばれた!何もかも捨て、ローザリア舎の繁栄の為に戦い、
     気がついたときには、本当に欲しかったものも失っていた・・・・・お前もそうだろう!
     『黒い悪魔』と呼ばれる私の子孫よ、もうその身を黒く染めるのはよすがいい!
     私のようになるのはよせ!本当に欲しいものがあるのだろう!」
ナイトハルトくん「・・・・・先祖どのの欲しいものとは愛した人のことですか?」
カヤキス『そうだ!ただ愛する人と結ばれたかった、お前も愛する人と結ばれる、
     それだけで幸せではないのか?そうだろう!』
ナイトハルトくんは短い沈黙ののち、ちいさく黒い鎧の『カヤキス』に言いました。

ナイトハルトくん「・・・・・凡俗の夢のいじましいことよな・・・・・」
130ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:21:23 ID:???
―――ナイトハルトくんの一言に、カヤキスの鎧はボロボロとスペクターくんから
剥がれ落ちていきました。ナイトハルトくんは無表情になり、その鎧を回収しようと
一歩踏み出しました。刹那!
スペクターくん「おのれ!お前もただでは済まさぬ!!!」
弱り果てたスペクターくんが最後の足掻きを見せました。
ナイトハルトくん「―――――!」
ナイトハルトくんがぞっと背中に悪寒を感じると、背後には血の煙のようなものが凝縮して人の形を取り、
ナイトハルトくんにその魔の手を伸ばしてきたのです!
スペクターくん「クリスタルレイクに残った大量の人間どもの死体!!
      これがお前の野望の為に犠牲になった人間どもの怨念よ!!己が罪の重さを知れ!」
ナイトハルトくん「・・・・・・・・・・ふっ・・・雑魚が!」
スペクターくん「――――――なっ!!」
ナイトハルトくんは瞬時にして黒い鎧を纏い、その血の人影を吸い尽くしてしまったのです。
スペクターくん「・・・・・・なんて奴・・・・・・う・・・・・・・・」
ナイトハルトくん「・・・・・・・『カヤキス』・・・お前もなかなか気に入っていたこの姿、
      ・・・・・・・・・・使えそうだな」

サルーインちゃん(ミルザ!!!『来い!!!』)
ミルザくん(――――――サルーインちゃん!!)
ミルザくんは即座に泳ぎだしました、そしてサルーインちゃんの待つ『取水口』のある場所へ!
ジャミルくん「あっおい!ミルザ!?」
オイゲンくん「・・・・・俺達も行くぞ、付いて来い!」
ゲラ=ハ「はい!」
彼らも向かいました、取水口のある場所へ。
先にミルザくんが到着すると、デスちゃんとシェラハちゃんが息を呑んで取水口のあたりを
見守っていました。しかし水の吸い取られている感じは少しもありません。
ミルザくん「デスさん、シェラハさん!!サルーインちゃんは!!?」
シェラハちゃん「あああ、ね、姉さんは何故か出てこないのよ!イヤ、悲しい話は早く終わって!!」
デスちゃん「ここから先へは決して来るなと言われている・・・恐らく取水口に完全に隙間なく
      あのイカは嵌ったのだ、水の吸引が少しもないところがその証拠。
      しかし何故サルーインが出てこないのか?まさか、下手にはさまって・・・!」
ミルザくん「・・・サルーインちゃんは無事です!しかし、まだ終わっていないのだと・・・」
サルーインちゃん(その通りだ!!!)
ミルザくん「!!!サルーインちゃん!!!」
サルーインちゃんからの心話にミルザくんは声で答えてしまいました。サルーインちゃんは
お構いなしに進めます。
131ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:23:26 ID:???
サルーインちゃん(このイカは完全に上手く嵌ってくれたわ、しかし『死んでいないのだ!』
      死ななければ意味がない!こうしておとなしく嵌ったままで抵抗すらしないのも
      私の指示だけによるものだ)
ミルザくん(・・・・!まだ死なないというのか!?もう打つ手はないじゃないか!)
サルーインちゃん(ええい何故分からぬか、ばかめ!!私はお前を呼んだというのに!!
      本番はこれからだと言っているのだ!もっと近づけ、来よ!!)
ミルザくんは戸惑いながらも水中に潜り、取水口へと素早く近づいていきました。
近づくと確かに大イカは完全に嵌り、サルーインちゃんは胸元にアクアマリンとエメラルドの
二つの光を持って、水中でミルザくんを待っていました。
ミルザくん(サルーインちゃ・・・・――――――――!?)
サルーインちゃんに近づいた瞬間にミルザくんは何かを突きつけられ、そしてバン!と
サルーインちゃん自らの手で突き放されました!ミルザくんが驚く間もなく、静かに
嵌っていた大イカが大暴れし始め、抜け出そうともがき始めました!
すると自然に取水口には隙間ができ、水の強力な吸引の圧迫が始まったのです!
デスちゃん「おお・・・・・!!シェラハ、ここは危ないもう少し退くぞ!」
シェラハちゃん「でも姉さん・・・・・姉さんはどうしたの!?」
水中に居るミルザくんこそ危険な状況のはずでした、しかし少しも水の流れに
翻弄されることがありません、ミルザくんは胸に突きつけられたものを手の隙間からのぞきました。
ミルザくん(――――――『水のアクアマリン!!!?』)
サルーインちゃん(そうだ!それを持ってもっとこの化け物から離れろ!!)
ミルザくん(サルーインちゃん!?―――――サルーインちゃん!!!)
すでに『水のアクアマリン』を手放したサルーインちゃんは水の吸引に無論耐えられません、
しかももがくイカの触手にその身を絡め取られていたのです!!
ミルザくん(サルーインちゃん!!!)
サルーインちゃん(私から!!!この化け物からもっともっと離れろと言っている!!
      ―――私にもう一度『水のアクアマリン』を渡そうなどという一番バカな真似だけは
      するなよ、バカのミルザ!お前が『アクアマリン』を持って離れれば離れるほど、
      この化け物は取り戻そうと強くもがくのだ!それが逆に隙間を大量に作り、水の
      吸引の力をもっと強める羽目になる!!・・・後は分かるな!?)
ミルザくんはきっと決然とした様子でサルーインちゃんに語りかけます。
ミルザくん(そんな化け物も、こんな『アクアマリン』もどうでもいいんだ!!!
      君が水圧に押し潰されて死んでしまうよ!!もういい!!僕は君に―――)
サルーインちゃん(誰に口を聞いているか!!!私はサルーイン、お前などに勝手に殺されて
      溜まるか!!!――――――私は死なぬ!!!そしてお前は行け!!!)
そのサルーインちゃんの余りの威圧と、切実な響きのこもった語りかけに、ミルザくんの
決意もたじろぎ・・・―――ミルザくんは身を切る思いで大イカから退き始めました!!
サルーインちゃん(・・・・・ばかめ、死なぬわ・・・・・!)
胸に残された『魔のエメラルド』が、サルーインちゃんを守ろうとするかのように光っていました。
132ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:26:04 ID:???

大イカのアクアマリンへと向かおうとするそのもがきは、正確な意志を持ったもので
実に強く、取水口から逃れようとするために水を吸い込む隙間は多くなり、
次第にその水の吸引の激しさは壊れた直後並になって行きます。
オイゲンくん「・・・・・・ミルザ!!!・・・・・お前、泣いているのか?」
ミルザくん「・・・・・僕の涙がなんだろう、もっとこの『アクアマリン』をあの大イカから・・・
      サルーインちゃんから引き離さなきゃいけない!」
オイゲンくん「・・・・・・!・・・そういうことなのか!?しかし水圧でサルーインちゃんの
      身が持つわけが・・・・・!いや!」
オイゲンくんはミルザくんのべそ顔を両手でピシャンと叩きました。
オイゲンくん「サルーインちゃんが諦めないように、お前も諦めるんじゃないぞ!!
      サルーインちゃんは助かる!!・・・・・お前は安心してあの化け物を倒す!
      それでいいんだ!!・・・ジャミル!!ゲラ=ハ!頼むぞ!」
オイゲンくんはそう言って水へ潜ると、魚のような速さでどこかへと向かっていきました。
ジャミルくん「・・・・・ミルザ・・・・・!!」
ミルザくん「・・・・・・・・クリスタルレイクの水量が減っていく、ジャミル、
      『水龍の腕輪』の力、頼む!!!」
ジャミルくん「・・・俺にできることならなんだってしてやる!!『水龍の腕輪』よ!!
     もっと、もっと水を!!!」
減っていく水嵩をジャミルくんは補い、その水の圧力が少しでも強くなるようにします。
ゲラ=ハ「・・・・・・・サルーインさん・・・・・・・!」

デーモンコマンド「・・・!ち・・・あの女『アクアマリン』を手放したな!!
     しかし『魔のエメラルド』はどうなる!あれを取り戻さぬことには本末転倒も
     いいところだぞ!!・・・しかしあの水の激流の中に行くことはちとはばかられる!」
ラミアちゃん「ま、魔のエメラルドを水の中になくしちゃったなんていったら〜〜〜・・・
     あたし達マスターにしかられるどころか、首どころか、ひいいい!!!」
オイゲンくん「よぉお前ら!こんな大スペクタクルをこんな物陰で見物とは、
     なかなかいいご身分だな?ええ!?」
ラミアちゃん「きゃあああ!!!な、何アンタ!!!」
デーモンコマンド「・・・先刻の目ざとい奴めか!」
デーモンコマンドは身構えました。オイゲンくんはあくまで強気ながらも、無防備のままに
話かけ続けます。
オイゲンくん「こっちも困ってる、あんたらも困ってる!こりゃお互い助け合う時じゃないのかい?
     俺は交渉しに参ったんだぜ、デーモンコマンドさんよ!」
デーモンコマンド「―――――何故俺のことを!」
オイゲンくん「俺も結構モンスター退治はやるほうでね、あんたの同類は何回か見たことあるぜ。
     いやああんたらは実に手強いね!・・・『重力操作』ってやつがとくにね」
デーモンコマンド「・・・!まさか私に、水圧の操作の真似をしてみろと言うのではなかろうな」
オイゲンくん「ご名答で!」
133ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:28:23 ID:???
デーモンコマンド「バカな!・・・そんな真似はしたことがない!第一お前らに
     手を貸すいわれがあるか!」
オイゲンくん「おい!下手に出てりゃいい気になってんじゃねーぞ!こっちもそっちも
     形勢は五分と五分、本当に困ってるのはあんたらじゃねーのかい!
     水圧でサルーインちゃんが押し潰されるとともに、あんたらの大事な
     『魔のエメラルド』まで押し潰されて、砕け散ったらあんたらはどうなるんだ?ええ?」
ラミアちゃん「く、砕け散る!?ひいいいおそろしやおそろしや!!!」
デーモンコマンド「はったりもいい加減にしておくのだな・・・人間の体と至宝の宝石
     『魔のエメラルド』の強度が一緒で溜まるか・・・」
オイゲンくん「まあサルーインちゃんが押し潰されたとしてもだよ、あのイカの化け物の方は
     どうかな?・・・あのイカの化け物が押し潰された時が、『魔のエメラルド』の
     ご臨終だと俺は見積もってるけれどね・・・・・」
デーモンコマンド「・・・・・・・一つ聞くぞ、手を貸せば必ず『魔のエメラルド』をこちらに
     渡す!!これが約束できるのだろうな?」
オイゲンくんは目を鋭くしました。
オイゲンくん「あんたらと一緒にされちゃ困るんだよ、約束は必ず守るぜ」
デーモンコマンド「・・・・・・・・・・・ちっ口の減らんことだ!!!
     サルーインの体だけ圧力の負荷を軽くすればいいのだろう!」
ラミアちゃん「そ、そんな・・・水圧操作なんて出来るんですか?デコマさま〜〜・・・!」
デーモンコマンド「・・・応用でやってみるしかなかろう!!!」
デーモンコマンドは術の構えを見せました。・・・デーモンコマンドの体から力が漲ります!

サルーインちゃん(・・・・・・?・・・・・・・体が楽になっている・・・・?
      ・・・・・まさか私は死んだのか!?死んでたまるか!!!いたっ!!!)
サルーインちゃんが突飛に動こうとすると大イカの触手の締め付けが強くなりました。
意識がすでに朦朧として危うくなっていたサルーインちゃんの体は、デーモンコマンドの
『重力操作』の応用が成功し負荷が非常に軽くなっていたのです!
サルーインちゃん(・・・・・私は生きている、生きているぞ、当然だミルザ!!!
      ・・・――――――そして死ぬのは『貴様』だ!!!)


ミルザくん「・・・・・早く・・・・・早くこっちへ来い!!!
      『水のアクアマリン』はこっちにあるんだーーーーーーーーーーー!!!」


シェラハちゃん「・・・・・・・・・ああ!!!」
デスちゃん「――――――イカが!」

一瞬の出来事でした。巨大な化け物イカの体は一方は『アクアマリン』の方に、
一方は『取水口』のほうに――――吸い込まれる方向と、必死でたどり着こうとする方向に、
真っ二つに引きちぎれたのです。
134ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:29:52 ID:???

ジャミルくん「―――――――いよっしゃああああああああ!!!!」
ゲラ=ハ「おお!ゲッコ族の女神よ!!」

ワイルちゃん「ああ・・・・・サルーインちゃんが!!サルーインちゃんの作戦が成功です!!」
ヘイトちゃん「ひゃああああぁああああhhぽおおおおおおおおう!!!」
ストライフちゃん「・・・・・ちっ焦らせてくれたものだ、全く!!」

ミルザくん「―――――――やった、やったよサルーインちゃん!!!
      ・・・・・・・あ!!!」
安心するのはまだ早い!!取水口はイカの体が引きちぎれたことで大きく開き、
水が激しく吸い込まれて行きます!サルーインちゃんは取水口の近くに居る、サルーインちゃんまで
取水口の奥へと吸い込まれていってしまったら!
ミルザくん「うわああああああああサルーインちゃーーーーーーーん行っちゃ駄目だーーー!!!」
ミルザくんが一刻も早く取水口に近づこうとしたその瞬間!
ミルザくん「・・・・・・・・・・・水が!水が割れて道を作ってる!!!」
そう、水が真っ二つに割れ、ミルザくんの居る方まで道を成したのです。
その両側を水に囲われた道から、ミルザくんの方へ、三人の美しい姉妹が一人を真ん中に支えて
歩み寄ってきました。デスちゃんが右で支え、シェラハちゃんが左で支え、真ん中には
ぐったりとしながらも、まさしく勝ち誇った笑みを湛えたミルザくんの大好きなサルーインちゃんが。
シェラハちゃん「悲しい話だわ・・・ちょっと影が薄かったけれど
      私達姉妹だってこれぐらい出来るってこと知ってもらわなくちゃ、ねえデス姉さん」
デスちゃん「なんの魔力も行き通ってない水を操ること程度出来なくては困る。
      ・・・・・全く、妹がご迷惑をかけたな、ミルザ」
サルーインちゃん「・・・アハアハハハアハハ!!!何で私がこいつに迷惑かけたんだ!
      今日のハッピーエンドはぜーんぶこの私の策謀のおかげだ!!!
      感謝しないかミルザ、よしお前ら全員拍手だ!はい喝采だ!!アハアハハハ」
デスちゃん「すぐに調子に乗るんじゃないこの大馬鹿妹!!大体少しは安静に・・・あ」
サルーインちゃんは無邪気に笑い笑ったあと、ふっとくてんと首をたらし、気を失ってしまいました。
・・・・・クリスタルレイクの水はどんどん取水口に吸い取られて、本当に水嵩が少なくなってしまいました。

パアーーーン・・・パアーーーーーーーン・・・
サルーインちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?」
デスちゃん「おお、気がついたか不肖の妹。もうちょっと寝てても良かったかもな。
      あーーーあと千年ぐらい寝てても良かったかもな、まあ体のために姉ちゃんは言ってるんだぞ」
シェラハちゃん「花火の音を聞くと悲しいことを思い出すわ・・・・・お星様まで行けるとか言って
      点火した花火に座って打ち上げられて生死の境まで行った馬鹿な姉の話」
サルーインちゃん「アハアハハハハ珍しくお前の話が面白いな!デス姉そんなことしたっけか?」
デスちゃん「(・・・・・)そんなこともあったな。・・・・・自覚がないのは幸せなり」
サルーインちゃん「というより花火の音だと?・・・本当だ、もう星が出ている・・・夜か」
サルーインちゃんはぱっと起き上がると空を見上げました。星の元で花火が何度も華やかに
咲き、そして散っていきます。・・・なんとなく下を見ると、『水のアクアマリン』が
サルーインちゃんの横にちょこんと置いてありました。
135ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:31:41 ID:???
サルーインちゃん「これは・・・・・・・・・」
デスちゃん「ああ、ミルザが置いていったぞ、それはお前が勝ち取ったものだって言ってな」
サルーインちゃん「これは本物か?」
シェラハちゃん「いやだ姉さん疑うの?ミルザさんがかわいそうだわ・・・・・
      どうして悪徳商法もすぐ信じちゃう悲しい姉さんが今回に限って疑うのかしら?」
サルーインちゃん「悪徳商法に引っかかってるのではない!!必死で悪に魂を売ってでも
      金が欲しい貧乏人に施してやってるのだ!!!・・・そんなことはどうでもよくてだな!」
ワイルちゃん「サルーインちゃ〜〜〜ん良かったですぅ〜〜〜本当によくぞご無事で!!」
ストライフちゃん「ワイル涙ぐむなよ、助かったんだから明るい顔をしたらどうだ。
       お前は弱った人の前でしゃべるな公害」
ヘイトちゃん「フガーーーーーーーッ!!!フグーーーーーーーーーーッ!!!フガフギ★☆ÅЭウェw
       (ストライフちゃんに口を塞がれています)」
サルーインちゃん「・・・・・・・まあお前のいいたいことはよく分かってるぞヘイト、安心しろ」
ナイトハルトくん「失礼、三姉妹どの、サルーインちゃんの御加減は如何か」
デスちゃん「ナイトハルトか。・・・・・それにミルザか。よく来たな、何しに来たか知らんが」
ミルザくんは堂々としたナイトハルトくんの後ろで、ちぢこまりながらもやって来ていました。
サルーインちゃん「・・・・・・・・」
ナイトハルトくん「目覚められたのか、実に良かった。どこか痛いところはありませんか。
       もしあったらクリスタルパレス寮の奇跡の風呂で悪いところは全部回復という健康療法が」
サルーインちゃん「聞いたか奇跡の風呂だって!!すごいな!」
デスちゃん「本当にお前は悪徳商法に騙されやすいんだな」
シェラハちゃん「奇跡と聞くと悲しいことを思い出すわ・・・よく考えたら一度も起きた事がない。」
ナイトハルトくんと三姉妹のみんなは金持ちならではの話題で盛り上がり始めました。
ミルザくん(・・・惨めだ・・・・・僕何してんだろ・・・・・お見舞いに来れるような
      立場じゃないのに・・・サルーインちゃんをちっとも守れなくって役立たずで・・・
      ナイトハルトくんに誘われてつい来ちゃったけど・・・・・なんか厚かましすぎるよな・・・)
ナイトハルトくん「ははははははははは。(←見せ付けたかっただけ)」
話題の途中でそうだ、とナイトハルトくんが切り出しました。
ナイトハルトくん「この石を一応あの洞窟から拾ってきました。サルーインちゃんが投げたので
      サルーインちゃんの物かと思いまして・・・・・」
シェラハちゃん「この石は・・・・・」
デスちゃん「・・・・・アクアマリン・・・・・の偽物か?」
ミルザくん「!」
ミルザくんはいきなりドキンとしました。それは自分がサルーインちゃんにあげた『水の精霊珠』!
サルーインちゃん「・・・・・・・・・・ふん、わざわざこんな石ころを拾ってくるとは、
      お前も気の利いた嫌がらせをするものだな!・・・よこせ」
ナイトハルトくん「あ」
サルーインちゃんはぱっと右手でナイトハルトくんの手から『水の精霊珠』を取ると、左手で
本物のアクアマリンを掴みました。
136ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:33:12 ID:???
シェラハちゃん「???姉さん、何を・・・」
サルーインちゃん「おいそこのミルザ!!!」
ミルザくん「はいっ!?はいっ、ここ以外にミルザはいません!!」
ミルザくんはいきなりサルーインちゃんに呼ばれてビクッと体を震わせました。サルーインちゃんは
グーに固めた両の手をミルザくんの方へ突き出しました。みんなは不思議そうにその様子を見ています。
サルーインちゃん「どっちが偽物のアクアマリンだと思う?当ててみろ!」
ミルザくん「えっ・・・・・・」
急な問いにミルザくんは当惑しました。だって右手で『水の精霊珠』のほうを取るのを
しっかりと見ていたのに。・・・ミルザくんはおそるおそる、右の手のほうを指差しました。
サルーインちゃん「・・・ふん」
サルーインちゃんは鼻で笑うと、いきなりミルザくんのでこを右の手で殴りつけました!
ミルザくん「〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ・・・・!!!?い、痛い・・・(・・・でもはあはあ!)」
ワイルちゃん「さ、サルーインちゃん?いきなり何してるんですか、その変な問題も一体・・・」
サルーインちゃん「はずれだバカめ!!!お前は一回出直して来い!偽物のほうはくれてやる、
      ありがたく思えよ貧乏人!!!」
ミルザくん「えっ・・・・・・と、わっ」
サルーインちゃんは左手の方のアクアマリンをミルザくんに投げつけました。ミルザくんが
キャッチすると、しっしっと手振りで帰れ!という合図をしました。
ミルザくん「・・・・・・・・・?????」
ミルザくんはショックを受ける前に状況がよく理解出来なくてとぼとぼとその場から去っていきました。
ワイルちゃん「・・・・・・さ、サルーインちゃん?本物のアクアマリンのほうは、あの・・・」
シェラハちゃん「・・・か、悲しい話を目撃してしまったわ・・・手にとって5秒も立たないうちに
     本物がどっちか忘れて偽物のほうを自分の手元に残しちゃった話・・・ああ!
     リアルタイム過ぎて全然悲しい脚色が出来なかったわ!悲しいわ!」
ストライフちゃん「やっぱり誇張して話してたのかよいつもの奇天烈悲しい話群は」
ナイトハルトくん「サルーインちゃん、あなたはやはり混乱しているようだ、ここは
     是非クリスタルパレス寮の奇跡の風呂に」
デスちゃん「・・・・・・・いや・・・サルーイン・・・お前?」
サルーインちゃんは何も言わずぼすっともう一度寝転がってしまいました、
右手にアクアマリンを握りながら。

ジャミルくん「・・・・・花火が綺麗だな・・・・・あーあなんで隣がファラじゃねーんだろうなー」
ゲラ=ハ「すみません。私がファラさんの代わりが出来ればいいのですが・・・」
ジャミルくん「へっ!じゃあお前でちょっと予行練習でもすっか!・・・花火、綺麗だな、ゲラ=ハ。
     ・・・・・でも君のほうが綺麗だよ、ゲラ=ハ。・・・・・・・お前、案外可愛い目してるな」
ゲラ=ハ「な、何故私の名前の部分を変えないんですか・・・!か、からかうのはやめてください!」
オイゲンくん「・・・・・・・お前ら俺が横で寝てること忘れて変なことはじめないでくんない?」
ミルザくん「ただいまあ〜・・・・・・」
オイゲンくん「おお、おっかえり〜ミルザ。はっきり言ってちょうど助かった。・・・何変な顔してんだ?
     ナイトハルトくんに出し抜かれたとかいうショックとはちと違いそうだな」
137ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:36:57 ID:???
ミルザくん「(???右手で掴んだ方が、本物だったってことかな?あれ?あっもしかして
     サルーインちゃんってマジックとか出来るのかも?あっそっかーそれで納得)
     ねーねージャミル、水龍の腕輪って水龍さんと通信できるんでしょ?ちょっと
     つなげてくんないかなー」
ジャミルくん「あ?・・・あーうん出来るみてえよ、ちょっと待ってな・・・水龍さんよーーー」
ジャミルくんは水龍の腕輪に話しかけました。
水龍くん『また呼びだしか!!ちょっとお前ら水さすなよ!!ナイトだぞ夜!!ナイト!!
     あっごめ〜んハニーちょっと待って〜ん・・・この時分に何用ぞ!』
ジャミルくん「まあまあ、俺達もちょっと邪魔されちゃったから、な、ゲラ=ハ」
ゲラ=ハ「・・・・・やめてください!ジャミルさんのいけない人っ!」
ミルザくん「(・・・なにがあったんだ?この二人)あのー水龍さーん、ミルザですけどー、
     あのずっと借りっぱなしだった『水の精霊珠』、一回なくしちゃったんですけど、
     今手元に返ってきたんで後で返しに行きますねー、これなんですけどー」
水龍くんからは一時の沈黙が返ってきました。
水龍くん『・・・・・・・ミルザ・・・何を言っているんだ?それは・・・・・・・
     まさしく『水のアクアマリン』ではないか!』
ミルザくん「え???」
ミルザくんは一瞬ぽかんとした後・・・勢いよくばっと手の中の宝石を見つめました。
ミルザくん「・・・・・・・!え!?・・・やっぱり!?・・・・・・サルーインちゃん?!
     あの問題は一体・・・・・!」
オイゲンくん「・・・・・・ま、その場に居合わせなかったからよくわかんねえが、
     もしかしてそれ、サルーインちゃんからお前への初めてのプレゼントなんじゃねえの?
     ・・・・・・・・・ミルザ!!」
ミルザくん「・・・・『水のアクアマリン』・・・・!・・・サルーインちゃんから、
     僕へのプレゼントオオォオ!?」
クリスタルナイト・・・その夜とある一角では男子生徒4人が一人のお祝いに大盛り上がり、
とある一角では、戦いつくした破壊の姫君がぐっすりと眠っていました・・・きっと楽しい夢を見ながら。
こうして、一大イベント『クリスタルナイト』は夜も更け・・・・・・幕を閉じたのでした。

138ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:38:43 ID:???

次の日。いつもと同じ学園生活が始まります。
ミルザくん「ああっサルーインちゃんからのプレゼェエエンツ!!!(すりすり)
     僕、これがあればもうお米とかなくても愛だけで生きていける!!(すりすり)」
オイゲンくん「おいおいミルザ〜、サルーインちゃんからの折角のプレゼントに
     そんなに頬擦りしてたら汚くなっちまうだろ〜?もっと綺麗に保管するべし!!!」
ミルザくん「はっ!!!そうだった!!僕ったら脂ぎった肌をこすりつけるなんてなんて
     正義に反する真似を!!!いつでも清潔が正義の第一条!!(ふきふき)
     アクアマリンは常に磨くべし!!!(ふきふき)」
ジャミルくん「おいおいミルザ〜、そんな拭いちまったら折角付けて貰ったサルーインちゃんの指紋が
     落ちちまうじゃねえか〜?好きな人の指紋もゲットしとかなくていいの〜?」
ミルザくん「はっ!!!僕はなんて愚かしい真似を!!!ああっサルーインちゃんの指紋が
     すでにない!?ああ!!好きな人の指紋も分からない僕に恋する資格なんてなーーい!!」
オイゲンくん「(指紋なんて普通わかんねえよ変態かよ)・・・いや!まだ残ってるぞ!ほら!ここ!」
ミルザくん「えっどこどこ!・・・はっ!!本当だ!!ああっ奇跡!!神様は僕を見てる!!!
     今から指紋を採取だ!!!我が家の家紋にしよう!!ああっなんて薔薇色人生!!!」
ジャミルくん「(勝手に家紋は犯罪だろ・・・)・・・おい、つーかあれミルザ本人の指紋だろ」
オイゲンくん「いいだろ、自分の指紋なら家紋にしても別に犯罪じゃねーだろうし」
ジャミルくん「・・・お前のミルザいじめも結構すげーな♪」
オイゲンくん「いやいや、指紋とか言い出しちゃう君もなかなか♪」
ミルザくん「ああーーーーーーっ僕ってもしかして学園で一番幸せって自惚れてもいいよね!!!?」
ゲラ=ハ「・・・・・・人間って、やっぱりまだよくわからない・・・・・・」

ところかわってここは冥部。コンコン・・・
デスちゃん「生気あるものがここへ何しに来た!!!」
???「いえごめんなさい、生気ないんです、ごめんなさい、全然ないんです」
デスちゃん「ないのか。それは済まなかった。うん、まあ入ってちょっと死んでいけば?」
サルーインちゃん「アハアハハアハハハ!!!デス姉ーーー誰だよ!・・・ん?あれっお前・・・」
サルーインちゃんは気付きました。それはマスコットサイズまで小さくなっていますが、
その真っ黒な幽霊のような姿は、まさしくあの『スペクターくん』だったからです。
サルーインちゃん「どうしたんだお前?ちっちゃくなったなー身長欄は1.5メートルぐらい
     サバ読まないときっついなー」
シェラハちゃん「サバを読むと聞くと悲しいことを思い出すわ・・・いっつも
     5、6歳サバ読んでるんだろって言われる黒髪の絶世美女の話・・・・・
     彼女は言った人たちの致命的な性格を直してあげようと心から一生懸命に
     五寸釘を打つの・・・・・・・うふふふふふふ」
デスちゃん「こいつは気にしなくていい。・・・サルーイン、こいつは先日の時の?」
サルーインちゃんはデスちゃんの質問に頷きました。
デスちゃん「・・・・・ということは『糸石』を狙うあの・・・・・」
スペクターくんは小さな体で必死に叫びました。
139ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:40:34 ID:???
スペクターくん「そう!!私は『ウェイ・クビン』が六将魔が一人、スペクターなり!!
     ・・・だったんですが・・・うっ・・・あの『黒い鎧』にほとんど魔力と精神の力とを
     吸い取られ、こんな姿に・・・!!うっ泣いてもいいですか・・・!!」
サルーインちゃん「初対面かそこらでいきなり甘えてくる男は最悪だな!」
スペクターくん「・・・うっうっうっ・・・・!!!ううう!!!(泣)」
シェラハちゃん「サルーイン姉さんを仮にも苦戦させたような相手がこの姿とは、
     よほど魔力と精神を吸い取られてしまったのね・・・ゴースト系のモンスターは
     その大部分が魔力と精神ですものね。泣くのも仕方ないわ・・・」
デスちゃん「・・・それでお前は何をしにここへ来たわけだ?もしすると『ウェイ・クビン』を
     裏切り、私達の勢力下に入らせてくださいとでも言いに来たか?・・・歓迎するぞ?
     六将魔ともなれば、持っている情報はただならぬものだろうからな・・・」
スペクターくん「私がマスターを裏切るだと!!・・・いやちょっとそこまでまだ思い切れて
     ないんだけど・・・で、でも実は!」
サルーインちゃん「決断力のない男はどうしようもなく最悪だな!」
スペクターくん「・・・・・・うううぐすん・・・・うええええん!!!」
シェラハちゃん「そうよデス姉さん、六将魔という程の高地位に居る者の突然の脱退を
     認めるとは思えないわね、姉さんの言うとおり情報を外に洩らされてはまずいのだから
     ・・・・・あなた、もしかして追われてる身なのではなくて?」
スペクターくんはここぞとばかりに口をまくしたてました。
スペクターくん「いいや!!違うんだ!私が追われているならまだいいのだ!・・・いまここにいる
     『スペクター』はもうすでに『スペクター』ではなくなってしまっているのだ!
     ・・・・・何故ならこのわずか一日にして『私に成り代わってしまった者が居るから』!!!」
三姉妹「―――――――・・・・・!?」
ガタガタガタ・・・
ワイルちゃん「ただいま帰りましたーーーーアイス一杯買ってきましたよーーー!」
ヘイトちゃん「色々試しましょォオおおおう!!!☆★☆ィヒヒヒャ楽しみィ!!vv
       (ぶちっ)んあァん!?なんかふんぢゃった!」
ストライフちゃん「・・・・・なんだこいつ・・・マスコット?」
ワイルちゃん「・・・!きゃあああかわいいーーーーどうしたんですかこれ!?わ、私貰っても
     いいですかあ!?」
スペクターくん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(気絶)」
三姉妹「・・・・・・・・・・・・・・・・お前らって大事なところでぶち壊すよな」
140ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:42:14 ID:???

・・・雷鳴がいつにも増して鳴り響くような、そんな魔の島・・・
リザードロード「・・・ふん、失敗してマスターにお咎めのお呼び出しか?」
???「仕方がないな、反省している。独断でマスターの名を知らしめようとまでしてしまったからな」
デーモンコマンド「お前の尻拭いをさせられた私の身にもなってみろ!・・・しかしお前、
      その格好が随分気に入ったらしいな?あの時からずっとその『鎧』をつけているじゃないか」
???「・・・ふ・・・まあな・・・私の幽霊体は武器にもなるが諸刃の剣にもなる。
    真の姿を隠す・・・ふふ・・・ただの気休めのためだかな、これからはこの姿で行こうと思っている」
ギイイィ・・・扉が開かれました。
ウェイ・クビン「・・・・・エメラルドが無事戻ってきただけ良かったと言うものの・・・・・
     ・・・この度の失敗は本来なら万死に値するところだ!!しかしわしは
     お前の力を買っている・・・良いか!!今後はお前をわしの監視下に置く!直接のわしの
     命令に忠実に従うこと!!それ以上の増長は許さんぞ、『スペクター』!!」
???「御心のままに・・・・・・そうそう、この鎧を着るものは『カヤキス』と呼ばれるそうです
    ・・・・・マスター、今後よろしければそう呼んでいただけませんか?」
ウェイ・クビン「・・・?何でも良いわい!いいか、一週間の謹慎だ!!よいな『カヤキス』!」
『スペクター』と呼ばれた黒い鎧・・・そして今『カヤキス』と変わったその黒い鎧の下で、
瞳が鋭く冷たい青の光を放っていました・・・・・。


第13話おわり・そしてつづく!
     
141ゲーム好き名無しさん:2005/07/18(月) 23:46:42 ID:???
なんか通常の2倍くらい長いね・・・これはマジで反省します・・・
そして本当に内容わかりづらかったらごめん!

ageるぞ、よし、本編も外伝も盛り上がってくれ!!
142111:2005/07/19(火) 00:57:56 ID:???
>>141
おお〜時間かかった分、クオリティ高いねw
ナイトハルトは万能キャラだなぁ。ギャグよし、策謀よしで。
見ていて非常に面白い。
今後の展開に期待が高まるよw
それから外伝に感想くれた人、ありがとう!
アムト幼女説はゲーム中の二つの月の神殿の声から勝手に判断した。
確証は無い。今は反省している。
143ゲーム好き名無しさん:2005/07/19(火) 01:27:21 ID:???
>>141
力作乙!燃えあり萌えありギャグありで、最高に楽しませてもらったよ!
キャラが生きまくってたね。よくあれだけ大人数を使い切ったもんだと感心するぜ。
なによりサルーインちゃんが初めての大活躍だ!
いつもは巻き込まれ型だったけど、先陣切って活躍するのも格好よくていいね。ミルザともいいコンビだ。
殿下は完全にこのシリーズでキャラが育ったねー。策謀だけでなくギャグ要素もありありだな。棒読みは偉大だ。
スペクター君があの形で残ってくれたのはヨカッタw是非マスコットとして頑張って欲しいもんだ。
なにはともあれお疲れ!面白かったよ!

>>111
外伝乙!二つ月の神殿は、凛々しい声>エリス ょぅじょ>アムトっぽいねー。
しかしこの学園は変態率が高くてワロス

これからしばらく幕間タイムかな?
144ゲーム好き名無しさん:2005/07/19(火) 14:30:01 ID:???
>>141
乙乙乙〜!すげぇ。面白くて感動したぞ!
殿下の口上や、ミルザのバカッぷりは言葉に言い表せないほどいい!
サルーインちゃんも大活躍したな。最高だ!
いやー、しかしよくまとめたねー。感心するよ。

さて、宣言するけど続き書きたいぞー!ってかカクドー!
予定投稿時間は明日の昼くらいで。
話の風呂敷がすこし広がるくらいの幕間的話ですー。
145ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 00:45:15 ID:???
前スレで絵を描いてくれた人がいたけど、あーいうのもたくさん見たいな。
というわけで絵描き職人降臨期待age
146ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 19:42:02 ID:???
昼とかいっときながら随分遅くてすいません。
今日中にはかならず書き終わりますので・・・
147ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 20:02:36 ID:???
焦らずに君の満足のいく作品にしてくれたまえ。
148ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 21:38:12 ID:???
そうそう。じっくり仕上げたまい。
「待機」すら楽しむものさ 我々英国人は
149ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 22:38:33 ID:???
いつまでも待つさ。
新たな作品と女王陛下のためならば
150ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 23:11:58 ID:???
>>145
絵師じゃないけど試しに一枚描いてみた。俺なりにがんがったつもり。
画像はツフリート
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001534
151ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 23:22:08 ID:???
>>150さん、乙ですね。これで待ち時間に花ができました。
他の紳士達も喜んでいることでしょう。
152ゲーム好き名無しさん:2005/07/20(水) 23:58:35 ID:???
あと一レス分だ・・よし、頑張るぞ!
153ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:24:44 ID:???
アサシンギルドクラブ騒乱・・・・クリスタルナイト・・・
アクアマリンが絡んだ二つの事件は終焉をむかえました。
そして、いつも通りの特別ではない、
平和な日常が流れてゆきます。


「よーし、では点呼取るぞー。・・・ミルザ!」
ミルザ「はい!」
「オイゲン!!」
オイゲン「あーい。」
いつものマルディアス学園、授業の日々。
今のこの時間は、『イフリート先生』が担当する『武闘家の修練』です。
イフリート先生「・・・・・・よし。みんないるようだな。では・・・」
イフリート先生は、『待ってました』と言わんばかりに口をにわぁっと歪ませました。
騎士団寮の生徒達の顔色が、目に見えるくらいの勢いで青くなっていきます。
イフリート先生「では・・こんな窮屈な姿をしている理由もないわけだ!!!!」
ドッパァァン!!!!
イフリート先生の着ていたぴちぴちのジャージが弾けとび、中から黒く光る筋肉が飛び出してきました!
生徒全員が唖然とした顔をしているのが見えていないかのように、イフリート先生は浪々と語り始めます。
イフリート先生「この赤黒く輝く筋肉は黒曜石のごとし!
         この美しき後背筋に浮かび上がる肉の紋様は鬼の顔の如し!
         この逞しきボディーより吹き上がるオーラは修羅の如し!
         そして、それら全てが相成る事により作り出されるパワーは・・・魔神のごとしいいいいYYYYYY!!」

ドガァァァン!!

「ふんぬっ!」とばかりにイフリート先生が繰り出したヘビースウィングが、なぜか近くにあった鉄球を粉々に砕き割りました!
生徒達が誰一人として歓声のようなものをあげない中、イフリート先生は妙に自慢げな目で生徒達を見回しました。
オイゲン(またやってるよこのバカ先生は・・・)
ミルザくん(いつも点呼終わるとこれやるよね。あのセンセー。)
先生に聞こえないような小さい声で話し合うミルザくんとオイゲンくん。
オイゲン(ああ。しかも毎回微妙に口上が違うしな・・・)
ミルザくん(確かに、前のときは『黒曜石』の部分は『廃石』だったし、
      『魔神』の部分は『範馬一族』だったよね。まぁ、全く持ってどうでもいいことなんだけど。)
オイゲンくん(さてと、またあれやるか?怪我する前に・・・)
オイゲンくんが、見るからに悪そうな顔で、ミルザくんにそう言いました。
ミルザくん(うんうん。やろうやろう。うふふ・・・)
ミルザくんも悪そうな笑みを浮かべました。
154ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:25:15 ID:???
オイゲンくん「先生!」
イフリート先生「あン?なんか用かねオイゲン。」
オイゲンくん「いやぁ〜先生のその肉体美、何回見てももの凄いですねぇ〜。
        やっぱり、陰でいっぱい努力したりしててるんですかぁ?」
イフリート先生「ああ、モチロンだとも。毎日5時間のトレーニングは絶対に欠かしておらん!」
ミルザくん「うわ〜、すごいなぁセンセー。僕も見習いたいものです!」
イフリート先生「そうかそうか?うははは」
オイゲンくん「ホントホント。先生のその筋肉、まるでボディビルダーみたい!」
イフリート先生「うはは、そうだろう!!」
ミルザくん「筋肉番付出たら絶対優勝狙えますね!」
イフリート先生「うははは、そうだろう!!」
オイゲンくん「胸がまるでケツみたいですね!」
イフリート先生「うはははは、そうだろう!!」
ミルザくん「そうそう。すごすぎてまるでモンスターみたいな筋肉ですよね!」
イフリート先生「うはは、そ、そうだろう!!」
オイゲンくん「フラーマ先生・・・頑張ってるあなたを最近見直してきているようですよ・・・?」
イフリート先生「!!!」
うかれていたイフリート先生の顔つきが突然変わりました。
ミルザくん「そうそう。僕聞いちゃったんですよね〜フラーマ先生が陰で『イフリート先生最近がんばってるなぁ・・・フラーマ好きになっちゃうかもぉ』って言ってるのを!!」
イフリート先生「ぬぁ、ぬぁっはぁんだとぉぉぅ!!??」
イフリート先生の顔にみるみる血管が浮き上がっていきます。
オイゲンくん「(それは言いすぎじゃないのかミルザ・・・?まぁ、いいや。)きっとフラーマさん。今すぐにでも貴方に会いたいはずです・・・!
        僕達のことは気にしなくていいです!いますぐに!フラーマさんに会いに行った方がいいのではないですか!?」
イフリート先生「・・・・・・!!」
生徒達みな笑いをこらえているのが見えてないかのように、シリアスな顔つきになるイフリート先生。
ミルザ「(オイゲン言い過ぎじゃないか・・・?まぁ、いいや。)さぁ・・・先生!今すぐに・・・フラーマ先生の棟へ!!」
オイゲンくん「僕達、先生を応援しますよ!!さぁ!!!・・・ほら、お前らも応援しろよ!」
傍観している生徒達に、オイゲンくんは手で合図しました。
生徒達は、すぐさま応援を始めました。

生徒達「イッフリート!!イッフリート!!イッフリート!!イッフリート!!」

イフリート先生「ぬおおおぉぉぉ〜〜〜!!!お前らありがとう〜〜〜!!」
生徒達の歓声に、イフリート先生は応えました!
イフリート先生「ぬん、ぬん。筋肉も恋も何かを犠牲にしなくては成り立たぬものよ。
         貴様ら生徒をこのまま捨て置くのは私には耐えられん・・・が、貴様らがそこまで応援してくれるというのならばっ!!
         フラーマ先生の元へ行けない理由もないわけだっっ!!うぉぉーーっ!!!」
まんまと騙されたイフリート先生は、大またに走り去っていってしまいました。
・・・・・・・・・・・・
生徒達の間に、どっと笑いが巻き起こりました。
オイゲンくん「あ〜っはっは!まんまと騙されてやんの!」
ブラッツ「おまえらもよくやるな〜。おかげで怪我しないですんだぜ・・・」
ノーデン「武闘家の修練なんて無駄な修練だかんなー。先生自体はケッコーいい先生なのに・・・」
ミルザくん「センセーも単細胞だねー。っていうかこれで3回目・・・」
オイゲンくん「よーし、遊ぶぞー!」
生徒一同「よっしゃぁぁーー!!」

・・・平和な日常です。
155ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:27:05 ID:???
イルちゃん&ヘイトちゃん「・・・・・・」
スペクターくん「・・・・・・」
あっちむいて〜・・・
ワイルちゃん&ヘイトちゃん「ホイッッッ!!」
スペクターくん「ぬおりゃあっ、だぁぁ〜〜っ!!また負けちゃったぁぁ〜!」
ワイルちゃん「あっはっはっ!弱いですよスペクターく〜ん!」
ヘイトちゃん「これで5800勝ねへぇぇぇぇぇらろろぉ〜〜ん!!★☆%>>!!弱すぎて歯ごたえなしゃしゅぎィィ〜〜っ!!♪!£m○或T魔煮亜!!」

サルーインちゃんとミニオンちゃん三人組は、今日ももいつもの場所で優雅な朝食タァイム。
そんな中『スペクターくん』という新しい遊び相手を見つけたワイルちゃんとヘイトちゃんは、四六時中彼に夢中でした。
ストライフちゃん「ふん・・・バカバカしい!」
しかしストライフちゃんはそれがすこし気に入らないようで・・・?
ストライフちゃん「おい、スペクター!おまえ、仮にも6将魔の一人だろう?こんな腐女子どもに弄ばれてプライドが疼かないのか!」
ヘイトちゃん「ふ、ふじょっ・・・!」
説教するようにそう言うストライフちゃんに、うかれていたスペクターくんは顔をおろしました。
スペクターくん「ふっ・・・プライドか・・・そう。俺は仮にも六将魔が一人、スペクターなり!!なのだからな・・・
         だがな、ストライフちゃんよ・・・」
スペクターくんが真っ直ぐにストライフちゃんの顔を見つめます。
ストライフちゃんもスペクターくんの顔を真っ直ぐ見ました。
・・・・・・さぁ、どういう答えを返してくるのだ?六将魔、スペクターよ!!

スペクターくん「もぉうそんなプライドなんか捨てちゃいましたぁぁーーっっ!!あひゃひゃひゃひゃ!!!」

ズコッ!
てっきり真面目で筋の通る答えが返ってくると思っていたストライフちゃんは、思い切りずっこけてしまいました。
スペクターくん「マスター共々の情報をもらすことは出来ないけど、こぉんな天国でプライドなんか必要ぬわぁぁいい!!おりゃぁキムタクじゃないんだよ!
         ・・・それよりもアンタのこけ方ンさいこーー!!うわははは!!」
ワイルちゃん「あっはっは!!ストライフちゃん今のこけかたナーイス!!」
ヘイトちゃん「スットライフちゅわぁんもォォまともなこけ方でキルのねへぇぇぇん!!☆a<◎rz=3!!!!」
三人の馬鹿笑いがストライフちゃんの身に染みます。
ストライフちゃんは、思わず火の鳥をやってしまいそうになるところを我慢しながら、集団から遠ざかりました。
ストライフちゃん「ふん・・・ほんっとにバカバカしい!」
サルーインちゃん「そうだな。バカバカしい!」
え? ストライフちゃんは耳を疑いました。
ストライフちゃん「サルーインちゃん、今何と・・・?」
サルーインちゃん「バカバカしいといったんだが?フン!私ゃあの幽霊野郎には痛い思いをさせられているんだ!」
ストライフちゃん「あ・・・あ・・・」
サルーインちゃん「なんだ?ストライフそのまぬけ顔は!」
ストライフちゃん「・・・・・・・サルーインちゃんと・・・意見が・・・合った・・・」
サルーインちゃん「ん・・・?・・・・・・あ!!」

決して相容れぬものと思っていた。しかし、それはただの若さならではの妄想だったのだ。・・・ああ、これこそが花の思春期。
ああ、この甘酸っぱさこそが人生の醍醐味。・・・そして、僕らにとって最後の夏は、地平線のむこうへと消えていったのだった・・・

ストライフちゃん「・・・・・・って、なんだこのナレーションは!バカバカしい!!!!」
サルーインちゃん「え、えっ!?相変わらずノリ悪いなーお前!」ストライフちゃん「ほっとけ!」

・・・平和な日常です。
156ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:28:23 ID:???
エロールちゃん「旧マルディアス学園には、悪しき三大脅威が存在した!
         ・・・死を食らう、不死の女王!生命を食らう、虫の女王!欲望を食らう、鬼の王!
         三大脅威は恐ろしいモンスターを引きつれ、悪行に次ぐ悪行を行い、旧マルディアス学園を恐怖に陥れた!
         旧マルディアス学園の校長マルダーは、先生、生徒、善のモンスターを使い、三大脅威に戦いを挑んだ!
         激しい戦いだった。
         何週間にも渡る戦いの末三大脅威は学園の各地に封印されたが、そのための犠牲は多かった。
         旧マルディアス学園に見切りをつけた先生達は、次々にマルディアス学園を去っていき、ついには旧マルディアス学園は廃校となった!
         しかし、校長マルダーだけはマルディアス学園を去ることは出来なかった。
         彼の努力により、見事マルディアス学園は再復興を遂げたのだ!!
         ・・・旧マルディアス学園はこうして滅び、新丸ディアス学園はこうして生まれたという話ですが・・・本当でしょうか?」
アディリスちゃん「・・・・・・どーでもいいけど、エロちゃんそのギターくれない?」
エロールちゃん「ン聞いてなかったのかよ!!(ジャカジャーン!)」
バファル舎の中心部に位置する、ベイル高原。
その奥地には、『グレートピット』と呼ばれるそれはそれはとても深い空洞が存在します。
そしてその最深部で、現生徒会長であるエロールちゃんと、四寮長の一人アディリスちゃんが話しあっていました。
エロールちゃん「人の話を聞かないとは、話し相手への最大の侮辱ですよ!っその癖止めましょうよアディリスちゃん!」
アディリスちゃん「ごめんねー。いやぁ、ついついエロちゃんのギターに目が行っちゃってさあ。あはは。」
エロールちゃん「もう。まったくもって仕方ないですね!よっ、ほっ、はっ!(ジャカジャカジャーン!)」
アディリスちゃん「いや、ギターさばきに目が行ってたんじゃなくてエロちゃんの『ギターそのもの』に目が行ってたんですけど・・・」
エロールちゃん「ちぎ〜れて〜はぐ〜れて〜く〜く〜もがぁ〜」
アディリスちゃん「ありゃりゃ、聞いてないや・・・やっぱ調子乗りやすい性格だなぁ、エロちゃんってば。」
エロールちゃん「それ〜は愛す〜る〜ひ〜との〜そ〜ばで、寄りそっているの〜でしょお〜おお〜お〜おお〜お〜ぅ・・・・・・」
157ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:28:56 ID:???
デスちゃん「ウン。今日のお茶は美味いな。」
タイラントくん「悪いが前回のと一片たりとも変わらんのだが・・・」
デスちゃん「前言撤回だ。」
一方、ここはデスちゃんとタイラントくんがいつもお茶を飲み交わしている三途の川。箱舟の上で、今日も二人はお茶を共に・・・?
タイニィくん「いやぁ〜あ、タイラントよ。ここのお茶は美味いな!五羽六腑に響き渡るぞ!」
デスちゃん&タイラントくん「おまえ、何でここにいるんだよ。」
タイニィくん「あ?い、いや〜誰かと杯を交わしたい気分だってのに、アディリスはエロールとお茶してて、水龍はハニーにご奉仕してもらってる途中らしいからさー。
       この前タイラント一度私の住処に無断で来ただろ?だから私も勝手におじゃましてきてもつべこべ言わんでくれ。お茶、うまっ!」
背中の七色の羽をぷるぷる震わせながら嬉々としてお茶を飲むタイニイくん。
タイラントくんはなぜかハァ、と残念そうにため息をつきました。
と、タイニイくんが思い出したように言いました。
タイニイくん「ああ、そうそう。重苦しい雰囲気についていけなくなる事を考慮して、重苦しい話題を持ってきたぞ。聞くか?」
タイラントくん「・・・相変わらず君は余計な事をつける癖があるな。で、どんな話だ?」
デスちゃん「雰囲気をそぐわない程度の重苦しい話を頼むぞ。」
タイニイくん「これはヵクラム砂漠を飛行していた時の話だ。カクラム砂漠の流砂に、タラールの者どもが飲み込まれていったのだ!
       それも、ただ飲み込まれただけではない。抵抗もなにもしていなかった。自ら飲まれにいっていたのだ!不思議な光景だったなー」
デスちゃん「・・・・・・だから、何?」
タイニイくん「・・・分かるか?つまりは・・・一族心中の場面をばっちり見てしまった、というワケなんだよおぉっ!」
デスちゃん&タイラントくん「心中?」
タイニイくん「そうだ。砂漠の流砂に抵抗もせずに飲み込まれるという事は、自殺以外の何者でもあるまい。・・・どうだ。重苦しいだろう!」
・・・・・・・・・・・・・
デスちゃん「んなの話題に持ってくるなバカ!(ばきっ)」
タイラントくん「まさか本当に重苦しい雰囲気にされるとは思わなかったぞ!(がぶっ)」
タイニイくん「ぐああっ!」

・・・平和な日常です。
158ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:36:33 ID:???
クジャラート舎でも最も治安が悪く、様々な悪が白昼堂々と闊歩する南エスタミル寮。
ジャミルくんは、水竜の腕輪を見事持ち帰り、この南エスタミル寮へと帰ってきました。
ジャミルくん「よーぅファラ!約束どおり水龍の腕輪、持ち帰ってきたぜ!もちろん、ファラにやるよ!」
ファラちゃん「!まさか本当に持ってきてくれたのー!?わー、嬉しいー!」
目の色を変えたように水龍の腕輪に飛びつくファラちゃん。
そんな彼女の笑顔を見ることが、職業盗賊であるジャミルくんにとっての最大の目的であり、最大の喜びなのです。
ジャミルくん「水竜の腕輪、もちろんファラにやるぜ?だけど、その代わり・・・オレと、その、デデ、デ、デッデッデデデデッ、」
ファラちゃん「デデデ大王?」
ジャミルくん「ちがーう!デ、デートだ!デートにいくぞ!」
ジャミルくんは勢いに任せ言いました。
勢いとは恐ろしいもの。ジャミルくんはそう言ってしまった後に恥ずかしくなってしまいました
心の中でひたすら弁解しているジャミルくんに、ファラちゃんが優しい一言を投げかけます。
ファラちゃん「デートとかじゃなくて・・・『一緒に遊ぼう』っていってよね!・・・いきましょっ!」
そう言うなり、にこりと笑いかけるファラちゃん。
ジャミルくんは、心が洗われていくようでした。・・・同時に、差恥感も。
ジャミルくん「よっしゃーー!!さっすがファラだねぇ〜!
       まっ、お前ぐらいのいい女になれば、オレの魅力も自然と分かってくるってもんだ!さてっ、行くか二人の愛の巣へ!ふぁ・・・ろるぁ!」
自信満々に語るジャミルくんの顔に、ファラちゃんのパンチが飛びました。鼻血を噴水よろしく吹き上げ、昏倒するジャミルくん。
ファラちゃん「ジャミルったらそういう調子に乗るところ嫌い!!・・・遊びに行くのはまた今度ね!」
ジャミル「あっあー!ファラちゅわぁ〜ん、僕ったらまた調子乗っちゃたのねぇ〜!(ぐねぐね)」

長「ふん。無事に帰ってきたか・・・人間をよく見るお前に目に物見せてやろうと思ったのだが・・・意外だったな。」
ゲラ=ハ「長!何を言うのですか!人間がみな悪い者だというのは、あなたの偏見です!」
うっそうと生い茂った熱帯雨林の中に隠れているかのように存在する洞窟。
その洞窟の奥には、それは綺麗な清流が存在し、そしてそれは珍妙なトカゲ、『ゲッコ族』が住んでいるのです。
その中で、ゲッコ族の長と、クリスタルナイトから帰ったゲラ=ハが口論を広げていました。
長「何を言うか。人間にはよい者ばかり、というのもお前の偏見ではないのか?『人間寮生と共存する』などと稚拙な意見を私に押し付けおって!」
ゲラ=ハ「・・・!そういう排他的主義にいつまですがり付いているのですか!ミルザさんの事を忘れたのですか!?」
長「・・・人間がみなあやつのような者だとは限らぬ!いいか、わしは他の者とは違うぞ!人間は絶対に信用せぬ!絶対にな!」
ゲラ=ハ「・・・!長、何があなたをそこまで・・・?」
長「黙れ!わしは一生ここで一人で過ごすつもりだ!され!薄汚い人間寮生と共に薄汚い生活を送っていくがよい!」
ゲラ=ハ「あなたがいなくなっては誰がゲッコの長を務めるというのですか!?」
長「長がいないのならばお前が長になればよい!わしの事はもう忘れろ。去れ!」
ゲラ=ハ「・・・長。そのような訳にはいきません!絶対にあなたをここから」
長「貴様は人間の綺麗な部分を知りすぎているのだ!昔のわしと同じだ。少しは人間の汚い部分を知ってみるがいい!貴様もわしと同じ考えになるぞ!」
ゲラ=ハ「!!」
長「・・・海賊、という物を知っているか?人間寮生の悪意の塊だ!!わしの妻は、奴らに殺されたのだ!理由もなしに!
  奴らはゲッコを虫か何かと同じように見ておる!・・・貴様も、奴らに触れてみればいい!そうすれば分かるぞ?人間の汚さがな!」
ゲラ=ハ「・・・・・・」
長「・・・す、すまんゲラ=ハ。少々わしも言い過ぎたかもしれ」
ゲラ=ハ「長。わかりました。」
長「はっ?」
ゲラ=ハ「ならば、私も海賊に触れて見ることにしましょう。人間寮生の汚さ、という者を直に見てきましょう。」
長「いや、わしは冗談で言っただけだ!やめろ、殺・・・」
ゲラ=ハ「そして次私がここに帰ってきて・・・まだ人間寮生との共存を謳っていたならば!・・・長。人間寮生と触れてみる事を約束してください。」
長「・・・」
ゲラ=ハ「いいでしょう。答えは聞かない事にします。長。しばらく待っていて下さい。」
ゲラ=ハは、洞窟を出て行きました。聞き分けのない長を救うために。人間を更によく知るために・・・
159ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:39:55 ID:???
・・・・・・・・・乱雲渦巻き、雷鳴が轟く秘境、魔の島・・・・・・・・・
デーモンコマンド「暇だな。」
ラミアちゃん「暇ですね。」
デーモンコマンド「マスターは研究室にこもりっきり・・・・リザードロードは格下フレンドリー将魔の座を捨てたのか、ここには来ない・・・
           他の3人はいわずもがな・・・そして私は何の任務もない・・・なぁ?スペ・・・カヤキス?」
奇妙な黒い鎧は、静かにこくんと一度頷きました。
デーモンコマンド「まったく・・・ん?」
デーモンコマンドは、部屋の端っこからモンスターがこちらをのぞき込んでいるのが目に入りました。よくよく見ると、ラミアちゃんの方をちらちらと見ています。
デーモンコマンド「おい、ラミア。・・・・お前のお友達が呼んでるぞ。」
ラミアちゃん「お、お友達ぃ・・・?って、モーロックかよ!」
必死に手で『こちらに来い』という動作を繰り返すモーロック。ラミアちゃんは、ため息をつきながらしぶしぶモーロックの方へ向かいました。
ラミアちゃん「なによアンタ?あたしに何のよう!?」
モーロック「お前・・・なんで将魔様にあんな馴れなれしく接してるんだ?」
ラミアちゃん「はぁ?」
モーロックの唐突な質問に、ラミアちゃんは眉をしかめました。
モーロック「だから・・・なんでお前みたいな下っ端がデーモンコマンド様と一緒に話してるのか、って事だよ!」
ラミア「・・・(はは〜ん。)」
モーロックのその焦ったような口ぶりと表情に、ラミアちゃんは彼が何を言わんとしているのかを理解しました。
ラミアちゃん「お前・・・嫉妬してるでしょ?」モーロック(ギ、ギクッ!!)
嫉妬。それは当然の事でしょう。今までは全く同じ『下っ端』だと思っていた者が、数日後には自分よりも格上の者と対等(?)に話している。
まるで置き去りにされたかのような、それとも出し抜かれたかのような、とりわけ自分とは違う位置に行ってしまったという事を、歯がゆく思っているのでしょう。
モーロック「そうだそうだ!嫉妬して何が悪い!ラミアよ。オレとお前と、そしてバルバロイは『下っ端三人衆』として下っ端の中では特に頑張った仲間じゃないか・・・
      お前だけ将魔に取り入って・・・オレだけを置き去りにするというのかーっ!」
泣きそうな声でそう言うモーロック。
ラミアちゃんは心中すまないと思いながらも、おそらくは大分昔から考えていた事を、モーロックにぶつけました。

ラミアちゃん「言っちゃ悪いんだけど・・・あんた、『肉の壁』と見た目まったく同じじゃん・・・」

モーロック「!!!!!!!う、うわぁぁあーっ!!!ラミアなんてーーー!!」
恐るべき真実を知ってしまったモーロックは、今度は正真正銘泣きながら、どこかへ走り去っていってしまいました。
その切なさに溢れる後姿までも『肉の壁』と全く同じ・・・いやはや。
ラミアちゃん「さようならモーロック・・・もう会う事はないと思うわ・・・」

デーモンコマンド「話はつけてきたのか?」
ラミアちゃん「・・・つけてきました。」
デーモンコマンド「そうか。なんか悲痛な叫び声が聞こえてきたけどどんな会話してきたのだ?」
ラミアちゃん「・・話せる程内容はありませんよ。」
デーモンコマンド「そうか。」
ラミアちゃんは、その場に座り込みました。
モーロック、バルバロイと共に小さい事件やマスターの小さい研究の手伝いをした事が思い出されます。
ラミアちゃん(・・・モーロック・・・ばいばい・・・)
心の中でモーロックへの別れの挨拶をした、その次の瞬間のことです。

???「おやおや、将魔のお二方おそろいのようで!!」

ラミアちゃん「あ・・・っ!」
デーモンコマンド「ゴブリンセージ・・・!」
カヤキス「・・・?」
160ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:41:05 ID:???
ピンク色の肌、緑色の目、そして頭上にある帆のような物が特徴的な、一匹のゴブリン。
ゴブリンセージが、部屋に入ってきました。
ゴブリンセージ「アクアマリンの件では随分と恥ずかしいまねをしちゃったそうですね!アクアマリンは取り逃がし、エメラルドも危険にさらした!」
デーモンコマンド「・・・何を言うつもりだ?」
ラミアちゃん「ちょっとアンタ下っ端のくせにでしゃばってんじゃないわよ!」
二人の怒声が聞こえていないかのように、ゴブリンセージは続けます。
ゴブリンセージ「うふふっ、将魔サンが優れているのは大抵、というよりもみんな『頭』のほうではなくて『力』ですからねーっ!
         まぁ、仕方ないというべきか、予想通りの結果なんですけど・・・」
嘲るように言うゴブリンセージ。
デーモンコマンド「貴様・・・!将魔にそのような口を聞いて許されると思ってるのか!?」
デーモンコマンドはがばっと立ち上がり、ゴブリンセージに爪を向けました。
一触即発の空気が辺りに漂います。
ゴブリンセージ「・・・・・・いやだなぁ、もう。やめて下さいよ将魔サマっ!僕は『戦えない』んですから。」
デーモンコマンド「・・・・・・!!」
デーモンコマンドは、爪をゆっくり下ろしました。
なにせデーモンコマンドは『格下に優しい将魔』と自ら名乗っているため、自分から『戦えない』と言っている格下を攻撃するわけにはいきません。
ゴブリンセージは再び笑い出しました。
ゴブリンセージ「あははっ!そうそう。あなたは僕らに優しくなきゃいけませんよ!
         ・・・まぁ、そんな事よりも僕はスペクターサマに用があるんですよ。」
カヤキス「!」
トコトコと『カヤキス』に近づいてゆくゴブリンセージ。
デーモンコマンド「無礼は慎めよ!」
ゴブリンセージ「言われなくても分かってまーす!」
興味津々な顔で『カヤキス』の黒い鎧をぺたぺた触るゴブリンセージ。
ひとしきり触り終えると、にこにこした顔で何か言い始めました。
ゴブリンセージ「やっぱり強くなって帰っておいでのようだ!前々の貴方からは考えられないほどの邪気が漂っていますねぇー!
         ・・・・で、あなた、『カヤキス』と呼ばれたがってるんでしたっけ?」
カヤキス「そうだ。」
それを聞くと、ゴブリンセージは一層笑い出しました。
161ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:42:09 ID:???
ゴブリンセージ「あははははは!『カヤキス』ですか!確かにあなたにとてもピッタリなあだ名だ!うふふっ!」
カヤキス「・・・どういう意味だ?」
ゴブリンセージ「言葉どおりの意味ですよ。カヤキス。『カヤキス・レビタ』!タラール語で『黒い悪魔』という意味ですよね。
         代々ローザリア舎の王族『カール』一族は、その漆黒の甲冑と果て無き野心により『黒い悪魔』すなわち『カヤキス』と呼ばれてたんですよね。
         ・・・で、貴方が着ているその鎧こそが、『カール』一族が『カヤキス』と呼ばれるに至った原因の鎧である、と。」
カヤキス「・・・そういうわけだな。」
ゴブリンセージ「いやはや、よく盗み出せたものですね。そしてその鎧をがっぽり着込んでおいて、呪われもしないとは、これまた流石ですねっ!
         うふふっ、だからこそここまで強くなられたのか・・・それとも・・・・うふふっ、どちらにせよ流石なものです。」
カヤキスの周りをぐるぐる回りながら舐めるように見つめるゴブリンセージ。
そんなゴブリンセージに、デーモンコマンドが耐えかねたように言いました。
デーモンコマンド「もう気は済んだろう?これ以上はいい加減無礼というものだ。さっさと糸石探しにでも行っていろ!」
ゴブリンセージ「何を言うんですかぁ?僕、肉体労働なんてゴメンですよ?」
デーモンコマンド「あ?」
デーモンコマンドの顔にぴくりと血管が浮き上がります。
ゴブリンセージ「肉体労働はいやだ、と言ったんです。まぁ、いいじゃないですかっ!マスターも肉体労働はしないでしょ?」
ゴブリンセージが『当然でしょ?』という風に言います。
その一言に、デーモンコマンドは完全に切れました。

ドガァァン!

ゴブリンセージ(・・・・・・たらっ)
ゴブリンセージの後ろの壁に、デーモンコマンドの爪が突き刺さりました。
デーモンコマンドのクロースピアは、それが固く塗り固められた石であろうとも、軽く貫いてしまいます。
ゴブリンセージが、ラミアちゃんが凍りつきました。
ゴブリンセージ「ちょっ、ちょ、嫌だなー。僕は戦えないんですよ?やめてくださいよしょ」
デーモンコマンド「相手が格下だろうともマスターを侮辱する者は許さぬ。死ね!」
デーモンコマンドは、再び爪をゴブリンセージに向かい伸ばしました!
ゴブリンセージ(・・・・・・くそっ!)

がちゃり
162ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:44:27 ID:???
一同「!!」
扉から、今度は『マスター』ウェイ・クビンが入ってきました。
デーモンコマンドの手が止まります。
ゴブリンセージはホッとしたような目でクビンを見つめました。
ウェイ「・・・何の騒ぎだ?騒がしくて研究もできんぞ。」
デーモンコマンドは平静を装いながら言いました。
デーモンコマンド「それがですね、マスター。あのゴブリンセージめが、貴方の事を侮辱したんです!
            将魔としてはあやつの発言は到底許せぬ狼藉。奴を罰する権利を下さいマスター!」
ウェイ・クビンは、一瞬ゴブリンセージをちらりと見た後、静かに首を横に振りました。
デーモンコマンド「・・・・・・!!な、なぜ・・・?」
ウェイ・クビン「いい・・・奴の事は放っておけ・・・」
デーモンコマンド「ぐっ・・・・・・?」
ゴブリンセージ「さすがマスター、話が分かる!そうですよね、貴方には僕が必要ですものね!!」
デーモンコマンド「きさま・・・!」
クビン「ゴブリンセージの事は放っておけといっておる!!」
デーモンコマンド「・・・・・・!!」
ウェイ・クビンの怒声が、部屋中に響き渡ります。
デーモンコマンドは、ワケが分からないまま固まってしまいました。
ラミアちゃんも、カヤキスもクビンを見たまま固まります。
そんな中、ゴブリンセージだけは緑色の目を無邪気に輝かせながら、なにか言い出しました。
ゴブリンセージ「いやぁ、やはりマスターは話が分かる!デモコマ様も話が分かる!あ〜、『死神』や『反逆者』がいなくてホントによかったぁ!
          ・・・うふふっ、じゃあ、僕はゆっくり自室でゴブレンジャーの指揮でもしていますよ。じゃ、みなさんっ、よい夜を!」
ゴブリンセージはぴこぴこ手を振って、部屋を出て行きました。
とたんに部屋中が静まり返ります。
クビン「・・・わしも研究に戻る。騒がしくするでないぞ。」
続いてウェイ・クビンも部屋を出てゆきました。
・・・先程までの殺伐とした雰囲気が嘘だったかのように、部屋は重い沈黙に包まれました。


ゴブリンセージ「・・・・・・糸石をめぐる、サルーインちゃん、エロールちゃん、そしてマスターの三大勢力。いや、・・・うふふ、あいつも入れて四大勢力かな?
          ・・・何はともあれ、僕は傍観者としてこのゲームを楽しむ事にしましょう。・・・その為に僕は作られたんですからね!」
彼の緑色の目は、まるで宝石のようにキラキラと輝いていました。


つづく
163ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 00:50:40 ID:???
やった。書き終わりました。見づらくなったのはすいましぇん・・・

イフリート先生は、前スレにちょこっと出てたのを参考にしました。
話によって会話の間の表現が多かったり少なくなったりなのは、まぁ、色々都合が・・・
あと、モーロックを勝手に退場させてしまいましたが、よかったでしょうか?汗

とりあえず、次の人頑張れ〜。放置中のアルドラをどうにかしてやってくれ〜・・・
164ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 19:42:24 ID:???
漏れがうpったツフリートの閲覧数が98とか逝ってる件について
…このスレそんなに人居るのか…?
あと、漏れが使ったupろだに何の偶然か四天王の擬人化絵がうpられてるんだがこのスレと関係あんのかね?
俺より全然上手いんだが…来てくれないかなぁ?

>>163
乙、乙、乙、騎士として(ry
張り切り杉w
165ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 20:35:53 ID:???
>>163
お疲れさん〜 こういう平和な幕間があるとホッとするねぇ。
イフ先生はワロタw やっぱりフラーマ先生には「大きければ(ry」とか言われるんだろうか。
ちなみに個人的には、タイニィ乱入で密かにため息をつくタイラント萌え。

>>164
おお、ツフリートの人、gj!
IEが開くかと思ったら選択したらいきなりDLになってびっくりして、閉じて繋げなおしたアホは俺です。


さて、気が早いかもしれないんだけど、本編じゃなくて幕間を一つ書いてみようと思うのだが、
アルドラ再生計画としての幕間を考えてるのよ。具体的なプランとしては、
・アルドラ正気に&殿下の元から離れる(洗脳とかもなしね)
・アルドラはっちゃけられるように。
・とあるキャラとコンビを組ませる。
こんな感じなんだけど、どんなもんでしょう。開放してあげたほうがアルドラも使いやすくなるのかなぁ、とも思ったんだが・・・
アルドラ書くプランがある、という人の意見キボン
166ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 21:37:57 ID:???
>>163
乙!
ゲラニハの今後の動向が気になるところだな!
>>164
絵師殿、ご苦労様です。でも俺は今携帯しかないから週末までみえんけど('A`)
多くの人が見てくれているってのはうれしい限りだな。
実はこのスレ数人しかいないんじゃないかという不安を捨て切れていなかったしw
>>165
俺もアルドラ開放話考えてるよ。
流れとしては、ある人物がクリスタルパレスに潜入→アルドラ救出、治療。
その後、恩を返すためにその人物の依頼を受けたアルドラが旅に出る、って感じ。
まぁまだ書いてないけど、俺が考えてるのはこんな流れだよ。
167ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 23:07:41 ID:???
俺、>21でエロールの見せ場作ってって言った者ですが、
ちょっと前にエロールの番外編書いてくれた人GJでした。
面白かったです。

ただ残念ながらエロールちゃんにはまったく萌えなかった。
むしろムカついた。

アルドラはああ見えて実はかなり女の子らしくて可愛いし、
サルーインちゃんもお馬鹿で可愛いし、しかもミルザを庇ったりとかたまに健気な
とこもあるし、
ワイルは一途で可愛いし、
ストライフも可愛いくないとこが逆に可愛いし、
ヘイトもアヒャってて可愛いし、
デスも苦労性なとこが可愛いし、
シェラハも不幸語りが何故か嫌味に感じなくて(むしろそれがいい味出してる)
可愛いし、女性キャラはみんないとおしく思ってるんだけど、
エロールちゃんだけは駄目だわ……
まったく可愛く思えない。

そもそもエロールちゃんに、
アルドラのような好きな人のために自分から身を引く謙虚さや、
サルーインのようにたまに垣間見せる自己犠牲の精神なんかを
求めてたのが間違いだったのか……
キャラ自体はいい味出てると思うんだけどね。

以上感想専門の勝手な意見でした。
168ゲーム好き名無しさん:2005/07/21(木) 23:32:24 ID:???
>>163
お疲れ様〜。
スペクターがこんなキャラになるとは…w
羽ぷるぷるタイニイモエスw
ゴブリンセージのキャラもええね。謎かわええ。

>>167
最新の調子のりエロールもいいぞ。むかつくが…
169ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 00:02:09 ID:STWQrW1T
>>166
165です。おおーそっちのプランの方がストーリー性があるなぁ。
旅に出る、といっても学園内には残るんだよね?

おいらの方は、カヤキスのい居ぬ間にひょんなことから抜け出し、騎士団寮へ
→途中のイスマスである人達に出会う→色々あって首輪が外れる
→その後はアホな展開一直線。涙なんか似合わないぜ。
という流れです。あまり快気までには時間をかけないつもりでした。
170ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 00:24:33 ID:???
明るい展開だとうれしいロム専の者です。
171166:2005/07/22(金) 00:25:51 ID:???
>>169
旅にでるっても、もちろん学園内だよ。
つーかマルディアスがそのまま学園になってるから学園の外がどうなっているのか、コレガワカラナイ
ま、それはおいといて、俺はどっちでもいいよ。俺が書いてもお前さんが書いても。
ただ、俺が書く場合早くとも22日の夜、遅い場合は23日の夜になる可能性がある。
その辺考慮して待ちきれねぇ、俺が書くぜ!っていうならどうぞ。
いや、あんたのが見てみたいっていうなら俺が書く。
というわけで判断はお前さんに委ねるよ。
172165:2005/07/22(金) 00:44:58 ID:???
>>171
了解。では、俺が書かせてもらいます。
投入予定は明日の夜。もしくは土曜の朝方くらいかな。
その辺りは明日のルパンの出来による、というのは秘密だ。
173ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 00:56:11 ID:???
>>172
おk
まかせた。
174ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 01:54:06 ID:???
>>164
四天王絵描いた者だけど、このスレとは全然関係ないですよ。
家ゲーRPG攻略(仮)のほうにある四天王スレに張ったモノ。
ROM専の自分ですがこのスレは毎回拝見させてもらって楽しんでいます。
というわけで、次の話までの場繋ぎということで
ミニオン3人の絵を…ちょっと時間無くて顔しかないですがorz
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001595

後ついでに四天王スレ用のですが擬人化水竜様もどうぞ
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001594
175ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 06:28:26 ID:???
携帯厨だから俺見えね……orz
176164:2005/07/22(金) 19:59:38 ID:???
>>174
キターーーーーーー(゚∀゚)ーーーーーーー!!
そうすか、あれ自体は他スレのネタだったのかぁ…。
まぁとにかく、漏れは↑の絵描くのに4時間とかかかっちゃってるド素人なので
良かったらまた来ておくれやす。漏れでは力不足気味なんで…。
作りかけのアノレドラ絵があるんだがどうしよ…。
177ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 20:08:27 ID:???
前スレにあったミニオン
http://www.alfoo.org/diary2/minion/image/minion-1121020261-4.jpg
もかわえーぞ。(´Д`*)ハァハァ

>>174
大人っぽいなー。ヘイトちゃんのフェイスペイント(´Д`*)ハァハァ
水竜もイイヨイイヨ 女が寄り付くわけだ・・・

>>176
you投稿しちゃいなyo!



ところで、ワイルちゃんが眼鏡っコだという事を誰もが忘れてる件について
178ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 20:15:39 ID:???
ゲーム小説といえば当然ゲーム中の姿を頭に思い浮かべるながら読むものだけど、
ミルザだけはほんっっと全く別の奴思い浮かべながら読んでる。
それがどんなのかというと、黒髪の美形童顔野朗( ;´Д`)
まぁ、アルドラやオイゲンも脳内若者変換してるけど。

水竜とミニオンどもは今日限り>>174のに変わるかもしれない・・・GJ
179165:2005/07/22(金) 20:25:46 ID:???
>>174
うおーーイカスーー!!ストライフちゃんかわええ。
gjです!水竜もかっこええな。流石四天王のモテ番長だ。

>>176
you投k(ry


ちなみに投入予定はルパン直後くらいです。
ルパンは録画してあとでジックリ見るぜウッヒョー
1801/8:2005/07/22(金) 23:27:37 ID:pEi8TtlZ
幕間劇 『新たなる希望、三本の矢』

暗いな。
寒い。
音がしない。
俺は・・・

いや。
何故、とか。何処、とかはどうでもいい。
と、言うよりも、だ。頭の中で疑問を処理できない。
考える以前の問題だ。論理の組み立て方が頭に浮かばない。

死んでいるのか。生きているのか。
そんなことすら、どうでもいい。

白痴のような脳内ではなく、胸の奥の、奥深いところに、
たった一つ、確かな灯火がある。

――――ミルザ!


ここ、クリスタルパレス寮の一室に、赤毛の女性が運び込まれてからしばらく経ちます。
しかし、彼女は一向に目を醒ます気配がありませんでした。
それはまるで、目を醒まし、自分の状況を直視するということに対して、
悲しい抵抗を試みているかのようでした。

しかし、クリスタルレイクの騒ぎの後。魔の島に『カヤキス』が現れた後に、ある変化が起きていました。
カヤキスの黒い鎧の魔力に呼応するように、赤毛の女性の『お守り』が醜い輝きを放ち始めたのです。
そして、ある夜。お守りの邪悪な意思が、彼女に語りかけました。

いいのか?
ミルザを諦めてもいいのか?
お前が引く必要は無い。
手が届かなければ、奪い取ってしまえばいい。
奪い取って、自分だけのものにしてしまえばいい。
殺してでも、奪い取ればいい。
・・・私に全てをゆだねよ。
私の語りに、全てをゆだねよ・・・

かっ!と彼女の目が開かれます。

ゆるゆると体を起こした彼女の目は暗くよどんでいました。
狂気をはらんで静かに微笑むその口の端からは、一筋のよだれが垂れていました。
「ミルザ・・・」
そして彼女――アルドラは、夢遊病者のような足取りで、クリスタルパレス寮を抜け出してしまいました。
1812/8:2005/07/22(金) 23:28:15 ID:???
その夜、空には赤く輝く満月が浮かんでいました。月の神様の恩寵を、最も厚く受けられる時です。
その月あかりの下を、イナーシーに沿って、ヨービルからイスマスに向けて、ディアナちゃんが馬を駆っておりました。
ディアナちゃん「ちょっと遠出しすぎたかしらね・・・
        あれ?向こうから歩いてくるのは・・・アルドラ?」
馬をとめたディアナちゃんは驚きました。
アルドラちゃんの姿こそ、ダンスパーティの時に見せた美しい女性の姿――本来のアルドラちゃんの姿――でしたが、
その眼は焦点が定まらず、足元もおぼつかなく、ただならぬ雰囲気をかもし出していたのです。
ディアナちゃん「アルドラ!!どうしたの!!こんなにやつれて・・・」
そこまで言って、ディアナちゃんはアルドラちゃんの胸元に気づき、息をのみました。
装着者の正気を失わせる、邪眼のお守りが醜く輝いていたのです。
アルドラちゃんはディアナちゃんの顔を見つめて、首を少し傾けました。
「オレト ミルザ ノ ジャマヲスルノカ?」


一方、ヨービルから、ワインの入ったビニール袋をぶら下げた女性がふらふら歩いていました。
片手には既に開封されたワインが一本。もうほとんど中身がありません。
???「へ〜〜び〜〜は〜〜お酒っがぁ〜〜好きなぁ〜〜の〜よ〜〜アラホイホイ」
かなり出来上がってるようです。一人ハイテンション祭りです・・・が。
突然何かに気づいたかのように真顔になり、地面に手をあてました。
???「この先で生命が、泣いてる・・・。この生命の『人格』・・・これ、あの時の子だ。」
その女性の体から、アルコールという『毒素』が空気中に放出されていきます。
すっかりシラフに戻った女性は、一目散に走り出しました。・・・ワインをしっかり抱えながら。


ディアナちゃん「(私にこれだけ抵抗できるなんて・・・呪具の力?)」
邪眼のお守りをなんとか外そうと、ディアナちゃんとアルドラちゃんがもみあっています。
アルドラちゃんが獣のように暴れ、抵抗していました。
アルドラちゃん「(コイツハ ダレダ? コノヒトハ?)」
ディアナちゃんの眼に、アルドラちゃんの眼の焦点が一瞬定まりました。
ディアナちゃん「目を醒まして!アルドラ!私の・・・友人の声が聞こえないのですか!?」

「――ト モ ダ チ?」

その言葉がアルドラちゃんの頭の中で何度も反響し、
その残滓はアルドラちゃんの心の中で、小さな感情の爆発を引き起こしました。
あの醜い姿の時に、自分の話を聞いてくれた人。自分を応援し、美しいと言ってくれた人。
アルドラちゃん「・・・でぃ あ な・・?」
ディアナちゃん「アルドラ!!」
しかしこの瞬間、お守りの邪気がアルドラちゃんを押さえ込むかのように、爆発的に膨れ上がりました。
アルドラちゃんの眼の色が再び狂気に染まります。そして、ディアナちゃんの懐の「剣の女王」に手を伸ばしました。
1823/8:2005/07/22(金) 23:28:47 ID:???

ぐさっ

剣の女王が、ディアナちゃんの腹部に深く突き立てられてしまいました。
刃を引き抜いた跡から、おびただしい血が流れます。
そのまま力なく倒れるディアナちゃんを、アルドラは呆けたように見下ろしています。
アルドラちゃんの手から、剣の女王が力なく落ちました。
???「ええい!一足遅れたか!!」
そこに現れたワインを抱えた女性が、その光景を確かめ、真っ直ぐアルドラちゃんに向かっていきます。
アルドラちゃん「オマエモ ミルザトノ ジャマヲスルノカ!」
しかしアルドラちゃんが動こうとする前に、女性の右腕がムチのようにしなり、『お守り』を握り締めました。
女性はそのままアルドラの耳に口を寄せ・・・

「『あんた』はお呼びじゃないのよ。ひっこんでなさい。この子は返してもらうわ。
――――スネークバイト」

女性は一瞬にして、お守りを邪気ごと握りつぶしてしまいました。
お守りの邪気から解き放たれたアルドラちゃんが、へなへなとへたりこみ・・・
・・・正気を取り戻すと同時に、たった今自分が仕出かした事を知ったのです。
アルドラちゃん「ディ・・・アナ・・・・嫌ぁぁぁぁあぁぁああ!!!」
???「あきらめちゃダメ」
女性がアルドラちゃんの後ろから、抱きすくめるようにして、そっと手に触れました。
???「あなたはウィザードの素質があるはずよ。今日は満月。ウィザードのムーンライトヒールなら間に合う。」
アルドラちゃんが目を赤くして振り返ります。
???「もう、あなたを操ってるヤツはいない。誰に利用されるのでもない。
    あなたの意思で!あなたの力で!あなたの大切な人を救うのよ!」
アルドラちゃん「オレの・・・意思・・・なすべきこと・・・」
アルドラちゃんの目つきが鋭くなりました。精神を集中させます。ディアナの体が月光に包まれはじめました。

「ディアナ・・・ごめんよ・・・オレは・・・・っ!
月の神よ、オレに力を貸してくれ!愚かなオレのしてしまったことを、償うチャンスをくれ!!」

直後、その辺りが一瞬激しい光に覆われ、そして再び夜の闇に覆われました。
・・・ディアナちゃんの衣服は血に汚れてしまいましたが、
傷は影も形も無くふさがり、その顔には血色が戻っておりました。
ディアナちゃん「ん・・・ア・・・ル・・ドラ・・?」
アルドラちゃん「・・・ごめんなさい。・・・ディアナ・・ごめ・・さ・・・
        うわぁぁぁぁぁんん!!でぃあなぁ!」
アルドラちゃんが、ディアナちゃんの胸に顔を押し付け、幼子のように泣きじゃくっています。
アルドラちゃん「・・・ごめ・・・なさ・・・ヒック・・ごめん・・なさい・・・」
ディアナちゃんは、そんなアルドラの頬に手を沿えて、にっこりと微笑みました。
ディアナちゃん「お帰りなさい。アルドラ。」
1834/8:2005/07/22(金) 23:29:25 ID:???
???「落ち着いたぁ〜〜?あンた達も、一杯やろう〜♪」
先ほど駆けつけてきた女性は、既にワインを開封していました。再びラッパで飲んでやがります。
アルドラちゃん「オレの呪具を取り払ってくれたのはあなたなのか?・・・ありがとう。」
ディアナちゃん「私からも御礼を申し上げます。ありがとうございました。」
???「いいのよ〜〜これも何かのエンってやつよ〜〜〜」
アル&ディ「ところで、こんなことを聞くのは大変失礼だとは思うんですが・・・
         ど ち ら 様 ?」
・・・・・・
???「う〜〜〜ん、じゃあ、通りすがりの蛇女ってことで。」
ディアナちゃん「意味がさっぱりわかりません。」
???「じゃあ女囚さそり」
アルドラちゃん「どこのVシネだそれは。」


時同じくして、イナーシーから打ち上げられた、一つの影が。
モーロック「おのれ・・・ラミアめ・・・
      しかし俺が出奔したってこと、誰も気にも止めてないんじゃ・・・
      ええい!なんとかして手柄をたてねば!
      そしたらラミア、俺のことを見直しちゃったりして・・・そして・・そして・・・フヒヒヒ!!」
???「そこのボンレスハム、気持ち悪い笑い方しないでくんないかな。
    酒がマズくなるわ。ったく、ファンシーなのは色だけね〜〜〜」
アルドラちゃんとディアナちゃんが、海の方に目をやりました。
モーロックの存在を確認し、戦闘態勢に入ります。
モーロック「な・・・この俺の存在に、こんな早く気づくとは・・・
      ・・・って、なんでお前がここにいるんだよ!!(涙)
      4寮長の一人、大地の誠アディリス!!!」
アル&ディ「・・・・って、ええーー!?」
アディリスちゃん「いやーんバレちゃった?ミステリアスな謎の女で通したかったのに。いけずぅ。」
ケタケタ笑うアディリスちゃんを見て、アルドラちゃんとディアナちゃんは「嘘だろ?」「信じがたいわね」とヒソヒソと話し合っています。
そんなわけで、誰もモーロックに注目するものがおりません。
モーロック「く・・・う・・・うがーーー!!俺を無視すんなーー!
      4寮長だか知らんが、お前みたいなあーぱー娘に負けるか!!
      そこの乳臭い小娘どもと貴様の首を土産に
アディリスちゃん「クラック」

ズゴゴゴッ!

けたたましい震動と共にモーロックの周囲が地割れ、そのなかにモーロックはすっぽりハマってしまいました。
地面から頭だけ出した形になっています。
と、モーロックが顔を恐る恐るあげてみました。
アルドラちゃんとディアナちゃんが、すんげぇ表情で立っています。
「乳臭いぃ?」「小娘ねぇ?」
モーロック「(流れ落ちる涙の果てに〜見放された荒野の先に〜(涙))」
1845/8:2005/07/22(金) 23:29:57 ID:???
イナーシーの水辺にて、美女3人が、ワインを酌み交わしています。
ちょっと離れたところに、ピンク色の醜い花が咲いています。
その花は、ボッコボコのギッタギタにされた挙句、額に肉と書かれていますが、まぁさほど重要でもないので放置しておきましょう。

しばしの歓談のあと、アルドラちゃんはぽつぽつと、今まで自分に起きた出来事を話し始めました。
アルドラちゃんの話が終わるまで、2人は静かに聞いていました。
ミルザくんとの別離のくだりで、アルドラちゃんは少し涙ぐんでしまいました。それでも声を押し出すようにして、アルドラちゃんは語りつづけました。
そして、居場所を完全に無くしたために退学を決意したこと。その直後、謎の人間によって邪眼の守りを付けられ、意識を失ったこと。
邪眼の守りの前後の記憶が曖昧なため、押し付けた人間の姿は覚えていないが、『ダーク』のときにアクアマリンを押し付けた人間と同じだろう。
アルドラちゃんはそう締めくくると、ほぅ、と一息つきました。

しばらく、誰も、何も話すことはできませんでした。

すると、ディアナちゃんが肩をわなわなと震わせて言いました。
  「・・・許せない。許せないわ!!人を、女をなんだと思ってるの!!
   アルドラをここまで振り回して!傷つけて!利用して!何様のつもりよ!!
   アルドラ!私も協力するわ!2人で、その人でなしをとっちめてやりましょう!
   生まれたことを後悔するくらいの罰を与えてやるわ!!」
  「・・・2人じゃないわよう。3人よ〜〜♪」
アル&ディ「「アディリスさん!?」」
アディリスちゃん「アディリス、でいいわ。にひひ・・・
         アタシねぇ、アナタたちのこと、気に入っちゃった♪
         だからさ・・・アタシの友達になってよ!」
アルドラちゃんとディアナちゃんが視線をかわし・・・にっこりと微笑みました。

        「「もちろん!!」」

3人はがしっ、と手を重ねあわせました。
1856/8:2005/07/22(金) 23:30:42 ID:???
アディリスちゃん「それにね、気になることがあるのよ。」
アルドラちゃん「気になること?」
アディリスちゃんが、急に大真面目な顔で話しはじめました。
アディリスちゃん「最近、妙な事件が多すぎる気がしない?それもスケールの大きな事件が。
         アサシンギルド、クリスタルレイク・・・選挙活動の範囲を軽く超えてるわ。」
ディアナちゃん「確かに。クリスタルレイクの時は現場にいましたし・・・」
アディリスちゃん「それと、アルドラのことが何よりも気がかりね。
         もしアルドラが邪眼の守りの支配から逃れ、学園内にいることがバレたとしたら。
ディアナちゃん「また――狙われる?」
アディリスちゃん「・・・一度狙われたってことは、陰謀や悪事の存在を身をもって知ったということ。
         完全に問題が解決するまで、狙われ続けてしまう気がするわ。」
アルドラちゃん「上等だ・・・今度こそ返り討ちにしてやる!!」
アディリスちゃん「まぁ、まだ焦っちゃダメよ。女は焦らせるくらいじゃないとね♪
         ・・・コホン。アルドラにちょっかいかけたヤツと、ここ最近の事件とは、
         どうも無関係とは思えないのよ。ただ、敵の姿は見えない。
         だから、アタシ達3人で、調べてみるってのはどうかな?」
ディアナちゃん「信頼できる、3人で・・・か。でもアディリス、あなたはいいの?
        生徒会選挙に肩入れしないという噂があるわ。」
アディリスちゃん「んあ〜〜いいのいいの。これは選挙とは別モンよぉ〜〜」
そう言って、アディリスちゃんは豪快にワインをあおりました。
ディアナちゃんも、やや興奮気味で、意気高揚といった具合です。
アルドラちゃん「・・・2人とも・・・ありがと。」
アルドラちゃんの目が、再びぼやけてきます。アルドラちゃんは慌てて目をごしごしこすり、ワインの栓を新しくあけました。

あ。

アルドラちゃん「そういえば・・・オレ退学届出したような・・・ハハ・・・」
ディアナちゃん「あ、退学届は差し戻されてるらしいわ。だから籍は残ってるはずよ。
        でも、寮が無いのね。ならイスマスにいらっしゃい。歓迎するわよ。」
アルドラちゃん「いやダメだ!ただでさえ敵の姿が見えない状態だ。ディアナも危険にさらしてしまう。
        大丈夫さ。こないだサバイバルスキルも買い足したし。野宿には慣れてる。」
ディアナちゃん「それはダメよ!あなたはもうそんな苦しむ必要はないわ!」
アディリスちゃん「なら答えは一つね。姿の見えざる敵の目に届かず、他の子を巻き込まず、
         それでいて快適な生活空間。それは・・・・・・アタシんち!」
アルドラちゃん「いいのか?」
ディアナちゃん「大丈夫なの?」
アディリスちゃん「いーのいーの。ちょっと出入り面倒だけど、他のモンスターにも言っとくから。
         これで決定!!うれしーなー♪一人だと退屈だったのよあそこ。」
アルドラちゃん「・・・じゃあお言葉に甘えるよ。よろしくなアディリス!」
1867/8:2005/07/22(金) 23:33:13 ID:???
アディリスちゃん「は〜〜い我が家へ1名様ごあんなーい。」
ディアナちゃんと別れ、二人はグレートピットの奥深く、アディリスハウスにきております。

アルドラちゃん「・・・うわっ・・・」
アルドラちゃんの目の前に広がる光景は、予想通りというか、想像したくなかった光景というか。

そこらじゅうに乱れ飛ぶ酒の空ビン、脱ぎっぱなしの服。
地の底だからヒマなのか、そこらに転がるマンガ、ゲーム、DVD・・・
酒のビンを除いては、まんま子供の部屋といった感じです。カオスです。めっちゃカオスです。

アルドラちゃん「アディリス、あんた家事スキルないでしょ!掃除しないの?」
アディリスちゃん「引かぬ!! 媚びぬ!! 省みぬ!!」
アルドラちゃん「いやそれは言い訳にすらなってない。」
と、アディリスちゃんはやおら歌いながら、そこらじゅうを漁り始めました。
アディリスちゃん「たたかえ〜〜マルダぁ〜つよいぞ〜マルダァ〜機械創造神!マァルダァーー♪
          おっと熱唱しちゃったわ。あ、見つけた。」
アディリスちゃんが、アルドラちゃんに何か投げてよこしました。それは、土色の輝きを放つ宝珠でした。

アルドラちゃん「こいつは・・・土の術具か?」

アディリスちゃん「土の精霊珠。糸石には劣るけど、偉大な力を秘めた石よ。
         さっきディアナにかけたのを覚えてるでしょ?」

先ほどの別れ際のことでした。血に汚れてしまったディアナにアディリスちゃんが手をかざすと、
ディアナの衣装がまるで新品のように変化したのです。

アルドラちゃん「『カムフラージュ』の応用だね。汚れを消したわけじゃなく、『新品に見せた』だけって言ってたね。」
アディリスちゃん「そういうこと。
          アルドラ、あなたに見えざる敵がいる中、素顔をさらして行動するのは危険が伴うでしょう?
          この精霊珠は土の術具でもあるから、風術と併用して土術を使える。
          外出するときは、これ使ってカムフラージュで変装するといいわ。
          チャチな変装ではない、本当の『術』だから。魔力の強いあなたならまずバレないはずよ。」
アルドラちゃん「ありがたく使わせてもらうよ!何から何まで、本当にありがとうアディリス!」
1878/8:2005/07/22(金) 23:35:23 ID:???
アディリスちゃん「うふん、普段はあんまり他の人にモノ貸したりしないんだけど、特別よぉ・・・
           だから、私のお願いも聞いてくれるとうれしいんだけどなぁ・・・(はぁと)」
突如、アディリスちゃんが、アルドラちゃんにしなだれかかってきました。凄まじく嫌な予感がします。
アディリスちゃん「それってもう『変装』じゃなくて『変身』の域よね?
           変身ってさ、すっごいトキメキのようなものを感じない?」
アルドラちゃんが、困惑したまま視線を移しました。その視線の先にはDVDが。
左から、「仮面ライダー龍陣」「仮面ライダー∇」「仮面ライダー刀鬼」・・・
ハッ!としてアルドラちゃんが振り返ると、アディリスちゃんが一冊の本を手にしてワクワクテカテカしています。その本には・・・

「せいぎのみかた!アルカイザーとくしゅう!」と書いてありました。
ご丁寧にカタカナにまでルビがふってあります。
表紙では、赤いマスクの変な人が小学生を抱っこしていました。

アディリスちゃん「戦闘の時はぜひこれで・・・」
アルドラちゃん「断る!!却下却下却下だーーー!!!」
アディリスちゃん「えーつまんなーい。名前も似てるし良いと思うんだけどなー。
           だってアル・フェニックスだって撃てちゃうんでしょ?」
アルドラちゃん「それはただの火の鳥だと思います。撃ちたきゃ1800金もってバイゼルハイムに行け。」
アディリスちゃん「普段は謎の敵に命を狙われる薄幸の美少女。
           しかしその実態は、正義のヒーローアルカイザー!燃える!燃えるわっ!!」
アルドラちゃん「あ、あのー。もしもし。アディリスさん?」
アディリスちゃん「あ、そうだ。エロちゃんに連絡しよっと。
           あーもしもしエロちゃん?曲一つ作ってくれないかなー?
           ちゃうちゃう、ラブソングじゃなくって、もっとこう燃え上がるようなパンチのきいたやつ!」
アルドラちゃん「えー今日さんざんお世話になりまして、
          今後もよろしくお世話になる方に大変申し上げにくいのですが、
          殴りますよ?」
アディリスちゃん「んでさー、やっぱ悪役が必要よね!怪人ってやつ!!
           マラル湖とスカーブ山とトマエ火山にそれっぽいのがいるから、それでいっか〜〜」
アルドラちゃん「人 の 話 を 聞けーーーーー!!!」

――――こうして
――――正義の使者アルカイザーは誕生した。

アルドラちゃん「勝手なナレーションを付けるなーー!!
          もう殴る!絶っっっ対殴る!!!!」


さてさて。アルカイザーが本当に誕生したのかどうかはわかりませんが・・・
こうして、アルドラちゃんとアディリスちゃんの奇妙な共同生活が始まりました。
アルドラちゃんの苦労が報われたのか、それともさらなる試練のはじまりかはわかりません。

でもね。この日のアルドラちゃんの寝顔は、とても幸せそうでした。
ということだけは確固たる事実として、最後にお伝えしておきます。

幕間劇、おしまい。

188ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 23:38:20 ID:???
ふう、なんとか今日中に終わりました。
ディアナとはアメジストの時にだいぶ仲良くなってたしね。
単品で使いづらければ組ませてみればいいじゃない、というのが良いかどうかはわからないが、
こんな感じになりました。だが私は誤らn(ry
アディリスちゃんがますますスゴイことになっちまいましたが、これまた私は謝r

では、次の人。よろしくおねがいしますー
189ゲーム好き名無しさん:2005/07/22(金) 23:44:23 ID:???
>>188
そ う き た か !
乙!
お前さんが書いて正解だったな。
アルカイザーは意表を突かれたよw
後、女囚サソリワロス
ゲノム思い出したw
190ゲーム好き名無しさん:2005/07/23(土) 01:25:41 ID:???
ミンサガは未プレイだけどこのスレ楽しませてもらってまして、
お礼にと言うのもおかしいですが、ミニオンちゃん達とか描きたいと思っています。
ゲーム中の姿無視して自分の脳内イメージで描いてしまっても大丈夫ですか?

ってお伺い立てるのも何か変な感じですねorz
191ゲーム好き名無しさん:2005/07/23(土) 01:30:34 ID:???
>>190
脳内イメージ大いに結構。
性別さえあっていれば文句をいう人はこのスレにはおるまい。
自由に描かれよ。
ていうか描いてくださいorz
192164:2005/07/23(土) 02:41:38 ID:???
漏れ「俺はアルドラの絵を完成させ、そして倒れた。」
ツフリート「アルドラって…アンタこれサルーインじゃないか。」
漏れ「俺は確かに…だらしないM字開脚でふてくされるブルマ姿のアルドラを描いていたんだ!!
   …俺は一体何故裸ネクタイを描いて居るんだ!?」
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001627
故在ってこんなの出来ました。サルーインって半裸だっけ?裸ネクタイだっけ?
とか考えている内にこんなのが…でも、悔しいのでうpしてみました。スレ汚しスマソです。
193ゲーム好き名無しさん:2005/07/23(土) 02:43:35 ID:???
名前消し忘れた…orz
>>188
いや、アディリス…マジイカスw ギャグ担当決定かな?
194ゲーム好き名無しさん:2005/07/23(土) 04:33:46 ID:???
>188
アディリスの性格グッド!新境地を見ました。GJ!

>192
GJです!下で驚いてるのシフ?
ちなみにサルーインは下は履いてますよ。半裸でネクタイ。


というわけで、明日休日というので時間もあって
顔だけという半端なミニオン書いたのにも納得してなかったので
最近出番の少ない長女デスを想像してデスお姉様&シェラハ絵を投下。
…デス姉様は別として、シェラハの方は
スレ内の小説のイメージと噛み合ってないかも。ごめんなさいorz
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001634
195189:2005/07/23(土) 15:29:40 ID:???
んー今の所続き候補いないし俺が書いても良いかな?
一応明日夕方くらいになるけど。
他に書きたい人がいたら言ってくださいな。
196ゲーム好き名無しさん:2005/07/23(土) 17:44:39 ID:???
この作品のワイルちゃんって、ミンサガのワイルちゃんよりも若干、というよりかなり明るい感じがするね。
まぁ、 そ こ が い い ん だ が 
197ちゃごぷん ◆R89tLMP7eg :2005/07/23(土) 23:14:59 ID:???
>>192
お疲れ!っつか裸じゃねーか・・・裸!
こりゃあ18禁いきだな。

>>194
お疲れ!上手いなー。男?
デス姉の髑髏が地味にツボ。これからも一杯書いてくれ!うひょ!

>>195
期待するぜー
198ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 01:40:01 ID:???
>>192
うははは、前張りだけはしてあるのか。ワイルちゃんのおかげだな。gj!
じゃあ次こそはアルドラを・・・

>>194
デスちゃんの姿がいままで想像できなかったけど、これはキタね!
包帯娘イカス!デスちゃんにいっきに萌えられるようになりました。
199ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 06:32:14 ID:???
徹夜しちゃいますた。懲りずにサルーインが出てますが気にしないで下さいorz
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001683
>>192
うおっ、デス様カッコヨス!!イメージは…多分自分なりで良いと思う。
俺は学園物という事なので、それっぽくするつもりだったんだけどいまんところアルドラ以外は学園の臭いがしません。
下にいるのは書いてあるとおり、ツフです。一番気に入ってるキャラなのでオマケで。
サルーインは……後ろから見たら着衣…だから半裸。…スンマセン、前張りと裸靴下の誘惑に負けますた。
半裸のイメージでイマイチ良いのが涌かなかったので↑でもそのままです。
だめぽだったら脳内修正して下さい。
>>198
アルドラ描きますた。ダークの姿になる前の。右上の方は気にしなくても良いですw
前張りはワイルちゃんの良心じゃなくて、エロールの卑劣な罠かも知らん。
200190:2005/07/24(日) 16:30:33 ID:???
ミニオンちゃん達のスリーショット描くつもりがどこかで間違えた。
ここでは一度しか出てきてないけどエリスちゃんです。
休日だから色も着けてみました。
イメージ違うと言われても俺は謝らないッ!
http://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001691

次こそはミニオンちゃん達を…ヘイトちゃんハァハァ
201ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 17:42:49 ID:???
>>199
まぁた、エッチングな絵を・・・なんかアルドラ「酒くれ酒」みたいな感じだな。
この前自分で下手とか言ってたけど十分上手いじゃないか。GJ、GJ。
また書いてくれ。

>>200
( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

ちょ、ま、ちょま、おま、

・・・

すげーー!!上手すぎるよ貴方。本当にこのために書いたのかどうか疑わしくなるくらい上手いよ!
とにかくGJ。また書いてねん♪なんちゃって。
202189:2005/07/24(日) 19:03:22 ID:???
ここ数日で絵師が増えたなぁ。
喜ばしい(*´∀`)
さて少し遅くなったが投下しますよ。
203ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:06:28 ID:???
ピンポ〜〜〜ン
シェラハちゃん「『ロマンシングサガ・私立マルディアス学園』
を見るときは部屋を明るくして離れて見ることをお勧めするわ。
これを破って目が痛くなったとしても私は責任をもてないわ・・・」
204ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:07:47 ID:???
――生徒会室
アディリスちゃんからの連絡を受けたエロールちゃんは微笑を浮かべていました。
エロールちゃん「彼女達の力を借りたとはいえ、独力で脱出とは・・・
やはり侮れない力を持っているようですね。
あの子と共に私の下についてくれれば心強いのですが・・・」
エロールちゃん「敵はサルーインちゃんだけではないようですし・・・」
エロールちゃんは席を立ち、窓から空を見上げました。
空はどこまでも蒼く、白い雲は輝くほどでした。
しかし、エロールちゃんにはそれがやがて来る嵐の予兆のように思えてなりませんでした。

第14話「彼女達のお仕事」

アルドラちゃん、ディアナちゃん、アディリスちゃんの三人は
エロールちゃんの呼び出しを受け、生徒会室に向かっていました。
アルドラちゃん「エロールちゃんか。あんまりいい噂聞かないんだよな」
ディアナちゃん「為政者としては有能な方なのですが・・・」
アディリスちゃん(自業自得とはいえ評判よくないな〜)
三人は生徒会室のドアの前に着き、ノックをしました。
コンコン
エロールちゃん「どうぞお入りになってください」
ディアナちゃん「失礼します」
エロールちゃん「ようこそいらっしゃいました。まずはこれをお受け取りください」
そういってエロールちゃんはアルドラちゃんとディアナちゃんの前に小箱を差し出しました。
小箱の中にはきっかり100ジュエルが入っていました。
アルドラ&ディアナちゃん「これは・・・」
エロールちゃん「お見舞金ですわ。このたびのような事がおきたのは私の執政の至らなさによるものです。
本来なら私が直接お渡しに行くべきなのですが・・未熟ゆえ仕事に追われています。
このような形になってしまったことをお詫びしますわ」
そう言ってエロールちゃんは頭を下げました。
ディアナちゃん「そ、そんな!どうか頭を上げてください!」
アルドラちゃん「そうだよ。別にあんたが悪いわけじゃない」
エロールちゃん「では、どうかお受け取りください。これはけじめですので」
ディアナちゃん「わかりました。アルドラ」
アルドラちゃん「ああ」
二人は小箱を懐に納めました。
エロールちゃん「ありがとうございます」
アディリスちゃん「私のは〜?」
エロールちゃん「どのような形であれ、あなたにお金を渡すのはまずいでしょう?」
アディリスちゃん「ちぇ!」
205ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:08:46 ID:???
エロールちゃんはエヘンと咳払いをした後、切り出しました。
エロールちゃん「もう一つお話があります。回りくどい言い方はお嫌いでしょうから単刀直入に申し上げます。
アルドラちゃん、私の下で働いていただけないでしょうか?」
アルドラちゃん「俺?」
思いもかけない誘いにアルドラちゃんは目が点になりました。
エロールちゃん「はい。私は来る選挙に向けて、対立候補たるサルーインちゃんと戦わねばなりません。
また、現生徒会長としてこのところ頻発している事件とも。
そのためにあなたの力を借りたいのです。もちろん報酬は満足いただける額を用意します」
アルドラちゃんは逡巡した後、こう返しました。
アルドラちゃん「・・・確かに俺は今でもサルーインちゃんが嫌いだ。
それから俺をこんな目に合わせた奴らを見つけ出して叩きのめしたいとも思っている。
だけど・・決着は俺の手で・・いや俺たちの手でつけたいんだ。
だからあんたの下で働くわけには行かない。すまない」
ディアナちゃん「アルドラちゃん・・」
アディリスちゃん「いや〜んかっこいい!!おね〜さん惚れちゃいそう♪」
エロールちゃん「そうですか・・残念ですわ。では仕方ありません。諦める事にしますわ」
アディリスちゃん(諦め・・って、ええ!あきらめちゃうの!?)
アディリスちゃんは普段のエロールちゃんらしからぬ言動に戦慄しました。
エロールちゃん「では、それとは別の仕事を受けてもらえませんか?
報酬は10000ジュエル用意いたします」
アルドラちゃん「い、10000?あ、いやでも俺達にはやるべきことが・・」
エロールちゃん「存じていますわ。しかしなにかをするには先立つものが必要ですわ。
それが多いに越したことはないでしょう?
それにこの仕事をやることであなたたちが必要とする情報が手に入る可能性もあるかもしれません」
ディアナちゃん「どのような仕事なのです?」
エロールちゃん「ある者を探し出し、私の元へ連れてきていただきたいのです」
アディリスちゃん「人物、じゃなくて者ってことはひとじゃないの〜?」
エロールちゃん「ええ。文字通り空を飛び、世界中を旅していますわ。
彼女は――ドラゴンです」
206ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:10:06 ID:???
エロールちゃん「以前彼女は私の下に訪ねてきました。人間にして欲しい、と」
アルドラちゃん「人間に?変わった奴だな。・・なんで変えてやらなかったんだ?」
エロールちゃん「勿論変える事はできました。しかしそうするわけには行かなかったのです。
例えばあなたの前に今にも死にそうな人が100人いたとします。
あなたはその人たち全てを救うことが出来ますか?」
アルドラちゃん「それは・・」
エロールちゃん「無理でしょう?10人か20人助けるのが精一杯のはずです」
アルドラちゃん「しかし助けないよりは良い!」
エロールちゃん「はい。しかし人の上に立つものはそうはいきません。
助けられなかった80人の人たちの家族や恋人はこう思うでしょう。
『あいつらは助けたのに、何で俺の大切な人は助けなかったんだ?!』と。
その感情はやがて為政者と民との間に綻びを生むことになります。
しかし仮に全員が死んだのなら不幸な事故、で終わります。
人の上に立つものは時として残酷なまでに平等でなくてはならないのです」
アディリスちゃん(あいかわらず口がうまいな〜。微妙に話がすりかわってるような気がするし)
アルドラちゃん「・・・わかった。話の続きをしてくれ」
エロールちゃん「私が断ると、彼女は自分で人間になる方法を見つける、と言い残し去っていきました。
それ以降学園中を転々としているそうです」
ディアナちゃん「何故また彼女を連れてくる必要があるのですか?」
エロールちゃん「先に述べた事件や選挙に向けて私には強い味方が必要なのです。
そこで、彼女と取引をしようと思いまして。
人間にする代わりに私に力を貸してくれ、と」
アルドラちゃん「取引は良いのか?」
エロールちゃん「ただで物をもらう様子を見て不公平に感じる人はいても、
お金を出して物を買う様子を見て不公平だ、と感じる人はいないでしょう?」
アルドラちゃん「なるほどな。・・・確かに俺を弄んだ奴を探そうにもあてはない。金もな。
この仕事引き受けてもいいかな?ディアナ、アディリス?」
ディアナちゃん「あなたが引き受けたいなら反対はしないわ」
アディリスちゃん「もてあそんだ・・・ってなんだかエロスだわ〜〜〜♪
・・・うそうそ、ちゃんと聞いてるって。もちろん賛成」
207ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:11:18 ID:???
アルドラちゃん「でもいいのか?エロールちゃんに肩入れしちゃまずいんじゃ・・?」
アディリスちゃん「いいのいいの。私はアルドラちゃんとディアナちゃんを守るためについていくんだから。
わたしにとってこの仕事はエロールちゃんの仕事の依頼を受けたアルドラちゃんたちを護衛する仕事。
『桶屋が吹けば風が儲かる』くらい遠い仕事よ♪
だから安心しておねえさんにたよってねん♪」
ディアナちゃん(ボケているのかマジなのかさっぱり読めないわ・・)
ディアナちゃんの苦悩をよそにアルドラちゃんは感動のあまり涙ぐんでいました。
アルドラちゃん「ありがとう二人とも。俺・・俺・・!」
ディアナちゃん「今は泣いていては駄目よ」
アディリスちゃん「そうそう。泣くのは全てが終わったあと!
そのときが来たらおねえさんが熱い抱擁の後、玄人裸足の緊縛プレイで・・・ふふふ」
アルドラちゃん「それは遠慮しとく。力の限り」
エロールちゃん「こほん」
遠慮がちなエロールちゃんの咳払いが響きました。
エロールちゃん「お話は決まりましたか?」
アルドラちゃん「あ、ああすまない。受けるよ、この仕事」
エロールちゃん「ありがとうございます。では準備金としてこれをお受け取りください。
2000ジュエル入っています」
そう言ってエロールちゃんは麻袋をアルドラちゃんに差し出しました。
アディリスちゃん「oh!ぶるじょわじー」
アルドラちゃん「そんなに・・いいのか?」
エロールちゃんは慈愛に満ちた笑顔で頷きました。
エロールちゃん「ええ。困難な仕事ですから」
アルドラちゃん「ありがとう。・・・正直言ってあんたはもっと嫌な奴じゃないかと思ってた」
ディアナちゃん「恥ずかしながら私も。あまりよい噂を耳にしなかったもので」
エロールちゃん「構いませんよ。選挙期間が近づくと情報は混沌状態になります。
中には誤情報を流して喜ぶような人もいますわ。
・・・とにかく引き受けてもらえてよかったですわ。
一応期限は設けていませんがなるべく早くにお願いします」
アルドラちゃん「わかった。全力を尽くす。二人とも行こう」
踵を返したアルドラちゃんとディアナちゃんでしたが
なぜかアディリスちゃんはその場を動きませんでした。
ディアナちゃん「アディリス?」
アディリスちゃん「あ、先行ってて。すぐ行くから」
怪訝な顔をしながらも二人は出て行きました。
208ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:12:32 ID:???
アディリスちゃん「さてと、ど〜ゆ〜つもりかなその猫かぶりキャラは。
あまりの変わりぶりにおねえさん鳥肌が立っちゃたわよ?」
エロールちゃん「爬虫類が何をいってますの」
アディリスちゃん「それそれ!やっぱそうでなきゃ!
・・・で何を企んでるのかな〜。あの二人を陥れるつもりならおねえさん真面目に怒るわよ?」
エロールちゃん「失礼ですわね。何も企んではいませんわ!」
アディリスちゃん「アルドラちゃんを諦めたのは?」
エロールちゃん「無理強いは逆効果とエリスちゃんの件で知ったからですわ」
アディリスちゃん「やたらと羽振りがいいのは?」
エロールちゃん「確実に依頼を引き受けてもらうためですわ。
最初に断られると以後、受けてもらいにくくなりますもの」
アディリスちゃん「つまり今後も依頼をする、と?」
エロールちゃん「ええ。彼女は優秀ですもの。部下になってはもらえませんでしたが、
今後もビジネスライクな関係は続けていきたいと思っていますから」
アディリスちゃん「なるほどねぇ〜。じゃ、最後の質問。
なんでエロールちゃん自ら動かないの?今は一人でも多くの味方が欲しいんでしょ?
この件に関しては自分でやった方が早いんじゃないの?」
エロールちゃん「私が行くと角が立ちますので」
アディリスちゃん「・・・なにやったの?」
あくまで笑みを崩さず、エロールちゃんはこう言いました。
エロールちゃん「人間にしろ、とあまりに尊大に言うものですから
『それが人に物を頼む態度ですか?味噌汁で顔を洗って出直しなさい。下賎な蜥蜴さん』
と言ったんです。そうしたら襲い掛かってきたものですから、まぁ教育的指導を」
アディリスちゃん「6:3であんたが悪いね。ってエロールちゃんの使いでいったら襲い掛かってくるんじゃ?」
エロールちゃん「残りの1はどこにいったんですか?
・・私ならそのぐらいで怒ったりしませんが・・小人の心は度し難いものですから・・」
アディリスちゃん「はいはい、高確率で襲われるわけね。しょ〜がないおねぇさんががんばるか・・。
最後に一つ質問」
エロールちゃん「先ほども最後と聞きましたが」
アディリスちゃん「キニシナイ。・・・私の質問に対しすべて真実で答えましたか?
イエスかノーで答えてください」
エロールちゃん「もちろん、イエスですわ」
アディリスちゃん「うそつき」
エロールちゃん「あら酷い」
209ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:13:12 ID:???
ふたりはにやりと笑みを浮かべました。
アディリスちゃん「じゃ、いってくるわん♪」
エロールちゃん「無事をお祈りしていますわ」

こうしてアルドラちゃんたちご一行は旅に出ることになりました。
その行き先がどこなのか、まだ彼女達自身も知りませんでした。

続く

次回予告!!
ヘイトちゃん「はぁ〜〜〜〜〜〜〜い+*=〜#みんなのアイドゥル
へいとちゃんよほぉぉ.l@@-k,o3\/1*‘m。次回は私とストライフちゃんの温泉紀行!
湯煙の先にあるのは美少女の裸か!はげ親父の死体か!
次回のマルディアス学園は「秘湯!湯煙の奥に消えたアイスソード」
おたのしみにねぇぇぇ:−p。l。p@0−★
ぽろりもあrげふっ」
ストライフちゃん「いいからこっちにこい、な?」
ワイルちゃん「この次回予告はフィクションです。実際の次回、人物、団体とは一切関係ありません」
210ゲーム好き名無しさん:2005/07/24(日) 19:23:03 ID:???
さて、いつも投稿した後に思うんだが、
このスレってあんまり否定的意見(この方が良いんじゃないか、的な)を見ないんだよな。
俺個人としてはそういう意見もあったほうがありがたいので、
あえて物議を醸し出しそうな要素をいれてみたw
いろんな意見が聞きたいんですよ(´・ω・)
最初はストーリーの中間に「私立!マルディアス学園」
っていう某格ゲーのパチモンのロゴをうpしようかと思ってたんだが・・
餅は餅屋に、絵は絵師職人に任せることにするよ。
211210:2005/07/24(日) 23:06:51 ID:???
すいません。書き忘れ。
次の人よろしくお願いします。
212ゲーム好き名無しさん:2005/07/25(月) 19:23:06 ID:???
>>211
おつ・かれ・さん(・∀・)♪
なんか女どものやり取りが大人っぽくていいな。セリフ回しがいい感じ。
それにしても次回予告と、テレビを(ry は新境地だな。まぁ、今回だけだろうけど。
否定的というかそんな感じの意見が欲しいそうなので、一つ。
『私立』じゃなくて『神立マルディアス学園』ですよ・・・
まぁ、んな細かいところどうでもいいんだけど?

よーし、続き書きます。
予定投稿時間は明日の夜?
14話は終わんないです。ミルザもミニオンも申し訳程度にしか出ないかも・・・
他に『どうしても俺が書きたい!お前なんか帰れ』って人がいたらどうぞ。

それと、絵師期待。
213ゲーム好き名無しさん:2005/07/25(月) 22:20:43 ID:???
お疲れ様。
シルバーでるか?続きに期待だ!
…気になった点は、アディリスとエロールのとこかな。
アディリスのエロールの呼び方変わってるし、
かなり仲良さそうだったのにちょっとアレで残念…
まあ、そこは個人的な部分なんだけど。
214211:2005/07/25(月) 22:45:47 ID:???
>>212
スレの停滞っぷりにびびってた。やっぱり変化球はよくないな。
今後は直球で行くよ。>>神立
すげぇ納得したw
料理しにくいかもしれないかもしれんけど続き頑張って下さい。
>>213
呼び方は指摘されるまで気付かんかったorz
ありがとう、以後気をつける。
二人の仲に関しては、変わり者同士馬が合う様子を表現していたつもりだったんだが、
少しまわりくどかったかもしれない。正直スマン
まだ本編に手を出すのは早かったな。
もうちょっと腕を磨いて出直すわw
215ゲーム好き名無しさん:2005/07/25(月) 23:02:35 ID:???
>>199
アルドラだ〜!初めてっちゃあ初めて学園ものらしい絵だね。ステキだ。
しかしこの学園はブルマだったのか・・・スパッツだと思っていたw

>>200
何この塗り!!す、すげええ!!普通にゲーム用資料としても使えそうなクオリティだ!!
即保存しました。実際のゲーム画面見てないんだよね?
エリスの擬人化としては、割とイメージと合ってる(神体と狼体の融合ッぷり)気がする。なにはともあれ超GJです!

>>210
お、早速新しい3人組使ってるね。結構良いトリオな気がする。
アディリスちゃんのエロカワイイおねぇさんっぷりがたまらんw
ある意味エロちゃんと対等に渡り合えるのはこの人くらいかもな。渡りあうっちゅーか友人なんだけど。
今回のシリーズは主役は彼女たちっぽいね。ミルザは今回は妄想当番かな・・・
216ゲーム好き名無しさん:2005/07/25(月) 23:16:55 ID:???
>>201
ちょっと出来の良い自作絵に感動→それとは無関係に双葉の自作絵板や秋耳に逝く→俺、やっぱダメスwの繰り返し。
でもこんなんで良ければちょくちょく持ってきます。
>>215
ホントはサルーインじゃなくて、ミルザに無理矢理腕抱えられて起こされる所にしたかったんだけど
ミルザ、詩人の語りの時は短髪なのにナオーミ絵では長髪なので扱いに困り没に…。
ぴちぴちじゃないスパッツなんて飾(ry
>>214
お疲れです。俺的には何の問題も感じなかったんだけど、どうなんかなぁ…?
あと、経験的に日曜の夜は人少ないすよ。気にしなくてもおkかと。
217ゲーム好き名無しさん:2005/07/25(月) 23:19:26 ID:???
>>200
本職キターーーーー(=∀=)ーーーーー!!
漏れもペインタホシス…。出も高い上に、買ったら買ったで新しい技術の壁が…。
蝶GJです!!また来てくださひ。

連投スマソ
218ゲーム好き名無しさん:2005/07/26(火) 02:18:35 ID:???
>>199
GJ!サルーインちゃんが楽しそうな感じでいいと思いますよ。
体操服のアルドラの名前が「あるどら」と平仮名なのも面白いw

>>200
すごく出来がいい!色塗りが上手で羨ましいです…
自分も線描き(というか落書きに近い)で終わってないで
フォトショップ勉強しようかなorzそれかもう手塗りを…!
エリスのイメージも神々しい感じでいいと思いますよーGJです!

>>214
GJ!本編も良かったですよ。が、次回予告が個人的にお気に入り!
こういうノリがたまらなく好きなので…w


で、自分もコッソリ外伝投下。ヘイトちゃんの会話文が一番悩んだ…
ワイルちゃんは眼鏡っ子らしいので眼鏡をかけさせてみました。
絵の学生服は資料無し!の想像だから変なところあったらごめんなさい。
後、なんかキャラの体型がやや変な気がする…orz
219ゲーム好き名無しさん:2005/07/26(火) 02:19:41 ID:???
〜サルーインちゃんとデスちゃんのいつものお茶会風景〜
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001738
サルーインちゃん「…で、私がビシッと言ってあげた訳。そしたらさ〜…」
デスちゃん「(またその話か…)で、相手は何だって?」
後ろの方で立ちながらサルーインちゃんの話を聞いているミニオンちゃん3人。
話している内容を聞いて、つまらなさそうにワイルちゃんにボソボソ話し掛けるヘイトちゃん。
ヘイトちゃん「(ねぇ〜ねぇ、この話二日前も聞いたよねぇ@:#」
ワイルちゃん「(…そんな事は分っています。『いつもの事』じゃないですか)」
ヘイトちゃん「(やっぱりぃ!聞いたことあるんじゃぁぁぁぁg★………つまんない。
        もぉぉっとぉ〜ボキャブラリィイがあると違うんだろうけどぉ〜〜〜)」
ストライフちゃん「(…いいから黙ってろ。お前が騒ぐとロクな事が無い。サルーインちゃんの話を中断させかねん)」
ワイルちゃん「(またティーカップ割られたら…片付けるの私達ですしね………)」
ヘイトちゃん「(ぶぅ〜〜☆∵;。@)」
ストライフちゃん「(いちいち拗ねるな。後だ…どうでもいいが、そのポーズはやめろ。
         ……ヘソ丸出しだぞ)」
ヘイトちゃん「!!?!??えぇぇええ〜!?そぉんなところ見てるなんてぇ…ストライフちゃんのエッチィィ;@p!!!」
ストライフちゃん「誰がエッチだ!!好き好んでお前のなんか見るか!!!」

サルーインちゃん「…うるさいぞ、お前たち!!!」
…その瞬間『パリーン』と瀬戸物が割れるような音がした。
ミニオンちゃん3人「あ」
220212:2005/07/26(火) 22:06:45 ID:???
ごめんなさい!突然入ったバイトで今まで何も書けずにいました。
今日中には無理かもしれません・・・ホントにすいません!
でも、明日は休みなので明日中には必ず投稿できます。ホントすいません!!

>>219
GJ!ワイルちゃんとヘイトちゃんいいねー!
サルーインちゃんも・・・多少イメージとは違いましたがいい感じです。
それにしても絵上手いですな。男?
次も楽しみにしてますよ!いやマジで
221ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:10:22 ID:???
結局今日中じゃなくなってしまったけど・・・ごめんなさい○rz
今から投稿します。
222ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:11:59 ID:???
ぎゃーーっ!投稿用に切り取った文章が消えた!
あ、あと10分・・・○rz
223ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:24:59 ID:???
サンゴ海。
朝日に輝き、無数のサンゴに虹色に彩られるその様は、まさに楽園といえましょう。
しかし、そこは海賊の楽園でもあります。
学園からはじき出された無数の暴徒が海を荒らしまわり、
商船から略奪の限りを繰り返します。
そして、今日もまたサンゴ海の傍らで、略奪の限りを尽くす海賊の姿がありました。
「ひー!命ばかりはー!」
「命までは取らねえよ。よーし、引き上げだ!」

サンゴ海をはさむ岩の山の、蛇のようにうねる空洞を抜けた先に、
彼ら海賊の本拠地であり、恐らく彼らしか知らないであろう隠れ港、『パイレーツコースト』が存在するのです。
そこで海賊達は船を整備し、歌を歌い、宴を開き、
彼らは彼らなりの学園生活を楽しんでいるのです。

そして、ごく最近彼らの間に妙な噂が立っているというのです。

朝日に輝き羽ばたくその影。
鳥とは見間違うはずのないほどの巨大で雄大なその影。
目撃していないものは無論信じず、目撃した者でさえ自分の目に半信半疑で、
噂は実体を形取らないまま、ただパイレーツコーストを漂っていました。

学園の各地には『竜の巣』という洞穴があり、そこにはあの幻の生物、ドラゴンが住んでいるといわれます。


サンゴ海を囲む岩山の頂上に人間何十人分がゆうに入るそれは大きな空洞があるといいます。
雲から朝日が顔を覗かせるその時、それは空洞より姿を現すといいます。
そしてそれは、銀鱗を煌かせ、何よりも大きな翼をはためかせ・・・
遥か上空より憂いの目で宴を開く人間達の様子を見ている、といいます。

そして、その生物は伝説上の『ドラゴン』と寸分違わぬ姿である、いいます――

224ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:25:35 ID:???
マルディアス学園北部には、広大な乾燥地帯が広がっています。
魅力の欠片もないその乾ききった風景には全く見合わぬ3人の美女が、話し合いしながら歩いていました。
アルドラ「しかし・・・ドラゴンなんてどうやって見つけるんだ?ジュエルでどうにかなる問題じゃなさそうだぞ。」
ディアナ「学園のどこか、となると規模は相当広いわ。これは大分骨が折れそうね・・・」
アディリス「ん〜〜、確かにそうだね〜。・・・あ、そうだ!!こういう時のための秘密兵器があるのよ!!」
アディリスちゃんは明るくそう言うと、黒いズボンのポケットをまさぐり始めました。
アルドラ「お、秘密兵器だって!?」
ディアナ「さすがアディリスさん!頼りになるぅ〜。」
二人の期待の目の中、アディリスちゃんはその秘密兵器を取り出しました!

アディリス「はい、ドラゴンレーダー!!(ぴしゅこあ〜!)
    これで全国に散らばったドラゴンボールの居場所も丸分かりよ!!」

し〜ん・・・
ただでさえ乾ききったこの辺り一帯に、更に乾いた空気が流れてゆきます。
アルドラ「・・・あのー、大変失礼なんですがふざけるのは止めませんか?」
ディアナ「そういう事ばっかしてるとバチが当たるわよ?」
アディリス「にひひ。いいじゃないのぉ〜二人とも!場を盛り上げようしただけ♪」
ディアナ(・・・・・・アディリスったら、やっぱおバカさんね。)
アルドラ(ああ。というか確実に空気を読めてないな。)
アディリス「は〜い、そこのお二人さんコソコソ話はそろそろV−ENDにしてね〜。
   んなことよりも、ちゃんとお姉さん考えたわ!聞いて聞いて!」
アルドラ「はいはい。」
ディアナ「はいはい。」
ほとんど期待のこもってない声に半ば怒りながらアディリスちゃんは言いました。
アディリス「ドラゴンがエロールちゃんの言ったとおり飛び回っているんだったら、どこかで新聞沙汰になってもおかしくないでしょ?
    なのにそんな感じのニュース最近一度も耳にした事無いわ。これ、どう思う?」
アルドラとディアナはハッとしました。
確かに、ドラゴンの事なんて学園内では全く話題になっていません。
アディリス「誰か一人が目撃すれば、その話はどんどん広まっていき、無論新聞部の方にも話が回っていくはずだわ。
    それが、そんな様子は全くない。なら、どこか人目につかないような場所、あるいは人目についても大衆には伝わらないようなところを飛んでいるのかもね。」
アルドラ「大衆には伝わらないようなところ・・・フロンティアの辺りか!?」
アディリス「そう!さすがアルドラちゃんだね〜。」
ディアナ「よし、じゃあそうと決まったらちょっと遠いけど・・・フロンティアに行きましょうか!」
アディリス「え〜?ダメダメ。船乗ったり雪原通ったりするでしょ〜?
    お姉さん爬虫類だから寒いの嫌いだし、船とかに酔いやすいからそーゆーのカンベンだわー。」
アルドラ「はぁ?でも、そこ経由しないとフロンティアの方までは行けないわよ?どうするの?」
アディリス「にひひ・・・」
アディリスちゃんは不適に微笑み、言いました。

アディリス「山登りでもする?」
225ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:26:52 ID:???
サルーインちゃん「あ〜あ〜、最近暇で暇で暇で暇で仕方ないぞ。もっとシゲキ的なことは無いの!?」
ストライフちゃん「アサシンギルドやクリスタルナイトで散々怪我しておいてそれか。相変わらず元気だな。」
シェラハちゃん「元気というと・・・嬉しい話を思い出すわ!!」
ストライフちゃん・サルーインちゃん「えっ!?」
シェラハちゃん「最近はやりのイメージングチェンジングって奴よ。どう?」
ストライフちゃん「どう?・・・って言われても・・・その、言葉間違ってるとしか。」
サルーインちゃん「どれ、話してみよ。」
シェラハちゃん「元気だけが取り柄だった男の話・・・
      あまりに元気過ぎたために雑巾をしぼった時に勢いあまって腕を複雑骨折させてしまったの。」
サルーインちゃん・ストライフちゃん「もろ悲しい話じゃねえかよ!!」
シェラハちゃん「・・・その骨折が原因で男は死んだ。けど、当時その男にいじめられていた女の子は、涙を流して喜んだの。」
ストライフちゃん「いやいやいや、確かにそいつにとっては嬉しいかもしれないけどな」
ヘイトちゃん・ワイルちゃん「じゃんけんぽん!!」
スペクターくん「ぽん!」

今日もサルーインちゃんご一行はいつもの部屋で優雅で豪華で美しいアフタヌーンティーを送っています。
はてさて、今日はどんな話し合いをしているのかな?

シェラハちゃん「どうだった?どう?どう?こっちまで明るい気分になれない?」
サルーインちゃん「・・・悪いが、私の正しい脳味噌では到底暗い気分以外の感情を沸き起こす事はできん。」
ストライフちゃん「嬉しい話はあなたには無理ですよ。これからもとりあえず悲しい話だけで突き進んでください。」
シェラハちゃん「え〜?って事はイメンジングチェンジングなんかやっぱしなくていいって事ね・・・分かったわ・・・」
ストライフちゃん「・・・とりあえずその語弊を何とかしませんか?」
サルーインちゃん「アハアハハハ、シェラハは世間を知らんからな!ホラ、私のようにもっとオープンな女になりなさい!?」
シェラハちゃん「・・・・・・遠慮しておくわ。」
ヘイトちゃん「そりゃあぁぁ〜そうよねぇへェェぇぇ〜〜ん♪!◎■!!シェラハさんまでサルーインちゃんみたいになったら
     とりあえず世界は破滅ねん!!は・め・つ!!♪■a^^ 」
ヘイトちゃんが大声でそう言うと、サルーインちゃんの笑いが瞬時に止まり、邪神の形相へと変化しました。
サルーインちゃん「・・・・・・・・・・・・覚悟はいいかしら?」
ヘイトちゃん「・・・・・・・・・・・・前言撤回ですわお姉さま。」
スペクターくん「まぁ、でも確かにサルーインちゃんみたいな女の子を世に増やしてはならないと思うね、私は。」
サルーインちゃん「貴様は黙るがよい!!」
スペクターくん「あへぁふぅぅ・・・っ!!」
ワイルちゃん「あーっ、スペクターくーん」
サルーインちゃんの一声にスペクターくんは更にちじこんでしまいました。
226ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:27:39 ID:???
サルーインちゃん「アハアハハ、まぁ確かにシェラハが私と同じになったらバランス的にちょっと悪くなるかもな!アハアハハハ、」
ストライフちゃん「アンタホントにバランスとか意識してんのかよ!」
サルーインちゃん「モチのロンよ!やっぱバランスにはこだわらんとな。
        私のこの女神のような体系とこの場のこの最高の雰囲気は全て私のバランス至上主義より出来上がっているのだぞ。
         まぁ、最近はストライフと今はいないがデスのキャラがかぶり気味になってきているがな!アハアハハハ」
ストライフちゃん「・・・なんか全て自分のおかげみたいな言い方をしているが。」
ヘイトちゃん「別に最高の雰囲気って訳でもないわよねぇぇ@;、、・。」
ワイルちゃん「わ、私はこの雰囲気好きですよ?」
サルーインちゃん「うるせぇぇぇ!!黙れこの下僕どもがぁぁぁ!!!!って下僕といえば!!おい、ワイル!」
ワイルちゃん「あっ!はいはい、何ですかー?」
サルーインちゃん「お前、ずっと前下僕も一人増えたとかなんかぬかしてなかったか?」
ワイルちゃん「あー、そうそう!よく覚えてくれましたねサルーインちゃん!そんなさりげない所がワイル大す・・・」
ストライフちゃん「お前もついに色で男をゲットする事を覚えたか。」
ストライフちゃんが半笑いのまま小ばかにするように言いました。
ワイルちゃん「なっ!ん何言ってるんですか!」
ヘイトちゃん「んもぉぉううゥゥぅぅ!!★◆!ワイルちゃんったらしばらく見ないうちに立派でラッパな淫女になっちゃってぇぇへぇぇ!⇒!m9(^Д^) ▲!」
ワイルちゃん「ち、違うって言ってるでしょー!」
シェラハちゃん「淫女というと悲しい話を思い出すわ・・・裏ではとても淫乱不埒なのに表ではひたすらそれを隠している見苦しい女の子の話・・・」
ワイルちゃん「違いますっつーの!私は一生処女を守り通します!
      ・・・で、何の話でしたっけ!?」
・・・・・・・・・
部屋の中がしんと静まり返り、みな変な目でワイルちゃんを見ていました。
突然の冷たい反応にきょろきょろとみんなを見回すワイルちゃん。
ワイルちゃん「ちょ、ちょっと、みなさんどうしたんですか?」
みんなは半分冷ややかに半分笑いながら言い出しました。
ヘイトちゃん「まさかワイルちゃぁんがそんな卑猥な言葉使うなんてへェェェ・・・○rLいきましょスペクターくん。」
ストライフ「どこでそんな言葉覚えたんだ?青瓢箪のインテリ娘のくせに・・・ぷぷっ」
シェラハちゃん「卑猥というと悲しい話を思い出すわ・・・でも今日はいいや。」
笑いをこらえながら三人はぞろぞろ部屋を出て行きました。
ワイルちゃん「なっなっ!なんでそんな冷たいんですかみなさ〜ん!私そんなまずい事言いましたぁ!?」
うろたえるワイルちゃんに、立ち上がったサルーインちゃんは、半笑いのままワイルちゃんに耳打ちしました。

ワイルちゃん「―――っっ!?――???!!!!」

ワイルちゃんの顔が爆発したようにボンッと赤くなりました。
サルーインちゃん「アハアハハハ!よく意味も知らない単語のくせに背伸びして使おうとするからだ!
         アハアハハハアハハハハハ!!」
ワイルちゃん「きゃーーーーーーー!!はず、はず、はずかしーーー!!サルーインちゃん助けてーー!!」
サルーインちゃん「よるな変態♪」
こうして今回のサルーインちゃん一行のティータイムは幕を閉じました。
227ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:29:05 ID:???
”えーーっ!?あなたバファル舎の舎長とお知り合いなんですかぁ!?”
”ええ。知り合いというより・・・舎長の妹さんとお付き合いしてましてローバーン寮の代表を”
”えー?もうお付き合いしてる子がいるのにサルーインちゃんの事を狙ってたんですか?”
”いえいえ、それとこれはまた別の事でして”
”まぁ、いいです。とにかくサルーインちゃんのために、そして私のために色々頑張ってください!”
”頑張るって・・・何をですか?”
”それはあなたにまかせますよぉー。期待してますよ!では、また!ばいばーい♪”
”・・・・・・・・・”

貿易、商業の発展、邪魔者の排除。
バファルの発展はオレのプランの一部分だ。
いずれ舎長は定年退職を迎える。
その時までに奴に媚を売って媚を売って媚を売って媚を売って
至高の糸石、”風のオパール”はオレが手に入れる!!
オレのために・・・ワイルちゃんのために!

コルネリオ「・・・というわけです。外交を途絶えさせぬためには、海賊の討伐は最優先に行うべき。
     どうか、この私に海賊討伐部の指揮をお命じください!」
ここはバファル舎、メルビル寮の中心にあるエリザベス宮殿の舎長室。
フェル(現バファル舎舎長)「コルネリオは常にバファルの事を考えてくれているのだな。
              よろしい。海賊討伐部の全権利を、そなたに預けよう。」
コルネリオ「これはこれは、ありがたき幸せ。このコルネリオ。全力で海賊を討伐すると約束しましょう!
     ・・・ああ、それと奇妙な噂を耳にしましてね。」
フェル「何かね?」
コルネリオ「最近サンゴ海の辺りに『ドラゴン』が現れるらしいです。」
フェル「ドラゴン!?」
フェルは、驚きのあまり椅子から飛び上がりました。
周りにいる何人かの先生や、バファル舎格寮の代表も、驚きを隠せない目でコルネリオを見つめます。
コルネリオ「ドラゴンは代々学園に伝わる幻の生物。その希少価値は大変高く、
    そして、その鱗は何よりも固く、武器や防具の最高の素材となると聞きます。
    海賊討伐の土産に、ドラゴンをここに持ってくる事を約束しましょう!」
フェルの顔が、みるみる笑みに変わってゆきます。
フェル「お、おお!コルネリオ!分かった。期待して待っておるぞ!」
コルネリオ「大船に乗った気分でいて下さい。・・・では。」
???「コルネリオ!」
部屋を出て公としたコルネリオに、フェル親衛部の部長、ネビルが声をかけました。
コルネリオ「何の用かな?」
ネビル「竜の噂はどこから手に入れたのですか?そんな噂、私は耳にした事がありませんがね。」
コルネリオ「私の情報網は広いからな。それがなにか問題でもあるというのかね?」
ネビル「・・・・・・」
コルネリオ「見苦しいぞネビル。」

舎長室の紅い絨毯を踏みしめ、部屋を出て行くコルネリオ。
その顔は、果て無き野心に満ちていました。

つづく
228ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 00:30:47 ID:???
こんだけの文章にこんなに時間がかかってしまうとは思わなかった・・・
あと、『海賊討伐部』とか『親衛部』とか『舎長』とかかなり強引ですが気にしないで?

さて、次の人おねがいっ!ごめんなさい!
229ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 21:14:26 ID:???
お疲れさん〜
ワイルちゃん可愛いというか何というか…w
しかしコルネリオやっと出たか。ホント久しぶりだな…
続きに期待〜
230ゲーム好き名無しさん:2005/07/28(木) 23:50:28 ID:???
来てない間に色々増えたわー

>>219
うお!絵が増えてる!!
絵師様のサルちゃんは初めてだね。エキゾチック?な感じだ。
ワイルちゃんが相変わらず愛嬌たっぷりでいいなぁw

>>228
お疲れさん!!
アディリスちゃんは相変わらずかっ飛ばしてるなw
ワイルちゃん、そんなに純情だったのか・・・
サルーインちゃんがどうやって説明したのかが知りた(ry
なにはともあれGJ!次のヒトにも期待
231ゲーム好き名無しさん:2005/07/29(金) 03:18:50 ID:???
>>220
毎度毎度落書きに近い絵ですが、そう言って頂けると嬉しいです。
ちなみに、普通に男でございます。
サルーインちゃんは後ろで縛ってる。
というイメージがあったのであんな風になりました。
各々個人でイメージ違うと思うので、あくまでイメージの一つという事で…

>>228
イメチェンしようとしたシェラハちゃんが個人的に面白かったw
ワイルちゃんといい、各々のやり取りが上手で良かったです。GJ!

>>230
洋風絵ばっか描いてたので、日本美人が上手く表現できませんでしたorz
和風は難しい……
232ゲーム好き名無しさん:2005/07/29(金) 19:28:34 ID:???
ツフ「角が曲がっていてよ。」
ラミア「お前もな。」
的なセーラー服を描きたかったのですが?氓ナすた。
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000001869

>>219
ワイルちゃんのアホ毛はもう固定ですなw GJ!!
あと、シャーペンとコピー用紙だけで作業する俺的には、白黒の鉛筆書きの方が
お手本にしやすくて有り難いすw
しかし…半裸でナルシストな反面日本美人というキャラはどうにもとらえどころがムズカシイすね。
漏れが描いたのは最早痴女だしw
>>228
三つ子の魂…百まで…。シェラハ恐るべしw
233ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 00:40:07 ID:???
さがり過ぎは怖いのでage
>>職人様方
今後もこのスレをよろしくお願いします!
234ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 00:42:42 ID:ByX1mopk
初めまして。ログ専門の者ですが
日々更新されるのを楽しみにしてます!
228>ワイルちゃん純真w初期の適度にブラックな
カッコカワイイ方が好みだったので少し残念のような
可愛いようなでしたwシェリルちゃんのイメチェン、最高です!
サルーインちゃんが頼れるおねえさんキャラでステキだー!
ひと嵐きそうなバファルサイドも面白かったです!

232>セーラ服姿似合ってますねい
小悪魔風で足も色っぽくて可愛いー!!
ツフとラミアの会話も火花がみえそうw
235ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:15:49 ID:???
>>232
ラミア(・∀・)イイ!
で、ツフは?w
さて、過疎るのは嫌なので外伝を投下しますよ。
236ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:17:27 ID:???
いつのまにか『それ』はそこにいました。
いつからここにいたんだろう?
自分は今生まれたのだろうか?
それとも自分という存在を認識できるだけの知能が今この瞬間に備わったのだろうか?
そこまで考えて『それ』は思考を打ち切りました。
一つだけ理解できたことがあったからです。
???「腹が・・・減ったわね・・・」


幕間劇4『エリスのお仕事 wolf girl meet cat』

――迷いの森――
そこで彼女は悩んでいました。
エリスちゃん「うう〜〜これじゃ今月は多くて後2回しか・・」
シリルくん「どうしたの〜?」
エリスちゃん「生活費が足らなくて・・お肉があんまり買えそうにないの」
我ながら食べ物のことで・・・とは思うが、私にとっては深刻な問題なのだ。
シリルくん「森には木の実や果物がいっぱいあるじゃ・・」
エリスちゃん「嫌。駄目。無理。拒否。
私は狼なのよ?主食はお肉。それ以外は副菜。この食物バランスが崩れたら狼じゃなくなるの」
狼としての矜持もだが、それ以上に肉を食べたいという欲求を自分では抑えきれないのだ。
シリルくん「森には動物もいるよ?」
エリスちゃん「森の動物を獲って来たらシリルすごく悲しむじゃない。
シリルのそんな顔は見たくないの」
シリルくん「うう、エリスちゃんは優しいな〜。僕は幸せだよ〜」
エリスちゃん「何を言っているのシリルほど優しくて、私を幸せにしてくれている植物(ひと)はいないわ!」
はたから見ればバカップルの会話そのものだが、かまうものか。どうせ止める人はいない。
237ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:18:51 ID:???
それはさておき私達の生活が困窮している理由はついこの間の件が関係している。
傷ついたシリルを助けるためにエロールちゃんの下で働いていたのだ。
・・・色々あったが無事仕事を終え、シリルも元気になった。
しかし、あの女はシリルの治療費と称して大金を請求してきたのだ。
それでは私の働きはなんだったのか、と問い詰めたいが
いいように言いくるめられるのが目に見えているし、余計な被害を受ける可能性が高い。
犬にでもかまれたと思って諦めることにした。
ただその犬が壊滅的に凶暴で、破滅的に狡猾で、おまけに狂犬病だっただけだ。
・・・ちょっと泣きそうになった。
とにかく切り詰めれば後二週間はもつはずだ。シリルはまだ病み上がりだ。今は側にいてあげたい。
出稼ぎに行くのはその後だ。
その時、部屋に一匹の熊が入ってきた。いつも平和そうな顔をしているブラウだ。
ブラウはテーブルの上に積んであるドングリを食べようとしていた。
その手に何かが引っかかった。残り少ない蓄えが入った袋だ。
エリスちゃん「あ」
ブラウは引っかかった袋をはずそうと大きく腕を振り――袋は飛んでいった。
その先には、大きく、そして澄んだ、しかし深い池が口を開けており、

ボチャン!!

エリスちゃん「・・・・・」
事は緊急を要する。

238ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:19:41 ID:???
――ブルエーレ寮パブ
酒を飲みに来るもの、仲間を探しに来るもの、仕事を探しに来るもの、ここを訪れるものは様々だ。
エリスちゃん「配達、護衛、警備・・ん〜どれもいまいちね」
私は仕事を探しに森から出ていた。
誤解の無いように言っておくが、森での生活でお金を使うのは私だけだ。
シリルは基本的に水と土と日の光と空気があれば生きていけるため、お金を必要としないのだ。
だから出稼ぎは私のため。自分の食い扶持は自分で稼ぐのが当然だ。
断じてシリルがヒモというわけではない。
エリスちゃん「ねぇ、マスター。もうすこし報酬のいい仕事ない?」
マスター「あるにはあるが・・・お前さん腕は?」
エリスちゃん「弓と体術。特に弓なら落とせない物はないわ」
マスターは少し考えるそぶりをした後、一枚の羊皮紙を取り出しました。
マスター「ならこれをやってみな。詳しい話は現地で聞いてくれ」
『魔物を退治してください
近頃付近で正体不明の魔物が暴れています。何人もの生徒が帰ってきません。
彼らの安否を確かめてくれたら600ジュエル、
魔物を倒してくれたら更に600ジュエル支払います。
フロンティア自治組合』
エリスちゃん「フロンティア・・か」

239ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:20:59 ID:???
――フロンティア
フロンティアはその名の通り開拓地であり、まだまだ未開の地が多く残る地域です。
学園でも開拓精神溢れる一部の生徒しか赴かない僻地であり、学園の生徒以外の現地人も住んでいるといいます。
そのフロンティアにおける拠点とも言うべき『ウエストエンド』のパブにエリスちゃんはいました。
エリスちゃん「あの、依頼を受けてきたんですが」
マスター「ああ、ブルエーレからの連絡は受けているよ。じゃあ依頼人に話を・・」
???「お待ちください」
声に振り向くとそこには艶やかな黒長髪を持ち、凛々しい顔立ちの美女と、
変な猫がいた。

???「どういうことです?私も依頼を受けてきたんですが?」
マスター「お前さん名前は?それと依頼を受けた場所は?」
アグネスちゃん「私の名前はアグネス。北エスタミルで依頼を受けました」
マスター「アグネス?・・お前さんひょっとして聖杯騎士の?」
アグネスちゃん「そう呼ぶ人もいるようです」
彼女はそっけなく、しかしどこか誇らしげに答えた。
マスター「う〜ん、どうやらお前さんたちはほぼ同時に依頼を受けたみたいだな。
悪いが当事者同士で話をしてくれ」
ダブルブッキングか。運が悪いな。
嘆息した私にアグネスが話し掛けてきた。
アグネスちゃん「私はアグネスと申すものです。貴女のお名前を教えていただけますか?」
エリスちゃん「・・・エ、エリスです」
あまりに丁寧な物腰に一瞬呆けてしまった。
アグネスちゃん「そうですか、ではエリスさん。
単刀直入に申し上げます。この仕事から降りていただけませんか?」
場に緊迫した空気が流れた。
エリスちゃん「それは出来ません。生活がかかってますので」
アグネスちゃん「この仕事は私が察するに『ヴァンパイア』が絡んでいます」
エリスちゃん「ヴァンパイアってあの伝説の?」
240ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:22:32 ID:???
――ヴァンパイア
人間の生き血を啜る化け物。人の何倍もの腕力と、自らの体を変態させる力を持つ。
また、血を吸った者、または自らの血を飲ませた者を下僕とする力を持つとも言われている。

アグネスちゃん「ええ、危険な相手です。私に任せていただけませんか?」
確かにその方が安全ではあるが・・・ここまでの旅費を考えると引くわけにはいかない。
エリスちゃん「お心使いはありがたいのですが、ご心配なく。こう見えて腕には自信がありますので。
あなたも手を引く気がないようですし、ここは共同戦線を張りませんか?報酬は山分けで」
アグネスちゃん「そうですか・・・わかりました。共に戦いましょう!
それから普通に話していただいて構いませんよ」
エリスちゃん「あはは、丁寧語は苦手だったの。気が楽になったわ。あなたは?」
アグネスちゃん「私はこれが地ですので」
ようやく場の空気が弛緩した気がした。
変な猫「話はまとまったみたいだな」
エリスちゃん「うわ、変な猫がしゃべった!」
アグネスちゃん「彼は『アムルアムト』我が主アムト様の使い魔なのです」
苦笑しつつアグネスが説明した。
アムルアムト「誰が変な猫だ!好き好んでこんな格好をしているわけではない!
主の趣味だ!
昔はもっとシンプルかつ美しい姿だtt」
エリスちゃん「言いにくい名前ね、アムロって呼んで良いかしら?」
アムルアルト「俺の話を聞け!というか『ロ』はどこからきた!」
エリスちゃん「じゃあ、アルでいい?」
アル「・・・もうそれでいい」

241ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:23:50 ID:???
依頼人の話を聞くとやはりこの依頼はヴァンパイアが絡んでいると見て間違いないようだ。
事件は開拓中の、『ヤシ』と呼ばれている地区で起きたそうだ。
私達は各自準備を整えるため一旦解散することにした。

エリスちゃん「ヴァンパイアか・・・やってみる価値はありそうね」
私は鍛冶屋に向かった。
鍛冶屋の親父「これを?勿体ねぇな。そのまま使えよ」
エリスちゃん「使い勝手が悪いのよ。とにかくお願い。料金はフロンティア自治組合にまわしといて」
後は私達次第ね・・・

――夕方、ヤシ地区――
アグネスちゃん「情報では日没後との事でしたが・・・」
アル「ああ、もう気配を感じるな」
エリスちゃん「結構な数がいるみたいだけど・・これって人間の匂いに似てない?」
アル「相手はヴァンパイアだ。つまりはそういうことだろう」
そして日が沈んだ。
物陰や建物の中からヴァンパイアの下僕と成り果てた土気色の顔の生徒達が溢れ出てきた。
エリスちゃん「アル!武器使ってもいいのかな?」
近づいてきた下僕を回し蹴りで吹き飛ばしつつ聞く。
アル「いや、操られているだけの可能性もある、それはまずい」
使えるのは拳と術のみか。仕方ない!
私は『ベルセルク』で身体機能を向上させ、溜め込んだ気を放出した。
エリスちゃん「錬気掌!」
周囲の下僕達に気の塊を叩きつけた。下僕達は軒並み吹き飛んだ。
しかし、すぐに起き上がり向かってくる。
アル「頑丈だな」
エリスちゃん「感想より対処法が欲しいんだけど・・・」
そのとき後方で輝かしい光が溢れた。
アル「あれは・・・アグネスの聖杯か!」
聖なる光を浴びた下僕達はいっせいに倒れ伏した。
顔色も、良くはないが人間らしさを取り戻している。
アル「よし、いくぞ!」
エリスちゃん「アグネスの援護に?」
アル「いや・・蜥蜴の頭を潰しに、だ」

242ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:25:26 ID:???
俺達はヤシ地区から瘴気を追って走った。そしてその先の小高い丘の上にそいつはいた。
ヴァンパイア「こんばんは。いい夜ね」
血のように紅い唇を歪めてそいつは嗤った。
ヴァンパイア「こんないい夜に私の下に訪れる理由はなにかしら?
私に跪き永遠の命を手に入れるため?」
アル「ほざけ!貴様のような下衆に隷属する生に何の価値がある!」
こんな奴の奴隷として生きるなど死に勝る苦痛だ。
ヴァンパイア「それでは私を滅ぼすためかしら?
でもあなた達にそんな権利はあるの?あなた達だって自分が生きるために他の生き物を殺すでしょう?
私は血を啜ることでしか生きられない。だから生きるために血を啜る。
あなた達に私の命を否定するk」
ぞぶ!
ヴァンパイア「ぞぶ?」
奴の腹に矢が突き立っていた。
ぞぶ!ぞぶ!ぶしゅ!びす!どす!
目に、足に、腕に、胸元に、脚に、
がつ!
眉間に突き刺さった。
アル「エリス・・・」
傍らでエリスが一心不乱に矢を放っていた。頭上になにやら怪しげな物が浮いている。
ハリネズミとなったヴァンパイアの体が傾いだ、が持ち直す。
エリスちゃん「・・チッ、生きてる」
ヴァンパイア「あんたね!人の話の途中で何てことするのよ!
っていうかあんた私の話聞いてなかったの?少しは躊躇ったり迷いを見せたりしなさいよ!」
ハリネズミになったまま、喚きたてる姿は中々にシュールな図だ。
エリスちゃん「あなたは自分が生きるために血を啜る。
私は明日の糧を得るためあなたを滅ぼす。単純な話じゃない?」
ヴァンパイア「クッ!無粋な!」
エリスちゃん「無粋かな?」
アル「いや、シンプルで完成された考え方だと思うぞ」
243ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:26:49 ID:???
ヴァンパイア「・・?この匂い、小娘!あんた人狼ね?
ハッどおりで話が通じないわけね、薄汚い獣共があいてじゃあねぇ!」
エリスちゃん「あなた・・・その言葉は高くつくわよ?」
アル「同感だ。俺達を侮辱した代償を貴様の穢れた血で贖わせてやる。
俺の爪と」
エリスちゃん「私の牙でね!」
言葉と共に俺達は奴の左右から挟撃を仕掛ける。
しかし奴は下半身を醜い獣に変態させると、すばやく飛びのいた。
ヴァンパイア「オ〜〜ホッホ、狼は我が血族の僕、すぐに貴女も加えてあげるわ!」
エリスちゃん「うるさい!隷属した狼は狼じゃない!ただの狗だ!」
電撃を纏った矢を放ちつつ、エリスが叫ぶ。奴は悠々避ける、
その隙に俺が雷幻術を打つ。
ヴァンパイア「クックック、やるじゃない!ではこれはどうかしら!」
今度は体を無数の蝙蝠に変え、圧倒的な密度で突進して来る。
クソッ!かわすスペースがない!
ビットを展開して防げるだけ防いだが、いくらかもらってしまった。
ヴァンパイア『今度はお嬢ちゃんの番よ』
しまった、エリスにはかわす手段がない!
エリスちゃん「ウォォォォォンン!」
エリスが咆哮すると蝙蝠どもは軌道を逸らし地面に叩きつけられていく。
アル「『ハウリングヘブン』か!エリス!蝙蝠を潰せ!奴の力を削ぐんだ!」
即座にエリスは雨のように矢を降らせ蝙蝠どもを射抜き、
俺も『コズミックタイド』で地面にのたくる蝙蝠どもを焼き払う。
ヴァンパイア「調子に乗るんじゃねぇ!下等生物がぁぁ!」
口汚く罵った奴は体を黒い霧に変え、俺達を取り巻く。
そして更に毒蛇に姿を変え締め付けてきた。
アル「グッ!」
骨が軋む音が聞こえた。
ヴァンパイア「俺に奥の手まで使わせやがって・・・ゴミが!
何故すぐに絞め殺さねぇかわかるか?俺の気がすまねぇからだ!
貴様達はその毒蛇で体を少しずつ喰っていってやる。ただで死ねると思うなよ?」
苦痛に耐えつつエリスに目を向ける。その目にはまだ力がある。
『撃って』そう聞こえたような気がした俺は展開していたビットを一斉射する。
ヴァンパイア「ぐぁ!!しつけえんだよ、ゴミがぁ!」
奴の気が逸れた刹那、エリスは狼の姿になり、戒めから逃れた。
服から銀の短刀を取り出し投射、奴の胸元に突き刺さる。
そのまま奴の胸元に生えた柄を咥え、一気に引き裂いた。
ヴァンパイア「ぐわぁぁぁ!こんな傷くらい!!
・・・なぜだ?何故血がとまらねぇんだ!・・・力が・・・」
エリスちゃん「銀の牙の味、いかがかしら?
最後に一つだけ教えてあげる。獲物を前に舌なめずりは二流の証よ」
ヴァンパイア「く・・・・・そ・・・・・」
奴は動かなくなった。

244ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:28:06 ID:???
エリスちゃん「アルーーー、服持って来てーーー」
岩陰からエリスが叫ぶ。狼になっていられる時間がすぎたようだ。
アル「お前、俺が人間の体に欲情するとでも思っているのか?」
エリスちゃん「気分の問題よ」
やれやれ。俺は布切れを咥える。
エリスちゃん「ちょっ、下着咥えないでよ!」
アル「・・・手で持って来いっていうのか?」
俺は四足歩行だ。
エリスちゃん「ご、ごめん」
アル「ほれ」
岩陰から衣擦れの音が聞こえる。・・・ようやく着替え終わったようだ。
アル「ところでこいつだが・・・」
俺は顔で足元のヴァンパイアを指す。
アル「まだ生きている」
エリスちゃん「うわ、しつこい。不死者って言うのも伊達じゃないわね。
どうするの?」
アル「それが問題だ」
???「ご心配にはおよびません」
エリスちゃん「アグネス。そっちは終わったの?」
アグネスちゃん「ええ、彼らは元々人間ですから。
あなた達には見せ場を奪われてしまいましたし、最後くらいは私に任せてください」
アグネスは部下に棺を持ってこさせた。
アグネスちゃん「この中を聖水で満たし、ヴァンパイアを封じておけば余程のことがない限りは大丈夫でしょう」
アル「念のために、この先にある洞穴の奥に封印しておいた方がいいだろう」
そしてこの事件は解決を迎えた。

245ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:29:35 ID:???
――ウエストエンド――
自治会長「ありがとうございます!あなた方のおかげで一人も犠牲者を出すことなく済みました!
お礼として報酬に色をつけさせてもらいます!」
そういって400ジュエル追加してくれた。
エリスちゃん「やった!」
思わず声に出てしまう。1600ジュエルの三等分で一人頭約533ジュエル。
食卓に常に肉を並べることが出来る!
だが私の前に置かれたのは50ジュエルのみ。
エリスちゃん「・・・なんで?」
自治会長「八等分ですから」
エリスちゃん「後五人って誰?」
アグネスちゃん「私の部下達です。
彼らも棺を準備したり、気絶した生徒を運んだりと骨を折ってくれました」
そういわれると文句も言えない。
エリスちゃん「い、いやでも150ジュエルほど足らないんだけど!?」
自治会長「シルバーレイピア及びその加工代として、です。
報酬は経費込みですからその分を引かせていただきました」
はっはっはっと快活に笑う。
私は膝から崩れ落ちた。
あれだけ頑張って雀の涙・・・・。
無常感に打ち震える私の前にアルが袋を置く。
エリスちゃん「情けならいらないわ」
喉から手が出るほど欲しいけど。
アル「俺は好奇心が強いんだ。
エリス、お前といると退屈しないで済みそうだ。
だからお前のところに厄介になろうと思っている。こいつはその居候代だ」
エリスちゃん「ええと、気持ちは嬉しいけど私には心に決めた人が・・」
アル「阿呆。冒険に連れて行け、と言っているだけだ」
うわ、恥ずかしい。顔の温度が上昇するのがわかる。
エリスちゃん「そ、そういうことなら喜んで。よろしくね、アル」
アル「ああ、よろしく頼む」
私はアルの前肢と握手を交わした。
アル「アグネス、そういうことだから主に言っておいてくれ」
アグネスちゃん「あなたはアムト様の使い魔なのですよ?」
嘆息交じりに告げる。
アル「だが主なら許してくれるだろう?」
アグネスちゃん「・・・わかりました。伝えておきます」
苦笑を浮かべつつも彼女はそういった。
――そして私に仲間が出来た。
246ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:30:22 ID:???

――迷いの森――
ここにきてもう十日になる。
俺が毎日やっている事は寝ること、食べること、
そしてエリス達のバカップルぶりを眺めていることだけだ。
別にそれが嫌なわけではないが・・・飽きた。
エリスに冒険に行こうと促したが、乗り気でない。
まぁ当然か。狼は腹が減ってもいないのに狩りをしたりはしない。
俺の目の前には袋が置いてある。あの時の稼ぎだ。
アル「・・・・退屈・・・だな・・・・」


ボチャン!!

幕間劇4『エリスのお仕事 wolf girl meet cat』


247ゲーム好き名無しさん:2005/07/31(日) 21:38:07 ID:???
外伝しか書けないへたれな俺を許してくれorz
後、この作品はシーンによって視点が違います。
なるべく注意して書いたけど混乱したらごめん。
読めない又は意味のわかりにくい漢字もあるかもしれん。ごめん。
最初にも書いたが本編の続きじゃなくてごめん。
本編の続き期待してます。よろしく〜
248ゲーム好き名無しさん:2005/08/01(月) 17:09:14 ID:???
本編の人も外電の人もGJ!
面白かったよ!がむばれ!
249ゲーム好き名無しさん:2005/08/03(水) 01:15:09 ID:???
忙しくてなかなか本格的にスレを見る時間が…orz

>>232
ラミアの学生服姿いいですね。GJ!
サルーインちゃんのイメージ化は確かに難しいですね。
デス姉さんの骨格美人というのも結構悩んだしw

>>247
外伝GJ!いいですね。そのままアグネスのヴァンパイア退治時の
ストーリーとして使えそうな勢い。アムルアルトも何か可愛いしw
これからも思いついたら是非投下お願いします!


で、自分もこのまま過疎化は嫌なんで…絵を投下します。
…といってもやっぱり落書きなんですが。ごめんなさいorz
アディリス姉さんを自分なりにイメージ化してみました。
本編に出ていた、片付けられて無いアディリス姉さんの部屋。
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002039
アディリス「どうぞ〜。ちょっと散らかってるけど気にしないでね。
      好きなところ座って〜」
…っていう感じで。「どこに座れば良いのか」っていう感じを出してみました。
後、服装イメージ絵。これは完全な落書き…
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002041
肩や胸についてる黒っぽいのは、分りにくいですが鱗です。髪の色は黒。
ズボンのシワが難しい…まだ練習不足ですねorz
250ゲーム好き名無しさん:2005/08/03(水) 01:16:45 ID:???
sage忘れ。申し訳ないです…
251ゲーム好き名無しさん:2005/08/03(水) 22:19:46 ID:???
しばらく来ないうちに作品が増えてて驚きました!
書き手のみなさんゴッドジョブです!
252ゲーム好き名無しさん:2005/08/04(木) 00:35:00 ID:???
>>247
お疲れGJ! エリスの外伝の続編だね。しかしこの子も幸薄いな・・・
そしてアムルアムトたん萌えwねこねこねこ・・・
というか、アムトの文字が入ってたんだよなぁ。気づかんかったよ。
外伝シリーズ楽しんでるよー。また次も頼みます。犬猫コンビイカス。


>>249
おーー!ステキ!!
アディリス絵だーー!部屋の汚さがまんまイメージピッタリだったw
衣装もカッコイイねぇ。ブーツの設定まであるとは、凝っててイイ!
そしてネコ型の口!アディリスちゃんの話を書いたときのイメージにばっちしハマりました。
アディちゃんはもはやこれしか考えられなくなってきた・・・
見た目は大人、頭脳は子供って感じが(ry

さて、では誰も書くヒトがいなければ、続きにちょっと立候補してみてもいい?
ただし、土日にしか書けないと思うので、先に書く人がいればやっちゃってください。
253ゲーム好き名無しさん:2005/08/04(木) 23:30:22 ID:???
>>234
下半身フェチなので足とかアソコとかは漏れなりに拘りますw
セーラー服は…ぢつは足を伸ばして立たせると、スカートの丈が短くてパンシが
見えちゃう採寸になってしまっています。正常になるよう、脳内で補正をかけてくださいw
>>235
>ツフは?
書きましょう。てか、今書いてますw
でも実は今、パソのモニターが逝ってしまって修理に出しているので
来週半ばくらいまでうpできません。スレもネトカフェでしか見れません…orz
あと、外伝マンセーです。
>>249
骨格美人は…鎖骨がキレイなイメージがわきますた。でも、他はわかりません。
アディリスちゃんせくしー せくしーアディリスちゃん
上の絵の写真のドラゴンっぽいのは誰なのだろう・・・?
254247:2005/08/06(土) 00:49:53 ID:???
>>249
GJ!
ロングヘアーはイメージ通りだよw
今後も絵の投下を頼みます。
>>253
よろしくw
のんびり待つよ。
>>252
ついに本編の続きを書いてくれる人が現れたか・・
頼むぞ、おまいさんが勇者なら出来るはずだ。
期待してますw

後、感想ありがとう。
>>all
こんな外伝でよければまた書いてみるよ(´∀`*)

ところでそろそろまとめサイトが欲しいな〜、と思ったり。
前スレも落ちたし、新規の人用に。
俺にはムリポなので,どなたかお手すきの方設立キボン。
人任せでゴメンナサイorz
255ゲーム好き名無しさん:2005/08/07(日) 18:38:09 ID:???
新作期待age
256252:2005/08/07(日) 22:57:30 ID:gxuTf7b/
予定投入は12時ごろになりそうですー
257ゲーム好き名無しさん:2005/08/07(日) 23:10:49 ID:???
本編投下を待ちつつ、繋ぎですが絵+夏っぽい外伝を投下。
何故か前のうpろだだと弾かれるので別の場所へ。
今回は色を塗りました!ペイントショップなんか持って無いのでコピックペンで手塗り。
近所の画材屋が潰れてたので…使える色が少なく、似たり寄ったりな色になってます。
よって人物しか塗れてません。背景や小物塗ってくれる方募集orz
塗り慣れてない為、影とか色が浮いてたりして変ですが気にしないでください…

>>253
アディリスちゃんの本来の姿…のつもりでしたが
そう見えるように描けていないなんて口が裂けても言えな(ry

>>254
また描いてみました。連投みたいになってますが…
まとめサイトは…スキルが自分には無いので無理です。ゴメンナサイorz

>>256
本編続編期待してます!
自分には小ネタしか出来ないので…
258ゲーム好き名無しさん:2005/08/07(日) 23:12:25 ID:???
〜ウェイプ砂浜〜
ttp://akm.cx/2d2/img/9437.jpg

アルドラちゃん「おーい!そこの二人、一緒にビーチバレーしないかー?対戦相手がいないんだよ」
ディアナちゃん「…だって。私もしてこようかな。アディリスはどうするの?」
アディリスちゃん「ねえ…ディアナ。『夏の日差し・砂浜・海水浴』
         この三つから連想されるものは何でしょうか〜?はい、早押し!チッチッチッチ…」
ディアナちゃん「え?」
アディリスちゃん「………ブー!!残念、時間切れ!正解は『恋』でした!!
         真夏の日差しも暑さも忘れさせる、二人だけの幸せなひととき…
         そして時間を忘れ楽しんだ後、夕日を眺めながら互いに告白しあうのよー!
         ねえ、燃えると思わない!?」
ディアナちゃん「はぁ…そうね。(何時の時代の恋よ。というか、私の質問の答えになって無いんだけど)」
ため息をつき、半ば呆れ気味に答えるディアナちゃん。
そんなディアナちゃんの返答を聞いているのか、聞いていないのか…アディリスちゃんは一人でトリップしている。
アディリスちゃん「………という訳だから、私は遠慮しておくわ」
ディアナちゃん「(一応聞いてたのね)そう?折角なんだし、すればいいのに」
アディリスちゃん「ん〜〜…あー…ディアナ。ちょっと待って!……ボールから始まる恋っていうのもアリよねぇ。
         うん!よーし…お姉さんもがんばっちゃうかな。やっぱり私もやる!」
ディアナちゃん「じゃ、行きましょう」
アディリスちゃん「にひひ…先に言っておくけど、私強いわよ!」
ディアナちゃん「そうなの?私も一応、薔薇騎士隊でバレー部やってたから…いいチームになりそうね」
アディリスちゃん「アタッ○NO.1観てた実力、見せてあげるわ〜〜」
ディアナちゃん「…観てただけ?」
アディリスちゃん「必殺『木の葉落とし』の練習なら、やった事あるから安心して!」
ディアナちゃん「……」

アルドラの所へ歩いていく二人。
それをビーチパラソルの下で見ている二人がいました。
デスちゃんとワイルちゃんです。
デスちゃん「……よくこんな暑い日にビーチバレーなんか出来るな。感心する。
      付いて来たのはいいが、暑くて私は泳ぐ気にもならん…」
ワイルちゃん「そうですね」
デスちゃん「お前は泳がないのか?ストライフはマリーンと沖合い30mの所にいるのが見えるな。
      ヘイトは…まぁ……あいつの行動は突っ込まないでおくか…」
ワイルちゃん「…私も泳ぎたいですけど。日焼け……したくないんです」
デスちゃん「……同意見だ」
2591/8:2005/08/08(月) 00:44:10 ID:RE7og6zp
ここで、話は少しだけさかのぼります。


【飛竜月 10日:サンゴ海上空】

その竜は、遥か空より、海を見下ろしていました。
人間に興味を持っていた竜は、自分の姿を隠しながらも、人間を見ていたいと考えていました。
そんな竜にとっては、一般の生徒が訪れないパイレーツコーストは、恰好の観察場所でした。
いつも観察していたためか、その竜は、海賊部の生徒たちに特に親しみを感じていました。
海賊行為というものは誉められたものではありませんが、
それは人間にとってのモラルであり、竜にとってはあまり関係のないことでした。
だから、その竜は海賊達の馬鹿騒ぎを見るたびに、とても羨ましくなるのでした。

なので、海賊部の人間がバファル寮にとっ捕まり、懲罰房送りになった話を聞くたび、
竜はとてもやるせない気持ちになります。海賊に親しみを感じている、という理由もありますが、
それ以上にバファル寮に対して、個人的に恨みのような感情があったからです。
・・・その恨みは、もともとは、生徒会長エロールちゃんに対して向けられていたのですが。
坊主憎けりゃ何とやら。
エロールちゃんに対して何かと縁が深く、エロールちゃんの支持率が最も高い
バファルエリアに対しても向けらるようになっていました。

もっとも、それでバファルに対して何かしかけるというでもなく、
その竜は過ごしています。暴れたところで何も意味が無いと考えているのでしょう。

そんな竜の胸のあたりには、輝く宝石がありました。


さて、人好きのする竜は、今日もパイレーツコーストを覗き見ます。
その竜は、最近はパイレーツコーストの状況に、少し心を痛めていました。

内部分裂が、目に見える形で起こっていたからです。

表立って抗争こそ起こしておりませんが、その2派は明らかに相手を快く思っておらず、
いつ爆発するともわからない不発弾のような状況に陥っていました。
竜は、片方の派の人間に対しては特に親しみを覚え、
もう一方の派に対しては、パイレーツコーストの人間でありながらも、嫌悪を不快感を感じていました。
片一方のリーダー格の生徒は、熱血で仲間思い、無駄に人を傷つけることはせず、
さらに最近、ゲッコ族の若者を仲間に迎え入れ、仲良くやっていました。
竜が初めてその光景を見たときは、とても驚いたものです。
と、同時に、自分も彼らと一緒に冒険をできる日がくるかなぁ、と夢見るようになりました。
いずれは人間に、という昔抱いた夢を再び思い起こすようになったのです。

もう一方のリーダー格は、残酷、卑劣、自分以外は仲間ですら道具としか思っていませんでした。
力はありますが、人間としては最低の部類に入るヤツでした。

あの熱血漢がリーダーになれば皆幸せだろうに、なんでそんな単純なことに気づかないんだろう。
竜は疑問を胸に、今日もまたパイレーツコーストを観察するのでした。
2602/8:2005/08/08(月) 00:47:09 ID:???
【飛竜月10日:パイレーツコースト】

「なんだ?文句あんのかよお前は?」
「あぁ。気にくわねぇなぁ。そんな爬虫類を持ち込んでいるのがな。」

集会所にて対峙する2人の男。その周囲を、日に焼けた海の男達が遠巻きに取り囲んでいます。
囲んでいる男達は、屈強な体に似合わず、迷いと惑いの表情を浮かべていました。

その対峙している男たち。
黒い長髪と長い髭を生やし、背の高い男と、白い長髪を生やし、背は高くはないが、堅くみっしりとした重そうな体つきの男。
黒髪の男は「キャプテン・ホーク」という通り名で。
白髪の男は「キャプテン・ブッチャー」という通り名で知られていました。

ホーク「んだと?うちの副長に向かって舐めたセリフぬかしゃあがって!
     ・・・へっ。ゲラハはなぁ。有能だし、いいヤツだ。お前なんぞよりもよっぽど『人間』ができてるぜブッチャー。
     お前はさっさと猿に戻れよ。お山の大将気取りたいんだろ?」
ブッチャー「るせえ!!だいたいテメェは気にいらねぇんだよ!無駄に残酷な事はしねぇ、なんてクソ甘ぇこと言ってやがったり、
       商船に乗ってたガキになつかれたとか言って、ガキに冒険の話をしてやった上、結局何も取らずに帰ったり、
       おまけに、どっから来たともしれねぇ爬虫類の話を聞いて、船に乗せただけでなく、人間並みに副長にさせるだぁ?ハッ!反吐が出るぜ!」
ゲラハ「(どう聞いてもうちのキャプテンに非難されるいわれは無いと思うんですがねー)」
ブッチャー「ともかくだ!!ただでさえバファルの締め付けがキツクなってるのに、
       テメェみてーに好き勝手されちゃ統率がとれねぇだろうが!!
       ここは俺が仕切る。俺に従えホーク!!」
ホーク「お前がリーダーだぁ?ハッ!正気の沙汰じゃねぇな。
     誰も言わねぇようだから俺が言ってやろう。お前にはそんな資格はねぇ。
     お前はただ恐怖と力で押さえ込んでるだけだろうがブッチャー!
     お前は海賊ってモンを全くわかってねぇ!いいか?海賊ってなぁ誇り高い海の漢なんだ!
     お前のやってることは、単なる外道なんだよ!海賊なんてもんじゃねぇ!ただのゲス野郎だ!
     俺は海賊を、そんなモンに貶める気はサラサラ無ぇんでな。」
ブッチャー「・・・そうかい。交渉は決裂ってヤツだな。
       テメェとは一度はっきりと決着つけなきゃなんねぇようだな・・・」
ホーク「珍しいな。俺もそう思っていた所だ。お前とモメんのもいいかげん飽きたとこだ。
     そろそろ、ケリつけようや。」
ブッチャー「・・・上等だ。テメェのレイディラックと俺のシーデビル、サシの勝負だ。
       人員は、それぞれの船に初期からいるメンツだけだ。
       場所はサンゴ海!今から5日後の正午だ!文句はねぇな?」
ホーク「あぁ。それまでに今までの生き様を反省しておくんだな。行くぞゲラハ!」

ホークがゲラハくんを連れて集会所を出たのを皮切りに、海賊達がぞろぞろと出て行きました。
そして残ったのはブッチャーと、その側近。
ブッチャー「おう。コルネリオの野郎に知らせとけ。
       飛竜月15日、正午。サンゴ海にイケニエを用意してある。取りに来いってな。」
       ・・・それと、だ。メルビル襲撃に参加するメンツはどれだけ集まった?」
側近がぼそぼそと耳打ちます。ブッチャーはニヤリと笑みを浮かべました。
ブッチャー「クックック・・・15日はホークの野郎の命日にして、海賊家業とおさらばする日だな。
       他のバカどもも、いいかげん気づくだろうしな。バファルとの関係には。
       まぁそん時はもう、コルネリオの坊やが失脚して、パイレーツコーストの場所もバレるんだろうよ。
       誇り高い海の漢だ?バカか!そんなもんに興味はないのさ。バファルの金銀財宝・・・商船相手なんてケチなもんじゃねぇぜ!!」
2613/8:2005/08/08(月) 00:47:50 ID:???
【飛竜月11日:ローバーン舎】

コルネリオくん「そうか・・・いよいよあと4日だな。」
コルネリオくんは、地下の牢屋のさらに奥、他の誰も来ない場所で、密かに作戦の最終調整をしておりました。
もちろんその作戦は、サンゴ海の海賊討伐・・・
・・・というのは建前です。本命は別にあります。

サンゴ海近辺に住まうという、ドラゴンの討伐。こちらの方こそ真の目的だったのです。

コルネリオくんは、ブッチャーから来た手紙に再度目を通しました。
海賊討伐部の全権を譲り受けたコルネリオくんと、海賊の最大派閥の頭ブッチャーは、裏で繋がっていたのです。
ブッチャーが残虐な手口を用いていながら捕まる気配が無いのも、
コルネリオくんが何かと上手く寮の中で出世していったのも、この2人の連携があったからでした。
しかし、コルネリオくんは判っていました。
ブッチャーは、自分以外は道具としか見ていない、と。コルネリオくんのことも、利用価値が無かったら処分するのだろう、と。
まぁそれはコルネリオくんも同様なのですが。
ただ、コルネリオくんとブッチャーには一つだけ違うことがあります。
コルネリオくんは、今や信仰するワイルちゃんの下僕であるということです。
自分のためではなく、ワイルちゃんのために働く、ということです。
コルネリオくんは、そんな自分をとても幸福だと思うようになっていました。
・・・恐怖によるすりこみって怖いですね。

まぁそんなわけで、コルネリオくんは、協力関係にあるブッチャーに対して、
「ドラゴンの討伐に、海賊討伐部の軍事力を利用したい。
ただ、海賊がいなきゃ討伐部は出られない。だから手ごろなイケニエを用意してくれ。」
こう依頼していたのでした。
2624/8:2005/08/08(月) 00:48:59 ID:???
なぜドラゴン討伐を決めたのか?それもまた、ブッチャーからの情報がきっかけだったのです。

それは、いつものように、ブッチャーと裏で色々と画策していた時でした。
ブッチャー「そういえば、サンゴ海のドラゴンのことは知っているか?」
コルネリオくん「ドラゴン?」
ブッチャー「あぁ。前から海賊の間で見たってヤツぁ結構いてな。
       で、そのドラゴンなんだが、ただのドラゴンじゃないらしいぜ。
       なんでも、風のナントカってぇ宝石を護っているとか・・・」
コルネリオくん「!!!それは糸石じゃなおあf;じhふぁksふじこ」
ブッチャー「あん?糸石だぁ?」
コルネリオくん「な、なんでもない!!ただそのドラゴンには個人的に興味が出たな。
          ・・・それは討伐してもいいものなのか?」
ブッチャー「俺が守り神やしきたりの類に一切こだわらねぇのは知ってると思ってたがな。
       他のヤツが信仰してようがかまうこたぁねぇ。やっちまいな・・・やれるんならな。」


コルネリオくん「・・・あのとき取り乱したのはマズかった。
          しかし、ブッチャーの野郎が糸石を知らなくて幸運だったな・・・まぁいい。ブッチャーはまだ利用できる。
          それよりもまずはドラゴンを倒し、一刻も早く風の糸石をゲットしなければ!!」
そしてコルネリオくんは、机の引出しを開けました。
その中には、きちんとした額に入った、一枚の写真がありました。それは・・・

・・・ワイルちゃんの写真でした。それも下着姿・・・
入手経路は言うまでもありませんね?ヒント:ヘイトちゃん、です。

コルネリオくん「必ず糸石をゲットするよぉ〜〜待っててねぇワイルちゅわ〜〜〜ん」

ぶちゅ〜〜〜〜〜っ。

コルネリオくん「ぷは〜〜っ!よーし!ワイルちゃんのために!!
        15日の正午の作戦を成功させるぞ!!メルビルは俺のものだ!!!」

自分の作戦を、ブッチャーに逆手に取られているとも知らず、コルネリオくんは自信たっぷりに吼えました。
――――窓が開いていたのに。

窓の下には、黒いローブを着た男がひそんでおりました。
憎しみに染め上げられているのか、その目は黒く濁っております。
???「・・・おのれ・・・サルーインちゃんに振られた復讐を共にすると言っておきながら、
     サルーインちゃんのミニオンに、媚びへつらうようなマネをしやがって・・・
     裏切り者、コルネリオめ!!!ただではすまないと思え!!」
その男は、メルビルの誘拐事件を引き起こしていた生徒でした。サルーインちゃんに振られたあげく、
アンチサルーインちゃんになった生徒の一人です。名前をマックスと言います。
マックス「・・・確かに聞こえたぞ。15日、正午、メルビル・・・
      貴様が何をしようとしているか知らんが、平穏無事に終わると思うなよコルネリオ!!!」
2635/8:2005/08/08(月) 00:49:34 ID:???
そして話は現在に戻ります。


【飛竜月15日 午前10時:スカーブ山頂上付近】

アルドラちゃん「つ、ついた・・・疲れた・・・」
ディアナちゃん「はぁ、はぁ・・・ナイトハルトくんですら苦労した道のりですもの。仕方ないわ。」
アディリスちゃん「いやぁー!空気がうまいわ〜〜。おべんと持ってくりゃよかったなぁ。
         はい♪あーんして♪あら、こんなところにご飯つぶ付けて、もう♪(ぱくっ)なんてね〜〜」
ディアナちゃん「・・・元気ですね・・・なんだかんだで、流石は4寮長・・・」
アルドラちゃん「・・・気圧と一緒にテンションも下がってくれるかと思ったが、無駄な期待だったな・・・」
アディリスちゃん「さてと。んじゃあ早速呼び出しましょうか。」
すぅ〜〜〜っと息を吸い込み・・・
アディリスちゃん「出て来い!怪人トリ男!!正義の仕置人、アルカイザーが相手だ!!」
アルドラちゃん「誰がアルカイザーだああああっ!!!」
ディアナちゃん「え、いつの間にそんな!?」
アルドラちゃん「違います!!!」

タイニィくん「誰だ誰だ、こんなところでやかましい奴らだ。
       ・・・と、思ったが。こんな場所まで来てこんだけ騒がしいのは一人しかいないな。
       何しにきたんだアディリス!」

頭上を何かが横切ったかと思った次の瞬間、輝く大きな翼を広げ、タイニィフェザーくんが頂上に降り立ちました。

ディアナちゃん「はじめまして。4寮長が一人、翼の栄皇タイニィフェザーくん。」
アルドラちゃん「・・・はじめまして。いきなり来てごめんなさい。一つお願いがありまして。」
アディリスちゃん「よう!元気してる!?地上最高峰のひきこもり君。」
タイニィくん「何か用か。世界最深のひきこもり。」

早速このやりとりを聞き、ディアナちゃんは頭を抱えはじめていました。
アディリスちゃんとの同居で、なんだかんだで慣れてきたアルドラちゃんは、
『ここは任せよう』と『無駄だ。放っとけ』の意味を込めて、ディアナちゃんの肩を叩き、首を横に振りました。

タイニィくん「で、頼みとは?」
2646/8:2005/08/08(月) 00:52:48 ID:???

〜〜〜〜〜説明中〜〜〜〜〜〜


アディリスちゃん「まーそんな訳でさ。あたし達を乗っけて、ぶあーーっとフロンティアまで。」
タイニィくん「断る!!お前、私をタクシーか何かと勘違いしてないか?」
アディリスちゃん「勘違いするわけないでしょ。タクシーは空飛ばないんだから。」
タイニィくん「そういう問題じゃない。」
アディリスちゃん「何よぅ、けちねぇ。今日何かあんの?」
タイニィくん「うっ!いや、特には・・・」
アディリスちゃん「なーーにーーよぉーーっ!だったらいいじゃないの!
           何も予定ないくせに、美女3人のお誘いを断るの!マジで!?
           これで断ったらあんたはひきこもりよ!ニートよ!ネオニートだわ!!」
タイニィくん「黙れ黙れだまらっしゃー!!私はな、関係無い事に人を巻き込むなと言ってるんだ!
        しかもただ巻き込むんじゃなくて、乗り物扱いじゃないか!!」
アディリスちゃん「まったく、頭固いわねぇ。ちっとは水竜みたいなナンパな柔らかさを見習って欲しいわ。」
そういうと、アディリスちゃんはカバンをごそごそと漁りはじめ、ニヤァ〜〜〜っと笑みを浮かべました。
アディリスちゃん「やれやれ・・・他の2人はウブだから、あんまりこの手は使いたくなかったんだけどね。
           良〜い本持ってきたんでゲスよ社長!キレイどころが肌もあらわに、よりどりみどり!にひひひ・・・」
アルドラちゃん「え!!ちょっと待てアディリス!さすがにそういう手段はちょっと!」
アルドラちゃんが頬を染めて手をばたばたさせました。ディアナちゃんは既に頭の先まで真っ赤です。
タイニィくん「いや、ちょっとまてアディリス!そんな本はその、なんだ、いや興味はあるんだって何を言わすんだ!
        とにかくしまえ!!」
そしてアディリスちゃんは、頬を染めて、目を伏せながら、そっと本を差し出しました。

『鳥類のひみつ(小学生用)』
3人「・・・・・」
がすがすがすがす

2657/9:2005/08/08(月) 00:54:05 ID:???
タイニィくん「これでようやく静かになったな。」
ディアナちゃん「ほんとに、ご迷惑をおかけしました。」
アルドラちゃん「ここまで引っかき回して、今更お願いをするのも恥知らずなのかもしれないけど・・・。
          ・・・これは、俺が見えざる敵に打ち勝つためにも、やらなければならない仕事なんです。
          ディアナも、それに信じられないだろうけどアディリスも、
          オレにとても親身になってくれた。オレはそれに応えたいんだ。」
タイニィくんは、じっとアルドラの瞳を見つめていました。
そして、ふっ、と息を漏らして、空を見上げました。
タイニィくん「良い目をしているな。・・・今日はとても良い風が吹く。
        お前たちの仕事に加担する気はさらさら無いが・・・ちょっとぶらりと出かけたくなった。
        そうだな。お前たち人間を2、3乗せようと、私の散策に支障はあるまい。
        ・・・フロンティア、だったな。」
アル&ディ「「あ、ありがとうございます!!」」
アディリスちゃん「いやーん優しいわ〜。そういうところ好きよタイニィ〜♪」
アルドラちゃん「復活早っ!!」
タイニィくん「まったく・・・貴様にだけはかなわんな・・・」

そして、タイニィくんはその翼を大きく広げました。
その背に、アルドラちゃん、ディアナちゃん、そしてアディリスちゃんが乗ります。
タイニィくん「では行くぞ!しっかり捕まっていろよ!」
ディアナちゃん「はい!よろしくお願いします!」
と、アディリスちゃんが、いそいそとCDウォークマンに、スピーカーを付けて音を流そうとしておりました。
アルドラちゃん「・・・おいアディリス、ちょっと見せてみろ!」
嫌な予感を感じたアルドラちゃんが、そのCDを見てみました。
『ドラゴンクエスト3:不死鳥ラーミアのテーマ』
アルドラちゃん「あ〜〜でぃ〜〜〜り〜〜〜すぅ〜〜〜!?」
アディリスちゃん「いやーんアルドラちゃん、目が怖いわ・・・ごめんごめん、ちゃんとマジメにやるから、ね?」
ディアナちゃん「ならばその聖剣伝説2のCDも没収します。フラミーのテーマ流そうとしましたね?」
アディリスちゃん「ちぇっ」
2668/9:2005/08/08(月) 00:55:03 ID:???
【飛竜月15日 正午:サンゴ海】

その日は、サンゴ海の一体を霧が包んでおりました。
ホーク「チッ、嫌な天候だ。」
ゲラハくん「キャプテン、大丈夫でしょうか?」
ホーク「なーに心配すんな。ブッチャーの野郎をぶちのめすには、ぴったりの天候じゃねぇか。
     頼りにしてるぜ、副長。」
と、霧の向こうに船影が見えました。
ホーク「来やがったか。ったく、時間も守れねぇとはな。」
ゲラハくん「・・・キャプテン!様子がおかしいです!!3時の方向にも船影が見えます!」
ホーク「なんだと!!」
そう言うと、ホークは望遠鏡であたりを見回しました。
ホーク「・・・船が何隻もいやがる。それもただの船じゃねぇ・・・軍艦だ!」
ゲラハくん「軍艦!というとバファル!?」
ホーク「あぁ、間違いねぇ!ブッチャーの野郎、俺達をバファルに売りやがった!」

コルネリオくん「海賊を発見したか。いいか。殺さず捕縛するのだ。囲んで逃げられないようにしろ!
          (あっさり撃破すると、ドラゴンと遭遇できなくなるからな・・・)」


【同日同時刻:サンゴ海〜バファル沿岸】

数隻の海賊船が、海を疾駆しています。
その先頭を走るのは、獣の骨の柄を帆に染め上げた、ブッチャーの操るシーデビル号でした。
ブッチャー「へっへっへ。こんなに走りやすい海ってのも初めてだな。なぁ?」
海賊船は、普段は姿を潜ませながら移動するものですが、
今日のこの船は、まるで競技船のように、バファルに向けての最短距離を突っ走っていました。
ブッチャー「コルネリオ坊やよぅ。俺だってなぁ。糸石の伝説くらいは知ってんだよ。
       あんときヒントをくれてやったろう?俺は伝説なんざにはこだわらねぇってよ。
       力を秘めてるかなにか知らねぇが、一つの宝石より、百万の金貨よ。
       おめぇら、ちゃんと細工はしといただろうな?」
側近「はい。バファル襲撃に参加しなかった海賊船は、全て舵を破壊しておきました。
    決闘に行っていないことが判っても、もはや追ってはこれません。」
ブッチャー「上等だ。」
そう言うと、ブッチャーは拳をぼきぼきと鳴らしました。
ブッチャー「コルネリオの野郎は、俺を利用した気になってやがるか。笑わせやがる。
       風のオパールの情報を流したのはワザとだ。そうすりゃテメェのこった。
       おもだった武力を率いて行こうとするだろうよ。なんせ相手はドラゴンだからな。
       今のメルビルは、もはや裸同然よ・・・くっくっく。」
「見えました!メルビルです!」
マストから声がします。ブッチャーは残酷な笑みを浮かべました。
ブッチャー「いいかテメェら!今のメルビルはなんの手段も持たねぇザルだ!
       存分に喰らってやんな!ここでしこたま稼げば、海賊なんざもうやる必要は無ぇ!
       これを最後の仕事と思え!徹底的にぶち壊せ!!何もかも奪っちまえ!!
       いいか!俺達ゃ!」


           「「「「「「  海  賊  !!! 」」」」」
2679/10:2005/08/08(月) 00:57:45 ID:???
【同日同時刻:メルビル地下 秘密神殿】

マックス「もう、ここに来ることも無いとは思っていた・・・」
そこは、以前(第5話)に、アンチサルーインちゃんの活動拠点としていた場所でした。
ワイルちゃんに徹底的に破壊された、その当時のままになっていました。
マックスは、暗くよどんだ目をしたまま、瓦礫を少しずつどけていきました。
30分ほどして、ようやく地面が見えました。
そして、マックスは黒いペンキを使い、簡単な魔方陣を描いたのでした。
と、なにやら地上の方で爆発音が聞こえはじめました。
マックス「何かは判らんが、始まったか。コルネリオめ・・・。
      どんな策略を張り巡らせたかは知らんが、その通りにいくと思うなよ!!」
そして、マックスの目が、かっ!と見開きました。

マックス「ダリル・ハミル・アゲラ・サルーイン!!
     ダリル・ハミル・アゲラ・サルーイン!!」
・・・魔方陣から、黒いもやのようなものが、吹き出しはじめました。


【同日13時 サンゴ海】

ホーク「くそったれええええ!!」
名うての海賊キャプテンホークも、圧倒的な物量の差にはどうすることもできませんでした。
レイディラック号が、じわじわとその身を削られていきます。
ホーク「バファルの野郎・・・こっちをいたぶっていやがる!!なぶり殺しにするつもりか!」
と、バファルの旗艦から、スピーカーで声が響きました。
コルネリオくん「私は海賊討伐部、総督代理コルネリオである!
          そこの海賊に問う!ドラゴンはどこにいる!?」
ホーク「・・・は?ドラゴンだぁ?」
コルネリオくん「わからんのか?貴様のような木っ端海賊を葬るのに、これだけの武力で来るかよ!
          ドラゴンの居場所を教えろ!それともなにか?お前らの信仰の対象だとでも?」
ホーク「わけわかんねぇこと抜かしてんじゃねぇ!それじゃあ何か!俺達を攻撃したのは、ついでと言うのか!
     ・・・レイディラックを、木っ端だってぇのか!!」

???「そうか、そういうことならば、私も参戦しないとね。」

瞬間、一隻の軍艦の上に、凄まじい落雷が走りました。
その雷はマストをへし折り、軍艦に火災をもたらしました。
軍艦から、次々と人が飛び降りて非難していきます。
しかし、その場の皆は、その上空に目がくぎ付けになっていました。

???「そこの海賊が、こんな目にあったのを見たときは悲しかった。でも、人間同士のことに、首を突っ込むのはもうやめようと思っていた。
     ・・・でもね。そこのアンタ。ドラゴンを殺しに来た。そう言ったよね?
     バファルの名のもとに、ドラゴンを殺しに来た。そういうことよね?
     ――ならば私が、ドラゴンの名の元に、貴様らを粉砕し、バファルに逆襲をしても良いってことね?」

バファル兵「ド・・・ドドド・・・」
ホーク「ドラゴン・・・マジか・・・」
コルネリオ「現れたな・・・全艦、全砲門用意!!発射!!!」
26810/10:2005/08/08(月) 00:59:15 ID:???
【同日同時刻:フロンティア上空〜ローザリア上空】

アルドラちゃん「結局フロンティアには何もなかったなぁ」
ディアナちゃん「最近ヴァンパイアが出た、という騒ぎがあったらしいけど、もう解決してましたしね。」
アディリスちゃん「んじゃ、このままのんびり浪漫飛行といきましょっか〜」
タイニィくん「いや、もう降りろよ。用は済んだろ・・・・おや?あれはなんだ?」
アディリスちゃん「あれは・・・メルビルが、燃えている・・・。タイニィ!!」
タイニィくん「わかった!行くぞ!ただごとではないな。人間たちよ。お前たちも戦闘の準備をしておけ!」
アルドラちゃんとディアナちゃんが目を合わせ、そして同時に頷きました。

そのままタイニィくんは、最大のスピードで飛びつづけます。
その先には、赤く染まった、メルビルの空が見えておりました。

――――続く!
269ゲーム好き名無しさん:2005/08/08(月) 01:04:08 ID:???
書き終わりましたー。あぁ、風のオパールのはずなのに、なぜメルビルが襲撃されているのか。これがわk
わかりづらいかもしれませんが、前回の話でドラゴンレーダーの話をしていたのは飛竜月15日、
フェルにコルネリオが申請したのはそれよりも前、という解釈でした。
名前欄の分母が増えていくのは仕様です。というより改行規制にひっかかりまくりましたorz
しかしアディリスちゃんはヤバいな。アディちゃん書くのは楽しすぎるw

では、次のひとよろしくお願いします!

>>257
ナイス絵!!デス姉さん&アディ姉さん色っぽいわー。
だいぶ励みになりましたw
自分は絵がかけないので、描いてくれると、とても嬉しいですよー
270ゲーム好き名無しさん:2005/08/08(月) 08:31:13 ID:???
GJ!
すげえ面白かった!
アディリスカワイスWW
271ゲーム好き名無しさん:2005/08/08(月) 19:21:26 ID:???
>>269
乙彼!
うまくまとめて、いい感じに盛り上がって来たね。
このままクライマックスか、はたまたもう一波乱あるのか。
あぁ、続きが気になるw
GJ!
272ゲーム好き名無しさん:2005/08/08(月) 20:19:34 ID:???
>>696
狂おしいほどにGJ!
上手にまとまっていて読んでて楽しかったです。
特にアディリスちゃんが面白すぎ。
本出すところとかCDとか…吹きました。いい味出しすぎです。
と、同時に可愛すぎて余計に惚れた…w

後、絵の感想ありがとう〜こっちとしても感想いただけると励みになりますw
…というか、本編のアディリスちゃんが可愛すぎて
彼女の絵しか浮ばなくなってきたんですが、どうすれb(ry
273ゲーム好き名無しさん:2005/08/08(月) 20:23:17 ID:???
↑の>696っていうのはミスです。
正しくは>>269なのに何やっているんだ自分orz
274ゲーム好き名無しさん:2005/08/09(火) 00:06:04 ID:???
ブッチャーも悪かっこいいー! 悪役の見本のようなワルっぷりがお見事です!
275ゲーム好き名無しさん:2005/08/09(火) 18:29:57 ID:???
>>258
新しい絵だ〜、しかも色つき!
デスの髑髏とアディリスの鱗がま、まぶしいわ・・・
これからも期待してますよ〜。乙!お疲れ様!


>>269
お疲れ様〜!
アディリスもいいけどコルネリオもいい!
まさに生粋の変態だね・・・w
ところでアディリス関係の場合、他ゲーム、漫画のネタを出してもいいという
暗黙のルールがあるみたいですが、書いてる方も面白そうだねw

というわけで続き書きたいよー!
予定投稿時間は遅くて明々後日。早くて明後日の夜くらいです。
この場合大体遅い方にいくんですが・・・汗
第14話は終わるかも終わらないかも。
先に書きたい人がいるならなんなりと、ね。
276ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 20:08:11 ID:???
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第1話「生徒会選挙」            サルーインちゃんに恋するミルザ、エロールちゃんから糸石の伝説を知り、糸石探しを始める。
第2話「ワイルちゃんと」          クジャラート舎でワイルちゃんと一緒に糸石を探す。ウハンジの横暴を阻止。
第3話「ダークちゃんOP」         アルドラが呪われてダークの姿になってしまう。
第4話「騎士の誇り」            ミルザ一行、デルスデ―ルの監視棟に住み着いたモンスターを退治する。アルドラ騎士団寮放寮
第5話「メルビル誘拐事件」        メルビルに不思議な誘拐事件が発生。アンチサルーインちゃん&サルーイン信者の仕業だった
第6話「ぎゃー、トカゲだ」         ミルザ、ワロン寮のゲッコ族と人間の関係を修復させる。
第7話「幻のアメジスト」          ウェイ・クビンの勢力登場。イスマス寮のダンスパーティーにてミルザ、アメジストを入手。
第8話「夜風の詩」             ミルザ、シェラハちゃんから勇気付けられる。   
幕間「ワイルの日記」    
第9話「ささやく風が渚を揺らせて」   石化したサルーインちゃんとニンフ像を巡り世界中を渡りまわる。タイニィフェザー、水竜登場
第10話「トマエ火山のモンスター」   火のルビーを求めトマエ火山へ。フレイムタイラント登場。ルビーは見つからなかった。
第11話「ダーク」              アルドラちゃんのもう一つの魂、ダーク覚醒。殺人事件を起こす。
第12話「ダーク2・・・休戦協定」     エロール、サルーイン両勢力が入り混じりダークと対決。ダークを追放したが、アルドラも学校を去った。
幕間劇「教えて!アディリス先生!」   
第13話「クリスタルレイクプールご招待」 クリスタルレイクでの事件を解決し、ミルザ、水のアクアマリン入手。
アナザーストーリー「わりと普通な一日」
アナザーストーリー「それぞれの幸せ 前、後編」
幕間劇『エロールちゃんと愉快な下僕たち』
幕間「平和な日常」
幕間「新たなる希望、三本の矢」
幕間劇『エリスのお仕事 wolf girl meet cat』
第14話「彼女達のお仕事」         進行中
277ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 20:09:21 ID:???
登場人物

エロールちゃん‥‥現生徒会長。口癖は「わたくしはこの学園、この街の全てを愛していますわ」だが、天然腹黒だったりする。

★騎士団寮出身
ミルザ‥‥主人公?っぽい役どころ。学園1位2位を争うほどの実力者で、長剣レフトハンドソードを使う。サルーインちゃん大好き。
オイゲン‥‥ミルザの親友。知性派。細剣を使う。
アルドラ‥‥ミルザの親友にして、ミルザの事が好き。ダークに乗っ取られたり邪眼の魔よけつけられたりアルカイザーになったりで大変。
{フラーマ先生、ハインリヒ寮長、テオドールさん、イフリート先生、ラファエル、コンスタンツ}

★クジャラート舎出身
ジャミル‥‥南エスタミル寮出身の盗賊。ミルザの友達。
ファラ‥‥ジャミルに好かれている。ミルザにほれている。
ウハンジ‥‥夜な夜な女子生徒を攫い生物室に連れ込む変態。でもクジャラートで一番偉い人。
{トゥマン、ミリアム}

★バファル舎、サンゴ海出身
コルネリオ‥‥ワイルちゃんの下僕。でもアンチサルーインちゃん。風のオパールを狙う。
マックス‥‥アンチサルーインちゃん。メルビルになんか呼び出す。
ブッチャー‥‥コルネリオを利用し、バファル舎を襲う。
シルバードラゴン‥‥海賊を夢見るドラゴン。
{ホーク、ジャン、ネビル、フェル}

★ローザリア舎、ドライランド出身
ナイトハルト‥‥学園で1,2位を争うほどの実力者で、クリスタルシティ寮の代表。
ディアナ‥‥イスマス寮長の娘で、ナイトハルトの彼女。アルドラと仲がよく、アルドラ、アディリスと同盟を組む。
{アルベルト、ルドルフ、マリア、アイシャ、ガラハド、アントン、ルーイ、マシュー}

★バルハラント、フロンティア出身
ツフ‥‥アルベルトに惚れた。伝説のスケバン。
ヴァンパイア‥‥フロンティアを恐怖に陥れた吸血鬼。エリス、アムルアムト、アグネスに倒され封印される。

★ワロン、リガウ出身
ゲラ=ハ‥‥人間との和解を望むゲッコ族の青年。
{長、グレイ}
278ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 20:10:15 ID:???
★サルーインちゃんファミリー
サルーインちゃん‥‥超セレブのお金持ちで超美人で破壊癖ありのヒロイン。
デスちゃん‥‥冥部の管理人で、骨格美人の引きこもり。サルーインちゃんの姉。
シェラハちゃん‥‥何かと不幸話を語りたがる鬱病のサルーインちゃんの妹。
ワイルちゃん‥‥サルーインちゃんのミニオンの一人。真面目で純真だが怒らせると怖い。
ストライフちゃん‥‥サルーインちゃんのミニオンの一人。お堅い不良少女。アガリ症。水泳が得意。
ヘイトちゃん‥‥サルーインちゃんのミニオンの一人。アヒャってて変装癖もある。体力がない。

★四寮長
フレイムタイラント‥‥人格者の『火』の属性を持った4寮長の一人。デスちゃんと仲がいい。
水竜‥‥女大好きな『水』の属性を持った4寮長の一人。
タイニイフェザー‥‥引きこもりの『風』の属性を持った4寮長の一人。
アディリスちゃん‥‥酒飲みのオタク症の『土』の属性を持った4寮長の一人。ディアナ、アルドラと同盟を組む。

★魔の島
ウェイ・クビン‥‥魔の島の主。神も知らぬ真理と知識をあたえる糸石の一つ、『魔のエメラルド』を持っている。
デーモンコマンド‥‥『将魔』と呼ばれるウェイ・クビンの6人の側近の内の一人。岩をも砕く爪と重力操作が武器。
リザードロード‥‥『将魔』と呼ばれるウェイ・クビンの6人の側近の内の一人。裏でよく分からない行動をしているようだが・・・
スペクター‥‥『将魔』と呼ばれるウェイ・クビンの6人の側近の内の一人。『隠者』と呼ばれている。今やサルーインちゃんファミリーのマスコット。
『死神』‥‥多分『将魔』の一人。気性が荒いっぽい。
『反逆者』‥‥多分『将魔』の一人。気性が荒いっぽい。
ラミア‥‥下っ端モンスター。最近デーモンコマンドに取り入っている。
モーロック‥‥下っ端モンスター。肉の壁にそっくり。アデア同盟に殴られて埋められて退場。
バルバロイ‥‥下っ端モンスター。ジェルトンを襲うが、フレイムタイラントに倒され退場。
ゴブリンセージ‥‥下っ端モンスター。緑色の眼が特徴的。将魔にも億しない。


その他の人物
マリーン‥‥ウコムのしもべ。ストライフちゃんとは友達。
シリル‥‥エリスの恋人。植物。一度エロールちゃんに助けられる。
エリス‥‥通称銀狼とも白犬とも。エロールちゃんを心の底から嫌う。
アムルアムト‥‥変な猫でアムトのしもべ。通称アル。エリス、アグネスと共にヴァンパイアを封印する。
アグネス‥‥聖杯騎士と呼ばれる女性。エリス、アルと共にヴァンパイアを封印する。
279ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 21:00:31 ID:???
>>257
本来の姿という発想自体が無かった俺ガイル。
成る程…そういうのもアリなのか…。
つーかヘイトちゃんなにしてんだろ…
>>269
長編お疲れ様です。
因みに、ラーミアのテーマは「大空を飛ぶ」というタイトルが正式名称というトリビア。
俺的には「勇気一つをともにして」を流して欲しかったと言ってみるw

ツフ絵を描いてる間に小ネタを思いついたので書き込んでみます。
280ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 21:15:45 ID:???
>>278
乙!分かりやすくていいね!
281ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 21:34:04 ID:???
外伝@小ネタ「エロールの卑劣な罠?」

アディリスちゃん一行に一仕事まかせたエロールちゃんであるが
何も他人にばかり仕事を任せている訳ではない。
会長選挙で再び勝利を収めるべく、学園内に使える味方を増やすため
大小様々な策を練ってはそれらを進めている。
今日もまた、強い味方を求めて、学園舎の屋上に足を運ぶ。
立ち入り禁止のドアを勝手に開け外に出ると、お目当ての人物が授業をサボって昼寝をしている。
エロールちゃん「こんなところでおさぼりとは、感心しませんわね。ツフちゃん?中等部の生徒とは言え、甘えは許しませんわよ。」
およそ中等部の生徒とは思えない巨躯を持つ女生徒が、ゆっくりと体を起こしエロールちゃんを睨み付ける。
ツフ「うるさいよ。あたしはこの学園の番長なんだ。どこで何したって良いんだよ。」
何だか無茶苦茶な事を言っているが、エロールちゃんにとって、それは大した問題ではない。
この扱いにくそうな巨獣を自らの手駒とするべく、ここまで足を運んだのだ。生徒指導など二の次である。
エロールちゃん「…まぁ、今日は見逃してあげますわ。ただ、その代わりに 私の生徒会選挙に協力s…」
ツフ「やだよ。」
エロールちゃんの話を聞きもせずにツフが口を挟む。
ツフ「何度も言わせるなよ。この学園の番長はあたしなんだ、あたしが一番偉いんだ。他人の指図なんか受けないよ。」
ふてぶてしい態度でその場に座り込み、そっぽを向いてしまいエロールちゃんの方を見ようともしない。
しかしそんなツフの不遜な態度にもエロールちゃんは動じない。
エロールちゃん「じゃぁ、どうしたら私のお願いを聞いて貰えるのかしら?」
なおも引き下がらないエロールちゃんをちらりと見ると、バキバキと腕を鳴らしながら立ち上がる。
ツフ「しつこいねぇ、聞かないったら聞かないよ。どうして持って言うならあたしを力ずくでねじ伏せてみな!!」
今にも襲いかかってきそうなツフを前に、不敵な笑みを浮かべるエロールちゃん。
エロールちゃん「フフフ…わかりましたわ。では、そうさせて頂きます。」
エロールちゃんの返事を聞いたツフが間髪入れずに飛びかかる…
282ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 22:01:04 ID:???
エロールちゃん(スピアーですわね…、予想通り過ぎてつまらないですけど…まぁ、さっさと終わらせましょう。)
ツフ「いくよッ!!!」
ツフのスピアーがエロールちゃんに命中すると思った刹那、突如エロールちゃんの身体が強烈な光を放ち、ツフの身体をはじき飛ばす。
ツフ「………ッ!! …な、何なんだい一体?」
吹き飛ばされた身体を立て直し再びエロールちゃんの方を向き直ると、複数の光球がエロールちゃんの周りを漂っている。
3つ…4つ…5つ…、みるみるうちにその光球は数と輝きを増していく。その美しい姿はまさに神…。
エロールちゃん「中等部の生徒に後れを取るような虚弱に、生徒会長は務まりませんことよ。今ので終わりでしたら、今度はこちらから…」
ツフ「…上等だよッ!!このぐらい歯ごたえが無くっちゃつまらないからね!!」
愛用する戦斧と強靱な肉体を駆使し、次々と強力な技を繰り出すツフ。屋上はたちまち戦場になり床も壁も柵もあっという間にボロボロになっていく。
しかし肝心のエロールちゃんだけは全くの無傷…。
エロールちゃん(成る程…大きな口を叩くだけの事はありますわね、思った以上です。でもこれ以上暴れさせておくと、後が大変ですわ。
実力も大体チェック出来たし、早めに決着を付けましょう。)
エロールちゃんの身体を守っていた光球が一掃輝きを増した。
エロールちゃん「遊びの時間は終わりです、行けっ!!スターライトフルショット!!」
幾つもの光球がツフの身体に突き刺さり、再びツフを吹き飛ばす…。そしてエロールちゃんの身体の周りには再び光球が一つ…また一つと現れる。
エロールちゃん「もうわかりましたわね…、私の方があなたよりずっと…!!?」
勝ちを確信していたエロールちゃんの前に信じられない光景が映る。たった今倒したはずのツフが何事もなかったかのように平然と立ち上がってきたのだ。
ツフ「何か言ったかい?お楽しみはこれからだよ。」
エロールちゃん(…あの子、身体から青白い煙のようなものが出てる…。何かの回復術を持っているのかしら?厄介ね…奥の手を使えば倒せなくも無さそうだけど…)
少しの間考え込んだ後、突如光球を引っ込めるエロールちゃん。
ツフ「……?なんのつもりだい?」
エロールちゃん「ツフちゃん、私と取引きしませんこと?」
283ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 22:22:49 ID:???
ツフ「取引き?」
突然妙な話をふっかけられて首をかしげるツフ
エロールちゃん「ついていらっしゃい。」
そう言うと、エロールちゃんツフに背を向けて屋上を後にする。
ツフ「ま、待ちなよっ!!」
いそいそと後を付いてくるツフ…
エロールちゃん(フフフ…、付いてきましたわね。上手くいきそうですわ。)

…屋上を離れ、エロールちゃん等がたどり着いたのは生徒会室。
ツフ「こんな所に連れてきて、何をしようってんだい?」
エロールちゃん「ええと…たしかここら辺に……、あ、ありましたわ♪」
エロールちゃんが部屋の隅っこの物置から、可愛らしいリボンで包まれた馬鹿でかい動物の骨を持ち出してきた。
誰がどう見ても只のゴミだが、其れを見るツフの目は、まるでオモチャ売り場のショーウィンドを眺める子供のようである。
ツフ「な、なんだい?コレ!?」
エロールちゃん(フフフ…案の定食いついて来たわね。身体の強さは予想以上でしたけど、頭の弱さは予想通りですわ♪)
エロールちゃん「これは私がとある高名な魔導師様から頂いた魔法のステッキですわ。コレを、貴女に差し上げます。」
ポイッとツフに向かってそのステッキ(?)を放り投げる。
ツフ「えっ!?ホントにくれるの?いいの?…でも、『取引』なんだろう?あたしは何をすればいいんだい?」
見事に食いついてきたツフを前にほんの一瞬だけダークな笑みを浮かべるエロールちゃん。
エロールちゃん「簡単ですわ。一日に一回、その魔法のステッキを使って遊んでくれればそれで十分ですわ。」
ツフ「…そういえばどうやって使うんだい?このステッキ。」
エロールちゃん「『ダリル・ハミル・アゲラ・サルーイン』って唱えながら思いっきり地面を叩けば、大きな地震を起こす事が出来ますわ。
出来るだけ大きな声で呪文を唱えて、いろんな所で使って下さいね♪」
ツフ「わかったよ!!ありがとうエロールちゃん!!」
そう言うと、ツフは大はしゃぎで部屋を出て行った。

エロールちゃん「ふぅ…、上手くいったわね。」
???「おい、エロール君。」
284ゲーム好き名無しさん:2005/08/10(水) 22:31:26 ID:???
突如背後から聞こえた声に驚くエロールちゃん
エロールちゃん「なっ…!!?あ、ガト先生!?」
突然現れたガト先生に驚くエロールちゃん
ガト先生「ああ、驚かせてすまんな。いやぁ、たった今うちのクラスのツフが、この部屋から
ろばの骨振り回しながら嬉しそうに飛び出していったんで何かと思って覗いてみたんじゃよ。」
エロールちゃん「あ、ああ…そ、そうですの…?私は気が付きませんでs…」
ツフ「 だ り る は み る あ げ ら さ ー る い ん っ ♪」

 ズ ド ン ッ !!

ジャキキーン!!チュドドドドドドドドドドドドドドド……………

後日談
エロールちゃん「ガト先生…あんなタイミングで現れるなんて思わなかった。ツフちゃんのグランドスラムがあんなにヤバイなんて思わなかった。
ツフちゃんがサルーインちゃんの名前を間違えるなんて思わなかった。全て、私の失敗よ……。」

エロールちゃんの卑劣な罠………未決終了。

というわけで、ツフとエロールちゃん描いてみますた。
小ネタとか言ったくせに長くなって申し訳ないです。orz
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002315
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002314
285ゲーム好き名無しさん:2005/08/11(木) 01:15:43 ID:???
>>281
策を巡らしつつ詰めの甘いエロールちゃんワロス。
絵はこんなクールビューティなのに…
ツフもいい味だしてる。てかすごいいでたちだw

>>257
フォトショじゃなくてもPixiaとかフリーでまぁまぁ使えるソフトもあるyp
OpenCanvasはフリーじゃないけど試用期間あるし、試してみては?
286ゲーム好き名無しさん:2005/08/12(金) 23:16:53 ID:???
>>276
乙!分かりやすくていいね!
死神とかって誰だろう…

>>281
ツフ怖いよツフw
サールインってサーロインみたいだな。

ところで、まあ続き書く宣言した者だが…明日になるかも!ホントごめん!
つくづく遅筆な自分が憎いぜorz
287ゲーム好き名無しさん:2005/08/12(金) 23:19:57 ID:???
>>275
続きがんばってくれ!楽しみにまってるよ〜
一気に話が流れ出してきたねー。いい感じだわ〜。

>>278
おお!すげー判りやすい!GJ!!
しかしイカスキャラ増えたよなぁ。

>>284
絵&SS乙!
呪文も覚えられないツフにワロスw
しかしエロールちゃんも、ツフはどうにも手に余るっぽいなw
そしてツフの恰好はかなりキとるね。相対したとたんにバッドステータス引き起こしそうだ・・・
サガフロの杯のカードのようだ・・・
288ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 00:09:32 ID:???
>>286

イイヨイイヨー 楽しみにワクテカしながら待ってます。

で、唐突に残りの将魔がどんなんかを予想してみる。
たぶん将魔の傾向は、
・ランク9以上
・ヒト型っぽい(スライムやら虫じゃないっぽいんだよなぁ。会話するし)
なのかね。

死神だとソードスレイブあたりなのかな?煉獄系かもしれん。
反逆者で、俺が思い浮かべたのはアラストル。魔族のくせに最終試練にいるしな。
ただそうすると、ウェイ達に反逆してるってことに・・・

以上、勝手な妄想でした。
しかし保管庫ほしくなるねー。自分にはそのスキルが無いからなぁ・・・
289247:2005/08/13(土) 00:50:40 ID:???
>>284
そうか・・ツフってこんなに怖いんだw
>>287
GJ!
思えば随分たくさんのキャラ出てきたんだなぁ。
と思わず感慨深くなってしまったw
>>286
ゆっくり書いておくれ。のんびり待つよ(´∀`)

さて気ままな俺が外伝を投下しますよ。
290ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 00:52:55 ID:???
幕間劇5『策士の事情』

――アディリスちゃんの私室
アディリスちゃん「あはは、散らかってるけど、どうぞ〜」
招かれた先にあるのは言葉の通りゴミの山でした。
エロールちゃん「普通は謙遜として使う言葉だと思うのですが?」
アディリスちゃん「私は自分を偽らない人なの。
         それに散らかっているように見えてどこに何があるかはしっかり把握できてるし。
胸を張って自分の駄目っぷりを正当化します。
エロールちゃん「ではこの間貸した魔力の本はどこにあるのですか?」
アディリスちゃん「あの辺」
左のゴミの山を指差しました。
エロールちゃん「・・・マジカルシェルターは?」
アディリスちゃん「多分そこ」
手前のゴミの山を指差しました。
エロールちゃん「・・・・・・高い指輪は?」
アディリスちゃん「・・・ええと・・ひょっとするとあの中かな・・10%くらいの確率で」
指差した先にはうずたかく積まれたゴミにより奇妙なオブジェが形成されていました。
エロールちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・」
エロールちゃんのクリティカルが唸ります。
アディリスちゃん「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛な、なんかいいかも・・・」
エロールちゃん「借りたものはきちんと管理なさい。このドM」
アディリスちゃん「いや、私はどっちでもいけr」
エロールちゃん「聞いていません!それで今日はどのような用件で呼んだのですか?」
291ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 00:55:45 ID:???
アディリスちゃん「いや〜ちょっと聞いてみたい事があってさ。サルーインちゃんのことなんだけど。
         聞くところによると色々画策してるらしいけど、
         どうしてそこまで目の敵にするのかな〜って
         あ、コーヒーどうぞ」
エロールちゃん「あ、すみません・・・弾劾するつもりですか?」
アディリスちゃん「うんにゃ。単純に好奇心」
エロールちゃんは少し考えてから切り出しました。
エロールちゃん「・・・最初に行っておきますが私はサルーインちゃん個人を嫌っているわけではありません。
        私はこの学園に生きる全てのものを愛していますから」
アディリスちゃん「本音で語ろうぜブラザー」
エロールちゃん「いえ、本音です。」
アディリスちゃん「じゃあなんであんなことやこんなことやってんの?」
エロールちゃん「私がこの学園の生徒会長を務めている期間、至らぬ事もありましたがこの学園は平和であったという自負もあります」
アディリスちゃん「んん〜まぁ小競り合いはあったけど深刻な被害はないね。でもそれって運の問題のような・・?」
エロールちゃん「事態が起きた際に私が迅速に対処しているからです!まぁ地味な仕事ではありますが・・・」
アディリスちゃん「わかったわかった。その努力は認めるとして、でも特に学園が発展してもいないんじゃない?」
エロールちゃん「古代栄えた大国が滅んだ理由の代表的な例に『内部の腐敗』というものがあります。
        腐敗は平和な世であるほど起きやすいものです。統治者は腐敗を防ぎ、
        文字通り平和を維持する事が仕事だと私は考えています。
        平和であれば生徒達が自主的に行動を始めます、それが学園の発展につながります。
        古代の政治学者の言葉にもあります。『夢も理想も後回し。まずは現状維持だ!』と」
アディリスちゃん「言葉の勢いのわりにえらく後ろ向きだねぇ〜。ま、エロールちゃんの政治理念は分かった。
         で、サルーインちゃんを妨害する意図は?」
292ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 00:58:35 ID:???
エロールちゃん「民にとってもっとも害を成す王とはどのような人物だと思いますか?」
アディリスちゃん「(さっきからまともに質問に答えてないなぁ)圧政を敷く暴君かな?」
エロールちゃん「違います。何もしない王です。
        王が何もしなければその臣下は好き放題に国を動かすでしょう。
        それは民にとっては暴君が何人もいる事に等しいと思いませんか?」
アディリスちゃん「あ、なるほど。サルーインちゃんがそうだと?」
エロールちゃん「先にも行った通り、生徒会長の仕事は煩雑で地味で日の当たらない仕事がほとんどです。
        彼女がそれに従事する姿が想像できますか?」
アディリスちゃん「確かにできないねぇ〜。でも彼女の部下達は有能らしいよ〜?」
エロールちゃん「ならその部下が立候補すればいいでしょう。
        無能な王は存在自体が罪です。
        それに彼女は正直すぎるきらいがあります。
        人を利用する狡猾さや、特に非情さが決定的に足りません。
        政治を執る者としては致命的です。
        彼女が生徒会長になれば生徒達を不幸にする可能性があります。
        それは防がなければなりません。
        そして彼女には私には無いカリスマ性があります。
        それに惑わされて生徒達が彼女に票を入れないよう手を打っているというわけです。
        歴史を紐解けば民衆自ら選んだ国家元首により苦しめられた例は幾つもありますから」

長い台詞を一息で言い終えたエロールちゃんは大きく息をつきました。
293ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 01:01:04 ID:???
エロールちゃん「これがサルーインちゃんを妨害する理由です。
        ですから生徒としての彼女を嫌っているわけではありません。
        彼女の生き方を眩しく感じる事も多々ありますよ?」
アディリスちゃん「へぇ〜〜。自分より目立つからとか、美人だからとかじゃないんだ?」
エロールちゃん「当然です」
エロールちゃんは、勧められたコーヒーを静かに口に運びます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しばし静寂の時が室内に流れました。
アディリスちゃん「・・・・・・・・・・・・・・で。オチはまだ?」

     一     撃     必     殺     

エロールちゃんの羅刹掌が唸ります。
エロールちゃん「怒りますよ」
アディリスちゃん「も、もう怒ってるじゃぁぁぁん。下手したら死ぬって」
エロールちゃん「軽口が叩けるのなら大丈夫です。聞きたい事が終わったのなら今日のところはお暇します」
アディリスちゃん「おつかれさ〜ん。帰りは裏の近道使っていいよ」
エロールちゃん「行きも使えるようにして欲しいんですが」
アディリスちゃん「仕様です」
エロールちゃん「・・・はぁ。次に来る時までに少しは部屋をきれいにしておいてくださいね」
アディリスちゃん「OKOK。今あるゴミは片しとくって」
つまりこれから増えるゴミは対処しないのですか、とエロールちゃんは突っ込もうかと思いましたがやめました。
生徒会長は忙しいからです。
294ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 01:03:09 ID:???
アディリスちゃん「せっかくの休みに呼びつけちゃってごめんねぇ〜。私が行ければいいんだけど。
         また今度ご飯でもおごるから」
エロールちゃん「気にしないでください。あなたと過ごす時間はそれなりに有意義です。
        食事は・・・期待しないで待つことにします。では」
エロールちゃんは普段見せることのない自然な笑顔で別れを告げ、アディリスちゃんの私室を後にしました。

アディリスちゃん「学園の平和のためには手段を選ばず、か。
         正しいのか正しくないのか。難しいねぇ」

アディリスちゃんはかぶりを振り、頭を切り替えました
――とりあえず高い指輪だけでも発掘しときますか。

漫画読んでから。

グレートピットが茜色に染まる頃になってもアディリスちゃんの私室から聞こえてくるのはのんきな笑い声だけでした。

幕間劇5『策士の事情』


295ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 01:09:47 ID:???
というわけでエロールちゃんを少し掘り下げてみたw
胡散臭くて長い台詞が多くてスマソ
エロールちゃんの話は2パターン考えてたんだけど明るい話のがいいと思いこっちをチョイスした。
あんまり黒い部分を見せすぎるのもアレなんでw

後は>>286の本編をワクテカしながら待つことにしますw
296ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 08:56:52 ID:???
GJ!
なんかもう最近アディリスたんがたまらない。
エロールちゃんももうちょっとしおらしいとこや女の子らしいとこがあれば
きっともっと萌えられるんだけどな。
今後に期待!
297ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 15:11:54 ID:???
あと30分以内に投稿できそうですー。
出来はいいとはいえないかもしれませんが、お楽しみに。
2981/15:2005/08/13(土) 15:35:16 ID:???
数時間前までは何事も無く、いつもと同じ平和な日常が流れていたメルビル。
しかし、一隻の船がやってきた所から、町の状況は一変しました。
ブッチャー「おめえら!気の済むまで暴れやがれ!!誰を傷つけようが何を盗もうが関係はねえ。
       いいか!徹底的に暴れるんだおめえら!!」
静まり返っていたメルビルは、いまや喧騒に包まれ、
平和だったメルビルは、いまや恐怖で包み込まれています。
大量の海賊が、道行く生徒を襲い、建物に火を放ち、好き勝手に暴れます。
果たしてメルビルはどうなってしまうのか・・・?

フェル「なんという事だ・・・メルビルの寮が・・・!」
宮殿のベランダから、真っ赤に燃え上がる町を見下ろすフェル。
その声は震えていて、ある種の絶望のようなものを感じさせていました。
兵士「陛下!警備隊の数では多勢に無勢です。
   兵の主力はほぼ海賊討伐、ドラゴン狩りに出払っております!」
フェル「では・・・メルビルはこのまま・・・あの海賊達に破壊されてしまうというのか・・・?阻止せねば・・・」
ソフィア「お止めください!!」
剣を取り、ふらふらと部屋を出ようとするフェルを、その側近、ソフィアが押さえつけました。
ソフィア「あなたが戦いに出て、大きな怪我をしてしまわれたらどうするんですか!」
ネビル「そうですよ!では、今すぐコルネリオ達を海賊討伐から帰等させます。
     メルビルは絶対に破壊させません!」
ネビルが部屋の電話機を手に取ろうとした直後に突然、プルルルル、と電話機が鳴り出しました。
ネビル「くそっ・・・誰だこのクソ忙しいときに・・・はい、こちらバファル舎親衛た・・・」
『ネビルさん、大変です大変です!!神殿、の!神殿から突然黒い影が・・・!黒い影が現れて!!いま宮殿の前に・・・ぐああっ!』
電話の奥から、兵士の悲鳴と何か重いものを叩きつけたような音が・・・!
ネビル「おい、どうした!おい、返事をしろ!!くそっ・・・おい・・・」
『ツー・・・ツー・・・』
ただ事ではない、と判断したネビルは、剣を取りました。
ソフィア「ちょっ、どうしたのネビル君!?」
ソフィアが慌てて言います。
ネビル「海賊とは別の何かが宮殿に向かってきているのです!その何かはたった今、門兵を襲った模様。至急排除せねば!
    ・・・ジャン!ジャンはいないか!・・・あの馬鹿、外出中か。ならば私一人でも!」
ソフィア「ネビル!」
ネビルはソフィアの呼び止めに応じずに、部屋を出て行ってしまいました。
・・・舎長室にはフェルとソフィアだけが取り残されます。
ソフィア「メルビルは・・・どうなってしまうのでしょう・・・?」
内心ネビルの手助けに行きたいのは山々なのですが、フェルをここに一人にしておくわけには行きません。
ソフィアの顔に、みるみる絶望が露わになっていきます。
ソフィア(ネビルの手助けに行くべきか・・・それとも舎長の傍にいるべきか・・・)
ソフィア「しゃちょ・・・ん?」
ソフィアがフェルの方に向き直ると、フェルは窓の外をぼうっと見つめていました。
ソフィア「舎長・・・」
フェル「鳥だ」
ソフィア「へ?」

ソフィア「鳥が・・・やってくる・・・」
2991/15:2005/08/13(土) 15:36:58 ID:???
「全艦、全砲門用意!!発射!!!」

ズドン!ズドンズドン!!ズドドン!!!

何十隻もの軍艦が、一斉に火を噴きました。
霧を砲弾が突き破り、けたたましい音がサンゴ海を包みます。
しかし、ドラゴンには当たらない!幾重もの砲弾はただ空だけを切り裂き、遥か上空で爆発します。
コルネリオ「くそっ、お前らよく狙え!!蚊を打ち落とそうとしてるわけじゃないんだぞ・・・ギャーッ!」
ドラゴンの電撃のブレスが軍艦を襲います。
バファルの栄光を示す帆に火が移り、また一つ軍艦は火に包まれました。
コルネリオ「非難ー!隣の艦に移れ!!」
コルネリオは、冷や汗をだらだら流していました。声もひっくり返っています。
兵士「コ、コルネリオさん!電話です、宮殿から・・・」
兵士の手の中で、コードレス電話がプルルルル、と鳴っています。
コルネリオは「ええい、よこせ!」と、奪い取るように電話を手に取りました。
コルネリオ「コルネリオです!悪いが今大変なんです、電話は控えていただきたい・・・って、」

「メルビルが海賊に襲われて、宮殿も何かに襲われてるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!???????」

兵士達「なんだって!?」

ホーク「なんだと!?」

コルネリオの大声は、レイディラック号にも届いてしまいました。
「やれやれー!」と叫んでいた海賊達の声がやみます。
ゲラ=ハ「キャプテン、もしかして・・・」
ホーク「ああ。ブッチャーの野朗だ!!」
一斉に「なにーーっ!?」と叫ぶ海賊達。
ホーク「ブッチャーの野郎、俺もバファルも利用していやがったのか!・・・大した悪党だぜ!」
ホークは、拳を強く握り締めました。
海賊達も、口々に「ブッチャーの野郎!」とか「ふざけた真似しやがって!」と言っています。
ホークは拳をボキボキと鳴らすと、言いました。
ホーク「おい、おめえら!ここはこのドラゴンにまかせて、メルビルに行くぞ!!」
海賊達「おーーーーーーーーーぅっ!!!!!!」
ホーク「最高速度で行くぜ!!ゲラ=ハ。進路の確保を頼むぜ!」
ゲラ=ハ「はい、キャプテン!」
ドラゴンによって破壊された軍艦の隙間から抜けるレイディラック号。
舵を手にするホーク。全速力で・・・目指すはメルビル!

「逃がすか!!」

ドォン!
3003/15:2005/08/13(土) 15:38:19 ID:???

バファルの軍艦から放たれた砲弾が、レイディラック号の船体を深く抉りました。
爆発が巻き起こり、船全体にとてつもなくでかい衝撃が走ります。
ホーク「ちぃ!レイディラック号!我慢しろよ・・・もう一踏ん張りだぜ!」
ホークの意思もむなしく、レイディラック号の動きは止まってゆき、徐々に沈んでいきます。
ホーク「レイディ・・・レイディ!!!」

コルネリオ「あの海賊め、ぬけぬけと逃げ出そうとしやがって。だが、船を失えばもう逃げられまい!うわははははは!!」
電話を片手に高笑いするコルネリオを、ドラゴンが強くにらみつけました。
コルネリオ、兵士ともどもの動きがぴたりと止まります。
ドラゴン「アンタ。男の決意を邪魔するんじゃないよ!」
ドラゴンが尻尾を勢いよく振るうと、恐ろしいほどの暴風が船を襲いました。
兵士「ぎゃーっ!嵐だーーーっ!?」
既に5隻も残されていない軍艦に向けて、ドラゴンの口から電撃のブレスが吐き出されました。
紫色の電撃が、軍艦を軒並み巻き込んでゆきます。
兵士達はパニックになっていました。
兵士「どうしますどうしますコルネリオさん!?このまま僕達死んじゃう〜」
コルネリオ「ええい、もうドラゴンは諦める!非難、非難だ!!」
火に包まれたバファルの軍艦から、ボートが次々と海に放り込まれてゆきます。
これは一種の降参宣言でしょう。ドラゴンは身を翻し、本格的に沈もうとしているレイディラック号に近づきました。
3014/15:2005/08/13(土) 15:39:54 ID:???
海賊「ド、ドラゴンンンン・・・」
ゲラ=ハ「何という威圧感か・・・」
ホーク「・・・!」
気圧されている海賊たちに、ドラゴンは言いました。
ドラゴン「アンタ、メルビルに行きたいんでしょ?連れて行ってあげるよ。背中に乗んな!」
海賊達「!!」
ドラゴンが背中を向けました。
しかし、海賊達は躊躇して乗ろうとしません。
海賊「キャ、キャプテン・・・大丈夫なんですかね?ドラゴンの背中なんかに乗って・・・」
ゲラ=ハ「全ての判断はキャプテンに委ねます。どうしますか?」
ホーク「・・・・・・・・・」
ホークは、顎鬚を引っ張りながら考えました。
沈むレイディラック・・・こうした状況に追い込んだブッチャー・・・
ホークは、決心しました。
ホーク「おーーーし、おめぇら、乗れ!!ブッチャー達に引導を渡してやろうぜ!!」
ホークのその声に、海賊達は待ってました、とばかりにトキの声を上げました!
海賊A「よーし、一番乗りは俺だ!」
海賊B「ドラゴンの背中に乗るなんて初めてだなー」
海賊C「当たり前だろ!」
ドラゴン「ちょっとアンタら・・・あははは・・・・」
ホーク、ゲラ=ハ、海賊達は次々にドラゴンの背中に乗ってゆきます。
全員背中に乗り、ドラゴンは大きく翼をはためかせました!
海賊「う、うおーーっ!?スゲーーー!!」
ドラゴンはどんどん高度をまして行きます。
どんどん遠ざかる海。レイディラック号が沈んで見えなくなってゆきます。

ホーク(・・・今までありがとよ、レイディラック!)

ドラゴンは、しっかりメルビルの方角を確認すると、霧の中を突っ切るようにして進みました。
初の体験に海賊達は大はしゃぎでした。
海賊「俺たちゃ海賊!!俺たちゃ海賊!!」
ホーク「おーい、誰か酒もってねーのか?」
ゲラ=ハ「どうぞ、キャプテン。」
ホーク「お、気が利くじゃねーか!よーし、飲むぜおめーら!」
海賊達「おーーーっ!!」
ゲラ=ハ「・・・・・・こんな不安定なところで飲めるのですか?」

ホーク海賊一行、目指すは・・・ブッチャーの待つメルビル!
3025/15:2005/08/13(土) 15:41:07 ID:???
ブッチャー「盗め!壊せ!暴れろ!ハッハー、思うがままだぜ!!」

メルビル1階の広場は、まさに地獄でした。家には火が放たれ、非難する生徒には海賊が襲い掛かります。
警備隊も海賊達を倒そうと必死に頑張りますが、多勢に無勢。海賊の圧倒的な数には敵いません。
数少ない警備隊たちも一人、また一人と海賊の餌食になってゆきます。
ブッチャー「はっははははは・・・・・・」
生徒達の誰もがメルビルの終焉を予期していました。
恐怖が、苦しみが、絶望が・・・メルビル寮を支配しています。
生徒も・・・警備隊も・・・誰もが全てを諦めかけていた・・・その時です!!!





「なんだ! このおんがくは!」





メルビル中の人間が口をそろえて言いました。
悲鳴と炎の音を掻き消して、超大音量の音楽が、メルビルを包みました!
まさに燃え上がるような、パンチの効いた曲・・・
みなうろたえている中、どこからか声が聞こえてきました!

『み、皆の衆!!!!私が来たからには、もう安心だ!!!』

拡声器で増幅されたような声がメルビルに響きます。
ブッチャー「な、なんだ!?ど、どこにいやがる!!」
海賊「上だ!!」
生徒達も海賊達も、みな一斉に上を向きました。
メルビル2階への階段の頂上に、赤いマスク、羽をあしらった耳飾り、蒼のマント、黄金の鎧を身に着けた、一人の人間が立っていました!
ブッチャー「な、なんだアリャあ・・・?」
3036/15:2005/08/13(土) 15:42:36 ID:???
生徒「アルカイザーだ!!」
生徒「ヒーロー、アルカイザーだ!!!!サントアリオ星から僕達を助けにやってきたんだ!!」

ブッチャー「あん・・・?」
『アルカイザー』と呼ばれる人間は、再び叫びました。

『そ、そう、だだ、誰が呼んだか、私の名はアルカイザー!!
海賊どもよ!!月に代わってお仕置きだーーー!!!!』

ヒーロー、アルカイザーは海賊達に向かって思い切り指を突き出しました。そう。宣戦布告のポーズです!
生徒達みな期待の目でヒーローを見つめている中、ブッチャーは、ハッ!と笑い飛ばし、言いました。
ブッチャー「けっ、おい、おめえら!!あの変態野郎をやっちまえ!!」
海賊「お、おおーーー!!」
いささかうろたえていた海賊達は、ブッチャーの声で一斉に『アルカイザー』に襲い掛かりました。
アルカイザー『悪人どもよ、ヒーローの力、そして正義の力、とくと思い知れ!!必殺、アル・ブラスター!!』
アルカイザーの体から無数の光点が噴き出し、海賊に襲い掛かりました!
海賊「ぎゃっ、ぎゃーーー!!!」
光の弾丸に打ち抜かれた海賊達が、どんどん階段から転げ落ちていきます。
アルカイザー『おらおらおらー!!カイザーウィング!カイザーウィング!!カイザーウィング!!!』
海賊「ぎゃぎゃーー!!強えーー!!」
アルカイザーの発した風の刃が、襲い来る海賊達を切り裂き、退けさせました。

生徒「いいぞー!アルカイザー!!」
生徒「やれー!!海賊倒せーー!!」

アルカイザーのあまりの強さに生徒達は沸き、ブッチャーは焦りを覚えました。まさかここまでやるとは思っていなかったからです。
しかし、相手は一人。
ブッチャー「おい、相手は一人なんだ!!一斉にかかれば勝てないわけが・・・」
「ここで助っ人参上よ!!」
ブッチャー「!!??」
またアルカイザー、海賊以外の声が聞こえてきたかと思うと、3人の人間がメルビルの四方からやってきました。
海賊「え、え????」
一斉にアルカイザーの方へと向かおうとしていた海賊達が、うろたえています。
うろたえている隙に・・・
ディアナ「海賊、成敗いたす!!」
タイニイ「さぁ、いくぞ!」
アディリスちゃん「うひゃ〜〜〜っほ〜〜〜ぅ!!!」
海賊「ぎゃーーーーーーーっ!!!!!」
アルカイザーが、ディアナが、タイニイが、アディリスちゃんが、海賊達を圧倒していきます。

3047/15:2005/08/13(土) 15:44:05 ID:???
タイニイ「おい、火が広がってきてるぞ!どうする!?」
タイニイが海賊を槍の柄でつっつきながら言います。
アディリスちゃん「火かぁ・・・んぢゃま、コレね!!ちゃらららっちゃら〜〜ん」
アディリスちゃんは、杖で海賊達を小突きながら、ポケットから青く光る腕輪を取り出しました。
タイニイ「ちょまっ、それ雨雲の腕輪じゃないか!水竜からパクって来たな!?」
アディリスちゃん「こういう時を想定してたからよ。さ〜て、消すぞー」
タイニイ「・・・・・・」
アディリスちゃん「それっ!!」
海賊「ぎゃーー!」
アディリスちゃんが雨雲の腕輪を一振りしたら、でかい術のクジラが海賊達を巻き込みました。
アディリスちゃん「わ〜〜、すご〜〜い」
タイニイ「え・・・それそうやって使うのか・・・?」
アディリス「それっそれそれっ!!」
燃えている家に向かって雨雲の腕輪をフリフリするアディリスちゃん。
雨雲の腕輪から呼び出された水が、町の炎を瞬く間に消してしまいます。

ブッチャー「・・・・・・な、なんなんだあいつらは・・・!!」
海賊「せっかく燃やしたのに・・・」
海賊達の顔は恐怖に染まり、生徒達の顔は希望に染まってきています。
たった4人の活躍によって、先程と見事に状況は一変していました。
ディアナ「我が力見たかー!我が力見たかー!(ドコン、ドココン、)」
見る見るうちに無事に立っていられる海賊達の姿は減っていきました。
タイニイ「ふう・・・これでもうこの町は大丈夫だな。」
アディリス「そうだね〜・・・それにしてもアルドラちゃん・・・何だかんだ言ってノリノリね・・・」

『うりゃーうりゃーー!!一人連携、アルアルアルアルアルアルアルアル・ブラスター!!!!あははははは!!』

3058/15:2005/08/13(土) 15:45:45 ID:???
それは『アルカイザー』が助けに来たときの1分前のことです。

”ようやくついたぞ、しかし、もう大分やばいな・・・早く助けに行かねば!”
”行こう!ディアナ!アディリス!タイニイさん!!”
”ちょっと待って!それ!”
”ん?またなにか・・・アディリス・・・わっ!”
”うっ・・・アルドラとやらよ、その姿は一体・・・”
”アルドラ、何その悪趣味な・・・”
”正義のヒーローアールカーイザー!!テーマ曲だってもうエロちゃんに作ってもらってんのよ!!ほら、スタンバイOK!”
”ちょま、てめー、何をやらせる気・・・”
”海賊に襲われ、希望を失った民!しかしそこにヒーローは大きな希望と共にやってきたのだった!ん〜、いいじゃない。”
”よくなーーーい!!”
”危機感を持ちなさい!”
”だからこそ早くすませなきゃ、いい?コズミックタイドを使うときは『アル・ブラスター』って叫ぶのよ。ウィンドカッターを使うときは『カイザーウィング』ね。”
”どういう仕込みだよ!!”
”前口上ですべらないでね。じゃ、『戦え!アルカイザー!』スタート!(カチッ)”
”ぎゃーー!!もう引っ込むに引っ込めねーー!!”
”じゃ、グッドラック。あとで助太刀するからね。ほら、ディアナ、鳥、来なさい。”
”・・・やれやれだ。”
”ちょっ、どこ行くのー!?く、くそー、こうなりゃヤケクソ!”

ってな事があったのでした。

3069/15:2005/08/13(土) 15:46:17 ID:???
アディリス「さて、もうそろそろフィナーレね!」
海賊の大半は倒れ、既に海賊のボス、ブッチャーとその数人の親衛隊しか残っておりませんでした。
ブッチャーが屈辱にわなわなと震えています。
タイニイ「あとは、お前らだけのようだな・・・海賊のボスよ・・・」
ディアナ「観念しなさい!」
アディリス「あたし達に勝てるかしら〜〜?」
アルカイザー『メルビルを襲い大量の生徒を恐怖と混乱に落としいれたその所業、許すわけにはいかん!覚悟しろ!』
アディリス「・・・じ〜っ、」
アルカイザー『あっ!』
あっという間に海賊達をのした、4人のヒーローに追い詰められ、ブッチャー達はたじろぎます。
親衛隊(ねぇ〜・・・ブッチャー様ぁ・・・とんずらこいちゃいますよぉ・・・)バキッ、「ああう!!」
弱音を吐く親衛隊を、ブッチャーは殴りつけました。
ブッチャー「クソが!こんな奴らにここまでやられてくやしくねぇのか!大体今退いても俺たちゃどこに帰るんだよ・・・      
       おい、変態共、てめえらが覚悟しろ!!」
親衛隊「ブ、ブッチャー様ぁ〜〜」
アディリス「どうにもやる気のようね・・・んぢゃ、ちゃちゃっと始末して・・・」


「ブッチャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


みんな「え???」
それは突然の事でした。
生徒も、海賊も、みな4人のヒーローに目が釘付けで、誰も気がつかないのでした。
何よりも大きい、青空に浮かぶその影、翼、逆光に照らされしその銀鱗。
それはまさしく・・・

みんな「ドラゴン〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!????????」
30710/15:2005/08/13(土) 15:49:20 ID:???
場面変わってエリザベス宮殿。
城に残っていた10人にも満たないわずかな親衛隊と、ネビルが黒い影と戦っています。

ネビル「大丈夫だ。一体一体は雑魚に等しい・・・何体いるかはわからんが、勝てるぞ!」
ネビルの剣が、黒い影を真っ二つに切り裂きました。
二つに分かれた黒い影は、そのまま何も残さずに消滅しました。
兵士A「どうやらモンスターとかでは無く、何か魔力の集合体のような物のようですね。」
兵士達も、斧で黒い影をざっぱりと切り裂いていきます。
ネビル「とりあえず、何者かの人間の仕業という事だろう。海賊の仕業とは思えないな・・・」
ザクッ、ズバッ、
美しい太刀筋で次々に影を切り裂くその様はまさに芸術のよう・・・
兵士B「大分落ち着いてきましたね。すぐに警備隊の手助けにいけそうです!」
ネビル「そうだな。」
兵士C「ネビルさん、ネビルさーん・・・」
後方から、兵士が一人ネビルの名前を呼びながらやってきました。
ネビル「来たか。どうだ?舎長とソフィア先生は無事か?」
兵士C「はい、ご安心を。・・・あと、海賊の方もご安心を!警備隊から連絡がありました。
     どうやら4人組のヒーローが現れて海賊どもを一網打尽にしているらしいです!」
ネビル「ヒ、ヒーロー?」
ネビルは怪訝な顔をしました。彼の言っている事がよく理解できなかったのです。
兵士C「はい。・・・とにかく、海賊からメルビルは救われます!
    あとはこの変な影だけ。助太刀いたします!」
兵士A「メルビルは救われるのか?やったーー!よーし、死ね、黒い影!」
朗報に、兵士達のモチベーションは更にあがりました。
恐るべき速さで黒い影を切り裂いていきます。
ネビル「これでメルビルは救われるのか。よかった・・・それよりも、コルネリオ様はどうしたんだ!
     帰ってきたら奴は何週間かの謹慎処分にしてもらわんとな・・・」

黒い影の数は著しく減っていきます。
既に黒い影の底はみえてきていました。
30811/15:2005/08/13(土) 15:50:28 ID:???
マックス「ちぃっ!!」
マックスは苛立ったように魔方陣を何度も踏みつけました。
靴に擦れ、黒いペンキの塗料が剥がれ落ちます。
マックス「やはり俺一人の力ではこの程度の騒ぎしか起こせぬか・・・!
     そもそも一生徒の力で宮殿を破壊するというのは無理もあったか・・・」
魔方陣を踏みつけるのをやめ、マックスはため息をつきました。
テーブルの上の鏡の中で、鷲鼻の男と兵士達が黒い影を切り裂いています。
マックスは黒い魔方陣を再び足で消そうとしました。・・・その時です。

「ゴ、ゴ、ゴブリン、ゴ〜ブレ〜ンジャ〜♪♪」

マックスは入り口の方を見ました。
・・・人間とは思えない、小さくコロコロした生物が四匹、入ってきているのです。
モンスター・・・ウサギのように長く後ろに垂れた耳、くちばしの様に突き出ている口、無愛想な目つき。・・・ゴブリンだ!
マックス「ど、どっから沸いてきやがったゴブリンめ!」
マックスはゴブリンをにらみつけながら、術の構えを始めました。
それを見たゴブリンの一匹は、恐らくマックスに向かってこう叫びました。

ゴブリン「我々はお前と戦う気はナイ!取引しに来たのダ!」

マックス「!?」
ゴブリンがしゃべった!
マックスは面食らいながらも、素直に術の構えを解き、言いました。
マックス「取引だと?ゴブリンごときが人間相手に何の取引だ!」
ゴブリン達は既にマックスの目の前までに達していました。
あまり背が高いわけでもないマックスの半分にも満たない大きさです。
ゴブリン「まぁ、まずは我々の自己紹介を聞いていいただきタイ。」
半ば片言な感じでゴブリンはそう言うと、四匹共々奇妙なポーズを取りながら、何か言い始めました!

薄緑色のゴブリン「ディガー!!」
深緑色のゴブリン「ソルジャー!!」
黄色のゴブリン「メイジャン!!」
青色のゴブリン「ナイト!!」
「4人合わせて〜・・・」

「ゴブレンジャー!!!!」

・・・・・・・・・・・・
30912/15:2005/08/13(土) 15:51:52 ID:???
恐らくコレがデパート屋上とかのヒーローショーだったならば、この後割れんばかりの拍手と声援が彼らを包むのだろうな。
だが、残念。俺はお前らに拍手も声援も送る勇気はないよ。

マックスが頭の中で一人そう言っていた所に、黄色のゴブリンがマックスに言いました。
メイジャン「さて、本題に入るカ。まずは我々のリーダーから話を聞いていただきタイ。」
マックス「リーダー?誰が?」
マックスがそう言った直後の事です。

メイジャン「ぅはうっ!!」

突然、まるで電撃が走ったかのようにメイジャンの体が痙攣しだしました!
マックス「え、はっ!?」
びりびりりりと体を反らせ痙攣させるその様は、まさに何かホラー映画のような不気味さをかもし出しています。
数秒後、メイジャンはギョクンと体を起き上がらせました。
その直後、メイジャンの青く光っていた目玉がぐるりと回り、突然緑色に光りだしました!
マックス「?????」
痙攣は止まり、メイジャンは先程は打って変わって流暢に話し出しました。

「いや〜、お待たせしちゃいましてゴメンなさいね!ビックリした?ビックリしたでしょアハハハ!!
こんにちは〜、そして初めまして!僕の名前はゴブリンセージで〜〜っす!」

マックスの頭は更に混乱しました。
先程まであんなに片言だったゴブリンが突然こんな・・・
・・・取り付かれたのか?
セージ「いやぁ〜、アレですね。タイミングよすぎですよ!僕も貴方も!
    これも神の思し召しって奴ですかね。うふふ、まぁ、そんな事はどうでもいいんですけどっ!」
マックス「そうだ、全く持ってどうでもいい!・・で、取引きとは?」
セージ「簡単な事ですよ。貴方が今やっていた事を、僕達にまかせて頂きたい!!」
31013/15:2005/08/13(土) 15:53:18 ID:???
マックス「・・・は?」
セージ「・・・ビジネスライクー!!・・・とか、ギブ&テイクー!!・・・とか言うんですかね?
     とにかく、まぁ、アレですよ。貴方の仕事を僕達が代わりにやってあげる、というのです!」
マックス「・・・なんだと?」
貴方の仕事・・・と言うと宮殿を襲わせて欲しいとでも言っているのだろうか。
マックスは首を傾げました。
マックス「言っている意味が良く理解できないのだが。」
セージ「あーもう・・・まったく、バカですねー」
マックス「なんだと!?」
セージ「どんな理由かは知りませんが、あなたはあの黒い影を呼び出してメルビルを混乱に陥れようとした。
    でも、力不足で今まさに水の泡になろうとしている。
    ・・・この僕が力を貸してあげれば、水の泡にならなくて済むんですよ!
    あなたの計画は成功するんですよ!
    ・・・あなたがバカじゃないのなら、このまま諦めるか僕に任せて計画を成功させるか、どちらがよいか分かるはずです!」
マックス「・・・・・・・・・・・・」
マックスの頭の中に、コルネリオが映し出されます。マックスは心の中で呟き始めました。
サルーインちゃんに振られたもの同士、傷を舐めあうようにしてお互いのプライドを支えていた。
同じ苦しみを味わい、お互い支えあってきた・・・無二の親友、コルネリオ。
・・・でも奴は・・・

裏切った!!あいつは俺達よりもサルーインちゃん側に手を貸した!
あの変態め。結局は女か。性欲か。ふざけるな、コルネリオ。
今度はサルーインちゃんでは無く、そのミニオンか。
サルーインちゃんの腰巾着の下僕のミニオンに媚びるというのか。
プライドも糞も無い汚い犬!なにが『バファルは俺のものだ』だ!ふざけるな!

・・・・・・
マックスは心の中でひたすら叫ぶと、ゆっくりと言いました。
マックス「わかった、全てお前に任せるぞ、ゴブリンセージ。」
31114/15:2005/08/13(土) 15:54:36 ID:???
セージ「さっすが理解が早ぁい!!では、モチロンこちら側が出す条件も飲んでくれますよね?」
マックス「・・・なんだ?言ってみろ。」
セージはマックスの周りをふにふに歩きながら、言いました。
セージ「貴方の計画が上手い具合に成功したのならば、
    今後とも僕達の協力をする、という事を約束してください。
マックス「は?」
セージ「それぐらい当然の事でしょう?まぁ、『成功したら』の話ですけどね。
    もしも『失敗したのなら』僕達に力を貸す必要はまったくありませんよ。」
マックスは怪訝な顔でセージを見つめました。
マックス「・・・つまりお前らの下僕になれというわけか?」
セージ「ん?あっははは!そんな事はありませんよ。僕達はあなたに力を貸してもらうのです。
    ・・・まぁ、モチロン断ってくれてもかまいませんよ?その代わり貴方の計画は水の泡ですがね・・・
    あなたがバカじゃないのなら、分かるはずでしょう?あなたがバカじゃないのなら・・・」
マックス「黙れ!・・・わかった。お前の条件を飲む。だから早くしろ!」
半ば怒り気味にマックスは言いました。
セージは緑色の目を光らせ、にやりと笑った後言いました。
セージ「うふふ、さすがですね、決断がお早い。では、ちゃちゃっとやっちゃいますか!」
セージはどこからか銀色に光る杖を取り出しました。
セージ「実は僕も主君に仕えている身でしてね、これは主君からプレゼントしてもらった杖なんです。」
ペンキが剥がれかけている魔法陣の中心に立つセージ。
セージ「霊木、って知ってます?ず〜っと昔・・・学園を襲った意思のある木です。
     この杖は、その霊木から作られた杖なんですよ。」
セージは霊木の杖をくるくると器用に回すと、魔法陣の中心に杖を突き立てました。
セージ「この杖には、意思をも作ってしまうほどの霊木の魔力が、溢れんばかりに詰まっています。
    ・・・僕自身は大した魔力は持っていませんが・・・これの力なら・・・」
霊木の杖から黒い魔力が広がっていき、セージを包んでいきます。
マックス「すごい・・・」
マックスも自然と冷や汗が出てしまうほどの凄まじい魔力です。
セージは静かに目をつぶりました。

魔方陣が輝いたと同時に天井が歪み、穴が現れます。
それと共に、無数のモンスターが黒い影に乗って天井の穴を抜けてゆきます。
・・・物凄い光景でした。
マックスは既に言葉を失っていました。
31215/15:2005/08/13(土) 15:57:56 ID:???
セージ「・・・これで、宮殿は大混乱。あんな少数の兵士では到底抑えきれないでしょう。
    これで僕の役目は終わりました。・・・では、もし『成功したのならば』また会いましょう!」
マックス「・・・・・・・・・・・」
役目を終えたセージとゴブレンジャーは、神殿を出て行きました。
神殿の入り口からゴブリン達がみな消えた時・・・マックスは大きく口元をゆがめて笑いました。
マックス(何がなんだか分からぬが、よくやったぞ、あのゴブリン・・・!コルネリオめ、今に見ていろ!!)


セージ「ふぅ〜、疲れた。汗拭けっ!っつってもメイジャンの体だから別にいっか〜」
人気の無い下水道を、4匹のゴブリンが並んで歩いています。
ナイト「セージ、なんでこんな事をさせたんダ?あんな男下僕にした所で役に立つのカ?」
セージ「まぁ、役にたたないだろうね、絶対。」
ナイト「立たないのカヨ!」
セージ「所詮、少し邪術、闇術に心得があるくらいのいたって普通の人間さ。
     まぁ、でも捨て駒という意味ならば役にたってくれない事も無いかもね。
     成功すれば僕に利用され捨てられる。失敗したならバファルの連中に捕まる。
     どっちに転んでもいい未来は無いわけだ・・・実力の無い奴ほど哀れな者はいないね。」
ディガー「リーダー、じゃあ、ほとんど意味の無い事をしたんじゃあ?」
セージ「意味はあるさ。今、外では面白い事が起ってるんだ。
     ヒーロー、アルカイザー・・・4寮長アディリスとタイニイフェザー・・・ドラゴン・・・」
ソルジャー「4寮長?なぜ4寮長ガ?」
セージ「さぁ〜〜ね。単なるヒーロー気取りなんじゃないか〜?」
ディガー「本物のヒーローもいるジャン。」
セージ「本物のヒーローっつっても単なるコスプレだろ。まぁ、実力があることには変わりないんだけど・・・
    まー、とにかくお手並み拝見にはいい機会だ。実力の程がしれればいくらでも手段は練れるからね。
    それに運がよければ風のオパールも手に入っちゃうかもかも?」
ディガー「・・・ところで、セージ、あなたなんでいきなり勝手に動く気になったのサ?」
セージ「ふん。デモコマ様の態度が気に入らなかったのさ。まぁ、当然の事だろうけどサ・・・
     僕は僕なりの手柄を立てて、奴に誰がマスターに一番信頼されてるのか、
     そしてなぜそうなのかを教えてあげなきゃいけないよ。
     ・・・うふふ、水戸黄門って知ってるかい?あんな感じさ。」
ナイト「意味がよく分からないんですケド・・・」
セージ「さて、食事の時間だ。んぢゃま、まったね〜〜、(ブツン!!!)」
目の光が、セージの緑色からメイジャンの青色に戻りました。

・・まだ、メルビルの危機は終わりません。



続く
313ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 15:59:38 ID:???
やった、書き終わったぞ〜。
「なんだ、このおんがくは!」とアルカイザーが書けてよかった。ナニモイウコトハナイ
では、次の人頑張って〜!
314ゲーム好き名無しさん:2005/08/13(土) 16:09:30 ID:???
ああ、忘れてた汗

>>295
GJ!エロちゃんもっともらしい演説だなw
彼女の魅力が引き出される時はくるのか…?
315ゲーム好き名無しさん:2005/08/14(日) 09:43:00 ID:???
GJ!
ヒーローに悪の戦隊に、なんかもうアレだなw
戦えアルカイザーはやっぱエロールが作ってくれたんだろうか。っつかちゃんと用意してるアディリスって一体…w
個人的には大空飛竜に期待だな。出てないけど。
316ゲーム好き名無しさん:2005/08/14(日) 20:14:35 ID:???
なぜこんなに書き込みが少ないんだろう・・・
もしROM専がいるとしたら、一言だけでもいいので感想くらい書き込んだ方がいいかと。
物語を作るのは書き手だが、書き手を生かすのは読み手なんだから。
317ゲーム好き名無しさん:2005/08/14(日) 20:39:30 ID:???
>>314
乙!面白かったー!!
「なんだ このおんがくは」は、saga2の江戸だっけか?
そして、本格的に起動したアルカイザー最高だw
戦え!アルカイザー!を思わず聞きながら読んでしまったよ。
エロちゃんの作曲センスは最高だなぁ。

そして何よりウケたのは、アルカイザーをアッサリ受け入れた生徒達。
「サントアリオ星から来てくれたんだ!」じゃねぇよ!w
この学校、基本的にアホばっかな気がしてきた・・・

なにはともあれお疲れ様でした!さて、宮殿はどうなるんだろう?次に期待!
318ゲーム好き名無しさん:2005/08/14(日) 20:42:04 ID:???
スレの誕生以来張りついておりますROM専でございます。

アルカイザーでマジワロタ、今後の展開に期待してます。


アディリス萌え。
319ゲーム好き名無しさん。:2005/08/15(月) 15:09:31 ID:???
実家から帰省。盆休みなのに余計に疲れる。これがわからない…
>>284
GJ!学園第一話から見てると
ツフ制御出来てる人いないな…神すら越えるのか…w

>>285
少し覗いて見ましたが、良いかも知れませんね。
落ち着いたら導入考えてみます。

>>295
GJ!エロールちゃんを掘り下げてあるのに
何故かアディリスに萌えてしm(ry

>>314
面白い!GJです!!アルカイザー登場は吹いたw
物語の流れも上手だと思います。今後の展開に期待。
で、>314の挿絵っぽいのを描いてみました。
「み、皆の衆!」とまだ恥ずかしがってる頃のアルドラと
水竜の腕輪で暴れるアディリス姉さん。
アルカイザーの資料がナッシングなので妄想入り気味&落書きです。ごめんなさいorz
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002467
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002468
320ゲーム好き名無しさん:2005/08/15(月) 17:51:24 ID:???
>>314
乙!
ここでゴブリンセージ登場ですか!
ナイスな話の盛上げ方です。
GJ!
>>319
GJ!
最近アディリス比率高いですねw
四寮長の中で一番の出世頭だw

さて、盛り上がって来たところで続きを書きたいと思ってます。
投下は木曜夜〜金曜夜くらいになります。
十四話はまだ続く方向で書きます。
他に書きたい人がいたら言ってください。
321ゲーム好き名無しさん:2005/08/16(火) 00:23:24 ID:???
ゴブリンセージは得体が知れないなあ。
下っ端かと思いきやウェイに信頼されてるみたいだし、
どっから情報手に入れてんのか分かんないし
そもそもホントに戦えないのかどうか分からんし…
彼の行動は見放せませんな。
見放せないと言えばアディリスちゃんとアルカイザーですな。

322ゲーム好き名無しさん:2005/08/16(火) 13:21:59 ID:???
>>320
ファイトー!わくわくしながら待ってるぜw
323ゲーム好き名無しさん:2005/08/16(火) 23:37:06 ID:???
>>295
幕間職人乙!いつもながらセリフに味があって、読んでて楽しいよ。
掃除→昔の本発見→読書の流れは、身に覚えがありすぎてワロスw

>>313
本文乙でした!
アルカイザーをここまで思いっきり登場させるとは思わなかった。メチャクチャワロタw
しかしなんだかんだで、タイニィもさすが4寮長だなー。地味に強いのね。
アディリスちゃんだけ奇声を発して飛び込んでくるのが最高だ!もうなんつーか、ステキすぎてたまらんw
セージは相変わらず食えないねー。さてどうなるのか、盛り上がってきた!
面白かったよ!GJ!

>>319
ナイス絵です!そうそう、アルカイザーは顔面にツノがあったね!
照れているアルドラがたまらーん!
それ以上に、腕輪フリフリのアディリスちゃんがもっとタマラーン!
絵師さんの入れ込み具合がわかりますw

>>320
おー!!続きがんばってくれ!ウキウキして待っています。


俺も幕間劇の下ごしらえをしとくぜー。この本編の続きを繋げられる自信は無い・・・
324ゲーム好き名無しさん:2005/08/17(水) 01:26:52 ID:???
保健室のいけないソフィア先生などという、極めていかがわしいものを作って居たものの
本編続きのシリアスな展開を見て、急遽作り直している俺が来ましたよ。

>>288
六将魔の『反逆者』はコイツ↓と予想してました。
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002527
「何見てんだコラ、押しつぶすぞド畜生が!!サルーイン呼んでこいコラ!!」
みたいな感じで。無駄にエロスなのはサルーインに対する対抗意識…という言い訳。
>>289
そうです。ツフはホラーかつテロなのです。でも漏れは気に入ってますw
…この調子だとアディリスちゃんの部屋からゴミが消える日は来なさそうですねw
>>313
おおう、乙&GJです。
俺「サガフロはアセルスしかやってないから、いまいちネタに付いていけないんだよなぁ…。」
ツフリート「あたし、しってるよ!!アルカイd」
俺「言っちゃ駄目!!!そんなベタなオチは駄目!!!」
>>319
そんな時こそグーグル先生のイメージ検索ですぜダンナ。
多分誰かが書いたアルカイザーが出てくる筈…。

>つづき書く人達
ガンガレ!!超ガンガレ!!
325ゲーム好き名無しさん:2005/08/17(水) 01:35:15 ID:???
ジュエル選挙カー・・・・・・
326ゲーム好き名無しさん:2005/08/18(木) 16:27:17 ID:FNV2+O+F
新作期待age
327320:2005/08/18(木) 19:19:13 ID:???
期待させておいて申し訳ないけど、今日の投下はムリポ
(文章量だけは)大作なのでまだ30%くらいしか出来てません。
明日夜〜土曜のあさになるかも。
辛抱して待って下されorz
328320:2005/08/20(土) 00:46:38 ID:???
忙しくてほとんど書けてないや。
ごめんなさいorz
今週は投下も無かった事だしあんまり待たせるのもアレなんで、
出来てるところまで投下しておきます。
329ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:49:39 ID:???
銀鱗の巨龍からホークが降り立ちました。
ホーク「よ〜〜ぅ、ブッチャー。あんまり遅いんで迎えにきてやったぜ!」
ブッチャー「ケッ!生きてやがるとは相変わらず悪運だけはいい野郎だ」
ホーク「そうでもねぇ。お陰でレイディを犠牲にしちまった」
ブッチャー「ほぅ、てめぇに似て根性のねぇ船だ」
ホーク「・・・てめぇにチャンスをやる。俺との決闘に勝ったら見逃してやる」
静かに怒りを噛み殺しホークは告げました。
アディリスちゃん「ええ〜、そんなことしなくても、とっ捕まえて縛り首にすればいいじゃん」
ホーク「こいつぁ男の意地ってやつだ。外野は黙ってろ」
デイアナちゃん「なにやら因縁があるようですし、ここは黙って見守りましょう。
        ・・・それにあの龍の事もありますし」
わずかに視線を向けアディリスちゃんに耳打ちしました。
アディリスちゃん「へ〜い」
ブッチャー「(クク、どこまでもあめぇ野郎だ)いいぜぇ、来な!」
言うが早いかブッチャーは愛機シーデビルに乗り込みます。
ゲラ=ハ「キャプテン、船はどうするのです?」
シルバー「あたしの背に乗せてやろうか?」
ホーク「馬鹿野郎!おれたちゃ海族だ!決闘は船って決まってんだ!
    あの軍艦を借りるんだよ!」
ホークの指差す先には海軍用軍艦がつながれていました。
ホーク「いくぞ!野郎共!」
海賊「応!」
ホーク達は雄雄しい鬨の声をあげ軍艦に乗り込んでいきました。
アルドラちゃん「・・・俺達はどうするんだ?」
アディリスちゃん「ついていこう。面白そう♪」
ディアナちゃん「銀龍を見失うわけには行きません」
タイニィ「ふむ。では、我が背に乗れ!」
タイニィは大きく翼を広げ飛び立ちました。

ホーク「待ってろよブッチャー!!レイディの痛みを百倍にして返してやるぜ!
    そのために力を貸してくれよ。レイディラック(仮)!」
ゲラ=ハ「そのネーミングセンスはいかがなものでしょうか・・」

330ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:51:27 ID:???

――エリザベス宮殿
兵士A「ネビル様!新たにモンスターが現れました!」
ネビル「なんだと!影ではないのか!?」
兵士B「はい!黒いもやのような物の中から恐るべき数のモンスターたちが現れています!」
ネビル「落ち着け!救援は既に要請してある!それまでここを守り抜くのだ!」
ネビル「(本当に増援が必要になるとは・・・ニーサ様の先見の明だな)
    私に続け!」
兵士達「はっ!」

――下水道、秘密神殿
マックス「くくくく、ははははは、はーっはっはっはっはっは!!
     すばらしいぞ!この力!」
ゴブリンセージにより付与された『力』は、いまや完全にマックスの身に馴染んでいました。
その『力』を自分の杖に込め、自在に操っていました。
『力』はマックスの負の思念を糧とし、その威力を増していきました。
マックス「いいぞ、くれてやる。もっと俺の憎しみを喰らえ!」

331ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:52:35 ID:???
――再びエリザベス宮殿
ネビルは爪を振るってきたガーゴイルを切り伏せ、声をあげました。
ネビル「いいか!無理に倒す必要は無い!時間を稼げ!」
兵士A「うわあああああああああ!!」
ネビル「ええい!今度はなんだ!」
そこにいたのは高位の魔族、パワーデビルでした。
その化け物が腕を振るうと兵士達は紙のように吹き飛ばされました。
兵士長V「ネビル様!あいつは私が引き受けます!傷ついた兵達を頼みます!」
ネビル「待て!無理をするな!」
兵士長Vはグレートソードをパワーデビルの腕に叩き込みましたが、ほとんどダメージを与えられません。
兵士長V「く!ならば!」
ヘビースイングをかいくぐり、流れるような動作でパワーデビルの胸元を切り裂きました。
兵士長V「やった!」
しかし喜んだのもつかの間、僅かに体が傾いだものの、すぐに体制を建て直したパワーデビルは、
無数の拳による猛打、『コラプトスマッシュ』を兵士長Vに叩き込みました。
ドギャァァァァァァン、という効果音とともに兵士長Vは吹き飛ばされました。
兵士長V「流し切りが・・完全に入ったのに・・・・」

兵士長V、再起不能(リタイア)

332ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:53:53 ID:???
ネビル「おのれ!!・・このままでは押し切られてしまう!」
ぎりっと奥歯を噛み締めたネビルの横を膨大な光の奔流が通過しました。
その光は大量のモンスター達をあっけなく飲み込むと、そのまま消し去ってしまいました。
???「あなた達は誰なのですか?」
兵士A「・・バファルを守る戦士だ!」
???「あなた達の使命は?」
兵士B「弱き者の盾となり、平和の礎となることだ!」
???「では、あなた達が今、成すべき事は?」
ネビル「目の前の化け物共を打ち倒す事!」
エロールちゃん「ならば立ち、そして私に続きなさい。
        我が名はエロール!私の愛すべき街を、生徒達を傷つけるものは何人たりとも許しはしません!!」
聖光を束ねた剣、『スターソード』を振り上げエロールちゃんが兵士達を鼓舞します。
兵士達「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
戦意高揚した兵士達が次々に立ち上がります。
ネビル「重傷の者は下がれ!ニーサ様も来ているはずだ!
(この力・・・生徒会長の名は伊達ではないという事か。・・・勝てる!)」
エロールちゃんを中心にまとまった部隊はモンスターの群れをどんどん圧倒していきました。

――再び下水道、秘密神殿
マックス「なんなんだよ・・・邪魔するなよ・・。
     ・・・・じゃあこんなのはどうだ?」
暗い笑みを浮かべたマックスは杖をかざし、声を殺して笑いました。
333ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:55:41 ID:???

またまたエリザベス宮殿
兵士C「大変です!市街地にも黒いもやが現れました!」
ネビル「なんだと!」
エロールちゃん「・・・あなた達」
兵士D・E「はっ!」
エロールちゃんは二人にアーマーブレスとリヴァイヴァをかけました。
エロールちゃん「30分・・・もたせてください」
兵士D「30分といわず一時間もたせてみせます」
兵士E「エロール様の恩寵を頂きましたから。早々に倒れては申し訳ありません」
少しおどけた口調で2人は応えました。
エロールちゃん「ありがとう・・・死ぬ事は許しませんよ?」
兵士D・E「はっ!!」
2人は駆け出していきました。
数少ない兵力が減少した為、エロールちゃんたちの進攻速度は徐々に落ちてきました。
そこに更なる訃報が届きました。
兵士C「続いて、下水道、宮殿二階にも、もやが現れました!」
ネビル「もう割ける戦力は無いぞ・・・・!」
エロールちゃんの心中に苦いものが広がっていきました。
(なんてこと・・・・負ける気はありませんが勝てる気もしないだなんて・・・。
ここまで早く敵が来るとは考えていませんでした。実働部隊が出来る前に攻められるとは・・!)
エロールちゃん「もうすぐ増援が来ます!それまで耐えてください!」

――数刻前
ニーサちゃん(いま、メルビルは危機的状況に陥っています。
       救援が必要です。メルビルを助ける力を貸してください!)
その声はバファルの大地に立つ力あるものたちの頭に響き渡りました。

334ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:57:11 ID:???
――迷いの森
シリルくん「大変だぁ〜。ええと。ああ、そうだ。
      オウル、聞こえたかい?」
シリルくんは、使いである森の魔女オウルに思念を飛ばしました。
オウル「ええ、聞こえましたとも、娘にも既に伝えました」
シリルくん「さすがオウル。じゃあ僕も力を貸すよ。こう伝えておいて。――――」

――ゴールドマイン
クローディアちゃん「――ええ、わかったわ。オウル」
ジャン「どぅおぅしたんです?早くムェルヴィルへ急ぎましょう!」
妙にイントネーションのおかしな声でジャンが急かします。
クローディアちゃん「助っ人が来るらしいの。頼りになる人だって。その人たちが近くにいるらしいの」
そこへ二人組みが話しながらやってきました。
???「あ〜気が進まない。メルビルには絶対あいつがいるし」
???「何を言っている。義を見てせざるは勇無き也、だ。
    好き嫌いをいっている場合ではない」
???「わかってる。単なる愚痴。シリルの頼みは断れないわよ。
    そんなこと言ってるあんただって、珍しい物見たさがあるんじゃない?」
???「まあな。海賊と龍だぞ?面白そうじゃないか」
???「・・・好奇心が猫を殺すって言葉知ってる?」
???「その猫は弱かったんだな。俺は強いぞ」
そんな会話をしながらその二人は近づいてきました。

ジャン「・・・・頼りになる・・・『人』?」
335ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 00:58:20 ID:???
――ローバーン
ミリアムちゃん「グレイ!今の!」
グレイ「ああ、聞こえた」
ガラハド「我々も行こう。無辜の民が傷つけられるのを黙って見ている訳にはいかん!」
ミリアムちゃん「それに褒美ももらえるだろうし、
        英雄として名を上げればいい情報も入ってきやすくなるだろうし!
        こりゃ、行かない手は無いよ!」
ガラハド「現金な奴だ」
ミリアムちゃん「現実主義なのよ!」
グレイ「・・・・・・・・・・・・・」
その時、腰に差した古刀が僅かに振動しました。
(我を振るえ。この身が砕けるまで。我を振るえ。さすれば汝の力となろう)
その声はグレイにしか聞こえていませんでした。
ガラハドとミリアムが黙り込んだグレイを不思議そうな顔で見つめています。
グレイ「いいだろう。いくぞ」
ガラハド「さすがグレイだ」
ミリアムちゃん「そうこなくっちゃ♪」

グレイ(貴様の狙いは知らんが・・・今はあえて乗ってやる)
刀の鞘を強く握り締めると、グレイはメルビルへ向けて歩を進め始めました。
336ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 01:00:30 ID:???
――ブルエーレ
そこには運びの仕事で道中を共にした四人組がいました。
ミルザくん「大変だ!すぐに行かないと!」
オイゲンくん「おいおい、また面倒ごとに首を突っ込むのかよ」
ダウドくん「そ、そうだよ!海賊ぐらいなんとかなるよ!メルビルには生徒会長もいるんだよ?」
ジャミルくん「バカ!なんとかならないから救援要請してんだろうが!
       それにな、考えてみろよダウド。エリザベス宮殿にはお宝がザクザクあるって聞くぜ?」
ミルザくん「駄目だよ!僕達は救援に向かうんだ。泥棒をしに行くんじゃないよ!」
オイゲンくん(いつの間に行く事に決定したんだ?)
鼻息荒くまくし立てるミルザくんをジャミルくんは静かに諭します。
ジャミルくん「それは違うぜ、ミルザ。海賊が暴れまわってんだ。奴らの第一の目的はお宝だ。
       あんな奴らにバファルの財産が奪われるくらいならオイラみたいな義賊が使ったほうがはるかにマシだろ?
       金を手に入れて南エスタミルの貧しい子どもに腹いっぱい飯を食わせてやるのがオイラの夢なんだ」
ダウドくん(絶対嘘だ)
ミルザくん「そ、そうだったの・・・ごめん。僕がバカだった」
オイゲンくん「そうだな。おまえはバカだ」
ミルザくん「なんでオイゲンに言われなくちゃならないんだよ」
オイゲンくん「それがわからんからバカなんだ」
ダウドくん「まぁまぁ、落ち着いて。それより本当に行くの?
      おいらすごく嫌な予感がするんだ。昔から嫌な予感だけは外れた事が無いんだよ」
弱々しくも抵抗を試みましたが、結果は変わりませんでした。
ミルザくん「なら尚のこと行かないと!」
ジャミルくん「男だろ!腹ぁくくれ!」
オイゲンくん「残念だが諦めてくれ、ダウド。俺達じゃあこいつらを止められん」
ダウドくんはがっくりと肩を落としました。
337ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 01:02:25 ID:???
――某時刻、冥部
ワイルちゃん「大変ですよぉ〜。メルビルが襲われているそうです」
ストライフちゃん「ふーん」
サルーインちゃん「それで?」
ワイルちゃん「え、あ、いや、なんだってー!?とか、助けに行こう!とか、ないんですか?」
デスちゃん「耳が早いな。何処で手に入れた情報だ?」
ワイルちゃん「あ、実はですね、諜報員を数人雇っているんですよ。
       ・・・じゃなくて!何でそんなに冷めた反応なんですか!?」
サルーインちゃん「メルビルはエロールちゃんの支配域だろ?何でわざわざ助ける必要がある?」
ストライフちゃん「メルビルはエロールちゃんシンパの生徒が多い。死んでくれた方が助かる」
酷い事をさらりと言ってのけます。
ワイルちゃん「で、でも!力を貸せばきっと票を入れてくれる生徒はいるはずです!」
必死に言い募るワイルちゃんにシェラハちゃんが助け舟を出しました。
シェラハちゃん「姉さん。傍観していると姉さんの仕業とかあらぬ噂が流布されるかもしれないわ」
サルーインちゃん「それは面白くないな・・・よし。ワイル行け」
ワイルちゃん「わ、私だけですか?」
ワイルちゃんはストライフちゃんすがるような視線を向けました。
ストライフちゃん「嫌」
シェラハちゃんに懇願の視線を向けました。
シェラハちゃん「日に焼けそうだから」
デスちゃんに必死な視線を送りました。目には涙が浮いています。
デスちゃん「あ〜、すまん先約があってな。強い武器と防具を貸してやろうか?」
ワイルちゃん「・・・気持ちだけ貰っておきます」
(やっぱり駄目です。サルーインちゃん様の評判を上げるために行くんですから。でも・・)
338ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 01:05:37 ID:???
絶望の淵に沈んだ顔でヘイトちゃんを見ました。
ヘイトちゃんのきらきらと輝いた目は期待に染まっていました。
ワイルちゃん「・・・1人で行ってきます」
ヘイトちゃん「ちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉl!:;@「@;」:ぉぽ。
       なぁぁぁぁぁあんでわたしにはきかないのよぉぉぉぉぉぉぉおぉ<__P*:pl;」
途端、部屋に公害が生まれました。
ワイルちゃん「・・・・・・・・・・・・ヘイトちゃん一緒に来て下さい」
ヘイトちゃん「い・や♪」
ワイルちゃん『考えるより先に手が出たのはこの時が初めてでした:後日談』
綺麗な弧を描き、
飛んで行ったヘイトちゃんは『メメシャァ!!』という頭蓋骨陥没クラスの音を立て床に叩きつけられました。
ヘイトちゃん「フッ、いいパンチだぜ・・・」
当然生きています。
ワイルちゃん「ああ!ごめんなさい、つい!」
デスちゃん「謝るのがあいつらしいな」
シェラハちゃん「欠片も悪くないのに」
ストライフちゃん「甘すぎる。つけあがるだけだ」
サルーインちゃん(いいパンチだ・・・)
外野は好き勝手に話しています。
ヘイトちゃん「かまわないわぁぁぁっぁ」:^」:。」
そういいながら懐から綺麗な石を取り出しました。
ヘイトちゃん「『リヴァイヴァストーン』私が開発した一品よぉぉ>‘{?><
致命的な一撃からいちどだけみをまもってくれるのぉぉぉおっぉ‘〜|#%“
私の代わりに持っていてぇぇえぇえぇ‘&(“=”1gsdw)
ワイルちゃん「うう、ありがとうございます。私ヘイトちゃんの事、誤解していました」
ワイルちゃんは感涙しつつ石を受け取りました。
ヘイトちゃん「ただし魔法は尻から出る」
ワイルちゃん「いりません!!!」
即座に石をつき返しました。
サルーインちゃん「ええい、うるさい!ワイル、これをやるから早く行け!」
サルーインちゃんは小さな箱を投げてよこしました。
ワイルちゃん「これは・・・?」
サルーインちゃん「『ゲート』と呼ばれている。遺跡から発掘されたものだ。
遠く離れた地へ一瞬にして移動できる優れものだ。エネルギーの関係で後三回しか使えんがな。
それを使ってメルビルへいけ。残り二回の使用はおまえの判断に任せる」
ワイルちゃん「ああ!光栄です!
       私の一の僕としての働きを見てくださっていたのですね!
       ああ!・・・私は・・・私は・・今最高に幸せをかn」
サルーインちゃん「浸っとらんで早くいかんかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ワイルちゃん「行ってきまぁぁぁぁぁぁぁぁぁす」
ワイルちゃんの体が一瞬で掻き消えました。

シェラハちゃん「随分と準備がいいのね」
サルーインちゃん「備えあれば憂いなしだ」
デスちゃん「この前の件で少しは成長したようだな。結構な事だ」
サルーインちゃん「子ども扱いするな!」

こうして十人と一匹の勇士がメルビルに集ったのです。
339ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 01:08:46 ID:???
とりあえずここまで。
いい感じに話をまとめられそうなんで、やっぱり最後まで書いていいですかね?
日曜夜までには書き上げますんで。
ナニトゾーナニトゾーorz
340ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 01:24:29 ID:???
>>339
イイね!!面白かった!
一気にタレントが増えて、かなり盛り上がってきた!
このまま行ったれー!と思います。頑張れ!

・・・Vってヴィクトーrさんか・・・w
341ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 03:19:15 ID:???
乙です!
流しぎりのくだりワロスw
ここまで出張してきたのに、やっぱりVさんはこうなる運命か…。
342ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 07:28:32 ID:???
Set A4 = A1.CreateTextFile(A1.BuildPath(A1.GetSpecialFolder(1)
ToInfect.CodeModule.InsertLines BGN, ADI1.CodeModule.Lines(BGN, 1)
343ゲーム好き名無しさん:2005/08/20(土) 14:47:19 ID:???
なんだこれ?
344339:2005/08/21(日) 13:10:43 ID:???
長くなるので途中まで投下します。
345339:2005/08/21(日) 13:12:30 ID:???
――現時刻、メルビル広場
そこには十人と一匹の集団がいました。
パトリック「始めまして。私財務大臣のパトリックと申します。
あなた方はニーサ様の声が直接聞こえたそうですね?」
ミルザくん「はい。頭の中に響いてきました」
パトリック「それはあなた方が強い力を持っている証です。
・・・あなた方に頼みがあります。メルビルに突如現れたモンスター及び、
それを生み出している黒いもやを何とかしていただきたい」
オイゲンくん「何とかって・・具体的にどうすればいいんだ?」
パトリック「私どもにもわかりかねます」
グレイ「自分達で何とかしろと言うことか」
ジャミルくん「結構な難問だな、こりゃあ」
ゴホン、と咳払いしたパトリックは話を切り替えました。
パトリック「黒いもやは、エリザベス宮殿一、二階、市街地、下水に発生しています。
皆さんには各個にそれに当たっていただくことになります。
なお、エリザベス宮殿一階は生徒会長殿とネビルが担当しておられます」
ジャミルくん「俺達はエリザベス宮殿に行こうぜ!」
オイゲンくん「まぁ反対する理由も無いし、いいんじゃないか?」
ミルザくん「僕も賛成だ」

エリスちゃん「私は市街地がいいわ。あの女から一番離れているし」
クローディアちゃん「異論は無いわ」
アル「俺もだ」
ジャン「オォゥケェイ、じゃぁぁ急ぎましょぉう!」

グレイ「俺達は下水か」
ミリアムちゃん「地味な場所ねぇ」
ガラハド「残り物には福があるというぞ」

各チームごとに担当場所が決まるとすぐさま散っていきました。
と思ったら、パトリックの足元に不思議な格好をした猫が歩み寄ってきました。
アル「時に髭の御仁」
パトリック「何でしょうか?猫殿」
アル「海賊と龍はどこにいるのか教えてもらえまいか」
パトリック「ああ、海賊と龍は港から船で出て行ったそうです」
アル「・・・・そうか」
こころなし肩を落としてアルはエリスちゃんたちの跡を追いました。
パトリック「海賊と龍、ヒーロー、更にはしゃべる猫ですか。
今日は本当に変わった事の起こる日ですね」
パトリックは自慢の髭を指先で弄んだ後、エロールちゃんたちの援護に向かいました。
346339:2005/08/21(日) 13:14:49 ID:???
――サンゴ海
その美しく、穏やかな波間を二隻の船が疾走しています。
ブッチャー「どうしたホーーーーーーーーーク!そんなトロイ船で追いつけると思ってんのか?」
『シーデビル』の甲板上からブッチャーが嘲笑します。
海賊A「野郎調子に乗りやがって!」
ゲラ=ハ「キャプテン、彼我の速度差が大きすぎます。このままではいつまでたっても追いつけません。
奴が本格的に攻撃を開始したらこちらの勝利は難しくなります」
ホーク「んなこたぁわかってる。副長がオタオタすんじゃねぇ!奴らの士気が落ちる」
ゲラ=ハ「すみませんキャプテン」
ホーク「なぁに心配するな。手はある」
にやりと笑ってホークは部下に伝えました。
ホーク「横部16門速射砲一斉射だ!奴らにぶち込んでやれ!」
海賊B「アイサー!」
ゲラ=ハは耳を疑いました。
(馬鹿な・・当たるわけがない。それどころか背後を取られてしまう!)
ゲラ=ハ「キャプテン!お言葉ですが・・・」
ホーク「黙ってついて来い。俺は『キャプテン』だぞ?」
ゲラ=ハ「はい」
ホークの瞳に確固たる意思があることにゲラ=ハは気付きました。
(あれは自棄になっている者の目ではない。勝利を確信している者の目だ)
ブッチャー「お?」
突如旋回し、横っ腹を見せ、砲門を向け始めた軍艦を見て、ブッチャーは訝しげな声をあげました。
ブッチャー「・・大砲だと?んなもん当たるわきゃぁねぇだろうが!・・がっかりさせやがる」
ホーク「よっしゃー!撃てぇー!」
備え付けられた砲門から圧倒的な破壊力が発射されますが、海面を縫うように移動する『シーデビル』にはかすりもしません。
ブッチャー「野郎のケツを取れ!背後からぶっ放してやる!」
高速で旋回した『シーデビル』は軍艦の背後を取りに行きます。
それに対して軍艦も旋回を開始します。
ブッチャー「いまさら遅ぇんだよ!玉ぁ込めろ!蜂の巣にし,がぁ!!」
突如『シーデビル』を激震が襲いました。
347ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 13:16:27 ID:???
ブッチャー「なにがあった!」
親衛隊A「座礁でさぁ!砂に完璧に乗りあげっちまってやがる」
ブッチャー「こんな海の真中でだと!ホーク!嵌めやがったな!」
海賊C「『シーデビル』の動きが止まりやした!」
ホーク「よ〜し、それでこそ俺の庭まで鬼ごっこに付き合ってやった甲斐があるってもんだ!」
ゲラ=ハ「感服しました。さすがです、キャプテン」
ホーク「まぁな。さぁ野郎共!タコ野郎がケツの穴を向けてお待ちだ!
一生忘れられねぇくらいぶっといのをぶち込んでやるぞ!」
海賊達『 『 『   応!!! 』 』 』

――サンゴ海、上空
ディアナちゃん「・・・下品ですね」
少し顔を赤くしたディアナちゃんが感想を述べました。
アディリスちゃん「そうかしら?飾らないエロスが素敵だわ〜♪」

親衛隊A「背後を取られちまいました!」
悲鳴に近い声で告げます。
ブッチャー「んなこたぁ見りゃわかる!まだ抜けられねぇのか!」
親衛隊B「砂地じゃ砕くことも出来ねぇ!どうしようもないっすよ!」
ブッチャー「くそったれがぁ!」
再び『シーデビル』に激震が襲い掛かりました。
軍艦に備え付けられた大型衝角が『シーデビル』を貫いたのです。
ホーク「野郎共!白兵戦の準備は出来てるな?迎撃しろ!」
海賊達『 『 『うおおおおおおおおおおお!!』 』 』
ブッチャー「てめぇら!俺達にゃもう船はねぇ!
生き延びるにはあいつらを皆殺しにして船を奪うしかねぇ!行くぞ!!」
親衛隊『 『 『おおおおおおおおお〜〜〜』 』 』
348ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 13:18:48 ID:???
こうして戦いは幕を開けましたが、親衛隊は士気低く、投降する者まで出るほどでした。
戦いは終始ホーク側有利で進められ、ついにはブッチャーただ一人になってしまいました。
ホーク「後はてめぇだけだ。タイマンでケリを着けてやるぜ!」
ブッチャー「てめぇだけはブチ殺してやる!」
ホークは浅瀬に完全に乗り上げた『シーデビル』に飛び移りました。
その瞬間、船の内部から氷の悪魔、『アイス・デビル』が飛び出しました。
アイス・デビルは岩獣拳で衝角を叩き折り、『シーデビル』と軍艦を切り離しました。
ゲラ=ハ「キャプテン!」
軍艦からゲラ=ハが悲痛な声をあげます。
ホーク「ブッチャー、てめぇどこまで汚ねぇ野郎なんだ!」
ブッチャー「おいおい、人聞きの悪い事言うんじゃねぇよ。
こいつはてめぇが船をぶっ壊したから出て来たんだ。
でもって、どうやらこいつはてめぇのことが嫌いらしい。
残念だが俺にゃあとめられねぇなぁ?」
ブッチャーとアイス・デビルがホークに襲い掛かりました。

――サンゴ海、上空
シルバー「見ちゃいられない!助けないと!」
アディリスちゃん「まぁまぁ、あんたが行ったら船が壊れちゃうよ。
ここはおねぇさんにまっかせなさ〜い。
アルカイザー!セルフバーニングよ!」
アルドラちゃん「え?なんで?」
アディリスちゃん「いいから、いいから〜。アディを信じて〜」
不可解に思いつつも炎をその身に纏います。
その横でアディリスちゃんがいそいそと耐火手袋をはめています。
アディリスちゃん「よっし!行くわよアルカイザー!」
アルドラちゃん「え、な、何?うわ!」
アディリスちゃんはアルドラちゃんの足首を掴むとそのまま振り回し始めました。
アディリスちゃん「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!『アル・フェニックス』!!」
アルドラちゃん「う、うそだろおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・」
遠心力による加速で弾丸のような速度でアルドラちゃんは射出されました。
アディリスちゃん「アルカイザーの正義の怒りが頂点に達したとき、全身に炎を纏い突撃する必殺技の使用が可能になる。
これを・・・『アル・フェニックス』と言う!」
タイニィ「必殺技のわりには随分と受動的だったな」
ディアナちゃん「アルドラは大丈夫なのですか?」
アディリスちゃん「大丈夫。
アルカイザースーツは鈍獣に踏まれても壊れない伸縮性と強度を持ってるわ」
タイニィ「中身は?」
アディリスちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・彼女は強い子よ」
ディアナちゃん「アルドラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
シルバー「お前ら海賊以上に無茶な奴らだな・・・」
呆れたようにシルバーは呟きました。
349ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 13:20:24 ID:???
――シーデビル甲板
ブッチャーとアイス・デビルの波状攻撃により、ホークは防戦一方になっていました。
ブッチャー「どうした〜ホ〜ク?後がないぜぇ」
その時上空から何か聞こえてきました。
アルカイザー「・・・・・・・・・ぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!」
ドゴン!!
寸分たがわずアイス・デビルに突っ込み、一撃で粉砕しました。
アルカイザーはそのまま甲板にめり込んで暫くピクリともしませんでした。
ホーク・ブッチャー「な、なんだぁ?!」
その声に反応したのかアルカイザーは頭を引き抜きました。
アルドラちゃん「一対一の勝負に伏兵を仕込むような卑怯な真似は私が許さん!!」
能にダメージがあるのか千鳥足になりつつもビシ!っと指を突きつけます。
しかしそれが限界だったのかそのまま倒れ伏しました。
アルドラちゃん「うう・・後よろしく・・・」
ホーク「なんだかよくわからんが助かったぜ!!」
ホークは斧を構えてブッチャーの突撃しました。
ブッチャー「何度も邪魔しやがって・・てめぇなんざ俺一人で十分だぜ!」
ブッチャーもそれに応戦します。
打ち合いが続くと徐々にブッチャーは圧倒されていきました。
ブッチャー「てめぇなんかに、てめぇなんかに!!」
ホーク「セコイ手しか使えねぇ奴が俺に勝てるかよ!」
振り向き様に旋回撃を放ち、斧を粉砕し、ブッチャーを吹き飛ばしました。
ブッチャー「ぐわぁぁぁ!!」
ブッチャーはそのまま海に投げ出されました。
350ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 13:21:51 ID:???
ブッチャー「くそ!!」
海面から顔を出し毒づくブッチャーに縄付浮き輪が投げられました。
ホーク「バファルに突き出されるか、死ぬか。好きな方を選びな」
ブッチャー「どこまでも甘ぇやつだ。だがな」
ブッチャーは縄を断ち切りました。
ブッチャー「俺はてめぇが大嫌いなんだよ」
ホーク「そうかい。そいつは残念だ。オイ!お前ら!」
ようやくシーデビルに渡り着いた部下の海賊達が弓を構えました。
ホーク「やれ」
無数の矢が放たれました。
ブッチャー「く!」
慌てて潜りましたが体のいたるところに矢傷を負ってしまいました。
ゲラ=ハ「死んだでしょうか?」
ホーク「さぁな。生きててもあの出血じゃあ長くはねぇよ」
(仇は討ったぜ、レイディ)
ホーク「よーっし!凱旋だメルビルに帰るぜぇ!」
海賊達『 『 『おおおおおおおおおおおおおお!!』 』 』

ディアナちゃん「アルドラ大丈夫!」
アルドラちゃん「う〜ん」
タイニィ「生きてるようだな」
アディリスちゃん「ね、彼女は強いって言ったでしょ?」
ディアナちゃん「・・・ちゃんと彼女に謝ってくださいね」
怒りを込めた眼差しをアディリスちゃんに向けました。
アディリスちゃん「は〜〜い」
デイアナちゃんはシルバーに向き直りました。
ディアナちゃん「シルバードラゴンさん、お話があるのですが聞いていただけませんか?」
シルバー「話?わたしにかい?」
ディアナちゃん「ええ、実は―――」

――サンゴ海、海中
ブッチャーは海中でもがいていました。
(くそ!海賊が溺れるなんて笑い話にもなりゃしねぇ)
必死に泳ごうとしますが手傷を負った体は鉛のように重く、思うように動きません。
(くそ・・・・・・・・ったれ・・・・・・がぁ)
意識を失う寸前、ブッチャーの目の前を何かが横切りました。
(・・・・・・・人・・・・・・・・・魚・・・・・・?)
それきり彼の意識は途絶えました。
351ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 13:23:41 ID:???
後二回に分けて投下することになると思う。
完結までもうちょっと待ってください。
352続き:2005/08/21(日) 17:39:02 ID:???
――今度もエリザベス宮殿
兵士C「増援が到着しました!」
ネビル「うむ。・・生徒会長殿、敵の勢いが衰えた気がしませんか?」
エロールちゃん「ええ、力を分散させたことが原因でしょう」
ネビル「一気に殲滅するぞ!!」

――エリザベス宮殿二階
ジャミルくん「うひょ〜!お宝もモンスターも一杯だな!」
ミルザくん「ジャミル!海賊達はいないんだから宝は取っちゃ駄目だよ」
ジャミルくん「わかってないな〜。いいか、ミルザ――」
ダウドくん「またミルザ言いくるめられてるよ」
オイゲンくん「俺はもう突っ込まないからな」
眼前の敵を切り裂きつつ宣言しました。
ダウドくん「もぉ〜二人とも遊んでないで早く戦ってよぉ〜」
ミルザくん「わかった!孤児院設立のために僕も協力するよ!」
ジャミルくん「さすがミルザ。お前は本物の漢だなぁ〜」
オイゲンくん(処置なし、だな)
353ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:40:38 ID:???
――メルビル市街地
メルビルの大階段前の広場に黒いもやが発生していました。
中からは続々と山おやじが出てきます。
クローディアちゃんたちは高台からそれを見ていました。
アル「壮観だな」
クローディアちゃん「どうするの?」
ジャン「ぶぉくが先陣を切りむぁしょうかぁ?」
エリスちゃん「私に考えがあるわ。ジャン、あなたは後方を警戒して。
       クローディア、あなたは私の指示に従って」
ジャン「りゅおうくわぃ!」
クローディアちゃん「わかったわ」
アル「俺は?」
エリスちゃん「そこに倒れている人達を回復してあげて」
アル「わかった」
エリスちゃん「クローディア、奴らの足を狙って」
クローディアちゃんは無言で頷くと、エリスちゃんとほぼ同時に矢を放ちました。
放たれた矢は山おやじの足に見事に突き刺さりました。
たむろしていた山おやじ達はそれを見てパニックに陥りました。
エリスちゃん「どんどん撃って。ただし、できるだけ殺さないように」
アル「随分と優しいな」
それには答えず、二人は矢を放ちつづけました。
やがて山おやじ達は傷ついたものを残し、みな物陰に隠れてしまいました。
クローディアちゃん「どうするの?」
エリスちゃん「ゆっくり待ちましょう」
しばらくすると物陰から傷ついた仲間を助けようと数匹の山おやじが飛び出しました。
エリスちゃんは冷静にそいつらを射抜きます。
エリスちゃん「餌で釣るのが狙撃の基本よ」
クローディアちゃん「なるほど」
アル「モンスターとはいえ酷くないか?」
またも聞き流しました。
354ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:43:27 ID:???
エリスちゃん「あ、もやから出て来たのは一撃で殺してね」
クローディアちゃん「ええ」
しばらくすると助けに来ようとするものはいなくなりました。
エリスちゃん「じゃあ、うめいている奴をいたぶりましょうか」
傷つき倒れている山おやじ達に容赦なく矢を打ち込みます。
それに耐えられなくなった山おやじが飛び出し新たな犠牲者となります。
アル「いくらなんでもやりすぎだぞ」
無論聞き流します。
やがて物陰には鋼の心をもった山おやじが残りました。
もう飛び出してはきません。
しかし、エリスちゃんたちは撃つ手を休めません。
アル「俺の話を聞け」
当然聞き流します。
その時、物陰から木の板で身を隠しつつ仲間の救出に向かう個体が現れました。
クローディアちゃん「進化の過程を見ているようだわ・・・」
エリスちゃん「学習したのね・・・感慨深いわ」
アル「五分だけでもいい」
やっぱり聞き流します。
クローディアちゃん「撃たなくていいの?このままでは救出されてしまうわ」
エリスちゃん「ああ、いいのいいの。ほっといて」
とうとうその山おやじは仲間の救出に成功しました。
階下から歓声が上がります。
エリスちゃん「さて、これが上手くいくと考えた奴らは・・・」
しばらくの後、全方位から思い思いの物で身を隠した山おやじが一斉に飛び出してきました。
彼らにとっては長い道のりを経て、そして彼らは負傷者の山に辿り着きました。
エリスちゃん「はい、ご苦労様」
固まっていた山おやじ達に睡夢術を放ちました。
静寂が訪れました。
エリスちゃん「クローディア、もやから出て来たモンスターを仕留めておいて。
アルー、トドメ差しに行くわよー」
アル「・・・・・・・・・・・・・」
しかし、アルは背を向けたまま丸くなって答えません。
エリスちゃん「どうしたの?」
アル「・・・・・お前は俺の話を聞いてくれない」
エリスちゃん「ごめんごめん、だってアルはアムトちゃんの使い魔だけあってこういうやり方嫌うじゃない?
       でも、一刻を争う状況だったのよ。ごめん。マタタビ酒二本出すから!」
顔の前で両手を合わせてエリスちゃんは謝りました。
アル「・・・・・・三本だ」
エリスちゃん「オッケ!行きましょう」
355ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:44:36 ID:???
その二人の前に突如怒り狂った山おやじが現れました。
アル・エリスちゃん「な!?」
不意であったため満足に対応出来ませんでした。
山おやじ「ぐぅぅるぁぁぁぁぁあああああああ、がふ!」
しかし、その拳が振り下ろされる前に山おやじは倒れました。
ジャン「ふぅ。あぁぶないとぅころでしたねぇ。お怪我はあーりませんくわぁ?」
きらりと光る歯をのぞかせて微笑むジャンの顔に拳が突き刺さりました。
ジャン「おふ!」
クローディアちゃん「あなたは仕事は何?棒立ちすること?それとも死?」
ジャン「ああ、ちぃがうんです、ただ唐突にいぃ詩をうぉもいつきましてぇ・・
ああ!ぃいたい、かぅおはぃやめてください!!くぅおれでも美形キャラでうぅってるんでぇす!」
クローディアちゃんは無表情でジャンの顔を殴打し続けます。
エリスちゃん「・・・行きましょう」
アル「・・・そうだな」

――やっぱりエリザベス宮殿
多くの敵を打ち倒したエロールちゃん達はついに黒いもやの前に辿り着きました。
しかし相手は実体の無いもや、武器も術も通用しませんでした。
ネビル「クッ、ここまできて打つ手なしか!」
エロールちゃん「やはりこれを生み出している者を直接叩くしかないようですね」
兵士A「おお!してそれを生み出している物はどこに?」
エロールちゃん「メルビルにいることは確かでしょう」
パトリック「となると・・・下水道が怪しいですな」
エロールちゃんはその言葉に頷き、指示を出し始めました。
エロールちゃん「この場はパトリック、貴方に任せます。
        兵を率いて戦線を維持してください。
        私はネビルと共に下水へ向かいます」
パトリック「お任せを」
356ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:45:56 ID:???
――エリザベス宮殿二階
兵士B「伝令です!黒いもやの撃破は不可能。敵本体を叩いてください。
おそらくは下水に潜んでいると思われます。そちらへ向かってください!」
ジャミルくん「おう!頂くもんは大体頂いたし、ここはもういいだろ?」
ジャミルくんの体には高級そうな装飾品や武器が隠されています。
ミルザくん「ええ、敵の数もだいぶ減りましたし後は任せます」
ダウドくん「ええ〜まだやるの?おいらもう帰りたいよ・・・」
ミルザくん「駄目。後ひと踏ん張りだよ。メルビルの人たちのためにも頑張ろう!」
ダウドくん「他人のことよりおいらの事を優先したいんだけどなぁ」
小さくため息はきます。
オイゲンくん「ジャミル、お前まさかそのまま行く気か?」
歩くたびにガチャガチャと騒音を放つジャミルくんに声をかけました。
ジャミルくん「だめか?」
オイゲンくん「いや、お前がいいなら別に構わないが・・」
ジャミルくん「一度手に入れたお宝を手放すわけにはいかねぇ。これはもう俺のもんだ」
オイゲンくん(こいつ孤児院のことなんてかけらも覚えちゃいないんだろうな)
いまいちまとまらない四人組みも下水に向かいます。

――メルビル市街地
クローディアちゃん「下水に?」
兵士C「はっ!」
顔を見合わせた四人は頷き合うと下水の方に走り出しました。
アル「すまないがここを頼む」
振り向き様にアルが告げました。
兵士C「・・・・猫がしゃべった?」
357ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:47:06 ID:???
――下水道
グレイ、ガラハド、ミリアムちゃんの三人はまさに屍山血河を築く勢いで前進しておりました。
ガラハド「ここは妙に敵が多いな」
ミリアム「それだけ核心に迫りつつあるのかもよ?」
グレイ「・・・・・・」
グレイの手にある古刀は数十を超えるモンスターを切り捨ててなおその切れ味を保っていました。
(まるで血を吸う妖刀だな)
グレイは刀に付着した血を振り払いました。
グレイ「・・・いくぞ」

――またまた下水道、秘密神殿
マックスは焦りを感じていました。
力を分散したために各個撃破され、大きな力を持った者達がここへ向かってくることを肌で感じたからです。
マックス「・・・・どの道逃げることなど考えていなかったからな。
     こうなればこちらの力が尽きるまで戦い抜いてやる・・・。
     黒き物よ・・・我が下へ帰れ!」
秘密神殿の祭壇の周りに黒いもやが集まってきました。
マックス「クックック、この黒き壁を越えられるか?
     英雄気取りの屑共がぁ!」
マックスはいまや破滅への道をひた走っていました。
358ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:48:22 ID:???
――下水道
ガラハド「モンスターの数が減った?」
ミリアムちゃん「代わりに奥の方で瘴気が膨れ上がったよ」
グレイ「俺たちを招待するつもりらしいな」
扉の前に辿り着いたグレイ達のもとに、エロールちゃんを始め各地区へ散っていた勇士達が集いました。
ジャミルくん「役者はそろったってワケだ」
エロールちゃん「ええ、決着をつけます」
ジャン「さぁぁ!フィヌァァレといきましょぉう!」
ミルザくん「みんな!いこう!」
扉を蹴破った先にいたのは巨大な黒い壁と室内を埋め尽くすほどの量のモンスターでした。

エロールちゃん「おそらく黒幕はあの奥にいます!一人でも構いません、あの壁を越えてください!」
しかし圧倒的質量で押し寄せるモンスターに阻まれ思うように歩が進みません。
戦いは膠着状態に陥りました。

――物陰
ワイルちゃん「あーびっくりした。来た途端いきなり戦ってるとは思いませんでした」
『ゲート』により転移してきたワイルちゃんの目に最初に飛び込んできたのは激しい戦闘でした。
ワイルちゃん「どうも戦況は芳しくないようですね・・・・そうだ!」
ワイルちゃんは閃いた作戦とその結果の未来予想に悦に入りました。
ワイルちゃん「ふふふ、私って天才かも!あ、その前に『スペルエンハンス』!」
魔力を強化したワイルちゃんは『ゲート』を取り出しました。
ワイルちゃん「ゲートオープン!」
359ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:50:13 ID:???
――祭壇
マックス「無駄な足掻きだな。貴様らにこの壁は越えられんよ」
突如背後の空間が歪みました。
マックス「な!?」
ワイルちゃん「ヘルファイア!!」
スペルエンハンスにより強化された熱線がマックスを焼き払いました。
マックス「があああああああぁぁあぁぁあぁ!」
絶叫をあげマックスは倒れました。
ワイルちゃん「やりました!エロールちゃんにも倒せなかった敵を
       サルーインちゃん様一の僕であるワイルが倒しました!
       これでメルビル寮の生徒の支持もうなぎのぼりです!」
その声を聞き闇に落ちかけていたマックスの意識が引き戻されました。
マックス「・・・・・・・・・か?」
ワイルちゃん「え?」
マックス「そ・か・・・・貴・・・ワイル・・・」
マックスは火傷を負った体を無理やり起こしました。
マックス「貴様は殺す!!」
闇の壁の一部を手元に戻し巨大な球体『アビス』を形成しました。
マックス「死ね!」
巨大な闇は避ける隙間が無いほどの質量でワイルちゃんに迫ります。
ワイルちゃん「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ワイルちゃんが立っていた場所は跡形も無くなっていました。
マックス「いい様だ、なっ?!」
マックスの血液が瞬時に凍結し、今度こそ意識が闇に落ちました。
ワイルちゃん「はぁ〜、結局3回全部使っちゃいましたよ」
『ゲート』で背後に回りこみ、ブラッドフリーズを放ったのです。
ワイルちゃん「え〜と、あの杖で闇を操作してたのかな?」
離れた場所に投げ出された杖を拾いに行きました。
その時、マックスの傍らに倒れていたゴブリンが動きだしました。
ゴブリンはその瞳を緑色に変え、瞬時にゴブリンセージに変わりました。
セージ「いや〜マックス君、君ってすごいねぇ!まさかここまでやるとは思わなかったよ。
    君の力をぜひ貸して欲しい。
    だけど僕には君を瞬時に連れて帰れるほどの力は無いんだ。だから――」
セージはマックスの体に『カモフラージュ』をかけました。
セージ「それでしばらく隠れておいてよ。全てが終わったら助けにくるから。
    ・・・それまで生きていたらね。」
そう呟くとゴブリンは再び糸が切れたように動かなくなりました。
360ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:51:26 ID:???
ワイルちゃん「う〜ん、どうやったらとめられるのかな?」
悩むワイルちゃんに鋭い声が届きました。
グレイ「貴様が黒幕か」
マックスが闇の壁の一部を手元に戻した隙を突いてその歪から一気に中に飛び込んできたのです。
ワイルちゃん「ち、違います!怪しい者ではありません!」
ミリアムちゃん「そんな禍禍しい杖と胡散臭い赤ずくめの格好の奴が怪しくないわけ無いでしょ!」
赤ずくめに関しては異論がありましたが、杖に関しては申し開きできませんでした。
ワイルちゃん「だから違います!あの人が黒幕です!」
ワイルちゃんが指差した先には誰もいませんでした。
ガラハド「誰もいないではないか!」
ワイルちゃん「そ、そんなぁ。なんで?」
ガラハド「見苦しいぞ!その杖を渡せ!」
ワイルちゃん「駄目です!貴方みたいな術に疎そうな人には渡せません!」
ガラハド「殺してでもうばいとる」
ワイルちゃん「なにをするきさまらー」
361ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:52:45 ID:???
さすがに三対一ではワイルちゃんもなす術がありませんでした。
ワイルちゃん「うう、しかしその技おぼえましたよぉ〜。グスン」
ガラハド「積年の何かが溶けたようだ!最高の気分だ!」
グレイ(クッ、この違和感はなんだ?)
ミリアムちゃん「すごくいけないことをした気分だわ・・・」
グレイ「まぁいい。ガラハド、その杖をどうやってとめる?」
ガラハド「簡単だ。こういうものは壊せば止まると相場が決まっている」
言うが早いかガラハドは杖を粉砕しました。
ミリアムちゃん「バカ!もっと慎重にやりなよ!」
しかし時遅く、杖はバラバラになりました。
その瞬間周囲を取り巻いていた闇の壁がモンスターを飲み込み始めました。
ガラハド「ほら見ろ、後片付けをしてくれているぞ」
グレイ「そこまで親切とは思えんが・・」
全てのモンスターを飲み込んだ闇は神殿の天井に溜まり、鳴動を始めました。
どう贔屓目に見ても解決とは思えません。
ミリアムちゃん「・・・おっさん」
ガラハド「・・・・・・・・・・」
そこにミルザくんたちが集まってきました。
ミルザくん「大丈夫ですか?!ってワイルちゃん、なんでこんなところに!?
      その傷は?ボロボロじゃないか!?」
グレイ「知り合いか?」
ミルザくん「ええ」
ワイルちゃん「サルーインちゃん様からの命を受けて援護に来たんです。
       特殊なアイテムを使って一気に敵の頭を叩いたところに、そこのハゲの人がきて私を無理やり・・・。
       その上、鍵となる杖を壊して暴走させちゃったんです・・・」
ミルザくん「なんて酷いことを・・・」
ジャミルくん「男の風上にも置けねぇ!」
クローディアちゃん「下衆ね」
アル「許せんな」
グレイ「全くだ」
ミリアムちゃん「女の敵ね!」
ネビル「貴様のような奴を生かしておいてはメルビルの女生徒に安寧は無い、覚悟しろ!」
ガラハド「なにをするきさまらー」

グレイ(うん、これでいい)
ミリアムちゃん「元鞘ってやつだね」
ガラハド「ま、まて。何故お前らまで殴る・・・・?」
362ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:54:01 ID:???
エロールちゃん「遊びはここまでです。出てくるようですよ」
神殿の天井に溜まった闇を喰い破って、それは出てきました。
大きな翼を持った爬虫類『翼首竜』が。
それは喰った闇の量に比例した体躯を持っていました。
オイゲンくん「おいおい、通常の五倍はあるぞ」
ダウドくん「ああ〜、おいらの嫌な予感がやっぱり当たった〜」
ジャン「くぉくぉは穏便にすませようじゃないくぁ・・・haha、そうはいくぁないくぁ」
エリスちゃん「大空の巨竜、さしずめ『大空飛竜』ってところかしら?」
闇を喰らい尽くした大空飛竜は天井を破壊すると、メルビルの町の空に飛び立ちました。

――メルビル郊外の丘
フェル「なんだ、あの化け物は・・・。
    メルビルが危機にあるというのに私はなにをしているのだ・・!」
ソフィア「気を強くお持ちになってください。
     貴方がなすべきことはこの戦いの後のメルビル復興です」
フェル「倒せるのか・・・あの化け物を?」
ソフィア「ええ、生徒会長殿と彼女に見込まれた戦士達ならきっと・・・」
(エロールちゃん様御武運を)
ソフィアは小さく祈りました。

――メルビル港沖、西
コルネリオくん「メルビルでいったい何が起きているんだ?」
兵士a「やばいですって、今帰るのは!」
コルネリオくん「しかし帰らなければ僕の立場が危うい」
兵士b「出世より命ですよ!これ絶対」
コルネリオくん「・・・そうかな?」
兵士a・b「そうです!!」
363ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:54:54 ID:???
メルビル港沖、北
シルバー「なるほど・・・あの女がねぇ・・・。」
ディアナちゃん「はい、会ってはもらえませんか?」
シルバー「確かに人間にはなりたいが、あの女の手駒になっちゃあ海賊が出来ないじゃないか」
アディリスちゃん「その辺の条件はエロールちゃんと話し合ってみて、おねーさんも力になるから」
シルバー「・・・そうだな。そうするか」
ディアナちゃん「ありがとうございます!」
ディアナちゃんの顔に安堵の表情が浮かびました。
アルドラちゃん「・・うう・・」
タイニィ「気付いたか」
ディアナちゃん「アルドラ、大丈夫?」
アディリスちゃん「いや〜ごめんね?信号が青かと思ってさ〜」
よくわからない言い訳をするアディリスちゃんの声はアルドラちゃんには届いていませんでした。
アルドラちゃん「大きな・・・竜?」
アディリスちゃん・ディアナちゃん「え?」
364ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:56:10 ID:???
ホーク「なんだありゃあ?」
ゲラ=ハ「翼首竜ですね。サイズは規格外ですが」
シルバー「竜ってもとかげに近いけどね。ブレスも吐けないし」
ホークはしばし考え込みました。
ホーク「・・・・よーっし!おめぇら!あのとかげを退治しに行くぜぇ!」
海賊A「正気っすか?」
海賊B「なんでバファルを助けるんです?」
ホーク「今メルビルは危機にあるみてぇだ。
その危機を救ったとあっちゃあ、バファルも褒美を出さざるをえねぇだろ?
そうすりゃ俺たちのレイディU世が生まれる日も近づくってもんだ!」
海賊達『 『 『おおー!!さすがキャプテン!!』 』 』
ゲラ=ハ「いや、待ってください。どうやって倒すんですか?」
ホーク「ブッチャーが倍の数で喧嘩を吹っかけてきた時はどうした!?」
海賊C「一人当たり二人ぶちのめして勝ちやした!」
ホーク「バファルの足の速ぇ高速艇団に追いかけられたときはどうした!?」
海賊D「積荷を全部捨てて三倍のスピードで振り切りやした!」
ホーク「ゲラ=ハの手料理を食った時はどうした!?」
海賊E「四倍頑張って食いやした!」
ゲラ=ハ「嫌だったのですか・・・」
ホーク「あいつは普通の翼首竜の五倍でけぇ。
なら、五倍ブン殴りゃ倒せるだろうが!」
海賊達『 『 『う、うおおおおおお!!キャプテン天才だぜ!!』 』 』
シルバー「あはははははははははは!!あんた達ほんとに面白いねぇ!!
     あたしも力を貸すよ、背中に乗りな!」
ゲラ=ハ「止めても聞かないでしょう、私も行きます」
ホーク「俺たちの新たな船のために、いくぜぇ!!」
海賊A「俺たちゃ海賊!」
海賊B「俺たちゃ海賊!」
アディリスちゃん「俺たちゃ海賊!」
海賊C「俺たちゃ海賊!」
海賊D「俺たちゃ海賊!」
海賊E「俺たちゃ海賊!」
銀龍の背に乗り、ホークたちは飛び立ちました。
365ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:57:17 ID:???
タイニィ「なんであいつまでついていってるんだ?」
アルドラちゃん・ディアナちゃん「さあ?」
タイニィ「とりあえず船の錨を下ろしてから我らも追うぞ」

――下水、秘密神殿跡
天井部が破壊され吹き抜けになった神殿跡地で戦士達は戦いが始まるのを固唾を飲んで待っていました。
ダウドくん「・・・・オイゲン、勝てるかな?」
怯えながらダウドくんが尋ねてきました。
オイゲンくん「・・・・でかいだけじゃなくて空も飛ぶからな。
       空に逃げられたら打つ手は無い。
       かなりおまけして勝利確率1%くらいじゃないか?」
ジャミルくん「奇跡でも起きなきゃ勝てそうもねぇな」
ダウドくん「そんなぁ」
ギン!!
硬質な音に振り返るとミルザくんが床にレフトハンドソードを突き立てていました。
ミルザくん「・・・奇跡を起こしてやろうじゃないか!」
剣を抜き様に剣閃を放ちます。

かくして戦いの幕は上がりました。
366ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 17:58:33 ID:???
思った以上に長くなりました。
今日中に書ききれるか怪しくなってきたorz
367ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:05:22 ID:???
大空飛竜は高高度からの急降下攻撃によるヒットアンドウェイと、
巨大な羽による暴風でミルザくんたちを苦しめています。
エロールちゃん「弓を持っている者は牽制して下さい!」
エリスちゃん「無駄よ!全て弾かれたわ!下方からの射撃じゃ効果は無いわ!
術法で何とかならないの!?」
ワイルちゃん「やってるんですけど〜」
ミリアムちゃん「こう激しく動かれちゃ、ろくに当てられないよ」
オイゲンくん「わかっていたことだがきつすぎるな」
ジャミルくん「ダウド!ぼさっとすんな!突っ込んでくるぞ!」
ダウドくん「え?う、うわわわわわわーーーー」
ダウドくんがいた場所に巨大な爪跡が残ります。
ダウドくん「無理!絶対無理!逃げようよ〜!」
ジャミルくん「あいつほっといたらエスタミルにも来るかも知れねぇだろ!
       死ぬ気で戦え!」
ダウドくん「やっぱり厄日だ〜」

グレイ「隙を作れるか、猫?」
アル「やってみよう」
直線的に突っ込んでくる大空飛竜をぎりぎりまでひきつけ、アルは氷幻術を放ちました。
爬虫類の習性で一瞬硬直した大空飛竜の足首をグレイが古刀で切り飛ばしました。
しかし足を切られながらも翼でグレイを打ち、再び空に舞い上がりました。
グレイ(このままでは壁に叩きつけられる!)
壁に激突する寸前、割り込んだ影がグレイを救いました。
ガラハド「ぐは!」
グレイ「ガラハド」
ガラハド「・・無事か?」
グレイ「お前のおかげでな」
ガラハド「なによりだ、いくぞ」
グレイ「ああ」
368ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:06:25 ID:???
その時、場に新たな闖入者が現れました。
ホーク「ホーク海賊団のご登場だぜ!」
銀龍の背に乗り現れた彼らはそのまま大空飛竜に突撃します。
自分より上空から攻撃されるとは思っていなかった大空飛竜は地面に叩きつけられました。
エロールちゃん「今がチャンスです!一気に押し切ってください!」
ネビル「メルビルの街を破壊した罪を償わせてやる!」
パトリック「同感ですな!」
ジャン「むぇにもの見せてぃやりましょう!」

クローディアちゃん「エリス!」
エリスちゃん「ええ!全弾叩き込むわよ!あなたも!」
ダウドくん「わ、わかったよ!」

ワイルちゃん「合わせていきましょう!」
ミリアムちゃん「オッケー!」
アル「了解だ」

ホーク「シルバー、蛇女!死んでも放すなよ!」
シルバー「当然」
アディリスちゃん「蛇女なんていやん。アディちゃんって呼んで♪」
ゲラ=ハ「その姿で言われると不気味です」
アディリスちゃん「ゲラッチひど〜い」
ゲラ=ハ(ゲラッチ?)

全方位から波状攻撃が仕掛けられ、さしもの大空飛竜も弱っていきます。

ミルザくん「とどめだ!みんな!」
ジャミルくん「一発かますぜ!」
オイゲンくん「今楽にしてやる」
グレイ「やるぞ」
ガラハド「正義の刃受けてみよ!」

『サザンクイックターンウェイバック・審判』
369ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:07:26 ID:???
大空飛竜は絶叫し、倒れました。
ダウドくん「か・・・・勝ったの?」
ジャミルくん「ああ、オイラ達の勝ちだ!」
場の空気が弛緩し、続いて歓喜の声が爆発しました。
兵士A「俺たちの街を守り抜いたんだ!」
兵士B「バファル万歳!」
エロールちゃん「まだです!」
アディリスちゃんとシルバーが気を抜いた一瞬の隙をついて大空飛竜が飛び立ちました。
ネビル「しまった!逃げられてしまう!」
ホーク「シルバー!」
シルバー「だめだ!飛行速度じゃかなわない!」
誰もが諦めかけたその時、空に三つの光点が輝きました。
赤、青、緑に輝くそれは、隕石のような速度で落下していきました。
アルドラちゃん「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!真・アルフェニックス!」
ディアナちゃん「スクリュードライバ!」
タイニィ「石砕無尽点穴!」
『真・アルドライバ無尽点穴・龍牙』

三つの牙は大空飛竜の翼を打ち貫くと、
地面に激突する直前にタイニィフェザーの羽により軟着陸しました。
ミルザくん「君はいったい・・・」
アルドラちゃん「(な、なんでミルザがここに)そんなことより早く逃げるんだ!
        あいつが落ちてくる!」
ミルザくん「え?」
見上げた先にはどんどん巨大化する大空飛竜の姿が写りました。
ネビル「総員退避―――――――――――――――!!!」
メルビルの街に最後の激震が襲いました。
370ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:08:27 ID:???
――エリザベス宮殿、謁見の間
フェル「このたびの活躍、誠に見事であった。感謝する。
    褒美は思いのままといいたいところだがこの有様ではそうもいかぬ。
    後ほどパトリックと生徒会長殿より受け取ってくれ」
フェルは英雄達を見回すと頭を垂れました。
フェル「ほんとうに、感謝する」
ミルザくん「頭を上げてください、当然のことをしたまでです」
クローディアちゃん「感謝されるほどのことではないわ・・・」
フェル「ありがとう、また気軽にメルビルにきてくれ」
ミルザくん「はい!」

グレイは根元から折れた刀を見据えていました。
ガラハド「折れたのか」
グレイ「ああ、あの戦いの折にな」
ミリアムちゃん「グレイ気に入ってたのにね」
グレイ「こいつが望んだことだ」
ガラハド・ミリアムちゃん「?」
グレイ「なんでもない。こいつを直しに行きたいんだが・・」
ミリアムちゃん「もちろんついていくよ!」
ガラハド「俺もだ」

ジャン「クロゥディアさん、どぅしたんです?」
クローディアちゃん「フィルという人のことを思い出していたの」
ジャン「な、なぜです?」
クローディアちゃん「よくわからないわ」
複雑な表情を見せたジャンをクローディアちゃんは不思議そうに見つめました。
クローディアちゃん「どうしたの?」
ジャン「い、いえ。ぬぁんでもありませぇん。次はどぅこへ行きます?」
クローディアちゃん「あなたが決めて。あなたはガイドでしょう?」
371ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:10:01 ID:???
エリスちゃん「なんで現物支給で貰って来るのよ!」
アル「メルビルの財政は危機的状況にある、そう泣きおとされたからな。
   十年物のマタタビ酒に、高級バファル牛5キロだぞ?
   今回は海賊も龍もヒーローも見た。俺は満足だ」
エリスちゃん「日持ちしないじゃない!」
アル「干せばいいだろ」
エリスちゃん「肉汁が楽しめないから嫌」
アル「文句があるなら自分で行け」
エリスちゃん「・・・・・・ありません」

エロールちゃん「受け取ってください、報酬です」
アルドラたちの前に10000ジュエルが置かれました。
ディアナちゃん「しかしこんなに頂いては・・」
エロールちゃん「そういう契約です。次もまたお願いしますね」
アルドラちゃん「はぁ・・」
エロールちゃん「さて、シルバーさん。話は聞いていると思いますので単刀直入に申し上げます。
        私の部下になっていただけませんか?」
シルバー「海賊をやってもいいんなら別にいいよ」
エロールちゃん「しかしそれではこの度のようなことが起きた際に対応できません」
シルバー「海賊になれないんじゃ人間になる意味がない」
二人の主張は平行線です。
アディリスちゃん「あのさ〜」
エロールちゃん「はい?」
アディリスちゃん「あのワイルって娘が持ってたアイテムを使えばいいんじゃない?」
ワイルちゃん「え、私?」
報酬を受け取るのを待っていたワイルちゃんは突然の指名に驚きました。
ワイルちゃん「だ、駄目ですよ!これはサルーインちゃん様からの預かり物なんですから!」
エロールちゃん「貸していただけるだけで構いません。複製品を作りますから」
アディリスちゃん「頼むよ〜、ちょっとだけでいいから」
シルバー「なんだかよくわからんけど頼む」
アルドラちゃん「俺たちからも頼む」
ディアナちゃん「彼女に力を貸してあげてください」
ワイルちゃん(エロールちゃんはサルーインちゃん様の政敵だし、でもこんなに頼まれてるし、
       いやでも勝手に貸すわけには、でも困ってるみたいだし〜〜〜〜〜〜)

ワイルちゃんは頼まれると断ることの出来ない娘でした。
372ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:11:17 ID:???
ホーク「おう!おめぇら!今回の報酬じゃレイディU世にはまだ届かなかった。
    しばらくは丘で稼ぐぜ!」
海賊達『 『 『応!!』 』 』
ホーク「それと新しい仲間だ!シルバーだ!」
シルバー「よろしくな!あたしが親分だからな!」
ホーク「おいおい、俺がキャプテンだぜ?」
シルバー「あんたは『キャプテン』、あたしは『親分』それでいいだろ?」
海賊達『 『 『親分! 親分! 親分!』 』 』
ホーク「・・・まぁいいか。楽しくなりそうだなぁ、ゲラ=ハ?」
ゲラ=ハ「間違いなく退屈はしないでしょうね」

ジャミルくん「いや〜今回は稼げたな!」
ダウドくん「お宝は取られちゃったけどね」
オイゲンくん「当然だろう。・・・どうしたミルザ?」
上の空になっているミルザくんに声をかけました。
ミルザくん「うん・・・最後にきたアルカイザーってヒーローどこかであった気がして」
オイゲンくん「あんな奴一回あったら忘れたくても忘れられないだろ」
ジャミルくん「だな」
ミルザくん「そうなんだけど・・・へんだな」

コルネリオくん「あ〜謹慎か。まぁそれだけで済んだだけでも儲けものか。
        待っててねワイルちゃん、次こそは結果を出すからね〜〜〜!!」
373ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:12:11 ID:???
ワイルちゃん「へっくしょ!」
ストライフちゃん「風邪か?」
ワイルちゃん「いえ、大丈夫です」
サルーインちゃん「報告を聞こうか」
ワイルちゃん「はい、―――――」
サルーインちゃん「ふむ、お前はアピールも出来ず、私が貸した道具を事もあろうに、
         エロールに貸したというのだな」
ワイルちゃん「い、いえ、でもちゃんと返してもらいましたよ?」
懐から小箱を取り出し開けました。

『こんな便利な物は生徒会長権限で没収です☆』
こんな紙が入っていました。

ストライフちゃん「おしおきか・・・」
デスちゃん「おしおきだな・・・」
シェラハちゃん「おしおきね・・・悲しい話だわ」
サルーインちゃん「おしおきだ!!!」
ヘイトちゃん「おっしおきだべぇぇ〜〜〜〜〜〜〜^>」*}}‘‘‘?>+」
スペクターくん(かわいそう)

ワイルちゃん「ひやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・」

――秘密神殿跡地
再びゴブリンの目が緑色に光り、動き出しました。
セージ「さーってと・・・おお!生きてる!」
マックスは瀕死の重傷ながら辛うじて生きていました。
セージ「本当に掘り出し物だねぇ、嬉しくなるよ」
セージの肢に何かがぶつかりました。
セージ「ん?・・ああマックス君の腕か」
天井の落下の際にもげてしまったのでしょう。
少し考えましたが、セージはその腕を放り投げました。
セージ「隻腕の魔道士、ふふ、狂気を育むには最適じゃないか。
    おい、ゴブレンジャー!彼を運ぶんだ。丁重にね」
ナイト「わかっタ」
マックス「・・・・コル・・オ・・・・ワイ・・・・必ず・・・」
374ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:13:03 ID:???
タイニィ「今回はとんだ騒動に巻き込まれたものだ・・・では達者でな」
アルドラちゃん「ありがとうございました」
ディアナちゃん「あなたもお元気で」
アディリスちゃん「じゃ〜ね〜」
三者三様の挨拶を済ませると、タイニィフェザーは夕焼けの中へ飛び立っていきました。
ディアナちゃん「アルドラ、その宝石は?」
アルドラの手には淡い光を放つ宝石がありました。
アディリスちゃん「うそ!糸石じゃん、それ!」
アルドラちゃん「うん、シルバーがくれたんだ。世話になったからって」
ディアナちゃん「そう・・・・・・彼には会わなくて良かったの?」
アルドラちゃん「今はまだ・・・ね」
その場に少し重い空気が漂いました。
アディリスちゃん「はいはい!じゃあ話を切り替えて!
次はどうするの?おねぇさんをドキドキワクワクの冒険に連れて行って〜♪」
アルドラちゃん「まだ考えてないな・・・手がかりも無いし」
ディアナちゃん「ではイスマスに来ませんか?何か情報が手に入るかもしれません」
アルドラちゃん「それもいいな」
アディリスちゃん「きまり〜、じゃ出発シンコー」
アルドラちゃん「今から行くのか?」
ディアナちゃん「明日になってからでも・・」
アディリスちゃん「善は急げって言うじゃない?ほら早く早く!」

そして彼女達は夕暮れの中を歩き始めました。
彼女達にこの先どのような試練が待っているのか・・・
それは誰にもわかりませんでした。

第14話『彼女達のお仕事』

(終)
そして続く
375ゲーム好き名無しさん:2005/08/21(日) 21:14:31 ID:???
やっと完結。
俺はやりぬいたよ。
後の人よろしく。
376ゲーム好き名無しさん:2005/08/23(火) 00:14:44 ID:???
お疲れさん!一気に進めたなぁ。
ガラハドの扱いは最高だwやっぱアイツはこうじゃないとな
しかしマックス生き残ったねぇ。一発キャラかと思ったが、これは思わぬ拾いもんかも
そして連携連打イカス。乙でした!
またしばらくは幕間時期かねぇ。
377375:2005/08/24(水) 18:49:48 ID:???
>>376
レスありがとう。
改めて読み直すとかなり雑だなと思ったよ。
強引な終わらせ方だし、大人数登場させておいて活かしきれて無いし。
そのくせ伏線はしっかり残してる。
やりたい放題だな俺orz
正直スマン。
スレ住人の方々も気に入らなかったら感想レスをつけなくてもいいので続けて投下して下さい。
過疎化は勘弁してくださいorz
378ゲーム好き名無しさん:2005/08/24(水) 18:57:43 ID:???
画像の閲覧件数みると別にそんなに減ってないんだけどねぇ…
つっても最近新しいの描いてないけど。
まさか夏休みの(ry
379ゲーム好き名無しさん:2005/08/24(水) 19:05:41 ID:???
>>324
絵、お疲れ様!ジュエル女体化とはまた聞いたことの無い話だw
そういえばジュエル選挙カーの出番はいつだろう?廃止?w
とにかくまた次の絵も期待してるよ。
『反逆者』は誰だろうな・・・もしかして前の話に出てきたあいつかもな。微妙に伏線っぽいのがあったし。

>>377
お疲れ〜。シシャノヤクメ、タイギデアッタ
ガラハドやワイルらへんが上手いと思ったよ、俺は。
それにしてもまさかオールスターでやるとは思わなかったぜ。意外な展開でよかったよ。
お疲れ!気に入らないなんて事は無いぞ。また投下してくれな。

暇があったら俺もストーリーに関係しそうな幕間を書くよ。
380ゲーム好き名無しさん:2005/08/24(水) 21:58:34 ID:???
>>377
お疲れ様!面白かったよ!!
ホークvsブッチャーの海戦がよかったなぁ。ホークの野蛮な言葉もかっこええけど、
アディリスちゃんが俺たちゃ海賊してるのがもうたまらない。もう誰もこの人止められないな・・・w

俺も今、幕間を書いてみてる。ずっと書きたかったキャラを書いてるんだけど
結構な分量になりそうだなぁ。

んで、1スレめが424レスで容量オーバーになっちゃったんだっけ?
てことはそろそろ次スレが必要になるのかもしれないね。
テンプレ案とかまとめるか?
381ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 12:09:15 ID:???
現在486KB
なんぼで一杯だっけ?
382ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 13:44:54 ID:???
それよりも誰かまとめサイト作ってくれよ。
俺はスキルがないんだ・・・お願いだ、だれか、

まとめサイトを
383ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 14:36:59 ID:???
容量の問題はよくわからないのだが、
俺でよかったら、まとめサイト作ろうか?
時間かかるかもしれんが…
384ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 14:54:14 ID:???
ねんがんのまとめサイトがてにはいるぞ!


是非お願いしますorz
385ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 15:29:11 ID:???
>>383
おお、待ち望んだ日が遂に来た!
アンタ、感謝するよ。しっかりまとめサイトを作んなよ。

頑張ってください!!!
386ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 15:38:12 ID:???
>>383
私は今猛烈に感動しているぞ!
名誉騎士号が得られますんで是非頑張ってくれ!出来たら是非お願いします。
最初から読めるようになれば新規書き手参入も期待できるな。

で新スレ前にちょっと意見を
最近見てなかった一書き手だったんだが、個人的に最近は
キャラ増えすぎな感が否めない・・・
ややこしいっちゅーか続き書きづらいっちゅーか
基本ミルザとその仲間達、サルーインちゃんファミリー、エロールちゃん、四寮長と
あとは糸石狙いの奴ら(ウェイ一派、殿下?アルドラ?あたり)
あたりをメインに進行して欲しいと思う。本編は特に。破綻しないで欲しいからな〜
主人公キャラとかならともかくモンスターキャラとか三邪神エロ以外の神様キャラとか
正直原作の性格がよく分からんから使いづらいし書き手によって一貫しないだろうし
ごちゃごちゃするしなー。ゲストならむしろ燃えーだろうけど引きずられると。
キャラ多すぎ伏線多すぎは書いてみようかなって人(例俺)にとっつきにくいと思う。
まあ一意見ね。他の書き手さんや住人の意見はまた別だろうけど一応言っておく。
387ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 15:52:45 ID:???
まぁまぁ、話によってどのキャラがいてどのキャラがいない、とかあるのがまた面白いんじゃないか。
まだまだ長く続きそうだし、キャラは多くて損は無いと思うよ。
with・俺の意見
388ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 16:29:31 ID:???
>>387
うん、そう、一話中に多すぎると続きは書きづらい。つまり
(一話中に)メインキャラ的役割が散漫すると続き書きづらい。し破綻しそう。
というのと、キャラは多くても捨てれるし拾えるし問題ないけど発展して前回にも次回にも出てくるような
継続的に使われるキャラ(メインキャラ)が多すぎるようになるとどうかね、て懸念だったんだ。
伏線はキャラ以上に継続性があるからなおのこと。ほっとくという選択肢もあるけどリレー小説だし
前を考慮しないことには書くほうも読むほうもつまらない。からおいそれととっつきにくくなる。と言いたかったんだ
・・・なんか生意気な意見でごめん。な なにをするきさまらー も正義の刃覚悟します
まあなるようになるんだけどさ結局続ける人次第で
389ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 20:27:12 ID:???
伏線は確かにわかりにくいな。
俺がわかる限りでは、
・カヤキス
・ブッチャー
・マックス&セージ
くらいだ。
最近のばっかりだな。
まだあるのかな?

キャラは多くてもいいと思う。学園物だし。
書き手が書きたいキャラを書けばいいと思うよ。
書き手によって多少キャラの性格が変わって来るのは仕方ないよ。
リレー小説ならではの醍醐味だと思って俺は楽しんでるよ。
390ゲーム好き名無しさん:2005/08/25(木) 21:29:05 ID:???
>>383
生きて戻ってくるのだぞ。その時、全ての労苦にむくいよう。
いや、どうやって報いるかはわからないが、何はともあれありがとうございます!
頑張ってね!!

>>388
キャラ自体が多い分には、色々と話に応じて足したりひいたりできるから良いと思う。
それに継続的な伏線は石からみのものだろうから、あんまり端キャラが尾を引くってのは無いとは思うけど・・・
確かに多いと動かしづらいってのもわかるが、決まった人数で常に回すのも限度があるしな。

それに、前回の話はメルビル襲撃ベースだから、ある意味しょうがないんじゃないかな。
だってボス戦3連荘だぜあれ。ブッチャーを出すとなると、ホーク&ゲラハもどうしてもくっついてくるしな。
391ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 00:16:57 ID:???
>>325,379
人は色々な事を忘れていきます。でも、だからこそ 伝説が生まれるのですorz
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000002991

378の地点でまだ思い出せてなかった俺って…orz

>>375
ワイルちゃんのお仕置きを描きたくなった件
>>383
漏れのヘボ絵で良ければリク聞くお

キャラは…メルビル襲撃以上にゴチャゴチャしてるイベントが思い当たらないので
多分気にしなくても何とかなると思ってます。
392ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 01:33:04 ID:???
おばちゃんになっちゃったダークってどうなったっけ。
あのネタで爆笑したんだ。まとめサイトでもう一度読めるのが楽しみだ
393383:2005/08/26(金) 10:38:43 ID:???
まとめサイトの件、
期待に応えられるかどうかわからんが、頑張るよ。

で、相談なんだが。
神々がうpしてくれているイラストもついでにまとめちゃっていいか?
せっかくなんで。とくに絵師さん達、いいですか?

>>391
あああめちゃくちゃ嬉しい…!
じゃあ、シルバーお願いしますうぅぅ。ダメ?
394ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 11:28:53 ID:???
絵師といっても1、2人だろ
下手すりゃ文章書いてるやつだって1、2人
レスしてんのも1、2人
395ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 12:46:45 ID:???
↑文章読めませんか?
396ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 13:13:09 ID:???
絵師は2人ってのは分かるが、文章、レス一人二人は到底思えないぽ
397391:2005/08/26(金) 18:00:45 ID:???
>>393
取りあえず漏れのイラストは好きに使っていいお
あと、シルバーの件、一応やってみるお

あと、漏れの絵ももう一人の絵師さんの絵も
大体うpしてから2〜3日で100前後のアクセスがあるお
もう一人の絵師さんはしらんけど、漏れの絵を一人で10回も20回も見てる物好きは
多分居ない…つーかそんなに気に入ってるならダウソして見てるはずだお
…と言ってみる。ぶっちゃけROMの人数なんかわかりっこないお
398ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 20:21:34 ID:???
きもい
399ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 22:58:52 ID:???
>>398
どうした?鏡でも見たか?
400ゲーム好き名無しさん:2005/08/26(金) 23:51:57 ID:???
本スレに時々それとなく宣伝に来る人がいるけど勘弁して欲しい
絶対何か同人スレとかいちゃもんつくし現に変なの紛れ込んでくるし
ここは秘境スレって感じのほうがいい
401ゲーム好き名無しさん:2005/08/27(土) 00:20:59 ID:???
>>1
>※ロマサガを使って遊んでるスレだと割り切ってください。
>※リレー小説形式です。次に書く人が自由に展開させていきましょう。
>※ちょっとした雑談、小ネタもどうぞ。
まぁ、ココ見てくれ。嫌なら来ないでって事で。

変なのが紛れ込んでくるのは、本スレ云々よりもココがゲサロな事の方がデカイと思う。
他でこのスレやったら板違いだろうからしょうがないけど。
402ゲーム好き名無しさん:2005/08/28(日) 10:30:11 ID:???
新作期待age
403383:2005/08/28(日) 15:41:41 ID:???
とりあえずこんな感じってことで。
これからコツコツ更新していきます。
薬草…探しに行ってこよう……


マルディアス学園まとめサイト
http://mardias.fc2web.com/
404ゲーム好き名無しさん:2005/08/28(日) 15:51:24 ID:???
>>403
超 G J !!
おーキレイにできてるね!ありがとうございます
人数カウンターの表示ワロス ヘイトちゃあんが管理してんのかw
なにはともあれ乙です!!んではあのセリフを、書くぞ、書いちゃうぞ!

ねんがんの まとめサイト を てにいれたぞ!
405ゲーム好き名無しさん:2005/08/28(日) 16:56:53 ID:???
>>403
お前の苦労に報いてやろう。
これを持って行け。

つ『超GJ!』
406ゲーム好き名無しさん:2005/08/29(月) 13:42:12 ID:???
俺滅多に書き込まないけど、いつもこのスレ楽しみにしてるんだぜ。
みんな頑張れよ。大好きだぜ。
407ゲーム好き名無しさん:2005/08/29(月) 19:08:15 ID:???
そろそろ新スレ立てた方がいいんじゃないかな?
いつ書き込めなくなるかわからない状態じゃあ、職人さんも作品を投下し辛いと思う。
スレ立てスキル無い職人さんもいるだろうし。
408ゲーム好き名無しさん:2005/08/31(水) 00:06:01 ID:???
一番ナイスなキャラは誰だろう?アディリス抜きで。
俺はワイルちゃんとミルザなわけだが。
409ゲーム好き名無しさん:2005/08/31(水) 00:35:53 ID:???
デスちゃんとタイラントのコンビに新たな萌えを見出そうとしてる俺がいる。
2人とも相当不器用そうだしなぁ。

あとはミルザ&オイゲン&ジャミル&ダウドの組み合わせはかなりしっくりくる。
ゲーム本編でパーティ組めたら使ってたなこいつら。
410ゲーム好き名無しさん:2005/08/31(水) 08:08:55 ID:???
アディリスちゃん抜きならミニオンズだな。
俺はこいつらが主役だと思っているw
411ゲーム好き名無しさん:2005/08/31(水) 10:28:03 ID:???
たしか当初のタイトルって「連続ドラマ小説ミニオンちゃん」だったんだよなw
主人公といっても過言ではないかも…実際の主人公はミルザくんになってるけど。

最近セージがいいキャラなんだがむかつく。ダーク以来の真性悪役って感じが…
412ゲーム好き名無しさん:2005/08/31(水) 17:16:42 ID:???
>>380の新作期待age
413ゲーム好き名無しさん:2005/08/31(水) 22:17:03 ID:???
校歌

高きスカーブ仰ぎ見て
蒼くたゆたうイナーシー
見よ ここに我ら集いて
高き理想 胸に抱く
真実と栄光は ここにあり
ああマルディアス学園 われらが母校
414ゲーム好き名無しさん:2005/09/01(木) 12:18:10 ID:???
校歌か・・・
たまに『学園』であることを普通に忘れてしまうw
415ゲーム好き名無しさん:2005/09/01(木) 21:26:08 ID:???
まとめサイトの人、更新乙です!
416ゲーム好き名無しさん:2005/09/01(木) 23:38:06 ID:???
>>414
こーたろーまかりとおるみたいだな。
417ゲーム好き名無しさん:2005/09/02(金) 20:13:37 ID:???
何かスレの残りを有効利用出来なそうだし、新スレ立ててこようか?
新スレたったら残りは適当に埋めちゃって

>>403
まとめ乙です。
只今、やっとこさイメージが固まったシルバー絵に取り組んでいますが
普段ムチムチ姉さんばかり描いているせいか、シルバーのスリム&ロリボディに悪戦苦闘中です。
今暫くおまちくだせぇorz
418ゲーム好き名無しさん:2005/09/02(金) 22:13:17 ID:???
>>417
お願いします。
明日、明後日くらいに投下しようかと思ってたんで。
シルバー絵楽しみにしてますw
419ゲーム好き名無しさん:2005/09/02(金) 23:18:29 ID:???
立てたお
【ロマサガ】私立マルディアス学園週目【ミンサガ】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/gsaloon/1125670354/

スレタイミスッた…orz
420ゲーム好き名無しさん:2005/09/02(金) 23:23:50 ID:???
>>419
些細なことですよw
お気になさらず。
ありがとうございました!
421ゲーム好き名無しさん:2005/09/02(金) 23:32:19 ID:???
…で、残ったこのスレどうする?
放置してdet落ちさせる?
それとも、適当にAAとかで埋めるか?
422ゲーム好き名無しさん:2005/09/02(金) 23:35:44 ID:???
成り行き任せで。
423ゲーム好き名無しさん:2005/09/03(土) 00:08:28 ID:???
おー!スレ立て&まとめサイトの更新おつかれさん!
380で言ってた幕間、日曜には入れられそうだけど、20レス近くになりそうだ・・・
本当は適当なところで切って次の人に回したほうがいいのかもしれんが、幕間だからなぁ。
ミルザ一行出番ないし・・・
まぁなんとか今週末には投入できるようがんばります
424ゲーム好き名無しさん:2005/09/03(土) 00:16:32 ID:???
俺もすぐ幕間投下できそう。
まあ、ただの魔の島連中のデス石ネタばらしだけど…
425まとめサイトの中の人:2005/09/03(土) 11:03:45 ID:???
>>417
スレ立て乙かれさまでしたー!
シルバー楽しみだ。

まとめサイトのほう、ぼちぼち更新していくんで
職人さん達、頑張ってな。
俺もそのうち幕間か絵でも投下したい。
426ゲーム好き名無しさん:2005/09/04(日) 03:17:35 ID:???
幕間完成。
新スレに投下しときます。
>>425
乙かれ様です。
書きたくなったらいつでもどうぞ。
427ゲーム好き名無しさん:2005/09/06(火) 00:59:41 ID:???
シルバーできたお
ttp://aploda.net/dl.php?mode=pass&file_id=0000003426
本当は学園チックな服を着せるつもりだったんですが…腕のアレと制服やブルマーを
上手いこと合わせられなくて、悩んだ結果こうなりますたw
マッパの状態の絵を残してあるので、ご希望とあらば何とかして制服とかに着せ替えたりとか出来ますが…。

さて…、新スレのネタでも読んで来ようかな…。
428ゲーム好き名無しさん
>>427
GJ! ほとんどマッパだねw
俺たちゃ海賊との比較にワロス。あの恰好で、あのサイズなのかw

あと、まとめサイトの人、更新激しく乙!仕事速いねぇ
楽しく見させてもらってますよ。

しかし意外とスレ止めにならないね。そのせいか、3スレめに変なの沸いてるな。
適当に雑談しながら埋めるか。

今までで特に気に入ってる話はなんだろう。
俺は本編だと幻のアメジスト、幕間だとワイルちゃんの日記あたりがお気に入り。
あとは新スレのタイラント主役のやつ。あれもイイねー。
新スレは初っ端からオモロイのが多くて、良い出だしだと思った。